■ キャラネタ喫茶一刻館・テストスレッド3

1 名前:ザ・ニュー補佐参!!! ★:2009/01/03(土) 01:23:10
タグや画像機能投稿テストを行ったりする所です。

閉じタグが余分にある場合、以降、全てのレスのフォント幅、ハイパーリンクに影響が出来す。
テストスレの性質上、仕方ない事ではありますが、正確に以後テスト出来ない可能性がありますので、
閉じタグが余分にあるレスは定期巡回の後、削除します。


関連スレ
画像投稿・お絵かき機能をテストするスレ 弐式
http://charaneta.sakura.ne.jp/test/read.cgi/ikkoku/1110561531/
トリップテストはここでやらないか?のスレ4
http://charaneta.sakura.ne.jp/test/read.cgi/ikkoku/1156172519/

関連板
キャラネタ喫茶一刻館(偽)
http://charaneta.just-size.net/bbs/gazoutest/

2 名前:名無し客:2009/01/03(土) 20:05:40
んじゃ早速テストをば…

3 名前:‐美しき緋の衣‐永江衣玖 ◆S.N.F.uKrU :2009/01/03(土) 21:26:52
>>

 ―――風を払い荒れ狂う稲光の如き空気を読め、と。
 ええ、では受けて立ちましょう。龍宮の使いの名に賭けて。
 行きますよ!



 東方儚月抄EX 〜 The Lunalian FEVER.



 幻想歴第○●◎季。月都精鋭戦闘部隊は地上の幻想郷を侵略すべく進撃を開始していた。
 月の幻想郷は太陽系最高の幻想と技術を擁し、またその中からえりすぐりの部隊を率い
るのは、神霊の依り憑く月の姫(しんれいのよりつくつきのひめ)と恐れられる月兎戦術
指南役綿月依姫だった。
 依姫は地上人によって占領された月に代わる穢れなき理想郷を、地上の幻想郷を奪い結
界で穢れを隔離し、地上制圧、引いては月奪還の要とするため、遂に月と幻想郷の中間地
点に位置する天界、非想天の領域にまで達していたのである。

 −しかし−
 ここで月の都史上、いや幻想郷史上最大の悲劇が起ころうと誰が予想したであろうか?

 地上に渡るためこっそりと非想天付近を進む月兎たちの間では、決まって土曜に発生し
意識を混乱させる謎の波動を恐れ、多少の時間を要しても迂回するのが常識となっている。
 だが悲しいかな誇り高き月の姫である依姫はそれを迷信と決め付け、やる気の足りない
月兎たちと共に遂に非想天の突破を決意したのだった。よりにもよって土曜日に。
 だが、進行するにしたがって強大になってくる波動。月兎が「幻聴が聞こえる! 音楽
が聞こえる! ああ、体が勝手に!」と混乱しながら踊りだし、次いで騒ぐ月兎を手打ち
にしようとしていた月人も突然踊りだし、動揺する部隊員たち。
 そして悲劇は重なり遂には依姫の敬愛する姉、綿月豊姫まで何故か踊りだし、部隊の士
気へ最悪の影響を及ぼしたのである!
 依姫は吼えた!!
「私の姉を狂わせた者は誰だ! 愛の裁きという名の鉄槌をくらわしてくれるわ!」
 このままでは幻想郷侵略などもはやままならぬ。というよりもはや知ったことではない。
冗談の通じない刃物ガール依姫は姉のことになるとセガール並みのガチなのだ。
 制止する月夜見を振り切り、怒りに震える依姫は波動の発信源と思われる非想天へ進撃
したのだった。

 こうして運命の歯車が、音を立てて回り始めた……。


(つづく……のかな?)

−次回・予告−

 敵愾心をあらわにし、襲いかかる月姫の前に立ち塞がる眼光鋭い龍宮の使い。対峙しな
がらもこの出会いに宿命じみたものを感じる二人だが、皮肉にもそれはこれから訪れよう
としている凄惨な戦いの序曲でしかなかった。
 それぞれの信念は、互いに相反するものでしかないと思い知らされる2人。
 理解とは。共感とは。信頼とは。月と地球と、いや、幻想と幻想の存在をかけた戦いが、
遂に非想天で始まる!

 次回、東方儚月抄EX 〜 The Lunalian FEVER.
 第二話「You Should Be Dancing」
 お楽しみに!


‐少女フィーバー中……‐
(ry


最終話 Saturday Night Fever !!

「―――お姉さまは桃が好きなの。そして私も好きでね」
 遂にその姿を現す、神霊の依り憑く月の姫、綿月依姫。
「せっかくお茶菓子を用意したのに、お姉さまを狂わせた貴女たちに」
 あらゆる神々をその身に降ろし、神々の力を自在に操る依姫を前に。
 幾多の戦いを切り抜けてきた永江衣玖は、遂に最後の戦いを挑んだ。
「気分を害した罪を償ってもらうわ」
 愛宕の火が、祗園の刃が、天照の閃光が、そして天宇受売の踊りが。
 八百万の神々の力が衣玖の身へ襲い掛かる!

「 ど う す る ? 」

 圧倒的な戦力差を見せ付ける依姫。
 しかし、衣玖もこれまでの戦いを切り抜けたことで極まっていたダンスパワーが最高潮
に達し、あらゆる攻撃を寄せつけぬ完全無敵状態となっていた!!
 弾幕により宇宙一輝くダンスホールとなった非想天。
 最高のステージ上、勝利するのは一体どちらなのか!!


 サタデーナイトがフィーバーすると信じて!!

 ‐thank you for playing‐

 ‐Why do you need...?(何 故 求 め た)‐


 ―――え、なんで打ち切りエンドになってるんでしょうかこれ。
 というより何処かで配線と言うか思考の土台を間違えた、かも。


 …………え、ええっと。申し訳ありませんが。
 これはなかったことに。
 ええ。なかったことに。
 大切なことなので二回言わせていただきました。
 色々な関係者に迷惑がかかるかと存じますので。



4 名前:sage:sage
sage

5 名前:sage:sage
sage

6 名前:名無し客:2009/01/05(月) 02:18:47
_| ̄|○

>>5だが、名前の色変えってどうやるんだ?
スレ違い申し訳ないが、教えてくれる方いたら頼む……。

7 名前:テスト:2009/01/05(月) 02:21:03
@FF0000@テスト

こんな感じで

8 名前:なまえ:2009/01/05(月) 02:25:11
>>7
サンクス。

できるか………?

9 名前:なまえ:2009/01/05(月) 02:27:03
おー!

>>7、ありがとうありがとう。
こんな時間に即レス感謝だ。

本当にありがとう。

10 名前:名無し客:2009/01/10(土) 00:10:18
北を見て西を見て、東も、(みなみ)

11 名前:サキ ◆SAKI.Jv/pA :2009/01/10(土) 20:35:48
きゃ〜お待たせしてゴメンナサイ!
ちょっとお正月明けてから色々と大変だったんで。
とりあえず今日から復帰しますね。

>>26

 ―――。
 なんか明らかに住む世界の違う方々がいらっしゃってますっ!?



「こんにちは」
「筋肉と聞いて」
「銀河系の」
「果てから」
「「歩いてきました」」

 ちょ、こっちには女の子しか居ませんよ!?
 遠路はるばるお疲れ様ですけど筋肉とは200%無関係ですからぁ!!
(二回探しても二回とも見つからないという意。要はぶっちゃけありえない)
 というか何をどう間違えばこんなところまで来るんですか!?

「それは」
「残念」
「じゃあプロテインはありますか?」
「エネルギーを補給させてもらって」
「「歩いて帰ろうかと」」

 ……宇宙空間を歩くも何もないと思うんですけど。
 というか、えーと、その前にプロテインって何ですか?
 ヘロたんインしたおとかそういうアレでしたらありませんよ?

「……理想的なバランスで配合された精製蛋白質、必須アミノ酸のこと。
 スポーツ選手とかが効率よく筋肉を鍛えられるように作られた食品ね」

 あ、キョーコさん。解説わざわざありがとうございます。
 健康食品みたいなものってことでいいんですか?

「だいたいあってるわ。……でも貴方たちのところってまだプロテイン不足だったの?
 ……ああ、忘れてきただけなのか。まあいいや。一応ストックはあるから持って行って」

 あっさりですね……いいんですか?

「こっちだとまだ需要少ないし、必要ならまた合成すればいいじゃない。
 あっちは需要多すぎて供給が追いつかない状態なんだけど」

 そーなのかー。
 宇宙って広いですね。
 それじゃあお渡ししますね。どのくらい必要ですか?

「1tくらいで」

 ……トン?


>>27
 ……スペルカード、ですか?

 えーと、すみません、それってなんでしょうか。
 まうぅ、なんか知らないことだらけで済みません。
 今度、誰かに聞いてみたり調べてみたりするなりして置きますので……。

 うーん、でも聞いたことないですね。ライブラリにも載ってませんでしたし。
 どこかに専門家はいないものでしょうか。

12 名前:サキ ◆SAKI.Jv/pA :2009/01/10(土) 20:41:31
>>26

 ―――。
 なんか明らかに住む世界の違う方々がいらっしゃってますっ!?



「こんにちは」
「筋肉と聞いて」
「銀河系の」
「果てから」
「「歩いてきました」」

 ちょ、こっちには女の子しか居ませんよ!?
 遠路はるばるお疲れ様ですけど筋肉とは200%無関係ですからぁ!!
(二回探しても二回とも見つからないという意。要はぶっちゃけありえない)
 というか何をどう間違えばこんなところまで来るんですか!?

「それは」
「残念」
「じゃあプロテインはありますか?」
「エネルギーを補給させてもらって」
「「歩いて帰ろうかと」」

 ……宇宙空間を歩くも何もないと思うんですけど。
 というか、えーと、その前にプロテインって何ですか?
 ヘロたんインしたおとかそういうアレでしたらありませんよ?

「……理想的なバランスで配合された精製蛋白質、必須アミノ酸のこと。
 スポーツ選手とかが効率よく筋肉を鍛えられるように作られた食品ね」

 あ、キョーコさん。解説わざわざありがとうございます。
 健康食品みたいなものってことでいいんですか?

「だいたいあってるわ。……でも貴方たちのところってまだプロテイン不足だったの?
 ……ああ、忘れてきただけなのか。まあいいや。一応ストックはあるから持って行って」

 あっさりですね……いいんですか?

「こっちだとまだ需要少ないし、必要ならまた合成すればいいじゃない。
 あっちは需要多すぎて供給が追いつかない状態なんだけど」

 そーなのかー。宇宙って広いです。
 ……えっと、それじゃあお渡ししますね。
 量はどのくらい必要ですかー?

「1tくらいで」

 ……トン?


>>27
 ……スペルカード、ですか?

 えーと、すみません、それってなんでしょうか。
 まうぅ、なんか知らないことだらけで済みません。
 今度、誰かに聞いてみたり調べてみたりするなりして置きますので……。

 うーん、でも聞いたことないですね。ライブラリにも載ってませんでしたし。
 どこかに専門家はいないものでしょうか。

13 名前:名無し客:2009/01/11(日) 15:59:01
この色だったらどんな感じになるかな〜

14 名前:名無し客:2009/01/11(日) 16:01:45
もう一回

15 名前:サキ ◆SAKI.Jv/pA :2009/01/11(日) 17:02:17
>>31-32

(パン―――夜桜。春風に吹かれて桜の花がたくさん待っている)

「貴女が―――プリンだったのですね」

「八方に張り巡らされたスイーツの、その中心に陣取っていたのは実はあなただった。捕
らわれた甘味はその綻び痛んだ砂糖の下に、実は毒毒しくも鮮やかな八種類の人口甘味料
を隠し持っていた訳だ」




−以下中略−





「私は―――ただプリンを普通のお菓子としてみとめていちゃじゃければ……あ」


 …………。
(気まずい沈黙)


「ああああああああもおおおおおおおお!! カットカットカットカットカットー!! 
サキちゃん一番盛り上がる場面で台詞噛んじゃ、めー!!」

「そんなこと言われても意味不明な文章でやったら難しい言い回しだからきついんですよ
これー!? というか、何でプリンを普通のデザートにしたいだけなのに殺人事件にまで
なってるんですかシナリオっ!? 明らかに何か間違ってますっ!!」
「……明らかにノリと勢いでセリフ書いてるよね」

「カエじゃ仕方ないわよ。……昔のドラマ見て興味持って、みんなで劇やろー、って言い
出した時から予想はしてたけど、確実に頓挫じゃない? これ」

「その割には、割かしそれっぽく振舞えてるけどね。……でも、カエ監督。大人しく普通
の台本でやらない? 流石に小説から固有名詞だけ改変してそのままやろうっていうのは
難しいと思うわ」

「えー、普通にやったら無難でちょっと」
「そもそも経験値を積むって発想はないのか」
「レベルアップするのはRPGの中だけだよー」
「何でそんな部分だけリアリストなのよあんたは!!」
「……んー、どうする?」
「いつものことだし、お茶でも飲んで待ちましょ。……あ、あの衣装似合ってたわよ?」
「あはは、ありがと。……ヒメも、もうちょっと出番あれば良かったんだけどね」
「でも大事な役回りだもの。これはこれで楽しいわ」




 ……そんなわけでカエ監督の処女作
「ドキッ! 湯煙スイーツだらけの化け蜘蛛殺人事件 〜ポロリはないよ!〜」
 はお蔵入りとなりました。次回作にご期待ください。


 ……ええーっと、まあ、その。
 割と楽しくやってます、あはは。
 >>29さんもご協力ありがとうございましたー。
 ちゃんと完成できれば良かったんですけどね。すみませーん。
 次はちゃんとしたのが……出来ると……いいなあ……。
「……アンタいつも振り回されてるわよね、カエに」
 いえいえ、ナナコちゃん、私は大丈夫デスヨ? マウ〜。


【眼が死んでる】

16 名前:‐美しき緋の衣‐永江衣玖 ◆S.N.F.uKrU :2009/01/13(火) 17:28:28


>>488
 いけません、休日返上は過労死の元です!!
 精神論で何とかなるなら六十年ほど前のアレも勝っておりましたよ?
 ですからどうかおやめくださいまし。
 命は投げ捨てるものではございませんわ。

 さらに言うなら個人的には土曜日が無いので論外ですわ。
 どうせなら月火水木金土土にするべきでしょう?(何)


>>492

  x    __
     ⌒ヽ, ) x
。  +  _...V.._   X
    n_/´__iXi__ヽ  
   ( ソ i,ノノハノ) )> ゚
  x }l,(ハリ゚ ー.゚ノハ    。 FEVER♪
    ヽノl〜ヌ-i,^> +
X    /´ノ::::`ヽ(、  
      `i_ァ'〜<)〜' 

 はい、今度の土曜日のときはご一緒にいかがですか?

 ええ、残念ながら土曜日は終わってしまいましたわ。
 ですけど明けない夜はありませんが、暮れぬ昼もございません。
 いずれまた土曜日はやってきますわ。希望と共に。

 え、イメージと違いますか?
 ……そういえばこっちに来てから異常にはっちゃけてますね。
 あ、いえ、別にストレスが溜まってたとかそういうわけでは(汗)
 土曜日にばかりレスを落としていたのがいけなかったのかも……。

 ですけど、うーん……もう少しトーンを落とした方がよろしいでしょうか?
 ああ、もちろん嫌というわけではありません。
 むしろ普段は面倒くさがりで……こほん、物静かな方ですから。
 では今度から少し落ち着いた感じにお話をしてみましょうか。
 テンションも場の空気に応じて変えられるのが私ですから。ふふ。


>>494
 ―――残念ですが月曜日は必ず来てしまいますわ。
 ですけど大切なことはそれではなく覚悟です。
 たとえ月曜が来ると分かっていても覚悟があれば幸福なのです。
 そして次もまた土曜日が来ると分かっているから覚悟が出来るのです。

 これが私の求めたもの―――『サタデー・ナイト・フィーバー』ですわ(何)


>>493
 あら……これは驚きました。
 アマテラス様が遊びにいらっしゃった模様ですね。
 これは総出でご歓待の準備を……あら、狼の姿をお借りに?

(……とすると、お忍びということでしょうか。
 ならあまり騒がないでさりげなくご案内するのがよろしいでしょう)

 ―――はい、ごきげんようございます。
 ええ、龍宮の使いでございますわ。お久しゅう。
 いつも龍神様がお世話になっておりますわ。
 あ、何かお探しですか? お団子屋さんならあちらにありますよー。
 今日のおすすめはみたらしでございますわ。
 ……はい、こちらは至極平穏ですよ。平和ですわ。
 特に何か騒ぎは……まあありましたけど大丈夫です。
 ところでそちらは―――



(一時間くらいあと)


 ……ふう、何事も無く溶け込んで頂けたようでなによりですね。
 しかし古い言葉を使ったのは久しぶりでした。
 まあ私たちにとっては使いやすいのですけど。

 ……それにしても、龍神様への言伝ですけど。
『今度一緒にいい娘探しに行こうぜ』とは、どういうことなのでしょうかね。
 確かアマテラスさまは女神様だったはずなのですが……うーん?(汗)


【せいべつ:わんこ】


>>491
 ご迷惑をおかけしなければよろしいかと存じますわ。
 神に厳しい外のご時勢、信仰が増えると言うのは滅多にあることではありませんから。
 本当に信仰目的かは分かりませんけどね。

 ……ですけど、神に非礼を働くと強烈な神罰が下りますよ?
 あまりに痛々しいことをしている方は今のうちに懺悔を。
 これからしようと思っている方は自重をお願いしますわ。



17 名前:名無し客:2009/01/14(水) 01:17:29
 ふむ。  
 何やら僕につき感想を貰っているようだが――しかも年末恒例の物語の人物(らしき方?)にだ。時代  
を超えて賞嘆の言葉を頂けるとは、全く持って驚天動地な話だが……大げさかね? しかし実際、真面  
目に考えればそれくらいの事柄ではあるだろう。まあ、現実に起こりえているのだからこれは僕とて甘受  
せざるを得ないのだろうが。  
 ともあれ、その様に賛辞を頂けるのは決して悪い気分ではないけれど……いやいや、仰るとおり僕は  
ただの年端も行かぬ小娘だよ。ろくな社会経験もなければ文章書きを生業としているわけでもない。か  
ような僕が文章力を褒められるのは、いっそ恐縮しきりというものだね。ましてこの通り、前回の書き込み  
から中六日、筆無精は未だ治りきってはいないのだ。>>63の名無し客くんの予想するとおり、例え僕が  
音声認識でもって口述筆記の可能なPCを手に入れたとて、それだけで筆無精が改善されるとは思えな  
い。実際に扱ったわけではないからこれは予想だが、口述筆記と一口に言ってもそれは垂れ流しの言葉  
がそのまま形になるだけだろう。その後の校正やら編集作業が必要なことは変わりはあるまい。やるこ  
とは大して変化するものでもないだろうな。……そう、校正・編集というなら、僕はここまででも見ての通り  
多々ミスを犯しているのだ。これでは片手落ちというものだろう。まあ、こればかりは改善しきってしまい  
たいところではあるがね。  
 まあこの通りなのだ。片手間とまでは言わないが、この僕の文章力などたかが知れているように思うの  
は、果たしてこれはへりくだりが過ぎるというものだろうかね? もっとも、せめて「PCを立ち上げるのが億劫に  
なる」ということにだけはならないようには、したいところだけどね。  
  
 ちなみに「知恵と知識の区別」については言及を避けさせていただきたい。流石に自分で言うことでも  
ないだろうからね。  
 容姿については、まあ……醜貌の類ではない程度に整っているとは、自負してはいるがね、うん。

18 名前:名無し客:2009/01/14(水) 01:19:29
 ふむ。  
 何やら僕につき感想を貰っているようだが――しかも年末恒例の物語の人物(らしき方?)にだ。時代  
を超えて賞嘆の言葉を頂けるとは、全く持って驚天動地な話だが……大げさかね? しかし実際、真面  
目に考えればそれくらいの事柄ではあるだろう。まあ、現実に起こりえているのだからこれは僕とて甘受  
せざるを得ないのだろうが。  
 ともあれ、その様に賛辞を頂けるのは決して悪い気分ではないけれど……いやいや、仰るとおり僕は  
ただの年端も行かぬ小娘だよ。ろくな社会経験もなければ文章書きを生業としているわけでもない。か  
ような僕が文章力を褒められるのは、いっそ恐縮しきりというものだね。ましてこの通り、前回の書き込み  
から中六日、筆無精は未だ治りきってはいないのだ。>>63の名無し客くんの予想するとおり、例え僕が  
音声認識でもって口述筆記の可能なPCを手に入れたとて、それだけで筆無精が改善されるとは思えな  
い。実際に扱ったわけではないからこれは予想だが、口述筆記と一口に言ってもそれは垂れ流しの言葉  
がそのまま形になるだけだろう。その後の校正やら編集作業が必要なことは変わりはあるまい。やるこ  
とは大して変化するものでもないだろうな。……そう、校正・編集というなら、僕はここまででも見ての通り  
多々ミスを犯しているのだ。これでは片手落ちというものだろう。まあ、こればかりは改善しきってしまい  
たいところではあるがね。  
 まあこの通りなのだ。片手間とまでは言わないが、この僕の文章力などたかが知れているように思うの  
は、果たしてこれはへりくだりが過ぎるというものだろうかね? もっとも、せめて「PCを立ち上げるのが億劫に  
なる」ということにだけはならないようには、したいところだけどね。  
  
 ちなみに「知恵と知識の区別」については言及を避けさせていただきたい。流石に自分で言うことでも  
ないだろうからね。  
 容姿については、まあ……醜貌の類ではない程度に整っているとは、自負してはいるがね、うん。  

19 名前:名無し客:2009/01/17(土) 03:07:07


20 名前:‐美しき緋の衣‐永江衣玖 ◆S.N.F.uKrU :2009/01/17(土) 03:14:00



     /            ,. -─- 、
  \/            // ̄, -‐`ヽ.
  /\          .// // ̄`ヽ \
     \         / ./__,/ ./-‐┐   \\. /´〉
             //'´:::|∠_   ト.、   (ヽ/ 〈_
     ×    「 ̄´ヽ、_rァ─--' 、,7_ハ   i `ヽ!_)
          /_,.>''"´:::::::::::_;;::;;__::`ヽ/´ゝ-‐イ   
       r‐''"´::::_;;:: - '' "´      `∨    /      \   /
  __人__   ` T 「´ !. /、  !  / _|_  !  /    ./       ×
  `Y´      |八  |/-‐∨|/レ'_」_./| ./|    /      ./  \
       /「>\!. ァ‐、   '´ ,.,.7!/| {   ,.'
      r' / |/,ハ"   _ -、  / | } |  /|ヽ、   
     r' /  / ,  |、  ヽ  .ノ,/ ,' 「 { /| {\\
     |_」  ,' /|//_`>,-rァ´! /  |__|' }_|  ヽ >,  
     ヽ|   レ'  /´ `/|_ム_」レ'   、| {.  | {   ∨!  
\/   /|  rイ、   /[_>rァく_]   _/_/ /_/|   |_|
/\  ,| ト、_ノ>、>ー、__r-、__/ ̄/ //|/  //   
     |/ /  \_,ト-‐へ._7-‐ 7こン´ /   /」  
     `Y´   , イ 〉   |/     /   /  /ノ  |
      ',    'ヽ.rイエァー-、,___,ハ   /  /r'´
     /7\__/::::::::::: ̄`ー--‐ヘ  ! //      i
      レ' r‐と7::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ハ  レ'i"´  _  _.人_ _
    /|  `ー/::::::::::::::::::::::::i:::::::::::::::::::::':,r'/|´       `Y´
   ∠!/  /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::∨ !          !
    ト、,.:'::::::::::::::::::::::::::::::::::::、:::::::::::::::::::::∨          |
    r/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/>、
    〉>、__/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/  ,ハ、
   / `ーァヘ ̄>イ ̄`ァー--r‐ァ'.ンヽ、´ ,ハ
   ,'⌒`Y    ̄`ー'´ ̄`ー- -''"´   .〉'⌒ '!
   !___ソ                  〈__j
  ┏┓┏┳┓   ┏┓     ┏━┓              ┏┳┓  ┏┓   ┏┳┓
  ┃┃┗┻┛   ┃┗━┓  ┗━┛    ┏━┓   ┗┻┛┏┛┗━┓┗┻┛
┏┛┗━┓     ┃┏━┛┏━━━━┓┗┓┃  ┏━┓  ┗┓┏━┛
┃┏━━┛ ┏━┛┗━┓┗━━━┓┃  ┃┃  ┃┏┛   ┃┃┏━━┓ ┏━━━━┓
┃┃       ┃┏┓┏━┛        ┃┃  ┃┃  ┃┃     ┃┃┗━━┛ ┗━━━━┛
┃┗━━┓ ┃┗┛┃          ┏┛┃  ┃┗━┛┃     ┃┃┏━━┓
┗━━━┛ ┗━━┛          ┗━┛  ┗━━━┛     ┗┛┗━━┛


 申し訳ございません、少々出遅れてしまいました。
 それでは、行きますよ!



>>401
(かーん……)

 申し訳ありませんが零点でございます。
 駄目ですよ、そんな親父ギャグ以下の駄洒落など。
 場の空気を一気に下げて氷点下はおろかマイナスKにしてしまいますわ。
 それこそ空気の読めない駄目駄目人間、略してKYなどと陰口を叩かれるでしょう。

 どうせなら落語の一つでもやってみるのが宴会芸の基本です。
 他にも何か楽器を奏したり歌を歌ってみたり舞を披露するなどもよろしいかと。
 ああ、もちろんどれも手習い程度が出来れば十分ですわ。
 上手いに越したことはありませんが、それは身も心も芸に捧げる方が目指すもの。
 普通の方であれば自分で楽しみ、相手を楽しませられる程度であればいいのですよ。

 私ですか? ええ、一応、舞踊をある程度。
 拙い芸ですけれども、いざとなれば披露させて頂いております。

 そして―――今夜は土曜日。
 後は、わかりますね?


>>495

 ―――放っておけば勝手に何か食べて勝手に動き回っておりますわ。
 まあ、放置プレイでも大丈夫ということです。ご安心を。
 最近は幻想郷にてこういった饅頭に酷似した生物の目撃例が数多くあるようですね。
 曰く、

「大体 ゆっくりしていってね! としか言わないくせに割と知性が高い」
「とある巫女と魔法使いにそっくりな顔をしている。他にも色々いる」
「スライムみたいにぽよぽよしている」
「中身がアンコだった」
「ウザカワいい」


 などと言われているようです。
 ……一体、何が外から流れ込んできたのでしょうね?(汗)
 人間の里妖怪特命リサーチ部で早急に研究が進められているとの話ですが、どんな結果
が出るのでしょうね。

 余談ですが饅頭とは大陸の一地域で行なわれていた人柱の風習を断ち切るために考案を
されたものです。何でも黄河の氾濫を沈めようとして、人の生首を捧げたとかなんとか。
これを小麦粉で練った皮に肉を詰めて代用したところ、不思議と洪水が収まったそうです。
 後の肉まんですね。
 ……まあ、それがこのUMAとどう繋がるかは解かりませんけれど。
 生首しか共通点がない気がしますわ。アンコが入ってるから食べられそうですが。


>>498
 ――――――――――――――――――――――――はい?



 え、ええ?
 総領娘様がレストラン!?
 料理はおろか家事も怪しい総領娘様が飲食店ですって!? 
 そんな、有り得ませんわ!!


 ……いえ、ここは落ち着くのです。
 とりあえず羽衣のビラビラの数を数えて落ち着きましょう。
 1…2…3…4……

(しばらくおまちください)


 ……99、100。ふう、落ち着きました。
 そうですねえ。
 仮に総領娘様が家事下手だったとしても、特殊な訓練と足りてる執念で克服している
可能性もありますわね。すでに。おそらくそうでしょう。
 何しろ桃さえ食ってればいい方々と違って味にうるさい方ですから、もう我慢できない
とばかりに自分でザ・シェフをやろうとしても不思議ではありませんし。というよりも、
私どもがしらないだけでとっくにやっているのでしょうね。
 もちろん悪いことではございませんわ。むしろ素晴らしいことかと。
 もしよろしいのでしたら、私もご賞味してみたいものですね。


>>562
 気にしたら負けですわ。そんなことより踊りましょう。
 それに別に語呂が悪いわけではありません。

 
 4ビートでございます。
 人の心の臓が刻むリズムと同じなのです。
 ですから―――人は土曜日に惹かれるのです。


>>563



        __
     ⌒ヽ, )
       _...V.._ 
     /´__iXi__ヽ  ))
   <ノi,ノノハノ) )> ,
   ((ハリ゚.−゚ノハ   -
     ノ〜ヌ-il、   `
    ,(ン'´ノ:::`ヽ), 
   `'〜'r_fi_ァ〜^
      ̄  ̄ ̄

        __
     ⌒ヽ, )
       _...V.._ 
     /´__iXi__ヽ
   <ノi,ノノハノ) )> ゚
   ((ハリ゚ ー.゚ノハ    。 
     ノ〜ヌ-i((つ
    ,(ン'´ノ::::`ヽ、  
   `'〜'r_fi_ァ〜^
      ̄  ̄ ̄


  x    __
     ⌒ヽ, ) x
。  +  _...V.._   X
    n_/´__iXi__ヽ  
   ( ソ i,ノノハノ) )> ゚
  x }l,(ハリ゚ ー.゚ノハ    。 
    ヽノl〜ヌ-i,^> +
X    /´ノ::::`ヽ(、  
      `i_ァ'〜<)〜' 
      ̄  ̄  ̄

Saturday
Night
Fever
!


 ふふ、いい夜ですね。
 これが午前中、午後と二回あるというのがまた素晴らしいですわ。
 この瞬間が、一番生きているという実感を得られる時です。
 普段が凪の海のように穏やかな生活であるが故に。

21 名前:無名の妖怪ハンター:2009/01/17(土) 10:38:34
多くの人の愛顧を受けつつ、空想大戦リクスレも5周年。6スレ目に到達だ。
あらゆる戦士達よ、我こそはと思う者は、ここリクスレで充分に腕を振るわれよ。
 
・・・ということで、リクスレルールのテンプレを貼り付けておこう。
 
 
ここは各作品の枠を越えた夢の共同戦線や対決に重点を置き、
特撮」「アニメ」「ゲーム」「漫画」「小説作品」等など
多ジャンルに及ぶヒーロー作品を【すごかが】的にクロスオーバーし、
考証(でっち上げ)をするスレの6スレ目になる。
 
この場にて本スレ参戦希望作品のリクエストも受け付けているが、
必ずしも要望、希望、野望が叶い通るとは限らないので、そこは承知しておいてくれ。
 
 
・スレタイの通り、練習やテストに使うもよし。
 
・参加に自信のない者が一発ネタを書き込んでみて他の反応を待つもよし。
 
・単発ネタだけ書き込みたい者が、ここにとりあえずプロト原稿を書き込み、
 加筆修正を依頼した上で、本スレへのコピペを申請するもよし。
 
・名無し客殿や他スレのキャラハンの者達が、超大戦を見た感想を
 こっそり(あるいは堂々と)書き込むもよし。
 
・好きな作品の特撮出演俳優・女優、声優、スーツアクター等々について語るもよし。
 
・超大戦シリーズの運営とは全く無関係な話題の雑談を繰り広げるもよし。
 
・独り言や愚痴を一人でこっそり呟くもよし。
 
・ワイワイとお祭り騒ぎをするもよし。
 
・部外者の方々にも書き込み練習用に一般開放をしているので安心してくれ。
 
・レギュラー、オブザーバー参加を問わず、住人は最低でもコテハンを名乗る事。
 
・どのような客人も遠慮なくやって来るといい。
 
・住人の者はもし都合で来られなくなる場合、その旨記した一報を打たれる事を奨励する。
 あまりにも自分の知らない作品が多過ぎて参戦できないという者も、
 是非こちらまで御一報の上、遠慮なく相談を申し出て貰えると有難い。
 
・Youtubeやニコニコ動画などの動画サイトへのリンクを直接貼る場合は
 「本当に必要な参考資料」以外は自重する事。
 
・ネタバレな話題を書く際は、自己判断でタグを用いて反転文字を推奨する。
 <font color=efefef></font>(実際に使用する際は、“<”と“>”を半角にする)
 
■設定の優先順位
1、作品の映像で描かれたもの 2、作品の公式設定 3、雑誌等による設定 4、公式ではないが
一般的に周知の設定 5、スパロボ等の設定 6、原典に矛盾がない程度のオリジナル設定
 
今こそ来るがいい、壮大なる物語の紡ぎ手達よ!!
 
では、過去スレと関連スレを貼っておく。
 
<過去スレ>
 
■超クロスオーバー空想大戦 練習・感想・リクエスト受付所(初代・リクスレ)
http://charaneta.sakura.ne.jp/ikkoku/kako/108/1085357593.html
 
■超クロスオーバー空想大戦 練習・感想・リクエスト受付所その2
http://charaneta.sakura.ne.jp/ikkoku/kako/111/1117189697.html
 
■超クロスオーバー空想大戦 練習・感想・リクエスト受付所その3
http://charaneta.sakura.ne.jp/ikkoku/kako/115/1151054767.html
 
■超クロスオーバー空想大戦 練習・感想・リクエスト受付所その4
http://charaneta.sakura.ne.jp/ikkoku/kako/1166/11669/1166961566.html
 
■超クロスオーバー空想大戦 練習・感想・リクエスト受付所その5
http://charaneta.sakura.ne.jp/test/read.cgi/ikkoku/1192467254/
 
<関連スレ>
 
■超クロスオーバー空想大戦(初代・本スレ)
http://charaneta.sakura.ne.jp/ikkoku/kako/108/1084962936.html
 
■超クロスオーバー空想大戦2(現・本スレ
http://charaneta.sakura.ne.jp/test/read.cgi/ikkoku/1187112684/
 
■超クロスオーバー空想大戦・作品考証談話室(避難所
http://charaneta.just-size.net/bbs/test/read.cgi/ikkokuRH/1080433232/
 
■超クロスオーバー空想大戦・登場済人物一覧
http://wiki.fdiary.net/scrossficwars/
  
■超クロスオーバー空想大戦・旧まとめサイト
http://www.geocities.jp/nn060529/
 
■超クロスオーバー空想大戦・新まとめサイト
http://wiki.fdiary.net/scrossficwars/?nn060529
 
<姉妹作品>
 
■超クロスオーバー空想大戦 ORIGINAL OPERATION
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/anime/411/1084963207/
 
 

22 名前:無名の妖怪ハンター:2009/01/17(土) 10:40:38
多くの人の愛顧を受けつつ、空想大戦リクスレも5周年。6スレ目に到達だ。
あらゆる戦士達よ、我こそはと思う者は、ここリクスレで充分に腕を振るわれよ。
 
・・・ということで、リクスレルールのテンプレを貼り付けておこう。
 
 
ここは各作品の枠を越えた夢の共同戦線や対決に重点を置き、
特撮」「アニメ」「ゲーム」「漫画」「小説」等など
多ジャンルに及ぶヒーロー作品を【すごかが】的にクロスオーバーし、
考証(でっち上げ)をするスレの6スレ目になる。
 
この場にて本スレ参戦希望作品のリクエストも受け付けているが、
必ずしも要望、希望、野望が叶い通るとは限らないので、そこは承知しておいてくれ。
 
 
・スレタイの通り、練習やテストに使うもよし。
 
・参加に自信のない者が一発ネタを書き込んでみて他の反応を待つもよし。
 
・単発ネタだけ書き込みたい者が、ここにとりあえずプロト原稿を書き込み、
 加筆修正を依頼した上で、本スレへのコピペを申請するもよし。
 
・名無し客殿や他スレのキャラハンの者達が、超大戦を見た感想を
 こっそり(あるいは堂々と)書き込むもよし。
 
・好きな作品の特撮出演俳優・女優、声優、スーツアクター等々について語るもよし。
 
・超大戦シリーズの運営とは全く無関係な話題の雑談を繰り広げるもよし。
 
・独り言や愚痴を一人でこっそり呟くもよし。
 
・ワイワイとお祭り騒ぎをするもよし。
 
・部外者の方々にも書き込み練習用に一般開放をしているので安心してくれ。
 
・レギュラー、オブザーバー参加を問わず、住人は最低でもコテハンを名乗る事。
 
・どのような客人も遠慮なくやって来るといい。
 
・住人の者はもし都合で来られなくなる場合、その旨記した一報を打たれる事を奨励する。
 あまりにも自分の知らない作品が多過ぎて参戦できないという者も、
 是非こちらまで御一報の上、遠慮なく相談を申し出て貰えると有難い。
 
・Youtubeやニコニコ動画などの動画サイトへのリンクを直接貼る場合は
 “本当に必要な参考資料”以外は自重する事。
 
・ネタバレな話題を書く際は、自己判断でタグを用いて反転文字を推奨する。
 反転文字タグ:<font color=efefef></font>(実際に使用する際は、“<”と“>”を半角にする)
 
■設定の優先順位
1、作品の映像で描かれたもの 2、作品の公式設定 3、雑誌等による設定 4、公式ではないが
一般的に周知の設定 5、スパロボ等の設定 6、原典に矛盾がない程度のオリジナル設定
 
今こそ来るがいい、壮大なる物語の紡ぎ手達よ!!
 
では、過去スレと関連スレを貼っておく。
 
<過去スレ>
 
■超クロスオーバー空想大戦 練習・感想・リクエスト受付所(初代・リクスレ)
http://charaneta.sakura.ne.jp/ikkoku/kako/108/1085357593.html
 
■超クロスオーバー空想大戦 練習・感想・リクエスト受付所その2
http://charaneta.sakura.ne.jp/ikkoku/kako/111/1117189697.html
 
■超クロスオーバー空想大戦 練習・感想・リクエスト受付所その3
http://charaneta.sakura.ne.jp/ikkoku/kako/115/1151054767.html
 
■超クロスオーバー空想大戦 練習・感想・リクエスト受付所その4
http://charaneta.sakura.ne.jp/ikkoku/kako/1166/11669/1166961566.html
 
■超クロスオーバー空想大戦 練習・感想・リクエスト受付所その5
http://charaneta.sakura.ne.jp/test/read.cgi/ikkoku/1192467254/
 
<関連スレ>
 
■超クロスオーバー空想大戦(初代・本スレ)
http://charaneta.sakura.ne.jp/ikkoku/kako/108/1084962936.html
 
■超クロスオーバー空想大戦2(現・本スレ
http://charaneta.sakura.ne.jp/test/read.cgi/ikkoku/1187112684/
 
■超クロスオーバー空想大戦・作品考証談話室(避難所
http://charaneta.just-size.net/bbs/test/read.cgi/ikkokuRH/1080433232/
 
■超クロスオーバー空想大戦・登場済人物一覧
http://wiki.fdiary.net/scrossficwars/
  
■超クロスオーバー空想大戦・旧まとめサイト
http://www.geocities.jp/nn060529/
 
■超クロスオーバー空想大戦・新まとめサイト
http://wiki.fdiary.net/scrossficwars/?nn060529
 
<姉妹作品>
 
■超クロスオーバー空想大戦 ORIGINAL OPERATION
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/anime/411/1084963207/
 
 

23 名前:名無し客:2009/01/17(土) 17:56:56
 
 調律侵食。
 
 遡ること三ヶ月前。終末論カルト≪ペテロの手紙≫のネットジンから流布したその単語は、バカみたいな勢いで
世界中に行き渡った。紛争地帯で情報と隔絶されている駐屯軍の人間でさえ見知っているのだから、その認知度
も知れようというものである。
 汚染された世界コラプション
 的確な表現だとは思わない。福音主義者(エヴァンジェリスト)崩れのカルトから派生した言葉は、要点を抜き出
すなら『見えざる神の手によって統制されていた世界』の崩壊だ。その連中にとっては世界の運営自体が『神の手
になるモノ』なので、今回の事態も神の手管である、と言うのがその主張だ。正直それでは唯物論者もダーウィニ
ストも激怒するに決まっている。が、だがしかし語呂が良かったからなのか誰も気に止めなかったからなのか、カ
ミサマ第一主義者の言葉は一般人(パンピー)諸氏の間にまで流通し、気付けば世界流行語大賞に認定されてし
まっていた。恐るべし世界の空気というヤツである。
 的確な表現だとは思わない。福音主義者エヴァンジェリスト崩れのカルトから派生した言葉は、要点を抜き出すなら『見えざる神の
手によって統制されていた世界』の崩壊だ。その連中にとっては世界の運営自体が『神の手になるモノ』なので、今
回の事態も神の手管である、と言うのがその主張だ。正直それでは唯物論者もダーウィニストも激怒するに決まっ
ている。が、だがしかし語呂が良かったからなのか誰も気に止めなかったからなのか、カミサマ第一主義者の言葉
一般人パンピー諸氏の間にまで流通し、気付けば世界流行語大賞に認定されてしまっていた。恐るべし世界の空気、と
いうヤツである。
 Wikipediaにもトピックされた、『見えざる調和の侵食』。
 結局のところ、この単語を使いたがる連中には不満があったのだろう。
 あの日、確実に幻視された”世界の終わり”の先が存在してしまうことが――”世界の終わりの終わり”に自分達
が直面してしまっていることが。
 どうして終わってくれないのだ、という不満が、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、
 『聖者の手紙ペテロズ・レター』が書き記したのは、そんなささやかな不満に対する決別宣言だろう。世間の流行に乗った単語の
束は、ネットからテレビへ、テレビから紙媒体へと移行を続け、わずか半月足らずで世界中の意思が知るところと
なった。
 
 一緒にこの世界の終わりを叫んでくれ。
 一緒にこの世界の終焉を見届けてくれ。
 確実に終わりに向かう、漠然とした破滅の足音を聴く者達の声。
 声――世界の終わりを唱える歌声。
 言語は共有され、空気のように染み込んでいく。それは元来言語の本質だ。
 かくしてその言葉は世界にザックリと食い込んで、誰もがその声を意識せずには生きていけなくなったというワケだ。
 さしあたり、この世界に刻まれた常識が欠落した理由は二つだ。
 
 あの日。
 中国大陸全域が巨大な熱量反応に塗り潰された日。
 あの日。
 英国の半分が一夜にして瓦礫と化したあの日。
 問答無用の暴力が荒れ狂って、それまでの価値観と正当性とを根刮ぎ失ったあの日。
 世界は恐らく、再び神の実在を見失ったのだろう。
 

24 名前:名無し客:2009/01/18(日) 00:42:59
テスト

25 名前:名無し客:2009/01/19(月) 18:17:16
修正してもらってありがたいのですが、追加で修正をお願いできないでしょうか?

http://charaneta.sakura.ne.jp/test/read.cgi/ikkoku/1232031415/1
 
 
  ◇    ◇    ◇    ◇
 
 
必ずしも要望、希望、野望が叶い通るとは限らないので、そこは承知しておいてくれ。
 
 
・スレタイの通り、練習やテストに使うもよし。



必ずしも要望、希望、野望が叶い通るとは限らないので、そこは承知しておいてくれ。
 
※空想大戦の内容の無断転載及び、ローカルの話題を
関連スレッド以外へと持ち出すのは原則として禁止!

 
 
・スレタイの通り、練習やテストに使うもよし。
 
 
  ◇    ◇    ◇    ◇
 
 
・Youtubeやニコニコ動画などの動画サイトへのリンクを直接貼る場合は
 “本当に必要な参考資料”以外は自重する事。
 

 
・Youtubeやニコニコ動画などの動画サイトへのリンクを直接貼る場合は
 “本当に必要な参考資料”以外は自重する事。
 また、動画への直リンクは原則避けるように(アドレスの先頭の“h”を外すように)。
 
 
  ◇    ◇    ◇    ◇
 
 
・ネタバレな話題を書く際は、自己判断でタグを用いて反転文字を推奨する。
 反転文字タグ:<font color=efefef></font>(実際に使用する際は、“<”と“>”を半角にする)
 
■設定の優先順位
1、作品の映像で描かれたもの 2、作品の公式設定 3、雑誌等による設定 4、公式ではないが
一般的に周知の設定 5、スパロボ等の設定 6、原典に矛盾がない程度のオリジナル設定
 

 
・ネタバレな話題を書く場合は、タグを用いて反転文字にする事。
 反転文字タグ:<font color=efefef></font>(実際に使用する際は、“<”と“>”を半角にする)
 
 
■設定の優先順位
1、作品の映像で描かれたもの 2、作品の公式設定 3、雑誌等による設定 4、公式ではないが
一般的に周知の設定 5、スパロボ等の設定 6、原典に矛盾がない程度のオリジナル設定

26 名前:‐美しき緋の衣‐永江衣玖 ◆S.N.F.uKrU :2009/01/19(月) 18:40:57
 ……はい、こんばんは。
 先の土曜で少々はしゃぎ過ぎてしまって寝込んでしまいました。
 やはり何事もほどほどに、ということですわね(苦笑
 それでは、ごゆるりとお返事させていただきますわ。


>>566
 ……ああ、まあ、はい。
 全てはわが身の不徳の致すところでございます。申し訳ありません。
 少々地上に長く居すぎて気が緩んでいたのかも知れませんね。
 以後、慎んで過ごさせて頂きますわ。

 ああ、いえ、泣いてなどおりませんわ。
 責はわたくしめにありますもの。
 文字通りの自業自得ですから。

 ですのでここは空気を読んで涙を偽装させて頂きますね。
 目薬にて。



>>191

 ……龍神様はそんな名前ではありませんわ。


 いえ、性格には誰も真名を知らないのですけど。
 以前お聞きしたところによると、
「人間には発音出来ず、聞き取れもしない」
 名でした。それですら仮の名前でしかないようです。

 それでいてもなお信仰を集めているのですから大変なことです。
 まさに偉大としか言いようがありません。
 このような方の御側にいられることを誇りに思いますわ。


>>201 とある結末

「待ってくれ! 俺たちは殺していない!」
「そうなんだ、お前たちの仲間を殺していない」
「みんな、人間だったよ」
「しめあげたけど、結局人間だったんだ」
「だから悪魔を殺していないさ」
「上からの命令で仕方なくやってたんだ」
「俺たちも好きでやってるわけじゃないんだ」

「外道!貴様らこそ悪魔だ!
俺はからだは悪魔になった、だが人間の心は失わなかった!
貴様らは人間の心を持ちながら悪魔に、悪魔になったんだぞ!
これが! これが! 俺が身を捨てて守ろうとした人間の正体か!
地獄へ堕ちろ! 人間ども!」



 ……つまりは、こういった結末もありうるのですね。
 ああ、なんと恐ろしい。外の人間は自重することを知らないようです。
 大きな力を持つことは大きな責任を伴います。その与える影響の大きさ故に。
 ですので、賢明なる妖怪の方々は自らの力をひけらかすことはせず、華麗なる決闘の術
を考案し、人間もまたその賢明を知ってその術を学び、活用しておられます。ですから、
幻想郷では時おり何か異変が起きたとしてもスムーズに解決が図られるのです。
 ―――少々行き過ぎた方もいらっしゃいますけど。

 さておき。愚かな人間や妖怪が力を持ったとしてもそれは自滅か淘汰しか有り得ません。
何故ならば、彼らは自らの力がもたらす結果を考えもしないからなのです。作れるからと
言って何でも作っていいわけではありません。使えるからと言って濫用していいことには
なりません。何事にも限度があるのです。いかな理由があろうとも、人は自分に許された
だけの火を使って生きていかなければならないのです。そうでなければそれは望まぬ結果
を生むことでしょう。何かを失うこともあれば、何かを壊してしまうこともあるでしょう。

 ですので―――

>>503-504

 ご安心くださいな。愚かな人間は確実に自滅いたします。
 もちろん賢明な妖怪方の手で、幻想郷の大勢に影響がないような措置も取られるかと。

 そして幻想郷の人間もそんなことをするのが一番愚かであると良く解かっております。
何故ならば、外の世界の惨状を此方に流れ着いてきた人から聞き及ぶ機会に恵まれている
から。
 みんな、自分たちの欲望のままに暴走した結果としての、おぞましい結末を先取りして
知っているのです。
 迷い込んだ方はほとんど皆こちらに留まっていますし、そしてこちらの住人が外の世界
の文明を拒絶していることからもその賢明さが伺えるでしょう。

 本当に賢い方は知識をひけらかしたり無闇に用いるような方ではありません。
 ―――自分が愚か者であることを自覚している方なのですよ。



27 名前:名無し客:2009/01/21(水) 17:01:44
■最近の購入物
・ゴジラVSキングギドラ 決戦史
(1992年発行。「地球最大の決戦」「怪獣総進撃」「対ガイガン」の公開当時の漫画版を収録)
・ボギー THE GREAT
(宮下あきら先生の男塾以前の作品。まだ一巻しか読んでないけど中々面白い)
 
 
■“個人的な”第2次スパロボZの予想&希望

続投:マジンガーZ、グレートマジンガー、ゲッターロボG、グラヴィオン、オーガス、
   Zガンダム(劇)、逆シャア、種デス(ifルート)、ダイターン3、ガンダムX、ザブングル

新規:メガゾーン23、種デスアストレイ、蒼穹のファフナー、コードギアス(初代&R2)、
   アルベガス(鶴ひろみ女史の代役が多かったのはフラグ?)、
   ゴッドマジンガー、ゴーバリアン(ダイナミック新規作品。Gマジンガーは時空転移を扱っている)
   エスカフローネ(こちらも時空転移を扱った作品)、レザリオン(東映作品から新規)、
   チェンジゲッター、モスピーダ、メカンダーロボ(三作共に地球が占領されてる)、

ゴッドシグマ、バルディオス、グレンダイザーは宇宙に行った為、第3次Z辺りで出ると予想。
ファフナーとコードギアスは同一世界。日本は消滅してはいないが、
フェストゥムによって大打撃を受け、その隙にブリタニアに占領された」という形に変更。
チェンゲ、メカンダーロボ、モスピーダの三作も【絶望の未来】風味の同一世界。チェンゲとTV版ゲッターの共演。
逆シャアはスパロボDの冒頭に似た展開に進み、総統シャア(&ギュネイ)が仲間になるif方向へ。

・・・せめてメガゾーン再参戦とスパロボD逆シャア(というかシャアとギュネイ)はいつか据え置きで
実現してほしいです・・・ 後者はスパロボ関連のサイトでも望む声が少なくないですし・・・
 
 
■最遊記 -螺旋の暦-(小説作品)
「華焔の残夢」「花鏡水月」と読み続けて、ようやく「螺旋の暦」を読み終わりました。
全体的に完成度も高く、今後の最遊記編のSSにも生かしていきたいと思います。
SSにも出せそうな面白いキャラも少なくなかったですしね。叶とか。
 
 
■ジョジョの奇妙な冒険U -ゴールデンハート/ゴールデンリング-(小説作品)
ジョジョ第5部の小説作品です。(一応ネタバレ伏字)
何ていうか・・・ フーゴのその後が少し気になりましたね。
不本意だったとはいえ、関係ない人間を大量に殺戮する計画の片棒を担いでしまったわけですし・・・

大海原に出た後のフーゴのその後とかも、SSで書けるかもしれませんね。
ヴェネツィアで殺された人々の悪夢に魘されながら放浪し、事故にあった所を
他作品のキャラに助けられ、そのキャラと怪我が治るまで同居する事になるとか。

 
 
■今週のトリコ(ネタバレ伏字)
この味は! ・・・・・・・・・ウソをついてる『味』だぜ・・・・・・・・・ トリコ!
 
 
 
>前スレ998,1000 ドミニア様

>まあ、そんな感じになるのかな。
>惑星を二つに限定したら確かに惑星もちの作品は参加できないか。
>それにしても設定といい参戦作品といい、大胆に限定したものだ。
J同様、今後のための「実験作」的な感じもしますしね。
Jも『宇宙世紀ガンダム&ゲッター不在』と中々実験的でしたが、今回はそれ以上ですよね(汗

>全体を考えたベターよりも好みを優先しすぎると色々危険だぞ。
まぁ、その通りですよね。
とりあえず実際に執筆する予定は今はないので、保留にしておきます。

>さてさて。こういう作品は元祖を大事にするからな。
>今回のKやDのような異種は携帯機から飛び出しにくいだろうし。
ネオゲッターはGCに出てましたけど、こちらも本流とは言いにくいですしね・・・
上記にも書きましたが、いつか初代ゲッターとOVAゲッターの共演とかやってほしいですね。
(Zでそれっぽい伏線があった)

>ああ、それはほしい所だな。
ナデシコがいれば、ガイとの絡みが期待できそうでしたが(笑

>勿論考慮は必要だし、過度に考えすぎたり、作品否定だけになったりしてしまうのはいかんが。
>それでも作品に対する意見、感想、考察は自由だぞ。
>色々な意見を出してそれを議論していく事で、視野が広がり作品の新たなヒントが生まれることもある。
>まったく正しい意見や感想など存在せんし、また間違いの自覚もまた作品作りの近道だ。
>実際プロの漫画や小説も、作者と編集の世界観のぶつけ合いで生まれるものとも言えるし。
まぁ、それはそうでしょうね。

>ああ、あれか。……本当に今更だな(苦笑
>意見が間違いだと思うなら、その時に言って指摘してくれたほうが個人的には助かる。
す、済みませんでした・・・(汗 次回から気をつけます・・・

>確かに一度プレイしているが、だいぶ年数が経っていてほとんどちゃんと覚えていない。
>覚えている部分が少ないうろ覚え状態な上に、その記憶が正しいか間違っているかどうかも断言不能だ。
>それでも、というのなら記憶の限りを書き込ませていただくが。
もしドミニア様が宜しいのでしたら、書いていただけると非常に嬉しいです。

>ああ、その2つは大事だな。
ちなみに旧編では【デジタルモンスター】のデジタルワールドが登場していました。
(具体的には初代本スレの>333-335)
空想大戦における電脳世界は、一体どんな感じになってるんでしょうかね?

>Vのシャクティの歌といい、マクロスと対照的に主人公の方が不利になるとは(ぇ
ジャイアンみたいに歌そのものが逆転兵器というのも存在しますが(例・魔界大冒険)。

>【次回予告】
中々笑わせてもらいました。小牟がww
あと小牟もセイバー編に登場ですか。これは非常に楽しみですね。
 
 
>>前スレ999 名も無き蜀軍兵様

>と言う事は…いずれグレンダイザーとマジンカイザーの競演が現実のものになるって事でしょうか?
>※実はグレンダイザーの参戦している作品にはマジンカイザーが
>逆にマジンカイザーの参戦している作品にはグレンダイザーが参戦しないと言う奇妙なGN−X(ジンクス)があります。
>寺田氏曰く、これはたまたまそうなったとの事ですが…
案外Zの続編辺りで実現するかもしれませんね。それっぽい伏線もありましたし。
・・・多分少数派でしょうけど、「見た事の無いゲッターやマジンガー」で小説版スパロボを期待してたり(汗

>はい、そうです。ジグラットは初代バーチャロン(OMG)のラスボスで、マーズでは中ボス的扱いです。
>HPが高く、ごんぶとレーザーを発射してる間にしか大ダメージを与える事が出来ません。
なるほど・・・ これは期待して良さそうですね。

>俺は童貞だ!!ですね。下手したらCEROに引っかかって無しになっちゃうかもしれません…
CERO:Bならともかく、C以上は避けそうな気もしますね・・・
ガンソードと言えば「エルドラX」というのもいたらしいですね。

>へぇ、結構あるもんなんですね。杜王町は作中でM県S市にあると解説にありますが…
>これって宮城県仙台市って事でいいんでしょうか?
調べたら、作者の出身地をモデルにしているようですね。
他の作品では都道府県を隠してないのも少なくないですし、杜王町に関しては様々な理由からどの都道府県を
イメージしてるかはほぼ確定している事を考慮すると、普通に宮城県仙台市にしてもよさそうですね。

ちなみに、死後の吉良吉影を描いた作者の別作品【デッドマンズQ】も
一度杜王町らしき場所が舞台になった事がありました。
前にも話した話題ですが、吉良吉影を【デッドマンズQ】準拠の設定で出す構想があります。

>キバのラスト
あくまで個人的な意見「俺達の戦いは終わらない!!」的なラストはむしろ好きな部類だったりします。
極道兵器とか、真説・魔獣戦線とか(石川先生の作品ばっか・・・)。
 
 
P.S
一つ、皆様に折り入って相談したい事があります。
具体的に言うと、赤い雨様のSSの件なんです。

というのも、赤い雨様は去年からもう半年以上このスレに顔を出していない状況なんですよね・・・
無論、赤い雨様にも事情があるのは解ってらっしゃるんですが、幾らなんでも一通り完結したSSが
投稿されてない現状をを考えると、このままにするのもどうかと少し思いました。

そこでなのですが、幸い、赤い雨様の「最悪のクローン編」は前スレを持ってちょうど完結しております。
赤い雨様が明言していますし、また、後のSSに大きく影響を与えるような設定変更もありませんでした。
(DIOのパワーアップは大きな設定変更じゃないですし、ガイルも簡単な理由をつけて元の世界には戻せる)
以上の点から、幻想界のマリオ達のSSも含めたミズチ編のSSを、リクスレ内で指摘された部分を
こちら側で修正した上で一度本スレに投稿した方が宜しいのではないかと意見してみます。

もし今後赤い雨様がSSを添削した上で復帰することになれば、管理の方々にそのSSに差し替えてもらうなどの
対処は可能ですし、今後の空想大戦の運営のバランスの為にも自分の意見を述べてみましたが、どうでしょうか?

28 名前:‐美しき緋の衣‐永江 衣玖 ◆S.N.F.uKrU :2009/01/22(木) 23:56:56
>>659
 ……ええまあ、確かに羽衣がないと相当不便ですね。
 魚ではありませんが。

 アレが無いと……まあ、昨今では例の羽衣強奪事件を踏まえて全員特殊な訓練を受ける
こと
になっているので飛べることは飛べますけど。ぶっちゃけ仕事になりませんね
 緋色の雲を観測するには直接雲の中にいなければなりません。もちろん、雲ですから雷
や雨、風といったような自然の難関が待っているのですが、あの羽衣はそれを全て一手に
引き受けているのです。雷を受け流し、風を操り、雨を避ける、といったように。
 特に気流を操る機能は、人間がつけると普通の方でも空を飛べるほど優れておりますわ。

 そんなわけで、コレを用いているから私たちは雲の中でも漂えるのですよ。
 とても大切な道具でございますわ。


>>663

 ―――ご自分で見つけて下さいまし。


 いえまあ、分からん殺しとか確定割りからのKOは狙えましょうけど。
 本当にどう使うかは使い手次第ですわ。
 私は先読み対空として使うことが稀にありますが、普通は他のスペルの肥やしになるか
お守りとして使わずじまい
になってしまいますね。ううん、難しいところです。

 こういった技はそれぞれがどう活用するかを見つけ出すことで光るもの。
 色々と試してみて、しっくりくる使い方があればそれに従えばよろしいかと。


 最初から積むな、というのはいいっこなしで(ぇー


>>664-665
 まだ土曜日には早いですよ?(何)

 さておき、八頭身というとどこかの魔法使い様が何かキノコと合体事故を起こして誕生
し、幻想郷を恐怖に陥れたなどという都市伝説が鞍馬諧報の三面記事を飾っていましたね。
まあ出所が出所なので全力で眉唾なのですが。
 鞍馬様は悪い人ではないんですけどね……どうにも話を大げさにしたがるきらいがある
ので新聞記者向きではありませんねぇ。そのうちこの新聞はフィクションですなどと注意
書きをさせられる日も遠くないかも知れません。

 でも、万が一、嘘から出た真、瓢箪から駒などと申します。
 もしも見かけたなら妖怪の山までご一報を。
 きっと新聞記事に載りますよ?


>>666
 ふふ、ですから冗談ですわ。お気になさらず。
 お話をするならこちらにも屋台や茶屋がありますので、別にここでもよろしいかと。
 ただ屋台だとお酒になってしまうかも知れませんが(何)

 そうですわね。
 土曜日が空いているのは事実ですのであとは藤原様をお待ちしましょう。




 さて、今日はこの辺りで失礼を。
 それではごきげんよう。

29 名前:‐美しき緋の衣‐永江 衣玖 ◆S.N.F.uKrU :2009/01/23(金) 19:16:36
>>198-199

 ええ、そのようですね。やはり大きな立場にいると自由に振舞えぬのが心苦しいことも
あるようです。龍神様も自らに「みだりに地上へ姿を現して騒がせてはならない」と縛り
を設けておりますし。こっそり人の姿を取って出かけていたりしますが。

 大きな力を持つものは、そこに在るだけで大きな影響を与えてしまうこともあります。
だからこそ、そのことをよく知った上で振舞わねばならないのです。
 もちろん、そんなことが続けば神と言えどストレスが溜まりますから。いずれストレス
というゲージを貯めて祟りというボムを撃たざるを得なくなってしまいますわ。荒々しき
神の望まぬ暴走、といったところでしょうか。もちろん良いことではありません。

 そこでハレの日があり、祭りがあり、神遊びがあるのです。
 この日は神様も羽目を外して、やってきた客人や自分に仕える神職の方々と、今までの
鬱憤を晴らすかのように遊んで回るのです。祭りの熱気とは、人の高揚する意識であると
同時に神の発する喜びの心気でもあるのですわ。

 もちろん羽目を外しすぎて怪我などをしてしまわれる方もいるでしょうが、人生塞翁が
馬と申しまして、その方もいと強き信仰ゆえに羽目を外されたこと。真っ先に神の御利益
に預かれますわ。自らを奉ずる方に対し、どうして神が信仰を仇で返せましょうか。


 ―――ただし、神は殉教者を求めません。神の名においてみだりに命を奪い、みだりに
自らの命を粗末にする者は神への冒涜でございますわ。その方たちは神に心酔するのでは
なく、神を信じる自分に心酔しているのです。

 信仰は生きている人妖にしか出来ないことです。
 その貴重な命をどうして捨てさせられましょう。
 如何な理由があれど、命は投げ捨てるものではありませんわ。




 ああ、そうそう。最近の流行は弾幕ごっこによる神遊びだそうですね。
 なかなかエキサイティングで楽しいと評判ですが、準備が足りませんと最終ステージで
スピードアップを取り忘れたR-TYPEより
酷いことになりますのでご注意ください。

 ほえ? 具体的に何を準備すれば良いと?
 そうですねえ。

・バリヤーの類(なるべく予備も持参すること)
・スペルカード(ボム・弾幕問わず。初心者の方は弾幕は使わずにボムを4つか5つほど
用意しておくのがよろしいでしょう)
・弾に当たっても挫けないガッツ(3回ほど耐えられたらあなたも一人前のシューター)
・救急箱(怪我などの不測の事態に備えましょう)
・上手くなる、楽しむという意志(勝つためには必要なことです)


 このくらいあれば、普通に遊ぶ分には問題ありませんね。
 弾幕ごっこはいずれも上級者向けだと思われている節がありますが、こちらとて大人げ
なく殺しにかかるわけではありません。きちんと相手の腕前に合わせて手加減をするのが
礼儀でございます。処刑場だとか虐殺ショーだとかリンチなどとは一線を画しますわ。
弾幕ごっことは優雅な決闘なのですから当然の配慮です。

 はい、そういうわけで存分にお楽しみくださいまし。
 相手の胸を借りるつもりでお気楽にどうぞ。
 大丈夫です、遊んでいるうちに上手くなりますよ?
 それでは良い幻想郷ライフを。


>>572
 幻想入りするまでもなく幻想郷にも土曜日はありますよ?

 土曜日がないだなんて、そんなファンタジーやフィクションじゃないんですから。
 外の世界でもまだ土曜日はあったと思いますよ?


 ……休日ではないことが多いらしいのですが。
 まったく、何を考えているんでしょうね。




30 名前:‐美しき緋の衣‐永江 衣玖 ◆S.N.F.uKrU :2009/01/23(金) 23:39:02



                         __
.  _    __        | ̄|_    |__|
  |  \  / / _      |    |  ____   _| ̄|__ ロ口
.  \  \/ / 凵口    |  | ̄   |___  ヽ  |_  __|
    ヽ   ノ        .|  |_       |  |    |  | __
   /  /      / ̄  __|.       /  /    .|  | |__|  ___
   |   \___    |  ○  |.        ./  /    .|  |  __  |___|
   \____|    \__/        / _/      .|_| |__|
         __      ヽ          ̄           /
        /  \     ヽ                   /
         .′   ヽ     ヽ                 /
      |     _     ヽ                /
      |       i      ヽ               /              ./
         !       l      ヽ             /             /
\      ヽ      |       ヽ  、 ─、,   .ヽ´ ̄`>.,          /
  \       \     l  , - 、      ,' ./ \∨   / \ ゙i        /
   \     , -ヽ   ∨   ヽ   _| ,'   `|  /    ゙, i       /
     \ /    ト、  /    | /   ゙i!、.-─ |/-─-ト   ゙      /
      _ノ    ヽ.ー{     ト、く` ̄ ̄`'r-/       |::':.,     /
     /       Vヽ      ヽ〉 .>─'‐'──-</::::::::\ /
     j   `ヽ     ト ト-、    }>'`::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`゛''<i
   /_ i    l      V::ヽ   /:::::::、 `  ̄ ̄ ̄ ̄`゛'\:::::::::::::':,,
  /   ` l     ヽ.    ノ    /ト、:.:ハ{ノヽ、:.:.:ト{__.:.:j::メ:.:. \::::::::::i
  ヽ    ヽ     ーァ ´     /...l ト:{.` \ ヽ{ __ヽ}|/ ! ハ::::::/
    \   丶_. イ  ,. -‐...´.........| |:.| ,,,, ̄   \  /!  ハ  i‐''
      ` ー ^ 、__ /........................j }八    '   ''''' / ,イ  i/
             ト、......................./ // |ヽ. 「 ̄)  .イ/ ハ,ヘヽ
       ヾ'ヘ   ヽ、ー―</ //  j |_>_-ァ 7´,/ノ/  /
       ヽ ヽ   \ー‐ ∠ニノ-ζ!、   二--'´  〉ソ_),ノ
         \\_   ̄ /.:.:.:.:.:. 玄   ̄ ̄ .メ _ノ::::::::::
           ̄'ー‐ ´ィ'´::::::::::::::::::::::::弋ゝ __ノソ | :::::::::::::: ノ
               /i :::::::::::::::::::::::::::7`⌒ー´` ノ::::::::::::::::_ノ
               i :::::::::::::::::::::::::::└::::::::::::::::└::::::::::: _/ ゙ヽ
                 `ヘ、  :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::、__ノ ヽ::::::`
                 `ヽ、  ::::::::::::::::::::::::::::::: __ノ      ゙ー ′
                /┴/`"'ー─────‐'
                  {::::::リ




 はい、それでは早速参りましょう!
 ……実はまだ仕事の休憩を入れてないのでちょっと間は空けますけどね(何)

>>654

 ―――実は、食べないとその分だけ余計に太るのですよ。
 人間の体というものは環境に適応していくもの。寒い場所にいれば寒さに耐えられる体
を、暑い場所にいれば暑さに耐えられる体を作ろうとしていきます。もちろん、飢えなど
という苛酷な環境に晒された身体もやがては適応できるように変わるのです。
 そうして学習した環境を活かすために、人間の身体はふたたび飢えが来る時に備えて、
エネルギーを蓄えようとします。

 その結果が脂肪でございますわ。

 そんなわけで、絶食ダイエットは非常にお勧めしかねます。リスクとリターンを考える
誰得なことになってしまいますので。
 どうせならば運動や食事内容を見直すなどの健全な減量法をして頂きたいですね。
 確かにそういうのが気になるお年頃でしょうけれども、あまり八坂様や洩矢様に不安を
与えてはいけませんわ。


 そうそう―――俗説ですが法術の類は相当量のカロリーを消費するそうです。
 確かに言われてみれば、能力を使ったり魔法を使ったりすることも自分の手足を動かす
ようなものですからね。博麗の方や魔法使いの方々、果てはメイドの方もその辺りに減量
の秘密が隠れているのかも知れません。
 東風谷様もここは激流に身を任せ奇跡のご使用をダイエットに取り入れてみて
は如何でしょう。……ひょっとしてひょっとする、かも知れませんよ?


>>655
 ……厳密に言うと、本来の巫女が執り行うのは降霊やカミガカリなどの神の言葉を代弁
すること、神の力を借りることであって、召喚ではありませんよ?
 藤原様は召喚と仰っていましたが、アレは厳密には憑依でございます。

 まあ、巫女ではない藤原様が行なうソレは意味合いが違うので敢えて召喚などと言って
いるのかも知れませんね。強引に自分の身体に憑依させてパワーアップ、といったところ
でしょう。無茶しやがって……と言いたいところですわね。
 それでも鳳凰からフェニックス、カルラまで呼べるのはなかなか大したものです。自滅込みとは言え。
 特にカルラは印度神話をご存知の方なら分かるでしょうが非常にチートでございます。
彼の神鳥を味方につけられたならどんな敵も指先一つでダウン間違いなしかと。

 ……とはいえ、確かにコレは人の手に余る力です。彼の炎を自在に御せるのはお不動様
くらいのもの。あまり無理はしない方がよろしいかと存じ上げますわ。
 死なない人間とは聞き及んでおりますが、どうぞご自愛くださいまし。


>>657
 いえいえ、道具を使いこなすのも立派な才能ですよ?
 本当にダメダメな方ですと力の使い方を誤って「うわらば!」「うごごご!」なこと
になってしまいます。同じ武器を使っていても最強に見える方と頭がおかしくなって死ぬ
方がいらっしゃるのと同じ理屈ですわ。

 どんな道具も使い方を知らないと持っていても無意味です。そしてそれを効率良く使う
ことが出来なければ無駄でございますわ。これを古来より「猫に小判」などと申しますが、
近頃の外界では鳥でさえ硬貨を使って買い物をするということですから、これはもうアレ
です。持て余していたら非常に人間としてヤバいですわね。


 ―――とはいえ、道具に甘えていたらいつまでたっても進歩はないのですけどね。
 確かに便利なものは便利ですが、それが無くなった時のことを考えたことはございます
でしょうか? それが無くても生きていける、不便では無い、と言えますか?
 それに依存してしまったら、もはや道具は道具ではありません。

 道具とは人が「使う」ものです。
 決して人が「使われ」てはいけないものなのですわ。


>>675
 ―――ふふ、場に溶け込むということは、自分の存在を消し去ることでもあります。
 あらゆるものを受け流し、誰も私に触れることは出来なくなる。
 彼の巫女には劣りますが、私もまた空と気を読み自在に身を任せることが出来るのです。

 ……まあ、弾幕ごっこなどで役に立った試しは無いのですが。
 だって普通に使ったらチートじゃありませんか。
 そんなこと、格好悪くて出来ませんわ。

 かといって縛りを設けてスペルにしたとしても(羽衣は空の如く)、微妙に使い辛いと
いう結果になってしまいますし、うーん……帯に短し襷に長し、ですわね。全く使えない
というわけではありませんが、玄人好みの扱いづらいカードになってしまいます。

 ですがそれを使いこなしてこそ一流の龍宮の使い。
 私もまだ未熟者ですが、いつか偉大な先人方と並べるよう精進いたしますわ。



31 名前:‐美しき緋の衣‐永江 衣玖 ◆S.N.F.uKrU :2009/01/24(土) 11:32:11
 ―――思ったより疲れていたようですね。
 気がついたら夜が明けておりました。

 ですが問題ありません。
 さて皆様、カーテンを閉めて部屋の明かりをお消しになってください。
 次に目を閉じて、ゆっくりと深呼吸をしてください。

 はい、夜になりました。


 さあ、それでは参りましょうか!(ぇー




>>678
 ああ、それですわね。
 ……うーん、本当は昨日のうちに打ち合わせてしまおうかと思っていたのですけど。
 私が見えないパンチを受けたがごとく眠気にKOされてしまいましたからね。
 とりあえず場所は暫定としてここに致しましょうか。使える雑スレも無いようですし。

 後は妹紅様ですね……予定は大丈夫かと思いますが、ふむ。
 なんだか自宅で行うティーパーティの模様になりそうですわ(苦笑)
 コレはコレで悪くありませんけどね。
 そちらがよろしければこのプランで行かせて頂きましょうかと。


>>679
 私にとってドリルは最後から二番目の武器ですわ。
 そもそも争いごとなんて面倒じゃありませんか、誰にとっても。
 ですのでそう簡単に使うことは無いのですが……。

 空気が読めなかったり、人様に迷惑をかけたり、人の話を聞かない方には、慈悲無く、
容赦なく、満遍なく、
必殺のドリルを叩き込みますのでご了承くださいまし。
 コレもまた空気を読むためのひとつの修行なのですわ。


>>681
 ―――起き攻めに使われると詰むんですけどね。
 あらかじめ使っていない限りは。


 いかに打撃無敵の「羽衣は空の如く」でも、使っていなければ効果は発揮できませんわ。
 もちろん相手も馬鹿なはずがありませんから、効果時間中はまず使ってきません。アレ
に対抗するためには「ダウンしない」「ゲージを溜めさせない」しかありません。
 傍から見れば愉快ですけど、実際受ける側にしてみれば絶望ですわ。残り体力
によっては完全に負け確定ですので。
 ……他に何か対抗手段があれば私のほうが教えて欲しいところですね。はぁ。


>>682
 別に神様の七変化など今に始まったことではありませんわ。


 さまざまな場面、さまざまな地域で同じ神様が違う姿、違う扱われ方をするのは珍しい
ことではございません。彼の迦楼羅様とて同じこと。日本に入っては烏天狗へ変化したり、
不動明王様の背負う炎となったりもしています。
 他にも国によっては羅刹(ラクシャーサ)やグルルなどと呼ばれ、邪神や魔物のように
扱われることもありました。ですので、こちらの方で考えてみれば、悪逆非道の敵として
描かれていても全く不思議ではありません。
 特にこちらは宗教という縛りからはかなり自由な―――というより、神道という信仰の
形態が非常に寛容でおおらかですから、他の国ではありえないようなこともあるわけです。
例えば基督教のお祭りであっても喜んで参加してしまうとかがそうですね。そもそも仏教
も本来は別の宗教だったのが、いつのまにやら神道と混ざって独特の姿となっております。
寺社と仏閣がセットで作られていることが多いのもこのあたりが理由です。
 ちなみに今のお墓の形態は仏教が由来なんですよ。ご存知でしたか? それまでは古墳
だったりただ石を置いて済ませていただけなのですが、この辺りでそれぞれ足りない要素
を補い合っているのが面白いですね。

 まあ話を戻しますと、確かにこちらの国の宗教観は無節操といえば無節操です。
 もちろん、それが悪いとはいいませんけどね。むしろ、この寛容さこそが現代の宗教に
求められている要素なのかもしれませんよ? 無用な争いを避け、隣人を愛することとは、
相手を理解し受け入れるということでもありますわ。
 神の教えや奇跡は儚き人を救うためのものです。
 決して誰かを傷つけるためのものであってはなりませんわ。


>>683
 ―――だらけているように見えるとしたらFUSHIANA☆EYEですわ。

 何が気に食わないのかは知りませんが、一度勝負を挑んでみるとよろしいかと。

 ……三十分後、そこにはボロボロになって戻ってきた>>683の姿が!!

 ……なんてことになっても知りませんけどね。
 そこは流石に自己責任ですわ。

 スペルカードルールが定着してから幻想郷全体の力は大きくなりました。
 洗練されたメソッドにおいて決闘を行うということは、常に互いの力を研鑽しあうこと
にも繋がります。それでいて幻想郷から見れば、総合的には非常に平和で安定した状態を
維持することにも成功しています。いわゆる「熱い平和」でございますわね。
 こうした状態が続くことによって人間も妖怪もバランスを取りながら互いに技術や能力
を向上させ続けているのです。
 確かに外の世界の文明にはまだ力では敵わないかも知れませんが、個人として戦う分に
は誰が相手であろうと、決して侮ることは許されませんよ?



32 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2009/01/24(土) 20:35:08


 とりあえず、アレは単純にいえば「誰でも出来る」術なんだよ。
 体が耐えられるかはともかく、きちんと材料が揃ってればね。

 類感呪術、ってのは知ってるかな。具体例を挙げると「丑の刻参り」とかそういう類の
呪いを掛ける術。アレは呪う相手の一部を人の形を模した藁に混ぜ込んで釘を打つ=式を
打つことで狙った相手に不幸とか痛みを与える術なんだけど、さっき言った「召喚」とか
も、これとほぼ同じ原理なんだよ。まあ、呪う対象が自分で、憑けるものは神だけど。
 そういう意味じゃ私のやってることは、巫女さんがカミガカリになる現象を強引に自分
で再現してるってことになるんだ。巫女さんの場合は普段仕えてる神様と接点があるから
触媒なしでも神を降ろしたりその力を借りることも出来るんだけどね、私はちょっと違う。
だから類感呪術の基盤を使ってる。

 で、その違いって言うのが、さっき言った類感に用いる媒体。
 私は、蓬莱の薬による「不死」と家の「信仰」を媒体にすることで、鳳凰からどんどん
拡大解釈してその係累の神々を自分に降ろしてるんだ。鳳凰堂見りゃ分かるけど、藤原の
家は永遠の象徴として「鳳凰」を信仰してたからね。……実をいえば、私自身はそんなの
知りもしなかったんけど。でもまあ私も同じ血を持ってたんだから信じようと信じまいと
関連付けられてることに変わりは無い。だからこいつを呼び出す術が楽に使えるんだね。

 まあそれはさておき。何で拡大解釈できるかってーと、ここでさっき言った「不死」の
属性が出てくるんだ。私の他に持ってる奴なんてほとんどいない属性だけど、これがある
から鳳凰から派生して、同じ類型の神や瑞獣を自分に憑依させられる。
 なぜか。鳳凰に限らず「炎の羽を持った鳥」は「死んでも蘇る」ってテンプレートが、
世界中のどこでも同じように組まれてるからだよ。前者だけだったら呼び出せるのは鳳凰
までなんだけど、後者の属性が加わることによって憑依召喚の幅は一気に広がる。大して
違いが無いように見えるけど、類感呪術においては呪う対象と媒体に共通点が多ければ、
多いほど効果が高いんだ。髪の毛より爪、爪より皮、皮より肉、肉より血、ってね。

 ……で、ここで。そこまで出来るのにどうして自滅するか、なんだけど。
 それは

 ……いや、単純だけどマジな話で、意外と難しいんだよなこれ。
 巫女さんとかなら神様がフルで支援してくれるからどれだけ力を使ったって自壊なんて
しないんだけどね。私の場合は強引に引っ張ってきて首根っこ押さえつけてるようなもん
だからブッ壊れても仕方ないんだな、これが。いやまあ笑い事じゃないんだけど。
 こいつはある程度、自分の体自体を鍛えることで解消は出来るんだけど……まあ未だに
あのザマだからまだ時間はかかるわね。迦楼羅様はマジで十秒保たないし。
 ……信仰すりゃ良いって話なんだけどね。
 でも人間、そう簡単にゃ宗旨を変えられないんだよなぁ。
 私は神の実在を信じていても、神の御利益は信じてないんだよ。
 ―――むかーし、富士の山でその神様に嫌な思い出があるんでね。
 それ以来、信じないことにしてるんだ。


 ……さて、長くなっちゃったけどこんなもんかな。
 まあ、私が火の鳥とかその辺を扱える理由と自滅の理由についてはこんなもんかな。

 何、普通は真似できない?
 別にそのまま真似しろなんていってないだろ、持ち味を生かせ(何)

33 名前:新章/最悪のクローン編:2009/01/26(月) 18:47:27
ジェイド「刃牙ィィィィィィ!!!」
銀次「そんな……刃牙君が……」

巨大な火柱に刃牙がのまれた。
その光景に、誰もが絶望を隠し切れなかった。
先刻、ジェイドや承太郎へと仕掛けた時よりも、明らかに威力は上。
いかに強靭な肉体を持つ刃牙といえど、死は免れないか。
ミズチも、刃牙の死を確信していた。

……が。

マキシマ「いや、まて……生体反応がある!!
刃牙は、まだ生きているぞ!!」
ミズチ「な……にぃ!?

火柱の中から、刃牙は姿を現した。
所々に軽い火傷を負ってはいるものの、無事である。
しかし、ミズチの攻撃をここまで軽減できるなんて、幾らなんでもありえない。
この場にいる誰かが、刃牙の手助けをしたのか。
すぐにミズチは、全員の顔を見渡す。
サイコキネシスによって、身動きは全て封じていたはず。
それでもなお、何か出来るとするならば……仗助のクレイジー・ダイヤモンドか。

ミズチ(いや……奴のスタンドに動きはなかった。
ならば、他の者が……むっ!?
)

ここでミズチは、刃牙の足元に目をやる。
そこに出来ていたのは、何てことないただの水溜りだった。
明らかに、汗で出来たものではない。
誰かが故意にやったとしか思えない……ここまでくれば、その犯人を特定するのは簡単である。
水、もしくはそれに連なる力を扱えるものは、ここに一人しかいない。

ミズチ「貴様あぁぁぁぁぁぁっ!!
クーラ「ばれちゃった……!!」

仕掛け人はクーラだった。
刃牙が炎に飲まれる直前、彼女はとっさに能力を発動させ、彼の周囲を氷で包み込んだのだ。
そうする事により、ミズチの炎を軽減させ刃牙を封じていたのである。
身動きが取れない彼女にそれが出来たのは、身動きをとる必要が無かったから。
足元から冷気を発生させ、それを伝わらせて氷を発生させていたからだ。
ミズチは怒りを露にし、クーラに掌を向けた。
だが……その瞬間、とてつもないスピードで何かが顔面に叩き込まれた。
唯一サイコキネシスを受けていなかった、目の前の刃牙の拳。
 

34 名前:名無し客:2009/01/26(月) 18:51:15
蛇咬(スネークバイト)ォッ!!

35 名前:名無し客:2009/01/27(火) 18:15:29
テスト

36 名前:名無し客:2009/02/08(日) 10:29:34
まったく

37 名前:名無し客:2009/02/18(水) 20:32:38
【キレイハナ♂日記 2/14】

ぎひ ぎひひひぃ
菓子メーカーの策略に踊らされる愚かなバカップル共め…
いまこそ貴様らに正義の鉄槌を下すときが来たぞ。
2月の年中行事はバレンタインか? 否、そんなものは初めからない。
あるとしたら… そう、節分くらいなものなんだ。

それをわからせてやるよ。 グゲゲゲゲッ
この種マシンガン、改め「豆マシンガン」でなぁ…っ!!

時は満ちた。いくぞ、サーナイト♂!後方援護はまかせたからね…!
さぁ ボクの血のバレンタインマイ・ブラッディ・ヴァレンタインの幕開け…ッ!!


 「悪りぃ、キレイハナ。ちょいと気が変わったんだぜ。
  なんでも最近は『逆チョコ』って男が女にチョコを渡すことが流行ってるらしいじゃねえか?
  これは俺にとって絶好のチャンス! バレンタインは嫌いだが利用してやるぜ!
  ふっふっふ… ルカリオさんに俺が作ったこのぶっ太くて硬いチョコバナナを食べさせてあげよう!!
  ルッカリオさぁ〜ん!待っててねぇ〜っ!!」


…… …… ……
有罪ッ!!ギルティ

 「ヒィッ!? よ、よせキレイハナ!
  話せば分かる!お前が銃口を向けるべきは俺じゃなくて、バカップルどもだろぉ!?」

きししししぃ
裏切り者には… 罰を与えなくてはねぇ…

  「ちょおぉ〜っとお待ちなさあいン!
   ハナきゅん、サナきゅんを撃っちゃダメよぉん。」

なんだよ、ジャマしないでくれよ。クロバットさん。

  「違うちがぁう。 どうせ豆を撃つのなら… そおれぇっ♪」

  「ふがッ!? な…なんだこのコスプレ衣装は!?
   緑色のウィッグと虎柄ビキニって… ま、まさかッ!!」

けっけっけっけ こいつは面白いや。
豆を当てるなら鬼がいいってことか… サンキュウ、撃ちがいがあるねぇ。

 【キレイハナは 「にほんばれ」をくりだした!】
 【とくせいのこうかで すばやいこうげき!】

ふひひっ ひひっ みなぎってきたぁ…ッ!
ゲヒヒ… ゲギャハハハハハハハハハハハハアァァァァーッ!!!
エターナルフォースビーンマシンガンッ!!


  「り、理不尽すぎるぜぇぇぇぇっ!!


38 名前:名無し客:2009/02/22(日) 20:05:23
てすとー

39 名前:名無し客:2009/03/03(火) 21:54:03
 
 
     東京都 江田島平八邸
 

 ――――八戒とジープが江田島平八の屋敷に漂着してから、およそ二日後。
 三蔵、悟空、悟浄、そして八戒とジープは、江田島邸の畳の間へと集合を果たしていた。
 

悟浄「・・・にしても、一時はどうなるかと思ったけど、無事に着いて良かったぜ。
   まぁ、あの富樫って兄ちゃんが俺達を探してくれなけれりゃ、一生合流出来ずに
   “北海道”っつーところで一生を過ごす羽目になったかもしれねぇけどよ」

 悟浄は安堵した表情で、口元に銜えた煙草にライターで火をつけ、一服する。

三蔵「どんな世界かと考えていたが、どうやら文明が化学寄りに発展しているらしいな。
   街中は結構ゴチャゴチャしてたが、彼方此方に散らばった俺達を一日も経過しない間に見つけたのは
   流石だというべきか」

 三蔵も煙草を自分の口元に銜え、悟浄から渡されたライターで火をつけた。
 その表情には、いらつきと安堵の表情が混在しているようであった。

悟空「なんかでっけー建物とかいっぱいあって最初は戸惑ったけど、慣れたら樹海ん時みたいに
   看板とか止まった車とか飛び乗っていけば、簡単に移動できたぞ」
悟浄「・・・やっぱ猿だな」
悟空「何だよ! どうぜ悟浄もこの世界の女の子でもナンパしてたんだろ!?」
悟浄「フッ、生憎だが、俺様はこんな状況でナンパなんてお遊戯にに興じていられるほど、
   お子様じゃねーんだ。どっかの猿と違ってな」

 悟浄はそう言って口元に笑みを浮かべると、吸い終えた煙草を
 自分の傍らに置かれていた灰皿に押し当てた。

悟空「なんだよ、この――――」
 

 
八戒「えー、皆さん。お元気そうでなによりですが・・・ ケンカの前に一つ聞いていいですか?」

 悟空と悟浄が言い争いを勃発させようとしたその直前に、八戒は彼らに声をかけた。

悟空「・・・何だよ、八戒」
悟浄「こちとら、それどころじゃ・・・」
 
 悟浄と悟空が反応したと同時に、八戒はその視線を、三人の背後の空間に向けた。

悟浄「・・・ん?」

 そこに存在していたのは――――

 

男A「・・・・・・・・・」
男B「・・・・・・・・・」
男C「・・・・・・・・・」
男D「・・・・・・・・・」

 

八戒「――――――あの方々は一体何なのか、説明してもらえないでしょうか?」

 ―――――――畳の間の壁際でご丁重にも正座している、四名の男性の姿であった。
 
 
 一人は、全身を白い料理人の服装に包んだ中年男性で、そこそこ恰幅の良い体格であった。
 その男の傍らにいる坊主頭の細みの男も、似たような服装に身を包んで正座をしていた
 坊主頭の男は、じっと三蔵の方をガン見し、思いっきり不満そうな視線をぶつけていた。

 もう一人の男は、先の二人同様、いかにも料理人だと思わせるような服装をしていた。
 ただ、同じ料理人でも先程の男とは違い、その男の衣装は西洋の厨房で使われていそうなものであった。
 男はギリシアの彫刻を彷彿とさせるような彫の深い顔立ちであり、欧州系・・・ 恐らく
 イタリア辺りの出身ではないかと、見る者は想像することができた。
 彼は特に表情を変えず、静かに悟空にその視線を向けている。

 そして最後の一人は、頭の禿げあがった男性であった。
 男は髭を生やしており、その頭には、メイクか刺青かは解らなかったが、“大往生”の文字が書かれている。
 そのような、いかにも世紀末を舞台にしたアクション映画に出てきそうな外見をしていながらも、
 男は黒色の背広とネクタイを着用し、腕を組みながらその場に正座を組んで座っていた。
 彼は悟浄に目を向けており、その表情からは彼の感情を読み取ることはできなかった。
 
 
悟空「ぅ・・・・・・」
悟浄「(ヤベッ・・・・・・)」
三蔵「・・・・・・・・・チッ」

 悟空と悟浄は冷や汗を流し、三蔵は機嫌の悪い表情を浮かべ、タバコの吸殻を灰皿に押し当てた。
 
 
八戒「・・・どうやらここは、被害者の皆さんに直接聞いた方が手っ取り早そうですね」
 
 
 
 
  ◇    ◇    ◇    ◇
 
 
 
 
 最初に口を開いたのは、白い服装に身を包んだ男・・・ 梅王子辰夫(うめおうじ たつお)と名乗る男であった。

辰夫「知り合いに聞いた話なんだが、何でも“トアールホテル”っつー場所で、
   政財界のVIPだの、異世界や未来から飛ばされた連中だのがパーティーを開いてるっつーんだ。
   さらに、どうやらそこでは予想以上に来客が多く、料理を作る人手がこれ以上無いってほど
   足りないって言うんで、この俺が“トアール”の連中に辰っちゃんフルコースを
   味あわせてやろうと考えたわけだ。
   で、ヒロに何か凄い食材が無いか調べさせたわけだが・・・」

 そう言うと辰夫は、自分の傍らにいた坊主頭の細身の男こと、助手のヒロに視線を移した。

ヒロ「ヘイ。そんで何か良さそうな食材が無いか調べたところ、
   何でも近所の繁華街に“巨大な豚”が出没したって聞いたんで、伝えたんですよ」
辰夫「で、ヒロ達と一緒に狩りに行ったってわけだ」

 辰夫はそう言いながら、ポケットに入った箱の中から煙草を一本取り出し、口に銜える。
 ヒロはそれに合わせるかのようにマッチの箱を取り出し、中から選び出したマッチ棒を着火させると、
 辰夫の銜えている煙草に火を付けた。

ヒロ「大きさは4〜5mくらいはありそうなデカイ豚でしたが、特に“鼻”が異常にデカく、
   凄い頑丈でした。まあ、辰夫さんの“食”に対するエゴイズ(ゲフンゲフン)
   ・・・追及心の前では、そこらの犬コロと変わりませんでしたけどね」

 ヒロは自慢げな表情を浮かべ、いつの間にか取り出していた刃物を眺めていた。
 刃物は大きさと鋭さを兼ね備えており、それ相応の腕のものが振るえば
 武器としての運用は勿論、家畜の屠殺や解体などの作業さえも簡単に行えそうな代物であった。

 ちなみに、辰夫とヒロの話の中に出てきた“巨大な豚”は、
 とある世界において『グレイトスタンプ』と呼称される種であったのだが、
 その事を三蔵一行と辰夫らが知るのは、まだ大分先の話である。
 
  
悟浄「・・・って事は、見事化け物豚を仕留めたってワケか?」

 悟浄は新しい煙草を銜えると再びライターで着火し、紫煙を燻らせる。

ヒロ「そう言いたいところですが・・・ あと一歩の所で邪魔されたんですよ」

 ヒロは悟浄の言葉に対して、顔に浮かんでいた不満の色を一層深める。

悟浄「ヘェ、誰にだ?」

 悟浄がそう聞くと――――

辰夫「―――――くあああああ!!!

 突如辰夫は咆哮し、顔に浮かんでいた不満の色を怒り一色に塗り替え、
 眼前に置かれていた灰皿をその右手で思いきり叩き飛ばす。
 その際に灰皿から舞い上がった煙草の灰はヒロに直撃し、彼に襲いかかった。

ヒロ「――――ゲホ、ゲホ・・・」

 そんな彼を尻目に、辰夫は怒りを含んだ表情でこう述べた。

辰夫「・・・そこの坊主にだ」
三蔵「・・・・・・・・・」

 辰夫の目線は、丁度二本目の煙草を吸い終わり、その吸殻を灰皿に押し当てていた三蔵へと向けられていた。
 
 
 
悟浄「・・・どーゆーこった?」

 悟浄は煙草をふかしつつヒロに尋ねると、ヒロも神妙な顔つきでそれに返答した。

ヒロ「ヘイ。その“化け物豚”を追い詰め、あと一歩の所まで追い詰めたんですが、
   その豚が最後の力を振り絞って突進してきたんで、つい横道に逃がしちまったんですよ。
   で、豚を必死に追跡してたんですが・・・」
八戒「追跡して・・・ それで・・・?」
辰夫「・・・・・・・・・」

 八戒が聞いたその瞬間、辰夫とヒロの表情が僅かに強張った。
 額から汗を流し、目の焦点を三蔵達に合わせようとするも、少しづつ焦点が外れかけている。
 そんな彼らの状態を見た八戒は、これまでの経験から考察し、恐らく二人が
 “非常に恐ろしい光景”を目の当たりにしたのだと確信した。

 ――――そして、辰夫はその強張った唇を開き、その脳裏に焼き付いているであろう光景を
 恐れつつも脳内でゆっくりと再生しながら言葉に変換し、恐る恐る彼らに語り始めた。
 

辰夫「・・・・・・あれはミンチなんてもんじゃねぇ、肉片すら野球のボール程度しか残っていなかった・・・
   理解できなかった・・・ 超能力とか爆弾とか、そんなチャチなもんじゃあ断じてねぇ・・・
   もっと恐ろしい力の片鱗を垣間見せてもらったぜ・・・」

 まるで「巨大な怪物級の豚が、一瞬にして肉片も殆ど残さず消し飛ばされる光景」を
 目の当たりにしたかの如く、辰夫とヒロは強張った表情のまま冷や汗を流し続けていた。

 八戒はそんな彼らの様子を見ると、三蔵の耳元に顔を近付けて小声で会話をする。

八戒「・・・豚相手に魔戒天浄かましたんですか?」
三蔵「・・・この世界に着いた直後で、訳も分からんうちにいきなり袋小路から
   飛びかかってきたからな。止むを得なかった」

 辰夫とヒロは落ち着きを取り戻し、タオルで顔を拭うと三蔵に向き直り、
 こう言い述べた。

辰夫「・・・そういう問題じゃあない。兎にも角にも、俺達の狙った獲物を無駄にされたのは事実なんだ。
   一言謝った上で、弁償に見合う食材を提供してもらおうじゃねぇか」
三蔵「・・・・・・チッ」

 三蔵は舌打ちすると、既に口に銜えていた三本目の煙草にライターを着火した。
 
 
 
 
  ◇    ◇    ◇    ◇
 
 
 
 
 次に証言をしたのは、西洋風の厨房着のイタリア人男性・・・ トニオ・トラサルディーである。

トニオ「ワタシはトニオ・トラサルディーといいます。トニオと呼んでください。
    “杜王町”という町で、イタリア料理店を開いています」
八戒「はぁ、どうも」

 礼儀正しく挨拶するトニオに合わせ、八戒も笑顔で返事を返した。

八戒「・・・それで、悟空が何かご迷惑を?」

 八戒が懸念しているのは、悟空が何の騒ぎを起こしたのかというのもあるが、
 それ以上に心配なのは、それによって生じる怒りの矛先が三蔵に向かってしまった場合、
 それによってさらに騒乱の収集がつかなくなってしまう危険性が大きいという事であった。
 少なくとも、三蔵が拳銃に手を伸ばすような事態はなるべく避けたいところである。

トニオ「いえ、そう言う訳ではありません。
    ただ、一つどうしても大事な用があるのです」
八戒「用・・・ ですか」

 トニオの“用”という単語に、八戒は本能的に嫌な予感の片鱗を察知した。
 もっとも、彼自身はそれを顔に出さず、すました表情を保ってはいたが。

トニオ「二日前の早朝、私はレストランの掃除をしようとしてたのですが、
    ちょうど店内に、悟空さんが倒れていたのデス。
    私は朝早くから来てくれたお客様かと思ったので、料理を用意させてもらいました」

 トニオがそう言うと・・・

悟空「そうそう、それそれ!!
悟浄「・・・ッ!? ・・・あちッ!」

 突如、悟空が座った姿勢から立ち上がり、大声で叫んだ。
 それに驚いた悟浄は、口の煙草(三本目)をジーパンに落としてしまい、火の痛みを感じる。

悟空「トニオさんの料理、スゲー美味くってさ―――!!
   美味すぎて思わず、眼が萎むほど涙流したりクシャミをしていっぱい鼻水出したり
   腹から内臓が飛びでたりしちまったけど、スゲぇ美味かったんだぜ―――!!!」

 悟空はその眼を眩く光るダイヤモンドのように輝かせ、口内で涎を飲みこみながら、
 トニオの料理の感想を、まるでマシンガンかアサルトライフルの如くの勢いで口から連射した。

 そう、その様子はまるで・・・
 実際に食した現場においては、全宇宙・・・ もしくは、過去・・・ 未来・・・ 魔界・・・ 天界・・・
 冥界でさえも巻き込んだ、ありとあらゆる並行世界を一瞬で因果地平の彼方に吹き飛ばしてしまうかの如く
 それこそ、人知を超えた凄まじいリアクションをとったのではないかと聞くものに思わせるようであった。

 それ程の感激・興奮・爆発・快感エクシタシー・マッシヴその他もろもろの感情を、山ほどの大きさからこめつぶ大・・・・・にまで
 超高密度に詰め込んだかのようなトニオの料理に対する感動のコメントを、悟空は止められずにいた。
 
 
悟浄「・・・それもう、リアクションの域を超えてねぇか?」
悟空「俺も最初はそう思ってたんだけどさ、リアクションが終わった途端に
   頭の先から爪先までビンビンになって、今までの旅の疲れが一気に全部ぶっ飛んでさ―――!
   あまりに美味すぎて、つい何回もお代わりしちゃったんだぜ――――ッッ!!」

 悟空が感動の嵐が醒めぬまま、感動の嵐に乗せた“言葉”という機械銃マシンガンの鉛玉を連発し続けていった。
 悟浄はその凄まじい熱気に圧倒され、火傷の痛みも忘れ、ただ言葉の弾幕をその身に浴びていた。
 
 
トニオ「そうそう、そのことなんですが・・・」
八戒「え?」

 トニオは悟空と悟浄を尻目に、八戒と三蔵に対して話を再開した。
 その眼にはいつしか、真剣な眼差しが含まれているのであった。

トニオ「悟空さんにはお客様として料理をお出ししたのデスが・・・
    会計の際に初めて知りましたが、ナンと悟空さんはお金を一円も持っていなかったのデス」
八戒「・・・・・・はい」
三蔵「・・・・・・」

 八戒と三蔵はトニオの声を、鼓膜と耳骨を通じて脳に伝達させると同時に、
 先ほど感じた嫌な予感が、一気に現実のモノへと近づきつつあるイメージを感じ取った。

トニオ「最初私は、食べた分だけ調理場と店内の掃除で働かせようとも考えましたが・・・
    丁度テレビの放送で、悟空さんを探しているとの報告が流れていましたので、
    それでアナタ方と合流次第、そちらの方からお代を払っていただくことにしました」

八戒「・・・・・・・・・」
三蔵「・・・・・・・・・」

 三人の間に、しばしの沈黙が訪れる。
 その間にも、悟空の感激と情熱の“言葉”の機械銃マシンガンは休むことなく稼働し続けていたが。

八戒「・・・それで、お会計はいくらでしょうか?」

 八戒はすました表情でそう答える。・・・その頬には一滴の汗が流れていたのだが。

トニオ「3500円の“お客様次第”を30食分ですので・・・
    計105000円となりマス」
 
 
 
    105000円となります
 
 
   105000円となります
 
 
  105000円となります
 
 
 105000円となります
 
 
 
八戒「―――――――――――」
三蔵「―――――――――――」
 
 
 悟空が未だに演説を続けているにも拘らず、二人の鼓膜と耳骨は、トニオの述べた
 たった一つの数字によって、その機能を一瞬で麻痺させてしまったかの如く、
 彼らの心と精神に、深い深い沈黙の時間を与えていた。

八戒「――――三蔵」
三蔵「言っておくが、三仏神のカードはあの時紛失して、それっきりだぞ」
八戒「――――そうですか」
三蔵「・・・あのバカ猿」
 
 
 
 
 
 
 
 三蔵が小銃の安全装置を解除する金属音と、八戒が自分の左耳のカフスを外した音が
 江田島邸の一室に静かに響いた。
 
 
 
 
  ◇    ◇    ◇    ◇
 
 
 
 
 最後は、特徴的な外見の人物・・・ 雷電と名乗る男であった。

雷電「拙者の名は雷電。訳あってこの屋敷に参った」
八戒「はい」
三蔵「・・・で、悟浄が何かしたのか?」

 三蔵はそう言うと、部屋の隅に視線を移す。そこでは・・・
 
 
悟浄「……………………(((((((( ;゚Д゚)))))))ガクガクブルブルガタガタブルガタガクガクガクガクガク
悟空「……………………(((((((( ;゚Д゚)))))))ガクガクブルブルガタガタブルガタガクガクガクガクガク
 
 
 悟浄と悟空は部屋の隅で二人並んで正座し、一切の沈黙を貫いていた。
 つい先程までの威勢はすでに消え失せ、二人は顔面蒼白でその体を小刻みに震えさせている。

 今となっては彼らに何があったかは知るよしも無かったが、
 彼らの背後の壁に存在する無数の大穴焦げ跡、部屋中にたちこめる硝煙の香りから、
 数分前にこの部屋で発生した惨劇を想像することは、ある程度危機管理能力を備えた人物であれば
 散らかった部屋に埋もれたゲームボーイを探し出すよりも、遥かに容易に行う事が出来るであろう。
 
 
辰夫「・・・オイ、早くしろ。こっちもチャッチャと用を済ませんたいだ」
ヒロ「・・・ヘイ」
トニオ「こちらも、あんまり長く店を開ける訳にはいきませんので」

 そんな惨劇の目撃者でありながら部屋に居続けるこの三人も、ある意味恐ろしい順応性の持ち主であった。
 特に辰夫とヒロは、流石にタオルで流れ出る汗を拭い続けているものの、既に三蔵の恐ろしさを垣間見ている上で
 この場に留まっている事を考えると、食材を駄目にされた料理人の執念は侮れないと言うべきだろうか。
 
 
雷電「いや、悟浄に直接用があるわけではない」
八戒「・・・? では一体・・・」
雷電「うむ。ちと長くなるが・・・」

 そう言うと、雷電は静かに語り始めた・・・
 
 
 

40 名前:<s>あく</s>あこ:2009/03/05(木) 23:50:46
てすと

41 名前:無名の妖怪ハンター:2009/03/10(火) 09:29:00
 
【ドグラ・マグラ】、遂に読破・・・(疲労
とりあえず近いうちに、【さくらがんばる!】を始めとする中平正彦先生の作品及び、
ゲゲゲの鬼太郎第4部の101話(一刻堂の話)の視聴手段を探したいと思います・・・
レンタルビデオが見つからなかったら、webの有料配信に手を出す考えも・・・

・・・何で【さくらがんばる!】を売却したんだろうか、自分(苦笑
 
 
■泡沫のようなネタ

●時空転移によって、Dショッカーに飛ばされてしまった面々(まだ未定)。
 基地の兵士に見つかってしまい、機動兵器まで駆りだしたDショッカーに追いつめられてしまうが、
 一行はDショッカーの機動兵器の一機を奪取し、反撃を試みる・・・(クロス作品不特定)

奪取する機体はベガ星連合軍の円盤獣か、メガノイドの有人兵器辺りを想定してます。
要するに、“悪役メカを奪取し、一時的にこちら側で運用する”的な構想です。
対峙する敵メカは・・・ いっその事、量産型グレートや量産型ゲッターG辺りで(笑
 
●Dショッカーの作戦により、次元獣カミジゲンの「紙に意志を与える能力」によって、
 アニメ雑誌から、ゲキ・ガンガー3、カンタムロボ、建設巨神イエオンの偽物が生み出される。
 偽物ヒーロー達は、カミジゲンの指揮で町を襲撃する・・・(ジェットマン×劇中劇作品)

特撮作品の一話限りの敵って、カミジゲンみたいに結構面白い能力を持ったのが多いんですよね。
イエオンは・・・ 他にロボット系の劇中劇が思いつかなかったので(苦笑)ゴウバインは竜宮限定ですし・・・
 
・・・そういえば、以前自分の書いたSSで、トランザを精神崩壊した状態で地獄兄弟と対面させましたが、
いっその事、Dショッカーによる改造手術によってトランザが復活し、ラディゲとは別の方面で
バイラムを再興し、地獄兄弟の手によって決着がつけられるという案も思いつきました。

最終的には、原作同様再びトランザは全てを失ってしまい、改造手術のリバウンドで精神崩壊。
崩壊するアジトの中、かつて一度だけ恩のあった地獄兄弟によって命だけは助かり、
二人の手によって、石神井総合病院に預けられる・・・ とか思いつきましたが、どうでしょうか?
 
●ゴーマ怪人・トランプ公爵の魔法のトランプによって、空想大戦の過去のSSで死亡した怪人が再生
 (ダイレンジャー劇場版)

他組織の怪人も交えた【オジャル大王・パート2】とか・・・ 駄目かな?(汗
 
 
■最近の購入物
・スーパーロボット大戦Dのアンソロジー数冊
個人的には田中正樹先生の「未来の記憶」(ビッグオー×メガゾーン)、
服部健吾先生の「戦場で・・・」(メガゾーンから見た他作品)、
景山まどか先生の「Caravan」(Vガンダム・エピローグ)が面白いと思いました。

調べてみると、カテジナ(というかVガンダム系のキャラ)は空想大戦には出てない模様ですね。
・・・まぁ、これに関してはキャラがキャラですし、完全に執筆者次第でしょうが。
 
・WILD ADAPTER 1巻(著:峰倉かずや)
・RYU FINAL 天の巻(著:中平正彦)
・魍魎の匣 1巻(作画:清水アキ 原作:京極夏彦)
・MS戦記 機動戦士ガンダム0079外伝(作画:近藤和久 原作:高橋昌也)
・機動戦士ガンダム 逆襲のシャア(著:ときた洸一)
 
 
■ヴァンパイア MIDNIGHT FLYER(著:いさき玲衣)
一か月近く前に購入し、最近読み終わりました。
【ヴァンパイアハンター】以前に執筆された作品と言う事で、現在の設定とは相違がありますが、
それを除けばストーリーは中々面白く、戦闘描写もうまく書かれていたと思います。
個人的にザベルを敵役で少し登場させる構想があるので、参考にしようかと考えています。

そういえば、確かザベルの所属ってどこでしたっけ?
確かナムカプではオゾムは既に死亡していた筈なので、ドルアーガか魔界村辺りが妥当でしょうか?
 
 
■東方星蓮船 〜 Undefined Fantastic Object.(ネタバレ伏字
体験版が配布された模様ですが、3面ボスのオプションが・・・(笑
とりあえず自分はWeb配信されるのを待つことにします。

 
 
■機動戦士Vガンダム(漫画版)
http://csx.jp/~lipcre/comic/vg/vg.htm
ボンボンで連載していた漫画版らしいですが、ギンザエフ大尉って・・・(汗
これも相当昔に単行本を中古店で見かけたような気がする・・・
 
 
>>96 名も無き蜀軍兵様

>仮面ライダーディケイド
パラドキサアンデッド・・・ 遂に登場しましたか。
外見はどんな感じになるんでしょうかね? 放送当時はワイルドカリスの外見だと思ってましたが。
龍騎はドラグレッダーに変身・・・ ブレイドは何に変身するんだろうか・・・? もしやカードに・・・


>一言で言わせて貰いますと…105000円に吹きました。
>やっぱり働いて返すことになるんでしょうかね?
なるほど。そう言うのもアリですね。

当初の予定では、とあるキャラに負担してもらう構想だったんですが、
最遊記編とMMR編の終了後に三蔵達がトニオの店で働かされるというのも悪くないかもしれませんね(笑

>次回も楽しみに待ってます。
では、暇を見つけて頑張りたいと思います。

>後、バーチャロンの原作について詳しく保管してるサイトがあります
少しだけ拝見させて頂きました。ムーンゲートは第3次αでも言及されていましたね。
後、今週のファミ通でフェイ・イェンも確認されていました。
 
 
 
P.S
ヴァンパイア関連で調べてたら、こんなゲームがある模様です。
http://www.capcom.co.jp/newproducts/arcade/gunspike/(リンク先には未記載だが、バレッタが登場)
アーサーは流石に本家とは別人っぽいですね・・・ 他キャラは同一人物でも良さそうですが。

アーサーで思い出しましたが、【極魔界村】発売当時にこんなCMもありましたね。
ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm2216122
・・・流石にそのまま組み込むのは無理がありますね(汗
隠居生活のブランクをトレーニングで埋め、復活を遂げた」的な描写だけならアリかも知れませんが。

42 名前:名無し客:2009/03/21(土) 17:22:02
本文

43 名前:サーナイト♂@探検隊オスメスズ ◆suKEbEVebI :2009/04/07(火) 23:16:37

【クロバット♀失恋日記】

ううっ… えぐっ、えぐっ…
ねェランちゃん...アタシ、またフラれちゃったわァ〜!
何よォー!アブソルのおバカァ!!アタシよかいい女なんているわけないじゃあないのよォ!
どおしてアタシを捨ててどっかにいっちゃったのよォ…

         。,へ   
       ,-‐‐‐-.、○   
      / ( (ヒ) ヒ))
     │   ワ丿  シュッ
      (つヽ∞/と彡 ttp://www.photolibrary.jp/mhd1/img13/450-200604092132011624.jpg

グッスン ああ、おごってくれてありがとネ。ランちゃん。
やっぱり女の気持ちがわかるのは同じ女だけよネェ。
ウフフ 少し気が晴れたわァン。

そーそー、聞いた話によると もうすぐトレジャータウンで
「パッチールのカフェ」とかゆーお店がオープンするらしいわよォ。
場所が離れてるとはいえライバル店ができるんだから、アナタあんまりお客におごってばっかして
お店つぶしちゃわないよぉにしなさいよネェ?
え?「そうなったらサワーズ君になんとかしてもらう」って?
んモォ!何よォアンタばっかりいい男つかまえてェ〜 このシアワセ者めッ!

ふう… ねェランちゃん。悪いわネェ、フラれた時ばかり現われて。
ううん、なんでもないのォ。

それじゃ〜アタシそろそろ帰るわァ。
まったねェ


>>396 ジバコイル保安官の腰巾着の二人がもう一人を探しているようです。
ジバコイル…!?
な、なんだかイヤーなことを思い出しそうな気がするぜ。うーむ…
まぁいいかッ! 忘れるとゆーことは、それはどーでもいいことだから忘れたんだ。

おっと話がそれたな。
あのジバコイルの取り巻きのうち、一人がどっかに行っちまったってことは、
ムウちゃんたちが言うよーに充電ポイントにいるのか?あるいは――
ハッ! 自分もこっそりジバコイルに進化して保安官の座を狙っているとか!
うーん、我ながら名推理だぜっ! 腰巾着ポジションに飽きて下克上か、ありえない話じゃないよな。


44 名前:名無し客:2009/04/10(金) 19:41:15
てすと

45 名前:名無し客:2009/04/14(火) 22:36:53
テスト

46 名前:名無し客:2009/04/18(土) 00:22:35
 
http://www.syu-ta.com/blog/2009/04/12/205102.shtml
前にも書きましたが、平成ライダーの、特にクウガ〜龍騎辺りの殺し方は酷かった・・・
特に龍騎2話の、母親が試着室で消えて泣いている子供のシーンは今でも忘れられないです・・・
 
 
■泡沫のようなネタ

・GOD悪人怪人ヒトデヒットラーを見て、苦い表情をするふみこ(仮面ライダーX×式神の城)

ヒトデヒットラーは「壮大なるあらすじ」でも登場してましたが、
粛清された描写は無かったので、下級怪人に降格されながらも生き延びてると解釈する事も可能かな、と。
 
 
・温泉に療養に出向した面々。久しぶりの休養に一息つく一行だったが、
 同じ温泉に偶々休養に来ていた“本物の兜十蔵”と顔を合わせる事となる・・・(マジンカイザー 新魔神伝説)

えぇ、真マジンガー2話を見て思いついたネタです(汗
 
 
・敵勢力の時空クレパスを利用した策略により、江田島平八を筆頭に、
 範馬勇次郎、豪鬼、東方不敗マスター・アジア、ゴルゴ13、美堂蛮、天野銀次、赤屍蔵人、
 両儀式、蒼崎青子、蒼崎燈子、獅子王凱、博麗霊夢、玖珂光太郎、雷音竜といった面々は、
 衛星軌道上に存在する人工衛星に転移してしまい、閉じ込められてしまう。
 さらに地球上には強力な結界が張られてしまい、地球側からの救援も不可能な状況だった。

 万事休すかと思われたが、江田島平八、勇次郎、豪鬼、東方不敗らが命を賭けて敢行した
 生身での宇宙空間へのダイブにより、近辺の廃コロニー跡から人数分の宇宙服を入手。
 平八らは一人ずつ着用し、赤屍と両儀式の協力によって、結界に何とか穴をこじ開け、
 そのまま大気圏へと突入する・・・

一同「心頭滅却すれば火もまた涼しじゃ―――――っ!!

・・・はい、男塾33巻を再読して思いつき、直行で殴り書きしたネタです(中性子爆
一部「大気圏突入に耐えられるのか?」なキャラが混じってるかもしれませんが、
九割以上冗談のつもりで書いたネタですので、聞き流して結構です(笑)
許してくれるのでしたら・・・ いや、どっちにしても今の自分の構想上書く余裕はないですね・・・(汗
 
 
■式神の城 小説作品
【石神迷路の解】【ワールドタイム・トラベラーズ】を本屋で予約しました。

式神の城の小説を読み進めて、セプテントリオンの存在をSSで示唆できないかとも少し考えてたり。
今は予定にないですが、仮に組織を出すとしたら、小説版でロジャーに瞬殺された「三田村浩三」を
黄泉還った設定で登場させようかとも少し考えていたりしてます(汗
 
 
■漫画版 機動戦士ガンダムSEED(著:高山瑞穂)
以前話題に出した、高山先生のSEEDの漫画版を一通り読みました。
種デスの最終巻だけ未所持ですが、アマゾンのレビューを見た限りでは
かなりの高評価っぽいので、是非とも購入して読みたいです。

スパロボZやKではキラも大分成長したみたいですので、それら準拠の設定で
SEED系列のガンダムを活躍させる展開とか、可能かも知れませんね。

・・・しかし、地球連合側のガンダム六機、中々カッコよいですね(笑
確かシャニ、クロト、オルガは旧編で黄泉還って、死亡した描写は無かったので、
敵側で出したら割と面白そうな気もしますね。

他には・・・ イザークがミケーネの戦闘獣サイコベアーと対峙し、サイコベアーに幻術をかけられ、
彼が撃墜した、エルを始めとする避難シャトルの人々の怨霊の幻影に襲われるとか・・・(汗
・・・正直、第3次αで見てて、あのシーンに納得がいかなかったので、もし可能であれば
彼にその件について反省して貰いたいです・・・(汗

 
 
■最近の購入物
・Venus Versus Virus(著:鈴見敦) 1巻
偶然手に取って購入しましたが、中々面白かった作品です。アニメ化もしたそうで。
バトル要素もあり、全八巻らしいので、少し探してみようとも考えたり。
 
・マリアナ伝説(著:田丸浩史) 1巻
変態仮面と水ッ球さん(本作の主人公がスクール水着を頭から被った姿)の共闘とか・・・ 流石に危険?

・ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂ(著:滝本竜彦)
・NHKにようこそ!(著:滝本竜彦)
共に実写映画や漫画、アニメなどになった作品の原作小説です(まだ未読)。
尤も、自分はそれらのメディアミックス作品を未見ですが(苦笑
 
 
 
>>158 ドミニア様

>しかし私は滝の新たなライダーとしての奮起物語に絶対インペラーデッキじゃないと、
>とまでは思ってない。
>『Gシリーズ』をベースにオリジナルを作るもいいし、やり方は色々ある。
Gシリーズでしたら、少し前にゴジラジュニア様と自分の会話で挙がりましたね。
後は・・・ V1シリーズや、新章にも登場した量産型オルタナティブとかもありますし。

>ジャンプSQ
自分は、テニスの王子様とエンバーミングをチェックしております。

>いやあ、序盤なんかはかなりチートだったな。
>いきなり(手負いとはいえ)王蛇倒すし、
>龍騎がケンシロウと見ればラオウみたいな存在と言えなくもない。
空想大戦でも、旧編でリュウガの存在が確認されてましたね。
サイド3近辺の空域で、各組織の部隊を無差別に襲っていたらしい描写がありました。
どこの所属かは書かれて無かったので、今後の書き手次第で設定を膨らませる事も可能でしょうね。
 
 
>>159-160 キミドリ様

>今後ともよろしくお願いします。
了解致しました。

>私めのSSの構想については、改めてきちんとまとめ上げておこうと思います。
では、楽しみにしております。

>ただ、私めにとってもスカルインペラーという構想はとても魅力的なものなので、
>何とかしてインペラーデッキが複数存在する状態を実現できないかと模索中です。
>(例えば香川と仲村がタイガデッキを所持していた時のように、
>デッキの試作品みたいなものが用意されている、など)
なるほど。そう言うのもアリでしょうね。

>先のレスでデッキの複数存在とかいう馬鹿げた考えを平然と書き殴っており、
>非常に恥ずかしく思っております。
う〜ん・・・ 自分はそれほど悪い案では無いと思いますけどね。
Dショッカー等の組織が複製したとか、上手く理由をつければそれなりに面白くなりそうですし。

>そこで、佐野にはインペラーではなくシザースに変身してもらおうと思います。
>念のため過去のリクスレにざっと目を通してみましたが、
>シザースデッキが復元されているという記述は確認できなかったので、
>何も問題がなければこの案を使わせていただきます。
キミドリ様が良ければ、自分はそれで大丈夫だと思いますよ。
 
 
>>161 ゴジラジュニア様

>仮に契約モンスターがいなくても野良モンスターと契約するという手もあります。
>バズスティンガーのリーダー格なんかだとインペラーのガゼール軍団と似たような戦い方が出来るんじゃないかと思います。
集団で行動するミラーモンスター・・・ ディスパイダー系列も複数個体いましたね。
個人的には劇場版やTV終盤に出てきた「シアゴースト(+レイドラグーン&ハイドラグーン)」辺りも
思いつきましたが、流石に多すぎて「制御不能orチート並戦力」のどちらかに傾倒しそうですしね・・・(汗
 
 
P.S
Wikiを色々と編集しましたが、とりあえず一回止めます(SSが進まなくなるし・・・)。
それにしても、空想大戦の発足時期もあって、龍騎と555のキャラが旧編・新章共に多かったんですね・・・

後、最近実生活が忙しくなり気味で、冗談抜きでSSが思うように進みません・・・(滝汗
鬼太郎4期の一刻堂を出したい・・・ 聖学の間久部先生を出したい・・・
バキの本部先生を出したい・・・ 東方の天子を出したい・・・ 男塾の卍丸先輩を出したい・・・
変態仮面を大活躍させたい・・・ ザベルを悪側で大暴れさせたい・・・


47 名前:名無し客:2009/04/18(土) 21:42:07

      ◎◎◎◎◎
     ◎○○○○○◎    
    ◎○ミ.|.|.|.|.|.|.|彡○◎   
  ◎○ミ   | 口  彡○◎
  ◎○三  ス .| |   三○◎ 
  ◎○彡  | ノ L  ミ○◎  
   ◎○彡川.|.|.|.ミミ○◎   
    ◎○○○○○◎
   ___◎' ◎' ◎____
   |   祝  発 売    |  
   |   ポケモン      |
   | 不思議のダンジョン |   
   |   空の探検隊   _|
    ̄/7 ̄ ̄ ̄ ̄ キヘ ̄    
    /7       キヘ     
   /7        キヘ.    
   /7         キヘ      
  /7          キヘ     


【せんじつほうそうした ポケダンのアニメが、ここでみれるぞ! ふとっぱらだね☆】
ttp://www.tv-tokyo.co.jp/contents/pokemon_sunday/news/index.html


クロバット「…なぁにこれぇ。
      知らないコが見たら打ち切りアニメかと思っちゃうんじゃあないのォ?」

キレイハナ「続きを見たかったらポケダン空を買え!ってことなんだろうさ…
      こんなものを宣伝のために放送するんだもん…オトナって汚いよなぁ。
      げきゃ げきゃ げきゃ
      
サーナイト「まさに、
      『ポッチャマの勇気が世界を救うと信じて…! ご愛読ありがとうございました!
      って感じのアニメだぜ…
      てゆーかプレイしてないヤツにとって、コレってすげぇネタバレじゃねぇのか? 
      ポケダン空CMもかなりのネタバレっぷりだったけどよ。」

オニゴーリ「うわーい! あちきのなかまが、アニメでちょっとだけでばんあったよ!!
      でもヤラレやくなんてやだっ。むかつくーっ!!」

 |;ヽ_ノ^--^ヽ_ノ;|
 レ´`  ,,,,,、  ´`ヽ/
 |  >-t、▼ ィ-< |
  )(_・_> _ <_・_)(
 アヽ ノ屮ヽ ノ イ
    WWW
    l Nヽ、ヾl
    ヽゝ#゚ дヽ!  <だ、だからって俺にやつあたりするんじゃねぇぇぇぇーッ!!!

ルカリオ「えっと… だけどスタッフロールで流れてた
     『時の海を越えて』アレンジ曲はよかったなぁと、ワタシは思うよ。」
サーナイト「おおぅ! さっすがルカリオさん、着眼点が違うぜぇーっ。」

ー( ∵)( ∵)ー「…ヴゥン。」

キレイハナ「ひ、ひィッ!」
サーナイト「隊長が…『内容はともかく、これを見てポケダンのことを皆にもっと知ってもらえれば
           それでいいではないか。』とおっしゃってらっしゃるゥー!!

      ふう。しかしよぉ、「ポケダン赤・青」が2005年11月17日に発売されて早4年…
      そして、フレアちゃんがその年の12月23日に「赤の救助隊・一刻本舗」を設立したんだっけ。
      なんか…よくぞここまでやって来た、って感じだなぁ〜 シミジミ
      ま!とゆーわけで、宣伝くさくて悪いが…

      本日、4月18日発売 ポケモン不思議のダンジョン 空の探検隊をよろしく頼むんだぜッ!!

48 名前:名無し客:2009/04/19(日) 22:30:35
 
■今後のスパロボにおいて、できれば実現してほしいクロスオーバー

・メガゾーン23×銀河烈風バクシンガー
 (バイクから変形するロボット繋がりで)
・勇者ライディーン×ゴッドマジンガー
 (共にムー大陸の古代文明によって生み出されたスーパーロボット繋がり)
・真(チェンジ!!)ゲッターロボ 〜世界最後の日〜×ガンパレード・マーチorオーケストラ
 (長期間、人類の敵と戦っている世界観の他、作品の根底に平行世界の存在が関わってる繋がりで)
 
 
>>163 SD様

>何処が悪いのかって言うのが分からなかった。
>正直平成ライダーは謎追いやってないから詳しくないんだけど、不味い設定があるんなら教えてください。
>(何らかの前提条件が満たせなくて複製できないなど)
キミドリ様も言った通り、デッキの新造&複製自体には問題は無いかと。

>流石に宇宙服単体で大気圏突入は無理だと思うな。
まぁ、自分も冗談のつもりで書きました(汗
ただ、江田島平八、勇次郎、豪鬼、三島平八、東方不敗の組み合わせでの大気圏突入ネタは一度やってみたい・・・(爆

>いまプロットいじくっている話でアームワーカーSL(アルディラさん)を出そうかと思ってる。
小説でも知りましたが、平行世界を駆ける勢力って(異世界単位ならともかく)割と貴重ですよね。

後、以前も言ったネタですが、超未来のゲッター軍団を、平行世界を駆ける中立勢力として出す構想があります。
後述の外部リンクで詳しく説明されていますが、ゲッター線は漫画作品(恐らく石川先生以外の作品も)、
TV版、OVA作品、小説作品、スパロボ等のクロス作品などにおける闘いの記録を蓄積していて、
それを竜馬に見せてゲッター線の意志を伝える事もあるそうです。

また、平行世界を駆けている関係上、ゲッター軍団にいる竜馬は複数いる可能性が高いです。
少なくとも、自分の構想では以下の竜馬をゲッター軍団にいる設定にする予定です。
 
 
■【ゲッターロボサーガ】(石川先生による原作漫画版)の流竜馬
【ゲッターロボ號】時点で、一文字號、メシア・タイルと共にゲッターの元へ。
ちなみに【真】の描写を見た限り、ゲッターエンペラーのメインパイロットは漫画版竜馬の可能性が高いです。

■【真ゲッターロボ 世界最後の日】の流竜馬
最終話において神隼人、車弁慶と共に、真ゲッターに搭乗してゲッターエンペラーの戦いに参加。

■【真ゲッターロボ!! 異聞 Try to Remember】の流竜馬
作品自体、竜馬が決着をつける為に地球に向かったところで終わった為(汗)、自分の構想では
インベーダーとの決着がついた後、竜馬、隼人、敷島博士が軍勢に参加した事にする予定。
談話室やリクスレ5のSSに登場した三泥と地獄は、この作品に登場した竜馬の戦友。
 
【新ゲッターロボ】の竜馬はどうしようか・・・ 最終話でゲッターに抗う道を選んだようだし・・・
ゲッター軍団には所属せず、独自にゲッターを駆って遊軍的に活動する考えも・・・
 
 
この他にも、ゲッター作品以外にも【烈風!!獣機隊二〇三】や【5001年ヤクザウォーズ】の面々とも
利害の一致による協力関係を結んでるとか、そんな感じで描写してみたいです。
後、アークで【セイテン大戦フリーダーバグ】とゲッターの世界観が繋がってるみたいですが、
若干設定に相違があるようなので、フリーダーバグの2巻を購入してから検討してみます。
 
ゲッター線に関する詳細は、以下リンクにおいて詳しく考察されております。
http://hiki.cre.jp/SRW/?GetterRadiation
 
 
・・・この文章を書きながら、【式神の城U Paradise Typhoon】の平行世界のゆかりのネタを思い出しました(笑
ちなみにゲッター線は全ての平行世界において、流竜馬を基準に行動しているらしいです。
(隼人は残った人類を導くために必要な為、チェンゲなどの例外を除いて滅多に連れて行かないらしい)
 
 
>基本的にあそこの組織は戦力を現地調達する事が多いので心の隙を付かれて裏切った味方キャラとか、
>BADEND世界からつれてきた同一存在とかが使えるんで新しい敵を出すのが楽でいい。
上手く活用すれば、色々とクロスの幅が広がるでしょうしね。

思ったけど、セプテントリオンってクロスの仕方によっては、結構無茶なシチュも可能そうですよね・・・
セプテントリオンが平行世界で入手した機動兵器の設計図を、Dショッカー地下帝国軍が購入し、
小説版スパロボに出てきた『真神心母』(後述)を用いてコピー機体を製造し、ロンド・ベル隊の
面々とぶつけるとかもできそうですし。

それこそ、自分が思いつくだけでも、
ガンバスター VS グレートガンバスター(コピー)」「ダンクーガ VS ダンクーガBURN(コピー)
プロトガーランド VS E=Xガーランド(コピー)」「ゴッドマーズ VS ガイアー&六神体(コピー)
OVA版ゼオライマー VS 漫画版ゼオライマー(コピー)」とか・・・(滝汗

他には・・・ 漫画作品【トップをねらえ! NeXT GENERATION】に登場した
ガンバスターセカンド」(後述)の登場も少し構想しています。
こちらは設定上、空想大戦の現代でも設計図が入手できそうですし(後述)、
真神心母で量産して、ロンド・ベル隊との戦いに投入するとか。
 
 
◆真神心母(マシン・ハート・マザー)
 ※小説ネタバレ配慮の為、一応伏字。
 団龍彦氏の小説【スーパーロボット大戦】(ゲームとは無関係)に登場した装置。
 機動兵器の設計図を解析する事で、その兵器の完成物を無から生み出す事が出来る。
 作中では単なる機動兵器以外にも、メカザウルスの様な生体兵器、さらには
 マジンガーZ、ゲッターロボ號、デビルマジンガーのような機体も設計図から作り出した。


◆ガンバスターセカンド
 【トップをねらえ! NeXT GENERATION】の単行本のおまけページで紹介された機動兵器。
 ガンバスターの後継機として製造が計画されていた機体で、「目標パワーは初代機の60%」
 「ヱルトリウムと同じ構造の推進機により、通常ワープ、コラプサージャンプ、量子第二段階加速航法による
  移動を状況に応じて使い分けられる」など、完成すれば宇宙に比類ない超絶最強兵器となるはずだったが、
 宇宙怪獣との戦いの余波における大災害からの復旧や、予定を早められたカルアデネス計画のあおりをうけ、
 試作機製作が30%まで進んだところで、プロジェクトは中断してしまった模様。
 
 
>個人的には第3勢力のままで居て欲しかったり(笑)
>駄目か?駄目なのか?ここのみんなは綺麗なキラ=ヤマトを望んでいるのか?
う〜ん・・・ 無印SEEDでは一応主人公でしたし、
可能ならば善側に戻って欲しいところですけどね・・・
 
 
>>164 ドミニア様

>私がここでのデビュー作で書いたガザミスナイパーは、確か・・・ブレインだったかな?
【大鉄人17】の敵キャラですね。
出来る事なら、原作にも目を通したいところなんですが、機会が無い・・・(汗

>そいつが滅茶苦茶に趣味の悪い改造をしてな。須藤にシザースのデッキとボルキャンサーを
>融合させて更に色々な技術を使って全体的に怪物化と、とことんパワー優先で実験体のことを考えない改造。
>要するには最初から便利な使い捨て鉄砲玉用途での改造だな(ぉ
なるほど。色々裏設定があったんですね・・・
ボルキャンサーに関しては、Wikiの方に追記しておきました。

>ああ、エンバーミング。
>あれもなかなか非情い展開だった。
確かにエグイ描写も多いですが、作品としてはかなり面白いですよね。
個人的には、とことん和月先生の好きな様にやって貰いたいところですが(爆

>綺礼とまではいかないが、本編よりもスパロボZを基準にした方が話に矛盾はないからなぁ。
※スパロボKの超・ネタバレ注意!
未プレイの身ですが、情報によるとスパロボKではハイネとミーアが生存したらしいですね。
他、ファフナーの世界観は「日本が消滅した設定は無しで、現代扱い
バーチャロンは「第3次α同様、平行世界から登場(シナリオ的には割と優遇されてた模様)」
といった形の模様らしいです。

なお、ファフナーでは翔子、咲良、衛、甲洋、道生、ゴーダンナーでは剣、
ガン×ソードではファサリナが条件次第で生存する模様です。

 
 
>>165 キミドリ様
 
>そこで、短期間の内にコロコロ意見を変えて大変申し訳ないですが、
>佐野がインペラーに変身する方向を復活させようと思います。
>もちろん、ドミニア様がSSを書く時に邪魔にならないよう、
>オリジナルのインペラーのデッキには一切関与しません。
>別ルートから供給される複製版のデッキを、佐野に持たせる予定です。
なるほど。インペラーデッキの複製品ですか。
どのようなルートから佐野の手に渡るのか、楽しみにしております。
 
 
>>166 名も無き蜀軍兵様

>なるほど…それにしてもいつになったらマジンカイザーとグレンダイザーが共闘できるんだろう?
>前にも書きましたが寺田氏曰く、『この二体が共闘しないのは単なる偶然』…
>そうとは思えないのは自分だけでしょうか?
リクスレ5の>993でも挙げましたが、実はスパロボZにおけるルビーナの台詞で、
マジンカイザーの武装を使用した際のボイスが収録されていたりします(汗
詳細は、ニコニコで【スーパーロボット大戦Z ボツとかレアなボイス集2】を検索して下さい。

>な、なんだってー!!(AAry
>俺達は…遅すぎたのか…(いい加減にしなさい
ちなみに、長谷川裕一先生の漫画作品『機動戦士VS伝説巨神 逆襲のギガンティス』においては、
地球人類初の木星帰りは、小説家の「ヨシユキ・トミノ」という人物となっております(笑
 
 
>>167 名無し客様

>三島平八もいれてよ!
あ・・・ 確かに三島平八も外しちゃ駄目ですよね。申し訳ありませんでした(滝汗
ゲーメスト準拠なら江田島平八の同一存在だし・・・

「三島平八 vs 他作品の強敵」とかも、少し見てみたい気がしますね。
時空クレパスに呑まれた先で、FF8のオメガウェポン辺りと互角の戦いをするとか(ぉ

49 名前:名無し客:2009/04/19(日) 22:33:06
「ガンバスター VS グレートガンバスター(コピー)」「ダンクーガ VS ダンクーガBURN(コピー)」
「プロトガーランド VS E=Xガーランド(コピー)」「ゴッドマーズ VS ガイアー&六神体(コピー)」
「OVA版ゼオライマー VS 漫画版ゼオライマー(コピー)」

「ガンバスター VS グレートガンバスター(コピー)」「ダンクーガ VS ダンクーガBURN(コピー)」
「プロトガーランド VS E=Xガーランド(コピー)」「ゴッドマーズ VS ガイアー&六神体(コピー)」
「OVA版ゼオライマー VS 漫画版ゼオライマー(コピー)」

50 名前:名無し客:2009/04/19(日) 22:39:42
・ガンバスター VS グレートガンバスター(コピー)
・ダンクーガ VS ダンクーガBURN(コピー)
・プロトガーランド VS E=Xガーランド(コピー)
・ゴッドマーズ VS ガイアー&六神体(コピー)
・OVA版ゼオライマー VS 漫画版ゼオライマー(コピー)

51 名前:名無し客:2009/04/19(日) 22:40:47
【ガンバスター VS グレートガンバスター(コピー)】
【ダンクーガ VS ダンクーガBURN(コピー)】
【プロトガーランド VS E=Xガーランド(コピー)】
【ゴッドマーズ VS ガイアー&六神体(コピー)】
【OVA版ゼオライマー VS 漫画版ゼオライマー(コピー)】

52 名前:名無し客:2009/04/19(日) 22:43:09
・ガンバスター VS グレートガンバスター(コピー)
・ダンクーガ VS ダンクーガBURN(コピー)
・プロトガーランド VS E=Xガーランド(コピー)
・ゴッドマーズ VS ガイアー&六神体(コピー)
・OVA版ゼオライマー VS 漫画版ゼオライマー(コピー)

53 名前:名無し客:2009/04/19(日) 22:44:32
・ガンバスター VS グレートガンバスター(コピー)
・ダンクーガ VS ダンクーガBURN(コピー)
・プロトガーランド VS E=Xガーランド(コピー)
・ゴッドマーズ VS ガイアー&六神体(コピー)
・OVA版ゼオライマー VS 漫画版ゼオライマー(コピー)


54 名前:名無し客:2009/04/23(木) 23:17:10
 
ネウロが最終回を迎えた模様ですね。
自分はあまり読んでなかったのですが、レビューサイトでは最終回の評価は
かなり良かったみたいなので、単行本の購入も少し考えております(ぉ

後、サイレンにも少し興味が沸いてきていたり(笑
 
 
■最近の購入物

・宇宙の騎士テッカマンブレード(著:鈴木典孝) 全1巻
放送当時連載されていた、テッカマンブレードの漫画のコミックスを発見したので、購入(笑
ブレードやペガスがかなりカッコよく、面白かったのですが、聞く所によるとTV版とは
物語の大筋が大分違うらしいので、迂闊に参考にできないのが難点ですが(汗

全くの余談ですが、本作の作中であった所謂「サバイバル展開」を、一度くらいやってみたいですね。
時空クレパスの暴走で分断され、時間軸も世界も違う場所(恐竜時代とか)に飛ばされてしまい、
元の世界に戻る手段が見つかるまで、強敵相手に狩猟をしたり、自力で家を造ったりと、
それぞれの得意分野を生かしつつサバイバル生活を続けるとか・・・
 
 
・鬼武者2 奪還!封魔の三器(著:南原順)
鬼武者2のノベライズ作品で、まだ冒頭をチラッと読んだのみですが、
ゲームに登場してない小説オリジナルの幻魔が登場するみたいなので、今から楽しみです。
 
・機動戦士Ζガンダム デイアフタートゥモロー(著:ことぶきつかさ) 全2巻
・ダブルフェイク アンダー・ザ・ガンダム(著:うしだゆうじ) 全1巻
・・・何ていうか、アニメ作品よりも、こういった外伝作品に妙に惹かれる自分は少数派でしょうか?
 
・宗像教授伝奇考 特別版(著:星野之宣)
宗像教授シリーズは面白いので集めたいんですが、なんせ単行本一冊が高い・・・(汗
 
・涼宮ハルヒちゃんの憂鬱(著:ぷよ) 2巻
・・・面白んですが、流石にこの作品の設定を小説やアニメと混ぜるのはNGですよね(汗
 
 
>>175 名無し客様

>この世界のキテレツやドラえもんって、やっぱり『マリグナント』版ですか?
いや、流石に原作漫画orアニメ準拠でしょう(汗
ドミニア様も言っておりますが、流石に空想大戦のルールをファールしておりますし。

どうしてもと言うのであれば、昔コロコロコミックに連載していた【学級王ヤマザキ】に登場した
アイテム「筋肉まん」(食べると超兄貴並のムキムキマッチョになる肉まん)をドラえもん達が食べて
ムキムキマッチョになるとか、そういった程度の小ネタ程度なら・・・ やはり流石に厳しいでしょうね・・・
 
 
>>176 ゴジラジュニア様

>無名の妖怪ハンター様の「心頭滅却すれば火もまた涼し」に突っ込みが入りまくってるのに笑いました。
>少なくとも江田島塾長は確認済みなんですけどね。
正直、あの一件でそれ以前からあった「江田島塾長=無敵」のイメージが完全に固定されましたからね(爆

>「光太郎は世界移動できるから」に一瞬ライドロンで突入してくるるRXが浮かんでしまいました
>Fラドン「何でそっちの光太郎だよ」
あぁ・・・ 確かにそっちの光太郎も無敵キャラですよね(爆
居村眞二先生の漫画【宇宙の11 仮面ライダー銀河大戦】でも、かなりチートレベルの能力を
(主にバイオライダー形態で)フル活用してましたし(汗

他、シュガー佐藤先生の【時空英雄 仮面ライダー】に至っては、
時間軸を超える事によってBLACKとBLACK RXの共闘を実現しておりました(滝汗
まぁ、この戦法は【仮面ライダー世界に駆ける】で既に実行してたみたいですが(汗

・・・ライダーの漫画版と言えば、細井雄二先生による仮面ライダーZXの漫画版で、
ゾル大佐、死神博士、地獄大使の怪人態の原型となった三人の科学者が搭乗していたのを思い出しました。
コミカライズ作品って、作品によっては中々面白そうなネタが詰まっているんですよね・・・(笑

>設定変更があったのかも知れませんが、あやふやっぽい言い方をされていますので補足を…
>灰になった後>388で名前だけが登場しているのですが、それを呼んでいるのはドクトルGとヨロイ元帥です。
あ・・・ 少し勘違いしてました(汗
実際に登場したのは新章ですが、改造された描写は既に旧編で存在してましたね。

>むしろ芝浦だと喉元過ぎればまたろくでもないことをやってそうな気がします。
原作を視聴した限り、ライダー抜きにしても、十分サイバーテロ関係の悪役として活躍できそうですしね(汗

>この超大戦オリジナルの設定とはSSあっての設定だと思っています。
>設定のためだけに書くSSであるならば「南と沢木が身内ではないSS」を構想している
>執筆者の方が出て来られた時に構想に合わせて考えるべきではないかと。
>「こういうSSを書く!そのためにこういう設定が要る!」というような強い動機もなく修正すれば
>下手をすると現在特に不都合のないオリジナル設定を破棄するためだけに新しいオリジナル設定が増えてしまう恐れもありますしね…。
確かにそうかもしれませんね。
思い返すと、自分もドミニア様も共に議論しながら、そういった点に触れていなかった気もしますし。
やはりここは、二人を扱いたい書き手の方が現れるまで、特に設定の方には触れずに
保留」にするのが妥当な対処かもしれませんね。
 
 
>>177 ドミニア様


>それはそれで気持ちが悪いな
う〜ん、その発言は流石にどうかと思いますが・・・

いっその事、何らかの弾みでキラが時の狭間に飛ばされてしまい、そこでゲッターエンペラーと遭遇。
「ゲッターと同化するイメージ」を垣間見てしまい、一時的に錯乱してしまう(漫画版ゲッター號の剴みたいに)。
その後、暫くのブランクを経て、精神が元通りに安定。以前より遥かに確固たる信念と使命に目覚めて復帰する・・・
キラ「俺はゲッターの申し子だ!!」

・・・流石に駄目でしょうか?
個人的には、やはり反省した上で善側に復帰してほしい所ですが・・・

>ここ空想大戦では映像作品のZXとSPIRITSを融合させてるからな。
>続々新しいライダーも出ているし、時代が時代な故に「まだ闘ってます」というわけにはいかん。
>SPIRITSがいつどう終わるかはわからんが、これがベターと思ってるが、ダメか?
まぁ、確かにその方が無難でしょうね。
かとう先生の漫画みたいに、ライダーの何名かが死亡する展開には多分ならないでしょうし(汗

>こうした方が内容的に面白いだろうなと思ったからね。
ありがとうございます(嬉

>おや? そうだったか?
>どうも最近記憶が・・・
まとめWikiで調べ直して確認したら、本スレ>143の旧編SSにおいて、
当時のGショッカーで、他のメタルヒーローの敵の面々と会話しているシーンが存在しました。
SSでは飴を舐めてましたが、新規登場覧を見るとビルゴルディ状態らしいですね。

>ちなみにかなり冥は偉そうにしてるが、霧島と同い年の18だったりする。
>・・・まあ、年上でも裁判長でもビシバシ鞭で叩くんだがね。彼女。
まぁ、経験上では先輩でしょうしね。

>ちゃんと見てないのでコメントできないな。
>だがビルドルブとソンネンは出したい。
念の為言うと、【機動戦士ガンダム MS IGLOO】では無いですよ(汗
ニコニコで「ニュータイプ専用ゲームを民間人がやってみた」で検索すれば、プレイ動画を視聴できます。

>正直な話かなりどうでもいいというか興味ないが、他に誰もいないならさらっとやってもいい。
>先に断りを入れておくと、間違っても長いSSにはせずにかなりさらっとやってしまうと思う。
では・・・ 前述のゴジラジュニア様の意見も踏まえて考えると・・・
とりあえず空想大戦に二人のどちらかをを明確に扱いたい書き手がこの場にいない以上、
そういった方が現れるまで、「保留」の形が無難かもしれませんね。

>そうかそうか。まあそういうことは誰にでもある。
>気にせずにこれから自分なりに励めばいい。
どうも申し訳ありません、頑張ります(汗

>本音を言うと私もアイマスキャラをアイマスクエスト準拠で出してみたいとか、
>閣下出したりターミネーター出したりしてみたいなーと思ったりするが、
変わりに【アイドルマスター XENOGLOSSIA】はどうでしょうか?(ぉ

>誰々なのかはご自由に想像ください、という感じで(ぉ
>私が思いつく限りはソルとかめーりんとかメカヒスイとかかな。
自分は・・・ 奪還屋の菱木竜童辺りが思いつきました。
後は、SRWでもお馴染みの鉄也さんや宙とか。

・・・三泥と地獄がトアールホテルに特定の人物の観察任務で潜入する話とか、書いてみたい気も(笑
 
 
>>178 SD様

>いや、RXは設定的に世界移動をしかねないから困るw
>それにしても実はあの2人共通点多いな。
確かに、共通点が少なくないですしねw
兄弟 or 兄弟同然の友人と戦う事となる」「続編でオプションがパワーアップ」とか。

後、最近知りましたが【仮面ライダーワールド】におけるシャドームーンの巨大化能力は
公開時のパンフレットによると「RXの縮小化能力の応用」らしいです。

>空想大戦の設定の齟齬はアルファ組みが時間犯罪しまくっているからところどころ整合が
>取れないところがでて居るんだよ!…って言うのを思いついたんだけど駄目?
なるほど・・・
ゴジラジュニア様も言った通り、過去の描写を改編しすぎるとこんがらがってしまいそうですが、
一つの案としては面白そうですね。少し脳内のメモ帳に記録してみます。
 
 
・・・余談なんですが、自分も最近、少し似たような考えを持ったことがあります。

というのも、空想大戦の世界観自体、割と設定の齟齬が多い世界なんですよね・・・
プロローグにもある「人類が宇宙へ進出し、すでに5世紀近くが過ぎているにもかかわらず、
まだ第二次世界大戦の終結から50数年しか経過していないという現代
」という世界観も
そうですが、他にも各作品の技術レベルに関しても似たような事が多く言えるでしょうし。

・・・あくまで個人的な意見なんですが、「空想大戦」という世界観はもしかしたら各種平行世界も含め、
何らかの存在の手によって、数々の作品の世界観を組み合わせて造り出された「実験室のフラスコ」の
ような気もしてきたのです。・・・複数の要素や設定をクロスさせた結果による、新たなる創造とか。
 
ただ、このネタを実際にやってしまうと・・・
 
 
キバヤシ「・・・俺達は根本的な所で考え違えをしていたんだ!」
一同「な、なんだってーっ!?」
 
雷音竜「そうか・・・ そうだったのか!」
 
流竜馬(OVA)「・・・千億のゲッター艦隊が今、時天空に呑まれた」
 
流竜馬(TV)「空間を越えて敵が来る!!」
 
Dショッカーから奪取した「真神心母」を用いて、各世界の組織の機動兵器・魔導兵器を
大量生産したセプテントリオンの大軍勢が、空想大戦の現代に出現!
 

流竜馬(TV)「ゲッタァァァ!! 聖!! ドラゴン!!」

流竜馬の叫び声に答え、地底からゲッター聖ドラゴンが出現!

超時空暦0002 12月31日 22:58:53
αナンバーズ、成長段階のゲッター聖ドラゴンを率いてリアエントの戦いに参加!!

 

ブランカ「あらゆる世界や時間軸にアミを張り捜したぞ、玖珂光太郎、流竜馬、そして雷音竜!
     貴様らを殺し、成長段階のゲッター聖ドラゴンは永久に時の狭間に永遠に葬ってくれる!!
光太郎「行くぞ!!」

超時空暦0002 12月31日 23:51:44
時天空、魍魎界を侵攻!!

 

ゲッター戦艦の一隻「αナンバーズよ、時天空の真理を教える!!
            千億の同志を犠牲にして見た全てをあなた方に託す、私を受け入れよ!!

超時空暦0003 1月1日 00:02:42
魍魎界消滅

 

超時空暦35670 6月14日 00:00:00
真ゲッターエンペラー降臨す!!
 
 
・・・的な流れに持っていきたくなる自分は、既に末期でしょうか(汗
(正直、セプテントリオンはこんな組織じゃない気もしますし・・・)
ちなみに元ネタは石川先生の代表作【虚無戦記】です。
念の為言うと、自分のSSを打ち切りENDにする予定は無いですよw

ただ、何ていうか・・・ 無名世界観やゲッター線などの要素を脳内に取り込んでいくにつれ、
自分の目の前に虚無戦記ENDのビジョンが少しづつ浮かんでくるんですが・・・(汗
 
 
P.S
最近、所謂バカゲーのキャラを最近無性に出してみたくて困ってます(汗
暴れん坊天狗とか、美食戦隊薔薇野郎とか、トリオ・ザ・パンチとか・・・

ビック東海のゲームのネタで、ゴルゴ13が諸事情で銃器を失ってしまい、
Dショッカー戦闘員やセプの黒服相手に素手で白兵戦を敢行し、武器を奪う展開とか・・・(汗

55 名前:名無し客:2009/04/24(金) 21:24:04
―――その話は、今より若干前に遡る…


レベッカ「いつもおつかれディーン、お茶煎れてきたわよー。
     って…何してんの?何か一生懸命探してるみたいだけど…。」
ディーン「ああ、ちょっと‘エリア一刻館’の検索な。
     ホント、アレって俺的に外せないスポットだったんだけど名前忘れちゃったなぁ…

     …―――ッ…!!

     …おおぉ……ッ!これだ…ッッ!!

                   / /::::::/~/メ、::::::/:://l:::::::::::::::::::::::::::::::::::
                 /  ハ:::j/ィ‐‐、ヽ_、//::::、:.:.::::::::::::::::::::::::::::::::
                /   ∧l/:.`、 (ッ Y } ハーァ-::;;-:.、_:_:_:_.:::::::::::::::
              /l    '、ハ!:::ヽゞー-ソノlリ '´リ:.:/∠云ヾ、lヘ、:.:.::::
         _,,、-‐´  |    ::|  ::::;;:´:::;;;:::::/  ::::r_~,、-‐-、`リ`|::::`丶
  -‐‐‐`ヾ ̄    ヽ,   |   .::|     .::::/   ::l::::ヽ (ッ  V/::::/::::::::
       ヽ     '、  |    ハ|     ::::/    `:、:::ミ:::- 彳::/:::::/::
        ヽ      、 |   | | √   :〈 _      ::::;;;-フノ:::/ノ::::
         ヽ     ! |  | :| !{iヽ、            ノ彡./::::::
          ヽ  /ヽ l   | :|  //`ヽ丶、       イ;;::::/:ソンヘ::
           ∧´    l |:  | ハ \ヽ、 `ヽ`ニ‐ァ 〉  ア´ソソィ''リ l
          / ',   l::|  |  :} `::::、\`_ー_ゥン ´ ,.ィ´   /    |
         /   |  /:..|  |  :| 、:::::::::ー    ,.イ/   /    |
        /    | /::::::|  |  ヽ、  ´,.. -‐''´/    /      /
       /     |/::::::::/\∧  ‖:::: ̄::::::::::/     /    /


     見つけたァ―――ッ!!
     ウヒャハハハハハハハッ!!


     【※右手がカギ爪の老人に復讐しそうですがディーンです】

レベッカ「ちょ、ど、どうしたのよディーンッ!?そんなカルティケヤみたいな狂った高笑い立ててッ!」
ディーン「やっと見つけた…後は捕まえてブッ倒す←※お邪魔させてもらうだけだ。
     フフフフフフ…ヒャハハハハハハハッ!!ハl*☆∀☆ノゝ
レベッカ「…いったい何がディーンをこうさせたのよ。
     一つ考え得るとしたら精々ゴーレム絡みぐらいしか…?
     ゴ、ゴメン、ちょっと覗き見ちゃうわね。どれどれ…?

     コンビニエンスストア…?要はスーパーマーケットが小さくなったようなものよね。
     これがどうかしたのよ?―――って…これ…

     ―――…な、なるほど…そういうことね…;
     確かにここってディーンにとってはそれこそ桃源郷に等しいわ…。」
     

※ ちなみにこの部分は元ネタの原作ネタなので突っかからないように(何



56 名前:名無し客:2009/04/24(金) 21:25:14
―――その話は、今より若干前に遡る…


レベッカ「いつもおつかれディーン、お茶煎れてきたわよー。
     って…何してんの?何か一生懸命探してるみたいだけど…。」
ディーン「ああ、ちょっと‘エリア一刻館’の検索な。
     ホント、アレって俺的に外せないスポットだったんだけど名前忘れちゃったなぁ…

     …―――ッ…!!

     …おおぉ……ッ!これだ…ッッ!!

                   / /::::::/~/メ、::::::/:://l:::::::::::::::::::::::::::::::::::
                 /  ハ:::j/ィ‐‐、ヽ_、//::::、:.:.::::::::::::::::::::::::::::::::
                /   ∧l/:.`、 (ッ Y } ハーァ-::;;-:.、_:_:_:_.:::::::::::::::
              /l    '、ハ!:::ヽゞー-ソノlリ '´リ:.:/∠云ヾ、lヘ、:.:.::::
         _,,、-‐´  |    ::|  ::::;;:´:::;;;:::::/  ::::r_~,、-‐-、`リ`|::::`丶
  -‐‐‐`ヾ ̄    ヽ,   |   .::|     .::::/   ::l::::ヽ (ッ  V/::::/::::::::
       ヽ     '、  |    ハ|     ::::/    `:、:::ミ:::- 彳::/:::::/::
        ヽ      、 |   | | √   :〈 _      ::::;;;-フノ:::/ノ::::
         ヽ     ! |  | :| !{iヽ、            ノ彡./::::::
          ヽ  /ヽ l   | :|  //`ヽ丶、       イ;;::::/:ソンヘ::
           ∧´    l |:  | ハ \ヽ、 `ヽ`ニ‐ァ 〉  ア´ソソィ''リ l
          / ',   l::|  |  :} `::::、\`_ー_ゥン ´ ,.ィ´   /    |
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     見つけたァ―――ッ!!
    ウヒャハハハハハハハッ!!


     【※右手がカギ爪の老人に復讐しそうですがディーンです】

レベッカ「ちょ、ど、どうしたのよディーンッ!?そんなカルティケヤみたいな狂った高笑い立ててッ!」
ディーン「やっと見つけた…後は捕まえてブッ倒す←※お邪魔させてもらうだけだ。
     フフフフフフ…ヒャハハハハハハハッ!!ハl*☆∀☆ノゝ
レベッカ「…いったい何がディーンをこうさせたのよ。
     一つ考え得るとしたら精々ゴーレム絡みぐらいしか…?
     ゴ、ゴメン、ちょっと覗き見ちゃうわね。どれどれ…?

     コンビニエンスストア…?要はスーパーマーケットが小さくなったようなものよね。
     これがどうかしたのよ?―――って…これ…

     ―――…な、なるほど…そういうことね…;
     確かにここってディーンにとってはそれこそ桃源郷に等しいわ…。」
     

※ ちなみにこの部分は元ネタの原作ネタなので突っかからないように(何



57 名前:名無し客:2009/04/24(金) 21:26:06
―――その話は、今より若干前に遡る…

レベッカ「ディーンー、お茶煎れてきたわよー。
     って…何してんの?何か一生懸命探してるみたいだけど…。」
ディーン「ああ、ちょっと‘エリア一刻館’の検索な。
     ホント、アレって俺的に外せないスポットだったんだけど名前忘れちゃったなぁ…

     …―――ッ…!!

     …おおぉ……ッ!これだ…ッッ!!

                   / /::::::/~/メ、::::::/:://l:::::::::::::::::::::::::::::::::::
                 /  ハ:::j/ィ‐‐、ヽ_、//::::、:.:.::::::::::::::::::::::::::::::::
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        ヽ      、 |   | | √   :〈 _      ::::;;;-フノ:::/ノ::::
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     見つけたァ―――ッ!!
    ウヒャハハハハハハハッ!!


     【※右手がカギ爪の老人に復讐しそうですがディーンです】

レベッカ「ちょ、ど、どうしたのよディーンッ!?そんなカルティケヤみたいな狂った高笑い立ててッ!」
ディーン「やっと見つけた…後は捕まえてブッ倒す←※お邪魔させてもらうだけだ。
     フフフフフフ…ヒャハハハハハハハッ!!ハl*☆∀☆ノゝ
レベッカ「…いったい何がディーンをこうさせたのよ。
     一つ考え得るとしたら精々ゴーレム絡みぐらいしか…?
     ゴ、ゴメン、ちょっと覗き見ちゃうわね。どれどれ…?

     コンビニエンスストア…?要はスーパーマーケットが小さくなったようなものよね。
     これがどうかしたのよ?―――って…これ…

     ―――…な、なるほど…そういうことね…;
     確かにここってディーンにとってはそれこそ桃源郷に等しいわ…。」

※ ちなみにこの部分は元ネタの原作ネタなので突っかからないように(何



58 名前:名無し客:2009/04/26(日) 21:18:15
 
ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm1862659
五飛「ズール皇帝こそが正義だ!ズール皇帝に逆らうような悪は俺が倒す!」

ゴッドマーズ、据え置きで再参戦しないだろうか・・・?ガンダムWと同時に
版権が相当複雑らしいジャイアントロボよりは、まだ望みがあると思いたいですが・・・
 
 
■真マジンガー 衝撃! Z編 第3話「出撃!あしゅら軍団」
あしゅら男爵強えぇ!! 生身でマジンガーZやアフロダイAと渡り合えるとは・・・
そしてサルード強そう!! 機械獣も強そう!! いや〜、かなり面白くなってきました(爆

・・・本作が無事完結したら、是非とも本家マジンガーといいトコ取りして、
モビルスーツの軍勢や他作品の強キャラを、生身で圧倒するあしゅら男爵やピグマン子爵
とか書いてみたい・・・ というかそう言うシチュを見たいです(核爆
今川監督の作品に登場したキャラって、生身で巨大な敵と渡り合えるキャラがかなり多いですよね・・・

この調子でブロッケン伯爵も同じように強ければ、もう最高なんですが(ぇぇ
 
 
■劇場版 幻想魔伝 最遊記 〜選ばれざる者への鎮魂歌〜(著:向坂氷緒)
以前買った、同名の劇場アニメのノベライズ版を読了。
劇場版は未見でしたが、こちらも中々面白かったと感じました。

それにしても、本作に登場した「呉道贋」って、間違いなくヤンデレの先駆けですよね・・・(汗
最遊記の小説は割と古本屋に置いてあるので、興味がある方には是非お勧めします。
 
 
■機動戦士Ζガンダム デイアフタートゥモロー -カイ・シデンのレポートより-(著:ことぶきつかさ)
■ダブルフェイク アンダー・ザ・ガンダム(著:うしだゆうじ)
読み終わりましたが、やっぱりガンダムの漫画作品には面白いのが多いですね。
正直、アニメを殆どというより全く未見な事もあって個人的にはガンダムは漫画作品への思い入れが強いです。
後、ダブルフェイクの「ガンダムパンチ」には、少し笑いましたww ええいこのスイッチだ!!(違
 
 
■最近の購入物

・式神の城V 石神迷路の解(著:明神真琴)
・式神の城V ワールドタイム・トラベラーズ(著:海法紀光)
予約していた物が届きました。
とりあえず、時間を見つけて読み進めたいと思っております。
これが終わったら、次は【鬼武者2】の小説に移りたいと思います(笑
鬼武者2や小説スパロボ、地上最強の男 竜のような掘出物が偶にあるから、古本屋巡りは止められない・・・(爆
 
 
・機動戦士ガンダム シルエットフォーミュラ91(著:やすだひろし) 全1巻
ネオガンダム強えぇ!!
戦艦をも一撃で蒸発させるほどのG-B.R.Dの威力、いつかSRWで再現されないだろうか・・・
 
 
・ラブやん(著:田丸浩史) 1巻
・・・何か最近、田丸先生の作品に異様にハマッております(爆

思いついたネタとしては、【ラブやん】の蛇文字さんがトアールホテルに「本場アメリカン支店」を出すとか、
【超兄貴】のイタコのトメさんが銀河広域に流されているTV番組に出演するとか、
同じく【超兄貴】に登場した機動兵器の「ムシャ」や「メガマン」が量産されて他組織に運用されるとか、
【課長王子外伝】の宇宙帝国「ジューダイス・プリースト」の存在が示唆されるとか・・・
 
 
・マクロス ダイナマイト7 ミレーヌビート(著:高山瑞穂) 全1巻
・WILD ADAPTER(著:峰倉かずや) 4巻
・ねじ式(著:つげ義春) 全1巻
 
 
>>184 キミドリ様

>もし彼らを出したいとお考えの方がいらっしゃらない場合、
>私のSSにチョイ役で出したいと思っています。
>裏で暗躍しつつ、表舞台に返り咲く機会をうかがっているという具合に。
自分は予定にありませんので、他の方が予定していなければ問題無いと思います。

>この内、『響鬼』は佐野の話を書き終えた後に使いたいと考えています。
>二次創作の物語を作ってネットに晒していたほど、私にとっては思い入れの強い作品ですので。
なるほど・・・ どのような物語になるのか、楽しみにしております。

>凱王グループはコミックボンボンで連載されていた漫画作品、
>『SD頑駄無 武者○伝(むしゃまるでん)』が出典です。
>時空転移システムによって現代日本へやってきた敵対勢力を追って、
>同じように日本へ転移した武者頑駄無達の物語です。
なるほど・・・
SDガンダムは旧編の時空編では大分活躍していた模様なので、
どの様に物語に関わるのか、楽しみにさせて頂きます。

>本文中にライダーではないと書いているのに、紹介欄にライダーの時の名称があると、
>ご覧になる方が「どっちなんだよ」と混乱してしまうかと思い、表記しませんでした。
了解致しました。

>私は第一巻を観ただけですが、内容は悪くなかったと思います。
ご意見ありがとうございます。今度時間を見つけて視聴しようかと思います。
 
 
>>185 一般兵A様

>編集ありがとうございます。
>妖怪ハンター様の作った一覧は、かなり参考にしております。
>過去スレを読み返す時間がないときに、こうした一覧というのは非常にありがたいです。
そう言っていただけると、苦労して作った身としては非常に嬉しいです(嬉
SSも進めたいですが、今後も気晴らしで更新する事があるかもしれません(汗

>超人たちの集まりですねまさに。
>蒼崎姉妹とか周囲気にせず、壮絶な姉妹喧嘩やりそうで怖いです。
>あと、このメンツだと銀次は最後までタレモードの予感。
確かに、これ以上無いってほど危険な面子ですよね・・・(汗
前述の通り、最近ではあしゅら男爵まで相当強くなってきておりますし・・・(滝汗
ジャイアントロボの衝撃のアルベルトも、SRWでは使徒相手に生身で戦ったと聞きましたが・・・

そういえば、【地上最強の男 竜】の雷音竜は、原作で既に半裸で大気圏に突入してましたね(爆

>竜馬以上にゲッター線に執着してるのに、選んでもらえないんですね隼人……。
そうみたいですね・・・
やはり、「運命に従うも運命なら、運命に逆らうも運命だってね!!」と言い、
ゲッター線に縛られず生きようとした竜馬を、ゲッター線が選んだっぽいですね。

逆に武蔵はアークといい団龍彦氏の小説と言い、ゲッターに選ばれすぎてる気もしないでもないですが(汗

>何個かはスパロボでやってくれそうですね。
グレートガンバスターとE=Xガーランドなら、版権的にも多少は望みが・・・ あるといいなぁ・・・(汗

ちなみに、各機体の出典は、

・グレートガンバスター・・・漫画作品【トップをねらえ! NeXT GENERATION】(著:そうま竜也 OVA版の数百年後が舞台)
・ダンクーガBURN・・・漫画作品【超獣機神ダンクーガBURN】(著:長谷川裕一 アニメとは世界観は繋がって無い)
・E=Xガーランド・・・OVA【MEGAZONE V】(PARTUの数百年後が舞台)
・ガイアー&六神体・・・(著:横山光輝 アニメ【六神合体ゴッドマーズ】の原作)
・漫画版ゼオライマー・・・漫画作品【冥王計画ゼオライマー】(著:ちみもりを OVA版の原作)

>ゼオライマーは「ゼオライマーΩ」と絡ませてもいいかと思いました。
月刊COMICリュウで、去年から連載している作品ですね。
とりあえず自分は、単行本の発売を心待ちにする事にします。

それにしても、漫画版のゼオライマーは凄いですよね・・・(汗
超次元システム(OVAの次元連結とは別)で、機体の欠損部分を完全に再生するどころか、
パイロットの首が吹っ飛んでも完全回復しますからね・・・(滝汗

スパロボJに出てきたグレートゼオライマー(OVAには未登場)に、オリ設定で搭載させてみるとか・・・(ぇぇ
ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm101266

>「実験室のフラスコ」はスパロボOGで使われていた表現だったでしょうか?
確か初出は【ヒーロー戦記】において、ギリアムが自分達のいる惑星エルピスの、
ウルトラマン、仮面ライダー、ガンダムが混在している世界観」に対し、言った台詞です。

>世界結界
なるほど・・・ こんな設定もあるんですね。

>空想大戦の世界観については、自分は
>「すべての可能性が肯定される根源世界。神魔の手が加わっているかは不明」
>というドミニア様と妖怪ハンター様の考えが混ざった世界観を妄想しましたが、
>こればかりは書き手と読み手の皆さん次第かなとも考えております。
確かに現状ではその方が無難かもしれませんね。
ここら辺の設定に関しては、まだ触れる段階では無いでしょうし。

>綺麗なキラ……スパロボ補正がかかってるキラがそれに近いんでしょうか?
“きれいな”って言ったら、どう考えても「きれいなジャイアン」が思いついてしまいますね(笑
・・・って事は、TV本編のキラはやはり「汚いキラ」なんでしょうか・・・

・・・神聖同盟やアルファ・システムの助力で、平行世界から「きれいなジャイアン」が
「汚いジャイアン」を助けに来る展開とか・・・(汗
 
 
>>186,188 ドミニア様

>MGS4を見た後だと、やはりソリッドはもう戦わせるべきではないと誰もが結論できるからな。
>今は色々黄泉還って大変なので、かわりにアシッドにがんばってもらう形で。
なるほど・・・ ゲームは未プレイですが、どんなラストだったんでしょうか?
デモでは、大分老化が進行していましたが・・・
メタルギアシリーズの空想大戦での時系列も、少し気になるところです。

>そして更に、SIMPLE2000シリーズの【擬人システム】を使って過去キャラも。
>パラメディックの擬人を作成したらさぞ面白いだろうなー。
SIMPLE2000作品の設定との事ですが、具体的にはどの作品でしょうか?

>うむ、確かにいい作品だった。
>葛西なんかは悪の華として今後活躍できそうだしな。
>おや、けっこう遅咲きの興味だな。
では、今度単行本を買って読んでみます。

>なるほど。
ニコニコのプレイ動画を見ればわかりますが、これ以上無いってほど実写キャストが濃いです(爆
ちなみにこのゲーム、失敗したら問答無用で最初からやり直す羽目になる模様です(汗
なお、「ハニ・アサナ将軍」は、自分が挙げたプレイ動画のPart2から登場しております。

>最初に東条がラムネのビンから見つけたメモに記されていた「スターダスト・ザ・サードムーン」。
>そこに更にストライダー飛竜が掴んだロシア基地のデータから判明した詳しい内容。
>それをトアールの英雄達に発表して解散。その後佐久間のライダー集合連絡の真相、という構想だ。
なるほど・・・ 楽しみにしております。
 
 
>>187 名も無き蜀軍兵様

>『何をしているセイバー!アックス!ボルテッカだ!!』のコマでお馴染みの奴ですね。
>あのコマだけは何故かお気に入りです。
調べたら、結構ネタになってたんですね・・・(汗
スパロボ専門のWikiで調べた感じでは、テッカマンブレードは(Uを含めて)
スパロボWでの流れを採用した方が良さそうな流れみたいでしたが・・・

>ひょっとしたらZでカイザーを出す予定があったんでしょうかね?
>もしくは第二次Z(仮)用とか…気になります。
出来る事なら実現してほしいですよね。
個人的にはマジンガーZとゴーバリアン、ゴッドマジンガーの共演、
初代ゲッターロボとゲッターロボ號の共演とかも、いつか見てみたいところですが・・・
 
 
 
P.S
【スーパーアラビアン】を空想大戦で活躍させてみたいと考え始めている自分って・・・(滝汗

59 名前:名無し客:2009/04/28(火) 21:01:49
ひっさぁぁぁつぅっ!! ハートスワップッ!!

60 名前:テスト ◆IAd1rUKHuQ :2009/04/29(水) 21:42:22
 

61 名前:名無し客:2009/04/29(水) 21:58:33


 | | ‖ | || ‖ │ | | ‖ |
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 | | ‖ | || ‖_,,r--、-,. -"/ ,," ;;
 | | ‖.,,. -''" '';;:::;) ゙ 、 ''"",, ゙\
 | | .r'"/;;'' i / \; ;;  i '''ヽ、 ;;:ヾ
 | | .i ,, i '' ! /") )/ ./ヾ' ' 'ヽ  ';i
 | | { ;;::: i | .i//;;i/_,,ソ) , |!ヾ;: |   オレのそばに
 | |i.!   | |ノY".'>ミ;;"《_;,ノリノ ! ;;:} /      近寄るなあああああ
 | ! ヾ  ! ! /゙"..::" 、゙;〉u./ |./ //"''::       ―――――――――ッ
 |.i;;::  ::;; ヽ ヽ u  ,- ‐ヘ u// /'  '';:
 | .ノ;  ヽ;;;\i.  〈""" .{ //! _,,,.....,
-''"ノ ,,  ;'ヽ\v ヽ、_)ノ'-―=ニ''''
;;:,  :;;''i  ノ; \、 u ゙'''/<、>< ヽヽ
_,,.,,="-'",,( \ \ -/,/,,,_ /''\,.へヽ
;'"! | ' ,... .,, \";;ヽi_」  へ /\/ヽ
. ! !/ iヽ.\''  )ヽ!゙'''ト-''!\ /i 〉
 '';; { ;" i  ヽ \ ./-i"|::;;;,, /\ >'"r
ヽ;;: / : :'  i " >,゙''‐''ヽ、>::::''"::<>゚。!
ヽ! / / , :./{ ゙),,r-(,_/ !:::::::::> <! ヘ
 Y /= .i , i;;::^'"!  :::i:i i
. ゙〈_ /!  |    !    ! !
   ヽ,,)! i
     ゙-'


      /  << #  #  \
     / ソ  # >>#  #  ヽ、
    ,'〃/⌒ヾヾ、へヽ\, # i # ハ
    i # |#/〈〈¨` ̄∧ハ | i | i|
    レリ | rr=-,    r=;ァlノ|i#| |l    …そんなふうに考えていた時期がオレにもありました。
     !Y!  ̄      ̄ . | | |#|
     |. ',.    'ー=-'    |#i| | .|
     li#|ヽ、       ,イ| |#i| .l
     レ ル` ー--─ ´  !ノl ハソ


ようこそ。
ここはジョジョの奇妙な冒険を題材にしたローグライクゲーム
「ディアボロの大冒険」のスレッドだ。
ダンジョン探索を行うかたわら、わたしが質問に答えたり雑談などをしたりする内容となる。


ジョルノとかいう小僧の反則極まりないスタンド能力によって不覚にも敗れ、
永遠に死に続ける身となってしまったわたしだが…
かつてはこの「終わりがないのが終わり」から逃れる救いを求め、「奇妙なダンジョン」にもぐっていた。

だが―――
今となってはダンジョンをひたすら探索し、レアアイテムを求めることが生き甲斐となった。
手段と目的がすり替わってしまったようだが問題ない。
わたしとしては、ダンジョン探索が楽しいという結果が残ればいいのだからな。

そしてわたしの前にまた新たなるダンジョンが出現した。
「キャラネタ・喫茶 一刻館」か…
フフ、久しいな。こんなワクワクする感覚はパッショーネを立ち上げた当初以来だ。
さて!どんな冒険がわたしを待っているのやら…ッ!!



62 名前:名無し客:2009/04/29(水) 21:59:17
簡単なルールを説明しておく。

●荒らさない…当然だな。
●荒らしの相手をしない…これも当然だ。
●越境やクロスオーバーは歓迎しよう。アイテムの差し入れも大歓迎だ。
 だが「あまり」ディアボロの大冒険と無関係なネタが続くようなことは避けろ。
 このディアボロが死んだり殺されるネタもいいだろうッ! だがこれも同じ死にネタが続くようなことは避けるのだ。

どこぞのスタンドすらない下っ端が同じようなことを言っていたが…
三つの「A」だ。いいだろう?ちょいと苦しいか。
守らないものはチョコラータやセッコと同じく『最低のゲス』と見なすので、そのつもりでいるように。

そして「ディアボロの大冒険」および「ジョジョの奇妙な冒険」関係の
キャラハンの参加は許可する。その際はトリップを着用するのだ。


公式サイト(現在、配布は行っていない。)
http://kmqsoft.blog88.fc2.com/


自己紹介をしておく。かつては決して自分の素性を知られてはいけなかったものだが、
今となってはどうでもいいことだな。
名前 :ディアボロ
    「ソリッド・ナーゾ」という偽名を使っていたこともあったか。
年齢 :33歳
性別 :男
職業 :元ギャング組織「パッショーネ」のボス 
    現在はダンジョン探索者 …職業とは言えるかどーかは知らんが。
趣味 :レアDISC集め
    色違いスタンドは面白い能力がついていていいな。
恋人の有無 :いない
       ドナテラ…?さて、昔のことは忘れたな。
好きな異性のタイプ :特になし
好きな食べ物 :ネアポリスのピッツァ
最近気になること :再配布は…ないのか。ま、仕方ないだろう。
一番苦手なもの :アヴドゥルさん
         何度ヤツにアイテムを消し炭にされたことか… くッ。
スタンド :「キング・クリムゾン」この世の時間を十数秒消し去ることができる。
       が…現在は使用不可。(DISCさえあればあらゆるスタンド能力を使いこなせる。)
得意な技 :プロシュート兄貴のDISC+クラフトワーク発動
      真の帝王は不必要な戦いは避けるものだからな…
一番の決めゼリフ :「帝王」はこのディアボロだッ!!依然変わりなくッ!
将来の夢 :とりあえずは、この「キャラネタ・喫茶 一刻館」の最深部に到達することだな。
最後に一言 :初対面の者はオレのそばに「あまり」近寄るな。
       怖いんじゃあないぞッ、初めて見るなにかわからん相手を警戒するのはごく当たり前のことだ。違うか?ン?

※アイテム「ドッピオのDISC」をわたしに使用すれば、しばしの間ドッピオと交代するだろう。


63 名前:名無し客:2009/04/29(水) 22:01:08
最後にこの装備スタンドなどを記した表を記しておく。

■■■攻撃スタンド■■■■■■■■■■■■■■
なし

■■■防御スタンド■■■■■■■■■■■■■■
なし

■■■能力スタンド■■■■■■■■■■■■■■
なし

■■■射撃スタンド■■■■■■■■■■■■■■
なし

●道具
ネアポリスのピッツァ


♪King Crimson [21st Century Schizoid Man]

64 名前:無名の妖怪ハンター:2009/05/04(月) 23:02:45
 
 
雷電「拙者はとある用事があり、数日の間、北海道の方へと滞在していたのだ」
八戒「北海道・・・ 悟浄が飛ばされた地方ですね。
   一体、悟浄が何を・・・」

 八戒は雷電に、“北海道”においての悟浄の動向を聞いた。
 何にせよ、今は少しでもこの“異変”についての情報が欲しいところである。

雷電「生憎だが、こちらにも事情があってな。詳しい事は今は話せぬ。
   兎にも角にも、用事が無事済み、帰路に就くことになったのだが・・・
   時間が少し余ったのでな。折角なので、見学も兼ねて最寄りの動物園に寄ったのだ」
 
 
 
 
  ◆    ◆    ◆    ◆
 
 
 
 
       (がやがや・・・ がやがや・・・)
 
 
雷電「・・・ぬ?」

 ――――動物園から帰ろうとした矢先、何やら近くの空中遊技場の方がやけに騒がしくてな。
 少し妙に思い、現場へと向かってみたのだ。

雷電「(一体何が・・・ もしやDショッカーか、それに準ずる輩が・・・
    いや、それにしては悲鳴が聞こえぬ・・・ とにかく行ってみぬ事には・・・)」

 そうして空中遊技場に到着すると、既に現場を大勢の観光客が取り囲んでおり、
 そのままでは肝心の騒動の中心を見ることができなかったほどだったのだ。
 群衆を掻き分けて近づいたところ、そこには・・・
 
 
 
       (ドゴッ!! バキッ!!)
 
 
悟浄「わ、悪かった! 悪かったって!!」

若い娘A「・・・許さないから」
 
 
       (ガンッ!! ドガッ!!)
 
 
悟浄「い、痛ッ!! だから謝って(ドゴッ!)ぐほっ!!」

若い娘A「佐祐理を悲しませたら、絶対に許さないんだから!
 
 
       ガゴン!!
 
 
悟浄「ぎゃん!
 
 
 ――――そこには、空中遊技場の塀にしがみ付き、堀に落ちそうになるのを必死に堪えている悟浄の姿と、
 その悟浄を素手で幾度も殴りつけ、今にも堀に叩き落とそうとしている若い娘の姿があったのだ。
 
 
 
 
  ◆    ◆    ◆    ◆
 
 
 
 
悟空「若い・・・ 娘・・・?
   ・・・悟浄、やっぱ女の子ナンパして怒らせたんじゃねーかっ!!」
三蔵「・・・確か前にも、ナンパできないからって、小さい娘をたぶらかしてたな」
悟浄「どっちも誤解だッ!! あれはちゃんと話しただろーがっ!!」

 悟浄は懸命に悟空の言葉を否定するが、周囲の視線は一向に変わらない。
 特に三蔵達は悟浄との付き合いが長い事もあってか、なおさらである。

八戒「往生際が悪いですよ、悟浄。そんな事だから・・・」
辰夫「まぁ、綺麗な女に惹かれちまうのは男の性だから止むを得ないとしてもな・・・
   見知らぬ異世界に流された直後に若い娘をナンパとは・・・ 若さ故の過ちか・・・」
ヒロ「女の子を泣かせて殴られるような男にだけは、なりたくないもんですねェ・・・」

 悟浄の言葉にも耳を貸さず、彼に対しボロクソな言葉を投げかける面々。
 特に辰夫とヒロは彼と初対面にも拘らず、この言いようは少し如何なものか。

悟浄「・・・雷電さん、説明してくれよっ!!

 悟浄は焦った顔で、雷電に懇願する。
 もはや半分四面楚歌になりつつあるこの現状、悟浄に降りかかった誤解を解いて
 打開する鍵は、事の真相を知っている雷電の発言しかありえなかった。

 そんな彼の懇願が届いたのかどうかは不明だが、雷電は先の回想に関する説明を始めた。

雷電「悟浄を叩いていた娘の名は確か・・・ 「川澄舞」と言っていた。
   見たところ、20に届くかどうかといったところの娘で、
   近くに同年代の友人と思しき別の娘と、一つか二つ下程度の少年もいて、
   娘を必死に止めようとしてたが、一行に止まる気配がなかったのでな、
   どういう事情なのか、付近の者に事情を聞いてみたところ・・・」

 悟浄以外の一行は、固唾を飲んで雷電の話に聞き入っている。
 当の悟浄は、誤解が完全に消えるまでその焦りと緊張は消えないであろう。

雷電「何でも、空中から突然赤い髪の男・・・ 悟浄が空から落ちてきて、丁度真下を歩いていた
   別の娘・・・「倉田佐祐理」という娘に激突し、その結果、彼女が転んで膝をすりむき
   さらに持っていたアイスクリームを落としてしまったらしい。
   一応、悟浄の方も謝ってはいたらしいのだが・・・ 舞と言う娘はそれでも聞く耳を持たず、
   当の本人の制止も振り切って問答無用で悟浄に襲いかかった・・・ という事らしい」

 話を纏めると・・・
 要するに、亜空間を抜けて悟浄が転移した場所は、たまたま北海道某所の動物園の上空だったらしい。
 しかも運が悪い事に、その丁度真下には、雷電の言った「倉田佐祐理」という娘が歩いていたらしいのだ。
 無論、悟浄は空を飛ぶ能力なんて持っておらず、そのまま落下して、佐祐理に激突。
 彼女は転んで軽傷を負い、さらに持っていたアイスクリームを一つ駄目にしてしまった。
 その結果、彼女の友人である「川澄舞」という娘に責められた・・・ との事らしかった。

悟浄「・・・ったく、そーゆー事だ。 俺はちゃんと謝ったっつーのに、あの嬢ちゃんが全然聞かないで・・・」

 ようやく自らの潔白を証明できた悟浄は、やや得意げに三蔵達に言おうとするが・・・
 それでも納得しない人物が、一名その場に存在していた。

悟空「いや、そりゃ悟浄が悪いぜ。
   だってさ、美味そ〜なアイスクリームを目の前にして、折角それを食べれるってのに、
   それを台無しにされたら常識的に考えて、誰だって怒るじゃんかよ?」

 悟空はさも当然かの如く、悟浄がアイスを台無しにした事を指摘した。
 まぁ、決して良い事では無いであろうが。

悟浄「・・・あの嬢ちゃんとお前を一緒にすんな、バカ猿」
八戒「むしろその子が怒ったのは、アイスよりも怪我に対しての方でしょう。
   故意で無いとは言え、大事な友人を傷つけられたら誰だって怒りますよ・・・
   ・・・それで、雷電さんは?」

 八戒は状況を軌道修正するかのように、話題の矛先を雷電に移し替えた。
 そもそも、今彼らが話している話題は、雷電が北海道で目撃した事件が主である。
 つまり、その話を最後まで聞かない事には、今後の彼らの指針すら定まらない。
 雷電もそれを察したようで、話を続けた

雷電「“空から落ちてきた”という点から、もしやと思い、少し間に割ったのだ。
   娘を落ち着かせ、悟浄の話を聞いてみれば案の定、彼もまた異世界より流れついた身。
   アイスの弁償と傷薬を拙者が負担し、悟浄の身を解放させて貰ったのだ」
八戒「・・・済みませね、悟浄がご迷惑をかけたようで・・・」

 雷電に謝る八戒の物言いは、さながら迷子の子供を届けられた親の様でもあった。
 まぁ、実際迷子だったところを送ってもらったのは、変わらぬ事実ではあるが。

辰夫「・・・随分と大きな迷子だな」
悟浄「・・・煩ェ」
ヒロ「まぁ、今の世の中、小学校教師ですら街中で遭難する時代ですからね。
   迷子になっても気にする事は無いですよ。下には下がいますって」
トニオ「(・・・全然フォローになってまセンネ)」

 外野の面々の雑談も続く中、雷電はなおも話を続ける。

雷電「とりあえず、“森羅”に連絡しようとも考えたのだが・・・ 先の捜索願いを街頭で見てな。
   丁度、拙者が向かおうとしていたのもこの屋敷であった為、現在に至った訳だ」
八戒「この屋敷に・・・ あなたは一体・・・」

 八戒がそう言おうとした、丁度その時・・・
 
 
   ガラッ
 
 
 屋敷の縁側に面した障子の引き戸が、軽く音をあげて開かれた。
 それに気付いた面々が目を向けると、その場にいたのは・・・
 
 
富樫「暫くぶりだな、雷電」

 障子の戸を開けた場所にいたのは、黒いスーツに身を固めた、渋い中年男性・・・
 二日前にこの屋敷に流れ着いた猪八戒がこの世界で初めて出会い、協力してもらった人物・・・
 男塾OBにして切り込み隊長、富樫源次その人であった。
 
 
八戒「―――富樫さん」
雷電「うむ。富樫よ、そちらの状況はどうだ?」

 雷電はスーツの袖に通した腕を組み、富樫に聞く。
 富樫はそれを聞くと表情に疲労の色を僅かに浮かべながら答えた。

富樫「ああ・・・ 正直言って、色々と厄介なことが絶えない状況だぜ。
   Dショッカーの連中による破壊活動への対処だけでも大変だってのに、
   時空クレパスから湧いてきたモンスター共や、多発する怪獣に妖怪の出現に対する警戒・・・
   “ギガデス”や“シェード”を始めとする、テロ組織や過激派の関係者の捜索・・・
   挙句の果てには地球近海における“フェストゥム”や“宇宙怪獣”の目撃情報に対して、
   アルヴィスや沖ジョに暇無し連絡したりと、休む暇もありゃしねぇ、全く・・・」

 富樫は片手で頭をかきながら、軽くため息をついた。
 三蔵達は後に詳しく知ることとなるが、数か月前、旧体制を放棄したグラン・ショッカーが
 六柱の至高邪神の元、「ディバイン・ショッカー」に組織を再編して以来、
 日本を始めとする地球圏の数多の主要地域において、数々の事件が多発していた。
 
 
 ディバイン・ショッカーに所属する怪人である、木精ドリアードやガザミスナイパーによって
 敢行された作戦によって生じた都市部や遊園地の損壊、そして巻き添えを受けた民間人への被害・・・

 木星宙域・衛星ガニメデにおけるTPCの基地に対し、ガッツ星人がスーパータイラントを
 指し向る事で、太陽系の全人類の武装解除を狙った事件・・・

 後楽園地下の闘技場において、地下闘技場トーナメントの主催者を担当し、
 なおかつ世界トップクラスを誇る日本の大物・徳川光成の屋敷に、
 魔界の魔王・アスタロトが突如出現し、暴れ回った事件・・・

 そして、ディバイン・ショッカー地下帝国の新生七大将軍の一角・ガルマ・ザビ大佐が
 無双鉄神インペライザーの軍勢を用いて行った、大規模な破壊活動・・・
 
 
 幸いにして、これらの事件はMDPOを始めとする防衛組織の面々、地球を守るヒーロー達、
 その他諸々の人々や組織の協力や奮闘もあり、何とか撃破して、退ける事には成功したが、
 このような事件は地球圏・・・ いや、太陽系の各主要地域において絶えず起こっているのである。

 富樫を始めとする男塾OBの面々は、現在の地球圏における自分達の社会的立場を
 最大限利用する事で、軍や防衛組織、ヒーロー達の支援活動を行っていた、
 そして、それらの活動と平行しながら、各敵対組織のアジトや重要拠点、
 モンスターや妖怪が多数出没する地域周辺において発生した時空クレパスの調査を行い、
 その場所を確実に特定する為、日夜の調査・研究に余念のない日々であった。
 
 
雷電「やはりか・・・ 拙者が向かった北国の地においても、そのような事件は絶えないようだ。
   幸か不幸か、滞在中に直接遭遇することこそ無かったが・・・」
富樫「今の所は、桃や邪鬼先輩の政治面での尽力、俺や塾長の各組織への根回し、
   虎丸や秀麻呂、藤堂の企業をあげたバックアップによって、何とか各事件への
   対処はできてるんだが、どの道、このままじゃ現状を打破する事すら厳しい状態だ。
   まだ一部にしか公表されてないが、これまでの調査で“ギガデス”や“シェード”が
   組織の立て直しを図る際、Dショッカーの関係者からの援助を受け、なおかつ
   “セプ”なる組織から武装や兵器を購入した事が判明しつつある。
   連中のアジトを突き止めて打っ潰し、幹部を検挙できれば、そこから突破口を開けるんだがな・・・」

 富樫はそう言うと、表情に再び僅かな疲労の色を見せ、苦い顔で片手を頭に当てる。
 雷電は、そんな富樫の表情を見逃さなかった。

雷電「・・・確かに今は大事な時期ではあるが、我々が動かなければ、防衛組織やヒーロー達、
   その他奮闘している者達とっても、厳しい状況が待っているだけでだろう。
   現に、藤堂の協力によって、こうして悟浄達を早期に発見する事も出来たのだ。
   以前こそ、ギリギリの所でティターンズの日本侵攻を食い止める事も出来たが、
   時空クレパスによる被害が異常に増大している現在、同じ事が起きれば時と場合によっては、
   数年前、グラドスやムゲの軍勢に占領された時の二の舞になる危険性も十二分にあり得る話・・・
   ・・・それをこの場で一番理解しているのは、富樫、お前であろう」

 雷電のその言葉に、富樫は口元に笑みを浮かべ、その表情からは疲労の色が少し失せていった。

富樫「・・・そうだな、俺とした事が、少し弱気だったな。
   兎にも角にも、目の前にある事から片付けない事には、何も始まらねぇのは確かだ」

雷電「うむ。それでこそ富樫だ。
   (にしても、富樫が話の中で出した“セプ”なる組織・・・ 大分前にそのような名を耳にしたような・・・
    むぅ・・・すぐには思い出せぬ・・・ この雷電とあろうものが、精進が足りぬな・・・)
   丁度、北海道で買ってきた土産があるのでな。塾長に渡してくれ」

 そう言うと、雷電は何処らか出したのか、大きな毛ガニのライブパックを取り出した。
 パックには『アラスカクイーン』と表記され、中でまだ元気なメス毛ガニがごそごそと動いている。

 無論、それを食欲魔人・悟空が見逃すはずが無かった。

悟空「お―――――――――ッ!!? 美味そうな蟹だ――――ッ!!!♪
   いっただきま――――」

 悟空はもぞもぞ動くメス毛ガニに向かって飛び掛かり、ライブパックごと
 その大きく開けた口の中に放り込もうとした、が・・・
 
 
???「キキイ――――――――ッ!!

 突如、毛ガニに突撃してゆく悟空に向かい、三つの影が泣き声を上げて飛びかかってきた!

悟空「うわおっ!!?」

 悟空に飛びかかってきた三つの影は、三匹の猿であった。
 猿達は毛ガニに向かう悟空の体に絡みつくと、彼の顔面に覆いかぶさって視界を塞いで
 その進行を制止させると、止まった彼の体に対し、引っ掻き攻撃や踏みつけ攻撃などを加え始めた。

悟空「い、痛ッ! な、何なんだコイツ等!!」
猿A「キィッ!」
猿B「キキイ―――ッ!!」
猿C「キャッ! キャッ!」

 悟空は抵抗するが、三匹の猿の俊敏さと身軽さに翻弄されてしまい、
 結果、猛攻はなおも止まらず、悟空は猿たちの攻撃を受け続ける羽目になってしまった。

富樫「フッ・・・ エテ公共も相変わらずだな。
   それにしても、毛ガニか・・・ 塾長が喜びそうだな」

 そう言い、富樫はライブパックを受け取り、横に下げる。

悟空「お、俺の毛ガニ――――ッ!!」
悟浄「・・・最初っからオメーのじゃねーだろ、バカ猿」
悟空「そ、そりゃあ・・・ あ――――っ!! こいつクソしやがった!!」
悟浄「ゲッ! ち、近寄るな! コラ!!」

 悟空は猿が落とした“物体”を頭に付けたまま、悟浄の元へと近づいてくる。
 無論、悟浄はそれを良しとせず、両手で悟空の顔と肩を押さえつけ、悟空(の頭に付着した物体)を
 自分から引き離す事に対し、顔を引き攣らせつつ、腕に全力を注いていた。

雷電「・・・毛ガニは富樫が無事受け取った。暴れなくとも大丈夫だ」
猿A「・・・キィッ」
猿B「キャッ! キャッ! キャッ!」

 雷電の一声を聞くと同時に、三匹の猿は悟空から離れ、雷電の背後へと移動した。

 ちなみに説明すると、悟空に飛びかかったこの三匹の猿は、雷電の率いる猿たちであり、
 名は順に「不見猿(みざる)」「不言猿(いわざる)」「不聞猿(きかざる)」と言う。
 元は雷電が男塾に在籍していた頃、藤堂兵衛の主催した天挑五輪大武會において対戦相手となった、
 中央アジア・ヒマラヤ山脈の前人未到の山奥を根城とする格闘家集団「厳娜亜羅ガンダーラ十六僧」の一員である
 “猿宝”の率いていた猿達であったが、彼は雷電との戦いで敗れ、落命。
 彼は死に際に一人の、格闘家として認めた雷電に、息子同然に可愛がっていた三匹の猿を託し、
 雷電もそれを承諾し、猿達を引き取ることとなったのであった。

 その後、三匹の猿は雷電と共に闘う仲間となり、梁山泊十六傑の梁皇、
 冥鳳島十六士のシャイカーンとの戦いにおいて彼を手助け、勝利へと導いたのであった。
 
 
悟空「・・・・・・〜〜〜〜〜さぁぁ〜〜ん〜〜ぞぉぉ〜〜〜〜(涙」

 悟空は自らの頭に付着した、異臭を放つ“物体”を指さし、
 涙目で三蔵のほうに顔を向けた。

三蔵「・・・さっさと洗ってこいッ!!

 三蔵が言うと同時に、悟空は一目散で障子を抜け、二日前に八戒が落ちた池へと
 頭から飛びこんで行った。
 
 
悟浄「・・・せめて洗面所で洗えよ。全く・・・ あんなエテ公程度に騒ぎやがって・・・」

 悟浄がそう言った、その刹那。

不見猿&不言猿&不聞猿「キキイ―――ッ!!

   バキャッ!

悟浄「ぐおっ!!」

 不見猿&不言猿&不聞猿のタッグによる、仮面ライダー1号、2号、V3によるトリプルライダーキック張りの
 トリプル飛び蹴りを、悟浄は顔面からモロに食らってしまい、後方3mぐらいまで蹴り飛ばされてしまった。
 
 
 
 
黒服の男「・・・富樫さん、誰だこいつらは?」

 悟浄が部屋の壁に激突した直後、富樫の入ってきた障子の奥から、一人の男が姿を現す。
 その男の外見年齢は二十代程度であり、黒い服に身を包み、煙草の紫煙を燻らせていた。
 黒い服と言っても、富樫や雷電の着用している様なスーツでは無く、どちらかと言うと、この世界で言う
 西洋、もしくは明治〜大正時代における、日本軍の兵士を彷彿とさせるような“制服”であった。
 その腰には一本の刀を帯刀しており、有事の際にはそれを用いて戦闘を行う事を、見る者に思わせた。
 
富樫「ああ、こいつらも時空クレパスに巻き込まれ、この世界に流れ着いてきた連中だ。
   一昨日、藤堂にテレビやラジオ、ネットや新聞などで捜索願を出してもらって、
   今日になってようやく集まった所だ。後は“森羅”に連絡して・・・」
八戒「富樫さん、その方は?」
富樫「ああ、こいつは・・・」
土方「俺の名は土方十四郎だ。色々あってこの屋敷に住み込ませて貰っている」
富樫「・・・まぁ、そう言う訳だ」

 その男・・・ 土方は、咥えていた煙草を吸い終わると、部屋の中央に置いてあった
 灰皿に近寄り、その中に煙草の吸殻を投棄した。

富樫「十四郎はお前らがここに来る一週間位前に、屋敷の庭で倒れていた所を拾ったんだ。
   一度は森羅に連絡して“トアールホテル”に向かったんだが、本人の希望もあって
   この屋敷に住み込みで協力してもらっている訳だ」
土方「“ホテル”で聞いた限りでは、どうやらこの“異変”は俺の居た世界以外にも
   相当広い範囲の世界で起きているらしいんでな。
   “異世界”だの“未来”だの、そんな事件に関わった事は無いんだが、調査に協力すれば
   この事件の“真相”に繋がるかもしれねぇ。そう言う訳だ」

 そう言うと土方は、新しい煙草に着火し、再び口に銜えた。

悟浄「俺達以外にも、別の世界から飛ばされた連中が居たとはな・・・ 痛ッ、畜生・・・」

 悟浄は、両方の鼻の穴に血で滲んだティッシュを詰め、壁に激突した後頭部を擦りながら
 八戒と三蔵の隣に胡坐をかいた。

八戒「“あの星”で戦った“幻魔”も、元は別の世界から転移したみたいでしたからね・・・
   やはりこれは、僕達だけの問題ではないんでしょう」

 一方、三蔵は土方から・・・ 正確には、彼が腰に帯刀している得物から、
 妙な違和感を感じ取っていた。

三蔵「(・・・何だ? あの男が帯刀している得物、妙な気配が・・・)」
    
 丁度その頃、障子の向こう側、土方の背後から、ずぶ濡れになりながらも、猿達から貰った
 “物体”を洗い流した悟空も、水滴で畳を濡らしながら部屋に戻っていた。

悟空「・・・とりあえず、俺達はこれからどーすんだよ?」
トニオ「それは勿論、105000円を・・・」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ―――――――――その刹那。
 
 
 
 
悟空「―――――――ん?」
八戒「・・・・・・? どうしました、悟空?」
悟空「いや・・・ 今、何か・・・」
 
 
 ――――悟空は、生来持つ野生の感覚により、その肌に“何か”を感じた。
 ただ、その感覚は、彼らがこれまで旅の中で、妖怪や盗賊、それに準ずる存在に襲われた時に感じ取った
 所謂「殺気」「不快」「嫌悪」等の感覚とは、全くと言っていいほど異なる感覚であった。
 かといって、それらとは正反対の感覚などでもない。
 
 悟空が感じた“何か”もとい“感覚”を例えるのであれば、そう・・・
 
 
 サバンナの地において、まだ幼いインパラなどが単独で行動していた際、不運にも腹を空かした
 チーターやライオンとなどと遭遇してしまい、あまりの絶望的な状況に全身が竦み、
 得意のジグザグ走行さえ行う事が出来ず、一歩もその場から動けない時。

 誤って校長室に飾られた高価な壺を破損ししてしまい、怒られる事を恐れた小学生が、
 壺の所持である校長の横を、何食わぬ顔で通り過ぎ、心の中で“ほっと”一息ついた直後、
 その校長の手が自らの肩に置かれ、さらに壺の破損を自らが行ったという証拠を突きつけられ、
 肉体も表情も動かせず、心と精神さえも漂白剤を用いたかの如く、真っ白な状態になり、
 手足、表情、口、そして精神さえも硬直し、固まってしまった時。
 
 
 悟空はこの一瞬、それらの感情・・・ 文章で表わすというのであれば、そう・・・
 「自らの力が全く及ばない強者と遭遇した際、相手の感情に関係なく、自らが自動的に感じる“恐怖”
 悟空は野生の感覚により、その感情を、それを抱く原因となる“存在”と遭遇するよりも前に、
 常人がその“存在”と面と向かって対面した際とほぼ同じ分の“感覚”を感じ取る事となったのであった。
 
 
 
 
 
 
 ――――――そして、その“感覚”の原因となった存在は、次の瞬間、襖の扉を開き、
 部屋にいた者達全員の眼前に、その姿を現した。
 
 


65 名前:無名の妖怪ハンター:2009/05/06(水) 21:40:35
 
>>211の修正点

・・・ただ、【FIRST】と【NEXT】、【G】は出ないんですね・・・(残念



>こ、こいつは凄い!!仮面ライダーオールスターじゃないですか!!
・・・ただ、【FIRST】と【NEXT】、【G】は出ないんですね・・・(残念
 
 
後、>>213のSSの以下の部分ですが、よく考えたら梁皇との戦闘においては雷電は敗れていたので、
本スレ投稿時には若干ニュアンスを変えた表現に修正します。

 その後、三匹の猿は雷電と共に闘う仲間となり、梁山泊十六傑の梁皇、
 冥鳳島十六士のシャイカーンとの戦いにおいて彼を手助け、勝利へと導いたのであった。

 
 
■真マジンガー 衝撃!Z編 第4話「強襲! ブロッケン伯爵」
・・・なんていうか、展開の進み方は遅めですが、その分濃さが尋常じゃないです(爆
十蔵博士、遂にご臨終・・・ 中々面白い人物だったんですが・・・
後、ルストハリケーンやブレストファイアーの威力が尋常じゃないです(汗
ブロッケン伯爵初登場の他、明らかにグロイザーXにしか見えない機械獣が出てきたり、
くろがね屋の女将の存在感が尋常でなかったりと、次回の展開が楽しみです(滝汗

 
 
■鬼武者2 奪還!封魔の三器(著:南原順)
鬼武者の小説作品、読了しました。

時系列は【鬼武者2】終了後と【鬼武者3】の開始前となっており、オリジナルの登場人物や幻魔、
アイテムなど、面白い要素が満載で、中々見応えのある内容でした。
新鬼武者でも描かれていた、左馬介と十兵得との邂逅(ゲームでも無頼伝で会ってたらしいですが)の他、
小説のみの登場人物「五右衛門」や「ヒルカ」など、鬼武者のゲーム本編をプレイした方には
是非視聴をお勧めしたい作品です。

アマゾンでも中古で手に入る模様ですので、カードを所持して、なおかつ興味がある方には
是非購入をお勧めします。
 
 
■最近の購入物

・マジンサーガ(著・永井豪) 全6巻中、3巻まで購入
同じく永井豪先生の【Zマジンガー】と共に、平行世界における
マジンガーZの同一存在として存在を示唆する案もあったり・・・(汗

・MURDER PRINCESS(著:犬威赤彦) 1巻
 
後、最近親戚から【バイオレンスジャック】と【風の谷のナウシカ(漫画版)】を借り、
少しづつ読み進めております。
 
 
>>212 SD様

>>アームストロング少佐 & ザンギエフ & ハガー。
>>というのも面白そうだな(ぉ
>>確かに見てみたいですね(爆
>>いっその事、ギンザエフ大尉やアドン&サムソン&バランも混ぜて(程々に
>エンジャ兄弟の参戦を望みます(えー
・・・是非見てみたいですね(ぉ
いっその事、ランドやファットマンも混ぜて(程々に
 
 
>>215-216 キミドリ様

>新章/決意の変身
ダディャーナザァン!!!
まさかまさかのダディャーナザァン登場に、睦月登場!!
彼らが物語どのように関わってくるのか、今から非常に楽しみです!!
 
 
>>217 影村めがね店々主様

>まとめWikiの方に内容を全移転する作業が完了したとの
>ご報告を受けまして、それで早速なのですが、
>今月末日を持ちまして、旧まとめサイトは閉鎖したいと存じます。
>それでは失礼致します。
旧まとめサイトの閉鎖の件については、リクスレ5でも挙がってましたね。
確かに以下の通り移転されておりますので、他の方が同意すれば問題は無いかと思います。

【新まとめサイト】
http://wiki.fdiary.net/scrossficwars/?nn060529
 
 
>>218 ゴジラジュニア様

>Fラドン「妖精達に混じってまさかのジムスナイパーカスタム登場とか」
>いや、確かに妖精ですが…
・・・想像して吹きましたww

>そんなルールもありましたね。
確か旧編においても、仮面ライダー達の「第二の皮膚」がミラーワールドに耐性がある
(龍騎達同様、長時間は厳しい模様でしたが)描写がありましたね。
確かこの「第二の皮膚」は、長谷川先生の【すごかが】で描かれていた設定でしたね。

>しかし橘さんの伝聞というだけで胡散臭く聞こえるのは何故でしょう…w
・・・確かに(爆

66 名前:名無し客:2009/05/06(水) 23:17:33
てすと!

67 名前:無名の妖怪ハンター:2009/05/10(日) 20:35:45
過去に書いたSS(未投稿分)の新規登場の簡略作業を継続中です。
・・・やろうと思えば、割と簡単に簡略化できたんですね(汗

バイオレンスジャック、文庫三巻まで読みましたが、面白いです。
別人とはいえ戦闘のプロ鉄也さんが早々死亡したのには少し驚きましたが。
 
 
■少し思いついたネタ

・スーパー信長大戦
【鬼武者】【戦国無双】【戦国BASARA】【SAMURAI DEEPER KYO】【闇狩り師 九十九乱蔵】
【GS美神 極楽大作戦】【サクラ大戦5】【内閣総理大臣 織田信長】等々・・・
数多の平行世界から集結した織田信長達が、新西暦189年の本能寺跡地において、激突する!!

・・・まぁ、知らない作品が多いので、自分には書けそうにないですが(ぇぇ
 
 
・黒いスーツの男 with 新西暦189
恐山アンナの手により、数百年前に実在した鬼武者・柳生十兵衛こと「柳生石舟斎宗厳」の魂が
日向玄乃丈に憑依。スポンジ棒を獲物に、鬼戦術・雷を駆使し、強敵相手に立ち向かう!!

式神の城の設定資料で、日向さんの初期デザインが思いっきり「探偵物語」だった事から
思いついたネタですが・・・ 駄目ですかね?(ぉ
 
 
■最近の購入物

・坊主戦隊ジュゲム(著:駒井悠) 全1巻
【そんな奴ァいねぇ!!】の作者の人の作品ですが、凄い面白かったです(ぉ
思いついた小ネタとして、敵味方共に、他作品の霊能力系のキャラや、
【雅先生の地球侵略日誌】などの作品の面々と対面させて見るとか・・・(笑

古本屋のモーニングKCの棚に置いてあることが多いので、興味のある方は是非。
ただ、所謂“ホモ描写”が多い(というか95%以上含有)なので、苦手な方には非推奨です(爆
 
 
>>225 キミドリ様

>確かに、そのまま投げっ放しにしておくには惜しい設定もいくつか見受けられますね。
以前赤い雨様が扱った「蠅の魔王の遺伝子」とか、色々多いですしね。

思いついた小ネタとしては、ディバイン・ショッカーの十二邪将が勢揃いして、
【ジャイアントロボ 地球の燃え尽きる日】における九大天王張りの名乗りを挙げるとか・・・(ぉ

>私の場合は『スマブラ』ですね。
>この作品をプレイして初めて『メトロイド』、『F−ZERO』、
>『ファイアーエムブレム』といったタイトルを知りました。
>今ではどれも好きな作品となっています。
自分もSRWでゲッターを知り、そのまま「真ゲッター⇒原作漫画版⇒虚無戦記や魔獣戦線」の流れで
石川先生の大ファンになった経緯があります(汗

>やはりそれ以前に数々の奇妙な行動の方が記憶に残っている、
>という方が多いのでしょうか。
正直、まともな活躍より珍奇な行動の方が印象に残るというのは、
橘さんに限りませんよね・・・(汗

>・ラストバレット(NDS)
>行方不明になった父親と再会するために、
>特務機関のスナイパーとなって戦う少女の物語です。
>いずれ本作のキャラを参戦させてみたいと考えています。
なるほど。楽しみにしております。
 
 
>>226 ドミニア様

>私の担当する話の大筋の一つとして、飛竜主人公、木村沙耶ヒロインの
>世界の命運をかけたヒーローアクション系が骨組みとしてある。
沙耶と言えば、以前紹介した小説版555では、特撮版とは大分違う設定でした。
【ネタバレ→】正体がドラゴンオルフェノクで、なおかつ草加に対しヤンデレ

平行世界に関与できるキャラが、街中で沙耶を発見し、平行世界(小説版)の
彼女の存在を示唆するとか・・・
555に限らず「他媒体の作品における扱い」のネタは、平行世界と絡めてやってみたいです。
マジンサーガとか、Zマジンガーとか、桜多版マジンガーシリーズとか。

>ふむ、まあ探してみるかな。
補足すると、ムーンクライシスは、同じ松浦まさふみ先生の作品の
【アウターガンダム】【機動戦士ガンダムReon】と一部設定が繋がっておりますので、
もし読んで面白ければ、そちらもお勧めします。

>クソ真面目な私としては、ファンの正史を大事にしたいという気持ちもわかる。
まぁ、それも一人一人の楽しみ方ですしね。
無論、自分としてはそれだけに固執したくないですが。

>おや、真面目に返されてしまったか。やはり文字で自分の思うニュアンスを伝えるのは難しいな。
>「ちょw そこをツッコんだらww」あたりを期待してたが。
あぁ、そうでしたか(滝汗
正直、そういった応答が苦手なもので(汗

>まだプレイしていないなあ。
>だが確かに悪い評価もそれなりに聞くな。Amazonとかでも。
オリジナル主人公がかなり悪評だったらしいですね・・・
運が良ければ、今後OGシリーズで補正されるかもしれませんが・・・

>イデオンも似たようなものだったかな。
厳密には、イデオンが物語の途中で地球(というか宇宙)が壊滅したのに対し、
ゴライオンは物語の開始時点で地球が第三次世界大戦によって滅んでいます(原作設定)。
そこら辺の経緯がファフナーと似てると思い、挙げてみました。

>空想大戦の性質上スパロボをできるだけ準拠したほうがいいというのは当然だろうが、
>私は未プレイだから迂闊なことは言えんな。
ファフナーの件でネタバレ↓
何でもスパロボKのファフナーは、各キャラの生存フラグを立てずに(もしくは失敗)
翔子や衛などの面々を死亡させると、エンディングでファフナー勢のみ
原作以上のバッドエンドになる模様です(滝汗

一応、条件を満たして生存すれば、全員救われるグッドエンドになるみたいですが、
条件にはルート選択も関わってるらしいので、鬱展開を回避したいのでしたら
攻略情報を確認しながらプレイした方が良いかもしれません・・・(汗

・スーパーロボット大戦K 攻略まとめWiki
ttp://www15.atwiki.jp/srwk/


>本当に貴殿は通常と逆だなぁw まあそこがいいんだが
何ていうか、普通に知ってる作品を挙げただけなんですが(汗
ただ、全体的に「全1〜4巻程度で完結する漫画作品」が割と本棚に多いですね(ぉ

アマゾンで【超護流符伝ハルカ】を調べたら、かなりのプレミアが・・・(滝汗
 
 
>>227 名も無き蜀軍兵様

>シェードにフェストゥム…見覚えのある連中がちらほらと…
>一体これからどうなるか、次回も楽しみに待ってます。
とりあえず次回は“ある人物”をメインにする予定です。

>そして悟空と悟浄…災難でしたね(涙
内容や関わるキャラは構想時点で二転三転しましたが、とりあえず悟浄は
女性関係で災難を受ける」という部分のみ完全に確定していました(爆

>ちなみに第1部ではそこそこ難易度が高かったですが、第2部になるとテッカマンイーベルの
>リアクターボルテッカ(MAPW版)が超便利です。後はアストレイパワードレッドのコンボとか。
なるほど。

>アムロやシャアに頼らないUCガンダムですか…自分もプレイしてみたいですね。
案外携帯機のSRWなら、実現しそうな気がしないでも・・・

>となるとメタスの代わりになる修理装置のあるMSが欲しい所ですが、何がいいですかね?
う〜ん・・・ あまり思いつかないです(汗
ボスボロットみたいに、SRWオリジナルで付加する手もあるでしょうが・・・
 
 
>>228 ゴジラジュニア様

>それにこち亀でも確かダイヤだか金だかの鉱脈を発見した科学者に連れて行かれた両さんが住み着いた話がありましたね。
>Fラドン「宇宙飛行士から水や食料を奪って山賊みたいなことしてたけど、宇宙服の袖が敗れてるのはやりすぎだろw」
・・・それは凄い(汗
具体的には、単行本何巻の話なのでしょうか?

>妖怪ハンター様の宇宙ダイブのメンバーに入ってても大丈夫そうですよね…(汗
・・・確かに、両津ならやりかねないですね(汗
最近でも、宇宙ステーションに住みついた話がありましたし。

>original operation
そういえば、あそこってどうなったんでしたっけ?
調べたら、2006年以降の動きが無い模様でしたが・・・

>Fラドン「受け狙いなら、九尾犬VS九尾の狐がモチーフの味方キャラとか」
>いやいや、九尾犬そんなに強くないですから、普通に無理ですって。
九尾の狐・・・ 敵だったら【Gの影忍】のハウンド・フォックスとか、数多く思いつくんですが・・・
ぬ〜べ〜の九尾や八雲藍辺りは、どちらかというと中立勢力に近い気もしますし・・・
封神演義(漫画版)の妲己は・・・ どうなんだろう?(悩

>ふと、思いましたが吾郎(RX:コック)吾郎(G:ソムリエ?)由良吾郎(龍騎:劇中でも料理場面多し)
>とライダーシリーズに料理と縁が深い「吾郎」って三人もいるんですね。
そ、そうなんですか・・・(汗
確か龍騎の方の吾郎は、ドミニア様のSSでも登場してましたね。

>Fラドン「でも、全身がスライドして一回り大きくなるとか赤くなるとかやっぱり…」
>みんな思ってても言えないんでしょうね…
・・・済みません、素で思い当たりませんでした(爆
直接見た作品ではないのですが、やはり某ロボット刑事でしょうか?


68 名前:名無し客:2009/05/17(日) 01:28:17


69 名前:名無し客:2009/05/21(木) 10:22:55
■空想大戦・SS草案用 マジンガーシリーズ独自考察

※この考察は、あくまで各種媒体の作品の設定を独自に纏めた上の考察であり、
 マジンガーシリーズおよび、空想大戦における公式な設定という訳では無いです。
 
 
数十万年前もの昔、地球には火星やフリード星、ベガ星にも行けるまでの科学力を持った
シグマ文明」と呼ばれる文明が存在していた。
フリード星人とベガ星人は、その時代に各惑星に移住した地球人の末裔であり、
(ベガ星人は、資源豊富なベガ星開拓の為に遺伝子改造された罪人の末裔)
シグマ文明最盛期の頃、グレンダイザーとラーガが建造。
フリード星にダイザー、地球にラーガが一体ずつ守護神として配置され、平和を維持していた。

やがてシグマ文明は衰退していき、数十万年の時が流れた頃にはその存在も忘れ去られていた。
それと同時に、過去に遺恨を持っているベガ星は、他惑星への侵略の準備をする。
【桜多吾作版・UFOロボ グレンダイザー】
 
 
 
 
 
ミケーネ帝国は、上記のシグマ文明の直系の系譜であり、桜多版ダイザーの作中において、
上記のラーガがミケーネの壁画として語り継がれていて、指輪が落ちていたのもその為。
シグマ文明衰退と共に、一部の者達が地球のエーゲ海に降り立ち、古代人に神と崇められて
ミケーネ帝国を築いた(闇の帝王は、この者達の子孫 or 本人)。
機械獣や戦闘獣、そしてマジンガー達の大本となった技術も、異星人=シグマ文明の直系の技術であり、
特にマジンガー系の技術は、グレンダイザーやラーガの技術を応用している。
【桜多吾作版・UFOロボ グレンダイザー】【マジンカイザー 新魔神伝説】

なお、小説スパロボで闇の帝王がグレンダイザーを乗っ取った事に関し、
闇の帝王自身がどう考えていたかは定かではない。
また、【Zマジンガー】に登場したZマジンガー(ゼウス)に関しては、
【真マジンガー 衝撃!Z編】の放送終了後、改めて考察する。
 
また、一万年前のムー王国とドラゴニア帝国も、宇宙からの移住者=シグマ文明の末裔である。
ゴッドマジンガーも、上記のグレンダイザー、ラーガの技術を引き継いでいる機体であり、
同機体が自らの意思を持っていることは、後のマジンカイザーと同様の特性である。
【ゴッドマジンガー・漫画版】
 
 
 
 
 
長い時が経過し、兜十蔵博士&Dr.ヘルが、ミケーネ帝国の文明を発掘。
この際、十蔵博士は自らのクローンを作り、発掘に協力させた。
(“Dr.ヘルも兜十蔵のクローン”という説もあるが、現時点では保留)

その後、Dr.ヘルはミケーネ帝国の技術を悪用し、あしゅらやブロッケンを
サイボーグとして復活させて従え、機械獣の軍団を組織する。
十蔵博士はクローンにマジンガーの研究と家族の事を任せ(彼と兜夫妻の事故は、
Dr.ヘルが関与していたらしい)、自らはシグマ文明の遺産である人工衛星を
改修・搭乗し、Dr.ヘブンとしてマジンカイザーの完成を目指した。
【マジンカイザー 新魔神伝説】

また、マジンカイザーが心を持っているのは、上記のゴッドマジンガーと
繋がる部分も存在するが、直接関係あるかは不明。

空想大戦においては、マジンカイザーは旧編時点で光子力研究所に渡っている模様(本スレ>124)。
【新魔神伝説】同様、直接甲児にカイザーを渡したのか、完成させた後に光子力研究所に
送ったのかは(この場合、弓教授は十蔵博士の生存を知ってる?)、現時点では不明。
 
 
 
 
 
なお、マジンカイザーと、シグマ文明の生み出したグレンダイザーとラーガは
非常に近い性質を持っており、グレンダイザーとラーガも通常はセーブされているが
本来はマジンカイザーと同等の能力を持っている可能性が高い。
桜多版グレンダイザーにおいて、ダイザーとラーガが地球の断層と地表を破壊し、
地球を壊滅させたのは、その力の片鱗であると思われる。
【桜多吾作版・UFOロボ グレンダイザー】

上記の理由から、各平行世界においても、マジンカイザーとグレンダイザーが遭遇する事は
世界そのもののパワーバランスも関係し、【ダイナミックスーパーロボット総進撃!!】など
非常に稀である。

また、兜十蔵博士と早乙女博士は親交があり、マジンカイザーと真ゲッターロボには
一方が暴走した際、もう一方が起動して暴走を食い止めるようになっている。
(小説スパロボではカイザーが存在してなかった為、ゲッターの暴走が止められなかった)
【スーパーロボット大戦W】

デビルマジンガーはマジンカイザーの設計段階におけるプロトタイプであり、
ゴッドマジンガーは、仮にマジンカイザーが破壊されるなどで存在しない状況下において、
マジンガーZもしくはそれに準ずる機体(グレートとか)を用いて、マジンカイザーに匹敵する
機体を建造するための設計図である。
【小説スーパーロボット大戦】

また、デビルマジンガーは厳密には、マジンカイザーの設計段階における
プロトタイプの総称でもあり、丸山功一氏の漫画版や、小説スパロボにおいて
外見の違う別々のデビルマジンガーが存在するのも、その為である。
 
 
 
上記の考察は、あくまで色々な媒体の設定を継ぎ接ぎで組合せただけですが、
新魔神伝説と桜多吾作版グレンダイザーの設定の接合に関しては、
自分で言うのもなんですが、割とハマった気がしないでもない・・・(滝汗

無論、別々のパラレルワールドである作品の設定を纏めた上での見解ですので、
矛盾が幾つかあるかもしれませんが・・・

70 名前:名無し客:2009/05/24(日) 22:26:34
衝撃のアルベルトVS東方不敗マスター・アジア(声付き編集)
ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm256624

衝撃のアルベルトVSドモン&シュバルツ
ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm401131

衝撃のアルベルトVSゲリラ兵
ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm401143

・・・これは凄いwwww
是非Gロボを全話視聴して、空想大戦に出す準備をしないと(待て
 
 
■真マジンガー 衝撃!Z編 第8話「誕生! あしゅら男爵!」
いや・・・ ピグマン子爵が幾らなんでもカッコ良すぎですwww
あしゅら男爵の生みの親であり、本作のキーパーソンとも思われる人物、錦織つばさ。
彼女を始めとするくろがね屋の面々の動向も、見逃せません。

後、改造前のあしゅら男爵が中々美男美女だったのには少し驚きましたw

 
 
■バイオレンスジャック
文庫完全版を8巻まで読みました。
・・・ジム・マジンガ、黄泉還りで平行世界を越えて登場できないだろうか?(ぉ

いいトコ取りして、Dr.ヘルと十蔵博士が、実は機械道空手の使い手だったとか・・・ 
地獄大元帥(Dr.ヘル)が戦艦を降りて、バイカンフーやダイモス、ゴッドガンダム相手に
機械道空手で激闘を繰り広げるとか・・・

スパロボじゃずっと戦艦に乗ってる印象がありましたが、後述の漫画版グレートでは、
マジンガーZやグレートマジンガー相手に、地獄大元帥の身体で戦闘していましたし・・・
 
 
■大分昔の別冊付録をサルベージ
机の棚から引っ張り出したら、月刊コロコロコミックの別冊付録が幾つか見つかりました。
月コロ六月号(年代不明)の【ゾイド超改造公式ガイドBOOK】に登場した、
「ケルベロス(二機のコマンドウルフを結合)」「ソニックモルガ(モルガの強化改造)」
「ステルスコブラ(ステルスバイパーの機体を長く改造)」等のオリジナル改造ゾイドを、
半オリジナル機体として出してみるとか・・・ デザインも中々カッコ良いですし・・・

・・・それにしても、犬木英治先生の書いたヒゲヒゲ団、リアルすぎます(汗
もし希望があれば、画像をイメぴた経由で談話室辺りにアップします。
 
 
■最近の購入物

・グレートマジンガー (作:永井豪)
古本でも500円と結構高額でしたが購入(笑)
兎にも角にも、これでマジンガーZ、グレンダイザーに加え、永井先生の書いた
初代マジンガーシリーズの漫画作品が全て揃いました(できればゴッドも欲しい・・・
今後のSSで鉄也さんや地獄大元帥=Dr.ヘルを出す際の参考にもなりますし。
 
 
・セイントデビル -聖魔伝- (作画:石川賢 原作:辻真先) 2巻
以前1巻を購入していた作品で、続けて読了。
原作付きとはいえ、石川先生の作品では珍しく(失礼!)完結した作品だったりします(爆
文庫全2巻で古本屋に割と置いてあるので、暇と小銭があれば是非お勧めしたい作品です。
 
 
・CUT×OUT (作:こいずみまり)
・家政婦のエツ子さん (作:こいずみまり)1巻
【若奥様とセールスマン】から入りましたが、こいずみ先生の作品は
絵柄や全体的な雰囲気が好きだったりします。
 
 
・天空のエスカフローネ (文:塚本裕美子)1巻
スパロボ再参戦を希望しつつ、購入しました。

・・・思えば、エスカフローネのキャラは、COMPACT3に参戦しているので、
マジンガー、ガンダム等、同作に登場した作品の面々とは面識があるんですね。
旧編では、特撮作品やロボット作品の共演作品の無いキャラも面識があった模様ですし、
特撮は難しくても、SRW参戦済みの作品の面々とは面識がある設定でも大丈夫かもしれませんね。
 
 
・ムダヅモ無き改革 (作:大和田秀樹)
兎にも角にも・・・ 最高すぎますwwwww
実在の人物をモデルにした登場人物たちによる麻雀漫画なんですが、
一個150gの劣化ウラン牌とか、凄まじい握力で牌を削って白牌にする轟盲牌とか、
麻雀で負けてハラキリする安倍シンゾー総理大臣とか、色んな意味で強烈過ぎますwww

自分が麻雀のルールに詳しければ、本作の小泉ジュンイチロー前総理大臣、
【雀鬼-2025】の大陽愁、【昭和極道打ち】の青空、【ワシズ -閻魔の闘牌-】の鷲巣巌による、
ルール無用のイカサマ上等完全無法麻雀を書いてみたい気もするんですが(ぇぇ
 
 
・こちら葛飾区亀有公園前派出所 (作:秋本治) 58巻
例の「両さん月へ行くの巻」を読みましたが・・・
何ていうか・・・ 色んな意味で凄すぎましたwww
 
 
・魔人探偵脳噛ネウロ (作:松井優征) 2巻
今後のコミックスも是非読みたい作品です(嬉
 
 
>>251 ゴジラジュニア様

>ああ、中の人などは0083とかが始まる頃まで「初代〜ν辺りまで同時代の話」だと思ってました。
>Fラドン「武者七人衆が原典をそのままキャラ化して戦国時代に持ってきた話だと思ってた訳だな」
正直自分もスパロボをプレイするまで、ゲッターもエヴァも全然知識に無かったです(滝汗
【マジンガーZ】に関しては、親戚から原作漫画版や【Zマジンガー】を貰った事もあって
興味は人一番ありましたが(その割にはグレートもダイザーも殆ど知りませんでしたがw

>近所の古本屋で確認してきたところ、58巻の「両さん月へ行く」でした。
>月で発見されたのはやはりダイヤモンド鉱山でした。
>Fラドン「ってか確認してみたら袖どころか残ってるのが頭から胸にかけてだけじゃねーか!w」
単行本を見ましたが・・・ 流石、神や閻魔に反逆した男ww
後、コミックス50番代を通してみると、両津と神や閻魔のパワーバランスは、
どちらが強いという訳でなく、割とどっこいどっこいみたいな感じっぽいですね。

「両津VS月に関係のある他作品キャラ」による、月の領地争奪戦ネタとか・・・(ぉ

>確かローズオルフェノクの能力を更に高め、ファイズフォンなしでファイズブラスターを使用可能
>となってましたね。
>Fラドン「映画では分からなかったけど中でちゃんとオルフェノク態になってるからな。
なるほど、そうなんですか・・・
【HERO SAGA】は単行本にもなってるらしいですが、購入して損は無いでしょうか?

>ただ、角とかトゲとかあるオルフェノクはどうしたら…」
>ま、まあ他作品の例ですがブレイドなんか変身すると身長が縮んでま
ライダーでは無いですが、【忍風戦隊ハリケンジャーVSガオレンジャー】において
暗黒七本槍の面々がガオレンジャーに変身した際、明らかにスーツより体積が多そうな
サーガインまで普通に変身してました(汗
 
 
>>252 ドミニア様

>そういう時はまだ見てない世界観スケールの大きめな作品を視聴してみるといい。
>タイプムーン作品とか押井守作品とか小島秀夫作品とか。
自分としては、漫画作品から【ゲッターロボサーガ】【バイオレンスジャック】
【HELLSING】【ジャイアントロボ 地球が燃え尽きる日】の四作をお勧めしたいです。
上記四作は新品での入手も容易ですので、暇と資金があれば是非。

【虚無戦記】【魔獣戦線】【真説・魔獣戦線】もこれ以上無いってほど壮大ですが、
中古でも入手が結構難しいのが難点です・・・orz

>コピーをライダーのみに限定しないから、怪人からでも能力をコピーするし。
>(クモ怪人から糸をコピーしたり、蝙蝠怪人から超音波をコピーしたり)
>更には学習と工夫が売りだから、コピーした能力にオリジナル要素を組み込んだり、
>能力同士を合体させてより便利な能力にするとかもラムダのお得意だ。
>なんとなくそういうのは悪役っぽい感じだが、それでこそ悪魔のラムダかなと。
なるほど・・・ シチュ次第では中々面白くなりそうですね。
複数の能力の複合とか、色々と面白い要素も作れるでしょうし。

・・・しかし、聞いただけだと石川先生の作品を思い出しますね(汗
邪鬼王や慎一みたいに、様々な存在の能力を無限に吸収していき、最終的には
1号やJ、シャドームーンみたいに巨大化するとか・・・(ぇぇ
 
 
巧「沙耶、お前はまだ・・・ 何をやろうというのだ!」

(以下、ラムダギアに吸収された能力のイメージ)
草加の顔「ガアア!」
村上の顔「ぎゃあ・・・」
澤田の顔「ぐえ!」

 ズゴォ! ギャオォ! ズズズ・・・ カッ!
 
 
 超クロスオーバー空想大戦 完(ぉ
 
 
>今がんばってるのはスパロボZだな。
>ヒートとジロンが前々から知り合いというのが違和感なさすぎて面白かった。
おぉ、スパロボZプレイ中ですか。頑張ってください(応援
とりあえず、種デス勢の生存フラグとifルートフラグには気をつけて進めて下さい。

>攻殻とイノセンス。シティーハンターとエンジェルハート。
>あとは・・・ 平行世界扱いというより、作品自体が黒歴史みたいなのが多いな。
>具体的には ウワナニヲスル
【涼宮ハルヒちゃんの憂鬱】は・・・ どうでしょうかwww

>ああ、そう思わせたならすまない。
>(中略)
>活かしたという話だそうだしな。
なるほど。

>強さに言及なんて無意味なことをした覚えはないぞ。
>アホみたいな見た目で強すぎるなんていうのはギャグ漫画では定番だしな。
あぁ、そうでしたか。

>わあw
とりあえず、現在は購入対象を数冊に絞った上で検討中です(汗

>原作もそうだったんじゃなかったか?
ファフナー自体はリアルタイムで視聴したのみだったので、うろ覚えでしたが、
少し調べてみたら、原作においてはそのような描写は無かったみたいですね。

押し入れから引っ張り出した、放送当時のニュータイプの別冊記事にも
原作においてはゴウバインが「竜宮島オリジナルの文化」であるとの記載がされていました。
 
 
>>253 名も無き蜀軍兵様

>ダンバインと飛影とジーグに関しては全面的に同意です。ダンバインが今のスパロボのデータ仕様になれば
>『オーラソードの射程が1〜2、空適応S、オーラ斬り、ハイパーオーラ斬りにバリア貫通とサイズ差無視』
>ぐらいはやってくれそうですね。
なるほど・・・ 凄そうですね(汗
是非据え置き気で、OVA版、エスカフローネと同時に再参戦してほしいところですが・・・

可能なら今後、【Gロボ×ゴッドマーズ×Gガンダム】【テッカマンブレード(II)×オーガン】の
組み合わせによる据え置き再参戦も望みたいですね・・・
後、初代【ゲッターロボ】(新ゲッターでも可)と【ゲッターロボ號】、もしくは
初代【マジンガーZ&グレートマジンガー】と【ゴッドマジンガー】の同時参戦とか。

>第二次α以降はイベントでしか使われなかった『Zのテーマ』や『空飛ぶマジンガーZ』とかが
>主流でしたからね。Zで久しぶりに聞けたのは嬉しかったです。
確かに、個人的にも「マジンガーZ」の採用は嬉しかったですね。
この勢いで、「翔べ! ガンダム」もBGMとして採用してほしいですが・・・

>そういえば、橘さんの恋人であり、本編にてピーコックアンデッド・伊坂によって
>命を落としてしまった小夜子さん…。彼女を黄泉帰りさせてみたら面白いと思うのですが。
う〜ん・・・(悩

個人的な見解、彼女の死が、橘さんの今後の人生に大きな影響を与えている以上、
彼女の復活は本スレ2で書かれている黄泉還りのルールに抵触しそうな気もします。
自分としても、彼女を黄泉還らせたら物語的に色々と台無しになりそうな気もしますし。

SPRITSのタックルみたいに、敵が橘さんに精神的ダメージを与える目的などで、
一時的”に復活するとかなら、展開次第ではアリかもしれませんが・・・
 
 
 
P.S
そういえば、空想大戦の太陽系ってどういった構図になってましたっけ?
自分の記憶しているところでは、確か・・・

・火星
人間が生身で生活できるほどに環境のテラフォーミングが進行(【忍者戦士飛影】【機動戦艦ナデシコ】)。
バーム星人やゼーラ星人など、母性を失った異星人の移民も居住(【スーパーロボット大戦αシリーズ】)
旧編では、大魔王ガノンが出現したり、ナデシコとジュピトリアン&火星の後継者が交戦したり。

・木星
旧編・新章共に木星帝国やジュピトリアンが存在していたらしいですが、
確か【トップをねらえ!】ではブラックホール爆弾として使用されて消失・・・
新章を見る限り、第3次α後準拠の設定ぽいですし・・・ 今は放置が無難?(ぉ

後、衛星のイオは【宇宙大帝ゴッドシグマ】の重要拠点でもありますね。

・冥王星
【スーパーロボット大戦W】では現実同様、準惑星扱いだったみたいですので、
やはりそっち準拠でしょうか? 惑星から外されても、あくまで太陽系における
「準惑星」のカテゴリで纏められてる感じにもできますし。

・魔王星 、智王星、神無月星、雷王星
【トップをねらえ!】の世界観に存在する太陽系の惑星(準惑星?)。
原作並びにスパロボαでは、宇宙怪獣戦におけるヱクセリヲンの自沈で、
魔王星と智王星は軌道を外れ、雷王星も構成物質の九割を失ったとのことです。

余談ですが、星野之宣先生の【2001夜物語】において、上記のものと同名の
「魔王星」なる反物質惑星が登場しておりました(こっちが元ネタ?
 
 
こんな感じでしょうか?

71 名前:名無し客:2009/06/02(火) 23:09:02
 
旧編を読み返したら、序盤でSB社が他星系の資源開発を進めている描写がありましたが、
案外海馬コーポレーションとかも、他星系に向けて事業を進めてても・・・(ぉ
 
 
■真マジンガー 衝撃!!Z編 第9話「発動!日本侵略作戦!」
済みません、くろがね屋の面々が良いキャラしすぎてますwww
・・・その分、他の味方陣営のキャラの影がかなり薄くなってる気もしますが(汗
後、ガミアQも登場。車内でのジャンゴとの会話(?)はかなりハマりましたww
1話で暗黒寺警部と行動を共にしていたので、そこら辺の経緯も今後気になる所だったり。

 
■今週のジャンプ
こち亀が実写ドラマ化・・・ 期待半分不安半分、とりあえず続報を待ちたい所です。
後、【銀魂】の月詠も中々良いキャラしてて良かったです。
【トリコ】も小松がカッコよく、【ONE PIECE】【めだかボックス】も今後の展開に期待大です。

・・・しかし、サンジが何かとんでもない事になってるんですが(爆

 
■外道坊&マーダーライセンス牙
【ブラック・エンジェルズ】の雪藤洋士が登場!!
【〜 &ブラック・エンジェルズ】とも繋がった以上、木場、雪藤、外道坊の三名が
共闘するシチュもみたいですが、兎にも角にも、今は外道坊の無事を祈ります・・・

 
 
■バイオレンスジャック (作:永井豪)
文庫の完全版の全18巻、無事読み終わりました。
何ていうか・・・ 凄い壮大でした(滝汗
物語全体を通しての雰囲気、善悪双方の人物たちの迫力など、簡単な文章では
表現できない程の凄まじい作品であり、無事に読み終えて良かったと思います。
ラストの「バイオレンスジャックとデビルマンが同一存在」というのも、
個人的には何となく納得してしまいました(笑

後、【バイオレンスジャック】と【デビルマンレディー】は設定的には何か
関係はあるのでしょうか? 正直見る余裕もなさそうですし、知ってる方が
いるのでしたら、ネタバレ上等で教えていただきたいのですが・・・

後、本家【手天童子】のアイアンカイザーを、強敵として出してみたい気もします。
 
 
■スーパーロボット大戦嵐 龍王逆襲 (作:富士原昌幸)
第3次スパロボαに登場した「孫光龍」の初登場作品【超機人 龍虎王伝奇】の作者である
富士原昌幸先生による、第3次スパロボαの同人誌です。

偶然読む機会に巡り合い、読み終えましたが、ハッキリ言って超絶に面白いです(爆
真・龍王機が更なる進化を遂げた「応龍王」の凄まじい強さもそうですが、
マサキやキンケドゥ、未来世界組など、第3次αに未参戦だったメンバーが最終決戦に駆けつけたり、
鉄球連粉砕陣(ベミドバン、∀ガンダム、νガンダムによるハンマー攻撃。νは∀からハンマーを借りて)」
を始めとする作品間を越えた超絶合体技など、これ以上無いってほど見所満載な作品です。
そして・・・ 作品のラストでは「ビッグ・ファイア」も登場したりします。

あくまで同人作品ではありますが、同人作品だからこそできた未参戦組の登場など、
上記や以下リンク先の説明の通り、非常に面白い作品ですし、【超機人 龍虎王伝奇】を書いた
富士原先生の作品と言う事もあって、少なくとも孫光龍や超機人関連の設定としては、
空想大戦に採用したい気もしますが・・・ どうでしょうか?。

・スパロボWikiの紹介
http://hiki.cre.jp/SRW/?SonGanron#l9

・・・それにしても、アンソロジー作品の設定って、やはり空想大戦への採用は
厳しいでしょうかね? もしある程度許容範囲であれば、以下の設定を出したい気もしますが・・・

・ゲッターデーモン(ゴール&ブライ&ランドウが搭乗する、ウザーラを基にした悪魔のゲッター)、
・スカルバイン(ビルバインと競合試作された魔性のオーラバトラー)
・トカマクが実は生存&シザークローを装備したトカマク専用ダンバイン)

富士原昌幸先生や長谷川裕一先生の作品辺りは、中々面白そうな設定とか多いんですよね・・・
「ボルテスZ」辺りなら【超電磁大戦ビクトリーファイブ】枠で大丈夫でしょうが・・・

・・・長谷川先生の【ひとりスーパーロボット大戦 大外伝】も見たい・・・(涙
 
 
■最近の購入物

・さくらがんばる! (作:中平正彦) 集英社ジャンプリミックス
ヒャッホゥ!!
・・・と言う訳で、古本屋で【さくらがんばる!】のコンビニコミックス版
(別名:完全版)を安価で入手しました(歓喜

新声社のコミックスに収録されていた話以外にも、同時収録されていた
KOFの京と真吾と共演する特別編も面白く、買った価値は十分あったと思います(嬉

残るは、【キャミィ外伝】・・・
 
 
>>269-270 一般兵A様

>新章/少年たちの誓い・少女たちの願い
2007年から始まった物語も、遂に完結しましたか・・・
ラストにおける各々の面々の心情描写も素晴らしく、無事完結して何よりです。
何はともあれ、お疲れ様でした。

>空想大戦の世界観とss書きの皆様、そして読み手の皆様のおかげで
>自分はここまで来れました。
>本当にありがとうございます。
いえ、こちらも素晴らしいSSを読ませて頂き、感謝してます。
こちらも、少しづつですがSSを進めていこうと思います。

>次回作の新宿編は、夏ごろに始められるかと思います。
>新宿にある二つの喫茶店のある一日をゆるゆる追った、会話中心のssの予定です。
なるほど。では、一般兵A様の次回作に期待しております。
 
 
>>271 名無し客様

>まだ見終わってませんでしたか。それは失礼。
いえ、こちらこそ済みませんでした(汗
兎にも角にも、最後まで視聴して、シズマドライブとBF団の扱いに関して
色々考えてみたいです。αでは決着つかなかったみたいですし。

>ついでに超クロスまとめサイト見たらGロボの名前があったので、
>そこらへんの問題は何とかされてんのかなと疑問に思ったわけです。
本スレに投稿されたSSでは、旧編の>30で中条長官が登場しており、
金田正太郎(FX設定)や佐久間ケンと会話を行っていました。
設定の問題は・・・ とりあえず全話視聴してから考えてみます。
 
 
>>272-273 キミドリ様

>新章/決意の変身
ギャレンとレンゲルの空想大戦における初陣、お見事です。
『シーフカメレオン』『ロックトータス』『ゲルジェリーフィッシュ』などの
原作で未使用だったラウズカードを駆使した戦術も、見てて非常に上手いと感じました。

物語としては、ミラーワールドに何らかの異変が起きているみたいですね・・・
続きが非常に気になります。

>△ドラグレッダー(仮面ライダー龍騎)
出番自体はドミニア様のSSでもありましたが、紹介されたのは今回が初めてですね。
 
 
>>274,278 ゴジラジュニア様

>最近「akinator」というサイトを見つけたのですが、的中率の高さもさることながら
>違うものが出て来た場合も「言われてみれば似てる」と感じることが多くて感心しています。
そのサイトであれば、自分も存じております。
日本語に対応してなかったので以前は断念しましたが、再度挑戦してみようかと思います。

>先日、古本屋で「ガクエン退屈男」を見かけたので読んでみましたが、
>三泥が血みどろ高校の校長で、地獄がしっかりとした口調で喋っていたのにびっくりです。
>ただし本人は二枚目だと思いこんでるあたり、やはりちょっと正気ではありませんでしたが。
おぉ、ゴジラジュニア様は単行本を発見いたしましたか。羨ましいです(笑
自分は丁度アマゾンに注文しており、今週中に届く模様です(多分)。
早く自分も原作を読んだ上で、SS執筆に取り掛かりたいですが・・・

【ゲッターロボ異聞】の三泥と地獄の登場は、所謂スターシステム的な出演みたいです。
びっくりしたと言えば、自分の場合は、同作の脚本を担当した今川監督の
【Gロボ】に登場したアルベルトが、元々の登場作品である【マーズ】では
思いっきり機械兵器に頼っていた事にも少し驚きました(汗

・・・そういえば【バイオレンスジャック】の「身堂虎乃助」って、明らかに
【ガクエン退屈男】【ゲッターロボ異聞】の三泥の平行存在ですよね・・・(汗

>Fラドン「ってかゲッターロボ異聞描いたのって時空忍者紫炎とか描いてた人だったのか」
他にはヒーロークロスラインの【亡装遺体ネクロマン】も書いてる人ですね。
・・・文章を読んだところ、ゴジラジュニア様も【ゲッターロボ異聞】を読んだのでしょうか?

>セーラー戦士の惑星は何というか呪術的な意味での「惑星」で科学的・産業的な「惑星」
>とは別枠ということにすれば何とか…
なるほど・・・ そういう解釈もアリでしょうね・

>ゴッドワルド中尉は本編に登場しています。居合いとも無重力座禅とも関係なく。
>Fラドン「あれだけ違うともう別人だよな…」
一応それは存じております(汗
ただ、個人的には漫画版のゴッドワルドの方に魅力を感じるんですよね・・・

旧編の早乙女渓みたいに、半オリジナルの「双子の同姓同名の弟」とか・・・(爆
 
 
>>275-277 イノーバ様

お久しぶりです、イノーバ様!!

>未来から来た外道と悪魔
星川、ぬ〜べ〜、ヒカル・・・
三人の教師たちが、メフィラス達の策謀したこの窮地にどう立ち向かうのか・・・
次回が非常に気になる所です。

>こちらからは特に否定する要素はございません
>どうか続きを執筆していただきたく
各SSの時系列を、キャラの存在から纏めてみると・・・
 
 
MMR緊急報告 謎の古墳に隠されし謎を暴け!!(自分・ナワヤ初登場)
遠い星で −In land that no one knows...−(自分・上記SSと繋げるする予定)

 

トアールホテルを舞台にしたSS群(ドミニア様・イノーバ様のSSとリンク)
少年少女出立(イノーバ様)
未来から来た外道と悪魔(イノーバ様・ナワヤがMMR編の後日譚で登場)

 

少年たちの誓い・少女たちの願い(一般兵A様・トアールホテル編の後日譚)
悪より出でて善へ至る者 part2(TPC一刻館支部隊員様・トアールホテルに居た天道が登場)
 
 
といった感じでしょうか?
 
 
 
P.S
少し思いついた小ネタ・・・

【“黄泉還り”の区分】
・通常(ノーマル)
黄泉還り現象によって、自分の意志とは関係なく現世に復活した者達。
冥府における記憶は残っていない。

・脱出者(エスケーパー)
黄泉還り現象に便乗し、実力と精神力により、自らの意志で現世に復活した者達。
冥府における記憶が残っている。

イメージ的には、ノーマルに比べて圧倒的にエスケーパーが少なく、
特に地獄に送られていた者は、冥府勢力の人物の名を知っている者も
少なくないといった感じで。
 
 
一つ気になりましたが、「超未来」ってどのぐらい先の未来なんでしょうか?
いえ、【世にも奇妙な漫☆画太郎】において、現代人と源頼朝が西暦1192296年
超未来(怪しげな植物の生えた密林の中、人面キノコが跳梁跋扈している世界)に
飛ばされる話があったので、少し気になっただけなんですが。

72 名前:名無し客:2009/06/04(木) 21:04:16

 「うあーん!サナが あちきの おやつの とうめいグミ、たべちゃったぁーっ!!」
 「ヘッ、あんなとこに置きっぱなしにしておくのが悪いんだぜ。
  腐る前に食ってやってるんだ、感謝しろよな!」

 「もうおこったぞーっ!サナのアホ〜!!」ガリッゴリュッ
 「イデェーッ な、なにしやがるんだこのアホの子がぁッ!!」

 「また愚かな者たちによって愚かな争いが…
  さぁ、愚者の祭典のはじまりだよ… ぐぎゃぎゃぎゃっ

 「こぉらァっ!サナきゅん、オニちゃんを泣かしたらダメだってゆってるでしょォ〜?
  そーゆー悪いコには… マウス・トゥ・マウスで『きゅうけつ』のお仕置きよォン♪
  ん゛んっ〜
 「ウギャァァーッ! やめろッ、来るな!俺の唇はおねいさんにしか渡さないぜー!!」

 ー(#∵)( ∵)ー「…ヴゥン。」
 
  ヒュゴオォォォォォォッ

 「…喧嘩両成敗、デスか 隊長。
  サナくんはともかく、他のみんなまで吹き飛ばすのはちょっとカワいそうだけど。」


【ビッパのにっき NO.3 にぎやかでゲス…】

 やってきて半月ほどになるでゲスが ここオスメスズは本当ににぎやかでゲス!
 あはは… 本当ににぎやかでゲス、なぁ…
 
 (以下、消しゴムで消したようなあと)
 ギルドのみんなぁ… あっしはエラい所に来ちまったでゲス。
 決して悪いひとたちじゃないのでゲスが… も、もう帰りたいでゲス…


>>442 アーマルド

【クロバット♀(?) 日記】

フレアちゃんたちがなんだかいいオトコを連れて来てたわァ。
なかなかダンディでステキじゃないのォ… いやァん
どおやらあのプクリンちゃんのお師匠さんみたァい。なんかスッゴォイ。
服役中か… なんだか昔を思い出しちゃうわネェ。
まァ昔話は今度思い出したら日記にまとめればいっか。

さァーて、彼が帰るまえに出所後のデートの約束でもつけちゃおうかしら? ウフ


73 名前:sage:sage
sage

74 名前:sage:sage
sage

75 名前:無名の妖怪ハンター:2009/06/14(日) 06:40:27
 
変態仮面が他作品の女性キャラのパンツをかぶるとか・・・ 駄目かな?
 
 
■真マジンガー 衝撃! Z編 10話「鉄壁!くろがね五人衆!」
クロスの正体はサイボーグ・・・ 【あばしり一家】の直次郎を思い出しました。
ガミアは全機破壊・・・ あまり損傷してない(っぽい)Q4を修復するのかな?
 
 
■真マジンガー ZERO (脚本:田畑由秋 作画:余湖裕輝)
【コミックマスターJ】のタッグで、真マジンガーの漫画がチャンピオンREDで
連載開始された模様です。何かTV版と設定の相違がありながら、デジャヴ的な
描写も存在し、本編とどのような関係の物語となるのか、今から非常に気になります。
 
 
■ジャイアントロボ THE ANIMATION -地球が静止する日
本編全7話並びに、番外編3話を全部視聴しました。

空想大戦としては・・・ スパロボに出た際も、再現はストーリー途中までだった
みたいですし(版権云々は置いといて、再参戦の情報が今の所無い以上)、
シズマドライブの件はある程度ボカした上で、原作(地球制止作戦)終了後の
時系列での参戦が妥当なところかもしれませんね。

むしろ個人的に悩んでるのが、十傑集の扱いですが・・・
アルベルト、セルバンテス、ヒィッツカラルドは黄泉還りを適応できるでしょうが、
セルバンデスとヒィッツカラルド(レッドに恨みは持ってそうな気もしますが)は
ともかく、アルベルトは・・・ まぁ、孔明に対しては元から不信感を持っていた
みたいですし(笑)、十傑集に復帰しても案外問題なさそうな気もしますね(汗

余談ですが、今川監督は最終話における銀鈴の最期が原因で、海外のファンから
「女性に無慈悲なゲイではないか」という疑惑をかけられたとか・・・(汗
そういえば真マジンガーでも、やけに男性陣の裸率が高い気が・・・ いいぞもっとやれ(ぉ

欲を言えば【FINAL FIGHT EPISODE:24】や、ニュータイプ100%コミックスの漫画版も
欲しいところですが、資金的にも厳しいですね・・・(笑

そういえば、旧編で特撮版の登場人物らしい「ササール王女」も登場していますから、
実質空想大戦では、OVAと特撮版が「いいトコ取り」された形になっていますね。
特撮版も視聴して、ビッグ・ファイアとギロチン帝王の接点を考えてみるとか・・・
スパロボ設定じゃ、ビッグ・ファイアは数千年前のサイコドライバーらしいですし・・・

・・・故・横山御大の漫画版Gロボ、買ってみようかな?
 
 
■最近の購入物

・水木しげる&京極夏彦 ゲゲゲの鬼太郎
Amazonの購入物第一段(笑
鬼太郎4期の「言霊使いの罠」の脚本並びに、一刻堂や式神の資料目当てで
注文しましたが、買った価値は十二分にありました。

脚本を読んだだけでも、一刻堂の無敵っぷりが伝わってきたので(汗)、
リアルタイムで見た身として、長編SSから完全に離れる前に、是非一度一刻堂を
空想大戦に登場させたいところです。
 

・鋼鉄ジーグ (作:松本めぐむ(現:尾瀬あきら))
Amazonの購入物第二段(笑
ヒミカの子という理由だけで十分だ!」で有名な、鋼鉄ジーグのコミカライズ作品です。

内容は・・・ 桜多吾作先生のマジンガーシリーズと同じ位凄いです(汗
全体的に重い部分が少なくは無く、前述の台詞も宙が相当悩んだ上での苦渋の決断であり、
次の話で宙が赤ん坊の悪夢に魘されたり、日本政府が竜魔帝王に降伏したりと、
相当凄い内容となっております(汗

・・・それにしても、石川先生のゲッターと言い、桜多版マジンガーシリーズと言い、
ダイナミック系列のコミカライズ作品は何でこう濃い作品が多いんでしょうか?(汗
 
 
・究極!! 変態仮面 (作:あんど慶周) 3巻
Amazonの購入物第三段。
全6巻中持っていなかった3巻を購入して、これで変態仮面が全6巻揃いました。
・・・しかし、これがジャンプに連載されていたのか・・・(汗
 
 
・マジンガーZ (作:桜多吾作) 5巻
Amazonの購入物第四段。
桜多版マジンガーZの最終巻ですが、兎にも角にも短編【戦え!!ドクターヘル】に尽きます(爆
Dr.ヘルの生い立ちやブロッケン伯爵との出会いを描いた作品でもありますが、
Dr.ヘルの過去話がかなり悲惨(母親と愛人からは疎まれ、良い成績をとったらカンニング扱い、
子供を助けたら変質者扱い、etc...)
後、「戦え〜」と最終決戦におけるブロッケン伯爵の、中々カッコ良いヒールッぷりも必読です。
 
 
・ガクエン退屈男 (作:永井豪) 全2巻
Amazonの購入物第五段。
読了・・・ 凄い漫画でした(滝汗
自分の言葉で表現できる感想は、それ以外に存在しません(爆

物語自体は「戦いはこれからだ!!」的な感じでしたが、作中の登場人物の
凄まじいキ●ガイっぷりなど、本当に凄い作品でした(滝汗

それにしても、OVAジャイアントロボを見た後だと、【ゲッターロボ異聞】に
本作から三泥と地獄が選抜されたのも理解できる気がします(爆
(※Gロボとゲッター異聞は、共に今川監督が関わっている)

・・・全くの余談ですが、三泥、志々雄、漫画版残月とか、所謂
「顔に包帯を巻いている」キャラが、最近妙に気に入っております(笑
 
 
・BROTHER (作:峰倉かずや)
本作品以下、普通の本屋や古本屋で購入した作品です(念の為説明)。
峰倉先生の初期の漫画作品【BROTHER】に加え、読切数作を収録したコミックスとのことで、
本編以外の読切にも面白い作品が多かったです。
 
・MS SAGA 第4号
OVA【機動戦士ガンダム0080】の後日談漫画【ポケットの中の戦争】(作:水原賢治)や、
松浦先生のデザインした「RX-78ガンダム'94」「ガンキャノン'94」「ガンハウンド」など、
中々面白い内容が満載でした。
 
・THE STAR (作・島崎譲) 9巻
・・・正直、今巻の「鷹命波」のエピソードを見て、
優也なら、改造人間やオルフェノクに襲われても、普通に戦って勝てるな・・・」と確信しました(笑
ドラマ撮影の為に、本物の波動拳を習得するとは・・・(汗
 
・ジャイアントロボ 地球の燃え尽きる日 (作画:戸田泰成 脚本:今川泰宏) 5巻
・・・それにしても、こっちの中条長官、悪役すぎます(苦笑
セルバンテスの能力辺りは、いいトコ取りでOVAと統合してみたい気もしますね。
 
・SUPAROBO COMIC X
【新スーパーロボット大戦】のアンソロジーで、桜多吾作先生の作品目当てで購入。
桜多版マジンガーシリーズより20年後に書かれた作品ですが、
光子力研究所で製造された量産型マジンガーZ」「弓教授があしゅら男爵に殺され、
 光子力研究所によってクローンが大量に培養される
」など、凄さは相変わらずでした(滝汗
 
・家政婦のエツ子さん (作:こいずみまり) 4巻
巻頭カラーにおけるアンナマリアの動向が気になる所ですw
 
・スーパーストリートファイターU キャミィ外伝 (作:中平正彦)
中平先生のストU漫画は全部面白くて好きです。キャミィも結構可愛かったし(笑
 
・東京UWF (作:平松信二)
【東京UWF】を始めとする、平松先生の単行本未収録作品を数作収録した短編集。
主題作は主人公の三途流吾の魅力が光る逸品です。
 
 
・仮面ライダーストロンガー (作画:すがやみつる 原作:石ノ森章太郎)
・HITOMI 天空のエスカフローネ (作:矢代ゆづる) 全2巻
・マーズ (作:横山光輝) 3巻
・マリアナ伝説 (作:田丸浩史) 2巻
・戦国魔神ゴーショーグン 番外篇 幕末豪将軍 (作:首藤剛志)
・アームストロング砲 (作:司馬遼太郎)
 
 
 
>>295 キミドリ様

>私は三国志の原典はよく知らないのですが、
>まずはこうした作品から入って原作に挑戦するのもいいかもしれませんね。
初めて三国志に触れるのでしたら、個人的には【横山光輝 三国志】がお勧めです。
蜀の滅亡までを扱った長大な作品であり、本作から中国史に興味を持った人も
少なくないみたいですし。
後、【ジャイアントロボ THE ANIMATION】に登場した策士・諸葛亮孔明の出典でもあります。

>『聖(セイント)☆おにいさん』は個人的にも一押しの作品です。
>ブッダとイエスが遊園地で遊んだり、漫才コンビを結成するなど、
>シュールな光景が次々と繰り広げられています。
なるほど・・・ 少し興味が惹かれそうです。

>二作品とも検索をかけてみましたが…。
>どちらも衝撃が強すぎて文章にするのが非常に難しいです…w
>ともかく強烈の一言に尽きますねw
自分が直接読めたのは【地上最強の男 竜】のみですが、この作品の凄さは
紹介で見るのと実際に読むのとでは、天と地ほどの開きがありますので、
もし偶然見つけましたら、一度手にとる事をお勧めしたいです(汗

【超劇画 聖徳太子】の作者の別作品【聖マッスル】も、中々凄いらしいですが・・・
 
>SSを書き始めてからだいぶ時間が経ってしまいましたが、
>いよいよインペラーデッキの複製版が製作されます。
>シャチョーが佐野の心境に強く作用するであろうと判断した神崎は、
>彼に自分の代わりとしてデッキを渡す役割を演じさせる。
>…などといった展開を考えております。
なるほど・・・ それらの過程がどう描かれるか、非常に楽しみです。

>SSの中では言及されませんでしたが、設定としては存在させているつもりです。
>戦闘中に上級カードを使うところを描写して、
>その設定を生かすべきかもしれません。
了解致しました。

>私はスパロボに関して全くの素人で、
>たまにプレイ動画を観たりして最低限の知識を得ている程度です。
>しかし、空想大戦に参加させていただいている以上、
>やっぱりある程度の経験はあったほうがいいでしょうか。
>というわけで、購入を検討してみようかな、と思いました。
なるほど。
ちなみにネットの評価を見たら、シリーズ作品を除いた単品作品では、
【MX、D、W】辺りの評価が特に高いみたいですね。
 
 
>>296 名無し客様

>トイレから離れたら 『トイレの』花子さん じゃなくね?
・・・まぁ、確かに(苦笑
 
 
>>297 ドミニア様

>まあ、悪いようには・・・
>ドクターHY「するかもね」
・・・そんな感じの展開も、少し見ていたい気も(核爆

>地球上のどの土地でもないだろうな。
>おそらくは、ドクターHYが閉鎖空間でも作るか開くかして、
>自分だけの巨大、膨大な研究施設、基地を作り上げているんだろう。
なるほど・・・ 次元力やシンクロン原理の応用?(ぉ

>了解。
丁度今週号で、外道坊の素性と過去の片鱗が明かされましたね。
 
 
>>298-299 TPC一刻館支部隊員様

>新章/悪より出でて善へ至る者 part2
葛西は初めて知るキャラですが、凄いスナイパーですね・・・
真マジンガーのジャンゴ辺りと、一度対面させて見たい気もしました。
そして、再び立ち上がったコブラの動きは・・・?

>意外なことに部活メンバーら(ほぼ)一般人が何とかしました。
案外、こういった展開も自分は好きだったりしますね。

>出る予定があるんですか?
>では何やらかすか戦々恐々としつつ楽しみに待ってますねw
実際に執筆する分のSSには、何とか出したいというのが自分の考えです。

>なんですかその某吸血鬼と某社長の合体はww
時間停止はブレイドの「タイムスカラベ」なので、
カードの使用者的にネタキャラ繋がりで社長ポジは橘さんですね(爆

>何か恐ろしい化学反応が起きてしまいそうだ・・・・(汗
まぁ、実際にATPやスクランブルフォースの面々と合わせる予定はないですがww

>むぅ・・・・・残念なことですが、妖怪ハンター様の都合もありますから
>しょうがないのか・・・・
>残ってはくださるだけありがたいことです。
では、SSの執筆を鳴るべく早く進めたいです。

>思うんですけど、ゲル状態でパンチしても、
>ベシャ
>レンゲル「・・・・・あ」
>Bスティンガー「・・・・・・?(首をかしげる)」
>ってな感じであまり効かないような気がするのは自分だけでしょうか・・・・・?
う〜ん・・・ 腕だけ『スクリューモール』の効果でゲルじゃ無くなってるとか・・・?

>しかし・・・・生身の人間相手にぬーベー戦えるのか?
確かにそうですよね・・・
生身の人間との戦いなら、原作でもAや銀行強盗の件もありましたが、今回の相手は
曲がりなりにも“一般人”ですからね・・・
イノーバ様の手腕に期待したいところです。
 
 
P.S
【スーパーロボット大戦NEO】の参戦作品のうち、【Gガンダム】【アイアンリーガー】
【獣神ライガー】(プロレスとタイアップ)は間違いなくクロスしそうな気もしますね。
ドクーガのケルナグールも、元ボクサーという設定でしたし。

・・・しかし、今回マジンガーZとグレート、ブライガー、ゴーショーグン、Gガンダムが
ストーリーを見る限り、いるだけ参戦の気配が・・・(汗
ブライガーとゴーショーグンは後日談の小説がありますが、流石に採用は無いか・・・?

後、富士原昌幸先生の【鋼の救世主前伝】の序章、第二章を読みました。
αシリーズではGロボが途中で抜けた為、物語に絡む事のなかった「ビッグ・ファイア」ですが、
やはり50万年前の終結をゼ・バルマリィ帝国の創世神ズフィールドと共に生き延びた存在で
あった為、イルイや孫光龍らとも何らかの接点があったんですね・・・
・・・イルイからのビッグ・ファイアの呼び名が「バビルお兄ちゃん」ってのは・・・(笑

非常に続きが気になるのですが、第三章と最終章は何処に・・・(涙


76 名前:名無し客:2009/06/14(日) 06:41:49
あああ

77 名前:名無し客:2009/06/15(月) 22:54:43
 
 
 
 ―――――そこは、地球が存在する宇宙とは、まったく別の宇宙であった。
 
 
 その宇宙と、地球が存在する宇宙との違いは決して少なくは無く、挙げるとキリがないが、
 やはり一番大きいのは、その宇宙が「白い」という事であろう。
 我々の宇宙において、ダークマターとも呼ばれる暗黒物質で埋め尽くされた
 黒い宇宙に対し、その宇宙は、非常に真っ白な色が空間の全てを占めていたのだ。

 “黒い宇宙”の者達が見れば、この光景を正常なものと認める事は難しいであろう。
 ・・・しかし、この“白い宇宙”に住む者達にとっては決してそうではない。
 むしろ、彼らから見れば“黒い宇宙”こそが、目を疑いたくなる光景に相違ない。
 何故なら、我々にとっての宇宙が“黒い宇宙”であろうように、
 彼らにとっては“白い宇宙”こそが「宇宙」なのだから。
 
 
 ――――そして、この“白い宇宙”のとある空域に、まるで我々の“黒い宇宙”を
 連想させるかのような、漆黒の人型ロボットが存在していた。
 ロボットの大きさは、我々の感覚からしておよそ40m前後であり、
 その首には鮮血を思わせるような深紅のマフラーが巻かれていた。

 ・・・そう、このロボットこそ、かつて亜空間内部において三蔵一行をドグラから救い、
 なおかつ超未来の別次元の宇宙のビジョンを見せ、そのまま地球に送り届けた
 「ゲッターロボ・ブラックタイプ」、そのものであった。

 そのゲッターロボBTの、初代ゲッターロボのイーグル号に位置する機体の
 コクピット内部において、一人の男が通信機を通して電話を行っていた。
 
 
 
???「・・・そうか、そっちは順調に進んでいるみたいだな」

電話の声『・・・あぁ、今の所はな。
       こっちは一時間後、九州行きの電車で「比留子の里」に向かう予定だ。
       後は、余計な邪魔が入らなければいいが・・・』

 通信機の向こう側に言うであろう人物の声は、やや焦ったような口ぶりである。
 邪魔が入らなければ良いと言ったが、もしかしたら既に入ったのかもしれないと、
 コクピットに座っている男は思った。

???「・・・まぁ、その時はその時だ。
    いざとなったらゲッターを発進させてでも食い止めなければ、
    “アレ”が、とんでもねぇ野郎の手に渡っちまうからな」

電話の声『フッ、そうだな・・・ 竜馬、そっちの方はどうだ?』

 コクピットの男を“竜馬”と呼んだ声の主は、先ほどに比べて
 多少落ち着いた口ぶりとなったようだ。
 コクピットの男・・・ 流竜馬はそれに安堵すると、自分の目の前に広がるモニターに
 目を向けると、通信機の先の男に向け、こう答えた。

竜馬「・・・敵が八分に、白が二分、って所だな」
 
 
 ・・・ゲッターロボの周囲の宇宙の色は、既に白い色では無かった。
 白い宇宙の大部分は、いつの間にか夥しいまでの黄色で染まっていたのだ
 もしこの宇宙に来訪し、初めて見た光景がこれであれば、多くの人々は
 白い宇宙では無く“黄色い宇宙”と認識するかもしれない程であった。

 ゲッターロボの周辺に、その黄色を成している存在・・・
 かつて彼が救った三蔵一行が、その後送られた宇宙において見た“宇宙怪獣”なる存在の
 さらなる上位種・・・ “宇宙超獣”の軍勢であった。

 そして、その宇宙超獣の軍勢は、一斉にゲッターロボ目掛け、突撃を敢行した!!
 
 
竜馬「あれは、母艦クラス・・・ 群を成しているのか・・・?」

 ゲッターロボに向かってくる宇宙超獣の軍勢には、何と母艦クラスの個体が複数存在していた。
 それも最大径80kmを誇る個体が、数十体も群をなし、数億、数兆・・・ いや、それ以上の
 天文学的数字の宇宙超獣を率いてゲッターに対し、一斉に亜空間をワープして襲いかかって来た!!
 
 
ゴルゴバトラーV世「ふっふっふ・・・ 覚悟しろ、ゲッターロボ。
             エンペラーや真ゲッター無しで我々にどう戦うか、見せてもらうぞ

 
 
 母艦クラスの巨大宇宙超獣の一体「ゴルゴバトラーV世」は、ゲッターに搭乗している
 流竜馬に向け、明らかに優位を持った態度と口調で挑発する。
 
 
 ・・・そして、それを聞いた竜馬はニヤリと笑うと、その懐から
 ゲッターロボの顔を模したかのような仮面を取り出し、自らの顔に装着した。

竜馬「・・・だが、早乙女のジジィの時に比べりゃ、可愛いもんだ」

 仮面を装着したと同時に、竜馬の肉体の周囲にゲッター線の光が輝きだした。
 竜馬はその眼を大きく見開くと、コクピットの操縦桿を強く握り・・・
 そして、咆えた。
 
 
竜馬「うぉおぉおおおッ!!!
 
 
 黒いゲッターロボの機体は夥しいまでのゲッターエネルギーで包まれ、
 次の瞬間―――― ゲッターロボは、その姿を変えた。
 
 
 その姿は、体系こそ人型のものであったが、外見はゲッター線の輝きを
 目映いほどまでに放つ「ゲッター線そのもの」と形容できるものと化しており、
 その背からは、大きく広がったゲッターエネルギーの翼を生やしていた。

 その大きさも、先程までは40m前後程度だったものが、形態変化を遂げた今では
 1000mを下らないものとなっており、前方の宇宙超獣には未だ及ばないものの、
 その内に秘めたるエネルギーは、先程の状態とは地球と太陽の大きさ程の開きがあり、
 まさしく「次元」さえも揺るがすほどのエネルギーを、その1000m以上の体に
 はち切れんばかりに燃やし続けている様でもあった。

 そう、その名も―――――
 
 
 
竜馬「チェンジ!! ゲッタァアァア!!!
  
  ゼロォオォッッ!!!
 
 
 ゲッターロボの新たなる進化形態「ゲッターゼロ」は、その姿を
 宇宙超獣共が群がる“白い宇宙”に、凛然と輝かせていた。
 
 
 
 
  ◇    ◇    ◇    ◇
 
 
 
 
     千葉県 浦安市の某コインランドリー
 
 
三泥「・・・あの様子なら、問題は無さそうだな」
地獄「ウガ」
三泥「後は・・・ こっちがさっさと済めばな・・・」

 先程、“白い宇宙”で戦っていた流竜馬と通信を行っていた人物・・・
 三泥と地獄は、浦安市のどこかに存在するコインランドリーにおいて、
 轟々と音を立てながら稼働している洗濯機の前に、パンツ一丁の姿を晒したまま
 仁王立ちをしていた。

 別に彼らにそういった趣味がある訳では無い。
 ただ残念な事に、彼らには今洗濯機の中で洗っている自分達の衣類以外に
 その逞しい肉体に纏う衣服が、全く存在しなかったのだ。

三泥「(クソッ、あのアゴ野郎・・・
    よりによってタクシーの中で、あんでバケモンみてぇな糞を垂れやがって・・・
    おかげでタクシーは走行中に粉々に吹っ飛び、他の車まで押し飛ばしやがった。
    しかも俺達は押し寄せるデカ糞にモロに巻き込まれてしまい、警察が来る前に
    何とか現場から離れたが、衣類を全部洗濯する羽目になっちまった・・・)」

 そんなパンツ一丁の男二人が、道行く人々達の注目の的となる事は避けられなかった。
 特に三泥と地獄の特徴的な風貌もあり、彼らは人々の興味を惹く羽目になっている。
 
 
 
高校男子A「オイ見ろ、あれ!」
高校男子B「すげぇ・・・ 本当にパンツ一丁でコインランドリーにいる奴っているんだな・・・」
高校女子A「な、何アレ・・・ とりあえず服着てないし、警察に通報する?」
高校女子B「・・・ねぇ、包帯の方、誰かに似てない? 何かどっかの本で見たような・・・」
高校男子C「確か・・・ 図書室にあった民明書房の本に乗ってたぜ・・・ シシオ何たらとか・・・」

子供「おかーさん、あの人たちなんでパンツしか着てないの? らぞく?」
母親「見ちゃいけません!」

チャラ男A「おい、あいつら写メ取って友達に回そうぜ!」
チャラ男B「お、おう・・・・・・(ウホッ!いい男・・・)」
 
 
 
三泥「うるせぇ! 見てんじゃねぇ!!
地獄「・・・ウガ」
 
 
 
  ◇    ◇    ◇    ◇
 
 
 
 
     幻想郷 博麗神社
 
 
 幻想郷・・・ それは結界を隔て、現代の裏側にひっそりと存在するもう一つの世界。
 そして、その幻想郷と外の世界の丁度境目に位置し、結界を維持している神社「博麗神社」。
 その博麗神社の巫女・博麗霊夢は、穏やかな昼下がり、神社の縁側にて
 一人緑茶を飲みつつ、一息ついていたところであった。

霊夢「・・・ふぅ」

 霊夢は熱い温度を保った茶を啜りながら、ここ最近の自分の動向を振り返った。
 
 
 ―――少し前、ここ幻想郷においては、“侵入者”と呼ばれる存在が姿を見せていた。
 “侵入者”という名称は、妖怪の賢者・八雲紫が便宜上付けた名称であり、
 後々分かった本来の名前は「幻魔」と呼ばれる存在であるらしかった。

 幻魔達は、理由と手段は解らなかったが、結界を何らかの手段を用いて突破し、
 なおかつここ幻想郷において、無差別に暴れ始めたのであった。
 彼らは幻想郷のルールに一切従わず、里を襲撃して人間を襲ったり、
 他の妖怪の縄張りを荒らすなど、相当暴れ回った物であった。

 流石にこの事態を危険視した紫は、霊夢に連絡をつけ、幻魔にに対処。
 結果、苦戦こそしたものの、数多くの幻魔の軍勢をおびき寄せ、一か所に集める事に成功。
 それと同時に紫が大きなスキマを開き、その中に幻魔の軍勢を叩き落としたのであった。
 ちなみに紫曰く「流刑星」なる土地に幻魔を送った為、再び幻想郷に戻ってくる事は、
 少なくとも「流刑星に送った幻魔達」には不可能であるとの事らしい。
 
 
霊夢「不可能って・・・ 要するにそれはその“流刑星”に送った幻魔だけよね・・・
   ここ最近は見ないけど、幻魔達の“本隊”がやってくるって事だって
   考えられるわよね・・・ わざわざ結界を越えてここに来たのだって何かの目的が
   あっての事でしょうし・・・」

 霊夢は手元に気を向けると、茶は既にその温度を冷ましていた。
 彼女は少し不機嫌そうな表情をとると、それを一気に飲み干す。

霊夢「(えっと・・・ お菓子・・・)」

 霊夢は自分の真横の縁側に向け、その手をのばして茶菓子を探る。
 
 
 
 
 
霊夢「ッ!?」

 霊夢は伸ばした手に、茶菓子ではない、布の感触を感じた。
 彼女が自身の手を伸ばした方向に目を向けると、そこには見慣れぬ姿の
 一人の中年男性が、縁側に座っていたのであった。

霊夢「だッ、誰!?」

白いフードの男「いや、失礼したな。一言声を掛けようとも思ったのだが、
 つい失念してしまってな。済まん」

 その男は、白いフードを被ったアラブ人を思われるような出で立ちであり、
 頭には赤いゴーグルを掛けていた。ナマズヒゲを生やしており、両頬には
 フェイスペインティングのような模様が浮かび上がっていた。

霊夢「・・・外の世界の人かしら?」

白いフードの男「まぁ、そんな所だな」
 
 
 霊夢は男の方から視線を外すと、少し疲れた表情を見せた。
 
 
霊夢「最近やけに、外の世界から流れてきた人が多いのよね・・・
   それもあなたみたいに、何か妙に風変りな面子ばっかりで・・・
   この前だって、何か黒い服を着た男二人組がいつのまにか縁側に座っていて、
   「トアールに行く」とか言いながら、何か分かんない事言ってたし・・・
   ま、幻魔の奇襲から助けてくれたから、お茶分けて外に帰してあげたけど」
 
 
 白いフードの男はそれを聞いて口元に笑みを浮かべると、空を仰ぎ見た。
 
 
白いフードの男「・・・それだけ、結界に“揺らぎ”が出つつあるのだろうな」

霊夢「・・・揺らぎ?」

白いフードの男「幻想と現実・・・ それは真逆の様であって、実際は全然変わらぬものだ。
 現実から消えたものが幻想となるのであれば、逆に幻想のものが現実になる事だって、
 十分ありうる事・・・ 特に様々な“世界”が交わっている、今の状態ではな」

霊夢「(“世界”が交わる・・・? 何の事・・・?)」

 霊夢の頭の中では、数個の“?”が縦横無尽に飛び交った。
 男はそのまま腰を上げ、縁側から立ちあがる。

白いフードの男「―――では、そろそろ帰るとしよう。
 おいしい茶菓子を頂き、君に感謝する」

霊夢「(帰るって、外の世界の人間が、簡単に結界を越えられるわけ・・・)
    って、ちょっと、茶菓子ってどういう事・・・ え?」
 
 
 ――――霊夢が縁側を再び見た時には、既にセルバンテスの姿は消えていた。

霊夢「あ・・・ あれ?」

 そして、先程までセルバンテスが座っていた縁側には、かつて茶菓子が置かれていた皿・・・
 今は菓子の粉が僅かに散らばっている皿と、一本の見慣れない“が置かれていた。
 菅の中には緑色の輝く液体が充満しており、その中には一つの赤い球体がプカプカと
 浮かんでいたのであった。
 
 霊夢は管を持ち上げ、珍しそうに見まわしていたが、
 暫くして管の上部のキャップに張られていた、一枚の小さな紙を見つけた。
 
 
 
 『無礼ながら、小腹が少し空いていたため、茶菓子を頂かせてもらった。
  その代わりと言って何だが、わが盟友の好物でもある「梅サワー」を君に譲る。
  もし酒が飲める年齢であれば、君の盟友と共に飲むが良い。
  
                                           BF団十傑集 眩惑のセルバンテス』
 
 
 
霊夢「梅・・・ サワー・・・?」
 
 
 
 
  ◇    ◇    ◇    ◇
 
 
 
 
     ???
 
 
藍「・・・神や魔に、近い人間・・・・・・・・・?」

紫「――――そう、この世で限りなく神か魔に近い人間、もしくはそれに準ずる者達・・・
  早い話、数多の世界に対する“バランスブレイカー”といった感じね」

 何やらどこか分からぬ場所、夜空に月夜を仰ぎ見つつ、
 スキマ妖怪とその式は、何やら会話を行っていた。

藍「しかし・・・ 紫様に勝てる人間など・・・
  ましてや外の世界では存在する筈もと思いますが・・・」

紫「―――それは違うわ、藍。
  外の世界においても、神や魔でさえも、実際に戦って勝てるかどうか解らない者達は
  数多く存在している。 ・・・むしろ多くの世界が交わりつつある今、そう言った者達は
  世界単位で見ても、決して少なくは無いわ。
  
  ――――そう、幾つか例を挙げると・・・
 
 
 
 殺意の波動を操る「拳を極めし者」・・・
 豪鬼!!
 
 
 世界に対して手を伸ばす、冷酷非情にして強靭無敵の「鉄拳王」・・・
 三島平八!!
 
 
 流派・東方不敗の創始者にして、マスターガンダムを駆る史上最強の拳法家「東方不敗」・・・
 マスター・アジア!!
 
 
 “鬼の貌”をその背に持ち、世界のバランスさえも揺るがす地上最強の生物「オーガ」・・・
 範馬勇次郎!!
 
 
 無限城の戦いを勝ち抜いた、最強無敵の奪還屋「GetBackers」・・・
 美堂蛮!! 天野銀次!!
 
 
 史上最低・最悪の「運び屋」にして「超越者」の一人「Dr.ジャッカル」・・・
 赤屍蔵人!!
 
 
 物の「死」を見る能力「直死の魔眼」を身につけ、概念さえも破壊する力を持った少女・・・
 両儀式!!
 
 
 経歴・素性が一切不明の、史上最強のスナイパー「G」・・・
 ゴルゴ13!!
 
 
 かつて生きながら冥府に流されながらも、閻魔と神さえも屈服させた「始末書の両さん」・・・
 両津勘吉!!
 
 
 世界を股に掛ける国際機関「国際警察機構」の中でも最強の能力を持つ者達・・・
 並びに、同じく世界を股に掛ける秘密結社「BF団」の超A級エージェント達・・・
 九大天王!! 十傑集!!
 
 
 自称「悪をふっとばす青年探偵」にして、世界の秩序にして世界移動存在「ワールドオーダー」・・・
 玖珂光太郎!!
 
 
 最強の大悪魔さえも粉砕し、一つの世界を因果地平に葬り去った「地上最強の男」・・・
 雷音竜!!
 
 
 常識・概念をも凌駕し、善悪を超越した存在にも匹敵する力を持った「天政会初代会長」・・・
 山守義雄!!
 
 
 BF団の首領に君臨する人類最強の汎超能力者にして、50万年前の終結を創世神ズフィールドと
 共に生き延び、現在の世界を作り上げた者達の一人「サイコドライバー」・・・
 ビッグ・ファイア!!
 
 
 ・・・そして、かつて一つの“塾”において、多くの偉大な戦士達を生み出して世に送り出し、
 自らもありとあらゆる全ての理屈や常識を超越した、「日本の首領」・・・
 
 
 
 
紫「・・・そう、あの男は世界中を放浪しながら武者修行を続ける最中、幻想郷に迷い込んだ。
  スペルカードも制定されていなかった数十年以上も前、外の世界の人間という事もあって、
  当然彼は、数多の妖怪たちの狙われる事となった・・・」
藍「狙われて… どうなったのですか?」

 紫はそれに対し、少々苦々しい表情を浮かべて返答した。

紫「その男を食べようとした妖怪達は、一人残らず返り討ちにされてしまったの。
  そして、その男は魔力や霊力とか、そういった力は全く持っていなかったわ。
  その男はただ自らの“”一つで、数多の妖怪を粉砕し、その身を守っていたの」
藍「拳・・・・・・ 一つ・・・」

 藍はあまりの衝撃にその顔を強張らせ、額からは多くの汗を流している。
 紫はなおも話を続ける。

紫「・・・私がその男と話してみたら、彼自身としてはあくまで自分の身を守っていただけで、
  本人は元の世界に戻る事を望んでいたみたいだから、私の判断で外の世界に帰してあげたわ。
  ・・・そうでもしなければ、彼が望まなくても、幻想郷のパワーバランスは
  彼自身の存在の影響で、間違いなく崩壊してしまう」
 
 
藍「・・・その人間は、今も生きているのですか?」

 紫は藍の問いに対し、静かに頷いた。
 
 
紫「・・・そう、あの男の名は」
 
 
 
 
 
  ◇    ◇    ◇    ◇

 
 
竜馬「おぉおぉお――――――ッ!!!
 
 
 ゲッターゼロの身体に溢れているゲッターエネルギーは、凄まじい熱量を持った
 ゲッタービームとなり、“白い宇宙”の全方位に飛び交う。
 そして、その凄まじいエネルギーによるゲッタービームの全方位攻撃を受けた宇宙超獣達は、
 次々とその身を焼かれ、“白い宇宙”に盛大な爆発の光を輝かせる事となった。
 
 
ゴルゴバトラーV世「うっぎゃああぁぁっ!!!
 
 
 ――――そして、宇宙超獣達の爆発と断末魔の悲鳴が“白い宇宙”を埋め尽くす中、
 ゲッターゼロ・・・流竜馬は、その闘争心を未だに揺らがせる事は無かった。
 
 
 
 
竜馬「来るぜ・・・ 嵐が」
 
 
 
  ◇    ◇    ◇    ◇
 
 
 
 
     __――――――       
    /            \    
   /               \  
   /_         __     |  
  / \  | /  /   \    | 
/ _  \   /  /\|||||   | 
|/  \_|| ||||_/       /\  
 < ̄o ̄>   < ̄o ̄>  |   |  
  /  ̄ ̄/       ̄ ̄    | ∂ | 
 (  /(_⌒)\     /   ) ) 
 | === ====     | (  | 
  ( || |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ||     (_/ 
   || |  ̄ ̄ ̄⌒ ̄| ||    |   
   || |         | ||    |  
   || |         | ||     | 
   ||  )  /⌒⌒|   | ||     | 
   || /  /     |_ / ||     | 
   || ヽ ̄⌒ ̄ ̄ /  ||     /  
   ||  ヽ ̄ ̄ ̄ ̄/  ||    /
    \   ̄ ̄ ̄        /
      \________ /

江田島「わしが男塾塾長、江田島平八である!!
 
 
 
 
 三蔵一行、辰夫とヒロ、トニオは盛大にその場にずっこけた。



土方「・・・まぁ、当然だな」

 土方はそう言いながら、吸い終えた煙草を床の灰皿に投棄した・・・
 

78 名前:新章/遠い星で −In land that no one knows...−:2009/06/15(月) 23:14:41
△流竜馬(異聞)→時間軸も世界も違う“白い宇宙”において、宇宙超獣の軍勢と激突。
 ゲッターロボBTを「ゲッターゼロ」に進化させ、これを蹴散らす。
●宇宙超獣の軍勢→天文学的数字の群をなし、ゲッターロボに襲いかかったが、
 ゲッターゼロの圧倒的な戦闘力により、群の80%が宇宙の塵と化す。
△三泥&地獄→国会議員の巨大ウ●コの被害にあい、衣類を全部洗う羽目に。
 洗濯が終了次第、九州の「比留子の里」に向かうつもりである。
○博麗霊夢→博麗神社でお茶を飲んでるところでセルバンテスに出会う。
●眩惑のセルバンテス→博麗神社で霊夢と邂逅し、梅サワーを渡す。
 彼が何の目的で幻想郷に似たのかは不明(単なる観光の可能性も)。
 (幻想郷には、多重世界(パワレルワールド)を移動する能力で渡ってきた)
△八雲紫→藍に、自分が「バランスブレイカー」と形容する者達の事を話す。
△八雲藍→紫に、彼女と同等の力を持った人間達の話を聞く。
○江田島平八→お馴染みの台詞を言い、三蔵一行、辰夫とヒロ、トニオをずっこけさせる。
○三蔵一行、梅王子辰夫&ヒロ、トニオ・トラサルディー→盛大にずっこける。
○土方十四郎→平八と初めて会った際、彼もずっこけた模様。


【今回の新規登場】
△流竜馬(真ゲッターロボ!! 異聞 Try to Remember)
平行未来の地球におけるゲッターチームの一人。
イーグル号並びにゲッター1の操縦を担当するほか、早乙女ミチルから託された仮面を
装着することで、ゲッターロボを新たな形態「ゲッターゼロ」へと進化させる事が出来る。
三泥虎の助、地獄とはかつて共にゲッターロボに搭乗し、戦った戦友である。
【ゲッターロボ/ゲッターロボG】の流竜馬とは、平行未来の同一人物の関係。

●超々巨大宇宙怪獣ゴルゴバトラーV世(トップをねらえ! NeXT GENERATION・グレートアトラクター編)
最大径80kmを誇る、母艦クラスの巨大宇宙超獣。
銀河突入作戦のスーパーワープ直前に突如現れ、トライオン艦隊に多大な被害を与え、自沈させる。
シンダラと協力しバリヤー内に進入したバスターマシーン4号を体内から発進させた兵隊クラスの
宇宙超獣で動きを封じ、体内に閉じ込めた。精神的な理力バリヤーと物理的な電磁バリヤー両方を
使った、二重構造の新型バリヤーを展開しているため、通常の攻撃は一切通用せず、 バリヤーだけでなく、
本体も二重構造になっており、トライオンで外殻を破壊された本体(およそ40km程度)が
スーパーワープ中の連合艦隊を追撃、ヱルトリウムを次元チューブ外に押しやろうとしたが、
グレートガンバスターのバスタービームとバスターミサイルのニ連撃を受け消滅する。

○博麗霊夢(東方Project)
幻想郷と外の世界の境に位置する博麗神社の巫女。人間。空を飛ぶ程度の能力などを持つ。
二つ名は「楽園の素敵な巫女」等。単純だが裏表の無い性格で、喜怒哀楽が激しく、人・妖怪を
問わず惹き付ける不思議な雰囲気の持ち主。仕事に関しては無慈悲で、立ち塞がる者に対して
容赦はしないが、普段は暢気な性格。博麗神社の巫女は幻想郷の結界を維持する為に必要な人物で
ある為、妖怪が彼女を倒してはいけない事になっている。神社には滅多に参拝者が来ず賽銭の数は
乏しいが、これといって貧乏ではなくそれなりに裕福らしい。お茶がないと生活できない。
神社の儀式で酒が必要なせいか、酒の知識が豊富。

●眩惑のセルバンテス(ジャイアントロボ THE ANIMATION -地球が静止する日/地球の燃え尽きる日)
BF団・十傑集の一員。 CV:羽佐間道夫
アルベルトの盟友であり、その名の通り幻惑術の使い手で、相手の精神に入り込んで
操る事ができる。手から熱線を出すことで、物質を溶かしたり、GR2を操りロボと
対決したりもしている。十傑集の中では唯一「オイル・ダラー」という表社会の顔を
持っており、その立場を利用した作戦も担当していた。“舞台演劇”という能力も
所持しており、さらに多重世界(パラレルワールド)を移動する事も可能。

△八雲藍(東方Project)
八雲紫の式神(化け狐)。名前は紫が付けたものであり、それ以前の名は不明。
式神を使う程度の能力を持つ。二つ名は「策士の九尾」等。式神だが強大な霊力を
持っており、自身も橙という式神を使役する。紫と同じ家に住んでおり、紫が寝ている
間は彼女が代わりに活動する。数学が得意で好物は油揚げ。人間味の少ない妖怪でも
あり、月に影響されやすいとのこと。

○江田島平八(魁!!男塾/天より高く/曉!!男塾 青年よ、大死を抱け/天下無双 江田島平八伝)
日本の首領(ドン)。 CV:郷里大輔
元帝国海軍少将。創立300年を誇る私塾・男塾の塾長であり、自身も元塾生。
第二次世界大戦時、かのマッカーサーをも恐れさせ、終戦時にアメリカ合衆国の大統領にも
EDAJIMAがあと10人いたらアメリカは敗北していただろう」と言われている。若い頃は
数々の拳法・格闘技を学ぶ為世界を放浪、短期間で極めた。帝国大学を首席で卒業している。
武人としても超一流で、ドス程度は頭で砕き、マグナム弾や戦闘機の対物重機関銃を食らっても
死なず、生身で真空の宇宙空間を遊泳し、宇宙服一つで大気圏に突入しながら生存するという
超人である。自称「物わかりのいい塾長」で通っている。

 ◆白い宇宙(黒の獅子)
  地球の存在する“黒い宇宙”に対して存在する“白い宇宙”。
  かつては“黒い宇宙”同様膨張し続けていたが、“黒い宇宙”の膨張に合わせて
  縮小し始め、それと同時に無数の惑星が引力で引き合い、滅びる事となってしまった。
  自らの宇宙の縮小を止める為、“黒い宇宙”の軍勢と戦い続けており、その戦いは
  現在から未来に至るまで、今なお続いている。

 ◆宇宙超獣(トップをねらえ! NeXT GENERATION・グレートアトラクター編)
  宇宙怪獣よりも上位の力を持つ存在。
  グレートアトラクターの意思に従い、人類と敵対する存在。
  宇宙怪獣とは違い、本能のみで活動している訳ではなく、言語を喋ることができる。

 ◇ゲッターゼロ(真ゲッターロボ!! 異聞 Try to Remember)
  流竜馬が、早乙女ミチルから託された仮面を装着する事によって発動する、
  ゲッターロボの新たなる形態。全身がゲッター線そのものと化しており、
  一瞬で月全域に群がるインベーダーの大軍を消滅させる程の力を持つ。
  その全長は1000mを越える(ゲッター1並びに宇宙要塞との比較から)。
  『真のゲッター計画』なるものに関係があるらしいが、その全容は不明。
 
 
 
幻想郷が舞台になって以後が、少し説明文が足りない気もする・・・
他の方の意見を聞いた上で、大幅な加筆・修正が必要となるかも・・・(汗

セルバンテスは一応OVA設定ですが、劇中では殆ど能力を見せていなかったので、
漫画【地球の燃え尽きる日】において見せた能力や設定を、一部いいトコ取りしております。

後、>>305のタイトル、間違えてしまいました(汗
返レスは余裕がある時に行います。

79 名前:名無し客:2009/06/26(金) 17:14:36
緊急情報ッ!!
何でも「チャンピオンRED」の8月号(今月号)に、以前自分が話題に出した
永井豪先生の【マジンカイザー 新魔神伝説】、石川賢先生の【マジンガーZ ミケーネ恐怖の遺産】、
そして、桜多吾作先生の【闘え!!Dr.ヘル】の三作が、別冊付録として収録されたみたいです(歓喜

石川先生の作品は【ゲッターロボアーク】の文庫にも併録されてますが、
永井先生と桜多先生の作品に関しては、現在は単行本の入手は中古でもかなり困難ですので、
雑誌自体は580円という事もあり、もし興味があれば、この機会に購入オススメします。
 
 
■今月の最遊記RELOAD
ガト、散る・・・ そして、遂にヘイゼルに異変が・・・?
次回で終幕・・・ 単行本が既に無印と並んでますし、物語的にもまだ
全然終わっていない事を考えると、またタイトルが変わるのでしょうか(汗

後、【最遊記外伝】も完結したみたいですね。
雑誌は読んでませんが、コミックスが発売次第、購入して読もうと思っております。

・・・それにしても、応募者全員サービスのドラマCDは、いつ届くのでしょうか(汗


80 名前:名無し客:2009/06/28(日) 17:01:21

魔化魍の方はカニの爪など動物の体をベースに生み出されていることや成長過程で人を襲う辺りは
ゲドンの獣人(獣に人間並みの知能を与えて生み出すという設定有り・人を食う)
やゴルゴム(確か動物人間の生体エネルギーを与えて怪人を増産しようとしたことがあるはず)
との繋がりも考えられますが、自然発生するという伝承と矛盾するのが気になるところです。
Fラドン「実は自然現象である魔化魍発生をビショップがファンガイア再生技術を応用して研究していたとか」
あれ以上仕事増やしたらビショップ本当に過労死しますよ…
個人的には同じ「鬼」であるオルグ辺りと関連があったら面白い気もしますね。
デュークオルグ・ヤバイバ(ヤバイバ様お元気ですか?)のモチーフが茨城「童子」、ツエツエが一時的に変身したのがオニ「ヒメ」なのも気になりますし。


81 名前:名無し客:2009/06/28(日) 22:54:27
 
■最近の購入物

・以下略 (作:平野耕太)
偶然発見できた単行本を即購入しました(嬉
雑誌でリアルタイムで読んでましたが(現在も連載中ですが)、見直すと凄い作品ですね(汗
僕っくんに考えたサーヴァントが一番強いぞ」聖杯戦争大会で、オスマンさんや
上泉信綱(岩明均仕様)、田中角栄などが選出されたり(全員超絶チート能力)、
戦国OROCHIに他のコーエー作品が混ざってきたり、【株トレーダー 瞬】の続編予想で
【株相場師 瞬】【影の黒幕 瞬】【闇の帝王 瞬】(最終的には血液を賭けた麻雀)が挙がるなど、
ゲームや漫画のネタを題材にながらも、これ以上無いってほど無秩序な漫画です(汗
個人的には扱ってるネタ的にも、ドミニア様にお勧めしたいところでありますが。

兎にも角にも、本作のキャラを銀魂編に登場させてる以上、早く取りかかりたい所です。


・セイテン大戦フリーダーバグ (作:石川賢 協力:キタロー) 2巻
Amazonで安かったものをようやく入手。
2巻で登場した「シグム・セイクン」は、【ゲッターロボアーク】に登場した「バグ」と
殆ど・・・というか、全く同じ外見でしたが、関係としてはどんな形なんでしょうか?
【アーク】と本作では設定が大きく違いますし(バグの造られた時期、名称の意味など)、
全く同じ世界観という訳では無いでしょうが、関連性を少し考えてみたいですね。


・トップをねらえ! ネクストジェネレーション (作:苑崎透)
【トップをねらえ!】の続編にして、漫画版【NeXT GENERATION】の中間の時系列に
位置する小説作品との事です。作者は小説版サーディオンの人ですので、今から楽しみです。
 
 
・とある魔術の禁書目録 (作画:近木野中哉 原作:鎌池和馬) 2巻
・バビル2世 (作:横山光輝) 2巻
・キノの旅 -the Beautiful World- (作:時雨沢恵一) 1巻
・巷説百物語 (作:京極夏彦)
 
 
>>322 一般兵A様

>【泡沫のようなネタ】(今回は設定、でもネタ要素満載)
・・・これは凄いwwww
是非、その営業担当の社員の方々の武勇伝を見ていたいものです(汗

>特定の組織に所属していないロボットのフィギュア化
>パイロットの許可をまずとらないと商品として売れないため
自分の知識の及ぶ範囲で、条件に該当しそうなのは・・・

・アクロバンチ・・・蘭堂ファミリーの居住区も兼ねており、世界各地を回り続けている
・ブライガー、バクシンガー、サスライガー・・・組織に辿り着く事自体が難しそう(汗
・ビッグ・オー・・・J9チーム同様。こっちは街に辿り着く事自体が厳しそう

後、ゴライオンやダイオージャ、ダンガイオーなどの外宇宙出身のロボットや、
ダンバインやエスカフローネなどの異世界出身のロボット辺りも結構厳しそうですよね(汗

>このゴウバインに関する設定は新宿編で瀬尾晶(月姫に出てくるキャラ)について
>劇中の会話で触れさせようかと思って、オタクな彼女絡みで漫画系のネタを考えていた時に、
>妖怪ハンター様のゴウバインに関する話題を見て考えたものだったりします。
>なんで瀬尾晶かといえば、香&香螢救助編で香螢に深く関わったキャラなので、その後も
>交流を持ってるんじゃないかと思ったので、名前だけでも出そうかなと。
なるほど・・・ 自分の出した話題が参考になったのであれば、何よりです(嬉
一般兵A様の新宿編でどのような物語が描かれるのか、楽しみにしております。

>今回は子供が多めなので、ゴ―ショーグンのパイロットたちは結構浮きそうですね。
小説【その後の戦国魔神ゴーショーグン】では、グッドサンダーに集まった
子供達の世話をグッドサンダーチームや三将軍が見ると言った描写があったので、
案外そういったポジションになるかもしれませんね。

>局長のBGM優先は、今回も健在だと信じたいです。
以前にも挙げた【六人乗りゴーショーグン】にも登場してほしい所ですね。
ゴーショーグンの戦闘時にクラシック音楽最優先とか・・・(爆

>なるほど。
>ということは、バビル二世対ビッグ・ファイアも十分ありえるのか……。
シチュエーションとしては、十分考えられるでしょうね。
 
 
>>323 名も無き蜀軍兵様

>レビューサイトを拝見しましたが…正に
>こまけぇ事はいいんだよ!!
>な展開になってますね。果たしてどうなる事やら…
自分は【キン肉マン】は未見でしたが、あれが所謂「ゆで理論」ですか・・・(汗
「磁力で砂時計を戻す」は、他作品キャラでやってみたい気もしますが(汗
砂時計の表示される死の宣告」って、何がありましたっけ?

>私的に心配なのはドクーガ三幹部の扱いです。中盤辺りでスポット参戦するかどうか…。
>ブンドル様は今回も『美しく青きドナウ』で戦いを彩ってくれるのでしょうか?
個人的には「美しき青きドナウ」だけでなく、それ以外に原作で流されていた
クラシック音楽も、BGMとして採用してほしい気持ちもあったりします。

■ゴーショーグン・データ&コラム
http://members2.jcom.home.ne.jp/ralsrw/gosho/data01.htm

リンク先では、原作でブンドルが流していたクラシック音楽の他、小説版で初めて
明かされた設定や描写などが詳しく纏められています。
小説版・・・ いつかコンプリートしたいところです(汗
 
 
>>324 ゴジラジュニア様

>バビル一世が地球に来たのが5000年前ですから
>50万年前のサイコドライバーだと完全にバビル2世からは外れますね…
なるほど・・・ ただ、偶然にしてはあまりに両者の共通点が多すぎますし、
何の関係も無い方がむしろ不自然な気もしますし・・・
そもそも50万年前のサイコドライバー云々は、スパロボオリジナル設定ですし・・・

50万年前のサイコドライバー設定を採用する前提で両者を関連付けるのであれば・・・

・【スーパーロボット大戦IMPACT】や【桜多版マジンガーシリーズ】の設定では、
 宇宙に存在する知的生命体の殆どは地球人が祖となっており(Jのフューリー等、
 設定的に違うのも数多いでしょうが)、バビル1世も地球人を遠い先祖に持つ宇宙人で
 「ビッグ・ファイア」の直系でもあった。

・バビル2世(1世)の三つのしもべ(ロデム、ロプロス、ポセイドン)は、
 ビッグ・ファイアの三つの護衛団(アキレス、ガルーダ、ネプチューン)が
 原型となって生み出されている。理由は上記の通り。

・・・と、こんな感じの案を考えてみましたが、どうでしょうか?

>そもそも原作とTVシリーズで苗字が違いますしね。
>(山野浩一→古見浩一→神谷浩一)
>「山野」の初出は「その名は101」(1977)だそうですから、73年版アニメの「古見」が最初と言うことになるのでしょうか。
纏めてみたら、山野(TV版の世界)、神谷(OVA版の世界)、古見(漫画版の世界)ですね。
どれが優先されるかは、今後の書き手がどのバージョンを優先するかにもよりますが・・・
アニメは後半の展開が賛否両論だったみたいですし、知名度的にも漫画版でしょうか?

>音撃戦士、魔化魍
ゴジラジュニア様の考察を聞いた上で、自分の考えを挙げてみると・・・

音撃戦士や魔化魍は少なくとも戦国時代には既に存在していましたが、
それ以前の時代に存在していたかどうかは、作中では一切語られていませんでした。
仮に、ゴルゴムが発祥した頃の有史以前に、現在と名称などは違っていても
人間が修業によって変身する戦士」「人を喰らう魔物」が存在していて
(狩猟の音楽など、有史以前にも音楽文化は存在してたらしいですし)、
ゴルゴム等の勢力が、それらの戦士の能力を鍛錬を省略し、人為的に多くの人間に
習得させたり、魔物の能力の解析し、その戦士の能力と合わせて埋め込んだりと・・・

・・・つまり、「ゴルゴムから始まる改造人間の技術は、音撃戦士や魔化魍などの
超自然的な存在の模倣から始まった
」的な解釈を思いついてみましたが、どうでしょうか?
自然発生する魔化網を模して、獣人やゴルゴム怪人を造り、
それを討ち果たす音撃戦士を模して、世紀王に連なるバッタ型改造人間を造ったとか。

>ダイレンジャー
結構前から考えていた考察なんですが、ゴーマ怪人は人間体・怪人体の双方を
使い分けてましたが、これは臨獣拳の「獣人邪身変」と同じ技法の技であり、
臨獣拳が生物の姿を模したのに対し、ゴーマは武器や器物を模す方向に発展した・・・
そんな考えもあったりします。

・・・え? 電話やコピー機、パチンコが6000年前の古代中国にあったのかって?
民明書房曰く、ゴルフもフェンシングもピンポンもスケートも中国起源ですので、
何を今さら(爆 「頗 陳固」とか言うパチンコ名人の名前に由来してるとか・・・(苦笑

>旧編では村上は龍騎と戦ってはじめて「ミラーライダーの力を見せてもらった」
>と言っていますので資料や研究データはともかく具体的な能力まではSB社も把握していなかったように取れます。
なるほど、そうでしたか。

>■泡沫のようなネタ
>実在のヒーロー(参戦作品)や版権作品(劇中劇)の夢の共演を描いたネット上のリレー小説『超クロスボンバー空想大戦』
>を巡り、各作品の作家、オタク系キャラの間に交流が生まれていく…
なるほど・・・ 面白そうですが、執筆には知識が必要そうですね(汗

劇中劇作品からは【熱血ロボ ゲキ・ガンガー3】(ナデシコ)、【機動侍ゴウバイン】(ファフナー)、
【超電導カンタムロボ】【アクション仮面】(クレしん)、【超剣戦隊ブレードブレイバー】(バンブレ)、
【ライオン仮面】【宇宙ターザン】(ドラえもん)、【ヨロシク仮面】(マサルさん)、
マイナー作品枠で、【チョー電撃戦隊バトルレンジャー】(ハニ太郎)を入れてみるとか(程々にw

>昔、ゆでたまご先生がデラックスボンボンという幼年誌で連載されていたことがあるのですが、
>作者インタビューか何かで「実写では多額の予算がかかるような話も漫画でなら自由に描ける」
>と言っていたことがあります。
なるほど・・・ 確かにそう言った側面もありますよね。


82 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2009/06/29(月) 20:23:56
 
『自然は人間の技術によって、他の多くの場合と同じように、人工的動物を造り得るという点においても模倣される。
生命とは四肢の運動に他ならず、その運動はある内部の中心部分から始まるということを考えると、全ての自動機
械は、人工的生命を持つと言ってはならない道理があろうか。即ち、心臓は何かと言えば、それはぜんまいに他な
らず、神経はそれだけの数の細い線、関節はそれだけの数の歯車に他ならないのであって、それらは、神が意図
し給う多様な運動を全身に与えるものではないだろうか。技術はさらに進んで、自然のうちで理性的で最も優れた
作品、即ち人間をも模倣するに至る。というのは、技術はコモン-ウェルス、或いは国家、と呼ばれるかの偉大なリ
ヴァイアサンを創造するが、それは人工的人間に他ならないからである。もっともこの人工的人間は、本来の人間
を保護し防衛する目的を持っているから、本来の人間よりも大きくて強い。そして人工的人間にあっては、主権は
全身に生命と運動を与えるような人口の魂である』
 
『人間は、全ての人を畏怖させる共通の権力を持たずに生きる時には、戦争と呼ばれる状態にあり、そうした戦争
は万人が万人と敵対する戦いである……そのような状態においては……人間の一生は、孤独で貧しく、汚くて、野
蛮で、短い』
 
                                               ――トマス・ホッブス「リヴァイアサン」
 
・地下スレ
 

83 名前:名無し客:2009/07/02(木) 15:11:18
           昼
        い  寝
     人  い  し
     外  じ  て
  こ  だ  ゃ  も
  ま  も  な
  ち  の  い

と言っていた死神さんはその数秒後に
閻魔様に説教さピチュられたそーです
めーりんもほどほどにしたほうがいいっすよー

にしても昼寝してる人って胸が大きい人が多いですn(ピチューン

84 名前:名無し客:2009/07/03(金) 13:01:28
マスラオ


ぢっと手を見る

85 名前:名無し客:2009/07/03(金) 19:54:58
 
最近知りましたが、【機動戦士クロスボーン・ガンダム】のハリソンって、
【機動戦士ゼータガンダム1/2】に登場したエドガーとシシリアの孫だったんですね。
ロリコンは祖父からの遺伝だったのか(違

後、エヴァンゲリオンやエウレカセブンの劇場版も未見ですが、好評の様子。
今後のスパロボへの影響も、少し気になるところだったりします。
 
 
■真マジンガー 衝撃! Z編 第13話「初恋?美少女ローレライ!」
バイレオンスなジャックナイフに、スラムキングの鎧に刀・・・ 最高すぎます(爆
暗黒寺警部のガミア追っかけに裸率の多さ、やっぱこの人も面白すぎますwww
機械獣に捕まった時は、原作的に暗黒寺警部が裸になると一瞬思ってしまいました(汗
ジャンゴの飲んでる酒がアンチ・シズマドライブ梅サワーっぽかったり、
甲児がスラムキングの鎧と斬馬刀を装備して機械獣を薙ぎ払ったり、
クロスが無茶苦茶カッコ良かったりと、全体的に面白い回でしたww
あとシロー、折角の十蔵博士を消しちゃイカンでしょ(汗

そしてラスト・・・ 何となくそんな気配も少なからずしてましたが、やはり・・・
まさかまさかの人間関係、次回で更に凄い事が暴かれそうですが・・・(汗
ひょっとして、シュトロハイム博士で【闘え!!Dr.ヘル】をやるんだろうか・・・?

 
 
■今週の漫画作品感想

・範馬刃牙
衝撃!! 範馬刃牙は激獣トリケラトプス拳の使い手だった!!!(大嘘

・ムダヅモ無き改革
・・・この作品の面々、普通に麻雀なしでも強すぎます(爆
パパブッシュ辺りは、サーヴァントの面々とも互角に戦えそうな気もしますwww

・金田一少年の事件簿
・・・正直、この真犯人は結構予想外だった(汗
犯行の動機や目的が、非常に気になるところですが・・・

・CODE:BREAKER
個人的に現在マガジンで一番注目している作品。
大神が少しずつ弄られキャラ属性に・・・(苦笑

・さよなら絶望先生
やっぱり加賀さんはいい人です。

 
 
■最近の購入物
・餓狼伝説2 (作:細井雄二) 1巻
とりあえず、この巻からボンボン餓狼を集めていく事にします(笑
 
 
■妖樹・あやかしのき (作:夢枕獏)
兎にも角にも、この【妖樹】と【月の王】のアーモンを主人公にした二作と
【闇狩り師シリーズ】は、非常に面白いので是非とも必見です。
 
 
■ドラゴンクエスト ファンタジア・ビデオ
http://blog.livedoor.jp/textsite/archives/50810666.html
http://blog.livedoor.jp/textsite/archives/50813404.html
http://sygg.web.infoseek.co.jp/katari/050330.html
エニックス×ガイナックス」という、まさしく最強タッグによる入魂の黒歴史作品・・・(汗
 
 
■泡沫のような短編ネタ

・第7世界で戦っているニーギ&来須銀河の助っ人として、
 【思い出のK君】バージョンの兜甲児&マジンガーZ(甲児とZの同一存在)、
 衝突したの三台の車両(ゲッターロボの同一存在)が助っ人で登場。
 (アルファシステム無名世界観×色々)
 
・時空歪曲に巻き込まれ、幻想界の辺境へと転移してしまったゴルゴ13。
 そしてその先にいたのは、最強レベルのモンスター・オメガウェポンだった。
 ゴルゴ13とオメガウェポンの、一対一の死闘が始まる・・・(ゴルゴ13×FF8)

・テリー・ボガードのシューズが激戦の中、破けてしまう。
 焦るテリーだったが、共に戦っていた仲間が近くの店からサイズの合っている
 「プロレスシューズ」を見つけ、テリーに渡す。(餓狼伝説)
 
 
>>330 キミドリ様

>それは面白そうですね。
>なんだか私も書いてみたくなります。
そう言って頂けると嬉しいです(嬉

>ところで、「風の戦士達」の元ネタがわからないので検索してみたんですが、
>いまひとつはっきりした答えが見つかりませんでした…。
>>331の名無し客様が答えておりますが、仮面ライダーの事を指してます。
ちなみに「風の戦士」の名称は、かとうひろし先生の【仮面ライダーSD 疾風伝説】が出典です。

>前回は真司サイドの話だったので、次は佐野の話を書こうと思ったのですが、
>突然に蓮と恵里の話を書きたくなり、そちらを進めているところです。
>蓮自体は旧章の時点で既に登場していますが、
>恵里とはどうなったのかは本文中にはまったく記述がないんですね。
>せっかく蓮は戦いに勝ち抜いたんですし、
>恵里と仲良くしてるシーンくらいあっても罰は当たらないだろうと思います。
なるほど・・・ 自分は問題ないと思います。
原作でもラストで目を覚ましていましたし、罰が当たる要因すら無いかと。

>それから、以前に「神崎がライダーシステムの開発に協力した」とかほざいてましたが、
>この設定はなかったことにさせてください。
>よく考えてみると、カードデッキとライダーシステムは造られた目的がまるで異なりますし、
>神崎がBOARDに協力する理由も、
>あまり説得力のあるものが思い浮かびませんでした。
う〜ん、そうでしょうか・・・? 自分は面白いクロス要素だと感じましたが・・・
むしろ外見やシステムの類似性から、共通点がある方が面白そうですし・・・
キミドリ様がそう言うのであれば仕方ないですが・・・ 残念です・・・

86 名前:名無し客:2009/07/04(土) 00:00:10
テスト

87 名前:名無し客:2009/07/09(木) 22:53:47
■何となく思いついた短編ネタ
・誰かを守る為に戦う者達、そして彼らに牙を剥く者達、そしてその狭間で揺れ動く者達、
 あるいはどちらにも属さぬ者達、それらを超越した者達、戦いに関わらない者達・・・
 彼らは温泉の湯煙の中で、互いを知らずに邂逅する・・・
 (不特定多数の作品・男湯限定
 
 
■今週の範馬刃牙
刃牙、遂に幻獣拳の域に到達ッ!!(違
 
 
■サンデー×マガジン クロスライン
【ヒーロークロスライン】のサンデー、マガジンによる合同企画。
H×Lには前から興味を持ってましたが、中々面白かったので、
単行本を集めてみようかとも、少し揺らぎました(笑
空想大戦としては【H×L】の世界観がどういった扱いが順当か、少し気になったり。
ただ、今週の設定だと絶望先生がノッカーズになってしまうし・・・
地丹は「原作の病院退院後」という解釈も不可能ではないかもしれませんが(笑

 
 
■漫画版エヴァンゲリオン
マダオフィールド、発動!!!(違
この要素、いつかスパロボでも再現してほしいところです。
A.T.フィールドマダオVS師匠みたいな人間ユニット対決とか(笑

 
 
■スーパーロボット大戦NEO
何でもMAPや移動システムがこれまでと比べて大幅に変わる模様。
アイアンリーガーのゴールド3兄弟の登場も確定し、今後の情報が気になります。
http://bluearknd63sat.blog86.fc2.com/blog-entry-1096.html
 
 
■ガンダムの外伝漫画レビュー

・機動戦士VS伝説巨神 逆襲のギガンティス
http://dodojinx.blog38.fc2.com/blog-entry-792.html

・Gの影忍
http://dodojinx.blog38.fc2.com/blog-entry-584.html
 
 
■最近の購入物

・餓狼伝説 (作:細井雄二) 全2巻
・餓狼伝説2 (作:細井雄二) 3巻
もし執筆するSSにテリーを出すとしたら、性格はゲームやSNK公式漫画のベースでしょうが、
技や能力は慎重に扱いながらも、少し採用してみたい気も・・・(爆

・狂気と恐怖のクトゥルフ
置いてあったコンビニコミックを立ち読みし、面白そうだったので購入。
神話体系の説明や神話ダイジェスト、暗黒神・小道具・舞台の解説など面白いものも多く、
以前自分が見たクトゥルフの要素を扱った作品である【栞と紙魚子】【ウルトラマンティガ】
【沙耶の唄】の元ネタに繋がる要素の解説もあり、是非ともクトゥルフ神話を知りたくなりました。
クトゥルフ神話に詳しい本(できれば物語を収録したもの)とか、探して読んでみたいですね。
 
 
>>342 一般兵A様

>きっと、宇宙の端っこや異世界まで行ってきたとかそんな営業マンがごろごろ
>いるに違いないと想像していただければ。
>自分はミスリル(フルメタ)とかあとガンダムW組とか、ゲリラっぽかったり
>秘密結社だったりするパイロットからいかにして許可をとるかを延々妄想してました。
>異世界系も大変ですよね……。
なるほどwwww
格闘値が160にまでアップしてそうですね(爆

>新宿編はほかのss作家さまの作品に関しての話題もだしていきたいなぁと思ってます。
では、楽しみにしております。
・・・こちらもSSをいつまでも停滞させる訳にはいきませんね(苦笑

>neoのはっちゃけぶりなら再現されてもおかしくなさそうですね。
【∀ガンダム】のグエンも小説版で搭乗したサイコガンダムに乗った事もありましたし、
密かに期待していたりします。

・・・今度初代ガンダムが参戦した際には、シャアにアッガイ、マ・クベにゾックに
乗ってもらいたいところです(笑

>自分が一番始めに触れた「ダンクーガ」はこの作品でしたね。
>スパロボで本家(かNOVA)と共演してほしいなと思ったり。
アニメになってない作品なので、据え置きハードは流石に厳しそうですが、
携帯ハードなら・・・ どうだろう(悩せめて小ネタ程度でも・・・

空想大戦としては、BURNはどういった扱いでしょうかね?
原作では異星人に侵略されてる期間が十数年に渡っていますが・・・
それを言うのならば、レイズナーやモスピーダとかも数年〜数十年の間、敵勢力の
占領を受けていますし、コードギアスみたいに、歴史や世界観が大きく違ってたら
厳しいでしょうが、BURN辺りは初代ダンクーガと一緒に空想大戦の現代にしても
問題無いかもしれませんね。

ノヴァは・・・ ダンクーガの続編らしいですが、離れている年代が200年と大きく、
Vガンダムやマクロス7、ブレードUの例も考えると、案外数年後辺りに
初代と同時代設定でスパロボに参戦する可能性も0じゃないかもしれませんね(ぉ
自分はノヴァのみ未見ですので、あまり深くは突っ込めませんが。

・・・ちなみに初代の【白熱の終章】の後日談の小説もあるらしいですが、
探したらAmazonで2000円単位で、ネット購入を断念した経緯もありますww

>■最遊記RELOAD
遂にRELOADも一区切り付きましたね・・・
97年の連載開始から今回のRELOAD終了までで、既に十年以上連載していますが、
今回のBLASTで最終章に突入・・・ 後、五〜六年くらいでしょうか(汗
ナタクの姿が書かれている以上、彼と悟空の再開は物語的にもありそうですし・・・
後、RELOADの1巻と2巻で煙管を吸っていた謎の人物の正体も気になるところだったり。
コミックス最終巻は【外伝】が今月、【RELOAD】が9月との事です。

 
 
P.S
・・・スパロボKのアンソロジーが発売されたらしいですが、他サイトの感想を見ると
毎度のことながらKX-6先生と柊先生が飛ばしているみたいです(汗
資金に余裕が出次第、購入を検討したいですww

88 名前:名無し客:2009/07/13(月) 13:43:36


89 名前:名無し客:2009/07/14(火) 15:03:32
   ./^ヽ
 /\|  |/ヽ
 \、ヽ /_,/
  /⌒~\
  |´Д`;|
  |_____|
/~~ヽ、 /^ヾ
しヽ_,ノ__'、 .ノ、
     `~ヽノ

90 名前:◆xZPoTUsBgw :2009/07/15(水) 19:40:26
テスト

91 名前:◆rlpoTUSD5A :2009/07/15(水) 19:41:05
テスト 

92 名前:名無し客:2009/07/15(水) 20:47:50
        !!
        イリ;`∀') vW∀゚;V

93 名前:名無し客:2009/07/15(水) 20:48:14
     !!
        イリ;`∀') vW∀゚;V


94 名前:名無し客:2009/07/15(水) 20:48:37
     !!
        イリ;`∀') vW∀゚;V


95 名前:名無し客:2009/07/15(水) 20:49:08
       !!
        イリ;`∀') vW∀゚;V


96 名前:名無し客:2009/07/18(土) 00:55:40

   コチッ…コチッ…


     SLASH!!


     Devil May Cry
G<<ニ(`∀´リトつ≧|=====フ



97 名前:名無し客:2009/07/23(木) 11:38:04
 
最近妙に墓標さんの「美形会議」にハマっておりますwww
何でもKOF公式読本にも出張した程の人気ネタらしいですね。

【伝説巨神イデオン】の小説版1巻・2巻を読了。
M・B・H(ミニ・ブラックホール)システムを利用した亜高速通信技術や、
アジアン移民の際の原人猿抹殺の事実(公には非公開)など、SSの小ネタとして
使えそうな設定もあり、是非ラスト第3巻も読みたいですが、見つからない・・・orz
 
 
■泡沫のようなネタ

・Dショッカーの怪人が変身能力によってテリー・ボガードの姿に変化。
 テリー「うわぉっ・・・ すげぇハンサム〜〜っ!!」(餓狼伝説)
 
・中断メッセージで【ダイナミック企画作品】【サンライズ作品】【東映系列作品】
 【葦プロ作品】【ビックウエスト作品】からそれぞれ選出された五人の美形キャラが、
 空想大戦の今後を議論する「SRW美形会議」が開催される。(美形会議)

ガルーダ「やぁ! コン・バトラーVの美形キャラ、ガルーダだよ!」
桂「わざわざ説明する必要ないだろうけど、俺がオーガスの美形キャラこと桂木桂だ」
隼人「すまん、遅れてしまった。神隼人だ。まだ美形会議はやっているか?」
ギニアス「ガハァ!
ロム「ギニアス兄さんに謝れ!」
 
 
■今週のジャンプ
【ONE PIECE】・・・ まさかの衝撃の事実に驚きが隠せません(滝汗
今回の事実から行くとルフィとエースには直接の血縁関係は無い事になりますし、
やはりドラゴンとロジャーの方に血縁関係があったんでしょうか・・・?
他にも海軍側のラスボスクラスの面々が多数登場し、【ONE PIECE】の物語が
今後どのように動いていくのか、非常に楽しみです。

他には【トリコ】のテリーの成長振りも印象に残りました。
アルコールや火花を利用した戦法は、【銀牙】の面々ともタメが張れそうですね。
倒した相手への“礼儀”も個人的に好印象でした。

 
 
■最近の購入物
・ジエンド (作:村枝賢一) 1巻
・ラブクラフト全集6
 
 
>>358-360 キミドリ様

>新章/決意の変身
旧編以来の蓮の登場。恵理さんも無事みたいで何よりです。
そして【神風怪盗ジャンヌ】の弥白も登場。同作のキャラは旧編では何回か
出てましたが、新章でキャラが直接登場するのは今回が初めてですね。
物語は確実に進んでいる様で、次回が楽しみです。

>それだと剣崎がそちらの世界にでも跳ばされない限り、
>彼を「風の戦士」に重ね合わせるのは少し難しいかもしれません。
う〜ん、自分としては“仮面ライダー”に対する比喩的な表現として
ふと思いついた言葉である“風の戦士”を用いる・・・ といった感じで考えてました。

>須藤はDショッカーに改造されてしまいましたし、
>浅倉は拉致されたままですし、
>残っているのは芝浦と高見沢と彼くらいしかいなかったのです。
浅倉が現在所属している組織は、自分が知っている作品(【HELLSING】)に
登場した組織なので、顔見せ程度での登場も少し考案していたりします。
実際に書けるかどうかは断言できませんが。

>モンスターというのは完全な生命体になるために人間を摂食していて、
>(中略)
>おおよそこういった内容のものだと考えております。
なるほど・・・ 個人的にはそういうのもアリだと思います。
 
 
>>361 名も無き蜀軍兵様

>東方風神録の犬走椛ですね。彼女の特徴といえば…
>・ケモミミ
獣耳に関しては【東方三月精】のモブ登場時でも公式で描かれていましたね。
 
 
>>362 一般兵A様

>H×Lの第一期終了にがっかりしていたので、この企画は嬉しかったです。
>ジ・エンドはマガスペで連載が開始されるので、いつかH×Lが本格的に復活
>することを願っております。
調べたら中々面白そうな世界観みたいなので、とりあえず今回購入した
【ジ・エンド】から、少し手をつけていこうとも考えております。
空想大戦にH×Lを絡めるとしたら、時系列は何年辺りが無難でしょうかね?

>BURNは並行世界とかでも可かなと。
>ノヴァは未来ですかね。
確かにそういった感じが妥当かもしれませんね。
調べ直したら、ノヴァの時代では忍と沙羅の子孫も登場していたらしいですし。

ちなみにBURNは長谷川先生の【ひとりスーパーロボット大戦 大外伝】では
平行世界を越えてクロスボーンなどの氏の他作品の面々とも共闘してたと聞きました。
同作ではダンクーガBURNのファイナルダンクーガ的な形態も登場してた模様です。

>『二人のゆきめ』は、読者の長年の疑問を解決したエピソードでしたね。
>文庫版の書き下ろしで、このエピソードが読めて本当によかったです。
正直、この短編を見るまでは「復活後のゆきめは、復活前と本当に同一人物なのか?
といった疑問も渦巻いておりましたので、解決されて本当に良かったと思います。
“怪妖洞(かいようどう)”のネーミングには少し笑いました(汗

現在連載中のスピンオフ作品【現代都市妖鬼考 霊媒師いずな】も結構面白いですよね。
ちなみに文庫20巻の数年後ネタ(いずなの年齢から推測すると、時系列は【霊媒師】以後)
では、童守寺の和尚がスポンサーで、玉藻が影ながら見守ってるとの事らしいです。

>乃亜編は剛三郎が海馬兄弟をひきとった理由が実子の乃亜を失ったからだとか
>杏子や本田が決闘したりとかキャラや設定が掘り下げられていて面白かったです。
確かに、乃亜編はアニメオリジナルエピソードの中でも群を抜いて面白いですよね。
特にBIG5の面々には、原作で無かった個性(原作ではシルエットのみの登場だった)が
追加され、結構印象的なキャラ(特にBIG2)になってましたしね(笑

剛三郎&BIG5を電脳世界出身の敵勢力として登場させるのも面白いかもしれませんね。
ペガサス等と違って改心しておらず、モンスターに変身できる事から
【遊☆戯☆王シリーズ】の敵勢力の中では、他のバトル系作品とも絡め易そうですし。

>よし、これで自分のssの【デジモンシリーズ】とか出せるかもしれない。
デジモンは旧編の>333-335でも、デジタルワールドが登場してましたね。
 
 
>>363 ドミニア様

>私はゆでたまご先生の超人募集を思い出すな。
ウルトラマンや仮面ライダーでも、こんな感じも公募企画は結構ありましたよね。
555の「オクラオルフェノク」は、投稿者のセンスを中々感じました。
後、ガンダムシリーズのエレゴレラやゲイツも元は公募されたものと聞きました。

>どっちの意味でだ?(ぉ
そりゃあもう、色々と(爆

>文庫の書き下ろしがあるとは知らなかった。
ぬ〜べ〜の文庫版では、以前ドミニア様が拝見していた20巻の数年後ネタ以外にも
4巻の【9月のレクイエム】、12巻の【二人のゆきめ】が存在しております。
特に後者はゆきめに関連する重要な作品であるので、ぬ〜べ〜を読んだ事がある方には
是非一度読んでもらいたい作品です。

また、文庫版には上記以外にも書き下ろしのネタや、各エピソードの裏話も多く、
全体的に面白い内容となっております。18巻に掲載された「超古代戦士スサノオ」
などの面白い設定も見られますし。

・・・パン屋の店主とか、メルヘン東郷とか、ぬ〜べ〜の“濃い”人物は大好きです(爆
 
 
>>364 名無し客様

>異次元人ヤプール(ウルトラマンA)やエンペラー星人(ウルトラマンメビウス)は
>アリエナイザー(特捜戦隊デカレンジャー)やマクー(宇宙刑事ギャバン)などの
>犯罪者達にとっての英雄で、クトゥルフ系の暗黒神等はその更に上にいる
>『言葉では言い表せないくらい尊い存在(神?)』なんてのはどうだろう。
そういうのも中々面白いかもしれませんね。
個人的には【ウルトラマンティガ】に登場したガタノゾーアに対する
エンペラ星人の見解とかも、少し気になったりします。

・・・というか、平成三部作ってクトゥルフ神話の要素が結構多かったんですね(笑
 
 
P.S
改めて考えたら、東方関連の書籍もここ数ヶ月で数冊刊行されるし・・・
今後暫く、古本蒐集を我慢する必要が生じてきそうです(苦笑
とりあえず【柳生十兵衛死す】は全巻揃えたいですが。

98 名前:レントン・サーストン ◆3jVLuTuHmM :2009/07/27(月) 21:30:46
っと…ここでいいのかな?スレ立て代行お願いします。

名前欄 RGB(FF0000)イントロダクション
スレタイ【千客万来】スーパーロボット大戦Z総合・レントンのコンビニで立ち読みするスレ2号店【満員御礼】

以下>>1の文

ジュリィ「複合型小売店・・・いわゆるコンビニにおいて立ち読みによる損失は経費に含まれる」
テクス「つまり、立ち読みで引き寄せられた客は他の商品を購入する。これで十分に元が取れるという計算だ」

一見ごく普通のコンビニに見えるこのお店『ボン・マルシェ』、実はゲッコーステイトの母艦『月光号』の中にあるのです。
店を任されているのは撃墜王の少年『レントン・サーストン』と愉快なアルバイト達。
訪れる客は交渉人に幼女フェチ、食い逃げ小僧や薄幸の美女と誰もがみんな曲者ばかり。
声優ネタはやってもいいけど度を超えたネタは納品拒否、そんなコンビニ『ボン・マルシェ』。
さぁて、今日この店に来る客はいったいどんな人達でしょうか・・・

〜ナレーション:中村正〜

ローカルルール
・レントンと愉快なアルバイト仲間達が名無しさん達の質問に答えたり、キャラ同士雑談したりするスレです

・ここはスーパーロボット大戦Z総合ですが、Z非参戦キャラ、スパロボとは全く関係ない人も
 お客様として大いに歓迎させてもらいます。ですが何でも程々に。過剰が過ぎる月光号システム
 セブンスウェルが発動します。情け容赦は一切しませんので。
 後、元ネタを知らない人のために登場作品名(なるべく正式名称で)をメール欄に入れてもらえれば助かります

・他のお客様に迷惑をかける長期の戦闘行為、万引き、ショータイム、営業妨害ネタは禁止

・名無しさん同士の雑談も禁止

・万が一、荒らしや煽りがやってきてしまった時は無視が原則です。

・名無しさんやお客様のネタフリは大いに結構です、と言うか大いに歓迎します。
 ですがあまりにも酷い場合は削除などの物理的処分もありえますのでご注意。
 1号店で多く見られた元キャラのイメージを著しく崩壊させるネタフリポケモンのタイプを存在しないものに改悪するネタ
 元キャラの中の人をすり替えたネタについても同様です。

・age、sageは各自の判断にお任せします。むしろ自由です

・SHT(スーパーヒーロータイム)に代表される特撮作品やプリキュアシリーズは多元世界で絶賛放送中なので
 ステハンで出すのはご遠慮下さい。ただし、キャラハンさんに関してはこの限りではありません

まとめ(本家スレの内容についてはこちら)
ttp://www28.atwiki.jp/ren-con/

一号店の営業記録。閲覧はご自由にどうぞ
http://charaneta.sakura.ne.jp/test/read.cgi/ikkoku/1227286224/

レントンの寝室であるテント。彼とラフな会話をしたい方はこちらへどうぞ
http://charaneta.sakura.ne.jp/test/read.cgi/ikkoku/1228550057/l50

ボン・マルシェからお知らせ
現時点で重要なお知らせはありません


用語解説、登場人物紹介等は>>2以降に

99 名前:名無し客:2009/07/31(金) 01:16:57


 まずは一閃、裂帛の斬撃。その軌跡に重なるようにして逆袈裟が一太刀。
 神刀二振りによる十字の剣閃は、型破りに乱暴でこそあったものの、刃を振るう者の
拓けた未来≠ノ対する希望を、不屈の精神を、真摯に描写していた。
 暴力と呼ぶにはあまりに感傷的な十文字の刃。―――吃驚と焦燥に我を失っていたア
セルスは、殺気を気取ることすらできず、正面から剣閃を浴びた。
 自分の左腕が落ちて、初めて彼女は自分が斬られたことに気付く。

「な―――」

 なぜ、私は斬られた。
 なぜ、イーリンは私を斬った。
 なぜ、彼女はそんな野蛮な表情を作っている。
 なぜ、なぜ―――

 呆然事実とはまさにこのこと。訳も分からぬまま親から平手打ちを食らった童子のよ
うに、アセルスはきょとんとした目つきでイーリンを見つめた。
「どうして……」と暗に語る魔眼が徐々に強張っていく。現実から目を背けようにも、
刀痕から流れ出す蒼血が逃避を許してくれない。
 ―――問いかけるまでもなく、答えはひとつしかなかった。

「……なんて、コト」

 要するに、彼女はイーリンではなく。
 こいつは初めから私を謀るつもりで。
 つまり、私の愛念を逆手に取った―――道化。

「そ、んな―――」


 ……とかげが追い打ちの太刀を用意しなかったのは、先の十文字の必殺を信じていた
からなのかもしれない。月下美人と嘯風弄月―――いくら妖魔の君といえども、なんの
防御もせずに正面から浴びれば致命傷は免れない、と。
 事実、アセルスは重傷だった。左肩から胸にかけて刃が通り抜けた。左手は二の腕か
ら斬り落とされ、胸の疵は心臓にまで達している。
 この世界≠ナの初めてのダメージらしいダメージが、まさかそのままゲームの終わ
りを告げる合図になろうとは。彼女の肉体と心の均衡が崩れたいま、針の城≠フ浸食
もキャンセルされるに違いない。―――違いないはずなのだが。

 アセルスは怒りで道理をねじ曲げた。敗者の法則を撥ね付けた。

「貴様……分かっているのか」

 自分が禁忌を侵したことを。
 もっともやってはならないことを、してしまったことを。
 この私の愛情を無惨に踏みにじったことを。

 私は、本当に―――

「喜んでいたんだぞ!」

 血の泡を吐きながらとかげに飛びかかる。
 半死人の抵抗……と侮るなかれ。月下美人が奪われたとしても、アセルスにはまだ幻魔
がある。この針の城≠ナもっとも醜く、もっとも利己的な―――つまり彼女自身に等し
い、恐るべき魔剣が。
 
 闇に手をかざし、距離の概念を歪めて、虚空の鞘から幻魔を引き抜―――けない。
 柄に手をかけられはするのだが、こっち側≠ノ持ち出すことができない。
 ―――火炎天≠ナ、シャオジエ/アセルスはイーリンを使って〈紅の魔人〉の胸に幻
魔を突き立てた。深紅の刃は、未だに彼の心臓に噛み付いたまま離れていない。
 離れてくれない。

「ゾズマ……!」

 彼は、自身の心臓を鞘に見立てて幻魔を封印しているのだ。
 アセルスは確かに霊視した。火炎天≠フ書棚で、脂汗を滝のように流しながらも涼し
げな笑みを消そうとしない上級妖魔の姿を。
 
 月下美人は奪われ、幻魔は封印させられた。
 妖魔の君の象徴ともいえる二つの刃をいっぺんに失ったアセルスは、一瞬だけ攻撃の手
段に悩み―――その一瞬の逡巡がすべてを手遅れにした。

 アセルスはまたもや油断した。怒りに囚われ、とかげに意識を傾けすぎたあまり、彼女
の世界≠フ果てから谺する奇怪な轟きを忘失してしまった。
 音は瞬く間に近づき、彼女の耳元で雄叫びをあげるまでになっていたというのに。

 まず、視界に黒い影が飛び込んだ。
 それが猛スピードで回転する車輪だと気付くより前に、アセルスの自慢の顔面に鋼鉄の
騎馬が突撃する。浮遊感が訪れたが、すぐにそれは落下へと転じ、地面に頭から墜落する。
 夜を踊るようにして跳ねられたアセルスは、まるで調律の狂った人形のように細かく痙
攣した。―――まさか、あの音の正体はこいつだったのか。


「待たせたのう」

 後輪を滑らせて方向転換をした零姫は、それに跨ったまま、とかげに手をさしのべた。

 まるで焼却炉にシートと車輪を無理矢理くっつけたかのような無骨なデザインは、クー
ロンでは高価ではあったが、見慣れないものではなかった。
 それはイーリンの足≠フ役割を果たしていたものであり、こうなってしまったいま、
唯一ともいえる忘れ形見だった。
 ―――そう、概念武装化された蒸気スクーターである。

「ほら、さっさと後ろに乗れい」

 照れを隠すように零姫は素っ気なく言った。

「約束通り一緒に外≠ヨと往ってやるわい。それものんすとっぷ≠ナじゃ!」

 アクセルを空吹かしする。蒸気機関から伸びる鉄筒が鬨の声をあげた。

100 名前:名無し客:2009/07/31(金) 09:50:55
ロールシャッハ

101 名前:名無し客:2009/07/31(金) 22:23:46
>>

 掴んだ月下美人でそのまま斬り上げ――同時に、左手の鞘を上空に放り投げる。
 空いた左手で嘯風弄月を掴み取り、反転一閃。
 俺流二刀十字斬、ってか。二刀を振るうにゃ流石に鞘は邪魔だからな。
 
 ……どうやら結構なダメージになったようだ。奴の驚愕のツラに胸がすく。
 もっともこれで致命傷だとは思わねえが……残念ながら追撃の余裕はない。
 即席二刀流はそうそう続かねえし、それに俺にはやるべきことがある。
 こいつを殺るのは決して「本懐」じゃあない。それよりも……片手フリーにしとかなけりゃな。
 
 驚愕が憤怒に塗り替えられていく様を油断無く見つめながらも、右の月下美人を地面に突き刺し
落ちてきた鞘を掴み、嘯風弄月を血振るい、納刀。
 そして…………姫さんが特攻して今に至る。
 いや、つーかやりすぎ。別にやりすぎて困ることはねえけど。
 むしろ「してやったり」ではあるけど。
 
 
「ああ、待ちくたびれたぜ。おかげでイーリンに泥を塗るハメになっちまった」
 
 実際、半分くらいは「見ればわかる」と言った案配だろう。衣服がボロボロってだけならまだしも、
右腕が「中の肉が剥き出し」となりゃあ、な。
 それに姫さんのことだ、おまけに俺が何をやらかしたかさえも、あのバカの様子から察しを付けるかも
知れねえしな。
 
 ……不甲斐ねえ、な。こうして我が身振り返ると。
 それでも、やっとの思いで掴んだ活路だ。不死者が死人の振りをする、なんて狼藉働いてまで
切り開いた脱出口だ。
 何としてでも逃げてやる――一緒に。
 そう。
 
 ……差し伸べられた手を取る代わりに、ある「もの」を拾い上げ、手渡す。
 
 そいつは、さっきの激突でアセルスが取り落としたもの。
 絶対に渡すべきではないもの。
 不甲斐ない俺が手放してしまった、俺のものではあったが、もう俺のものではないもの。
 ――切り落とされた、「イーリンの」、右腕。
 俺は自分の手で姫さんの手を握る代わりに、そいつを握らせた。
 こいつを持って行かなけりゃ、目的は果たされない。拾っていくためには片手が必要……
と、そういうわけだ。
 
「ああ、気味悪いとか言うんじゃねえぞ? そいつも一緒に、弔ってやらなきゃいけねえからな。
 本当は俺が持って行くべきなんだろうが、まだまだ攻め手で手一杯になりそうなんでな。
 預かっといてくれや」
 
 手が空いたので、行きがけの駄賃とばかりに月下美人を引き抜いて、姫さんの後ろに跨る。
 これで全部だ。これで手の届くものは全部、奪い返してやった。
 奴の言う「喜び」、文字通りの偶さかの喜びさえもだ。
 あとは。
 
「それじゃ、仰るとおりノンストップで頼むぜ、姫さん!」
 
 逃げる、だけ。

102 名前:名無し客:2009/08/01(土) 23:02:05
<AM??時??分 クロスティーニ学園・学生寮>

………今年の夏……あいも変わらず
ジメジメして……蒸し暑くて…ジッとしてるだけで
体の節々に熱が篭るのが……正直困り者です。

              _______
          ,./     __  `ヽ
         //=== ====== =_ヽ
         /: :■== //     l = `ヽ
      /: //■__L=====__/::l:',
        // : : ::l::::::l::i:::_l::::::::::l:::::::i:::::::l:::::l : : :'.        こう言う時……ばかりは
       l: //:l: : : : レ'::l ̄ll:l::::::::l:::::::|  l::_: : :  :.l        擬体の高性能さが……仇になっちゃいますね
      Ll__l:::::l:::::」.ィ'ラ示       x=ミ }: /: : :!: :|         ある意味……こう言う所は不便と言うか何と言うか
.       |: 『 |: : : :〈 代::ハ     んハ|/: : : :ト. :!
        l:.:I |: : : : l 辷ソ      {ゝ-:ハ/l: : :./ '.:l          
      l: Ll:.l: : : | :;:;:;    .   ー' ム!: :./  |l         
      |∧:| l: : : |、   ‐-   :;:; /ーr ヽ
.        l/ `い: : :|:`: ..、 ____,.   ィ ど´ /
        / ∨ヽ:.!`y'ノノ ノrヽム,(´   ノ
       /   /:.7ヘノ { l /  イ'/:.〉  イ`i
     ∠__/l: :| !  ヽ/     !/ヽ./  !
       / l !:.{ !  /ヽ    / /    ト、
     /::::::| l:.|  l /  ヽ /ヽ、     | }、

ライラック「そぉ言えば、カノンちゃんの体…ノームにしては
      限りなくヒューマンとかに近いんよね…凄いなぁ」

ハル   「なんたって、他種族の五感やその他の機構が…限りなく
      ヒューマンとか、その他の種族のそれに近いらしいからな
      その分……ある意味不便さはあるのかもな」

でもまぁ……わたしは、この擬体に産み落としてくれた
母様には、感謝はしている……んですよ、お陰で……ハルくん達と
………同じ世界が見れる訳ですから

確かに……生物に近い分…ある意味不便ですけど
そう言う点は…わたしにとって…限りなく嬉しい物ですから


……ただ。


                     _______
                ,. /    __    `ヽ
               //== ======    =_ヽ
               /: :■==//     l  =■へ
            /: //■__L====__■ヘ::ヽ
             // : : ::l::::::l::i:::_l::::::::::l:::::::i:::::::l:::::l : \\
             l: //:l: : : : レ'::l:::::ll:l::::::::l:::::::|  l:: : : \\
            /::::::: ,':::::/ll:l:::::::ll:l:::::::l:::::::|:::::l:::::::::::::::> >  o
         O   /::::::::: |:::/           |::l::::::::::::::::::::::/ /
             ,':::::::::::::W ◯        |∧::::/:::::l::::l  ヽ     このままでは……解けてしまいそうな気分に…なりそうなので…ナントカシテホシイカモ
          i::::::::::::::リ / /       ◯ ∨:::::::l::::l   l   C
          |::::! ::::: {. / /       / i l::::::/l::::l ==l
          L' | :::::: ゝrく rー-‐- 、 j _j /::::/l:::: :l___ /|
.              l:∧/ '/ /)、`_ー〜ー' fヽヽ`Y /|: 」::::∧|
.              |L {.   (∨::`l ¨¨了∧   j'´ |  」:V

ハル   「大丈夫か?カノン…とりあえず 食堂で氷を貰って来るから…少し待ってろよ」
ライラック「カキ氷やね…それやったら、わたしは購買部でシロップと練乳買ってくるよ」


103 名前:名無し客:2009/08/03(月) 16:01:49
http://www30.atwiki.jp/niconicomugen/?plugin=ref&serial=1914
 テスト

104 名前:名無し客:2009/08/14(金) 10:24:45
 
 
 
 
 ―――――そこは、地球が存在する宇宙とは、まったく別の宇宙であった。
 
 
 その宇宙と、地球が存在する宇宙との違いは決して少なくは無く、挙げるとキリがないが、
 やはり一番大きいのは、その宇宙が「白い」という事であろう。
 我々の宇宙において、ダークマターとも呼ばれる暗黒物質で埋め尽くされた
 黒い宇宙に対し、その宇宙は、非常に真っ白な色が空間の全てを占めていたのだ。

 “黒い宇宙”の者達が見れば、この光景を正常なものと認める事は難しいであろう。
 ・・・しかし、この“白い宇宙”に住む者達にとっては決してそうではない。
 むしろ、彼らから見れば“黒い宇宙”こそが、目を疑いたくなる光景に相違ない。
 何故なら、我々にとっての宇宙が“黒い宇宙”であろうように、
 彼らにとっては“白い宇宙”こそが「宇宙」なのだから。
 
 
 ――――そして、この“白い宇宙”のとある空域に、まるで我々の“黒い宇宙”を
 連想させるかのような、漆黒の人型ロボットが存在していた。
 ロボットの大きさは、我々の感覚からしておよそ40m前後であり、
 その首には鮮血を思わせるような深紅のマフラーが巻かれていた。

 ・・・そう、このロボットこそ、かつて亜空間内部において三蔵一行をドグラから救い、
 なおかつ超未来の別次元の宇宙のビジョンを見せ、そのまま地球に送り届けた
 「ゲッターロボ・ブラックタイプ」、そのものであった。

 そのゲッターロボBTの、初代ゲッターロボのイーグル号に位置する機体の
 コクピット内部において、一人の男が通信機を通して電話を行っていた。
 
 
 
???「・・・そうか、そっちは順調に進んでいるみたいだな」

電話の声『・・・あぁ、今の所はな。
       こっちは一時間後、九州行きの電車で「比留子の里」に向かう予定だ。
       後は、余計な邪魔が入らなければいいが・・・』

 通信機の向こう側に言うであろう人物の声は、やや焦ったような口ぶりである。
 邪魔が入らなければ良いと言ったが、もしかしたら既に入ったのかもしれないと、
 コクピットに座っている男は思った。

???「・・・まぁ、その時はその時だ。
    いざとなったらゲッターを発進させてでも食い止めなければ、
    “アレ”が、とんでもねぇ野郎の手に渡っちまうからな」

電話の声『フッ、そうだな・・・ 竜馬、そっちの方はどうだ?』

 コクピットの男を“竜馬”と呼んだ声の主は、先ほどに比べて
 多少落ち着いた口ぶりとなったようだ。
 コクピットの男・・・ 流竜馬はそれに安堵すると、自分の目の前に広がるモニターに
 目を向けると、通信機の先の男に向け、こう答えた。

竜馬「・・・敵が八分に、白が二分、って所だな」
 
 
 ・・・ゲッターロボの周囲の宇宙の色は、既に白い色では無かった。
 白い宇宙の大部分は、いつの間にか夥しいまでの黄色で染まっていたのだ
 もしこの宇宙に来訪し、初めて見た光景がこれであれば、多くの人々は
 白い宇宙では無く“黄色い宇宙”と認識するかもしれない程であった。

 ゲッターロボの周辺に、その黄色を成している存在・・・
 かつて彼が救った三蔵一行が、その後送られた宇宙において見た“宇宙怪獣”なる存在の
 更なる上位種・・・ “宇宙超獣”の軍勢であった。

 そして、その宇宙超獣の軍勢は、一斉にゲッターロボ目掛け、突撃を敢行した!!
 
 
竜馬「あれは、母艦クラス・・・ 群を成しているのか・・・?」

 ゲッターロボに向かってくる宇宙超獣の軍勢には、何と母艦クラスの個体が複数存在していた。
 それも最大径80kmを誇る個体が、数十体も群をなし、数億、数兆・・・ いや、それ以上の
 天文学的数字の宇宙超獣を率いてゲッターに対し、一斉に亜空間をワープして襲いかかって来た!!
 
 
ゴルゴバトラーV世「ふっふっふ・・・ 覚悟しろ、ゲッターロボ。
             エンペラーや真ゲッター無しで我々にどう戦うか、見せてもらうぞ

 
 
 母艦クラスの巨大宇宙超獣の一体「ゴルゴバトラーV世」は、ゲッターに搭乗している
 流竜馬に向け、明らかに優位を持った態度と口調で挑発する。
 
 
 ・・・そして、それを聞いた竜馬はニヤリと笑うと、その懐から
 ゲッターロボの顔を模したかのような仮面を取り出し、自らの顔に装着した。

竜馬「・・・だが、早乙女のジジィの時に比べりゃ、可愛いもんだ」

 仮面を装着したと同時に、竜馬の肉体の周囲にゲッター線の光が輝きだした。
 竜馬はその眼を大きく見開くと、コクピットの操縦桿を強く握り・・・
 そして、咆えた。
 
 
竜馬「うぉおぉおおおッ!!!
 
 
 黒いゲッターロボの機体は夥しいまでのゲッターエネルギーで包まれ、
 次の瞬間―――― ゲッターロボは、その姿を変えた。
 
 
 その姿は、体系こそ人型のものであったが、外見はゲッター線の輝きを
 目映いほどまでに放つ「ゲッター線そのもの」と形容できるものと化しており、
 その背からは、大きく広がったゲッターエネルギーの翼を生やしていた。

 その大きさも、先程までは40m前後程度だったものが、形態変化を遂げた今では
 1000mを下らないものとなっており、前方の宇宙超獣には未だ及ばないものの、
 その内に秘めたるエネルギーは、先程の状態とは地球と太陽の大きさ程の開きがあり、
 まさしく「次元」さえも揺るがすほどのエネルギーを、その1000m以上の体に
 はち切れんばかりに燃やし続けている様でもあった。

 そう、その名も―――――
 
 
 
竜馬「チェンジ!! ゲッタァアァア!!!
  
  ゼロォオォッッ!!!
 
 
 ゲッターロボの新たなる進化形態「ゲッターゼロ」は、その姿を
 宇宙超獣共が群がる“白い宇宙”に、凛然と輝かせていた。
 
 
 
 
  ◇    ◇    ◇    ◇
 
 
 
 
     千葉県 浦安市の某コインランドリー
 
 
三泥「・・・あの様子なら、問題は無さそうだな」
地獄「ウガ」
三泥「後は・・・ こっちがさっさと済めばな・・・」

 先程、“白い宇宙”で戦っていた流竜馬と通信を行っていた人物・・・
 三泥と地獄は、浦安市のどこかに存在するコインランドリーにおいて、
 轟々と音を立てながら稼働している洗濯機の前に、パンツ一丁の姿を晒したまま
 仁王立ちをしていた。

 別に彼らにそういった趣味がある訳では無い。
 ただ残念な事に、彼らには今洗濯機の中で洗っている自分達の衣類以外に
 その逞しい肉体に纏う衣服が、全く存在しなかったのだ。

三泥「(クソッ、あのアゴ野郎・・・
    よりによってタクシーの中で、あんでバケモンみてぇな糞を垂れやがって・・・
    おかげでタクシーは走行中に粉々に吹っ飛び、他の車まで押し飛ばしやがった。
    しかも俺達は押し寄せるデカ糞にモロに巻き込まれてしまい、警察が来る前に
    何とか現場から離れたが、衣類を全部洗濯する羽目になっちまった・・・)」

 そんなパンツ一丁の男二人が、道行く人々達の注目の的となる事は避けられなかった。
 特に三泥と地獄の特徴的な風貌もあり、結果的に彼らは人々の興味を惹く羽目になっている。
 
 
 
高校男子A「オイ見ろ、あれ!」
高校男子B「すげぇ・・・ 本当にパンツ一丁でコインランドリーにいる奴っているんだな・・・」
高校女子A「な、何アレ・・・ とりあえず服着てないし、警察に通報する?」
高校女子B「・・・ねぇ、包帯の方、誰かに似てない? 何かどっかの本で見たような・・・」
高校男子C「確か・・・ 図書室にあった本に載ってたぜ・・・ シシオ何たらとか・・・」

子供「おかーさん、あの人たちなんでパンツしか着てないの? らぞく?」
母親「見ちゃいけません!」
 
 
 
三泥「うるせぇ! 見てんじゃねぇ!!
地獄「・・・ウガ」
 
 
 
  ◇    ◇    ◇    ◇
 
 
 
 
     幻想郷 博麗神社
 
 
 幻想郷・・・ それは結界を隔て、現代の裏側にひっそりと存在するもう一つの世界。
 そして、その幻想郷と外の世界の丁度境目に位置し、結界を維持している神社「博麗神社」。
 一度地震で倒壊してしまった事もあるが、今はすっかり元の姿を取り戻している。

 その博麗神社の巫女・博麗霊夢は、穏やかな昼下がり、神社の縁側にて
 一人茶を飲みつつ、一息ついていたところであった。

霊夢「・・・ふぅ」
 
 
 霊夢は熱い温度を保った茶を啜り、空を仰ぎ見る。
 そして彼女は、これまでの自分の軌跡を切に思い返していた。

 紅魔館の主である吸血鬼、レミリア・スカーレットの引き起こした「紅霧異変」・・・
 白玉楼の主である亡霊姫、西行寺 幽々子が敢行した「春雪異変」・・・
 永遠亭の八意永琳が起こした異変を解決する為に、自ら夜を止めた「永夜異変」・・・

 その他、伊吹萃香が「三日置きの百鬼夜行」を起こしたり、不良天人の手によって
 神社が倒壊したり、博麗神社が営業停止にされかかったり、間欠泉から温泉と怨霊が噴き出したり、
 わざわざ半月かけて月まで向かったりと・・・
 
 
霊夢「・・・平和ねぇ。ここんところ、目立った異変も起きてないし・・・」

 霊夢は口から一息つくと、そう一言口から発した。
 事実、ここ最近は前述の様な目立った異変は発生しておらず、偶に神社に紫が現れて
 「神降ろし」の修行を受けさせられる以外には、特に大した事件も起きてはいなかった。

霊夢「・・・ま、近いうちにまた何か起きそうな気がしないでもないけど」

 霊夢はそう言うと、少し残念そうな表情を浮かべる。
 事実、彼女は暫く後に、普通の魔法使いや守矢の神社の風祝の少女達と共に
 再び出撃する運命が待っているのだが、無論彼女はまだその事を知る由は無い。

霊夢「(えっと・・・ お菓子・・・)」

 霊夢はお茶を飲み終えると同時に、無性に茶菓子が食べたくなった。
 彼女は自らの真横の縁側に向けて手を伸ばし、茶菓子を探ろうとした。
 
 
 
 (ザワッ――――)
 
 
 
霊夢「ッ!?」

 霊夢は伸ばした手の指先に、茶菓子とは違う布の感触を感じた。

霊夢「(―――紫ね。また稽古か・・・)」

 彼女は億劫さを感じながらも、手を伸ばした先へと視線を移した。
 その先には――――
 
 
 
お爺さん「・・・・・・・・・」
霊夢「・・・・・・・・・(えっと・・・ 誰?)」

 
 ――――霊夢の視線の先で縁側に座っていたのは、見慣れた幻想郷の知り合いでは無く、
 全く見慣れぬ姿の白い博士服を着た一人の老人であった。
 老人の頭髪と髭は白く、それらの外見的特徴は彼が恐らくそれなりに
 年を重ねた人物である事を、霊夢に伺わせていた。
 
 
霊夢「・・・・・・誰?」

 霊夢は何時の間にか縁側に座していた異邦人に対し、疑いの眼差しを向けた。
 老人はそれを察したのか、ハッと気付いたかのような表情を浮かべて釈明した。

お爺さん「おぉ・・・ 失礼した。
      いや、少し道に迷ってしまってな・・・ 偶々この神社を見つけたもので、
      本当なら一声掛けるべきだったが、ついうっかり忘れてしまった。済まん」

 老人は手で頭をかきながら、済まなさそうな表情で霊夢に謝った。

霊夢「(・・・外の世界の人か)・・・良かったら、お茶でも飲む?」
お爺さん「うむ・・・ 折角の好意、有り難く頂こう」

 老人はそう言うと、霊夢から差し出された淹れたばかりの茶を受け取った。
 その時に老人が見せた、人の良さそうな、なおかつ年の功を重ねた人物特有の
 優しさを含んだ感謝の笑顔を見た霊夢は、少し釣られて微笑み返した。
 
 そして、二人は緑茶を飲み、一息つく。
 
 
お爺さん「ふぅ・・・ それにしても」
霊夢「・・・?」

 老人はふと、何やら思いつめたような表情を浮かべ、空を見上げる。
 霊夢はそれに気付くと、視線を老人の顔に向けて覗き込んだ。
 
 
 
お爺さん「――――空は青いな」
 
 
 
 老人は空を見上げながら、そう一言呟いた。
 当の霊夢は老人の発言の中に含まれた、あまりにも当たり前すぎる内容に
 少々面食らってしまい、驚く事すら忘れてしまっていた。
 
霊夢「空が・・・ 青い・・・?(当り前の事じゃない・・・老人特有のアレ?)
   ・・・それが何か?」

 霊夢の問いに対し、老人はすました顔で返答する。

お爺さん「いや・・・ 長い間、地上からこうして空を見上げる機会が無かったものでな・・・
     ・・・何せ、暫くの間、空から地を見下ろしていたものだからな」

 言い終わると同時に、老人の表情は真剣味を帯びたものへと変わる。
 そして、老人は空になった容器を縁側に置いた。

お爺さん「――――もう時間は少ない。既に“設計図”は幻想から現実へと抜け出してしまった。
     “真神心母マシン・ハート・マザー”がある以上、奴らがあの“悪魔”を量産するのも時間の問題だろう。
     もしそうなれば、連中は“凄ノ王”や“ダンテ”にも匹敵する力を手に入れてしまう。
     そうなる前にも、何とかして取り戻さねば・・・」

 老人は、そう言いながらその眼差しを遥か大空に向ける。
 一方、当の霊夢は老人の言ってる事柄を殆ど、・・・というより全く把握する事が出来ず、
 彼女の頭の中に疑問符が生み出される結果となってしまった。

霊夢「は・・・ はぁ・・・
   (“空から”・・・? “マシンハート”・・・? ・・・どういう事?
   ひょっとして外の世界の人じゃ無く・・・ 仙人?
   それともやっぱり老人特有の・・・)」
 
 
 
 霊夢が自らの頭の中を整理し終える前に、老人は縁側から腰を上げて立ちあがった。

お爺さん「―――では、そろそろ帰るとしよう。
     頑張ってくれた“もう一人の私”の為にも、出来る事をせねばな。
     久々に一息つく機会を頂き、君に感謝する」

 そう言うと、老人は縁側から離れ、神社の境内へと足を歩めていく。
 老人の言葉を頭の中で整理していた霊夢はそれに気付くのに数秒遅れたが、
 境内へと歩いて行く老人の姿を見つけ、頭の中の処理を一時停止した。

霊夢「あ、あの、帰るんだったら私が・・・」

 霊夢は縁側に茶の残った容器を置き、老人に声を掛けようとした。
 
 
 ――――――が。
 
 
霊夢「・・・・・・え?」
 
 
 
 ――――霊夢が再度、視線を境内に持っていった頃には、
 老人の姿は、既に神社の敷地から消え失せていた。
 
 
 
霊夢「あ、あれ・・・?」
 
 
 霊夢は何が何だが完全に把握できない状態のまま、先程まで座っていた
 神社の縁側に振り替えると、先程まで老人が座っていた縁側には、
 一本の見慣れない“”が置かれていた。
 そして、その菅の中には緑色の輝く液体が充満しており、その中には
 一つの赤い球体がプカプカと浮かんでいたのであった。
 
 霊夢は謎の管を持ち上げ、とりあえず見回してみたところ、管のキャップに
 一枚の小さな紙が張られていたのを見つけ、剥がして紙を広げたところ、
 そこには、一つの文章が述べられていた。
 
 
 
 『久々の休息のお礼と言っては何だが、「梅サワー」を君に譲る。
  もし酒が苦手でなければ、君の知人とでも一緒に飲んでもらいたい。
  
                           Dr.天国ドクター・ヘブン
 
 
 
霊夢「ドクター・・・ ヘブン・・・?」
 
 
 
 
 
???「いいよなぁ・・・ お前は・・・」

霊夢「・・・・・・ん?」

 ―――その時、霊夢の周辺より、何やら聞きなれぬ男の声が聞こえてきた。
 霊夢は周辺を見渡すと、二人の男・・・ 例えるのであれば「地獄っぽい男」であろうか。
 兎に角、そんな感じの男二人が、いつの間にか縁側に座っていたのだ。
 
 
地獄っぽい男A「いいよなぁ・・・ お前は・・・ 毎日茶を啜りながら、陽の元で暮らせて・・・」
地獄っぽい男B「・・・早くホテルに行こう、兄貴。バイキングが俺達を待っている」
 
 
霊夢「・・・“幻想郷は全てを受け入れる”って紫が言ってたけど、
   受け入れすぎるのも流石に考え物よね」
 
 
 霊夢は深く溜息をつくと、この二人を外の世界に案内し終えたら
 早くも梅サワーを一気に飲み干したい気分になった。
 
 
 
 
  ◇    ◇    ◇    ◇
 
 
 
 
 人に美醜があるように、宇宙空間に存在する星々もまた
 造物主の気まぐれから逃れる事は出来ない・・・・・・
 その気まぐれな造物主の寵愛を一手に引き受けたかのような
 小さな惑星がここにある・・・
 
 
 美しい空気―――― 豊富な水―――― 穏やかな海――――
 そして、その海に浮かぶ大小さまざまな島々・・・・・・
 その島々には緑があふれ、愛くるしい小動物が走り回る。
 
 
 ―――――そればかりではない。
 どのような成り立ちでそうなったのか未だに解き明かされては
 いないのだが、この星は、自分の身を宝石で飾り立てたかのように、
 様々な大きさ、数百個の衛星を従えていた。
 
 
 
 こんな美しさと豊かさに恵まれた星が栄えないはずが無い。
 宇宙全域から様々な生物が集まり・・・・・・
 
 
 陸上に、海底に・・・
 公園が、ゲーム・センターが・・・ スポーツ・センターが・・・・・・
 更にギャンブル場・・・・・・ レーシング場・・・・・・
 大ショッピングセンターが建設される・・・・・・
 
 
 
 現在、新宿カブキ星は宇宙の中でも十指に入る
 一大総合歓楽星と化していた!
 
 
 
 
  ◇    ◇    ◇    ◇
 
 
 
 
     新宿カブキ星 名も無き居酒屋
 
 
 新宿カブキ星の某所に、名も無き居酒屋があった。
 そこでは頭に鉢巻をつけたオヤジ・・・ 居酒屋の店主が、カウンターに立ち、
 客からの注文を受けて、串焼きや酒などの物品を客に提供していた。
 
 そんな店主のすぐ隣には一体のロボットが並び立っており、
 低級な爬虫類や昆虫に似た生物を刺した串が数本置かれている炭火焼に向けて
 絶え間なく団扇を仰ぐ事で、その串を焼いている炎を調節し続けていた。
 
 居酒屋の客席には、宇宙各地の古今東西より集まった、様々な生命体が座っており、
 ある者は相席で酒を飲み交わし、ある者は酔った勢いで口論をおっぱじめたり、
 またある者は酔いつぶれ、座ることもままならない状態で、床に広がった
 吐瀉物や小便の水溜りの上で、顔を赤くしながら倒れている有様であった。
 
 
 
 ―――まさに盛況の中、カウンターの前に設置された席において、
 三人の男が、店主と向かい合う形で座っていた。
 
 
 一人目の男は、白いビジネススーツに身を包んだ人物であり、
 その顔付きは地球人・・・ 東洋系の人種の様であった。
 男の肉体はスーツ越しでも無駄のない筋肉質なものであると分かり、
 その目付きはまるで「カミソリの刃」の様であり、眉は猛禽類を思わせるものであった。
 素性は知れないが、足元には黒いアタッシュケースが立て掛けられていた。
 
 男の前に置かれた皿には、串焼きが刺さっていたであろう串が数本置かれており、
 今、串焼きの最後の一本を、男は寡黙な表情のまま食べている真っ只中であった。
 
 
 
 二人目の男は、蝶々を模した仮面と、胸元が広く開いている黒いタイツを
 着用した人物であった。顔付き自体は、一人目同様、地球の東洋系人種の様でもある。
 
 蝶々仮面の男は、お猪口に注がれた清酒を飲みながら、
 串焼きを酒の肴として楽しんでいる様である。
 その表情は、明らかにこの一瞬、今を楽しんでいる事が感じられた。
 
 
 
 そして三人目の男は、工事現場の様なヘルメットを頭に被った、
 丸いドングリ眼に、ふっくらした頬の、丸い顔をした青年であった。
 彼もまた、見た感じは前者二人と同じ東洋系の地球人に見えた。
 
 ―――その男の前には、飲みさしの焼酎が入ったままの徳利が置かれており、
 目の前の皿には、串焼きが数本、食べ終えた串が二〜三本、そのまま
 置かれたままとなっている。
 
 男はそのまま席に座り続けており、偶に時計を見て時間を確認する以外には
 何も行動を起こそうとはせず、ただずっとカウンター前の椅子に座り続けていた。
 
 
 
 
 ―――――そして、居坂に置かれていた時計の針が、丁度この星・・・
 新宿カブキ星における、午後9時を示した。
 
 
 
 
 時計の針が午後9時を示してから間もなく、居酒屋の扉が開かれ、
 二人の女性が店の中へと入ってきた。

オヤジ「らっしゃい!!」
 
 
 店内に入ってきた女性の内一人は、裾の長い白い道士服のような衣装に身を包んだ
 金髪の女性であり、真夜中の歓楽街だと言うのに、店の中だというのに白い日傘を
 差しており、傍目から見たら、新宿カブキ星の雰囲気からは大分浮いた印象も持っていた。
 ・・・尤も、ここでは建物の階上の窓より、吐瀉物や生ゴミが放り出される事も
 決して珍しいことでは無いので、案外日傘を指してるのは正解かもしれなかったが。
 
 
 もう一人の女性は、その女性に付き添うように歩いており、
 その頭には、遠目から見たら動物の耳に被せている様な形状の帽子を被っており、
 その背には、金色に輝く毛並みを持った獣の尾を、複数本靡かせていた。

 地球辺りの街角で見かけたら目を引く様な外見かもしれないが、ここ新宿カブキ星は
 前述の通り、宇宙各地の生物が挙って集まる事によって開拓された歓楽星である。
 それ故、街中などを見渡してみても、地球で言うところの 爬虫類や両生類に酷似した
 亜人系の異星人や、不定形型の者達もごった返しており、居酒屋のオヤジも
 彼女を一目見て、そういった亜人系の星人・・・ ネコミミメイド星やキャーティア辺りとは
 若干・・・ というか結構違うようだが、恐らくそういった種族の者だと、店主は解釈した。
 
 
オヤジ「(ほぉ・・・ また珍しい異星の人はいからさんが、客として来たもんだな・・・)
     ご注文は?」

 店主がそう言うと、白い日傘の女性・・・ 地球の幻想郷に住む、境界を操る妖怪
 「八雲紫」は、カウンターに置かれたお品書きを見、その中から注文を選ぶ。

紫「“転草果のブランデー”・・・ これを頂けるかしら?」

オヤジ「へい・・・ そっちのお客さんは?」

 店主は、紫の背後に控えるもう一人の亜人系の女性・・・ 八雲紫の式神である
 「八雲藍」に対しても注文を聞こうとするが、紫はそれを遮る。

紫「藍には、串焼きを五本位焼いてちょうだい。
  今酒を飲んで、酔っ払っちゃったら困るわ」

オヤジ「・・・そりゃどうして」

紫「多分、私が酔っ払っちゃうから」

オヤジ「・・・ヘイ(帰れなくなるほど、飲む前提かい・・・)」
 
 
 店主は、彼女達の人外の存在を思わせるような・・・ 妖しくも美しい雰囲気に、
 全く注目しない訳でも無かったが、時間帯が時間帯なだけに居酒屋は決して暇な状況では無く、
 ましてや、ここ新宿カブキ星は、かつて暴力団・極陽組の内部分裂による抗争が発生しており、
 反陽子弾まで持ち出された抗争は、極陽組の崩壊という形の結末を迎えている。

 現在は、かつて極陽組と一番張りあっており、宇宙広域に勢力範囲を持った
 暴力団・七ッ星連合のシマとなっており、それ故に、環境・資源・施設・資金・・・
 それらの利益が莫大に詰まった、ここ新宿カブキ星を他の暴力団、宇宙マフィアなどが
 狙う事は、十分考えられる話である。

 ――――何より、この居酒屋のオヤジは、かつての極陽組による分裂抗争を、
 暴力団・関東異次元一家を利用して裏から 引き起こし、ここ新宿カブキ星を
 見事に七ッ星連合のシマとした最大の貢献者・・・ 新宿カブキ星を管轄としている
 宇宙警察の警部「尻臼」と繋がり、関東異次元一家に行動を起こさせたという
 経緯を持っており、それ故、見慣れない雰囲気を持った来訪者に対し、ある程度
 警戒した上で接客する事は、全く持って当然の事と言えるであろう。
 
 
 
 
カミソリの目の男「・・・・・・・・・・・・」 (ガタッ

 オヤジが紫達の注文を聞き終わるよりも前に、カミソリの様な目をした男は、
 時計の針が9時を指した事を確認すると、カウンターの席より立ちあがった。
 
オヤジ「ヘイ、お代はこちらとなります」
カミソリの目の男「・・・・・・・・・・・・」

 男は、店主に代金を払い、その釣銭を店主より受け取ると、
 そのまま居酒屋の玄関口の方に向かい、歩を進めていく。

オヤジ「まいど」

 そして、丁度玄関口に向かう途中、店内に入って来たばかりの八雲紫と、
 男がすれ違った――――
 
 
 その刹那。
 
 
 
 
カミソリの目の男・紫「・・・・・・・・・!!
 
 
 
 
 紫と男はその一瞬、お互いに向けて顔を向け、視線を合わせる事となった。
 その間、僅か2秒足らず・・・ 男はすぐに玄関に向き直って歩を進め、
 紫もそれとほぼ同時にカウンターの方に向き直り、藍と共に席に腰を下ろした。
 
 
藍「――――紫様、今の男は?」

 藍は自分の主人が、たった今すれ違った男が何者なのかを問うた。
 彼女の知識には、あのカミソリの刃の様な目の人間は存在していなかったからだ。

紫「・・・いえ、ただの人違いだったわ」

藍「・・・そうでしたか」

 藍はそう言うと、カウンターに顔を向き直した。
 先程の紫のあの様子・・・ 自らの主人とすれ違ったあの人間が何物かは全く知らないが、
 あの時の主人の目は、別人を着た時のものでは無かったと、藍は確信していた。

 ・・・だが、彼女はかつて、冥界に乗り込んできた博麗霊夢達に対し、紫の許可を得ずに
 勝手に挑んだ事が原因で、紫に尻に敷かれた上に、傘で頭部を何度も殴打されるという
 罰を与えられた事があった。
 紫があの人間の詳細を語る気が無い以上、下手に詮索したら二の舞になりかねない。
 藍はそう考え、あの人間の詳細を問うのは止める事を選んだ。
 
 
 
 
紫「(“ゴルゴ13”・・・ あの目は間違いなく私に気付いていた。
   相変わらず侮れない男じゃない・・・ フフッ)」

 紫は、いつのまにか置かれていた氷水を、ぐいっと飲み干した。
 
 
 
 
  ◇    ◇    ◇    ◇
 
 
 
 
     新宿カブキ星 名も無き居酒屋の店前
 
 
 カミソリの刃の様な目の男・・・ 彼の名はデューク・東郷・・・
 ・・・いや、この名も所詮、彼の持つ数ある偽名の一つにしか過ぎない。
 むしろ、彼の存在を知っている者達にとっては「ゴルゴ13」の名の方が知れているであろう。
 
 地球・・・ いや、全宇宙を見渡しても肩を並べる者は存在しないと言っても過言ではない
 超A級スナイパーである彼が、何故地球から離れた、この新宿カブキ星に来たのか・・・
 その目的は全く知れなかったが、彼がその手に持っているアタッシュケース・・・
 少なくとも、かつてフランスの避暑地において、警視庁新葛飾警察署地域課に所属している
 警視庁巡査長の両津勘吉が邂逅した時の様な、プライベート目的の渡航ではなさそうであった。
 
 
ゴルゴ13「(八雲紫・・・ あの妖怪も来ていたのか・・・
        ――――この星や地球だけではない。宇宙全体の“何か”が、動き始めている・・・)」

 ゴルゴ13は、あらかじめ予約を取ったホテルへと、歩を進めてゆく。
 そのホテルに届いている筈の荷物と、現在携帯しているアタッシュケースの中に
 入っているアーマライトの部品を組み合わせ、自らが受けた依頼を果たす為に・・・
 
 
 
 
  ◇    ◇    ◇    ◇
 
 
 
 
     再び 新宿カブキ星 名も無き居酒屋
 
 
蝶々仮面の男「会う事は二度と無いと思ってたが・・・ こんな早々巡り会うとはな」

 蝶々仮面の男・・・ 銀成市の蝶人・パピヨンはそう言うと、串焼きの具を頬張る。
 紫は手に持った“転草果のブランデー”のグラスを眺め、そのままパピヨンに横目を向ける。

紫「蝶人パピヨン・・・ そのあなたが何故、こんな所にいるのかしら?」

パピヨン「全宇宙の中でも十指に入る歓楽星、新宿カブキ星・・・
      旅行目的で自腹で立ち寄ってみたんだが、悪いのか?」

紫「・・・いえ、別に」
 
 パピヨンは横目で紫の方に視線を向けると、彼女が手に持っている
 ブランデーを入れたグラスに視線を落とした。
 
 
パピヨン「・・・それにしても、オヤジ」

オヤジ「ヘイ?」

 目の前の蝶々仮面の男・・・ 紫から「パピヨン」と呼ばれていた男に
 不意に呼びかけられ、オヤジは彼の方に体ごと向き直った。

パピヨン「“転草果”と言えば、確か宇宙の外れの方にある、とある惑星においてのみ
     存在している植物と聞いた筈だが・・・ よく入荷できたな」
 
 
 パピヨンの言うとおり、現在紫が飲んでいるブランデーの原材料となっている植物
 “転草果”は、宇宙のとある惑星においてのみ、存在している植物の筈であった。
 そういった、特定の惑星においてのみ生息している動物や植物に関する情報は、
 地球においても、図鑑や紀行などを一般の書店で購入し、目を通すことは可能であったが、
 この“転草果”を始め、その星固有の生物などが、異星の文化に向けて輸出される
 ような事は、全宇宙を見渡してみても決して多い事とはいえないのである。
 少なくともパピヨンは、“転草果”に関してそういった情報を目にした事は無かった。

 また、食用として用いる事が出来る大地に覆われた星が、その土地を他星に
 売り続けた結果、星そのものが「虫喰い」状態になってしまったという話を、
 パピヨンは「宇宙見聞録」なる書物で読んだ記憶もあった。

 不特定多数の星の文化や技術が交流する事は、必ずしも良い結果を生み出すとは
 限らないのである。
 
 
オヤジ「ヘイ・・・ それはあんたの言った通りや。
    実を言うと、この転草果・・・ この店の裏道を転がってたんじゃ」

 オヤジは頭をボリボリ掻きながら、そう答えた。

パピヨン「この店の裏側・・・ もしや“時空クレパス”絡みか?」

 パピヨンは、僅かに神妙な表情を浮かべる。

オヤジ「恐らくな。数年前より宇宙広域で巻き起こっている、時空クレパスの多発現象・・・
    ここ新宿カブキ星においても、全然例外じゃないみたいでさぁ。
    この転草果以外にも、他の星系辺りから流れてきたっぽい植物だの動物だの、
    結構見つかってるみたいなんじゃ。
    最近も、ここから少し離れたところで、時空クレパスより化け物が
    何匹も現れて、駐在の宇宙警察の連中とドンパチやってたわ・・・」

パピヨン「そうか・・・
     (地球においても、時空クレパス絡みの事件は多発しているが・・・
      宇宙広域規模のこの事件、やはり一筋縄ではないという事か・・・)
     兎にも角にも、この騒動・・・ 暫くは収まらなさそうだな・・・」
 
 
 パピヨンは、お猪口に注いだ清酒を口に運ぶ。
 「酒はそれなりの味があれば、別に高価なものでなくとも、人並みのもので良い」とは、
 確か以前・・・ 飛騨の山中で『パピヨンパーク』の為の蝶々を探していた時に、座禅をしながら
 滝に打たれていた金髪の白人男性・・・ 「レオナルド・メディチ・ブンドル」と言っていたが、
 彼と偶然出会って意気投合し、付近に建っていた日本屋敷において、月夜を眺めながら共に
 流しそうめんを食べながら酒を飲み交わした際に、彼が言ってた言葉だったな・・・と、
 パピヨンはふと、思い出した。

 後日、彼が元ドクーガ三将軍の一人で、同組織の壊滅後に「宇宙美学論」を発表して
 一大センセーションを巻き起こした張本人だと知った際は、多少感心したものである。
 
 
 
 
 
ヘルメットの男「・・・確かに、暫くは収まらないだろうな」

パピヨン「・・・む?」

 パピヨンの過去の回想シーンを中断させたのは、突如口を開いたヘルメットの男の
 第一声であった。回想に浸っていたパピヨンは、それを邪魔された事で、露骨に嫌な顔を
 現したが、ヘルメットの男はパピヨンには目もくれず、彼を隔てた先にいた紫に対し、
 声を掛けた。
 
 
ヘルメットの男「そこの女・・・ 八雲紫。――――いや、“幻想郷の隙間妖怪”とでも
            呼んだ方が良いだろうか・・・?」

藍「・・・ッ!?!」

 ヘルメットの男がそう言うとほぼ同時に、藍は彼に飛びかかった。
 外の世界では本来殆ど知られていない筈の幻想郷・・・ にも関わらず、男はそれを
 知っていたばかりか、自らの主に対し、明らかに「幻想郷の隙間妖怪」と指していた。
 
 彼の首根っこを捕え、床に叩き伏せて押さえつける―――――
 妖獣の中でも最高峰に君臨する九尾の狐にして、八雲紫の式・・・ 八雲藍であれば、
 普通の人間風情など反撃も出来ないであろうと、藍は確信していた。
 
 
 
 
 
 
 
 
 ――――――筈だった。
 
 
 
 
藍「――――――なっ!!?」
 
 
 
 ――――それは、あまりにも素早い動きであった。
 藍が彼の首根っこに手を触れようとしたその刹那、ヘルメットの男の体が動いたのである。
 時間にしては、恐らく0.01秒の世界・・・ いや、こういった形で相手の攻撃に対処するので
 あれば、むしろ相手の攻撃を見切る事さえできれば、どんな攻撃でも交わせるのかもしれない。
 
 話を戻すと・・・ 藍は、その男に逆に捕えられ、思いっきり投げ飛ばされたのである。
 数秒だの一瞬だの、そういったレベルの話では無かった。目にも止まらぬと言っても良い。
 藍の体は、そのまま男に大きく投げ飛ばされ・・・・・・ 宙に飛行して態勢を立て直す事も
 受け身を取る事も出来ぬまま、居酒屋の店内の壁にまで回転しながら、派手な音を上げて
 激突したのであった。
 
 
オヤジ「ほぉ・・・ 見事な技じゃねえか」

 店内の客たちがざわめく中、オヤジはヘルメットの男の投げ技を、そう評した。
 ・・・だが、同じくカウンターにいたパピヨンは、それとは別にヘルメットの男に対し、
 もう一つ別の感想を抱かざるを得なかった。
 
 
パピヨン「(あの技・・・ もしや・・・)」
 
 
 そう、地球出身であるパピヨンは、ヘルメットの男が用いた技を知っていたのだ。
 もしかしたら、先ほど店より出て行ったゴルゴ13も、この技を知っているかもしれない。
 
 その知識の源泉は、彼がかつて目にした事があったインターネットの動画である。
 とあるニュースサイトの特集においてされていた、独立遊撃隊「αナンバーズ」が
 敵勢力と交戦している映像を繋ぎ合わせ、編集された動画を、彼は一度だけ
 目にする機会があったのだ。

 その中では、マジンガーZ、ガンダム、コン・バトラーV、メカンダーロボ、アーバレスト・・・
 各民間組織、特殊部隊、軍に所属するスーパーロボット達が、それぞれの武装を
 最大限に生かして戦っており・・・ その中に「ゲッターロボ」の姿もあったのだ。

 ゲッターロボとは、早乙女研究所が開発したゲッター線を動力とするスーパーロボットであり、
 旧編におけるグランショッカーとの戦いを覚えている読者も多いだろう。
 その機体は、イーグル号、ジャガー号、ベアー号の3機のゲットマシンによって
 構成されており、その合体の組み合わせにより、それぞれ陸海空に対応した三つの形態を
 使い分ける事が可能とし、更に元々想定されていた活動場所である宇宙空間も無問題・・・
 まさに、あらゆる場所でも万能に戦う事の出来る、強力なスーパーロボットであった。

 ・・・そして、そのゲッターロボの水中戦に対応した形態、「ゲッター3」は、
 柔道経験者である操縦者の技能を反映しており、柔道技を駆使する事によって
 敵が繰り出すメカザウルスや機械獣、モビルスーツの大軍をバッタバッタ薙ぎ倒す、
 まさに戦乱の時代の英傑や豪傑を思わせる無双ぶりを発揮しており、
 それはロンド・ベルの特集動画の中においても、変わる事は無かったのだ。
 
 
パピヨン「(まさか・・・ 奴は・・・)」
 
 
 ――――――そう、ヘルメットの男が用いた投げ技は、その動画の中において
 ゲッター3が使っていた柔道技・・・ 「大雪山おろし」以外の何物でも無かったのだ。

 そして、そのヘルメットの男の外見は・・・ ゲッターロボを操縦するゲッターチームの
 一員であり、ゲッター3時におけるメインパイロットを務めた男・・・
 “巴武蔵”に他ならなかった。
 
 
 
 
藍「くっ・・・!!」

 一方、店内の壁に叩きつけられた藍は、それによって空いた大穴より這い出し、
 すぐさま立ちあがって、武蔵へ再度攻撃しようと構えた。
 
 ヘルメットの男・・・ 巴武蔵の攻撃を直接食らった藍は、次の攻撃は
 彼を本気で再起不能・・・ 最悪命をも奪うつもりで攻撃を仕掛けようと考えていた。

 この男・・・ 普通の人間では無い。間違いなく“人外”の存在とも戦い慣れている。
 ひょっとしたら、紅魔館の門番辺りとも良い勝負ができるかも知れない。
 そう思いながら、藍は攻撃の態勢を整える。
 
 
武蔵?「やる気か・・・ 上等だ」

 そう言うと、巴武蔵は何処から日本刀を取り出し、刃を光らせる。
 
 対峙する藍と武蔵を見ている居酒屋の客人達は、既にどちらが勝利するか
 賭けを始めており、パピヨンとオヤジも、正直両者がどう動くのか、
 少なからず注目していた。
 
 
 
紫「・・・そこまでよ」

 店内に広がった緊張感は、突然の紫の一声によって解れる事となった。
 紫は武蔵と藍の間に割って入ると、両者に戦闘態勢を解くような手の身振りをした。

藍「・・・紫様」
 
紫「ゲッター軍団の使者が、何の用かしら? ・・・巴武蔵。
  ・・・いや、その姿と技能を受け継いだ人造人間よ」

 紫は、巴武蔵・・・ いや、厳密には武蔵本人ではなく、超未来におけるゲッター軍団において
 ゲッターエンペラーの記憶より復元された人造人間に対し、そう問うた。

 ・・・故に、以下より彼の略称を「武蔵A(“Android”人造人間の意)」と表記する。
 
 
パピヨン「人造人間か・・・ 道理で」

 パピヨンは今の紫の言葉により、自己の中の疑問を解く事に成功した。
 恐竜帝国との決戦において戦死した巴武蔵は、近年の黄泉還り騒動で復活したとは
 聞いていたが、現在、彼を含むゲッターチームは地球において移動基地「α」に
 所属しており、宇宙へと上がったとの情報は、彼の耳には入っていなかったのだから。
 
 
紫「・・・ここでは兎も角、地球の方にはあんまりうろつかない方が良いと思うわ。
  こっちの世界における、あなたの“オリジナル”も既に黄泉還っている訳だし、
  下手に歩き回って彼が厄介なことに巻き込まれるような事になったら、
  一番困るのは他でも無いあなた達では無くって?」

武蔵A「・・・ま、そりゃそうだ。
   だからこそ、地球の方はあのふた・・・ オット、他の連中に任せている。
   あいつらにも同一存在はいるが、俺に比べれば有名じゃないだろうしな」

 そう言うと、巴武蔵の姿を受け継いだ人造人間は、既に鞘に納めた
 刀をしまうと、懐からパイプを取り出し、火をつける。
 
 
武蔵A「・・・それより紫」

紫「・・・? 何かしら」

武蔵A「さっきお前とすれ違った男・・・ “ゴルゴ13”だろ?」
 
 
 彼がそういった瞬間、店内に少なからずのどよめきが上がった。
 
  
オヤジ「なっ、何ィィ・・・ッ!?」

藍「ゴルゴ・・・ 13サーティーン・・・? それが先の男の・・・」

パピヨン「(ゴルゴ13・・・ 確か、世界を股に掛ける超A級スナイパー・・・
      前に両津がフランスの避暑地で会った事があると言っていたが・・・)」
 
 巴武蔵の人造人間はオヤジの方に視線を移すと、笑みを浮かべた表情で彼に話しかける。
 
 
武蔵A「知ってるぜ、オヤジ・・・ あんた、極陽組の分裂抗争の時に、
    関東異次元一家の介入を扇動した張本人なんだってね・・・」

オヤジ「な・・・!!」

 オヤジは彼の言葉に凍りつき、戦慄の表情を顔に浮かべる事となった。

武蔵A「“あいつ”の標的は、確かな筋の情報によると、今このシマを取り仕切っている
    七ッ星連合の幹部との事だ・・・ あんたが標的と言う訳ではないだろうが、
    ある程度の用心はしといた方がいいとは思うぜ・・・」

オヤジ「ヒ・・・ ヒィィ・・・・・・(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル」

 オヤジは腰を抜かし、その場でへたり込んでしまった。
 
 
 
武蔵A「・・・にしても、だ」

 武蔵の人造人間はパイプを口から離すと、煙を吐き出す。

武蔵A「・・・何の因果だろうな。こうもこうして“世界最強”に近しい連中が、
    偶然にも同じ星の、同じ居酒屋ですれ違うとは・・・」

 彼は早くも、懐より刻み煙草と思しきものを詰めた袋を取り出していた。

紫「・・・私は別に、世界最強だなんて思ってないし、興味も無いわよ。
  恐らく、ゴルゴ13だって・・・」

武蔵A「奴もそうだろうな。・・・だがな、そういった連中ってのは、
    知らず知らずのうちに、惹かれちまうのよ。本人がどう思ってようともな」

 武蔵の人造人間は、新たに刻み煙草を詰め直したパイプに火をつけ、一服する。
 紫はため息をつくと、ふと、店の天井を見上げた。
 
 
紫「――――もし、あなたの言う様に、私とゴルゴが惹かれ合って
  この地に来たのだとしたら・・・」
 
 
パピヨン「・・・?」

オヤジ「・・・・・・・・・???(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル」

 パピヨンは空になったお猪口に清酒を注いでおり、オヤジは腰を抜かしたままであった。
 
 
 
紫「数十年前の“あの時”も・・・ 彼が惹かれたのかも知れないわね。
  世界中を放浪しながらの武者修行の最中、幻想郷に流れついた、あの男・・・」
 
 
 
 
  ◇    ◇    ◇    ◇
 
 
 
 
竜馬「おぉおぉお――――――ッ!!!
 
 
 ゲッターゼロの身体に溢れているゲッターエネルギーは、凄まじい熱量を持った
 ゲッタービームとなり、“白い宇宙”の全方位に飛び交う。
 そして、その凄まじいエネルギーによるゲッタービームの全方位攻撃を受けた宇宙超獣達は、
 次々とその身を焼かれ、“白い宇宙”に盛大な爆発の光を輝かせる事となった。
 
 
ゴルゴバトラーV世「うっぎゃああぁぁっ!!!
 
 
 ――――そして、宇宙超獣達の爆発と断末魔の悲鳴が“白い宇宙”を埋め尽くす中、
 ゲッターゼロ・・・流竜馬は、その闘争心を未だに揺らがせる事は無かった。
 
 
 
 
竜馬「来るぜ・・・ 嵐が」
 
 
 
 
  ◇    ◇    ◇    ◇
 
 
 
 
 
 
     __――――――       
    /            \    
   /               \  
   /_         __     |  
  / \  | /  /   \    | 
/ _  \   /  /\|||||   | 
|/  \_|| ||||_/       /\  
 < ̄o ̄>   < ̄o ̄>  |   |  
  /  ̄ ̄/       ̄ ̄    | ∂ | 
 (  /(_⌒)\     /   ) ) 
 | === ====     | (  | 
  ( || |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ||     (_/ 
   || |  ̄ ̄ ̄⌒ ̄| ||    |   
   || |         | ||    |  
   || |         | ||     | 
   ||  )  /⌒⌒|   | ||     | 
   || /  /     |_ / ||     | 
   || ヽ ̄⌒ ̄ ̄ /  ||     /  
   ||  ヽ ̄ ̄ ̄ ̄/  ||    /
    \   ̄ ̄ ̄        /
      \________ /

江田島「わしが男塾塾長、
 江田島平八である!!

 
 
 
 
 三蔵一行、辰夫とヒロ、トニオは、盛大にその場にずっこけた。
 
 
 
土方「・・・まぁ、当然だな」

 土方はそう言いながら、煙草の吸殻を灰皿へと投棄した・・・
 
 
 

105 名前:名無し客:2009/08/14(金) 23:08:38
http://ja.wikipedia.org/wiki/長谷川裕一ひとりスーパーロボット大戦 大外伝

106 名前:名無し客:2009/08/20(木) 21:11:51
 
 
 
 私のすぐ眼前に、一人の男がいる。
 
 
 その男は、かつての一年戦争の折、地球に降下してきたジオン公国軍の兵士だったらしい。
 終戦後、地球連邦政府の残党狩りから免れるため、パスポートを偽造し、整形手術によって
 東洋系・・・ 日本人の目鼻立ちを手に入れ、日本国内に潜伏を十数年以上続けていたらしい。
 
 ――――そして、私の眼前にいるその男は、背中にナイフを刺され、
 背骨を折られ、呻き声をあげながら、今まさに命尽きようとしていた。
 私の手によって。
 
 
男「あ゙・・・ あ゙あ゙ぁ・・・」
 
 
 この男はナイフで刺されるまで、私の存在には気付かなかったに違いない。
 ・・・いや、恐らく今も私の姿は見えてはいないであろう。
 尤も、彼が死んで“私と同じ幽霊”となれば、話は別かもしれないが・・・
 
 
 
 私の名前は「吉良吉影」
 いつ・・・ 何故、わたしが死んだのかは、どうしても思い出せない。
 一つだけ言えることは、自分は決して天国には行けないだろうという
 実感があるだけだ・・・・・・

 これからどうするのか? それもわからない・・・・・・
 ただ、永遠に時が続くというのなら、「仕事」「生きがい」にしておけば
 幸福になれるかもしれない・・・・・・
 
 
 
吉良「『おむかえ』が来たという訳だよ。君は寿命なんだ。
   依頼人が誰かって? そんなこと、君は知らなくていい・・・」

 彼が軍に所属していた頃に何をしてたのか・・・
 日本に潜伏していた際にはどのように過ごしていたのか・・・
 私には見当もつかないし、彼を刺した以上、それを知る術も無い。

 しかし、私がこうして彼に対する「依頼」を受け、彼が命を落とした以上、
 それらの彼の経緯の中で、彼が命を狙われる要因となった「何か」があった事だけは
 間違いないだろう。 ・・・それが彼の不運であろうと、自業自得であろうと
 オレにはどうでもいいのだが。
 
 
男「だ、だずげ・・・ ガク!
 
 
 さて、後は警察に連絡しておけば、死体は勝手に発見されるだろう。
 携帯電話は・・・ あそこか。
 
 
 時計は今、午後9時を指している。
 
 
 
 
  ◇    ◇    ◇    ◇
 
 
 
 
 「仕事」を終えた後、私は夜の街中を歩いていた。
 やるべき事も終えたので、とりあえず今夜の休み場所を探すべく、街中を歩きまわって
 休めそうな場所を探しているのだが・・・ 中々見つからないものだ。

 前にどこか良い感じの部屋を探し、借りたいと思った事もあったが・・・
 残念ながら、そんな部屋を見つける以前に、生きてる人間からマンションを
 「魂」だけの存在である私が借りる術すら、未だ思いついていないという現状だ。
 せめてあの「屋敷幽霊」で小説の一冊でも手に入れてさえいれば
 大分暇を潰せたんだろうが・・・ 本当に惜しい事をした・・・
 
 
吉良「しかし・・・」
 
 
 周りを見渡してみると、人がいない建物・・・
 潰れた店舗とか、「借り手募集中」の看板が建っている空き家など・・・
 休めそうな場所はある事にはあるのだが、残念ながら・・・
 それらは今夜見渡した限りでは、全て“先客で満員”のようだったのだ。

 ・・・無理も無いだろう。ここ数年の間、全世界規模での死者が続出しているらしい。
 特にグラン・・・ 今のディバイン・ショッカーによる被害は尋常ではなく、
 結構前に起きた東京襲撃を筆頭に、バイオテロ・・・ 大量誘拐・・・ 核実験・・・
 数々の犯罪行為を、数え切れないほど敢行したらしい。

 それ以外にも、ロゴスやティターンズ主導による異種族のホロコースト・・・
 ジュピトリアンや宇宙連合の過激派による、地球圏のコロニーや基地への襲撃・・・
 地底、海底、宇宙、異次元より現れ、街を蹂躙する大怪獣の数々・・・
 
 
 ・・・これじゃあ、死者を出すなと言う方が、無理があるってもんだ。
 
 
 
 ―――――そもそも、数十年前より、こういった死者は増加し始めていたらしい。

 ジオン公国軍や、その残党が敢行した、コロニー落としや星の屑作戦による大量虐殺・・・
 ガミラス帝国、ゼントラーディ、ムゲ帝国、グラドス軍などの異星勢力による、侵攻と制圧・・・
 そして、地上最悪の生物兵器「カオス」の蹂躙・・・
 ・・・前にも、「ミネルヴァ」なる梟によって、大勢が死んだと聞いたな。

 数十年前から数年前にまでかけて、発生の要因、事件の性質は違えど、
 地球人類は幾多も滅亡の危機に晒されてきた訳だ。
 それらの危機によって、地球圏全域における人口も、一時期は50%・・・
 酷い時には90%代までが犠牲になったと聞くし、幽霊が増加しても仕方がない。
 
 これらの事件は、数年前に宇宙戦艦ヤマトが帰還した辺りから、ヒーロー達の奮闘や、
 各組織による研究・開発の成果もあり、侵略勢力は何とか掃討、終戦を迎える事となった。
 放射能だの、生物兵器だので滅亡寸前だった地球環境も、何とか以前の状態までは回復、
 和平を結んだゼントラーディ達の協力もあり、文明レベルも何とか持ち直す事が出来たらしい。

 ・・・ちなみに、これらの情報の殆どは、街頭テレビや週刊誌などから手に入れたものだ。
 故に、私が幽霊となる前・・・ 数年以上前の情勢の話題も多い事を説明しておこう。
 
 
 そういえば、先の男も地球に降下したジオン軍の残党だったな。
 ・・・やはり、その当時の恨みの線なのだろうか。因果なものだ・・・
 
 
 
 
 さて、今夜は何処で休もうか・・・
 やっぱり何とかして、自分だけの部屋が欲しいところだな・・・
 そうすれば、こんな手間をかけなくてもいいし、ナイフだって
 現場で調達せずとも、こちらから用意できる・・・
 
 
 ―――――そして、何より。
 
 
 今も私が道行く先で、毎回と言っていいほど見掛けるような幽霊。

 通行人の足にぶつからないよう、電柱の陰に蹲っていたり・・・
 木の上にしがみ付いていたり・・・ 酷い時には生首だけだったり・・・

 ・・・そんな連中みたいになるのは、私は絶対にごめんだ。
 
 
 そう思いながらも、結局自分が永住できる部屋どころか、
 今夜の休み場所さえも中々見つからず、私は少し苛立っていた。

 いや、以前も結構、今日みたいに休み場所が見つからない事が多かった。
 ・・・ただ、今夜は特に見つからない。私が「」だけになる前よりも、幽霊は
 増加しているのだろうが、なまじ意識してしまっただけに、妙に気にかかる。
 最悪、公園のベンチに・・・ ただ、生きてる人間が、既に住み着いていなければ良いが。
 
 
 
 
 ――――――その時だった。私が“彼女”を見たのは。
 
 
 
 
吉良「・・・・・・ん?」
 
 
 夜道を歩いていた私の視界に、何やら白く揺れる“何か”が映った。
 
 
吉良「何だ・・・? あれは」
 
 
 私の視界に入った、白いもの・・・
 それは、白い、フワフワの服の少女だった。
 
 
 その少女は、服をヒラヒラ靡かせて宙に浮かび、道に沿って飛んでいる事から
 恐らく自分と同じ「魂」だけの存在・・・ 幽霊なのだろうと確信した。
 事実そうであった。彼女の付近を一台のバイクが通り過ぎて行ったのだが、
 そのバイクの運転手は、目立つ服装で宙に浮かんでいる彼女に気付く事も無く、
 そのまま道なりに走っていったからだ・・・
 
 
吉良「・・・しかし」
 
 
 何と言うか・・・ 妙に印象的な雰囲気を持った少女であった。

 闇夜の暗さと、その中でおいてもハッキリ目視できる白いフワフワの服が
 妙に彼女の存在を引き立てており、また、彼女が頭につけている星の飾りの
 煌めきも、綺麗なものであった。
 
 ・・・加え、彼女自身も所謂“美少女”と言っても問題無い程の容姿を持っていた。
 年の頃は・・・ 見た感じは、二十歳前後くらいといったところか。
 ―――まぁ、彼女が幽霊である以上、見た目はそれほどあてにはならないだろう。
 私だって、いつ、どのように死んだのかすら覚えていないのだから・・・

 ――――総じて、彼女には、色々と浮世離れした(幽霊にこう言うのも何だが)、
 文学小説などから抜け出してきた少女のような、そんな印象を私は持ったのだった。
 
 
吉良「・・・・・・」
 
 
 ―――とりあえず、私は彼女の手を掴んでみる事にした。
 
 
 (ぐっ
 
 
少女の幽霊「ぎゃ――――――!!

吉良「あ・・・」
 
 
 しまった・・・ 驚かせてしまったようだ。
 
 
少女の幽霊「セ、セクハラ!!!
 
 
 手を掴まれた少女はそう言いながら、私の手を振り払ってきた。
 ・・・どうやら、怒らせてしまったようだ(当たり前だ)。
 これ以上怒らせてはこちらも困るし、私も彼女に何かしようとするつもりは
 元々なかったし、彼女の動きに従って手を離す事にした。
 
 
吉良「いや、そういうつもりじゃ無かったんだが・・・ ごめん」

少女の幽霊「・・・悪いけど、こっちはそれどころじゃないの。
        早くしないと、間に合わなくなっちゃうし・・・」
 
 
 そう言うと、少女はその速度を早め、道なりに去って行こうとした。
 私はせめて、彼女の名前だけでも聞こうと思った。
 
 
吉良「お、おい・・・ 名前は」

少女の幽霊「・・・“千穂”!!」
 
 
 それっきり、少女は夜の道路を飛び去って行った。

 ・・・目を凝らすと、彼女の行き先には、一組のカップルの姿が見える。
 彼女はそのカップルの近くまで来ると減速し、その後ろに浮かぶ。
 カップルは少女には気付いていない様だった。・・・まぁ、普通ではあるが。
 
 
 
吉良「・・・あのカップルのどちらかの、背後霊か何かだったのか・・・?」
 
 
 
 
  ◇    ◇    ◇    ◇
 
 
 
 
 
 少女の幽霊・・・ “千穂”と出会ってから暫くして、私は近くのコンビニに向かい、
 客の一人が立ち読みしている新聞を除き見していた。

 新聞の二面・・・ 三面を見てると、興味を惹かれる記事も少なくはない。
 
 
吉良「何々・・・ 『新宿カブキ星、暴力団幹部暗殺される!!』・・・?」
 
 
 記事によると・・・ 何でも宇宙の中でも十指に入る歓楽星「新宿カブキ星」において
 幅を広げていた暴力団・七ッ星連合の幹部が、深夜の時間帯に暗殺されたとのことらしい。

 ・・・まぁ、こういった暴力団同士の抗争による殺人は、昔から珍しくは無い事だが・・・
 それにしても、この幹部を暗殺したのは、一体どういった人物なのだろうか?
 やはり「暗殺」を生きがいとしているのだろうか? 私はそこが少し気になった。
 
 
 
 ―――――その時、やけに大きな轟音が、外から響いた。
 
 
 
吉良「・・・!? 何だ、一体・・・」
 
 
 コンビニの外へ向かって見ると、付近の道路に何やら大きな物体が
 墜落していた模様であった。物体は・・・ 何やら大きな機械の塊みたいな物であり、
 最近の情勢から考えるに、付近で警報などが発生していなかった事を考えると
 “時空クレパス”を通って流れついた、異世界や外宇宙の文明の産物だろうか。
 物体のサイズは・・・ 大きめのダンプトラック程度といったところか。

 物体からは煙が立ちあがっており、撃墜されて落ちてきたのか、
 それともこちらの世界に来る際に壊れたのか・・・ どちらにせよ、
 その空から堕ちてきたらしい物体は、破損した状態で道路に転がっており、
 周囲には大勢の野次馬が携帯電話で物体を撮ったり、知人と話していたようだった。
 
 
 ―――――サイレンの音が響いてきた。警察が駆けつけてきたのだろう。
 
 
 私は野次馬達に触れないように、その場から離れようとしたのだが・・・
 動こうとした直後、転がっている“物体”の近くの人物を見て驚く事となった。
 
 
吉良「・・・!? あの二人、さっきの・・・」
 
 
 ――――そう、“物体”のすぐ近くに、先程の“少女”が追いかけていた
 若い男女のカップル二人の姿を、私は見かけたのだ。

 様子を除いてみると・・・ どうやら二人は数名の警官から
 事情聴取されてるみたいであったが・・・ 何があったのだ?
 
 
 
群衆A「いや、本当に見たんだって!! 嘘じゃねぇ!!」
 
 
 
吉良「・・・・・・ぬ?」

 私は、背後から聞こえてきた群衆の話声の中から、何やら
 興味深い話題を見つけたので、耳を傾けてみた。すると・・・
 
 
 
群衆B「いや、だから俺には何にも見えなかったって。
    オメーの見間違いじゃねーのか? 慌てて幻覚でも見たんだよ」

群衆A「マジなんだよ!! 白いフワフワの服を着た女の子が宙浮かんでて、
    あの二人の首根っこを引っ張って、後ろに引き倒したんだって!!!
    あの女の子、多分あの二人を助けたんだよ!!
 
 
 
吉良「・・・・・・・・・」

 私の脳裏に、先ほど出会った少女・・・ “千穂”が浮かび上がった。
 
 
 
  ◆    ◆    ◆    ◆
 
 
 
少女の幽霊「・・・悪いけど、こっちはそれどころじゃないの。
        早くしないと、間に合わなくなっちゃうし・・・」
 
 
 
  ◆    ◆    ◆    ◆
 
 
 
吉良「あの二人を、助けたのか・・・?」
 
 
 あの少女が、カップルのどちらかの身内か、それとも生前の知人だったのか・・・
 彼女が去った今、私にはそれを知る術は無い。

 ・・・ただ、
 
 
吉良「偶には・・・ こういうのも、いいか」
 
 
 
 ―――――さて、結局今夜はどこで休めばいいものか・・・




107 名前:名無し客:2009/08/24(月) 19:18:33
テスト♥

108 名前:名無し客:2009/08/29(土) 22:25:40
 
最近本屋に行ったら【究極!!変態仮面】の文庫が出ててビックリしました(汗
JC持ってるので買う予定は無いですが、小林先生の読切も入ったら買うかも・・・
 
 
■最近の購入物

・東方三月精 〜 Strange and Bright Nature Deity. (作:比良坂真琴) 3巻
三月精第2部の最終巻を購入。
永遠亭の面々、萃香、文、紫らも登場し、三月精の面々も相変わらずで、
基本的に1話〜数話完結の作品の事もあり、非常に楽しめました。

付属CDに収録されてた新曲2作も、良い感じの曲で何よりです。
現在連載中の第3部の方も楽しみにしている次第です。
 
 
・ワシズ 閻魔の闘牌 (作:原恵一郎) 2巻
ワシズ様は最高です!!
龍神麻雀も凄いですが、「ワシズコプター」は是非必見の超必殺技ですwwww

後、公式でこんなのもあったらしいですね。
ttp://www.nicovideo.jp/watch/nm5574632
 
 
・轟世剣ダイ・ソード (作:長谷川裕一) 文庫1巻
長谷川先生の書いたロボット漫画の一作。
まだ文庫の1巻時点ですが中々面白いので、是非全巻揃えたいところ。

・・・本作も出ているらしい【ひとりスパロボ】、何とかして読みたいところですが、
Yahooオークションで調べたら一冊数千円代・・・ 再販しないだろうか・・・orz
今度こそ節制して、数千円貯めて落札しようか、検討してみます・・・
 
 
 
>>464 ドミニア様

>トゥインクルというのは知らないが、知らないなりに今回の話は
>何かしらのライトのベルを呼んでいるような感覚で楽しめた。
>やはり、より文の構成が上手くなっているな。
ありがとうございます(嬉
今回は短編という事もあって、全体を通して吉良吉影の視点でSSを書いてみました。

ちょっと特殊な視点でSSを書くのは、またやってみたいですね。
【バキ】みたいに、後日のインタビューみたいな感じで描写してみるとか。

ちなみに【トゥインクル☆トゥインクル】は新品では絶版ですが、古本なら
少年画報社の青年コミック(【HELLSING】と同じ分類)に置いてあることも多いですよ。

>気配も消して科学的感知も不能というのは、普通に闘えばかなり苦戦したと思う。
>(ハンターで言う“円”ならさすがに感知されるだろうが)しかし相手の能力が
>「どう攻撃してくるか全部分かる」完全予知では本当に何の意味もないなw
なるほど・・・

>ああ、これのことだな。
後、こんなのもありますね。
ttp://www.nicovideo.jp/watch/nm7987450

>そんなバサラ効果が得られるような魂がこもった歌を歌うキャラじゃなかったような・・・
スパロボZやKでは、結構良い出番を与えられてるみたいですけどね。

>かくいう私は数ある構想の中に
>なんて話を書いたら楽しいだろうなあとか思ったが、例によってお蔵の中(ぇ
なるほど・・・ 案外面白そうなだけに、少し残念です・・・

>ニコニコだと「幻想入り」でチルノと仲良く遊んだり、フランの執事になったり、
>輝夜と結婚したり、その他東方キャラと恋愛したりと色々しているな。まあ当然非公式だが。
話に絡むキャラ次第では、色々な展開が考えられそうですよね。

・・・考案中のSSネタとしては、物質界に転移して途方に暮れている東方のキャラが、
地獄兄弟と出会い、剣の時みたいに一時的に兄弟(妹?)になるとか・・・(汗

>ゼンガーというのがやたらカッコイイキャラらしい。とかそんな程度だな。
自分は第2次αと第3次αのみですが、中々良いキャラですよ。
 
 
>>468 キミドリ様

>新章/決意の変身
旧編におけるリュウガの行動目的は、設定や理由としても合ってると思いました。
そして、まさかの伊坂の登場・・・ トライアルによる複製とは、かなり意表を突かれましたが
中々面白い設定だと感じました。オリジナルのアンデッドは不死ですし。
この設定は、今後のSSにおいても汎用性が高そうですね。
キミドリ様のSSは読んでて非常にワクワクしますので、次回が楽しみです。

後、TPC一刻館支部隊員様も言ってますが、新規登場の説明では、
空想大戦オリジナルの設定は原則青色表記となってますので、
ここら辺の説明はタグで青色表記にした方が良いかと思います。


>>470 名も無き蜀軍兵様

>なるほど…。まぁ矢車達なら何とかなりそうな気もしますけどね。
一応行動説明にも書いたとおり、二人はあのSSの後で外の世界に戻っております。
もし余裕があれば、上記の案で再登場させたいところでもありますが・・・

>それと…何だか東方求聞史紀も欲しくなってきました。でもお金が…
東方の設定資料集としては中々面白いですが、1900円と結構高価ですので
お金に余裕がある時でも購入は遅くないと思いますよ。
 
 
>>471 TPC一刻館支部隊員様

>新章/悪より出でて善へ至る者 part2
スタンガンの一撃が炸裂!! さて、美代子の記憶の安否は・・・
そして、Dショッカー勢力最後の敵・バットの登場。
カブト達はバットに勝てるのか、それともまだ何か隠し玉が・・・

>あれで前フリ・・・・・(゚□゚)バカナ
本当はちょっとした会話で塾長の存在が示唆されて、そこから塾長の登場に
繋がる予定だったのが、書きたい要素とネタを詰め込んでいった結果・・・(滝汗

>新章/番外編 DEADMAN'S & TWINKLE・SSテスト読みました。
>なんだか不思議な話でしたね。
正直、話に関わった作品二作が、どちらも結構独特の雰囲気を持った
作品というのもあるかもしれませんね。

>ナイスは短編なうえに設定がちょっと・・・・・・
>それにあまり記憶にも残ってないので。
なるほど・・・ 了解しました。

109 名前:蜘蛛怪人(♀) ◆BnPTckD82ShO :2009/09/02(水) 16:16:20
名前欄をコピペしてみました。

110 名前:名無し客:2009/09/04(金) 23:35:50
testテスト

111 名前:名無し客:2009/09/05(土) 14:16:38
――――――――――――――――――――――――――――
 CAUTION!!     CAUTION!!     CAUTION!! 
――――――――――――――――――――――――――――
☢   ☢   ☢   ☢
――――――――――――――――――――――――――――
 CAUTION!!     CAUTION!!     CAUTION!! 
――――――――――――――――――――――――――――

112 名前:名無し客:2009/09/05(土) 14:24:05
――――――――――――――――――――――――――――
 CAUTION!!     CAUTION!!     CAUTION!!
――――――――――――――――――――――――――――
☢   ☢   ☢   ☢
――――――――――――――――――――――――――――
 CAUTION!!     CAUTION!!     CAUTION!!
――――――――――――――――――――――――――――


113 名前:名無し客:2009/09/05(土) 14:25:06
――――――――――――――――――――――――――――
 CAUTION!!     CAUTION!!     CAUTION!!
――――――――――――――――――――――――――――
☢   ☢   ☢   ☢
――――――――――――――――――――――――――――
 CAUTION!!     CAUTION!!     CAUTION!!
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114 名前:名無し客:2009/09/05(土) 14:27:46
――――――――――――――――――――――――――
        CAUTION!!     CAUTION!!     CAUTION!!
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   ☢   ☢   ☢   ☢
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        CAUTION!!     CAUTION!!     CAUTION!!
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115 名前:名無し客:2009/09/05(土) 22:25:02
 
■最近の購入物

・機動戦士ガンダムΖΖ (作:村上としや) 全2巻
大都社のコミックス全2巻を購入。同時収録の村上先生版【逆襲のシャア】も、
劇場版と違ってハサウェイが非常に良いキャラしていて、非常に面白く感じました。
正直、こっちが正史で良いくらいの内容です(笑

ΖΖの方は講談社からも復刊されてるので、村上先生の逆シャアも
もう少し知名度が上がって欲しいところです・・・
 
 
・機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY (作:加登屋みつる)
こちらは0083のコミカライズ。
モンシア中尉が非常に良い上官をしており、こちらも大好きです。
 
 
・私立極道高校 (作・宮下あきら) 1巻(実質全1巻)
諸事情で連載中止となってしまった、宮下先生の幻のデビュー作。
安価で売られてたものを偶然発見し、購入しました(嬉

内容は・・・ やはり、後の【魁!!男塾】に通じる点も多いですね。
似たようなエピソードも多いですし。
一部キャラは【激!!龍虎一家】に続投したらしいので、そちらも気になります。
 
 
・変人偏屈列伝 (作:荒木飛呂彦、鬼窪浩久)
荒木先生と鬼窪先生による、実在の人物を紹介した漫画作品。中々面白いです。
タイ・カッブの話は、トリビアの泉でも島本先生のイラストで紹介されてましたね。
 
 
・怪獣王ゴジラ (作:河本ひろし) 2巻
90年代に描かれたゴジラの漫画作品みたいですが、昆虫の羽を移植されたエビラや
ゴジラの体にキングギドラとビオランテの首、バトラの翼を持った人造怪獣「キングゴジラ」、
Gチームが国連科学委員会と協力して完成させたゴジラ型ロボット「マシーンGゴジラ」など、
中々面白そうな要素が詰まってましたので、1巻も探したいところです。
 
 
・L change the WorLd (作者:M)
・ゲゲゲの鬼太郎 (作者:沢村光彦 実写劇場版一作目のノベライズ)
・ファイナルファンタジーZ インターナショナル メモリアル アルバム
 
 
 
>>482 キミドリ様

>無名の妖怪ハンター様はいつもクオリティの高い作品をお書きになるので、
>次はどんな展開を迎えるのかと、とても楽しみにしております。
ありがとうございます(嬉
現在もSSを書いてる最中ですが、出来が少し心配です・・・(汗

>そういえば、天王路がDショッカーに参入した経緯は、
>それほど詳しく語られていなかったような気がします。
>トライアルの製造技術を手土産に組織に取り入ったんでしょうか。
なるほど・・・ そんな感じかもしれませんね。

そういえば、空想大戦では劇場版ブレイドの面々はどうしてるんでしょうかね。
アルビノジョーカー辺りは、案外機を窺いながら眠ってるのかも・・・

>意外なキャラ…、誰なのか気になりますね…。
>プリズムリバー三姉妹か、永江衣玖あたりでしょうか。(←確実に違う)
とりあえず、今はまだ秘密です(笑

>これはどうやら私の説明不足だったみたいですね。どうもすみません。
>私は確かに浅倉を人間に戻すと書きましたが、
>その前提として吸血鬼に改造された設定も導入するつもりで考えています。
なるほど、そうでしたか。
 
 
>>483 SD様

>ここまで流れ着いてきたんならsageくらい知ってるだろうって言うのは傲慢かな?
>>1にこれでも張る必要とかがあるかも知れんね。
確かに、張った方が良さそうかもしれませんね・・・

>お久しぶりです。
>スンマセン、プライベートが忙しくて全然執筆できません。(とか言いながら有給とって天橋立を見に行こうとしてますが)
>残業時間が削れるまでもうしばらくお待ちください。
なるほど・・・ 無理せずにゆっくり頑張って下さい。

>ディケイド設定はセブンスパイラルと一緒で取り扱いが難しそうな感じですね。
>最終手段としてキャラクターだけ持ってくるというのも考えたほうがいいかもです。
確かに、空想大戦では歴代のライダー作品が一世界に纏まっている以上、
ディケイドの扱いは簡単じゃなさそうですよね・・・
 
 
>>484 ドミニア様

>新章/ボクの歌を聴け! 轟く魂 迷走Mind
バルバドス達との決着、大勢の魔王・邪神の登場・・・
これらの存在が、今後の物語にどのような影響を及ぼすのか、非常に気になります。

一つ言うと、ゴルゴナとギータの説明文が長すぎる気がしました。
後、今回の行動説明が記載されて無かったですよ。

>文庫の規格も軽くなったな。
>昔は糞真面目な漫画しか文庫にされなかった印象があるが。
後は・・・ 長谷川先生や石川先生の絶版作品を再販して欲しい所ですね。
【虚無戦記】や【ダイ・ソード】に、文庫が絶版になってからハマった身としては辛い・・・
虚無の方はアクションコミックスの方を見つけて補完できましたが・・・

>・・・なんだか東方ファンに怒られそうな気もするな。
>強いて言うならパルスィなら合いそうかもとも思ったりはするが。
まぁ、そこら辺はある程度考慮した上で執筆するつもりですが(汗
とりあえず今現在は、執筆予定のSSに挿入する方向で構想を進めようと思ってます。
 
 
>>489 名もなき蜀軍兵様

>意外なキャラ……幽々子様…いや、ひょっとしたら天子か!?
>もしかしたら斜め上の予想で輝夜かにとり…!?何にせよちょっと楽しみです。
ヒントを言うと・・・ これまで皆様が挙げたキャラの中の一人だったりします。
なるべく早く明かせるように頑張ります。

>もし仮にこの面々が転移したとして…
>・三姉妹は楽器演奏でお金を稼ぎながら生活してそう。
DMCとかと対バン勝負させるのは・・・ 両グループ共に危険かもしれませんね(汗

>・衣玖さんなら『空気を読む程度の能力』ですぐ物質界に馴染めそう。
>と考えてみたり。
う〜ん・・・ 衣玖さんの「空気を読む程度の能力」は、あくまで空気の流れから
地震の前兆などの自然現象を測る能力らしいですが(汗
自分だったら、技繋がりで【グレートマジンガー】の鉄也さんとのクロスを
少しやってみたい気持ちもあったり。
 
 
>>492 名無し客様

>仮面ライダーアマゾンとブランカ(ストリートファイター)は仲よさそう。
>同じ飛行機事故に巻き込まれたとかアリだと思う。
・・・想像して、違和感が殆ど無いのが怖いです(汗
 
 
>>493 <大佐>様

> その気持ちはよく判る(苦笑)。まったく、この世界はおもしろい
>本で溢れているというのに、私達が使える時間は有限ときている。
>まったくもって不条理だ。
とりあえず、現在は【アキハバラ@DEEP】を読み進めている真っ最中です。
他にも、【トップをねらえ!】の小説版を始め、積み小説が多々・・・(滝汗

> 「流星1971−1973」はこれまでの既刊が纏められている所
>為で若干割高だからね。あなたに余裕があるとき、もしくは気が向い
>たときにでも手にとってもらえればと思う。
なるほど・・・ 調べたら2000円以上するみたいですが、とりあえず
手元にある【1971】を読んでから考えてみたいと思います。

仮面ライダーの小説では、他に555の劇場版のノベライズも欲しい所です。
井上氏の【異形の花々】は持っているのですが・・・

> なるほど。ならば無名の妖怪ハンター殿にも提案やアドバイスをお
>願いしたいな。私も龍騎、ヘルシングともに視聴もしくは読了してい
>るのだが、なにぶん龍騎の方は随分前にTV放送で見たきりだから。
>ヘルシングは単行本を全巻持っているから、そちらのアドバイスはで
>きるとは思うのだがね。
了解致しました。

(ヘルシングに関して質問・最終話ネタバレ伏字)
そういえば、【HELLSING】を空想大戦に参加させる場合、時系列は
原作最終話における、30年経過した時点で大丈夫でしょうか?
旧編で登場したミレニアムの面々は、ルール上黄泉還りが適応できますし、
アーカードも帰ってきてますが、大佐様としてはどう思われますか?


> ではさっそく、浅倉威の吸血鬼化をどう解除するのかについて、私
>の考えを説明しよう。
なるほど・・・ こう言う手段もアリかもしれませんね。

116 名前:名無し客:2009/09/11(金) 14:47:18
 
 
 
 博麗神社にて、博麗霊夢がDr.天国ヘブンこと兜十蔵と出会うより、時を少し遡る。
 
 
 
 
     幻想郷 魔法の森
 
 
 魔法の森・・・ 幻想郷に存在する原生林であり、幻想郷の中でも湿度が高い地である。
 人間の里からの道のり自体は(他の場所と比べて)比較的マシな部類ではあるが、
 森の中は人間にとっては最悪の環境であり、普通の人間は森の瘴気に長時間耐えられず、
 化け物茸の胞子が舞う中で呼吸をするだけで、体調を壊してしまう事は必至である。

 故に、基本的に人間が足を踏み入れる事は少なく、妖怪も殆ど寄り付かない地ではあるが、
 瘴気に耐えられる者にとっては、外敵があまり来ない事もあってか、逆に隠れ蓑となって
 安全な場所とも言える。また、化け物茸の胞子がもたらす幻覚は、人間の魔力を高める
 作用がある為、魔法使いを志すものが好んで住み着く事が多い。
 
 
 ――――その森の中に、一つの洋風の建物が存在していた。

 建物の周辺には赤いポスト・・・ 車輪・・・ 白い髭と服装の老人の像・・・
 様々なガラクタが実に雑多に積まれており、そして、そのガラクタの山に紛れ、
 倒れた看板が転がっており、そこには「なんかします 霧雨魔法店」と書かれていた。
 
 
 
 
  ◇    ◇    ◇    ◇
 
 
 
 
     午前0:30 霧雨魔法店
 
 
       (ドンドン・・・ ドンドン・・・
 
 
少女「う、う〜ん・・・」
 
 
 「霧雨魔法店」の店主にして、魔法の森に住む人間の魔法使いである少女・・・
 霧雨魔理沙は、真夜中に鳴り響くノックの音によって就寝中の所を起こされた。
 
 
       (ドンドン・・・ ドンドン・・・
 
 
 鳴り止まぬノックの音に魔理沙は苛立ちを感じるも、いつもの服装に着替え、
 寝ぼけ眼を起こしつつ飛行用の竹箒を抱えると、玄関の扉の方へと近づいていった。
 
 
       (ドンドン・・・ ドンドン・・・
 
 
 
魔理沙「・・・そんなに叩かなくても十分だ。こんな夜遅くに何の用だい?」

 魔理沙はそう言いながら、扉を半分開いた。
 
 右半分が開かれた扉の先には、何やら怪しげなフードを着た男性が立っており、
 扉が開かれているだけの右半分だけ、その顔を覗かせていた。
 
 
謎の男「“霧雨魔理沙”さんのお宅はこちらですな? あなたは・・・?」
 
 魔理沙はこんな夜遅く・・・ 妖怪に襲われても文句が言えないような真っ暗闇の深夜に
 人間が魔法の森に入る事が珍しい気もしたが、眠気が完全に覚めなかったのか、
 彼女はさほど気にせず対応を続けた。
 
 
魔理沙「・・・いかにも、私が霧雨魔法店の店主、霧雨魔理沙だ」

 寝ぼけ眼を残しながらも、魔理沙は胸を張ってそう答える。
 
 
謎の男「おぉ・・・ 魔法店の主人と聞いておりましたので、てっきりご婦人の様な方だと
    思ってましたが、こんな可愛らしいお嬢さんだとは・・・」
 
魔理沙「・・・心外だな。こんなうら若き乙女がそんなイメージを持たれてるとは。
    それよりこんな真夜中に起こしといて・・・ 名前ぐらい名乗ったらどうだ?」

 男の無神経な言葉に対し、魔理沙は流石に少しムッとした表情を浮かべるも、
 落ち着いて帽子を被り直す。
 それを見届けた男は、その表情に怪しげな笑みを浮かべた。
 
 
謎の男「いや、これは失礼・・・ 私の名は・・・」

 そう言うと、男は扉に手を掛けると、一気に押し開いた。
 
 
 
 
 
 
                    /          |      \
                /        ,. へ        ヽ
                    /      /l    \       ヽ
               〈     / |    j\       !
                    l  l /__  .!    /  \    l             /
             , -‐''´ l  | ´、、_ヽ ヽ  /'´, -‐、ヽ  /            /
           /     ハ  | =ヽl:j\j、ヽ /ノ//、ヽ!〉  / \           /   /
        /       / ハ.| "` ー-ヽ}iソー,'. ノ /  /    \       /   /
    _ /         / / l l       〈 〉_  ̄ { /  /      \  /   /
  /            l  l\\ 、 ヽ! レ  .ノ} /  /          /   /
 ./        |     | ヽ(_)ヽヽ` ー=ニニ////   ノ^ー--‐ ' 、   /
 l          !      l  \(.)\ヽ  ̄ /()/ f´ ̄ \     | / ヽ
 |      {   |   ヽ     \()ヽニ/()/ /   、  \′ |     |
 |      ヽ    ヽ     l     \ ( ) /  /     \   \ }‐、   |
 |      \   \.   | .|      ̄| ̄   /  ヽ    \ // }  /
 |        \   ヽ. ||       |  _.ノ      \   / 〃 _.ノ  /__
 |          \   ヽ | |       |_ノ/´| ノーゝ-、  l  // ̄ /  /  }
 |              ,\_ヽl_⊥. -─  ̄ / /   /ヽ.|/     /  /   |
 l  |       /   '´        //   / `ー/  ̄     /  /     | ̄!
 l  l       //  /             /   /,.. -‐'′   /  /        l  \
 ヽ !     /  /         /   /''"´ }     /   {     ノ      ヽ

あしゅら男爵「ディバイン・ショッカー地下帝国軍、機械獣軍団指揮官
       あしゅら男爵!!!
 
 
 
魔理沙「ぎゃ―――――――ッッ!!! こ、こんばんは・・・
 
 ――――流石の魔理沙も男の姿を見て、驚きを隠す事が出来ずに叫んでしまった。

 何故なら、その男・・・ あしゅら男爵は、魔理沙から見て右半身こそ
 普通に男性であったのだが、右半身は全く別人の女性の身体・・・
 男性と女性が、半身づつ結合している姿の持ち主だったからである。
 
 
魔理沙「な・・・ 何だこいつ!? 変な顔!!」

 思わず魔理沙が言ってしまった言葉に、あしゅら男爵は男女の顔の両方を歪め、
 眼前の発言者である少女を睨みつける。
 
 
あしゅら男爵「――――言ってくれたな!! 奴を捕まえろ!!
鉄仮面「はっ!!」
戦斗員「ヒ――ッ!」

 あしゅら男爵がそう言うと同時に、彼の背後の空間に数十名ほど控えていた
 鉄仮面を被った彼の私兵や、ガスマスクを装着したDショッカーの戦斗員が、
 数名程あしゅらの前を通り過ぎ、魔理沙に向かって駆け寄ってきた。
 
 
魔理沙「・・・くっ! 何だってんだよ!?」
 
 魔理沙は鉄仮面と戦斗員が駆け寄ったと同時に動くと、先程来た道を
 後退しつつ、敵の兵士の足元に向けてマジックミサイルを放ち、牽制する。
 
鉄仮面「むおっ!?」
戦斗員「ヒィッ!!!」

 向かってきた敵は足元への攻撃に怯み、それを確認した魔理沙は
 抱えていた竹箒へと素早く跨ると、一先ずこの場より離れて態勢を
 立て直すべく、飛翔を始めた。
 
 
 
 
 ―――――――が。
 
 
 
 
声「―――――残念だが、逃がすわけにはいかん
 
魔理沙「―――――なっ!?」
 
 
 魔理沙が竹箒での飛翔を始めようとした直後、突如として屋敷の天井が崩れ、
 そこから兵隊らしき服装に身を包んだ男達が、数名飛び降りてきたのだ。
 
 ――――そして、その隊長格と思しき男を見て、魔理沙は再び驚愕した。
 その男は・・・ 本来あるべき箇所に頭部が存在していなかったのだ。
 彼の頭部は、胴体の小脇に抱えられており、魔理沙に向かってニッコリと
 妖しい微笑みを投げかけた。
 
 
魔理沙「な・・・ 生首?」
 
 魔理沙が気を取られたその一瞬、その隊長格の男は魔理沙に急接近すると
 強烈な飛び蹴りを彼女に打ち込み、竹箒から叩き落としてしまった。

魔理沙「うぁっ!!」

 魔理沙はそのまま竹箒から落下し、地面に叩きつけられてしまった。
 幸いまだ高度が高くなかった為、衝撃こそさほど大きくは無かったが、
 彼女の体は下で待ち構えていた二名の戦斗員に捕えられてしまう。
 結果、魔理沙はその動きを封じられてしまう事となってしまった。
 
 
隊長格の男「フフフフ・・・」

 そして、隊長格の男は・・・ その生首を小脇に抱え込んだまま、
 いつの間にか手に持っていた八角形の器物を、得意気に魔理沙に見せつけた。

 ――――それは、魔理沙の所持する道具の一つにして、彼女の最大の武器であり
 魔法の実験や調理などにも欠かせないアイテム・・・ 「ミニ八卦炉」であった。
 
 
魔理沙「!! ・・・か、返せ!! 生首男!!!」

 魔理沙は声を荒げて男に怒鳴るが、隊長格の生首男は全く意に介さない様子で
 戦斗員にその体を捕らわれている魔理沙を見下ろし、ニンマリと笑みを浮かべた。
 
 
 
 
|ヽ            /|
|: :ヽ          /: :|
|: : :.l            l.: : :|
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|: : :.|   , -─- .、   |.: : :|                           __
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\:    l⌒l    : :/                 //: :/.: : :./\:/: :_: : :..|:.|:.|:.|:.:|:.| |:.|:.:}: : : : \
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   \  | |  /              ∠_: : イ/7/レ':./: :/: :/、: : : : : :./ : : : : : : : : : : : : : : : : : : :|
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       l⌒!             /{j/ Lj:」/_/:|: /: : //: : : : : : : `ーノ}    : : : : : : :   . : : : : :|
      | |             /: : : : : : : : :/.: : :l/: :〃: : :    /∠-──- 、: : : :   .: : : : : : L
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      | |            |: : : --─: : :ヽ   | /   /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : \.: :      : : |
      | |            |: : :|: : 〇 __ ヽ  V   ト.ノ: : : : :. :.:. :.: :.:.:. : : : : : : : : :\     : : : : |
      | |            |: : :|ヽ一1′ |  l / /:.:|: : : : : 、 、      : : : : : : : : : :ヽ: :   : : |
      | |            |: : :| |  |   |  ∨/\: :.l: : : :ハ }\ }`ヽトw ト、 : : : : : : : : : :ヽ_,.ィ :.:|
      | |                /:.: :| |  |  |  //〈::〉/__ゝ: :.{xトw、::::::wィ=ヾ ヽ: : : : : : : : : : : : :/  : :|
      | |           /: : : {___.」 /: :\/ `ヽ_: :.〉ゝ_・>‐':ゝ._ノ|:::::}: {^ヽ: : : : : : :/   : |
      | |           /:  : : : : :.    /: :/      ⌒ヽ!..::::/::__、:::  ̄、 | /: : !)ノ: : : : : : : >   :ヽ
      | |            /    : : : : :   / / 〇    /::ヽwwハwww/ |' :: イ:: :..   /: :..    :\
      | |            !.. : : : .. : : : :  / /       レィ:::::ハヾエ工.ノ  .|∧ィヘ}_  __\__    : : :.ヽ
      | .:|          j: : :   : :   / /   〇    {/レ'  },、 ̄,、,、/ |:::V::::,イー‐ヽ/: : : :\   : : :.}
      |: :|      ,. へ: : : : : .. ::  / /_________ー‐、- ′ _ゝ_ノ⌒}:./: : : : : : : : \ : : :l
   .-─十┴‐ 、_/: : : : : :\  _,...:‐'´ ̄/\:.| |ト、<^!,イ | |: : : : : : ̄ >┬く o  __ゝ_ \: : : :      ヽ/
  f: : :  _}  : : : : : : : : :    : :∨: : : :  /   }:| |ー‐Lj一'.| |: : : : : :.: /! { ヽ ̄ /    〉:        }
     ̄ }  : : : : : :       :./: : O  /    !  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄_____{!\\   ̄      }       /
                   /: : ─‐'    / ̄| ̄ ̄ ̄ ̄    |  \ \`ー ___ ′     /
                   {: : :      /  |            | ̄ ̄l ̄| ̄ ̄ :ヽ: : :` ー─--__<
                              /   |            |    |  |   : : : : \: : : : : : : : /
                               |            |    |  |   : : : : : \:   /

ブロッケン伯爵「Guten Abendこんばんは!
         生首とは失敬な。吾輩こそ、ディバイン・ショッカー地下帝国軍の
         機械獣軍団の指揮官にして、鉄十字軍団を任された者。
         ブロッケン伯爵である!!!
 
 
 自己紹介を済ませたブロッケン伯爵は、その首を胴体の「元あるべき場所」に置いて
 戦斗員に捕らわれている魔理沙の前に立つと、彼女の髪を鷲掴みして引っ張り上げ、
 魔理沙の顔を無理やり引き出した。
 
 
魔理沙「痛っ・・・ あんたら、何が目的だ!? 金か?」
 
 魔理沙は、自分の髪を引っ張りながら、上から見下ろすブロッケン伯爵に対し
 睨みつけるが、ブロッケンは魔理沙の視線など殆ど意に介する事なく首を横に振ると、
 魔理沙の髪を強引に引っ張り、自分の顔を近づける。
 その勢いで魔理沙の帽子は床に転げ落ち、彼女の髪からブチブチッと音が鳴って
 頭髪が数本抜け落ちてしまった。
 
 
ブロッケン伯爵「・・・数日前、貴様が「香霖堂」より持って行ったと聞く「設計図」。
         それを是非、我々に譲って貰いたい」
 
 ブロッケンの言葉を間近で聞いた魔理沙は、その内容にピクッと反応をする。
 そして、それをブロッケン、あしゅらは共に見逃す筈は無かった。
 
 
魔理沙「(“設計図”・・・ 多分、前に香霖のとこから持ってった、何かの図面の事・・・
     確かに・・・ あの設計図は、何か妙な感じもしてた・・・
     図面に書かれている構造自体は、所謂機械類ぽかったけど、
     それが目指していた物は、何ていうか・・・ もっと別種のものだった・・・
     面白そうだったから、後で研究しようと思って持って帰ったけど、
     まさかこんな連中が狙ってたとはな・・・ やっぱりただの図面じゃなかったのか・・・)」

 魔理沙は頭の中で数秒考えこみ・・・ その結果導き出した回答を口から吐いた。

魔理沙「“設計図”・・・? 知らないな。私には何のことやら」

 真実を隠す事を選んだ魔理沙の返事に、ブロッケン伯爵は不機嫌な表情をとる。
 
 
ブロッケン伯爵「小娘が・・・ 正直に言わぬと」
あしゅら男爵「待て、ブロッケン!!」

 ブロッケン伯爵は腰のサーベルに手を伸ばそうとするが、魔理沙の背後で
 鉄仮面や戦斗員と共に様子を見ていたあしゅら男爵が、それを制止する。
 
 
あしゅら男爵(女声)「霧雨魔理沙よ。貴様があくまで渡したくなければ、それもよかろう・・・」
あしゅら男爵(男声)「だが、その為に・・・ 昔からの知人も失っても良いのか?」
 
魔理沙「な・・・ にぃ・・・?」

 あしゅら男爵は口を釣り上げて笑みを浮かべ、魔理沙を背後より見やる。
 そんなあしゅらの様子を見た魔理沙は、何やら大きな悪寒を感じる。
 ・・・事実、それはあしゅらの口から、現実に言われる事となってしまった。
 
 
あしゅら男爵「貴様が「設計図」を手に入れた道具屋の店主の命・・・
       それを、我らが握っているという事だ」
魔理沙「ッッ!!?」
 
 
 あしゅら男爵が言った驚愕の事実に、自らの悪寒が的中してしまった魔理沙の顔は
 途端に青ざめてしまった。
 
魔理沙「なっ!? 何だと・・・ 貴様ら、香霖に何をしたッッ!?」

 魔理沙はそう言いながら、首をあしゅら男爵のいる背後に向けようとしたが、
 そうなる前にブロッケン伯爵に髪を引かれ、それは叶わなかった。
 ブロッケンは魔理沙を見やると、彼女を見下ろした状態で語り始める。
 
 
ブロッケン伯爵「この地幻想郷に来る前に、ピグマンが呪術で探ったところ、「香霖堂」なる道具屋に
         我々の探している「設計図」があると、既に特定そのものは済んでいた。
         故にその店に向かったのだが・・・ 既に「設計図」は持ち去られた後だったのだ」

魔理沙「香霖に・・・ 一体何を・・・」

 魔理沙は自分の髪を掴んでいる男と、自らの視界の外にいるであろう
 男女半々の怪人に向け、苦しい声を絞り出して問いただした。
 
 
あしゅら男爵(男声)「店主の男に「設計図」の買い取り主を聞き出そうとしたのだが・・・」
あしゅら男爵(女声)「中々口を割らなくてな。指を数本折っても吐く事は無かった」

魔理沙「ッッ!? 貴様ら・・・ よくも・・・」

 あしゅら男爵の言葉を聞いた瞬間、魔理沙の瞳孔が大きく見開かれた。
 
 
あしゅら男爵(男声)「Dr.ヘル・・・ いや、地獄大元帥より御預かりになった戦闘獣の力を借りて
              心を読み、ようやく貴様が所持している事を突きとめる事に成功したがな」
あしゅら男爵(女声)「後はお前が「設計図」を素直に渡せば、奴も含めて命は助けてやる。
              さあ、この家のどこに・・・」

魔理沙「―――けんな

あしゅら男爵「・・・ぬ?」

魔理沙「―――――ざけんなッッ!!!
 
 
 魔理沙は、怒りと共に吼えた。
 
 
あしゅら男爵「!!?」
 
 
 魔理沙は、敵に抑えられている両腕の先にある、両の掌を一杯に開くと
 自分を抑えている戦斗員に向け、そこより弾幕を放った。

戦斗員「ヒィ―――ッッ!!」

 弾幕を至近距離より直撃された戦斗員は、その衝撃に思わず手を緩めてしまった。
 魔理沙はそのまま戦斗員を突き飛ばすと、付近に転がっていた自分の竹箒の元に駆け寄る。
 
 
ブロッケン伯爵「――――ほう。中々だな」
 
 
 魔理沙は竹箒に跨ると、ブロッケン伯爵に向けてその箒の柄の先を素早く構える。
 まるで銃身の長い砲台を、標的に狙いを定めて構えるかの如く―――
 
 
魔理沙「――――喰らえ!!!
 
 
 魔理沙が再度吠えたと同時に、ブロッケン伯爵の身長よりも一回りは大きいであろう
 光の塊が、猛スピードでブロッケン目掛け、竹箒の先より射出された。

 ルミネスストライク―――――
 魔理沙の技の一つで、竹箒に跨り、それを砲台に見立て、
 前方に向けて光の塊を猛スピードで撃ち出す、魔理沙の技の一つである。
 スペルカードルールであれば、スペルカード名を提示し、その上で技名を言った上で
 放つのがルールであるが、そうでない以上、魔理沙はブロッケンに対して技名の代わりに
 怒りの表情と咆哮と共に、光の塊を撃ち放った。
 
 
 
 だが――――――
 
 
 
ブロッケン伯爵「ふん」
 
 ブロッケン伯爵は、自ら目掛けて射出された光の塊を、とっさに避けるどころか・・・
 逆にその場から微動だにせず、防御の構えすら取らないで、襲い来る光を見据えていた。

 別に彼は恐怖で足がすくんでいたわけでは無い。むしろ、全くの逆であった。
 彼は・・・ 襲い来る攻撃に対し、恐怖すら感じていなかったのだ!!!
 
 
 
 
 
 
魔理沙「なん・・・・・・ だと・・・・・・!!」
 
 
 魔理沙は、自らの目を疑った。
 ブロッケン伯爵は・・・ 光の塊の直撃を受けながらも、そのまま直立不動で立っていたのだ!!
 しかも、痛みを堪えるどころか、魔理沙に向けて微笑み返す素振りさえ見せてくる。

 別に、魔理沙の技に威力が無かったわけでは無い。
 スペルカードで使う事が多いとはいえ、勝負事で相手に直撃させる為に射出する
 技なのだから、威力は魔理沙の技でも決して低い方ではない。

 ――――だが、ブロッケン伯爵は、それ以上のポテンシャルの持ち主であった。
 彼は、一度戦場で命を落とした後、Dr.ヘル・・・ 今の地獄大元帥の手によって
 復活した身・・・ サイボーグであったのだ。

 故に、機械改造された彼の体は、並の攻撃では殆どダメージを受けない造りになっている。
 過去の一例を挙げると、地獄大元帥・・・ 当時のDr.ヘルがバードス島で古代ミケーネの遺産を
 発掘した後、資金難に困っていた所にブロッケンが現れ、Dr.ヘルが資金不足で困っている事を
 聞くと同時に、強大なシンジケートに殴りこみ、ナチスドイツ将校時代において鬼将軍の名を
 響かせていた頃の戦闘技術と、その強靭なサイボーグ体をフルに生かし、機銃の一斉掃射すら
 ものともせず、そのシンジケート組織を乗っ取る事で、世界征服の為の資金と人材を多数に
 調達した事すらあった程であるのだ。
 
 
ブロッケン伯爵「さて・・・ お遊びはここまでだ、魔法使いのお嬢ちゃん」

 ブロッケンは眼光をギラリと光らせ、魔理沙を睨みつける。
 その様に、流石の魔理沙の動揺を隠す事が出来なくなっていた。

魔理沙「(生身だ! 生身の部分なら・・・)」

 それでも魔理沙は、ブロッケンの服の破れた箇所から金属部品らしきものが
 除いている事から、彼が自らの身体に機械類を仕込んである事を看破した魔理沙は、
 今度はブロッケンの頭部に照準を構え、マジックミサイルを撃ち放った。
 
 
ブロッケン伯爵「ははは」
 
 ブロッケンの頭部は宙高く飛び上がり、魔理沙の攻撃を回避する。

 そして、ブロッケンの頭部が魔理沙の真上まで辿り着いた瞬間・・・
 直立不動で立っていた彼の胴体は、いきなり動き出すと魔理沙に向かって
 強烈なタックルを仕掛けた!!
 
 
     ドカァッッ!!
 
 
魔理沙「ぐほっ・・・!」
 
 タックルをまともに食らってしまった魔理沙は、竹箒より床に転げ落ちてしまう。
 彼女はすぐさま立ちあがろうとするも、その前にブロッケンの胴体によって
 身体を踏みつけられてしまい、その場から動けない状態となってしまった。
 
 
ブロッケン伯爵「チェックメイト・・・ だな」
 
 ブロッケンの頭部は胴体と合体すると、足元の魔理沙に機銃を突きつけ
 勝ち誇ったようにそう言った。

 そして、ブロッケンは踏みつけられている魔理沙の身体を見まわすと、
 顔に妖しい笑みを浮かべ、その表情のまま、あしゅら男爵に話しかける。
 
 
ブロッケン伯爵「あしゅらよ、この娘・・・ ここで始末するのには変わらないが、
         先の魔法攻撃・・・ 完全に殺すのは少し惜しい気もするな」
 
 ブロッケンの言葉に、あしゅらは少し黙り込んでから返事を返した。
 
 
あしゅら男爵「うむ・・・ 確かに一理あるかもな。
         ・・・では、“一度殺してから、また生き返らせる”としよう」

魔理沙「・・・!?」
 
 あしゅら男爵の言った言葉の意味を、魔理沙は一瞬理解できなかった。

 ・・・そんな彼女に気付いた、あしゅらの周囲にいた鉄仮面の一人が歩み寄り、
 口元に妖しげな笑みを浮かべながら、彼女の視界の中に入り込んでくる。
 
 
鉄仮面「――――殺してからでも利用できるって事だ。俺達の様にな」

 そう言うと、その鉄仮面は自らが被っていた仮面を取り外し、魔理沙に素顔を見せつけた。
 
 
魔理沙「――――――ッッ!!!」
 
  
 ――――魔理沙は、声にならない悲鳴を上げた。

 鉄仮面の素顔は、鼻から上の皮膚と頭蓋骨が存在せず、
 機械等が埋め込まれた脳髄と眼球が剥き出しになっていたのだ。
 兵士は自らの脳髄と眼球を魔理沙に露出しながら、不気味な笑みを浮かべた。
 
 
鉄仮面「フフフ・・・ この鉄仮面は俺達の頭蓋骨なのさ・・・
    こいつを外すと脳味噌が剥き出しになっちまう。クックック・・・」

 鉄仮面は気味の悪い笑い声をあげながら、仮面を被り直す。

鉄仮面「貴様も一度死んでも作り変えればいい! そうすればあしゅら様やブロッケン様、
    そして、六柱の至高邪神様に逆らう事は無くなる。
    自分で考える必要が無いんだ。何の悩みも無くなるから楽だぞ」

魔理沙「じょッ、冗談じゃ・・・ ねぇ・・・」
 
 
 魔理沙は、鉄仮面の素顔・・・ かつては一人の人間として普通に生きていた者が
 その途中で命を奪われた挙句、自分を殺害した者達の手駒として、その身体を利用された、
 かつて人間だった者の、あまりにも残酷な「なれの果て」・・・ それを直視してしまい、
 それに対するショックと、“それ”を行った者・・・ あしゅらとブロッケンに対する
 抑えようのない怒り、そして、不覚にもその者達に捕えられて手も足も出ず、
 今まさに処刑されようとしている自分に対する怒り・・・
 それらの感情が脳細胞を縦横無尽に駆け回り、魔理沙に大きな苛立ちを感じさせる事となった。
 
 鉄仮面が後方に引っ込むのをあしゅらは確認すると、再び魔理沙の方に近づき
 彼女とそれを足蹴にしているブロッケンに声をかけた。
 
 
あしゅら男爵「そう言う事だ。貴様の魔法の才能は無駄にはしないから安心しろ。
        生前の技量を100%残せないのが残念だが・・・ 並の怪人よりは役立つだろう。
        ・・・ブロッケン。心臓を潰して殺せ。脳が潰れたら、作り変えた際に
        魔法が使えなくなるやも知れぬからな」

ブロッケン伯爵「・・・フン、貴様に言われるまでも無いわ」
 
 
 ブロッケンは、魔理沙の咽元に突き付けていた機銃の銃口を、
 彼女の胸元に向け直し、その指を引き金に構えた。
 
 
魔理沙「(駄目だ・・・ ごめん、香霖・・・)」
 
 
 
 
 ―――――――そして、ブロッケンの指が、機銃の引き金を引いた。
 
 
 
 
 
 
 次の瞬間。
 
 
 
 
 
     バシュウッッ!!
 
 
 
 
 
ブロッケン伯爵「ぐおおっ・・・」

鉄十字兵「誰だ・・・ 一体誰だ!?」

魔理沙「・・・・・・?」
 
 
 状況をすぐに確認できなかった魔理沙は、周囲を見渡して状況の変化を感じ取った。

 機銃を握っていた筈のブロッケンの右手は、手首より先が消失していた。
 彼は呻き声をあげながら、焼け焦げた右手首を片手で抑えている。
 魔理沙に向けて引き金が引かれた筈の機銃は、無数の鉛玉を彼女の心の臓を
 撃ち抜くことなく、彼の右手と共に、近くの床に転がり落ちていた。

 周囲の兵士たちは、ブロッケンの手の甲を撃ち抜いた、何処から放たれた
 黄色いレーザー光の狙撃主を探すべく、周囲に目をバラバラに向けている。
 
 
 何故そうなったのかは、魔理沙は完全には把握できなかった。
 ただ、間違いない事は。
 
 
 
 ―――――――今こそ、彼らより逃れる、最大のチャンスだという事であった。
 
 
魔理沙「―――――ッッ!!!」

ブロッケン伯爵「ぐあっ!!!」
 
 
 魔理沙はブロッケンの脛を思いっきり蹴り上げると、そのまま彼の足もとから離脱し、
 近くに転がっている竹箒の元へ、再び向かってゆく。
 
 
鉄十字兵「ブロッケン伯爵!! ・・・おのれ、小娘風情が!!」

 ブロッケン配下の兵士達は、魔理沙にマシンガンを向けて、引き金を引こうとしたが・・・
 
 
 
 
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鉄十字兵「なっ・・・!」

 突如、一メートル程度の大きさのミサイルが数機、どこからともなく飛来し、
 魔理沙を撃たんとした兵士達、そして後方で待機していたあしゅら男爵と
 彼の周囲にいた鉄仮面、戦斗員達の元へと直撃した。
 
 
 
 
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鉄仮面「ぐああああっ・・・!!
鉄十字兵「おおおっ・・・!!
戦斗員「ヒィ―――ッ!!
 
 
 ミサイルの爆音と共に、あしゅら・ブロッケンの兵士達の殆どが呑まれてしまい、
 鉄仮面、鉄十字兵は物言わぬ肉塊と化し、戦斗員はそこから更に泡と還った。
 
 突然の攻撃にうろたえるあしゅらの元へ、数少ない生き残りの兵士が駆け寄った。
 
 
鉄仮面「あしゅら様、ご無事ですか!?」

あしゅら男爵「うぬ・・・ 一体何が起こったと言うのだ!?」
 
ブロッケン「おのれ・・・ 何者だ! 姿を現せ!!」
 
 
 彼らがそう言うと同時に、屋敷の玄関に白い人影が現れる。
 月の光を浴びたそれを、彼らが正視するのに約一秒半のラグがあった。

 そこに立っていたのは、魔理沙の家の玄関付近に、ガラクタと一緒に
 転がっていた、白い髭と服装の老人の像であった。
 その人形は、外の世界において非常に著名なファーストフードのチェーン店の
 マスコット人形であり、あしゅらとブロッケンも、その存在と名前をよく知っていた。
 
 
ブロッケン伯爵「ケンダッキーのザンダース人形? ふざけた真似を・・・
          中に誰が入って・・・ うおっ!!?
 
 
 白い老人の像・・・ ザンダースおじさんの人形は、突如高速移動でブロッケンの前に
 急接近すると、その勢いで彼に体当たりし、彼を床にたたき伏せる。
 
ブロッケン伯爵「ぐはぁッ!!!」
あしゅら男爵「ブロッケン!!」
 
 ブロッケンが床に激突した衝撃で、彼の懐から八角形の器物が床に転がり落ちる。
 ・・・それは、彼が魔理沙から奪ったマジックアイテム、ミニ八卦炉であった。
 
 
魔理沙「・・・ありがたい!!」

 既に竹箒に跨って飛行していた魔理沙は、まさに俊足の早業で
 床に転がったミニ八卦炉を回収し、懐にしまった。
 
 
ブロッケン伯爵「お、おのれ!!」
 
 ブロッケンは怒りの表情を浮かべ、目の前にいる全く変わらぬ笑顔の
 白い老人の姿を模した人形を睨みつけた。
 
 
あしゅら男爵「――――いい加減に正体を現せ!!」
 
 あしゅらは手に持ったバードスの杖より、破壊光線を人形に浴びせた。
 その衝撃で人形は、上半身が粉々に粉砕されてしまったが・・・
 
 
 ―――――その中より、一つの人影が飛び出してきた。
 
 
 
ブロッケン伯爵「何―――!?」
 
 
 その人影は、自らの肉体を白色のカラーのコンバットスーツに身を包んでいた。
 頭にはゴーグルのヘルメットを被り、スーツの布地の箇所は装着者の筋肉の形が
 浮かび上がっている事から、その下にも鍛え上げられた屈強な肉体が潜んでいる事が分かる。
 
 ――――そして、ザンダースおじさんの人形より飛び出した彼は、竹箒で飛んでいる
 魔理沙の前に降り立つと、あしゅら男爵とブロッケン男爵の方にクルッと方向転換し、
 彼らに向けて仁王立ちするような態勢をとると、黄色く光るゴーグル越しに彼らを見据える。
 
 
コンバットスーツの男「・・・「霧雨魔理沙」だな。話は聞いている」
 
 いきなり現れたコンバットスーツの男に、背中越しで話しかけられた魔理沙は
 少し戸惑ったが、帽子を被り直しながら落ち着き直し、返事をする。
 
魔理沙「そ、そうだけど・・・ お前、誰だ?」

 コンバットスーツの男は背後を振り向かず、なおも背面越しに彼女に語る。
 
 
コンバットスーツの男「・・・香霖堂の店主は無事だ。私の仲間が助けに向かった」

 男から知人の無事を告げられた少女は、その表情に僅かな驚きを浮かべた後、
 タイムラグを少し置き、安堵の表情へと移り変わった。

魔理沙「!! ・・・本当か!? よし、そうと決まれば・・・」

 魔理沙はミニ八卦炉を手に力強く握りしめると、
 コンバットスーツの男と共に、目の前のブロッケン達を睨みつけた。
 
 
ブロッケン伯爵「貴様か・・・ 吾輩の腕と部下たちを手にかけたのは・・・」

あしゅら男爵「――――何者だ、貴様! 名を名乗れ!!」
 
 
 コンバットスーツの男は、両手の拳を構えると、そこに自らの力を漲らせ、
 眼前にいるディバイン・ショッカーの使者達をゴーグル越しに睨みつけた。
 
 
 
コンバットスーツの男「――――あるときは正義の労働者、あるときは科学の犠牲者!
               その実態は・・・!」
 
 
 
――――――――――――――――――――――――――
    CAUTION!!     CAUTION!!     CAUTION!!
――――――――――――――――――――――――――
   ☢   ☢   ☢   ☢
――――――――――――――――――――――――――
    CAUTION!!     CAUTION!!     CAUTION!!
――――――――――――――――――――――――――

 
 
 
チェルノブ「愛と正義の使者!
      ATOMICアトミック RUNNERランナー CHELNOVチェルノブ!!!
 
 
 
 
  ◇    ◇    ◇    ◇
 
 
 
 
     東京都 江田島平八邸
 
 
土方「――――何だって、奴らが!?」

 東京都のビル街に挟まれた、木々が生い茂った庭園に包まれている
 江田島平八邸の畳の間で、土方は驚きの声を上げていた。

富樫「ああ・・・ 前にお前が話していた「万事屋」なる店なんだが・・・
   今から数時間前に、埼玉の春日部市に転移してきたらしい」
 
 
 富樫の話によると今から二時間前、埼玉の春日部市の某所において
 「万事屋」と書かれた看板が掛かった、ボロっちい二階建ての建造物が
 突然、時空の歪みより転移し、落ちてきたとの事らしい。
 
 しかも、その近辺を歩いていた女子学生二名からの証言で、その屋敷に
 「白髪の着物を着た、腰に木刀を差した男」の姿も確認されているらしい。
 ・・・間違いない。“奴”以外の何物でも無いと、土方は確信した。
 
 
土方「奴らも飛ばされてくるとはな・・・ くそっ、一体どうなっちまってんだ・・・」
 
 土方はイラついた表情で、新しい煙草を加え、ライターで着火する。
 そんな彼を見た江田島は、口元に笑みを浮かべると、彼に言った。
 
 
江田島「ふむ・・・ ならば土方よ、お前が迎えに行ったらどうだ」
 
土方「・・・俺がですか?」

江田島「お前も知ってると思うが、この国の治安はここ数年の間、残念な事に
    良くなってるとは言い難い状況だ。Dショッカー等が起こす事件や、異星人犯罪者アリエナイザーによる
    大量殺人も年々件数が増えてる以上、「万事屋」の連中がそういった事件に
    巻き込まれる危険性も大きいだろう。
    この世界の情勢に詳しい、同じ世界出身の顔見知りが一人でもいれば、
    連中にとっても心強いだろうて」

土方「・・・江田島さんにそう言われちゃあ、仕方ねぇな。迎えに行くとするか」

 江田島の提案に、当初は鳩が豆鉄砲を食ったような表情を浮かべた土方も、
 彼の言葉を聞いて、万事屋の面々を迎えに行く事を決めたようであった。
 
 
 
 
八戒「・・・・・・・・・」

 そのやり取りを聞いていた八戒は、何やら少し考え込んでいる様な表情を
 浮かべており、その様子に気付いた悟浄は、気になって彼に声をかけようとした。

悟浄「―――――おい、八戒・・・」
八戒「江田島さん、でしたね・・・ 一つお願いがあるのですが・・・」

 ――――が、それとほぼ同時に、八戒の方が江田島に口を開いた為、
 結果的に悟浄は、八戒に聞きそびれる事となってしまった。
 
 
江田島「・・・む?」

 江田島は、八戒の突然の申し出を聞き、彼の方に視線を向けた。
 彼の意識が自分に向いた事を八戒は確認すると、本題を語る。

八戒「土方さんがの用事に、僕達も御同行してよろしいでしょうか?」

悟浄「―――?」

 八戒が江田島に提言した申し出を聞いた悟浄は、彼もまた鳩が豆鉄砲をくったような
 表情を浮かべると、八戒の顔を自分の眼前まで引きよせ、問いかけた。

悟浄「おい八戒、土方はこの世界の情勢とか、よく知ってるって言ってたぜ?
   だったら、わざわざ俺達までついていく事は無いんじゃねーのか?」

 八戒は、かなり間近に迫っていた悟浄の顔から少し距離を空け、説明する。

八戒「土方さんの友人・・・ 彼らが、僕達と同じ異世界への漂着者なのであれば、
   会って話を聞けば、何かこの騒乱について分かる事があるかもしれません。
   ・・・それに、僕達の時のように、漂着早々トラブルに巻き込まれる危険性だって
   ゼロではないでしょう。最悪の事態になる前に、早めに迎えに行くべきでしょう」

 八戒の尤もな返答を受けた悟浄は、少し困ったような表情を浮かべてしまう。
 頭を手でボリボリと掻きながら、横に座っている三蔵と悟空に話を振った。

悟浄「まぁ、そりゃ確かにそうだが・・・ 三蔵、お前はどうする?」

 話を振られた三蔵と悟空は、いとも簡単に返事を返す。
 
 
三蔵「・・・俺は別に構わんぞ。八戒の言葉にも一理ある」
 
悟空「埼玉か―――、何か美味いものあるかな―――?」
 
 
 二人の様子を見た悟浄は、観念して自分も八戒の意見に賛同する事を決めた。

悟浄「・・・ま、乗りかかった船ってことか。仕方ねぇ。
   街ん中で、いい女と巡り合うかもしれないしな」

 そう言いながら悟浄は、吸い終えた煙草を灰皿に投棄する。
 
 
 
 
 
 満場一致で、土方&三蔵一行の五名で、万事屋の面々を迎えに行くことが決定し、
 支度が済み次第、埼玉の方へと向かう事となった中、早々と支度を終えた三蔵は
 土方の元へと近づくと、彼に声をかける。

三蔵「“土方”・・・だったな」

 支度をしていた最中の土方は、それを割って突然話しかけてきた
 三蔵の方に顔を向けると、少し不機嫌な顔で彼を迎えた。
 
土方「? ・・・何だ、坊さん」

 三蔵は、土方が腰に差している一本の刀に目を据え、そのまま彼の顔に視線を移す。
 
三蔵「お前の腰の刀・・・ 普通の刀では無いな。・・・妖刀の類か」

 それを聞いた土方は縁側へと足を運ぶと、空を見上げて三蔵に背中越しに語った。

土方「――――まぁ、好きで持った訳じゃねぇが・・・ 俺の身体はずっと前から
   踏み越えてきた敵や仲間たちの怨念やら、霊やら祟りやらで定員オーバーだ。
   間違っても極楽には行けまい。今更呪いの一つや二つ、住まわせたって変わんねえさ」

三蔵「・・・・・・そうか」
 
 
 
 
 
 
悟空「・・・ん?」

八戒「? ・・・どうしました、悟空」

 埼玉行きの準備を整えていた悟空は、縁側から一望できる庭園に存在する池・・・
 八戒がこの世界に漂着した場所に、何やら大きな物体が存在するのを見つけていた。

 悟空の視線の先にいた物体・・・ それは、大きな亀であった。
 人間の大きさ程もあろう大亀が、甲羅に足と頭を埋めた状態で池の傍におり、
 そこから動かずにいるのであった。
 
 
悟空「うわ―――― でっけェ亀―――!!」

 悟空は、目をキラキラさせながら大亀を見つめている。
 一方、八戒は亀と池を見ながら、少し違和感を感じていた。

八戒「(あの池にあんな大きな亀が・・・ あそこに落ちた時には外に出てたのか・・・?
    でも、あんな大きな亀なら、この二日間で見かけないのは不自然・・・)
   ・・・江田島さん、僕があの池に落ちた時には、あんな亀は見かけませんでしたが・・・」
 
 
 江田島は八戒の言葉を聞くと、庭園の方へと目を移し、その先にいた大亀の姿を
 確認すると、口元に笑みを浮かべてこう返した。
 
 
江田島「いや、うちの亀では無い。
    しいて言えば・・・ 訪ねてきた“旧友”といったところか。フフッ」

117 名前:名無し客:2009/09/14(月) 21:48:29
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    タコギライ     タコギライ     タコギライ
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118 名前:名無し客:2009/09/14(月) 22:53:20
 
>>506 キミドリ様

>新章/決意の変身
ピーコックUD、どうやらオリジナルより強化されてる様子・・・ 
思いっきり腹が貫通した橘さんの安否が凄く心配ですが・・・ 大丈夫、ですよね?(滝汗)
他には、天王路の件に触れたのも良かったと思いました。
戦闘描写も、毎度のことながら原作の設定や色を活かしつつ、読んで非常に楽しめます。
 
 
>>508 名も無き蜀軍兵様

>おお!魔理沙危機一発な展開でしたね。見ていてヒヤヒヤしましたよ
>あしゅらとブロッケンが狙ってる『設計図』には一体何が記されているのか…?
とりあえず、設計図関連の秘密は次回辺りで明かしたいと思っております。
できれば次回あたりで「新章/遠い星で」に一区切りつけたい気持ちがあるので
リアル方面の用事をこなしつつ、執筆を進めていきたい所であります。

>それに魔法の森が舞台…何だかアリスも助太刀に来そうですね。
なるほど・・・ 少し検討してみます。

>次回も楽しみに待ってます。
了解致しました。実生活との折合をつけて頑張って行こうと思います。

>頑張って下さいね、応援してますから。
そう言っていただけると本当に嬉しいです(涙
 
 
>>509 名無し客様

>チwwwェwwwルwwwノwwwブwww
>超クロスオーバー大戦どころか一刻館でも見るとは思わなかったwww
前から出そうとは考えてましたが、無事に今回登場させる事ができました(笑

ちなみにチェルノブがザンダース像(“サ”ではない)から飛び出したのは、
チェルノブと同じDECOのゲームで、彼もゲスト出演した【トリオ・ザ・パンチ】の
一シーンが元ネタです(チェルノブと直接関係するシーンじゃないですが)。
後、魔理沙の家に上記のマスコット人形があるのは自分のオリジナルじゃなく、
【東方三月精】2巻で少しだけ人形が描かれてたのが原典です。

あしゅらとブロッケンの初登場でAAを用いたので、彼にも用意したい気持ちも
あったのですが、幾ら探しても彼のAAが存在せず、やむを得ず他作品のAAで
チェルノブっぽいものとして、東方のお空の演出を拝借した次第です(汗

最後に、チェルノブの経歴は以下リンク先に詳しいので、知らない方は是非。
ttp://www30.atwiki.jp/niconicomugen/pages/1686.html
 
 
P.S
>>504のSSにおけるチェルノブ登場時のAAですが、以下の物へと変更する事にします。

――――――――――――――――――――――――――
    タコギライ     タコギライ     タコギライ
――――――――――――――――――――――――――
   ☢   ☢   ☢   ☢
――――――――――――――――――――――――――
    タコギライ     タコギライ     タコギライ
――――――――――――――――――――――――――


変更後のAAの元ネタは【ファイターズヒストリー 〜溝口危機一髪!!〜】です。
詳細は以下動画の10:19以降を参照。
ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm92876

119 名前:名無し客:2009/09/16(水) 20:10:38
テスト

120 名前:名無し客:2009/09/17(木) 00:48:32
てすとwwww

121 名前:名無し客:2009/09/18(金) 18:43:40
てすく

122 名前:名無し客:2009/09/18(金) 23:16:41
 人類が宇宙へ進出し、すでに5世紀近くが過ぎているにもかかわらず、
 まだ第二次世界大戦の終結から50数年しか経過していないという現代――
 ――新西暦189年。


123 名前:名無し客:2009/09/20(日) 00:18:01
「魔剣スパーダ!なぜ力を与えてくれない!?何が欠けている!?」
「お前らの教えだろうが…‘スパーダは人を愛した
 その‘人を愛する心’が―――お前には無い!」
「おのれ…!その愛が大切ならば、閻魔刀を捨てろ。さもなくばこの女の命は無いぞ…」
「キリエ…今すぐ助ける。待っててくれ」
「聞こえぬのか!閻魔刀を捨て―――…」

追い詰められキリエに刃向ける教皇に、俺は閻魔刀を軽く放り投げる。
いきなり投げられたソレに教皇が意識を奪われている隙に、
俺は必殺の悪魔の右腕を叩き込む。
壁に叩きつけられ、よろめく教皇。

気持ちのイイものだ、自分の作戦が見事にハマった時ってのは。
特に、こういうゲス野郎相手だと尚更。

間髪入れず閻魔刀を手にし、教皇の身体を一閃する。
そして正に勝利を宣言するように、俺は叫ぶ―――

ジャックポット!!


           Slash!


父も母も解らぬというその生まれ故か、俺は常に周りから卑しめられ続けてきた。
何事にもただ絶望し続けることしか知らなかった。
だけど彼女は、そんな俺にさえも常に優しく微笑んでくれた…

だから俺は、そんな彼女をどうあっても守りたかった…
たとえその結果、悪魔に魂を売り渡す事になろうとも。
実際右腕はご覧の在り様となり、閻魔刀と云う悪魔の力さえ容易く手にし得た。
傍から見れば立派な悪魔の仲間入りだろう。
ただ乾いた笑いだけが零れ続けた。

だがそうやって本当に悪魔の仲間入りしたとされてもおかしくないであろう俺を、
彼女はただ優しく受け入れてくれた。

‘ネロはネロでしょう?どんな手をしてても、どんな姿をしても、
 あなたは私が知っているネロ。誰よりも人間らしい人だもの’

そんな言葉と共に…

ああ、確かにそうだろう。
「悪魔に魂を売り渡した」なんて嘯いてみても、結局こういう事だ。
悪魔だったらそもそも、こんな必死に誰かを守ろうなんて想わないだろう。
どうやら悪魔に魂を売り渡そうとして納品拒否されたようだ。
ならば遠慮なく言える、俺は紛れもなく人間だと。

人間だと思える限り…俺は何の蟠りなく悪魔共を狩り続けられる。
そうさ…愛する者を守るという心を知らぬ悪魔共になど決して屈しない。
俺はこれからも悪魔共と戦い続ける。愛する者を、愛する街を守る為に。


以上、つい最近開業したばかりの若僧デビルハンターからだ。


「何で…何で勝てねえんだよぉ!?
 魔界トップクラスの力を手に入れた筈なのに、
 いくらテメェが強いったっておかしいだろうがよぉ〜!
 こんな理不尽はねえぜぇ〜チクショオ〜!
 生まれた時から決まってるのかぁ!?
 大した力も持たずに生まれてきた悪魔は、テメェにブチ殺される運命だってことがよぉ〜…
 そんなのありかよぉ!?
 これじゃ俺が何したって意味がねぇ〜…」

「―――違うな、さ」

「た、たまぁ…!?」

「テメェみてぇに魂を腐らせちまったヤツが力だけ手に入れた所で、
 本物の魂を持ったヤツには敵わないってことだ」

「……へへぇぇ〜…じゃあその強く優しい本物の魂を持ったダンテさんはぁ〜、
 やっぱり、ここでも俺を見逃してくれるんだよなぁ?今までみたいにぃ」

「ムリだな、お前はやり過ぎた。
 だが…お前の事、嫌いじゃなかったぜ?

「く……クソッタレめぇ――――――!!」

―――ジャックポット!


           Shoot!


悪魔の「力」ってのは実に半端なもんだ。
昔も、そして今も。
理由は…実にコレの通りだ。

力こそ全てなどと粋がり、その力の根となる「魂」の在るべき形に気付かず
すぐに目に見える、体に感じられるような「上ッ面だけの力」に縋りつく…
そんなヤツらが過去どんな末路を迎えてきたかはもう語るまでもないだろう。
親父、俺と2度に渡って封印されたムンドゥス然り、
そしてそのムンドゥスと肩を並べてもおかしくないであろう力を
手に入れた筈のこの小男然り、だ。

そいつらに比べたら、隙あらば人のスイーツを盗み食いし
部屋に勝手に変なデコレーション施す上にちょっと部屋が散らかるぐらいで
キリキリ騒ぐ…そんなどッかのマセガキのほうが余ッ程手強いってもんだ。

悪魔ってのは全くもって、昔も今もそういう奴等ばかりだ。
そしてこれからもそんなザマだろうさ…悪魔が悪魔である限り。
まぁヤツらがそんな高等な魂を持ったヤツらなら、そもそも
人間界を征服しようなんてショボいことは考えないんだがな。

耳に届く言葉で言おうか…
腐っちまった魂しか持たない「悪魔」が幾ら力を持とうと未来永劫、
誇り高き魂―プラウドソウル―を持った「人間」には決して勝てない。
ましてや、俺やネロ…更にはその先に居るであろう俺達の子孫がいる以上は、な。

それとこの小男についてなんだが…デカい力を得ようと狡賢くも必死に立ち回る辺り、
或る意味では人間に近いヤツだったと思うぜ。
惜しむらくはその方向性の誤り、か。


以上、相も変わらずヒマを持て余し続ける歳喰いデビルハンターからだ。


ネロ「フゥ…全く我ながらクサイ科白連発してる気がするよな、お互いに」
ダンテ「いいんじゃねェの?最後なんだしよ。
    大判振る舞いってヤツだ。今更ヤボなの言いッこナシだぜ」
ネロ「それもそうだな。正直悪い気はしない。
   今だから言うけど、元来俺達ってそういうノリの元生きてるんだしな。
   ―――さて、これで漸く本当にライブツアーは終了だ。
   長い間の付き合い、本当にありがとうな。
   人間に害為す悪魔共は、これからも絶え間無くこの世界に蔓延り続けるだろうさ…
   だが心配は要らない。この世に悪魔ある限り、俺達デビルハンターもまた不滅だ」
ダンテ「特にこの‘Devil May Cry’はな。悪魔ある限り永遠に閉店知らずだ。
    困った事があったらいつでも一本電話くれ。
    俺でも、コイツでもいい。
    ギャラなんて問わない、光の速さのダッシュで駈け付けるぜ。
    何しろ俺達、いつでも危険な刺激に飢えてるからな。
    繰り返すが、本当に楽しかったぜ。この3年間のツアー。
    特にこの…時間取れた事をいいことに一気にブッちぎった3ヶ月間な」
ネロ「違って1年半だが、同上だ。
   またいつか気紛れにライブ始めたら、そん時はまた宜しく頼むぜ。
   じゃあ…シメのセリフはやっぱ‘アレ’でいいよな?」
ダンテ「当然だろ?そんじゃ、キッチリ合わせろよ。3,2,1―――」


124 名前:名無し客:2009/09/20(日) 00:18:30
http://charaneta.sakura.ne.jp/ikkoku/img/1230913390/124.jpg (166KB)
ネ・ダ「「Adios,Amigo!」」


125 名前:名無し客:2009/09/21(月) 19:34:32
少しばかりテストさせてもらうわよ。

126 名前:名無し客:2009/09/22(火) 01:10:04
萌え
萌え

127 名前:名無し客:2009/09/22(火) 01:11:59
さらに萌え

128 名前:名無し客:2009/09/22(火) 01:25:39
テスト
テスト
テスト
テスト
テスト
テスト
テスト

129 名前:名無し客:2009/09/23(水) 15:18:23

ただいま、サナくんだぜ。
『ポケモン不思議のダンジョン 冒険団シリーズ』発売を記念して、
チョコレート島とやらに遠征に行ってきたんだぜ。



               ./l
              / .|,/l
              /  .i  i
             /   l ./
         __,,,,,../   i /
       ./::Z,,__'    l, /
   「~^ ̄~::::::::::::::::::::~^::::^:<          / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
    ^~ヽ ,, '~^ヽ;:::::::::::::::::::::::l        < チョコレート島♪ チョコレート島♪
    \、 \:::::::::::::::::::::::;ヘ::::l         |  とってもおいしそうな名前なのデス♪
.      ヽ;'''i.\::::::::::::::::i::::V\        \________________
       ゞ'’  ~'''ヽ;;;::l::::::ヽヽ\
        .^'ヽ,,,,  _7::::::::丶:ヽ::::
       <''^'' ゝフ‖:::::::::::i::丶:::
     __∠/⌒'ヽv::::::::::::::::l::::ヽ::
     \丿/:::;--、:ヽ::::::::::::::::l:::::::
.       l. l::::(  |:::::|::::::::::::::ノ::::::::
       i i::::::|  l::::∧::::::::丿:::::

ウキウキしながら探検の準備をするルカリオさんは、いつもの3億倍くらいかわゆかったぜ… ハァハァ


キレイハナ「なんだ… ポケモンの3Dポリゴンは『みんなのポケモン牧場』の使いまわしじゃないか。
      しかもWiiウェアだなんて… テキトーに作りました感でいっぱいだね。げひげひげひ
      やっぱり大人は汚いなぁ…! げきゃきゃきゃっ


お前ちょっと黙ってろな。
まぁそーゆー意見もあるだろーが、俺としては『冒険団シリーズ』の新システムに目を向けたぜ。
そうッ!「ポケモンタワー」さぁ!!
HPが乗っかったポケモンの値の合計になり、技を連続して放てるようになるんだが、
俺的にはそこは重要じゃあねぇ… 重要なのは…
ルカリオさんの上にのっかれるということだァーッ!! ハァハァ ハァハァ
うおぉぉーッ サナくんルパンダイブゥゥゥ〜ッ!!

…もちろんボコられて失敗したけどな。
で、逆に俺がみんなにのっかられてしまったわけだ。 アシコシ ガクガク デスヨ
(だけどルカリオさんが俺にのっかってくれたので、まんざらでもないんだぜ! ハァハァ)

さぁ、すっかり待たせちまって悪かったな。みんなに返事をしていくぜ!


>>454 チャームズがもしギルドを立てるとしたら……
>>一つ 狙った獲物は逃さない!!
狙った獲物オトコですねッ 分かります!
遠慮なく俺を狩るがいいぜ! ハァハァ

>>二つ 脱走したらお仕置きよ♪
いわゆる(性的な意味で)お仕置きですねッ よく分かる話です!
それならむしろ我々の業界ではご褒美だぜ! ハァハァ

>>三つ みんな強く、美しく、華麗な魅惑のギルド!!
強さのチャーレム!美しさのミミロップ!華麗なサーナイト!ですねッ アンダスタンできます!
酒池肉林の桃源郷ギルドだぜ! ハァハァ
まぁ俺的にはチャーレムは好みじゃないからどーでもいいけどな〜

>>むしろサナ君は脱走するタイプかな?
おいおい。
そんなユートピアから脱走するわけねぇだろ… 常識的に考えずとも。
むしろ脱走する気はないけど(性的な意味で)お仕置きしてほしいぜ!


130 名前:名無し客:2009/09/23(水) 15:19:11

>>455 モンスターファームのモンスターと共演したいとしたら、誰としたいですか?
ピクシーでよろしく。
あ、もちろんポケモンのじゃあないぜ。

>>461 そろそろ阿部高和みたいな性格のポケモンとか出てこないかな?
出なくていい。
出すな。
出さないでくださいお願いします。てゆうか出すんじゃねぇッ。

ただでさえ>>243みたいな目に会うことがあるのに、マジでガチホモポケモンなんか出されたら
俺の純白が汚されちまうだろーがぁ!!
そうだ!そんなことになるくらいだったら童貞のままでいいぜ。
俺の純潔はおねいさんに捧げた!おねいさんが俺を身も心も受け入れてくれるまで…


 ヴァヴァーン
 俺は童貞だあぁぁぁーッ!!



オニゴーリ「ねぇールカ、『どおてい』ってなぁに?」
ルカリオ 「え、えと… あの…
      高村光太郎さんっていう人間が書いた詩のことだよ。うん。」


【ルカリオ♀ 日記】
今日、またワタシはオニちゃんにウソをついてしまった。
ワタシは… ダメな波導の勇者デス…


>>468-469 このお尻を思わず押さえ付けたくなる程の…この感じは
大丈夫だぜ、アーマルドのおっさん。
クロバットのヤツ… もうついてない>>256)らしいからな。
何がついてないかは知りませんぜ。ええもう。まったく。

>>オマエみたいな若いヤツが、道を踏み外すのは…見たくは無いからな。
よけーなおせっかいだッ!
…と言いたいが、まぁご忠告は素直に聞いておくぜ。
俺の誇り高き変態の精神がわかってもらえないのは仕方ないが、これだけは約束するぜ。
俺は、おねいさんが泣かせるようなことはしないし
おねいさんを泣かせることは誰にもさせねぇ。
そして、おねいさんが泣くような状況は決して作らせない。
「しない」「させない」「作らせない」 
これぞ『おねいさん非泣く三原則』だぜ。俺はこれを死んでも守るつもりさ。


>>470 一刻館でのスレタイ文字数制限は100文字…なんだぜ。

         ナ ゝ   ナ ゝ /    十_"    ー;=‐         |! |!   
          cト    cト /^、_ノ  | 、.__ つ  (.__    ̄ ̄ ̄ ̄   ・ ・   
                                             
                           ,‐、
         ,. -─- 、._            /;;;;;;;i,    ,η、         /⌒!
      ,.‐'´      `‐、          ,|;;;;;;;┌-ーヽ |;;;;;\  ._ _、/;;;;;;;;;;;i
    /           ヽ、      _, ‐'´!;;;;;;/:::::::::::::::::::|;;;;,;;‐''´~:::::::`´::::::/;;;;;;;;;;;;;;;;|
__/        ‐、:    \,   /   i;;;;;;,i:::  ::::::::::i,‐'´   ::::::::::::::/;;;;;;ζ‐、」
`ヽ、 `-、:::::∧、   ヽ、::   ヾ ./     !;;;;;!::   ::::::::/      :::::::::/;;;;/::::::::ヽ
  `>‐  ヾ/-、._i、   ヽ::::::  ヘ./    /|;;;;/::   ::::/      :::::::::::/;/   :::::::i
 <_、   -─丶   `i、:::::::::ミ!    .i |;;;;|:   :/      ::::::::/ヽ ´     :::!
 √/ ミ   L(.:)_`‐、  ゝ :::ii    ! |;;/   :/       ::::::/   ヾヘ     ::::ヽ
 i´  ̄:丶 u      ´ヽ,  `;::;! ______:〈       ::::::!_,._-─‐ ヽ     ::::::`i
〈    ::::\        -、 iノ \:::!{   ,!   `ゝ     ::::::!  ´(.:)`i  !.    ::::::::|
ヘヽ   ::::::ヾ、  r'´~`''‐ ヽ /   `゙!   ヽ '    `i、   ::::/   ̄   i    :::::::::::!
 \`ー、_:_>  `ー─' /r     !、  ‐=ニ⊃  ヽ  :::/     u ,i´   ::::::::::::,i
   \:::::::::::::::..、  ~" /        ヽ  ‐-   / ヽ :/` ̄二)   /    ::::::::::::::|、
    `‐、.   `ー;--'´          ヽ.___,. /  //ヽ:iヽ ー    ;   ::::::::::、-ソ´
\     \   /           //イ;;:::::    //〃⌒\  __,‐'/,,,_,‐´ ̄
                      / / i:::::.    //       ̄i:::::/`

言ってみただけだぜ。


131 名前:名無し客:2009/09/23(水) 15:20:17

>>471
【ビッパのにっき NO.4 うれしい再会でゲス!】
今日は後輩のコナたちにばったりと出会ったでゲス。
ギルドを卒業してからしばらく会っていなかったけど… 
あぁ、いっしょにゴハンを食べたり冒険したりしたあのころが懐かしいでゲスなぁ。

その時オスメスズの雰囲気になかなかなじめないことを、ちょっとはずかしかったでゲスが
思い切って相談してみたんでゲス。
そしたらなんだかおっかないポケモンが出てきてビックリしたでゲス!
…なんと、あのプクリン親方様のお師匠さんだとか。
ひぇー!親方様にも師匠がいたなんてビックリでゲス!

「ジラーチのダンジョンを制覇した事があるんだから自信をもってがんばれ」

そうお師匠さんにはげましてもらい、そのうえコナにドリンクをおごってもらったでゲス。
ううっ…コナたちには見えないように(見えてないといいんでゲスが)おもわず涙をこぼしてしまったでゲスよ…

よし!勇気がわいてきたでゲス!
研修の続き… がんばるでゲスよー!!


                  ・・・ ・・・ ・・・


【そして、ビッパの研修終了後 プクリンギルドにて】

「…ふむ、よく研修レポートをまとめたな。
 よくがんばったじゃないか♪ 見直したぞビッパ♪」

「えへへ。なんだか照れくさいでゲス…
 あっしも一流の探検家としての自信が少しついた気がするでゲスよ!」
「あ、そうでゲス!
 実は研修中に新しい技を教えてもらったんでゲス。」

「ほほぅ?それはスゴいな、ぜひ見せてくれ♪」

「はいでゲス。キマワリ、悪いけど技を受ける役をやってほしいでゲス。」

「きゃー! ワタシがですのー!?
 な、なんだかキンチョーしますわね。さぁ、どこからでもかかってらっしゃーい!」

                          |||||
                        |||/)|||   
                ||||      ( \ ||||        
                __          \ \ |||             
               (_ \||||     \ \
                 \ \||||  |||||/ /      
                   \ \__/ /            キマワリおねいさぁぁぁぁんっ!!
                    \__    \||||
                         \     \|||
                          \     \||||||||||
                      |||||||||\    \___
                       / ̄ ̄ ̄  ∧_∧__\|||||
                       \ < ̄ ̄ ̄( ´Д`)  .\\||||
                         \\||      ̄ ̄       \\||
                           \)             \)    【AAはイメージでゲス】

「きゃ――――――っ!?
 なにするんですのビッパ!! セクハラですわーっ!!」

「な、何をやってるんだお前はっ!?
 せっかくほめてやったというのに… バツとして夕ご飯は抜きだからな!」

「ひ、ひえぇぇぇー!!でゲスー!!」


【ビッパのにっき NO.5 ………。】
何かおかしい技だなぁって… 思ってはいたのでゲスよ。
ああ。お腹すいたでゲス。
キマワリの葉っぱカッターで受けたキズが痛むでゲス。
ううっ… やっぱり、オスメスズは… あっしには… ううう…


【サーナイト♂日記】
今日はひどい目にあったぜ。
いきなり落とし穴に落ちたと思ったら「あくのだいまおう」(笑)を名乗る集団に
真っ暗闇の中でボッコボコに痛めつけられた…
俺が何をしたっていうんだ?理不尽だぜ。

132 名前:名無し客:2009/09/25(金) 21:03:06

        , -─- 、,_    __
      /`ヽ /  }_,r┐ヽ「|
      {__j^i^} r-、  | .| ./ l l゙l
       f'´  `Y´ ヽ ゙、_,ノ '-' .|,,/ |
      ヽ、_」 -n1゙ヽ     ノ ´/       きしきしきしっ
            l o'┘ 〉      〈_,,.-、  太陽ソルがボクにもっと輝けと囁いている…!
           ヽ  ` {         .r''´.
            `ヽ  |    _,.-i'´ 
            ヽ l-‐'''''''ーl
             |´ ̄ ̄``l
【キレイハナは ソーラービームを くりだした!】


…ダメだこいつ。なんで技を放つ前に痛いセリフを吐くんだ?
ま、早く何とかする気はないけどな。そんなサナくんであった。


>>485-486 スレは そらたかく まいあがった!

どわぁぁぁぁっ!!?
なんだッ 電磁浮遊か?
おもわずモンロー効果で浮き上がった俺のサーコート部分(断じてスカートじゃねぇぜ)を手で押さえちまった…
【参考:http://www.k5.dion.ne.jp/~shinn24/LOVELOG_IMG/C0000561-s.jpg
くそっ、おもいっくそ女みたいだったぜ… チクショー

コラ!笑うなお前ら! あとクロバット、目を隠して喜ぶんじゃねぇ!
指(?)のスキマから見てるだろッ!!

お。どうやら(>>491)コナちゃんちの基地も上昇… いやエレベーターみたいになってるみたいだな。
いいなぁ…俺たち弱小チームじゃあ基地を持つよゆーがないぜ。
もしオスメスズの基地ができたら、何はなくとも俺とルカリオさんの愛の巣をまず作るぜ!


>>495 パルキア?

いや、俺ははじめから気付いてたよ? こいつの正体が(>>504)メタモンだって。
だっていちおーエスパーだぜ。俺は。
決して「パルキアのヤツ、ベトベタフードの拾い食いでもしたのかッ!?」なんて
全然思ってないんだぜ。信じろ。

しかし…過去をいくらいじっても未来は変わらない、か。
そう。未来はあなたが切り開いていくんですよ…ってヤツだな。
のび太だってガンバればしずかちゃんと結婚できるよーに。


ふっ、シリアスに決めたところで今日はここまでだぜ。
ただでさえ『ポケモン界のジョニー・デップ』な俺がシリアスになれば、
おねいさんからの人気はドジョッチのぼりだぜ!


133 名前:名無し客:2009/09/30(水) 21:23:51

>>501 サナさんにルカ姉さん、こちらへどうぞ、ハァハァ。

ひとつ聞かせろ。
ムウちゃんやルカリオさんを対象にするのは断固許せんが、理解はできる。
スゲーよく分かるよ。でもな…


              _ ...... - ..... _
           , - ´      _  `ヽ_
         /    .,,,,,.... _ ` ヽ  ヽ,
       / _∠´ ´.l`(● )t彳:、  ヽ  }i
     _ /, - ´     ヽ(‐''゙    ヽ}  . }}  どーして♂で男で漢である俺にまで縛りプレイの対象になってるのかな?かな!?
  ,, - ´              (,.●、●) .ノ'
   ` '' -i--,..._,        ,,,,,-,、  ノl//
     .l  〉''´  _,     f{++++lレ.ノ
      l∠... - ''V _..,   ´`'''`'ニ=-''フ
      l   ヽ、´ `- ..._∠´ノi ̄  /
      ヽ、   `'' -─ ''' ´ノ  /
        `丶、    _ ../ヽ<´_,,..,
 

おねいさんにされるんならともかく、男にそんなことされても嬉かねえよッ!
どーやらスデに某暴力女によって『ハンブラビ』の刑に処されてるみてぇだが、
俺の怒りはそんなもんじゃあおさまらないぜ…!!

くらいやがれ!俺の3本の指から「炎のパンチ」を出す… 秘技ッ。
フィンガー・フレア・パンチ(三指爆炎拳)

ガクッ(地面にひざをつくサナ)
ゼェゼェ…『本家』ほどじゃねーが体に負担がかかるぜ…
ポケモンでなけりゃ死んでるな。うん。


ちょっと疲れたんで本日はここまでだぜ〜

134 名前:名無し客:2009/10/01(木) 14:45:22

           . ィ
._ .......、._    _ /:/l!
 :~""''.>゙' "~ ,、、''‐'、|         _   
゙、'、::::::ノ:::::::_,.-=.U _〜:、         /_.}'':,
 ``、/:::::::::__....,._ `゙'Y' _.ェ-、....._ /_゙''i゙ノ、ノ
 ,.--l‐''"~..-_'.x-='"゙ー 、`'-、 ,:'  ノ゙ノブ
"   .!-'",/U `'-‐'') /\ `/ でノ-〈
 .-''~ >'゙::    ‐'"゙./  ヽ.,'   ~ /
   //:::::  U    ',    /  U ,:'゙

135 名前:名無し客:2009/10/01(木) 14:48:37
           . ィ
._ .......、._    _ /:/l!
 :~""''.>゙' "~ ,、、''‐'、|         _   
゙、'、::::::ノ::U:::_,.-=.  _〜:、         /_.}'':,
 ``、/:::U::::__....,._ `゙'Y' _.ェ-、....._ /_゙''i゙ノ、ノ
 ,.--l‐''"~..-_'.x-='"゙ー 、`'-、 ,:'  ノ゙ノブ
"   .!-'",/  `'-‐'') /\ `/Uでノ-〈
 .-''~ >'゙U    ‐'"゙./  ヽ.,'   ~ /
   //:::::     U ',    /  U ,:'゙

136 名前:名無し客:2009/10/06(火) 01:53:33
テスト

137 名前:名無し客:2009/10/12(月) 23:29:28

よう、サナくんだぜ。
この後とあるお屋敷で依頼をこなす予定なんだが…
              

     ,'{,ィ^i^iヽ,     
.    [X]´ ̄`、
     l Nヽ、ヾl 
    \ゝ゚ヮヽ!        / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
.     /^ヾjlヽ __   < 【制限】メイド服着用 って何の罰ゲームだよオイ。(汗
     {_,.'´ヾ、i_'[__]  |  「お帰りなさいませ、ご主人様♥」 なんて言わないからな!死んでも言わねぇからな!!  
     ,{_)ヽ(_《○(○   \_________________________________________   
   _._ノノァ='!i、           
  , '´/j;:,i   ヽ,            
  ヽノ ,i'::,i'     '、           
   ,i':::,i'      〉            
   |:::::`〜'ー〜"i                
.   `−┌-rrー´                  
      fー'⌒) )       

クロバット「今言ってるじゃあないのォ… 
      それにしてもさすがサナきゅん!うんうん、よく似合ってるわよォ〜 
      どこに出しても恥ずかしくないわネ。 アトデ シャシンヲ ブログニ ウp スルワァ」


…泣けるぜ。グスン


>>542 後悔することまで考えて、行動しなきゃならないのか?

えっ? 世間一般のヒトビトは後悔することまで考えて、行動してんのか?
俺の行動原理はたいていおねいさん関係だからそこまで考えてなかったぜ…
とゆーか考えてどーすんだよ。

おねいさんがいたならッ!考えるよりまず飛び込めェーッ!!だな。
フラれるとか、逆にクロスカウンターを食らうとか、結果なんか考えてないぜ。
できるかできないかじゃないだろ…
ヤるんだよ…!


>>543 つ【ゴリラの鼻くそ】
スマン。
公式ホームページを見る前に ンなもん食えるかァッ
と、お怒りになった俺は炎のパンチで「鼻くそ」を焼き焦がしちまってた。
どーりでカラメル臭がするわけだぜ… 甘納豆だったんだな。
しかし誤解を招く名前であるほーにも問題があるんだ、おあいこってことにしてくれ。

改めて食べてみると普通に美味かったぜ。ありがとな。
ちなみに俺の最近のマイブームは、ハナクソをほじくるよーに鼻からシャドーボールを出して、
指で「ピンッ」とはじいて敵にぶつけることさ!


じゃあまたな。



138 名前:名無し客:2009/10/13(火) 11:14:33
てすと

139 名前:名無し客:2009/10/19(月) 01:51:26



                                            __          , - 、      _,、_
                                         └一 、 ̄L__,、   〈  }r─‐冖'ィ^´
                                             L.r‐- 、_  ` ̄` `ア^  {フ }
       , -─- 、                                         , -=マ      、_ |
.       /.::/ ̄`ヽ.:ヽ.                                     //^}::::}      \`´        _
     l:::::}    _ 、::.、             __                    //   ,'.::,' . : :      ` ̄ ̄ ̄ ̄ ̄    ̄>
     l:::/  // ',:::',        _  /.::::}     _                _/.:/    /.::/. : : :                   /
     |/   /.::/.   ',:::',         /.} //}::/      /.::} /}      _, - '7.:/  . ://  /  . :             {
          /.::/     ',:::}        し' {:レ'/      /.:://.:::,′__ _, - '´  /.:/ . : : : :´ _  {  :/. : _            ノ
.         /.::/     }::レ'^V^l /| _ |::/      /.:,:〃..:/ /.::}´__ ,ィ  /.:/. : : : : : /.:::::} 」 /}  { \         /
       _/.::/       ノ.:{::::ソ.:::レ',::レ'::}_ノ:{__,   /.:/.::/}::{_/.〃::レ'.::レ'.::{_ {:::{___/:/^}::レ'::レ'.:::L,  }   、     , -‐′
   __/.:::::`'ー─‐::"´_.:::〔/,イ:::/ `^}:::/{::::ノ _//{:/ .L:ィ::/L.ィ/}::7 : 、:::::::::::::::/  l_/L/}::71 j    ',  /
  ` ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄´ ` ̄ `´   `´ `´  ̄/ ̄´   ア⌒´   /:/   ` ̄ ̄´     }  /:/ } {    } /
    デ ビ ル   メ イ   ク ラ イ/      _/     /:/           ノ /:/ | \_  レ'′
                        /    _/        〈:/              `¨〈:/   ` ̄¨´



140 名前:名無し客:2009/10/19(月) 21:59:00
 
 
 
 
 
 

―――――暗い。
 
 
 
 
 
―――――暗い。
 
 
 
 
 
――――――漆黒の闇。
 
 
 
 
 
――――――光の欠片も見えぬ、真なる闇。
 
 
 
 
 
――――――私は、一体どうなったのだ。
 
 
 
 
 
――――――確か、アルテミスをデビルマジンガーに破壊され、
その後奴に挑むも、そのまま吸収され・・・
 
 
 
 
――――――くそ、その後が思い出せない。
あの忌々しい剣鉄也、兜甲児、他の連中・・・ デビルマジンガーはどうなった。
互いに潰し合えばそれはそれででいいが・・・ そもそも、一体、私はどうなった。
此処は何処だ。もしや、“死後の世界”とやらではないだろうな。
 
 
 
―――――何処でも関係ない。地獄だろうが天国だろうが、此処に留まるわけにはいかぬ。
たとえ数千、あるいは数万の時が必要だろうとも構わん。光子力研究所、早乙女研究所、
そしてマジンガーやゲッターを始めとするスーパーロボット共を完膚なきまでに破壊した上で、
再び時を越える能力を持ったエスパーを生み出し、今度こそ滅びを知る前のミケーネへと還り、
永遠の栄華、永遠の輪廻、永遠の帝国を築いてみせるわ!!

 
 
 
 
 
 
―――――残念だが、今の貴様には無理だ。
 
 
 
―――――!? ・・・何奴!?
 
 
 
―――――貴様は・・・ 私だ。 そして、私は・・・ 貴様だ。
 
 
 
 
 ――――光の欠片さえも見えない漆黒の闇の中。
 その中に怨念の塊とも見紛う様な、二人の灼熱の炎の巨人が並び立っていた。

 
 
 
 
―――――貴様は・・・ この時代の私か。
 
 
 ―――――ミケーネ帝国がマジンガーに敗れ、己が息を潜めていた時代に帰ってきていた事に、
 彼は、ギャラハンは思い至った。だがその時代の彼が姿を現した此処は何処なのか。彼には全く覚えがなかった。
 少なくとも彼はこのような場所に来たことはない。しかしその炎の巨人にとっては違う様だ。
 自分の記憶にない場所にいたそれは、本当に「過去の自分」であるのか?目の前にいる炎の巨人は、
 彼の言葉をまずは肯定した上でその疑念に答えるかの如くこう答えた。

 
 
―――――尤も、私が生き延びたとしても、貴様に繋がることは無いだろう。
貴様は既に、過去の世界より召喚した弓さやかに、貴様がネットワークを利用して
世界を掌握した事を伝えている。そうなれば、奴らが生き延びた以上、
それに対し対策をする事で歴史は分岐し、私は貴様に繋がらなくなる。

 
 
 
―――――フン、ならば好都合。ここで貴様を滅ぼし、
唯一無二の皇帝となった上で、再び現世に舞い戻り、奴らを倒すまでよ!!

 
 
―――――笑わせる。
 
 
―――――何だと!?
 
 
―――――今の地上は様々な勢力や存在が入り乱れている。
そんな中で復活したとしても、目的を達成する事は容易ではあるまい。

 
 
―――――貴様、臆しているのか?
 
 
―――――慌てるな。歴史が繋がっていないとはいえ、やはり貴様と私は同じ存在。
つまり、私の目的も貴様と同じ、永遠の栄華、永遠の輪廻、永遠の帝国を築き上げることよ。

 
 
―――――何が言いたい?
 
 
―――――私と一つになれ。同化すれば、それだけ大きな力を得た上で
現世に戻ることもできよう。無論、それだけでは無い。

 
 
―――――ほう。
 
 
―――――この地から現世に戻る際、冥府と現世の“境界”に大きな亀裂を加えれば、
かつて我々の部下として動いていた者ども・・・ 暗黒大将軍に、七大将軍、
・・・そして、あのDr.ヘル共さえも、我らと共に黄泉還らせる事も可能だろう。
無論、デビルマジンガーに組み込まれて貴様を殺す前の、地獄大元帥の頃のあやつにな。

 
 
―――――我らはともかく、他の連中は肉体を持つ存在。幽霊などでは使い物にならんぞ。
 
 
―――――“生と死”の境界を同時に破壊すれば、幽霊ではなく、肉体を持った
存在として復活させる事も可能だ。我らが同化すれば、それも不可能ではない。
尤も、他の連中も黄泉還るかもしれんが・・・ 知ったことではなかろう。

 
 
―――――フッ、成程。
では問おう。同化に成功したとして・・・ その主導権は、貴様と私、どちらとなる?

 
 
―――――“意志”の強き者。
現世に戻り、己の目的を成し遂げようとする思いの強い方が残り、
残ったものは体、記憶、力を全て吸収され・・・ 消える。

 
 
―――――いいだろう。貴様を吸収し、更なる力を得たうえで復活し、
かつての部下たちを引き連れ、現世に戻ってくれるわ!!

 
 
―――――来いッ!!
 
 
 
 
 二体の炎の巨人は、お互いの体の炎を強くしたかと思うと、やがてその体形を崩し、
 その首をのばす。やがて体全てが長大な首と変化し、巨大な炎の蛇、あるいは龍を
 思わせる姿となり、お互いに絡み合い、やがてお互いを吸収し合った。
 
 
 ――――やがて、二つの炎は一つへと融和し、再び炎の巨人の姿となった。
 だが、その大きさは以前の炎の巨人の比では無く、その2倍、もしくは それ以上の大きさ、
 そして凄まじく禍々しい怨念の業火のパワーを感じさせるものとなっていた。
 
 
 
闇の帝王「ククククク・・・ ハッハッハッハッハッ!!!
     待っていろ・・・マジンガー! ゲッターロボ! そしてαナンバーズの連中よ!

 
 
 
 
 
  ◆    ◆    ◆    ◆
 
 
 
 
     冥府 三途の川(幻想郷方面)
 
 
小町「ふぅ・・・ やっとこれで半分ってとこか」

 三途の河で船頭をしている死神・小野塚小町は、彼岸から、此岸(現世側)の岸に着き、
 待機している幽霊を船に乗せる準備をしようとしていた。

 仕事をサボる事も多い彼女も、今日はたまたま仕事が進んでいるようである。
 小町はもう少し仕事が進んだら、仕事場を離れて無縁塚にでも行き、自らの上司である
 四季映姫にバレないように仕事をサボって酒を飲もうかと考えると、次の幽霊を船に乗せて
 三途の川を渡る船を進め始めた。
 
 
 ―――――その時。
 
 
小町「・・・ん?」

 ふと、小町は三途の河の遥か先、彼岸が何やら光っているのに気がついた。
 三途の河は基本的に深い霧で覆われているが、彼岸から見える眩い光は
 その霧さえも透過して、彼女が確認できるほどに周囲に届いている。

小町「な・・・ 何だい? ありゃ」

 その光はまるで元旦の初日の出の如く、徐々に上へ上へと昇ってゆく。
 見ると、その光を放っているのは、大きな炎の塊の様な物体であった。
 その炎の塊の中には、大きな悪鬼の様な顔が浮かび上がっており、
 その邪悪な表情は人妖問わず、見る者を震え上がらせることであろう。
 事実、小町もそれを見て、少なからず戦慄を感じ取った。

 そして、その炎の悪鬼の周囲には、何やら米粒の様なものが纏わりついていた。
 ・・・もっとも、そう見えるのはその炎の悪鬼の大きさと比較しての事であって、
 実際の大きさは、各々が10m〜50m代と考えて間違いないであろう。
 それらは、人型だったり、獣型だったり、鳥型だったり、虫型だったり、
 それ以外にも様々な形をしていて、炎の悪鬼と共に上昇し続けていた。
 
 
 
  ◆    ◆    ◆    ◆
 
 
 
闇の帝王「ワハハハハハハハ!!!!

 地獄から現れた炎・・・ それは紛れも無く、かつての古代ミケーネ帝国の皇帝であり、
 今なお怨念のエネルギーとして存在し続けている、ミケーネ闇の帝王こと、
 “ギャラハン皇帝”の姿そのものであった。

暗黒大将軍「待っていろ、剣鉄也!!」
地獄大元帥「兜甲児、マジンガーごと地獄に葬ってくれる!!」

 闇の帝王の周辺では、現世で待ち受けているであろう宿敵に向け
 闘志を燃やしている暗黒大将軍と地獄大元帥の姿があった。
 その他にも、アルゴス長官、ゴーゴン大公、ヤヌス侯爵、獣魔将軍、七大将軍、あしゅら男爵、
 ブロッケン伯爵、ピグマン子爵、その他大勢の機械獣や戦闘獣、鉄仮面軍団、鉄十字軍団、
 ミケーネス、キャットルーが闇の帝王の周囲を旋回し、共に現世に向けて上昇し続けていた。
 
 
 
  ◆    ◆    ◆    ◆
 
 
 
小町「こ、こりゃ大変だ・・・ 早く四季様に知らせないと・・・ ん?」

 慌てふためく小町の目に、ふと、何やら黒い物体が三途の河の遥か上空に
 浮かんでいるのが映った・・・ が、それは数秒にも満たないうちに見えなくなった。

小町「・・・消えた? あれは一体・・・」

 ・・・尤も、流石の小町も、結構前に発生した“リョーツ大王”の地獄クーデター事件、
 そして数百年前の“悪代官・羽流内匠頭助兵衛”と“悪徳商人・弁天堂菊蔵”一味による
 地獄の三百丁目への襲撃以来の大事件の発生を目の当たりにしてしまい、冷静さを欠いている現状である。
 それに構ってられる余裕は、ほぼ無いに等しかったのが事実であった。

小町「・・・と、兎にも角にも、急いで四季様のところに・・・」
 
 
 
 
  ◆    ◆    ◆    ◆
 
 
 
 
     冥府 三途の川(幻想郷方面)上空
 
 
 
 ―――――三途の川の上空、高度八千メートル地点。
 そこに、おそよ冥府には似つかわしくない・・・ いや、案外そうでもないとも言えそうな、
 漆黒のボディの巨大なロボットが、首に巻いたマントを靡かせ、佇んでいた。

???「――――気付かれずに済んだようだな」

 ロボットの操縦席に座っていた男は、安堵の声を上げる。
 よく見ると、ロボットの首に巻かれているマントの付け根部分には、二人の男性がしがみ付いていた。
 一人は全身に包帯を巻いた男であり、胴体には防弾アーマーのようなものを装着している。
 もう一人は、身長2m以上はありそうな大男であり、迷彩柄の服を着ていた。
 
 
包帯の男「・・・しかし神隼人、まさかお前が地獄から俺達を助けてくれるとはな」

隼人と呼ばれた男「・・・確かに俺は神隼人だが、お前達の知っている神隼人では無い。
             お前達の知っている竜馬と隼人は、「白い宇宙」の方面に発生した宇宙怪獣共の
             大規模なコロニーを潰しに行っている。すぐには戻れんだろう」

 操縦席に乗っていた男・・・ 神隼人はそう答え、もう一人の大男のほうに目を移す。
 
 
大男「・・・ウガ」

 大男は、片手でマフラーにしがみ付き、もう一方の手で何かを握っていた。
 よく見るとそれはバナナのようなものであり、大男はそれを食べている。
 ・・・ただ、それは我々の知っているようなバナナとは異なり、その皮の色は
 黄色とも緑色とも付かず、むしろ灰色と形容できる色のものであった。
 大男がそのバナナをかじる度に、ジャリ、ジャリといった、とても果実とは思えない
 まるで砂の塊をかじっているかのような音が鳴り響いていた。
 
 
隼人「・・・何だそれは」

包帯の男「地獄に偵察に来てた死神から、賭け勝負をして奪い取ったバナナらしい。
      ・・・尤も、味自体は砂とそう変わらんがな」

隼人「冥府を抜けたら、もっと美味いバナナを沢山食わせてやる。それまで我慢してろ」

大男「ウガガ」
 
 
 
包帯の男「・・・ム?」

 包帯の男は、三途の川の岸辺に居た小町に気付き、目を配る。
 
 
包帯の男「あそこの死神の女に気付かれたようだが、どうする?」

隼人「気にする必要は無い。今さら冥府の連中が動いても、奴らを止める事はできん。
   流石に俺も、あの“ギャラハン”の復活と重なるとは思わなかったが・・・
   まあ構わんさ。遅かれ早かれ、奴らとの戦いは避ける事はできないからな」

 漆黒のロボットは、マフラーを靡かせながら、さらに上空へと進んでいく。
 その行き先には、大きく切り開かれた時空クレパスが見えていた。
 
 
包帯の男「・・・あれぐらいの奴が、これからも黄泉還るのか?」

隼人「・・・間違いないだろう。この様子だと、恐竜帝国や百鬼帝国・・・
   ランドウ一派やインベーダー共もそう遠くない内に出てくるだろうな」

包帯の男「インベーダーもか・・・ 俺達だけで立ち向かえるのか?」

 包帯の男は、かつて自分達が戦った、ゲッター線を吸収する異形の怪物
 「インベーダー」の姿を思い出し、包帯に隠れたその顔を歪ませる。
 
 
隼人「・・・だからこそ、お前達を地獄から引っ張ってきたんだ。
   ゲッターの力で、“生と死”の境界を壊した上で連れてくるつもりだったが・・・
   素直に喜べないにしろ、奴のおかげで手間が省けたのは確かだ」

包帯の男「・・・俺達以外にも、仲間が増えるのならありがたいがな。
     地獄にいた連中でも、ギレンやパトリックみたいな奴らは流石に願い下げだが・・・」

隼人「増やすのさ。歴史改変でも特異点でも何でも利用して、
   全く異なる歴史を辿った平行世界が増えれば、それだけチャンスは多くなる。
   ・・・特に“あの世界”に影響を与えれば、ゲッターに大きな変化が出る
   可能性も十分あるだろうしな」

 隼人はニヤッと笑い、手元の操縦桿を大きく傾ける。
 それと共に、ロボットの動きが一気に加速した。
 
 
隼人「行くぞ。三泥、地獄。お前達の世界の竜馬も待っている」

三泥(包帯の男)「おう」

地獄(大男)「ウガ」

 漆黒のロボット・・・ ブラックゲッターは、そのマントをさらに大きく靡かせ、
 今まさに閉じようとしている時空クレパスの中に消えていった・・・
 
 
 
 
 
 ―――――それは、スマートブレイン社の元社長・村上峡児が
 数ヶ月ぶりにその姿を見せ、緊急記者会見を行った日より、およそ十一ヶ月ほど前の物語――――
 
 
 
 

141 名前:名無し客:2009/10/19(月) 22:01:44
 
 
 
 
 
 

―――――暗い。
 
 
 
 
 
―――――暗い。
 
 
 
 
 
――――――漆黒の闇。
 
 
 
 
 
――――――光の欠片も見えぬ、真なる闇。
 
 
 
 
 
――――――私は、一体どうなったのだ。
 
 
 
 
 
――――――確か、アルテミスをデビルマジンガーに破壊され、
その後奴に挑むも、そのまま吸収され・・・
 
 
 
 
――――――くそ、その後が思い出せない。
あの忌々しい剣鉄也、兜甲児、他の連中・・・ デビルマジンガーはどうなった。
互いに潰し合えばそれはそれででいいが・・・ そもそも、一体、私はどうなった。
此処は何処だ。もしや、“死後の世界”とやらではないだろうな。
 
 
 
―――――何処でも関係ない。地獄だろうが天国だろうが、此処に留まるわけにはいかぬ。
たとえ数千、あるいは数万の時が必要だろうとも構わん。光子力研究所、早乙女研究所、
そしてマジンガーやゲッターを始めとするスーパーロボット共を完膚なきまでに破壊した上で、
再び時を越える能力を持ったエスパーを生み出し、今度こそ滅びを知る前のミケーネへと還り、
永遠の栄華、永遠の輪廻、永遠の帝国を築いてみせるわ!!

 
 
 
 
 
 
―――――残念だが、今の貴様には無理だ。
 
 
 
―――――!? ・・・何奴!?
 
 
 
―――――貴様は・・・ 私だ。 そして、私は・・・ 貴様だ。
 
 
 
 
 ――――光の欠片さえも見えない漆黒の闇の中。
 その中に怨念の塊とも見紛う様な、二人の灼熱の炎の巨人が並び立っていた。
 
 
 
 
―――――貴様は・・・ この時代の私か。
 
 
 ―――――ミケーネ帝国がマジンガーに敗れ、己が息を潜めていた時代に帰ってきていた事に、
 彼は、ギャラハンは思い至った。だがその時代の彼が姿を現した此処は何処なのか。彼には全く覚えがなかった。
 少なくとも彼はこのような場所に来たことはない。しかしその炎の巨人にとっては違う様だ。
 自分の記憶にない場所にいたそれは、本当に「過去の自分」であるのか?目の前にいる炎の巨人は、
 彼の言葉をまずは肯定した上でその疑念に答えるかの如くこう答えた。
 
 
―――――尤も、私が生き延びたとしても、貴様に繋がることは無いだろう。
貴様は既に、過去の世界より召喚した弓さやかに、貴様がネットワークを利用して
世界を掌握した事を伝えている。そうなれば、奴らが生き延びた以上、
それに対し対策をする事で歴史は分岐し、私は貴様に繋がらなくなる。

 
 
 
―――――フン、ならば好都合。ここで貴様を滅ぼし、
唯一無二の皇帝となった上で、再び現世に舞い戻り、奴らを倒すまでよ!!

 
 
―――――笑わせる。
 
 
―――――何だと!?
 
 
―――――今の地上は様々な勢力や存在が入り乱れている。
そんな中で復活したとしても、目的を達成する事は容易ではあるまい。

 
 
―――――貴様、臆しているのか?
 
 
―――――慌てるな。歴史が繋がっていないとはいえ、やはり貴様と私は同じ存在。
つまり、私の目的も貴様と同じ、永遠の栄華、永遠の輪廻、永遠の帝国を築き上げることよ。

 
 
―――――何が言いたい?
 
 
―――――私と一つになれ。同化すれば、それだけ大きな力を得た上で
現世に戻ることもできよう。無論、それだけでは無い。

 
 
―――――ほう。
 
 
―――――この地から現世に戻る際、冥府と現世の“境界”に大きな亀裂を加えれば、
かつて我々の部下として動いていた者ども・・・ 暗黒大将軍に、七大将軍、
・・・そして、あのDr.ヘル共さえも、我らと共に黄泉還らせる事も可能だろう。
無論、デビルマジンガーに組み込まれて貴様を殺す前の、地獄大元帥の頃のあやつにな。

 
 
―――――我らはともかく、他の連中は肉体を持つ存在。幽霊などでは使い物にならんぞ。
 
 
―――――“生と死”の境界を同時に破壊すれば、幽霊ではなく、肉体を持った
存在として復活させる事も可能だ。我らが同化すれば、それも不可能ではない。
尤も、他の連中も黄泉還るかもしれんが・・・ 知ったことではなかろう。

 
 
―――――フッ、成程。
では問おう。同化に成功したとして・・・ その主導権は、貴様と私、どちらとなる?

 
 
―――――“意志”の強き者。
現世に戻り、己の目的を成し遂げようとする思いの強い方が残り、
残ったものは体、記憶、力を全て吸収され・・・ 消える。

 
 
―――――いいだろう。貴様を吸収し、更なる力を得たうえで復活し、
かつての部下たちを引き連れ、現世に戻ってくれるわ!!

 
 
―――――来いッ!!
 
 
 
 
 二体の炎の巨人は、お互いの体の炎を強くしたかと思うと、やがてその体形を崩し、
 その首をのばす。やがて体全てが長大な首と変化し、巨大な炎の蛇、あるいは龍を
 思わせる姿となり、お互いに絡み合い、やがてお互いを吸収し合った。
 
 
 ――――やがて、二つの炎は一つへと融和し、再び炎の巨人の姿となった。
 だが、その大きさは以前の炎の巨人の比では無く、その2倍、もしくは それ以上の大きさ、
 そして凄まじく禍々しい怨念の業火のパワーを感じさせるものとなっていた。
 
 
 
闇の帝王「ククククク・・・ ハッハッハッハッハッ!!!
     待っていろ・・・マジンガー! ゲッターロボ! そしてαナンバーズの連中よ!

 


142 名前:名無し客:2009/10/19(月) 22:04:19
―――――暗い。
 
 
 
 
 
―――――暗い。
 
 
 
 
 
――――――漆黒の闇。
 
 
 
 
 
――――――光の欠片も見えぬ、真なる闇。
 
 
 
 
 
――――――私は、一体どうなったのだ。
 
 
 
 
 
――――――確か、アルテミスをデビルマジンガーに破壊され、
その後奴に挑むも、そのまま吸収され・・・
 
 
 
 
――――――くそ、その後が思い出せない。
あの忌々しい剣鉄也、兜甲児、他の連中・・・ デビルマジンガーはどうなった。
互いに潰し合えばそれはそれででいいが・・・ そもそも、一体、私はどうなった。
此処は何処だ。もしや、“死後の世界”とやらではないだろうな。
 
 
 
―――――何処でも関係ない。地獄だろうが天国だろうが、此処に留まるわけにはいかぬ。
たとえ数千、あるいは数万の時が必要だろうとも構わん。光子力研究所、早乙女研究所、
そしてマジンガーやゲッターを始めとするスーパーロボット共を完膚なきまでに破壊した上で、
再び時を越える能力を持ったエスパーを生み出し、今度こそ滅びを知る前のミケーネへと還り、
永遠の栄華、永遠の輪廻、永遠の帝国を築いてみせるわ!!
 
 
 
 
 
 
―――――残念だが、今の貴様には無理だ。
 
 
 
―――――!? ・・・何奴!?
 
 
 
―――――貴様は・・・ 私だ。 そして、私は・・・ 貴様だ。
 
 
 
 
 ――――光の欠片さえも見えない漆黒の闇の中。
 その中に怨念の塊とも見紛う様な、二人の灼熱の炎の巨人が並び立っていた。
 
 
 
 
―――――貴様は・・・ この時代の私か。
 
 
 ―――――ミケーネ帝国がマジンガーに敗れ、己が息を潜めていた時代に帰ってきていた事に、
 彼は、ギャラハンは思い至った。だがその時代の彼が姿を現した此処は何処なのか。彼には全く覚えがなかった。
 少なくとも彼はこのような場所に来たことはない。しかしその炎の巨人にとっては違う様だ。
 自分の記憶にない場所にいたそれは、本当に「過去の自分」であるのか?目の前にいる炎の巨人は、
 彼の言葉をまずは肯定した上でその疑念に答えるかの如くこう答えた。
 
 
―――――尤も、私が生き延びたとしても、貴様に繋がることは無いだろう。
貴様は既に、過去の世界より召喚した弓さやかに、貴様がネットワークを利用して
世界を掌握した事を伝えている。そうなれば、奴らが生き延びた以上、
それに対し対策をする事で歴史は分岐し、私は貴様に繋がらなくなる。

 
 
 
―――――フン、ならば好都合。ここで貴様を滅ぼし、
唯一無二の皇帝となった上で、再び現世に舞い戻り、奴らを倒すまでよ!!
 
 
―――――笑わせる。
 
 
―――――何だと!?
 
 
―――――今の地上は様々な勢力や存在が入り乱れている。
そんな中で復活したとしても、目的を達成する事は容易ではあるまい。

 
 
―――――貴様、臆しているのか?
 
 
―――――慌てるな。歴史が繋がっていないとはいえ、やはり貴様と私は同じ存在。
つまり、私の目的も貴様と同じ、永遠の栄華、永遠の輪廻、永遠の帝国を築き上げることよ。

 
 
―――――何が言いたい?
 
 
―――――私と一つになれ。同化すれば、それだけ大きな力を得た上で
現世に戻ることもできよう。無論、それだけでは無い。

 
 
―――――ほう。
 
 
―――――この地から現世に戻る際、冥府と現世の“境界”に大きな亀裂を加えれば、
かつて我々の部下として動いていた者ども・・・ 暗黒大将軍に、七大将軍、
・・・そして、あのDr.ヘル共さえも、我らと共に黄泉還らせる事も可能だろう。
無論、デビルマジンガーに組み込まれて貴様を殺す前の、地獄大元帥の頃のあやつにな。

 
 
―――――我らはともかく、他の連中は肉体を持つ存在。幽霊などでは使い物にならんぞ。
 
 
―――――“生と死”の境界を同時に破壊すれば、幽霊ではなく、肉体を持った
存在として復活させる事も可能だ。我らが同化すれば、それも不可能ではない。
尤も、他の連中も黄泉還るかもしれんが・・・ 知ったことではなかろう。

 
 
―――――フッ、成程。
では問おう。同化に成功したとして・・・ その主導権は、貴様と私、どちらとなる?
 
 
―――――“意志”の強き者。
現世に戻り、己の目的を成し遂げようとする思いの強い方が残り、
残ったものは体、記憶、力を全て吸収され・・・ 消える。
 
 
―――――いいだろう。貴様を吸収し、更なる力を得たうえで復活し、
かつての部下たちを引き連れ、現世に戻ってくれるわ!!

 
 
―――――来いッ!!


143 名前:名無し客:2009/10/19(月) 22:07:04
 ――――光の欠片さえも見えない漆黒の闇の中。
 その中に怨念の塊とも見紛う様な、二人の灼熱の炎の巨人が並び立っていた。

 
 
 
 
―――――貴様は・・・ この時代の私か。
 
 
 ―――――ミケーネ帝国がマジンガーに敗れ、己が息を潜めていた時代に帰ってきていた事に、
 彼は、ギャラハンは思い至った。だがその時代の彼が姿を現した此処は何処なのか。彼には全く覚えがなかった。
 少なくとも彼はこのような場所に来たことはない。しかしその炎の巨人にとっては違う様だ。
 自分の記憶にない場所にいたそれは、本当に「過去の自分」であるのか?目の前にいる炎の巨人は、
 彼の言葉をまずは肯定した上でその疑念に答えるかの如くこう答えた。


144 名前:名無し客:2009/10/19(月) 22:08:40
 
 
     東京都 講談社本社ビル 入口前
 
 
 東京都の郊外に聳え立つ数十階はあろう巨大なビル。
 これこそが、日本が世界に誇る出版社として名高い講談社の本社ビルである。
 そして、そのビルの入口に、講談社の発行する漫画雑誌の一つ「週刊少年マガジン」の編集者であり、
 かつて、その中で発足した組織“MMR”の隊員でもあった男、ナワヤは立っていた。
 
 
ナワヤ「・・・・・・(チラッ)」
 ナワヤは腕時計に目を移し、すぐに目の前の道路に視線を戻した。
 
 
 暫くして、ナワヤはビル街の雑踏の中から一人の面長の男を見つけた。
 
            ,. -─- 、._
            ,. ‐'´      `‐、
       /           ヽ、_/)ノ
      /     / ̄~`'''‐- 、.._   ノ
      i.    /          ̄l 7
      ,!ヘ. / ‐- 、._        |/
.      |〃、!ミ:   -─ゝ、    __ .l
      !_ヒ;    L(.:)_ `ー'"〈:)_,` /  ナワヤ「!! ・・・おーい!イケダ――!!」
      /`゙i         ´    ヽ  !
    _/:::::::!             ,,..ゝ!
 !    \::::::::::::::ヽ    `ー─ ' /
 i、     \:::::::::::::::..、  ~" /
 .! \     `‐、.    `ー;--'´
  ヽ \     \   /

 その男に向け、ナワヤは手を振り呼びかけた。
 
     ,. -─v─- 、 、
 __, ‐'´           `ヽ
..≦              `i,
..≦               i、
 1  イ/l/|ヘ ヽヘ       i          
  l,_|/ ! ! | ヾ ヾ ヽ_、,l`ヘ  .,| イケダ「あっ・・・ あれはナワヤさん!    
  .レ二ヽ、 、__∠´_"` ! /     ナワヤさ―――ん!!」    
  riヽ_(:)_i  '_(:)_/  |i)'  
  !{   ,!   `      μ!
  ゙!   ヽ '        ,i!
   !、  ‐=ニ⊃     ,,ハ
    ヽ  ‐-    / "ト、
     ヽ.___,._/   // \
    //イ;;:::::     //〃 ヽ、
   /  /i:::::.    //     ヽ 

 そして、その面長の男・・・ かつてのMMRの隊員の一人、イケダは、
 講談社ビル前のナワヤの姿を見つけると、一目散で駆け寄った。
 
イケダ「お久しぶりです!ナワヤさん!」
ナワヤ「お前も相変わらず元気そうだな、イケダ!
    タナカとイケダも待ってるぞ!」
イケダ「タナカさんとトマルも・・・ キバヤシさんは?」
ナワヤ「あ・・・ あいつは・・・ えーと・・・」
 
 
 ―――かつて、彼らは“MMR”という組織に身を置いていた時期があった。
 MMRは講談社の発行する漫画雑誌『週刊少年マガジン』の企画の一環として行ったUFO体験談の
 調査から発展した、当時多発していたミステリー現象をジャーナリスティック的な視点から
 本格的な調査を行うという組織であり、かつてはUFOや超能力、心霊現象等を調査していたが、
 「予知」に関する調査を行った時に、謎の人物から脅迫状を送られて以降、超常現象を利用し、
 世界を破滅に陥れようとしている謎の組織と関わる事が多くなり、その結果、調査中に妨害工作を
 受けたり、時に暗殺されかけたりした事もあった。

 それでも奮闘の結果、何とか組織の目的と、その実態の真相に目前まで近付く事が
 出来たのだが・・・ 組織の本拠地が存在するという中国に出発する直前に
 「MMRを解散しなければ中国行きの飛行機を爆破する」という脅迫を受けてしまう。
 彼らに多くの罪無き人々を犠牲にする事は出来ず、やむを得ずMMRは解散する事となってしまった。
 しかし、読者からの応援の手紙を見た一同は、MMRが解散しても、自分達が
 「あきらめない」限り負けではない事に気付き、タナカ、イケダ、トマルは海外に旅立った。
 ナワヤ、そしてMMRの隊長だった男、“キバヤシ”は講談社に残り、
 編集者の立場から様々な情報を探索していたのだが―――
 
 
イケダ「まだ、帰っていないんですか・・・? キバヤシさん・・・」
ナワヤ「全くだ。携帯もいなくなってすぐに繋がらなくなったし・・・
     ったく、少しは連絡してもいいだろうに・・・」
 
 
 ―――そう、キバヤシは突然行方を眩ましてしまったのである。
 ある日、いつもの様にナワヤが編集部に来ると、

                 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
                 | ナワヤへ        .|
                 |               |
                 /    ̄ ̄ ̄ ̄       /____
                ./  俺は 旅に出る。    /ヽ__/ /
               / ナワヤは編集部に  /   /   /
              ./  残って 調査を     /   / キ ./
              /  続けてくれ。     /   / バ /
            / いずれ帰る。     /   /  ヤ /
           /              /    /  シ /
            ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/   /   /
                           ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 ・・・と、そのような手紙が机の上に置かれていたのであった。
 以降、キバヤシとは音信普通になり、今に至るわけである。
 なお、謎の組織に関しては、ショッカーや地球教関連ではないかという説も挙がったが、
 キバヤシがいない今、その正体は不明確としか言いようがない。
 
 
イケダ「・・・でも、タナカさんとトマルさんはいるんですよね?
    もしかしたら、嗅ぎ付けて帰ってくるかも知れませんよ!」
ナワヤ「・・・だったら、嬉しいんだがな・・・」
 
 ナワヤの表情が曇る。

イケダ「とりあえず、中に入りましょう。色々話したい事もありますし」
ナワヤ「・・・そうだったな、確かお前、アメリカへ行ったんだっけな。
    二人も待ってるだろうから、とりあえず中にいくぜ」

 そう言って、二人はビルの中に入っていった。
 
 
 
 ナワヤとイケダがビルの中に入ってしばらくした後、一人の眼鏡をかけた男が
 雑踏の奥の方から現れた。背はそこそこ高く、おそらく180cm位だろうと思われる。
 男は講談社のビルの前で止まり、それを見上げる。
 
 
  .ト│|、                                |
. {、l 、ト! \            /     ,ヘ                 |
  i. ゙、 iヽ          /  /  / ヽ            │
.  lヽミ ゝ`‐、_   __,. ‐´  /  ,.イ   \ ヽ            |
  `‐、ヽ.ゝ、_    _,,.. ‐'´  //l , ‐'´, ‐'`‐、\        |
  ヽ、.三 ミニ、_ ___ _,. ‐'´//-─=====-、ヾ       /ヽ
        ,.‐'´ `''‐- 、._ヽ   /.i ∠,. -─;==:- 、ゝ‐;----// ヾ.、
       [ |、!  /' ̄r'bゝ}二. {`´ '´__ (_Y_),. |.r-'‐┬‐l l⌒ | }
        ゙l |`} ..:ヽ--゙‐´リ ̄ヽd、 ''''   ̄ ̄  |l   !ニ! !⌒ //
.         i.! l .:::::     ソ;;:..  ヽ、._     _,ノ'     ゞ)ノ./
         ` ー==--‐'´(__,.   ..、  ̄ ̄ ̄      i/‐'/
          i       .:::ト、  ̄ ´            l、_/::|
          !                           |:    |
             ヽ     ー‐==:ニニニ⊃          !::   ト、
            ヽ     、__,,..             /:;;:   .!; \
             ヽ      :::::::::::           /:::;;::  /  
キバヤシ「・・・・・・久しぶりだな、講談社。3年ぶりか・・・」
 
 
 
 その男・・・ かつてのMMRの隊長、“キバヤシ”は、
 講談社のビルの中に入っていった。
 
 
 
 
  ◇    ◇    ◇    ◇
 
 
 
 
 ビルが立ち並ぶ街の雑踏の中に、一人の眼鏡をかけた少年が立っていた。
 少年は講談社ビルの前のキバヤシを見ながら、ヨーヨーをしつつ歌を口ずさむ。

謎の少年「・・・好〜きです、好〜きです、心から・・・ 愛していますよと・・・
     甘い言葉の裏には・・・ 一人暮らしの寂しさがあった・・・」

 その少年は、キバヤシがビルの中に入るのを確認すると、
 そのまま雑踏の中に消えていった・・・
 
 

145 名前:名無し客:2009/10/19(月) 22:10:10

                 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
                 | ナワヤへ        .|
                 |               |
                 /    ̄ ̄ ̄ ̄       /____
                ./  俺は 旅に出る。    /ヽ__/ /
               / ナワヤは編集部に  /   /   /
              ./  残って 調査を     /   / キ ./
              /  続けてくれ。     /   / バ /
            / いずれ帰る。     /   / ヤ /
           /              /    / シ /
            ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/   /   /
                   

146 名前:名無し客:2009/10/19(月) 22:12:03
 
 
     東京都 講談社本社ビル・待合室
 
 
 講談社本社ビルのとある場所にある、待合室。
 そこのソファに、かつてのMMR隊員、タナカとトマルは座っていた。
 ・・・しかし、ナワヤがイケダを迎えに行くと言って出て行ってから、
 既に2時間以上経過しており、流石に彼らもナワヤが心配になっていた。
 
 
    _
   , ‐''´~   `´ ̄`‐、
 ヽ‐'´            `‐、
≦               ヽ
≦   , ,ヘ 、           i
 l イ/l/|/ヽlヘト、      │   
 |/ | ! |  | ヾ ヾヘト、    l    
  ! ‐;-、   、__,._-─‐ヽ. ,.-'、   
  } ' (:)〉  ´(.:)`i    |//ニ ! 
 ゙!  7     ̄    | トy'/
 !  `ヽ"    u    ;-‐i´
 ヽ  ` ̄二)      /ヽト、
  ヽ、 ー         / ゝ
   \   __, ‐'  / / \
      ̄ i::::: / /
タナカ「遅いですね・・・ ナワヤさん。
    イケダさんを迎えにいったはずじゃ・・・」
 

 /   , ,ィ ハ i、 、     !
 /イ  ,ィ/l/ |/ リuヽlヽト、 |
  イ /r >r;ヘj=:r‐=r;<ヽ│
  r、H   ┴'rj h ‘┴ }'|ト、  
  !t||u`ー-‐ベ!` ` ー-‐' ルリ   
  ヾl.     fニニニヽ  u/‐'    
    ト、  ヽ.   ノ u,イl.   
   ,.| : \  `ニ´ / ; ト、 
-‐''7 {' ::   ` ー '  ,; ゝ:l`ー-
  /  \ ::       , '/  :|  
 /     \    /     |
トマル「まさか、どっかの組織がMMRメンバーが再結集する事を知って、
    前みたいにナワヤさんを狙ったんじゃ・・・」
 
 トマルがそんな事を口走った、その時・・・
 

    |┃.   、ー'´         \      /''⌒ヽ-─‐- 、
    |┃三  >       ,       !     ゝ ,、.___,  \
    |┃     ≧  , ,ィ/ハヽ\   |    「 ./        \  |    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 ガラッ.|┃    .1 イ/./ ! lvヾ,.ゞ、 !     |./        ヽ |  <  待たせたな、二人とも!
    |┃    _レ「゙f.:jヽ ーT'f.:j'7`h    r|´゙>n-、ヽ-rj='^vヽ  |  イケダも来たぞ!!
    |┃三  {t|!  ̄" }  ` ̄  !リ    :|r|  ー "j `ー ′ h゙リ   \____________
    |┃.   ヾl   ヾ_    /'     ヾ!   ヾ     イ‐'
    |┃三    ト  ヾー-' ` /.|       ト.、  ー―  , ' |
    |┃      | :\    /,' ト、_       ⊥:`ヽ. __ / ,' |
    |┃三 ,、.._ノ ::  `ー '   /,.イ   / ̄\ ::       , '/ ̄\

 
タナカ「ナワヤさん!無事だったんですか!」
 タナカは、安心した様子で答える。
 
ナワヤ「何言ってんだ、それじゃ俺が毎日命を狙われてるようじゃねーかよ」
タナカ「実際狙われてましたよ。確か、予知能力を調べた際に一回、
    遺伝子技術の調査の際に一回、計二回ナワヤさんは殺されかけてますよ」
ナワヤ「そ・・・ そうだったか? ・・・よく覚えてねーな」
タナカ「全く・・・ そんなだからよく狙われるんじゃないですか?」
 
 ハァ・・・、とタナカは溜息をつく。
 だが・・・ その心の奥底では、ナワヤが無事に帰ってきた事に対して、
 深い安堵を感じていた。
 
トマル「それにしても・・・ 本当にみんな久しぶりですね・・・」
ナワヤ「全くだな・・・ あの時、俺達は『神の言葉』の真相に近づきながら、
    もう一歩のところで調査を断念せざるを得なかった・・・
    それでも、「あきらめない」事が俺達にできる唯一の戦い方だった事が
    わかって、みんなバラバラに旅立ったからな・・・」
 
 かつてMMRとして活躍した過去を懐かしそうな顔で
 しみじみと振り返るナワヤ。
 
トマル「・・・キバヤシさん、一体今何処にいるんでしょうか・・・」
ナワヤ「・・・さあな、でもあいつの事だ、きっとどこかで頑張ってるんじゃないか?
タナカ「・・・だと、いいですけどね・・・」

一同「・・・・・・」
 一同の中を、重い空気が覆う。

トマル「ま、まあ、とりあえず、会議室に行きましょう。
    お互い、色々話したいこともあるでしょうしね」

 トマルが、重い空気を切り開き、話を進めた。

ナワヤ「そうだな・・・ あれからもう数年も経ったんだ。
    会議室でゆっくり話そうぜ」

 ナワヤは、通路へのドアを開き、会議室へ向かおうとしたが・・・
 
 
   ドカッ!

ナワヤ「ブッ!」

 ナワヤはドアの向こうに立っていた人物に頭をぶつけ、声を上げる。

ナワヤ「だ・・・ 誰だ!?ボケッとつっ立ってんのは!!」
イケダ「ナ・・・ ナワヤさん・・・」
ナワヤ「あん?」

 ナワヤは頭を押さえながら頭を上げた。そこに立っていたのは・・・
 
 
 
 
     ,ィ, (fー--─‐- 、、
.    ,イ/〃        ヾ= 、
   N {                \
  ト.l ヽ               l
 、ゝ丶         ,..ィ从    |   
  \`.、_    _,. _彡'ノリ__,.ゝ、  |   
   `ゞf‐>n;ハ二r^ァnj< y=レヽ   
.    |fjl、 ` ̄リj^ヾ)  ̄´ ノ レ リ   
    ヾl.`ー- べl,- ` ー-‐'  ,ン  
      l     r─‐-、   /:|   
       ト、  `二¨´  ,.イ |   
     _亅::ヽ、    ./ i :ト、   
  -‐''「 F′::  `:ー '´  ,.'  フ >ー、 
    ト、ヾ;、..__     , '_,./ /l
   ヽl \\‐二ニ二三/ / /
キバヤシ「久しぶりだな・・・ みんな」
 
 


 /   , ,ィ ハ i、 、     !   /''⌒ヽ-─‐- 、     、ー'´         \ .イ   , ,ィ ハ i 、 .   |
 /イ  ,ィ/l/ |/ リuヽlヽト、 |   ゝ ,、.___,  \  >       ,       !  | ,ィ/l/ l/ uハlヽトiヽ. |
  イ /r >r;ヘj=:r‐=r;<ヽ│  「 ./       u \  |  ≧  , ,ィ/ハヽ\   |   |/゙>r;ヘ '-‐ァr;j<`K
  r、H   ┴'rj h ‘┴ }'|ト、  |./        ヽ |  1 イ/./ ! lvヾ,.ゞ、 ! .ry   ┴ 〉   └'‐ :|rリ
  !t||u`ー-‐ベ!` ` ー-‐' ルリ r|´゙>n-、ヽ-rj='^vヽ _レ「゙f.:jヽ ーT'f.:j'7`h |t|.   ヾi丶     u レ'
  ヾl.     fニニニヽ  u/‐'  :|r|  ー "j `ー ′ h゙リ {t|!v ̄" }  ` ̄  !リ ヾl u  iニニニヽ   /|
    ト、  ヽ.   ノ u,イl.    ヾ! v  ヾ__ v イ‐' ヾl   ヾ_  v ./'    ト、  、__丿u ,イ ト、
   ,.| : \  `ニ´ / ; ト、    ト.、u L_ フ , ' |.    ト、u ヾー `> /.|.   ,| ::\     / ; / \
-‐''7 {' ::   ` ー '  ,; ゝ:l`ー- ⊥:`ヽ. __ / ,' |    | :\   ̄ /,' ト、_ /〈 ::  ` ー '   ,'/   「
  /  \ ::       , '/  :|     `'''ー- 、 , ' '>-,、.._ノ ::  `ー '   /,.イ   \::     /      |
 /     \    /     |        | ヽ-‐'´ _,.ヘ<  _::   _,. イ/ |     ,.へ、 /´\       |
ナワヤ「キ・・・ キバヤシィィィ!!!!
タナカ・イケダ・トマル「キ… キバヤシさあぁぁぁぁん!!!!!

 すかさず、ナワヤとタナカはキバヤシに駆け寄る。

ナワヤ「キバヤシ・・・ お前、今まで一体何処で何してたんだ!?」
タナカ「心配してたんですよ!!」
キバヤシ「済まない・・・ 長い間連絡が取れなくてな・・・
     ・・・だが、それ相応の収穫はあったぞ」

 キバヤシは、自信満々の顔で、そう言った。

トマル「それ相応の収穫・・・?」
 トマルは首を傾げる。

イケダ「例えば・・・ 『神の言葉』の正体とかですか? ハハハ・・・」

 イケダは恐らく冗談まじりで言ったと思われる。本人もそのつもりだった。
 だが、キバヤシの答えは・・・・・・

キバヤシ「フッ・・・ 流石だなイケダ。その通りだ
 
 
 
ミミ:::;,!      u       `゙"~´   ヾ彡::l/VvVw、 ,yvヾNヽ  ゞヾ  ,. ,. ,. 、、ヾゝヽr=ヾ
ミ::::;/   ゙̄`ー-.、     u  ;,,;   j   ヾk'! ' l / 'レ ^ヽヘ\   ,r゙ゞ゙-"、ノ / l! !ヽ 、、 |
ミ/    J   ゙`ー、   " ;, ;;; ,;; ゙  u ヾi    ,,./ , ,、ヾヾ   | '-- 、..,,ヽ  j  ! | Nヾ|
'"       _,,.. -─ゝ.、   ;, " ;;   _,,..._ゞイ__//〃 i.! ilヾゞヽ  | 、  .r. ヾ-、;;ノ,.:-一'"i
  j    /   ,.- 、  ヾヽ、 ;; ;; _,-<  //_,,\' "' !| :l ゙i !_,,ヽ.l `ー─--  エィ' (. 7 /
      :    ' ・丿   ̄≠Ξイ´,-、 ヽ /イ´ r. `ー-'メ ,.-´、  i     u  ヾ``ー' イ
       \_    _,,......::   ´゙i、 `¨ / i ヽ.__,,... '  u ゙l´.i・j.冫,イ゙l  / ``-、..- ノ :u l
   u      ̄ ̄  彡"   、ヾ ̄``ミ::.l  u   j  i、`ー' .i / /、._    `'y   /
              u      `ヽ  ゙:l   ,.::- 、,, ,. ノ ゙ u ! /_   ̄ ー/ u /
           _,,..,,_    ,.ィ、  /   |  /__   ``- 、_    l l  ``ーt、_ /  /
  ゙   u  ,./´ "  ``- 、_J r'´  u 丿 .l,... `ー一''/   ノ  ト 、,,_____ ゙/ /
        ./__        ー7    /、 l   '゙ ヽ/  ,. '"  \`ー--- ",.::く、
       /;;;''"  ̄ ̄ ───/  ゙  ,::'  \ヾニ==='"/ `- 、   ゙ー┬ '´ / \..,,__
、      .i:⌒`─-、_,....    l   /     `ー┬一'      ヽ    :l  /  , ' `ソヽ
ヾヽ     l      `  `ヽ、 l  ./  ヽ      l         )  ,; /   ,'    '^i
ナワヤ・タナカ・イケダ・トマル「なっ… なんだって―――――!!?
 
 
 四人は、思わず大声を上げてしまった。無理も無い。
 かつて、五人があれだけ賢明に捜索して、それでも正体がわからなかった
 『神の言葉』の正体を、キバヤシが掴んだというのだから。

ナワヤ「それは本当なのか・・・!? キバヤシ!!」
 ナワヤは、すかさずキバヤシに問いただす。

キバヤシ「ああ、本当だ」
 そして、キバヤシは即答した。

イケダ「一体、奴らは何者だったんですか!?教えてください!!」
キバヤシ「まあ、慌てるな。お前達も色々話したいことがあるだろう。
      まずは会議室に行こう。そこで話す」
ナワヤ「お・・・ おう!」
 
 
 そして、彼らは会議室に向かっていった。
 かつて知ることの出来なかった真実にもう一度挑むために・・・
 
 

147 名前:名無し客:2009/10/19(月) 22:12:52
 
 
     東京都 講談社本社ビル・会議室
 
 
 講談社本社ビルの会議室、そこにかつてのMMRメンバー、
 ナワヤ、タナカ、イケダ、トマル ・・・そして突如現れたキバヤシは集合していた。
 キバヤシは会議室のホワイトボードの前の教壇に立ち、
 後の四人はその真正面の席に座っていた。

タナカ「こうして集まるのも・・・ 何年ぶりでしょうか・・・」
イケダ「ほんと、久しぶりですね・・・」
ナワヤ「でも、みんな、よく集まってくれたな・・・ 俺からも礼を言うぜ」

 全員が懐かしさを口に含め談笑する中、キバヤシは口を進めた。

キバヤシ「・・・今回、ナワヤがお前達を収集したのは他でもない・・・
      俺達はMMRの解散後、散り散りになりながらも、世界各地に向かい、
      そこで様々な情報を求め続けていた・・・
      そして今日集まり、これまで各々で調べてきた調査の内容を
      ここでお互いに発表し、皆で再検証する・・・ という事だったらしいな、ナワヤ」

 キバヤシは、ナワヤに確かめるように問う。

ナワヤ「ああ・・・ ま、お前が来た事だし・・・
     お前がやりたいんなら進行役は任せるぜ」

 ナワヤは、そう即答した。やはり、長年リーダーを務めてきたキバヤシなら
 話の流れを任せられるということなのだろう。

キバヤシ「そうか・・・ では俺が進めさせてもらう。
      誰からでもいい・・・ 自分が調べてきた調査内容を話してくれ」

 キバヤシがそう発言した直後、一名が挙手した。

イケダ「ハイ!!」
キバヤシ「イケダか・・・ 確かお前は最先端の遺伝子技術を求め、
      アメリカに行っってたな・・・ 話してくれ」

 イケダは席から立ち上がり、話し始めた。

イケダ「僕はアメリカに渡米した後、友人のチャーリーの協力を得て、
    様々な遺伝子操作の技術を研究している施設を見て回りました。
    その中でも、特に注目したのは、やはり『コーディネイター』関連の話題です」
キバヤシ「フム・・・」

 イケダは険しい表情で話を続けた。

イケダ「今現在は当時のブルーコスモス的思想の定着等により、いわゆる
     『第一世代のコーディネイター』は殆ど生まれなくなっていますが、現在でも
     コーディネイターとナチュラルの間の確執は消えたとは言えず、人権、社会、
     国家的な問題が依然残ったままだと言えます。つい数ヶ月前にも、ナチュラルの
     排除を目的としたパトリック・ザラ率いる過激派がグランショッカー・・・
     現ディバイン・ショッカーと手を組み、プラントの首都「アプリリウス・ワン」を
     占領したという事件が起きています」
ナワヤ「自分達の主張の為なら悪党と手を組んで、同胞すら容赦なしか・・・ ひでぇな・・・」

 ナワヤは苦い顔をし、心の中で舌打ちする。イケダは表情を崩さず、さらに話を続ける。

イケダ「幸いにもこの事件はヒーロー達や、当時のクライン派の軍勢によって
    鎮圧されましたが、まだ安全な状況だとは言えません。かつて僕達は
    「遺伝子∞(インフィニット)」や「寿命コントロール遺伝子」等による
    遺伝子操作の技術による人類間の確執を危惧してきましたが、それはまさに
    今、現実の問題となっていると言っても過言じゃないでしょう。僕はそこに
    恐怖を感じます」

 イケダは全てを言い終わると、着席した。

キバヤシ「なるほど・・・ 遺伝子操作による人類間の確執か・・・」

 キバヤシの言葉の後、トマルは席から立ち上がり、話し始めた。

トマル「確かに遺伝子操作による人類間の確執も大きな問題だと思いますが・・・
    僕は他にも、自然発生的な人類の進化に興味を持っています」
ナワヤ「自然発生的な・・・ オルフェノクとかか?」

 ナワヤはトマルに質問した。

トマル「ええ、その進化によっても様々な種類があり、所謂
    「ニュータイプ」「超能力者」など、他の人間と姿形が変わらない者もいれば、
    「オルフェノク」「アギト」の様に、外見からして形を変えてしまう者もいて、
    特に後者には現人類を下等生物とみなす勢力も多いようです」

タナカ「確か・・・ オルフェノクはイケダさんの話に出てきたプラントの
    占領事件にも関わってましたよね・・・」
トマル「ええ、俗に言う「地球至上主義勢力」が主導のTVやインターネットの
    ニュース報道等では、オルフェノクが人類に害をもたらす存在の様に
    言われていますが、実際にはDショッカー等に関わっている者以外は
    大半が人間への敵意を持たず、仮面ライダー等、ヒーロー側の勢力に
    協力している者達も一部ながら存在しているようです」
キバヤシ「だが、そんな連中だけじゃないというのが問題だ・・・」
ナワヤ「何てこった・・・ 人類は一体どうなっちまうんだ・・・」

 ナワヤは冷や汗をかきながら、戦慄する。

トマル「・・・人類は有史以前より、様々な脅威にさらされ続けていました。
    宇宙や地球の内部からの脅威・・・ 魑魅魍魎、悪鬼悪霊の類・・・
    ・・・僕個人の考えなんですが、もしかしたら、これらの人類の進化は、
    人類がこれらの脅威に耐えうるため、ジャンクDNAが自発的に進化を
    始めたのではないか・・・ そんな気もするんです」

 そう言うと、トマルは着席した。

キバヤシ「なるほど・・・ 現在地球にはDショッカーや宇宙連合の過激派等、様々な
      敵対勢力が大頭している・・・ それらの脅威に立ち向かうための進化か・・・」

 そう言い、キバヤシはナワヤに目を向けた。

キバヤシ「ナワヤ、お前はどうだ。MMR解散後も講談社に残って、編集者の立場から
      様々な情報を探索してたらしいが、何か目立ったことはあったか?」

ナワヤ「俺か・・・ 俺が編集部で仕入れた情報で目立ったのは、やっぱり、
    中学生や高校生の起こす事件や社会問題だな」
イケダ「事件・・・ イジメ、薬物、ひきこもりとかですか・・・
    確か雑誌の方でも漫画の形式で取り上げてましたね・・・」

 イケダがそう言うと、ナワヤは自分の座っていた
 パイプ椅子の下から、新聞を取り出す。

ナワヤ「最近も、ほら」

 ナワヤは、イケダに新聞を投げ渡した。

イケダ「こ、これは・・・?」
ナワヤ「四日前の新聞だ。一面を読んでみろ」
イケダ「えーと・・・ 何々・・・」

 イケダは、新聞の一面を読み上げる。
 
 
 『マンションの惨劇!学生二人の命が失われたその原因は?
  その残酷極まりない事件は神奈川県原巳浜で起きた。地元の榊野学園に在学していた学生の
  伊藤誠さん(16)、西園寺世界さん(16)の二名が早朝、無残な姿でマンションで発見された。
  西園寺さんの遺体ははマンションの屋上に血まみれで横たわっており、腹部を刃物の様な
  物で裂かれていた。また、伊藤さんは首から上を切断されて持ち去られており、DNA鑑定で
  本人であることが判明した。なお、血痕などから、伊藤さんを殺害したのは同じく殺害された
  西園寺さんである事が判明しており、目撃情報などからその西園寺さんを殺害したと思われる
  同学園に所属の桂言葉容疑者(15)を現在警視庁は全力を挙げて捜索中である』
 
 
イケダ「・・・酷いですね、こんな事件が起こるなんて・・・」
ナワヤ「・・・ったく、世も末って奴だよ・・・ あのノストラダムスでも
    人類破局の危機は予言できても、こーいう現実的な問題までは
    予測できなかったって訳さ・・・」
キバヤシ「・・・・・・・・・」

 全員、沈黙する。

ナワヤ「・・・正直、俺個人としては、Dショッカーや宇宙連合も脅威だとは思うけど、
     こういった人類内部での破局も、より身近な恐怖として脅威を感じるぜ・・・」

 ・・・暫く沈黙が続いた後、話を進めたのはタナカであった。

タナカ「・・・そういえば最近、「スクランブルフォース」って組織が話題になってますよね?
    あれに関しては皆さんはどう思いますか?」

 タナカの問いに対し、ナワヤは椅子の背もたれに寄りかかりながら、
 腕組みをした姿勢で答えた。

ナワヤ「・・・確か、小学生から高校生くらいの子供達で結成された自警団だったっけな。
     正直な所を言うと・・・ 俺はどちらかっつーと反対だ。
     俺たちの雑誌を読んでるくらいの年齢の奴らが武器を持って
     危ない連中と殺し合うなんて、正直、あまり考えたくねぇな・・・」

 ナワヤが言い終わった直後、トマルも口を開いた。

トマル「・・・僕は、どっちかというと、賛成です。
    確かに彼らはまだ10代程度の少年少女です。その上で誰かに強制されて
    戦わせるというなら反対ですが、彼らがDショッカー等の悪が許せず、
    それらの驚異から人類を守るため、自分達の意志で戦いに赴くのなら、
    それを僕ら大人がどうこう言う権利は無いんじゃないでしょうか」

 トマルの発言したスクランブルフォースの擁護論に対し、
 ナワヤは表情を変え、トマルに詰め寄った。

ナワヤ「おいおい、何言ってんだ!自分の意志だか何だか知らねぇが、
     子供が戦争に巻き込まれていいわけねぇだろーが!!
     そうだな・・・ 確かお前の従兄弟にシゲキってやつがいたよな!
     もしあいつがそのスクランブル・・・ 何とかに入るって言ったら
     お前はそれでも平気なのか!?」

 ナワヤの顔が真ん前にあるという、凄まじくプレッシャーがかかっているだろう
 状態にも関わらず、トマルは表情を崩さず答えた。

トマル「・・・シゲキ君が、少なくとも100%自分の意志でスクランブルフォースに
    入るというのなら、僕は止めはしません」
ナワヤ「・・・ッ!?」

 トマルの言葉に、ナワヤは怒りの表情を露見し、彼の胸ぐらを掴み上げた!

ナワヤ「お、お前なぁ!!」
トマル「ぼ、僕は、間違ったことは言ってるとは思いません!」

 まさに一触即発の状態の二人。流石にこの状況は不味いと思ったのか、
 タナカとイケダは声を揃え、二人に向かって一喝した。

タナカ・イケダ「い───かげんにして下さい!」 ボケェ

ナワヤ「うおっ!?」
トマル「うわっ!?」

 突然の大声にナワヤは驚き、トマルの胸ぐらを掴んでいた手を緩めてしまう。
 その結果、トマルは床に音を立てて尻餅をついてしまった。

タナカ「確かに最初に言い出したのは僕ですし、スクランブルフォースに関しても
    人それぞれ賛否両論があるでしょうけど、今はもっと別にしなくちゃいけない
    話があるでしょ──が!!」
イケダ「そうですよ!せっかくキバヤシさんがMMRとしての活動時には尻尾を
    掴みながら、全貌までは知ることのできなかったあの『神の言葉』の
    正体を掴んだって言うんですよ!?知りたくないんですか!?」

 二人はナワヤとトマルに対して険しい見幕で詰め寄った。
 この状況に対して、ナワヤとトマルは自分達の表情を引きつらせるしか無かった。

ナワヤ「わ、解った!悪かったよ!
     お、俺もそろそろ話を切り上げる頃だと思ってたんだよ!」
トマル「ぼ、僕もそう思ってた所ですよ!」

 二人の表情には明らかに焦りが見えていた。

イケダ「ったく・・・ ナワヤさんとトマルは本当に相変わらずですね・・・」
 イケダはため息をつく。

キバヤシ「・・・だが、それはナワヤ達がMMR解散から数年経った今でもかつてのMMRとしての
      志を失っていないという何よりの証拠だ。悪いことではないさ。」

 キバヤシは、口元に少し笑顔を含み、そう言った。

キバヤシ「・・・さて、そろそろ本題に移ろうか」

 そう言い、キバヤシは表情を変え、教壇に向かい直った。

ナワヤ「・・・その前に、一つ聞きたいことがある」

 ナワヤは挙手し、キバヤシに問いかけた。

キバヤシ「・・・何だ?ナワヤ」
ナワヤ「お前、数年前に「旅に出る」って手紙に書いて、それ以来
     音信不通だったわけだが、一体今まで何処で何をやっていた?
     後、何で俺たちに一度も連絡をよこさなかった?
     もし無事だったんなら、俺達に一回くらい連絡してもいいじゃねえのか!?」

キバヤシ「・・・・・・」
 キバヤシは、少し黙り込む。
 そして、数秒の沈黙の後、口を開いた。

キバヤシ「俺は、MMRが解散した後も、編集部に残って編集者として活動していた。
      できることなら直ぐにでも『神の言葉』の正体を知るために、アメリカや中国に
      向かいたかったが、直ぐに活動したら、奴らに感づかれてしまう・・・
      それでお前達にまで危険が及ぶのは、できれば避けたかったんだ・・・」

ナワヤ「・・・・・・」
タナカ「・・・・・・」
イケダ「・・・・・・」
トマル「・・・・・・」
 四人は、ひたすら黙ってキバヤシの話に耳を傾けている。


キバヤシ「だが・・・ ある時、"夢”を見たんだ」
四人「「「「夢!??」」」」
キバヤシ「ああ・・・ あれは夏の蒸し暑い夜の事だった・・・」
 
 
 
 
  ◇    ◇    ◇    ◇
 
 
 
 
キバヤシ「ウ、ウ〜ン・・・」

 ──あまりの寝心地の悪さに、俺は少し目が覚めたんだ。
 ──そして、辺りを見回すと・・・

キバヤシ「こ、ここは・・・!!?」

 ──目が覚めたとき、俺は、異空間のような所にいたんだ。
 風景はなく、ただ歪んだ色とりどりの曲線だけの空間で、
 俺は、一体自分の身に何が起きたのか理解できなかった。
 その時──

???「・・・シ。・・・キバヤシ」
 突如、俺を呼ぶ声がしたんだ。

キバヤシ「だ、誰だ!?」
 そして、俺が声の方向に振り返ると・・・

謎の老人「・・・・・・」
キバヤシ「だ、誰だお前は!?」

 俺のすぐ傍に、黒い帽子を被り、全身を黒い服装に包んだ、
 白い髭を生やした老人が立っていたんだ。

謎の老人「・・・我の名はノストラダムス。お主も存じているはずだ」
キバヤシ「ノ、ノストラダムス!!?あ、あなたが!!?」
ノストラダムス「いかにも。我こそがノストラダムスだ」

 そう──、俺の傍に立っていた老人は、
 紛れもなくかつての大予言者、ノストラダムスだった。
 俺は恐縮し、言葉も出なかった。
 そんな俺に、彼はこう言い残したんだ。

ノストラダムス「キバヤシよ・・・ 今、地球には危機が迫っている!!」
キバヤシ「何ですって!?それは恐怖の大王のことではないのですか!?」
 俺は、ノストラダムスに対し問いかけた。

ノストラダムス「・・・『恐怖の大王』は今の時代を生きる英雄達の活躍により、去った。
         ・・・だが、『アンゴルモア』は未だ姿を現さぬ」
キバヤシ(そ、そういえば・・・ 確かノストラダムスの予言集の記述には
      恐怖の大王はアンゴルモアの大王を甦らせる者として書かれていた・・・
      恐怖の大王が消えても、アンゴルモアの大王は未だ存在している・・・)

ノストラダムス「・・・キバヤシよ、お主は立ち上がらなければならぬ」
キバヤシ「た、立ち上がる・・・!? 一体何を・・・」

 ノストラダムスの突然の言葉に、俺は一瞬だけ困惑してしまった。

ノストラダムス「・・・キバヤシ、アメリカへ行け」
キバヤシ「アメリカ・・・ ですか?」
ノストラダムス「うむ。そこで「ペガサス・J・クロフォード」という男に会え。
         彼こそが、『神の言葉』の正体を知っている男だ。
         彼に会えば、奴らの真実に迫ることができるだろう・・・
         お主を信じているぞ・・・ キバヤシ・・・」

 そう言うと、ノストラダムスの体は徐々に薄くなり、消えていった・・・

キバヤシ「ま、待ってください!」

ノストラダムス「キバヤシ・・・ 地球、いや全平行宇宙の未来はお主達にかかっている。
         頼んだぞ!!」

   ピカッ!!

キバヤシ「うわっ!」

 突如光った閃光に目がくらみ・・・ もう一度目を開けると・・・

キバヤシ「・・・・・・」

 ──俺は、自室のベッドに戻っていた。
 
 
 
 
  ◇    ◇    ◇    ◇
 
 
 
 
キバヤシ「───と、言う訳だったんだ」

 キバヤシは、全てを言い終わると、少し表情を緩めた。

ナワヤ「ほ、本当に・・・ ノストラダムスが・・・?」
 ナワヤは、明らかに困惑の表情を浮かべていた。

キバヤシ「ああ・・・ 本当だ。信じられないかもしれないが・・・ 事実だ」

タナカ・イケダ・トマル「・・・・・・・・・」
 一方、トマル達は、完全に沈黙状態に陥っていた。

ナワヤ「そ、それで・・・ そのペガサスって男に・・・ 会えたのか!?」
 ナワヤは動揺しながらも、キバヤシに質問した。

キバヤシ「それは・・・ これから話そう」

148 名前:名無し客:2009/10/19(月) 22:16:16
 
 
キバヤシ「夢を見た後、俺はすぐにアメリカに向かった。
      ペガサスという男に会うためにな」
ナワヤ「お、おう・・・」

 ナワヤは、腕組をして頷く。

キバヤシ「俺は渡米した後、「ペガサス・J・クロフォード」の行方を調べ・・・・・・ その所在を掴む事に成功した」
タナカ「!! ・・・本当ですか!?」

 キバヤシの言葉にタナカは目を大きくして驚いた。

キバヤシ「ああ・・・ そして、本人と直接話す機会も得ることが出来た」

 キバヤシは、自分とペガサス・J・クロフォードが行った話の内容を、
 ナワヤ達に話し始めた・・・
 
 
 
 
  ◇    ◇    ◇    ◇
 
 
 
 
     一年前


 山々や森林に囲まれた湖の畔に建っている、洋風の大きな古城・・・
 それこそが、インダストリアル・イリュージョン社の名誉会長であり、世界中で大ブレイクしている
 TCG「デュエルモンスターズ」の生みの親、ペガサス・J・クロフォードの住む古城である。

 その豪邸の屋外の、豊かな自然と湖を一望できるプールサイドの前に置かれた白色の折り畳み式の
 テーブルを挟み、年の頃は30代半ばと思われる銀色の長髪の男性―――ペガサス・J・クロフォードと
 彼の元へと来訪したキバヤシの二名は会談を行っていた。
 
 
キバヤシ「――――という訳です。『神の言葉』について、知っている事を教えて頂けないでしょうか・・・?」
ペガサス「成程、それで日本からはるばるアメリカまで来たという訳デスか・・・
    MMRの活躍は、アメリカでも一度耳にした事がありマース」

 キバヤシはペガサスに真剣な表情で問いかけており、ペガサス自身もその問いに対し、
 冷静な表情で対応を行っていた。

キバヤシ「お願いです!! 今は一刻も無駄にはできないんです!!
ペガサス「・・・・・・」

 ペガサスは、少し黙り込むと、微妙に真剣な表情になり、数秒置いてキバヤシに返答した。

ペガサス「いいでしょう、Mr.キバヤシ、お話しマース」
キバヤシ「!! ・・・ありがとうございます!」

 ペガサスは、キバヤシの目を見ながら、話を続けた。

ペガサス「まず、あなた方が退治していた組織・・・ 『神の言葉』について話しマース」
キバヤシ「・・・・・・・・・」

 キバヤシは、これから語られるだろう『神の言葉』の正体を鼓膜に刻みつける覚悟で
 ペガサスの言葉を一字一句聞き取る心構えをした。

ペガサス「『神の言葉』・・・ 彼らの最終的な目的は、大国の軍産複合体と結びつき、
     世界中に軍事国家を張り巡らせる事でした・・・」
キバヤシ「ああ・・・ そこまでは我々も知っています・・・
     その為に奴らは、スーパーモスキートや隷属遺伝子など、様々な計画を打ち立ててました・・・」
ペガサス「そこまで知ってるとは・・・ 流石デース」

 その言葉と共に、ペガサスの目の光が多少変わったように感じた。
 正直、ペガサスはMMRの事を耳に挟んでいても、具体的にどんな集団なのかは知ってなかった。
 その為、初対面時はキバヤシに対し所謂三流雑誌記者のようなイメージも持っていたが、
 キバヤシの真剣な表情、そして彼らが掴んだ『神の言葉』の作戦を聞き、彼らが単なる三流記者の
 集まりでない事を確認し、態度を改めたのだった。
 ―――無論、最初から表情にも言葉にも出してないため、キバヤシが知る事は無かったが。

キバヤシ「・・・肝心なのは、そこまで奴らの真実に踏み込んでも、俺達が判らなかった謎です。
     『神の言葉』の正体・・・ 知っているのなら、教えていただきたいのです・・・
ペガサス「・・・彼らの正体、デスか」

 ペガサスの表情が、微妙に曇る。
 それを見たキバヤシは、彼が『神の言葉』について、かなり深い部分まで知っている事を察した。

キバヤシ「お願いします!! 『神の言葉』とは一体何者なんですか!!」
ペガサス「・・・・・・Mr.キバヤシ、ユー達が興味本位ではなく、真剣に彼らの事を知りたいと
     言う気持ちは理解してマース・・・ ですが、彼らは非常に危険な組織デース・・・
     貴方達がこの世界の“表”に位置する者なら、彼らは“裏”に位置する者。
     表の者が不用意に裏に踏み込めば・・・ 悲劇が生まれマース」

 そう言うと、ペガサスは、左目を覆っている銀髪を掻き分け、キバヤシの前に露にした。

キバヤシ「なっ・・・!?」
 
 
 そこに・・・ 彼の左目は無かった
 
 
ペガサス「これが不用意に“裏”の世界に関わった者の末路の姿・・・ Mr.キバヤシ、
     これ以上“裏”の世界に関わろうととすれば、これだけじゃ済まないかも知れまセーン。
     ―――それでもユーは、彼らの正体を知りたいデスか?」
 
 
 ペガサスが左目を失った理由は、実際の所、かつてエジプトのクル・エルナ村を訪れた際に、
 村の地下神殿で決して見てはならぬ千年アイテムの儀式を見てしまった為、千年アイテムに
 選ばれるか否かの闇の試練を受け、千年アイテムの一つ「千年眼」を手に入れた代償として
 失ったという経緯であり、『神の言葉』とは全く関係は無かった

 しかし、秘密結社とオカルトの違いはあれど、どちらも“表”の世界に対する“裏”である事は事実。
 そんな“裏”の世界の者達がどういう存在であるかを知った上で、キバヤシがそれでも臆せず
 彼らに立ち向かう覚悟を有しているか・・・ もしここで臆するようならば、『神の言葉』の真相に
 辿り着く前に『神の言葉』の手にかかり、下手したら、片目を失うだけでは済まないかもしれない。
 ペガサスはそれを確かめる為に、自分の失った左目を彼に見せたのだった。
 
 
 
 
 ―――そして、キバヤシは自分の答えをペガサスに告げた。
 
 
キバヤシ「・・・忠告はありがたく受け取っておきます。ですが、我々は奴らの作戦を阻止する為にも
     ここで立ち止まるつもりはありません。覚悟はできてます」

 ペガサスは、キバヤシの目を見る。
 彼の目は、強い光を放っているかのように、真っ直ぐな眼光を備えていた。
 まるで、かつて祖父の魂を取り戻す為に、自分に挑んだ少年のように・・・
 
ペガサス「・・・判りました。お話しシマース」
 
 
 
 
  ◇    ◇    ◇    ◇
 
 
 
 
ナワヤ「――――それで、結局『神の言葉』ってのは何だったんだよ?」
タナカ「ちょ、ちょっとナワヤさん・・・ まだキバヤシさんが話してる最中ですよ・・・」

 キバヤシの話の途中で、ナワヤは話を中断してキバヤシに問いかけた。
 それと同時に、他の二人と共に話に聞き入っていたタナカもナワヤを制止しようとする。
 
 
 ・・・だが、キバヤシはそんなナワヤの態度に一切不満そうな表情は見せていなかった。
 むしろそれを見計らっていたかのように、キバヤシはナワヤに視線を向け、彼に語りかけた。
 
 
キバヤシ「・・・・・・ナワヤ、『GOD機関』という組織を知っているか?」
ナワヤ「『GOD機関』? え、え〜と・・・、確か・・・ ショッカーとかと同じ、
    改造人間でテロとかやった組織だよな? 仮面ライダーに大分前に潰されたって聞いたけど・・・」

 ナワヤの答えに、キバヤシは満足そうな表情を浮かべ、話を続ける。

キバヤシ「その通りだ・・・ では、GOD機関とはどういう背景の組織だったのか、わかるか?」
ナワヤ「そ、それは・・・ えーと・・・ そこまでは知らねぇな・・・」
 
 
 ナワヤは困惑してしまうが、無理も無い。
 実際、ショッカーやGOD機関等、人体改造などの技術を悪用した秘密組織は、
 ビルや都市部を狙った大規模のテロ活動や、改造人間を使用した一般人の無差別殺戮など、
 様々な犯罪や破壊活動を頻繁に行ったため、TVの報道やインターネット等の媒体でも
 度々報じられており、世間一般 ―――少なくとも日本国内では、その存在は国民の記憶に
 畏怖するべき存在として深く刻み込まれていた、

 だがその反面、それらの破壊活動や大量殺人のイメージのみが先行されてしまっている側面もあり、
 それらの組織がどういった目的で結成されたか、どういった目的で行動しているのかといった
 情報は、政府や警察機関の情報規制もあり、多くの一般人が知らずにいるという実情でもあった。

 キバヤシは、ナワヤがGOD機関に関しての詳しい情報を知らないことを確認すると、
 一呼吸置き、GOD機関に関する説明を始めた。
 
 
キバヤシ「GOD機関がどういった組織かという話だったが・・・
     アメリカで聞いた、確かな筋の情報によれば、GOD機関とは、当時核問題などで
     対立し合っている東西の大国同士が水面下で手を結び、日本を滅ぼす目的で組織した秘密結社らしい。
     最も、その結成にはかつての秘密結社ショッカーが大きく関わっているらしいがな・・・」
ナワヤ「なるほどな・・・ で、それが『神の言葉』と何の関係があるんだ?」

 ナワヤはキバヤシに再び問いかけるが・・・ キバヤシは何故か無言のままであった。
 そんな彼に対し、ナワヤ以外のメンバーも彼に話しかけた。
 
 
イケダ「・・・・・・キバヤシさん?」

 イケダが話しかけたと同時に、キバヤシは突如口を開いた。

キバヤシ「―――――それが、ペガサスが話した、『神の言葉』の正体だ
一同「「「「!!!!?」」」」

 その言葉に、ナワヤを始めとするキバヤシ以外の全員は、驚きを隠せなかった。
 
 
タナカ「ど、どういう事なんですか!? キバヤシさん!!」
キバヤシ「よく思い出してみろ・・・ 俺達が追ってきた『神の言葉』が起そうとしてきた計画を・・・」

 キバヤシがそう言ったと同時に、全員が何かに気付いた様な表情を浮かべた。

ナワヤ「!? まさか・・・ キバヤシ・・・」
キバヤシ「そうだ・・・ 似てると思わないか・・・? 『GOD機関』と組織の方向性が・・・」

イケダ「た、確かに・・・ 『神の言葉』が起こそうとしていた計画の中には、
    風水を利用して日本の穀倉地域を壊滅させようとしたり、殺人プログラムをネットに
    流そうとしたりと、日本を壊滅状態に追い込む事を目的としたものが少なくなかった・・・」
トマル「・・・それだけではありません!!!

 イケダが話し終わると同時に、黙り込んでいたトマルも何かに気付いたような
 表情を浮かべ、直後にキバヤシ達の方を向き、口を開いた。

ナワヤ「ま、まだ何かあるのかよ・・・」

 ナワヤは頭に冷や汗を流しながら、トマルのほうをふり向く。

トマル「GOD機関と神の軍団・・・ 共に「を組織名としてます!!!
ナワヤ「!!! た、確かにそうだ・・・ 何で今まで気付かなかったんだ・・・」

 次々に明らかになる事実に戦慄しているのはナワヤだけでは無い。
 タナカ、イケダ・・・ 喋っているトマル自身も、あまりの衝撃に表情を強張らせていた。

キバヤシ「GOD機関のGODは、Government Of Darkness・・・ 「暗黒政府」の略らしいが、
     組織の体質から考えて、神を意味する『GOD』になるように単語を選んだと言うのは
     十分考えられる話だ・・・」

ナワヤ「・・・・・・・・・」
タナカ「・・・・・・・・・」
イケダ「・・・・・・・・・」
トマル「・・・・・・・・・」
 
 
 全員が神妙な表情を浮かべ、黙り込んでしまう。
 そんな中、ナワヤはハッとした表情となり、戦慄しながら口を開いた。

ナワヤ「お、おい・・・ 確か・・・GOD機関の結成には、
    ショッカーが大きく関わってるって言ったよな・・・
    って事は・・・ まさか・・・」

 ナワヤが言い終わると同時に、キバヤシもカッと目を見開き、教壇を両手で叩き付け、そして――――――
 
 
キバヤシ「そうだ・・・ 『神の言葉』とは、やはり『GOD機関』の事だったんだ・・・
     つまり・・・」
 
 
 
      ,.ィ , - 、._     、
.      ,イ/ l/       ̄ ̄`ヽ!__
     ト/ |' {              `ヽ.            ,ヘ
    N│ ヽ. `                 ヽ         /ヽ /  ∨
   N.ヽ.ヽ、            ,        }    l\/  `′
.  ヽヽ.\         ,.ィイハ       |   _|
   ヾニー __ _ -=_彡ソノ u_\ヽ、   |  \   
.      ゙̄r=<‐モミ、ニr;==ェ;ュ<_ゞ-=7´ヽ   >
.       l    ̄リーh ` ー‐‐' l‐''´冫)'./ ∠__   『神の言葉』の計画を裏で操っていたのは、
       ゙iー- イ'__ ヽ、..___ノ   トr‐'    /    他ならないショッカーだったんだよ!!!
       l   `___,.、     u ./│    /_ 
.        ヽ.  }z‐r--|     /  ト,        |  ,、
           >、`ー-- '  ./  / |ヽ     l/ ヽ   ,ヘ
      _,./| ヽ`ー--‐ _´.. ‐''´   ./  \、       \/ ヽ/
-‐ '''"  ̄ /  :|   ,ゝ=<      /    | `'''‐- 、.._
     /   !./l;';';';';';';\    ./    │   _
      _,> '´|l. ミ:ゝ、;';';_/,´\  ./|._ , --、 | i´!⌒!l  r:,=i   
.     |     |:.l. /';';';';';|=  ヽ/:.| .|l⌒l lニ._ | ゙ー=':| |. L._」 ))
      l.    |:.:.l./';';';';';';'!    /:.:.| i´|.ー‐' | / |    |. !   l
.     l.   |:.:.:.!';';';';';';';'|  /:.:.:.:!.|"'|.   l'  │-==:|. ! ==l   ,. -‐;
     l   |:.:.:.:l;';';';';';';';| /:.:.:.:.:| i=!ー=;: l   |    l. |   | /   //
       l  |:.:.:.:.:l;';';';';';';'|/:.:.:.:.:.:.!│ l    l、 :|    | } _|,.{::  7 ))
        l  |:.:.:.:.:.:l;';';';';'/:.:.:.:.:.:.:.:| |__,.ヽ、__,. ヽ._」 ー=:::レ'  ::::::|;   7
.      l |:.:.:.:.:.:.l;';';'/:.:.:.:.:.:.:.:.:.|. \:::::\::::: ヽ  ::::::!′ :::|   .:/
.       l |:.:.:.:.:.:.:∨:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.!   /ヽ::: `:::    ::::  ....::..../ 
 
 
 
 
ミミ:::;,!      u       `゙"~´   ヾ彡::l/VvVw、 ,yvヾNヽ  ゞヾ  ,. ,. ,. 、、ヾゝヽr=ヾ
ミ::::;/   ゙̄`ー-.、     u  ;,,;   j   ヾk'! ' l / 'レ ^ヽヘ\   ,r゙ゞ゙-"、ノ / l! !ヽ 、、 |
ミ/    J   ゙`ー、   " ;, ;;; ,;; ゙  u ヾi    ,,./ , ,、ヾヾ   | '-- 、..,,ヽ  j  ! | Nヾ|
'"       _,,.. -─ゝ.、   ;, " ;;   _,,..._ゞイ__//〃 i.! ilヾゞヽ  | 、  .r. ヾ-、;;ノ,.:-一'"i
  j    /   ,.- 、  ヾヽ、 ;; ;; _,-<  //_,,\' "' !| :l ゙i !_,,ヽ.l `ー─--  エィ' (. 7 /
      :    ' ・丿   ̄≠Ξイ´,-、 ヽ /イ´ r. `ー-'メ ,.-´、  i     u  ヾ``ー' イ
       \_    _,,......::   ´゙i、 `¨ / i ヽ.__,,... '  u ゙l´.i・j.冫,イ゙l  / ``-、..- ノ :u l
   u      ̄ ̄  彡"   、ヾ ̄``ミ::.l  u   j  i、`ー' .i / /、._    `'y   /
              u      `ヽ  ゙:l   ,.::- 、,, ,. ノ ゙ u ! /_   ̄ ー/ u /
           _,,..,,_    ,.ィ、  /   |  /__   ``- 、_    l l  ``ーt、_ /  /
  ゙   u  ,./´ "  ``- 、_J r'´  u 丿 .l,... `ー一''/   ノ  ト 、,,_____ ゙/ /
        ./__        ー7    /、 l   '゙ ヽ/  ,. '"  \`ー--- ",.::く、
       /;;;''"  ̄ ̄ ───/  ゙  ,::'  \ヾニ==='"/ `- 、   ゙ー┬ '´ / \..,,__
、      .i:⌒`─-、_,....    l   /     `ー┬一'      ヽ    :l  /  , ' `ソヽ
ヾヽ     l      `  `ヽ、 l  ./  ヽ      l         )  ,; /   ,'    '^i
ナワヤ・タナカ・イケダ・トマル
なっ・・・ なんだって―――――!!?
 
 
 
トマル「そ・・・ そんな・・・ ショッカーって言ったら、今は・・・」

 ナワヤ達はショックを隠せないが、無理も無い。
 なにせ自分達が追っていた『神の言葉』の正体が、あの世界規模で暗躍していた秘密結社
 「ショッカー」と非常に深い部分で繋がっていた事を知ってしまったのだから。

 それだけでは無い。今やショッカーやGOD機関は、三柱の至高邪神の元、
 他の数多の悪の組織や集団を統合し、今や他に類を見ない規模を誇る悪の組織、
 『無限なる帝国ディバイン・ショッカー』となっているのである。
 『神の言葉』がもし本当にGOD機関やショッカーと繋がっているのであれば・・・
 
 
 ―――――彼らの前に立ち塞がる相手は、想像以上に強大な存在であった。
 
 
 
ナワヤ「な・・・ 何てことだ・・・ Dショッカーって言ったら、ショッカーのような秘密結社以外にも、
    外宇宙や異世界の連中、妖怪とかもいるって言うじゃねぇか・・・」

イケダ「そんな連中が相手じゃ、対策の立てようなんてあるはずも無い・・・」

トマル「幾らなんでも、絶望的です・・・」

 ナワヤ達は深く沈んでしまった。周囲を重たい空気が包む。
 
 
タナカ「いっその事、最初から関わってなければ・・・」
 
 
 
 ――――誰もが希望を失いかけたそんな中、キバヤシは意を決した表情に変わり、言葉を発した。
 
 
 
 
 
 
        ,   / `ー---─一''"~´ ̄`ヾヽ
      i  i| ilレ           ミミミミ''"`─- 、
    , .,i! i !/i  i         ミミミミヾ   ミヾ ゙ヽ
    .i  ,!i l.| ' i  ゞ       彡ミミミヾ   ミヾヾ  `ヽ
  ,  i!、k ヽ、 ヽ          彡ミミ   ミヾヾ    ゙
  li l ヾ、    ヾ        _,,==  ミヘベ
  , |i、ヽ  ヽ、     ヽ             ヾ ゙
  !ヾ ヽー- _ ー- ,,__         〃ヾ
  ヾヽヾ ‐- ,,___             /ソツ、ヾゞ、ヾヾ
   ` 、`ー- 、...,,─--  __,,     彡ソソ ヾゞゞミミ
  ヽ.、 `ー --- .,,─--  __,, 彡ソソノ,;  ,,-弋ミミミミ
    \ ゙ー‐- 、..,,,____,,. --彡彡彡'"'",ィ'-====、ヽミミミ
      ``,.-、-─r,=====、:;;,,::;;::f" ,.'i´ o`i 冫ヽ ]-'´ 
         ゙iヾ ニill 〈 (.O)ーi` ̄´i  _`_-_'....'  li ゙
        ゙i   ill::::::::;ー-‐γ'i'::l,⌒ヾ`)::::::::::;;''  〃u
        ゙i  :ill::::::::;;  ソ::::;i,、,  ヾ:::::::;''' _,,ノ'  ,r-
         ゙i、  ゙`‐=='"..::::::;i,, .,,,  ゙゙'''''"~´    l
          ヾ.イ        '''"..-一、   u   .l
            ヽ     :;;l ̄´ _,,,...,.ヽ     ,イ
             ゙i. u   ;;iェ'´ i'  ヾト!    ./:!
              ゙!.    :;;Fi、   ,,.ツ   ./;:;:
             ./゙i ヽ   ゙;ヽニ二ニ-'´  ./ :;:;  /
            / i  ヽ    :..,,-‐' /::;'  ;:; /
キバヤシ「――――うろたえるなおまえ達!!
 
 
ナワヤ「ッ!!?
タナカ「!!?
イケダ「!!!?
トマル「!!? ・・・・・・キバヤシ、さん?」

 四人は我を取り戻したかのように、表情を変え、キバヤシの方を向いた。
 キバヤシはなおも話を続ける。
 
 
キバヤシ「――――俺達はもう既に『神の言葉』の事を知りすぎた。
     奴らが本格的に活動を開始している以上、俺達手が回ってくるのも時間の問題だ」
ナワヤ「―――つまり、もうどこへ逃げても無駄って事か?」

 ナワヤが目の光を失いかけた表情で、キバヤシに言葉を投げかけた。
 それとは対照的に、キバヤシの目は未だに眩しいほどに輝きを放っている。

キバヤシ「―――そうかもしれん。 ・・・だが、逆に言えば、俺達はこの世界の中でも数少ない、
     『神の言葉』やGOD機関・・・ そう、Dショッカーに深く近づいた物達とも言える」
ナワヤ「――――それが、どうかしたのかよ・・・」

 キバヤシはなおも話を続ける。
 
 
キバヤシ「かつて、俺達が奴らの手によってMMRを解散に追い込まれた際、
     俺達は今と同じくらい絶望した筈だ。
     だが、そんな俺達にでも出来た事は何だった・・・?」

 キバヤシは、真剣な眼差しでナワヤ達に語りかけた。
 自分達が、過去に交わした信念の誓いを、思い出させる為に・・・
 
 
ナワヤ「俺達に・・・ 出来た事・・・ はっ・・・!!」
タナカ「あきらめない・・・ 事・・・!」

 言葉と同時に、ナワヤとタナカの表情から暗さが消えうせ、目に光を取り戻す。
 それに合わせ、イケダとトマルの表情にも変化が現れた。
 
 
キバヤシ「『あきらめない!』 それがMMRを失った俺達にできた唯一の闘いだったはずだ!」
 
 
 

 /   , ,ィ ハ i、 、     !   /''⌒ヽ-─‐- 、     、ー'´         \ .イ   , ,ィ ハ i 、 .   |
 /イ  ,ィ/l/ l/ リ ヽ!ヽト、 .|   ゝ ,、.___,  \  >       ,       !  | ,ィ/l/ l/ lハlヽトiヽ. |
  イ /r >rjヘ;=:r‐=tj<ヽ│  「 ./      \  |  ≧  , ,ィ/ハヽ\   |   |/゙>rjヘ '-‐ァt:j<`K
  r、H   ┴'rj h ┴'  }'|ト、  |./        ヽ |  1 イ/./ ! l ヽヾ、_ ! .ry   ┴ 〉   └'‐ :|rリ
  !t||. `ー-‐ベ!` ` ー-‐' ルリ r|´゙>uー、ヽ-tj='^vヽ _レ「゙fぅヽ ーT'tラ'7`h |t|.   ヾi丶     レ'
  ヾl    -─-、   /‐'  :|r|  ー "j `ー ′ h゙リ {t|!.  ̄" }  ` ̄  !リ ヾl    -─ -   /|
    ト、    ‐‐     ,イl.    ヾ!.    ヾ      ,イ‐' ヾl   ヾ      /'    ト、    ‐-    ,イ ト、
   ,.| : \       / ; ト、    ト.、   ´_ ̄` , ' |.    ト、  ´_ ̄`  ./.|.   ,| ::\     / ; / \
-‐''7 {' ::   ` ー '  ,; ゝ:l`ー- ⊥:`ヽ. __ / ,' |    | :\     /,' ト、_ /〈 ::  ` ー '   ,'/   「
  /  \ ::       , '/  :|     `'''ー- 、 , ' '>-,、.._ノ ::  `ー '   /,.イ   \::     /      |
 /     \    /     |        | ヽ-‐'´ _,.ヘ<  _::   _,. イ/ |     ,.へ、 /´\       |
――――あきらめない!!

 
 
 
 ――――その瞬間、彼らの顔から絶望の色が完全に消え、目に希望の光が灯った。
 
 
 
 
キバヤシ「そうだ・・・ 俺達の所属は幸いにも講談社と言う大手の出版社だ。確かに俺達にはウルトラマンや
     仮面ライダーのような力は無いが、その代わり『報道の自由』という名の武器があるんだ!
     俺達が奴らの情報を記事にし、雑誌やネットなどのメディアで報じれば、
     いずれ奴らの力を削ぎ、ヒーロー達の手助けにもなるはずなんだ!」

 キバヤシの言葉に続き、ナワヤも口元に笑みを浮かべて口を開く。

ナワヤ「―――フッ、そうだったな・・・ 俺達は記者なんだ。
    それなら、やる事はお前の言ったとおりだ。Dショッカーの素顔、暴いてやろうぜ!!!」

トマル「・・・でも、具体的にどんな事をすればいいんでしょうか?」

 トマルの質問はもっともだ。いくら精神論を語った所で、
 実際に結果を残せなければ、単なる机上の理論でしかない。

キバヤシ「―――それなら問題は無い。俺がこの数年間で掴んだ情報は、
     単に奴らの正体だけではないんだ。
     ・・・お前達、比留子古墳ひるここふん)という名を聞いた事はないか?」
ナワヤ「ヒルコ・・・ 古墳・・・?」

 一同は首を傾げる。これまで彼らはMMRとして、様々な遺跡や施設を調査して回ったが、
 比留子古墳と言う名の古墳など、誰も耳にした事はなかった。
 
 
 そう・・・ 正確には約一名を除いて、だが。
 
 
タナカ「・・・ひょっとして、九州の比留子の里にある比留子古墳の事ですか!?」
ナワヤ「!? 知ってるのか、タナカ!!」

 タナカは、かつて与那国島沖の海底遺跡の存在に言及し、実際に来日し調査した作家の著書に
 感銘を受けた事が原因で、世界各地に点在する古代遺跡に惹かれるようになり、トルコの遺跡の
 調査にも参加したと言う経歴を持つ。それ故、MMRが解散した後も、国内外の様々な古代遺跡に
 関する調査を独自で行っていた。だからこそ、比留子古墳の存在も知っていたのだろう。
 
 
キバヤシ「その通りだ。 さて、本題に入るが・・・
     確かな筋の情報によると、その比留子古墳をDショッカーが狙っているらしい」
トマル「!! なんですって!?」
タナカ「・・・そういえば、比留子古墳の周辺では、怪物が出ると言う噂が流れてました・・・
    何でも昔、古墳を調べていた郷土史家が首無し死体で見つかったとか・・・」

 タナカは色々と知っている様だが、詳細を語れるほど知っているというわけではなさそうだ。
 恐らく、古新聞や文献などの資料で見ただけなのだろう。事実そうであった。
 
 
ナワヤ「で、でもよ、何でDショッカーがその古墳を狙うんだよ!?」
キバヤシ「・・・・・・それは俺にもわからん。あくまで“狙っている”という情報しか聞けなかったからな」

 その言葉に、一同は再び、不安を感じ、ざわめきをあげる。
 
 
                     (ざわ・・・・ ざわ・・・・)

                                 (ざわ・・・・ ざわ・・・・)
      (ざわ・・・・ ざわ・・・・)
 
 
キバヤシ「・・・だが、俺達以上にその比留子古墳の事を知っている人物が一人いる。
     彼はかつて比留子古墳に赴き、そこでの研究ノートを今も残し、所持しているとの事だ」
イケダ「!? ・・・本当ですか?」
キバヤシ「既にアポは取ってある」

 キバヤシの言葉に、全員がざわめく。
 タナカを除き、誰も知らなかった遺跡の事に関し、研究ノートを残しているほど
 調べ上げた人物がいると言うのだ。一体誰なのだろうか・・・
 
 
ナワヤ「・・・だ、誰なんだ!?」
キバヤシ「・・・『古墳の呪的文様』『天孫降臨』 ・・・耳に挟んだ事ぐらいはあるはずだ」
タナカ「!? キバヤシさん、ひょっとして・・・」
 
 
 ナワヤやイケダには見当もつかない。 ・・・だが、タナカには心当たりがあった。

 かつて自らの著書において、装飾古墳の文様を独自の解釈で斬新な考察を行い、
 それ以降も幾つかの大学の客員教授や著述活動を行いながら、奇怪な事例の研究を
 続けている“妖怪ハンター”のアダ名を持った考古学者・・・
 
 
 
タナカ「稗田礼二郎・・・ ですか?」
 
 

149 名前:名無し客:2009/10/19(月) 22:18:18
     / ミ:::,..::- 、::;;;ミミミ彡)             ./´.: .:: ~:. :.`゙ー=,
    !'"  ミ:::/   u`ヽ--、'k.、  ,..-一、,.‐--、,,_   i '.: .: ,,..,.,..,.. ドヾ   __,,,,...::-一=、
    i. ミ::/ ゙゙゙''ヽ、  u   iミ;!,.'";: .: .: .: .:. :: ド;'.  i _,.ァ='-ノノi!_、i    /.: .: :   :. :.ミ
  /',、ヾ ! u ,'"´r。`ヽ、_ :. _,,iミi ''  彡_イィiレヾi゙`  iヘi ゙--゚,..` t_;7!   .i .: ,.=-、ソiヾ、.,ヾ
  ゙i 'ヘ i:┘  ゙ー---.,,  ゙i''f..i ,.i.-./r'"r。ヾ、ィ;、゙!   ゝ. u .,.-、.,.ゞ. i   .r、:i‐i' ( ;) i-i;"゙i'
   .! ゙ヾ  u    "   .:ヤ''〈ヘォi u ̄,._ ト‐-!   ,,.ィ''ヾ ド--、 〉丿   ゞ_ u゙ー=、'.冫ィ
  _,__7‐'i     ,.:-‐-、.´/ .i,゙F'i   /__.゙ラ' ,..j_,,ィ'" i. .:ヾ.==-'/  _,,../i' .、(ー-7 ノ
;'";;;゙i.  i.    /`==‐-/  .ノ: i. \ ゙、__././  ゙、  :i. ゙' .:::`゙T´ i`ー'-、;,.  ゙、 ::゙ーr-'_´
;;;;;;;;;;゙i.  ,;\  ゙、-- 、.:/ /;,: : :゙i :. ;,,`ーr'´、.__   ゙、  .i.-、 ,.-i: .i   ゙i ;,  ゙、;::::i  ';,ー、
;;;;;;;;;;;;゙i. , ; ;;\  ゙二ニ'./: : : ;,: : :゙ト、 ;;::i: : :;,: :.ヽ  ゙、 .:i.   i :i    ゙i ;,  ゙、ノ  ;'  :i
ナワヤ・タナカ・イケダ・トマル
なっ・・・ なんだって―――――!!?


150 名前:◆.CzKQna1OU :2009/10/20(火) 01:59:21
iPod投稿テスト

151 名前:名無し客:2009/10/20(火) 22:08:46
 
特に反対意見も無かったので、本スレに談話室の番外編並びにMMR編の前編を投下しました。
細かい部分以外では、SSの修正部分は以下の通りです。

・二人の闇の帝王の会話並びに説明描写を、色とタグで分別。
・小町の台詞に【こち亀】と【悪代官2】の地獄関連の事件の件を追加。
・ゲッター軍団と関東異次元一家の共闘の記述を変更(SSの構想を改訂した関係上、この設定を
 活かす機会が無くなってしまったので、思い切って削除しました。済みません・・・)。
・MMRの面々の出典に【GTO】や【100万$キッド】など、外部作品への登場も追加。
・>117の文章を一部カット(世界観を広げたくて長々説明したつもりでしたが、読み直したら
 結構蛇足だった気もしたので、こちらも削除した上で投稿しました)。
 
 
まさかのアニメ化まで決定した【ムダヅモ無き改革】、今回に遂にアドルフ・ヒトラー本人が降臨・・・
ナチス関連の組織や人物が登場した作品は数多いですけど、現代を舞台にした作品(回想除く)で
指導者のヒトラー本人を初め、実在のナチスの有名人物「本人」がここまで多数登場した作品って、
そう多くない気もしますね(探せば案外多いかもしれませんが・・・)。
【ビッグX】や【怪盗ジバコ】では、似た顔のヒトラーの影武者が何人も存在していた事に
なってましたが、「本人」はどの作品のヒトラーが順当なのか、少し気になったりもしたり。

・・・しかし、副将戦でヒトラーが出たってことは、大将戦は誰になるんだろうか?
ナチス関連の人物でヒトラー以上・・・ 誰だろうか・・・?
 
 
>>572 名も無き蜀軍兵様

>後は老舗のSTGとして有名な『グラディウス』『パロディウス』『R−TYPE』シリーズとかですね。
探してみれば色々多いでしょうね。
 
 
P.S
ドミニア様の以前のSSに、【ワルキューレの冒険】のワルキューレが出ておりましたが、
最近知ったところによると、何でもワルキューレは北欧神話に登場する戦乙女本人ではなく、
元々名前が無かった女神が鎧を着た際に、北欧神話のワルキューレの姿にそっくりだったから
その名で呼ばれる事になったという設定との事らしいです・・・
ドミニア様のSSで北欧神話云々の話題もあったので、そこら辺が少し気になったのですが・・・

152 名前:名無し客:2009/10/21(水) 20:36:42
申し訳ありませんが、以下の部分の修正をお願いします。
 
http://charaneta.sakura.ne.jp/test/read.cgi/ikkoku/1187112684/107-108(タイトル)

新章/番外編 二人の皇帝



新章/番外編 二人の皇帝
 
 
http://charaneta.sakura.ne.jp/test/read.cgi/ikkoku/1187112684/110

○イケダ(MMR マガジンミステリー調査班/GTO)
週刊少年マガジン編集長のイガラシ編集長の推薦によりMMRに加わった面長の男。
フルネームはイケダ・マサユキ。キバヤシの発言に反論のできる数少ない人物。。英語が堪能で
海外在籍が長く、国際事情に詳しい事から海外調査では重宝されている。他にもインターネットに
精通しており、海外から「The X-Files」を取り寄せて参考にしたりと、その方面でも大きな戦力と
なっていた(テープを見たナワヤはアメリカ製AVと思っていた)。友人にチャーリー・ライアンという
男がいる。MMR解散後、最先端の遺伝子技術を求めてアメリカに渡米。



○イケダ(MMR マガジンミステリー調査班/GTO)
週刊少年マガジン編集長のイガラシ編集長の推薦によりMMRに加わった面長の男。
フルネームはイケダ・マサユキ。英語が堪能で海外在籍が長く、国際事情に詳しい事から海外調査では
重宝されている。他にもインターネットに精通しており、海外から「The X-Files」を取り寄せて参考に
したりと、その方面でも大きな戦力となっていた(テープを見たナワヤはアメリカ製AVと思っていた)。
友人にチャーリー・ライアンという男がいる。MMR解散後、最先端の遺伝子技術を求めてアメリカに渡米。
 
 
http://charaneta.sakura.ne.jp/test/read.cgi/ikkoku/1187112684/114

△ノストラダムス(MMR マガジンミステリー調査班)
フルネームはミシェル・ド・ノートルダム。予言書「諸世紀」で有名なフランスの予言者。
過去の人物なので直接MMRとは関わっていないが、キバヤシ曰く人類に危機を警告する
「時空を超えて立ちはだかる」存在。



△ミシェル・ド・ノートルダム(MMR マガジンミステリー調査班)
姓をラテン語風に綴って「ノストラダムス」とも呼ばれる。予言書「諸世紀」で有名な
フランスの予言者。過去の人物なので直接MMRとは関わってはいないが、キバヤシ曰く
人類に危機を警告する「時空を超えて立ちはだかる」存在。
 
 
http://charaneta.sakura.ne.jp/test/read.cgi/ikkoku/1187112684/118
 
○稗田礼二郎→キバヤシ達の事情を知り、比留子古墳に眠る存在を彼らに教える。
その後、彼らの比留子古墳行きに同行する意思表示を見せる。



○稗田礼二郎→キバヤシ達の事情を知り、比留子古墳に眠る存在を彼らに教える。
 その後、彼らの比留子古墳行きに同行する意思表示を見せる。

153 名前:名無し客:2009/10/21(水) 22:56:32
 
 
     ホテル・トアール付近の観測施設 展望台
 
 
 
 ホテル・トアールで五界ヒーロー達やサーヴァント達とそのマスター達・・・
 その他様々な世界の客人達がレストランフロアで食事を楽しんでいる頃。

 丁度、その裏手にそびえ立つ観測施設の展望台から黒い服を着た二人組の男が、
 レストランフロアのガラス張りになって外から見える一面を
 双眼望遠鏡を2人で片方ずつ片目で除きこんでいた。
 
 
影山「いいな・・・俺達も食べたいな・・・」
矢車「諦めろ・・・闇の住人の俺たちがあんな物を食う必要はない・・・」
影山「でも、兄貴のマーボー豆腐、また食べてみたいな・・・」
矢車「・・・・・・」
 
 
 矢車は、一年前の戦いが終結した直後の事を思い出す。
 
 
 
 2人で見た白夜。
 
 
 闇の中の光。
 
 
 
矢車「・・・・・・行ってみるか」
影山「!!・・・・・・いいの?」
矢車「・・・勘違いするな。あくまでタダ飯を食いに行くだけだ。
   ・・・どうした?行くぞ」
影山「・・・・・・うん、行こう!兄貴!」
 
 
 
     ホテル・トアール  入り口
 
 
警備員「申し訳ございませんが、当ホテルは現在一般客のご利用は不可能となっております」
矢車「・・・・・・帰るぞ・・・」
影山「・・・・・・うん・・・」
 
 
 
 彼らの行く末は、誰も知らない。
 

154 名前:名無し客:2009/10/21(水) 22:57:47
 
 
     ホテル・トアール付近の観測施設 展望台
 
 
 
 ホテル・トアールで五界ヒーロー達やサーヴァント達とそのマスター達・・・
 その他様々な世界の客人達がレストランフロアで食事を楽しんでいる頃。

 丁度、その裏手にそびえ立つ観測施設の展望台から黒い服を着た二人組の男が、
 レストランフロアのガラス張りになって外から見える一面を、双眼望遠鏡を用いて
 2人で片方ずつ片目で除きこんでいた。
 
 
影山「いいな・・・俺達も食べたいな・・・」

矢車「諦めろ・・・闇の住人の俺たちがあんな物を食う必要はない・・・」

影山「でも、兄貴のマーボー豆腐、また食べてみたいな・・・」

矢車「・・・・・・」
 
 
 矢車は、一年前の戦いが終結した直後の事を思い出す。
 
 
 
 2人で見た白夜。
 
 
 闇の中の光。
 
 
 
矢車「・・・・・・行ってみるか」

影山「!!・・・・・・いいの?」

矢車「・・・勘違いするな。あくまでタダ飯を食いに行くだけだ。
   ・・・どうした? 行くぞ」

影山「・・・・・・うん、行こう! 兄貴!」
 
 
 
     ホテル・トアール  入り口
 
 
警備員「申し訳ございませんが、当ホテルは現在一般客のご利用は不可能となっております」
 
 
矢車「・・・・・・帰るぞ・・・」

影山「・・・・・・うん・・・」
 
 
 
 彼らの行く末は、誰も知らない。
 

155 名前:名無し客:2009/10/25(日) 20:58:20
■最近の購入物

・攻殻機動隊 (作:士郎正宗)
アニメ版はチラッと拝見した程度でしたが、原作漫画を購入して読んでみました。
見た感じ・・・ アニメ版とは違って「明るいサイバーパンク」の色が強いですね。
個人的にはこんな感じの作風も好きだったりしますが。
空想大戦的には、以前SD様が話してました「電脳世界」辺りと絡めたら
中々面白そうな感じになりそうな気もしたり。

・デビルマン (作:蛭田充)
放送当時に冒険王で連載されていた漫画版とのことで、設定はTV版に近いですが
被害者の腕が千切れたり、呪いの人形で殺されたりと、インパクトの強さは
永井先生の漫画版にも決して劣らない内容となっておりますです(汗
 
 
>>585 ドミニア様

>どうも私はこういう失敗が多いな。まったくもって申し訳ない。
>これからは棘に充分に気をつけ、感想の幅を大きく逸脱しないよう文面を自重するとしよう。
いえ、こちらこそキツめの発言をしてしまって申し訳ありませんでした。
自分としても、所謂「闘論」にはならないよう、気をつけて行きたいです。

>ただ、そういうのも過度にやってしまうと今度はそのルールに振り回されて
>空想大戦の自由性を阻害してしまうという危険もある。
>種デスの時のように、「あの作品はな〜」という話題が出るのもまた空想大戦のような
>SS書きや様々なエンターテイメントを愛好する人間が集まる場では自然な流れではあるし、
>それをルールルールと片っ端から締め出していれば、ここの活気や創作意力が失われて
>しまう可能性もまた考えられるわけだ。
確かにそうでしょうね。やり過ぎは危険でしょうが、二次創作の場である以上、
そのぐらいの意見交換は必要でしょうし。

>そうだな・・・ ナムカプ準拠で、地獄や賽の河原の集合体みたいな考えが一番わかりやすく、
>執筆者側としても使いやすいんじゃないかな、とは思うが。
そのナムカプ準拠という点なのですが・・・ 当のナムカプにおける魍魎界は
「ソウルキャリバーや源平討魔伝など、現代の過去に似た世界」であって、
地獄や賽の河原は「魔界」のカテゴリ内となっていたのですが・・・

自分はドミニア様が空想大戦に編入するに当たり、クロスの関係から設定を
変えたと考えていたのですが・・・

>ヘルシング単体で見ればそうかもしれないが、他の現代吸血鬼モノとのクロスをしたいという
>執筆者がいた時、物語上に齟齬が生じてしまうからな。
>なにせ、ミレニアムの最後の大隊によるロンドン急襲から30年経ってることになるわけだ。
>作中でその話題をキャラ同士が話すシーンを書く必要が出た時これはややこしくなる。
個人の見解ですが、これに関しては書き方次第では無いかと。
【HELLSING】における「飛行船事件」を30年前の事件として過去形で語った上で、年配や博識の
キャラがその件について説明する手段もありますし、ミレニアムの面々を若年キャラにとっての
「未知なる強敵(旧編で黄泉還ってはいますが)」として出す手段も不可能ではないかと。

>あと、インテグラがおばあちゃんなのはイヤって人もいるかもしれない(ぉ
アーカード「それがいい
烈海王「わたしは一向にかまわんッッ

・・・真面目に言うと、個人的には貫録がついててキャラ的には若い頃より好きだったりします(笑
塾長辺りとも対等に話せるキャラとして出せそうですし。

・・・正直な意見、現代の時点で「アーカード不在」となってしまうと、黄泉還りは
そもそも死んでいないので完全に対象外ですし、近未来から引っ張るとなると、色々と
設定に手間がかかりますし、アーカード自身も人気キャラである以上、なるべく彼を
現代の時間軸で使い易くしたいというのが個人的に一番大きかったりします・・・
無論、これらはあくまで個人の意見ですので、他の方の意見も聞いた上で決めたいですが・・・
 
  
後、調べ直したら、本スレ>184の至郎田の出典も誤記のままとなってましたよ。
 
 
>>586 名も無き蜀軍兵様

>後…WIKIで調べた限りでは『ツインビー』『ダライアス』シリーズぐらいでしょうか?
>よく探せばもっと見つかるかもしれませんが。
やっぱり探せば色々と多いですね。
最近のアーケードでも【デススマイルズ】など、決して少なくはありませんし。

後、スパロボの派生的作品の【スーパーロボットシューティング】もありますね。

156 名前:名無し客:2009/10/29(木) 06:55:39
てすと

157 名前:名無し客:2009/10/30(金) 22:04:38
 
【保健室の死神】、最近のジャンプの新連載の中でも個人的に一際注目している次第です。
【べるぜバブ】も面白く、【トリコ】もゾンビゾンゲ様が良い感じで何よりです。

後、古本屋で偶々見かけて購入した【銀河鉄道☆スペースジャック】(作:相河万里)も
非常に面白かったです。こんな感じの青春小説も、またいつか読んでみたいですね。

【ハニー・タッカーと命の水晶】も、前作【魔法の対決】を数年前に読んだきりで、
長らく未見でしたが(【命の水晶】も5年前の作品ですが)、この度、中古で購入・読了。
日本が主な舞台で、現代の世に生きる安倍晴明の末裔達が物語に大きく関わるなど
良作のパロディ・ファンタジーとして中々楽しめる作品でありました。
 
 
■ジャンプスクエア マスターピース VOL.002
以前立ち読みで目を通しながら、雑誌自体は未購入だった【帰ってきた変態仮面】並びに
【岸辺露伴は動かない -六壁坂-】目当てで購入いたしました。
上記二作以外には、新條まゆ先生の【アップル!】も面白かったですね。

後、何でも変態仮面の文庫最終巻において、あんど慶周先生描き下ろしの新作が
収録されるとの事で、今から非常に楽しみです。
 
 
>>589 名無し客様

>そーいや空想大戦に 創世聖紀デヴァダシー って参戦してる?
調べたらPCゲーム作品と、そのプロローグ的なOVA作品みたいですね。
現時点では参戦してない筈です。
 
 
>>590 キミドリ様

>新章/決意の変身
インペラーとシャチョーの連携、お見事です。
ミラーモンスターも掃討し、残るは旧LOARDと武者頑駄無勢の後日談との事で、
彼らの同行も楽しみに待っております。

>実は『武者○伝』にも武者の世界と現代日本との繋がりを彷彿とさせる要素があるので、
>ナムカプの魍魎界の設定を取り入れれば、
>より世界観を重厚なものに出来るかと考えていました。
なるほど・・・ そうでしたか。

以前に自分も【MURDER PRINCESS】みたいにファンタジー的な世界を舞台としながら、
明らかに現代の超未来から繋がる作品も多く存在する事から、スパロボZの黒歴史みたいに
物質界の超未来や幻想界が「時空の環によって時間軸が繋がってるのでは?」的な案を
挙げた事もありました。

>『剣』本編に登場した橘の先輩、桐生豪を予定しています。
>彼は元々ギャレンバックルの適合者でしたし、本編中でもレンゲルに変身していました。
>散り際の台詞からも橘とは和解しているようですし、
>もし皆様から許可が下りれば、
>黄泉還りを経て改心した桐生をライダーとして活躍させてみたいと考えています。
桐生さんですか。自分は全く問題無いと思いますよ。

>・悪魔城ドラキュラ ギャラリー オブ ラビリンス(NDS・コナミ)
>本作をプレイしていたら、
>吸血鬼にされた人間を元に戻す魔法を発見しました。(爆笑)
>これを使えば浅倉の吸血鬼化問題も即座に解決…、
>というのはさすがに安直すぎるでしょうか。
自分は未プレイですが、キミドリ様が一番やり易い方法が一番かと。

>・聖(セイント)☆おにいさん 4巻
以前コンビニで少し立ち読みしましたが、中々面白そうな作品だと感じました。
空想大戦的には【聖☆おにいさん】のブッダも、手塚先生の漫画版【ブッダ】や
諸星大二郎先生の【孔子暗黒伝】などに登場したブッダと同一人物なんだろうかと、
少し気になったりもしました。
 
 
>ドミニア様

本スレ>158の内容ですが、>156のものと全く同じになってました。
後、>189のJUDOの説明も、修正されてないままでした。

丁度Wiki編集の為に調べて思いましたが、佐木はTV版準拠で生存してましたが、今考えると
空想大戦は特定のバージョン準拠にせず「いいトコ取り」の方針ですし、金田一が佐木兄弟の
両方と面識を持っていても、さほど問題は無さそうな気もしますね。


158 名前:名無し客:2009/10/31(土) 21:06:40
テスト

159 名前:名無し客:2009/11/03(火) 12:52:04
ちょっと失礼しますね?

―――S'il vous plaît!

Je n'entends pas bien―――Penses-tu,
Qu'est-ce que vous avez dit!?Qu'entendez-vous par là!?
Moi et lui―――spécialement Hagi―――“ressemblons” à ces gens?……
Il va bien si c'est frère Amschel,spécialement qu'il―――Hagi.


Hagi…!
Aagh!Je me sens pris de vertige―――L'urticaire paraît―――


C'est dur de vous sauver!!


Vous―――avez―――dit―――une―――chose―――inutile.


160 名前:名無し客:2009/11/05(木) 02:50:06
最近友達が出来たね増えたよね、とか。
阿良々木さんに胸を揉んでもらうと胸が大きくなるんだってね、とか。

八九寺「そうやってふざけるから、いつまでたっても主張が認められないんだと思いますよ?」

161 名前:名無し客:2009/11/07(土) 22:55:38
 
 
 
     午前0:00 幻想郷 無縁塚
 
 
 魔法の森の瘴気の中を通り越し、さらにその裏に存在している「再思の道」・・・
 その道を進んだ先の行き止まりにある、木に囲まれた彼岸花が群生している
 小さな空間こそ「無縁塚」である。
 
 この場所はその名の通り、縁者の居ない者を埋葬する為の墓地となっているのであるが、
 縁者の居ない者・・・ つまりは、外の世界より迷い込んだ人間達である事が多かった為、
 彼らがこの地に埋葬されるに従い、次第にこの空間の比率が外の世界に偏り始め、
 幻想郷と外の世界を分断している結界が緩み始めている場所でもある。

 また、墓地という事もあってか、この地は冥界とも繋がり易い。
 ――――故に、ここ「無縁塚」は、総じて何が起こるか分からない空間である。
 故に、この地は人妖問わず、幻想郷の中でも非常に危険度が高い部類と認識されている。
 
 
 
 
 ――――午前零時、まさに妖怪が跳梁跋扈しても可笑しくない深夜真っ只中の無縁塚。
 闇夜に輝く月光の下、無数に咲いている彼岸花の中に、四つの人影が存在していた。
 
 それらの人影は、三人と一人の二組に分かれ、お互いに向かい合って対峙している。
 
 
 三人組の方は、二人の中年男性に一人の青年からなる、男三人の組み合わせであった。

 一人目の中年男性は、その身を黒場折と黒の着流しといった和服に包み、赤い鼻緒の下駄を履いている。
 黒場折には五芒星の模様が刺繍されており、不機嫌そうな表情のままでその場に佇んでいた。
 
 もう片方の中年男性は、キリスト教の神父姿に身を包み、首からロザリオを下げていた。
 ――――だが、彼の身体から発せられているオーラは、まるで聖職者のそれでは無かった。
 むしろ、邪教や密教、悪魔崇拝の司祭や魔術師・・・ そういった連中の様な黒いオーラ。
 そのような雰囲気を内に持っている彼が、堅気の人間でない事は確定的に明らかであろう。
 
 最後の一人は長髪の青年であり、鞘に納めた刀を抱えている。
 外見から年齢は推測し辛いが、しいて言えば20代前半の枠には入ってそうである。
 その眼光は鷹の様に鋭く、すぐにでも臨戦できる状況を整えている様であった。
 
 
 ―――――そして、それら三人の男たちと対峙している、一人の人物がいた。
 その人物は、全身をマントの様な布で身を覆っており、胴体を窺う事は出来ない。
 唯一マントから露出している頭部は、鋼鉄の仮面らしきものによって覆われ、
 その素顔を見る事は出来なかった。

 ・・・いや、もしかしたら、その鋼鉄の顔こそ、彼の素顔なのかもしれない。
 彼の鋼鉄の顔から除いている二つの目を見ると、誰しもそう思わずを得られなかった。 
 
 
 
鋼鉄の男「何の用だ・・・ 貴様ら」

 鋼鉄の顔を持った男は、自らの眼前に対峙している二人の男に対し、
 猛禽類の様な視線を向け、静かな・・・ それでいて攻撃的な声を放つ。


和服の男「“何の用だ”とはよく言う・・・ 君達ディバイン・ショッカーがこの隠れ里、
      幻想郷の者達に迷惑をかけてまで成そうとしている悪行・・・
      どう贔屓目に見ても、見過ごす事は出来ぬのでな」

 和服の男・・・ 言霊を操る陰陽師にして、かつて鬼太郎一家さえもあと一歩の所まで
 圧倒した、妖怪の天敵とも呼ばれる男・・・ 一刻堂は、鋼鉄の男の問いに対し、
 不機嫌そうな表情を一切崩さず、速攻で返事を返した。
 
 
鋼鉄の男「・・・ほう」
 
 鋼鉄の男はそう言うと、和服の男から視線を外し、その傍にいる
 神父と青年に、視線を一瞥する。
 
 
神父「我々の世界のみならず、こんな辺境の異世界でまで暴力沙汰とは・・・
   ・・・・・・イカんなァ、全く」

 神父・・・ カトリック系高校・聖学園高校の教師にして、電脳研究部の顧問・・・
 神学教師でありながら悪魔マニアであり、自身もゾンビや怪物を作り出したり、
 それらを素手や銃器でいとも簡単に粉砕する程の戦闘能力を持ち合わせ、
 特務教師部隊ATPにも事務職兼更正担任として籍を置いている男・・・
 間久部字楽は、その顔に妖しい笑みを浮かべながら、鋼鉄の男の両眼を見続けている。
 
 
青年「既に俺達の仲間が、あしゅらやブロッケンを止めに向かっている。
   ―――悪い事は言わん。今すぐ引き下がれば見逃してやる」

 青年・・・ 邪悪なる存在を始末する事を生業とする男であり、かつて
 アウターゾーンへの案内人ストーカー・ミザリィと邂逅した経験も持つ人物・・・
 草波龍志郎は刀の鞘を抜き、鋼鉄の男に対して攻撃の意志を見せつけた。
 
 
 そして、それらの三人を見やった鋼鉄の男は、無言のまま彼らの元に少し近寄ると、
 彼らよりも一回りは大きいであろうその身体で、三人の男たちを遠目に見下ろす形となった。
 
鋼鉄の男「クックックック・・・ 貴様ら風情が“見逃す”か・・・」
 
 男はその鉄の顔を一切動かす事無く、その口から笑い声を発する。
 そして、男は首から下をマントに覆ったまま、そのまま話を続行する。

鋼鉄の男「知っての通り、我々はこの世界に流れついている“設計図”を回収しに来た。
      あしゅらとブロッケン・・・ あの二人だけでは、いつ足の引っ張り合いになるか
      分からないのでな。・・・素直に道を開ければ、命だけは助けてやる。そこをどけ」
 
 そう言うと、鋼鉄の男はマントの中から、これまた鋼鉄の腕を剥き出すと、
 一刻堂、間久部、草波の方へと向け、掌を広げる動作を見せた。
 
 
草波「・・・生憎だが、その問いに対しては迷わず「No」と答えさせて頂こう。
   お前が言う、その“設計図”・・・ それによって生み出される存在が
   この世の中にどれだけの騒乱を齎すのか分からないほど、俺達は間抜じゃない。
   俺の妹を始めとする多くの人々・・・ それらを巻き込むつもりはない」

 鋼鉄の男が手を伸ばしたのに合わせるかのように、草波は刀の刀身で男を指し、
 言葉と動作の両法を用いて彼への意思表示を示した。

一刻堂「既に君達の所業によって、多くの咎無き者たちの命が失われている事実。
     ・・・これ以上好きにさせる訳にはいかぬのだ」
 
 
 
鋼鉄の男「・・・そうか」

 草波らの意思表示を確認した鋼鉄の男は、一声言うと同時に
 その身を纏っていたマントを翻した。

間久部「・・・ほォ」

 マントの内より現れたのは、先より露出していた頭部や腕部と同じく、
 黒金によって覆われた身体であった。

 そして、それを見た三人は、彼が鋼鉄の鎧を着こんでいるのではなく
 自身の身体をサイボーグへと改造しているのだと理解した。
 そして、その鋼鉄の鎧の中には、動力炉やパイプで構成された鋼鉄の内臓があり、
 男自身の数秒ごとに高ぶりつつある闘争心と呼応し、その動きを速めていった。
 今まさに起らんとする、闘争の準備をするのかのように・・・
 
 
鋼鉄の男「・・・いいだろう。陰陽師だろうと神父だろうと、この俺・・・
      アイアンカイザーの前に立ちはだかるのであれば、
      原子の塵一つ残さず消し飛ばしてくれる!!!」
 
 そして、鋼鉄の男・・・ 未来より来襲したサイボーグ「アイアンカイザー」は、
 その眼光を光らせると、その周囲に膨大なエネルギーを漂わせ始めた。
 
 
 (バチッ・・・ バチッ・・・ バチッ・・・)
 
 
 ・・・次の瞬間、アイアンカイザーの身体から開いたハッチより三つの物体が射出される。
 その物体は当初は野球ボール大であったが、瞬時に大きくなり、2秒もしない内に
 人間の大人・・・ いや、アイアンカイザー本人と同じ大きさ・形状の人型へと変貌し、
 2秒半も経過した頃には、アイアンカイザーと全く同じ姿のロボット三体が姿を見せていた。

 ・・・それは、彼らの住む世界とは別の時間軸に位置する世界において、一度人類が滅亡し、
 デビルマン軍団とデーモン軍団の最終決戦の後、大魔神サタンの想念の力によって復活した
 世界において、人類の手によって製造されたロボット兵器「アイアンカイザー」・・・
 言わば、今この無縁塚に存在しているアイアンカイザーの「平行世界の同一存在」とも言える
 存在を、ディバイン・ショッカーを通じて知った彼が、それらを参考にして自らの機能で
 生み出した、言わば「量産型アイアンカイザー」とも呼称できる存在であった。
 
 
アイアンカイザー「・・・まずは小手調べと行こう。 行け、我が分身達よ!!」
 
量産型アイアンカイザーA@自立回路「・・・・・・・・・」
量産型アイアンカイザーB@自立回路「・・・・・・・・・」
量産型アイアンカイザーC@自立回路「・・・・・・・・・」
 
 アイアンカイザーの体内において造られた、彼の分身と言うべき三機の量産型は
 ただ無感情に間久部、一刻堂、草波を見据えると、一機は腹部にミサイルを充填し、
 もう一機は胸の装甲板を開いて高熱版を光らせ、最後の一機は両肩の装甲から
 高熱版を伸ばし、二機目と同様、凄まじい熱量をそこに蓄えていった。
 
 
間久部「・・・ここらで奴を食い止めた方が良さそうだな」

 間久部はそう言いながら顔に怪しい笑みを浮かべ、アイアンカイザーに視線を向けると
 長身のショットガンを取り出し、自分の方へとミサイルを向けているカイザーの量産機に
 照準を据える。
 
一刻堂「うむ・・・」
 
 一刻堂がそう言ったと同時に、彼の真正面の彼岸花が咲き乱れている地面が突如割れ、
 その中より、茶碗、壺、薬缶が人型に集合したかのような外観を持った巨大な式神、
 瀬戸大将が姿を現す。

瀬戸大将「・・・・・・」

 瀬戸大将は一刻堂と、胸の高熱版を開いた量産型カイザーの間に立ち塞がり、
 オリジナルとほぼ同じ背丈の量産機を、それを上回る巨体を活かし、さらに
 遥か上より見下ろす体勢となった。

草波「(・・・流石だな。陰陽師なら安倍晴殊以下、安倍家の者達もかなりのものだったが
    やはり「妖怪の天敵」は伊達ではないという事か・・・ 今回の敵は妖怪ではないが)
    ああ・・・! チェルノブ達や、外の世界で戦っている乱蔵達の為にも、
    ここで連中に“設計図”を渡すわけにはいかない・・・!!」

 草波は己の手に構えた刀を光らせると、両肩より伸ばした高熱版の照準を
 自分に向けている量産機と向かい、一気に間合いを詰めて斬りかかった!!
 
 
草波「兜十蔵博士の遺産・・・ 「デビルマジンガー」の設計図だけは・・・」
 
 
 
 
  ◇    ◇    ◇    ◇
 
 
 
 
     東京都 江田島平八邸
 
 
 江田島平八の屋敷の玄関より、三蔵一行、土方十四郎らが埼玉の春日部市に現れたという
 万事屋の面々の元へ出発してから、およそ二十分くらい経過した頃。
 
 
富樫「・・・さて、と」
 
 既に梅王子とヒロ、トニオも一行の後を追って外出し、江田島・雷電と共に畳の上に
 座っていた富樫は、先程より庭園の池に鎮座していたままの大亀の甲羅に視線を向けると
 縁側を踏み越え、靴を履いて庭園に降り立つ。

 そして、富樫はそのまま大亀の甲羅に歩み寄っていき、すぐ傍らに立ち、そして・・・
 
富樫「・・・・・・!」

 富樫は亀の甲羅を、思いっきり力強く蹴り飛ばした!!
 
 
亀の甲羅「よくぞ見破った
 
 蹴り飛ばされた甲羅の中より突如、年を重ねた人間の男性のような声が響く。
 甲羅は、富樫に蹴り飛ばされた際の衝撃によって宙を舞いながら回転し、
 そのまま先程まで存在していた位置から、ある程度離れた位置へと飛んで行く。
 
 
 ――――そして亀の甲羅は、宙を回転しながら人間の老父へと、その姿を変じた。


富樫「チッ・・・ やっぱりあの親父か」

 先程まで亀の甲羅であった老父は、身体を捻って回転の勢いを殺すと、
 そのままファイティングポーズを構え、庭園の芝生の上へと降り立つ。

 老父は灰色の道着を身に纏っており、それには赤色で「」の文字が刺繍されている。
 その出で立ちは、まるでカンフー映画に登場する拳法の使い手と見紛う程でもあった。

 そんな老父が、黒いスーツに身を包み、厳つい顔に傷跡を残した富樫と対峙する光景は
 事情を知らない者が眼にすれば、映画の撮影か何かで、日本のヤクザと香港の殺し屋が
 一戦交えているシーンを撮影している風に見えるかもしれない。
 
 
老父「・・・覚悟!!」

 そして、その老父・・・ チンさんは、富樫に向けて右手の拳を向けると同時に、
 その腕をまるでワイヤーの如く伸ばし、距離が数メートルは離れている富樫を
 狙いを定めて拳を打ち込んだ!!

富樫「うおっ!」

 富樫は自分目掛けていきなり打ち込まれた拳を、間一髪で避ける。
 尤も完全にはかわせず、左腕を少しかすって血が出たが、幸い手が使えなくなる
 程のダメージではなく、富樫はすぐさまチンさんの方へと視線を向ける。

チン「流石ぢゃ。ならば・・・」

 そう言ったと同時に、チンさんの頭部が、突如約3倍ぐらいのサイズへと巨大化した
 その表情は先程までと比べて非常に険しいものとなっており、巨大化した頭部と
 タッグを組み、凄まじいまでの迫力をそこから滲ませている。

 ・・・そして、チンさんの巨大化した頭部の上に、何やら文字が現れる。
 その文字は漢字一文字で構成されており、徐々にチンさんの頭上に具現化してゆく。
 
 
チン「――――――喝!!!

 そしてチンさんは、頭上に形成された巨大な漢字一文字「」を、富樫に投げつけた!!
 
 
富樫「くっ・・・ りゃあ――――っ!!

 富樫は自分に向って飛んでくる「」を、避けもせずそのまま突っ込んでゆく。
 そして、スーツの懐からドスを取り出して手に握ると、その「」に向けて
 ドスの刃を押し立て、そのまま向かってきた「」の動きを抑え込んだ。

 その状態より富樫は思いっきり力をドスに込め、「」の文字を粉々に粉砕した。
 だが、粉々に砕け散った「」の破片の中より、チンさんの巨大化した足が迫る!!

富樫「どりゃあ――――っ!!!」

 富樫はドスでチンさんの巨大な足を受け止めると、そこから自身の左足を伸ばして
 チンさんの顔面に、カウンターで勢い良く蹴りを打ち込んだ!!

チン「ぐふっ!」

 富樫は男塾に在籍していた頃、米海軍アナポリス海軍兵学校からの留学生の一人にして、
 全米学園ボクシングのウェルター級チャンピオンであるブライアン・ジョーンズと
 男塾名物「撲針愚」で対戦した事があり、相手の経験並びに日本人と米国人の対格差から
 圧倒されるも、最終的に足にグローブを装着して、ブライアンの攻撃に対してカウンターで
 蹴りを打ち込み、逆転KOで勝利した事がある。

 故に、この一撃は、まさにその時の杵柄とも言える一撃であった。
 
 
チン「くぅ・・・ 流石は男塾OBの切り込み隊長、富樫源次ぢゃ」

 自分の顔面に強烈な一撃を食らったチンさんは、そのまま地面に片膝をついた。

チン「強くなったな
 
 
 
チン「さてと、このくらいで良いぢゃろう」

 チンさんはすぐさま立ち上がると、その場所より脚力のみで大きく飛翔ジャンプして
 富樫はおろか縁側を飛び越え、江田島と雷電の元へと着地する。

富樫「・・・相変わらず、喰えねぇジジイだ」

 チンさんのあまりの切り替えの速さに、富樫はそう毒づきながらも、縁側へ登っていった。
 
 
 
江田島「久しい・・・という程でもないか。チンよ」

 江田島はどっかりと胡坐をかきながら腕を組み、チンと対面する。

チン「うむ。 ワンの奴は元気か?」

江田島「ワンであれば、各地で戦っている戦士達の為に、世界中を駆け回っている頃であろう。
     この世の中、あ奴のような男が動かねば、救える者も救えぬ現状だ」

 王大人ワン・ターレン・・・ 東京帝國大學以来の江田島平八の旧友にして、彼に比例する実力、
 そして中国三千年の秘を修めた医術を用いて、幾度となく剣桃太郎、大豪院邪鬼らを
 筆頭とする男塾の塾生たちを死の淵より救ってきた人物であり、新西暦189年の現在も
 世界中を駆け回ってディバイン・ショッカーやNESTS、エアロゲイターなどの勢力と戦っている
 戦士達を救助・治療する、言わばアルファ・システムや神聖同盟、プリンセス・ユニオンなどの
 組織とも並ぶ、戦士達を縁の下から支える柱とも言うべき存在であった。

 旧編において彼と江田島が、黄泉還りにより復活した東方不敗マスター・アジア、
 ・・・否、シュウジ・クロスと呼応し、その瞬間、地球の大自然までもが彼らと共鳴した際の
 衝撃を、この文章を目にしている多くの読者も忘れずに覚えている事だろう。

チン「そうか・・・ 奴も大変ぢゃのう」
 
 
 
チン「雷電・・・ 聞いておるぞ、北海道へ向かったそうだな。
   ふむ、さては・・・ かの有名な、初音某と会ったりもしたのか?」

 チンさんは顔に妙な笑みを浮かべながら、雷電に言い寄る。
 彼が言う“初音某”とは、北海道札幌市周辺に在住している“VOCALOID”であり、現在は後発の
 VOCALOID達と共に、知名度と人気が向上している人気アイドル“初音ミク”の事であろう。

雷電「生憎だが、拙者が向かったのは道央方面。“VOCALOID”は札幌在住であろう」

 雷電はさらりと流す。
 事実、彼が向かったのは道央の大雪山系であり、本州との往来も寝台列車に乗って
 青函トンネル経由で行った為、札幌にはバスターミナルで経由しただけであった。

 ・・・ちなみに彼が帰り際に寄り、物質界に転移してきた悟浄を拾った動物園も、道央近辺の
 動物園であり、川澄舞らは離れた街よりそこへ来ていた事を、ここに付け加えておこう。
 
 
チン「ふむ、そうであったか・・・ 前に十平衛の奴がその初音某の事を話題に出しておったから
   サイン一つでも貰っておれば、いい土産になるとも思ったんだが・・・」

 チンさんはそう言うと、少し残念そうな表情を浮かべた。
 ちなみに「十平衛の奴」とは、若い頃より 「鬼の山田」 と恐れられた伝説の柔道家にして、
 今は亡き不知火半蔵の友人、そして江田島や王大人、東方不敗マスター・アジア、亀仙人
 そしてチンさんなど、多くの者達とも互いを認め合う仲である格闘家・・・ 山田十平衛の事である。

 尤も、雷電はVOCALOIDのファンという訳ではないし、チンさんや十平衛から事前に
 頼まれた訳でもなかったので、会ってあっとしてもサインを貰う事は無かったと思われるが。
 
チン「・・・まぁ、あやつなら自分から北海道に飛んでゆくかもな。
   KOFにも、ギャルにモテたいが為に参加したとも言っておったし。
   それにしても、大雪山系か・・・ 最強部隊でも現れそうぢゃな」

 雷電は、チンさんの言った「最強部隊」が、かつての旧・本土防衛庁率いる自衛隊に所属していた
 「ミスター戦争(ウォーズ)」にして、現防衛大臣・大豪院邪鬼とも最高指導者としても立場のみならず、
 一人の格闘家として面識を持っている環境利用闘法の使い手・・・ガイアである事を理解した。

雷電「(・・・ガイア。 あ奴も、何処かで闘っているのだろうな)」
 
 
 
 
江田島「して・・・ お前が来たのは、やはり“設計図”の件か」

 江田島は、雷電と会話していたチンさんに、間を割って話しかける。
 それに気付いたチンさんは、先程までとは打って変わった神妙な表情を浮かべた。

チン「うむ。 わしの方の人脈で色々と調べまわった結果・・・ やはり、件の“設計図”が
   あの“隠れ里”へと流れ着いている事だけは、ほぼ間違いないようぢゃ。
   ・・・兜十蔵博士の遺産、「デビルマジンガー」の設計図がな」
 
 
 ――――デビルマジンガー。
 かつて兜十蔵博士が、マジンガーZを設計する以前に、Zのプロトタイプとして設計した機体である。

 Z開発より以前、Dr.ヘル、そして何れ復活するであろうミケーネの文明に対抗する手段を模索していた
 十蔵博士は、人間の感情をエネルギーにするロボットとしてデビルを設計していたのだが、結果的に
 出来上がったのは、人間の負の感情を引き出してフィードバックし、乗り手の悪の心と機体に植え付けられた
 悪の心が互いに干渉しあって増幅・肥大化。最終的にはそれがデビルの機体に実体化するという、
 まさに「悪魔のマシン」と言っても過言ではない存在であった。

 十蔵博士はデビルマジンガーの設計をしたものの、そのあまりのおぞましさに全ての資料を破棄、
 封印したのであるが、一部だけ・・・ たった一部だけ、捨てきる事が出来ずに残していた。
 博士の死後、その設計図は行方知れずとなっていたのだが、後にあしゅら男爵がそれを発見、
 千年以上経過した未来において、設計図よりデビルマジンガーを完成させ、保管していた
 Dr.ヘルの脳髄を移植して操縦者とし、それを用いて闇の帝王・・・ ギャラハンへの下剋上を敢行した。

 ・・・だが、結果的にデビルマジンガーはギャラハンはおろか、あしゅら男爵までも殺害し、そのまま
 天座アルテミスと共に現代へと襲来。最終的には十蔵博士の息子である兜剣造博士が、万が一
 デビルが悪の手に渡った時、それに対抗しうる存在として設計図を完成させ、弓教授に託した存在・・・
 マジンガーZが改造された存在「ゴッドマジンガー」に搭乗した兜甲児と激突、激戦の果てに
 デビルは破壊され、Dr.ヘルも遂に最期を迎える事となった。

 ・・・だが、現代においても間違いなく存在しているであろう「デビルマジンガーの設計図」は、
 歴史が変わった時系列において、現代のミケーネ帝国と完全に決着がついた今となっても
 依然として行方が知れぬままであり、αナンバーズの面々・・・ その他、光子力研究所や
 新早乙女研究所、ロンド・ベル隊などを筆頭とする各協力機関によって、依然捜索中で
 あり、それは彼らの最大の協力者でもある、江田島平八、並びに男塾OB達も同様であったのだ。
 
 
 
???「・・・そして、ディバイン・ショッカーの連中が、それを狙っている事もな」

 突如、江田島、富樫、雷電、チンさんの誰でも無い声が、部屋の外より響き渡る。

江田島「・・・む?」

 四人が気付いて障子の方へ視線を向けると同時に、その障子が開かれる。
 そこに立っていたのは一人の中華風の男性であり、剃り上げた頭髪を一纏めに
 縛っており、髭を生やしたその風貌は、彼らが良く知っている人物・・・
 先程話題に上がっていた「王大人」に酷似していた。

 ・・・だが、その男は王大人ではなかった。
 王が額に刺青を入れているのに対し、男の額には刺青が無く、代わりに金鈷を頭にはめ、
 耳にも金の輪を飾っていた。
 そういった風貌の違いに気付いた江田島らは、彼が王大人とはまた違う・・・
 別の“自分達が良く知っている友人”である事を理解した。

富樫「王大人・・・ いや、あんたの方か(相変わらず、紛らわしいな・・・)」

江田島「待っておったぞ。
     しかし、やはりディバイン・ショッカーの連中も“設計図”の在りかを突き止めて・・・
     いや、既に動き始めていると考えた方が良いだろうな」

 鼠色の衣を身に纏った王大人似の男は、その江田島の言葉を肯定する。
 
王大人に似た男「・・・その通りだ。 既に奴らは動き始めている。 六柱の邪神にも匹敵するであろう
           強大な武力・・・ デビルマジンガーの力を我が物にする為にな」
 
 
 
???「・・・あまり良いニュースとは言えませんね」

 今度は男の背後より、年を重ねた女性のものと思しき声が発せられた。

王大人に似た男「・・・その声は」

 男が縁側の方を振り向くと、そこには連邦軍の将官の制服に身を包んだ一人の中年女性がいた。
 年の頃は40〜50代といった感じで、その顔には歴戦の将軍としての風格・・・ そして、それに加え
 戦局を指揮する軍の将官としての厳しさ、同時に一人の人間としての優しさも感じられそうである。

江田島「ハニ・アサナ将軍・・・ よもやお前までも直接出向くとはな」

 その人物は、連邦軍の将官にして、一年戦争の頃はヨハン・イブラヒム・レビル将軍の部下として
 ブライト・ノア少尉が率いるホワイトベース隊に指示を出していた人物・・・ ハニ・アサナ将軍であった。

ハニ「もう一つ、あまり良くないニュースがあります。
   つい先日、連邦軍の偵察部隊より、ディバイン・ショッカーの地下帝国軍の一派と思われる
   集団の反応が確認された後、僅かな時空湾曲の反応と共に、消息が全くつかめなくなったそうです。
   江田島平八、これは恐らく・・・」

 ハニ・アサナ将軍の言った内容・・・ チンさんが自らの人脈を生かして探し当てた情報・・・
 全ての情報が、今この瞬間一致した。
 
 
江田島「・・・どうやら連中の行き先は、“幻想郷”で間違いなさそうだわい」
 
 
 

162 名前:名無し客:2009/11/09(月) 20:47:10
TEST

太字?

半魚人にんぎょ


163 名前:名無し客:2009/11/09(月) 20:57:28
          Λ_Λ . . . .: : : ::: : :: ::::::::: :::::::::::::::::::::::::::::
          /:彡ミ゛ヽ;)ー、 . . .: : : :::::: :::::::::::::::::::::::::::::::::
         / :::/:: ヽ、ヽ、 ::i . .:: :.: ::: . :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
         / :::/;;:   ヽ ヽ ::l . :. :. .:: : :: :: :::::::: : ::::::::::::::::::
    ̄ ̄ ̄(_,ノ  ̄ ̄ ̄ヽ、_ノ
カウンセリング希望です…。

来月…社運を賭けた「ブレゼン」を行うのですが、
どうしてもうまく「説明」できません…。

「わかりやすく詳しく優しくコンパクトに説明」するコツを教えてください…。



164 名前:ダーク・ミヤビ ◆PSxhV5aj2Y :2009/11/12(木) 16:37:47
失敬。スレ建ての演習を行わせてもらう。

【ロックマンエグゼ】ゴールデンコンビと仕事人【オペレーターエリア4】

1
よくぞ来た。
ここはロックマンエグゼシリーズのオペレーターたちが、名無しや他のオペレーターたちの書き込みに返答する為のエリアだ。

主なルールは>>2
関連スレ・過去ログは>>3
現在参加中メンバーの一覧は>>4
以上を注読した上で、ここを利用してくれ。
2
【注意事項】

・参加メンバーへの攻撃や非難、名無し同士の罵倒や絡み等、 周りを不快な気分にさせる書き込みは禁止とする。
 もし見かけても一切構わず、対応は参加メンバーと一刻館の管理陣に任せるよう。

・捨てハン、コテハン、名無したちによる一方的なネタの押し付けは程ほどに。
 ここの空気が悪化しそうな流れになった場合、それなりの対応を取らせてもらう。

・公式サイトで使用されている画像等の転載は禁止とする。
 紹介したい場合、画像そのものではなく、画像のURLのみを張る事。
 一刻館以外へのサイト(画像等も含む)へリンクを張る場合は、最初の『h』を抜き、それが何に関するURLなのかひと言書き加えてくれ。

【メンバー参加希望者の心得】

・エリア名の通り、舞台は現実世界。参加者はオペレーターである事が第一条件。
 よってロックマンエグゼに過去に一度でも登場した人物のみとする。
ネットナビ及び、ダークロイド、アステロイド、ゾオノロイド、ウィルスは下記のロックマンエグゼ総合スレへ。
【忍者と】ロックマンエグゼ総合9週目【星間飛行】
http://charaneta.sakura.ne.jp/test/r.cgi/ikkoku/1232177109/i
 ただし、オペレーターが先に参加している場合に限り、そのオペレーターのネットナビもリンクPETを通して参加可能となる。

・既に参加しているメンバーと同じ人物・名前で参加は不可。
 名前と外見だけで中身はオリジナル、という者の参加も禁止とする。

・エリア内で不測の事態が起こった場合、削除や修正等の依頼は下記の一刻館管理・運営スレへ。
 http://charaneta.sakura.ne.jp/test/read.cgi/ikkoku/1162965452/l50
 このエリアに関して不明な点、質問があれば、ここかエグゼシリーズ連絡所にて。
ロックマンエグゼシリーズ連絡所
http://charaneta.sakura.ne.jp/test/read.cgi/extra/1132986083/

以上。


165 名前:ダーク・ミヤビ ◆PSxhV5aj2Y :2009/11/12(木) 16:39:39
【過去ログ・関連スレ】

ロックマンエグゼ関連
【忍者と】ロックマンエグゼ総合9週目【星間飛行】
http://charaneta.sakura.ne.jp/test/r.cgi/ikkoku/1232177109/i

【キャラハンよ】ロックマンシリーズ緊急連絡所!!【応答せよ】
http://charaneta.just-size.net/bbs/test/read.cgi/ikkokuRH/1110517288/l50

【ロックマン】過去ログ置き場【なりきり】
ttp://rockmanlog.hp.infoseek.co.jp/
4
【参加メンバー一覧】
・下記以外の新規メンバーは随時募集中。

 光 熱斗
 伊集院炎山
ダーク・ミヤビ

・最後の書き込みから約三ヶ月以上、不在の者は引退扱いとする。
 復帰の意思があり長期不在になる場合は定期的に連絡を入れるように。
    ・新参の者は、初心者にも理解しやすいよう以下のテンプレを参考に自己紹介をつけるように。

名前 :
年齢 :
性別 :
職業 :
趣味 :
恋人の有無 :
好きな異性のタイプ :
好きな食べ物 :
最近気になること :
一番苦手なもの :
得意な技 :
一番の決めゼリフ :
将来の夢 :
ここの住人として一言 :
ここの仲間たちに一言 :
ここの名無しに一言 :



166 名前:ダーク・ミヤビ ◆PSxhV5aj2Y :2009/11/12(木) 16:46:56
これで最後だ。

【メンバー参加希望者の心得】

・エリア名の通り、舞台は現実世界。参加者はオペレーターである事が第一条件。
 よってロックマンエグゼに過去に一度でも登場した人物のみとする。
ネットナビ及び、ダークロイド、アステロイド、ゾオノロイド、ウィルスは下記のロックマンエグゼ総合スレへ。
【忍者と】ロックマンエグゼ総合9週目【星間飛行】
http://charaneta.sakura.ne.jp/test/r.cgi/ikkoku/1232177109/i
 ただし、オペレーターが先に参加している場合に限り、そのオペレーターのネットナビもリンクPETを通して参加可能となる。

・既に参加しているメンバーと同じ人物・名前で参加は不可。
 名前と外見だけで中身はオリジナル、という者の参加も禁止とする。

・エリア内で不測の事態が起こった場合、削除や修正等の依頼は下記の一刻館管理・運営スレへ。
http://charaneta.sakura.ne.jp/ikkoku/#6
 このエリアに関して不明な点、質問があれば、ここかエグゼシリーズ連絡所にて。
ロックマンエグゼシリーズ連絡所
http://charaneta.sakura.ne.jp/test/read.cgi/extra/1132986083/

以上。
堅苦しい文面であるが、そうあまり肩に力を入れる必要はない。
オペレーター、名無し揃って肩の力を抜いて楽しんでいってくれ。


167 名前:名無し客:2009/11/14(土) 11:35:05
 
>>604の誤記修正
・自立回路 → 自律回路
 
 
http://www.fukkan.com/fk/CartSearchDetail?i_no=68313043&tr=t
コミックボンボンで連載していた【ウルトラマン超闘士激伝】が復刊するとの事です。
何でも単行本未収録のエピソードや、描き下ろし漫画も収録されるとのことで。

自分は作品自体は未見でしたが、調べたら中々面白そうな作品で、少し興味が湧いております。
ただ、全4巻で一冊2000円近い値段・・・ 頑張って節約してみます(汗

・・・今更ながら、【ガメラ3】の漫画版(未単行本化)を収録した月コロを
数年前に手離した事を後悔している自分がここにいます・・・(涙
 
 
■最近の購入物

・ウルトラマンレオ (作:内山まもる)
レオの放送当時に連載していた内山先生の漫画版を、連載当時のまま収録した
コンビニコミックを中古で発見し、購入いたしました。

オリジナル要素として、巨大なオートバイクに搭乗したツルク星人の集団が登場し、それに対抗して
レオも敵のオートバイを奪って対抗したり、ダン隊長がレオに授けた「七つの武器」(レオランサー、
レオヌンチャク、レオ鎖鎌、レオナイフ、レオサーベル、レオガン、名称不明のパチンコ)、
怪獣が化けた偽L77星人など、TV版に無かった要素なども多いです。

他にも学年誌の記事の特集もあり、レオがクジラと戦って特訓する様子や、丁度同時期放映してた
ゲッターロボと作品を超えて対決したり、改造手術でレオがパワーアップしたり、円盤生物の生態描写、
MAC壊滅時に消息不明となったセブンが、回収された心臓を基に復元手術を受けている記述、
帰ってきたウルトラマンがウルトラの母の妹と結婚して一子を儲けていたなど、色々と注目です。

後、命乞いする敵を、ゾフィーが「いやだね。」と一蹴してたのには少し笑いました(汗
 
 
・ブンダバー! AuSF.B (作:吉田創)
スパロボの四コマのカツ・コバヤシネタでも有名な、吉田創先生のオリジナル作品です。
以前絶版だった作品の再販で、以前チャンピオンで短期連載されてた【ファランクス】の
登場人物も、元々は本作が出典だった事を自分も最近知って驚きました。

収録されてるのは全4話ですが、主人公格の三菱の奇人変人っぷりも面白く、
霊媒師が呼び出したジャンヌ・ダルクの霊と対決する展開など、個人的にもイチオシの作品です。

ちなみに、吉田創先生の公式サイトでも2話分が無料公開されております。


・破嵐万丈 ヒット・カップル (作:富野由悠季)
ようやく発見した【破嵐万丈シリーズ】の一冊です(涙
シン・ザ・シティが東京湾に浮かぶ海上都市である事が明かされたり、
万丈さんが探偵事務所を営んでいたりと、読んでて非常に面白かったので
是非とも残り三作も何とか探し出して、読みたい所です。
 
 
>>606 名も無き蜀軍兵様

>ですね。そのうち戦国3の面々が追加された無双OROCHIの新作が出そうな予感がします。
平野耕太先生の【以下略】では、「その内、コーエーの他の作品も混ざってくる」とか言って、
【提督の決断】、【維新の嵐】、【ランペルール】、【大航海時代】、【蒼き狼と白き牝鹿】、【魂の門】などの
作品がOROCHIの世界観に乱入するという、相当カオスなネタが描かれてたのを思い出しました(汗

>何故か幻想郷に流れ着いたデビルマジンガーの設計図…魔理沙がそれを入手したためにあしゅら達に襲われた…
>正に『魔理沙は大変なものを手に入れてしまいました』って奴ですね。
あぁ・・・ 確かにそんな感じですね(汗

>そして一刻堂達とアイアンカイザーの勝負の行方や以下に!!
>それに無縁塚で戦ってるこの状況…ひょっとしたら四季映姫様や小町が乱入してくれるかもしれませんね
この次はチェルノブ&魔理沙の方面に移す予定で、現在はそれに繋がる外伝を執筆中ですので、
無縁塚方面の決着は、もう少し後になると思います。
四季映姫と小町は・・・ 話の構想上、今から入れるのはちょっと難しいですね(汗

>次回も楽しみに待ってます。
ありがとうございます(嬉
前述の通り、現在は最遊記編に繋がる外伝を執筆してますので、早めに仕上げたいところです。
 
 
>>608 ドミニア様

>【MAD】 Fate/Endless Tears -完全版-
拝見しました・・・ これはカッコいいMADですね。
ドミニア様の新たなるSSも始まったばかりですので、応援して行きたい次第です。
 
 
>>610 TPC一刻館支部隊員様

お久しぶりです、TPC一刻館支部隊員様!!

>かなり開けてしまって申し訳ありません。
>リアルの忙しさがピークだったのと、少々ゴタゴタがあったので、SSに手を
>つけることができず、ここまで遅れてしまいました。
そうでしたか・・・ TPC一刻館支部隊員様の無事が確認できて安心しました。

>新章/悪より出でて善へ至る者 part2
天道と加賀美・・・ 二人とも最高だよ・・・(涙
特に天道の「お前たちが、人間だからだ」は、冗談抜きで涙腺が・・・
遂にバットと激突したダブルライダー、戦いの結末まで見届けたいです。

>この外道描写、真マジンガーの影響でしょうか?
外道描写に関しては、特に真マジンガーの影響という訳ではないですね。
永井先生や桜多吾作先生の漫画版でも、機械獣の全身に民間人の人質を盾として閉じ込めたり
遭難した商船の乗組員を殺して鉄仮面に改造したり地球の自転を停止させ、世界中に甚大な
被害を出したりと
、かなり外道な事は頻繁に行ってました。

>そして鉄仮面の中身(((((゜△゜))))ガクガクブルブル
ここら辺の鉄仮面の言動は、漫画版や【Zマジンガー】を意識して描きました。
同SSでのあしゅら男爵の初登場シーンも、【Zマジンガー】が元ネタだったりします。

>あわや魔理沙銃殺か!? と思ったら、助けが来た!(元の作品が分かりません)
以前のレスにも書いたとおり、データイーストのゲーム【チェルノブ】が出典です。

>あしゅら&ブロッケンVS魔理沙&チェルノブ、アイアンカイザーVS退魔師達の戦闘が
>どうなるか、続きを楽しみにしています。
ありがとうございます。外伝を完成させ次第、本筋のSSも完成させたい所です。

168 名前:名無し客:2009/11/18(水) 23:22:43
 
 
 
 ――――遥かなる天より豪雨が降り注ぎ、雷鳴が轟く深夜。

 とある病院の一室において、二人の男性・・・ もっと正確に言うのであれば、
 一人の若い男を背に抱えた、黒い服装に身を包んだ別の男性が、
 一人の白衣に身を包んだ・・・ 医者と思しき男の眼前に立っていた。

 黒い服装の男に背負われた若い男は、彼もまた黒い色のスーツを身に纏っている。
 その身体には、彼を背負っている男が自らの衣服を破って、包帯替わりに用いたと思しき
 ボロボロの布が何重にも重ねられて巻かれており、そこからは赤黒い血が滲み出し、
 布が吸い切れなかった分が、彼の身体を赤く濡らしていた。
 その顔からは、大分生気が失われているように感じられた。

 闇に染まったような黒い服と、清潔感を感じさせるような純白の白衣・・・
 一見対照的な服装に身を包んだ二名+一名であったが、第三者がもしこの場に居るとしたら、
 両者の衣服に覆われて隠れている、無駄な筋肉や脂肪の削ぎ落として絞り込み、数多の実戦を
 経て鍛え上げられた肉体のうねりを、感じ取ることができそうであった。
 
 
 部屋の窓枠に先程まではまっていた硝子ガラスは、粉々になって床に散らばっており、
 遮蔽物を失った窓は、外の冷たい空気と、降り注ぐ雨をそのまま部屋へと通している。

 黒い服を身に纏った男の身体には、硝子の破片が幾つか突き刺さったままに
 なっており、露出した肌からは血が少しばかり滲んでいた。
 
 
 そして、黒衣の男と対面した、彼と同じく実用的な絞り込まれた肉体を保持する
 白衣の医者・・・ 鎬 紅葉は、彼らが元ZECTの一員にして、現在は組織から離れた者達・・・
 仮面ライダーキックホッパー・・・ 矢車 想
 仮面ライダーパンチホッパー・・・ 影山 瞬である事を、己の知識から見抜いた。
 
 
矢車「あんた・・・ 医者だろ?」

紅葉「・・・私に何の用だ。 矢車想・・・ 仮面ライダーキックホッパー
 
矢車「・・・俺の相棒を、助けてほしい」
 
 
 
  ◆    ◆    ◆    ◆
 
 
 
 ――――時は流れ。
 
 
 
 
     東京都練馬区と埼玉県の中間辺りの町  石神井総合病院


 東京都練馬区と埼玉県のほぼ中間に石神井総合病院という病院が建っている。
 そんな当病院には、今日もまた変わった患者が来ているようで・・・

 病院の一室において、白衣のナースと思われる若い女性が、患者の基本情報を収集するように
 言われたのか、ソファーに腰掛けている黒い服を来た二人組の男・・・ もとい、矢車想と影山瞬に対し、
 色々と質問を繰り返していた。 ・・・最も、一筋縄には行っていない様ではあるが。
 
 
Ns「―――まず、お名前は?」

矢車&影山「・・・・・・忘れた」

Ns「・・・・・・忘れたんですか?」

矢車&影山「・・・・・・はい」
 
 ・・・そんなやり取りが暫く続き、診察していた女性看護師・しえは、幾つか文章を書いた診察書を閉じると、

しえ「―――解りました。それでは、少し待っててください」

 そう言って、矢車と影山を待機させ、部屋から出て行った。
 
 
 
しえ「・・・ふう」

???「どうかしたの?」

 部屋から出たばかりのしえが振り向くと、そこには病院に努める女医であり、
 彼女の上司である彩園すずが目の前に立っていた。
 
しえ「・・・先生、あの患者さんですが・・・ やっぱり記憶喪失みたいです」

すず「・・・そう」

しえ「あの人達の身元は、まだ解んないんですか?」

すず「今現在、総力を尽くして調べている所よ。3日前に、近くの山の麓の雑木林で、
   全身に怪我を負ってる所を見つかって、この病院に搬送されたらしいのよ。
   怪我は2日・・・ 丁度昨日でほぼ完治したけど、どうやら記憶を失ってるみたいね・・・」

しえ「何か・・・ 身元が解るような物品は無かったんですか?」

すず「腰に変なベルトを着けていた以外は、ポケットの小さい財布に5円玉が一つだけ
   入ってただけで、手がかりになるようなものは何も無かったわ」

しえ「・・・ベルト、ですか」
 
 
 
神崎「先生、急患です!」

 廊下の奥から、別の女性看護師が声を上げ、駆け寄ってきた。

すず「・・・私は行くわ。あなたは診察室に戻って」

しえ「は・・・ はい」

 そう言って、すずは女性看護師と共に、廊下の奥に向かっていった。
 しえはそれを確認すると、診察室の扉を開けたが・・・

しえ「・・・・・・あれ?」

 ――――そこには、すでに二人の姿は無かった。
 
 
 
  ◇    ◇    ◇    ◇
 
 
 
 その頃、ホッパー兄弟は病院の廊下を歩いていた。
 失った記憶はというと・・・・・・

矢車「俺の名前は・・・ そうそう、矢車だ。ようやく思い出したぜ・・・」

影山「で、俺の名前は・・・ そうそう、影山だ。思い出せて良かったね、兄貴」

 ・・・・・・すっかり取り戻したようだ。
 ついでに、腕には物色したと思われる食料品の箱が幾つか抱えられている。

矢車「さてと・・・ 名前も思い出したし、さっさと帰るぞ」

影山「うん、そうだね・・・」

 そう言って歩いていた二人の前に、一人の男性医師が姿を現した。
 その医師は二人に気付くと、彼らに近寄って話しかけた。
 
 
医師「矢車想に、影山瞬・・・ こんな所で会うとは思わなかったな」

 彼らに声をかけた医師の姿を見た矢車は、少し驚いたような表情を浮かべた。
 ・・・何故なら、その医師は、あの豪雨の夜に出会った、あの「鎬 紅葉」であったのだから。
 首筋にまでかかったロングヘアに、医療関係者とは思えないほどの完成された肉体・・・
 どこからどう見ても、「鎬 紅葉」本人に相違なかった。見間違えるはずもない。

矢車「・・・先生、あんたはここの病院の勤務だったのか?」

紅葉「いや、後進の指導も兼ねて、近々講演を行う為に招かれたのだが・・・
    ・・・つい先程、近くの市街で、時空クレパスから迷い込んだ、異世界のモンスターが
    出現した。機動隊の応戦でモンスターは撃退できたんだが、民間人が数名重軽傷を負い、
    死傷者も二名ほど出てしまった。偶然、その現場に私も居合わせていてね。
    最寄りの病院であるここで、医師として協力している」

 矢車と影山はそこまで聞くと、彼の履いている靴が、異様に傷だらけである事に注目した。
 “現場に居合わせた”と言ったが・・・ 恐らく、一人の医者であると同時に、地下闘技場の
 戦士であった彼は、モンスターの数匹でも返り討ちにしたに違いない。二人はそう確信した。
 
 
紅葉「・・・そういう訳だ。今は忙しいのでね」

 そう言うと、紅葉は二人の傍らを通り過ぎようとする。
 そして、彼が二人の背後へと出たとほぼ同時に、矢車は彼に声をかけた。
 
 
影山「・・・先生」

 影山の言葉に、紅葉は振り向かずに立ち止まって返事する。

紅葉「・・・何だね」

影山「あの夜は・・・ 俺を助けてくれて、ありがとうございます」
 
 
 
  ◆    ◆    ◆    ◆
 
 
 
 ・・・そう、あの豪雨の夜、影山 瞬の命は風前の灯であった。

 ネイティブへと変貌しつつある細胞に強力なダメージを与え、壊死させることで彼のネイティブ化は
 引き留めたものの、結果的にキックホッパーの強烈な一撃は、彼に相応のダメージも与える事となった。

 ・・・そして、矢車は影山の身体を抱え、一人の医者の元へと走ったのだ。
 そう、ZECTに所属していた時代に名前を聞いた、日本中の医者にその名が知られている
 医学界の権威にして、地下闘技場の戦士でもあった男・・・ 鎬 紅葉の元へ。
 
 
 
  ◆    ◆    ◆    ◆
 
 
 
 矢車と影山は、病院のとある窓から飛び降ると、草むらに着地する。
 それを見計らったかのように、周囲の草陰から、一匹の異形の怪物が姿を現した。
 怪物は二人を視界に見据えると、その口から涎を垂れ流しながら、牙をむいた。
 
矢車「・・・市街に現れた奴の、生き残りか」

影山「やっちゃおう、兄貴」

矢車「ああ・・・ 行くぞ、相棒」
 
 
 ―――――そして、二人の手に、それぞれのゼクターが握られる。
 
 
 
矢車・影山「「――――変身!!」」
 
 
 
 
 
 キックホッパーの資格者・・・ 矢車 想。

 パンチホッパーの資格者・・・ 影山 瞬。
 
 
 闇の中を生きようとも、彼らもまた、仮面ライダーである。
 
 

169 名前:名無し客:2009/11/19(木) 02:34:38
ちょっと失礼しますよ。
ほら、頸にじんましんが。

やあ、翼手にもじんましんは出るのですね―――僕も初めて見ました。
思った以上に強いストレスがかかっていたようで…なかなか引かないものですから
先ほど、アンシェル兄さんに相談に行ったのですよ。そうしたら―――

まあ、当然といえば当然なんですが…いたく興味を引かれたご様子でね。
すぐにグレゴリー兄さんを呼びつけて、僕を取り囲んで会議ですよ。

彼、いや―――ソーニャ兄さんは、嬉しそうに看護師の衣装でおいでになって
「何かいけないものを食べた?何をしたらこうなったのかしら?」
てきぱきと診療をなさって…気がついたら僕は、
怖ろしい手際の良さで腕にカテーテルを刺されて、採血をされていました。

行われたのはもちろん、僕をどんな実験にかけるかの会議です。

どんな薬剤を投与するか、翼手に抗ヒスタミン剤は有効なのか、
そもそも、このじんましんが本当に心因性のものなのかどうか…しまいには
実際にハジに会わせたらどうなるか、などと言うのですよ。

とんでもない!今ハジなんかに会ったらアナフィラキシーショックを起こします、
そう言って拒否したところ、
『一個体のシュヴァリエにとって、対の女王のシュヴァリエがアレルゲンになりうる』
という、突拍子もない新説まで飛び出すしまつで―――

ハジを捜索して、無理やりにでもここへ連れてくるとまで仰る。
まだ治療法も確立していないのに、患者にアレルギー物質を近づけるなんて
医者の僕からすれば、非常識きわまりない事ですよ。
―――兄さんたちのような研究者の、いけない所です。

そのうちカールまで駆けつけてきて、「早く解剖されろwww」などと
面白がって囃すのですから…困ったものです、
彼らが、打ち出した新説にどういう名称をつけるかで白熱しているあいだに
こっそり脱け出して来ました―――


170 名前:名無し客:2009/11/26(木) 20:59:55
藍鉄色アイアンブルー

171 名前:名無し客:2009/11/27(金) 23:27:33
 
 
 
 ま・・・・・・ 知ってるヤツが多かろーが少なかろうが、どうでもいいことだが
 僕の名は岸辺露伴・・・ 漫画家だ。

 以前、僕は【ピンクダークの少年】という作品を、少年ジャンプに連載していた事があり・・・
 (あの傑作を読んでないからって編集部に電話するのはやめてくれ)
 あれは僕が22歳・・・ 【ピンクダークの少年】の第三部が終了し、それから第四部の連載を
 描き始めてから、ちょうど一年半ぐらい経った頃の話だ。
 
 
 
 
  ◆    ◆    ◆    ◆
 
 
 
 
 当時、僕は【ピンクダークの少年】とは別に「読み切り」を描く事となり、
 それのストーリーを練る為の取材として、杜王町より離れた山梨県の青木ヶ原樹海・・・
 所謂、“富士の樹海”へと足を運んでいた。
 
 何故かって・・・? それは勿論、『面白い漫画』を描く為に決まっているだろう。
 『面白い漫画』・・・ 別に漫画に限った事ではなかろうが、面白いものを描く為に不可欠なもの。
 それは『リアリティ』だ。 『リアリティ』こそが生命いのちに生命を吹き込むエネルギーであり、
 『リアリティ』こそがエンターテイメントなのだ。

 『漫画』とは、想像や空想で描かれていると思われがちだが・・・ それは全く違う。
 自分の見た事や体験した事、感動した事を書いてこそ面白くなるんだ。
 
 
 ・・・だからこそ、僕は「読み切り」の構想を練る為、こうして富士の樹海へと足を運んだのだ。
 大変かって? そりゃあ楽じゃない。だが、この岸辺露伴が漫画を描くのには理由がある。
 金や名誉? そんなものはどうでもいい。僕が漫画を描くのは『読んでもらうため』だ。
 『読んでもらうため』、ただそれだけの単純な理由だが、正直他はどうでもいい。

 そして、僕は『読んでもらうため』、毎日毎日『リアリティ』のある題材ネタを探し続けている。
 いつも原稿を完成し終わるとイイ気分になる・・・ 誰でも仕事が終わると気分がいいものだ。
 自分で筆を進めずとも漫画が勝手に描かれていく・・・ そんな事が起きれば、僕にはむしろ
 耐え難い苦痛でしかないだろう。

 前に一度、実際にそのような「筆を進めずとも勝手に漫画が描かれていく」といった能力で
 描かれた漫画の解説をした事があったが・・・ あれはもはや漫画じゃないだろう。
 ちきしょー、思い出しただけでもムカつくな〜! 未来に起こる「事実」を写すだけの漫画なんて
 漫画じゃあない! 子供の絵日記と同じレベルだ! このドグサレがぁ!
 集英社もよくあんな本の解説を、天才である岸辺露伴にさせようとしたのか、未だに腹が立つ。
 
 
 ・・・話が脱線してしまった。少し落ち着こう。
 兎に角、僕にとって漫画の描けない人生など考えられないという事だ。
 仮に、数十年前の「JUDGESジャッジス」の時のような世界規模の異変が起こり、世界中の漫画家が
 筆を折っても、僕は漫画を描き続けるだろう。断言できる。

 そんな訳で、僕は『リアリティ』を追い求め、富士の樹海を歩き続けていたのだ。
 歩き続けて四十分くらい経過した頃、僕の視界に、何やら妙な影が映った。
 
 
露伴「・・・これは」
 
 僕の目に写りこんだ影・・・ それは、木の枝に繋がった縄に首を括った、自殺者の腐乱死体だった。
 縄からぶら下がった死体にはハエやウジが湧いており、顔や手首に至っては既に原形を
 留めておらず、指先からは骨が見え、眼窩は既に空となっていた。
 この気温だしな・・・ 見た感じ、完全に死亡してから数日って所だろうか・・・

 世の中には、例え生きていきたくても、不本意にその生涯を閉じてしまった者も数多い。
 ・・・「彼女」が、そうだったようにな。
 僕は、この亡骸ではないから、彼が何故に自らの命を絶つ事を選んだのかは知る事はできない。
 だが・・・ 自らの生涯を全うできずに命を落とす人々が多いこの世界で、彼がこうやって
 腐乱死体を晒してまで自殺を選んだ理由・・・ 彼なりの「信念」故に死を望んだのか、
 あるいは、他殺同然に自殺にまで追い込まれたか・・・ 流石に深読みしすぎだろうか。
 
 
 ―――その時、僕の周囲から、草木をガサガサ掻き分けるような物音が聞こえてきた。
 
 
露伴「・・・!?」
 
 
 ――――当時僕は、とある「都市伝説」を耳にした事があった。
 何でも富士の樹海に、時空クレパスを通ってこの世界に流れ着いた怪物達が、
 数多の自殺者の怨念渦巻く樹海の環境に適応し、群れを形成しているとの内容だった。
 そして、樹海に探検気分で迷い込んだ遭難者や自殺者を見つけると、怪物の群れが取り囲み、
 逃げ道を失った獲物を、そのまま喰らってしまう・・・ との事だった。

 何故、富士の樹海に異世界の怪物が集まるのかと、話を言った奴に聞いたところ・・・
 自殺願望を持った人間は、昔から妖怪の大好物であり、妖怪はそういった人間を狙って
 異界から現世に穴を開けて現れ、攫ってしまう・・・ という伝説があったらしい。
 ・・・だから、自殺者が多い富士の樹海には、そういった異界の穴が非常に多く、
 そこに結果的に時空クレパスが繋がり易くなり、異界の怪物が多く流れ着いた・・・ と、
 この話を僕に聞かせた奴は、そう答えていた。

 正直言うと、僕が漫画の構想を練る為に樹海に来たのも、その噂を聞いた事が
 一因である事も、また否定しようのない事実であった。
 事実、この世界は色々調べ尽くされたようで、実際にはまだまだ未知なる存在が
 眠っており、この狭い日本の中でさえも例外ではないだろう。

 僕が耳にした事がある噂だけでも、結構数多い。
 明治に絶滅したと言われている日本狼が、まだ何処かで生き残っているとか・・・
 日本アルプスに挑んだK大山岳部のメンバーが、遭難者の捜索中に雪男を見たとか・・・
 アフリカのジャングルにて、少女のターザンが人食い土人を蹴散らしたとか・・・
 他にも聞かれれば、まだまだ挙げる事は出来る。
 
 兎にも角にも、僕はこれから「読み切り」を執筆する為にも、この富士の樹海を歩いて
 何か「刺激」を受けて、その『リアリティ』を元に構想を立てようと思った訳だ。
 
 
 ・・・ただ、正直言うと。
 
 
 ウオオオ―――― (狼の遠吠えらしき声)

 ヌチュ・・・ ヌチュ・・・ ヌチュ・・・ (粘液の滴る音)

 ギャオオオオ!! (凶暴な唸り声)
 
 
 ――――正直な意見、今回は我ながら、流石に不用心だったかもしれない。
 
 ・・・異様な音に僕が気付いた時、既に周囲は噂の「異世界の怪物」共が大挙して取り囲んでいた。
 狼男、赤い巨大ナメクジ、太古の剣竜、ファンタジー小説に出てきそうな巨人・・・
 (後に、そいつらが元々の世界において人狼毒液獣トリケプスオーガバトラー
  呼ばれる種のモンスターである事を知った)十数匹はいるであろう怪物達の群れは、
 どいつもこいつも揃い、僕と、その傍らの腐乱死体を凝視していた。
 ・・・よーするに、僕とこのホトケさんは、彼らにとって絶好の夕食という事だろう。
 
 
人狼「ウオオオ――――

毒液獣「ヌチュ・・・ ヌチュ・・・ ヌチュ・・・

トリケプス「ブルルルル・・・

オーガバトラー「ギャオオオオ!!
 
 
 ・・・怪物どもは、口から涎を垂れ流しながら、猛然と襲いかかって来た!!
 
 
露伴「くそ・・・ 『ヘブンズ・ドア―――ッ!!』
 
 
 そう言いつつも、僕は自らが操るスタンド【天国への扉ヘブンズ・ドアー】を抜き放ち、身構えると
 結果的に、猛進してくる怪物どもを迎え撃つ体勢を構える事となった。
 
 
 
 
  ◇    ◇    ◇    ◇
 
 
 
 
 ――――ここで一度、岸辺露伴先生の視点から離れよう。
 
 
 露伴先生が富士の樹海を彷徨っていたのと時を同じくして、二人組の男女が、
 青木ヶ原の樹海の草木の中で歩を進めていた。

 二人組の男の方は西洋人の様であり、ブロンドの長髪を棚引かせている。
 ジーンズとタンクトップで身を固め、ジャケットを羽織って袖を捲っていた。

 女の方は東洋系・・・ 日本人の様であり、顔立ちからして年の頃は20代前半といった所だろう。
 こちらはカットソーにベストを羽織り、ボトムスはスカートを着用している。
 長い髪は後ろでロングテール風に束ね、一本に纏めてる様であった。
 
  
 この一組の男女・・・ 男の方は、かつてサウスタウンの支配者ギース・ハワードや、裏世界を牛耳る
 闇の帝王ヴォルフガング・クラウザー、百鬼衆を従え、全世界を手中に収めようとした武帝王・・・
 それらを始めとする数多の強敵と戦い、仲間たちと共に勝利を収めてきた骨法使いの格闘家にして、
 テリー・ボガードの義理の弟、名はアンディ・ボガードと言った。

 そして女の方は、不知火流忍術の伝承者にして、アンディに惚れ込んで彼と共に戦いに身を投じ、
 前述のクラウザー、武帝王等の強敵とも戦い抜いた女忍者、不知火舞であった。

 二人は青木ヶ原の入り組んだ樹海の中を、殆ど迷わずに歩を進めてゆく。
 それもその筈、かつてこの青木ヶ原には、舞の実の祖父であり、アンディの武術の師である
 不知火半蔵が住んでおり、二人もこの地において修行した身であった。半蔵がクラウザーの刺客に
 殺される前には、テリー・ボガードや東丈も彼の住居にお邪魔した事があり、不知火以外の忍者勢力の
 襲撃に対して共闘した事もあった。
 
 
 ・・・と、その二人の視界に、何やら巨大な「影」が映る。
 
 
アンディ「・・・・・・!」

舞「あれは・・・?」
 
 
 影の正体・・・ それは、“巨大な熊”であった。
 その大きさは半端ではなく、全高は成人を迎えた人間の3〜4倍ぐらいはありそうだった。
 見た感じヒグマやツキノワグマの様な種類とは違うようで、少なくとも樹海にこんな熊が
 生息しているという話は、アンディも舞も初耳である。
 片手には登山杖の様な形状をした木の棒を握り、それで巨体を支えながら、熊は
 ドス、ドス、と足音を響かせ、アンディと舞の立っている方面に近づいてゆき・・・・・・
 
大熊「・・・・・・・・・」

 ―――身構えている二人に対し、頭を軽く下げて会釈した。
 
舞「あ、どうも・・・」

 舞とアンディはそれにつられ、無意識のうちに会釈を返した。

大熊「・・・・・・・・・」

 大熊は二人のその動作を確認したかのように、そのまま二人の横を通り過ぎて去ってゆく。
 
 
 
 
アンディ「・・・初めて見たな。昔ここで修行した頃には、あんな熊は見かけなかったが・・・」

舞「・・・うん、私も知らなかったし、おじいちゃんからも聞いた事はなかった。
  恐らく、あの熊は――――」
 
 
 ――――舞がそこまで言いかけた次の瞬間、頭上より、木の枝の軋む音が僅かに響く。
 
舞&アンディ「・・・・・・!」
 
 それに反応した両者は、即座に臨戦態勢に構えを取り、“第三者”の気配を探る。

舞「・・・そこっ!

 そして、その気配の元を察知した舞は、胸元から扇子を取り出して開き、その気配目掛けて
 フリスビーの如く撃ち放った。舞の技の一つ「花蝶扇」である。

 放たれた扇子は、「ガツッ」と何か硬い物体に刺さる音をあげて停止する。
 舞とアンディが気配の元・・・ 樹海の木々の上を見ると、そこには一人の人物が枝の上に立っていた。
 その人物は、腕、顔に夥しい傷跡を残した男性であり、その眼光は鋭く、
 背には無数のシューティングスターが描かれたギターケースを背負っていた。
 
アンディ「・・・何者だ!?」

舞「・・・断さん」

 アンディは彼の事を知らなかったが、舞は男の姿を見て、その名を口に出した。
 
 
 ジ・エンド・・・ 本名を延道えんどう だんと言う、一人の漫画家である。

 かつては、人気や惰性だけで続いている内容の薄い漫画の最終回を勝手に描き、無理矢理
 連載を終了させる連載終了請負人「ジ・エンド」として恐れられた人物であり、それと同時に、
 テロリストや旧ロシア・・・ 現ソビエト連邦の元精鋭部隊へと単身突入し、壊滅させる程の凄まじい
 戦闘能力を持ち、世界のパワーバランスをたった一人で揺るがす男としても、また恐れられていた。

 その後、日本中の漫画界の変革に合わせ、自らも本名の「延道 断」で漫画家としてデビュー。
 一時期はライバルであるコミックマスターJの描いた究極の漫画「JUDGES」を見て一時連載を
 中断するも、「JUDGES」が発端となって壊滅状態となった世界を駆け、三年かけて戦争を
 引き起こした世界中のテロ組織を壊滅させ、漫画出版集団CLUBと協力し、狂信集団SOMを
 ほぼ壊滅状態に追い込む事に成功した。

 また、それらの戦いと時を同じくして、世界規模で暴れまわっていた数多の勢力・・・
 現在のDショッカーの前身となった秘密結社ショッカー・・・ 一年戦争を巻き起こしたジオン公国・・・
 それら悪の勢力との戦いにおいても、ヒーロー達や各防衛軍などと協力し、世界を駆けて
 戦い続けていたとも言われている。

 そして、CLUBとSOMの決戦・・・ 歴史の教科書などで「復活の戦い」と記される戦いの決着から
 十数年が経過し、驚異的な速度で世界が復興を成し遂げた現在は、再び漫画家「延道 断」として
 複数誌を跨いで活動しており、少年漫画界のベテランとしてその名を大きく馳せている。
 
 
 現在は上述の「ジ・エンド」としての活動を行う機会は少なくなったが、その比類なき戦闘能力は
 「復活の戦い」より十数年を経た現在でも全く衰えを見せず、漫画家として活動する傍ら、
 新西暦189年の現在においても数多の悪の勢力に対しての戦いは継続しており、その過程で
 今は亡き不知火半蔵、そしてまだ幼い頃の舞とも面識を持っていたのである。
 
 
ジ・エンド「・・・よっと」

 ジ・エンドは、高所の木の枝から、地面に難なく飛び降りると、合成樹脂製と思しき
 三角定規に刺さったままの舞の扇子を、彼女に差し出す。

ジ・エンド「久しぶりだな・・・ 舞。 前に会った時とは、違う格好なんだな」

 ジ・エンドが言っているのは、彼女が戦闘時に着用している肌の露出の多い装束の事であろう。

舞「・・・あのカッコーで、電車や飛行機に乗る人がいますか!?///

 舞は顔を真っ赤にしながら、ジ・エンドの持っていた定規から扇子を引き抜いた。

ジ・エンド「冗談だ・・・ そっちの男が話に聞いたアンディ・ボガードだな。
      中々いい男だな。舞が惚れたのもわかるぜ」
 
 そう言うと、ジ・エンドはその手をアンディに差し伸べ、握手を求める。

ジ・エンド「俺の名はジ・エンド・・・ 延道断だ。断でいい。アンディ、よろしく頼むぜ」

 アンディも彼に微笑みを返し、その握手に応じた。

アンディ「ジ・エンド・・・ エンドー・ダン・・・ 共に名前は聞いている」
 
 
 アンディ・ボガードも、彼の事を「ジ・エンド」、「延道 断」両方の名で知っていた。

 「ジ・エンド」としては、十数年以上の昔から数多の戦場を駆け、狂信集団SOMを始め、
 ショッカーやジオン軍、ザフトなどの勢力とも戦い抜き、多くの基地や小隊などを叩き潰してきた
 「ギターを持った狼」の噂はハイデルンやガイルからも聞いた事があり、そして何より、兄と同じ
 「狼」の異名を持った人物として、少なからずとも興味を持っていた。

 「延道 断」としては、以前友人の東丈より、日本の漫画家の一人として、
 【ピンクダークの少年】の岸辺露伴や、【嵐の転校生】【吼えろファイター】の炎尾燃らと並んで
 その名前を挙げられた事のあった人物であった。

 ・・・どちらとしても、両者が同一人物だという事を前もって聞かされた時は、アンディも驚いた物であった。
 
 
舞「ところで断さん・・・ さっきの熊はやっぱり・・・」

 握手しているアンディとジ・エンドに、舞は間を割って問いかける。

ジ・エンド「あぁ・・・ お前の考えてるとおりだぜ。時空クレパスから漂着して樹海に居着いた系列だ。
      数日前にトアールに行って、“ネギ熊”っつー主婦に聞いたから間違いねえ。
      異世界か未来世界かは不明瞭だが・・・ 「サクラ王国」という国の原住生物らしい。
      害は無いらしいが・・・ “一礼”しないとその場に一時間正座させられるとも聞いた」
 
 舞とアンディは、それを聞いて不安を感じえなかった。
 事実、時空クレパスによる被害は、全世界規模で多発しており、異世界のモンスターや
 機動兵器が市街地に出現して暴れまわる事件が頻発するのみならず、逆に物質界側からも
 密林の奥深くに生息している凶暴な猛獣や怪獣、人食い土人などが時空クレパスを通って
 幻想界などの異世界に転移、現地で甚大な被害を出したという話は、一般には報道管制を
 敷かれてるものの、ジ・エンドやアンディ達のような“その筋の協力者”がいる者たちにとっては
 周知知れ渡っている事実でもあった。

 時空クレパスによる数多の世界の混乱・・・ 旧グランショッカーの異世界侵攻は
 αナンバーズの面々や、現地の戦士達の協力によって阻止する事は出来たものの、
 時空クレパスの発生そのものは減少するどころか、グランショッカーが解体し、
 ディバイン・ショッカーに再編してからは、むしろ増加傾向にあり、地球連邦下の防衛組織や、
 世界各国の軍隊や治安維持組織は、その時空クレパスによって齎される様々な被害に
 対応すべく、休む間もなく活動を続けている有様であった。
 
 
アンディ「・・・やはり、“この地”で間違いないようだな」

 アンディはそう言うと、樹海に生い茂った木々を見回した。

ジ・エンド「ああ・・・ 江田島の爺さんに間違いは無かったようだ。
      恐らくこの樹海の時空クレパスを通って“幻想郷”に行けるだろう」

舞「二方面から侵入して、地下帝国の裏をかこうって事ね」

ジ・エンド「丈を始めとする他の面々は、雷電さんの見つけた北海道大雪山系の“ゆらぎ”から
      幻想郷に向かう手筈となっている。
      ・・・舞、アンディ、俺達が異世界に突入している間、こちら側を頼んだぞ」

舞「分かったわ。Dショッカーの連中の好きにはさせない」

アンディ「ああ、こちらの方は俺達に任せてくれ」

 ジ・エンドの言葉を受けた両者は、そう頷いた。
 
 
ジ・エンド「まだ少し時間がある。俺は少し、そこら辺を回ってくるぜ。
      ・・・無事に終わったら、皆で不知火の爺さんの墓に手を合わせに行こうな」
 
 
 
 
  ◇    ◇    ◇    ◇
 
 
 
 
 ―――――さて・・・ そろそろ物語の語り部を、この岸辺露伴へと戻してもらうとするか。
 
 
 この僕・・・ 岸辺露伴は前述の通り、樹海を探索していたところを、現地に漂着していた
 異世界の怪物どもに目を付けられ、今まさに彼らの餌となるかどうかの瀬戸際であった。

 無論、僕はこんなところで彼らの晩餐になり果てるのは死んでも御免だ。
 ・・・だから、僕は迷わずスタンド【天国への扉ヘブンズ・ドアー】を抜き放ち、その力を行使したのだ。
 
 
 僕のスタンド【天国への扉ヘブンズ・ドアー】の能力・・・ それは、相手を【本】にする能力だ。
 この力の対象となった相手は、その名の通り【本】となり、そこにはスタンドの対象の
 『人生の体験』が記されており、それを読めば相手の経歴や、知っている情報などを知る事が出来る。
 そして、そこに僕が文章を書き込んだり、もしくは消し去ってしまう事によって、記憶を改竄したり、
 今後とる行動を自由自在に操作する事も可能だ。
 ・・・さらに、【本】になった相手は、その活動を大分制限させてしまう。
 
 無論、知能がある人間のみが対象ではない(でなければ、この場で出す事は無かっただろう)。
 知能がある動物・・・ 特に、それほど知能の高くない動物であれば、複雑な精神じゃあないだろうから、
 とりわけ簡単に【本】の状態にすることが可能・・・ 無論、それは異世界の怪物ども例外ではなかった。
 
 
   バカァ
                                           バカァ
               バカァ
 
 
人狼「ウオオオッ!!?

オーガバトラー「ギャオオオッ!?

毒液獣「・・・・・・!!!
 
 
 怪物どもは、まさに僕に飛びかかろうとせんとする寸前、揃いも揃ってその場に転倒した。
 倒れた怪物を見渡すと、古代の剣竜を思わせる四足獣の後足が、薄い紙の状態に解けている。
 その他、巨人の顔面の皮膚に切れ目が走り、カッターナイフで裂いたような傷の裏には
 文章の様なものが見える。他の怪物たちも、同じような状態で地面に倒れていた。

 ・・・ここまでくれば言うまでも無いだろう。先の文章の通り、怪物どもは揃いも揃って
 僕のスタンドの餌食となり、【本】となって動く事が出来ない状態となったのだ。

 以前、僕は敵のスタンド(“使い”ではない)の策略によって、犬や猫の大群の襲撃を受けた事があった。
 その時は相手の数があまりに多かったのと、僕自身がスタンドを得てから数ヶ月しか経過してなかった
 事もあって完全に窮地に陥り、康一くんの助けがなければ間違いなく命を落としていただろう。

 あれから、およそ2年・・・ 僕も、スタンドも、その時に比べれば成長した。
 犬猫の時に比べれば、相手の頭数が少なかったのもあるが、兎にも角にも
 僕は怪物たちをスタンドの餌食とし、その動きを封じる事に成功したのだ。
 
 
露伴「さて、と・・・ どうするかな」
 
 
 このまま放っておいて、早々と樹海から抜ける事も考えたが・・・
 正直、すぐに樹海から出られるとは限らないし、スタンドが解除されて【本】ではなくなった
 怪物が樹海を飛び出て僕を追いかける危険性も懸念し、僕は【本】のまま倒れている
 怪物たちに歩み寄ると、一体一体にこう記した。
 
 
 「自分は目を覚ました時、近くにいる人間以外の動物を最優先で襲う」
 
 
 ついでに言うと、上記の文章は怪物の言葉に合わせた訳ではなく、普通に日本語で書いている。
 怪物に日本語が通じるのかという疑問に答えると、僕の【天国への扉】によって対象が変化した
 【本】に記されている文章は、基本的に日本語で記されている。
 つまり、【本】となった対象の思考を、日本語の文章へと変換して記している訳だ。
 これは恐らく、僕自身が生粋の日本生まれの日本人であるが故、日本語で思考しているからだと思う。
 もし僕が日本人であってもイタリアで生まれ育っていたら、今僕が目にしている【本】の文章は、
 イタリア語で綴られていたのかもしれない。

 そんな訳で、僕は怪物どもに同士討ちのブービートラップを仕掛けておいた。
 これで少なくとも、今この場にいる個体に限れば、僕を追いかける事は無いであろう。
 
 そう思って、僕は一先ず樹海を抜けて、再度予定を練り直す事とした。
 とりあえずこの体験だけでも、十分な刺激にはなったとの自覚はあった。
 
 
 
 ―――――そう思い、その場から離れようとした、まさにその時だった。
 
 
咆哮「ゴアアアアアッ!!!
 
 
露伴「――――何ィッ!?」
 
 
 幾らなんでも予想外だった・・・
 樹海に適応していた怪物は、さっきの連中みたいな奴だけで無かったのだ。

 その全長は目測数十メートル・・・ 通常規格のモビルスーツや強襲機兵アーム・スレイブを遥かに凌駕する
 全高を誇り、藍鉄色アイアンブルーを彷彿とさせるような、濃い青系の色をした体表、
 異常なまでに発達した筋肉の鎧を、更に金色の装身具で覆った肉体、
 ・・・そして、尖った耳と、顔面に剥き出しになった「一つ目」といった異様な外見の持ち主。

 ギリシャ神話に登場する一つ目の巨人「サイクロプス」を思わせる外見の巨人・・・
 樹海に生い茂る木々より大きな“それ”は、その単眼で地上にいる僕を見下ろすと、
 世にもおぞましい咆哮をあげて、僕にその拳を振りおろさんとしたのだ。
 
 【天国への扉ヘブンズ・ドアー】を向かわせようにも、巨人が振り下ろしたその拳はあまりにも速く、
 スタンドの像が現れた頃には、既に巨人の拳は僕の頭上まで迫っていた。
 ・・・正直、この時ばかりは流石に「死ぬんじゃないか」・・・ そう思ってしまったよ。
 
 
 ・・・え? それじゃあ今この場に居る僕は誰かだって?
 おいおい・・・ 幾らなんでも早合点しすぎだろう。 僕は巨人の拳に狙われたはしたが、
 それに潰される事は無かった・・・ 生きて樹海から帰ったんだ。
 間違っても、どこぞの物真似芸人なんかじゃないから安心してくれ。
 
 
 ・・・それでも、あの時、あの場所に「奴」が現れるとは、欠片も思ってはいなかったけどな。
 
 
 
 
 ―――――振り下ろされた拳より遥か先の上空より、鈍い音がした。
 
 
 ・・・空を仰ぐと、そこには先ほど降りおろされた筈の巨大な拳は無かった。
 そして、樹海の木々より遥か上を見れば、一つ目の巨人が両手で額を抑えている。
 
単眼の巨人「ガアアアアアッ!!!
 
 巨人の掌の間からは血液が大量に溢れだしており、何か大きな衝撃が加わった事によって
 巨人が仰け反った事は、容易に察しがついた。

 僕は、自分の周囲を見渡して・・・ 発見した人物を見て驚愕を隠せなかった。
 
 
ジ・エンド「【ピンクダークの少年】の岸辺露伴・・・ こんなところで何をやっている」

露伴「お前は・・・ 延道 断!!」
 
 
 ・・・そりゃあ、驚いたさ。
 僕の目の前にいた人物は、よりにもよって僕と同じ漫画家を職業とし、少年漫画家として
 その名を広く知られている「ギターを持った狼」・・・ ジ・エンドこと、延道断だった。

 彼を象徴する存在である、幾つものシューティングスターが刻まれたギターケース・・・
 それに、明らかに付着したばかりの血液が付いてた事から、巨人の拳から
 僕の命を救ったのが彼であるという事実は、一瞬で把握する事が出来たよ。
 
 彼が漫画家として活動する傍ら、数多の戦場を駆けて悪の組織と戦っている事は僕も知っていた。
 延道の担当となった女性編集者が、よりによってショッカーやジオン軍の残党(所謂“黄泉還り”の
 一連の事件が発足する前だった筈だ・・・)が潜んでいる海外の激戦区にまで彼を追いかけ、
 迫りくる再生怪人やらジオン兵やらをちぎっては投げちぎっては投げ、まさに編集無双といった
 有様で近づく敵を次々と蹴散らし、最終的に延道が現地で書き上げていた原稿を受け取った、
 ・・・という噂も聞いた事がある。

 編集者がそんな強い訳無いだって? それは読者の偏見ではなかろうか。
 少なくとも僕が知っている限り、知り合いの漫画家を担当していた女性編集者・・・
 眼鏡をかけた美人だったな。かつて「月刊ウィアー」誌にて、岡田先生が連載していた
 【ジョナサンズ7】の担当だった筈だが、仮面ライダーばりのライダーキックを繰り出し、
 駄々をこねた漫画家を数メートル以上蹴り飛ばす脚力を持った彼女であれば、
 (実際、その現場を一度見た事がある・・・ 嘘じゃない)、案外モビルスーツの一、二機は
 難なく粉砕できそうな気もしないでもないから怖い。

 ・・・そういや、確か延道が「復活の戦い」の後、数年して刊行を再開した「月刊ウィアー」誌で
 連載していた際の担当が彼女だったとも聞いたが・・・ いや、真偽がどうであれ、
 今はさほど重要な事ではない。 重要なのはむしろ・・・ 延道断が前述の通り、数多の巨悪と
 十数年以上も闘い続けられるような戦闘能力の持ち主である事だ。

 そうであれば、この新西暦189年で一番大きなヒーロー機関「αナンバーズ」辺りの戦士と
 関わる機会も少なくないであろう。その関係で、この樹海に住み着いた怪物を調査に来たのか・・・?
 
 
 ・・・考えれば考えるほど、先程驚いたのが嘘のように、違和感が無くなってきた。
 いや、漫画家や編集者がここまで強い世界も、少しどうかとは思う気もするが。
 兎にも角にも、自らの命と引き換えに多くの漫画家や編集者を延命させた
 伝説の“銭馬編集長”の功績は大きいという事は間違いないだろう。
 
 
露伴「・・・今度描く「読み切り」のストーリーを練る為に、この樹海を彷徨っていた所だ」

ジ・エンド「・・・で、ストーリーは十分に練れたのか? 先生」
 
露伴「・・・ああ、お陰さまでな」
 
 そう言うと、僕は単眼の巨人の方へと視線を移し換える。
 奴は額から血を溢れさせながらも、その単眼に怒りの色を見せてこちらを睨んでいた。
 
 
単眼の巨人「グウウウウ・・・ ガアアアッ!!!
 
 
 ――――巨人は、怒りと共に世にもおぞましい咆哮をあげ、再度その拳を振り下げた!!
 
 
ジ・エンド「チッ・・・ 急所を少し外したか」
 
 そう言うと延道は左に跳び、天を割って迫りくる拳から身をかわす。
 僕もそれに合わせ、延道が避けた方面とは真逆の右に跳び、かろうじて巨人の拳から逃れた。
 僕だってチープ・トリックに憑かれながらも何とか生き延びたんだ。嘗めてもらっては困るな。

露伴『ヘブンズ・ドア―――ッ!!』
 
 ・・・そして僕は、跳んだと同時に間髪入れず【天国への扉ヘブンズ・ドアー】を抜き放つと、
 地面に減り込んだ単眼巨人の腕に一機に駆け寄り、スタンドの像で拳に触れたのだ。

 ――――その瞬間、巨人の拳の皮膚が、【天国への扉ヘブンズ・ドアー】の力によって【本】となって捲れ上がった。
 そして、拳から腕へ・・・ 腕から肩・胴体へ・・・ 頭部へ・・・
 ・・・やがて、数秒もしない内に巨人の身体は全て捲れ上がった【本】と化してしまった。
 
ジ・エンド「――――“スタンド”か。・・・俺には見えねえが、その力で巨人の動きを止めたか。
      感謝するぜ、先生。 あんたが作ったチャンス、無駄にはしないぜッ!!!」
 
 ・・・そして、延道は減り込んだままの巨人の拳に飛び乗ると、そのまま腕を駆け登ってゆき、
 前腕部を越えたところで大きく跳躍し、肩を飛び越えて巨人の顔の近くまで行き・・・
 
ジ・エンド「―――――――――ッッ!!!」
 
 
 ギターケースを力強く振り下ろし、巨人の額を思いっきり叩きつけた―――ッ!!
 
 
単眼の巨人「<font size=5>ゴガアアッ・・・</font> ガァ―――
 
 今度はちゃんと巨人の急所に直撃したらしく、さしもの巨人も衝撃でほぼ完全に砕け散った
 頭部から鮮血を噴出しつつ、そのまま地面に倒れこんで息絶えた。
 
 
 
 
  ◆    ◆    ◆    ◆
 
 
 
 
 ――――それからどうしたかって?
 
 まぁ、そのまま樹海から早々帰還したよ。“思わない形”の『リアリティ』も得られたしな。
 その甲斐あってか、「読み切り」も読者に好評だったみたいで、悪い経験じゃ無かったかもな。
 
 ・・・え? そんな事じゃない?
 
 ジ・エンドは結局何をしてたのか?
 僕はその後、時空クレパスやDショッカーとかに関わる機会は会ったのかって?
 そもそもDショッカーを始めとする多くの組織に、ヒーロー達は勝つ事が出来たのかだと?
 
 ・・・いや、そう一遍に質問をされても困るな。 正直、何か気乗りしなくなってきた。
 話の続きはまた今度・・・ 僕が話せる気分になった時としよう。
 
 
 
 
 岸辺露伴――― 取材終了
 
 

172 名前:名無し客:2009/12/12(土) 00:19:30
 
【戦国魔神ゴーショーグン】の小説版、ここ数日でようやくコンプリートしました(嬉
現在読んでる途中の作品を読了次第、通して読みたいところであります。
 
 
■小説 蒼き流星SPTレイズナー -刻印2000- (作:伊東恒久)
アニメージュの小説版の読了後に、OVA三部作を視聴しました(TV版は残念ながら見つからず)。
原作は残念ながら打ち切られたらしいですが(OVAはその補完との事です)、
スパロボにも参戦した作品なだけあってか、やはり非常に面白い作品だと思いました。
後、ゴステロ様も非常に素晴らしい悪役っぷりで、見てて楽しめました。

・・・しかし、後半以降は本当に“世紀末”ですね(汗) エイジもケンシロウっぽく成長しましたし・・・
エイジは旧編でも名前だけ出てますが、白兵戦でも強いキャラとして出せそうですね。
 
 
■鬼哭街 (作:虚淵玄)
ニトロプラスの同名ゲームのノベライズ版を購入・読了いたしました。
ゲームは未プレイでしたが、作品全体のダークな雰囲気、迫力ある戦闘描写、サイバーパンクと
内家拳を内包した世界観など・・・ 惹かれる要素が満載で、非常に面白かったです。
ラストの流れも、安易なハッピーエンドよりは遥かに感慨深いもので、悪くなかったと思いました。
登場人物の中では、呉榮成が個人的に好きなタイプの悪役で、読んでて面白かったですね。
 
 
■ワルキューレの降誕 (作:冨士宏)
【ワルキューレの冒険】でキャラクターデザインを手がけた冨士宏氏による
漫画作品で、偶々見つけた1巻を購入しました。
時系列はゲーム作品より大分昔みたいで(数百年くらい前?)、天界の名もなき女神だった
ワルキューレが、鎧を着て北欧神話の戦乙女の名前で呼ばれるようになった描写をはじめ、
原作やナムカプで語られてない詳細な設定も多く、色々と楽しめました。
 
 
■帰ってきたウルトラマン MATアロー1号発進命令
かの有名なダイコンフィルム版【帰ってきたウルトラマン】を、ニコニコで発見してしまいました(汗
感想は・・・ 兎に角凄いです(汗 登場するメカニックも紙製とは思えない迫力で撮っており、
庵野監督の顔出しウルトラマンも中々良い戦闘シーンを展開していて、必見です。
ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm2955726
 
 
■ジャンプスーパーアニメツアー2009 【トリコ】
アニメ版【トリコ】が公開されたみたいです。
以下リンク先で期間限定で公開中ですので、興味がある方は是非お勧めです。
トリコと小松の声優も個人的にイメージ通りで、EDの「その名はトリコ!」も良い感じの曲でした。
http://www.shonenjump.com/j/animetour/file/trico_japanese.sva
 
 
>>632 キミドリ様

>新章/決意の変身
魔化魍と魍魎界・・・ カードデッキと錬金術・・・
シャチョー達の世界と物質界の繋がりや、カードデッキに関わる錬金術の要素など、
色々と匂わせる様なクロス要素が多く、読んでて非常に面白かったです。

>闇の中で人知れず生きて、
>人知れず戦うというのは「仮面ライダー」という作品において、
>非常に重要なテーマであったと改めて考えさせられました。
>光を浴びることのできない矢車と影山の生き様もまた、
>独特の格好よさを醸し出していますね。
ありがとうございます。彼らの活躍も、またいつか書きたい所ですね。

>岸辺露伴の一人称による語りが冴え渡っていて非常に面白かったです。
>ストーリーの合間の世界観に関する記述も、
>物語に厚みや深みを効果的に与えていて、とても強い刺激となりました。
ここら辺は投稿直後は書きすぎたような感じもして不安でしたが、割と好評で安心しました。

>これの元ネタは、もしかして『ドラえもん』の
>「ターザンパンツ」の回でしょうか。
>静香が確かそんなことをやっていたような記憶があります。
その通りです。該当エピソードは以下リンク先で詳しく紹介されております。
http://www.hendora.com/hendora/hendora11/hendora11.htm

>予定通りにいけば、次回の投稿文で「けつ変」の話は終了となります。
>ラストシーンは以前にも書いたように、
>佐野と真司で締めくくろうと思っています。
遂に「決意の変身」もラストですか・・・ 面白かっただけに、最後まで見届けたいです。
 
 
>>634 名も無き蜀軍兵様

>さすが露伴先生、見ていてかっこよかったです。
>話の展開も取材風でいい感じでした。
ありがとうございます。
露伴先生は元々別の長編SSでの登場を構想してましたが、結果的に没になった経緯もあり、
今回使った「富士の樹海へ行く」は、その時のSSで使用する予定だったシチュです。

>幻想郷を深く愛している彼女の事でしょうから、きっと憤慨してるんでしょうね。
ここら辺をどんな展開にするかは、まだ少し悩んでいるところであります(汗

>お、自分も知ってます。未プレイではありますが、ボムであるウルトラマンの援護を
>使わずに進めば『地球は人間の手で守る』というのが実感できますよね
自分は幼少の頃プレイしましたが、4ボス以上進む事ができませんでした・・・(汗
 
 
>>636 ドミニア様

>新章/Fate死闘編
【JEANNE D'ARC】の面々が現代に漂着しましたか。
少し雑誌で見ただけで知らない作品ですが、それでも読んでて情景が思い浮かぶのは、
やはりドミニア様ならではの文章だと思いました。
ジャンヌ達の前に現れた人物も気になりつつ、次回が楽しみです。

>かってに改蔵のキャラ達は懐かしく感じるな。
自分にとっても【かってに改蔵】は、色々と思い入れの深い作品です。

>いやー・・・ カオスだな。
>露伴節がよく効いていたと思う。
露伴先生の語りは、原作や【岸辺露伴は動かない】辺りを参考に書きました。
ちなみに「筆を進めずとも勝手に漫画が描かれていく」云々の話は、集英社文庫より
発行された【オインゴとボインゴ兄弟 大冒険】(ボインゴのスタンドの漫画を集めた番外編)
の後書きで、露伴がボインゴの漫画の解説を担当していたのが元ネタです。

>無限のフロンティア2も発売の運びとなり、めでたいめでたい。
確か、アクセルとアルフィミィの登場も最近判明しましたよね。
 
 
>>644 ゴジラジュニア様

>トランザの代わりに紅葉が出たり最後に変身シーンが追加されたり、印象がだいぶ変わりましたね。
>Fラドン「しかしこいつらもいろんな所を通りすがるよな」
影山が鎬紅葉によって助けられたという後付設定は、結構前から構想を立ててましたが
今回SS修正に当たって、機会があったので採用した次第です。

>サンバルカンでは怨霊になって人を襲ってたそうですからねジャンヌ・ダルク…
吉田創先生の【ブンダバー!】でも敵で出てましたしね・・・
 
 
>>645 一般兵A様

>もう少しで、ライダー大戦とウルトラ銀河伝説の公開ですね。
【ウルトラ銀河伝説】は、プレッシャー星人(怪獣人じゃない方)の客演を始め、
何か色々と凄い要素が盛り沢山らしいので、是非見たい所です。

>間久部先生とかチンさんとかが自然に出てくるssは、ここだけ!という
>キャッチフレーズを思い浮かべてしまいました。
>いやー、このカオスぶりはすさまじい。
間久部先生やチンさんは結構前から出す構想は立てており、今回それが叶って良かったです。
できれば今後、チンさんの“弟子”達の方も出したい所ですが(ぉ

>ミクが札幌周辺に住んでいるのは、元ネタがあるのでしょうか?
KEI氏の漫画【メーカー非公式 初音みっくす】において、北海道札幌市に在住しているとなってました。
「メーカー非公式」の題目の作品ですが、一応商業作品で明言された設定というのと、
後は・・・ 単に自分自身が道民という思い入れもあって採用した次第です(ぉ

>旧章における塾長とマスター・アジアの呼応の話が出てて、個人的にはうれしいです。
>まぁ、草波が出たのが一番嬉しいのですが。
草波の名前が出たのは去年の三月に投稿したSSですので、
一年半以上かけてようやく登場できた訳ですね(苦笑
旧編の東方不敗の件は、個人的には【ガンダムファイト7th】に触れてたのが嬉しかったです。

>改訂前とは、また違った感じの作品になったと感じました。
>紅葉先生がかっこいいです。
>設定の補完は、これで大丈夫だと思いますよ。
ありがとうございます。
影山を助ける役に紅葉先生を選んだのは、ほぼ完全に自分の趣味ですね(汗

>みんなー! 露伴先生の活躍が始まるよー!
>まさかの『コミックマスターJ』とのクロスがメインでしたが、
>堪能させていただきました。
>ジ・エンドと岸辺露伴、「戦う漫画家」の今後の動向に、期待したいです。
個人的に両者とも好きなだけに、そう言っていただけると非常に嬉しいです。
露伴先生は、とりあえず今回のSS以外の登場は今のところ予定してないです(汗
ジ・エンドは、前述の短編も含め、今後もちょくちょく出番を与える予定ではありますが。

>あと、アンディと舞の登場も嬉しかったです。
>格ゲーといえば、「ストリートファイター」か「飢狼伝説」が思い浮かぶ世代なので。
「飢狼伝説」じゃなくて「餓狼伝説」ですよ(汗
アンディと舞の口調は、ゲーメストで連載していたMONDO.恵先生の漫画版を参考にして書きました。
作中で語られていた「不知火以外の忍者勢力の襲撃」も、その漫画版のエピソードを指しております。
アンディと舞以外の餓狼メンバーも、今後何名か出したいところですね。

>ぜひ、お願いします!
>セラスの登場も期待しております。
では、特に反対意見も無いので、この構想で執筆する事とします。
時系列的には空想大戦現代の十数年前くらい前を舞台とする予定ですので、
ジ・エンドとセラス以外には・・・ 男塾メンバー辺りも出してみたいですね。

>書き込みを見た後、単行本を発見したので購入しました。
>どっかの雑誌で連載になりませんかねー。
>前に「ファランクス」が載ったチャンピオン辺りで、連載されないものか……。
確かにあの作品は、もっと読みたいですよね・・・ 普通に面白いですし。

173 名前:名無し客:2009/12/13(日) 23:02:42


>>67

 あ、それも一理………………ありませんっ!!

 
 空気抵抗を気にしだしたらそもそも人間の形をしてる時点でアウトなんです。
 私たちはその辺をバリアとか身体強化とかで何とかしてますが、そもそも長時間長距離
を高速で飛ぶ機会はほとんどないんで、空気抵抗とかを考える必要はないんですよ。

 ……だいいち、その話だとカエちゃんやキョウコさんは何だ、ってことになりますし。
 あの戦闘力で私たちとほぼ同じスピードなんですよ? 不公平です、ずるいです……。


>>68


 ………………はい、なんでもありませんよー?
 でもスリーサイズの話は禁止ですよー。


 というか、平然と胸とかお尻とか、その手の話をしないで下さいっ!!
 もしかして私って女の子と思われてないんですか!? 男の娘とか同じ扱いですか!?
 こんなに可愛い子が女の子のはずがないとか、男でも良いとかですか!?
 醤油かけたプリンぶつけますよ!?




 ……わ、私だって……ちゃんと女の子、なんですからね?
 その手の話は恥ずかしいので控えてくれると嬉しいですお願いします。




174 名前:名無し客:2009/12/18(金) 09:28:38
テスト

175 名前:名無し客:2009/12/18(金) 23:53:44


>>70

 ひ、開き直ってもおっぱいは大きくならないんです!
 これが現実っ……! 現実っ……現実なんですっ……!

 こ、こうなったら本当に悪魔に魂を売る(シリコン手術)しかないんでしょうか……!
 外部からの調整は一応受け付けたり出来ますし!
 しばらくすると戻っちゃいますけど!
 ……戻っちゃったら意味がないでしょーーーーーーーーーー!?


(しばらくお待ちください)


 はー、はー……すみません取り乱しました。もう落ち着いたので大丈夫です。
 ……くすん、やっぱり諦めるしかないんでしょうかね。潔く。


>>71

 バリバリ
だと思います。露出少ないですし。
 というか、なんでそんなに一緒くたにしたがるんですか〜……。
 使われてる技術も目的も体系もまるっきり違うんですよ? 比較しようと思っても比較
は難しいんです。そもそもあの人たちについては、実際に見てみないことには何も分かり
ませんし、向こうがどんな原理で空を飛んでるかも分からないんですから。


 ちょ、ちょっとだけ興味はありますけど。けど!
 あの格好で飛んでて寒くないのかなとか!


>>72

 ああっ、空から隕石が―――
「ヒャッハー! 壊し放題だー!」



                               ヽ`
                              ´
                               ´.
                           __,,:::========:::,,__
                        ...‐''゙ .  ` ´ ´、 ゝ   ''‐...
                      ..‐´      ゙          `‐..
                    /                    \
        .................;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::´                       ヽ.:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;.................
   .......;;;;;;;;;;゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙       .'                             ヽ      ゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙;;;;;;;;;;......
  ;;;;;;゙゙゙゙゙            /                           ゙:                ゙゙゙゙゙;;;;;;
  ゙゙゙゙゙;;;;;;;;............        ;゙                              ゙;       .............;;;;;;;;゙゙゙゙゙
      ゙゙゙゙゙゙゙゙゙;;;;;;;;;;;;;;;;;.......;.............................              ................................;.......;;;;;;;;;;;;;;;;;゙゙゙゙゙゙゙゙゙
                ゙゙゙゙i;゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙;l゙゙゙゙゙
              ノi|lli; i . .;, 、    .,,            ` ; 、  .; ´ ;,il||iγ
                 /゙||lii|li||,;,.il|i;, ; . ., ,li   ' ;   .` .;    il,.;;.:||i .i| :;il|l||;(゙
                `;;i|l|li||lll|||il;i:ii,..,.i||l´i,,.;,.. .il `,  ,i|;.,l;;:`ii||iil||il||il||l||i|lii゙ゝ
                 ゙゙´`´゙-;il||||il|||li||i||iiii;ilii;lili;||i;;;,,|i;,:,i|liil||ill|||ilill|||ii||lli゙/`゙
                    ´゙`゙⌒ゞ;iill|||lli|llii:;゙|lii|||||l||ilil||i|llii;|;_゙ι´゚゙´`゙
                         ´゙゙´`゙``´゙`゙´``´゙`゙゙´´


 すごい、あのカエさん……素手で隕石を壊してる……。
 幾ら熱耐性があるからって殴ったほうが強いからってご無体な。
「そうだね。……昔は苦労したんだけどな、私も」
 ……スグリさん?

>>73

(血のついたマラカスを握り締めながら)

 ……もう、へんたいさんめっ。どこを見てるんですか。
 というかまずは着替えを覗かないで下さいっ。


 それと、ワンサイズが誤差の範囲だなんて大違いなんですから。
 AとB、BとCの間には大きな壁があるんですよ? それ以降も同じ。
 その壁を越えるのには多大な運と時間と努力が要るんですっ。

 ……私たちにはもう、そういうのありませんけど。主に運とか時間とか。
 ……泣いてませんよ? 泣いてませんよ!
 泣いてませんからこっちを見ないで下さいっ!!


 うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん……(明日に向かってダッシュ)


>>74

 色々ですね。小惑星探査から敵陣の強行偵察までこなせますよ〜。場所を選ばないのが
私の強みですから、汎用性ならシフブランズ随一です。えっへん。


 ……寒いものは寒いですけどね!(ぇー
 いやでもだって、地球の冬がここまで寒いだなんて思いませんでしたよ! 核の冬より
はマシかなーと思いましたけど別にそんなことはありませんでしたっ!!

 最初にあの星へ降りたのは、普通に環境の確認をするためだったんですけどね〜。
 それが何故か戦闘状態に入るなんて思いもしませんでしたよ。そもそも、一万年も放浪
して空振りばかりだった以上、居住可能な星があることはおろか、そこに他のヒトがいる
だなんて誰も予想してませんでしたし……。
 後で調べたら私たちが出発した星でした、っていうオチも付きましたしね、あはははは。




176 名前:◆ufztDVRgVs :2009/12/19(土) 02:23:43
テスト

177 名前:名無し客:2009/12/19(土) 11:06:26
 
 
 
 ――――遥かなる天より豪雨が降り注ぎ、雷鳴が轟く深夜。

 とある病院の一室において、二人の男性・・・ もっと正確に言うのであれば、
 一人の若い男を背に抱えた、黒い服装に身を包んだ別の男性が、
 一人の白衣に身を包んだ・・・ 医者と思しき男の眼前に立っていた。

 黒い服装の男に背負われた若い男は、彼もまた黒い色のスーツを身に纏っている。
 その身体には、彼を背負っている男が自らの衣服を破って、包帯替わりに用いたと思しき
 ボロボロの布が何重にも重ねられて巻かれており、そこからは赤黒い血が滲み出し、
 布が吸い切れなかった分が、彼の身体を赤く濡らしていた。
 その顔からは、大分生気が失われているように感じられた。

 闇に染まったような黒い服と、清潔感を感じさせるような純白の白衣・・・
 一見対照的な服装に身を包んだ二名+一名であったが、第三者がもしこの場に居るとしたら、
 両者の衣服に覆われて隠れている、無駄な筋肉や脂肪の削ぎ落として絞り込み、数多の実戦を
 経て鍛え上げられた肉体のうねりを、感じ取ることができそうであった。
 
 
 部屋の窓枠に先程まではまっていた硝子ガラスは、粉々になって床に散らばっており、
 遮蔽物を失った窓は、外の冷たい空気と、降り注ぐ雨をそのまま部屋へと通している。

 黒い服を身に纏った男の身体には、硝子の破片が幾つか突き刺さったままに
 なっており、露出した肌からは血が少しばかり滲んでいた。
 
 
 そして、黒衣の男と対面した、彼と同じく実用的な絞り込まれた肉体を保持する
 白衣の医者・・・ 鎬 紅葉は、彼らが元ZECTの一員にして、現在は組織から離れた者達・・・
 仮面ライダーキックホッパー・・・ 矢車 想
 仮面ライダーパンチホッパー・・・ 影山 瞬である事を、己の知識から見抜いた。
 
 
矢車「あんた・・・ 医者だろ?」

紅葉「・・・私に何の用だ。 矢車想・・・ 仮面ライダーキックホッパー
 
矢車「・・・俺の相棒を、助けてほしい」
 
 
 
  ◆    ◆    ◆    ◆
 
 
 
 ――――時は流れ。
 
 
 
 
     日本国内某所 石神井総合病院


 日本国内の某県に、石神井総合病院という病院が建っている。
 そんな当病院には、今日もまた変わった患者が来ているようで・・・

 病院の一室において、白衣のナースと思われる若い女性が、患者の基本情報を収集するように
 言われたのか、ソファーに腰掛けている黒い服を来た二人組の男・・・ もとい、矢車想と影山瞬に対し、
 色々と質問を繰り返していた。 ・・・最も、一筋縄には行っていない様ではあるが。
 
 
Ns「―――まず、お名前は?」

矢車&影山「・・・・・・忘れた」

Ns「・・・・・・忘れたんですか?」

矢車&影山「・・・・・・はい」
 
 ・・・そんなやり取りが暫く続き、診察していた女性看護師・しえは、幾つか文章を書いた診察書を閉じると、

しえ「―――解りました。それでは、少し待っててください」

 そう言って、矢車と影山を待機させ、部屋から出て行った。
 
 
 
しえ「・・・ふう」

???「どうかしたの?」

 部屋から出たばかりのしえが振り向くと、そこには病院に努める女医であり、
 彼女の上司である彩園すずが目の前に立っていた。
 
しえ「・・・先生、あの患者さんですが・・・ やっぱり記憶喪失みたいです」

すず「・・・そう」

しえ「あの人達の身元は、まだ解んないんですか?」

すず「今現在、総力を尽くして調べている所よ。3日前に、近くの山の麓の雑木林で、
   全身に怪我を負ってる所を見つかって、この病院に搬送されたらしいのよ。
   怪我は2日・・・ 丁度昨日でほぼ完治したけど、どうやら記憶を失ってるみたいね・・・」

しえ「何か・・・ 身元が解るような物品は無かったんですか?」

すず「腰に変なベルトを着けていた以外は、ポケットの小さい財布に5円玉が一つだけ
   入ってただけで、手がかりになるようなものは何も無かったわ」

しえ「・・・ベルト、ですか」
 
 
 
神崎「先生、急患です!」

 廊下の奥から、別の女性看護師が声を上げ、駆け寄ってきた。

すず「・・・私は行くわ。あなたは診察室に戻って」

しえ「は・・・ はい」

 そう言って、すずは女性看護師と共に、廊下の奥に向かっていった。
 しえはそれを確認すると、診察室の扉を開けたが・・・

しえ「・・・・・・あれ?」

 ――――そこには、すでに二人の姿は無かった。
 
 
 
  ◇    ◇    ◇    ◇
 
 
 
 その頃、ホッパー兄弟は病院の廊下を歩いていた。
 失った記憶はというと・・・・・・

矢車「俺の名前は・・・ そうそう、矢車だ。ようやく思い出したぜ・・・」

影山「で、俺の名前は・・・ そうそう、影山だ。思い出せて良かったね、兄貴」

 ・・・・・・すっかり取り戻したようだ。
 ついでに、腕には物色したと思われる食料品の箱が幾つか抱えられている。
 彼らは箱を一個開き、そこから病院食を二人で摘みながら廊下を進んでいる。

矢車「さてと・・・ 名前も思い出したし、さっさと帰るぞ」

影山「うん、そうだね・・・」

 そう言って歩いていた二人の前に、一人の男性医師が姿を現した。
 その医師は二人に気付くと、彼らに近寄って話しかけた。
 
 
医師「矢車想に、影山瞬・・・ こんな所で会うとは思わなかったな」

 彼らに声をかけた医師の姿を見た矢車は、少し驚いたような表情を浮かべた。
 ・・・何故なら、その医師は、あの豪雨の夜に出会った、あの「鎬 紅葉」であったのだから。
 首筋にまでかかったロングヘアに、医療関係者とは思えないほどの完成された肉体・・・
 どこからどう見ても、「鎬 紅葉」本人に相違なかった。見間違えるはずもない。

矢車「・・・先生、あんたはここの病院の勤務だったのか?」

紅葉「いや、後進の指導も兼ねて、近々講演を行う為に招かれたのだが・・・
    ・・・つい先程、近くの市街で、時空クレパスから迷い込んだ、異世界のモンスターが
    出現した。機動隊の応戦でモンスターは撃退できたんだが、民間人が数名重軽傷を負い、
    死傷者も二名ほど出てしまった。偶然、その現場に私も居合わせていてね。
    最寄りの病院であるここで、医師として協力している」

 矢車と影山はそこまで聞くと、彼の履いている靴が、異様に傷だらけである事に注目した。
 “現場に居合わせた”と言ったが・・・ 一人の医者であると同時に、世界最大のホワイトタイガーを
 素手で打ち倒し、その握力だけであれば、かの“地上最強の生物”・・・ 多くの人外や魔王さえも凌駕する
 戦闘能力を有し、江田島平八や孫悟空、ゴルゴ13と言った者達とも比例する実力を持った存在として知られる
 「範馬勇次郎」にも匹敵し、それを呻らせる程の実力を持つ地下闘技場の戦士であった彼ならば、
 モンスターの数匹でも返り討ちにしたに違いない・・・ 二人はそう確信した。
 
 
紅葉「・・・そういう訳だ。今は忙しいのでね」

 そう言うと、紅葉は二人の傍らを通り過ぎようとする。
 そして、彼が二人の背後へと出たとほぼ同時に、矢車は彼に声をかけた。
 
 
影山「・・・先生」

 影山の言葉に、紅葉は振り向かずに立ち止まって返事する。

紅葉「・・・何だね」

影山「あの夜は・・・ 俺を助けてくれて、ありがとうございます」
 
 
 
  ◆    ◆    ◆    ◆
 
 
 
 ・・・そう、あの豪雨の夜、影山 瞬の命は風前の灯であった。

 ネイティブへと変貌しつつある細胞に強力なダメージを与え、壊死させることで彼のネイティブ化は
 引き留めたものの、結果的にキックホッパーの強烈な一撃は、彼に相応のダメージも与える事となった。

 ・・・そして、矢車は影山の身体を抱え、一人の医者の元へと走ったのだ。
 そう、ZECTに所属していた時代に名前を聞いた、日本中の医者にその名が知られている
 医学界の権威にして、地下闘技場の戦士でもあった男・・・ 鎬 紅葉の元へ。
 
 
 
  ◆    ◆    ◆    ◆
 
 
 
 矢車と影山は、病院のとある窓から飛び降ると、草むらに着地する。
 それを見計らったかのように、周囲の草陰から、一匹の異形の怪物が姿を現した。
 怪物は二人を視界に見据えると、その口から涎を垂れ流しながら、牙をむいた。
 
矢車「・・・市街に現れた奴の、生き残りか」

影山「やっちゃおう、兄貴」

矢車「ああ・・・ 行くぞ、相棒」
 
 
 ―――――そして、二人の手に、それぞれのゼクターが握られる。
 
 
 
矢車・影山「「――――変身!!」」
 
 
 
 
 
 キックホッパーの資格者・・・ 矢車 想。

 パンチホッパーの資格者・・・ 影山 瞬。
 
 
 闇の中を生きようとも、彼らもまた“仮面ライダー”である。
 
 
 
 

178 名前:名無し客:2009/12/21(月) 00:01:30


>>75

 だいたい十五度以上で。
 まう〜……だって、寒いんだもん。

 そもそも今って温度計見たら氷点下じゃないですか。
 絶対に脱いだりなんかしませんからねっ。風邪引いちゃいます。

「でも十五度ってその服だと温度、高すぎない?」

 常時HEAT200%なカエちゃんと一緒にしないで下さいっ!
 というか、今気温がマイナスに入ってるんですけど!?
 なんでそんな薄着で平気なんですか!?
 トレーナー一枚とかありえませんよ!?
「えー、動いてればあったまるよー?」
 そ、それでも限度ってものが、
「じゃ、運動しよっか」
 え。
「まずはかるーく…………………………死ねぇーっ!!

 重いですよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!?
 今そこにあった岩が爆発しましたよ!? 十トンくらいありそうなのが!!
 避けなかったら死んでましたよ私!?
「あはは、間違えちゃった」
 止めてくださいお願いします本当に本気でっ!!


>>77

 今年もみんなでパーティーですよ〜。
 今からお料理とかお酒とかの準備をしてます。
 去年はちょっと……サンタさんからすごい嫌なプレゼントが来たので大変でしたけど、
今年は何事もないといいですねぇ。またスグリさんに迷惑かけたらそれこそ土下座しても
済まないことに―――まうぅ、なんか寒気が。この話題はこの辺にしておきましょう。嫌
な予感がしますので。

 ……え、男の人……って彼氏さんのことですか!?
 いや、それは、その|〜……ええっと……まあその、女の子ばっかりd

「ここにいるぞ!!」


 ……え?



「ジャーンジャーンジャーン! 俺、参上!!」

 ちょっと待ってなんでこんなところに居るんですか!?
 シフ……でいいんですかねまあとりあえずシフさん!!
 というか、首から下は何処から見つけてきたんですか!!
「フフフ、俺には名乗る名など無い……故に!! 人は俺をNONAMEと呼ぶ!!
 まあシフでもいいけど」

 ヤです。で、何で居るんですか?
 確か一年前のクリスマスでは、首だけになって鉢植えになってた気が……。
「そりゃ、自分で身体を造ってくっつけたに決まってるだろう」
 ええええええええええええええええええええ!?
「なーに、音声入力が出来れば首だけでも機械は操作できる! そして俺=天才=万能!
 つまり自分の体を再設計・結合するくらい造作も無い!!」

 ……そういえば、一応はシフさんのクローンとして作られたんですよね、あなたも。
 クローンというかほとんどロボットですけど。地球外活動とか出来るレベルですし。
「……まあ、ちょこっとだけキョウコには手伝ってもらった。主に移動とか」
 ああ。流石に首だけじゃ歩けませんからね。
 ……でもなんでキョウコさんが……?
「いやー、その、なんだ。俺の声紋を弄ってプログラムが起動しないようにする代わり、
胴体作り直すの手伝ってやる、って持ちかけられたもんで」

 ああ、それで言うこと聞かなくても平気に、と。
「ああ。……サキ、今すぐ服脱いで裸になれ!!」
 ひゃあっ!?
「……ほら、残念なことに何ともないんだなこれが。
 くそっ、復活に必要だったとはいえ惜しい物を失くした」

 だ、だからって怖いことを言わないで下さい!
 もっかい首を刎ねますよ!?
「オウフ、それは勘弁。さて、それじゃ俺は自由になった人生を満喫しに行く! 
 あばよ! それと後で膝枕させてくれ!」

 お断りしますっ!!
 ……つ、疲れた……なんであんなにテンション高いんですかあの人……。



179 名前:名無し客:2009/12/22(火) 07:49:38
テスト

180 名前:名無し客:2009/12/24(木) 22:58:59



             |
             |                ..:::::::::
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             ‖            .:::::::::::::          ....::::::::    ...:::::::      ..:::::::::: |
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             ||            |   |        |  |     |ー-.|     |ー -|     ||
              ヒ            |   |        |  |     |  |      |  |      ||
              ||     _r-----i≡====≡ニニ/ /≡=__,|_,r、_i_|__|,r=、_j_j_|__|_rュ_,、__||_
__i/_______||__   rt=ェェェェi-===ェ===ェ==\ \ェ==========================ェェェェェェェェユ__
iー−−−−−−−−--`ー'゙-、__ノ_,_,_,_,_,'_,'_,'_,'_,'_,'_/ /_,'_,'_,'_,'_,'_,'_,'_,'_,'_,'_,'_,'_,'_,'_,'_,'_,'_,'_,'_,'_,'_,'=,'_=三二ニ≡=-j
|  ♀                            \ \                                r '´
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181 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2009/12/25(金) 18:53:55


>>331

 ……ああ。
 ひょっとしてイルは何も知らなくて、こいつが色々と仕組んでたってことか?
 ホントやらしい奴だな。悪戯好きの神様ほどタチの悪い者は無いってのに。

「……よく知ってるのね。どこで知ったのかしら?」

 ―――随分とまあ、私のことを良く知ってるな、と思う。いや本当に。
 事実、私は歴史の表舞台から姿を消しているし、現代のここでは本来、接点が無い。
 本拠は幻想郷だし、そもそも、本来ならこっちへ来る理由が無かった。
 それを世捨て人と称すれば、まあ正しいだろう。
 ただ、少しだけ訂正する部分がある。

「―――けど、逆だよ。私がこの世“に”見捨てられたんだ。身に合わぬもの(ふくしゅう)を望んで、
身に余るもの(ふろうふし)と引き換えにね。今となっちゃもう時効だけど、それでも私はそこまで世の中
を憂いちゃ居ないし、厭世家になったわけでもないさ」

 ―――過去を思い返す。忘れようとも忘れられない全ての終わりと始まりの瞬間。
 それでも、今では自分を皮肉るくらい、落ち着いて回想することが出来る。

「そもそも、アンタさ、私がいったい何回“死”んできたか知ってるの?
 んでもって、どれくらいの歳月―――人の世を見て来たか。こっちは知ってるよね」

 正直数えるのもイヤになるが、軽く八百万は超えてると思う。
 そして千三百年間―――日本だけでも六度、王朝の栄枯盛衰を見ている。
 その戦乱も。少し広げれば大陸を渡り、そこのリアルタイムを見てきた。
 留まることの出来ないその身の呪い―――不老不死。
 引き換えに得たもの―――決して知るはずの無い歴史の流れ。

「私に滅びを説くんだったら、最低でも百回は死んでからにしなさい。私はこれ以上ない
くらい死に続けて、同じくらい生まれ変わってきたんだから」

 断片的に、こちらの世情はイルから聞いている。
 ―――まだ、この時代になっても人間は戦争とか憎悪とかを止められないらしい。
 とうに離れた私がそれをとやかく言う気は無いが、控えめに言っても地獄だろう。

 ただ、それはもう―――

「そして、貴方の言う地獄なんて、私の居た時代からとっくにあったんだ。そいつを見て
ないとでも思ったのかしらね―――」

 ため息をつく。
 私は、イヤになるほど知っている。女子供老人の区別無く殺される姿を。
 理不尽と理不尽が渦を巻いて踊り合う鉄火場の姿を。
 実際に巻き込まれて殺されたりしたこともあったし、逆に殺したこともある。それ以上
に酷いこともされたし、したこともある。人の肉を切る感触も切られる感触も、フザけた
レベルで味わってきた。この手が綺麗などと、どうして言えよう。知らないと、どうして
口に出来ようか。
 歴史が変わるたびに死者と出血は増えていく。その度に歴史は書き換えられて本当の姿
を隠していく。
 ―――そしてその惨劇は誰にも伝わらず、消えていく。
 誰が悪かったのなんて分からない。それを決めるのは単純な利害のぶつかり合い。
 あるいはその場で生まれる感情のぶつかり合いだろうか。
 つまり、私たちやイルも、誰かの利益のために鉄火場に放り込まれていたわけだ。
 否応無く―――選ぶ権利すら与えられず。
 それを理解するのには、少し時間がかかったことも思い出した。
 知った時のやり場のない怒りも。そしてどうするべきか悩み続けたことも。

「私を舐めないでほしいな、カミサマ。殺し合いの縮図は、もうとっくに打ち止めだった
んだよ。ずうっと昔からね」

 苦笑―――こんなことで威張れるもんじゃない、という自嘲。
 けれど必要な経験だった―――それ自体は悪で、狂気に満ちたものでも。
 そうでなければ、イルのことも理解できなかった。
 だから、そんな血なまぐさいことも小さな誇りには出来る。



「で……本気で、昔からやること変わってないのよね、こっちの人間は」

 ため息をついて―――視線を尖らせる。
 だからさ―――わざと“一つ”隠してるだろ、アンタ。
 歴史みたいに。大事なことをわざと隠している。

「出来るさ……正直やりたくはないけどね。殺し殺されはうんざりするほど慣れてるし、
人の壊し方もイヤになるほど把握してるから。何よりも今まで狂ったこととか無いし。
 ……けどさ、その前に。先にイルに伝えるべきことがあるんじゃないかしら」

 そうだよ、前提から間違ってるんだよコレ。
 そもそも私が選ぶことじゃないんだ。その前提こそフザけている。
 そして何より選ぶのは、アンタでもない。

「私は救うとか救わないじゃない。私が誰かを救えるなんて、自惚れたことは考えたこと
も無いね。私が出来るのは―――出来たのは―――選択肢を教えること。それだけだ」

 神に挑む哲学者はこんな気分だったろうか―――いつの間にか圧力を増し始めた闘争心。
 目の前の自分の写し身を見据えて、背中を押す力と共に、言う。

「だから、選ぶのはイルだ。私じゃない。私は確かに色々とコイツにプレゼント
してやったけど、それをどう使うかはコイツしだいだ。―――コイツが決めたことなら、
この世を捨ててどこかに隠れようと、今までどおり戦い続けようと、私を縁を切ろうと、
それ以外に予想もしないような選択肢を選ぼうと、私は、絶対に止めない
 そして私は―――コイツが望むなら、コイツが必要としなくなるまで、傍に居てやるよ。
どんな道でも、最後まで、必ず見届ける」

 完全に言い切る―――“絶対に後悔などしない”と、自身に満ちた声で言えた。
 壊れることを選ぶのも、現状維持を望むのも、リスクを抱えて新しい道を開くのも、私
が決めてはいけないことだ。その道を進むのはイルで、選ぶのもイルだ。
 まかり間違ってもカミサマのサイコロに委ねさせてはいけない。
 他人に預けてもいけない。それは―――自分の命そのものだ。
 私が今まで話してきたこと、見せてきたものは、つまりそういうことだ。
 それを見て、彼がどう思うか―――それは彼次第。

「ただし―――その選ぶ力さえコイツから奪い取ろうって言うなら」

 そして最後に、私は一つの例外として条件を設定する。
 腕輪の意味。目の前の悪意そのものの姿=私の鏡像。
 そして、これの出所と、これがもたらす意味―――
 それに気づいた時から、とっくに腹を決めていた。

「私は手を出すよ。迷わずお前“も”倒す」

 いや、どんな障害だろうと、必ず倒す。
 そう言外に意味を含めて―――“神”を見据えた。




182 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2009/12/27(日) 06:53:36


「―――そうだよ。最初ッからみんな本気だ」

 油が巻き背が伸びてとうとう斬れなくなった刀を鞘に納め、後ろへ無造作に投げ落とす。
 そうだ―――ここに居る誰もが、たった一人のひとのために戦っている。もうやり直す
ことの出来ない領域で、後悔の無い選択肢を掴むために。
 ……なんだよ、アレだけ言う割には人徳あるじゃない、お前。
 証拠はここに立ってる五人。それだけでとっくに証明済みだった。

 目の前には両腕か消し飛び、それでもなお異様を失わない魔人―――いや、魔神。文字
通りの神は、無限の命を否定する二槍によって初めて、継続する打撃を受けていた。その
手の神秘を否定する武装。確かに、この戦神みたいな人たちなら持っていても不思議じゃ
ないか。頼もし過ぎて私のやることないんじゃないかとさえ錯覚する。

 だから、そんなことの無い様に、また息の続く限りに、突っ込む。
 幸いにも、私の動きはこの場の全員にとって特殊な要素として機能しているようだ。
 死の危険を完全に無視して突っ込めるから、詰め将棋みたいな戦闘を引っくり返すこと
が出来ている。

「……しゃっ!!」

 再生の機を掴ませずに再び攻撃を再開。
 針のように細い飛刀と符を飛ばし、同時に肉薄する。
 ―――扉をこじ開ける鍵が出てきたなら、後は叩き込むだけの隙を作る=動きを完全に
止める。カスっただけであの威力なら、直撃すれば一気に趨勢は決するだろう。
 そして、一切の障壁なしで直接ダメージを与えられる私であれば、相手を拘束するには
打ってつけのはずだ。
 動きを止める―――どうやって?
 あの槍を見た瞬間、ふと脳裏に閃いたものがあった。
 もしもアレが効くのなら、と。

 疾走―――先に投げた暗器に追いつきかねないような速度。
 イリヤのステップ―――同時に展開される論理的に構築された炎と障壁/攻撃と防御。
 空しく弾かれる短刀―――外れる符―――外れる?
 右、左、後方、前方―――括るように位置した符。
 不安定な方法で強引に霊的な積層化をした火術符―――それが、一気に増殖した。
 同時に巻き起こる爆轟/一気に増えた符が粉塵爆発のように励起/四方から逃げ場なく
地上を爆撃する=必ず停止させるという意志。

 ―――それを抜けて、転移。上空へ逃れるイリヤの姿。
 地上から接近しつつ放たれる砲火―――直撃すればビルすら解体する情報体の群れ。
 それを両腕の無いまま笑みを浮かべつつ解体。同時に肉薄した姉妹―――ルーツィアと
マリアを迎え撃つ。状況把握と演算による予測と迎撃のチェスゲーム―――二対一、否、
三対一。一瞬だけ遅らせて後方からセシルの襲撃。それが総合的な攻防のイニシアチブを
有利に傾ける。
 が―――それも両腕が無いまま凌ぐ。イレギュラーは転移が出来ない。そのタイムロス
が優位を着実に相殺していく。創造主が創造物に負けることなど無い定理を体現していく
イリヤ―――周囲の空間が刃の嵐となっても余裕すら無くさず回避。




 その足を、私が掴んだ。

183 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2009/12/27(日) 06:54:37


「―――我ながら馬鹿みたいな真似したと思うけど、捕まえたよ?」


 爆発からほんの数秒の間の出来事―――転移による回避とそれに追随できる三人。追随
出来ない私と、私の「理」を無視した攻撃によるチェス・ゲームの撹乱。そして、必至の
一撃を叩き込む瞬間を書き出すプラン―――その完遂。

 戦闘の速度に合わせて加速した思考が、我ながら呆れる戦術を実行した結果だった。
 地上から追い払い、みんなから援護してもらい、その僅か数秒。
 その間に、私は自分から、未だに爆発を続ける符の中に突っ込んで、真っ直ぐイリヤの
足元まで飛んだのだ。
 最短距離+圧力での加速で、左手はギリギリ間に合うかというところで届いた。

 文字通り掴み取った好機/何かされる前に―――速く!

「うらぁ!!」

 全身を捻り―――掴んだ足を振り回しながら引き寄せる/握りこんださっきの火術符と
一緒に拳を叩き込む/至近距離での爆発/地面にクレーターを作るほどの勢いで叩き込む
―――アスファルトや構造物を巻き込んで、文字通り地面に半ばまでめりこませる。
 まだだ。
 衝撃でぼろぼろになった右手―――蓬莱人の特性:“炎”を無効化する。だが“圧力”
までは耐え切れない―――麻痺している指を、最後の一撃のために無理やり動かす。
 速く―――再び武装を取り出す/右手に弓/左手に矢―――黒い矢。表面にびっしりと
文字を書き込んだ結果の黒色。鏃は実用に適さないはずの鏑だが、これは物理的に射る物
ではないので問題ない。
 右手の再生―――鮮やかな炎に包まれ、元通りに。鉄製の弓が炙られて熱い―――火傷
一つなく握り締め、矢を番える。

 引き絞った瞬間―――可能な限りの最速を上回られる。
 想像を絶するほど巨大な炎弾―――“そろそろ難易度を上げるよ”といわんばかりの。
 回避出来ない/直撃―――爆発。




184 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2009/12/27(日) 06:57:15


 ―――それを抜けて、一本の矢が、イリヤの心臓と地面を縫い止めた。
 真っ白に光る矢。

 爆風の晴れる先―――無傷の私の姿。

「……格は落ちるけど、こいつも神殺しだってことを思い出したよ」

 あの矢にびっしり刻み込んでいたのは手ずから綴った祝詞と葦原中国平定の物語だった。
少々強引な方法での接続だったが、これで先の矢は神話に語られる一本と繋がり、同一と
なる―――分霊。神は幾つに分かれてもその力は変わらず、また一つである。
 天之羽々矢。悪心を起こした神に返し―――射殺した一本。

 作るのがイヤになるくらい手間だったし、発動条件が「相手の攻撃を食らうこと」で、
その上使い捨てにしかならなかったから結局1本だけ作ったきり使わなかったんだけど。
役に立ってくれたみたいだ。

「―――あと、お願い!!」

 綱渡りの中で、完全に縫い止めたこの一瞬。
 ほんの少しだけ邂逅して繋がった全員―――それを心から信じた。


185 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2009/12/27(日) 20:01:03
 
 上空へと舞い上がる妹紅を反射的に目で追った――さながら赤鴉。一羽にて世を照らす不尽の鳥。
 日暈ハロウを撒いて輝く全身がその姿を陽炎のように歪ませる。傍目にも解るコードの励起――空間を直接知覚する認識
機構が、妹紅を視点に意味を書き換えていく世界を捉えている。
 番われた矢。絞られる弓――ギリギリと鳴る弓弦に世界の歯車を巻くような音を錯覚させる。
 まるで、そこがこの世界の激発点だとでも言うような意味の収束。
 虚空に光が溢れる。
 奔騰する光の波――時経た弓から放たれる神矢が、大気と世界を捻じ曲げながら放たれる。
 稲光の一閃が双子のような二人を結ぶ。またばき一つの暇もなく――鏡を覗けばそこに自分の姿がある、と言う自
明ささながらに。
 
 大地に叩き落されるイリヤ――それを縫い止める一本の矢。
 
 魔女の擂鉢と化した大地。
 巨大なクレーターの中心に磔にされた少女は不思議そうに目をしばたかせる。痛む様子も怯む気配もなく、瞋恚に
震えるでもなく、恐懼に身悶えるでもない。
 ただ――ひどく興味深そうに自分の胸を射通す矢を眺めている。
 今しかない、、、、、――あらゆる反問を殺してセシルは論
理演算を開始。
 それよりも圧倒的に早い演算回路の起動に上空を眺める/姉二人が空一面に展開した赤と紫の槍の大群。カラフ
ルなハリネズミが逆様に空に張り付いていたらきっとそうなるだろう。
 冗談のように明るい色彩――万象必滅の天罰の網。
 
「――離れな、セシル!」
 
 言われるより早く短距離転移――妹紅の真隣に出現。
 
「ツブすよ、ルーツィア!」
「――二人は、プリキュア!」
「何それ!?」
 
 直後、全力で精製した擬似重力――百メートル後方まで9000/msで撤退――その視界を洗う槍の雨、、、、、、、、、、
 神殺の利器が大瀑布となってクレーターごとイリヤを押し潰す。
 

186 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2009/12/28(月) 02:02:15


「そして、そんなだから―――対になる盾(ことば)も生まれたのさ」

 マリアさんの言葉を繋ぐように、口を開く。
 信頼と、真実と、偽悪と―――星ひとつ無い真っ暗な道でも輝き続けるもの。
 利益を超える意志、改竄されることのない現実、犠牲と真っ向から向き合う信念。
 “人”を護る最後の盾。決して失われないもの。

「生まれっから論理破綻してカビの生えた性善説を唱える気はさらさら無いけど―――私
は何度でも言うよ。アンタほど人間を悪趣味に見ちゃいない。加えるなら絶望もしてない
し、生贄なんて要らない。特に知らない間に勝手に捧げられる奴はね。
 ……そもそも余計なんだよ、楽園だとか知識だとか、片っ端から望むままに押し付けて。
そんな“お下げ渡し”ばっかりしてたら誰だって弱くなるっての。地図一枚とコンパスが
あれば、それで願うものを取りにいけるのが人間だろうに。
 ―――もしその弱さを咎めるなら、そいつをまず押し付けたのはお前だ。お前の快楽の
ために余計な犠牲が出た、ってことだろ。そっちの論理を借りるなら“誰もがやってる”、
“大したことなんてない”だろうけど、そいつまで許せるほど、私は人が出来てない」

 楽をすればするだけ弱くなる―――増える犠牲とともに。
 引き換えに得られるもの―――自己満足の正義。自己満足の優越感。

 かつて犠牲にされた本人が口にする言葉。私の歩いてきた道をぶつけていく。
 犠牲はどうしても生まれる。嘘もつかなければならないだろう。裏切ってしまうことも
稀ではない。だが、それを認めるとしても必要以上の犠牲や嘘言なんて要らない。

 そんなもの無くったって、人はこの世界で生きていく。
 互いに手を取って、進んでいける力は、元々備わっている。
 だから―――まだこの憂き世は終わっちゃいないんだろう。
 私は、それを信じる。
 まだ―――世界は結論を出してない。
 その時が来るのは、歴史を記す必要が無くなったか、歴史を記す者が居なくなった時か
のどちらかだ。

「ふん―――もしお前がここを楽園だというのなら。
 私はここから出て行って、荒野で生きていく。私は私で道を作る」

 言外に“邪魔をするなら神様でもぶん殴るぞ”という意味を込めて、偽りの楽園を否定
する―――実際に殴りつけた事実と共に。
 言葉通り、荒野を裸足で行くような半生だった。八百万回ほど死んだのはおおまかだが
本当のことだ。並の人間は軒並み倒れて白骨を晒すような道程。

「とっくに私は、私の“楽園”を見つけてるからね。
 もう少し歩くことになったって、何てこと無いさ」

 そして―――私は自分の足で楽園を見つけた。
 幻想郷という箱庭。“彼”を始点に置いた人の輪。
 そして自分の心の中に。
 フルスパンで千五百年はかかるほどの回り道―――それでも、それは正しかった。

「……つーか、言葉は要らない、って最初に言った気もするんだけどな。なにしろ私も、
そっちのお姉さんたちも、考えてることは多分同じだし、目的も確実に同じだもの。善悪
論や終末論は―――どうしても蛇足になるはずだっての」

 アンタもね―――と妬み昂じてかなり狂ってる神様へ、言外に語る。
 呼吸を整える/視界の端にセシルさんを捉える―――軽く笑ってみせる。
 さあ、覚悟を決めろ。みんな言ったんだ。私だって、言わなきゃだろう。

「だから、アンタが世界を滅ぼすって言うなら、私はこう言ってやるよ」

 さあ―――言え。
 誰よりも自分に正直に。
 偽りなき言葉を。





「―――惚れた女がッ!!
 惚れた男をッ!!
 奪い返そうとして何が悪いッ!!」





187 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2009/12/29(火) 10:07:37


 どん、と耳に聞こえないはずの音が聞こえてくるような超加速。
 セシルさんが走らせた術だと思いついたときには景色が全て歪んでいる。
 ……音速超えられる奴は何人か知ってたけど、こんな感じなんだね。
 これは気持ちいいかも知れない―――目の前に大量の弾幕が生まれていることを除けば。

 ―――え、何で?

 その源流―――前後左右全領域に展開された神魔混成軍からの攻撃。
 投槍、矢、石、あるいは炎や氷の塊、光線そのものが乱れ飛ぶ超危険地帯。
「区別してないのかこいつらっ!」
 とっさに身を捻ってかわし、目の前を通り過ぎる矢を纏めて叩き落す。
 こんなものをどうやって繋ぎ止めていたのか余計に想像出来なくなった。まるであの人
が地獄の扉そのものだったかのような混沌。予期せぬ障害―――しかしそれがあの巨狼を
食い止めているのも事実。
 避け切るしかない―――決意と共にセシルさんの前へ。
 防ぐ余力は足りない。どれもこれもハイレベルな破壊力を持つ投射物だ。防いでるだけ
でこちらの体力は削られていく/防御しても死、しなくても死。
 狙うべきものは綱渡りのみ。この剣林弾雨を突っ切る。
 まともに考えれば無理にしか見えない状況。

「……セシルさん。ちょっと先導させてもらうよ」

 けど、私はこういうのに一番慣れている。
 なにしろ、このくらい、私の住んでたところじゃ、

「日常茶飯事だったんでね」

 知らず笑みが浮かぶ/思考が新しく繋ぎ合わされる。
 純粋な戦闘用から別のものへの変質―――回避重視の決闘用へ。
 その五感で、正面の戦場を“視”る。

 理解/分析/把握―――今は必要なし。
 ただ一つ使うのはイメージ=戦場を“俯瞰”するモザイク画のような一枚絵。
 極限までの集中―――思考が空になるレベルの最高感度。
 駆け抜ける槍/石弾/矢玉/雷撃/熱線/なんだか良く分からないもの。
 それを注視せず―――その配置のみを感覚。
 飛んでくる物体の向き/幅/速度/発射感覚のみを抽出。
 判断―――完全に回避する方法=前に真っ直ぐ突っ込め。

 無意識で全て行った。
 セシルさんの手を取って誘導―――もろに花火の中へ突っ込む。
 飛び回る必殺の弾丸―――その全てが自分から避けていく。
 当たらない―――射線が通らず/元々当てる気が無い/簡単に叩き落せる。
 あらゆる打撃の回避/一つ目の矢襖を抜ける―――無傷。
 私を落としたいなら、今の十倍は撃って来い―――まだこんなもんじゃヌルいぞ/勝利
を湛える笑み。

「ね、簡単でしょ?」

 簡単じゃねえよと突っ込まれた気がする。
 でもセシルさんたちだったらすぐ覚えちゃいそうな気もする。

「……だから、セシルさんは絶対避けられないのを防ぐのに集中して!」

 第二の対空砲火が出現/同時にはるか向こうで大気が震動。
 絶対に避けられない、破壊そのもので世界を塗りつぶす咆哮。
 来る。




188 名前:名無し客:2009/12/29(火) 17:33:56
ざわっ……ざわっ……

189 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2009/12/29(火) 17:54:24
 
 遥かな高高度。いかな航空機でさえ空力的な手段では飛行の維持すら困難な極薄の大気層。生物の一切が存在しない孤独の
空域に、悠然と滞空するシルエットが二つ――最終戦争に突入した妹二人を下界に残したルーツィアとマリアは、神の目線で地獄
を睥睨する。
 
『ひっどいな、ありゃあ――君が気紛れに演算を解けば、一瞬で世界が修羅の巷だね』
『笑えないよ』
 
 会話に音声は用いていない。互いに銀紐を感染させて交わす会話には情報伝達に付き物のあらゆるプロセスが存在しない。意
思すれば光よりも早く伝達される情報は、一秒未満で万物が粉砕されるこの戦場にあってこの上なく有益だ――そもそも、地上十
五キロメートルの高度で交わすには、音は意思疎通のツールとしてあまりにも脆弱ではあるのだが。
 
『聞いとくけどさ、姉貴』
『ん?』
『あんた、マジでこっち側で良かったのかい。邪魔な妹を一掃してカオスを楽しむ最高のチャンスだったろうに』
『意思直結って言っても、理解に必要なプロセスは僕達のタスクから削られてることくらいは理解してるんだろうな――まあいいさ』
 
 ダッフルコートの裾をはためかせ、ルーツィアは自分よりも頭一つ背の高い妹に視線を振る。
 クレアの発動させていた”灰陽神殿”と比較しても劣らない大演算を行い続けるマリアは、この時空間全域の要だ。戦力になるな
らない以前の問題として、マリアは隊伍に加わってこの世界を破裂させる訳にはいかない。
 鬱憤紛れの雑談かい、とルーツィアは皮肉をパスに叩き入れる。
 
『それもある』
『へぇ、素直だな――解らないでもないがね。肝心な時に限って除け者じゃ、嫉妬の一つもしたくなるってわけだ』
『それ、あたしに言ってんのかい』
『うん、それもある』
 
 互いに吹き出し、さて、と渦中の戦場を空間ごと認知する。
 
『流石にマトモにカチ合ったんじゃ分もないね。ココまで圧倒的だと笑えてくる』
『ゴジラは雑魚怪獣なんて相手にしないってのが通説らしいぜ』
 
 状況はワンサイドゲーム。
 殺到する巨獣の群。その猛攻に晒されながら、怪狼は悪夢のような強梁で神魔の戦列を叩き伏せていく。
 攻撃が手緩い訳ではない。激浪の如く打ち寄せる魔神の大群は、魔狼と幾度も戦端を交え続けている。
 三つの瞳を持った青黒い肌の巨人が巨大な鉾で打ち掛かり、体長一キロにも及ぶ赤翼の金色鳥は雷さながらの速度で突撃を
決行する。四腕の神王が棍棒で狼を一閃するや、太刀筋のような軌道でその腹に衝撃波の軌跡が咲き乱れる。神鳥の羽ばたき
が空間内の分子運動を書き換え、魔狼の周囲を灼熱の釜に変成する。
 一撃ごとに海が爆裂し、数キロ先まで立ち昇る水柱を打ち上げる。
 貫かれ、切り裂かれ、焼き砕かれた怪狼は、しかし煩げに身を捩ると、半瞬にも満たない間隔でその傷痕を閉じてしまう――の
みならず、そうして身を捩り、苛立たしげに暴れる前脚の一撃は神威に溢れた神鳥を一撃で挽肉に変え、巨人の麗躯を一瞬で
食い千切り、無造作な突撃で場の全てを惨烈な屠殺場に変えていく。
 単体で一つの信仰体系すら築き上げている筈のそれらが、牽制の役割すら果たせずに粉砕され、神話素に還元されていく。
 

190 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2009/12/29(火) 18:23:24
>>


 轟音―――それが一瞬で遮蔽される。見えるのは静寂の中、根こそぎ消し飛んでいく神
と魔と、空を舞う化鳥の数々。その絶望みたいな一撃を、あの人が完全に防いでいる。
 見事なほどの盾。硝子のように透き通り、ダイヤモンドのように固い壁。

 それに報いよう―――再び意識が加速し、明確な思考を失う。
 イメージ―――描かれ、うごめく敵と弾と弾と弾。
 その姿から、道を見出す。あらゆるものが存在しない空白。
 見える―――時には消え時には現れる“あらゆるものの通らない場所”。
 そこをなぞり、滑り込むように移動を繰り返す。
 鉄則―――“むやみに動かず、可能な限り小さく回避”。
 セシルさんがいる。その分だけ当たり判定にズレが出てくる。
 マージンを広く取り、また自分をギリギリの領域へ押し込まなければならない。
 掠る弾丸の群れ―――髪を結うリボンの一つが弾ける/前髪を石が軽く跳ね上げる/服
の袖が/裾が/装飾が次々と裂け目を作る。
 それでも消えない笑み―――“だが一撃も直撃していない”という誇り。
 轟音と遮蔽再び―――無敵の盾は例外を許さない。それを心から信頼する。
 ギリギリの領域―――天井知らずでテンションと集中力が上がっていく。
 結果=“速度の減少”。
 加速していく判断のスイッチが、相対的に周囲の時間を減速させる。
 背後にはぴったりとついて来る気配。
 “本気でこのままやり方覚えそうだな”―――考えながら二回目を抜ける。
 距離はすでに半分を切る。こうして近づくとあの狼の異常さが分かる。
 まるでかつて恐るべき竜を滅ぼした小惑星のよう―――“絶対に止める”。

 ハイテンションの意識+思考=超回避。
 三回目―――四回目を立て続けに突破。更に距離を殺傷しながら接近。押しつぶされる空白を、更に集中して見切る=嘘のように避ける。
 おそらく最後の壁―――五回目。こちらの攻撃が巨労に届く目と鼻の先。

「―――あ、やべ、詰んだ」

 我ながら酷い呟き。
 乱れ飛ぶ飛翔体の嵐―――その奥に突然鎮座する馬鹿でかい筋肉隆々の魔神。
 今までのと違って明らかに敵意が見える―――誰の差し金か想像ついた気がする。
 一度目に振り回された斧はぎりぎりで避けられた。周囲を乱れ飛ぶ弾幕も。
 だが、二回目の斧は―――避けても蜂の巣。
 防御―――目の前に準備完了寸前の狼。同時攻撃を凌げるのか。
 攻撃―――そんな火力が最初っからあったら苦労してない。

(ダメだ、この状況でセシルさんに負担回したら共倒れになる―――)

 その上の直感―――最接近したこの状況を、あの元凶が、見逃しているだろうか?
 楽観を否定。一瞬の空白を残酷に突いてくると断定できる。いやそもそも、敢えてここ
まで手を出さなかったのは……この対応不能の状況に叩き込むための操作かも知れない。
 あらゆる選択肢で待ち受ける最悪の結末。
 ―――いや、

「ここからだ」

 却って気が楽になった―――ここでこそ勝負だ。
 さあ、乗り越えて見せろ。



191 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2009/12/29(火) 18:26:15
 
 クレア・クランツの破格性は、全行程プロセスを無視して演算結果を叩き出すことにある。
 これまで生まれ、恐らくはこれから生まれるであろう神々を予め、、その身に宿したクレアにとって、それらをわざわざ演算して維持
する必要などない。ただ解放するだけでその神威を世界に叩き付けることのできるクレアは、究極の域に達した召還師サマナーだ。
 ――だが、それだけに制約もまた確実に存在した。
 
『出力比が狂ってる――いよいよもって宇宙怪獣でも相手にならなくなってきた』
 
 ルーツィアの笑みを含んだような通信に、マリアは内心で苦笑を返す。
 
 蹂躙される神威。
 それ自体は問題ではない――それらは既に要素でしかなく、言わばクレアがこの世界に顕現させた意思の弾丸だ。
 クレアにとって、神とは機関銃が装填して吐き出す弾丸と同義だ。
 本来なら一つの信仰体系システムを介してのみ励起する演算躯体は、クレアの中で保管され、補填され、独立する系統を成している。
これまでにクレアが喰らってきた信仰体系の数は数千を楽に越えるが、喰らった体系がクレアの内部で自律進化した数は数え
るのも馬鹿馬鹿しい量に膨れ上がっている。
 血管と神経が連動して人体を構図するように、クレアは思想と信仰とを連動させる――普段一切の魔法という魔法が使用でき
ないのは、クレアが審問官として欠陥品だからではなく、ただ一つ、全ての結果を保持するという一点に能力を振り分けられてい
るからだ。
 その全てを統括するクレアせかいは、恐らく同一性じがの大半を散逸させている。完全解放された高原の聖杯――差分が差分を呼び出
す無限の神話素(シフター)は、尽きることなく神々を招請し、手足のように力に変える。人間が細胞で構成された総体なら、クレ
ア・クランツは神々を細胞の最小単位とした唯一個体だ。あらゆる時間であらゆる可能性に分岐した『神話の可能性』を残らずそ
の身に宿すクレアにとって、弾数は事実上の無限に等しい。
 が――それでも意味はない。
 既に神々を招致する為の門と化したクレアに、理性的な判断は望めない。呼び出されたモノは神や悪魔というにはあまりにも単
純で――当然ながら、『神』という言葉が連想させる響きでは、という意味でだ――圧倒的な性能を誇る凶猛に打ち掛かってはミ
ンチにされるばかりだ。
 ただ神々だんがんを吐き散らすクレアと、
 ただ神々がいてきを食い殺す魔狼。
 その趨勢は拮抗しているようで、内実は違う。
 殺される度に補填される神魔は時を追うごとに膨れ上がっていく――クレアは神の死骸シフターを材料に差分を練り上げ、殺された神の
等倍の神を召還する。
 対して、魔狼は時を追うごとにその体躯を膨れ上がらせていく――周囲の空気分子も足元の水分子も、空間中に存在する全粒
子を自らとして書き換え、莫大な演算躯体と化していく。
 戦力比は無限対無尽蔵。
 
『まずいね』
 

192 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2009/12/29(火) 18:28:15


 切り札、奥の手。構想と準備はあったが決して起動できなかったものを動かす。
 ―――この場を切り抜けるスペックがないなら、借りてくれば良い。
 スローに見える時間軸の中、意識だけが周囲に負けないくらい加速する。
 ―――「パゼストバイフェニックス」を自己憑依形式で使用。
 組み上げていた式を起動/融合に備え肉体の一時的な解体/強烈に発光。
 初期設定憑依ランクEX。
 覚悟を決めろ―――その更に上へ。

 “PHANTASM”。



 
 繋いだ瞬間の凄まじい衝撃―――暴力そのものの霊力/神気が自分の身体を削り取る。
 圧倒的な力の量/少しパスを開けただけでこの地獄。なんという不尽の閃光。
 歯を食いしばっても思わずうめく痛みと苦しさと荒れ狂う力そのもの―――遠のく意識。



 重ねた失敗の回想―――幾ら不老不死でもただの人間=憑依完了前に体が耐えられない。
研究―――出力自体の制御、失敗。身体強化による補正、失敗。膨大な霊力による相殺、
失敗。結論―――“人間じゃ手に負えない”。諦めて断念する。
 それを目指した理由―――“本気でやったら勝てない奴がいるから”。
 圧迫される意識を駆け巡る単語―――復讐/千年前/本物の竹取物語/あの事件の真相。
 永遠と須臾―――不滅ですらまだ届かない世界。それを超えようと。

 加速する走馬灯=さらに別の記憶の断片。
 船/何時もと違う服/何時もと違う日常/馬鹿騒ぎと、永遠に残る思い出と。
 贈り物。
 そして取り返すと約束した―――“彼”が選んだものを。
 選ぼうとしたものを。

 ―――なら、気絶するところじゃないだろ!
 その記憶に叫びながら、グロッキーになっていた自分を殴りつけた。



 意識が帰還する/視界の復活―――時間経過ほぼゼロ
 あまりの霊気に時間すら歪んで周囲が停滞していたことに気づく。
 周囲の時間が錯覚でなく目に見えて遅い/“永夜結界”の一種として機能している?
 禁呪を限界まで使い倒して実現する神秘―――ただ存在するだけでそれが起きていた。

 ……今だ。今しかない。さっさと決めろ!

 必死でパスを伸ばす―――腕輪へ。
 削られ続ける自分の、展開する式と直結。
 蛇口を捻るように―――眠る全てを引き出した。



193 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2009/12/29(火) 18:36:40


「っだあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッッ!!」

 爆発する幻想。
私という器には収まり切らないほどの力が湧出。
 獣のように咆哮―――体内で暴れる二種の闘争を全力で押さえつけ同士討ちに持ち込む。
 融合開始―――イメージが次々と流れ込む/繋がる/自分の手足になるような感覚。
 破綻した肉体の再生/それを超えて深層で憑依/形を維持したまま大胆に変革。人の形
を留めながらその構造はすでにヒトを超えている。

 更に深く。
 比翼として戦う―――そのために連ねるべき言葉を。
 それの名前を。称えるべき称号とその二つ名を。

 “ヴィナターの子”。
 “鳥の王”。
 “美しき羽根”。
 “紅き翼”。
 “雷神殺し”。
 “水銀”。

 ―――“迦楼羅”。“金翅鳥”。

 生まれ遍く世界を照らし、
 望みあらゆる神々を倒し、
 願い苦難を退けた、決して揺るがぬ炎の翼神。

 私の焦げ付いた妄執すら浄化する、かつて憧れた無敵の一柱よ。


「ガルーダッ!!」


 最後の名前を高らかに唱え―――黄金色をした閃光のような炎。
 私の身体から迸り、何もかもを覆い尽くした。

 やがて視界に入る結果―――周囲を覆っていた弾幕の消滅。
 少し遅れて、振り下ろされる二撃目の刃。

「―――出来たっ」

 それを、背から勝手に生えた馬鹿でかい翼が、悪魔ごと叩き落す。
 直撃した瞬間に燃えるどころか一気に灰になる―――自分がやったことに驚愕。
 五体が“自分のものではない”と感じるほどに吹き荒れる力+それを制御できるという
事実―――なんという解放感と万能感。
 悪魔の姿が消える先―――“狼”が満を持して咆哮を放つ。
 ほとんど反射的に動く体―――対抗手段はあまりにもシンプル過ぎる行動。

「出来たぞーっ!!」

 喜びに満ちた絶叫―――超音速以上で発射された不可視の衝撃を右手でぶん殴る。
 轟音/飛び散る炎/質量さえあるような強靭なる光―――相殺。なんという奇跡。

「こいつで、互角だぁーっ!!」

 その勢いのまま凄まじい速度で飛翔―――全身ごとぶつかるようにもう一度ぶん殴る。
 体表を覆う毛皮のような炎の膜/防御結界/際限なく周囲を食らい巨大化する演算。
 それを纏めて吹き飛ばした―――なんという破壊力。ここまで無茶が利くのか。
 破壊後の迅速な再生と増殖を確認―――倒せない。だが通じたという事実は消せない。
 今なら戦える。正面から。何の心置きも無く。全身全霊で。

 土壇場での逆転―――最大の切り札の完成。
 そしてだからこそ割り振れる役割を口にする。

「セシルさん! 私は大丈夫だから! 絶対に負けなんかしないから! 気にしないで、
そっちをやっちまいなぁっ!!」



 気配を探らなくても分かっていた。
 背後―――対峙する父と娘。
 神と、神に創られたもの―――ある種の宿命さえ感じる戦い。

 それを護るために―――私はこの終末に対して、有らん限りの炎を以って戦おう。
 セシルさんの、勝利のために。私とみんなの、素敵なエピローグまで。

194 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2009/12/29(火) 19:00:49
 
 ルーツィアの指摘を、マリアは無言で肯定する。
 呼び出される神は、とうに顕界する時間を一秒と保てなくなっている。
 呼び出された瞬間に屠殺される神々。際限なく強化される狼の演算能力(しゅつりょく)に、クレアの召還は対応できない。
 流星すら突き穿つ鉾は既に狼の体表に届かなくなり始めている。大地を揺るがす怪魚の突撃はあえなく前脚の一振りで踏殺さ
れ、雷雨を司る神鳥は近付く間もなく怪狼の纏う焔で焼き殺される。
 その構図は変わっていない。
 むしろ呼び出される神魔の総数が増したことで、その一帯を覆う演算出力は尋常ではなくなっている。
 巫女の予言――詩人の歌において際限なく成長し、星々を喰らう終末のイコン。
 
『クレアの召還じゃ、個体の能力に致命的な上限がある――アレじゃジリ貧だ』
 
 それはあまりにも単純な確率論だ。
 分母が違いすぎる。
 千回中一回は致命傷を与えられた最初と違い、今は数百万回中に一回のダメージが通れば上等と言った風情を晒している。
ゴム鉄砲で鋼を打ち抜けないのと同様、コンマ以下数万分の一の確立でしか攻撃が通らないのでは、ダメージはダメージとして
成立しない。
 
『……こんな千日戦争が続いたら、エネルギーでフィールドが飽和しかねないね』
 
 紅玉の眼球は感情の揺らめきすら見せず――つと、その視線を遥かな高みに向ける。
 ――まるで、上空のルーツィアとマリアを見透かしたような動作で。
 
『あ、マズ――』
 
 ――月陽を屠る者。その単語を連想したかはともかく、二人が実感したのは周囲の空間が根こそぎ凶悪な質量の銀紐で感染
させられた、という事実だ。
 遥かな下界、無垢と言っていいほど意思を欠いた双眸が二人を見据える。
 
 ――直後、世界が炸裂した。
 
 空間が沸騰し、海面の表層が捲れ上がりながら蒸発していく。
 狼を中心として広がった爆圧の波濤。
 熱と圧力の坩堝に磨り潰され、肉塊と化して吹き飛んでいく獣たち。
 書き換えられた大気の全域が強制的に高圧の励起状態(かくゆうごう)に押し上げられ、世界そのものが純粋かつ極大の熱量
に押し潰されていく。
 半真空状態になった狼に向けて、吹き戻す大気が集中する。塵と化したケモノ達の亡骸をその身に吹き付けられながら、尚も
怪狼は暴れ狂い――、
 
 その頭部を一条の光に薙ぎ払われた。
 
 消し飛ばされた頭部は時計が巻き戻るように再生し、その瞳は自身を一閃した光の在り処を睨み付ける。
 遥か上空――合わせ鏡のような姿勢で掌を狼に差し向ける二人の少女に。
 ”静寂都市”――ルーツィア・マクシミリアンの完全演算。
 展開された領域は、あらゆる事象を適切に計測し、操作し、意味を引き裂いて無価値の四十万に叩き落す。耐熱合金すら一
瞬で熱滅させる世界の凶器化――その凶器の意味を書き換える、という意味そのものの狂気を以って、ルーツィアは自身と妹
の身に熱の一辺すら伝えることを許さない。
 
「やってくれる――」
 

195 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2009/12/31(木) 17:06:01
 
 鮮烈な輝きに誘導される。
 類感状態になったコードから流れ込んでくる空間の認識――抽象空間へのパターン認識ではなく、半ば『直感』とも言える亜流の
パターンを流し込まれ、その様に感嘆とする。
 純粋な戦いの経験。
 それは論理や認識がそうであるのと同様、妹紅の脳に、身体に、その思考に――隅々にまで記録された彼女の足跡そのものだ。
 だから、それを受け取る。
 
「――ああ。覚えた」
 
 加速する。
 より強く空間を湾曲させる。
 擬似重力に曲げられた空間に包まれて、セシル達は大気を歪ませる円錐となって突貫する。
 音が音としての意味を失う寸前の速度。
 周囲を舞う巨鳥に掠りでもすればそれだけで身体が拉ぎ砕ける。触れるもの全てが凶器と化す高速状態で視界は殺意に飽和す
る――空間を埋め尽くす飛翔物の総数は千を越え万を数え、もはや隙間を探す方が難しい。
 クレアの招致した神魔は、言わば『クレアの素材』に他ならない。それらが寄り集まって成していたクレア・クランツという自我が解
体された今、その一つ一つは統御されない指向性に過ぎず、それらは漠然と敵を――魔狼を――打ち据えようと猛るだけだ。
 況や神は細かき人にかかずらうものではない。
 
 音速×60の加速状態――飛んで来る遮蔽物=ほぼ同速度。
 相対的な速度にして音速の120倍に達した弾幕の群に突っ込んでいく――左右に擬似重力のポールを配置し、最小限の動作で
流れに逆らわずに引っ張られる(、、、、)。
 髪を掠める巨大な矢=音速。
 身体の真下を通過する槍=超音速。
 下方から射出された光=文字通り光速。
 だが避ける。
 それすら避ける。
 速度差を付けた剣/槍/斧――頭上/足元/真正面――正面から飛来する神罰の顕現。
 輝きを放ちながら飛来するそれに突撃する――直撃のコンマ一秒前に頭上へ擬似重力を更に二倍速で設定。音速の120倍とい
う超速に達した結界の維持にタリズマンの数個が砕け散る――武具の間隙を速度を維持したまま交差方で上方へ擦り抜ける。
 一気に数千メートル上昇し、その高度を維持したまま狼へ再加速。
 距離が縮まるにつれ、小山が蠢くようだった様は振動する山脈のようなサイズへ――ドーバーに聳えるホワイト・クリフのような壁
そのものに。
 その異形に目を奪われた瞬間、入れ違うように目の前に突っ込んでくる巨大な影=光を纏った神の鳥。
 
「――邪魔だ!」

 左手を振り払うや、セシルの周囲に無数の闇が出現する。
 蝟集するのは陽光を飲み込んで反射しない、鳥夜の如き黒の軍勢だ。鴉の羽毛を思わせる黒い刃は、つい今し方神鳥を穿ち抜
いた刃の群である。ナイフは次から次へと虚空から生まれ出で、瞬く間に周囲数十メートルの空間を黒く切り出す。
 海上に突如として出現した巨大なドームはさながら黒い蜂球だ。
 

196 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2009/12/31(木) 17:13:04
 
 その身を荒げ、セシルを噛み砕こうと嘴を伸ばす神鳥の身に滑り込んだ魔弾は一秒に数万を数える。
 巨大な体躯が弾ける爆音と引き裂かれた大気の悲鳴の連鎖する轟音――墜落していく神鳥には目もくれず、入れ違いで突っ込
んできた次の怪鳥の嘴を寸前で避ける――羽の付け根を回り込むように避け、その両翼に魔弾を叩き込んで翼を引き千切る。
 十数センチの刃物とて、光に等しい速度を与えられれば万物をかち割る弾丸と同じだ。
 高速で飛来する狂鳥の群が、超高速で叩き出される魔弾に屠られていく。
 
 論理層に記述するのは描き慣れたコード。円環状に自身を取り巻くナイフの群に運動エネルギーを叩き込み、返す刀で書き込む
コードが射出した弾体を量子複製する。一刹那に数百数千数万の弾丸がミサイルの勢いで無造作に投射され、同じく一刹那に撃
ち出された数と同数の弾丸が補填される。
 セシルが弾丸を撃ち出す数十メートルの距離は、音より速い神鳥にとって一歩にも満たない――しかし、光速に近い速度で距離
を渡る弾丸群の前には一歩を踏み出す意図にすら満たない。
 即席の魔弾は、神話の武具を凌駕する物理的な事実で神話の住人を蹂躙する。
 がしかし、この鳥達はその名を謳われた神話において、悉くが光を携えた神を打ち倒した力強き者でもあった――と。
 そういう設定にはなっている。
 神話とはそんな圧政で構成された書式であるからだ。
 偉大だから偉大なのだ、と設定されたのがつまるところ神々である。――が、この怪鳥はつまり鳥であり獣であって、要は本能と
いう合理性に特化した狂獣でしかない。
 セシルはそう判断する。
 獲物を追い詰めて殺し、それを喰らうことに特化した純粋な狩猟者。爾来、獣とはそうした機能に卓越する。その性能に居並ぶ人
間は存在しない。しないというより、人間はその種の特化を歓迎しない。
 鳥頭と言う言葉があるが、鳥は記憶力が悪いのではなく、単に鳥が鳥であるように世界を見ているに過ぎない。鳥に必要なのは
点としての短期的な記憶の連続ではなく、面としての長期的な記憶だ。周囲の全てが敵対者となりうる環境においては、自省し反
省するよりも現在の性能を発揮して現状を切り抜けた方がいい場合がままあるからだ。
 鳥の頭はそう考えるし、そう考えるようにしかできていない――恐らくは、人間が悩むようにしかできていないのと同じ意味で。
 
(……だから、それは――それだけ)
 
 その強さ故に経験を必要としない。
 その強梁が問答無用で生存を肯定する。
 複雑な社会に適応せよ、と生まれた人間の意思(よぶん)は、構造を読み解く思考装置だ。獲物に獲物以外の価値を見い出し、
自分が知る以上の知識に思いを馳せる。獣にそれは望めない。というよりも、獣はそれを望まない。自身の性能こそ至上と理解す
る獣にとって、そも「知識」が余剰でしかありえない。
 故に、人は進化の目録に居並ぶ獣達の系譜に三行半を突き付け、自分達の世界に進化の家系図を引き直したのだ。――引き
直して気付いたのは、結局人間は知識や文化と言った『進化』のパーツで淘汰に抗っているだけだという、とどのつまりは堂々巡
りだ、という当たり前の事実ではあったのだが。
 進化とは即ち、多種多様な指向性が互いの居場所を削り合う椅子取りゲームだ。地上に敵が増えれば空に居場所を求め、空の
住人が増えれば牙と爪を尖らせる。だから「種」は、その系における時間軸上のある一点であり、進化とは環境に対応して延々と続
く適応(てんさく)の繰り返しだ。人間がその進化論的闘争に自ら終止符を打ってみたところで、人間もまた獣であったという前提は
覆らない。
 

197 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2009/12/31(木) 17:15:14
 
 セシルにせよこの神鳥にせよ、そのランドスケープと無関係ではない。
 人を模して作られたセシルは神々の雛形であり、人々に作られた神鳥は人間という系の表現に過ぎない。
 唯一人間らしい所作が自分達にあるのなら、それはこの無限の書き換えなのだろう。その書き換えを自覚し、書き換えた自分もまた
書き換えられていると自覚すること。相手の主張を否定し、相手に否定され、それを否定し返す。時に迎合しまた敵対し、結局のところ
堂々巡りの意見を積み上げ、総体としての結果を連鎖させる。
 世界はその結果であり、同時に経過でもあるのだろう。
 だからこそ自分がその一部であると把握していることこそ、自分が微かにでも人間であると思い込める理由だ。
 
 人間であると宣言できるただ一つの理由だ。
 

198 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2009/12/31(木) 17:18:58
 
→核熱対応
 
 世界が内側から蒸発する。
 一瞬で青闇の世界が沸騰し、光の本流が海も風も洗い流していく。
 強制的に励起状態に押し上げられた酸素が純エネルギーと化して沸騰し、発生した超高温が連鎖的に空間を熱で塗り
潰していく。光球と変じた狼を中心に、あらゆる空間は指数関数的に増大したエネルギーの幕で押し潰されていく。
 
 沸騰する海上。
 未だ光に塗られたその中を、黒い焔が疾走する。
 
「――おおおおぉ!」
 
 空を走る影。 
 平等すぎる光に炙られた世界で、それは焦げ付いたフィルムの一点のようだ。
 セシルが走らせた”微睡む方今(エスキーヴ・ル・プレザン)”は、自分が攻撃を受けたという事実を抹消する。
 現在とは即ち今この瞬間に他ならず、「この瞬間」とは即ち定義しようとした瞬間に未来へと軸を移動させている。
 セシルの文脈(コード)は「現在」という事象こそを打ち砕く。
 亀は無限にアキレスを追い続け、セシルは無限に未来と過去の間に屹立する――因果から独立したセシルを傷付ける
ことは、宇宙の熱死を持ってすら不可能だ。
 審問官は現実そのものを書き換える。ルーツィア・マクシミリアンが『この世界』という全状態を書き換えることを厭わない
ように、セシルもまたこの世界に手を加えることに禁忌など感じない。とはいえ、セシルにルーツィアの真似ができないよう
に、ルーツィアにもまたセシルの真似はできない。
 奇妙と言えば奇妙な光景だ――死臭に溢れながら、誰もが死と縁遠い。
 セシルとて身体を消し飛ばされた程度なら瞬く間に再生するし、それは傍らの少女にしても同じことだ。
 真っ当な因果から見放された者の地平にあっては、正常の是非を問うのも無意味だ。それでも――。
 
 狼を光が打ち据え、神々の誅罰に晒され、尚も再生しながら神々を殺し尽くす。
 光輝溢れる者どもから光を剥ぎ取り、無限の昏きに呑んでいくそれは、さながら事象の地平――あらゆる光を飲み食ら
う、無限の重力だ。
 全てを平らに均すべく狂う白い狼――虚無に溢れた白い世界(、、、)。
 強きを拉ぎ、崇められる全てを嘲笑し、なお踏み躙って芥と成す。
 もはやあらゆる神威は瓦礫に等しい。殺され、殺し、無間地獄の只中で狼は猛り狂う。
 それは全てを道連れにしても尚収まらぬ自殺――憎悪の果ての諦観、凄絶極まる自己滅却に他ならない。
 あまりにも眩く、怖気を奮うほど鮮烈な虚無。
 ――それでも。
 狼からは、とうにセシルの相棒だった意識など摩滅している筈だ――意思は肉体の機能に他ならず、人間程度の意思
が、星をも砕く怪狼の体躯を制御できる道理はない。故にそこには真っ当な痛みも怒りも残ってはいないのだろう。
 ――それでも。
 セシルの目に映るのは、あの砂漠で独り歌っていた男の気配に他ならない。
 
"――本当に、貴様はそれで満足できるのか!"
 

199 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2009/12/31(木) 17:33:32
>>187
 
 瞬間、世界が震えた。
 空気分子の操作で固定された周囲の空間の外、神魔の群が身を捩りながら全身を空気に磨り潰され、或いは
身じろぐ間もなく消し飛んでいく。――それがなんだとばかりに次の瞬間には等倍の数で神々が場を席巻する。
 
 悪い冗談のような光景だ。
 ここでは死が死の意味を成していない――その諧謔を潜り抜ける。
 セシルはその意味を傍らから教えられる。
 
>>195
 

200 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2009/12/31(木) 17:38:31
 
 未だ数十キロメートル先の遠景にあっても、その瞬間は奇妙なほど絵画的で、あまりにも印象強い。
 
 距離から逆算して、体躯はおよそ十キロメートル――鯨をそのまま縮尺で百倍した何か(、、)が二頭、
まるでイルカのように跳ね上がり、左右から挟撃する形で怪狼に飛び掛り――、
 ぞっとするほど高速の演算が総身を浸した。展開された銀紐の質量差に競り負け、セシルの演算が一
気に連鎖破綻を来たす。演算補助のタリズマンが一気に八割ほど砕け散り、生み出した擬似重力が唐
突に消失し掛かるのを全力で押し留める。
 空を飛ぶ鯨(やま)が、空で焼き捨てられる。
 厖大な圧力に押されて、その体躯が空で拉げていく。
 
>>198 + 194(一部)
 
 

201 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2009/12/31(木) 20:58:07
 
 弾幕の嵐を抜ける。
 
 高く。
 大気が破裂する轟音を軌跡に引いて、円錐は天へと駆け上る。
 成層圏を突き抜け――そして、そこに目視する。
 視界の全てを覆う白があった。
 一面の白い毛皮――離れていた時に認識できた魔狼とは、スケールと尺度が根本的に違う。
 全容は把握不可能。
 視界に映るのは体躯の一部でしかない。
 それが頭頂部であることだけは辛うじて判断できるものの、全長は無限の地平に消えている。
 今こそ、彼方から見えていたモノがなんだったのか、それを認識する。
 白い星。
 寄る者を残らず重力で引き寄せ、一瞬で焼き払う世界。
 
「……っ! 妹紅、上昇するぞ!」
 
 その瞬間、尋常ならざる演算躯体が銀紐に引っ掛かるのを感知して、セシルは大気すら消え失せるのを覚悟して上昇する。
 本来、そこに呼吸できる酸素はない。
 マリアの『無限庭園』で拡大された成層圏に果てはないが、そこは真実『天上の蓋』――どんな生物も住まうことを拒否する、
雲すら泳がぬ果ての果てだ。
 ……全力で演算を維持し、見下ろす視界に戦慄する。
 銀紐の演算領域に引っ掛かったのは、下で争っていた神魔の群とは根本的に違う。
 千万のそれらを束にしても到底及ばぬ尺度の演算規模。
 それも道理だろう。
 
 眼下で、世界が衝突していた。
 
 それは海を撒く蛇だ、と語られたモノだ。
 それは地を支える怪魚だ、と歌われたモノだった。
 そしてそれらを支えるモノ、と呼ばれた奈落の支配者だった。
 
 最も深き者(ファラク)。
 
 神獣クジャタを支える怪魚バハムートをすら支える冥府そのもの(、、、、)。
 怪狼に躍り掛かり、その首の引き剥がされた蛇がぐらりと傾ぐ――世界と世界の衝突。
 バベルさながらの巨躯が目前に倒れてくる。――のみならず、虚無そのものの瞳がセシル達を凝視する。
 この成層圏まで届く闊大な全身は全長にして二万数千メートル、そこに乗る頭部はもはや島の一つ二つ飲み込んで余りある。
 かつてあらゆる神話に歌われたどんな竜もその妖貌には及ぶまい。
 荘厳さも壮麗さも抜け落ちた形相は、さながら苔生した岸壁から切り出したような大蜥蜴。
 が――何より顕著なのは、それが理解とは冠絶した位相に住む『何か』であるということだ。
 黒い光に包まれた体表は、僅かに揺らぐだけで周囲の大気を掻き回し、ある部位では空気を焼き、ある部位では大気すら氷結
させる――異なる物理法則を支配するそれは、あらゆる魔獣の王に他ならない。
 

202 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2009/12/31(木) 21:49:09
 
 それが薙ぎ払われる。
 狼は前脚を高々と掲げると――それだけで核爆発にも等しい衝撃波が荒れ狂う――、無造作にその爪を
振り下ろしていた。
 叩き伏せられる竜王。
 それは理解を超越する戦場だ。
 一撃で大陸を叩き割り、海を引き裂く巨獣の闘争。
 月が落ちるような衝撃に、冥府の蛇は憎悪も高らかに吼え――しかしその暴圧に抗えず身を傾がせる。
――次の瞬間、その身は弾けるように魔狼へと飛ぶ。瞳を噛み砕こうと迫るファラクを、しかし白い恒星は煩
わしげに首を巡らせるだけで振り飛ばす。
 跳ね上げるように竜王を下から叩き上げ、大きく開いた顎で宇宙ステーションより二周り以上巨大なファラ
クの首を噛みしだく。
 
 それは断末魔だったのか。
 
 落ちてくる巨影。
 
 一際伸び上がった竜王の身体が、まるで道連れを求めるようにセシル達へと傾いでくる。
 大きく開いた口――まるで奈落の最深部。
 
 六つの冥府を口腔に潜ませると言う冥竜が、倒れざまにセシル達を飲まんと巨大な口を開けている。
 ――真意は図れずとも、状況はそれに他ならない。
 開いた顎は一キロにも及ぶ広大さ――眼前にまで迫ったそれを逃れるにも、状態関数制御は場の混沌化
した演算状態に阻害されている。
 

203 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/01/01(金) 02:47:25
  
 食われれば終わる(、、、、、、)。
 倒れ込んでくる巨体。
 ここが目的地。
 ここが終端。
 開いた奈落/終端/何の(、、、)。――共に飛ぶ少女の言葉が怒涛の勢いでフラッシュバックする――
立ち止まるな/進め/終端の先まで。
 
 法則を書き換える。
 法則の法則を書き換える。
 9という数字を算出する手段は当然ながら一つではない。1+8は言わずもがな、3×3は当然9で、12-3は
断るまでもなく9であり、いわんや21÷3は9だ。そして、と問題文は続く。だが貴方は、このうち一つしか演
算子を用いてはならない。貴方は二つ、貴方は三つしか。大した問題ではないだろう。むしろ選択肢を増
やされてどうなるものでもない。
 セシルは9について1+8を選ぶことしかできないが、他の誰かは3×3を選ぶことしかできないのかもしれ
ない。
 故にセシルは行為のオマケだ。
 『自分達』に作られていたクレアは言うに及ばず、審問官は誰しも自身に意味を見出さない――意味な
ど必要としない。
 自分という位相が乗る次元をすら、セシル達は書き換え続ける。
 不断に、無心に、無限に。
 言うなればそれは、実在に対して快哉を叫ぶ、ひたすらに虚しい宴の主催だ。
 
 膠着した永遠の中、ただ歌い続ける天使であること。
 それが審問官の役割だったのだ。
 
 だが。
 
「なら」
 
 その永遠を踏み越える。
 
 高々と掲げられる右手――渦を巻いて世界が焼き捨てられる(、、、、、)。
 
 数多と記述され行く全ての文法――その文末たる文法である自身の励起。
 それを論理層に記述した瞬間、意識の片隅で歪みが生じるのを確信する。
 音もなく世界を分解していく黒い焔――セシルそのもの(、、、、)。
 右手の一振りで行く手を阻んだ神々の一列が薙ぎ払われる――景観は異形。払った軌跡が黒く焦げ付
いたように影と化す。
 それ(、、)が黒いのは、もはや視覚情報がそこに何も映さないからだ。
 光はけしてそこを照らさない――照らす道理がない。
 
 世界の骨組みを食い尽くす(、、、、、)黒い炎。
 マリアの変質を生む槍、ルーツィアの同一性破壊の槍をすら破壊力においては上回る、虚無すら喰らう
虚無の招致。
 対象がなんであるかなど関係ない。それは時間も空間も虚無へと叩き込む奈落の口だ。
 『抹消せる神(エロヒム・ギボール)』――セシル・ヴィルキエの根幹にして本来の相の表出。
 
 衝撃はない。
 反動もない。
 物理的な実体を伴わないそれに作用できるモノはなく――それに触れて存在を留めるモノはどこにもない。
 巨大な魚影に抉じ開けられた穴に結界ごと滑り込み、コンマ一秒でその体躯の中を通り抜ける。行く手を
遮った三体の魚/鳥/牛の重なり合う一点へ焔を振り翳して突貫、焼き殺しながら通過する。
 超加速で空を翔けるセシルの展開する結界は、黒い焔の円錐と化して障害となる万物を焼き消していく。
 

204 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/01/01(金) 03:07:13
>>203 → 修正
 
 世界の骨組みを食い尽くす(、、、、、)黒い炎。
 対象がなんであるかなど関係ない。
 『抹消せる神(エロヒム・ギボール)』――セシル・ヴィルキエの根幹にして本来の相の表出。
 対象がなんであるかなど関係ない。
 それは時間も空間も虚無へと叩き込む奈落の口だ。
 
 唸りを上げ、セシル達は迫る奈落へと突撃する。
 半瞬の沈黙。
 直後、冥竜の頭部が――その島ほどもある頭頂部が焼け崩れた(、、、、、)。
 灰と塵と化す頭部の残骸を突っ切って、黒い円錐が走る。
 
 衝撃はない。
 反動もない。
 振り被った右手には形と存在の有無を問わず消し焼く焔の刃。
 物理的な実体を伴わないそれに作用できるモノはなく――それに触れて存在を留めるモノはどこにもない。
 

205 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/01/01(金) 03:23:12
 
→到着
 
 崩れ落ちていく竜王。
 その先に聳える魔狼――そこに辿り付く前に、そこが終着点だと確信した。
 
 そこには太陽がある。
 この黒い海を煌々と照らしていた光の根源。
 
 青と黒の聖堂。
 怖気を奮うほどの神々しさがそこにある。
 
「『宇宙の基盤(プレローマ)』……」
 
 そう呼ぶしかなかった。
 
 巨大な大聖堂。
 敢えて言うなら、それはそう呼ぶしかないだろう。
 壁も天井もなく、ただ燐光を放つ床、四隅に高々と掲げられた柱だけで構成される巨大な聖堂。
 成層圏ほどの高さにまで巨大化した狼の目の前に浮いた太陽の正体がこれというのは、壮絶な皮肉です
らあったろう。
 それは太陽を喰らうケモノを祝福するように、ただ燦然と――。
 
 それを迂回して狼の元に辿り付くことはできない、と理解していた。
 重力制御を解除して、ゆっくりと水晶の床に着地する。
 蒼く輝く床は、その光で影の存在を許さない。
 冗談のように暖かく、悪夢のように荘厳な大聖堂。
 
 その正面に佇んでいるのは。
 
 銀色の神。
 黒いドレス。
 狼の眼前に燦然と不変の輝きを放つ太陽の中。
 
 ……その荘厳さに、神経が焼け付いていく。
 
「――遅いな君達は。私とイルを二人きりにしたいって気遣いは解らないでもないが、余計な気を回して貰わ
なくても充分だよ。コレは元々私の物なんだから」
 
 そこに、黒い天使がいた。
 巨大な炎を羽を広げた大天使。
 
「イリヤ老……」
「おいおい、なんて顔をしてる? たかだか身体を潰された程度で――再生を阻害された程度で、私を止めら
れるとでも?」
 
 狼のほぼ眼前にあって、黒い少女は魔狼の暴威を心地好さげに受け流す。
 周囲は白い世界。
 その一帯――半径百メートル四方だけが、あらゆる物を塵へと還元するこの空間にあって、冗談のような静
寂に満ちている。
 理由は言わずと知れた。
 少女の周囲。周回軌道を描く衛星のように飛び回る、総計八つの”完全な”正六面体。――そこに記述され
たコードの意味を読み取って、セシルは戦慄する。
 
「これは……クレアの」
「そ。――でもそれだけじゃないぜ、セシル。きみら姉妹の記述するコードは、そもそも私が作ったモノだってこ
とを忘れるな。私はきみたちを含んだ集合だが、きみは私の一部でしかない――故に、だ」
 
 世界。
 世界――そのもの。
 重力の不在。
 時間の不在。
 この宇宙が開闢し、あらゆる物理定数と法則がパターン化され、「あらゆる始原」たりえるより以前――宇宙
が宇宙でなかった遥か以前の根源。そこから新しい定数と要素で織り成され、そして記述されたかもしれない
「ありえた世界」を可能性として引きずり出し、現に存在する物理法則との混合状態にしたものがこれだ。
 自分が見ているモノが真実『奇跡』と称するべき何かでしかないことは明らかだ。
 『常にそこにある』ことをこの空間が自明とし、自身を演算し続ける機構を備えていることは目にも鮮やかで、
それがただ単に無意味な舞台として設定されているのは悪趣味を通り越して世界に対する悪意すら透けて見
える。
 

206 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/01/01(金) 11:48:10
>>203 → 修正 (数字)
 
 法則を書き換える。
 法則の法則を書き換える。
 9という数字を算出する手段は当然ながら一つではない。1+8は言わずもがな、3×3は当然9で、12-3は
断るまでもなく9であり、いわんや27÷3は9だ。そして、と問題文は続く。だが貴方は、このうち一つしか演
算子を用いてはならない。貴方は二つ、貴方は三つしか。大した問題ではないだろう。むしろ選択肢を増
やされてどうなるものでもない。
 

207 名前:@ ◆BmJ1M5mcNWUu :2010/01/01(金) 17:38:53
ちょっとテスト。

208 名前:『永遠のお姫様』蓬莱山 輝夜 ◆3nKAguYAXE :2010/01/01(金) 17:39:47
むむ、こう!?

209 名前:『永遠のお姫様』蓬莱山 輝夜 ◆3nKAguYAXE :2010/01/01(金) 17:42:05
なるほど、そういえばこんな書き方だったわね!
何だか色が違う気がするけれど、まあいいわ!
……忘れすぎでしょう私……!
しっかりしないとダメね。

210 名前:名無し客:2010/01/01(金) 17:54:10
お探しの色はこういうものですか?
それともこれですか?

211 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/01/01(金) 18:25:16
>>187修正)
>>


 どん、と耳に聞こえないはずの音が聞こえてくるような超加速。
 セシルさんが走らせた術だと思いついたときには景色が全て歪んでいる。
 ……音速超えられる奴は何人か知ってたけど、こんな感じなんだね。
 これは気持ちいいかも知れない―――目の前に大量の弾幕が生まれていることを除けば。

 ―――え、何で?

 その源流―――前後左右全領域に展開された神魔混成軍からの攻撃。
 投槍、矢、石、あるいは炎や氷の塊、光線そのものが乱れ飛ぶ超危険地帯。
「区別してないのかこいつらっ!」
 あるいは射線の考慮などしていないのか。
 とっさに身を捻ってかわし、目の前を通り過ぎる矢を纏めて叩き落す。
 こんなものをどうやって繋ぎ止めていたのか余計に想像出来なくなった。まるであの人
が地獄の扉そのものだったかのような混沌。予期せぬ障害―――しかしそれがあの巨狼を
食い止めているのも事実。
 避け切るしかない―――決意と共にセシルさんの前へ。
 防ぐ余力は足りない。どれもこれもハイレベルな破壊力を持つ投射物だ。防いでるだけ
でこちらの体力は削られていく/防御しても死、しなくても死。
 狙うべきものは綱渡りのみ。この剣林弾雨を突っ切る。
 まともに考えれば無理にしか見えない状況。

「……セシルさん。ちょっと先導させてもらうよ」

 けど、私はこういうのに一番慣れている。
 なにしろ、このくらい、私の住んでたところじゃ、

「日常茶飯事だったんでね」

 知らず笑みが浮かぶ/思考が新しく繋ぎ合わされる。
 純粋な戦闘用から別のものへの変質―――回避重視の決闘用へ。
 その五感で、正面の戦場を“視”る。

 理解/分析/把握―――今は必要なし。
 ただ一つ使うのはイメージ=戦場を“俯瞰”するモザイク画のような一枚絵。
 極限までの集中―――思考が空になるレベルの最高感度。
 駆け抜ける槍/石弾/矢玉/雷撃/熱線/なんだか良く分からないもの。
 それを注視せず―――その配置と移動のみを感覚。
 飛んでくる物体の向き/幅/速度/発射感覚のみを抽出。
 判断―――完全に回避する方法=前に真っ直ぐ突っ込め。

 無意識で全て行った。
 セシルさんの手を取って誘導―――もろに花火の中へ突っ込む。
 飛び回る必殺の弾丸―――その全てが自分から避けていく。
 当たらない―――射線が通らず/元々当てる気が無い/簡単に叩き落せる。
 あらゆる打撃の回避/一つ目の矢襖を抜ける―――無傷。
 意識が復帰する。
 私を落としたいなら、今の十倍は撃って来い―――まだこんなもんじゃヌルいぞ/勝利
を湛える笑み。

「ね、簡単でしょ?」

 ……簡単じゃねえよと何処かから突っ込まれた気がする。
 でもセシルさんたちだったらすぐ覚えちゃいそうな気もする。

「……次も抜けるよ。上手くついてきて」

 第二の対空砲火が出現/同時にはるか向こうで大気が震動。
 絶対に避けられない、破壊そのもので世界を塗りつぶす咆哮
 来る。




212 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/01/01(金) 18:26:55
>>190分割・修正)


 轟音―――それが一瞬で遮蔽される。見えるのは静寂の中、根こそぎ消し飛んでいく神
と魔と、空を舞う化鳥の数々。その絶望みたいな一撃を、あの人が完全に防いでいる。
 見事なほどの盾。硝子のように透き通り、ダイヤモンドのように砕けぬ固い壁。

 それに報いよう―――再び意識が加速し、明確な思考を失う。
 イメージ―――描かれ、うごめく敵と弾と弾と弾。
 その姿から、道を見出す。あらゆるものが存在しない空白。
 見える―――時には消え時には現れる“あらゆるものの通らない場所”。
 そこをなぞり、滑り込むように移動を繰り返す。

 鉄則―――“むやみに動かず、可能な限り小さく回避”。
 セシルさんがすぐ近くにいる。その分だけ安全地帯にズレが出てくる。
 マージンを広く取りつつ、また自分をギリギリの領域へ押し込まなければならない。敵
の攻撃を限界まで引きつけるために―――これもひとつの盾の形。
 掠る弾丸の群れ―――髪を結うリボンの一つが弾ける/前髪を石が軽く跳ね上げる/服
の袖が/裾が/装飾が次々と裂け目を作る。満身創痍の概念が全身に刻み込まれる。
 それでも消えない笑み―――“だが一撃も直撃していない”という誇り。
 轟音と遮蔽再び―――無敵の盾は例外を許さない。それを心から信頼した。

 ギリギリの領域―――天井知らずでテンションと集中力が上がっていく。
 結果=“速度の減少”。
 加速していく認識+判断のスイッチが、相対的に周囲の時間を減速させる。
 回避/回避/回避―――文字通り空間を縫うような凄まじい回避。
 攻撃/攻撃/攻撃―――必要最小限の攻撃で敵を撃ち落とし、道を切り開く。

 背後にはぴったりとついて来る気配。―――そして自分と違うルートでの回避と攻撃。
突然のそれに驚く/が、同時にその回避行動の精緻さを理解/納得した。
 “すごい、もう避け方覚えちゃったんだ”―――感心ながら二回目を抜ける。
 これなら互いに負荷を減らしながら役割を分けられる/完全防御と完全回避の囮=互い
に盾となれる理想的なステータス。相対的に敵の攻撃は半減/こちらの火力は二倍。
 距離はすでに半分を切る―――こうして近づくとあの狼の異常さが改めて分かった。
 まるでかつて恐るべき竜を滅ぼした小惑星のよう。
 “絶対に止める”―――意志の炎上。



213 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/01/01(金) 18:28:11
(>>190分割・修正)
>>


 ハイテンションの意識+思考=超回避。
 三回目―――四回目を立て続けに突破。更に距離を殺傷しながら接近。押しつぶされる
空白を、更に集中して見切る=嘘のように避ける―――蜘蛛の糸より細い道を綱渡り。
 致命的打撃/回避不能攻撃=核融合/振動波/撃破される神魔たちの倒れこむ
巨大な体躯―――周囲のあらゆる危険すぎる状況=問答無用の理不尽。
 その全てをセシルさんが切り払う/盾で跳ね飛ばす/漆黒の炎が消却する。
 イージスの如き護り/心から力が湧く/それに応じる/雨のような矢玉を全て逸らす。
 互いにあらん限りの力で戦場を駆け抜け―――五回目。
 見えた。いよいよこちらの攻撃が巨狼に届く目と鼻の先。

「……あ、やべ、詰んだ」

 我ながら酷い呟き。絶望と言うには間が抜けている。
 乱れ飛ぶ飛翔体の嵐―――その奥に突然鎮座する馬鹿でかい筋肉隆々の魔神。
 今までのと違って明らかに敵意が見える姿―――もう誰の差し金か想像ついた気がする。
凄まじく悪意に満ちた配置はアレらしいといえば、らしいか。いやらしい。
 一度目に振り回された斧はぎりぎりで避けられた。周囲を乱れ飛ぶ弾幕も。
 だが、二回目の斧は―――避けても蜂の巣。
 防御―――目の前に準備完了の狼。同時攻撃を凌げるのか。
 撃破―――そんな火力が最初っからあったら苦労してない。
 リザレクションまでのタイムロス―――このギリギリの状況では致命的。

(セシルさんは……駄目か!?)

 防御を期待―――即座に否定する。
 加速している意識が直感=最接近したこの状況を、あの元凶が見逃しているだろうか?
 楽観を否定。一瞬の空白を残酷に突いてくると断定できる。いやそもそも、敢えてここ
まで手を出さなかったのは……この状況に叩き込むための操作かも知れない。
 視界の端―――太陽のごとく輝く何か。私でもセシルさんでもイルでも無い何か。
 予感が的中。あらゆる選択肢の先で待ち受ける最悪の結末。
 それを全身で呑み込み、

「いや―――ここからだ!!」

 却って気が楽になった―――ここでこそ勝負だ。
 目の前を走る巨大な質量/弾雨/それ以上の崩壊。

 さあ、乗り越えて見せろ。私の限界を。
 今なら出来るはずだ。



214 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/01/01(金) 18:28:53
(>>192修正)
>>


 切り札、奥の手。構想と準備はあったが決して起動できなかったものを動かす。
 単純な解決策=”この場を切り抜けるスペックがないなら、他から借りてくれば良い”。
 何もかもスローに見える時間軸の中、意識だけが周囲に負けないくらい加速する。

 ―――スペルカード「パゼストバイフェニックス」/自己憑依形式で使用。
 組み上げていた式を起動/強度の憑依に備え肉体の一時的な解体/強烈に発光。
 初期設定憑依ランク=EX。憑依神霊:フェニックス。
 不死と再生を司る埃及の炎纏う霊鳥。
 憑依神霊の切替―――その更に上へ。


 “Phantasm”。



 切り替えるのと同時に、五感が崩壊した。
 繋いだ瞬間の凄まじい衝撃―――暴力そのものの霊力/神気が自分の身体を削り取る。
 圧倒的な力の量/少しパスを開けただけでこの地獄。なんという不尽の閃光。
 歯を食いしばっても思わずうめく痛みと苦しさと荒れ狂う力そのもの―――遠のく意識。


 重ねた失敗の回想―――幾ら不老不死でもただの人間=憑依完了前に体が耐えられない。
研究―――出力自体の制御、失敗。身体強化による補正、失敗。膨大な霊力による相殺、
失敗。結論―――“人間じゃ手に負えない”。諦めて断念する。
 それを目指した理由―――“本気でやったら勝てない奴がいるから”。
 圧迫される意識を駆け巡る単語―――復讐/千年前/本物の竹取物語/あの事件の真相。
 永遠と須臾―――不滅ですらまだ届かない世界。それを超えようと。

 加速する走馬灯=さらに別の記憶の断片。
 船/何時もと違う服/何時もと違う日常/馬鹿騒ぎ―――永遠に残る思い出と共に。
 贈り物。
 そして取り返すと約束した―――“彼”が選んだものを。選ぼうとしたものを。
 ―――なら、気絶するところじゃないだろ!
 その記憶に叫びながら、グロッキーになっていた自分を殴りつけた。


 意識が帰還する―――時間経過ほぼゼロ
 あまりの霊気に時間すら歪んで、首輪を付けられていたことに気づく。
 周囲の時間が錯覚でなく目に見えて遅い/“決死結界”の一種として機能している?
 禁呪を限界まで使い倒して実現する神秘―――ただ存在するだけでそれが起きていた。


 ……今だ。今しかない。さっさと決めろ!

 必死でパスを伸ばす―――腕輪へ。
 削られ続ける自分の、展開する式と直結。
 蛇口を捻るように―――眠る全てを引き出した。




215 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/01/01(金) 18:30:10
(>>193加筆修正)


「っだあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッッ!!」

 爆発する幻想。
私という器には収まり切らないほどの力が湧出。
 獣のように咆哮―――体内で暴れる二種の闘争を全力で押さえつけ同士討ちに持ち込む。
 結果―――負担の完全相殺。全身を襲う苦痛と崩壊の感覚が消える。
 間髪入れず融合開始―――イメージが次々と流れ込む/繋がる/何か別のものが自分の
手足になるような感覚/破綻した肉体の再生/それを超えて深層で憑依/姿形を維持した
まま大胆に変革=人の形を留めながら/その構造は既にヒトを超えている―――常人では
不可能な自己改変。
 "まだだ、まだ足りない”―――更に深く。一体となるために。
 比翼として戦うために。
 そのために連ねるべき言葉を。
 それの名前を。称えるべき称号とその二つ名を。

 ―――“ヴィナターの子”。
 “鳥の王”。
 “美しき羽根”。
 “紅き翼”。
 “雷神殺し”。
 “水銀”。
 ―――“迦楼羅”。“金翅鳥”。

 生まれ遍く世界を照らし、
 望みあらゆる神々を倒し、
 願い苦難を退けた、決して揺るがぬ炎の翼。

 私の焦げ付いた妄執すら浄火する、かつて憧れた無敵の一柱よ。


「ガルーダッ!!」


 最後の名前を高らかに唱え―――黄金色をした閃光のような炎。
 私の身体から迸り、何もかもを覆い尽くした。

 やがて視界に入る結果―――周囲を覆っていた弾幕の消滅。
 スペル起動成功による決死結界の解除/少し遅れて振り下ろされる二撃目の刃。

「―――出来たっ」

 それを、背から勝手に生えた馬鹿でかい翼が、悪魔ごと叩き落した。
 直撃した瞬間に燃えるどころか一気に灰になる―――自分がやったことに驚愕。
 五体が“自分のものではない”と感じるほどに吹き荒れる力+それを制御できるという
事実―――なんという解放感と万能感。
 悪魔の姿が消える先―――“狼”が満を持して咆哮を放つ。
 ほとんど反射的に動く体―――対抗手段はあまりにもシンプル過ぎる行動。

「出来たぞーっ!!」

 喜びに満ちた絶叫―――超音速以上で発射された不可視の衝撃を右手でぶん殴る。
 轟音/飛び散る炎/質量さえあるような強靭なる光―――相殺。なんという奇跡。

「こいつで、互角だぁーっ!!」

 その勢いのまま凄まじい速度で飛翔―――全身ごとぶつかるようにもう一度ぶん殴る。
 体表を覆う毛皮のような炎の膜/防御結界/際限なく周囲を食らい巨大化する演算。
 それを纏めて吹き飛ばした―――なんという破壊力。ここまで無茶が利くのかという全霊の驚き/破壊後の迅速な再生と増殖を確認―――まだ倒せない。だが通じたと
いう事実は消えない=今なら戦える。正面から。何の心置きも無く。全身全霊で。
 だが―――意識に一つのタスクが追加/忘れてはならないもう一人のための。

 気配を探らなくても分かっていた。
 背後―――対峙する父と娘。
 神と、神に創られたもの―――ある種の宿命さえ感じる戦い。

 彼女のためにも、こいつに一度も攻撃を許してはならない/後方へ一発も打撃を流してはならない―――護るために/取り返すために。
 再び拳を振り上げる/正面にはこちらを睨む狼。
 背の偉大な翼を一打ちし、挑みかかっていく。
 私はこの終末に対して、有らん限りの炎を以って戦う。
 数百年越しで手に出来た金色の炎、太陽の力。この揺るがぬ炎を以って。




216 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/01/01(金) 22:51:36
 
(訂正1)
 
 それは海を撒く蛇だ、と語られたモノだ。
 それは地を支える怪魚だ、と歌われたモノだった。
 それらを支えるモノ、と呼ばれた奈落の支配者だった。
 
 最も深き者(ファラク)。
 
 神獣クジャタを支える怪魚バハムートをすら支える冥府そのもの(、、、、)。
 怪狼に躍り掛かり、その首の引き剥がされた蛇がぐらりと傾ぐ。
 バベルさながらの巨躯が目前に倒れてくる。――のみならず、虚無そのものの瞳がセシル達を凝視する。
 成層圏まで届く闊大な全身は全長二万数千メートル。そこに乗る頭部はもはや島の一つ二つ飲み込んで余りある。
 かつてあらゆる神話に歌われたどんな竜もその妖貌には及ぶまい。
 荘厳さも壮麗さも抜け落ちた形相は、さながら苔生した岸壁から切り出したような大蜥蜴。
 何より顕著なのは、それが理解とは冠絶した位相に住む『何か』であるということだ。
 黒い光に包まれた体表は、僅かに揺らぐだけで周囲の大気を掻き回し、ある部位では空気を焼き、ある部位では大気すら氷結
させる――異なる物理法則を支配するそれは、あらゆる魔獣の王に他ならない。
 

217 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/01/01(金) 22:52:43
 
(訂正2)
 
 それが薙ぎ払われる。
 狼は前脚を高々と掲げると――それだけで核爆発にも等しい衝撃波が荒れ狂う――無造作にその爪を振り下ろす。
 叩き伏せられる竜王が怨嗟に絶叫する。
 理解を絶する。
 一撃で大陸を叩き割り、海を引き裂き、星を打ち落とす巨獣が絡み合う。音速を超過した領域で死に睦み合う二体は、まるで
世界が自身の所有物だと言わんばかりだ。
 牙と爪が衝撃波を撒き散らしながら穿ち合う死の闘争。
 クレアの”高原の聖杯”が生み出し得る神々の差分にあっても、ファラクに並ぶ神魔は数えるほどしか存在しないだろう。
 それが理解できるからこそ、その趨勢は声を失う理由に充分だ。
 月が落ちるような衝撃に冥府の蛇は憎悪も高らかに吼え――しかしその暴圧に抗えず身を傾がせる。――次の瞬間、その身
が弾けるように魔狼へと飛んでいた。
 瞳を噛み砕こうと迫るファラクを、しかし白い恒星は煩わしげに首を巡らせるだけで振り飛ばした。
 跳ね上げるように竜王を下から叩き上げ、大きく開いた顎で宇宙ステーションより二周り以上巨大なファラクの首を噛みしだく。
 大蛇の首を鎧う鱗が弾ける。首に深々と突き刺さった牙がミシミシと音を立てて食い込んでいく。
 
 実に数秒、嚇怒と恐懼に身悶えしていた冥竜――その虚の如き瞳から、唐突にあらゆる意図が消失する。
 

218 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/01/01(金) 23:17:45
 
 その永遠を踏み越える。
 
 高々と掲げられる右手――渦を巻いて世界が焼き捨てられる(、、、、、)。
 
 数多と記述され行く全ての文法――その文末たる文法である自身の励起。
 それを論理層に記述した瞬間、意識の片隅で歪みが生じるのを確信する。
 自身が自身を留めなくなる(、、、、、)。
 
「――――ッ!」
 
 記載されたコードがセシルを右手から浸食する。
 それ(、、)は自分が記述したモノでありながら、自分と同じ位階のモノなのだ、という理解と警告。
 クレア・クランツの聖杯解放と同様だ。
 これを制御する為に作り出されていた仮面(ペルソナ)――それが自分なのだと、セシルは完全に帰納的
な思考で把握する。
 解放を続ければ確実に喰われる(、、、、)。
 自分がなくなる(、、、、)とはこういうものなのか。
 初めて感じる圧倒的な狼狽――だが。
 
 その恐怖すら力に変える。
 そうする必要がある、と示した背中を思い出す。
 
「お前は――退いていろッ!」
 
 一秒の逡巡もなく、セシルは右手を翳して虚無の口内へと突貫する。
 半瞬の沈黙。
 そして。
 直後、冥竜の頭部が――その島ほどもある頭頂部が焼け崩れた(、、、、、)。灰と塵と化す頭部の残骸を
突っ切って黒い円錐が虚空へ飛び出す。
 

219 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/01/02(土) 00:09:35
 
(訂正3)
 
 衝撃はない。
 反動もない。
 
 風に吹かれた綿のように崩れていく頭部。
 大地へ失墜していく竜の死骸。
 
 全ての障害が失せた空で、黒炎を携えたセシルは白狼を静かに見下ろす。
 
 音もなく世界を分解していく黒い焔――セシルそのもの(、、、、)。
 物理的な実体を伴わないそれに作用できる物はなく、それに触れて存在を留めるモノはどこにもない。
 セシルが右手を振るった軌跡は、黒く焦げ付いたように影と化している。
 それ(、、)が黒いのは、もはや視覚情報がそこに何も映さないからだ。
 光はけしてそこを照らさない。
 もはや照らす道理がない。
 異端審問官は――そして、この空間を満たしている演算躯体の数々は時間と空間に記述されたコードだ。
その身を何度破壊されようが、時間と空間は記載されたアーキテクチャ(じょうほう)に従って何度でも躯体
を再生させる。
 一秒前に破壊された身体も、次の瞬間――次の『時間と空間』には破壊された事実を無効化して再記述
されるからだ。
 世界の骨組みを食い尽くす(、、、、、)黒い炎。マリアの変質を生む槍、ルーツィアの同一性破壊の槍を
すら破壊力においては上回る――虚無すら喰らう虚無の招致。
 対象がなんであるかなど関係ない。それは時間も空間も虚無へと叩き込む奈落の口だ。
 『抹消せる神(エロヒム・ギボール)』――セシル・ヴィルキエの根幹にして本来の相の表出。
 
 眩暈に似た混沌に視界を焼かれ、歯噛みしながら自身(やみ)を収める。
 
「……一度使っただけで……このザマか」
 
 脆弱すぎる人格を叱咤するには、セシルの経験はあまりに幼い。
 セシル・ヴィルキエを形作った一年と少々の時間は、セシルの根幹に根付く『無意味』を否定することが
できない。脆弱な人格(ペルソナ)など、それを前にしては烏有に等しい。
 妹紅なら、と我知らず呟いていた。
 
 あの人なら――この虚無すら押し殺して生きていけるのだろうと。
 
 知識と実感は違う。
 論理と実感は違う。
 経験と実感は違う――だが、生きてきた足跡が存在するということが、現にそれまで生きていられた、と
いう事実それ自体が、『自分』の意味を肯定する。
 

220 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/01/02(土) 01:53:58
 
 忘我の刹那から立ち戻る。
 僅かに高度を下げれば白い狼。
 
 四足の獣がこの高さに顔を覗かせているという事実――それは、ケモノとしてのコード(わく)を遵守して存
在する白狼は、体長にして四万メートルを越えた、ということだ。
 果てのない世界で、この狼の存在は文字通り世界の中心だろう。
 世界を照らす青い太陽は目の前に存在する。
 狼の真上に――太陽を喰らう、と謳われた怪狼をむしろ祝福するように。
 今更のように気付く。
 この無限の大海を、この太陽は一体どうやって蒼光で染め上げていたのか。
 ルーツィアは言っていた。この太陽はイリヤの演出だ、と。ここまで辿り付きながら、未だに姿を見せない
イリヤ。それが何を意味するのかと追走し、
 
"――ああ、やっときたんだ、セシル"
 
 音、とも呼べない声。
 極薄の大気層のなか、それは脳に直接響いてセシルを戦慄させる。
 
「――まさか」
 
 青い太陽。
 生物のように蠕動する発光体を直視した瞬間、世界の構造が変質した。
 

221 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/01/02(土) 02:17:01
>>211-212 修正)


 どん、と耳に聞こえないはずの音が聞こえてくるような超加速。
 セシルさんが走らせた術だと思いついたときには景色が全て歪んでいる。
 ……音速超えられる奴は何人か知ってたけど、こんな感じなんだね。
 これは気持ちいいかも知れない―――目の前に大量の弾幕が生まれていることを除けば。

 ―――え、何で?

 その源流―――前後左右全領域に展開された神魔混成軍からの攻撃。
 投槍、矢、石、あるいは炎や氷の塊、光線そのものが乱れ飛ぶ超危険地帯。
「区別してないのかこいつらっ!」
 あるいは射線の考慮などしていないのか。
 とっさに身を捻ってかわし、目の前を通り過ぎる矢を纏めて叩き落す。
 こんなものをどうやって繋ぎ止めていたのか余計に想像出来なくなった。まるであの人
が地獄の扉そのものだったかのような混沌。予期せぬ障害―――しかしそれがあの巨狼を
食い止めているのも事実。
 避け切るしかない―――決意と共にセシルさんの前へ。
 防ぐ余力は足りない。どれもこれもハイレベルな破壊力を持つ投射物だ。防いでるだけ
でこちらの体力は削られていく/防御しても死、しなくても死。
 狙うべきものは綱渡りのみ。この剣林弾雨を突っ切る。
 まともに考えれば無理にしか見えない状況。

「……セシルさん。ちょっと先導させてもらうよ」

 けど、私はこういうのに一番慣れている。
 なにしろ、このくらい、私の住んでたところじゃ、

「日常茶飯事だったんでね」

 知らず笑みが浮かぶ/思考が新しく繋ぎ合わされる。
 純粋な戦闘用から別のものへの変質―――回避重視の決闘用へ。
 その五感で、正面の戦場を“視”る。

 理解/分析/把握―――今は必要なし。
 ただ一つ使うのはイメージ=戦場を“俯瞰”するモザイク画のような一枚絵。
 極限までの集中―――思考が空になるレベルの最高感度。
 駆け抜ける槍/石弾/矢玉/雷撃/熱線/なんだか良く分からないもの。
 それを注視せず―――その配置と移動のみを感覚。
 飛んでくる物体の向き/幅/速度/発射感覚のみを抽出。
 判断―――完全に回避する方法=前に真っ直ぐ突っ込め。

 無意識で全て行った。
 セシルさんの手を取って誘導―――もろに花火の中へ突っ込む。
 飛び回る必殺の弾丸―――その全てが自分から避けていく。
 当たらない―――射線が通らず/元々当てる気が無い/簡単に叩き落せる。
 あらゆる打撃の回避/一つ目の矢襖を抜ける―――無傷。
 意識が復帰する。
 私を落としたいなら、今の十倍は撃って来い―――まだこんなもんじゃヌルいぞ/勝利
を湛える笑み。

「ね、簡単でしょ?」

 ……簡単じゃねえよと何処かから突っ込まれた気がする。
 でもセシルさんたちだったらすぐ覚えちゃいそうな気もする。

「……次も抜けるよ。上手くついてきて」


>>


 第二の対空砲火が出現―――再び意識が加速し、明確な思考を失う。
 イメージ―――描かれ、うごめく敵と弾と弾と弾。
 その姿から、道を見出す。あらゆるものが存在しない空白。
 見える―――時には消え時には現れる“あらゆるものの通らない場所”。
 そこをなぞり、滑り込むように移動を繰り返す。

 鉄則―――“むやみに動かず、可能な限り小さく回避”。
 セシルさんがまだすぐ近くにいる。その分だけ安全地帯にズレが出てくる。
 マージンを広く取りつつ、また自分をギリギリの領域へ押し込まなければならない。敵
の攻撃を限界まで引きつけるために―――これもひとつの盾の形。
 掠る弾丸の群れ―――髪を結うリボンの一つが弾ける/前髪を石が軽く跳ね上げる/服
の袖が/裾が/装飾が次々と裂け目を作る。満身創痍の概念が全身に刻み込まれる。
 それでも消えない笑み―――“だが一撃も直撃していない”という誇り。
 轟音と遮蔽再び―――無敵の盾は例外を許さない。それを心から信頼した。

 ギリギリの領域―――天井知らずでテンションと集中力が上がっていく。
 結果=“速度の減少”。
 加速していく認識+判断のスイッチが、相対的に周囲の時間を減速させる。
 回避/回避/回避―――文字通り空間を縫うような凄まじい回避。
 攻撃/攻撃/攻撃―――必要最小限の攻撃で敵を撃ち落とし、道を切り開く。

 背後にはぴったりとついて来る気配。―――そして自分と違うルートでの回避と攻撃。
突然のそれに驚く/が、同時にその回避行動の精緻さを理解/納得した。
 “すごい、もう避け方覚えちゃったんだ”―――感心ながら二回目を抜ける。
 これなら互いに負荷を減らしながら役割を分けられる/完全防御と完全回避の囮=互い
に盾となれる理想的なステータス。相対的に敵の攻撃は半減/こちらの火力は二倍。
 距離はすでに半分を切る―――こうして近づくとあの狼の異常さが改めて分かった。
 まるでかつて恐るべき竜を滅ぼした小惑星のよう。
 “絶対に止める”―――意志の炎上。




222 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/01/04(月) 21:06:37
>>


 勇猛に走る燃焼―――黄金の翼で大気を撃ちながら零距離へ飛び込んでいく。
 ありあまる神気/霊力/熱量―――拳とともに炎と銀色の毛並みへ叩き込む。
 轟音/振動/傾ぐ巨体。抉り取られた肉体―――周囲を奪い取り修復される。
 地上の海は嵐の如く荒れ狂い、魔神の軍勢は儚く暴風に抗っては消えていく。

「……互角でも、キツいかッ」

 かすかに苛立ちながらの呟き。
 状況は拮抗している。
 打撃は敵に到達し、なおかつ敵の打撃を相殺出来るだけの戦力。
 敵の攻撃の全てを遮り、耐え切る偉大な力。

 ―――それでも未だ、致命傷には届かない。

 世界を喰らう魔狼の膨張速度と再生速度には、ほんのわずか追いつかない。絶え間なく
最大の打撃を撃ち込んでやっとイコールになるほどの戦力差。
 燃え盛る拳を振る/光線が巨大な体躯を撃つ/光り輝く蹴りを放つ/黄金の爆発が空間
を揺らす―――同時に極大まで拡張された戦闘能力の表出。
 対抗して行われるは、終わりの獣の放つ攻撃―――反撃たる前足の一撃を回避/一拍を
空けて放たれる咆哮を爆発で相殺/無意識に励起された焦熱は受肉した翼で防御。

 熱と衝撃から遮断した刹那で状況の分析―――疲労は無い。
 傷の再生も余裕でこなしている。
 無限大に湧き出る憑依神性と腕輪の齎す力は、私という存在そのものさえ変革をさせる
ほどの物量だ。余りに強すぎて、扱いに手を焼くほどの力も次第に体が慣れて、その発揮
できる最大の出力を上昇させ続けている。



223 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/01/04(月) 21:07:07
>>


 打撃―――相殺/直撃―――損壊/回避―――修復
 意識は際限なく反応速度と精度を高め、周囲に満ちる式は雷雨の如く暴れ回る。
 その中で、もはや島一つを越える体躯の狼と行われる、鮮やかな攻撃と防御のワルツ/
目まぐるしく入れ替わる即興的テンポとステップによる歪な舞踏会。
 圧倒的な有効打の数=相手の攻撃の阻害=こちらのワンサイドゲーム。
 それでも間に合わない。連続した足し算という単純な式で構成された躯体は、それでも
その無差別さと膨大さで私たちを圧倒し続けている。単純な数の暴力、サイズの壁だ。

 立ちはだかる壁へのさらなる抵抗―――複数のスペルを同時常駐/同時攻撃。
 防御のため咄嗟に発動したスペルカード「徐福時空」―――すでに一つ起動させている
にも拘らず/“私の処理能力が上がってる?”/更に実験/もう一つスペルを起動させる
―――「月のいはかさの呪い」/成功/即座に戦闘へフィードバック。
 結界にサンサーラを記述・受けた攻撃を全て書き換え、相手に反射する防御陣。
 前方からの高速攻撃/背後からの低速誘導攻撃で相手を確実に追い詰める攻撃陣。
 それに加えて式を用いない、強化された純粋な破壊力―――相手の処理超過を狙う。

「あと少し……ッ」

 頭痛がするほどの集中と稼動の先に、わずかな綻びが現れた。こちらの絶え間ない攻撃
が向こうの再生を押さえ込み始めている。要塞の門を打ち破るように殺到する射撃と打撃
と不屈の精神が、この物語を終わらせるべく、私と共に前へと進む。

 さあ、打ち破れ、今こそ。

 獣のように吼えながら放たれる振動を相殺―――急接近して鼻面を殴りつける。
 体勢を崩した/押しつぶすように倒れこんで来たのをアッパーで“浮”かせる/トドメ
に脇腹への強烈なボディブロー/太陽の輝きと共に炸裂する式と胴体―――見えた。

 スペルの強制終了/同時に“鏡の槍”“ヤドリギの槍”を励起。
 現出した紅と青の槍―――同時に強烈な吐き気と腕の中を掻き回される感覚。
 “不変”による固定作用さえ書き換えかねない破壊力―――押さえ込む。
 有り余る無限大のエネルギーで即興的に“身代わり”を形成/負荷を分散することでの
障害および制限時間の回避/緩和。自己防衛的な反応と侵食が拮抗する。
 それでも五秒―――しかし、この一瞬には十分すぎる。
 放った。




224 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/01/04(月) 21:08:16
>>


 着弾した瞬間の余りにも奇怪で過激な効果―――絶句した。
 あの膨大な躯体を維持し、成長させ、防衛さえ行う無限の式が歪む。
 カタチを保ったまま切り刻まれ/歪められ/破綻を起こして消滅していく恐るべき侵蝕
咆哮―――音を成したのは間違い無く苦鳴/衝撃波すら放てないほどの衝撃なのか。
 流石に私の借り物では効果が弱いのか、再生はなんとか始まっているが、それでもなお
完全に押さえ込まれていた。受けた傷は静止してその口を開いている。中は何も見えない
=不条理と式の塊―――生き物のような機微を当てるほうがおかしい。
 好機/スペルの宣言再び―――私の中で危険を伝える誰かの囁き。
 咄嗟に全ての式をキャンセルして防御へ。
 一秒未満の間―――空間が炸裂した。
 核融合。太陽の力が無限の空間に満ちる。その炎は自分の一部ごと、作用した槍を霊的に吹き飛ばし、私もまた大きく吹き飛ばした。

 ―――まさか、喰われた部分を自分で吹っ飛ばした!?
 そんな高度な判断が出来るのか。
 それともただの偶然で、ただの悪あがきか。

「……ついてないね」

 どちらにしろ、事態は振り出しに戻ったことを意味する―――焦りを覚えた。

 そして、そこへ同時に飛来する閃光+炸裂。
 轟音と共に再び傾ぐ狼。その姿は大きく焼き払われ、抉られている。
 背後へ視線を回す―――再び彗星が走り、海が蒸発し、狼の一部が消し飛ぶ。
 ―――マリアさんと、ルーツィアさんか!
 光の正体=必殺の荷電粒子砲。
 もしや、一度目の均衡を打ち破ったのも彼女たちの援護だろうか。
 暴れに暴れていて背後にはほとんど気を配っていなかったが、この現状で確実かつ有効
な援護をきちんとしてくれていたに違いない。




225 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/01/04(月) 21:09:43
>>


「これならっ!!」

 背中から駆けつける閃光の援軍―――それを従えて、拳を振り上げる。
 再生を終えた魔狼/再び無数の閃光/全身を撃ち抜く/私の動きさえも読み切っている
ような惚れ惚れするほどの精度。
 同時に意識を振り上げた拳に集中させ―――全身を捻り、力を溜める。

 文字通りの全身全霊=必殺の一撃=最大の破壊力。
 飛翔する―――最短の距離で、最速の移動。
 狙う場所は荷電粒子の一撃で綻びた横腹。
 式の流れを見―――今。

 限界まで弓を引き絞ったイメージ―――弦を解き放つ。
 全身の捻り/極限まで強化された身体能力/無限大の霊力。
 その全てをこめて、一撃。同時に無数の極大加速された粒子の着弾。
 空間そのものが震える轟音―――要塞に風穴が開いた。

 “槍”の起動。

 一秒。
 放った/二本の“槍”は無限の壁を突き破る/歪めて切り刻み破壊する。
 二秒。
 侵蝕のペースは遅い―――だが、もう一撃を放つ余裕はある。
 三秒。
 構え/視界の端―――セシルさんが。イリヤ? 何故―――駄目だ危ない!
 四秒。
 咄嗟にイリヤへ槍を飛ばした。
 五秒。
 行方を見ぬまま振り向く。時間が足りない―――あと一撃。
 この好機を逃せば押し切られるかも知れない。
 これ以上使えばどうなるか分からない。
 意識を走る恐怖のさざ波。血の気の引く感覚。
 ……それでも、使うのを止めない。

 もっと恐ろしいものがある―――あの四人が、地に墜ちること。
 “彼”を救えないこと。

 渾身の力で、三度目の槍を放った。
 ―――六秒。
 激痛。皮膚でも内臓でもなく、神経でも精神でもなく、もっと根源的な何処かが壊れた
ような、今までに体験したことの無い痛み。何が壊れた? ―――知るか! それよりも
先にやることがあるじゃないか!


 歯を食いしばりながら解除―――ジャスト六秒。
 意識はある。
 体は動く。
 憑依も外れていない。
 よし、大丈夫だ。どっか壊れたかも知れないけど、たぶん別状は無さそうだ。
 あったとしても、行くけど。

 狼は、完全にその地金を剥き出しにしている。不死否定の連撃でそのプログラムは完全
に麻痺していた。これ以上に無い好機がついにやってきた。
 即座に式を切替―――自分の肉体を分解し、魂そのものへと。
 その姿で―――突入。
 再生を止めたフェンリルへと、自分の存在そのもので割り込んだ。
 瓦礫の中、一人で座り込んでいる、アイツの元へ行くために。



226 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/01/05(火) 22:17:10
 
 絶対としての存在(イリヤ)。
 あらゆる物が不在のここで、何より鮮やかに在る(イリヤ)者。
 
 理解する。
 青い太陽(ここ)がどうして果てもない空間を普遍的に照らせたのか。
 
「ここは時間軸上にない世界、ですか」
「正解」
 
 朗らかにイリヤは肯定する。
 ”不壊天球”――イリヤの展開するそれは、もはや結界と呼べるような代物ではない。
 『前へと進む』時間は、ここには存在しない。
 ここはどんな時間でもありうる(、、、、、)。
 青い世界の外は百年前でもあり、百年後でもあり、無限の時間を経過した最果てでもある。
 
「因果律だのエントロピーだの――ふふ。まったく悲劇的だよね、ヒトってのはさ。ああ、君の想像通りだセシル。ここは私の大聖堂
――真に不変なる世界だ」
 
 影すら押し潰す青い燐光の中、黒い少女は笑う。
 
「舞台設定ってのは重要なのさ。ことに私にとっては――「この私」は、ただそれだけの為に私であることを自明とする。だからマリア
の結界を押し潰したりはしない――君達を状態関数制御で磨り潰したりしない。解ってる筈だぜ、セシル」
 
 墨流しと点描で形成される巨大な絵画。
 ……酷い既視感だ、とセシルは歯噛みする。
 当然だ。その光景はあまりにも自明にすぎる。
 それはセシルが普段視覚を通さずに「視て」いる世界だ。
 粒子と粒子の結合。その結合を担保する物理法則と物理定数。――それを規定する時間と空間という外枠。
 通常、それらは常に一つの波として観測され、その波を記述する式は常に一つである。「ある空間のある時間」には、その式一つで
しか記述が成し得ない――審問官はその式を扱うことで、「この世界」という絵画そのものを塗り替えている。世界をキャンバスに変
えるセシルは、だからこそ気付く。
 自分の立っている場所がどれだけ狂気に満ちているのか。
 
「世界の……重ね合わせ」
 
 在り得ない事実だ。
 この聖堂に満ちた情報は、「世界」という情報を全て(、、)俯瞰している――あらゆる時間のあらゆる空間に満ちた粒子の状態が、
物理法則との連結状態が、欠けることなく記載されている。
 円天の聖堂には「外」などないと理解する。
 扉がないのは道理だ。
 輪舞する輝きを放つステンドグラスは絵画に過ぎず、回廊は外からの来客を招くものではなく、この中で全てを完結させる為の装
飾だ。
 あらゆる状態空間の混濁状態――
 虚ろに一歩を踏み出す。それだけで世界が激しくブレた。
 右手のステンドグラスがざわめく――遥かな遠景、騎士達の遠征と教皇に頭を垂れる皇帝。
 左手のステンドグラスが像を結ぶ――深い青の世界。地を這う三葉虫が腐肉を喰らい、その三葉虫を追い回す不思議なサカナ達
の供宴。
 足元で水晶の床がシネマを気取る――戦車の行軍と踝まで浸された血の泥濘。キャタピラにペーストされる人々と轟くスターリン
のオルガン(多連装ロケット砲)。
 一歩を踏むごとに切り替わる景観。歴史に語られた哲学者の思想が、それを語る広場と聴衆の声が、並べられた戦車と街を焼き
払う爆弾と――それらを更に遠くに望む、ヒトが失せた最果ての光景が。
 呆然とイリヤの正面まで歩いて立ち止まる。
 そこまでだ、というように水晶の床に映し出された死景がある。
 
「……ッ、これは……」
 
 巨大な砂漠。
 埋葬を忘れたのか。埋葬する者がいないのか。
 点々と砂を被る亡骸は白骨の群で、それらを等間隔に区切るかのように巨大な十字架が大地に突き立っている。風は埃と錆の臭
いに包まれ、千切れた骨や膚が時折つむじ風に運ばれて流れていく。それが流れていく先もまた砂漠であり、そこで目にする諸事は
骨と十字架に満たされている――元々そこにあったものもそこに流れ着いたものも、一切の区別なく砂漠は飲み込み、そして無言の
ままに眠り続けている。
 唯一の主張は電柱とアンテナを電線で編んだ十字架。
 それが果てまでぽつりぽつりと並び、その最果てには一本の怪樹が突き立っている。
 左右に分かたれた巨大な枝から、天に向けて何本もの根が隆起して、月を絡めとろうとしたまま枯れている――系統樹を逆さに引っ
繰り返したような奇怪な巨木の根元には、一人の男が静かに目を閉じて眠っている。
 身を包むのは白い僧衣。乾いた血が服のあちこちに跳ね飛びながら、それらはもはや乾き切って男を飾る装飾となっている。
 極限まで乾いた世界のなかで、男だけが意味を保ってそこに坐っている。
 彼が王であることは瞭然だ。
 
「そう驚くなよ、セシル」
 

227 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/01/05(火) 22:19:19
 
 無遠慮に声が飛んでくる。
 笑みを交えた声は正面の祭壇から。
 
「どんな時間軸のどんな状態も存在するってことは――ふん、可能性として存在するあらゆる点をここには内包してるってことだぜ。ああ、
きみが見たのは現にどこかに存在した光景だ。きみが存在した系と直行したものもあるだろうし、全く重なる要素を持たないモノもあるだろ
う。近傍ですらない世界すらここには含まれている――だけどさ、ここは全て『存在する余地のある世界』ではあるのさ」
 
 万華鏡のように視界がズレていく。
 オーウェルの『1984』もどきのオーストラリア――毛沢東を模したカーネル・サンダースが並ぶ北京市外。
 どの光景も致命的に何かが狂っていて、しかしその狂気すら各々正常なのだと真実味を強調する。
 
「ルーツィアの”静寂都市(クワイエット・シティ)”も、言ってみればコレのヴァージョンだ。――うん、彼女は特に私に近いな。
 無限に速い速度とは何か解るだろう? 勿論それは「速度」ではない。時間の停止と道義だ。遥かな『無限の過去』から終焉の『無限の
未来』へ――『無限に速い速度』があるのなら、それは最初から成されているのと同じだ。つまり、ここではそれが終わっている。アメリカ
が未来にどんなカタチを成すのか、中国とロシアの関係がどうなるかとか、はたまたそんな『国家』がいつまで地球ってワクで生存できる
のか、その未来をとっくに結論として『知っている』。
 ルーツィアにとって、世界で起こり得る全ての相互作用は1+1と同レベルで自明だ。精密に、厳密に数学的に作られたドミノを想像すれ
ばいい。一つ目の板が倒れた先には二つ目の板がある。それは確実に倒れることが解っている。二つ目の板は左右に分かれながら板の
倒れる方向を二方へ分岐させるかもしれない。けど、それは問題にすらならない。ドミノの構造が単純である以上、これは完全に予測可
能だからな。同時に倒れる数が結果的に無限大に分岐しても、この条件は基本的には変わるところがない。これを阻害し得るのは、ドミ
ノの板を構成する諸分子が同時に、同じ空間上に存在する、という可能性だ。――が、それは有り得ない。物理法則がそれを否定する。
この世界はマクロの数値を取り得る限り、『同じ場所に二つの物体が存在すること』を許さない。
 だから彼女は演算結果として全てを理解し得る――ある理論がどこかで発明されるのに必要な人材とその人材が生まれる場所と、そ
れを生み出し得る両親の存在をすら、彼女は演算として知り得る(、、、、、)。
 ああ、きみの予想した通りだ――目の前に二つの可能性があるとしよう。コインを弾いて、表が出るか裏が出るかだ。確立は二分の一。
この可能性を左右するものはコインの置かれた初期条件と弾かれる際の力の入り具合、後はまあ空間に存在する細かな物質の重力
配置と、ほんの些細なコリオリ力なんかも計算に入れよう――でも大した誤差はそこに掛からない。統計学上、百回コインを弾けば確立
はほぼ二分の一って可能性を叩き出すはずだ。そして、表が出る条件を記述する状態関数と裏が出る条件を記述する状態関数は全く
別だ。なんでって、コインは裏と表しか存在しないからね。手に乗った時に私達はそれを『表』と『裏』として判断する。だから可能性はど
ちらかでしかない。
 故に、『表でありながら裏』であることはありえない。
 さて、こんな仮定をしよう。私ときみが賭けをして、今みたいにコインを弾いた。コインは表を出した――私は表に賭けていた。きみは
逆にだ。私は勝ったからきみから賞品を貰った――賭けの品目はイルで、私はイルを手に入れた。イルは私の事があまり好きじゃない
から、不貞腐れて暴れている――もちろん、イルは私ときみがコインゲームで自分を賭けの対象にしているなんて思っていなかったし、
よしんば知っていてもどちらが勝つか解らなかった。自分が暴れることになる、なんて考えもしなかっただろう。
 予測はできない――本来なら。
 ルーツィアの演算はこれを問答無用で可能にする。
 どうして彼女や今の私が時間軸に合わせて現在だけを知覚対象としているか解るかい? それはねセシル、そうしなければ時間と空
間がアーキテクチャごと破綻するからだよ。アーキテクチャの直接的な端末であるルーツィアは、故に『無限遠の未来』の情景を覗か
ない――知っていても知らないフリをすることで、この世界の致命的な破綻を回避する。原理的には可能だろうが、やってはいけない
からやらない(、、、、)。それは知識だの記憶だのとは無関係だ。ルーツィア・マクシミリアンという主体(意思)とは無関係に、彼女はそ
れを知りながら知らないように自分を設計する。
 もっと解り易く言おうか?
 ルーツィア・マクシミリアンを構成するアーキテクチャ上において、エントロピーの増大は存在しない(、、、、、、、)。――彼女を構成
する根底要素(ぶんぽう)の中で、本質的に世界は可逆的だ。過去も未来も関係ない。そして、関係ないからこそ彼女に齎される意識
は彼女を諦観へしか導かないのさ」
 

228 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/01/05(火) 22:21:00
 
「クレアの”千の高原(ミル・プラトー)”も同じだ。――クレアの場合はもっと単純で、過去から未来へ、果てまで続いた世界が内包する
『結果』を外に送り出してる。本人は有限の知覚しか持たないが、既に未来まで縫い止められた一本の時間軸がクレアのことなんてお
構い無しに結果としての神々の在り方を叩き出す。あの万魔殿はその成果だ――もちろん、本来なら人間が存在しないような未来では
『神』など存在しない。が、クレアは自分が不変の存在であるという事実の上に神々をサーキットとして走らせ、自分という時間軸の中に
『無限の過去から無限の未来』を創生している。
 ああ、もちろんマリアの”無限庭園”もそうだ。無限の長さを有限の時間で割れば、出るのは無限の速度だ――故にあの結界は崩壊し
ない。どんな破壊に晒されようが、原理的に『無限』ってコトバで四方八方を隔離されたアレは、どう足掻こうが物理的にも観念的にも破
壊不可能の箱庭だ。壊される度に無限に拡張するから、無限大にエネルギーを注ぎ込まれようが先行する無限性においてその無限を
滅却する。
 もう解ってるんじゃないか?
 ここが何か――ここを埋め尽くしているアーキテクチャ(素材)がなんなのか。ここはどこか? それはねセシル、全てだ」
「全て……」
「現時点の私達、が存在するのはどこかというなら、のハナシだよ。
 現時点、なんてコトバはそも『この瞬間』という一点のみを指すが、ここじゃその理屈は条件が違う。無限の過去から無限の未来まで、
その中に内包されるどんな空間のどんな状況も、ここでは「現時点」でありうるんだ。
 

229 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/01/06(水) 02:58:21
 
 イリヤをそっくり写し取ったような姉を思い出す。
 諧笑を讃えた表情と飄々とした態度。冗談のように卓越した能力を誇る長女(ルーツィア)は、手足のように
この世界を引っ掻き回すトリックスターだ。
 どこで何をすればどんな反応が起きるかを知悉するルーツィアにとって、ヒトの営みの連鎖はサイコロ遊び
よりも理解の容易い物事に過ぎなかった。
 ――あそこで不安を煽ればあそこで内戦が起きる。あそこの国を嗾ければこの国はあの国に頼るだろう。
 そうしてヴァチカンに都合のいい状況を常時として作り出していたルーツィアは、思えば熱に浮かされたよう
に状況を改竄し続けていた。
 何もかもの流れが理解できている(、、、、、、、)からこそ、姉は立ち止まることを許さなかった。退屈で死ん
でしまう、とばかりに戦争の火種を握り潰し、片手間に紛争の理由をバラ撒き、歌うように世界の版図を書き
換え続けていた。
 だから、姉はそうして、善でも悪でもなく、ただカトリックの為に動いていた――そう思っていた。
 違う。
 ……姉はヴァチカンなど、カトリックなどどうでも良かったのだ。
 
「クレアの”千の高原(ミル・プラトー)”も同じだ。――クレアの場合はもっと単純で、過去から未来へ、果てま
で続いた世界が内包する『結果』を外に送り出してる。本人は有限の知覚しか持たないが、既に未来まで縫い
止められた一本の時間軸がクレアのことなんてお構い無しに結果としての神々の在り方を叩き出す。あの万
魔殿はその成果だ――もちろん、本来なら人間が存在しないような未来では『神』など存在しない。けど、クレ
アは自分が不変の存在であるという事実の上に神々をサーキットとして走らせ、自分という時間軸の中に『無
限の過去から無限の未来』を創生している。
 ああ、もちろんマリアの”無限庭園”もそうだ。無限の長さを有限の時間で割れば、出るのは無限の速度だ
――故にあの結界は崩壊しない。どんな破壊に晒されようが、原理的に『無限』ってコトバで四方八方を隔離
されたアレは、どう足掻こうが物理的にも観念的にも破壊不可能の箱庭だ。壊される度に無限に拡張するか
ら、無限大にエネルギーを注ぎ込まれようが先行する無限性においてその無限を滅却する」
 
 クレア・クランツ――停滞、という運動の末端の記号化。
 マリア・ランカスター――この世界、という記述の記号化。
 
「もう解ってるんじゃないか? ここが何か――ここを埋め尽くしているアーキテクチャ(素材)がなんなのか」
「――ここが、私達の揺り篭ですか(、、、、)」
 
 大正解、とイリヤは手を叩く。ぱん、ぱん、ぱん、と乾いた音が大聖堂に響き渡る。
 

230 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/01/06(水) 21:57:36
 
 クレア・クランツ――停滞、という運動の末端の記号化。
 マリア・ランカスター――この世界、という記述の記号化。
 虚無に法則が設定され(うんどう)、粒子が意味を成して連結し(そうぞう)、やがて運動は飽和して終端へ(ていたい)。
 この聖堂の叙述に巡る基盤を三つの要素に分解して出てくるのは、姉達を象徴する文法(コード)だ。
 
「もう解ってるんじゃないか? ここが何か――ここを埋め尽くしているアーキテクチャ(素材)がなんなのか」
「ここが、私達ですか(、、、、)」
 
 大正解、とイリヤは手を叩く。
 ぱん、ぱん、ぱん、と乾いた音が大聖堂に響き渡る。
 
「ここはどこか? それはねセシル、全てだ」
「全て……」
「現時点の私達、が存在するのはどこかというなら、のハナシだよ。
 現時点、なんてコトバはそも『この瞬間』という一点のみを指すが、ここじゃその理屈は条件が違う。無限の過去から無限
の未来まで、その中に内包されるどんな空間のどんな状況も、ここでは「現時点」でありうるんだ。
 マクロな数値で記述される状態空間のある一点と、そこから繋がる過去未来の一点の連続をきみ達は『時間』と呼ぶけど
ね。それらを結ぶ軌跡がその空間内に存在する必要はない――時間も空間も、あくまで点としてしか存在しない。パラパラ
漫画って知ってるかい? 何枚もの紙に絵を描いて、それを捲っていくことでアニメーションのように錯覚させるって技法な
んだけどね。言ってみれば、この空間から見た「時間の流れ」ってのはパラパラ漫画なのさ。
 漫画はだけど漫画だから、書き手もいれば読み手もいる。――書いてるのも読んでるのも一人だけどね」
 
 凄艶な笑みを浮かべるイリヤ。
 
「つまり――ここは、きみ達を生み出した実験場なのさ」
「実験上……」
「そう。ま、とはいえヒトに合わせてコーディングされたきみ達だ。差し当たりこの聖堂の主宰である私は、人間に合わせてこ
の聖堂を振る舞っているだけなんだけどね。少なくともきみたちの存在する系(システム)においての私は、きみたちを人間
のように作る必要があった――別の軸に存在する私は、もしかしたら別の形できみ達を作ったかもしれないがね」
 

231 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/01/06(水) 22:36:20
 
「再確認しようか。セシル、君は完全に論理的な判断しかできない(、、、、、、)」
「……何のことですか」
「大したことを言ってるんじゃない。きみはだって、自分が論理的な行動しかできないと知っているだろう? 恐慌に
駆られないし、焦燥に背中を突付かれもしない。そうなっているようで、実はイヤになるくらいに冷静だ」
「だから――何を」
「もちろん、きみについての話だよ。そして感情の話さ。例えば論理と感情の相関について」
 
 油断なくイリヤの姿を見眇めながら、セシルは銀紐を展開し――、
 
 ――展開できない!?
 
 引っ掛からない(、、、、、)。
 辛うじて書き換えられるのが自身の状態だけだと気付くのに時間は掛からない。
 鐘楼が鳴る。
「ほら、それだ」
 イリヤはくすりと笑う。
「この世界で広範囲の情報制御は不可能だ――そう設定させて貰った。風情がないからね。ふん、でも流石じゃな
いかきみは。自分の手足を千切られたも同然のこの状況で、今もこうして私を睨み付けている。まったく油断なくね。
歴戦の兵士だってこうはいかない。何故って、きみはそう作られているからな――きみの精神状態は不変だ。たか
が外界のモノゴトなんかに惑わされたりしない」
 だろう、とイリヤ。
「本来ならそいつはとんでもなく厄介なモノなのさ。恐怖だのなんだのと、人間は生まれ持ったコードに従って自分
を不合理な状態に陥れる。混乱した頭で物事を冷静に判断できると思うかい? まさか。より快適で安定した精神
――それが人間にとっての最善の状態だよ。それが自身を適切(、、)にする」
「……適切な状態(、、、、、、、、、)はそれぞれでしょう」
「その通りだセシル。
 住む場所が違えば適切さは違う。日本人の常識とイスラエル人の常識は違うからな。
 誰にとっても常識は違うさ。戦火に常ならず晒される人間は戦場を常に意識して常識を組み上げる。隣人が強盗
に化けるような土地に住む人間にだ、『世界中が手を取り合って』なんて言ってみろよ。鼻で笑われるのがオチだ」
「何を言って……」
「妹紅の世界観とイルのそれは全く別物だ――きみとイルの抱く世界への認識が全く別物であるようにね」
 
 聖堂の中心、イリヤは祭壇にもたれたまま悠然と語る。
 

232 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/01/06(水) 22:41:27
 
「当然だろう? 彼はひたすら戦いまくってきた。私がそう作り上げた。戦って殺す。それが彼の世界観だったんだよ。
そんなのは彼一人じゃない? 彼が殺してきた人数を知ってて言えるヤツはザラにはいないはずだな。彼は洒落一つ
抜きで国を滅ぼすほどの数の人間を手ずから殺してるんだ。
 これまでに妹紅みたいな介入をした人間はいなかった――なんでって、いちゃあ都合が悪いからな。さっき言った通
りさ。彼はそうやって殺し続けて、死者を率いる王となった。瓦礫の王(ロードオブノーウェア)。イルはこの世界を道連
れに自己滅却の祭壇へと降りていく孤独な王様だ」
「……その為にあいつを戦わせてきた、とでも」
「それは違う。彼は自分でそれを望んだ。まあ、私が望ませたとしても、本人が望んだことだ――その二つにどれほど
の差がある?(、、、、、、) 意思は、感情は、どうして『そう感じるのか』なんて判断してくれないぜ。
 人間が”何かを選ぶ”とき、そこで行われているのは脳と環境に制約された情報処理演算だ。
 うん、少し人間っぽい喩えをしようか。どうして人間は自分の選択を制約されるのか――取りも直さず、それは自身
の能力に限界が存在するからだ。これが『解けるか解けないか』ってテストなら話は早いが、人間がよくやる勘違いっ
てのはさ、セシル――『選択することだけなら誰でもできる』って勘違いなんだよ」
 冴え冴えとした声。
 セシルの返答がないことを半ば予想していたように、イリヤは流れるように言葉を繋ぐ。
「人間は環境と不可分だ。法の整備された国家で生きる為には法を遵守する必要がある。なんでって、そうしなければ
法に殺されるからだ。では、その『環境』とはどこからどこまでを指すべきだろうね」
 

233 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/01/07(木) 00:19:23
 
「それは違う。彼は自分でそれを望んだ。まあ、私が望ませたとしても、本人が望んだことだ――その二つにどれほど
の差がある?(、、、、、、) 意思は、感情は、どうして『そう感じるのか』なんて判断してくれないぜ。
 人間が”何かを選ぶ”とき、そこで行われているのは脳と環境に制約された情報処理演算だ。
 うん、少し人間っぽい喩えをしようか。どうして人間は自分の選択を制約されるのか――取りも直さず、それは自身
の能力に限界が存在するからだ。これが『解けるか解けないか』ってテストなら話は早いが、人間がよくやる勘違いっ
てのはさ、セシル――『選択することだけなら誰でもできる』って勘違いなんだよ」
 
 冴え冴えとした声。
 返答がないことなど予期していたように、イリヤは流れるように言葉を繋ぐ。
 
「人間は環境と不可分だ。法の整備された国家で生きる為には法を遵守する必要がある。なんでって、そうしなければ
法に殺されるからだ。では、その『環境』とはどこからどこまでを指すべきだろう。
 ……ああ、でもこんなの言うまでもないよね。
 全部だ。――自分と環境の全て。
 人間が本質的に平等でないことくらい、今や世界中のどこの人間も自明のものとしている――人間の能力は生まれ
付き差を設定されている。両親という設計図においてね。
 もっと解り易く言うなら、人間は遺伝コードに設計されたタンパク質のカタマリで、血と肉で構成された構造物で、神経
パルスで稼動する分子機械だからだ。どんな思考形質を持つのか、どんな首肯を持つのか、どんな異性を好むのか。
これらは生まれ付き、ほぼ脳に設計として刻まれている。イルの女性の好みなんかもそうだな。ま、きみと妹紅のどちら
が彼の好みかと言えば、さて、これは案外どっちもどっちだったんじゃないか、とは見てるがね。ああ、無論これは造形
的な面でのハナシだよ」
 
 性能は決定済み。
 ヒトの論ずる「この自分」は、生まれ付きの性能と環境からストリーミング(獲得)された形質の組み合わせに過ぎない。
 道理ではある。セシルはそれを否定する言葉を持たない。
 
「そうだな、カエルを想像してみよう。彼等は世界を静と動の境界にしか見ていない――彼等の目と神経は、『動いてい
るもの』しか捉えることができない。アーキテクチャ上で設定されている『世界』が、既に静止物を世界として除外してし
まっている。動作する世界という微分を連ねた積分、それが彼等にとっての世界の全てだ。動くものを捕食する、という
それだけがね。カエルは時間を点として見るしかない」
 
 ここから覗くヒトの営みがそうであるように。
 くすりと笑うイリヤは、身構えるセシルに一瞥をくれただけで平然と続ける。
 
「もちろん、人間はカエルよりも『自由』だろう。選択肢は――取り得る選択肢は大きい。人間の瞳はカエルのそれより
も世界を捉える色彩が豊かで、人間の脳はそれを効率的に処理できて、それに意味付けまですることができる。
 そう。人間は他の動物よりも自由ではある――ところでセシル?
 なら私達は人間よりも『自由』だと言えるかな(、、、、、、、)」
 
「それは……」
「人間ならこう言うだろう。人間はロボットよりも自由だ、とね。まあ、現時点ではそうだろう。けれど、人間よりも認識を広
く備えたロボットができた場合はどうなると思う? 人間よりも合理的に物事を判断できて、人間よりも豊かな知覚を備え
た存在があるとするなら、だ。
 その場合、きっと彼等はこう言うぜ。『感情を持たないロボットが自由である筈はない』とね。……そうじゃないってカオ
かな、それは。けれどセシル、人間はことのほか感情を重視するだろう? 相手の心を慮れ、相手のことを考えろ――
それが利他性と利己性の境界にある処世術だとしても、『感情』は人間と不可分だ。
 これはね。要するに、それが人間のアーキテクチャだからだよ」
 

234 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/01/07(木) 03:51:26
 


 繋がる―――繋げられる。
 物質の代わりに情報で全てを編み上げられた世界。
 私の周囲には、単純な式と法外な出力で創られた滅びの記述が見える。

「……ある意味、壮観だね」

 この光景を思わず綺麗だと思ってしまうのは、私だけだろうか。
 深い青色の海を背景に、無数の文脈が形を成しては消えていく。時折ものすごい速度で
突き抜けるメッセージは多分、未だに続いている荷電粒子の砲撃だろうか。空にひしめく
魔鳥神竜霊獣も、地上を行進する魔神の群れも、全てが複雑な式として目に見える。
 これが―――イルの見ている宇宙なのだろうか。無機質なくせに感情豊かな文字列。
 世界を記述する、言葉という旗の全て。内と外を括り、自分を形にするためのコード。
 だが、ここにあるそれは、全てまったく同じ記述で出来ている。
 明確に翻訳するのは難しいが、コマンド自体は単純だ。
 “1+1は2”。
 それだけでこの狼は世界を喰らい尽くし、自らを巨大に書き換える。
 今もなお活動を続ける式―――私を分解してしまおうと作用しているのだから恐ろしい。
この状態の私と干渉し合えるのは、この世にあと二人しかいないはずだというのに。

 イメージが勝手に私の意志を記述する―――結果=焼き払われるように周囲のコマンド
が消滅。灰のように細かくなって言葉が拡散していく。
 その作用に少し安心した。どうやら力押しでも何とかなりそうだ。
 なにしろパズルゲームの類は苦手なのだ。

 のしかかってくる式を蹴散らしながら、とりあえず前へ。
 探すものは、この記述ではない、別の記述だ。この“狼”もイルではあるが、本来の姿
を記録しているイルも、どこかに存在するはずだ。何度かこういう状況が存在して、その
度に戻ってきた以上は、必ず変身する前の状態も保存されているだろう。
 ちりちりと存在しない体が痛む。自分を構築する文脈を、無いはずの目で見下ろすと、
幾つか自分を構成する枠が切れているのが見えた。今の体を構成する情報が破損している、
ということか。どれも私の中核をなす―――記憶や意識、感覚や感情という部分ではない
が、現状だと“不変”という要素が欠損しているらしい。
 式の一つが、文字で構築された私に触れる。
 雑音。振り払ってから、その音が身体の中で残響していることに気づいた。

 ……ああ。しくじれば、文字通り死ぬっぽいね。
 直感する。一応、この部分も修復が始まっているようだが、時間はかかりそうだ。
 つまり、反則レベルの特権も今は使えない。文字通り、身一つでやるしかない。

 ただ、特に恐怖はなかった。すでに麻痺しているのかも知れない。
 あるいは、どっちにしろ、しくじった時点で私の人生は死ぬのだから、怖がっていても
意味は無いと、どこかで悟っているのかも知れない。生きたまま屍のようになるのと、屍
になっても意志を通すのでは、私は後者を選びたい。

 意志は、誰かが受け継ぐものだから。




235 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/01/07(木) 03:52:50
>>


 道標の無い文脈の海を進む。
 やがて少しずつ風景が変わると共に、描かれる式が変化していく。
 言葉にすると複雑だ―――バラバラに並走する私の現実と、有ったかも知れない現実。
世界中の光景を、時間が流れるまま切り取って、ステンドグラスに仕立てたようだ。直視
していると混乱しそうになる。複数の未来を見ているからか、それとも圧倒的な情報量に
私が対応しきれていないからか。
 同時に、少しずつ私に攻撃を仕掛ける文脈も、分解しにくくなってくる。本来の式に謎
の記述が追加されている―――多分、あの神様の最高に性質が悪い悪戯。彼の異変の元凶、
その一端であるはずだ。

 ただ、逆に言えばそれだけ核心に近づいているということ。
 守っておきたい物があるなら、防備の堅いところへ。罠かも知れないが、それでも十分
調べる価値はある。

 やがて現れるひときわ大きなステンドグラス―――映し出される風景は、不毛の白と、
蒼い虚。乾いた骸と、瓦礫の十字架。それが無限に立ち、並ぶような感覚は、一言で記す
には足りないものだが、敢えて言うなら、“人類の墓標”だろうか。
 終末の風景。天使が喇叭を吹いた日。神々の黄昏に焼き尽くされた世界。邪神が夢から
覚めた瞬間。生きとし生けるものを全て埋葬して余りある十字の葬列。
 ここには、想像しうる限り、あらゆるカタチの虚無が眠っている。

 ―――あいつは、今までずっとここにいたのだろうか。
 益体も無く考える。考えながら、茨のように絡む方程式を解いて、進む。
 自分の意志でココに居るのか、此処に居たのか。それとも、誰かに縛り付けられていた
のだろうか。ただ、どれにしろ過酷だろうということには変わりない。たとえ当人が、何
とも思わなかったとしても。当然として受け入れているとしても。
 ……でも、彼は此処ではない結末を選ぼうとしていたのではないか。
 例え最後は此処に行き着くとしても、自分で進む道を選び取ろうとしていたはずだ。
 だから、きっと。
 まだ、此処に来るには早いはずだから。




236 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/01/07(木) 21:59:28
 
「人間ならこう言うだろう。
 人間はロボットよりも自由だ、とね。まあ、現時点ではそうだろう。けれど、人間よりも認識を広く備えたロボットが
できた場合はどうなると思う? 人間よりも合理的に物事を判断できて、人間よりも豊かな知覚を備えた存在があ
るとするなら、だ。
 その場合、きっと彼等はこう言うぜ。『感情を持たないロボットが自由である筈はない』とね。……そうじゃないっ
てカオかな、それは。けれどセシル、人間はことの他感情を重視するだろう? 相手の心を慮れ、相手のことを考
えろ――それが利他性と利己性の境界にある処世術だとしても、『感情』は人間と不可分だ。
 重要なのは、『何が自由か』なんてのはあくまで人間が判断する基準でしかないってことだ。ほら、自由ってのは
何から自由か、だろう? 労働はヒトを縛るけど、対価として生存に役立つ金銭を提供する。山野で動物を追い回
して肉を得る手間を考えたら、社会が支払うペイでスーパーに並んだ肉を買った方が『自由』の度合いは高いよな。
なにせ畜産業が存在する人間社会では病原菌を保持しているかもしれない野生のケモノをわざわざ獲って殺して
喰らうより、安全に増やした動物を肉に加工するシステムが整ってる。インフラがある程度整った社会でなら、人間
は全体の労働に与した方が『自由』を獲得し易いんだ。加えて言えば、社会が拡大すれば野山を切り開いていくの
は必定だからね。野生のケモノはどんどん姿を消していくから、畢竟、『全体』に組していた方が効率がいいってこ
とになる。個人中心的な自由の濃度より、全体が共有する自由の濃度の方が高いのだ、と言えばいいかな」
「文化と社会の発展は人間に全体を意識させます。……当然のことでしょう。ヒトは一人では生きられない」
 
 言うや、直後にイリヤの口に笑みが浮かぶ。
 
「一人では生きられない――おいおい、そのセリフは妹紅の引き写しじゃないか。一人で充足できる審問官の言葉
とは思えないな。
 まあいいだろう。極論、人間は生まれ付きの『自由』を――快楽と生存の最適化を判断して、より効率のいい『自
由』を得ようとする傾向にある。――けどさ、セシル。ヒッピー然りコミューン然り、『全体』への否定なんて枚挙に暇
がなかった。どうしてだか解るかな。そんな選択をする連中は社会不適合者だ、なんて馬鹿みたいな解答はありえ
ないぜ」
「適合するか適合しないかは、その時点での文化状況に依存するものでしょう。人間はそれまでの文化を容易く捨
て去れはしない。エスキモーもインディアンも――」
「パレスチナ人もイスラエル人も? いいや違う。要するに、それは人間のアーキテクチャだからだ。旧ソ連は失敗
した。スターリンは失敗した――レーニンは間違っていなかったが、正しくはなれなかった。人間は『全体で繋がる』
ことなんてできないんだよ。
 確かにきみが言っていることは一面では真理だ。強引に自分の文化を略奪されれば、当然『新しい文化』を受け入
れるのには時間が掛かるだろう。一代や二代では適応できない可能性だってある。けどさ、違うだろう――それは本
質じゃない」
 感情だよ、とイリヤは歌う。
「感情を備えているからこそ、人間は自分に縛られるんだよ。ヒトを縛るのは自分のアーキテクチャなんだ」
「自分の……」
「解らないか? 感情だよ、セシル。感情さ――憎悪、愛情、その他もろもろ。
 イスラエルが振り上げた手を下ろせないのは、国民全員が環境から与えられた意識に感情を早発させているから
だろう。憎いから殺す(、、、、、)。
 普通に考えればはなはだ不合理な話じゃないか。法が優先される世界では、誰かを殺すってリスクがひどく大きい。
殺せば警察に追われることになるし、殺したことを隠し遂せる人間は少ない。無論、殺すことがメリットに直結する場
合は話は別さ。殺せば利益が生まれるならそれでいいだろう。けれど、利益がなくても人は人を殺すぜ――不思議
だとは思わなかったのか? きみはそれを理解できないから、『人間はそういうものだ』と理解してきただろう? 憎い
ものは憎いのだ、とね。違うかな。きみもあのキャンプで体験した筈だ」
 

237 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/01/07(木) 22:19:50
 
 ……その通りだ。
 あのキャンプ。赤い砂地を望むあの死地で、どうして少女は少年を殺すことを選択したのか。
 セシルにはそれが理解できない。
 審問官は他者の感情を直感できない。元より感情の摩滅したセシルは他者の感情を想像することができない。誰かが
誰かを憎む。それを理解する手段は、セシルにとってはデータの集積でしか行えない。
 殴られれば『痛い』。
 痛いと『辛い』。
 辛いのは『苦しい』。
 苦しさを与えた相手は『憎い』――無数の意味が連結する様相を外部から捉えることでのみ、セシルは感情を感情とし
て認知する。
 事実が事実として存在する。その厳然さだけが、セシルにとって現実を測る尺度なのだ。
 
「感情が――すべてに優先する、とでも」
「逆に聞こう。人間は論理的に生きているとでも?」
「……本能を抑える為に生まれたのが論理でしょう。それでは――まるで、論理自体が感情の付属物ではないですか」
「悲劇的なことにね。人間は生来、感情を武器として操ってきた。かつて、進化の過程では愛も憎悪も存在した方が効率
が良かった――文化も社会も感情を制御する為に発展した。風習の寓話も神話も然りだ。理不尽さを受け入れる為にヒ
トは神を求めた。科学はそれを代用した――その末裔は現在のメンタルカウンセリングだ。だってさ、セシル。人間が生き
ている理由自体、感情に根ざしているんだ。考えたことはないかな。人間が「とりあえずまだ生きていよう」と考える理由は
何だと思うんだ?」
「それは……自分の子孫を――」
 
 違う、とセシルは言葉を飲み込む。イリヤは笑って頷く。
 
「それはもう理由にならないな。DNAは複雑化した『意思』を適切に設計できなくなって久しい。人間は遺伝子の奴隷では
なく、もはや遺伝子を共存させ、支配する主人となった」
 
 もちろん、と銀髪の少女は続ける。
 
「文化的模倣子にも同じことが言える。ある文化がそこに存在することに本質的な理由はない。どこかの誰かが見付けた
理論をどこかのグループが共有して、それが『思想』という段階に持ち上がったりすれば充分にその『文化』は成立する。
その理論を取り扱う理由なんてのは――セシル、それが『ただ魅力的』だったからだぜ。論理的でもなんでもない。数学者
が論理的な判断で数学者になる事を選んだとでも思うのか? まさか。それは偶々自分にそれが向いていると理解できて、
それに魅力を覚えたからだ。そこには『論理的な理由』などどこにもないよ」
 

238 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/01/08(金) 00:20:21
>>


 迎えに行こう―――前へ進む/手を伸ばす。
 立ち塞がる硝子の群れ/超高密度の情報体。
 遮られる/届かない―――迷わない/躊躇わない。
 最後の最後まで邪魔なんか入るんじゃねえ―――拳を振り上げる/殴りつける。
 強烈な衝撃/視界がモザイク画のように擾乱/幽霊のような身体の皮膚が切れる錯覚/
そこから血が/何もかもが流れ出しそうな感覚。
 強烈な否定―――“神聖にして不可侵である”という宣言そのもの。

 ……なるほど。最後の難関ってとこか。
 納得する。主にこんな有り得ないであろう事に関しても策を怠らないアレに。
 だからどうした。
 もう一度拳を退く/体を捻る/弾けるように拳を叩きつけた。
 イメージの生み出した結果=“情報体へ自分そのものを叩きつけて書き換える”。
 辞書の一ページにべったりインクのついたスタンプを叩きつけるように、ゲシュタルト
を破壊する強引な干渉。
 出鱈目な攻撃に構造を乱す/震え上がる神殿。
 反動―――苦痛と共に走る雑音/相手側の防衛反応=此方の情報を書き換えようとする
操作/カウンターで訪れる衝撃/自分の中で埋めようの無い亀裂が刻まれる感覚。
 止めろ、という反射的な反応/止めるな、という意識的な行動。
 取り返しがつかなくなるとしても、ここで足を止めたなら同じことだから。
 痛みを/恐れを/死を―――全て飲み込んで、再び殴りつける。
 音無き悲鳴/痛み無き苦痛+右の拳を中心に広がる情報解体。自分の腕からバラバラと
何かの文字列が剥がれていく。リンゴの皮でも剥いたみたいだ。
 更にもう一度―――痛みと引き換えに扉が開く。

 また扉。二枚目の壁。何をどこまで想定すればそんな仕掛けを作っておけるのか。
 いい加減にしとけ―――再び殴る/右の拳が砕けた。
 血飛沫の代わりに意味を成さない言葉が灰のように散っていく。
 同時に扉に亀裂。
 有効―――しかし有限の資源=自分。
 構わず、拳の無くなった腕をそのまま振り回して叩きつける/破壊/消し飛ぶ腕と扉。
 二の腕から下がぼんやりとした輪郭しか留めていないのを感覚する。
 ……まあこのくらい、いざとなったら知り合いの医者がどうにかしてくれるはずだ。
 だから今は気にするな。気にしたら色々と負ける。
 そしてまたも立ち塞がる第三の扉―――扉を開く鍵が無いからどっちみち力押し。
 望むところだ。いつまで続くか分からないが、何度だってやってやる。


 あと六枚続いた。流石にこれは本気で死ねばいいのに、と思う。




239 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/01/08(金) 00:21:38
>>




 ―――肺無き肺で息をつく。

 あと一枚。
 体が重い。右腕は無いし左腕もほとんど原型を留めてない。
 それ以外でも、すでにかなりの部分で破綻を起こしている。
 蹴るのに使った足も傷だらけだ。

 ……だが、まだ体はまともに動いている。
 まともに意識も記憶も保っている―――奇跡そのもの。
 常にこちらを改竄しようと渦巻く文脈の群れに対抗できているのはそのせいだろう。
 ただ、それもいい加減に限界がある。こちらは有限で向こうは無限。いくら強固に自分
を保とうとしても、大海の中で蛙が必死に泳ぎ続けようとしているようなものだ。

 あと、一撃。
 すでに目の前の神殿は、ほとんどの記述を破綻させ、消えようとしている。強引に私と
いう記述で構造を上書きすることで、式自体を滅茶苦茶に歪めているのだ。
 あの姉妹から借り受けた槍。そこからヒントを得た攻撃法―――だが、代償は大きい。
それでも負荷は槍に比べればはるかに小さいし、護符の腕輪を利用しようにもエネルギー
だけが引き出されるから、この情報の強度のみが全てを左右する世界では意味が無い。
 皮肉なことに、私にはこれ以外の方法を選ぶ余地は無い。

 左の拳を振り上げた。

 ないけれど―――私は進むことを選ぶ。
 選び続ける。何度だって、選んでやる。
 私が私であるのなら。私は私が一番後悔しない道を選ぶだけ。
 後先なんて考えず、ただ真っ直ぐに。

 叩きつけた。反動で意識が真っ白になる。神殿は―――崩れない。
 あと少しだけ足りない。あと一撃。壊れる自分をぎりぎりで維持できるだけの力。
 とうとう飲まれかける自意識。バラバラに分解されてこの破壊そのものに組み込まれる。
 限界、か。

>>375

 ―――イメージが走った。




240 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/01/08(金) 00:24:12
>>


 この状態になっても未だに機能し続ける護符/腕輪から流れ込む鮮烈な映像―――いや、
こと認識できるであろう、ありとあらゆる情報全て。
 四季があった。海があった。陸があった。山があった―――そこに、私がいる。過去の
私。たくさんの私。色々な私。思い出? 傍に立っているのは―――
 ああ、あいつ、だ。
 圧倒的な感情の奔流/時間軸をふっ飛ばしながら/私ごと絡みつく術式が呑み込まれた。


 流れ込む記憶―――どれほど、私のことを考えていたのか。一挙手一投足さえ一致する
ような私の文脈、その鮮やかな転写。……その、色々と恥ずかしい記述までも。
 ……。
 いったいこいつは常日頃何を考えていたんだろうか。あとで問い詰めないと―――って
ちょっと待て何でそんなにディテール完璧に妄想してるんだよこいつ! 今は顔とか無い
けど真っ赤になってるよきっと! 何でそんなところまで考えてるの!? ああ忘れたい
駄目だ忘れられない、ちょ、待てなんでそんなことするの!? してるの!? されてる
の私!?
 あああいやヤバいってヤバいって待って待って待って言葉にするな翻訳するな
理解するなしたらヤバいって私が死んじゃうってば色々な意味で!?

 混乱―――困惑―――激怒―――羞恥/何がなんだか分からない。
 掻い摘んで言うと“イルが私にしたいことランキングベスト100”。
 それを実況ノーカット生中継。公開処刑より凶悪な脳内劇場。
 多分口に出したらハーレクインかフランス書院レベル―――恥ずかしさで私が死ぬ。
 “後で一回ぶっ飛ばしてやる……”/自分でも表現不可能な複雑系の怒り。


 ……けど。信じられないことにそこに邪念というか、邪心のようなものは感じられない。
 これだけ想われるなんて、たぶん長い人生でも、きっと初めての経験だろう。
 くすぐったくもあり、嬉しくもある。まるで子供の愛情表現―――妄想を除けば。
 まさかこんなところで、生きてて良かったなんて感じるとは思わなかった。

 イメージの時間軸/ロケーションがようやく現実へ近づいてくる。
 船の映像―――待ち合わせから、ホールの最後。乱痴気騒ぎと、贈り物。
 流れる言葉と感情―――私の姿。イル自身の心情すら伝わってくる究極の記憶。
 そこで、言葉以上に強く、感情が共有されていく。


 気がつくと、バラバラになりそうだった自分が、再び文脈として結ばれていた。
 共有された“私”。
 私という文脈がそのまま彼の中に息づいている―――欠けることなく。
 だから、躊躇わずそのイメージを、自分の中に受け入れた。





 意識が戻った。
 
体は迷わず動いた。

「ああああああああああああああああああああああああああああああああああっ!!」


 音無き世界で咆哮を発する―――右の拳(、、、)で“自分”を目の前に叩きつける。

 記述の復元―――破損箇所の転写修復および固有コード=“不変”の回復、完了。
 無敵の攻城槌のような一撃―――最後の扉を貫き。
 これ以上無いくらいの全力で、瓦礫の王を祀る祭壇を、突破した。




241 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/01/08(金) 03:49:02
 
「一人では生きられない――おいおい、そのセリフは妹紅の引き写しじゃないか。一人で充足できる審問官の言葉とは
思えないな。
 まあいいだろう。極論、人間は生まれ付きの『自由』を――快楽と生存の最適化を判断して、より効率のいい『自由』を
得ようとする傾向にある。マキャヴェリズムを持ち出すつもりはないが、人間は個人の利益を最大化することを優先す
るんだ。だから個人で利用できる範囲の『全体』には協力的になる。選挙に参加するし、連盟にも加入するだろう。ロビー
活動なんてのはその行き着くところだな。――けどさ、セシル。テロ屋が絶えないのはどうしてだ? 『全体』への否定な
んて枚挙に暇がなかった。どうしてだか解るかな。そんな選択をする連中は社会不適合者だ、なんて馬鹿みたいな解答
はありえないぜ」
「社会の状況に適合するか適合しないかは、その時点での文化状況に依存するものでしょう。人間はそれまでの文化を
容易く捨て去れはしない。エスキモーもインディアンも――」
「パレスチナ人もイスラエル人も? ふん。だが……いいや違う。要するに、それは人間のアーキテクチャだからだ。旧
ソ連は失敗した。スターリンは失敗した――レーニンは間違っていなかったが、正しくはなれなかった。人間は『全体で
繋がる』ことなんてできないんだよ。
 確かにきみが言っていることは一面では真理だ。強引に自分の文化を略奪されたなら、当然『新しい文化』を受け入れ
るのには時間が掛かるだろう。一代や二代では適応できない可能性だってある。だから、『古い文化状況を回復する』為
に新しい文化と戦うことはある。けど、違うだろう――それは本質じゃない。そんなお題目に縛られて人間は戦ったりしな
いよ」
 
 感情だよ、とイリヤは歌う。
 
「感情を備えているからこそ、人間は自分に縛られるんだよ。ヒトを縛るのは自分のアーキテクチャなんだ」
「自分の……」
「解らないか? 感情だよ、セシル。感情さ――憎悪、愛情、その他もろもろ。
 イスラエルが振り上げた手を下ろせないのは、国民全員が環境から与えられた意識に感情を早発させているからだ
ろう。憎いから殺す(、、、、、)。
 普通に考えればはなはだ不合理な話じゃないか。法が優先される世界では、誰かを殺すってリスクがひどく大きい。
殺せば警察に追われることになるし、殺したことを隠し遂せる人間は少ない。無論、殺すことがメリットに直結する場合
は話は別さ。殺せば利益が生まれるならそれでいいだろう。けれど、利益がなくても人は人を殺すぜ――不思議だとは
思わなかったのか? きみはそれを理解できないから、『人間はそういうものだ』と理解してきただろう? 憎いものは憎
いのだ、とね。違うかな。きみもあのキャンプで体験した筈だ」
 

242 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/01/08(金) 03:52:13
 
 ……その通りだ。
 あのキャンプ。赤い砂地を望むあの死地で、どうして少女は少年を殺すことを選択したのか。
 セシルにはそれが理解できない。
 審問官は他者の感情を直感できない。
 元より感情の摩滅したセシルは他者の感情を想像することができない。
 誰かが誰かを憎む。
 それを理解する手段はない。
 殴られれば『痛い』。
 痛いと『辛い』。
 辛いのは『苦しい』。
 苦しさを与えた相手は『憎い』――無数の意味が連結する様相を外部から捉えることでのみ、セシルは感情
を感情として認知する。
 痛みの、苦しみの、辛さの、その反応を眺め続けること。データの集積でしか、セシルは感情をトレースでき
ないのだ。
 事実が事実として存在する。その厳然さだけが、セシルにとって現実を測る尺度なのだ。
 
「あの女の子はあの男の子を殺せば自分が罰せられると知っていた。ああ、きみなら判断できるだろうな。殺
すべきではない、とね。殺すとしてもあんな街中で殺す必要はまったくない。じゃあどうして殺したのか?」
「殺すしか――なかったから」
 
 そう考えるしかない。
 少女が銃を手にした理由。セシルはそれを知ることができない。なぜ憎むのかが理解できないセシルに理
解できるのは、少女がどうにもならない状況で、どうにもならずに少年を殺した、という事実だけだ。
 
「そう」
 
 イリヤは喉を鳴らす。ひどく楽しげな、猫がネズミを嬲るような笑みで。
 
「憎悪と憤怒の起源を考えてみよう。どうして人間は我を忘れて他者を攻撃できるのか――腕に食い付いた
肉食獣と戦う原始人を想像しよう。彼は手に持った石でその獣を打ち据えている。彼を突き動かす感情はな
んだろうな――苦しいと感じる彼は、その理不尽を捻り潰す為にどう”感じる”と思う?」
「……外敵への対処が、憎悪の起源だということですか」
 

243 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/01/08(金) 03:52:51
 
「そうだ」
 
 ステンドグラスがぐらりと揺れる。映し出される草原を翔けるサーベルタイガー。
 長過ぎる牙を持て余し、滅びへと邁進した隘路の狩人。
 
「妹紅は言ってたよな。憎悪が必須だから生まれたように、愛も必須だから生まれたって。正にその通りだ。
彼女はそれを自身の身で理解しているんだろう――きみと違ってね。そう、愛も当然必要だから生まれたん
だよ。つがいを守るため。自分の遺伝子を残すため。元々はそうだった。妻を、子を守るために必要な機能
として愛情は設計されたんだ。環境は生物を淘汰の篩に叩き込む。その魔女の釜の中で、どうやって生き
延びるかを試行錯誤するのが遺伝子の役割だ――そして、感情はそこで選択された進化の形質だった。
集合を作ること。誰かを愛し、共に過ごすことで安定した集団を成すこと。家族や国、と言った集団を作るこ
と――これがまずは何よりも重要だった」
 

244 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/01/08(金) 03:59:18
 
「例えば――そう、イルは妹紅のことが好きだった」
「過去形ではありません(、、、、、、、)」
「結構。まあいいだろう。彼は実際そう言った――ああ、それは事実だろう。彼は彼女に執着している。理由は
一つじゃないだろうが、これは普遍的な愛情だ。ヒトが抱くごく自然なタイプの感情だよ。男性として、女性であ
る彼女を愛している。単純で解り易いだろう?」
 
 セシルは答えない。
 悪意だけで塗り込められた言葉は半ば反論を拒絶して響き渡る。
 
「けどセシル。きみはそれが解らない――理解はできているけど、実感できないからな。きみの感情は人間の
それと別物だ。例えば人間は、どうしてヒトを殺してはいけないか、という理由を直感的に理解できる。他者の
心を推測できる人間は、殺される立場の人間の身になって考えることができる。『自分がそうなったら』と考え
ることができる訳だ。だから人間はそれを本能的に『悪』だと判断できる。自分が潰え去る――強引にそうされ
るという経験を想定して、人間はそこに道徳的な判断を下すことができる。
 道徳という論理判断は、その暴力的な心理的圧力に対抗する為の感情抑制機構だ、ということだ。
 けど私達は違うよな。
 ――そう在ることができない、というより、そう在る必要がない。なんでって、ハナっから人間の感情を私達は
備えていないからだ。人間を殺す事にためらいを憶えたことは? 賭けてもいい。きみはそんなこと一度だって
なかった。なぜだと思う?」
「それは……」
「論理的であること――それがきみの基盤だからだよ」
 
 凛然とした声が降る。
 聖堂は音の反響が出鱈目で、微かな響きも許さないかと思えば、次の瞬間には鐘を鳴らすように反応する。
 頭上から落ちてきた声に打たれたまま、セシルは奥歯を噛んで眩暈を殺す。
 
「きみは機能を優先して作られている。審問官は自身を適切に設計できる――自分の感情も。
 ――じゃあ、その感情を設計するきみはどうやって設計されてる(、、、、、、)?」
 

245 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/01/08(金) 04:00:34
 
 今度こそ。
 セシルは完全に声を失う。
 その反応に飽き足らず、少女は踊るようなステップで歩みを刻んで続けた。
 
「きみの感情はきみが作る。だが、きみの感情を作らせる素材(きみ)を作ったのは私だ。――ああ、
私はきみを設計する際、もちろんこうしたのさ。
 この世界を操作する審問局の長の一人として、きみは冷静かつ峻厳に判断を下せるように、とね。
 きみは眉一つ動かさずに子供を殺せるはずだ。もしも誰かがヴァチカンの、カトリックの――審問
局の障害になるようなら、きみはそれを排除せずにはいられない。断言してもいい。きみはこれまで
誰かを殺してきて、罪悪感なんてものを感じたことはないはずだ。くだんの少女の死についても、そ
の理由を訝しみこそすれ、それを罪として引き摺っちゃいない」
 
 図星だった。
 蟠っていた感情に名前を付けられない――道理だ、と理解する。
 それは感情(、、)などではなかったのだろう。
 
「日本語で『道徳』とは意思主体の担う行為そのものだそうだ。つまりさ、人間の言う『意思主体』な
んてものは私達が持ち合わせないモノの最たるものなんだよ」
 
 ステンドグラスがぐらりと揺れて、映し出される像がサーベルタイガーを映し出す。
 長過ぎる牙を持て余し、滅びへと邁進した隘路の狩人。
 
「妹紅は言ってたよな。憎悪が必須だから生まれたように、愛も必須だから生まれたって。正にその
通りだ。彼女はそれを自身の身で理解しているんだろう――きみと違ってね。そう、愛も当然必要だ
から生まれたんだよ。ごく単純に、感情は進化が生み出した」
 

246 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/01/08(金) 04:08:22
 
「だから――感情が人間を縛る、というのですか」
「進化が生み出した機能だ。当然それは人間の根幹を成す基盤として機能するさ」
「感情が――すべてに優先する、とでも」
「逆に聞こう。人間は論理的に生きているとでも?」
「……本能を抑える為に生まれたのが論理でしょう。それでは――まるで、論理自体が感情の付属物ではないですか」
「悲劇的なことにね。人間は生来、感情を武器として操ってきた。進化の過程で、愛も憎悪も存在した方が効率が良かった――
文化も社会も感情を制御する為に発展した。風習の寓話も神話も然りだ。理不尽さを受け入れる為にヒトは神を求めた。科学は
それを代用した――その末裔は現在のメンタルカウンセリングだ。だってさ、セシル。人間が生きている理由自
体、感情に根ざしているんだ。考えたことはないかな。人間が「とりあえずまだ生きていよう」と考える理由は何だと思うんだ?」
「それは……自分の子孫を――」
 
 違う、とセシルは言葉を飲み込む。イリヤは笑って頷く。
 
「それはもう理由にならないな。例えばイルが妹紅を求めた理由だ。そんな真っ当なモノだったと思うのか? 彼女と住処を共有
して、子供を設けて、幸福な家庭を、なんてね。まあ、そんな希望くらいは抱いてみたかもしれないが――彼は単に、ただ漠然と
妹紅に縋っただけだ。つがいが誰でも構わないなら、別にきみが相手だって良かっただろう。きみだって子供を作れない訳じゃな
いんだぜ。イルがきみにそんな関係を求めたことが一度だってあったかい?」
「……」
「感情はそれすら規定する。自分が頼る相手は「誰でもいい」ワケじゃない。イルにとって妹紅は代用の効かない「誰か」だった。
DNAは複雑化した『意思』を適切に設計できなくなって久しいのさ。人間は遺伝子の奴隷ではなく、もはや遺伝子を支配する主人
となった――未だに遺伝子に囚われつつ、しかし人間は遺伝子を制御する術すら得た。「感情」はその狭間で漂っている仮宿の
住人なんだよ」
「……卵が先か鶏が先か、ですか」
「その通り」
 

247 名前:名無し客:2010/01/10(日) 20:40:49
かきこみテスト

248 名前:名無し客:2010/01/11(月) 03:22:09
てすてす

249 名前:名無し客:2010/01/12(火) 22:37:16
テスト
愛と勇気しか友達がいない

250 名前:名無し客:2010/01/13(水) 02:11:05
テスト

251 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/01/14(木) 03:08:40
 
「全地は一つの言語、一つの音のみなりき。ここに人衆東に移りて、シナイの地に平野を得てそこに居住すめり。彼ら互いに
言いけるは、「いざ甎石を作りこれを善く焼かん」と。ついに石のかわりに甎石を獲、灰沙のかわりに石漆ちゃんを獲たり。また
言いけるは、「いざまちと塔とを建ててその塔の頂を天に至らしめん。かくして我ら名を揚げて全地の表面に散ることを免
れん」と。エホバ降臨りてかの人衆の建つる邑と塔を観たまえり。エホバ言いたまえるけるは、「視よ、民は一つにして皆
一つの言語を用う。今すでにこれをなし始めたり、さけばすべてそのなさんと図維はかることは禁止とどめえられざるべし。いざ
我ら降りかしこにて彼らの言語を淆し、互いに言語を通じることを得ざらしめん」と。エホバついに彼らをかしこより全地
の表面に散らしたまいければ、彼ら邑を建つることを罷めたり。このゆえにその名はバベル(淆乱みだれ)とよばる。こはエホ
バかしこにある全地の言語を淆したまいしによりてなり。かしこよりエホバ彼らを全地の表に散らしたまえり」
 
                                                ――旧約聖書、創世記第十一章一〜九節
 

252 名前:名無し客:2010/01/14(木) 21:19:12
テスト

253 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/01/15(金) 23:38:59
>>


 降り立った場所は、砂漠と瓦礫と、墓標そのものだった。
 ようやく辿り着いた―――感慨深い。それに浸るには、まだ早いと知っていても。
 ……色々と、忘れたい記憶とかもあったりするけど、まあ、おいておこう。
 何故か実態を取り戻している自分の体を見下ろす―――もう無事なところなんてないん
じゃないかというくらいボロボロだった。無制限の寿命に無尽蔵の神威があったとしても、
疲労や疲弊を全部キャンセル出来るわけではない。たぶん、精神的な部分でのダメージが、
この姿に反映されているみたいだ。さっき強引に突破した“神殿”含めて。

 無茶しすぎだ、自分―――反省した。もう二度とこんなことしないよ。
 けれど、欠けている部分は一つもなかった。アレだけ壊れていた私のカタチは、元の姿
を取り戻していた。
 奇跡のような状態―――それを齎したのは、あの魔女なのだろうか。
 不思議な確信がある。
 彼女には感謝したかった。

「……さて、っと」

 通常の感覚が復活していて、体が重い。痛い。
 体から神経と筋肉が半分なくなったような不自由さが全身に満ちている。
 ―――それでも、背を伸ばして、まっすぐ歩き出す。
 向かう場所は―――上下をひっくり返した奇妙な枯れ木の足元へ。
 何となく、きっとそこにいると思った。
 私の感性が、そうだと告げている。
 あの大樹はきっと、終末に向かって、地に還り往く象徴なんだろうと。
 灰は灰に、塵は塵に。人も生き物も木石も、全て区別無く滅び去るのだと、無言のまま、
それは私に語りかけていた。。
 だから、アイツは必ず、そこに居る。
 自分を小説のピリオドみたいに考えて、そうあるように生きてきたなら。

 ―――それを、今更引っくり返せるのか?
 かすかな疑問が浮かんだ。
 “死”を知らない私に。“死”そのものを別の何かで上書き出来るのか。

「……それでも」

 そんなことは分かっている。
 それはそれだけのことでしかない。そういうルールというだけだ。
 生きている―――生きるからこそ、滅びに向かって進めるのだ。
 後を継いで自分の先へ進んでくれる、誰かが居るのだから。

 私には何も出来ない。一人でしか歩けないから。前にも後にも誰も居ない。
 でも、手を貸すことは出来る。
 ―――まだ、もっと、生きて行こうと思えたんだろ?
 言葉にせず、問いかける。返答は、向こうに着くまで待とう。

 だから、私は迷わず荒野を進む/紅砂を渡る/墓標を歩く。
 結末が見えるその時まで。
 何が待っていようとも。




254 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/01/15(金) 23:42:05
>>


 ここは風が強い。朽ち果てた砂が目に入って少し痛んだ―――砂を嫌って目を細めると、
地平の果てまで、静寂が満ちていることを痛感する。吹きつける力は、乾ききった頭蓋骨
を蹴り転がして、立ち並ぶ歪な十字架を軋ませていた。
 生の気配など欠片も無い。何処までも全てに無関心な、何も無い世界。
 生きているのは、私だけ。今のところは誰もいない。
 ただ独り、荒野を往く(ノーバディ・ノーウェア)
 独りには慣れている。
 互いに歩く時間が違い過ぎれば、互いに不幸を招く事にしかならない―――私自身が、
うんざりするくらい知っていること。あの呪いを飲んだ瞬間から着いて回る宿命。人から
逃げるように彷徨い、人から離れるように魔境と闘い、人を厭うように山中異界へ隠れた。
 ……それでも、私は今もまた、こうして居る。誰かの何処かに、誰かの傍に。
 それは果たして―――何故だったのか。憂き世に疲れた私を再び引き寄せたもの、それ
は何だったのか。

 取り留めの無い空白を埋める思考―――淡々とした荒行をこなすコツ。
 生を全て否定するような砂嵐は、まともな神経では恐らく耐え切れない。
 それをまるで散歩でもするように歩く―――嵐を待つ時間さえ惜しい。

 砂嵐の映像が時折、何かを映し出す。

 目の前を砂粒が通り過ぎるような速度―――紅く染まった砂/散らばっている薬莢と銃
らしきもの。瓦礫の山/転がる人間だったもの。銃を持った子供/その遺骸。無数の怪物
/灰になった全て。触れるものは全て壊れたという歴史の堆積。

 歯車を噛み合わせるように差し挟まれるイメージ―――静かに佇む孤児院/家族の顔。
平和そのものの街並み/清談する仙人の姿。荘厳なる寺院/無数の人々。そして私。誰も
触れられない大酒呑みから、今ここで一緒に戦うあの人たちの姿まで。

 彼と今、共に在る世界。在った世界。

 ……一度深く共感した意識が、少しずつ記憶を共有しているようだ。
 あいつの見聞きしたものが少しずつ伝わって来ている。




255 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/01/15(金) 23:42:49
>>


 ―――人は、独りでは生きられない。
 だけど、私のようにそこから逸脱したようなモノは、独りで居なければ生きられない。
 それは生物として正しい方向性。
 群れる必要が無いなら独りで良い。群れなければならないなら独りにはなれない。
 どちらも正反対では、生きることさえままならない。

 ……本当に?
 じゃあなんでコイツはそうしなかったのか。
 私はどうしてそうしなかったのか。

 私は―――“幻想”に救われたんだろうと思う。
 どの神話にも無い、造られし楽園。けれど、そこに住む人たちは、今まで見てきたどの
街の人々よりも楽しそうだった。すでに失われたような優しさがあった。
 それは私にさえも優しかった。そこでようやく私でも、まだやり直せるのだと気づいた。
 未だに引き摺る激情は燻っている―――記憶に刻まれた傷は消えない。
 けれど、私はまた、人の中で生きることを始めている。
 その優しさに報いるために。

 彼は―――きっと、強くなんて無かったから。
 がれきのおうさま。殺してきた人のことをすべて背負おうとするくらい優しい人。独り
で居ようとするのは、誰かを巻き込みたくなかったからなのだ、と―――かつて、全身に
世界を刻んだ人は言っていた。彼もまた、私たちと同じだったから言えたこと。
 ろくに選ぶことも出来ない中で―――最後に彼は自分を壊すことを選ぼうとしていた。
 けれど。それで泣く人はきっと大勢居るんだろう。私もそうだろう。
 だから、私は/彼は何をしようと思ったのか。
 何を選ぼうとしていたのか。


「……決まってるよね」

 紅い砂漠を越える。
 あれだけ吹き荒れていた風はもう無く、耳が痛いほど静寂に満ちていた。


 月に向かって根を伸ばす、異形の大樹。天から地へ、その分岐を収束させていく終末の
カリカチュア。終末そのものの世界に音は無い。無言のまま風は凪ぎ、砂は流れず、月は
冴えた光を落とす。
 その下に―――ただ一本の根の下に、イルは居た。
 この荒涼とした国を統べる王として。大樹を背に。夢でも見るように眠っている。

256 名前:名無し客:2010/01/18(月) 10:46:20
テスト

257 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/01/20(水) 06:56:03
  
 砂漠の陽炎に夢を見た。
 九泉に吹き荒ぶ赤い砂塵。夜の冷えた砂嵐は、氷面(ひも)のように空に像を結ぶ。
 いつの事だったかどんな場所だったか、子細も意味も記憶に閉じられた、裏返された奇跡のように凍えた夢を見る。
 
 ご都合主義は嫌になる。主人公だけ無意味に生き残るのは嫌になる。そうして優遇されてるのが馬鹿馬鹿しい。なんだ
あんた、もしかしてそう言いたい?
 まさか。そんな馬鹿げた解釈はどこにもない。映画は映画、主人公がいなければ観客は観客でいられない。問題は観
客がそれを見るときのマナーだろう。でもね、思うんだ。戦争映画を見た人間が、その足で家族と談笑しながらテレビの
向こうの戦争をただの風景としてしか見ていないと思うと、大きな国の『正義』に負けて死んでいく国のことを『悪い国』とし
か考えていないかと思うと、僕は本気で死にたくなってくる。
 おいおいマジかよ、と俺は言う。
 だったらもう百万回は死んでないと採算が取れないよ。何も考えずに娯楽に浸る連中を見る度に絶望してたら、神経が
世界樹より太くたって持ちやしない。楽しいから楽しい、それが娯楽ってもんらしいぜ。好きか嫌いかって言われたら、そ
りゃまあそうだ、俺だってご都合主義は好きじゃない。アタマのめでたい勇者が世界を救ってハッピーエンド、お姫様と仲
間と幸せに暮らしました、じゃあさ、いくらなんでも泣けてくる。そんなのはギャグとして受け止めるべきであってそれ以上
のモンじゃない。だってそうだろ、その世界でも絶対に救われちゃいない連中は転がってて、そいつらにはスポットライト
が当たってないだけなんだ。挙句にそうやって世界を引っ掻き回すバカ(勇者)がいるせいで、そこそこ平和に暮らしてた
連中も身の回りを引っ掻き回されてるに決まってる。挙句の果てに勇者サマが殺した敵方の誰彼にもそれなりの正当性
があったに決まってるし、言うまでもなく誰にだってそれなりの意味はある。何もかも巻き込んで終わり良ければ全てよし、
なんて考えてる勇者がいるなら、是非ともエンディングで俺の前に立たせるべきだ。シメは俺がそのアホの顔面にマガジ
ン十個分の愉快痛快を叩き込んで決めてやる。
 それは痛快だけど、きっと不快な顔をする観客もいるんだろう。参ったな、どうやら僕は、僕の中に君に賛同できてしま
う部分があるのを認めなきゃいけないらしい。そうだな認めよう、僕はその類の映画が大嫌いだ。映画の中の不幸に同情
しながら、街中の不幸に目を瞑る連中が大嫌いだ。
 認めなくてもいいけどさ、と俺は肩をすくめる。
 認めなくてもいい、だって映画は映画だからな。俺だって解ってる。ただ無邪気に正義だなんだと語り散らすのが殺人
的にストレスを溜め込ませてくれるのは事実だからさ。BBCのニュースだのYahooのニュースだのが報告してるバッド・ラ
ンド(じごく)を眺めながら、次の瞬間にはチャンネル変えたり別のページにネットサーフィンしてる連中には矛盾しか感じ
ないし、テロ屋がテロ屋だから悪いって声を荒げてるだけの連中には頭痛しか憶えられない。何より決定的なことに、そ
んな連中よりはむしろテロ屋の方に共感しちまう自分がいる。最悪極まるね。誰一人殺したこともない連中が殺すことの
意味をギャアギャア喚くのがイラつけて仕方ないんだ。
 それは矛盾だな、と殺し屋は言う。
 君はそんな連中が誰も殺さなくていいように誰かを殺してる筈だ。誰かを守る為に君は戦っている筈だ。
 それはそうだ、と俺は言い掛けて、その言葉が無性に喉に痞える感触に違和感を覚える。仕方がないので、静かに話
の矛先を変えることにした。
 俺にとって最悪な連中を挙げとくよ。他人のアタマの中は読み辛いから参考にしてくれればこれ幸いだな。俺はさ、強
い主人公が大嫌いなんだ。
 強い主人公って、と殺し屋は聞く。少なくとも僕や君とは違う人種らしいが、と苦笑しながら。
 そうだな、まずはヒロインの為に右へ左への大騒ぎをする類の主人公だ。愉快で優しい友人がいるともっと結構だ。舞
台は学園だったりすれば完璧だ。友情と努力と勝利があれば尚いいかもな。でもって、なんだか解らない内に世界の危
機を救ったりしちゃうワケだよ。
 なんだそれは、と殺し屋は呆れたように苦笑する。
 もしかして、君はそんな学生生活を送ったりしていたとか。
 まさかまさか。ただのバカ話だよ。
 だけど。
 だけど?
 強いなそれは。自分達のこと以外を考えずに生きていられるんだ。それは強いな。強い。
 強いだろう。俺はそんな強さを見る度に後ろから刺してやりたくなる。俺は弱いから、強い連中は闇討ちしたくなるんだ。
 世界と友人や恋人を天秤に掛けられるのかな、その主人公氏は。
 たぶん。
 主人公は世界よりも恋人や友人を優先できる?
 たぶん。
 だったらいいんじゃないか。
 どうして?
 それは僕達と思想が違うだけで、根本的には変わらない。なにが大切かなんて人それぞれだ。
 それぞれかな。
 悲しいけどね。
 でもさ、そんな話じゃ主人公と関われなかった連中は救われてないに決まってるんだ。描かれてないモノは存在しない、
なんてことは勿論ない。そんなクソ話がハッピーエンドを迎え続けてると考えるだけで吐き気がする。賭けてもいいが、そ
んな主人公とハチ合わせたら俺は物語が破綻するのを承知の上でそいつを殺すよ。ジェイソン・ホービーズも真っ青の
解体スキルを全力で発揮してやる。
 物語。なるほど、そいつは悪趣味な物語だな。
 俺達の物語よりは少しだけマシなんだろうけど。さて、だけど世界を救うなら、丸ごと救わなきゃウソだろう。それが出来
ない主人公に、正義なんぞを語る資格はビタイチない。
 丸ごとね。例えばどうする。
 世界中の人間の脳ミソを全部摘出して機械に繋いでおけばいい。
 悪くないね。だけどまだまだ技術不足だ。何より倫理がどうのと煩い御仁は多いだろうな。
 そんな連中は殺せばいいさ。倫理なんてクソ喰らえ、論理なんぞ犬に食わせろ。命に比べりゃ、そんなもんは芥ほどの
価値もありゃしない。
 他の手段は?
 人間を絶滅させるとか。
 本末転倒だ。
 そう思うか?
 思うよ。でも解らなくはない。殺す為に殺すようになれば、僕達は遠からずそう考え始めるようになる。そうなる前に僕達
は僕達であることを止めるべきなんだろう。
 自決しろってことだろ。
 日本人には解り易いね。
 まったくだ。
 だけどなるほど、君の言葉で漸く解った。この世には言葉に対して無関心でいられる人が多いんだ。戦争があった、紛
争があった。それだけでは誰も見向きもしないのは、それがただの言葉としてしか受け止められていないからなんだろう。
 なんだ今更気付いたのか。だったら重畳重畳。実に結構。少しはマシにメンタルを保てるからな。思うに、あんたは人間
に過度な期待を抱き過ぎなんだ。映画は映画って割り切って楽しめるのが現代人の感覚で、映画の中じゃ悪は悪でしか
ないってのがいつものことだ。世界を滅ぼす何かを救う主人公がいる。それで人間は感動できる。理由は知らないけど。
 そうかな、僕は憂鬱になる。明確に滅びだの救いだのと倦んだ解釈を楽しめる人間がいる事実は驚愕だ。
 俺は肩をすくめて何も映さない暗幕を眺めながらコーラを啜る。
 あんたはきっと、嫌いなモノを嫌いだって言う為に言葉を探り出そうとする手合いだよ。自分が何もかもかなぐり捨てて
守った筈の連中の価値が、かなぐり捨てたあれこれと比べて軽すぎるのが許せないんだ。よしんば軽くなかったとしても、
その中にはどうしようもなく軽いバカが混じってるって事態を許せない。自分が殺すしかなかった連中よりも、圧倒的に意
味のないヤツが自分の助けたかった誰かに含まれちまってるのが許せないんだ。
 殺し屋は俺の差し出したポップコーンの残りを受け取ると、遠慮がちに口に放り込む。
 解ったように言うじゃないか。だけどそうか。それは否定できないな。まったく僕も浅ましい。自分で何かもを助けるって
息巻いて、助けた人達の中に悪を見出そうとしているんだから。
 そりゃそうさ、俺も同じ手合いだから、と俺は席を立つ。カラになったカップをスクリーンに祝辞に投げ付け、メシでも食
いに出ようぜ、と殺し屋を促す。舞台が終わったなら、さっさと席を立つのが客人のマナーってもんだから。
 

258 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/01/20(水) 07:05:53
 
 また会うとはね、と殺し屋は言った。
 また会っちまうんだな、と俺は答えた。
 NGOの国連施設を襲撃しようとしたトレーラーを俺が破壊したのを合図に、俺達はかつて聖戦の英雄と呼ばれた戦士をバラしに掛かる。
 たん、たん、たたたたた。
 銃声と銃声と銃声。俺はそうして四方の人体を射撃の的にしたり背骨の隙間からナイフを突き込んだり頚椎を引きはずして十数人を解体
しながら、そうする間に、作業めいた手付きで数人を射殺する男をぼんやりと眺めている。
 くたびれたコートをはためかせながら、殺し屋の立ち姿は凛としていっそ勇ましい。マイナス二十五度の夜の砂漠に薄手のコート一枚で
佇む男は、さながら苦行者か死神かのどちらかとしか思えない。だけど、と俺は死体に腰掛けながら、殺し屋を見上げる。
 だけどあんたは、それでも誰かの為に誰かを殺すんだろ。
 君みたいに、と微笑む顔は儚げで、どうだろう、と俺は首を振る。
 俺は振り返れないだけかもしれない。殺した連中が、殺してきた連中が、俺がそうするのを許さないだけかも。
 それは君の解釈だ。それは、君が君を許していないだけだ。
 男は血溜りの中を歩き、手近な電柱に寄り掛かって煙草に火を吐ける。周囲では元聖戦士(ムジャヒディン)の死体がとっ散らかって、連
中が炸裂させた手榴弾が焼いたテントの明かりが死体を煌びやかに飾っている。ソ連が手を引いた国では、戦う相手を無くした英雄は略
奪者か強姦魔でしかなかったらしく、つまるところ俺達はこいつらを殺すしかなかった。どんな理由で物資を強奪したかは聞かなかったし
(ペルシャ語は難しい)、どんな経緯で十二歳の女の子を襲ったかとかも聞きたいとは思えなかった。まずは殺す。話はそれから聞こう。い
つもの調子で俺達は殺して殺して殺して殺し、殺し尽くした後で殺した相手がもしかしたら何か特別な理由で俺達に殺されることになったの
かもしれないと考える。物資を略奪しようとした理由は、はもしかしたら家族に食料を届けたかったからかも。
 そんな俺の表情を悟ったのか、殺し屋は俺に缶コーヒーを放ってくる。ICRC(赤十字)の支給品に相当するそれは、この街では冗談みた
いな贅沢品だ。アメリカが国連を脅し付けて援助を遮っている現状で、糖分過多の飲料など滅多にお目に掛かれるものじゃない。ICRCと
MSF(国境なき医師団)は、この国に頑固に残るレジスタンスさながらだ。
 手の中でそれを転がしていると、飲めばいい、と殺し屋は言う。
 それ一本飲んでも、アメリカに転がり込む資金は大差ない。世界中の人間がアメリカの商品を買うし、ここの人間もアメリカの商品を買う
からな。アメリカはその資金をイスラエルに送ってこの街をイスラエル軍が攻撃するかもしれないが、コーヒー一本分くらいなら、僕がイス
ラエル人を数人殺せば元が取れる筈だ。
 いいよそれくらい、と俺はプルタブを起こして言う。
 それくらいなら俺が殺すさ。第一、数を稼ぐのは俺の方が巧いんだ。こう見えても大量虐殺はお手の物、ジェノサイドは俺の手練手管さ。
 誰も彼もを助けたいだなんて思ってはいないんだろう。だけど誰かは助けたいと願ってる。殺すことでしか誰かと関われない手合いは、マ
イナスでより大きなマイナスを駆逐しようと考えるしかないからね。
 絶対的な正義があると妄信するのは悪いことじゃない。
 俺はぽつりと言う。苦笑した殺し屋は渋々とそれを認める。
 全くその通り、と。
 僕達は自分の正しさを理解したいし理解したと思いたい。でないと、千通りの理由で殺された連中に申し開きが出来ないからな。
 

259 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/01/20(水) 07:08:40
 
 君は自分を許してやることができないのか、と殺し屋は言う。
 濛々と煙草の煙が取り巻くバーでは、国連の職員が虚ろな顔で屯している。棚一杯のスコッチが並んでいるなどタリバン優勢の
地域では考えられない光景で、ニルヴァーナの”スメルズ・ライク・ティーン・スピリット”がダウナー気味に流れている事態などイス
ラム圏では異常事態だとしか思えないが、生憎とここはイスラム圏ではなく国連スタッフの詰め所で、カブールにあってカブール
ではなく、食事はといえば市内の最高級レストランの二十倍の値段で、プールも内設されているかと思えばテレビもラジオも使用
可能で、職員はプレイルームでサッカーの観戦までできる。酷いジョークだ、と俺は日本語で独りごちるが、その機微を察する職
員など一人もいない。
 ジョークとはなんの話だ、と殺し屋は言う。
 ジョークならそこら中に満載だ。女は親族の男を伴ってないとここでは違法行為だ。逮捕されるか拘禁されるかのどっちかだな。
ここのスタッフは食事にケチを付けてみたりするが、この塀の外では毛布が足りずに死んでいく子供の数が一日に五百人を越え
てるだろう。捕鯨反対を掲げる自然保護団体はBBCの話題に昇るが、この国は鯨の十分の一も取り上げられたりはしないだろう。
ジョークの塊だな。劣悪で腐臭すら放つ、重油でデコレーションした汚染物質に似た類の何かだ。
 聞きたいんだけど。
 何を?
 あんたはここから撤退しない理由はなんだ。ここからさっさと退散して、もっとマシな場所でグリーンピースのクジラ話に花を咲
かせる事だってできるだろう。そんなの誰も責めやしない。それが当然だし、普通はそうなんだ。
 僕が責めるさ。
 あんたが、誰を。
 僕が僕を責める。僕はそうなった僕を許さないだろう。自分の頭を吹き飛ばしてもまだ許せない。僕はこの世界を忘れて誰かと
団欒したり、映画に歓声を上げたりすることは許せない。楽しいと感じるだろう僕を想像できてしまうから、想像できる自分すら許
せない――僕は、その感情を憎悪する。
 感情?
 それには応えず、殺し屋はバーからオレンジジュースのグラスを二つ拝借し、一つを俺に押し付ける。部屋のBGMはジミヘンの
『All Along The Watchtower(見晴らし台からずっと)』に移っていて、ディランのオリジナルよりもホコリっぽいその空気がこの微
妙な怠惰と喧騒には似合っているなと漠然と感じる。高い塀の見晴らし台から、瓦礫の国を見下ろす人間が嗜む退廃の音。この
見殺し塔の上からずっと。
 感情は感情だ。どうしようもない自分のことだよ。何かを綺麗だと、美しいと、悲惨だと、憎いと感じてしまう自分の事だ。誰かを
愛しいと感じてしまう自分の事だ。歎きを知っている僕は、だから楽しいと感じてしまう僕を絶対に許さないだろう。
 厄介なヤツだな。あんたはまるで亀に道理を説き続けるアキレスみたいだ。
 君は違うとでも?
 俺が?
 君こそここから退散するべきだろう。ここは僕に任せて帰ればいい。それこそ誰も責めはしない。それでも君はここに残っている。
戦い続けている。誰かに感謝されたいなら、砂漠の緑化運動にでも参加すればいい。違うかい?
 ……。
 君は自分を許してやれないのか?
 ……。
 今の君を形作った過去を非難している?
 するべきだと?
 冗談だろう。自身の過去を否定することなんてあってはならない。過去の君が今の君を不幸にした、とでも言う気かい?
 あんたが聞いたんだ。
 君が誤解したんだろうな。
 俺は後悔できない。
 できない?
 俺は何も選べない――選べる訳がない。今よりガキだった頃は、今より周りが見えてなくて、気付いたらどうにかなってた。そう
するしかなかった。俺は強くはなかったし、強くないって事は、何も選べないって事だ。後悔なんて贅沢に過ぎる。
 後悔とは別の感情に縛られてる、と?
 縛られちゃいない。言ってるだろ。それは、それだけのことなんだ。
 それは――それだけのこと、か。
 感情(コレ)はジャマなだけだ。偶に顔を出して俺の邪魔をするから、個人的にはご退場願いたい。
 殺し屋はくすりと笑って、寂しげに言った。
 君と戦うことなどなければいいが。君は僕に容赦がなさそうだ。
 当然だろ、と俺は肩をすくめる。
 容赦なんてしてやるもんか。敵に回ったあんたなら、遠慮なくどうにかしてやれる。
 期待しているよ、と殺し屋は言って、俺にはその言葉の意味が解らなかった。
 

260 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/01/20(水) 07:09:37
 
 あの映画は傑作だった、と殺し屋は言う。相対距離は十メートルで、互いにその程度の距離は一歩に満たないと理解していた。
 その気になれば文字通りこの世界から姿を消してみせる殺し屋は、敢えてそうはせず、世間話のように語る。あの映画は、と。
 どの辺がだよ。ありゃあ下らなさも極まる、馬鹿と冗談を総動員したような内容だった。
 そこがいい。どうして地球人の作ったコンピューターウイルスが全く文明圏の違う宇宙人のコンピュータをクラックできたか一切
何も説明されないのがいい。ご都合的に世界に救われるのがいい。監督がここで泣け、ここで感動しろ、って言ってくれてるみた
いで親切極まりない。楽しさが解らない僕でも、何が言いたいのかくらいは理解させて貰えた。
 皮肉が達者になったな。
 皮肉は元から君より達者さ。僕は捻くれものだよ。訳の解らない理由で登場人物が次々と死んでいったり、脈絡もなく世界が壊
れていったり、意味もなく誰かが不幸に見舞われたりするのが自然だなんて、どうして口に出して言えるんだ?
 もういい。
 どうしてだか解らないけど地球人は宇宙人を撃退できた。技術は通用した。ウェルズの宇宙戦争よりもずっと皮肉が効いてる。
問答無用のデウス・エクス・マキナが存在するのは、映画が映画だからだ。ピリオドは用意されてる。喜劇も悲劇も区別なく、ちゃ
んと終わりは用意されてる。
 もういいったら。
 ああ、もういい。――ケリを付けてくれ、ゼンマイの神様。
 
                                     ■
 
 俺は死体を見下ろしている。
 死体の周囲に突き立ったマチェットはまるで墓標のよう。刃が照り返す月光が、満足げに瞳を閉じたそいつの顔を死化粧で飾っ
ている。
 寂しげに微笑むその顔を眺めながら、俺は穏やかな安らぎと、噎せるような悲しさの中で、そいつが何を考えていたのかを想像
しようとする。そいつが漸く解放された風景を、そいつが最期まで案じ続けた景観を、精一杯想像しようとする。煩わしく下界を照ら
す蒼月の光の下で、俺はその優しい殺し屋の事を精一杯考えようとする。窒息しそうなスコールが視界を歪ませる。雨に掻き回さ
れて、周囲の瓦礫からは赤錆の臭いが強く漂っている。鉄の臭い。錆の臭い。死の臭い――安らぎの臭い。
 おつかれさま。
 俺は言った。
 どこかのラジオが”all along the watchtower”を鳴らしている。
 雨音に紛れるように俺は歌い続ける。
 

261 名前:名無し客:2010/01/20(水) 22:45:55
 
とりあえず、何事も無く無事に日本に帰国する事が叶いました。
帰りの飛行機の中で【サロゲート】【Zombieland】【釣りバカ日誌10】を視聴して満足してましたが、
どうやら自分が海外へ出ている間に、有名人の警報がちらほら・・・
奥村公延さん、田の中勇さん、郷里大輔さんのご冥福をお祈りします・・・

http://moeoh.dengeki.com/blog/2010/01/post_207.html
小説【東方香霖堂】の単行本がようやく刊行されるそうで。
08年の予告から2年越しですが、とりあえず財布に余裕を作って購入したい所ですね。
 
 
>>680 キミドリ様

>今回はタイトルにも挙げたように、
>「都市伝説としての仮面ライダー」について取り上げていきたいと考えています。
>都市伝説×ライダーで最初に思い浮かべるのは、
>やはり『仮面ライダー剣』(最近では『W』がその後を継いでいますが)。
>というわけで、今回はブレイドの登場をもって導入部の開始となりました。
なるほど・・・ 今後の展開に「都市伝説」としての仮面ライダーの存在がどのように
関わってくるのか、非常に楽しみですね。

>ありがとうございます。
>空想大戦ではライダーという単語が昭和・平成の両方を含むので、
>文章で表現するのが大変難しいですが、
>それだけ特別な意味を持っているのだと、今回の執筆で再確認した次第です。
そうでしたか。確かにキミドリ様のSSを読んでると、レンゲルやブレイドなど、
各々の仮面ライダー達に対する思い入れも大いに感じられます。

>『ラストバレット』は狙撃をテーマに据えたADV、
>『イヅナ』はトルネコやシレンと同じタイプのダンジョンRPGですね。
>…どちらもマイナーな作品だと思います(汗)。
>今回は両作とも紹介程度の扱いになるかと。
自分も好きな作品には、ジャンル問わずマイナー作品は少なくないですね(汗

>新章/都市伝説『仮面ライダー』【第2回】
毎度の事ながら、キミドリ様の戦闘描写の上手さには参ってしまいます(汗
【イズナ】の各モンスター達の戦術や、それの裏をかくブレイド=桐生さん、原作で未使用だった
ラウズカードの有効活用もあって非常に楽しく読む事が出来ました。
今回の戦いはまだ物語の序章みたいですが・・・ 次回以降の展開に期待です。
 
 
>>681 名も無き蜀軍兵様

>巨乳な人たち(シレーナ船長等)を見て絶望するアイビスなんかが容易に想像できました。
まぁ、正直アイビスが貧乳なんじゃなく、周囲が大きすぎるだけの様な気もしますが(汗

>(ネタバレ伏字)
なるほど・・・ 揃いも揃って凄い面々ですね(汗
反面、自軍側のオリジナルキャラがそれほど無茶な存在じゃない分、そこら辺でバランスがとれて
話の破綻はしてないといった感じでしょうか。

262 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/01/24(日) 17:05:52
>>


 服と髪に絡んだ砂塵を払い落とす―――記憶の残滓と共に。動くものは何一つ無い場所
だからか、砂の落ちる音さえ聞こえて来そうだ。音さえ錯覚する無音は、まさしく異界と
名付けるに相応しい。
 ―――自分の存在を確認するように、わざと足音を立てて歩く。
 辺りを流れるのは、音も無く流れる記憶と、自分の足取りだけしかない。強く意識する
のは外と内―――自分と他人―――そして、個人と世界。ここはあまりにも静か過ぎて、
自分を区切る境界そのものが曖昧になりかねない。とんでもない不安定さだ。
 まるで彼の在り方そのものを、鏡のように映し出している。


 八歩目で、イルの目の前に来た。
 目を閉じて、体を枯木に委ねて、かすかに呼吸している貌は、意外なくらいに安らかで、
穏やかだった。凪いだ海か、何もかも無い砂漠か、或いは死に絶えた瓦礫のように。眠る、
ということは死ぬことと相似だ―――誰が言ったことだろうか。今は上手く思い出せない。
 考えていることは、どうやって起こそうか、ということだから。
 そういう余計な雑感は後回しでいい。

「―――イル」

 名前を呼ぶ。つい最近に教えてもらった固有名詞、銀の弾丸から取られた単語が、宙に
流れて消えていく。私の言葉でも、彼が目覚めることはまだ無い。まだ、足りない。これ
は只の眠りではないのだと、今までの経緯が帰納法から示している。
 必要なのは、呪いを解く為の方法。あるいは、彼自身が鎖を砕くためのきっかけ。

「……来ちゃった。逃げろって言われたんだけどね。やっぱりそんなこと出来ないから」

 微笑って、車座を囲う。彼の正面にそっと座り込んで、言葉を続ける。
 喋り慣れていなくても、気持ちの整理と、覚悟を決めるには必要なこと。

「えっと、いつだっけ。覚えてるかな? かなり前にした約束。
 ―――どうしようも無くなったら、私が止めてあげるって」

 記憶が胸を打つ―――夜の静かな線路に立つ、今にも消えそうな立ち姿。
 自分さえ理解できないと恐怖する終末の化身―――もう少し考えてみる、と言った。
 人に依ってしか自分を掴むことの出来ない不安を、どうするか。
 その答えは今も出ていない。

 けれど、それなら今ここにいる彼は―――
 外で暴れているものと切り離された彼は、何だろうか。
 どちらも同じ自分―――けれど、切り離されている“自分”。
 ……うん、きっと大丈夫だ。貴方はちゃんとここにいる。
 私はそう信じている。
 だから私は、ここにいるんだ。

「約束、守りに来たよ」

 そのために。




263 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/01/24(日) 17:08:59
>>


「……今さ、外ってーか、表? になるのかな。まあ、うん、すごいことになってるよ。
セシルさんやそのお姉さんたちが、イリヤさんと、あとは超でかいオオカミと闘ってる。
私もさ、怪獣大決戦みたいなことしたの、人生で初めてだよ」

 どう考えても割に合わない状況へ突っ込む精神―――その到る処は、私も含めて、ただ
一つの想いだけだ。感情に論理など敵ではない。ただ心の赴くままに、己が意志のままに。
例え―――それが神に弓引く事だとしても。
 笑いながら、言葉を紡ぐ。我ながら暢気すぎる気がしなくもないが、常時脳神経が発火
しっぱなしの鉄火場を抜けてからずいぶんと時間が経っているし、緊張が抜けるのは仕方
ないだろう、と思う。でも冗談でなく死にかけた、というか滅びかけたのに不思議だ。

「……みんなさ、お前のことが好きらしいよ。お前は私のもんだ、って盛大に啖呵切って
戦争してるのよ。セシルさんも、言葉にはしてなかったけど、きっとそのはず」

 そう。私や、あの人たちだけじゃない。
 教会の妹さんたちも、ヴァチカンにいる人たちも、記憶を駆け抜けた人たちも。
 今、此処に、

「……みんな、貴方に居て欲しいんだってさ。もう、自分には誰も居ない、みたいなこと
言っといて、モテモテじゃないのよ。罪作りな奴ね」

 茶化すように口にして、呼吸を整えた。
 私の言葉が聞こえてるかどうかは分からないけど―――
 ひとつ、起きるかも知れない方法がある。
 思いついたときは絶対無理だとか何とか思ってたけど、まあ、理には叶う、のかな。
 そもそも引っかかっていたのは、アイツがイルの制御を奪い取った時、なんでわざわざ
あんなことをしたのか、ということだ。それこそ呼吸するように、歩くだけで世界を書き
換えられるような怪物のはずだというのに。その手順を必要としたのは何故か。
 どう考えても、無駄でしかないはずの一手を。

 視線を落とす―――すべての始まりになった鍵。私の腕輪と、相似したイリヤの姿。
 腕輪を通して繋がった、絆を信じた。

「だから―――まだ、こんなところに来るのは早いよ」

 いずれは訪れるかも知れないこの光景―――それは否定しない。
 形あるものは全て滅びる。私とて同じだ。彼が滅びの使者としても、それが天然自然の
必然なら、恐らく抗う術すらないだろう。私たちはあるべきところに、塵と灰として、星
の中に回帰する。
 ……けど、今はその時じゃない。痛みを抱えながらも世界は回っている。どうしようも
ないことを何とかしようと思って、頑張ってる人たちもいる。
 私たちの住んでる世界には、まだまだ救いがある。
 私の幻想は、まだこのくらいじゃ壊れはしない。




264 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/01/24(日) 17:09:46
>>


「……これで起きなかったら、一生恨むんだから」

 腹は決まった。
 後は―――寝顔にそっと手を添える。
 目を閉じる。

 貴方の意味は此処にある。
 貴方を想う人がいる。
 だから。

「……戻ってきて、イル」

 私の出来ること―――ありったけの想いを込めて。
 少し躊躇って、その寝顔に、そっと口づけた。




265 名前:名無し客:2010/01/24(日) 23:25:47
http://charaneta.sakura.ne.jp/ikkoku/img/1230913390/265.gif (2KB)
書き込みと
画像貼りのテスト

266 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/01/28(木) 01:42:05
 
 頭痛がする、と俺は言った。
 まったくだ、とそいつは言った。
 あんたは死んだ方がいい、と俺は肩をすくめ、そうかもしれない、とそいつは自分のこめかみに人差し指を添える。
 バン、と口ずさんではみたものの、当然のように誰も死ななかった。
 
 怠惰は悪徳だ。そう思い込ませたあんたらは実に全く、最大の悪党だった。
 俺は言って、責任は背負い込むとも、と仕事中毒のそいつは応える。
 最新、最高、最先端。誰もが欲しがるものが誰もの正義であって悪い訳がない。爾来、この世の習わしにあっては
強い人間の方が生き残り易い。強くなろうとすることがそんなに悪いことかね。
 他人を殺してまで強くなろうとするなら、そりゃあんたらも認める”悪いこと”だろ。他人の土地に乗り込んで、何食わ
ぬカオで土地を奪い取るのが”自然な営み”だとは思えない。
 かもしれない。それでも君達よりも幾分マトモだと思うことはある。
 君達?
 日本人だよ。
 日本人って括りが微妙だけど、いいよ聞く。なんだってそう思う。
 なんでって、君達ほど指標を欲しがる民族はいない。同じ価値、同じ理由、同じ思想。流行の俗語にネットスラング、
造次顛沛と生み出されては無価値化する多種多様な流言蜚語に量産死語。世間体へのパラノイアックな執着で君達
に勝る人種などこの世界に存在しないとも。あちらは勝ちだあちらは負けだと言葉で人間を括らなければ自分達すら
定義できない。君は私達を正義への妄執者だと言うが、君等は実に『同じこと』に執着しているよ。どこの誰が作った
かも解らない成功の指針を振り翳すのが私達なら、君達はどこの誰が設定したかも定かではない『皆と同じこと』に
執着している。平均的であれ、それ以下にはなりたくない、そんな具合だ。いや失敬、正直、見ていて実に滑稽だった。
笑いを堪えるのも難しい。他人に置き去りにされる不安に急き立てられ続けている君達は、傍目には実験用のマウス
のようだ。偏見だなどと言ってくれるなよ。これは実際、私達が君達を理解する指標でもあるんだ。私達が生存競争の
カリカチュアなら、君達はグロテスクなその縮小版だよ。
 俺に言ってんのか。
 君を創った国に言っている。君は国について話したいようだから。
 そりゃ勘違いだ。
 そうかな。少なくとも日本はそう言っていた。ことに私達に追随し始めた日本は。成功すれば正義だ強いことは美徳だ、
そうするべきだし、そうするのは自然なことだ。違うかね。
 だからこの国を食い尽くした?
 

267 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/01/28(木) 01:42:40
 
 繁栄を求める国は誰も皆がそれぞれのアフリカを求める。否否、アフリカを作り出す、と言うべきか。
アメリカだけじゃない。ここをネクタルの酒造所にしていたのはヨーロッパが先駆者だ。後塵を拝してい
た中国もこれから本格的に参入してくる。彼等は安いプラスチックやTシャツをこの国に渡しながら、何
食わぬ顔でダイヤモンドを持ち出すだろう。そして例えば、私達は聖書をこの国に持ち込んで金を外に
持ち出したが、その聖書を私達の国に持ち込んだのは君達だ。
 都合がいいな。日本人で括ったと思えばヴァチカンときた。あんたの言葉には信を置く土台がない。
 そうかもしれない。
 ヴァチカンがアフリカを食っていたって言いたいのか、あんた。
 アフリカを? 勘違いも甚だしい。冗談も捗々しい。冗談ですらないなら君の質問が馬鹿馬鹿しい。
ヴァチカンは、キリスト教は、この世界の全てのルールを作り出した根本じゃないか。資本主義それ自
体がキリスト教とスコラ哲学の上に成り立ったパーソナリティなんだよ。君等は何者も許すが故に、悪
ですら赦免してしまう。マフィアのボスが日曜礼拝に顔を出すってのは、何もローマに限らないんだよ。
善意、善行、万人に齎される許し。見境のない救済は、もはや暴力に等しいんだ。
 今度は俺達に責任転嫁か。笑える殿様商売だ。
 それも君達が教えてくれたことさ。誰も彼もを等しく救うということは、誰も救っていないのと同じこと
だ。誰も彼もを愛すると言うのは、誰一人愛していないのと同じことだ。
 だってのに解らない。あんたはそれでも大真面目に正義を語る。
 なにか問題かな。
 ド正気で病気だろ。タチの悪い正義病にいつから罹患した。
 いつだろうね。
 

268 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/01/28(木) 01:43:30
 
 正義だなんだと騙る傍であんたらは平然とこの国から金を持ち出し続けてる。あんた達が買う『自
由』を押し付けられたこの国は、誰がどう見ても圧倒的に不自由だ。
 いつだろうね。
 やってることが矛盾だらけだ。てめえらで食い殺した連中をどうして躍起になって助けようとする。
 だから私達は始末を付けなきゃいけない。ああ、正義は騙りだと知っているとも。矛盾など承知千
万。だけどね殺し屋さん、私達は正義で在り続けなければいけない。その為になら、結構、私は自
覚的な悪党になろう。私達の正義が正義である為に、この正義に殉じよう。後ろ盾無き正義に。
 どんなクソ話だ、と俺は吐き捨てる。俺の言葉を予期していたように、どうしてだね、と男は騙る。
 私の罪は私が背負うことにしよう。私は誰からの蔑みも受け入れよう。
 欺瞞もいいとこだ。あんたの正義はあんたの国が保証する。悪なんて捻り出しようがない。あん
たがそれを悪だと理解しないんだから。
 私が理解していないとでも?
 

269 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/01/28(木) 01:44:08
 
 してるヤツはとっくの昔にアタマをブチ抜いてなきゃおかしいさ。あんたは自分が悪人だって開き直れば
いいと思ってる。まったくドが付くほど最悪だ。悪人だから、悪いことだと解っててやってるから、だけどそ
れも『国の為だから』って自己満足に撞着だ。どんだけ最低な理屈だよ。やってることはナルシストの自
己満足とこれっぽっちも違わない。
 ひどく愉快げな笑い声に俺は舌打ちする。男は悪びれずに肩をすくめる。
 そうかね。ああ、だけどそれもいい。君の痛罵は、だからこそ私に届き得る。
 逆だろ、と俺は言う。
 届いたから痛罵なんだ。あんたらを非難する連中なんてこの世にいない。どこの国より強いってことは、
どこの誰も文句なんて口にしないってことだ。あんたらがこの上なく最悪なのは、自分が気持ちいいから
誰かを助けようとするってことだ。
 気持ちよさか。
 なんだよ。
 いや、君は実に的を射た言葉を口にするなと思ってね。
 何の話だ。
 仏陀も仰っている。長者の万灯より貧者の一灯、とね。
 苦しい人間がより苦しい人間を助けるのは、尊いことだからな。
 

270 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/01/28(木) 01:45:29
 
 ふむ。聖書にもあったね。貧しき寡婦の献金は、富める男のそれよりも遥かに尊い。なるほど
これは解り易い。素晴らしい。だがね、これの本質は明らかだ。善行を通じて、それを成した者
が「いい気分になれる」こと、それが本来の機能だ。まさか否定はすまいね。するまいさ。何故
なら、自分から率先して成した善ほど自分の気分を救う物はない。物乞いされて渡した金より
は、教会という裏付けがある献金の方が圧倒的に自分の気分の良さを担保してくれる。自分は
この教会にいいことをした、この教会はきっといいことにお金を使ってくれる。なるほど素晴らし
い。だから私達はそこで納得して、その先まで考えない。
 最低の部類のシニカルだ。
 認めよう。だがどうだ。遠い紛争地帯に足を向けられない一般的な『善意の者』と、本意でなく
とも善行に参加できる立場にあるものを比べてみたまえ。どちらが役に立つと思う……。善意、
善行、善であること。それらが観測されるのは、常に行為をもってでしかない。傍目には善と偽
善の区別など付かず、自身の中においてすらその二つは曖昧だ。もしも常に『善意』で動かね
ば真の善意が保てないと言うのなら、ユニセフの職員が自分の仕事を『仕事』と割り切った瞬
間、そこに『真の善』など消えて失せることになる。しかしユニセフは現に多くの人間を救ってい
る。そうは思わないか……。
 たんたんと軽快な音が響く間隙を縫って、俺は首を振る。
 あんたは何が言いたい。
 宗教は施しの具体的な結果より、その行為を通じて施す者を救う、と言うことだ――信じるも
のは救われる。正に、という訳だ。だが、それが『善意』であると思うのかね。これ以上の真理を
読み取ることが出来ない、『自信の勘定を救うこと』が『真の善意』だと。
 それはただの言葉遊びだ。
 そうかもしれない。しかし、救われる側にとってどうかだ。援助もなく遠地で活動するには、組
織化されて、潤沢な資金を背景に淡々と作業する人間の方が向いていると思わないか。個人
のボランティア活動では精々が隣近所に足を伸ばすので精々だ。だが、それが団体になれば
テレビに映る惨状を実際に救いにいける。真の善意が取り零す、無作為で無差別な偽善こそ
が尊いのだとは考えられないか。
 向いてる向いてないの問題じゃない。俺が言ってるのは意識の話だ。感情の問題だ。俺があ
んたに協力してんのもそうだ。
 無論そうだ。宗教者であるなら、誠実であることがまずは求められる。どれだけ理論武装した
司祭や牧師やラビや、はたまたブディストであれ、彼等は常として苦行を自らに課していなけれ
ばならない。どんな些細な娯楽にも目を向けるべきではない。何故なら、人はそんな誠実さに
こそ意味を見出すからだ。
 高級車に乗って檀家を回る坊主はいるぜ。
 ふふ、それは素敵な問題外だ。結構、日本の坊主は信用できないと覚えておこう。
 

271 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/01/28(木) 01:46:51
 
 だが実際に貧者を救うのは実利に他ならない。違うかね。ボランティアに参加した人間は気分がいい。
そして現実に利益を生み出している。他者の為だけに動ける人間は少ないが、そうした『自分の気持ち
よさ』の為に動ける人間は多い。多いということは、それだけ利益を上げられるということだ。そんな『気
持ち良さ』に突き動かされた意思でしか救われない世界もあるだろう。善意は誰も救えないかもしれな
いが、偽善が集まれば救える人間は出てくるものだ。
 例えばここか。
 その通り。聖書の警句に耳を傾けたことがあるなら気付く筈だ――誰でも気付く事実がある筈だ。況
や君が気付かない筈がない。その献金の話が本当に救っているのは誰かということに。
 柳に風の男に暖簾に腕を付き込む感触を味わいながら、俺は肩をすくめる。
 宗教はシステムだからな。あんた達と同じだ。
 その通り。私達は君らと同じだ。言われれば人を殺すとも。頼まれれば国を焼き滅ぼすとも。喜んで
私は誰も彼もを鏖にしよう。何故なら、私よりも判断力に長けた者が私にそうしろ、と命令を囁くからだ。
そうすればより多くの人間が助かるからと希うからだ。人間には力の及ぶ範囲でしか物事を成せない。
力が足りないなら借りてでも成すのが組織というものだ。
 それを納得したのはあんただ。
 それを私が是とするのだから、私はこの悪を慈しもう。
 よく解った、と俺は言う。
 全く大した正当化だ、全くご立派なお題目だ。あんたはきっと、千通りの言葉でその正義を語るんだ
ろう。真の善意など存在しない、善意の為に重ねる行為こそ真実なのだ、嘘を重ねながらも進んでい
くのが人間なんだ。ありありと想像できる。あんたはどれも本当だと思っちゃいない。あんたは自分の
言葉が言葉だとしか思っちゃいない。あんたの欺瞞は――救いようがない。
 全くその通り。私は自分の言葉が言葉だとしか思っていない。言葉が何か尊い真実を表現できると
も思っていない。言葉で作られた善意が真実だとも考えていない。
 あんたは死んだ方がいい。
 そうだろうとも。
 あんたは本当に死んだ方がいい。
 そうだろうとも。
 あんたは本当に本当に死んだ方がいい。
 そうだろうとも。
 あんたは本当に本当に本当に死んだ方がいいんだ。
 そうだろうとも。
 あんたは。
 君はどうだね。
 ……。
 聞くまでもない、そう言いたげだね。気を付けたまえ、鏡に向かって悪口を立て並べてもロクなことは
ない。それこそナルシスが覗いた池のように君を引き摺り込むだけだ。
 あんたは――だから、死んだ方がいい。
 そうだろうとも。だが死ねば助けられない友人や恋人がいたとき、君ならどうするね。
 俺は――。
 

272 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/01/28(木) 01:47:25
 
 他人の心は解り辛い。だから多少なりとも先駆者である私の意見を参考に上げておこう。
 男はスペアのマガジンをグリップに叩き込み、ぎこちない手付きでスライドストップを解除
する。肩幅に足を開いたFBI式のシューティングポジションでレンジに向き直る。
 私なら死に物狂いで生き延びる。
 軽快なラピッドファイアが閃き、弾痕がターゲットの心臓付近に集弾する。
 自分の為に殺してきた、そう言いたいんだ、あんた。
 人間はそう作られている。残念な話だがね。
 人間は利己的だ、ってか。
 どうしようもなく。
 善意を語る口で偽善を騙るんだ、と俺は皮肉ってみせる。男はマガジンを落とし、無造作
な手付きでベレッタを放ってくる。
 考えたことはないか? 誰かが好きだ、誰かが憎い、そんな厄介で複雑な言葉は、実は
とんでもなく単純でプリミティヴな、凄く安直なモノを覆い隠してるだけなんじゃないかって。
 それは。
 

273 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/01/28(木) 01:48:17
 
 考えた事がない、意識したこともない。――そんな筈がない。誰だって一度は考えることだ。まして
君は私の同類だ。それを肯定するのは、酷く出来の悪い嘘だよ。
 だが、と男は言う。
 私達よりも最悪な事例を一つだけ教えてあげよう。君の慰めになるかは解らないが。
 なんだよそれ、俺達より最悪ってのは、地獄の底のまだ底ってことだぜ。
 ふむ。それはね、正義や愛を遊ぶことだ。戦うしかない、生きる為に戦うんだ、と主張しながら、帰る
場所を遺している者のことだ。生き延びたいなら出てこなければいいのに、それでも出てくる連中の
ことだ。目の前の『気分の良さ』に突き動かされて善行を成そうとする者達のことだ。真に最悪を問う
なら、こんな人間が存在することを言うべきだろう。自分の正しいものを信じるということは、自分が
正しくないと考える全てを殺すことだ。ある猛獣を射殺することを躊躇った狩人は、猛獣に殺される
人々を見殺しにしている。
 それはあんたの意見に反してる。そんな偽善が人を救うこともあるから、あんたは自分達が正義
だって言い張ってるんだろ。
 だからそんな連中を率先して地獄に叩き込むんだよ。私はね。
 くすりと笑う男の表情は大真面目で、俺は返事を返すかどうか暫く迷う。投げ渡されたベレッタを構
えてレンジに立ち、フルロードされたマガジンからスプリングを圧迫する弾を一発だけ外してグリップ
に叩き込む。そのまま全弾分トリガーを絞り、ターゲットの首に切り取り線を入れるように叩き込んだ
着弾の痕跡をゆっくりと眺める。ターゲットの首が傾いでいくのを確認する必要はない。ベレッタを投
げ返し、だから、と俺は聞く。
 だからあんたは自分の言葉すら欺瞞するってことか。
 私達が開き直ればどうなる。誰も助からない。それで終わりだ。
 開き直れないのがあんた達だろ。
 そうだ。強い者は開き直れない。正義とはただの言葉だ、とは言ってしまえない。後ろ盾がなく、人
間が進化の過程で社会に生み出したただの『気持ちよさ』だと言ってしまえない。人間の脳は――
『社会』に適応した人間の脳はね、正義や倫理を食べ続けて代謝しなければ生きていられないのさ。
無限に矛盾を増大させながら、限界までエントロピーを拡大しながら生きていく自律機構(いきもの)
が『社会』なんだ。
 

274 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/01/30(土) 03:39:02
 
 青い服と赤いマントを纏った男が飛んでいく。ミサイルを叩き落し、悪の要塞を叩き潰しに。
 古いシネマを専門に垂れ流すシアターは煙草の煙と甘ったるいポッポコーンの匂いに満たされていて、一時間も
居坐れば身体が熔けていくような錯覚に襲われるのは間違いない。そいつは大画面を疾駆する恐ろしくグロテスク
なヒーローの活躍に手を叩き、歓声を挙げ、俺に感想を求めてくる。どうだね、と。
 君達にはこの映画が私達の国を象徴しているんだろうと思うが。
 空飛ぶバカが一方的に悪人をタコ殴りにする作品としちゃ世界で最高だな。
 まったくまったく、と男は笑う。
 無邪気にヒーローは飛んでいく。悪人は問答無用で殴り飛ばされたり投げ飛ばされたり爆破されたりして死んで
いくが、どうして悪人として登場しているのかは明かされない。もちろんヒーローはヒーローだからそんなことに気を
使ったりしない。それがヒーローの条件なのだろう。クラーク・ケントは今日もアメリカを守る。クラーク・ケントは今日
も秘密裏に悪人を抹殺する。クラーク・ケント。クラーク・ケント。会ったら殺してみたいヤツNo.1の天然男。
 君はコミックは嫌いかね。
 バットマンは好きだな。フランク・ミラーのダークナイト。スーパーマンがバットマンを最後に殺す奴。ああ、それと
アラン・ムーアのウォッチメンもいいな。あんたが知ってるかは解らないけど。
 知っているとも。名作だ。
 驚いたな。あんたは否定するかと思ってた。
 ヒーローはヒーローだからね。
 

275 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/01/31(日) 04:40:05
 
 世界が白光した。
 狼の号吼一過、世界の全てが――大気が、海面が、神魔の群が消し飛んだ。
 比喩抜きで引き起こされた核融合が、空間を熱で洗浄したのだ。
 地上を基準面にして100キロ上空。通常空間であれば太陽熱を吸収した大気が二千度に達する熱圏だが、
マリアの”無限庭園”に拡張された空にあっては地上数十メートルの空と大差ない。――その空さえ、今はプ
ラズマの名残が鏤められた炉心の内部に等しい。その灼熱の中、ルーツィアとマリアを囲んで展開されたサ
ーキットは小揺るぎもしない。熱を無化し、衝撃をキャンセルし、超然と空に座を占めている。
 温度にして九千万度。肉と骨で構成された生物なら足を踏み入れた瞬間に熔け崩れる世界にあって、神の
姉妹は魔王と対峙する。
 
「酸素を強制核融合――とんでもない笑い話じゃないか、なあマリア! 彼はこの世界を超新星(スーパーノ
ヴァ)に変えてフッ飛ばすつもりだぜ」
「笑えないよ。……あぁクソ、チマチマした演算が面倒だ――半分請け負いな、姉貴!」
 
 了解、とルーツィアは銀紐を展開する。
 一瞬で空に半径千キロを越えた巨大なサーキットを構築して足場と障壁を完全なモノと変え、ルーツィア・
マクシミリアン――地獄をそぞろ歩く大天使は、大仰に両手を広げ、朗らかに大笑する。至高の審問官は、
笑顔以外の表情をどこかに置き忘れてきたように笑みを崩さない。巨狼の無差別な憎悪を愛しげに眺め、庭
を除くように灼かれた世界を見下ろす。
 クレアの解き放った神魔の大群。そのうち、高密度の演算躯体以外がプラズマに消し飛ばされ、或いはガス
化し、膨張して天まで吹き上がった海水に打ち抜かれて塵と化していた。耐え切った神々は狼に突撃し、今度
こそ爪の一撃で払われて光の粒と散じていく。
 ……ここに来て、狼の巨躯が繰り出す肉弾攻撃は酸素レベルの核融合を超越し始めている。
 圧倒的な演算密度。星の墜落すら受け切るサイズと強度を備えた真の怪物は、条理を超越した奇跡の王者
として顕現している。
 素晴らしい、と賛嘆する姉を、マリアは肩をすくめて横目で見やる。
 
「ルーツィア、今の核融合(アレ)、三千キロ規模で空間沸かしやがったの解ってる?」
「だから素晴らしいんじゃないか。この規模の銀紐展開は僕と君を除いたら親父殿にしかできやしないぜ――
彼にとってこの程度の距離は既に至近距離という訳だ!」
「ったく、このルナ野郎は……」
 
 がしがしと頭を掻くマリア。その嘆息は、日本列島全域を丸ごと焼き払う射程を獲得した狼へのものでなく、あ
まりにも気軽な姉の態度に対してだ。状態空間に放り出せば数秒で地球全土を焦土に変えかねない魔王を前
にして、ルーツィアはあまりにも楽しげだ。
 そんな妹に微笑み、ルーツィアは末妹と闖入者(ヒロイン)の飛び去った方角に視線をくれる。
 
「ところで気付いたかい、マリア」
「あん?」
「親父殿の気配が閉じた(、、、、、、)。ついでにセシルもだ。この世界に神はいなくなった(、、、、、、)。――僕
の言いたいことは解るよな? ルールを破ったのは親父殿が先だ」
「はん……だからなんだって?」
「本気を出しても誰も咎めやしないぜ」
「フン――」
 

276 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/01/31(日) 04:40:26
 
 着物の袖を払う。袖内から滑り落ちてきた一冊の皮本を手繰ると、マリアはそれを無造作に放った。
 艶笑を浮かべたマリアの眼前で、皮本が意思を持ったかのように自律してページをはためかせ、バラバラと
そのページが千切れて宙空を埋め尽くしていく。文庫本サイズの皮本が、どこにそれだけの頁を蓄えていたの
か――総計数万枚にも及ぶ頁は姉妹を取り囲むように空に踊る。
 
「べっつに出し惜しみしてたワケじゃないんだけどね。――オーケイ、あたしが手ぇ抜く必要はないってワケだ」
 
 マリアの指が空を撫でた。――と同時に、無数の頁が光輝に包まれ、次の瞬間には無数の神器に変成する。
剣が、槍が、弓が、玉鉾が、壷が、円盤が――名辞されることもない無数の道具が、何の前触れもなしに『創生
され』ていた。
 第三者がいれば瞠視したに違いない。無数のそれらは、どれ一つ取っても破格の精密さでサーキットで組ま
れたタリズマンだ。カタチこそ違えど、それはクレアの展開する神魔の群一体一体に匹敵する稠密さで編まれ
た”神の素材”に他ならない。
 マリアにとって、『創り出せない物』は皆無だ。どれだけ複雑な回路も、どれだけありえない過程を辿った進化
生物でも、物理的に存在できない質量の物質でも――マリアの想像(設計)が及ぶ限り、凡そあらゆる事象を
マリアは織り上げる。
 遠く荒れ狂い始めた狼を遠目に、マリアは手近に浮遊していた壷を引っ掴むと、未だプラズマの踊る眼下に
投げ捨てた。
 
「出番だ――起きな、クレア(、、、)」
 
 瞬間、条理が書き換えられる。
 壷を中心として展開された巨大なサークルが「無限に拡大され続ける最中の海面」に触れると、暗い水面が
突如として渦潮を描き始める。核熱で煮沸されて神話素(シフター)にまで還元された神々の残滓がその渦に
巻き込まれ、飲み込まれて、その渦の中心となった壷に吸い込まれていく。
 
「mlkn. aliyn-b'l、tptn. win. d'lnh(我等の王はアリヤン=バアル。我等を統べる者にして、其に比肩する者は在
り得ず)」
 
 激流が巻く。
 暗色の大海が数百キロに及ぶ渦を描き、光を放ち、それ自身を巨大な魔法陣と変えて自律的な回路を組み
上げていく。
 マリアは手近な場所を滑空していく神鳥に視線を向けると、無造作に指を一振りした。途端、滞空していた玉
鉾が光箭と化して飛翔し、神鳥の頭部を串刺しにして飛散させる。何が起こったのかも理解できずに奈落へ失
墜していく神鳥が渦に飲まれ、渦が構築するサーキットの勢いは弥増していく。
 
「klnyn. qsh nbln、klnyn nbl.ksh(我等二人で王の杯を運ぶ、我等が二人で彼の杯を運ばん)」
 

277 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/01/31(日) 23:30:17
 
 世界が白光した。
 狼の号吼一過、世界の全てが――大気が、海面が、神魔の群が消し飛んだ。
 比喩抜きで引き起こされた核融合が、空間を熱で洗浄する。
 地上を基準面にして100キロ上空。通常空間であれば太陽熱を吸収した大気が二千度に達する熱圏だが、
マリアの”無限庭園”によって「同じ空間を無限に張り合わせて」拡張された空の空気分子分布は地上数十メ
ートルと大差ない。――その無限に静謐な空さえ、今はプラズマの名残が鏤められた炉心の内部に等しい。
 そして。その灼熱の中、ルーツィアとマリアを囲んで展開されたサーキットは小揺るぎもしない。熱を無化し、
衝撃をキャンセルし、超然と空に座を占めている。温度にして九千万度。肉と骨で構成された生物なら足を踏
み入れた瞬間に熔け崩れる世界にあって、神の姉妹は魔王と対峙する。
 
「酸素を強制核融合――とんでもなくステキな笑い話じゃないか、なあマリア! 彼はこの世界を丸ごと超新
星(スーパーノヴァ)に変えてフッ飛ばすつもりだぜ!」
「笑えないよ。……あぁクソ、チマチマした演算が面倒だ――半分請け負いな、姉貴!」
 
 了解、とルーツィアは銀紐を展開する。
 一瞬で空に構築された半径千キロのサーキットが足場と障壁を完全なモノと変え、ルーツィアは――地獄
をそぞろ歩く大天使は狼に向けて大仰に両手を広げ、朗らかに大笑する。
 
「君の憎悪はこんなにも深かったんだな――だってのに君ときたら僕に相談もせず、別の女の為にここまで
自壊するんだからな。ふふ、これじゃ嫉妬しかできないぜ」
 
 至高の審問官は、笑顔以外の表情をどこかに置き忘れてきたように笑みを崩さない。巨狼の無差別な憎悪
をむしろ愛しげに眺め、庭を除くように灼かれた世界を見下ろす。
 クレアの解き放った神魔の大群。高密度の演算躯体以外はプラズマに消し飛ばされ、或いは超熱に炙られ
てガス化し、或いは水蒸気爆発で天まで吹き上がった海水に打ち抜かれて塵と化していた。辛うじて猛威に
耐え切った神々は意気揚々と狼に突撃し、今度こそ爪の一撃で払われて光の粒と散じていく――振り下ろさ
れる前脚は、彗星の直撃を凌駕する破壊力で神々を挽肉に変えていく。
 ……ここに来て、狼の巨躯が繰り出す肉弾攻撃は酸素レベルの核融合を超越し始めている。
 圧倒的な演算密度。星の墜落すら受け切るサイズと強度を備えた真の怪物は、条理を超越した奇跡の王者
として顕現する。近付く者は虫でも払うように薙ぎ払われ、遠くを飛び交う者は目障りだとばかりに焼き払われ
る。傷は瞬き一つの間に塞がれ、致命傷すら半秒も掛けずに全快する――世界に記述された怪狼の設計図
は、常に狼を存在させ続け、狼は存在する瞬間ごとに設計図を拡大(しゅうせい)し続ける。
 もはや無限大の熱量ですら殺害し得ぬ究極を前に――素晴らしい、と賛嘆する姉を、マリアは肩をすくめて
横目で見やる。
 

278 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/01/31(日) 23:30:35
 
「ルーツィア。今の核融合(アレ)、三千キロ規模で空間沸かしやがったの解ってる?」
「だから素晴らしいんじゃないか。この規模の銀紐展開は僕と君を除いたら親父殿にしかできやしない。彼に
とって、この程度の距離なら既に至近という訳だ! 旧支配者も裸足で逃げ出す怪物っぷりだぜ――楽しす
ぎるじゃないか、えぇ?」
「ったく、このルナ野郎は……」
 
 がしがしと頭を掻くマリア。その嘆息は、日本列島全域を丸ごと焼き払う射程を獲得した狼へのものでなく、
あまりにも気軽な姉の態度に対してだ。状態空間に放り出せば数秒で地球全土を焦土に変えかねない魔王
を前にして、ルーツィアはあまりにも楽しげだ。
 そんな妹に微笑み、ルーツィアは末妹と少女の飛び去った方角に視線をくれる。
 
「――始まったね」
 
 その呟きに、マリアは無言で首肯する。姉と自分を銀紐で類感状態にしたマリアの脳裏に投影されている
のは、遥か彼方――三千キロの遠方だ。
 無限の空間を遍く精査し探査し侵食する。
 ルーツィアの銀紐の展開規模は、妹達のそれと質自体が違う。
 この世界の『運動』を司る神の端末は、あらゆる事象の生起から終焉までを観測しながら制御する。事実
上、その演算能力は無限大――遥か無限の遠きに潜む天体の動作すら演算対象とする審問官の長は、
予め全ての運動を理解する(、、、、、、)。――そして、その極地。大気を構成する粒子が同質(、、、、、)で
あることを利用した類感魔術、『永遠の光輝(ルクス・エテルナ)』は空間を構成する粒子が存在する限り、空
間を構築する情報をルーツィアに提供し続ける――それは、世界が滅びない限り潰えぬ究極の統一化だ。
 作り出された擬似視界。肉眼では地平線の果てに、白く蠢く凝りとしか移らないそれを、二人は目視する。
 

279 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/01/31(日) 23:35:51
 
 三千キロの遠方には不死鳥を背負った銀髪の少女――一メートル半にも満たない矮躯から伸びた長大な
光の羽が輝きを散らし、数万倍のサイズの狼と乱打戦を繰り広げている――ダビデとゴリアテどころの騒ぎ
ではない。
 泥濘に咲いた白蓮のようだ。焔を纏った繊手が翻るたびに城壁じみた狼の体表に風穴が開き、その身が
飛翔するのに合わせて爆炎と光の濁流を躍らせる。遠目には芥子粒としか移らない銀の飛翔体が、地獄を
象徴する怪狼と殴り合っている。……宗教体系の根幹を成す主神すら一撃で屠る狼と打ち合う少女のサー
キットは、既に神を片手で捻るまでに至っているだろう。それは無限の円環で怪狼と繋がった少女こそが成
し得る舞踏だ。
 奇怪で儚く、そしてこの上なく激しい輪舞。
 
「アレと殴り合おうと思うかね、まったく……」
「だからイルは気に入ったんじゃないかな、あの子のこと」
「ったく……趣味悪ィってーの」
 
 思わず呆れるマリアに快活に笑って、ルーツィアは指を鳴らした。ルーツィアとマリアの真正面――狼から
二人の姿を覆い隠すように無数の光陣が花開く。無数のサーキットは同時に回転を始め――次の瞬間、一
斉放火で空間を焼き払っていた。
 それに比しては空気に阻害される雷の速度など遅すぎる――ルーツィアの光条は、無限に限りなく等しい
速度で標的を貫く確殺の矢だ。
 たとえ地球の裏側から放っても、その鏃は放たれた瞬間に標的を穿つ。因果律操作を除けば確実な最速
こそ、ルーツィア・マクシミリアンの火矢に他ならない。
 光の帯に掠められた神鳥が膨張して爆散する。射線を塞いだ大神が胸部に風穴を開けられて消し飛び、
その直線状を翔けていた神獣も同様の末路を辿る。――流れ矢が海水を瞬時に沸騰させ、成層圏まで吹き
上がる水柱を何本も奔騰させ、爆裂する水圧が進軍する神魔を天高く舞い上げる。
 光矢は進軍する軍勢ごと狼を貫き、頑強極まりない躯体を穿孔する。光の帯は角度を付けた空から、足元
から、直線の射線から――狼と立ち回る少女だけを正確に迂回し、怪狼の巨躯だけを正確に焼き払う。
 祝福された少女だけを言祝いで破壊を齎す無数の光条は、神罰の雷火に等しい。
 

280 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/01/31(日) 23:45:07
>>279
 
(一部訂正)
 
 思わず呆れるマリアに快活に笑って、ルーツィアは指を鳴らした。ルーツィアとマリアの真正面――狼から
二人の姿を覆い隠すように無数の光陣が花開く。無数のサーキットは同時に回転を始め――次の瞬間、そ
の中央から放たれたレーザーが一斉放火で空間を焼き払っていた。
 

281 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/02/01(月) 00:55:12
 
「ところで気付いたかい、マリア」
「あん?」
「親父殿の気配が閉じた(、、、、、、)。ついでにセシルもだ。この世界に神はいなくなった(、、、、、、)。――僕
の言いたいことは解るよな? ルールを破ったのは親父殿が先だ。この世界の管理を放り出したのは親父殿
が先なんだ(、、、、、、、)」
「はん……だからなんだって?」
「本気を出しても誰も咎めやしないぜ」
「フン――」
 
 着物の袖を払う。袖内から滑り落ちてきた一冊の皮本を手繰ると、マリアはそれを無造作に放った。
 艶笑を浮かべたマリアの眼前で、本が意思を持ったかのように自律してページをはためかせ、バラバラとそ
のページが千切れて宙空を埋め尽くしていく。文庫本サイズの皮本が、どこにそれだけの頁を蓄えていたのか
――総計数万枚にも及ぶ頁は姉妹を取り囲むように空に踊る。
 
「――オーケイ、あたしが手ぇ抜く必要はないってワケだ」
 
 マリアの指が空を撫でた。――と同時に、無数の頁が光輝に包まれ、次の瞬間には無数の神器に変成す
る。剣が、槍が、弓が、玉鉾が、壷が、円盤が――名辞されることもない無数の道具が、何の前触れもなしに
『創生され』ていた。
 それ自体は無地のグリモアに過ぎない白紙の束は、マリアにコードを記述されることで『本物の神器』へと
書き換えられる。
 ……見る者が見れば瞠視したに違いない。無数のそれらは、どれ一つ取っても破格の精密さでサーキット
で組まれたタリズマンだ。カタチこそ違えど、それはクレアの展開する神魔の群一体一体に匹敵する稠密さ
で編まれた”神の素材”に他ならない。
 マリアにとって、『創り出せない物』は皆無だ。どれだけ複雑な回路も、どれだけありえない過程を辿った進
化生物でも、物理的に存在できない質量の物質でも――マリアの想像(設計)が及ぶ限り、凡そあらゆる事
象をマリアは織り上げる。
 遠く荒れ狂い始めた狼を遠目に、マリアは手近に浮遊していた壷を引っ掴むと、未だプラズマの踊る眼下
に投げ捨てた。
 

282 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/02/01(月) 00:55:32
 
「出番だ――起きな、クレア(、、、)」
 
 瞬間、条理が書き換えられる。
 壷を中心として展開された巨大なサークルが「無限に拡大され続ける最中の海面」に触れると、暗い水面
が突如として渦潮を描き始める。核熱で煮沸されて神話素(シフター)にまで還元された神々の残滓がその
渦に巻き込まれ、飲み込まれて、その渦の中心となった壷に吸い込まれていく。
 
「mlkn. aliyn-b'l、tptn. win. d'lnh(我等の王はアリヤン=バアル。我等を統べる者にして、其に比肩する者は
在り得ず)」
 
 激流が巻く。
 暗色の大海が数百キロに及ぶ渦を描き、光を放ち、それ自身を巨大な魔法陣と変えて自律的な回路を組
み上げていく。
 マリアは手近な場所を滑空していく神鳥に視線を向けると、無造作に指を一振りした。途端、滞空していた
玉鉾が光箭と化して飛翔し、神鳥の頭部を串刺しにして飛散させる。何が起こったのかも理解できずに奈落
へ失墜していく神鳥が渦に呑まれ、神を喰らった渦が構築するサーキットの勢いは弥増していく。
 
「klnyn. qsh nbln、klnyn nbl.ksh(我等二人で王の杯を運ぶ、我等が二人で彼の杯を運ばん)」
 
 朗々と歌い上げられる声に共鳴して、渦は百キロから五百キロ、千キロへと拡大し、ルーツィアの展開した
魔法陣と同サイズの規模にまで成長していた。天地を結ぶ巨大な二枚のサークルが燐光を巻き上げ、稼動
した加速炉さながらの鳴動を始める。
 渦を迂回しようとした神が頭上から放たれた光の剣に打ち抜かれて渦に飲まれ、その様に頭上を見咎めた
神は頭頂部を槍で串刺しにされて海中に没していく。
 巨大な光陣の上に陣取るマリアの周囲から飛び交う無数の利器が万魔を屠り、巨大な渦の贄へと捧げて
いく。
 マリアの周囲から放たれる利器の流星は狼へ殺到する神々を無差別に殺戮し、その亡骸を神話素に変え
て渦へと投じている。クレアに招致された神魔の隊伍は、怪狼を第一の敵と定めて行軍しながら辿り付く間も
なく水面に屍を晒し、その屍は時を置かずにサーキットの構成要素と変じていく。
 
「wn ap. 'dn. mtrh、b'l. y'dn. 'dn. tkt. bglt wtn. qlh. b'rpt srh. lars. brqm(方今は彼の雨の季節、彼が季節を定
め、船が動き、その声を雲より賜わし、地へと雷を降ろす)」
 
 マリアの声が空気分子を媒介して多層のコードを編み上げ、瞬く間に巨大な演算装置を構成する。怪狼を
構築する設計図(アーキテクチャ)同様の光の設計基盤。壷の生み出す渦を中心として築されていくのは、
極大規模の『創生』だ。
 

283 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/02/01(月) 05:44:44
 
 『この世界の設計基盤』である原形質体(プロトプラクトゥス)を織り上げ、編み変え、殺害した神の屍を要素とし
て継ぎ接ぎしながら、魔女は途切れた神威を再構築していく。
 より強く。
 より複雑に。
 クレアの召還能力は、時間軸を俯瞰した「あらゆる神の招致」だ。その身に『神の設計図』を余さず記述したクレ
アは、人間が過去から未来まで――創生されてから熱死するまでの間に思考し、想像し得る神々のパターンと
その派生を記述された審問官であり、故にクレアは生まれながらにして未来永劫、人間が信仰し、想像し得る神
を予め内包している。時間軸上の一点ごとに存在する「全ての神の可能性」をその身に檻して停滞させたのがク
レアなのだ。
 そして――それ故に、クレアはその能力に上限が設定されている。
 人間の存在が有限である限り、そこで祭られた神々の力もまた有限であり、無限に自身を成長させる狼には
届かない。系統樹の成長のように這い進んだ『神々の変転』を幾ら遡っても、『人間に信仰された神』しか見出せ
ないのでは勝ち目がない。
 ならば、その道理を作り変える。
 紡ぎ変え、繋ぎ変え、意味を変質させる。
 本来あるべき文脈(神話)から引き抜いた要素を文字の最小単位とし、マリアは神々の亡骸で新たな神話を創
生する(、、、、、、、)。
 
 水面が光に騒ぐ。
 燔祭の祭壇は貪欲に生贄を呑み喰らい、今や大海は光の祭壇を中心とした神殿へとその身を変えている。
 感染魔術を通して作られた擬似視界越し、狼の身体がレーザーに穿たれて花火のように断続的に炸裂し、少
女の拳で穿孔されて無数の穴が穿たれるのを眺めながら、マリアは光の渦と化した海面に神の死骸を積み上
げる。
 
「手伝いが必要かな?」
 
 冗談だろ、と長女の言葉に肩をすくめる。
 
「気にせず続けるといい――妹紅の籠持ちと露払いは僕が務めるさ」
 
 断言するルーツィア――その言葉が違えられることはありえない(、、、、、、、、、、)。放たれる光条の列が勢
いを増し、擦れ合う光の柱が大気をそこかしこでプラズマ化させる。
 ――もはや、世界はモロクの炉心だ。
 空間に蓄えられたエネルギーは、純粋な熱量だけで水爆のそれを凌駕している。音すら果てる数億度の空
間に『海』が存在できるのは”無限庭園”によって水深を絶えず無限大に引き伸ばされた結果に他ならない。断
続的に放たれるルーツィアのレーザーは水面に突き刺さる度に遥かな成層圏まで水柱を吹き上げ、ガス化し
た海水が上昇気流を巻き上げ、滞空するプラズマに絡んで吹き散らされる。
 その地獄の中で。
 マリアは手近な神を屠り、片っ端から燔祭の生贄に捧げていく。足場にした魔法陣より祭壇が巨大化し、半
径二千キロメートルの威容を獲得する。――そして。
 
「――彼女が入ったぜ(、、、、、、、)、マリア」
 
 本来ならば声など伝わらない熱空間。展開され、外部と隔絶されたサーキットの中で、ルーツィアは不敵に
笑みを浮かべて指を弾く。唐突に精製された薄い硝子状のパネルに映し出されるのは、呆けたように佇む巨
獣の姿――擬似視界とリンクした遠見の水晶(パランティア)は、マリアに負担を掛けない為のルーツィアの
気遣いだろう。
 遥か三千キロ先の修羅の巷。――そこを飛び回っていた銀髪の少女の姿はどこにもない。
 

284 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/02/01(月) 07:11:14
 
 ■
 
 
 
 
 
 
 

285 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/02/01(月) 23:26:29
 
 一瞬、怪狼の挙動が停止した。
 ダンスパートナーを唐突に失った魔王は、所在無さげに押し寄せる神魔の大群に身を晒し、しかし傷一つ負
わない体表の自律防御(炎の壁)が無碍に総軍を焼却する。ルーツィアとマリアは『永遠の光輝』が生んだ擬
似視界越しにそれを眺め――、
 
 ――虚無その物の瞳と視線がかち合った。
 
「……怒らせたみたいだな、どうも」
 
 ただそれだけで、何の前提も一切の理由もなく、狼が自分達を認識したのを理解する。
 孤狼がそうするように、フェンリルは天上へと頭を擡げ――そして遠吼えた。
 
「――ちょっと、これはないかな」
 
 ルーツィアは引き攣ったように笑う。
 そこに、天を突く威容があった。
 遥か三千キロ先で暴れ狂っていた狼が、目の前に存在していた(、、、、、、、、、)。
 最早白い壁としか認識できない巨躯は、僅か数十メートル眼前に存在している。
 
「波動関数操作――このサイズで、この躯体が――あははははははは! 君ってヤツは、どこまで僕好みの
カオスに満ちてるんだ!」
 
 大気が爆ぜる。
 笑うルーツィアの直上に、巨大な前脚が振り翳される。
 踏み抜けば地殻すら容易に踏み抜く神槌――それを。
 

286 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/02/01(月) 23:33:55
 
「――丁度良かった。ナイスタイミングだよ、イル」
 
 赤い巨人が前足を受け止めていた。
 四千キロのサーキットの中心――そして、この世界の創造主(、、、、、、、、)であるマリアが立つ、文字通り
『全ての中心』。
 そこに神が屹立している。
 超然と怪狼と向かい合う、天を突く威容――十キロメートルを超える巨神がそこにいる。
 光輝に包まれた四対八本のうち六本の腕を組み、二本の腕で落下してきた前足を受け止め、超然と――当
然のようにそこに存在している。
 奇怪な鎧に包まれた雄々しい上半身を支える下半身は巨馬のそれであり、その足もまた銀光を放つ白銀の
鎧に包まれている。全身を隈なく覆った奇怪な鎧には精緻な紋様(サーキット)が刻まれ、その計算され尽くし
た均整さは、いっそそれが巨大な芸術品だとでも説明した方が通りが良いに違いない。
 
 ――アリヤン=バアル。
 
 かつて存在したかもしれない(、、、、、)神の断片。
 最古の大神エルの同胞にして、ヤハウェの同一体(、、、、、)。
 信仰すら消え失せた神は、本来口の端に昇ることもなく失せ行くのが定常だ。
 その肩に佇立するマリアは、巨狼を不敵に睨み据える。
 

287 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/02/01(月) 23:44:34
 
 いきなり怪狼が消え失せる――波動関数が凄まじい勢いで書き換えられるのを知覚した姉妹の視線の先、僅
か百キロ先――もはや百キロ程度では『距離』ですらない――にフェンリルが転移している。
 開いた口腔の周辺で大気が撓む。
 それが大破壊を齎す超振動の前触れだと理解しながら、しかしルーツィアもマリアも動かない。
 バアルが吼えた。
 八腕の内、二本の腕が轟音を立てて合掌する。
 ――ほぼ同時に、世界が震えた。
 怪狼の咆哮は世界を激動させ――そして、バアルの正面で凪へと回帰する。
 バアルが、振動する世界を畳んだのだ(、、、、、、、)。
 限定的な時間停止で固定した空間は振動を遮蔽し、押さえ込み、数千キロを塵と変える大破壊を止めている。
 憎悪と瞋恚に震える巨狼が二撃目を放つより早く、バアルは合掌した腕とは別の二腕を振り被る。
 前触れもなくその手に現出したのは、バアルの体躯を上回る――凡そ二十キロメートルにも及ぶ巨大な槍だ。
バアルは神槍を五本の腕で握り直し――。
 ――次の瞬間、怪狼は前脚ごとその身体を一文字にされていた(、、、、、、、、、)。
 因果律の反転(、、、、、)。
 バアルは「相手を叩き切った」という前提を押し付け、距離も速度も諸共無関係に怪狼を叩き切ったのだ。
 それは世界の素材(、、、、、)たるバアルにこそ成し得る、空間と時間の掌握だ。
 無限遠の彼方まで二つに分断する斬撃。
 それに半瞬以上遅れ、大気が根刮ぎにされる轟音が轟く。
 体躯が燐光に包まれ、怪狼は即座に再生し――それよりも早く、バアルが一本の腕を突き出している。燐光
を放つコードで編まれた球体がその掌の中に握り込まれ、
 
「――って、待てアンタ――!」
 
 マリアが声を上げる。と、同時に。
 怪狼の全身が粒子と化して砕け散った。
 宿唖の側面(パルス・フォルトゥナ)の掌握。神々の言語(デヴァナガライ)でその手の中に引き写された怪狼
の設計図が、時空ごと握り砕かれたのだ(、、、、、、、)。
 それは『存在している』と言う情報そのものの消却であり、再生すら許さぬ形質の追放でもある。その問答無
用の大破壊は、目的の『彼』と、それを救出に向かった少女をまとめて抹殺してしまった、と言う意味でもある。
 ――だが。
 思わず身を乗り出していたマリアの肩を抑え、ルーツィアは笑う。
 苦笑と喜笑を同時に浮かべて。
 
「――安心していいよ、マリア。どうも想像よりとんでもないらしいぜ、彼は(、、、、、、、、)」
 
 設計図が引き直される(、、、、、、、)。
 時間と空間ごと粉砕された狼は、時間と空間ごと自身を再生したのだ(、、、、、、)。
 第十球層(プリムム・モヴェンス)――時空と独立して存在する『最外部』からの強制干渉能力。単純な演算
を積み重ね続けた狼は、その純粋な『単純さ』によって、神々の位階を超越した能力を獲得したのだ。
 もはや、”無限庭園”の内部に作り出された論理と条理の数は通常の次元とは桁が違っている――因果は
因果を成し得ず、道理は道理を通さない。『意思を以って戦う』こと自体が意味を喪失する寸前の領域で、「こ
の世界そのもの」である姉妹と主神、それらをただ一騎で滅ぼそうとする魔王は対峙する。
 

288 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/02/05(金) 00:47:26
(訂正)
 
「klnyn. qsh nbln、klnyn nbl.ksh(我等二人で王の杯を運ぶ、我等が二人で彼の杯を運ばん)」
 
 朗々と歌い上げられる声に共鳴して、渦は拡大する。
 百キロから五百キロ、千キロへ。
 今や光の渦はルーツィアの展開した魔法陣と同サイズの規模にまで成長していた。天地を結ぶ二枚の
サークルが燐光を巻き上げ、稼動した加速炉さながらの鳴動を始める。
 渦を迂回しようとした神が頭上から放たれた光の剣に打ち抜かれて渦に飲まれ、その様に頭上を見咎
めた神は頭頂部を槍で串刺しにされて海中に没していく。その度に渦が輝きを拡げ、渦潮を彩る光は明
瞭とした文字を描き出す。
 ――それは、神を喰らう文字盤だ。
 巨大な光陣の上に陣取るマリアの周囲から飛び交う無数の利器が万魔を屠り、巨大な渦の贄へと捧
げていく。
 それを冒涜だと弾劾する神はない。
 神威はこの場において価値無き威光でしかない。
 何より、マリアもルーツィアも神を崇める理解がない(、、、、、、)。
 マリアの周囲から放たれる利器の流星は狼へ殺到する神々を無差別に殺戮し、その亡骸を神話素に
変えて渦へと投じている。クレアに招致された神魔の隊伍は、怪狼を第一の敵と定めて行軍しながら、
けして目的地に辿り付くことなく屍を晒し、その屍は時を置かずにサーキットの構成要素と変じていく。
 予定調和の大虐殺を一瞥とてせず、マリアは朗々と咒を歌い上げる。
 

289 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/02/05(金) 00:47:39
 
「wn ap. 'dn. mtrh、b'l. y'dn. 'dn. tkt. bglt wtn. qlh. b'rpt srh. lars. brqm(方今は彼の雨の季節、彼が季節
を定め、船が動き、その声を雲より賜わし、地へと雷を降ろす)」
 
 声は空気分子を媒介して多層のコードを編み上げ、巨大な演算装置を構成する基礎となる。
 本来、人間の言葉に意味はない。
 「リンゴ」という単語がリンゴとして機能する訳ではない。加えて、国が違えば林檎(Aplle)を指す言葉は
変化する。言葉は人間が社会の中で他者と意味を共有する為に生み出したラベルに過ぎない。
 ――同様に、意味もまた存在しない。
 あらゆる物理現象はただ起きている(、、、、、)だけだ。
 熱は分子の振動で現れされるが、それは物理法則(ルール)と物理基盤(そざい)の相関でしかない。
 その意味に中心は存在せず――それを理解する物がいなければ、それらはただの事象に過ぎない。
 人間の根本を成す機能は、物事に意味を見出し、それを関連付ける理解だ。
 観測者無き事象は放埓なカオスでしかない。それを表現する言葉はなく、それを語る口もない。
 目で見えない物を科学で証明し、論理で演繹し、ヒトは野放図な混沌を体系立てる。
 だが、それでも理解できない先――”なぜ全ては存在するのか”、という根源を記述したルールを、人
間は未来永劫理解できない。
 宇宙の果てで何が起きているかをヒトの口と言葉は表現し得ず、極小の世界の出来事を人間は語り
得ない。
 神の言語(デヴァナガライ)は、その全てを指示する言葉(コード)だ。
 光速度の定義、素粒子の振る舞い、時間と空間の定義――存在し得る、ありとあらゆる法則(意味)
を直接記述する言葉(、、、、、)。
 審問官はその言葉の行使を以って、世界を自分の物に作り変える――世界を略奪して、自分の領域
として変成する。今も間断なく熱量を書き換え、重力を書き換え、太陽に等しい温度と変じた世界からマ
リアとルーツィアを守っているのはその『言葉』の群だ。
 神々の言葉には二つの段階がある。
 即ち神々の言葉(いみ)それ自体を記述する真述。
 真述を構成する、要素としての真辞。
 万象の存在という現象そのものである真述は、決められた形式を持たない。だからこそ、無数の真辞
(たんご)を組み合わせることによって見出されるパターンが真述(しんり)の記述を可能にする。
 

290 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/02/05(金) 00:53:48
 
 世界の設計図である真述は、その成り立ち故に世界よりも精密だ。設計図(真述)から生まれた創造
物(世界)からは、増大したエントロピーが邪魔をして真術を演繹できない。死体から生体を復元するの
が困難であるように、そこには『存在した筈の情報(パターン)』が欠けている。
 コードの法則性とそれが導く意味(パターン)を複雑に組み合わせ、巨大な一枚の絵画を描くようにし
て生まれる『相』こそが真述なのだ。
 そして、神話と宗教体系の相関から生み出される神々――今も大海を埋め尽くすそれら――は、『信
仰』というコードで作られた真述だ。
 多くの場合、真述に至る複雑性は人間個人に記述し得るモノではありえない。多くの人間の信仰と信
仰が作り上げた数多の儀式儀礼、それが奉られた土地との関連――あらゆる要素が噛み合って、『根
源の記述(真述)』である神の言葉(デヴァナガライ)を記すに至る。
 ――そうして生み出された演算躯体こそが神々だ。
 だからこそ――当然、個人で真述を成す例は極端に少ない。
 それは技術や理論よりも更に複雑な層に位置付けられ、意味合いとしては才能に近い。
 そして、真述を記述できる審問官は稀有だ。
 幾ら物理法則を書き換えようと、普通の審問官は真述を操作する訳ではない。蟻が蟻塚の構造を熟
知している訳ではないのと同じく、「それは可能だから可能だ」としているだけだ。真辞を組み合わせる
能力を持ち合わせながら、ただの審問官では真述の全容を把握できない。
 だが、ヴァチカンの騎士団には、神の言葉を意図せず振るう事のできる人間が揃っている。
 あらゆる物理現象を都合よく遮断する男が、この世界を自分と合一化させる男が、固有の波束を持っ
た光を操る聖女が――そんなシャーマンが肩を並べる騎士団は、ある意味では”本物の”魔法使いが
居並ぶ審問局よりも異常を掻き集めた巣窟だ。
 彼等彼女等は、言わば世界が孕んだバグのようなものだ。世界の内にありながら、世界を記述する
言語を読み取る才に長けた異端者達。
 彼等は、審問官よりもある意味では生物として体裁を狂わせていると言っていい――その極端な例
こそ、今も暴れ狂う狼だった。
 そして――。
 マリアこそは唯一、真述を理解できる審問官だ(、、、、、、)。
 扱うのではなく把握する。
 思考し、理解し、作成する。
 演算規模においてマリアすら凌駕するルーツィアにすら成し得ない、それは文字通りに『世界を創造
する』能力だ。
 

291 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/02/05(金) 01:03:41
 
 怪狼を構築する設計図(アーキテクチャ)同様の光の設計基盤。壷の生み出す渦を中心として築され
ていくのは、極大規模の『創生』だ。
 『この世界の設計基盤』である原形質体(プロトプラクトゥス)を織り上げ、編み変え、殺害した神の屍を
要素として継ぎ接ぎしながら、魔女は途切れた神威を再構築する。
 より強く。
 より複雑に。
 クレアの召還能力は、時間軸を俯瞰した「あらゆる神の招致」だ。
 その身に『神の設計図』を余さず記述したクレアは、ヒトが過去から未来まで――創生されてから熱死
するまでの間に思考し想像し、存在させ得る神々の真述を書き込まれた記憶装置だ。人類が神の言葉
を辛うじて紡ぎながら作り上げてきた宗教体系と神なる演算躯体の記述形式は、その中に最初から収
められている。
 神々の言語の雛形をその身に刻み込んだクレアにとって、未知の神の言葉など存在しないのだ。
 クレアは生まれながらにして未来永劫、人間が信仰し、想像し得る神を予め内包している。
 時間軸上の一点ごとに存在する「全ての神の可能性」をその身に檻して停滞させたのがクレアなのだ。
 そして――それ故に、クレアはその能力に上限が設定されている。
 人間の存在が有限である限り、そこで祭られた神々の力もまた有限であり、無限に自身を成長させる
狼には届かない。系統樹の成長のように這い進んだ『神々の変転』を幾ら遡っても、『人間に信仰された
神』しか見出せないのでは勝ち目がない。
 ならば、その道理を作り変える。
 紡ぎ変え、繋ぎ変え、意味を変質させる。
 本来あるべき文脈(神話)から引き抜いた真述を文字の最小単位とし、マリアは神々の亡骸で新たな
神話を創生する(、、、、、、、)。
 根源である筈の真述を紡ぎ変え、マリアは『最果ての先』を記述する。
 

292 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/02/05(金) 01:07:55
 
 水面が光に騒ぐ。
 燔祭の祭壇は貪欲に生贄を呑み喰らう。大海は今や光の祭壇を奉じたカナンの神殿だった。
「手伝いが必要かな?」
 冗談だろ、と長女の言葉に肩をすくめる。
 感染魔術を通して作られた擬似視界越し、狼の身体がレーザーに穿たれて花火のように断続的に炸裂
し、少女の拳で穿孔されて無数の穴が穿たれるのを眺めながら、マリアは光の渦と化した海面に神の死
骸を積み上げる。
 
「そのまま気にせず続けるといい――妹紅の籠持ちと露払いは僕が務めるさ」
 
 断言するルーツィア――マリアは、その言葉が違えられることはありえないと知っている(、、、、、、、)。
 闇の中へ放たれる光条の列が勢いを増し、擦れ合う光の柱が大気をそこかしこでプラズマ化させ、無窮
の闇を無尽の光で塗り上げる。闇の静謐さも穏やかさも叩き潰し、光の洗礼は尚も苛烈に夜を殺す。隕石
群すら残らず蒸発させる光の帯が、間髪置かずに世界を焼き続ける。
 ――もはや、世界はモロクの炉心だ。
 空間に蓄えられたエネルギーは、純粋な熱量だけで水爆のそれを凌駕している。
 凶熱に炙られて空気(ばいしつ)と共に音すら果てる数億度の空間で『海』が存在できるのは、”無限庭
園”によって水深を絶えず無限大に引き伸ばされた結果だ。断続的に放たれるルーツィアのレーザーは
水面に突き刺さる度に遥かな成層圏まで水柱を吹き上げ、ガス化した海水が上昇気流を巻き上げて滞
空するプラズマに絡んで吹き散らされる。温度は連鎖的に増加し、天井知らずで上へ上へ。
 その地獄の中で。
 マリアは手近な神を屠り、片っ端から燔祭の生贄に捧げていく。
 足場にした魔法陣より祭壇が巨大化し、サーキットは半径二千キロメートルの威容を獲得する。――
そして。
 
「――入ったぜ(、、、、)、マリア」
 
 本来ならば声など伝わらない熱空間。展開され、外部と隔絶されたサーキットの中で、ルーツィアは不
敵に笑みを浮かべて指を弾く。唐突に精製された薄い硝子状のパネルに映し出されるのは、呆けたよう
に佇む巨獣の姿――擬似視界とリンクした遠見の水晶(パランティア)は、マリアに負担を掛けない為の
ルーツィアの気遣いだろう。
 遥か三千キロ先の修羅の巷。――そこを飛び回っていた銀髪の少女の姿はどこにもない。
 
「正念場ってとこだ。始めようか」
 

293 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/02/05(金) 02:03:49
 
 一瞬、怪狼の挙動が停止した。
 ダンスパートナーを唐突に失った魔王は、所在無さげに押し寄せる神魔の大群に身を晒し、しかし傷一
つ負わない体表の自律防御(炎の壁)が無碍に総軍を焼却する。ルーツィアとマリアは『永遠の光輝』が
生んだ擬似視界越しにそれを眺め――、
 ――虚無その物の瞳と視線がかち合った。
 
「……怒らせたみたいだな、どうも」
 
 ただそれだけで、何の前提も一切の理由もなく、狼が自分達を認識したのを理解する。
 孤狼がそうするように、フェンリルは天上へと頭を擡げ――そして遠吼えた。
 
「いや――ちょっと、これはないかな」
 
 ルーツィアは引き攣ったように笑う。
 そこに、天を突く威容があった。
 遥か三千キロ先で暴れ狂っていた狼が、目の前に存在していた(、、、、、、、、、)。
 最早白い壁としか認識できない巨躯は、僅か数十メートル眼前に存在している。
 
「波動関数操作――このサイズで、この躯体が――ふ、ふふ、あははははははは! イル! 君ってヤ
ツは――君は、本当に本当に本当に、ああ、イル! 君はどこまで僕好みのカオスに満ちてるんだ!」
 
 大気が爆ぜる。
 笑うルーツィアの直上に、巨大な前脚が振り翳される。
 踏み抜けば地殻すら容易に踏み抜く神槌――それを。
 
「――だけど、丁度良かった。ナイスタイミングだよ、イル」
 

294 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/02/05(金) 02:04:05
 
 睦言を囁くようなマリアの声。
 今しもルーツィアを磨り潰す直前だった魔狼の足が、空に停止している。
 否――赤い巨人が受け止めている。
 全長四千キロのサーキットの中心――そして、この世界の創造主(、、、、、、、、)であるマリアが立つ、
文字通り『全ての中心』。
 そこに神が屹立している。
 超然と怪狼と向かい合う、天を突く威容――十キロメートルを超える巨神がそこにいる。
 光輝に包まれた八本の腕。
 奇怪な鎧に包まれた雄々しい上半身を支える下半身は巨馬のそれであり、その足もまた銀光を放つ
白銀の鎧に包まれている。
 全身を隈なく覆った奇怪な金属には精緻な紋様(サーキット)が刻まれ、傍目には肉と筋で動く人体と
言うより、巨大な石像だと説明した方が通りが良いだろう。
 アリヤン=バアル。
 かつて存在したかもしれない(、、、、、)神の断片。
 最古の大神エルの同胞にして、ヤハウェの同一体(、、、、、)。
 信仰体系から消えた神は、本来なら口の端に昇ることもなく失せ行くのが定常だ。神なくして信仰は
存在しないが、信仰なくして神もまた存在できない。畢竟、神がその存在を固定する為には宗教体系
に保管された儀式儀礼のパーソナリティと信仰する人間の意識、それを持続させる口伝や書物の充分
なポテンシャルが必要不可欠なのだ。
 そして――その神は、パーソナリティとなる信仰体系も、自身を世界に繋ぎ止める書物のポテンシャ
ルも持ち得ない『神だった物』だ。
 

295 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/02/05(金) 02:04:17
 
 強大であるが故にユダヤ教に封殺され、信者は軒並み殺戮され、それを留める記録は口伝すらも曖
昧に散逸した神は、正確な姿でカタチを留めてはいない。ユダヤ教のコードにおいて悪魔として呼び習
わされた神は、偉大なるユダヤの大神ヤハウェに討たれた魔王として、数多の悪魔の素材として語り継
がれたからだ。
 
「時間の中に取り残された神であるなら、それはクレアの『千の高原』に記述されたコードとして復元可
能だ。けど確かに、単に消失した真述(信仰)を回帰する手段はない――世界の誰も彼もが記憶しなく
なった言葉は、既に生き返る手段を持ち合わせていない。クレアは真述(設計図)から作られた創造物
(神)を召還できるだけで、その素材である信仰や言語を扱える訳じゃないからね。アダド、ゼブル、ベー
ル――無数の『主』の名を持つ”バアル”達なら、とっくにあの狼に蹴散らされた隊伍に加わっていた。
 ――けど、これは」
「ああ、全く違う――神の言語(デヴァナガライ)は世界の一番外にあるバカでかい海みたいなもんだか
らね。
 その奥(、、、)なんて存在しない――これまで生まれてこれから生まれる全ての神様はそこに漂って
る(、、、、、)。あたしはそのパターンを紡ぎ上げる。ホントならもっと手間取るんだが、クレアが素材を用
意してくれてる訳だからね。くたばった神様の死体が持ってる情報を繋ぎ合わせればあたしの狙うカタチ
は見えてくる。こいつは、その連中を素材にして作り上げた(、、、、、、、)神様のフランケンシュタインだ」
 

296 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/02/05(金) 02:07:45
 
 と、空を覆っていた天蓋同然の前足が――怪狼が消え失せる。
 波動関数が凄まじい勢いで書き換えられるのを知覚した姉妹の視線の僅か百キロ先――もはや百キ
ロ程度では『距離』ですらない――にフェンリルが転移している。
 星すら拉ぐ魔狼は、唐突な闖入者の無礼を許さない。
 開いた口腔の周辺で大気が撓む。
 それが大破壊を齎す超振動の前触れだと理解しながら――しかしルーツィアもマリアも動かなかった。
巨神の肩に降り立ってサーキットを展開する姉妹は、軽く見積もって巨神をなお数倍する狼を遠見する。
 
「で、散々待たせてくれたんだけど……さてマリア、少しは頼りにしていいんだろうね、ソレ」
「多分ね」
 
 微笑するマリアに応えるように、バアルが吼えた。
 八腕の内、二本の腕が轟音を立てて合掌する。
 ――ほぼ同時に、世界が震えた。
 怪狼の咆哮は世界を激動させ――そして、バアルの正面で凪へと回帰する。
 バアルが、振動する世界を畳んだのだ(、、、、、、、)。
 限定的な時間停止で固定した空間は振動を遮蔽し、押さえ込み――そして、数千キロを塵芥と変える
大破壊を止めている。
 巨狼の再生も核融合能力も物理法則を超越した『神の言語』が成し得る奇跡だ。――が、超振動や核
熱は狼が世界に顕現させた『物理現象』でしかない。圧倒的な破壊力はしかし、その破壊力ゆえに極限
まで物理的だ。
 
「だったら――物理法則の支配者を呼び出せばいい(、、、、、、、、)、か。くくっ、あぁ、なるほど、かつて
存在した文法、かつての世界の支配者はその真辞を記述した稀有な例だ――バアルの中のバアル。コ
イツは既にこの世界のどこにも記載されない、断片から集積された『君の兵器』なんだからな。物理法則
と混合した真述で組み上げた、正に神話のキマイラだ」
 
 そういうこと、とマリアは姉に笑み返す。
 憎悪と瞋恚に震える巨狼が二撃目を放つより早く、バアルは合掌した腕とは別の二腕を振り被る。
 前触れもなくその手に現出したのは、バアルの体躯を上回る――凡そ二十キロメートルにも及ぶ巨大
な槍だ。
 バアルは神槍を五本の腕で握り直し――。
 
 ――次の瞬間、怪狼は前脚ごとその身体を一文字にされていた(、、、、、、、、、)。
 

297 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/02/05(金) 18:51:13
 
 因果律の反転(、、、、、)。
 バアルは「相手を叩き切った」という前提を押し付け、距離も速度も諸共無関係に怪狼を叩き切ったのだ。
 それは世界の素材(、、、、、)たるバアルにこそ成し得る、空間と時間の掌握だ。
 無限遠の彼方まで二つに分断する斬撃。
 それに半瞬以上遅れ、大気が根刮ぎにされる轟音が轟く。
 爆風と共に槍の降り抜かれた海面が数十キロ先まで断ち割られ、その軌跡に沿ってオーロラのように水
柱が立ち昇る。
 絶死の一撃は、言わずもがなその場限りだ。
 巨躯が燐光に包まれ、怪狼は即座に再生し――それより早くバアルは槍を振り被り、それを無造作に投
擲していた。
 亜光速で閃く槍が、狼の寸前で破裂する。
 一本の巨槍は無数の鏃となって霰の如く狼を突き穿つ。
 再生しようとした身体のそこかしこが爆散して消し飛び、その内側で光を放ってプラズマ化する。”雷を降
ろす者”と真辞されたバアルの熱量操作が、焔の支配者たる狼を熱で焼き払っていく。
 だが――。
 光の中、白い恒星が凝る。
 終焉した星のように凝固した――時間の地平に漂う天体の亡骸さながらの不尽さで。
 そこに怪狼は再臨する。
 
「……驚いた。宇宙の再生でもやらかしそうな勢いだ」
 
 マリアはただその光景に苦笑し、
 
「全だ。親父殿が執着した理由が解るというものだ。――綺麗過ぎるな、君は」
 
 ルーツィアはその姿に目頭を押さえ、感嘆するように息をつく。
 
 ―――――――――――――――――――――――――――――
 
 時が、その咆哮に悲鳴を上げた。
 空が、その怒号に恐れを成した。
 ただ、バアルだけが敵意と共に武器を握り締めた。
 世界が爆散する。
 島二つを並べたような怪異が、音速を遥かに超えた速度で巨神へ突撃する。抗するバアルの四対の手
には、それぞれ光輝に満ちた利器が出現している――長大な槍が大質量の直撃を受け切れずに折れ飛
び、その内側に翳した剣が圧し折られ、更に奥で重ねて構えた一対の斧が砕け、残りの二対の腕が構え
た剣を一斉にその身に突き立てる事で漸く勢いを軽減し――それでも圧倒的な暴力はバアルの身を海上
で大きく傾がせる。
 

298 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/02/05(金) 18:53:25
 
 百キロ単位で転移したルーツィアとマリアの眼前で、狼と巨人が魂を穿ち合う。
 振り下ろされる撃剣が炎上する狼の領域ごと体表に傷を穿ち、狼は突進でバアルを跳ね飛ばす。冥竜
すら一撃で屠った牙がバアルの肩口を噛み砕き、悶えるようにバアルはその口内に槍を突き落とす。
 噛み千切られた血肉が大海を汚し、吹き散らされた毛皮が淀む海を更に濁らせる。――ただの一秒未
満の交錯で、煮え立つ海は地獄そのものの様相を呈している。
 戦闘単位が跳ね上がった空間では、一間に互いを数万回殺してお釣りが来るほどのエネルギーが発
散される。
 だが当然のように一貫の間に数千万回の再生を可能にする神と怪狼には、それすら些事でしかない。
 
「ふん。コレくらいじゃ足止めにしかならないが――それが目的だ。重畳だよマリア。流石は僕の妹だ。こ
のまま押し留めるとしよう」
 
 ……目的は、あくまで狼の殲滅ではなく足止めだ。
 この距離なら、ルーツィアとマリアは同一性破棄(消却)の槍で必殺を期すことが可能だ。
 が、そうして破壊してしまっては狼と合一化した妹紅まで抹消してしまいかねない。
 だが本来、物理的な攻撃に対して無敵を誇る魔王を止める手段は絶無に近い。今もなお拡大成長を続
ける魔狼の演算密度は、軽く見積もってもあらゆる事象を再現してしまうほどに膨れ上がっている。
 それを――マタドールが猛牛を制するように、バアルは襲い来る凶猛な力の波濤をいなしている。
 分子の励起を制御して超振動と核融合を受け流し、因果律の改竄で超音速移動する怪狼の突撃を悉く
振り放す。
 

299 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/02/05(金) 19:04:00
 
 それでも魔狼は圧倒的だ。
 突撃でバアルを吹き飛ばした魔狼が、前足でバアルを踏み付けて顎を開く。
 八腕のうち六本を纏めて噛み砕き、そのまま頭部を――、
 
「――おっと。あたしが何もしないとか思ってんじゃないだろうね、イル」
 
 巨狼の身体を、霰のような彗星が穿っていた(、、、、、、、、、)。
 真述の記述で精製した大質量の天体が、隕石の墜落そのものに狼の身体を傾がせたのだ。
 マリアが創生した天上から飛来する無数の隕石群。
 それをルーツィアが銀紐で運動エネルギーを記述し、亜光速にまで加速させた天体の大槌だ。
 恒常展開された炎の壁に蒸発させられながら、隕石はそれでも狼を横殴りに打ち据える――怒りに震
える狼の横っ面を殴り飛ばし、バアルはすかさず足の下から転げ出ると、その勢いで八本の腕に剣を作
り出し、空間を歪ませる勢いで狼に叩き付けていた。直撃を受けた魔狼は大きく後方に弾き飛ばされなが
らバアルと姉妹を同時に睨み――その逡巡に、マリアは容赦しなかった。
 

300 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/02/05(金) 19:12:35
 
「グン――」
 
 未だマリアの周囲に滞空する燐光の利器から槍を取ると、マリアはそれを大きく頭上に振り被る。
 
「グニ、」
 
 その着物より赤い――周囲の焔より、撒き散らされた鮮血よりもなお赤いその槍が、ギリギリと音を経
てて捩れていく。
 空間を侵食するように――実際、侵食しながら槍が膨れ上がった。
 血をぶち撒けたように空を赤く滲ませながら、数メートルの槍は十数メートルに、更に数十メートルに
拡大していく。
 槍はマリアの手から離れ、掲げられた手の真上でその威容を解放する。
 今や数百メートルの赤柱となった”槍”は、その切っ先を狼に向けて照準する。
 それに気付いた狼が反応する――マリアに向けて身体を躍らせ、横合いから飛び込んだバアルにそ
の身体を槍で串刺しにされる。
 だが、本命の槍はそれではない(、、、、、、)。
 
「――ルッ!」
 
 撃ち放たれる投槍が、放たれた瞬間に巨狼を穿った。
 顔面を撃ち抜き、その身体を深々と貫き通す。
 天地を結ぶ柱に打ち抜かれたようだ。赤い槍は狼の巨体を百舌のはやにえと変えている。
 そして――直撃の瞬間、槍はその威容を解放する。
 
「あんたは磔刑だよ――エリ、エリってね」
 
 狼の全身に、無数の赤い槍が内側から生えた。
 胸から、背から、腹から、頭から、マリアが突き込んだ巨大な槍と全く同じそれが、巨躯のあちこちから
生み出されたのだ。
 絵筆たる刃を突き込み、存在を構成する最深部からコードを書き換え、数千の刃を体内で芽吹かせる。
 あるべき形式を自在に作り返るのが、『創生』の魔女たるマリアの本領だ。
 狼に芽吹いた疵の総数は、通常の生物であれば億度確殺されて余りある。植物の根が岩を破砕して
吹くように、赤い刃は狼の全身を内側から押し砕き、その体躯に無数の分割線を刻む。タイルのように分
割された肉が持ち上げられ、覗いた脂肪と筋肉が血でぬめりながらボタボタと落下する。赤い海栗は尚
も成長し、魔狼を内側から食い荒らし――勢いよく爆ぜ割れた。
 

301 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/02/05(金) 19:14:37
 
「フェンリル相手にゃオーディンが使っても効果はなかったろうが――さぁて、あたしと他の奴を一緒にする
もんじゃないよ」
 
 砕けた肉と肉を繋ぐように燐光が散り、狼は再生を開始する。躍り掛かるバアルと組み合う魔狼に、マリ
アは苦笑を浮かべて槍を取り直し――、
 ルーツィアがその手をそっと押さえていた。
 
「――ちょっと借りるぜ」
 
 言って、ルーツィアはマリアの周囲で滞空する弓を左手で掲げ持つ。
 それだけで、豪奢な装飾を纏っていた弓が飾りを剥がれて裸になった。
 太い弓弦が爆ぜ、照星を代用する弓飾りが砕け散る。ルーツィアの身体を構築する厖大すぎる演算速
度(魔力)が、神弓をルーツィアのモノに仕立て上げた結果だ。
 ルーツィア・マクシミリアンに衒いはない。『運動』を司るルーツィアにとって、万象合切はエネルギーの
通り道に過ぎない。触れる全てを略奪して指揮下に置くその手管こそ、審問官の長たる所以でもある。
 真述を創造できるのはマリアだけだが、創造されたモノを誰よりも使いこなせるのがこの長女だ。
 弓を片手に、ルーツィアは一気に狼とバアルの真上へと転移。互いを殺ぎ合う巨躯を睥睨し、そっと弓
を構える。
 
「熱量の扱いに関しちゃあ、この世を隅から隅まで見回しても僕に並ぶヤツはいないってことを教えてや
らないとな――フラれた女の恨みってのは怖いんだぜ、イル」
 

302 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/02/05(金) 19:16:35
 
 くすりと笑い、ルーツィアは右手を振る。指揮者がタクトを振るように小刻みに振られるその右手に、青白
い輝きがパチパチと宿り始める。
 仕立てられた弓は巨大な三日月――小柄なルーツィアの身長ほどもある黒い強弓だ。
 弓弦を絞る音は大気の爆ぜる轟音。
 戦闘で際限なく撒き散らされた熱量――プラズマ化した大気を集積したルーツィアの手元に絡められ、
次いで、その青光が弓の弦を成す。番えられた矢はなく、弓の両端から伸びた輝く弦を右手に絡めながら、
ルーツィアは狼を照準する。
 「永遠の光輝(ルクス・エテルナ)」によって類感した大気から掻き集められた全プラズマの収束。
 束ねられた雷の矢は、もはや直視するだけで眼球を破壊するレベルの輝きを放っている。
 さながら雷神(インドラ)か神王(ゼウス)――それすら軽く凌駕する冠絶したプラズマの矢が番えられる。
 
「流石にファティマほどじゃあないが――僕を越える射手はザラにはいない。さあさあ、硫黄の火が降るぜ
――耐えてみせたまえ!」
 
 雷神の大槌(トールハンマー)が振り下ろされる。
 蒼光の瀑布が狼を海面ごと貫く。
 もはや雷撃と呼ぶことすらおこがましい、理解と条理を超越した熱量――それが、巨躯を貫いて海面を
蒸発させる。
 

303 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/02/05(金) 19:19:14
 
 そして。
 
 滞空し、弓を構えたルーツィアは頭上を振り仰ぐ。
 視界の全てを覆い隠す巨大な白い天蓋――粒子レベルにまで粉砕した魔狼が、自身を上空で再構成した
結果だった(、、、、、)。
 
「――驚いた。君はアッサリそこまで到達するのか」
 
 海面に取り残されたバアルには目もくれず、狼は真っ先にルーツィアを叩き潰すべく獲物を変更したのだ。
 即ち、この場で最も自分にとって害を成し得る相手に。
 そして――。
 
「嬉しいよ、イル」
 
 ルーツィア・マクシミリアンは涙すら浮かべそうな顔で喜悦する。
 
「ははははは! 足りないか! 足りないかそれじゃ! ――ああ、僕もまだ足りない。こんなもんじゃない、
この程度じゃないぜ、君への執着は!」
 
 上空から振り下ろされる爪――物理法則すら捻じ曲げて迫るそれを避ける術はない。
 当然のように打ち砕かれるルーツィアの身体は、砕かれた直後に狼の直上に出現していた(、、、、、、、)。
 
「気が変わってしまうだろう、これじゃあ――ええ、イル! 君のことを遠くで見ていようと決意した僕の気が変
わってしまうだろう! 僕の執着を殺すなら、僕を殺す気でこい!」
 
 即座に首を傾け、狼が大気を振動させる――ルーツィアは当然のように長距離転移で回避し、数十キロ先
から荷電粒子の砲撃で返礼した。焼き払われながら再生し、狼はルーツィアを敵と見定めて咆哮する。
 ますます気色を強め、ルーツィアは恋人を抱擁するように両手を広げる。
 

304 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/02/05(金) 19:20:16
 
「君がこの世界をブチ殺すなら、僕はそいつに一もニもなく乗っていたんだ――カン違いするなよ。僕は誰が
どうなろうと知ったことじゃない。誰が死のうと生きようと知ったことじゃない。僕の手で誰も彼もブチ殺そうと、
僕は罪悪なんて憶えない! だけどな、イル――君は違ったろう。君の憎悪はこれっぽっちじゃないと僕は
知っている!」
 
 突撃するバアルが巨槍で狼の腹部を穿孔し、マリアの放つ魔弾が飛沫となって頭部を叩く――。
 ――その全てを無視して、狼はルーツィアへと突進する。
 
「君の呪詛の事なら僕は何もかも知っている! リベラルを歌いながら生まれを語る人間が、誰しもが平等
だと語る口で生まれ育った環境が人間に影響を与えるのだと語る人間が――そうやって語る余地のある人
間が、どうにもならない世界が存在していることを嘆いていたことを知っている!」
 
 当たる理屈がない(、、、、、)。
 それがルーツィアの完全演算――至絶の審問官は、『永遠の光輝』で接続した空間からフェムト秒以下
の単位で情報を取得し、適切な未来を予測する。
 否――予測、という表現すら正確ではない。
 
「君の憎悪を残らずブチ撒けろ――その全部を受け入れてやる。僕が――この僕がだ。他の誰でもない。
君が誰を愛そうと知ったことか。君が誰の為に生きようと知ったことじゃない。君がどんな思想を選ぼうと構
わない。僕に執着されたことを精々恨め。僕に望まれたことを全霊で呪え。僕に、君の奈落を叩き付けろ」
 
 狼は破壊されながら巨大化し、演算規模を拡大して速度も拡大する。
 転移能力も反応速度も際限なく加速していく狼の爪は、超音速でルーツィアに唸りを上げる。
 しかし、爪に挽き潰された瞬間、ルーツィアは何事もなかったかのように別の空間に――或いは、爪が通
過した空間に、何事もなかったかのように佇んでいる。
 

305 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/02/05(金) 19:23:59
 
「愛は他者への施しを傲慢する。節度は社会性への見返りが強欲だ。寛容? 支配の余裕の勘違いだ。貞節
は体面の繕いだ。ペテロもシモンもパオロもてんでイエスに忠実じゃなかった。見返りなど神は求めない。自己
犠牲など神には不要だ。
 真に忠実なる使徒は一人だ。イスカリオテただ一人だ。裏切りによってイエスを処刑させ、イエスを復活へと
導く――自身を究極の悪と成し、イエスの為に自分を殺す。
 それが無尽の愛ってモノだからな――そうだろう、イル!」
 
 狼はそれを怪訝に考えることもない。
 新たな標的を叩き潰す。疑う必要もない『敵』を相手に、存分に殺戮を敢行する。
 そして――それは、つい先刻まで不死鳥の少女が狼と繰り広げていた狂ったロンドの再現だ。
 
 はや数百度。
 ルーツィアは爪に潰されながらの再出現を繰り返し、昂ぶったように笑う。
 一瞬後の未来を手に取るように把握するルーツィアの中で、その演算結果は『未来そのもの』と重なってい
る。無限大の情報処理速度を持ったルーツィアにとって、狼の行動はどれだけ荒唐無稽であろうとも、即座に
その場で演算に加えられる範囲に留められる。
 全ての瞬間に獲得される無限大の選択肢。攻撃を受けるなら、攻撃を受けなかった未来を選択する。その
未来から更に未来を予測し、その未来から更に、と予測の階梯を積み上げたルーツィアは、事実上全ての
平行世界を演算している。
 それが最もイリヤに近き神の破片――最強の審問官、ルーツィア・マクシミリアンの真骨頂だ。
 
「ああ、世界など焼いていい。僕の名において鏖殺を許可しよう。このままこの地獄の釜を開けてやりたいく
らいだ。僕は、これほど高揚したことはない。これほど僕が感動したことはない。泣きたいくらいに君が綺麗
だ――これが(、、、)君の見ていた世界なんだろう、イル。これが君の望んだ終末なんだろう。所構わず共
有させてやりたい景観だ。この僕を満たすほどの憎悪だ――人間のアタマなんて半秒持たずに消し潰れる
ような奈落じゃないか、違うかイル。ねぇ、イル――そうだろう、イル! どうしてこれだけの虚無を溜め込ん
でいた――僕にコレを見せ付ける為か? この地獄を僕に覗かせる為か? どこまで愛情深いんだ、君っ
てヤツは――ねえ!」
 
 更に転移で追い縋ってきた狼の突進がルーツィアの矮躯を消し飛ばす。
 肉片も残さず華奢な体は消滅し――瞬間、狼の身体に無数の輝きが突き立っていた。
 淡青色の刃――どこからか放たれた数千本の矢が、再度、狼を針鼠に変えている。
 その上空に、ルーツィアは出現している。
 

306 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/02/05(金) 19:25:04
 
 数千人のルーツィアが。
 
 いっそ喜劇めいた光景だろう。
 白いダッフルコートの少女は全て、鏡に映したとしか表現できない近似だ。各々が全く同じ弓を構え、薄い微
笑もそのままに狼を見下ろしている。
 放たれた矢の出所は、言うまでもなくそのルーツィア達(、、、、)だ。
 
「驚くなよ――と言いたいが、大して驚いちゃいないだろうな」
 
 口を開いたのはどの(、、)ルーツィアだったか。
 
「射手が鏃を一色しか揃えてないとでも思うかい、イル。――ヒドラの毒矢は神殺しの定番だ」
 
 首を擡げ、闇色の空を睨むフェンリルを見下ろすルーツィア達は超然と輝く弓に光を集積する。
 それに合わせて狼の周囲に極大のサークルが何重にも重なって花開き、物理法則と空間とを隔離していく。
 マリアの箱庭の中、入れ子の箱庭として結界が多重に構造される。
 
「僕の『永遠の光輝』は、時間と空間を無理矢理僕と類感させる――僕が取り得た可能性を(、、、、、、)空間
に複製してやれば、こうなる。時間如き(、、、、)に僕が囚われると思ってるのか? イル、君のとこの劉が使
う”九命怪人(ナインライヴス)”と似たようなモンさ。ただ単に、一秒先の自分を、この時点に引っ張りこんで
やっただけ――つまるところ、一秒もあれば僕が取り得る抽象空間(かのうせい)はこの程度にはなるってこ
とだ。――さて」
 

307 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/02/05(金) 19:26:39
 
 防いでみせたまえ、と。
 ルーツィアは嗜虐的な笑みを浮かべて弓を構える。
 全員が、一斉に。
 プラズマでもなく、蒼い矢でもなく、光そのものの矢が番われる。
 狼は逡巡するように身じろぎし、空間に厖大な銀紐を感染させ――、
 
「――ああ、それはダウトだ」
 
 大気を励起させようとした巨狼の周辺で、サークルが銀紐を引き千切る。
 ルーツィアの演算が、狼のそれを打ち消したのだ。
 
「灼塵世界(ヴェルト・イン・フラメン)――抜くよ(、、、)」
 
 光条が放たれる。
 隔離された領域に、全周囲から蝟集した数千条の熱線が叩き込まれる。
 
「――Buck Dich(這え)」
 
 狼を針鼠にした矢は、マリアの真述で作り上げられた鏃――記述されたコードは一つ、核融合によって際
限ないエネルギーと化すこと。
 そして――集中する熱線が、それを媒質に爆縮する。
 展開されたサーキットの中、無限に等しいエネルギーが際限なく加速された。
 温度、という領域ではない。
 
 空に、太陽より明るい光が咲いた。
 
 ――無限大の熱量が、巨狼を滅却する。
 
 空間をその場に押し留めようとするサークルが厖大な演算に悲鳴を上げる――ルーツィアの演算は、しか
しその際限ない熱量を強引に押さえ込む。たかがこの世を焼き払う程度の温度(、、、、、、、)を押さえられ
ないルーツィアではない。
 熱量を収束させたサークルの中には何も残っていない。その場を構築していた全粒子が完全に熱滅され
た結果だ。
 

308 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/02/05(金) 19:27:52
 
「真の愛情とは見返りを求めないことだ――真の信仰とは信仰を信仰することだ。
 君が神を殺すことで神を愛したように、僕もまたそうしよう。
 僕の信仰を君に捧げようじゃないか、魔王様!」
 
 ルーツィアの喜笑と共に、光の濁流が大海に溢れる。
 再生した狼は何事もなかったかのような泰然さで数千人のルーツィアを見上げ、今度こそ猛る咆哮で大気
を振動させた。
 超振動に巻き込まれた数百人のルーツィアが塵と化し、応じるように展開されたサーキットが狼に数百条の
熱線を叩き込む。
 同一性を破壊しなければ、狼が止まる事はない――とはいえ、ルーツィアのそれは度を越えた破壊であり、
殺戮であり、ともすれば狼を殺しかねない殺意の本流だ。
 ただ喜びだけを表情に、ルーツィアは狼の殺意と対峙する。
 
(→パート変更)
 

309 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/02/05(金) 19:31:47
 
(狼内部→パート変更)
 
「やり過ぎてないかい、姉貴」
 
 転移してきたバアルが、ルーツィアと魔狼の間に割って入る。 
 巨神の肩に乗ったマリアに、姉――の一人――はひょいと肩を竦めてみせる。
 
「やり過ぎる? やり切れない気分ではあるが、やり過ぎるってことはないな――僕はこんなに妹紅に嫉妬して
いるが、これだけの憎悪を浴びせられるのが堪らなく嬉しい」
 
 ルーツィアは心底楽しげに笑いながら嘯く。
 なので、マリアはやれやれと肩を竦めるしかない。
 
「……あんたに聞いたあたしが馬鹿だったね」
 
 状況は拮抗している。
 魔王を相手に、長女は大天使宜しく一歩たりとも退いていない。仮にこれが結界の外であったとしても、ルー
ツィアは世界を焼き払いながら堂々と狼と比肩しただろう。狂っていると言ってしまえばそれまでだが、この場で
機能する正気など恐らく世界のどこにも転がってはいまい。
 突撃してきた狼とバアルが衝突する――押し込まれる巨神に助成する形で、海面を焼き払う量の荷電粒子砲
が上空から撃ち込まれる。
「まあ、あたしとしても退くつもりはありゃしないけど」
 マリアはグリモアを開くと、自身の周囲に万魔の利器を展開し――、
 それよりも早く、バアルが一本の腕を突き出している。
 
「――って、待てアンタ」
 
 マリアが思わず声を上げて巨神の肩からその顔を見上げる。
 思わずコードの記述を止めるほど、バアルのやろうとしていることが拙いと理解できたからだ。
 バアルの掌の中に握り込まれた光の束――そこに、狼を記すコードと全く同じ真述の束が握り込まれている。
 真述は単一にして唯一。あらゆる粒子が同じ形をしているように、同じ真述は同じモノを記している(、、、、、)。
 それを、バアルは無造作に握り潰した。
 
 ――直後、怪狼の全身が粒子と化して砕け散った。
 

310 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/02/05(金) 19:32:00
 
「な――っ」
 
 宿唖の側面(パルス・フォルトゥナ)の掌握。神々の言語(デヴァナガライ)でその手の中に引き写された怪狼
の設計図が、時空ごと握り砕かれたのだ(、、、、、、、)。
 それは『存在している』と言う情報そのものの消却であり、再生すら許さぬ形質の追放でもある。その問答無
用の大破壊は、目的の『彼』と、それを救出に向かった少女をまとめて抹殺してしまった、と言う意味でもある。
 冗談のような暴走に表情を凍らせるマリアに、ルーツィアは苦笑してみせる。
 この上ない喜笑を同時に浮かべて。
 
「――安心していいよ、マリア。君の想像よりとんでもないらしいぜ、彼は(、、、、、、、、)」
 
 巨狼が砕け散った空間に光が蟠っていく。
 陽炎のようにぼやけ、形を成していく様は、クレアの大召還の前触れに酷似する。
 設計図が引き直される(、、、、、、、)。
 海中から吹き上がった光の柱の中、天を爆砕するかの如き咆哮を上げ、天狼の威容が現出する。
 
「……呆れた。宇宙一つ叩き潰すより骨が折れるね、こりゃ」
「何を今更な。マリア、まさかきみはイルが僕らよりも弱いだなんて本気で考えてたのか?」
「いやまさか。ただ、ま――愛しの狂王の無聊を慰めるのも大変だって思っただけさね」
 
 時間と空間ごと粉砕された狼は、時間と空間ごと自身を再生したのだ(、、、、、、)。
 第十球層(プリムム・モヴェンス)――時空と独立して存在する『最外部』からの強制干渉能力。単純な演算
を積み重ね続けた狼は、その純粋な『単純さ』によって、神々の位階を超越した能力を獲得している。
 
「今更だな。さあて、行こうぜ大祭司。我等が王を待たせては礼を失する」
 
 もはや、”無限庭園”の内部に作り出された論理と条理の数は通常の次元とは桁が違っている――因果は
因果を成し得ず、道理は道理を通さない。
 『意思を以って戦う』こと自体が意味を喪失する寸前の領域で、「この世界そのもの」である姉妹と主神、そ
れらをただ一騎で滅ぼそうとする魔王は対峙する。
 

311 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/02/06(土) 00:37:25
>>264
 
 どうしようもなく優しいノイズに、調律され尽くした睡りが歪む。
 ある筈のない視覚が像を結んで、見る筈のなかった現実(ゆめ)が冗談みたいに顔を出す。
 その懐かしさに涙が出そうになったので、理由は砂塵が瞼に掛かったのだと自分を納得させておく。
 もしかしたら、幻想譚(はなし)の終わりが続いていたのかもしれない。亡骸になった自分が墓の中で見
ている夢。――そうでもなければ、この世界にこんな鮮やかな色が混じっている道理がない。
 目の前の光景は、何より救えない。
 これが夢なら、どこまで自分勝手だと吐き捨てるしかない。
 妹紅に唇を重ねられたまま、ぼんやりと俺は視界を滲ませる。
 それは振り払った筈の執着だ。
 望むな、と自分に課した枷だ。
 そうすることでしか、俺はあいつ(こいつ)に報いることができないと理解していた。
 ……好いた誰かの幸福を願うなら、俺はそうするしか方法を見出せない。
 向ける好意が誰かの幸福を破壊しているのは明らかで、だとしたら俺の願うべきことは一つだけだった。
 脆い感情が擦り切れる前に自分にカタを付ける。
 焦がれれば焦がれるだけ辛いだけで、それでもそれなりに幸福なオチが付けられた筈だったのだ。
 何もかも摩滅する直前だった俺は、それなりに――いや、望み得る限り最良のエンディングを演出でき
た筈だった。
 静かに狂っていくこともなく、唐突に自分の頭を吹き飛ばすでもない。誰かに看取られて消えて行ける
なんて考えてもいなかった俺にとって、それはこの上ない幸福だった筈だ。
 
 ――だとしたら、この未練はなんだ。
 
 自分の脆さに、心底から嫌気が差す。
 ……感情というヤツは、ここまで来て俺を苛んでいる。
 生きていたいと願うのも感情なら、
 死して臥すべきだと歌うのも感情だ。
 ほんの直前まで最良の結末だと信じていた形を、容易く瓦解させようとする波濤。虫のように這い出た
それが、ちっぽけな矜持や信念をギチギチと食い尽くしていく。
 白い砂漠。
 涙が出るような穏やかさの中で、俺だけが穏やかでいられない。
 不意に寂しさが込み上げて、押し付けられた
 その身体を掻き抱くように抱き寄せて、凍えるように息を吐いた。
 
 冗談みたいな寂しさだけが、身体の中に残っていた最後の色だったからだ。
 

312 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/02/06(土) 00:44:20
 
(微訂正)
 
 自分の脆さに、心底から嫌気が差す。
 ……感情というヤツは、ここまで来て俺を苛んでいる。
 生きていたいと願うのも感情なら、
 死して臥すべきだと歌うのも感情だ。
 ほんの直前まで最良の結末だと信じていた形を、容易く瓦解させようとする波濤。虫のように這い出た
それが、ちっぽけな矜持や信念をギチギチと食い尽くしていく。
 亡骸(カラ)で満たされた白い砂漠。
 涙が出るような穏やかさの中で、俺だけが穏やかでいられない。
 不意に寂しさが込み上げて、目の前の顔ごと身体を抱き寄せて、凍えるように息を吐いた。
 
 冗談みたいな寂しさだけが、身体の中に残っていた最後の色だったからだ。
 

313 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/02/06(土) 04:32:54
 
 ただいま、と俺は口にしただろうか。
 見慣れた笑顔が視界を埋める。そこに、手放した未練が形を取って微笑んでいる。
 
「……えげつないな、この夢」
 
 漠然と呟いて、呆然とそれを見る。
 懐かしさしか沸いてこない、俺の記憶の根幹を。
 ……そう。
 周囲は、夢と呼ぶにこそ相応しい景観だ。
 なだらかに朽ちた白い砂漠。
 時間を砂の下に埋葬した停滞が満ち、裏返った奇跡さながらに凍えた空気。
 全てが曖昧で――何もかも胡乱だからこそ、全てが平等な死に閉じた世界。
 あまりにも異質な触感と、違和感すら消し飛ばす情感。
 胡乱さなど欠片もなく、ディティールに縁取られた記憶の形。
 
「妹紅……なんで」
 
 ここに、と口にする俺は、自分と世界の境界が曖昧でないことに気付く。
 あの日――遠く霞むような日に出会った時と同じ居姿で、藤原妹紅は目の前に佇んでいる。
 あの頃から何一つ変わらない確たる輪郭を纏い、斯くあれと世界に自分を刻むような強さで。
 不死不滅に呪われながら――誰よりも死と滅びを眺め続け、恐らくはその先へと歩き出せた数少ない解等例。
 なんで、と繰りごちる。
 妹紅がここにいるのはおかしい。
 泰然とこの世界に対峙しながら佇んでいたそいつは、世界を俯瞰しこそすれ、その内側にまで食い入ってくる
人間ではなかった筈だ。
 人の営みを誰よりも知悉し、諦観の先にある理解で人間を覗いていたのが妹紅だ。冗談みたいにひたすら強く
――俺ならとうに折れている世界を行脚し続けた流浪の聖者。
 何の冗談か俺の道すがらにひょいと顔を出したそいつは、何の気紛れか俺の意識の中に入ってきて、何の間
違いかは定かではないが平然と俺の道を舗装したり道標を付け加えたりした挙句、何の理由もなく道中の道案
内まで買って出た。
 それが嫌だった訳ではない。
 気紛れが重なる内に、何か意味が生まれるのではないかと期待したことすらあった。
 期待は希望で、希望は願いへと勝手に転がりまくって、気付けば俺はそいつの名前を忘れられなくなっていた。
 要するに俺はそいつのことを気付けば大好きになっていて、気付いた時には離れ難くなっていたのだ。
 

314 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/02/06(土) 04:39:00
 
 だから、これは――おかしい。
 記憶が像を結び始める。
 大海で果てた俺の意識と、電話の向こうに聞いた妹紅の声。
 
「セシルは――あいつ、しくじって……」
 
 そこにいた筈のセシル――確実に俺を消し潰してくれる筈の審問官は、俺がどんな醜態を晒そうと、それを根
こそぎ消し飛ばしてくれる筈だった。
 筈――というのは、実際にそうはなっていないという意味だ。
 俺が消し飛んでいるなら、俺を意識する俺はいない。……デカルトの話を思い出す。考えている自分がいるな
ら、とりあえず自分はそこにいる、という益体もないトートロジー。……益体ないが、それは否定し切るのが難し
い命題でもある。
 これが夢なら、夢を見ている俺は確実に存在する――そして。
 
 藤原妹紅は――俺の知るこいつは、人の夢の中にでも平然と歩いてきそうな奴だった。
 
「……嘘だろ」
 
 本物か、と。
 思わず声に出して疑った。声、という意味が夢の中でどう機能しているかすら定かではないが、少なくとも自分
の耳朶を揺らすくらいの効果はあったらしい。現実感が呼子のように振り起こされ、連鎖反応で曖昧な視界に境
界が生まれ始める。
 
 視界は白い世界。
 吹き荒ぶ砂塵と、瓦礫の王国。
 俺が墓標と定めた、最果ての渇きの国。
 あらゆる人間が埋葬され、あらゆる人間を埋葬する無限の墓標。
 俺が呼吸する限り、無限に領土を拡大し続ける死者の王国。
 ……俺はこの虚無を抱えたまま、セシルに消し飛ばされることを望んだ筈だ。
 
 目の前には妹紅。
 だから――俺は、言わなければならないことが解っていた。
 ただ一つ、絶対に伝えなければいけないことが。
 
「お前、なんでこんなとこに――さっさと帰れ、ばか」
 
 震える声を捻り殺し、抑揚すら叩き潰して、俺は言う。
 だから――、と。
 
「――居る場所が間違ってるだろ、お前」
 
 お願いだから。
 大好きだから、帰ってくれ。
 虫の様に感情が騒ぐ。
 戯れた感情を声の中に殺し切って、全力で吐き捨てた。
 

315 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/02/06(土) 17:28:22
 
 頭痛がする、と俺は言った。
 まったくだ、とそいつは言った。
 あんたは死んだ方がいい、と俺は肩をすくめ、そうかもしれない、とそいつは自分のこめかみに
人差し指を添える。
 バン、と口ずさんではみたものの、当然のように誰も死ななかった。
 
 青い服と赤いマントを纏った男が飛んでいく。ミサイルを叩き落し、悪の要塞を叩き潰しに。
 古いシネマを専門に垂れ流すシアターは煙草の煙と甘ったるいポッポコーンの匂いに満たされ
ていて、一時間も居坐れば身体が熔けていくような錯覚に襲われるのは間違いない。そいつは大
画面を疾駆する恐ろしくグロテスクなヒーローの活躍に手を叩き、歓声を挙げ、俺に感想を求め
てくる。どうだね、と。
 君達にとってはこの映画が私達の国を象徴しているんだろうと思うが。
 空飛ぶバカが一方的に悪人をタコ殴りにする作品としちゃ世界で最高だな。
 まったくまったく、と男は笑う。
 無邪気にヒーローは飛んでいく。悪人は問答無用で殴り飛ばされたり投げ飛ばされたり爆破さ
れたりして死んでいくが、どうして悪人として登場しているのかは明かされない。もちろんヒーロー
はヒーローだからそんなことに気を使ったりしない。恐らくそれがヒーローの条件なのだろう。クラ
ーク・ケントは今日もアメリカを守る。クラーク・ケントは今日も秘密裏に悪人を抹殺する。クラー
ク・ケント。クラーク・ケント。会ったら殺してみたいヤツNo.1の天然男。
 君はコミックは嫌いかね。
 フランク・ミラーのダークナイトは好きだな。スーパーマンがバットマンのジャマするやつ。
 名作だ。
 アラン・ムーアのウォッチメンもいい。あんたが知ってるかは解らないけど。
 知っているとも。名作だ。
 驚いたな。あんたは否定するかと思ってた。
 ヒーローはヒーローだからね。
 そう言って、男は画面に視線を戻す。俺はとっくに映画にはうんざりで、目を閉じてコーラを啜
り続ける。
 君はスーパーマンよりバットマンの方が好きなんだろう。
 どっちかと言えば。
 スーパーマンが嫌いなだけかもしれないが。
 ご明察。
 では、どこが嫌いだね。
 男は映画を見ながら言う。古いシアターの未調整の音響が、スーパーマンの迷いのない戦い
を実況中継中。人間最終兵器は敵のアジトにすっ飛んでいく最中だった。
 スーパーマンが間違ってたら、誰が間違ってやるって教えてやるんだ。
 スーパーマンは間違わないんだよ。
 だから――。
 ああ、と俺は納得する。苦笑しか漏れなかった。
 スーパーマンだから間違わないってことか。間違っちゃいけないから、間違ったことなんてしな
いことになる訳だ。
 その通り。
 最悪だ。俺はそう言って、男は何も言わなかった。
 煙るスクリーン。
 空飛ぶバカは、それでも悪人を叩きのめしていた。
 

316 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/02/09(火) 21:20:38
 
 投げ渡された新聞を開く。日本語の大手新聞社広告。大見出しには女優の離婚話が飾られていて、
その脇には申し訳程度にアフリカのHIV感染者数増大の小見出しが添えられている。眩暈がするよう
な感覚を堪えながら、俺は新聞を突き返す。
 何が言いたいんだ。
 君が感じていることをそのまま伝えたかった。言葉は精度が低くていけないな。感情を伝えるレイヤ
ーにアクセスするなら、同じ事柄を知っていなければ伝達そのものが成り立たない。
 何が言いたいんだ。
 君が感じていることをそのまま語れるのが私だと言うことさ。それを騙れるかどうかはさておきね。
 何が言いたいんだ。
 そうだな。感じたことはないか。こう思ったことはないか。私達の世界に現に存在する最悪を映画で
見せ付けられて、その映画のパンフレットに書かれた『この映画のチケット代の10%は貧しい人々に
送られます』なんて一文に満足してその足でマクドナルドに行くような連中を撃ち殺してやりたくなった
ことは?
 ……。
 こう思ったことはないか。紛争地帯を扱ったドキュメンタリー番組を見ていて、最後の十数分で『です
が、この国にも僅かな希望があります』なんて締め方をする放送局のやり口にテレビを叩き砕くことで
抗議してやりたくなったことは?
 ……。
 そう、こう思ったことはないか。サブウェイの週刊誌広告でダイエットとアフリカの飢餓を同じ紙の上
で騙る表象に殺意を覚えたことはないか。
 

317 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/02/09(火) 21:20:51
 
 ……。
 それも私達の責任だ、と言えばそうかもしれない。アメリカはこの手段を徹底した。売れる情報を売
る、売れない情報は流す必要がない。だから私達が広めたこの教義は、世界で十全な位置を備えた
――事実ではあるだろう。しかし、その責任はいつから生まれた。いつから問い詰められるべき状況
が生まれた?
 責任……。
 ありはしないんだよ、そんなものは。どこにもない。最初からね。
 あんたがそれを言うかよ。
 私達だから言うのさ。あることにしてきた私達は、その手管に慣れっこだ。あそこにはテロリストがい
る、だから攻撃する。あそこは犯罪者を匿っている。だから攻撃する。散々繰り返してきたよ。死ぬべ
き人間だから死を、とね。
 私達は歴史を確認する術がない。体系立てられた歴史とは、往々にして編纂されたタペストリに過
ぎないからな。こう思ったことがある筈だ。歴史の授業なんてのはなんの価値もないし、中世の偉人
の逸話だのを覚えることに意味があるとは思えない。日本人ならそうだな、戦国時代の武将の名前を
覚えることにどれだけの意味があるか疑問に思ったりしないか?
 趣味だろそんなもん。史学に価値があるのは歴史で立ってる国だけだ。日本にもアメリカにも縁遠
い。新撰組も坂本竜馬も武田信玄も、今や立派な商材だ。趣味人にはウケがいい。
 趣味。結構、私も大方そんなところだろうと考えるよ。そして多くの人間にとって、私達が見てきてい
る光景を覗くのも『趣味』でしかない訳だ。感動が転がっているかもしれないと映画館を覗きにくる人々
にとって、遠い国の戦争はまさに映画以外の何物でもない。
 なにか問題か。
 何も。ただ、頭にくるだろう。
 ……。
 頭にくる筈だ。頭痛がする。見ていると苛立たしくて息苦しい。霞むような視界不良。何故なら――。
 誰を憎めばいいか解らない。
 イエス。
 俺とあんたが同類だって事か。
 私は割り切れている。君はそうじゃない。その一点を除けば、恐らくね。
 何が言いたいんだ。
 

318 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/02/09(火) 21:23:48
 
 私は街頭の寄付に集まる人達を見て思うんだ。
 思うって?
 君等がその寄付を施して満足した瞬間に、君達は数万人を見殺しにしている、とね。
 すげぇな、それ。俺もそこまで皮肉っぽくない。
 いやいや大真面目でね。私はともすれば告げたくなるんだ。君達が家で食べるだろうフィッシュ
ハンバーグの材料を作る為に、リアルタイムで死者がカウントされているんだよ、と。
 それでもそれぞれに事情はあって――。
 ある、と思うならそんな皮肉めいた顔は止めた方がいいな。
 ――む。そんな顔してた?
 してたな。ああ、無論あるだろう。あるから(、、、、)自分より酷い環境の人間を見殺しにしていい。
 仕方ないから(、、、、、)だろ。
 そう、仕方ないからだ。自分がそこで頑張ってみたところで、隣の人間がそうするとは限らない。
隣の人間がワインを飲むのを横目に、自分の食費を貧困国に残らず寄付できる人間は絶無に近
いだろう。なぜって、感情はそこまで強くないからだ。
 ……だから、文句は言うべきじゃない。だろ。
 いや、そうは思わない。
 ……マジで言ってんの?
 言っている。それを飲み込んできた訳か、君は。
 ……方法とかないだろ、だって。
 いや、ある。
 聞いていいか。
 いいとも。つまりね、それを自分が忘れないことだ。
 

319 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/02/09(火) 21:24:00
 
 はあ?
 自分と言う世界の中で、そんな世界があると言うことを理解することだよ。それを無視する人間達
への憎悪を忘れないことだ(、、、、、、、)。
 あんた……自分のポジション解ってる?
 『超大国』を守護するフィクサーの一人、だろうかな。
 ……。
 憎悪、と言ったのが気に入らなかったか。
 いや、気に入り過ぎて怖い。なんでだよそれ。意味解らない。
 深く考え過ぎていないか? シンプルでいいんだ――議論を飾り付けてスマートさを競うのはフラ
ンス人に任せておけばいい。憎悪というのは、正しい感情の在り方だよ。現に存在する以上、それが
不要な機能だと思うかい? 憎いから人は殺すし、憎いから誰かを敵と認識できる。悪を憎み、或い
は正義を憎み、要するにその二つに大差はない。何故なら――。
 悪が存在しないから。自分の敵が悪だから、だろ。
 君は鋭いね。……怒るな、ただの相槌だよ。そうそう、だからつまり――そんな人間への憎悪とい
うのは、彼等の行動をけして正当化しないことだ。彼等の営みを愛さないことだ。
 それ、どういう……。
 君は多分もう実践しているんだと思うが。
 わかんねえよ。
 楽しいと感じている人間の全てを憎悪すればいい。簡単だ。
 は――。
 おや、その顔は初めて見たな。名にし負う白い魔王らしくもない。
 あんた、テロリストが本業だっけ。どっかの北国か砂漠のダブルエージェント(二重スパイ)?
 いいや、無論その逆だ。だが役割と感情が同じ方向を向いている必要があるのかね。
 必要はあるだろ。イスラエル辺りだったら消されてるよアンタ。
 全くだ。だからね、私はこう言っている。私はこの国で生きながら、純粋に楽しさを享受している人
間を残らず憎悪しているんだ、とね。
 

320 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/02/09(火) 21:24:20
 
 ……最低だ。
 いや、その笑顔が見てみたかった。そう、最低かもしれない。でもねイル・プロイ――、
 イルでいいって。
 イル。だけどね、敢えて言うが、憎悪や嫉妬が本当に醜いモノだと言い切れるかな。
 普通は表に出さないだろ。格好悪いし、なんか気持ち悪い。そういうことになってる。
 なっている(、、、、、)。ヒーロー達なら楽勝で乗り越える類の感情だな。実に不快だ(、、、、、)。な
ぜ彼等を見習わねばならないのか、私には理解しかねる。
 あいつらは頭の中身が変異してんだよ。ミュータントだけに。
 そうだろうな。力は麻薬ということだ、本当の意味で。でなければ彼等があれだけ無邪気でいられる
訳がない。
 さて、と男は笑って続ける。
 君に私の話をしよう。恐らく君にとって、とても面白い話になるだろう。
 あからさまにつまんなさそうだなオイ。
 そうかい? 他人の恋愛事情はどこの国でも最上の肴に勝る筈だが。
 あんたが例外を知らないだけだ。
 君に言われては黙るしかないな。まあつまり、私の色恋の話だよ。恋愛経験は?
 もういきなり遠慮したい。ボンドだけで充分だ、そういうの。俺のことなんて勝手に判断しろ。その類の
馬鹿話が楽しく思えないくらいには殺しまくってる――ガキが全員色恋話に興味があると思ってるなら、
あんたは大概解ってない。
 イギリス人ほど捻くれていないよ。しかし勿体無いことだ。君は人生を損している。
 そう思うのか。
 俺は馬鹿にしたように笑い、男はまさか、と笑い返す。
 とどのつまりはそういうこと。私も君と似たような結論に達したが、もしや君がこの先に迷うようなことが
あってはいけない。予め言葉を渡せればこれ幸いとね。
 こちらの歩幅など知ったことかとばかりに歩く男に、俺は少し小走りで歩調を合わせる。
 私がCIAに入ったのはハーバードを出る直前だが――嫌そうな顔をするね、君は。
 あんたらが現地語もロクに話せない、尾行もロクにかわせないアイビーリーグ出のぼんくらを送り込
んでくるからこっちが迷惑してる。バルカンでは散々だった。
 誰もが君のように戦える訳ではないし、自分を殺せる訳でもない。
 

321 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/02/09(火) 23:21:14

>>314

「せっかく来てやったのにその反応はねーだろ」

 眉間にデコピン一発入れて、とりあえず黙らせた。
 私が聞きたかったのはそんな分かりきったことじゃないんだよ。

「―――だぁーれもしくじっちゃいないよ。強いて言えばあのフザけた神様の思惑が完全
に外れたってくらいでね。まあ、私も正直、こんな展開になるとまでは、ぜんぜん思って
なかったんだけどさ」

 風を感じる。どこからか、乾いていない風を。
 懐かしい風の薫りを。

「みぃんな、あんたが居なくなるのが嫌なんだってさ。マリアさんに、ルーツィアさん、
クレアさん―――セシルさんも。それと私もね。だから今こうしてこっちに私が来てるし、
あっちじゃリアル怪獣映画なことになってるわけだ」

 言葉にしながら、肌で何かが変わるのを感じていた。この荒涼とした場所、神話の最後
の一ページに来るような情景に、何かが流れ込んで来ている。
 そういえば―――私とコイツは今、形而上的な意味で繋がってるんだったか。
 だとしたら、何が起こっているかは、大体想像がつく。
 まあ、それはいい。後でいい。
 今は―――表情を引き締めて、彼の困惑した瞳を見つめた。

「そもそも、私が諦めるわけ無いでしょ。認めないわよ、こんな酷い終わり方。終わるに
したって他にもっといい感じのやり方があるだろうってのに、あんなシュミ悪い奴の好き
にさせるなんて出来っこないわ。あんただって、こんな風にならなけりゃ他の終わり方を
選んでたんじゃないの? つーか、セシルさんの事だって。あんなに後悔して、私にまで
お願いしてさ。そこまで気にかけてるんだったら、ちゃんと自分の口から謝って、きちん
と帳尻は合わせなさいよ。大事な妹さんで相棒だったんでしょ? 私にとっても他人じゃ
ないんだ―――毎度言ってるでしょ、自分の周りに居る人も大事にしろってさ」

 鋭い言葉―――反するように、優しい手つきで呆然としている彼の顔に手を添える。
 目を合わせ、心を伝えるように、更に言葉を紡ぐ。
 ぱりん、と澄んだ音が聞こえた気がする。

「それでもイヤだってんなら、その理由くらい教えてよ。私は納得出来ないから此処まで
来たんだし、セシルさんたちも納得出来ないから今もずっと戦ってるんだ。アンタが帰れ
ないって言うなら、せめてその答えくらいは寄越しなさい」

 まあ、ゴネても無理やり引き摺り上げるけど。
 どんな理由を並べようとも、お前が救われちゃいけないことにはならない。
 誰よりも優しいから、誰よりも自分が傷つくことを選んだお前が救われなきゃ、この世
は本当に救いようが無くなっちゃうんだから。




322 名前:名無し客:2010/02/10(水) 02:09:34
テスト
テスト

323 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/02/10(水) 21:52:52
 
 今日は君に人殺しをしてもらいます。
 皆さんに殺し合いをして貰います、そんな荒唐無稽を告げる教師みたいな口調で、
開口一番イリヤは言い放つ。
 なんだそれ、と聞き返す疑問は当然で、そう言われると俺がまるで人殺しでないみ
たいだったからだ。泰然自若とした仙人が悪意のカケラも閃かせずに何者より深い
悪意を語ると知っている俺は、だから言葉の裏を探ろうとはせずにウォークマンを耳
から引き外す。リサ・ジェラルドの歌声に嬲られていた鼓膜が、乾いた聖堂の空気を
取り入れて寒気に震える。
 言葉通りだよ、とイリヤは謳う。君にはこれから人殺しをして貰います。たくさんたく
さん殺して貰います。いやあ楽しいなあ、死神さんの本領発揮だ。
 いつも通りだろ、と俺は肩をすくめ、そうだね、とイリヤは頷く。
 今更誰を殺しても変わらないよね。
 それはまあ。
 だから、君には人殺しをして貰います。財閥の党首と一族郎党を含めた女子供、老
若男女問わずに千数人ほど。
 俺は何を告げられたのか解らず、首に引っ掛かったまま鳴っているイヤホンを服の
襟元に押し込む。くぐもった熾天使軍の行進をBGMに、イリヤは言葉を重ねる。
 殺して殺して殺しまくれ。そう、注文もあるんだ。君だからできる注文さ。
 それより待て。言ってる意味が解らない。何で殺すんだ。
 邪魔だから。
 どうして邪魔だ。
 それを君が聞く必要があるとでも? コレまで君は理由を詮索していたかな。
 しちゃいけない理由もないだろ。
 それはそうだ。宜しい、私が下知賜わそう。有体に言えば、正義の為だ。
 正義……。
 ロビーの主体を成している連中が消える。私達に盾突く連中がいなくなる。私達が手
を入れている場所にヨソから資金が流入している訳だが、さて、こいつがどうにも邪魔
になってきた。私達としてはそろそろ切っておきたい。
 そろそろ。
 そう、そろそろだ。
 これまでは黙認してたんだろ。
 事情が変わった。今は邪魔だ。だから消そうと思う。
 だから。
 そう、だからだ。私達が決めた。私達にとって邪魔だ。だから殺そう。それで?
 高い聖堂を見上げる。ステンドグラスに歪められた陽射しが柔らかにイリヤの横顔
を照らす。寒気がするような荘厳さで、キリスト教の根幹は歌い続ける。
 殺せばどうなる。
 総体的に死人が減る。状況をコントロールし易くなる。彼等は組織として巨大だから
こそ、この判断を容易くは下せない。誰か一人が武装勢力の支持を止めろと声を上げ
たところで、他の誰かがそれを止めてしまう。アフリカは未だに誰にとってもアヴァロン
だからね。誰かを虐げることで獲得できる利益はまだまだ健在だ。
 それは。
 正義の為だろう。人が死ななくなる。少なくとも長期的に見て一万人は生きられる。
 正気で言って……。
 正気も正気さ。私達はそういうモノだってのを忘れたのか? 小を殺して大を生かす
のが為政者の務めでそれが自覚的な悪を負う責任なら、私達はそれを世界に対して
やってやらなきゃあな。アメリカにはまだまだ荷が重い。
 利益の為じゃないって事か。
 利益? 利益はまああるだろうね。現地勢力を私達が掌握できる。長期的に見た場
合だと言ったろう。私達は商売人ではないが、商人よりも巧く統治するノウハウは持っ
ている。何より、争いは何も生まないと知っている。
 だから殺せと。
 殺せ。手加減するな。
 財団だろ。影響とか。
 

324 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/02/10(水) 21:55:43
 
 君が考えるほど世界の財を所有している人間は一枚岩ではないよ。無論君が考えるように、
世界経済で上位数パーセントの人間が財の九割以上を獲得しているのは明らかだ。だからこ
そ、主体は人間ではなく財だ。問題なのは今のカテゴリを作っている人間であって、財団その
ものではない。
 人間はどうでもいいってことか。
 人間は代わりが効く。殺しても代わりはいる。財は力だが、財を扱うのは人間だ。政策を決
定し、方針を設定し、自分達にとって何が利益になるかを判断するのは人間だ。そういう訳で、
今やっていることが利益にならないと教えたい。
 皆殺しにしたら教えるも何もないだろ。
 生き残った連中が知るのさ。それも重要だ。人が死ぬ、というのがどういう意味か知らない
人間は多い。自分達が手を下さずに行える経済活動(りゃくだつ)は、具体的な死者の数を図
り辛いからな。殺し殺されるという状況は、血に贖われてこそ人に記憶される。
 だから殺す。
 そう、だから殺す。警備は当然厳しい。護衛は当然のように大勢だ。それが『財』を持つと言
うことだ。かつての王はそうだった。臣下を抱え、軍を所有し、故にその性質によって国を治め
ていた。その力が故に、だ。強いから正しい、というのが条理だった世界にあって、正義を担
保するのは力でしかなかった。今でもある程度は正しいだろう。個人でもそれなりの資金が
あればPMFを借り切るくらいはやれるからな。さて、ところで問題だ。君が彼等と敵対したとし
て、君は彼等を殺し切る自信はあるかね。
 ない訳がない。
 

325 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/02/10(水) 21:55:53
 
 そう。それが結論だ。さて、殺してほしい。勿論、私達とて協力はする。君が後顧の憂いなく
ホロコーストを再現できるように手配しよう。
 俺が一人でか。
 そうではない。けど、大半は君がやるのさ。彼等に恐怖を撒き散らす。寝室に押し入って脳
漿を撒き散らし、彼等の通う学校で堂々と殺戮しろ。スピルバーグの描いたミュンヘンのよう
にね。
 断ったら。
 劉が適任かな。エリスでもいいが。どちらにしろ、誰かがやることにはなるだろう。私が決め
たからね。彼等はどうあっても死ぬ。きみがどう思うか、そう聞いているだけさ。どうだい、愛し
いきみ。
 相手は銃も持ってない。
 それがどうした。気が咎めるなら素手でやりたまえ。さて、戦車の装甲を引っぺがすような
きみにとって、相手が武装しているかどうかなど実に瑣末な問題だな。
 相手は素人だ。
 それがどうした。いつものことだ。むしろ訓練くらい受けてるかもしれない。護身術やらなん
やらね。まあ、きみが相手ではそれも無意味だが。
 相手は戦う意思もない。
 それがどうした。いつものことだろう。きみがこれまで殺してきた連中が好きで戦っていたと
でも?
 相手は抵抗もできない。
 それがどうした。抵抗できようができまいが、結果的にきみが相手では誰でも死ぬ。
 イリヤはやれやれと大仰に肩をすくめる。呆然と立ち尽くす俺は、ステンドグラス越しの光
に炙られている。
 きみはまるで自分が理不尽さを掲げていないようだ。勘弁してくれないか、イル。きみは自
分がなんであるか忘れたのか。きみは純粋水爆とも比較にならない破壊兵器だ。冗談みた
いに荒唐無稽で馬鹿馬鹿しい、触れるモノ全てに死をぶち撒ける死の天使だ。たった一人
で戦闘単位を引っ繰り返す、戦略を破壊する、ただそこに存在するだけで人を殺す最悪の
魔王だ。きみ自身が神の剣にして告発者だ。戦う、という行為はきみの周辺で成立していな
い。私がきみをそうしたんだ。誰よりも知っているさ。相手が抵抗できないのは当然だし、そ
の理不尽も当然だ。けど、それを言えば唐突に突っ込んでくる飲酒運転のトラックも理不尽
だし、餓えるしかない場所で生きながら絶えている人々の生存もまた理不尽だ。人にはどう
にもならない状況が存在する。きみが振るう暴力は、世界にとってどうにもならないそれだ。
理解できたか?
 それでも、相手は普通の。
 普通の。普通に生活していたから。普通に生活して、普通に理不尽に晒される人々を見殺
しにしていたから。だから殺さない?
 ……。
 理不尽な環境で紛争に加担するしかなかった人々を、きみはこれまで散々っぱら殺したが、
では彼等は『普通』ではなかったのかな。普通に生まれなかった人間は生きていてはいけな
い、きみはそう言うのかな。
 

326 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/02/11(木) 02:46:57
 
 ……。
 殺していい人間とそうでない人間を、きみはどうやって仕分けてきた。
 それは、お前が。
 私が。うん、私がなんだい? 私がアレを殺せ、アレを潰せ、そう命令したから殺した?
 間違ってたって言うのか。
 まさか。全然合ってるさ。最適化こそが審問局の本領だよ。あらゆる紛争状況をパラメータ化し、
あらゆる要因を数値化し、その中で最もマシになりうる選択肢を私達は提供し続けてきた。きみが
殺さなければ、確実にもっと酷くなっていた紛争は星の数だ。世界は少しづつ良くなっている――
だけど完全に良くならないのは、まだまだきみの殺戮が万全を期していないからだね。だってさ、
人が掃滅された日には争いなんて起こる理由がないんだ。
 話を反らすな。絶滅戦争が前提なら、善だの悪だの定義の必要がゼロだ。
 相対主義者の戯言に耳を貸すな。私はそう言ったんだよ。良いも悪いもない――そんなことは
ない。良いも悪いもなきゃあ困るのさ。私達は『いい』んだよ。
 俺は――。
 イリヤが頷く。
 君は正しい。私が保証しよう。きみが殺すことは仕方ないことだ。私の責任だ。私がきみに押し
付ける。だから殺したまえ。
 俺は、正しいか。
 神のご加護を(ゴッドスピード)、イル。きみの手に掛かる者達にこそ、真に安らかならんことを。
 

327 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/02/11(木) 19:03:53
 
 テイクアウトしたコーヒーを飲みながら、漫然と新聞を眺める。
 ホテルの落成式がテロリストに乗っ取られた、というそれなりの大事件をキャスターが
読み上げている。
 犯人含め関係者全員死亡。
 過去形で語られる事件を遠目に見ながら、俺はクロワッサンを齧り取る。
 学生の一団が目の前を横切っていく。
 

328 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/02/11(木) 19:04:16
 
 
 
 
 
 俺は立ち上がり、さて、と目標を目指すことにする。
 
 
 
 
 

329 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/02/11(木) 19:05:49
 
 やあ、とは言わなかったかもしれない――なぜかと言えばそいつは俺のことに気付かずに友
人と会話していたからで、俺はテロリストのフリをして友人ともどもそいつを殺す必要があったか
らだ。いかにも学校からの帰り道、といった風情のそいつらが、俺のことをどう考えていたか想像
するのは難しい。擦れ違いざまに女子生徒の首を掻き切った俺は、返す刀で隣の男子生徒の頭
をグロックで吹き飛ばしていたからだ。住宅街の間際、銃声も高らかに、俺は同い年の高校生を
理由もなく殺している。
 怒号か悲鳴か、困惑かそれ以外の何かだったか。標的の生徒と隣を歩いていた少女以外の
全員を射殺して、さて、と俺は肩を竦める。
 俺は今からあんた達を殺すけど、抵抗してくれて構わない。
 思ったよりも迅速に殴り掛かってきた標的の生徒の脚を蹴り潰して少女の首を取り、羽交い絞
めにしながら、さて、と俺は繰り返す。
 俺は今からあんた達を殺すけど、恨んでくれても構わない。
 止めろ、と言っていたとは思うが、勿論俺は止めなかった。少女の首を捉えたまま後頭部に銃
口を突き付けて無造作に脳漿をブチ撒ける。
 さて、と俺は再々度繰り返す。
 もちろんあんたも殺すけど、恨んでくれて構わない。
 あんたは誰だ、とそいつは言う。
 あんたの家族を皆殺しにした奴かもしれない。
 僕の友達を殺した理由は。
 あんたの友達だったからだな。あんたは別にどうでもいいけど、あんたの父上が悪いんだよ。
 理由にならない。
 理由はない。敷いて言えば、あんたが俺を止められなかったからだな。
 それだけなのか。
 それだけかもしれない。あんたは別に何もしちゃいないだろうけど、あんたの家族の関係者の
そのまた関係者辺りが少し悪どかったからってだけかも。あんたはそれでのうのうと生きてて、
そこに友達もいたわけで、もしかしたら俺はそれがイラ付いたのかも。
 立ち上がるそいつにもう一度肩を竦めながら、俺はグロックを懐に収めている。その反応は予
想外で、様子だけ俯瞰したら俺が悪役だったからだ。
 

330 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/02/11(木) 19:06:48
 
 抵抗するんだ、ホントに。嬲られたくないなら蹲ってればいいのに。
 あんたは、とそいつは言う。
 生きてる価値、あるのか。
 俺は爆笑しながらステップを踏む。その反応は予想してなかった、と。
 価値とか考えたことないかな。でも、理由がなくても人は人を殺すって知ってるし、道徳より合理
性が人を殺すことも知ってて、あんたの家族はその合理性でたくさんの人を殺してたのを俺は誰
よりも知ってる。あんたはだから俺に殺されるんだよ。抵抗しても殺すし、逃げても殺すし、何もし
なくても殺すかな。
 友達は関係なかった。
 こっちにはある。通り魔の反抗って事になるから、皆殺しの方が都合が良いんだ。悪いけど。む
しろ俺が聞きたい。あんたは、自分の家族が何をしてても関係なかったりするのかな。
 解らないことを解れって……そんなの無理だ。
 そうか。そりゃそうだ。知らない世界で死んでる人間のことまで考えろってのは無理だもんな。誰
だって自分の事情があって、精一杯生きてる訳だからさ。俺が今ブチ殺したその子、彼女さんだっ
たりするのかな。
 飛んできた拳を打ち払いながら、聞いてるだろ、と俺は舌打ちする。
 質問してるだろ。あんたにとって知らない場所で死んでいく人間はどうでもいいのかな。
 僕は、守れる物だけ守れればそれで良かった。
 それが理不尽を見過ごした理由かな。うん、じゃあ俺の理不尽も許容してくれ。あんた達は皆殺
しだ。
 

331 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/02/11(木) 19:06:58
 
 許さない、だか、まあ似たようななんだかと叫ぶそいつの言葉を俺は聞こうと考えていない。それ
らしく洗練された武術で仕掛けてくるそいつを適当にあしらって警察が駆け付けてくるタイミングを
見計らい、俺は自分が何をしているのかと考える。周囲には死体。同年代のガキを往来で虐殺し
た俺は、本来の標的をあしらいながら考える。俺はこいつらがイラ付いたと嘯いたけど、それは或
いは本心かもしれない、と。
 なあ、とストレート気味に飛んできた拳を打ち払って間接をヘシ折りながら俺は言う。
 友達って、大切かな。
 当然だ。
 俺はそいつの膝頭を蹴り砕きながら尋ねる。
 友達だから大切なのかな。
 当然だ。
 俺はそいつの腹を蹴り飛ばして地面に押し付けながら、そうか、と頷く。
 友達じゃないやつはどうでもいいのかな。
 なにがだ、と苦鳴を漏らすそいつの声は既に死に体で、遠くにサイレンを聞きながら俺は言う。
 友達待たせたら悪いよ、きっと。
 右足を振り上げて顔面に叩き降ろす。コンクリートまで頭蓋ごと踏み抜いて、さて、と俺は六体
の死体を見下ろしてみる。原型を留めた五体と、頭部を欠損して四肢を破損した一体。不必要に
損壊した一体を警察がどう見るかが問題かな、などとどうでもいい雑感を漏らす俺は、実際はそ
う考えてすらいない。
 ああ。
 酷い無様さだ。
 
 俺は笑って息を吐く。
 

332 名前:名無し客:2010/02/12(金) 22:19:45

クックックック… ギシシシシシィーッ

何がバレンタイン・デーだ、笑わせてくれるね。
お前たちの言うバレンタインは汚らわしい情欲しかない。愛なんかないんだ。Lovelessなんだ。
そんなものに踊らされる忌まわしきバカップルどもめ!破滅と混沌の境地に貶めてやるッ…!
其に捧げる絶望の序曲、奏でるは阿鼻叫喚の旋律! 
今年こそボクの血のバレンタインマイ・ブラッディ・ヴァレンタインを実行させてやる!さぁ行くぞサーナイ…


「今年こそルカリオさんに俺の逆チョコを受け取ってもらうぜ。
 俺の体にチョコレートをコーティングして、『バレンタインは俺がプレゼント』作戦だぁー!!
 さぁルカリオさん! すみからスミまで俺のカラダをなめつくしてくださいッ!! ハァハァ」


 …… …… ……

貴様の変態っぷりには心底うんざりさせられる。 コレデ ボクヨリ トシウエ ダモンナ

覚悟を決めろっ!
【キレイハナは リーフブレードを くりだした!】


「げぶうッ!?」


派手に踊れぇーッ!!
【キレイハナは タネマシンガンを くりだした!】


アンギャアァァァーッ!!?


 バリィィ―――ンッ

【つけている わざは でない】

クッ… また技のPPを全部あいつに使ってしまった。
やっぱり『モテナイズ』なんかやめてボク単独でやろうかなぁ。


333 名前:名無し客:2010/02/12(金) 22:20:40

あ〜イテテ… ちくしょうッまたしても俺だけひどい目にあったぜ!
それはともかく、お久しぶりぶりのサナくんだぜ。

http://www.pokemon.co.jp/info/game/g100129_02.html
とうとう完全新作のポケモンが発売決定らしいじゃあねーか!いやぁめでたいッ。
何せ「ポケモンの新作が出る→すなわちポケダンの新作も出る」ってことだからな!
…そうだよな?そうだと言ってくれよォォォ チュンソフトさんよォォォォォ

しかし何とかしてチョコまみれになった俺をルカリオさんにナメナメしてもらいたいなぁ〜 ハァハァ
でもそんな体にぬったくるだけの大量のチョコがないからダメか。

いや、待てよ?
ないんなら…いっぱいあるところから盗って取ってくればいいんじゃあねぇか?
ふっふっふ、俺ってばサえてるぜ。後で行こうっと♪


>>601 つ グミつめあわせ

ヒャッホォウ! ねだっておいてよかったぜ。
しかしとあるポケモンってのが誰だか気になるな。
もしこれがライコウからのお年玉だったら、俺はヤツを崇めなきゃいけないんだろーか?
なんかヤだなぁ。まぁいいや。食っちまおうッ!


    ガツガツ!むしゃむしゃ!ガツガツ!むしゃむしゃ!
    ガツガツ!むしゃむしゃ!ガツガツ!むしゃむしゃ!


んっ?まだなんかあるって?

>>つ センスハット
うおぉう!? こ、これは… こりはッ! 
ウワサに聞くところの「専用道具」じゃあねぇかッ!!
スゲー、俺みたいなヒラ探検隊員には縁遠いシロモノかと思ってたがまさか、
まさかついにこの手にできるなんてよぉ…
吸収系じゃなくたってぜんずぇんかまわないぜ!これでPP底上げできるぜ。
ついでにルカリオさんからの好感度も底上げ… できないって?わかっとるわい。



334 名前:名無し客:2010/02/12(金) 22:26:42
         ,.  '"´ ̄ `ヽ
.        / ,     ,.、 ,ィ7      / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
        l/    //‐-_/!     < 
     r‐‐〈 / i /' 〈ri,.〉ニ==‐     \________________________________
     {  { \ヽ !l __, ノニ==-     
     ,.ゝ `ヽ ,ノN>ノ__,.イ
    〈 ,.-   ヽヽヽ / ./
.    Y 、   く´7/ A  ,.--- 、
     `ー'~`ー- .,_____ノ -‐'   ‐、 ヽ
           / Yァ‐‐--- ヘ ヽ > ヽ
         //      <j  .l-‐┘
      __,.  ' /       l└‐┘~ ̄.|┐
    「  /   l         ` 、   / ノ
   r '‐ '      i            `<'´
   l   /  .人             〉
   `ーく   /   \     ,. ‐- 、___,ノ
     `ー' `ー '"´`ゝ.,__ノ´`ー '´


335 名前:名無し客:2010/02/12(金) 23:20:44

If I wasn't hard, I wouldn't be alive. If I couldn't ever be gentle, I wouldn't deserve to be alive.

―――タフでなければ生きていけない。優しさがなければ生きていく資格はない。 (フィリップ・マーロウ)

世間は、肩をいからせ突っ張って歩くには狭すぎる。
ちょいと粋がれば風当たりは強くなるし、背中を丸めて息を潜めれば「それ見たことか」とせせら笑いが飛んでくる。
だが、生まれついた自分の在り方はそう簡単に変えられるものじゃあない。

ここは、そんなやせ我慢の固茹で野郎ハードボイルドの吹き溜まりさ。
誰にも恥じる必要はない、胸を張っていこうぜ。


336 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/02/13(土) 02:15:17
>>329
 
 トレンチコートでも着て行こうかなんて考えてから自粛した俺は、簡素なパーカーにジーンズで揃え、
ベルトの背中側にグロックを挿して横断歩道の向こうから渡ってくる一団に接近する。周囲に嘘寒いくら
い人気がないのは、半径数キロに展開した審問官が状況演算で人払いを行っているからだ。カオス的
な系に属する『人間が集まる状況』を審問官達は莫大な演算能力で制御する。チラシ配りを配置し、イ
ベントを適当にデッチ上げ、或いは軽い事故を演出し、特定の空間にエアポケットを出現させる。人波
のゾーニング。人間の興味のフィルタリング。連中は人間を押せば転がる球体くらいにしか考えていな
いのは間違いないからこそ、望む状況を計算して捻り出せる。感情には無限の可能性がある、なんて
戯言を、俺はこいつらに根こそぎ略奪されて久しい。
 やあ、とは言わなかったかもしれない――なぜかと言えばそいつは俺のことに気付かずに友人と会
話していたからで、俺はテロリストのフリをして友人ともどもそいつを殺す必要があったからだ。先日家
族をまとめてパーティー会場だとかホテルだとか旅行先で殺されたり殺されたり殺されたりした生き残
りの学生は、健気なのか事態を飲み込み切れていないのかパニックに陥っているかのどれかだと想
像していたが、実際はそのどれもだったのだろう。慰めの声を掛ける友人に笑い掛けたりしている様子
は、まあ流石はデカい家の子息だと言ってもいいかもしれない。護衛も付けずに物騒なと言ったところ
だが、その護衛は周辺の木陰で肉塊になっているので、対策していなかったと責めるのはお門違いだ
ろう。パーカーの袖に潜めておいたナイフを手に滑らせ、集団との距離が一メートルを切ったところで
逆手に握る。
 いかにも学校からの帰り道、といった風情のそいつらが、俺のことをどう考えていたか想像するのは
難しい。擦れ違いざまに女子生徒の首を掻き切った俺は、返す刀で隣の男子生徒の頭をグロックで吹
き飛ばしていたからだ。住宅街の間際、銃声も高らかに、俺は同い年の高校生を理由もなく殺している。
 

337 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/02/13(土) 02:35:05
 
 いかにも学校からの帰り道、といった風情のそいつらが、俺のことをどう考えていたか想像するのは難
しい。擦れ違いざまに女子生徒の首を掻き切った俺は、返す刀で隣の男子生徒の頭を、更に隣のを、更
に更にとグロックで吹き飛ばしていたからだ。住宅街の間際、銃声も高らかに、俺は同い年の高校生達
を理由もなく殺している。
 怒号か悲鳴か、困惑かそれ以外の何かだったか。標的の生徒と隣を歩いていた少女以外の全員を射
殺して、さて、と俺は肩を竦める。
 俺は今からあんた達を殺すけど、抵抗してくれて構わない。
 思ったよりも迅速に殴り掛かってきた標的の生徒の脚を蹴り潰して少女の背を取り、首と腕を決めなが
ら、さて、と俺は繰り返す。
 俺は今からあんた達を殺すけど、恨んでくれても構わない。
 止めろ、と言っていたとは思うが、勿論俺は止めなかった。少女の首を捉えたまま後頭部に銃口を突き
付けて、無造作に脳漿をブチ撒ける。前のめりに崩れ落ちる身体と、近くにあった電柱を染め上げる血と
脳漿、ふわふわした脳の残骸と頭蓋の破片がバチャバチャと道路を染め上げていくのを、妙にゆっくりと
視覚は捉えている。奇妙に映画的な現実。行為そのものが現実から剥離したような、「ミュンヘン」の一幕
の再現。モラル云々を言うならとっくに底辺の俺は、それでも罪を意識してみようとする――ヨーゼフ・Kさ
ながら、俺は自分の中にそれを見出せない。
 

338 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/02/13(土) 04:23:16
 
 スーツの着心地が悪いのは当然で、着慣れていない服ほど拘束衣に似た物はない。ずっとこうだろ
うな、などと考えながら、ホテル裏口の通用口を通過する。肩に下げたバッグが目に付いたのか、駆け
寄ってチェックを求めてきた警備員の首を即座に圧し折って死体をトイレに蹴り込んでエレベーターへ。
 目当ての屋上のボタンを押しながら、カフカの小説みたいだ、と呟く俺に、何がカフカだ、と背中で反
応が返る。環境情報をトレースして即時描画することでカメレオンのように透明になっている審問官の
機械的な返答は、実際、機械と喋っているに等しい。他人の言葉をただの状況としか認識せず、そこ
から得られた情報(反応)に感情を動かすこともない審問官には、会話はただの状況推移でしかない。
ので、応える義理もない。サラリとスルーしつつ、エレベータを降りて目当ての電算機室のドアに手を触
れる。着いてくる審問官に頷き、そのまま右手を突き入れる――抵抗一つなく右手はドアに潜り込む。
分子と分子の結合状態、粒子と粒子のあわい。血流を巡らせる欠陥とパルスを散らす神経網。――そ
の合計としての俺を、限定的に俺は否定する。ザラ付き始める意識を抑える。合金と電子回路で構成
されたドアと自身の境界を解き、それを自分と認識し、ドアの向こうに突き出した手でロックを解除する。
脳科学者は意識こそカオスの辺緑(エッジ・オブ・ケイオス)だと呼ぶが、ならそれを傍観できる俺はカ
オスの中にすら分け入れない。混沌(カオス)と秩序(コスモス)の浸透(オスモーズ)する混成秩序(カ
オスモーズ)の中で立ち泳ぎするのが俺でしかない。
 混乱していても身体は動く。警報装置の破壊を審問官に任せながら、俺はスーツのポケットに指して
いたペットボトルのコーラを一気に飲み干す。バッグからバラしたAKを取り出して組み上げながら、ラン
ボーよろしく上下逆様にテーピングで固定されたマガジンを叩き込む。映画はともかく実戦の砂漠では
絶対にNGの無神経さだが、このホテルにはマガジンの隙間から侵入する砂もないだろう。審問官が持
ち込んだもう一つのバッグからも同じようにAKを組み上げ、その無骨な手触りに満足する。随分と使い
込まれているようだが、タフな閉鎖システムは数千発程度では磨耗しない。ボルトの調整を終えたとこ
ろで、審問官が一つ頷いてくる。つまりホテルの警報が皆殺しにされたという意味で、それ以外もこれか
ら皆殺しになるという意味でもある。AKの一丁を肩から掛け、もう一丁を背中に軽く背負い、投げ渡され
たタリズマンをポケットに突っ込みながら、エレベーターで一階下、式典の真っ最中である最上層フロア
へ移動する。
 

339 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/02/13(土) 04:46:16
 
 チン、と軽快な音。ドアが開くと同時にタリズマンを握り込み、俺の背中で透明になっている『形無き者
(アソマトゥス)』のコードを自分に感染させる。開いたドアの先、警備員が訝しげな顔でこちらを見ている
のは、要するに俺の姿が見えていないからだ。とはいえ、俺は自分の特性上、審問官のように半永久的
に透明でいられる訳ではない。持って数秒。一気にフロアまで抜けると、そこには親子連れや家族ぐるみ
で出席した参列者達が、煮出されるスープの豆のように埋まった式典がある。和やかな笑い声と秘密め
かした囁き声、そのランダムな声の波を包んで許容してしまう朗らかさ。百通りの会話と千通りの感情が
犇きながら、ただ人の数が多いという単純な理屈で、ここの空気は均一化されている。遠い国の略奪を示
唆する言葉も、子供に料理を取り分ける声も、何もかもが渾然一体となって平然と交わされる安寧の中で、
俺は場違いでしかない。
 まるで何の罪もなく何の咎もなく、訳もわからないまま、拘束すらされずに淡々と出廷するヨーゼフ・Kの
気分。俺は透明になったまま、家族達が埋め尽くす世界にAKを持って佇んでいる。
 前触れもなく入ってきたドアが閉まる。全員が注意をそちらに振り向けた瞬間、タリズマンが俺を演算し
切れずに砕け散る。途端に響く悲鳴。俺の隣で料理を放り投げた少女と母親をAKで射殺しながら、出口
の四隅を確認。同じように姿を現した四人の司祭服がそこを固めている。頷く連中に頷き返し、俺はAKを
構える。
 Here We Go。
 自分にだけ呟いて、見慣れた世界を作ることにする。
 

340 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/02/13(土) 17:58:47
 
 次の的は、と聞く俺に、明日でも問題ないが、と審問官は淡々と返す。
 
 暖房に煽られて、ゆっくりと饐えた臭いを放ち始める会場で、俺はそれを見回している。
 硝煙の臭い。それを圧する血臭。足元には親子連れが横たわっている。母親の頭は破裂していて、その手
をしっかりと握った小さな手は肘から先だけだったけど、多分それは親子連れだったんじゃないか。
 イメージは精肉工場――もしくはフェイス・ノー・モアの”エンジェル・ダスト”の裏ジャケット。華麗な白鳥の
ジャケットを裏返すと、その一面に貼られた豚の首と肉の写真が貼られているという諧謔が何故か強くフラッ
シュバックする。
 肉と肉。骨と肉。筋と肉。魂が失われた肉の山は、本当に肉でしかない。
 散乱したパーツを継ぎ接ぎしていけば、元の人体(カタチ)を復元できるだろうか。7.62ミリの運動エネルギ
ーが思う存分暴れ回った結果、飛散した頭蓋や脳漿を掻き集めても「同じカタチ」を作り直すのは苦労する
筈だ。そうして散逸した秩序(いのち)は、思う様エントロピーを拡散させて死体(カオス)に至っている。死人
は喋らないし語らない。それは馬鹿みたいに単純明快だ。これら血肉のドリアが形成していた生命という相。
失われ、既に戻らない意思活動という状態。
 痙攣を止めた神経がてらてらと照明に晒されて光っているのを見ると、これが実際にモノでしかなく、親子
や恋人達が、そこで語らっていた全てが、純粋に熱量学的な現象だったのだと考えられるようになってくる。
 完全にモノでしかない者達を見下ろしながら、俺は現実感を止めようと息を飲む。
 このまま次を消すよ、と俺は言って、審問官は機械的に頷く。
 

341 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/02/13(土) 18:00:18
 
 護衛は多ければ多いほど。
 イリヤがそう言ったのは、割合と真実ではある。数時間前に起きたテロに家族が巻き込まれたと知った財団
当主の動きは慌しかったらしく、俺が到着した時には現場は火の海だった。横転したトレーラーが夜空を炎で
染め上げ、ライオンに食い散らされたみたいな死体が周辺に散乱している様は、やっぱりどこか奇妙に喜劇
的だ。待っていた、とスニッカーズを差し出してくる劉の姿が現実感の薄利を加速させる原因の一つと言えば
一つで、ルネサンスの画家が描いた天使みたいに整った仙人の顔は、非現実で満たされた破壊の様相を非
現実のまま現実に刷り合わせる。神の逆鱗に触れ、天使の剣に打たれた愚者の群。つまりこれは、そういう
ことなんだろう。全員殺したの、と問う俺に、劉は軽く首を振って露払いだ、と微笑む。
 どかんどかんと地面を揺らす音に顔を向けてみれば、SMGで武装したSPを無力化しながらファティマがそ
の手を光に閃かせている。十メートル程度の距離で放たれた弾丸が少女を避けるように背後の茂みに消え、
返す刀で振られる手の動きに合わせて風船のように破裂していく人体たち。冗談その物の光景は、問答無用
の怒涛で現実感を殺ぎ落としてくれる。
 そして、この二人が送られるというのは、地球上のどんな正規部隊を掻き集めても押し止めることができな
いという意味であって、要は立ち止まるな、というイリヤの宣言でもある。ファティマは周辺の人体を根こそぎ
殺ぎ切って破裂させると、こっちに向かって微笑んでくる。夫妻はと聞く俺に、別荘の方を視線で示す。
 

342 名前:名無し客:2010/02/13(土) 22:47:33
 
 
 
 
 ―――――そこが、何処だったかは、よく思い出せない。
 
 
 ・・・ただ間違いなく言えるのは、そこが“戦場”だったという事だ。
 銃弾が飛び交い、爆弾が飛び交い、悲鳴と怒号が響き渡り、多くの咎無き生命が
 焼け焦げたタンパク質の肉塊と、赤黒い血だまりと化す、この世の地獄・・・

 ・・・そして、そんな世界に、無謀にも足を踏み入れてゆく男が、一人いた。
 人気を博したが故に延々と連載が続く自らの戦争漫画を、そのまま腐らせて愚作にするのを良しとせず
 今以上の作品にして、なおかつ連載を続ける為には、自らが主人公を体験するしかないと判断し、
 本当の戦場へと足を踏み入れて行った、一人の漫画家・・・
 
 
 ―――漫画家は、今まさに戦場の爆弾に巻き込まれたが故に、その命を失おうとしていた。
 ・・・その爆発に向かって、一人の青年が、絶望の涙を流しながら手を伸ばしているのが見える。
 自らの漫画を納得できるものとする為、本当の戦場に出向き、結果生涯を閉じてしまった
 漫画バカの師匠の最期に立ち合いながら、彼を救う事の出来なかった若い弟子・・・
 
 
男「師匠おおおおぉぉぉっ!!!
 
 
 
 ―――――そう、その弟子の名は「延道 断」・・・ 俺だ。
 
 
 
 
 
  ◆    ◆    ◆    ◆
 
 
 
 
 
 ―――――俺の意識は、暗い深淵の中に沈み続けていた。
 
 ・・・そして、その深淵の暗闇の果てに、俺は見た!
 人間のカルマの渦・・・ 生まれ変わり死に変わり、どこまでも迷い続ける渦を!
 
 
 
 ――――断。 延道、断。
 
 
 ――――誰だ。俺の名を呼ぶのは。
 
 
 今、お前が見ている通りだ・・・ 人間は幾千幾万・・・
 いや、無量大数と形容するのも生温い多くのカルマの上に立ち、
 この世界で命を育み続けてきた。

 あらゆる犠牲の上に生きている事に気付かずにいる者に、
 何故、善が何か、悪が何かを決めつける事が出来るのか・・・・・・?

 
 
 ああ・・・ あんたの言うとおりだ。
 俺自身もまた、己の闇を見つめる事を、知らず知らずの内に拒否し続けていたのかもしれない・・・ 
 
 
 人間のカルマの渦・・・ それは、人間が人間である限り、消え去る事は無い。
 そして、人間はこれからも、数多の戦いを経験する事となるだろう。

 
 
 ああ・・・ 俺もそう思うぜ。
 幾ら時代が変わり、人間の在り様が大きく変わろうとも、人間の根底にある因果カルマ・・・
 ・・・そういったものは、切っても切り離せないだろうな。
 
 
 銀河の全てが血に染まり、生と死の境界さえも歪み、あまたの次元が決壊しようとも・・・
 それでもお前は、漫画を描き続けるか? 人間の為に戦い続けるか・・・?
 そんな争いを続ける人間に、生きる資格があるというのか・・・?

 
 
 あんたの言う事は尤もだ、否定のしようもねぇ。
 ・・・だが、それでも俺は踏み留まるつもりはない。
 人間が・・・ 世界がそういう存在なのだというなら、それでも一向に構わんさ。
 そんなのとは関係なしに、俺は一人の漫画家として、物語を描き続ける。
 そして、その為にも一人の人間として、この世界を守ってみせる。 ・・・それでいい。
 
 
 ――――――何故だ。
 
 
 俺も、師匠と同じ・・・ 漫画なしには生きる事も、息をする事も出来ない・・・・・・
 “漫画バカ” 、だからだ!!!!
 
 
 
 ―――――それが、お前の生きる道か。

 ・・・一つだけ、教えてやる。
 大場や華之小路を始めとする、多くの漫画家・・・ 貴様と同じ“漫画バカ”共が
 東京へと向かっている・・・ 「週刊少年CLUB」と合流する為にな。

 
 
 そうか、連中が・・・
 教えてくれてありがとよ。お陰で俺も“今やるべき事”に専念できそうだ。
 
 
 延道断・・・ ジ・エンド。
 この戦いが終結しても、人類は再び数多の戦乱に巻き込まれる事となるだろう。
 十数年後の戦乱の世に、俺は再び“そっちの世界”に行こう。
 その時、また会おう。

 
 
 お前は・・・ 誰なんだ? 一体・・・
 
 
 
 ―――――俺の名は、   リュウ・・・
 
 
 
 
 
  ◆    ◆    ◆    ◆
 
 
 
 
 
 ――――――その時、機銃のブレッドが、俺の頬を掠めた。
 
 
ジ・エンド「―――――ッ!?」
 
 
 俺は戦場に・・・・・・ 現実に引き戻された!!
 
 俺が立っていたのは深い深淵の中などでは無く、焦土と化した街の中だった。
 崩壊したビルの残骸・・・ 横転したままスクラップとなったバスや路面電車・・・ 折れたテレビ塔・・・
 その地がかつての日本五大都市の一つ・・・ 札幌のなれの果てだと、だれが信じるのだろうか。

 俺は焦土と化した札幌の街中に一人・・・ いや、一人じゃあない。周囲を見渡せば、多くの人影・・・
 拳銃や機銃、バズーカと言った火器で武装した、ジオン軍の兵士やショッカーの覆面戦闘員・・・
 
 ――――言うまでもない。
 地球に降下したジオン軍と、大昔から活動を続けてきた地下組織ショッカーの
 混成部隊が、俺の命を奪う為に襲撃を仕掛けてきたのだ。
 
 
無数のショッカー戦闘員「「「ヒィィ―――ッッ!!!」」」

無数のジオン兵「「「ジィィ―――クッッ! ジオーン!!!」」」
 
 
 覆面と軍服の洪水は、各々の狂信にその身を委ね、暴力と武器をその手に奮いながら
 今まさに四方八方から俺に向かってなだれ込み、俺を目掛けて突撃してきた!!!
 
ジ・エンド「―――――来るかっ!!!」
 
 そして俺は、真っ先に向かってきた覆面戦闘員1人と、ジオンの兵士2人の攻撃をかわすと
 背負っていたギターケースを振りおろし――――三名の頸の骨を叩き壊した!!!
 
 
 
 
  ◇    ◇    ◇    ◇
 
 
 
 
 ―――――俺の名は「延道 断」。人には「ジ・エンド」とも呼ばれる事もある。

 長年の間、連載終了請負人として活動していた俺は、先の時点より三年前・・・
 一葉に豪快、大場に華之小路と、両手に余るほどの多くの漫画家達が、
 この俺でさえも身震いするような傑作を書き始めた、あの一年間・・・
 彼らの作品を読んだ俺自身も、もはや連載終了請負人などしている場合ではない、「時が来た」と
 確信し、週刊少年ダッシュにて漫画家としてのデビューを飾り、少年漫画界を座席していた。
 
 
 ――――だが、俺は読んじまった。
 コミックマスターJ・・・ 奴の描いた“究極の漫画”・・・ 「JUDGESジャッジス」をよ。
 作者であるJは、俺にあの漫画を「超えてもらわなければならない」と言って、読ませたが・・・
 
 ・・・凄かった。流石の俺も少しはうろたえた。
 ちょっとうろたえすぎて連載も中止はしたさ・・・ でもな。
 その「JUDGES」によって発生した騒乱・・・ そして、それに便乗して動き始めた
 ショッカーやジオンみたいな連中なんぞに、俺の筆を折らせてたまるかっ!!
 俺が筆を折る時は、俺が決めるっ!!!
 
 
 
 
  ◇    ◇    ◇    ◇
 
 
 
 
ジオン兵「死ねジエンドぉぉぉッ!!!」
 
 数名のジオン兵、覆面戦闘員の縦列掃射をかわし、三角定規の手裏剣を連中に投げつける。
 合成樹脂製の三角定規は、敵の額や眼に刺さって潰し、敵から苦悶の悲鳴を絞り出した。

 俺はその機に敵の方へ駆け、地に伏した縦列掃射の舞台を踏み越えると、
 その先で既に待ち構えていた兵士の放つショットガンの乱射をギターケースで全て防ぎ、
 そのままそれを盾にしながら奴らに急接近――― ギターケースで連中を一気に弾き飛ばす。

 ・・・そして、目の前で呆然と立ち尽くしながらも、すぐさま獲物を構え直したジオン兵を蹴り倒すと、
 俺はすぐ背面より襲ってきた機銃掃射を避けて再びギターケースでブレッドを弾きつつ、
 連中に向かって突撃していった!!
 
 
 
 
  ◇    ◇    ◇    ◇
 
 
 
 
 ―――だからこそ俺は、テロリスト共がばら撒きやがった災厄の種・・・
 生物兵器「カオス」にコロニー落とし、その他諸々によって崩壊した世界を駆けて、
 地球圏全域に戦争を引き起こした組織や、その残党共を三年かけてブッ潰してきた。

 無論、俺一人の独力とは言わない。
 同じくテロリスト共に立ち向かっていた連中・・・ モルダンバンクの御子息・モルダンJrを筆頭に、
 各地域を占領したジオンやショッカーに虐げられてきた民衆が決起したレジスタンス組織の他、
 ブライト・ノア艦長率いるホワイトベース隊に、江田島平八・王大人率いる男塾OB・・・

 戦う場所や出自は違えど、彼らも世界の危機より守るべきものを守る為に戦っていた。
 俺は世界中・・・ 時には地球から離れてスペースコロニーや月まで飛んでいき、
 ありとあらゆる地域で戦い続け、多くの志を共にする戦士達と共闘し、結果、
 何とかこの戦争を終結させる事が出来たのだ。
 
 
 こういった世界規模の騒乱は、別にその三年間が始まりという訳じゃあなかった。
 今より十数年くらい前、数百人規模の被害者を出した英米同時バイオテロ事件・・・
 別名「飛行船事件」がそれだ。

 表向きにはバイオテロって事にはなってはいるが、実際は過去の大戦より生き延びていた
 ナチスの残党どもが引き起こした、「吸血鬼」による無差別テロだという真相は、
 「カオス」が蔓延するよりもずっと前に、世界中を駆け回ってテロリストや対抗組織と関わる中で
 知りえた事実だ。

 「飛行船事件」を起こしたナチスの残党は、幹部級がほぼ全員が討ち取られ、
 組織としては完全に壊滅したらしいが、僅かに生き残った残党は、国際手配されながらも
 そのまま他のナチス残党が立ちあげた組織・・・ ショッカーなどの組織に合流したと聞いた。
 「月面に築かれた第四帝国に合流した」といった突拍子もない噂まで耳にしたが・・・
 何せこんな時代だ。何が真実で何が嘘か、分かったもんじゃない。
 
 
 ―――――何が言いたいかって? 先の「飛行船事件」もそうだが
 人類は多くの危機に晒されながらも、足掻いて足掻きまくって何とか持ち直してきたんだ。
 ・・・地上降下部隊を率いていたザビ家の四男が、ブライト艦長達に討たれたと聞いた。
 ショッカーの方も、この戦争が終わって数年の後、「仮面ライダー」によって壊滅する運命を辿る事となる。
 そして、東京を根城としている狂信集団SOMは、ジオンやショッカーに先駆けて崩壊しようとしている。
 この連合軍を倒し、SOMの本部・・・ 東京ドームへと殴りこむ為に、俺は日本へと戻ってきたのだ。
 
 
 
 
  ◇    ◇    ◇    ◇
 
 
 
 
 ショッカー戦闘員やジオン兵の混成部隊による奇襲みたいだったが、生憎ながら
 こっちもまだ死ぬ訳にはいかないんでな。俺の手で返り討ちにさせてもらったぜ。
 
 ――――それにしても、
 
ジ・エンド「酷いな・・・ これがあの札幌か・・・」

 俺の目の前に広がっていた光景は、ズタボロの廃墟となり果てた札幌の街並みだった。
 建物は骨組しか残らず、街路は瓦礫で塞がれ、辺りには横転した路面電車の残骸が・・・

 尤も、こんな惨状になってるのはここだけじゃない。日本・・・ いや、世界中だ。
 極東一の大都市だった東京に至っては、「カオス」によって受けた被害がまだ癒えないってのに
 ジオンのコロニー落としにあって完全に壊滅、一部を除いて焦土になっちまった。
 ・・・いや、被害の度合いなんて関係ない。奪われるのはいつも力のない連中からだ。

 まぁ、それでも戦争終結から十年くらい経った頃には、札幌も東京も完全に復興し、
 ここ札幌市に至っては、一般企業がボーカロイドを開発するまでに復興を果たしたってのも
 紛れもない事実なんだがな。 ・・・やっぱ凄いな、人間の底力って。
 
 
 ――――と、その矢先、俺の前にまた別の集団がぞろぞろと姿を現した。
 その集団の面々は一見人間の様なシルエットだが、その身体のバランスは人類のそれではない。
 異様にすらりとした胴体以上に、手足がもっと細長く、なおかつ地面に届きそうなほどに
 長かったのもそうだが、何よりその顔は完全に人間のそれとは違い、昆虫を思わせる様な
 複眼が幾つも並び、口には何対もの黄色い牙を生やしている。

 そう、それは拡大された蜘蛛の顔を持った怪物・・・
 秘密結社ショッカーの改造人間の一種、「蜘蛛男」の量産タイプである、兵隊クラスの改造人間の
 群れは俺が傷つくのを待ち構えていたかのように、いつの間にか周囲を糸で包囲していやがった。
 ・・・さっきの連合軍は完全に捨て駒か。敵ながら同情したい気分だぜ。
 (以下、 この量産型蜘蛛男の事を<蜘蛛男> と呼ぼう)
 
 
<蜘蛛男>「――――――!!!

<蜘蛛男>「――――――――――!!!!
 
 
 <蜘蛛男>どもの牙が小刻みに震え、耳を指す金属質の異音が周囲に響き渡り、反響する。

 ――――そして、それが合図だったかのように、その<蜘蛛男>の群れに包囲された
 俺の目の前に、上空より現れた異形・・・ 五名のショッカーの改造人間は、俺の目の先に
 距離を開けて降り立つと、その身体を震わせ、恐らく改造前からの人間としての姿・・・
 ジオン公国軍の兵士の姿へと変じた。
 
 五名のジオン兵の中から、隊長格と思われる男が一人前に出てきた。
 
 
隊長「“エンドー・ダン”・・・ 通称“ジ・エンド”・・・
   世界のパワーバランスをたった一人で揺るがす男にして、
   三年前、週刊少年ダッシュ誌上において漫画連載をしていた作家と聞く・・・」
 
ジ・エンド「・・・よく調べたな」
 
 隊長格の喋る言語は英語だったが、そのインストネーションには強いジオン訛りがあった。
 もし連中が自らの意に反してショッカーに身体を改造されたのであれば、例外なく脳改造され、
 生前の記憶は消去され、人格もロボトミーの如く変貌、組織の人形となり果てているだろう。
 
 だが、隊長格の口調は、脳に手が加えられたとは思えないほどのジオン訛りを含んでいた。
 その事から、俺は奴らが「脳改造を一切受けていない」事を即座に理解した。
 
 
隊長「あなたの事なら何でも知っている。
    ジ・エンド・・・ あなたは優秀な戦士だ。 我々の仲間に加わってもらいたい」
 
 隊長格は片手をあげて、俺を誘う手ぶりをする。
 「仲間に加わってほしい」って事は、要するに俺にも改造人間になって欲しいってことだろう。
 実際、脳改造を施した改造人間が、脳に一切手を加えていない改造人間に比べて格段に
 戦闘能力が劣る事実は、後年の仮面ライダーと改造人間との戦歴を見れば一目瞭然だ。
 その為にも、脳みそを全然弄っていない、ナチュラルな俺のままで組織に引き入れたい。
 ・・・それが奴らの魂胆か。
 
ジ・エンド「・・・脳改造されてねぇな、お前ら。
      知ってるぜ、ジオン公国がショッカーなる地下組織と、水面下で手を結んでるってな・・・
      お前らも、進んで身体を売った連中だな。断ったらどうする」
 
隊長「我らの同胞の命を奪った憎し「木馬」の連中、そして地球連邦政府・・・
   連中を打倒するには、脳に一切手を加えていない、素のあなたの力が
   どうしても必要なのだ・・・ その身を捧げて、ジオンの大義の為に協力してほしい」
 
 
ジ・エンド「・・・ふざけんじゃねぇぞ、手前ら」

 隊長を始めとする五人のジオン兵は、俺の返答に驚いたような顔を浮かべやがった。

ジ・エンド「ジオンの正義だぁ・・・ つまんねぇギャグ、ぶっこいてんじゃねぇ」

 俺はそう言いながら、自分の中の怒りが抑えられなくなりつつあった。
 大義だの正義だの・・・ そう言えば罪もない人々を殺しても許されると勘違いしてる連中・・・
 この連中は、そういった部類だ。

ジ・エンド「ジオンやショッカーのやってる事は、ただの人殺し以外の何もんでもねぇ・・・
      ブリティッシュ作戦では、手前らは同胞である筈のサイド2の住民まで殺しやがった!」
 
 隊長格は口元に下卑た微笑みを浮かべながら、俺に言葉を返す。
 
隊長「フッ・・・ 正義という大きな目的の為には、あのような小さな事には構う必要はない」

ジ・エンド「!! 小さな・・・ 事だと・・・!?」
 
隊長「そうだ。いずれジオンはギレン総帥並びに大首領様の下に、この地球圏を掌握する。
   その為にも、サイド2の住民に死を強いた事は、ジオンの大義の名の元に誓って
   紛れもない“正義”の行為と断じよう!!」

ジ・エンド「・・・テロリスト風情が」
 
 隊長格は、その顔を「ぐにゃり」と歪ませると、先ほどの改造人間としての姿、
 人間のシルエットに、「」の顔と羽を融合させたような異形の姿をした怪人・・・
 「音波怪人・セミミンガ」の姿へと変貌していった。

 無論、この戦争が終わって数年後、1号ライダーと戦ったショッカーのセミミンガ本人ではない。
 事実、俺の目の前にいるセミミンガは、写真で見たオリジナルとは異なっており、
 その体表は奴らジオンの量産型モビルスーツ・ザクを思わせる「」のカラーリングで彩られ、
 右胸にはジオンのエンブレムが金箔で飾られていた。
 
 ・・・つまりは、後年作られた音波怪人セミミンガへの「過程」となった怪人・・・
 暫定的に名付けるとすれば、「セミミンガ・ジオン」ってところか。
 
隊長格=セミミンガZ「ミッミッミッミ・・・
 
 数秒もしない内に隊長格のジオン兵は、完全に怪人セミミンガ・ジオンの姿へと変態を遂げた。
 
セミミンガZ「グヒヒヒ・・・ 所詮、この地球は我ら優良種であるスペースノイドが支配するにに相応しいのだ。
       貴様らのような地べたに這い蹲るしか能がない、下等なアースノイドチンパンジーなど
       ジオンが連邦を打倒した暁には皮革か、もしくは我らに奉仕する奴隷にでもしてやる。
       ・・・この、醜い蜘蛛共のようにな」

 そう言って隊長格・・・ いや、セミミンガZは、鉤爪状の左手を周囲の<蜘蛛男>達に向ける。
 その動作がそういう事を意味しているのかは、俺はすぐに理解できた。

 恐らく、この<蜘蛛男>達は、この地で奴らに対抗していた連邦軍やレジスタンス・・・
 そういった人々を捕え、改造したのだという事実を。
 
ジ・エンド「・・・それがお前らジオンの大義だってんなら、俺が全否定してやる。
      少なくとも手前らは今の言葉で、俺たち地球の人間のみならず、ジオン公国に
      何の関係も無いスペースノイドまで人括りにし、まるでジオンの意見が宇宙全体の
      大義みたいにほざいて、そいつらの事も侮辱しやがった。
      ジオンがスペースノイドの代表ってんなら、同じ同胞を目的の為に虐殺して
      それを“正義”だの“大義”だのほざいたりはしないと思うがな」
 
 俺の目の前の怪人は、もはや人間の顔では無い、昆虫特有の無機質な顔であった。
 ―――だが、その表情以上にその言葉が、怪人の皮の裏に潜んでいる奴らの邪悪な笑顔を
 想像させるには十分以上であった。
 
セミミンガZ「ミッミッミッミ・・・ 我々はジオンの大義こそ、この宇宙全ての正義だと自負している。
       偉大なる大首領様やギレン閣下の下、この地球圏を我らの名において平定する為にも
       宇宙に住む同胞の数千数万程度、鉄砲玉も同然。
       彼らもまた、天国で我らの聖戦を、笑顔で見守っていることだろう」

ジ・エンド「・・・やっぱり、手前らは狂ってるな。俺が三年前に漫画を連載していた頃、
      アイランド・イフィッシュ・・・ お前らジオンが住民を皆殺しにして、地球に落とした
      コロニー在住の読者から、手紙を貰った事がある。
      手紙には俺の漫画の感想の後、「いつか地球と宇宙の人々が、先生の漫画みたいに
      戦いを乗り越えて、手を結ぶ事を願っています
」って、そう書いてあった・・・」

セミミンガZ「そう・・・ そして、その少年もまた、その死によって、この地球圏に平和をもたらす
        正義の鉄槌の礎となったのだ。グヒヒ・・・ 素晴らしい事ではないか」
 
 ――――俺の頭の中から、血管が三、四本、ブチッと切れる音が聞こえた。
 
セミミンガZ「さぁ・・・ 延道、我々と共に・・・」
 
ジ・エンド「――――断る!!!
 
 
 ――――俺は、声を張り上げて断らせてもらった。
 当然だ。奴らが心酔しているギレン・ザビ・・・ 奴の思想は所詮「選民思想」でしかない。
 政治家・・・ いや、人間がやる事じゃあない。ショッカーなんざ論外だ。

 俺の生き方は俺が決める・・・ ジオンにもショッカーにもついてなるものか!!
 
 
セミミンガZ「ミッミッミッミ・・・ 残念だ。
       貴様が自らの意思で怪人となれば、幹部など夢ではあるまいに・・・
       ――――だが、脳改造したとしても弱くはあるまい。 やれッ!!!
 
 怪人が手を振りかざしたと同時に、周囲を取り囲んでいた<蜘蛛男>達が動きだし、
 一斉に糸を吹き付け、俺の身体を雁字搦めにしてしまった!!
 そして、<蜘蛛男>共はそのまま飛びかかり、群れをなして俺の上に覆い被さってゆく。

セミミンガZ「ガハハハ!! これで地球は我々の物だ!!」

 俺の視界は、あっという間に<蜘蛛男>によって埋め尽くされてしまった。
 <蜘蛛男>共の異形の複眼が、俺の顔を感情も無く睨みつけている。
 ・・・恐らく、俺を雁字搦めにして動きを封じて、そのまま捕獲する考えなんだろうが――――
 
 
 
 ――――――甘えんだよっ!!!
 
 
 
 ―――――俺はギターケースを掲げると、そのまま片足を軸として回転し、
 その遠心力をケースに込めて、一気に<蜘蛛男>の群れを振り飛ばした!!!
 
 
<蜘蛛男>「――――――――!!?

<蜘蛛男>「―――――――――!!!!>/i>」
 
 
 俺に跳びかかった<蜘蛛男>共は、全て弾き飛ばされ、そのまま地面やビルに勢いよく激突した。
 多くの個体はその時の衝撃で頸椎を折って即死、それ以外も俺の攻撃を受けたダメージや
 激突した時の打撲・骨折で戦闘不能だろう。
 
 
セミミンガZ「なっ・・・ 何いィィィッ!!?
 
 連中は、そりゃあもう驚愕していた。
 隊長以外の人間の姿をジオン兵は目を見開き、顎が外れんばかりの顔をしており、
 無表情な昆虫怪人の隊長格も、恐らくその心境は部下達と同じであっただろう。

 生憎だが、こっちだって伊達に世界中の戦場を駆け巡った訳じゃねえんだ。
 何せこの三年間の間に、現地の防衛軍や連邦軍と協力して、ジオン軍や怪獣の掃討作戦に
 協力したことだってあるんだ。 ・・・改造人間の一体や二体、屁でもねえぜ。
 
 ・・・そして、どうやら今の反撃で隊長格が激昂してしまった様子だった。
 冷静さを失った奴は、感情に任せて背後に控えている部下達に命令をかける。
 
 
セミミンガZ「やむをえん・・・ 殺せ――――!! 奴を殺せ―――――っ!!!
       ショッカーの技術なら、死体からでもそれなりの改造人間は作れるっ!!」
 
 隊長格の命令を受けた四人のジオンの兵士どもは、途端に人間の姿を捨て、隊長格と同じ・・・
 ショッカーの改造人間としての姿に変貌し、俺に飛びかかってきた!!
 
 そして、四人のジオン怪人どもの背後からは、これまた大群の<蜘蛛男>が飛び出てきた。
 大幅に減った筈の敵は瞬く間に増量され、戦力差は再び大きく開く破目になった。
 <蜘蛛男>どもは、その研ぎ澄ました牙を、爪を、俺に向けて猛進してゆく。
 
 俺は自身に向かってくる、異形の者達を討ち果たす為、その拳を構える。
 とはいえ、先程と比べてその戦力は段違い・・・ 流石の俺も長期戦は覚悟した。
 
 
 ――――――だが、俺も連中も、頭の中から失念したいたようだ。
 侵略者に対抗する戦士達は、俺一人ではないという事を。
 
 
 
   (シャアアッ!)
 
 
          (ガアアッ!)
 
 
 
ジ・エンド「!?」

 突如、俺のすぐ横の空間を無数の影が駆け抜け、怪人共に向かって飛んでいった。

 ――――それは、縁が刃物のように研ぎ澄まされたトランプ・・・ 数枚の「ゾリンゲン・カード」と、
 地球上に生息する狼の中で最も残忍かつ凶暴といわれる種・・・ 「シベリア狼」の群れであった!!

シベリア狼「ガウッ!!

ジオン怪人B「!? な、何だとッ!?」
 
 ゾリンゲン・カードは<蜘蛛男>達に逃げる隙さえも与えず、その複眼や手足、頸動脈を切り裂いていく。
 そして、十数頭はいるであろうシベリア狼の群れは、カードの雨を器用に掻い潜って敵に向かい、
 これまた<蜘蛛男>の手足や喉笛を噛み切り、圧倒的戦力で敵を蹂躙して行く。

<蜘蛛男>「――――――ッ!!

<蜘蛛男>「―――ッ! ――――――ッッ!!

 ――――瞬く間に、敵の戦力の殆どが、物言わぬまま野晒しの遺体となり果てた。
 
 そして、ゾリンゲン・カードとシベリア狼は、突然の事態に対応できず、<蜘蛛男>達を見捨てて
 我先に攻撃を避けた怪人たちにも、その鋭利な刃と牙を向けた!
 
 
ジオン怪人A「!? ヒ、ヒィ・・・ な、何でシベリア狼が日本に!?」
 
 うろたえているジオン怪人共にもトランプとシベリア狼は容赦なく襲いかかってゆく。

 一体のジオン怪人は背中の翼を広げて飛翔し、空を飛んでシベリア狼と避けようとしたが、
 ある程度高く上昇した所で飛んできたカードに羽を切り刻まれ、そのまま地面に激突、
 頸骨を折って絶命してしまった。

ジオン怪人A「ぎゃああっ」

 また、別のジオン怪人はシベリア狼の群れを徒手空拳で迎え撃とうとしたが、
 狼達のすばしっこい動きに翻弄されてしまい、数秒もしない内に狼達に体中を噛み砕かれ、
 そのまま喉笛を噛み切られたと同時に動かなくなった。
 
ジオン怪人B「グエッ!」
 
 
 ―――――これほどまでにゾリンゲン・カードを器用に扱える男を、俺は知っている。
 そして、シベリア狼をここまで自らの兄弟のように使役できる男も、俺は知っていた。
 
 ・・・その男達は、廃墟の街中の地平線より姿を現す。
 
 
 一人の男は、シルクハットに黒マント、蝶ネクタイといった魔術師を思わせる出で立ちの
 人物であり、そのカイゼル髭を生やした口元には、不敵な笑みを浮かべていた。
 手には数枚のトランプ・・・ 先ほど敵の兵士を襲った「ゾリンゲン・カード」を泳がせている。

 もう一人の男は、毛皮を羽織り、腹部・腕・頭部に金属製の装身具を身に着けていた。
 彼の周囲には、これまた十数頭はいるであろうシベリア狼の群れ・・・
 さきほど敵に牙をむけた狼たちも、彼が操ったものであろう。
 
 
 ――――そう、彼らは俺と同じく、地球圏に騒乱を引き起こしたテロリスト共と戦っている連中にして
 江田島平八率いる男塾OBの戦士のうち二人・・・

 “地獄の魔術師ヘルズ・マジシャン”の異名を持った鎮守直廊三人衆の一人、「男爵ディーノ」に、
 シベリア狼の群れを自在に操る狼蒼拳の使い手にして元冥王島十六士の一人、「シベリアのゴバルスキー」!!
 
 
ジ・エンド「おお! 男爵ディーノに、ゴバルスキー!!」
 
ディーノ「延道君、ここは我々も助太刀いたしましょう。
     既にソビエト全域のテロリストや侵略者は、我々が総力を挙げて叩き潰しました。
     一部逃げ延びた幹部級もありましたが・・・ まずはこちらを叩くのが先決でしょう」

ジ・エンド「ああ、その事は耳にしたぜ。ありがとうよ」

ゴバルスキー「ついさっき、カムチャッカおよびサハリン方面のジオン軍の基地をブッ潰してきたばかりだ。
         道央、道東方面も月光達が向かっているぜ。基地の陥落は時間の問題だろうよ」
 
 
 こんな俺たちのやり取りを聞いていて、黙っていられないのは連中の方だろう。
 残り二名となっていた怪人達は、三人の人間を目掛けて突撃を敢行した!!
 
ジオン怪人C「死ねやボケェ――――ッ!!!

ディーノ「フン、品がありませんね・・・ はっ!!

 ディーノは自分に向かってくる怪人に冷たい視線を向けると、トランプを数枚投げ放った!

ジオン怪人C「フッ、また同じ攻撃か。
        改造人間の動体視力に、同じ手が通用すると思ったか!!」

 怪人は先ほどと変わらぬ軌道で襲来するゾリンゲン・カードに恐れを微塵も感じなかった様子で
 その手で打ち払おうとするが・・・
 
 ―――――ボッ!!
 
ジオン怪人C「なっ!!」

 突如、ディーノの放ったトランプが空中で燃え上がり、そのまま振り払おうとした怪人の腕に触れる。
 カードは振り払われたものの、その火は怪人の身体に燃え移ってしまった。

ジオン怪人C「ウゴゴゴ――――ッ!! グワアア――――ッ!!

 ディーノは怪人がゾリンゲン・カードの軌道を見切り、打ち払うであろうことを予期していた。
 だからこそ奴は、予めカードに空気との摩擦でも発火を引き起こす揮発性の油を縫っておき、
 それに気付かなかった怪人はまんまとディーノの策にかかって、そのまま焼死してしまった。
 
 
 一方、ゴバルスキーの方に向かった怪人は、逆に彼の攻撃に攪乱される状態に陥っていた。

 ゴバルスキーは自らの頭部に、鋭い二本角を生やした鉢金を被り、そのまま四つん這いになって
 目にも止まらぬ動きで相手を撹乱する狼蒼拳の奥義・・・ 双角藐攻を用いて、怪人を翻弄していた。
 その動きは、まるで獲物を仕留める際のジべリア狼のようにも見えた。
 正直、奴が敵でなかったからこそ、俺は今ここに生きながらえているのかもしれない・・・

ジオン怪人D「く、くそっ・・・ この俺が下劣なアースノイドなぞに遅れを取るだと・・・!?」
 
 怪人は銃器を取り出してゴバルスキーに乱射するも、奴はその弾を尽くかわし続ける。
 そして弾が尽きると同時に、ゴバルスキーはその体躯からは信じられない様なスピードで
 怪人に突撃し、そのまま頭部の角で怪人の胸を串刺しにした。

ジオン怪人D「ギャオオオッ!!!

 ゴバルスキーはそのまま頭を振り上げ、怪人はその流れで角から外れて宙を舞う。
 その間髪入らぬ衝撃・圧力に身体が耐えられる筈も無く、怪人はそのまま空中で爆発四散した。

ゴバルスキー「俺は生まれて三ヶ月の頃から狼と過ごして、狼蒼拳を習得したんだ・・・
         手前みたいな他者を見下してる奴に、負けやしねえよ」
 
 
 
セミミンガZ「お、おのれ・・・ このままでは済まさんぞ!!」

 怒りに震えるセミミンガZが指を鳴らしたと同時に、地響きと共に札幌の街の地面にヒビが入った。

 そしてその中より、五機程のアッグが両手のドリルを唸らせて、地面を突き破って出現した。
 それに続き、ザク、グフ、ゴッグ、アッガイ、アッグガイ、ジュアッグ・・・ その他諸々と、
 ジオン公国軍の有する数十メートル規模のモビルスーツが、十数機も現れた!!

ザク「ガ――ッ!!

ゴック「ブオオオ――――ン!!

 ジオンの機動歩兵は、その機動音を怪獣や猛獣の呻り声の如く響かせ、廃墟となった札幌の街を
 更に追い打ちをかけるかのように蹂躙する。
 そして、そのカメラアイに俺たちの姿を捕捉すると、それに目掛けて猛進し始めた!

セミミンガZ「ミッミッミッミ・・・ どうだ、我らがジオン公国の誇るモビルスーツ軍団の勇姿は!!
       幾多強くても所詮生身の人間・・・ 踏みつぶしてしまえッ!!!」

 モビルスーツの大軍は、俺たち三人に向かって猛然と歩を進めてゆく。

ディーノ「フム・・・ 我々三名相手にあの大軍とは・・・ まぁ、結構暴れましたからな」

ゴバルスキー「だが、まだまだだ。俺たちの実力はこんなものじゃ・・・」 
 
 ゴバルスキーはそう言ったが・・・ 残念かどうかは知らんが、
 俺達がそのモビルスーツ軍団をブッ潰す機会が来る事はなかった。
 
 
 ――――思いがけない援軍が来てくれたからな。
 
 
 突然の轟音と共に、モビルスーツの軍勢が出てきた穴から猛烈な爆炎が噴き出す。
 ・・・そして、その穴から続けて等身大サイズの “人型” が飛び出し、モビルスーツ軍の
 周囲を目にも留らぬほどのスピードで飛びまわると、そのまま連中より遥か上空へ昇った。

 ・・・そして、恐らく今の超高速移動に翻弄されている間に、その “人型” の攻撃を受けたのだろう。
 市街地を蹂躙していた筈のモビルスーツ達は、次々に腕部が外れ、頭部が吹き飛び、
 胴体が粉々になり・・・ あっという間に焼け焦げた鉄屑になり果ててしまった。
 
 
セミミンガZ「うおおっ!? わ、我らのモビルスーツが――――!!」
 
 そして、モビルスーツの大軍を一瞬で粉砕した “人型” は、そのまま上空で静止していた。
 
 俺は、その “人型” が誰であるかを知っていた。男塾の面々も同様だ。
 金髪碧眼の北欧系の少女・・・ といっても見た目だけで、実年齢は俺らと同じくらい、
 もしくは数歳上ってトコなんだがな。

 その少女・・・ 大英帝国直下の王立国教騎士団、当主を務める一族の名から
 “ヘルシング”機関とも通称される組織に所属する女吸血鬼にして、
 先に述べた十数年前の米英同時バイオテロ事件、通称「飛行船事件」において
 事件を引き起こした組織を壊滅させた人物の一人・・・ セラス・ヴィクトリアだ。

セラス「お久しぶりですね・・・ 延道さんに、ディーノさん」

ディーノ「いえ、そちらもお変わりのないようで何より」

 彼女らもこの地球圏規模の戦いに際し、活動を行っている。
 本来なら王立国教騎士団は英国を守る為の組織であるが、何せ今回は相手が相手だ。
 ショッカーはナチスから連なる組織・・・ そんな組織がジオンと水面下で手を組んで、
 英国のみならず地球そのものを毒牙にかけようとしている。
 かつてのミレニアム関係者が混じっているとの情報もあるし、組織が動いてもおかしくないだろう。

 彼女の圧倒的攻撃力でモビルスーツの軍勢が眼前で全滅したのにも関わらず、
 不貞腐れてしまっているのはゴバルスキーだ。

ゴバルスキー「酷いぜセラス! せっかく俺達がそいつらをブッ潰して、一泡吹かせようと思ってたのによ!!」

セラス「何言ってるんですか・・・ 確かにあなた方なら一人で三、四機は落せそうですけど
    穴の奥、まだまだ敵が詰まってましたよ? ・・・全部潰しましたけど」

セミミンガZ「ま・・・ マジ?」

 セラスの最後の言葉を聞いて、俺を殺そうとした怪人共の生き残りだった隊長格は
 そりゃあもう、顔に青筋を浮かべて戦慄していたさ。
 それほど、自軍のモビルスーツの事を過信していたらしい。・・・全滅しちまったがな。

 一方俺達の方は、相変わらず不貞腐れてるゴバルスキーを、男塾在籍時代の
 先輩に当たる男爵ディーノが諫めていた。

ディーノ「ゴバルスキー君、ここは素直に彼女に感謝すべきですよ。
     地上に出てきた部隊以外に伏兵がいたのであれば、確かに厳しかったかもしれません」

ゴバルスキー「そ、そりゃあそうだけどよディーノ先輩・・・ まぁ、その通りだよなぁ。
         あんがとよ、セラス。 お前が来なけりゃ一人死んでたかもしんねぇしな」

セラス「・・・いえ、どう致しまして」
 
 
 さて、モビルスーツが全滅したとなると、残るはあと一人。
 ゴバルスキー、男爵ディーノ、セラス、・・・そして俺の視線が、セミミンガZへと向かった。
 モビルスーツが全滅して呆然としていた奴も流石にそれに気付くと、狼狽し・・・
 
セミミンガZ「ひっ、ひぃ・・・ ひええ〜〜〜っ
 
 自身の背に羽がある事も忘れてしまったのか、無様にもこちらに背を向けて
 悲鳴を上げながら、そのまま遁走していった。

 ――――と、次の瞬間、奴の悲鳴が途切れ、その代わり断末魔を聞く事となった。

セミミンガZ「ぎゃん!

 奴が大声を上げたと同時に、その異形の身体は左右半分に切り裂かれ、地面に倒れた。
 そして、その血だまりを隔てて、一人の男が立っている。
 黒紫の衣装に身を包み、その手には今し方怪人を切り殺したばかりの鮮血で染まった
 日本刀を手に持った男・・・ ディーノとゴバルスキーと同じ男塾OBにして、
 元冥王島十六士総大将、藤堂豪毅であった。
 
 
ジ・エンド「藤堂、お前も来てたのか」

藤堂「ああ・・・ 敵が迫ってきている。空を見ろ」

 奴の言うとおり空に目を向けると、そこには既にジオンの艦隊が姿を見せていた。

 空にはムサイ級の戦艦が数隻揃い、その周囲にはガウにアッザム、グフのフライトタイプ、
 そして始めて見る兵器・・・ 後年、モビルアーマー・アプサラスと知ることになったそれは
 空を飛ぶ兵器群の中心に鎮座し、砲口の開いた球状の胴体に小さなザクの頭という
 異様な外見を晒しながら、その不気味な姿を宙に浮かべていた。
 
 
セラス「どうやら、あれを落とせば一区切りがつきそうですね」

 アプサラスの砲口には、既にメガ粒子砲を発射する為のエネルギーが溜まりつつあった。
 それが放たれるまでに決着をつけなければ、俺達は死体も残らず蒸発してしまうだろう。
 だが、もしそれまでにブッ潰せば・・・ この戦いは終わる!!

ジ・エンド「―――――行くぜ!!
 
 俺たちは空に広がるジオンの艦隊目掛け、突撃していった!!
 
 
 
 
  ◆    ◆    ◆    ◆
 
 
 
 
 銀河の全てが血に染まり、生と死の境界さえも歪み、あまたの次元が決壊しようとも・・・
 それでもお前は、漫画を描き続けるか? 人間の為に戦い続けるか・・・?
 そんな争いを続ける人間に、生きる資格があるというのか・・・?

 
 
 
 
  ◆    ◆    ◆    ◆
 
 
 
 
 ――――だが、今の俺たちには戦うしか道は残されていない!
 俺はジ・エンド・・・ 延道断だ!!
 
 
 
 
 
 
 時は、グランショッカーなどの組織が活動を開始するより、およそ十数年前・・・ 新西暦17X年。
 
 
 
 


343 名前:名無し客:2010/02/14(日) 00:32:59
一寸失礼しますよ。

「たすけ… …………え?

<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%AB%E3%83%9E%E3%83%B3%E4%BC%AF%E7%88%B5"> サン・ジェルマン伯爵?</a>
君、今そう仰ったのですか?

…何ですって?
僕が何だから、小夜が 何  で  す  っ  て  ?


あなた―――今の言葉を―――僕の目を見て―――もう一度言ってご覧なさい。

344 名前:名無し客:2010/02/14(日) 00:44:39
あれ…?どうしちゃったのかな、もう一度。

「たすけ… …………え?

345 名前:名無し客:2010/02/14(日) 03:56:13
何度もすみません。失礼しますね。

……どうしても駄目なのか、と仰る?
いえ、それは―――あなたがたが、どうしてもと仰るなら…

…これで、いいですか?目を―――目を赤く、ですって?

待って下さい、それは、言われて出来る事では―――え?
そこの君―――もんもんはうさぎさんだからできるよね、と仰る?
誰が―――誰がそんな、根も葉もない嘘を君に吹き込んだのです―――?


カール?>>593

いたいけな少女に、何て事を―――破廉恥な!


…はい?誤魔化そうったってそうはいかない―――?
すみません…わかりました。いきますよ…、
……………………っっ!!!
赤くなっていますか?か…、かわいい?まさか―――、

346 名前:名無し客:2010/02/14(日) 09:02:43
           
     ,'{,ィ^i^iヽ,     
.    [X]´ ̄`、
     l Nヽ、ヾl 
    \ゝ゚ヮヽ!        / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
.     /^ヾjlヽ __   < いらっしゃいませ〜☆ バレンタイン・パーティ会場へようこそっ!
     {_,.'´ヾ、i_'[__]    \___________________________
     ,{_)ヽ(_《○(○     
   _._ノノァ='!i、           
  , '´/j;:,i   ヽ,            
  ヽノ ,i'::,i'     '、           
   ,i':::,i'      〉            
   |:::::`〜'ー〜"i                
.   `−┌-rrー´                  
      fー'⌒) )    


どうしてこうなった。

落ち着け俺。状況を整理するんだぜ。
俺は愛しの女性に「全身にチョコをコーティングして、バレンタインは俺がプレゼント」に必要な
チョコレートをチョロまかすために手に入れるためにこのパーティ会場に忍び込んだ
やってきたのだが……


 「おい! お前、そこで何をやっているッ!?」


警備員に見つかっちまったァーッ。
慌てた俺は口から出任せで……


 「あッ?! いや、その… わ、わたしはここのメイドさんのアルバイトの
  面接を受けに来たんですゥ〜! 道に迷っちゃっただけなんですよぉー!!」


…なんてことを口走っちまったんだった。
そしてトントン拍子に物事は進み、見事に俺はアルバイトの面接に受かり
今 こうして女装してメイドなぞをやっているわけで。

もう一度言おう。
ど う し て こ う な っ た 。
てゆーか何故誰も俺が男で♂で漢で(あとポケモンで)あることにツッコまない?

まぁ今日一日仕事すれば バイト代として余ったチョコをもらえることにはなってるし、
一応目的は果たせるんだけどよ… トホホノホ ダゼ
しょーがねぇ、気がグラードン(950.0kg)級に重いがやるしかないぜ。

347 名前:名無し客:2010/02/16(火) 23:27:21
 
まさか、団龍彦氏が2005年に亡くなってたとは・・・ 遅れながらご冥福をお祈りします・・・

ttp://www14.plala.or.jp/deeper_dungeon/public/factry/berydra/factry.htm
【大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE】に登場した百体怪獣ベリュドラのソフビを
全部塗装するという偉業を果たした人がいたので、ここで紹介します(汗
なまじウルトラ怪獣に詳しかっただけあって、初見のときは凄い衝撃を受けました。
 
 
■最近の購入物

・決戦!ウルトラ兄弟 (作:居村眞二)
故・居村眞二先生の手掛けたウルトラシリーズの漫画を収録した書籍です。
同先生の手掛けた【ザ☆ウルトラマン】や【80】の漫画版、【ウルトラ超伝説】も面白かったですが
こちらも面白い作品が揃っており、初代ゼットンや二代目ゼットンの弟のゼットン三世が登場したり、
タイラントが合体前の怪獣7体に分裂する能力を発揮したり、【ウルトラファイト】風の「怪獣スターウォーズ」、
初代マンと戦った初代メフィラス星人と、タロウと戦った弟の2代目のドラマなど、見所満載でした。
収録作を通してゼットンが強敵として登場しているので、ゼットンが好きな人にもお勧めしたいです。

そういえば、【メビウス】のメフィラス星人も初代の弟との事でしたが、ゼットンもメフィラスも
「三人兄弟の真ん中だけ強くない」というジンクスがあるんでしょうか・・・?
 
・レイモンド (作:田丸浩二) 全3巻
【超兄貴】の漫画版や【マリアナ伝説】の作者の田丸先生のギャグ漫画ですが、
未来から来た海兵型ロボット・レイモンドの設定がまんま【ドラえもん】だったり、
その理由も【ターミネーター】だったり、その他にも色んな意味で危ないネタが多いです(汗
個人的には一休さんを本作準拠の設定で出してみたいところですが(汗
 
・永沢君 (作:さくらももこ)
空想大戦とはあまり縁のない作品ですが、購入して面白かったので紹介します。
永沢君やクラスメートの中学時代を卒業まで描いた作品で、個人的には同作者の
【コジコジ】にも通じるブラックユーモアや下ネタが面白く、楽しく読む事が出来ました。
自分はこういった感じのギャグ漫画は大好きだったりします(笑
 
 
>>693 ドミニア様

お久しぶりです、ドミニア様!

>ああ、そうした方がよかったかな、たしかに。
>来年はウサギか・・・ どうしようかな。
ウェブフーの「ウサギ」モチーフのキャラの項に結構載ってますよ。
http://fusuian.tamon.co.jp/?page=%A5%A6%A5%B5%A5%AE
 
 
>>694 キミドリ様

>新章/都市伝説『仮面ライダー』
物質界と魍魎界における魔化魍への認識の違いの描写も上手かったですが、
今回遂に【仮面ライダー響鬼】のライダーが空想大戦に初参戦!!
響鬼や威吹鬼を差し置いて登場した裁鬼さん、次回以降の活躍が楽しみです。

>実は今回の「都市伝」の中で剣崎を登場させようと考えています。
>ここでの剣崎は原作終了後と同じく世間との関わりを避け、
>始たちとも会わないつもりなのですが、
>ある事件に巻き込まれることで彼らが危険にさらされているのを知り、
>陰ながら旧BOARDの助けになることを決心する、という予定です。
おお! それは非常に楽しみです。

>魔物の増援(おたまん)については、
>実際にゲームをプレイしていて体験した内容をSS内に反映しています。
>SSでは桐生、およびZOはあっさりと撃破していますが、
>ゲーム中ではイヅナのLvを上げておかないと、
>すぐに返り討ちにあう初見殺しの罠でした。
なるほど、キミドリ様の実体験でしたか。
露伴先生も「面白い物を書くにはリアリティが必要」と言ってましたしね(笑

>ZOについては、むしろ今まで登場していなかったというのが驚きですね。
>空想大戦では、昭和ライダーはすでに全員出ているだろうという先入観がありました。
まぁ、真、ZO、Jは厳密には平成作品なんですけどね(汗
仮面ライダーシンも、ベビーが出ただけで本人は出てないですし。

>…申し訳ないんですが、次回からは導入編パート2になります(笑)。
>なので、本筋に関してはもうしばらくお待ちください。
そうでしたか。では、とりあえず今は裁鬼さんの活躍を楽しみにしてます。

>SS中に登場した魔物たちはいずれも序盤に出てくる下級妖怪なので、
>はたして入手しても役に立つのかどうか、私には保証できません(笑)。
自分の中では【魔人〜DEVIL〜】のハカセ(研究資料として)や、
【進め!!聖学電脳研究部】の間久部先生(化け物製作の材料)辺りを考えてました。

>これは自信を持って断言できますが、あります。
>いま頭の中にあるシナリオでは、
>桐生は変身しない時の方がよっぽど活躍しています。
そうでしたか。では、桐生さんの活躍を楽しみに待っております。

>なるほど、それは名案ですね。
>いっそのこと最終的に所有者のいなくなる、
>グレイブバックルの装着員にしてもいいかもしれません。
なるほど、確かにそれも合ってそうですね。

>「スパイダーマンブギ」ですね。
まぁ、そんな曲を作った為にBB5の皆さんはサソラーに殺されてしまったんですが(汗

>『剣』の劇場版では仮面ライダーの本が出版されていますが、
>時代によって人々の反応もそれぞれ違って面白いです。
時代が変わればカブトやネクサスみたいに、秘匿されていた存在が公で語られる様に
なったり、逆に公になっていたものが忘れられたりと、色々と興味深いですね。

>確かに使ってみたいですが…、
>私の場合は劇中で明確な描写がなされていないと、
>どう表現していいのかわからず結局断念することも多いです。
そうでしたか・・・ 設定資料とかでそこそこ記載されてればやり易いんですけどね。

>自分で物語を作っておいてなんですが、
>最近の私のSSはマイナーキャラばかり出てくる上に展開も遅く、
>明らかに読む方にとってやさしくない文面ですよね…。
>もう少し自分のやっていることを客観的に見つめられるよう、
>努力しなければと思った次第です。
いえ、少なくともマイナー作品が出てくる分には、個人的に知らない作品に出会う
機会が得られる感じで、むしろ大歓迎なんですが(汗
 
 
>>697 名も無き蜀軍兵様

>でも第2次αの立ち絵を見ると貧乳っぽく見えるんですよね。
>この差は一体どういう事なの…
う〜ん・・・ 自分の主観ですが、貧乳でも胸が大きいんでもなく均整がとれてるんじゃないかと。

>在り来たりかもしれませんが、うどんげ&てゐなんかどうでしょうか?
じゃあ自分は【東方儚月抄】からレイセン(鈴仙とは別人)を推します(笑

>セラスSUGEEEEEEEEE!!
>MSを撃破するなんて、さすがはアーカードのしもべ…
>ジ・エンド達の戦いっぷりも見事でした。
一キャラの視点から戦闘描写を描く作業は、結構苦心しましたが
そう言って頂けると幸いです・・・(涙

>後、今回出てきたアプサラスは量産型…って事でいいんでしょうか?
そうですね。スパロボでも量産されて登場した事がありましたし。
 
 
>>702 名無し客様

>最近『異界戦記カオスフレア』という凄まじい世界観の作品を発見。
>この作品がもし登場したら空想大戦的にはどういう扱いになるのやら
調べたら、かなり凄い作品みたいですね・・・ 少し興味が湧いてきました。
TRPGをプレイした事はないんですが、小説作品として【封龍の魔剣】が過去に
刊行されたらしいので、今度中古でで探してみます。


348 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/02/16(火) 23:45:01
>>262 改訂


 服と髪に絡んだ砂塵を払い落とす―――記憶の残滓と共に。動くものは何一つ無い場所
だからか、砂の落ちる音さえ聞こえて来そうだ。音さえ錯覚する無音は、まさしく異界と
名付けるに相応しい。
 ―――自分の存在を確認するように、わざと足音を立てて歩く。
 辺りを流れるのは、音も無く流れる記憶と、自分の足取りだけしかない。強く意識する
のは外と内―――自分と他人―――そして、個人と世界。ここはあまりにも静か過ぎて、
自分を区切る境界そのものが曖昧になりかねない。とんでもない不安定さだ。
 まるで彼の在り方そのものを、鏡のように映し出している。
 流れ込んできた記憶と感情とで、まだ少し頭がくらくらしている。これも腕輪を介して共有
しているのだろうか。今までにそんなことは無かったのだが。
 ―――望んだから?
 私自身が、より深く、より強く、アイツのことを識ろうと思ったから、自然に繋がったのか。
そうしなければ、この世界と向き合えない、打ち破れないと思っているから。
 そう考えた方が自然に思える。


 八歩目で、イルの目の前に来た。
 目を閉じて、体を枯木に委ねて、かすかに呼吸している貌は、意外なくらいに安らかで、
穏やかだった。凪いだ海か、何もかも無い砂漠か、或いは死に絶えた瓦礫のように。眠る、
ということは死ぬことと相似だ―――誰が言ったことだろうか。今は上手く思い出せない。
 考えていることは、どうやって起こそうか、ということだから。
 そういう余計な雑感は後回しでいい。

「―――イル」

 名前を呼ぶ。つい最近に教えてもらった固有名詞、銀の弾丸から取られた単語が、宙に
流れて消えていく。私の言葉でも、彼が目覚めることはまだ無い。まだ、足りない。これ
は只の眠りではないのだと、今までの経緯が帰納法から示しているのはもう知っている。
 必要なのは、呪いを解く為の方法。あるいは、彼自身が鎖を砕くためのきっかけ。
 思いつかない。思いつかないけれど―――

「……来ちゃった。逃げろって言われたんだけどね。やっぱりそんなこと出来ないから」

 微笑って、車座を囲う。彼の正面にそっと座り込んで、言葉を続ける。
 喋り慣れていなくても、意味が無いと知っていても。
 何でも良い。ただ話をしたかった。

「えっと、いつだっけ。覚えてるかな? かなり前にした約束。
 ―――どうしようも無くなったら、私が止めてあげるって」

 記憶が胸を打つ―――夜の静かな線路に立つ、今にも消えそうな立ち姿。
 自分さえ理解できないと恐怖する終末の化身―――もう少し考えてみる、と言った。
 人に依ってしか自分を掴むことの出来ない不安を、どうするか。
 その答えは今も出ていない。
 あるいはもうとっくに出ていて、それをどうにか書き換えようとしているのか。
 “終末の記述”―――語られた言葉が思い浮かぶ。
 定められた運命。全てに区切られた滅びの文脈が彼そのものだと。

 けれど、それなら今ここにいる彼は―――
 外で暴れているものと切り離された彼は、何だろうか。
 どちらも同じ自分―――けれど、切り離されている“自分”。
 同じだったはずの“自分”。
 ……うん、きっと大丈夫だ。貴方はちゃんとここにいる。
 私はそう信じている。
 だから私は、ここにいる。

「約束、守りに来たよ」

 そのために。






349 名前:一方通行(アクセラレータ) ◆Accel.skt. :2010/02/17(水) 00:06:49


>>4

 はァ、活力ねェ……アレか、やる気で良いンだよな。
 だったら年中無ェ。

 ……ンだよ、ちゃァンと答えただろ。ンなダメ人間を見るみたいな変な目で見てンじゃ
ねェよオマエは俺のママか。そンな世話焼きはヨミカワやあのガキだけで沢山だっつーの。
 そもそもアレだ、俺がやる気出したら地球とかマジで滅ぶぞ?
 地球の自転止めたり逆に回すだけで人類とかあっさり滅亡すンだよ。分かるよなァ。
 ンな核兵器と同レベルの奴がうっかり本気出したらどォなるか、オマエも分かンだろ?
 だったらやる気の無ェ方が平和だろ。俺なンかがやる気出さずに居られる日常が最上だ。
 退屈で仕方無ェのが難点だが、まァ、今はこっちも時間制限付きだ。能力をやたら酷使
する状況じゃねェのは助かるさ。

 ただし。
 ……そこに寝てるガキや呑んだくれて寝てる自称保護者どもに手ェ出したら誰だろォが
神様だろォが悪魔だろォが全開でブチ撒けてみンな愉快な死体オブジェにしてやっけどな。
 カタギの奴に手ェ出すのは、どンな殺され方をしても構わねェお馬鹿さンなンだろ?
 だったら別に遠慮する必要もねェよなァ。


>>5

 正義、なァ。
 くっだらねェ。正しいとかどォとかそんなモン役に立たねェだろ。キレーな事いっぱい
言ってりゃ正義の味方ですかァ? 何か悪いっぽい奴をやっつけてれば正義ですかァ?
 ンなわけねェよなァ。ソレで全部助けられりゃ今ごろ世界はもっと平和だろォが。中東
とかアフリカとかで未だにドンパチやってンのも止められないで正義も糞もねェよ。正義
の味方サマが来る前にみンなくたばっちまうのが関の山だ。
 正義の味方を待ってられねェ、目の前に何か最悪な事が転がってる。
 外国でも日本でも学園都市でもそれ以外でも、その事は変わらねェ。
 それでもそいつをどうにかしたいって思うンなら―――

 今そこにいる俺や、オマエが救うしかねェだろ。
 どれだけ俺がクズで人殺しでも、どれだけオマエがダメ人間で無能だろォと、その場に
居る奴がやるっきゃねェンだ。
 なるしかねェンだよ。英雄ヒーローに。主人公ヒーローに。正義の味方ヒーローに。
 今ここにいる俺達がな。


 ……そーいや、俺を右手一本でボコにした奴もそンな感じだったな。
 正直言って気に食わねェし、口を開けばキレイゴトの大盤振る舞い。その上大して強く
もねェし、ボコボコにされてうっかり成仏二秒前な癖に無理して立ち上がって突っ込んで
くる、自殺志願者みてェな大バカ野郎だった。
 けど、結局そいつは何もかも救いやがった。
 人形のように適当に作られて殺されるはずだった一万人弱シスターズを。
 誰にも省みられないまま死んで行くはずだった一万人弱シスターズを。
 この学園都市最強アクセラレータをブチのめしてな。

 もし、正義を語るンだったら―――そいつだけが資格を持ってンだよ。
 それ以外は喋る権利もねェ。そうだろ?


>>6

 …………。

「…………☆」

【打ち止めは、目を輝かせている!】


 そんなもンいねェ。

「露骨なくらい無視されたーっ!? 仮にもヒロイン役というか囚われのお姫様役を何度
もやってるんだから相棒でも良いじゃない、ってミサカはミサカは、もががっ!」

 良いから黙って寝ろ。早く寝ねェと背が伸びねェぞ。


>>9

 あン? そンなテーブルマナーは聞いた覚えがねェンだけどな。
 とりあえず食うは食うけどよォ。食い方なンざ知らねェっつの。


 ……あー、カラ剥くのが面倒だな。
 散らかしたら掃除しろってうるせェだろうし、しょうがねェ。
『使う』か。

(チョーカーのスイッチを切り替えて、茹で卵を軽く指で弾くと、花が開くようにカラが
全て繋がったまま、幾何学的なヒビを描きながら剥けた―――ベクトル操作。「向き」が
あるなら小は生体電気から、大は地球の自転活動まで操作することが出来る、超能力者レベル5
頂点に立つ学園都市最強の力だ。今は前頭葉の損傷による後遺症でチョーカー型の電極を
使い別のネットワークで演算を代行しなければ使用できないが、三十分の使用制限と全盛
期より衰えた演算能力を考慮に入れたとしても、その脅威は未だに健在だった。)

 ……これで良し、と。
 殺し合い以外には役に立たねェ力だと思ってたが、結局は使い方次第って奴だな。
 まァこんなコトに使ったなンてバレたらアイツに怒られ、

「…………(ぱぁぁ)」

 ……るかと思ってたンだが、何で目ェキラキラさせてやがンだよオマエ。
 才能の無駄遣いだとかそォいう方向性で怒るンじゃねェのか?

「もっかいやってもっかいやって! とミサカはミサカは状況再現を要求しまーす!」

 ……その発想は無かったワ(カチカチ)って、おいィ!? オマエ待て勝手にスイッチ
弄るンじゃねェよ電池切れしたらどォすンだ分かったオマエの分もやってやるから暴れン
じゃねェ下の部屋に響くだろォが……ッ!


【結局「堅茹で卵ハードボイルド」には決まらなかったとさ】




350 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/02/18(木) 01:46:58
>>321
 
「理由が――ないと駄目か」
 
 見上げる。
 銀色の髪が、捻れた月光に透けている。
 懐かしい空。
 俺が。
 俺達が――。
 全ての死者が、静かに、誰の声も掛けられないまま眠る風景。
 イスラエルで。
 パキスタンで。
 ソマリアで。
 アフリカで。
 インドで。
 コソボで。
 あらゆる亡骸を包括した、あまりにも懐かしい――白い最後(いやはて)の地平。
 神すら熔け消える曖昧な世界で、妹紅は冗談みたいに明瞭(はっきり)した輪郭を備えている。
 

351 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/02/18(木) 02:40:51
 
 ……その安らかさが胸を掻き毟る。
 別撮りした合成背景みたいに、瓦礫の王国に妹紅は馴染んでくれない。
 
「……怪獣映画って、くそ、何考えてんだ」
 
 顛末は予測できる。
 こうなった俺が知覚できる現実は一つだ――平らに均された瓦礫の荒野。
 万象の境界を一つに成らしめ、高きも低きも正邪貧富清濁の区別なく、あらゆる価値を
無価値の四十万へと散らして退けた世界。
 後で知らされる報告に残っていたのは、見たこともない終末の象徴――それは巨大な
鳥であり、大地を蹂躙する竜であり――。
 この砂漠ほどにも白い、巨大な狼だ。
 意識の摩滅する境界を表現するのは難しい。
 ……だから俺は、ここでこうして思考している俺がどう存在しているか、俺は自分で測
れない。
 
 イリヤは語った。
 
 ”君らの『意識』というのは、脳の部位が連合しながら状況を把握して、それを抽出した
結果に過ぎない”
 
 ”意識が存在することに意味はない――偶々存在してしまった(、、、、、)のが意識な
んだからね”
 
 ”人間の身体はよく出来たモニター兼内燃機関だ。外部の状況をモニターする為に意
識が必要で、意識を巧く機能させる為には感情が必要なんだ。子孫を残す為に外界の
異性に興味を抱く――だから感情は必要だった。自分の外敵を排除する為に敵意を抱
く必要もあった――だから感情が存在した”
 
 ”いいかいイル、だからもしも感情がなくなっても、人間は『死んだり』したことにはなら
ないんだ。そう、君は――”
 

352 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/02/19(金) 00:02:00
 
 意識(おれ)を作っていた要素は微塵に散らされて、俺はその帰結だけを告げられる。
 痛みもなく、苦悩もない。
 どんなに鮮烈な破壊痕を刻み込もうと、俺はその全ての事実と断絶される。
 
「セシルは――お前に」
 
 言葉が濁る。
 記憶が潰え去る直前、俺は確かに言った。
 
「あいつは、お前に憧れてたんだよ。知らなかったろ。俺と一緒でさ、気付いたら惹かれてた。
そういうことだ。……だから、違うんだ。理由がどうとかじゃない」
 
 射抜くような赤い瞳に視線を合わせる。
 
「――俺は、これを望んだんだよ、妹紅。お前は――カン違いしてる。
 だって、俺はもう割り切ってたんだ。
 俺はもうこれで終わって良かった。お前に伝えることも伝えられて――」
 
 見上げる視界に、捻れた樹が屹立する。
 真っ直ぐに、記憶とまるで変わらない視線を向けてくる妹紅は――。
 
「――そう、それはきみの勘違いだよ、妹紅」
 
 ぞっとするほど涼やかに、妹紅は語る(、、、、、)。
 
 俺に被さるように坐っていた妹紅の姿が二重にブレるような、真実奇妙な光景。
 そこに、銀髪を靡かせる黒いドレスが立っている。
 
「イリヤ……」
 

353 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/02/19(金) 00:02:54
 
「久し振り――でもないな。いやまったく、ここまでやるとは少し予想外だったかもしれないな。こんな最深部
にまで降りてくるヤツがいるとは思わないだろう? 保険は掛けておいたが、まさ
かこうして使うことになるとは思わなかった――妹紅、忘れた訳じゃないだろうな。
 私ときみは同じ(、、)だ。きみがイルと繋がっている限り、私にもそれは適用される。意識なんてチャチな
パーツを潜らせてくれたんだから、私も同様の手段を取れないワケがない」
 
 恋情を歌い上げるように諭すイリヤ――妹紅をそっくり写し取った声が、柔らかに狂恋を謳う。
 
「ようこそ妹紅。
 巨億の怨意が慰めらるるこのホツマの祖廟、入するには万神万魔とて頭を垂れる霊智と真理の神殿へ。
 礼を弁えぬきみの無礼、我が王の愛顧に免じて私が許そう」
 

354 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/02/19(金) 00:24:50
 
(間の有無は任意)
 
「……ま、随分と勝手なマネをしてくれたようだが、ここらで決着と行こうじゃないか、妹紅――いや、もう私がきみ
でもいいんだがね。”わたし”だの”きみ”だの、この瓦礫の王国ではひとえに無価値だ。
 あらゆる事物を隔てる無算の境界が取り払われたここには全てがあり――同時に何もない。
 運動も、停滞も、創生も、そして破壊すらも。
 ルーツィアもマリアもクレアも――セシルすらもここには入れない。
 ここで意味を保てるモノゴトなど、物理法則を築す法則にも――それを構築する法則にもありはしない。
 ここでは何もかもが起こるが故に、何も起こらない――何事も起こり得るということは、それを打ち消す何事も
起こるという事だ。
 可能な事象全てが状態として秘められた世界。そして――無限遠の彼方までを俯瞰する最果てのパノラマだ。
 須臾を無限に等分し、或いは並べて連ね、そしてここには全てがある。
 ここでは陽報を打ち消す凶報が乱れ、凶報を嘲笑う顕報が百花し、それを吹き散らす禍事が常に吹き付ける
――誰も安らぐことなく、誰もが安らいでいる。
 ……なぜって、ここにはチャチな肉体なんて不純物がないからだ。ニューロンが張り巡らせる恐怖だの困惑だ
の憎悪だのはここに入り込む余地がない。肉と血で贖われた人の身体は容易に無為変転し、その意味を無形
と成す。畢竟――ここに在ることを許されるのは死者だけなんだよ。
 ここに住む住人は並べて自我なんて厄介事からは解放されている。識は潰え、故に五蘊も非ず。空すらなき
空、真なる無我はここに横たわっている。どんなに悟った聖人とて、ここの住人には遥かに劣る。
 穏やかだろう――これがイルの覗いてきた世界が行き着いた果てだ」
 
 作品を誇る芸術家のように、イリヤは白砂の平原で両手を広げる。
 その背後、点々と存在する墓碑がある。――いや。
 ……俺と妹紅を傘する大樹の周辺。見渡す限り全てにそれがあるのだと、俺は知っている(、、、)。
 直感でもなく記憶でもなく、見知らぬこの景色の全てを、俺は最初から識っている(、、、、、)。
 

355 名前:名無し客:2010/02/21(日) 21:46:00

↓参照
【期間限定】バレンタインパーティー!【雑談スレ】
http://charaneta.sakura.ne.jp/test/read.cgi/ikkoku/1265531501/


       【ポケモンニュース 〜サーナイトくん、全身大やけど〜】

   『2月15日午前9時20分ごろ、探検隊オスメスズ基地付近にて サーナイト♂(17)が
    全身に溶けたチョコレートをかぶって重度のやけどを負い倒れているところを
    通りかかった付近住人によって119番通報され ハピナス救護施設へ運ばれた。
    
    全治一ヶ月と診断されたハズの彼は、体の各部を包帯で巻かれ痛々しい姿ながらも
    治療に当たったハピナス女医に抱きつこうとするなど、とても大やけどを負っているとは
    思えない言動を繰り返し ついに救護施設を追い出された。

    サーナイトくんにインタビューしたところ
   「溶けたチョコの熱に負けるようじゃあ、俺の愛はまだまだホットじゃなかったってことだぜ!」
    などと、意味不明なコメントが帰ってきている。』



と、ゆーわけで俺の『バレンタインは俺がプレゼント』作戦は、
見事に大失敗したわけだぜ。 あ゛ぁ〜全身やけくその大やけどだぜ… 

ちなみにこの作戦で使ったチョコは補給物資で届いた売れ残りのチョコレート(参照スレの>>79)で、
帰り際にパルスィさんからもらったヤツとは別だからな。 
憧れのしっと団の方からいただいたもんをさすがに全身コーティング用には使えねぇぜ…
(パルスィさんからもらった方は、あとでオスメスズが美味しくいただきました)


クロバット「あらァ? サナきゅんったら包帯だらけになってるけどォ、
      それってもしかして綾波レイのコスプレなワケェ? 
      ンフフ、なかなか似合ってるじゃなァ〜い♪」


ちげーよッ! 
好きでこんな格好してるワケねぇだろがぁ!!

  

              ̄ ̄ ̄ ̄Z_____

      「イエーイ! ルカリオすわぁーん、見てるー?
        俺テレビに映ってるんだぜー!!」   

              ̄ ̄ ̄ ̄Z_____


オニゴーリ「ねーっ、サナがテレビに でてるよ!
      ずる〜い。あちきもテレビに でーたーいー!!」

ルカリオ 「全国ネットでワタシのことを… ううっ、ハズかしいデス…」

キレイハナ「今に始まったことじゃないけど、オスメスズの恥さらしだねぇ。げきゃきゃきゃ!
      (しっと団の方々と一緒に作戦に加わっただけじゃなく、サインまでもらったなんて…)
      (サーナイトのくせに、羨ましい… 妬ましい… ぐぎぎぎぎィ)」  

ー(#∵)( ∵)ー「…ヴゥン。」


356 名前:名無し客:2010/02/23(火) 15:37:39
■機動戦士クロスボーン・ガンダム 鋼鉄の7人 (作:長谷川祐一)
昨日、中古で【鋼鉄の7人】の1巻・2巻を購入し、【クロスボーン】作品を全て揃えました。
無印1巻から通して読むと倍面白く、個人的にはガンダム作品の中でも大好きな作品です。
空想大戦旧編をにおけるクロスボーン(とF91)は【鋼鉄の7人】以前の時系列みたいでしたが、
新章時点ではどういった形がベストでしょうか?
時系列の変動はSEED→SEED DESTINYの前例がありますし、死の旋風隊が敵だった件も
洗脳されてたとかで辻褄は合いますが… 自分は今の所【クロスボーン】を出す予定はないので
急ぐ必要は無いかもしれませんが、どの時系列にしても、死の旋風隊の面々は●から○(せめて△)に
したい気持ちがあったりします(汗 【鋼鉄の7人】のギリがかなり好きなキャラだったんで…
 
 
■究極!!変態仮面(文庫版) (作:あんど慶周) 4巻・5巻
120Pに及ぶ書下ろし漫画が新規収録された文庫版5巻(最終巻)が発売したので
それに加えて変態仮面がゲスト登場した読切二作が収録された4巻の計2冊を購入しました。
内容は・・・ 凄く面白い!! 狂介と愛子の別離を描いた【永遠の変態浪漫飛行】に
原作後半では出番が無くなっていた天狗丸=テングマンをメインにした【TENGUMAN】と、
どちらも原作を通して読んだ身として非常に読み応えのある作品で、買って損は無かったです。
後、狂介の父親を描いた連作短編【それ行けハリー】の最終回で、少し涙しました…

兎にも角にも、【テングマン】の時点で本編の時代から4年経過してますし、それも踏まえると
自分としては変態仮面の時系列は原作最終回(本編より8年経過)後にしたいところですね。
個人的に変態仮面とテングマンの共闘とかも見てみたいですし。

・・・変態仮面Jr.の設定から派生したオリジナル設定として、
「空想大戦現代より未来の世界においても、変態仮面の後継者が活躍している」とか、
ドラえもんとか未来出身のキャラの台詞で少し示唆してみたい気もします(笑
 
 
>>705 キミドリ様

>新章/都市伝説『仮面ライダー』
幻想郷と天宮の関係が非常に興味深く、読んでて非常に面白かったです。
式神とコンピュータの関連が【求聞史紀】の物だったりと、読んでてニヤリとなるネタもあって
楽しく読む事も出来ました。
武者頑駄無勢と魔化魍の激突… 真星勢多達がどのように対抗するのか楽しみです。

>『幻想見聞録』の記述を信用する限り、
>特に人為的な要因が無くとも幻想郷の地に外の世界の人間が紛れ込むのはあり得るとの事なので、
>書物一冊程度が隠れ郷を覆う博麗大結界を越えた所で、
>結界自体には影響は及ぼさないのであろう…、と武者頑駄無は考えていたのである。
そういえば自分のSSでも、江田島塾長が過去に幻想郷に流れ着いた事があり、それを基に
民明書房が幻想郷の事を書物に纏めて出版した…というネタを書いたのを思い出しました(笑

>真星勢多「…天宮や天馬の国でも時空クレヴァスによって様々な弊害が発生している。
>     かの隠れ郷も、外界との繋がりを断っているとはいえ例外ではないという事か…」
丁度自分のSSで、魔理沙が大変な目に会ってますね(汗
そちらの方の続きも、早く取りかかりたいところです。
 
 
>>707 名も無き蜀軍兵様

>SUGEEEEEEEEEEEEE!!
>塗装された事により、どこにどの怪獣がくっついてるかが
>はっきりと解りますよ!!(ちなみに未塗装状態だとごく一部しか解りませんでした)
フィギュアでは未塗装なので判別が困難でしたが、塗装版は非常に見易かったですね。
シグナリオンや“巨人”、ミズノエリュウとかは、映画を見ても全然判らなかったですし…
ガンQやゼットンはすぐ判ったんですが。

>しかし…ベリュドラはインパクトのある怪獣ですね。
>映画の方は未見なのですが、玩具店でソフビのパッケージを見た時に
>『凄さとおぞましさ』を感じました。ディケイドコンプリートフォームが
>『歩く完全ライダー図鑑』なら、こいつは『歩く完全怪獣図鑑』ですね。
何せ、OV作品の【ネオス】や【平成セブン】、アニメ作品の【ザ☆ウルトラマン】、
【ウルトラQ】の没怪獣、ウルトラマンの前企画【科学特捜隊ベムラー】からも
数体選出されてますからね… 凄いとしか言い様がないです。

>うどんげとの区別をつけるために『レイセン2号』等と呼ばれているあの子ですね。
その子ですね。個人的には東方の中でも結構好きなキャラだったりします。

>ギニアス兄さんは恐らく歓喜されたでしょうね。
>『私の夢が…ようやく認められた!』って感じで。
>あれは確かジャブロー強襲を目的として開発されたMAでしたが
>それ以外にも拠点防衛や固定砲台としても使えそうな気がします。
聞いた話だと、スパロボGC・XOではアプサラスの有能性がジオン首脳部に認められて量産、
ガルマのバックアップも受けており、その為かギニアスも原作よりまともな性格だったそうです。
 
 
>>708 ゴジラジュニア様

お久しぶりです、ゴジラジュニア様!

>調べ物をしているとニコニコMugenWikiが検索に引っかかり、しばらく編集に熱中してしまいました。
ニコニコMUGENWikiやスパロボWikiは自分も編集に熱中して止まらなくなる事があります(汗
去年・一昨年辺りからMUGENに特撮ヒーローや怪獣が増えてきたので、それも一因だったりします…

>安全面を考えれば融合係数の高すぎる剣崎にアンデッドの力を使わないグレイブを回した方が良いような気もしますが、
>それでは誰も納得しないでしょうね…
う〜ん… 完全にアンデッドになっちゃった訳ですし、個人的にも剣崎にブレイドを回してほしいですね…

>「…そういえば、昔コミックボンボンに女性キャラの胸がちょっと人のバランスとしてどうかと思う漫画があったけどあれもロボットものだよな?」
前にボンボンを読んだときに、そんな絵柄の作品を目にした記憶が…

>代表的なものだとBLACKの時には実在が常識だった仮面ライダーが
>3年後と言う設定のRXのときにはサンタ以下のおとぎ話になっていたり…
なるほど… 空想大戦世界の“常識”も、時間経過で大きく変動しそうですね(汗
 
 
>>709 ドミニア様

>すまない、やっとレスをできたと思ったらまた入院する事になった。
>今回はポメラを買ったので、調子がよければベッドの上で執筆できるかもしれないが・・・
>長ければ1ヶ月はレスもSS投稿も出来ないと思う。
そうですか… ドミニア様のご無事を祈っております。

357 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/02/24(水) 00:31:44
>>352-353


 ―――ばか。本当に割り切ってるなら、あんなこと言い残さないだろ。

「ったく、こういう時くらいは、何もかも諦めようとしなくたっていいんだっての。……
ああ、ちょっと待っててな。せっかくだからもうちょっと話もしたいし、まず先に野暮用
を済ませてくる」

 最後にそう告げて……立ち上がった。
 意識は冴えている。すでに身体は戦意で満ちている。闘争に闘争を重ねて傷ついた心身
は、ここへ来て八割がた回復している。痛みは残り、使える技術もこの場では僅かだが、
どちらも大した問題ではない。必要なのは意志だ。
 打ち倒す意志。引き摺り挙げる意志。
 自分を突き動かすもの。

「やっぱ来ると思ったよ。外は良いのかい?」

 鏃の如く尖った視線で射抜く人影―――私の写し身だったもの。
 正直その姿を取られるのも今となっては、不快を通り越して殺意にまで到達しそうだ。
敵意ではなく、純粋に倒さなければならない障害として、このチューリングマシンは破壊
しなければならないはずだった。
 その方法が無いとしても。

「これでも人を見る目はある方なんだ―――コイツが本気で心からそう思ってたなら、私
はここまで来やしないよ」

 対峙する。正直、この場所がどんなものかは把握していない。五感はあるし、内側から
自分の肉体が駆動する感覚もあるから、肉体が戻ってるようなものだろうと思ってもいい
のだけど、ここまで来た経緯が経緯だ。その辺りは確かめてみた方が良いだろう。
 踏みしめる靴が砂を噛んで音を立てる。構えは無意味だ。もし戦うとして、私は詠唱も
準備も必要としないし、あちらも似たようなものだろう。私の姿を取るが故に機能が抑制
されている、だったか。
 見かけ上の条件は互角―――ただ、相手の底が見えない。
 文字通りの神様相手に全力で戦うような経験は無い。いや、あったかも知れないがそれ
でも目の前のコイツに比べれば稚児のようなものに違いない。

 それでも。私はこうして目の前に立つ。
 元より後退も降伏も無い。ただ前進して撃破するだけだ。
 それはかつての私から―――今に至るまでも変わらない。
 今度は独り―――でも、そうじゃないと知っているから。



358 名前:イリヤ ◆/rYHVHyWT6 :2010/02/24(水) 01:04:45
 
「尖るなよ、娘さん。”わたし”はそんなに取り乱したりしないぜ――王の御前だ。はしたないと思わないのか?
 それじゃあまりに伴侶として相応しくない」
 
 鈴を転がすような声でイリヤは笑い、妹紅と対峙する。
 
「問おう、妹紅。きみはここから王を連れ去ろうというのか――この歎きの平野から。ただ一人、この地を慰め
得るイコンを奪い去ろうと。
 だとしたら――千三百余年の生滅を流転しながら、きみはどれだけ非道になったんだろうな。酸鼻無惨を極
めた世の在り様を眺め尽くして、まさかそこに感じる物がなかったのか。きみが無窮の生に束縛される間、意
図すら問われず潰滅していく人間たちの嘆きに耳を傾けたことはなかったのか?
 多くの人間は死ねば墓標になる。――が、生憎とこの世界には墓の下で眠れない死者が多過ぎてね。多く
は街路で、或いは辻の下で獣たちの晩餐となるのを待つしかなかった。きみの時代からこれは変わらないだ
ろう? 秩序のない世界で、多くの場合、屍は純然なタンパク質の塊でしかない。そこに『敬意』や『哀慕』など
割り込みようがない。もしもそんな不純物が割り込んでしまうなら、断言しよう。人は死してすら平等ではない」
 
 ざわざわと白い砂がざわめいている。怨嗟を嘆く死者の声。懐かしく胸を掻くあの声が。
 闇色のドレスが夜に熔ける。――捉えられるイリヤの姿は、白い肌と銀色の髪がぽつりと闇の中に浮かん
でいるみたいだ。
 
「死は平等に訪れるが、埋葬はけして平等に成されない。
 妹紅。もしも『魂の安寧』だの『死後の安息』だのがあって、そこに不平等があるなら、それはとんでもなく不
自由な話じゃないか。死者は一体どこで安らげばいい? 自分を省みることのなくなった家族が訪れるのを、
ただ墓碑として待ち受けるのか? だとしたら、これほど愚劣な話はない。悼まれない者は本人が悪いのか
――まさか。最初からそうして生まれるしかなかった者達は星の数だ。家族を奪われ、友人を殺され、そして
殺した相手を殺すことしか考えられない人間は天満星のそれと重なるほどに犇いている。知られないから誰
にも影響を与えることもできず、ただ眠りを渇望した者達は数えるに暇がない。誰だって誰かに影響を与えて
いる、なんて言葉は正しく塵にも等しい――ここはその証明だ。
 イルだけが知り得た事実を、イルがその身に奉じた霊廟だ。誰もが彼の見てきた世界を受け入れる覚悟を
持てず、故にイルはその責を自らにのみ架した。エリスやルーツィア達はその強さからその歎きを理解でき
ず、セシルはその幼さ故に意味を捉え損ねた。どうしようもなく弱いイルだけが、この世界をどうしようもなく
愛した――誰も愛されない世界を、自分の弱さにおいて引き受けた。傷の舐め合いと言えばそれまでだろう
――大方の人間はそう語るだろう。『尊崇されない者が悪い』とね」
 

359 名前:イリヤ ◆/rYHVHyWT6 :2010/02/24(水) 02:46:53
 
 千キロ先の息遣いさえ聞こえてきそうな無音の中、イリヤの声は――妹紅と同じ声音で、神韻のように響き渡る。
 或いは、この墓地に手向けられる弔鐘のように。
 
「けれど、もちろん私達はそうは言わない――誰もが慰められ得ると私達は語り続けた。どんな境遇にあっても、誰
しもが救われていいのだと教えを説き続けた。
 誰にでも救いがあっていい。ジハードをやらかす殉教者には死後の天国を約束してやっていい。死後の安寧を願
う病床の重篤患者にはミカエルの加護が天まで手を引いてやるのだと約束してやっていい。生きている人間にはど
んな意味でも与えてやれる。その為に言葉はあるんだからな――”わたし”と”きみ”を隔てるこの言葉こそ、人間に
慰めを約束する福音ということなんだから。
 他人を害しなければ生きていけない人間がいたとしよう――憎まなければ生きられない人間がいたとしよう。誰か
を殺さなければ生きられない人間がいたとして、それが本人にどうしようもないことなら(、、、、、、、、)、果たして彼
等はどうしたらいい? 彼等を悪だと告発する人間が大勢だとして、彼等が悪でしかいられない状況はどうしたらい
い? 彼等の訴えは無論、この世界が黙殺したとも。故に彼等を弔う者はなかった。自身の信仰だけを縁(よすが)
に、彼等は世界に憎悪をぶち撒けて死んでいった。
 彼等に言葉を投げられる者は少ない。自分が苦しくても他人を苦しめてはならない、と語る人間は――ならば、誰
よりも苦しみを享受していなければ説得力などありはしない。だからこそ、イルは彼等を殺し、殺したまま何も語らな
かった。誰にも――自分にも。
 無論、私はそれを許すとも。イルを許し、彼等の歎きを許し、そして愛するとも。――だろう、イル?」
 
 妹紅と向かい合ったまま、イリヤは飄然とこちらに視線を振った。俺は身を起こそうとして――そこで、身体が神経
を根こそぎ引き抜かれたように反応しないのに気付く。
 ……当然だ。
 夜と溶け合ったように、俺の身体はこの世界と一体になっている。
 ”俺”なんてチャチな要素は、カタチを留めているのもやっとだろう。
 

360 名前:イリヤ ◆/rYHVHyWT6 :2010/02/24(水) 02:50:22
 
「起きなくていいよ。――ううん、そのままでいてくれ」
 
 視線で俺を制して、イリヤは小さく微笑む。
 悪意も敵意もなく、ただ穏やかに――まるで、妹紅の笑みそのままに。
 
「そのままがいいんだ」
 
 だから。
 そうして繰り返される言葉に、俺は逆らえない。大樹を枕に、俺は呆然と鏡写しの二人を見上げる。
 
「私はきみを肯定し続けたよな。妹紅に対するイルと同じように、或いは妹紅がきみに向ける微かな愛着のように」
「何、言って……」
「では、彼等の「魂」は地獄に落ちたのか? もちろん違う。答えはコレだ――死者はただ死者として、ただ死者の地
平に安らぎを得る。感傷は冒涜に過ぎない。幸福に生まれた人間は幸福に生きられるとして、ならば不幸にしか生き
られなかった人間が不幸に死んだままでいるとしたら、これほどの下衆さはない。
 故に――死者は何も語らない。死者を嘆くのも死者に意味を見付けるのも、生きている人間だけだ。なぜ死んだ、
なぜ自殺した、なぜ、なぜ、なぜ、なぜ。なぜと聞いたところで死者は何も語らない。生きている人間は常に想像でし
か死者の声を聞けはしない――どれだけ身勝手に死者の声を想像しようが、そんなものは死という現前な真実の前
には価値のひとかけらも持ち合わせていないよ。そこに声を聞き、意味を見出そうとするのは、常に最低のナルシス
トだけだ」
 

361 名前:イリヤ ◆/rYHVHyWT6 :2010/02/25(木) 01:33:00
 
(訂正)
 
「きみはその慰めをよすがに生きた。けど、きみが殺した人間にそんなものは用意されていなかった。生まれながらに
全てを剥奪された者達は、生まれながらに救いすら奪い去られている――違うかい? 家族がいなかった人間が家族
を頼ることはできない。友人が次の日には盗賊に化けるような世界で友人を作るのは自殺行為だ。脳の膿んだメディア
が語るような『友情』だの『信頼』だのはその世界には転がっていないからな。誰にも肯定される事のできない世界は現
に存在する――それが当然として裏切りが横行する地平は存在する。
 
 そこでは”それ”が当然だ。他者を裏切り、暴力で糧を得るのは自然の生業だ。だが、彼らもまた人間だ――そうする
しかなかったから(、、、、、、)そうしているだけで、彼らもまた誰かを愛することはできたはず(、、、、)だし、信頼するこ
ともできたはずだ(、、、、、)。違うかい?」
 口調は冴え冴えとして、イリヤの論調は静かな演説めいている。
 それを――妹紅の柔らかな声音が語ることで、憎悪は涼やかな歌として響き渡る。
 嘆きの地平に鳴り響くBGM。
 歪な青月の下、イリヤは悪意の語り手として主演する。
 

362 名前:イリヤ ◆/rYHVHyWT6 :2010/02/25(木) 01:44:49
 
「家族を、友人を健在とする人間がそんな彼等に『折り合いを付けろ』と言ってみろ――これほどグロテスクなことはない。
そうすれば社会の中で生きていけるから、と諭したところで結果など同じだ。人間の適正は環境への適応だからね。社会
が存在しない世界で、社会(せかい)と折り合う心など育まれはしないさ。
 ああ、だからこそ彼等は世界に火を放ち続けた。アフリカで、ソマリアで。文明を破壊し、村を焼き払い、奪い、殺し、犯
し続けた。そうするしかなかった(、、、、、)からだ。彼等はだからこそ多くの世界では狂人として蔑まれた。蛮族として討
伐された。そうするしかなかった(、、、、、)からだ。
 私が君に指示してきたのは、そんな『折り合えない者達』を死によって世界に最適化させることだ。どんな利害関係も
超越し、善悪を考慮せずに死を振り撒ける君でなければ――」イリヤは唇を吊り上げて妹紅を覗き帰す。紅玉のような
瞳は、静謐を讃えて揺るがない。「イルでしか成せない事柄があった――何か解るかい、妹紅」
 

363 名前:イリヤ ◆/rYHVHyWT6 :2010/02/25(木) 01:48:32
 
「――それはね。”たましい”を葬ることだよ」
 

364 名前:イリヤ ◆/rYHVHyWT6 :2010/03/03(水) 20:14:36
 
「ふん。君でもそんな表情をするんだな――くっ、ふふ。なあセシル、随分と扇情的じゃあないか――それ、
イルに見せてやったら案外オチたかもしれないぜ」
「下衆、な……っ」
「ふふ、口の効き方がなってないってば――二度も言わせるかね、娘さん」
 
 伸びてきたイリヤの指が、そっと唇に触れる――途端、口の中にその指が突き込まれる。歯を撫でるよう
に口腔を探られる――指を噛み砕こうと歯に力を込めようとして、力が入らないことに気付く――至近距離
で直結させられた銀紐が、完全にセシルの演算を乗っ取っている。
 恐懼に震える暇もない。憐れむような笑みを浮かべて、イリヤは唇が触れるような距離で告げる。
 
「――無駄だよ。今の君を創ってる世界は、私なんだから(、、、、、)」
 
 何かが千切れる音がした。
 瞬間、何をされたか解らなかった。ただ、口の中に溢れた大量の血液が状況を警告した。
 
「日本じゃエンマ様の仕事らしいがね、コレ」
 
 血を滴らせるピンクの肉片(した)。イリヤは見せ付けるようにそれを翳して、無造作に投げ捨てる。
 
「ぁ―――――――――――!」
 
 それが合図だったように、口腔に鉄錆の匂いが溢れた。
 ごぼごぼと喉に血が滑り落ちる。
 咽る喉で無理矢理鉄錆の味を嚥下し、身体演算で気道を固定して呼吸器系を停止させようとする――機
能しない。視界が涙で歪む。そんな機能が普通に機能した、という新鮮さを圧する勢いで、窒息する喉が恐
慌をトリガーする。完全に人間として機能している身体が(、、、、、)、強制的に恐怖を感じさせられている(、、、、、)。
 舌が再生し切るまでに半ば意識を失い掛けたセシルは――それでも、血の塊を飲み下しながらイリヤを
睨み据える。
 その眼光を、嘲笑が返礼する。
 
「もしあなたの片目が罪を犯させるなら、それを抜き出して捨てなさい――と言いたい所だが、君の場合は
両目だな」
 
 イリヤの右手が無造作にセシルの顔面を鷲掴む。
 
「――、っ!?」
 

365 名前:イリヤ ◆/rYHVHyWT6 :2010/03/03(水) 20:16:02
>>364
 
>>364の前は小略)
 
 人差し指で左目の眼球を抉り潰し、薬指で右目の水晶体を挽き潰しながら、イリヤはセシルの矮躯を無
造作に持ち上げる。
 声が喉で欠け落ちる。悲鳴を殺すことに意識を持っていかれる。身を丸めて蹲ろうとする身体に抗い、辛
うじて視力の残っていた右目の隅で、セシルは自分を右手一本で吊り上げて嫣笑する少女を目視する。
 
「あっははは! さぁさぁ――良い声で鳴いてくれよ、娘さん!」
 
 悲鳴は衝撃で潰れた。
 無造作に床に叩き付けられたのだと知った瞬間、その知覚すら磨り潰される絶痛が開始される。
 床に押し付けられたまま引き摺り回される(、、、、、、)。イリヤはセシルを床に押し込みながら、水晶の床
を押し砕いて疾駆する。
 紫水晶の破片が乱舞する――再生した傍から掻き回される眼球が捉える視界は、血で濁りながら現実味
のないその光景を捉えている。気を絶することすら赦されない痛みの波濤。舌が縺れ、切れたフィルムを強
引に繋いだ映画のように意識が再生と断絶を繰り返す。
 引き摺られた背で服が破れ、皮膚が剥がれ、筋繊維が水晶の破片に絡められて引き裂けて肉が弾ける。
砕けた肩甲骨が引き攣れて、首と背の肉を挽肉のように丸めて砕け落ちる。脊椎すら砕けた直後、再生する
身体が常態を回帰させ、半秒後には同じプロセスを繰り返す。
 ――主観時間にしてたっぷり三十分。
 イリヤは引き摺り回したセシルを持ち上げ、壁に向けて叩き付ける。
 爆号めいた、一際巨大な轟音。
 壁の一面がクレーターと化す。
 果実が弾けるように、セシルは叩き付けられた壁に頭蓋の破片と脳漿と大量の血を撒き散らし、ごぽ、と口
元から大量の血を吹き零す。ポロックのペインティングのように、抽象的な赤の絵画が壁一面に現出する。
 半ば以上人体の形状を損ないながら――それでも、至絶の審問局長の身体は半瞬で再生を終える。
 再び像を成した視界が捉える現実(世界)は、冗談そのものだった。
 赤黒い血肉の曼荼羅。
 紫水晶の床を肉と骨と大量の血でペイントしたセシルは、比喩抜きで浴槽数十杯分の血液を聖堂に散らし
ている。一面に撒かれた「自分」の残骸を見下ろし、自分の状態を再認し、その状況に背筋を凍らせる。
 セシルを壁に押し付けたままの姿勢で、イリヤは息も乱さずに静かに微笑んでいる。――その背に赤光が
散り始め、陽炎めいた燐光は間を置かずに巨大な実体へ成長する。
 
「――知ってるよな、セシル。大陸の皇帝は、かつて日本の神山に蓬莱山の幻想を見たそうだ」
 
 一対の、焔の羽がそこにあった。
 独立した生物のようにのたうつそれが、神秘の極であることは一見して知れる――空気分子の振動に何ら
影響を及ぼさず、その輝きは通常の光子として影響せず、ただ超然と「そこに存在する」という情報を外部へ
と放射する。
 その存在を以って、ただ傲然と万物を照らし、万象を焼き払う。
 神の記述そのもの(こんげん)――この聖堂(プレローマ)と同様、あらゆる世界の外側、最外部のアーキ
テクチャから織り上げられた”何か”。遍く宇宙の理に新たに設定されたそれは、もはや「カタチ」を超越した
カタチだ。
 
「爾来、山とは異界と顕界の中原でね。このコード(記述)はあらゆる現実の超越を指し、啓示を受け取る祭
壇と英知の蔵を表す。
 ここは現象界と物質界の特性を持った世界だ――だからこそ、この記述は壮烈な筈だぜ。
 シオンにしてモリヤにしてホブレ――此を記して永久。其は至上者(いとたかきもの)の居処にして巌なり。
十絃の楽器(なりもの)と筝とを用い、我が真実(まこと)を示す作為(みわざ)を執りて即ち私の名を誇る祭
壇である」
 

366 名前:イリヤ ◆/rYHVHyWT6 :2010/03/03(水) 20:16:37
>>365
 
 超現実的な威光を背負ったイリヤの周辺に、数えるのも馬鹿らしいほどの呪符が舞い、札と札とが互い
違いに明滅を始める。
 ……既知感が這い上がる。
 同じ光景を、セシルはつい先刻に目視しているのではなかったか――淀む海。
 世界を書き換えるクレア・クランツ。
 潰え掛ける意識が戦慄する。
 意味は世界に保存されている。余人の知る魔術(コード)は、編み上げたサーキットからその意味を抽出
することに他ならない。熱量を検索し、分子の在り方を定義し、それが成す所を明示する事で、奇跡の歌い
手は望む詩を世界に記述する。
 だが、どんな知性を以ってしても知性は自身の器以上の情報を獲得できない。
 言葉は容易に変質する。かつて世界で「赤」と呼ばれていたモノが、現代では「青」と呼ばれていることに
は何の問題もない。人間が互いを繋ぐ道具として発展させた言葉には、それ以上の意味を保持することは
出来ない。――その位相(レイヤー)を、魔術師は形成(イェツラー)と呼ぶ。
 意味に中心はない。高さがなければ低さも生まれない。平原を稜線で区切らなければ山も谷もない。意味
は隣り合う無数の関係の上に立脚しながら作り上げられる。物質は物理法則に従って存在するだけのモノ
でしかない。――その位相(レイヤー)を、魔術師は顕現(アッシャー)と呼ぶ。
 在野の多くの魔術師(歌い手)は、形成(言葉)を顕現(物質)の位階に意味付けすることで、その間に保持
された『意味』を喚起させる。……しかし、それは物理現象のレベルをけして越えることがない。存在する概
念(、、、、、)を呼び起こす形成界(イェツラー)の魔術は、物理法則と物理定数に縛られた枠の中でしか奇
跡を降ろさない。
 その上位。
 この世界を形成する物理法則を直接操作する位階(レイヤー)――世界という設計図を書き換えることで
落とされる奇跡。無から有を成し、この世が許容し得る限度以上の熱量を生み出す位相を、魔術師は創造
(ブリアー)と呼ぶ。
 演算躯体として世界に現出する神々は、その絶対上位から物質界に働き掛け、文字通りの奇跡の王とな
る。
 神々は人の祈りや信仰、社会的に形成された宗教系統という基盤を元に創造される。巨人や巨獣、麗人
の姿をした神々は、信仰形態(しんわ)の中でそのカタチを織り上げられる。誰もが知る神話という形質を通
して獲得される姿――万人の望む神々の形質は、一足飛びで形成界を超えて物理法則の上位に構築され、
蓄積され、そこに揺籃を得ることで顕現する。
 物質界を織る形成界の設計図、形成界を織る創造界の設計図――そして、創造界の設計図を織る物質
界のコード。三界は一体を成してこの世界を構成する。
 ――だが、それもまた経過に過ぎない。でなければ、創造界に住まう神々を容易く葬り去った巨狼やセシ
ルの姉達に説明は付かない。
 物質界の人間に形成界の現実は語り得ない。だが、神々もまた、その上位の言葉を知ることはない――
あらゆる事象を可能とする神々の奇跡ですら、神を記す神(、、、、、)の知識は語り得ない。
 その位相を無限に昇り、そうして上位を無限に連ねた最果て。
 あらゆる境界の取り払われた『外側』――存在する、とだけ漠然と語られるそれを、魔術師は――神々は、
根源(アツィルト)と呼ぶ。
 

367 名前:イリヤ ◆/rYHVHyWT6 :2010/03/03(水) 20:20:02
>>386
 
 触れるモノを焼き払うサーキットが込められたそれらを従えたイリヤの眼前の空間、セシルの目前で一枚
の符が輝き始める。”それ”が、これまでに見知ったモノの中で、図抜けて拙い物(、、、、、、)だと理解しな
がら、その光景から目を逸らすことができない。いや、出来たとしても今の身体は反応しないだろうが――
反応できたとしても、セシルはそれを甘んじて恭しく受け入れたのではないか。
 そう確信させられる。
 畏怖と崇敬を励起させる――それは、震えるほど美しく怖ましい、
 
「”蓬莱”」
 
 妹紅の声が、笑みを含んで死を鼓舞する。
 黒いドレスの背に番う羽が狂い猛って聖堂を焼いていく。
 渦を成す炎は、根源の聖堂を虚無へと変貌させる”始原の紅”。
 歪む熱気に反応して開始した演算を嘲笑うように、聖堂は太陽の温度ですら生易しい超熱の炉へと変貌
する。辛うじて生存を保つ空間を周辺に展開するセシルは――しかし、そこにこそ真の絶望の根幹を見る。
 太陽の中心。
 この世界に”熱”の意味を齎した神/それを完全に受け継いだ不死鳥の少女は、万象が形を失う世界の
直中で静かに笑う。
 
「凱風――」
 
 友を呼ばう童のように、聞き知った声が告死する。
 辛うじて音を伝えるだけの余地を残した大気が、セシルの耳に快さげに響きを渡す。
 
「快晴ッ」
 
 尊敬し、初めて親しさを感じた友人の声。
 僅かな羨望と嫉みを教えてくれた掛け替えのない友人の声音。
 懐かしいその声に、あらゆる感情を注ぎ込まれながら、
 
「あ、」
「――”フジヤマヴォルケイノ”ッ!」
 
 ドレスの背中が炸裂する。一対の翼が一対の炎柱と変じた。
 熱に歪んだ床が、フロア全域で飴のように溶け崩れる。
 果たして――それは、瞋恚に震える霊山の神意と神威か。
 畏怖だけで埋められた視界を、赤鴉の極光が埋めた――膨張した羽と連動するように、足元から紅蓮が
迸った。
 遥か高い天井を打ち貫く、炎の柱――意識を直接赤に塗り潰す、紅の結晶。
 聖堂(ぶたい)そのものが葬られる。
 地獄の釜が蓋を開けた――或いは、天に貯蔵された硫黄の火が根こそぎ落とされたような炎の蹂躙。
 視界など一瞬で蒸発した――その意識すら次瞬で熱滅した。
 炎。
 
 消滅する意識の最後の欠片が、光と形容することすら困難なその光景を、自分の終焉だと告げていた。
 

368 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/03/04(木) 17:52:34


 贖わせる―――つまりは、そういうことだろう。
 死なぬ蓬莱人になんと不遜な宣告。
 連ねられた毒と、邪心で世界を語る私の鏡写しは―――宣言する。
 何もかも消し飛ばす。滅ぼすと、端的に、残酷に、単純に。
 そこに枝葉末節は含まれない。この場にいない誰かの意志は伝わらない。
 イルでさえも。
 無限の荒野に平穏は宿ると、高らかに歌い上げる姿は、私と似て非なる。

 ―――ああ、そうかよ。

 静謐に。淡々と。
 かちかちと思考が組み変わっていく。
 自然と言葉が滑り出て行く。頭の中は不思議とフラットだ。
 嵐の前の静けさのように。

「天地神明も山河草木も焼き尽くして、燎原に無限の屍を重ねた後に何が残るってんだ。
それがお前のいう神の王国か。苦難の果てに見出したモノまで焼き尽くして、ゼロに戻す
ことが、コイツの幸福になるって言うのか。それで死者も救われる? 違うだろ、それは
ただ白紙に戻しただけだ。其処に救いも何もあるかよ。それを願う誰かがいなくなって、
それで全て救われたなんて詭弁ですらない。言葉遊びにもならない、ただのエゴだ」

 沸々と。煌々と。
 火の粉が舞う。陽炎が詠う。
 知らず握られた拳には、紅の炎が揺らいでいる。

「色即是空、空即是色―――けど、アンタの場合は窮極の魔境だ。色と空は在ることと、
無いことじゃない。単純な二元論だけで語れる論理でさえ無いんだ。基督教の文脈で世界
を図ってちゃ分からんだろうが、全てを消し去って平穏を得ようとも、そこにイルの望む
ものなんか無い。よく考えろよ、イルの家族も、あの人たちも、私の居た場所を、こいつ
自身に消し飛ばさせるんだぞ? 自分の手で家族を捨てなきゃならない絶望がお前みたい
なのに分かるって言うのか。あまつさえそれを平穏だと―――幸福などと呼べるものか。
そんなふざけた理屈は一言一句たりとも通させやしない」

 追憶する感情は懐かしく狂おしく、熱かった。
 千三百年前から燻り続けた感情。すでに冷めていたはずの情動。
 ああ―――何百年ぶりだろうか、この全身の血が天に噴き出すような感覚。
 かつて縁にした感情。とうに忘れていたはずの―――

「確かにこいつを変えちゃったのは私だ。そのことは最後まで付き合うさ。けどな、同時
にこいつをこうしてしまったのはお前だ。殺す事しか教えなかったお前が、こいつの地獄
を作り出したんだ。私は、いや私も……お前を絶対に許さない」

 褒めてやる。
 私をここまで怒らせたのは、ここまで“憎悪”させたのは。
 お前で二人目だ。

「教えてやるよ。奪うのも押し付けるのも、愛じゃない。
 ただの欲望なんだよ、神様。

 ……だから、私はお前をここで叩き伏せる!」

 意識が怒りに火花を散らし、全身に点火する。
 荒野に炎が、明確な意志を持って走り出す。
 後は、私の存在全てを賭けて、

「―――永劫に死せよ、孤高の魔神ッ!」

 打ち倒すだけだ。

 ああ、誰も見せないというなら。
 何処にも無いというのなら。
 今からコイツに見せてやる。
 苦痛に満ちた憂き世にも、それでも。
 この世界には、まだまだ救いがあるってことを!

369 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/03/04(木) 18:43:28
 
 一面紫水晶で構築された聖堂――その内部は、吊るす紐も構造もなく宙に浮く無数の回廊と、それを繋ぐ
螺旋階段で覆われていた。
 壁面沿いに張り巡らされた螺旋の最中を一気に飛び抜けながら、セシルは銀紐を展開する。一息で描くコ
ードが周囲三百六十度に数万本の黒刃の群を形成し、刃の群はやおらセシルの足元へと切っ先を揃えて整
列する。
 雲霞のように敷かれた黒い絨毯は、一辺の間隙とてなく聖堂を照準し――即座に全弾が射ち放たれる。
 怒涛の勢いで奔流する魔弾が、瀑布となって眼下を洗う。
 螺旋階段を粉砕し、回廊を打ち落とし、絢麗な装飾を毟り取りながら、標的を食い千切ろうと殺到する。
 当然のように響く轟音は、爆撃のそれと比較してすら壮烈だ。相対論速度の限界直前の速度を記述された
不壊の刃が、その間に存在する全てを紙屑のように打ち抜いて地上を爆散させる。
 見切りなど意味を成さない。
 セシルの足元を境界に、空間を物理的に掌握する(埋め尽くす)吊り天井。構成要素の一本だけでも高層
ビルを数十棟倒壊させてお釣りが来るそれが、砕ける水晶の破片を曳いて落ちていく。そして――セシルは
更なる上空へと飛翔しながら断続的に黒い絨毯を精製し、着弾余波冷めやらぬ下界へと弾幕を叩き込む。
 頭上には全く同じ景色を連ねる螺旋階段と回廊――しかし、セシルが飛び抜けた瞬間、そこは破壊の雨に
晒された瓦礫の巷と化していく。
 実力差は歴然。
 立ち止まれば死ぬと理解できるからこそ、セシルはその手を休めない。
 苛烈極まる破壊を顕現させながら、セシルは表情をむしろ焦燥に歪める。展開した銀紐は、聖堂を満たす
空気分子を掌握し、そこに存在する情報を逐次伝えてくる――即ち、厖大な魔弾に洗われながら、尚もカタ
チを留めている遥か数キロ眼下のイリヤの健在を。
 
「やはり、これでは――」
 
 飛翔を止める。
 無限に続くダクトのような螺旋の中心で滞空し、濛々とした粉塵と水晶の破片が乱舞する下界を見下ろし
て、セシルは乱れた空気分子運動から、それでも正確にイリヤの存在をトレースする。
 遥か数十キロ下界、変わらずに超然する存在は、僅かたりともダメージの気配を感じさせない。
 エネルギーだけで換算すれば、セシルが叩き込んだ破壊効果の総量は彗星の激突すら凌駕する――ど
んな手段でこの規模の破壊を無効化しているのか。
 微かな無力感が心中を支配するのに抗って、セシルは刃の雲霞を展開する。
 

370 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/03/04(木) 18:43:56
 
「――辺獄は口を開けよ(Le Portail de Les Limbes)!」
 
 烈声に一喝されたように、火を入れられた刃は下界へ殺到する。
 
 ――そして、セシルは落ちてきた黒い空に目を見張った。
 
 声を上げる暇もない。
 セシルが編み上げた(、、、、、)それは、百キロ程度の距離なら一瞬で踏破する運動速度を獲得している。
 質量の洗礼。
 一刹那にも満たない間隙で、刃の戦列はセシルの滞空する空間を容易く打ち抜いて過ぎ去っていた。
 
                                ■
 
「”時効”――」
 
 悠然と聖堂上空を浮遊するイリヤを、セシルは声を無くして見上げる。形成論理化(モーダス・ポーネンス)
によって微塵から回帰した時には、黒衣の少女は遥か頭上に滞空していた。
 
「『月のいはかさの呪い』――と、妹紅は呼んでいたようだな。なに、原理は単純さ。向かってくる運動エネル
ギーやらなんやらを囲って(、、、、、)、そのまま空間を引っ繰り返してやる(、、、、)だけだ。結界に触れた
瞬間に方向を引っ繰り返すから、意識なんてする必要はない。”自分を殺そうとする相手”に対して反言する
呪詛――限定的な神の言葉(デヴァナガライ)がコレの正体だよ。
 どんなエネルギーも媒質を持たなければ伝わらない――熱線だろうが荷電粒子だろうが、こいつを突破す
ることはできないよ。で、これを私の演算能力で起動させたマリアの”無限庭園”と併用すると――ま、こうな
るワケさ」
 
 黒いドレスは全く乱れていない。
 条理にあろうことか――イリヤは遥か数十キロ眼下の空間ごと、セシルの頭上に転移してきたのだ。
 
「…………、は」
 
 喉が震える。
 喘ぎにも似た声に、意図はなかった。
 蟻の行進でも観察するような超然さで、イリヤはセシルの所作を嘲笑っている。
 

371 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/03/04(木) 18:44:10
 
「それにしても――存外、この身体は稠密なコードを敷いてある。ヒトという種を進化させるのは遺伝子と環
境の相互作用だが――たった一代、単独個体でここまで自分を弄り回すのは、私達以外じゃ稀だろうな。
……何せこのカラダ、サーキットの展開規模なら創造界(ブリアー)に至ってるんだぜ」
 
 繊手を掲げて、イリヤは笑う。
 ……そうして言詞する内容を、セシルは自然に受け入れられた。
 攻撃の反転。限定的な空間の制御。それを易々と操ってみせたのが、イリヤでなく妹紅であることに違和
感はない。
 
「純粋にこの世界にヒトとして生き続け、知らずと自分と世界とを調律していたんだろうね。このカラダは意味
の抽出速度が群を抜いてる。――形成界(イェツラー)に関する相性は、熱に対してはほぼ最大だ。『元』た
だの人間としちゃ、いかにも壮絶だな。思わないか?」
 
 イリヤは微笑んで、その指先にちらちらと火の子を散らせてみせる。自在に酸素を燃焼させて躍らせるそ
の芸当を、セシルは妹紅に何度も見せられて知っていた。
 意味は世界に保存されている。
 余人の知る魔術とは、編み上げた式(サーキット)から意味を抽出することに他ならない。熱量を設定し、
分子の在り方を定義し、それが成す所を指示する事で、奇跡の歌い手は望む詩を世界に記述する。
 

372 名前:名無し客:2010/03/04(木) 22:51:35
 
ttp://www.nicovideo.jp/mylist/2806798
平成ライダーを中心に、特撮作品の放送当時に掲載されたコミカライズが集められています。
アギトの予告がクウガから繋がる形だったり、ボウケンジャー海外支部が最終回で救援、
超貴重なジュウレンジャーの漫画版、坂井孝行先生による【ブレイド】の展開など、読んでいて
結構楽しめる作品も多かったりします。
とりあえず、劇場版ディケイド収録の「スーパーヒーローズ」3巻、本屋を回って探してみます。

水口敬文先生の【月色プラットホーム】、ヤマグチノボル先生の【サンタ・クラリス・クライシス】を読了。
前者は彼岸の幽霊を此岸に運ぶ幽霊電車と、それに関わった過去に兄を無くした少年、
後者はフィンランドの見習いサンタの少女と、クラスメイトに恋心を寄せる高校男子を描いた作品で
どちらも個人的に楽しく読む事が出来ました。
現在は【仮面ライダー 誕生1971-1973】を中心に、最近購入した小説を読み進めています。
 
【ウルトラマン超闘士激伝】、OVA版を視聴しましたが、とてもカッコ良かったです!
彗星ツイフォンを原典としたオリジナル強敵に、防衛チームのロボット、超闘士ウルトラマン・・・
後、スペル星人(モブ)とコチャン
これは漫画の方も読んでみたい・・・ 知ってる本屋で1巻が売ってたので、試しに買ってみようと思います。
そう言えばこの作品、時系列的には【メビウス】より数百年以上経過している【大怪獣バトル】よりも
さらに未来の物語と言う解釈で正しいでしょうか?
 
【デトロイト・メタル・シティ】、ここ数ヶ月の微妙さを吹き飛ばすかのような面白い展開を見せております。
個人的にはこの盛り上がりのまま、綺麗に最終回を締めてほしい所ですが・・・

【ムダヅモ無き改革】、OVAも相当ヤバかったですが、原作はさらに危険なネタを投入!!
冗談抜きで大和田先生の身を心配してしまいますが、兎にも角にも次回以降の展開が楽しみです(汗
 
 
■愛蔵版 ウルトラマンゼアス超全集
設定に存在するゼアスの技として、時間軸を歪めて全ての動きをスローにする「ウルトラストレッチ」、
時間軸を反転し、時間を少し前に巻き戻して傷ついた人を救う「ウルトラリワインド」、
設定だけとはいえ、さりげなく時間軸に干渉する技を二つ持ってるゼアスって結構凄いのかも・・・
 
 
■最近の購入物

・キマイラ天龍変 (作:伊藤勢 原作:夢枕獏) 1巻
夢枕獏先生の【闇狩り師】シリーズを原作とした漫画で、【キマイラ・咆】とのクロス作品です。
舞台は原作より10年前、22歳の九十九乱蔵が主役で、彼と出会った頃のシャモン(というか主人)、
Amazonのレビューでは少し微妙な評価が見られましたが、自分としては若い頃の乱蔵の
暴れっぷりなど十分楽しめた次第で、今後の展開も楽しみにしております。
とりあえず、まだ未見だった【キマイラ・咆】シリーズにも触れていきたいですね。

・ストライダー飛竜 (作:和田たつみ)
80年代終わりに連載されていた和田先生の漫画版【ストライダー飛竜】を発見しました。
原作ゲームやナムカプ客演時とはまた違った熱血漢的な飛竜の一面が描かれており、
敵が幼い子供まで人体実験に使ったのを見て身体を震わせたりと、ゲームの飛竜とは別に
自分としてはこっちの飛竜も好感が持てました。凄まじい強さも健在です!
また、終盤のやりとりはナムカプでもvsグランドマスター時に一部再現されております。

・大空魔竜ガイキング (作:松本めぐむ)
こちらは【鋼鉄ジーグ】のコミカライズ版も手がけた松本めぐむ(現:尾瀬あきら)先生による
漫画版【大空魔竜ガイキング】です。原作は未見でしたが、結成したばかりの大空魔竜戦隊の
対立や、平和的移住を望むゼーラ星人との共存の模索、ハチロー専用のメカニック、
ガイキングが強化によって殺戮兵器になる事を危惧するサコン・・・ 見所満載です。
後、ジーグの時にも思いましたが、尾瀬先生の書く女の子は結構可愛いです(笑

・MAGIUS新世紀エヴァンゲリオンRPGリプレイ集 使徒、撃滅! (富士見ドラゴンブック)
以前ゴジラジュニア様が紹介してたリプレイ集を発見、購入してみました。
感想・・・ 凄いですね(汗) ジェロニモン(仮)によって登場した再生使徒もシチュ的に
良かったですが、宇宙からの侵入者“キャンサー星人”も中々ぶっ飛んでて面白かったです。

文庫の中で紹介されていた『宇宙使徒』のドラマCDをニコニコで調べてみたら発見・・・
こちらも凄くカオス極まりない内容でした(汗) 宇宙使徒、円盤使徒とか・・・

・ウルトラセブン EVOLUTION (作:武上純希)
【ウルトラセブン1999最終章6部作】の物語のノベライズである【EPISODE:0】から続く、
【“EVOLUTION”5部作】のノベライズ作品で、読んでて色々と考えさせられる作品でした。
実は平成セブン原作はビデオシリーズ以降は未見なのですが、どうも内容が暗いとの
専らの評判で怖くて手が出し辛いのですが・・・ 小説だけで済ませてよろしいでしょうか(爆
 
 
>>711 名無し客様

>アイマスキャラを使ったリプレイ動画ですが、アイマス知らない私にも楽しんで見れました。
情報提供ありがとうございます。
 
 
>>712 キミドリ様

>物質界の現代日本にSD体型の武者頑駄無たちが普通に暮らしている風景というのは、
>『武者○伝』シリーズの漫画を読んでいないと、やはりどうしても違和感を拭い切れません。
>なので、今回は鬼や魔化魍の存在が、
>それぞれの世界でどう扱われているかを強調することでカルチャーギャップを作り出し、
>武者頑駄無も現代日本に馴染むためにいろいろと苦労している様子を表現してみました。
なるほど・・・ ご苦労様です。
様々な世界観を一つに纏めると、それはそれで面白いですが、実際に書くとなると少し難しいですよね。
・・・それでも構想を立てたり、筆が進んでいるときは、やっぱり楽しいですが(笑

>今後の展開ではヒビキやイブキ、トドロキなどの、
>レギュラーキャラの登場も予定しています。
おお! それは楽しみにしております!!

>そうでしたね…(汗)。
>クウガ以前のライダーは素で全員昭和ライダーだと勘違いしておりました。
一応ZOとJは、平成のダブルライダーとして共演した事もあるほどですが、
やっぱりクウガ以降が平成ライダーと定着してから、少し不憫な気もしますね・・・
特にJは映画をリアルタイムで見た身ですし・・・
幼少期にJを見たきりで、小学時代に【ウルトラマンVS仮面ライダー】で本格的にライダーに触れた為か、
クウガが始まって暫く経つまで「仮面ライダーは巨大化するもの」だと思ってた自分がここにいます・・・


>グランショッカー発足以前の地球圏の様相を描くというのは、
>新しい試みですね。
>それと、空想大戦における暦が「新西暦」だというのをよく忘れてしまうので、
>これを機にしっかり頭に叩き込んでおこうと思います。
空想大戦の「新西暦」は、第二次世界大戦が終結してから数十年後の「西暦=昭和〜現代」と、
ガンダムや銀河英雄伝説などの「超未来」の世界観を統合する意味合いも持ってますので、
そう言った意味でも、今後のSS執筆において大事にしていきたいところです。

>しかしながら今回登場した善玉側のメンバーたち、セラスは例外としても、
>ジ・エンドや男塾OBは全員生身の人間というところが凄まじいですね。
>ショッカーやジオン軍がジ・エンドを味方に引き入れようとするのもうなずける話です。
いや、本当に男塾の面子やジ・エンドは強いですよ(汗

>他にも無縁塚でも戦闘が起こっていましたね。
>どちらとも続きを楽しみにしています。
了解しました。時間はかかるかもしれませんが、頑張って完成させます。

>新章/都市伝説『仮面ライダー』
紅零斗丸達の対抗手段は対魔化魍用の霊符、そして続々登場する魔化魍達・・・
窮地に陥ったSDガンダム達を救ったのは、仮面ライダー裁鬼!!
既に初登場はしてましたが、ライダーとしての登場は今回が初ですね。
魔化魍達との戦いがどのように展開していくか、心待ちにしております。

・・・そういえば、劇場版ディケイドの最終決戦では、音撃戦士以外のライダー達も
普通に魔化魍を倒してましたが、これに関してはどう解釈すれば良いでしょうか?
 
 
>>714 TPC一刻館支部隊員様

お久しぶりです、TPC一刻館支部隊員様!!

>新章/悪より出でて善へ至る者 part2
ガタックの部分的なマスクドフォームへの換装、まさにコロンブスの卵の発想でした。
そして、沙都子とカブトの会話・・・ 何か逆転の秘策が!?

>結構前になってしまいましたが、「大怪獣バトル ウルトラ超銀河伝説」に見に行きました。超絶面白かったです。
>見てて何より新鮮だったのは、ウルトラマンがアクションやってたってことなんですよね。ウルトラマンがカンフー映画
>よろしく戦ってるとか斬新と思いませんか?w
自分も劇場で観ましたが、凄く面白かったですよね。
個人的に「再生怪獣」のシチュが好きだったのと、超絶アクションもあって、
1時間ほど上映していた筈なのに時間を忘れてしまったほどです。

>それから、ダイナの活躍シーンが最初くらいしかなかったこと!
それを言うんだったら、自分が好きなパワードはメガ・スペシウム光線をベスに誤射ですし(汗

>なんというかすごい話ですね・・・・(汗
内山先生は【ザ・ウルトラマン】(アニメじゃなくメロスの漫画の方】の作者としても有名な人で、
漫画版【レオ】では他にも、地球で暮らしていたタロウがレオのピンチに駆けつけたり、
ガロンとリットル、アンタレスが一怪獣じゃなく、人語を話してレオ=ゲンに関わってきたり、
【タロウ】の方でもメフィラス星人が初代寄りで描写されてたりと、中々面白いコミカライズとなってます。
後、マグマ星人がTV版よりも出番が多いです。だいぶ小物化してますが(笑

【エース】【レオ】の完全収録版は手に入れたので、後は【帰マン】【タロウ】も欲しい所ですが
何せAmazonで2000円以上するプレミア商品で・・・(涙

>なん・・・・だと・・・・・?
>すごいなこれ・・・・・映画本編で凄く不気味だったのが塗装することによって見事に再現されてますね。
>>713で名も無き蜀軍兵様が言っておられる「まさにウルトラ怪獣の集大成、後にも先にもベリュドラを超える怪獣は出てこないんじゃないかと思います」
>というのに、映画を見ていない人間が見てもうなずけるであろう逸品ですね。
怪獣の怨霊の集合体と言えば、【新世紀ウルトラマン伝説】の天空魔も個人的に印象が強いですね。
尤も、こっちは顔だけの存在で、倒されたときに怪獣がばら撒かれただけでしたが。
ベリュドラが更に怨念を取りこんで、腹に天空魔の顔が浮き出る進化形態とか・・・ どうだろう(笑

>なるほど、ホッパー兄弟復活の陰には、こんな出来事があったのか・・・・にしても記憶の復活早すぎないか二人ともwww
>しかし、「機動隊の応戦」というのを見て、ちょっと有川 浩氏の「海の底」を思い出した自分がいます。
>ちょっとマイナーかもしれませんが、アレは自分の中で十指に入る名作だと思うので、ぜひ一度読んで頂きたい作品です。
「海の底」ですか・・・ 今度探してみます。

>ちょw なんですかそのライダー要らずはwww
う〜ん、その部分は今年に入ってから振り返った所、大分誇張しすぎた気もしたんですよね・・・(汗
済みませんが、女性編集者の部分は本スレ投稿分は削除・編集する方向で考えております。

>露伴のモノローグもそれっぽくて面白かったです。
>でもなんでジ・エンドはスタンドのこと知ってたんだろう?
一人の人物の視点から文章を書くのは少し大変でしたが、好評で何よりでした。
ジ・エンドは・・・ 世界中を駆けて何年間も戦ってきた訳ですし、その中でスタンド使いの敵と
交戦したり、SPW財団辺りと関わる事もあったんじゃないかと、そんなイメージです。

>初っ端から何か伏線が引かれている過去編。多分、黄泉還り以前の事件について描写した初めての話になるのでは?
伏線に関しては、SS本筋のラストシーン辺りで明かせたらいいなと、思っております。
あと一応、以前執筆した闇の帝王の復活も黄泉還りより前の時系列ではあります。

>ていうか札幌のショッカー・ジオン混成“軍”って、これ一人に差し向ける兵力じゃないwww
>しかもそれを平然と壊滅に追い込むジ・エンド強すぎるwww ライダー相手でもサシなら勝てそうな気が(汗
まぁ、原作の【コミックマスターJ】自体、漫画執筆を題材にした漫画なのに終盤で“神”が出たり、
主人公が未来世界に飛ばされたり、世界中がウィルスで壊滅、世紀末状態になったりする漫画ですし(爆

>ジ・エンドかっこいい! ここにライダーかウルトラマン、ヒーロー戦隊など、他のヒーローがいたら、諸手を振って大賛成することでしょう。
>外道でクズなジオン兵に怒り爆発なジ・エンド。そして敵増援をうけ参戦、あっという間に敵を叩き潰す男爵ディーノとゴバルスキー、
>やっぱり男塾メンバーは強いですね。
>そして現れたモビルスーツ軍団は、なんとセラスが壊滅! 人間大でMSぶっ壊すとか、流石吸血鬼と言わざるを得ません!
>いやぁ、面白かったです。
ありがとうございます(嬉) バトルシーンはまだまだ未熟なので精進したいですね。
この外伝の続きを無事執筆し終えて、本筋のSS執筆にも取り掛かりたい所です。

裏話をすると、執筆当初はSS時点の時系列は、仮面ライダー1号・2号とショッカーが戦っている
真っ最中を想定してましたが、少し時代が噛み合わないかなとも思い、少し考えて現在の形
(本郷猛が改造されるより前)としました。細かい部分がまだ修正前のままだったりするので、
そういった点は本スレ投稿分では修正して投下します。

>しかし、最後のジオン艦隊との戦闘、ジ・エンドとセラスはともかく、男塾組に活躍の場はあるのかなぁ?と思う今日この頃w
いえ、男塾の面々も冗談抜きで強いですよ(汗
空想大戦旧編でも伊達が機械獣相手に互角に戦ってますが、男塾のメンバーは原作でもかなり人外級の
戦闘能力を発揮してますし、邪鬼なんか肉片も残さ無い程砕け散って消滅したのに、続編で生きてましたし。

373 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/03/05(金) 02:18:38
>>223 修正


 打撃―――相殺/直撃―――損壊/回避―――修復。
 意識は際限なく反応速度と精度を高め、周囲に満ちる式は雷雨の如く暴れ回る。
 その中で、もはや島一つを越える体躯の狼と行われる、鮮やかな攻撃と防御のワルツ/
目まぐるしく入れ替わる即興的テンポとステップによる歪な舞踏会。
 圧倒的な有効打の数=相手の攻撃の阻害=こちらのワンサイドゲーム。
 それでも間に合わない。連続した足し算という単純な式で構成された躯体は、それでも
その無差別さと膨大さで私たちを圧倒し続けている。単純な数の暴力、サイズの壁だ。

 立ちはだかる壁へのさらなる抵抗―――複数のスペルを同時常駐/同時攻撃。
 防御のため咄嗟に発動したスペルカード「徐福時空」―――結界にサンサーラを記述、
受けた攻撃を全て書き換え、相手に反射する防御陣/既に一つ大規模な式を起動させてい
るにも拘らず―――“私の処理能力が上がってる?”=さらに実験を/もう一つスペルを
起動させる―――「月のいはかさの呪い」/ 前方からの高速攻撃/背後からの低速誘導
攻撃で相手を気がついた時には封殺している攻撃陣。
 成功/即座に戦闘へフィードバック。
 それに加えて式を用いない、強化された純粋な破壊力―――相手の処理超過を狙う。
 飛翔する式が輪廻する陣が炸裂する火が連鎖する破壊を侵蝕する境界を封殺する。
 風さえも薙ぎ払われてのた打ち回る乱気流の中、拮抗する/徐々に押し返し始める。
 少しずつ割合を増す紅。ワンサイドゲームから更に進む=一分の反撃すら逃さぬように。

「あと少し……ッ」

 頭痛がするほどの集中と稼動の先に、わずかな綻びが現れた。こちらの絶え間ない攻撃
が向こうの再生を押さえ込み始めている。要塞の門を打ち破るように殺到する射撃と打撃
と不屈の精神が、この物語を終わらせるべく、私と共に前へと進む。

 さあ、打ち破れ、今こそ。

 獣のように吼えながら放たれる振動を相殺―――急接近して鼻面を殴りつける。
 体勢を崩した/押しつぶすように倒れこんで来たのをアッパーで“浮”かせる/トドメ
に脇腹への強烈なボディブロー/太陽の輝きと共に炸裂する式と胴体―――見えた。

 スペルの強制終了/同時に“鏡の槍”“ヤドリギの槍”を励起。
 現出した紅と青の槍―――同時に強烈な吐き気と腕の中を掻き回される感覚。
 “不変”による固定作用さえ書き換えかねない破壊力―――押さえ込む。
 有り余る無限大のエネルギーで即興的に“身代わり”を形成/負荷を分散することでの
障害および制限時間の回避/緩和。自己防衛的な反応と侵食が拮抗する。
 それでも五秒―――しかし、この一瞬には十分すぎる。
 放った。




374 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/03/06(土) 00:44:15
 
「熱を記述する式との相性が圧倒的だな――そう、いい機会だ。改めて私達と世界についてのおさらい
をしてあげようか、娘さん」
 
「余人の知る魔術(コード)とは、編み上げた式(サーキット)から意味を抽出することに他ならない。熱
量を設定し、分子の在り方を定義し、それが成す所を指示する事で、奇跡の歌い手は望む詩を世界に
記述する――さて、ここまではいいかな」
 
 セシルは平然と講釈を始めるイリヤに黒刃を展開しようとして、徒労でしかないそれを寸前で思い止
まった。無限に続く螺旋階段の最中を浮遊しながら、セシルはイリヤの意図を把握するように言葉を
咀嚼する。
 ……あらゆる物質と事象には、それを記述する式がある。
 それは身体や意思にも例外ではない。審問官の情緒制御は、脳内で感情を生起させるニューロン
の発火を記述し、特定の情緒状態を維持する式の書き込みだ。血流も神経伝達パルスにもそれを記
述する式が存在する。
 たとえば魔術師が炎を熾すには、炎という物理現象を表す式を記述しなければならない。魔術を行
使するとは、言葉によって式(サーキット)を構築し、目的の現象を励起させることだ。あらゆる物質を
定義する波動関数があるように、そこには物質と事象を定義する式があるのだ。
 
「あらゆる物質は物質に過ぎない――知っての通り、そこに「魂」なんてモノは生まれる余地がない。
分子の結合と状況への適応――そこから生まれた自己複製のフォーマットこそが生命だ。生物は、
”自分”という要素に環境を足し合わせる演算を繰り返している――即ち、生命とは純粋に物質的な
「式」なんだ。
 だから物質世界としての顕現界(アッシャー)では、常にそこに存在する物質と物理法則がお互い
を連結して運動している。
 が――その位相(レイヤー)上には、式のみで構成された形成界(イェツラー)がある。二つの位相
は完全に対応し、上位の位相である形成界で記述された事象は、顕現界で実体となって顕れる。魔
術師は上位から下位の位相を書き換えることで世界を変質させる。上位の設計図は、無造作に下位
の事象を変更する、というワケだな」
 

375 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/03/06(土) 00:46:22
 
 道理を理解しない子供を諭すように――反逆した天使に意図を問うように、黒衣の神は語る。
 
「じゃあ、どうやって魔術師は形成界に手を入れるのか。――そう、大概の魔術師はこれに言葉を用い
る。ある現象が式で構成されるなら、そこにアクセスする手段があればいい。だから、彼等は記号や言
語といった意匠(シグニチャー)から意味を引き出す――意味は世界に保存されている。そう、それが
世界に知られた呪文だよ。その式の操作――呪を願し、咒を詠唱することで、古来、魔術師たちはそ
れを行ってきた。
 式を構築するのに必要なのは、世界に保持された意味をどう組み合わせればそれを記述できるか、
という解法だ。一般に呪文の詠唱がそれに相当するのは、言葉(おと)が空気の振動であり、この世界
と直結しているからに他ならない。空気は世界を満たし、声は空気を震わせ、意思は声に乗ることで意
味を表明する。即ち、魔術の詠唱とは意思を声に乗せて世界と接続する、極めて原始的な感染魔術な
んだ。
 ――けれど、ある現象に対応するような詠唱(ことば)はない。なぜって、国を隔てれば言葉が違うの
は当然だし、時代を隔てた言葉は緩やかに変化していくからね。読み手を失った古代語は現代におい
て意匠でしかない。意思疎通の道具として発展した言語は、それ以上の意味を保持することはできな
い――言葉でラベリングした意味と、世界という物理的な事実は、本来人間という要素を介してしか繋
がらない。誰もがリンゴをリンゴと呼ぶからこそ、リンゴという物質とリンゴという言葉は繋がっている。
言葉とは、本質的には人間の中で完結している」
 
「意味や言葉は、言わば時間の中に立ち泳ぎする仮宿の主だ。言葉を使う人間がいなくなれば、『言
葉』はそこで死に絶える。だから、魔術とは――その時点における意味を連結させて、望む式を組み
上げることだと言ってもいい。
 なら、神はどうなのか――いや、神とはなんなのか(、、、、、)。クレアが呼び出した神々は、まるで
手足のように形成界を弄り回して奇跡を顕現させていた。どうしてそれが可能なのかといえば、彼等
が形成界よりも上位(、、、、、)に存在するからだ。形成を創り上げる位相、つまり創造界(ブリアー)
に描き出される式こそ、彼等という神話の住人だ。彼等を作る式は絶対上位に設定されているからこ
そ、下位の法則を二つ纏めて改訂することができる」
「妹紅の、その――身体は」
「――然り。この身体に刻み込まれた式は、限定的だが創造界にすら設定されている。物質や
物理法則を織り成す設計図があるなら、設計図を織り成す紙とペンがあってもいいだろう――
つまり、これはそういうことだ」
 

376 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/03/06(土) 00:49:58
 
 魔術師は、形成界(言葉)を顕現界(物質)の位階に意味付けすることで、その間に保持された『意
味』を喚起させる。
 ……しかし、それは物理現象のレベルをけして越えることがない。存在する概念(、、、、、)を呼び
起こす形成界(イェツラー)の魔術は、物理法則と物理定数に縛られた枠の中でしか奇跡を降ろさ
ない。
 その上位。
 この世界を形成する物理法則を直接操作する位階(レイヤー)――世界という設計図を書き換え
ることで落とされる奇跡。演算躯体として現出する神々は、その絶対上位から物質界に働き掛ける
ことで、文字通り奇跡の王となる。無から有を成し、この世が許容し得る限度以上の熱量を生み出
す位相――限定的な物理法則の超越は、創造界から押し付けられる法則だ。
 ――限定的とはいえ、妹紅の身体はそれを操ってみせたのだ。
 
「だから、なんですか。……妹紅なら、私はその無茶すら成してみせると信じられる。彼女の意思の
力は――」
 言うや、イリヤは露骨に口元に手を当てて失笑した。
 失敬、と黒衣が肩を揺らす。
「意思って――意思は物理現象だって解ってるだろう。歴とした指向性の一つだ。それ以上でもなけ
れば以下でもない――それをさも尊い(、、、)みたいに謳うなよ、娘さん。それがイルをどれだけ苦し
めたのかホントに解ってるのか?」
「……何、を――」
「ふん、そこまで人間を理解できていないとはね――まあいい。……そう、この身体は神と同様の位
相にある。じゃあ、神はどこから来たのか」
 

377 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/03/06(土) 01:19:25
 
(一部修正)
 
「じゃあ、どうやって魔術師は形成界に手を入れるかだ。――そう、大概の魔術師はこれに言葉を用いる。ある現象が式
で構成されるなら、そこにアクセスする手段があればいい。だから彼等は記号や言語といった意匠(シグニチャー)から
意味を引き出す――意味は世界に保存されている。そう、それが世界に知られた呪文だよ。
 その式の操作――呪を願し、咒を詠唱することで、魔術師たちはそれを行ってきた。
 式を構築するのに必要なのは、世界に保持された意味をどう組み合わせればそれを記述できるか、という解法だ。一
般に呪文の詠唱がそれに相当するのは、言葉(おと)が空気の振動であり、この世界と直結しているからに他ならない。
空気は世界を満たし、声は空気を震わせ、意思は声に乗ることで意味を表明する。即ち、魔術の詠唱とは意思を声に
乗せて世界と接続する、極めて原始的な感染魔術だ。
 だから、声以外で魔術を励起する例は現に存在する。私やマリアの無発声詠唱は分子運動にパターンを刻むことで
『詠唱』を実現するし、魔法陣や印象の連結で式を組み上げるってパターンも存在する。
 ――けれど、ある現象に対応するような詠唱(ことば)はない。なぜって、国を隔てれば言葉が違うのは当然だし、時
代を隔てた言葉は緩やかに変化していくからね。読み手を失った古代語は現代において意匠でしかない。意思疎通の
道具として発展した言語は、それ以上の意味を保持することはできない――言葉でラベリングした意味と、世界という
物理的な事実は、本来人間という要素を介してしか繋がらない。誰もがリンゴをリンゴと呼ぶからこそ、リンゴという物
質とリンゴという言葉は繋がっている。言葉とは、本質的には人間の中で完結している」
 

378 名前:イリヤ ◆/rYHVHyWT6 :2010/03/06(土) 02:37:08
 
(再訂正・1)
 
「じゃあ、どうやって魔術師は形成界に手を入れるかだ。――そう、大概の魔術師はこれに言葉を用いる。ある現象が
式で構成されるなら、そこにアクセスする手段があればいい。だから、彼等は記号や言語といった意匠(シグニチャー)
から意味を引き出す――意味は世界に保存されている。そう、それが世界に知られた呪文だよ。その式の操作――呪
を願し、咒を詠唱することで、魔術師たちはそれを行ってきた。
 式を構築するのに必要なのは、世界に保持された意味をどう組み合わせればそれを記述できるか、という解法だ。
 一般に呪文の詠唱がそれに相当するのは、言葉(おと)が空気の振動であり、この世界と直結しているからに他なら
ない。空気は世界を満たし、声は空気を震わせ、意思は声に乗ることで意味を表明する。即ち、魔術の詠唱とは意思
を声に乗せて世界と接続する、極めて原始的な感染魔術だ。
 逆に言ってしまえば、式さえ構成できるなら『声』など必要ない。声以外で魔術を励起する例は現に存在する。私や
マリアの無発声詠唱は分子運動にパターンを刻むことで『詠唱』を実現するし、魔法陣や印象の連結で式を組み上げ
る式もある。
 そして――ある式を完全に記述するような詠唱(ことば)はない。ある呪文がある現象を確実に引き起こす、なんてこ
とはありえない。
 二人の人間が同じ言葉を喋ったとしよう――二人は同じ『意味』を口にしたかもしれない。けれど、声音は確実に違う。
発声速度、音階、それを口にする時に脳裏を駆け巡っている思考――これらには確実にズレがある。そう、人間は式
のカタマリだ。発声するだけで生まれるサーキットを考えてみたまえ。筋肉の蠕動、声帯の震え、それを意図するニュ
ーロンの発火、その相互作用の数たるや天文学的だ。その積み重ねから生まれた言葉という式は、同じ人間が口に
したとしても、そのタイミング次第で全く別物になる。身体を媒体にする以上、体調が確実に影響するようにね。
 けど、そんな不安定では誰も魔術を扱えない。ああ、だけどもちろん扱えてる連中はそれなりにいる。
 つまり――”魔術”という技術(、、)は、それを一定の基準で扱う技巧のことだ。
 普通の人間が呪文を唱えてみた所で、そんな物は野狐禅坊主の念仏と同じだ。効果などない。言葉が魔術と連結
するには、その仕組みを理解する必要がある。”この世界”というノートを認識し、それを意味で書き換えられる者が魔
術師と呼ばれる人種なんだよ」
 

379 名前:イリヤ ◆/rYHVHyWT6 :2010/03/06(土) 03:22:15
 
 ――そして、その言葉の元(、、、、)は、人間が作ったラベルだ。
 魔術の基準。魔術師が扱う要素とは、言葉が指し示す意味であり――その意味が分かち難く連結している対象
でもある。それを明確にイメージ(演算)し、発声することで詠唱という複雑な式は構築される。
 
「国を隔てれば言葉が違うのは当然だし、時代を隔てた言葉は緩やかに変化していく。読み手を失った古代語は
現代において意匠でしかない。意思疎通の道具として発展した言語は、それ以上の意味を保持することはできな
い――言葉でラベリングした意味と、世界という物理的な事実は、本来なら人間という要素を介してしか繋がらな
い。誰もがリンゴをリンゴと呼ぶからこそ、リンゴという物質とリンゴという言葉は繋がっている。言葉とは、本質的
には人間の中で完結している。
 意味や言葉は、言わば時間の中に立ち泳ぎする仮宿の住人だ。世界から言葉を使う人間がいなくなれば、「言
葉」はそこで死に絶える。だから、魔術とは――その時点における意味を連結させて、望む式を組み上げること
だと言ってもいい。
 なら、神はどうなのか――いや、神とはなんなのか(、、、、、)。クレアが呼び出した神々は、まるで手足のよう
に形成界を弄り回して奇跡を顕現させていた。どうしてそれが可能なのかといえば、彼等が形成界よりも上位に
存在するからだ。形成界を創り上げる位相――創造界(ブリアー)に描き出される式こそ、彼ら神話の住人だ。
彼らを作る式が絶対上位に設定されているからこそ、神々は下位の法則を二つ纏めて改訂することができる」
「妹紅の、その――身体は」
「――然り。この身体に刻み込まれた式は、限定的だが創造界にすら設定されている。物質や物理法則を織り
成す設計図があるのなら、設計図を織り成す紙とペンがあってもいいだろう――つまり、これはそういうことだ」
 
 魔術師は、形成界(言葉)を顕現界(物質)の位階に意味付けすることで、その間に保持された『意味』を喚起
させる。
 ……しかし、それは物理現象のレベルをけして越えることがない。存在する概念(、、、、、)を呼び起こす形成
界(イェツラー)の魔術は、物理法則と物理定数に縛られた枠の中でしか奇跡を降ろさない。炎を操り、雷を引き
寄せてみようと、それは”物理現象の範疇”でしかない。
 しかし、その上位。
 この世界を形成する物理法則を直接操作する位階(レイヤー)――世界という設計図を書き換えることで落と
される奇跡。演算躯体として現出する神々は、その絶対上位から物質界に働き掛けることで、文字通り奇跡の
王となる。無から有を成し、この世が許容し得る限度以上の熱量を生み出す位相――限定的な物理法則の超
越は、創造界から押し付けられる法則だ。
 ――限定的とはいえ、妹紅の身体はそれを操ってみせたのだ。
 

380 名前:イリヤ ◆/rYHVHyWT6 :2010/03/06(土) 17:10:09
 
「そう――まるで私達のようだろう」
 
 透明な池を覗くような――見透かすような視線で射抜かれる。
 紫の世界。
 妹紅(羨望)の声が耳朶を打つ。
 
「君は妹紅を尊敬していた――同時に、嫉んでいた(、、、、、)」
「何――を」
「君がそうして物質を編み上げるコードは、創造界の位相に属した奇跡の一端だ。ああ、君は無論、なまじの神など
比較にもならない演算能力を持った審問官だ――それ故に君は人間のように思考できず、人間のように誰かを悼
むことができなかった。君はだからこう割り切っていたんじゃないか――。
 ――『自分は人間として生まれなかったのだから、人間の悲しみが理解できなくても仕方ない』」
「……っ! 違――」
 
 ――違わないよ。
 上空から振る声は、冬の冷雨のように容赦がない。
 
「君はルーツィアやマリアと違って、能力に明確なリミットが設定されている。宇宙の始点から終点までを俯瞰する
ようなルーツィアとは違うし、宇宙そのものを作り上げてしまえるマリアのような例外とも違う。彼女達は万能で在り
過ぎた。なんでもできる(、、、、、、)ということは、何かより別の何かを優先する必要がないということだし――逆に
言えば、何かを捨てて別の何かに乗り換えることも容易くできるということだ。
 何かが好き(、、、、、)だということはね、セシル。それに対する自分の執着を自覚することなんだよ。人間が好き
だと言って憚らないルーツィアが、どうして世界からヒトの悲しみを取り除いてしまわないか不思議に思ったことは
なかったか? 教えてあげよう、セシル。ルーツィアが好きなのは、争いも憎悪も嫉みも平然とブチ撒ける人間とい
うカオスだ。彼女は私の分霊であるが故に、そう作られるしかなかった。彼女は『人間が手を取り合って世界を良く
して行こう』なんて考えることにてんで興味がない。人間という総体が一つの方向性を持って生と死の賛歌を歌い
上げることにしか興味がないんだ」
 

381 名前:イリヤ ◆/rYHVHyWT6 :2010/03/06(土) 22:52:13
 
「彼女達は真の意味で不変だ――憎悪に苦しめられることがなく、苦しむことすら楽しめる。自分を作る(、、、、)ことが
できるのだから、感情に苦しめられる必要がない。苦しむのなら苦しまないカラダ(脳)を作ればいい。敵が現れたなら、
敵を上回る強さを作ればいい。――そう。最終的に、感情とは自分の中で完結するモノだ。どれだけ万能であろうと、ど
れだけ強力だろうと、それを振るうのはたかが一個体、それが脳内に巡らせるニューロンの発火反応でしかない――私
達の場合はその模倣反応だがね。
 だから、”強い”ってのはそういうことさ。誰かより誰かが強い、そんなことに拘泥する連中が笑えて仕方ないだろう。私
達は強くあれと望めば強くなれる。強さに対する後ろ盾など必要ない。立ち塞がる障害の全てを取り除けるなら、それは
充分に『強い』だろう。それだけだ。自分の役割をどう位置付けるか――自分を物語の中にどう立たせるか、それだけな
んだ。翻って、妹紅はどうだ。人間のまま私達に追随して、ヒトの悲しみも痛みも理解できる彼女は私達とどれだけ隔絶
されている。彼女は――どれだけ私達から離れている」
「離れてなど――いな、」
「いない? ふぅん……ねぇ、イルが選んだのは誰だ?」
 
 詰問するような声は柔らかい。
 質問の解答を象徴する姿が――解答そのものの声で、冷然と尋ねる。
 魔弾の群が震える。
 射出しそうになったそれを押し留め――セシルはその違和感(、、、、、)を飲み込む。
 
「君と彼女がどれだけ違っていた? 君達は背格好も似ている、不死の特性も共通だ。なんの冗談か目鼻立ちまでそっ
くりだ――君は私の顔を見ていて感じてるんじゃないか? 『どうして私は自分と戦っているんだろう』だなんてね。ふふ
――いや、実際驚きだよ。アルビノの特性がここまで皮肉に働くなんてね。フランス人の君と、日本人の妹紅は冗談み
たいに似てるんだ。違ったのは――君は彼の傍に立ち続けていたが、彼は妹紅の隣にこそ立ちたいと願ったことだ」
 
 ぐらぐらと黒い刃が鳴動する。
 セシルの周囲に組まれた陣を基盤に滞空するそれが、瘧に掛かったかのように震えている。それが思考ノイズと直結
するという事実に、セシルは半ば以上驚愕する。
 
「そう、このカラダはとんでもなくスペックが図抜けてる。これではもう人間とは呼べない(、、、、、)。――だろう、そう思
わないか、セシル。君が行う物質生成はこれと同レベルの位相にある。なまじの審問官では形成界の掌握でいい所だ。
人間でありながら、このカラダは高位審問官のレベルで編まれたサーキットを組み込んでいるんだぜ」
 

382 名前:イリヤ ◆/rYHVHyWT6 :2010/03/06(土) 23:10:09
 
「だから、なんですか」
 
 散乱する紫光を見上げる。
 現実味のない輝きを逆光に漂うイリヤは、セシルの否定に、へぇ、と面白げに声を漏らした。
 
「……妹紅なら、私はその無茶すら成してみせると信じられる。彼女の意思の力は――」
 
 言うや、イリヤは露骨に口元に手を当てて失笑した。
 失敬、と黒衣が肩を揺らす。
 
「意思って――意思は物理現象だって解ってるだろう。歴とした指向性の一つだ。それ以上でもなければ以下でもない。
――それをさも尊い(、、、)みたいに謳うなよ、娘さん。それがイルをどれだけ苦しめたのかホントに解ってるのか?」
「……何、を――」
「ふん、そこまで人間を理解できていないとはね――まあいい。……そう、この身体は神と同様の位相にある。じゃあ、神
はどこから来たのか」
 
 笑いながら問うイリヤに、セシルは答えない。
 イリヤはやれやれと肩を竦める。
 
「どうして神に姿が与えられるかは解っているね。……そう、彫像や神像として偶像化されることで、人はその神に現実感
(リアリティ)を感じることができる。
 神々という巨大な演算躯体は、式(サーキット)そのものが生半可な質量じゃない。だからこそ彼等が顕現するには、宗
教という装置を通して掻き集められた信仰――無数の人間が同じ方向を向いて紡ぐ式が必要だったんだ。人間が厖大な
分子の集合であるように、神々は莫大な神話素(シフター)と式の集合体でもある。分子の組まれ方が人間の式であるよ
うに、神話素の組まれ方こそが神のアーキテクチャだ。なんてことはない。神は超越者ではなく、人間が生み出したツー
ルでしかない」
 

383 名前:イリヤ ◆/rYHVHyWT6 :2010/03/07(日) 04:19:49
 
「”わたし”はね、本来は何に拘ることもない一個の装置だ――万能者は、その万能性故に全てに拘らない。
当然だが、人間の感情など本来はどうでも良かった」
 
 何に対する興味もない。
 何に対する執着もない。
 イリヤは――あの時のまま。
 俺が憧れた、あの超然とした絶対のままで、淡々と語る。
 
「弱者は救われない――その宣言を仮に聞き入れたとしよう。
 彼等の弱さは彼等の責任だと、そう聞き入れたとしよう。
 なら――彼等から目を反らした者達が弱者となったとき、傍観者たちを擁護する理由など何もないね。馬鹿
と冗談を総動員して、集団で”理性”をデコレーションした『正義』が負けたとき、正義の責任は彼等自身が負
うことになる。
 それが君達の”善”の結論だ。遺伝子と模倣子が編み上げた人間の最終結論だ。
 ――なら」
 
「その善が砕け散るとき、もはや全てを寛恕する声など生まれないよ。
 それを保証する強さを芥のように砕く『強さ』がここにある。
 イルを止められるモノはもうどこにもない――あらゆる弱さが報われる。
 それがイルの願いだ。
 そして――私の信仰だ」
 
 懐かしい風景がそこにあった。
 
 記憶と違うのは一点。
 そこには区別がなかった。
 白人が死んでいた。黒人が死んでいた。アジア人が、それ以外の人種が、誰も彼もが分け隔てなく死んで
いた。貧者が死に、富める者が死に、それを啄む鳥すらも死んでいる。もはや誰もが誰もを傷付けず、傷付
けることができず、これ以上ないくらいに最初から傷付いている。
 互いに際限なく傷付けたひとびとは、もう誰も傷付けようと思えないのだろう。
 みんなが殺されている。みんなが殺されながら、安らいでいく。
 数少ない抵抗勢力が反撃しようと試みるけれど、それは絶対に届かない。狼は誰も省みることがない。誰も
恨んではいないし、誰も悼んではいない。富める者も病める者も、誰もが恐慌に駆られて悲鳴を上げ、逃げ
ようとする傍から殺されていく。
 正義を歌ったヒーローが殺されていく。友情を歌ったひとびとが我先に逃げ出そうとして、結局殺されている。
テレビの向こうにある紛争地帯を覗きながら、生まれてくる子供を慰めていた妊婦が殺されている。
 誰も逃げられず、誰もが誰もでしかない。
 家族でお互いを支え合ったまま死んでいくような光景は一つたりとも存在しない。狼の威容は、それを目にす
る者から生存本能以外の全てを剥ぎ取っていく。逃げ惑うひとびとは、お互いを慈しむことがない。笑顔で満ち
ていた街路で互いを突き飛ばしながら、誰に向けるでもない罵声を断末魔にして死んでいく。
 皆が一人で。
 誰もが一人で死んでいく。
 例外は一つたりともなく、皆は自分ひとりで完結して死んでいくのだ。
 皆が虫けらのように殺されていく。
 世界が、静かに。
 寂しさに包まれていく。
 穏やかに。
 優しく。
 それは、さみしさの風景だ。
 
「あ――あ」
 
 気付けば、涙が流れていた。
 その暖かで安らかな風景に包まれながら、俺はスクリーンに大写しになった世界に見入っている。
 視界の一面。砂塵に包まれて夜空を覆う薄氷の銀幕は、そこに、あまりにも穏やかに過ぎる世界を映している。
 皆が死に絶えた世界で、狼がどこかの岸壁に佇んでいる。
 海岸では、座礁したタンカーがぶち撒けた重油で包まれた波が、鳥の死骸をゆっくりと波打たせている。まるで
化石のようにべったりと黒く塗り込まれた鳥は、動くこともなく、ゆっくりと波打ち際で穏やかに死んでいる。
 ……よく見れば、海岸にはたくさんの動物が死んでいる。
 兎が、犬が、猫が。飼われていた動物たちは主人の手を離れたまま死に絶えて、そうでない動物たちは、水場
を求めて海岸に辿り付き――そして、そこで狼に殺されて、密やかに屍を晒したのだろう。
 気付けば、砂漠で眠っていた屍たちが起き出して、俺と同じようにスクリーンを見上げていた。ふと隣に気配を
感じて視線を向けると、木に凭れ掛かるようにしてCIAの工作次官が俺に笑い掛けてくる。その正面には、そいつ
のいたツインタワーにジャンボジェットを突っ込ませた張本人が静かにスクリーンを見上げていて、俺に気付くと、
静かに微笑んで会釈してくる。どうして、と声を上げようとする俺を遮って、くたびれたジャケットを羽織った殺し屋
が割り込んでくる。視線を空に向けて、そいつはただ穏やかに笑っていた。
 ……寒気がする。
 瘧に掛かったように、喉が震えている。
 白い砂漠。
 死者たちに包まれたイリヤの姿は、涙が出るくらいに神々しい。
 
「君に思い出させてあげよう、イル。
 君が愛した世界の風景を――君だけが慈しみ、儚み、そして熱望したその意味を」
 

384 名前:名無し客:2010/03/07(日) 14:31:41

今日は何の日っ?うっう〜♪
そうッ、今年もやってきたぜ。 3月7日!サナの日だぁぁーいッ!!
まぁ言わなくてもわかってるだろーけど、サーナイトの俺にプレゼントよろしく頼むぜ?

例えば… そうだな、最近エロ本をなくしちまったから、
↓こーゆーのとか。
http://ameblo.jp/chunsoft-blog/image-10467528014-10428244786.html


>>614 (>>614は謎のポケモンに襲われた)
>>620【逮捕を兼ねた捜索が 保安官一同と トレジャータウンの探検隊総員で行われたと言う】

とゆーわけで、オスメスズにもその新種ポケモンとやらの
情報が入ってきたぜ。
↓これだな、
http://www.pokemon.co.jp/info/game/g100215_03.html


ー( ∵)( ∵)ー「…ヴゥン。」

キレイハナ「ひ、ひィッ!」
サーナイト「隊長が…『よし、では早速対策会議を行おう。』
      と、おっしゃっていらっしゃるゥ〜!!」

クロバット「あらまァ このゾロアークって子は
      なかなかのイケメンじゃなァ〜い?」
サーナイト「おいオカマおっさん… 俺たちは作戦会議中なんだぜ?
      オメーの好みなんざどーでもいいんだよッ。」


オニゴーリ「ねーっねーっ!ゾロアークってなんだか ルカとにてると
      あちき おもうんだよ。 ルカもそーおもうでしょ〜?」
ルカリオ「うん… そうだねオニちゃん。
     でもワタシは格闘タイプだもの、悪タイプにはそうカンタンにやられたりしないよ。」

サーナイト「アホぬかせッ このアホの子が!こんなヤツよかルカリオさんのほーが
      ずーっと美しいに決まって…
      いや、待てよ。 こいつが♂じゃあなく♀である可能性もあるんだよなぁ…

      長身スラッとモデル体系のチョイ悪おねいさんか。
      うんッ!全然イケるぜーッ!! ハァハァ ハァハァ ハァハァ」


          r 、
            ! l    /l
         l n:l    / ,|
          l l l l   / /l|
           l l l l__/_/ :l|  ノ し
            l |ハj `ヽ `ヾ   ⌒
        /, --=- ゝ  \___
      //´  { 〔jノフ     _  }  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
     /  l  _ 二ニ -‐   У < ……やれ、オニゴーリ。
    /     レ'´    rー一 ァ'´    \__________
    /    /\      /l
   /     / ―、>トハイ1_」
  (   / kへ \   _」 ヽ
    ーく.__l | l _l   {_ノl  |
       v! 〈   `Y´ | !ヽム.
        l  〈 / _廴 -|_〉 \
          l  У<     `ヽノ
            ゝ.__.≧ -=ニこソ



オニゴーリ「うんっ、あちきにおまかせー!」


 |;ヽ_ノ^∞^ヽ_ノ;|
 レ´`  ,,,,,、  ´`ヽ/
 |  >-t、▼ ィ-< |
  )(_・_> _ <_・_)(
 アヽ ノ屮ヽ ノ イ
    WWW
    l Nヽ、ヾl
    ヽゝ#゚ дヽ!  <やめてとめてやめてとめてやめてぇ、とめった!!


キレイハナ「永久なる沈黙エターナル・サイレンス
      お前にはそれが相応しいのさ… ぐげっ ぐげっ


ー( ∵)( ∵)ー「…ヴゥン。…話が進まない。


385 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/03/07(日) 17:49:44
>>368
 
「――哀れなり、不壊のヒトガタ。
 と、言ったところかな。ああ、全く――君は」
 
 実に不愉快だ。
 
 満面の笑みを浮かべて、イリヤは託宣する。
 
「君は――ならば、そう生きるしかなかった人間を冒涜する気か。
 ”もしも”なんて存在しない。その想像自体が愚劣だとなぜ気付かない。
 誰かに会えば救われた人間がいる、君はそう言いたいか? 君がいたからイルは救われた――そう主張する
気か。
 自分を救ってくれる誰か。救える可能性のある誰か――だとしたら、”誰か”に会えない人間はどうしたらいい。
会える可能性すら剥奪された人間はどうする。最初から何もかも奪われていた人間はどこで贖われる――感情
とはそれだ。耐え難い環境を嘆く叫びこそが”感情”と呼ばれるモノだ。
 私はこう聞いているんだ。君に会えなかったイルはどうしたら良かったとね(、、、、、、、)」
 
 理不尽な言葉で飾るイリヤを眺めながら――俺は、その言葉が忍び込んできた胸を押さえる。
 妹紅に会えなかったら。別の誰かに視線を向けていたなら。
 その想像だけで、意識が焼け付く。
 自分以外の誰かの為に笑う妹紅。俺以外の人間と共に歩く妹紅。――そんなのは、想像するだけで辛い。
 
「誰より弱いイルが、誰より強い君に好意を持った――こんな冗談は他のどこにも転がっていないぜ。
 君を知ったからこそ、イルはこの世界に留まることを選んだ」
 
 ……そうだ。
 知ってたから俺はここにいる。妹紅を知ったから――どんな人間なのかを知って、好意を抱いてしまったから。
 知る、というのはそういうことだ。
 好きだ――というのは、そういうことだ。
 離れたくなかったし、傍にいたかった。……普通なら、それは耐えることができるのだろう。相手の気持ちを、好
意を推し量ることができるのだろう。
 

386 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/03/07(日) 18:02:03
 
 ――”好きだ”という感情を履き違えてはいけない。相手の中に認められない深淵があるのなら、その相手はけし
て君を救いはしないよ。
 
 ……懐かしい声が再生される。
 穏やかに俺の在り方を説いた男の声が、諭すように意識を満たす。
 歎きに満たされた世界を覗いた人間が好意に触れれば食われるだけだ――嘆きに足を取られたままでは、他人
の微笑みに憎悪を感じてしまいかねない。それがイヤなら、見てきた世界を忘れるしかない。幸福に見放された世
界を慈しんだまま、強い世界の人間に共感してはならない。男の声が連鎖反応を起こして再生される。
 
 ――でなければ、君はその伴侶を憎悪してしまうだろうからね。
 
 息が詰まった。
 
 痛みが毀れる。
 止めてくれ、と声が漏れそうになる。
 出会ったのだから。
 出会ってしまったのだから。
 そんな仮定は――無意味なだけなのに。
 
「君に会わなかったら、イルは救われていなかった。君が言っているのはそういうことさ。だけど、君が救いである
証左がどこにある。強すぎる光は弱い目を焼く炎でしかないんだ。だってのに、”貴方という救い”とはね。
 ”貴方のお陰で救われた”――口当たりがいい言葉だな。まったく」
 

387 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/03/07(日) 18:04:21
 
 吐き気がする、とイリヤが囁く。
 
 瞬間、砂漠が炎上した。
 銀朱の炎。イリヤと妹紅を始点に走った炎の壁を倍する、異様の焔の波が立ち上る。
 オーロラをそのまま炎で構成したような紗幕が天と地を緩やかに結ぶ光景は、綺麗すぎて現実感が感じられない。
温度のない業炎は、ただ『炎』という情報を讃えて、最初からそこにあったように揺らぎ続ける。
 
「それを高らかに賛美するような物語(せかい)があるのなら――解るかな、君ら人間はその矛盾から目を反らすべ
きではなかったよ。神話の語り手は、神話の「正義」を歌えなければ意味を勝ち得ない。
 救いを語るなら万人を。
 絶望をひさぐなら全てを。
 楽しさ、愛おしさ、胸を焦がすような恋情――それを否定しろなどとは言わない。
 ただ、君達は理解するべきだった。
 それを与えられない人間が存在するのなら、そんなものは高らかに謳うほど尊いモノではないのだとね。”貴方に
会えたから救われた”――これを語る連中は、例外なく下衆だと私達は理解している。訓戒じみた警句にするような
セリフじゃあないんだ、こんなのは。少し想像すれば解る事だ。一度でも誰かを嫌ったことがあるのなら、憎んだこと
があるのなら、その相手の不幸を望むのはとんでもなく当然なことだと理解できる筈なんだよ。憎むなだのなんだの
――笑えるね。憎悪する自由(、、、、、)すらないというのなら、コレほど最悪のファシズムは史上に類を見ない。そ
れを口にしていいのは――あらゆる物を憎悪する立場にある人間か、一度として誰かを否定したことのない聖人だ
けだ。
 ――私がイルの地獄を作ったと言ったな、妹紅」
 
 空が焼ける。
 赤い玻璃のオーロラが漣のように砂漠を切り開いていく。
 涕涙雨じみた紅の幕が、光すら根こそぎにする陥穽の中を内側から光で満たしていく。
 イリヤが真横に伸ばした右手に、渦のように銀朱の焔が絡み付く。蠕動す(いき)る竜巻のようなそれが、砂すら焼
き消しながら世界を照らし上げていく。
 捻じ曲がった法則の支配者は、厳粛な儀式のように焔の中に佇んでいる。
 

388 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/03/07(日) 18:15:51
 
「然り。私という結節点はイルを束縛した。私という絶対が故に、イルは他の岐路に立つことはなかった。それは私のせ
いだろう――だが、それがどうしたね。君がイルを束縛したことと私が彼を縛り付けたことに、一体どれほどの差がある
というのかね。それでイルに恨まれるのなら、無論私は構わない――こんなことは何度も彼に話したぜ。恨むなら私を
恨め。他の人間を恨むことも当然構いやしないが、私に向けられる憎悪は私が許容するとね。違うかい?」
 
 ……違わない。
 何もかもをイリヤに押し付けても――イリヤはそれを肯定した。
 私の為に戦え、とイリヤは言って、
 俺を助けてくれ、と俺は縋った。
 全てを押し付けた俺に、イリヤは肯定だけを返した。返し続けた。
 今更のように気付く。
 ここは――俺達の契約の地なのだろう。
 俺が約し、イリヤが認めた『平等』を築いた世界。そして、その最果ての世界。
 亡骸の王国。
 死者の砂漠。
 俺が望み――。
 イリヤが答えた風景。
 
 遠く、紅のオーロラが変容する。俺達の周囲を回転するように――違う。大空(あまつそら)の星々すら回転している。
 地面が震える。……そう、回転しているのは、この舞台(、、、、)そのものだ。
 銀朱のオーロラが同心円状に囲む世界の中心で、鏡写しの二人が対峙する。
 真紅と深紅。
 真実そのものを司る焔と、幻想的な炎が砂を巻き上げて吹き上がる。
 
「私は”イリヤ”として彼の前に立った。ただ一個の人格として、彼の歎きに協調した。彼に興味を抱いた。だからこそ私
はここにいる――欲望? それの何がマズいか是非とも聞かせてくれ。誰かを助けたいから、救いたいから。それのど
こが『欲望』でないのか教えてくれ。たかだかニューロン励起の”心地好さ”に突き動かされる『善意』が、どれだけの正
当性を備えることができるのか教えてくれないか。それが『欲望』の範疇を脱し得るというのは――愚劣だよ。
 誰しもが自由だと口にする者はその愚鈍さを憐れもう。
 誰しもが平等だとのたまう者はその愚劣さを哀れもう。
 自由でないということさえ知っていれば、ヒトは『自由』という境界から抜け出せる。規範とは、より高度な自由を人間
が取り得る選択の内で最適化したフォーマットだ。
 君はどうだ妹紅。イルはコレを望むしかなかった。人には原風景がある――心の中に住まう景色、アタマとカラダが
記憶した全ての文法の中に住まう――自分の「たましい」の在り処がね。地獄はどこかにあるんじゃない――ここに
あるんだ」
 

389 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/03/07(日) 18:16:45
 
 とん、と人差し指でイリヤが自分の頭を叩く。
 地獄を刻んだ灰色の石灰質。それは誰もが生まれながらに持ち得る資質だ――イリヤは淡々と歌う。あの時と同じ
ように。
 地獄は自分の中にある。意味に、言葉に、感情に誘発されて蹴り落とされる、地獄という名の脳結線状態。目には見
えないからこそ、誰もが平然とそれを無視する奈落のカタチ。
 
「イルにとってのそれがコレだったなら、君はコレを受け入れられたか?
 誰かを愛するというのは、その誰かを自分の価値の中に組み入れることだ。妹紅――君もカン違いしているなら言っ
ておくが、君が協力を求めたセシルの姉妹は、この風景の創造にどれだけ噛んでいるかも解らないんだぜ。ルーツィ
アもマリアもクレアも――彼女らは私と共にこの世界を埋設してきた装置だ。虐殺を演出し、万人を生かす為に千人を
殺してきた扇動者だ。だけど、君はどうして気付かない。選択することすら辛い――そう生まれてしまった人間がどれ
だけ苦悩しているかを。選択することができる、という儚い幻想をどれだけ後生大事に抱え込む気だ――その悪辣さに
気付きもせずに」
 
 イリヤが目を伏せる。瞼が開いたとき、視線に嘲りの色はなかった。
 

390 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/03/07(日) 23:05:31
 
>>389訂正)
 
 とん、と人差し指でイリヤが自分の頭を叩く。
 地獄を刻んだ灰色の石灰質。地獄という絵画を描き出す、ニューロン分子の構築とその発火を定義する記憶状態。
それは誰もが生まれながらに持ち得る資質だ――イリヤは淡々と歌う。あの時と同じように。
 地獄は自分の中にある。意味に、言葉に、感情に誘発されて蹴り落とされる、地獄という名の脳結線状態。目には見
えないからこそ、誰もが平然とそれを無視する奈落のカタチ。
 
 ――他人の奈落に共感しても、見返りなどどこにもないよ。
 
 記憶が鳴る。響く声は、寂しげに笑っている。
 
 ――だからきっと、これは僕達が抱え込んだ”たましい”なんだろう。
 
「イルにとってのそれがコレだったなら、君はコレを受け入れられたか?
 誰かを愛するというのは、その誰かを自分の価値の中に組み入れることだ。妹紅――君もカン違いしているなら言っ
ておくが、君が協力を求めたセシルの姉妹は、この風景の創造にどれだけ噛んでいるかも解らないんだぜ。ルーツィ
アもマリアもクレアも――彼女らは私と共にこの世界を埋設してきた装置だ。虐殺を演出し、万人を生かす為に千人を
殺してきた扇動者だ。だけど、君はどうして気付かない」
 
 ――地獄から逃れて別の地獄に渡るよりは、俺は馴染み深い地獄を選ぶよ。
 
 そう言っていたのは――あれは、誰だったのか。
 

391 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/03/07(日) 23:06:07
 
「本当に弱い人間にとって、選ぶことがどれほど辛いのかなぜ解らない。
 力が足りない者が、自分の選んだ道が『間違っていた』と苦悩してしまう悲劇をどうして気付いてやれない――私達に
してみれば、どんな道を選んでも同じことだ。それが『強い』ということだからな。
 感情とは、それ自体が束縛を誘発するアーキテクチャだ。ひとたびこのモジュールを宿した媒体は、否応なく何かに
対して重要度を設定するようになる。自分にとって何が大事でそうでないか、この厄介なパターンはそいつを選り分け
ようとする。強い人間はいい。だが、弱い人間にとってはその作用自体が『辛い』んだよ。戦争だからと言って、ヒトを殺
すことを割り切れない人間は冗談のような数で存在した。その為に兵士達は『反射的に』人を殺せるように訓練を積ん
できた。命令も軍規も、人間の殺意を適正化する為の手段だ。ホロコーストに関わった看守たちがどうやって自分を正
当化したか知ってるかい? 彼等は自分の行為が悪辣だと理解していたからこそ、逆説、こう考えることにした(、、、、)
のさ。『ああ、私はなんと辛い作業に関わるのだ――誰かを殺すような、拷問するような残虐さに関わらなければならな
いなんて!』――それが任務だから、仕事だから。人間はこうして自分達の論理を調節してきた。自分より上位の規範
を設定し続けてきた。そうしなければならない(、、、、、)状況を作り上げる事で、人間は自分の残虐さからは容易く逃れ
ることができた。仕方がない処置だ。そうしなければ、壊れてしまうから」
 
 何が仕方なくて――何が仕方なくはないのか。
 俺には、それを決めることが出来なかった。
 何かを選ぶこと。……俺は、他の誰よりも妹紅を優先することでここに辿り付いた――けど、ここはそれまでの誰か
を優先し続けた結果なのだろうか。……違う。俺は、怖かった筈だ。暗殺とジェノサイド。目的を達成する為にある倫理
を破らなければならないなら、その倫理に目を閉じろ。仕方ない物は仕方ないというトートロジーに後退れ。――その
過程と同化した俺が『その外側』に逃れることが出来ないのは当然だった。
 けれど、それでも記憶には残り続けた。
 全ての死者が。
 全ての死の痕跡が。
 『何も選択しない』ことを選択したのは俺だ――けれど、それで良かったのだ、と認めてくれるイリヤがいたからこそ、
俺はここに辿り付いた。
 イリヤがいなければ、俺は妹紅にさえ出会えていない。
 
「選択することすら辛い――そう生まれてしまった人間がどれだけ苦悩しているかを。選択することができる、という儚
い幻想をどれだけ後生大事に抱え込む気だ――その悪辣さに気付きもせずに」
 
 イリヤが目を伏せる。瞼が開いたとき、視線に嘲りの色はなかった。
 

392 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/03/07(日) 23:30:29
 
「君はイレギュラーだ――私とイルの立つ系において、私が私故に誘発させたただ一つのバグだ。――いや、予定調和
の「バグという要素」だ。私を構成するアーキテクチャがこの系に紛れ込ませた、私のみが理解し得る結節点。それが君
だよ、妹紅。
 イル、君は知っていたかな――そして妹紅。君はどこまで理解していたかな。
 仮にイルと妹紅が出会わなかった場合、この系ではイルの隣にセシルが立っていた――与太話の類だが、冗談じゃな
い。私とルーツィアは真のラプラスだ。無限大の時間を俯瞰し得る者として告げよう。イル、君はこの系で、本来ならセシ
ルに縋っていたんだよ」
「……何、」
 
 言ってるんだ。
 呆然と告げる声が遠い。
 無尽の夜と紅のオーロラを背景にして、イリヤは視線をこちらに投げてくる。
 
「ふふ……気付いていなかった? 全く? これっぽっちもか。あはは……いやいや。だとしたら――君も大概だな、イル
よ。あのさ、イル。セシルは審問官だ。感情を適正に合成できるヒトガタの最北だよ。そんな彼女が、曲がりなりにも君に
だけは執着していたんだぜ。それが単に『相棒』や『妹のようなもの』としてだけだったと思ってたのか?」
「……それは」
「その関係が居心地良かったから? そうか、そうかもしれないな――セシルは生まれたばかりの子供ではあるからね。
しかも人間は言葉にしなきゃ理解しないからな。タチが悪いったらない――つまりこうかな? 『私はお前の事が好きな
んだ、他の女を見ないでくれ』とでもセシルに言わせた方が良かったかな?」
 
 くすくすと笑うイリヤの声は冷然としている。
 
「ああ、だけど気にしなくていい。セシルはそれでも君を肯定してるよ。それ(、、)が彼女の信仰だからな。セシルに投じ
たただ一つの指向性――”選択するという指向性”(、、、)は、自ら君を積極的に肯定していくようにできている。『好きだ
から好きなのだ』だね。――物語の登場人物なんてのはこうだろう? 好きだと設定されているから好きなんだ。それに(、、、)
何の問題がある。誰も冒涜していないだけマシだろう。セシルはそれに満足していたんだからさ」
 
 イリヤの指が掲げられる。――パチン、とそれを弾く音が、無音の砂漠に木霊した。
 途端、中空に光の河が生まれる。レーザーが乱反射するように中空を満たし、巨大な枠組みを形成する。
 そして。
 青白いモニターがそこにあった。
 水鏡のように粛然と輝く、豪奢にも空を丸ごと扱った巨大なスクリーン。それはいい。――それは問題じゃない。
 問題は。
 

393 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/03/08(月) 00:22:59
 
「――――」
 
 見たこともないモノクロ映画が上映中であること――それも問題じゃない。
 だから問題はそれじゃない。
 見たこともない映画が問題なのではない。
 見たことのある男が、見覚えの有り過ぎる少女と笑い合っているのが問題だった。
 字幕のない映画は、それでも音が付いている。
 空気を振るわせる振動が、映画館さながらにサラウンドして声を伝える。
 舞台はどこかの田舎町。山奥であることくらいしか把握できない深山幽谷で、簡素な家の前で二人は佇んでいる。
アジア人の男と西洋人の少女。
 視線が痛い。見るなと警告する意識は、鉄クズみたいに重い身体と、閉じることもサボり出した瞼に阻まれる。
 
「――ガラじゃねえだろ、馬鹿」
 
 思わず吐き捨てる。
 どちらが主人公かは解らない。しかし、男は少女に向けて笑い掛け、あろうことか口付けて仕事に出ようとしている。
 ”今日は遅くなるけど、身体には気を付けろよ”――などと。
 相手には不要の言葉を付け足すものだから、少女は苦笑気味に笑い返す。
 ”私よりも自分に気を配れ。何せ私は頑丈だ”
 スクリーンが切り替わる。
 笑い合う声。
 ベッドに腰掛けた少女が、大事そうに赤子を抱いている。
 心底、ぞっとした。
 男は赤子の頭を撫でながら、さも満足そうに微笑んでいる。
 ”お前は幸せか”
 ――と、少女は聞いて、
 ”お前がいれば”
 と、男は笑う。
 
 吐きそうになる。
 
 自分そっくりの馬鹿面を浮かべた男が、セシルの顔をした誰かと安寧を語らっている。
 

394 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/03/08(月) 00:50:06
 
「ルーツィアの永遠の光輝(ルクス・エテルナ)は、時間って次元も含んで、一直線に無限大の次元を把握するコードだ
――私にとってカオスはカオス足り得ない。以前に話したよな。それが私のコードだ。――君と妹紅が出会わなかったと
して、君とセシルが出会ってから四年、二年後の”現実”だよ。不思議かい? 私達は君等を模倣して創られてる――子
供くらい作れるさ(、、、、、)。ああ、他の疑問の方が大きいかな? たとえば、君がアッサリと平穏なんて手に入れてるこ
ととか(、、、、、、)」
 
 イリヤの頭上でスクリーンが切り替わる。
 ”――私はここにいるから、お前はここにいてほしい”
 セシルみたいな誰かが、男に寄り添っている。
 ……簡素な家。質素な調度品と家具で埋まった家には、写真の類がまったくない。二人の過去を推測するような手掛
かりは、その家からすっぽりと抜け落ちている。
 理由は明白だった。
 二人は自分達の過去を殺しながら生きるしかないのだろう。
 あなたがここにいてほしい(Wish You Were Here)。
 そんな言葉でお互いを何度も協調する光景を、俺は意識を刻まれながら眺めている。
 
「君がそんなに簡単に割り切れる訳がない――君はそう考えるかな」
 
 イリヤはスクリーンをちらりと見上げて、そのままこちらに視線を投じてくる。――まるで、目の前の妹紅がいないかの
ように振る舞いながら。
 

395 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/03/08(月) 19:13:45
 
「無論そうだろう。それでも(、、、、)セシルは君を望んだ――経過はどうだか知らないが、君はセシルに縋った。今の君
の地獄を作り上げるのが感情であるように、この情景を創り上げたのも感情だよ。セシルは望まざるを得なかった――今
の君が妹紅を望むのと同じ意味で、セシルは自分に囚われていた。現在進行形でセシルは君に囚われている。
 人間というカタチを取る以上、それが『愛情』と似たような(、、、、、)形質を持つ理由はそこにある。例えば――モノを摂
取する必要がない審問官は、最初から人間らしさを一つ欠いているだろう。どこからどこまでが人間か、なんてのはつま
らない悩みだと思うかい? どっこい、人間の姿を与えられたのに人間じゃない、となるとそうはいかない。そりゃあ、審問
官にとっては外見なんてのはオマケだ。姿形、年齢、性別、趣味思考にそのパターン――どれもその場で着せ替えられ
るだけのファッションだよ。それ故に、審問官は『自分』を完全に放棄するか――でなければ、拠り所を探すのさ。つまり」
 
 それが君だ、とイリヤは俺に視線を飛ばす。
 
「人間でありたいと願ってしまったとしよう(、、、、、、、)。どうする。審問官は人形であって人間じゃない。素材が人間で
も、設計図が人間と違うんだ。いくら頑張って人間のフリをしてみようと、人間になることはできないよ」
 
 だからどうしたと思う、とイリヤは言う。
 ”――怖がることはないだろう。お前の子供なんだ”
 苦笑するような声。スクリーンには曖昧に笑う男がいる。言葉通りだ。男は怖がっている。……他人でない赤ん坊なん
てモノを見せ付けられているのだから、その反応は自然だろう。
 眩暈がする。シャットダウンしない非現実の視界は、悪夢以外の何物でもない。
 
「だけど――そう、人間の親にはなれる。人間と同じ素材でできているんだから、人間を作ることはできる(、、、、)――
ほら、凄くカンタンな解答だな」
「……イカれてんのか、イリヤ」
「そうは思わないし――もしも狂っているなら、それは君達じゃないか?」
 
 スクリーンの中では男が戸惑いながら赤ん坊に触れている。
 ……当たり前だ、と呆然とそれを俺は見ている。父親がどんなイキモノか理解できないようなヤツが、満足にその役目
を全うできるとは思えない。おいバカやめろ、それはお前の領分じゃない、と届かない声で忠告してやりたくなる。
 ”頼りないぞ。少し父親らしくしてみせてくれ”
 セシルが笑いながら言って、そいつは肩を竦める。善処する、と。
 
「つまり――子供がいれば、君と共に存在する根拠が得られる。セシルはそう考えた(、、、、、)」
 

396 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/03/08(月) 19:15:23
 
「そんな訳――」
 
 平和そうに笑うどこかの誰か。明らかに他人としか思えないそいつらは、それでも笑えるくらいに幸福そうだ。
 
「どうして言い切れる? 君がいないとき、彼女はそれでもずっと君のことを考えてたんだぜ。君が不安定になり始めてから、
彼女がどうやって過ごしていたか教えてあげようか。セシルは審問局中のデータベースを引っ掻き回して、君を制御できる
コードを編み上げようとしてたのさ。私も何度となく相談されたよ。お陰でライメン域下統合不全の研究は一気に五世代分は
進んでしまった程さ」
 
 あっけらかんと答えるイリヤに、俺は返す言葉を見付けられない。俺は――セシルがそんなことをしている姿を、まるで想
像できない。
 
「”自分の中の他人”と、自分が考えている自分は違う。自分が考えるほど自分が強くないのがセシルで、他人が考えてい
るほど強くないことを自覚しているのが君だ。君等は致命的に擦れ違いっ放しで、それを埋める契機が用意されていなかっ
た――敢えて言えば、それは君が壊れていくことだったんだろうね。私が君を摩滅させるより早く、このセシル(、、、、、)は
行動を起こした。決定論的な系においてそれを退ける手段はない。私はそれを知っていた――だから」
 
 妹紅をこの系に設定し直した。
 悪戯を告げるような気軽さで、イリヤは言う。
 予め忘却された未来図は、寒々しく捻れた希望を写している。
 
「私は狂っているだろうか。そうかもしれない。けれど、生憎と私を止めるような作用はどこにもない」
「狂ってるのを自覚したなら止まるべきだろう」
「そんなのは些細な問題だ。他の誰かの”狂い”など証明できないのに、狂っていてはいけない理由がどこにある。――
生きていること(、、、、、、、)を最上位に設定したのが現代の『善』だ。最大多数を『生かすこと』を最高の善に設定したの
がこの世界だ。それと折り合おうとしたのが――これだ。醜悪だと思うかい?」
 
 イリヤは笑って――、
 まさか、と肩を竦めた。
 バチン、とスクリーンが切り替わる。
 瓦礫と化した聖堂。
 跡形もないサン・ピエトロの亡骸を囲むように、無数のテントが埋設されている。かつてヴァチカンと呼ばれた何かは辛
うじて痕跡を留めながら、威光と威厳から見放されて程遠い。市場で果物を奪って逃げようとした子供が、唐突にその頭
部を弾けさせる。露天の店主はショットガンを構えたまま、トマトのようにブチ撒けた少年の脳漿を避けて、盗まれた本物
のトマトを回収する。同じような光景をスクリーンが連続で映し出す。
 殺戮場面へクローズする画面は、それ自体を目的としたように執拗だ。内戦地帯を専門にしたボーリング・フォー・コロ
ンバイン。或いは、タガの外れたマイケル・ムーアの監督したSFドキュメンタリー――もしくは、現代をそのまま舞台にし
た『AKIRA』の風景。
 山奥の静寂はそこにない。
 喧騒が死をゆっくりと包み込んでいく荒野。
 慣れ親しんだ地平だけが、当然のように街を飾っている。
 

397 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/03/08(月) 19:18:26
 
「君を守る為にセシルがやったこと(、、、、、、)だ」
「……な」
「不思議がることもない。安定を欠いた君は、メルトダウン寸前の最終兵器だ。それでも劉やファティマは君を護ろうとするだ
ろうが――セシルはどう考える? 君の傍にいて、審問局とヴァチカンの全体を理解する立場にあるセシルは、君に対する
周囲の反応を真っ先に危惧するだろうね」
 
 モノクロの世界。
 審問官の礼服を着たセシルが、ミサに集う信徒を見下ろしている。視界は高い。風の塔の最上部。ヴァチカンで最も高い構
造物の屋根に立つセシルが、やおらに右手を掲げる。天上一面に走った幾何学模様が雲を圧し積乱雲じみた輝きの網を作
り上げ、次の瞬間には刃で築した黒い雲霞を練り上げる。パニックと化したミサ。無表情にセシルが指を弾く。轟音が洗う大
聖堂前。――暗転。
 瓦礫の山に佇むセシル。
 
「――ただ一人を守り抜く為に、セシルは世界をカオスに叩き込んだ。冗談でもなんでもない。コレは本来の経過だよ(、、)。
姉妹を出し抜き、私からすら身をかわす為に、セシルは自分のコネクションの全てを活用してこの状況を作り上げた。紛糾
確定モノの密約を片っ端からブチ撒けて国々の間に不和の種を撒き散らし、武器さえあれば決起しようと考えていた印パ国
境のゲリラを焚き付け、その情報をロシア情報部とサウジに同時に滑り込ませて紛争を誘発させ、そのタイミングで両国家
中枢の重要人物を平然と暗殺した。果ては演算躯体を現出させて、それまで世界が大事に抱え込んでいた『常識』を叩き潰
した。先進国もそうでない国も一切合切の区別なく、セシルはこの世界を殺すことを選択した――夫を守る為に、自分達を追
い縋る『法』の手が届くことが永遠にないように、あらゆる律を混沌の渦に蹴り落とした」
 
 暗転。
 スクリーンでは、セシルが壁に描いた幾何学模様と睨み合っている。
 模様の微細な変動は情勢の変動を数値化し、大量の人死にが起きれば光点の数が一気に減少する。光が光を食い合っ
ていく様子からは、誰かが誰かを殺し、虐殺を先導している様子が一望できる。PC上での進化シミュレーション
 暗転。
 どこかの広場。開かれている集会に集まっているのは、不安そうな顔を浮かべた数百人。それを勇気付けるように壇上で
は司祭が善意を説いている。……それが、余程に感動的な演説だったとは思えない。
 ただ、不安が蔓延していたのだろう。
 縋るように起きた小さな拍手が、漣のように伝播して広場を満たしていく。どよめきに紛れるようだった最初の拍手は、気付
けば大波のように崩れたモスクを満たしていた。頼れる物を何も見付けられない人間が、「まずは頼る為」に生まれる繋がり
の契機――マザー・テレサがそうだったように、集会は司祭の純粋な善意で幾らか活気を取り戻しているように見えた。
 スクリーンがズーミングする。大写しになった司祭が壇上を降りる。袖に戻ろうとする司祭に握手を求める無数の会衆が
殺到する。それに微笑みながら返していく司祭が、唐突に硬直する。頚動脈を断ち切られたのだと一瞬で判別できた。モノ
クロの世界。間欠泉のように吹き上がった血飛沫は墨汁のように黒く、まるで黒沢映画のワンシーンのよう。悲鳴がサラウ
ンドする中――司祭の完全な死角、無表情に立つセシルがいる。返り血を浴びながら、眉一つ動かさずにくずおれていく司
祭を眺めている。
 暗転。
 クレーター群。巨人が愛用の拳銃で銃撃したかのように、大地に穿たれた無数の弾痕。数時間前は前から始まったのだ
ろう降雪が、血痕ごと踏み固められて赤黒く世界を縁取っている。クレーター外縁。それを彩るように添えられた男女と年
齢の別の差もなく倒れた死体たち。人種の分布から解る事実――それが起きたのは本来その種の事柄(、、、、、)が起こ
り得る中東やアフリカではなく、恐らくは文明(安全)圏に属していた場所。捻じ曲がった鉄材はそれなりに高価なドイツ製
のライフルで、流出でもなければ街に転がっているシロモノでないことは一目で理解できる。
 
 場面変換。
 砕けたコンクリート柱が林立する街の最中、小規模なモスク。礼拝中に襲撃されたのか、私服姿の信徒たちが手足をあ
らぬ方向に曲げて倒れた礼拝堂。モスクの方角、信徒が揃えて頭を投げ出す方角に穿たれた聖龕の前で、セシルが悄然
と立っている。
 小さな声が風に乗って響く。
 すまない、と繰り返される声が響き続ける。
 すまない。すまない。すまない。
 

398 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/03/08(月) 19:21:14
 
「自分の愛する者を守る為になら、他人の愛する者を殺すことを躊躇いもなく選んだ。――と言いたいが、セシルは少し違っ
ていたかな。自分達以外の全てを(、、、、、)例外なく殺すことを選んだんだよ。不平等など起こり得ないように、あらゆる者が
殺されていく世界を作り上げた。本心などこのセシル(、、、)にしか解らないが、私ならこう想定するね。――つまり、君と同じ
罪を抱え込みたかったんだよ、セシルは」
 
 ベッドから起きた男が、頭を抱えて蹲っている。
 震えるように錠剤の入ったビンを開けると、朝食代わりだとでも言うように掌一杯のそれを飲み下す。
 ……それは、儀式なのだろう。
 目覚める度、状態をリセットされた身体と脳が訴える混沌。顔を出す、割り切った筈の世界への羨望。それを殺す為に、全
力で濁った感情を刺しに掛かる。……イヤになるくらい解ってしまうそれがそいつと俺とで違うのは、スクリーンの俺の傍には
それを支えようと必死になっているセシルがいるからだ。咽るように錠剤を吐き出す。砕けた錠剤が、唾液と一緒に零れ落ち
る。セシルは過剰摂取になりかねない薬をビンごと取り上げると、掻き抱くように背中から羽交い絞めにして、そいつが落ち着
くまで離そうとしない。
 
 ”俺は大丈夫かな”
 
 消え入るような声で男は言う。
 
 ”大丈夫に決まっている――これからもずっと”
 
 大丈夫、大丈夫だ、と繰り返すセシルは、俺の知るセシルの面影を残しながら、他人としか思えない。
 何がどうなれば大丈夫なのか、俺にはその文脈を掴むことは困難だ。……断片の映画には致命的にストーリーが欠けて
いて、その詳細を把握することができない。何より理解できないのは、そのセシル(、、、、、)がそいつに執着する理由だが、
それすら問い合わせることは不可能だ。俺の中にそんな光景は想像の外にしかない。
 そこに転がっている男は、俺とは致命的にどこかのボタンを掛け違えた別人だ。
 他人だよ、と掠れる声で告げる。
 イリヤは微笑んで俺に言葉を促してくる。それはどんな意味だ、と。
 
「……遠い自分は他人だ。ガキの頃に辿った可能性があるとしたら、そいつは確実に今の俺にとって殺意の対象にしかなら
ない。その馬鹿は――自分勝手にセシルを巻き込んだ、最悪のクソ野郎だ」
 

399 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/03/08(月) 20:25:25
 
「近傍はどうだろうね」
 
 粛然と、イリヤは言う。近傍。限りなく自分に近い可能性――妹紅と出会えなかった俺。……出会わなければ、俺は。
 俺は、苦しまずに”自分”を殺せたのだろうか。
 その結果(おれ)は、スクリーンの中で嗚咽を漏らしながらセシルに抱き締められている。殺意しか沸いてこない。辛そうに微
笑むセシルは、ひどく満足げに男の頭を掻き抱いている。どこにセシルの名残があるのか、俺にはそれが理解できない。
 
「今の君に限りなく近い変数。ニューロンの配線が限りなく今の君に近い君――それは『君』と言ってもいいんじゃないか?」
「戯言だ。そいつは――俺じゃない」
「ま、それは確かに。”存在する”のはこの可能性だけだよ。多世界解釈なんて笑い話は差し挟む余地がない。”別の世界”と
いうのは、『存在する』んじゃない。数値として分布してるだけだ。ある時点のAに1が足された世界と1が引かれた世界があると
しよう。全量子の過程にコレが成された総体が『世界』だ――だから世界には”もしも”の余地が赦される。残念ながらその意味
では「もしもボックス」が介在するような隙間はないのさ。
 けどねイル、これは厳然としたシミュレーションだ。セシルはそういう風に作られてる――どれだけ図抜けた力を持っていよう
と、それを脳髄と身体に落とし込んで”人間”って体裁を整えてやった瞬間、全ては君の憎悪したあの地平に直結するんだ。あ
のセシルが、君と共に世界の歎きを拭おうとしたセシルがだ――この世界に平等に歎きをブチ撒けることで、君だけを救おうと
した。悪いが、コレは事実だよ。誰かに共感してしまうということは――自分の”こころ”を持て余すとは、こういうことさ」
「セシルは――」
「今のセシルもこのセシル(、、、、、)と変わるところはない。他人の思索を探る。そんなのは土台無意味なんだよ。セシルでさ
えこうなんだ。感情は制御できるかもしれない――けれど、記憶は制御できない。それを忘れることが罪であるなら、それを忘
れることが死に繋がると理解している人間はいる。
 
 セシルはイルを見てきた。死者に共感するイルを最も間近で見てきた――それがセシル・ヴィルキエだ。だから彼女は自分
の記憶を改竄しようとしない。君が抱え込んできた罪を世界中に叩き付ける告発者となって、君からサタンの役割を受け継い
だんだ。感情を操作できる自分では欺瞞にしかならないと考えながら、それでもセシルは君の為に世界を殺した」
 

400 名前:イリヤ ◆/rYHVHyWT6 :2010/03/08(月) 21:28:30
 
「力を持つ者が自分勝手に「愛」なんてモノを語ればロクなことがない。強引に助けるとはね、助ける者以外の都合など考えて
いないってことだ。それを一番憎悪していたのがイル、君だ――そして、それを最も忠実に受け継いだ『君の娘』は、そんな愚
劣を成した自分を赦しておけない。自分は苦しむべきだし罰せられるべきだ。誰も自分を罰することができないと知っているセ
シルは、自分で自分を磨り潰すことを選んだ――そういうことだよ、この顛末(ラスト)は。監督は私だが、演出と脚本はセシル
で、主演は君だ。想像すれば解る筈だよ、この世界のディティールはね」
 
 瓦礫の聖堂で、セシルが繰言のように言葉を反復する。
 すまない、すまない、すまない。――呪言のように続く言葉は延々として絶えることがない。
 死者への懺悔。見知らぬ死者への懺悔。――セシルは、それを選択したのだろう。気付きもせずに俺が作り上げた地獄を、
自分から引き受けることを。
 
「妹紅。ここに来る前、セシル達が言っていたよな。”信念体系(システム・オブ・ビリーフ)”――それが人間を形作ると。何かを
まずは信じること。そこから全ては始まるんだ、と。
 
 それは間違っていないよ。何かを信じなければ、人間は始まる事もできない。対象はなんでもいい。宗教でも神話でも他人で
も。家族でも恋人でも――もちろん、自分自身でも。その要素をなぞらえて自分の中に組み込むことで、人は自身の中に物語
を作り上げる。それは歴史でもあるだろう。伝説でもあるだろう。けれど、どんな瑣末な出来事ですら、個人という物語を編纂す
るには充分だ。そんな個人の歴史が寄り集まって、この世界という綾糸は織られている」
 人は自分の中に他人の物語を組み入れている。他人の全てではなく、自分が覗き得る限りの他人を、その相が見せる一面を
――自分の信じる他人の形を、自分という物語に嵌め込んでいる。それなら――歪んだ記述を組み入れてしまったセシルが歪
むのは、当然だったのか。
 
「けれど――この世界は、もう無かったことにした(、、、、、、、、、)」
 
 なんでもないことのように言って、イリヤはスクリーンに笑い掛ける。そのまま俺から視線を外すと、妹紅に向き直る。
 
「私は”わたし”という相を作り上げることで、セシルと同じようにイルに興味を抱いた――もっと言うなら、セシルの立場をそっくり
頂こうと考えた。……こう言えば衒いがなくていいね。この系を引っ掻き回す為には、この世界と相互作用しない要素が必要で
ね。相互作用せずに――それでも、作用していた痕跡を持った要素が必要だった。妹紅。このカラダは実に都合がいいよ。かつ
てこの世界の住人だった君だからこそ、私はイルの物語を書き換えることができたんだから」
 
 大気のスピーカーがスクリーンのディティールを中継する。
 ただいま、と男がセシルに告げる。
 微笑んで、セシルはそれを迎えている。
 致命的に破綻した世界で、それでも――そこは幸せそうに見える。
 
「君でなければセシルから奪い取れなかった(、、、、、、)。――それでもセシルは君に協力するんだから、まったく――傑作だ
な。まるで人魚姫じゃないか。愛されたいと願って、愛されないモノは自分の感情と殉教するしかない――全てを擲って、セシル
は自分の物語と対峙した訳だ。
 智慧の実を齧ったイヴは楽園を追放されるしかない。神は試すが如くに楽園に毒(智慧)を生らしめたが、それを齧るも忌避す
るも本人次第(、、、、、)というわけだな――そんな顔をするなよ。もちろん戯言だ。無知なる者はそれに抵抗などできはしない。
解っているさ――どうにもならない(、、、、、、)ことだ。イヴはサタンに唆されるしかなかった。神に命じられたサタンに――。
 ――私に。
 理解できないか? 大切だと思うから辛い――愛しいから辛いんだ。けれど、ここで眠るイルは、外の世界に拘泥する必要が
ない。私の物語の中で、イルはただ眠っていてくれればいい。それが私の愛だよ、妹紅。
 君はセシルからイルを奪ったんだ。君である私は、その事実を喜ばしく思っている――そして、今こそそれを成就しようと考え
ている。それだけだよ」
 

401 名前:イリヤ ◆/rYHVHyWT6 :2010/03/08(月) 22:34:52
 
 砕かれた世界で、二人は笑っている。
 痛みに彩られた世界では、歎きを抱えていない人間が絶無だ。
 その虚無に縁取られたまま、俺の姿をした誰かは少しだけ安らいでいる――そう見える。
 俺が妹紅に見出した安らぎを、そいつはセシルに見出したのだろうか。
 ……違う。
 もしもそうなら、俺はここで眠り続けていただろう。
 妹紅は他の誰とも懸け離れていた。
 セシルとも、イリヤとも――そして、俺とも。
 胸が詰まる。
 俺は――。
 そこで安らぎを覚えているそいつ(俺)に、どうしようもなく嫌な羨望を感じている。
 
「”わたし”はね、本来は何に拘ることもない一個の装置だ――万能者は、その万能性故に全てに拘らない。当然だが、人間の感情
など本来はどうでも良かった」
 
 何に対する興味もない。
 何に対する執着もない。
 イリヤは――あの時のまま。
 俺が憧れた、あの超然とした絶対のままで、淡々と語る。
 
「弱者は救われない――その宣言を仮に聞き入れたとしよう。
 彼等の弱さは彼等の責任だと、そう聞き入れたとしよう。
 なら――彼等から目を反らした者達が弱者となったとき、傍観者たちを擁護する理由など何もないね。馬鹿と冗談を総動員して、
集団で”理性”をデコレーションした『正義』が負けたとき、正義の責任は彼等自身が負うことになる。
 それが君達の”善”の結論だ。遺伝子と模倣子が編み上げた人間の最終結論だ。
 ――なら」
 
 スクリーンが撓む。
 水鏡の写幕がブレて、そのままスクリーンの真上にもう一枚のスクリーンが作り上げられる。寒天のようだ、とまるでどうでもいい
感想を憶える俺は、現実感が擦り切れ始めている。セシルの声は優しく誰かを慰めている。視界の端には妹紅が凛然と炎を携え
て立っている。
 イリヤは――再び、その右手を掲げる。
 

402 名前:イリヤ ◆/rYHVHyWT6 :2010/03/08(月) 22:37:08
 
「その善が砕け散るとき、もはや全てを寛恕する声など生まれないよ。
 それを保証する強さを芥のように砕く『強さ』がここにある。
 イルを止められるモノはもうどこにもない――あらゆる弱さが報われる。
 それがイルの願いだ。
 そして――私の信仰だ」
 
 パチン、と快音。
 分裂したスクリーンに像が結ばれる。モノクロとは違う、けれど暗色で統一されたモニター。
 空は一面の雲。淀んだ雲の切れ間から差す斜光が、雲の厚さを破れずに儚げな蛍みたいな輝きを積乱雲に灯している。
 ……色がない世界だ、と思ったのは、その場面のせいだろう。
 スクリーンを彩る舞台には、鮮やかな色が欠けている。
 砕けたネオン。千切れた看板。隕石が直撃したようなコンクリートの残骸は、ガラス状に融解したまま赤熱して、それがそこか
しこでちらちらと輝いている。
 懐かしい風景がそこにあった。
 
「セシルのように罪を抱えていくことも、或いは解答の一つだろう。
 この胎にイルの罪を飲み込んで、寄り添っていくのも悪くはない。
 ――けれど。イルがセシルと辿った顛末があるように、ここにも一つ辿るべき結末がある――私が望み、私がイルの為に作り
上げる風景(物語)がね」
 
 記憶と違うのは一点。
 そこには区別がなかった。
 白人が死んでいた。黒人が死んでいた。アジア人が、それ以外の人種が、誰も彼もが分け隔てなく死んでいた。貧者が死に、
富める者が死に、それを啄む鳥すらも死んでいる。もはや誰もが誰もを傷付けず、傷付けることができず、これ以上ないくらいに
最初から傷付いている。
 互いに際限なく傷付けたひとびとは、もう誰も傷付けようと思えないのだろう。
 みんなが殺されている。
 みんなが殺されながら、安らいでいく。
 数少ない抵抗勢力が反撃しようと試みるけれど、それは絶対に届かない。狼は誰も省みることがない。誰も恨んではいないし、
誰も悼んではいない。富める者も病める者も、誰もが恐慌に駆られて悲鳴を上げ、逃げようとする傍から殺されていく。
 正義を歌ったヒーローが殺されていく。友情を歌ったひとびとが我先に逃げ出そうとして、結局殺されている。テレビの向こうに
ある紛争地帯を覗きながら、生まれてくる子供を慰めていた妊婦が殺されている。
 誰も逃げられず――誰もが誰もでしかない。
 家族でお互いを支え合ったまま死んでいくような光景は一つたりとも存在しない。狼の威容は、それを目にする者から生存本
能以外の全てを剥ぎ取っていく。逃げ惑うひとびとは、お互いを慈しむことがない。笑顔で満ちていた街路で互いを突き飛ばし
ながら、誰に向けるでもない罵声を断末魔にして死んでいく。
 皆が一人で。
 誰もが一人で死んでいく。
 例外は一つたりともなく、皆は自分ひとりで完結して死んでいくのだ。
 そうして、皆が虫けらのように殺されていく。
 世界が、静かに。
 寂しさに包まれていく。
 穏やかに。
 優しく。
 それは、さみしさの風景だ。
 

403 名前:イリヤ ◆/rYHVHyWT6 :2010/03/08(月) 22:41:00
 
「あ――あ」
 
 気付けば、涙が流れていた。
 その暖かで安らかな風景に包まれながら、俺はスクリーンに大写しになった世界に見入っている。
 視界の一面。砂塵に包まれて夜空を覆う薄氷の銀幕は、そこに、あまりにも穏やかに過ぎる世界を映している。
 皆が死に絶えた世界で、狼がどこかの岸壁に佇んでいる。
 海岸では、座礁したタンカーがぶち撒けた重油で包まれた波が、鳥の死骸をゆっくりと波打たせている。まるで化石のようにべっ
たりと黒く塗り込まれた鳥は、動くこともなく、ゆっくりと波打ち際で穏やかに死んでいる。
 ……よく見れば、海岸ではたくさんの動物たちが死んでいる。
 兎が、犬が、猫が。ライオンや像までが、打ち上げられたイルカのように黒水の淵に横たわっている。
 飼われていた動物たちは主人の手を離れたまま死に絶えて、そうでない動物たちは、水場を求めて海岸に辿り付き――そして、
そこで狼に殺されて、密やかに屍を晒したのだろう。
 気付けば、砂漠で眠っていた屍たちが起き出して、俺と同じようにスクリーンを見上げていた。
 ふと隣に気配を感じて視線を向けると、木に凭れ掛かるようにしてCIAの工作次官が俺に笑い掛けてくる。その正面には、そいつ
のいたツインタワーにジャンボジェットを突っ込ませた張本人が静かにスクリーンを見上げていて、俺に気付くと、静かに微笑んで、
やあ、と会釈してくる。どうして、と声を上げようとする俺を遮るように、そこにくたびれたジャケットを羽織った殺し屋が割り込んでく
る。促すように視線を空に向けて、そいつはただ穏やかに笑っていた。
 空の絵画は、静けさで安らいでいる。
 ……寒気がする。
 瘧に掛かったように、喉が震えている。
 白い砂漠。
 死者たちに包まれたイリヤの姿は、涙が出るくらいに神々しい。
 
「君に思い出させてあげよう、イル。君が愛した世界の風景を――君だけが慈しみ、儚み、そして熱望した世界を」
 
 ヴァーミリオンの焔が乱舞した。
 二枚のスクリーンが無音のまま砕け散る。
 銀朱の焔を纏ったまま、イリヤは妹紅に向けて手を振り払う。
 
「今が地獄だというのなら――他の地獄の全てをここで焼き払うさ。
 この地獄こそを君の楽園としよう。
 この私の死力を賭して、我が王の白き平穏(アルビオン)を築こう」
 

404 名前:イリヤ ◆/rYHVHyWT6 :2010/03/08(月) 23:17:03
 
 ――るぅ、う。
 
 と。
 鳥の声が聞こえる。
 無音の砂漠。回転する終焉の地。白い砂丘。その最深部――どんな光も通さない深淵の最奥。
 冴え冴えと凍えた空気に割り入って、場違いなほどに朗々と響く鳴き声が渡る。
 ただ。
 何故だろう。
 理由もなくそれが鳥の声だと思ったのは――それを鳥だと思ったのは(、、、、、、)。
 頭上に――月を隠すように、赤く凝る色がある。
 視覚すら強引に機能させられているに過ぎない空間で、その赤さは理解を絶して赤い(、、)と意味を押し付けてくる。
 
「ここはイルの世界だ――そして、今は私の世界でもある(、、、、、、)。
 モノとコト(ほうそく)を成す理は生きちゃいるけど、生憎と私はその外の住人でね」
 
 高々と掲げられるイリヤの右手。
 その真上、遥か上空を、くるくると赤いカタマリが舞っている。
 
 る――るぅぅぅ。
 
 赤い光が降りてくる。
 声が近付いてくる。
 陶然となり掛ける。
 他の感情の全てを圧するほど、その声は常軌を逸して美しく、感情の全てを塗り潰すほどに神々しい。
 
「かつてこの世界には不死を求める者が止むことはなかった――生き続ければより幸福になれると考える者が多過ぎてね。
 だから世界にこの物語は(、、、、、)遍く広がり続けた――死を拒絶し、その先を描こうとする記述を」
 
 妹紅とイリヤを隔てる僅か数十メートルの空間に、赤い光が蟠る。
 熱のカケラも感じさせないそれを、俺はなぜか『炎だ』と理解している。
 させられている。
 それは――。
 
「妹紅、離れ――」
 
 イリヤが凄艶に笑う。
 対峙する妹紅と同じ顔で、神の如く超然として――神そのもののイリヤが。
 
「このカラダのスペックは中々のものだよ、妹紅。ヒトが単独で創造界に至ることは稀だ。
 君はモノとコトの上に立つ、正に神と同じ位階に立っている――だがね」
 
 虚空が捻れる。
 ギリギリと赤い光が凝縮し、そこにカタチを成していく。
 
「――それでも、新しく物理法則を作り上げるには至らないよ(、、、、、、、、、、)」
 

405 名前:イリヤ ◆/rYHVHyWT6 :2010/03/08(月) 23:40:58
 
 掲げた右手を、イリヤが妹紅に突き付ける。
 赤いカタマリは蠕動しながら闇を赤く払っていく。
 
「我が名において(、、、、、、)汝に名付く。我が名において汝に賜わす。
 此は”最も高く焼く者”なり。
 ――汝に赦す。
 汝は闇を焼き、汝は空を焼き、汝は大地を焼き、汝は永劫を焼き、汝は時を焼き、汝は人を焼き、汝は獣を焼き、汝は虚を焼き、
汝は雨を焼き、汝は星宿を焼き、汝は停る事を焼き、汝は言葉を焼き、汝は生を焼き、汝は死をも焼き、汝は敵を焼く。
 世の全ては頴悟(さとり)に知れ。
 ――この威光は絶対なり」
 
 迦陵頻伽(カラヤンガ)。
 発狂したように嘶く鳥の声が、意識を塗り潰す快楽で場を満たす。
 砂丘一つを塗り潰すほど巨大に炎が膨れ上がる。
 焔が凝る――非常識なまでに美しいフォルムの、炎で象られた鳥。
 それが、そこに羽ばたいている。
 翼が砂を撃つ度に砂が消し飛び、夜が赤く千切れ、その衝撃で起こった音は翼の内側には起こらない。――いや。いつ羽を動か
したのか、その知覚自体が追い付かない。自分の痕跡すら焼きながら、その鳥はそこに超然と存在している。
 文字通り――その炎は、あらゆる上位から全てを焼き払っている(、、、、、、、)。
 
「私は君だ。――残った方が『妹紅』でいいだろう、カガミさん」
 
 イリヤが囁く。
 桃源郷よりも甘く、鳥の嘶きが砂漠を覆い尽くす。
 
「”火の鳥”――」
 
 酒を流し込まれたように朦朧とする頭で、頭上を見上げる。
 旋回する無数の――空そのものを埋め尽くす焔の鳥。

「鳳翼」
 
 妹紅と対峙する一羽と同種のそれが、一斉に下界に嘴を向ける。
 意識がヒリ付く。
 酩酊する頭を振って酔いを殺し、妹紅に手を伸ばす。
 その視界の隅で――鳥達に号令するイリヤは笑う。
 そして。
 
「天翔――ッ!」
 
 音よりも光よりも尚早い。
 時間すら消し飛ばして因果を押し付ける焔が、妹紅の立つ砂漠に向けて突貫していた。
 

406 名前:名無し客:2010/03/09(火) 22:17:33
 
水口敬文先生の【月色プラットホーム】、ヤマグチノボル先生の【サンタ・クラリス・クライシス】を読了。
前者は彼岸の幽霊を此岸に運ぶ幽霊電車と、それに関わった過去に兄を無くした少年、
後者はフィンランドの見習いサンタの少女と、クラスメイトに恋心を寄せる高校男子を描いており、
どちらも雰囲気重視で読む事が出来る作品で、個人的にイチオシの作品でした。
現在は【仮面ライダー 1971-1973】を中心に、最近購入した小説等を読み進めております。

後、去年公開した【大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説】の前日談に当たる全2巻の映像作品
【ウルトラマンメビウス外伝 ゴーストリバース】を視聴いたしました。
怪獣墓場から蘇った暗黒四天王との戦い、インペライザーやEXゼットンといった強敵、
そして本作のキーパーソンとなるメカザムなど、故・郷里氏の熱演も含め、見所満載の内容でした。
ラストで【ウルトラ銀河伝説】へ繋がる要素もあり、個人的に映画を見た方や、今後映画を見ようと
考えている方には是非お勧めしたい作品です。
 
 
■最近の購入物

・ゲッターロボ (作:たかしげ宙) 1巻(実質全1巻)
たかしげ宙先生による【ゲッターロボ】のノベライズ、発見致しました。
原作漫画版をベースにしてますが、時代は小説執筆当時の21世紀初頭に変更されており、
それに伴って隼人の経歴が原作とは違っていたり(危険なのは変わりませんが)、
他にも竜馬の幼少期の回想が挿入されたり、隼人・武蔵・弁慶が同じ学校に通っていたり、
ゲッターロボの変形プロセス・機構がかなり詳細に描写されたりと、かなり面白い内容でした。
第1巻が出たのみで未完なのが、本当に惜しいです・・・
 
・ウルトラマン超闘士激伝 (原作:瑳川竜、作画:栗原仁) 1巻
以前述べた通り、OVA版も視聴した【ウルトラマン超闘士激伝】の復刻版1巻を購入しました。
感想・・・ 想像以上に面白かったです!!!(感動) 以前ゴジラジュニア様や名も無き蜀軍兵様が
仰っていた感想通りの素晴らしいストーリーで、ウルトラ戦士たちのカッコよさもそうですが
ザンドリアス親子やトドラなどのマニアックな怪獣がモブで出てきたり、ケムラーとザラガスが原作通り
科特隊とウルトラマンが共闘して倒していたり、ジャックとミステラー星人が知り合いだったり、
ダダがウルトラマンに負けた際の台詞が原作の物だったりと、面白いネタも詰まってて楽しめました。
個人的にU40の面々が「光の国の友好国」として出てきたのも嬉しかったですね。後、グレートも。
後、巻末のおまけ漫画や、カバー裏の製作裏話(地球人キャラの肖像権の件)も面白かったです(笑
 
作品の時代は特撮シリーズより遥かな未来みたいなので、同時代は流石に無理がありそうですが
作中に登場したウルトラ戦士のオリジナル技とかはSSで使用してみたい気もしますね。U40の面々も。
 
・MSV戦記 ジョニー・ライデン (作:長谷川祐一)
長谷川祐一先生による、ガンダムシリーズのMSVキャラ「ジョニー・ライデン」を題材にした
漫画作品で、一年戦争開始前〜終結後までのジョニーの真実を描いた作品です。
(厳密には他媒体におけるジョニー同様、長谷川先生の“一解釈”との事ですが)
作中には一年戦争後のシン・マツナガや、同じ赤機体のシャアが登場しており、特にシャアが
チョイ役ながら中々イイ味出しており、今まで読んだジョニーが登場した作品の中では
本作のジョニーが一番好感が持てました。
(作品全体の面白さでは沖先生の【ガンダムパイロット列伝】も面白かったですが)
 
 
>>723 キミドリ様

>まさにおっしゃる通りだと思います。
>一見まるで異なる世界観の作品同士でも見方を変えれば、
>意外なところに接点を見出すことができたりするので、
>そういう所を楽しみながら物語を紡いでいきたいと思っています。
自分もその通りだと思います。
以前もリクスレで紹介されてましたが、以下サイトのガンダムや特撮の考察は
クロス・作品単体ともに中々納得できるものも多く、面白いですよ。
http://www5f.biglobe.ne.jp/~sannbiki/index.htm

>とくに重要な部分でもないし、
>後の展開で詳しく解説するつもりだったのであえて説明を入れていませんでしたが、
>今回武者たちが使用した霊符の元ネタは、以前にも紹介した『降魔霊符伝イヅナ』です。
>清めの霊符は無論こちらが勝手に作った物ですが、
>霊符の使われ方自体はほぼ原作ゲームに準じております。
なるほど、以前登場したモンスターと同じ作品が出典だったのですね。
色々な作品の要素が小ネタで出てくると、自分としては読んでいて面白く感じます。

>私は劇場版を観ていないのであまり偉そうなことは書けませんが、
>それらの魔化魍は偽物(というか、いわゆる再生怪人)であって、
>実際の魔化魍とはある程度異なるのではないでしょうか。
なるほど。確かにその解釈が一番正しいかもしれませんね。
でないと、魔化魍はともかくアンデッドが倒されたのは説明付きませんし(汗
 
 
>>724 名も無き蜀軍兵様

>しかし…文がパルスィと同じエルフ耳だったとは…
>今後の二次創作にも影響を与えかねませんね(ぁ
まぁ、東方でキャラの細かい設定や性格が変わる事は少なくないですしね(笑
空想大戦でも公式で描かれた範囲である限り、いいトコ取りして良いんじゃないでしょうか。
自分も妹紅を【永夜抄、文花帖(書籍)】準拠の口調で出してみようかと考えている次第ですし。

>なおこの作品は『ウルトラマン+(聖闘士星矢+ドラゴンボール÷2)』な内容なので
>ドラゴンボールや聖闘士星矢が好きならきっとお気に召すと思います。
>復刊ドットコムでも復刊が実現しましたのでぜひどうぞ
ご意見ありがとうございます。さっそく購入いたしました。
これ以上ないってほど面白く、既に発売している2巻や、4月発売予定の3巻も購入する予定です。
・・・ただ、4月には【テニスの王子様】の完全版も発売するんですよね・・・(汗

>『地球が銀河連邦に所属して数百年が経過』という設定がありますから恐らくそうなんじゃないかと思います。
なるほど、ありがとうございます。

>自分もまんまと釣られてしまいました…おのれディケイド!(ぁ
>でも本当に発売しませんかね…?
>最近ご無沙汰なZZや鋼鉄ジーグ辺りに出てもらって…
メカンダーロボ辺りは本当に参戦してほしいですよね・・・
過去に何回か書きましたが、COMPACT3初参戦組の再登場は何時・・・

407 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/03/10(水) 18:07:55


 ―――空が、紅い。
 夜明けなき空は黄昏よりもなお暗い。
 星すら映さぬ天蓋を今、紅い閃光の群れが覆い尽くしている。
 その一柱一柱こそ神話に語られる霊威の顕現。単一でさえ世界を変えうる力が、この空
の下だけに集っている。神有月の出雲など比較にならない―――世界の神話が同じ円卓を
囲んでいる奇跡のような光景だ。
 例え、それが下界を焼き払うスルトの剣を担っているとしても。その光は、声は、誰も
を魅了する魔的な美しさを秘めている。かつて私が見た霊鳥と同じ神秘そのものだ。
 この召喚は、私の力の根源だ。不死という自身の属性、鳳凰という血族の守護、それに
加えて炎という意味を自身に繋げることで成した不死鳥という属性を持つ神性限定の万能
召喚。私の肉体が耐えられるまでという制約はあったが、余人に真似など出来ない式だ。
 だが。
 それを今、私を模した誰かが振るっているとしても、不思議では無い。相似させた、と
言ったのは他ならぬ相手で、なおかつそれだけの力を振るう魔神の前では、常識など存在
さえ許されない。常識非常識で捉えられる以前の次元。ある意味では神々よりも恐ろしい、
全く別の何かだろう。


 その光景を見ても、私は動く気にはなれなかった。頭の中では別のことを考えている。
 考えているのは、先ほど見せられた『あったかも知れない未来』。愛するが故に世界を
焼き払うしかなかった物語。壊れ往く刹那の―――痛みと、幸い。私が出会うことで書き
換えられた脚本は、それしか選べなかったのだと告げている。
 今、そうあるべき位置にセシルは居ない。代わりに私が立っている。そしてその未来も
また、変わらないのだろう。他ならぬ目の前の作り物が成り代わってしまおうと言うのだ、
つまりはそういうこと。彼にとっての平穏は、墓標の群れだと言って憚らないヤツであれ
ば、結末など分かりやすいし、具体的な行動はすでに目にしている。
 天上の凶兆はその体現だ。私を文字通り無かったことにして摩り替わる気らしい。何が
込められているか、何を成す式なのか―――考えるまでも無い。世界にすら囚われぬ暴力
で、私の不死という文脈ごと、まとめて押し潰す気だ。皮肉や諧謔どころの話じゃない。
文字通りの意味で私を叩き潰すはずだ。
 其処までしないと死ねやしない私も大概だが、それを平然と成す相手も相手だろう。
 そいつは何が楽しいのか笑っていた。狂っているのかさえ判別するだけの物差しが無い。
だが、ただ一つ分かるのは、此処まで来たら正気かどうかなどどうでもいい、何も変わり
はしないということだった。



408 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/03/10(水) 18:16:24
>>407


 後ろから声が聞こえる―――私を案ずる、声が。
 だから、これは避けられない。万が一でも億が一でも、うっかり避けてコイツに当たり
でもしたら、それこそ死んでも死に切れない。そこまで分かってて式を組んだのだろう、
目の前に居るヤツの性格の悪さは自らサタンを口にするだけあって折り紙付きだ。
 だから、私は自分の意志で避けない。頼まれても避けない。絶対に避けない。
 世界そのものを書き換える業は、既にこれまでも目にしている。セシルさんたちの技術
と根本の部分では同じだ。今、空の上で狙いを定めている記述も同じで、だからこそ防ぐ
手立ては無いのだと、とっくに理解している。
 イルなら―――と思うが、今の彼の状態でマトモに戦える事を期待するのはバカのする
ことだ。口にするのも憚られる。自分でも考えただけで腹の立つプランは、考えた傍から
即座に捨てている。
 自分が費える可能性―――少し背筋が寒くなる。それだけで済んでいるのは、死ぬこと
に慣れていたからか、それとも、心の何処かでそれを望んでいたからだろうか。ゆっくり
と考察するだけの時間は無い。

「……やっぱさ。アンタは何処まで行ってもアンタだよ。例え私を殺したところで、私に
なれる道理なんてないさ。いかに外見を似せて魔術の限りを尽くしても、それでもお前と
私は違うモノだ。
 そして―――哀れなのはアンタだよ、寂しき神様。神は自らの姿を模して人を作ったが、
その模造品をコピーすることでしか、自分の望みを叶えられないんだからね」

 最後に呪いを口にする―――音も無く、人に測る術も無く、天から降り注ぐものが世界
を焼き払う。その刹那に出来る事など無い。叩きつけられる爆撃は一切合財を消し去る。
時間も空間も因果さえも焼き払う終末の炎。まさに審判の日は此処へ在る。
 だから、ただ言葉を紡ぐ。一言だけ、ごく短く。
 遺言(ラストワード)のように。

「―――「フェニックス再誕」」

 その音が世界を震わせる前に、地上は焔に包まれた。




409 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/03/10(水) 18:17:07
>>


 世界が燃えている。夜を切り裂いて悲鳴のように大気を震わせている。
 降り注いだ翼の群れは、其処に居たモノを消し飛ばすだけでは飽き足らず、この世全て
を灰燼にせずには居られない。輪廻と転生、不老と不死の象徴は今や終末の記号として、
この瓦礫の世界に刻み付けられている。
 さかしまに枯れた大樹の周りだけは、不思議なことに傷一つ無かった。それが、先ほど
滅んだ“彼女”の意志か、それとも滅ぼした“彼女”の意思かは定かではないが、流れ弾
を出すような不手際は無いようだ。

 灰は灰に。塵は塵に。
 蓬莱の薬を手にした罪人であってもその理は変わりない。
 いずれ全て虚しくなる。それが早いか遅いかという区別があるだけで。

「―――」

 静寂の中で、虚空の灼ける音だけが厳かに響いている。
 あらゆるものは虚無に帰る。音だけで世界に示す宇宙の理。




410 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/03/10(水) 18:18:32
>>


「―――このくらいで」

 だが、その理を覆す。
 荒れ狂う焔を撃ち払う。焼け爛れた砂塵を吹き飛ばす。
 虚無を捻じ伏せ、静寂を破り壊す。

「この私が、」

 全て燃え尽きたはずの焔から。
 五色の翼が、太陽の如く輝く炎が。

「滅ぶものかぁッ!!」

 ―――「フェニックス再誕」。
 不死鳥は、炎の中から甦る。

 青ざめた世界が紅蓮を―――それを超えて金色に切り払われる。
 叫ぶと共にその背へ負う翼が広がり、吹き荒れる閃光―――炎の残滓も生き残っていた
神性も全て退けて、私は再びこの場に立っている。あの爆炎を、あの暴力を潜り抜けて、
私はイリヤの思惑を超えて、此処に居る。

「……下らない。本当に下らないよ。神様ともあろうものがそんなことしか考えられない
なんてね。本当に無から有を、この世界を丸ごと作り出したとは思えないくらい陳腐だ。
それとも、あんまりにも人間っぽく暮らしてたせいで忘れたのかい?」

 胸の内の烈火はそのままに、超然として告げる。

 そうだ、何も選べ無いのなら。
 この世に救いが無いのなら。
 この地平に夜明けが無いのなら。
 私のやることは決まっている。誰もやらないのなら、私がやるんだ。

「ずっと、ずっと誰もがやって来たことだろ、歴史の生まれる以前から、言葉の生まれる
その前から。これまでも、そしてこれからも。私の前に居た人も、私の後に居る人も!」

 空に舞う。地を蹴って、今の自分に宿る力を全て解放する。
 閃光―――先ほどと違う光が世界を照らしている。その光は見覚えがある。

 それは生まれたその瞬間に自らの炎で世界を照らし尽くした力。
 それは訪れたあらゆる困難と災厄を自らの力で全て退けた伝説。
 それは神々よりも遥かに強く在れと祈られて生まれてきたモノ。

 そして、今も変わらずその為に。
 私の祈りへ、私の困難へ、応じて力を貸す金色の翅を持つ鳥。
 蛇(サタン)を喰らう者が、再びこの場へ、終末を止める為に顕われる。




411 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/03/10(水) 18:19:30


 ―――故に。今、此処で誓おう。
 選ぶべき道が無いのなら、この手で切り拓こう。
 救いの手が無いのなら、この手を差し伸べよう。
 夜明けが無いのなら、夜明けをこの手で造ろう。

「世界を焼くしか無いのなら、そんな筋書きは最初から焼き捨てる。私は、私に許された
限りの力で、この世界を変えてみせる! 新しい道を作り上げることなんて、私達なんか
が居なくても、普通の人達が今までずっとやってきたんだ!」

 そして教えてやる。

「……それに、私は独りじゃない。ルーツィアさんも、マリアさんも、クレアさんも……
セシルも。誰一人欠けてたって、私はこの場に来れなかった。そしてイルが居なけりゃ、
今こうして生きてることさえ出来なかった。コイツが私のことをしっかり覚えてるから、
「フェニックス再誕」が―――過去の記憶から自分を蘇生することが出来たんだ。ここに
来るまでもね。……偶然かも知れないけど、それでもコイツにも、きっと誰かを救うこと
は出来る。こいつだけがもう、世界の理不尽に苦しむことは無いんだ」

 殺すことしか出来ないなら、私が救おう。
 こいつがもう誰も殺さなくて、憎まなくて済むまで、私が世界を変えて行こう。
 一人で世界の痛みを背負おうというなら、私も一緒に行こう。
 彼の傍に居る人がそう願ったように、少しでもその痛みを消せるように。
 世界を燃やさなくてもいいやり方で。今ここで、私にしか出来ないやり方で。
 筋書きなんかには無い物語で。

「……イル。そういえばずっとはぐらかしてたけどさ。此処まで来たらはっきり言う方が
いいよね。恥ずかしいからなかなか言い出せなかったけど、今なら言えそうだ。
 あの電話の返事は―――“愛してる”、よ。
 それで、これから私がやることも―――私の愛し方も見せてあげる。恋する女の子は、
好きな人のためなら世界だって変えてみせるんだから」

 口元には優しい笑み。胸中には烈火の意志を。
 そしてかざした手には、羽ばたく炎―――フェニックスが顕現する。
 しかしそれはかつて私が呼び出したものの比では無く、かつてイリヤの特攻させた群れ
の比では無い。その体躯は大樹すら超え、その両翼は天を覆い尽くすような威容で砂塵を
巻き上げ、紅く―――そこを通り過ぎて純白にまで熱して私の周りに噴き上げている。

「……分かってるとは思うけど、今の私は文字通り無敵だ。イルが此処に居るから、私の
ことを誰よりも記憶しているから、私は何処までも戦える。絶対に負けてなんかやらない。
譲ってなんかやらない。だから覚悟しとけ。お前は“私”じゃない。“私達”に倒される
んだと―――さあ」

 傲慢なまでに宣言する。その位の言霊でなければ、私の想いは届かない。
 消せない想いがここに在る。





「世明けに眠れ、孤高の魔神ッ!」






412 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/03/10(水) 18:19:56

 強化された式―――カルラの神威と腕輪から流れ込む無限の力が、鏡写しを否定する。
 天を覆うような数は要らない。
 ただ一撃。
 究極の一撃を望み、カタチにする。
 それは火の鳥の形を―――不死の象徴=私の魂の姿として装填され、

「鳳」

 宣言する。

「翼」

 宣戦する。

「天」

 私の意志を、私の想いを、世界に刻みつける為に。

「翔ッッ!!」

 雷鳴の如き咆哮。爆風の如く広がる火炎。
 砂塵が舞い上がり、その端から鮮やかな色彩で蒸発していく。
 優しく網膜を灼く閃光に、誰もが目を開けられない。
 式の構造そのものがオーバーロードで壊れかねない、物理を超えた熱量。
 飛び立った瞬間、術者の私でさえ反動で体勢を崩したほどの猛威だ。鷹を放つ匠の如く
伸ばした腕をもう片方で根元から押さえていなかったら、腕が蹴り飛ばされてあさっての
方向に跳ね上がり、そのまま転んでいたかも知れない。
 着弾先など、もはや見る迄も無い。
 触れた傍から空間ごと吹き飛ばす力が、ただ真っ直ぐに突き進む。



413 名前:名無し客:2010/03/14(日) 23:51:39
プラチナむかつく

414 名前:名無し客:2010/03/15(月) 00:18:47
火憐「これなぁーに?」
月火「これなぁーに?」
戦場ヶ原「これ、なぁーんだ?」

415 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/03/16(火) 21:37:31
 
「ライメン域下統合不全、と呼んでいる」
 
 どんな症状、と聞かれての返答だった。
 素っ気無さ過ぎる切り出し方だったな、と言った後で後悔した。
 
「……それが、イルの?」
 
 イル・プロイエッティ・ダージェント(銀の弾丸)――それを、語義が破綻するほどに省略してイル(I'LL)と呼び出したのは、
実際は誰なのか判然としない。――なのに、それが妹紅の口から語られることで、その曖昧な記号が実際に血肉を供えた
意味だと感じられる。
 それをセシルは不思議に感じていた。
 妹紅がいつ同僚をそう呼ぶようになったのか、正確には解らない。だが、或いは、とも思う。理由などなくても、他者との関
係はなだらかに変化していくのではないか。セシルが数年掛かって埋められなかった同僚との距離。それを僅か半年足ら
ずで埋め切った少女は、セシルとの距離をも軽々と埋めていたのだ。
 
「ああ。一応の名称だ」
 
 また素っ気ない、と口にする度に自分の言葉に引き出しはないのかと自問する。
 心の機微には疎いと言われるだけに、セシルにとって自分の失言を繕うのは輪を掛けて苦手だった。自分の言葉で相手
がどう不快になるのかを探るのは、半径十メートル空間の空気分子の運動をトレースするよりも苦労する。
 
「調子が悪そうだとは思ってたけど……大丈夫なの?」
 
 静かに返る声に、不快そうな響きは欠片も混じっていない。
 自分の心配など杞憂に終わる事を半ば信頼できる相手であればこそ、セシルは自分の拙い言葉を訂正しようとは考えな
い――それでも、セシルは妹紅の反応に安堵している自分に気付く。
 
「大丈夫だ。命に関わるような症状ではないからな」
 
 そう、と小さく返る声に、漣のように思考が揺れるのを感じる。何か言葉を続けようとして、結局黙ることを選ぶ。自分の会
話の未熟はセシルが誰よりも知るところだ。
 

416 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/03/16(火) 21:37:52
 
 ――他人のことは解らない。
 
 それがセシルにとっての偽らざる本音だった。
 常ならず、セシルは日常的な会話こそを嫌う。
 喋るのが苦手なのではない。異端審問局の局長という立場にあるセシルは、言葉そのものが「力」や「重さ」を獲得する舞
台で少なからず弁舌を振るっている。相手に物事を飲み込ませる為の口調、特定のジャーゴンを織り交ぜるタイミングの機
微、有無を言わせぬ断定と、それを相手の感情に滑り込ませるように話す抑揚。極めて男性的(マチズモ)な空気が支配す
る国際間での『会話』という手順において、凡そセシルは言葉を武器に変える舞台で戦うことができる。
 だが、会議や仕事に関する話は指向性が統一されている。それは要点さえ把握していればそれで片付く問題だ。
 仕事という目標設定。それを順当に処理する手順(プロトコル)。受ける支持と出す指示を縦横無尽に管理しながらも、明
確な流れを設定された『仕事』には、淀みを混ぜられる余地がない。人間を管理し、自身を管理し、その関係性を管理し、究
極的には自分と他人という流れを一つのパターンとして把握する。審問官であるセシルにとってそれは容易いことだ。
 反面、仕事でない話は眩暈がするように煩雑だった。雑談。雑話。自分と他人。意味を遣り取りしながら、そこに意味を求
めない会話。
 セシルにとって、それはカオスそのものだった。目的もなく喋る、というのはあまりにも無駄が過ぎている。
 もちろん、どんな会話にも効果がある。相手の感情を会話によって誘導することで得られる効果は存在する。意味認識と
分かち難く結び付いた人間の心理的距離は、言葉によって容易く操作されるからだ。だが、それはその会話に意味が見出
せる状況であればの話だ。それ以外での世話話や身の上話など、有益であるかそうでないかを判断したところで徒労に終
わる可能性を捨て切れない。そして、それを考慮する時間は明らかに無意味だ。
 その種の話を聞くことはあっても、自分から話そうとは考えない。請われても応えることは滅多になく、それが自分を付き
合い辛い人間と周囲に位置付ける要因であることを、セシルは自分で理解していた。
 

417 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/03/16(火) 21:42:02
 
 自分がなにを考えているのかを知覚できる。
 
 それは審問官に共通する特質だ。
 脳の中に存在する自分を見ている自分、というデカルト劇場の喩えとはまた違う。自分の身体を『魂が動かしている』とする
仮説は後を絶たなかったが、セシルはそれを明確に否定できる。『自分』と言う機械を動かす『自分』が脳の中にいる――な
らば、その『自分の中の自分』『の中にも自分がいるのではないか』――そう比喩した哲学者を、セシルは完全に切り捨てる
事ができる。
 自己。
 或いは感情。
 それは、環境情報を処理する脳内のニューラルネットワークが生み出す処理中枢だ。
 かつて――原始の時代、人間にとって自分の存在する場所が安全か危険かを合理的に判断し、同じ種に属する相手が仲
間かそうでないかと効果的に判断する為には、感情的に物事を判断できた方が効率が良かった。
 感覚器官から取り込んだ情報を意味付けし、それに合わせてどう行動するかの指針を紡ぎ出すモニター機能こそが意識
なのだと、セシルは確信を持って結論付ける。セシルは人間ではないが、人間にとってのそれも、恐らくそう外れたものでは
ないだろう。自分という肉体を”現在”という環境の中でどう効率よく運用するかこそが、人間における全てである。
 意識の起源とは、淘汰に抗う為のモニターの精度向上に合わせて発生したモノに他ならない。
 自分以外の人間の行動を理解するとき、セシルはそう考える。
 他者。他者という名のニューロン発火を記述するタペストリ。自分の行動と言葉に反応して快と不快に塗り分けられる無数
の文脈――それが、セシルにとって他者を定義する要素だった。例えば他人に好かれる事に快楽を覚えるように作られてい
る人間は、好かれる為に自分の行動を環境(他人)に調律する。相手が喜ぶだろう行動を自分が行うことで、そこに自分の望
む文脈(コード)を描き出す。言ってみればそれは、『自分』と『他人』という二色の絵の具で『絵画』と題する絵画を描くようなも
のだ。自分の反応を操作し、その反応を持って他者を操作する。その合間に生まれる文脈こそ、セシルの知る『世界』だ。そ
の世界(絵画)からフィードバックを受け取り、自身に還元することで、セシルは自分と世界の繋がりを獲得する。
 審問官が例外なく鳥瞰的な視座を持つのは、この自己認識に由来する。
 だから、審問官を知らない人間はその態度を快く思わない。
 

418 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/03/16(火) 21:44:42
 
 自分と他人をまとめて『一つの世界』と認知する現実認識は、否応なく”意識”の定義を余人のそれと異なるものにするから
だ。常に自分と相手を”どう操作するか”を念頭に置いた現実の認知は、なるほど現代において好まれる思考ではない。
 それを理解できていても、セシルにはそれを変えることができない。務めて無口になるのはそれが主な原因だ。話して相手
を不快にさせてしまうなら、それは双方の利益にならない。
 ただ。
 セシルは作られて二年の自分の履歴に、そこには例外があることを知った。
 それは同じ審問官である姉妹達であり、今はホテルで仮眠を取っている男であり――そして。
 
「ならいいんだけど。……手伝えることがあったら教えてね」
「ああ。そう言って貰えて本当に助かるよ、妹紅」
 
 セシルは――妹紅と話しながら、その感情を操作しようとは思えない(、、、、、)自分に違和感を覚える。
 会話を用いる以上、セシルは自分の言葉で相手を誘導せずにはいられない――会話という手段そのものが、セシルにとっ
ては相手と自分との距離の最適化だからだ。相手の思想背景を状況から――ないしは事前情報の読み取りから――トレー
スし、人物背景と空間との相関関係が齎す『気分』を読み、時には怒らせ、時には和ませ、自分の要求を相手に飲み込ませ
る。それがセシルにとっての『会話』だ。
 だから、それがもどかしい。
 話せば利己的になる(、、、、、、)自分という媒体を、セシルは否定することができない。
 見返りを求めないのが信仰である、と人は言う。
 そこに異論はない。
 でなければ、人は実体のない神を信頼することはできないだろう――その意味では、信頼できること自体が見返りである、
ということはできる。
 縋る相手が存在すること、それ自体は見返りだと言う事は可能だ。誰かに縋れなければ壊れてしまうような環境でこそ、宗
教はその発展を成し遂げてきた。ユダヤ教に然りイスラムに然り、仏教も例外ではなく、キリスト教は当然として。
 しかし、とセシルは考える。
 見返りを求めない、と言った時点で、それは見返りを求める自分を想像してしまっている。
 条件が存在してしまえば、それは見返りを求めているのと同じことだ。
 純粋であることが信仰たりうる条件であるのなら、そこに信仰は存在しない。
 そして――或いは、それは人間相手にでも成立するのだろう。友情や愛情と言ったモノが尊く語られる背景が、それが人間
にとって美徳だから生まれたとしたなら。
 だからだろうか。
 同僚にはその衒いがなかった。
 

419 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/03/16(火) 21:45:53
 
 好きだから好きなのだという同語反復を錦の旗に、惜しげもなく恥ずかしげもなく妹紅に好意を晒した。
 それまでの彼を知る人間は、例外なく頓狂した。誰もがその豹変に泡を食うか泡を作るか泡のようになるか、つまりは夢幻
泡影、泡の如く消え行く人間の泡沫の変化かと疑ったが、本人にとっては大真面目な話だったのは間違いなく、同僚は真実
本気でこの少女に恋患っていた。それに問題があるのではない。大の大人が十四、十五にしか見えない少女に懸想している
世間体もこの際問題がないとして――では何が問題かと言えば、セシルにはそれが理解できないことが問題だった。
 それ(It)。
 つまりは恋情。
 早い話が恋心。
 
 それが――。
 
 A.彼をこの世界に留まらせたもの。
 A.彼をこの苦界に留まらせたもの。
 
 症状すら一時的に麻痺させるような効果が色恋にあるかは定かではないが、さておき同僚は塞ぎがちだったこの一年で、
ようやく笑顔を見せるようになった。
 セシルの存在とは無関係に、全く唐突に。
 意外だった、とカウンセリングを務めるヴィルヘルミナ祭区長が言ったくらいで、それは間違いなく異端審問官の目から見て
も劇的な効果ではあった。人間が人間だからこそ病むのなら、人間だからこそ癒されることもある。
 つまりはそういうこと、と彼女は結んだ。若干の口惜しさと盛大な賞賛とを込めた口調で。
 それだけで、妹紅を尊敬したと思う。
 或いは、つまり――それが信仰だったのではないか、とセシルは思う。
 その一方で、セシルは釈然としない物を抱え込んだ。自分が妹紅に向ける感情のパターンが信仰であるとするなら、それに
至る明確な理由はなんなのか。不安定だった同僚を救ってくれたから、という理由はあまりにも利己的だ。
 自分を好いて貰おうと懸命になる同僚の内心を想像することはできない。傍目にも解るそれはどう考えても利己的な欲求と
繋がっているし、『好いて貰いたい』という意識その物が利己的でしかないことは明白だ。
 考えることは二つ。
 その利己性に応える人間は、自分勝手にそれを受け止めているだけなのだろうか。
 もしもそうなら、この少女に信仰を傾ける自分は正しいのか。
 セシルの拙い会話に気を悪くした様子もなく、妹紅は言葉を促すように歩幅を緩めている。
 その快さに理由を見付けられず、セシルは静かに首を振る。
 何故か――。
 ふと数ヶ月前、この少女が自分を友人だと言った事を思い出した。
 そして、何故、と問うこと自体が、セシルには稀であった。
 
「貴方がいてくれて、私は助かっているんだと思う」
 

420 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/03/16(火) 21:51:40
 
                                  ■
 
 歩速12/ms。
 紅葉舞う並木道は人気がない。
 地元の人間は祭りでもなければ集まらない神社だと聞いているが、なるほどその通りなのだろうとセシルは思う。
 木造の家屋と朽ちた色合いの木壁が並ぶ住宅街。前面ガラス張りの二階建てで、ミラノに構えられていてもおかしくない風合
いの美容院(パルキエーレ)。『お好み焼き』と書かれた派手な電飾の看板。二車線の道路を忙しなく行き交う自動車の群。北
に見える山には神社が聳えて、南に下ればホテルとアミューズメントが軒を連ねる歓楽街となる。木と土の色と三原色鮮やか
な街の色。現地の文化が時間の文脈で雑多な配色に塗り分けられていく有機的で無機的なパターン。先進国家におけるイン
ダス流域――もしくは現代におけるバビロンとボルシッパの境界線。
 そのランダムなパターンを抽出すれば、この街を描く文脈が見付けられる。――即ち、平均化されながら、され切れない郊外。
 日本に足を運ぶことの多いセシルは、この国の持つ特有のコードを自分なりに理解できるようになったと感じていた。
 他のどんな国よりも均一化された都市は、『都市』という要素のみを抽出すれば大都市圏も地方も大差なく、大抵の街には象
徴のようにショッピングセンターが鎮座している。都市圏を中心に生まれた文化が、波濤のように流れて国全体を均一化してい
く――極論、どこに住んでいても日本においては遍く文化は共通される。
 都市部においてはそれが顕著で、凡そ三日も調べればあっさりと飽きがくる。
 だから、セシルの興味はむしろ都市圏よりも地方のそれに向く。商域圏の象徴のように街に穿たれたショッピングセンターの
周辺は緑と土の気配が立ち入らぬビルの領域で、バビロンのように居並ぶ鉄筋の城砦を円周上に離れると、少しの位置に緑
と街が混じった住宅街が見え始め、やがて鉄の気配から完全に解放されて山と森の気配に包まれる趣は、ネブカドザルの支
配圏から抜けた神の荒野のようだ。時折、思い出したように山の周域に点在する街の気配は朧げで、それが地方都市に特有
のアクセントを付加している。これがアメリカなら、郊外と郊外の間には茫漠とした平野が出現するところだ。
 さして観光地とも思えないこの街ですら山の周辺は敢えて街を作り出す気概がないようで、そこに神社が設えられているの
も偶然ではないのだろう。空間というアーキテクチャに規定されながら、保存と拡縮を繰り返す文化のパターン。
 

421 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/03/16(火) 21:54:24
 
 或いは。
 同僚ならそれを、信仰すら飲み込んだ空間の様式、とでも評したのだろう。同僚は日本人でありながら、日本の文化に――と
いうか、日本の文化に執着しているようで実はしていない日本人に――あまり興味を見出していない。それは完全には間違って
はいなくても偏見交じりでもあるとセシルは思うが、日本人ですらない自分が純血の日本人に日本文化を諭すのも妙な話では
ある。
 中途半端に取り壊されたテナント。売地の看板が立てられた空き地の前を通過する。代謝を繰り返す街の中、生き残る建物と
そうでない建物は最初から選り分けられてる――そう言っていた同僚を思い出し、なるほどそれは感傷でもあるのかもしれない、
とセシルは自分の追想にとりあえずの片を付ける。都市という文脈は否応なく人間を規定する(と、馬鹿馬鹿しくも思われている)
が、どうあれ異邦人でしかない自分達には無関係だ。人間どころか崩れ行く街にまで共感する同僚の真似はできそうにない。
 事の起こりは一時間前。
 散歩に出てみないかと誘ったセシルに、妹紅が快諾を返したからだ。今も眠っている同僚にしてみれば、柳眉を逆立てて「ど
うして起こさなかった」と憤慨する抜け駆けだろうが、当人の話をするのに当人が邪魔なことは往々にしてある。本人がここに混
じっていれば、恐らくその男は『余計なことを話すな』と一蹴しただろうからだ。
 恋煩いの話ではない。
 患った死に至る病の話は、本人が懸想人に伝えるには若干重いものがある、とセシルは判断したのだ。
 
「敢えて言うなら、魂が勝手に動き出す、と言ったところだな」
「魂――それって、何かの比喩?」
 
 対面から歩いてきた女子高生が不躾な視線を投てくる――が、それを気にも留めずに妹紅は言う。
 その類の視線には慣れていたセシルは辟易としながら、見た目の上では自分達よりもニ、三歳上の少女が遠ざかっていくの
を待って頷き、
 
「比喩……そうだな、半分はそうかもしれない」
「ん、半分?」
「すまない。それ以外に表現がなくてな」
 
 妹紅は不思議そうに首を傾げる。
 
「……病気?」
「いや。正確には病気ではないし、精神疾患の類でもない……巧い説明が見付からないな」
 
 妹紅の疑問は無理からぬ話で、セシルは眠る同僚が患っている――その表現は正確ではないが――症状を表現する言葉
を探す。既存のあらゆる過程を経ずに発症する『症状』でしかないそれを、病気でないと説明するのは困難を極める。
 数秒考えて、セシルはゆるりと首を振った。
 

422 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/03/16(火) 22:01:17
 
「……いや、病気ではあるのかもしれないな。私がそれを病気だと言いたくないだけかもしれない」
 
 どんな病気もそうであるように、極めて限定的な領域でなら――公開されていない研究がそうであるように――それを指す用語
は存在していた。
 ライメン域下統合不全。
 魂が食われる病、とマリア・ランカスターはそれを定義する。魂の肉体からの逃避、とヴィルヘルミナ・ボリングブルックは表現
した。つまり「自分」を殺害したくてたまらないのさ、とルーツィア・マクシミリアンは結んでみせた。どれも正解なのだろう。誰もが
セシルの数百倍の年月を生きた懸絶の審問官で、その見識と自分を運用する性能において、彼女達を追随する者はない。
 でなければ――”意識”が脳構造に束縛されずに存在するという絶対的な例外を、他の誰が表現できるだろうか。眠りに沈静さ
れた同僚をそのままにしてきたのは、余計な負担を掛けたくないという理由も大きい。妹紅に真相を話すつもりはなかったが、そ
れでも「どうして起こさないの」という問い掛けをクリアするのには苦労した。
 孤立した意識。機械の中の幽霊(ゴースト・イン・ザ・マシーン)の反乱。
 どれも表現からは遠い。同僚はそうして眠りながら、どこかに”魂”を置き去りにしている筈なのだ。
 
「まず……現代の脳科学においては、在野でも意識の定義はそれなりにはっきりしていてな」
「あ――うん。それは前にイルにも聞いてる。脳の中に沢山の部品が詰まってて、それがあれこれ繋がりながら動いてる『状態』
が意識ってことだよね」
 
 明瞭な理解だ、とセシルは首肯する。
 
「つまり、人間は――」
「――人間は生存の為に環境から情報を喰らって代謝する。自分と環境の間に成立するエントロピーの遷移が”自己”で、人間
の意識ってのはつまるところ環境に自分を最適化する為の身体の機能が生み出しちまった副産物だ――」聞き覚えのある言い
回しで言って、妹紅はくすりと笑う。「こんなのだったかな? 環境に対応する為の認識を作る部品が脳の中には沢山詰まって
て、その部品が歯車みたいに連結しながら人間は生きてる。でも、そうやって連結した時点で、『意識』は生まれてきちゃう。歯車
で時計を動かしてるんだとしたら、その時計を『見る為の存在』が最初からワンセットになってるような感じ、だったかな」
 
 悪戯めいて笑う妹紅に、セシルは苦笑する。
 大方、拙い説明で妹紅に講釈しただろう同僚の言葉を、妹紅は本人よりも適切にまとめていた。
 
「……時計か。なるほど、あいつの好きそうな比喩だ」
「合ってる?」
「概ね。説明したのは私だからな。……そう、意識というのは、人間が生存に最適化された際、何故か生まれてしまう(、、、、、)
パターンのことだ。無数の絵の具を混ぜる時に生まれるマーブルは、『色を混ぜる』という目的とは無関係に生まれてくるだろう。
脳の無数の部位が作り上げる複雑な斑模様。一応の定義としては、これが一般的だ」
「目的とは関係ないけど、どうしてか生まれてる、ってことだよね。……でも、実際に『感じてる』ことについて、人間は引き摺られ
るんじゃないのかな。絵画や音楽に感動すれば、またそれを楽しみたい、って思うから芸術は生まれたんだし」
「その通りだ。意識は付属物でありながら、分かち難く人間の根幹に根を張ってしまっている」
「身体と精神は不可分――か」
「正に」
 

423 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/03/16(火) 22:07:25
 
 現代に最適化された知識を妹紅がさらりと応える様は、しかし些か奇妙な物なのかもしれない。妹紅は――セシルですら驚いた
ことに、千三百余年を生きた『人間』だ。審問官にも『元』人間はいるが、妹紅のように外部で不死を体現した例は確実に稀で――
仮に存在したとしても、大半は隠棲した世捨て人だ。それがこうして現代社会に自然な形で溶け合っていることに、セシルは静か
な感動すら覚えることがある。
 
「”目的”とは別に存在するのが意識――うん、これを”目的”っていうと、少し解り辛いかもね。要するに、身体の反応と意識とはイ
コールで繋がらないってことじゃない?」
「そう。だから、”意識していること”と、”身体が認識していること”が違うことがある。盲視という言葉に聞き覚えは?」
「幻視痛の症状を眼で喩えたような表現、だったかな。腕を失くした人が、そこにない腕の痛みを訴えるって。……見えているのに
見えてない、ううん、逆かな。見えてないのに見えている、じゃなかったかな。視力を失った人が、投げられた物を何故か避けられ
たりするって話だよね」
 
 言いながら――妹紅がつ、と手を挙げる。
 セシルがそれを目で追うと、妹紅の指には舞い落ちてきた紅葉が一枚、指で挟まれていた。
 
「何かの気配を悟る、っていうのも少し似てるね」
「ああ。尤も、それは訓練や素質が成せる天与だが――この場合はごく単純に、神経学的に言うなら、視力は失われても『入って
くる情報』を眼球が受け取っている状態だな。この場合、盲視者は眼球から入ってきた情報を脳で拾ってはいるが、その情報を意
識に繋げていないんだ。視力のある人間が持つ正規ルートで処理された視覚情報は、意識に上る事で『見えている』と認識される
が、この別ルートで入った情報の場合、脳は情報を拾いながら、それを意識に上げる事ができない。……しかし、この能力は有効
に活用される。患者にとって、見えていなくても処理された情報が命を救うことはあるからな」
「だから――”見える”ことと、”見えてるのが解ること”は別だって話だね」
「そうだ。無意識、という言葉があるが、それは意識に処理されていない情報が無数に存在すると言うだけのことだからな」
 
 声は静かに響く。
 小高い木々が声を響する壁となって、互いの声を歌のように反響させる。人間の知覚には上らない無数の要素を脳で測地しな
がら、セシルは、自分が隣を歩く少女を必要以上に意識していることを自覚する。
 あまりにも意外だった。矢継ぎ早に言葉を繰りながら、言葉の意味内容とは別に、その声を聞きたい、と感じている自分がいる。
慣れた知人を相手にそんな気分になったことは、まるで無いとは言わないが、両手で数えて足りるほど少ない事例だったからだ。
 

424 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/03/16(火) 22:12:53
 
「そして、世界がどう意識に処理されるかは個人において全く別の形式を辿る。人それぞれが違う脳を持つように、その脳で発火し
ているニューロン(じぶん)は完全にランダムで、複雑だ。人間が同じものを同じように見て、感じられるのは、それが遺伝子という
設計図に記述されているからだな。眼球の精度が違えば同じ赤色を見ても”赤さ”のディティールには差が出る。その赤さに魅入
られる人間とそうでない人間がいる。だから人間はまるで”別の誰か”なんだ」
「うん……それは多分、解ると思うよ。人間はどれだけ言葉で何かを語ってみても、それは言葉で理解できてる物でしかないから。
色や音だけじゃ意味は生まれないし、カタチや名前だけでも意味は生まれない。――それに、意味は意味でしかないからね。赤色
が赤いって意味は、それだけじゃどんな『意味』も持ってないもの」
「それは……荘子だったか?」
 
 うん、と妹紅は頷く。
 
「今の時代は、その『意味』を社会が保管してるよね。他のみんながその意味を知ってるから、『意味』はこの世界に繋がってる」
 
 素養が為せる技か、或いは本人の才覚か――セシルは時折、妹紅の物事の把握力に驚嘆させられる。新しい知識を自分の経
験と既存の知識と絡み合わせ、即座に『使える知識』として把握し直す柔軟さは、不変を旨とする不死者とは対極にあるものだ。
 
「そういうことだ。だが、今のあいつはこの世界との繋がりを曖昧にしかけている。あいつの身体は世界に対応しようとして、実際に
対応もしているが、あいつ自身の意識がそれを認めていない――だから齟齬が出る。身体の”意識(目的)”と、自分自身を俯瞰す
る”意識”の間にな」
「……意識だけが独立してるってこと?」
「今は安定している。いい気な物だ。妹紅がいるのにこの時間まで寝ているのだからな」
 
 少し笑みを含めて、務めて軽い口調でセシルは返す。
 

425 名前:無名の妖怪ハンター:2010/03/16(火) 22:15:45
 
http://www.famitsu.com/game/coming/1232928_1407.html
【スーパーロボット大戦OGサーガ 魔装機神 THE LORD OF ELEMENTAL】、公式発表されました。
戦闘シーンはSFCの原作同様、リアル頭身を採用している模様です。

他、スパロボWikiにて、寺田Pの発言などで判明済みの情報などが纏められております。
http://hiki.cre.jp/SRW/?SuperRobotWarsOGSagaMasoukishinTheLordOfElemental


例大祭で配布された【ダブルスポイラー 〜 東方文花帖】、色々と新しい情報も判明したらしいですね。
(ネタバレ伏字)
プレイした人のネタバレを見ると、文と椛がかなりの不仲だったとか、色々と本作で明かされた
相関関係も多いみたいです。他にも新キャラとして、携帯カメラで念写する鴉天狗の姫海棠はたて
出ましたね。どんなキャラなのか少し気になるので、知ってるアニメイトでゲームが販売し始めたら
購入を検討してみたいところです。
 
 
【暁!!男塾】、剣桃太郎の息子、赤石の息子、邪気の息子と来て、遂に塾長の息子が登場。
それにしてもハゲ頭恐怖症とは・・・ 結婚相手も事故で命を落としてますし、塾長にとっては
完全に災難以外の何物でもありませんね・・・(汗

他、最近【疾風ウルトラ忍法帖】の1巻を読んで大いにハマり、以降の巻も読みたいところですが、
古本屋を巡っても一向に見つからず、Amazonでも結構な高値が殆どで・・・(涙
単行本未収録も多いようですし、【超闘士激伝】同様こっちも復刊しないだろうか?
 
 
■ウルトラマンネオス(パイロット版)
ビデオシリーズ開始以前のパイロット版【ウルトラマンネオス】を、某所で視聴いたしました。
といっても、本編も視聴したのは【コスモス】休止時に放送された2話分のみで、ビデオを見る
機会にも恵まれず、後のストーリーは書籍や情報サイト等で得た物ですが(汗

本パイロット版のザム星人は、OVA版のザム星人とは大分設定が異っていますが、
同一として解釈するならばこれは、「OVA版に登場したザム星人のグループとは別に存在する
他星を武力で侵略・移住しようとするグループ、もしくは単独の個体
」といった解釈が妥当でしょうか?
 
 
■伴天連XX(バテレンダブルエックス) (原作:猪原賽 作画:横島一)
http://www.famitsu.com/comic_clear/se_bateren_xx/
「ファミ通コミッククリア」にて無料配信されている、クトゥルフ神話を題材にしたWeb漫画です。
舞台は江戸時代末期、クトゥルフ神話の邪神を相手に、左腕にナイトゴーントを宿している
巨躯の侍・無命獅子緒と、彼を追う瓦版屋・番太郎、獅子緒を追うイエズス会の胡散臭い宣教師
フランシスコ・ザビエル10世が立ち向かうバトル漫画で、人物のアクが強く、中々期待大です。
もし単行本が発売したら、真っ先に購入する第一候補に決まりました。
現在5話までが無料配信中なので、暇と興味がありましたら是非お勧めしたいです。
 
 
■最近の購入物

・スーパーヒーローズ 3巻 (作:藤沢真行)
藤沢真行氏による【電王&ディケイド】【ディケイド オールライダー対大ショッカー】のコミカライズ版を
収録した単行本を購入しました。
内容は映画とはまた違った感じで描かれており、Wが出ない代わりにシャドームーンとRXの
やり取りがあったり、ブレイド&ストロンガー、555&カブトが連携攻撃を繰り出したり、
GACKT版結城丈二がライダーマンに変身するシーンが明確に描かれたりするなど、
色々と映画とは違った意味で面白い要素もあり、映画を見た方にもお勧めしてみます。

・水木しげるコレクションI 鬼太郎の地獄めぐり (作:水木しげる)
水木しげる先生の書いた鬼太郎漫画を数作収録した文庫本で、時期的にはアニメ3作と
ほぼ同時期に書かれた作品となります。
アニメ3作のラスト同様、鬼太郎が母親に会いに地獄に向かう【鬼太郎地獄編】の他、
鬼太郎とねずみ男が八大地獄、そして六道と極楽を歩く表題作など、かなり楽しめました。
特に表題作の【地獄めぐり】で書かれた「地獄・餓鬼・畜生・阿修羅・人間・天といった六道
全てが苦しみの世界で、天人でさえも命の終わりには苦しみながら死んでゆく」など、
色々と考えさせられる話も多かったです。

・・・それにしても、デーモン小暮閣下が吸血鬼の血族だったとは(汗
【ヴァンパイア】の小説版でも、ザベルが名前を出す程の有名人ですしね(爆
 
  
>>728 キミドリ様

>新章/都市伝説『仮面ライダー』
名も無き蜀軍兵様も言ってますが、音撃武器の解説が非常に丁重で、リアルタイムで視聴した
自分としても、色々と【仮面ライダー響鬼】の設定をおさらいできて良かったと思いました。
文章の方も、原作に触れていない人にとっても配慮がなされてる感じで、素晴らしいです。
魔化魍を全滅させた後に登場したのは威吹鬼さん・・・ 彼がどう関わるのか非常に楽しみです。
 
 
>>730 名も無き蜀軍兵様

>これが出るって事は版権問題は解決したって事でOKなんでしょうか?
そもそも寺田Pも以前に「魔装機神がOGに出せないのは権利関係ではない」と発言してましたし
ファンの間での共通認識と、実際の版権の状態は大きく違ってたのかもしれませんね。

426 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/03/16(火) 22:18:28
 
 症状は、この一年――一年半前から顕在化した。
 ”気付いたら世界が滅びてるんじゃないかって、偶に心配になる”――症状のごく初期に、同僚は軽い口調でセシルにそう告げたこ
とがある。
 顕現した演算躯体を殺戮した小村で、焼け野原と化した風景を背に、男は笑ってそう言った。
 単騎で師団を潰滅させられて当然、と認知されるヴァチカンの騎士達は、誰もが踊るように破壊を撒き散らす。
 戦闘は常に一方的にしか見えず、その不調は外部には伝わり辛い。扱う基準が違い過ぎて、人間のメンタルが適用できないのだ。
 その時も同じ。
 廃墟を背に自嘲した男は魔王のようで、セシルはその言葉をただの諧謔としか受け取れなかった。
 そして――それが冗談でも諧謔でもなく、それが全ての切っ掛けだったと知るのには、二ヶ月以上もの時間を必要とした。死の世界
を築き上げながら、同僚は自分の身体にゆっくりと見放されていったのだ。
 それって、と妹紅は言う。
 
「自分の身体が勝手に動いてる状態なのかな」
「近い……が、少し違うかもしれない。身体は最初から『そう動くつもり』だったが、意識はそれに着いていかない。自分の行動につい
て、『そんな筈はない』と意識だけが理解してしまう状態、と言った方がいいだろう」
「……行動と意識がズレてるってこと?」
 
 ああ、とセシルは頷く。
 
「参ったな、これ以上は表現のしようがない――いや、表現は出来るが、専門家にしか通じない暗号になってしまう。……何せ、コレ
に関しては事情が特殊すぎてな」
 
 何気なく言った言葉に、緩い歩調で歩いていた妹紅の足が止まる。
 

427 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/03/16(火) 22:20:15
 
「妹紅?」
 
 振り返ると、妹紅は透徹な視線でセシルを見据えていた。痛々しいほど透き通った、紅玉の瞳。
 アルビノに特有の瞳色は上から二人目の姉と同じだが、湛えた色合いは威圧と皮肉で全てを焼き払う姉とは全くと言っていいほ
ど別物だ。
 
「……それ、本当に大丈夫なの?」
 
 冷えた風がそよぐ。不自然なほど真っ直ぐに伸びた銀髪が風に靡く。
 
「それは、だから――」
「あいつは大丈夫なの?」
 
 凛然とした声に問い詰められる。言葉を濁そうにも、その声音は曖昧な返答を許さない強さを孕んでいる。背景はそのまま凝固
して、妹紅を飾るフレームと化してしまったような錯覚さえ憶える。
 
「大丈夫だ。――今は」
「今は……」
「データが少なすぎるんだ。全くない訳ではないが、解決された事例は絶無だ。これまでに”発症”した人間は一週間持たずに発
狂している――少ない事例の、更に数少ない例外を除けばな。……この症状は、既存のデータを積み重ねられないことを前提
としているんだ」
 
 ライメン統合不全――その症状の顕著な特徴。
 それは、発症者それぞれに病状が違うことだ。”症状”として同じ傾向を示す場合でも、その原因は個々人で全く別の事柄に起
因している。対応するにしても一人一人に新しい施術法を作り上げるようなもので、データを蓄積していくことができない。
 人気のない通りには気配がない。
 まるで時間が凍結してしまったような世界で、ぽつり、と妹紅は続けた。
 
「一つだけ聞かせてくれないかな」
 

428 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/03/17(水) 01:03:36
 
 感情を読むのは造作もない。
 セシルはどんな人間が相手であれ、状況と言う文脈から相手の『感情』を把握できる――より正確には、その感情が世界
においてどう位置付けられた物かを読み取ることができる。
 脳内のアドレナリンやドーパミンの分泌量から怒っているのか喜んでいるのか、その度合いを判断し、あらゆる文化領域の
価値体系から対象となる人物の思考パターンを分析し、随時どんな感情を励起させているのか読み取ることができる。簡単
なことだ。
 だからそうした。
 当たり前のように、何も解らなかった。
 
「――ああ」
 
 大丈夫だ、とセシルは答える。
 カオスに転がり落ちる寸前で感情を繋ぎ止めて、平常を全霊で取り繕いながら。
 
「そう」
 
 妹紅は頷いて、迷いのない表情で微笑む。
 
 じゃあ、信じるよ。
 
 ――と、それだけ告げて、セシルの先へと歩いていく。
 その背を追いながら、妹紅が自分を『信じる』根拠を全力で考える。
 答えなど出る訳はないと、当然のように理解はしていた。
 

429 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/03/19(金) 00:51:15
 
(行間テスト)
 
 結論から言えば、一分持たなかった。
 弾かれた竹刀の衝撃も鮮やかな掌を呆然と眺める。目の前には突き付けられた竹刀の切っ先。
 妹紅は右足を大きく後ろに伸ばして左膝を立て、地面を滑るような姿勢のまま、ゆっくりと竹刀を引き戻す。残心も
穏やかに離れる少女を、現実離れした何かを見るように眺めながら、セシルは弾かれた竹刀を拾い上げる。
 
「……見事な物だ」
 
 皮肉でもなんでもなく、心のからの賞賛を込めてセシルは言う。
 今し方の経緯は、セシルにも克明に思い出せる。
 示し合わせるように構えた直後、セシルの身体は飛び立つ猛鳥が梢を蹴るが如く飛んでいた。
 無形の位に引っ提げた竹刀は転瞬、右車に持ち上げられる。断続する雨音の一音と一音を縫うかのような瞬目の
間――一瞬をまだ十六に等分するよりも早い毫寸の間隙に、亜麻髪を靡かせた矮躯は五間の間を一足飛びに殺し
ている。
 本来、それを防ぐ手立てはない。
 あらゆる剣は人を斬り伏せるために練磨された技であり、それらは並べて間合いの中で始まる技で構成される。
間合いの外から放たれた矢の如くに斬撃する技は、もはや条理の内にないからだ。
 飛翔する金色の矢。逆胴に斬り上げる剣尖が雷撃じみた唸りを上げて飛ぶ。寸前で止める事も自分ならば可能、
と判じたセシルの手加減など微塵もない打ち込みだった。
 そして――妹紅がどう動いたか、セシルはそれを記憶する。
 正眼に構えられた刀身が風にそよぐ枝葉のように揺れたかと見えた直後、妹紅は自身の刀身を左手で支えなが
ら、その身を潜らせるように刀身の下に入れたのだ。
 戞、と音が鳴るよりも早く銀髪が翻る。
 流れるように屈み込んだ妹紅はむしろ一歩踏み込み、自身の刀身を坂に見立てるが如く、刃の勢いを頭上へと反
らしたのだ。鋼鉄すら打ち裂く一刀が、軽やかに真下から加えられた力に著しく方向を狂わされる。入神と言っても
過言ではない一刀は、ただ空しく虚空を掻き潰した。
 そして――ようやく着地し、妹紅の頭上を滑り抜けた竹刀を引き戻すセシルの眼前、鼻先が触れるかの位置で、
妹紅は鳥居に構えた刀身を翻す。が、距離は一間に満たない。その間合いでは満足に竹刀など振るえる筈もない。
 
 ――そして、セシルはそこに殊絶の光景を直視した。
 

430 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/03/19(金) 00:56:37
 
(微訂正)
 
 そして――妹紅がどう動いたか、セシルはそれを記憶する。
 正にセシルの刀尖が届く寸前。正眼に構えられた刀身が風にそよぐ枝葉のように揺れたかと見えた直後、妹紅は
自身の刀身を左手で支えながら、その身を潜らせるように刀身の下に入れたのだ。
 戞、と音が鳴るよりも早く銀髪が翻る。
 流れるように屈み込んだ妹紅は、自身の刀身を坂に見立てるが如く、逆胴の軌跡の下から竹刀を跳ね上げる。た
だそれのみの動作で、刃の勢いを頭上へと反らしたのだ。
 鋼鉄すら打ち裂く一刀が、軽やかに真下から加えられた力に著しく方向を狂わされる。入神と言っても過言ではな
い一刀は、そうして、ただ空しく虚空を掻き潰した。
 そして――ようやく着地し、妹紅の頭上を滑り抜けた竹刀を引き戻すセシルの眼前、鼻先が触れるかの位置で、
妹紅は鳥居に構えた刀身を翻す。が、距離は一間に満たない。その間合いでは満足に竹刀など振るえる筈もない。
 
 ――そして、セシルはそこに殊絶の光景を直視した。
 

431 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/03/19(金) 01:14:55
 
 僅かに引いた妹紅が八双の構えを取る――直後。
 微かに引かれた妹紅の左足が床を踏むや、爆発的な勁力を纏った刀身が直上から落ちてきたのだ(、、、、、)。
 呼吸に乱れなく、姿勢は神木の如き磐石。足先、膝、腰、肩と手先。全てが歯車さながら連動してのみ成し得る、神
仏妖魔問わず一刀にて斬り伏せる唐竹割り。
 それは避けられない――人間なら。
 そして、セシルは人間ではなかった。
 セシルが身体を躍らせた。床を蹴り飛ばし、退くのではなく、妹紅の脇を風と化して翔ける。一瞬で十間を飛び離れ
たセシルは、反転しながら未だ背を向ける妹紅に爆ぜた。溜めなど必要ともしない。
 純粋な脚力と姿勢制御のみで全身を一本の投槍と変じ、同じく十間の間を一足飛びで踏破する。
 振り返る妹紅が構える竹刀は正眼。
 竹刀を真っ向から挽き潰さんと奔る刺撃を、真っ向から紅玉の瞳が睨み据える。
 ――その銀髪が、雪花の如くたわめく。
 幽冥の光景を見た。
 銃弾にも匹敵する速度で爆ぜたセシルに向けて、妹紅の身体は意趣を返すように弾けたのだ。
 結論から言って、相対速度は弾速を凌駕した。
 故に、真に驚嘆すべきはその結果だ。
 弾け飛ぶ竹刀。
 触覚に残る記憶は、鎬を払われたような衝撃。
 釐毫の差だった。
 妹紅に切っ先が触れる毫秒前。その刀身は、右肩口へと走り抜ける一刀で弾き飛ばされていたのだ。
 

432 名前:名無し客:2010/03/20(土) 00:49:49
テストんとん

433 名前:名無し客:2010/03/22(月) 16:56:59
 
さて・・・ 円谷のweb上における(ある意味)最大のイベントまで、あと一週間ちょっと・・・
去年以前のものはリアルタイムで見ていない為、今年はは当日にしっかり閲覧したいと思います。
 
 
【北斗の拳】ケンvsサウザーを再翻訳で演じてみた【エキサイト】
ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm10016831
【北斗の拳】ケンvsラオウを再翻訳で演じてみた【エキサイト】
ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm10112147
最近のニコニコ動画で一番笑った動画です(笑
既にキャラ崩壊なんてレベルを通り越してますが、北斗の拳が好きな方、腹筋に自身のある方に
是非お勧めしたい動画です。

後、最近某所で【ウルトラマンワールド】のビデオ作品を幾つか視聴する機会に恵まれたのですが、
ウルトラシリーズの疑問をQ&A形式で解説する作品で、ウルトラ戦士で一番身長が高いのが
誰かという質問で「ウルトラ戦士は自由に大きさを変えられるから、ジョーニアス(70m)や
USAの面々(80m前後)、タロウ(53m)は、普段は他の面々と身長が均等になるように
合わせている
」と解説されてたのに少し笑いました。
 
 
■最近の漫画感想
【範馬刃牙】、ピクル編は色々と賛否両論ありましたが、「克己の成長」という視点では
決して無駄ではなかったかもしれませんね・・・ 片腕と言う個性ッ!!

【ワシズ 閻魔の闘牌】、まさか全ての黒幕がワシズ様だったとは・・・
海賊潮流編の素晴らしい出来も相まってか、現時点で自分の中ではワシズ様こそ
「漫画界屈指のダークヒーロー」といった印象が非常に強く根付いている次第です。
それにしても、作中の超人ぶりとカリスマぶり、今回も大亀をキャメルクラッチで海面に浮上させたりと
正直若いころのワシズ様なら、巨大怪獣とでも一対一なら互角に戦えそうな気もします(爆
 
 
>>732 ドミニア様

お久しぶりです。色々と世論は慌しい事になってますが、兎にも角にもドミニア様が
ご無事のようで何よりです。

一つ相談なのですが、去年本スレに投稿されたドミニア様のSSの誤記部分の修正について、
もしドミニア様が多忙で修正依頼を出す余裕が無いのでしたら、自分が代わりに指摘部分の
修正依頼を管理の方々に出してもよろしいでしょうか?
行動説明の文章のダブリとかは、あまり長く放っておくのも不味いですし・・・
 
 
>>733 キミドリ様

>新章/都市伝説『仮面ライダー』
魔化魍が倒され、それらより上位の存在である彼らも登場しましたか。
天宮から寄せられたという妖物の文献、異世界の勢力の存在など、色々と興味深い事柄も
幾つか語られており、それらの要素が今後にどう関わってくるのかも気になりますね。
本SSにおける敵が彼らになるのか、それとも別の勢力なのかはまだ判りませんが、
兎にも角にも次回の展開が今から楽しみです。

そういえば、彼らの上司に当たる洋装の男女は、今回の彼らの活動には関与してるのでしょうか?

>ちなみにこの二体をチョイスしたのは、
>前の回(怪力乱神の話)で勇儀の二つ名を出したのに引き続いての、
>『地霊殿』繋がりでした。
なるほど・・・ 自分も名も無き蜀軍兵様同様、言われて初めて気付きました(汗

>彼女らの登場により、猛士と武者頑駄無軍団による連合軍が、
>本格的に始動する予定です。
おぉ・・・ と言う事は、響鬼さんを始めとする音撃ライダー達の出番も期待できそうですね。

>とりあえずライダー関連の考察の部分を拝見しましたが、
>とても面白かったので一気に全部読んでしまいました。
自分はディスカリバーとV1システムの考察が、短文ながら中々面白かったですね。
他にはガンダム関連の考察も、地上におけるファンネル使用の可否や、宇宙世紀における
ケーキの役割(エゥーゴとケーキ)、SEED世界の設定の考察などが色々と納得できる内容でした。
個人的にこういった、世界観や技術等の考察などが中々好きなもので。
「雑感コラム」から行ける「衝撃の黒歴史」も、色々と面白い論議があってお勧めです。

>ただ、私がSSの中で使用した『イヅナ』や
>『ラストバレット』に関しては本格参戦を考えており、
>いずれは主役級のキャラを登場させてみたいと思っています。
なるほど・・・ あまり詳しくない作品なだけに、楽しみに待っております。

>私がSSを書く中で理想の形式としているのは、
>登場作品全部が初見だという方にも予備知識なしで読んでいただける、
>というものなので、今回いただいた感想を見る限り、
>未熟ながらその理想に一歩近づけたと思えました。
そうでしたか・・・ 自分もその姿勢を見習っていきたいと思います。
・・・ちょっと捻った感じで民明書房ネタや、後日のインタビュー形式とかで導入したい気持ちもありますが(笑
 
 
>>734 名も無き蜀軍兵様

>和装の女が言っていた『『破(やぶ)れた世界』のヌシ』とは…ギラティナのことでしょうか?
>スマブラXの亜空軍の名前が出てきた事にワクワクしつつ、次回も楽しみに待ってます。
なるほど、自分が知らない作品からも多くのネタが含まれてたのですね。


434 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/03/24(水) 00:01:44
 
「セシルさん」
 不意に言われて顔を上げる。切っ先が床につく寸前で保持した妹紅は柳のように静かで、しかし針が割り入るほどの隙もない。
軽く柄頭に掌を添えたままの姿勢が、そのまま周囲からの襲撃に応じる構えとなっているのは明らかだった。
「日本の剣術はずっと起源を遡ると、神官の儀礼に行き着くって知ってる?」
「鹿島の七流……だったか」
 聞き憶えはある。というのも、その名前は曲がりなりにも剣術の真似事をする中で、何度も見聞きするものだったからだ。
 日本剣術の諸流派を遡れば行き着く始祖は鹿島の七流だ――武神武甕槌を祀る神官が起こした鹿島の太刀は、七つの神官
の家系がそれぞれ修めることで伝承されていた。剣道諸派の源流に相当する飯篠長威斎はその七神官の一つである飯篠家の
出で、残る六家は鹿島氏の家臣でありながら神官を務めていたのだ。
 珍しいことではない、とは思う。ヨーロッパにおいても、組織立った騎士団の起源は騎士修道会だ。信仰を錦の旗に掲げること
は、自分達の起源に裏付けを持たせる事に繋がる。どの神を奉じて戦うかは、古代社会においては『自分達がなんであるのか』
と直結していた。
「聞いたことはある。日本の剣術が厳かにならざるを得ないのは、それが神道と繋がるモノだから、という話だった、が……」
 神領保護の鹿島総追捕使という任を担う鹿島氏は、武人でありながら神官であることを義務付けられていた――とされている。
「そんな意識は色々な場所に受け継がれていくことで薄れちゃったんだけどね。けど、この国では武神に戦勝を祈願するのは儀
式みたいなものだったから。血腥いと思う?」
「さてな。武神ならば、或いは血臭すら好むのではないか――天津の神々は暴虐だったと聞くからな」
 言えてる、と妹紅は苦笑する。
「でも、結構これが意外だって人は多くてね。もっと荒々しい場所から唐突に生まれてきた技術だって考えてる人の方が多かっ
たりするんだよ」
「……良くあることだな。第一要因としての理由を上回る経過など数多とあるだろう。進化とは偶然の産物だからな。適応するの
に都合が良かったのは、剣術の「技術」の部分だった、ということだろう」
「武芸家には神仏を敬う人は多かったし、胤栄院主なんかはお坊さんだったけど、社僧も勤めてたくらいでね」
 胤栄、とは宝蔵院胤栄のことだろう。
 妹紅はまるで見てきたように言うが、実際に見ていても何ら奇妙なところはない。
「私に今の剣を教えたのは、そこの祝部の家に生まれた人なんだよ」
「神官……貴方の師がか」
「師、っていうか……少し生きた時代が重なって、偶々その人と私に接点があっただけなんだけどね。向こうの気紛れかな、少し
の間だけ剣を教えてくれた時期があったんだ」
「当時は弟子を取るにも余程に厳選されていたと聞くが」
「それは今でもだと思うよ? 型と口伝が一つになってこそって言うのは話したけど、危険な術義や哲理を直接教えることで、伝
承者は次の伝承者に流儀の在り方をそのまま継承させていくんだから」
 

435 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/03/24(水) 00:04:15
 
 伝承。
 継承。
 受け継ぐこと――今ある形を、別の誰かに受け継いでいくこと。
 生物の基本層はそれを主題として存在する。「生きた物」という動的なパーソナリティは、自分をただ複製し続ける
ことに執心するからだ。「生きて」はいない文化がその性質を持つのは、文化が人に作り出されたもので、人という
性質を模倣する。――些か以上に叙情的すぎるその考えを、セシルは否定しない。
「聞くが、妹紅」
「うん、何?」
「貴方の目から見て――この世界は変わったか」
「……ま、それはね。仕方ないよ。どんな時代も、百年単位で隔てれば様相は全く別の物になっちゃうし。それでも
続いてるモノはあるんだなっていうのは、今の剣術を見ても思うことだったりするんだけどね」
「重ねて聞くが、妹紅――貴方の目に、それはどう映っている?」
「……どうかな」
 目を伏せて笑う妹紅。
 間断ない雨音だけが数秒、世界の全てを支配する。
「でも、世界がこうなってなかったら、私はイルに会えなかったし、セシルさんにも会えなかったよね」
「それは――」
 同じ言葉をどこかで聞いた。
 あれは――。
 
 ”世界がイカれてたから、俺はあいつに会うことができた。それだけは感謝してる”
 
 何も望めなかった男は、いつかそう言った。
 生まれる場所を選ぶことはできない。自分がどう生まれるかは選べない。進める道は能力に限定され、その能力
すら遺伝子に規定されている。
 どう足掻いても何も選べないまま。それを知り、それを良しとした男は、それでも嬉しげに語ったのだ。
「……会えなかったら、どうだったと思う」
「イルやセシルさんに?」
「――その、逆もだ」
 妹紅に会うことができなかったら、自分は――自分達はどうしていただろう。どうにもならなかった(、、、、、)と自覚
できるからこそ、その可能性はひたすらに厭わしい。
 何かを選ぶということは、何かを切り捨てること。いつだか同僚は言っていた――多世界解釈の戯言が最悪なのは、
極論、一瞬ごとに救われない人間を無数に世界にバラ撒いているからだ、と。極論ではあるが、間違ってはいない。
どんな人間がどんな理由で地獄を抱え込むかは判別できない。仮に妹紅に会えなかったあの男は、一瞬ごとの『地
獄』を抱えたまま苦悩を時間と空間にバラ撒いて行ったのだろう。
「……でも、会えたよね、私達は」
 違うかな、と妹紅は静かに言う。
「私は――それを嬉しいと思ってる。これは嘘じゃないし、意味がないことでもないって、そう思ってるよ」
 

436 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/03/24(水) 00:05:23
 
「――妹紅。少しルールを破らせて貰うぞ」
 
 応じる声も待たず、重力の影響を操作し、更に運動能力の基準を十倍ほど跳ね上げる。
 後方に大きく跳ぶ姿は、火鉢から火の粉が弾けるよう。
 人間の基準を嘲笑う速度での戦域離脱。セシルは着地と同時に更に跳ね、一気に妹紅の右手壁に着地(、、、、、)
する。コンクリート材の壁が銃弾でも打ち込まれたような悲鳴を上げるが、そこも足場だ。大きく壁が爆ぜる。秒速150
メートルの人型砲弾は、真っ白な壁を砲台にして妹紅へと撃ち出される。
 その高速機動にあって、剣閃は鷹のような正確さで妹紅の胴を薙ぎに掛かっていた。
 それを――まるでそれが最初から予定されていた演目であるかのように、妹紅は銃弾じみたセシルの機動から退い
ている。
「――――」
 セシルが妹紅の脇を飛び過ぎる。直後、その機動にあった壁がまたも悲鳴を上げる。セシルは壁から壁を蹴り込み、
再度中空を翔ける――そして、今度は、文字通り空を翔けている(、、、、、)。
 三角飛びの要領で、セシルは10メートルの距離を跳ね飛び、その天井に着地する(、、、、)。
 その一瞬。
 セシルは深く腰を沈めて天井に両足を沈ませ、逆転した視界から、獲物に飛び掛る豹のように妹紅を見下ろす。
 先の跳躍とも比にならない速度で、セシルが妹紅の頭上に剣閃を打ち入れる。
「――っ!」
 雷撃のような一撃は、竹刀の一ミリ先に標的を逃している。食い付き損なった牙は竹の材質を以って床を叩き割り、
派手に木片を撒き散らす。
 その木片が未だ舞うその間に、セシルは更に左方向へ飛ぶ。人間であれば筋肉が急速な可動に耐え切れずに断
裂し、反動で骨が砕ける速度――当然のようにそれを無視して、セシルは壁に着地する。
 そして、室内は着弾音高らかなレンジと化す。
 壁を蹴り、天井に張り巡らされた鉄骨を蹴り、床を蹴り飛ばし、セシルは前後左右と上下から妹紅に襲い掛かる。前
後左右の八方、そこから跳躍する天井を加えて更に八方。計して八?、六十四方向から突貫するセシルの姿は人間
の神経が返す反応で追い切れる速度にない。空間に設置された物質ならば全て自分の足場/砲台と変えるセシル
は、重力も空気抵抗も従えて己が力としている。
 そして――あろうことか。
 妹紅は、その無尽の戦意を凌ぎ切っていた。
 正面からの一撃を足捌きを変える事で避け、左右背後の死角からなら一撃される方向と逆位置に足を運ぶことで
紙一重に離脱し、頭上からであれば軽く跳ぶ事で剣尖を躱す。躱すそのタイミングがセシルの着地と合致すればそ
のまま反撃にすら移る。
 とうに先革が破れ、ささらのようになった竹刀にも構わず、セシルはただテンポを上げていく。
 運動速度を改竄し、反応速度を限界以上に改定し、身体を縛る重力に至っては最低限度しか許容させない。”練
習”が破綻する境界を探るように、際限なく上がっていく速度。それは、通常の第三者から見れば異界の風景にしか
見えなかっただろう。
 天井が軋み、壁が弾け、床が砕ける。その只中で竹刀を構える少女は、春風の舞う林道をそぞろ歩くように身を翻
す。予定調和であるかのように、少女の足が辿る軌跡は全ての破壊を退けている。
 打ち合い――とも呼べない異形の型を晒して実に十分。
 機銃掃射に晒されたような内装と化した室内で、仕手(セシル)は受け手(妹紅)へ突貫の度合いを尚も早めていく。
 どんな人間も、攻めれば隙が生まれる。避けるにしろ受けるにしろ、外部からの影響を受けると言うことは、『自分』
という閉鎖系を崩すことだ。筋肉の収縮、呼吸の乱れ、絶え間ない攻撃はその文脈の中に相手に恐怖と焦燥を植え
付ける。
 断言できることがある。
 セシルは、普通の人間が相手なら軽く死ぬ速度と力を込めて打撃を振るっていた。
 必中と必殺。砕け散る寸前で強化演算された竹刀は鋼の強度で床を打ち、妹紅が避ける度に公民館を廃墟に近付
けていく。
 

437 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/03/24(水) 01:05:12
 
 どんな人間でも攻めれば隙が生まれる。避けるにしろ受けるにしろ、外部からの影響を受けると言うことは、
『自分』という閉鎖系を崩すことだ。筋肉の収縮、呼吸の乱れ、意識の乱れ。絶え間ない攻撃は、その文脈の
中に相手に恐怖と焦燥を植え付ける。
 そして――そこを狙い済まして打ち抜けば、どれほど強靭な相手でも容易く砕ける。一撃で足りないなら連
撃で。それでも足りなければ更に重ねて。スタミナの制限とも精神の恐慌とも無縁の審問官は、獲物が疲弊
するのを永遠に待ち受けることができる狩人だ。
 その狩人をして、妹紅の佇まいは異常だった。
 飄然とセシルをいなし、焦るでもなく剣奏の暴風に身を任せる妹紅の振る舞いは、それでも脅威を感じる物
ではない。反撃に転じる剣速はけして反応できない速度ではなく、高速機動に乗ったセシルを追撃する様子
も――とりあえず、今はだが――ない。
 だからこそ、その普通さが――その当然さが、完全に理解を超越する。
 断言できることがある。
 セシルは――普通の人間が相手なら、掠めるだけで即死する速度と力を込めて打撃を振るっていた。
 ある意味では、殺すつもりで、と言ってもいい。
 どこまでやれるのか(、、、、、)。
 相手を信頼するが故に殺す。恐ろしく矛盾した考えにも思えるが、それを当然とする理由がある。
「これも――避けるか!」
 床を深く穿孔した頭上からの一突きに、カウンターの逆袈裟が奔る。
 その刃圏から一瞬で離脱しながら、セシルは妹紅の行っている見切りの異常性をはっきりと理解する。
 セシルの一刀は、当たれば砕け、受ければ弾き飛ばされる人外の剣だ。それを操る速度たるや――これは、
もはや物理的に避けられる物ではありえない。
 

438 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/03/24(水) 01:05:25
 
 事実、妹紅はセシルの剣を真正面から受けようとはしない。
 ただ、絶対に当たっている状態で当たっていない(、、、、、、、、、)のが異常だった。
 絶え間なく演算される空間は、完全な未来予測の精度でセシルに状況を把握させる。『現在』というモデル
から演繹される『未来の在り方』は、審問官にとって現実のそれと同じなのだ。
 全情報把握と把握数値からの状況演算。
 完全な予測が可能なら、そこから導かれる解答もまた完全だ。
 それが外れる。
 いや、外されている(、、、、、)。
 
 ――なら、合わせるだけだ。
 
 予測は確定と同義。未だ未知の妹紅というモデルを測り切れないからこその誤差を、セシルは徐々に磨り
潰していく。妹紅の身体能力を、見切りの動作を、事々の所作を把握調整し、自分の式へと取り入れていく。
 必中と必殺。砕け散る寸前で強化演算された竹刀は鋼の強度で床を打ち、妹紅が避ける度に公民館を廃
墟に近付けていく。
 そして、セシルはそれを計測する。
 砕いた足場――健在が露出し、確実に足を取られる穴が穿たれた床へと、セシルの袈裟斬りを凌いだ妹
紅が足を踏み入れる。
 崩れる姿勢。
 そこが死地。
 そこが終了(デッドエンド)。
 作法であれば寸で止める礼儀など知らぬとばかり、セシルは袈裟に払った刀身を胸に引き戻し、突きの姿
勢でがら空きになった妹紅の胸部を狙い定める。
 稲妻を形容しても劣ることのない閃電の刺突は、
 
「――な」
 
 折れ飛んだ竹刀の軌跡を呆然と見上げるセシルの声で締め括られた。
 

439 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/03/24(水) 02:30:44
 
 とん、とセシルの胸に竹刀の切っ先が触れる。凝然と立つセシルの手には、鍔元三寸で打ち折られた
竹刀が握られたままだ。
「……どう、何か掴めた?」
「何か――」
 視線を足元に投じれば、折れ飛んだ竹刀の残骸が転がっている。柔軟な竹の繊維の断面はしかし、
『折れる』というよりも『切れて』いるようにしか見えない。あまりにも滑らかで、それが竹刀の衝突で生ま
れた傷だとは判断できない程だ。
 そして、そんな傷が生まれる理由を、セシルは一つしか思い付かない。
 そう――セシルの放った突きの勢いをそのまま返せば、竹刀を以って竹刀の繊維を真横に破断する
ことも可能だろう。
 無論、それを行うにはライフル弾の速度すら凌駕する神速の突きを、崩れた姿勢から正確に迎撃す
る、という離れ業が必要なのだが。
「万剣も帰すればただ一つの太刀なり――」
 時間が止まったような数秒、雨音だけが時を告げる空白を打って、妹紅が言う。
 顔を上げるセシルに笑って、妹紅は続ける。
「――如何なる千変万化の太刀筋を以っても、その万化の根源は対手の太刀一つ。我が手にあるこの
一つの太刀は、その根源を狙って撃砕せん」
「それは……?」
 猛攻を凌ぎ続け、それでも形を保ったままの竹刀を手先で揺らしながら、妹紅は肩を竦める。
「……ごちゃごちゃした理屈はないんだけどね。私に今の剣を教えた人が言ってたこと。結構な有名人
だったんだよ」
「鹿島の――神官だったか」
「ん、あ、ちょっと違うかな……生まれはそうだけど、途中で門外に出て自分の流儀を成した人でね。今
のは――その人が開いた流儀の、そうだね、本質みたいなものかな」
「本質――今の技がか」
「技、とは違うかな」
「違う?」
「説明し辛いんだけどね。セシルさんなら解るかな――今の、返し技だと思ったでしょ?」
 セシルは頷く。
 というより――それ以外に説明できる道理がない。無論、返し技にしたところで、物理的にセシルに反
応できる妹紅に説明が付かないのだが。
「セシルさんが相手だから返し技にしかならなかった(、、、、、、、、)だけなんだよ」
 言質を測りかね、セシルが眉を顰める。
「……今のは、失敗した技だ、ということか?」
 ううん、と妹紅は首を振る。
「例えば、セシルさん以外の人なら――私は自分から斬り込んで打ってたと思う」
「それは……当然ではないのか?」
 

440 名前:無名の妖怪ハンター:2010/03/24(水) 12:19:50
お手数ですが、本スレ投稿済みのSS修正についてドミニア様の許可を得ましたので、修正をお願いします。
ついでに、過去に自分が投稿(代理含む)したSSの誤記部分も纏めました。

http://charaneta.sakura.ne.jp/test/read.cgi/ikkoku/1187112684/52
  さっさとDMCの「魔界遊戯」デトロイト・メタル・シティ買って帰るか・・・)」

  さっさとDMCデトロイト・メタル・シティの「魔界遊戯」買って帰るか・・・)」

http://charaneta.sakura.ne.jp/test/read.cgi/ikkoku/1187112684/75
「う、うわあぁぁぁぁぁぁぁっ!!?」

人々「う、うわあぁぁぁぁぁぁぁっ!!?」

http://charaneta.sakura.ne.jp/test/read.cgi/ikkoku/1187112684/76
「なっ・・・!?」

クローン京「なっ・・・!?」

「キノコ料理で一杯やろうと思っていたが・・・
どうやら、大変な事になってるようだな」
「あ、あなたは!!」

???「キノコ料理で一杯やろうと思っていたが・・・
どうやら、大変な事になってるようだな」
兵士「あ、あなたは!!」

「てめぇ、何者だ!!」
「・・・俺か?
俺は・・・It′s me Mario!!

クローン京「てめぇ、何者だ!!」
???「・・・俺か? 俺は・・・It′s me Mario!!

http://charaneta.sakura.ne.jp/test/read.cgi/ikkoku/1187112684/90
仗助「くそっ……クレイジー・ダイアモン……」

仗助「くそっ……クレイジー・ダイヤモン……」

http://charaneta.sakura.ne.jp/test/read.cgi/ikkoku/1187112684/124
○バゼット・フラガ・マクレミッツ

○バゼット・フラガ・マクレミッツ(Fateシリーズ)

○カレン・オルテンシア

○カレン・オルテンシア(Fateシリーズ)
 
http://charaneta.sakura.ne.jp/test/read.cgi/ikkoku/1187112684/136
○龍星座(ドラゴン)の紫龍

○龍星座(ドラゴン)の紫龍(聖闘士星矢シリーズ)

○白鳥星座(キグナス)の氷河

○白鳥星座(キグナス)の氷河(聖闘士星矢シリーズ)
 
http://charaneta.sakura.ne.jp/test/read.cgi/ikkoku/1187112684/154
桜ルート開始後まもなく、臓硯により佐々木小次郎の肉体を利用し召還。当初は知性も低く、たどたど

桜ルート開始後まもなく、臓硯により佐々木小次郎の肉体を利用し召喚。当初は知性も低く、たどたど
 
 
http://charaneta.sakura.ne.jp/test/read.cgi/ikkoku/1187112684/158
○衛宮士郎→実質的に小牢のツッコミ役。
○小牢→さすがの反射神経で楽々と飛んで来たものを避わし、神父ボケ二発目。
○ハサン・バッサーバ→実直な忠義者らしさを魅せるも、さっそく守りきれず。
○間桐慎二→お約束。



○衛宮士郎→葛木を発見、合流。続いて小牟、セイバー、子ギルと合流。
○小牟→稲荷寿司でセイバーを釣り、子ギルごと連れてくる。ふざけすぎて士郎に怒られた。
○葛木宗一郎→士郎に事情の説明を受け合流。森羅の優秀さに注目。
○セイバー→稲荷寿司で小牟に釣られ、そのまま合流。
○子ギル→セイバーのついでで合流。次があったら油断しないらしい。
○有栖零児→水面下で行動。桜とカレンを確保し、小牟に電話。
○佐木竜太→小牟に代わって撮影係に。何故いるのか全く不明。

【今回の新規登場】
○佐木竜太(金田一少年の事件簿)
CV:難波圭一。男性。不動高校1年。金田一一の数少ない友人であり、助手。
親(父・連太郎、母・良子)は「佐木映像」という会社を経営しており、本人たちもビデオで
色々なものを撮影する事が趣味である(ペットの犬にまでビデオを持たせている)。
「学園七不思議殺人事件」から登場。その後、一の助手となり、チーム金田一の撮影役として活躍。
デバガメ根性以外にスケベ根性からの撮影が多いため、時には逮捕されても仕方の無いようなもの
まで映しているが、何故かそんなものまで含めて彼の撮影記録は証拠能力が著しく高く、金田一の
推理において何度も犯人を追い詰める切り札となっている。「異人館ホテル殺人事件」ではその
証拠能力が災いし殺されかけるも、何とか一命を取り留めた(原作漫画版では死亡し、撮影役を
弟の竜二が引き継ぐ。ドラマ版では「異人館ホテル殺人事件」そのものに巻き込まれていない) 。
弟と同じ、キャモン・ビデオアイという機種のカメラを使用している。絵はとてつもなく下手。
一と美雪の幼馴染・神津さやかに惚れている。

http://charaneta.sakura.ne.jp/test/read.cgi/ikkoku/1187112684/162
○天馬星座(ペガサス)の星矢

○天馬星座(ペガサス)の星矢(聖闘士星矢シリーズ)

http://charaneta.sakura.ne.jp/test/read.cgi/ikkoku/1187112684/184
△至郎田正影(脳噛探偵ネウロ)

△至郎田正影(魔人探偵脳噛ネウロ/真説ボボボーボ・ボーボボ)

http://charaneta.sakura.ne.jp/test/read.cgi/ikkoku/1187112684/186
なお、朱の矢は“引火”に特化した矢である為、攻撃力自体はポックルの通常の念矢

“無色”よりもずっと低い(それでも三の扉を開けられる腕力で飛ばしてくる矢だが)

なお、朱の矢は“引火”に特化した矢である為、攻撃力自体はポックルの通常の念矢
“無色”よりもずっと低い(それでも三の扉を開けられる腕力で飛ばしてくる矢だが)

http://charaneta.sakura.ne.jp/test/read.cgi/ikkoku/1187112684/187
パタリロ「レディ・アンと、かつて【インフェルノ】というマフィアで【ファントム】と呼ばれていた3人。         そしてニューヨークシティの死神【シスター・ミリティア】。
     どれも悪の組織による拉致の可能性などから、トレーズが保護していた元殺し屋の少年少女達だ」

パタリロ「レディ・アンと、かつて【インフェルノ】というマフィアで【ファントム】と呼ばれていた3人。
     そしてニューヨークシティの死神【シスター・ミリティア】。
     どれも悪の組織による拉致の可能性などから、トレーズが保護していた元殺し屋の少年少女達だ」

http://charaneta.sakura.ne.jp/test/read.cgi/ikkoku/1187112684/189
                                               え い ゆ う   
 かつて世界中を危機に陥れた悪の組織『BADAN』の大首領JUDOを倒した仮面ライダーの一人。 

 かつて世界中を危機に陥れた悪の組織『BADAN』と戦った仮面ライダーえいゆうの一人。 

http://charaneta.sakura.ne.jp/test/read.cgi/ikkoku/1187112684/191
 惑星開発用改造人間・コードネーム「S-1」こと、仮面ライダーS-1がいた。

 惑星開発用改造人間・コードネーム「S-1」こと、仮面ライダースーパー1がいた。

http://charaneta.sakura.ne.jp/test/read.cgi/ikkoku/1187112684/192
○沖一也/仮面ライダーS-1(仮面ライダーS-1)

○沖一也/仮面ライダースーパー1(仮面ライダースーパー1)

以下、説明文中の「Sー1」を「S-1」に差し替えお願いします。

http://charaneta.sakura.ne.jp/test/read.cgi/ikkoku/1187112684/199
(ウィィィィン・・・!!) (文字化け修正)

(ウィィィィン・・・!!)

http://charaneta.sakura.ne.jp/test/read.cgi/ikkoku/1187112684/202
で、フォルス能力による風の導術を得意とする。また、細身の剣を使った剣術も相当なもので接近戦の戦闘能力も侮りがたい。こちらがグミを使用すると、ラズベリーグミで自分を回復する。

で、フォルス能力による風の導術を得意とする。また、細身の剣を使った剣術も相当なもので接近戦の
戦闘能力も侮りがたい。こちらがグミを使用すると、ラズベリーグミで自分を回復する。

●バルバトス・ゲーティア (Barbatos Goetia)

●バルバトス・ゲーティア (Barbatos Goetia) (ティルズオブディスティニー2/その他ティルズオブシリーズ)

http://charaneta.sakura.ne.jp/test/read.cgi/ikkoku/1187112684/203
(AKASHIC BENT)

(AKASHIC VENT)

(FINAL BENT)

(FINAL VENT)

http://charaneta.sakura.ne.jp/test/read.cgi/ikkoku/1187112684/208
も、秋雨達が教える姿に触発されたか、自分から積極的に指導するように。その後は兼一の不在を寂しがったり、傷つけた相手に激昂したり、師弟愛ツンデレ気味。達人の中では比較的歳が近いせいか兼一と

も、秋雨達が教える姿に触発されたか、自分から積極的に指導するように。その後は兼一の不在を寂し
がったり、傷つけた相手に激昂したり、師弟愛ツンデレ気味。達人の中では比較的歳が近いせいか兼一と

○アヤ・エイジア(魔人探偵脳?ネウロ)

○アヤ・エイジア(魔人探偵脳噛ネウロ)


441 名前:<地獄の輪禍>火焔猫燐 ◆ORINKUO6O. :2010/03/25(木) 21:18:19
爆符「メガフレア」
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呪精「ゾンビフェアリー」
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    八:::::::|:::/'i`ト、.|__/ |::::::-!‐;ハ::::::::';::::|::ノ)    ) /
     \::!;ハ  jり    ァ‐rァ‐ r |\:::i::::';:メ)   (r‐ '
      ,〈:::7 "  .    弋_ソノト、__ソ/´∨ハ、   )     Be A Good Cheer!
      !::ノ;ト、   、       ゙ ,_ノ/   ヾメ)、   r-、_
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  Spell Card Attack!!   Spell Card Attack!!  Spell Card Attack!!
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  Spell Card Attack!!   Spell Card Attack!!  Spell Card Attack!!
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六芒星がイマイチ………orz

442 名前:<地獄の輪禍>火焔猫燐 ◆ORINKUO6O. :2010/03/25(木) 21:23:24
核融合マークの間隔調整と、六芒星修正案。連続ごめん

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  ▽▲▽           ▽▲▽          ▽▲▽ 
  △▼△           △▼△          △▼△
    ▽              ▽             ▽

443 名前:無名の妖怪ハンター:2010/03/27(土) 19:18:00
三度済みませんが、新規登場欄の抜けの修正をドミニア様から許可を頂いたので、
リンク先のティスタ・ロウンの説明の下に、以下の文章を追加お願いします。
http://charaneta.sakura.ne.jp/test/read.cgi/ikkoku/1187112684/212

○吾妻江漣(エレン)=アイン(Phantom -PHANTOM OF INFERNO-)
秘密結社「インフェルノ」のトップスナイパー・ファントムの称号を持っていた少女。
東洋系の風貌だが、国籍、本名は不明。元はモンゴル出身で、ソ連崩壊の騒動で孤児になり
人攫いによって中国の娼館に売られた所をサイス・マスターに引き取られた模様。
過去の記憶を消去されて“アイン”の名を与えられ、組織最強の暗殺者として活動していたが
同じく記憶を失いながら、とある切欠で取り戻した吾妻玲二と共に組織から逃げ出すことになる。
本名は記憶と共に失っており、エレンの名は玲二に与えられたものである。
しばらくは戦いと関係のない世界に身と心を休めていたが、世話になっていたトレーズへの
恩義と自分なりに守りたい人達の為、玲二、キャルと共に再び血と硝煙の世界に身を投じる。


444 名前:無名の妖怪ハンター:2010/03/31(水) 22:19:54
 
調べたら旧スクウェアの【パラサイト・イヴ】って、瀬名秀明先生の小説から繋がってる設定なんですね。
ドミニア様のSSにもアヤが出てたし、今度中古で小説の方を探してみます。

大分前に単行本を全巻購入しながら、長らく手を付けてなかった富野監督による
小説版逆シャア【機動戦士ガンダム ハイ・ストリーマー】を、近日1巻を読破しました。
原作映画は未見なのですが、こちらは中々読んでて各人物の心情描写や世界設定などが
しっかり書かれており、アムロにも人物的に好感が持てたので、読んでて楽しいです。

後、何でもニトロプラスの【沙耶の唄】のアメコミ版が結構評判みたいですね。
評価を見た限りではそこそこ好評みたいですが、自分は英語がかなり苦手な人間ですので
【ウォッチメン】みたいに多少高価でも翻訳版が出る事を願いたいですが・・・
 
 
■最近の購入物

・東方三月精 〜 Oriental Sacred Place. (作画:比良坂真琴 原作:ZUN) 1巻
現在連載中の【東方三月精】第3部の単行本、先日購入いたしました。
内容は第2部ラストで三月精が博麗神社近辺の大木に引っ越してからが舞台で、
連載中に発売した【星蓮船】の命蓮寺の名前が語られたり、妖夢が弄られてたり、
ミスティアと空が魔理沙に「焼き鳥候補」呼ばわりされたりと(笑)、前シリーズ同様
読んでて楽しめる内容でした。音楽CDも相変わらず良い曲で、PCやiPodに保存して
繰り返し聞いてます。

・パパはニューギニア (作:高橋聖ーナ) 2巻
作者の高橋聖ーナ先生は、過去に別冊コロコロコミックで【CCC】を連載してた事もありましたが
同作最終回に出てきた宇宙人って、この漫画の宇宙人のデザインと同じだったんですね(笑
【CCC】、単行本化してたら、MMR辺りと絡めてみたかったんですが・・・ 台詞だけでも出したい気も・・・

・火の鳥2772 (作:御厨さと美)
手塚治虫先生の【火の鳥】を原作として1980年に公開された映画【火の鳥2772 愛のコスモゾーン】の
コミカライズ版とのことで、偶々目に留ったので購入してみました。
原作映画は未見でしたが、オルガやブラックジャックといった登場人物が良いキャラしており、
手塚先生以外の方が執筆した【火の鳥】の作品としては中々面白かったです。
原作映画は故・塩沢氏が主演との事で、こちらもレンタルDVD辺りで見てみたいところですね。

・マジンサーガ (作:永井豪) 6巻
面白い、凄く面白いんですが・・・ ここで未完と言うのはあまりにも残念です・・・(涙

・ウルトラマン超闘士激伝 (原作:瑳川竜 作画:栗原仁) 2巻
物語も非常に素晴らしいですが、モブの怪獣がマニアックすぎですww 怪竜と乙姫まで・・・
栗原先生がカバー裏に書かれたアーマードメフィラスとEXゼットンも必見です。

・諸星大二郎 ナンセンスギャグ漫画集 (作:諸星大二郎) 珍の巻・妙の巻
【妖怪ハンター】シリーズでも有名な諸星先生の、その名の通りギャグ短編中心の漫画集です。
個人的に大好きな【怒々山博士】、【シマ男】シリーズを筆頭に、【硬貨を入れてからボタンを押して下さい】
【無題】などといった最初期の作品なども収録されており、諸星ファンにはお勧めの二冊です。
【4コマごっこ】の4コマが一作未収録なのは・・・ ゴジラネタだし、版権的にも仕方ないですね。
 
 
>>740 ドミニア様

>それで頼む。
>いや、本当にすまないな。
ありがとうございます。修正依頼完了致しました。
 
 
>>742 キミドリ様

本スレへのSS投稿、ご苦労様です。Wikiも合わせて編集しました。

>新章/語られざる怪力乱神
タイトル変更ですか。物語の内容に会ってて良い感じだと思います。
そういえば自分のSSも「遠い星」から大分離れてますが・・・ どうしよう(悩

武者頑駄無勢と猛士の連合軍が、遂に物語本編の話題に出てきましたね。
キミドリ様のSSは、非戦闘時の会話や雰囲気だけでも十分に面白い要素が詰まってますので
実戦における彼らの活躍ぶりも心待ちにしております。
後、冒頭で真星勢多達が音撃戦士達の心構えを認めたシーンも、読んでてグッときました。

>紅零斗丸「…あぁ。あの『仮面ライダー』と同じようにな」
まぁ、音撃戦士たちは実質「仮面ライダー」でもありますけどね(汗

445 名前:無名の妖怪ハンター:2010/04/03(土) 14:37:57
 
円谷の四月馬鹿ネタ、まさか北痘神げんこつネタまで出てくるとは・・・ 最高過ぎますwww

円谷繋がりで、最近Youtubeで【ウルトラギャラクシー大怪獣バトル】の無料配信版を視聴し始めました。
現在第5話まで視聴した所ですが、物語や怪獣バトルの面白さに加え、ゴルザやガンQ、
バンピーラといった自分がリアルタイムで視聴した作品の怪獣も多く登場してて非常に楽しく
【大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説】の補完も兼ねて、このまま最終話まで視聴しようと思ってます。

大怪獣バトルと言えば、西川信司先生の漫画【大怪獣バトル ウルトラアドベンチャー】も
中々評価が高いみたいですが・・・ 予算を考えて検討してみたいですね。
 
 
■最近の購入物

・スターダストメモリーズ (作:星野之宣)
【宗像教授シリーズ】などの作者でもある星野先生による、SF短編集です。
星野先生の作品は宗像教授以前に【2001夜物語】を読みましたが、そちらも宇宙を
舞台とした作品の中に、色々な哲学的テーマを含みながら、なおかつ読み手を魅了する
面白い惑星や宇宙生物の設定等を含んでおり、こちらの作品も同様に楽しむ事が出来ました。
個人的には「セス・アイボリーの21日」「大いなる回帰」が印象的なエピソードでした。
 
・宇宙長屋 (作:石川賢)
【スターダストメモリーズ】同様、人類が宇宙に進出した時代を舞台としてますが、
こちらはタイトルの通り、地球軌道上に存在する長屋式宇宙船「7MQJ」を中心に
熊さん一家を始めとする個性的な面々の活躍を描いたギャグ漫画です。
こちらもタイムマシンや巨大ロボットなどのSF要素が多いですが、それらの殆どが
下ネタ寄りの使われ方をしており、しかも全然エロくないという石川先生お得意の
下ネタ全開のギャグ作品なので間違いなく人を選びそうですが、自分は大いに楽しめました。

個人的に星野先生の作品と合わせ、作品内のSF要素(小惑星を改造した歓楽街「吉原」とか、
冥王星小惑星群の田舎とか)を少し出してみたい気もしますね。
普通の一般家庭の熊さん達が、特に苦労もなく太陽系外に遠出(参拝目的)してるのも
個人的に都合がいいので、SSに積極的に取り入れていきたいと思っております。
 
・桃太郎地獄変 (作:石川賢)
こちらも石川先生の作品で、桃太郎を始めとする民話作品をアレンジしたSF短編集です。
【宇宙長屋】と違ってギャグだけじゃなく、宝物に目が眩んだ桃太郎が鬼を殺し、犬達を殺し、
いつしか自身が鬼に化してしまう表題作の他、浦島太郎を原作とした【海底神話】、
雪女ベースの【雪女2486】など、永井先生の作品にも通じるギャグだけに終わらないSF作品が
多く収録されており、読み応えがありました。
もちろん、甲賀忍者がスター●ォーズ風の宇宙戦争に巻き込まれる【巣平須忍法帳】など、
抱腹絶倒のギャグ漫画も数作収録されております。

なお、本作は近年再販した【5000光年の虎】にも併録されてるとの事です。
 
 
>>747 キミドリ様

>ギラティナは伝説系のポケモンの中でもとりわけ好きなポケモンなので、
>今後のSSの展開にも絡めていきたいと思っています。
>亜空軍はすでに登場させるシチュエーションを構築済みなので、
>近い内に登場させられるのではないかと思います。
なるほど、任天堂からも数々の大物が参戦する予定なのですか・・・
任天堂作品は、これまで旧編で【ゼルダの伝説】のリンクが一時期大活躍し、
新章では【マリオ】がクローン京&グドンと戦ってますが、今後も大きくSSに
関わってくるとなると、昔ポケモン緑を遊んだ身として少しワクワクしてきますね。

亜空軍はWikiを調べた感じ、任天堂の各勢力の面々が揃っているみたいですが、
改心による離脱なども少なくないみたいで、現在の亜空軍がどんな状態になってるのか
少し気になったりもしました。

>洋館の男女パートは久々の敵組織側の描写ということもあって、
>非常に楽しみながら書けました。
>この回はいつにも増して多くの伏線を張っていますが、
>一つずつじっくりとそれらを回収していきたいと考えています。
了解しました。今後のSSで伏線がどう活かされるのか楽しみにしてます。

>まったくの無関係というわけではありませんが、
>今回彼らは和装の男女に餌を与える以上の行為を行っていないので、
>いわゆる傍観者的な立場になります。
>私としては今後も彼ら洋装の男女をSSに登場させることはありませんから、
>もし二人を使う予定がおありでしたらどうぞ。
なるほど、了解しました。
・・・個人的な妄想、洋装の男女の正体は、彼らもまた「魔化魍を戦力とする為の品種改良実験」の為に
“何者か”に作られたクグツなんじゃないかと思ったり・・・ ショッカー大首領とか、創世王とか・・・


>Wikiの編集お疲れ様です。
>残りのSSも順次投稿しておきます。
ありがとうございます。こちらも本スレに新たなSSが投下され次第、Wikiの方を更新しますので。

>前作「けつ変」では旧BOARDの仮面ライダーたちと武者頑駄無の共闘が実現し、
>ここでは猛士のメンバーと武者が提携しています。
>ということは…、いずれこれらの三大勢力の合流があるというわけですね。
おお、まさに正義側の三大勢力ですね。
これでαナンバーズやライダー同盟と合流すれば、Dショッカーも全然怖くない(笑

>私の勘違いでしたら申し訳ありませんが、
>その紅零斗丸の台詞に出てきた『仮面ライダー』とは、
>いわゆる都市伝説における仮面ライダーであって、
>音撃戦士は含まれておりません。
そうでしたか、ご返答ありがとうございます。
いつか都市伝説として語られるライダー達と、音撃戦士達の共闘も見てみたいですね。
ディケイドを見ろ? そうしますww


446 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/04/07(水) 01:23:50
 
(テスト。セシル&妹紅のパートの後、参考になるなら)
 
                                           ■
 
 快楽は人を摩滅させるが、不快感は人を殺す。
 どちらか選べと言われたら、誰でも同じ解答を選ぶのだろう。
 
 俺は当たり前のように選んで、当然のように答え合わせに失敗した。
 
                                           ■
 
 起きた時には二時を回っていた。
 ぽつぽつと窓を叩く気配に締め切ったカーテンを開ければ、外は篠突く雨の非散歩日和。街の見学予定を出鼻からフル
スイングで粉砕する容赦のない天気。何やら雨音が忍び笑いに聞こえてくるから不思議な物だ。……大絶賛で気分は最
低で、腹の辺りに蟠るイヤな重さは恒例のそれ。あの日だのその日だのとからかわれる性別ではないので、純粋に内臓
系に堆積したダメージが原因だ。
 長くねえな、とテーブルに乗ったままのコーラのペットボトルで口の中を濯いで飲み下す。
 半分ほど炭酸の抜けたコーラとセットの目覚めは、実のところアイルランドでSISのアルバイトをやっていたSAS隊員と組
んだ時に教え込まれた習慣で、健康さえ気遣わなければそれなりにマシな目覚めを約束してくれる――のだが、生憎とそ
うは問屋が卸さない。ねばつく口の中を中和する生温い炭酸がひたすらに不快で、気付けばペットボトルを握り潰していた。
中身が残っていたら大惨事である。
 
「……づ……ぅ」
 
 不意に襲ってきた頭痛と腹痛を耐える為に身を縮こまらせる。ここで横になってしまえば、最低で二時間はこの不快感と
付き合って悪夢の中で午睡を満喫させられる羽目になる(経験済み)。なので、身体を擦って代謝を調節しながら呼吸を整
える事に集中する。
 ぐにゃりと視界が歪む――ホットココアに入れた生クリームのように視界が溶解してする。
 眩暈のイメージは点描画。全域をピクセル化された視界が徐々に形を成しては崩壊していく。混ざり合う粒と波。それを筆
で強引に引っ掻き回して塗りたくられるように、漸く目の前に世界が描き込まれていく。いつか視界はバラバラのままで固定
されるんじゃないか、と俺はこの妄想を嘲笑していたが、恐らくそれは正解なんじゃないかと最近ではアタリを付けている。
なんだかんだで俺の予想はイヤな時に限って的中率が高いのだ。
 視神経がイカれているのか、脳と眼球との配線がどこかでショートしているのか。医者に見せた事はないのだが、見せて
も恐らく気分のいい解答は貰えないハズだ。不快さは意識から締め出しておくに限るので、その懊悩は二秒で意識の辺土
(ゴミ箱)に蹴り落とす。貴方は明日なぜだか死にます、と医者に言われるくらいなら、俺は最初から医者に会いたいとは思
わない。
 

447 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/04/07(水) 01:24:07
 
「つーか、クッ、そ、痛ぇ……」
 
 精神と肉体は不可分だ――あらゆる意味で。
 解ってはいても、気分良く生きられないなら人間は身体のあちこちにガタを生じさせる。心に浮いた錆は、肉体(げんじつ)
を容赦なく侵食する。メンタルが脆い人間は、どれだけ頑丈にカラダを作っていてもとっくにボロボロだ、という状況はままあ
るものだ。タフな肉体があれば精神もそれに引き摺られてタフになる、なんて筋肉理論が間違っているとは言わないが、俺
はその種のマッチョにはなれそうにない。ゴジラでもウルトラマンでも仮面ライダーでも一撃で殴り殺す自信は大いにあるが、
覚醒時の虚無を抑えられる自信はこれっぽっちもないのだ。
 イヤな夢を見ていたのは間違いない。というより、悪夢を見ないで覚醒できただけで些細な幸福を感じられるようになって
しまったのが今の俺だ。限りなく低い幸せのボトムだが、今日はその底辺にすら達していない。
 理由のない不安が腹の底に堪って、葉を喰らう蟲のように内臓を蚕食している。
 記憶のリストに今の不安に繋がる状況を羅列する――明日辺り、早急に対処しないといけないテロ屋はいたか、メンテナ
ンスしなければいけない内臓はあったか、今にも鳴り出した電話が紛争地帯行きを告げるのではないか、何かがどうにか
なるのではないか(、、、、、、)という不安。根拠もなければ脈絡もなく、漠然とした不安が胸を圧迫する。理由は日によって
区々で、何がトリガーになってどんな記憶が不安を呼び起こすのかは完全にランダムだ。
 朝食を齧っていて、不意に内臓系の損傷に気が向く事もあれば、顔を洗っている最中にどこかで殺した誰かの顔を思い
出すこともある。感情は嵐のように気紛れで、参照される記憶は波打ち際の砂めいて胡乱だ。
 そんな連中(ふあん)は数分から数時間俺の中に居坐って、俺を適当に食い荒らしては去っていく。
 不安のリストが妹の人間関係にまで及んだ時点で思考を断ち切る。不安を新しい不安で塗り潰しながら反問し続けて、い
い具合にカオスになった頭は漸く『不安』という漠然とした状態を飲み込める。悪循環ですらない対処療法だが、こうでもしな
ければ自分にすら向き合えないのだからタチが悪い。
 

448 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/04/07(水) 01:24:20
 
「頼んでもねえってのに――」
 
 ホテルマンが気を利かせたつもりなのか、ドアの間に新聞が挟まっているのを見付けて、苛立ちながら視線を反らした。新
聞は意図的に遠ざけてある。ニュースは見るのも怖い。成長してそれなりに知識を記憶に詰め込んだ頭は、世界から否応
なく意味を取得してしまうからだ。加えて、それなりに世界の意味を知る事に慣れてしまった俺の記憶は、新聞だのテレビだ
のの断片から強引に意味を作り出してしまうことがままある。石油単価の上昇率、アメリカの政策転換、日中政策と細々した
流通関連の話題。それぞれの断片が連結して生み出すのは、どこの国がどんな理由でどんなことを考えているのか、という
あれこれだ。
 知ってしまった事は忘れることができない。
 得てしまった知識は自我の材料になる――『今の俺』を形作る思考と経験は、否応なく獲得した知識のツギハギ細工だ。今
の俺が何を見てどう感じるかも、何を見れば喜ぶかも、何を見れば悲しむかも、そんなモノはとっくに決定済みで、それを変え
ることは不可能だ。
 記憶は俺の思考を強制的に綴り挙げて、何が不快かを訴えてくれる――訴えるばかりで、我慢してくれる事はありえないが。
 どんな人間も、『感じてしまう』ことからは逃れられない。何かを好きだと感じてしまうのと同じ理由で、俺達は何かを嫌いだと
判断してしまう。理性でどれほど取り繕ってみようが、殺人犯と紹介された人間を好ましく思うことができないのと同じことだ。
 この国のどんなニュースを見せられたところで、確実に今の不快感がランクアップするのは目に見えている。
 だが、賞賛すら憶える最悪のカクテルを中和する望みがあるとすれば、記憶に掘り込んだ約束だろう。
 数分反問して、携帯を開く。普段は面倒で付けない携帯のスケジュール帳を確認する。赤くマーカーされた日付が今日であ
る事を再確認し、頭を振って覚醒を促す。
 まあ、なんというか。
 デート当日まで最悪を引き摺りたくはなかったので。
 

449 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/04/07(水) 20:43:06
 
                                           ■
 
 俺のことを話そう。
 
 唐突に。そんな風に切り出したのは数年前に流行ったロックバンドの煽り文句を引用したからだったが、当然の
ように妹紅は元ネタを知らなかった。
 まあそりゃそうだろうとは思ったのだが後の祭りで、単に気取っただけのセリフにしか聞こえねえよなコレ、と毛
恥ずかしさを覚えつつ、しかし今更その詳細を説明する恥ずかしさには更に耐え難い。
 なので、俺は話を続ける事にする。
 
「……いや、続かないな。話せるような事がそもそもあんまり思い付かない」
「言い出したのはイルじゃない……」
 
 苦笑する妹紅を伴って雨足の上がった道路を歩く。
 室内から覗く雨は嫌いではないが、雨の中を歩くのは好きではない。そして雨上がりはどうかと言えば、コレは
案外と好きだったりする。特有の香り。舗装された路面が蒸発する水分に煽られるこの匂いが、俺は割合に好き
だった。匂いを排気ガスに邪魔されるほど猥雑ではなく、道路がそも舗装されていないほど荒廃している訳でも
ない街特有の香り。その特有のパターンと文脈。
 安寧の匂い、というものがあるのなら、俺はこれにそれを見ているのかもしれない。
 
「や、なんていうかとりあえず話とかないと勿体無い気がしてさ。起きたらお前ら出掛けてるし。起こしてくれたら良
かったのにさ」
「セシルさんの気持ちも考えてあげなきゃ。気遣ってくれてるんだから」
 
 数時間前。
 漸くメンタルを統御した俺がセシル(と妹紅)の部屋に連絡を入れると、物の見事に返答はなしのつぶてだったの
だ。それからたっぷり一時間ロビーで蹲っていると、濡れ鼠になった二人が談笑しながら帰ってきて今に至る、とい
う訳である。着替えた妹紅はこうして二度目の外出と相成った訳だが、代わりにセシルは現在、部屋で留守番の最
中である。そういう訳で晴れてデートなのだ。
 
「あいつが気遣うって……なに、俺達を二人きりにしてくれた事とか?」
 
 などと、俺が冗談めかして言うと妹紅はこくりと頷き、
  
「それもあるけど」
 
 ……いや。
 真顔で肯定されて、返答のタイミングを逸する。
 どういう意味で妹紅が答えたのかは定かではないのだが――もちろんコイツ自身はどんな意味も込めて言って
ないんだろうが――なんだろう、こいつは天然で男をカン違いさせる態度を取るタイプなんじゃないだろうか。色々
と心配になってくる。
 
「身体」
「身体?」
「症状、聞いたよ。セシルさん、心配してた」
「……あいつ、なに余計な――」
 

450 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/04/07(水) 20:48:16
 
 普段は喋らないクセに誰に何言ってんだ。
 と、俺はどんな顔をしていたのか。妹紅は俺の表情を探るように見ると肩を竦め、
 
「念のため言うけど。私からセシルさんに聞いたんだからね? あの子から私に言ったんじゃないから」
「……お前から?」
「こないだ会った時、なんか貴方の様子、ちょっとだけヘンだったしね。気にはなってたんだよ」
「気に、ねえ」
 
 ……本当。
 どうしてこいつはこう、つくづく俺を勘違いさせようとしてくれるのか。
 
「ヘンって、お前の傍に置いてくれって告白したこととか、そういうこと言ってんのか」
「んー、それもかな」
「……そこ、もう少し反応してくれると可愛げがあるんだけどな……」
 
 妹紅は完全に真顔だ。
 まあ、してくれたらしてくれたで俺はどう反応すればいいかに困るのだろうけど。なにせコイツが普段と違う服装をし
ているだけでも――濡れてしまったからだろうか、今の妹紅の服装はフェミニンな秋物だ――否応なく人目を引く。こ
れで雨降りで濡れたからという前フリがなければ、妹紅が俺のことを異性として意識してくれていて、あまつさえ服装
まで気を遣ってくれていると勘違いしてしまっていただろう。
 ありえない。虚しい事に。
 で、要約するとこういうことらしい――起きなかった俺を無理矢理起こすのは忍びないと判断した二人は、(目立つ
のも構わずに)街の散策に繰り出し、どこぞの剣道場(あったのかそんなもん)で軽く竹刀で打ち合って一汗流してき
たのだとか。
 
「……セシルと打ち合えるってのはすげえな。いや、お前なら普通にありえるか――案外、あいつにも勝てちゃったり
して」
「ん? うん、まあ、勝つには勝ったんだけど――」
「勝っちゃったの……?」
 
 ……適当に言ったら、何か凄い発言が返ってきた。
 イメージ的には『降ってきた隕石とか打ち返した事ある?』系の無茶振りに『何回かは』とか答えられたのに近い。
 
「よく勝てたな……っつーか、よく打ち合えたな。セシルと打ち合うの、難しいとかのレベル通り越して不可能問題解
いてるようなもんだと思ったけど」
「剣道ってルールで制限してたからね。そうでなかったら危なかったと思う」
「ルール?」
「ほら、竹刀で打ち合わなきゃいけないでしょ? セシルさん、大分あれで制限されてるからね。根が生真面目なん
じゃないかな」
「そうかなあ……」
「借りた公民館はボロボロになっちゃったけど」
「駄目だろそれ!?」
 
 ……が、まあ、セシルに対する見立ては正確だ。
 セシルが本気で殺し合いでも仕掛けるなら、竹刀どころか真剣でも追い付かない。手の届く範囲で獲物を振り回
す、というだけで、充分にセシルの能力は制限されていると言える。
 もっとも、それは単にスーパーマンがパンチでしか闘わない、と約束しているだけでしかない。幾ら制限されてい
ようが、セシルと真っ向勝負できる時点で想像の埒外である。
 
「あれで何でもありだったらって考えると……考えたくないなあ。イルは勝てる?」
「何でもありじゃないと俺にはどうにもならない。普通に勝負になったら即チェックだろ、あんなの」
 

451 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/04/07(水) 21:32:09
 
 俺は言って、妹紅はなるほど、と頷く。
 実のところ――それは、妹紅にも同じだろう。付き合いはそれなりに長いが、俺は妹紅が尽くす死力の全容を未だ
に知らない。『何でもあり』で生き抜いてきたこいつの年月を、俺は知りようがない。俺の数十倍の年月を生きてきた
妹紅の年月を、俺は想像することができていない。
 ……死なない人間。
 初めて俺と会った頃、妹紅は自分のことを端的にそう説明した。自分は殺される事がないし、殺される事もできない
し、死ぬ事もなければ、死ぬ事さえできないのだ、と。
 結果から話せば、それは正しかった。
 妹紅は死なない。かれこれ千年以上の昔から、妹紅は時間の流れを追い続けている。あらゆるモノが自分を置い
て流されていく中で、急流の最中に打ち立てられた不壊の杭の如く、妹紅は揺らぐこともない。
 とはいえ、俺は俺で不死だからなんなのだ、と言えてしまう環境に立ってしまっている。
 なにせ審問官の多くも妹紅と同じように獲得しているのだ。生物としての限界に縛られない審問官は、細胞分裂の
回数どころか自分を構成する諸要素を飛び越えて世界そのものの律を書き換えながら”生きて”いる。分子だの原
子だの、更にはフェムト単位の極小要素を支配する法則を書き換える連中は、細胞の一カケラも残さずに焼かれた
としても、次の瞬間には世界の方に『自分がいた』という記録を呼び出させて再生するのだ。
 だが。
 
「……ん? どうかした?」
 
 俺が見ているのに気付いたのか、首を傾げる妹紅に、いや、と首を振る。
 『自分』を端末に過ぎないと言い切る連中を見慣れた俺にとって、あくまで人として生きている妹紅は、やはり少し
特殊ではあるのだ。
 日常化した生滅は、無限に延長された死に等しい。セシルやイリヤ――多くの審問官は自分の不死についてそう
語る。
 無限に約束された生は、無限に倦み続ける事を約束されたようなものだ、というのがその主張だ。
 

452 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/04/07(水) 21:54:24
 
 俺はといえば、それに共感を抱くほど人間を飛び越えていない。
 というより、俺にとって死は身近な隣人にすぎ、彼岸との距離は手を伸ばせば届くほどの傍に転がっていたからだ。
極論、俺が殺した人間の年齢を足し連ねれば妹紅が生きてきた年月を容易く凌駕するのは間違いなく、一人頭一年
で換算しても俺のマークするキルレシオは妹紅の年輪を超えてしまう。その意味では、俺達の間に隔たる死の観念
は離れ過ぎているとも言える。
 或いは、とも思う。
 俺が妹紅に惹かれているのは、俺が傍に置いたまま曖昧にしている彼岸がなんなのか、コイツなら答えてくれる
んじゃないか、という淡い希望があるからなのかもしれない。
 と、あまりにも利己的な内省にケリを入れて、頭に上らないように心中に鎖を掛ける。
 というより、俺は折角のデートに何を考えているのか。
 見慣れない民家とアパートの群を通り過ぎる。市営アパートの前には川が流れており、暢気に鴨の親子(たぶん)
が遊泳中だった。……この周辺が俺の家だった、とイリヤは地図を渡したのだが、そのアバウトさたるや壮絶で、某
県を丸ごと赤ペンの丸で囲むというダイナミックぶり。一万平方キロメートル以上の面積を『君の家だよ』などとホザ
かれても困るのは当然で、果たしてそれが山奥だったのか街中だったのかは定かではない。
 

453 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/04/07(水) 22:23:51
 
「この辺だったりすんのかなあ……」
「この辺?」
「俺の家。元、ってことになるんだろうけどさ。『割と普通の家だったよ』って言われても、そんだけじゃマジでどれが
どれだか判定できねえしな……あー、もうこの辺ってことにしとくか。しよう。するべきだ。ここだよ俺の家」
 
 とん、と二階建ての家の壁を叩くと、妹紅が凄まじく胡散臭いモノを見るような視線を飛ばしてくる。
 
「……なんですか」
「……うん。最近、イルのことがなんだか少し解ってきたかなって……」
「普通に聞けば凄い嬉しいセリフなんだけど、この文脈で言われるとサッパリまったく嬉しくない気がするのはどうし
てだろうな」
「被害妄想だと思うよ」
「絶対違うと思うよ俺……どんな風に解ってきたのか聞いてもいいかマイパートナー」
「イルって、何かと色々な事を手近な物で妥協しちゃうタイプかなって」
「まあ、間に合わせられるもんなら、早いとこ手近なもんで間に合わせた方が……」
「女の子についても手近な子で間に合わせちゃうとか」
「その流れは明らかにおかしいだろ!? どこから出てきた女の子!」
 
 ていうか手近な物で間に合わせられるなら苦労してねえ!
 
「まあ、流石にそれは冗談だけど」
「ホントにそれは冗談なんですよねぇ……?」
「ホントにそれは冗談。それくらいは解ってるよ」
 
 む。
 笑顔でそう返されると、こちらとしては黙るしかない訳で。
 
「けど、確かにそんなアバウトな地図じゃ困るよね……イリヤさんって、もしかして変わり者だったりするの?」
「あれが変人じゃなきゃ世のソシオパスは軒並み聖人君主だよ。里帰りっつーには近過ぎるしな、ここ……」
 
 うあー、と一声叫んで地図をジャケットのポケットに押し込む。
 俺としては――まあ、妹紅をデートに誘う口実が欲しかっただけで、イリヤの『偶には里帰りでもどう?』などという
唐突極まりない提案には本質を見ていなかったのだ。
 いや、それよりも――。
 
「――誰もいねえ家に帰ってどうすんだってのもあるよな」
「……居ない?」
 
 柳眉を寄せる妹紅に、ああ、と俺は間の抜けた声を上げていた。
 そういえば、色々と話していたようで、俺は自分のことをあまり語っていなかった。
 ……丁度いい機会だ。
 最初に話そうとしたことだし、自分語りでもしてみるのは悪くない。
 

454 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/04/08(木) 00:45:20
 
                               ■
 
 記憶と人格は不可分だ、とイリヤは言う。
 今の思考過程、思考パターン、きみを定義するあらゆる要素の微細な末端に至るまで、きみが生きてきて、きみが記憶
した物事は遍くきみに影響している。
 
「……だからなんだよ」
 
 そんなのは当たり前だろ、と俺は面倒臭さを隠さずに吐き捨てる。
 ルワンダからの直通便で――と言っても、それは国連の治安維持部隊が撤退する為に使った軍用機だったが――ロ
ーマに帰り着いた俺を迎えたイリヤは、とにかく眠りたい俺を引き摺ってバールに入ると、カフェラテとチーズケーキを注
文して俺の前に据え置いたのだ。
 アフリカからイタリアへ。死体で敷き詰められた路地から観光客で敷き詰められた路地へと移動した俺は、眩暈を堪
えるのがやっとだった――というのも、その時の俺はと言えばまだ十歳足らずの何もかもがなってないガキで、どうして
ここにいる連中はあの国の連中を助けようとしなかったんだろう、などと考えるので頭の中が一杯だったから。
 もちろん、その時の俺が人殺しでなかったとは言わない。国連がルワンダを見捨てる口実を作る為に、俺は二つの民
族の人間を大量に殺したからだ。
 AKで。
 ナイフで。
 素の両手で。
 カトリックの事情を加味したジェノサイドの丘で蓄えてきた記憶は、その時点ではまるで薄れることなく記憶の中心に
居坐っていた。
 絶え間ない断末魔のコーラスと鉄錆の味。死体処理が追い付かず、路地に放置されたまま野良犬に齧られている
無数の死体たち。腐臭と焼ける陽射しの中、奇妙に凪いだ屍の海。その風景は貨物輸送庫で余剰弾薬と一緒に運ば
れている最中ずっと聴いていたメタリカの”キル・エム・オール”にも、食欲に逃げようと齧った甘ったるいだけの菓子パ
ンの味にも影響されず、頑強に脳裏にこびり付いていた。
 ガキだった俺は、だから――それでも、イリヤの謂いが含んでいる皮肉に気付くくらいの頭は持っていた。
 このまま眠ったところで、この記憶が消えることはない。誰かを殺した俺は、殺した事実と向き合うことしかできない
――つまりはそういうことで、眠りに逃避しようとする俺へのささやかな批難――というか、ただのイヤガラセだ。
 

455 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/04/09(金) 02:21:24
 
 俺は見慣れた死体に心理性のダメージを負うことはない。仮にあったとしても、脳内にインストールされた”賢者の卵”は、
”俺”という常態を恒常的に演算し続けている。その機構が稼動している限り、俺は眉一つ動かさずに人を殺せたし、殺した
後にその死体の四肢を切り分け、頭部を切り落とし、冒涜的なアートを組んで虐殺者の残忍な遊戯を演出することもできた。
 俺はそう考えるし――そう考えてしまうように作られている。
 
「人格なんて、ただの経過だろ。その時に自分を作ってる記憶がどんなものかなんて俺達には解らないんだし。……俺の
憶えてないような記憶が俺の材料になってるのは、まあ、疑うことだってできないんだしさ」
「その通りだ。いや、解ってるならいいんだ。賢者の卵(それ)の副作用でね、君は不安定になってしまっているんじゃない
か――ちょっとそんなことを考えてしまってね。感情の励起を制御はできても、それはあくまで一時的なそれだ。心的スト
レスへの対応ができたとしても、記憶がそのまま残っているんだからね。これから先、君がその記憶を厄介に感じる事は
あるんじゃないかな、と思ってさ。だって、もしも今、君が記憶に残っている風景が厄介なモノだと感じていて――それが君
の中に居座ってしまったら、君はずっとそれに付き合っていかなくてはいけなくなってしまうからね」
 
 記憶は人格の素材だ。
 端的に言えばそういうことだ。初めて九九を習った授業の風景を覚えていなくても、九九その物は自分の知識となって
当然のように扱えるようになっている――これはその程度の意味で、ディティールの存在しない記憶もまた、不可避的に
人格を構築する材料になっている。もう忘れてしまったあれこれが、複雑な綾糸となって今の自分を織り上げている――
普段は意識することもないが、意識したとしても大した意味を持たないだろう。
 

456 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/04/09(金) 02:21:41
 
「――なんだ、そんなこと」
 
 どうでもいいだろ――と。
 その時の俺は、心底から。
 道理を知らないガキの本心から、そんな言葉を口にした。
 
「どっちにしたって、今の俺には無関係だ。そんな重要なことなのかよ、それ」
「――いや、今更なんだがね。気にならないのかと思ってさ」
 
 騒がしい店内の風情を気にも留めず、イリヤは微笑みながらケーキを片付ける俺に視線を据える。
 
「何がだよ」
「そうだな、言っておきたいことは色々とあるんだが……」
 
 長い指が伸ばされる。刺すように伸ばされた人差し指は、
 
「――たとえば、君が捨てた故郷について、とか」
 
 罪でも咎めるように、緩やかに俺を照準する。
 
「故郷……?」
「おや、まさかイル、君は自分が日本人であることすら忘れてしまった、と言うんじゃないだろう?」
「そんなの……当たり前だろ」
 
 この街で日本人を見掛けるのは珍しいことではない――が、それは単に観光客が多いというだけの話であって、イリヤ
を始めとした騎士団や審問官の連中を見ていれば、イヤでも自分の国籍を意識させられる。
 日本人であること。それ自体が、とりたてて自分に何かを意識させる事はない。騎士団のワクに自分を置いている限り、
俺は常ながら各地で死神として活動することを義務付けられているようなもので、些細な疎外感を感じているヒマはない
からだ。
 
「でもさ、そんなのは変えようがないだろ。お前らは自分の身体をイジり回せるかもしれないけど、俺は普通の人間だ。日
本人として生まれたんだから変えられないだろ」
 

457 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/04/09(金) 03:02:34
 
 言いながら――俺は、それが半分ウソだと自覚していた。
 そう。
 俺は、昔のことを憶えていなかった(、、、、、、、)。
 記憶喪失、という世間的な評価を伴うそれではない。十歳前後のある期間、数ヶ月間の記憶がごっそりと抜け落ちていて、
それ以前の記憶はその欠け落ちた記憶に引き摺られるように曖昧になってしまっているのだ。
 が、それで生活に不便することもなく、イリヤに拾われた俺は、ここで生きていくことに何ら疑問を感じていない――だから、
そんなことを聞かれるのは今更過ぎたし、冗談を聞いているようだった。
 
「ああ、割とサッパリしてるね。……ふふ、意外だな。君はもっと悩むタイプだと思ってた。いや、健全だよ。人間は基本的に忘
れることを重要な機能として位置付けているからね。どうでもいいことなら憶えていない方が圧倒的に健全なのさ」
 
 忘れること、と俺は聞く。
 
「一般的に、人間は物事を「記憶する」のに労力を使っていると思いがちだろう?」
「違うのか?」
「間違ってはいないけどね。だけどさ、たとえば勉強して物事を記憶するのも、見に行った映画の内容を記憶するのも、『記
憶する』という機構の上では同じプロセスを経ているのは解るよね。シナプスの結合状態とその効率、それこそが『記憶する』
ということに他ならないんだ。だから、興味がある物事と人間の記憶は正の相関を持っている」
 
 人間は見たいモノしか見ないからね、とイリヤは微笑する。
 
「実際、普通に生活する上では、人間は自分の身に起きた出来事の三パーセント程度しか記憶の対象としてない。なぜっ
て、それ以上の記憶は本人にとって不要でしかないからだ。限りある脳という媒体を有効活用するには、要らない記憶は削
除するに限るからね」
「……人間は、基本的に見たモノを全部憶えてるんじゃないのか?」
「ん、それはありがちな俗説だね」
 
 一言で俺の意見を切り捨て、イリヤは飄然と続ける。
 

458 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/04/09(金) 03:02:43
 
「考えてもみたまえ。往来を歩いていて、君は多くの情報を絶えず取り込んでいる――無数の会話、電子ノイズ、視界を通
した無数の電磁波。その全てを、まさか全て憶えているとでもいうのかな」
「……ロスの街をビルの屋上から一見しただけで、街の概要を紙に書き写したヤツがいるって話を聞いたけど」
「――ああ、そういう特殊能力を持った人間がいることは否定しないが、彼等は畢竟、その記憶力の対価として反応や対応
能力を減じている。君はここに来るまでに多くの人間の顔を見て、多くの会話を聞いてきた筈だが、それを全て思い出せる
かな?」
「それは……」
 
 無理だけどさ、と言葉を濁す。
 
「そうだ。どんな人間も無数の情報を取り込んでいる――ましてだ、騎士である君の身体組成は、常人を凌駕する情報を
絶えず処理している。圧倒的な速度で情報を取り込み、同時に捨てているんだ。……ところで、記憶には色々な種類があ
るってことを君は知っているかい?」
「いや。でも、そんなの別に――」
「たとえば、日常的な知識と――それを憶えた日の詳細な記憶は別物だ。受けた命令の詳細を憶えているのと、その日、
その瞬間に自分が何を考えていて、どう感じていたかを記憶していることはまったく意味が違う。その瞬間に自分が体験し
た物事を、一般には自伝的記憶と呼ぶんだ。これは個人的な体験で、たとえば自分がどこかで誰かとケンカした時にどう
考えていたかとか、どう感じたか、なんてのがこの記憶に当たる。ふと――泡のように意識の表層に浮かんでくる記憶は、
大抵はこの自伝的記憶の一種だと考えてもいいよ」
「ふん。で――」
 
 だからなんなんだ。
 眉を顰める俺に、イリヤは枯れ枝のような手を組むと、その甲に細い顎を乗せた。
 
「ねえ、イル。聞いてもいいかな」
「なんだ」
 
 うん、と答えたイリヤは、まるで世間話のように告げた。
 
「君の家族――どうなったか、憶えてる?」
 
 微笑むイリヤに、乾いた喉が悲鳴のようなうめきを漏らす。
 
「……何、急に」
「世間話だよ。もしかしたら――そう、君は日本で静かに暮らした方がいいんじゃないかって、私はそう思ったりしててね」
「意味解らない。なんでそんな、急に」
「君の記憶の欠落は――だって、君が家族を失った日と重なっているからさ」
 

459 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/04/09(金) 17:33:27
 
「俺、殺したんだよ。弟と――親。他の家族。たぶん、全部」
 
 橋の上。
 泳ぐ鴨の群を眺めながら、俺は言う。
 
「……イルが?」
 
 数秒。
 たっぷり鴨が数メートル泳ぐ間隙。
 隣に立つ妹紅がそう言うまで、それだけの空白があった。その先、何か喋らないと、妹紅との距離が完全に空白に落ちてし
まうようで、俺は慌てて自分の中に言葉を探す。
 
「どこから話したもんかな……ええと」
 
 顔を横に向けると、沈痛そうに視線を向ける妹紅の顔がある。
 ……参った。予想はしていたけど、コイツにだけはこんな顔をしてほしくなかったのに。
 
「……いや、俺としても正確にそう言える訳じゃないんだ。普段このことは誰にも話したことがないから、どうにも整理が追い
付いてなくてさ」
「どういうこと……?」
「事故、かもしれない」
 
 妹紅が首を傾げる。
 どうしたもんか、と俺は肩を竦めた。
 
「少し長くなるけど、聞いてくれるか」
 
 妹紅は無言で頷く。
 よし。
 なら――まあ、俺も腹は決めるべきだろう。
 

460 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/04/09(金) 17:34:57
 
「……ええと、話したことあったっけ、現象及び状況不定災害(Minor intensity threat)って。この国で対応してる連中とか、
英国のSMITh――審問局の分派が呼んでるモノなんだけど」
 
 妹紅が困惑げに眉を寄せる。それに押されるように、俺は早口に言葉を探した。
 
「――や、話してねえから今話してるんだったな。ああっと……、……ざっくりと言っちまうと、怪奇現象の顕在化だな。ええ
と、妹紅、ミーム、って言って解るか?」
「え? うん。模倣子……だっけ? 遺伝子の文化版だよね。合ってる?」
「概ね」
 
 理解が早くて助かる。どこで仕入れてきているのかはサッパリだが、妹紅は現代の知識についてそれなりに明るい面もあ
る。一度話せば理解してしまうのだから、単純に素のスペックが高いと見るべきだろう。
 
「人間を作る素材(遺伝子)が血で受け継がれるように、文化は人間に受け継がれる――ま、遺伝子が受け継ぐのは形質だ
けなんだから、比喩としちゃ遺伝子ってのは悪くない、ってハナシだな」
「文化は人間を模倣する――だよね。それがどうしたの?」
「ああ、つまり――」
 
 情報には固有の質量がある。
 審問官はそう語る。
 情報の定常波。人間が取得する『意味』の領域は、本来それ自体では存在しない。熱の存在、重力の存在、慣性の存在、
色彩を届ける可視光他電磁波の存在、その他諸々の『意味』の存在。無論、人間がいなくてもそれらは常に存在を続けるが
――それでも、人間が感じるように(、、、、、、)『熱い』と感じるのも『寒い』と感じるのも、リンゴの赤さや空の青さを感じてい
るのも(、、、、、、)、人間がそこにいるからだ。
 

461 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/04/09(金) 17:35:20
 
「世間じゃ、この手の解釈を人間原理、って言ったりするんだけど……要するに人間がいるから世界はある、そんな考え方
だな」
「独我論だね。世界には私しかいない、って」
「ま、そうだな。よくある存在論的独我論だ――で――少し理屈が違うのは、人間の場合、そうやって感じてる意味を連結さ
せることだ」
「連結?」
「なんていうか――うん。この国じゃ太陽への信仰と鳥への信仰が結び付いてるだろ? ヤタガラスとかさ。あれはたぶん、
空を飛んで場所から場所へ渡る鳥は、人間にとって『何か』の使者に見えるからなんだろうな」
「え? ああ……なるほど」
 
 うん、と妹紅は頷く。
 
「空に浮かんでる太陽があるから暖かいんだって解釈と、空を飛ぶカラスを太陽の遣いだって解釈を思い付いて、それを繋
げたのは人間だしね」
 
 そう。
 あらゆる概念は、それが当然のように存在する――マグカップの取っ手が「マグカップの取っ手」として存在するのは、人
間がカップを握る時に「そうするのが当然だ」と思える要素がそこにあるからだ。全ての概念は人間に合わせてフォーマット
されている――何故なら、概念とは人間が作り出したモノに過ぎないから。
 
「そういうことだ。ホントなら、その二つにはまったく関連性がない。本来ならその二つを繋げて考えることに意味なんてない。
太陽は太陽だし、カラスはカラスだ。この世界には「ヤタガラス」なんて意味は最初っから存在してない。太陽があるから暖
かいんだって解釈は完全に合ってるけど――古来、天体を観測する技術が発達してなかった時代には、昼に空を照らす太
陽が神様そのものに見えてたんだろ」
 

462 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/04/09(金) 17:35:43
 
 妹紅は少し曖昧に頷くと、それで、と続けた。
 
「意味は人間の中にだけある。誰かが口にした言葉を、誰かが受け取って、それが本当に意味があることだと信じるから『意
味』は生まれる。絵画がダイレクトに人間の感情に反映されるのは、視覚を通して人間がそこに意味を感じ取ろうとするから
だ。それ文章だと、文章を『読む』行為が必要になるからな」
「壁画に描かれた絵画が人間の営みを表現したモノばかりだっていうのは――それじゃ、そういうことかな」
「ああ。それ、多分合ってる。飲み込みが早いな」
「からかわないで」
 
 そんなつもりはビタイチないのだが、妹紅の声は少し硬かった。自分のせいだと解っているだけに、なんというか少々申し
訳ない。
 
「で、俺達はこう解釈する。つまり、意味それ自体にも――『情報』それ自体にも力はあるんじゃないか」
「……? あるよね。だって、人間がそこに意味を見てるって事は、そこに力があるってことだし」
「ああ。だけど、それはパターンとして生まれた『結果』みたいなもんだろ? リンゴの赤さを知ってるのは、進化の過程でそれ
を『赤い』って見た方が都合が良かったからだ。甘いモノを食べて甘いって感じられるように人間が進化してきたのは、糖分の
多い食べ物を口にした時に『それをまた食べたい』って感じる為だったんだからさ。要するに、それは観測する側の力でしかな
いんだ」
「それは――解るけど」
「だから、ホントならそこには特別な意味なんてない。人間がモノを食べてエネルギーを獲得するのは、ただエネルギーが移
動しただけだし、質量が移動しただけだ」
 
 でも、と俺は言う。
 
「そうやって生き繋いだ人間は、無闇に進化した手足と脳を使って、それまでになかった文化を作り上げてみせた。文化から
人間は影響を受け取りながら自分達を定義する――このレベルでの『存在』は、情報自体が作用可能な質量を持ってるって
解釈されるんだ。信じられるって作用自体はホントにただの指向性だけど、その指向性に質量がある(、、、、、、)と解釈され
る次元があるってワケだ」
「何かを信じることに質量がある(、、、、、、)――そういうこと?」
「まあ、ざっと言っちまえばそういうこと」
「それって――」
 
 神様のこと、と妹紅は言う。
 
「それもある。規模がデカい連中はそう呼ばれてる、ってことらしいけどさ。宗教って母体は大勢の人間の意識を一つの方向
に揃えるからな。そうやって集積した質量の総体(、、、、、、)が『意識』って意味を持った段階が”神様”だ」
「あ――そうか」
 

463 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/04/09(金) 17:36:19
 
 妹紅は得心したように頷く。
 
「文化に質量があるなら――人間の意識にも質量がある、ってこと?」
「よくあるヨタ話、って受けて貰ってもいいんだけどな。ありがちな『魂の実験』じゃ、死んだ人間の体重を生前と比べて『魂が
抜けた身体はどれだけ軽くなったのか』なんてやってたワケだけど、それじゃ測れるハズもないんだ。このレベルでは質量は
ありきたりな次元の一つじゃなくなる。通常の十次元の相互作用から生まれる余剰次元(、、、、、)、仮想十一次元に、そこに
作られるパターンが『魂』なんだ。
 だから、このパターン(たましい)は独自に存在してる層がある。あくまで相互作用の賜物だから、そこでは『魂』同士の物質
的な区分ができないワケだけど――ああ、この比喩、もしかして妙か? 『魂』なんてさ」
 
 ううん、と妹紅は首を振る。
 
「んじゃ良かった。で、この『魂』の層では、全部が一繋がりになって存在してる、らしい。魂だけで描かれた一枚の絵図ってい
うか、なんていうか――」
「――カール・グスタフ・ユング」
 
 だっけ、と妹紅は言って、俺は頷く。
 
「確かに、ユングの言ったアーキタイプのヨタ話に似てる。深層的無意識では人間は全部一つで、そこには何もかもを内包し
た海が横たわってるんだ、って。言ってみれば、それってチョムスキーなんかも言ってる普遍文法に似たようなもんだからな。
人間には不変的な認識がある。だから人間は『根本的な意味(イデア)』を持っている――そういう類の話だな。
 ……でも、そんなことはありえない。人間の認識は、進化の過程で獲得した脳に制限されてる。人間が生れ付き竜だの牡牛
だのの具体的な『意味』を持ってるのは解釈に合わない。人間の脳が白紙の石版(タブラ・ラサ)であることなんてありえない
んだ」
「人間が――生れ付き持ってる認識って……」
「まあ、生存に有効なモノ、だろうな。色を識別する力、味を判別する力、最低限度の世界を認知する能力――自分を助けて
くれる相手を探す力、なんてのもそうだ。赤ん坊が親を探す力とかさ。哺乳類は鳴き声で親と繋がるだろ。人間も同じだよ。そ
れに――極論だけど、三次元空間でしかモノを見ることができない人間は、三次元に合わせて視覚をフォーマットされてる。
俺達の現実は、ハナっから脳が解釈したアーキテクチャに制限されるようにできてるんだ。人間は脳の外側を観測できない。
リンゴがリンゴの形をしてるのは、脳がそのカタチとしてリンゴを捉えてるからだ」
「それで、それをリンゴだって皆が認識するのは――それを「リンゴ」って名前で括って、その名前を社会が囲ってるから?」
「そういうこと、だろうな。だから――この次元、『魂』の層での物事の認識は、ある個人の『魂』が絵画のどこを描いてる色彩か
――とか、その程度の意味でしかない。たとえば、今こうやってお前と話してる俺は、その次元ではお前の『魂』と混ざるように
パターンを描いてる。感染魔術ってのはこれを発展させたモノらしいからな。神様ってのは、この『魂の層』での相互作用――
人間が数色の絵の具で描かれたシンボルに過ぎないとしたら、そのシンボルを集積して描かれた巨大な絵みたいなもんだ」
 

464 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/04/09(金) 17:36:43
 
 で、と俺は言う。
 
「俺達はそいつのことを演算躯体、って呼んでる」
「演算……セシルさんがやってる、世界の書き換えのこと?」
「ああ、アレと同じだ。あれは要するに、プランクスケール(最小要素)のレベルでこの世界の構造を書き換えてるらしいんだが
――なんていうか、あれをやってるのは、原子の構造や、それを保護してる物理法則より上のレベルの動作なんだ。セシルが
よくやる空間の沸騰とか、閉じた空間に無限大の熱量注ぎ込むとか、アレはそうやってるらしい。それに――」
「私の炎や――私の身体も(、、、、、)?」
「俺達の解釈だと、まあ、そういうことになるのかな。流石に妹紅クラスのヤツはあんまり見たことないけど。
 とにかく、そういう――『魂の層』でパターンを作る情報質量の最小要素を、俺達は神話素(シフター)って呼んでる。神様を作
る細胞、神話を構造する骨組みだな。この世界の設計図の段階で別のレベルを獲得してるから、神様は――お前もだけど、普
通の人間が触れられない領域に手を突っ込める。
 だから――高密度に意味を集積された『神』は、その質量で他の存在に影響を及ぼす。思想、思考、カオス的な世界のパター
ンにもだ。人間が宗教と密接に結び付いてから、人間が当然のように神様を信仰してるのは、この理屈だと――そうだな、神は
信仰される為に奇跡を起こすんだ(、、、、、)。
 信仰されなきゃ神は神として自分の質量を維持できない。だから、自分の痕跡を世界に示すように進化した(、、、、、、)――
要素の根幹を情報質量にした神は、人間には不可能な出来事を世界に刻み込むことで信仰を保ち続ける。なにしろ神様って
連中は、存在してるレベルがこの世界(物理層)より上だからな。「この世界」ってワクごと弄るから、保存則や既存の物理法則
とバッティングせずに無茶をやれる」
「でも――その理屈だと」
「ん?」
「”この世界”の在り方って、いつだって書き換えられ続けてるってことになるんじゃない?」
「ん、まあ……そうだな」
 

465 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/04/09(金) 17:37:05
 
 言われて――俺は、今更のようにその事実に思い当たる。
 妹紅は思案げに唸ると、
 
「……ほら、イルは前にこの世界が最初から最後までどんな風に流れていくか決定されてるって言ってたじゃない」
「だな」
「あれって、時間と空間が最初から決定されてて、そこに生まれることができるモノも、それがどんな風に流れて行くかも、最初
からワクの中で決定されてるからって――そういう意味でしょう?」
「……そうだけど」
「そんな風に介入してくる神様がいるなら、それは成り立たないんじゃないの?」
 
 それは――当然の疑問だろう。
 決定論的な世界において、”世界”という全体を引っ掻き回す要素の存在は前提を崩壊させかねない。ある時点に積み重ねら
れていく時間が常に一定だからこそ成り立つのが決定論なら、そのある時点という前提を書き換えてしまう――極論、過去を書
き換えられてしまえば、人間は書き換えられた過去を当然のモノとして認識するしかないからだ。
 
「いや、それは違う。イリヤが言うには……なんだったかな、神様って次元ですら、まだその上にある設計図に囚われてるんだ」
「その――上?」
「だって、人間が集まってそんなレベルを作った訳だろ? だったら、神様が集まればその上にレベルが創られる事はおかしな
話じゃない。だから――決定論はそのレベルで成されてるってのが、イリヤの説明だったよ。早い話、神様が世界を改竄しても、
その改竄は予定調和だったってことになる。それは改竄されるべくして改竄された、って事だな」
 
 そう。
 その意味では――いかに「神」でも、ありきたりの生物と大差はない。悪魔だか天使だか神様だか鬼だか知らないが、それは
ただの「何か」でしかないのだ。
 だから――あんな。
 
「……でも、当然――宗教を母体にしなくてもそんな例は生まれてくる。都市伝説みたいな些細なミームでも、人間は後生大事
に抱え込む傾向があるからな。情報質量はどこにでも蓄積されて、時々だけどそれが人間と混淆する」
「混淆……人間と、その要素が?」
「ああっと……妹紅、感染魔術の理屈って解るよな?」
「ん。うん。触れ合った物には繋がりができる。言葉を交わしても――こうして話してても」
 
 不意に言われて、少しドキリとした。……駄目だなあ。こんな時だってのに、俺はコイツを意識しすぎてる。
 
「人間とそれ以外――時間も空間も、全部は特殊な式(波動関数)で表現することができる。この世界の最小レベルの状態では、
「物質」なんて存在しないんだ。あるのはエネルギーだけで、それをどう記述してるかの式だけがこの世界を定義してる。少なくと
も、物理法則の段階では」
「うん、それは――解る」
「っても、俺も聞きかじりだから、話半分に聞いてくれ。何しろ俺自身、サッパリ巧く説明できてる自信もないからな。
 話を戻すけど、このレベルでは物質に境界がない。――けど、物質とそれ以外にも境界がないんだ。どんな物質も空間も、時
間ですらも同じ平面に描かれた文脈なんだ(、、、、、)。だから、世界にバラ撒かれた神話素(シフター)が、何かの具合に人間
と重なることがある(、、、、、、)んだよ。言ってみれば、これは殆ど事故なんだけど」
「それって」
 
 妹紅が声を詰まらせる。
 ああ、と俺は頷いた。
 頷いて――それで、漸く、十数年仕舞い込んだままだった記憶に触れる。
 

466 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/04/09(金) 17:37:26
 
「俺の場合、弟がそうなった(、、、、、、、)。――俺は、だから弟を殺した(、、、、、、)」
「イル……? イル――ちょっと、大丈夫?」
「あ、いや。大丈夫。……なんだ、その、大丈夫って」
「馬鹿……! 足! それ、フラフラしてるじゃない! 話はいつでも聞けるんだから――」
 
 ……ああ。なるほど、言われてみれば。
 言われてみれば――。
 そういえば、少し息苦しい。息継ぎもしないで喋り散らせば当然だが、苦しい理由は、そう、たぶんアレだ。急に息継ぎの仕方
を忘れてしまったからだろう。
 まったく、間抜けすぎる。普段喋らないことを無理に話そうとするからこうなるんだ。
 
「……でも、今ここで話したい。お前に聞いてほしい。だから」
 
 けど、まあ。
 今くらいしか――きっと、俺は話す機会なんて見付けられなかっただろうけど。
 
「イル――」
「頼む」
「……解った。じゃ、しっかり立って。そうしたら聞いてあげる」
 
 こんな時にまで厳しいヤツである。妹紅は俺を支えて、橋の手摺に凭れ掛からせてくれる。
 俺は――。
 大きく息を吸って、だから、と続けた。
 
「俺が家族を殺したんだ、妹紅」
「うん――それは、大丈夫。解ったよ」
 
 辛そうに笑う妹紅の顔を見て、俺は漸く安堵の息を吐く。それだけで、チグハグだった呼吸のバランスが整ってくる気がした。
 大丈夫。
 俺は――そう、コイツの前でなら、大丈夫だ。
 意味もなく確信できることに、迂闊にも泣きそうになった。
 

467 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/04/09(金) 17:39:20
 
「……ああ。演算躯体の現出ってのは、なんていうか、ホントに災害みたいなもんでさ。突発的に顕現すると、抑え込みが間に
合わなくて(、、、、、、)ヘタすれば街一つが一秒持たずに消し飛ぶことだってある。だからヴァチカンや分派の連中は、神話素
(シフター)の動向を逐次チェックしてるんだ。けど、それでも偶には予想が外れることがある。人間と神話素の混淆で出来上が
るのは、人間のカタチをしたキメラだ。セシルが後先考えずに力を振り回すようなもんで――早い話、人間じゃどうにもならない」
「その頃のイル……って」
「十歳足らずのガキだよ。だから当然、弟はそれより下だったな。割と歳が離れてたから――ああ、本当にガキだった筈だ。俺
は何も世界のことなんて解っちゃいなかったし、解る必要もないと思ってた。だから、アレは罰だったのかもな」
「茶化さないで」
 
 ほんの少しだけ、本当に怒るようなニュアンスを込めて妹紅が釘を刺してくる。
 
「悪い。――俺の事、前に少しは話してるよな」
「うん」
 
 クルースニク。
 小さく、妹紅の唇がそう結ぶのを聞く。
 ……そう。それが俺を呼称するのに相応しいラベルだった。俺と同じような特性を持った神話素(、、、、、、)は、そんな風に呼ば
れているからだ。
 
「じゃあ……イルもなの(、、、、)?」
「だと、思った事もある。けど、少し違うみたいだな。俺は――」
 

468 名前:名無し客:2010/04/09(金) 21:41:40
 
ビジネスジャンプで連載中の【珍遊記2】、娘々に次ぐ画太郎先生の可愛い女の子キャラの
龍々が登場。登場直後に萬々に酷い目にあわされるのも画太郎先生らしいですが(汗
話や展開も中々面白いので、できれば本作は中途半端な終わり方にしないでほしいですが・・・

あと、今年の78ちゃんねるまとめブログ、ニコニコにまとめが上がった様です。
ttp://www.nicovideo.jp/watch/nm10279434
ttp://www.nicovideo.jp/watch/nm10288511
ttp://www.nicovideo.jp/watch/nm10291743
ttp://www.nicovideo.jp/watch/nm10301024

最近某所で【ウルトラマンUSA】本編と、【ザ☆ウルトラマン】の初戦闘&最終話ダイジェストを視聴しました。
特撮に見慣れてるとアニメは結構新鮮ですが、内容はかなりウルトラしていて良かったです。
【USA】は昔ビデオで視聴済みでしたが、それ故になおさら思い入れもあり、大いに楽しめました。
何時になるかはわかりませんが、【ザ☆】や【USA】のウルトラ戦士や怪獣たちも、何らかのシチュで
SSに登場させてみたいところです。
他、Youtubeに【ウルトラマンナイス】のCMがアップされてた事にも感動しました(涙
 
 
■Another Century's Episode R
http://www.famitsu.com/game/coming/1233749_1407.html
http://blog.spalog.jp/?eid=832291
http://blog.spalog.jp/?eid=832297
機種はPS3で、登場作品は以下の通りみたいです。
・超時空世紀オーガス
・機動戦士Ζガンダム
・機動戦士ガンダム 逆襲のシャア
・機動戦士クロスボーン・ガンダム
・機動戦士ガンダムSEED DESTINY
・オーバーマン・キングゲイナー
・コードギアス 反逆のルルーシュR2
・フルメタル・パニック!
・創聖のアクエリオン
・マクロスゼロ
・マクロスF

記事を読んだ限り、世界観は【サンライズ英雄伝】みたいな異世界みたいですね。
【ACE3】と【スパロボZ】の関係みたく、今回新規参戦の【コードギアスR2】と【マクロスF】が
今後のスパロボ新作に出たりするんでしょうか?
 
 
■最近読んだ作品

・ウルトラマン (作:楳図かずお) 全2巻
楳図版【ウルトラマン】は、前から読みたかった作品でしたが、貸本屋で
4泊5日で単行本全2巻を借りる事が出来、ようやく読む事が出来ました。
読んだ感想は、総じて楳図先生の作風がかなり強く出てまして、特にバルタン星人辺りは
かなりホラー入った感じで描かれており、ウルトラマン本編とはまた違った面白さを
見せてくれてます。

ホラー以外にも、ヒドラが交通事故にあった少年の創作怪獣で、死後に事後現場に建てられた
石像が変化したものとされていたり、メフィラス星人の回で、原作では姿を見せただけだった
バルタン星人、ザラブ星人、ケムール人が、ダダを加えた四大怪獣軍団として、ウルトラマンと
直接激突したりと、内山先生や石川先生のコミカライズにも負けない面白さを持ってました。

・爆末伝 (作:石川賢) 前3巻
こちらも貸本屋で借りて読んだ作品で、前から読みたかった作品なだけに嬉しいです(涙
内容は幕末を舞台に、主人公達が近代兵器をバンバン使いながら、イギリスからの侵略軍や
忍者の残党と戦う作品で、【極道兵器】同様、石川先生の色が強くて超絶面白かったです。
捕虜の女忍者への非常にアレな拷問など、下品な魅力もバンバン炸裂しております(笑

・けいおん! (作:かきふらい) 1巻・2巻
円谷ッターでもネタが出てた【けいおん】の原作、中古で1巻・2巻を偶々見つけたので
タロウ教官が大好きなあずにゃんが初登場する2巻まで買ってみました(笑
 
 
>>749 名も無き蜀軍兵様

>R−TYPE・TACTICSU 〜オペレーションビターチョコレート〜
動画紹介ありがとうございます。後日に余裕が出来たら見てみますね。

>ミスティアは幽々子様に食われそうになるネタが結構多いですが
何となく、ウルトラシリーズにおけるツインテールを思い出してしまいますね(笑
ニコニコでも見れますが、2009年の公式四月馬鹿では色々ネタにされてますし。

>お空は……放射能汚染されてそうで口に出来そうにないです(ぁ
う〜ん、確かに(笑
空も好きなキャラなんで、何らかの形でSSに出してみたい気持ちもあるんですけどね。

>動画で内容を確認しましたが、色々とはっちゃけてましたね。
>混沌とした状況で『餃子の王将』を完成させるウルトラ兄弟。
>トリヤマ補佐官の名前を思い出せず、最後の最後で間違えるメビウス。
>バーベキューで親睦を深めるセブン・ゼロ親子。
>実の家族のように仲良しなダイナとタロウ一家。
>いつもの如く本編での外道っぷりが微塵も感じられない紳士なダークザギ…
>これぞ円谷って感じがしましたね。今から来年に期待してます
円谷のはっちゃけぶりは毎年凄いですからね・・・(汗
円谷ッターのラストで何やら新作(?)の伏線らしき発言もありましたが、気になります・・・


469 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/04/09(金) 22:08:41
 
                           ■
 
 みんなはどうなったの、と俺は聞く。
 みんなはもういないよ、と彼は言う。
 
 瓦礫と化した道路が最後の記憶。
 小さな山の脇を走り抜ける道路は、爆撃されたような惨状を晒して、当然のように大量の人間を挽肉に変えた。
 その事故はある一家やその他大勢を巻き込んだ大惨事として新聞の一日の話題程度は浚っていった筈だし、もしかしたら図書
館で永年保存されている古新聞を探せば記録は残されているかもしれない。俺の後頭部の髪を左右に分ければ、そこには縫わ
れた痕だって確認できるだろう。
 疑いようのない過去。
 捏造された記憶、などとSFめいた言い訳を持ち出す理由もない過去は、それでも俺の中で霞のように曖昧だ。
 事故の記録がどうなっているかは知っている。審問局のライブラリを何度も参照し、俺はそれを何度も確認したことがあるから。
 ライブラリを開いてみるといい。
 きっとそこには、壮絶な玉突き事故――とだけ、簡潔に、端的に記されている。
 面白みも何もない、新聞の一ページに押し込められたその文章だけが、俺の記憶の墓標だ。
 急停車した前方の車に追突した乗用車が、後方から走ってきていたトラックと挟み撃ちにされて大破。トラックはそのまま横滑り
して併走していた車を次々に弾き飛ばし、最後には運転手を運転席から弾き飛ばして停車。挟撃された乗用車に乗っていた家族
六人のうち五人が死亡、一人は重傷を負いながらも一命を取り留める。一人残された子供は最寄の病院に搬送され――。
 それが公式の記録だ。
 公式。
 公的。
 正しい記録。
 それにどれだけの信憑性があるかと言えば、そんなものはこれっぽっちも存在しないことを俺は知っている。
 なぜって、そんな事故は起きていないから。
 竜巻のように荒れ狂ったのは人間の身体を素材にした『何か』で、それが縦横無尽に暴走した結果がその大惨事だったから。
 

470 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/04/10(土) 00:49:55
 
 公式、という意味を参照する。
 誰かが知っていること――誰もが認めていること。
 誰かが知っているから、それは真実だと認めて貰える。
 逆に言えば、誰も知らない事は真実ですらないということだ。それは虚偽ではないが、知られないという点では嘘よりもタチが悪
い。対立項を持たない『真実』は、誰もが気に留めないデータの羅列でしかない。
 それまでの俺は、きっとそれを意識していなかった。
 テレビのニュースで垂れ流されていく死者の名前なんて気に留めなかったし、多くの人々と同じように、殺人や事故の報道に「怖
いね」とだけ考えていた。
 いや。
 或いは――そう考えてすらいなかったかもしれない。誰かの死はいつだって日常でありすぎて、俺が生まれた時から、それを報
告するブラウン管には死者の名前が連ねられ続けてきたから。
 

471 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/04/10(土) 00:51:47
 
「きみは生き残ったけれど、きみ意外は生き残らなかった」
 
 幸運だったかな、と。
 ベッドで起きた俺に、長身の男は言った。
 枯れた指と、日本人離れした顔立ち。笑みを絶やさずに生も死も綯い交ぜに語るイリヤと対面したのは、それが初めてのことだ。
 ベッドに投げ出された新聞。そこには、「真昼の惨劇」と頭の悪そうなアオリで繰り抜かれた一面記事と、申し訳程度に写された
現場の写真とが載っていた。
 
「どういうこと」
「言葉通りさ。きみの弟が暴れて――きみはそれ以上に暴れて(、、、、、、、)、きみの家族は最終的にきみが全滅させた。乗って
た車の写真とかあるけど、見たい?」
 
 いい、と俺は答える――答えたのだと思う。
 何を言われているか解らなかった、というのがまずは大きい。包帯の巻かれた頭と、痛みに縛られた身体はそれでも自分にとっ
て何よりもリアルで、知らない天井と知らない人間が自分と話しているという事実は、それに遅れるように付いてきた現実感だ。
 痛い。
 その実感が、俺を世界と繋ぎ止める。
 痛みのオマケで俺の世界に入ってきた男に、俺は聞いた。
 みんなはどうなったの、と。
 とっくに返事は返ってきていたし、その証明すら投げ渡されていながら、俺はそれでも希薄な現実感をどうにか手繰り寄せようと
していた。
 
「みんなは死んだよ。きみか、きみの弟に殺された」
「……」
 
 おとうと、と俺は繰り返す。
 

472 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/04/10(土) 00:52:51
 
「きみに見せたい物があるんだ」
 
 男は言って、細い指で挟んだ写真をこちらに投げ渡してくる。
 数枚の写真はアングルを変えて撮影した同じ場所の写真で、同じモノを写した写真のようでもあった。
 場所。
 モノ。
 撮影対象は、正直、そう表現するしかなかったと思う。
 そこに映っていたのは真っ白なケモノと真っ黒なケモノで――あろうことか、その脚が乗用車を踏み付けにしている。二匹のケモノ
は、その縮尺を数十分の一にすれば狼のように見えなくもない。狼は激しくお互いを威嚇しているようで、写真に振られた番号が後
半になる毎に黒い狼の身体に走る傷痕が増えていく。
 最後の一枚。
 首を食い千切られた黒い狼の写真で、数字は終わっている。
 ただ、子供心に――酷い冗談を見せられている気にはなった。
 
「いや、冗談なんかじゃないんだ」
 
 男は薄く笑う。笑みがデフォルトで表情に設定されているような――それが元々の顔立ちであるような、綺麗なのに歪な顔立ち。
 初見で数分。そこにきて漸く、俺はこの男が血肉を供えたホンモノの人間で、交わしている会話が現実なのだと思い始めていた。
 
「誰……?」
「私が誰、という意味かな? うん、私はイリヤ――特に姓はない。あ、そうそう。もちろん、きみとは初めて会うね」
「初めて――」
 
 当然だ、と思った。会っていれば忘れることもないだろう。男は完全に異様で、言葉を衒わなければ常識外れに異常だった。痛む
身体を抱えた自分の前で、男の態度は朗らかに過ぎたし、気味が悪いくらいに楽しそうだった。
 
「その写真は私の抱えてる部隊が撮影したモノでね。その白いケモノはきみで、そっちの黒いケモノがきみの弟だ。交戦は実に十分
間――日本で記録されたMITでは最長にして最大、そしてきみの抱え込んだ力は図抜けて異常だった。神話素をそのまま操るなん
てマネ、これまでの事例では確認すらされていない。まったく、きみというのは――」
 
 男は何を言っているのか解らない。
 ただ――弟が、という言葉が耳朶を打ち据えるように取り憑いただけで。
 
「弟って」
「そのケモノだよ」
 
 俺は写真を見下ろす。
 男はくすくすと笑っている。
 

473 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/04/10(土) 19:20:48
 
 不快になることすらできない、能面のような笑顔。
 この男は、何もかもを傍観して笑うことしかできないんだろう、と――俺は、ただ当然のようにそれを受け入れていた。剥離した現実
感の中で、誰も彼もが夢のように曖昧で、その中ではこの男だけが異様なリアリティを持ってそこに立っていたからだ。
 家族はどこにいるのだろうと未だに周囲を見回す俺の膝の上には家族の写真があって、夏めいた窓の外はセミの声で犇いている。
途絶えた現実を探そうとして、触れる傍から零れ落ちていくディティールが、写真と男の間で行ったり来たり。
 断絶の中に取り残されたまま、それでも、俺はそこに奇妙な安らぎを憶えていることに困惑する。
 見慣れない白い病室が、そうあるべき場所から俺を引き剥がして牢したような、その奇妙さ。宇宙人に浚われたのだと言われた方
がまだ納得できる奇妙な状況。それを包む薄っぺらな現実が、あらゆる状況から俺を固定していた。
 
「今ここで色々と話しても受け入れられないだろうから――少し、きみの現実と私の知る事柄を接続してあげよう。――きみ、私がこ
の世界で浮いてると思ってるだろう?」
 
 唐突に――。
 やおらそんなことを言い出した男に、俺は眉を顰めた。
 決まってる。誰が見たって、その男は場違いだ。病室の外は喧しく、バタバタと廊下を走る音が忙しない。テレビで見た病院の雰
囲気と違うな、というのが漠然とした感想で――急患を詰め込んだ病棟は概ねこんなものだと知るのは、もっと後になってのことだ。
 唐突にドアが開いて、医者が蓮向かいのベッドに足早に歩いていく。周辺には機械に繋がったコードや点滴のチューブが手入れ
されていない庭の雑草みたいに犇いていて、歩くにはいかにも危なげだ。
 医者はこちらを見ると、軽く会釈して、長身の男に視線を奪われる。
 
「――あ」
 
 転ぶ(、、)。
 漠然と思った。というより、理解できる。医者と男の関係性が、医者と周辺の医療器具、足元のチューブの相関、その具体性が。
 振り向いた拍子に足元のチューブに足首が絡んで背後に倒れそうになる――頭の中で走り出した想像が現実になる直前、その
医者の背を、ベッドの脇に立つ男は危なげなく支えていた。礼を言う医者に微笑み返しながら、男は俺に笑い掛ける。
 
「それは生まれ付き?」
 

474 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/04/10(土) 19:41:05
 
 それ、というのが何を指しているのか、その時の俺には解らなかった。
 俺は周りの人間も同じように考えていると思っていた――曖昧な”自分”の境界が、ともすれば毀れて世界と固着してしまわないか
不安になっているのではないか。自分が話し、触れ、関わる物事と自分との境界線がどこにあるのか不安になっているのではないか。
 ”自分”とそれ以外。俺は、生まれ付きその境界が不全だった。自分が喋り、誰かがそれに返す。その会話の内容が自分にフィー
ドバックされ、他人は自分をそこに認識し、自分に評価を付けていく。
 優しさ、厳しさ、好ましさ。
 無数のラベルでタグ付けされる「自分」は、そうして正に周辺を認識している意識とは別の場所に立っている何かのようにしか思え
なかったからだ。
 「自分であること」は、自分だけでは証明できない。他人の観測する「自分」と、観測を観測する自分という媒体――それを俯瞰す
る自分(、、、、、、)。あらゆる文脈の中に立ち泳ぎする”自分”こそ、俺にとっての自己認識だった。
 

475 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/04/10(土) 20:28:46
 
「……まあ、他人と比べられない視点なら、自分の異常にも気付きようがない。しかし素晴らしいな。きみにはこの部屋の全部が自分
みたいに思えてるんじゃないか?」
「え――」
 
 だから、病院に運ばれる少し前から見えていたそれは、まったく自然なこととして捉えていた。
 事物の相関。
 物事の文脈。
 万物万象を隔てている境界――指で触れれば熔けてしまいそうな空間と自分との境界。
 それまでもそれとなく家族に話してはいたけれど、誰もマトモに取り合ってくれなかったことと、どうやら自分だけが思い悩んでいる
という事態が悔しくて、以来、俺はそれを口に出すことはなかった。
 だから。
 男は、その認識を根こそぎ殺そうと試みたのだ。
 ふと、何かを求めるように伸ばしていた指先に、男の枯れた指が触れる。
 何をするのかと思った瞬間――その指先が、ざらりと崩れた。
 悲鳴を上げる間もなく、男の指は煙草の吸殻のように灰になって霧散していく。俺の手を掴んでいた指がすっかり無くなると、男は
それでも笑顔のままに言った。
 
「きみは、きみの家族をこうした(、、、、、、)――これからきみは、何もかもをこうしていくだろう(、、、、、、、)」
 

476 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/04/10(土) 21:42:57
 
 欠落した男の指先を眺めながら、俺は呆然とその声を聞いている。
 完全に滑落した現実の底で、逆にその光景は何よりも『現実』だった。
 
「手品じゃない。だけど、現実とも言い難い。きみがこの世界(げんじつ)を根こそぎこうしてしまいたくないなら(、、、、、、、、)、これか
らは私と一緒にいるといい」
 
 ふと見ると、男の指は何事もなかったようにそこにあった。
 不意に伸びてきた手が頬に触れる。死者の体温を知らない俺は、それでも――体温のないその手を、死人のよう
に冷たい手だな、と思った。
 そして。
 
「私は絶対にきみの傍で壊れない――私だけはきみの傍にいてやれる。どうかな、私をきみの近くに置いてほしい」
 
 この上なく優しい声で、男は言った。
 写真。千切れた狼の首。
 きみには誰もいないよ、と告げた男は、俺の傍にいたいと申し出た。
 何も解らない俺は、その言葉を退ける方法がない、ということだけが解っていた。
 

477 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/04/10(土) 21:43:34
 
                   ■
 
 何かを選べた、と考えることはできない。
 
                   ■
 

478 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/04/10(土) 22:49:45
 
                     ■
 
 それから二週間。
 俺は思い出したように家族のことを考えて泣いたり喚いたり不安になったりはしたけれど、イリヤがいてくれると感じられるだけで、
それを必要以上に騒ぎ立てる必要を感じなかった。
 イリヤは俺に人殺しにならないかと勧めて、俺はそれを受け入れた。悪いヤツを退治する簡単なお仕事だ、とイリヤは言った。
 とっくに人殺しだった俺は、そうして殺し屋になることにした。イリヤが喜ぶ顔が見たかったのと、何をしていいか解らなかったのと、
何をすればいいのか教えてくれたことが嬉しくて、現実のできていなかった頭は、その現実を選択した。
 それが選択と呼べるのかは定かではないけれど、子供にはそのシンプルさが嬉しかったのだと思う。
 

479 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/04/11(日) 02:11:36
 
「ねえ、きみ――名前は?」
「――」
「――か。なるほど、それ、もう意味がなくなるね」
 
 その日、名前を捨てた。
 その日、いつかのように人を殺した。
 とりたてて印象のある経験ではなかったけど、思い返せば、その経験には意味があった。
 散発的に銃声が鳴り響く砂漠で、俺は虚ろに目を見開いた躯を見下ろしている。司祭服を着た死神が埋め尽くした砂漠には、そん
な死体が冗談みたいに沢山転がっていたけど、足元のそれを殺したのは、疑うまでもなく自分だと知っていた。
 

480 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/04/11(日) 02:12:06
 
 この世界に正しさを取り戻すこと。
 そんなのはもちろん冗談だけど、とおどけながら、それでもイリヤは俺に道理を説いた。
 きみはこの世界が好きか、きみは好きな人がいるか、好きなモノの為になら他のモノを根こそぎ壊してしまうことに疑問は持たないか。
誰かの味方になるということは、別の誰かの敵になるということだけど、きみはそれを受け入れられるのか。
 何かを選ぶしかないなら、好きなモノを選んだ方がいい。そういう訳で、俺はイリヤを選ぶことにしたのだ。
 きみが望めば、とイリヤは言った。
 俺は望んで殺し屋になった。
 自分が殺し屋だと自覚するのは数年後になるけど、その時点で、とにかく俺は殺し屋ではあった。あらゆる経過をすっ飛ばしながら、
イリヤは俺を専門的な人殺しに仕立て上げることができたからだ。――脳内に結線された”賢者の卵”は、ガキそのものの俺に適切な
殺戮の技術を書き込んだ。本来、脳内に存在しない神経の配置を自在にマップするそれは、あらゆる知識と経験を人間に描き込む究
極の相対化にして総体化だ。
 

481 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/04/11(日) 02:35:18
 
 すっかりお馴染みになったその技術は、俺の脳をキャンパスに殺戮者の詩を描いた。
 俺が俺であること。
 元より『自分』が希薄な俺は、賢者の卵にとって理想的な宿主で、アタマの中にそいつを突っ込んだその日には、二キロ先で哨戒に
当たるパトロール兵の頭をライフルで吹き飛ばすことができたし、集落を守る民兵を一人づつ的確に誘い出し、その喉笛をナイフで掻
き斬っていくことができた。
 異端審問局と騎士団という二柱について、今更あれこれと説明する必要もないだろう。
 黙示録の火消し屋。
 神様専門の殺し屋。
 どう言われていても不思議ではなかったけど、それが俺達の日常だった。
 教会の殺し屋、というといかにも八十年代の小説にありそうな話だったけど、実際はそれよりも斜め上に荒唐無稽で、経験する限り
ではボンドのようなスタイリッシュな仕事を請け負った事はない。
 意思を持った災害のようなもの。
 諜報畑で審問局を知る連中はそう語った。
 不意に訪れては、防ぎようのない死を撒き散らす蝗の群。人間に隕石の衝突を止める手段がないのと同じ意味で、審問局の到来を
予期する手段も、到来を防ぐ手段もない。潰滅と隠蔽。その効果の敷衍。よく言われるように、司祭はあらゆる国に根を下ろす最も完
全で、最も優秀な諜報部員だ。ルワンダの虐殺をトリガーしたのがカトリックの司祭であったのは有名な話だが、俺が知る限り、規模
の大小さえ問わなければカトリックは二十世紀に入ってから三桁を越える大量死に関わっていた。
 ある集団の存在が邪魔だから――それが消えることで、より多くの人間が救われるから。どうせ救うなら多くの人々を。
 ガキにも解るようにとの配慮からか、イリヤは簡潔にそう結んだ。
 
「一人が犠牲になれば百人助かるとしよう。百人犠牲にすれば万人が助かるとしよう。――さて、”全てを助ける”事が不可能だとして、
きみはどうしたらいいと思う?」
 

482 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/04/11(日) 20:32:18
  
 それは、つまり――それだけのことだった。
 絶対的に敵対する集団が存在し、それを野放しにすれば被害がより拡大する場合、俺達はそれを適切に収めることを求められた。
大っぴらに国軍が介入できない地域や、対立する国家間で政治的には均衡が求められながら、その国民が盛り上がり過ぎてお互い
を殺し合わずにはいられないような場所――サル山の大将気取りの革命家や、クーデターを企てる軍首脳部の人間が住まう場所を
襲撃し、その連中の願望が大火に至る前に小火のまま消火すること。
 助ける対象を『選ぶ』ことはできない。相手を選んで助ける事もできない。
 対立する勢力の抗争を収める為に、片側の勢力を皆殺しにする。
 あくまで対処療法ではあったけど、それはそれなりに有効な手段だった。
 俺が送り込まれる場所は、まずもって見知らぬ場所である事が大半であって、そんな場所で『好ましい相手はどこなのか』と考える
事は馬鹿馬鹿しい。俺が『助けたい』なんて考えられるのは精々一人か二人の人間で、その基準はと言えば、あまりにも卑小すぎた。
 多少は身近な人間だったから、話したことがあったから。一つの集団に混じれば、そんな相手はどこにだって出てくる。言うまでもな
いけれど、集団にはそれよりも多くの『好ましくない人間』が所属している可能性も多々あって、『俺達』が助成する対象は常に『集団』
だった。
 ある集団を救う事で、好ましくない人間も好ましい人間も助ける。好ましくない人間は、その集団を内側から蝕んでいく事もあるけれ
ど、それを俺達が考慮することはない。
 ある集団を殺す事で、好ましくない人間も好ましい人間もまとめて皆殺しにする。間違っても『助けたい相手を助ける』ことを考える事
はできない。俺達は人殺しで、『集団』を殺す殺し屋だったから。一人二人を選んで助けてしまえば、その一人二人は俺達を恨んで生
きていくことになる。俺達にとってそれは不都合だったし、生きることになってしまったその人たちにとっても辛い事だったろう。
 生きているから幸せだ、と言うのは、あくまで先進国や、『倫理』が生きている場所に住まう人間の謂でしかない。世界を呪う場所で育
まれた精神は、『助けてやる』事などできはしないからだ。
 そんな傲慢が許し難いことなのだと知るには、俺は数年を擁する事にはなったけど、それは――あくまでそれだけのことでしかない。
 記憶は不可避的に人格を構築する。
 世界を憎悪する意識を、あらゆる人間の心臓に杭を打ち込む精神を。
 凍える場所で生まれたなら、凍えるように生きるしかない。そんな大地が芽吹かせる憎悪を『不合理だ』と断罪するのは、あくまで世
界の総意だ。
 だから。
 その状況にあって、俺が殺す相手を選ぶのは常にイリヤで在り続けた。
 

483 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/04/11(日) 23:04:39
 
 神話素(ミテーム)の操作だ、とイリヤは言う。
 
「人間の思考には方向性がある。……国には固有の文化があり、文化に誘導される思考の方向性がある。もちろん、人はそれぞれ『自
由な思考』を持つだろう。けれど、その『自由の範囲』は生まれ付き、生まれた場所に規定されている。言語の差、文化の差、慣れ親しん
だ生活の差――多くの人間が国外に出てまで自分を変えようと思わないのは、そうすることが生存において不合理だからだ。つまり、そ
の指向性の総体は一定方向にベクトルが向けられている――思想の方向性、思考の流れがそこにある。文化に指向性を制御(ゾーニ
ング)された意識の流れというわけさ。私達はそれを逐次集積し、分析し、そして操作する――つまり」
 
 指向性の統合。情報と情報を繋げた差分、そこに生まれる人間の思考の方向。あらゆる人間が『こう考えるだろう』という流れを把握す
ることで、審問局は世界中に偏在する『意識』を理解する。
 その解析主体たる機関としての基幹(アナリティカル・エンジン)。
 人間の意思を素材とした差分機関(ディファレンス・エンジン)。
 全自動でカトリックの理論を適用する、神の解析機関(オートマチック・ディヴァイン・エンジン)。
 情報質量である神話素を集積して分析する事で、ヴァチカンは間接的に世界に自分の望む平和を敷く事ができる――どれだけ争い
が溢れていても、どれだけ悲惨な地獄が溢れていても、他の誰かが手前勝手に意識を主張するよりは、ただ一つの正義に繋ぎ止めら
れた方が世界は相対的には平和になる。
 そうして理解される神話素は、時折その質量を暴走させて演算躯体を構成する――それを殺す事で、俺達は更に世界への優越性を
獲得していく。
 

484 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/04/11(日) 23:09:30
 
 だから、俺達は殺し続けた。
 殺して殺して殺しに殺し、時にはそこに誰かが生きていた、という痕跡すら抹消する。 
 先進国家では有り得ない話ではあるけれど、無反動砲やメドゥーサ(重機関銃)を据え付けたトヨタが街中を走り回るような国では、戸
籍の登録すら意味を成さないことがままある。そして、そんな場所では往々にして『名前』は大した意味を持っていない。誰かが誰かを
識別する。それが日本やアメリカであれば、名前と戸籍が医療と住宅を保障するけれど、そうでない国にあっては、名前は『自分』を定
義するものではなく、別の誰かが『自分』を判別する為のタグでしかない。
 そして――その人間が集まって生まれた街が地図上から消え去っても、国はそれを認識できない。かつての俺がそうであったように、
世界は人間を記憶しておく機能など持たないからだ。
 これがこの世界だ、と銘打つ為に用意されるテーゼとしてのみ、歴史は存在し続ける。
 

485 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/04/12(月) 00:28:10
 
 あの日。
 イリヤが俺に記憶を問い質した日、俺は――確かに家族のことを忘却の隅に追いやっていたからだ。
 ルワンダ内戦からの帰り。カトリックが二つの部族を見捨てて大量の死骸をアフリカの大地にバラ撒いた帰り、俺は家族のことを咄嗟
に思い出すことができなかった。
 その時点で俺の記憶には死者たちの履歴が冗談みたいな数を連ねていて、家族の死もまた、その大量の死者としてカウントすること
しかできなかった――誰かの死を特別だと思うには、俺は人を殺しすぎていたし、死が特別なものではなさすぎた。
 

486 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/04/12(月) 00:33:52
 
                                      ■
 
「オッケ、もう入ってくれて大丈夫だ」
「お邪魔しま……うわ――なにこれ」
 
 中々失敬なセリフを口にしながら、妹紅は開けたシャッターを潜ってくる。
 ここは久し振りに顔を出した一軒家――審問局がそこら中に設置しているセーフハウスの一つは、恐らく俺が最も多く利用した隠れ家だ。
車庫と一体型になった二階建てで、元々は食堂か何かを営んでいたらしい。審問局が接収後、カタチもそのままに保存された家は、違和
感なく周囲に溶け込んでいる――流石にセシルやイリヤのようなコーカソイドがここを使えば目立つが、俺が使う分にはまるで問題ない。
 
「あの。……イル。大丈夫って、これで?」
 
 これ、がどれを指しているのかと思案すれば、候補としてはカギがないから抉じ開けたシャッター(無論カギはイカれた)、ホコリっぽいを
通り越して白く濁った空気か、まあその他諸々の何かだとは推測できるが、早い話、「片付けてくる」と言い置いて家に入った俺がどれだけ
片付けてきたのかと批難していると見るのが120%正しい。
 だが待ってほしい。これでも片付けなければいけないものは片付けたのだ。掃除とは目に見えるモノを優先するべきではないが、目に見
えない場所も片付けておかなければいけない場合とてままあるものだ。ホコリを履き散らすだの水回りを確認するだのよりももっと切実に
片付けておかなければいけないモノもある。
 当て所なく街中を探し回った結果、出した結論は。
 ――まあどこでもいいや。
 だった。
 県内を隅から隅まで探そうと思えば、賢者の卵にインストールした”千里眼(マヌシス)”を使っても一週間単位の仕事になる。気分転換
で疲れてしまうのでは本末転倒で、だったらもうここらで手を打とう、と提案したのがこのセーフハウスだった。
 
「……それにほら、案外とここが俺の自宅だった可能性もあるわけだし」
 
 水道の蛇口を捻って調子を確かめつつ言う。
 前回使ったのはかれこれ一ヶ月以上前だが(待機するでもなんでもなく、調子を見にきただけだ)、とりあえず錆が浮いているようなこと
はないようで安心する。ここは井戸水を引いているので、水道関係に関しては気付けば止められているということもない――電気は通っ
ているので、その他家電も使用可能だ。
 
「そんな都合のいい話……イル、なにこれ?」
「ああ、そりゃ冷蔵庫だ。特に何も冷やしてねえけど、オレンジジュースが十本くらい詰めてあった憶えがあるな」
「冷蔵庫……」
「冷えるんだよ。入れると」
 

487 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/04/12(月) 18:03:50
 
「こっちは――」
「レンジ。入れると温まる」
 
 などと。
 微笑ましい会話が合ったりなかったりはしたけど、それはこの際なので省略する。
 
 二人分のジュースを取って二階に上がると、妹紅は畳んだ仮眠用の布団の上に座って、壁に背中を預けていた。……普段は一人でし
か使わない家だけに、自分以外の誰かが――妹紅がここにいる、というのは、どこか不思議な違和感がある。
 ちなみに、どうしてわざわざ二階に上がったのかと言うと、一階はダイレクトに人通りがあり、普段使っていないここを近所の住人に詮
索されるのは困りモノだという理由だ。
 
「あのさ、イル」
「ん?」
「家族の事は――どこまで覚えてるの?」
 
 ジュースを渡すと、妹紅は壁から身を起こしながらそう言った。
 どこまで、とは――さっきの話の続きだろう。人目に付きそうな橋から移動して、家に付く頃には俺の情緒もそれなりに安定していた。
 
「思い出そうと思えば、多分ディティールも細かく思い出せるんだと思う。ただ――」
 
 ただ、と繰り返しながら、思わず苦笑が漏れた。
 
「怖いのかもな、思い出すのが」
  

488 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/04/12(月) 18:05:16
 
 賢者の卵は脳神経配置を操作する。
 言うまでもなく、それは記憶すらも操作できると言う事だ(、、、、、、、、)。
 ……記憶のメカニズムそのものは複雑にすぎ、記憶と人格との相関はそれに輪を掛けて複雑である以上、審問官は俺の記憶に手を
出す事は殆どない。――そして、その機能の本質は情緒の最適化にある。
 今でこそ俺の症状(能力)は制御を殺し始めているが、当時――本当にガキだった俺の記憶は、俺にとって不都合な記憶を完全に封
じ込めていた筈だ。『意識』の俎上に上るまでに、賢者の卵は感情の状態をフィルタリングし、記憶の相関を精査し、それが致命的な感
情を呼び出すと解ればその繋がりを断ち切ってくれる。こうして思い出せていなかった以上、俺はその記憶を忌避すべきものだと判断
したのだろうから。
 
 あの日。
 イリヤが俺に記憶を問い質した日、俺は――確かに家族のことを忘却の隅に追いやっていた。
 ルワンダ内戦からの帰り――カトリックが二つの部族を見捨てて大量の死骸をアフリカの大地にバラ撒いた帰り、俺は家族のことを
咄嗟に思い出すことができなかった。
 その時点で俺の記憶には死者たちの履歴が冗談みたいな数を連ねていて、家族の死もまた、その大量の死者としてカウントすること
しかできなかった――誰かの死を特別だと思うには、俺は人を殺しすぎていたし、死が特別なものではなさすぎた。
 

489 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/04/12(月) 20:36:04
 
「怖いって、でも――イル、それは」
「仕方ないこと、じゃない。起こったことに原因はあるし、原因があるなら、責任はあるんだ」
 
 まして、その当時なら。
 審問局の命令に従い、騎士として活動する限りでは、責任は作戦を立案した審問官に押し付けられる。誰かを殺した事について、それ
は命令の中で、作戦の中で仕方のない犠牲だと割り切ることができる。それ以前のこととなると、俺は自分が自分であったことに意識す
ら及ばない。言うに及ばず、『責任』など考えようがなかった。
 今ならどうかと言えば、それは同じ事だ。誰かを殺す。殺した責任を押し付ける。誰かの為に誰かを殺す、というお題目で意識に麻酔し
て、俺は罪悪感を殺していく。後で思い悩んでみたところで、その罪悪感に価値がないのは当然だ。死という絶対的な断絶を押し付けた
俺に、どんな種類の懺悔も許される筈はない。
 危うく全てを告白しそうになるのを、寸前で思い止まる。妹紅はコップを持ったまま、じっとこっちを見据えていた。
 
「俺は、だからそこから逃げてるんだよ。必死で逃げてた――今も、こうして。家族の事を辛うじて憶えてるのは、もう俺だけしかいない。
弟のことを知ってるヤツも、ちゃんと憶えてるヤツも、世界には俺しかいない。……ああ、俺がまだ生き繋いでるのは、そこに責任がある
からだ。俺は――」
 
 誤魔化しだ。
 言いながら、矢継ぎ早に自分の口が紡いでいく言葉に真実が欠けているのを俺は自覚している。何故って、家族の死について、俺は
これっぽっちも『責任』を考えていなかった。自分の声を聞きながら、俺はその声が真実だと思い込もうとしている自分に辟易する。
 
「――俺は、俺が墓標になってやる為に、まだ生きてたんだよ」
 
 ゆっくりとジュースを飲み干しながら、正面でこちらを見眇めるようにコップを傾ける妹紅と視線が噛む。
 内心を見透かされているような落ち着かなさで、俺は聞く。
 

490 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/04/12(月) 20:36:16
 
「どうか、したのか」
「……忘れちゃいけないから、だから逃げるの?」
「倒錯してるとは思う。けど、今の俺にはそれが限界だ」
「でも、イル。それは――今まで、何度もあった事だよ」
「何度も……」
 
 畳んだ布団の上で片膝を抱えながら、妹紅は小さく頷く。
 
「私は何度も見てきた。この世界が、昔のことをどんどん忘却していくのを」
「例えば」
「人がいたこと。誰かがいたこと。その人がどんな事を考えて、どんな事を願っていたのか。それは――全部は受け継がれない。どん
なに願ってみても、その人の記憶その物は、その人を覚えている人がいなければ受け継いでいく事はできないもの」
 
 囁くような声が、ホコリっぽい空気を掻き混ぜる。
 千年。
 それは、この世界がズレていくのを観測するには充分な時間だろう。――けど。
 
「……でも」
 
 と、俺は食い下がる。どうしてそうしたのか、自分でも解らなかった。
 
「現にそうして世界は受け継がれてきてるだろ。大統領の名前だって教科書を覗けば丸ごと並んでるし、家名は当主を変えて受け継が
れてきてる。記録が残っていれば(、、、、、)、それは受け継がれて当然のものなんだから」
 

491 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/04/12(月) 20:37:31
 
 記録。
 古新聞の片隅に納められた、どこかの一家の墓標。追跡し、遡れる記憶のデッドエンド。それが真実か虚偽かは別として、俺の根拠
はそこにあった。けれど、俺が殺した無数の人間は既に墓標すら存在しない。墓を作る者もなければ留められるべき記憶さえなく、『そ
こに誰かがいた』という記録すら今は改変されてしまっている例すらあるだろう。俺だけが未だに知り得て、未だに記憶する死者の風景
――俺をこの世界に繋ぎ止める執着は、つまるところ俺という肉体だ。
 その肉体を苛むのもその記憶なら、その記憶に繋ぎ止められているのが俺だった。
 忘れてはいけない記憶であり、忘れなければ俺を殺す記録。
 見てしまったものを忘れる事はできない――それが鮮烈であればあるほど、自分の感情に触れるモノであればあるほど、人間はそれ
を脳に刻み付ける。
 それと知らず、俺はそんな過去を仕舞い込み過ぎていた。
 誰かの為に、とイリヤは言った。
 誰かの為ではあったのだろう――どこかで救われた人間はいたのだろう。
 それでも、俺達はその結果を観測することができない。人を殺すことでしか人の幸福を願えない俺には、自分の行為がどこでどんな
結果を作り出しているのか解らないからだ。
 
「当然かな」
「……違うってのか」
 
 解らない、と妹紅は首を振る。
 
「それでも、私が記憶してる世界と、この世界が伝えてる記憶は、やっぱり同じにはならないよ。どこかにいた誰かが本当に今に受け継
がれてるのかは――それは、もう解らない。人を伝えられるのは人しかいないし、伝える方法は、そんなに完璧ではいられないもの」
「伝える方法……」
「言葉や、記録。でも、それは絶対に完璧じゃない。私が知ってる人の記憶と、この世界が伝えてる人の記憶が別だってこと、結構ある
んだって話――前にしたよね」
「ああ」
 
 記録すら完璧ではない――それは、そういうことだ。
 物理法則は人間の記憶に考慮しない。
 拡散するエントロピーは人間の感情になど興味を持たない。
 情報の分散処理。戸籍の分割管理。幾重もの手間を尽くした住民管理システムと、それを保護する医療保障システム。気軽に残さ
れるWEB上の日記の数々――それを書き記した人間のその日の情緒。この国だけでなく、先進各国では保存されない情報を探す方
が難しいくらいだ。
 その無数の『自分』と、現に存在する自分の齟齬。
 そんな――蟠っていた澱のような疑問が、妹紅に指摘される事でカタチを成していた。
 
「自分って認識の差、かな」
「そんなに抽象的なモノじゃないよ。もっと簡単で、もっと大切なものだと思う。今、ここでこうして話してるのもそう」
 

492 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/04/12(月) 20:39:20
 
「……妹紅の言ってる事を聞いてるとさ」
「うん」
「俺が利己的でない、みたいに聞こえるよ」
 
 と――。
 妹紅はきょとんとした顔をして、それから本気で考え込むようにする。
 
「……イルって、時々そういう妙なこと言うよね」
「妙かな。割と切実なんだけどなあ」
「うん、それは解るんだけど……」
 
 首を傾げると、妹紅は抱えていた膝を解いて、ゆっくりと胡坐を掻くように布団に坐り直す。
 だらしない、とかでなくて、どことなく猫を思わせるしなやかな姿勢だった。
 
「例えば、それで私の態度が変わると思うの?」
「え?」
「イルが利己的な感情で動いてたとして――それで、私がイルに対する考え方を変えると思う?」
「……それは、俺がそういう人間だって妹紅が知らないから、かもしれないし」
「じゃ、どうしてイルはそれを私に話したの?」
「それは」
 
 俺は口を噤む。
 妹紅は壁に背を寄り掛かるようにして、こちらを眇めるように見てくる。
 
「……まあ、いいんだけど。でも、私にはイルがそれを問題にする意味が解らないな」
「意味って――なんでだよ。イヤだろ、自分の勝手で『好かれたい』なんて思って動くヤツなんて」
「だってさ、好かれたいって思われるのは嬉しいんじゃないかな」
「え――いや、だから……だから――」
 
 ――だから、なんなんだろう。
 予想外の反応に戸惑って、俺は継ぎ足す言葉を見付けられない。
 

493 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/04/12(月) 20:39:34
 
「俺は、お前が好きなんだよ」
「ん、まあ、うん。聞いたよ」
「でも、それは俺がお前に好かれたいからだ。お前にも俺のことを好きだって思ってほしいからだ。……理由は色々あるけど、それって身
勝手だろ。どう考えたって」
「どうして?」
「だから……じゃあ、俺がお前の外見に惹かれただけだったらどうするんだ。最悪だろ、そういうの」
「あ。私、もしかして今、イルに褒められてる?」
「お前なあ……」
 
 くすくすと笑うと、妹紅はごめん、と小さく締め括る。
 
「昔から、人間ってそうだったんだよ。誰かに好かれたいから自分を飾るし、嘘だって吐くし。……そうだね、別の誰かの事より、自分のこ
とをまずは考えちゃう。まずは自分が満たされてないと、他の人のことを考える余裕なんてない」
「だから――」
「でも、好かれたいって思う気持ちそれ自体は本当じゃない?」
「……気持ちに、ホンモノもニセモノもないだろ」
 
 感情は感情だ、と俺は言う。
 
「極端な話、俺はお前が女だから惚れたワケだろ」
「……んー、まあ、それはそうかもしれないけど……それ、面と向かって言っちゃうかな……」
「だって、そうだろ。この場合、俺はお前が異性だったからこの距離まで踏み込めてる。『俺』って要素は、要は生存本能の上に乗っかっ
たレイヤーだからな。カラダがあって、性別があって『俺』はこの俺でいられるわけだし。感情の前提になってるのは性別だし、本能だ。
その意味では俺はお前の外見に惹かれてるのかもしれないし、お前と結婚して、お前との子供が欲しいって思ってるのかもしれない」
「え。あの……思ってるの?」
 
 真顔で見返されて、慌てて反論しようとする――言葉がもつれそうになってので、とりあえず首を振るのに留めておいた。
 
「意識のレベルでの話じゃなくてさ。人間ってそうやってできてるだろ、ってことだよ。俺達は意識でしか物事を認識できないし、『俺達』っ
てレベル自体が意識そのものだけど――でも、その意識は身体から自由じゃない。人間が人間の形で生まれてくるのは遺伝子にそう規
定されてるからだけど、俺達の意識だって遺伝子からは自由になれない。認識の限界は物理的に制約されてるんだから、意識がそれを
超越できる理由もないんだし」
「それ――イルは、進化ってよく言うよね。私達がこうやって生きてるのは、この状態に人間が進化したからだって」
「ああ」
 

494 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/04/12(月) 20:40:35
 
「それじゃ、どんな『好意』ならイルには許せるの?」
「……え――」
「そう聞こえるよ。何か、全部の理由から切り離されて、絶対に正しい『好意』があるんだって。今のイルは、そう言ってるみたいに聞こえる」
「そんなこと――ないけど」
 
 ない。
 筈だ。
 むしろ――それは逆だ。あらゆる裏付けがない好意は存在しないと、俺はとっくに割り切っている。ただ、それを妹紅の口から聞かされた
ことで、俺は奇妙に落ち着かない気分になる。自分で答えを切り詰めておきながら、妹紅にはそう答えてほしくないと、頭の中のどこかで考
えているような、そんな矛盾がある。
 
「でも、妹紅。それは割り切るべきだって、お前はそう思うのか」
「ううん。そんなことないけど」
「だったら――」
「……前にさ、イル。私達の感情は進化の過程で作られたって、そう言わなかった?」
「言った、けど」
「それは、人間がそうしていくことで生きることに対して有利になれたからだって、そう言ったよね」
「言ったよ。なんだ、そうじゃないって言える論拠でもあるのか」
「ないよ。それは合ってると思う」
「……それで」
「人間は生まれ付き、どんな風に物を見るのか、どんな物を好めるのかは決まってる――そういうことでしょ、それって。人間は毒を飲める
ようには作られてないから、毒を好む事はできないって」
「そうだよ」
 
 捲くし立てるように言われて困惑する。
 だったら、と妹紅は続けた。
 
「それを私達の最初の理由にしていけない理由はないと思うけど。……誰かを好きだって思うことに、進化が前提になっちゃいけない理由
はないよ」
「違う、それは――待ってくれ」
 

495 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/04/12(月) 21:26:02
 
 殆ど悲鳴を上げるように、俺は首を振っていた。
 
「……俺は、お前がそう答えるなんて思ってなかった」
「うん」
「だって……ああ、くそ、何が言いたいんだ、俺……」
「イル」
「……なんだ」
「イルの考える私と、私の知ってる私は、違うよ」
「そんなの――」
 
 当たり前だ、と言おうとして、俺は言葉を繋げられない。
 そうだ。
 俺は、妹紅が特別であってほしかった。俺が囚われている本能や理性のリスクから、完全に自由で、完全に道徳的であってほしかった。何
かをしたいから、何かを求めているから他人を求める、という人間の枠の外に立っていてほしかった。
 ……有体に言って、それは妄信に等しい。押し付けられた方は迷惑だろう。
 信仰。
 意識して、その言葉が恐ろしくしっくり来ることに気付く。
 俺が生きてきた世界に、それは常に付きまとっていた。
 誰かを信じること。何かを信じること。信じるからこそ信仰の対象でないモノを排除するのに疑問を憶えないし、それ以外に目を瞑る事もで
きる。あらゆるイデオロギーが衝突する極限状況にあっては、自分以外は全て敵だと断じた方が巧くいく。
 要するに、投げたのだ。
 複雑な世界を把握することに、無数の歎きに目を向けることに疲れた俺は――俺と同じ連中は、正しいと信じられるモノに縋り付いたのだ。
 

496 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/04/12(月) 23:49:55
 
 そして――同時に気付いてしまう。
 これまで信頼していたイリヤを平然と裏切りながら、こうして妹紅に好意を寄せている自分の最悪さ――容易く自分の信仰を張り替えること
のできる自分、という最悪さに。
 俺は、何を信じていたのか。
 屍の山の頂ではその反問すら許されない。振り返ってしまえば、殺した人間の全てに意義を見出せなくなるから。
 それでも考えてしまう最悪は、つまり、俺はこうなるしかなかったのか、ということだ。寝起きに、意識のまどろみに、不意に襲いくる解答のな
い地獄。他に可能性があったのか、という無意味な疑問。
 ――そんなモノは、なかった。
 それは確信できる。
 他の選択ができたと思えるほど俺は贅沢な状況に生きてはいない。事故に合わなかった過去など想定できないし、現に合ってしまっている
以上、それが俺の大前提だ。今の俺という意識は、その上に作られたレイヤーでしかない。生まれた時点で無限の可能性が人間に備わって
いる――などと語れるヤツは相当の阿呆だけれど、それと同様、ある可能性を辿った自分もまた自分である、と仮定できるヤツも相当なモノ
だ。極論、どんな可能性も人間に備わるのなら、どんな人格をも人間は獲得できてしまう。それを『自分だ』と言い張れるヤツは、色々と救え
ないお目出度さだろう。
 ”自分”という表層は、無数の段階で織られたレイヤーの総体だ。
 遺伝子の上に積み重なった無数の条件。環境と肉体の相互作用。親はどう子供に接していたのか、周囲の人間はどう接していたのか。処
理能力にも対応能力にも限界のある人間は、その中にあって何かを『選ぶ』ことなどできない。雷に打たれる事を選べないのと同じ意味で、
手を滑らせてカップを取り落とすことも選べない。その差は何か、と言えば、恐らくは確立の差に還元されてしまう。
 

497 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/04/13(火) 00:24:29
 
 俺は――。
 
「……家族との折り合い、良くなかったのかもしれないな」
「……イル?」
「なんとなくだけど、思い出した。俺、父親を尊敬できるような環境にいなかったんだ。……だから思い出せない、ってのもヒドい話だけど」
 
 ふと、家の中を見回す。
 人差し指を畳に這わせてみる。適当に掃除しただけだからか、指先にホコリが付着していた。ロクに憶えてはいないけれど、部屋を掃除
していたのは母親だったように思う。――母親。母さん。消し潰れた記憶の中で表層に触れるのは、母のディティールだ。
 そこから階層を深めるごとに濃度を増していく最深部には弟がいて、その周辺に父親の記憶が転がっている。
 
”きみの力は――そう、きみの弟を巻き込んだ力の源だと言ってもいいね”
 
 いつだったか。
 ある程度俺が成長してから、イリヤはそう言った物だ。
 

498 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/04/13(火) 00:47:23
 
 神話素の混淆は完全にランダムに引き起こされる。
 それでも、高いところに雷が落ちるように、混淆が引き起こされ易い環境は存在する。
 時間と空間に規定される情報質量は、パターンとなって世界を覆い尽くす――俺は、その流れを掻き砕いてしまう(、、、、、、)。
 ”調律侵食(ハーモニー・コラプション)”。
 俺の固有文法は、事象に存在する境界を消し潰す。あらゆる状態を無化し、あらゆる状態にカタチを与える。
 けれど――制御されないそれは、突発的に神話素を集積し、世界を具象化してしまう。
 
「……類感呪術って、あるだろ」
「え? あ、うん」
「俺と弟は――兄弟だから、問答無用で似てたんだ。同じ血を分け合ってたから」
「イル――」
「俺は、多分……父親と弟を、疎ましく思ってた」
 

499 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/04/13(火) 00:55:51
 
 MITを引き起こしたのは俺だった(、、、、、、、、、、、)。
 
 より正確には、俺が弟をMITの対象にした――怪物に変えて、それを殺した。
 最悪のマッチポンプ。
 生まれ付き俺の弟であったという理由で(、、、、、、、、、、、、、)、弟は俺の暴走に巻き込まれたのだ。
 怖かった。
 その先を考えるのが、これまでは怖くてたまらなかった。
 チリチリと脳裏が焦げ付くような錯覚がある。喉が渇いていることに気付いてコップを覗くけど、とっくに飲み干していた事に半秒送れて二
度気付く。
 

500 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/04/13(火) 01:15:16
 
「……っ、」
 
 想像を巡らせる。家族で行った旅行を、皆で囲んだ食卓を、皆で過ごした日々を。
 記憶というより、それはただの記録だった。”賢者の卵”の情緒調整によってアク抜きされた記憶は、俺達がどんな風に過ごして
いたかは教えてくれるけど、俺がその時どう感じていたかまでは教えてくれない。
 カチ、
 カチ、カチ、
 カチカチカチ、とどこかで音が鳴っている――寒気に震える二の腕を擦りながら、その音が自分の口で鳴っていることに気付く。
 ……怖かった。
 自分の記憶に根拠がないのが――自分がその記憶を封じているという理由それ自体が怖かった(、、、、、、、、、)。
 それがクリティカルな状況を引き起こすからこそ、賢者の卵は脳神経配置を耐えず操作し続ける。ニューロンの発火係数を制御
し、脳が蒙るストレスの過負荷を軽減する。――思い出せない記憶は、思い出してはいけない記憶だ。それが暗示するところを想
像して、俺は震えが止まらなくなる。
 

501 名前:ルーツィア・マクシミリアン ◆ChAosg2Mvs :2010/04/13(火) 23:18:54
 
 初めに言葉があった。
 終わりには言葉しか残らなかった。
 

502 名前:ルーツィア・マクシミリアン ◆ChAosg2Mvs :2010/04/13(火) 23:34:32
 
 演算し、演算した演算を演算し、演算された演算を演算し返して演算する。
 
 ”無限庭園(エンドレス・パーク)”で引き伸ばされた無限の空間を、ルーツィアはその演算能力で以って加速させ続けた――外界
で流れる一秒を無限に引き伸ばされた世界が、無限大に時間を縮退する。
 身体を挽き潰されたバアルの時間を無かった事にして(、、、、、、)、返す刀で狼に斬撃すれば、狼の大演算がその攻撃を時間ご
と巻き戻す(、、、、、)。
 バアルが停止させた時空を狼が時間を破壊する事で(、、、、、)無時間のままに接近し、その頭を噛み砕く直前でマリアが作り出
した周囲の流れよりも早く流れる時間(、、、、、)がバアルを包み込んで離脱させる。
 もはや、その空間にあっては『時間』は在り来たりな次元の一つでしかない。
 殺された事実を消し去り、殺した事実を殺し、殺した相手を殺しながら殺し続ける。
 

503 名前:ルーツィア・マクシミリアン ◆ChAosg2Mvs :2010/04/13(火) 23:55:13
 
 生も死も等価値の世界で、あらゆるモノが平等に無価値へと零落する。
 
 そして――。
 
 満面の笑みを湛えて、審問局の長はその世界で豁然と怪狼と対峙する。
 ルーツィアの永劫の光輝(ルクス・エテルナ)が作り出す無限の演算能力が、無限そのものの(、、、、、、)空間を掌握し、無限を凌
駕する無限で(、、、、、、、)、その時間をプランクスケールに押し込める。
 妹紅を狼と接続させてから、主観時間にして約千数億年。
 結果、生み出された新しい宇宙では(、、、、、、、、)、外界と隔絶した法則が支配する世界を織り成していた。
 ――即ち、魔狼と神王の支配する瓦礫の王国の律が。
 今や太陽よりも巨大な質量(フェンリル)を相手取りながら、こちらも恒星そのものの巨躯を誇るバアルは剣戟を――文字通りに月
など一太刀で打ち割る斬撃を打ち振るう。
 暴れ狂う狼と神王は、自身を物理法則の上位に置いて世界を足蹴にする。
 振り下ろされる一撃が比喩抜きに重力で空間を歪ませ、腕を一薙ぎするごとに世界が丸ごと粉砕される。
 生物はおろか、その最中に在っては天を満たす星ですら存在を許されない。
 

504 名前:ルーツィア・マクシミリアン ◆ChAosg2Mvs :2010/04/15(木) 06:00:11
 
 辛うじて生き残っている本来の重力(、、、、、、)は、地球より重くなった(、、、、、、)ニ柱の重量に負けて意味を成さない。常時供給
される酸素は暴れ回る二体に大気ごと引き裂かれて衝撃波を撒き散らし、それは呼吸可能な生命の要素ではなく、生命を四方八方
へと引き裂く媒質に過ぎない。
 ある意味でそれは、この世界の進化に耐え切れずに意味を喪失した機能だ(、、、、、、、)。
 形骸と化した世界の名残は数億年前に置いてきた。
 一瞬ごとに世界そのものを書き換え続ける二体を囲んで、巨大な光陣が舞う。光で描いた魔法陣を幾重にも束ねたようなジャイロ
スコープ――直系数十万キロにも及ぶそれが二つ、宇宙の闇にも似た空間を振動させるニ柱の魁魔の周囲を巡りながら滑空する。
その光輝が狼の体表――それは比喩抜きで『世界の壁』に等しい――を掠める度に巨大な穴を穿ち、高密度の元素で編まれた刃
を内側から生じさせて内破させる。
 ただの一瞬で星々を潰滅する奇跡を生じさせる光球は、神話よりも胡乱な現実だった。
 もはや肉体を作っておく必要のないレベルに在って、ルーツィアとマリアは自分の縛りを緩めている(、、、、、、、)。
 世界の根本を織り成す素材である二人にとって、人間である事はおろか、肉体という枷は縛りであって、自己の継続に必須のもの
ではない。
 それでも人間の真似事を続けていたのは、斯く在れ、と記述された自身のアーキテクチャに従っていただけのことだ。
 二人を創った者(イリヤ)が存在する限り、常に二人を縛る根源のコード。
 ――そして、今はその縛りがない。
 全時空間上の特異点。
 セシルを自身の領域に引き摺り込んだイリヤは、それでもこの世界に存在し続けていた。当然だ。イリヤはこの世界の素材である
二人の素材(、、、、、、)――時間も空間も、究極的にはイリヤ(存在)でしかないのだから。
 

505 名前:ルーツィア・マクシミリアン ◆ChAosg2Mvs :2010/04/15(木) 06:18:06
 
 それが消えていた。
 ルーツィアがこの空間の時間を畳み込む以前、空間と本来連動した時間に換算して数分前――唐突に、世界はイリヤであることを
止めた(、、、、、、、)。
 遍く次元、例外なく設定された”全て”に記述されていたイリヤが、影も残さず消え去ったのだ。
 ――在り得ない。
 在ることそのもの(、、、、、)であるイリヤを追放するとは、つまりこの世界が無くなる(、、、、、、)ということだ。
 だが、それでも在り続ける世界に――どうやらイリヤをどうにかしたらしい妹紅に(、、、)、ルーツィアは半ば放心し、そして狂喜した。
 『在り得ないことが有るならば在るようにすればいい』。
 前提が無茶で解放が間違った証明を正答としてやってのけた少女に賞賛を送りながら、掛け値なしに嫉妬した。
 ただの人間に生まれ付きながら、高々と意思に意味を語ったその在り方に。
 意思とはモノでしかなく、指向性でしかなく、そして価値など本質的に在り得ないが、そこに価値を見出させるその秀絶の才に。
 讃えながら――ルーツィアはマリアと共に世界を略奪した。
 全ての上位に描かれていたイリヤというパターンに、自分達を滑り込ませた。
 物質を規定する法則に、法則を規定する法則に、その法則を規定する法則に――。
 ――そして、自分達を規定していた法則に。
 今こそ、姉妹は自身の支配者足り得ていた。
 

506 名前:ルーツィア・マクシミリアン ◆ChAosg2Mvs :2010/04/15(木) 17:35:28
 
 距離は意味を成さない。
 自分が移動するという過程(、、、、、、、)を破壊して移動する狼の接近を回避する手段はない。セシルの能力にほぼ等しい因果の省
略すら成し得るまでに成長した怪狼は、単独で世界と拮抗する法則それ自体だと言っていい。――それ以前に、超質量が前触れもなく
位置を変えるという異常は、この世界でなければ天体の律を崩壊させる。本来の時間と空間で行われれば、物の数秒と持たずに太陽
系は崩壊するだろう。
 だが、ならばそれでも尚も狼などで在り続ける(、、、、、、、)のは何故か。
 光輝の円陣の中心で、半ば光子に描かれるサーキットの紋様と化しながら――ルーツィアは唇を歪める。
 
「――律儀だな、本当に。どこまで君は自分で在り続けたいんだろうね――誰よりも自分で自分を嫌ってるクセに」
 
 責任感だろ、とルーツィアの認識野にマリアの通信(合いの手)が混入する。永遠の光輝(ルクス・エテルナ)で感染状態にある妹は、
常にルーツィアと類感法則で性質を共有されて、二人の意思は双方の性質(、、、、、)となる。
 
『自分がいる限り、自分が殺した連中の意味は自分が引き摺ってやれる――そういうことだろ』
「殺した連中がとっくに意味を喪失してるのに?」
『”意思”なんて状態にゃそれが限界だろ。記憶は人格を作るし、人格は意思を作るけど、今のあいつに記憶を引き摺り出す余地はない
――は、正に神の如くだよ、ありゃあ』
 
 esse est percipi(存在とは知覚なり)。
 縦横の直行する現実空間の方向からなる視界を越えた、四次元軸の目線で領域を掌握しながら、ルーツィアは時折酸素やマリアの
精製した元素を媒質に核融合反応を叩き付けてニ柱の舞踏に相の手を入れる。
 爆圧と熱量が空間を洗い続けるが、誰もそれに一顧だにしない――世界の色は白と黒。絶え間ないエネルギーを解放する動に割り
入る静寂の瞬間だけ、世界は虚無の穏やかさを漆黒で表現する。
 同一性を破綻させるあらゆる手段を投じながら、未だ狼の大規模演算には損耗が見られない。
 というより、狼は損耗しないのだ。ルーツィアの同一性破壊を破壊しながら、狼の演算は世界を塗り潰す。相手を殺す、という概念をす
ら殺す(、、、、)のが狼のやっている反則技の概要で、この段階に至ればどちらが無理を通して道理を引っ込めるしかなく――どちらも
無理しか通さない現状、終わりの見えない潰し合いを億年に渡って繰り返す羽目になる。あらゆる奇跡を殺すルーツィアのその奇跡を
すら殺し、そうして殺し殺す奇跡を更に殺しながら、演算は続く。
 とどのつまりは子供のケンカであって、そこに理屈は存在しない――だからルーツィアは笑うのだ。
 楽しい、と。
 時の畝を無限に越えて続く永年の殺し合い。
 人間には不可能な――仮にやれても発狂する年月は、それでも審問官にとっては些細なモノでしかない。”意思”の基盤を物理法則
と同化させた二人にとって、飽きも膿みも無縁であり、その上――こうして目的を与えられているのであれば、その目的を完遂するま
で停止はない。
 .

507 名前:ルーツィア・マクシミリアン ◆ChAosg2Mvs :2010/04/15(木) 23:03:30
 
 終わりが見えないのが終わり。
 そんな言葉を数千億回反復した瞬間、果て無き果てが爆ぜた。
 

508 名前:ルーツィア・マクシミリアン ◆ChAosg2Mvs :2010/04/15(木) 23:03:58
 
                         ■
 
 果ての先はない。
                         ■
 

509 名前:ルーツィア・マクシミリアン ◆ChAosg2Mvs :2010/04/15(木) 23:04:25
 
 演算し、演算する。
 
 周囲に煌く星はなく――ただ、無窮の闇があらゆる場所に凝っている。
 その宇宙で泳ぎながら、ルーツィアとマリアは遠く離れた穿ち合う狼とバアルの姿を目視した。
 その姿はあまりにも小さく、変わらず衝突する二体は、ともすればトレースの対象からロストしまいそうになる。
 そして、ルーツィアは認識する。
 狼とバアル、そして自分やこの宇宙のあらゆる要素――それを作っている最小単位は、下位の宇宙の集合を丸ごとプランクスケール
に圧縮した物だ。この宇宙において、今まで住んでいた宇宙の始原から終焉までの歴史の全ては寸毫の間に満たず、その宇宙を幾ら
並べても――ルーツィアが演算し尽していた”無限の宇宙”を無限に並べても――それらを無限に集めても、この宇宙においては針の
穴ほどの大きさでしかない。
 世界を対象にした演算は、あらゆる神話素の状態を描き尽くす事で飽和し、それを最小単位とするその上の宇宙と感染魔術として繋
がったのだ(、、、、、、、、、)。
 

510 名前:ルーツィア・マクシミリアン ◆ChAosg2Mvs :2010/04/15(木) 23:35:29
 
 有体に言って、そこはあまりにも巨大で、あまりにも多様性に満ち、それ故に下位の宇宙など比べ物にならないほどの知性が発達する
可能性に溢れていた。
 僅か一区画を切り取っただけでも、下位宇宙が有限の永劫の中で迎えるあらゆる破綻を――ビッグチルもビッグクランチもあらゆる種
類の重力崩壊からも逃れられる法則が共生しながら存在し、それ故に圧倒的に安定していた。
 そして、その安定を良しとしないモノがそこにあった。
 目に見えないほどの大きさだった狼は、尚も自身を演算し続けた――演算し、演算し、演算し――逸早くこの宇宙に馴染んだ(、、、、)
狼の姿は、早くも星々の威容を取り始め、一切の質量が関知できない空間で、恐らくは始めての「星」となりつつあった。
 下位のレベルから進出してきた綿ボコリに等しかった狼は、凄まじい速度でこの世界を演算し(、、、、、、)、法則を書き換え始める。あ
たかもそれは、漆黒の大海に落ちた一滴の白絵の具が波濤を打って大海を白に塗っていくようなものだ。.
 

511 名前:ルーツィア・マクシミリアン ◆ChAosg2Mvs :2010/04/16(金) 00:24:07
 
 同時に――ルーツィアもまた、その世界が自分であると知る。
 あらゆるレベル、あらゆる次元を一直線に貫く法則であるイリヤと、その機能を分散処理する準法則(サブユニット)である姉妹にとって、
上位の宇宙に設定された法則もまた、「自分」であると認識するのに不足はない。
 次元の基準が二つほど上のその宇宙では、直進する方向にもベクトルが存在した――出口が一つの一方通行のトンネルに入った車が、
結局のところ八方から外へと出ていくような意味で、空の星座を覗けば、ある方向に対してはその星座が生前と列と成して並んでいるの
にも等しい。既存の生物としての感覚での追随は無意味だが、そもあらゆる空間を波動関数としてのみ理解して処理するルーツィアに
とって、それは何ら苦ではなかった。真に驚嘆するべきは、既存の生態を保ったまま――今や六次元の生物として駆動する怪狼の異様
だろう。
 直立しながら四足で立つバアルであればこそこの次元に対応したカタチを成していたのだ。
 狼は赤黒い骨と筋で構成された足を二本横腹から生やすと、それを縦横無尽に打ち振るって空間を爆ぜ、バアルに殴り掛かる。
 
 無限の演算能力はまたも遺憾なく解放され――。
 

512 名前:ルーツィア・マクシミリアン ◆ChAosg2Mvs :2010/04/16(金) 00:53:52
 
 つまるところ、全ては演算だった。
 
 ある状況にある状況を積み重ねる。
 積み重ねた状況から次の状況を演算する。
 あらゆる時間の断片を積分し、そこから更に無限を指向する。
 
 無限の下には無限があり、無限の上には無限がある――だからなんだというのか、とルーツィアは笑う。
 その理解の心地好さ、快さ。
 とどのつまり、数値とは数値でしかなく、そこに意味を見出せる自分の在り方こそ快楽だった。自分に憎悪を叩き付けてくる狼が常に傍に
いてくれること――その至上の幸福を演繹し、把握し、更に積み重ねること。
 狼と姉妹は、宇宙から宇宙へと――より上位の宇宙へ渡り鳥のように飛び移りながら、足跡のようにそれらを叩き潰していく。あらゆる知
的生命が生まれる可能性も、生まれた軌跡も、それら全てを自身の足跡と変えながら、ただ「自分」の演算結果と変えていく。
 

513 名前:ルーツィア・マクシミリアン ◆ChAosg2Mvs :2010/04/16(金) 01:24:15
 
 そこに「他者」を考慮する必要はない。
 このレベルの宇宙には、自身と会話を交わせる生物は存在する理由もなく――存在しても、それは「会話」ではありえない。
 言ってみれば、それは物語のようなものだ。
 自身が成し得る足跡に刻まれる色と音。それらを束ねる一本の指向性――それが自分であることなのだ(、、、、、、)と、今こそルーツィア
は理解する。
 
 レベルからレベルへのリンクを確立する速度は幾何級数的に増大し続け、破壊されていくレベルの数もそれに比例して増大し続ける。
 
 数千兆の無限を連ねた「宇宙」。
 あらゆる可能性を包括したあらゆる時間を叩き潰しながら、ルーツィアは自身を演算する。
 数千兆の可能性を有に「元の宇宙」で演じ切る時間は通り越した。
 あらゆる自分をあらゆる形で演じることができる審問官は、本質的に「自分」であることができない。人間が夢想する類の多世界解釈――
”もしもの自分”――は、根本的に「自分を構築する要素を変える」という意味で前提的に成り立つ事のない戯言でしかないが、あらゆる要素
を選択的に積み替えることのできる審問官は、その自由度が故に「自分」足り得ない。
 
「だが――今は違うな、イル!」
 
 目標は距離にして一億キロ先。光陣が収縮し、そのレベルの宇宙すら焼き払う熱量を演算する――が、十の数十乗の次元に根を張って
いた狼は、焼き払われた側面を引っ繰り返すだけで再生し――肉眼視すれば、それは消失した部分が唐突に別の形に変質していくようなも
のだ――、その赤腕の一振りでルーツィアの防御を突き破る一撃を打ち放つ。
 通常の空間における「位置」は既に狼に対して意味を成さず、数万層に展開された防御陣を強引に突破されたルーツィアは、自身の身体
を演算しながら思考する。
 あまりにも遠くまできた自分の意味を――未だ思考に意味を求め、思考し続ける自分という思考を――つまり、これほどの可能性に満ち
たレベルを死だけで埋め尽くしていく自分たちの、なんと選択肢に満ちた隘路であることか!
 

514 名前:ルーツィア・マクシミリアン ◆ChAosg2Mvs :2010/04/16(金) 01:44:35
 
 ここには、自分でなければ立てなかった。
 それは、あらゆる自由を放棄する事で得られる、恐らくはたった一つの「自由」だった。
 恐ろしく倒錯した矛盾だが、ルーツィアにとってそれは天啓でありえた。
 そして――それは恐らく、狼と穿ち合うバアル/クレア、固有の時間流を設定しながら狼の行動を束縛し続けるマリアにも同じだろう。
 
 何故なら――。
 そこにあるのは、存在し得る全ての可能性を切り詰めた回答だからだ。
 
 そう考える自分(意思)が、ここまで至らせたという事実。
 意思は物理現象だ。
 それ自体は時間と空間に規定され、規定された状況が生み出す相関と肉体が織り成す”状態”でしかない。
 それにどの程度の意味があるのか(、、、、、、、)の回答が――つまりは、これだった。
 

515 名前:ルーツィア・マクシミリアン ◆ChAosg2Mvs :2010/04/16(金) 01:55:34
 
 物質世界の無限を超越し、リンクし、レベルを上げ――。
 
 そして。
 物質を媒介する世界の極限を踏破し、ルーツィアは”自分”の状態が遷移しているのに気付く。
 
 そこは純粋数学的な環境が支配する世界だった。
 感覚の主観的性質は肉体に依存せず、その宇宙には色も音も光もない。闇もなければ空間的な近接さえ在り得ず、全ては渾然一体
となった一枚の絵画でしかない。方向もなく、上下もなく、あらゆる状態が数値の変化で贖われる世界にあって、ルーツィアとマリアは自
分を留め続ける――その世界でも一際巨大なパターンを編み上げ、お互いを侵食し合う数値状態に介入し、再び永年の削り合いに突入
する。
 

516 名前:ルーツィア・マクシミリアン ◆ChAosg2Mvs :2010/04/16(金) 18:37:59
 
 そこが形成界(イェツラー)であることに疑いはない。
 世界の根源――世界の設計図。
 この世界から物質界に至るまでに無数のフィルタを通して解釈された情報が物質と物理法則の総体だ。
 故に、ここには殺ぎ落とされる以前の情報が全て詰まっている――上下平行に並ぶ、二枚のチェス盤を想像する。鏡写しになった盤面
を対応させていくと、しかし上が下よりも遥かに大きい事に気付くだろう。マスの数は上の方が遥かに多く、平行にしてみた所でその数は
同じにはならないのだ。
 無限は有限へと餞別され、原初の大海の如く溢れる多様性は溜池の如き範囲へと狭められる。上の盤面で予めそこで規定された動き
だけが、下の盤面に写し取られていく。あらゆる可能性を予め省かれた盤こそが、物質界の全てだ。
 理論上、この世界が存在することを審問官は誰よりも正確に知悉していた。
 この層には、あらゆる『神』のパターンが込められている――この層そのものが神を素材に描かれた領域であり、互いを喰らい合うパタ
ーンだけがここを定義する。
 
 そして――。
 

517 名前:ルーツィア・マクシミリアン ◆ChAosg2Mvs :2010/04/16(金) 18:38:25
 
 闖入者は、それらを無造作に喰らっていく。
 狼は、この層に介入した瞬間に数学的事象すら喰らい込み始めたのだ。あらゆるパターンを自身へと固着させ、固着させたパターンを
口と成して自らを増大させ、演算し、演算する。普遍である筈の層が、瞬く間に『狼というパターン』に食われていく。
 そして――クレア/バアルは、この層において最も支配的な性質を持つ『神の層』でもあった。あらゆる神の性質を閉じ込めたバアルの
文脈は、自身と同様のパターンを、同じであるという事実によって(、、、、、、、、、、)同化させ、狼と同じく自身の領域を拡大していく。
 数学的事象を人間がフィジカルに捉える事はできない。――その意味で、この層を把握する事は物質世界の何者にも不可能だ。が、こ
この住人は(、、、、、)数学的事象を自らの構成要素として存在する。数値の増減は、それらが織り成す差分は、住人の空気であり水で
あり、葡萄でもありパンでもある(、、、、、、、)。
 その明快な理解を一瞬で済ませて(、、、、、、)、ルーツィアはその世界すら演算する。
 

518 名前:ルーツィア・マクシミリアン ◆ChAosg2Mvs :2010/04/16(金) 19:21:29
 
 この世界に手を加えられた人間は存在しない。
 人間そのものは――このレベルよりも圧倒的な『無限』の下に這う卑小なパターンでしかない。物質界の『神』もまた、その例外ではあり
えず――しかし、ここから切り離されてはいない。全ては一直線に連結し、意味から意味を連ねていく。
 狼は、バアルは、マリアは、ルーツィアは――その世界の時間を果てまで演算し、潰滅させ、そしてレベルを上げる(、、、、、)。
 
 そう。
 時間の存在しない層で、その経過を担保するのは更に上位の層に他ならない。
 

519 名前:ルーツィア・マクシミリアン ◆ChAosg2Mvs :2010/04/16(金) 19:51:48
 
 そして、ルーツィア達はそこに在った。
 ただ在ったのだ(、、、、、)と言うしかない。
 創造界(ブリアー)と呼ばれるそこにあっては、もはや運動そのものが存在しない(、、、、、)。何故なら、全ての運動はここから生じ、全て
の形はここから生まれ、停滞と破壊はここで定義されて下位の層へと降ろされていくからだ。
 どんな神々もここには進入できない――圧倒的な空白の世界。
 そこにあって、蠢く意思はただの四つ。
 ルーツィアは自分と類感したままのマリアが『自分を作っている』ことを知覚する。
 
「――なるほど、マリア。今のボクを作っているのはきみという訳か」
『で、あたしをこうして動かしてるのはあんたってワケだ――なにしろ、この世界では『運動』は生じないらしいからね。あんたが動かさなきゃ、
なんだって動く筈がない』
「なるほど。きみが残ってくれてて良かったな――なあ、マリア。この世界に運動はない。創造だけが存在する。君はそう思うだろう?」
 
 漠寂とした世界。
 全てを真っ白に塗り潰された世界――と、認識野には現れている――で自身を演算しながら、ルーツィアは面白げにマリアに意思を差し
向ける。感情表現のために言葉の中に情緒をオーバーレイし、存在のタペストリの中に妹へ伝えるべき位相をマーキングして送り出す。
 
「――あれはなんだと思う?」
 
 虚無がデフォルトに近い世界で、マリアは姉に指示された場所をトレースする。
 
『呆れた――あの連中、どうやって自分を維持してんだろうね』
 
 自分達を削り合う二体の怪異がそこにあった。
 ごくシンプルな巨狼と巨人の姿を取り戻しながら、それでもディティールを留めてお互いを潰し合う異形のロンド。
 もはや、どれだけの神々を――どれだけの理念を、理想を、虚無を、憎悪を、諦観すらを連ねても、その二体を表現するコードは見付か
るまい。あらゆるモノを創造する層にありながら、二体はお互いを打ち砕かずにはおけないようだった。
 

520 名前:ルーツィア・マクシミリアン ◆ChAosg2Mvs :2010/04/16(金) 20:56:06
 
 停滞する世界そのもの――クレアに最も相応しい世界で、狼はその世界を略奪しながら殺し合いを続けている。殺し合う相手に依存しな
がら、その相手を殺し尽くすまで止まらない強大極まりない意思――壮絶な自殺を敢行する狼は、尚も止まらずに世界を喰らう。
 

521 名前:ルーツィア・マクシミリアン ◆ChAosg2Mvs :2010/04/16(金) 20:56:35
 
                          ■
 
 時間はなく、空間はない。
 言葉だけがあった。
 
 言葉が潰える時に生まれたのは言葉だった。
 
                          ■
 

522 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/04/16(金) 21:06:17
 
 聴こえたのは、潮騒だった。
 
 潮の香り。
 音。そして匂い。それが感覚と呼ばれるものだと、長い間――永遠にも等しい時間、忘れ去っていたように思う。
 焼き締められたように固まった瞼を、痛みに耐えて開く。
 痛み――そう、それは痛みだった。
 この世界と自分とを繋ぎ止める証明。その背を追い続けた男から、憧れた女性から受け継いだ、自分にとって掛け替えのない『自分』の
証明。生きている、ということ。生きていく、という意味。奈落の淵で踏み止まる為に必要な、最後の叫び声。
 
「――あ」
 
 声が漏れる。
 死んでいたように掠れた声帯は、それでも鈴のような音色で響く――そして、セシルは豁然と目を開く。
 自分の声をよすがに、世界を認識する。
 
「起きたかい、セシル」
 
 真っ先に降ってきた声は、それもまた懐かしい声だった。
 
「……ルーツィア……?」
 

523 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/04/16(金) 22:19:57
 
 優しい微笑を浮かべて、懐かしい姉は頷いた。倒れていた砂浜から身を起こす。
 白いダッフルコートに身を包んだルーツィアから差し出された小さな手に掴まって、セシルはゆっくりと立ち上がった。
 そこは、砂浜だった。
 茫漠とした広大な白い砂――地平線が海側以外の全てに果てなく広がる、幻視にのみ語られる入り江。水晶を溶かしたように透明な波が
寄せては返し、完全な静寂よりも厳かな幽明を湛えている。
 見上げる空からは紫がかった陽が射し込み、海岸は緩やかに暖かさを享受する。
 完全にランダムでありながら、完全に統率された停滞の浜。
 潮騒と静寂。アンチノミーに至る直前で繋ぎ止められたその感触は酷く自然で、まるでこの世界の全体が硝子の中に閉じられた模型なの
ではないかと思えてくる。
 永遠を封じた硝子の時間。
 
「……ここは」
 
 セシルは亡羊としたまま周囲を眺め、肩を叩かれて振り返る。
 
「マリア――」
「や、お帰り。さて、これで粗方の役者は揃ったね」
 
 マリアは言って、ついと視線を海へと向ける。
 釣られて視線を向ける。
 久遠を湛えた海辺。
 そこに、妹紅が――黒いドレスに身を包んだイリヤ(妹紅)が立っている。
 水晶色の水に膝まで浸かり、いつも通りのあの笑みを浮かべて。
 
「――イリヤ老」
 

524 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/04/16(金) 22:30:54
 
「そういう訳だ――残念だが親父、あんたの娘はあんたの想像以上にあんたと拮抗できた、ってことだと思うがね」
 
 らしいね、と鈴のような声でイリヤが答える。
 
「まさか自分を殺すことを自分の真理とできるとは思わなかった――私の世界(イリアステル)から抜け出したのは、恐らくセシル、きみが最後
だ。全く全く、予想外だ。イル以外の例外を私は初めて知ったことになるだろうな――相手は自分の娘と来たよ、まったく」
「は、なるほど。セシル、あんたも相当に馬鹿やらかしたみたいだね――その甲斐はあったんだけどさ」
 
 くっくっ、とマリアは喉を鳴らす。
 理解の追い付かないセシルを無視して、イリヤはああ、と勝手に納得したような声を上げた。
 
「なるほど、これをやったのは――クレアかな」
「正解。親父殿、馬鹿正直に貴方とド突き合いをしたいとは思わないんでね――条件を整えさせて貰った。そう、ここはボク達の世界だ。貴方
の下にある世界じゃない(、、、、、、)」
 
 くすり、とルーツィアは小波の中に立つイリヤに笑い掛ける。
 
「貴方がいない状況(、、、、、)さえ作れたら、このくらいは容易いさ」
「……ルーツィア、これは」
 
 姉はセシルをイリヤから庇うような位置に立ちながら、大仰に両手を広げる。
 
「セシル、きみのお陰さ――正確には、きみと妹紅の、かな」
「私と――妹紅の?」
「きみが親父殿をボクの世界から遠ざけて、妹紅が一時的に親父殿を封じた(、、、、、、)。ボクとマリアの世界から、親父殿は一瞬だけ完全
に消えた――後は簡単だよ。クレアが止めた世界に外部から入り込むのは不可能だ。癪な話だが、文法の完全さにおいてあの子に並び、
越えられるのは親父殿だけだからね。だが、一度親父殿がクレアの停滞させた世界から抜けてしまえば――後は、ボクが親父殿に追跡さ
れないように世界を加速させればいい」
 

525 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/04/16(金) 23:04:14
 
「世界を――加速?」
 
 ああ、とルーツィアは頷く。
 
「君は自分と親父殿の関係についてどこまで知ってる?」
「私は――私達は、イリヤ老のコードを分割して作られた……」
「シンプルな理解だね。大変宜しい」
 
 セシルは眉を顰めて周囲を見回す。そう、そもそも、ここは――。
 
「親父殿(イリヤ)は――つまり、存在(イリヤ)だ。全ての次元、全ての時間、全ての全て。今し方、私達はざっと無限大の時間を旅してきた訳
だが――」
「な――無限?」
「驚くなよセシル。時間なんて概念は、ただ――それだけのことだぜ(、、、、、、)。百年殺し合うのも一億年殺し合うのも――それ以上ずっと殺
し合ってるのも――ま、ボクらには大差ないことだよ。それより、だ」
「――基本的に、いや。基本の基本――そもそもの根本、”この世界”というのは十個の要素から成り立っていてね」
 
 海岸線から声が飛ぶ。
 イリヤは苦笑気味の声で続けた。
 
「知っているだろう? 物質界の上には無限大のレベルの宇宙があり、その上にはその無限を作り上げる設計図として機能する形成界がこれ
も無限大に存在する――その上には、形成界をすら構築する創生界が無限大のレベルで存在し――これら全てを統括する、”指向性”として
の総量にして総領が――」
「あたしら、ってワケだよ」
 
 マリアは肩を竦めて、ルーツィアと同じくセシルを庇うように立つ。
 
「全ての層には層を構築する裏付けがある。物理法則には物理法則を設定する設計図がある――設計図には素材がある。素材にはその素
材がある。さて、セシル。それを突き詰めたらどうなるのか――こいつは物質世界のオカルティストが盛んに議論した事だ。どいつもこいつも
マト外れではあったけど、真実の一面は突いてたんだよ。全ての層を無限大に掘り返した先に何があるか、あんたは考えたことがあるかい?」
「まさか――」
 
 ここは、と。
 セシルは呆然と呟く。
 
「そう。――あらゆる裏付けを持たない根源――私達その物が織り上げる根本にして、あらゆる裏付け(、、、、、、)――根源界(アツィルト)っ
てのは、ここさ」
 

526 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/04/16(金) 23:43:55
 
 根源界。
 言ってみれば――それは、虚無すらをも生み出す虚無だ。
 創造もなく、運動もなく、停滞もなく、そして破壊もない。
 全てはここから流出して、緩やかな流れとして下層にある遍く物事を作り出していくとされる場所――。
 
 極限にして極点。
 審問官の理解において、世界とは即ち数値の増減でしかなく、その数値すらもどこかで『枠』に規定されている。
 ならば、その『枠』とはなんなのか。
 それを知る者は――本質を知ることのできる者は、ただ一人だけしか存在しない。この世界そのもの(、、、、、、、、)であるイリヤは、その『枠』
としての力を持って、セシルやルーツィアを創り出したのだ。
 
「即ち、この世界は十色の絵の具で塗り分けられたタペストリだ。時間も空間もその他のあらゆる次元も――それは例外なく始原の十個から織
り成される事象に過ぎない。物質世界の次元の基本単位が十個であるのもそれが理由でね」
 
 水晶の海辺に佇んだまま、イリヤは滔々と語る。油断なくその姿勢を見眇めながら、セシルはその声に聞き入っていた。
 
「ケテル、コクマー、ビナー、ケセド、ゲブラー、ティフェレト、ネツァク、ホド――そして、イェソドとマルクト。どの層においても、この十個の要素が
各々の層の基盤として機能する。物理層に限らず、形成界でも創造界でも、この十個は例外なく世界を作り上げる基盤なのさ。私が君達をどう
して作ったのか――さて、ここまで説明しておいてなんだが、この先を説明するのは私にとって有益かな」
「それは貴方が判断する事だよ、親父殿――ま、けれど」
 
 潮騒に紛れるような声で、長女は囁く。
 
「――ここまで貴方を追い詰めたんだ。敬意を払って自分から語っちゃどうだい? 推測でなら幾らでもボクが代わりに話すし、それは間違いな
く正解なんだから(、、、、、、)、今更その役割をボクに譲った所で、威厳が削られるだけでそれこそメリットもないと思うんだけどね」
「ふむ、確かに」
 
 イリヤは肩を竦め、さて、と繋げた。
 
「――こうして話している私達は、つまるところ端末だ。解るかな」
「それは――」
「当然解っているだろう。”意思”という指向性は、つまり状況を処理する為の演算装置が生んだサーフェイスだ。私達においてもそれは例外で
はない――人間が自分を有益に処理する為に作ったのが意思であるように、それをトレースして作ったのが私達の”意志”だからな。
 
 私はただ一つの宇宙の、ただ一つの世界を内的に処理する為にこの私(、、、、、、)という端末を置いた。それは私の全体(、、、、)の総意で
ね。そこに意図だの意味だのはないんだよ。少なくとも――まあ、人間の考えるような意味ではね。
 だって、私達は人間の感情をトレースし、それを表層としてオーバーレイす(かぶせ)ることで意識を意味論的に処理している。そいつはとん
でもなく非効率で馬鹿馬鹿しい事だが、それもその枠内では有効だろう? 私は万能でありながら、それでも一個の意思としてきみ等の世界
の中枢で在り続けていた――おいおい、相槌くらい打ってくれよ、セシル。参ったなこれは――ルーツィア、どうやら私はセシルに凄まじく嫌わ
れてしまっているようだぜ」
 
「おや、それは災難。意地悪でもしたんじゃないか?」
「ちょっと感覚を教えて上げて、それからボコボコにして上げただけなんだが――ああ、アレかな。妹紅と比較してやった事がそんなにショック
だったのか」
「そりゃ怒られて当然だよ、親父」
 
 参ったね、とイリヤは笑う。
 
「まあいい。つまりさ、私は自分でありながら全てでなければいけなかった――万能性は万能というだけで停滞を生む。無論、万能であれば停
滞も運動も予め含んでいて然るべきだが、それではつまらない(、、、、)。そういう訳で、私はきみ達を創った。根源の五層から八層までを、自
分以外(、、、、)という要素で敷き詰めた――即ち、セシル(ゲブラー)、ティフェレト(ルーツィア)、ネツァク(マリア)、ホド(クレア)だよ」
「それが――私……?」
 
 ああ、とイリヤは頷く。
 

527 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/04/17(土) 00:19:57
 
「絶対的な破壊者。この世界で――あらゆる世界でモノが潰え、そして無くなる(、、、、、、)という概念そのもの――それがきみだ。セシル。エロ
ヒム・ギボール――力による征服、力による純化、破壊の杖を振るい、この世界に純正率を敷くモノ。きみが触れるモノは例外なく朽ちて果てる。
時間も空間もそれらを敷く法則も――況や、それ以外の何物をも。きみの前では死すらも死せる。きみは私の第一層(ケテル)を鏡映しに創った、
「この世界の最後」なんだよ」
「鏡写し――だと?」
「言葉がなってないぜ、娘さん――ふむ。単純だよ、それは。次元は概念的には四つにしか分割できない。今言っただろう――創生と運動、停
滞と破壊だ。この世界は破壊から生まれたんだ(、、、、、)から、私の一層が破壊を指向することは自然なことなんだよ。ルーツィアがきみに次
ぐ二層(コクマー)の複製であるのは、この世界にとって『運動する』というのは創造の基盤として機能するからだ。初めにあったのは言葉だろう
が、言葉は運動なくしては生まれない――根源とは、つまり私その物(、、、、、)でしかないからだ。エロア・ヴァ・ダアト――万物の運動を司る
根源の相こそ、ルーツィアの本質だよ。そして、その運動を引き継いで創造に至る究極の一層――それがヤーヴェ・サバオト、つまりは――そ
こにいるマリアだ。ああ、まだ不思議そうな顔をしているな。なんだ、どうして自分が先か不思議かい?」
「……それは」
 
 だろうね、とイリヤは頷く。
 会えば――すぐにでも戦闘を覚悟しただけに、この空間は奇妙に過ぎる。ルーツィアとマリアがいるからこそイリヤも迂闊に仕掛けてこない、
とも考えられるが、その口調は完全に世話話をしているような風情でしかない。
 そして、その奇妙さに乗ったまま、セシルは呆然と頷いていた。
 確かに、それは奇妙だったのだ。
 姉妹で最も遅く創られたセシルが最初の相(、、、、、)であったのはおかしい――何より、それではまるで、セシルが予め生まれてくるのは決
定されていたようなものではないか。
 

528 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/04/17(土) 00:34:02
 
「時間は意味を成さない」
 
 と、イリヤは言う。
 
「私達の世界では、全ては決定論的だ。……少し考えれば解るだろう? ”きみ”は生まれていなくても、”きみという性質”は宇宙が作られたとき
から存在していた。きみは長女にして末妹――最も強烈で鮮烈な力を持った審問官だ。きみでなければイルを抑え込めないとはいうのは、あな
がち冗談でもなんでもないんだよ。
 君は生まれるべくして生まれ、そう在るべくしてイルに着いた。そう指向されたからそうした。だが――」
 
「そう、これはバグだよな、親父殿」
 
 まったくだ、とイリヤは頷く。
 
「全ては決定論的だ――あらゆる物事には裏付けがある。誰かを好きになる事にも、誰かを憎いと思うことにも。私がイルを好きになった事にも
前提はあったのさ――なんだ、驚くなよ。それは今更過ぎるだろう。私は本心から(、、、、、)彼の事を好いていたんだぜ。きみにイルへの好意
の前提を作ったのは私だが、私は私の前提を自分で作った――どちらが優れているとかじゃない。前提とは自然に存在するものだ、という事だ。
法則から法則へと受け渡される『当然』こそが「好意」というレベルなんだよ。だが、何を考えているんだかな、きみ達は全く――前提を創り出す
レベルなんだぜ、ここは(、、、、、、、、、、)」
 

529 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/04/17(土) 00:43:56
 
「どういう……」
「元来、根源界(ここ)にカタチはないんだよ。どうしてこんな風に三次元の身体で事象を認識できてるか不思議じゃないか?」
「それは――」
 
 ルーツィアに言われて、今更のように思い至った。
 不死性を殺ぎ取られ、同一性が破綻する寸前だった身体。それが完全に機能している。
 だが、それは身体が存在している、という証明だ。声を交わし、意思を伝え合う――その行程は、完全に物質界のそれでしかない。
 
「この世界から見たら、元の世界(、、、、)はチリ一つにも及ばないサイズの事象だ。ここから見ればたかが宇宙の一つなんてのはとっくに存在
し終わったモノ(、、、、、)でしかない。時間を完全に俯瞰するレベルがここだからね。時間も空間も、ここで設定されたルールに従って存在して
たに過ぎない。『意思』なんてのは偶さかその圧倒的な下位の層で生まれたツールでしかない。けれど、今やそのルールを設定しているのは私
達(意思)なんだ」
「どうして――」
「どうして? んん、どうしてこうなったかと言えば――ま、クレアがここをこう創ったからだよ」
 
 ルーツィアが言うや、イリヤが初めて苦く唇を歪めた。
 
「あの子は――なんていうか、毎度のことだけど空気を読まないよな。よりにもよって、根源界をこのカタチで停滞させたんだから――」
 

530 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/04/17(土) 01:00:57
 
「クレア――彼女は、どこに」
「今更だなあ」
 
 イリヤが肩を竦めるが、それも仕方ない。
 それまで気付いていなかった――というより、気付く余地がなかった。
 覚醒した直後に姉達と再会し、イリヤと直面し――意識を配る余裕などある筈もない。だが、この世界を作り上げたのがクレアだというのなら、
それは完全に納得できる説明だ。何の理由もないが、クレアならこの程度は平然とやってのけるような気がしてならないからだ。
 
「クレアは、ここだよ」
 
 言って、ルーツィアはとんとんと軽く足で砂を踏む。
 
「ここ――まさか」
「そう。この世界がクレアだ」
 
 飄然と言う。
 だが――言われてみれば、それも納得は容易い。
 平原の聖杯――プラトー・オヴ・グラール、クレア・クランツ。
 あらゆる事象をその身に閉じ込め、自身を世界の墓標とすることを厭わなかったただ一人の審問官。
 
「本来、ボク達のレベルでは親父殿に並ぶことはできない――ボク達が親父殿に創られた以上、この根源界においてもボク達のレベルは親父
殿の下に設定されるからね。つまり――」
「同じレベルに私を引き摺り出す為の、これはクレアの策、というわけだね」
「まあ、そういうことだね。提案したのはボクだが、ここまで巧く行くとは思ってなかった――ここは正に終端に浜辺、というわけさ」
 

531 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/04/17(土) 01:28:17
 
「私をここに呼んだのは――」
「ボクだよ。君はそれを信じたからここにいる。違うかい?」
 
 そうだ。
 セシルは――自分を対象に『破壊する事』で、イリヤの”不壊天球”を破壊した。が、それを決意したのは、ルーツィアの呼び掛けに――自分
が消えても復元してくれると請け合った姉の存在があってこそだ。
 
「きみの人格はボク達が憶えてる(、、、、、、、)――姉妹だからね。きみがボクを信じたから、ボクはクレアに君をここで作り直させることがで
きたんだ(、、、、、、、)」
 
 信用してるんだよ、と。
 初めて――ルーツィアからそんな言葉を掛けられて、初めてセシルは姉に対する情緒が自分の中にあったのを知る。
 寄せては返す波の内側で、根源の主は佇んでいる。
 絶対者。
 比類なき者。
 それを前にして――今は、不思議と恐れも惧れもない。
 
「私も、貴方を信頼している」
「それはどうも。で、今からだが――」
 
 ルーツィアはイリヤを油断なく見眇めながら、穏やかな声で空に視線を巡らせる。
 
「――親父殿。ボクの推測じゃ、親父殿はイル達をどうにかできなかったんじゃないかな?」
「……へえ?」
 
 愉快げに片眉を吊り上げ、イリヤは聞き返す。どうしてそう思う、と。
 
「だってそうだろう? 親父殿の気配が一度だけ潰えたのは、アレは親父殿が世界から切り離されたってことだ――それでもこの世界が存在
し続けてたのは、親父殿の代わり(、、、、)がいたからだよ。そんなのは一人しかいない。妹紅だけしか親父殿のオルタナティヴになることは
できないんだからね(、、、、、、、、、)」
「ご明察」
 
 ぱん、ぱん、と場違いな拍手の音が響く。イリヤは一頻りそうすると、それで、と笑った。
 
「どうするね。あちら(、、、)はここの座標を知らない。ここに辿り付く事はできないよ」
「どうかな(、、、、)」
 

532 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/04/17(土) 01:38:59
 
 途端。
 流れが変わった(、、、、、)。
 
 時間のない世界で、時間が混入した――白い砂浜の遠く――遥か遠いそこで、空間が撓み、収縮し、収斂した。
 
「親父殿――忘れた訳じゃないだろう、貴方は妹紅なんだってことをさ(、、、、)」
 
 ルーツィアが言うのと同時に、それは起きた。
 
 金色の光が収束する。
 白い砂浜を照らす紫の陽光を圧して、巨大な光球が空間を内側から押し退けて生み出される。
 それは――。
 
「さあ――役者の勢揃いだ。お待ちしてたよ、私の王様!」
 
 バチバチと空間が焼かれて行く。
 何故なら、それはそういうものだからだ(、、、、、、、、、、、、)。
 白いカソックに身を包んだ男が――その手に掻き抱く少女が背に負った光の羽は、あらゆるモノを照らし、焼き付け、そして何より眩く存在
し続けることをコードしたモノだからだ。
 

533 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/04/17(土) 01:42:35
 
(訂正レス)
 
「私の王様」→「ボクの王様」
 

534 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/04/17(土) 02:24:05
>>532

 炎の中を通り過ぎた先には、夜明けが待っていた。

 潮の香りも久しく忘れていて、靴が砂を噛む音と、波が砂をさらう音で、ようやく自分
たちが海辺にいることを思い出す。正確には、かつて私たちが居たのは港で、ここは砂浜
だ。どうしてこんな場所になっているのかは良く分からないけれど、どう言う場所なのか
は、共有している情報から何となく分かる。

 此処には全てが在る。そして何も無い。
 あらゆる世界の中心は此処で、あらゆる世界の果てが此処。
 八卦・四象・両儀という境界すら存在しない、究極の境地だ。

「―――ただいま。ちゃんと起こして来たよ」

 微笑んで視線を巡らせると、現実から遠く離れた水晶色の海と、四人がいた。
 一人はさっきまで戦っていた相手で、三人は一緒に戦った仲間。
 あれだけ有為転変した戦場が、全て此処に収斂を済ませている。
 ということは、最早言うまでも無い状況なのだろう。
 遠くに浮かぶ夜明けを舞台に選ぶというのも洒落ている。


 ……まあ、こんな格好で抱きかかえられてるのは少し格好がつかないのだけど。
 精神(こころ)の方はあと百年くらい余裕で戦えるつもりだが、身体の方がついていけ
なくなったようだ。実際、今や指一本すら動かそうにも、激戦で刻み込まれた無数の痛み
と天文学的な疲労で身体の方が動くことを拒否する有様。
 少し休めば、とは思っていた。
 けれど、その時間さえ惜しかったのだ。

「さ、王様の凱旋よ。みんな盛大に祝って頂戴」

 この吉報を、十界の果てまですぐにでも届けたかったから。



535 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/04/17(土) 03:31:49
 
 紫の空。透明に過ぎる海。果てもない白い砂丘――ディティールだけならついさっきまでの砂漠と大差はないが、それが汲み取る色合い
は全くの別物だ。
 どこまでも穏やかで、静かな――バカンスにでも来れば帰りたくなくなるような、永遠の夏の浜辺。
 
「妹紅――!」
 
 と。
 飲み込めない状況を飲み込ませる声が一つ。
 聞くこともないと思っていたその響きが、無音に等しい浜辺の景観を打ち砕く。
 地平線に重なるような浜辺――そこには。
 
「セシル……?」
 
 だけ、ではない。
 海辺には一人――今し方、完全に叩き潰した筈の影が一人。そして――。
 
「――イルーっ!」
「うおぉ!?」
 
 どん、と背中に衝撃。
 思わず妹紅ごと倒れそうになって、慌てて抱き締めながら足を踏ん張る。
 振り返ると、そこには意外に過ぎる顔があった。
 ――しかも、二つ。
 
「あははははははは! ホントに還ってきたな! 久し振りだ久方振りだ長らく振りだざっと永遠振りだな君は! いや、ずっと顔を合わせ
ちゃいたが、やっぱり君はその顔の方がいいよ、うん、保障してやれる!」
「……保障はいいけど、姉貴。あんた、今思いっきり二人まとめてブッ倒そうとしたろ」
 
 白いダッフルコートを着た少女と、赤い着物の上にジャケットを引っ掛けた美人――実に数ヶ月振りのルーツィアと、船上で顔を合わせた
マリアがそこに立っている。
 

536 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/04/17(土) 03:32:20
 
「な――お前ら、なんでこんな――ってか、何、知り合い? いや、どうしてここに……」
「知り合いというか姉妹だよ。マリアはボクの妹だ――ああ、パニくらないでくれ。色々と言いたい事はあるし、伝えたいこともあるし、まあそ
れ以外にも色々あるんだが――」
 
 ルーツィアは考え込むように唸ると、ぴっと人差し指を突き付けてくる。
 
「――まずはお姫様を降ろしたらどうかな? 妹紅、君も余裕綽々の態度はどうかと思うぜ、まったく」
「は? あ、いや、これは……」
 
 慌てて妹紅を降ろす。
 なんとも名残惜しいが、流石に場面が悪すぎる。
 
「ここじゃ『体力の損耗』なんてありゃしないんだ――気を張れば体力なんて気にしなくなるよ。得意だろう、妹紅。君はそういうの」
 
 試すような視線で言って、ルーツィアは妹紅に笑い掛ける。
 猫を思わせる不敵な笑みは、間違いなく俺の知るルーツィアそのものだ。
 
「……ルーツィア、お前どうして妹紅のこと――」
「知り合いでね。というかライバルかな。いや、それも少し違うんだが、ああもう、話してる時間が勿体無いな。イル、君はボクの事をどう思っ
てるんだ?」
「学者……」
 
 だろう、と言いたいのだが、そういうには場違い過ぎる状況だ。ルーツィア・マクシミリアンは社会学者であり、考古学者であり、数少ない友
人の一人ではあるが、そんな人間がここにいるのは完全に理解を絶している。
 
「そういうことじゃなくて」
「……じゃあ、なんだ」
「鈍いなぁ、君はホントに」
 
 やれやれ、と肩を竦めるルーツィア。
 
「ちょっとイル、少し屈んでくれ。立ってられると困る」
「は? 何――」
「いいから」
 
 なんだ一体。
 言われるままに屈む。と。
 首筋に飛びついてきたルーツィアに、唇を押し付けられた。
 
 口に。
 

537 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/04/17(土) 03:34:31
 
 ――。
 ――――。
 
「――って、はいぃぃぃ!?」
 
 薄い身体を掴んで引っぺがし、どっせい、と横ざまに振り投げる。慌てて妹紅の方に視線を向け――られねえ!
 
「ち、違う、妹紅、これ違――」
「……いたた……きみ、普通さ、こんな華奢で純朴な女の子をブン投げたりするものかな……」
「純朴な女の子はいきなりこんなマネしねえよ!」
 
 ていうか!
 ていうかさっき口ん中になんか入ってきた!
 何考えてんだこの小娘!
 
「……いや、気持ちを伝えるには手っ取り早いかな、って」
「手っ取り早――はぁ!? そりゃ審問官なら――」
 
 と、そこで気付く。
 審問官、と口に出して、俺はルーツィアが審問官の長であると自明のように知っている(、、、、、、、、、、)。
 そう、ルーツィアは――。
 
「……セシルの、姉貴……?」
「そ。マリアとクレアの姉でもある――色々と情報を伝えてると時間が掛かって仕方ないんでね。擬似的にだが、きみと感染状態を作らせて
貰った。理屈は解るね? きみが妹紅と繋がってるのと同じだ」
 
 ぺろりと悪戯っぽく舌を出して、ルーツィアは――異端審問局長は嫣然と笑った。
 状況を忘れさせるような、こっちまで笑えるくらいの朗らかさで。
 ……いや、それでも。
 まあ。
 妹紅の方を見れない辺り、俺、あんまり笑えないんだけどね?
 

538 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/04/17(土) 04:09:50
>>


 ―――いや、余裕はそれほど無かったんだけどね。
 こんな最高の状況じゃ、疲れた顔なんて見せられないじゃない。

「……ってあれ、ルーツィアさんとイルって面識無かったんだ?」

 ぽかんとしながら地に足をつけて立つと、類感で繋がった情報が遅れて伝わってくる。
 ―――うん、最初は戸惑ったけど、便利だこれ。
 質疑応答を省略出来るのは色々と人間に優しいと思う。

 まあ、それはさておき。
 言われた通りに気を張ってみる―――その際にイメージするのは自分の姿。
 それも最高の状態=ついさっきまでド派手に暴れてた私だ。
 記述改変なんて反則を拙くも行使していたおかげか、その自ら描いた幻想と自分を重ね、
上書きするのには数秒もかからなかった。

「こんな感じ、かな?」

 纏っていた煌々たる火の粉の量が心なしか増え始めてきた。
 回復―――いや、復元と言った方が正しいかも知れない。
 痛みが潮風に消えていくのを感じながら、そういえば、と口を開く。

「クレアさんが居ないみたいだけど―――」

 そこまで言ったところで、風が吹いた。
 視界で唐突にとんでもないことが起きた。

 ―――え。

 脳が止まる。回転を始めて、また止まる。
 細切れに処理される情報―――乞われるままにかがむイル/首筋を抱え込むように掴む
ルーツィアさん/俊敏さは木の上に飛び移る豹に等しく/狩りをするように唇を奪った。

 どう見てもキスです。
 本当にありがとうございました。

「何やってんのーっ!?」

 声を上げるのとルーツィアさんが投げ捨てられるのは同時だった。
 いや投げるのはどうかと思うけど! 今はその辺にツッコミたくない!
 感染状態がどうとか言ってるけどでも納得いかない。
 どうする。どうする?
 とりあえず対抗か。

「……いやもう、初めて貰っちゃったんだし怒る理由にはならんけど」

 ―――何言ってんだ私。
 つーか、ラブコメにはまだ早い。
 クレアさんは何処だ。



539 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/04/17(土) 05:15:46
 
「初めて……」
 
 なんか強調するみたいにセシルが呟いていた。
 気付いたら後ろに立っていた辺り、何か非常に怖い。
 
「初めて」
 
 繰り返すセシルが妹紅と俺を交互に見てくる。
 表情が全く変わらない辺り、ハッキリ言って普通に非常に怖い。
 
「……まあいい。今はその時ではあるまい」
「あ、ああ、うん。何が何だかサッパリだけど、その時じゃねえのは解るようん」
「後で、だな……」
「後!?」
「……問題は貴方だルーツィア。妹紅の前で、何を――」
「何って……施術だよ施術。リンクを貼るには銀紐をくっ付けないといけないだろう?」
 
 銀紐――というのは、例のセシルが物理法則を書き換える時に展開しているアレのことだろう。
 というかなんかもう色々やってられないのだが。
 
「姉貴」
「なんだいマリア」
「……あんたの能力なら、対象に触れれば接続出来たろ」
「あ、うん」
「できたの!?」
 
 思わず声を荒げる。
 悪びれる気配もねえよこいつ!
 
「それよりも――さて、これで」『ボクの意図は理解できるね?』
 
 ざらりと脳裏に意味情報が伝えられる。
 賢者の卵をインストールしている時にはこの種の媒質なしでの情報伝達が成されることがあるが、それよりももっと滑らかでフィジカルに、ル
ーツィアの意思が脳裏を舐めていく。
 
「イリヤはまだピンピンしてて――俺はお前らと殺し合ってた。で、今はこうしてお前らとカオを合わせてる、そんなとこか」
「そ。クレアは――」
「この世界そのもの(、、、、、)。……マジかよ、クレアさんまで変人集団のトップって」
「おいおい、クレアはその変人集団の中でも飛び抜けてたんだぜ――さて」
 
 緩やかに視線は海岸線へ――海辺に立つ、黒い妹紅(イリヤ)へ。
 

540 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/04/17(土) 05:15:54
 
「再開を喜ぶには少しばかり早くて、冗談抜きで出会い頭のラスボス戦だ。コンフィグとスキルの準備はオッケーかな、イル」
 
 言うや、ルーツィアの足元に馬鹿でかい光陣が展開される。
 初見の俺にも解る――セシルですら比較にならないレベルの能力だ。
 
「俺は――」
 
 と。
 
「――君達こそ」
 
 そこで、遠間から声が飛ぶ。
 この位置からでも解る――イリヤは焦燥のカケラも浮かべず、超然とした表情でこちらを見ている。
 
「クレア抜きで私と闘えるとでも? この世界を維持しなければ私と『戦う』ことはできない。けれど、一人欠いただけでも君達は致命的に戦力
を損なっている――で、どうするね」
「どうもこうも」
 
 くっくっとルーツィアは肩を揺らす。
 
「だから時間稼ぎをしてたんじゃないか――ボクはさ、無駄が大嫌いなんだぜ」
「へえ――つまり?」
「つまり、もういいぜ、クレア(、、、、、、、)」
 
 その瞬間、潮騒の音が途絶えた。寄せ返す波が一気に引いていく。引き続ける波は一点で渦を巻き、水流は螺旋を描いて水面へと浮か
び上がる。
 と――。
 
 果てない水面が、唐突に隆起した。
 海面全てが爆撃されたように、巨大な水柱が無数に奔騰する。のみならず、その全てがのたうつと、次の瞬間、獲物を狙う蛇の動きでイリ
ヤへと突貫していた。さながら天から注ぐ洪水の如く、意思を持った水龍が暴れ狂い、視界の全てが水に席巻される。
 防ぐ事など到底不可能とも思える瀑布も、恐らくイリヤには通じない――が、それでも、俺達とイリヤを遮る壁としては充分だった。
 眼前を拭い去る水流が消え去る。
 そこには――。
 
「――みたいですね、姉上」
 
 真っ黒な法衣。
 涼やかな声を響かせて、クレアさんは――審問局の第三局長、クレア・クランツが俺達の上に屹立していた。
 
「久し振りです、塁さん、それからいつかの人――お帰り、セシル」
 

541 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/04/17(土) 05:16:40
 
                                 ■
 
 セシルは――その光景を、呆然と見守っていた。
 ”同じモノ”として作られたセシルは、今や、ルーツィアとの類感法則でこの世界がなんであるかを正確に理解していた。
 無限の果てに織り成された根源の世界。ここでの原子一つ分のサイズには、下位の宇宙を無限に重ねても針の穴にすら届かない。あらゆ
るスケールを拡大し続けた最果てにして、スケールを生み出す基準値。
 その世界すら自在に操ってみせたクレアは、当然のようにそこに立っているのだ。
 
「そんなワケで――仕切り直しだ、親父殿。六対一だが、なに、文句なんてないだろう? 神は孤高なればこそ、だ」
「自分でその前提を崩しておいてよく言うね。まあ、きみが図抜けて優秀なのは認めてやれるけどさ」
 
 まったくだ、とルーツィアは笑う。
 
「――貴方はもう”唯一神”じゃない。レベルの上では、ボク達は同格だ。ただ一人でないなら、神は神として存在しないだろう」
「ふむ、全くだ――そして君は、少し尊大にすぎる」
「根が正直だからさ。”傲慢”はボクの根源文脈だ――今更だろう、父上。”光を掲げる者(ルシフェル)”とボクを呼んだのは貴方じゃないか」
「なるほど。それも全く――では、その『正直者には死を』」
 
 と、イリヤの繊手が揺れた。
 殆ど同時に、ルーツィアの眼前に巨大なオーロラ状の紗幕が展開されていた。
 それが白熱して歪み、撓み、次の瞬間には弾けて散る。
 厖大な熱量――それがこの空間で”熱”を表しているかは定かではないが――が、無造作に撃ち込まれたのは明白だった。イリヤは指先
をセシル達に向けて銃のように構えたまま、くすりと笑みを浮かべる。
 
「物理法則は”元の世界”に準拠か。いや、違うね――この世界では、私達がお互いにお互いの法則というわけだ」
 

542 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/04/17(土) 06:24:41
 
 裏付けのない世界(、、、、、、)。
 そう。
 この世界では、時間が時間として、空間が空間として存在を担保できる”上”がない。この上には設計図がなく、この世界はここだけで完結してしまっている。つまり――。
 
「クレアがこの世界を構築する礎だ。そして、その礎が礎とするのは、ボクらであり親父殿だ――親父殿を叩き潰さない限り、この世界は終わらない(、、、、、)。万能者を倒すには、これくらいやらないとどうにかできたりはしないからね」
 
 そういうこと、とクレアは肩を竦める。
 
「手間取ったよ、わたしも――自分の身体を作るのがこんな面倒だった事ってないもの」
「クレア、貴方は――しかし」
「ああ、今のわたし? 大丈夫、性能はセシル達と一緒だよ(、、、、、、)」
 
 どういうことだ、とセシルは眉を顰める。
 クレアは――”クレアという人格”は、言わば”クレアという力”を封じ込めておく為のカギに過ぎない。クレアが審問官としてはあまりにも脆
弱だったのはその為で、少なくとも先のような演算能力を持ってはいなかった筈だ。
 類感法則から得た記憶から推察する限り、クレアはこの層に上がってくるまでに”神の継ぎ接ぎ細工(バアル)”として戦っていたらしいが、
それはクレアの能力(、、、、、、、)であって、セシルの知るクレアではない。
 
「だからさ」
 
 とクレアは笑う。
 
「この世界がわたし――ってことはさ、セシル。今までのわたしは、親父殿の世界の端末だったワケだよね」
 
 だから、とクレアは説明する。
 イリヤに代わってこの世界そのものとなったクレア(、、、、、、、)にとっては、能力の上限などないに等しい――。
 
「――っても、あくまで同格なんだけどね。基本、まだ向こうのが全然強いよ。けど、こっちは六人じゃん?」
 
 言って、クレアは足元に光陣を展開する。
 ルーツィアの展開したそれと重なって、相互作用する演算能力が莫大な勢いで全員を結界する。
 
「あんのクソ親父――今日こそやっちゃおうぜ、セシル」
 
 そう笑って、クレアはセシルに並んだ。
 海辺と浜辺。
 水面を境界線に、神と姉妹は並び立つ。
 黒いドレスを水に浸したまま、あくまで冷然とした態度でイリヤが男に問う。
 

543 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/04/17(土) 06:24:55
 
「――君も理解できないヤツだよ、イル。無駄と解ってて聞くけどね、そんなにも私が嫌いかな?」
「嫌いだなんて言ってねえだろ。――てめえを許さねえのは、単に妹紅に馬鹿げたマネしたからだ。悪いけどさ、千回殺しても足りねえぞ」
「それについちゃ謝ってあげてもいい――どうだ、妹紅と私と君達、ここで静かに暮らしてもいいんじゃないか。わざわざ下層に降りてきみ
を不安定にする理由が見付からない」
「本気で言ってねえだろてめえ。第一こんな似非ディズニーランドでどう暮らせっつーんだ。意味わかんねえハーレム作る趣味はねえよ」
「なるほどね」
 
 残念だ、とイリヤはおどける。
 そういうこと、とルーツィアは男の前に出ると、すう、と息を吸い込んだ。
 恭しく傅き、酷薄な笑みで問い掛ける。
 
「ボクは君の騎士だ――さて、妹諸氏。君達はどうだ? ボクの王様に仕える気はあるかい?」
 
 そんなこと、とマリアは肩を竦める。
 
「あたしはとっくにそのつもりだったがね」
 
 マジかよ、と顔を顰める男に笑い掛ける次女に、クレアが首肯する。
 
「同じくです。――セシルは?」
「答える必要が――」
 
 男が向ける視線から目を反らそうとして、いや、とそれに視線を返す。
 
「……頼りない王には、どんな騎士でも頭数が揃っていた方が安心だろう」
 
 だそうだ、とルーツィアはまとめる。
 
「だから問おう、イル。アレを叩き潰すのに迷いはないか」
 
 男は一瞬、顔から表情を消すと、傍らの妹紅を一瞥し、それから静かに頷いた。
 ない、と。
 結構、とルーツィアは歌うように言う。
 
「――Give me an order.Master(王よ、ご命令を)」
 

544 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/04/17(土) 07:23:50
 
 そして――。
 瓦礫の王国を治める王は、時間も空間も耐えて果てた地平で、静かに宣言する。
 かつて自分が全てを奉じて信頼し、自身の神として崇めたただ一人を殺戮する祝詞を。
 
「――Mow'em Down(薙ぎ払え)」
 
 喘ぐような宣言。
 それで充分だ、というようにルーツィアは男の手を取ってその甲に口付けると、足元に巨大な光陣を花開かせる。莫大な演算質量が展開し、
白い砂浜がその演算に耐え切れずに砂の分子構造を砕いていく。
 
「貴方は磔刑だ――用済みの神はここで眠るといい」
 
 ルーツィアの手元に一本の槍が出現する――かつて妹紅に託された始原の兵器のオリジナル/神すら殺す、痴愚を礼讃する刃=鏡の槍。
 
「逆賊誅すべし――覚悟しな、クソ親父」
 
 マリアの足元に燐光が散る――赤い光が巨大なサーキットを展開する/その手に長大な赤い槍/ヤドリギの槍=不死者殺しの究極が握
られる。
 
「委細承知――王命です。疾くブチ死んでください、親父様」
 
 クレアの足元で黒光がサーキットを形成する――二人の姉に劣らぬ、莫大な演算質量がクレアの手に無数の燐光を纏わせる/形成され
る長物――いや、もはや長物ですらない、三日月そのものの刃(、、、、、、)を持った鎌。
 三人が三様の殺意を解き放ち、イリヤは悠然とそれを睥睨する。
 

545 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/04/17(土) 07:28:17
 
 その瞬間、ルーツィアとマリアの姿が掻き消えていた。一瞬でイリヤの眼前に転移し、必滅のニ槍を振り被る。
 イリヤの両手に燐光が散る――両手に生み出されるヤドリギの槍/鏡の槍。
 衝突。
 突くのでも払うのでもない。
 無造作に、明らかに無理な姿勢で薙ぎ払ったイリヤの二槍が、ルーツィアとマリアの身体を跳ね飛ばす。直後、イリヤの周囲の空間が撓
んだ。セシルは――そのコードに憶えがある。マリアが宿す根源文脈、”創生”――あらゆる事象を練り上げるその文法は、下層に設定さ
れたあらゆる物事を”創り上げる”至絶の文脈だ。
 果たして、そこに生まれたのは無数の円盤(チャクラム)だった。ヒンドゥーの神話において、創造神が用いた『全てを切断する刃』――た
だの一瞬で、空間を埋め尽くすほどの円盤が空に描き出されている(、、、、、、)。
 自ら回転し、自律駆動する円盤群の唸りの共鳴が猛獣の雄叫びじみて響き渡り――次の瞬間、数万本に到達するかというそれらが、姿
勢を崩した二人へと一斉に投射されていた。
 
 ――が。
 
「だああああああああらっしゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
 
 セシルの脇に控えていたクレアが、いつの間にか二人の前に飛び出している――巨大な鎌を振り被って。
 刃部だけで数十メートルに及ぶそれが、最上位の世界で構築された認識も及ばぬ速度で振り抜かれる。
 そして――ただ、それだけで。
 
「な――っ!」
 
 席巻する円盤の大群が一つ残らず消失する。
 驚愕は、果たしてセシルのものかイリヤのものだったか。影も形も――痕跡の一切を残さず、神滅の刃は全滅していた。
 
「クロノスの鎌(、、、、、、)――なるほど、斬り飛ばしたモノの時間を止めたのか(、、、、、、)! はははは! そうか、この世界の時間は君
が基準だったな――!」
 
 イリヤの驚嘆交じりの賛嘆。
 クレアはそれに返さずに鼻を鳴らし、その手で長大な鎌の柄をキリキリと回す。
 
「わたしは”停滞”――根源の相が一柱、”エロヒム・サバオト”――侮って貰っちゃ困りますぜ、親父様。わたしの前ではなんだろうがかんだ
ろうが停止します。時間も空間も――それ以外の何もかも! その気になれば――あんただって止められるっ!」
 
 出鱈目だ、とセシルはその光景を見る。
 クレアは――飛んできた円盤の時間を停止させる事で、円盤が『その先の未来に存在する可能性』の全てを停止させたのだ(、、、、、)。
 ルーツィアの文法によって無限大に加速させられた世界では、停止させられたモノは即座に過去に置き去りにされる――過去に固定され
た(、、、、、、)モノは、永遠にそこで停止して動く事もない。無限に過去へと飛び去り続ける事象の墓標と化して、チャクラムの群は事実上
消滅したのだ。
 

546 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/04/17(土) 22:51:42


 端緒は開かれる。流れ込んでくる情報と認識は状況を正確に観測する。
 もはや形而上でしか理解できないような戦迅―――例えるなら、それぞれがペンを駆使
して世界を書き換え続けるかのような、常識も理屈も法則さえも須臾と永遠の果てに蹴り
飛ばした世界。

 ―――しかし、王と騎士か。

 そのポジション割り当てだと、私はお姫様か?
 ちょっとキャラと合わない気もするけど、まあそれはいい。
 どっちにしろ、

「それじゃ、私たちも」

 やることは変わらない。
 私は前に出るし、こいつの隣は外さない。
 城の奥で祈るよりも、戦場の中心で剣を掲げるのが私なのだ。

 轟と震える心に合わせ、負ったままの鳳翼を広げる―――今、この瞬間だけ行使できる
反則を惜しみなく継ぎ込んで、私は私の意志を目の前に刻み込む。
 自分が誓った言葉を、未来に形として残す為にも。

「ぶっ飛ばしてあげるよ!」

 前へと進む。宝石の煌く砂を蹴り、無空の海へとまっすぐに。
 炎を湛える手を掲げ、剣のように振り下ろす。

 ―――宣言。前方の三人に続いて陣を敷き式を刻み世界にその銘を顕現する。

 駆け抜ける記述は学んだ技術の賜物で、織り成す技術は私の集大成。
 この戦場で得た無量大数の技術(ちから)は、私の手で更に豪壮に。
 今、この場所この時この相手でしか証明出来ない生涯最大の秘術を。
 進化を遂げる不滅の奥義を以ってして私が乗り越える事を証明する。



547 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/04/17(土) 22:52:13

「そういや、“輪廻転生”なんてそっちの教義には無いんだっけね―――それじゃ、一つ
分かりやすく見せてあげようじゃない。回転し循環し流転し続ける力、永遠と須臾を約束
する私の原理を」

 解放する―――他の誰でもない、他の何でもない、私自身の文脈を。
 今もなお吹き荒れる“何か”。私の内側で留めていたそれを、外に向ける。
 言うなれば永久機関。途切れない急流。魂に魂を、肉体に肉体を与える幻想。
 それを、“攻め”に使えばどうなるか。

 はるか遠くから光が走る。それ自体は凡庸な熱量でしかない。私が出来るのは熱を記述
することで、後は強引に上書きして消したり自分を整えるくらいだ。他の四人と比べれば、
いささか手の届く世界が小さい。
 けれど、私にはこの“不死”と、“槍”がある。

 熱量に槍を載せる。これだけで恐るべき死神へ変貌する光弾。しかし、それを防ぐこと
が出来るのは証明されている。当然ながら、イリヤの持つ槍で弾かれる。
 それが、再び走った。何処からともなく、少しずつ数を増して、私を中心に外から、内
から、あちこちで流星のように駆け抜ける光撃。数は減らない。弾いても減る事は無い。
 更に加速していく弾幕―――文字通り相手を覆い封じ殺す為の結界。
 何故ならこれもまた無限大。繰り返される射撃―――重なり続ける軌跡。
 時間を止めることも未来を生むことも空間を支配することも万象を砕くことも出来ない
ただの私が、ようやく追いついた証明を。

「不滅の弾幕―――撃てば撃つだけ世界に載せられる力は増え続ける、ってね。例え何を
しようがこの結界の中で力の総量は変わらず、ただ観測出来ぬままに増加する。そう、私
でさえも止められない、止めるには自分でぶっ壊すか、誰かに壊されるかしか無い」

 「インぺリシャブルシューティング」。
 何度も回帰し誕生から消滅を繰り返す小さな流転の世界。
 それが、今此処でだけ許される奇跡として拡大顕現する。

「どうせこれで最後だ―――悔いが残らないように、派手にやるよっ!」

 その中を私は併走する。酷使に関わらずまだまだ戦える愛刀と共に。
 飛び道具だけで押し切れるとは思わない。そのために自らも突撃する。
 というよりも、まだまだどつき合わないと気が済まない。
 お前にはまだ、私の伝えたいことは半分も伝わっていないんだ。



548 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/04/17(土) 23:58:03
 
 収縮と増大。
 拡大と圧搾。
 妹紅が描き出した弾幕は、イリヤを中心とした空間を座標ごと固定し、その中で増大し続ける。
 放たれた弾は標的への着弾を問わず、一定の距離を飛翔し、それが妹紅の組んだ『陣』の枠に吸い込まれる。
 ――それが、倍加した(、、、、)。
 弾丸がその枠に触れるや否や、虚空へと吸い込まれた弾丸は光陣から数百倍になって撃ち放たれていた――全くの同速と同質量、失
われることのないエネルギーを秘めた弾丸が、円環を描いて陣の中を純粋な破壊力で満たしていく。光の嵐は――この世界で『破壊力を
持つ弾丸』は、”元の世界”における太陽如き(、、、、)はエネルギーとしても比較にならない――輝きと熱量で射程内を埋め尽くし、引き裂
き、破壊し、それが陣に触れる度に等倍され、延々と破壊力を加速させていく。
 永劫の飽和射撃(インペリシャブルシューティング)――終わりを以ってしか終わらない、それは尋常ならぬ領域を更に超えた、空と虚空
の境界すら破綻させる奇跡だ。
 爾来、保存則の存在しない世界で――それでもその光景は異様だ。
 

549 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/04/18(日) 00:29:10
 
 ただ一人で穿つ無尽蔵の魔弾が、もはや破壊力という世界(、、、、、、、)となってイリヤを牢して放さない。
 だが。
 
「輪廻なんてのは――自分が消える恐怖から逃れようとした言い訳か、教義を固定する為の言い訳に過ぎないだろう」
 
 光球と化した世界の中心で、黒く凝る球体がある。
 それは――あらゆる光ごと世界を内側に折り曲げる、イリヤの敷いた擬似重力塊だ。妹紅と鏡写しの矮躯の上下左右360度方向に設置
された重力ポールが互い違いに生み出す重力を相互作用させて、入れ子細工状に空間を閉じている。
 神を凌駕する奇跡を成してなお、この”神”には届かない。純度を際限なく上げていくイリヤの奇跡の前では、一切の運動が意味を失って
滑落する。
 
 しかし。
 
 だから、と吐き出す自分の声が凍えている事を、セシルは叱咤する。
 だからなんだ、と重ねて吐き出し、更に自分を叱責する。
 だからそれがどうした、と。
 
「言い訳で――何が悪い!」
 
 咆哮する。
 上空に転移したセシルは、迷いなく目を見開いてその手を掲げていた。周囲の空間が激しく撓み、流れる固有時間すら振動して鼓動する。
掲げられた小さな手を中心に、紫の空が割れ、割れ飛んだ空間が軋んで周辺の景色を亀裂へと飲み込んでいく。
 亀裂――それは、世界そのものを喰らう虚無そのもの(、、、、、、、)として顕現した剣。セシルが生まれながらにして携えた『自分』。即ち、
”破壊”と称される固有文法。
 エロヒム・ギボール――根源の相(アツィルト)を支配する十の要素の内、万象の浄化と万物の支配を力によって司る根源のコード。
 それは、セシルを作っていた『全体』が、セシルという一個の意思によって招請され、根源世界(アツィルト)の支配者であるイリヤへと牙を
向く瞬間だった。
 

550 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/04/18(日) 01:06:54
 
「憎悪も好意も信仰も――私達が受け継いできたのは、何一つとして意味を失いはしない! それを解せぬ神など、私は――絶対に今の貴
方を認めはしない!」
 
 もはや銀紐を走らせて世界を書き換える余地もない。
 根源を記述する一旦である”虚無”が、紫の天蓋を、光溢れる空を、たわめく大海のあちこちに亀裂を刻む。
 法則すら破壊する根源の法則。時間をも斬り捨てて走る絶対の斬撃が、『対象を破壊する過程』という因果すら追い抜いて世界を破壊して
いく。
 あらゆるモノが破壊から生まれる――イリヤの根源文法の一つ、『最初にして最後(アルファオメガ)』を司るケテルと対を成す、征服と創造
の具現だった。
 運動も停滞すらも『破壊』して、それに先んじる動きなどどこにもない。
 そして――走り抜ける亀裂はイリヤの周囲をも断ち落とし、展開された重力柱を根こそぎ食い散らす。
 
「これは――セシル、きみか――」
 
 言い切る前に、イリヤの声は閃光に塗り潰される。
 重力障壁を損じた矮躯に殺到する妹紅の光弾の群が、獲物を浚う鮫の群の如くに穿ったのだ。
 

551 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/04/18(日) 02:38:31
 
 光に洗われ、イリヤの姿が散逸し――しかし、時計の針を巻き戻すが如くにその姿が回帰していく。
 ルーツィアの『運動』と同質、いや、それ以上の精度でこの世界の運営を司る第ニ相――コクマーと、物質を司る第十相、ホッドの相互作用だ。
それはあらゆる世界が創造される際にこの世界に記述されるコードそのもの――正に天地創造を再帰する記述が、易々と振るわれているのだ。
 セシルはそれごと断ち落とそうと自身の文脈を更に強く励起させ――、
 
「――いや、やらなくていいよ」
 
 肩を叩かれる。
 振り返ると――そこには、今も調律侵食(ガギステル)を展開してイリヤの結界を喰らい続けている筈の司祭の顔があった。
 イリヤから略奪した九相(イェソド)の文脈を手足のように操るイルは、今やセシルと同程度の演算能力で世界を書き換え続けている。演算能
力の上下だけが存在を肯定するこの世界で、その力は絶対のモノとして機能する――男がセシルと同じ空に在ることなど何ら奇妙なことでは
ない。しかし。
 
「っ……馬鹿者、早く結界を――」
 
 現状、イリヤの結界(イリアステル)を封じられているのは、イルの調律侵食(ガギステル)が断続的にイリヤの演算する結界を食い続けてい
るからだ。それが途絶えた瞬間、この世界はイリヤに制御されて消失するのは疑いない。
 そして、イルがそれを展開し続けられるのは、ルーツィアとマリアとクレアが感染魔術によってイルの演算を代替しているからだ。
 十層の内、五相と五相――ただの一人でこの世界の半分を統御する力を振るうイリヤと、五人でそれに拮抗するセシル達とでは、力の前提
が違う。こうして断続的に攻め続けることでこそ、イリヤの演算を結界制御から遠ざけるだけの余地が生まれるのだ。故に、イリヤと拮抗する手
段は絶え間なく攻め続ける事でしかない――が。
 
「だから、お前が補助に回ってくれ」
 
 背中から片腕で抱き締められて、場違いにセシルは顔を紅潮させる――瞬間、類感状態の思考パターンから、男の言わんとすることを理解
して、目を見開いた。
 
「可能なのか、そんな――」
 
 亀裂に飲まれていく世界で、男は不敵に笑って宣言する。
 
「――偶には見せ場を寄越せよ。可能かどうかじゃない。やってやれないことはない、だ」
 

552 名前:イリヤ ◆/rYHVHyWT6 :2010/04/18(日) 03:12:02
 
 そして、イリヤが回帰する――傷一つない姿で復元したその姿で、イリヤは面前の男に笑い掛けた。
 
「今度は君が直接かい? だけど残念だな、君は私を抑える事はできるけど――」
「――御託はいいよ。お前はここでツブす」
 
 黒い少女は肩を竦める。光の羽が雄大にはためき、両手を巨大な焔が被う。
 
「いいだろう。私は君を取り戻す――私は、どうやら本気で君の事が好きらしいからな(、、、、、、、)」
 
 二人の間の空間に巨大な焔鳥が産声を上げていた。妹紅の操ったそれを更に数倍した、神を喰らう神の鳥――次の瞬間、一切のタイムラグ
を省いて焔鳥が滑空していた。イル目掛けて飛び込む嘴が、槍の如く打ち出される。
 
「――だから、同じ技は通じねえって。死亡フラグってヤツだぜ、そういうの」
 
 無造作な一声。
 それは、イリヤをして声を失わせる光景だった。
 焔鳥の頭を押さえ込んだイルは、嘴の中に手を突っ込むと――そのまま、紙を裂くように上下に頭部を引き裂いている。式の支点を潰された
焔鳥が奇跡の残滓を残して瓦解し、炎の残骸の奥、イリヤは声無き笑いで男を賞賛する。
 
「君は、そんなモノまで見えているのか(、、、、)」
「――っぽいな。ま、どうでもいいよ」
「全く、君ってヤツは――」
 
 そして。
 再び転移しようとするイリヤに、イルが無造作に手を伸ばしていた。
 
「ついでだ――それ(、、)も貰っとくぜ」
「――、な」
 
 鷲掴むように伸ばされた腕の先、数十メートル離れたイリヤの身体が硬直する。
 それは先の再現――九相を略奪した際の、イルの手管の再現だ。
 だが。
 

553 名前:イリヤ ◆/rYHVHyWT6 :2010/04/18(日) 03:12:14
 
「……無理だよ、イル」
 
 苦笑気味にイリヤは言う。
 
「君達には一人で一相を扱うのが限界だ――君達は一個の意思であるが故に、一個でしか在れない(、、、、、、、)。意思であるが故にここに
辿り付けた君達は、だけど意思だからこそ私のようにはなれないんだ」
 
 それは――道理だった。
 根源の一相と同化したイルでは、別の相を更に取り込む(、、、、、)ことはできない。人格(意思)を貼り付けられる相は一相限りであり――元
より「全て」であったイリヤを覗けば、ルーツィアですら一つの相を制御しているに過ぎない。
 イルが更にイリヤから力を略奪したところで、イルにはその力を扱える器がないのだ。
 だが。
 
「知るかよ(、、、、)」
 
 見えない手に掴まれたようにその身体が震え――直後、ぐらりと周囲の空間が撓んだ。
 果たして、異変が収まった直後、イルの手には紫の光輝が宿っている。
 それを見たイリヤは瞠目し――それを面白がるように笑って、イルがそれを握り潰す。霧散した光がイルを包み――そして、それだけだった。
 
「君は――」
 
 呆然と呟くイリヤが、目を見開いて眼下の空間を見下ろす。
 そこには――。
 
「……妹紅……まさか、君は――!」
 
 そこには、紫の光輝(ハロウ)を纏った妹紅の姿がある。
 
「調律侵食(ハーモニー・コラプション)、”簒奪世界(ユーサーパー・オヴ・ザ・ワールド)”――ってな。なあ、今更だろ(、、、、)。誰が一人だな
んて言ったんだ?」
 

554 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/04/18(日) 15:06:15


 ―――そう、一人ではない。
 だからこそ止揚は未だ遠い奥義があの身体を貫き、世界の果ては夜明けと共に訪れて、
私たちは今ここに居る。誰が欠けていてもこの未来には辿り着けなかった。
 独りでは出来なくても、みんながいれば出来る―――それだけの話で、だからこそ私は
今もここに居る。世を捨てず、超然ともせず、孤高たることも無く。

「いきなりだからちょっと驚いたよ、まったくもう……。ま、これで形勢逆転ってことに
なるのかな」

 流石に、あっちから力を分捕って私に憑依させるのは予想外だったけれど。存外、器用
なことも出来るじゃないか。
 白熱した翼と、炎が紫金と混じって複雑な色彩を織り上げていく。隣のイルが譲渡して
きたコレは、私の構造に新しい何かを書き足していく。調和の取れた変化―――文字通り、
新しく羽が生えてきて自分の意のままになるような感覚だろうか。
 具体的に何が宿ったのかはまだよく分からないが、形勢が変わったのは理解できた。 

「……正直、私もこんなこと出来ちゃうなんて思ってなかったよ。少し手垢のついた表現
になるけれど、絆の勝利とかそんな感じって事になるのかしら」

 そんな風に言って、軽く笑ってみせる。
 実際、自分を預けるような事なんて、よっぽど相手を信頼していないと出来ない。
 イルとだから出来たのだ。少なくとも間違っちゃいまい。

「……さて、それじゃ」

 白(ひかり)と、黒(かげ)と、紅と、金と、紫と。
 五色そのままに点火する。弓を引くように燃える右手を引き絞った。
 ―――迷わない。
 自らの言葉に。自らの意志で。自ら進んでいく。
 確かにコイツを倒した後に往くは、それこそ屍山血河よりも過酷な、試練の道ではある
と思うけど……それでも大丈夫だろう。
 私はもう、独りじゃないから。
 背中を預けた戦友と、心を預ける比翼の鳥がいる。

「―――終わらせるよ、神様」

 細かい式は打たない。精緻を極めた技は要らない。
 ただ、真っ直ぐ撃つ。何処までも単純で、ある種では原始的でもある。
 だがそれがいい。それでこそ、自分の気持ちが全てに満ちる。

 六人全員が―――かつては接点も希薄だったはずの私とそれぞれが。
 まるで最初から申し合わせていたように。
 一点へ向かって、決戦の一撃を放つ。




555 名前:ルーツィア・マクシミリアン ◆ChAosg2Mvs :2010/04/18(日) 16:17:33
 
『――埒を開けてくれ。カタを付ける』
 
 端緒は、意識に割り込んできた声だった。
 
 そして、姉妹は一個の意思となって空に展開した。
 四方からイリヤを囲む位置へと転移すると、即座にサーキットを展開する。”運動”と”創生”と”停滞”と”破壊”――この
世界を織り成す根源の法則が、不定形のカオスとして君臨する砂浜を振動させる。
 十相を剥ぎ取ったことで、イリヤとの演算能力は逆転している――が、それでも連結して『一個』として存在する第一相
から四相までは、紛れもなくこの根源世界の、その最奥部だ。
 
「相手は”世界”、最上位の四相は能力もケタ違いだ――ぬかるなよ、妹諸君!」
 
 一声し、ルーツィアが集中砲火の口火を切った。使い魔のようにルーツィアに従って浮遊していた”ノズチ”の数が、一瞬
で数千に増加する(、、、、、)。下位宇宙そのもの(、、、、、)を構成要素の最小単位として構築された粒子加速砲――破
壊力において、もはや上限を知らぬ光条が数千、五月雨の如くに降り注ぐ。
 それは、もはや重力で曲げることなど敵わない。重力の起源(、、、、、)であるあらゆる質量を生み出す法則を凌駕して、
エロア・ヴァ・ダアト――”運動”を司るルーツィアの演算速度はイリヤの存在する空間を根こそぎ沸騰させる。
 その一瞬で無限大の宇宙を蒸発させる光が収まった時、場面は即座に展開する。
 

556 名前:ルーツィア・マクシミリアン ◆ChAosg2Mvs :2010/04/18(日) 17:31:07
 
 ――その一瞬で無限大の宇宙を蒸発させる光が収まった時、そこにはイリヤの影すら残っていなかった。
 
「まだだ、マリア!」
「――知ってるよ」
 
 舞台を埋め尽くすように、数百もの金属柱が足元から突き上がった。天まで一直線に伸び上がる柱は、間髪置かずに空へと
走り抜けていく。柱は側部から横ざまに柱を生み出し、その側部から更に円柱を突き立て――瞬く間に奇怪な柱の格子を組み
上げていく。
 そして――さながら柱の樹木と化した空間が、仄赤く燐光を放ち始める。
 一斉に更に上空へ転移した全員の前――柱の最上部で、イリヤが唇を歪めて柱の頭を見ていた――柱と柱はお互いの頭を
赤い光で繋ぎ止め、それが赤い天蓋を成してイリヤがその外に逃れる事を封じている。柱と柱の間に生まれた因果関係が、固
有の空間を生み出して対象を牢する――着弾地点から消失した気配を捉えていたマリアが、即座に編み込んだ”無限庭園”の
応用だった。
 
「遁甲術の基本だよ、親父――この世界で成立するとは思わなかったけどね」
「だからって即座に新しいコードを開発するかな――やれやれ、天才はこういうときにタチが悪いね」
 
 肩を竦めるイリヤの手に、一本の刀が出現する。
 と――その刀身が、無造作に横一文字に振るわれる。
 掠めるように走った剣閃に一拍遅れ、巨柱がその頭頂部に断面を走らせた。走り抜けた亀裂に沿って、滑らかすぎる断面を切
断された柱が滑り落ちていく。ただの一太刀で――イリヤは、周囲の柱を数本、まとめて倒壊させていた。
 原型の剣。単一原子によって編まれた柱すら斬り砕く――それは、『対象を分かつ』という概念そのものだ。
 演算能力の総計でイリヤを上回っても、固有の演算能力においては未だにイリヤが最大だ。崩れる事のないその圧倒性を前
にして――マリアは、なおも笑う。
 
「それで、あんたはここであたしらにツブされるんだ」
「ふむ。君もよくよく声が大きくなったな――いいだろう、試してみたまえ」
 

557 名前:クレア・クランツ ◆BAAL1gDAnE :2010/04/18(日) 17:31:34
 
 剣閃が奔る。
 柱を数本――マリアへと続く道を切り開いて、イリヤは、
 
「もちろん試しますが――それがなんですかぁぁぁぁ!」
 
 横合いから走り抜けた巨大な鎖に、身体を絡め取られていた。
 真っ黒な――夜の闇でそのまま織ったように滑らかな漆黒の鎖。万象を停滞させ、完全な調和を司どる、エロヒム・ツヴァオト
の鎖――遺伝子の螺旋の如く、密に絡んだ縛鎖が、イリヤのあらゆる行動を概念的に封じている。
 
「……クレア、今度は君か」
「イェェェェス、親父様」
 
 振り被ったままの腕と肩、腰から脚へと巻き付いて自分を封じる鎖に嘆息し、イリヤは破壊した結界の上空を見上げる。
 即ち、イリヤに巻き付けた長大な鎖鎌の鎖を手繰り、ギリギリとその身体を締め付けるクレアの姿を。
 巨大な鎌の柄から伸びる鎖は、高密度の演算で維持され、イリヤの演算と拮抗し続ける――気を抜けばそのままイリヤを停
滞した固有時間の中に葬り去ろうとする力は、空間を軋ませてうめきを上げる。
 
「だけど、生憎と君じゃ私を――」
 
 もはや鎌というよりも錨と称した方が適切なそれを掴むと、イリヤは無造作に鎖を引き剥がし始める。
 時間すら停滞させる鎖が軋みを上げて弾ける中、クレアは不敵に笑う。
 
「止めるつもりなどぉ――」
 
 鎌が――否、時間を繋ぎ止める錨が振り被られる。
 そして。
 
「――あぁぁぁぁりませんッ!」
「な――」
 
 投擲される鎌――否、錨。 
 
「ゲッタぁぁぁぁぁぁ――トマホぅぅぅクっ!」
「ちょ、ちょっと――きみ、これはトマホークとかそういうのじゃないだろう!?」
 
 ツッコミ所は完全にズレていた。
 鎖を引き剥がした直後、飛んできた獲物それ自体の超質量に、イリヤは目を見張って刀身を構え直す。
 

558 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/04/18(日) 17:55:32
 
「ちっ……!」
 
 衝突。
 刃と刃の接触した瞬間、それだけで周辺の時空が破裂するように大きく撓んだ。流れる時間が前後を逆転し、正常に回帰し――空間が
それに合わせて引き攣れる。
 触れるだけで万象を停める鎌の刃。その性質を演算しながら、イリヤは衝突で発生した純粋なエネルギーを殺していく。
 半秒――大質量を刀身が斬り砕き、跳ね飛ばす。
 
 そして――それを弾いた瞬間、眼前には一条の閃光。
 
「――セシル」
 
 辛うじて受け止めた刀身に重ねて、黒い大剣の刃が押し込まれる。
 黒い切辺を刀身とした不壊の剣――セシルの身長に倍する剣は、かつてイリヤが完全に封殺したそれだ。
 その時の再現の如く、巨大な刃は細身の刀身に受け止められて、イリヤの身体を穿つには至らない。
 だが。
 
「――貴方を、斬ります(、、、、)」
「何を――」
 
 寝言を、とは続かない。
 絡んだ刀身が翻る。剣聖をも凌駕する互いの技量は、しかしイリヤに――妹紅の経験すら取り込んだイリヤに――軍配が上がる事は
証明済みだ。
 だからこそ、イリヤはその光景に瞠視する。軋む太刀は鍔競りながら左右にぶれ、イリヤの動きを封殺していく。
 そして。 
 刃が、打つように引かれる(、、、、、、)。振り抜くと同時に斬り裂く――完全に矛盾した動作を一つに成したセシルの手捌きに、イリヤの
刀身はつんのめるように引かれ――硬質の音を発て、そのまま破断していた。
 
「一の太刀――”吾亦紅”。条件が同じなら、私の剣は――貴方にも負けはしない」
 
 折れ飛んだ原初の剣の断面に合わせて、イリヤは切断された胸部を呆然と見下ろす。 
 セシルは振り抜いた刀身を残心のままに構えて、声も枯れろとばかりに叫んだ。
 
「――叩き潰せ(、、、、)!」
 

559 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/04/18(日) 18:36:47
 
「ああ」
 
 そして、俺達は腕を振り被る。
 妹紅に支えられて見下ろす視界――遥か下界、セシルに薙ぎ払われたイリヤが呆然とこちらを見上げている。
 どうして、と唇は動いたような気がしたが、それは錯覚だろう。
 こんな時――イリヤがどう言うか、他の誰よりも俺が一番よく知っている。
 どこへ行くの、と。
 
 あいつはきっとそう言った。
 
「どこへも行けやしない。――それでも、どこかへ行くだけだ」
 
 『自分』であることを意識する。
 世界と固着した自分を意識し、自分である自分を認識し――傍らにある温もりを、交わり続ける妹紅の確かさを知覚する。
 妹紅の手に輝く焔――四大を越えた五色。万象を統べる要素を象徴して、高々と炎柱が吹き上がる。
 その手に指を重ねた。
 炎の色が境界を撓めかせる。
 白く歪み、黒く変じ――そして、何色でもない”炎そのもの”へ。
 この世界を形作る要素なら見えている(、、、、、、、、、、)。
 イリヤと全く同質の性質を編んだ焔は、組んだ手の間で揺らぎ、羽のようにはためいて風景を歪ませる。
 セシルの生み出した亀裂を、マリアの立てた柱を炙り、焼き払い、ただ一つの根源に引き戻していく。
 
「イル、君はそれで――」
「ああ。――俺は、これでいい」
 
 振り降ろす腕――それに合わせて。
 叩き付けるように落とした焔が、下界を根こそぎ消失させていた。
 

560 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/04/18(日) 19:03:02
 
 そうして、俺は倒れたイリヤを見下ろしている。
 
 紫の空。
 潮騒の音。
 見届ける者のない世界で、上半身だけになった神が笑いながら空を見上げている。
 結局のところ、それが結末だった。
 
「……イリヤ。もしかして、まだ動けたりするか」
「さあ。――と、言いたいけどね。動いても君に潰されるだけだからな」
「当たり前だ」
「あはは。厳しいな、君は」
 
 はあ、と嘆息するように息を吐いて、イリヤは笑う。
 
「ねえ、イル」
「なんだ」
「君は――妹紅が本当に好きなんだねえ」
 
 当たり前だろ、と俺は繰り返す。
 
「でなきゃ、ここにいねえよ」
「そっか――ま、それはそうだよね」
 
 風景は安定しない。
 この世界を裏付けしていたイリヤ(たいしょう)が崩れて、無限の砂丘は崩れ始めている。
 イリヤの頬に手を触れる。抱き起こすように抱え起こすと、触れた肌が燐光を散らせて輪郭を薄めていく。
 だから、俺は作業を急ぐ――イリヤを構成するこの世界の要素を、根こそぎ奪い取る為に(、、、、、、)。
 
「全く、君は容赦がないねぇ」
「知ってるよ」
「そこも、好きなんだけど」
「それは知らなかった」
 
 ねえ、とイリヤは言う。
  
「君は、もう大丈夫なのかい」
 
 朗らかに微笑んで、イリヤは言う。
 懐かしいな、と俺はそれを見ている。
 
「ああ」
 
 大丈夫だ、と俺は答える。
 そうか、とイリヤは笑う。
 
「良かった――私はね、今、初めて嬉しいと思ったよ」
 

561 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/04/18(日) 20:51:02


 静かに、伸ばした指先を下ろす。
 特に意識もしてないのに、重なった手と同じように降りていくのが少しだけ面白かった。

 砂浜には静寂が残っている。微かな息遣いは海からの風に溶けて何処かに行っている。
透明な海が、傷ついた砂を洗い流す音だけは、変わらず佇んでいるのを感じていた。

 身体を打ち砕かれたイリヤを見る。
 戦っていた最中にずっと感じていた威圧感は、もう何処にも無い。
 何度吹き飛ばしても無限のように現れてきたイリヤを“倒せた”なんて実感は出来ない
が、これで終わるんだという感覚が、感傷のように胸の内をよぎった。
 一瞬をどこまでも引き伸ばして駆け抜けるような時間だった。もう二度と、ここまで身
を削り技を尽くし魂をぶつけて戦うようなことは無いだろう。

「―――そうね。これで最後か」

 だから、最後に少しだけ言葉を交わそうと思ったのも、不思議ではないかも知れない。
 何となく、もう会えないんだろうと感じているから。

「……少しだけ残念だね。もう少し違った形なら、こんな風になることもならなかった。
貴方のやり方は間違ってたかも知れないけど、貴方の気持ちは私と同じだったんだもの。
出来れば、嫌わないでいたかったかな」

 ……我ながら、ちょっと矛盾していると苦く笑った。
 だが、例え相容れなくとも、死力を尽くして戦った相手だ。
 剣も術も言葉もぶつけ合ったのであれば、多少なりとも理解くらいは出来る。
 愛した男のために、なんて気持ちは、痛いくらい良く分かっていた。

 自分で選んだ道だ。倒したことに後悔はない。
 けれど、相手を否定することの重みは変わらない。
 そのことは絶対に忘れない。

 残す言葉を選んで、自分に、相手に、強く伝えよう。
 もう消えるのであれば、その最後に瑕疵の一つもつけないために。


「護るよ―――コイツを傷つけようとする奴から、全部」


 私の時間を賭して。
 静かな言葉として、自分と相手に誓う。
 そう、コイツのためなら―――どんな無理だって通してみせると。
 ある意味では、それを証明するために今まで戦ってきたのだから。



562 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/04/18(日) 21:28:46
>>561
 
「ふふ……まあ、合格、としておいてあげようかな」
 
 イリヤの身体が毀れていく。
 妹紅を写し取った顔で――それでも、その表情は、俺が見知った「イリヤ」でしかない。
 
「随分と手間取るテストだったが、生憎と――これくらいしないと、イルを任せられるか不安で仕方なくてね」
「……お前」
 
 立ち止まるなよ、とイリヤは言う。
 
「折角この私が殺されてやったんだ――精々気張るんだね。神の代わりは大変だぜ、妹紅。それと」
 
 上半身だけで、イリヤが動く。這うように動いてきた手が頬に触れる。白い指。元よりこいつの肌はそんな――雪みたいな
白さだったことを思い出す。
 あの病院で出会った日から、今日までずっと。
 ねえ、とイリヤが囁く。
 崩れ掛ける身体は、それだけで崩壊しそうだ。
 
「冗談ってワケじゃないんだ。”私”は、本当に君が好きだった――できれば、忘れないでほしい」
「忘れられるようなキャラじゃねえだろ、てめえは」
「だったら重畳。私は――きみの物語に足跡を残せたらしいからね」
「何が――」
 
 不意に、頬を貼っていた指が首に触れた。
 どこにそんな力が残っていたのか――気付けば、抱き止められる形でイリヤに顔を抱えられている。
 
「ああ、もう。ヤだなぁ、きみは――ホントに、最後の最後までニブいんだから。うん……いいだろう、イル。教えてあげよう。こ
れはね、私からきみへの、私の願う告解だ」
「だから」
 
 何が、までは言い切れなかった。
 無造作に唇を押し付けられる。
 
「――私はね、最初から君の事が本当の意味で好きだったんだよ」
 
 本当に愉快そうにそう言って、
 俺の手の中で、イリヤだったカタチは世界に溶けていった。
 

563 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/04/18(日) 22:19:28
  
                                 ■
 
 砕け散った船の残骸と、崩壊した灯台の破片。
 
 崩壊した湾内から数キロ――絶え間なく響く双発ヘリのエンジン音に、セシルは目を開ける。
 
「ここ――は」
 
 ……考えても無駄な事だ。
 外界と断絶した空間が弾けてからどれくらいなのか――海水に浮かんでいたのがどれくらいなのか、正直判断できる余裕がない。
正直な話、地球がとうに寿命を終えていても不思議ではなかっただけに、海の中にいる、というのはそれだけで生存(そんざい)を保
障されているようなものだ。
 冷え切った身体を演算して調整し、姦しいエンジン音の方角に耳を傾ける。
 巨大な救命艇が海水を掻き混ぜる音――人の声。
 
「――そっち! 早く怪我人いないか探して! 年齢? あなた達じゃアジア人の外見なんて判別付かないでしょう――ああ、ったく!
これだからフランス人は融通が利かない!」
 
 見上げると、ヘリからぶら下がった梯子にしがみ付いて激を飛ばす人影がある。
 腰までのブロンドを靡かせる、長身のコーカソイド――発音の完璧なクイーンズ・イングリッシュは、お国柄を思わせて勇壮だ。
 モデルじみた美形の女は、セシルの顔を見るや、大声でヘリをセシルの方角に差し向ける。
 
「目標発見! 早く動く!」
 

564 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/04/18(日) 22:41:26
 
 潮騒の音がする。
 違うのは一点、いや、二点。
 空は黎明――そして、海は淀んだ大海。
 水晶の浜辺からは遠い、懐かしき産業排水に汚染されたドーバーの果て。
 
 救命艇の上で、漠然と広がる空を見上げる。
 渡されたのは毛布と魔法瓶に入ったコーヒー、それと糖分補給用のメロンパン数個(SASじゃねえぞこっちは)――傍らの妹紅はそれでも
俺より元気そうで、当たり前だが消耗の度合いは俺より軽い。不死、というのは、つまるところ回復力もそれに比例しているのだから当然だ。
 と。
 コーヒーを啜っていると、遠くから歩いてくる人影が二つ。
 ブロンドの白人が二人――というか、問題なく二人とも顔見知りだった。セシルは肩を竦めて俺に会釈すると、妹紅に深々と礼を一つ。なん
だその態度の差、などと考える間もなく、隣のブロンドは俺と妹紅を交互に一瞥する。
 
「イル――と、そちらの貴方は」
「妹紅」
 
 と、俺は言う。
 
「日本人だよ、ちなみに。日本語の方がありがたい」
 
 なるほど(I see)、と頷いて、ブロンドは大仰に肩を竦めると、やおらオーバーアクションで捲くし立てた。
 
「――っつか何やっとんねんボケナス! あぁ!? 無茶なことになっとるて連絡受けて来てみたら、ちょ、無茶にも度合いとか程度がある
やろ!? 客船完全崩壊てどないなっとんのよマジで! アレこれオレ、ちょ、ホンマ意味わからんでマジで!」
「いや、だからさ……挨拶しろよ、こっちに」
「解っとるわそら――ああ、色々聞きたいことも聞かなアカンこともあるんでネエさんには後でオレらんとこ来て貰います。セシルちゃんから
コマいことは聞いとりますんで――オレはエリカ・ジェイムス・クリスティ……まあ、メンどかったらジェイムスでもジェイとでも呼んでくれれば
エエですわ」
 
 一息に言って、ジェイムスがこちらを睨み付ける。
 
「色々聞いたわ」
「ああ」
「……イリヤのジイさん、どないなっとんねん」
「それも話す。後で」
 
 ち、と舌打ちすると、あんまり科学者らしくないイギリス人は背を向けて船室の方へと歩いていく。
 
「……なんや気ぃ抜けたわ。オマエ無事やって聞いて」
「かもな」
「イチャ付く時間くらいくれたるわ――ほな、あとで」
 
 ひらひらと手を振って去っていく。
 喧しいヘリのローター音の中、俺はもう一度肩を竦めて、セシルに言った。
 
「終わったな」
 
 ああ、とセシルは答える。
 
「そして、始まるんだ――面倒なことも積もっている。気を抜くなよ」
 

565 名前:C.C. ◆C.C.DTH9Wk :2010/04/19(月) 00:39:34

どことも知れぬ山の頂き。
黒いコートに身を包んだ魔女が一人、岩に腰掛けて海を見下ろしていた。

湾を一望できるその景観はなかなかのものだが、
緑の長髪を風になびかせた魔女はあまり景観に溶け込んでは居ない。
その手にピザを持って、時折ぱくついているようではなおさらだ。

聖なる夜は終わり、日が昇る。
永劫とも思えるほど永い夜が過ぎ去った後の海は穏やかなものだった。

昨晩に巨狼が咆哮をあげた海と同じ場所とはとても思えない。

「……どうやら終わったな」

ピザのことか。
それとも別の何かを指しているのか。
指についたピザの欠片を舐め取りながら魔女が呟く。

「いや、不安など無い。
 無論、心配をしなかったわけじゃないが……
 うるさい、たまにはそういう事もあるんだよ」

誰かと会話をしているかのような発言だが、
周囲を見渡しても会話の相手は見当たらない。

「しかし、それにしても……」

偶然居合わせただけの連中がなかなかどうして規格外だらけだったものだ。
不老不死の魔女と不老不死の人間。
神殺しの神父に神に魔王。
7つの大罪のひとつに身を焦がす人妖たち。
案外、世界には踏み外した変人が満ち溢れているのかもしれない。

「人の恋路を邪魔するヤツは馬に蹴られる、か。
 少し違っていたか?
 不死鳥の翼と巨狼の爪ではたかれてはたまらんだろう。
 いや……はたかれて堪らないのは人の心に、かな?」

くつくつと笑いながら天を見上げる。
だから言ったろうに、そんな視線を投げかけながら。
どこに?
だから、天に、だ。

「さて、この物語の答は出たようだが、はてさて
 ……私にとっての参考になったのかどうか分からんな」

だがな、決まっていることはひとつあるんだ。
魔女は不穏な笑みを浮かべながら腰掛けていた岩から飛び降りる。

『お帰り。いつぞやはご馳走様だったな』

いつかどこかで出会ったらそう言ってやろう。
ニヤニヤと笑ってそう言えば、あの少女の紅潮した顔を見れるのではないか。
面食らってひきつったあの青年の笑顔を見れるのではないか。

 −悪趣味だな、相変わらず−

脳内に響く声に途端に仏頂面になる

「フン。
 説得力が無いぞ、そんな悪趣味な魔女を選んだお前がそれを言ってもな……」

ふてくされたように誰かと対話するかのような独り言(?)を呟きながら、
その吐き出される悪態とは裏腹に優しい笑顔を浮かべながら魔女は静かにそこを立ち去るべく歩き始める。

「人の心が神を求めるように出来ているのだとしたら、
 あるいは『誰かを愛する』と言う事が神そのものなのかもな」

呟きだけを残し、いつしか魔女の姿は其処から消失していた。

566 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/04/19(月) 00:58:48
 
 結局のところ、それは物語だったのだ。
 
 そんなことを妹紅と話したのは、あれから暫く――というには長過ぎる、数年以上の月日を経てからだった。
 世界は焼き払われてはいないし、その気配もない。
 そんな日に、ふと俺達は言葉を交わした。
 それは俺達にとっての物語だったのだ、と。
 

567 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/04/19(月) 01:25:48


 海に抱かれて、目が覚めた。
 理想の海は、何処にも無い。

 海の色、空の色、遠くに見える陸地と、辺りに散らばる破壊の残滓―――灯台、埠頭、
船の欠片が、私を現実に引き戻した。どれくらいの時間が経っていたのだろうか、検討も
つかないくらい、速く、永く、そして濃密な時間だった。
 それこそ一秒後でも、一万年後でも通じそうなほど、当てにならない感覚だった。

「……戻ってきたんだ」

 海水が目に入ってちょっと痛い。
 仰向けに浮かんでいた身体を垂直にして、周囲を見回す事にする。やっぱり大騒ぎにな
っているのか、空も海も随分と騒がしい。海の方は紅い十字を染め抜いた大きな船が走り
回っているし、空は―――名前は忘れたが、羽を回して飛んでいる何かが梯子を下ろし、
トンボのようにいくつも滞空している。

 たぶん、そのうち自分たちも拾われる事だろう。
 漂っていた木の板に背を預けて、ふと太陽に手を伸ばした。
 煌く腕輪には傷一つ無い。繋がっているものも変わりは無い。
 ただ、何か大事なものが欠けているようにも感じる。


 それはつまり―――言うまでも無く。私に終わりを告げているのだろう。


 遠くから、船が一隻近づいてくるのが分かる。
 まあ、私はそれなりに目立つから見つけやすいんだろう。

 軽く手を振って無事だと伝えて、また、空を見上げる事にした。
 その空だけが、私たちと同じ記憶を持っているような気がしたから。




568 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/04/19(月) 01:40:45


 その後は、事後処理も含めて色々とあった。
 私たちの物語は終わったけれど、

「そして、始まるんだ――面倒なことも積もっている。気を抜くなよ」

 普通な味なのにやたらと美味しく感じるメロンパンをかじりながら聞いた、セシルさん
のその言葉は予言のように正しかった。
 物語の残滓―――星座の周りを踊る星屑のような文脈が、まだまだ残っている。
 流れていく景色と、流れていく時間は、そこから新しいお話を創り始めているのだ。
 世界から外れた私たちを、また日常へ押し戻すかのように。

 すでにあれから数年が経つ。
 ヴァチカンに居た時間は長くなかったけど、賑やかで飽きることは無かった。
 イルは色々と言っていたけど、想像していたよりは居心地は悪くない。何故か謎の殺意
を何者かにぶつけられたり、健康診断と称しては私の能力も含めて色々と調べられそうに
なったりはしたけど、おおむね平和なひと時を過ごせたんだと思う。

 滅びかかったこの大地は、まだ沢山の希望と絶望を抱えながら、人の歴史と同じペース
で回っている。終わりの果てに神の国がある、信じる者は救われるなんていうけれど、私
はまだこの世も捨てたものじゃないと思ってるから、今はこれで良い。
 生きていなければ、喜びも悲しみも知ることは無いし、誰かを護ることも、好きになる
事も出来ないから。
 生きていることが救いと言うのは誰しも当てはまる訳ではない。
 けれど、何度も死と生を繰り返した私は、やはりそう思える。
 死の痛みと、冷たさは、何度経験しても慣れるものではないから。
 克服は出来ても、その印象を否定することは出来ない。
 だから、私は高らかに生を謳うように生きていく。
 そのために必要な事をしよう、と。
 成すべきこと、交わした約束。そして、何よりも私自身の意志で。


 そうして―――あの時の戦いを振り返ったのも、事件から数年後のとある日だった。
 それが物語だったんだと意識をしたのは、その日が初めてだった。



569 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/04/19(月) 01:43:06
 
「……む? 妹紅は留守か?」
 
 などと。
 久し振りに訪ねてきたセシルは、邂逅一番俺を無視してそう言った。ありえねえ。
 
「……挨拶抜きで人の嫁にちょっかい掛けようとしてくれてんじゃねえよお前は。妹紅なら買い物だ。俺は留守番。
偶にはいいだろ、ゆっくり読書とか」
「ゆっくり、か」
 
 できればいいがな、とセシルは嗜虐的な笑みを浮かべる。
 ……なんというか、最近こいつはイリヤに似てきている気がする。恐ろしいことに。
 
「何。どういう意味」
「いやなに、パレスチナで面倒が起きていてな」
「……ジーザス、またですか」
「と言っても、自治区の建設問題だ――鉄火場がどうの、ではない」
 
 へえ、と俺はその言葉に素直に頷く。
 少し前なら――いや、数年前なら、ここはシニカルに笑う場所だったろう。
 
「で、なんで俺。関係ないだろ、それ」
「だから妹紅に話があったんだ――彼女は当時のパレスチナ(、、、、、)のことを知っている、と聞いたことがあるか
らな。正直、「その頃の世界」を本質的に知っている人間は少ない。参考になる部分も多いんだ」
「それは審問局の仕事だろ。……隠居してる騎士に相談するような面倒じゃねえよ」
「友人として相談している。私と妹紅の関係に口を挟む権利はお前にない筈だが?」
 
 む、と俺はその言葉に反駁する。
 
「パートナーのことだから把握してて当然なんだよ」
 
 半秒。
 セシルが俺の視線を真っ向から受け止めて火花でも散りそうな勢いで睨んでくる。
 と、不意にその視線が俺の左手に――というか、薬指の指輪に落ちる。
 

570 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/04/19(月) 02:16:47
 
 セシルの知る妹紅の側面は、言ってみればアーサー王に仕えた賢者のようなものなのだろう。世界の生き字引として、こいつは
無条件で妹紅を尊敬している。……というか、尊敬が行き過ぎて、俺にまで口出ししてくるので非常にタチが悪い。デートにも割り
込もうとする辺り、コイツは本気で俺達の関係を破綻させようとしているんじゃないかと疑ってみてもいい。
 妹紅。
 セシルにとっての妹紅。
 自分にとって、と、セシルはあの日からよくそんな事を言う。
 
「私にとって、彼女は掛け替えのない友人だからな」
「……友情でヒトん家の愛情に割り込んでいい道理はねーんすけども」
「それは私の関知するところではないな」
 
 しろよ。
 ……と、まあ。
 結局――言ってみれば、セシルは自分がなんであるか、ということを妹紅に、イリヤに教えられたのだと思う。
 俺達は一本の時間線に沿ってしか世界を記憶できない。
 無数の意味を取得するのは俺達という瑣末な意識でしかなく、そこに他の解釈が割り入る余地はない。自分にとっての世界。
自分にとっての誰か。
 自分にとって何が大切で――何が愛しいのか。
 

571 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/04/19(月) 03:13:17


「―――もうそんなになるのか。随分永くなったな」

 家を訪ねてきた慧音が、懐かしげにそんなことを言った。
 ちょうど、イルの家に帰ろうと準備していた時のことだ。
 結局―――私は二重生活みたいなことをするようになった。幻想郷と外に家を置いて、
何日かで往復するような感じだ。幸いにしてそれほど距離も無く、足も速いし空も飛んで
いける私にとっては苦にならない。

「全く―――突然あんなことを言い出すとは思ってさえいなかったけど、今じゃすっかり
馴染んでるのだから、人間は分からないものだな」
「私にとっても、まあ意外かな。けれどそれ以上に慧音があそこまで取り乱すとは……」
「だってそれは私に相談の一言も無しに突然だったから……」
「あ、いや、それはごめん」

 しゅんとした慧音に頭を下げる。
 何しろ私が外の男と暮らすなんて報告したら取り乱すあまり里が半壊しかけたくらいだ。
 心配性も度が過ぎると物理的な被害が出ることを始めて知った瞬間である。日ごろから
心配ばかりかけて来た事もあって、この辺は割と平謝りだった。
 ただ、元々相手が顔見知りだった事もあって、此処までの経緯を聞くと、割とあっさり
受け入れてくれたのはありがたかった。
 やってる仕事についても、居ない日の穴埋めを請け負ってくれたりなど、今でも世話を
焼いてくれるから支障はそれほど無い。本当に、感謝してもしきれない。

「まあ、その様子じゃ仲睦まじいようで何よりだ。浮気とかは平気か?」
「いやまあ、うん。前途多難な気はしたけど案外なんとかなるものね。……いや、浮気は
流石に無いというか。そもそも他の女を好きになる姿が見えないというか」
「ははは、まあ、それもそうか。べったりだものな」

 互いに笑いながら、今は外ですっかりお父さんしてる彼を話の種にする。
 左手に視線を落とすと、そこには指輪が一つ。シンプルだけど穏やかな存在感を見せる
それは、まあ、そういうことなのだ。




572 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/04/19(月) 03:14:24


「にしても、お前も随分変わったな。前よりも影が取れているような気がするよ」
「そう、かな? まあ、心の荷は降りてるし、今は大切な人も居るから」

 少しだけ、照れるように笑う。

 ―――たぶんそれは、私が男作ったと聞いた瞬間に顔を真っ青にして全力で悔しがり、
全力で泣いて呪って祝われたアイツのせいかも知れない。私に先んじられた事がそれだけ
衝撃だったんだろうか。
 祝福された理由だけは今も分からなかったけれど、都合のいい考え方をしてしまえば、
きっとアイツも何か負い目を感じていたのだろう。私の過去と、自分のやった事に。
 まあ、推測はともかく。
 その泣き顔を見られただけで何か色々と執着が、妄執が晴れたような気がしたのだ。
 今ではケンカ友達―――などと人に言われる程度の関係になっている。
 今もケンカしてるのはまあ、復讐以前に反りが合わなかったみたいなもので。
 ただ、気分は悪くない。

「恋をすると人は変わると言うが……うん。いい顔だ。これならもう心配は無さそうね」
「ん、まだ心配してたんだ?」
「まあ、何だ。元々が元々だから」
「あ…………うん、そだね。知ってる人からすれば、昔のあの人があんな風だったしね。
今じゃ嘘みたいに変わってるなんて、すぐには信じられないだろうし」

 そういえば、出かける前の思い出話なんて、随分と久しい気がする。
 独りの時間の方が長かったせいか、こうしたなんでもない瞬間でも貴重なように感じる。
 幸せと言えば、この時間もそうなるのかも知れない。




573 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/04/19(月) 03:16:48


「……にしても、結界を超えて往復するなんて昔は考えられなかったな」
「私も。まあ、駄目だとしても力業で押し通ったんだけどさ」
「勘弁してくれ。お前はもう少し自分を労わった方がいい」
「あくまでも仮定だってば。もう流石にあんな無茶はしないよ。……ま、あっさりとあの
妖怪がゴーサイン出すとは予想してなかったんだけどね。私みたいなタイプ、いの一番に
止めに来ると思ってたんだけど」

 事実、結界を超えることはそれだけ結界に影響を与えることなのだから、この幻想郷を
作って誰よりも愛しているはずの妖怪、八雲紫が黙っているはずは無い。そう思っていた
し、事実、当然のように唐突に彼女は私の前にやってきた。
 けれど、最初言われた言葉は大幅に予想と違っていて、ただ簡潔に、

「お疲れ様」

 と、それだけだった。
 何でも、今の幻想郷の状態で外の世界が滅びると非常にまずいことになる、とのことで、
結果論になるけれど、私はそれを食い止めて、遠因で言えばここの危機も解決したことに
なるらしい。
 他の誰にも出来ない―――私にしか出来ないことだと、いつものように読めない微笑を
浮かべて、この妖怪と言うイデアそのものの妖怪は告げた。

 結局、結界のゆらぎについては通行手形みたいな御札を作り、それを例外系として組み
込んで結界を運営する事であっさり解決した。超一流の式神使い/結界使いである彼女に
とってこの位は、居眠りしながらでも余裕らしい。

「札の期限は振られたり別れたり愛想を尽かすまで。貴女にとっては束の間だろうけど、
どうぞ掛け替えの無い時間を過ごしなさいな。私の愛するこの場所が許す限り、誰も貴女
を阻んだりなんてしませんわ」

 そういって、彼女はまた唐突に何処かへ行ってしまった。
 それ以来、まだ顔を見ることは無い。神社に行けば会えるかも知れないが、なんとなく、
まだ足を運んではいない。


 というより、去り際に散々ネタにされてからかわれた挙句、最後には安産のお守りまで
(しかも二種類)渡されると言う華麗な羞恥プレイを決められて凄まじく恥ずかしい思い
をしたから、もし会ったら思いっきりぶっ飛ばしそうなので今はまだ会いたくない。




574 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/04/19(月) 03:33:08
 
 覗いた景色に囚われる。獲得した知識に縛られる。
 いつだったか――訪ねてきたセシルと雑談していた時、妹紅はそんなことを言った。
 俺達は記憶を縁に生きているから、記憶から逃れる事はできないんだ、と。
 記憶。
 知識。
 そこにどれだけの差があるかは個人に寄るだろう。
 けれど、俺達は否応無く色々なモノを見てしまう――知ってしまうし、だから感じてしまう。
 辛いと感じるし、愛しいと感じてしまう。
 知らなければ憎まずに済んだ、知らなければ嫌わずに済んだ――そんな例は冗談みたいに転がっていて、
俺もセシルも未だに憎悪の地平とは顔馴染みだ。
 

575 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/04/19(月) 03:50:43
 
 イリヤは――最期に、それでいいのか、と言った。
 妹紅でいいのか、という意味ではない。
 自分でなくていいのか、という意味だ。
 そこにどれだけの違いがあったのか、俺はそれを正確には理解できない。問い質す対象は今はもう亡く、死という断絶の向
こうに消えた解答を獲得することはできない。
 だけど、それは今までに何度も経験してきた感覚だった。
 問う相手を失うこと――二度と答えを聞けなくなること。俺がこれまでに殺した相手の声は、二度と再生される事のない記録
に過ぎない。相手が何を考えていたのかは解らないし、その時に相手が感じていた感情を俺が知る事はない。そこに何らか
の意味を見出そうとできる人間は余程におめでたいナルシストか、死者を冒涜することに何の躊躇いも持たないヤツのどちら
かだろう。
 だから、俺は俺の記憶に沿ってだけ、死者のことを記憶する。
 自分が何を考えてそうしたのか――そうすることにどれだけの意味があって、俺はその意味を誰かに伝えていけるのか。
 もちろん、それは語りの拙い俺には大業で、今のところそれを語れる相手は妹紅かセシルかの二択だ。俺の知るイリヤのこ
と。あいつが何を考えていたのかは――それこそサッパリ解らないけれど、俺があいつから与えられたモノ、俺があいつに縛
られていたモノは俺が理解して、俺が言葉にすることができる。
 喪ったモノを語ることができるのは、まだ失われていない言葉だけだ。
 極論、そこに魂だのなんだのが割り込む余地はない。
 物理的な理由で束縛されながら、俺達は愛情も憎悪も語り継いでいる。
 イリヤは俺に、自分を選び続けるのか、妹紅を選ぶのか、と問い質した。
 けれど、今にして思えば――その言葉はただの確認と認証でしかなかったのだろう。
 「もしも」は存在しない。
 俺がイリヤから学んだ最大の言葉――恐らく、それがそのコードだ。
 

576 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/04/19(月) 03:59:05


「……ところで」
「ん? 何?」

 荷物と言っても、大したものは無い。何しろどちらの家にも服を置いているから、洗濯
の手間はあるけれど、いちいち担いでいく必要は無いのだ。
 強いて言うなら、お土産のようなものだろうか。こっちでしか手に入らないものも沢山
あるので(特に本とか色々な意味での貴重品とか)、たまに買って帰る事も多い。刀とか
も良いのが案外安く買えちゃうのでその手のが好きな人にはたまらないだろう。
 布団やら何やらをしまい込みながら、慧音の声に応えると、

「孫の顔はまだかね」

 乗っていた脚立から落っこちた。足を踏み外してぶっ倒れるという無様。
 ぶつけた背中とかが痛いが、それ以上に顔が熱くて心がイタい。

「ちょ、慧音!?」
「ははは、いや、老婆心ながらやはり子は鎹と言うのでな。何より私も見てみたい」
「だ、だからってさ……」

 答え難いことを聞くのは止めて欲しいと思う。切実に。

「まあ、それは置いといて。そろそろ行かないと向こうが焦れるんじゃないか?」
「おっと」

 楽しい時間はすぐ過ぎる。
 神様が嫉妬して時計の針を弄くってるのかも知れない、なんて空想が出来るくらいには。
 カバン一つを担いで、いつもの格好で靴を履く。靴は手入れを欠かしてないけど、あの
激戦の疵痕はまだ消えていない。それでも、まだ替えようという気にはならないのだから、
割と気に入っているんだろう、と思う。そこに込められた記憶と一緒に。

「……ね、慧音」
「うん?」

 その前に―――ふとした思いつきを口にする。
 それはある意味で命題、ある意味で誓いに近いものだった。

「世界を救うって、出来ると思う?」
「――――――」

 慧音は少し考えて、ふっと笑って、私に教えてくれた。

「手の届く範囲でなら出来る。そして、誰もがそれを一度も考えなかった事は無いよ。
まだ、世界中の人間が一斉にそうしようと思ったことは無いだろうけどね」



 未だ世界は痛みに満ちている。希望はあるけれど、まだそれさえ届かない場所もある。
 そして、セシル―――なんとなく名前だけで呼ぶようになった―――とイルもまだその
只中に身を置いている。最近は私もたまにその場所まで足を踏み入れるようになった。私
はまだこの世界を全て知らないからだ。

 わざわざそれを求めるのは、忘れ去る事が残酷だから。
 そして―――私は私だから出来ることを探すためにも。
 フィルタを通さない現実から、何を拾い、何を誰に伝えようとするか。
 何をすべきか。
 その難題を、今も自分に問いかけながら。



577 名前:名無し客:2010/04/20(火) 17:38:03
testテスト

578 名前:<font color=ff000f>名無し客</font>:2010/04/20(火) 20:46:42


579 名前:test:2010/04/20(火) 20:58:59
テスト

580 名前:&lt;font color=&quot; ◆itCnOKWCoE2G :2010/04/20(火) 21:16:27
テスト

581 名前:名無し客:2010/04/20(火) 21:24:25
名前欄に色を付けたいなら@ff0000f@と先頭へ付けると出来ますよ

582 名前:名無し客:2010/04/21(水) 00:47:33
 
実写版【怪物くん】、チェ・ホンマンが良い味出してて面白かったですね。
大野智氏が演じる怪物くんも中々イメージ的に良い感じで、次回も楽しみです。

後、【暁!!男塾】が次号のスーパージャンプ掲載分で最終回を迎えるとのことで・・・
塾長の息子が男塾に入学した直後というのもあり、どんな結末を迎えるのか気になる所です。
個人的には江田島魁が、親父の塾長と険悪な仲じゃなかったという点を評価してたり。

ニコニコで、せがた三四郎のCMを最初から最後まで集めた動画があったので、視聴しました。
あまりの懐かしさのあまりWikiで調べたら・・・ 最終話におけるミサイル爆発の際に、
さりげなくパラシュートで脱出してたとの記述を見て再確認、思わず笑いました(嬉
 
 
■最近読んだ作品
 
・ライトニング・トラップ (作:園田英樹)
先に話した【レイナ剣狼伝説】の外伝作品のノベライズ版、読了しました。
原作OVAでは描写されてなかった部分も,書かれているらしく、一つの作品として非常に面白く、
麗奈、ライカ共に読んでる中で十分感情移入できる作りになってて、非常に素晴らしかったです。
空想大戦では旧編を読んだ限り、本筋の【マシンロボ】シリーズ準拠となるでしょうが、
本筋を主軸としながら、こちらの外伝も統合できないか少し悩んでたり・・・
 
・機動戦士ガンダム ハイ・ストリーマー (作;富野由悠季)
購入したのはだいぶ前でしたが、最近になってようやく全3巻を読了しました。
原作のストーリーはときた先生の漫画版などで把握してましたが、こちらの方は全3巻中の
2巻の中盤辺りまでを映画の前日談的な内容が占めており、他にも各人物の心情描写や
バックボーンなど、映画で描かれていない部分も多分に保管されてたり、モビルスーツによる
戦闘描写の迫力が尋常なものじゃ無かったりと、様々な意味で読み応え有りました。
個人的に、シャアがサイコフレームを横流しした理由は、原作より大いに理解できるものと
なってて良かったです。
 
・SD頑駄無 武者○伝 (作:一式まさと) 全2巻
キミドリ様のSSでも活躍中の【SD頑駄無 武者○伝】の単行本全2巻を安価で発見したので
この機会に購入してみました。
シャチョーや紅零斗丸といった面々も魅力的で、原作のイメージを知る事が出来たので
今後はよりキミドリ様のSSを楽しむ事が出来そうです。
 
・超護流符伝ハルカ (作:石川賢)
Amazonではかなりのプレミアが付いてる石川先生のゴルフ漫画、安価で入手(号泣
一応ゴルフ関係の漫画雑誌に連載されてた作品との事ですが、石川先生の漫画なだけ
あって普通のゴルフ漫画じゃありません(汗
自らの意識に“鬼”を持つ新人プロゴルファー・春野遥が、日本各地の四神や神々が
住まうゴルフ場を舞台に、悪の企業買収組織が送り出すサイボーグゴルファーや
悪魔の力を得たゴルファーと戦うという、これ以上ないってほどの石川マンガです。
これだけの漫画ながら、作中のゴルフ対決で死者が出る事は無く、話そのものも
石川先生の漫画では珍しく普通に完結している作品で、お勧めです。

個人的に思いついたクロスとしては・・・ 同じくゴルフを武器に使う男塾OB月光や、
最終回でハルカに力を貸した八百万の神々に該当するキャラ(【かみちゅ】や【東方】)とか、
そういった面々とのクロスでしょうか。ハルカは十分すぎるほど戦闘能力ありますし。
 
・超劇画 聖徳太子 (作画:ふくしま政美 原作:滝沢解)
素晴らしい・・・ 素晴らしいッ!! この作品を生きてるうちに読めて良かったッ!!(涙
ふくしま政美先生による漫画作品ですが、蘇我入鹿への復讐心で蘇った聖徳太子が
地獄からの刺客や、閻魔大王などと戦ったり、お釈迦様や地獄赤軍と手を組んだりと
兎に角凄い作品なのですが、それ以上に作品の展開や“絵”が持つ凄まじいパワーの
比重が極端に大きい作品ですので、自分の文章では説明は難しいです(汗
詳しくは以下リンク先のレビューをご参照ください。
http://blog.livedoor.jp/textsite/archives/50372499.html

一筋縄ではいかない作品ではありますが、本作における地獄観(地獄の成り立ち、
地獄赤軍の存在、地獄の戦力であるロボ怪獣や醜女)は少し取り入れたい気もします。
本作ラストの聖徳太子VS太子のダークサイドの怪物(?)は決着がついてませんが、
これを空想大戦オリジナルで何らかの形で決着をつけて、【聖マッスル】の聖マッスルや
【地上最強の男 竜】の雷音竜、【真説・魔獣戦線】の来留間慎一などといった、
カルト漫画出典の強豪キャラ勢と共闘させてみたいと、少し思ったり・・・
・・・書く前に構想だけで倒れなければ良いのですが(爆

後、「近代麻雀」の今号に掲載されたふくしま先生の読切【明日の宙】も読みました。
見開きどころか折り込み開きのカラー3ページに渡って描かれた「大銀河砕蔵」など、
兎にも角にも凄い作品ですので、できれば本連載も希望したいところです。
 
 
>>752 キミドリ様

>すでに何度か書いているように、
>『ポケットモンスター』シリーズだけは何としても
>参戦させたいと思っています。
では、楽しみに待ってますね。
ポケモンの世界観がどのような形で他作品と絡む事になるのか、非常に楽しみです。
ポケモンだけでなく、ゲームに出てきた人間キャラも登場したりするのでしょうか?

>亜空軍にとっては、
>欠員となった分はまた他の勢力を懐柔することによって補えばよい、
>といった具合に考えているのではないかと思います。
>例えば、『ドンキー』シリーズのクレムリンや、
>『スターフォックス』シリーズのアンドルフ軍などなら、
>亜空軍の中でも十分にやっていけるはずです。
なるほど。Dショッカーが特撮作品やロボットアニメの敵勢力を統合しているように、
亜空軍も任天堂関連作品の敵勢力を統合してゆく事になるのですね。
名も無き蜀軍兵様が挙げた以外で、自分が知ってる任天堂系敵勢力は・・・
【ポケットモンスター】のロケット団残党勢力、【ワリオランド】系列のボスキャラ辺りでしょうか。

調べていく内に一つ思ったのですが、【メトロイド】【F-ZERO】【スターフォックス】辺りは
空想大戦的には、物質界現代か、それとも未来か、どんな扱いになると思いますか?
 
>なるほど、そうでしたか…。
>組織同士の関係は個人の関係と違って、
>さまざまな制約(面子とか)がかかるため、
>その裏にどのような駆け引きや思惑があるのかを想像しながら書いていくと、
>多少はやりやすくなるのではないかと思います。
アドバイスありがとうございます。今後、少し意識してみようと思います。

>V.S.の元ネタはニンテンドーDSのソフト『ラストバレット』ですね。
>「都市伝」の第1回に出てきた鈴木輝の出典でもあります。
なるほど、教えて頂いてありがとうございます。

>他の作品のキャラであってもこの連合と接触すれば、
>魔化魍や幻想郷といった秘匿された情報をそこから仕入れることができるので、
>結果的には『響鬼』や『東方』のキャラや世界観をクロスさせるのに便利なのです。
他にそういった秘匿された情報を仕入れる組織は・・・ 民明書房辺りでしょうか(笑
 
 
>>763 名も無き蜀軍兵様

>以前に無名の妖怪ハンター様が書いた『物質界入りした東方キャラが地獄兄弟の一員になる』というネタに
>感銘を受けてこんなネタを頭の中で練ってみました。
おお、それは光栄です(嬉

>何らかの影響で物質界入りした東方キャラ、しかも転移した場所は神奈川県川崎市!!
>路頭に迷い途方に暮れていた所に救いの手を差し伸べてくれたのは…フロシャイム川崎支部のヴァンプ将軍でした。
>彼に救われた恩義に報いるため、そして幻想郷に戻る手段を見つけるために川崎支部に居候する事になりました…
>って感じで。もちろんサンレッドとの対決にも参加します。
興味深い内容ですね・・・ 是非SSで読んでみたいところです。
サンレッドも話題の作品らしいですし、原作単行本から触れてみようか、少し迷ってます。
 
 
P.S
Youtubeやニコニコの方にも上がってるウルトラマンショーの一作【恋する侍】を元ネタとして
空想大戦現代の時間軸に黄泉還った、宇宙剣豪ザムシャーが、他作品の女性登場人物に
惚れてしまう展開とか・・・ 許されるならいつか書いてみたいですが(爆

583 名前:@ff0000f@名無し客:2010/04/21(水) 02:07:43
>>581さん
ありがとうございます!

584 名前:名無し客:2010/04/21(水) 02:09:16
…あれ?

585 名前:名無し客:2010/04/21(水) 02:31:50
あ、分かりました!
>>581さん
改めてありがとうございます

586 名前:名無し客:2010/04/27(火) 12:09:44


なーんか今年は花見もできないまま桜が散っちまったなぁ…
ま、天気も悪い日も多かったし 忙しかったからしょーがねぇけど。


>>651 コナさんからの緊急連絡なのですっ。

連絡おつカレントディレクトリだぜ、コナちゃん。カレントディレクトリに特に意味はないぜ。
そっちにはそっちの都合があるだろーし… マイペースでやってくれな。
え?なんでもう来ているバシャーモ(>>654-655)に伝えないのかって?
いやぁ… なんつーか… さすがに『あんなこと』があった後だと、アイツの顔を見づらいぜ。
まぁアレだ! お互い、とっとと忘れちまおう…ってことで。


>>653 ポケモンハンターが初めて登場する回でサーナイトがブロンズ化するシーン見て…

              _ ...... - ..... _
           , - ´      _  `ヽ_
         /    _ ..... _ `ヽ  ヽ,
       / _∠´ ´  __,.  :、  ヽ  }i
     _ /, - ´      (ヒ_]  ゙ヽ  }  .}}
  ,, - ´            ,___ ,', .} .ノ'
   ` '' -i--,..._,        ヽ _ン l//  <それは報告しなくてもいいぜ。
     .l  〉''´  _,         ノ
      l∠... - ''V _..,    `..´ '´ニ=-''フ
      l   ヽ、´ `- ..._∠´ノi ̄  /
      ヽ、   `'' -─ ''' ´ノ  /
        |    f`丶、 ../     ̄`丶.
        |    |    ー─-- 、_  )
.        |  |         /  /
         | |       ,'  /
        /  ノ        |   ,'
      /   /          |  /
     _ノ /           ,ノ 〈
    (  〈           ヽ.__ \
     ヽ._>           \__)


まったく… 俺と同族のサーナイトでそんなことしただなんて、気分悪いぜ。
「やるな!」と言ってもそーゆーことをやるヤツがいなくならねーってことはわかるが
ンなことワザワザ公言しなくてもいーだろうがッ。なんてひわいなヤローだ!

…なにやら「お前が言うな」って視線をびみょーに感じなくもないが気にしねぇぜ。


>>656 ルカリオの性別ってメスもあったんだ。

           /ヘ
         ,/  ゙l.,/l
        ,/   〃i !
      ,,/     リ l ||
     ,,/ ___,,,,,ゞ l
    ,,/     /  《_l ミ
  ,,/    彡 \__,ノ  \   …ショボーン
 /    ――――---   》
 l   /\∧/l/i___,ニノ
  \/ r-‐--、,,-<  __ ̄)
  彳  |  .r'",/″,i´...,) )


しょんぼりしてるルカリオさんかわゆすぎるぜッ! ハァハァ
いや、そーじゃなく。

てめーッ ルカリオさんがキズついちまったじゃあねーか!
そりゃ確かにルカリオさんはパッと見、端麗な顔立ちの美青年だが
中身は正真正銘! ♀なんだよ女性なんだよおねいさんなんだよ。それをわかるんだよ。

はぁ…俺を含めサーナイト族は外見のせいで♀っぽいイメージが強いが、
ルカリオ族は逆に♂のイメージが強くて苦労するよなぁ…
だからこそ、こーして「オスメスズ」として活躍してるわけだけどよ。

ん?そーいや、ルカリオさんと同じく♂っぽい外見の♀であるオニゴーリのヤツの姿が見えないな?
どこにいったんだ?


587 名前:名無し客:2010/04/27(火) 12:10:33


>>657 オニゴーリ様、ユキメノコ様が貴方様にお会いしたいとおっしゃています。

【オニゴーリ♀ 日記】

なんだか あちきににたかたちの ボウシをかぶった
にんげんのおじーさんが やってきた。

そのひは ちょっとよふかししてたから「もう寝なさい」って
おこられるのかな〜? とおもったけど、
ユキメノコが あちきにあいたいって いうことをおしえにきたみたい。

なんのようかってきいたら 「オニゴーリがユキメノコになれる秘密の方法」を
おしえてくれるんだって! すごーい!!

あちきはやっぱり ユキメノコになってみたいので、おじーさんにばしょをきいて
さっそく 「クレバスのどうくつ」へ しゅっぱつしんこー したのでした。


588 名前:名無し客:2010/04/27(火) 12:10:51


どうもオニゴーリのヤツの様子がおかしい。
いや、普段から俺の頭をたわむれに噛み砕いてくるのがそもそもおかしいのだが
それはおいておいて、行動がおかしい。
ヘンな人間のジイさんと話をしたあと、人目を避けるよーにコソコソと
クレバスの洞窟のほうへ向かったのだ。

これは何かあるとふんだ洞察力に富みクレヴァーな俺は、
いつもどおりギヒギヒとニヤけながらノートに何やら書き込んでいたキレイハナをひっつかんで
後を追いかけた。こいつでもいないよかマシだろ。
(ホントならルカリオさんと一緒に行きたかったのだが、彼女をふくめ他のみんなは依頼で出払っていた ザンネン)


【クレバスのどうくつ おくそこ】


俺が見たものは――傷つき倒れているオニゴーリだった。
一体何が…? と思っている俺たちの前に、一段と強まった冷気と共に今回の黒幕は姿を現してくれた。
こいつは、ユキメノコだッ。


 「ウフフフ……
  まさかあなた方のほうからやってきてくれるとは思わなかったわ。
  でもおかげで手間が省けましたわね。」

「…アンタなのか?
 ウチのオニゴーリをこんな目にあわせてくれたのはよ。」

 「ええ。その通り。
  彼女にはちょっとした目的のために犠牲になっていただいたの。」

クキキキッ 聞いたことあるぞ… お前はこのクレバスの洞窟に迷い込んだ
 ポケモンを氷漬けにして、彫刻として収集してるユキメノコだな…?
 有名な探険家ハッサムも襲われたって話だよ。」

 「あらあら、よく私のことをご存知なのね。
  そう…私は以前、ポケダンズのコナとかいう小娘のエネコロロに倒されたわ。
  何も悪いことなんてしてないのよ…? ただ『コレクション』を集めてただけなのに…。
  
  ようやくあの小娘にやられたダメージも回復したわ。
  けど、悔しいけどあの世界を2度も救ったポケダンズに真正面から挑んでも勝ち目は無い。
  そこで私は――ポケダンズと親交の深いオスメスズに目をつけた。」

「…人質、いやポケ質にするためか?」

 「理解が早くて助かりますわ。
  まずは一番頭の悪そうなこのオニゴーリを騙して連れて来たの。
  そして次は誰を… と、考えていたらなんて僥倖!
  こうやって2匹も勝手にやってきてくれたんですものね… ウフフ。
  
  さぁさ。ここまで来るのは大変だったでしょう?
  その冷え切った体を私が…」 


        ,'⌒ヽ
.  __  , -/ヽ /ト- 、_= ̄i
  ! ゛ー  ヽ._ヽ, '    ,ヽ./l
  ヽ      , - 、  {.  V
.   ヾ     i. ,-、ヽ ヽ.  i
    ヾ 、   { { (.,'フ}   ゛'.!
    ヽヽ   ゛ =='"   ,.'     もっと凍えさせてあげる!!
     ヽ|  i、__,.'^ 、,. '
.      |  i  ヽ ̄ ,‐- 、
.      l  |   ', ⊂  \
.  ___    l  |     ',|⊂    ヽ
  {  ー--}.  |..----', ト.   { ヽ
   、   .,'   l    ',|'⌒ヽ. ー}
   ヽ  ./     .l____.. -|  l レl ,'
   ヽ /= _. 「゛、l.   | /  l/
   /_ - }. ヽ」 l    ゛、_/
   { ̄  _(    ヽ ヽ.   「
   ヽ ̄,. -ー∪-' ̄   ,'
     ̄ ./   /   /  /
     〃__ /   /  /
         ̄゛ー -、ノ



589 名前:名無し客:2010/04/27(火) 12:11:32



そりゃ俺とキレイハナは力の限り戦ったさ。
でもよぉ… 俺(サーナイト)がエスパーで、キレイハナは草。相手は氷・ゴースト。
どー考えても分が悪いわけで。しかも相手は自分で「あられ」をおこして
特性「ゆきがくれ」を発動させて回避率を上げるわ、
「あやしいかぜ」や「こなゆき」で全体攻撃をしてくるわで強いの何の。
俺の奥の手「ふういん」をお見舞いするよゆうすらなかったぜ…


 「ウフフフフ… もうおしまいなの?あっけないですこと。
  いえ、それが普通よね。
  あのコナとかいう小娘が異常に強かった。本来、私は誰にも負けるはずがない。
  こうなってしかるべきなんですもの。 ウフフッ…
  
  特にそこのサーナイト。 何なのあなた?
  私、以前別のエスパータイプと戦ったことがあるけど、比較するまでもなく
  すごく『サイコパワー』が弱かったわ… コイキングの体当たりを受けるくらい
  ぜーんぜん… 大したことない実力とお見受けするわね。」

「ち、ちくしょーッ… 反論できないのが何とも心苦しいぜッ。」

 「そうそう うわさでちょっと小耳にはさんだんだけど、
  あなたはその外見をけなされるのがスゴク嫌い、というのは本当かしら?
  ねぇ―― 本当なの?」

「…けなしてみろよ。試しによぉ〜っ。」

 「フフフ いいえ、けなす必要はないわ。
  その外見ごと氷漬けにして『コレクション』のひとつに加えてあげるのだから。
  近くで転がっているお仲間のキレイハナと一緒に、ね。」

「ぐ…ぐぎぎ、ぎぎぎ… くそおぉ…」


 「だけど、その前に。」
「あ、あうぅぅ…」

「オニゴーリ! てめぇ、何をする気だッ!?」

 「さすがの私もこんな醜いポケモンを『コレクション』に加えたくはないのよねぇ。
  知ってる?この子ったら無邪気にも私のウソを信じて、『あちきをユキメノコにするほーほーをおしえてよ!』
  って目をキラキラさせて私のところへきたの。
  ほんっと… バカだわ。 一度進化したら別の進化系になれるわけないでしょうに。
  あなたは一生、オニゴーリとしてこの醜い顔で生きていくほかないのですわ!」
「やめて… やめてよぉ…」

 「あぁ〜、ゴメンなさい。ちょっぴり言い方がよくなかったわねぇ。
  『そんな醜い姿で生きていかなければいけないだなんて なんてかわいそう』 そう言うべきだったわ。
  だ・か・ら。今ここで死なせてあげる。
  喜びなさい? もうそんな醜い姿で生きていなくてよくなるんだから…  フフ。」
「い、いやだよぉ… あちき、しぬの いや…」  

「ユキメノコ… てめぇ。」


不思議だぜ。
今まで俺のことを女顔とか言われてバカにされた時は何度もあったが、
そん時よりも、ずっとずっと…
ムカッ腹が立ってしょーがねぇぜぇぇぇぇッ!!
俺自身がけなされたわけでもねぇーのによォーッ!

みるみるうちに俺の体からサイコパワーがあふれだしてきた。
いっちょやってみっか!ブッツケ本番だけどよ〜っ。


 「立ち上がった!? あのサーナイト、たっぷり痛めつけたハズなのに…!」

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
         /    _ ..... _ `ヽ  ヽ,   マジカルリーフ、一点集中ーッ!!
___∧,、 / _∠´ ´.l  ! `i:t:、  ヽ  }i________________
 ̄ ̄ ̄`'` /, - ´    ヽ,.,,>-'+''゙ヽ  }  .}} ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━



590 名前:名無し客:2010/04/27(火) 12:13:34


マジカルリーフのパワーを集中させ、一枚のデカい葉っぱを作り出したァッ!
前に(>>458)レントンから教えてもらった「リフボード」ってヤツを
この葉っぱをボードとして使ってやってのけるぜ! 
サイコパワーでコントロールするから、俺の思いのままに動かせるッ!
イィヤッホウゥゥ――ッ!! アイキャンフライだぜーッ!!



 「は、早い…!! マジカルリーフであんなことをするポケモンがいるなんて…
  だけど、所詮は死にぞこないのやけのヤンパチと見たわ。
  その悪あがき、どのくらい持つかしらねぇ?」

「いくぜッ! バタフリーのよーに舞い……!」
ヒードランのよーに逃げるっ!!

ギギギギィーッ 真面目にやれ―!!」
 
「と、見せかけて… スピアーのよーに刺ーすッ!!」
 「きゃあぁぁーっ!!?」


俺の渾身の炎のパンチがヤツの後頭部にクリーン・ヒットォーッ
そして次は……!


「で、ヒードランのよーに逃げるゥゥゥーッ!!」
 「こ… このガキがあぁぁぁぁー!!
  よくぼおぉッ よくぼこのアタシにキズをつけくさってくれたなぁぁぁ〜〜〜ッ?!」


ダメージを与えたらとたんに口調が汚くなった。
これがあのユキメノコの素ってワケか… コワイゼ
ちょっぴりでもあいつにハァハァしそうになった自分に自己嫌悪だぜ。


 「もうお遊びは終わりだよっ!
  撃ち落してくれるッ、シャドーボールッ!!」
「うぐげぇっ!? し、しまったァ――!!」


不覚を取っちまったぜ… これからカットバックドロップターンってのをキメてみたかったのによぉ。
でもってシャドーボールを食らって落っこちた俺は、さっき以上にユキメノコに
これでもかとメッタメタのギッタギタにやられちまった……


 「ハァー ハァー どおだぁーッ、アタシの美貌にちょっとでもキズをつけるヤツは!
  たっぷりとなぶり殺しにしてくれるんだよッ まだまだ痛めつけてやるからなぁ〜〜〜ッ?」
「ゲボッ… ぜぇ、ぜぇ。オメーまともじゃあねぇぜ。
 ここは『クレバスの洞窟』ってダンジョンだが、アンタの心の中こそがそれ以上にバリバリ裂けるドス黒いクレバスだッ!」
 「まだムダ口を叩けるよゆうがあるのかい!? このおぉッ!!」
「うぐうぅッ!!」


俺は… その場に土下座するような姿勢をとった。


 「あら…? どうしたの、土下座なんてしてさぁ。
  許して欲しいってこと? 『どうか命だけは助けてください』っていうことなのかしらぁ〜?
  ウフフ… だ め だ ね 。 
  絶対に許してなんかやるもんかァッ、このクソガキがぁ――――」


             ギュインギュインギュイン!

.,,.. ー''''"゛           _,,,.. -‐'''"゛    _.. ;;ニ゙‐''"     .__r!!'"..,ir'"         ,iシ   //   l.|
           _,,, -''''"´  ._.    .,,iii=!!'"゙゛       .,..-'"  : .'″        〃   .//    .l.! .、
     ._,,.. -‐''"´   ._,, ー''"゛    : ´                          ,ir″ .ノ’.、  .iУ    .l.! .l.l
_,, ー'''"゛   . _,,iiir='''゙゛           _..-''     . _..-'"          ,,;;?゙.,-   .,〃  .〃  !  ., l.!  l l
   ._,,..y=メ!“″              _,,yrl'“゛    ._.y!!″           , /" /   _〃   .〃   !  .l .リ  l、.!
..;;ニ`-"゛               _..ィメ!'"゛     .,..;;メ'"          ,. |'" /   ,ノ./    ,l′ / l! │ ゝ l .!
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   .,..-'" ., /   _..‐ン"                ,r./      ./  ./   .,i./       /l゙  ュ    .! .|   .! .!.!
._..-'″.,/´  ,/ /      ., ‐             ,r/     /   /   .,//       l/  .|.l    .! .|    ! .l
 ._/´  .,/゙ /      .,/             ,, /      ./   ,i′  / /       i!l゙  !.l    .| .,!    ! .l
'"   . / /     .,/             ,,‐/     ./   ./    / /       .l゙l゙  l .!    :! .|    .l │
  ,/゛ ./     .,x!″          ,ノン゛     ./   ./    ./ /       l !   | !    ! .l    | .`
‐´ . /      ,ィ!″             //      /  ./    / ./        .l゙/   l ,!    ! .|    .l .
 /      ,.;;ソ゛           /./       /   ./    / /        . ! !   .!│    .| .!    │
゛     , /'"            / /        /  ./    ./  !        / !   ! l     | .!   .、 .!
    ., /‐゛               //       /   ./     / ./           ,! !   .| |     .! !   ,lii ゝ
  .,.-ン'゛            /./       . /   ./     ./  /        l /    !.l     .!l゙   ,!ll
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           / ./            /   ./      /  /          ! .l゙    .l゙          ,!  .|
             / /             /   /      ./  /          / /     "           !  !

591 名前:名無し客:2010/04/27(火) 12:14:06

 「がぁ… がは、あ…っ。」


「…オイ、キレイハナ。もちっと計算して撃てよ。
 俺の頭を弾がかすめたじゃねぇかよぉーっ。」
ぎひひひ…無理言うなよ…
 ボクはけっこう撃つだけでも精一杯なんだぞ? オニゴーリだって。」
「ま、そーだな。結果オーライってことにしてやるぜ。」


ユキメノコは全方位からのタネマシンガンをあびて、倒れた。
簡単に説明すると、こうだ。
まず俺がマジカルリーフに乗って大暴れして ヤツの注意をそらす。
そのスキに、ユキメノコがおこした「あられ」により特性・アイスボディで
ほんのちょっぴりだが体力の回復したオニゴーリは、ユキメノコの周囲に
空気を凍らせて作った壁をめいっぱい張り巡らせる。

そして、キレイハナは傷ついた体に根性をふりしぼって氷の壁めがけてタネマシンガンを全弾発射する。
するってぇと弾は跳弾となって跳ね返っていき… ヤツの全方位にかわしようがない弾丸のシャワーがふりそそぐってワケだぜ!
細かい調整のための指示は俺がテレパシーで中継すればいいッ!


「名付けて、大虐殺咽啼カーネイジ・ジェントリー・ウィープスさ。
  どうだい?カッコいい技名だろう…? ぎしししっ
「あー、ハイハイ そーゆーことにしておいてやるよ。 ウゼー

 さて… この全身に弾丸をあびてのびているユキメノコ。
 どーしてやろうかなぁ?
 おや? たいしたモンだ、まだ意識があるみてぇだぞ。」


 「ゼェハァ ゼェハァ… お、お願い… どうか許して。 
  見逃してちょうだい…?」

「こんなことをぬかしてるぜ、キレイハナくん。どーしますかね。」
「そうだな… いくらゲスとはいえボクら探検隊が弱っている、それも♀を
 一方的にいたぶるというのはよくないよなぁ。くひひひひっ
「うむ!そーだな。さすがに一方的ってのは後味良くないぜ…
 俺たちは許すとするか。」

 「…!! ほ、本当? 許してくださるの!?」


一応エスパーである俺は、こいつの『バカめ…』とでもいいたげな感情を見逃さなかった。
まぁいいんだけどよ。


「ああ。許してやるぜ。ただし…『俺たち』はな。」
「そう、『ボクたち』は…ね。
 忘れたのかい? ここにもう1匹いることを。ギィーッシッシッシ


 「はっ!!?」


            」」      」」       」」       」」
        __  |    __  |    __  |    __  |
              |          |          |          |   _|  _|  _|
        ___|    ___|    ___|    ___|


 |;ヽ_ノ^--^ヽ_ノ;|
 レ´`  ,,,,,、  ´`ヽ/
 |  >-t、▼ ィ-< |
  )(●_> _ <_●)(  ・・・ ・・・ ・・・
 アヽ ノ屮ヽ ノ イ
  ヽ-、ヽツ ,,_ノ


「そうッ! さっきオメーが『醜い顔』だのと散々罵ったオニゴーリはオメーを許しはしねーのさ!!
 確かに♂が♀をいたぶるのはよくないぜ?
 だが… ♀が♀をなら問題はねぇーんじゃあねぇかぁ? あいつも♀なんだからな。」

 「ヒィィーッ!!お、お願いッ!オニゴーリを止めて!!
  私を許しように説得してよっ!! た…助けてぇぇぇーッ!!」

「へっ。だ め だ ね 。



 「ひっ…!!」


  きゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁーっ!!!




【サーナイト・キレイハナ・オニゴーリ… その後、無事に帰還しハピナス救護施設にて治療をうける】
            【ユキメノコ… オニゴーリによってズタボロにされ瀕死 その後、刑務所にて治療をうける】


  /└────────┬┐
 <     To Be Continued... | |
  \┌────────┴┘



592 名前:テスト:2010/04/30(金) 23:17:20
テスト

593 名前:名無し客:2010/05/03(月) 04:18:42
失礼します。ええい、もうどうにでもなれ!

そうしたら、本当に翼手が風邪を引かないかどうか、僕と君とで確かめましょう…


いち―――、にい―――、



お行儀の悪い子には、お仕置きね!いただきまぁーす。



…ぴちゃ…、簡単ですね…。
御免なさい、君、嘘です―――そんな事、シュヴァリエは死んでもしませんよ。


594 名前:名無し客:2010/05/06(木) 01:28:30
 
藤子・F・不二雄大全集版【ドラえもん】、中古で売ってたので試しに3巻を購入してみました。
やっぱり、ドラえもんは大長編などの感動的なシナリオも好きですが、個人的にはそれ以上に
初期のドタバタギャグが大好きですね。ドラえもんとのび太が対等なのが好印象です。
ガチャ子は藤子先生が封印したキャラとの事ですが、個人的にはウザかわいいキャラが
大いに楽しめましたので、他の巻も資金と相談して読んでみたいところです。

後、最近パートの仕事を始める事が出来ましたので、自分に対する祝いも兼ねて・・・
Amazonで、あの「冒険王ガンダム」の80年代サンデーコミックス版、買っちゃいました(笑
3500円と高価でしたが、内容はそれだけの価値もありまして、大都社版以降のものと比べると
大分加筆があった事が実感できました。モニターを素手で壊すアムロもちゃんと載ってましたよ(笑
兎にも角にも、これで今後のSS執筆に向けて頑張る事が出来そうです。

今回のスーパージャンプ掲載分で最終回を迎えた【暁!!男塾】、
正直藤堂兵衛が味方側になるとは、夢にも思ってませんでしたね・・・ 最終回にも来賓してましたし。
空想大戦的には、藤堂はどんな扱いが妥当でしょうか・・・ あくまで劇中での共闘は一時的なものかも
しれませんが、ヤクザや海外マフィア系列の組織とか、完全に正義とは言い切れない様な面々と
接点を持つダークヒーロー的な立場でも、案外活躍できるかもしれませんね。

チャンピオンREDで連載していた【デビルマン対ゲッターロボ】、見てみました。
読んだ感じ、デビルマンもゲッターも、漫画版じゃなくTV版準拠の設定みたいで
恐竜帝国とデーモンが太古の時代に覇権を争っていた設定等、まだ始まったばかりですが
ゲッターロボ版【マジンガーZ対デビルマン】的な印象があって、次回が楽しみです。

【ウルトラマン超闘士激伝】3巻、遂に単行本初収録のゴーデス編に突入しました。
観戦客に漫画【ザ・ウルトラマン】のジャッカル大魔王やファイタスがいるのが凄いです。
他には、ゴモラの過去の悪友のメンバーが【ウルトラ6兄弟VS怪獣軍団】というのも(汗
後、巻末のおまけ漫画にゼロも登場しててビックリしました。赤ん坊でしたがw
 
 
■泡沫の様なネタ

・怪獣墓場より黄泉還ったザムシャーは、同じく怪獣墓場で出会った善玉怪獣たちと共に
 怪獣墓場より抜け出し、冥府経由で現世に出ようとしたが、その途中、冥府の刺客の
 襲撃を受け、これを返り討ちにするも、怪獣を冥府の面々に人質に取られ、救出には
 成功したが、自らも深手を負い、次元の狭間に落ちてしまった。

 ザムシャーが流れ着いたのは、彼が命を落としたエンペラ星人との戦いが起こるより
 遡ること数十年前の地球。深手を負った為、動く事が出来ずにいたザムシャーを
 桜が丘高校2年に在籍する少女・中野梓が発見する・・・
 (元ネタ:ウルトラシリーズ×けいおん!×その他冥府を舞台にした作品)

梓の選出理由は、円谷ッターでタロウが名前を挙げていた事が元ネタです。
イメージ的には、赤星政尚氏の外伝小説【守るための太刀】に加え、以前紹介したショーの
【恋する侍】からザムシャーのキャラ崩壊分を省いて、普通の信頼関係みたいな感じで
描写する方向で・・・ ザムシャーに恋愛指南をする流竜馬(TV版)とか、冥府側の勢力との激突とか、
もしOKなら、色々とこれに合わせて描いてみたい題材もあるんですけどね・・・
 
 
>>770 キミドリ様

>□考案中のSSプロット
>時空クレバスに巻き込まれ中東の某内戦国に転移してしまった、
>竜宮の使い・永江衣玖と蒼炎の勇者・アイク。
>出自も経歴も種族も異なる両者であるが、
>元の世界へ生還するための手掛かりを探すべく
>共に行動することを取り決めるのであった。
>(元ネタ:東方緋想天、ファイアーエムブレム 暁の女神)
なるほど、こちらも読んでみたい題材ですね。衣玖さんと天子は東方でも好きなキャラなので。
「中東の某内戦国」は、何らかの作品が原典なのか、それとも特に原典作品は無いのか
それも少し気になります。

>一式まさとさんの絵柄は武者頑駄無は格好よく、
>人間キャラはかわいく書かれていて、すごく絶妙な作風だと思います。
確かに面白かったので、是非【武者○伝】の2や3の単行本も読んでみたい所です。

>もちろん登場しますよ。
>ポケモンと人間とが共生している世界観を知って、
>他作品のキャラがそれをどう思うかなども、
>SSの中で描写してみたいと考えていますので。
おお、それは楽しみです。
ポケモンの長い歴史からどんな人物が選出されるのか、心待ちにしております。

>数多のスーパーロボットやMSがわんさか出てくる空想大戦の世界観でなら、
>普通に現代の時代設定で通用すると思いますが…。
なるほど・・・ 自分は出す予定は無いので、そこら辺は書き手次第でしょうけどね。
ただ個人的には、こういった近未来や超未来を扱った作品に関しては、世界観的に
重大な問題がない限りは、なるべく現代で扱いたい気持ちもあったりします。

個人的に、所謂荒廃した世界観の作品についても、【北斗の拳】レベルだったら
流石に厳しいでしょうが、【雀鬼-2025】とかみたいな「文明レベルは落ちてないが、
社会そのものが荒廃している」
程度の世界観だったら、下手に別世界扱いせず
「一年戦争やゼントラーディ戦争に地球圏全体が巻き込まれた混乱期」の出来事として、
本編より数年くらい経過した設定で、空想大戦現代に組み込んでみたいとも考えております。

>桜が丘高校ってそんなにたくさんあるんですかw
全く同じという訳ではありませんが、似たような名称の高校は結構あるみたいですね。

>おっしゃる通り、今回出てきたのは『けいおん!』のそれです。
おお、丁度最近、単行本を揃えた所なので、中々タイムリーですね。
この流れだと、【けいおん!】の面々もSSに登場したりするのでしょうか?
個人的にはタロウ兄貴教官と同じく、あずにゃんがお気に入りです(笑
 
 
>>771 名も無き蜀軍兵様

>アニメや映画、さらにはリボルテック(海洋堂のフィギュア)にもなった
>あの傑作が完結したとは…。若杉先生、本当にお疲れ様でした。
自分もDMCは大好きでした。兎にも角にも、最終回後もDMCは存続してたので
今後のSSでも、その存在を示唆し続けていきたいところです。

>解りました、お待ちしております。アニメの方も機会がありましたらぜひどうぞ。
読んでみました。感想・・・ ヴァンプ将軍良い人すぎだろ・・・(涙
特に子供に人質を頼んだ回は、雰囲気も非常に良い感じで思わず微笑みました(笑
怪人たちも読んでて楽しい連中が多いので、これは是非、ニコニコの無料配信を見た上で
2巻以降も読みたいところです。
 
 
>>773 ドミニア様

お久しぶりです、ドミニア様!
ただ、自分の返レスに、一般兵A様やキミドリ様のものが混じってしまってますが・・・

>新章/Fate死闘編
原作ゲームは未プレイですが、ジル・ドレは、どうも史実ではかなりの悪逆非道を
果たしている模様ですね・・・ 「青ひげ」の童話は、幼少期に読んだ記憶があります。
この戦いの先で、彼がその未来を知る事になるのかどうか、気になる所です。

>セラスの大活躍に、ジ・エンドもまた格好いいな。
ありがとうございます。
完成が遅れてますが、現在執筆中のSSにも両者を登場させる予定なので
頑張って完成させたいと思っております。
何でこんな本筋から離れた外伝に、ここまで手間かけてるんだろう自分・・・
書いてて楽しい事は楽しいんですが(笑

>私もナムカプの後、これを入手した。
>私の飛竜&木村の話でシーナやカインを出したいな、と思ったな。
個人的にストライダー部隊の設定などを、漫画版準拠で少し示唆してみたい気もしますね。

>まあ、それもいいかもしれないな。
>どちらかというと、ゲームの方をプレイorプレイ動画を見て欲しいが。
う〜ん、最近ゲーム自体やる機会がなくなってますね・・・
仕事も始まったので、可能であれば、漫画版や小説版が出てたり、もしくは漫画・小説原作の
作品に関しては、そちらの方で補完したいというのが本音です・・・

>まあ、とんねるずのノリダー感覚で見るぐらいが楽しいかもしれないな。
普通に見てて面白いと思いましたが・・・
個人的には変な先入観や、ネット上の評判なんかにとらわれず、どんな作品でも
“自分の視点”で楽しんでいきたいですね。

>ほう、カンフー。
>なんというか、確かに斬新だな。
少し前にDVDレンタルも始まりましたので、興味があれば是非お勧めします。

>まあ、仮面ライダーにしてもウルトラにしても、ラストの無敵モードは
>大体なかったことにされるのはお約束みたいになっているな。
>ドラえもんが映画で必ずポケットの中身を失うか、自分が故障するか捕まるか、のように。
どちらかというと、劇中でダイナが激突したベリアルとベリュドラといった相手が、
鬼のように強かったというのも大きいと思います。
前者は歴代のウルトラ戦士が束になってかかっても返り討ちにあうほどの相手ですし、
後者に至っては数百体規模の怪獣(ガタノゾーア、ミズノエノリュウ、暗黒四天王といった
かなりの強豪も含まれてる)の集合体ですし、苦戦するのは仕方がないかと。

>ふーむ、どうなのだろうな。
う〜ん、こういった点はある程度下調べしてから描写した方が良いと思うのですが・・・
 
 
後、以前の本スレ修正作業の際に、一つ気付いたのですが、ドミニア様のSSでは
鉄腕アトムの出典が【鉄腕アトム・第2部】となってましたが、本スレ1を見直してみたら、
アトム関連の出典は【アストロボーイ・鉄腕アトム】となってました。
これに関しては、両TVシリーズをいいトコ取りして統合していると解釈してよろしいのでしょうか?

595 名前:『永遠のお姫様』蓬莱山 輝夜 ◆3nKAguYAXE :2010/05/07(金) 16:25:18
てすと。

596 名前:名無し客:2010/05/11(火) 05:08:06
スレッドタイトル案

【東方シリーズ総合其の七】双つの風が吹き争い、現れるアンノウンX!

>>1


 大地を揺るがす巨大な影、その名も核熱造神ヒソウテンソク!
 地下に眠る謎の巨大エネルギー! その傍で沸く温泉は健康に最適!
 そして、新たに現れた捏造新聞記者二号の風聞が平地に乱を起こす!

 そして、そこから現れるのは・・・

凄いんだか、凄くないんだが分からないね、こりゃ。
早苗もそれなりに成長してるとは思うんだけど、うーん・・・

と、ここは東方シリーズの総合質雑スレだよ。
幻想郷は全てを受け容れる、この文句に沿って、楽しく遊ぼうじゃないか。

ま、そうは言っても、一応の枠がないと分からないよね。
という訳でこのスレのルールだよ。

 #規則の壱
 このスレは上海アリス幻樂団の出しているSTG「東方」シリーズの質問・雑談スレ。
 参加したくなったら何時でも誰でも大歓迎だよ。

 #規則の弐
 参加してるキャラハンの皆は気楽に質問に答えてね。
 無理なく返せる範囲で十分だよ。全レスの義務なんて何処にもないから。
 でも、名指しの方のご質問は出来るだけ答えてあげてね。

 #規則の参
 他作品の人の越境については『幻想郷は全てを受け入れる』の言葉通りに特に制限はしないよ。
 でも何でも程々にね。受け入れるイコール全部許すって訳でもないんだ。

 #規則の四
 その他、分からない事があれば、>>2のリンクの神社までお気軽に
 誰かが答えてくれるはずだよ。


>>2


(公式サイト)

上海アリス幻樂団(東方シリーズ本拠地)
http://www16.big.or.jp/~zun/
黄昏フロンティア(東方萃夢想・東方緋想天、東方非想天則開発元)
http://www.tasofro.net/

(前スレ)
【東方シリーズ総合スレ 第六弾】 天に星、地には風、人の航路も緋ばかりに非ず
http://charaneta.sakura.ne.jp/test/read.cgi/ikkoku/1257088177/


(本スレの打ち合わせ・相談その他色々はこちら)
幻想と現の境にある神社with守矢の分社 再建数⇒5回目
http://charaneta.sakura.ne.jp/test/read.cgi/ikkoku/1257089068/


(東方シリーズの会話、設定の纏めサイト)
幻想案内所 -十六夜ねっと-
http://izayoinet.info/index.html
花映塚会話何たらサイト
http://ambriel.hp.infoseek.co.jp/th9/

(過去ログ)
*本スレ
【東方シリーズ総合スレ 第五弾】 地上より想う儚き月
http://charaneta.sakura.ne.jp/test/read.cgi/ikkoku/1219772762/
【東方シリーズ総合スレ 第四弾】 月満ちてまた欠く 風の吹くまま世は事も無し
http://charaneta.sakura.ne.jp/test/read.cgi/ikkoku/1179846229/
【東方シリーズ総合】花映ゆる塚に文(あや)なす花まとめし帖、記すは幻想のひととあやかしと……(三代目スレ)
http://charaneta.sakura.ne.jp/test/read.cgi/ikkoku/1143224979/
【東方シリーズ総合】紅の郷、妖しの夢、永き夜に萃まる幻想。(二代目スレ)
http://charaneta.sakura.ne.jp/ikkoku/kako/111/1115663115.html
【東方シリーズ総合】幻想郷と、幻想の少女達。(初代スレ)
http://charaneta.sakura.ne.jp/ikkoku/kako/107/1079199767.html

*地下打ち合わせスレ関連
幻想と現の境にある神社 再建数⇒4回目
http://charaneta.sakura.ne.jp/test/read.cgi/ikkoku/1189949752/
幻想と現の境にある神社<再跡地>(三代目スレ)
http://charaneta.sakura.ne.jp/ikkoku/kako/113/1139060258.html
幻想と現の境にある神社<再々建>(二代目スレ)
http://charaneta.sakura.ne.jp/ikkoku/kako/112/1121709546.html
幻想と現の境にある神社<跡地>(初代スレ)
http://charaneta.sakura.ne.jp/ikkoku/kako/109/1095356352.html

(その他東方関連スレ)
氷(*チルノの個人質雑スレ)
http://charaneta.sakura.ne.jp/test/read.cgi/ikkoku/1269745376/
戯(*主に紅魔郷キャラクラーの地下スレ)
http://charaneta.sakura.ne.jp/test/read.cgi/ikkoku/1273383868/
Neunauge(*ミスティア・ローレライ個人スレ、ネタバレOK、の様です)
http://charaneta.sakura.ne.jp/test/read.cgi/ikkoku/1211619290/
紅魔地下図書館(*パチュリーの地下スレ)
http://charaneta.sakura.ne.jp/test/read.cgi/ikkoku/1256939242/
紅の自警隊。(*藤原妹紅の個人スレ)
http://charaneta.sakura.ne.jp/test/read.cgi/ikkoku/1240408394/


597 名前:名無し客:2010/05/12(水) 00:37:10


07月22日 東方儚月抄 月のイナバと地上の因幡 下巻
 
MSP ゴシック 標準 12
 
一度のレスで同時に張れる動画リンクは6つまで。

 
 
■機動戦士ガンダム0083 スターダストメモリー
【機動戦士ガンダム0083】、山口宏によるスニーカー文庫の小説版全3巻を読了しました。

登場人物の中で個人的に好きだったのは、素行こそ良く無いものの相応の実力を備え、
新米への配慮を忘れないモンシア中尉ですね。ガンダムの中でも大好きなキャラになりました。
OVA版の視聴者の中で賛否があったらしいニナの終盤の行動ですが・・・
小説ではそこら辺の心情描写が上手く保管されていた為か、自分が読んだ限りでは
ニナに悪い印象は持ちませんでしたね。むしろ自分が嫌われても、想い人に罪を
重ねてほしくない気持ちを持った女性という印象で、そこそこ好印象も持ちました。

戦闘描写も全体を通して非常に上手く描かれて、上巻におけるコウとモンシア中尉の
1号機争奪戦を筆頭に、下巻における戦闘描写も凄まじい迫力で描かれていて、
ロボット作品としても、非常に楽しむ事が出来ました。特に下巻以降における
ガンダム試作3号機の凄まじい戦闘っぷりは、読んでて素晴らしかったです。

デラーズ・フリートは・・・ 武人には描かれてましたが、正直、全然共感できなかったのが本音です。
幾ら“正義”だの“志”だのほざいたところで、やってる事はテロ行為に、コロニー落としによる
無差別殺戮ですし・・・ デラーズの演説も、南極条約の件とかもそうでしたが、身勝手な理論ばかりで
ただの“トチ狂ったテロリスト”にしか思えませんでした・・・
ガトーが作中でシーマを指して言ってた「邪悪な思惟が感じられます。それこそ、悪寒を覚えるほどに」
という台詞を、そっくり言い返してやりたいと本気で思ってしまいました。
逆に、そういった“志”とは別ベクトルのシーマ中尉や部下達には、ガトーやデラーズとは違って
ダークヒーロー的な魅力を感じる事が出来ました。特に終盤でデラーズを人質に取った際の
独白は、かなり強烈なインパクトと、同時に哀愁さえ感じてしまったほどです・・・

正直、自分のSSでDショッカー地下帝国軍と戦うシナリオを書く機会を得られたら、
ガトーの言う“正義”だの“志”だのを、根底から論破した上でコテンパンにやっつけてみたいですね。
 
 
■最近の購入物

・京極堂トリビュート 妖怪変化
その名の通り、京極夏彦先生の【百鬼夜行シリーズ】のトリビュート本です。
あさのあつこ先生、西尾維新先生といった、有名な小説家の方々が参加している他、巻末には
松苗あけみ先生や、諸星大二郎先生による漫画作品も収録されてて、面白かったです。
特に諸星先生の作品は、【闇の鶯】掲載時には一部がカットされてしまっているので、もし本書を
中古で見かける機会がありましたら、一目読んでも損は無いかと思います。

・ロマンシング サ・ガ2 (作画:面堂かずき 原作:葉月まゆみ) 2巻
以前購入した【ロマンシング サ・ガ2】の漫画版、偶然2巻を発見いたしました。
こちらはジェラールから皇帝の座を引き継いだオライオンを主役としてまして、原作担当の方が
1巻から変わっているみたいですが、1巻同様、非常に面白く読む事が出来ました。
最終巻の3巻はAmazonでは結構高値みたいですが、ここまできたら最後まで読みたいので
次の給料が入り次第、節約して検討してみる事とします。
 
 
>>778 一般兵A様
 
>テルマエ・ロマエ(ヤマザキキリ作)
>古代ローマの風呂設計師が現代日本にタイムスリップ(風呂限定)して、
>そこで得たアイディアをローマでの浴場設計に生かしていく……という
>「風呂限定タイムスリップギャグ漫画」。
>とりあえず、読んだ後は「風呂っていいなぁ(すごいなぁ)」という
>気分になること間違いなし。
以前に店頭で単行本を見て、少なからず興味を惹かれた事があります。
購入にはまだ至ってませんが、少し検討してみたいですね。

>ジ・エンドの視点で語られる、十数年前の地球圏の情勢。
>一年戦争にショッカーの暗躍と、現在にも勝るとも劣らずのカオスぶりですね。
旧編の時点でも、【ヴァンドレッド】の刈り取り艦隊が発足した理由が、【宇宙戦艦ヤマト】の
ガミラスの攻撃が原因だったり、旧編視点で多くのヒーロー達が顔見知りだったりと、
カオスながら読んでて楽しいネタも揃ってましたしね。
そういった下地もあってか、今回のSSは書いてて楽しかったです。

>とりあえず、『コミックマスターJ』が読みたくなりました。
【コミックマスターJ】はヤングキングアワーズで連載されていた作品で、
単行本は少年画報社より全13巻が刊行されました。
主人公のコミックマスターJや、SSにも登場したジ・エンドの他、多くの漫画家や編集者達を
中心に「漫画を作る」事を主軸に物語を描いており、連載当時の漫画界に纏わる時事ネタなども
多く取り入れてて非常に楽しく、なおかつ奥深い作品でもありますので、お勧めです。

・・・上記の通り、【コミックマスターJ】は【HELLSING】と同じ雑誌で連載されてた作品なので、
今回ジ・エンドとセラスが同時に登場したのも、そこからの発想だったりします(笑

>しかし、セラスは本当に強くなったなぁ。
>彼女のレベルでモビルスーツ軍団が倒せるとすると、アーカードだったらどれだけ倒せるのだろうか……。
【HELLSING】単行本8巻における無双ぶりを読んだ後だと、艦隊の連合軍や
数十体規模のモビルスーツ軍が相手でも、簡単に倒せそうな気もしますね・・・

>ディーノやゴバルスキーら男塾組の活躍もよかったです。
>そういえば、『暁!男塾』が完結しましたね。
>その後の獅子丸たちの姿が、また別の作品で書かれるといいのですが。
そう言われると本当に嬉しいです。
十数年前の時系列で既に戦ってる戦士という条件で、真っ先に思いついたのが男塾組でした。
【暁!!男塾】の面々は・・・ 【天より高く】みたいに宮下先生の別作品で描かれるかもしれませんね。
あまり本編から時間軸が経ち過ぎると、空想大戦現代に適応し辛いかもしれませんが(汗
個人的にはこの前の王大人を主役にした読み切りも、読んでて面白かったです。

>夏実とレナは出さないわけにはいかないだろう、と最初から決めていましたw
なるほど(嬉

>実は、赤屍のことを撩と波児の会話のなかで出す予定だったんですよ。
>撩がゲリラやってたころ、戦場医だった赤屍が彼の命を救ったことがあるという話を
>考えてまして(【泡沫のようなネタ】で書いたネタなんですが)。
>赤屍に少年時代の恥ずかしい話をばらされて焦る撩とか書きたかったんですが、没になりました。
なるほど・・・ それはそれで興味深い内容ですね。

>今回の目標は、ほかの皆様との作品のクロスを多めにだったので。
>本スレ投稿、お待ちしております。
>私も、軽井沢編を投稿しなければ。
了解しました。こちらも早めに投稿できるように努力します。
 
 
>>779 名も無き蜀軍兵様

>ラッキーセブンゲットおめでとうございます!
ありがとうございます(嬉

>彼らも魅力的な連中ばかりなので、好きになった怪人がいたらぜひ教えてくださいね。
了解しました。単行本1巻時点では、アーマータイガーとガニメデが結構好きな怪人です。
後、フロシャイムではないですが、プドラ君も個人的に好きになりました。

>後、よくサンレッドとの対決で瞬殺されてたりしますが…決して弱くはありません。
>単にサンレッドが無茶苦茶強すぎるだけなんですよね…
単行本のおまけページを見ても、スペックだけなら強い怪人が殆どですしね。
サンレッドが本気を出したら・・・ 他作品の敵とはどれぐらいやりあえるんだろうか?
どんな強敵が相手でも、問答無用で公園で正座させそうな気もしますがw

>あ、ちょっと気になったんですけど…もしサンレッドを空想大戦に参戦させるなら
>アニメ版基準の方がいいんでしょうかね?原作の方はまだ続いてますし。
空想大戦の方針は「いいトコ取り」ですから、原作・アニメ版拘らず、上手く統合して
取り入れていく方向が一番正しいかと思います。
原作とアニメの違いはそう大きくないみたいですし、両作とも一話完結方式みたいなので
漫画の最新話の直後としても問題はあまり無いかと。

>後…フロシャイムはDショッカーと敵対させるべきかどうかも…。
う〜ん、Dショッカーはロゴス辺りと同盟締結するなどもしてますが、全ての敵勢力と
協調している訳ではないでしょうし、そこら辺は書き手の判断じゃないでしょうか。

598 名前:名無し客:2010/05/13(木) 21:52:19
 
>>782 ドミニア様

正直、自分も>>783の名無し客様と、似たような見解を抱いてしまいました。

>これについては、一般の人達が怒るよりも前にやんわりと釘を刺す必要がありそうだな。
自分の意見が完全に異端みたいな言い方ですが・・・
色々巡ってみると、匿名しかり、個人サイトしかり、デラーズ・フリートに否定的な意見も
結構見受けられるのですが・・・。

>「ジオンの理想社会の実現をめざして戦い、軍人としてのプライドを守り抜き
> 満身創痍になりながら自ら散っていったジオンが生んだ最高のサムライ」
ドミニア様がそう評するなら、それはそれで良いですが、自分はどう考えても
「ギレン・ザビが遺した最狂のテロリスト」以上の感想を抱けませんでした・・・
正直、ドミニア様の意見だけじゃないですが、デラーズ・フリートへの批判意見に対する
反対意見って、彼らの「悪の行為」の件を殆ど無視して進んでる風にも感じられるのですが・・・

>更にシーマの方がずっとマシとは・・・
正直な意見、変な“志”だの“大義”だの“プライド”を持たず、手段を選ばずとも
自分達が生き残る為に安住の地を探し続ける彼女の方が、よっぽど“人間”らしいと思いました。
ある意味では、デラーズやガトーが盲信していた「ジオンの大義」による、被害者の一人とも取れますし。

>作中において描かれる連邦の腐敗という側面もキーだし、
>現実的な戦争理論においても彼らをただテロとだけ形容するのは安易ではないかとも思う。
いや、それは違うと思いますが・・・
実際にやってる事はテロリスト以外の何物でもありませんし、戦争理論とかそんなの関係なしに
「人としてやってはいけないこと」とか、そういう問題だと思うのですが・・・

小難しい理論を持ち出さなくても、彼らの核攻撃や、コロニー落としなどのテロ行為で
一般人や非戦闘要員も含んだ多くの尊い人命が無差別に奪われた訳ですし、
他のガンダム漫画や小説とかに触れてみると、そういったコロニー落としなどで
家族や知人、そして住む場所や記憶さえ奪われてしまった人々(フォウ・ムラサメなど)も
多く描写されてますし、そういった人々の立場に感情移入すると、冷静に考えれば考えるほど
「被害を被る人々の事を考えていない、危険極まりない独善的なテロ」にしか思えないのですが。

大義があれば何をしても良いのか、信念に準じてプライドを守り抜いて散っていけば
罪なき人々を殺しても英雄扱いなのかとか、そういった問題じゃないでしょうか。

>「善でも、悪でも、最後まで貫き通せた信念に偽りなどは何一つない」
>これは貴殿も好きな作品である武装連金のブラボーの台詞だったと思うが、
>私は己の信念を貫き通し散ったガトーを、まずは純粋に敬愛したい。
自分は【武装錬金】は好きな作品ですが、この台詞には少し共感しかねました。
逆に取れば「信念を最後まで貫き通せば、一方的に一人の人間を殺してしまおうが、
一般大衆を虐殺しようが何しようが、それも偽りではない」
とも受け取れましたし・・・
物語後半の錬金戦団の行動も、なんか味方組織が「悪の軍団」に豹変してしまった
印象もあり、そこら辺だけは読んだ当時、どうしても納得できませんでした。
ジオン残党の“信念”の巻き添えで殺されてしまった何の罪も無い人々は、一体どうしろと。

>まあ、それらを置いておいて考えても、“トチ狂ったテロリスト”発言は
>どう控えめに見ても言い過ぎだな。感情に任せた不適切な発言だといえるだろう。
>個人の感情や思想はどうあれ、多くのガンダムファン、宇宙世紀ファンに永く熱く愛されている
>キャラに対して間違っても安易に使っていい言葉ではない。
生憎ながら、自分はデラーズ・フリートをこれ以外に形容できませんでした。
劇中での所業は、そう受け取られても文句は言えない様な悪行である事は間違いないですし
ウルトラマンや仮面ライダーだって、彼らの行為を賞賛するとは到底思えません。
理由がどうであれ、何をやっても良いという理論にはならないでしょう。

もし、自分たちのやっている事を「多くの人命を踏み台にして果たす、非道な悪行」くらいに
自覚してれば、まだ多少は共感できなくも無かったのですが・・・
それを大義だの、正義だの、綺麗事で塗り固めてる様にしか見えませんでした。

>私よりも更に熱狂的なファンはたくさんいるからな(特にガトーファンの熱さはすごい)
>そんな人物達にとっては、貴殿の発言はおそらく己の信教する女神の像にツバを
>吐かれるようなものだろう。
>それを踏まえて、「自分のシナリオでコテンパンにしたい、論破したい」というのも
>冷静に考え直すべきだな。
>好きな人間が真剣に考えたSSでさえ「ガトーはそんな事は・・・」とツッこまれるぐらいだ。
>好きでもない人間がひたすら否定的に記述したSSを掲載などした日には、どんな大炎上に
>なるかわからないという話になる。
確かに人によって好みはあるでしょうが、少なくともガトーとかが、自分たちのやった悪行を
反省することなく、善側の面々と共闘・・・ というのも、正直納得しかねるのが本音ですね。
ガトーの評価がどうであれ、そこら辺をシナリオ上で指摘したうえで、ガトーらがその点を反省、
何らかの形で清算するというのが、空想大戦の「勧善懲悪」としても正しい方向ではないかと
思いますが・・・

ただ、仮に当初の予定通りシナリオを進めていったとしても、地下帝国軍との直接戦闘までは
大分かかるでしょうし、ギリギリになって削っても問題ないと思うので、もう少し意見を聞いて
考えてみようかとは思います。
 
 
 
・・・総じて反論させて貰いましたが、確かに自分の意見も、あくまで一意見ではあると思います。
ただ、だからこそ自分の見解を、覆すことなくこのままにしておきたい所です。
空想大戦に参加しながらなんですが、少なくとも「戦争を美化する行為」に関しては
完全に肯定したくないというのが、自分の持論でもありますし。

一応誤解のない様に言っておくと、【機動戦士ガンダム0083】は別に嫌いじゃないです。
デラーズ・フリートの件を除けば普通に楽しめましたし、少なくとも小説版ではデラーズ達の
テロ行為に対して否定的な見解も語られてましたし、それが何よりの救いでした。

ただ、少なくとも人気のある面々である事だけは間違いありませんし、これ以上論争を
引き伸ばしてもややこしくなりそうなので、深く追求するつもりはありませんが・・・
最低でも、何らかのキャラの一視点から、デラーズ・フリートの“悪の部分”に対する
批判意見くらい、言わせておきたい所ですね。

599 名前:名無し客:2010/05/15(土) 01:07:39
名無し妖精「言ったでしょ?不思議不条理が当然フェアリーランド幻想郷ってね;」

600 名前:打ち止め(ラストオーダー) ◆20001.Xmto :2010/05/16(日) 20:13:21
ただいまー!

「……おォ。ゴキゲンだな」

ふふふ、何を隠そう今日のミサカは勝利者なのだ。
何故かといえば見よこのゴーグルをーッ! ってミサカはミサカは高らかに掲げてみる!
(なんかぴかぴかぴかーんとかそんな効果音)

「……妹達シスターズの着けてる軍用ゴーグルじゃねェか。どォしたンだよ」

ふふふ、他ならぬミサカ10032号から見事奪取に成功したのであります。
今までに無数の激戦が繰り広げて来ましたが、ついにこの日が来たー!
とミサカはミサカは感慨を惜しまず報告してみる!

「……返して来るワ」

ええええええええええええええええええええええええええええ!?
なんでなんでなんで!?

「人のモン盗ったら泥棒だろォが。つーかこンなモンにムキになってンじゃねっつの」

そんなぁ……一方通行は私の闘争の歴史を無かった事にするの?
ってミサカはミサカは悲しみと共に上目遣いで見つめてみる。

「……あのな。この程度普通に買えるっつの。軍用払い下げ品のショップもあンだろ?
 なンで学園都市にあるかは考えたくもねェけどよ」

買ってくれるの!?


「叫ぶよォな事じゃねェだろ! それに買うって一言も、」

買ってくれるよね!?

「分かったから騒ぐな! ご近所に迷惑だろォが……ッ!」


>>25

 さてさて、穏便に交渉が終わったので早速ミサカが答え―――え。

 フられたの!?


フられてねェ! もしもの話だっつの……ッ!
 ……ま、俺のプライド以外は犠牲にならねェから別に……いや良くねェが」

 ―――まだ引き摺ってる?

「当たり前だ。過去は消せねェ。忘れてもダメだ。どっちも最低過ぎる。
 償いも贖いも所詮は自己満足だ、最終的な解決にはならねェし、解決するかどォかも、」

 でも、一方通行は私=ミサカを助けてくれたよ?
 私が知ってる事はほんの少しだけど、ミサカ達の為に何度も動いてた。
 ひどい怪我が治ってなくても、本当に危ない目にあっても。

 確かに許すつもりは無い。忘れる事なんて出来ない。
 でも、貴方の―――今までしてきた事、これからするだろう事を全部否定することも出来ない。
 誰も止めてくれなくて、止められなくて、貴方も苦しんでたのを知ってたから。
 だから、一方通行は今もずっと過保護なくらい頑張ってるんだもんね?
 ……ってミサカはミサカは回想しながら気持ちを伝えてみる。

「……バカいってんじゃねェよ。自分であの計画に乗った事にゃ変わりはしねェっつの。
 まだ楽になるにゃ早過ぎる。救われるにゃ相応の代価が必要だ。
 ―――俺はまだその値段を払えねェよ」


>>27

すごく楽しそう!


「……どォだかな。愉快なバカやムカつく奴には会ったが、何とも言えねェよ。
 ただ、まさか気の合いそうな手合いが居るなンざ、それこそ思いも寄らなかったけどな」

あの後、大騒ぎになったんだよねー。
国籍不明の集団が学園都市の開発地帯に瞬く間に飛び込んで帰っていったとか何とか。
学園都市の最新型レーダーにも映らなかったらしいよ。
なんだか不思議だね、ってミサカはミサカは顛末を報告してみる。

「ヘリのマークは見たが、どこの組織でも使ってなかったから余計に不思議だな。
 ……まだまだ裏側の闇は深いって事か。連中の服装からして十字教関連の可能性は高いがよ」



601 名前:一方通行(アクセラレータ) ◆Accel.skt. :2010/05/16(日) 23:43:34
>>54

 どっちかってーと戦闘モードでハイになってンだけどな。
 食ったのもノリみてェなモンだし。胃の中には入れてねェけど。

 ……ひょっとしたら人間辞めたかったのかもなァ、あの頃の俺はよォ。
 身も心も化け物に。ゾッとしねェ話だが、割と魅力的かもな。
 少なくとも悩まねェで済むのは楽だ。


 だが今の俺はソレにゃノー、と答えるだろォよ。
 人間でなきゃ出来ない事が出来ちまったからな。


>>56

 ……ソレはマジで勘弁しろ。
 スゲェ疲れンだぞ、あの状態で喋べンのは。
 電極無かったらその後の生活がどォなってたか、寒気がするっつーの。

(「―――他方どうか教義によってそこで標的の上に俺の言語能力を取り上げないで下さいですっつってンだろ、 、 、 、 、 、 、 、 、 、 、 、 、 、 、 、 、 、 、 、 、 、 、 、 、 、 、 、 、 、 、 、 、 、 、 、 、 、 、 、 、 、 、 、 、!!」)

602 名前:名無し客:2010/05/22(土) 17:24:21
テスト

603 名前:名無し客:2010/05/22(土) 23:31:05
 
■仮面ライダー 1971-1973 (作:和智正喜)
和智正喜氏による小説版【仮面ライダー】、2月に購入して以来、ようやく読了しました。
何ていうか・・・ 自分は文章で表現する事が得意でないのですが、凄く良かったです。
あえてネタバレしませんが、兎にも角にも、仮面ライダーのファンの方で本作を未見でしたら、
是非お勧めしたい作品です。本郷猛の生きざまに、感動する事間違いありません。

空想大戦としては、やはりTV版【仮面ライダー】シリーズ準拠となってますし、
小説が「本郷猛しか仮面ライダーが存在しない世界」を前提とした物語である以上、
世界観自体はパラレル扱いでしょうね・・・ 少し前の自分のSSで、小説版に登場した
量産型<蜘蛛男>をショッカーの戦力として出してみたので、当たり障りのない部分であれば
多少は取り入れられるかもしれませんが・・・

個人的に思いついたネタとしては、何らかの原因で現代から飛ばされ、幾つもの平行世界を
巡らざるをえない状態に陥った登場人物が、小説版【仮面ライダー】の世界に辿りついて
「昭和の悪の組織のみならず、平成シリーズ以降の全ての敵対勢力が暗躍している世界で
 その世界に唯一存在する“仮面ライダー”本郷猛と邂逅する」
的なシナリオも思い浮かびました。
 
 
■最近の購入物

・仮面ライダーSD マイティライダーズ (作:あおきけい) 上下巻
・コミックボンボンスペシャル81 仮面ライダーSD秘密大図鑑
コミックボンボンで連載されていた【マイティライダーズ】の朝日ソノラマより刊行された
完全版と、90年代当時の設定資料本を発見したので、購入しました。
ライダー達やグランショッカー、その他の面々も含んだギャグが最高な作品でした。
個人的には今まで読んだライダー漫画のでも大好きな作品に入ってます。

設定面では、各ライダーマシンの強化形態、空想大戦旧編にも登場したライダーキャリア、
そして敵組織の幹部用メカとか、色々と面白い要素も満載でしたので、少なからず
空想大戦にも取り入れてみたい気もしますね。
・・・個人的には、本作の滝さんの要素を混ぜてみたい所ですが(笑
敵組織のアジトにぬいぐるみを着て潜入とか・・・
 
 
・仮面ライダーEVE (作:早瀬マサト)
こちらもライダー関連の作品で、【特撮エース】で連載していた小説作品です。
当時はあまり小説を読んでなかったので飛ばし飛ばしでしたが、保管してた雑誌の
掲載分と、今回購入した単行本収録分で物語を最後まで読み終えました。

世界観は故・石ノ森先生の漫画版【仮面ライダー】から続く内容となってまして、【V3】以降の
物語はTV版準拠ですが、本郷猛は脳髄を残して眠りについており、漫画版に登場した
ショッカー幹部・ビッグマシンが登場する等、石ノ森先生の漫画版を読んだ方には
色々と楽しむ事が出来るかと思います。
個人的には相変わらずの滝二郎(滝郎とは別人)も好きなキャラでした。

この作品におけるショッカー大首領は、宇宙から地球に来た植物型の寄生生命体で
寄生対象を変えつつ、各組織を運営していたという設定がなされてました。
平成以降の作品ではフォッグ、ワーム、ネイティブ辺りが異星勢力に該当するので
それらの勢力もショッカー首領の配下だったというクロスも、面白いかと思ったり。
他には、所謂「再生怪人が弱い理由」に関しても、中々面白い理由付けがなされてました。

ちなみに、本作の原形となった石ノ森先生の遺稿【仮面ライダーガイア】は、
【真・仮面ライダー 序章】の原形となった企画でもあったりします。
 
 
・アーケードゲーマーふぶき (作:吉崎観音)
最近その存在を知って読んでみたゲーム漫画で、内容も面白くてよかったですが
個人的には一話限りのゲストとしてせがた三四郎が登場した事にビックリしました。

全くの余談ですが、最近調べたところ、何でもせがた三四郎には小説版が存在していて
せがた三四郎の半生が明かされているとの事で・・・ 早速Amazonで予約しました。
 
 
>>790 名も無き蜀軍兵様

>確かに彼ならやりかねませんね…想像してみたら意外とシュールな光景が浮かびました。
サンレッドに触れた者の一人として、一度書いてみたい衝動もあります・・・(笑

>解りました。ヴァンプ将軍とレッドさんはああ見えて意外と仲が良いので
>Dショッカーが川崎市に侵攻してきたら共闘して欲しいです。
なるほど、そんな感じのシチュエーションも面白いかもしれませんね。
 
 
>>791 キミドリ様

>新章/都市伝説『仮面ライダー』
蓮の前に神崎士郎が登場・・・ インペラー編に続き、彼が今回の物語に
どのような影響を及ぼすのか、非常に気になる所ですね。
蓮、優衣、恵里のやりとりも読んでて、一般小説を読んでる感覚で面白かったです。

>ミストの方はともかく天子は、あるいはそれほど気にしていないかもしれません。
なるほど・・・ その間SSで天子借りてるかもしれません(笑

>なるほど、ザムシャーと梓の出会いの物語ですか。
>梓は神経質な面もありますが基本的にいい子ですから、
>異星人であるザムシャーに対しても誠実に向き合おうとするのでしょうね。
タロウ=東光太郎が梓に一目ぼれして・・・ 済みません止めておきますw

>それにしても、「その他冥府を舞台にした作品」の中身が気になりますw
自分の構想としては、【超劇画 聖徳太子】【こち亀】などの作品の要素を使って、
現世に逃げ延びたザムシャーに対する、冥府側の刺客みたいな感じで考えてます。
冥府勢力と交戦経験のある両さんを登場させても面白いかもしれませんね(笑
他には、冥府勢力の名無しの鬼や死神相手に、【ウルトラ銀河伝説】における
ベリアル並の無双ぶりをザムシャーにさせてみようかとか、少し考えてます。

余談ですが、【ウルトラ銀河伝説】の超全集によると、怪獣墓場とは
「多世界解釈における複数の宇宙に跨って存在する定常的な空間の歪みで、
 怪獣たちの亡骸や魂、その他様々な漂流物が流れ着く、吹き溜まりの底」

との事らしいので、空想大戦現代より数十年後の時間軸で死亡したザムシャーが
現代の怪獣墓場に居たとしても、設定上の問題はさほど無かったりします(笑

>これに関しては元ネタは特にありませんが、
>強いて挙げるなら昭和系ライダーシリーズでしょうか。
>「中東で敵勢力と戦っている」なんて書くと、いかにも仮面ライダーっぽい感じがします。
なるほど。初代ショッカーにも海外支部から派遣された幹部級怪人が居ましたしね。

>『緋想天』のストーリーモードによると天子や衣玖が在住しているのは、
>天界の中でも有頂天(あるいは非想天)と呼ばれる空間だそうです。
>これは妖怪の山の頂上にある玄雲海(衣玖の住家)のさらに上空に存在し、
>しかも天子いわく元々は「地上に刺さっていた巨大な要石」だそうなので、
>冥界の上空にある天界とは直接は関係のない場所なのだと思います。
>それから、ゲームの内容からは天界が幻想郷の外にあるという証拠は見受けられなかったので、
>やはり天界といえど(広義の意味で)幻想郷の一部であると解釈するのが自然でしょうね。
う〜ん、でもそれだと同じ名称の場所が別々に存在する事になっちゃいますし、
どちらも設定上「天人が住む場所」なので、少々ややこしい気がしますね・・・
東方は元々、細かい設定がコロコロ変わる作品ではありますが
フリー参加の場ではありますが、ウィキペディアの項目でも天人は幻想郷外の
存在みたいな記述がありましたし・・・

【妖々夢】以降は冥界と繋がった設定ですし、地底界に関しても幻想郷ではないですが
幻想郷から行ける土地ではあるので、広義では幻想郷に含まれる感じではあっても
どちらかというと冥界、もしくはナムカプの五界でいう“天界”寄りの土地という解釈は
難しいしょうか?

・・・ネタバレすると(以下伏字)、今後のSSに天子を出そうかと考えてるのですが、
その際に天子が自力で現代日本に現れたり、空想大戦現代の史実を多少知ってた方が
今後構想しているSSを進め易いというのが本音なのですが・・・(汗


>元々はアニメ版の第1期が終わった頃から参戦を予定していたんですが、
>当時はちょうど「決意の変身」を書いていた途中だったので、
>次の話には出そうと考えていたら、早くも2期製作が決定してしまい、
>少々焦っています(笑)。
>一応空想大戦のルールに則り、
>時間軸はアニメ版第1期の終了後(原作の第2巻)の時点を想定しております。
なるほど、了解しました。
まだ大分先になるでしょうが、前述の梓×ザムシャー編を書ける頃にはアニメも
終わってるでしょうし、旧編の「ガンダムSEED→SEED DESTINY」みたいな感じで
「早いもんだな、○○からもう数ヶ月・・・(by剣桃太郎)」的な台詞を挿入して、
時間経過で3年生になった感じにしてみようかとも考えております。

604 名前:名無し客:2010/05/28(金) 22:07:30
 
【ダブルスポイラー 〜 東方文花帖】における、姫海棠はたての台詞を確認した所・・・
天子のスペルカードに対するコメントで、地獄、冥界、天界を同列に扱っている点から
少なくとも「冥界上空の天界=【緋想天】に登場した天界」で、地獄や冥界同様に
幻想郷だけにカテゴリされない場所である事は間違いなさそうです。
【緋想天】の描写から、幻想郷から(空を飛べば)簡単に行ける場所であることには
間違いなさそうですが。
 
後、最近なんでも、長谷川裕一先生の新作【ゴッドバード】が連載開始されたみたいですね。
【ビクトリーファイブ】は故・長浜監督のロマンロボシリーズのクロス作品でしたが、
新連載のこちらは【勇者ライディーン】の35年後を舞台とした作品で、それに加えて
ロマンロボシリーズの美形悪役や主役勢も登場するとの事で。
非常に面白そうなので期待したいですが、とりあえず自分は単行本待ちですね。
 
 
■最近触れた作品

・パタリロ! (作:魔夜峰央) 4巻
古本屋で売ってるのを見かけて、16刷以降の単行本には未収録の話があると
以前聞いていたので、安価だったので購入してみました。
感想・・・ 当該話以外にも、全体的に面白いエピソードが多く、単行本をもう少し
集めてみたくなりました。パタリロとバンコランが良いキャラしてましたし。
個人的には映画化もした「スターダスト」収録の5巻を読みたい所です。

件の未収録話、たまねぎ部隊の初登場エピソードという事で、未収録というのは
少々惜しい気もしますね・・・ 差別用語に関しては変更するなりの処置をすれば
良い事ですし、やはりWikiにも書かれてた著作権問題でしょうか?
 
 
・ウルトラファイト番外地 (作:唐沢なをき) 全1巻
ニコニコ動画でも絶賛配信中の【ウルトラファイト】を原作とした、唐沢先生の漫画です。
原作のキャラ付けを活かした漫画作品で、原作のくたびれ具合を再現した怪獣達や、
性格がややサンレッド気味のウルトラセブンが戦う・・・ というよりは、本能がままに
喧嘩し続ける作品でありまして、【ウルトラファイト】を知っていると面白さ倍増です。
個人的には唐沢先生の描いたケロニアとガッツに愛嬌があってお気に入りです(笑
本編同様のウーさんの喧嘩屋っぷりも相変わらずですので、ニコニコで見てる人には
是非お勧めしたい作品です。

・・・それにしても、この漫画の一エピソードを元ネタとして、
香具師の地球人に変身したバルタン星人が、ヒヨコと称してガッツ星人を売り付け、
相手が怯んでいる間にザリガニを売ると言って、自分の正体を明かして襲いかかる

的なシチュをやってみたいですね(笑
 
 
・トニーたけざきのガンダム漫画 (作:トニーたけざき) 3巻
トニーたけざき先生のギャグ漫画、今回もぶっ飛び具合が炸裂してます。
宇宙空間での白兵戦におけるジオン兵の戦い方や、合体してザクの形態をとるなどの
シチュは、SSの方でもDショッカーとの戦いで採用してみたい気もします(笑
 
 
・テルマエ・ロマエ (作:ヤマザキマリ) 1巻
以前も一般兵A様が紹介してました、風呂限定タイムスリップ漫画です。
こういう雰囲気の作品が大好きな事もあり、一般兵A様が仰ってた通り、
“風呂”というものの素晴らしさと、それに対する人々の想いが感じ取れました。
今年から本格連載開始との事で、2巻収録分が今から楽しみです。
 
 
・超電磁大戦ビクトリーファイブ (作:長谷川祐一) 2巻
長谷川先生によるロマンロボシリーズのクロス漫画、ようやく2巻目を読む事が出来ました。
全巻にも登場した【コン・バトラーV】、【ボルテスV】、【ダイモス】の三作品に加え、新たに
長浜氏が監督を務めた別作品【未来ロボ ダルタニアス】が加わっております。
敵はアンドロイド・ガルーダの基となったオリジナルのガルーダで、それに加えて
原作最終話で死んだと思われていたハイネルが味方に加わる等の展開があり、
ロボットの戦闘描写も非常に迫力があって、とっても面白かったです。

空想大戦にも適応できそうな設定が満載ですので、個人的にも大好きな作品です。
本作絵は【ダルタニアス】は前者3作品と別世界扱いでしたが・・・ 空想大戦では
共闘の事実を採用しても、世界観自体は同一として大丈夫でしょうね。

スパロボとかでロマンロボシリーズに触れた人にも、是非読んでほしい作品なのですが
絶版な上に、中古でも結構根が高騰気味なんですよね・・・(汗
【ゴッドバード】も開始しましたし、この機会に復刊とかしないだろうか?
 
 
・血まみれ学園とショートケーキ・プリンセス (作:真行寺のぞみ)
ライトノベル愛好家の中で、「三大奇書」の一冊とも言われている作品らしいです(笑
内容は・・・ なんていうか、カオスであり、危険なネタ(様々な意味で)が数多く
詰め込まれているのもあって、間違いなく人を選ぶ作品ではありますが、
もし時間に大きな暇があれば、話題のタネに読んでみるのも一興かもしれません。
正直、自分が読んだ限りでは、割と楽しんで読む事ができました。
 
 
・555 (作:桜庭一樹)
映画【仮面ライダー555 パラダイス・ロスト】のノベライズ版、2月頃に購入して
小説版【仮面ライダー】を読み終えてから触れようと思ってたので、今回読了に至りました。
感想を述べると・・・ あくまで個人的な感想、映画よりも色々と面白い点が多かったです。
映画と比べて登場人物の内面描写に力が入っている作品で、水原やミナといった面々も
映画を見た当時に比べると、大幅に感情移入する事が出来ました。

ストーリーも本筋は映画と同じですが、巧、真理、木場といったお馴染みの面々の
内面も非常に上手く描写されてまして、特に雅人に至っては本編に比べて
多少捻くれている程度の性格描写になってて、非常に共感する事ができました。
最期も「オルフェノクから真理を庇って死亡」という形であり、その最期の台詞もあって、
他媒体と比べると、(出番は多くないですが)まだ“仮面ライダー”らしい扱いがなされてました。

というか、この小説を読んで、雅人を悪役で終わらせたくない気持ちが芽生えて
しまったのですが・・・ 何らかの形で、雅人をDショッカーからヘッドハンティングして、
小説【555】くらいの人格に改心させるシナリオとか、可能ならやってみたいですが・・・
555に完敗した雅人が、量産型カイザを完成させたDショッカーに用済みと切り捨てられ、
そこを寂海王とかにヘッドハンティングされて、せがた三四郎などといった、一筋縄では
いかない面々を紹介されて、数ヶ月もの修行をつけられるとか・・・

兎にも角にも、555の映画を見た事のある方には、是非お勧めしたい一冊です。
 
 
>>795 ゴジラジュニア様

>■ウルトラ博物館 (学年別学習雑誌で見る昭和子どもクロニクル): 秋山 哲茂, 円谷プロダクション
>放送当時の学年誌の記事を収録した書籍です。市の図書館にありました。
話に聞いた事はありますが、本当に面白そうな内容で興味を惹かれるんですよね・・・
揃えのいい図書館が近くにあって羨ましいです(笑
Amazonにも少し在庫はあるみたいですが、どうしよう・・・

>「総大将のバードンがタロウに倒されたため、参謀のチブル星人と幹部のメフィラス星人、ヤプール、
>ヒッポリト星人が幹部会を作って…」
>Fラドン「バードンがその四人を束ねてたのかw確かに一番強そうだが総大将ってw」
【超闘士激伝】や、円谷の四月馬鹿ネタ等を見た後だと、あまり違和感を感じないのが怖いです(笑

>そこから続く二代目・再生怪獣の説明も二代目メフィラスは「頭は兄さんより悪い」、
>エレキングは「性能は良くなったがピット星人が操らないので本当はだめになった」
>ヤプールは「エースに潰された顔は特殊な金属で直したが、悪くなった頭は治らなかった」などなど…
>Fラドン「普通無理やりにでも前より強いって宣伝するもんだろ…」
何ていうか、強いって言われるより普通に説得力がありすぎて笑ってしまいました(汗
正直、その資料を本当に読んでみたい所です・・・ またお金を節約しないと(滝汗

>あと「タロウ」放映時期には帰ってきたウルトラマンの名前はなかったらしく、当時描かれた漫画の中で
>Aの次に地球に送る戦士を決める会議で「ウルトラジャックなんかいいんじゃないか」「ウルトラキングもいいぞ」
>「ウルトラマンXだっていいぞ」という発言があったりします。
>Fラドン「今見るとすげえ違和感だな、特にキング」
確か新マンの名前が「ジャック」に決まったのは、84年の映画が初でしたね。
それ以前に執筆された、かたおか徹治先生の漫画【ウルトラ兄弟物語】では
ウルトラの父の実兄の名前に「ウルトラマンジャック」が採用されていました。

>ああ…「スキャットウルトラマン」とかやってる会社ですしね。
>Fラドン「そういえば激伝でもピッコロ王子が持ってたラジカセから『スキャットウルトラマン〜』って流れてたけど…まさか、歌ったのか闘士マン」
そんなシーンがあるのですか・・・ 完全版4巻の発売が待ち遠しいです(笑

>いえ、「科学特捜隊ベムラー」の更に前の企画の名前が「Woo(ウー)」ってだけの話なんですが;
なるほど、そうでしたか。
確かそのタイトルで、【生物彗星WoO】という作品も作られてましたね。

>「ウルトラ博物館」でもウルトラベルを持ち出した時の合体について解説されてたのですが、
>タロウの体に「ウルトラマンの頭脳」「セブンの闘志」「新マンの努力」「Aのパワー」と来てゾフィーは
>「蘇生手術で移植された強い心臓」でした。
>Fラドン「ひでえw本体に取り柄はないのかw」
バードン「ゾフィーさんかっけー」

>Fラドン「実は、第二回武闘会からツイフォンが来るまでに時間が経過している(地球人勢は代替わり)とか」
>さらっと凄い無理を言わないで下さい。
・・・この説を読んだ瞬間、疑問が色々氷解した感覚で、軽く吹いてしまいました(笑

>大丈夫だとは思いますが、こちらの滝さんはBLACKの滝竜介(演:京本政樹)だと強調しておきます…
>Fラドン「たまに混同されて話がややこしくなるんだよな」
・・・済みません、素で勘違いしてました(滝汗
単行本読み返したら、ちゃんと滝竜介って書いてあったのに・・・
【仮面ライダーBLACK】未見で、【マイティライダーズ】の知識だけで滝竜介を
SSに出すのは・・・ 流石に危険でしょうか?(汗

>昔少し立ち読みで読んだ記憶がありますが、確かあれせがた三四郎が本当に死んでいたような…
小説を読了した所・・・ 読んだ限りでは、CM版同様に最期はミサイルに乗って
宇宙へ飛んで行きましたが、せがた三四郎が直接“死んだ”という描写は無かったので、
CM同様、パラシュートで密かに生還していた・・・ という解釈も不可能ではないでしょうね。

せがた三四郎がキックドランカーになって余命僅かというのは・・・ ブラックジャックなり
鎬紅葉なりいますし、何とか治ったという解釈も出来そうですが、いかんせん小説自体が
マイナーですしね・・・ それでも、せがた三四郎の生きざまや、戦いっぷりが素晴らしい
作品だったので、せがた三四郎の必殺技の数々や、過去設定など、当たり障りのない
設定を中心に、少々取り入れてみたい気持ちがあります。

>Fラドン「すると超人ハンターオメガマンが」
>何ですその異種格闘技戦…
調べたら【キン肉マン】出典ですね。「超人墓場」の設定は割と面白そうなのですが、
現時点で原作を文庫版1巻までしか読んでないので、今後扱うかどうかは微妙な所です(汗

一応冥府側の刺客としては、【こち亀】や【超劇画 聖徳太子】に出てきた冥府側の
戦闘兵器に加え、怪獣墓場からスカウトしてきた凶悪怪獣・宇宙人を、現世への復活を
条件に差し向けるとか、そんな感じで構想しております。
 
 
>>796 名も無き蜀軍兵様

>いつもの公園でDショッカーの怪人に襲われるも、正拳突き一発でKO。
>〜
>って感じですね。
いっそのこと、Dショッカー怪人でも、平成ライダーのアンノウンや魔化魍相手にやらせても
面白いかも・・・(笑
 
 
P.S
ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm10043943
見直してみると、東方系列のキャラの攻撃技って、割と表現的に面白い物が多いんですよね。
ダブルスポイラーでの天子の新スペルカード辺りは、SSで表現してみたかったりもします。

605 名前:色変えテスト:2010/06/02(水) 19:47:10
やり方忘れたからテスト。

606 名前: ◆yfOsx6aF7. :2010/06/02(水) 23:05:33
てすと

607 名前:名無し客:2010/06/05(土) 01:08:55
お嬢さんセニョリータ


608 名前:名無し客:2010/06/05(土) 01:31:10

「うひぃー!雨脚が早くなってきたなぁ・・・」

降りしきる雨の中を俺は走りながら呟く。

――と、言うか俺は何でこんなところにいるんだ?
お嬢さんセニョリータをナンパしようと出かけたはずが
こんな森の中に来ちまうなんて・・・。
そこまで考えて、前方に雨宿りできそうな大きな木(>>1)があるのが見えた。

「…お、ラッキー。あそこで雨はしのげそうだな。ちょうどいいや
 早速雨宿りを――んん?」

>>13>>14

木の下に見えたのはお嬢さんセニョリータと思しき二つの影。

――雨宿りをする男女…ナンパするにはなかなかいいシチュエーションだ。
  ようし、そうときまれば―――

「ヘイ、お嬢さんセニョリータ。俺も雨宿りさせてもらえるかい?」

そう言って木の下へ駆け込む。

609 名前:‐美しき緋の衣‐永江衣玖 ◆S.N.F.uKrU :2010/06/05(土) 18:49:29
       __
  _人_⌒ヽ, )
  `Y´  _...V.._    ♡  _....._ム
   n_/´__iXi__ヽ    n_,´,::="¨.)
  .( ソ i,ノノハノ) )>  ( ソ ( ))ノ)、)) 〜♥
   }l,(ハリ゚ ー.゚ノハ   (.}l∫i^ ヮ゚ノリ
   ヽノl〜ヌ-i,^>   ヽノ^i、_:Θ>
     /´ノ::::`ヽ(、     <y/::ノ:iヽ>、
     `i_ァ'〜<)〜'    `t_ァ'〜<)^´


どようびー。
……今何か居たような。気のせいでしょうか。
ともあれ早速お返事をば。


>>102

 ……そもそも最初に知り合わなきゃ恋にならないじゃないですかー。
 そんな、目を合わせてから十五秒で恋に落ちる電波系ストーリーじゃあるまいし。
 基本的に出会いと継続した交流が無いと相手に対してそういう感情は抱かないと思います。
 恋愛目当てで近づく方も居なくはありませんけど……大体は下心丸見えでスルーされるのが関の山。
 たとえスルーされないとしても打算の考えでは長続きしませんよ?

 某所の神父様にしても4〜5年くらいの時間がかかりましたし。
 それにしても身を削るような熱烈アタックの末にですしね。
 恋愛とは自ら望んで手にしようと思うと茨の道ですわ。

【引き合いに出すの!?】


>>103

 とりあえず法師様を探して弟子入りしましょうか。
 それから天竺に向かうとベネです。

 ……というのはまあ、いささか古いですから別の方法も。
 とりあえず真摯に身を慎んで勤行なさるしかないでしょうね。
 最寄のお寺にて入山してみては如何でしょうか?
 人妖問わずウェルカムだそうですよ。


>>104

 なんでピンポイントで魚ばっかりなんでしょうか……。

 そもそも、私がナチュラルボーン魚類ならともかく妖怪ですよ? 妖怪。
 まず人化とか出来ないと話にならない隔たりがあるんですってば。
 人間がイルカと結婚しようとしても不可能なのと同じ話ですわ。


>>113

 ―――核融合は、重水素では?
 もしくはヘリウム。
 ウランだと重すぎて融合させるのが難しいかと存じますけど。


>>127

 いえそんな声高に言われましても困ります、というか何処で見たんですか。


 ―――見たんですか!?



>>129

 どようびー。

 ……とはいえ、忙しい合間を縫って休みを奪い取るのは難しいものですね。
 休日は投げ捨てるものなどといわれますがまったく困ったものです。
 割と公務員っぽい生業なのですから休ませてくれてもいいのに……。
 ここのところ妙に異常気象が起きてますからねぇ。まったくもう。



610 名前:名無し客:2010/06/06(日) 02:00:34
 
今年になってから知りましたが、「ウルトラ出光人」や「ウルトラマンキヨタカ」などといった
ウルトラマンも存在してたんですね。前者はゼアスと同じピカリの国出身との事で。
多くの有名ウルトラ戦士の影に隠れがちですが、彼らも空想大戦の表舞台には出ずとも
人々を守る為に戦ってると信じたいですね。
 
 
■最近触れた作品

・ジャングル黒べえ (作:藤子・F・不二雄) 全1巻
藤子・F・不二雄大全集として刊行された完全収録版を本屋で見かけたので、
以前申した通り、前から読みたかった作品だったので即購入しました。
小学生の頃に、地元の図書館に置いてあった単行本に収録されていた分は
読んだ事があったのですが、今回の完全版には未収録作品に加え、それらの
収録済みだった作品も網羅されており、読んでて非常に懐かしかったです。

黒べえの自由なキャラクター性や、ブタゴリラなどの脇役も魅力的なので
藤子先生の作品が好きでしたら、是非この機会に目を通してほしい作品です。
 
 
・餓狼伝説3 (作:細井雄二) 2巻
今まで見つからなかったボンボン餓狼の最終巻、ようやく発見いたしました(感涙
もう、テリーが強いのカッコイイの何の。展開もバトル漫画の王道で、ニコニコMUGENWikiで
高評価だった、外伝【獣王街】のハードボイルドなテリーも見れて、もう大満足です。
・・・正直テリーなら、アーカードや勇次郎レベルの強豪相手でも、冗談抜きで
一対一で互角に戦えるような気もしてきました(滝汗

ボンボン餓狼、細井先生のSNK絡みの単行本未収録作品も含めて復刊しないだろうか・・・?
 
 
・じょしらく (作画:ヤス 原作:久米田康治) 特別版1巻
【かってに改蔵】や【さよなら絶望先生】の作者である久米田先生原作、
【とらドラ!】の挿絵を担当したヤスさん作画による、別マガで連載中の作品です。
こちらも雰囲気などがとっても面白い作品ですので、久米田先生の作風が
好きでしたら、是非お勧めしたい作品です。
特別版付属のCDは・・・ 久米田先生先生らしいアレンジで面白かったですw
 
 
・王狼伝 (作画:三浦建太郎 原作:武論尊) 文庫全1巻
2010年現在、ヤングアニマルで【ベルセルク】を連載中の三浦先生が、
90年代に連載していた武論尊先生原作による【王狼】並びに、続編の
【王狼伝】を一冊に収録した文庫本です。

時を越えて、現代から13世紀のモンゴルに飛ばされてしまった日本人の歴史学者、
伊波を主役とした作品で、「ジンギス・カン=源頼朝」説を物語の要点として、
源頼朝=ジンギス・カンと、同じく13世紀に飛ばされた恋人との間に生まれた子供を
主軸とした物語で、長さは単行本2冊分ですが、その中の壮大さは素晴らしいの一言です。

我が子への愛と、歴史を変えないことを両立する為、伊波が選んだ決意も凄いですが、
個人的には13世紀のモンゴル軍の戦力のみで、同じく未来から転移した、
戦車や機関銃などの近代兵器で武装した中国軍に対し、知恵と策略を活かして
立ち向かい、見事粉砕する戦術も、読んでて非常に凄いと感じました。
 
 
・血まみれスケバンチェーンソー (作:三家本礼) 1巻
【ゾンビ屋れい子】や【サタニスター】等が有名な三家本先生の漫画作品で、
現在コミックビームにて連載中の作品です。

内容は・・・ そのままタイトルの通りで、「血まみれのスケバンがチェーンソーを振り回す」、
という内容です(爆
三家本先生らしく、スプラッタ満載、エロティック満載、バカ描写満載で、なおかつ
これ以上ないってほどB級映画のノリで進んでいく作品でして、掲載紙が青年誌に
変わった事もあってか、これ以上ないってほど上記の要素が前面に出ております(笑

ストーリーに関しては、独善的かつ変質的な女子中学生・碧井ネロが、同級生を拉致、
改造して自らの手駒にするが、クラスで最後に残ったスケバンにして、本作の主人公、
鋸山ギーコも一筋縄ではいかない人物で、チェーンソーを奮ってネロと戦う・・・ という
内容ですが、前述の要素がかなり強烈で、これ以上ないってほど人を選ぶ作品でしょうが
ストーリーよりも作品自体の勢いや、雰囲気を楽しめる方には、是非お勧めしたい作品です。

個人的には、居酒屋の酔っ払い(生身の一般人)に強姦されかかるも、問答無用で
両腕を斬り落として返り討ちにしたギーコを、今後ともMyフェイバリット主人公として
応援していきたい所です(笑
 
 
>>798 名も無き蜀軍兵様

>(念のため伏字)
天人なだけに、色々な意味でフリーダムなんじゃないでしょうかw
 
 
>>799 キミドリ様

>新章/都市伝説『仮面ライダー』
仮面ライダー達のデッキ復元には、神崎ではない第三者が関わっていた模様・・・
『境界の消失』とは、一体何の作品における事件を指しているのでしょうか・・・?
ライダー絡みの作品で思いつくのは・・・ ひょっとしてディケイド?
次回以降で謎が解明されるのか期待しつつ、今後の展開が非常に楽しみです。

>『お豆腐天使』・『コーヒー戦隊マメレンジャー』
調べたら、共に【ラストバレット】出典の劇中劇ですね。

>前作の話では蓮の描写が薄かったと思っていたので、
>今回彼の周辺の動きをクローズアップして書いています。
なるほど。旧編で真司、新章になってから美穂、東条、佐野と【龍騎】ライダーが
活躍しているので、今度は蓮にスポットライトですか。
彼が都市伝説編にどのような形で関わるのか、楽しみにしてます。

>神崎の方は、蓮にデッキやミラーワールドに関する情報を与えて上手く操作し、
>自分の手駒として利用しようとする思惑を持っており、
>今回はその下準備のために登場したという経緯です。
なるほど・・・ 思い返せば、神崎はあくまで「第三勢力」のままなんですよね。
彼が成そうとしている事は、ライダー達にとっての助けになるか、はたまた
大きな障害となるのか・・・ 今後も神崎士郎の動向が見逃せません。

>それはいいですね。
>『メビウス』でも相当に強い印象がありましたし、
>荒々しくも洗練された戦いぶりが容易に想像できます。
最近、ムック本に収録されてたザムシャー主役の短編【守るための太刀】も
読んだ所ですので、実際に書けるのはどのくらい先になるのか確証は無いですが
最近SS執筆もようやく進んできたので、少しずつ構想を練って行こうと思います。

ザムシャーの戦闘に関しては、原作【メビウス】や前述の短編の他にも、
池波正太郎先生の時代小説とかも参考にできるかな、とも考えております。
丁度現在、池波先生の【剣客商売】シリーズにハマっている真っ最中です(笑

>『仮面ライダー』においては幹部のみならず、
>通常の怪人も海外から招集されてくるケースが割とありますね。
>中には「アフリカのアラブ」出身だという
>謎の経歴を持つガニコウモルなどもいましたが。
う〜ん、アフリカに居住していたアラブ人種の出身、という解釈が妥当でしょうか?

>冥界の上空にある方の天界は死後に成仏して天人となった者が居住し、
>非想天は肉体を持ったまま天人となった者が住んでいる区域であると
>考えれば両立も可能かと思いましたが、確かに判別が難しいですね。
別々の作品ならともかく、共に一つの作品が出典だと、流石に分けるのは
難しい気もしますね・・・

>ただ、地底界や天界が幻想郷ではないという点がどうしても引っかかりますね。
>幻想郷の内側の住人からしてみれば確かにこれらの世界は
>幻想郷ではないのかもしれませんが、
>外の世界の者から見ればどちらとも同じ世界に見えてしまい、
>それぞれが別の世界と言われても中々ピンとこないのではないかと思えてしまいます。
>なので、多少大雑把な表現になってしまっても
>地底界であろうが天界であろうが全て幻想郷の一部
>と考えた方が世界観を理解しやすいと思い、
>天界も広義の意味で幻想郷に属する世界であると判断したのですが…、
う〜ん、設定上では、あくまで「妖怪が住み着いていた辺境の地」が幻想郷であって、
現在も結界で囲んだだけの陸続きの土地で、異世界とかの類じゃないみたいですし、
冥界の上空にある天界や、元々地獄の土地であった地底国は、どちらかというと
「幻想郷と行き来できる別世界」という気もしないでもないのですが・・・

どちらにせよ、ここら辺の解釈は人によって微妙に変わりそうですよね。
SS内でも明確な答えは出さず、あくまで「各人物の視点による解釈」という形にして
複数の解釈が成り立つようにする方向性が妥当でしょうか?

>どちらかというと私はマイナー贔屓で、
>そのキャラが活躍していなかったりネタキャラ扱いされている程、
>創作意欲を刺激される性分なものですから、
>サバキにしろゾフィーにしろ、
>今のポジションのままでいてくれるのが一番だと思っております。
そうでしたか。自分も今後のSSでボスボロットを強敵相手に大活躍させたり、
【DEATH NOTE】のシブタクを一般人のレギュラーとして出してみようかとも
考えてますので、キミドリ様のその気持ちは大いに理解できます(笑

>『緋想天』における天界の住人である衣玖や天子も、
>『おにいさん』側の天界と何らかの形で
>交流を持っているというのも十分考えられそうです。
なるほど。それも中々見てみたいシチュですね。
実を言うと、自分も【聖☆おにいさん】の1巻を最近購入して、少しハマりました(笑


611 名前:名無し客:2010/06/06(日) 15:44:19

Wo war ich schon einmal und war so selig
かつて何処かで そしてこれほど幸福だったことがあるだろうか

Wie du warst! Wie du bist! Das weis niemand, das ahnt keiner!
あなたは素晴らしい 掛け値なしに素晴らしい しかしそれは誰も知らず また誰も気付かない

Ich war ein Bub', da hab' ich die noch nicht gekannt.
幼い私は まだあなたを知らなかった

Wer bin denn ich? Wie komm'denn ich zu ihr? Wie kommt denn sie zu mir?
いったい私は誰なのだろう いったいどうして 私はあなたの許に来たのだろう

War' ich kein Mann, die Sinne mochten mir vergeh'n.
もし私が騎士にあるまじき者ならば、このまま死んでしまいたい

Das ist ein seliger Augenblick, den will ich nie vergessen bis an meinen Tod.
何よりも幸福なこの瞬間――私は死しても 決して忘れはしないだろうから

Sophie, Welken Sie
ゆえに恋人よ 枯れ落ちろ

Show a Corpse
死骸を晒せ

Es ist was kommen und ist was g'schehn, Ich mocht Sie fragen
何かが訪れ 何かが起こった 私はあなたに問いを投げたい

Darf's denn sein? Ich mocht' sie fragen: warum zittert was in mir?
本当にこれでよいのか 私は何か過ちを犯していないか

Sophie, und seh' nur dich und spur' nur dich
恋人よ 私はあなただけを見 あなただけを感じよう

Sophie, und weis von nichts als nur: dich hab' ich lieb
私の愛で朽ちるあなたを 私だけが知っているから

Sophie, Welken Sie
ゆえに恋人よ 枯れ落ちろ

Briah―
創造

Der Rosenkavalier Schwarzwaldローゼンカヴァリエ・シュヴァルツヴァルド
死森の薔薇騎士

612 名前:名無し客:2010/06/06(日) 15:51:17

Wo war ich schon einmal und war so seligかつて何処かで そしてこれほど幸福だったことがあるだろうか

Wie du warst! Wie du bist! Das weis niemand, das ahnt keiner!あなたは素晴らしい 掛け値なしに素晴らしい しかしそれは誰も知らず また誰も気付かない

Ich war ein Bub', da hab' ich die noch nicht gekannt.幼い私は まだあなたを知らなかった

Wer bin denn ich? Wie komm'denn ich zu ihr? Wie kommt denn sie zu mir?いったい私は誰なのだろう いったいどうして 私はあなたの許に来たのだろう

War' ich kein Mann, die Sinne mochten mir vergeh'n.もし私が騎士にあるまじき者ならば、このまま死んでしまいたい

Das ist ein seliger Augenblick, den will ich nie vergessen bis an meinen Tod.何よりも幸福なこの瞬間――私は死しても 決して忘れはしないだろうから

Sophie, Welken Sieゆえに恋人よ 枯れ落ちろ

Show a Corpse死骸を晒せ

Es ist was kommen und ist was g'schehn, Ich mocht Sie fragen何かが訪れ 何かが起こった 私はあなたに問いを投げたい

Darf's denn sein? Ich mocht' sie fragen: warum zittert was in mir?本当にこれでよいのか 私は何か過ちを犯していないか

Sophie, und seh' nur dich und spur' nur dich恋人よ 私はあなただけを見 あなただけを感じよう

Sophie, und weis von nichts als nur: dich hab' ich lieb私の愛で朽ちるあなたを 私だけが知っているから

Sophie, Welken Sieゆえに恋人よ 枯れ落ちろ

Briah―創造

Der Rosenkavalier Schwarzwaldローゼンカヴァリエ・シュヴァルツヴァルド
――死森の薔薇騎士――

613 名前:名無し客:2010/06/06(日) 15:56:42

かつて何処かで そしてこれほど幸福だったことがあるだろうかWo war ich schon einmal und war so selig

あなたは素晴らしい 掛け値なしに素晴らしい しかしそれは誰も知らず また誰も気付かないWie du warst! Wie du bist! Das weis niemand, das ahnt keiner!

幼い私は まだあなたを知らなかったIch war ein Bub', da hab' ich die noch nicht gekannt.

いったい私は誰なのだろう いったいどうして 私はあなたの許に来たのだろうWer bin denn ich? Wie komm'denn ich zu ihr? Wie kommt denn sie zu mir?

もし私が騎士にあるまじき者ならば、このまま死んでしまいたいWar' ich kein Mann, die Sinne mochten mir vergeh'n.

何よりも幸福なこの瞬間――私は死しても 決して忘れはしないだろうからDas ist ein seliger Augenblick, den will ich nie vergessen bis an meinen Tod.

ゆえに恋人よ 枯れ落ちろSophie, Welken Sie

死骸を晒せShow a Corpse

何かが訪れ 何かが起こった 私はあなたに問いを投げたいEs ist was kommen und ist was g'schehn, Ich mocht Sie fragen

本当にこれでよいのか 私は何か過ちを犯していないかDarf's denn sein? Ich mocht' sie fragen: warum zittert was in mir?

恋人よ 私はあなただけを見 あなただけを感じようSophie, und seh' nur dich und spur' nur dich

私の愛で朽ちるあなたを 私だけが知っているからSophie, und weis von nichts als nur: dich hab' ich lieb

ゆえに恋人よ 枯れ落ちろSophie, Welken Sie

創造――Briah――

死森の薔薇騎士Der Rosenkavalier Schwarzwald

614 名前:名無し客:2010/06/06(日) 16:59:49


「く、は―――」

 ―――勝負あり、となるはずだった。

「これでオレも絶頂だ」

 悪魔狩人の名を夜に響かせる所以となった身の丈ほどの大剣―――それをろくに防御も
せず、正面から斬りかかられたのだ。上半身と下半身は泣き別れ、亡霊の伝説はここに終
止符を打たれる。―――それが、道理だ。

 確かに、ダンテの刃はヴィルヘルムの躰を肩口から脇腹にかけて見事に斬り捌いた。
 如何なる悪魔も絶命しようというほど凄惨な疵。骨に引っかかったのか、筋肉の収縮が
異常なほど強かったのか、躰が両断されることこそなかったものの、致命傷に代わりはな
い。がっちりと大剣を胴体にくわえ込んだまま、ヴィルヘルムは盛大に喀血した。
 喀血して―――

「―――かつて何処かで そしてこれほど幸福だったことがあるだろうかWo war ich schon einmal und war so selig

 朗々と、唱え始めた。

あなたは素晴らしい 掛け値なしに素晴らしい しかしそれは誰も知らず また誰も気付かないWie du warst! Wie du bist! Das weis niemand, das ahnt keiner!

 吸血鬼は謳う。凶暴に、放埒に、この上もなく満足げに。

幼い私は まだあなたを知らなかったIch war ein Bub', da hab' ich die noch nicht gekannt.

 それは狂気の祝詞だ。凄惨なる夜の降臨を、もっとも澄み切った闇の誕生を、一種の神
々しささえまとってヴィルヘルムは祝福した。

いったい私は誰なのだろう いったいどうして 私はあなたの許に来たのだろうWer bin denn ich? Wie komm'denn ich zu ihr? Wie kommt denn sie zu mir?

 現実の夜が、彼の夜に侵される。

もし私が騎士にあるまじき者ならば、このまま死んでしまいたいWar' ich kein Mann, die Sinne mochten mir vergeh'n.
 何よりも幸福なこの瞬間――私は死しても 決して忘れはしないだろうからDas ist ein seliger Augenblick, den will ich nie vergessen bis an meinen Tod.

 謳うヴィルヘルムを中心にして、周囲の位層が歪んでいく。闇がまるで質量を持ったか
のように蠢き、夜の上から更なる夜が上書きされる。

ゆえに恋人よ 枯れ落ちろSophie, Welken Sie

 舗装された地面がひび割れ、枯渇し、粉砕された。木々や街灯、自動車やらビルの壁面
やらが砂になって朽ちていく。

死骸を晒せShow a Corpse

 急速な勢いで世界が枯れ果てていく。ヴィルヘルムへと吸い上げられていく。

何かが訪れ 何かが起こった 私はあなたに問いを投げたいEs ist was kommen und ist was g'schehn, Ich mocht Sie fragen
 本当にこれでよいのか 私は何か過ちを犯していないかDarf's denn sein? Ich mocht' sie fragen: warum zittert was in mir?
 恋人よ 私はあなただけを見 あなただけを感じようSophie, und seh' nur dich und spur' nur dich
 私の愛で朽ちるあなたを 私だけが知っているからSophie, und weis von nichts als nur: dich hab' ich lieb

ゆえに恋人よ 枯れ落ちろSophie, Welken Sie

 術者の根源たる渇望が、世界の法則を書き換え―――いま、異界の創造は成る。

創造――Briah――

 そして夜が爆発した。

死森の薔薇騎士Der Rosenkavalier Schwarzwald

 創られた夜に銀盤の満月が浮き上がった。如何なる血よりも禍々しく、濃厚なる狂気を
たたえた朱い月。あらゆる吸血鬼の祖たる第二の月輪に睥睨されて―――ヴィルヘルムは
嗤った。これがオレだよ、小僧……と、もはや言葉ではなく世界で語る。

 血を吸う鬼になりたい、夜が永遠に明けなければいい―――ヴィルヘルムの心象風景が
現実に浸食した結果の産物。
 昼に背を向け、夜を受け容れた吸血鬼が創りだしたこの空間では、彼以外の者は悉く搾
り取られる餌にすぎない。無機物も有機物も強制的に生気を吸い上げられる。触れていよ
うがいなかろうが問題ではなかった。いまやここは彼の領地であり胎内なのだから。すべ
てのルールは彼が決定する。
 悪魔狩人が干涸らび砂に還るのにどれほどの時間が必要か。彼はどれだけ耐えきれるの
か。……むろん、ヴィルヘルムはそんな賢しい時間稼ぎで決着をつける気なんてない。

 鮮血の双眸が深淵の闇にあって不気味に燃える。自らの夜に融け込んだヴィルヘルムの
躰は、先までの戦闘による負傷を完全に回復させていた。

 ―――どうだ狩人。これがオレだよ。本当のヴィルヘルム・エーレンブルグだ。

 死森のヴェールで覆われた夜に、誇らしげな声が響く。

 ―――おめえにオレという悪魔が狩れるか? この夜を毀せるか?

 ダンテの力は先までの戦闘でいやというほど思い知った。彼は本物の戦士であり、強靱
なる魂の持ち主だ。手加減はできない。小手調べなんて不敬な真似はヴィルヘルムの矜持
が許さない。―――例えこの夜がどんなに絶対的であろうと。
 初手から全力である。

「ワルシャワの絶望をおめえにも見せてやる……」

 杭が。ヴィルヘルムの体内から生成されていた、あの牙の如き杭が。研ぎ澄まされた枯
れ枝の如き杭が。―――地面から壁からマンホールの空洞から崩れかけた看板から。あら
ゆる常識を無視して夜の闇を突き破る。その数、何千本……いや、5桁に達する勢いだ。
 杭、杭、杭―――死森に乱立する串刺しの牙が、ダンテというたった一匹の獲物を求め
て殺到した。

615 名前:中トロ ◆VA6TnU6GHY :2010/06/06(日) 22:10:46
テストニャ。白は見にくいかニャ?

616 名前:中トロ ◆Idmr.Ihbwk :2010/06/06(日) 22:12:13
こっちはどうかニャ?

617 名前:中トロ ◆4SRbt49QJY :2010/06/06(日) 22:14:20
う〜ん、白色は見づらいのニャ。

618 名前:名無し客:2010/06/07(月) 19:06:18
テスト。

619 名前:名無し客:2010/06/09(水) 01:11:00
 
【ONE PIECE】、【銀魂】、【トリコ】と、ジャンプ連載作品が、最近かなり面白い展開を
見せていて、毎週が非常に楽しみです(嬉
【銀魂】は、話がややクライマックスみたいな感じですが、少しずつ最終回に
近づきつつあるのでしょうか・・・? 他の連載作品共々、見逃せないですね。
 
 
■最近触れた作品

・超獣機神ダンクーガ 獣機神曲 (作:滝沢一穂 原案:奥村誠治)
奥村氏の原案を基に、OVA【白熱の終章】の後日談として書かれた
【超獣機神ダンクーガ】の“地球外伝”と称された小説作品です。

本作は獣戦機隊の一員・司馬亮が実質的な主役を務めており、本作の敵勢力である
二度の星間戦争の裏で力を蓄えていたナチス残党勢力に攫われた妻・ダニエラを
助ける為に、一人密林奥深くの敵のアジトに向かう・・・ という流れなので、
物語を通して彼の出番が多くなっております。
亮もキャラ的にカッコいいのですが、それに加えて人間離れした格闘能力で
敵に立ち向かうシーンも凄く、読んでて非常に楽しめました。
DVDの序盤に触れてたので、自然に故・塩沢氏の声が聞こえてきました(汗

勿論、他のメンバーも活躍しており、【白熱の終章】で凍結されたと聞いた雅人が
無事生還して、父の後を継いで式部重工の若きオーナーになってる姿が書かれたり、
他にも忍や沙羅、葉月博士も相変わらずで読んでて楽しめました。
後、ダンクーガも物語終盤に登場してて何よりでした。前述の通り、亮が主役格なので
敵の最終兵器との決着はビッグモス単独でしたが、迫力あって素晴らしかったです。

なにはともあれ、8話まで視聴した所で止まっていた【ダンクーガ】の視聴を
余裕が出来次第、再開したくなりました。
 
 
■泡沫の様なネタ

・Dショッカーに見捨てられた草加雅人は、寂海王に拾われて以来、連日のように
 特訓を受けていた。そのような日々が続いて数ヶ月、寂海王は雅人に対して
 モロボシ・ダンを紹介、雅人はダンの特訓を受ける事に・・・
 (仮面ライダー555×ウルトラセブン……というかウルトラファイト)

ダンから特訓を受けて、雅人(カイザ)が「地獄の三角斬り」、「飛行機投げ」、
「宇宙陰陽の構え」等といった必殺技を伝授され、その中で改心していくとか・・・
いや、ただ【ウルトラファイト】ネタをやりたいだけなんですが(笑
【ウルトラスーパーファイト】でセブンがケムール人との戦いで使った決め技の
チャンバラトリオ直伝・必殺ハリセンパンチ」は・・・ 伝授してOKだろうか?(笑
(元ネタは、下動画の10:02〜12:41)
ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm10583733
 
 
・地球侵略を目論む宇宙人軍団の尖兵として地球に降り立ったザラブ星人は、
 以前と違って素性が知られている為、地球に来た際に偶々見かけた
 「静岡県清水市在住の某老人」に化身し、ヒーローの関係者に近づく・・・
 (ウルトラマン×某有名少女漫画)

・・・はい、単なる声優ネタです(笑
 
 
>>805 名も無き蜀軍兵様

>空想大戦的には霧彦さんが黄泉返る可能性もありますし
>この事を彼が知ったらどうするか気になります。
【仮面ライダーW】は(今年中には終わるでしょうが)まだ放映中の作品ですが、
空想大戦のルール上では尻彦さん霧彦さんの復活も可能でしょうね。

>フリーダムといえば寅丸さんの『ハングリータイガー』もいいと思うのですよ。
>名前のせいで結構ネタにもされてますし。
見ました・・・ スペカもフリーダムでしたが、それに対する文とはたてのコメントも
結構そっち方面のネタを強めてますね・・・(笑

他にも調べたら・・・  一輪さんの「入道にょき」が、これ以上ないってほど
DECOの【トリオ・ザ・パンチ】で爆笑しましたww

鉄拳「入道にょき」
ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm10398397

元ネタ【トリオ・ザ・パンチ】 0:58より
ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm673872
 
 
>>807 名無し客様

>城南大学
凄いですね・・・ というか、正義のヒーローが多く在籍しすぎですね(汗
ライダー勢に至っては、本郷猛(1号)、風見士郎(V3)、城茂(ストロンガー)、
風祭真(シン)、五代雄介(クウガ)がこの大学のOBですし、ウルトラマンガイアこと
高山我夢も、経歴上では彼らの後輩にあたる立場なんですね・・・

・・・溝呂木とかが城南大学の生徒を襲ったのって、案外、大学出身者から
正義のヒーローが多く生まれている事を知って、意図的に狙ったんじゃ(違


620 名前:名無し客:2010/06/19(土) 23:56:44
太い


621 名前:名無し客:2010/06/21(月) 07:46:43
 ________________
 |l i! i ゝヽ、_i,!/`ー'  ... , -、_ ..  i_l . i!.‖
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622 名前:名無し客:2010/06/21(月) 07:47:45
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623 名前:名無し客:2010/06/21(月) 07:48:23
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624 名前:名無し客:2010/06/25(金) 22:41:16
 
7月24日に新創刊する一迅社の雑誌にて、東方Projectの新たな漫画作品として
【東方茨牡丹 〜Wild and Horned Hermit.(仮)】が開始されるとか・・・ 今から楽しみです。
 
【範馬刃牙】、新たな主人公となった(違)烈海王の活躍に期待大です!
いや、実際に研修旅行でラスベガスに行った身なので、カイザー氏の発言には
非常に共感できた次第ですw
 
 
■ウルトラシリーズで色々と
ttp://ultramanasina.blog102.fc2.com/blog-entry-661.html
今年の12月23日に、映画最新作の公開が決定したみたいです。
(以下、ネタバレ伏字)
タイトルは【ウルトラマンゼロ THE MOVIE 超決戦!ベリアル銀河帝国】とのことで、
内容は【ウルトラ銀河伝説】の続編、ウルトラマンゼロを主役として、前作ラストで
生き延びていたベリアルが「カイザーベリアル」を名乗って再登場するみたいです。
前作同様に前日談的な内容のオリジナルビデオも出る他、ゼロの変身アイテムとして
ウルトラゼロアイ」が新たに登場するとのことです。
という事は・・・ ゼロの人間体が、今年の映画でお披露目ということでしょうか?
兎にも角にも、色々と期待したい所ですね。


【ウルトラギャラクシー大怪獣バトルNEO】全13話、視聴しました。

∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵。∴∵
∴∵     ,.-―-、     /;/´∵∴∵∴∵。∴∵
∴∵ヽ、/  ヾ::ヽヽ  /:::i l ∴∵∴∵∴∵∴∵
∴∵ヾ::ヽ,-、  `;:::l::ヽノ:::::l l ∴∵∴∵。∴∵∴
∴∵ |::::::` ::)  .:::::l::. i}::::::l l ∴:∵∴∵∴∵:∴∵
∴∵ |::::::/-'   .:::::l:: |ヾ:::ヽヽ__, ∴:∵☆彡∴∵:
∴∵ノ::ノ ,     ::l:. ヽ `ー‐´ ∴:∵∴∵∴∵:∴
∴∵´  l r、    ,:::、  \ ∴∵∴∵:∴∵∴∵
∴∵   ゛ヽヽ  ,.':::::::.、 ,/ ∴:∵∴∵:∴∵∴∵:∴∵
∴∵     ヾ二二二二/  /:⌒ヽ ∴:∵∴∵:∴∵
∴∵ ヾ=    ::::{    ( つ〔・・・〕 ∵。∴∵∴∵
∴∵ヽ..、    ー==ト、  /  ,.:| ∵∴∵∴∵。∴∵
∴∵ ノ::::ヽ     j: ヽ/  (:::| ∵。∴∵∴∵ ゜
∴∵ {::::::::::::ヽr:、  ::|  Y     ノ ∴∵∴∵∴∵∵
∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵。∴∵
   ∧∧   ∧∧  ∧∧   ∧∧
  (   )ゝ (   )ゝ(   )ゝ(   )ゝ エレキング、君の事は忘れない・・・
   i⌒ /   i⌒ /  i⌒ /   i⌒ /
   三  |  三  |  三  |  三  |
   ∪ ∪  ∪ ∪  ∪ ∪  ∪ ∪
  三三   三三  三三  三三

第8話は、これまでのシリアス展開のコーヒーブレイク的なギャグ回。
ザラブ星人のコミカルっぷりが最高なので、この回を見る為だけに
【ウルトラギャラクシー】を見ても損はないくらいですwww
後、さりげなくオキの怪獣ファイルに【ウルトラQ dark fantasy】に出た怪獣の
「ガラゴン」の名前があったりしましたw

物語は最高に面白く、【ウルトラギャラクシー】から続いた物語の実質的な
完結編も兼ねてますので、この機会に視聴する事が出来て本当に良かったです。
他にも、本作の50年後を舞台にした漫画【大怪獣バトル ウルトラアドベンチャー】も
単行本が出てるようなので、いつか読んでみたい所です。
 
 
■最近触れた作品

・AKIRA (作:大友克洋) 全6巻
単行本が全巻セットで安価だったので、購入・数日かけて読み終えました。
Wikiでも絶賛されている通り、非常に素晴らしい作品でして、登場人物の魅力も
さることながら、世界観なメカニック、背景等、全てが素晴らしい作品でした。
個人的に気に入ったキャラは、中盤以降金田達と共闘した大佐や、敵ながら
もう一人の主役とも言える鉄雄ですね。

・テニスの王子様 完全版 (作:許斐剛) 1巻・2巻
連載当時、非常に人気だったらしい本作ですが、連載中の【新テニス】を読んで
これ以上ないってほど面白かったので、この機会に完全版を購入してみました。
現在はまだ普通のテニスっぽい感じですが、噂に聞く「超テニス」になるまで
購入し続けていきたい所です(笑

聞く所によると、特に劇場版アニメでの超テニスっぷりが半端ないらしいので、
今度DVDを借りて視聴してみたい所ですね。
仮にSSに出すとしたら、脳内BGMは「あいつこそがテニスの王子様」にして良いでしょうか(笑
 
 
>>813 ドミニア様

>うーん。どうだろうなあ。
>なるべく別世界にした方が後々別のSS書きの人と設定がぶつかってしまう危険性が
>ないのではないかなとは思う所だが。
ただ、別世界にしたらしたで、同一世界にしたい人の意見とぶつかるとも言えますし、
そこら辺はいたちごっこの様な気もしますね・・・
ぶっちゃけ、空想大戦は「早い者勝ち」の方向性でもありますし、他に出そうと考えている人が
いない限り、余程ぶっとんだものでなければ、書き手の判断でも良さそうな気もしますが。

・・・ただ、【AKIRA】は、あの後半以降の荒廃した世界観自体にも魅力を感じましたし、
そこら辺は、やっぱり要相談でケースバイケースでしょうか?

>そうだな、漫画版をゲーム版の設定の補足でいいとこどりの融合をさせると、
>とても楽しい感じになるのではと思う。
確かに面白くなりそうですね。
個人的にはクラモト長官がカッコよかったので、活躍してほしい所です。

>プレイ動画視聴という選択肢はなしなのか?
正直、興味が湧いた物は映像でも結構進むんですが、そうでないものは全然で・・・
最近でも【美食戦隊薔薇野郎】のプレイ動画とかは、進んで見れましたが。

>パタリロは本当に面白い漫画だからな。スターダストは特に。
文庫版で「スターダスト」を読んでみました。
感想・・・ これまで同様、ギャグを交えながらシリアスもちゃんと描かれており、
その上でちゃんと長編をやっている辺り、非常に面白かったです。
パタリロもバンコランも、いつも通り面白くて安心しましたw

後、このエピソードを読んでから、本スレ2の>192に投下されたドミニア様のSSを読んだら
初めて読んだ時と比べて、色々と異なった印象で読む事が出来ました。
SSラストのバンコランの独白も、未読時に比べて何となく彼の気持ちが分かる気もしました。
・・・プラズマXの活躍にちょっとだけ期待(笑
 
 
>> 814 キミドリ様

>新章/都市伝説『仮面ライダー』
「境界の消失」とは、劇場版【FINAL EPISODE】の事でしたか。
旧編で一言だけ語られていた設定を回収する等、流石だと思いました。
具体的な詳細なども次回以降で語られるみたいで、非常に待ち遠しいです。

>私個人としては今のところ『ディケイド』の参戦は考えておりませんが、
>小ネタ程度ならいくつかストックがあるので、
>機会があればまた何らかの形で実現させてみたいですね。
なるほど、【ディケイド】の小ネタは、ちょっと聞いてみたい所です(笑

>蓮に関しては、実は前々からネタを考えているんですが、恵里とデートっぽい
>ことをする話とか、『けいおん!』の澪との絡み(これは今回の投稿分で
>伏線も張りましたが)など、あまり空想大戦と関係のない物ばかり
>だったりするので、なかなかSSには反映できていなかったりします。
おお、蓮×澪の絡みですか。個人的に二人とも好きなので期待したいところです。

>書き込みの後、改めて調べてみたんですが、私の中でも認識不足や無知が
>結構ひどく、かなりいい加減なことを書いてしまったと反省しています。
>この件に関して私には言及できる資格はありません。
>多大なご迷惑をおかけしてしまい、申し訳ありませんでした。
いえ、そんなに謝らなくても大丈夫だと思いますが・・・(汗
自分も東方に触れ始めた頃は、設定を把握してない部分もありましたし。
 
 
>>816 名も無き蜀軍兵様

>以前に自分が紹介した東方FSS様の作品ですね。
>前半の冒頭を見る限り、時間軸はインビジブル・ドーパント編後のようですね。
>前作の東方ディケイドが中々に面白かったので、今回も期待しています
公開サイト様の方では既に完成してますので、是非オススメしたい作品です。


625 名前:名無し客:2010/07/01(木) 08:37:27
テスト

626 名前:名無し客:2010/07/01(木) 22:54:17
 
 
 
 ――――そして、時は流れ、“新西暦189年”。
 
 
 新西暦17Xに勃発した一年戦争は、上層部を牛耳っていたザビ家の内紛が切欠となり
 星一号作戦においてデギン・ソド・ザビ、ギレン・ザビ、キシリア・ザビと言った面々が
 相次いで死亡、その結果指揮系統が混乱、地球連邦が勝利を収める事になった。

 尤も、連邦とジオンが終戦協定が結んだ後も、投降勧告に従わなかった残存勢力は
 ジオン本国に届いていた大量の鉱物資源を基として組織を再編、「デラーズ・フリート」、
 「ネオ・ジオン」、「オールズモビル」と姿を変えて永きに渡って地球圏に戦乱を巻き起こし、
 新西暦189年現在においてもジュピトリアンと繋がっているザビ派のネオ・ジオンや、
 ガルマ・ザビらディバイン・ショッカー地下帝国軍に与している旧ジオン残党などが
 戦力を蓄えながら、虎視眈々と地球侵略のチャンスを狙っている現状であった。
 
 
 狂信集団セイバー・オブ・マンカインド(SOM)と漫画出版集団CLUBとの戦いは、
 コミックマスターJを名乗って執筆していた小林信也と、かつて「週刊少年ダッシュ」の
 編集者であった山下が出会った事で、大場純希や華之小路麗、木乃花一葉といった
 漫画家達が次々とCLUBに参加、読者軍も勢力に加わり、形勢はCLUBに大きく傾く。
 そして、後に・・・ いや、現在「復活の戦い」と呼ばれている死闘を経て、
 ジ・エンド=延道断の介入もあり、最終的にはCLUBが勝利を収める事となった。
 SOMは壊滅する事はなかったものの、この戦いで求心力を失い、勢力は大幅に縮小。
 新西暦189年現在においては、ただの一宗教団体にまで成り下がる顛末を辿った。
 
  
 ジオンの地上部隊を支援していた地下組織ショッカーは、戦争終結より暫く後に
 本格的な活動を開始、地球圏を脅かすが、組織が作った改造人間の一人が脱走・・・
 その男、本郷猛は「仮面ライダー」を名乗り、後に自分と同じ飛蝗型改造人間にされた
 一文字隼人と合流、共に強大な組織を相手に戦い続け、見事ショッカーを討ち滅ぼした。

 ただ、組織を支配していた「大首領」は逃走・・・ その後も「仮面ライダー」達と
 数多の組織や存在を背後から操る「大首領」との戦いは続き、新西暦189年現在でも
 「グランショッカー」を経た「ディバイン・ショッカー」と、ライダー達を筆頭とする戦士達との
 戦いという形で継続しており、暫くは終結の気配を感じられそうにない。
 
 
 ――――そして、そのディバイン・ショッカーを筆頭とする勢力と戦っている戦士達の中に
 ジ・エンドこと延道断と、セラス・ヴィクトリアの姿も在った。
 
 
 
 
  ◆    ◆    ◆    ◆
 
 
 
 
     太陽系・第9惑星 冥王星
 
 
 太陽系の第9惑星・冥王星は、太陽系第9惑星にして、同星系の最果ての星である。
 ただ、正確に言うならば冥王星の外側にも惑星は存在しており、魔王星、智王星、
 神無月星、雷王星、そしてプロメテ、テラ、ネメシスなどがそうだ。
 ・・・ただ、それらの星は 宇宙怪獣や侵略者の巣窟だったり、反物質で構成されて
 (資源としてはともかく)居住には適していなかったり、過去の戦乱の影響で他の惑星と比べて
 公転軌道が大きく離れていたり、もしくは質量が9割以上失われてたり・・・
 そういった理由から、“地球側の開拓がなされている星”としては冥王星が最果てと言う訳である。
 
 冥王星の直径は5800km、その質量は地球の1に対して0.1、自転周期は6.39日・・・
 寒く、永久に凍りついた小さな惑星であり、その氷は宇宙の歴史が始まって以来
 一度も融けた事がないと言われるほど、冷たくて固く、そして信じられないほど透明である。

 もう一度言うが、冥王星は実質的に太陽系の最果てと言える惑星である。
 故に、地球から飛び出て宇宙を旅しようとする人々は、ここまで来て考えたという。
 ――――ここから先へ行って、無事に生きて帰れるのだろうかと。
 だから今では、この星、冥王星の事を、こう呼ぶものが多い・・・ 「迷いの星」と。
 
 
 ――――そして、その「迷いの星」に、一人の地球人が訪れていた。
 ただ、彼は外宇宙へ行こうとしている訳ではない。彼には地球圏でやるべき事がまだ数多い。
 故に、その人物が冥王星の土を踏んだのは、自身の”作品”の構想を練る為の遠出・・・
 それに加え、地球から離れたこの地で”ある人物”と会う約束をしていたからだ。

 そう・・・ その人物は、漫画家にして戦士である男、ジ・エンドこと延道断である。
 
 
ジ・エンド「―――――しかし、噂には聞いていたが、こりゃ寒いな・・・」
 
 冥王星は、見渡す限りの氷の世界―――――
 その環境が生み出す極寒の環境は凄まじい物であり、生身の身体はもちろんのこと、
 自らの身体に機械を組み込んだ者、もしくは全身改造を施したサイボーグであっても
 体内のヒーターや内燃機関が頻繁に故障してしまうほどの厳しい物であった。

 故に、この冥王星の地に降り立つ者は、極寒の環境を出自とする種族を除き、
 基本的に生身・サイボーグ含め、防寒着を着用する事が常識である。
 生身の肉体の持ち主であるジ・エンドも、その身に厚手の防寒コートを羽織った上で
 冥王星の地に降り立っていた。

ジ・エンド「噂には聞いていたが、近づいただけで宇宙ロケットの中まで寒くなるってのは
      本当だったのか・・・ 暖房まで調子が悪くなるとはな・・・」

 先に書いたとおり、この冥王星は一面の氷の世界であり、寒いのは当たり前なのだが・・・
 ―――何故か、冥王星に近づく宇宙船や宇宙列車の中も、真空の宇宙空間を隔てているにも
 関わらず、その凍りついた惑星に近づいて行けばゆくほど、誰も彼も寒くて堪らなくなり、
 暖房も効果が悪くなるという現象が起こってしまうのである。

 その原因は不明―――― 人類が外宇宙に進出してから五世紀以上経過し、
 他星系の文明圏と交流を持ち、様々な技術が進歩した現在でもそれは変わらないままである。
 ある人物は、冥王星の氷の中で凍りついている旅人の魂がそうさせているとも語っているが、
 人ならざる存在が跳梁跋扈し、闇に紛れて人を喰らおうとする、新西暦189年・・・

 そんな世の中であれば、先の人物の発言を迷信として一蹴する者もいれば、
 逆にそういった考えも決して間違いではないと意見する者も、決して少数派ではない・・・
 そんな世界を、人々は苦しみながらも、一生懸命生きようとしているのであった。
 
 
ジ・エンド「・・・クリンゲライン船長も、あの寒さを感じたんだろうかね」

 そして、そんな世の中を生きている一人の地球人、延道断ことジ・エンドは
 火星、金星に続く、第三の惑星有人探査として、地球人で初めて冥王星に降り立った人物・・・
 かつてのアメリカ合衆国宇宙局長、サミュエル・クリンゲライン船長の心境に思いを馳せつつ、
 いつものギターケースを片手に、冥王星の市街地の方へと歩いて行った。
 
 
 
 
  ◇    ◇    ◇    ◇
 
 
 
 
    日本国 海上都市シン・ザ・シティ


 日本国の東京湾上に存在する海上都市、シン・ザ・シティ
 羽田から千葉に至る海上にコンクリートの柱を何十本も打ち込み、その上に建設された
 東京湾上を横切る巨大な海上都市である。

 国が全面的に推進しているプロジェクトで、新西暦189年現在においても未だ完成には
 至っておらず、完全に出来上がるには、恐らくあと半世紀はかかるとも言われている。
 そして、このシン・ザ・シティは、かのαナンバーズの重要人物の一人にして、
 無敵鋼人ダイターン3を駆ってメガノイドと戦った歴戦の戦士の一人、破嵐万丈が
 豪邸を構えて仲間達と共に敵と戦っていた事でも、その名を知られている都市でもあった。
 
 そして、そのシン・ザ・シティのアケボノ桟橋に着艦中の船に、一人の人物が歩いてゆく。
 男はシルクハットに黒マントを羽織り、首に蝶ネクタイを絞めるという、世間一般から見れば
 魔術師や奇術師などといった職の人物を思わせる様な出で立ちをしていた。

 そう・・・ 十数年前の戦いで、ジ・エンドと共に戦った男塾OBの一人、男爵ディーノである。
 
 
 桟橋を歩いていたディーノ、その途中で桟橋で釣りをしている一人の男性を見かけた。
 男は恰幅が良い体つきをした、50代半ばと見える中年男性で、その手には釣竿を握り
 脇には釣った魚を入れる為のアイスボックスを備え、海面に釣り糸を垂らしていた。

ディーノ「どうです、釣れますかな」

釣り人「いや、全然ですね。さっぱりですわ」

 と、釣り人がそうディーノに返答した矢先・・・ 彼の握っている竿に変化が起きた。
 コッ、コッ、コッ・・・と、糸が海面に引き込まれ、竿に重量がかかってきたのだ。
 
釣り人「ン! ヨシッ、来た来たっ!」

 と、釣り人はディーノからそっぽを向いて海面を凝視すると、手元の竿のリールを回し始めた。
 ヂー、ヂー、ヂー・・・ と、回してゆき、竿は糸に引かれて少しずつ反ってゆく。
 その釣り人の顔に歓喜の色が出ているのを見てて、ディーノは少なからず微笑ましかった。

 ・・・そんな状態が暫く続き、釣り人は海面から、釣り糸の先端に括り付けられた餌に
 喰らいついた魚を、引っ張り出すことにようやく成功したのであった。

ディーノ「ホゥ・・・ これは」
 
 釣り上がったのは、ターコイズ色の鱗を持った、綺麗な外見の魚であった。
 その魚から針を外した釣り人は、魚を眺めると少し悩ましげな表情を浮かべ、アイスボックスに投げ込んだ。

ディーノ「・・・それは、我々の世界の魚ではありませんね」

釣り人「ええ、その通りですよ。前に同じ魚を釣った事があります。
     時空クレヴァスから流れ着いた、異世界の人たちが集まってるっていう
     “トアール”っつーホテルに行った時に、釣ったこの魚を見せて聞いてみたところ、
     何でも「バラムフィッシュ」とかいう魚の稚魚みたいです。成魚はもっとデカいみたいですね」
 
 それを聞いたディーノは、この中年の(自身もいい年であるが)釣り人が、
 この「バラムフィッシュ」という名の異世界から転移した外来魚が、こうも頻繁に
 “こちらの世界”にて釣る事が出来るという状態に、憂いを抱いている事を理解した。

 事実、時空クレヴァスからの異世界の動植物の流入は、決して小さくない問題を引き起こしていた。
 異世界の生物はこちらの世界とは大きく異なった、特異な特性を持ったものが非常に多く、
 それらが森林や海などといった場所に定住し、生態系を大きく狂わせてしまうという問題が
 日本・・・ いや、世界各地において大きな問題となっているのだ。

 時空クレヴァスの発生以前にも、こういった大規模な生態系の異変は珍しい訳ではなく、
 怪獣が出現したりする際には、その前兆として近辺の動植物に異常が発生する事が多々あった。
 有名な所では、数年前の恐竜帝国侵攻において、日本の海が三葉虫やポトリオレピスなどといった
 原始生物らに占拠されたり、メカザウルスの兵器によって森の木々や草花が枯れ、代わりに
 シダ類の植物が跳梁跋扈したり・・・ と、そういった事例は人類も幾度か体験してきたいた。
 だから、軍や政府機関なども、それらの経験を生かして、以前に比べれば生態系の異変に対する
 対策を取れるようにはなってきてはいたのだ。

 だが、ここ近年における時空クレヴァスの発生件数の異常な増加・・・
 それが災いして、従来のケースに比べると、新西暦189年現在における異変の頻度は
 明らかに倍増しており、さらに様々な侵略勢力や、妖怪や怪獣などといった存在が
 大小問わず、地球圏全土で暴れまわっているという事もあり、軍や政府機関も
 勢力をそちらの対策に回さざるを得ず、完全にそれを抑える事が難しくなってしまっている
 というのが実情であった。

 最近では、大都市の繁華街に、巨大な口物を持った怪奇植物、モルボルが突如出現し、
 口物から発した有害物質により、十数名が意識不明、8名の尊い人命が命を落とすという
 洒落にならない事件も発生していた。
 この怪奇植物自体は、機動隊の出動により掃討出来たものの、こういった異世界からの
 外来生物が引き起こす事件は世界各地で多発しており、現在、ディバイン・ショッカーを
 筆頭とする侵略者の破壊活動と並び、地球圏全域で深刻な社会問題として世間を騒がせ、
 一般大衆を恐れさせていたのであった。
 
 
釣り人「時空クレヴァスだか何だか知りませんけど、なんだか世界各地で異世界の
     魚だの獣だの、鳥だのが転移して、そのままこっちに定住してるみたいなんです。
     何ていうか、本当に地球の生態系が心配ですよ。ブラックバス所の話じゃないです。
     まぁ、こいつは食べたら結構美味いんですけど、元々の魚が居なくなっちゃったら
     本当に嫌ですよ。何とかならんもんですかねぇ」

 釣り人の意見は尤もであった。時空クレヴァス以前の、先の恐竜帝国の事件でさえ
 日本の生態系に大きな被害をもたらしたのである。
 幸いにも、こちらはバルマー戦役の終結後、和解する事の出来た一部の
 ゼントラーディ人の協力により、地球環境の回復の際に復元する事はできたが・・・
 それでも、今の地球圏・・・ いや、宇宙全体の異変は、決して楽観視できるものではないだろう。
 
 
釣り人「・・・あ、浜崎といいます。サラリーマンやってます」

ディーノ「私は男爵ディーノという者です。今、この先のレストランに向かう所です」
 
 そんな感じで自己紹介をしている間に、釣り人・・・浜崎伝助の周囲には、
 何時の間にやら、青い人型をした、小さな生き物が纏わりついていた。

 その生物を見たディーノは、少し驚いた様子で感嘆の声を挙げた。

ディーノ「ホゥ、これは・・・ “うみにん”、ですね」

 うみにん・・・ その名の通り、主に海で見かける事の多い、青い人型の生命体である。
 その正体と生態は、人類が太陽系を越えて外宇宙に進出した現代においても未だ不明な点が多く
 小さい物が水中で小魚やミジンコに混じって泳いでいたり、かと思えば、外宇宙航海用の宇宙船と
 同サイズの個体が宇宙空間を飛行していたなど、その生態すら完全に定かではない存在であり、
 情報によっては、街中の居酒屋で、人間とそう変わらないサイズでおでんを食ったいたという
 ものまで流布していた。
  
 その起源もかなり古いと言われており、ナスカの地上絵やエジプトの壁画、
 そして古代の化石の中に、アンモナイトなどと混じって存在していた事実も確認されており、
 そういう意味では人類・・・ いや、地球・・・ もしかしたら、この宇宙そのものに対し、
 永い付き合いをしている存在なのかもしれないと、港では囁かれていた。
 
 
浜崎「可愛いっちゃ可愛いんですけどねぇ。
    ちょっと前までは、そんな頻繁に見れるもんじゃなかったんですけど
    なんかここ数年、やけに見かけるようになったんですよね」

 浜崎という男の言う通りであった。
 うみにんとは、確かに神出鬼没で、様々な場所に出没する存在ではあるが、
 本来は浜崎が言った通り、そう頻繁に見かける存在ではなく、もし目にする事があったら
 何かラッキーな事が起こる・・・ そんなジンクスが囁かれるくらい、めったに見れない
 存在だったのだ。

 しかし・・・ ここ数年で、うみにん、並びに同系列の生命体の目撃件数は異様に増えていた。
 その範囲は地球圏全土と広く・・・ 無論、もとより全宇宙範囲で目撃されていた存在ではあったが、
 その件数は、数年前とは比較にならないほどのものなのである。
 一説では、災害などの天変地異が起こった時に、ネズミなどの小動物が察知して逃げ出すように
 うみにんも全宇宙規模の“異変”を感知し、その影響で生態バランスに変化が現れたのではないか・・・
 そんな声もあった。
 
浜崎「・・・こいつらも、困ってるんじゃないでしょうかね。
    世界がどんどん、訳のわからん力で、ちょっとずつねじ曲がっていくのを
    俺たち人間よりは、敏感に感じ取れてるんじゃないでしょうか」

 浜崎はそう言うと、自分の手元に昇ってきてたうみにん数体を、優しく手で掴むと
 眼前の海の中へと放す。
 ディーノはそれを見て、その顔に僅かな微笑みを浮かべた。

浜崎「マ、とりあえず気長にやってくことにしますよ。
    何せ俺は、ゴジラ釣った事があるんですから」

ディーノ「フフッ・・・ では、楽しみにしてます」
 
 桟橋で話をしている二人の中年男を、先ほど海に放されたうみにん達が
 海面から顔を浮かべ、無表情のまま下から覗き込んでいた。
 
 
 
 
  ◇    ◇    ◇    ◇
 
 
 
 
 冥王星の街の広場、そしてその中心に、この惑星に初めて有人で降り立ったという
 有人探査船・プルート13号が、街のオブジェとして飾られている。
 時刻はこの惑星の標準時刻にて昼頃となり、いつしかプルート13号の周囲には、
 地元の子供たちが、色とりどりの厚手のコートで防寒し、スパイクをきかせた靴で
 氷に覆われた冥王星の大地を踏みしめ、各々の“ごっこ”を展開していた。

 中でも、男の子達が熱中しているのは、やはり怪獣ごっこである。
 ある子供は、ウルトラマンや仮面ライダー1号、ガンダム等の仮面を被ってヒーローになりきり、
 また別の子供達は、両手をチョキにして「バルタン星人」、コートを頭にひっかけて「ジャミラ」、
 寒さで白くなった息を吐いて「ペギラ」・・・と、思い思いの怪獣を演じ、ヒーロー役の子と
 戦っている様子が展開されており、この街の風景の一つを演出していた。
 
 また、街を離れた氷の世界において、かの有名な宇宙警備隊隊長ゾフィーが
 空を飛んでる姿を目撃することが多く、実際にそれを目撃した子供は、
 それはもう羨ましがられ、翌日の怪獣ごっこでは当然ゾフィー役を獲得できた。

 このゾフィー、太陽系防衛の要所である冥王星軌道を警備しているしているが故に
 その姿を見られたのであり、丁度この頃、冥王星軌道を巡航中に異星人船団から
 攻撃を受けていた科学特捜隊のサコミズ班キャップ、サコミズ・シンゴを助けているのだが
 この二人が再びめぐり合うのは、まだ数十年ほど後に語られるべき物語である。
 
 閑話休題それはさておき
 
 その広場から歩いてそう遠くない所に、多くの居酒屋、食堂、そして宿泊施設が
 連立している通りがあり、そこの片隅に建っている、そこそこ大きなホテル・・・
 その一室において、三人の男女がテーブルを挟み、席に座って会談していた。
 
 
 
     太陽系・第9惑星 冥王星・某ホテルの一室
 
 
 三人の男女の内、男の方は、先ほど冥王星に到着した男・・・ ジ・エンドである。
 そして、彼の目の前にテーブルを挟んで二人の女性が座っているのが見える。

 女性の一人は、金髪碧眼の北欧系の少女・・・の見た目をした実年齢50近い吸血鬼、
 かつて十数年前の戦いで、ジ・エンドや男塾の面々と共にジオン軍やショッカーと戦った一人・・・
 セラス・ヴィクトリアである。

 そして、彼女の隣りには浅黒い肌をした、別の一人の女性が座っていた。
 見た目からして、年齢は50代半ば程度といったところか。女性は金色の長い髪を後ろに流し、
 その身を黒いスーツで固めている。片目は眼帯で覆われており、彼女自身から発せられる
 独特の雰囲気みたいなものもあってか、数多くの戦いや窮地を乗り越えてきた歴戦の戦士・・・
 そう思わせる様な“強さ”や“凛々しさ”を感じ取ることが出来るだろう。

 そう、彼女はヘルシング家の当主にして、王立国教騎士団の長・・・
 30年前の「飛行船事件」を鎮圧した当事者でもある、セラスの上司にあたる人物。
 インテグラル・ファルブルケ・ウィンゲーツ・ヘルシング、その人だった。
 
 
インテグラ「そうか・・・ やはり連中も、黄泉還って完全に組織を立て直したようだな」
 
 インテグラ・・・ 彼女は王立国教騎士団の長として、この冥王星に存在する
 イギリス領事館に諸事情で招かれており、セラスもそれに同行していたのだ。
 そして、ジ・エンドはインテグラらと今後の事を論議する為に、彼女達を追って
 ここ冥王星にまで、はるばる追いかけてきた訳である。

 そして、インテグラ達の方も一通り用事は済み、時間も取れたので、密談をするに
 適当なホテルを選び、その一室にて会談する事となったのだ。
 
ジ・エンド「ああ。30年前の「飛行船事件」で壊滅した筈の“ミレニアム”・・・
      どうも件の“黄泉還り”の影響で、幹部格を始めとする構成員の殆どが
      復活を果たし、Dショッカーの加護の下、組織を完全に再建しているようだ」

セラス「“ミレニアム”・・・ 連中も地獄から這い上がってきましたか」

 
 “ミレニアム”・・・ 第二次世界大戦後、南米に逃れたナチスの残党らによって
 結成された勢力であり、1000名にも及ぶ組織の構成員、全てが肉体を改造して
 吸血鬼と化した、言わば“異形の侵略軍”であった。

 そして、30年前の「飛行船事件」・・・ 彼らが「第二次ゼーレヴェ作戦」と呼んだ戦いにおいて
 英国と米国に無差別テロを仕掛け、両国合わせて数百人単位の尊い人命が奪われてしまった。
 激しい戦いの末、王立国教騎士団はインテグラやセラスを除き、殆どの人員・・・
 組織に属していた最強の吸血鬼“アーカード”を含んだ、多くが失われてしまったが、
 最終的にはミレニアムの“少佐”や“博士”などといった、指導者や幹部級を討ち取って
 組織を事実上壊滅させることには成功し、戦いを終結に導いたのであった。

 ・・・しかし、組織は壊滅したものの、僅かに生き残った残党達は、国際手配されながらも
 中米の奥地や、月面に潜んでいたナチスの残党勢力・・・ そして、それらを裏で操っていた
 ナチス残党の総元締め、“ショッカー”などといった組織と合流し、地下に潜りながらも
 再び地上に出て、世界を戦乱の渦に叩き込むチャンスを待ち続けていたのだ。

 そして、新西暦189年現在。件の“黄泉還り”によって、一度は倒されたショッカーやミレニアム、
 それらに連なる数多のナチス残党勢力の面々が、地上に復活。地下に潜み続けてきた
 残党たちと合流、ディバイン・ショッカーの傘下に就き、この地球圏全土をナチスの系統・・・
 ディバイン・ショッカー至高邪神の手中に収めるが為に、深淵の暗闇の中より
 再びその姿を現したのだった。
 
 
ジ・エンド「今はそれほど表立った行動は見せてないが、前みたいに地下に潜りっぱなし
      て訳じゃあない。Dショッカー傘下組織として、破壊活動なり、要人暗殺なり、
      世界各地において、悪行をおっぱじめていやがる。
      現に数ヶ月前、錬金戦団の極東支部が連中・・・ “ミレニアム”の刺客を襲撃を受けた」

インテグラ「ああ・・・ その話は聞いている」
 
 そう言って、インテグラはコーヒーに口をつける。
 
 
 
  ◆    ◆    ◆    ◆
 
 
 錬金戦団とは、その名が現す通り、欧州にて発祥した学問「錬金術」の流れを持つ
 組織であり、それら錬金術によって作り出された超常物質・核金によって武装した
 戦士達を保有し、同じく錬金術の副産物として生まれた怪物・ホムンクルスや、
 組織に仇なす存在を掃討する為に、数百年もの昔より暗闘を続けていた。

 そして、その錬金戦団の極東支部・・・ 本来の支部本拠地は海底に存在している
 XIナンバーの武装錬金「錬金力研究所」であるのだが、そことは別に築かれていた
 日本某所の研究施設に、“ミレニアム”の軍勢・・・
 組織に属する吸血鬼の兄弟、ルーク・ヴァレンタインと、ヤン・バレンタインが、
 武装した食屍鬼(グール)を率いて、地上支部に駐留していた錬金戦団の
 研究員たちを、一挙に拉致しにかかってきたのだ。

 本来なら地上支部にも数名の“戦士”が駐留している筈だったのだが、
 何せこの情勢である。何時、どのような緊急事態が起こるものか分かったものではない。
 不運にも、駐留していた“戦士”達は、皆揃って緊急任務によって外出、
 地上支部には非戦闘要員の、錬金術の研究員しか残っていなかったのだ。
 故に、非戦闘要員のみで、吸血鬼二名と食屍鬼の軍隊に抵抗できる筈も無く、
 ミレニアムの保有する輸送用車両に詰め込まれ、一人残らず攫われる所だったのだ。

 ・・・“所だった”というのは、要するに彼らは“攫われなかった”という事でもある。
 幸運にも、地上支部の周辺に待機していたミレニアムの友軍を発見した
 錬金戦団の戦士の一人、戦部巌至が、それらの軍勢を蹴散らしつつ、
 占拠された地上支部に向かっていき、軍勢を率いていたヴァレンタイン兄弟の前に
 その姿を現したのであった。
 
 
 ・・・この戦いは、結局、戦部が輸送車両を粉々に粉砕し、食屍鬼の軍隊を
 ズタズタの肉塊にし、ヴァレンタイン兄弟をあと一歩のところまで追い詰めた所で
 ミレニアムの友軍の生き残りが乱入。
 戦部とミレニアムとの交戦による余波もあってか、ただでさえダメージを受けて
 廃墟同然の外観になり果てていた地上支部は、この友軍の攻撃で止めを刺されて
 完全に崩落してしまったのだ。

 これに乗じて、ヴァレンタイン兄弟は友軍のヘリに乗って、現地から離脱。
 拉致されかけた研究員たちは全員無事だったものの、基地の崩落によって
 彼らが研究していた核金を応用した新技術や、それと平行して続けられていた
 “シャンバラへ至る『扉』”なるものを求める為の研究資料やその成果などは、
 一切合切失われてしまったのであった。

 ・・・いや、もしかしたら、それだけヴァレンタイン兄弟の手によって
 持ち逃げされたのかもしれないが、いずれにせよ、錬金戦団の手元には
 何一つ残される事はなく、彼らにとってはこの襲撃によって、ただ手痛い
 被害だけが残されるのみとなってしまったのだ。
 
 
 ちなみに、このミレニアムの軍勢と交戦した張本人、戦部はというと・・・

 戦部に続いた錬金戦団の戦士達が、地上支部に駆けつけた頃には、
 既に戦いは終わった後であり、襲撃を仕掛けた張本人であるミレニアムは去った後であった。
 そして、錬金戦団の地上支部・・・ の“跡”では、戦部に助けられたと思われる
 研究員たちが固まっており、多くの者は腰を抜かしてたり、泡を吹いて気絶していた為、
 まともな状態を保っていたのは僅か数名のみであった。

 駆けつけた戦士達が、戦部は何処にいるのかと、意識を保っていた研究員に
 尋ねたところ、その研究員は、恐る恐る、地上支部“だった”瓦礫の山の上を指差した。
 その先に居たのは・・・
 
 
       (ボリ、ボリ・・・ バリ、バリ、バリ・・・)
 
 
戦士「戦部・・・ さん・・・?」
 
 
       ガツガツ・・・ ゴクン
 
 
戦部「見 た な
 
 
 ・・・そこに居たのは、先の戦いで戦部自身が討ち取った、食屍鬼の残骸・・・
 頭部、腕、脚、胴体・・・と、活動していた頃の原形を留めていない、引き裂かれて
 バラバラになった残骸を、覆っていたヘルメットや、防弾装備すら外すことなく、
 バリバリと噛み砕き、咀嚼して喰らっている、戦部の姿であった・・・
 
 
 
  ◆    ◆    ◆    ◆
 
 
 
セラス「まぁ、あの組織は昔から、裏で“色々と”やらかしてましたしね・・・
     汚名返上したければ、この程度で泣き言を言える立場ではないと
     思いますけど」

ジ・エンド「錬金戦団はいいが、問題なのはミレニアムの方だ。
      奴ら、Dショッカーの後ろ盾を得て、完全に息を吹き返しつつある。
      この件以外にも、あの“浅倉威”を、連中が拉致していると聞いてるぜ」

インテグラ「アサクラ・・・ 前に聞いたな。 悪に堕ちた“仮面ライダー”の一人だったか?」
 
 
 浅倉威・・・ またの名を、仮面ライダー王蛇

 かつては多くの人間を理由も無く殺害した凶悪殺人犯であり、その罪により
 拘置所に拘留されていたのだが、ライダーバトルの主催者・・・ 神崎士郎が
 獄中の鏡から彼にカードデッキを手渡し、浅倉を「仮面ライダー」の一人とした。
 彼はその後、ライダーの力によって脱獄。仮面ライダーとなり、ライダーバトルに
 参加した後も、その暴力性によって多くのライダー達を毒牙に駆けたが、
 最期は生身で機動隊の一声銃撃を受け、その命を散らしたのだった。

 その後、神崎士郎がタイムベントによる時間軸のループを止めた事によって
 世界はリセットされ、ライダーバトルやミラーワールドに関わって命を落とした
 人々も、再びこの世界に生を受ける事となった。
 浅倉も例外ではなく、それに加えて犯罪者であった過去を改変され、
 ただの一般人として、再びこの世界に生きていけることになる筈だった。

 ・・・だが、黄泉還り現象や、時空クレヴァスの多発、数々の地下組織の暗躍、
 それらの世界規模の異変に合わせるかのように、戦いの記憶を失った筈の
 13人の仮面ライダーだった者達の元に、ライダーデッキが送り付けられてきた。
 そして、かつてのライダー達は、それを受け取った瞬間、“リセット”された筈の
 記憶が戻り、再び“仮面ライダー”としての運命に翻弄される事になってしまったのだ。
 
 
セラス「・・・考えてみれば哀れですよね。
     彼自身、“リセット”で犯罪者ではなくなったのなら、それ以前の殺人とかも
     全部「無かったこと」になってる筈ですよね?
     それなのに、彼が“この世界で起こしていない”悪行と人格を植え付けられて
     悪の戦士に変えられるというのも、気の毒なものです」

ジ・エンド「・・・確かにな。ショッカーが怪人にやってる脳改造と同レベルだと思うぜ。
      神崎のライダー達が一斉に記憶を取り戻した原因は、まだ明瞭じゃねえが、
      それさえなけりゃ、浅倉ももっと気楽に生きてられたんだろうがな・・・」
 
 
 一同は無意識のうちに、溜息をつく。

 事実、浅倉に限った事ではない。かつて悪のライダーとして暗躍し、現在も
 闇の勢力として動いている者達・・・ シザースこと須藤、ガイこと芝浦、
 そしてベルデこと高見沢も、本当ならリセットにより、悪人でも何でもない、
 一人の人間として生きていける権利を得られた筈なのだ。
 無論、東条や佐野の様に、リセット以前の記憶が戻っても、自らの意思で
 悪を捨てた者もいる為、リセット前と同じ道を選んだのは、他でもない
 彼ら自身の責任と言えるが・・・

 なお、“リセット”の影響で、ミラーワールドのライダー達の戦いの歴史は
 改変されてはいたが、完全に全ての人々の記憶から消え去った訳ではなく、
 ジ・エンドも世界中の戦場を駆ける中で、ライダー同盟の関係者を通して、
 ミラーワールドの存在や、そこで行われていた戦いの事実を知りえたのである。
 他の組織・・・ セラスやインテグラが在籍している王立国教騎士団なども、
 ジ・エンドからその事を聞いていた為、彼女らも浅倉が仮面ライダー王蛇で
 あることを知っていたのだ。
 
 
インテグラ「・・・それにしても、いずれ来るだろうとは思ってたが、連中も復活したか」

ジ・エンド「奴らだけじゃない。獣戦機隊やMI6の連中、ビッグXが倒したナチスの残党共も
      揃いも揃ってDショッカー傘下に加わり、殆どが復活しているぜ」
 
 
 大戦後に暗躍していたナチスの残党組織は、ミレニアムに限った事ではなかった。
 ミレニアムの壊滅以後も、ナチスの系列をひく勢力の暗躍は続いており、
 近年確認されたものでは、ハンス・エンゲル率いる秘密結社ナチス同盟や、
 ナチスの科学者にして悪魔であるハインリッヒ・シュゲルグを首魁としたテロ組織「タランテラ」、
 中米の奥地に密林都市を築いていたネオナチなど、多くが挙げられる。
 
 これらの勢力もまた、ミレニアム同様に武力蜂起で世間に脅威を振りまいたが、
 ビッグXこと朝雲昭や、獣戦機隊、パタリロ・ド・マリネール8世とMI6といった面々の
 活躍により、これらの勢力は一度は壊滅したはずだったが、これらも先に述べたとおり、
 件の“黄泉還り”によって主要メンバーを筆頭とする構成員が復活、それに乗じて
 地下に潜っていた残党も活動を表面化、同じくナチスの系統である巨大組織・・・
 ディバイン・ショッカー傘下につき、組織を完全に立て直してしまったのだ。
 
 
ジ・エンド「ショッカーも元々、ナチスの残党を母体とした組織だ。
      そして、ディバイン・ショッカーという組織の中核を、そのショッカーと
      歴代の組織を率いてきた大首領が担っていると考えれば・・・」

インテグラ「地球上・・・ いや、地球圏全域に潜んでいるナチスの残党共は、
       そのほぼ全てがDショッカーの傘下に入っているという訳か」

ジ・エンド「ああ・・・ そう考えて間違いないだろうな」
 
 
 先にも述べたが、そもそもディバイン・ショッカーの母体となっている組織の
 「ショッカー」自体、ナチスドイツの系統からなる組織なのである。
 ならば、強大な勢力の中心部を“それ”が成している以上、周囲に自然と
 同じ系統の組織が集まってくるのは、ある意味必然と言えた。

 地下帝国軍の地獄大元帥ことDr.ヘル、そして彼の部下であるブロッケン伯爵も
 元はナチスドイツに身を置いていた人物であるし、デストロン以降の仮面ライダーが
 戦った組織も、ショッカー大首領が裏で操っていた事から、実質ショッカー・・・
 ひいてはナチスの系列から、繋がっているといっても過言ではなかろう。
 ジオン公国も、その言語体系や訛りなどから、ドイツ系の言語・文化からなる国家では
 ないかと、ごく一部で囁かれており、かつての指導者であったギレン・ザビが
 実の父親に「ヒットラーの尻尾」と評されたのも、有名な話である。
 
 
ジ・エンド「そもそも、ナチスドイツの独裁者ヒットラーは、オカルティズムに対して
      大きな興味を持っていたと聞いている。
      優れた人間は、精神世界も科学的に支配せねばならないとしてな・・・」

セラス「そして、世界各所の遺跡や文化遺産に調査隊を巡らせて
     古代文明の残滓を求めた訳ですか」
 
 ナチスドイツの指導者・アドルフ・ヒットラーは、自分達・・・ ゲルマン民族こそが
 人間の中で最も進化した民族との旗印を掲げて戦略の根本とし、そして優れた人間は
 物質世界のみならず、精神世界をも科学的論理で支配せねばならないとした。

 ハーケンクロイツも、世界各地の遺跡に頻繁に見られる、運命や生命を象徴する
 魔術の記号・・・ 「渦巻き模様」からデザインしたものである事実も、この時代では
 学校の教科書にも書かれているほど周知になっているし、とかくナチスは、
 占星術、魔術、錬金術、超能力、オカルト・・・ それらをも武器として、
 戦争に取り入れようと躍起になり、研究・探索を続けてたのである。

 そして、世界規模で行われた探索の過程で、過去に埋もれていた
 未知の先史文明の残滓を発掘する機会も、幾度かあったのだろう。
 そう、数十万年もの太古から、人類の文明を脅かしてきた暗黒結社ゴルゴム・・・
 超古代に存在していた、獣の姿へ化身する戦闘種族グロンギ・・・
 
 
ジ・エンド「ナチスを前身としたショッカーの主戦力は、改造人間が殆どだった。
      ゴルゴムやグロンギの怪人の遺体や、肉体改造技術を発掘して
      それを実用化した・・・ そう考えて、ほぼ間違いは無いだろう」

インテグラ「日本を中心に暴れまわっている、“Unkown”に“マカモウ”というモンスター共・・・
       そいつらもショッカー共と同じく、“仮面ライダー”を目の敵にしていたと聞いた。
       ならば、連中もただ自然発生的に暴れまわっていたのではなく・・・」

ジ・エンド「・・・ありうるな。ライダー同盟の佐久間ケンも、“オロチ”前後の一年間に確認された
      数種の魔化魍に、意図的に品種改良された節があった、そう言ってたぜ。
      それも、オカルトと科学の融合の一環・・・ 霊的な存在である魔化魍を人為的に
      改造する事で、何かしら手に入れる為に行われた実験の一環だったのかもな」

インテグラ「改造した“マカモウ”をそのまま戦力として使うなり、もしくは従来の改造人間の
       モチーフとして“マカモウ”を用いるか・・・
       ショッカーはスノーマンを改造人間にしたんだろう? 十分説得力のある話だ」
 
セラス「猛士の“仮面ライダー”も、新種の魔化魍には手を焼いたと聞きました。
     得られた成果は、既にDショッカーに渡ってると思って良いでしょうね」
 
 インテグラは目を僅かにしかめ、手元のコーヒーを口にする。
 ジ・エンドとセラスも、腕を組んで考え込むより他なかった。
 彼らの敵であったミレニアム・・・ それの系譜をナチスドイツを基点に紐解けば解くほど、
 吸血鬼やサイボーグが生温い相手に思えてくるほど、複雑極まりない“悪の系譜”が
 見えてくるような気がしてならなかったからだ。
 
 
セラス「・・・そもそもナチスがオカルトを探求したのは、総統であるヒットラーが
    オカルティズム的なものに、大きな興味を持っていたのもありますよね?」

ジ・エンド「・・・ああ、そう聞いているな。
      だからこそ、それを科学的な論理で解読、ドイツの戦力に加えて
      世界制覇を目論んだ・・・」

セラス「憶測に過ぎませんが、もしかしたら・・・
     若きヒットラーを悪魔の姿で誑かして“ナチス”という勢力を作らせた存在、
     それを利用し、超古代に存在していた未知の技術を発掘させて、
     さらに眠りから覚めた“それら”と、現代の勢力を合流させた存在・・・」
 
ジ・エンド「・・・ありうるかもな。“大首領”、奴ならやりかねない」
 
 
 ・・・以前、ジ・エンドは知人とこんな会話をしたことがあった。

 ディバイン・ショッカーの最高権力者である、真のGOD総司令、銀河大星王バズー、
 ゴルゴム創世王、大魔神サタンゴース、ミケーネ闇の帝王、そして件の“大首領”からなる
 「六柱の至高邪神」・・・
 その在り方、出自などは大きく違えど、その根源を辿れば、一つの存在へと
 帰結するのではないだろうか、と・・・

 無論、あくまでジ・エンドが、ふと考え付いた“仮説”以外の何物でもないが・・・
 
 
 
ジ・エンド「・・・それより、前に聞いたが、本当に“ヤツ”が帰ってきたのか?」

 ジ・エンドのその一言で、インテグラとセラスの表情が変わった。

セラス「ええ・・・ 帰ってきました」
 
 セラスの答えを聞き、ジ・エンドもその顔に僅かながら安堵の表情を浮かべた。
 まるで、昔からの知人と、数十年ぶりに会える気分になったかのように。
 
ジ・エンド「“アーカード”・・・ あいつも帰ってきたのか」
 
 
 
 ・・・かつて、ディバイン・ショッカーが、グランショッカーと名乗っていた頃。
 フリーザ軍と宇宙連合の猛攻撃の前に、地球のヒーロー達や宇宙警察は
 大きな苦戦を強いられ、地球はあわや悪の手に堕ちようとしていた。

 だが、その地球最大のピンチは、ある一人の人物によって覆されたのだ。
 超17号や邪悪龍との戦いの末、神龍とドラゴンボールと共に姿を消した、
 伝説の超サイヤ人・孫悟空
 冥府より復活した悟空は、ベルセウスや宇宙怪獣キャブレオン、
 そしてGショッカーの放った最強怪人ジークゾアードを粉砕し、
 リー・ケフレンの遺伝子シンセサイザーすら撥ね退ける精神力をもって
 彼以外の数多の戦士達と共に、戦いに一つの区切りをつけたのだった。
 
 ヒーロー達とは別の地で、連邦軍と共闘して侵略者達と戦っていたジ・エンドは、
 孫悟空の復活を聞き、大きな驚きを感じたと共に、こう思ったという。
 
 
 ――――孫悟空だけじゃない。30年前に姿を消したアーカード・・・
 その他、数え切れないほどの“実力者”達が、“黄泉還り”なり、自力なり、
 要員こそ様々だろうが、善悪問わず、この世界に再び還ってくる!!

 “この戦いは、まだまだ終わりそうにない”、と・・・
 
 
 
 
  ◇    ◇    ◇    ◇
 
 
 
 
 午前零時、子一つの月夜の晩。
 静寂の森林が月光に照らされ、フクロウの泣き声に合わせるかのように、
 風に揺られて静かな自然のリズムを刻んでいる。

 そんな日本の原風景を駆け抜ける、一つの巨大な影があった。
 影は、森の木々や岩を粉々に破壊するかのような轟音を鳴り響かせ、
 地面を衝撃波で抉り取りながら、空を疾走していた。
 
 そして、その巨大な影を追う、一人の男の姿があった。
 男は非常にガタイの良い体格をしており、中世の剣闘士を彷彿とさせる鎧を
 半裸に纏っている。
 何より、片方の目が傷ついた、鋭い隻眼が印象的だった。
 
 男の名は“独眼鉄”
 元男塾三号生にして、男爵ディーノと並ぶ鎮守直廊三人衆だった人物であり、
 富樫源次や三面拳飛燕を苦戦させ、宗嶺厳さえも手こずらせたほどの男である。
 現在は男塾OBとして仲間達と共に、ディバイン・ショッカーやジュピトリアンなどの
 巨悪を相手に、世界を駆けて戦っている身であった。
 
 
独眼鉄「待て、この野郎ッ!」

影「―――――」
 
 
 木々を薙ぎ倒しつつ低空飛行していた巨大な影は、森の多少開けた空間に
 向かい、その上空で急停止すると、その巨体の正面を独眼鉄の方に向けた。
 
 月の光に照らされた影は、その姿を鮮明に現す。
 その巨体は鋼鉄の装甲に包まれ、そのメカニカルな外見や、両肩に備えられた
 ガトリングガンなど、一見すると何らかの組織の新兵器とも思えた。
 ・・・しかし、その頭頂部に埋め込まれた、鋼鉄の装甲とは明らかにミスマッチな
 赤黒い色をした巨大な脳髄、そして腕部の接合部に見え隠れする、筋肉の筋・・・
 
 それは確かに兵器ではあったが、仕える主は人ではなく、魔物であった。
 それも“幻魔”・・・ その兵器自身も、元々フランスの軍隊が開発していた新兵器を
 高等幻魔ギルデンスタンが改造した存在・・・ 幻魔“ブレインスタン”であった。
 
 
独眼鉄「へっ・・・ 観念でもしたか? 何なら容赦しないぜ!」
 
 中空に静止したブレインスタンを追い、森の広場に躍り出た独眼鉄は、
 動きを止めた敵を見て、その顔に不敵な笑みを浮かべると、そのまま
 脚力で大ジャンプし、ブレインスタンに襲いかかった!
 
独眼鉄「くらえ、抓舞大円盤―――っ!!
 
 “抓舞大円盤”・・・ 刃を仕込んだ巨大な円盤状の武器であり、
 虎丸龍次からも“ヨーヨーのバケモン”と評された、独眼鉄の得意武器である。
 独眼鉄は、中空に浮かぶブレインスタンの脳髄目がけて放とうとしたが―――
 
 
 
 ――――突如、周囲の木々の陰より、六頭の人型幻魔が飛び出してきた!!

三途烏「―――――ッ!!!(鳥の鳴き声のような奇声)」
 
独眼鉄「なっ!!」
 
 飛び出てきた幻魔は、忍者装束に身を包んだ人型に、烏の様な頭部を持ち、
 背中に大きな翼を生やした幻魔・・・ “三途烏”と呼ばれるタイプであった。
 群れには顔をくちばしの形状に合わせた仮面で覆っている通常型と、
 猛禽類の頭部が剥き出しになった“三途烏・極”と呼ばれる強化型が混在しており、
 その全てが、両手の甲に赤黒い色をした二刀を仕込んで、独眼鉄を囲んでいた。
 
 
三途烏「――――ッ!!(奇声)」

三途烏・極「―――――ッ!!!(奇声)」
 
 三途烏どもは、独眼鉄に急接近すると両手の二刀を振い、彼を切り刻もうとする。
 独眼鉄は舌打ちしながらも、ブレインスタンの頭上に着地すると、
 さらにそれを踏み台にして、付近の木の枝に跳び移った。
 
 
三途烏「―――――ッ!!(奇声)」
 
 三途烏の群れのうち、三頭が二刀を構え、独眼鉄に向かって突撃してゆく。
 そして残り三頭は、そのまま翼を広げて上昇していった。
 
 
独眼鉄「へっ、鳥野郎が・・・」
 
 独眼鉄は先ほど放ちそこなった“抓舞大円盤”を構え直すと、
 その円盤を再度、襲い来る三体の三途烏に向けて撃ち放つ!
 
独眼鉄「―――せいっ!!」
 
三途烏「―――――ッッ!(奇声)」
 
 独眼鉄の“抓舞大円盤”を、三途烏達は機動を見計らっていたかのように、
 難なくかわし、奇声を上げながら本体の独眼鉄目掛けて接近、二刀を光らせる!
 
独眼鉄「ッッ!!」
 
 
 紅く光る刀身の乱撃により、独眼鉄の身体は哀れ粉微塵と化した・・・
 そう確信していた三途烏達は、その割には手応えを感じなかったことが気になり、
 独眼鉄が立っていた、今は挽肉と木の枝の残骸が混じっているであろう、
 木の枝が“生えていた”空間を振り返った・・・ が。
 
 
三途烏「―――――ッッ!?(奇声)」

三途烏・獄「―――――ッ!? ――――――ッ!!!(奇声)」
 
 
 その空間に在ったのは、先ほどの自分達の攻撃によって、粉々になった木の枝の
 残骸・・・ 木屑だけであり、独眼鉄の肉片は一個たりとも見当たらなかった。
 それらの残骸が、引力に引かれて地面に落下していくのを見届けた三途烏達は、
 自分達の攻撃を回避したであろう独眼鉄を、幻魔の五感を総動員して探し回る。
 
 そして三途烏達は、独眼鉄が何処に回避したかを知った。

 ・・・ただ、それとほぼ同時に。
 
 
三途烏「―――――!!!(奇声) ゲ、ゲゲ・・・
 
 
 三頭の三途烏達が迫る直前に、持ち前の身のこなしで大ジャンプして乱撃を回避、
 そのまま自分が立っていた場所を通過した敵に向かって降下し、すれ違いざまに
 独眼鉄が放った素手の一撃によって、三頭まとめて体をぶち抜かれ、そのまま
 絶命してしまったのだが。
 
独眼鉄「フッ・・・ その程度では、わしは倒せん」
 
 
 
ブレインスタン「!!!」
 
 独眼鉄が三途烏を討ち取ると同時に、中空に静止していたブレインスタンが
 突如として稼働、両肩のガトリング砲を独眼鉄に構え、無数の弾を撃ち放った!
 
独眼鉄「むっ!」
 
 独眼鉄はその脚力により、木の枝を蹴って跳躍。
 ガトリング砲の直撃を受けた大木は、瞬く間に無残な残骸と化してしまった。
 一方独眼鉄は、またもやブレインスタンの頭部に乗り移り、そこからさらに大ジャンプする!
 
 
三途烏「―――――ッ!!(奇声)」
 
 先ほどの攻撃に参加していなかった、三頭の三途烏達は、ブレインスタンを踏み台にして
 跳躍した独眼鉄を狙い、両眼に仕込まれた光学兵器からレーザーを照射する。
 流石の独眼鉄も体を捻るが、攻撃を完全にかわし切れずに、幾つかのレーザーに
 かすってしまい、その箇所から肉が焦げた臭いを嗅いでしまった。
  
独眼鉄「チッ・・・ だが、作戦通りだ」

三途烏「―――――!?(奇声)」
  ッ
 独眼鉄の後方から聞こえる轟音に気付いた三途烏達は、彼の後方に注意を向ける。
 ・・・そして、その轟音を発している者が何であるのか、気付いてしまった。
 
 ――――そう、ブレインスタンが真上に跳躍した独眼鉄を撃墜する為に発射した、
 ミサイル数基が、彼の後を追ってそのまま上空・・・ 三途烏達も待機している空間に
 向かって迫ってきたいたのだ!
 
 
独眼鉄「どりゃああ!!

三途烏「ッッ!!(奇声)」

 独眼鉄は、眼前に居た三途烏の顔を蹴飛ばすと、その勢いで中空を移動し、
 先ほどの乱撃から逃れる際に、上空に思いっきり投げ捨てた“抓舞大円盤”が
 勢いを失って落ちていくのを見つけると、円盤から垂れ下がっている鎖を手に取り、
 そのまま円盤を引き寄せて、まるで盾のように目の前に構えた。
 
 そうしている内に、ミサイルは彼らの空間に迫り、大爆発を起こした!
 
 
三途烏「―――――――――――ッッ!!! ・・・・・・ッ(奇声)」
 
 数基ものミサイルの爆発に巻き込まれた三途烏達は、絶叫と共に炎に焼かれた。
 それを見上げていたブレインスタンは、本来の撃墜対象である独眼鉄が、
 ミサイルの爆発に巻き込まれた事を確認すると、その場から離脱しようとした。
 
 ブレインスタンの頭頂部に埋め込まれた脳髄は、独眼鉄を排除する為に
 三途烏達を巻き添えにした事に、ミスをしたとは微塵も思っていなかった。
 独眼鉄を始めとする“男塾OB”の戦士達。彼らを一人でも確実に抹殺する為なら
 同胞の十匹や百匹、犠牲にしても惜しくはない・・・ そう計算していた。
 
 そして、ブレインスタンが背中のブーストを噴かそうとした・・・ その時。
 
 
ブレインスタン「――――――?」
 
 ブレインスタンのボディに、上空から幾つかの鉄片が音を立てて当たった。
 それらの鉄片は、どうやら何か大きな鉄が砕け散った物であるらしかった。
 おそらく、先ほど撃墜した独眼鉄の円盤・・・ ブレインスタンの頭脳はそう結論付けた。
 
 ・・・だが、それと同時に頭脳の中で、ある“可能性”が浮かび上がった。
 
 独眼鉄が自らの武器である円盤を盾代わりにし、それで爆発を防いだ可能性。
 そして、そのまま自分を撃墜したと思った敵に向けて、重力に載って落ちてゆき、
 その勢いを逆に利用して、敵を攻撃する可能性――――
 
 
独眼鉄「仁王流、號賽拳!!
 
 
 ――――独眼鉄は、“抓舞大円盤”を盾にしてミサイルの爆発と衝撃から身を守ると、
 そのまま真下に居るブレインスタン目掛けて落下してゆき、、落ちていく勢いを
 逆に利用し、通常より威力が倍増した手刀の一撃を、ブレインスタンの剥き出しの頭脳に
 叩きこんだのであった。

 その勢いのまま、独眼鉄の手刀は頭脳を突き抜け、ボディの機械にも到達。
 勢いは止まらず、ブレインスタンの装甲に守られた内部も粉々にしていき、
 ブレインスタンのお尻から独眼鉄が出てきた頃には、ブレインスタンは頭部から
 お尻に駆けて大穴が開いており、そこから脳漿と機械の火花が爛れ落ちていた。
 
 ・・・そして、独眼鉄が地面の草むらに、受け身を取って転げ落ちたと同時に、
 中空に浮かんだままのブレインスタンは、大爆発を起こして爆散、粉々になった。
 
 
独眼鉄「へっ・・・ ざまあみろ!」
 
 
 
 
???「―――独眼鉄」

独眼鉄「む?」
 
 転がった体制から立ち上がった独眼鉄に、闇の中から話しかける声が響いた。
 独眼鉄は、その声色を聞くと同時に、声の主が誰であるのかを理解した。
 
 
独眼鉄「蝙翔鬼・・・ そちらも片付いたか」

蝙翔鬼「ああ、何とかな」
 
 闇の中から現れた男は、こけた頬に黒髪の、妖気漂う人物であった。
 その身を漆黒のマントで包んでおり、まるで真夜中の闇の黒さと混ざって
 一体化しているような、そんな印象すら受ける。

 そう、彼も男塾OBにして、独眼鉄や男爵ディーノと並ぶ鎮守直廊三人衆の一人、
 数多の怪拳、奇拳を使いこなす拳士、名は“蝙翔鬼”といった。
 かつて、天桃五輪大武會に出場した際に、淤凛葡繻十六闘神副神・一角獣の搴兜稜萃との
 戦いにおいて絶命したかに見えた彼であったが、彼もまた、男爵ディーノや
 独眼鉄ら同様に、密かに王大人に救助され、無事にその命を繋ぎ止めていたのだ。
 
 
 蝙翔鬼は、闇の暗がりから歩み寄り、月に照らされてまだ幾分か明るい広場に出る。
 そして、独眼鉄の足元に転がる、先ほど倒されたブレインスタンの残骸と思われる
 焼け焦げた機械部品や、鉄板の切れ端などを見ながら、独眼鉄に再度話しかけた。
 
蝙翔鬼「お前も、この機械の幻魔と戦ったのか」

独眼鉄「“お前も”・・・? 蝙翔鬼、お前も戦ったのか?」

蝙翔鬼「俺もだよ。この“ブレインスタン”と呼称される大型造魔・・・
     そっちは一機だけみたいだが、俺は二機が同時に仕掛けてきやがった」

独眼鉄「しかし、幻魔がこいつを日本に数台送る余裕があるとはな・・・
     どうも連中、勢力をほぼ完全に立て直したと考えて間違いなさそうだな」
 
 
 彼らの言い分は、尤もであった。

 この造魔・ブレインスタンは、戦国時代の日本から、現代のフランスに転移してきた
 ギルデンスタンが、これまで彼が培ってきた造魔製造のノウハウを活かしつつ、
 現代世界の軍事技術などを取り入れて研究を重ね、フランス軍の兵器を基に造り上げた
 幻魔の技術と、機械技術を組み合わせた、全く新しいタイプの造魔・・・
 言わば、ギルデンスタンのオリジナルと言っても過言ではない創造物であった。
 
 それ故、ギルデンスタンの死後、森蘭丸が彼に代わって幻魔軍を率いるようになった後も
 従来の造魔の製造は行われたが、ブレインスタンのタイプの造魔は新造されることなく、
 そもそも、創造主が生前に造り上げた完成品自体、数えるほどしか存在しておらず、
 その内一機はエッフェル塔の展望台で、明知左馬介秀満によって破壊されてしまい、
 僅かに残った数機も、左馬介が過去の世界に帰った後、指導者を立て続けに失った事で
 幻魔軍の統率が取れなくなった隙をついて行われた、フランス軍やシャッセール、そして
 当時フランス周辺で戦っていたヒーロー達によるパリ奪還作戦と、幻魔の掃討の際に
 その全てが破壊されたと、報告にはあった。
 
 だが、その失われた筈の“ブレインスタン”が今、世界各地で確認された幻魔軍の
 群れの一体として多数の個体が確認されており、今も三機が独眼鉄らと交戦したのだ。
 “黄泉還り”によって復活したと考えても、ギルデンスタンが造ったとみられる完成品は
 正確な数こそ分からないが、決して多くはない筈である。
 にも関わらず、復活した幻魔軍の一体として確認された“ブレインスタン”は、
 現時点で数十体ほど・・・ 明らかに数が合わないのである。

 となると、この原因として考えられるのは、やはり・・・
 
 
蝙翔鬼「“ギルデンスタン”が黄泉還ったか、それとも別の高等幻魔か・・・
     まぁ、前者と考えてほぼ間違いはないだろうな」
 
 “ギルデンスタン”・・・ 幻魔の中でも上位に位置する“高等幻魔”の一体にして、
 一度絶命した人間を復活させたり、人間を幻魔に改造して“造魔”なる存在を
 造りだすなどの術に長けている、言わば「幻魔の科学者」である。

 ギルデンスタンは、フォーティンブラス、織田信長といった、二代の幻魔王の下で
 活動し、幻魔の繁栄の為・・・ というより、彼自身は「より強い造魔を生み出したい」という
 個人的な目的に執念を燃やしており、地上の支配などにはさほど関心を持っては
 いなかったのだが、彼がその目的のために造魔を作り続ける事が、結果的に
 幻魔の勢力が強化されることに繋がっており、そう言った意味では歴代の鬼武者・・・
 明知左馬介秀満や、柳生十兵衛こと石舟斎、そして彼らの跡を継いだ者たちを
 大いに苦しめた存在であることは、間違いないだろう。

 ギルデンスタンを始めとする、幻魔が地上に本格的な侵攻を開始したのは、
 永禄30年(旧西暦1560年)から、数十年もの間・・・ つまり、日本でいえば
 安土桃山時代・・・ いわゆる戦国時代であって、独眼鉄らが戦っている現代の世、
 新西暦189年から見れば、数百年以上もの過去であった。

 だが、先にも述べたとおり、鬼の一族が遺した“時のねじれ”を研究していた
 ギルデンスタンらは、偶然にもそれに巻き込まれて数百年後の未来・・・
 つまり、現代の世、それもフランスの首都・パリに転移してきたのだ。
 一時はギルデンスタン率いる幻魔の軍勢の侵攻によって、パリの都の石畳が
 多くの人々の血によって染められる大惨事となったが、同じく戦国の世から
 幻魔達を追って現代に現れた鬼武者・明知左馬介秀満によって、その殆どが
 掃討され、僅かな残党も地元の防衛軍によって殲滅が確認されていた。

 尤も、ギルデンスタンは完全に滅んではおらず、経緯は明瞭でないが復活し、
 過去の戦国時代へと帰還、織田信長の死後、高等幻魔オフィーリアと共に
 幻魔王の力を得た豊臣秀次を操って、日本を幻魔の支配下に収めようと
 企んだが、鬼の力を捨てた明知左馬介・・・ 南光坊天海の手によって
 秀次共々成敗され、今度こそ落命した・・・ 筈なのであったが。
 

 (以上、民明書房刊『超解!幻魔図解』より、一部引用)
 
 
蝙翔鬼「ある意味、“必然”とも言えるかもしれんな。
     黄泉還りだろうが自力だろうが、元より奴は幻魔。
     冥府より舞い戻ってきたとしても、不自然ではあるない」

独眼鉄「“幻魔”・・・ 時を越えた戦国の世より襲来した、異形の怪物・・・
     結構厄介な連中が、復活しちまったみてぇだな」

 ちなみに、彼らは幻魔の軍勢とは幾度か戦ってはいるのだが、話題に出ている
 高等幻魔ギルデンスタンとは、直接対面した事は、現時点ではなかった。
 
 彼らが上述のギルデンスタンの素性や行動、現代における最期、そして戦国時代における
 ギルデンスタンと南光坊天海の戦いを知っているのは、戦国時代当時に書かれた
 幻魔や鬼武者に関する風聞、もしくは彼ら自身や関係者による手記や記録、研究資料等、
 そして現代の幻魔出現事件において、フランスのパリの各地で発見された手記や記録、
 事件の当事者の証言など・・・ その他諸々、幻魔や鬼武者、それらに関わった事柄等の
 ありとあらゆる貴重な資料を民明書房の主宰者にして社主、大河内民明丸
 ヒーロー達や防衛軍などの手助けに活かす為に世界中を駆け回って収集し、
 一冊の書籍『超解!幻魔図解』(定価/3500円)として纏め、出版した為であった。
 
 
蝙翔鬼「ギルデンスタンが復活したのであれば、ブレインスタンだけじゃない。
     奴なら、現代技術を更に取り込み、幻魔の軍勢をより強大にする事など
     造作もないだろう。
     その上で、戦国時代の時のように、ジュピトリアンやロゴスみたいな勢力と
     接触でも持ったら・・・」

独眼鉄「幻魔王“パプティマス・シロッコ”とか、幻魔王“ムルタ・アズラエル”とかか?
     ・・・最悪の組み合わせだな。夢にも見たくねえ」

 独眼鉄はそうぼやきながらも、『超解!幻魔図解』に挿絵として描かれていた
 「歪な西洋風の鎧を装着した織田信長」に、アズラエルの顔を挿し換えて、
 さらにの胸部に“獅子の顔”を付け加えた姿を、頭の中で想像してしまい、
 そんな歪な“現代の幻魔王”の姿に、心の中で苦笑した。
 
 
 ―――その時、彼らは自分達に対し、殺気が放たれていることを察知した。
 
蝙翔鬼「・・・ムッ!?」
 
 独眼鉄と蝙翔鬼が殺気の方向に振り向くと、その先の草の生い茂った草むらから
 彼らが先ほど破壊したはずの敵・・・ 造魔ブレインスタンと同じ姿をした敵がいた。
 
独眼鉄「チッ・・・ 蝙翔鬼、お前の予想は当たってそうだぜ」
 
 それも一機や二機ではなく、目測だけでも十機・・・
 もはやここまで軍勢に投入されているとなると、既にギルデンスタンが復活し、
 大量生産を可能にしていると、考えるより他なかった。
 独眼鉄らの目の前にいる敵の幻魔達が、その何よりの証拠である。
 
 
 ――――そして、ブレインスタンの編隊は、背中のポッドからミサイルを一斉発射した!
 
 轟音が鳴り響くと共に、独眼鉄と蝙翔鬼が立っていた場所は爆風に抉られ、
 草原も木も吹き飛び、爆炎が立ち昇る一つのクレーターを形成していた。
 
 
ブレインスタン「・・・・・・・・・」
 
 自分達の同胞を多く殺してきた二匹の人間は、肉片も残さず粉々になったと
 確信したブレインスタン達は、黙ってそこから立ち去ろうとした。

 が、その刹那―――― 爆炎の中に、二つの影が動いた。
 
 
ブレインスタン「・・・・・・・・・!?」
 
 
 ブレインスタンの頭脳が即座に反応し、ガトリング砲を起動した頃には、
 既に二つの影は爆炎から飛び出ていた。

 その体技を持って大ジャンプする独眼鉄、南朝寺教体拳の秘儀によって
 コウモリ達を操り、まるで吸血鬼の様に空を飛行する蝙翔鬼。
 二人の戦士達は、今まさに幻魔の眼前へと迫っていた!
 
 
 
独眼鉄「仁王流、號賽拳!!

蝙翔鬼「南朝寺教体拳法、天禀掌波!!
 
 
 ブレインスタン一機の頭脳と装甲を、それぞれの必殺技でぶち抜いた彼らは、
 そのまま残り九機のブレインスタンに向かい、突撃してゆく!!
 
 
 
独眼鉄・蝙翔鬼「「はあ――――――っ!!」」
 
 
 
 
 ――――月の光に照らされた森林に、轟音が鳴り響き、爆発の炎が星よりも光り輝く。
 
 二人の戦士と、鋼鉄の幻魔達の死闘は、奇妙なコントラストを描きながらも、
 夜が明けるまで、なお延々と、果てしなく続くことだろう・・・
 
 
 
 

627 名前:サキ ◆SAKI.Jv/pA :2010/07/06(火) 22:29:19


>>85

 そんなわけないでしょう、メルヘンやファンタジーじゃないんですから。


 ……諦めてるとかいわないで下さい。
 割と科学進んでるといってもそんな事は絶対にありえないです。
 というかそれで本当に育つなら今頃は人類みな巨乳とかになってます。
 そもそも水をかけるといっても……はっ!?

 まさかあれですか? 水をかけると服が透ける系のイベントを狙ってるんですか!?
 だ、ダメです絶対にダメですっ!!
 そんなのセクハラですよ!? 爆薬ついたマラカスで殴りますよ!?
 絶対にやらせませんからね、そんなことっ!!


>>86

http://charaneta.sakura.ne.jp/test/read.cgi?bbs=ikkoku&key=1240408394&ls=50
http://charaneta.sakura.ne.jp/test/read.cgi?bbs=ikkoku&key=1276490146&ls=50


こちらにお帰りくだしあ。

というかただでさえパンデミッてるのに私たちまで変化したらヤバいじゃないですか。
防疫措置は完璧ですからね?
『生首ー』なのはあのシフさんだけで十分です。
最近体生えましたけど。


>>87

 ほ、ほめてるのか分からない微妙なラインですね……。
 それって喜んでいいんでしょうか……。ぬるぬるとか。すりぬけとか。
 ぬるぬるのあたりにいやらしさを感じるのは気のせいでしょうか。

 というより何処をどうすればウナギになるんですか。
 問い詰めたいですね。小一時間問い詰めたい。


>>88

 い り ま せ ん 。
 そんな脱いだらすぐバレちゃうような不完全な手段など意味がないです。
 可能ならば永久的に持続するだけの成長・進化が私たちには必要なんですっ!!


>>89

 ……ええっと。その。確かに映像撮影なんかも私の機能に入ってますけど。
 私の五感+αを通じてデータ取得してますから隠し撮りは無理ですね〜。
 ナナコちゃんのビットを借りれば出来そうですけど、今は封印中ですし。


 というかその前に。
 そもそも使う目的が無いです。
 ……何に使う気だったんですか?
 場合によってはスグリさんがランチャーで絨毯爆撃することになりますよ?
 正直に言ってくれれば説教だけで済みますよ〜。


>>90

 はい、こちらSIF-06<<サキ>>です。感度良好。
 これより中断していた任務を続行します。

 ……ちょっとそれっぽく言ってみましたけど、いかがでしょうか?
 とりあえずお待たせしてごめんなさい。
 今から私たち、復帰しますね。


>>91

 だから い り ま せ ―――


(その時、サキに電流走る・・・・!!)


 ……ぐぐぐ。くぅ。まうううううううううううううう。
 私が未だにスポーツブラなのを知っての狼藉ですかそれはっ。
 どうせちんちくりんですよぅ!
 成長性の欄に「-」とか入ってる状態ですよぉ!
 その手のブラは要りますけど! 要りますけど、その心遣いは要りませんっ!!


 うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁん……!!


(泣きながら夕焼けに向かって走り去る系の終わり方)



628 名前:名無し客:2010/07/09(金) 20:56:47
>>985

 『震』を避けずにまともに食らって、その上でぐちゃぐちゃになりながら狂ったミュージシャンが迫り来る。
 ああやっぱりバケモノだ。ということは私はどっかの漫画みたいに殺し尽さなきゃいけないって事なのかな
そういう役回りは勘弁して欲しいのになあ……とか考える暇もあらばこそ。

 ギターの先っちょの刃物、なんてトンデモな代物が、
 そんなもの『弾』ではじいてやる、なんて思う間もなく、
 ぐるりと体入れ替えられて、
 白柳さん!? の「は」の字を告げるより先に、
 順番に、彼女から、私へ、串刺し。そしてゼロ距離。
 
 ……銃撃に吹っ飛ばされて血塗れになった。
 痛い。
 いや私はいい。静音鳥楽しずねとりなしがある程度防いでいるし、何より……人ひとりを盾にしてるんだもの。
 痛いけど、あっちこっち抉られてるけど、それでも動けないほどのダメージじゃない。
 それでも血塗れ。私のじゃなく、白柳さんの血で。
 
 あいつの攻撃から私を庇ってくれた――これだけなら、そんな風に見えたかも知れない。
 でも違う。絶対に違う。
 何故なら私の前に躍り出た白柳さんは、笑ってた。愉悦に塗れた顔をしていた。
 ……それが私にとって十分な傷になるだろうことを、よく理解している表情。
 
「……悔しい」

 なんというか……蚊帳の外だ。
 間違いなく私を標的にしているだろうことなのに、そんな思いが拭えない。
 巻き込まれてからこっち、ここまで私が執ってきた手段が悉く空回りだからだ。
 
 弥生ちゃんはおかしくなって、
 白柳さんもすくい上げられなくて。
 
 それに比べたら、あいつが足も手も失くして満身創痍になってることなんて些細なことだ。
 だって私は何も出来なかった。さっきの強がりさえ無意味。
 戦神子だなんて言って、本当にこれじゃ「戦える」だけのただの小娘だ。

「悔しい……悔しい、悔しいっ!」

 あとはあいつにとどめを刺せば終わり。でもやっぱり何も出来てない。
 誰も助けられないんじゃ意味がない。私一人だけならなんとかなっても、私一人じゃ意味がない。
 こんな出来レースじみた「勝ち」なんて、そんなのちっとも欲しくない!
 
 
 ……それでも仕方ないから立ち上がる。終わらせるしかないなら終わらせなきゃいけないだろうし。
 ああ、楽しいお泊まりのはずだったのになあ……こんなことで弥生ちゃんまで巻き込むなんて。
 見れば弥生ちゃんにも弾が当たってた。そりゃそうだ一緒に庇ってたんだもの。
 せめて弥生ちゃんだけでも助けたい……でももうダメかな、あんなに血を流して半眼を真っ赤にしてちゃ
 
 え?
 あれ?
 
 紅い……わけないじゃない、弥生ちゃんの目が。白柳さんは紅かったけど。そういやあいつも紅かった、かな?
 でもって白柳さんは弥生ちゃんの手に齧り付いてた。ていっても食べてたわけじゃない。
 まさか、いやもしかして……と弥生ちゃんの口元を改めれば、そこには明らかに長くなってる犬歯が。
 
「……吸血鬼?」

 なにそれ。それじゃ本当に「ホラー映画」じゃない。そんなことに巻き込まれてたんだ、私達。
 今頃相手の正体に気づくってのも馬鹿みたいな話だけど、そっか、とりあえず納得。
 したところで何も変わらない、いやむしろ最悪か。友達がふたり吸血鬼になりました、なんてのは。
 そうすると私が「楽にさせて」あげなきゃいけないって事なのかな。
 そっかそっかなるほどそんなの
 
 
 
 「――――絶っっ対やだっ!」
 
 
 
 大声出した。大声出して吹っ切れた。てゆーかぶちぎれた。
 なによもうふざけんじゃないわよ何が吸血鬼よホラー映画よとんでもねえわたしゃ神様だよってのよ!
 吸血鬼が襲ってきて、それで友達が吸血鬼になりました?
 だから何だってのよじゃあそれってつまり生きてるってことじゃない全然無事じゃないけど!
 もうこれ以上やらせない。とっくに壊されてるけどでもこれ以上壊させやしない。
 吸血鬼になっちゃったってんなら……
 
 
 私の血をあげれば、二人とも助かる。
 
 
 そうと決まれば早速実践。風纏い用の小柄で手首傷つけて……う、こんだけ怪我しててもこれはこれで結構痛い。
 とにかく溢れ出た血を弥生ちゃんと白柳さんの口元に垂らす。
 
「ほら起きてよ二人とも。もうこうなったらさ、夜遊びしよーよ。私もちょっとぐらい悪い子になったって良いしさ。
 そーだカラオケいこうよカラオケ! 徹カラ上等で! もうヘヴィメタルでもヒップホップでもなんでも歌ってさ!
 ああもちろんはこや……弥沙子ちゃんも一緒にね! 人間やめちゃったってんなら徹夜ぐらいなんでもないでしょ!
 ……絶対に敵になんかなってあげないんだからね。吸血鬼だろうがなんだろうが、友達だってことのほうがよっぽど大事なんだから」
 
 う……失血であたまくらくらしてきた。さすがにそろそろ止めるか。
 通じてるかな。通じてないかも。弥沙子ちゃん鼻で笑うのかも。
 でもいいや。これが私の土壇場の悪あがきなんだから。
 これからどうなろうと知ったことじゃない。「ただの小娘を舐めるな」、それが全部だ。
 だから……
 
「――そろそろ退場してね悪い吸血鬼さん。今度はあんたが蚊帳の外だよ。
 だいたい英語で喚かれたってなんにもわかんないっての! もういいから勝手に喜んで勝手に狂って……」
 
 どっかいっちゃえ。
 
「風打ち、第三座――『貫』」
 
 蹴り脚振りかぶり照射。あのギターと、心臓と、首目掛けて。
 こんな失血状態で撃つもんじゃない。多分昔みたいに頭に血が足りなくなって目が見えなくなる。
 でも、もういい。
 
 ……案の定ブラックアウトして、とどめを刺せたかどうか分からないまま、その場にへたり込んだ。

629 名前:名無し客:2010/07/14(水) 00:53:02
 
最近、【うちのトコでは】を購入した流れで、【四国四兄弟】にハマってます(笑

【東方茨牡丹(仮)】、正式タイトルが【東方茨歌仙 〜 Wild and Horned Hermit.】に決定した模様です。
「仙」ってことは・・・ 今度の新キャラは仙人?

【ウルトラマンゼロ THE MOVIE 超決戦!ベリアル銀河帝国】に登場する
新キャラクターですが、ぼちぼち情報が出回ってきている模様ですね。
(以下、ネタバレ伏字)
ミラーナイト、グレンファイヤー、ジャンボット・・・
まさか過去の円谷ヒーローをモチーフとした面々とは、びっくりしました。
敵の方もアイアロン、ダークゴーネ、レギオノイドと、色々出てくる模様で楽しみです。


後、昔コロコロで連載していた【ザ・ゴリラ】、どうやらコミックパークで再販してるそうで・・・
前に偶々手に入れた1巻だけ持ってましたが、後の単行本が全然見つからなかったので
是非とも購入を検討してみたい所です。
 
 
■最近触れた作品

・ウルトラ兄弟物語 (作:かたおか徹治) 4・5巻
かたおか先生のウルトラ漫画、これでようやく全巻揃える事が叶いました。
4巻は、3巻同様に【ウルトラマン80】の漫画版が収録されている他、
あのゾフィー隊長を主役としたエピソード「ゾフィーの伝説」も収録されています。
ゾフィーの過去や、M87光線の習得秘話など、かなり面白い作品です。

最終5巻は、コロコロで連載された「ゾフィーの戦い」が収録されております。
こちらは宇宙整備隊隊長としてのゾフィーの戦いや活躍を描いた連載作品で、
元宇宙警備隊の賞金稼ぎシーザーとの戦いや、奴隷部屋への潜入、
プラズマスパークの原料を食べる怪獣、洗脳された師匠との死闘など、
非常に面白いエピソードが詰まった一冊となっております。
他、かたおか先生の漫画版【アンドロメロス】も、二話ほど併録されております。

映像作品じゃ色々と冴えない扱いも多いゾフィー隊長ですが、この二冊に
収録されている話は、どれもゾフィー隊長が主役として大活躍してますので、
隊長のファンの方には、是非お勧めしたいエピソードです。

・・・それにしても、「ゾフィーの戦い」の話の一つで描かれている、
「変なキノコを食べて、涎を垂らしながらヤバい顔をしているウルトラ戦士」というのも
自暴自棄になって酒を飲んでる新マン以上に危険な気もしますね・・・(滝汗
後ろの方で、よりによって立ち小便しているウルトラ戦士も・・・(涙
かたおか徹治先生と、色々とフリーダムだった時代に乾杯(ぉ
 
 
・ウルトラマンメビウス アンデレスホリゾント (作:朱川湊人)
TV版の脚本も担当した朱川氏による【ウルトラマンメビウス】小説版です。
内容は「ひとりの楽園」「無敵のママ」「怪獣使いの遺産」、そしてオリジナルの
エピソード2本という構成で、GUYS研修生のハルザキ・カナタの視点を通して
物語が語られており、前述の3エピソードもTV版とはやや異なった展開の
タイトル通り「異なる地平線」を描いた作品となってます。

ネタバレは避けますが、昭和シリーズと地続きの世界観を生かした描写も多く、
【ウルトラQ】の万城目淳や、【ウルトラマン】のジャミラの回に登場したアラン隊員の
その後なども語られており、昭和のシリーズの知識がないと分からない点ばかりですが
知ってれば非常に面白く読めますし、特に「怪獣使いの遺産」は、TV版に比べて
納得できる部分も多い内容だったので、ウルトラシリーズのファンや、【メビウス】が
好きな方には是非お勧めしたい一冊です。

本作に登場したハルザキ・カナタは、OV【アーマードダークネス】の方にも
登場してるとのことで・・・ 今度DVDを借りて見ようかと思います。
 
 
・決死戦7人ライダー (作:成井紀郎) 全1巻
成井先生による【仮面ライダーストロンガー】を軸とした漫画作品を纏めた
単行本で、Amazonで安価の物を購入することができました。
某所においても、ショッカー大首領の正体の一つとして記載されてました
「タルタロス星の王 キング=ショッカー」も確認できましたが(本書の購入動機)、
それ以外にも、ストロンガー(城茂)とタックル(岬ユリ子)のギャグ気味なやり取りや、
本作オリジナルの結末(大首領と相討ちになった7人ライダーが、助けた宇宙人に
蘇生手術を受け、人間の肉体を取り戻して復活)も、後年の作品と繋がらない
展開ながら、ライダー好きなら一見の価値があると思います。
 
 
・大怪獣激闘 ガメラ対バルゴン COMIC VERSION (作:近藤和久)
以前古本屋で見かけながら買いそびれてしまった作品ですが、最近になって
大きな古本屋で偶然見かけて、購入が叶いました。
1966年の映画【ガメラ対バルゴン】を平成シリーズの設定でリメイクした作品とのことで、
原作映画は未見でしたが、平成ガメラに触れてた身として十分楽しめた次第です。
 
 
・ゴジラVSメカゴジラ (作:坂井孝行)
90年代にコロコロコミックに掲載された、坂井先生による【ゴジラVSメカゴジラ】の
コミカライズ作品で、大分前に買った【スペースゴジラ】【デストロイア】に続く入手となりました。
映画とはまた一味違った展開になってまして、終盤におけるメカゴジラの暴走など、
以前に映画を見た身としても、非常に面白く読むことができました。

それにしても本作のラドン・・・ バルタン星人に改造でもされたんでしょうか(汗
 
 
・ジャンジャジャ〜ン ボスボロットだい (作:真樹村正)
70年代に書かれたボスボロット主役のギャグ漫画とのことです。
擬人化・・・ というか、後年のSDキャラ的なデフォルメをされたボロットが
「新科学要塞公衆便所」を基地として、街中で騒ぎを繰り広げる漫画です。
かなりダイナミックプロの作風が強いギャグ漫画で、連載当時もかなり人気が
あった作品とのことで、一時はアニメ化も企画されたほどとか。
・・・本作オリジナルの、ボスボロット専用飛行ユニット「オケツ=ブーシター」
(その名の通り、ジェットスクランダー風の翼が付いたお尻)、空想大戦でも
ボロットの新装備として採用したい気もします(笑

後、併録作品の【オレは悪魔だデビルマンくん】も面白かったです。
SDキャラにデフォルメされたデビルマン(漫画版風のデザイン)を主役として
マジンガーZやオモライくんなどの面々が、Dr.ヘルやデーモンなどを相手に
ギャグ・下ネタ満載のドタバタ劇を見せる、これまたダイナミック的な良作です。
・・・さりげなくデビルマンがデーモンに完勝して決着つけた作品って、この作品くらいじゃないでしょうか(汗

続編に【おなり〜っ ボロッ殿だい】もあるらしいので、そちらも読みたいところですね。
 
 
・JINKI-真説-コンプリート・エディション (作:綱島志朗) 全5巻
綱島先生による【ジンキ】シリーズの「ベネズエラ編」の完全版コミックス全5巻を、
古本屋で安価で購入することが叶ったので、一気に読み終えました。
こちらの作品も非常に面白い作品で、読んでて物語に引き込まれてしまいました。

時系列的には続きとなる【エクステンド】や【リレイション】も読んでみたいところですが、
こちらも完結してから完全版に纏められるかもしれませんし、それまで待った方が
良いでしょうか?
空想大戦のルールなら、この無印【JINKI】直後の時間軸で出せるかもしれませんが。
 
 
■泡沫のようなネタ

・四天宝寺中学校テニス部所属、波動球の使い手石田銀
 己の体に鬼神を宿したプロゴルファー・春野遙
 共に超絶奥義を秘めたテニスプレイヤーとプロゴルファーが、何の因果か
 異種格闘技スポーツ対決を展開、その行く末は!?
 (テニスの王子様×超護流符伝ハルカ)
 
最近【テニスの王子様】の完全版を読んで、大いにハマっている次第です(笑
【ハルカ】に限らず、テニプリと他スポーツ作品との異種対決や、敵勢力に対する共闘などは
一度見てみたい気持ちもありますが。
 
 
・成長してダークハンターとなったアニタは、完全にダークストーカーと化してしまった
 恩人ドノヴァン・バインを、自らの手で討つ事を選んだ。
 その後、彼女も世界を旅する中で、数々の事件に巻き込まれる・・・
 (ヴァンパイアシリーズ)

一応、【ダークストーカーズコレクション】におけるディーENDを下地にした案です。
個人的に成長アニタは出してみたい気持ちもあるのですが、この案を通す場合、
アニタが成長しており、かつドノヴァンが死亡済み」というのが絶対条件に
なってしまうのですが・・・
時系列に関しては、原作でも前作からの経過時間が、キャラクターによって数年だったり、
十数年だったり、あるいは前作より前の時系列だったりしているので、さほど問題は
ないかもしれませんが・・・
 
 
>>823 名も無き蜀軍兵様

>五ヶ月ぶりのSS執筆お疲れ様でした。
>これだけ規模の大きいストーリーは読んでると非常にワクワクしてきます。
ありがとうございます(嬉
パートの仕事が始まった事もあってか、SSの進行がやや停滞気味で、
執筆中にも内容が一転二転もしましたが、何とか完成させることができました。
次回は【外伝 新西暦189 ―それぞれの戦場―】の後編を予定してますので、
なるべく時間を開けないで完成させることを目指したいです。

・・・銀魂編の改訂・本スレ投稿と、どっち優先すべきでしょうか(悩

>あしゅら達に襲われた魔理沙の事も気にしつつ、次のSSも楽しみに待ってます。
そちらにも早く戻りたいですね・・・ もう一年近く経過してますし(滝汗
とりあえずチェルノブの活躍や、仲間との合流も早く書きたい所です。

>そして・・・ゾフィー兄さんwww
前述の通り、冥王星を出そうと考えたのは今年の4月よりずっと前でしたが、
折角なので話題に出してみました(笑
 
 
>>824 キミドリ様

>新章/都市伝説『仮面ライダー』
蓮と神崎の会話も、これで一段落しましたね。
旧編のカガミ三兄弟の話題が出たのも良かったですが、そこからさらに
ベルデこと高見沢がDショッカーに関わっていたとは・・・
キミドリ様のSSの構成力が半端なくて、侮れません。

そして、今回初登場となった半オリジナル怪人・ガルドシャドウ。
神崎と仮契約という事は・・・ 今後も割と重要な局面で登場したりするのでしょうか?
何にせよ、今後の展開を楽しみにしております。

>ヒトの祖たるヒューマンアンデッドがバトルファイトの勝利者となった事で、
>生態系のトップに立つのを許された人類が
>従来とは比較にならない程のスピードで進化を遂げたとしたら、
>それは今なお謎に包まれている人類基盤史の
>ミッシング・リンクを解き明かす一つの鍵となる可能性も高い。
ここら辺の設定は、上手くやれば面白いクロスも可能かもしれませんね。
ヒューマンアンデッドが勝利した事で、その後の地球生物の進化系統で
類人猿が人類=知的生命体に進化するだけの精神的なキャパシティを得て、
ゲッター線等々の要素から影響を受ける事が出来たとか、そんな感じで。

・・・そういえば、石川賢先生の漫画版【ウルトラマンタロウ】で、
「類人猿だった地球人を進化に導いたのは、太古の地球に訪れたウルトラ族」
というのがありましたが、後年の居村眞二先生の【ウルトラ超伝説】では、
「ウルトラ族の祖先は、タイムワープで過去に転移した地球人」という
更に凄い設定があったのも思い出しました(滝汗

>いえ、蓮が格ゲーでボロ負けしたのを見た真司が「いい気味だ」と漏らすとか、
>鎌田をDショッカーのトライアルアンデッドとして登場させるとか、
>剣崎の服装を『ディケイド』準拠にするとか、ここに書くほどの物でもない、
>本当にしょうもないネタしか考えていないんですよ(笑)。
なるほど・・・ ちょっと見てみたいです(笑

>新西暦189年の時代をベースに、そこへ至るまでに起きた数々の戦い、
>その背後にちらつく闇の存在がジ・エンド達や男塾OBの視点から
>迫力のある文体で綴られていて、非常に読み応えがありました。
>一読者として大いに楽しませていただくと同時に、書き手としても大きな
>刺激を与えられたような気がいたします。
ありがとうございます(感激
そこまで言われると、SSを書いた身として本当に嬉しいです。
好評だった点を今後に活かしつつ、何とかストーリーを練りながら
書き進めていきたい所であります(汗

ジ・エンドや男塾の面々は、単行本を全部集めるほど好きな作品の
出典という事もあってか、やはり自然と書くことができましたね。

>それでもあえて気になったところを述べさせていただくなら、
>やはりハマちゃんこと浜崎が男爵ディーノに対して
>やけに行儀よく会話していたことでしょうか。
なるほど・・・ ご意見ありがとうございます。
SSを読み直したうえで、暇を見つけてちょこちょこ修正しようと思います。


630 名前:更級小春 ◆KAzEucHi75yQ :2010/07/14(水) 23:55:37
>>987

 ……まだ、終わってなかった、みたい。
 
 『貫』の過剰使用によるブラックアウト、そして多量失血でかなり朦朧、文字通り上も下も右も左も
わからない浮ついた私を、髪で誰かが掴み挙げる。
 誰が、と問いかけるまでもなく、あざ笑うのは弥沙子ちゃんらしい。
 声色は相変わらず歪んでいた。そしてしばらくして、首筋に濡れた冷たい感触。
 
 ああ、つまり、やっぱりダメだったんだ。
 「親」を倒せば元に戻るなんて、そんな甘い設定のホラー映画じゃなかったらしい。もちろんそうなると
弥生ちゃんもだろう。そして弥沙子ちゃんはそればかりか、私にまで手をかけようと。
 ……素直に吸われてやるつもりはない。血はあげたけど、一緒に夜の住人になってやるほど優しくない。
 生憎私にはみんながいるもの。みんなを守りたいもの。
 何より……弥十郎の帰りを待ってる。あいつに無様な姿見せたくない。
 ここまでが自分の為した結果でもこれ以上は譲れない。必死で、ほんとうに必死になって弥沙子ちゃんを
押しとどめる。……押しとどめたい。それでも掴み返すまでが精一杯で、だめ、弥十郎……っ


「――イノヴェルチの吸血鬼ジグムント・ウピエル! 貴様ら結社の闇に紛れた数多の悪行、これ以上は罷り成らぬ!
 大人しく縛につけ――小春様!?」

 轟音。銃撃音。爆音。そして聞こえたのはそんな声。
 はい、弥十郎じゃありませんでしたー、か。この声と時代がかった台詞だと一神殿の近衛巫か白の神兵かな。

「――このっ、姉ちゃんから離れろ! ……ちょっと大丈夫お姉ちゃん!? ていうかボロボロじゃない!」

 あ、遊風稜ゆせみの声もする。というか今の感じだと弥沙子ちゃん、遊風稜にぶっ飛ばされたんじゃ……

「あーうんうん大丈夫、ちょっと色々あって血を流しすぎて目が見えなくなってるだけだから」
「それのどこが『だけ』なのよ……姉ちゃん相変わらず無理するんだから。とにかくいま治す」
「ん、ありがと遊風稜」

 遊風稜の癒しの力で、程なく視力と体力が回復した。
 まず見えたのは、遊風稜の心配と呆れがない交ぜになった顔。うー、なさけない。
 次に見回せば……三人がかりで羽交い締めにされている弥生ちゃん。ぎらついた紅い眼と、牙を持った。
 ……なんだか泣きたくなったけど、泣くのはあとでも出来る。
 それよりも弥沙子ちゃんは。
 
 
 ――ぶっ飛ばされた、どころじゃなかった。遊風稜の刃の八本で床に磔になっている。
 
 
「……相手は吸血鬼だって聞いてたし、あんな血塗れのなりでお姉ちゃんの首に噛みつこうとしてたんだもの。
 生半可な容赦なんて、出来る訳ないよ」
 
 遊風稜の言うことはもっともで、ましてなじる気なんて毛頭無いけど、それでも私はショックを面に表してたらしい。
 言い訳気味だったけどそれでも冷徹に、遊風稜は弁解した。
 それを当の弥沙子ちゃんは、せせら笑いたげに眺めている。
 
 
 これで本当に終わり?
 官憲隊、もとい一神殿の突入で今夜の事件は手打ち。被害者は弥生ちゃんその他。
 もちろんその「被害者」に弥沙子ちゃんは含まれない。……が、結果としてはここに吸血鬼が二人。
 そしてその二人を「救う」には、滅してやる以外に術はない。事実として「親」が死んでもこのままなんだから、それが
パターンって奴なんだろう。ええとなんだっけ、塵は塵に灰は灰に、とか言うんだっけ?
 
 ……一体、だれが元々「塵」で「灰」だったって言うんだろう。
 何だろ、どこまで行ってもやっぱり私の思うとおりにはさせてくれないってことなのかな?
 なんというか、こう…………すっげむかつく。
 
「ごめん、遊風稜……もう一度だけ、悪あがきさせてよ」「姉ちゃん?」

 つかつかと磔にされた弥沙子ちゃんに歩み寄り、しゃがみ込みそして……
 
 電光一閃平手打ち。
 
「いい加減にしないと怒るよ? 一人だけ勝手に妖しげな世界にいるんじゃないの!
 何が吸血鬼よ。だからって白柳弥沙子ちゃんだってことに変わりないじゃない。
 血が欲しいってんならいくらでも……まあ、死なない程度にだけどあげられる。でも私自身はあげない。弥生ちゃんもね。
 だって仲間でも下僕でもなくって友達だもの。今までは違ったって言うんなら今日からなろう?
 逃げないし、敵にもなってあげない。そういう関係じゃ意味が無いじゃない。
 せっかく弥沙子ちゃんが本音ぶつけられるようになったんだもの。
 今までの『白柳さん』が抑圧されたナントカだっていうんなら、これからは分け隔てなんてないでしょ。
 ……あ、でもさっき勝手に逃げだそうとしたのも私か。たはは……面目ない!
 そういうのとかいっくらでも文句言ってよ。だいじょーぶ、私だって神様だもの。残念ながら」
 
 そこまで言ってから、遊風稜の刃を引き抜き始める。……あーあ、派手に刺さってるなあもう。
 
「痛くない訳ないだろうけどちょっと我慢ね。まったくうちの妹もやること派手だからさー、ごめんね?
 あ、遊風稜ー? 弥沙子ちゃんの傷も治してあげてよ!」
 
 
 ……わかってる、明るく振る舞ってるのは私だけだ。
 みんなは固唾を呑んで見ているはずだ。いつこの“吸血鬼”が襲いかかりやしないかと。
 それでも、ね? せめてもう一度だけ甘いこと言わせてよ。これが最後だから。
 
 ダメだったら……知らない。泣かない。絶対泣かない。何があっても泣かない……っ

631 名前:名無し客:2010/07/17(土) 13:46:10
>>345
あんな男って、どんな男だよ。
つーか憂ちゃん、唯がどんな男に引っ掛かっても怖いんじゃね?
引っ掛かるって言葉がすでに、あんまいい状況を指してないっしょ。
遊び半分に唯と付き合おうとしたら、きっとあれだよ。
包丁持ち出すよ?
なーんてな。
憂ちゃんなら、唯がそんなことになる前に手を打つだろー。
穏便な手を。

  ー- _-. . ._
      >: : `丶,へヘ -―: : : :‐, へ. _
   /: : : : :/ / : : : : : : : : : : : : : }: : `丶、
  /: : : :// //: : : : :/: : : : : : : : : : ハ: : : : : \
  |: / /.:./ //: : : : :/: : :/: :/ /|: /  l l: : : : : : \
  |/ /:.:/〃ハ: :、 : /: : /: :/ / |/   l:|、: : : : : : :.
  | / : :| l:l |:.ヽ: ヽ|: :/: { /_- 、/     | } : : l: : i:|: :ヽ お姉ちゃんを傷つける人は……
   : :/| U |:.:.:.\ |: { : / /:.:.:ヽ    _jハ : : l : ‖\
  / ヘ: :ヽヘハ:.:.:.:/`V、:ハ {:.:.:.:ノ ..:::.. /:.:}i|: : :ハ :|
     V\| lヽ.:.{   ソ  ゝ ´..:::::::::::.{:.:ノ |: :/:.:|: :|
       |」 \ヽ._、     __  '  /|:/.:./: /
              \::ヽ     、_ノ   / jハ:/ j//ーr-、-、
           /ニ/ 丶、    , ′  __ /;;;{ヾ:、};;;}  ,.┬┐
        _.  ´  `丶. /_ーヘ´      {/;;;{ヾ:、 } };;/  ||
       /ァー 、     \ ヽ `丶、 __};;;;;⊂,ヽ  /    / /
       レ'   \     \-|    } {;;;{;;;;;;;;;;;{  /   / /
       |      \      ヾ    ハ};;;ヽ;;;;;;;;;∨    / /l
       |       `丶、   |   ∧}ヾ;;;;;;;;;;;;;/   / /;;;;l
        |         /  >-- 、_ノ  ヽ Yヽ;;;/   / /;;;;;;;;l
        |      / / く  ーァ _}、`\} |  /   / /};;;;;;;;;;|


……穏便な手でな!


>>346
洋楽の替え歌って言っても、日本語に直して歌うんだから作成の手間は
日本の曲使うのと変わんないだろ。
だったら、和洋問わず歌詞思いついたら作っちゃうだろー。
原曲が有名な曲でさえあれば、ユーザーには受け入れられるだろうしな。
逆に言えば、替え歌にしてもらうってのは、そんだけ有名で世間に認知されてる曲、
とも言えるわけだ。
替え歌って原曲に権利問題が色々あって、おいそれと使うの難しいみたいだけど……
ふでペンやふわふわなら好きに使っていいよって言ったら、作ってくれるかしらん。


>>347
>遊園地のプールとか、あと体育でも水泳があったような。


うちには体育以外にも、部活の時間に水着になる奴もいるしね!
……そういえば、さわちゃんはバニーは用意してもスク水を着ろって言ったことはないな。
さわちゃん的にも、水着で演奏するのはなしなの?


>恋をするまでは普通の地味な女の子だった私が言うんだから、その辺間違いないわよ。

恋って、女を変えるものなのね。
せめて良い方向に変われたら、よかったのになあ……


>>348
いや、間違いなく一番上のの話だしょ。
私は、微塵も疑うことなく、そうだと思ってたけど。



632 名前:名無し客:2010/07/19(月) 18:55:52
かーわーいーいー! かーわーいーいー! かーわーいーいー!(ドップラー効果)
かーわーいーいー! かーわーいーいー! かーわーいーいー!(ドップラー効果)
かーわーいーいー! かーわーいーいー! かーわーいーいー!(ドップラー効果)


633 名前:名無し客:2010/07/24(土) 22:46:38
 
う〜ん、やっぱり草加雅人改心シナリオまで詰め込むのはキツい気がしてきた・・・
どちらにせよ先の話ですが、要素を詰め込み過ぎても纏められるかどうか不安ですし、
良く考えたら自分に雅人が改心するシナリオを書ける余力と技能ががあるかどうか・・・
とりあえず、今は予定から外すことにします。
 
 
ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm10264651
【ドリフターズ】が休載した際に、こんな作品も掲載されてたんですね。
コメントにもありますが、“バーさま”の呼び方はちょっと面白いかも・・・(笑

http://kourindou.exblog.jp/12990219/
【妖精大戦争 〜 東方三月精】、今度のコミックマーケットから販売されるそうです。
内容は、漫画【東方三月精】単行本2巻の巻末収録の「妖精大戦争」を基とした内容で、
チルノを操作して、弾幕を避けずに“凍らせる”内容との事です。
絵も比良坂先生が担当し、三月精の方も、スクリーンショットの方で確認できますので
発売したら購入してプレイしてみたい所です。

http://blog.livedoor.jp/geek/archives/51055732.html
【東方茨歌仙 〜Wild and Horned Hermit.】(とうほういばらかせん、と読むらしいです)、
リンク先でサンプルが掲載されてます。
作画担当は新人の“あずまあや”という方との事で。絵柄も個人的に良い感じだと思いました。
後、新キャラはやはり“仙人”で確定みたいですね。

雑誌の方は本日24日に発売との事ですが、自分の地域は公式に発売日から
数日遅れて入荷されるので、週明け辺りに【月のイナバと地上の因幡】の下巻と
一緒に買いに行こうと思っております。
 
 
■最近触れた作品

・学校の怪談U (「妖怪テケテケ」「歩いて来るよ」の2本収録)
1994年に放映されたドラマ【学校の怪談】のビデオです。
購入に至った経緯としては、本当に小さかった頃に視聴し、非常に鮮明に
記憶に焼き付いていた、「スト2のリュウのコスプレした人が、波動拳を放って
テケテケを倒す」
というシーンがどうしても忘れられず、何の作品だったかも
不確定な中で、ネット上で質問・検索を続けた所、「ストーリーテラーは池乃めだか」
などの返答が届き、それを頼りに期間を駆けてようやく「【学校の怪談】というドラマの
“妖怪テケテケ”というエピソードで、VHS2巻に収録されている」という事をつきとめ、
幸いにもAmazonで安価だったので、無事購入にいたり、視聴する事が叶いました。

感想・・・ 思ってた以上に、ぶっ飛んでた痛快ホラーといった感じで、
高校の映画研究部が映画撮影を邪魔する、妖怪テケテケと対決する内容と
なってまして、ホラーというよりは割とゴーストバスター的な展開を見せる
非常に楽しい内容で、購入した甲斐は十二分ありました。
後、やっぱり最後の波動拳を放つシーンは、少し感動した次第です。

現在は同作の脚本を担当した小中千昭氏の公式サイトにおいて、当該エピソードの
シナリオが公開されており、詳しい裏話なども記載されてますので、興味がある方は
一度ご覧ください。
http://www.konaka.com/alice6/teketeke/introduction.html
 
 
■泡沫のようなネタ

・時空クレヴァスに巻き込まれた姫海棠はたてが漂着した場所は、
 物質界、それも地球軌道上に存在する長屋式宇宙船「7MQG長屋」だった。
 熊さん、八つあんに拾われたはたては長屋に厄介になり、彼らがタイムマシンで
 百万年前の日本に行き、ブラキオザウルスのタマタマ、カマクジラなどの食べ物を
 取ってこようとする計画に、興味本位で同行する事となったが・・・
 (東方Project×宇宙長屋×天より高く)

まぁ、一番やりたいのは【天より高く】ネタなんですが(笑
ジュピトリアンやロゴスの兵士達にカマクジラを食べさせて、無血勝利するとか・・・
 
 
>>835 名無し客様

>溝口とかまた濃いなwww
需要ありましたか(笑
とりあえず、ニコニコに溝口の台詞が纏められた動画もアップされてたので、
それを見ながら執筆していこうと思います。
・・・「羊の呪い」とか、やってみたい所ですが(笑

KOFの方もゲームは未プレイですが、嬉野秋彦氏の小説版を最近何作か
購入したので、そちらを読んでいこうと考えております。


634 名前:名無し客:2010/07/27(火) 15:33:42
テスト

635 名前:名無し客:2010/07/30(金) 21:17:55
バージョンアップテスト

636 名前:名無し客:2010/07/31(土) 01:09:48
テステス


637 名前:名無し客:2010/07/31(土) 23:25:39
 
http://www.sushi-typhoon.com/jp/lineup/yakuza_weapon/index.html
【極道兵器】、実写映画化・・・ だと・・・?
映像見た限りでは、読切版の要素も入ってるっぽいので、期待したい所です。
製作会社の「The SUSHI TYPHOON」の作品群、調べてみたら色んな意味で濃そうですね・・・
兎にも角にも、2011年における公開が楽しみです。

http://ultramanasina.blog102.fc2.com/blog-entry-684.html
【ウルトラマンゼロ THE MOVIE 超決戦!ベリアル銀河帝国】に登場する新キャラクター、
雑誌記事で公式に公開となったみたいです。
ウルトラシリーズ以外の円谷作品のヒーロー・怪獣をモチーフとした面々が
出てくる模様で、否が応でも期待が高まりますね。
 
 
■最近触れた作品

・東方茨歌仙 〜 Wild and Horned Hermit. (作:あずまあや) 第1話「片腕有角の仙人」
今月創刊の「キャラ★メル Febri」にて新連載された本作、読んでみました。
感想・・・ あずま先生の絵柄も個人的に良い感じで、霊夢と魔理沙も相変わらず。
本作新登場キャラの仙人「茨華仙(いばらかせん、本名は“茨木 華扇(いばらき かせん)”」は
人間の味方で、変人というよりはまとも・・・少なくとも、霊夢や魔理沙と比べれば相当良識を
持ってそうな「良い人」のイメージで好感が持てて、個人的に大ヒットしました。
「キャラ★メル Febri」の次号は9月発売との事で、今から楽しみにしてます。
 
 
・最遊記ANTHOLOGY
その名の通り【最遊記】のアンソロジー本で、【最遊記OMNIBUS】と一緒に購入しました。
色々な漫画家さんが参加してて、色々と本編とは違った意味で面白い短編も多いです。
個人的にはおがきちか先生、美川べるの先生、川添真理子先生&田淵海嵯先生の作品が
雰囲気的にもツボに入って面白かったですね。

他、ZERO-SUM本誌の方に掲載された、峰倉先生による単行本未収録の短編や、
書下ろしの短編、三蔵一行の4人に対するインタビューも収録されており、
最遊記シリーズのファンには、色々と楽しい内容となっております。

しかし三蔵、携帯持ってたんだ・・・ SSに活かせるかも(ぉ
 
 
・轟世剣ダイ・ソード (作:長谷川祐一) 全4巻
長谷川先生が90年代に連載していた漫画作品で、“泡の中央界”と呼ばれる
異世界に転移した中学校の生徒550人が、巨大な剣の形をした“神の武器”と呼ばれる
変形ロボット「ダイ・ソード」を基点に、その世界に関わる戦いに巻き込まれる物語で、
【クロスボーン・ガンダム】などの長谷川先生の作品が好きであれば、間違いなく
楽しむ事ができる作品と思われます。

長谷川先生が同人媒体で出したクロスオーバー作品【ひとりスーパーロボット大戦】では
【クロノアイズ】と世界観を共有してる件や、原作で語られなかった設定等が
出てるとの事で、そちらも相当興味があるのですが・・・
Yahooオークションで調べたら、数千円で売ってたので、頑張ってお金を貯めます(汗

調べたら、以下リンク先に物語の詳細なあらすじが抜粋されてました。
かなりのネタバレを含んでますので、原作未見の方はご注意ください。
http://malon.my.land.to/daisword.htm
 
 
・タイムウォーカー零 (作:飛鷹ゆうき) 全4巻
スパロボのアンソロジーにも何度か参加している飛鷹ゆうき先生が、昔ジャンプで
連載してた作品で、過去にタイムトラベルする能力を持った青年・刹那零が
依頼を受けて、不幸な目に在って人生を捻じ曲げられた人々を、歴史を変える事で
助ける痛快活劇的な作品で、個人的にもかなりツボに入った作品でした。

惜しくもジャンプ漫画の宿命か、2巻の途中からバトル展開に入ってしまったのですが、
それでもライバルキャラの九条京介もカッコ良く、ラストもちゃんと敵を倒して
決着がついて終わってるので、古本屋で見かけたら一読おススメしたいです。

・・・思ったんだけど、この作品を始めとして、所謂「過去の歴史を変える」行為に
やや肯定的な作品って少なからずありますが(田丸先生の【レイモンド】とか)、
こういった作品の面々を、【ドラえもん】や【未来戦隊タイムレンジャー】等に出てくる
タイムパトロールや時空管理局などの組織は、どう考えてるんでしょうかね?
 
 
■泡沫の様なネタ

・MMRの一員であるナワヤは、気晴らしに都内某所の如何わしい店に足を運ぶ。
 そこで同席した男(彼も酒で相当酔っていた)から、ある“力”の使い方を教えられる。
 その力の名は、人間の煩悩を駆使してエロを探知する“超スケベ力”・・・
 (MMR -マガジンミステリー調査班-×CCC -コロコロ超常現象調査団-)

“超スケベ力”は別コロで連載していた【コロコロ超常現象調査団 CCC】が出典で、
ナワヤに伝授する男性は、同作の登場人物である“タサキ”を想定してます。
二人とも別々の出版社ですが、酒で泥酔して誰が誰だか分らなかった解釈でw
・・・正直、【CCC】は単行本が刊行されず、掲載紙の方も手放してしまったので、
メインはMMRの面々で、頭に残っている記憶で書くことになりますが(苦笑
 
 
>>837 名も無き蜀軍兵様

>ACE・Rに参戦してるフルメタがとうとう完結ですか…。
>宗介の最後の戦い、どのようなるか見物です。原作が完結するとなれば
>アニメもまた放送されるでしょうし、スパロボにもW以来の参戦が叶うかもしれません。
フルメタのスパロボ再参戦は是非とも希望したい所ですね。
コミカライズの方ではアニメよりも先の展開に進んでいるみたいですし、もしかしたら
アニメ化を待たずに【フルメタル・パニックシリーズ】として参戦するかもしれませんね。
兎にも角にも、10年以上続いたシリーズの結末、自分も楽しみにしております。

>しかし…『妖精大戦争』と銘打ってる以上、大ちゃんこと大妖精や
>リリーホワイトに出番があるといいのですが。
リリーホワイトは可能性があるかもしれませんが、大妖精は・・・どうだろう?
もしかしたら、意表を突いて妖精の新キャラが出てくるかもしれませんね。
 
 
>>839 一般兵A様

>二年ぶりに真夏日を記録したかと思えば、激しい大雨……。
>最近の天気は本当に読めないなぁ。
自分の地域もそんな感じです・・・ 外出も気楽にできません(汗

>空想大戦に参戦するなら、旧章の設定(アニメ第一期に準じたもの)はリセットしたほうがいいでしょうか?
自分は直接知らないので、知ってる方に任せようと思いますが、
旧編では【鋼の錬金術師】は未来世界の設定だったので、リセットするのであれば
「度重なる歴史改変の影響で、微妙に未来が変わった」みたいな理由も付けられるでしょうね。

>シン・ザ・シティ……万丈さんが出るかなと思いました。
残念ながら万丈さんを出す予定はないですが、別のキャラを一名出す予定です。

>時空クレバスが生態系に及ぼす影響は確かに大きそうですね。
>ある意味怪獣出現よりも、一般市民にとっては深刻な問題……うみにんなら害にはなりませんが。
ここら辺の要素は、ディーノとハマちゃんが邂逅するシーンを書いてる内に、
色々想像していって、思いついたネタですね。
SS内でも触れてますが、漫画版【ゲッターロボ】にて恐竜帝国の作戦の一つに、
日本の海の生態系が、原始のものに乗っ取られているというものがあったので、
それを覚えてたのも大きかったです。

>インテグラキター!と思ってたら、戦部の話で一気にホラーに。
>うん、あれは怖い。というかホムンクルス以外でも食えるのか。
戦部とミレニアムの戦いは、旧編のSSで未完だったエピソード(リクスレ1の>525)が
あったので、それの完結も兼ねて挿入してみました。
ゾンビを食うシーンは、やはり原作を読んで、戦部の行動で一番印象に残ってた事も
あって、今回挿入しました。ゾンビもホムンクルスも元は人間ですし・・・(ぉ

>神崎というかカードデッキ配布に伴う悪影響。
>全部が全部いい方向にありませんよね……。
少なくとも、浅倉はカードデッキが戻らなければ、多少素行が悪いだけの
一般人として生きられたはずですしね・・・

>ナチスドイツを起点とした悪の勢力って本当に多いですね。
>本文でも述べられていましたが、複雑すぎる。
【仮面ライダー】のショッカー以外にも、【ビッグX】など、ナチス残党的な組織が
敵として登場する作品は多いですしね。
ナチスと言えば、個人的には現在連載中の【ムダヅモ無き改革】が真っ先に思いつきます(汗

>悟空やアーカードといった強者の力が必要ということは、まだまだ戦いは終わりそうに無い。
>これからも空想大戦の世界は、混沌としていくのでしょう。
今後も混沌とした戦いが、続いていくのでしょうね・・・
悟空やアーカードと同クラスの強豪が、今後新たに復活する事もありうるでしょうし。

>蝙翔鬼と独眼鉄の戦闘シーンは、非常に面白かったです。
戦闘シーンは、男塾の単行本や、新鬼武者のプレイ動画などを参考にしました。
多少苦労もしましたが、無事完成させることができて良かったです。

>しかし、民明丸(民明書房)はいつもすごい本を出版してますね……なにかあったらこの出版社の本を探せばいいわけで。
ニコニコ大百科などでも書かれてますが、ネット上のネタでも引用されることが多い
ある意味キバヤシと並ぶ、有名な存在ですからね(汗
闇に紛れている存在とか、現代社会で殆ど知られていない存在を、SSの登場人物が
知ってる言い訳理由として、違和感なく挿入できる題材でありますし。

>読み応えがあり、旧章の補完や空想大戦の世界観への肉付けもされたいい作品でした。
そう言われると本当に嬉しいです(嬉
今後も時間はかかるかもしれませんが、SSの執筆を継続していきたい所です。

>存在は知っていましたが、未読です。
>一文字隼人が少し違う設定で登場しているのは、知っているのですが。
(多少ネタバレ注意)
仮面ライダーは未来永劫、本郷猛ただ一人」という世界観の作品なので、
隼人もまたライダーではなく、アンチショッカー同盟の一員という設定で登場してました。
ただ、TV版ではライダーであった故か、彼もまた不幸な運命を背負わされてましたが・・・


>こちらは読んだことがあります。
>漫画版の続編ということで、自分が知っているのと違う【仮面ライダー】を堪能させていただきました。
自分も好きな作品だったので、単行本が出版されて本当に良かったです。
特撮エース、どうせなら最終号まで購読してれば良かったと、今でも少し悔やんでます(笑
漫画版の続編ながら、TV版の設定もちゃんと活かされてるのが楽しめました。

空想大戦としては、門脇純=仮面ライダーガイアも「いいトコ取り」で組み込めるかも
しれませんが・・・ そうなると、彼に憑依しているショッカー大首領の設定はどうしよう?
いっそ、“大首領の分身”と解釈した方が無難でしょうか?

>そういえば【以下略】の2巻目はいつ出版されるのでしょうか。
一応ゲーマガでの連載は終了したみたいですし、刊行してほしい所ですが・・・
1巻目に収録されてた話数を考えると・・・ 来年以降?
【大同人物語】みたいに未刊行みたいな事にはならないでほしいですが(滝汗


638 名前:名無し客:2010/08/01(日) 18:26:20
テスト

639 名前:名無し客:2010/08/01(日) 18:27:09
迷彩テスト

640 名前:名無し客:2010/08/02(月) 21:50:33
テスト書き込み

641 名前:名無し客:2010/08/08(日) 02:25:48
ちょっと失礼しますね。



Hélas―――!


…Quel est ceci?
一体どうしたら僕がハジをest-ce que cela se passe?

ああ、いいえ、動揺してなんかいませんよ。
大体が、これは作り話じゃありませんか。それにこれは、僕が言ったような事とは…その、
意味合いが違う。長い間生きていて、こういう根も葉もない噂を立てられることは幾らもあります。
僕は社会的なステータスもそうですし、僕もハジも運の悪いことに生まれつきこういう顔です。
仕方ない。アンシェル兄さんのように厳つければこういう事の対象にはならない訳でしょう?
顔面を神に祝福されすぎて生まれた報いだと思えばいい。こんな事に動じていたのでは
精神が幾つあっても足りまs――――――うぐっ


すみません、君―――お水を下さい。



642 名前:名無し客:2010/08/08(日) 02:40:14
もう一回。すみません。

それはさておき―――もし僕がジョエルの代わりに小夜とディーヴァを育てるなら、
まずディーヴァを屋敷へ連れて帰って、二人を同じ部屋に住まわせましょう。
街を歩く可愛らしい人間の双子と同じように、お揃いのドレスを着せて―――そうだ、
僕の事はパパと呼んでもらいましょう。育ての親なのですから。すると…

「パパ、おかえりなさい!」
「パパ高い高いして〜」
「ディーヴァ、あたし、おっきくなったらパパとけっこんするわ!」
「さやねえさま、ずるーい!わたしもわたしも!」

うん…。すばらしい。


643 名前:名無し客:2010/08/09(月) 23:32:28
ちょっとテスト。

644 名前:名無し客:2010/08/10(火) 01:16:49
後ろ暗いところはないけど…ちょっとテストさせてください。

645 名前:名無し客:2010/08/11(水) 21:37:12
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646 名前:名無し客:2010/08/11(水) 21:38:49
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647 名前:名無し客:2010/08/11(水) 21:39:25
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648 名前:名無し客:2010/08/16(月) 15:20:48
テスト

649 名前:無名の妖怪ハンター:2010/08/18(水) 00:17:46
 
【妖精大戦争】、どうも新キャラは出なかったみたいですね(笑

休載状態だった【かんなぎ】、「コミックREX」のリニューアルに合わせて再開するそうです。
雑誌の方は「少年マンガ誌」から「男の子向けマンガ誌」になるとの事で。

ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm11758254
【ウルトラマンダイナ】に出てきたマウンテンガリバー5号、かなり空想大戦向けの要素だと
思うんですが、話自体が夢オチなんですよね・・・(汗
MG5とヅウォーカァ将軍は、放送当時にソフビが出たほどらしいですけど・・・

最近、昔買った【空想科学読本】シリーズを押入れから引っ張り出して読みましたが、
やっぱり柳田先生の作品は面白いです(嬉
ニコニコ大百科のコメントでも色々出てますが、文章とかも非常に面白く読めますし、
キャプテンハーロック等、この本で初めて知った作品とかも非常に多かったですしね。
柳田先生が原作担当した【空想科学大戦!】も最近全5巻揃えましたし、昔から大好きな
作品だったので、この機会に読本の方も最新8巻まで揃えてみようかと思ってます。
氏が関わった作品以外にも【空想法律読本】【空想歴史読本】といった作品も
中々面白いので個人的にイチオシです。

・・・率直な意見、あの批判さえなければ、山本弘先生も好きな作家さんだったのに・・・
 
 
■最近触れた作品

・ファントム (作:虚淵玄、(有)リアクション) 全2巻
ニトロプラスのゲーム【Phantom -PHANTOM OF INFERNO-】を原作とした
全2巻の小説版、先日読了しました。

以前に【沙耶の唄】のプレイ動画をニコニコで見た事もあって、ニトロプラス第1作の
本作も今回触れてみましたが、かなり面白かったですね。
作中の雰囲気とかも好きな作品で、玲二やエレン、キャルやリズィといった面々も
読んでて好きになれるキャラばかりで、サイスマスターの悪役っぷりも良かったです。
本スレに投下済みのドミニア様のSSを読み返して、色々と小説版の設定が
活かされている事にも、初めて気付きました。
今後は、既に購入済みの【ヴェドゴニア】【ハローワールド】【デモンベイン】などの小説版にも
触れていきたい所ですね。
 
 
■泡沫の様なネタ

・魔術師に関する話題が出ていた際に衛宮士郎の名前が挙がるが、会話に参加していた
 誰かが、士郎の名前を間宮ゴローと間違える。(Fate/stay night×例の“アレ”)

もしくは、【けいおん!】の唯の名前を、「“ゆり”だったっけか?」と言うとか・・・(笑
 
・時空クレヴァスに巻き込まれたヒーロー達、そして彼らと敵対する悪側の勢力の面々は
 平行世界に存在する【空想科学大戦!】の世界に転移してしまう。
 元の世界とは異なる「科学の忠実な空想科学の世界」での戦いは一筋縄ではいかず、
 ヒーローたちも悪玉たちも苦戦を強いられる・・・(空想科学大戦!)
 
 
>>847 ゴジラジュニア様

>その前に現れたのはたびたび対戦相手を食べようとするあの…
公式でも、(二次ほどじゃないですが)結構食いしん坊的なキャラみたいですしねw

ツインテールと言えば、個人的には「特撮ニュータイプ」の「怪獣幻想堂」に載ってた
「ツインテール、グドン、ネロギラスの三匹による食物連鎖」のシチュエーションが
面白かったので、SSでも短編ネタとしてちょこっと描いてみたい気もします。
 
 
P.S
本編に対して「数十年後」程度とされる外伝作品とか、細かい時系列の変動とかは
抜きにして同じ時代に纏めてみるとか、大丈夫でしょうか?
【秘封倶楽部】の時代を、【ウルトラマンメビウス】の時代に合わせてみるとか・・・

650 名前:名無し客:2010/08/18(水) 00:18:18
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651 名前:名無し客:2010/08/24(火) 21:27:33
      ∧ )
    /(∴)●
   /(爻爻爻)、
  ∠_____|
  L______|
 /L三o三o三8三|\
`( L______| )
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652 名前:名無し客:2010/08/28(土) 04:49:35
      驚
   死     開

 景         休

   杜     生
      傷


      凶
   死     怪

 奎         休

   屠     生
      傷



      驚
   死     開

          休

   杜     
      傷


      凶
   死     怪

          休

   屠     
      傷

653 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/08/28(土) 12:23:00
 
 畳まれていた景色が展開する。
 視界を白が埋め尽くす――見渡す限りの白の中心に、黒い構造体がポップアップする。モノリスのような直方体が樹木が生える様子を早送りにしたように
立ち上がると、その周囲に円環状に並んだ赤い椅子が展開する。
 見渡す限り、全て均質な四角で構成された室内(インテリア)は、マーク・ロスコの絵画のように、距離感が奇妙に消失した世界だ。
 視界の中、椅子のそれぞれにスーツ姿の役人が順繰りに描画されていく。淀んだモザイクのような影が輪郭を絞られ、間を置かずに立体的な『人間』を描
写する――見間違う筈もない。数分前から顔を付き合わせているSISの幹部連中が雁首並べて戸惑ったような表情を浮かべているところだった。
 電灯はなくとも室内は均等に明るい。部屋のどこにも影はなく、ただ整然とした清潔さに彩られた白だけが世界を塗り込めている。
 全員が描写されて半秒後、部屋の中心――モノリスの正面に黒い影が凝集し、瞬く間に小さな輪郭を作り出す。
「ではまず、事件の経過を見て貰――」
「待ったセシル」
「なんだ」
「着いてこれてないぜ、お客さんら」
 部屋の異様に戸惑いっ放しのスーツ達をスルーしつつ、セシルが指を弾く。
 椅子の前に簡易テーブルが立ち上がり、これまた樹木のようにテーブルからコーヒーだのクッキーだのが生えてくる。面食らうスーツと軍服の一団に、セシ
ルは容赦なく畳み掛ける。セシルが指を閃かせるのに合わせ、一団の正面中空に何枚ものスクリーンが出現する。全員が脳幹周辺に埋め込んだ(ただし俺
を覗く)ナノマシンは、神経網に擬似神経を接続、展開された『賢者の卵』は様々な多層現実を”現実”の層に引き降ろしてくる。触覚も視覚も聴覚も――この
異界は脳内に直接展開された現実に他ならない。
 戸惑う諸人を眺めつつ、やれやれとチョコレートを齧る。
 合成された輻輳現実(オルタナティヴ)が脳に送り込んでくるのは、真性の甘味であり食感であり、尚且つ栄養価もカロリーもゼロの『快楽』だ。作り物だとは
解っていても、脳が自分を騙す限りでこれは現実であって、つまるところ俺に不平はない。
 映し出されたスクリーン――この一ヶ月内に起きた二件の事件。
 殺害された多国籍軍の兵士達と、もう一件、国連を巻き込んだ同様の事件。
「最初の事件だ」セシルが説明を始める。「テヘランの南部。我々の要員が記録した視点映像を、シグニチャ経由で映像化したものだ」
 映し出されるのは砂漠。
 周囲には横転したハンヴィーやトヨタ、兵員輸送車やらなんやらと、ヘンゼルとグレーテルの足跡のように点在する死体の数々。フルカラーの映像は明度を
変え彩度を調整し、スクリーンの中で生々しく『事実』として再現される。実のところこの空間では『臭い』の再現まで可能なのだが、セシルはそこまでやる気は
ないらしい。
 スクリーンがフェード。画面が切り替わる。映し出されるのはメイドの姿――ナイフを両手に携えた血まみれのメイドさん。
 その異常なコントラストに、列席する面々が思わず何事かと声を漏らす。
「これが最初の事件の犯人だ。――厳密には『人』ではなかったのだがな」
 セシルがそう言うと、面子の中でも一際落ち着き払っていたスーツ姿の男が口を開く。
「質問をしたい――クレイグ・フェンだ」
「存じている。SISの副長官殿」
 クレイグ副長官は頷き、
「この事件というのは、我々の要員が大量に犠牲になった例の事件だと考えていいと思うが――」
「それで間違いないだろう」
「これまでこの映像記録が提出されなかった理由は?」
「簡単だ」
 セシルが指を弾く。
 視点映像がズーミング――スクリーンに展開される光景は、正直言って異常の一言に尽きる。ロケット弾のように飛来するナイフ。中空を舞い、身体を切り開
かれ、尚も『戦う』メイドの姿。ハリウッドというにはポップすぎ、フランス映画というには些かシュールすぎるその映像に、誰もが声を失っている。この空間と合わ
せて考えれば、何もかもが夢オチだったと考えた方が納得し易いに違いない。
「貴方がたは兎も角――」セシルが肩を竦め、「これを見せてどれだけの信憑性が得られる? 国防大臣たちが揃う会議でこんなジョークを見せてやれとでも?」
「私達にならジョークを見せてもいい、と言いたげだな、ミス・セシル」
「そう言っている。貴方達はまだしも慣れている筈だ」
 でなければここにいないだろう。
 そう言うと、セシルが指を弾いて映像を停止させる。スクリーン一杯の白蝋めいた肌のメイドのズーム。
「セシル。今、貴方はこの女性が人ではない、と言ったが――」
「仔細は省こう。だが、私達はこの事例をD-1の神災(カラミティ)と認定している」
 にわかにロスコ空間が色めき立つ。
「知っての通り、神災の発生は予測が非常に困難だ。通常手順では捜索隊を大規模展開してコアを探すしかないが、捜索に出た者が目標を発見して運良く連
絡した時点で、目標は移動してしまう――かと言って、通常手順を踏んで動かせる者では、単独で状況を開始した場合どうなるかは目に見えている」
 つまり、さっきのスクリーンのようになるということだ。
 神話素災害――神災。
 物語には力がある。
 情報には力がある。
 一言で言えば、この災害はそんな『神話』の表出だ――ある人間がある信念に自らの行動を担保する。これは例えば、そんな単純な理屈のマクロヴァージョ
ンだ。一人が信じているだけでは妄想でも、十人が信じれば共同幻想で、世界中の人間が信じればそれは『真実』になる。解り易い例を挙げればそれは多くの
神話であり、イスラムや仏教、そして俺達の奉じるキリスト教でもある。それら物語に実体なんてものはないけれど、それは誰かに信じられている、という理由
のみで人の口から人へと伝えられていく。脳から脳へと渡り継がれる、情報という名の模倣子(ミーム)――その情報質量が引き起こす(、、、、、、、)、現実と
彼岸の境界の踏破。
 蛇の神話が信じられた地域で蛇神が暴れ狂い、神話にのみ語られる悪魔がカタチを成して世界に降りる。
 その主な特徴は、台風だの地震だのと違って対象が歩き回る事だ――なんでって、その災害の原因は大抵が手足を持ったイキモノだからだ。
 人のように喋り、人のように感情を励起させ、怪物のように力を振るう。
 とはいえ、災害の種別は千差万別だ。文字通りの怪物が現れることもあれば、伝説じみた預言者が現れることもある。
 災害、と一言で言えばそれまでだが、人災だって立派な災害だろう。例えば往来で包丁を振り回す狂人は充分に「災害」だが、この事例では対象がその手足
を以って街を文字通りに蹂躙したり焼き払ったりする、というだけの話だ。ヴァチカンの誇る筋肉ダルマが鎮圧した写真の例では、俺達が到着する前に半径十
キロ四方が焼け野原になっていた。
「我々はこのカオスを演算し、おおよその発生地域を割り出すことは可能だ――しかし、今の私達に完全なそれは望めない。どこでエンゲージするかも解らな
い相手を迎え撃つのは、正直言って些か面倒なものがある。私達は類似の案件を世界中で抱えていて、現状ではこの地域だけに力を割く事は不可能だ。まず
は申し訳ないと謝らせて貰うが、今回私達二人だけが送られたのはそんな事情に拠っている」
 要は確実に臨機目標にしかならないということで、状況を開始するには火力も人員も足りない、というのが正直な話なのだ。
「質問がある」
「どうぞ」
「まず、この件に関して私は直前まで話されてもいなかったわけだが――」
 いかにも胡散臭そうに周囲の面々を見回す副長官氏。その気分は理解できるが、同意してやるつもりはない。なので、胡散臭げに視線を向けられた俺は忍
び笑いを漏らして椅子に身を沈める。
「信用していいものか。魔術だのなんだのと」
「気持ちは解ります」
 抑揚に絶妙にアクセントを付けてセシルが応じる。
「失礼ながら、副長官は言葉に引き摺られている。これは既存の知識体系に存在しない技術を言語化する為に、あくまで比喩表現として「魔術」という言葉を
使った――とでもお考え頂きたい。事実は事実として現前と存在します。そこを見過ごされる貴方ではない筈ですが」
 理解できない技術と、それを説明する言葉。いつだってその二つは実用レベルで不可分の関係だけど、利用者が技術(ツール)の概要を完全に理解してい
る必要はない。優秀なスナイパーが優秀な銃器職人である必要はなく、剣豪が自分で刀を打つ理由がないのと同じだ。多少の胡散臭さを伴うのは、オカルト
だろうが諜報の世界だろうが大差はない。どちらもハタから見れば難解さと意味不明さを極めた業界のテクニカルタームときたら、フランス人好みの醜悪さに
辿り着いてしまっている。
 魔術。
 一言で全てを封じ込めてしまうその隠微な響きは、ある意味で全てを秘匿するヴァチカンの技術に持って来いではある。
「……無論だ」
 数秒の黙考の後。
 あくまで顰めつらしく、クレイグ副長官は納得いかなげな声で続ける。
「カオス的な状況を計算する、と聞いたが」
「ああ」
「計算できないからカオスなのではないのかね」
「貴方達にとってはカオスである演算も、私達にとっては計算可能な一要素でしかない、という意味だ。副長官、複雑性とカオスが同義でないことはご存知か
と思いますが」
「一応は、な」
 セシルは頷き、
「どこからが”カオス”と呼ばれる物であるとお考えになる? どの程度の「複雑さ」があればカオスであると――それはあくまで計算可能な範疇にあるかない
か、という問題に過ぎない。人間の振舞い全てを計算し尽くすせば、原理的には「人間の行動全て」が計算可能な要素だ」
「随分な言い草だな」
 クレイグ氏が苦笑する。
「計算可能な憎悪だの悪意だのがテロリストを作り上げていると? 演算可能な要素なら、是非とも事前に対処しておきたいものだな」
「それは私達の関知する所ではない――私達が守るのは世界そのものであって、貴方達の価値観ではない」
 素っ気無いセシルの返答に、副長官は眉を吊り上げる。アメリカ人ほど直情的ではないのだが、いかんせんこの種の貴族体質には辟易する部分がある。
というか。
「テロ屋にゃテロ屋の正義があるんだ。俺達がイチイチ関与するところじゃない。――ぶっちゃけ、そんなのは俺達が引っ掻き回していい部分じゃないだろ」
 言うや、眼光鋭く副長官視線がこちらに飛んでくる。あれ、薮蛇?
「君はテロリストに正当性があるとでも?」
「はぁ。……あるに決まってるだろ、そんなの。イカれてんのか、あんた」
 言うと、副長官氏は目を丸くしてこちらを見てくれる。ウケを狙ったつもりはないのだけど。
「……妙な事は言ってないつもりなんだけどな。誰にだって理由はある――誰かを憎む事は別に間違っちゃいない。神話素の制御ってのは、そんなあれこ
れの制御だろ」
「君は無差別殺人を肯定すると……」
「そんなのはあんたらだってやってるだろ」やれやれ、と肩を竦めると、クレイグ氏は表情を強張らせる。「アメリカも、日本だってやってたさ。ついでに言うな
ら、現在進行形で俺達新興国の人間は特定の人達を殺し続けてる――生きてるだけでさ。殺人を肯定はしないよ。けど、誰かを憎んじゃいけないとかマジ
で一ミリも救えない阿呆の発言だぜ。勘弁してくれ――だからテロ屋が沸いて出るんだ」
 眉根を寄せるクレイグ氏が口を開こうとする――唇が言葉を結ぶ直前、セシル(鶴)の一声が飛んだ。
「倫理のディスカッションは別の機会にお願いしようか」
「いいよ、どうせ答えなんて出ない」それで、と俺。「どうなってんだよ、今んとこ」
「神子(ミソーム)の分布は安定している。大規模な神災は予兆もない――だが、どうかな」
 歯切れ悪くセシルが言葉を濁す。
「あくまで、これは現在の因果律を鑑みて、の話だ」
 真なるラプラスの悪魔。
 審問局の有する未来予測能力は、事実上、あらゆる時間に引き起こされるあらゆる出来事を予測する。世界中の株式相場の変動全てを予測するより遥
かに高精度に、だ。市場における期待値もなければ予測される資本投入も境界条件として設定できないまま、それでも予測は現実をカンペキに写像する。
……とはいえ、予測した時点でその物事は変化してしまう為、『何に干渉するのか』は決定的な重要事項だ。
 無限の計算能力を持つコンピュータが存在すれば、世界は十全に演算可能なただの直線に過ぎない――それを実現したのが審問局、では、あるのだが。
「……思い出せ。私はこの数ヶ月、鼻が利いていない(、、、、、、、)んだ。イリヤ老を欠いた私達は、今のところあまりにも安定していない――あの方が担っ
ていた容量の全て(せかい)を引き受けるには、私達というパーソナリティは脆弱に過ぎる」
 そのコンピュータが不調ならどうなるのか。とどのつまり、現状はそんな曖昧な事態なのだ。
「どういうことかね」
「既に固層(フィックス)していた場合、息を潜めているとも考えられる。……正直、この数ヶ月の間に顕界(トンネル抜け)したエネルギーが存在するのか、私
達は把握し切れていない」
 そうセシルが言うと、クレイグ氏は軽く眉を潜める。羅列されたテクニカルタームは、あまりにも専門的過ぎて耳障りではあるかもしれない。セシルはそれを
読んだように、
「この世界を構成する要素が時間と空間であるのは明らかだが」
「ああ」
 セシルはクレイグ氏が曖昧に返答するのに構わず、
「人間に認識できない次元が存在すること自体は、理論上、何も問題はない。そちらに蓄えられた(、、、、、、)エネルギーがこちらに漏れてくること(、、、、)
――厳密には違うが、こう言えば説明には足りるだろう。私達が貴方がたに技術を提供したのは、あくまでこの種の事例に対応する為だった。これまでに起
きた神災の量を考えれば理解できるだろう――予測不可能な大地震や火災、そして過日の港湾の大破壊もそうだ。これらを総称して、私達は神災、と仮に
定義している。改めて説明する必要はない筈だと思っていたが、副長官」
「一応は――な」
 苦々しく応える態度から、納得してねえんだろうなこの人、という雰囲気はアリアリだった。
 物理層(せかい)と、その裏側――或いは上層部――に走る世界の設計図。
 時間すら流れず、空間も厳密に定義されない純粋エネルギーの世界と、その世界の住人達――要するに神様だのなんだのが、罷り間違ってこの世界に
御出ましてしまった場合、そんな歓迎されないあれこれを速やかに処分するのが俺達であり、一応はこのクレイグ氏達でもある。なので、テロリストがどうこ
うは完全に脱線なのだ。
「本来であれば、事態は私達が収束させるのが筋ではある。貴方達に依頼したのは、あくまで英国内部での事例に過ぎないのだからな」
「いや――私達としても、アフガンでの事情をこれ以上悪化させたくはない」
「……はあ。まあ、ぶっちゃけ聞くけど、それって予算浮かせたいってことだよな」
 目を剥いて睨み付けるクレイグ氏の殺視線をツラの皮厚くスルー(回避)。そして空気読まない読めない俺へクレイグ熱視線が。止めてソレ要らない。バリバリ。
「念の為言っておくが」
 と、クレイグ氏。
「こんな事件の為に我々の兵士を浪費できんというのは本音だ」
 それは頷ける。
 SASの人員不足から採用基準をダダ下がりにした挙句に戦場での死傷者を引き上げてしまい、苦い顔をしているのはこの種の現場指揮官だ。ワケも解ら
ない事態にロクな説明もできないまま兵士を投入するなどは馬鹿のやることであって、少なくともマトモな指揮官の判断ではない。その意味では現状を認識
できているクレイグ氏である。好ましくはないがそこそこ尊敬できる。
「最初の事件(、、、、、)発生からこの方、周辺地域の警備をアース・レキシコン(PMSCs)に受注しているのはその為だ。幸いにして二度目の事件は交戦こ
そなかったようだが――幸いとは言えんな。お陰で米軍が対象と交戦する羽目になった。もし我々が単独で事態を動かせば、我々に事態収拾能力があるこ
とをあちらに教える事になる。君達との関係は、できればこのまま寝室の中の出来事、としておきたい」
「イギリスは俺達の戦力を使えることを知られたくない、と」
「ローマの技術を漏らしたくないのはそちらも同じだろう。私達はただでさえエシュロン仮使用の見返りを支払っているのが現状だ。ゴネられても面白くはある
まい。ビッグ・ブラザー(デカい兄弟)の機嫌を損ねてオモチャを貸して貰えなくなるのは困るからな――それとも、君達の演算資源を私達が借り受けてもい
いと?」
 セシルが肩を竦める。クレイグ氏は苦笑し、
「だろう。神の賜わし物はただ受け取ることしかできない――強欲には罰で返答するのが君達の神だ」
「扱い切れる技術を持つものではない、ということだ」
「君らは特別かね」
「言うまでもなく」
 どこまでも傲然として、どこまでも容赦なく――その重責を負って冷然と、審問局長は自分達こそが神そのものである、と断言する。他の連中が言えばア
タマの悪い三文芝居でしかないが、セシルと他三人に限っては冗談が冗談になっていない。
「だから、私達も通常手順での協力は惜しまない。それで納得頂けた筈だが」
「その通りだ。私達も多くを望みはしない――率直な意見を言うが、私達は米軍にもNATOにも国連にも事情を知られたくはない。厳密に言えば、イギリス軍
にもだ」
 つまり、とクレイグ氏。
「状況を理解しているのは、これまで通りSIS上層部だけであるのが好ましい。出来れば偵察自体、情報部だけで賄いたかったというのが本音なのだよ。下
手にPMSCsを介入させて、余計なことを外部に知られては些か面倒だ」
「……なんかあったワケ?」
「一週間前だが――」
 遠くを見るように、副長官。
「カブールの国連事務所に我々の要員が告訴された。治安維持活動を担っていた大尉がな。……告訴したのは国連オブザーバーのスウェーデン人で、大
尉がカブール校外で露天商を殺害した、と言っている」
「そんなことあったんだ」
「いや。何もなかった――恐らくは。メンタルチェックには影響がなかったし、赴任して半年だ。適度に慣れ、適度に緊張している。彼がそんなヘマをやらかす
筈がない」
 だから、とクレイグ氏は言う。
「事実はこうだ。商人が殺されたところに彼が居合わせた――鋭利な刃物で首を一撃された商人の死体と、戦争に倦み疲れたと思われている(、、、、、、、)
兵士。スウェーデンと大差ないカブールのオフィスで書類整理をしている連中が何を考えたか、私から言わなくても解るだろう」
「クソみたいな話だ」
「クソだな。実際、そう思う――理想主義者はだから始末に終えん。あらゆる言葉には責任があるが、連中は自分の言葉を最悪の形で裏切り続けている。
――そして、あのカブール事務所の複雑怪奇なカオスに取り込まれてしまえば、もはや単独での言い逃れは不可能だ。あらゆる国の理想主義者があらゆ
る理想を語り散らす。……時々、私はな」
 なんだよ、と聞き返すに俺にクレイグ氏はニッと笑い、
「M60を抱えてあのクソ事務所に乗り込んでフルオート射撃したくなる事がある」
「うひゃあスゲエ。……マジで言ってる?」
「生憎と本気でしか物事を言えないタチでね」
「ふうん」
 ……なるほど、と俺は頷く。
 どうやら俺はこの人を見間違えていたらしい。
「あんた、もしかしなくてもアメリカのこと嫌いだろ」
「”正義”とは始末に終えん概念だからな。いや――あらゆる人間のあらゆる感情は、本質的に始末に終えん厄介物だ」
「同感だ」
 不意に白い世界が消失する。
 口の中に残っていたチョコレートの甘味が、触れていた机の感触が消滅した。
 入れ違いで広がるのは煤けた天井と打ちっ放しのコンクリートで覆われた床――アフガニスタン某所に敷設された臨時キャンプ。
 俺とセシルが送り込まれ、同時に暫くは滞在確定の地球最悪のゴミ捨て場。
「――ま、おたくらの懐具合は理解した。ヴァチカンとの密約を守りつつ、どうにかこのド最悪の地獄をド最低の地獄くらいには持ち込みたい、と」
「そういうことだな。この宇宙最悪のゴミ溜めをこれ以上のゴミで溢れさせるのは勘弁して貰いたい。神の固層(フィックス)だか何だか知らんが、我々は目
に見える形で事態を収拾する義務がある。この気の狂った事態を正常に修正し(フィックス)し、安定した状態に固定(フィックス)する、な」
 で、それを揉み消す(フィックス)のが俺達だというわけだ。
 本来ならマーヴルの出番なのだろうが、自己中心的なヒーローが相互利益に浸り切ったこんな事態に手を貸してくれるとは思えない。そういう訳で、俺達
は今日も今日とて怪物を殺したり殺したりする。
 だけど。
「SMIThはどうしたんだよ。女王陛下(ハー・マジェスティ)の忠実な騎士なら、俺達みたいな余所者を使うより打って付けだろ」
「円卓が崩れてから、まだ編成が弱いのが実情だ」クレイグ氏が苦々しく語る。「……残念だが、我々は君達ほど殺し慣れた要員を抱えていない。そもそも、
水爆を数十発叩き込んでも殲滅できないような怪物を始末できるのは君達だけだ――現状では」
 と、そこで出し抜けにブザーが鳴った。
 部屋の入り口を固めた衛兵がドアの向こうに応対し、クレイグ氏に目配せする。
「通せ」とクレイグ氏。
 果たして、入ってきたのはあまりにも場違いな人影だった。
 淡い栗毛のロングヘア。薄い桃色のブラウスと白いロングスカート――薄手の素材はこの気候向けではあるのだが、軍服とスーツが席巻するこの部屋に
あって、どう見ても十台半ばの少女の姿は浮きまくっている。
 目立たないという利点から私服を選択していると考えるのが妥当ではあるのだろうけど、流石に少々面食らう。
 少女を紹介しようとしたのか、セシルが何か言い掛け、その直前でクレイグ氏が口を開いた。
「こちらから出せる要員は彼女だけだ」
「はあ」
 曖昧に頷くと、少女は無表情にこちらに目礼する。
「”サマーヤ”。現在は臨時的にアフガニスタンで任務に従事している――この数ヶ月はSASのCRWに所属している。座ってくれ」
 目配せすると、少女が席に着く。
「サマーヤ……あんまりイギリス人っぽくない名前だな」
 だろうな、とクレイグ氏。
「彼女のコードだ。彼女達は本来そうして規格されていた(、、、、、、、)」
 規格。
 クレイグ氏の言葉を鸚鵡返しにして、俺は不意に思い当たった。
「……今、臨時的って」
「ああ。そうだな、まだ教えていなかった」
 どこか沈鬱な表情で頷き、クレイグ氏は告げる。
「過日の事件で壊滅したSMITh実験小隊――二人はその生き残りだ。健闘を祈る」
 

654 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/08/28(土) 12:24:34
 
 深きものどもの帝国(ジオフロント)を後にする。
 上昇していくハコの中、初対面の相手と二人きりというのは正直言って拷問に近い。ゴウンゴウンと地鳴りにも似た駆動音を経てて駆動するエレベーターの
歩みはカメより鈍く、二百メートルを登るのに軽く見積もって五分は掛かる計算だ。
 まあ、なんというか。
 目の前には据え付けられた椅子に座って身じろぎ一つしない少女。サマーヤさんは無口と無言を徹底する教育を受けているのか、寡黙な姿勢と表情を保っ
て反応しない。もちろんそれ自体は好ましいというかぶっちゃけ俺も話がしたい気分ではないのでありがたいのだが――。
「あー……」
 ちらりと視線が向けられ、すぐに逸らされる。
「……」
「……」
 ……まあ、「見るな」と念押ししたつもりはないので構わないのだが、なんというか非常に居心地が悪い。
 階数表示が青から緑に。一旦停止したエレベーターがブザーを鳴らして指紋の認証を求めてくる。降りる際にも求められた確認は、最重要機密である地下
五階以下の施設(まかい)と、通常に行き来可能な四階以上との分水嶺だ。冷戦期にロシアが持ち込んだあれこれをたっぷりと溜め込んだヤバげなブツを満
載したここは、さながら封じられたカタコンペだ。
 結論から言って、クレイグ氏は最低だった。
『状況開始までは自由に過ごしてくれ。ただし、彼女を連れてだ』
 何それ拷問。何だそれ拷問ですか。
 大事なことだから二回言ったのに、クレイグ氏はひらひらと手を振ってさっさと自分の仕事に舞い戻っていった。
 SMITh――英国における俺達の代理執行者。
 神様専門の殺し屋。
 それだけである程度の事情は掴めた。
 この数ヶ月で不安定化した神素の分布は、世界的に神災の蔓延を誘発した――そこかしこで顕現しまくる超常現象と神様の大安売り。
 俺達が火消しに走り回っていたのはそんな事情からなのだが、況や事情はこのアフガニスタンとて例外ではない。
 大英帝国軍は派兵しているアフガンでの状況を整理する為にこの懐刀を送り込み、そしてまあ、過日の事件によってほぼ壊滅の憂き目を見た、ということ
だ。犯人の詳細を知っている俺としては、その辺りを話すのが非常に心苦しくはあるのだが。
「あのさ」
 少女が顔を上げる。
「はい」
 よく通る、歳相応の少女の声。あんた喋れたんだ、という本音を喉元で飲み込む。
「……事件のこと、どこまで聞いてる?」
「事件というのは――」
 感情も篭らない声音で少女が応える。
「――私の部隊が全滅した事件のことですか」
「ああ、まあ、そんなとこ」
「大部分は。調整を受けにイギリスに戻っていた私以外が、刃物で膾にされた、と言う事は聞いています」
 うわあ薮蛇。本日二匹目。
 丁度エレベーターが地上に到達する。どんなタイミングだよ。
 もっと空気読めクソ機械。
 

655 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/08/28(土) 12:26:24
 
 ヴァチカンから騎士が来る。
 クレイグからはそう聞かされていた。
 正直――その話を聞いたときは、意図せず浮き足立った。
 当然のように想像の『騎士』とは違ったが、それは予想の範疇でもあった。自分がそうであるように、本当の『騎士』が鎧を着て歩いている筈もない。
 退屈そうに食堂で休む”騎士”と面向かって座りながら、サマーヤは数十分前を思い出す。
 SASとSMIThは状況に応じて特別に戦争用の武器庫を開ける事が許される。
 作戦用の武装をバッグに詰め込むサマーヤに目もくれず、男はアメリカから供与されたアサルトライフルを検分していた――まるで、それが当然だと言うように。
 当然と言えば当然だ。――が、それでもサマーヤの外見を見て苦言を呈する者は多い。
 何故君のような少女がこんな場所にいる。
 何故君のような人間がこんなことをしている。
 何故。
 何故。
 何故、と問うものは相手の心象を解釈することを放棄している。だからこそ男の反応は快く――しかし反面、異質に映った。
「貴方は、やはり驚かないのですね」
「驚く? 何を」
「私のような子供がSMIThに協力していたことを、です」
 そのことか、と男はつまらなそうに独りごちる。
 心底――本気でつまらなそうな声音だった。
「SISがクソだってのは十年以上前から知ってる。ボスニアでミロシェビッチの暗殺を連中が失敗してくれたせいで、俺の仕事がやり辛くなった」
「十年以上、前――」
 思わず男の風体を見回す。
 アジア人の年齢は解り辛いが、その外見から十年以上を差し引けば、残るのはサマーヤより幼い子供の姿だ。
「……ああ、その頃?」サマーヤの内心を読んだように、男は苦笑する。「さあな。知らないんだ、自分のトシ。十歳よりは上だったと思うよ」
「十歳……」
「驚くようなコトじゃない、だろ。シエラレオネに行ったことは?」
「……いえ」
「そっか。まあ、ソマリアでもいいんだけどさ。七歳八歳のガキがAK持って巡回してる地域なんてザラだった。最近は随分マシにゃなってきてんだけど」
 男に視線を合わせ、瞬きを連続で三回繰り返す。
 呼び出された”賢者の卵”が脳裏にタスクを展開し、注視した対象(しさい)のシグニチャ(固有関数)とSMIThの情報網とを照合する。賢者の卵は、世界を形作る
次元の一つ――とされている――エーテル(無論、かつて言われた「あの」エーテルではないが)が媒介して無時間でSMIThのデータベースを呼び出し、目前の
司祭に関する情報を引き出してくる。
 世界に輻輳するもう一つの世界――世界を構築する材料を織って作り上げた監視網。あらゆる物質、対象物の固有関数――ある意味では波動関数の個人/
個体ヴァージョン――を記号化し、一連の規則によって統合するオカルト版ビッグ・ブラザー。プライバシーを容赦なく剥ぎ取る監視者(ウォッチャー)の瞳は、あ
らゆる事象にアセスメントを設定した。サマーヤの権限であれば、一般市民はおろか、同じようにクリアランスを持つ特殊部隊の兵士の情報すら引き出せる。
 だが。
 男の姿にオーバーラップして、無数の情報が表示される――名前、性別、身長体重、その他諸々の社会的総合評価。
 本来であれば赤裸々に個人をダブらせるその表示が、悉く”unknown”を返す。SISが掻き集められるあらゆる情報と、エシュロン・NSAを媒介した秘匿回線のロ
グ、先進各国の国民データとさえ照合される情報からさえ、男は幽霊のように存在を朧にしている。
「貴方は、その頃から」
「人殺しだよ」
 あんたと同じさ、と男が笑った。ポケットから取り出したDAPを操作すると、断続的にロック調の――興味はないが、アメリカ製のオルタナティヴロックだ――が
流れ始める。大して面白くもなさそうにそれを聴きながら、試すような視線でサマーヤの顔を覗いてくる。
 感情の読めない黒い瞳。サマーヤは男を見返すと、溜息を吐き出すように笑う。
「……楽しんでますね」
「”楽しいんですか?”の間違いじゃないか」
「いえ。――解りますから、私には(、、、、、、、)」
 へえ、と男は興味深そうに頷き、
「共感覚――いや、それがあんたの固有文法(コード)ってことかな」
「適性は空間認知と絶対相対感覚……私には、物事の関係性が目に見えるんです。筋肉の動作や言葉の響き、歩き方とか選ぶ単語の種類で、大体どんな風
に”感じ”てるかは解ります」
「俺と似たようなもんか」
「え――」
「いや。それで何、俺が楽しんでたらどうだって? 趣味でも悪いって抗議する? 俺達みたいなヤツは、多かれ少なかれこうだろ。倫理や論理とは程遠い――
社会の空気なんて読めやしないし読もうと思わない。俺もあんたもそうだ。誰かを殺すことでしか生きられないし、生きてる実感を得られない。類人猿と原始人の
ミッシングリンクだ。違うか?」
 蔑むような笑みを浮かべる男に、サマーヤは首を振る。
「嘘」
「嘘か」
「貴方は本気でそう言ってません――言ったじゃないですか。解るんです、私には」
「……なるほど。ちょっとしたエスパーだな」
「趣味の悪さは自覚してます」
「それで、アンタがまだSMIThに居残ってる理由は? SASの待遇がそんなに悪かったか」
「そんなことは――ありません」
「いっそ軍を辞めればいい。聞いたよ。あんた、ケンブリッジからのスカウト組だろ。戻ればいいじゃねえか」
「できません」
「……だから、なんで」
 苛立ったような声音だが、実際には苛立っていない――男の感情は一々素直で、ある意味では読むまでもない。
 そして――素直な相手だからこそ、その返答を口にするか迷う。
「私からも聞きたいことがあるんです」
「俺に?」
「はい」
 司祭は面食らったように瞬きを繰り返すと、やがてすとんと肩を落として言った。
「どうぞ。俺に応えられる範疇なら応えるよ。年の為言うけど、恋人は募集してない」
「解りますよ」
「どんな意味だよ」
「……騎士って、なんだと思いますか」
 はぁ、と男が気の抜けた声を漏らす。半ば予想通りの反応に顔が羞恥で染まり掛けるのを、務めて冷淡に押し殺す。
「SMIThは、ヴァチカンの騎士団を――貴方達をモデルに作られています」
「正確には審問局を、な。……まあそうだけど、なんで? ”騎士”っても、便宜上俺達はそう呼ばれてるだけだ。鎧を着て馬に乗って名乗りを上げて突撃するよう
な猪武者はどこにもいない。どっちかって言うと、近いのは十字軍よりもハサン・イ・サッバーだ」
 ですから、と前置きして、サマーヤは息を飲み込んだ。
 もういい――引き返さない。聞こう。
「笑われるのを覚悟の上で言います」
「あ、ああ、なに」
「私――騎士に憧れてたんです」
 口にして――きょとんとした男の表情に、不覚にも言わなければ良かったかもしれない、と僅かに後悔が滲む。
「……ええ、っと。念の為に聞くけど、それって」
「それですよ。アーサー王とか、円卓の騎士とか――そういう、誰かを守る為に戦うそんな騎士のことです」
「ああ、やっぱり」
「……笑わないんですか」
「え、今の笑うとこ? 悪い。笑いのセンスは俺、日本人だからさ」
 今度こそ。
 心底からの驚愕で、サマーヤは男を迎える。
 何せそれは、僅かにでも本心を滲ませれば、確実に正気を疑われていただろう発言だった。
 SMITh。
 通称、対”神災”セクション。
 SASとSBSの両方から選りすぐった人間で構成される対革命戦ウイング――各地のゲリラ支援や破壊工作、暗殺を専門に請け負う部門――から更に選抜され
た秘匿部隊。
 年々近代化の一途を辿る各国の軍事組織の中にあって、明らかにSMIThは特殊な位置付けにある。
 SMIThが扱うのは一般的な意味での「戦闘」行動ではない。最優の殺人者を掻き集めながら、従事するのは殺”人”ではありはしない。そしてまた、扱う技術も
最先端のテクノロジーに限定されない――むしろ、その逆へと全力で駆け抜ける類の技術をSMIThは擁している。賢者の卵。賢者の水銀。かつてイギリスを汚
染した錬金術の、オカルトの末裔そのもの。
 アナクロというにも手垢の付きすぎた言葉を選ぶなら、それは正に「魔法使い」たちの技術だ。
 いくら統計立てられ、現代の戦闘単位に組み入れられた所で――組み入れられたからこそ、その異常さは際立っている。科学と違う技術体系で醸成された
その技術は、他の分野と交わるにはあまりにも異質すぎ、在野の人間を寄せ付けない。記述官を除けば技術体系に通じる人間は英国にすら皆無で、ともすれ
ば扱う人間自身が馬鹿馬鹿しさに失笑してしまうような、そんな技術体系。
 9.11後、ヴァチカンとの密約が賜わしたその技術は、効率化と分子化を推し進める英国軍に先祖返りのキメラを生み出した。
 個人が一軍に匹敵し、疲れも知らず戦い続ける白き国(アルビオン)の守護者。女王陛下の直轄にして、唯一陸海空の三軍から影響を受けない組織。――
女王陛下の騎士、とSISに呼ばれるのはそれが理由だ。
「で、なんで騎士なんかになりたいって思ったんだ」
「私は」
 騎士。
 その漠然とした概念に憧れたのは、大いに生まれも関係したのだと思う。
 未だに女王を戴く大英帝国という国家にあっても、当たり前だが”騎士”という概念はとうに歴史の残骸に過ぎない。それでも――かつての、今よりも幼かった
サマーヤは、それに憧れた。
 孤児院で読み聞かされたカンタベリー物語(チョーサー)に、アーサー王の物語に、思えば益体ないそんな物語に夢中になった。ただの夢で幻想だと考えて
いたそれが(、、、)境界を飛び越えてきたのは、十四歳で最終過程に進んだケンブリッジにサマーヤをスカウトにやってきたクレイグ・フェンと出会ったからだ。
『優秀な素質を探していてね』
 聞かされたのは、イギリスを守る騎士の物語だ。
 真実――この時代に本物の騎士を求める、現実の要請だった(、、、、、、、、、)。
 益体ない話と一蹴するべきだった――かつてSMIThの同僚達はサマーヤにそう言ったが、サマーヤ自身は一度たりともそう考えたことはなかった。
 理想通りではなかった。
 数々の選抜試験を突破したサマーヤが潜り抜けてきたのは、一言ならぬ諜報の世界であり、剣戟の鳴り響く合戦場ではなく権謀術数渦巻く外交の世界だっ
た。
 初めて人を殺したのは十五歳になる半年前で、今に至るまでに両手の指では効かない数を手に掛けてしまっている。普通の人間が一生の間に見る数をゆう
に上回る死者を既に見てしまっている――当然だ。自分で殺した相手を『見ていない』というのは最悪だろう。
 手に掛けた者達は全て敵でしかなかった――どんな理由が相手にあれ、それを考慮することはなかった。英国の――自分の知る多くの人間の為になら、サ
マーヤは自分と無関係の人間の喉にナイフを滑り込ませることができた。
 思えば、そうして割り切れてしまうことこそ、サマーヤがSMIThに抜擢された資質だったのかもしれない。
 だが。
 騎士とは――本来、そう在るべきではないのか。
 路地に打ち捨てられた孤児だったサマーヤが生き延びたのは、孤児院を信念の元に運営し続ける院長がいたからだ。
 誰かの為に生きる。
 誰かの為に戦う。
 そうして生きられるのなら、サマーヤは他の手段で生きることなど考えられなかった。
 奇妙な沈黙が落ちる。
「その……何、見てるんですか?」
 んー、と男は生返事を返す。一応の返事で保留したまま、そのまま数秒、姦しい声がポータブルプレイヤーから漏れてくる。
「……あの……」
 サマーヤが会話を断念しようとすると、男はやおら立ち上がり、そのままサマーヤの正面まで歩いてくると、どすんと隣の席に腰を下ろした。
「見る?」
「え……?」
 ほら、と差し出された画面では、ホッケーマスクを被った怪人がチェーンソーを構えて暴れていた。有名なアメリカ産映画だ。
「いや。なんつーかさ。基本、作戦始まるまでってヒマで仕方ないんだよ。いつ戦闘になるか解らないし、だからってノンキに買い物に行けるワケでもないだろ」
「それは、まあ」
「独特のヒマさがあってさ。映画でも見てないと退屈で死ぬ」
 それは、解る。退屈云々は解らないが、戦闘と日常の間に奇妙に存在するこの時間――非日常の手前でロスタイム気味に延長された『日常』は、本来であ
ればどうしようもなく落ち着かない気分になる時間だ。
 サマーヤの脳神経の隅々にまで張り巡らされた神経網に絡むナノマシン群と、それが描き出す(コーディングする)ヴァチカン特性の”魔術”――賢者の卵
は、意識状態を常にフラットに保っている。
 死地に向かう兵士は例外なく緊張を強いられるが、適度でない緊張は神経に極度の負担を強いて戦闘前から兵士の戦闘力を殺ぎ取ってしまう。戦い慣れ
た兵士ならそんなことはない――というのはある種の傲慢で、『実戦で戦い慣れる』兵士がどれだけ生き延びて使い物になるかという問題を無視している。人
間は最も高価な兵器であり、”真に優秀な兵士”を作り上げるのに必要な金額は、一人頭十万ドルを下らない。だからこそ米英軍はこぞって民間軍事企業(PMSCs)
へ下る兵士達の足を何とか軍に留めようとする。老練な兵士は揺るがない――だが、そこまで熟練できる兵士がどれだけいるというのか。
 賢者の卵。オカルトと脳科学のハイブリッドのようなこの技術が可能にしたのは、核戦争の直前でも眉一つ動かさずに任務に従事できる新米の作成だった。
 日常化した戦争に身を置いて精神の健全を保つには、状況に対して極限まで鈍感になる必要がある。原始的な軍隊ではそれを麻薬に頼ることで成し遂げ
ていたが、賢者の卵は”鈍感”になりながら、意識自体はあくまで鋭敏に保つことを可能にしている。肉体の状態に左右される”感情”という厄介事を、脳から
締め出す――それが技術の到達点だ。
 楽しさはない。
 辛さもない。
 悲しさも。
 だから、男も同じなのだろう。
 そう思いながら――なら、とサマーヤは浮かんだ疑問を口にする。
「……あの」
「ん?」
「調律してるなら、映画なんて見ても楽しいと思えないんじゃ……?」
「? ああ、賢者の卵(タマゴ)か。俺、まだ入れてないよ(、、、、、、、)」
 事も無げに言うと、男は目を見開いたサマーヤを不思議そうに見る。
「……ああ、まあ、なんつーかな。一応話しといた方がいいか」
 トン、と男は自分の頭に指を添える。
「俺は、殺しちまうんだよ、そういうの(魔術)」
「殺す、って――」
 説明し辛いな、と男は笑う。
「俺の固有文法(コード)だ。あんたの共感覚と一緒だよ。そういうのが俺には見えてるんだ(、、、、、、)。で、受け付けない。蜘蛛の巣が目の前にあれば払う
だろ。それと一緒――俺の認識(のう)は、魔術とかなんだとかを殺しちゃうワケ」
「は、あ……」
 思わず生返事を返すサマーヤは、それで漸く男について唯一得られたデータを再認していた。
 この数ヶ月。中東付近で固層(フィックス)した神々の悉くを殺害したのは、この一人の司祭(、、、)なのだ。クレイグの言を引くまでもなく、『神を殺す』のは
並大抵の労力ではない。洋上で顕界した"雷神"を殺したのもまたヴァチカンの司祭――この男ではないが――だったが、もし取ったのが通常の手順であっ
たなら、英国の所有する戦略核の半数を費やしても殺し切れなかったと上層部は報告している。
 単独でそれを成し得る者たち。
 ”オリジナルの騎士”――唯一の神を奉じる、異端審問官の生きた刃。想像すら追い付かない話を脳が曖昧に噛み砕いていく。
 思い至る。ということは、この司祭の奇妙な落ち着き――というより諦観――は、単に戦闘をいうものを日常と区別していないだけなのか。
 差し出されたプレイヤーの画面ではホッケーマスクが誰彼構わずの殺戮を開始している。現実感の失せた、ただの娯楽としての擬似スナッフ・ムービー。
毀れる血にも損壊される人体にも現実味はなく、ともすれば苦笑しか浮かばない稚拙さで彩られた娯楽作品。戦闘前に選択する作品としては少々趣味が悪
すぎる気はする――そう言うと、男は笑って応える。
「……逆に聞くけど。あのさ、例えばスーパーマンとか好き?」
「大嫌いです」
 その即答に、男は口元を釣り上げた。
「なんで」
「単純な悪人なんていないじゃないですか。それに」
 それに、と男が聞き返す。
「そういう作品って、主人公を引き立てる為に倒されるだけの悪役とかいるじゃないですか」
「ああ」
「大嫌いです。――誰にだって正義はあるし、誰にだってそれまで生きてきた理由も、経過もあるんです。誰か一人の正義で巻き込んでいい筈なんて、ホント
は絶対にない。……私みたいな人間がこんなこと言っても、説得力なんてありませんけど」
 ゴウンゴウンと空調の音が響く。奇妙な静寂は数秒。暫くの間隙を縫って、いや――と、男は画面を見たまま言った。
「サマーヤ、で良かったよな」
「はい」
「あんたは死なないよ、サマーヤ」
 画面から顔を上げると、男は――酷く優しげに、快さげに笑った。
「俺が守るから」
 

656 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/08/28(土) 12:29:26
 
(上のレスとの間に部隊展開の概要。PMSCsとの連携状態など。今は省く)
 
『イル――さん』
「ああ」
『そっちに異常は』
「ないよ今んとこ。そっちは?」
 
 ルート砂漠南東部――バカでかい岩石と砂丘が立ち並ぶ現世の煉獄。昼間は生物の生存を否定する灼熱地獄だが、ご多分に漏れず夜間は零下の
極寒地帯だ。昼間に砂地が溜め込んだ放射熱を頼りに砂地を行くものの、正直目当てもなしに散策するのは無目的が過ぎて泣けてくる。
 
『今のところ……あの』
「ん?」
『無理はしないで下さい。そちらの地域は、距離的にどの部隊もカバーできません。探索が終わったら――』
「心配性だなあ、あんた」
『なっ! 私は――』
「いや、だから冗談……」
 
 気軽にそう返そうとした視界で、何かが跳ねた。
 稜線の彼方――砂丘の向こう。月明かりに光源を頼る砂漠の果て。
 そこに、十数の幻想的な影が舞っていた。
 丸みを帯びた、サカナめいたフォルム。
 水族館のイルカがそうするように、それらが一斉に月に向かって跳ねている――それを幻想的と思った理由は、まあ、単純だろう。
 ココは砂漠であり――そして、数キロ先ですらハッキリと視認できるサイズのサカナというのは、一体どんなサイズかということだ(、、、、、、、、、)。
 跳ねるサカナの群。それが砂海にアタマから突っ込む。
 直後、爆風めいた衝撃が地面を叩き揺らす。遥か数キロ先から吹き付ける砂嵐が視界を覆い隠す。現実感が剥奪されていく――疑いようもない、『神
災(カラミティ)』の端緒。
 
『イルさん!』
 
 悲鳴に近い声が脳裏に翻訳される。
 銀紐を媒介して無時間通信で俺と視界を共有しているサマーヤの目にも、今の異界は覗けたのだろう。
 ――そして、今現在の地獄具合も。
 
「ちょ――待て、おい……!」
 
 遠くに覗いた幻想を視認する。
 砂海を爆走する影――目前の数百メートルにまで僅か数秒で接近してきた巨影。
 それは。
 全長凡そ一キロ強のクジラさんだった。
 
「って、オイィィィィ!」
 
 俺に向かって直進するクジラ――爆速。軽く見積もって音速を凌駕する速度で突貫してくる、直撃イコール即死の超弩級な大質量。
 
「チ……洒落んなってねえぞ、この腐れ水族館ッ!」
 
 踏み締める地面に作用する運動エネルギーを改竄する。コンマ一秒未満で思い切り横ざまに数百メートルばかり飛んだ俺の目前――そう、正に目前
――を、衝撃波を伴った巨体が貫通していく。砂面の上に体躯の三分の一を突き出して突貫していく生体戦艦。
 ――それが、爆圧で吹き飛ばされる俺を狙うように跳ね上がる(、、、、、)。
 華麗なターンと奇怪なテイルスラッピング――巨大な尾ひれが砂面を叩き、核実験直後のような爆風を砂海に刻み付ける。
 目を疑う。
 跳躍(ブリーチング)。
 頭上高く、一キロオーヴァーの巨体が跳ね上がる。月を完全に覆い隠すクジラは、狙い違わず俺の真上に陣取り、凶悪極まりない位置エネルギーを
獲得して滞空する。――体長二十メートルのザトウクジラでさえ六十トンは固い。このイカレクジラの体躯から換算される大質量の爆撃は、水爆のそれ
を凌駕して余りある。
 白い岩石のような体表と、退化したように押し潰れた眼球。巨大な口を開けたソレが、音響兵器レベルの絶叫を上げて落下する。
 非現実感が行き過ぎていて、ここまでくると笑えてくる。
 
『イルさん、逃げ――』
 
 だが。
 なんというか――まあ。
 ソレが俺達の日常ではあるのだが。
 
「いや。気にしなくていい」
 
 拳を握り締める。
 世界(ぶんみゃく)を把握する。
 怪物が蓄えた位置エネルギーと、それが変換する運動エネルギー――ソレが生み出す速度と衝撃。
 その全てを理解し、掌握する(、、、、)。
 
「――調子ブッてんじゃねえぞ、この似非哺乳類ッ!」
 
 拳を横ざまに振り抜く。
 クジラ弾頭が俺を押し潰す寸前、振り抜いた拳槌は砂クジラの鼻面を直撃し――そのまま、振り抜いた拳の方向へと弾き飛ばす(、、、、、、、、、)。
 自分の運動エネルギーを叩き込まれた(、、、、、、、、、、、、)クジラが、さながらボールのように砂丘の彼方へ吹き飛ぶ――轟音を上げて砂山が消
し飛んでいる。
 
『い――イルさ――』
「いや待て、話はまだ後!」
 
 何せ――。
 
「くそ、マジでどこのビックリドッキリメカだ、こいつら……!」
 
 頭上に跳ね上が(ブリーチす)るクジラは四匹。核弾頭が四発頭上に出現したようなものであって、つまり全力で笑うべきジョークでしかない。
 なので、こちらとしては最大級のジョークで返すしかないのだ。
 拳を握り締める。落下するクジラ群とメンチを切り合って、
 
「――――はぁぁぁぁぁぁ!?」
 
 四つの巨体が、横合いから唐突に伸びた黒い影に飲み込まれて消える。
 黒い虹。
 そう表現するしかなかったと思う。
 砂漠から唐突に隆起した巨大な黒いチューブは、爆発的な勢いで空へと伸びると、華麗なアーチを描いて落下中のクジラ四匹を飲み込み、そのまま
砂浜へと没して行った。
「――ッ、おいおいおいおい……!」
 苦笑が毀れる。
 失笑が漏れる。
 いやこれ、誰だって笑うだろう――笑うしかない。
 視界全面。
 月明かりに照らされる砂漠。その砂の全てが奔騰した。
 砂面を大海に見立てたようだ。
 中世の時代(かつて)、世界の縁と船乗りが恐れた地獄の海。
 ――そこに、大蛇が巣食っている。
 擡げられた鎌首はパッと見で頭上数百メートルの高さ。うねくる砂漠の下、巨大な胴体は遥か彼方から砂面を隆起させながら暴れ猛る。
 体長は――測定するのはバカらしい。胴回りで一キロをオーバーする蛇は、見渡す限りをその胴で囲っているのだ。連想するのは北欧の神話で放逐
された蛇――世界を巻く大蛇。
 
『い、イルさ……』
「――悪い。コレ、もう切るぜ。正直こんなもん(賢者の卵)入れたままじゃ俺がマズい」
『で、ですけど!』
「多分コレが本命だけど――そっちもどうなるかわかんねえだろ。いいよ、コイツ片付けたら、すぐに合流する(、、、、、、、、、)」
『か、片付けるって……!』
 
 悲鳴を上げる通信に、それじゃまた、と伝言を残してアウトする。
 文脈を改竄する。体内を、身体が触れる世界を――その全てを。脳領域を覆っていた賢者の卵が、境界を維持できずに溶け消える。
 目前には月を巻き取りそうなクソ蛇。
 同じ地域で――しかも同時に神災が連続することなど、どう考えても異常だ。
 要するに、俺はこんなのに長くかかずらってはいられない。
 さっさと始末して、あちらと合流することにしよう。
 
「さて、と。――来いよヘビ助。蒲焼にしてやんよ」
 
(以降、サマーヤの操作に以降)
 

657 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/08/28(土) 16:58:47


 ―――太歳星君。
 祟りの相対にして災いを示す木星の鏡像星、この世ならざる星の申し子。
 大陸において恐怖、禁忌の代名詞として用いられる言葉を聞いたのは、何百年ぶりだろうか。
 元々、人間から妖怪、神々に到るまで全てが集う幻想郷。何が居てもおかしくはないし、
何が起きてもおかしくはない。カオス系すらその構造に取り込んだ大結界は、人の常識と
非常識を媒介に無敵の壁を作り出す。
 ただし、やってきた非常識が災いであっても、残酷な事に受け入れてしまうのもまた、此処だ。


 事の始まりは一羽の烏を象った式が、私の元に短い手紙を届けに来た事だった。
 差出人は例の管理者。内容も簡潔。そして深刻で緊急の要撃依頼。

『太歳星君、之を起さんとする者在り。外の者と連携し之を撃滅する事に助力を願う』

 幻想郷を巻き込んだ世界の危機というヤツか。
 迷わず、私は一枚のスペルを起動させる。
 結霊「シルバーストリングス」。
 類感状態を形成し、特定の人物と時空を超えた通信を可能にする特殊な式。
 通信相手は―――セシル。それこそ一番、心置きなく話せる友人だ。
 直接イルに聞くのもいいが、驚かせてやりたかったというちょっとしたお茶目だ。

「―――ね。今、そっちどうなってる? ヤバいって聞いたよ」

 これはあくまで再確認と、こちらの行動を伝達するだけの行為。
 何が起きていて、誰が何をしているか。
 自分の知っている範囲での知人なら、容易に予測はついていた。
 恐らくは、私の手も借りたいであろう事も。

 私が、応じない訳など無かった。
 幻想郷も、外の世界も大好きな私が。
 この火急の事態に動かない事など決して無かった。



658 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/08/28(土) 19:32:20
 
 手順は単純だ、とセシルは言う。
 
「現在、撒布したナノマシンは砂漠を覆う形で全域を掌握している」
 
 何故だか割と饒舌になったサマーヤと雑談(好きな映画の話だとか音楽の話だとか)していた俺に不躾な視線を向けつつ、セシルが
食堂に乗り込んできたのは一時間前だった。セシルが到着した途端、サマーヤは武器庫から引っ張り出してきたバカ長い対物ライフ
ルを床に置きつつ、緊張した面持ちで居住まいを正す。
 
「この数日、大気中に散布したナノマシンと大気分子の混合濃度が漸く規定値を超えた。南東部を除いたほぼ全域が、今は私達の制
御下にある」
「というと……」
 
 と、サマーヤ。
 SMIThの制服なのか、審問官の儀礼服のような――仰々しい司祭服を強引に戦闘用に仕立てたようなファッションに身を包んだサマ
ーヤは、どちらかというと厳しい服装に着られてしまっている印象がある。そういうことを言うとむくれるのが解ってきたので言わないが、
これはこれで中々可愛いかもしれない。
 
「今なら私でも銀紐でリンクできる……ということですか?」
「ああ。理論上はそうなる――だが、その必要もないだろう」
 
 言うや、セシルが指を弾いた。視界に重なって薄いスクリーンが表出する。ルート砂漠全域をカヴァーする周辺の地図――立体模型
版のそれが、ゆっくりと回転しながら漂い始めた。南東部以外の全域が緩やかに点滅する砂漠の地図。賢者の卵が視覚野にオーバー
ラップする多重現実だ。
 ここは、とサマーヤが指を漂わせ、慌てて引っ込めた。セシルの作り出したスクリーンは、俺とサマーヤの「賢者の卵」を介して視界に
作り上げられたモデルだ。隣に座るこの子が指で地図を指してみたところで、俺にとってその位置はただの虚空でしかない。
 
「その点滅箇所がナノマシンの分布区域だ。ナノ、というよりはフェムトサイズのモノではあるが――まあいい。それらが現在、大気分子
を媒介して単純な式(コード)を編み続けている」
「単純な?」
「分子運動の操作だ。……というよりも、温度の書き換え(、、、、、)だな。夜中ではあるが、大分過ごしやすくなる筈だ。単純な式だが、
こちらの保存則(世界法則)を無視したコードだからな。演算に掛かるリソースは大きい」
 
 淡々と言うセシルに、サマーヤが眉を潜める。
 
「セシル――審問局長」
「なんだ」
「そんなことをしても……あ」
 
 と、声を上げたサマーヤにセシルは頷く。
 
「神素(ミソーム)の分布は空間に制約される。同じ空間では二つの原子が重なる事がないように、神素も同じ場所で二つ以上の演算は
不可能だ――理論上はこれで個層を抑えられる。トンネル効果で物理層(このせかい)に固着した神素を強制的に固める事ができるか
らだ。つまり、演算が続く限り、この空間で固層(フィックス)は起きない」
「南東部は?」
「そこだ」と、セシル。
 
 立ち上がった地図の南東部――数百キロの広大な砂漠地帯が、別の色で塗り分けられていく。
 
「現在、該当地域全体には広範囲のEMPを張り巡らせている。要するに、この地域ではナノマシンは活動していない(、、、、、、、)」
「それじゃ、そのECM領域は――」
「ああ。そこが罠だ(、、、、)」
 
 つまりだ、とセシルは続ける。
 
「この周辺で固層できる確立は、全域においてゼロに等しい――だが、ここだけは別だ(、、、、、、)。どういう意味か解るな」
「ここで、強引に顕界させる……」
 
 ……なるほど。
 なんとなく、ディスプレイに貼った保護シールに生まれた気泡を思い出す。逃げ場のない空気を抑えながら集めていくと、巨大な泡にな
る。消えることのできないモノは、他に行く場所がないならそこに集まるしかない(、、、、、、、)。
 それで、と俺はサマーヤの言葉を引き継いだ。
 
「その場所で固層する確立は」
 
 言って、サマーヤが息を飲む。
 もちろん――いささかも躊躇う事無く、それが当然であるかのようにセシルは応えた。
 
「100パーセントだ」
 
 目前からスクリーンが消失する。セシルは立ち上がり、思い出したように付け加える。
 
「先ほど、妹紅から連絡があった」
「――」
「こちらに向かっているそうだ――個人的な話をするなら、彼女が到着するまでにカタを付けてしまいたい。手を煩わせたくはないからな」
 
 背を向けたセシルは、こちらに手を振りながら退出する。
 去り際。
 
「状況開始は一時間後。そろそろ用意に入ってくれ。――神のご加護を(ゴッドスピード)」
 

659 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/08/28(土) 20:20:33


 砂漠の風が上着に羽織った審問官の正式装束をはためかせる。
 一応は、そういう関係者として通しておく方が楽だったからだ。
 時刻―――夜七時前後。
 地域、アフガニスタン。
 位置、座標は共に極秘。そもそも地名があるかも怪しい空間。
 荒涼とした砂漠を照らすのは金色に冴えた月光のみ。辺りに満ちるのは影と死のような
静謐だけ。これだけを抜き出すならアラビアの童話にでも出てきそうなほどの明媚な地形
だったが、生憎と観光しにやってきた訳ではない。

 到着したのは一時間ほど前だったか。この距離を飛ぶのは骨だったが、案外早く着いた。
 先んじて取得しておいた情報によると、此処で“何か”が顕現、現地の兵士やら何やら
を虐殺して回っていたそうだ。それを鎮圧したのはイルと私たちの側に近い人間、そして
今も駐留を続ける勇敢な兵士たち。
 被害は大きく、表沙汰にする訳にもいかず、駐留していた部隊は、最終的にヴァチカン
を頼ったとの事だ。正しい判断だとは思う。
 怪物を打ち倒すのは人間だが、ただの人間では不可能だ。心身共に限界まで鍛え上げ、
異能と異形の知識に通じたタフな人間だけが、悪鬼羅刹を撃破するだけの力を持っている。
 此処の兵士たちは間違いなく強いだろう。元々がその為に鍛え上げられた精鋭の戦士だ。
 けれど、彼らにはバケモノ相手の訓練や装備が整えられていない。

「カタキ討ち……っても、顔も知らない誰かなんだけどさ」

 足元には、木切れで小さな十字を組んだ、ささやかな墓標がある。
 遺体は本国に搬送されるそうだから、これはおそらく、魂の旅立った場所を示すマイル
ストーンとして立てた物だろう。
 ……ここで死んだ彼らが善人かどうかは知らない。悪人だったかも知れない。
 それでも、彼らには帰る場所もあったはずし、愛する家族も居ただろう。
 いずれはこの地獄をなんとかして故郷へ帰れるとか、ちょっとした希望もあったはずだ。

 それを根こそぎ、慈悲無く容赦無く意味も無くツブしたヤツがいる。
 私の戦う理由は、それだけで充分だった。

 私が憎悪するのは誰かじゃない。理不尽な悪意そのものだ。
 かつて一度、不死と引き換えに“私”が殺されたその痛みを、ここで全て消し去る。
 この痛みを、同じだけの悪意を、これ以上、誰かが受けない内に。

「討たせてもらおうか。生まれた場所も死した場所も違えど、同じ人として」

 その為に、私は此処に居る。




 で。

>>

「いや、もう着いてるんだけどさ。今回は楽な移動手段があったから」

 ゆかりんが一瞬でやってくれました。
 相変わらず境界操作はチートクラスだと思う。
 通り抜けフープやどこでもドア並みだ。

「……ってか、本当に到着前に終わったら私が深い悲しみに包まれるんだけどなぁ。
ヤバそうだからわざわざ向こうの仕事が非番なのを投げ捨ててアフガンまで来たのにさ。
セシルのいじわるー」

 けらけら笑いながら、中東の風景を改めて見回す。
 見慣れぬ人、それに機材が幾つか。

「……で。そうだね。詳細はもう把握させてもらってるけど。
そっち、手は足りそうかな? 手伝いに来たよ」

660 名前:名無し客:2010/08/29(日) 01:04:55
 
 
 
 海上都市シン・ザ・シティのアケボノ桟橋に着艦していた一隻の巨大なフェリーが
 錨を揚げ、東京湾から青く広がる太平洋へと漕ぎ出してゆく。

 一見すると三千tクラスのフェリーに見えるそれは、勿論ただの船な訳がない。
 無敵鋼人ダイターン3のパイロットにして、破嵐財閥の責任者、そして私立探偵でもある男、
 破嵐万丈の執事にして最大のパートナーである人物・・・ ギャリソン・時田が経営している
 洋上レストラン『アヒナ・アヒナ』である。
 
 
 
     日本国 海上都市シン・ザ・シティ付近 観光遊覧船『アヒナ・アヒナ』
 
 
 そんな訳で、舞台は『アヒナ・アヒナ』に舞台は移る。

 この洋上レストラン『アヒナ・アヒナ』は元々、本当に三千tクラスのフェリーだったものが
 買い取られ、ギャリソン流に改造されたものである。
 従って、このレストランに来訪するのであれば、ヘリコなどで空を移動するか、
 もしくはシティに船が停まっている時に、アケボノ桟橋を経由して乗艦する必要があった。

 内装は、かつて一等船室に分けられていたブロックをワン・フロアーのレストランとし、
 これはギャリソンの名前通りヨーロピアン・スタイルに改装してある。
 このスタイルが、都市建設の際に海外資本を流入し、様々な人種・文化が混在している
 シン・ザ・シティでは大いに受け、夜のディナー・タイムには、東京湾周遊コースを取りながら
 かなり豪華なショーを用意しているため、それの評判もかなりのものである。

 無論、この“船”のオーナーは、あのギャリソン・時田である。それだけではない。
 昔の二等船室だったフロアーをカジノとエロチック・ショーの舞台にしており、月に2回は
 このフロアーをフルに使うディナー・コースを用意するのである。
 つい近年、剣桃太郎現首相が提案し、満場一致で可決した「カジノ法案」により
 日本国内においてもカジノ船の存在は認められたのは周知の事実であるが、
 何を隠そうこの『アヒナ・アヒナ』は、カジノ法案成立より遥か前より、経営を
 (当然非合法で)続けている、猛者中の猛者である。
 それ故、ギャリソンが腕をふるう素晴らしい料理もあってか、わざわざこの店を
 目当てとして、遠くからシン・ザ・シティに来訪する者も多く、裏社会に通じている
 常連客も決して少なくは無かったりする。
 
 
 そして、『アヒナ・アヒナ』のレストランのとある個室に、四人の男性が座っていた。
 そのうち二人は、シルクハットを被った奇術師風の男と、毛皮を羽織った男・・・
 そう、男爵ディーノと、十数年前に彼と共闘したゴバルスキーである。
 
 彼ら以外の二人も、その道に通じる者ならば、一度はその名を聞く人物であった。
 中国武術界における高位の称号「海王」を持ち、その海王の中でも最強と噂される
 『魔拳』の異名を持った拳法家、烈海王
 世界中の拳法・格闘技を筆頭とする、ありとあらゆる事柄に精通した出版社として知られる
 『民明書房』の代表取締役、大河内民明丸
 
 四人の男達は、テーブルを囲みながら椅子に腰を下ろし、上に並べられた
 料理(焼いた肉の盛り合わせのようだ)を食べながら、談笑している様子であった。
 中でも、烈海王は料理を口いっぱいに頬張るほど、食事を積極的に楽しんでおり、
 逆に民明丸は、料理そっちのけで一冊の本を読むことに集中しており、本のページが
 ある程度進んだ所で、料理を少しずつ摘んでいく・・・ といったスタイルをとっているようだ。
 
 ―――そして、彼らは料理を楽しむと同時に、地球圏における各組織の近況などを
 話し合っているようであった。
 
 
烈海王「ふむ・・・ それでは、遂に完成したのですか」

 そう言うと同時に、烈海王は焼き肉を箸で摘んで口元まで運び、頬張る。

ゴバルスキー「ああ、正確には完成まで、後15%くらいってとこだがな。
         何せ、膨大なまでの資料や記録を基に“プログラム”として纏め、
         それをデータベースとして一律管理する訳だしな」
 
 ゴバルスキーは、肉と野菜を一気に食べると、そのまま傍らに置いてあった
 サイダーの瓶を持ち、指だけで蓋をこじ開け、ラッパ飲みで飲み干す。
 元より酒に強い彼であるが、流石に今は重要な話をしているだけあって
 自制しているようだ。
 
ディーノ「ええ。MDPOの主導で行われている、一大プロジェクト・・・
     “アーカイブドキュメント”の組み立てと編纂、これが完了すれば、
     地球圏で戦う者達にとって、これほど心強い者はないでしょう。
 
 
 
  ◆    ◆    ◆    ◆
 
 
 
 “アーカイブドキュメント”・・・
 それは、現在MDPOの主導で進められている、一大プロジェクトの事である。

 MDPOの前身であるMフォースが結成される以前・・・ 怪獣・宇宙人が出現した際には
 過去の出現記録から照合し、同種のデータが該当すれば、過去の交戦記録を参考に
 対処し、記録の残っていない未知の存在であれば、当時の防衛チームが相手の
 目的や習性を独自で調査し、それに応じた形で対処していた。
 
 そして、Mフォースを経て再編されたMDPOが発動した“アーカイブドキュメント”は
 これらMDPO傘下の防衛チームの記録に残っている怪獣・宇宙人の出現記録に加え、
 その中でも最古に結成された科学特捜隊の発足以前に出現した怪獣(ゴメスなど)や、
 MAC壊滅時などの防衛チーム不在時に出現した怪獣(円盤生物など)、
 更に防衛チームが直接交戦する機会のなかった怪獣や、自衛隊やアメリカ軍などの
 国軍と戦った怪獣など、それらの記録を一律データ化して纏め、MDPO総合本部である
 グランドームのデータベースに収める事により、有事の際には本部を通さずとも、
 関係者個人が小型端末などでデータを引用する事で、これまで以上に早急に事態に
 対応できるようにする事を可能とする・・・
 その名の通り、膨大な一つの“アーカイブ”に纏め上げる計画を、MDPOと志を共にする
 多くの組織の協力もあり、早急に進められてきたのであった。
 
 
 怪獣の分類に関しても、従来のファイルには記号で登録されており、その出現場所、
 性質、種類によって、C-101とか、E-003、という具合に整理されていた。
 (ちなみに、C-101はバルタン星人、E-003は第一次カヴァドンを指す。
  最初の英字は出現場所を現しており、Cは宇宙、Eは地上や地底から来た怪獣)
 この方式は、科学特捜隊以後、多くの防衛チームでも用いられたが、専門的記号では
 マスコミに発表する際や、世間に告知する上で不便なのも事実であり、チームの
 関係者達も、記号以外に覚え易い通称を付け、それを使用する事が殆どだった。

 アーカイブドキュメントでは、歴代チームのファイルに登録されていた番号以外にも
 この防衛チーム内でメディア向けに用いられた通称や、チームが交戦する以前から
 怪獣に付けられていた名前など、そういったものも“レジストコード”として登録されており、
 従来の記号によるコードを照会して引き出す方法の他、怪獣の名前や特性で検索し、
 それを引き出す手段も可能となっており、緊急事態に対する効率性も大幅に改善されたのだ。

 なお、科学特捜隊が主に戦った怪獣(アーカイブドキュメント上では“ドキュメントSSSP”と
 纏められる)の通称は、科特隊資料部の部長を務めている金下哲也という人物が
 命名する習わしとなっていたのだが、彼もまた、このプロジェクトの一員として参加し、
 名称や肩書が決まっていなかったり、複数の組織・資料などで通称が定まっていなかった
 怪獣の通称を統一したりと、データベースの整理に携わっている。
 アーカイブドキュメントは完成に向けて、プロジェクトの参加者が全力を尽くして
 ラストスパートをかけている真っ最中なのであった。
 
 
 無論、これらのデータベースは、そのデータの重要性から一般公開はされないが、
 ライダー同盟やαナンバーズなど、MDPOと協力関係を持っている幾つかの組織は
 アーカイブドキュメントのデータを引き出すことが許可される予定となっている。
 (一部の色々と問題のあるデータに関しては“ドキュメント・フォビドゥン”と呼ばれ、
  隊長クラス以上の権限がないと、閲覧できない仕様となるらしいが)
 つい先日も、アウト・オブ・ドキュメントに“無双鉄神インペライザー”、ドキュメントMDPOに
 “暴君怪獣スーパータイラント”と、新たな怪獣が登録されている現状である。
 一刻も早く、完成と実用化が多くの組織から期待されているところであった。
 
 
 
  ◆    ◆    ◆    ◆
 
 
 
 ドアをノックする音がし、一人の人物がドアを開けて部屋に入ってきた。
 その人物はカイゼル髭に銀髪の老人であり、年の頃は50代半ばを過ぎた所か。
 しかし、タキシードに包まれたその体躯は、しなやかさを感じさせるものがある。
 ・・・そう、この『アヒナ・アヒナ』のオーナーにして、破嵐万丈の最大のパートナーの
 ギャリソン・時田が、ディーノ達へドリンクを運んできたのである。
 
 ギャリソンの登場に気付いた民明丸は、読んでいた本を伏せ、彼に挨拶をする。

民明丸「済まんな、ギャリソン。これくらいウェイターに頼んでもいいだろうに」

ギャリソン「いえ、それよりも、話の方は無事に進んでおられますか?」

烈海王「ええ、わざわざ防護を施した部屋を用意して頂き、感謝します」
 
 そう言いつつ、烈海王は口元にレタスを箸で運び、頬張る。
 
 
ギャリソン「次の料理は、もうすぐ出来上がりますので、少々お待ち下さい」

ゴバルスキー「ああ、それとサイダーも頼む。流石に今ウォッカを飲む訳にはいかんしな」

ギャリソン「了解です」
 
 ギャリソンは空になったサイダーの瓶を回収すると、スイッと退散した。
 
 
 
ゴバルスキー「・・・しかし、ギャリソンも凄いな。こんなレストランを経営してるってのに
         万丈の執事も、未だ継続してるんだろ?」
 
民明丸「流石としか言いようがねぇな。あんな助手、俺の出版社にも欲しい所だ」

 そんな話をしている間に、ウェイターがドアを開けて料理を運んできた。
 テーブル上の各人の前には、分厚いステーキ、子豚の丸焼き、ピラフ、スープ等の
 料理が手際よく置かれてゆき、瞬く間にテーブルを埋め尽くす。
 勿論、ゴバルスキーが注文したサイダーも、である。
 
 今のうちに説明しておくと、彼らがいる個室は、このレストランに幾つか用意されている
 防護システムが完全に施されているスペシャル・ルームであった。
 無論、そういった部屋は分かる人には分かる場合もあるが、ここ『アヒナ・アヒナ』では
 前述したとおり、洋上で非合法なショーを行ったりするので、そういった時に使うのだと
 解釈してくれるため、怪しまれずに済んでいる。

 尤も、防護システムが効いているからと言って、内装に味気がない訳ではなく、
 ロココ調の優雅で豪華な部屋となっており、ちょっとしたプライベート・ルームとしても
 十分であり、ギャリソンは、その種のカップルに部屋を時間貸しする事もしているのである。

ギャリソン『ただし、調度品を汚された場合は、なにがしかの弁償はいただきます』

 勿論、そう一言付け加えるのも忘れないが。
 
 
 
 ディーノはウェイターにチップを渡し、彼が部屋の外に出てから、会話を再開する。

ディーノ「しかし、“アーカイブドキュメント”が完成し、今まで以上に怪獣や侵略星人に
     対する対処を徹底すれば、より多くの人命も守っていけます」

民明丸「ああ・・・ これで、若い命が散るなんてことが減りゃいいがな」
 
 本を読んでいた民明丸は、視線を本からテーブルの上に目を向け直す。
 
 民明丸は以前、著書の取材の為に、地球防衛軍の支部に行った事が
 あったが、そこで一人の、20代中盤くらいの若い兵士と話す機会があったのだ。

 その兵士が新入りだった頃、宇宙より再生怪獣“ギエロン星獣”が地球に飛来した際に
 歩兵部隊として攻撃に参加した経験があったのだが、その際に歩兵部隊は
 怪獣の吐いた放射能により、手痛い被害を受けてしまったのだ。
 若い兵士は幸いにも無事だったが、同じ部隊に参加していた彼の同期の若者達は
 放射能の被害により、今もなお後遺症で苦しんでいる事が多いと、兵士は
 民明丸に語ったのだ。
 
 
民明丸「同期の連中みたいに、生き残っても苦しみ続ける人々が、
     データベースの完成で少しでも減ればいい・・・ そう言っていたな」
 
 そう言うと民明丸は、再び書籍の方に視線を戻したが、暫くして、本の最後のページを
 めくり終えると、それを閉じてテーブルの上に置いた。
 本のタイトルは英語で記載されており、それほど年数は経っていないように見える。
 タイトルを日本語に訳すと・・・ 『故郷は地球』と訳すことができた。
 
ディーノ「その本・・・ アラン・ビロッツ氏の『故郷は地球』ですね。
     絶版になったと聞きましたが、流石民明丸殿。手に入れてましたか」
 
 
 
  ◆    ◆    ◆    ◆
 
 
 
 『故郷は地球』。
 それは、かつて科学特捜隊パリ本部に隊員として勤務し、現在はジャーナリズムの
 世界に身を投じている人物、アラン・ビロッツ氏の著作であり、氏が科特隊勤務時代に
 遭遇した、“ある事件”の真実を綴ったとされる書籍である。
 
 数年前、日本で行われる国際平和会議に出席する要人を乗せた旅客機や船が
 次々と撃墜され、要人を含む多くの一般市民が虐殺されるという事件が発生した。
 これに対して科学特捜隊の極東支部・ムラマツ班は、連続テロの犯人である
 “透明な宇宙船”を撃墜、その中から一体の怪獣・・・ ドキュメントSSSPに記録されている
 “棲星怪獣 ジャミラ”が出現したのだった。
 怪獣ジャミラは、そのまま国際平和会議が開催される会議場を破壊すべく行動し、
 その中途にある村を焼き払う等の破壊活動を行ったが、ジャミラの肉体が水分に
 極めて弱いことを突き止めた科特隊により、会議場の直前で人工降雨弾の攻撃を受け、
 その直後に出現したウルトラマンとの戦いで、完全に絶命したのであった。
 
 
 ・・・だが、『故郷は地球』の中で著者のアラン・ビロッツは、こう述べている。
 この事件を引き起こした怪獣ジャミラ・・・ 彼は怪獣などではなく、我々と同じ
 れっきとした、正真正銘の“地球人”だったというのだ。
 ジャミラは元々、宇宙開発競争の時代に某国が打ち上げた宇宙船に搭乗していた
 宇宙飛行士「ジャミラ」であったが、事故によって水の無い惑星に墜落してしまった。
 ジャミラは惑星で母国の救助を待っていたのだが、国際批判を恐れた彼の母国は
 救助を断念する。一方、惑星に取り残されたジャミラの肉体は、惑星の環境に
 適応する形で変異し、奇怪な姿の棲星怪獣となり果ててしまったのだ。
 
 自身が見捨てられたことを悟ったジャミラは、その憎しみを原動力として
 数十年もの時をかけて宇宙船に改造。
 母国への恨みはやがて、地球の人間全体に対する逆恨みへと摩り替ってしまい、
 国際平和会議を妨害すべく、ただ復讐の為だけに地球に帰ってきたのだった。
 
 そして、ジャミラは国際平和会議に出席する要人をマークし、透明な宇宙船で
 次々と爆破テロを敢行。多くの人々の命を奪い去ったのだった。
 科学特捜隊のパリ本部は、ジャミラが出現した極東支部のムラマツ班に対して
 ジャミラを「人間だったという事実を公表せず、『怪獣』として葬り去れ」という
 命令を下し、この時を含めて本事件に関するパリ本部の伝令をムラマツ班に
 伝える役目を任されたのが、本書の著者であるビロッツ氏であると、本人は述べている。

 ・・・その後のジャミラの顛末は、上に述べたとおりである。
 ジャミラの死後、会議場の敷地内には、ムラマツ班の面々の手によって
 彼の墓標が建てられたとのことである。
 
 
 事件より数年後、科特隊を退職したビロッツ氏は、最初の著作である
 『故郷は地球』の文中で上記の内容を告白、発売されるや否や、世界中に
 波紋を投げかけ、センセーションを巻き起こした。
 フランスで初版が発売された際には、わずか四時間で完売したという話もある。
 
 だが、本書中でジャミラの母国とされた某国は、ビロッツ氏の告白を完全否定した上で
 逆に彼を告訴・・・  その裁判の最中、科特隊勤務時代に備品を窃盗したとして
 ビロッツ氏はパリ市警に逮捕され、懲役二年を科せられてしまっていた。
 (後に氏は、自分の著書の信憑性を損なわせるための冤罪と主張している)
 
 同時に『故郷は地球』も早々に絶版となってしまい、予定されていた日本語版も
 結局出ずじまいとなってしまった。
 web上では有志による翻訳などで、日本でもそこそこ話題にはなっているものの、
 世間で知識人で通っているような人物が、わざわざ批判本を出版してビロッツ氏や
 著書を批判するような活動をしたりと、現代の世においても様々な意味で
 賛否が分かれているのは紛れもない事実であった。
 
 
 
  ◆    ◆    ◆    ◆
 
 
 
ディーノ「その本が出版された当時、科特隊や“某国”の政治家に対して、かなりの手紙が
     殺到したとも聞きましたが・・・ 民明丸殿は、それを読んで、件の“ジャミラ”を
     どう思われます? やはり“被害者”とお考えですか?」
 
 ディーノがそう言うと、民明丸は再び本の方に目を落とす。
 民明丸が持っているのは、『故郷は地球』が絶版になる前に刊行された英語版であり、
 某国の告訴が起こる前に、海外の書店で購入したものであった。
 
 なお、このジャミラ事件は前述の“ドキュメント・フォビドゥン”に登録されており、
 その真相は防衛チームの隊長クラス以上でなければ見る事は出来ない。
 ただ、民明丸・ディーノら男塾OBは、日本の首領・江田島平八、剣首相といった人物の
 助力もあり、例外的にジャミラの件を始めとする、これまでの戦いの“暗部”の一部を
 知りえる事が出来たのだった。
 
 
民明丸「・・・どうだかな。ビロッツさんにはちょいと悪いが、俺はジャミラを擁護する気には
     正直なれんな。俺が知ってるだけでも、旅客機や船をブッ壊した上に
     村まで焼き払ったそうじゃねぇか。関係ない連中もいっぱい殺したんだろ?」
 
 民明丸がそう言ったと同時に、烈海王は口の中いっぱいに頬張っていた料理を
 水で流し込むと、会話に参加する。
 
烈海王「・・・正論だな。その本が真実であれば、ジャミラの身の上だけなら
     確かに気の毒と思わぬ事もない」
 
 烈海王・・・ 彼はディーノ達とは異なり、男塾の関係者ではなかったが、
 彼の師である、中国武術界の頂点と言える人物「郭海皇」が、江田島平八、王大人と
 過去に拳を交えた仲であったこともあり、郭海皇の口添えもあってか、民明丸らと
 同様に、“ドキュメント・フォビドゥン”の閲覧を許されたのであった。
 
烈海王「だが、彼が実際に成した所業・・・ 飛行機の席で寛ぎ、船から海を眺め、
     畑を耕して暮らしていた、彼の復讐とは“何の関係も無い”はずの人々・・・
     それさえも巻き添えにした愚行、憎しみの矛先を完全に見失った暴挙だ。
     彼が被害者だとは、俺には到底思えん」

民明丸「ま、事件の真相を隠蔽した上に、ビロッツさんに冤罪を仕掛けた“某国”さんも
     同じくらいどうかと思うがな。
     ただ、ジャミラがやったことは完全に度が過ぎてた思うぜ。
     そのおかげで、ウルトラマンやムラマツ達が“地球人”を殺す羽目になり、
     ビロッツさんが冤罪なんかかけられちまったんだからな・・・」

ディーノ「憎しみからは更なる憎しみを生み、さらなる“闇”に繋がる・・・
     ・・・とはいえ、ジャミラの憎しみは、完全に矛先を違えてましたか」
 
 
 ――――復讐の名目で人々を殺戮し、それ故に命を落とした“ジャミラ”。
 ――――彼を見捨て、その真実を隠蔽する為にアラン・ビロッツを陥れた“某国”の者たち。
 
 どちらとも、ジャミラに殺された人々やアラン・ビロッツ氏と同じ、“人類”である。
 その人類は、いつも正しい道を歩いてきたわけではない・・・
 
 
 
 一方、料理を齧りながら サイダーの瓶をちびちびと啜っていたゴバルスキーが、
 話を割って先ほどの会話の続きを民明丸に求めた。
 
ゴバルスキー「―――んで、民明丸さんよ。さっきの兵士さんの名前、なんだってんだ?」

民明丸「あぁ、話が逸れちまったな。何だったっけな・・・
     確か、“トミヤマ”とかいったか・・・ 違ったか・・・?」
 
 
 
 ――――と、民明丸が思い出しかけた所で、ゴバルスキーが何かを感じたかのような
 表情をとり、席より立ち上がった。
 
ゴバルスキー「やべっ・・・ ちょっとウンコしたくなってきた。ちょっと行ってくるぜ」
 
民明丸「ああ、トミヤマから聞いた話とかも、まだあるからな。遠慮なく行ってこい」
 
 民明丸がそう言い終わるより前に、ゴバルスキーは部屋の扉を開けて駆け出していた。
 残された三人は一旦会話を止めると、テーブル上の食事に手を出すこととする。

 そして烈海王は、箸で料理をいっぱい掴み、口に頬り込み、口いっぱいに頬張った。
 
 
    /'‐- 、\:::::::::::::::`´::::::::::::`|ミヘ
  ,へ' :::、=‐ ミ、.\::::::::::::::::::,... -、:\l
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  ◇    ◇    ◇    ◇
 
 
 
 
ゴバルスキー「う〜〜、トイレトイレ」
 
 店に入ってきた際にギャリソンより教えられたトイレの場所を覚えていた為、
 ゴバルスキーはそこに向かって駆けて行った。
 幸い、個室よりそう遠い場所には位置してはおらず、彼は安堵した。
 
 そんな訳で、個室棟とレストランの境目辺りにあるトイレにやってきたのだ。
 
ゴバルスキー「・・・?」
 
 ふと見ると、レストランのとある一席に、どこかで見たような男が座っていた。
 男はハゲ頭に着物といった僧侶の出で立ちで、年の頃はやや初老くらいか。
 ゴバルスキーは男が誰だったかすぐには思いつかなかったが、少し考えて
 彼が誰だったかを思い出した。
 
ゴバルスキー「(ああ・・・ 思い出したぜ! “一休さん”か!)」
 
 
 “一休さん”
 ハリウッドの映画界において、ロッテンバーグ監督の下、アメリカ映画界における
 ダークヒーロー役として一世を風靡している俳優である。
 英語力は全く無かったものの、その演技力・・・ 特に“殺気・狂気”に纏わるものに
 関しては天下一の演技力、リアリティを見せており、現在はジェイソン、フレディと並ぶ
 殺人鬼系のハリウッドスターとして君臨しているが、その一方、日本人であること以外
 一切が謎のベールに包まれた人物としても有名である。
 
 その芸名は、かつて日本の室町時代に実在した、大米龍雲と並ぶ日本史最大級の
 シリアルキラーにして、多くの命を奪いながらも歴史上から忽然と姿を消した人物、
 一休宗純こと“一休さん”にちなんでおり、外見も当時の手配書に描かれてた一休さんと
 非常にそっくりな事から、ファンの間では彼の事を「一休さんの生まれ変わりではないか?」
 「時を越えて現代にやってきた一休さん本人ではないか?」とも冗談交じりで噂されていた。
 
 前述の通り、この『アヒナ・アヒナ』はその料理とサービス故に、表社会・裏社会の
 両方の大物からも高い評価を得ている店であり、ハリウッドスターとして人気真っ最中の
 一休さんが来店していても、別におかしいということは無かった。
 
 そして、当の一休さん本人はというと、丁度メニューを持ってきたギャリソンと話していた。
 
 
ギャリソン「本日のお勧めは、ひらめのムニエルでございます」

一休さん「! “夢煮える”とな・・・ 面妖な料理! それを頼む!」

ギャリソン「了解です、今後、ご贔屓に・・・・・・」
 
 
 
ゴバルスキー「(こんなところまで役作らんでもいいだろうに・・・ 凄ェ役者だな)」
 
 ゴバルスキーが一休さんに感心を抱くも、それと同時に腹から鳴り響いた
 呻り声のような音が、彼の頭の中を思考回路を占拠してしまった。
 ゴバルスキーは慌てて、腹を押さえながらトイレの中へ駆け込む事を選んだ。
 
 
ゴバルスキー「(サインの一個でも貰っときゃ、誰かの土産にでもなるかな)」
 
 ゴバルスキーはトイレの水が流れる音を聞きながら、そう思った。
 
 
 
  ◆    ◆    ◆    ◆
 
 
 
 ゴバルスキーは知らない。
 一休さんが、そっくりさんでも生まれ変わりでも何でもない、タイムマシンによって
 時を越えて室町から現代の世にやってきた、一休さん本人であることを。

 というか、そもそも一休さんは、本来の歴史ではシリアルキラーなんかじゃなく、
 ただの頓知で有名なお坊さんだったののだが、現代からタイムマシンでやってきた
 倉橋瑞樹とレイモンドの不手際により、歴史が変わってしまった影響で殺人鬼となり、
 日本史の暗黒部としてその名を轟かせる人物になったことを。
 
 こんなふうに、“ドキュメント・フォビドゥン”に目を通した者達でさえも知りえないところで
 世界は少しずつ混沌の真っ只中に突っ走ってゆく。
 
 
 

661 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/08/29(日) 04:16:48
>>467

「そうだね。でも、ソイツは無理だよ贋作品コピーキャット

 私が居るんだから、と後を繋いで、
 彼がやったのと同じように・・・・・・・・・・・・彼をごっそり奪い取った・・・・・・・・・・・

 制御が甘かった。一撃で消滅させるつもりが、惜しくも腕一本。照準がズレている。
 こんな事ならテストなり練習なりをしておくべきだったか。

 ただ、効果は絶大だった。
 確信する。
 確信が出来る。
 今の私なら―――コイツを殺せる。

「……アイツのコピーなら、かつて私とアイツの間で何が会ったか覚えてるだろ?
この腕輪も、何年か前にあの港湾で起きた事も、私が何をして、アイツが何をしたか」

 ―――類感呪術。
 甲と乙を関連付けることで共有し、互いに影響を与え合う古き時代からのルールだ。
 そう、かつて私は、腕輪を介して完全に互いの情報を共有していたワケだ。
 そのおかげであの大惨事を生きて切り抜け、今もこうして生きている。

「つまり、そういう事さ。アイツが私の全てを抱くように、アイツの終末と収奪の文脈は―――私の中にもあるんだよ」

 最も、あんな宇宙一危険な力、私が行使できるはずもない。
 人間の枠を超えるブーストをかけた上でなければ、余人には扱うどころか触れる事さえ不可能なのだ。
 だからこれは、この身に神鳥を下ろしたスペルが生きている間だけの隠し必殺技、というヤツだ。

「さあ、二対一って奴だ。私とホンモノのアイツ、二人分の力だよ」

 威嚇するように右手を構える。
 動作を含めるのは厳密に範囲を定めて行使しやすくするためだ。
 迂闊に振るえば文字通り世界すら焼く力。
 今、この瞬間だけ許された白い虚無の炎だ。

「正直―――偽者でも手にかけるのはすごく嫌だったんだからね?
そのくらい理解してくれりゃまだ気は楽だったものを、そんなチンピラみたいな振る舞いしてさ。
……覚悟しとけよ大馬鹿野郎。私の躾は死ぬほど―――死んでも厳しいんだから」



662 名前:名無し客:2010/09/05(日) 22:41:05
 
■最近触れた作品

・帰ってきたウルトラマン 完全復刻版 (作:内山まもる)
TV版放送当時、『小学二年生』にて連載されていた、内山先生による【帰マン】の
漫画版で、【ザ・ウルトラマン】にも未収録だった為、この「完全復刻版」が
単行本初収録だそうです(といっても2004年に出版された本ですが)。

本自体は当時、コンビニの店頭に置いてあったものを立ち読みした記憶が
おぼろげにあっただけでしたが、今回古本屋で購入が叶いました。
ベムスターとバルタン星人のエピソードが、TV版の登場エピソードの後日談的な
内容となってるなど、当時内山先生が人気だった理由が理解できる一冊です。

内山先生の完全復刻版で、残るは【ウルトラマンタロウ】・・・ 見つかるかな(汗
 
 
・小説・ウルトラマンティガ 白狐の森 (作:川上英幸)
前から読みたかった小説版【ティガ】、ようやく読む事が叶いました。
TV版16話に登場した錦田小十郎景竜を中心にした続編的エピソードとなってまして、
かつて景竜が封印した“鬼”、そして景竜と心を通わせた妖狐・・・等々、
TV版のエピソードを楽しむ事ができた方なら、非常に楽しめる一冊です。
とても面白かったので、思わずWikipediaの項目に加筆してしまいました(汗

個人的に、上村(TV版で景竜が憑依した男)が景竜とまだリンクを持ってるのが、
今後のSSで景竜関係を絡める時に色々とやり易そうですね。
ラストでは上村は各地の妖怪伝説を調べ歩き、景竜の事を纏めた本を出したいと
発現してたので・・・ 十年後の【ダイナ】時系列なら、既に民明書房辺りを通じて
妖怪伝承の本や、景竜の伝説を纏めた本とかを出してそうですね(笑
SSに出す機会があったら、民明丸と既に面識持っている設定にしてみたいです。

後、【ガイア】に登場した魔頭鬼十朗も、本小説に少し登場してました。
出番は多くありませんでしたが、景竜とも実質的に因縁がある感じになってました。
魔頭鬼十朗は個人的にウルトラシリーズの悪役の中でも好きなキャラなので、
エンペラ星人の軍門に下った設定にして、怪獣軍団を率いて地球を襲い、
上村に憑依して復活した景竜やウルトラ兄弟達と戦うシチュエーションとか、
出来る事なら書いてみたいところですね。

TV本編における景竜様の活躍はこちらを参照ください。
ネロンガも侍に倒されましたし、昔のお侍さんは強かったんですね・・・(滝汗
ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm11107440

後、小説で因縁ができた魔頭鬼十朗ことガンQの特集動画も紹介します。
ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm10303713
 
 
・妖怪大戦争 (作:荒俣宏)
荒俣先生による2005年版のノベライズ版との事で、読了しました。
感想としては・・・ 全体的に映画版よりも色々と面白い点が多かったです。
大筋は映画と同じですが、原作以上に「タダシと妖怪たちの交流」というテーマが
強く出ており、その他にも映画では示唆されるだけで多く語られなかった
日本歴史の闇の部分や、アギと川姫、加藤の出自などが詳細に書かれており、
またラストの「真っ白な嘘」も、映画とまた違った物事となってるなど、
映画を見た事がある人も、読んで楽しめる作品だと思われます。

荒俣氏は【妖怪大戦争】の原案担当で、加藤保憲も氏の代表作の【帝都物語】が
出典との事なので、そちらにも是非読みたい所ですね。
 
 
・クロノアイズ (作:長谷川裕一) 1巻
長谷川先生が今は廃刊した「マガジンZ」で連載してた漫画作品です。
様々な時代から集められた「能力に優れ、死んでも歴史に大きな影響はない」面々により
構成された「クロノアイズ」と、時間犯罪結社「ハデスサイズ」との戦いを描いた漫画です。
自分が読んだのは偶々見つけた1巻分だけですが、調べたところ以降のエピソードも
中々面白そうな感じなので、是非とも全巻購入して読みたい所ですね。
個人的に、恐竜の本当の姿が「カラフルな羽毛が生えている」外見というのも
さりげなく説得力があって面白かったです(笑

近所の古本屋ではあまり見かけませんが、Amazonだとそれほど高くはない・・・(悩
 
 
>>879 ドミニア様

>◆学園黙示録
作品自体は未見ですが、評判はかなり良いみたいなので、自分も興味があります。
世界観に関しては・・・ 人類の90%以上が死滅した上に、ほぼ世紀末状態になったけど
ラストで十数年かけて現代レベルまで復興した【コミックマスターJ】の前例もあるので、
原作もしくはアニメがどのような形で最終回を迎えるかにもよるでしょうね。

>そうだな、活躍できたらいいな
では、ちょっと楽しみにしてますね。

>これは・・・ 素晴らしい力作だな。
>正に大作。すさまじい熱意と気力を感じ、それ故に読み応えがある。 
ご感想ありがとうございます(嬉
数ヶ月も投稿間隔が開いてしまいましたが、皆さまに楽しんでもらえて嬉しいです。
次回のSSも、なるべく早く完成させたい所です。
 
>おお、これはすごいな。
>早速書店を探しにいこうかな
アクの強いキャラクターが多く、自分としては非常に面白く読む事が出来ました。
とあるサイト様では「平野先生が本気で書いたFate」とも評してました。
個人的には【進め!聖学電脳研究部】や【以下略】などの他の平野先生の作品も
是非お勧めしたい所です。

>確か、【2ヶ月以上音信不通の場合、SSの使用権利その他は全てリセットされる】だったか。
>まあしょうがないんじゃないかな。
ご返答ありがとうございます。余裕ができ次第、イノーバ様の完結したSSのラストまでを
本スレに投稿しようと思います。

>やり方によるだろうな。ロボットとして実在するミクに加え、ボカロ、ニコニコのミクが
>別個に存在している設定で「こんな動画もあるんだねー」とか言ってるのをミクが複雑な
>顔をしてみ見てるとか面白いかもしれない。
なるほど・・・ そんな感じが良いかもしれませんね。
自分が考えていたのは、【HELLSING】の少佐達が単行本カバー裏のノリで、
初音ミクを話題に絡めるとか、そんな感じです。

>まあいくらなんでも「ぽ○○お」や「オ○○○湖」は論外だが(ぉ
調べたら・・・ これは酷いww
ハ○○ムPの楽曲は・・・ これよりは酷くないですが、ちょっと厳しい?

>主要人物がほぼ全員生存しているのは小説版かあの子のルートぐらいだからな。
>小説ならキャルのキャラも比較的優しいし。
調べたら、原作では別ヒロインの拉致とかやってたみたいですしね。
兎にも角にも面白かったので、【ヴェドゴニア】以降の小説版にも手を出していこうと思います。

>それにしてもAAw
白状すると、今回のSSに烈海王を登場させた理由の9割以上が、
このAAを使いたかったからです(笑

>ほう、こういうキャラの一休さんもいるのか、知らなかった。
前記したとおり、出典は田丸浩史先生の【レイモンド】です。
一休さん以外にも、設定が有名な作品のパロディだったりとぶっ飛んでる作品ですので
ネタ的にも人は選ぶ作品でしょうが、ハマれば面白い作品でもあります。

>新章/Fate死闘編・SSテスト
マルセル、コレは事態が第三者に仕組まれた事に気付き始めた模様ですが、
ハサンの攻撃でコレは戦闘に巻き込まれてしまう・・・ と思ったら、
カレンと子ギルの乱入で、一応事無きは得た模様・・・
この二人が事態の収束にどう手を貸すのか、次回の展開も楽しみにしております。
 
 
>>861 名無し客様

>真・女神転生U、fate/EXTRAのラスボスはかなりギリギリな連中だと思う。後、立川在住の神の子とか聖者とか。
【真・女神転生II】に関して自分の見解ですが、あくまで実際の宗教の神ではなく
“それを基にした、唯一神という立ち位置のキャラクターである以上、
登場自体は普通に問題ないと思います。後は書き手個人の判断かと。
 
 

663 名前:名無し客:2010/09/08(水) 00:09:56


光たちが襲撃を受けているころ、別の場所にて一人の男が滝に打たれ瞑想をしていた。
男は針で穿たれている様な痛みにも、水の冷たさも気にせず、ただひたすら滝に打たれ
自分がこれから何と戦い、何を為すかを考えていた。

それは過去、男が道を誤ったが故の試行。
男が滝に打たれ、自然と一体化していると声が聞こえた。
それは男と志を同じく者達の悲鳴。

愚か者たちによって愛する自然が消えてゆく。


??「………そうか、星獣たちよ…汝らの森が…………。
よかろう、のうのうとこの身一人休むわけにはいかぬ。ワシが手を貸そう!!」

故に彼は立つ。
悪を断ち、豊かな自然を取り戻すために!

??「ドモン……シャッフル同盟の同志たち、玄海、江田島、天秤の童虎。
見えたぞ!ワシの行くべき道が!!」

男は、清流に打たれながら立ち上がった。

??「ハアアァァァ!!」


カッと眼を見開き、男の正拳が天を衝く!

その滝は逆流し、龍となって空に虹をかけた。


迷ってなどいない。
ただ、討つべき者たちを改めて見据えただけのこと。
友の声に答えるため、流派 東方不敗を極めし男…マスター・アジアはギンガの森を目指す。

その背に虹と熱き想いを背負って!


東方不敗「もしもし……カッシュ博士。あれの修理は終わっているか?
そうか。………いや、まだいい。他のパイロットと違い、ワシはこの身一つで事足りる…が、
森を守る盾は大きいほうがよかろう?」



664 名前:名無し客:2010/09/08(水) 23:37:07
テスト

>>570 そこの変質者

665 名前:海兵隊の愉快な仲間たち:2010/09/11(土) 00:22:28
AV-8B+「テスト飛行中」

666 名前:名無し客:2010/09/12(日) 22:43:52
 
【けいおん!】最終回掲載の「まんがタイムきらら」購入して読みました。
最終回ということで今回初めて購入しましたが(巻頭カラーも単行本じゃモノクロだし)、
いい感じに締めてて良かったです。(以下、少しネタバレ伏字)
唯達は進学が無事に決まり卒業、あずにゃんは軽音部に一人残る事になるも、
さわ子先生もいるし、さっそく純と憂を確保するなど、今後も軽音部部長として
頑張っていけそうで何よりでした。

タロウ教官「あずにゃん頑張れ!応援してるぞ!」

何ていうか、別に演奏が上手じゃない素人のへっぽこバンドでも、メンバーが仲良く、
それなりに音楽を楽しくやれてる雰囲気とかが非常に楽しい作品でした。
かきふらい先生連載お疲れ様でした。次回作も楽しみにしております。

単行本最終4巻は9月27日発売との事で。
同月25日は【テルマエ・ロマエ】2巻、30日には【東方香霖堂】が発売(今度こそ?)とのことで、
今月も色々と見逃せない作品が多いですね。

・・・キミドリ様が以前仰ってましたアンソロジー1巻は、自分も中古で買ったのですが、
2巻・3巻も買って損は無いでしょうか? Amazonとかの評価だと、2巻は賛否両論で
3巻は割と真っ当な評価らしいですが・・・
 
 
http://blog.livedoor.jp/chihhylove/archives/3546796.html
【けいおん!】の二次小説ですが、非常に面白い作品でした。
筆者の豊富な野外知識によるサバイバル物語は、さいとうたかを先生の【サバイバル】や
ヤングアニマルで連載中の【自殺島】にも似た所があって、サバイバル系の展開が
好きな方であれば楽しめるかと思います。ラストで意外なコラボもあります(笑

ちなみに自分は丁度【ロビンソン・クルーソー】を読んでいた最中だったので、
結構タイムリーな作品でもあったりします(笑
 
 
【現代都市妖鬼考 霊媒師いずな】、スーパージャンプで毎号連載となりましたが、
今号のタイトル絵に混じっていた人物・・・ ひょっとしてキツネ仮面?

ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm11733740
【80】から【メビウス】までの間に、こんな物語もあったんですね。
怪獣やウルトラ戦士のパワーを得るのは本作のゲームシステムとの事ですが、
こんな感じで「怪獣に、別の怪獣や宇宙人の能力を付加」みたいなのはシチュ的に
面白そうなので、やってみたいですね。
・・・空想大戦の時系列的には、【ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟】冒頭の
Uキラーザウルス封印より以前が、“現代”のギリギリラインでしょうか?
 
 
■最近触れた作品

・超獣機神ダンクーガ ゴッド・ブレス・ダンクーガ 完全収録版
【超獣機神ダンクーガ】のOVA版当時に刊行された資料本とのことです。
古本屋で偶然見つけて読んでみましたが、OVA未見ながら中々興味深い内容で、
物語の流れも記載している他、【ダンクーガ】の世界観や細かいアイテムなどの解説、
そして園田英樹氏による書下ろし小説【FLOWERS FOR LAUGA】も、雅人と忍が
良いキャラしていて、中々面白かったです。
OVAはノベライズ版が刊行されてるとの事で、そちらを探してみたい所ですね。
 
・ネコマジン (作:鳥山明)
鳥山先生により不定期連載された短編作品との事で、面白い作品でした。
作中に登場した主なネコマジンは三人ですが、どれも良いキャラしてまして、
何となく【Dr.スランプ】風味の作風も感じて楽しめました。
ネコマジンZは孫悟空の弟子という設定なので、ちょっとSSに絡めたい気持ちもありますね。
 
 
>>867 名も無き蜀軍兵様

>お疲れ様でしたー。
今度は自分のSSも、そう遠くない内に投下できれば良いのですが、
現状のSSを仕上げるか、それとも銀魂編を改稿するか、どっちを優先しようか・・・

667 名前:名無し客:2010/09/15(水) 21:37:39
>>1
テスとです。

668 名前:名無し客:2010/09/15(水) 21:39:54
>>22
テスト

669 名前:名無し客:2010/09/23(木) 23:45:17
てすと
??

670 名前:名無し客:2010/09/23(木) 23:45:55
もいっちょ
&#9829&#3642

671 名前:名無し客:2010/09/23(木) 23:46:56
ぐむむ、ラスト失礼



672 名前:名無し客:2010/09/30(木) 21:42:46
てすと



673 名前:名無し客:2010/09/30(木) 21:45:39
てすと
みんなしてる


674 名前:名無し客:2010/10/01(金) 22:54:51
 
映画【十三人の刺客】、見てきました。
感想・・・ 凄い、凄すぎました。R-12指定だけあって、チャンバラ、血しぶきと
過激な描写も多かったですが、それ故に凄い迫力のある内容になってまして、
二時間以上あったことを感じなかったほどの素晴らしい作品でした。
個人的には伊勢谷友介氏が演じる、森の民の木賀小弥太がいい味出してて良かったです。

http://www.fukkan.com/fk/CartSearchDetail?i_no=68314195&tr=s
以前話題に出した、小説【牙狼<GARO> 暗黒魔戒騎士編】が、
10月下旬にホビージャパンより復刊決定との事です。
暗黒騎士バラゴの若い頃のエピソードや、TV版の裏側の戦いなどを描いている他、
今回の復刊に際して、書下ろしエピソードが加筆されるとのことで、楽しみです。
劇場版も、行ける範囲の劇場で公開すれば是非見に行きたいです。

http://yunakiti.blog79.fc2.com/blog-entry-6619.html
後、アニメイトとのコラボ企画で、東方がアニメ化されるとのことで。
 
 
■最近触れた作品

・異界戦記カオスフレア 封龍の魔剣 (作:三輪清宗)
結構前にAmazonで購入した【異界戦記カオスフレア】の小説版、読了しました。
内容は【カオスフレア】本筋の一部分をピックアップして小説にしたものとのことで、
登場人物にも好感が持てて、それなりに楽しい内容で良かったです。
一部分という事で長いエピソードではないですが、巻末に纏められてた世界観を読むと
結構面白そうなので、この調子でリプレイ本も集めてみようかな?

・・・それにしても、作中に出てきた主人公の友人の「安久津」というキャラを
【テニスの王子様】の亜久津仁、それもテニミュ仕様の外見と声
脳内再生してしまった自分は、ニコニコ動画の見すぎでしょうか(滝汗
ホイ☆小僧! 相手がパンティを着けはじめたぞ!
 
 
・キャラ☆メル Febri Vol.02
今号の【東方茨歌仙】(作:あずまあや)第2話、読みました。
早苗さんが良い感じにぶっ飛んだ性格で、個人的には非常に好感が持てましたね。
ニコニコ大百科で「アホ可愛い」と評されてたのには少し笑いましたww
二つ名が「皮相浅薄な人間」ってのが・・・(笑
茨華仙さん、「仙人みたいな生活をしている」という事は、厳密な意味での仙人ではない?
個人的に大好きなキャラなので、今後の華仙さんの動向が非常に楽しみです。

ニコニコでも早速動画が作られてました。華仙さんも界隈に浸透してほしい所ですね。
ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm12232677
 
 
・けいおん! (作:かきふらい) 4巻(最終巻)
冒頭カラーが描き下ろされてましたが、髪下したりっちゃんも可愛いですね(笑
(自分は未見ですが)アニメ版では駆け足気味になってたらしい、受験までの期間の
勉強の様子ややりとりもしっかり描かれており、アニメ版から入った方でも満足できる
一冊ではないかと思います。かきふらい先生、お疲れ様でした。
 
 
・WORKING!! (作:高津カリノ) 1巻
最近アニメ化もした4コマ漫画で、試しに1巻購入してみました。
感想・・・ 登場人物が揃いも揃って変人で、ボケとツッコミの軽快な駆け引きが
非常に楽しめるギャグ漫画といった感じで、面白かったです。
アニメ版の方も、DVDがレンタルしてたら視聴してみたいですね。

作者の高津先生のwebサイトでは、雑誌連載以前から続いてるweb漫画版の
【WORKING!!】(雑誌連載版と世界観を共有してるとの事で)も不定期連載されてる
みたいなので、そっちも時間ができたら読んでみたいです。
 
 
>>877 名も無き蜀軍兵様

>確か『マッスルブラザーズ・ヌーボー』と『2000万パワーズ』の試合前に
>キン肉マングレートV(記憶が戻る前のカオス)が人間だという事を委員長に密告してましたね。
>哀れ、後で厳しい沙汰が来るとも知らずに…
この影響で歴史が変わって、【キン肉マンII世】の時代に万太郎達が帰ったら
二人揃って富士の樹海で炭焼きしてたらどうしよう(汗
教官職よりもネタ的には出し易いかもしれませんが(笑
 
 
>>878 一般兵A様

>新章/とある喫茶店のわりと普通な一日 キャッツアイ編
一般兵A様の新作SSは、喫茶店「CAT’S EYE」が舞台となりましたね。
奪還屋の無限城の強豪二人に、【ANGEL HEART】の劉信宏・・・
後者は初見のキャラですが、雰囲気的にMAXUBEXと夜半に萎縮してる感じで・・・
確かに、この二人を相手にしたら相当プレッシャーがかかりそうですよね(汗

後、個人的な意見ですが、最初の無限城の説明の文章がやや見辛かったので、
もう少し改行した方が読み易いと思います。
 
 
P.S
【とある魔術の禁書目録】、原作に触れてみたい気持ちがありますが、現時点で
単行本が21巻刊行・・・ 他にも読みたいのあるし、後回しにしようかどうか・・・
自分も鎌池先生くらいの執筆スピードになりたいです・・・(涙

675 名前:名無し客:2010/10/01(金) 23:44:30
                     /;;;イ¨:|        _,..-‐'''¨¨¨ヽ 
                  /;;;;;/ l:::::l     ,.ィ'´;;;;;;;;;__;;:: ...ヽ、_ 
                  ハ;;;/   .マ::l   /;;;; イ¨´        `マ::ヽ、 
               |;;;;;l    .ヾム ./;;/_              マ:::::ヽ 
               マ;;;l  _,.ィ≦Уオ:::::::_>;;7.、            V::::::i! 
                   マ:i'´::::::::::: /:::::;:ィ´;;;;;;;j::::::`ヽ           |::::::::l 
               f≒ 〈::ヾ:::::::_;r、./;;;;;;;;;;;;;;;/:::::::::::::::ヽ        |:::::::l 
              マ;;;;;;;;;;;;`Y¨;;l;;〈;;;;;;;;;;;;;;;;;;;イ≧z<::::::ハ        l:::::::l 
.              ハ;;;;;;;;;;;;;;;マ;;;;;;;マ._;;;;;;;;;;;;_ノzzz三三三ミi     .|::::::l 
                jィ|';;;;;;;;;≧zY>イ¨l¨¨ i!¨マ ̄i¨:i!¨:.:t≒≧zx.,_ .|:::::l 
          _ノ≠レ''¨i¨.;'-マ、:.:.:.l:.:.|´¨ i! マ:.:i:.:.i!:.:.:.l:.:.lr‐‐≠'' .|:::;' 
         ,.イ:::::;ィ´|:.:.:.:.i!:.i.  ヽ:.:..:l.:.:|-_≧z、|:.:l:.:.i!:.:.:.:l.:.|     l:::l 
        ム三ニ=|:.:.:.|:.:.:.:.ハレ'r≧ヽ:ヽ:.:f' .ト示うV:.:.:i!:.:.:.:i:.:.i     マ:l   ―――お待たせしました。
               |i:.:.:.'l:.:.:.:.ハ マiハj ヽヽl. 弋:ツ.|:.:.:.l:.:.:.:.:i:.:ハ     ヾi 
           iハ:..l: マ:.:.::.i! `¨´ 、    xxx.|:.:.:i:.:.:.:.:.i!:::ハ     ` 
                λ:i:.ハ:.: ハ'''''     ,   /:i:.:i:.:.:i:.:ハ|:.:ハ 
            / ヽ:lヽ:.マi:.:.ヽ、. `  ´ .,.イ/:.:.:.:./:/:::l:i!:.:.:.ヽ 
            l  ヾ. マト:.:i.ム:::> -r ´ l:/:i:.:.:.///:::::i:l:.:.:.:.:.:ヽ、 
             f     |/ヾiマi::r'' ,.l /¨''´.l:.:.ノ//、:::::::i!:.:.:ヽ.:.:.:.ヽ、 
              | 、    jノl'´/ヾ' j:::V::l  レ' /´ ≧z.マ:.:.:.ヽ:.:.:.:.:.ヽ 
            ハ. ',    /i ii! l;;;;;;;Уヾ''ァ''''¨ ̄フ  ´     `i!:.:.ヾ:.:.:.ヾ:.:ヽ 
            ム  .V  イi'  .ノ;;;;;;」;i!;;;i!;;;;;;;;;;;;;/      /.:i:.:.ムマ:.:.:ハ.ヾム 
.           l       i i /;;;;;;;;;;l;i;;;;i!;ヾ;;;;;;;i           ,j::.:.:iムマ:.:.:.:l. ヾム 
          |      .iハ'' ゝzァ'';/-∧;;;;;;;;;;i         /i:i:.:i:ム.マ:.:.:l  .ヾム 
         ノ|      トzi<;;;;;;/  l;;;i;;ヽr‐'        イ::i!.i:.:',:ム|:.:.:l     ヾム 
           マi!     ハニi!ミ ̄ .   レ-、;;;>  ,ィ     / |:::l:.i:.:..lヾi:.:.:l       ヾ; 
        ハi;i!     jハ」>ミ、       _,.ィ''´    /  .i::i:.:.i:.:.l l:.:.j        ヾ 
         ヾtヽ   ,.<::lヘz:j;ハ_ `<¨¨¨´      /    , _>'ハ:| l:.;ム 
          〈ァニヽイ::::::::::≧rハ 〉ー、__>‐i_ ,r、_l≧Zィ<しイア);/:| j:.ハi! 
        ヽj>jマ:::::::::::::::::ハマ>zヾニソア>ヨtメ>:::レア≦シへ>iリ ./  ヾ 
           しzk´j::ri:::::l'ヾj ヾ≧コ>ァニ三zニzYrt_,.>j>≧アイ:/ 
                トzミzyl''    `¨¨''´ .¨´/ `¨´  ./:/::::/ 
               _ソ          /      /オ::イ 
               〈          :j     .ハ¨´ 
.               入_    __  ./      /.<. 
               j¨::::::: ̄ ̄≧zzz.ノ i  ,. ノ:::::::::i 
            /:|:::::::::::::::::::::::::::: /  `  /::::::::::::ハ 
              /:::l::::::::::::::::::::::::/     /'::::::::::::::::::ヽ

長らくお待たせして申し訳ありません。今から復帰させてもらいます。
……そうそう、秋なので少し髪を伸ばしてみました。
ようやく時間が取れるようになったので、少しずつお返事させて頂きますね。


>>260

それはもう、空気を読めることでしょう。
……ああ、いえ。これだけでは少々、言葉が足りませんね。失礼しました。

そうですね、すでに何人かの方々がお答えになっている通りではあるかと思いますけれども。
その根幹は相手を気遣う事、気遣える事なのだと私は思っています。
困っているようならそっと手を差し伸べてみたり、中々言い出せない事をさりげなく引き出して見せたり。
理想を語るのあれば、そんな風に相手を理解して、相手を尊重できるような方が素晴らしい方だと思っています。
もちろん、男女関係無く、ですね。
行動の端々にそういった意志、気持ちが感ぜられるのであれば、それは間違いなく優しさでしょうね。

もう少し具体的に言うのであれば。
傷心で涙が止まらない時に、ただ静かに傍にいてくれるような。
余計な言葉は使わずに、ただじっと、泣き止むまで抱きしめてくれるような。
そんな事が出来る人でしょうかね。


……ちょっと、私の趣味が入ってしまいましたね。
まあ、参考程度に思ってくださいな。

……何だか恥ずかしいですね、こういう事を話すのは。


>>272

 神は嘘つきではないのです。
 ただ間違いをするだけなのです……。

 冗談はさておき。まあ、ぶっちゃけ人の解釈によるとしか言えませんねぇ。
 本地垂迹説だと日本の神様は仏様の変化した姿とされていますし。
 私たちが見ている神々も実は全て聖四文字の方と通じている、なんて奇説もあるかも知れません。

 ただし、どちらにしろ変わらぬ事はありますわ。
 信仰は儚き人間の為に。
 例え気まぐれでも、人を救う力があればそれは間違いなく“神”なのです。
 ですので、あまり区別しすぎるのも少しばかり狭量ではありませんかね?

 補足するなら日本の神様には御霊分けという概念がありまして、あちこちで祀られてもその本体は一つ。
 全ての分霊は本霊に繋がっていると考えられるのが普通なのです。
 要するに分身みたいなものですから、存在が別々という訳ではないのですよ。
 そもそも神様を私たちと同じ次元で考えるのが間違いなのです。
 物理法則なんて無視してナンボですから。このあたりの常識は忘れておくことをオススメしますよ?


>>131

 とはいえ世界を見れば似たような事例が散見されるのも事実でして……。
 例えその説が真実だったとしても、それが今、私たちの知る彼等であるかどうかは分かりませんわ。
 そもそもユダヤ人という概念も無かった、無意味だった頃の話かも知れません。

 ―――いえ、その前に。神は信ずる者から生まれるのです。
 古今東西、いかな場所や時代においても、その原則には変わりありません。
 海を隔てた孤島にも、山を隔てた極地にも、其処に人が在り、信ずる物があるなら、其処に神は居るのです。
 その根源がどうとか、源流がどうとか、確かに学問的には興味深い部分もあるのでしょうけどね。
 私たちの歴史は私たちの発祥から流れた時間に比べて、はるかに短く幼いものですから。
 そのミッシングリンクを埋められるのであれば探求は等しく価値のあるものでしょう。

 ですが、あくまで私たちは私たちの信じる神を信じております。
 その事実を、過去に何があったとしても、他の宗教に委ねるつもりはありませんわ。
 我々の神々は、我々の住むこの土地で連綿と信ぜられてきた者ですから。


 ……まあ、実を言うと私は大して気にしていないのですけど。
 出自も疑い出したらキリがありませんしね。竜神様も以前は何をしていたか不明ですしねー。
 まあ私がまだ新米から毛の生えた程度の龍宮の使いだから、というのもありますけれど……。
 ともあれ、浪漫に魅せられて学問に進む、というのも悪くはないかも知れません。
 好奇心こそ人の原動力なのですからね。


>>132

 お断りします(ry

 仕事じゃないから付き合えるんですよ。
 仕事じゃないから余計な気を回さなくて済むんですよ。
 仕事じゃないから、時々楽しむことも出来るのです。

 え、永久就職ですか?
 いえ、流石に同姓婚はちょっと難しいかと……。
 そもそも総領娘様に甲斐性があるとは思えませんし。

【酷】


>>133

 そうですわね。
 外で暮らしてらっしゃる可哀想な方々も大勢いらっしゃるようですが私も元気です。
 ……生きてるのが辛くなったら、いつでもこっちにいらっしゃってもいいのですよ?

 幻想郷は全てを受け入れますわ。残酷なほどに。
 けれど、それは優しさでもあるのです。
 無関心に似た黙認は、自然のみが成しうる慈悲。

 ―――そう、貴方はここで生きていてもいい。
 それだけのことで、救われる方もいらっしゃいますわ。


>>275

 一番良いスペカをお願いします。

 まあ、はい。>>274を見ていて少し不憫になったもので(何)
 空回りしてらっしゃいますが本当は良い子なのですよ……。


>>277

 してみました。といってもちょっと伸ばしただけなのですが。
 ……どうでしょうかね? 似合いますか?

 後ろ姿で総領娘様に見間違われちゃったりとかありましたけれど。



676 名前:名無し客:2010/10/05(火) 22:42:27
 
http://blog.hobbystock.jp/report/2010/10/tp0492.html
魂ネイション2010の写真らしいですが、闘士ゼロに、闘士ベリアル・・・?

一ヶ月の救済を経て再開された【ONE PIECE】、前回より2年の時間が経過しました。
ルフィは胸に大きな傷ができ、ナミとロビンは髪型が変わってより大人っぽい印象に。
今回まだ登場してない面々も、ゾロは隻眼っぽい傷が顔にでき、フランキーは坊主頭に。
物語においては、ルフィ達の再始動に合わせて、彼らの名をかたった偽物も無数に登場。
次回以降における、ゾロとフランキー周辺の動向も気になる所ですね。

後、【銀魂】の「2年後」をネタにしたギャグ連作、オチも逸品で面白かったです。
そして【トリコ】・・・ 小松は完全にヒロイン扱いですねwwww
 
 
■最近触れた作品

・ガンダム短編集3、ガンダムマガジン名作集
2冊共に、講談社より刊行された、過去に雑誌に掲載されたガンダム関連の短編漫画を
再録したもので、前者は2006年度のボンボン増刊、後者は90年代初頭にあったという
「ガンダムマガジン」に掲載された作品からの傑作選との事です。

読んだ感想としては、前者の作品では、初代ガンダムにおけるアムロの最初の戦いを
津島直人先生が迫力のある絵柄でコミカライズした「アムロ10番勝負!」、
後者の作品では、細井雄二先生による、初代ガンダムの完成に一人のジオン兵の存在が
あったというエピソード「RX-78誕生秘話」、そして岩村俊哉先生による、以前紹介した
【シルエットフォーミュラ91】から繋がるエピソードの「フォーミュラ戦記0122」が面白かったです。

細井先生の作品を読んで思いましたが、テム・レイは酸素欠乏症でああなっちゃっただけで、
原作1話やWikiとかを見た感じ、悪い人じゃないんですよね。アムロとの関係も悪くなかったみたいですし。
・・・富野監督の小説【密会 アムロとララァ】によると、転落死したらしいですが(涙

個人的には今後の構想で、ジーンとデニムを敵として出す構想もあるので、
その際には津島先生の短編も参考の一つとしてみたいところです。
 
 
・ウルトラコレクションボックス ザ・内山まもる (作:内山まもる)
過去に学年別学習雑誌にて掲載された、内山先生の長編【かがやけ ウルトラの星】、
アンドロメロスの流れに繋がる【ウルトラ戦士 銀河大戦争】を収録した本商品、
6月末に予約していたものが、本日ようやく届きました。

読んだ感想としては、以前読んだ【帰ってきたウルトラマン】同様、内山先生の凄さを
ひしひしと感じる内容でして、【かがやけ ウルトラの星】では、メフィラス星人率いる
数十体の怪獣軍団との激闘や、幻のキャラクター「ウルトラキング」の登場など、
【ウルトラ戦士 銀河大戦争】はアンドロメロスの系譜の作品で、居村眞二先生や
かたおか徹治先生のメロスも合わせて読むとより面白いかと思われます。
ストーリー0より二十年以上も前に、十兆度の火炎を吐く巨大ゼットンが登場したのは
少しびっくりすると共に、内山先生を凄いと思いました。

↓ウルトラキングの正体(ネタバレ伏字)
ウルトラ兄弟を助ける謎のヒーローとして登場してましたが、正体はメフィラス星人で、
ウルトラ兄弟や地球人の信頼を得た上で、タロウのバッジを奪って抹殺しようと言う
魂胆の星人でしたが、最終的にはギリギリの所でタロウは助かりました。
尤も、怪獣軍団との戦いの末にタロウ以外の兄弟が全員戦死という結末を迎えてしまいましたが・・・
大丈夫、ウルトラ兄弟は不滅だ!

 
 
・WORKING!!(web連載版) (作:高津カリノ)
高津先生の公式サイトにて連載している【WORKING!!】のweb版、最新話まで追いつきました。
登場人物のクセが結構強いですけど、読んでいくうちに各登場人物の心境が、微妙に
変化していくのが中々楽しい作品で、苦手だったキャラにも徐々に愛着が湧いてきます。
現在も不定期連載している作品なので、ヤングガンガン連載版共々応援してます。
 
 
>>882 一般兵A様

>このssに限らず、妖怪ハンター様の作品には「時空クレヴァスがもたらした生態系への
>影響」が書かれていて空想大戦の世界観が生かされているなと思います。
空想大戦は元々様々な作品が入り混じってカオスな世界観を構成してはいますが、
やはりカオスならカオスなりに「そういう世界」なんだろうと思って、世界観を自分なりに
描いてみようと思い、「時空クレヴァスによる世間への影響」という形で描写してみました。

>ほぼ全裸のおっさんがゾンビを食べるというのも、インパクトが大きい原因かと。
ああ・・・ 確かに(滝汗
自分で書いておきながら、そんなシーンを示唆してしまったとはwww

>ヒーロー側だけでなく、悪役側にもそのようなことが起きる可能性があるのが怖いですね。
確かに、まだまだ姿を見せない強豪も無数にいますからね。
エンペラ星人も、旧編・新章ともに声だけで直接姿を見せていない様子ですし。

>自分が思いつくのは「いつものように旅をしていた士たちが【空想大戦の世界】に来て……」ですね。
大ショッカーとディバイン・ショッカーを関連付けてみても面白いかもしれませんね。

>空想大戦の世界の背景ロールはどんなものなのでしようか?
う〜ん・・・ スパロボ風の集合絵とか、色々思いつきますが、難しいですね・・・

>謎の多い展開、誰が死ぬのか判らない過酷な状況、そしてサービスシーン(ぇ。
>非常にいい作品だと思います。
>今後、どうなるのかが気になりますね。
先週の展開から、少しずつながら物語の核心には近付きつつありますし、
本格的に登場したエイケンやミィナ(本物)が物語にどう影響を及ぼすか、
非常に楽しみです。

・・・この作品の絶滅動物、一応現実にも実在した(はずの)動物ではありますが、
描写だけなら特撮作品のヒーローでも苦戦しそうなレベルに見えますし(汗

>男塾組に違和感無く混ざる烈先生……さすがです。
バキは個別の描写だったら、結構男塾やキン肉マンにも通じる所もありますしね(色々な意味でw

>ギャリソンは「いつ寝てるのか」ってくらい働いてそうですね。
>まぁ万丈もそんな感じのところがあるし、主従揃って働き者ってことなのでしょう。
富野監督のスピンオフ小説の設定も統合した結果ですが、
確かに凄く働いてることになっちゃいましたね。それもギャリソンらしい気もしますが。

>で、そんなむさくるしい男達(酷い)の話題といえば、
確かに自分のSSを思い返したら、男塾勢といい、ジ・エンドといい、
割と年齢層高めの男性キャラがよく出てくる傾向がありますね(汗
今後の予定では、若年層の人物も出る構想ではあるのですが・・・

>『故郷は地球』で明かされたジャミラのことについて、厳しい意見を述べる民名丸はかっこよかったです。
>被害者であった者が加害者になる……現実にもありえることだけに苦いものを感じます。
ここら辺はもしかしたら叩かれそうかな?とも思って内心ヒヤヒヤしてましたが、
こういった意見も頂けて安心しました。ありがとうございます。

>トリヤマ補佐官の過去もちらりとでましたね。
>なんだかんだいって熱い人なんですよね、補佐官。
ギエロン星獣と戦ってたのは、小説版【メビウス】の設定ですが、
それ以後もひょっとしたら他の怪獣とも戦ってたかもしれませんね。
他にも同小説では、メイツ星人ビオの要求に対する一喝が全世界に中継され、
ネットの掲示板などで補佐官の株が上がったりしたとも作中で書かれたりしてます。
ウルトラシリーズに詳しければ楽しめる一冊なので、個人的にはお勧めです。

いっそのこと、若い頃のトリヤマ補佐官を、【THE 地球防衛軍】の主人公並みの
戦闘力を持った兵士として出して・・・(ぉ

>そして、オチの一休さん。
>『レイモンド』で初登場したときは、まさかあんなことになるとは思ってませんでした。
田丸先生の【レイモンド】、それほど有名な作品ではないですが、知ってる方がいて嬉しいです。
タイムマシンをあそこまで乱用した作品も珍しいかもしれませんね(笑

>あと、個人的な意見なんですが、民名丸の一人称は「ワシ」だった気が……勘違いだったら申し訳ありません。
【大河内民明丸評伝】や【天下無双 江田島平八伝】では“俺”口調だったので、
こちらを採用しましたが、現代を舞台にした【暁!!男塾】では確かに“ワシ”口調でしたね。
話していた相手(ゴバルスキー、ディーノ、烈海王)は民明丸より年下の面々ですし、
確かに今回の場合は後者の口調の方が正しそうですね。本スレ投稿時に修正します。

>なん……だと……。
>すでに持ってますが、書き下ろしが気になりますね。
>劇場版もやるし、牙狼から目が離せませんw
やはり今年の劇場版公開に合わせてのことでしょうね。
個人的には同じく小林氏の小説【妖赤の罠】の単行本刊行や、
外伝作品【魔戒騎士列伝 鋼の咆哮】の復刊も期待したい所ですね。
【暗黒魔戒騎士篇】は、自分は親戚から借りて読んだので、この機会に購入しようと考えてます。
10月30日を予定してるとの事で、自分はAmazonで予約しました。

>裏社会を知るからこそ、二人のオーラに圧倒される信宏。
>一応、同じ十代なんですけどね。
>ちょっと萎縮させすぎたかなとも思うのですが、次回以降から少しずつ信宏も慣れるはずです多分。
同年代だったんですか(汗
兎にも角にも、次回でどんな感じで会話が交わされるのか楽しみです。
 
 
>>884 名も無き蜀軍兵様

>無理はせずにゆっくりと買い集めていった方が良いかと思います
アドバイスありがとうございます。とりあえず、お金に余裕ができたら
1巻だけでも目を通してみようかと思います。
 
 
>>885 ゴジラジュニア様

まとめサイトの更新、お疲れ様です。

>Fラドン「そういえば「たそがれ」で生きてる橘さんも剣崎を人間に戻す研究の過程で体が少し
>人間離れしてる設定らしいな」
>空想大戦ではそうならずに済むと良いのですが…
手持ちの超全集を確認した所、橘さんの描写は「天音ちゃんが老人になった時代でも
存命しており、全世界にネットワークを持つ研究所で遺伝子治療薬を開発している

とのことで、せいぜい薬の効力で延命している程度ではないかとも思いました。
【HERO SAGA】では、剣崎を助ける研究をする話があるとも聞いたことがありますが。

>私は未見なのですが、どこかのサイトで「この前髪はきっと武藤家の親族だ」とレビューされていたのを覚えています(ぉ
Googleで調べたら、当該サイトのコメントを見る事ができました。
そう言われてみると、本当に遊戯の血族に見えてくるから困りますwww

>作品は未見なのですが、一軍級のヒーローに勝てないから活躍は出来ないと一概には言えないと思います。
>多いとは言えキャパシティの問題もありますしゾンビに対しては専門外というヒーローもいるわけですし。
他の作品で例を挙げると、漫画版【ゲッターロボ】における百鬼帝国の戦法
(脳改造しただけの民間人を操り、人海戦術でメカザウルスを圧倒)みたいに、
学園黙示録みたいな作品のゾンビは、やりようによっては「物量」が最大の武器にも
なりえますしね。

>Fラドン「そうするとケンシロウ達とカチ会ってしまうわけだが」
>あ、それむしろ見てみたいです(ぇ
なるほど・・・ それでは未来扱いにして是非見てみたいですね(爆

>Fラドン「ちなみにどこかのアンソロでアーチ、ランザー、バーザーガーの3人が
>女性に乱暴しようとしてバゼットに成敗される暴漢役で出てたことが」
なん・・・・・・ だと・・・・・・?
もしよければ、どこのアンソロか、覚えてるだけでもいいので教えて頂けないでしょうか?

>やっぱり魔物に分類されてたんですねw
正確には、景竜が生きていた頃、各地の武将から魔頭鬼十朗の討伐依頼は来ていたのを
「人斬りは自分の領域ではない」という理由で拒んでいたのを、小説【白狐の森】の物語で
魔頭に家族を殺された妖狐に助けられて心を通わせたことから、彼女の意を汲んで、魔頭を
斬りに行く・・・ といった感じでした。

その際に、

景竜「斬らねばならぬ者がいる」
白狐「どこぞの物の化ですか」
景竜「違う。人じゃ」

というやり取りもあるので、景竜はどちらかというと魔頭を「人」として見ていたと思います。

>Fラドン「そういえば空想科学読本シリーズの挿絵の先生は何かの本に大戸島に上陸した被曝前のゴジラザウルスを
>芹沢博士や山根博士の先祖が撃退するという漫画を書いたことがあると聞いたことが」
調べたら、「THEゴジラCOMIC」というアンソロジー本に掲載された作品みたいですね。
是非読んでみたいですが、中古で千円ちょっとなので、もう少し様子を見てみます。

>マジンガーZ最初の敵と同じドクロの意匠を取り入れたマジンカイザー。とうとう出たかという感じです。
>Fラドン「クモの仮面ライダーとか恐竜のゲッターロボとかが出てるもんな」
前者は【剣】の仮面ライダーレンゲル、後者は【アーク】のゲッターザウルスですね。
マジンカイザーSKLがどのような作品になるか、今から非常に楽しみです。

>同じ作者の「闘将!!拉麺男」もお勧めです。
古代中国を舞台にしたラーメンマンのスピンオフ作品ですね。
自分も少し興味があるので、本屋で見かけたら読んでみます。

>Fラドン「郭春成あたりと「相手が悪すぎたタッグ」を結成させて…」
>どうするんですそんなタッグ…
レオパルドン「次鋒レオパルドンいきます!!」
郭春成「同じく、次鋒郭春成いきます!!」

二人「「グオゴゴゴ」」
ノーズ・フェンシング――――っ!!
二人「「ギャア――ッ!」」

・・・色々とごめんなさい(滝汗
 
 
>>886 キミドリ様

>オンドゥル語に関してはノーコメントで。
済みません、もし嫌でしたら今後は使用を控えます。

>元ネタは『電光超人グリッドマン』ですね。
>実はこの作品の舞台は「桜が丘」という街でして、
>「これは『けいおん!』とのクロスが成立する!」と思い立ってSSに書いておきました。
なるほど・・・ 同じ名前の町繋がりで、同一の町にした訳ですね。

>そんな法案が可決されていたとは……。
>違法なギャンブルに手を染められるくらいなら
>その前に国で管理してしまおうという意図でしょうか。
出典は、男塾の面々がゲスト登場した【天より高く】で可決された法案です。
劇中では、主人公ソラが働く事となった企業が、外国に発注して作った客船に人を集める為、
船の目玉としてカジノを作ろうとするも法律上無理で、それを聞いたソラが、過去のエピソードで
江田島塾長を通して面識のあった剣桃太郎に頼み込んだのが発端で、
最終的には「経済的効果には計り知れない効果がある」「青少年の悪影響が懸念されて
可決しなかったが、実際には害は生じず、むしろ収益によって社会問題を解決可能」
などの
理由から、「カジノ法案」が可決する方向になってました。

同エピソードでは、剣桃太郎を敵視する超能力者の国会議員「辺見」の陰謀など、
色々と見所も多いので、もし良ければ原作を読んでも損はないと思います。
ただ、下ネタが結構多めなので、耐性がなければお勧めできませんが(汗

>『メビウス』に登場するアーカイブドキュメントの開発史を、
>怪獣の分類法やデータベースの作成に関わる人物を交えつつ解説されているのを読むと、
>本当に壮大なプロジェクトが進行している様子を
>垣間見る事ができて大変に興味深いです。
ありがとうございます。
今後のSSでアーカイブドキュメントを使用する為に挿入した一幕でしたが、
一エピソードとしても楽しんでいただけて、本当に嬉しいです。

>この台詞を読んだ瞬間、例のいい男が登場するのかと思って身構えてしまいました。
>直後に出てきたのが一休さんだったので幸い(?)です。
実を言うと、この台詞は“件の漫画”を意識して書きましたwww

>あの後Vol.2、Vol.3も購入しましたが、
>私個人としては両方ともそれなりに楽しめました。
>ですが、「買って損はないか」と聞かれれば、損をする可能性も大きいと思います。
>アンソロ本ということもあって好みには個人差が表れやすいですからね。
自分も質問を投稿した後、本編の4巻と一緒に購入いたしました。
感想としては、確かに2巻はやや変化球も多かったですが、自分としては
1巻同様に両方楽しむ事ができ、購入して良かったと思っています。
やっぱり軽音部の面々を始めとする、登場人物全般が好きになれたのが良かったですね。

>おや、剣崎を人間に戻してしまうとあのモノリスが
>「ジョーカー=始の一人勝ち」と判断して人類殲滅を再開してしまうのではないでしょうか?
>もしかしたら『たそがれ』の本編中に代替案が示されているのかもしれませんが……。
前述の通り、自分が読んだ限りでは、橘さんは遺伝子治療薬を開発しただけで、
剣崎を人間に戻す為とは書かれていませんでした。
【HERO SAGA】での剣崎登場エピソードとは大分時間が開いているエピソードなので、
もしかしたら本編後も剣崎と橘さんの交流はあって、その間に橘さんの心境の変化も
あったのかもしれませんね。

677 名前:名無し客:2010/10/16(土) 01:17:13
一刻館

678 名前:名無し客:2010/10/16(土) 01:18:50

一刻館
一刻館
一刻館
一刻館
一刻館


一刻館


一刻館
一刻館
一刻館
一刻館
一刻館


679 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/10/18(月) 04:39:30
>>514

「……言ったじゃん。どんな形でも、アイツの身内を斬り倒すなんて無理だって。それにさ」

 これだけの事があっても。

「やっぱり貴女の事、嫌いになんてなれないから」

 痛みでじわりと汗がにじんでくる。
 それでも、何でも無かったように笑って見せた。

「―――ま、そうだけどね。けれど、やっぱり永く生きるってのは相応に苦しい事だから。
ただ、アイツが望んだなら地獄でも冥府でも何処でもカチ込んで引き摺り戻してやるさ」

 そっと身を寄せるのを感じた。
 初めて見せた優しげな所作に、そのまま身を任せる。

「……うん。私もまだ師匠にゃ遠い身の上だしね。また、今度は余計な事抜きで」

 貴女の剣を見てみたい、と呟いて―――呟いて。
 携帯電話の着信音。

 ……あ。
 凄くダメな予感がする。
 というかダメだ。間違いなくダメだ。携帯がブルドーザーに踏み潰されてるかのように悲鳴上げてるし。
 漏れてくる声はどうしようもないくらいアレだった。

 だから、痛みも忘れて少しだけ考えて。

「ああ、うん。そうだね。―――言いたい事とか有れば、手とか口とか出しちゃっていいさ。
 同じ家に住む家族なんだ、その位はオッケーだよ、

 一発しばいちまえ、と背中を押してあげた。



680 名前:名無し客:2010/10/24(日) 02:19:42
   _....._ム  
  ,´,::=="¨)_ x
 ,i/ , ´⌒⌒ヽ +
 (__,ンi y())ノ)、)) 悪戯するずらー♥
   ! ̄〉^.ワノリ〉   
゚ + \`Y_:Θノ 
 ゚  ,く::ノ::: i::ヽ、 o
ヽヽ `^t_ァ'='〜^ +

  l| iil|l _...,、.._))
゚ u ,,´,===?、
    ( ソノ))ノハ((
   Xネ;゚::::::ノ( u +3kg…だと……?
    /^i、_:@i  。
   (ン'ー-:->、_  ゚
    '〜i_テi_テ〜'
     \ 、_、\ <体重計
      `===

681 名前:test:2010/11/01(月) 23:41:04
テストです。

682 名前:名無し客:2010/11/05(金) 16:40:54
>>656

ガキが一人いるのは確かだが買ってねェよ。
買ったのはあのブローカーの『命』と持ってる『情報』全部だ。
七百万ポンと出してまるごと買い占められンなら安い買い物だろ?

……あの女は、ま、今後次第だろ。
這い上がる意志があンなら、牙を剥く事も出来る。
だったら、また生きて行けるハズだ。


>>654

……ソレで死ンだら流石にイヤ過ぎるだろォがよ。
いやその前にどォしてそォなった。
不幸体質らしいっつー事は妹達経由でなンとなく知ってるが、それは自業自得な気がするぜ。

「―――どっちかっていうと、ラッキースケベ? ってミサカはミサカは首を傾げてみる」

当人がまるでソレを意識してないっつーのが割と絶望的な気がするがな。
……つーか理性保ってるのが不思議だな。俺みたく自閉気味になってたンならともかく。


>>649

…………。

「…………」
「お? 二人ともこっち見て考え込んじゃってどうしたんじゃん?」

……コイツならやりかねねェなァ。

「激しく同意、ってミサカはミサカは言ってみる」
「ちょ、おねーさん一人だけ置いてけぼりで何の話をしてるじゃんよ!?
しかもなんかディスられてる気がするし!」


>>651

……あン? あァ、出番な。
ま、それはそれで別にイイ事だろ。
俺が動かないっつー事は、裏でクソみてェな事が起きてないっつー事だ。
つまりおおむね平和で、犠牲になる奴が居ない状態なワケだろ。
なら別に困らないっつーの。そのまンまゆっくり人生送らせてもらうぜ。

……まァ、問題はそォなる時が最終巻まで無さげだっつー事なンだが。
タダでさえココ半年は色々あり過ぎたってのに、少しは休ませろっつーの。


>>650

「ふふふ、ミサカの魅力(みりき)の前にいよいよ以って死ぬが良い、ってミサカはミサカは雌豹のポーズを取ってみる。
―――ってガンスルーは流石に酷いと思うよ!? なんでわざわざ文庫本なんて取り出して読むフリとかしてるの!?」

……イチイチ相手にしてたら疲れるって悟ったからな。これからは激流に身を任せ同化する時代だ。
テキトーに受け流しといた方がダメージは低いってこった。

「わーん一方通行がロシアの冬より冷たいー! ってミサカはミサカは深い悲しみに包まれた!」


(何時間か後)


……静かになったな。寝ちまったか?
ま、ちょうどイイな。俺も風呂入って寝るか。

(がらっ)

「じゃーん! じゃーん! じゃーん!」

げえっ、打ち止め!?

「ふはははは、風呂で待ち伏せすれば必ずやってくると思っていたぞー! わざわざネットワークから切断
してまで隠れていたから全く気がつかなかっただろー! ってミサカはミサカは高笑いしてみる!」

ソコまでやるかテメェ!?
俺には湯船に浸かる安らぎも許されざるってーのかコラァ!

「じゃーあ、ミサカが癒してあげる♪

だったらとりあえず静かにしろ暴れるンじゃねェーッ!!
風呂は遊び場じゃねェンだつってンだろォがァーッ!!




683 名前:名無し客:2010/11/06(土) 19:23:59


そのルールとは…

―――――――――HOW TO PLAYの壁―――――――――

大原則

異なる作品、異なる世界の人達が質問に答えたり、雑談したりする。


補足事項

・参加条件はありません。制限なんて捨ててかかってこい!

・学園都市内での戦闘行為は特別な事情を除いて厳禁とします

・公序良俗に配慮して過度の性的表現はご遠慮ください

・キャラハン、名無しを問わず誹謗中傷の類はご遠慮ください

・同キャラでの参加も可ですが、当人に許可を取ってから参加しましょう

・イベントの提案、実行の相談などは打ち合わせスレにてお願いします
http://charaneta.sakura.ne.jp/test/read.cgi/ikkoku/1178989083/l50


 その他、疑問などがありましたらそのつど管理者(スレ主)にご連絡ください





684 名前:名無し客:2010/11/07(日) 00:11:18
 
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101030-00000608-yom-ent
野沢那智さんのご冥福をお祈りします・・・

http://uratetsu.wchamp.jp/
リンク先で無料配信している【バキどもえ】、面白かったですwww
チャンピオン本誌の方にもモノクロで収録されてますので、興味のある方は是非。
ウンコと戦う事となった刃牙、その勝敗の行方は・・・?
 
今週の【パンティ&ストッキングwithガーターベルト】、初の丸々一話使った長編で、
ゴーストより上位格の存在らしい「悪魔」のデイモン姉妹が初登場しました。
便所での激戦は非常にカッコよく、デイモン姉妹も敵ながら良いキャラしてて、
今後のストーリー展開が非常に楽しみです。

以前買った、【聖戦士ダンバイン】の漫画版(作:池原しげと)を読了しました。
TV版は未見ですが、やはりコミカライズながら迫力あるロボット作品となってまして、
最初から最後まで一気に読む進める事ができました。
Dショッカー地下帝国軍として黒騎士率いるオーラバトラー勢力も加わっているとの事で、
今後の話に出せたら・・・ タイミングあるかな(汗
ガトーを懲らしめる展開をやる時に一緒に出そうかなぁ
 
最近ニコニコで、初代ゲッターチームと號チームの共演の参考になるかと思って
【ゲッターロボ大決戦!】の実況プレイ動画を視聴し始めました。
まだ最初の辺りですが・・・ 神谷さんが演じる原作版竜馬というのも新鮮ですね(汗
本作オリジナルの「ゲッター斬」の出番も楽しみにしつつ、最後まで視聴していきたいです。
 
 
■最近触れた作品

最近、市の「まんだらけ」に立ち寄ったのですが、思いもよらぬ収穫ができて大満足です(号泣
 
・長谷川裕一ひとりスーパーロボット大戦 大外伝 (作:長谷川裕一) 全3巻
よっしゃあああああっっ!!(号泣
長谷川先生が自身の手掛けた作品(主にロボット系)をクロスオーバーさせた作品で、
同人誌だけで刊行された為(【クロスボーン】や【ダンクーガBURN】は長谷川先生の版権じゃ
無いらしいので)、入手は正直諦めてたのですが、まんだらけの同人誌コーナーで
幸運にも今年再販されてた全3巻を発見、購入して揃える事が叶いました(涙

参戦作品は【機動戦士クロスボーン・ガンダム】(無印より3年後、【鋼鉄の7人】よりは前)、
【クロノアイズ】(無印6話前後の時系列)、【轟世剣ダイ・ソード】(本編より3年後)、
【鋼鉄の狩人】(本編より3年後)、【超獣機神ダンクーガBURN】(本編より1年後)、
【マップス】(最終決戦後から最終回までの間)となってます。

世界観は【クロノアイズ】【ダイ・ソード】が同一世界、【鋼鉄の狩人】がそれの未来世界、
その他の作品はそれぞれ別世界から集められたという形です。
【ダイ・ソード】【ダンクーガBURN】の黒幕の同族が率いる勢力に、各作品の面々が
協力して立ち向かうという内容で、本編には登場しなかった各ロボットの強化形態
(クロスボーンX1に寄せ集めパーツを追加したクロスボーン・ガンダム・フルアーマー
 ペルセディアが半透明アーマーを装備したペルセディア・シンデレラ・アーマー
 ドラゴン型獣戦機を追加装備したダンクーガBURN・ガンドール )も登場します。

その他、各作品からの登場人物も、原作を読んでると非常に感慨深く、
特に【クロノアイズ】設定に合わせて原作から3年経過した【ダイ・ソード】の面々は、
運転の腕前がかなり怪しい千導会長など、相変わらずで読んでニヤリとしました。
十勝に「もうやったか?」と言われて慌てる王太と会長が・・・(笑
ウモン爺さんの右足が義足になってるのは・・・ 【鋼鉄の7人】以降は
もうちょっと高性能な義足に付け替えたと解釈してみようかな?(笑

世界観は・・・ 【ダイ・ソード】【クロノアイズ】は元々同一世界の設定ですし、
細かい矛盾は気にしなければ【クロスボーン】も問題なし、【鋼鉄の狩人】は未来世界、
【ダンクーガBRUN】は同一世界、平行世界どちらでも可能そうですね。
【マップス】は・・・ 詳しくないのでパスします(汗
 
 
・忍闘炎伝 (作:長谷川裕一) 上下巻
同じく長谷川先生が過去に手掛けた作品で、中古で単行本を発見しました。
戦国時代を舞台にした忍者漫画で、残念ながら掲載紙の廃刊で物語の途中で
終わってしまってますが、長谷川先生の作品が好きなら、是非楽しめる内容かと思われます。
個人的には、キャラ・展開共に下巻に併録されてた【聖忍者伝】の方が好みですね。

・・・先生の趣味か、女性キャラが裸に剥かれる割合も多かったりしますが(笑
 
 
・ウルトラマンタロウ (作:内山まもる)
内山先生が【ウルトラマンタロウ】放送当時、「小学二年生」で連載してた漫画とのことです。
TV版をなぞったエピソードの他にも、テンペラー星人の本隊が光の国を襲撃、
人質になったウルトラ兄弟と罠にはめられたタロウを救うために、ラビドッグがその命を散らすなど
TV版の後日談的なエピソードもあって面白かったです。
タイラントが普通に人語を喋ってたのは・・・ 採用してみようかなぁ(笑

この他、内山先生のタロウは「小学五年生」で連載されたバージョンもあるそうですね。
【ザ・ウルトラマン】の単行本に三話ほど収録されてましたが、それ以外は現在まで未収録で
こちらも読んでみたい所ですが、聞く所によると、メインはインベーダーに親を殺された少年で
回を追うごとにタロウ(光太郎)の出番は減り、最終話に至っては扉絵のみというのも
単行本収録が叶ってない一因でしょうか・・・?

単行本の特集記事では、同じく放送当時に各誌で連載されてたコミカライズが紹介されてて、
中でも、小一連載のトータス夫婦がやたらデーモン族みたいな悪い風貌の石川賢先生版や、
小三連載のエンペラ星人がレギュラー(宇宙船だけで本人は姿を見せず)で登場してたらしい
みやぞえ郁雄先生版は、いつか単行本化・・・ しないだろうか(汗
 
 
・牙狼<GARO>暗黒魔戒騎士篇 新装版 (作:小林雄次)
こちらはAmazonで注文してた作品で、10月31日に無事届きました。(一部ネタバレ伏字)
書下ろしエピソード「盟友」は、鋼牙の父・大河と、阿門法師をメインとしており
二人のバルチャス勝負を通して、大河のバラゴと鋼牙に対する心情を上手く描いてました。

時間があれば、小説版と合わせてTV版も一から視聴し直したい所ですね。
劇場版も公開されましたし、小林先生による本作とは別の小説【妖赤の罠】も
11月27日発売予定との事で、こちらもチェックしたいですね。
 
 
・THEゴジラCOMIC
同じくAmazonで中古販売されてたこちらも、無事に手元に届きました。
感想・・・ 何ていうか、色々と珍作揃いで、各作者が物凄く自由にゴジラを解釈した内容が
てんこ盛りで、微妙にカオスな感じでした(汗

読んでて個人的に面白かったのは・・・ 以前にゴジラジュニア様も話題に出してた、
【空想科学読本】の挿絵を担当した近藤ゆたか先生作で、芹沢博士と尾形秀人の先祖が
江戸時代に被爆前のゴジラザウルスと戦う「元祿大戸島異聞」、
破李拳竜先生作の、某サイトで“エロカッコいい鎧”と評された装備をしたゴジラが
「ゴジラ剣法示現流」などの技で人間の軍隊と戦う「GODZILLA 怪獣戦士」、
故・石川賢先生作の、千葉に上陸したゴジラからマイホームを守る為に奮闘する
山田係長一家を主役にした「ゴジラ対山田係長」、
そして、風忍先生の骨法と霊界が炸裂する「Gからの警告」辺りですね。
「THEゴジラCOMIC」で検索したら、詳しくレビューしてるサイト様が結構見つかるかと思います。

しかし、骨法はゴジラを倒せるほど強いのか・・・ 餓狼のアンディなら相討ちでゴジラを倒せるかも・・・(滝汗
俺の前世はゴジラだ!」的なシチュ、どっかで再現できないだろうか(爆
 
 
>>899 名も無き蜀軍兵様

>OOは起動エレベーター繋がりでテッカマンブレードとのクロスオーバーに期待してます。
>人類テッカマン化を目論むラダム、それに復讐を誓うブレードにCBはどう動くのか…。
【機動戦士ガンダムOO】も、遠くない内にスパロボに出演を果たしてほしい所ですね。
個人的には他のガンダム世界観とどう接合できるか、ちょっと期待してます。
 
 
>>900 ゴジラジュニア様

900番ゲット、おめでとうございます。

>同小説を書いた脚本家、會川昇はこの件について『橘は自分の体を実験台にして様々な実験を行ったところ、
>かえって長い寿命を得てしまった』とtwitterで発言している。
橘さん・・・ 本当に体がボドボドになっちゃいますよ・・・(滝汗

>私が見たサイトは武装錬金のファンサイトだったのですが…武藤遊戯とも言われていましたかw
>Fラドン「武藤って名前には髪が逆立つ法則でもあるのかw」
済みません、どうもサイトはゴジラジュニア様が挙げてるとの同じ所みたいですが、
どうも自分が勝手に武藤姓で混同してたみたいです(汗
二作の武藤家が遠い親戚関係とか・・・ 駄目かな?(汗

>古本屋で一度見ただけなので記憶になかったのですが、磨伸映一郎先生の絵だったなと検索してみたら判明しました。
ありがとうございます。今度古本屋で探してみますね。

>旧編(命を賭した傷こそ証す!!)でも剣総理は風紀については寛容な態度を見せてましたね。
ここら辺の台詞を含めた展開は、出典作品の【天より高く】をなぞったものですね。
剣総理の風機に対する意見も原作そのままとなっております。
一応、原作で敵側が用意したのは「偽剣首相のホモ行為」の写真という違いはありますが。

>ちょっと調べてみたら…WEB上でカッコイイドラえもんパロディ書いてた忍さん!?
Googleで調べてみたら、どうもそうらしいですね。
というか、件の「カッコイイドラえもんパロディ」の漫画、数年前に朝目新聞さんで読んで
無茶苦茶面白かった記憶があったので、読み返して心底感動しました。
 
 
P.S
以前自分が投稿したSSで、一つ気になった事があるのですが・・・
本スレ2の>51で、【闇狩り師シリーズ】で以下のような文章を挿入してました。
 
 ※九十九乱蔵、玄角、蘭陵王の出典作品である【闇狩り師シリーズ】は、
  夢枕獏先生の原作をベースに、来留間慎一先生、石川賢先生、木村周司先生の
  漫画版の要素をいいトコ取りをした上で複合し、参戦とする。

 
今の文章のままだと、SS投稿後に発表された伊藤勢先生の【闇狩り師 キマイラ天龍変】が
含まないとも取れちゃうので、細かい部分ではありますが、上記の文章を一部修正して、
原作小説をベースに、各漫画版の要素をいいトコ取りをした上で複合し、参戦とする
という感じの文章にするよう、修正依頼を出して問題無いでしょうか?

685 名前:名無し客:2010/11/10(水) 00:06:16
虎虎虎とらとらとら

686 名前:名無し客:2010/11/10(水) 00:07:04
とらとらとら


687 名前:◆M.Wb6zP586 :2010/11/11(木) 23:58:59
テスト

688 名前:名無し客:2010/11/19(金) 07:59:13
 
 
 
     午前2:00 日本某所 日本家屋
 
 
 日本某所に存在する、日本家屋の建物。
 その門柱には五芒星の描かれた提灯が二つ並べられ、光を灯しており、
 玄関には『一刻堂』と記された偏額が掲げられていた。
 ――――そう、言霊使いの陰陽師にして、“妖怪の天敵”・・・ 一刻堂の屋敷である。
 
 世間一般には“丑三つ時”と呼ばれている、この時間帯。
 一刻堂は寝間着に着換え、就寝に入っている所であった。
 
 深い眠りに入り、ここ最近の慌しさの疲れを癒している一刻堂・・・
 だが、その就寝は、一つの声によって破られる事となる。
 
 
???「―――― 一刻堂」

一刻堂「・・・むぅ?」
 
 布団に入り、枕に頭を預けていた一刻堂の耳元で、男のものと思しき声が響いた。
 その声は甲高く、非常によく通る声であった。
 一刻堂は、そのまま睡眠を続けたい気持ちも過ったが、眠たい目を無理やり開き、
 布団から身体を起こすと、その声の主の方に目をやった。
 
 一刻堂は、その声を聞いた時点で、声の主が“人外の存在”である事を確信していた。
 そして、その存在が、何と言う名を持つかも、一瞬で理解していた。
 
???「――――おい、一刻堂」
 
 一刻堂の枕元に居たのは、古木のような格好をした妖怪であった。
 その背に卒塔婆を背負っており、傍らには提げ匣を提げており、古びた傘を差している。
 周囲には鬼火が漂っており、おそらく、恐ろしく年を重ねた妖怪であろう。

 その妖怪の名は、神ン野悪五郎
 印度、中国、日本と、三国の魔物たちを束ねる魔王の一人にして、
 妖怪世界の頂点に立つ長老・妖怪大翁に仕える人物である。
 
 そして神ン野悪五郎は、一刻堂の枕元に立ち、ひたすら一刻堂を呼び続けていたのだ。
 
 
神ン野悪五郎「――――おい、一刻堂」
 
一刻堂「神ン野悪五郎・・・ 三国の妖怪を束ねる立場の貴様が、何の用だ」
 
 
 正直言って、一刻堂は非常に不機嫌であった。
 何せ、日々の疲れから解放されて就寝していた所を、無理に起きたのだ。
 しかも、彼が起こされたのは、医学用語で言う“ノンレム睡眠”・・・ 身体のみならず
 脳も深い眠りについていた状態で起こされた為、正直気分を害されたというのが本音であった。
 もしこの時、一刻堂を眠りから覚ましたのが、その辺の低級妖怪であれば、
 問答無用で祓われてたかもしれない。
 
 そんな一刻堂の様子を知ってか知らずか、彼が自身の存在に気付いたと知った
 神ン野悪五郎は、話を続ける。
 
神ン野悪五郎「一刻堂よ・・・ “ディバイン・ショッカー”の事は、お主も良く知っておるな」
 
一刻堂「・・・ああ。連中がまた何かやらかしたのか」
 
 神ン野悪五郎の問いかけに、一刻堂は頷く。
 過去に世界中で猛威をふるったショッカー系列の地下組織を中心に、
 Dr.ヘル一派、恐竜帝国、ジオン公国軍残党など、かつて地球圏を荒らしまわった
 数多くの悪の武装勢力が手を組んで結成された悪の連合軍、ディバイン・ショッカーの存在は
 彼も当然知っていた。
 
 TVや新聞、WEBサイト、果てはローカルな地方紙などをとってみても、
 彼らが宇宙規模で繰り広げている悪逆非道の数々を取り扱っていない報道は
 どこにもなく、むしろ「知るな」という方が無茶な相談でもあった。
 
一刻堂「“ディバイン・ショッカー”の連中・・・ ギンガの森に手を出したとも聞いたが、
     また何か厄介事でも引き起こしたのか?」
 
 一刻堂は、相変わらずの仏頂面で神ン野悪五郎に言葉を投げる。
 事実、彼としても、異界の神々や、妖怪・悪魔の類さえも傘下に収めて悪事を働く
 ディバイン・ショッカーの存在は、厄介だとは思っていたのだった。
 
 
神ン野悪五郎「――――どうも、奴らが探し求めている“設計図”とやらが、
         何の手違いか“隠れ里”の方に紛れこんでしまったようなのだ」

一刻堂「(“隠れ里”・・・? 心当たりは幾つかあるが、何処を指してる?)
     “設計図”・・・ 何のだ」

神ン野悪五郎「“デビルマジンガー”・・・ 神を越え、悪魔さえも超えた悪の魔神。
         その力を求めて、連中は設計図を探し続けていたのだ」

一刻堂「“マジンガー”・・・ して、その隠れ里とは一体・・・」
 
 今は亡き兜十蔵博士が作り上げた、神にも悪魔にもなれる機械の魔神、「マジンガーZ」。
 そして、Zの系譜をひくグレートマジンガー、マジンカイザーといった後継機たち。
 αナンバーズ所属のスーパーロボット達との活躍の数々は、一刻堂も記憶に新しい。
 
神ン野悪五郎「“幻想郷”・・・ 魔人の設計図、決して悪の手に渡すでないぞ!」
 
 ―――そう言うと同時に神ン野悪五郎の姿は、夜闇に紛れるかのように
 霞の如く薄ぼんやりとしたものとなり、時間が経たない内にその場より消え去ってしまった。
 
 
 
 
一刻堂「(“幻想郷”・・・ 結界により現世と遮断された、妖怪や神々の隠れ里・・・
      確か、あの風祝“東風谷早苗”が、神社もろとも現世を捨てて去った地、か・・・)
 
 彼が“幻想郷”に去っていった少女の事を思い出したとほぼ同時に、
 彼の寝室に、烏帽子を被り、袴を穿いた男が入室した。
 一見すると普通の人間と変わらないが、実際は一刻堂が使役する式神の一人である。
 
式神「夜分済みませんが、電話です」

一刻堂「(誰だ・・・ こんな夜遅くに。また妖怪か何かか)」
 
 心の中で悪態をつきながらも、一刻堂は寝室から足を運び、電話の置いてある場所へと向かった。
 彼は音を鳴らす電話機から受話器を取り上げ、顔の横に据える。

一刻堂「・・・一刻堂だ」

男の声「久しぶりだな、一刻堂・・・ ここ数日、暇は開いてるか?」
 
一刻堂「間久部か・・・ 今何時か判っているのか? 要件は何だ」
 
 一刻堂に電話をかけてきたのは、彼の知人の一人であり、
 現在はカトリック系高校の神学教師を務めている男、間久部字楽であった。
 尤も、神学教師というには、黒魔術らしき技を用いたり、ゾンビや怪物を作りだしたりと
 いささか怪しい部分があるのも事実だが、それでも彼自身の実力は指折りつきであり、
 秘密結社の幹部を友人に持つなどの底知れぬ人脈も持つ為、彼に対して一目置く者も多い。
 
 そして一刻堂は、間久部に問いながらも、彼が何の用で自分に電話をかけてきたのか・・・
 先の神ン野悪五郎の出現もあってか、薄々感づいてはいた。
 
間久部「“隠れ里”へのハイキング ・・・少し違うか、まぁ、そんな所だ」

一刻堂「“隠れ里”・・・ “幻想郷”、か?」

間久部「よく分かったな、一刻堂。敵は“Dショッカー”、連中の狙いは“設計図”だ」

一刻堂「(―――――やはりか)」
 
 
 
 
 
  ◇    ◇    ◇    ◇
 
 
 
 
     アフリカ大陸 大草原
 
 
 地球上の大陸の中でも、指折りの生態系を育む事で知られるアフリカ大陸。
 そして新西暦189年の今、アフリカの地のとある大草原にて、二人の人影が動きまわり、
 彼らを取り囲む数十人規模の集団と対峙していた。
 
 二人の人影の片割れは、黒紫の衣装に身を包んだバンカラ風の男であり、
 かつてジ・エンドらとジオン軍に立ち向かった男塾OBの一人、藤堂豪毅である。
 現在は父・藤堂兵衛の跡を継ぎ、藤堂財閥の総帥の座に就いている身であった。
 
 もう一人は、身の丈は六尺三寸ほどあるガタイの良い男であり、“全裸に褌一丁”という
 現在彼らが戦っている“炎天下のアフリカの大草原”という環境を考えると、
 いささか自殺行為にも見えてしまう裸同然の格好をした、筋骨隆々の男であった。
 彼の名は溝口誠。ハチマキがトレードマークの大阪人であり、「喧嘩百段」を自称する
 見た目通りの硬派である。
 
 ・・・そして、彼らの周囲を取り囲んでいた集団は、恐らくこの地域近辺の原住民と思しき
 真っ黒い肌に裸同然の格好、恐ろしげなメイクや刺青を施した人食い土人達であった。
 総勢、十数名といったところか。長槍や弓矢などといった武装で固めた蛮人達は
 群れをなして藤堂、溝口を討ち取らんとしていたのであった。
 
 
 
 藤堂と溝口は、お互いに背を向けた状態で、周りを囲む軍勢と睨みあっていた。
 藤堂はダンビラを構えながら、自分達を取り囲む蛮人達の動向に注意を払っている。

藤堂「よもや、人食い土人共がここまで急激に勢力を伸ばしてくるとはな・・・
    たまにニュースの話題に耳にした事はあったが、ここまで増長するとは」
 
 藤堂は軽く唇を噛みしめると、再び自分と溝口を取り囲む軍勢を睨みつけた。
 
 彼らが戦っているアフリカの僻地では、近頃、これまで密林の奥に生き残っていると
 噂されていた人食い土人達が、突如活動的になり、他の土人達の集落や、
 現地に駐留していた連邦軍の拠点、人が多く集まる市街地などを襲撃するという
 事件が多発していたのであった。
 
 時を同じくして、藤堂財閥と提携している外国の企業との会談の為、
 アフリカに来訪していた藤堂豪毅も、食人族の襲撃に鉢合わせたのであった。
 幸い、その際には藤堂が、現地の機動隊の戦列に協力したこともあり、
 市街を襲撃してきた数名の食人族の撃退に成功。
 藤堂は、多発する人食い土人の襲撃を、裏で糸を引いている者がいると考え、
 偶々、武者修行の旅の過程でアフリカに来ていた溝口に事情を話して協力を依頼し、
 共に食人族の本拠地へ向かう事となったのだ。
 
溝口「チッ、奴らも奴らで、ワシらが来ることを予測しとったとはな・・・
    お陰でこの有様や、どないすんや藤堂のオッサン!」

藤堂「逃げるのなら止めはせん。もとより俺一人で片づけるつもりだったからな。
    退路くらいは開いてやるぞ」

溝口「へっ・・・ アホぬかすな。
    冷静に考えりゃ、こんな雑魚ども、幾ら集まったって雑魚に変わりゃせん。
    藤堂さんよ、あんたこそ冷静な顔して、裏でビビってんとちゃうか?」

藤堂「勘違いするな。恥じるとしたら連中の台等に気付かなかった怠慢だ。
    俺がここまで出向いたのは、殺された重役達の無念を晴らすため・・・
    そして、土人どもの背後に、連中の増長を手助けした“黒幕”がいると考えたからだ。
    黒幕を討てば増長も止まる。所詮こいつらなど雑魚に過ぎん」

溝口「そうでないとな・・・ あんたはあの剣首相を手こずらせた男なんやろ?
    こないな雑魚共、喧嘩百段のワイと一緒なら、チョチョイノチョイじゃ」
 
 元冥鳳島十六士の総大将にして、男塾塾生として戦いを繰り広げた藤堂。
 喧嘩百段を自称し、数々の強敵との激突と経験した溝口。
 通った道は違えど、二人に共通する事項は、共に生粋の“闘士ファイター”であるということ。
 相手が格闘家であろうと食人族だろうと、背を向けて逃げる道理など彼らには無かった。
 
 二人はお互いの答えに安堵した表情を浮かべ、同時に視線を敵に向ける。
 
藤堂「―――当然だ。行くぞ!!」

溝口「おうよ!」
 
 そう言うと同時に、二人は眼前の敵の群れに向かい、突撃を敢行した!!
 
 
 
人食い土人「――――――ッ!!(奇声)」
 
 土人達は、言葉にならない奇声を上げながら長槍を振り上げ、二人に襲いかかる。
 槍で二人を串刺しにして殺し、今夜の晩餐にしようという魂胆なのだろう。
 
藤堂「溝口!!」

溝口「おうよ!!」
 
 二人は槍が襲いかかる寸前に身を沈め、攻撃をかわすと・・・
 
藤堂&溝口「「―――――ふんっ!!」」
 
 前傾姿勢のまま、敵に急接近・・・ 反撃を仕掛ける!!
 
藤堂「―――――ッッ!!」
 
 藤堂は手持ちの刀を下段から振り上げ、襲いかかってきた土人を斬り伏せる。
 
土人「ギャアア――――ッッ!!

 藤堂に斬られた土人達は、刀傷から血飛沫をあげながら地面に倒れこんだ。
 そして彼らの背後に居た仲間の土人達は、同胞の亡骸を気にも留めず足蹴にし、
 弓を構えて藤堂に狙いをつけ、射抜こうとしていた。
 
藤堂「ぬぅっ!!」
 
 土人らが弓の弦を引き、放とうとした瞬間・・・
 
藤堂「よそ見してんじゃねえっ!!!」

土人「!!!」
 
 溝口が、土人達の死角となっていた真横から飛びかかり、敵の注意を逸らした。
 その隙を逃さず、溝口は得意技の空中連続蹴りを土人達数名にかます。

溝口「チェストォッッ!!!」
 
 溝口のジャンプから始まった連続蹴りは、土人達に弓を構える暇も与えずにヒットし、
 彼らをその場より数メートルは離れた地点まで一気に蹴り飛ばした。
 
溝口「へっ、どないなもんよ!
    悔しかったらミサイルでも鉄砲でも持ってこんかい―――― ッて!?」

 攻撃を終えて地面に降り立った溝口に、突如一筋の光線が襲いかかった。
 危うい所でかわすも、光線は右腕に僅かに掠ってしまい、
 幸いにも大きな傷ではなかったものの、肉の焦げる嫌な臭いが溝口の気分を害した。
 
 光線を放ったのは、溝口よりやや離れた位置に立つ、数名の土人達であった。
 彼らの手には、アフリカの大草原に似つかわしくない、大きめの銃器が握られていた。
 その銃の特異な形状を見て、流石の溝口も驚嘆の声を上げる他なかった。
 
溝口「光線銃レイ・ガン・・・ どうして土人どもがそんなけったいなモン、持っとるんじゃ」
 
 土人達が持っていた銃器は、所謂「鉄砲」の部類ではなく、光学兵器の部類・・・
 俗にいう「光線銃」特有の外観をした物であった。
 もし仮に外見が鉄砲だったとしても、先の攻撃を受けた以上、溝口も気付かないほど馬鹿ではない。
 彼が受けた攻撃は、紛れもない「光線」そのものだったからだ。
 
溝口「こ、この卑怯もんが! 男やったら拳一つで勝負せんかい、ボケ!」

土人「―――――――ッッ!!!(奇声)」

 溝口の罵声も届かず(言語が違うので当然だが)、土人達は光線銃の照準を標的に合わせる。
 これに対し、溝口は怒りの表情を浮かべ、その肉体に「気」を巡らせ始めた。

溝口「このイチビリどもが・・・ もう容赦せんぞ!」

土人「ッッ!?」
 
 殺気立ってた土人達も、溝口の様子に何かしらの違和感を感じたのか、
 光線銃の照準を合わせるのを一瞬戸惑ってしまい、そこに隙が出てしまう。
 故に、それが彼らの命取りとなった。
 
 溝口は両手を合わせると、そこに溜めに溜めた「気」のエネルギーを集める。
 そして、眼前でうろたえていた土人たちに対し、手を伸ばし――――

溝口「タイガーバズーカじゃあッッ!!!
 
 溝口の掌より、「虎の姿」となった気の塊が、一気に撃ち放たれる。
 その勢いは凄まじく、まるで本当に気の塊を「バズーカで発射した」かのようであった。
 巨大な「気」の虎は、土人達に光線銃の引き金を引かせることなく、その口で彼らを噛み砕いた。
 ・・・いや、「気」の光が敵を飲み込む光景が、そう見えただけなのかもしれない。
 
土人「――――――!!!!(奇声)」
 
 タイガーバズーカの直撃を食らった土人数名は、そのまま吹っ飛ばされてダウンした。
 
溝口「へっ、どんなもんじゃい!!」
 
 敵を一発で撃退した溝口は、フンドシ一丁で余裕の表情を見せる。
 その光景を見ていた藤堂は、土人達と斬り結びながらも思索を巡らせていた。
 
藤堂「(“タイガーバズーカ”・・・ 噂に聞いていた通り、確かに俺の暹氣龍魂や、
     桃の暹氣虎魂と似ている・・・ 奴も蒼龍寺もしくは王虎寺で修行したというのか?
     もし独自であれだけの技を編み出したのなら大したもんだが・・・)」
 
 自らの技と溝口の技の類似点に気を惹かれながらも、そこは男塾OBの一人。
 そこばかりに気を取られることはなく、土人達と斬り結び、槍や弓を撥ね退けて
 土人を斬り倒し、その屍を大草原に晒した。
 
藤堂「これでおよそ十数名・・・ 一気に減ったな」
 
溝口「おう、もっと手応えあるんじゃないかと思ってたがのう」
 
 藤堂と溝口の眼前には、もはや3名の土人達しか残っていなかった。
 土人達は目の前の強敵に恐れ慄き、槍を捨て、弓を捨て、同胞の屍を踏み越えて
 明後日の方向へと逃げ出していった。
 
 
 ―――――――その時、異変は起こった。
 
 
土人「ギャアアア―――――ッッ!!!
 
藤堂「何っ!?」
 
 突如、逃げ出した土人達が苦しみ出し、その場に膝をついて倒れ込んだ。
 彼らの周囲には、どうやら“蛾”らしき羽虫が群れをなして飛び交っている。
 
溝口「蛾・・・? まさか毒蛾でも出てきたんか!?」
 
藤堂「いや、これは恐らく・・・」
 
 無数の蛾に纏わり憑かれた土人達の身体は、急激に色を失って干からびてゆき、
 瞬く間にミイラ化―――― 干し首ならぬ、無残な“干し人間”がその場に転がっていた。
 
 そして上空より、一つの歪な人影が現れ、藤堂と溝口の目の前に降り立った。
 
怪人「クククク・・・ 貴様らも死ねぇ!!」
 
 空から舞い降りた怪人の号令で、土人達の遺骸に群がっていた蛾の群れは、
 急遽として溝口と藤堂に標的を変え、襲いかかってきた。
 
溝口「こん畜生!!」
 
 溝口と藤堂は一瞬慌てたものの、その常人離れした動体視力を活かし、
 襲ってきた殺人蛾を手刀で、あるいは拳で叩き落とし、難を逃れる。
 
怪人「ほぅ・・・ 私の可愛い分身を全て叩き落とすとは・・・ 貴様ら、只者ではないな」
 
 殺人蛾の群れを操っていた怪人は、背中に毒々しい朱色の羽を生やした蛾の怪人であった。
 その姿を見た藤堂は、即座に怪人が、あの“ディバイン・ショッカー”の傘下組織に
 所属している怪人であることを看破する。

藤堂「・・・資料で見た事がある。かつて仮面ライダーに倒されたバダン帝国の強化兵士・・・」
 
ドクガロイド「ドクガ、ロイド!!!
 
 蛾の怪人・・・ バダン帝国が生み出した強化兵士の一体であり、
 かつて阿修羅谷で10人ライダーと戦った怪人軍団の一人・・・ その名をドクガロイドと言った。

溝口「バダン帝国・・・ この虫のバケモンもDショッカーの一味か? 藤堂のオッサン」
 
ドクガロイド「“トウドウ”、と言ったな・・・
        確か、日本有数の企業体に、同じ名前を冠した財閥があった筈・・・
        同じ名字という事は・・・ ふふふふ、総帥さんがこんな僻地に御忍びで
        観光と洒落込んだと見えるが、俺たちと出会ったのが運の尽き・・・」
 
溝口「(俺、“たち”・・・ じゃと?)」
 
 ドクガロイドが自身の事を複数形で言った事を、溝口が疑問に思ったと同時に、
 地面より土煙を上げて、更に別の怪人が地中より姿を現した!!
 
 
怪人達「「「ギャオオオッッ!!!」」」
 
藤堂「むっ!?」

 地中より現れた怪人たちの不気味な咆哮に、藤堂達は思わず周囲に目を配る。
 見ると、周囲には新たな怪人達が現れ、ドクガロイドと共に藤堂らを囲んでいる。
 
 新たに出現した怪人は三体。
 オーヴァーロードに操られた超越生命体の一種、ジャッカルロード スケロス・ファクルス
 かつて仮面ライダーファイズと戦った怪人、アルマジロオルフェノク
 そして、“洋館の男女”に強化改造を受けた魔化魍、ヨブコ

 いずれも、かつて巨悪によって操られ、本能の赴くままに破壊と殺戮を繰り返し、
 最終的に仮面ライダー達によって成敗された筈の怪人どもであった。

ジャッカルロード「グウゥゥゥ・・・」

ヨブコ「ウゥゥ・・・ アゥゥ・・・」

アルマジロオルフェノク「総帥さんに、その子分・・・ 纏めて首置いてってもらうぜぇ・・・」
 
 ドクガロイドに加え、Dショッカー傘下組織の怪人が三人増援で出現・・・
 都合、敵は四人に増加したことになり、藤堂と溝口の二人だけでは、実質二対四。
 明らかに不利な戦局に、彼らは冷や汗を流す――――― 筈もなく、
 
藤堂「フン、増援か」

溝口「ウォハハ、面白くなってきやがった」
 
 こんな状態でも、藤堂は予想していたかの如く冷静に振る舞い、
 溝口はこの不利な状況を、まるで祭りか何かが舞い込んできたかのように
 軽口で笑い飛ばすほどの余裕を怪人どもに見せつけていた。
 
ドクガロイド「ふふふふふ・・・ そう言っていられるのも今のうちだ」
 
 ドクガロイドは懐から長槍を取り出し、不敵な笑みを浮かべて溝口に突き付ける。
 一方、溝口は藤堂に対し、怪人達について分からないことを質問した。
 
溝口「藤堂さんよ、こいつらはこんなトコで、なにしとるんじゃ」

藤堂「アンノウンに魔化魍、そしてオルフェノク・・・ いずれもDショッカー傘下の怪人だが、
    ドクガロイドを含めても、どいつもこいつも幹部格でもない一般怪人・・・
    まぁ、言ってしまえば“三下怪人”の集まりって所だな」
 
 藤堂の発現に憤慨したのか、怪人達のうちアルマジロオルフェノクとヨブコが前に出て
 彼らを威嚇する。

アルマジロオルフェノク「三下怪人・・・!? 人間風情が、口を慎め!!」
 
ヨブコ「サンシタ・・・ 雑魚・・・? モウイッペン言ッテミロ!!」
 
 怪人達の威嚇も気に留めず、溝口と藤堂は会話を続ける。

溝口「へっ・・・ なんじゃ、雑魚怪人か。よう見りゃ戦闘員も連れておらへんしな」

藤堂「恐らく、先の人食い土人達に武器を与え、暴れさせたのも奴らだろう。
    おおかた、組織の方で格下なのを不満に思い、土人どもを手懐け、組織にバレない程度に
    アフリカを荒らし回って支配者面を気取る・・・ 所詮、三下の考えだな」

溝口「要するに、猿山のボスを気取りたいだけっつーことやな。情けないやっちゃのう」
 
 溝口はそう言い、構えを崩してはいないものの、明らかにケラケラ笑いをこぼしていた。
 まぁ、怪人達の魂胆からして、笑わずにいろというのも難しいかもしれないが。

 たまらないのは、当の“三下怪人”たちである。
 こんなアフリカ大草原の真ん中で、<b<フンドプ一丁の男に腹抱えて笑われる 流石に彼らとしても屈辱的としか言いようがなかった。
 アルマジロオルフェノクとヨブコ以外の二人も、眉間に血管を浮かび上がらせるかの如く、
 体を震わせて得物を取り出し、藤堂らを睨みつけていた。
 
ヨブコ「ス、好キ放題言イヤガッテ・・・ 連中・・・」

アルマジロオルフェノク「・・・フンドシ野郎が、死ねぇっ!!」
 
 アルマジロオルフェノクは自身の武器である大剣と盾を出すと、
 それを振り回して溝口と藤堂に斬りかかる。が――――
 
 
溝口「ふん」
 
 藤堂は手にしたダンビラを振い、アルマジロオルフェノクの大剣を容易く受け止める。
 それに合わせて、溝口がアルマジロオルフェノクに跳びかかり、一気に蹴りを入れた。
 
アルマジロオルフェノク「――――ひぃっ!!」
 
 アルマジロオルフェノクは咄嗟に盾で防御するも、溝口の蹴りの威力は半端なく、
 盾越しにもかかわらず、その衝撃で数メートル先まで吹き飛んでしまった。
 地面に落下したアルマジロオルフェノクは、ドクガロイドとヨブコの肩を借りて立ち上がる。 

アルマジロオルフェノク「ち、畜生・・・」

溝口「ま、確かに強い怪人っつーことは無さそうやな」
 
 流石の怪人達も、ここまでコケにされて引きさがる道理はなかった。
 アルマジロオルフェノク以外の怪人たちも、各々の得物を取り出すと、
 メンバーの中でも各上であるらしいドクガロイドに指示を仰いでいた。
 
ヨブコ「ド、ドウスル!? 俺達ヲ“コケ”ニシヤガッテ・・・」

ジャッカルロード「・・・ドクガロイド!!」
 
 そしてドクガロイドは、持っていた長槍を振って臨戦体勢に入る意思を見せた。
 以下の怪人たちも、その表情に殺気を漂わせ、藤堂と溝口を睨みつけている。

ドクガロイド「ああ・・・ 生かして返す訳にはいかぬ・・・
        土人どもの餌になる方がマシだったと思わせてやる!!」

ヨブコ「アゥゥ・・・」

ジャッカルロード「グゥゥ」

アルマジロオルフェノク「フンドシ野郎にクソ総帥・・・ アフリカの塵にしてやる・・・」
 
 散々コケにされた怪人達・・・ 特に藤堂らに手も足も出なかったアルマジロオルフェノクは、
 表情のない顔面からも明らかに怒りの色を浮かばせており、武器を強く握りしめている。
 
 そして、ドクガロイドの号令と共に、怪人達は怒りに乗って一斉に襲いかかってきた!!
 
ドクガロイド「殺れぇ――――ッ!!!」

怪人軍団「「「ウオオオオオッッ!!!」」」
 
 
 
 
藤堂「溝口、さっさと片付けるぞ。連中を討てば土人達も大人しくなるだろう」

溝口「おうよ!」

 藤堂と溝口も臨戦態勢に入り、怪人達を迎え撃つ姿勢に入る。
 
ドクガロイド「ジャッカルロード、アルマジロオルフェノク! お前らは藤堂豪毅を殺れ!!
        俺とヨブコは裸野郎を仕留める!!」
 
アルマジロオルフェノク&ジャッカルロード「「イ―――――ッッ!!!」」
 
 秘密結社ショッカーから受け継がれている、ディバイン・ショッカー共通の号令の掛け声を上げると
 二体の怪人は藤堂を抹殺すべく、俊足で各自の武器を振りかざして藤堂に襲いかかる!
 
 そして、ドクガロイドとヨブコは溝口を標的とし、彼に飛びかかっていく。
 空を飛べるドクガロイドは空中から長槍で突きこんでゆき、ヨブコも地上を駆けて
 溝口の血肉をその鋭利な牙で喰い破らんと突き進んでいった。

 彼らに相対する溝口は、ドクガロイドのリーチの広すぎる得物に対し、舌打ちしつつ文句を並べる。

溝口「三下怪人ども! 男やったら拳一つで勝負せんかい!!」

ドクガロイド「知るかボケェェェェェェェッッ!!!!

ヨブコ「死ネェッ!!
 
 速度から行って、まず溝口に攻撃が到達するのはドクガロイドであろう。
 空中から襲いかかる長槍は、溝口の筋肉の鎧を破り、心の臓を突き・・・ 刺さなかった。
 
ヨブコ「!? ――――ナン、ダト!!?」
 
 溝口は、ドクガロイドの長槍の穂先スレスレを、両手で握りしめて攻撃を受け止めていた。
 タイミングを数ミリでも間違えれば、あの世に直行しかねない危険な賭けだったのだろう。
 流石の溝口も額に冷や汗を流していたが、それでも無理やりすました顔を作り、
 長槍を懸命に押し出そうとしているドクガロイドにこう言い放った。

溝口「へっ。こんな武器に頼ってばっかいるから、こうなるんじゃ!!」

ドクガロイド「ギ―――ッ、バケモノか貴様ァ!!」

溝口「――――どっちがバケモノだっ、この虫野郎が!!」

ドクガロイド「ゲェ――――ッ!!」

 溝口は宙を飛んでるドクガロイドを長槍ごと振り回し、
 そのまま地上を駆けていたヨブコ目がけて叩きつけた!!
 
 ゴチン!☆
 
ドクガロイド&ヨブコ「「ウギャ――――!!」」
 
 互いに頭をぶつけてしまった怪人二名は、そのまま悶絶してしまった。
 
 
 
 
ジャッカルロード「――――死ネッ!!」

藤堂「むっ!」
 
 ジャッカルロードの振う「断罪の大鎌」による一撃を、藤堂は自身の得物を振い、
 いとも簡単に受け止める。
 藤堂は、そこからジャッカルロードの得物に手を伸ばし、柄を鷲掴みにすると
 驚異的な握力&腕力で捻り返し、ジャッカルロードのバランスを崩して転ばせる。
 
ジャッカルロード「ギャァ――!」
 
 藤堂はジャッカルロードから奪い取った「断罪の大鎌」を、しっかりとその手に握りしめていた。
 ジャッカルロードも流石にこれには慌て、地面に這いつくばりながらも奪われた得物を
 取り返そうと藤堂に飛びかかる。

ジャッカルロード「カ、返セッ!!」

溝口「・・・・・・」
 
 ジャッカルロードは藤堂の服の裾に掴みかかるも、当の藤堂本人は足元の怪人を
 蹴飛して軽く往なす。
 そして、自分の背後より振り下ろされた大剣の一撃を、片手に持ったダンビラで受け止める。
 
アルマジロオルフェノク「ううっ!? 馬鹿な!」
 
 藤堂はそのまま勢いをつけてダンビラをブン回すと、アルマジロオルフェノクの大剣を弾き飛ばし、
 そこから更にダンビラでアルマジロオルフェノクの構えていた盾を粉砕した!
 
アルマジロオルフェノク「ぐぅ・・・ッ!! だが、これで手前の得物も・・・」
 
 アルマジロオルフェノクの読み通り、藤堂のダンビラも強固な盾を粉砕した際の
 衝撃により、刃がボロボロに欠けてしまっていた。恐らく斬撃にはもう使えないだろう。
 これで藤堂は丸腰・・・ そう確信したアルマジロオルフェノクは、口から触手を吐き出し、
 使徒再生・・・ 藤堂の口から彼の体内へと侵入し、心臓を潰して殺害しようと目論んだ。
 
 ―――だが、アルマジロオルフェノクは功を急ぎ過ぎた故、事を仕損じる結果となってしまった。
 触手が藤堂に到達するまでの間に、既に相手はジャッカルロードから奪い取った得物・・・
 「断罪の大鎌」をもう片方の手に構えており、それを触手に向けて振り払ったのだった。
 
藤堂「・・・・・・・・・!!」
 
 藤堂が振った「断罪の大鎌」の一撃により、アルマジロオルフェノクの触手は全滅する。
 切り刻まれた触手の残骸は地面に落ちて灰化し、アルマジロオルフェノクは激痛に悶えながら
 その場に腰を抜かしてしまった。
 
アルマジロオルフェノク「ギャアアアッッ!! 痛ェ! 痛ェェェ!!
 
 藤堂は「断罪の大鎌」を構えると、地面に腰を抜かしたアルマジロオルフェノクに歩み寄り、
 無表情、かつ誰が見ても怒りを感じさせる表情を浮かべながら、どんどん近づいて行く。
 
ジャッカルロード「キシャアアアッッ!!」
 
 と、その隙をついて、何とか立ち上がったジャッカルロードが藤堂に飛びかかってくる。
 ジャッカルロードの鋭利な牙が、藤堂の首筋に迫るが――――
 
藤堂「――――蒼龍寺、千烈拳!!!
 
 藤堂はジャッカルロードが襲いかかってくる事を見越していたのか、すぐさま振り向き、
 得物を持っていない方の片手を使い、残像を伴った正拳突きの連打を繰り出すと
 ジャッカルロードの顔、胸元といわず全身に、僅か数秒間の間にブチ当てた。

ジャッカルロード「グエ――――!!
 
 武術界二つの総本山の一つと言われる蒼龍寺の技を喰らったジャッカルロードは
 そのまま後方に吹っ飛ばされて地面に叩きつけられ、頭頂部に「天使の輪」が浮かび上がると
 二度と立ち上がることなく、爆発を起こして四散してしまった。
 
 これで、藤堂の目に映っている相手は、腰を抜かしているアルマジロオルフェノクのみとなった。
 
 
アルマジロオルフェノク「わ、分かった! 負けを認める! だ、だから命だけは・・・・・・!!」
 
 藤堂の視線に捕えられたアルマジロオルフェノクは腰を抜かしたまま体を震わせ、
 全力で藤堂に向けて命乞いの言葉を絞り出した。が―――
 
藤堂「・・・・・・・・・」
 
 藤堂はアルマジロオルフェノクの命乞いに応えることなく、彼の前に立ち止まる。

 ・・・当然である。彼らは人食い土人達を操って、アフリカ広域を荒らしまわったのだ。
 善良なアフリカの部族たち、市街地の人々、現地に駐留していた連邦軍の兵士――――
 そして、藤堂の部下や、取引先の重役も数人含んだ、罪なき人々の命が奪われている。
 今更命乞いをした所で、許される道理など何処にもないだろう。
 
 藤堂は、今は亡きジャッカルロードの「断罪の大鎌」を振り上げると、そのまま・・・
 
藤堂「・・・・・・・・・・・・!!!」
 
 アルマジロオルフェノクの首筋目がけ、袈裟懸けに斬り付けた!!
 
    スコ――――・・・   
 
アルマジロオルフェノク「あぎゃあ―――――ッッ!!
 
 哀れ、アルマジロオルフェノクの首は、何とも爽快な音と共に胴体から切り離された。
 離れ離れになった首と胴体は、そのまま青い焔を挙げて灰化し、アフリカの風に流されてゆく。
 
藤堂「貴様らに情けなど無用・・・ 地獄の針山で悔い改めるんだな」
 
 
 
 
 一方、溝口はドクガロイドと魔化魍ヨブコ相手に快進撃を続けていた。
 
溝口「チェストォ! チェストォ! チェストォォッッ!!」
 
 溝口の蹴り、殴り、頭突きの連発と言った、喧嘩殺法の荒技を受けたドクガロイドとヨブコは
 既にボロボロとなり、実質本能で動いているような魔化魍のヨブコは兎も角、
 ドクガロイドの方はグロッキー状態となり、もはや溝口相手に勝てる気が失せてしまっており、
 一刻も早くこの場から逃げ出したいと思い始めていた。

ドクガロイド「畜生・・・ もう嫌だ、やってられるか、こんなバケモノ相手・・・」
 
 相方のヨブコがボロボロになりながらも、ディバイン・ショッカーの一怪人として
 溝口に襲いかかったのを尻目に、ドクガロイドはこれを好機と見、
 翅を広げてそのまま空中へと飛び上がり・・・ 敵に背中を向けて逃走したのだった。
 
 無論、喧嘩だけにかけては天才的なプロフェッショナルである溝口が、
 そんな見え見えのドクガロイドの逃走を見逃すはずもない。
 
溝口「背中向けて逃げようってのか・・・ 蛇のバケモンよ、ワレも相方が悪かったのう」
 
 溝口はヨブコの鋭い爪による一撃を身を沈めて避けると、その隙に懐に潜り込み・・・

溝口「見さらせ! コレが元祖―――――
    つうてんさいじゃあァ!!
 
 
    ガゴォ!
 
 溝口が身体を大きく前進させながら放った強烈なアッパーカットが、魔化魍ヨブコの顎を砕く。
 そして、続けざまに繰り出された豪快なアッパーが、一撃目で宙に舞い上げられたヨブコに炸裂、
 止めの一発をブチかました!!
 
 これぞ、溝口最大の必殺技の一つ、「通天砕」である。
 
ヨブコ「ウゲゴォオォォォオ!!!
 
 溝口の通天砕で殴り飛ばされたヨブコは、そのまま天空の彼方へと吹き飛ばされる。
 そして、既に溝口達と戦ってた地点より大きく離れた距離を飛んでいたドクガロイド目がけ、
 まるでパチンコ玉の如くブッ飛んでいった!
 ドクガロイドは接近してくる“相方”に気付くと、顔を青ざめて大いに恐れ慄いた。

ドクガロイド「う、うおおお!? く、来るな! こっち来るなぁ――――!!!」
 
ヨブコ「グオオオ―――――ッ!!

    グサッ!
 
ドクガロイド「ウギャ―――――ッッ!!
 
 必死で逃げるドクガロイドだったが、思いっきりブッ飛ばされたヨブコを避けることなどできず・・・
 哀れ、そのままヨブコと空中激突。ヨブコの頭部はドクガロイドの土手っ腹をブチ抜いてしまい
 そのまま空の彼方で大爆発、共に大空に散った。
 
 
溝口「思い知ったか、こんボケどもがぁ!!」
 
   MIZOGUCHI AND TOUDOU WINS
 
 
 
  ◆    ◆    ◆    ◆
 
 
 
 戦いが終わり、静寂の時が訪れたアフリカの大草原。
 溝口と藤堂は、大分離れた遠方より歩いて来る、小さな人影を視認した。
 
溝口「あれは・・・ へっ、あのボンズか」
 
藤堂「どうやら、向こうもケリがついたようだな」
 
 その人影・・・ 黒い肌をした小柄な少年は、黄色の長い髪を振り回しながら
 藤堂、溝口の方へ駆け寄り、あっという間にすぐ近くまで到着したのであった。

 彼は、アフリカの密林の奥地にある魔境に住んでいる、魔法を使う部族・ピリミー族の
 大酋長の息子であり、名前は「クロンベンボコメッチャラクッチャラホイサッサ」・・・
 流石にそのまま呼ぶには長いので、黒べえ</b>と呼ばれることも多い。
 
 猛スピードで走ってきた黒べえは、藤堂と溝口の目の前で足に急ブレーキをかけると
 その場に止まり、二人に話しかけるのであった。

黒べえ「藤堂さん、溝口、そっちは終わったか」

藤堂「ああ。連中を操ってた主犯は討ち取った。そっちも無事に済んだのか」

黒べえ「うん。ピリミーの魔法使い達と、他の部族で連合組んで、奴らを締め上げた。
     これで奴らも暫くは大人しくなる」
 
藤堂「そうか・・・ 黒べえ、一つ頼みがあるんだが、良いか」

黒べえ「?? 何だ」
 
 頭をかしげる黒べえだったが、藤堂は自分達の周囲の風景に目を向ける。
 見ると、そこには多くの人食い土人達の死骸・・・ 藤堂と溝口に返り討ちにされた者、
 ドクガロイドに粛清された者など、多くが野晒しのままとなっていた。
 それを見た黒べえは、藤堂が言わんとしている事を理解したのだった。

藤堂「お前達の流儀で構わん、彼らを埋葬してほしい。
    多くの人々を殺したとはいえ、怪人共に利用されてた身でもあったのは事実だ」
 
黒べえ「うん、わかった。考えてみれば、こいつらも可哀そうな奴らだ」
 
藤堂「済まない。・・・溝口、お前も運ぶのを手伝え」

溝口「おうよ」
 
 
 
  ◆    ◆    ◆    ◆
 
 
 
溝口「しっかし、Dショッカーの怪人とやらも見掛け倒しなやっちゃのう。
    あの仮面ライダーを苦戦させたときいてたんじゃが」
 
 土人達の弔いを済ませ、黒べえに別れを告げた溝口と藤堂は、
 藤堂が用意したヘリの到着場所に向かい、アフリカの大草原を徒歩で歩いていた。
 先の戦いにおける怪人達の弱さに満足の行っていない溝口の様子を、藤堂は横顔で見る。
 
藤堂「安心しろ。先の連中は怪人の中でも、まだ“下の上”のクラスだ。幹部クラスはこうはいかない・・・
    ―――ところで溝口」

溝口「ん? なんじゃ藤堂のオッサン」

藤堂「そのDショッカー傘下組織において、幹部格を務める連中が、日本のとある“隠れ里”に
    “設計図”を求めて侵入を目論んでいる・・・ という情報が入っている」

溝口「“隠れ里”に“設計図”じゃと・・・? モビル・スーツかなんかか?」
 
藤堂「そんな者じゃない、情報が正しければ、もっと恐ろしいバケモノだ。
    隠れ里の名は“幻想郷”・・・ 既に、αナンバーズを通じ、“ディオドス”を通して
    数名の戦士を潜入させる準備が進んでいる」
 
溝口「聞きなれない単語ばっかじゃのう。“幻想郷”だの“ディオドス”だの・・・」
 
 普段聞きなれないような用語の羅列に、溝口は少し首を傾げた。
 “ディオドス”の名前であれば、彼の本拠地である大阪でも、新聞や街頭テレビなどで
 ちょこっと耳にした記憶は薄ぼんやりと会ったが、“幻想郷”の名は初めて聞く。

 ・・・が、そんな細かい事は、溝口にとってはどうでもよかったみたいだ。

溝口「・・・とにかく、早速Dショッカーのお偉いさんと、殴りあえるチャンス到来っつーことやな。
    いいぜ、ワシもその話に乗っちゃる。幻想郷だか平安京だか知らんが、
    悪党どもの好きにゃさせんわい! ぐぁーっはっはっは!」
 
藤堂「そうか・・・ 頼もしい限りだな。
    (“奴”も参加する件は、まだ伏せておくべきか・・・)」

 溝口の様子を見た藤堂は、安堵すると同時に、
 幻想郷へ突入するメンバーの一人に、かつて溝口と大きな因縁を持ったことのある
 “とある人物”が存在する事を思い返し、少し心配したが・・・

 尤も、溝口と“とある人物”の因縁など、テリー・ボガードとギース・ハワード、
 草薙京と八神庵らの関係と比べれば、微々たるものであると、藤堂は考え直す。
 他のメンバーも参加するし、Dショッカーの幹部クラスの強敵を相手にすれば、
 共闘くらいは何とかなるだろう・・・ そう藤堂は思い直した。
 
藤堂「・・・ああ、それから」
 
 藤堂は、大きな風呂敷包みを取り出すと、それを溝口の顔の前に突き出す。
 溝口は最初は面食らった様子だったが、すぐにその風呂敷包みが“自分の荷物”で
 あった事を思い出したようで、包みを藤堂から受け取る。
 風呂敷包みの中に入っている荷物は、年季の入ったドカンに学ラン・・・
 全て、溝口の大切な衣服であった。
 
藤堂「流石にその格好で行くのは止めておけ。学ランくらい羽織らんと向こうは寒いぞ」
 
 
</b<フンドプ一丁の男に腹抱えて笑われる
689 名前:名無し客:2010/11/22(月) 23:06:14
 
ttp://www.youtube.com/watch?v=7EiboFFXIcI&feature=player_embedded
【ウルトラマンゼロ THE MOVIE 超決戦!ベリアル銀河帝国】の予告PVが公開されました。
ベリアルの声は前作から宮迫さんが続投! 映像もかなりのクオリティとなってますので
是非一度ご覧になって欲しいところです。

ttp://www.nicovideo.jp/watch/1290070275
ニコニコで配信中の【パンティ&ストッキングwithガーターベルト】ですが、
第12話「トランスホーム」のはっちゃけぷりが凄まじいので、土曜日の更新までに
是非一度、視聴してみて下さい。【トランスフォーマー】の知識があったら爆笑しますよwww

今週の【バキどもえ】・・・ ストライダム、勇次郎がカレー食ってる時にその話は自殺行為ww

http://www.chukai.ne.jp/~gallery/baka40.html
そうか・・・ ゴルゴ13は大阪府大阪市淀川区の「十三」生まれだったのか!!(違
大阪府立北野高等学校出身の人は、必然的にゴルゴの後輩だった訳ですね!(違
とりあえず、Amazonで【亜江良十三の大報道】、注文いたしました。
 
 
■最近触れた作品

・絶叫学級 (作:いしかわえみ) 6巻
以前から単行本を集めてた作品で、18日に最新刊を購入いたしました。
少女漫画誌の「りぼん」で連載されている所謂ホラー漫画で、中々面白い作品です。
扱ってる題材こそ過去のホラー作品で見かける物も多いですが、ただ幽霊や妖怪を出すだけじゃなく、
その後の作者オリジナルの展開・・・ 特に“人間の心の闇が引き起こす恐怖”も多い内容となってます。

エピソード単位で印象に残った物を挙げると、
自分の母親に不満を持った少女が、ネット上のウェブサイト「優しいママの家」にアクセスし、
そのサイトの“ママ”からプレゼントをもらったりするが・・・(単行本1巻『優しいママの家』)、
都市伝説の妖怪「傘子さん」に狙われた二人の少女が、助かる術を見つけたものの、
個人のエゴで片方を蹴落としてしまい・・・(単行本3巻『傘子さん』)、
そして本巻収録の、臨時教師として学校にやってきた女教師が気に入らなかった少女が
女教師が「口裂け女」という虚偽の噂を流し、その果てに二人待ちうける悲劇を描いた『口裂け女』

・・・等々、全体的にエピソード毎の主人公が破滅に追い込まれる展開がかなり多いですが、
作中でそれに対する「解決の手段」も同時に提示されており、教訓的な側面もある内容で、
個人的には単行本の発売が楽しみな作品の一つであります(流石に少女雑誌を買うのは・・・w)。

さり気なく、タモリ的ポジストーリーテラーの“黄泉”も可愛かったりしますw
 
 
・メーカー非公式 初音みっくす (作:KEI) 3巻
初音ミク以降のVOCALOIDのキャラクターデザインを担当したKEI氏の漫画作品で、
あくまで「非公式」ということもあって、各エピソード毎に細かい設定とかも異なっており、
エピソード毎に新鮮な感覚で読む事が出来ました。VOCALOID勢も可愛かったですし。
主な舞台が自分の地元(北海道)というのも好きな理由だったりしますww

単行本は全3巻で完結となりましたが、第1話の「捨てみっくす」のみ単行本未収録となってます。
(KEI氏曰く、「大人の事情」とのことで)
Youtubeに未収録の第1話が動画でアップされてるので、興味のある方は探してみてください。
 
 
・ザ・キング・オブ・ファイターズ'97 (作:嬉野秋彦) 上下巻
前から集めてたKOFの小説版、ひとまず97まで読了しました。
何ていうか、真吾も好きですが、山崎とビリーが良い感じの悪役で大好きになりました。
こういう「間違いなく悪人だけど、それでいて“悪”としての魅力がある」というのは嫌いじゃないですね。
山崎は天獅子悦也先生の漫画版餓狼でも、中々カッコイイ悪役として描かれてましたし。
心の臓をつらぬきましてございます〜っ! なんともチンケな街だのう!
ウォーズマンみたいな仮面の戦闘員とか・・・ 出しても問題ないかな?(ぉ

 
 
>>906 名も無き蜀軍兵様

>・東方三月精〜Strange and Bright Nature Deity〜 1・2巻
>ひとまずサニー達三妖精や霊夢達の日常を見てほのぼのするために購入。
>異変の無い時の幻想郷ってこんなに平和だったんですね。
>3巻と第3部1巻も早く手に入れたいところです。
【東方三月精】購入されましたか。好評なようでファンとしては嬉しいです。
3巻と第3部1巻も面白いので、もしお金に余裕があれば購入しても損はないかと思います。

松倉ねむ氏による第1部も、復刊ドットコム様でリクエスト投票が行われてますので
もし良ければご一票お願いします。確実に再販が叶うとは言い切れませんが・・・
http://www.fukkan.com/fk/VoteDetail?no=41210

もし幻想郷の平和な日常のストーリーが好きでしたら、最近ようやく単行本に纏められた
【東方香霖堂 〜 Curiosities of Lotus Asia.】も面白いので、個人的にお勧めします。

>もしサニー達を空想大戦に出すなら日常系のエピソードの方が無難でしょうか?
TPC一刻館支部隊員様も言った通り、三月精だけでバトル系の敵と戦うのは
流石に厳しいでしょうが・・・ 三月精の能力的には、所謂「後衛」的な、直接戦闘する面々の
補助・敵の撹乱みたいな役割も可能でしょうね。
サニーミルクの光を屈折させる能力で姿を消し、ルナチャイルドの音を消す能力で戦闘員を混乱させ、
スターサファイアの能力で隠れている敵の動きを捕捉する・・・ といった感じで。

>デビルマジンガー関連の話が進みましたね。
>どうやら一刻堂さんは早苗さんの事と守矢神社が幻想入りした事をご存知のようですが…?
一刻堂は実力のある陰陽師ですので、知ってても矛盾はないと思って書いてみました。
早苗さんもチョイ役で今後の展開に絡めていこうかなと、少し考えてます。

>ひとまずあしゅら達に襲われた魔理沙を心配しつつ、次回も楽しみに待ってます!!
>…アリスー!紫様ー!早く来てくれー!!(ぇ
今回のSSで藤堂の戦いを済ませて、次回はジ・エンドのパートの続きに移る予定ですので、
そちらを何とか一回の投下で済ませて、「遠い星で」の続きに移りたいところです。
ただ、一般兵A様のSSとの接合性も考えると、銀魂編も早めに修正して本スレに投下しないと・・・(汗

>円谷とアイレム…来年はどっちが勝つのやら?
ゾフィー隊長の活躍に期待したい所ですねww

>もしくは追い詰められて絶体絶命のところを魔理沙(もしくはアリス・チルノ)に
>助けられる…というのはどうでしょう?
シチュ的には問題ないでしょうね。個人的には他作品勢と積極的に絡んでほしい気持ちもありますね。
 
 
>>907 キミドリ様

>新章/都市伝説『仮面ライダー』
自らの境遇をアイクと衣玖さんに語った剣崎・・・ 二人とも異世界出身ということもあってか、
剣崎の肉体も違和感なく受け入れてくれたみたいで、良かったです。
そして、現在の剣崎はアンデットとしては実質“不完全”な状態なのですね。
剣崎がそのままブレイドに復帰するのか、それとも巧みたいに一度“怪人=アンデット”の姿に
覚醒してから、改めて仮面ライダーに復帰するのか・・・
特務機関V.S.の一員、佐久間も剣崎チームと合流し、彼らの「大いなる運命」はどう動く?

>某内戦国で対峙したDショッカーの上級アンデッド達は、
>その発言内容から明らかに幻想郷の存在を把握していたが、
>それだけならまだしも、連中は同行させてきた下級アンデッドらに
>弾幕を用いた攻撃手段を搭載させていたのである。
おお、自分のSSと少し繋がる感じになってて、嬉しい限りです。
今後の「遠い星で」の展開においては、幻想郷内に登場するDショッカーのメンバーは
地下帝国軍を中心にする予定ですので、弾幕攻撃を出せるかはまだ分かりませんが・・・
 
 
>>913 TPC一刻館支部隊員様

お久しぶりです、TPC一刻館支部隊員様!

>追加シーン1:魅音の提案によるZECT勢の園崎家移動前後
ミサキーヌ岬さん、(今現在)亡き剣ぼっちゃまの意思を継いで頑張ってるんだ・・・(涙

>2:コブラ離反宣言直後、ガタック変身シーンの後
>3:ひとつ前の投稿のラストシーン直後
オートスタッガー・・・ もしや【ウルトラマンティガ】より誰か来るのでしょうか?楽しみです。

>新章/悪より出でて善へ至る者 part2
クロックオーバーしたバットを、沙都子の強烈なトラップが強襲!!
こういった、悪党相手にややえげつないand容赦ない戦法で闘うシチュは結構好きなので、
読んでて非常に楽しめましたww
そして、ブチ切れたバットが繰り出した機械化コウモリによる攻撃から沙都子を逃し、
自らが襲われる圭一・・・ その安否は!?

>今回の話は難産で、バットが罠で引き回される場面のいい表現がどうも思いつかなくて・・・・・orz
>いい加減悩んでいてもしょうがないと思ったので、ひとまず投下し、皆様に感想・意見を聞きたいと思います。
ドミニア様へのレスでも後述しますが、自分としては良い感じに表現できてたと思います。
しいていえば、途中にあった「バツン」にタグで太字、もしくはサイズを大きくすれば、なお良いかと。

>面白かったですね、あれw
あれの影響か、ニコニコ動画でゾフィー隊長が出る度に笑ってしまいます(汗

>チルノレベルならともかく、サニーたち、というか一般的妖精がDとかと戦えるとは思えないですし、
>下手したら捕獲されて研究材料ENDとか不愉快なことになりかねないと思いますよ。
名も無き蜀軍兵様へのレスで前述したとおり、「後衛」から補助する役割なら不可能でもないかと。
まぁ、どちらかというと三月精は日常系の方が似合っているかなとも、自分は思いますが。

>話数は覚えていないんですが、カブトが腕だけにプットオンしていた描写とかあったので、そこからガタックでも可能だろうと推測し、
>このようにしました。
なるほど、良い感じに原作を活かした訳ですね。

>なんだかすごく気になってきました……でも気軽に読めそうにないのが……orz
非常に面白いのですが、内山先生のウルトラ漫画は絶版になってるのも多いですしね・・・
今年発売されたコレクションボックスも数量限定生産でしたし。
せめて石川先生の【タロウ】みたく、電子書籍でも配信すればまた違うでしょうけど・・・

>むしろ、ギガキマイラよろしく、
>「腹(というか基盤部分)→天空魔で、その上にべリュドラの身体が生える」
>みたいに縦合体させた方がインパクトありますよ多分w
なるほど・・・ それはそれで凄いインパクトがありそうですね。
聞いた話によると、何でも今年の正月に開催されたライブステージにて、
ベリアル、バルタン星人、レッドキング、メトロン星人、ベムスターの5体のみ
ベリュドラに合体する展開とかあったそうです。

>何というハチャメチャ漫画w
【コミックマスターJ】は、前半は漫画家の作品に対する姿勢・奮闘を中心に描き、
中盤辺りは連載当時に漫画界で話題になっていた事件などを題材にした時事ネタも多く、
(漫画の規制表現、しまぶー逮捕、万引き犯事故死、松文館事件、等々)
12巻・13巻でそれまでのエピソードで散りばめられていた伏線を全て回収し、
世界規模での戦い・・・ もとい、漫画界の“革新”を展開するといった内容になってます。
ハチャメチャなのは事実ですが、それでいて作品自体のパワーも凄く強いので、
もし古本屋で見かけたら、一度目を通してほしい作品です。
ジ・エンドもそうですが、主役のコミックマスターJも中々カッコ良いですよ。

>がんばってください、応援してます。
ありがとうございます。次のSSも今年中に投稿・・・ できるだろうか(滝汗

>え!?あの人生きてたの!?男塾面々の目の前で自分に真空旋風衝直撃させてたのに!!?
>気になったので近いうちに読んでみることにします。
【天より高く】の方では、単行本8巻で防衛庁長官として存命した姿で登場してます。
空想大戦の旧編でも、こちらの設定で少しだけ登場してますね。

もう一方の続編【暁!!男塾】では、残念ながら【魁!!男塾】時代で死亡した事になってて、
遺児の大豪院煌鬼が登場するのみとなってました。
空想大戦としてはいいトコ取りして、邪鬼と存命させたうえで【暁!!】終了後が妥当かなと思います。

>むぅ……ネオスは自分もコスモス休止の時の二話しか見てないんですよね……
>というかネオスの人ってタイガもやってたんですよね。知った時はちょっとびっくりしました。
自分もTV版【ネオス】は、コスモス休止時の二話だけですね・・・ レンタルDVDも置いてないですし。
ニコニコ動画で、ザム星人が登場したエピソード(敵対した話のみ)を纏めた動画と、
キノコ系怪獣の特集(【ネオス】に出てきたバッカクーンも紹介)があったので、紹介します。

・脳魂宇宙人 ザム星人 「ウルトラマンネオス」より
ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm10002621

・きのこ怪獣マシュラ、菌糸怪獣フォーガス、寄生怪獣バッカクーン
ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm11171083

>wikiによれば、
>パイロット版(以下ザム星人P):YY星系から来た地球侵略を企む悪質な宇宙人
>ビデオ版(以下ザム星人V):ダークマターの影響でYY星系の故郷を失い地球に逃げてきた宇宙人
>ということなので、上記二つを比べて考えると、おっしゃるとおりPがタカ派でVがハト派みたいな感じではないかと。
そんな感じで両立するのが、ビデオ版、パイロット版のイメージ的にも一番妥当でしょうね。
ザム星人は【超闘士激伝】で幹部格だったので、空想大戦でも強敵として出してみたい所です。

>なかなか面白そうな漫画ですね……w
>なんですそのシチュ、想像して吹いたじゃないですかww
実際、【ウルトラファイト番外地】でこんな感じのエピソードがありました(笑
現在ニコニコチャンネルで配信中の本家【ウルトラファイト】とは別の意味でカオスな作品なので、
もし【ウルトラファイト】が好きで、古本屋で見かけたら、一度読んでみてください。
ニコニコ動画でも「ウルトラファイト番外地」で検索すれば、幾つか公開してる動画が
見つかると思いますので、興味があれば是非。

>草加の改心ですか……おおとりゲンを鍛えたときみたいな超鬼教官になれば可能かも……
自分は予定から外しましたが、仮にやるとしたら、超鬼教官を配備した上で、草加の性格も
桜庭氏の小説【555】寄りにやや修正する・・・ 的な感じでしょうかね。

>「改造怪獣に対し、ゴジラが挑む」というのはファイナルウォーズを思い出しますね。
>ウルトラ兄弟物語もですがこちらも気になりました。見つけたら立ち読みしてみます。
特撮作品を原作とした漫画作品は、原作とはまた違ったフリーダムさを発揮している作品も
多いですしね。かたおか徹治先生は内山先生とは違った意味で天才だと思います。
自分としては【怪獣王ゴジラ】、【ウルトラ兄弟物語】、共に胸を張ってファンにお勧めできる
作品だと思います。TV版とはまた一味違ったヒーロー達の活躍が味わえますよ。

>・ウルトラマンメビウス アンデレスホリゾント 
>・大怪獣激闘 ガメラ対バルゴン COMIC VERSION 
>・ゴジラVSメカゴジラ 
>・大怪獣バトル ウルトラアドベンチャー
>・小説・ウルトラマンティガ 白狐の森
>特撮の漫画・小説版ですね。妖怪ハンター様の紹介するものはどれもこれも面白そうで困ります。
>でも、古いものは見つかるかどうか……(汗
朱川湊人氏の【ウルトラマンメビウス アンデレスホリゾント】は、まだAmazonでも新品が売ってるので
普通の本屋で注文して取り寄せる事も可能かと。1995円の価値は十分ある作品だと思います。
【ウルトラアドベンチャー】・・・ いつの間にか絶版になってるのを見ると、続刊はもう絶望的か・・・(涙

この他にも、ダイナのTV版33話をベースにした【小説・ウルトラマンダイナ 平和の星・ジ・アザー】、
初代マンを舞台にしたオリジナル漫画【ウルトラマン 封印解けし時】も最近読みました。
後者のシリーズは他にも3冊刊行されてて、帰マンのエピソードはベムスター戦の後日談的な
内容になってるとの事で、ちょっと読みたい気持ちがあります。
今一番読みたいのは、故・金城哲夫氏の【小説 ウルトラマン】なのですが、見つからない・・・(涙

>おお!エデンの檻はリア友で読んでる人が少ないので、読んでいる人がいてちょっと安心しましたw
>あとザジについてはまだわかりませんよ。死体出てませんし!ていうか生きててほしい・・・・・
>それと今週のでずいぶん大がかりな人工物・・・・・ってか罠が出ましたね。まさかあんなものが・・・・・
>真里谷があんなになるのもしょうがないというかなんというかw
ザジ・・・ 確かにメンバーの中で結構好きだったので、できれば生還してほしいですね。
とはいえ、結構簡単に人が死ぬ作品ですし、まだ油断はできないところですが・・・
罠は、「ひょっとして超常的な現状が!?」とも思ってたので、回転床のトラップには意表を突かれました。

>自分も、初めて今回の映画の情報に目を通した時には「面白いことになってきた……!」って思いましたw
>ある意味夢の競演ですし。
先述したPVも非常にカッコよかったですし、是非今回も雪道を歩いて映画館に通いたい所ですね。

>更にはMDPOによるアーカイブドキュメント計画! おおお……ここまで話が広がっているとは!感動です!!
そう言って頂けると、本当に嬉しいです(涙
アーカイブドキュメント周りの流れは前から書きたかったので、無事に書くことが叶い
ここまで執筆を進める事が出来て本当に良かったです。

>ジャミラ……水をかけられてのたうちまわっているアレが凄い印象的です。確かに、客観的にみると立場には同情できますが、
>やったことは全く無茶苦茶ですよね。
>とはいえ、仮に自身がそう言う立場になったと考えた場合……こうなっても不思議ではないのかもしれません。
むしろ、元々被害者だった立場が、絶望から加害者の立場になってしまった事こそ“悲劇”なのかもしれませんね・・・
イデ隊員に破壊活動を糾弾され、なお国際会議場を襲った事を考えると、例え間違ってたとしても
既に大量殺戮を行ったジャミラには、それしか選べる道が無かったのかもしれませんし・・・
小説【アンデレスホリゾント】ではジャミラ周りの後日談にも触れてますので、興味があれば一読お勧めします。
 
>そして最新更新では幻想郷へ送った者たちの前日譚。
>一刻堂は早苗のことを知ってるんですね。
>それからアフリカ組w やはりこの世界の武道家は人外ばかりだww
VSシリーズとかじゃ格闘ゲーム勢も、テッカマンやらアメコミの神レベルの存在やら
もはや人外魔境とも普通に戦えてるらしいですしね・・・(汗

>ただ、
>ジャッカルロードに関しては〜
>今までの空想大戦本スレのどこかに、ジャッカルロード、というかアギトのオーヴァーロード関係は
>D傘下じゃないって記述があった気がするんで、整合性に欠けそうな気がします。
本スレを読み返してみた所・・・ 本文中に直接そう書いてる文章は無かったですね。
もし気になるのでしたら、“【仮面ライダーディケイド】の大ショッカー傘下のアンノウンが、
空想大戦世界のDショッカーに出向してきた
”的な感じにして、藤堂の溝口が帰るシーンで
藤堂が思索する形で示唆する、といった表現で挿入してみます。

>しかし漫画から特撮から、様々な作品関係のキャラ名詞オンパレード!すばらしいものでした。
そう言って頂けると、本当にここまで書いてきて良かったと心から思います(号泣
今後もリアル方面の仕事をこなしつつ、SSを継続的に投下していきたい所です。

>あの話はサービス回で、レナをはじめとしたティガ出演メンバーが出たり作戦がハチャメチャだったりしてましたねw
>ですが、夢オチと言っても、夢というのは記憶を整理するため見るとか言いますから、マウンテンガリバー五号自体は存在するのでは?とも考えられます。
>出してみてもいいかもしれませんねw
なるほど・・・ 確かにその理屈で出してもアリかもしれませんねww
同じ理屈で、同話のヅヴォーカ将軍とか、【タイムレンジャー】のグロカンとか・・・

>大いにアリです(キリッ
ありがとうございます。ちょっと検討してみることにします。
後は・・・ 前述の小説版ティガ【白狐の森】に登場した、GUTSに憧れる少女・松下春菜を
【ダイナ】の時代に合わせて成長した姿で、スーパーGUTS志望のTPC隊員として出してみるとか・・・
 
 
>>909 ドミニア様

>新章/Fate死闘編
雷電「ぬぅっ・・・ あれはまさしく方天画戟にハルペー!!」 虎丸「知ってるのか!? 雷電!!」
ジャンヌ軍の伏兵三名に対し、歴史上の英霊の武器で応戦するギルガメッシュ・・・
『王の財宝』の驚異的なパワーに、ルーファス達のなす術はあるのか、気になる所ですね。
後、ルーファス、ベアトリス、バルテミリーの出典の記載が抜けてました(武器も?)。

>だが毎回暫定管理人が作るというのも味気がない気もするし、そうだな・・・
>『レス950番目になった常駐メンバーのうち誰かが作る』というのも面白いかもしれないな。
>常駐メンバー以外が950番になった場合は、951以降で最初にレスをした常駐メンバーが
>担当するとか。どうだろうか。
自分は問題ないと思います。TPC一刻館支部隊員様もおっしゃった通り、
自身にに当たった場合に上手くできるかどうかは、ちょっと何とも言えない所ですが(汗

>買って読んでみた。いやはや、とても面白いな。
>思わず某所でパロディ絵まで描いてしまった。
おお、好評のようで嬉しいです。
ただ、平野先生は【ドリフターズ】以外にも二作連載抱える状態・・・ 大丈夫でしょうか(汗

>うむ、楽しみにしている。
とりあえず、完結していた「魔法騎士 アース解放編」の投稿を完了いたしました。

>あれかw 確か「セイバーは私の嫁だ」とか言っていたな。
ギャグ短編辺りで、カバー裏のノリでミレニアム勢でギャグやってみたい気持ちもありますwww

>それは是非にもオススメしたい。
既に中古で【ヴェドゴニア】【ハローワールド】【デモンベイン】【塵骸魔京】のノベライズを揃えましたので、
他に積んでる小説がある程度消化次第、ニトロ系の作品にも移りたいと思っております。

>AAが好きだな、貴殿もw
>まあ、貴殿のそのssとaaの融合が楽しいわけだが。
AAは小説の挿絵みたいに視覚的な効果も出せますから、烈海王やMMRみたいな
原作で「顔芸」「印象的なカット」があったキャラは、積極的に導入していきたいですね。
空想大戦でも、旧編では結構AAも多用されてましたし。

>おお、あの名作に手を出されたか。
>私からはウルトラジャンプエッグの「キン肉マンレディー」もオススメだ。
う〜ん、女体化ネタはちょっと苦手ですね・・・(汗
とりあえず今は、【キン肉マンII世】の文庫が安くなり次第、集めていこうとかと思います。

>映画ファンから『驚愕的三池演出(笑)』と呼ばれる三池監督だが、なかなか面白いらしいな。
一緒に見に行った自分の父親も、大絶賛しておりました。
DVDを購入したら、あまり外出できない祖父とも一緒に視聴したいところですね。

>これで見た目がリトやツナに近ければ腐女子の方々が大歓喜したのだろうなぁと(コラ
なんか最近は二代目メルクに浮気してるっぽいですが(違

>見た目がこういうことをしなさそうな聖女だから余計にな。
>でも作品内でも男言葉で、洋式や上品さ<<<仲間の安全だったりする。
なるほど・・・ 正直、そういったキャラは個人的に好感が持てて好きですね。

>おお、これはなかなか・・・ 素晴らしい熱闘。
>そしてまさか妖怪大戦争の悪五郎が登場とは予想できなかったな。
>山ん本(だったかな?)や大翁とかも出てくるのかな? 
ありがとうございます。
悪五郎は・・・ ぶっちゃけ、一刻堂と“中の人が同じ”という理由での選出だったりします。
山ン本五郎佐衛門と妖怪大翁は、済みませんが登場は予定してません(汗
【百鬼夜行シリーズ】の京極堂も、小説版【こち亀】の設定でチョイ役で出せないかと、ちょっと思案中です。

>まあ、そうまでは言わないが・・・
>色々考えたものの、やはり空想大戦においては悟空やスパロボヒーローやライダー達が
>先に蹴散らしてしまうだろうなあと思うのだな、やはり。
>強いて言うなら、ザベルやショッカー辺りが拾って自分の進行作戦の際は利用するとか
>考えられなくもないが、それなら普通に地獄から呼ぶのとそう大差ないとも思いところだし。
う〜ん・・・ そこまで仰られると、むしろ自分のSSで
「ゾンビの大軍が、仮面ライダーやスーパーロボットを物量で圧倒、撤退に追い込む」
みたいな展開も書いてみたくなりますね・・・ww(無論、要リベンジ展開で)

>この表現が少し冗談調でマヌケすぎるかもしれないな。
>ホームアローンならそれでいいかと思うが、文自体はもう少しマジメな方がいいかもしれない。
>あと、擬音と文は分けた方がいい、と私もアドバイスされたことがある。
>まあ、そんなところかな?
>私もこういうのは偉そうな事はいえないからな。
やや横槍を入れる形になりますが・・・

表現が少し冗談調でマヌケすぎると評してますが、展開的には
「沙都子のえげつないトラップにバットが引っ掛かり、ボコボコにされる」というものですし、
それだったら、むしろ前後の展開に合わせてマジメに合わせるよりも、むしろここだけ、
あえて「浮いた」感じの表現にしても、それはそれで流れに合わせた表現ではないかと思います。
個人的な意見、当該部分を読んだ時にはクスリと笑わせていただきましたし(良い意味で)。

擬音と文に関しても、分けて表記するか、文章に編入して表現するかは書き手の方向性かと。
自分は以前のSSでも、擬音を表現に組み入れる形も何回かやってますし、アリじゃないでしょうか。

>うん? それは私のコメントか?
>正直記憶にない&ログを見渡して見つからなかったのだが、どの時に言っていたレスなのだ?
>気になるので、教えてくれると助かる。
リクスレ6を読み返したら、>>776のレスですね。
ブラウザが「Internet Explore」でしたら、メニューバーの「編集」→「このページの検索」で
キーワードを入力すれば、結構簡単に目的の文章が見つかりますよ。

>◆レミリアvsアンデルセン(東方×ヘルシング)
>目覚めたらなぜか幻想郷にいるアンデルセン神父と由美江。
>介抱してもらった村の人間に、吸血鬼の住む館があると聞いた神父は紅魔館へと向かう・・・
【HELLSING】は自分のSSで時系列をアーカード復活後としましたから、
アンデルセンと由美江はおよそ30年越しの黄泉還りということですね。
それを言ったら、旧編のラー・デウスも数千年は先の未来で復活してますが(笑
 
 
>>920 金色夜叉様

>どうかお願いがあります。
>牙狼と鬼武者を出してほしいです。
>出来たらスターウォーズも出してほしいです。
>どうかどうかよろしくお願いします。
【鬼武者】は、敵の幻魔だけなら自分の過去のSSで二回ほど登場させてますね。
【スターウォーズ】は空想大戦のルール上、海外版権の作品は(一部除き)取り扱わない事に
なっているので無理ですね・・・ リクスレ3で詳しい論議がなされてますので、ご参照ください。

パロディ作品なら問題ないでしょうが・・・ 故・石川賢先生の【須平巣忍法帳】に出てきた
ストリップ劇場を経営し、他の劇場から踊り子をさらって躍らせる「出前もち星の暗黒面ノ助」や、
【宇宙長屋】に出てきた女性の子宮に入り込んで侵略するミクロサイズのインベーダーとか、
そんなので良ければチョイ役で出しても良いですけど(笑

690 名前:名無し客:2010/11/28(日) 13:43:29

【オスメスズ ただいま、おたずねものをつかまえる いらいを じっこうちゅう………】


「た たんけいたいだ! にげろ〜!!」

しまったッ、こいつ逃げるタイプのおたずねものだったのかよ!?
ヤバいぜ… よりによってこいつのすぐそばに階段が!
これじゃ逃げられちまうッ!

「今日はついてたぜ!
 あーばよーっ、とっつあ…… じゃない、ノロマな探検隊め!
 
 ―――はっ!? だ、誰だっ!階段の上にいるのは!?」


                 クシシシシシィィ……

                       3秒……

                      いのれ………



   ┌ーー、                  、'ぐ'-,                /゙ゝ、
 /\|   〉  ┌―ー、         'l¬、 '!ッ、`i`'/''′                `' 、  ゙' 、     .. 、
./  +ー 、∠   N  /        .|  ./  ヽヽ"゛  .、      .____      ゙'-┘     / ´7
<  /,ー、 }L_ /   レへ      ! ./    .l ヽ  '! ゙゙̄__,゙,゙,゙,゙,゙,,,,,,,,__)           _/ 丿
.>|lノノ_」   ̄ 'ヽ  |     ./ ./     .!  .l   `´                _..r┘ _/
< rー´| r::a   p:ヽ  }      ,i/      |,  l              ........--‐‐"` _..r''´
ヽ/|  / ヽ;ノ  `ー| <     `         ´               | ___..--‐"´ 
  l_/   rー   l_/                                   `'´
    ヽ:、  ヽー′ ノ          
      `;:・、    <_ _                 風にっ………!!
     7 ―  ̄フ    ヽ
     |:::_ノ ,:::、_ノ
    _ノ_二_:、,:r ̄ ̄
   /;:::::: Y:: ̄:ー、_  ___
  /;::::::: |:、    _≧イ::: /
  |:::::::  Λ;:   ー ::::::/
  |::::::  /:;ヽ,, ノ::::::::ノ
  |:::::: /: `∧ヽ ,:::::::ノ
  、:::: /ヽ   |:`ー―イ ̄ |
  ヾ::ノ 人   、L;::::::ヾ__>
   l´/=人`、_ _)ー==―'
   しへノ ヽ」 ̄ヽ;:ノ
            ̄             


 
            ・・・・・・ ・・・・・・ ・・・・・・・ 


【おたずねものは ぶじ、キレイハナによってたいほできたが…】
【そのばにいた みんながみんな 『うわぁ……』 と、おもったという。】


691 名前:名無し客:2010/12/03(金) 02:41:03
テストです。
全部のテスト完了


692 名前:名無しの削除人 ★:2010/12/04(土) 11:47:09
sageテスト。

693 名前:サキ ◆SAKI.Jv/pA :2010/12/24(金) 02:47:30
164 :サキ ◆SAKI.Jv/pA :2010/12/24(金) 02:37:23

 ―――クリスマス、ですね。
 そういえばこのスレッドを立てたのも同じ時期だった気がします。
 あれから二年―――って随分と長い時間、ここにいた気がします。


 まあレスは滞ってましたがっ!!(涙
 と、とにかく! 記念すべき今日こそ復帰ですよ復帰!
 お待たせしてごめんなさいっ!
 ではいっきまっすよ〜〜!!


>>159

 ……いえ、その発想はおかしいと思います。
 というか! 着てどうするんですかっ!? プリンはお菓子ですよ!?
 それじゃ食べられないでしょッッ!

 まあそれはそれとしてこの着ぐるみは大事に保管させて頂きますけど!

「……するんだ」


 だ、だってちょっとかわいいって思っちゃったんですよぅ……まう〜。


>>160

 おうふ。そういえば初めて突っ込まれたような気がします。
 んー、基本的に詩みたいなものなので解釈は分かれると思いますけど。

 星々が空で歌い踊っている
 誰も知らない時間の中で

 共に生きよう 新たな日々を
 私はもう独りじゃないから

 この暖かな温もりを喜んで
 私と貴女で迎えましょう


 私はこんな感じに訳しました。他の人は、またちょっと違って来るかも知れませんけど。
 ……なんだかしんみりしますね。
 これたぶん、私たちとスグリさんたちのファーストコンタクトの事です。
 当初はどうなるかと思いましたけど、みんな一緒に暖かく迎えて貰って嬉しかったですね。


 今は……まう〜、ごっちゃな感じですね。
 記録が残ってる言語もありますけど、メインはプログラムに使う英語と日常会話で日本語でしょうか。
 他にも固有な言語はいくつか残ってますけど、データベース上に残ってるだけというのがほとんどですね。
 実際の使い手は戦争でほとんど居なくなってしまいましたから。
 日本語が残ってたのは、地球に残った科学者さんたちに、たまたま日本人が多かったかららしいですよ?
 スグリさんもあんな姿ですけど元はそっち系の人で、名前もとある植物から採ったそうなのです。
 選りすぐりの人類だからスグリっていうのはノーカンで。


>>161

 大丈夫です、問題ありません。

 というか、むしろ一定の速度以上でぶつかったら相手の方が危ないですね……。
 一応、宇宙空間内での活動も視野に入れてるのでかなり丈夫なんですよ、私たちは。
 スペースデブリや小惑星と激突しても大丈夫なように高性能なシールド発生装置を装備してますので。
 迂闊にぶつかったら相手の肋骨の方が折れちゃうんじゃないですかね。

……でもなんで肋骨なんでしょうか?


>>162

 刑も何も普通に飛んでいけますけど……。


 大気圏突入から大気圏離脱までこなせるのがシフブランズですっ。
 少数精鋭、機能特化、超高性能がコンセプトなんですよ〜、私たちは。

 でもスグリさんとヒメさんだけは勘弁してください。勝てません。


>>163

 ……………………えっ。

 えっ。

 ―――えっ?

「(ガタッ)」
「(ガタッ)」
「(ガタッ)」
「(ガタッ)」
「(ガタッ)」
「(ガタッ)」

 ちょっ、みなさん落ち着いテ! 座ってて下さいっ!

 というかなんでテラフォーミング用のプラントがプリン工場に!?

「アレはもう使ってなかったの。汚染が酷い区域に設置してたんだけど、ほら。
サキたちが来た頃には、もうほとんど治すのは終わってたし」


 だからって巨大プリン工場にするとかあまりにもヤバ過ぎませんか……?

 あ。まさか。
 これで世界中にプリンを供給する事で恒久的な平和を齎すとか!?


「もう平和だけどね。……でももう、これならプリンをめぐって戦う必要はないかも。
みんなで食べれば―――って食べきれるの?


 食べます。


【言い切った!?】

694 名前:サキ ◆SAKI.Jv/pA :2010/12/24(金) 22:24:06

 ―――メリークリスマース!
 まう〜っ、サンタさんのお土産ですよー!


 と、いうわけで!
 一夜限定のスペシャルルールでお贈りしますっ!
 突発イベント、サンタクロースの奇跡!
 とあるくりすましゅ〜の人親切な方から衣装も借りて準備万端ですよ〜!

「……ええっと。それはいいんだけど。私は何をすればいいの?」

 大丈夫です。この謎の袋から勝手にプレゼントが出てくるので。
 やってきた良い子の皆さんにお渡しするだけの簡単な作業ですよ〜。
 例えば、

「うおおおおおおおおおお! この際ちんちくりんでいい! いいから俺に聖夜の思い出をくれ!
 ヒャア我慢出来ねぇ、膝枕だ!」

 きゃあああああああああ!?

 シフさん、じゃないNONAMEさんなにやってんですかぁ!?
 そういうイベントじゃないですからこれっ! 襲い掛からないでください!
 だ、誰か助けてー!?

「―――Compleate...START UP.

 えっ。

「えっ」



695 名前:スグリ ◆uSUGURI/lA :2010/12/24(金) 22:32:16
http://charaneta.sakura.ne.jp/ikkoku/img/1230913390/695.jpg (106KB)
悪い子にはお仕置き……!


























《3...2...1...Time out.》



                           __,,:::========:::,,__
                        ...‐''゙ .  ` ´ ´、 ゝ   ''‐...
                      ..‐´      ゙          `‐..
                    /                   \
        .................;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::´                      ヽ.:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;.................
   .......;;;;;;;;;;゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙      .'                            ヽ      ゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙;;;;;;;;;;......
  ;;;;;;゙゙゙゙゙            /                           ゙:               ゙゙゙゙゙;;;;;;
  ゙゙゙゙゙;;;;;;;;............        ;゙                             ゙;       .............;;;;;;;;゙゙゙゙゙
      ゙゙゙゙゙゙゙゙゙;;;;;;;;;;;;;;;;;.......;.............................              ................................;.......;;;;;;;;;;;;;;;;;゙゙゙゙゙゙゙゙゙
                ゙゙゙゙i;゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙;l゙゙゙゙゙
              ノi|lli; i . .;, 、    .,,            ` ; 、  .; ´ ;,il||iγ
                 /゙||lii|li||,;,.il|i;, ; . ., ,li   ' ;   .` .;    il,.;;.:||i .i| :;il|l||;(゙
                `;;i|l|li||lll|||il;i:ii,..,.i||l´i,,.;,.. .il `,  ,i|;.,l;;:`ii||iil||il||il||l||i|lii゙ゝ
                 ゙゙´`´゙-;il||||il|||li||i||iiii;ilii;lili;||i;;;,,|i;,:,i|liil||ill|||ilill|||ii||lli゙/`゙
                    ´゙`゙⌒ゞ;iill|||lli|llii:;゙i|||||l||ilil||i|llii;|;_゙ι´゚゙´


「うぼわぁーっ!」

「ちょっ、セメントですか!?」

 ……悪い子にはちょっと痛い目を見てもらおうかと。
 とりあえず、こんな感じでいいよね?

「いえまあ、異論はありませんけど……と、とにかくやりましょう!」



【ルール説明】
・サンタさんがスレを訪れた人に適当にプレゼントを贈ります
・○○が欲しい、なんていうご要望にも可能な限りお応えします
・ただし本当に欲しいものが来るとは限りません。コレジャナイロボになっても泣かない
・あと無茶なお願い神龍! 俺を不老不死にしろ! など)は勘弁してくだしあ;;
・すけべーな願い事には容赦なくクリムゾンスマッシュします
・お手伝いさんは常に募集中です
・タイムリミットは夜明けまで!



……それじゃあ、よろしくお願いします。
こういうことするのは初めてだけど、うん。頑張る。



696 名前:名無し客:2010/12/27(月) 20:58:54
テスト

697 名前:名無し客:2011/01/02(日) 20:53:52
テスト

698 名前:M60T『サブラ』 ◆Mk3/la.KyI :2011/01/02(日) 21:03:31
お前ら、Yeni yılınız kutlu olsun !

699 名前:名無し客:2011/01/02(日) 22:21:32
訳せよ

700 名前:M60T『サブラ』 ◆Mk3/la.KyI :2011/01/02(日) 23:04:54
>>699
悪かった。訳は兵器スレで。ちなみにトルコ語だ。

701 名前:名無し客:2011/01/10(月) 16:20:44
新年明けましておめでとうございますー。
今日はちょっとレスの趣向を変えてみることにします。

>>167

「…………」
「…………な、何でしょうかスグリさん」
「流石に食べ過ぎだと思う」

「だってあんな大きなプリン見たらしょうがないじゃないですかーっ!」
「でも流石に人間の消化器官の許容量を数十倍は超すだけの質量を食べるのは……」
「スグリさんたちだって食べてたじゃないですか! 私と同じくらいの量を!」
「……だって残したら腐っちゃってもったいないだろうし」
「でしょう!?」


>>169

「わーい! ……って今さら過ぎますっ!!」

「もはやマラカスは爆発する物だって認識になってるからね、私ら」
「キョウコさんのいぢわる……まあそれはそれとしてこれは貰っておきますね。
今度カラオケ行った時とかにちゃかぽこ振り回しますよー!」

「危ないから駄目」
「ちょっ、即答っ!?」


>>170

「まう〜、おいしいですね! この味と出会うために生まれてきた気がします!」
「それはさすがにいいすぎな気もするけど……うん。また食べたいわね」
「大丈夫、もう作り方は分かりましたのでオールウェイズおやつ出来ますよ〜。
……でもヒメさんってなんでそんなにプリン好きなんですか? 意外だったんですけど」

「どうして?」
「まう〜……普段の雰囲気からすると神秘的な感じだったので。そういうのとは縁が無いと」
「……ふふ、良い事を教えてあげるわ、サキ」
「?」
「甘いものが嫌いな女の子なんて居ないわ」

「普通の女の子じゃないですかそれー!?」
「……というか、別にいいじゃないの、そんなこと。私はプリンが食べたいから食べるだけ。
スグリと一緒に居たいから雪の降る夜にデートするだけ。それだけのことよ」

「そうですか……って、ちょ、最後のって何かおかしくありませんか?」
「えっ、何が?」
「えっ」


>>171
「たわけ! 天才の俺だからこそ許されるのだ! 凡人は黙ってみておれ!」

「はいはいNONAMEさんは黙りましょうね。マラカスで殴りますよ」
「はいすいませんでした。……まあ、アレだな。アレ。ここは全年齢だから言っておこう。
セクハラは犯罪だッ! 合意の上でしか許可されない!」

「シフさんが言っても説得力がありません」

702 名前:名無し客:2011/02/18(金) 00:52:31
http://charaneta.sakura.ne.jp/ikkoku/img/1230913390/702.jpg (88KB)
はー…またすっかり遅くなってしまった。
気が重いですがちょっとお邪魔します。

ハジはまるで物分りのいい犬みたいでとても可愛いです。
彼のような人はね、ツンツンしているようで実は甘えたいのですよ。見れば判ります。
もう堪りませんね。イライr…いや、何だ…胸がこう、きゅんきゅんしますよね。
もう息が止まるほど抱きしめて、頭といわず体といわず撫でまわしたい。


703 名前:名無し客:2011/02/19(土) 00:55:50

今更ながら【海賊戦隊ゴーカイジャー】第1話、視聴してみました。感想・・・
・・・・すごい戦隊だ。
凄い!冒頭から凄すぎる!【ディケイド】【ウルトラ銀河伝説】と続き、まさにスーパー戦隊大戦!
そして初っ端から艦隊戦&巨大ロボ無双・・・ 何から何まで凄い!!
ゴーカイジャーの面々もドミニア様が仰ったとおり魅力的で、戦闘も魅せてくれて非常にカッコよく、
個人的にはゴレンジャーハリケーンのノリにもちょっと笑ってしまいましたwww
敵組織ザンギャックも初っ端から子供を襲うなど、良い悪党ぶりを見せてて期待大です。
自分としては90年代にリアルで触れた身として、カクレンジャーやオーレンジャーへの変身を楽しみにしたいですね。

というかナビィの声、田村ゆかりさんかww この人さり気なく芸達者だと思います。


【魔法少女まどか☆マギカ】第6話を視聴。
QB、この畜生ッ・・・(血涙
いや、本当にヘビーな展開ですが、一つ一つの演出面とか中々面白いな、と思う所もあって
今後のSSの表現の参考にしていきたいという気持ちも大いにありますね。流石虚淵さん・・・
ほむらのクールビューティっぷりや、杏子の今後の立ち位置が気になるとか、嫌いじゃないわ、このアニメ・・・


ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm13279482
【第2次スーパーロボット大戦Z】PV第2弾、公式サイトで画像が上がってた物の他にも
ロックオン、あしゅら男爵、グラハム、ヨーコなど、色々発表されてます。
ゴッドマーズ、やっぱり原作以上に動いてるっぽいですねww あとコーラサワーww
チェンゲ組は見た感じ、やっぱり破界編では原作3話までの世界観ベースっぽそうですね。

今週の【トリコ】・・・ ゼブラ、勇次郎かと思えば世紀末覇者だったりしましたが、
やはり彼も美食四天王・・・ 単なる犯罪者じゃなく、自分なりの義憤で動く男でした。
人々を苦しめた生物兵器を倒し、少女の命を救ったゼブラ、・・・・すごい漢だ。

「月刊コミック@バンチ」で連載開始された、諸星大二郎先生の代表作【妖怪ハンター】を
井上淳哉氏がリメイク作品【妖怪HUNTER】を読んでみました。
感想・・・ う〜ん、リメイク版稗田先生、ちょっと自分の中の稗田先生のイメージと違うかな・・・(苦笑眼鏡はちょっと似合わない・・・orz
とりあえず単行本が出たら買ってみようかな、とも思ってますが。
 
 
■最近触れた作品

・幕末浪漫 月華の剣士 (作:嬉野敦彦) 全2巻
全部読了した感想・・・ やっぱ十三とあかりのコンビ好き良いなぁ・・・
この二人みたいにシリアスもギャグもこなせる組合せは、読んでて微笑ましいと同時に好きになれますね。
外伝で主役になったのも頷けます。
とりあえず、この二人&骸(紫鏡)の登場も、ちょっとずつ検討していきたいですね。
 
・絶叫学級 (作:いしかわえみ) 7巻
本巻収録のエピソード読んで確信しましたが、作風的には都市伝説とかホラーとかよりも
むしろ【世にも奇妙な物語】に近いのかもしれませんね、この漫画。
ストーリーテラーの立場のキャラ(本作の黄泉、【世にも】のタモリ)が物語に殆ど・・・というか
一部の話を除いて全く絡んでこないと言うのも、何となく共通してるイメージですし、
特に本巻に収録されてたエピソード「彼氏・物語」も、結末・後日談含めてかなりそれっぽいです。

まぁ、話自体はバッドエンド多めですが、個人な主観、悪い意味で後味が悪い話はそう多くなく
(全く無い訳でもないですが)、【地獄少女】とかに比べたら普通に読み返して楽しめる漫画です。
むしろ黄泉が直接関わったエピソードの方が、グッドエンドになってるし・・・(笑
 
 
>>26 ゴジラジュニア様

>Fラドン「気に入ったのか、すごい漢がw」
気に入りましたwwww もう師範の大ファンです!
iPodに「不破忍道入門」のmp3を入れて、暇さえあればスピーカーに繋げて作業用BGMにしてるほどですww
今後のSSでも不破刃に出番を与えて大活躍させたいですね。そいや!あ、そいや!あ、そいや!あ、そいやそいy(ry
・・・ええ、出すときは勿論原作準拠にしますが(汗 EVA弐号機の如く、流影陣を投げ飛ばすかもしれませんが(ぉ

民明書房からの引用と言う形で「不破忍道入門」風のノリと口調で解説を挿入するのは・・・ ダメだろうな(汗
ナレーション@小板橋篤記
後、MUGEN改変キャラと言えば、ジョーの戦闘シーンを何故か“アナザーアンノウン”(ボンガロ仕様の改変キャラ)で
思い浮かべてしまう自分が居ます(笑

>私もMUGEN動画を見るようになってから何故か、マッド鬼山の声がアミバで脳内再生されるように…
>Fラドン「本当に何でだよ」
>何ででしょうね…別に人体実験もしてないのに…
あー・・・ 想像してみたら確かに結構フィットしそうな気もしますねww
マッド鬼山に関しては、自分はどちらかというと中尾隆盛氏っぽい声のイメージで想像してました。

空想大戦に出すとすると、やっぱり様々な作品の怪獣の残滓を探しつつ、独自に色々暗躍してそうですね。
一個人でクローン怪獣・レストア兵器を造り出すだけの実力を買われて、ネスツ辺りに拾われてるかもと
一瞬思いましたが、鬼山はどちらかというと自分が頂点じゃないと納得できないタイプの人ですしね・・・

>[MUGEN] 天下一MUGEN大会Z - 10
紹介された動画を視聴しました。感想、・・・・すごい漢達だ。
師範の分身とサタンの高速移動・・・ 空中浮遊もあって、ヤムチャ視点で傍観するしかありませんでした(滝汗
舞も個人的に好きなキャラなのでMUGENで活躍してる姿は見てて嬉しいですね。負けましたけどw
残りの動画も時間を見つけて全部視聴してみます。

>こんな動画も見つけました。
・・・・すごいプラモだ。スーパーコンボイちょっといいなぁ・・・

>Fラドン「香港と言えば非公式なSFII漫画で「無想転生を使う健次郎」なんてキャラが出て来たって話なら聞いたことがあるが、
>公式漫画もこんな調子なのか…」
香港漫画のWEB通販サイトの紹介によると、香港の漫画版は原作付きでも結構スケールの大きい
オリジナル要素が入ることも多く、【ストリートファイター3】の漫画版は100巻以上続いたそうです。
それにしてもNEO-DIO、ミズチよりレベル上なのか・・・
赤い雨様のSSを読んだ限り、空想大戦に今からこの設定を導入するのは難しいかな(悩

>wikipediaで見てみました。やはりアーチャーやライダーの資質もあったんですね。
>Fラドン「ってかアサシンの適正まであるのは丁原や董卓を暗殺したからか?」
呂布と言えば、【ワールドヒーローズ】でも敵側として出てましたね。
個人的には同作準拠の設定で、NEO-DIOやジャック・ザ・リッパーと一緒に出そうかな、とも構想中です。
ザベル、ジャック、骸の、格ゲー三大狂人キャラの揃い踏みも、いつか書いてみたい・・・

>Fラドン「2m足らずの方なのか頭にライト付いてる方なのかちょっと気になる」
ああ・・・ 確かにそっちもありましたねwww

>とある掲示板で「太陽が燃え尽きて危機に陥ったELSの母星=プラズマスパーク建造前のウルトラの星」説が唱えられていました。
ELSと言えば、劇場版も公開されて無事完結した【ガンダム00】、空想大戦としてはどういう扱いか気になりますね?
聞いた話だと、劇場版ラストで50年くらい時間が飛んだとのことですが・・・
 
 
>>27 名も無き蜀軍兵様

>・幻想水没譚 其ノ一
調べてみたら、中々面白そうですね・・・ 自分もとらのあな通販で注文しました。

>里の人間がウサ晴らしに妖精を苛めるという話も聞きました。
う〜ん、自分が知る限りでは【求聞史紀】で阿求が「捕まえたら鬱憤を晴らすとよい」と勧めてただけで
実践してると言う話は聞いてなかったのですが・・・ 最近明かされた設定でしょうか?
 
 
>>28 金色夜叉様

>皆様お久しぶりです。
>今まで規制に巻き込まれておりました。
>近々、小説をupしたいと思います。
お久しぶりです。金色夜叉様の小説の続きも楽しみにしてますね。


704 名前:名無し客:2011/02/23(水) 22:00:10
 
【狼と香辛料】が完結したと聞いたら、その直後に【スティール・ボール・ラン】完結の報が…
どっちも興味はありましたが原作には触れてなかったので(前者は漫画版をちょっと読みましたが)、
機会を見つけて触れてみたいですね。

http://www.axive.jp/index.php/archives/8370
【けいおん!】劇場版、2011年12月3日にロードショーが決定したとの事で。
前情報では本編のその後を描くとも聞いてましたが、実際は本編の挿し話をやるっぽい?

http://blog.spalog.jp/?eid=863446
スパログでの寺田Pの発言ですが、第2次Zの序盤は別世界の地球が舞台で、
本作の新規参戦組は、殆どがそこ出身になるみたいです。
PV第2弾の最初のテロップを見ると、どうもそちらも複数の世界が融合した多元世界になったみたいですね。
寺田P曰く、別の地球の地図はかなりカオスな状態となっているとの事で…
少なくとも、甲児や竜馬は【Z】とは別人扱いになるっぽそうですね。

http://thwiki.info/th/vote8/
第8回東方シリーズ人気投票、結果発表されました。
自分の投票したキャラはやや苦戦しましたが、来年の健闘に期待したいですね。華扇ちゃん頑張れ

ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm13630016
「レベルを上げて物理で殴れ!」・・・・すごい名言だ。

リメイク版【妖怪HUNTER】、先に稗田先生のイメージがちょっと違う的な発言もしましたが
今月の第2回を読んだ感想…、「諸星先生の【妖怪ハンター】を他の先生が現代風にリメイクした作品」
として見れば、案外面白く読めるかもしれませんね… >>29の感想、前言撤回します。
眼鏡の稗田先生はまだちょっと慣れませんが(汗
 
 
■最近触れた作品

市の大きな古本屋に行く機会があったので寄ってみましたが、漫画版Vガンダムの欠番話収録の
ボンボンは見つからず…(涙) でも、他にも色々と見つける事が出来ました。

・幻想水没譚 其ノ一 (作:比良坂真琴) 同人誌
そんな訳で、名も無き蜀軍兵様がレビューなさってた比良坂先生の同人誌、届いたので読んでみました。
感想・・・ 細かい内容は蜀軍兵様が挙げてましたので割合しますが、
内容的には「其ノ一」の通り、まだ【幻想水没譚】という作品の序盤部分のみ、といったところですね。
とりあえず、3月24日発売の三月精第2巻、本作の続き共々楽しみに待つこととします。
比良坂先生の書いたキャラは、みんな可愛くて大好きですw
 
 
・機動戦士ガンダム (作:富野由悠季) 1、2巻
富野監督による【機動戦士ガンダム】の小説版、大分前に中古で揃えて読む機会がなかったのですが
とりあえず小説がある程度消化できたので、この機会に2巻分まで読んでみました。
感想・・・ TV版においてララァが登場・死亡したのは大分後半と聞いてましたが
(TV版は未見なので正しいかどうか分かりませんが)、本作では1巻分でララァの出番を済まして
2巻分では小説版のみのニュータイプ兵士、クスコ・アルが登場する形式なんですね。
モビルスーツの戦闘もTV版とは違って全部宇宙での戦いになるみたいで、読んでて緊迫できます。
粒子砲や核弾頭を積んだビットを操るエルメス、アムロとクスコのニュータイプ同士の戦いの様子など、
色々と読んでてSSにも活かしたくなる要素も多くて楽しめました。

サイド7時代のアムロの上官のラルフ中尉、宇宙戦闘機乗りのマクベリィ少佐など、魅力的なキャラも多かったです。
両者ともアムロの一年戦争時代の知人と言う形で、名前を出したい気持ちもありますね。3巻でアムロ死ぬとも聞いてますが…
もしくはラルフ中尉を黄泉還らせて(明確な死の描写は無かったので、生きてた事にしてもOKかな…?)、
江田島塾長に雇われ、ハートマン軍曹並みの鬼教官として若いヒーローを扱く役割を担当するとか…
 
 
・スーパーロボット大戦α外伝コミック 鋼の救世主 (作:富士原昌幸) 全1巻
こちらは富士原先生が故スーパーロボットマガジンで連載した【α外伝】のコミカライズとのことで、
本編のサイドストーリー的なエピソードと、原作ゲームの幹部格との戦いをメインに描いてるみたいです。
(α外伝未プレイなので、正しいかどうかは断言できませんが)
面白かったエピソードは、未来世界に適応して遥かに大人しい性質になったドラゴノザウルスを
ミケーネ帝国が利用しようと企み、その子供がプリベンターに協力を求める『SEASIDE PANIC FOR FUTURE』、
戦闘獣ダンテの怨霊が甲児に憑依、父・剣蔵が生きてたことを知らされ、真実を隠されていた
怒りを利用され、マジンカイザーを暴走させて鉄也を襲う『勇者対魔神』の二作ですね。
非常にめんこいドラゴノザウルスの子供は、一見の価値があるかと思いますw
 
 
・恐竜アーミーおたすけ隊 (作:石川賢) 全1巻
以前ゴジラジュニア様が話題に挙げてました、故・石川先生がボンボンで連載してた作品との事ですが
市の古本屋で安価で置いてあったので、この機会に購入致しました。
感想… 面白いです!! 対象年齢はボンボンの読者層っぽい雰囲気ですが、
主人公勢もしっかり石川イズム抜群だし、石川先生っぽいSF+和風テイストの匂いもしますし、
読んでて非常に楽しむ事が出来ました。ガルマの首を欲しがる俗っぽい所、嫌いじゃないです(笑
しかしエイリアン、帝国軍、ターミネータが暴れ回り、あらゆる星が世紀末状態に… 凄い世界観だなぁ(汗
 
 
・ブルーベリードール (作:石川賢) 全1巻
同じく石川先生による漫画作品で、これ以上ないってほど超絶面白かったのですが…
まぁ、その、相当下品な内容なので、詳しい紹介は割愛します(爆
ただ、こちらも石川先生らしいギャグ、ぶっ飛び具合も健在で、エロギャグながら
割と勧善懲悪的な雰囲気も持ってる作品なので、やはりファンにはお勧めできる一冊です。
あと、連載時期が時期なだけに【北斗の拳】のパロディもやらかしております(笑
 
 
■泡沫のようなネタ
…というか、(本気でやろうと考案中の)一発ネタですww

・ネスツと協力体制をとっているDIO一味の首魁・DIOの下へ、組織の命により赴いた最上級幹部ゼロ。
 連れてきたペット、ライオンのグルガンをDIOに紹介するが…

DIO「ふん!」 ボギャアア
ゼロ「グラガン―――!! なっ!何をするだァ――――ッ
 
・強敵に対抗する為、両津が人脈を活かして知り合いに募った強豪戦士の召集は
 人から人へと飛躍して行き、両津とは面識のない人物が知人をスカウトするに至った。
 そんな中、トアールホテルのレストランフロアで、人手不足の為にスタッフのバイトをしていた
 カポエラ使いのキャラの前に、パンツ一丁に黒マントを羽織った一人の男がテーブル越しに相対する。
 何の料理をご所望なのか、男に聞くと…

ジョー「カポエラ・・・・
 
 
>>30 名も無き蜀軍兵様

>劇場版は未見なのでDVD・ブルーレイ待ちですが…
空想大戦のルール上、劇中で戦死した人物なら黄泉還りの適応は問題ないはずです。
むしろガンダム00の場合、時系列をどうするかと言う問題もありますね・・・

>実はこの続き、来月の例大祭で出る予定だったのですが…
>詳しくは比良坂先生の公式サイト『DOLPHINICITY』をご覧下さい。
比良坂先生・・・ 挫けないで頑張ってください(応援

>前にどこかで見た『捕まえたら鬱憤を晴らすとよい』発言を曲解してたようです。
発言自体は【東方求聞史紀】における妖精キャラ全般への阿求のコメントですね。
 
 
>>31 ドミニア様

>そのうち東方の幽香を大暴れさせる話を書きたいなと思うのだが、それに
>あたって、相方的キャラクターを用意したいなと思っている。
>・・・のだが、いまいち自分の中で思う出したいキャラクターの条件に合う
>キャラクターが思いつかないのだ。
う〜ん、ドミニア様が挙げた条件で、自分が思いつく限りでは…
【GetBackers -奪還屋-】の音羽マドカ辺りでしょうかね。でもマドカは既に旦那いるしなぁ…
後は… 植物好きという一点で、【ちびまる子ちゃん】の佐々木の爺さんでしょうか。
 
 
P.S
岩崎夏海氏の小説【もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら】、
最近漫画化しましたし、結構面白いとの評判を巷で聞きましたが、買って損は無いかな…?
「積んでる小説を先に消化しろ」と言われると、全然反論できませんが(爆
更に言うと、【風雲黙示録】や【ヴァンパイアハンター】の小説版にも揺れてたりしますが(核爆

後、以前ゴジラジュニア様が紹介してました【ずんずん教の野望】の動画、見てみました。
・・・・すごいゲームだ。ノリで地球の無意識を退治とは…w いいんじゃない?(ぉ


705 名前:テスト:2011/02/24(木) 22:53:57
これで赤いテストが名前欄に!

706 名前:@red@テスト:2011/02/24(木) 22:54:48
タスト

707 名前:テスト:2011/02/24(木) 23:51:00
テスト

708 名前:テスト:2011/02/25(金) 00:01:49
てすてす

709 名前:テスト:2011/02/25(金) 00:02:28
てすてす

710 名前:@ ◆pTOL4PKqJTL2 :2011/02/25(金) 07:14:24
テスト

711 名前:てすと:2011/02/25(金) 07:15:19
てすてす

712 名前:名無し客:2011/02/27(日) 22:35:51
ああDMCデトロイト・メタル・シティああ

713 名前:鹿目まどか@普通少女:2011/02/28(月) 01:01:20
 夜天の空。
 雲ひとつない澄みわたる夜。
 なんでもないようなある日。

 一つの終わりがあった。


 ――駆け抜ける最終電車。
 いつも通りの通常運行、ダイヤの乱れなどなく今日も一日を終えようとしていた。
 とはいえ最終電車なんてものは人が居ていないようなもので、
僅かな人間のためだけに仰々しい鉄のがらんどうは今日も定められたレールの上を走り抜ける。
 一つの目の駅を超えて二つ目の駅へ、トンネルをくぐって三つ目の駅。
 何事も無い、平穏な運行。そもそも変化なんてものは電車に限っては有得てはならない。
 規則正しい時刻に辿り着き、規則正しい時間に出発することを義務付けられている鉄の箱に、
それらを逸脱しろというのは聊か無茶な話であろう。

 今日もいつも通り、電車は最終駅に向かってその車輪を回し続けていた。
 澱み一つ無い足取り、メンテナンスの確り通った列車は十全の性能を生かし続けている。
 ただ、今日はいつもと少しだけ様子が違っていた。

 客など居ていないようなもの。
 そもそも最終電車に用になるような人間は余程訳ありの人間か、もしくはとある理由からそういった交通手段を使っている人間。
 その二種類だろう。
 そして今日は、訳有りの人間と、とある理由のある人間が偶然居合わせた。


 それが悲劇の引き金だった。


 高速で走り続けるある意味で永久機関を完成させた鉄の桶。
 その一角で僅かな嬌声が響いた、本当に小さな声。取るに足らないような嗚咽。
 最終電車名物とも云える泥酔者の遠吠えだと勘違いされるような叫声。

 だがその内側では――凄惨な事態が起こっていることは誰一人として認知していなかった。

 べったりと窓にこびり付いた赤黒い花びら。
 いたる場所に飛び散っていて、共用の緑色の椅子から天井の壁紙、宣伝広告――地面に広がる血だまり。

 ――綺麗におろされ、丹念に手折られたサーモンピンクの生々しい造花がふたつ。

 それを見つめたまま茫然と立ち尽くす少女のカゲ。

「――あーあ。これは拙かったと思うよ、さやか」

 昔から死神はそっと背後から忍び寄り、その凶器である鎌を生者の首を突き当てたという。
 その瞳は異形である証の赤、その姿は油断を誘うようにと、設計された愛くるしい畏貌。
 少女のカゲの背後、血がこびり付いた椅子にちょこんと座り込んで見つめていた。

「――まさか一般人を××しちゃうなんてね。予定より早期になったけれどこれはこれで有りかな」

 後ろ足でその貌を掻き毟りながらなんでもないことのように呟く。

「色々さやかとは語り合ったけど、もうこれでお終いだろうし最後だから思い切り語ろうか」

 佇まいを正すとその表情を映さぬ無貌の生き物は語る。

「ねえ、さやか。どうしてキミは彼らを××したんだい? だったっていうのに」


「わからないかな? 彼らはキミの内から出でる願望の良き理解者だったんだって」
 悪魔は語る。
 その口ではなく、頭の内側に浸透するように語りかける。


 だって――キミの理想は、

             自分のために力を使わない。
             他人のためだけに使う。
             けして見返りを求めない。
             感謝されることさえ求めない。


                                 ―――だったんだろう?
                                    思い出すんだ、彼らのことを――




「言い訳とはさせちゃダメっしょ。稼いできた分は全額貢がせないと、
 女って莫迦だからさぁ、ちょっと金持たせとくとくっだらねえことに使っちまうからねぇ」


                                             あんたたちとは違う魔法少女になる。
                                             あたしはそう決めたんだ。

「イヤー、ホント。女は人間扱いしちゃダメっスねぇ、犬かなんかだと思って躾けないとねぇ
 あいつもぉ、それで喜んでるわけだし、顔殴るぞって脅せばまず大抵黙りますもんねw」

                                             だれかを見捨てるのも、利用するのも、
                                             そんな奴らと連むのもイヤだ。

「w。ちょっと油断すると直ぐ付け上がって席入れたいとか言い出すからさー、
 甘やかすの禁物よ? ったく、テメーみたいなキャバ嬢が10年後も同じ額稼げるかっての。
 身の程弁えろってんだ。なあ?」

                                             ―――見返りなんていらない
                                             ―――あたしは絶対自分のために魔法を使ったりしない。

「捨てる時もウザいっすよねぇ……その点、ショウさん上手いスから、俺も見習わないと――」
                                            

 無理矢理に思い出させるよう、
 白貌からその時の様子を叩き込まれる。
 ビルの隙間を潜ると車内は暗闇に染まった。
 その中で一際に輝く朱眸。
 可愛らしくくるん、と尻尾を振り回すと、

「ここまで言ってもわからないかな? 君の理想を文字通り受け取ってくれる生き方を彼らはしてるじゃないか。
 女の稼ぎを全部貰って、責任は取らないって言ってくれてるんだよ―――さやか、君の理想すべてを受け入れてくれているんだよ、彼らは。
 だって君の理想は一切の見返りを求めず、ただ相手の幸せを祈って、自分を捧げることなんだろう?
 だとしたら

 淡々と事実だけを論う。まるで首に掛かった鎌をゆっくりと引いていくように、
だが熱はなく、愉悦も滲まない。それが自己の有り様のようにさやかを奈落へと突き落とす。

「けれど結果的には良かったね。君も二次性徴を経て、君もようやく魔女おとなの仲間入りだ。
 君が師事するマミでも到達出来なかったところまで手を伸ばせたんだ。胸を張りなよ、さやか。
 君と話せなくなるのは悲しいけれど―――先ずはお祝いの言葉をあげよう。



  
 おめでとう、さやか


 ハッピーバースディ、さやか


 最後に一度だけ、朱い瞳が一際赫くと――
トンネルを抜けた瞬間、風に消えるようにその姿は消失してしまう。

「さやか、君と過ごした日々は僕にとって掛け替えのない日々だった
 だって――

 才能のない人間が藻掻き足掻く様はいつみても失笑を禁じ得ないからね
 やはり喜劇は外様から見るに限るよ





          


              さようなら、ボクが通り過ぎた只の人間さん。

 
 
 
 
 
 
                                          ―――白貌は嗤う。
                                             人間を嘲笑う。
                                              舞台は跳ねた。
 
                                           ――碧は夜天に堕る。
                                              これは終わった物語。
                                               語るべくも無い幕間―――

714 名前:名無し客:2011/02/28(月) 11:06:17
本文

715 名前:名無し客:2011/02/28(月) 11:15:01
一刻館いっこくかん


716 名前:名無し客:2011/02/28(月) 15:17:21
テスト

717 名前:フェイト・テスタロッサ ◆Fate/THDTs :2011/03/05(土) 10:30:01
http://charaneta.sakura.ne.jp/test/read.cgi/ikkoku/1265977414/574
Side:Fate


嫌…嫌ぁ……!!
母さん! 捨てないで! わたしを捨てないで!!

          ::\ー-=ミ
        ::_≧=ミヽハハ\         __::
       ´    `ヽ ー'"´  ̄ ` 、__/厶二}___::本当の子供じゃなくて良いから
     ::⌒> ´   /`ヽ     ,へ、 寸´.::::::.>く:: 人じゃなくて良いから!
     ::〃 /   //         \ ∨爪  ハ::
    ::ノ-‐ァ  //   ィヘ     `ヽ  Vハ:::ハ  |: 失敗作だって叱られても
     .:'   / / / {  ハハ ハハヘ  レ'}:::::::|   |:: 
      ::| .イ'  { -{‐从   } }ァ‐-}ュ } ハ ル'ハ:::::{  |:: アリシアじゃないって責めても
       ( ′ ハVxぅ示 ノノ テぅミ从ノ{_/,人::{  |:
       ::{  ト ノ。Vツ   Vヒツ个 | )  `ヽ |:: お仕置きされても良いから!
        ::八八{ iパ:, ′  ` ゚^゚。 爪{      |::
         c ::| i i^ト  、 , ~゙ ィ / |ハ     | :ただの道具で良いから!
          :|イ い:::/` ー=≦=,' /i | j    |:
           ::_/⌒ヽ:人 }::厂 ̄//⌒>く/     |:: 捨てないで……ください…
       ::∠/   rァ〉 .ィ77h.//:::/:::::::::\    |::
      ::/::::┴‐一'.:厶:;'    }/.:::{>==ニ::>   |::
       ::}:::::::::::::::::::/::::::{   .イ}:::/:.:::::::::::::::::/  |:
     .:ハ::::::::::::::::/,==∧__/.:::レ'.:::::::::::::::::::/   l::
     {::::::::::::::::/《__//∧::::::::::{:::::::::::::::::::;イ    l::


>「ねえ、あたし、あんたの役に立ってたよね?
> 魔女も使い魔も倒したし、契約もしたし、他の子の勧誘だってしたよ?
> ずっとずっと、マミさんよりも役に立ったよね!?
> ね、あたしっていい魔法少女だったよね?
> あたしのこと必要だったよね? あたしが必要だったって、助けてって言ってよ。
> だったら助けるから。どんなことをしても助けるから。
> あんたが何者だって構わないから、美樹さやかが必要だって言ってよ!!」


 ,': : |: : : : | : :/ェ≦_、 ヽ |: : : : /|゛\/: : : |: : |: : |: : : : : : :|: : : :|
!: : ',: : : /| :/   7ハ ゙  |:: : :/ |: : /\: : |: : |: ::|.: : : : : : :|: : : : |
,゙: : : ‘.: : i |/   /し/   |: : / |:/≦≡ミx、|: |: : : : : : : !.: : : :|
, λ: : : y.{     ゝノ    |: /   !/   ,r-、ヾ、 |: :|: : : : : : :|: : : |
./|: : : : / ` , ゚´         |/   j  ,vハ ‖ |: |: : : : : : : |≧≧|
 |: : : /  ;.     ′         /しヘ/   |/: : : : : : : :!≦≦|
 |: : : :、 /               ゝ、ノ    /: : : , : : : : /≧≧i
 |: : : : . |!                      ゙。  /: : : ,': : : : /ー、: ,'
 i: : : : :. ゚     `  _              .   /: : : /: : : : /  ,'/:,'
 i: : : : : |  \        ̄           ;  /: : : /: : : : / //:,'
 :: : : : : ハ   \               ,  /: : : /: : : : /___ノ /
 .: : : : : | ヽ   >   _      - 。イ: : : /: : : : :/ : : : :/
 

あの涙は同じ物だ。
かつてのわたしと、まったく同じ涙だ。
悲しくて… 悲しすぎて……
たくさん貰っていたはずの慈しみも。               「フェイトが、私の子供だったら…」
たくさん貰っていたはずの優しさも。              「ワタシはフェイトの事が心配なんだよぉ」
たくさん貰っていたはずの思い出も。         「気をつけるように言って 怪我でもしたら大変だから」

全部、溢れて……零れて、無くなってしまう涙だ。
それじゃ、ダメなんだ。

教えてあげたい。
その涙は、本当に簡単なことで、止められるっていうことを。
わたしが、なのはに教えてもらったように……

右手が。自然と持ち上がる
母さんに、アリシアじゃないと言われた、利き手……だけど。
きっと、届く――――

>   「ああ駄目だよ、さやか。 君が幾ら頑張っても、彼女達には勝てない。
>    戦力の差が圧倒的すぎる。
>    君は、魔法少女はそのために在るモノじゃないんだから。・・・・・・・・・・・・・・・・
>    けど、安心するといい。
>    もうすぐ君は、高町なのは達では手の出せない存在になる。
>    そう――
>    ――魔女になって結界に閉じ篭れば、君は安全だ。
>    だから、早く魔女になってよ。
>    それが君の存在意義であり、僕らが必要としてることなんだ。
>    僕を助けたいなら、さあ早く!」

   「なに……それ………………何なのよ!
    わけわかんないよ! 魔女!? どう言う事よ!
    あんたは魔女を倒す魔法少女をつくるんでしょ!? それが魔女になれ?
    なるよ…もう半分以上魔女になっちゃってる。それぐらい教えてもらわなくてもわかる!
    だって自分のことだから! もうゾンビでも! 魂こんな石ころにされちゃっても、自分の身体の事ぐらいわかるよ!
    でも魔法少女をつくるあんただったらさ……正義の味方をつくるあんただったらさぁ!!
    頑張れとか、誘惑に打ち勝つんだとか言うところじゃないの!? なんで!?
    あんた、魔女にするために魔法少女を造ってたの!?」










      ', ';:.:.:.:.:.\                         /.:.:.:.:.:;' ,'
      ', ';:.:.:.:. /                        \ .:.:.:.:;' ,'       そうだよ?
,   ´ ̄∨.:.:/                        \:.:.∨ ̄`   、
     / .:                            :. \
   . ; '  /                            ':   丶: .  当然じゃないか。
 . : /   ;     , .::;;;;::. 、              , .::;;;;::. 、     ;   ヽ: .
.:.:.:/   i:   イ .;'⌒しハ             イ .;'⌒しハ   .:i    ':.:.:.今更なにを言ってるんだい
:.:/    :|:.   人:ヽ...ノ.:ノ                人:ヽ...ノ.:ノ   .:|:     ':.:  さやかは
/    :.|:.     `''ー ´              `''ー ´    :|.:     '
     .:.:.|;:                                 .:;|.:.:.
    .:.:.:.ll:.                                  .:ll.:.:.:.  みんな聞かなかったじゃないか
   .:.:.:.:八: .                               . :八:.:.:.:.
   .:.:.:./.:.:..\: .         'ー‐'^'ー‐'          . :/.:.:.ヽ:.:.:.:.何のために魔法少女をスカウトしてるのかって
  .:.:.:/.:.:.:.:.:.:. \ : : . .                      . . : : / .:.:.:.:.:.:.ヽ:.:.:.


718 名前:フェイト・テスタロッサ ◆Fate/THDTs :2011/03/05(土) 10:30:50






   ――――ぱきん




    何かが壊れる音がした。




巻き起こる青い魔力の本流。
渦を巻いて、溢れたそれは、周囲の全てを弾き飛ばしてる…
まるで、それは。
それは全てを拒絶するように。

捻じ曲がって折れる街灯を避け、弾け飛ぶベンチをバルディッシュで斬り落とす。
けど、それが精一杯。
右手が、届かない。

一歩。

奥歯をかみ締めて進む。

拒絶の風が強くなる。 痛い…… 
純粋な魔力の筈なのに物理的な圧力で拒絶してくる。
髪が巻き込まれ、皮膚が裂ける。
血が出てる……すごく痛い。

でも……

それが何だって言うんだ!!

わたしは、あの涙を知ってる。
あの涙の痛さを知ってる。
今、彼女の……美樹さやかの痛みを知っているのは

わたしだけなんだ!!

更に一歩を。
そして、もう一歩を踏み出す。

伸ばした手の指先が裂けた……
痛い…痛いよ!

バリアジャケットのガントレットが魔力に耐えかねて消える。
途端に爪が剥がれた。
指がズタズタになる。
手首まで切り傷だらけだ。

痛い!痛い!痛い!!痛い!痛い!痛い!!痛い!痛い!痛い!!痛い!痛い!痛い!!
イタイ!イタイ!イタイ!イタイ!イタイ!イタイ!イタイ!イタイ!イタイ!イタイ!イタイ!イタイ!
いたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたいいたい!!


でも、さやかはもっと痛いんだ!!

バルディッシュ!!
 「Zamber form.Set up」

「はあぁぁぁぁぁ――――――!!」
切っ先を真っ直ぐ、進むべき方向へ上げ魔力流を切り裂きながら
一歩。また一歩……

でも、遠い……遠すぎる…………


これじゃ、届かない。 助けられない……


719 名前:フェイト・テスタロッサ ◆Fate/THDTs :2011/03/05(土) 10:31:42




「フェイトちゃん!!」
    l ハ ,/\         |  | |__| |    |      |   /  rV
    V V |/l\.     |  | | | |     |       l   / /V
         | /\_   |r‐' ノ ヽ`ー、  .!     l //V
         レ | /ヽヽ_}´ ̄ ̄ ̄`ヽ\|     l/| /
             レ  V Y r' ̄ ̄ヽ-、 |ノ     l "
                lコ{    ノ⌒ヽヽ       |
             _/  `ー―'´   ', |     .|
             |           |l __ j
             |     ____  ,j l|丁l 「ヽ!
             v´ ̄::::::::::::::::::::::: ̄`ヽ| | |-|l. |
             `ー――――――┬' ノノ-||__ !
                         Vl ̄j⌒lヾ>
                         /l/弋ノ`ヽ〉
                          l/        \
                         `ー‐-----―'


                 /   ./  .|        |    ',      \
              /.     ,′   |       |     ',        ヽ、
                /      ,′   l 0.    0 |     ',       ヘ
            /      .f‐‐┬‐┼‐┬‐‐r‐r┴r-、  ',        ∧
              /____0_八/\人/|\人人人ノ{\__l__     0. ∧
          {ノ\人ハノ____________',   |   |___`ー\ノ`ーr┬┬┬┤
           \人ノ\人人人人人ノ',  |   |\人人人_人人人ハノ
         / ̄`ヽ、              ',__l   l
        /. . .: .::.::.::`ヽ、         _」_|`ー‐|_           , '´ ̄ ̄`ヽ、
--==ニニ二´__ . . : .: .:: .::.:` ー-、__    lー┴‐ ┴}      , '´::.::.:. :. :. : . `ヽ、__
        `フ . . .: .:: .::.::.::.::.::.:` ー‐|     ノ  , -‐' ´:.::.::.::. :. : .r-──‐-、__`二ニニ==--
       --=´-‐'´ ̄ ̄ ̄ ̄`) .: :.:_  -‐{Y¨¨¨Y´ ̄::.::.::.: :. r-───-、__`二ニ=--
               --=´-‐'´    レ´ ̄`| ̄ ̄`ヽ、__`二ニ=‐‐
                        | {二}|
                            \___ノ

                   ド ン !


それは、とても綺麗な輝きでした。
薄桃色の光は、さくらの色といいます。
さくらの季節は、別れもあるけど
それは「さよなら」じゃなくて「またね」
だから、さくらの季節の出会いと別れ……
残っているのは、新しい出会いなんだ。

                                              / / ./ ///   /
                                         __/ ,r'´ _./ ///   /
                                          / //  <_>'//  /
                                         /  // / ./  //   /
                                     /  // >==ミ{ .{  .r'
                                       /  //:::::::: (_,ハ/  .l
                                   /  //{:.:::::::::::::::::://   /
                                     /  //人:::::::::::::: //  /
                               ,r'/ ̄〃 ̄ 〃 { 。<)___//   /
                               Y__{{  {八 乂_(__//   /
                                / │ /_/¨{ .\___,/  /
                            /   l      Y    ハ   /
                              /   .}    r'/ヽ___ノハ  {'
                           /    /    ./ヽ 、__/ ∧Vハ |
                             /  /-─ ¨/ /.:.:./ /  Vハ l
                              l / :. :.,.-‐/ /:.:.:/ / `ヽ \}/
 ̄ ̄ ̄ ̄\          >───--|/__ <.   / /: rr{_/\ ̄ ヽ,
\      \   -=二 ̄`ヽ: : : : : : :‐-、`ヽ  `ヽ/ /:./ {  {.  \
  \         \ /,ィ´ ̄: : : : : : : : : : \:\:.jヽ  ∧入/  ヽ ヽ   j
   \____///: : : : : : : : :.:.:.\: .:.:.:.\:\:.l l_/: : {   / ̄/
      `>´ ̄./'_ ./: : : : : : : : / ト、\\`>: Vハ:l y'`'7¨ヽ/  /
    /: , イ ̄ /.l|: :l: /:.:.:.|:.:ト、j \「/「`ヽj< l/  /\ ヽ¨´
   /: ///  /   |{: :{八: : :l__l_   ´ イホ_{ /  /  .\j
  ./: :./ 〃   l   l{:爪: : \{ .ィf心     V炒'.}/  /ヽ/\
 /: :./ 〃  │   八l: .{、\「 ヽVソ  ,   '''' /  /  }-─-ミ、_
. {: : :l  {{     l   /  ヽ「`ヽ{:.ヽ ''''   (ヽ  /  /ノ¨´ `ーf´ _ノ
 l: : l  .`\   | /       {ト、: {>--、  イ  / {::::::::::::::::::てハ ヽ 
 .Y{、.       レ'       ヽ Y/ ヽ   〈/  / 《ヽ::::ノ::::::,r勹} } }
  \j            ,r‐<\   \/  /_l 》 {r─‐{_r‐'ノ l/
                   / __ヽ_ ̄} ./  ∧)l.〃/`フ¨T´/__|
                / / __xr===/  /\_|//r'´イ´`¨¨´ \
                   l /r彡イヘ、,へ /⌒}\〉´::::: | ̄`>  / 〉
                  |/ Zirヘ: 人___`ヽ l:,イ|`ー‐´:::::::{ / /_
                   {   X:〉、/`ー┬¨`'´: l:ト、 \r ̄/ / ノ /____xr───''´ ̄ ̄
                  \  ハヽf`ー<´} メ、_{ | ∨ハ\././/
                `ー‐/ `7´ノ /‐┌===、∨ハ  /::/
                  /  / ̄ ̄  》、___} 》 入ヽ' ,イ
                     /  /      入__〃/     |
                  /  /       >、____./      ノ }
               /  /     /    ヾ゙\      { {ヽ
                  /  /    ./             l |::::',               __
              /  /    /               | |::::::\   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                 /  /   ./           /       | |::::::::::::\
              /  /  /          〃        |::::::::::::::::::\
.            _/  /_,/              //           人::::::::::::::::::::::\

  「行くよ、フェイトちゃん!! さやかさんを、お願い!!」

「うん、なのは! 二人で助けよう!」

  「レイジングハート。バルディッシュとタイミング合わせられるよね!」

        「all right (まかせてください)」 「Yes sir (もちろん)

 「じゃあ!」「二人の」

 「全力!!」「全開!!」

「「ディバインバスター!」」






                                                   : 丿  \ \.
                                                 ,_ ゛''=;- .,_\  \\
                                             ---__=___゛‐ニ‐- ゛`゛'-' \゙i
      ,  ,r'`w-''´゙i    O /`゛√,  ,r'`w-''´゙i       /`゛√,  ,r'`w-''´゙i   _-__-____    J゙i:
       ゙̄i ̄ ̄ ̄"´ ̄ ̄ ッ  ̄ ̄○ ゙̄i ̄ ̄ ̄"´ ̄ ̄ ̄ ッo ̄ ̄ ̄ ゙̄i ̄0 ̄ ̄:            ′゙i,.
  ...........。... 〈................................〉..0.............................. 〈..............................〉.......o...........○__ ;                 ″:::i ;
     .........\......................./................................\............................./...............................\................_ _             :^::!.
       0 `゙i,    、i'´゙ O       o `゙i,     、i'´゙ ○      ゚ O`゙i,   _ _            :^::!.
,  _ ッ   ゙i○          _ ッ     ゙i O        ,  _ ッ o  __-_             : :: ::i
      ̄ '' ッ  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ゙̄i,r'´ ̄ ̄ ゚ ̄'' ッ  ̄ ゙̄i_ッ ̄ ̄\,_、,r'´ ̄ ̄ ̄__三          ッ  ,r'
                                 !、 ̄/         /-;-.,_ ゛''=;- .,/  ://ッ
                          ,.' .・ '′ソ_/______ッ_- ゛`゛'-''i| ::  /| / .
                  ;"・.。′°+゜ ; フニ二ブi ̄ ̄      ̄ ̄フメへッ─゛''=;- ., :: , ' ─




  「Round Shield

友達を。なのはを信じてる。だから出来る!
非殺傷モードじゃない、正真正銘の物理的衝撃を背中に展開したシールドで受ける。
受け止める。なのはの想いを。
その勢いを、進む力に変えて、わたしは飛ぶ!


                                        |     ,イ .////              \   \
                                   ヾ 八_>"./////{                  )    )、
                     _ _ _             }ハ .l    l/////                 /   / .}
                  `</////////\  , < ´ ̄ ̄ ` l     l  ̄ ̄ 二≧=ニ_     ,/   //  /
                        ` <///.≧≠Y           .l    lー―          ̄ ̄    / / ./
                      / ´    }:}        .r{_   _j、__          _ x≦_ノ ./
                     /        .j:j    ヾ 〃   |::::::¨::::::ト、 \ `≦=ニ_ ー――――― 彡'
                     , イ        , <{   ー、,.一 .|_:::::::::::::j./\ノ       二ニ=ニ_二___ /
     __ = - - - ― =彡       , <.///人 \   ゙   /    ̄ l  ̄
 =  ̄___二==− 一    > ´ |////ゝ \ `ー .〃ヽ    .ハ
 ̄二 _ _ , イ            /    |//    `ー≧ー y′      .}
二_ _  _ 二ニ==-=≠ "     .レ′      ` }イ{        ノ、
   _ 二ニ==ニ二 ̄ //                   /::::::`ー::‐::::"::::{八_
 /´         //                    ノ、::::::::::::::::::::::::::::::::::_::::::ヽ、
イ            //                ,.イ:::::::::::::::::::::::_::_::::::::::::ヾ 、:::::ハ
            ,.イ.イ     /\           / {:{::::_:ニ=≦----ミ`ヽ:::::〉}:::::::::〉
       / /    /Y   }      xr≦ヾ  〉"<:>¨´  ̄ `ヽハ/ノ::::/
      / /    /   |   人ーx ´   ∨: : :}/:_:;:ィ´         \ ¨
     / /    /     j ,..<{.ヽ   }   .}> ´  ヾ/: :           '.,
  ./,.イ    ./   ,..:<:::::::人ノ x '¨ ̄〃     . . : :, : : . . . .           '
. //   __,≧x .>∨:::::::> "_ノ¨   /      .:、: :ト.,: : : :         
"/   /`YY¨Y: :: ::xヾ<_\¨       ′       ヾ::::{`:          |
イ――、Y {  { .{ 八≧" ̄ ̄           |:          ヾ: :             |
 ̄:::::::人\\\ノゞ'               .|:      _.   :.ヽ     __   j
r≦:::::::::::\}ゞ.ゞ'                   八:   ./::::::::::_:::>..、∨:´:::::::::::::::::::: ̄l
イ\:::>≦                   : : .〃:;ィ: : : : : : :` <}::;:>: : ¨: ̄ : ¨:}
⌒ヽ::::::/                     ヽ {::/: : :x´::: ̄::::<: }: : : :>-::::―‐:{
_ _ノ:/                       ヾ; : 〃:::::::::::::::::::::::::ト,<::::::::::::::::::::::,
::::/                         Y/::::::::::::::::::::::::::::::l ∨::::;::::::_:_:::::::{
¨                             \:::::::::::::::::::::::::::::l ∨:〃   ヽ:;
                                  ヽ::::::::::::::::::、:::ハ .j:/      l.}
                                  ∨::::;r::::::::\ハ {:{       .}l
                               ヽ::j::::::::::::::::ヾYー――.W
                                V:::::::::::::::::::::{./____〈 .}
                                 ∨::::::::::::::::::Z___ .|/
                                      ∨:::::::::::::/ー ― ―.ゝ
                                    ∨::::::::::|       }
                                   ∨::::::::l         j
                                      \:::ハ        /
                                      ';:::∨    ./
                                       \∨   ∧





720 名前:フェイト・テスタロッサ ◆Fate/THDTs :2011/03/05(土) 10:32:43




手を伸ばす           ――届け!
もっと手を伸ばす       ――届け!!
もっともっと手を伸ばす   ――届いて!お願い!!



魔力の嵐の中心で翻弄されているさやかの身体を受け止める。
でも、こっちじゃない。
魔力の源こそ、さやかが本当に居るところなんだ。
全てを拒絶する心を写したように、鋭利に形の変わった、さやかのソウルジェム…
知ってる。クロノから渡された資料で見た……グリーフシード…
魔力流にのって、伝わる声……

 もう嫌だ。
  寂しいよ。
   悲しいよ。
    辛いよ。
    一人は嫌だ。
  でも、誰かを信じたら裏切られる。
 裏切られるのは嫌。
  悲しいから
   惨めだから
    強がって頑張って
     誰にも分かって貰えない
    好きなのに言えない
   一緒に居たいのに
  取らないで
   それはあたしの
    嫌だ嫌だ嫌だ
     助けなきゃ良かった
      死んじゃえば良かったんだ
       いいよ、もう。
        あたし、才能無いから
         この世界に守る価値あるの
        無いよ
         意味なんて無い
          独りなんだ
           誰も居ない


ダメ――!!

さやかの魂を、手にとって、胸にかき抱く。

「ダメだよ、それはダメなんだ」
  嫌だ嫌だ嫌だ 私は独り私は独り
「違うよ―― 独りじゃない」
  嘘だ!嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ!!
「嘘じゃない あなたの友達だって待ってる」
  まどか?まどかまどか!才能があって妬ましいまどか!
「才能は恐いよね 私だって恐い」
  あんたも才能ある!嘘つき!強いくせに弱いふりして近づいて騙して!嘘つき!
「うん。少しはある、のかな。でも――上には上が居るんだ」
  ……うそつき。そんなの居ないくせに嘘つき。
「なのは……なのはは、ほんの少し前まで、魔法なんて全然知らなかったんだよ」
  あんたの友達じゃない。なにそれ妬ましいのに友達してるの?わけがわからない
「妬ましい、ときもあるかな。 でも、友達なんだ」
  わけわからないよ……
「そうだね。でも友達だからいいんだ。妬ましいとか羨ましいとか思っても」
  わからないわよ
「うん。わたしも分からない。でもハッキリと友達だってことは分かる。だから、それだけでいい」
  ………………
「さやかも、友達居る?」
  …………居ない。
「嘘だよ。居るよ…友達」
  ……まどか……友達だった……だっただけ。
「もう友達じゃない? どうして」
  ……羨ましかった。妬ましかった。だから傷つけた。
「……じゃあ、謝ろっか」
  ……許されるはず無いよ!酷いこと言った。魔法少女なんてゾンビだって散々言ったのに
  その魔法少女になれって言ったんだ!死ねって!そう言ったのと同じ!!
「だから、ゴメンって言わないとね」
  ………………許されるはず、ないよ
「それでも、言わないと。友達なら」
  ……………………許してくれるかな
「友達なら、きっと」
  …………………………………………嫌だ。怖いよ。
「そう……じゃあ、先にわたしとお友達になろう」
  ……はぁ? 何言ってn
「そして、ゴメンなさいして。 酷いこと言ったって」
  ………………わけわかんない
「わたしはフェイト・テスタロッサ。フェイトって呼んで。わたしもさやかって呼ぶから」
























                  ,. - ―――― - 、
               ,. -'´            `ヽ
             , '´                 `ヽ
           , '                     ヽ
          /        _               ヽ
         /         / \          l  ヽ  ヽ
         |   ,   /  /       | i     |  l  |
         |  /  /  .|        |  |    l   |  |
         |,,,,/r=-<   |   ,   i  |  .|    lr',´ | |
         /,.. ィ'  `,,ヽ, |   |     .|  .| l   ,|/__ | |
        /r//  /  `ヽ、  | |  |ヽ .ト  .| |   レ,ヽ}| |
        /ィ/  /  ,. r-、}  | 、|、 | l .| ヽ | |   |_  | |
         {'    '´ ,ィ、 }  | .`-t--|‐'ヽ| |  ,|/// |
         ゙、      <-しヽ .|  V_,. ---っ |  r_,/ ,l,{
        .,r'ヽ     ゙、.`  ヾ}  ゛'   ;;'| .|  / /i /リ`
      ,/  ゙、     ゙、   '       ;;.| |  /r-'´ ̄`ヽ、
   ,r --'´   ,. -,>,     l _______,..    ,' |.i  |        ゙、
  ,/     / ,r/ `     ノ- '、ー―`', -, '´リ|  /l        ゙、
  | ヽ  ,. r'´  ヽ    ,/ ヽ  TiT'´  /__| / |         ヽ
  |  r/     ヽ  ,.イ, -―--=、,!!!r‐'´` ̄  ,/<|| /        `ヽ、



721 名前:フェイト・テスタロッサ ◆Fate/THDTs :2011/03/05(土) 10:33:23








でも、結局、さやかの身体を元に戻すことは出来なかった。

:::::::::;:;///       /:;:;:;:;/                    \;:;:;:;:;:;:;:ヽ、  弋:::.ー:::::
:::::::::;:;川       /:;:;/                       ≧ー'‐-''弋  |;|:.::::::::::
:::::::::;:;| リ      //             ∪                   |;|:;::::::::
:::::;:;ー十─-==≠====-─一         ー-=======--───一   川:::::::::
::::::::::;:;リ                                          リ::::::::::
:::::::::;:;ノ ニ三≠====ェ-、,  ,,r         -、,   ,,-ェ====≠ニ     リ:::::::::::
:::::;:;ノ   ゙/{|///////`Y´、          `Y´///////|}  ヾ    {;l::::l::::::
.ィイ::      {|/////|}/|}  ゙           {|/ {|/////|}      /;/::::l:::::
 { .!::      {|/   乂璧リ  リ              i!/  i魅乂   /|}      {;l:;:::::::~:::
. ゞ!::       `≧ーェァェ-イ      ,'⌒ ,      ゞーァァェ‐≦´      {;|:;:::::::::::::
ー- !::                , 、   ゝ く       _             {;|:;:::::::::::::
ゝ--.!::    //////ヽ   /」 ヽ/ニニ\   /´、`)//////ヽ    {;l:;::::::::::::::
    !::              /   ソ./ .|。| \',/ .../             {;l;:;::::::::::::
     !::             {  ::ん/ ..|。|  / .....∠、      u     人;、:;:::::::::
     ゝ、::   ∪        { :::::ゞ/  |。|/ :::::/ :.:.}   ∪       ノ  ゝ;、:;:::::::
      ≧:::...         ノ :::::::ヽ  |/ ::::::/  .:.:丿        ...:::≦    `、;、::

魂を加工・改造するアストラル技術はミッドチルダでも禁忌の研究だから
インキュベーターを送り込んだ『彼等』がどんな技術を使ったのか分からないらしい。
でも、クロノの言うには、わたしが封印したインキュベーターの内の一体。
あれを研究解析すれば、何とかなるかも知れないらしい。
何年かかるか分からない……とは言っていたけど…
それでも、すべてを手放してしまうよりはいいと思う。
未来はいつだって白紙なんだ……
そこには、すごく明るい未来が広がっているのかも知れないよ。
うん。少なくとも、わたしは信じている。

そんな未来を。


                  /   /   /               `ヽ、                              
                   ,′  |   :/ / / /         ヽ \   `ーイ                  ,. - ―――― - 、 
               l   │  l | /  /   /|  |  l   |\ー 一'´               ,. -'´            `ヽ 
                |    /l   -| 十! /- イ /  |  |  ,'  j  ヽ                , '´                 `ヽ
                |    l |   W|_l_/| / |l ,'  / メ/|: /   /ハ: |              , '                     ヽ 
                |  :/こ|   レ行ifヾ八{ /xく/ |/  /   | j             /        _               ヽ 
                |  {{^ |   |!込,,ソ    イf巧トV  /   :/∨            /         / \          l  ヽ  ヽ 
                |   |ヽ.|   |   `      込,ソ/ /   /              |   ,   /  /       | i     |  l  | 
                |   l  |   |        ,  `ア7/ / j/                |  /  /  .|        |  |    l   |  | 
                |   l  |   |     r- _   / レ/                  |,,,,/r=-<   |   ,   i  |  .|    lr',´ | | 
                 /  l _/|   |\  `ー ´  イ │                   /,.. ィ'  `,,ヽ, |   |     .|  .| l   ,|/__ | | 
                  / j_ 斗{ |   l   ヽ、_. < |   │                  /r//  /  `ヽ、  | |  |ヽ .ト  .| |   レ,ヽ}| | 
       _,, -=二¨ ̄| : : :.∨|   |\_| \ l | |   |                  /ィ/  /  ,. r-、}  | 、|、 | l .| ヽ | |   |_  | | 
    r<          |: : : :.ヘ|   |  ̄ ∧  l\ ,|   |                   {'    '´ ,ィ、 }  | .`-t--|‐'ヽ| |  ,|/// | 
    |  `丶、       |: : : .: :|   |、> /小  l: :.`|   |                   ゙、      <-しヽ .|  V_,. ---っ |  r_,/ ,l,{ 
    |     \    |.: : : : |   | / >oヘ |.: :│   |\                 .,r'ヽ     ゙、.`  ヾ}  ゛'   ;;'| .|  / /i /リ`
    /         \  │: : : :|   |./∠/|ヽ|│: :.|   |∨|              ,/  ゙、     ゙、   '       ;;.| |  /r-'´ ̄`ヽ、 
                                             ,r --'´   ,. -,>,     l _______,..    ,' |.i  |        ゙、 
                                             ,/     / ,r/ `     ノ- '、ー―`', -, '´リ|  /l        ゙、 
                                             | ヽ  ,. r'´  ヽ    ,/ ヽ  TiT'´  /__| / |         ヽ 
                                            |  r/     ヽ  ,.イ, -―--=、,!!!r‐'´` ̄  ,/<|| /        `ヽ、
                                                       
                                                     



722 名前:名無し客:2011/03/05(土) 22:48:00



――――誰かに、必要としてほしかった。


たとえば、友達に。
でも、まどかも仁美も、あたしのことなんて嫌いになっちゃったに違いない。
たとえば、好きな人に。
でも、恭介は仁美が好きで、仁美は恭介が好きで、あたしはつまり邪魔者だった。
たとえば、街の人に。
でも、あたしがどれだけ戦っても、誰もあたしのことを認めてくれなかった。気づいてくれなかった。

ここに来て、たくさんの人に会った。
みんな、強い人だった。
自分の足で立って、誰かを守れる、誰かのために戦える人ばかりだった。
あたしはここでも守られる側で――誰かを守る側、必要とされる側じゃなかった。

だから、探した。
自分より弱い人を。
自分を必要としてくれる人を。
―――それが人でなくたって、構わないと思った。
そしたら―――――――たった一人だけ、残った。
キュゥべえ。
あいつだけは――



 ,': : |: : : : | : :/ェ≦_、 ヽ |: : : : /|゛\/: : : |: : |: : |: : : : : : :|: : : :|
!: : ',: : : /| :/   7ハ ゙  |:: : :/ |: : /\: : |: : |: ::|.: : : : : : :|: : : : |
,゙: : : ‘.: : i |/   /し/   |: : / |:/≦≡ミx、|: |: : : : : : : !.: : : :|
, λ: : : y.{     ゝノ    |: /   !/   ,r-、ヾ、 |: :|: : : : : : :|: : : |
./|: : : : / ` , ゚´         |/   j  ,vハ ‖ |: |: : : : : : : |≧≧|
 |: : : /  ;.     ′         /しヘ/   |/: : : : : : : :!≦≦|
 |: : : :、 /               ゝ、ノ    /: : : , : : : : /≧≧i
 |: : : : . |!                      ゙。  /: : : ,': : : : /ー、: ,'
 i: : : : :. ゚     `  _              .   /: : : /: : : : /  ,'/:,'
 i: : : : : |  \        ̄           ;  /: : : /: : : : / //:,'
 :: : : : : ハ   \               ,  /: : : /: : : : /___ノ /
 .: : : : : | ヽ   >   _      - 。イ: : : /: : : : :/ : : : :/

「ねえ、あたし、あんたの役に立ってたよね?
 魔女も使い魔も倒したし、契約もしたし、他の子の勧誘だってしたよ?
 ずっとずっと、マミさんよりも役に立ったよね!?
 ね、あたしっていい魔法少女だったよね?
 あたしのこと必要だったよね? あたしが必要だったって、助けてって言ってよ。
 だったら助けるから。どんなことをしても助けるから。
 あんたが何者だって構わないから、美樹さやかが必要だって言ってよ!!」


>>540

 声は、さやかの背後から。
 見れば、そこに赤い瞳。白い身体。
 彼女がキュゥべえと呼ぶ存在が、もう一つ其処に在った。
 __                   __
 __                   __
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                  「:::::_:_ノ-‐ ´∨:::::|         Vヽ}ヽ}
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   「ああ駄目だよ、さやか。 君が幾ら頑張っても、彼女達には勝てない。
    戦力の差が圧倒的すぎる。
    君は、魔法少女は<そのために在るモノじゃないんだから。・・・・・・・・・・・・・・・・
    けど、安心するといい。
    もうすぐ君は、高町なのは達では手の出せない存在になる。
    そう――
    ――魔女になって結界に閉じ篭れば、君は安全だ。
    だから、早く魔女になってよ。

    それが君の存在意義であり、僕らが必要としてることなんだ。
    僕を助けたいなら、さあ早く!」

魔女に――――なる。
キュゥべえは当たり前に、そう言った。
あたしが懸命に闘って来た魔女。あたしが、それになるのだと。


「なに……それ………………何なのよ!
 わけわかんないよ! 魔女!? どう言う事よ!
 あんたは魔女を倒す魔法少女をつくるんでしょ!? それが魔女になれ?」
 
言いながらも、分かっている。
自分の身体の事だもの――自分が一番よく分かってる。
でも。それでも!

「なるよ…もう半分以上魔女になっちゃってる。それぐらい教えてもらわなくてもわかる!
 だって自分のことだから! もうゾンビでも! 魂こんな石ころにされちゃっても!
 自分の身体の事ぐらいわかるよ!
 でも魔法少女をつくるあんただったらさ……正義の味方をつくるあんただったらさぁ!!
 頑張れとか、誘惑に打ち勝つんだとか言うところじゃないの!? なんで!?
 あんた、魔女にするために魔法少女を造ってたの!?」

もし、あたしが魔女になることが本当にキュゥべえを助けることだって言うんなら。
あたしはそうなってもいいかなあ、って思う。
元々人間をやめちゃってたんだし、今さら、そう今さらってやつだ。
けれど、こいつは――もっと残酷な事を言っている。

魔女を倒したことも。
使い魔を倒したことも。
他の魔法少女を誘ったことも。
――あたしが今まで積み上げてきた、力さえ。

全部無駄だと。
いらないと。
そう言っている。

おかしい。何かが食い違っている。
魔女を倒すために禁断の力を手に入れた魔法少女が、最後には魔女に「なってしまう」、そういう話じゃない。
魔法少女という存在そのものがおまけで――魔女に「する」ことがゴール、そう聞こえる。
あたしが今まで頑張ってきたこと全てを否定して、こいつは「魔女になれ」と言っている。
何故?
どうして?
その理由は――

『だって――』





      ', ';:.:.:.:.:.\                         /.:.:.:.:.:;' ,'
      ', ';:.:.:.:. /                        \ .:.:.:.:;' ,'       
,   ´ ̄∨.:.:/                        \:.:.∨ ̄`   、
     / .:                            :. \
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.:.:.:/   i:   イ .;'⌒しハ             イ .;'⌒しハ   .:i    ':.:.:.
:.:/    :|:.   人:ヽ...ノ.:ノ                人:ヽ...ノ.:ノ   .:|:     ':.:  、
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   .:.:.:.:八: .                               . :八:.:.:.:.
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  .:.:.:/.:.:.:.:.:.:. \ : : . .                      . . : : / .:.:.:.:.:.:.ヽ:.:.:.

「当然じゃないか。
 今さら何を言ってるんだい?
 さやかはみんな、聞かなかったじゃないか。
 たとえば――何のために、魔法少女をスカウトしてるのか、とかさ?」






   ――――ぱきん




    何かが壊れる音がした。



>>574
力が、抜ける。
青の光が弾け、あたしの魔法少女の鎧は光に消えた。
がくりと膝を落とすあたしの手のひらには、ソウルジェム。
あたしの魂そのものの、その石は――黒く、黒く、濁っている。
まるで、グリーフシードのように―――

「………ひとつ、謝りますね。
 …さやかさん…本当にごめんなさい。
 私では、さやかさんを助ける事はできません」

ふらりと立ちあがったあたしの耳に、届く声。
まるで世界そのものの重さを背負っているような、そんな声。
あたしがそっちを振り向くと、

「レイジングハート! アクセルシューター、もっかい、お願い。12発一斉にシュートッ!!」

12の光の弾丸が、一斉に飛んできた。
上、下、右、左、360度から飛来する、魔力の弾丸。
あたしはとっさに大地を蹴り、その全てを回避する。
魔法少女にならなくたって、もう人間をやめたあたしにはたやすいこと。

もう意思もない。
心のどこかが折れてしまって、意思を支える背骨はないから。
けれど、この数日の実戦で叩きこまれた身体は、自然に動く。
手に剣を生成。11の弾丸をかいくぐり、まるで朝玄関から一歩を踏み出す時のような自然さで、
その剣をなのはに突き――――――11?

「―――が、はっ」

気付いた時にはもう遅い。
死角から飛び込んできた弾丸が、達人の手刀のような正確さで、あたしの首筋にめりこんでいた。

「あ――――――っ」

世界がひっくり返る感覚。
あたしはそのまま昏倒する。
昏くなる視界の中で、手から落ちたあたしのソウルジェムが――『あたし』が転がっていくのがかすかに見える。
―――それがあたしの、最後に見た風景だった。





723 名前:名無し客:2011/03/05(土) 23:23:31


誰かの――声が聞こえる。

……………………本当にこれで良かったのかな?

哀しい声。泣き出しそうな声。

ごめん、ごめんなさい、さやかさん…
どれだけあやまっても、私はゆるされないことを……しちゃった…のかもしれません…ひっく…


誰?
何で――何で泣くの?
あたしなんかのために、何で謝るの?

なみだがぜんぜんとまらないよ……うう…
私は、つよくならないといけないのに…泣いてちゃだめなのに…


泣いたっていいんだよ……あたしももっと、そうやって素直な気持ちを出すべきだったんだ。
無理して。頑張って。辛い思いして。
でも全部、無駄だったんだって――。
魔法少女ってつまりさ、魔女の孵卵機にすぎなかったんだよ。
魔女倒すのも、誰かを助けるのも、全部無駄。
「魔女になる」その一瞬のために、あたしはいたんだ――
あたしは、あたしは―――


…私のこういうところ、フェイトちゃんの前だから、フェイトちゃんが隣にいるから、
泣く事が出来るから――――――

友達。
まどか。
親友だった。強い子だった。何でもできる子だった。
それが妬ましかった。うらやましかった。――怖かった。
だから傷つけた。
だから酷いこと言った。
最低だ―――。

――でも。
それでも、この子は、横で泣いてくれる子がいるんだ……。
そっか……やっぱり、そうなんだね。
誰でも、いるんだ。友達。
あたしだけ一人ぼっち。
たった一人で、世界守るとか意気ごんじゃって、酷いことたくさんして、最後がこれ。







―――――――――――――――――――あたしって、本当に……馬鹿だったね。



>>582
巻き起こる青い魔力の本流。
渦を巻いて、溢れたそれは、周囲の全てを弾き飛ばしていく。
まるで、それは。
それは全てを拒絶するように。

その中心にあるのは、ソウルジェム。
あたしの魂。
あたしの魂は今、変化を――いや、『孵化』を遂げる。

『そら、そろそろ魔女が孵る。
 そうなれば、もうそのジェムは僕には用済みだけれど――』
 
純朴そうな、それでいて嘲笑するような、声が響く。
ああ、キュゥべえ――これで満足?
あんたの望みって、つまりこれだったんだものね。
あんたは最後まで、「美樹さやか」じゃなくて、「魔法少女」にしか興味なかったんだ。
そう、魔法少女が魔女になる、その一瞬だけに。

『――さやかは人間ではなくなるよ?』

爆ぜた。
あたしの魂は砕けて、魔女の卵となり、それは孵化する。
あたしは、あたしでなくなる。
手足は白銀の鎧を身に付けた巨人に。
噴き出す魔力は、それを称える楽団へ。
そう、これが―――――――――――――魔女。


                 f'´   f'´  f'´   f'´
                 込   鼎  丱   仍
                 |\ ∧  ∧   /|_
               ,.<三二Λ ト、| | | |// ////>、
            /////////Λ.|/| .iM| .|// ////////.ヽ
         ///////////,'Λ|/| |//| |/,ィ.//////////∧  
         ,'////////////∠三二ニ二三ミ、/////////∧
           {////////////仁二二二二三ヨュ./////////∧  
           {///////////γニミ、γ三ミ、γニミミ//////////}    
         V//////////{{;;ili;;}}{{;;illllli;;}}{{;;illi;;}}//////////}   
            ∨/////////{{;;ili;;}}{{;;illlli;;;}}{{;;illi;;}};//////////               
           ∨////////.ゞ=ィヘゞ二彡ヘゞ=彳/////////    
           \////////ハr==ニ二ミV///////// '                    
            `<//////圷iil}.{lll}.{ll}.{iiメノ////////
                `<//rー `'=ニ二ニ='´=ー┐/>´
             ___,.≧{;;;;;;;;;;≧{;;;}≦;;;;;;;;;;;;}≦、..__
           /      ゞ:;;;;;;;;:ィ;;|ト、ヾ:;;;;;;;;ノ       ̄`ヽ、



―――ソレは、今目を覚ました。
かつて美樹さやかと呼ばれていたそれは、今は全く別物へとして生まれ変わった。
今の彼女は――ないし彼は――もはや、足元に転がるかつての肉体さえ、
ただの物体として、目にも留めない。

『おおおおおおおおおおおおっ!』

ソレは、とりあえず声を上げてみる。
それは悲鳴として、怒りとして、嘆きとして、響き渡った。
ソレの楽団が、それに合わせて音楽を奏でる。
絶望と悲鳴のシンフォニーを。

『あ……ああああああああああッ!』

腕をたたきつけると、大地がえぐれた。

『う、うううううううぁっ!』

身を揺らすと、無数の車輪が大地を蹂躙した。

『うぅあぁああ――――おおおおおおっ!』

咆哮とともに、世界が書きかえられる。
哀しいコンサート。首なし指揮者の絶望コンサート。
演奏は無数、だがそれを聞く人はゼロ。
それがソレにとっての世界であり、だからソレは世界をそれにあわせて書き変えようとする。

『……?』

その時、ソレはその世界の中に異物が含まれていることに気付いた。
白と青の少女、黒と金の少女。
その顔には見覚えもあるような気がしたが、それは「美樹さやか」の記憶であってソレの記憶ではなかったから、
ソレはすぐに忘れることにした。

『……………』

さて、これからどうしよう。
ソレは二人から視線を放し、考えを整理し、まだ試していない力のことを思った。
世界はもはやソレの意のままだが、さて何をするかとなると、すぐに決心がつかないのだった。



だが、すぐに思いつくだろう。




724 名前:名無し客:2011/03/05(土) 23:38:29
誰かの――声が聞こえる。

……………………本当にこれで良かったのかな?

哀しい声。泣き出しそうな声。

ごめん、ごめんなさい、さやかさん…
どれだけあやまっても、私はゆるされないことを……しちゃった…のかもしれません…ひっく…


誰?
何で――何で泣くの?
あたしなんかのために、何で謝るの?

なみだがぜんぜんとまらないよ……うう…
私は、つよくならないといけないのに…泣いてちゃだめなのに…


泣いたっていいんだよ……あたしももっと、そうやって素直な気持ちを出すべきだったんだ。
無理して。頑張って。辛い思いして。
でも全部、無駄だったんだって――。
魔法少女ってつまりさ、魔女の孵卵機にすぎなかったんだよ。
魔女倒すのも、誰かを助けるのも、全部無駄。
「魔女になる」その一瞬のために、あたしはいたんだ――
あたしは、あたしは―――


…私のこういうところ、フェイトちゃんの前だから、フェイトちゃんが隣にいるから、
泣く事が出来るから――――――

友達。
まどか。
親友だった。強い子だった。何でもできる子だった。
それが妬ましかった。うらやましかった。――怖かった。
だから傷つけた。
だから酷いこと言った。
最低だ―――。

――でも。
それでも、この子は、横で泣いてくれる子がいるんだ……。
そっか……やっぱり、そうなんだね。
誰でも、いるんだ。友達。
あたしだけ一人ぼっち。
たった一人で、世界守るとか意気ごんじゃって、酷いことたくさんして、最後がこれ。







―――――――――――――――――――あたしって、本当に……馬鹿だったね。



>>582
巻き起こる青い魔力の本流。
渦を巻いて、溢れたそれは、周囲の全てを弾き飛ばしていく。
まるで、それは。
それは全てを拒絶するように。

その中心にあるのは、ソウルジェム。
あたしの魂。
あたしの魂は今、変化を――いや、『孵化』を遂げる。

『そら、そろそろ魔女が孵る。
 そうなれば、もうそのジェムは僕には用済みだけれど――』
 
純朴そうな、それでいて嘲笑するような、声が響く。
ああ、キュゥべえ――これで満足?
あんたの望みって、つまりこれだったんだものね。
あんたは最後まで、「美樹さやか」じゃなくて、「魔法少女」にしか興味なかったんだ。
そう、魔法少女が魔女になる、その一瞬だけに。

『――さやかは人間ではなくなるよ?』

爆ぜた。
あたしの魂は砕けて、魔女の卵となり、それは孵化する。
あたしは、あたしでなくなる。
手足は白銀の鎧を身に付けた巨人に。
噴き出す魔力は、それを称える楽団へ。
そう、これが―――――――――――――魔女。


                 f'´   f'´  f'´   f'´
                 込   鼎  丱   仍
                 |\ ∧  ∧   /|_
               ,.<三二Λ ト、| | | |// ////>、
            /////////Λ.|/| .iM| .|// ////////.ヽ
         ///////////,'Λ|/| |//| |/,ィ.//////////∧  
         ,'////////////∠三二ニ二三ミ、/////////∧
           {////////////仁二二二二三ヨュ./////////∧  
           {///////////γニミ、γ三ミ、γニミミ//////////}    
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           /      ゞ:;;;;;;;;:ィ;;|ト、ヾ:;;;;;;;;ノ       ̄`ヽ、



―――ソレは、今目を覚ました。
かつて美樹さやかと呼ばれていたそれは、今は全く別物へとして生まれ変わった。
今の彼女は――ないし彼は――もはや、足元に転がるかつての肉体さえ、
ただの物体として、目にも留めない。

『おおおおおおおおおおおおっ!』

ソレは、とりあえず声を上げてみる。
それは悲鳴として、怒りとして、嘆きとして、響き渡った。
ソレの楽団が、それに合わせて音楽を奏でる。
絶望と悲鳴のシンフォニーを。

『あ……ああああああああああッ!』

腕をたたきつけると、大地がえぐれた。

『う、うううううううぁっ!』

身を揺らすと、無数の車輪が大地を蹂躙した。

『うぅあぁああ――――おおおおおおっ!』

咆哮とともに、世界が書きかえられる。
哀しいコンサート。首なし指揮者の絶望コンサート。
演奏は無数、だがそれを聞く人はゼロ。
それがソレにとっての世界であり、だからソレは世界をそれにあわせて書き変えようとする。

『……?』

その時、ソレはその世界の中に異物が含まれていることに気付いた。
白と青の少女、黒と金の少女。
その顔には見覚えもあるような気がしたが、それは「美樹さやか」の記憶であってソレの記憶ではなかったから、
ソレはすぐに忘れることにした。

『……………』

さて、これからどうしよう。
ソレは二人から視線を放し、考えを整理し、まだ試していない力のことを思った。
世界はもはやソレの意のままだが、さて何をするかとなると、すぐに決心がつかないのだった。



だが、すぐに思いつくだろう。

725 名前:名無し客:2011/03/05(土) 23:39:06

誰かの――声が聞こえる。

……………………本当にこれで良かったのかな?

哀しい声。泣き出しそうな声。

ごめん、ごめんなさい、さやかさん…
どれだけあやまっても、私はゆるされないことを……しちゃった…のかもしれません…ひっく…


誰?
何で――何で泣くの?
あたしなんかのために、何で謝るの?

なみだがぜんぜんとまらないよ……うう…
私は、つよくならないといけないのに…泣いてちゃだめなのに…


泣いたっていいんだよ……あたしももっと、そうやって素直な気持ちを出すべきだったんだ。
無理して。頑張って。辛い思いして。
でも全部、無駄だったんだって――。
魔法少女ってつまりさ、魔女の孵卵機にすぎなかったんだよ。
魔女倒すのも、誰かを助けるのも、全部無駄。
「魔女になる」その一瞬のために、あたしはいたんだ――
あたしは、あたしは―――


…私のこういうところ、フェイトちゃんの前だから、フェイトちゃんが隣にいるから、
泣く事が出来るから――――――

友達。
まどか。
親友だった。強い子だった。何でもできる子だった。
それが妬ましかった。うらやましかった。――怖かった。
だから傷つけた。
だから酷いこと言った。
最低だ―――。

――でも。
それでも、この子は、横で泣いてくれる子がいるんだ……。
そっか……やっぱり、そうなんだね。
誰でも、いるんだ。友達。
あたしだけ一人ぼっち。
たった一人で、世界守るとか意気ごんじゃって、酷いことたくさんして、最後がこれ。







―――――――――――――――――――あたしって、本当に……馬鹿だったね。



>>582
巻き起こる青い魔力の本流。
渦を巻いて、溢れたそれは、周囲の全てを弾き飛ばしていく。
まるで、それは。
それは全てを拒絶するように。

その中心にあるのは、ソウルジェム。
あたしの魂。
あたしの魂は今、変化を――いや、『孵化』を遂げる。

『そら、そろそろ魔女が孵る。
 そうなれば、もうそのジェムは僕には用済みだけれど――』
 
純朴そうな、それでいて嘲笑するような、声が響く。
ああ、キュゥべえ――これで満足?
あんたの望みって、つまりこれだったんだものね。
あんたは最後まで、「美樹さやか」じゃなくて、「魔法少女」にしか興味なかったんだ。
そう、魔法少女が魔女になる、その一瞬だけに。

『――さやかは人間ではなくなるよ?』

爆ぜた。
あたしの魂は砕けて、魔女の卵となり、それは孵化する。
あたしは、あたしでなくなる。
手足は白銀の鎧を身に付けた巨人に。
噴き出す魔力は、それを称える楽団へ。
そう、これが―――――――――――――魔女。


                 f'´   f'´  f'´   f'´
                 込   鼎  丱   仍
                 |\ ∧  ∧   /|_
               ,.<三二Λ ト、| | | |// ////>、
            /////////Λ.|/| .iM| .|// ////////.ヽ
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―――ソレは、今目を覚ました。
かつて美樹さやかと呼ばれていたそれは、今は全く別物へとして生まれ変わった。
今の彼女は――ないし彼は――もはや、足元に転がるかつての肉体さえ、
ただの物体として、目にも留めない。

『おおおおおおおおおおおおっ!』

ソレは、とりあえず声を上げてみる。
それは悲鳴として、怒りとして、嘆きとして、響き渡った。
ソレの楽団が、それに合わせて音楽を奏でる。
絶望と悲鳴のシンフォニーを。

『あ……ああああああああああッ!』

腕をたたきつけると、大地がえぐれた。

『う、うううううううぁっ!』

身を揺らすと、無数の車輪が大地を蹂躙した。

『うぅあぁああ――――おおおおおおっ!』

咆哮とともに、世界が書きかえられる。
哀しいコンサート。首なし指揮者の絶望コンサート。
演奏は無数、だがそれを聞く人はゼロ。
それがソレにとっての世界であり、だからソレは世界をそれにあわせて書き変えようとする。

『……?』

その時、ソレはその世界の中に異物が含まれていることに気付いた。
白と青の少女、黒と金の少女。
その顔には見覚えもあるような気がしたが、それは「美樹さやか」の記憶であってソレの記憶ではなかったから、
ソレはすぐに忘れることにした。

『……………』

さて、これからどうしよう。
ソレは二人から視線を放し、考えを整理し、まだ試していない力のことを思った。
世界はもはやソレの意のままだが、さて何をするかとなると、すぐに決心がつかないのだった。



だが、すぐに思いつくだろう。




726 名前:暁美ほむら ◆EnZHOMURA6 :2011/03/06(日) 09:09:16






          ,.r '  ̄ ヽ、                         ,r '  ̄ ヽ
         ,/  ,. ;;;;;;;;i´`i ゙、                       /  ,,;;;;;;;;;;;i´`i゙、
         |  l;;;;;;;;;;;;;;i'´ |                       |  l;;;;;;;;;;;;;;i'´ |
          、  ヽ;;;;;;;ノ  /                        、  ヽ;;;;;;;ノ  / 
          ヽ、    ノ                         ヽ、    ノ 
             ̄ ̄                              ̄ ̄




                       ヽ____,--、__ノ



「そんな! グリーフシードに変化したソウルジェムが 再びソウルジェムに戻るなんてありえないよ!」


                       ヽ    }ヽ
                        l  /::::/
                        } /:::::::/
                       ./::::::::::::/ー─── 、
        ,.: ─::- 、        /:::::::::::::://
      /::::::::::::::::::::::ヽ、     /:::::::::::::://
   ー才::::::::::::ヽ:::::::::::::::::::ー─:::::::::::::::::::// ./ 「そうかしら?」
    /::{\\:::::ヽヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::∠  /
    {:::ヽ .イl \::::V:::::::::::::::::::::::::::::::::::,, - ''"
     /ノ    \:::::::::::::::::::::::::- ''"    『魔法少女は条理を覆す存在だ。
(__/:::::..`ヽ_ ∠l─ゞ`ヽ ̄ `ヽ、       君たちがどれ程の不条理を成し遂げたとしても、驚くには値しない』
  /::::::::/にニフ⌒`ー="
 / /:::::::://斤/::::::, ⌒ヽ            「こことは別の時間軸であなたが言った言葉よ」
 { .{:::::::// l/::::::/  ヾヽ
  ヾ:::::/   {\/`ヽ  \
   ヾ:    l   _|\  ヽ         _.. ──ヽ
     l  T ー:::::\  \ }  ∧  ,,. -_ '' -───´
     ((ーム:::::_≦__ ノ-::´ヽヽ     ___,,  -ァ
       ノ::l     ,, .. ─ゝ::::::::ヽ ]────── ''"´
     /:::::/ヽ / /::::::::::::::::::::::::::::::}ニ]
   ∠\//|  /:::::::::::::::::::::::::::::::/ニ }
   ヽヽ  //| /::::::::::::::::::::::::::::::/ニ ]
       ´  .|/:::::::::::::::::::::::::::/三]   _
         ノ:::::::::::::::::::::,,/ /    /::::::フ
        彳丁庁丁丁彳/   /::::::::::::`ヽ、
          |/:::::::::::::::/   /:::::::,,: ⌒`丶、::ヽ
          |:::::::::::::::/,,.::- ":::::,, ''´
         . l::::::::::/::::::::::::::/
          l::::::::/:::::::::::::/--  ,,___ノ::::::::フ
         .l:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\
         `ー ─ ───  ''  """" ´`丶、:::ヽ



 「暁美ほむら! もしそうだとしても これじゃあエネルギー保存の法則が!」
      ', ';:.:.:.:.:.\                         /.:.:.:.:.:;' ,'
      ', ';:.:.:.:. /                        \ .:.:.:.:;' ,'
,   ´ ̄∨.:.:/                        \:.:.∨ ̄`   、
     / .:                            :. \
   . ; '  /                            ':   丶: .
 . : /   ;     , .::;;;;::. 、              , .::;;;;::. 、     ;   ヽ: .
.:.:.:/   i:   イ .;'⌒しハ             イ .;'⌒しハ   .:i    ':.:.:.
:.:/    :|:.   人:ヽ...ノ.:ノ                人:ヽ...ノ.:ノ   .:|:     ':.:
/    :.|:.     `''ー ´              `''ー ´    :|.:     '
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    /:.:.:.:.:     /

727 名前:暁美ほむら ◆EnZHOMURA6 :2011/03/06(日) 09:09:34


                  _ ..-───    「そんなもの関係ない」
               .. ´:::::::::::::::::::::::::::::::::::: へ.
               , ´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\\ 「宇宙の法則とか、そんなもの」
            / :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ:\
              / :::::::::::::::::::::::::::::._:::___:::_::::::::::::ヽ:ヽ..__
           ′:::::::::::::::::::::レ ´...-―── - ミヽ:::::ト:::::::::::::::::-.......               __ ...=====─ .
           | ::::::::::!::::::::::::|/:::::::::::::::::::::::::::::::、::::Y:::l!:::::::::::::::::::::::::::::: ̄::::::::::―    ─  二 __`
           | ::::::::::!::::::::::::|::::::::::/1::::::'.:::::::::!:::::::::::::::i!:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ̄:::` .
           | :::::::イ!::::::::::::|::::::::.' !:::::ハ :::::i:::::|::::|::::i!:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.\
              '. ::/ |::::::::::::::|__::/_|::/  _'_::ハ__j_: |::::i!:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ:::::\
               V::{f|::::::::::::::|:::/  j/    V V|:::从リ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\::::ヽ
            | :ゝ :::::::::::::|/弋ゥテ    ぅテ 1!:ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::_ :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ.:::::>
            | ::: | ::::::::::::|       .   八:::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::<´  ̄__ __  ̄ ̄ >――ァァ−ァヽ′
              ゝ : | ::::::::::::|     _    イ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: 冫´ : : : : : : : : :>:´: : : : : :.//一'’二ヾ
               \ : ::::::::::|:>    _  r<:::::|::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::// : : : : :-‐‐r ´ |: : : : : : : //   ― 、j::
               \:::::::::ヽ: ̄/ー「:::::`ト┬「フ ⌒ヽ:::::::::::::::::::::::::::\ ⌒ 77: : :/: : / |   !: : : : : : ::{_{__ < ̄::::|
             <::::「ト、::::::::Vr了j― ┐::||    !::::::ト .._:::::::::::::::::`ーi i: : 7_: :イ   ヽ ヽ イ{´ ̄     ` ヽ:::::::|
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          ′    |/\\  | |/    || ヽ′ |  ー─────        }::::::::::::::::::: !
          /      !  \  | |   !   ||     |                ノ:::::::::::::::::::ノ
                                 「少なくともあの子達には……関係ない」



                                     __ 「関係ないじゃすまされないよ!」
                              -‐ニ ┤
                       _  -‐ ´ /   } 「ああ、ダメだ。 集めたエネルギーが逆流してる」
                 __ /´        `ヽ、  j
             _ -‐二 ─ァ         (:.r:.) ヽノ  「緊急事態だよ!」
            く  ̄   /   (:.r:.)          ヽ\
                  \  / /         、_,    } ヽ 「ソウルジェムになった君たちの魂は、」
                   ヽ/   { ;      ー´       ノ  ヽ 「燃え尽きてグリーフシードへと変わるその瞬間に、」
               /   ハ し               イ     ヽ 「膨大なエネルギーを発生させる」
               ,′   | ゝ           / l     ヽ_┐
          _    l    ├─`ー ┬-    l´   l     ヽ // 「じゃあ、逆なら!?」
         \ヽミヽ/     !     l        !    l     /ヘ
   /⌒     ヽ\〃ミヽ、 j     ,'      l\  ∧_ // ゚ \  「どんどん減っていく!」
  /  (       `ノ    \、    l       \/レ-< 、 ゚、_ _ )
 /   \     /o      ノヽ\  ハ  i     ヾ、:..ヽ \゚`ヽ、  \   「何とかしないと!」
 {    r‐` ̄ / o  o / `ー┘ { {  |       `"ヽ `ヽ、_)`ー--'
 、    ゝ-/   /  /         ! 丶 {          ヽ        「まったく、なんてことをしてくれたんだ」
  \    'ー─/__ /       / l  ∨    /       }
    \     ´      _ -‐ ´    l  {   ∧       ノ
     ` ー─--  -─ ´       ((l,  H   ト、ゝ─ ´ /
                        〉 ハ / (r  , '´
                       ゝノ/ ノ   ̄'
                              ̄



     
 そのシステムがどうなろうと                 /:::::::::/::::::::::::::::::/::::::::/:.:.:.:/、:.:\ ヽ\\
   私たちには関係ないわ               /:::::::::/::::::::::::::::::/':_:/:|:.:.:. 〃 |:.:.:. |\:!\ヾ!ヽ
                                  /:::::::::/:::::::::::::::::./::|:/::::`|ヽ//  |:.:.:/|.:.:.ノヽ _ | '
契約を結んで契約どおりに               /:::::::::/:::::::::::::::::::笏テ::rヾ|://  :|:./:U/ |.:.:.:.ト、!
        魔女を倒している             '::::::::::::!:::::::::::::::::/:.:込r少:.〈    / ‐/- ..j.._:/|:.:.|
                            i::::::::::::ィ::::::::::::::::.':.::.:.:.:.:.:.::.:.:.:ヽ     ィ=ミ、、|:./!.|:.:.|
 おまえが、それでエネルギーを集めて     i::::::::/r!::::::::::::::.':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\   :廴:.rバイ!.:.|:.:.|
   そして失敗した事には            i::::::::ゝj::::::::::::/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:..: ,   `ー^  iリ :.从:|
        私たちは関係ない         |:::::::::/:::::::::::イ.:.:.:.::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:/      ∧イ:.:.:|
                            |::::::/:::::::::::::::|.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:r _ァ        /:.:.:i|:.!:.|
   いつも                     |:::/:::::| ::::::::::|:.:i\.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./       人:::::i|.:!.:|
     おまえが言っていたように        |/::::::::| ::::::::::|:::|:.:.:.\.:.:.:.:.:.:.:...{     .イ:::∧:::i|.:!.:|
                           ,/::::::::::| ::::::::::|:::|:.:.:.::.:.:.`:.:.:.:_.ノ_:.::.<:::::::::::!:/ }::::|:.!:.|
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728 名前:大十字九郎 ◆DEMON1bKRQ :2011/03/06(日) 18:27:53
さてと……俺の出番は終わりだな。
みんな、ありがとな。また良かったら俺の事務所まで遊びに来てくれよ。
それじゃ、出番の終わった役者はとっとと退場するけど――――

――――最後に一つ。

0じゃない可能性が何時になるか分からないけど、
100になるかもしれない事。俺も信じている。

そう、信じられるんだよ! 必ず彼女は助けられる!
良いか! 俺の物語はこうだ!

光射す世界に!

涙を救わぬ正義無し!



エネルギーが大量に必要なんだろ?
好きなだけ……持ってけぇぇぇぇ――――っっ!!




――銀鍵守護神機関、第235架空世界にアクセス。


第235架空世界、アザトース絶対錬度崩壊――世界発狂――

第238虚構世界解脱。


銀鍵守護神機関、第238虚構世界にアクセス。

第238虚構世界、アザトース絶対錬度到達――世界結晶――

第239幻想世界に昇華。

第239幻想世界、混沌庭園を中枢とする32局面を展開。

同期。無限蛇形成。高速輪廻。収縮。爆発。


――全プロテクト一斉解除。


――そして戦場は、神話を新生する。


『我は光 夜道を這う旅人に灯す 命の煌き』

「我は闇 重き枷となりて路を奪う 死の漆黒」

『我は光 眸を/己を/世界を灼く熾烈と憎悪』

「我は闇 染まらぬ/揺らがぬ/迷わぬ 不変と愛」

「その深き昏き怨讐を胸に」

『その切なる叫びを胸に』

『埋葬の華に誓って』

「祝福の華に誓って」

『「――我は神話を紡ぐ者なり!」』


神柱/神樹/神剣の中心、七つの支柱に拘束されたトラペゾヘドロンが脈動した。

匣の中身が宇宙全体に拡がり、宇宙が匣の中に納められた。

何もかもが裏返り、表返った。


――輝くトラペゾヘドロン。

それは煮え滾る混沌アザトースの宇宙を氷結/拘束/封滅した神器であり、

無限に存在する世界そのもの。


「インキュベーターとやらよ。その眼で篤と視よ。
 無数の世界の、無限の空より来たるモノが何なのかを――」



729 名前:大十字九郎 ◆DEMON1bKRQ :2011/03/06(日) 18:29:06

――そして、其れは来た。

憎しみに燃える空の彼方――

無限/無量/無窮のソラの彼方より。

正しき怒りをその胸に秘めて。


それは、デモンベインだ。

無限/無量/無窮の宇宙の彼方より来た、無限/無尽/無垢のデモンベインだ。

世界の総てを埋め尽くす、デモンベインの大軍勢だ。

傷一つ無い、新しいデモンベインが在った。

激戦の数々を潜り抜けた、古強者のデモンベインが在った。

未だ完成していない、骨格が剥き出しのデモンベインが在った。

破壊され、最期の魔力を燃焼させるデモンベインが在った。

別の時間軸の九郎とアルが駆るデモンベインが在った。

別の時間軸の九朔が駆るデモンベインが在った。

九朔とまだ見ぬパートナーが駆るデモンベインが在った。

全く別の、見知らぬ誰かが駆るデモンベインが在った。

無人で駆動するデモンベインが在った。

人間以外の何かが駆るデモンベインが在った。

ロボットですらないデモンベインが在った。

生身の血と肉を持つデモンベインが在った。

かつて在りしデモンベイン。

今在りしデモンベイン。

来たるべきデモンベイン。

別の可能性のデモンベイン。

可能性すら無いデモンベイン。

時空の狭間をさすらうデモンベイン。

それは輝くトラペゾヘドロンが織り成す綾模様。

無限の数のデモンベインたちが紡ぐ物語の名は――

――魔を断つ永遠の剣。



730 名前:名無し客:2011/03/08(火) 21:51:55
てすと
てすと
てすと



731 名前:名無し客:2011/03/09(水) 00:28:45
 
思えばもう3月… 毎年恒例のエイプリルフールの開幕も、もう少しですねw

今週の【範馬刃牙】、勇次郎の“食”に対する考え方(特に“毒も喰らう栄養も喰らう”の辺り)、
海原雄山や山岡士郎よりも度量が深くて、ちょっと好感持てましたw 刃牙は親父に洗い物を頼めるのか…?

http://www.moegame.com/sfx/archives/002556.html
【牙狼<GARO>】、スピンオフ映像作品として【呀(キバ)〜暗黒騎士鎧伝】が製作決定したそうです。
タイトル通り、TV本編で敵として出てきたキバが主役として登場するとのことで… 期待大です。
小説シリーズのエピソードを基に過去をなぞるのか、それとも転生後のキバの物語を描くのか、
あるいは両方を平行するのか…?

http://www.mypress.jp/v2_writers/kamisra2/story/?story_id=1973772
【けいおん!】、芳文社の「まんがタイムきらら」誌で大学生編(唯、澪、律、紬)を、
「まんがタイムキャラット」にて高校生編(梓、憂、純)を同時連載するとのことです!
劇場版が高校生時のエピソードと聞いてちょっと残念でしたが、漫画版の展開が今から非常に楽しみです。
兎にも角にも、放課後ティータイムと新軽音部が実質対等な扱いになりそうなのが一ファンとして嬉しいですね。
新軽音部は設定上、新入部員を(最低一人でも)希望したい気持ちがありますが…

キャラが進学した作品と言えば【らき☆すた】もそうですが、銀魂パートの続き(もう3年以上放置…)を
描く際に一度SSも校正しようと考えていますが、こなた達も現行設定(大学生)に合わせた方が良いかな?

http://www.terrafor.net/news_dPkTtF3e6I.html?right
【とある魔術の禁書目録】、聞いた所によると22巻で一回物語に区切りをつけたので、
今月から【新約 とある魔術の禁書目録】と改題して新章を展開するとのことです。
ぶっちゃけ上条さんの能力、妖怪・悪霊系列の敵キャラに対する能力としては、最高クラスなんですよね。
是非とも冥府勢力に対抗するメンバーに引きぬきたい気持ちもあるのですが、最新刊の展開は
上条さんを簡単に出せるような状況じゃないみたいで… ちょっとずつ原作も読み進めていきたいですが
ザムシャー主役編を執筆できる頃にまでは、上条さんが無事に戻ってるといいなぁ…

ttp://www.mypress.jp/v2_writers/kamisra2/story/?story_id=1973973
【映画ドラえもん のび太と新・鉄人兵団】、評価結構良かったみたいですね。
原作も好きだし、レンタルDVDが出たら借りて見てみようかと思います。
 
 
■最近触れた作品

・機動戦士ガンダム (作:富野由悠季) 3巻
読破にちょっと時間がかかりましたが、富野監督の筆による小説版ガンダムを読み終わりました。
感想… 物語の終局の一歩手前でアムロが戦死したり、ホワイトベース隊とシャアが手を組んで
ギレンを追い詰めたりと、知ってた映像作品の展開とは大分違った展開でしたが、面白かったです。
結末もTVシリーズの歴史とは微妙に違った形になってますが、以前聞いた話によれば、
TV版ガンダムが打ち切られなければ、アムロとシャアが共闘してギレンを追い詰める展開が
用意されてたとのことで… 正直、もし“ガンダムが打ち切られずにTV版を一年間放送を完了していたら”
どのような結末を迎えていたのか、個人的に割と真剣に気になる気持ちもありますね。
 
・魔法少女まどか☆マギカ (作画:ハノカゲ) 1巻
ハノカゲ氏による【魔法少女まどか☆マギカ】のコミカライズで、原作における1話〜4話の
ストーリーを忠実に追った作品との事です。
内容自体はアニメ版ベースに、原作で描き切れなかった点をちょっと補完してる感じですが、
TV版との最大の相違点… QBが無茶苦茶めんこく描かれてます、ハイ。
終始無表情で、ぶっちゃけ不気味な印象もあるアニメ版QBと違い、漫画版はコロコロ表情を変え、
風呂に入ってゆったりする仕草なども見せております。どーせ中身はインキュベーターでしょうけどw

http://www.mypress.jp/v2_writers/kamisra2/story/?story_id=1973197(両リンクとも9話ネタバレ注意)
http://www.mypress.jp/v2_writers/kamisra2/story/?story_id=1973222
【Fate/Zero】と比較した上での考察ですが、虚淵さんを信じて… いいのかな。
リンク先のブログの管理人さんの考察、東方、まどか☆マギカ、けいおん、その他諸々と多岐にわたってますが、
毎回「しっくりくる」感触で興味深い内容ですので、大きな参考になってます。
…【Fate/Zero】、最近文庫化されてますが、一小説として買っても損は無い作品でしょうか?(悩

http://www.mypress.jp/v2_writers/kamisra2/story/?story_id=1973153
【魔法少女かずみ☆マギカ】、自分は単行本待ちの方向で考えてますが…
「マギカ世界の否定」を切り口にし、逆説的に完全リンクして作品世界を全肯定する方向との事で。
こちらの展開も見逃さないようにしていきたいですね。
 
 
>>46 名も無き蜀軍兵様

>某所では旧作キャラの魅魔様や神綺様の再登場フラグとか言われてるようです。
>後、風神録で文がボスになったようにダブルスポイラーのはたてがボスになるんじゃないかという話も…
>それに今年の1月に神主様が九州は熊本に来ていたらしいですから、熊本と関わりのあるキャラも出てきそうですね。
はたて再登場説ですか… 個人的にはそっちをちょっと期待してみたり(笑

>三月精は単行本待ちなのですが、自分もその付録目当てで買ってみたいと思います。
>噂によるとpixivでも有名な作家さん達が何人かいるようですし。
参加してる方は殆どが自分の知らない人でしたが、素晴らしいイラスト揃いでしたので、
東方(というか三月精)が好きな方なら画集目当てで今月号を買っても損はないと思います。

他にも「コンプエース」の告知を見ると、KEI氏による初音ミクの漫画が新しく連載されるそうですね…
告知では「部屋・都市・廃墟・宇宙・過去・現在・未来…時空を超え、様々な場所に現れるミクのリリカルストーリー」
とありますので、「コミックラッシュ」版とはまた別の雰囲気が期待できそうですね。こちらも期待してます。

>そうでしたか…身長比に関しては神主様の方が詳しいですものね。
東方の漫画はストーリーや台詞はZUN氏によるものですが、絵的な事は作画の人に任せているみたいですしね。
身長の件も、比良坂先生があくまで“自主的”に確認をとってる形と聞きましたし。
【東方香霖堂】の挿絵はZUN氏の細かい指示があったらしいですが、一枚絵の「イラスト」ならまだしも
動きのある「漫画」だと、作画の人に無理を書けたら作品が破綻しかねませんしね。
 
 
>>47 ゴジラジュニア様

>Fラドン「花屋の花を切るガニガンニーを注意した女の子なんてどうだ?
>訳のわからない怪人に注意できるぐらいだからきっと幽香にも反論できるぞ」
・・・・すごい女の子だ。今度DVD借りて確認してみます。
【カブト】の駄菓子屋のオッチャンといい、仮面ライダー世界の一般人は凄い人が多いなぁ(笑

後、ドミニア様の挙げた条件に該当しそうなキャラをもう少し考えてみた所、
現在マガジンで連載中の漫画【波打際のむろみさん】の登場人物、向島拓朗が思いつきました。
植物じゃなく海寄りの自然に近いキャラですが、作中でも防波堤のゴミ拾いとかしてましたし
何より人外の女性キャラに頻繁に接しているということで、幽香相手でも免疫はあるかと。
…ただ、草食系とは大分違う印象もありますが(笑

>バカゲーとかバカプラモって何か変な魅力がありますよね。
確かに“バカ何とか”という響きの似合う作品は、ジャンル問わず妙に惹かれてしまいますよね。
ゲームでは【トリオ・ザ・パンチ】とか【美食戦隊薔薇野郎】とか【悪代官】とか。

>この「カッパキング」なんてにとりが作りそうだなと悪魔の囁きが(ぇ
いっそのこと、その悪魔の囁きに乗っては如何でしょうか(笑
 
 
P.S
ボンボン餓狼まとめサイトに同漫画のAAが幾つかあったけど、今後のSSで使い道あるかな…(悩

ふと思ったんですが、【東方儚月抄】の綿月姉妹、個人的には中立寄りで解釈したいキャラなんですが、
コブラだったら綿月姉妹を籠絡協力関係に持ち込めたりできないかな…(笑


732 名前:名無し客:2011/03/18(金) 11:01:00
 
自分が良く行ってた漫画・特撮レビューサイトの管理人様、宮城県在住との事で連絡が取れず
(自分も含めて)常連さんが皆心配してましたが、付き合いのある人に連絡があって生存が確認されたそうで・・・
無論、原発を始めとする問題も残ってますし、手放しには喜べない状況ではありますが、
Amazonの注文受付も一部再会し始めたので、少しずつですが空想大戦の方も本調子に戻していきたいですね。
とりあえず話題が無いのも何なので、最近触れた書籍、動画、その他話題を紹介してみます。
 
 
http://www.artsvision.co.jp/information.php
徳丸完氏のご冥福をお祈りします・・・

ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm9485475
ジャッキー・チェン主演の実写版【シティハンター】より、一部で有名なストIIコスプレ戦闘の抜粋です。
自分のSSでも他キャラで再現してみたい気もしますね(ぉ FF7のクラウドが舞やアテナのコスプレで闘うとか・・・w

ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm10842843
・・・・すごい忍者だ。
ニコニコでたまに見る「SUMOUパワーにはまいったな!」は、これが元ネタだったんですねw
リュー・イーグルはフウマの子孫らしいし、ワーヒー勢と一緒に出せるかな・・・(笑

【範馬刃牙】… まさか浦安の「俺のチョキは石をも砕く」を逆輸入するとはwww
そのうち掌で米炊くんじゃなかろうか(汗

http://natalie.mu/comic/news/46284
【テルマエ・ロマエ】実写映画化・・・ 面白い作品に完成する事を祈ってます。
単行本3巻も4月25日発売予定との事で、それまでに運送が復旧すると良いのですが…

【魔法少女まどか☆マギカ】第10話を視聴、感想・・・(ネタバレ伏字)
ほむらの過去の謎や経緯が解明… 過去に自分を救ったまどかを絶望の運命から救う為、
魔法少女の能力として得たタイムリープ能力によって、何度も歴史を繰り返して運命に抗うほむら…
…マジ主人公です!このアニメで一番大好きです!(爆)斉藤千和さんの叫びもマジ熱いです。
“ヤ”のつく人たちから銃器をせしめるシーンは、間違いなく虚淵さんの趣味だろうな・・・w
ttp://www.mypress.jp/v2_writers/kamisra2/story/?story_id=1974395(いずれもネタバレ注意)
ttp://www.mypress.jp/v2_writers/kamisra2/story/?story_id=1974710
ttp://www.mypress.jp/v2_writers/kamisra2/story/?story_id=1974732
今思えばOP主題歌「コネクト」って、ほむらの視点から考えると結構しっくりくるんですね。
状況こそ絶望的ですが、逆転のフラグも立ってる以上、自分は虚淵さんを信じたいです。

 
 
■最近触れた作品

・停電少女と羽蟲のオーケストラ (作画:白木苺 原作:二宮愛) 1巻
以前に単行本を揃えた【ディアボリックガーデン】の作者の白木苺先生の新作で、
同名のドラマCDシリーズ(現在5巻まで出てるとか)のコミカライズ作品との事です。
どことなく和風の世界が舞台で、「人間が瞳から光(=視力)を失った世界」という要素があって、
契約した人間の寿命を吸うことで短命を免れ、人間に視力を与える事ができる種族「蛍」、
蛍と契約せずとも視力を少しだけ回復できる「義眼」、などといったものが存在する中、
「停電」によって人に視力を与えられなくなった蛍・ネムと、捨て子だった頃ネムに拾われ
視力を得られずとも彼女と共に生きようとする抜刀術使いの青年・灰羽の二人を中心に
物語が進んでいく構成みたいです。

白木先生の作品は前から好きだったので、本作は原作付きとの事ですが、
灰羽とネムの見てて微笑ましい関係など、二人とも割と好きになれるキャラで読んでて悪くないですね。
ドラマCDもちょっと興味はあるのですが、結構高価で手を出し辛いので、こちらから触れてゆこうと思ってます。
 
 
・キャプテンコマンドー (作画:戸橋ことみ 脚本:田渕健康) 1巻
こちらは故「コミックゲーメスト」で連載されていたという、【キャプテンコマンドー】の漫画版で、
作画は小説版KOF98〜2000の挿絵も担当した戸橋ことみ氏が担当してます(初期の数話のみ別の方らしいです)。
ストーリーはゲーム本編とは若干異なるとのことで、本作におけるキャプテンコマンドーの素顔は、
スターエレクトロニクス社の若手社長マルス・カーライルとされております。…アイアンマン?
物語は2026年のメトロシティを舞台としてまして、敵に雇われて登場する翔(まだコマンドー入隊前?)、
1巻のラストでようやく登場したフーバーと、中々正統派ヒーロー作品っぽい臭いで、続きが非常に気になります。
普通に喋れるジェネティー、キャプテンの本職、本拠地がメトロシティと、空想大戦に導入したい設定も多かったので
是非2巻にも触れたい所ですね。震災前にAmazonに注文したけど、届くだろうか…

参考までに原作ゲームのプレイ動画を紹介します。天丼は漫画の後書きでもネタにされてましたw
ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm1439204
 
 
・悪ノ娘 緑のヴィーゲンリート (作:悪ノP(mothy))
発売当日に購入した悪ノPことmothy氏の新作小説、読了いたしました。
(ネタバレ伏字、一応物語の核心には触れないようにしてますが)
初音ミk…もといミカエラと、弱音ハk…もといクラリスの視点ベースで、前作【黄のクロアテュール】の物語を
別視点から描写する構成で、前作でハッキリ描写されていなかった部分の謎解き要素も含んでおります。
mothy氏の動画シリーズ「七つの大罪」の設定にも触れてる部分があり、まだ明かされていない謎も
幾つか存在する為、巻末で予告されてた第3巻で全てが解明・決着する事を望みたいですね…
発売ペースは前作が8月、今作が2月、となると3巻は順調に進んでも今年の8月以降… mothy氏を応援します。

物語の方は、初n…ミカエラと弱n…クラリス、どちらも好感の持てるキャラに描かれてて悪くなかったですね。
ただ、所謂「百合」っぽい要素も(数行程度のモノですが)あるので、苦手な方は念頭に置いた方が良いかと。
シナリオは【白ノ娘】【リグレットメッセージ】をなぞった形式ですが、細かい心情や経緯の描写とかもあるので
mothy氏の動画のファンであれば(なおかつ小説前作を読んだ方ならば)買って損は無いかと思います。
アニメイト特典のCAFFEIN氏による短編漫画も、良いギャグ色でywn…クラリスが微笑ましかったですねw

 
 
・風雲黙示録 格闘創世 (作:工藤治)
風雲拳―――― それは実戦空手道とブーメランを組み合わせた、まったくあたらしい格闘技
そしてこの若者の名はハヤテ、風雲拳の奥義を極めた男だ。今、最強の獅子に挑む!
うおおおおおおおおお―――――!!


…済みません(汗)
兎にも角にも旧SNK時代の屈指の怪作として名高い【風雲黙示録】の小説版、読了しました。
原作ゲームは「獣神武闘会」での戦いの物語とのことですが、本小説では物語の半分くらいが武闘会開催前で、
報道会社の記者ベティ・リーが、原作の主人公ショー・疾風を取材するという流れで進んでまして、
原作における世界観の背景の説明の解説がある他、ショー・疾風は勿論、ハヤテの父親である
藤堂竜白…じゃなくて剛・疾風も、原作のエンディング以上に人となりが分かる台詞があったりと、
戦闘描写も全体的に古めかしいノリのオーバーアクションな雰囲気で、割と楽しめる作品となってました。
個人的にはKOFXIの隠しキャラ繋がりで、【武力 〜BURIKI ONE〜】の天童凱辺りとタッグを組んで
参戦できないかな、ともちょっと思ってます。後は師範と一緒に叫ぶとかw

なお、本作の挿絵は【KOF京】の作者でもある夏元先生が手掛けてまして、
原作では“設定しか”美少女じゃなかったキャロルも氏の画風で結構可愛く描かれております。
物語のクライマックスはマックス・イーグルとの決着が中心で、獅子王とは最後の最後で相まみえた所で
終幕を迎えましたが… 続編【風雲STB】の事を考えると、やっぱりあの後ハヤテ負けたんだろうか(汗
 
 
・アテナ 選ばれし少女 (作:じょうもん弥生) 上下巻
旧SNK作品のノベライズ二作目ということで、一部で有名な“ポリアテナ”の小説版を読了しました。
感想・・・ 原作を大筋を除いて再構築した内容との事で、各人物の心理描写、背景などが深く描かれて
サクサク読み進められて、墓標様でレビューしてた原作ゲームの印象よりは面白く読めました。
拳崇のポジションも原作の印象とは違って「頼りになる協力者」という印象でしたし。

ただ、流石にKOFのアテナと同一人物扱いは厳しい・・・ というか無理ですね(汗) 拳崇超能力者じゃないし・・・
やっぱり別世界の同一人物・・・ 【マジンガーZ】と【バイオレンスジャック】の兜甲児みたいな関係で
解釈した方が妥当でしょうね。
アテナと言えば、石橋けい氏主演の実写版もあったそうですが、ネット調べてもあんまり情報が無い・・・orz
Amazonでも凄まじいプレミアになってましたし、そもそも何時復旧するのか・・・(涙
 
 
P.S
最近、上記の小説を読み終えて、柳内たくみ氏の【ゲート 自衛隊彼の地にて斯く戦えり】を読み始めました。
まだ第1巻の序盤くらいまでしか進んでませんが、非常に面白いです!
作者が自衛官経験者なだけあって細かい点の描写や説明も「そうなのかー」と感心できる所が多く、
剣と魔法、神や精霊、ドラゴンが飛び交うガチファンタジー世界において、主人公の伊丹を含めた自衛隊の面々が
敵の軍勢やドラゴン等と戦ったり、地元の難民たちと交流する姿が描かれたりと、異文化交流系の作品としては
中々【戦国自衛隊】的な印象もあり(本作の中でも小説の存在が示唆されてます)、今後の物語が非常に楽しみですね。

アルファポリスの掲示板における柳内たくみ氏のコメントによると、原稿の執筆は完了して
3月7日に出版社に送ったとの事で… 震災の影響も出るかもしれませんが、無事に読める事を期待したいです。


733 名前:名無し客:2011/03/21(月) 23:02:18
 
 
 
     日本 北海道・大雪山系
 
 
 北海道中央部に聳え立つ、表大雪、北大雪、東大雪、十勝岳連峰などといった大雪山系の山々。
 その白くそびえる姿は、北海道の雄大な景色と共に、多くの人々を魅了する。

 そして、大雪の樹海の奥深く・・・ 巨大な木々に囲まれた、誰も知らない沼の畔にて
 二人の男が草の生い茂る地面に腰を下ろし、鉄鍋を囲んでいた。
 脚立に支えられた鉄鍋の中ではスープが煮込まれており、肉や野草、草の根などが具に用いられている。
 そして脚立の下には、空き缶に固形燃料を入れた即席のミニ・レンジが置かれ、
 青い炎を上げて鍋の中のスープを煮込んでいた。
 
 鍋を囲んでいる二人の男の片方は、拳法服に身を包み、ナマズ髭を生やした男であり、
 禿げあがった頭部に「大往生」の文字を入れたアヴァンギャルドな容姿の人物であった。
 彼の名は雷電。中国拳法最古の歴史を誇る大往生殺体術流の使い手にして、
 関東豪学連傘下の三面寺第百五十二代三面拳の一角を務める戦士、
 そして藤堂豪毅やゴバルスキーらと同じ男塾の門をくぐった、男塾OBの一人である。
 
 もう一人は、雷電に比べるとやや小柄な人物であり、全身を迷彩柄の衣服で包み、
 頭髪の無い頭部にも同じ柄のバンダナを巻いた男であった。
 男の名はガイア。周囲の環境を最大限活用して戦う環境利用闘法の指導者であり、
 かつて自衛隊最高精鋭部隊の隊長を務めていた人物でもある。
 一見すると単なる優男にも見えそうな風貌だが、その実力は決して低くはなく、
 修行時代の範馬刃牙を仮死寸前にまで追い詰め、死刑囚スコルスキーに完勝した戦歴を持つ猛者中の猛者である。
 
 二人の男は椀にスープをよそい、食べながら話をしている様子であった。
 
ガイア「うまいかい」

雷電「うむ、旨い。・・・して、この肉は?」
 
 ガイアの手作りと思しきスープを口にした雷電は、その美味しさに素直に舌鼓を打つも、
 彼でさえもこれまで口にした覚えのない肉の食感から、素朴な疑問を漏らす。
 味の程は、彼が過去に食べた肉類と比較すれば・・・ 「狸と穴熊の中間」といったところであろうか。
 
ガイア「“あらいぐま”さ。人間に飼われてたのが野生化したんだろう。
     ここら辺で偶に見かけるんでな、あんたが来るって聞いたもんだから、
     一匹ひっ捕らえて絞めてスープにブチ込んだ」

雷電「・・・ガイア殿のお心遣い、感謝する」
 
 そんなこんなで何時しかスープの鍋は空となり、腹を十分に満たした二人は
 鍋と椀を片付けると、再び沼の畔に腰を下ろして本題に入った。
 
雷電「美味であった。・・・して、件の“歪み”は見つかったのか?」
 
ガイア「ああ。ここからそう離れてないポイントに、例の妖怪が通ったと思しき痕跡を見つけた。
    そこに軸を合わせて“ディオドス”を起動させりゃあ、結界を飛び越えて“幻想郷”に行くことなんざ
    造作もねぇだろう」
 
 『ディオドス』・・・ ギリシャ語で「通路」、「花道」の意である。
 かつて、異世界や別の時間軸にまで侵略の手を進めるグランショッカー(当時)の
 魔の手を食い止めるため、官と民、ISOとI.N.E.T.の合同プロジェクトチームに参加した
 正義の心を持った科学者達が、研究の末に開発した、時空クレヴァス制御システムである。
 
 αナンバーズは、このディオドスによって人工的に時空クレヴァスを発動。
 遥かな時を隔てた超未来、幻想の世界、戦国の世や平安時代に向かった。
 時空を超えて勢力を広げるGショッカーに対し、αナンバーズはエルリック兄弟や犬夜叉、
 そして元宮あかねや八葉といった面々と共闘し、何とか一時撤退にまで追い込んだのである。
 
 今回雷電達が考えている“幻想郷”突入も、殆ど同じ策である。
 彼らが独自に調査して発見した、幻想郷の者が現界に現れる際に開けた“痕跡”を探り当て、
 そこに時空クレヴァスの軸を合わせ、強制的に抉じ開ける・・・ という手段である。
 そして、塾長からの依頼を受け、北海道の大雪山系を調査していたガイアが
 まだ閉じられてからそんなに経っていない、時空の“綻び”を発見する事に成功したのだ。
 
雷電「そうか・・・ そのような時空の“綻び”が、この地に残っているとはな」
 
ガイア「俺はオカルトの専門じゃねぇから何とも言えんが・・・
    ゴーショーグン・チームの連中が幕末にタイムスリップした時に、なんでも当時のドクーガが
    富良野で核ぶっ放そうとしてたとも聞いている。距離も遠くない・・・ 多分その影響か何かだろうな。
    どっちにしても、あんたらが選んだメンバーが幻想郷に行くのは変わんないんだろ?」
 
雷電「うむ。“デビルマジンガー”の設計図が幻想郷に流れている事も、ほぼ確実。
    後は・・・ 既に動き始めているディバイン・ショッカーの連中に先を越される前に
    設計図を奪還できれば良いのだが・・・」
 
 “幻想郷”に辿りついたとして、確実に“設計図”をDショッカーから奪還できるとは限らない。
 それが故に不安げな表情を見せた雷電の肩に、ガイアは手を回した。
 
ガイア「まぁ、行くのはあんたら男塾OBが、世界中駆け回ってスカウトした連中なんだろ?
    100%奪還できるとは言いきれんだろうが、何も向こうに行ってやることを
    隠してる訳じゃないし、若い力を俺としては信じてやってもいいと思うぜ」
 
 若い力・・・ 今から数年前、ガイアが自衛隊最強の実戦部隊として、北海道のこの地で
 最終訓練を行っていた頃、まだ13歳だった頃の範馬刃牙が送り込まれたことがあった。
 当時隊長を務めていたガイアは、部下達を破った刃牙と交戦。
 得意とする環境利用闘法、そして自らの持つ異常発達した感覚によって刃牙を翻弄し、
 あと一歩まで追い詰めて勝利を確信したが・・・ 刃牙の肉体が秘めていた闘争本能、
 そして刃牙本人の“範馬勇次郎に対する執着”によって逆転され、KOされてしまったという
 過去を持っているのだ。

 故に、ガイアは言ったのだ。
 若い力・・・ 特に刃牙のような、何かしらに対する強い“執着”、“意地”・・・
 そういったものは、時に下手な“理屈”や“大義”なども蹴散らし、凄まじい物を見せる。
 実際に自らの身体で体験したからこそ、その力が自分達の味方なのであれば、
 信用しても良いのではないか・・・ と。
 
 その言葉を聞いた雷電も、不安げな表情を解き、安堵した様子を顔に浮かべる。
 
雷電「うむ・・・ ガイア殿の通りだ。我々が彼らを信じなくてどうするというのだ。
    では、塾長に報告次第、ディオドスを発動させて再びこの地に参ろう」
 
 持ち直した様子の雷電を見て、ガイアも微笑みを浮かべた。
 
ガイア「雷電さん・・・ 作戦が終わったら、また何処かで飲みに行こうや」

雷電「うむ。その時は、お主とも一度手合わせしてみたいものだ」
 
 ガイアからポイントを記載されたメモ用紙を受け取った雷電は、荷物を持って腰を上げ、
 その場から立ち去ろうとしたが、そうする前にガイアの方が雷電を引き留める。

ガイア「ああ、雷電。一つ頼みごとがあるんだが、良いか?」

雷電「む?」

ガイア「αナンバーズのメンバーに、ゲッターチームの巴武蔵ってやつ居ただろ?
     結構前に黄泉還ったって聞いたんだが」

雷電「うむ。その通りだが」
 
 ゲッターチームの巴武蔵・・・ かつて恐竜帝国との戦いにおいて命を落とすも、
 件の“黄泉還り”によって復活、再び戦列に加わった、気の良い好感の持てる人物は
 雷電もαナンバーズ発足以来から面識があり、顔も名前も良く知っていた。
 無論、彼が北海道の道央出身で、母親を一人故郷に残している事も・・・
 
ガイア「武蔵に、『偶にお袋さんに面見せてやれ』って、伝えてくれないか?
     あんたの方が、俺よりαナンバーズの連中に接触する機会が多いと思ってさ」

雷電「・・・心得た。必ず伝えよう」
 
 
 
  ◇    ◇    ◇    ◇
 
 
 
     怪獣墓場 浮遊大陸
 
 
 怪獣墓場・・・ それは、宇宙の何処かに存在する、名前の通りの「怪獣の墓場」であり、
 死んだ怪獣の亡骸や魂が漂っていることから、宇宙の船乗り達の間でそう呼ばれるようになったという。
 
 そしてその実態は、多世界解釈における複数の宇宙に跨って存在する、定常的な空間の歪みであり、
 怪獣の魂のみならず、小惑星や人工物の残骸など、様々な平行宇宙より漂流物が流れ着く、
 いわば宇宙の“吹き溜まりの底”である。
 我々の住む“この宇宙”とは、60万年前に建造されたという謎の扉「グレイブゲート」によって隔てられており、
 光の国の戦士ウルトラマンは、自分達が倒した怪獣・侵略者の亡骸や魂をこの地に葬り、その安息を願っているという。
 
 ・・・尤も、数々の凶悪な怪獣・侵略者の魂が眠るだけに、それを利用せんとする悪の手も少なくない。
 レッドキングやアーストロンを復活させて地球に送り込んだバラドン星人や、
 数十体もの怪獣を復活させて光の国を襲ったサンダーアローなどが、その代表格だろう。
 
  
 ―――そして今。
 怪獣墓場の空間を漂っている足場の中でも、一際大きな岩・・・
 否。むしろその地形、桁外れなサイズからして“浮遊大陸”と称した方が良いかもしれない。
 その浮遊大陸の、山岳を思わせる様な起伏に囲まれた中にある開けた広場において、
 一人の赤い巨人が、その周囲を囲む五つの影と対峙していた。
 
 緑色の星印をシンボルとした赤い巨人の名は、ウルトラマンジョーニアス
 光の国とは別の星――― ウルトラの星U40からやってきた、ウルトラ人の勇者である。
 とはいえ、U40の戦士たちも、星は違えど宇宙の平和の為に戦おうという志は、
 光の国の戦士達と変わることなく、それ故に光の国とU40は遥か昔より同盟を結んでおり、
 ジョーニアスも宇宙警備隊の戦士と時に手を結び、宇宙の悪と戦い続けてきたのだった。
 
 
Jジョー「ぬぅ・・・」
 
 ジョーニアスは、自らを囲む五つの影・・・ 怪獣達を見回し、軽く呻いた。
 
 
ベムラー「ギシャアアァァ!!

 初代ウルトラマンが地球上で初めて戦った、凶悪な宇宙怪獣・・・ 宇宙怪獣 ベムラー

キングボックル「グガガガガッッ!!

 ウルトラマンジャックと戦った、超音波を使う地底人・・・ 原始地底人 キングボックル

テロリスト星人「クックック・・・・・・

 ウルトラマンタロウと戦った、宇宙中で略奪行為を行った侵略者・・・ 緑色宇宙人 テロリスト星人

ツルク星人「キシャア―――ッッ!!

 ウルトラマンレオと戦った、人々を惨殺して回った狂気の通り魔・・・ 奇怪宇宙人 ツルク星人

ゴラ「ギャオオオオオッッ!!

 そして、ウルトラマン80と戦った、ビブロス星人が送り込んできた宇宙戦士・・・ マグマ怪獣 ゴラ
 
 
 そう、ジョーニアスを囲んでいたのは、いずれも過去に地球で暴れ回り、
 防衛チームやウルトラ戦士に成敗された筈の、凶悪な怪獣・侵略者どもであった。
 
 戦いの末に倒された筈のこれらは肉体亡き後は、その魂だけが、この地・・・ 怪獣墓場に埋葬され、
 未来永劫の静かな眠りについているはずだった・・・ のだが。
 
J「(今、目の前で生きている・・・)」
 
 無論、怪獣墓場に眠っている怪獣が生き返る可能性が、全くの無という訳ではない。
 今現在より遥かな未来において、エンペラ星人麾下の暗黒四天王が肉体を滅ぼされた後、
 自力で怪獣墓場より復活するという事件も起こっている。

 しかし、これを単独で成せるのは、例の暗黒四天王を始めとする強大な力を持った存在に限り、
 それ以外の怪獣だと、第三者に怪獣墓場から拾われて蘇生されるか、
 もしくはシーボーズのように白骨化した“ひ弱な亡霊”として流れ出るかのどちらかであり、
 力を持たない怪獣・・・ 少なくとも、今ジョーニアスが戦っているベムラー、ツルク星人などといった
 自分より弱い相手から搾取するしか能のない三下怪獣に、自力で出るなんて芸当はできるはずは無かった。
 無論、バラドン星人やサンダーアローのケースのように、外部から蘇生されたという可能性もあるが、
 それならば蘇生後、怪獣墓場にそのまま放っておかれているのも不自然であった。
 
 となると・・・ 怪獣達が復活した要因は、やはり。
 
J「(やはり“黄泉還り”の影響か・・・ 眠りについていた怪獣達が、無差別に復活している)」
 
 多元世界を巻き込み、現在進行形で影響を及ぼしている怪現象、“黄泉還り”。
 過去に戦に巻き込まれて命を落とした生命が、善悪問わず肉体を持って現世へと還るという現象であり、
 その影響が、いずれ怪獣墓場に安置されている怪獣の魂にまで影響を及ぼすだろうということは、
 素人目に見ても十分考えられることであった。
 
 その“黄泉還り”現象によって復活した凶悪怪獣・・・ ジョーニアスと対峙しているそれらは
 恐ろしげな咆哮を上げると、本能の赴くままにジョーニアスに飛びかかってきた!!
 
J「むっ!!」

ツルク星人「シャア―――――ッッ!!

テロリスト星人「ヒャハハハハァ!!!

 両手の刃を怪しい色に光らせるツルク星人と、自慢の得物である剣を振り回すテロリスト星人。
 そのつり上がった鋭い目に妖しい光を灯した二人の星人は、自分達の前に立つ赤い巨人・・・
 既に失われた理性の奥に僅かに残る、自分達の命を奪った憎き存在に、その姿をだぶらせて
 その身を原形を留めないほどに切り刻むべく、闘争本能のままに刃を斬り付けた!
 
J「とあっ!!」
 
 その尋常ならぬウルトラ戦士の脚力で、ジョーニアスは星人らの狂刃を飛び越えてかわす。
 無論、怪獣とてそれを見越しており、すぐさま背後に控えていたゴラが、拳を振り上げて
 ジョーニアスに躍りかかり、鉄拳を浴びせようとする。

ゴラ「ギャオッ!!

J「!!」

 ジョーニアスはゴラの鉄拳を受け流し、その反動でよろめきつつも姿勢を立て直して
 怪獣らから距離をとり、腕をプラニウム光線の発射態勢に構えて牽制しようとする。
 と、同時に怪獣達からも距離の離れていた場所に立っていたベムラーが、ジョーニアスに向けて
 その牙の並んだ口を、アングリ、と開き、そこから青色の熱光線を連続して放つ。
 
ベムラー「ギャアアッッ!!
 
 ジョーニアスは咄嗟にステップを踏み、足元に迫った熱光線から逃げる。
 地面に当たった青い光は、爆炎を放ちジョーニアスが先ほどまで立っていた岩肌を抉り取ってゆく。
 抉り取られた跡は熱光線の“残滓”である炎に包まれ、そのあまりの高温により溶けている様であった。

 熱光線を何とか避けていくジョーニアスだったが、ベムラーの熱光線の命中精度も侮れるものではなく、
 交戦は執拗にジョーニアスの足元を狙っていき、遂には彼の足首にかすることを許してしまった。

ジョーニアス「くうっ!」

 彼が足首の焼ける様な痛みに気を取られたのを待ち構えていたかのように、地面の中から二つの手が伸び、
 ジョーニアスの足首を掴んで捕える。
 
J「! …地面に!?」

キングボックル「ガガガガ
 
 手の主はキングボックル・・・ 生前は地球の地底深くに棲みついていた地底人であり、
 頭部に生やした二対のアンテナも、元は地底の暗闇を生きる中で不要となった目の代わりに発達した
 感覚器官なのだ。浮遊大陸の岩盤を砕き、地下に潜って敵に奇襲するなど、雑作も無いことなのだろう。
 
 動きの止まったジョーニアスを怪獣達が見逃す訳は無く、相も変わらず妖しい光を目に灯した
 テロリスト星人とツルク星人が己の得物を輝かせ、ジョーニアスのもとへ襲いかかる。
 二人の星人は血走った目を爛爛と光らせており、口からは涎をダラダラ垂らし、
 理性を失い一介の怪獣となり下がった今、自らの命を奪った種族を嬲り殺すことができる興奮を
 隠すことなく顔に表しており、自慢の得物をジョーニアスの首筋目がけて振り回した!

J「(―――やむを得ん、一気に勝負を付ける!)」
 
 キングボックルの握力を振り払って逃れるのは不可能と判断したジョーニアスは、意を決すると
 両手を天に“万歳”の格好で広げ、胸の星型のスターシンボル・・・ 光の国の戦士で言うカラータイマーに
 全身の力を籠める。スターシンボルはそれに呼応するかのように、その輝きを増して強く光った。
 
 
J「ジュワッチ
 
 
 ――――そうジョーニアスが叫んだと同時に、彼の身体は一気に倍近くまで巨大化した。

 ジョーニアスの戦闘時の基本的な身長は70メートル・・・ しかし、敵がいつもウルトラ戦士と同寸とは限らない。
 暗黒怪獣バキューモン、根源破滅天使ゾグ、機械獣ギガバーサーク、等々・・・
 巨人のウルトラマンでさえ遥かに凌駕するような、超巨体の怪獣との戦闘を強いられた事もあったのだ。
 特にジョーニアスを始めとするU40のウルトラ戦士たちは、そういった怪獣と戦う機会が異様に多く、
 そういった怪獣達と互角に戦う為の手段として、今ジョーニアスが披露したように、
 ウルトラ戦士の中には“超巨大変身”する能力を会得している者も存在しているのだ。
 
 この“超巨大化”は、当然ながらウルトラ戦士の戦闘能力を飛躍的に上げる事が可能だが、
 その反面、使用にはウルトラ戦士自身のエネルギーを大幅に消耗してしまう必要が生じてしまう。
 当然ながら、エネルギーを消耗すれば体力も消費する為、長期戦に縺れ込まれてしまえば
 命の危険にも繋がりかねない―――― 言わば「諸刃の剣」とも言える最後の手段でもあった。
 
ツルク星人「グワッ

テロリスト星人「ギャッ

キングボックル「グエッ
 
 ジョーニアスが超巨大化した際の衝撃により、すぐ傍まで斬りかかっていたツルク星人とテロリスト星人、
 そして地面から足首を掴んでいたキングボックルは、瞬く間に弾き飛ばされた。
 さらにそれと同時に巨大ジョーニアスが繰り出した鉄拳をモロに受けてしまい、
 3体とも大きく跳ね飛ばされて地面に思いっきり衝突、いずれも沈黙・・・ 絶命した。
 
 怪獣の絶命を確信すると、ジョーニアスは即座に元のサイズへと縮小した。
 超巨大化による緊急回避・・・ その反動によりジョーニアスのエネルギーは大きく消耗されてしまい、
 胸のスターシンボルは青色から黄色へと変色してしまった。
 ここから更にエネルギーを消費してしまえば、黄色から赤になり、点滅が始まれば30秒で消灯、
 変身を解除しなければ、ジョーニアスの命は尽きてしまうのだ。
 故に、このまま長期戦に縺れ込ませる訳にはいかない・・・
 ジョーニアスは戦闘を速攻で終わらせるべく、残る二体の怪獣に殴りかかった!
 
J「とああッ!」

ゴラ「ギャオオ!」
 
 ゴラは防御の構えをとるも、意を決したジョーニアスの鉄拳乱舞を受けきることはできず、
 ガードが崩れてしまい、そこに強烈なパンチの一撃を食らってしまう。
 溜まらずゴラは口から涎を吹き出し、後方に思いっきり吹き飛ばされ、身体を打ちつけられてしまった。
 
 それをチャンスとばかりに、ジョーニアスは腕をL字に組み、上向きに構えた右手にエネルギーを集中させる。
 ジョーニアスの右手にはエネルギーによって形成された光弾が生じ、十分なサイズになった事を確認すると
 彼は再び立ちあがろうとしているゴラに狙いを定め、右手を突き出す姿勢でエネルギーの光弾・・・
 ウルトラマンジョーニアスの得意技の一つ、プラニウム光線を撃ち放った。
 
J「ジュワッ
  
 プラニウム光線は立ちあがったゴラの胸に直撃―――― そのまま貫通して怪獣に大穴を開けた。
  
ゴラ「グギャア!
 
 胸を吹き飛ばされたゴラは立ちあがった姿勢のまま爆散・・・ 炎上して果てた。
 これで残るは一匹・・・ ジョーニアスは背後からの熱光線を察知すると、飛び上がって回避。
 すぐさま背後にいたベムラーの、これまた背後に回り込むと、尻尾を掴んで持ち上げ、そのまま振り回す。
 
J「うおおおっ!」

ベムラー「ギャオオッ!」
 
 ジョーニアスは勢いがついた所でベムラーの尾を放し、そのまま投げ飛ばす。
 ベムラーの身体は慣性の法則に任せて地面に叩きつけられ、何度も転がっていった。
 素人目に見ても大きなダメージを受けたことは明白であり、流石の凶悪怪獣ベムラーも
 その姿を「青い光球」へと変じると、そのまま浮かび上がって怪獣墓場からの逃走を図った。

J「―――覚悟しろ、ベムラー!」

 ジョーニアスが怪獣墓場に足を運んだのは、元はと言えば封印されている怪獣たちの魂の幾つかが
 肉体を得て復活、外部への脱出を図ろうとしているのを止める為だった。
 凶悪怪獣として名高いベムラーのことだ。ここで逃がしてしまえば、どのような破壊活動を行うか分からない・・・
 ジョーニアスは意を決すると、両手を掲げ、そこから生じたエネルギーの刃を、青い光球に投げつけた!
 
J「ブーメラン・ギロチン!

 
 ジョーニアスの放ったブーメランギロチンは、青い光球・・・ベムラーの軌跡を光の速さで追尾し、背後から一刀両断。
 ベムラーの化身である青い光球はそのまま砕け散り、爆炎を伴って怪獣墓場から消滅した。
 
 ――――尤も、消滅したのは具現化した肉体だけだろう。
 ベムラーだけではない。先に倒したキングボックル、テロリスト星人、ツルク星人、ゴラといった怪獣達も
 肉体が滅んだと同時に魂は怪獣墓場に戻り、数百数万の怪獣達の霊魂の坩堝へと消えてゆくのだ。

J「さて・・・」

 ジョーニアスは敵の全滅を確認すると、何かに気付いたかのように浮遊大陸の岩陰に視線を向ける。
 
J「―――そこだっ!」
 
 そしてジョーニアスは額のアストロスポットを光らせ、星型光弾「スタービーム」を掃射、
 岩陰に隠れていた何物かを引きずり出した。
 
チャリジャ「ヒイッ!?」
 
 岩陰から焙り出されたのは一人の宇宙人・・・ 大きさは地球人と同程度の2メートルで、
 左右非対称の揃っていない両目を持つ、宇宙魔人チャリジャだった。
 怪獣バイヤーとして暗躍しているチャリジャの名は、ジョーニアスも良く知っている。
 奴が怪獣達の復活に関わっているのか・・・ それを確かめるべく、ジョーニアスは跳躍すると
 脱兎のように逃げるチャリジャの前に、地響きを震わせながら降り立つ。

J「宇宙魔人チャリジャ・・・ 怪獣墓場に何の用だ」
 
チャリジャ「――――ハハハッ、ウルトラマン、貴様には関係の無いことだ!」
 
 チャリジャはジョーニアスから後ずさりすると、指をパチンッ、と鳴らす。
 それと同時に、浮遊大陸の岩壁の向こう側より、一機の円盤が轟音を上げて飛来してきた。
 円盤といっても名の通りの円形ではなく、四角形をした“コンロ型”の形状をしており、厚みを持った機体の
 上部三箇所に、円錐状の突起がまるでコンロのゴトクを思わせる様な形で外向きに突き出ていた。
 それはジョーニアスとチャリジャの間に立ち塞がると、瞬時にその形態を変化し、僅か二、三秒の間に
 一匹の紐状の物体・・・ メカニカルな外観のロボット怪獣に姿を変えた。
 
 その姿は、かつてウルトラセブンと戦った円盤竜ナースに酷似していた。
 ―――だが、その首は一本だけではなく、太い胴の途中から、しなやかな首をもう二本生やしており
 計三本の首を持った、宇宙大怪獣キングギドラを彷彿とさせる様な“三つ首竜”の姿をしていたのだ。
 コンロのゴトクのような突起は、この怪獣形態における三つの首で構成されていたのだろう。
 
 チャリジャによって召喚された“ナースとは似て異なる怪獣”は、そのプラチナシルバー色に輝く
 金属の身体を、まるで本物の蛇のようにくねらせながら、ジョーニアスの前に立ちはだかった。
 
J「―――この怪獣は!? 円盤竜ナースでは・・・ 無い?」

チャリジャ「ハハハッ、こいつは宇宙龍ナーガ。旧式のナースなどとは比べ物にならんよ!」
 
 チャリジャの言葉に合わせるかのように、ナーガは首の口元に付いたトゲ様のものから
 赤い火花のような光線を放ち、ジョーニアスの足元を狙って牽制する。
 ジョーニアスは咄嗟にかわすも、地面に当たった光線は大地を抉り、土煙で視界を遮られてしまった。

ジョーニアス「ッ!!」

チャリジャ「ウルトラマン・・・ また会おう! “我々”はもう貴様らには屈せんよ!」
 
 主人の叫びに合わせるかのように、ナーガはその身体を畳んでコンロ状の円盤へと変形する。
 そしてチャリジャが円盤に飛び乗ったと同時に、ナーガは機体を押さえようとするジョーニアスを避けると
 そのまま飛び上がって浮遊大陸から離脱、光速に近いスピードにより怪獣墓場から去って行った。
 
 一人残されたジョーニアスは、目の前に現れた怪獣・・・ 機械龍ナーガのことを思索していた。
 かつて彼は、アルファ・ケンタウリ第5惑星人の操る、竜の姿をした怪獣、宇宙竜ドラゴドスと戦っていた。
 このドラゴドスも、円盤竜ナースを基にして生み出された新型のロボット怪獣であり、今戦った機械龍ナーガも同様・・・

 ワイルド星、アルファ・ケンタウリ第5惑星、そしてチャリジャが操る、ナースの系譜の怪獣・・・
 もしかしたらナーガはチャリジャの所有物じゃなく、別の星で開発した物を受け取っただけかのかもしれないが、
 それにしても様々な星系において、一種類の怪獣から発展した亜種が幾つも産まれた物だと、彼は思った。
 星と星の交流が少なくない今の時代、そういった事も決して珍しくは無いのかもしれないが、
 それでもジョーニアスは胸の中に、何か引っかかるものを隠せずにいたのだ。
 
 何より、チャリジャの言い残した、“我々”というフレーズ―――
 
J「(単なる技術の交流ではない・・・ 星人達を背後から操る“黒幕”は、やはり―――)」
 
 チャリジャが怪獣墓場に居た理由、そして“黒幕”が誰なのか。ジョーニアスは既に見当がついていた。
 気が付けば、胸のスターシンボルも黄色から赤色へと変色している。エネルギーがもう残り少ないのだ。
 ひとまず彼は、光の国の宇宙警備隊へと報告する為、浮遊大陸を飛び立ち、グレイブゲートへと飛び立った。
 
 

734 名前:名無し客:2011/03/30(水) 01:53:37
 
http://twitter.com/m78_zero/status/42553412751077376
どうやら宇宙警備隊もQBの行為は公式にマークしているそうで…

ttp://www.nitroplus.co.jp/game/kikokugai/
【鬼哭街】、フルボイスの一般向け作品として5月27日に発売予定…
小説版は読んだけど、どうしようかな…(悩

最近ニコニコでKOFXIIIのエンディングを閲覧してみました。
クーラも可愛かったですが、さりげなくムチ子がやたら表情豊かになっててビックリしました(汗
やっぱり怒チームの情操教育の賜物なんだろうか…w 後、ジョーも彼女さん(♂)とお幸せに(鬼
最後にアッシュ、全ての人々の記憶から消えても、自分達は君の存在を忘れないよ…
 
 
■作品触れた作品

・ ゲート 自衛隊彼の地にて斯く戦えり (作:柳内たくみ) 2巻
2巻分、無事に読了できました。(念の為ネタバレ伏字)
何ていうか、登場人物がみんな飄々としながらも、人間味のある面子が揃ってるので
読んでて好感が持ち易いんですよね。柳田さんも好きだなー。
炎龍退治に向かった伊丹達を援護する為、部隊長勢が資源探査支援を建前に戦力を出動させたシーンも
中々熱く、炎龍との火器・地形・戦略を駆使した文字通りの“血戦”も迫力があって素晴らしかったです。
自白剤(アミタール面接)やプラスチック爆弾の現実的な用法など、今後のSSに活かしたい描写も多かったですしね。
後、手駒として使える新生龍を生み出す為に、数多くの民衆の犠牲も厭わず炎龍を起こしたジゼルが
空自の戦闘機に折角生み出した龍を瞬殺されて、涙目で逃走した様にはスカッとしました(笑) 柳内先生GJ。

後、今作の栗林二曹(vsゾルザル)といい、【ドリフターズ】の豊久(vsアラム)といい、
【極道兵器】の岩鬼将造(vs傭兵)といい、無抵抗の悪党を圧倒的な暴力によって
一方的にボコボコにする展開は、やや悪趣味かもしれませんが読んでて非常にスカっとします(鬼
銃剣使いで善側のキャラ、本作以外には誰かいたかな?

 
・東方三月精 〜 Oriental Sacred Place. (作画:比良坂真琴 原作:ZUN) 2巻
震災の影響が心配でしたが、自分の地域にも無事に入荷してたので安心しました(汗
収録エピソードは、『長太の妖貝』から『すずめ百まで』の計5話となってました。
感想… 相変わらず三月精可愛いなぁ、その一言に尽きます(笑
(以下ネタバレ伏字)
巻末でも触れられてますが、始まった頃に比べると三月精が能力を使う機会が少なくなり、
文字通りの「日常」的な雰囲気が強くなってきてますね。そこがまた良いですがw
さりげなく第12話で髪形を変えたサニーミルクが無茶苦茶キュートでしたww 比良坂先生GJ。
同話にて(三月精らが勝手に主催した)博麗神社の大晦日のお祭り、台詞のあるキャラ以外にも
背景キャラとして多数の東方キャラが参加してて楽しかったですw ZUN氏曰く、参加しそうなキャラ総出演との事で。
さりげなく比良坂先生の描いた雛や空、はたてが見れて感服です。本編にもいつか出ないかなぁ…
カラーうさぎを売るサングラス着用のてゐ、水味のカキ氷を売るチルノ(売れ行きは言わずもがな)も
それぞれ“らしくて”吹きましたw 満月の話と言い、比良坂先生のチルノは凄くめんこいですねw

蜃気楼の話で一カットだけ描かれてた天子も可愛くてGJでした。
最後に、公式サイトで比良坂先生の無事が確認できて安心しました。今後も比良坂先生を応援します。

 
・ヤンデレ彼女 (作:忍) 5巻
同じく無事入荷してた【ヤンデレ彼女】の最新刊も、一緒に購入しました。
相も変わらず学とレイナのニヤニヤできるやり取りが楽しいですが、それだけじゃなく
妙に良い仲になりつつある聖さんと白鳥、変人だけど好感が持てるキャラの真夜美や黒子(幽霊)、
竜崎夫妻の馴れ初め話など、兎にも角にも登場人物全員に好感が持てるという点で大好きな漫画です。
特に竜崎パパ、成人男性の萌えキャラ(笑)という貴重な人材なので、興味があれば一読お勧めしますw
恒例のカバー裏パロディ… エルシャダイにスパイダーマッとは、忍先生GJ。
 
 
>>74 ドミニア様

ドミニア様のそう言った見解も、一つの意見ではあるのでしょうね。
無論、以前紹介したリンク先の意見にもありましたが、ドミニア様が批判していた部分に関しても
(ストーリーやキャラ込みで)肯定的な見解を示していた旧来からのファンも決して少数派ではありませんし、
素直に「プロデューサー」として楽しめた人の意見も目にしました。
その上で「良い所もあったけど、悪い所もあった」という声もまた然りだと思います。
JUPITERの面々も「本気で憎む敵役」じゃなく、一キャラとして好きになれたという意見もニコニコで多く見かけました。

自分はゲームは直接プレイしてないので、作品自体の評価にどうこう言う資格は微塵もないでしょうが、
間違いなく言えるのは、前述したリンク先の意見の一つとして記載されてた
おもしろいかつまらないかなんて、結局主観的にしか判断できないのですから」の一言だと思います。
ドミニア様がアイマス2に対して批判的な見解を持ってるのも、文面を読むと気持ちは分からなくもないですが、
少なくとも(一刻館の人達を含めて)そういう見解「だけじゃない」人も多くいる事だけは、忘れないで下さい…
 
 
>>75 名も無き蜀軍兵様

>毎年恒例のアイレムが誇るエイプリルフールイベントが中止になりました…
【絶体絶命都市4】も発売中止になりましたし残念ですね… 円谷はどうなるんだろう…

>やっぱり紫様が残した痕跡でしたか。しかし彼女は何の用事で大雪山にやってきたんでしょうか?
まぁ、前述した通り伏線でも何でもない、幻想郷への出入り口を作る動機付けですので
観光目的とでも解釈して頂ければ幸いですw

>早速見てみました、ひとまず一言だけ…
>凄いPVだ…!! あんなのやこんなのがいっぱいに詰め込まれてる!
>本当、来月14日の発売が楽しみです。
ザンボットとトライダーの無敵シリーズ合体攻撃があると言うことは、
ダイターンを交えての3機合体攻撃も用意されてるんでしょうかね?ちょっと期待です。
できれば続編辺りで【ダイオージャ】も出して、無敵シリーズ版Fダイナミックスペシャルを…

真マジンガーも原作を通して視聴した身としては、今回の参戦は嬉しい気持ちがありますね。
赤羽根氏の演じる甲児も、今後ともファンの間に浸透していってほしい所です。

>紫様といい衣玖さんといい…一部の東方キャラは敬称をつけないと違和感があります。
>四季映姫様とか、神奈子様・諏訪子様とか…皆さんはどうですか?
自分は衣玖や早苗辺り… 気分やノリ次第で「さん」とつけることもあります。
むしろ個人的には鈴仙や空など、愛称で呼ばれがちなキャラをあえて本名で呼びたい気持ちもありますね。
 
 
>>78 キミドリ様

>新章/都市伝説『仮面ライダー』
ゴジラジュニア様も仰ってますが、現在に定着した武者頑駄無勢と、猛士の面々が
それぞれお互いの存在を認知しているというのは、空想大戦の“世界観”を実感できますね。
【武者○伝2】を読んだ身としては、空想大戦の世界に武者頑駄無達が溶け込んでる様子を
容易に想像する事が出来ました。
ブライトが当時警察に協力してたと言うことは、同じく警察所属の人物とも面識があるのかもしれませんね。
連合軍の本格始動は間近… 楽しみに待ってます。
 
 
>>80 ゴジラジュニア様

>ネオジオ名・珍場面集にバグでもハメ技でもない場面が収録されていた作品ですね。
>Fラドン「女性キャラ脱衣KO→『‥‥すごい漢だ』も当然のように入ってたな」
【風雲黙示録】や【ニンジャコマンドー】は、某所で「(作品の)存在自体がネタ」とか言われてましたしねw
後者の「みねうちでござる!」は信長じゃなく腰元に対してらしいですが、普通にショットで倒してますし、そもそも信長の件は…(汗
キャラ自体は両作共に結構魅力的に見える部分もあるので、空想大戦でもネタ・シリアス両面で活躍させたいです。

>ジョーニアスが対するは今にも騙されてゴーデス細胞に寄生されそうな五体!(ぉ
はい、組合せの元ネタは仰る通り【超闘士激伝】ですw

>この二つの物語の「黒幕」とは?
とりあえず、幻想郷突入作戦のパートと、怪獣墓場パートの双方の事件における「黒幕」は
それぞれ別組織とだけ明かしておきます。
前者のストーリーは、最遊記編のvsあしゅら&ブロッケンに繋げる予定ですので。

>桜以外には忘れられてる慎二…これを逆手にとって伏兵になったりしたらある意味凄いですが。
…その発想は無かった(汗

>アレまだ連載中です。
そんな漫画もあるんですか…w
 
 
P.S
思ったんですけど、世界観自体の問題で空想大戦の物質界にカテゴリできないのではなく、
既に参戦済みの作品と設定が競合するという理由で平行世界扱いになってる作品等を纏めて
メイン物質界とはまた別の「もう一つの物質界」的な世界を構成する案とか、ふと思いついてみました。
イメージとしては、小説【仮面ライダー 1971-1973】、ポリゴン版【ATHENA】、【真マジンガー】や【鋼鉄神ジーグ】など、
そういった作品群で構成する感じで…

もう一つ、自分2009年の中頃に、MMR編が終了したら長篇SSから引退する旨の発言をしてましたが…
2011年現在、MMR編終了後に書きたい長篇SSの構想も、続々出てきてしまってます(滝汗
例の発言をした当時は、色々と事情があって精神的に相当参っていた事もあり、あのような書込みをしてしまいましたが
もし皆様がお許しいただけるのであれば、今一度、あの発言を撤回して構わないでしょうか…?


735 名前:<みんなの心の病み>古明地さとり ◆3RDEYE9zPw :2011/04/08(金) 18:49:38
書き込みテスト

736 名前:<みんなの心の病み>古明地さとり ◆3RDEYE9zPw :2011/04/08(金) 19:31:24
「さて、此処が紫に指定された場所ですか」

見渡す限りの寂寥とした荒野。
だがそのところどころには、激しい戦いの跡が見て取れる。
少し離れた所にはクレーターまで出来ていた。
爆発の跡というよりは、物が落ちて出来たような…。

「まあ、どうでもいいわね」

人気もまるでないような場所なのに、視線を感じる。
第三の眼で広域索敵して、感じ取れる反応より数が多いようだ。
機械の目でも監視されているのだろう、此処は。
感慨に耽るより、邪魔が入らないうちにさっさとやってしまった方が良い。
懐から手のひら大の小箱を取り出す。この中に例の『鏡』がある。

「キーワードは…ええっと。
一二三四五六七八九十と謂いて布留部(ふるへ)由良由良止(ゆらゆらと)布留部。
…全く紫も悪趣味が過ぎるわね」

祝詞で開封されるのは神具ではなく、悪意に満ちた術具なのだ。
と、箱が開封されて途端に辺りの空気が一変する。
箱から飛び出した姿見程の大きさの『鏡』が、宙に浮いて此方を見つめている。

「さあ、『鏡』よ!私の最悪を映し出しなさい!それこそ私が求めるもの!」

宣言と共に、『鏡』の周りを漂う不定形の影が集まりだす。
自分の第三の眼をぎゅっと握って、ただ一人の妹の事を考える。
この世でたった二人のサトリ妖怪のもう一人の事を。

737 名前:名無し客:2011/04/11(月) 01:53:56
 
http://yaraon.blog109.fc2.com/blog-entry-1440.html
再始動した【けいおん!】、どうも軽音部に新規加入する新キャラが三人登場したそうで… 期待大ですw

http://www.araki-jojo.com/10/
上遠野浩平氏、西尾維新氏、舞城王太郎氏が【ジョジョの奇妙な冒険】をノベライズ… こちらも期待です。
リンク先のイラスト、仗助の後ろにいる人物は誰…? 既存のキャラだとは思いますが…

http://www.mypress.jp/v2_writers/kamisra2/story/?story_id=1979155
【魔法少女まどか☆マギカ】、11話〜12話が4月21日に連続放送決定したとのことです。
虚淵氏による魔法少女達の物語の結末、最後まで見届けたいですね。
 
 
■最近触れた作品

・Kanon 〜彼女たちの見解〜 (作:清水マリコ)
そんな訳で、最初の予定より一年近く延期しながらも刊行されたノベライズ版【Kanon】の
佐祐理さんメインの新作、読んでみました。
内容としては、原作の佐祐理ルート(舞ルートの隠しと聞きました)を佐祐理さんの三人称視点で
なぞった物と思いきや、オリジナル要素として佐祐理さんとあゆや栞が絡む小話なども挿入されており
佐祐理さんの魅力をしっかり描いているため、原作ファンでも(むしろ原作ファンなら?)楽しめる一冊となっております。
個人的には祐一と佐祐理さんのデートシーンが中々新鮮で読んでて楽しめました。
後、未来想像の“夢”のシーンも素晴らしかったです。清水先生GJ。
結構前に最遊記編で舞を脇役で出してみましたが、今後出せる機会は作れるかな…?

・DARK KNIGHT バットマン:ダークナイト (作:フランク・ミラー)
フランク・ミラー氏の原作・作画による【バットマン:ダークナイト・リターンズ】並びに
続編【バットマン:ダークナイト・ストライクス・アゲイン】を収録した本作、購入してみました。
感想… いや、凄かったです! DCコミックの世界観のIFの未来世界という形式で、
老年期のバットマンやスーパーマンを物語の主軸とし、現代社会の闇、ヒーローの苦悩、
そしてバイオレンスかつハードボイルドな物語に、思いっきり引きこまれてしまいました(汗
DCコミックのヒーローやヴィランは、WikipediaやニコニコMUGENWikiで知りえた付焼き刃程度の
知識しか持ってませんでしたが、むしろ原典の方にも興味を惹かれてしまいそうになるほどのパワーがありました。
海外作品なので空想大戦には出せませんが、読んだ影響を今後の作品に活かせたらいいかな、とも思います。
東京タワー編のSSにおけるヤマジュンみたいに、「フィクションの作品として話題に出す」扱いなら問題ないかな?
 
 
>>96 ドミニア様

>どこまでが許容で、どこからがダメかという線引きは難しいが、
>やはりSSとは、ぶっちゃけるとストーリーの面白さで勝負するべきもので、
>面白くさえあれば・・・ つまりそれだけの自信があれば、自分の中にある
>『これは空想大戦のルールにあわないかもしれないけど、絶対面白い!!』
>というものがあれば、とりあえずSSテストとして投稿してみればいいと私は思う。
>その結果が大絶賛か、大ヒンシュクかはぜんぶ自分に返ってくるがな。
了解しました。自分のSSでも多少のオリジナル設定を挿入する予定なので、
やる時には思い切って文中で堂々とお披露目することとします。
…構想の内容上、最初からある程度の顰蹙は受ける覚悟を決めております故に(爆

>うん? どういうことかな?
ドミニア様がPixivにおいて小説を投稿したページのアドレスを掲載してはいかがでしょうか、
という意味で意見しました。

>ふむ、Fateのホロウ以降、月姫のメルブラ以降の在り方を真っ向否定している形になっているな。
>私の方は、ウロブチ氏と奈須きのこが親交が深く、作品に対する共通観念も多い点も含め、
>ヴェドゴニアもそういった方針にしてみれば、よりクロスとしての楽しみも選択肢も増えるだろうと
>考えた上で、ホロウ方式を提案してみたわけだ。
Fateや月姫は「公式でそういう方向にしている」から全然問題はないでしょうが、
ヴェドゴニアは自分が知る限り、そういったパラレルを公式に描いた作品は存在しませんし、
それだったら下手に各ルートの設定やオリジナル設定をごちゃ混ぜにするより、
潔くスパッと一ヒロインのEND準拠に絞った方がスッキリするのではないかと、自分は意見します。

下手にキャラクターの現況を弄って、逆にファンの方が読んで違和感を感じる危険性だって十分ありえますし、
虚淵氏の書いたダークなシナリオの延長線上こそ『ヴェドゴニア』、という見解のファンも決して少なくないと思います(自分とか)。
空想大戦で【龍騎】や【555】がやったように、原作シナリオの延長線上に救いなどを求めるのはOKでしょうが、
原作(もしくは外部出演)に“存在しないルート”の後日談とするのは、流石に止した方が良いかと…

>それに、フリッツや弥沙子はルートによっては生きているキャラクターだし(弥沙子はおよそ半分、
>フリッツに関しては死んでいるルートは一つだけ)多くの可能性を内包することに定評のある空想大戦
>において、死亡を前提にストーリーを組み立てようとするのはいささか乱暴だし、それでは皆が
>キャラをレンタルし話を作る前提である空想大戦においてあまりにも自由性と、それに対する配慮が
>抜けているのではないかと私は思う。
後々の書き手を大事にすることも確かに大事でしょうが、それを言ってしまえば
空想大戦でも既に死亡退場したキャラ・開始時点に死亡済みのキャラも多数存在してますし
固執しすぎてしまえば、それも逆に自由なSSの創作を阻害してしまうのではないかと意見してみます。
ルート次第での死亡退場キャラも、(重要人物含めて)ある程度は割り切って考えるべきだと思いますし、
流石に「乱暴」は言い過ぎではないかと。

そもそも、その理屈でいけば惣太が吸血鬼のままでいるルートだって一ルートだけですし、
原作ENDを無視してまで無理に繋ぎ止める道理は無いと思うのですが…
モーラEND準拠であれば、吸血鬼でなくとも十二分に場数を踏んでいますし。

>「私もフリッツで話作りたいです、え? フリッツ死んでる設定? ええ〜〜・・・」
>なんていう風に、意欲的な新人ががっくり肩を落とすようでは申し訳ないしな。
そういうケースの配慮も兼ねて「黄泉還り」の設定もあると思うのですが…
ルール上、フリッツが人間として復活することは全然問題ありませんし、
他の死亡キャラに関しても、ほぼ全員「戦いに関わった」面々ですから適応は可能でしょう。
そもそも使用するキャラの設定・準拠も、基本的には「早い者勝ち」と制定されていますし。

>しかしここは空想大戦であって、望まれるのは「より多数が望む設定、展開」だ。
>よりマジョリティなものを優先的に考えるべきだろう。
>それを踏まえた上で、ヴェドゴニアの主人公といえば? と皆に問うとして、
>『高校生』と、『27歳』ではどちらがマジョリティかは考えるまでもない。
>私は自分の構想が100%正しいとも思わないし、言うつもりもないが、
>ハンター殿の構想は、あくまで空想大戦の本世界より、平行世界向けではないかな。
>やはり空想大戦の本世界は、より希望を感じる方向に沿ったものにすべきだろう。
そうでしょうか? 自分の視点からすれば、モーラEDの後日談としての惣太を出した方が
むしろ空想大戦としても自然ではないかと思いますし、それが少数派と断じるのも早計ではないかと意見します。
空想大戦のルール上、完結した作品の参戦は「最終回の後日談」とされていますし、
それならば、モーラEDの10年後ENDを採用するのも決して間違いではないと思ってます。

ダイレンジャーみたいに50年後ENDとかだったら流石に考えものでしょうが、
10年程度だったらむしろキャラが成長・渋くなる程度で済むでしょうし(考えようによってはメリット?)。
何より、正規ルートが平行世界扱いで、ファンの二次創作ルートが正史扱いというのも明らかにおかしな話ですし、
やはり空想大戦の方針としても、原作の各ヒロインENDのいずれかの延長線上にすべきだと意見します。
そもそも自分は時系列の変動によるキャラクターの成長・加齢・立場の変化は「あって然るべき」と考えてますし。

自分も今すぐに【ヴェドゴニア】勢を出す予定ではありませんが(後々出すことを想定してます)、
前にも言った通り、何でもかんでも原作を捻じ曲げてハッピーな方向に持っていく事が、
必ずしも作品の雰囲気やテーマを尊重しているという訳ではないと思いますし、
多くのファンにとって受け入れられるものとも限らない… とも思うのです。
むしろ茨の道を避けずに、あえて通ってキャラや作品の魅力をできる限り描写したうえで、
それを抜けた先に見える“未来の希望”“可能性”を模索し、掴み取るシナリオこそ
空想大戦としても正しい作品の活かし方ではないか… と、作品に触れた身として意見させて頂きます。

パラレルだったら、むしろニトロワのモーラEDにあった「もう一つの可能性での夢」の方でしょうし(ォィ

>ああ、そういえばガンブレード(FF[:スコール&パラサイトイブ:アヤ)も一応銃剣だな(ぉぃ 
まぁ、確かに「銃+剣」の武器ではありますが(汗

>小説版が楽しめたなら問題ないだろう。
>まあ、私から言うなら、あのストーリーは18禁のPC版だからこそ訴えかけるテーマが多いわけで。
>より0から100までかみ締めたいなら元のPC版をやるべきだろう。
ご意見ありがとうございます。とりあえず発売後の評価を見てから検討してみることにします。
どちらかというと田村ゆかりさんのファンという理由も、少なからず動機に含まれてますが(ぉ

>いやあ、少し時間に余裕が出来て、モチベーションに恵まれて、急げただけの話だよ。
>まあ、ようやく盛り上がる場面に入ってきたから燃え上がっているというのもあるのだろうが。
そうでしたか… 自分も執筆の調子が良い感じに進めば、モチベーションの自然と上がって
筆が進むのですが、今回もできるだけ早く投稿できるように努力します。

>うむ。それがいいのではないかな。
>それについて早速だが、暴徒と化した民衆が、あの時のトアールホテルのアイドル達&英霊達の歌と
>その映像で、正気に戻っていく、という展開はどうかな?
ありがとうございます。
とりあえず今後掲載する予定のダイジェスト文章に、その旨の展開を記載することとしますね。

>最近やたら「すごい男だ」のネタを連呼しまくっているな。
>流行りネタをやるのは実際楽しいだろうとは私も思う。だが、天丼も続くと不快指数も出てくる人も
>いるだろう。あんまりそれに流されすぎて、そのネタばかりを言うのはよくないと思うのでゲソ(ぉぃ
では、もう暫くの間ネタを使い続けることとしますw
 
 
>>98 名も無き蜀軍兵様

>噂によるとにとりと同じエンジニアの河童がモブキャラとして登場してるようですね。
>pixivでちらほら見るのですが、どんな活躍をしてるんでしょうか?
(ネタバレ伏字)
簡潔に説明すると、第4話で守矢神社主導のダム建設に数名のモブ河童が参加してましたが、
協調性の無さ故に、チャンバラで遊んでたり、無駄話してサボってたりしてたのを見て
諏訪子がダム建設を「危なくて造れない」と断念する… というシナリオになってました。
外見的には眼鏡をかけた娘や、黒髪おかっぱの娘、後にとり本人も混じってましたww

 
 
>>99 一般兵A様

>新章/とある喫茶店のわりと普通な一日 キャッツアイ編
【Get Backers -奪還屋-】の最終回で明かされた世界観の真相を絡め、
『空想大戦』というフィールドの世界観の関係、そして核心に少なからず触れた内容でしたね。
内容が壮大ながら、良い感じに纏められてる印象も受けました。
頭の中で、何故か【まどか☆マギカ】の“QB営業のテーマ”が再生されてしまった…(汗
【次元の魔女】… 彼女も原作においては、現時点で存在が消え去ってしまっている状態ですが、
空想大戦においては赤い雨様とイノーバ様のSSに姿を見せた後、今どうしているのかも気がかりですね。
【九割方完成したパズルに最後のピースがはまる映像】というキーワードも、何を指しているのか気になる所です。
兎にも角にも、世界の真実を知ってなお、それを狙う者たちと戦う決意を固めたMAKUBEX達、
そして激流に身を任せ彼らへの協力を申し出た信宏を、今後とも応援させていただきます。

>今回のssを書くにあたって、「空想大戦の世界とは一体なんなのか?」という話題に対して、ドミニア様と無名の妖怪ハンター様
>が書かれた考えを参考とさせていただきました。
いえ、こちらこそ自身の考えを参考にしていただき、深く感謝します。

738 名前:オーフェン ◆oRPhEnns0U :2011/04/15(金) 19:03:43
>>38
よう。あんたか。
今じゃあ指名手配犯オーフェンで通ってるからな。その名前で俺を呼ぼうとする奴もいない――なんだか懐かしい気分だよ。
それも変な話だが。

……まあ、そのへんのあれこれは1年半前の忘れたい出来事っていうか。
とりあえず触れないでくれ。俺も触れたくないんだ。
さすがに今はもう猫だの犬だの昆虫だのは食ってない。まあそれほどあの頃に比べてマシな食生活ってわけでもないけどな。

つってもまあ馬鹿にするな蔑むなとは言わないし言えないが。まさか俺の人生を振り返って、他人に嘲笑してくれるなとは言えねえよ。

変態。変態ねぇ……まあ色んな奴に出会ったが。
嗜好的に変態なトトカンタの連中、生物学的・肉体的な意味で変態だったジャック・フリズビー、そもそも人間ですらない上に獣化魔術で自分の肉体を自在に
変態させられるレッド・ドラゴン、まあ色々いたな。
その中で二番目か。意外と難しいな。

というか何を基準に「二番目の変態」と決めるのかが問題だよなぁ。
さすがにジャックと飛び降りたり死んだ魚でレスリングする連中を同じ枠でくくるのは何か違うだろという気がするぞ。

まあ直感でびびっと決めちまおう。考え出すとキリがねえし。
……しかし、変態の引き出しがやたら多い人生っていうのもなんというか非常にあれだな我ながら。

元締めだな。
あいつが二番目に変態だ。
印象に残るインパクトがあって、かつ人間としてそれはどうなんだって奴としてはあいつだろ。

>>40
呪いってのが本当にあって、かつそれで現実世界の実在に対して致命的な影響力を及ぼせるなら、間違いなく最強はそれだろ。
戦闘技術も精神力も身体能力も、それどころか魔術すらも一切関係がない。
少々文明的じゃあないがな。

ま、もうちっと現実的で、文明の進歩に意欲的なら、魔術士とは争わずに金で第三者を雇ってそいつにやらせるとか、
心を抉る一言だとか、そういうことになるな。
どの方法も魔術では防ぎにくい……ま、最良の方法はもちろん最後のものだが。

もっとも、真に一番文明的かつ賢明で効率がいいのは無論、言葉で平和裏に解決して争わないってことだが。
危険もないし、物だったり命だったり、まあとにかくなにかが壊れることもないし、そして――これが何より重要だが――遺恨もない。少なくとも直接殺し合うよりはな。

どんな手段がどれだけ強いとか、そんなことにたいした意味はないよ。
解決したいならもっと選ぶべき手段が他にある。

>>41
いらんとは言わんが……なくて困るってこともないだろ。
少なくとも戦いには信念よりまず先にいるものが山ほどある。

まあ戦うには士気が必要で、士気を保つためには戦う動機が必要で、動機はつまり信念から生まれる、とこう考えていけば
信念も必要なもののうちに入るのかもしれんが。

ただまあ、信念があれば勝てるとかそういうことはないな。間違ってもない。
それで勝てるなら5年10年とえんえん人生の貴重な時間を戦闘訓練に費やす必要はないし、世の中の物事はもっと楽に進む。
聖域に向かった<<十三使徒>>に信念がなかったわけはないが、それでも彼らはほかにすることがないからというだけで戦っているレッド・ドラゴンに手も足も出なかったんだぜ?

そもそも信じるなにかがあれば勝てるっていうなら、信じるもののない俺たち魔術士はとっくにドラゴン信仰者やキムラック教会に根絶やしにされてるだろ。
彼らは間違いなく俺たちより確固とした信念――つまり魔術士をこの世から滅ぼせという信念のもとに生きてる。
それでも俺たちが現代まで絶滅せずに生きてられるのはひとえに魔術士が魔術を持たない人間よりは強かった、というたったひとつの事実に帰結する。
他にもいろいろと理由はあげられるだろうが、少なくとも信念の差じゃあないのは疑いない。

実際問題として、本当になにひとつ信じるものなしに生きていくのは難しい――
だが信念で戦うのはそれよりもっと難しい。

それに俺はこう思うんだ。
信じれば救われるとか、戦いに勝てるってことはない。

だが本当に大事なのはそこじゃない。

信じたって救われないし、それで勝てるということもない。
信じれば必ず裏切られる。失望する。
信じようとして証拠を求め、証拠にも証拠を求め、やがて結局はなにも信じられなくなる。

だがそれでも、それを分かった上で、それでもなおなにかを信じられる奴だけが前に進めるんじゃないか――ってな。

739 名前:名無し客:2011/04/16(土) 19:00:33

【 あるひ あるとき――――― 】
【 オスメスズきち サーナイトのへや にて 】


「出発前の、指差し確認・道具チェ―――ックゥ!!
 ふっかつのタネ! よぉ〜しっ!
 オレンの実! よぉ〜しっ!
 ピーピーマックス! よぉ〜しっ!」


他にも色々、エトセトラ。
隊の備品に手ェつけると後で隊長がウルサイからな、
ここ数日で色々集めたぜ!

…………そろそろ出発すっか。
ホントは怖ぇ。 寝ぼけてテレポートしたのがキッカケで
こんな死ぬかも知れないトラブルに巻き込まれちまうなんてな。
逃げ出せるもんなら逃げ出したい…… けど、ネイティオの予知が正しければ
俺は遅かれ少なかれ イヤでも、あの場所で『影によりもたらされた災い』と戦うことになるってことだ。

チックショウ…… なんで俺がこんな目に。



ー( ∵)( ∵)ー「…ヴゥン。
        サーナイト。

「どわあぁッ!? み、ミツハニーたいちょ〜〜〜ッ!?
 入るときはノックくらいして下さいッスよォ………」


 【ほそく:ミツハニーたいちょうは きょくどの「むくち」で しゃべりません。】
 【かれが なにをいいたいかは サーナイトは いちおうエスパーであるので りかいかのうです。】 


ー( ∵)( ∵)ー「…ヴゥン。
        さっきからしていたんだがな。ところで―――
        そんな重装備でどこへ行くのだ? まさか我が隊から脱走するつもりか?

「あ… あっははははっ♪
 そんなワケないじゃないッスか隊長〜! これは… その… 
 俺だってたまには マジメに探検隊として、ダンジョンを探索しようと………」


ー( ∵)( ∵)ー「…ヴゥン。
        ヘタな嘘はつかなくていい。話はネイティオ氏から聞いている。

「……なぁ〜んだ、知ってたンスか。
 このことを話しても どーせみんな信じてくれないと思って、黙ってたのに……」

ー( ∵)( ∵)ー「…ヴゥン。
        不自然な態度でどことなく『何かあったんじゃないか』とわかるさ。
        …何年お前の面倒を見てると思っているのだ?サーナイト。
        もっとも、他の隊の皆は お前がやっと真面目になったかと、ホッとしているがね。

「ひでぇ?!
 それじゃ俺がまるでマジメじゃないみたいじゃないッスかー!?
 俺はいつだっておねいさんに対してマジメで………」


ー( ∵)( ∵)ー「…ヴゥン。
        ……その調子なら問題なさそうだな。
        お前がいない間の仕事の調整はやっておく。心おきなく出発するがいい。


……エート エート。 隊長?
どーゆー経緯があったかわかってくれるんなら、一緒に来て 手伝ってくれるんじゃないッスか?
ホラ 隊長が集合かけて、オスメスズのみんなで。

ー( ∵)( ∵)ー「…ヴゥン。
        悪いが……それはできない。

「え……?
 ええぇ〜〜〜〜〜ッ!?
 な、な、なんでだよ隊長? 」

ー( ∵)( ∵)ー「…ヴゥン。
        それは…… これはお前の『探検』だからだ。

        プクリンギルドのビッパ君のことを考えてみろ。
        彼だってそうだ。
        自分の意思とは無関係に事件に巻き込まれた……… 
        だが、立ち向かい トラブルをはねのけ(ここは仲間たちの力を借りたがね)
        そして 見事自分1匹の力でジラーチと出会い、願いをかなえただろう?

        今回のお前のケースとて同じことだよ。
        サーナイト……… これは、この『探検』はお前のものだ。

        だから ここから先は…… お前1匹で行くべきなのだよ。


「で…… でも、でもよぉ 隊長………
 こないだだってマジで死にそうになったし、他の世界から来たニンゲンの助けがなけりゃあ……」


ー( ∵)( ∵)ー「…ヴゥン。
        ……これはお前の『男』を磨くチャンスでもあると思うがな。
お前が『男』として成長すれば、ルカリオ君も振り向いてくれる『かも』知れん。


「キュピーン☆
 やります! 男で雄で漢、サーナイト♂!! やってやりますともォォォ!!

ー( ∵)( ∵)ー「…ヴゥン。
        (……実に単純で扱いやすい。 ま、それはヤツの美点でもある。)

740 名前:名無し客:2011/04/16(土) 19:02:04


「それでは、隊長。 男・サーナイト 行ってまいりま―――――」



                           【ちゅうい!】
                     【「さつばつのこうや」に いくには】
                        【じょうけんがあります。】

                     【もっている おかねとトレジャーバックの】
                      【なかの どうぐはすべてなくなり……】

                     【リーダー 1ぴきだけで いどむことに】
                       【なりますが よろしいですか?】


「……へ?
 なにその鬼畜ダンジョン。聞いてないんですけど。」


                     ┌────────┐
                     │→ はい     .....│
                     │          ......│
                     │   いいです   ...│
                     └────────┘



「ちょ! 拒否権なしかよォ!?
 はっ!! か…… 体が……… 勝手にテレポートされ………!!
 せ、せっかく集めたアイテムがあぁぁぁぁぁぁ―――」


        _|⌒|_      _      _
        |_  _|     _| |_  _| |_
         _| |__i-i_    |_ _|  |_ _|
         /       \  /。 o \  /。 o \
:::::::   ::::/ ⊂l l7 /\ |  \_/ /  \_/ / あ:::::::      :::::     :::::
::::::::::::  ::::\__/ / /_,. ----....._       ̄    あ          :::::::::
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            |:.7-ヽヽ:.ヽ:!〜_(⌒'ー―-/   / /   /        ::::::::::::::::::::::::::::
                      -、      ヽイ  /    
       ::::                 ヽ._       /_     :::::::::::::::::::::::::::::::::::::
   :::::::::::::::::::::::::                  ` --‐'´     :::::::::::::::::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::::::::::::::::::::       j                      ::::::::::::::::::::::::::::::::::::




ー(;∵)( ∵)ー「………。」

ー( ∵)( ∵)ー「…ヴゥン。
        さすがにこれは予想外だったな……
        サーナイトよ… さっきは「お前の探検だ」と協力を断ったが、
        本当に困ったときは……… 忘れないでくれ。 私たちはいつだってお前の仲間だ、ということを……


「ミツハニー隊長〜! 『おいしいミツ入り紅茶』が入りましたよ、
 いっしょに飲みませんか?」

ー( ∵)( ∵)ー「…ヴゥン。
        ほほぅ、そいつは美味そうだ。 今行くよ、ルカリオ君。


 【やっぱりつめたい サーナイトのなかまたち! でも じごうじとく… かな?】
 【さて サーナイトの うんめいや、いかに………】

 【 にゅうじょう 】

741 名前:名無し客:2011/04/17(日) 20:45:41


               「だいぶ がんばったんで つかれたよ。」

                 「『きょう』は もう やすんで………」

               「また 『あした』 げんきだして いこうね。」




                                                          `、\N\
────────────────────────────────────────→    >
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄7 /7/
                                                          //



 【「つぎ」の あさ………】


                  ,  -‐===‐- ..
                ./:::::::::::::::::::::::::::::::::::::`ヽ.
                 .,イ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.ヘ
               /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ:::::ハ
              ,'::::::::::::::::::::―-::、:::::::::::::::::ヘ::::::::i
               i:::::::::::::::::::::::::::::::::`::::、::::::::::::',::::::|
               |:、-――- ミz_:::::::::::::ヽ:::::::::l:::::,'       ううぅ〜〜ん ムニャムニャ……… ZZZzzz……
              ',::\     ミ_==zトt、::::',::::::,':::/
                 ∨ :::Z_        ヽ:l::::/::∧         せ…… せめて 死ぬ前に おねいさんの しっぽをもふもふ………
               ヽ:::::`:< >‐--z‐<j_ イ:::::>
                 `>‐-::二フ〈^li    ̄ ̄           ―――――ぅん?
                 f: :./´  `Y´ .|l
                 X   ヘ  V∨   _
            _ -一'´  ヽ ∧.  Vヘ ̄ ̄  `>
          /      ノ `7:.:ヘ.  Vノ___>'´
       , -‐'゙         .ヽ. く ̄∧  V
     /              V.∧  ヽ. ` 、_
     |               Y ∧   ヽ     ̄ ̄`ヽ
 r――┘              .|  ヘ     `ー- _      〉
ノ  , -一                  .ノ   .ヘ          ¨ ‐-‐'゙
 /  >―''´    ∧     イ   人
 .._厶   /^l    / ゝ     |     .〉
/  /   /  |  / /     |    (




「うぅ〜〜〜〜〜んっ あー、よく寝た。
 どーもリアリティのある夢から覚めた後ってのは 気分がシャッキリしないもんだぜ。
 ま、さっぱり内容は覚えていねぇけどな。」


……そういや、今何時だ?
げッ!! もうこんな時間かよ!?
もうとっくにみんな 仕事を始めてる時間だよなぁ…………


「………ふむ。
 『ちょっと』遅れるのと、『ものすごく』遅れるの。
 そこに一体 どれだけの差があるのか?
 いや、ぬわぁ〜いッ!!」


とゆーわけで、俺は2度寝することにした。
ちょうどヘンな夢のせいで寝つきも悪かったしな!

ふわぁ〜っ と、アクビをひとつし 俺はそのまま………

グゥ―――――



               【BGM:「ずっと忘れない」 http://www.youtube.com/watch?v=8og7_s6MxjA&feature=related




【 「このひ」から サーナイトが ねぼけて「いせかい」に 】
【 テレポートすることは なくなった…… 】


【 シークレットエピソード 「サーナイトの ふしぎなゆめ」 】



                 【 END 】

742 名前:名無し客:2011/04/21(木) 23:29:07
  

743 名前:名無し客:2011/04/22(金) 22:36:15
 
第2次スパロボZにも参戦した【地球防衛企業ダイ・ガード】、後日談も描いた小説版があると聞いて
ちょっと興味持ったのでAmazonで調べてみたら、結構値段が高騰してる… 興味あるのに(涙

比良坂真琴先生が持病による入院・病気療養のため、暫く【東方三月精】は連載休止とのことです。
時間をかけても全然構わないので、比良坂先生が無事回復する事を一読者として祈っております。

ttp://news.nicovideo.jp/watch/nw53825
【ジョジョの奇妙な冒険】第8部の副題は「ジョジョリオン」、再び杜王町が舞台に…
第4部キャラとの繋がりはどうなるのか、時系列はどのくらいの時期になるのか、そもそも繋がりがあるのか、
今から興味が尽きませんね… 楽しみです。

http://news.nicovideo.jp/watch/nw54704
【るろうに剣心】、まさかの新作アニメ化が決定したそうで。内容はどうなるんだろう…?
 
 
【魔法少女まどか☆マギカ】、最終11話・12話を視聴しました。(以下ネタバレ伏字、視聴後推奨)
・・・・すごいアニメだった。(感想)
ほむらはまどかを救う為に時間を巻き戻していたけど、結果それの副作用で、
まどかが強大すぎる力の素質を持たされることになっていたとは…
ただ結果的に、その力によってまどかが選んだ“願い”により、少なくとも死亡した魔法少女が
「魔女」になる事はなくなり、実質的な“人間同士の戦い”は無かったことになりました。
まどかの存在は、過去・未来の魔女を滅ぼす文字通りの「概念」となり、元居た世界からは
その存在は人々の記憶からも消えてしまいましたが、ほむらや弟のタツヤの記憶には残るなど
再編された世界も含め、少なからず「未来」の希望を感じる事が出来る形のラストでした。

多少賛否があったみたいですが、自分としては“納得できる終わり方だった”という意味では
大満足の締め方だと思いました。
前よりはマシになっただけで戦いは続くけど、未来への希望を感じさせる印象が強かったですし。
兎にも角にも、新房監督並びに虚淵氏、その他本作に関わった数多くの方々… お疲れさまでした。

前に聞いた話だと、ハノカゲ先生の漫画版ではアニメ版最終話相当のエピソードの後にも
ちょっと続きが用意されてるとも聞きましたので、こちらも(正式な発売日決定も含めて)楽しみにしつつ、
とりあえず今は、発売日が決定してる【おりこ☆マギカ】、絶賛連載中の【かずみ☆マギカ】、
そして小説版の発売を楽しみに待つこととします。

空想大戦としては… 普通に最終回の世界再編後の続きで大丈夫でしょうね。
(漫画版のエピローグ、その他【おりこ】【かずみ】の内容次第でまた変わってくるかもしれませんが。
 実際やるかどうかはともかく、二期orスピンオフも作れなくも無さそうな気もしますし…)
さやかは結局殉職しちゃいましたけど、精神的にまどかに救われ、失恋を受け入れた形になりましたし、
ルール上は黄泉還り可かもしれませんが、できれば復活させないで静かに眠らせてやりたい気持ちもあります…
QBは… 少なくとも一ヶ月近く時間を置いて、その間色々と考察サイト様の考察内容に触れていたら
嫌悪感はやや削がれちゃいましたし、魔女化よりも効率の悪いエネルギーしか入手できなくなった
(ほむらと違い原因は知る由もない)という点では、ある意味一矢報いたとも言えなくもないでしょうね。
考えようによっては、まどかの願いによってQBと魔法少女の関係も、前よりは険悪では無くなった印象もありますし。
(ある意味ではQBも魔法少女同様、救われた?)

(TV版で)実質的に生き残った魔法少女はマミ、杏子、ほむら… 空想大戦でも今後とも頑張ってほしい所です。
ほむらの武器はまどか譲りの弓矢… 個人的には銃器の方が好みだったというのも本音ですが、
まぁ、ほむら個人は好きだし全然OKですね(笑 少なくとも“銃器を使わなくなった”と明言した訳じゃ無かったですし…

参考リンク>「チェキ空」様の『「魔法少女まどか☆マギカ」エピローグ肯定論』
ttp://www.mypress.jp/v2_writers/kamisra2/story/?story_id=1981393

 
 
■最近触れた作品

・北斗の拳 (原作:武論尊、作画:原哲夫) 文庫版1〜6巻
もはや言うまでもない80年代ジャンプの人気漫画、文庫版を6巻まで読んでみました。
感想… ケンシロウ、レイ、トキ、シュウ、・・・・すごい漢だ。
キャラクターはMUGENで良く知ってましたが、実際に原作に触れてみて、改めて登場人物たちの魅力、
そして物語の面白さを実感いたしました。ケンシロウの様な王道ヒーロー、大好きですww
無論、魅力溢れるのは善玉のキャラのみならず、名もなきモヒカンを始めとするチンピラ共を始め
ジャギにアミバ、ウイグル極長etc...といった、まさに「悪の申し子」というべき悪党達こそ、
その情け容赦ない悪党ぶり、そしてその“悪”を積極的に楽しむ素晴らしい暴虐ぶり、
そして何よりそれらが全て打ち砕かれた時の無様な死にっぷりと、この悪党達大好きですww
サウザーやラオウも嫌いじゃありませんが、“悪党”としてはジャギやアミバの方が好きだなぁ…
敵の肉体が破壊され、断末魔が響く、文字通り阿鼻叫喚かつ痛快なバイオレンスアクションも
ケンシロウ達の清々しいまでの情け容赦のなさも含め、読んでて非常に楽しく、
このまま一気に文庫を15巻まで揃えて、空想大戦の本格参戦も視野に入れたいところですね。
ケンシロウとトキが向かったシェルター、どう考えても二人が子供を抱きかかえてれば全員入れたよね…
やっぱり某所で言われてた通り、あの婆さん南斗の刺客だったんじゃ…


個人的に思いついたクロス案は… 【聖マッスル】辺り、何となく作品や世界観の雰囲気が似通ってますし
(こっちは戦争で荒廃したかどうか不明ですが)、【北斗の拳】と地続きの世界観と考えても大丈夫かな?
他には… 現代物質界に転移して、ジャンプ繋がりで両津や悟空、コブラや幽助達と強敵相手に共闘するとか、
【蒼き流星SPTレイズナー】のエイジと白兵戦でタッグを組ませてみるとか…(ぉ
 
 
・劇画ヒットラー (作:水木しげる)
水木しげる御大の筆による、かのアドルフ・ヒットラーの生涯をタイトル通り劇画化した作品です。
仮面ライダーの小説版を手掛けた和智正喜氏も、ナチス関連の参考に本作を読んだとの事で。
Amazonの各レビューでも言及されてますが、ヒットラーの生涯が水木先生のタッチによって淡々と、
時には面白おかしく描写され、歴史的事実に批判も賞賛もなく、ただ「事実」を客観的にスケッチした作品なので
痛烈ながらも難解さなどが全くなく、内容もヒットラーがどのように権力を獲得し、戦争を始め、
どう没落していったかという点が中心となってるなど、色々と知らないことばかりで興味深い内容でした。
史実を下地にしたとはいえ、こんな作品を書ける水木先生の凄さに、改めて感心するばかりです(汗
今後のSSでナチス関連の話題を絡める機会があれば、本書を参考にした上で、他多数の作品を
上手く纏めることができたら面白いかもしれませんね。
 
 
>>106 ドミニア様

>そう聞くと不安になってくるな(苦笑
まぁ、期待しないで待って頂けると幸いです(苦笑

>おお。ご採用に感謝。
とりあえず今は、時間が空き次第イノーバ様のSSを修正したいので、執筆はそれからですね。
ヒルカワ初登場のSS、修正前と修正後を良い感じで統合したいとも思ってますので。


744 名前:名無し客:2011/04/30(土) 23:07:02
test テスト

745 名前:名無し客:2011/05/09(月) 00:02:53
 
ttp://www.youtube.com/watch?v=dzTI8DH2MI8
最近知ったのですが、4月1日にニトロプラスでこんな企画があったんですね。
…正直マミさん、師範とかと同じく“存在そのものがネタ”気味になってしまった感もww最終回でも“円環の理”とか言ってたし…
今月12日発売予定の【おりこ☆マギカ】並びに【かずみ☆マギカ】も楽しみです。
 
ttp://d.hatena.ne.jp/moonphase/20110506
【フルメタル・パニック!】の新作として、本編より十数年後を舞台にした作品が、
賀東招二氏は原案・監修、大黒尚人氏が執筆をする形で発表されるとのことです。

ttp://yaraon.blog109.fc2.com/blog-entry-1782.html
鎌池先生、・・・・ガチですごい漢だ。
正直【禁書】そろそろ触れていかないと、完結するまでに追いつけなくなるかも…(滝汗

ttp://www.mypress.jp/v2_writers/kamisra2/story/?story_id=1983915
再始動した【けいおん!】在学編… 期待できそうです。
やっぱりキャラの成長や変化、年齢経過をループさせず、きちんと描いているという点も、
個人的に本作に惹かれた一因かもしれませんね。かきふらい先生頑張れ!
 
 
■最近触れた作品

・紫色のクオリア (作:うえお久光) 電撃文庫より全1巻
某サイトで「『まどか☆マギカ』が楽しめた人ならお勧め』」と聞いた作品だったので、
書店で探して購入してみました。感想… ・・・・すごい小説だった。最近こればっか…(汗
ただ、本当に読んで「すごい」としか言いようがなかったのは事実です。
読み始めの最初のエピソードこそ、普通のライトノベルの範疇にあるような展開かもしれませんが、
それの次に繋がる二つ目のエピソードが、Amazonでの感想の言葉を借りるならば、
まさしく「究極のパラレルワールドもの」と言っても差支えないほどの素晴らしい出来の作品でした!

クオリア、多世界解釈、量子論なども扱ってますが、そこら辺も割と分かりやすく作中で簡潔に説明しており
それらを踏まえたうえでも、主人公がヒロイン(どっちも女性ですが…)に向けた“愛情”、それが少しづつ
歪んでいくダークさなど、人は選ぶかもしれませんが作者の実力が発揮された、すごい作品です。
確かにこの作品を読んだら、【まどか☆マギカ】のほむらの気持ちが凄く良く分かるようになりましたねw
正直ネタバレはしたくないので、もしSFが好きで、本屋で手に取る機会がありましたら、個人的にお勧めしたい一冊です。

本作で提示されてた「シュレーディンガーの猫」「人間原理」などといった学説、一般兵A様のSSで
提示されてた空想大戦の世界観のイメージに絡めてSS内で解説してみたら、案外面白いかもしれませんね。
話題に挙げて違和感のない人材も多いですし。
 
 
・ひだまりスケッチ (作:蒼樹うめ) 1巻
血だまりスケッチこと【魔法少女まどか☆マギカ】のキャラデザイン原案を担当した
蒼樹うめ先生の代表作、安価で発見したので購入してみました。
感想… ほんわかしました(笑 虚淵氏の関わってない蒼樹先生のキャラってこんなに和むのか…(ぉ
機会があれば、以降の既刊にも触れていきたい所ですね。
蒼樹先生の【まどか☆マギカ】同人誌、とらのあなで委託するかな……?しても瞬時で完売したらどうしよう(汗
 
 
・北斗の拳 (作画:原哲夫 原作:武論尊) 文庫版10〜15巻
中古で最後まで揃えて、ようやくラストまで読破しました。
感想… 面白かったです! 個人的にはラオウ編や修羅の国編のような長編よりも、
序盤のジャギ戦やアミバ戦、終盤のリュウ登場後のような、数話程度で纏まって決着のついた
中編程度の方がスッキリ読めて楽しめた印象もありましたね。
本編の最後にて悪を探しに荒野へ旅立ち、安らぎを捨て戦いへ身を投じていったケンシロウ…
SSでも何らかの形で活躍させたい所ですね。
個人的にはむしろ、ジャギ様やアミバ、モヒカンといった悪玉勢の素晴らしい暴虐っぷりを参考にして
他作品の悪役を描いていきたい気持ちもありますがw

個人的に思いついた案は… 異世界ファンタジー系列の敵勢力が、領土拡大・人材確保を目的として
超未来の文明崩壊後の世界に侵略(荒廃した世界を生き延びてる強い人々は、奴隷目的で狙われそう)、
次々と人々を襲う悪の魔の手に、ケンシロウと聖マッスルが立ち向かうとか、ちょっと思いつきましたw

あと某所で耳にした話だと、漫画【トキ外伝】では本編の補完エピソードの一環として、
ジャギとアミバが手を組んでいたというので、ちょっと本屋を探してみたい所ですね。
…別の場所でも他の人が挙げてた案ですが、ジャギとアミバが偽物兄弟を名乗ると言うのも面白いかも(ぉ
 
 
・ザ・キング・オブ・ファイターズ'94外伝 (作:鷹岬諒) 全6巻
故コミックゲーメストに連載されてた【KOF94】の漫画版、大分前に揃えてたのをようやく読了しました(汗
ユリ・舞・キングの女性格闘家チームをメインに、韓国チーム、アメスポチーム、怒チームらとの激闘、
その裏で繰り広げられる餓狼チームと龍虎チームの熱戦、ルガールの陰謀など、
2年くらいかけてじっくり連載された作品という事もあってか、ボリュームたっぷりで読み応えがありました。
各チームもみんな良い味出してましたし、今後のSSを描く際の参考としても重宝していきたいですね。
個人的に出そうと考えている餓狼勢も活躍してましたし、グローバー氏もKOF97やMIAくらいの活躍をさせたい所です(ぉ
 
 
>>125 キミドリ様

>私もSSを書いていると、最初はまったく想定していなかったシーンを次々と書き足してしまい
>いつの間にか全然違う展開になってしまうことが結構ありますね。
自分も似たような経験は少なからずありますね。
2009年頃に投下したSSの一作とかも、一キャラの前振り程度で短めに済ませる予定だったのが
出来に納得できずに加筆修正したら、キャラや文量が大分増量してた事もありましたし…(汗

>『アンデレスホリゾント』は基本的に主人公であるカナタの視点に沿った物語で、
>作中の心情描写も彼を中心に据えて書かれているため、感情移入しやすくなっているという点も、
>面白さの演出に繋がっていると思います。
個人的には『無敵のママ』のエピソードにあった「あの宇宙人が描いた年賀状を、俺は持ってるんだぜ…」
という独白が、中々良い塩梅でしたね。

>「自分だったらこうして出してみたい」という意見自体には何ら問題はないのですが、
>やはりそれはあくまで仮段階の設定であるということは常に意識しておくべきでしょうね……。
>私もできる限り注意を払いたいところです。
自分としても今後は、今回みたいにエスカレートする事が無いよう、
「仮段階」と「執筆段階」の区別はしっかり付けた上で、可能な限り注意していこうと思います。
 
 
>>126 名も無き蜀軍兵様

>今日は第八回博麗神社例大祭が行われましたが、どうでしたか?
聞いた話だと【大空魔術】以来、久々の音楽CDが頒布されたとのことなのですが、
なにぶん北海道に住んでるので行く選択肢は無かったですね…(涙
アニメイトなど店舗販売の方に期待してます。

>・東方文花帖(書籍版)
>三月精第3部2巻の捜索中に発見。買うべきかどうかをツイッターで相談したら
>買うべきと薦められたので購入。文の新聞記事や作家さんのアンソロジーなど
>とても面白い内容ばかりでした。特に比良坂先生の話はいいゆかれいむだったと思ってます。
おぉ、買われましたか。何気に文の(ゲームに先駆けた)初登場作品で、東方初の書籍作品ですよね。
(厳密にいえば【香霖堂】の方が連載は早いですが、単行本になったのは最近ですし)
ミスティアの屋台設定の初登場作品でもありますし、IOSYSの音楽CDにもあったアリスの五寸釘ネタも
この書籍が初出でしたよね。
自分も丁度【求聞史紀】と同時期に買った書籍なので、思い入れも少なからずあります。
 
 
>>127 一般兵A様

>まさか自分が七年続いてきた空想大戦の世界の根幹について、ssを書くとはまったく予想もしていませんでした。
>途中から参加した自分でありますが、こうして今回の内容を書いていてますます空想大戦への思いが強くなりました。
そういったチャンスが少なからず存在しているのも、空想大戦という場所の魅力とも言えますよね。
もし自分がそういったケースに少なからず触れる機会があったら、なるべくしっかり描写したい所です。

>【Get Backers -奪還屋-】の世界観は、公式ガイドブックを読まないと理解できないところもあるのですが、
>上手く説明できていれば幸いです。
>『空想大戦』の世界については「こういう世界なんだ」という説明はしましたが、【黄泉帰り】や【時空クレパス】
>の原因については書いていないので、謎はまだまだ残っているんですよね。
時空クレヴァスは兎も角、黄泉還りは深く追求しすぎるとストーリーの核心……というか
物語の最終局面にも繋がりかねませんしね(汗
むしろ奪還屋の特殊な世界観だからこそ、空想大戦の世界観に繋げる事ができたのかもしれません。
一般兵A様のSSで提示されましたし、自分のSSでも少なからず世界観に言及したい気持ちもあります。

>あと、『セカイ』が『バビロン』とはまったく別の混沌とした世界であると判断された理由は、ほかに
>・世界情勢の違い(空想大戦の世界→まだソ連が健在で、冷戦も継続中)
>・技術力の違い(空想大戦の世界→宇宙人との接触を果たし、外宇宙にも行くことが可能
>        『バビロン』→【アーカイバ】を製造できる技術力はあるが、それ以外は私達の世界とそれほど変わらないと推測)
>が挙げられるかと。
なるほど… 非常にGJな解釈だと思います。
考えようによっては、執筆の経過の上で参戦作品を(主に現代世界に)新たに追加していくことで、
現代技術力と年表が現在進行形で変わっていく世界観…… とも言えますしね。

>そうですね……。原作どおり四月一日の前からは姿を消してしまったが、実は空想大戦の世界で【黄泉帰り】を果たしているとか出来ないことも
>ないですが、まぁ侑子さんを出そうと思う作家さん次第ではないかと思います。
原作は最終回を迎えていたんですね…… ネットで調べて具体的な内容を知りました。
赤い雨様のSSを読んだ限りでは、原作【xxxHOLiC】の世界は空想大戦現代とは異なる世界みたいに
描写されてましたし、数年規模の時系列変動を今から導入することも可能ではあると思いますが、
最終回レビューを読んだ印象からして、やはり侑子さん(というか作品自体の)扱いは
本気で出そうと考えてる人に委ねるべきでしょうね。

>実は映像でなく、映像を見る条件(世界の真実に気付くこと)が重要だったりします。
>この映像を見た人物については、エピローグで名前が出る予定です。
そうでしたか… いったい誰なのか楽しみに待ってます。

>再びの小説化に続き、第八部開始と今年はジョジョから目が離せないですね。
今月19日に【岸辺露伴 ルーヴルへ行く】も単行本化されますし、本当に楽しみですよね。

>この漫画は読んだことがないですが、ヒトラーに関する漫画というと【アドルフに告ぐ】(手塚治虫作)が思い浮かびますね。
>水木先生の漫画は、鬼太郎以外はあまり読んだことが無いので、機会があれば読んでみたいです。
自分が読んだ中では【水木しげるの遠野物語】も中々面白かったです。

>考えてみれば、そうですね。そういった点から見ると、また【幽☆遊☆白書】について違った見方が出来そうです。
ふと思った考え方にそう意見して頂けると、本当に嬉しいですw

>ジャンプ漫画のキャラは、実年齢と外見が一致してないですよねw
>あれ、桑原は最終回で大学生になってましたから、放課後ティータイムとほぼ同年代だと思うのですが。 
えっと、そうだったんですか!?(滝汗
そういえば最終回で桑原と螢子が「大学決めた?」って話をしてましたね…
トーナメントが終了した時点で高校に補欠入学してたとされ、以降のエピソードの時間経過が
明確に描かれてなかったというのもありましたが、完全に描写を読み間違えてました(汗
ご指摘ありがとうございます。
中学生キャラに志望校の相談を持ちかけられた桑原か蔵馬が「不動高校は(危険だから)止めた方がいいと思う」というネタとか… どうしよう(汗

>今回は、私の考えだけでなくドミニア様・無名の妖怪ハンター様の考えも参考とさせていただきました。
いえ、本当に感謝感激です(汗
違ったら済みませんが、奪還屋の『セカイ』が別の世界に重なっていったというくだりは本当に感激しました。


746 名前:門矢士 ◆JwvDDeCADE :2011/05/11(水) 00:19:32
>>


開戦の宣言/起動を意味する無機質な声音。
全く同時が故に重なった二つの言葉が響くと共に、虚空に幾重もの紋章が浮かび上がる。

其れらはカードに封印されている構築情報のエネルギー。
各々の所有者によって開放された力は次元変換を経て、使い手にベクトルを含めた純粋な
エネルギープールとして空間に再構築される。
それは通過することでエネルギーを足先へと集約させ、標的の方向へと誘導加速させる
いわば増幅器にしてカタパルト。そうして力ある紋章(レリーフ)は常に十枚以上の数形成され、
定めた相手へと必ず到る『道(レール)』となるのだ。

破壊者と破壊者、互いが同時に発動させた最大の切り札。
だがその紋章は影―――もう一人の破壊者が用いるものは無論、ディケイド/門矢士が常に
用いるものとは違っていた。
互いのディケイドが具現化させたのは、各々が手に入れた系譜たる力にしてその象徴。
片や何よりも禍々しく、片や何よりも神々しく。
等しく輝ける系譜の表裏にして光と闇、即ち――――――。


  GREAT LEADER...


                 ――――『ショッカー』    / 『クウガ』、
                        
                 ――――『ゲルショッカー』 / 『アギト』、
 
                 ――――『デストロン』    / 『龍騎』、

                 ――――『GOD』      / 『ファイズ』、

                 ――――『ゲドン』      / 『ブレイド』
 
                 ――――『ガランダー』   /  『響鬼』、

                 ――――『ブラックサタン』 /  『カブト』、

                 ――――『デルザー』    / 『電王』、

                 ――――『ネオショッカー』  / 『キバ』、

                 ――――『ドグマ』       / 『ディケイド』、

                 ――――『ジンドグマ』    / 『W』

                 ――――そして『BADAN』  / 『オーズ』。

                                             DECADE AND NEXT...




ディケイドは今までの旅で得た絆の証。
9つを越えた戦士達の紋章―――ライダーズクレストを。

ダークディケイドはJUDOと存在を共有したが故の系譜。
12に到る邪悪が証―――暗黒結社のエンブレムを。

双方の両端より連続して発生した紋章たちは一直と並びて列となり。
そして到達点である僅かな間を残して『線』となる。互いを結び、両者の衝突する未来をもたらす線となる。


そう、正しく今このように。


踏み切るように大きく跳躍した影は双つ、タイミングも同じなら互いの取った動作もその先もまた同じ。
すなわち右足を刀の如く突き出した形での蹴撃、そしてそのまま紋章の道―――自らが紡いだ
力による連続した加速。

力と共に、意思と共に、虚空に生まれた『道』を潜り二人の破壊者が交差する世界。
そう、最強にして『最終の必殺技(ファイナルアタックライド)』の道筋は衝突する。

―――――だが。




                 フ フ フ フ    ハ ハ ハ ハ ハ ハ 



紫電と雷光が荒れ狂い、大地を風を衝撃が蹂躙する世界。
その世界の中心を支配するのは破壊の神、そうスサノオが右足に集約させた暗黒の系譜だった。
神が放つ闇色の蹴り、その力が相対するオリジナルのそれを遥かに凌駕しているのだ。

もしこれが只の影、ディケイドの単なる写し身であったなら互角であっただろう。
だが今の影は大ショッカー大首領にしてBADANの大首領“JUDO”。
記憶された構築情報を開放/具現化した28もの邪悪なる力――カメンライドシステムによって生まれた力を、
時空魔法陣を利用することで更に膨大なエネルギーへと変換させ、自らという器に注ぎ込ませているのだ。

先に紋章として発現していたJUDOが支配する12の暗黒結社の力。
そこに“破壊の神”に流れ込んでいる残り16もの巨悪の力が上乗せされる。
並び立つ存在であったが故に、『仮面ライダー』に匹敵する系譜の力が。

一方で、対抗すべきオリジナル―――今のディケイドは、仮面ライダー全ての力を有してはいない。
彼は全てのライダーを倒し『手札』として手にするもの。
しかしそれはあくまで課せられた役割の為であり、その務めを終えると共に本来以外の力は捨て去っていたのだ。

彼には拮抗できるだけの手札が、力が足りない。
それは即ち、今という力の衝突において一方的な展開を意味している。



       ――――我が勝利だ、ディケイド。所詮貴様は――――



圧倒的なまでの邪悪な力が、徐々に脆弱な正義を押し込んでいく。
単純なまでの、彼我が持ちうる力/行使できるエネルギーの総量の差。
大ショッカー大首領としての、真の完成形としての恐るべき力がオリジナルという紛い物を凌駕していく。

決定的にして確実な勝利、それを前にした確信と優越感が“破壊の神”を支配する。
神の魂に完全なる器、そして封じられている本物の己自身。今こそ全てを得、否――取り戻すときが来たのだ。
魂を称する“病”を、神に与えた“恐れ”を、己に与えられ続けた“敗北”を。
完全なる己に、不完全なる己に。
這い上がりし者の拙き可能性を、敗北と恐れを与え続けた正義の系譜を今こそ踏み越える。

そう、今こそ偉大なる神話は始まる。
幻想を世界を境界を破壊して、彼の地を新たな聖地として征服の旅路を新たに始めるのだ。
見よ。我が身は完全なる神であり、そして“病”を倒す唯一の破壊者である。
見るがいい、その力を。見るがいい、この神話の誕生を。
神たる我が生み出した力と大首領たる己が作り上げたシステムによる奇蹟に、もはや奴は耐えられぬ。


そうだ、かくも容易くあの愚かな破壊者は絶大な力に弾かれ――――







                 ―――……弾、かれる…?!―――




747 名前:門矢士 ◆JwvDDeCADE :2011/05/11(水) 00:21:08
>>806


開戦の宣言/起動を意味する無機質な声音。
全く同時が故に重なった二つの言葉が響くと共に、虚空に幾重もの紋章が浮かび上がる。

其れらはカードに封印されている構築情報のエネルギー。
各々の所有者によって開放された力は次元変換を経て、使い手にベクトルを含めた純粋な
エネルギープールとして空間に再構築される。
それは通過することでエネルギーを足先へと集約させ、標的の方向へと誘導加速させる
いわば増幅器にしてカタパルト。そうして力ある紋章(レリーフ)は常に十枚以上の数形成され、
定めた相手へと必ず到る『道(レール)』となるのだ。

破壊者と破壊者、互いが同時に発動させた最大の切り札。
だがその紋章は影―――もう一人の破壊者が用いるものは無論、ディケイド/門矢士が常に
用いるものとは違っていた。
互いのディケイドが具現化させたのは、各々が手に入れた系譜たる力にしてその象徴。
片や何よりも禍々しく、片や何よりも神々しく。
等しく輝ける系譜の表裏にして光と闇、即ち――――――。


  GREAT LEADER...


                 ――――『ショッカー』    / 『クウガ』、
                        
                 ――――『ゲルショッカー』 / 『アギト』、
 
                 ――――『デストロン』    / 『龍騎』、

                 ――――『GOD』      / 『ファイズ』、

                 ――――『ゲドン』      / 『ブレイド』
 
                 ――――『ガランダー』   /  『響鬼』、

                 ――――『ブラックサタン』 /  『カブト』、

                 ――――『デルザー』    / 『電王』、

                 ――――『ネオショッカー』  / 『キバ』、

                 ――――『ドグマ』       / 『ディケイド』、

                 ――――『ジンドグマ』    / 『W』

                 ――――そして『BADAN』  / 『オーズ』。

                                             DECADE AND NEXT...




ディケイドは今までの旅で得た絆の証。
9つを越えた戦士達の紋章―――ライダーズクレストを。

ダークディケイドはJUDOと存在を共有したが故の系譜。
12に到る邪悪が証―――暗黒結社のエンブレムを。

双方の両端より連続して発生した紋章たちは一直と並びて列となり。
そして到達点である僅かな間を残して『線』となる。互いを結び、両者の衝突する未来をもたらす線となる。


そう、正しく今このように。


踏み切るように大きく跳躍した影は双つ、タイミングも同じなら互いの取った動作もその先もまた同じ。
すなわち右足を刀の如く突き出した形での蹴撃、そしてそのまま紋章の道―――自らが紡いだ
力による連続した加速。

力と共に、意思と共に、虚空に生まれた『道』を潜り二人の破壊者が交差する世界。
そう、最強にして『最終の必殺技(ファイナルアタックライド)』の道筋は衝突する。

―――――だが。




                 フ フ フ フ    ハ ハ ハ ハ ハ ハ 



紫電と雷光が荒れ狂い、大地を風を衝撃が蹂躙する世界。
その世界の中心を支配するのは破壊の神、そうスサノオが右足に集約させた暗黒の系譜だった。
神が放つ闇色の蹴り、その力が相対するオリジナルのそれを遥かに凌駕しているのだ。

もしこれが只の影、ディケイドの単なる写し身であったなら互角であっただろう。
だが今の影は大ショッカー大首領にしてBADANの大首領“JUDO”。
記憶された構築情報を開放/具現化した28もの邪悪なる力――カメンライドシステムによって生まれた力を、
時空魔法陣を利用することで更に膨大なエネルギーへと変換させ、自らという器に注ぎ込ませているのだ。

先に紋章として発現していたJUDOが支配する12の暗黒結社の力。
そこに“破壊の神”に流れ込んでいる残り16もの巨悪の力が上乗せされる。
並び立つ存在であったが故に、『仮面ライダー』に匹敵する系譜の力が。

一方で、対抗すべきオリジナル―――今のディケイドは、仮面ライダー全ての力を有してはいない。
彼は全てのライダーを倒し『手札』として手にするもの。
しかしそれはあくまで課せられた役割の為であり、その務めを終えると共に本来以外の力は捨て去っていたのだ。

彼には拮抗できるだけの手札が、力が足りない。
それは即ち、今という力の衝突において一方的な展開を意味している。



       ――――我が勝利だ、ディケイド。所詮貴様は――――



圧倒的なまでの邪悪な力が、徐々に脆弱な正義を押し込んでいく。
単純なまでの、彼我が持ちうる力/行使できるエネルギーの総量の差。
大ショッカー大首領としての、真の完成形としての恐るべき力がオリジナルという紛い物を凌駕していく。

決定的にして確実な勝利、それを前にした確信と優越感が“破壊の神”を支配する。
神の魂に完全なる器、そして封じられている本物の己自身。今こそ全てを得、否――取り戻すときが来たのだ。
魂を称する“病”を、神に与えた“恐れ”を、己に与えられ続けた“敗北”を。
完全なる己に、不完全なる己に。
這い上がりし者の拙き可能性を、敗北と恐れを与え続けた正義の系譜を今こそ踏み越える。

そう、今こそ偉大なる神話は始まる。
幻想を世界を境界を破壊して、彼の地を新たな聖地として征服の旅路を新たに始めるのだ。
見よ。我が身は完全なる神であり、そして“病”を倒す唯一の破壊者である。
見るがいい、その力を。見るがいい、この神話の誕生を。
神たる我が生み出した力と大首領たる己が作り上げたシステムによる奇蹟に、もはや奴は耐えられぬ。


そうだ、かくも容易くあの愚かな破壊者は絶大な力に弾かれ――――







                 ―――……弾、かれる…?!―――




748 名前:『 ネコミミ聡明 』 毛利ガーナ ◆n.K8BDsyvs :2011/05/17(火) 18:31:37
○三好長慶:ちょーけいの いれる おちゃ は おいしい
        ときどき、おちゃをいっしょするけど………いろいろさんこうになるし

        これからも、なかまとして…ちゃのみともだち としても すえながくヨロシク。

○十河一存:このひと…たよりになるけど、きずくちに『しお』は むちゃブリにゃぁっ!!

○尼子経久:たよりになる…たよりになる…ね は よいひとだってことも
        でも…………てきにまわってるときは、けっこう てこずらされた。

○山中鹿介:きもちのいいひと だとおもうよ…けっこうたよりになるし
        ひといちばい ガンバるし、いろいろと みならいたいにゃぁ…。

○大内義隆:…………ノーコメント

○一条ハウロ:ハデ……ピッカピカ…この人、ふまじめ(無気力)
         いくさじょうずなのか(敵と会話)、そうじゃないのか
         …わからにゃい。(汗

○河野通直 :げんきなのはよいことにゃぁ……だけど
         そうま は もとなり のたいせつなひとだよ。(微笑み

○久武親信 :おんなもの の きもの に……クンカクンンカしてたの
         どうコメントしたらいいんだにゃ……あれをみてから

         イメージが…イメージがぁぁぁっ!!

○デュクシー:うん、たしかにすごい…いろいろと
         でも、おちゃのまで、ねずみに
         …デュクシーキャノンは どうかとおもうにゃぁ…。


○村上さん :むらかみさん、たよりになるし…あのかいりきは
         みならいたい にゃぁ……それと、おいしそうなともだちも
         いるときいて…ハッ!!これじゃあナッシュとおなじにゃぁっ!!


○杉田玄白 :ないせいかんとして…いしゃとして…みんなからたよりにされてる
         でも、そのむね…ときどき、もとなりが うらやましそうにみてたにゃぁ…。


○足利将軍家ご一同様:たのもしいし…ゆうのうだよね
             たよりにもしてますにゃぁ

             …あと、いっしょのおまいり
             たのしみにしてるにゃぁ。


(家族に対して…)


○天城颯馬:いろいろとおせわになってるにゃぁ…
        これからも、しまいもろとも…よろしくね

        あと……そうま、もとなり…あまりなかせちゃだめだよぉ。


○キクゴロー:ことばが、いまより こころもたないときは
         どれほど、たよりになったかにゃぁ

         ……これからもおせわになります
         いつまでも…ともだちでいてね。


○毛利元就:そうま と もとなり が いなかったら
        ……わたしたち、いまごろどうなっていたんだろう

        たいせつなあるじ にして …かぞくというか、おかあさん
        あっ!!…このこと…ひろじぃには ないしょにしてにゃぁっ!!


○毛利オルテナ:たよりになるいもうと…でもけっこう、つっこみすぎ
          それがわるいとはいわない、でも…ナッシュじゃないけど
          すこしは…あたまつかおうね。

          いくさびと としては…いもうとながら、みならわなくちゃ…

○毛利ナッシュ:あたまが いいのはいいけど ……けっこうおませなのは
          すこししんぱいにゃぁ……でも、たいせつな いもうと

          これからも、いっしょにがんばろうね。


○志道広良:いくさびととしても……ちょっと
        あたまでっかちなきがするけど、ひととしても
        そんけいはしている、さんしまいもろとも

        …これからもヨロシクにゃぁ。

テストっと

749 名前:『 ネコミミ聡明 』 毛利ガーナ ◆n.K8BDsyvs :2011/05/17(火) 18:39:20
○足利将軍家ご一同様:たのもしいし…ゆうのうだよね
               たよりにもしてますにゃぁ

               …あと、いっしょのおまいり
               たのしみにしてるにゃぁ。

またテスト

750 名前:名無し客:2011/05/28(土) 00:42:21
 
 
 怪獣墓場での死闘を終え、グレイブゲートを抜けて通常空間の宇宙に帰還したジョーニアスは、
 両手を光らせると、そこから二対の光線を放ち、射線上で交差させる。

Jジョー「シュワッ!」

 交差し一つとなった光線は、宇宙の闇の中に光り輝くワームホールを生み出す。
 「トゥインクルウェイ」…… ウルトラ戦士たちが何万光年も離れた距離を移動する際に使用する移動手段であり、
 これを用いることで光でさえも数万年以上の時を必要とする距離を、一瞬にして飛び越える事を可能とするのだ。
 ジョーニアスはワームホールが十分完成したのを見届けると、光り輝く渦中へと飛び込んでいった。
 
 
 
     M78星雲・ウルトラの星 光の国
 
 
 トゥインクルウェイを抜け、M78星雲へとたどり着いたジョーニアスは、目の前の緑色に光り輝く惑星……
 ウルトラ太陽系の主星「ウルトラの星」を視認すると、そのまま一直線に星へ飛び込んでいった。
 光の国とU40は遥か昔より友好星であり、今回の戦いのように互いの星の戦士が難事件相手に
 共同戦線を張ることも決して少なくはなかった為、ジョーニアスも光の国に訪れたことは幾度もあった。
 
 ウルトラの星へ飛び込んでいく最中、ジョーニアスの視界に、星の衛星軌道上に浮遊している
 一つの巨大な「正六面体をした、石の建造物」と形容できる衛星が映りこんできた。
 衛星のサイズは非常に大きく、光の国に住むウルトラ族の視力をもってすれば、
 衛星軌道上に存在するその姿を、地上からでも視認することができるだろう。
 
 ジョーニアスはその衛星…… “宇宙牢獄”が、何のために建造された物であるか知っていた。
 20万年以上を誇る光の国の歴史、その中でも数少ない、しかし決して小さい事件とは言えない
 “ウルトラ族の反乱”の一つ、数万年前に起きた“ベリアルの乱”……
 ウルトラ大戦争でも活躍した、勇敢な光の国の戦士の一人にして、ウルトラの父の戦友でもあった男
 “ウルトラマンベリアル”が引き起こした事件であった。

 元々正義の戦士であったベリアルは、かつての戦争の最中に垣間見た、エンペラ星人の闇の力に惹かれ、
 自らも強大な力を求めて光の国を支えるプラズマスパークのコアに接触してしまい、
 その罪により光の国を追放されたが、後にレイブラッド星人の精神体と融合して邪悪な力を得て復活、
 怪獣軍団を従えて光の国に反旗を翻すも、激戦の末に怪獣軍団は壊滅、
 ベリアル自身もウルトラマンキングによって宇宙牢獄に封印され、数万年の時を経て現在に至る。
 
 そしてベリアルを宇宙牢獄に封じたキングは、牢獄をあえて光の国の衛星軌道上の
 常に目に見える場所に置き、全てのウルトラ戦士に対する戒めとしたのだ。
 この牢獄を見るたび、自分達が決して神ではなく、他の宇宙の隣人達と何も変わらない、
 過ちを犯しうる小さな存在に過ぎないことを思い出させるために。
 新宇宙警備隊、サンダーアロー、そしてベリアルのような過ちを二度と犯すことの無いようにと……
 
 
J「(ウルトラマンベリアル…… 光の国の歴史上、闇に堕ちてしまった数少ない戦士。
   願う事なら、彼がこのまま罪を重ねることなく、永劫の牢獄で眠り続ける事を祈る……)」
 
 ジョーニアスは心の中でそう呟くと、そのまま惑星を覆う何層もの人工の大地を潜り抜け、
 その内の一つの所に向かい、その大地の上に建造された都市の上空を飛行する。
 
 空を飛ぶジョーニアスの眼下には、広大な緑色の輝きに包まれた、光の国の街並みが
 パノラマで広がっており、彼が目的地に向かうまでに幾つかの重要な建築物も眺める事が出来た。
 銀河連邦の同胞や、友好的な宇宙人を迎え入れる為の宇宙船発着場、“ウルトラスペースポート”
 宇宙警備隊員やその予備軍が、訓練試合や光線技の特訓を行っている円形闘技場、“ウルトラコロセウム”
 そして、光の国のエネルギー源「ディファレーター光線」を生み出す人工太陽「プラズマスパーク」が
 設置された、ウルトラの星の文字通りの心臓とでも言うべき施設、“プラズマスパークタワー”

 ジョーニアスがそれらを一瞥していると、空中に浮かぶ巨大な、かつスマートな造りの建物が見えてくる。
 それこそ、彼にとっての目的地…… “宇宙警備隊本部”の建物である。
 彼は開かれている出入口に向け、飛行しながらもその高度を徐々に落としていく。
 そしてその出入口では、赤いマントを羽織った二人の巨人が聳え立っており、
 ジョーニアスは彼らの姿を確認すると、高度を落とし、二人の目の前に降り立つ。
 
 
J「―――戻りました」
 
 ジョーニアスの前に立っていた二人の巨人は、宇宙警備隊隊長“ウルトラマンゾフィー”
 そして宇宙警備隊の大隊長、ウルトラマンケンこと“ウルトラの父”
 両者ともに、宇宙全域の平和を守っている宇宙警備隊の中においても、最重要人物と言える人物である。
 
ウルトラの父「ご苦労だった、U40の戦士ジョーニアス。
        こうしている間にも、“黄泉還り”現象の影響により、過去の戦いで死亡した筈の怪獣、星人らが
        各エリアで突発的に復活…… 生前よりも凶暴さを増して暴れ回っている」

ゾフィー「数々の宇宙で同じ事態が発生している…… USAチームも既に調査に向かった」
 
 地球圏内だけでも猛威をふるっている“黄泉還り”現象の発生、それに伴う破壊活動の増大…
 その範囲が、宇宙規模で益々増大しつつある現状を、ジョーニアスは噛みしめる。

 本来なら“ありえないこと”だったはずの現象……
 宇宙よりドラゴンボールが消え去って以後は、なおさらそうであったはずの「死者の黄泉還り」。
 それが人選に条件こそあるものの、何の犠牲や代償、苦労も無く、過去の悲劇によって命を落とした
 罪なき人々が、再び現世に舞い戻るという状況に、生前の遺族や友人たちが涙を流して
 再開を喜んだ事は紛れもない事実である。

 だが、それは同時に、それらの人々を死に追いやったような、「地獄に堕ちるべき悪」のような者どもさえ
 また無条件で、何の制約も受けずに復活するという事であったのも、紛れもない事実であったのだ。
 チンピラのような侵略者は勿論のこと、星王バズーにショッカー大首領、フリーザなどといった
 宇宙警備隊でさえも手を焼いた勢力を率いるような大物までもが、その復活を確認されていた。
 ……尤も、これらの多くは自力で復活しても違和感のない連中が殆どというのも事実であり、
 何処までが“黄泉還り”なのか判らないという事情もあるが……
 
 そんなジョーニアスの思索を破るかのように、ウルトラの父が言を発した。
 
ウルトラの父「して、ジョーニアス。“奴”の方は……」

J「……残念ながら、宇宙警備隊が予測していた通りです。
  怪獣墓場の果てに封印されていた、邪神”ガタノゾーア”…… 奴の姿も消えていました」

ゾフィー「……やはり、奴も復活を果たしていたか」
 
 
 
 邪神“ガタノゾーア”――――
 3000万年前の地球に栄えていた超古代文明を滅ぼした“闇の邪神”そのものであり、
 アザトホート、ニャルラトホテプ、ヨグ=ソトホート等を始めとする<旧支配者>とも呼称される
 邪悪な神性とも肩を並べると言われる、強大な存在である。
 銀河の惑星に点在する資料の中でもその存在は記されており、人類が再び栄える以前の地球に
 侵略の手が僅かしか及ばなかった理由として、この“邪神”の存在が語られていたからではないか、
 という説さえあるほどである。
 (尤も、数千万年もの時が経過し、地球人が再び繁栄するまでの間に、伝説はほぼ風化してしまったが……)

 そして今より十年ほど昔…… 南太平洋に浮上した超古代都市ルルイエと共に、ガタノゾーアは出現した。
 復活した邪神は超古代文明の時と同じく、現代の世をも滅ぼそうと目論み、その手始めとして
 配下である超古代尖兵怪獣ゾイガーを地球全土に送り込み、世界各地の主要都市を壊滅させた。
 当時、地球を守っていた防衛チーム・GUTS(当時)、並びにウルトラマンティガはこれに対峙するが、
 ガタノゾーアは世界中を闇に包み、それに伴いGUTS基地にも闇を送り込むことで機能を停止させてしまった。
 残るティガはガタノゾーアに立ち向かうも力及ばず、力尽きて石像となり海底に沈んでしまったのだ。
 地球上は闇で覆い尽くされ、GUTSによるティガ復活作戦もガタノゾーアの妨害で失敗……
 誰もが絶望したが、その中でも最後まで希望を捨てなかった世界中の子供達が“光”に変化し、
 融合したことでティガは復活。その“光”の力によってガタノゾーアは圧倒され、遂に消え去ったのだった。

 その後、ガタノゾーアの怨念が闇の巨人カミーラと融合し、更に強大な存在である
 暗黒魔超獣デモンゾーアと化した事もあったが、これも滅び去った超古代の戦士達の
 光を恩恵を受けたティガにより再度倒され、その怨念は完全に消滅した。
 そして、唯一残ったガタノゾーアの“魂”は、他の怪獣や星人同様に怪獣墓場に流れ着き、
 光の国の戦士達の手により、怪獣墓場の最深部にて厳重に封印されたのだが………
 
 
 
ウルトラの父「そうか…… 悪い予測が的中してしまったものだな」

J「はい…… 確認後、すぐに報告に戻ろうとしたのですが、
  グレイブゲートが見えてきたところで怪獣達の奇襲を受け、戦う破目になりました。
  怪獣は何とか退けましたが…… ガタノゾーアが封印されていた跡を見た限り、
  恐らく封印を破って復活してから、それほど経ってはいないと思います」
 
ゾフィー「――――悪い予感がする。早急に手を打たねばならないだろう。
      ジョーニアス…… 君が地球に再び向かう日も、そう遠くないかもしれないな」

J「えぇ…… その時はU40一同、尽力する事を誓いましょう。
  (ヒカリ…… また君の力を借りることになるかもしれないな)」
 
 
 
 
  ◇    ◇    ◇    ◇
 
 
 
     ―――とある宇宙船の内部にて
 
 
 同じ頃、宇宙のとある空域に、四足歩行の怪獣を思わせるようなフォルムを持った
 全長数千メートルは下らないであろう、巨大な戦艦が漂っていた。
 
 ――――漆黒の宇宙とは鋼鉄の隔壁によって隔てられた、薄暗い宇宙船の開けた空間。
 その部屋は恐らく、宇宙船そのもののブリッジであり、円形に形作られた空間の壁には
 モニターや計器が規則正しく並べられ、絶え間なく遠方より送られてくる膨大な情報の山を
 コンピューターが纏め、それをモニターと計器の前に座っている者たちが処理している。
 
 計器の前に座を構えて操作している者たちは、黒と白の体色に単眼を持った宇宙人であり、
 その外見はフォルムこそ共通しているものの、単眼の色彩・形状だけとっても
 赤色、青色、緑色…… 円形、星型、十字型…… 等々、個体ごとに様々であり、
 体色も必ずしも黒と白ばかりではなく、黒に相当する皮膚がやや赤みが強い個体も確認できる。
 
 彼らの出自はYY星系に存在する第9惑星“ザム星”出身の星人達である。
 かつて地球にも幾度か姿を現した事があり、地球の防衛組織MDPOのアーカイブドキュメントにおいては
 “脳魂宇宙人 ザム星人”の名称で登録されていた。
 
 過去のアーカイブを参照すれば、過去にドキュメントGSGにて一度、宇宙鉱石怪獣ドレンゲランを操って
 市街地で暴れた記憶、並びにドキュメントHEARTにおいても四度の出現記録が確認されている。
 ―――尤も、ドキュメントHEARTにおける一度目の出現時に、ザム星人のリーダー格の口から
 彼らが母星を怪獣に支配されて脱出した身の上で、地球に立ち寄った目的は侵略の類ではなく
 宇宙の何処か別の惑星に文明を築く為に、地球でダークマターを用いた自身らの進化実験を行うことと
 声明が出されているため、その後の経緯はともかく、少なくともHEART発足前に出現した個体は
 それらの一群とは全く異なる、他文明を侵略することで母星を得ようとした強硬派ではないかと、
 地球の専門家の間ではほぼ通説となっていた。

 その推測はほぼ事実であり、この宇宙船に陣取っているザム星人らも所謂“強硬派”の派閥だった。
 過去に地球に向かった一群がメンシュハイトの攻撃によって実質的に全滅した後も
 それらとは別に、新たな故郷を求めて宇宙の星々に侵略行為を繰り返していた強硬派の勢力は
 依然健在であり、現在は宇宙星間連合ETFのタカ派勢力へと下っていたのであった。
 
 
 そして、ブリッジ中央の高台にはザム星人らの指揮者と思われる同種族の星人が座を構えていた。
 系統的には黒と白に、緑糸の丸い単眼と、彼らの種族の概ね一般的な容姿と言えそうだが、
 他の星人と明確な相違として、その指揮者格は黄金色紫色の装飾で彩られた鎧を着こんでおり、
 その背には、これまた紫色の派手なマントを羽織っている為、その姿は明らかに目立っている。
 形容するならば…… まさに闘いに赴く戦士といった出で立ちであり、闘士ファイターと呼ぶのが相応しいだろうか。
 
闘士ザム「――――そうか。“邪神”ガタノゾーアは既に現世うつしよへと舞い戻ったか」

チャリジャ「他、怪獣墓場に安置されてる怪獣や星人どもが、不定期に黄泉還りの影響を受けて復活……
       宇宙警備隊の連中が、定期的に怪獣墓場を周回して相当しているのを確認しました。
       やはり怪獣墓場であれども、“黄泉還り”の影響からは逃れられぬようですな」
 
 ザム星人の司令官… 以後、便宜上“闘士ファイターザム星人”と故障しよう。
 彼の背後にいたのはそう、先の戦いでジョーニアスを傍観していた星人、チャリジャ本人である。
 チャリジャは闘士ザム星人の眼前に謁見するかのような形で立ち、
 彼に対して、自身が怪獣墓場において、直接見て確認する事の出来た事柄や事象を、
 自分の意見交じりで吐き出していった。
 
 闘士ザム星人は、やや調子に乗りつつあるチャリジャを多少鬱陶しく思ったのか、
 頭を少し傾げるような動作をとると、手に挙げて彼の饒舌を一時停止させ、自分の意見を述べる。
 
闘士ザム「――――逆だ。怪獣墓場“だからこそ”、黄泉還りの影響が強く出てるのだろうな。
       あの地は現世うつしよにして現世にあらず、常世とこよにして常世にあらず……
       無念を抱いて散った連中の怨念に作用し、“黄泉還り”が多発するのは、むしろ必然」
 
 
 ―――そう言い終えると同時に、ブリッジの階下よりザム星人の通信兵から声がかかった。

通信兵「参謀閣下!」

闘士ザム「なんだ……?」

通信兵「宇宙連合より、モルド様から通信が入っております」

闘士ザム「モニターに映せ」
 
 闘士ザム星人が指示したと同時に、ブリッジ上部の壁に存在する巨大なモニターに光が灯り、
 そこに一人の黒い兜と鎧に身を包んだ星人の上半身がアップで映り込む。
 モルドと呼ばれた星人…… かつてグア軍団侵略軍団長として宇宙に攻撃を仕掛け、
 アンドロ超戦士達と死闘を繰り広げた侵略者の一人であり、ETFにおけるザム星人らの上司でもあった。
 
闘士ザム「……モルド様」

モルド『闘士ザム星人よ…… 怪獣墓場の調査の件は、どのような結果が出た』
 
 モニター越しにモルドの重い響きを備えた声を投げかけられた闘士ザム星人は、
 怪獣墓場でチャリジャが確認してきた内容…… 怪獣達の黄泉還りの多発、
 そして今回の調査の“要”でもあった邪神ガタノゾーアの魂の有無、等々をモルドに報告する。
 
 
モルド『……やはり、“邪神”も世界の混乱に乗じ、魂の牢獄より脱出していたか』

闘士ザム「“邪神”が復活した以上、宇宙警備隊も状況次第ではそちらに注意を向ける事は必至。。
       今こそグレイブゲートを押さえ、光の国の連中に恨み積もった怪獣どもを解き放てば
       光の国など蟻の巣退治同然。我々の脅威は……」

モルド『今はまだ“その時”ではあるまい。連中も“怪獣墓場”の重要性くらい理解しているはずだ。
     本来の魂の管理者…… 冥府の勢力も一枚岩では無いが、少なからず動き始めている。
     歩み寄れば同調できそうな一派も心当たりはあるが…… まだ事を構える時期ではないだろう』

闘士ザム「然様…… 我々が元いた時代、この時代より数十年の時を経た時代、
      そして、数多の戦乱の渦に呑まれ、本来あるべき流れより外れつつある“この時代”……
      “主”の命の下、本来なら交わることの無かった時を超え、我らの時代より
      この時代にはまだ無い“技術”や“怪獣”を持ち込み、戦力を整えるのが先決」

モルド『左様…… 無双鉄神インペライザー暴君怪獣タイラントのプラントこそ潰されはしたが、宇宙連合に送った設計図は健在。
     もうじき我らが“主”がこの世界に降臨する以上、他の勢力の台等は許さぬ』

チャリジャ「そうとも…… このナーガを始め、時を経た“主”の時代より送られた未来の怪獣どもは
       まだまだ無尽蔵…… 連中に一泡吹かせてやりたいものですな」
 
 そう言うとチャリジャは手元の計器を叩き、宇宙船の外部に円盤状態で繋げている
 機械龍ナーガの姿を映し出し、その美しいフォルムに見惚れる。
 やはり怪獣を売り買いする怪獣バイヤーの職業柄、こういった怪獣の美醜に惹かれる所もあるのだろうか。
 モルドはやや調子に乗りつつあるチャリジャには目もくれず、闘士ザム星人に続けて指示を出す。

モルド『……闘士ザム星人、一旦本部に帰還せよ。
     連中が“邪神”が消えたことに気付いた以上、グレイブゲートに対する警戒が強くなるのは避けられん。
     調査を続けるのは恐らく困難…… 帰還後、新たな指令を与える』

闘士ザム「……御意」

 闘士ザム星人がそう言ったと同時に、モニターの通信は向こう側より切られる。

 実際、今回の彼らの調査における最大の目的は、“邪神”の魂の有無であった。
 それが明確に確認できたとなれば、例えチャリジャがジョーニアスと鉢合わせる事がなくとも、
 しばらくは怪獣墓場に直接立ち入る必要は生じなかっただろう。

 ……手段は限られるとはいえ、宇宙連合のタカ派……
 特にモルドや闘士ザム星人らを中心とする一派の中には、グレイブゲートを介さずとも、
 怪獣墓場に直接足を踏み入れることを可能とするであろう人材は、皆無ではなかったからだ。
 ただ、今回はまだ“その時ではない”というだけである。
 
 通信回線が切られた後、闘士ザム星人は椅子の横に掛けてあった剣を鞘より抜き、
 ブリッジを照らす光を反射させる刃の輝きを眺めながら、その単眼に妖しい光を灯す。

闘士ザム「……とはいえ、既にDショッカーがインペライザーを破片から解析して再生、
       地球にて実戦投入した事例が起きている。あまり悠長に事を構えている訳にもいかんか……
       ……まだオレの知らぬ血の騒ぐ相手がいるかもしれぬ。
       他の連中に片づけられる前に出遭いたいものだしな。フフフ……」

チャリジャ「(……違うトコロ見ちゃってますよ、この人)」
 
 宇宙連合の本来の目的とは、やや異なる世界に想いを馳せている闘士ザム星人の様子を見て
 多少呆れ気味な気持ちを抱いたチャリジャであったが、ふと何かに気付いた様子を見せると
 周囲を見渡し、それから直にブリッジ階下で計器を叩く、ザム星人の通信兵に声をかけた。
 
 
チャリジャ「……おい、あの“地球人”は何処へ行った?」

通信兵「ハッ…… なんでも地球の隠れ里、“幻想郷”なる地へ視察に行くと言い残し、
     少し前に地球に向かいました」
 
 

751 名前:あいうえお:2011/06/04(土) 00:38:31
テスト

752 名前:あいうえお:2011/06/04(土) 00:40:29
てすと

753 名前:あいうえお:2011/06/04(土) 00:42:13
あいうえお

754 名前:あいうえお:2011/06/04(土) 00:43:36
てすと

755 名前:名無し客:2011/06/07(火) 11:57:59
 
アオバの人の改変アテナ、凄いなぁ…
原作のイメージ的にも似合ってるし、空想大戦に出すときにもちょっと参考にしてみたいです。

【新テニスの王子様】、男塾を通り越して世紀末に突入しつつある様子…(汗) もう高校生に見えないよww

http://www.gundam.info/topic/5700
ガンダムシリーズの最新作、6月13日にその全貌が明らかにされるそうです。
色々と噂は挙がってますが、果たして…

最近、「インターネット・アーカイヴ」のサービスの存在を知りました。
既に閉鎖してしまったMUGEN公開やゲームレビューのサイト様や、削除されてしまった記事など、
そういったものを再び拝見できる機会が得られ、個人的に満悦してます(笑
 
 
■最近触れた作品

・ウルトラセブン VOL.1 古都に燃ゆ
・帰ってきたウルトラマン VOL.1 復讐の宇宙戦線
・ウルトラマンタロウ VOL.1 悲しみの妖精少女
今は亡きリム出版新社から発行されたオリジナルストーリーのウルトラ漫画、
以前購入した【ウルトラマン VOL.1 封印解けし時】を含めて全4巻、ようやくコンプリートしました。

やや神話チックな伝説に基づいた【封印解けし時】、アンヌの過去の淡い初恋を織り交ぜた【古都に燃ゆ】、
そしてベムスター再襲来の最中、加藤隊長と伊吹隊長の交代劇を主軸に描いた【復讐の宇宙戦線】、
東光太郎の幼馴染の少女の正体と悲劇を描いた【悲しみの妖精少女】と、非常に良作揃いでした。
特に帰マンは隊長達が非常にカッコよく描かれてて素晴らしいですし、タロウの回もラストを含めて
どことなくメモールの回を思い出してしまう一抹の寂しさを感じさせましたね…

兎にも角にもこの4話分だけでも読み応えがあり、非常に面白かったので、
それだけにこの後予定されてた36巻分が、出版社の倒産で未発行に終わったのは本当に残念です…(涙
(聞いた話だと、実写版エイトマンの上映イベントで大赤字を出して倒産したんだとか…orz)
 
 
・最遊記 OMNIBUS
去年の夏ごろに発売した【最遊記】のオムニバス小説で、原作者の峰倉かずや先生による短編と、
その他、別々の作家さんによる、それぞれメインの4人を主役に添えた中編小説が4作収録されております。
購入したのは発売直後の去年の夏ごろだったのですが、他にも未読の本が溜まってた事もあり
ずっと手をつけてませんでしたが、この度触れて読了いたしました。
感想としては、いずれの作品も短編以上、中編程度の長さながら面白い作品が揃っており、
個人的には三蔵メインの『灼熱の渇望』、八戒メインの『蜜月』が印象に残りました。
全体的にしんみりするような内容の作品ばかりですが、原作の雰囲気を楽しみたい方にはお勧めできます。
今年に新作ノベライズ【紅楼天戯】も購入したので、そちらも近いうちに読みたいですね。

三仏神のカード、RELOADで一旦無くしてたかと思ってたけど、再発行(?)してたんですね…
「遠い星で」編でカードを無くしたままという設定にしてたので、本スレ投稿時までに修正します(汗
 
 
・ひだまりスケッチ (作:蒼樹うめ) 2巻
いやー… 和む和む(笑) この勢いで最新刊まで揃えてみたいところですww
ゆのも小動物チックに可愛いく、宮子、ヒロ、沙英もみんな面白いキャラで微笑ましいですw
個人的にはヒロのダイエットネタが色々と微笑ましくて大好きですね。
 
 
>>151 名無し客様

>ロストチルドレンは単独では無理だな……アレ2話しか無いから
>単行本化するなら、衝撃騎士団復刊して、スパロボ繋がりでそこに収録するとかしないと
自分の理想としては、あと2〜3話くらい書き下ろして、駆け足でいいので完結を望みたいところですが、
第2次αの発売から8年以上経ってますし、現実的に考えれば電子書籍、良くて併録止まりでしょうかね…
せめて2話以降にどのようなシナリオが予定されてたのか、それだけでも明かされると嬉しいのですが…
 
 
>>152 キミドリ様

>新章/都市伝説『仮面ライダー』
童子・姫の軍勢を相手にすることになった鋭鬼とハッチャン。
鋭鬼は普段はギャグを飛ばしつつも、実践となるとやっぱり音撃戦士の一人ですし、
ハッチャンと中々良いコンビネーションを披露してますね。
戦闘時の細かい解説の織り込み方とか、自分が少々苦手としている部分も活用してて、
是非とも今後の執筆活動の参考としても読んでいきたいところですね(汗
一気に強化形態へと変貌した童子・姫相手に、鋭鬼、覇利丸はどう動くのか、楽しみにしてます。

>裁鬼は原作でのあの扱われ方を除外したとしても、
>やはり後輩である若い鬼たちに比べれば基礎体力などは劣るものだと考えられます。
>なので、力押しで戦うのではなく知識や技術、経験の豊富さを活かしての戦闘シーンを描く予定です。
なるほど… では、今後の裁鬼さんの奮闘に期待させていただきます。

>種を明かせば、V.S.が連合軍に接触していく理由は武者が持っている異界の情報を手に入れるであり、
>それを効率よく行うために猛士サイドに「できるだけ力を貸すし政府筋とのコネも作ってあげるから、
>その代わりこちらの要請にも協力してね」とかけあうわけです。
>何故そのような行為に及んだのかといえば『都市伝』第11回(前スレ>907)に書かれている通り
>異世界への転移技術を完成させるためなので、実際には謎でも何でもなかったりします(笑)。
そうでしたか(汗 兎にも角にも、色々と裏で繋がりが進んでいるのですね。
前スレの文面を読み返す限り、V.S.が求めているのはディオドスとも違う、独自製作による
時空転移技術みたいですが、そこら辺の要素も今後の物語に関わってくるのでしょうか?

>どうやら私の文章の書き方が下手だったせいであらぬ誤解を与えてしまったようですね。
>どうも申し訳ありません。
>私が書きたかったのは構想が固まっていない(=ネタがない)状態でうかつなことはしたくないという
>もので、むしろ実際に書くつもりの案があるならば、それはなるだけ公開していくべきだと思います。
いえ、こちらこそ勝手に早とちりしてしまって済みませんでした(汗
とりあえず、思いついて実際に書きたいと思ってる案は、積極的に明かしてみる事にします。

>むしろ、今後の展開で明かされなければならない謎は、武者と猛士の連合軍を統率するのが誰なのか
>という点です。『怪力乱神』第7回(前スレ>751)ではこのことを話題に出しておきながら、
>結局うやむやに終わっていますからね(笑)。
連合軍の統率者… 存在自体が伏線っぽい雰囲気もありますが、いったい誰なのか気になります。

>光の国の神秘的な風景に、邪神ガタノゾーアの復活、
>『激伝』世界より闘士ザムの登場、前回に引き続いて登場したチャリジャ、
>そして彼らに協力する謎の地球人と、
>様々なキーワードがちりばめられていて想像力をかきたてます。
ありがとうございます。光の国の描写、星人勢の密談は、書き始めるまでが難産でしたね(滝汗
特に光の国の描写は、映画本編と超全集の両方とにらめっこしながら苦労して書き上げました。
とりあえず、実際に物語に絡めていくキーワードは、ちゃんと今後のSSの中で明かしていくつもりです。

>ここから物語はジ・エンドにバトンタッチされるそうですが、
>彼の新たなる活躍にも期待を寄せております。
最後の登場から十ヶ月近く経ってしまったので、原作コミックは勿論、
過去の自分のSSを読み返してジ・エンドのキャラを掴み直すのにちょっと苦労してます(笑
SSを書き上げるのは楽しいですし、個人的に動かしやすいキャラではあるんですけどね。

>この部分を読んだ瞬間、ウルトラマンヒカリのことかと思ってしまいました。
>文脈から考えてもこれは明らかにヒカリ超一郎を指していますよねw
ああ、確かにそっちのヒカリもいましたよね(汗 無論、後者のつもりで書きました。

>Dショッカーで考えるなら相性がよさそうなのはゴズマ軍のブラックマグマ(『サンバルカン』)、
>空想大戦では既に壊滅していますがギア(『バイオマン』)、バラノイア(『オーレンジャー』)
>などが候補に浮かんできますね。
やはり機械系の組織が筆頭候補でしょうね… 旧編で壊滅したギア以外はまだ存続している筈ですし。
スーパー戦隊以外のDショッカー傘下組織だと、巨獣軍のネオギルド(『ジャンパーソン』)辺りもですね。

>スーパー龍騎大戦(仮題)
これは… 中々面白そうです!
【ドラゴンナイト】は以前にも話題を出した作品で、ちょっと興味があるので本編も視聴してみたいですね。
なんでも龍騎で一怪人だったゲルニュートがドラゴンナイトで戦闘員に抜擢された事もあって
スーツが大量に新造され、劇場版ディケイドでの大量登場にも繋がったとも聞きました、
海外でのリメイク作品ですが… 一応パワーレンジャーと違って夢の国は関わってないはずですし、
ギリギリ参戦大丈夫ですね。

>・地獄兄弟+αの逆襲(仮題)
こちらも中々面白そうですね… 地獄兄弟も木野さんも視聴当時に好きだったライダーなので、
彼らに雅人がどのように馴染んで(?)いくのか、ちょっぴり期待させていただきます。

後、雅人は旧編>273で南から香川の下へ移籍し、その香川がロゴスからDショッカーに
移籍した以上、多分現在はDショッカー所属だと思われます。
ですので、実際に書くとしたら、Dショッカーに所属しているのを裏切るか、
もしくは香川がDショッカーに移籍した時点で離反したか、そこら辺の説明は必要かと。
 
 
>>155 ドミニア様

長文でのご意見いただきましたが、出来る限り自分の意見で反論させていただきます。
正直、その殆どに賛同できなかったというのが本音ですので…

>一般兵A殿はとてもやんわりと優しく遠回りに言ってくださっているが、私は空想対戦のために敢えて
>忌憚なく意見を述べておこう。
どうも、ドミニア様は自身の意見を“空想大戦のため、空想大戦にとって正しい判断”と仰ってるようですが…
自分はあくまで“ドミニア様個人の意見”と受け取って返答させていただきます。

>まず、引き合いに出す作品がどれも設定が極端なものである上に、スパロボやスーパーヒーロークロス
>などにおいても、上記の作品は十中八九どころか十中十の割合で、ストーリーの中で設定を変更している
>作品群でありすぎて、まともに議論しようとする気があるのかと思ってしまった。
まず、「まともに議論しようとする気があるのか」という点については非常に心外です。
自分は自分なりにこの件に関して、きちんと裏付けをしたうえで談議するつもりで挙げたつもりです。
そもそもオーレンジャーは特に設定を変更されたという話は聞いてませんし、
レイズナーもスパロボ64やGCだと普通に地球侵略を話に絡めてますので、ドミニア様の根拠には
“十中十”どころか“十中八九”にも当てはまらないでしょう。GCに至っては普通に途中で占領されてますし。
少なくともこれまでの本編SSで、オーレンジャーやレイズナーで一旦地球が支配された事件を
否定するような文章は無かったですし、空想大戦でもそういった事件を経てない訳じゃないでしょう。

>私はそれを提唱した時、少なからず「ああでこうであって、空想大戦においては〜」と、自分なりの
>考察を述べた。
>「根拠が薄い」などとまで言うのであれば、どうして根拠が薄いと思ったのか。
>私の発言のどの点に対し、どう思い、考察した結果として言ったのか、せめてその程度はわずかでも
>記述するべきだったのではないか? それが異を唱えた者としての最低限の義務であり礼儀だと思うが。
正直、この件を議論するのに過去の事例を引っ張り出して、わざわざ長文にするほどの事なのだろうか?
と感じた事もあり、個人的にもわざわざ長々と説明する事に少なからず抵抗感もあったので、
過去よりも現在の皆さまの意見を聞いた方が良いかと思い、あえて過去の事例は挙げませんでした。
ここら辺に関してはちょっと済みません。

>さて、問題は、空想大戦の世界観でこの展開をそのまま導入してしまったらどうなるか? だ。
>第一部から第二部に至るまでの5年。ライトはデスノートを使い、ありとあらゆる世界中の邪魔者を
>排除し、実質上世界を恐怖で支配していた。
>その結果、警察までもがキラに付き従い、歯向かう者を平気で撃ち殺すようにすらなった。
>正義や悪を自分で考えず、キラに依存する者。キラの恐怖から人の尊厳を捨てた者。
>もはやエンジェル・ハイロゥや、TOD2のレンズドーム、Fプリキュアの支配都市と変わらない。
>ある意味一つの絶望の未来とすら呼んでいいだろう。それでは完全なる正義の敗北だ。
ハッキリ言ってしまうと、自分としてはキラの支配期間は「一時の勝利」でしかないと思います。
まぁ実際そうだったわけですし、ドミニア様はこれを「完全なる正義の敗北」と大袈裟に言ってますが、
自分から言わせていただくと第2部ラストでの逆転勝利なども含め、
一度は完敗し、正義側のリーダーも失ったけど、組織を立て直してリベンジし見事逆転勝利、世界を元に戻した
程度のものなんじゃないかと思ってます。
そんな作品、フィクション作品を探せば言うまでもなく普通に見つかりますし、その作品の多くは
普通に逆転勝利して悪を打倒して、再び世界を元に戻して再建しているというのが殆どです。
(自分が以前参戦させた【コミックマスターJ】も、この類の作品だと思います)

世界全土が荒廃し、それこそヒャッハーな暴徒が暴れ回って復興もされないまま、という終わり方だったら
流石に厳しいでしょうが、デスノートの世界では月の死後、物語以前の秩序には戻ってる訳ですし
少なくとも「作中で正義側が一度完敗し、世界規模で敵に支配されるも、最終的には奪還した」程度で
空想大戦現代に参加させられないという理屈は、以前のドミニア様のお言葉を御借りすれば、
「自由な空想力(想像力)の欠如ではないか」ということではないかと、自分は思ってしまいました。

少なくとも、正義だって絶対的に強い訳ではないですし、負ける時は負けますが、ドミニア様の意見は
そんな絶望的な状況からの“逆転”すら否定してしまってるように思えてなりません。

>これを「他の悪の組織相手で忙しかったから何も出来なかった」? 冗談ではない。
>仮面ライダーやレンジャー、英雄、その他正義の味方達がこんな惨状に何も出来なかった、しなかった、
>など、そんな『不自然』を許しては、もはや空想大戦の世界ではないだろう。
だから、そこら辺に拘る事自体が一番の矛盾ではないかと思うのですが。
空想大戦では同一世界として扱われてますが、そもそも空想大戦に参加している作品は
原作ではほぼ全てが繋がってない別世界ですし、不自然も何も、本当にその理屈は必要なのでしょうか?

確かに同一作品の中でそんな事例があったら確かに不自然としか言いようがないでしょうが、
この空想大戦は周知の通り、元々世界観が繋がっている筈の無い数多くの版権作品をクロスさせて
無理やり… と言っても何ですが、細かい接合性などはスルーして一つの世界観にまとめ上げてる訳です。
そうなると、必然的に世界観の矛盾は起きてしまいますし、それをスルーするというのは
決して不自然でも逃げでもなく、二次創作を円滑に進めていくための“一つの知恵”ではないでしょうか。
本当に空想大戦の物質界現代に組み込めず、パワレルワールド扱いせざるを得ない作品は、
【銀魂】や【ONE PIECE】みたいな明らかな異世界、【漫画版デビルマン】みたいな人類滅亡ENDに限った話で、
【DEATH NOTE】を参戦させる上でドミニア様が挙げた矛盾も、その範疇ではないかと思うのです。

第一、それをとことん追求してしまえば、

・ジオン公国軍、デラーズ・フリートなどによるコロニー落としでの大量虐殺(ガンダムシリーズ全般)
・ティターンズによる毒ガスでの30バンチコロニー住民の大量虐殺(Ζガンダム)
・地球連合軍による血のバレンタインでの大量虐殺、それに対するNジャマーの電力停止の副次災害(ガンダムSEED)
・ゴッドライディーンによる世界崩壊(超者ライディーン)
・恐竜帝国による民間人の大量拉致、それによる凄惨な人体実験の数々(漫画版ゲッターロボ)
・ザール星間帝国の急襲により廃墟と化し、戦災孤児も多く出た日本(未来ロボ ダルタニアス)
・先述したバラノイアやグラドス軍などの勢力による地球占領(超力戦隊オーレンジャー、蒼き流星SPTレイズナー)
・ドラゴンボールで再生したとはいえ、一度は地球を破壊されて全滅した地球人(DRAGON BALL)
・ミネルヴァの“邪眼”による、自衛官含め日本全国での420万2000人以上の犠牲(邪眼は月輪に飛ぶ)
・最悪の細菌兵器”カオス”による、人類総人口の90%以上の被害(コミックマスターJ)
・ミレニアムが「飛行船事件」で引き起こした、民間人も対象に含んだ米英同時テロ(HELLSING)
・フランスのパリに突如出現した幻魔による民間人の無差別殺戮(鬼武者3)
etc...

そういった原作の世界観に関わり、かつ空想大戦で過去の事件として起こって否定すらされていない
事例でさえ、規模はどうあれヒーロー達に阻止されてなければならない、という理屈になってしまいます。
さらに突き詰めれば、特撮ヒーロー作品で毎話ごとに発生している一般人から街一つレベルの惨事でさえ、
原作の被害者も他のヒーローが食い止めて原作とは違ってしまうという理屈にも発展しかねません。
下手したら、【金田一少年の事件簿】【名探偵コナン】などの非ヒーロー作品で起こっているような
個人の恨みによる殺人事件(もしくはその原因)でさえ発生しなくなってしまった、という極端な意見にも繋がりかねませんし。
キラ統治とは趣が違う事例も幾つか混じってますが、結局はそういうことでしょう。

空想大戦に限らず二次創作って、そういった背景とか枝葉末節の矛盾とか
そんなものまでギッチギチに管理して、設定という名の鎖で縛って「こうでなければならない」とするような
非常に息苦しい場所でしたっけ?
少なくとも、「もはや空想大戦の世界ではないだろう」というのはドミニア様の中だけでの“個人的な拘り”を
超えるものではなく、他の書き手・読者の考えとも共通するという事ではないのではありませんか?

>貴殿は忘れているかもしれないが、空想大戦の世界では戦士の皆は戦っているものの、それでも
>世界は遊園地が開園できたり、平常なイベントが起こせる程度には平和であり、何年も前から
>戦ってる戦士達もいる。
>それとデスノートの「5年のキラの支配」をそのまま組み合わせようなど、私には暴挙としか思えんし、
>そんなモノを「大して矛盾はない」とまで言い張った貴殿のコメントには正直目を疑った。
>私から見れば、矛盾だらけ、というより、矛盾の塊になってしまうようにしか思えないからな。
正直、【DEATH NOTE】第2部でも紅白歌合戦とかやってましたし(プロパガンダに成り下がってましたが)、
少なくともガンダムシリーズみたく、コロニーがバンバン落下し、世界規模での大戦が頻発している状態に
比べれば、(規模が広いことに変わりはないですが)大したものではないかと思うのですが…
幾らなんでも流石に“暴挙”、“矛盾の塊”はドミニア様の偏見以外の何物でもないと思います。
自分が言いたかったのは、そこら辺は“スルーして問題ないのでは”ということですし、
少なくとも表立って出てくる問題じゃ無ければ、それに絡めた物語を扱う時に出せばいい訳なので、
そうでない話を書くときにまで別に意識する必要性はないでしょう。

第一、5年もかかったとはいえ、ニアはちゃんと月を討ってキラ統治時代を終結させましたしね。
途中経過や過去がどうであれ、きちんと悪を討ち滅ぼして、ドミニア様の言う
「遊園地が開園できたり、平常なイベントが起こせる程度には平和な世界」を取り戻した以上、
その後日談として絡めることに、何の問題があるのかと思わずにいられないのですが。

>それに、第一部終了から5年後の第二部にまでくると、ライトもだいぶ見境がなくなっている。
>キラの支配期間が仮に空想大戦の世界で同じように続いたとするならば、空想大戦世界にある、
>あらゆる犯罪者、宇宙人、怪獣、怪人、地底人、妖怪、異世界人、果ては魔王や天使、その他様々な
>ヒーロー、悪の組織問わず色々なキャラが、キラの独善において名前を書かれていてもおかしくない。
>(以下、長文省略)
だから、この問題こそ“ばっさりスルー”して良いのではないか、と思うのです。
確かに「設定も年表もギッチギチに硬い鎖で固めなければならない」というのが空想大戦であれば、
ある意味では一番の難点とも言えるかもしれませんが、それを追及してしまえば、
結局のところ「複数作品のクロスオーバーに完璧な接合性なんて付けられない」のではないでしょうか。

70年代を舞台にしたマジンガーZや仮面ライダー、80年代を舞台にしたひぐらし、
90年代、2000年代以降、50・60年代を舞台にしたその他数多くの作品、
フルメタみたいに現代世界とは微妙に違ったパラレルワールドを舞台にした作品、
遥かな未来を舞台にしたガンダムやナデシコに銀英伝、松本零次先生の作品群、その他etc...
程度の差はあれ、結局それらは全部別々の作品ですし、それを一つの世界として扱ってる以上
やはり「ある程度の細かい矛盾はスルー&妥協して、なるべく異世界に分けないで纏めていくべき」というのが
旧編を読んだ上での自分の認識ですし(石油が枯渇した設定の【マイトガイン】とかも出てましたし)、
前述したキラ統治期間の件同様に、矛盾をピックアップする事も、それに細かい理由付けをしたり
わざわざ平行世界扱いする事は、むしろ執筆活動を運営する上での障害でしかないかと思います。
無論、解決できる程度の矛盾であれば、在る程度の擦り合わせは問題ないでしょうが。

>貴殿がそれらの矛盾を全てクリアできる、そんな案を出せるのなら私も賛成しよう。
>だが、それが出来ないなら「原作どおりそのまま」などというのは安易に述べるべきではない。
「消された犯罪者」が原作の範疇のみで、他作品の該当キャラクターが含まれないという件に
ドミニア様はひどくご執心の様子ですが、結局この矛盾はドミニア様だけが執着しているだけで
空想大戦の現代扱いで参戦し、現代が舞台の作品と競演させるに当たり
「無視して問題ない設定」の範疇でしかないと思うのは自分だけでしょうか?

根拠を挙げれば本スレの説明文にて、原作で地球温暖化により世界の大半が水没した
【光と水のダフネ】の参戦について “矛盾がない程度に無視して、現代が舞台であるとします”という答えが
かなり最初期に出てますし、【DEATH NOTE】もそれとほぼ同じ方向で参戦させても問題ないと思うのです。
2004〜2005年頃のリクスレや談話室などを読むと、当時空想大戦に関わってましたコテハンの村上峡児様が、
「○○の設定を無視すれば、現代が舞台の作品とも容易に競演できそうですがね…。」と
ダフネの参戦に関してコメントを残すなど、むしろ当時はこういった多少の矛盾のある作品の参戦に関しては
割と寛容な印象を受けましたし、ドミニア様の意見だけで新規参戦の幅を大きく狭めてしまうのは
やっぱり空想大戦の方針としても決してよろしくないのではないかと、ひしひしと感じてしまいます。

どちらにせよ、自分とドミニア様がそれぞれ言っている一個人の意見でしかありませんが、
今後に新しい書き手の方が現れて、その方が我々の知らない新規参戦案を持って来たとしたら、
参戦作品の窓口が狭まっている広まっているか、どっちの方針がより多くの執筆活動を後押しできるかは
正直言うまでもないんじゃないでしょうか。
空想大戦は“物語を作る”場所であって、設定を作る場所でも矛盾を解決する場所でもないはずです。

>私は以前、この話題が出た時には「映画版ルート」を推した気がするな。
>あのストーリーならば、ライトが削除していたのも人間界での常識のうちに入る犯罪者だけで
>すまされるレベルのまま、最終戦に至った。という風に考えれば、ルパンも他ダークヒーローも
>無事であっても、そう違和感はない。
>人間の作り出した問題を、人間のLが最悪の事態になる前に解決した。
>それならば空想大戦にも溶け込めるし、矛盾もほとんどない。
>リュークの問題についても、他作品(サンデーの『DEFENSE DEVIL』(ディフェンス・デビル)とか、
>ジャンプの『BLEETH』とか、東方の小町とか)の死神や管理組織、退魔連中が処理に走るより前に終了
>した、という風に、まあなんとか済ませられるだろう。
>もしくは、空想大戦に合わせられる様に、スパロボよろしく完全にストーリーを改変してしまうか・・・
>現実的なやり方とすれば、それぐらいだろうな。
ここでドミニア様が挙げた、映画版の「人間界での常識のうちに入る犯罪者だけで済んだ」という件も、
そっくりそのまま漫画版の後日談の解釈として適応して考えてもよいのではないかと思うのです。
考えようによっては、ドミニア様が挙げた他作品の悪人とかは「常識を脱した犯罪者」とも
言えなくもない連中が殆どですし、「最悪の事態になる前に解決した」という言い分も
ニアがキラ統治を終わらせた事をそのまま指して違和感はないと思うのです。

自分の主観、最悪の事態はそれこそ「キラの裁きが国家の全国民レベルにまで発展し、
それが原因でデスノートとは何の関係もなしに、全世界規模の終末戦争に突入する…」
といった世紀末到来的なバッドENDですし、こうなってしまえば本当に現代には組み込めないでしょうが、
そうはならずに文明社会を維持したまま世界に平穏を取り戻した以上、漫画版準拠で参戦させたところで
別段過去のSSと矛盾が出るわけでもないし、参戦が不可能という根拠にはなりえないと意見してみます。

以前の談議におけるドミニア様のお言葉をそのままお借りすれば、
「ドミニア様の構想は、あくまで空想大戦の本世界より、平行世界向けではないかな」というのが
>>155の文章をよく読んだ上で自分が抱いた総合的な感想です。
 
 
 
無論、これらもドミニア様の意見と変わらない、あくまで自分の意見に過ぎません。
そこに間違いがあるとは思いませんが、しいて言えば、あくまで個人のものに過ぎない意見を
「空想大戦にとって在るべき姿」と勝手に推し進めて話を進めることこそ、間違いに近いとは言えないでしょうか。
自分は空想大戦全体の為を思っている訳でも何でもないですが、
少なくとも“自分のSSを書きたい、キャラを出したい”から、ドミニア様の意見に返答させていただきました。
ドミニア様は矛盾以前に【DEATH NOTE】を出すおつもりはないですよね?

上述したとおり、【DEATH NOTE】は絡めた所で、空想大戦の過去内容と別段矛盾が出る作品じゃ
ないと思ったのが自分の意見ですし、むしろドミニア様の意見は空想大戦のためというよりも、
「ドミニア様が自分の中でイメージしている空想大戦の在り方」にそぐわないというだけで、
わざわざ細かいアラをピックアップし、まるで「臭いものに蓋をする」みたいな感覚で
自分が出す訳でもないのに参戦を取り止めさせようとしているようにも見えてしまいました。
「暴挙としか思えない」とか「目を疑った」とかいう言い回しも、ちょっと感情的に見えてしまいますし。
これまでも何回か談議されてきましたが、参戦よりも設定の矛盾だけを第一に考えて、
参戦前からヘイトしてしまうようであれば、いずれどんな作品も参加できなくなってしまうのではないかと、
考えすぎかもしれませんが、正直自分は危惧せざるをえません。

正直、自分も気づかない所で言い過ぎているかもしれませんが、本音で返答させていただきました。
もしよければ、この件に関してより多くの方の意見も聞きたいです。

756 名前:名無し客:2011/07/06(水) 21:55:01
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テスト9
テスト10

757 名前::2011/07/19(火) 13:09:31
テスト

758 名前:名無し客:2011/07/19(火) 13:12:43
テスト2

759 名前:名無し客:2011/07/21(木) 16:52:12
テスト

760 名前: ◆oRPhEnns0U :2011/07/22(金) 19:13:34
・地下スレ。
・答えたい質問に答えたいようにしか答えないので真面目にきちんと答えて欲しければ上の本スレに行ってくれ。
・秋田禎信BOX、新シリーズ小冊子等、全ネタバレ対応。
・っていうか秋田の作品だったら「オーフェン」じゃなくてもなんでもありな勢いで。
・ただし応答するのは「すべての時間軸の出来事を知っているが、どの年齢でもない」という都合の良い俺だが。それとメタ視点ありで容赦なく適当に答えるから、
まじめな回答は上の本スレに以下略。

以下、関連ページなど

参考資料:オーフェンペディア
http://www.orphenpedia.com/wiki/%E3%83%A1%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%9A%E3%83%BC%E3%82%B8
(秋田BOXまで含むオーフェン全シリーズネタバレにつき閲覧注意)

ツイッター:「オーフェン」新シリーズPRアカウント
http://twitter.com/#!/OrphenPR

ツイッター:秋田禎信
http://twitter.com/#!/AkitaYoshinobu

本スレ:
http://charaneta.sakura.ne.jp/test/read.cgi/ikkoku/1298159213/l50

761 名前:名無し客:2011/07/26(火) 22:49:36
 
電撃ホビーマガジンにて、ウルトラシリーズの小説【Another Genesis】が連載開始
されたそうですね。本編とはパラレルな世界を舞台に、ベリアルの暴走、光の国の消滅、
そして突如超人化した一人の地球人を主役に、どんな物語が展開されるのか期待大です。
できれば単行本になってくれるとありがたいですが…

http://www.moegame.com/sfx/archives/002695.html
10月25日創刊の雑誌で掲載される、ウルトラマンの新作漫画…
いったいどんな解釈の作品になるのか、期待半分不安半分で楽しみにしてます。

http://www.fukkan.com/fk/CartSearchDetail?i_no=68319685&tr=m
内山先生の漫画版【帰ってきたウルトラマン】が復刻するとのことで。
コンビニコミックは持ってますが、短編漫画も描き下ろされてるらしいし、どうしよう……
未収録の中編、Aやタロウ時期のやつも合わせて一つに纏めて出版しないかな?

http://twitpic.com/28wccj
イールオルフェノクなんて作られてたんですね… 空想大戦にも設定捏造して出せるかな?
そんなことして【HERO SAGA】にでも出られたら元も子もないですが(苦笑

http://www.h6.dion.ne.jp/~al_azif/smith/smith_top.html
クトゥルフ神話関連の書籍・作品紹介ですが、中々参考になる意見が多かったです。
ハワード氏の【黒の碑】、スミス氏の【イルーニュの巨人】等々、神話体系の礎を築いた作家様の
作者単位の単行本が妙に惹かれますね… 「ガッツンガッツン怪物を倒して生き残る」という評価に
惹かれた【黒の碑】は注文したので、近年になって翻訳・単行本化が顕著らしいスミス氏の作品も
近いうちに読んでみたいです。
【妖神グルメ】はだいぶ前に中古で買ってあるので、こちらも近いうちに消化したいですね。
評価がかなり高かったらしい【アリシア・Y】もAmazonでは凄くプレミアが付いてましたが、
去年から安価で電子書籍が配信されてるそうですので、今度ちょっと購入してみます。
 
 
■最近触れた作品

・邪神伝説シリーズ (作:矢野健太郎) 4・5巻
そんなわけで、無事に最終4巻・5巻を読むことが叶いました。
感想… 何となく予想はしてましたが、安易なハッピーエンドという訳にはいきませんでしたね。
渚とケインは人間を捨て、魂は邪神から解放されたものの、実質因果地平の彼方へ…
ラバン師の正体は某旧支配者、メグ、松井といったサブレギュラーも死亡、
実質、メインキャラで最後まで生き残ったのはCSの指導者を継いだアランのみとなりました。
美亜はWikipediaでは行方不明になったと書いてあったけど、単行本を探してもそんな描写は…?

CSの組織は目的の為に結構手段選んでないですね…… 5巻における市街地の強襲は
一歩間違えば地球が滅んでたが故ですが、それでも民間人を巻き込むのは許されざる凶行ですし、
構成員をマインドことロールして鉄砲玉扱いした件も踏まえると、有事に際しては善側とも
ある程度は共同戦線をはれるかもしれませんが、やっぱり善側組織からの評価は決して
よろしいものではないでしょうね…(汗
自分がSSに絡めるとしたら、世界観の拝借に事件の存在示唆、もしくは重要なアイテムや書物を
○●△問わず他作品キャラがかっぱらって、物語に絡めてくる形とかですね。
 
 
・戦え!イクサー1 (作:会川昇) 上下巻
最近スパロボLにも参戦したという【戦え!イクサー1】の小説版、古本屋で見かけたので読んでみました。
Wikipediaの記述を読んだ限りだと、本家OVAのストーリーの流れを踏襲しつつも、
細かい部分では結構な差異があったそうですね……
前にレンタル店でDVDを見かけましたし、機会があれば映像作品も視聴してみたいです。

感想としては、やはり敵組織の名前に「クトゥルフ」なんて付けられてるだけあって、
敵が侵略手段として、怪物を地球人に寄生させるなどグロい…というか悪辣な手段を使うなど、
文章的にもそういったものがひしひしと伝わってきて、結構ゾクゾクしました。
ロボットは出てきますが、扱い的には(OVAとは結構違うそうですが)出番はそんな多くなく
むしろ某Wikiでも紹介されてた通り「特撮ヒーローの巨大ロボ」的な立場に近かったです。
何にせよ面白かったので、原作OVAとそこから繋がる【イクサー3】、
さらにその後を舞台にしたらしい小説【エクセリオン】の方にも少なからず興味が湧いてます。
 
 
・鋼鉄の狩人 (作:長谷川裕一)
長谷川先生が80年代後期に連載していたという作品で、
氏の【ひとりスーパーロボット大戦 大外伝】にも登場してた作品とのことでしたが、
この度98年の復刊版を中古で安く見つけたので、購入して読むことが叶いました。
20世紀末より700年後(【大外伝】では7000年後に変更されてました)の異常成長した樹木に
埋もれた世界「メガロネスト」にて、コールドスリープから目覚めた20世紀の少年が
「アイアン・キッド」の名を受け継ぎ、奴隷商人などを相手に活躍する… という内容なのですが、
何せ全3話なので、過去の記憶を失った主人公の秘密云々は全く明かされません(汗
ただ、それでもアクション活劇として中々楽しめましたので、購入した価値はありました。

【大外伝】の設定から繋がる形で、クロスボーン勢やダンクーガBURN、ダイソードの面々との
再度の共闘とか、もし書く機会があればチャレンジしてみたいですね。
あ、その前に【クロノアイズ】読破しないと… 【グランサー】はダイソードよりも数年後だし…
 
 
・玩具修理者 (作:小林泰三)
併録作『酔歩する男』読みました… ある意味『玩具修理者』よりも雰囲気がクトゥルフ神話に
似通ってる印象がありましたね。終盤のモノローグとか思いっきりそうでしたし…(汗
ネタバレは伏せますが、シュレディンガーの猫の学説も上がるなど、“知的恐怖“中心で
何となく【紫色のクオリア】ともちょっと共通してるかな?とも思いましたが
むしろこれの結末は、恐ろしいまでに泥沼のカオスの流れに引きずり込まれる……といった印象で
小林先生の手腕に感服しました…(汗 氏の他作品も読み進めていきたいです。


・キルミーベイベー (作:カヅホ) 1巻
キミドリ様改め、呉織あぎり様のキャラの出典作品とのことで、古本屋で発見したので読んでみました。
感想… キャラも可愛いですが、とにかく話のテンションが楽しくて面白いのなんのw
個人的にはやすなのアレっぷりが思いっきりツボに入りましたw ソーニャやあぎりも大好きですが。
2巻以降もお金と機会が揃えば読んでみたいですね。
 
 
>>191 呉織あぎり様

それでは呉織あぎり様、改めまして今後ともよろしくお願いします。
前述したとおり、【キルミーベイベー】の原作の方にも触れさせていただきました。

>『都市伝』にイブキさんが初登場したのは前スレの>728なのですが、
>そこから一年以上のブランクを経て再登場となりました。宗家の鬼という立場を活かして、
>彼を連合軍における代表者の一人としても活躍させたいですね。
そうでしたか。威吹鬼さんの本格的な活躍、まだまだ期待できそうですね。

>威吹鬼さんの登場は、連合軍サイドにいよいよ増援が加わることを示しています。
>ツチグモとヌリカベという大型魔化魍二体との戦いを控える討伐班の方にも、
>連合軍の戦士たちが助っ人として参戦していく予定です。
なるほど… 誰が来るのかは全然予測できませんが、とにかく楽しみに待ってますね。

>物語の舞台として構想を練っているのは『ファイアーエムブレム』シリーズの世界と、
>『降魔霊符伝イヅナ』の世界ですね。前者は『ナムコ クロス カプコン』でいう幻想界、
>後者を魍魎界と分類すれば、SSとしても使いやすくなるかと思います。
では、そちらの構想の方も楽しみに待ってますね。
近所の古本屋に出かけるとFEの小説版や漫画版も結構よく見かけるのですが、
そういったメディアの作品であぎり様お勧めの一冊とか、なければよいのですが
もし何か心当たりがあれば、良ければ教えて頂けないでしょうか?

>前のリクスレにも書きましたが、『ポケモン』シリーズは空想大戦では物質界の近未来として
>取り扱っています。『赤・緑・青・ピカチュウ(FR・LG)』の直接の続編となっている
>『金・銀・クリスタル(HG・SS)』を起点とし、他の『ルビー・サファイア・エメラルド』、
>『ダイヤモンド・パール・プラチナ』、『ブラック・ホワイト』をほぼ同時代の出来事として想定しています。
近未来ですか… 並行世界的なイメージがあったので、少々意表を突かれましたね。
無論、あぎり様がその方向で執筆するのであれば、自分は何一つ異論はありません。
時期的には、ポケモン世界では地名とかも現代と全く変わってるはずですし、
近未来(【ウルトラマンメビウス】や【秘封倶楽部】)、超未来(【ドラえもん】や【タイムレンジャー】)、
文明崩壊後(【∀ガンダム】や【ザブングル】等)のいずれかの過渡期に存在したはずの時代…
といった解釈で間違ってないでしょうか?

どうでもいいですが、自分の中でポケモンと言ったら穴久保先生の漫画版が真っ先に思いつきますね…(汗

>そこはまあ……、香川たちがいろいろと手を回してDに気取られないよう手配したりすれば
>何とかなるんじゃないでしょうか(笑)。
なるほど。SB社関連とか雅人個人に直接因縁のある面子はともかく、
それ以外の勢力に関してはその理由付けで大丈夫かもしれませんね。
所属中にカイザギアのデータを香川が最終済みだったとかすれば、それだけでも
Dが雅人を狙う理由も減りますし。

>『555(ファイズ)』はよかったですよねー。映像作品だけでは読み取りづらい登場人物の心の機微が
>こと細かに書かれていて、そのおかげで雅人もより人間味にあふれたキャラとなっていました。
>原作での彼もある意味ではとても人間臭いキャラではありますけど……。
自分が触れた印象、映像作品の良くも悪くも(…むしろ後者寄り?)人間臭いキャラ付けを、
桜庭氏はライトサイドに、井上氏はダークサイドに傾けたという印象を受けましたね。
個人的には井上氏の【異形の花々】も、TV本編や桜庭氏の小説とは別方向で面白いとは思ったので、
もし古本屋で数百円くらいだったら手に取ってみても損は(多分)無いと、個人的に勧めてみます。

>『ポケモン』のキャラが出てきてポケモンの話をしているのに、
>肝心のポケモンが一匹も登場していないという(笑)。
いえいえ、そういうのも決して悪いものではないと思いますよ。
ある意味では原作で描かれなかった側面を掘り下げらせるかもしれませんし、
どういう形であれ、読んでて面白い作品に仕上がれば誰も文句は言わないと思います。
ぶっちゃけ自分も、ジ・エンドを出しながら原作主役のコミックマスターJを出す予定、全く無いですし(汗

>世界観の基盤をより確かにしていく意味も込めて、
>いずれはシンオウ地方を舞台にしたエピソードも書いていきたいですね。
なるほど… ポケモン世界と他作品キャラがどう絡むのか、かなり楽しみです。
自分もちょっとしたテクノロジーであれば、ちょっと話に絡めてみたい気もしますね。

>ええ、そうです。出典としては『ZO』に登場した方のドラスを想定しています。
>ドラス(およびネオ生命体)については前スレ>687でZOがひそかに"奴"と呼んでいたりと、
>地味ーに伏線が張られていました(笑)。
>ネオ生命体がどうやって異世界にドラスを召喚したかという説明についても、
>『都市伝』以降の展開で少しずつ理屈を付けていこうと考えています。
では、自分もSS執筆を時間を決めて進めつつ、あぎり様のドラスの本格登場も楽しみに待ってますね。

>申し訳ありません、SSの情報だけではお読みになった方が
>あの生物をドラスと判断するには無理がありすぎました。
>文章のおかしいところなども併せて修正しておいた改訂版を投稿しましたので、
>そちらならば何とか推理できるようになっているかと思います。
自分は最初の文章を読んで、「真ライダー?」とも一瞬だけ思ってしまいました(汗

>あ、でもマリオさんなら場合によっては99とか128もの命を持ってたりしますよねw
あぁ… 確かに(笑
 
 
P.S
色々考え中なのですが、【ダンクーガ】と【ダンクーガノヴァ】、同一時代でいけるかな…?
葵が忍の子孫というのは初期設定だけで、現在の設定には組み込まれて内容ですし、
最近第2次スパロボZでも同一時代で共演したので、長谷川先生の【BRUN】とも併せて
3作品とも同一世界の同一時代で闘ってた事にした方が、色々とやり易いかな?
 
 
あと、最近ようやく【以下略】を最終話まで全部読むことが叶いました。単行本はまだかいな…
キャラも単行本未収録の部分からどんどんイイ色だしてきて良い感じだったのですが、
思えば自分が最初に書いた連作SS、全然原作の持ち味活かせてなかった気も…
自分も当時はSSを書き始めたばかりの若葉マーク以前だったのもありますが、
今だととても読み返すに堪えないのが本音ですし、【らき☆すた】キャラを現行設定(大学生)に
更新したいという気持ちもあるので、いっそのこと登場人物や話の流れはそのままで、
細かい展開や雰囲気とかを、ほぼ全体的に書き直して修正しようかと思案してます。

というか、最終話で【進め!!聖学電脳研究部】の寺門兄弟がゲスト出演してたんですねw
設定的に『進め!!聖学以下略。』準拠になってましたし、以前のSSで間久部先生を出した際に
本編終了直後で出してましたが、せっかくゲスト登場の件があるので、それに併せる形で
本スレ投稿時には、間久部先生は「元顧問」という設定に修正することとします。
いっそのこと教職を辞したことにして、【HELLSING】最終話に出てきた同名の機関長と同一人物ということにしようとも思ってたり…

762 名前:名無し客:2011/07/31(日) 20:25:22
 
http://yaraon.blog109.fc2.com/blog-entry-3024.html
【キルミーベイベー】、アニメ化するとのことです。ニコ動で配信しないかなぁ…

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4087806162/asameshinbun-22/ref=nosim
ジョジョの新作小説【恥知らずのパープルヘイズ】、9月16日に発売が決定したそうです。
8月23日発売の雑誌『SPUR』にて【岸辺露伴 グッチへ行く】も掲載されるとのことで楽しみですね。

ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm12520945
たまたま見つけた【ドリフターズ】の手書きMADですが、中々良い感じだったので紹介してみます。
…廃棄物の面々、ファン間では完全に単行本巻末のキャラ付けが浸透しちゃいましたね(汗巨乳こそジャスティス!
 
 
■最近触れた作品

・S.I.C. HERO SAGA VOL.1、2 (物語:早瀬マサト)
本屋に注文してた【HERO SAGA】ムックの1巻・2巻、無事に届きました。
個人的に印象に残ったエピソードを幾つか挙げると…

『MASKED RIDER AMAZON EDITION -プレ・ステージ-』
【仮面ライダーアマゾン】開始前のプロローグを描いた作品で、
アマゾンの父親の知り合いだった博士がゴルゴスの生贄にされかけるも、
すんでのところでアマゾンに救出され、バゴーによる彼の改造に立ち会う…という話です。
腕輪の力で首から下を得た十面鬼、人面石のルーツ、バゴー製の空飛ぶジャングラーなど
色々と見どころも多くて楽しめました。

『MASKED RIDER BLACK RX EDITION -After 0-』
【仮面ライダーBLACK RX】終了後のエピソードで、生きていたゴルゴム創世王が
埋葬され既に白骨化していた信彦の死骸を乗っ取り、シャドームーンとしてRXに挑むエピソードです。
現実か夢か定かでない中、霊としてRXを助けた信彦、そして最後の“手紙”は少し切なかったです。
何となく、【仮面ライダーワールド】に登場した巨大シャドームーンって、本小説にも出てきた
信彦の遺骸を乗っ取った創世王だったんじゃなかろうか…?」とも思ったり。

『MASKED RIDER ZO EDITION -ZO vs J-』
こちらは【仮面ライダーZO】並びに【仮面ライダーJ】の後日談を舞台としており、
【ZO】本編から5年経過し、中学生となった宏の前にドラスが出現しう、望月博士を拉致。
ZOはドラスを粉砕して望月一家を救出するも、それはスクラップを寄せ集めて作られた端末であり、
仮面ライダーJを吸収、Jパワーを我が物とした“赤いドラス”が出現、ZOを圧倒する… という筋立てです。

Jパワーを吸収した赤ドラスが巨大化したり、Jに逃げられたドラスがフォッグ・マザーの残骸と融合するも
逆に意識を全てフォッグ側に取り込まれて「フォッグ・ドラス」が誕生、ZO&Jと激突するなど
非常に楽しいクロスオーバーが展開されてました。
他にも【ZO】劇中に登場したミュータントバッタや、ZOが眠っていた大樹はどちらとも地空人の化身で、
ZOの姿をモデルとしてJを生み出した事が語られるなど、空想大戦にも取り込めたら面白そうな
双方の接点を関連付けた設定が目白押しのベストエピソードでした。

『MASKED RIDER KUUGA EDITION -オデッセイ-』
【仮面ライダークウガ】外伝ですが、TV版のプロデューサーの寺成紀氏が話作りに
関わってるとのことで、他のエピソードと異なり「公式な外伝」だそうです。
(個人的には商業媒体で出された作品に「公式」「非公式」なんて区別は付けたくないですが)
遥か古代(弥生時代くらい?)における仮面ライダークウガに選ばれた戦士・リクを主軸に
彼の視力を失った妹の視点から描いた内容で、グロンギ族のルーツが
「元々は隕鉄を求めて鉄器で狩猟・戦争を行っていた部族で、ある時、宇宙から飛来した
 隕石に含まれていた石の力により、獣の姿に変貌する能力を得た」と明かされているなど
色々と興味深い設定が明かされてます。鉄を求めた部族…… 宗像教授が食いつきそうな題材ですね(笑
グロンギ族の拾った石、先のアマゾンの人面岩とルーツも併せて、ショッカー大首領、
ならびにその背景だった「B26暗黒星雲」の勢力が現地勢力を増やすため、先だって
地球に送り込んだものとも解釈できるかな?

『MASKED RIDER AGITΩ EDITION -PROJECT G1-』
【仮面ライダーアギト】の劇場版から繋がる話で、未確認生命体の事件の後に製作された
「G1システム」がアンノウンに奪われ、それに対してG3マイルド(尾室)、V1システム(北條)、
【HERO SAGA】の別エピソードで破損したG3-XをG4のパーツで修復したG4-X(氷川)が
立ち向かう…という内容で、以前のリクスレでもゴジラジュニア様が話題に上げてたのが印象的でした。
個人的に解説ページで名前だけ出てたG2が、「てれコロコミック」に掲載された読切漫画の設定を
ちゃんと踏襲していたのが、当時コロコロを購読してた身として嬉しかったです。

もう一つのアギト話『HEAVEN'S DOOR』、修正前はどんな文章だったのか少し気になりますね。
Wikipediaで具体的な相違点は確認できましたが…
ひょっとしてデザイナーがロード怪人のつもりで造形したのを早瀬氏が勝手にオルフェノク設定にして怒られたわけじゃないよね…

『MASKED RIDER RYUKI EDITION -アドベントカレンダー-』『IFの世界』
【仮面ライダー龍騎】のタイムベントで繰り返されたIFの世界の一つを描いた作品で、
何故かこれだけ、昔学校の友人の家にあった雑誌で見かけた記憶が残ってます。
王蛇やリュウガが他ライダーからサバイブのカードを奪ってサバイブ化したり、
ジェノサイダーが他ライダーのモンスターも取り込んだ「ジェノサバイバー」に変貌するなどしましたが
個人的には真司の双子の兄・真一(故人)、かつ真司の元の名前が「真二」だったという設定が
少々気になりました… 兄の存在が語られたループでは「リュウガ=龍騎の変異」みたいな
解釈でしたが、空想大戦時点の龍騎とは別人になったリュウガも、心の奥底で真一の意識を
持っているのでしょうか…? それともリュウガとは別に真司の心の中に…

『MASKED RIDER BLADE EDITION -DAY AFTER TOMORROW-』
こちらはTV版【仮面ライダー剣】の後日談で、以前にも話題になってた記憶がありますが、
ダディヤーナザンが剣崎と始を助ける研究の為に、一時的に解放したカメレオンUDが逃走、
(能力を理由に開放したらしいですが、弱いのから始めずに失敗したのがらしいというか…)
偽ブレイドに変身し、大学受験に失敗して傷心のムッキーやハカランダの面々を襲撃、
そこに既にジョーカーの姿に変異した剣崎が登場、一時的にブレイドに復帰して
4人ライダーが共闘する… という流れのストーリーです。
結局変身しなかったギャレンのキングフォームも、Vol.3のムックで登場してましたね。

あぎり様のSSでは剣崎はジョーカーの姿にはなれないとされてましたが……
まぁ、自分もライダーマンは【HERO SAGA】準拠のサイボーグよりも、【EVE】や【SPURITS】準拠で
生身のままでいてほしいという気持ちがありますし、剣崎をジョーカーにしたい人が出てきても
後付けでどうとでもなるでしょうから、ここら辺は書き手次第ですね。
とりあえず睦月、大学補欠合格おめでとうw
 
 
他にも初代やライダーマン、劇場版【555】を題材としたエピソードが収録されてましたが、
いずれも総じて非常に面白い内容の作品が目白押しで、この機会に読めてよかったと心より思います。
ストーリーは無かったですが、Vol.3ではギャレンのキングフォーム、レンゲルのジャックフォームも
ジオラマで作られてましたし、空想大戦のエピソードを練る中でも大いに参考にしてみたいです。
村上社長(シグマギア装着)が量産型ライオトルーパーVer.2の軍勢を率いて挑んでくるとか、
レオが(SWAT隊長とは別タイプの)ライオンオルフェノクの姿を披露するとか…
 
現在は【仮面ライダーW】のエピソードが展開中だそうですが、もしそれが終わったら
できればそろそろ【真・仮面ライダー】とかもやってくれないでしょうか…?
順当に考えれば【オーズ】だとは思いますが(汗
 
 
・峰倉かずや短編集 蜂の巣 (作:峰倉かずや)
峰倉先生の短編集、ドラマCD付属の限定版を購入いたしました。
感想… 峰倉先生の作品はやっぱり面白いです。読切作品も面白かったですが、
個人的なイチオシは、やはり単行本タイトルにもなっている連作シリーズ【蜂の巣】ですね。
大震災による首都機能の停止から立ち直りつつある日本、旧都内のとある区画を舞台に
死んだばかりの新鮮な遺体を臓器売買目的で狙う「臓器荒らし」から守り、死者の尊厳の為に
遺体を無事に荼毘にすることを目的とする地方公務員「葬儀屋」の二人を主役とした物語で、
「死者の立場」を中心に展開されたドラマが非常に素晴らしかったです。オヤジ二人組最高!w
ドラマCDはまだ聞いてないのですが、中々重要なエピソードが展開されてるみたいなので、
暇を見つけて聞きたいですね。山崎の声は「モンゴリアン、ウォーイ!」の人だそうでw
自分の中で小西さん=モンゴリなイメージになったのは絶対MUGENのせいだ(汗

世界観自体は空想大戦現代でも十分通用しますし、葬儀屋の参戦も本格的に検討してみたいですね。
遺骸を狙う連中と敵対した繋がりから、人間を材料にした食用缶詰を売りさばいているマフィアから
友人の遺骸を守るために戦った【雀鬼-2025】の太陽愁と共同戦線を張るとか連想しました。
 
 
・キャラ☆メル Febri Vol.07
今月の【東方茨歌仙 〜 Wild and Horned Hermit.】、冒頭が綺麗なカラー頁でした。
霊夢、魔理沙、早苗、そして華扇の基本4人で話を進行させるスタイルが定着してきましたね。
魔理沙に背後から無言の圧力をかけたり、霊夢に褒められて(?)頬を赤らめたり、
人里へ団子を食べにいったりと、華扇が相変わらず可愛かったですw
華扇と魔理沙と季節に合わせて毎回衣替えをするのもビジュアル的に楽しいですね。
 
 
・アリシア・Y (作:後藤寿庵) 電子書籍
90年代に出版されたクトゥルフ神話を題材にした作品とのことで、
去年に電子書籍で安価で販売開始されたものを購入して一気読みしました。
感想… 面白かったです! つい最近読み終えたばかりの【ダニッチの怪】から繋がる設定で、
ウェイトリー家とアーミティッジ教授の双方の血族にして、ヨグ=ソトホートと人間の間に生まれた少女、
アリシア=Y=アーミティッジを主役として、クトゥルフの復活を目論む魔術師ジョン・ディーと衝突する…
と、大まかなあらすじはこんなところですが、ニャルラトホテプが悪役じゃなく妙に人間臭いキャラだったり
ラブクラフト氏の連作に登場するランドルフ・カーターが登場したりと、中々楽しめました。
カーターの連作は創元文庫の「ラブクラフト大全」6巻に収録されてるので、近いうちに読みたいですね。
(以下ネタバレ)
最終的にはヨグ=ソトホートの自我によって、ジョン・ディーとの戦いやクトゥルフの復活を
無かったことにして世界を修復する形で終幕を迎えましたが、【邪神伝説】のCSに比べれば
アリシアは他作品の善側キャラと友好的な関係を築いていても違和感はなさそうですね。
個人的にはアメリカに留学していた頃の兜甲児と面識があったらいいなとか、ちょっと思い浮かびました。

旧支配者は「封印されてはいるが自分の意思で眠っているだけであり、人類は意識すらしていず、
自分たちの力を利用して栄えようとも滅びようとも特に気にしてない」という解釈は、中々“らしい”と思いました。
創作作品の中でもそんな多くなさそうな「味方側の人間臭いニャルラトホテプ」もそうですが、
ヨグ=ソトホートが所謂“邪神”よりも、原典に近い“善も悪もない人智を超えた超存在”として
描かれていたのは、個人的に今後の執筆意欲をそそられましたね。
この作品から感じたイメージは、今後の参考にも大いに活かしていきたい所です。

 
 
■泡沫のようなネタ

・かつて太陽愁によって首領、幹部を皆殺しにされ壊滅したソウラ一味が、黄泉還りによって復活。
 大戦時の混乱期に人肉缶詰を売りさばいていた彼らは、現代において“さる勢力”の後ろ盾を得て
 悪食趣向を持つ政治家・要人を対象にした人肉料理を用いた料理店の経営を開始。
 同時に食肉加工場も並行させ、人肉を牛肉と偽り、流通に出す暴挙も敢行した。
 これを知った江田島平八率いる男塾OBは、かつてソウタ一味を壊滅させた太陽愁を始めとする
 裏社会の猛者たちを招集、再度ソウラ一味を滅ぼすべく活動を開始する。
 一方そのころ、巧妙な手口による死骸の略奪、行方不明者の続出が頻発している状況に
 気を配りつつ仕事を続ける「葬儀屋」の山崎祐介、陣内馨も、死骸を巡る事件に巻き込まれる…
 (雀鬼-2025×蜂の巣)

・遥かな古代から現在に至るまで、裏表問わず大小様々な大事件の絶えなかった空想大戦の歴史。
 ロゴスなどの勢力の減退も幸いし、剣桃太郎首相政権の下、歴史の闇の埋もれていた新事実が
 日の目を見る機会が格段に増え、学校における歴史の授業で教える内容も日々更新されてゆく。
 歴史上の有名人として、ムスカ大佐や加藤保憲の名が教科書に記載されることに…
 (複数作品)
 
 
>>193 呉織あぎり様

>新章/都市伝説『仮面ライダー』
仮面ライダー威吹鬼の鬼闘術・旋風刃、一気に魔化魍の軍勢を蹴散らす様がカッコよかったです。
台詞回しもスムーズに、一瞬にして敵の首を狩るカタルシスもお見事でした。
不破「よし、威吹鬼をストーキングして真空斬首刀を強化するか」
強化ヨブコに有効な攻撃手段は音撃射… どんな理屈なのか、次回以降の解明が待ち遠しいです。
 
 
>>195 名も無き蜀軍兵様

>それはあり得そうでちょっと怖いですね…。でももしそうなったとしても
>かつての四天王仲間かもしれない勇儀と萃香には元気な顔を見せに来てほしいです。
う〜ん、自分はむしろ明確に提示しなくても、それはそれで良いのではないかと思いますけどね。
むしろ謎を残したまま終えた方が、何となく華扇にミステリアスな雰囲気も醸し出せますし(笑

>そういえば…早苗さんは茨歌仙ではレギュラーですが、三月精には未だに1枚絵でしか登場してないんですよね。
>彼女がサニー達と関われば結構面白い事になるかも知れないのに…
ZUN氏の裁量の範疇じゃないですかね。三月精に出す予定が無いから、茨歌仙の方に出番を作ったとか。
 
 
P.S
ここ最近、クトゥルフ神話の原典作品や、それを題材とした和製作品の数々に触れてふと思ったのですが、
ラブクラフト氏やダーレス氏、スミス氏などの手がけた作品群は、【邪神伝説シリーズ】や【アリシア・Y】、
【デモンベイン】など、それら神話体系の世界観から直接繋がっている純和製作品が存在している以上
空想大戦の世界観として組み込んでも大丈夫な範疇だと思うのですが、神話体系作品の中でも
比較的近年の作品(例えば、ブライアン・ラムレイ氏の【タイタス・クロウ】とか)も、同様の解釈とするのは
流石に難しいでしょうか…?

ググってみたところ、ラムレイ氏の作品が出典の神性が、和製作品で扱われてたケースもあるそうですし
NGであれば全然構わないのですが、直接物語に絡めずとも、神話体系絡みのクロスで存在示唆だけでも
許容してもらうのは厳しいでしょうか?

763 名前:名無し客:2011/08/21(日) 00:52:35
 
http://news.nicovideo.jp/watch/nw99802
坂本真綾氏と鈴村健一氏がご結婚なさったそうです。

ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm8619028
【キディ・ガーランド】のDVDもしくは小説版、探して見てみようかな…(笑

http://www.mypress.jp/v2_writers/kamisra2/story/?story_id=1995903
自分は【うさぎドロップ】も【青の祓魔師】も未見なのですが、両作のアニメ版を題材に
“「許される原作改変」と「賛否両論の原作改変」の性質の違い”というテーマに関して
結構興味深い考察がなされてますので、テーマに興味のある方は一読お勧めします。

http://www.alphapolis.co.jp/manga/view_manga_opening.php?manga_sele_id=138000030
【ゲート 自衛隊彼の地にて斯く戦えり】の漫画版、知らない間に始まってたそうですね。
原作小説ではカバー表紙しかイラストが無かったので、描かれなかったキャラの見た目が
どんな感じになるのかちょっと期待です。

電撃ホビーマガジンの今月号を立ち読みして、噂の【Another Genesis】を読んでみました。
感想… 今月は2頁分の文量ですが、中々興味深いスタートですね……
簡潔にネタバレをすると、「映画とは異なり宇宙監獄から独力で脱獄したベリアル→
その直後にアッサリと光の国を消滅させる。ベリアルの心にあるのは高揚か空しさか。→
とある惑星において地球の他星侵略部隊の兵士として活動していた男・ブラスト(異名)。
偶然にも宇宙から落ちてきた光の国の破片が彼と接触し、ブラストは望まずに超人化する

……といった感じでした。従来のTVシリーズとは完全に別設定の世界での物語とのことで、
そもそも「地球人とウルトラマンが接触すらしていない」世界の可能性も読んでると垣間見えてくるので、
どんな方向性に進んでいくのか、ちょっと興味が湧いてきますね。

分布された【東方神霊廟】、ネットを探索して画像やキャラ設定などを拝見してみました。(ネタバレ伏字)
4面ボスの霍青娥(かくせいが)、芳香の主人にして中国出身の邪仙か……
個人的には諸星大二郎先生の漫画【諸怪志異】が真っ先に思い浮かびました。
5面ボスが結構アホの子っぽくて人気らしいですね…(笑) 委託したらちょっと購入してみたいです。

そして6面ボスの豊聡耳神子(とよさとみみの みこ)、どうも設定的に「聖徳太子」本人とのことで…
今後執筆を構想している「冥府勢力とのガチ激突」シチュの都合上、自分のSSにおいて
【超劇画 聖徳太子】準拠の聖徳太子を出したいのですが、どうしようかな…?
一応、神子は虚構説に基づいた設定らしいですし、空想大戦史実のメインは【超劇画】として、
シュレデュンガーの猫的な感覚で「幻想の否定により幻想郷に移動した“虚構説の聖徳太子”」を
東方の神子とすれば、お互いに同一存在として両立できるでしょうかね?


ゴーカイジャーと仮面ライダーOOOの劇場版、3Dで観に行ってきました。感想…
・・・・すごいコラボだった。オーズとマツケンのコラボ、想像以上にカッコ良かったです!
TV版はまだ見てないのですが、何ていうか映司のヒーローっぷりも半端なく、
それがラストの逆転劇に繋がるなど、最初から最後まで楽しむことができました。
バースのカッコよさ、マツケンから託された古代のメダルによるオーズの新たな形態、
オーズ&マツケンVSナイト兵の殺陣のカッコよさと、見どころ満載でした。
そして終盤での、オーズの後番実写版ジョジョ4部【仮面ライダーフォーゼ】から、
東方仗助如月弦太朗変身するスタンド仮面ライダーフォーゼの登場・共闘もとってもワクワクしました。
年末のMOVIE大戦にも少なからず興味を惹かれてしまいますね。
あと、ベル役の荻野可鈴ちゃんが妙にめんこかったですw
ゴーカイジャーの映画も面白かったです。これまで倒された歴代戦闘員の亡霊が出現→合体戦闘員に変身
といった展開は、スーパー戦隊以外のDショッカー所属の敵勢力グループでも再現してみたいですね。

後、闘争の系統様のほうで自分のネタを話題に挙げていただき、ありがとうございました。
自分も機会を見つけて、歴史の授業のネタをSSに挿入できるよう頑張ってみます。

 
 
■最近触れた作品

・黒の碑 (作:ロバート・E・ハワード)
【英雄コナン】シリーズの作者にして、30歳の若さで夭折したロバート・E・ハワード氏による
クトゥルフ神話作品の短編集、読んでみました。
何ていうかラヴクラフト氏の作品と比べると、全体的にメイン人物の生存率が高いです(笑
敵対する怪物や野党を問答無用で撃退したり、行動的な人物が多いという点も素晴らしいですが、
作風自体もハワード氏独自の方向性で神話が作り出されてて、作品の魅力が感じ取れます。
書かれた時代が時代なだけに、人種差別的な言い回しが結構散見されるのがちょっと難ですが、
そこらへんに関しても割とダークファンタジー的に昇華させてる印象で、ある程度割り切れる方なら
楽しめる一冊であるとは思います。
個人的に面白かった話は『アッシュールバニパル王の火の石』と『獣の影』、『鳩は地獄から来る』ですかね。
 
 
・暗黒神話体系シリーズ クトゥルー 4巻
『アーカムそして星の世界へ』以外にも、暇を見つけて順調に読み進めてます。
C・A・スミス氏の『ウボ=サスラ』、『7つの呪い』は、他の方の作品と読み比べると
解説本で言われてたように、宇宙的恐怖よりもファンタジー寄りの印象でしたね。
ウボ=サスラやアブホース、アトラク=ナクアと、小説作品ではこれらの作品でしか
登場していない神格も登場するなどしてましたが、何よりも作品の雰囲気が良い感じで
内容に引き込まれました。近年出てるスミス氏単独の小説集にも触れてみたいです。

ダーレス氏の作品は、イタカが登場する『風に乗りて歩むもの』と、ニャルラトホテプの天敵(らしい)
クトゥグアが初登場したことで有名な『闇に棲みつくもの』の二作が収録されてました。
熱心なファンの方にはダーレス氏の作品や設定を酷評する人もいるらしいですが、
自分が読んだ感じでは普通に面白かったし、そんな悪いとは思えないんですよねー…
Amazonの2巻レビューにもありましたが、ラヴクラフト氏らとは別ベクトルの面白さがあると
自分も感じましたし、氏の代表作である連作シリーズが纏められている本シリーズ2巻も
お金に余裕ができたら読んでみたいです。
……あくまで個人の好み、ラヴクラフト氏よりもハワード氏やダーレス氏の作品の方が
割と楽しんで読めた自分が少数派なだけかもしれませんがw

…そろそろ、【デモンベイン】の小説もちょこちょこ読んでいこうかな?
 
 
>>206 呉織あぎり様

あぎりとさすなの二人称形式ですか。大変そうですが、中々楽しませてもらいましたw

>やすな「むしろどんどん謎の人的なキャラになってるような気が……」
>(↑話数が進むにつれてどんどんバカになっていく人)
そうなんですか…… 2巻以降も遠くないうちに読んでみたいところですw

>本当に申し訳ありません。前回の発言はあまりにも稚拙かつ無配慮なものでした。
>私が「FE=ゲーム」という価値観で凝り固まっていたばかりに、あのような礼節を欠いた発言に
>至ってしまいました。いくらメインの展開がゲームのタイトルである作品であろうとも、ゲーム版を
>本流としてその作品を語るような真似をしてよい道理はありませんし、何よりも時間や金銭上の
>理由によりテレビゲームを自由に遊べない場合もあることを考慮できなかったのは、ゲーマーとして
>本当に恥ずべき言動であったと深く反省しております。
いえ、そんな謝るような事は、あぎり様は一言も仰ってないですよ(滝汗
ただ自分は「ここ最近ゲームをする気力がない」と述べただけで、別にそんな深い意味で
言ったわけではないですし、そもそも原作がゲームの作品であれば、他メディア展開よりも
まず原作から触れてほしいという気持ちは、自分も十分に理解できます。
ただ、【デモンベイン】はゲーム買ってプレイする余力がないので、中古で買った小説版全6巻で済まそうと考えてますが…(汗

>うーん……、そのような恐れ多いことをする勇気はちょっとありませんね。
>やすな「ひとくちに任天堂系列の作品といっても、いろいろありますよね。
>    『スマブラ』シリーズに参戦してる作品だけでも、けっこうバラつきがあるし……」
>それに空想大戦ではキノコ王国(『スーパーマリオ』)、ハイラル(『ゼルダ』)は
>ナムカプ世界観における幻想界に分類されていましたね。
まぁ実際のところ、そこら辺の適材適所は各作品(と実際に執筆されるSSの構想)によりけりですしね。

>やすな「たしか今後の展開では『ポケモンD・P・Pt』の
>    シンオウ地方が舞台の話を書くんでしたよね、あぎりさん」
>ええ、ポケモンたちが持つ進化の力に目を付けたネオ生命体が、そのサンプルを入手するべく
>シンオウ各都市のジムを襲撃。事態を重く見たポケモンリーグは一時的に各地のジムを閉鎖して、
>その間にジムリーダーの皆さんが事件を解決するために立ち上がる……といった感じですねー。
ポケモン関連は割と本格的なバトル系列でもありますし、どんな展開になるのか期待したいですね。
なんにせよ、やすな様が無理をかけない程度に頑張って下さい。

>やすな「斧雷丸といえば、設定とか見ても雷属性の技の使い手って感じだけど、
>    SSで使用した技はどう見ても風の属性ですよね。何でですか?」
>いやー、本来なら雷系の技にすべきだったんですけど、実は風神雷神的な発想での合体攻撃をやってみたい
>という考えもありまして……。雷系の技を使う人たちが結構多くて(笑)。
>斧雷丸さんはカラスがモチーフだから、風系の技でも違和感はそれほどないかと思って
>ああいう感じになったんですよー。
なるほど、そういった事情からでしたか。

>ありがとうございますー。あまり羽目を外しすぎないよう留意しながら、
>構想・執筆を進めていきたいですね。
やすな「ぶっちゃけとっくにおかしな方向へ突っ走ってるよね」
いっそのこと、思いっきり羽目を外した先に新たな道が切り開けるかもしれませんよ(何

>本製品における蛮鬼は、ツインネックのギターを使って音撃を繰り出すスタイルとなっています。
>やすな「ベース型とギター型の音撃弦を合体させる仕組みになってるんだって。かっこいい!」
ネット上のレビューで実物を拝見しましたが、中々カッチョイイ仕様でしたね。
小説という形でどんな風に動くのか、楽しみにさせていただきます。

>談話室 半オリジナル団体案1
「ZOC12」…… オリジナルイマジンの集団ということですね。
旧編でも“オリジナル怪人”は多数登場してましたし、その範疇と考えれば悪くないかもしれませんね。
……人間体が宇宙人や戦闘員だったりと、地味にビジュアル的に色物っぽいですね(汗
あと、レオイマジンの解説を見るに、カイは消滅中の設定なのでしょうか?
 
 
>>207 名も無き蜀軍兵様

>そうですか…果たしてどうなる事やら。
先に出た小説版と繋がるのか、全くのパラレルで進むのかも一読者として気になりますが…
……何であれ、色々と不憫なフーゴに幸があることを祈ってます。


764 名前:名無し客:2011/08/27(土) 22:34:48
ケンケンケンケンケン ケン


765 名前:名無し客:2011/08/27(土) 22:43:39



766 名前:<font color="Red">ラグナ・ザ・ブラッドエッジ</font>&<font color="Blue">ジン・キサラギ</font>&<font color="Green">ハザマ</font>:2011/08/27(土) 23:16:13
ラグナ「ブレイブルー起動」
ジン「障害が…」
ハザマ「ヒャッハー!!」


767 名前:青色テスト:2011/08/27(土) 23:41:36
余計かもしれないですが、名前のカラー変更は
半角@で括って、6文字のカラーコード入力で変更できます。詳しくはぐぐればわかるかと
名前のカラー分けはできなかったと思いますが、ちょっとここはあいまいです。

@0000FF@青色テスト
みたいにやります

768 名前:名無し客:2011/08/28(日) 00:33:09
 
 
 
     冥王星 那須郡・烏山
 
 
 冥王星は、那須郡烏山の大字向田三ー二十六付近……
 この辺りの空域は、冥王星の軌道上を周回している小型の衛星が群れをなして無数に漂っており、
 丁度、冥王星以降の太陽系惑星を野沿いで考えれば、その小惑星帯の視認できる辺りが
 太陽系と、外の宇宙を繋ぐ境目と認識されていることが多い。

 そして、それらの衛星にも地球人らの入植の手は進んでおり、生命の息吹が芽生える事は
 未来永劫無かったはずの鉱物の塊でさえも、岩盤の地均しや太陽光線の照射によって
 作物や樹木が根を張ることのできる環境へとテラフォーミングされ、人々の生きる場となっていた。
 小惑星帯の中でも那須郡烏山と名付けられたこの一帯は、名前から連想できるように
 昔の日本の田舎を彷彿とさせるようなワラぶき屋根の農家に田園と、妙に古臭くも懐かしい風景が並んでいた。

 とは言え、いくら昔ながらの風景といえど、ここまで人類の居住地を開拓したテクノロジーは捨てていない。
 田園の中央には、作物を狙うエイリアンや宇宙怪獣を撃退するためのプロトン砲が聳え立っており、
 そもそもこの田園や家屋が立っている土地だって、球形の小惑星をそのまま地均しした物もあれば、
 楕円形な形をした歪な形状の小惑星を真っ二つに切り分け、その断面に重力を発生させてから
 開拓し、完全に平らな地面の上に畑や家屋、はたまた農協のビルを建造したりもしているのだ。

 かつて、地球を襲った侵略者メガノイドの作戦にも、巨大なノコギリによって地球を真っ二つにし、
 その切断面に重力を発生させて固定、結果的に増えた土地を利用して人間牧場を作るというものがあったが
 それを小惑星とはいえ実践し、農園や田園、畑を作って作物を育てるという、何とも平和的な目的で
 利用しているのだから、この世界の人類の適応力・発想には我々も感嘆すべきであろう。
 そんな事をしたら人口問題どころでなくなるとかぬかしたのは、何処の誰だっただろうか。
 
 
 
 ――――そんな、小惑星帯の星々に築かれた広大な農地から、ちょっと離れた所にある
 大きめの小惑星…… その上に作られた、木造の建物が立ち並び、木々や草むらが生い茂っている
 田舎道を歩きながら、中空に浮かぶ農地の数々を見上げている一人の男の姿があった。
 
 言うまでもない、冥王星本星での会談を終え、地球に帰還するまでの余った時間を潰す為に
 冥王星周辺の小惑星帯に立ち寄った、延道断ことジ・エンドである。
 
 
ジ・エンド「太陽系の果てとはいえ、この辺はまだまだ田舎だな。
      ……とは言え、住んでる連中だって好き好んでそうしてる訳だしな。
      俺も地球近辺のゴミゴミした宙域よりも、こっちの方が情緒があって好きだぜ」
 
 空に映る農地を眺めながら、ジ・エンドはそう呟く。
 そんな田舎道を散策していた彼は、ポスターや張り紙が数枚張られた、
 やや大きいサイズの木製掲示板が、小道の脇に立てられているのを見つける。
 掲示されている張り紙は、その殆どが冥王星小惑星帯の農協が出している地方紙、
 もしくは銀河パトロールが発行しているお尋ね者の手配書が殆どだったが、
 その中に一つ、ジ・エンドも良く見知っている顔が混じっているのが、彼の目に留まった。
 
 その、ボロボロに擦り切れた手配書に描かれた男の顔を形容するならば、
 それが誇張されたものでなければ、まさしく“絶世の美男子”と形容できるものであり、
 世間一般でも間違いなく美形で通用する顔立ちであった。
 そして何より、その男の姿を一際印象付けているのが、左腕があるべき場所に
 “義手替わりの銃器”と思しきものが描かれていることであり、もし手配書を見せずとも
 TV報道なりインターネットなりで、少しでもニュースの類に触れる機会を持つ人物であれば
 その左腕の銃器というフレーズを耳にした時点で、それが誰のことだが瞬時に理解するだろう。
 
 
ジ・エンド「(宇宙海賊コブラ…… ここまで冥王星の移民が良い方向で進んだのも、
       元はと言えば、全部お前達のおかげだ)」
 
 そう口には出さなかったが、心の中でジ・エンドは呟いた。
 今でこそ冥王星は地球人類の入植が進み、テラフォーミングされた氷の海に都市が築かれ、
 軌道を回る小惑星にまで開拓の手が入っているが、最初からこうだった訳ではなかった。

 そもそも冥王星は元来、かつて地球に攻め入ってきたガミラス星人や、海賊ギルド第七機甲師団など、
 “太陽系の玄関”、”外宇宙への出発点”という地の利を求めた、数々の巨悪が自分たちの基地をバンバン建て、
 それはもう、ありとあらゆる悪党どもが跳梁跋扈している土地だったのだ。
 他にも有名どころを挙げるとすれば、ラダムにザ・データベース…… 等々、地球内外問わず、
 多種多様な勢力が地球を利権を求め、冥王星を通過点したり、星に直接踏ん反り返っていたものだ。
 
 現在の冥王星があるのは、それこそ数々の巨悪と戦ってきた英雄たち……
 宇宙戦艦ヤマトの面々、宇宙海賊コブラと相棒のアーマロイド・レディ、スペースナイツの面々、
 そして新・国連直属の実働部隊ノイ・ヴェルターを経た、αナンバーズの奮闘の賜物であった。
 十数年以上前から現在に至るまで彼らが悪に抗い続けた末に、ガミラスや海賊ギルドの拠点は壊滅し
 冥王星より撤退、ラダムも数年越しの侵攻を四度繰り返してきたが、最終的には撃退された。

 脅威が殆ど潰えた後は、地球人類による入植が再開され、開拓が進んで現在に至る。
 とはいえ、“太陽系の玄関”、”外宇宙への出発点”として冥王星が在り続けるという事実は
 地球人類の手に渡った今でも同様であり、地球そのものに対する侵略者の襲来が未だ続いているのもまた然り。
 天皇星外域を始め、太陽系の各軌道に設置された連邦軍の偵察衛星が常に目を光らせてるとはいえ、
 それを潜り抜けて地球にまで到達しようと目論む侵略者・宇宙怪獣も数多い。
 近頃では、地球圏における大戦にて敗れた勢力の敗残兵が、残党狩りや戦後裁判を逃れて
 冥王星まで落ち延び、野党に成り下がって略奪を繰り返しているという話題もジ・エンドは耳にしていた。
 
 
 また、彼はだいぶ昔(「復活の戦い」よりも前だったか?)、神霊庁で働いている知人を通して
 少し気になる話題を耳にしたこともあった。
 それによれば、なんでも冥王星は古来より『死霊秘法ネクロノミコン』等、ある種の禁断の書物の中において
 「ユゴス」の名で言及され、「外なる神」ダオロスが崇拝されている暗黒星に他ならないらしいというのだ。
 彼が聞いた話題をさらに追求すれば、古代ムー大陸に要塞を築いた冥王星のユゴス星人は、
 旧支配者グレート・オールド・ワンガタノゾアを地球に持ち込んだ張本人であるとか、
 独立種族の“ミ=ゴ”(先述のユゴス星人との関係は不明)とも呼ばれる菌類生物や、
 邪神の眷属の類は、地球に飛来する際に冥王星を前線基地として活用しているだとか、
 外なる神の後裔にして祖父母である両性具神が今でも冥王星に留まっているとか……
 そんな数々の説話もジ・エンドは聞かされていた。
 
 これらの神々の伝承は、旧西暦の20世紀前半に活動をしていた小説家にして
 大いなる霊感の持ち主とも言われた人物、ハワード・フィリップス・ラヴクラフトの筆により
 通俗化、小説の形態をとって世に発表され、後にも数多くの作家がそれに続いている。
 熱心なファンの間では、それらで紡がれている物語に共通するメッセージ性を嗅ぎ取り、
 そこから繋がる「世界の真実」に勘付く者も少なくはないと言われているが、
 実際にその真実に近づいた者(……さらに言えば、その上で無事に生き延び、日常に帰還した者)は
 決して多くはないだろう。

 自慢ではないが、ジ・エンドは世界を駆けて戦う中で様々な“裏の勢力”と接触する機会も
 少なくはなく、それ故、”そういった存在”に纏わる資料や説話に触れる機会も少なくはなかった。
 先に述べた高度な知性を持つ菌類生物に関しても、彼らが地球で行っている鉱物資源の採掘や、
 一部の地球人類と接触、協力と引き換えに技術や知識の恩恵を与えている話などを耳にし、
 実際にそれに纏わる、一般には公表されない極秘資料を盗み見……目にした事だってある。
 彼の記憶に間違いがなければ、旧支配者グレート・オールド・ワン、ガタノゾアとは……
 間違いなく、かつて超古代都市ルルイエに出演した、あの化け物……  MDPOのデータベースにおいて
 ドキュメントGUTSに出現記録が残っている、レジストコード“邪神 ガタノゾーア”に相違ないだろう。

 そして今でも冥王星に留まっている存在…… 実際、冥王星は地球人の入植が進んだとはいえ
 本星にて居住区が築かれたのは、広大な氷の海のほんの一部分であり、まだ未調査の部分も多い。
 そもそも宇宙進出の技術が発展するよりも前の旧時代から、冥王星の実情は他の惑星に比べて
 不明確な点が多かったのも事実であり、現在でも完全に把握できていないのが実情であった。
 その為、人類の居住区から離れた、いまなお広大な冥王星の氷の海の何処かに、我々とはまた別の存在……
 知性の欠片もないバーバリアンなどではない、太古の邪神の末裔や、高度な知性を持った菌類生物が
 今なおその存在を知られることなく潜み、活動の機を伺っていたとしても何の不思議も無いのだ。
 
 
 無論、冥王星の人々だって、そういった数え切れないほどの脅威の存在は承知している。
 だが、それは地球に留まったとしても、外宇宙に出たとしても変わる訳ではないことを彼らは知っていた。
 地球圏でさえ、大量殺戮を厭わない悪党どもや、太古の眠りより覚めた怪獣達が跳梁跋扈しているし、
 未知の外宇宙では尚更のこと。移民船が宇宙海賊やエイリアンから襲撃を受けた事件は数えてしまば
 キリがなく、下手すれば地球人類が侵略者の立場にならねば生き延びられない事態にさえ繋がりかねないのだ。
 だからこそ、冥王星の地で生きることを選んだ彼らは、多少の後悔を乗り越えつつ、
 今もなおこうして遠い異郷の地を“第二の故郷”として発展させ、永い間世代を繋げてきたのだ。
 
 
ジ・エンド「(……そういや、確かマジレンジャーが戦ったインフェルシアの幹部に“ダゴン”とかいう奴もいたな。
       もし奴が、インスマウスの秘密教団が崇拝していた海神と同一人物、あるいはその眷属だとすれば
       結局はディバイン・ショッカーの連中も、クトゥルフの邪神どもに繋がることとなる、か……
       ……俺達も奴らも、この世界が混沌から包まれてた頃から存在する“何者”かの
       掌の上で踊っているだけなのかもしれない……)」
 
 彼は少し後悔をした。
 冥王星には先に済ませた用事以外にも、気分転換も兼ねてリフレッシュするつもりで
 立ち寄ったつもりであったが、結局また、冥王星に纏わる噂を発端として、過去に訪れた侵略者の影、
 そして今もなお蠢いているだろう闇の存在にまで思索の手を伸ばしてしまったのだ。
 これでは地球に帰還する時間を惜しんでまで、何のために滞在したのだか分からない。
 
 ……とはいえ、これも彼が数十年以上もの長い間、戦場の中に身を置いていたが故の“業”かもしれなかった。
 常に世界各地、地球を飛び出した太陽系から外宇宙の星々、時空クレヴァスで繋がる異世界……
 そんな場所を駆ける彼は、行った先々にほぼ必ず存在する悪しき存在に抗い続けている戦士たちと共闘、
 あるいは敵の本陣に切り込んで先に潰したり、裏から援護するなどして、彼なりの戦いを続けてきたのだ。

 また、そんな彼には「漫画家・延道断」としての顔もあり、一旦戦場から離れて
 束の間の平和を享受できるはずの時間を、彼はそのほぼ全てを漫画執筆に回している。
 無論、彼の社会人としての本職は紛れもなく漫画家としての顔であるし、それに力を入れることは
 延道断の作品を楽しみにしている読者、そして何よりも彼自身のためでもあることは事実なのだが、
 こちらもこちらで編集者との打ち合わせなど忙しく、ある意味、日常でも“戦場”を渡っているともいえる。

 そんな人生が続き、彼ももう50過ぎ…… 19歳の頃に吸血鬼と化し、以来その時の姿を保ったまま
 30年以上の齢を重ねてきたセラス・ヴィクトリアよりも、ちょっとばかし長い人生を送っている。
 ……そして、現に彼はこうして今、生き延びている。
 そもそも自ら戦いの渦に乗り込んだ身、それによって数多くの人々が悪の魔の手から救われ、
 自身もこうして新西暦189年の“今”を生きている以上、何の後悔も彼には無かった。
 
 きっと、これからも、彼は彼なりに今までどおりの生き方を貫いていくことだろう。
 
 
ジ・エンド「―――実際問題、冥王星人としちゃあ、菌類どもの方が先人だよなぁ。
      ウィルマース博士みたいに連中と和解して、ある程度共存していくっつー方向に進んでいきゃあ……
      まぁ、それでも用心に越したことはないがな」
 
 
 そう思い直し、今自分が散策している田舎道をジ・エンドは歩き始めたが、
 しばらく進んだところで、また一つの看板が立っていたのに気を取られた。
 
 
 
 __________
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 |               |
 | ! 怪 獣 注 意 ! |
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ジ・エンド「この絵、ベムスターか…… 近頃、冥王星の宙域でよく見かけると聞いてたが……」
 
 木製の看板に直接、数色のペンキで描かれた、簡素にデフォルメされた“怪獣”のイラストが、
 ジ・エンドは一見して、かつて地球にも何度も襲来した“宇宙大怪獣 ベムスター”であると理解した。
 尤も、簡素ながらも特徴は掴んでいるので、写真かイラストで実物を知ってさえいれば、
 誰でもベムスターの絵であることは簡単に理解できるかもしれないが。
 
 ジ・エンドはふと視線を看板から外すと、彼が立っている場所からさほど遠くない場所に建っている鉄塔に
 何やら大きな影が重なっているのを見つける。そして彼は眼を凝らし、それが何なのかを知った。
 
ジ・エンド「“ぬいぐるみ”、か……? ベムスターを避ける為なんだろうが……」
 
 鉄塔に括り付けられていたのは、実物の宇宙大怪獣ベムスターの姿を模して造られたと思われる、
 それはそれは、雑な出来のベムスターのハリボテだった。
 恐らく、厚手の布で作った生地に綿と麻を詰め込み、トタンの切れ端などを“それっぽく”見えるように
 貼り付けたのだと思われ、一応、シルエットや雰囲気的にはモデルとなった怪獣を思わせるようになっていた。
 
 
 何故こんなボロっちいぬいぐるみが括られているのかというと、簡潔に説明すれば
 ここ冥王星に度々襲来する、ベムスター始めとする宇宙怪獣の駆除対策というべきものである。
 
 何度も述べたが、ここ冥王星は太陽系と外宇宙の玄関というべき位置に存在し、利用されている。
 ……となれば、必然的に太陽系に襲来する野良宇宙怪獣、エイリアンの類が通過することも決して珍しくない。
 そもそも基より冥王星は、その表面の大部分が窒素や一酸化炭素、メタンの氷で組成されており、
 ベムスターのような、それらのエネルギー源を常食するような生物にとっては、言うならば
 “メインディッシュ地球にありつく前のおやつ”と考えてしまっても良いようなものなのだろう。
 その上で、衛星軌道上の小惑星帯までテラフォーミングされ、緑溢れる自然、広大な農地が造られたら……
 言わずもがな、腹をすかした連中にとって、都合のよい“間食”場所といった具合だろうか。
 
 無論、冥王星の農家の人々だって黙っているわけではない。
 だからこそ、こうやって冥王星に襲来するであろうベムスターを追い払うための一環として、
 こうして彼らの同族の姿を模した人形をわざわざ作り、括りつけてあるのだ、
 理論的にいえば、畑を荒らす害鳥が近寄らないようにするため、仕留めた鳥の死骸を一羽
 “案山子”代わりに吊るすことで、害鳥どもに対する“見せしめ”とするヤツである。
 本物の死骸を吊るせば良いじゃないか?と思う読者もいるかもしれないが、それは流石に
 酷というものだ。ベムスターみたいな凶悪怪獣、何とか撃退できたとしても、完全に粉砕……
 それも原形をある程度保って残す芸当など、地球の防衛チームでさえ簡単なことではないのだ。
 例え本当に“案山子”程度の効力しか期待できなくとも、無いよりはあるだけマシである。
 
 それに、冥王星の農家もそんな逆境にめげず、彼らなりに戦いを続けているのだ。
 見渡せば、先も述べたとおり、どの農地にも一丁二丁、怪獣やエイリアン撃退用のプロトン砲や
 ミサイル発射台、ガトリング砲を常備しており、いざとなればそれを奮って侵略者を撃退するのだろう。
 かつて、SRIの面々が最新メカニックを用いて宇宙怪獣の捕獲に挑み、見事バルタン星人を
 ネットで雁字搦めにして地球に連行したという記事をどっかの雑誌で目にしたが、このニュースに
 農家の人々も勇気付けられたのか、彼らも害獣迎撃用に最新鋭の武器を入れるようになっていったのだ。
 お陰で大怪獣とかならともかく、小型〜中型のエイリアン程度であれば割と迎撃は上手くいっているらしい。
 
 食物を農地で栽培して暮らす人々が、作物を外敵に狙われるということは、地球でも宇宙でも
 同じことなのだろう。旧世紀より続いてる農作物をめぐる抗争は、地球においても今なお続いている。
 人類が生きる為に“栽培”という知恵で食物を育て、そのテリトリーを狙う敵という、自然の仕組みがある限り……
 
 
 
 そこまで思索を伸ばしたジ・エンドは、冥王星の始発の時間を思い出すと、
 自然に囲まれて十分リフレッシュしたことを自覚し、小惑星帯から本星への駅への道を行く。 
 
ジ・エンド「さて、帰りに天王星にでも寄って、氷買って土産にでもするかな……
      かき氷でも作ってやれば、喜ぶ奴も多いだろうしな」

 今度は宇宙局の知人に交渉して、外宇宙の星々にでも寄ってみるかとジ・エンドは思った。
 かつて数多の外宇宙を股にかけ、無数の命ある惑星に立ち寄ったコブラから、色々と評判も耳にしている。
 一創作家として少なからず興味を持った話も多く、いつかドライブ感覚で宇宙旅行をしてみたいという気持ちもあった。
 
 そんな感じで駅までの道を歩いていたジ・エンドであったが。
 
 
 
香具師「さぁ、いらっしゃい、いらっしゃい」

ジ・エンド「……ん?」
 
 威勢のよい声が響いたのにジ・エンドが気付き、声を主を探して視線を泳がせると、
 田舎道の道端にて、所謂“香具師”を思わせるような風態をしている中年男性が
 茣蓙を敷き、そこにどっかりと胡坐を組んで座り込んで声を挙げていたのだ。
 
 身体にフードをかぶり、サングラスで顔を隠しているといういかにも胡散臭そうな容姿の
 男を目にしたジ・エンドは、当然ながら妙な印象を受けざるを得なかった。
 
 
ジ・エンド「(香具師…… こんな人気の少ない田舎道にか?)」

香具師「やぁ、いらっしゃい、いらっしゃい。そこのお客さん、安いよ」
 
 明確に自身に声をかけられたジ・エンドは多少不審に思いながらも、香具師と思しき男に声をかけてみる。
 
 
ジ・エンド「……何してんだ、こんなところで」

香具師「何って、決まってるじゃねぇか。土産を売ってるんだよ。何処にだってあるだろ?
     折角、地球から冥王星まで足を運んできたんですし、故郷で待ってるご知り合いに
     思い出の品でもお一つどうですか?延道断先生」

ジ・エンド「へぇ…… 俺の名前を知ってくれてるとは光栄だな。それで、何を売ってんだ?」
 
 自分の名前(それも漫画家としての)を香具師が知っていたと知り、
 多少態度を軟化させたジ・エンドの様子を見るや、香具師も口元を僅かにニヤケさせて
 身ぶり手ぶりで楽しそうに商品の紹介をし始める。
 
  
香具師「聞いて驚くな、冥王星特産のひよこさ。ひよこだよひよこ。可愛いよ。
     地球のお土産に一つどうですか」

ジ・エンド「それじゃ、折角だから一羽買って帰ろうじゃねぇか」

香具師「へいまいど」

ジ・エンド「んで、その冥王星のヒヨコってのはどこに居るんだ?」

香具師「今連れてくるから、お待ちよ」
 
 そういうと、香具師は草むらの先に建っている、既に廃屋になって久しい倉庫へと入って行く。
 暫くその場で待っていたジ・エンドが退屈を感じる前に、香具師は一分ちょっとで戻ってきた。
 
 ……彼の言う「ヒヨコ」を連れて。
 
 
     ::|
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     ::|  l   _人_  ヽ
     ::|  l  て;;0;;そ  l
     ::|  l    Y   l、
     ::|ゝ l  l   l r--、
     ::|ゝゝヽ_ヽ;;;;;;;;;r(-lノ
     ::|ゝ ノ(:::)(:::)(:::)(
     ::| ̄ゝ(:::)(:::)(:::)(::ト_
     ::|::::::);ヽ(:::)(:::);/(::::::|:`ヽ
     ::|::::::::レ~^ヽ/^~ヽi::::::i:::ノヽ
     ::|/ /ヽ /ヽ \|/ /l
     ::| /:::::::::::::::::::::\ |、ノ::::ヽ


ヒヨコ(?)「ピヨピヨピヨ
 
 
ジ・エンド「なっ!?

香具師「ヒヨコだよ」
 
 ジ・エンドは、香具師が倉庫の中から連れて来た奇妙な生物に驚き、思わず声をあげた。

 その生物は、鳥類を彷彿とさせるようなクチバシこそ顔に見受けられたが、
 あまりにも派手派手しい縞模様で彩られたその容姿は、とてもじゃないが地球における
 一般的なヒヨコのイメージとは大きくかけ離れていた。
 むしろ全体的なフォルムはインコ似…… いや、それ以前に人間と同じ手足を持ち、
 全身に羽毛の一つも生えておらず、身長に至ってはジ・エンドよりも頭一つ分大きいという、
 そもそも鳥類であるのかどうか疑わしい生物に、ジ・エンドは驚嘆を隠せなかった。
 
 
ジ・エンド「………随分でっかいヒヨコだな、おい」

ヒヨコ(?)「ピヨピヨピヨ

香具師「いいだろう、大は小を兼ねるんだからね。さぁ持っていけ持っていけ」
 
 香具師がそう言ったと同時に、ヒヨコ(?)はジ・エンドの背中に飛びかかり、
 彼に負ぶさる様な形で乗っかる。
 およそ200kgはあるだろうその重量に、さしものジ・エンドもバランスを崩して
 田舎道の地面に倒れ伏してしまった。
 
ヒヨコ(?)「ピヨピヨ

ジ・エンド「――――ちょっと待て、オイ!」
 
 慌ててヒヨコ(?)を振り払い立ち上がったジ・エンドは、汗を拭うと香具師に詰め寄る。
 
ジ・エンド「……悪ィ、やっぱ止めとくぜ。こういうとこで売ってるようなヒヨコは弱いから
      地球に持って帰ってもすぐ死んじまうってよく聞くしな。
      あ〜あ、こんな縞模様なんか塗られちまって、可哀そうに」

香具師「何言ってんだい、ウチのヒヨコは強いよ。試してみるかい?」
 
 香具師がそう合図したと同時に、二人を尻目にそこら辺を歩きまわっていたヒヨコ(?)は
 すぐさまジ・エンドの方に駆け寄ると、強烈な頭突きをかましてきた!
 
ジ・エンド「ぐおっ!?」

ヒヨコ(?)「ピヨピヨ

 ヒヨコ(?)の強烈な一発を食らったジ・エンドは、後方に大きく倒れこんでしまった。
 こんなデカイ頭で頭突きされたのでは、さしものジ・エンドも溜まったものではなく、
 そのままクチバシを一突き、二突きと食らい続けながらも、なんとか相手を振り払い
 立ち上がって背中のギターケースを獲物に構えた。
 
 
香具師「どうだい強いだろう、うちのヒヨコは」

ジ・エンド「ハァ、ハァ…… いや、流石に面倒すぎて貰い手いねぇぞ、こんなの。
      何かもっと別に、気の利くやつとか、他に売ってねぇのか?」

香具師「じゃあザリガニなんかどうだい?可愛いよ」

ジ・エンド「ザリガニねぇ……(前に焼いて食ったら美味かったな) …それなら一匹もらおうか」

香具師「まいどあり。はいザリガニだよ…… ギチギチギチ
     フォッフォッフォッフォッフォッ
 
 
 
           ,,ッ!,ii、 ._,,-i、,
         ,r',,l゙.」jj|,'^ ,/.ニ゙l
        ,/'" ヽ'ニ゙l.,!,,,ji卩"
          /,(,,,,ニ,!,ヽ'ij,,/>il、
       ,i´, l゙``,!゙'--V''ン'゙入
       ,l゙ッ:ミニシ.''",,. .,!|ノ
      ,l゙.,,レ‐,゙l、.,."丿 l゜
      │ 'リヽ ゙ヒi、' ゙,V,..〈
      し、トΛ.゙‐' .|く1 ゙l
   .,,―'''''ぐ'ν _z} 。"'i、iえ
  ./    ゙,!\「八 -゙l i,| .゙l.'|゙''i、
 │     .|_.‐''''i、,r---_ン、、.゙ヽ
: .,=゙‐'',,,,ー ,i{/"''"'i、_'. .,レ、,,l゙  ヽ
 ゙l   `゙./..l、   `> '"  .|   .|
..,i´ ,,---イJ┴―-,!''''l :ニニ=゙l-  ヽ,,,,,,,,,,,,,,,,,,_
.,i´,,i´         ゙'i、 `'''",ヒ  、 ;'"`     ``''-、
〈. 'bi、,,,_        ゙l ̄ ̄/''i、| ,"  、,_ .、、     \、
: ゙''ヘ、 `゙゙゙l,''‐ッ,-,,,,,,_ │'rミ'|'く .゙l|_゙l ,,,,二_゙,__゙‘    `i
   `'i、  `'''=i|マ二二,,,二lニ|、 ` ̄"'ー、,、 .”''で~゙゙゙'゙l|
    ヽ    `゙“',!、-,-,r-,,゙lコ      `''ー-,,_  ゙゙゙゙̄,)
     .゙lニッx,y,ニニ`,.,,,_,,,,,、l゙         `゙'' ̄ ̄
 
 
ザリガニ(?)「ギチギチギチ
 
 フードを取り払った香具師が座っていた場所…… そこに立っていたのは、
 黒に近い灰色の甲殻で覆われたザリガニ…… に似た生物だった。
 フォルムこそ地球上の昆虫や甲殻類を思わせるが、その形態は紛れもない人型であり、
 妖しく輝く眼、両腕の先にある非生物学的なハサミ…… と、明らかに尋常な生物ではない。
 少なくとも地球上にはいるはずのない…… 外宇宙より出でし者であることは明らかであった。

 ――――空想大戦の物語に慣れ親しんでいる読者は、もう気付いている頃だろう。
 この生物こそ、香具師に変装してジ・エンドを謀った侵略者の正体……
 かつて何度も地球に襲来した星人、宇宙忍者 バルタン星人であった。
 容姿としては、以前に地球で確認された個体に比べ、甲殻が全体的に灰色がかった黒であり
 また頭部がやや大きく、種族特有のハサミも形状がまんまるな、“鈍器用”と呼んだ方が
 適切そうなのが特徴的だった。
 
 地球圏で数多の侵略者やテロリストと戦った戦士の一人であるジ・エンドの命を狙い、
 香具師に変装して彼の抹殺を狙ったバルタン星人は、ヒヨコ(?)に翻弄されて
 満足に動きを取れなくなったのを機に、自らの正体を現して襲いかかって来たのだ!
 
 
ジ・エンド「!! ……バルタンだと!?」

バルタン星人「フンッ!
 
 バルタン星人が鈍器のように振り回したハサミを、ジ・エンドは間一髪で避ける。だが……
 
 
バルタン星人「今だ、やれ!」

???「ハッ!!

ジ・エンド「何っ!?」
 
 バルタン星人が号令をしたと同時に、ジ・エンドの背後の草むらの影から
 二人組の星人が飛び出し、ジ・エンドの背後から彼に組みつき、背後から締めあげた。
 星人は二人とも同種族のようで、外見こそバルタン星人に一見瓜二つであるが
 頭部の耳にあたる器官は無く、両手のハサミも地球人同様の五本指であり、
 その“セミ”を思わせる容貌から、バルタンとはまた異なる種の星人であることが伺える。
 
 ジ・エンドはそれらの星人が、過去に数度に亘り、地球に同種のロボット怪獣を送り込んで
 暴れさせた侵略者…… チルソニア遊星人、通称“セミ人間”である事を看破した。
 彼の記憶が正しければ、アウト・オブ・ドキュメント(防衛チーム不在時に出現した怪獣・星人の記録)に
 同種の女性個体も含め、最低でも2回ほど出現記録があったことを彼は記憶していた。
 
 二人のセミ人間は、過去に地球を訪れた男の個体に比べて外見的な相違はないものの、
 腰のホルスターにはショットガンに似た形状の光線銃レイ・ガンを下げており、
 恐らく上位の星人に指揮される機動兵器の役割を担う兵士ソルジャーであることが伺えた。
 
 
ジ・エンド「畜生ッ…… よく見りゃそいつもヒヨコじゃなくてガッツ星人じゃねぇか!!」

ガッツ星人「キョキィ―――――――(奇声)」
 
 ヒヨコ――― 否、そのフリをしていた分身宇宙人 ガッツ星人は、
 愛嬌のあるピヨ声などではなく、ドアが軋む音を思わせるような鳴き声を吐き、
 セミ人間らに捕縛された形のジ・エンドに猛進――― 激突!!
 ガッツ星人の200kgあまりの重量のまともに食らってしまったジ・エンドはまたもや背面に
 吹き飛ばされ、そしてガッツ自身もその衝撃の反動で、デカイ頭から地面に転んでしまった。

 それを見たバルタン星人は、草むらをかき分けて転んで行ったジ・エンドの元へと歩み寄る。
 バルタンが草むらの雑草を踏み倒す度に、その足裏から生ゴミを連想させるような
 生臭い匂いの液体が水滴を垂らし、バルタンの足跡を残すかのように雑草と地面を
 腐らせている光景が、半身を起して立ち上がろうとしているジ・エンドの癇に障る。
 彼はその現象が、かつて怪獣生物学に関する書籍に、バルタン星人の解剖図付きで
 記されていた、星人の足首に存在する「バルタン腐り液袋」によるものと理解した。
 その液は触れた生物をボロボロに腐らせ、足跡には草一本残らないという……
 
 
ジ・エンド「おいテメェ…… 折角の自然を臭い足で汚すんじゃねぇぞコノヤロウ。
      太陽系の土踏みてェんだったらまず土足履いてこい。それからだ」

バルタン星人「フン…… それがどうした。我々バルタン星人は宇宙一の生き物。
         いずれ我らのものとなる星をどう扱おうが自由ではないか。
         地球を支配した暁には、ロブスターや海老を平気で食べる野蛮な地球人どもに変わり、
         この太陽系を支配するのだ!!フォッフォッフォッフォ」

 バルタン星人の尊大な嘲笑に苛立ちを隠せなかったジ・エンドは、そのまま起ち上がると
 狼を思わせるような鋭い眼で星人どもを睨みつけ、背負っていたギターケースを手元に引っ張った。

ジ・エンド「冗談じゃねぇ…… 手前こそ姿茹でにして食ってやる!!」

バルタン星人「そっちこそ活造りにしてやる!!」
 
 バルタン星人は両手の鋏をジ・エンドに突き出すと、それを開いて眩い閃光を放つ。
 咄嗟にジ・エンドはその場から離れるも、彼が先ほどまで経っていた空間には火花が飛び、
 草むらと地面を焦がして煙を立てる。
 
ジ・エンド「ッ!?」

セミ人間「死ねっ!!」
 
 ジ・エンドの逃走経路を待ち構えていたのか、二人のセミ人間が彼の進行方向に回り込むと
 光線銃を腰のホルスターから抜き、即座に照準を構えてジ・エンドを狙い打つ。
 逃走経路、距離を踏まえても、これを避けることは不可能であろう…… 勝負は決まったかに見えた。

バルタン星人「フォッフォッフォッフォ…… 延道先生、さらば!!」

ジ・エンド「へっ…… じゃあ、遊びはここまでとするか

 ――――そういうと同時に、ジ・エンドは手持ちのギターケースを即座に構えると、
 それを盾にするかのような体勢で持ち上げ、光線銃を全てそれで防ぎきった!!

セミ人間「な、何っ!?」
 
 そしてそのままセミ人間らが第二射を構える間もなく、ジ・エンドは瞬時に彼らに駆け寄り……

ジ・エンド「―――――ッッ!!!

セミ人間「ひぃ……!」
 
 ――――ギターケースをブン回し、バンドを軸として発生した遠心力により、
 速度と威力を格段に増した“それ”で、セミ人間の脳天を叩き潰す!!
 この強烈な一撃を受けたセミ人間の片割れは、その頭部を粉々に砕かれてしまい、絶命。

 もう片方も、自身のすぐ傍にまで接近してきた標的に取り乱してしまい、銃を構えようと躍起になるも
 当然のことながらジ・エンドはそれが済むのを待たず、ギターを振りおろした際の遠心力に乗り
 残り一体の脳天にも強烈な踵の一撃を食らわせ、そのまま地面に情け容赦なく引き摺り倒した。
 さしものセミ人間もこれにはたまらず、そのまま地に倒れ伏し、ダウンした。

 
バルタン星人「馬鹿な、強化された機動兵士がいとも簡単に敗れるだと……!?
         ……糞、たかが地球人が我らに勝てる筈が、……ガッツ!!」

ガッツ星人「ギョキ――――――ッ(奇声)」
 
 バルタンが叫ぶと同時にガッツ星人はジ・エンドに先ほどと同様に突進、
 奇声を上げながら体重をかけた体当たりを仕掛ける、が……

ジ・エンド「――――俺を騙した代償は重いぜっ!!」

 ジ・エンドはそのまま体勢を沈めてガッツ星人に掴みかかり、猛進する星人の胴体に
 ウエスタンラリアットの要領で腕をからめ、そのまま地面に引き倒す!!
 バランスを急激に崩したことにより、そのデカイ頭を地面に強く打ちつけたガッツ星人を見るや
 ジ・エンドは容赦なくその頭を蹴り込んで追撃、星人はそのままなす術もなく地面を転がり、
 不運にも道端に置かれていた大きめの岩に頭をぶつけてしまい、昏倒してしまう。
 
ガッツ星人「………!!、………ッッ(奇声)」
 
 
 
バルタン星人「糞、役立たずの鳥が…… ジ・エンド、貴様の相手は俺だ!!」
 
 無様な姿を曝したガッツ星人を尻目に、バルタンはジ・エンドと自分の間に転がっていた
 既に事切れたセミ人間の死骸を足で払いのけると、そのままジ・エンドに掴みかかっていった。

 敵に飛び込み迎え撃とうとしたジ・エンドを、バルタン星人は両手の大きな鋏を
 ボクサーのような格好で前に振りかざし、それを跳ね除ける。
 すかさずバルタンはカウンターで鋏を突出し、ジ・エンドの身体を貫こうとする…… も、
 その攻撃は相手が即座に姿勢を下げたことで空を切り、逆に今度はバルタンの方が
 ハイキックを避けきれず、顔にまともに食らってしまい、体勢を崩してしまう。

 当然、そんな隙をジ・エンドが見逃すはずはなく、今度は無防備となったバルタンに
 強烈な腹パンをお見舞いし、星人を更なる苦しみで悶絶させてしまう。
 
バルタン星人「フォ…… オ゙ォ゙オ゙オ゙」

 倒れ伏す敵に情けをかけることなく、ジ・エンドはギターを振りかざす体勢をとったが……
 
 
ガッツ星人「ギョキィ――――――ッ(奇声)」
 
 突如、ダウンしていた筈のガッツ星人が立ち上がるかと思うと、そのまま前傾姿勢で
 横側からジ・エンドに突進し、頭突きをかますと同時に、左からのパンチ攻撃で
 ジ・エンドを殴り倒し、そのまま彼は吹っ飛ばされてしまった。
 
ジ・エンド「ぐおっ……」
 
 吹っ飛ばされたジ・エンドは、不運にも道端の岩に背中をぶつけてしまう。
 幸い、痛みだけで致命傷みたいなものは負ってはいないようだが、痛みに怯んだジ・エンドに
 ガッツ星人は更に、道端に落ちてた大きな“岩”を投げつけて追撃を図る。
 
 岩に背を預けて倒れこんでいたジ・エンドは、岩の到来を察知すると、上半身を動かして
 自分の頭を狙って飛来してきた岩をギリギリのところで避けた。
 
ジ・エンド「(危ねぇ…… この鳥野郎)」
 
 ジ・エンドが避けた後も、ガッツ星人はすかさず近くの手頃な大きさの岩を探しては拾い、
 倒すべき敵に対して岩石攻撃を敢行し続ける。
 ジ・エンドは懸命にかわし続け、数回投げたところでガッツ星人の足元からは
 手頃な大きさの“岩”が無くなってしまった。
 ガッツ星人は大きな岩を探すべく、その場から離れるとデカい頭を右往左往させ、
 丁度、少し離れた草むらの中に隠れてた、先ほど投げたものの2倍程度の大きさはあるだろう
 大きな大きな“岩”を発見。こんなものが頭にぶつかれば、地球人は勿論、星人だってイチコロだ。
 ガッツはすぐさま駆け寄り、中々の重量のあるそれを両手で掴み、抱え込むが……
 
 
 ゴキャッ!!
 
 
 岩を探すあまり、決定的な隙を晒してしまったガッツ星人を襲ったのは、
 先ほどジ・エンドに向けて投げつけた大きな”岩”の一つが、そのまま身体の痛みが
 ある程度引いたジ・エンドの手により投げ返され、星人の頭を直撃するという悲劇だった。
 
 ジ・エンドはガッツ星人のもとへ駆け寄り、地面に崩れ落ちた体勢から立ち上がろうとする敵に
 強烈な蹴りを連続でかまし、さらに頭部狙いでもう一発蹴りこむ。
 すっかりグロッキーになった星人だが、ジ・エンドはさらにその肩を掴み、そのまま草むらに投げ飛ばした。
 
 ジ・エンドが視線を移すと、そこには追撃から逃れたバルタン星人が廃屋の方に向かい、
 壁に立てかけてあった中から、自分が使うに適当な角材を選び、手に持って構えていた。
 なお、さっきまであったバルタン星人特有の大きな鋏は消失し、その手の先は
 何時の間にか、ゴム手袋を思わせるような質感の地球人と同じ五本指に変わっている。
 多分武器を手持ちで使用する都合上、腕だけ忍法か何かで変化させたのだろう。
 
ジ・エンド「チャンバラで決着つけようってか……」

バルタン星人「ジ・エンドォォ…… せめて腕一本落としてやる……」
 
 ジ・エンドはギターケースの紐を下げ、足元に下すと、その中から合成樹脂製と思しき
 透明な1m弱くらいの長さを持つ定規を取り出し、剣のような構えで手にする。
 
バルタン星人「フォッフォッフォッフォ

ジ・エンド「……来やがれ
 
 木製の角材と、特殊な合成樹脂で形作られた定規が風を切り、まるで武家時代の日本の
 浪人同士の切り合いの如く、バルタンとジ・エンドの得物がお互いに叩き付けられた。

 火花を散らすことなく、木片と合成樹脂の欠片を草むらに汗と共にばら撒きつつ、
 お互いの渾身の力を込めた鍔迫り合いへと縺れ込む……
 その様は、もしギャラリーの観客がいるとすれば、例えるなら時代劇の殺陣のような
 華麗な剣劇なんてものではなく、もっとこう…… 棍棒を持った山賊同士が、
 技術もへったくれもなくお互いの闘争心と生きる気迫だけで殺し合うような、そんな印象さえ感じ取るだろう。
 
 互いの死力を尽くした死闘がしばらく続いたが、鍔迫り合いの最中、
 バルタンは角材を捨てて距離を開けると、両手を元の鋏に戻し、ジ・エンドをアッパーカットを当てる。
 
ジ・エンド「――――ッ」

バルタン星人「フォッフォッフォ……
 
 一瞬とはいえダウンしてしまったジ・エンドを、バルタンはざまあみろと言わんばかりに見下ろし、
 その両鋏をブラブラ揺らすような仕草をとると同時に、ジ・エンドの視界に異常が起きる。
 妙に野太い耳鳴りと同時に、彼の視界に移る星人の姿が、二重、三重に増え始めた。
 ……いや、バルタン星人そのものの姿が、一人、二人と増え始めてきたのだ。

ジ・エンド「(………バルタンお得意の忍術か。クソッタレが)」
 
 「分身の術」…… かつて地球でウルトラ戦士と戦ったバルタンの同族も行使した、
 星人お得意の眩惑技である。ジ・エンドの視界では背景も歪んでおり、まだ星人の中でも
 未熟なものではあるが、それでも敵をを困惑させるにはそれなりに十分な効果を発揮していた。
 
 気付けば分身したバルタンの姿は6人にまで増えており、流石のジ・エンドも
 この中から星人の本体のみを探し当てるのは面倒というものであろう。
 ……ならば、彼のとる選択肢は一つ。
 
ジ・エンド「………面倒だ、畜生」
 
 ジ・エンドは刀代わりの定規を両手に構え直し、それを自分の頭の辺りまで持ち上げると
 そのまま前傾姿勢へと移行、その面には凶悪な笑みを形作った。
 その様を見たバルタンも、彼の様子が明らかに変わったことを感じ取り、一瞬動揺する。
 ……そして、それがそのまま彼の命取りに繋がることとなった。
 
バルタン星人「?!
 
 
 
 ―――――それは、まさに一瞬の出来事だった。
 構えをとったジ・エンドが、その驚異的な脚力により大地を蹴って跳躍したことを
 バルタンが知るよりも前に、彼の振るった特殊な合成樹脂の鋭利かつ頑強な刃は、
 おぼろげに実体化していた複数体の星人の分身の頭をかち割り、胴体を薙ぎ……
 その場にいたバルタンのほぼ全てが、その身を切り刻まれて地面に崩れ落ち、分身の運命さだめか消え去った。

 その早業はまさしく刹那。幾多の戦場を駆けて、自身を磨き続けてきた彼ならではの技であった。
 ……とは言っても、別に彼は斬撃メインの戦士ではなく、実質的には“見よう見まね”で
 咄嗟に放った技であるというのが真相だったが、それを成功させて敵を一気に蹴散らした辺り、
 やはり彼は天性の“闘士ファイター”であるということか。
 
 
ジ・エンド「―――さて、と!」
 
 ジ・エンドは辛うじて生き残っていた分身の一人を渾身の力を込めて蹴飛ばし、
 先ほどバルタンが角材を持ち運んでいた、廃屋の傍の材木置き場に衝突させた。
 分身はそれが止めとなって崩れ去ったが、立ち並んでいた材木が地面にバラけると同時に
 その中からバルタン星人の本体が、ヨロヨロと這い出て来たのだ。

 
ジ・エンド「分身どもに戦わせて、自分は退避、か…… セコい手使いやがって」

バルタン星人「ひ、ひぃ…… 畜生!!!
 
 理性と冷静さを完全に失い、激昂状態に陥った星人は両腕の鋏を振りかざし、
 自分の目の前に映る中年の地球人を殴り倒すべく襲いかかるが、それよりも前に
 ジ・エンドが放った定規による斬撃が、まずバルタンの右手を一撃のもとに切り落とす!!
 
    ズバッ!
 
 首!!
 
    ズバッ!
 
 最後は、左手!!
 
    ズバッ!
 
 
 
ジ・エンド「――――これぞ、“地獄の三角斬り”。……ウルトラセブン、あんたの技借りたぜ」
 
 かつてウルトラセブンが怪獣島におけるバルタンとの戦いで使用し、連撃のもとに敵を葬った“地獄の三角斬り”。
 つい先ほどまで部下どもを率い、ジ・エンドを騙し討ちのもとに暗殺しようと目論んだ卑劣な星人は
 アワレにも両手首の鋏、そして首を叩き斬られ、それらを失った胴体も無様に転がり落ち、沈黙したのだった。
 
ジ・エンド「……流石に、活造りとまではいかなかったか」
 
 これで暗殺チームのリーダーを始末した訳だが、ジ・エンドはまだ戦いは終わっていないという様子で
 周囲を見回す。そしてその視線の先には、草むらの中で何やら蠢いている白い影一つ。
 言うまでもない、先ほどジ・エンドにボコボコにされ、草むらから這い出ようと必死こいてるガッツ星人だった。
 
 さて、どうしようか……?、ともジ・エンドは一瞬迷ったものの、意を決すると、
 近くに落ちてた大きめの手頃な岩を拾い上げ、それを抱え、躊躇せず星人の頭部目掛けて投げつける。
 
 ゴキッ!!
 
ガッツ星人「――――ッッ、ゲェ…」

 止めと言わんばかりの岩攻撃を、モロに頭で受けたガッツ星人は、そのままガックリ崩れ落ちた。
 これにて敵は全滅…… 命の危険も去ったことだし、一先ず駐在所にでも事情を話して
 星人達の遺骸を片付けてもらい、それからまた散策の続きでもしようかと考えたジ・エンドだったが、
 生憎、彼の人生の歯車は、そういう方向には回ってくれないらしい。
 
 
駐在「え、延道先生、大変です!!」
 
 田舎道の先より、警官の制服に身を包んだ、まだ20代後半と思しき駐在所の若いお巡りさんが
 ジ・エンドの本名を呼びながら、息を切らして彼のもとに駆け込んできた。
 
ジ・エンド「丁度良かったぜ。今こいつらに殺されかけたんだが……」

駐在「そんな話はあとです! 今さっきラジオで、冥王星の市街に暴徒どもが雪崩れ込んできたと!!

ジ・エンド「なんだと!?」




769 名前::<font color="@0000FF@">リュウ</font>:2011/08/29(月) 22:26:28
真空波動拳

770 名前:<font color="@0000FF@">リュウ</font>:2011/08/29(月) 22:29:01
真空波動拳 shou

771 名前:青色テスト:2011/08/29(月) 22:32:00
スーパー戦隊

772 名前:@ ◆gj9Ts5dJ9Gu0 :2011/08/29(月) 22:34:06
レッド

773 名前:赤色テスト:2011/08/29(月) 22:35:26
赤色テスト

774 名前:サキ ◆SAKI.Jv/pA :2011/08/29(月) 23:22:19
テストですっ。

775 名前::2011/08/29(月) 23:43:55
色テスト

776 名前:テスト:2011/08/29(月) 23:45:29
ミス;;
再テスト

777 名前:テスト:2011/08/29(月) 23:49:14
もう一度

778 名前:名無し客:2011/09/02(金) 22:22:27
(此処だけ銀時、桂、サトシ、ヒカリ、マミ ゲストで新八登場)
ヒカリ「うん! あたしも色々歌って今日ちょっと喉の調子悪くって…でも、また行きたいっ!」
澪「ヒカリは何歌ってきたんだ?」
ヒカリ「夏美のに加えてぴゅあぴゅあハートとかふわふわ時間とかU&Iとか歌ったわよ。」
唯「U&Iを選ぶ辺り素晴らしいセンスだよねぇ〜♪」
銀時「おーサンキュー。 ってマミと新八…あぁ!そういや忘れて…」
新八「何忘れてるんですかァァァ! お陰で僕こんな変なナスに馬鹿にされましたよ?!」
マミ「すみません、私も少し疲れが溜まっていたのかウトウトしてしまって…」
律「まぁ、良い!同じ事だっ!」
桂「な、なんだと…りっちゃん部長がシェゾの真似だと…!」(凄い驚いた表情で)
サトシ「う〜ん、アイリスは多分果物の好き嫌い無さそうだからオススメを詰め込んでくれたら嬉しいけどな。」
銀時「つーかパフェうめェェェ! とりあえずおかわり!」
サトシ「まだまだ勝負はこれからですよ! ほのおタイプにはほのおタイプだ!ポカブ!君に決めた!」
ポカブ「カッブーッ!」(鼻から火を出してやる気満々な様子で)

10chのあるスレの内容を引用

779 名前:名無し客:2011/09/07(水) 23:50:18
 
ttp://www.youtube.com/watch?v=6kUK88DiIpM
【ウルトラQファイト】なんてのが公式でアップされてたんですね…(汗

ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm15520210
妙に外部出演の機会に恵まれてるエレキング、バラエティ番組でも大活躍してますw
やっぱり造形的に妙に愛嬌あるのも一因でしょうか。自分も大好きですが。
…しかし、この動画シリーズのうp主、本当に何者なんだろうか… カバー範囲が広すぎる(汗

http://ultramanasina.blog102.fc2.com/blog-entry-936.html
http://ultramanasina.blog102.fc2.com/blog-entry-937.html
2012年公開【ウルトラマンサーガ】の登場怪獣として、ハイパーゼットンとバット星人が正式に公開されました。
バット星人のリファインっぷりが凄いですw

http://journal.mycom.co.jp/news/2011/09/03/030/
【グラップラー刃牙】を題材とした舞台作品【グラップフリーター刃牙】、映画化するそうで。
自分は舞台版も知らなかったのですが、映画化するという事はそれなりに評判があったという事でしょうし
映画版の方も個人的に期待してみたいですね。

アニメ版【アイドルマスター】第6話、各所でも評価されてますが、竜宮小町のダンスが素晴らしかったです。
美希も非常に魅力たっぷりで(とっても良すぎるくらいに)、この後に控えてるエピソードも徐々に
面白くなっていると聞いてますので、今後ともニコニコの公式配信をチェックし続けていきたいですね。
…今月になってニコニコに投稿された「実写版」OPのイメージが強烈すぎます(汗

暫く視聴してなかった平成ライダーでしたが、このたび実写版ジョジョ…じゃなくて
【仮面ライダーフォーゼ】の第1話放送を機会に、久しぶりにリアルタイムで視聴しました。感想… 
・・・・すごい仮面ライダーだ。面白い!!目茶苦茶面白いよフォーゼ!!!
福士蒼汰氏演じる主役の仗助…じゃなくて弦太朗も凄く面白いキャラで、それ以外の面々も
中々話を盛り上げてくれそうな匂いがしますし、フォーゼの戦いっぷりも中々派手に動いてくれて
カッチョ良いです!! 特にフライトモジュールでの飛行、何ていうかグッとくるものもありました。
劇場版オーズ登場時から期待してただけに、とても楽しく観ることができましたし、
メイン登場人物の勢揃いを期待しつつ、来週の第2話が今から楽しみです!

やっぱり弦太朗もサザエさんみたいな髪形を馬鹿にされるとプッツンするんでしょうかね(しつこい
…と思ってたら、子供向け雑誌の記事で既に思いっきりネタにされてた模様ですw
ttp://atmarkjojo.org/archives/2011/2011-09-02-002269.html

 
 
■最近触れた作品

・魔法少女まどか☆マギカ 公式ガイドブック you are not alone
まどマギの公式ガイドブック、購入いたしました。
値段が2000円近くしただけに内容は結構濃く、スタッフや声優さんのインタビューやコメントも盛りだくさんで
そちらを読むのは後回しにしようと思ってますが、シナリオや設定などの解説が中々ボリュームありました。
ハノカゲ先生のアフレコレポートも面白く読めました他、6話エンドカードのイラストの秘密の他、
映像ではイヌカレーだった杏子の家族の設定画、10話3週目のGSがやっぱりさやかのものだったとか
アニメを見た身として興味深い話も多く、小説版を読んでるとより「おお!」と思う部分も多かったですね。
それにしても原作ラストの女神まどか、シナリオ上の正式名称が「ハイパーアルティメットまどか」て……(汗

う〜ん、なんか最近一回りして、OBがウザ可愛く思えるようになってきた気が…
 
 
・悪ノ間奏曲 「悪ノ娘」ワールドガイド (作:悪ノP(mothy))
悪ノP(mothy)様作【悪ノ娘】小説シリーズの2.5弾と称された書籍で、発売一日前に情報を初めて知り、
自分の地域に大雨が降る一日前に書店で購入することが無事に叶いました。
内容はニコニコでも公開されてる楽曲シリーズ、小説本編の世界観・歴史・人物設定などの紹介の他、
『トワイライトプランク』を下地とした小説、及び短編漫画二作(こちらも悪ノP様のプロットだそうで)、
他mothy様や各絵師様のインタビューも収録されているなど、自分としては満足に楽しめた一冊でした。
何ていうか、悪ノP様の楽曲・小説シリーズに触れたのが切っ掛けで、ボカロへの興味が再燃してきました。
鈴ノ助様や壱加様のイラストも、人物の表情とか雰囲気とかを良い感じで演出してて良い感じですね。
個人的には鈴ノ助様の描く初音ミクが良い感じでちょいブラックかつ可愛くて好きですw

本書の紹介を見て、すっかり手をつけ忘れていた悪ノP様の各楽曲動画をマラソンで全部視聴、
何ていうか、中世的な幻想イメージもさながら、ブラックさや綺麗さも兼ね備えている楽曲やムービーと、
より悪ノP様の造りだす作品群の魅力に囚われてしまいました。
個人的にイチオシだった楽曲は、『円美坂の仕立屋』『クロノ・ストーリー』『悪徳のジャッジメント』辺りですね。

小説最終巻は今月冬…… 無事に発売されることを祈りつつ、楽しみに待っております。
 
 
・暗黒神話体系シリーズ クトゥルー2
オーガスト・ダーレス氏の代表作『永劫の探求』シリーズを全話収録した巻とのことです。
眼球を失ったラバン・シュリュズベリィ(タイプし辛い…orz)博士を中心に、それに関わった
五人の若者の視点から各エピソードが描かれるという構成で、ラヴクラフト氏の作風と比べて
わりかし読み易い感じで、所謂「気持ち悪さ」などの類は大分薄味になってる印象です。
そこら辺が一部の偏狭な熱心なファンから酷評される由縁なのかも知れませんが、
自分としてはそんな酷評するような作品ではないのでは?というのが正直な感想です。

Amazonのレビューでも言及されてましたが、敵がとても人類には太刀打ちできないような
邪神であっても「諦めないで戦えよ」的なメッセージは嫌いじゃないですし、筋立て自体も
ダーレス氏が神話作品以外で書いているらしい推理小説的な謎解きも多く、
自分としても楽しむことができました。
そして、邪神に抗った末に待っていた最後の最後の締め方も、背筋に寒気が走りましたね…
ラヴクラフト氏の作品とは違った切り口ではありますが、世界観の背景とかの要素も良い感じで
描写されてた印象でしたし、これもまたれっきとした神話作品だと自分は評価したいですね。

本作に登場したラバン・シュリュズベリィ博士は、純和製作品でも幾つか登場してますね。
【邪神伝説シリーズ】に登場したのはニャルラトホテプの化けた偽物でしたが、
【機神飛翔デモンベイン】の方では正真正銘のラバン博士が登場しているとのことで、
ちょっと原作に興味が湧きます。
…【斬魔大帝】改め【機神彷徨】は小説版で補完できそうですが、【機神飛翔】は原作ゲームを
直接購入しないと作品に触れられませんね…(汗) ニトロプラスのゲームは中古不可みたいですし。
Amazonなら5000円くらいで新品が購入できそうでしたが……

それにしても、黄金の蜂蜜酒ってそんなに美味いんだろうかと、ググってみたところ、
実際の蜂蜜酒を作った方によると、結構美味しいみたいですね……
味皇や“至高の人”に飲ませたら、どんな評価が下るでしょうか(汗
 
 
>>217 一般兵A様

>・かみあり 参
一般兵A様の紹介を読んだ感じだと、中々面白そうですね…
近所の古本屋で単行本を見かける機会があれば、ちょっと試し読みしてみます。
創作作品から生まれた流行り神… クトゥルフ神話の邪神とかもいずれ出たりするんでしょうかね?

>ジ・エンドを中心とした冥王星の歴史やクトゥルフ神話絡みの考察、バルタン星人たちとのバトルが描写された
>いい具合に混沌としたssだったと思います。
ありがとうございます(嬉
正直、投稿直前は「詰め込みすぎたかな?」とも不安があったのですが(これでも蛇足だと思った要素は
少々削ってます)、そう言っていただけると今後の執筆の励みになりますね。
ここで提示した考察等を今後のSSの土台として後々活かせたら良いかな、とは思ってます。

>冥王星の歴史は過酷なものですね……。
>そんな場所でも人は地に根付き、怪獣を相手にしながらもしっかりと生きている。
>人はたくましいだなと、そう感じました。
【コブラ】【テッカマンブレード】【銀河鉄道999】など、冥王星周りを描いた作品を同一世界として解釈、
要素を拾ってみた結果、必然的にそういう流れの描写になってしまいましたね(汗
【宇宙長屋】の一シーンの描写の裏付けとか、宇宙怪獣と農家の敵対関係とか、
他作品の要素とかを絡ませて、自分の想像を膨らませて作った部分も結構あります。

>なるほど。
>色々な世界の要素が詰まっているだけあって、そうした矛盾が少なからず起こってそうですよね、空想大戦の歴史。
>一番大きな矛盾はすでに宇宙進出したのに、世界大戦やってるとかでしょうか。
それもあるかもしれませんね。何にせよ、提示できる素材には事欠かないと思います。
あとはそれを、どう自然な形で表現していけるかですが… 挿入できるタイミングあるかな(汗
宇宙進出しても人類間で世界大戦… “矛盾”だと信じたい気持ちはありますが…

>FF5未プレイなので、ディシディアが出るまで私のバッツに対してのイメージはこの漫画の影響が強かったですね。
>余談ですが、『犬マユゲでいこう』で作者の菊池先生のプライベートが暴露されていて、「なにやってんですか菊池先生……」
>とちょっと好感度が下がった思い出があります。
そんな事があったんですか…(滝汗

>聞くところによると、そうらしいですね。
>ファフナーメインの話を考えてるんですが、エクソダスが出るまでは保留の方向です。
そうでしたか… 劇場版で敵対派フェストゥムの残党も出てきたようですし、どんな感じの続編になるのか
気になるところですね。

>これが終わったことによって、「コミッククリアを読む楽しみが減った……」と思ってしまいました。
>打ち切りかなと思ってましたが、違ったんですね。
>またどこかで、続きを書いて欲しいものです。
クトゥルフ熱が再燃する切っ掛けでしたし、できれば何処かで新作を読みたい気持ちもありますね。
とりあえず今は、原典の神話作品他、和製作品(【アルハザードの逆襲】【妖神グルメ】とか)諸々を
消化して自分の中のイメージを掴んでいきたいと思っています。

>(最近は『まおゆう』のコミカライズが始まったので、考え直しましたが)
アニメイトの店頭に置いてあったコンプエース版の試し読み、
そして一般兵A様が話題に挙げたファミ通コミッククリア版を読んでみた所…… 面白い!
漫画版の続きも楽しみですが、原作の方もネット上で纏められてるとのことですし、
そちらの方も現在まとめサイトをブックマークして読み進めている真っ最中です。
原作も中々面白い切り口の作品で、魔王様やメイド長も中々良いキャラしてますし、
漫画版で省略されてた“農法”の部分なども細かく書かれてて、書籍化プロジェクトが始まったのも
納得の一言の出来ですね… 何にせよ、読破を目指して読み進めていくこととします。

>HERO SAGA は本当に面白いですよねー。
>今やってるW編もまさかの設定なので、毎月読むのを楽しみにしています。
かつてリアルタイムで読んでた【EVE】の作者様ですが、中々意表を突かれる展開が多くて楽しめますよね。
何にせよ面白いエピソードが多いですし、総集編ムックの4巻の発売は数年後くらいだと思いますので、
ひとまず連載版の展開を毎月チェックしていきたいと思ってます。

>ソースケが29歳とか想像できませんが、かなめと結婚して子供の一人や二人ができているものだと信じたいです。
【アナザー】がどうなるかはまだ分かりませんが、できれば前作主人公の二人には幸せな状態でいて欲しいですね…(切実

>空想大戦の歴史の教科書ってそうとう分厚くなってそうです。
>日本史、世界史だけじゃなく「宇宙史」とかありそうですね。
>宇宙開拓や、異星人との接触と交流などを総括した感じの歴史として。
ご意見ありがとうございます。単にムスカの存在を示唆したかったのが発端ですが(苦笑)、
空想大戦の世界観特有の“日常”を描写できるファクターとして、断片的にでも挿入してみたいです。
そして「宇宙史」ですか…… 丸々一つ書くのは自分には厳しいかもしれませんが、
民明書房的なノリで説明台詞代わりに引用するとか、そういった形でも活用できるかもしれませんね。

>あと人名事典とかも見たいですね。
>兜博士とか早乙女博士なんかの名前が載っていそうです。
空想大戦の世界観なら、そこら辺の名前は知名度が高くても違和感ないでしょうね。
ジオン・ズム・ダイクンやジョージ・グレンみたいに、TV本編以外(【THE ORIGIN】や【ASTRY】)で
普遍的なイメージとはかけ離れた意外な人物像が明らかとなった人たちも少なくありませんし。

>【図書館戦争】シリーズは未読ですが、有川先生の小説は面白いので、購読をお勧めいたします。
ありがとうございます。有川先生の作品では、前にTPC一刻館支部隊員様から勧められた【海の底】も
買ってから積んだままなので、まずそちらを読み終えてから購入を検討してみることにしますね。
 
 
>>218 呉織あぎり様

>あぎり「『都市伝説『仮面ライダー』』の第11回(前スレ>907)で、剣崎さんがジョーカーの怪人体
>    に変化できないと書いたのですが……」
>やすな「ものすごい不評でしたよね、あの設定(笑)」
>あぎり「『剣』超全集や『S.I.C. HERO SAGA』などの商業媒体の作品でも、剣崎さんは怪人体を
>    持っているという描写もあったようですし、本スレ投稿時にはそちらの設定に
>    合わせておきたいと考えている次第です」
>やすな「まあ、下手に制約をつけて他の執筆者様の活動を邪魔しちゃ悪いし、その方がいいですよね」
う〜ん、特に“ものすごい不評”という事はなかったと思いますが…(汗
ただ、あぎり様が剣崎の設定を書籍作品に合わせたい気持ちがあるのであれば、
自分は特に反対意見はございません。

>やすな「最近になって『S.I.C. HERO SAGA』シリーズを手に入れて読んでるんだけど、『響鬼』の
>    エピソードが少ないよね(泣)。S.I.C.版関東十一鬼の活躍が見たかった……」
>まあ、ないものをねだっても仕方がないのでこうしてSSという形で表現している訳ですが。
まぁ、それを言ってしまえば【カブト】に至っては一回分の前日談(しかもムック描き下ろし)のみですしね(汗
だからそろそろ【真ライダー】編を…
どうでもいいですが、個人的なお気に入りは電王編に登場したリメイク版ショッカー戦闘員だったりします。

>やすな「ああっ、これは『設定を作ったはいいものの、どう考えても空想大戦の世界に合わないから
>    アイディアだけこっそり談話室に投下してお蔵入りにしようと思っていた』
>    なんちゃってオリジナル団体! まさか見られていたとは!」
>星座モチーフというのも、『フォーゼ』のゾディアーツと被ってるのでパクリ扱いされる前に設定だけ
>慌てて談話室に上げちゃったんですよね……(汗)。
なるほど… そういった経緯でしたか(汗

>やすな「テラフォーミングで日本の田舎を再現された冥王星の衛星!
>    スケールが桁外れにでっかくてなんだかワクワクするね」
一般兵A様のレスでも述べたとおり、冥王星の衛星のテラフォーミングは【宇宙長屋】の描写を
諄くならない程度に妄想を膨らませて、色々裏付け設定を書いてみました。
設定面で大きな問題が生じてなければ良いのですが…

>冥王星は『スーパーロボット大戦W』などのフィクション作品だけでなく、クトゥルフ神話とも
>深い関わりがあるんですね。『スパロボW』では忘れ去られた惑星という設定となっている
>かの星ですが、空想大戦の世界ではまた違ったポジションに付いていて興味深いと思います。
一応、クトゥルフ神話もフィクションですけどね。
クトゥルフ神話との関連は、自分もまだ一部の作品にしか触れられていませんが、
SS文中でも述べたように「ユゴス」という名称で語られ、菌類生物が駐留しているなど、
そこそこ原典小説の方では話に関るケースも少なくはないみたいです。
ちょうど原典小説が執筆されてた時期(1930年代前後)に、冥王星が新たに観測されたというのも
ラブクラフト氏の作家心をくすぐる部分も強かったのかもしれませんね。

他にも創作作品とかで冥王星が扱われる事は多いですが(それも割と“闇の巣窟”みたいな印象で)、
「太陽系の終点」というイメージや、他の惑星と比べて明確な地表の詳細が今なお不明瞭な点も、
冥王星に名前通りのミステリアスな雰囲気を与えている気がしないでもないです。
【2001夜物語】だと、外周に“魔王星”なる禍々しい名の惑星があることになってましたし(汗

>(やすなのボケを無視して)空想大戦でのエピソードでバルタンがメインの悪役で登場するのは
>今回が初めてでしょうか、ちょっと意外です。それと『ウルトラファイト』は未見なのですが、
>SSでの状況を読むとかなりシュールな光景を想像してしまいますねw
>やすな「ソーニャちゃんが敵対組織の刺客と戦っている時に少し似てるかも……」
確かに言われると、バルタン星人が空想大戦に登場したこと自体、初めてかもしれませんね…
折角のウルトラ怪獣の顔役なのに、こんな扱いでよかったんでしょうか(汗
自分が今回イメージした【ウルトラファイト】自体も結構シュールな作品ではありますが、
バルタン戦に色々な作品から小ネタを挿入するなど、正直自分の趣味に走ってしまった感があります(汗

ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm10110970
ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm15038566
リンク先の動画(ニコニコ)で【ウルトラファイト】を始め、今回のSSの元ネタが幾つか収録されております。
【ファイト】がニコニコで公式に無料配信されてた当時は、「ゼロが見たらグレる動画」みたいなタグが
セブン登場会で毎回の様に付けられてましたw

>私の書いてるSSなんて無名の妖怪ハンター様や一般兵A様の作品に比べれば箱庭レベルのちっぽけな
>世界観でしかありませんが、こうしたご意見をもらえるのは嬉しいです。
>やすな「これからも精進あるのみですね、いろんな意味で」
いえいえ、そんな事はないですよ!
自分からすれば、むしろあぎり様のSSの方が世界観を無駄に壮大にせずとも、
コンパクトに纏めて話をスムーズに展開する手腕を感じ取れて、羨ましくなってしまいますし。
何にせよ、自分もあぎり様他、皆様のSSや案を参考にしつつ、自身を精進させたいです。
 
 
P.S
【シュタインズ・ゲート】、アニメ版未見だけど面白いのかな…?
評判は原作ゲームの方が上だと聞きますし(アニメも面白いらしいですが)、
お金節約してソフト購入検討してみようかな…? キャラデザBRSの人だし。
同社の【機神飛翔デモンベイン】の方にも興味があるわけですが… どうしよう。

780 名前:名無し客:2011/09/11(日) 16:52:14
                 _,,..  -―――-  、、
               ,. ‐'"´             `丶 、
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             /      ノ    '⌒i               丶  _     __,,...._
          /             ‐く               \   ̄ ̄     ゙i
         j           、__,ノ                         _,,.. -''′
           l       ノ
            |                          ,r''"´ ̄``丶 、  __,. -- .、
            |                ̄ ̄`ヽ                          i
           |                 ___,ノ                       ノ
         !                                        ,/
           ゙ 、                                   ,. - '
            \                             ,..  -‐'"
             丶、                   _,,,. -‐ '"
                `` ''''ー‐-------―‐ ''''""´


          護  身  完  成





……死んだフリ。

死んだフリで敵を騙して、その後で速攻逃げるの。
ぎりぎり逃げられるだけの体力を残してヤバくなったら「うわーもうだめだー」って。
恥ずかしいからあんまり言いたくなかったんだけど……とほほー。


>>150
うーん、相性かぁ。……悩むねー。一人限定じゃないなら迷わず「みんな」って言うんだけど。
シルカは薬草に詳しいから探すのにすごく助かってるし、エルシーは鉱石に詳しいから以下同文。
キトさんとユカは買い物する時に私じゃ出来ないような掘り出し物見つけたり豪快に値切ったりしてくれるし。
オクトーヤさんとカルナさんはモンスターとかに襲われたとき、すごく頼りになるのよねー。強いから。
メロウは何気に回復魔法みたいなの使えるから助かるし、ルッツはどの辺に敵がいるか見つけてくれるのよね。
みんな違って、みんな私には出来ないことをやってくれるから、本当に頼りになるよー。

「……オイラはー?」

……なにかあったっけ?


「えええええええええ!? なにそれひどい!! いっちばん付き合い長いのにー!!!」

あはははは、冗談冗談。
ケケも頼りにしてるわよ、色々とね。



781 名前:名無し客:2011/09/14(水) 00:54:41
本文

782 名前:名無し客:2011/09/14(水) 00:57:19
本文

783 名前:名無し客:2011/09/14(水) 00:58:44
本文

784 名前:名無し客:2011/09/14(水) 00:59:21
本文

785 名前:名無し客:2011/09/14(水) 21:31:22
本文
本文
本文
本文


786 名前:名無し客:2011/09/14(水) 21:37:18
キャラネタ喫茶・一刻館
キャラネタ喫茶・一刻館
キャラネタ喫茶・一刻館
キャラネタ喫茶・一刻館
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キャラネタ喫茶・一刻館
キャラネタ喫茶・一刻館

787 名前:名無し客:2011/09/14(水) 21:46:01
             ,,._ ヽヘミ
          ミゝ≫'"ミソ;ノハ,,l f メ
        =ミミ;;;;ミ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヾfrリ),r=
       三ミ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;W"ノrニ.
      ミ王;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;F彡
      十チ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;三ヽ
     三彡从;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ゞヽ
     彡イ〃r-テ=ィt;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ll
    .:: : :: f'″   ハ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;k    
    .: .:  ヽ.、_,,,...,,,_ ゙'ヾ、_;;;;;;;;;;;;r''i;;;;;;;;;;;;;ミ
   : ::'"   〉':: ':ー='    《く '" ,ノ;;;rj、;;;ノ、
    :.:.    |,   、       ヾ'ニシ〃^''^H、
   .ィ';: ,..,,__rっrニ''^ヽ、     ノ ニツ′ // `゙ヽ、
  :: :::,f  _,,,二) ̄~`ヽ::    /    ノツ    `゙ヽ、
  r;;ニ≧"_,,....二に)..、l,,_,.:ィ't!ミ::.   ノツ′      `ヽ、
    〉''"_,,.. -―三ヲ l   ヾt ヽ,,ィシ":::''"     .: : : .  ヽ、
    ヾ´f .,r:''"´  l    ヽv'r'"   ::.    .:   :.   l
     ヽ :(    ''゙t,    fコ′     ,'  :    :    l
      ゙〉= ヽ'::,   ゙i,    川     ,::'   :    ::    ,!



788 名前:名無し客:2011/09/14(水) 23:18:13
 
>>220-221の文章、結構誤植が多くて済みません…
2行の間に「良い感じ」を三回も使ってしまったり、【悪ノ娘】最終巻の発売は今月じゃなく今年冬だったり、
名も無き蜀軍兵様のレス番号も>>219だったのに間違えてしまいました…(汗
あと【斬魔大帝】でも【機神彷徨】でもなく、【斬魔大聖】に【機神咆哮】でした…orz 【斬魔大帝】はガチで勘違いしてました…(汗

漫画【マジンカイザーSKLヴァーサス】、WEB連載が完結したとのことで。
WEB連載を全部読んでたわけじゃないので、無事に単行本が最終話まで出版されることを祈るばかりです。
【ダイナミックヒーローズ】の悪夢の再来になりませんように…

【STEINS;GATE】、調べたら原作展開に沿った形のノベライズも全2巻で刊行されてるそうですし、
そちらも近所の古本屋で1巻も格安で購入したので、まずはこっちで話を補完してみようかな…?
できればゲームの方も【機神飛翔】と一緒にお金溜めて買ってみたい所ですが。
今月に安いやつが発売されるそうですし… どうしようかな?

【魔法少女まどか☆マギカ】のアニメ作中では語られなかった裏設定、細かい部分の要素などが
自分が目にしてない範囲のアニメ・一般問わず、様々な雑誌のインタビュー、ツイッターなどで
明らかとなってるそうですね… Wikipediaの記事が結構細かい部分まで膨大になってます(汗
魔獣世界でのQBは、希望を叶えた対価について説明した上で契約を交わしているとの記述を読んで
(雑誌『オトナアニメ』だそうです)、割と○寄りの△的な立場として、SSに登場させて他作品のキャラとも
積極的にクロスオーバーさせたい気持ちも湧いてきました。流石に魔法少女を増やさせる訳にはいきませんが…(笑
最終回の「価値観の異なる存在との共存」という結末も、個人的に万々歳な形の締めだと思いましたし。
 
 
■今週触れた作品

今週の【仮面ライダーフォーゼ】第2話…
・・・・やっぱりすごい仮面ライダーだった。宇宙空間に射出してのライダーキックとか凄いな…(滝汗
弦太朗と賢吾の作戦立案→実行のコンビネーションも熱い展開で、爆発をバックにジャンプする
ライダー&バイクのシーンも凄まじくカッコよく、終始ワクワクしました。あと仄かなエロス(ぉ
にしても女性陣がみんな妙に可愛いですね… 個人的には志保さん演じる野座間友子の出番に期待(ぇ
志保さんのブログにも写真載ってますが、素顔かなりの別嬪さんでしたw
視聴率も右肩上がりだそうで、3話以降も期待大です! 年末の映画も面白いと良いなぁ…

そして、【フォーゼ】の世界はこれまでの「仮面ライダー」の存在が都市伝説として語られる世界…
【W】での風都タワー崩壊も新聞で報道されてるなど、今後の扱いもちょっと気になるところですね。
……それにしても仮面ライダーと怪人の戦いを撮影した命知らずは一体誰なんでしょうか(汗



ニコニコ公式配信の【アイドルマスター】第7話…
…まさか公式でののワさんが出てくるとは(滝汗
そして伊織可愛い、マジめんこい… 何ていうか、ツンデレっぷりとか、やよい弟との会話とか
色々と好きになれる要素が満載で最高すぎます(ぉ 全体的にも出番が与えられてる印象ありますし、
自分の中でも響と並んで現時点で一番好きなキャラにランクアップしました。
もし自分がアイマスキャラをSSに組み込む機会があったら、真っ先に出してみたいところですね。

 
【トリコ】… 久々の再登場となったトミーロッド、妙にウホッいい男になってました(滝汗
ポーズもなんか阿部さんっぽかったし…
スタージュンまで小松に執着してるっぽいし、小松マジで魔性の男ですね…(笑
 
 
■最近触れた作品

・スキュラの恐怖 (作:山本弘)
元々80年代後半頃に刊行されたTRPGのムック『クトゥルフ・ワールド・ツアー』に掲載された
TRPG『クトゥルフの呼び声』を原作とした短編小説で、それが再収録された1991年の短編集
『ヘンダーズ・ルインの領主』を中古で購入いたしました。
とりあえず『スキュラの恐怖』だけ真っ先に読んで、他の作品も手が空いたら触れてみたいです。

内容はタイトル通りの“スキュラ”(神話の怪物とはまた違うのですが…)を題材とした内容で
某所での紹介によると、作中の主人公の動向もTRPGのルールに沿ったものとなってるそうです。
度を越して黒魔術に入れ込んだ女性の狂気が、主人公とその婚約者に災いを齎すという筋書きで、
大きなネタバレは伏せますが、新熊昇氏の小説にも登場する「アブドゥル・アルハザード」が登場人物に
関わってくるなど、原典を知ってるとニヤリとする要素もあり、シナリオもよく練られてて楽しめました。

…ただ、小説の後の掲載された山本氏のコメントがなんかなぁ。
氏が神話作品群を「掘り起こす価値もないB級小説」と感じたとしても、別にそんな事ここで書く必要は全然ないでしょうし、
「(作品よりも)クトゥルフ神話というムーブメントが好きだ」という部分だけで十分なのでは…
『空想科学読本』(というか柳田氏)に対するどう考えても主旨が逸れてる批判本の件もそうですし、
作家として面白い作品を書かれてるだけに、何だかなぁとは思ってしまいます…

 
 
・アルハザードの逆襲 (作:新熊昇)
以前紹介した同作者による【アルハザードの遺産】の続編、読み終わりました。
紀元前が主だった前作と違い、今度は神話世界でアヴドゥル・アルハザードが活躍してたとされる、
イスラム教成立から数十年くらい経過した西暦8世紀くらいが舞台となってまして、
挿絵の類はないのですが、当時の中東イスラム文化の雰囲気とかが良い感じに文章で表現されて
まるで当時の情景が脳裏に浮かんできます。こういった部分は自分も参考にしたいですね…

全体を通してアルハザードのキャラが良い味を出していて、個人的に好きなタイプの小悪党ですw
個人的なベストエピソードは、単行本の締めを飾る【アルハザードの逆襲】ですね。
(読んだ限り、アルハザードが生きていたころの物語なので、時系列的には前日談ですが…)
アルハザードの幼少期から死亡までを独自解釈で描いた物語なのですが、
アラビアの砂漠で20年以上、即仏神同然の状態で修業し、成果が得られなかったので
移動しようとしたら体が弱って動けず、さらに20年以上そこで暮らす羽目になったり、
アルハザードを不可視の怪物に食い殺した件の真相が、アルハザード自身が逆恨みでダマスカスを
滅ぼそうと怪物を召喚するも、呪文が間違ってたため自分が喰い殺される羽目になった…など、
兎にも角にもアルハザードの素晴らしき小悪党っぷりが楽しめる素晴らしいシリーズでした。

空想大戦でも、先述の【スキュラの恐怖】の描写をアルハザードの気紛れと捉えた上で、
【アルハザードの遺産/逆襲】準拠の悪役設定で登場させてみたい気持ちもありますね。
ただ、とりあえず現在最初のとこまで読んだ【妖神グルメ】にもそれっぽい人物が登場してるので
読了次第、どんな扱いで出せるか色々考えてみたいです。
…しかし、本作でも【スキュラの恐怖】でも「透明な怪物に食い殺された」説を採用してましたし、
やっぱり空想大戦の世界観ではラバン博士の仮説は間違ってたことになるのか…(汗

この小説を読むと、妙にイスラム教に強いイメージを抱いてしまいますねw
アザトースを封印したのは唯一神だとは…(汗
あと何故か、アルハザードの声が納谷悟朗氏の声で脳内再生されてします(汗

別の話ですが、空想大戦に組み込んでよい範囲のクトゥルフ作品の範疇で、以前少々話題に挙げましたが、
やっぱり【タイタス・クロウ】などの比較的近年の作品は(ちょっとした要素の示唆とかでも)
自重した方がベターでしょうかね… 調べなおしたところ、日本作品で取り入れられてるのも
ラムレイ氏の作品出典の神性ではあるですが、当該シリーズの要素ではなさそうですし。
できれば創元推理文庫の「ラブクラフト全集」と、青心社の「クトゥルー」シリーズに収録された作品は
収録作から直接繋がる設定の和製作品も多い以上、許容範囲と考えたい所ではありますが…
 
 
・魔法少女まどか☆マギカ アンソロジーコミック 1巻
先日発売したまどマギのアンソロジーコミックス、購入いたしました。
漫画版を担当したハノカゲ先生の作品も一作主録されている他、色々と二次ネタもあれば
カップリングがあったり、絵柄も可愛かったり個性があったりで、とっても楽しかったです。
個人的には、はしもとしん先生と大井昌和先生の魔獣世界後を描いた作品あたり、
自分がまどマギを空想大戦世界に組み込む際に参考にできるかな?とも思いました。やっぱり杏子良いキャラしてます。
それ以外だと前田理想先生の、「もしもメイン登場人物が演劇部で、まどマギを劇として演じる
立場だったら」という作品が、中々ネタ満載のコメディで楽しかったですw
 
 
>>222 名も無き蜀軍兵様
 
>はい、応援してますー
SSに導入する描写の関係上、文章表現に力を入れてみたい所なのですが、
どうもキーボードが思うように進まず、苦労してます…(汗
できれば今月中にはある程度筆を進めたいのが理想なのですが…

789 名前:名無し客:2011/09/24(土) 00:08:58
 
勇次郎巨大化しなかったか… 残念。
 
今週の【仮面ライダーフォーゼ】第3話…
大まかな粗筋は名も無き蜀軍兵様が紹介してくれましたので割合しますが、
第2話から引き続き、朝っぱらから水着回をやるなど仄かなエロスが良い感じですね(ぉ
劇中に登場したプール、どうも“例のプール”らしいですし…(詳細はググって下さいw)
メインの特撮も、監督がパワーレンジャーを担当した坂本浩一氏というだけあって
アクションが非常にカッコよく、実写部分のパワーが観てて面白い感じです。
スコーピオン・ゾディアーツの戦い方、実在する中国拳法の“蠍子拳”らしいですね…
ストーリーもギャグを入れながら要所要所はキメてくれる感じで、ファンのプレゼントを捨てていたことを
暴露されてしまった美羽がどのような経緯で仲間になるのか、第4話が今から待ち遠しいです。
でも、手紙やペンダントはともかく、写真集DVDは普通にキレて当然のような気が…(汗
あと、ユウキのはやぶさ君のシーンはアドリブだそうで… 役者さんって凄い(滝汗

カメレオン・ゾディアーツの正体は誰だろう…?第3話に登場した面々で考えるとすれば、
ステージで最初に襲われ、退場したと同時に別の娘が襲われた件を踏まえると……
いや、案外ミスリードなのかもしれませんが…

 
ニコニコ配信の【アイドルマスター】第8話、中々素晴らしいエピソードでした!
あずささんの幸福の女神っぷり、真のヒーローっぷりと、楽曲盛りだくさんで全体的に楽しかったですw あと石油王w
しかし真、凄いな…(汗 ドミニア様が大分前、真が普通に戦えると言ってたのも頷けます。
今回「カッコいい真」をやった訳ですが、今後のエピソードで「可愛い真」も見れるかな?

今週の【エデンの檻】、ラストで思いっきり人間の手のキメラっぽい物体が映ってましたが、
遂に次回で絶滅動物の正体が明らかになるのでしょうか……? 来週の水曜に期待です。
 
 
■最近触れた作品

・恥知らずのパープルヘイズ -ジョジョの奇妙な冒険より- (作:上遠野浩平)
17日に購入した小説版ジョジョ、一気に読み進めて19日に読了しました。
感想… とても面白かったです! 後述しますが、第1部〜第5部までを全て読んだ方ならより楽しめるかと。
(以下、思いっきりネタバレ注意)
本作の冒頭では<一歩を踏み出すことができない者たちの物語>と謳われてまして、
第5部の終了後、ジョルノがパッショーネの新ボスとなった後のイタリアを舞台に、
タイトル通り、“裏切り者”フーゴを主役として物語を描いた内容となってました。

物語は、新生パッショーネに取っての“裏切り者”となってしまったフーゴが、
かつての仲間だったミスタから「旧パッショーネ 麻薬チーム(4人構成、全員スタンド使い)」の始末を
命令され、組織のカンノーロ・ムーロロ、シーラEと共に任務に向かう… というのが主な粗筋で、
フーゴの過去描写を筆頭に、他にも彼がブチャラティチームに同行しなかった理由など、
そういった細かい心情描写等が掘り下げられたり、または解釈されるなどしていて、
大学の教師に対する暴行事件も、ただ彼が短気なだけじゃなかったという理由づけがされてたりと。
上遠野先生がフーゴに新しい魅力を付与した印象もあり、自分としては好印象で読むことができました。
本作オリジナルの登場人物も敵・味方共に魅力的で、紅一点のシーラEも中々可愛いかったですが、
カンノーロ・ムーロロも作中の役回り、スタンドの洒落たカッコ良さとかが良い感じでした。

何でも上遠野先生はジョジョのファンとのとこで、それもあってか第5部ならず、他の部の要素も
積極的に取り入れてまして、シリーズを通して読んだ身として色々とニヤリとさせられましたww
スタンドの特質と使用者の性質における関連付け、本作に登場する“あるアイテム”と関係者、
そして敵側のヴォルペが、他の部に登場した“あの人”の血縁者だった、等々…
当然ながら第5部の登場人物にも触れられており、
組織のナンバー3となったミスタ(ナンバー2はポルナレフ、“2”は掛け合わせると“4”になるから)、
出番は少ないながら要所要所で顔を見せるジョルノ、そしてトリッシュのその後など、
そういった要素が満載なので、シリーズのファンの方であれば是非とも小説に触れてほしい所です。
個人的に、ジョルノが初めて「ジョジョ」という名称で呼ばれたことがちょっと嬉しかったです。

スタンドバトルによる戦闘描写も素晴らしく、まるで原作を読んでるような感覚もありました。
特に原作で、フーゴの途中退場の原因となった「パープル・ヘイズ」の能力での戦い方も
中々上手く描かれてて、色々と今後のSSの戦闘描写でも見習いたい所です。
何にせよ、物語のラストでフーゴに救いがあって、本当に良かった……(涙

10年くらい前に出た小説版『ゴールデンハート/ゴールデンリング』とは……
フーゴ周りの心情・行動の描写が、微妙に一部噛み合わない形になってはいますが
それ以外の設定はそんな矛盾あるわけじゃないですし、そんな問題はないかもしれませんね。
Amazonの評価を見ると、評価が泥雲の差なのが何とも… 自分も『恥知らず〜』の方が面白かったですが(汗


全然関係ない話ですが、>>205の自分のレスで思いっきり勘違いをやらかしてました…(汗
【キノの旅】は遠野上先生じゃなくて、時雨沢先生の作品だった…

今後は西尾維新氏、舞城王太郎氏による小説版ジョジョも刊行予定とのことで、非常に楽しみですね。
 
 
・斬魔大聖デモンベイン 無垢なる刃 (作:涼風涼、原作:鋼屋ジン)
【デモンベイン】の原作(といっても小説版ですが)に直接触れて気付いたのですが、どうもデモベの世界観って、
【邪神伝説シリーズ】や【妖神グルメ】みたいな「原典小説シリーズの延長線上の現代」とは違って、
「『ダンウィッチの怪』などの原典小説の物語が現在進行形or数年くらいしか経ってない」っぽいですね…
そもそもアーカムシティの設定とかもそうですし、インスマスの暗礁も破壊されてなかったし、
【機神飛翔】の方でダンウィッチ三人衆やラバン博士がそのまま出てるとも聞いたので、もしやと思いましたが…
…う〜ん、細かい矛盾点に関してはガン無視して行くっきゃないですね(汗個人的には前者寄りのイメージで進めたいなぁ…

そんな訳で、まず1巻分を読み終えたわけですが、凄く面白いですね……
直接作品に触れると、ヤバイバ様やドミニア様、一般兵A様が本作を支持していたのも頷けます。
メインの九郎とアルも良い感じですが、瑠璃の執事のウィンフィールドが中々良い味出してますね。
某ゲーム雑誌の人気投票で、ウェストと並んで上位だったというのも頷けます。
(ウェストの方も中々良さげなキャラで、2巻以降のエピソードでまた色々動くそうで… 楽しみですw)
何にせよ、かなりの窮地に陥った状態で1巻が終わったので、2巻以降の物語がどう動くかが
非常に気になりますね… 楽しみです。

……ぶっちゃけ、クトゥルフ神話の熱が再燃した以外にも、ニコニコにアップされていた
ニトロワの動画で見た、アナザーブラッドのエロい強烈なキャラに惹かれて、
長い間積んでた小説版を消化しようと決意したという実情もあります(汗
何にせよ、小説版を全部読んで、その上でアナザーブラッド出演作である【機神飛翔】の購入も
検討していきたい所です。早くしないと安い新品が売り切れてしまうかもしれませんが…(汗
 
 
>>227 名も無き蜀軍兵様

>とりあえず今日の第3話から順当に書いていく予定です。
今回は自分もリアルタイムで視聴するつもりなので、毎週楽しみにさせていただきますね。

>突っ込みがいないのをいい事にボケまくりそうな予感が…
>いや、それならワルキューレが突っ込んでくれそうですが。
一応ワルキューレと共に、主人公の秘書の立場に就くというポジションみたいですし、
やっぱりワルキューレが相方になるという形でしょうか?

790 名前:名無し客:2011/09/27(火) 00:40:07
 
今週の【仮面ライダーフォーゼ】第4話……
毎度のことながら素晴らしい回でした。風城美羽のクイーンの風格っぷりを維持したまま
それを魅力として描くなど、脚本の中島かずき氏の手腕が本当に良い感じです。
カメレオン怪人の正体は大方の予想通りでしたが、最終的に美羽がその度量をもって許し和解と、
ゾディアーツから解放され、改心した人達が今後どういった形で話に関わるのかもちょっと期待です。
最終的に美羽が仮面ライダー部に入部…… 色々と濃い面子が揃ってきてますねw

弦太朗が月面でフォーゼに変身し、ポッピングを使いこなせるよう努力してたのも好印象でした。
あと大文字先輩… 一番の豹変カメレオンあんたじゃんww この人一体どんな形で仲間になるんだろうか…?
次回はJKメインとのことで、第5話も楽しみにしてます。



■最近触れた作品

・斬魔大聖デモンベイン 魔を断つ剣、明日への翼 (作:涼風涼、原作:鋼屋ジン)
そんな訳で小説版【デモンベイン】、本編の2巻分と3巻分も無事に読了しました。
う〜ん、上手くは言い表せないのですが、クトゥルフ神話やスチームパンクの雰囲気ながら
根底は本当にロボット物の王道みたいな感じで、ガチで面白かったです。
九郎とアルのバカップル(笑)は勿論、姫さんこと瑠璃や、エンネアこと暴君ネロも中々良い娘の印象で、
敵側のキャラだと少数派かもしれませんが、ティベリウスの極悪非道っぷり(と無様な散り様)が
実に憎まれ役の悪党を地で行ってる感じで、個人的に話を盛り上げてくれたファクターだと思います。
後は、ナコト写本の精霊エセルドレーダも、緑川さんマスターテリオンの良い忠臣っぷりで
話的には大して目立ってませんでしたが、中々良い感じのキャラでしたね。

アルルートのエンディングは、小説版では二人ともに<旧神>となる方を採用してましたが、
もう片方の【機神飛翔】に繋がる(筈?詳しく知らないのですが…)方の九郎だけ帰すENDって
具体的にはどんな感じのENDなんだろうか…? 立ち読みした漫画版でも旧神ENDだったし……
一応、古本屋で100円で買った『公式魔導書』の紹介で、「ループから解き放たれた新しい世界で
再び九郎とアルが出会った」みたいにCG付きで書いてあったので、あとは【機神飛翔】をプレイすれば
難なく理解できるかな……(汗

丁度2巻部分のシナリオで、死亡状態(?)のアルが出会ったアブドゥル・アルハザード……
個人的に構想しているSSでは、本人が直接登場した【アルハザードの遺産】や【妖神グルメ】等での
悪党設定を優先したいところですし、【デモンベイン】でのアルに対する描写に関しては
「アルハザード自身が造り出した魔導書むすめに対する、小悪党でも僅かに持ってた親心」とでも解釈したいですね。
もしくはアルの「親に対する贔屓目」とか…(汗
思いついてみたネタ…… 敵対勢力として(何らかの組織に与した)アルハザードが九郎&アルと敵対、
第三勢力としてアナザーブラッドも交えて、壮大な三つ巴の三世代対決…… とかどうかな?

一つ気になったのですが、アンチクロスの面々は本スレ2の「この世で限りなく神か魔に近い人間・存在」にも
記載されてはいるのですが、ティトゥスだけ△扱いになってるのは何故でしょうか?
小説版(瑠璃ルートも織り込んでいる?)を読んだ限り、あくまでウィンフィールドと最後まで戦い抜いた
武人ではあっても、別に改心したような素振りは一つも見当たらなかったのですが……
それともアンチクロスが再登場する(らしい)【機神飛翔】の方で、何か進展でもあったのかな?
 
 
・斬魔大聖デモンベイン 機神胎動、軍神強襲 (作:古橋秀之、原作:鋼屋ジン)
そしてこちらは、古橋秀之氏による公式外伝シリーズの小説とのことで、
【機神飛翔】発売後に出版された【ド・マリニーの時計】も、近いうちに読んだら感想を書きます。

第一作『機神胎動』は1890年代、そして第二作『軍神強襲』はその数年後くらいを舞台に、
本編に登場した覇道瑠璃の祖父・覇道鋼造、父親の覇道兼定を実質的な話の中心として、
九郎以前のアルのマスター二人、そして兼定の伴侶となるオーガスト・ダーレスアッー!
…いや、デモベ世界じゃ“オーガスタ・エイダ・ダーレス”という女性の設定ではありますが(滝汗
と、こんな面子が話の中心となって、邪神やら火星人やらと戦う構成になってました。
【宇宙戦争】の火星人と戦う話は、前に小説【火星人類の逆襲】という作品も読んでいたので
個人的にちょっとタイムリーでしたね。こっちはマスターテリオンの生み出した奉仕種族でしたが。
この小説2作の設定は【機神飛翔】の方にも反映されてるとのことで、小説版を全部楽しめた身として
ちょっとゲームの購入意欲が湧いてきています。

……ところで、以前のレビューで話した“【デモンベイン】とクトゥルフ神話作品の時代との年月差”に関して、
旧スレでドリアード様(当時)も言及してなかったので全然知らなかったのですが、
『機神胎動』巻末の筆者あとがきを読んだ限り、どうもデモベの世界観って、
架空の1930年代を舞台とした、スチームパンク&クトゥルー」らしいですね……
確かに三博士が存命している件、原典小説の出来事が現在進行形、外伝シリーズの時代と、
それを踏まえれば色々と納得できる事も多いのですが……
同じく(多少パラレル的な)19世紀後半〜20世紀前半を舞台にした【天空の城ラピュタ】や
【ふしぎの海のナディア】辺りは当然、空想大戦の過去に組み込むべき作品でしょうし
そうなると必然的にデモベの系列の作品も、空想大戦の物質界現代に対する、戦前も戦前、
過去の1930年代”の物語として扱うべきでしょうか?
それとも細かい時代背景などの矛盾はガン無視して、現代に合わせても問題ないでしょうかね?
少なくともパラレルワールドにするような世界観ではありませんし、できれば原作を知っている方に
そこら辺を少し相談してみたいのですが……
 
 
>>229 呉織あぎり様

>新章/都市伝説『仮面ライダー』
魔化魍を操っていた和装の男達の出自は、劇場版【響鬼】の血狂魔党の末裔……
そして彼らの当面の目的は、「破れた世界のヌシ」ことギラティナを追い求めることみたいですが、
彼らがギラティナを求めて何を企んでいるのか気掛かりですね…… 既に前のSSで言われてたら済みません(汗
一旦集結した音撃ライダーズの目の前に出現した鉄仮面、今度は何を企んでいるのか……?

しかし、自分が原作ゲームから離れた間に、伝説のポケモンも壮大さやスケールが大分増したんですね…
本スレ2のリストにおける「『神』また『それに類する者』の順位・序列」に記載されても問題なさそうです(汗
「霊界に通じると考えられている古代の遺跡にて目撃された亡霊竜」というのも、原作ゲームにおける
ギラティナに纏わる話題なのでしょうか?
 
あと… 前から少し気になってたのですが、
鉄仮面「……今のところは上々だよ。フフ、これだけの能力を持った新型のクグツだ、調整するには随
>     分と時間がかかったのではないかね?」

のように単語の途中など、ちょっと中途半端な部分での改行は、少々読み辛い気もします。
文頭や文末の1〜2文字だけが別の行になってしまってる部分も幾つかありましたし、
上記の場合なら、「クグツだ、(改行)調整するには」みたいな感じで
台詞・地の文・用語紹介共に、もうちょっとキリの良いところで改行した方が良くないでしょうか?

>跡形もなく消滅していった男の白クグツを最期を見送った後、武者斧雷丸は物憂げに呟いた。
この一節は「男の白クグツ最期を見送った後」のタイプミスでしょうか?
 
 
P.S
本スレの>>124で提案した、まとめサイトにおける「時間の流れについて」〜「黄泉がえり現象」項目の
改訂&修正案、4ヶ月以上何の返答もなかったけど、これって反対意見なしってことで良いのでしょうか…?


791 名前:◆JwvDDeCADE :2011/09/28(水) 23:38:25


  これまでの仮面ライダーディケイドは!


   「この世界での俺の役割は、あの大統領のSPらしい」

   「彼の名は風祭シン。生体兵士レベル3だった男。
    そしてCIAの付けたコードネームが……『マスクド・ライダー』」


   




           ┌┐     |::::|
           |::::l       .|::::|
           }::::l  ______/|::::l}___
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        ,<|:::::lヽ::l l::l  __ l::::l::::l::::ヽ
          l  丶::| l::l l::l l  ll::::ll:::lヽ:::l
          |\ |::| |::| |::| V__l::::ll:::l }ハ
         l::::::/ ̄\l |::l  l:::l l:::l/   l
        l:::::|    `ヽl  l::l レ     |
        l:::::l        \l::l/     l
          ',:::',          l}::{     ,'
      ____〉:::',       /l::l\   /
   /l:::::::::::::: ヽ:::',      /l l::l l:`ヽ_/l
  l l:l l::::::::/ ̄丶>-‐l::l |::| l::l l::l l::l− 、
  l l:l l:::::::l     \  \ l::l l::l l::l//:::::::::l____ //::/ /
  V::l l::::::l         >、___]::l l::l l::レ::::::://   //::/ /
   ll::l l:::::l     /::l:::`  ̄ ̄ ̄´::::://    / /:::::/ /
   l}l::l l::::ヽ    /::::::::l::::::::::::::::___//    ./ /:::::/ /
ー―V:::ヽ /:: \_/=−ヽ:::::::://:::/  /     / /:::::/ /
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-‐―― ヽ::::::::::::::::::::::::l l:::::l      /l::::l \_/______
       ',:::::::::::::::::/ ll:::::l   .//l:::::l   `ヽ:::::::::::::::::::7

  「お前は確か…モモタロス?」



 ト、            .|  |
 .\\         | 弋
    \\       \. \-‐……、__
     \\     /\___)    \. `ヽ
      \`ー─ァ' /       _ノ ∠____\
        `ー‐ァ 〃     /¨¨´ { ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
          /  {!   x‐く     \      |
           {_. ! `Y´  /       \     |
             |`|   `¨¨´        }=====|
             |¨|     __rォ─‐……'7, イ   |
             |. |__メ¨V´ | |      / ノ  ∧
          V´|  人  ノノ     / /  ./ ヽ
           ト、_|¨´| `¨´    f´ /  ./   \
              \|  |         `¨´} /     / `¨¨
                L__j__ .-‐'¨¨´/     /
              / \     ./     /
      ト、 _   //{.  {\_/ _ .-‐'´      ト、
       >'´/`7´|V /   `¨¨||¨¨´        /{ / }
      /   !  /  | /  .|Vl.  ||  |`v'{    /  ∨ /
     ./   j  |  |i    .| /  .||  | ./  ./   /

  「あぁん? ……お前、『もやし』じゃねーか!」




           ヽ`y 、      _
            Y:::::::\ __ _  ヽヽ
             ヘ:::::::::::\ヽ==Vi| ハ
           i´ハ:::::::::::::::::Vi=ll=リ i::',
           i\ レ = ', ::::::::::::: ヽ ll=ii 〃::!
           .ヽ \ヽ i::::::::::::::::::::ヽ=レ /::::|
             \ \ハ::::::::::::::::::::::', V:::::/
          r= ヽ \ヽ、:::::::::::::::i/::::/
_ _ _____ __|| `ヽ\  Y 厂`ヽ v イ
二二二二二二二`ヽ´\\|/ /三//,'
` ̄ ̄ ̄´ ̄ ̄ ̄`ヽ \ >ヽ==<三ヽ
ニニ二 イ ̄ ̄ヽ二ニニ\\一 、ii三 リ、
    〃     ハ  `ヽ > ,\r==ヽi`ヽ
   /        i    ` ̄ Y/\ー‐`ヽ、ハ
  ii         |       i ト、/\ ヽ ソ
、 ||         ,イ   r==| レ \ /\ i i
`ヽ= 、 ,==〃,     リi i i i | ヽ  }\ /\リ
     >    /   / ̄ ̄ ̄ ヽ Y   ∧ //
    i    i|   `ヽ       \ ./  ヽi
    |    i|     \     / `ヽ 二ソ

   「俺は田吾作。まあNEW電王って呼んでくれ」



                    , ' ^ヽ
             、‐- _,〃'{ | | }`ヽ_,,-‐ -
              ``.、 i   ヽ   ノ  i,,,,/
                    〕 _ ii  ii _ 〔
                ii| ゝ__> ∨ <__/ |i
                iゝ   l  l   「……我々の未来で財団はとあるイマジンと契約した。
   このままでは歴史が破壊され、世界は財団の支配する未来へと変わってしまうだろう」








     ____  ____
      |\     \|\     \ _
      |_| ̄ ̄ ̄ ̄| | ̄ ̄ ̄ ̄|\ \
    |\ \Sound...| | Sound |  \ \
    |  | ̄ | Only. | l  Only  .|   | ̄|
    |  |   ||\ ̄ ̄ ̄\|\ ̄ ̄ ̄\|  |
    |  |   || | ̄ ̄ ̄ ̄|| | ̄ ̄ ̄ ̄| .|
    |  |   || |        || |        | .|
    |  |   || |        || |        | .|
.     \.l   || |        || |        | .|
.        ̄.| |        || |        | ̄
          \|        l\|        |


   「このままレベル3はホワイトハウスへ誘導する。邪魔な大統領ともども死んで貰うためにな。
    ……今こそ我々財団がこの国を、そして全世界を支配するのだ」





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   「俺は許さん……。
    貴様らのように命を弄ぶ存在を!」





〜世界の破壊者ディケイド 9つの世界を巡りその瞳は何を観る〜 

-Journey through the Decade-




792 名前:リテイク(何 ◆JwvDDeCADE :2011/09/28(水) 23:46:39

  これまでの仮面ライダーディケイドは!


   「この世界での俺の役割は、あの大統領のSPらしい」

   「彼の名は風祭シン。生体兵士レベル3だった男。
    そしてCIAの付けたコードネームが……『マスクド・ライダー』」


   




           ┌┐     |::::|
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        ,<|:::::lヽ::l l::l  __ l::::l::::l::::ヽ
          l  丶::| l::l l::l l  ll::::ll:::lヽ:::l
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  l l:l l::::::::/ ̄丶>-‐l::l |::| l::l l::l l::l− 、
  l l:l l:::::::l     \  \ l::l l::l l::l//:::::::::l____ //::/ /
  V::l l::::::l         >、___]::l l::l l::レ::::::://   //::/ /
   ll::l l:::::l     /::l:::`  ̄ ̄ ̄´::::://    / /:::::/ /
   l}l::l l::::ヽ    /::::::::l::::::::::::::::___//    ./ /:::::/ /
ー―V:::ヽ /:: \_/=−ヽ:::::::://:::/  /     / /:::::/ /
::::::::::ヽ__ ]:::::/:::::::::::::::::::::: :V/:::/  /     / /:::::/ /
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 ̄ ̄ ̄ l::::::::::::::::: V ̄::://:::/  /   ___//::::::/ /
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-‐―― ヽ::::::::::::::::::::::::l l:::::l      /l::::l \_/______
       ',:::::::::::::::::/ ll:::::l   .//l:::::l   `ヽ:::::::::::::::::::7

  「お前は確か…モモタロス?」



 ト、            .|  |
 .\\         | 弋
    \\       \. \-‐……、__
     \\     /\___)    \. `ヽ
      \`ー─ァ' /       _ノ ∠____\
        `ー‐ァ 〃     /¨¨´ { ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
          /  {!   x‐く     \      |
           {_. ! `Y´  /       \     |
             |`|   `¨¨´        }=====|
             |¨|     __rォ─‐……'7, イ   |
             |. |__メ¨V´ | |      / ノ  ∧
          V´|  人  ノノ     / /  ./ ヽ
           ト、_|¨´| `¨´    f´ /  ./   \
              \|  |         `¨´} /     / `¨¨
                L__j__ .-‐'¨¨´/     /
              / \     ./     /
      ト、 _   //{.  {\_/ _ .-‐'´      ト、
       >'´/`7´|V /   `¨¨||¨¨´        /{ / }
      /   !  /  | /  .|Vl.  ||  |`v'{    /  ∨ /
     ./   j  |  |i    .| /  .||  | ./  ./   /

  「あぁん? ……お前、『もやし』じゃねーか!」




           ヽ`y 、      _
            Y:::::::\ __ _  ヽヽ
             ヘ:::::::::::\ヽ==Vi| ハ
           i´ハ:::::::::::::::::Vi=ll=リ i::',
           i\ レ = ', ::::::::::::: ヽ ll=ii 〃::!
           .ヽ \ヽ i::::::::::::::::::::ヽ=レ /::::|
             \ \ハ::::::::::::::::::::::', V:::::/
          r= ヽ \ヽ、:::::::::::::::i/::::/
_ _ _____ __|| `ヽ\  Y 厂`ヽ v イ
二二二二二二二`ヽ´\\|/ /三//,'
` ̄ ̄ ̄´ ̄ ̄ ̄`ヽ \ >ヽ==<三ヽ
ニニ二 イ ̄ ̄ヽ二ニニ\\一 、ii三 リ、
    〃     ハ  `ヽ > ,\r==ヽi`ヽ
   /        i    ` ̄ Y/\ー‐`ヽ、ハ
  ii         |       i ト、/\ ヽ ソ
、 ||         ,イ   r==| レ \ /\ i i
`ヽ= 、 ,==〃,     リi i i i | ヽ  }\ /\リ
     >    /   / ̄ ̄ ̄ ヽ Y   ∧ //
    i    i|   `ヽ       \ ./  ヽi
    |    i|     \     / `ヽ 二ソ

   「俺は田吾作。まあNEW電王って呼んでくれ」



                     , ' ^ヽ
              、‐- _,〃'{ | | }`ヽ_,,-‐ -
               ``.、 i   ヽ   ノ  i,,,,/
                     〕 _ ii  ii _ 〔
                 ii| ゝ__> ∨ <__/ |i
                 iゝ   l  l   <
                  ())  i个=个i (()
           ,、      ∧ヽ_ゝ__ゝ=="_イ___/^i 、     , 、
        /_\=='`、∧::ヽi<ニ、゛`'",,;;;‐>ノ | Hヽ^、`〆,,,,ヽ
      , 'ヘ    ',', i iミ i:::i i    ̄¨¨¨ ̄  |::::| |__ゝヽ゛,   `、
    ,, ・"ヽ }}/''⌒、| |>-=''l l  //i | | iヽ: l::::| |二ニヽ |二ニ` 、ヽ
   <,,,,,,,,,,}∨ , ‐‐、.i |\\:::l l .// l l,-、_,, -‐-,::|.|//:} |, ‐‐、 } }\
    `、,ノ ノi { ○ }.i i\\:::l l // / O ∠ニニ_.rl//,' ,'{ ○ }  ,;;''ノ
     l-‐" i i `--' .i |\\::l レ / /, 'O =-‐-ゝl/::{ .{. `--'  ノ
     t-‐‐''"二ニ≠'  >='''iヽ  ,, -‐ O-‐‐''     ゝ===‐--'
      lr一,'"¨   /,,-‐¨ {   i i __,,, O_ニ⊃ ,'::::::ハ::::::   ヘ
      /  _ニ-‐'"/ ,,,'' ゝ、 ヽ<¨ ̄  ノ  ̄i:::::::::::}{:::::::    ヘ
       / /   /,,,・''"/   >"l|  ||    |レi |//゛:::::::::   ヘ
  .   { '       /  ,,;;'''  .||  ||    || | .レ'  `ヽ、:::::::::   ヘ
  
  「……我々の未来で財団はとあるイマジンと契約を結んだ。
   このままでは歴史が破壊され、世界は財団の支配する未来へと変わってしまうだろう」








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   「このままレベル3はホワイトハウスへ誘導する。邪魔な大統領ともども死んで貰うためにな。
    ……今こそ我々財団がこの国を、そして全世界を支配するのだ」





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-Journey through the Decade-




793 名前:名無し客:2011/10/30(日) 23:26:15
 
最近某所で言われもない逆恨みをされたり、リアルの仕事が多少不調だったりと憂鬱ですが、
めげずにリアルの生活もSS執筆もこなしていきたいと思います。
……息抜きの筈のネットで気分が暗くなったら本末転倒ですし(汗
 
 
http://topics.jp.msn.com/digital/general/article.aspx?articleid=740589
北杜生氏のご冥福をお祈りします…… 氏の【怪盗ジバゴ】大好きでした。

http://news.nicovideo.jp/watch/nw135184
【ひぐらしのなく頃に】の“原型”…… 単行本が出たらちょっと見てみたい気もします。

ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm15877696
【ULTIMATE MARVEL VS. CAPCOM】、ナルホド君が参戦するのか…… 知らなかった(汗
考えようによっちゃ、これでナルホド君も空想大戦で戦闘要員に抜擢できるかもしれませんねw

http://www.famitsu.com/news/201110/27052558.html
来年1月にPSPで【スーパーロボット大戦OGサーガ 魔装機神II REVELATION OF EVIL GOD】が発売するとのことで。
DS版も同梱した限定版も発売するとのことで、本筋のIIはその正統な続編らしいです。

http://blogs.yahoo.co.jp/y_sirais/16410104.html
【ウルトラマン】放送当時のソノシート同梱の漫画とのことですが、さいとう・たかを先生が書いてるとは……
「シルバーヨード」、噂には聞いてましたがこんな技なのか…… 空想大戦でも使わせてみよう(ぉ

ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm16026702
内山まもる先生のウルトラ漫画特集、今回は【ウルトラマンタロウ】中心で紹介されてます。
ゾフィー隊長、今見たらネタ的にも見えなくもない点もありますが(汗)、【タロウ】で客演が多かったり
バードン相手にTV版と違って善戦したりと、内山先生からは好かれてたんでしょうね……
長編『かがやけ ウルトラマン』は、動画のラストでも紹介されてる限定BOXで自分も読みました。
チンピラっぽい口調で喋るタイラントに、水に強い別個体ジャミラ…… よし、SSに出してみよう(ぉ
小五で連載されたタケル少年主役編、【ザ・ウルトラマン】でも最初の数話が収録されてましたが、
噂に聞いてたとおり、未収録の中盤以降が凄まじいです…… 石川先生のタロウにも負けてませんw
イメージ的に難しいのかもしれませんが、こっちもいつか書籍に収録してほしいです。
次回は【ウルトラマンレオ】…… こっちはこっちでこれまで以上に凄いんですよね(汗
内山先生の【ザ・ウルトラマン】が英訳されてたのは素直に驚きですが、まさかハヌマーンの漫画まで(別作者ですが)出てたとは……(汗

【東方神霊廟】クリア…… EASYモードでバッドENDですけども(汗
何としてでもEASYモードでノーコンクリアして、ノーマルでパラレルENDみたい所です……
個人的に好きになった新規キャラは、4面ボスの霍青娥、5面の屠自古、布都ちゃんですかね。
……しかし神子のテーマの『聖徳伝説』、元ネタ的に聞いてるとどうしても
ふくしま政美先生の【超劇画 聖徳太子】を思い出してしまいます……w

最近ニコニコ動画で、平成ライダーのゲームのプレイ動画(主に正義の系譜、剣、カブト)を見ましたが、
PS2版カブト、噂に聞いてましたが劇場版ライダーもTV版世界観に組み込んであるんですね……
ワーム、ネイティブだけじゃなく、ネオゼクト勢力も旧ゼクトから離反した新興勢力として
Dショッカーに組み込んでも問題ないかな?ロゴス系もアリかもしれませんが、ライダーの敵勢力だし……
剣の隠しキャラ「鯛焼き名人アルティメットフォーム」…… 格ゲー補正とはいえ、普通に怪人と戦って
勝つことも可能ですし、空想大戦世界の珍ヒーロー代表として出したいなぁ(ぉ
正義の系譜、実際にプレイしてクリアした作品ですが、ラスボスの邪眼(5万年前の世紀王)って
声が柴田さんなんですよね。空想大戦の過去リクスレ・談話室でも、六柱の至高邪神の一柱として
ミケーネ闇の帝王が決定する前に候補に挙がってた記憶があります。

ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm13596404
以前話題に挙げた【スーパーロボットシューティング】、プレイ動画を偶々発見しました。
Wikipediaに設定が載ってましたが、ボスのテュポーンって各作品の敵勢力をボス含めて
再生させるほどの実力者なんですね… 再生怪人なら特撮作品の敵も頻繁にやってますが。
 
 
■今週・今月の作品

【Another Genesis】第4話……
ブラストが超人化する前の同僚「ロックス大佐」「ジョー」「ジャン」が、暴走したブラストに殺害された際に
彼の光の力の余波で周囲の兵器を取り込み、自らの意思を失い怪獣化した存在として
「アイアンロックス」「キングジョー」「ジャンボット」が登場…… 最後一人は敵としての登場は予想外でした(汗
当然ながら意思は失っており、ブラストもジャンボットが今際の際に生前のそぶりを見せるまで
気付かなかったので仕方ないとも思いますが…… 毎回重いですが、続きが否応なしに気になります。
次回なジャック・エース・タロウが登場するとのことです。


【HERO SAGA】KAMEN RIDER W -Playback- 第6話……
石ノ森先生の辛い過去、そして風都タワーにドーパントと入れ替わりで現れた仮面ライダースカル。
死んだはずのスカルの正体、ドーパントとの関連…… 何にせよ、どのような結末に辿り着くか
毎月が待ち遠しいですね。【EVE】の時もそうでしたが、早瀬氏のライダー小説は面白くて大好きです。


りぼんの増刊に載ってた【絶叫学級】の特別編を読みましたが、いしかわ先生本当に凄いですw
絶望的な締め方もさることながら、少女漫画誌でアッー展開と百合展開をやってしまうとは(汗
ラストに登場した「平行世界の黄泉(♂)」も含めて、少女読者層が変な属性に目覚めたりしないよね…(ぉ
 
先週のジャンプに掲載された読切【競技ダンス部へようこそ】、超面白かったです!
作者の横田卓馬先生はwebコミックサイトで色々と漫画を連載されていた方とのことで、
自分はイラストだけ覗いて漫画は未読でしたが、今回の作品は読んでて本当に素晴らしく
読切ながら登場人物全員が好きになれたので、是非とも単行本収録を望みたい所ですね。
内容は凄く綺麗に一話完結で収まってましたし、題材が題材なだけに、そのまま連載に
持ち込むのは厳しい気もしますが、横田卓馬先生の今後の躍進に期待してます。

↓【競技ダンス部へようこそ】の感想リンク
http://yamakamu.com/archives/3112121.html

あと、何でも「ガンダムエース」誌にて、長谷川裕一先生のクロスボーンの新作として、
『鋼鉄の7人』より十数年後(予告に書いてあったけど忘れた…Vガンよりは前の筈)を舞台にした
【機動戦士クロスボーン・ガンダム ゴースト】が開始するとのことです。
大いに楽しみですが、時間経過も考えると空想大戦では「近未来」になっちゃうかな…(汗

【アイドルマスター】第13話、前話のダラダラを一気に解消するほどの良回で何よりでした。
次回以降は961プロとの対決とのことですが、ちゃんと上手く締めてくれるかな…?
あと、今度出るPS3版アイマス2で、初音ミクがゲスト登場するそうで。もうミクだけで(ry
ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm15993957 Xbox360版の立場は…?

29日公開の映画【ステキな金縛り】、観てきました。
昔見て非常に面白かった【THE 有頂天ホテル】と同じ脚本兼監督の方の作品ですが、
すっごく面白かったです!ネタバレはあえて避けますが、主役格の深津絵里氏や西田敏行氏、
そして阿部寛氏、中井貴一氏と豪華キャストの好演が光る、非常に素晴らしい映画でした!
「被告の無実を立証するため、金縛りをかけた幽霊を法廷に連れ出す」というテーマを起点に
展開される物語は、もし興味がありましたら是非劇場で一見の価値があるとお勧めしたいです。
……あとコールガールの女の人、【有頂天ホテル】と同じ人だったんだw ウィキペディアで見て気付きました(汗
 
【仮面ライダーフォーゼ】第9話……
どうも友子は“不思議な力”を感じることができるそうで……
志保さんの怪演っぷりも雰囲気を出してて良い感じのシナリオでした。
三条氏のシナリオは否が応でも先が気になる構成で、続きが非常に楽しみですね。
魔女の正体に愕然とする友子の前に、アストロスイッチを差し出したさそり座の人、
友子は次回でどういった選択を取るのか……?
JKと大文字さんも活躍されてて何よりです。今回の後輩の不祥事に顔を出すところとか、
本当に印象が変わった感じで好感が持てましたね。

今回初登場のモジュールは、フラッシュ、シールド、ガトリング、ファイヤーの4つ。
ガトリングは中々格好良いので今後もできれば出番が欲しいですね。フラッシュは10話に期待?
そして今回初登場の深紅のフォーゼことファイヤーステイツ、消防士としての放水だけじゃなく
炎のエネルギーを利用した射撃攻撃とカッコよく、今後の活躍が楽しみ!
……なんですが、来週はエレキに出番を取られそうな雰囲気が…… 銃ライダーだし(汗
旧G3、ギャレン、ドレイク、バッシャー「さあファイヤー、きみも早く我々の仲間になるんだ」
それにしてもあの炎のシーンは本物を使ってたそうで…… 道理で迫力あった訳です(汗

あと、今回のゾディアーツ変身者を演じたのは【剣】で天音役だった梶原ひかりさんですね。
暫く見ないうちに美人さんに成長しててビックリしましたw
中々の悪女っぷりを好演されてまして、女優さんって凄いと思いました。
    |┃
ガラッ. |┃ \。/
    |┃ (<::V::>)
    |┃ ⊂ /
    |┃   /

来週は休み…… 再来週まで長いなぁ。魔女の仕業か!

 
 
■ベン・トー(ニコニコ動画公式配信)
巷で話題の【ベン・トー】第1話〜第3話を視聴……
・・・・すごいアニメだ。いや、マジで最高に面白いです!!
小説原作の作品とのことですが、こういう馬鹿らしい事に対して命を懸けたガチバトルをやるようなノリ、
自分は嫌いじゃありませんw むしろ大好きです!!
たかが半額弁当、されど半額弁当ですが、それに情熱をかけるストーリーは今後が楽しみで、
2話のラストでも示された食物に対する“礼儀”という点では、何となく【トリコ】を彷彿としましたね。

伊瀬茉莉也さんや悠木碧さんも凄い好演されてまして、特に悠木さんマジでぶっとんだ演技してますww
下野紘さん演じる主人公・佐藤も良い感じで、今後の立ち回りに期待したい所です。
佐藤、槍水先輩、ウェヒヒヒ白粉は勿論のこと、ウィザードと謎クリリンなど惹かれるキャラも多く、
3話ラストで「主人公の嫁」とかコメントで言われてたインキュベーター著莪あやめも登場……
加藤英美里さんの声は【らき☆すた】の頃から好きだったので、今作でも好演を楽しみにしてます。
しかしヒロイン勢にまどマギ関連の人が二人か…w
原作小説の方は、TV版で省かれた小ネタ類・人物のバックボーン説明も多いとのことで、
中古で安く売ってたらちょこちょこ手を出してみたいですね。
舞台どこだろう…? 原作読んだ方によると関東とのことですが、作者様のブログで北海道とありましたし… あくまで「広いスーパー」のモデルってだけ?

本スレの説明文にもある通り、空想大戦日本の治安は結構デフォルトで悪いみたいですし
この作品におけるスーパーでの激闘、空想大戦での日常としても考えても良いかな?
日常的に平穏と世紀末が隣り合ってるような世界観ですしw
 
 
■最近触れた作品

・クトゥルー怪異録 極東邪神ホラー傑作集 (作:菊地秀行、佐野史郎、他)
1993年頃に出版された、日本人作家によるクトゥルフ神話作品の選集とのことで、
俳優の佐野史郎氏によるウボ=サスラを題材にした短編【曇天の穴】を始め、
小中千明氏の短編集にも収録されてた【蔭洲升を覆う影】など、計7作が収録されてました。
(文庫版では朝松健氏の一篇が削られてるそうで。何故?)
雰囲気も良い一冊で、個人的に面白いと感じたのは、高木彬光氏が1950年代に発表した
“チュールーの神像”を巡る殺人事件に、氏の作品を代表する名探偵・神津恭介が挑む【邪教の神】、
友成純一氏による、九州の炭鉱に眠るツァトゥグァによる狂気の惨劇を書いた【地の底の哄笑】の二編でした。
【曇天の穴】に出てきた「ディスク化された『ネクロノミコン』のデータ」、何かのシナリオで活かせるかな…?

後書きの菊地秀行氏・佐野史郎氏の対談も、近年になって神話に興味を持った身として
中々興味深い内容でした。
【妖神グルメ】の内原さん、やっぱり当初から、クトゥルフを復活から目覚めさせるための
「ナイアルラトホテップ」の役柄としての位置づけで書かれていたそうですね……
 
 
・クトゥルフ・ハンドブック 改訂新版 (作:山本弘)
クトゥルフ神話……というより、それを題材としたTRPGプレイヤー向けの書籍とのことです。
100円で買った本書ですが、Amazonで調べたら結構なプレミア商品でビックリしました(汗

感想…… 筆者が筆者なだけに、ダーレス氏やリン・カーター氏を
「ラヴクラフト氏の設定を歪めている」「我田引水」とかディスってたり、ダーレス氏の関わった設定に関しても
(90年代前後だから仕方ないかもしれませんが)、“クトゥルフ神話”の名前の由縁、“旧神”の設定などに
結構誤解を持ったうえで批判してたりと、正直色々と難も感じた部分もありこそしましたが、
それらを踏まえても、あくまで自分自身の評価を持って、批判を聞き流す・笑い飛ばす度量さえあれば
クトゥルフ神話に興味を持った方、自分みたいな初心者にとっても悪くない解説本だと思いました。
神話世界の異形の住人達、物語に大きくかかわってくる書物類、原典小説の主な舞台となった
1920〜30年代アメリカの風俗・社会情勢・人種偏見云々の紹介、そして巷でよく耳にする「SAN値」の詳細など、
色々と知る機会に恵まれなかった事柄などを理解することができる良本です。
現状の環境(TRPG周りはどんなか知らないですが)、復刻しないかな?

何となく本作を読んで、TPRGの遊び方・楽しみ方って、ある意味では
この空想大戦の様な、「複数人による合同SS」にも似ているような印象も受けました。
最低限決められたルールや指針、基本背景とシナリオは尊重しつつ、変にガチガチにならないように
細部をアドリブで決めながら進行する遊びという点では、まさにそれっぽいですし。
クトゥルフ神話も、複数の作家様の作品で世界観を共有させているという点では
割と似通った部分もあったからこそ、TRPGの親和性があったのかもしれませんね(違うか?)。
TRPGを遊ぶ際のマナーの話とか、シナリオ構築時の話とか、色々と今後のSS執筆の指針としても
色々と参考になる解説も多かったです。やっぱり山本氏、シナリオ構築の腕は一流やでぇ……
良くも悪くも氏には色んな印象を持ってるのが本音ですが、その一点は自分も見習っていきたいですね。

リプレイ『パリの人食い鬼』、付属シナリオ『黒いピラミッド』も、読んでて楽しめるシナリオでした。
共に1920年代が舞台ですが、前者はフランスはパリ、貧乏な男が錬金術目当てに黒魔術で蘇えらせた
ジル・ドレが幼い少年の誘拐殺人を繰り返し、謎の脅迫状にプレイヤー4人が挑んだリプレイで、
これだけ読むとクトゥルフ神話とはあまり関係なさそうですが、ラストで“這い寄る混沌”さんが顔を出します。
後者はラヴクラフト氏やダーレス氏の作品にも登場する「イスの偉大な種族」を題材にした作品で、
人間の身体から霊魂のみ切り離して異星・過去どこにでも行ける“タイム・トリップ・マシン”を発明した
若き科学者が、自身の下に贈られた“黒いピラミッド”を追ったところ帰還ができなくなり、
それを助けにゆくプレイヤーが辿り着くのは、数億年前の恐竜時代、「イスの偉大な種族」が文明を築き
繁栄していた世界だった…… というもので、この“黒いピラミッド”の正体こそがシナリオの鍵です。

『パリの人食い鬼』を読んだら、前に一般兵A様が「“ジル・ドレが黒魔術と殺人に手を染めたのは
ジャンヌを復活させる為だった”という漫画を読んだ」と話してたのを思い出しました。
……尤も、こちらのジル・ドレの最期は悪役ながら相当不憫ですが(汗 あと発狂しちゃったプレイヤーもw
SAN値の概念とか、発狂の度合いとか、TRPGのルール云々をSSでオマージュしてみても面白そうな気もします。
山本氏の短編【スキュラの恐怖】も、そういうルールの下に執筆された作品と聞いてますし。
……小牟とかだったらダイス回して、勝手に一時的発狂してそうですが(ぉ

大滝啓裕氏の【暗黒教団の陰謀 輝くトラペゾヘドロン】も、もうちょっと安くなったら買ってみようかな…?
 
 
>>248 一般兵A様

>まどマギもなんだかんだで見逃してたので、時間あったら見たいんですけどね。
>こういう公式ガイドブックからとかから、触れてみようかなと思うのですが。
う〜ん、個人的な意見ですが、まぎマギはできればネタバレ等の類にはあんまり触れずに
第1話から最終話まで通して視聴して、その上で各種ネタバレ・考察などに触れることを
推奨したいですけどね(汗
どうするかは一般兵A様に任せますが、個人的には最初にガイドブックを買うくらいだったら
DVDかBDをレンタルするか、もしくはハノカゲ先生のコミカライズ全3巻を揃える方をお勧めします。
後者はそろそろ古本屋でも、多少安価になったものが出回ってますし。

>なるほど。
>冥王星の波乱に富んだ歴史が自然に感じられ、面白かったです。
そう言っていただけると、苦労して書いた快があったというものです(涙
円道祥之氏の【空想歴史読本】でも言及されてますが、別々の作品同士なのに
共通点を結んでいくと驚くほどピタリと合致して、一つの流れになっていくという印象も
執筆する中で自然と感じましたね。
早く冥王星パートの完結編を完成させて、銀魂篇の推敲を済ませたいのですが……
なんとしてでも頑張んないと(汗

>そう言っていただけると、薦めた身としては嬉しい限りです。
>作者の橙乃ままれさんのもう一つの代表作『ログ・ホライゾン』も書籍化されてますので、こちらも
>機会があれば是非(この作品もネットで読めますよ)。
【ログ・ホライゾン】の方も書店でよく見かけますね。
とりあえず今は小説などの書籍の方も少しずつ消化しているので、
暇を見つけて【まおゆう】のweb公開版に触れていきたいと思っております。

>ムスカは架空の存在と思われていたラピュタの住人の末裔ということで、考古学に関わる人々の
>間とかでも有名なのかもしれません。
個人的に考えてる案としては、同じく近世ヨーロッパ出身の悪役であるネオアトランティス辺りと一緒に
【ワールドヒーローズ】のゼウス勢力に拾われて、現代で暴れまわる……とか少し構想してます。
ゼウスを中心にADK系列の悪役を纏めた新組織(“ネオダムド”、みたいな)を登場させて、
かつてGショッカーが頓挫した、タイムマシーンを利用した過去・未来の悪役に対する
現代への導き手的な立場にできたら面白そうなんですけどね。

>民明書房ノリの「宇宙史」の引用も楽しみにしております。
>「宇宙史」の試験問題とか考えるのも面白そうですねw
正直挿入できるかどうかはまだ未定ですが、やれるだけ頑張ってみます(汗
……いっそのこと、外伝漫画・小説のレアネタとか多分に突っ込んでみたい気もしますがw

>最近ニコ動で【機神咆哮】のプレイ動画を見つけたので、そちらのほうを見ればどんなEDかだけでも
>確認できるかもしれません。
検索したら見つかりました。現時点ではまだEDに到達してないみたいですので、
自分も動画主様を応援していきます。ニトロプラスのゲームは削除対象になりやすい傾向が……

>デモベと他作品のクロスssをいくつか読んだことはありますが、どれも時代は現代になってましたね。
>アーカムシティ自体が特異な街(魔界都市<新宿>とか学園都市とか麻帆良みたいな感じの)なので、
>現代に合わせても問題ないと私は思います。
ご意見ありがとうございます。キャラを出す予定は今のところは予定していませんが、
今後のSSでちょこちょこと話題として存在を示唆してみたいですね。
【機神飛翔】をプレイしたら、また違ったイマジネーションが湧いてくるかもしれません。

他の神話題材作品で原典小説が過去の時間軸に置かれているのと、デモベで現在進行形なのは
原作作家様の一ファンとしても、それぞれ(細かい矛盾は無視して)別口で考えても良いかな?
……ラバン博士は、できれば40年代からセラエノ行ったり来たりしてる延長線上にしたいです(汗
【邪神伝説シリーズ】で、某“這い寄る混沌”がラバン博士の偽物に成り代わって
独自の目的の為に対邪神組織を運営してた件とか、話の種にしてみたいところですが。

>別の漫画目的で本屋に行ったら、ちょうど発売日だったので購入しました。
>世界観が判ってきたり、新しい登場人物も出てきたりして今後が楽しみです。
>黒王は……もしあの【聖人】なら、平井先生の絵でどう描かれるのかが気になるところだったり。
連載中の本編は、激戦が一旦終了したところですが、今後どんな流れで話が進むのか予想できませんね。
明らかになった大導師の正体も含め、今後どういった歴史上の人物が参戦するかも見ものです。
ニコニコ大百科の個別項目の掲示板とか見ると、結構色々と候補が挙げられたりしてますし。
黒王の正体…… 確かにどんなになるか気になりますね。コミックス後書きでの活躍も楽しみですが(ぉ

>確かどのシリーズも角川書店から小説版が出てたはずなので、時間が無かったら小説だけ読んでみるのも
>手かもしれません。
ありがとうございます。中古で手頃な値段で見つけたら、その都度考えてみますね。

>そうですね。
>平行宇宙に存在するとか、そう言う方向が無難なのかもしれません。
><新宿>世界に侵入……いわゆる政府のエージェントや凄腕の傭兵達が<新宿>の住人達やDショッカーたちとの戦いを
>繰り広げつつ任務を遂行していくわけですか。
>うーん、考えると楽しくなってきますね。 
自分は【魔界都市<新宿>】と【邪神迷宮】の二作の知識しかありませんが(他を追う余力も……)、
世界観自体は魅力的なので、空想大戦の住民からもアングラな勢力、裏社会に通じている有力者などに
平行世界の<新宿>の世界は認識されているという風に解釈していきたいところではありますね。
……むしろあんな魔境、平行世界の方に影響をジワジワ与えてても不思議じゃありませんし(ぉ

…色々考えてみましたが、正体が這い寄る混沌だった内原さん、別に善側勢力とかじゃなくて
△の立場で色々と場面場面を立ち回って活躍、物語のラストで誰かがその正体に勘付く……
みたいな感じで出しても面白いかな?とも思いました。
 
>あーそういえば軽井沢編とかまだ本スレに投稿してないんですよね……。
>機会を見て投下しないと。
確か一般兵A様の新宿舞台にしたSSで、自分の執筆した銀魂篇を扱ってもらった以上、
投稿があまりにも遅れるとまずいですよね… 頑張って推敲に漕ぎ着けたいところです。
……というか、自分の初長編SSなのに、投稿が4年も遅れるって(汗
 
 
>>249 呉織あぎり様

>魔化魍討伐班に武者頑駄無が加わったことで(覇利丸さんは厳密には
>武者ではないので除外しています)、ようやくここでやりたかったネタの一つである
>武者頑駄無 対 鎧姫・武者童子の構図を実現させることができました。
>クグツの力によるパワーアップを売りにする姫と童子を相手に、
>武者たちは内に秘めた魂のパワーで以て挑んでいきます。
実質的なドーピングによる強化を売りにする敵に、実力での勝負…… 胸熱ですね。
響鬼勢だけでなく、武者勢がどのような立ち回りで戦ってゆくか、一読者として楽しみです。

>やすな「ないないw 前にも言った通りこれは前座の戦いだし、ここで二人を退場させちゃったら
>    後の展開がごたごたになっちゃうってw」
>そうですか? 戦闘終了後にちょっとした小ネタ程度に改変して挿入するのも悪くないとは思いますが。
>やすな「……あぎりさんがそう言うと本当にやっちゃいそうで
>    嫌な予感がするんですけど(汗)」
では、ちょっとした小ネタという事で楽しみにしておりますw

>そうですね。結果的にとはいえジョーカーの能力を手に入れてしまった以上、剣崎さんも否が応にも
>バトルファイトの宿命に囚われてしまうことになってしまうと考えられます。
>モノリス≒統制者の立ち位置も原作とは多少異なるものになっているようですし、
>空想大戦の場においては、また違ったアプローチの仕方でバトルファイトの宿命に
>立ち向かっていくことになるでしょうね。
まとめサイトの記載だと、【剣】終盤のモノリスは、【龍騎SP】に出てきたコアミラーと共に、
(声こそ無かったものの)ショッカー大首領と同一の存在と解釈されてましたね。

……実際のところ、漫画【SPIRITS】だと大首領≒JUDOは地球上の生命の創造主とされてたので
「生命の始祖・原型を造りだした存在」として考えれば、モノリスとはかなりダブってる点も見受けられますし、
【アギト】に登場したオーヴァーロードに関しても「大首領の使徒だった存在」と解釈すれば
色々と各種ライダー作品の大ボスの“点”を、一つの“線”で結べるかもしれませんね。
後者に関しては、現在のオーヴァーロードが大首領に大してどんな立場なのかは兎も角、【ディケイド】等でアンノウンがショッカーに与してた件に
上手く理由付けして、なおかつ(大ショッカー派の)アンノウンをDショッカーに編入できないかと色々と個人的に検討してます……


>その点に関してはご安心ください。ギラティナが洋館の男女に攻撃を仕掛けてきたのは、
>たんに彼らがギラティナの元々いたシンオウ地方に出入りして怪しげな行動をとっているからにすぎません。
>いうまでもなくギラティナ自身は自由に時空を行き来する能力などは持っていませんし
>時空間の安定を司るとかの役割も持っておりません。
>(その設定上、ポケモン関連作品の世界だけなら自在に転移できるのかもしれませんが)
>ですから、『ポケモン』シリーズの絡むSSでもない限り、
>ギラティナの存在が時空転移に影響を及ぼす可能性は皆無であると言えます。
なるほど、そうでしたか…(汗) 詳しく教えていただき有難うございます。

>やすな「最近の作品だけど、てれびくんデラックスの『戦え! ウルトラ兄弟』は読んだことがあるよ。
>    作中にソンブレロ銀河が出てきてたけど、これもメシエ天体なんだよね。
>    宇宙警備隊の活動範囲がメシエ天体を拠点に広がってると解釈してみるのも面白いかも」
おお、読まれてましたか。……未読の作品なんで羨ましいです(涙
もう数年前に出た作品とのことですが、色々と自分も知らなかった設定が出ているようで興味深いです。
Amazonだとそれなりの値段だし、古本屋で安く売ってれば買いたいのですが(汗
子供の頃に読んだ怪獣図鑑の解説だと、確かR惑星やザラブ星もM78星雲の領域にあると
書いてあった覚えがあるのを思い出しました。
良ければ、先に紹介した内山先生の漫画(ウルトラマンタロウ)の紹介動画もご参照ください。

>■DS『オール仮面ライダー ライダージェネレーション』
聞いた話だと、ラスボスが仮面ライダーシン(とライダーベビー)に結構絡んでくるみたいですね……
他にも色々と評判の良い作品ですし、プレイする機会が得られるかは分かりませんが、
名前は頭に留めておきたいですね。ニコニコでプレイ動画上がらないだろうか…?

>■仮面ライダーフォーゼ 第8話
美羽の回もそうですが、視聴者からの人物の評価を180度一転させてしまう辺り、
三条氏の脚本の腕は素晴らしいですよね。何ていうか、純粋に「面白い」と感じました。
パワーダイザーはフルCGである都合上、出番は減りそうな気もしますが、
大文字さんの活躍は大いに楽しみです!もうウヴァさんとは言わせません!
 
 
>>250 名も無き蜀軍兵様

>ま、まさかのコラボ!!破天荒な宇宙海賊には宇宙刑事をぶつけるというつもりなのでしょうか?
http://blog.livedoor.jp/qmanews/archives/51937916.html
【海賊戦隊ゴーカイジャーVS宇宙刑事ギャバン】の題で、1月公開確定の模様です。
個人的には他のメタルヒーローにも(【レッツゴー仮面ライダー】の石ノ森ヒーローズくらいでいいので)
出番があったら嬉しいですが、果たして……

>SEEDやOOの参戦にも期待してますが、版権表記に毎日放送が無いので無理かもしれませんね…
版権表記的に今回は無さそうですね…… 第2次Z再世篇の情報公開は来年以降かなぁ(汗

>今までの行いから、大文字の事を胸糞の悪い最低(ボトムズ)野郎としか見てなかったのですが
>今回の一件でそれが払拭されました。今後父親との衝突もあるかもしれませんが、吹っ切れた彼なら乗り越えられると信じています。
冨森ジャスティン氏も、8話まではキャラを掴めずに辛い思いをされたそうですが、
8話での怒涛の展開で、大文字さんの役を大好きになることができたとのことです。

↓冨森氏のブログより、読んで本当に感動しました。若い役者さんたち本当に頑張ってます……
ttp://ameblo.jp/justin-tomimori/day-20111023.html

 
 
P.S
リクスレとどちらにしようか迷いましたが、あまり話題の本筋でない考察・妄想ネタ中心だったので、
談話室の方に、Dショッカー至高邪神について色々と思いついたクロスオーバー設定を書き込んでみました。
突発的に思い浮かんだ案を書き連ねてみただけですが、もし良ければご意見お願いします。
http://charaneta.just-size.net/bbs/test/read.cgi/ikkokuRH/1080433232/848

794 名前:名無し客:2011/10/31(月) 22:35:19
< 奪 え な い な ら 奪 え ば い い ! >

795 名前:名無し客:2011/11/05(土) 02:50:20
テスト

796 名前: ◆fKillerM3g :2011/11/08(火) 01:54:02

「ぼくは、死ぬのかな?」

何故だかは分からないけど、ぼくは確かに二度、KIAになった。
クソッタレ。

逃げられないなら。
手の甲に小さな数字を書く。ぼくだけの戦いの始まり。

繰り返す一日。ループする時間。
次の日には、必ず最高の自分を持っていく。

「出撃なんて、実力試験みたいなもんじゃない?」

生き残るたび、兵士は強くなる。
何百回も戦って死ぬ。何百回も訓練をする。歴戦の兵士になる。
人は、生き残るための武器に多様性を選んだ。
戦場に適応した人間は―――戦場の支配者となる。

「お前……いま、何周目なんだ?」

メタリックレッドの装甲。戦場の雌犬。エイリアンの天敵。

「ジャパンのレストランのグリーン・ティーはたしかに無料だ」

泣き出すと分かっている台詞を口にするのは、少し気恥ずかしい。
ウメボシの早食い競争。コーヒーの香り。どこか遠くにおいてきたはずの安らぎ。
気が付くと彼女のすぐ隣にまで自分が近づいていた。
恋をしたのかも知れない。

手の甲の数字が100を越えた。

「ループを脱出できるのはどちらかひとりだ」

「ぼくはきみが好きだ。だから……だから、きみが死ぬまでそばにいよう」

「ずいぶんとながい戦いだった……もう、陽が沈む時刻なのだな」

「夕焼けだ。きれいな色だよ」
「感傷的なやつだ」

「赤い空なんか大嫌いだ」



ヴァルキリー卓礫撃破章。
ただひとりの特別なジャケット兵のために作られた勲章。

受け取った人類はぼくが二人目だ。

ジャケットの装甲の落書き―――“Killer Cage” 殺戮の檻。
ぴったりのあだ名だった。

何十年かかっても、この戦いは、人類の勝利で終わらせる。きみのために。

は君の色だから、とっておくことにする。

ぼくのジャケットは青に塗ろう。はじめて会ったとき、きみが好きだと言った空の色にしよう。
百万の軍勢の中でも一瞬で見分けられる、すべての攻撃が集中し、すべてての敵の目標となる、
目の醒めるようなブルーにしよう。




……なんだか妙な場所に呼ばれたね。人でなしは見慣れてるけど、こんなのは初めてだ。
ちょっと困るけど、たまにはいいか。次の出撃には時間がまだいっぱいある。付き合おう。
ぼくは人だけど、人でなしを殺し尽くせるものは、怪物を超えた怪物なのだろうから。

出典 :桜坂 洋 「 All You Need Is Kill. 」
名前 :キリヤ・ケイジ
年齢 :19。もうすぐ20。
性別 :男性
職業 :軍人。統合防疫軍所属ジャケット兵。初年兵。でも中身は―――
趣味 :コーヒーを飲むこと
恋人の有無 :いた。今は、もういない
好きな異性のタイプ :ノーコメント
最近気になること :なし
一番苦手なもの :なし
得意な技 :戦うこと
一番の決めゼリフ :
「戦場がぼくを必要としてるなんて思ってませんよ」
「ぼくが、戦場を必要としてるんです」

797 名前:名無し客:2011/11/08(火) 01:55:16

「ぼくは、死ぬのかな?」

何故だかは分からないけど、ぼくは確かに二度、KIAになった。
クソッタレ。

逃げられないなら。
手の甲に小さな数字を書く。ぼくだけの戦いの始まり。

繰り返す一日。ループする時間。
次の日には、必ず最高の自分を持っていく。

「出撃なんて、実力試験みたいなもんじゃない?」

生き残るたび、兵士は強くなる。
何百回も戦って死ぬ。何百回も訓練をする。歴戦の兵士になる。
人は、生き残るための武器に多様性を選んだ。
戦場に適応した人間は―――戦場の支配者となる。

「お前……いま、何周目なんだ?」

メタリックレッドの装甲。戦場の雌犬。エイリアンの天敵。

「ジャパンのレストランのグリーン・ティーはたしかに無料だ」

泣き出すと分かっている台詞を口にするのは、少し気恥ずかしい。
ウメボシの早食い競争。コーヒーの香り。どこか遠くにおいてきたはずの安らぎ。
気が付くと彼女のすぐ隣にまで自分が近づいていた。
恋をしたのかも知れない。

手の甲の数字が100を越えた。

「ループを脱出できるのはどちらかひとりだ」

「ぼくはきみが好きだ。だから……だから、きみが死ぬまでそばにいよう」

「ずいぶんとながい戦いだった……もう、陽が沈む時刻なのだな」

「夕焼けだ。きれいな色だよ」
「感傷的なやつだ」

「赤い空なんか大嫌いだ」



ヴァルキリー卓礫撃破章。
ただひとりの特別なジャケット兵のために作られた勲章。

受け取った人類はぼくが二人目だ。

ジャケットの装甲の落書き―――“Killer Cage” 殺戮の檻。
ぴったりのあだ名だった。

何十年かかっても、この戦いは、人類の勝利で終わらせる。きみのために。

は君の色だから、とっておくことにする。

ぼくのジャケットは青に塗ろう。はじめて会ったとき、きみが好きだと言った空の色にしよう。
百万の軍勢の中でも一瞬で見分けられる、すべての攻撃が集中し、すべてての敵の目標となる、
目の醒めるようなブルーにしよう。



798 名前:秋せつら ◆Aki.iwicQs :2011/11/27(日) 12:35:05
>>347
 
「止めろって言ってんのが解らねえのか――このバカ!」
 
 種族特性で、ミシェルは包帯男が纏う魔力量を推し量れていた。
 対峙した時点では解らなかったが、今なら理解できる――自分達とは、否、他の誰とも次元が違う。広場で踊るあの魔人は、人
のカタチをした恒星だ。
 膨大なエネルギーを放射し続けながら、その運動は際限なく加速していく――怪物と形容するにも生温い。この街で怪物を見る
ことは難しくないが、なら――怪物を見慣れたミシェルが畏怖に畏怖を重ねても足りないほどの恐怖を覚えるこれは、一体なんと
呼ぶべきなのか。
 
「あの風は……くそっ、想像でしかないが、恐らく世界の前提を書き換えてやがる、、、、、、、、、、、、、、。プランク定数レベル以下から、量子力学的な実
体の根本を……この世界って絵柄を、時間と空間ごと丸ごと再描画してやがるんだ。……俺が教授に死ねと思ったら本当に死ん
だ――馬鹿言え、それじゃ魔法のランプドッキリじゃねえか。呪詛だとしたら世界を丸ごと呪うような極め付けだ。こんなことができるのは、
本物の――」
 
 魔王くらい、と零すミシェルに、同僚の怒声が重なった。
 
「――じゃあ、お前の気まぐれな妄想にイチイチ魔王様が反応したってのか!? っざけんな馬鹿! どっちにしろ、あいつを殺さ
なきゃこのフザけた事態は収まらないって事だろ――」
 
 だから、殺せると思っているのか。
 言外に視線で投げ付ける非難は、魔人が何を考えているか解らないからだ。
 超高位の魔術師が気まぐれにでも敵意を向けてきたらどうなるのか――そんなものは、想像するまでもない。
 
「――銃弾は、効くかもしれないだろ」
 
 睨み付けるミシェルに、敵愾心すら混じった視線が返る。恐怖と恐慌をカクテルされた同僚は、脅威の排除しか現状に残された
手段がないと確信しているようだった。
 ……確かに、高レベルの魔術師であっても物理的手段による暗殺が有用な場合はある。
 普段から魔術的な対策で自分を防御する魔術師は、物理的な攻撃に自分が害される、という状況を軽視しがちだ。位階が上が
れば上がるほど肉体と精神の繋がりが希薄になる魔術師は、肉体、というものに自分が縛られていることを殊更嫌悪し、魂の研
鑽に全力を注ぐ。それ故に、奥義を究めたマギがライフルでヘッドショットされて暗殺された――という話が実際に転がり込んでく
ることもあるのだ。
 しかし、それは可能性の話だ。眼前の標的は、これまでに殺された『大魔道士』の魔力を全て掻き集めたところで遠く及ばない
魔人である。比較すれば絞りカス程度の魔術師を暗殺した手段が通じるのかと言えば、どうしようもなく怪しい。
 まるで釣り合わないリスクとリターンだ。
 止めろ、と繰り返すミシェルに、同僚が侮蔑したような視線を返した。
 
「あれでも俺達の師匠だったんだ――冗談でも、俺はあの人に死ね、なんて考えるお前とは違う。いい加減にしろ、腰抜け、、、、、、、、、、、
 
 その瞬間、憎悪ノイズが脳裏を埋めた。
 お前こそ何を考えてる――死ぬなら、勝手に死ね。
 そして。
 視界の隅で、魔人が動いていた。
 黄金の銃身がミシェル達に突き付けられる。
 声を上げる間もなかった。
 碧の風が吹いた。
 ミシェルと睨み合っていた同僚は、呆然とした表情で両手を見詰め――直後、その銃口を自分の口内に突っ込んでいた。
 発射された強化粒弾は、伯爵級どころか男爵級にも満たない同僚の耐久力を易々と上回った。
 頭部を失った同僚の躯は、ミシェルに向かって数歩よろよろと歩み寄ると、支えをなくしたように胸に倒れ込んできた。
 友人は勝手に死んだ、、、、、、、、、
 ミシェルの願いは叶っていた、、、、、、、、、、、、、
 スプリンクラーのように血を吹き上げる胴体越しに、黄金銃の男の姿がある。
 包帯に覆われた魔人の顔――その瞳が、穏やかな笑みに満たされたような気がした。
 

799 名前:秋せつら ◆Aki.iwicQs :2011/11/27(日) 12:59:52
>>347
 
「止めろって言ってんのが解らねえのか――このバカ!」
 
 種族特性で、ミシェルは包帯男が纏う魔力量を推し量れていた。
 対峙した時点では解らなかったが、今なら理解できる――自分達とは、否、他の誰とも次元が違う。広場で踊るあの魔人は、人
のカタチをした恒星だ。
 膨大なエネルギーを放射し続けながら、その運動は際限なく加速していく――怪物と形容するにも生温い。この街で怪物を見る
ことは難しくないが、なら――怪物を見慣れたミシェルが畏怖に畏怖を重ねても足りないほどの恐怖を覚えるこれは、一体なんと
呼ぶべきなのか。
 
「あの風は……くそっ、想像でしかないが、恐らく世界の前提を書き換えてやがる、、、、、、、、、、、、、、。プランク定数レベル以下から、量子力学的な実
体の根本を……この世界って絵柄を、時間と空間ごと丸ごと再描画してやがるんだ。……俺が教授に死ねと思ったら本当に死ん
だ――馬鹿言え、それじゃ魔法のランプドッキリじゃねえか。呪詛だとしたら世界を丸ごと呪うような極め付けだ。こんなことができるのは、
本物の――」
 
 魔王くらい、と零すミシェルに、同僚の怒声が重なった。
 
「――じゃあ、お前の気まぐれな妄想にイチイチ魔王様が反応したってのか!? っざけんな馬鹿! どっちにしろ、あいつを殺さ
なきゃこのフザけた事態は収まらないって事だろ――」
 
 だから、殺せると思っているのか。
 言外に視線で投げ付ける非難は、魔人が何を考えているか解らないからだ。
 超高位の魔術師が気まぐれにでも敵意を向けてきたらどうなるのか――そんなものは、想像するまでもない。
 
「――銃弾は、効くかもしれないだろ」
 
 睨み付けるミシェルに、敵愾心すら混じった視線が返る。恐怖と恐慌をカクテルされた同僚は、脅威の排除しか現状に残された
手段がないと確信しているようだった。
 ……確かに、高レベルの魔術師であっても物理的手段による暗殺が有用な場合はある。
 普段から魔術的な対策で自分を防御する魔術師は、物理的な攻撃に自分が害される、という状況を軽視しがちだ。位階が上が
れば上がるほど肉体と精神の繋がりが希薄になる魔術師は、肉体、というものに自分が縛られていることを殊更嫌悪し、魂の研
鑽に全力を注ぐ。それ故に、奥義を究めたマギがライフルでヘッドショットされて暗殺された――という話が実際に転がり込んでく
ることもあるのだ。
 しかし、それは可能性の話だ。眼前の標的は、これまでに殺された『大魔道士』の魔力を全て掻き集めたところで遠く及ばない
魔人である。比較すれば絞りカス程度の魔術師を暗殺した手段が通じるのかと言えば、どうしようもなく怪しい。
 まるで釣り合わないリスクとリターンだ。
 止めろ、と繰り返すミシェルに、同僚が侮蔑したような視線を返した。
 
「あれでも俺達の師匠だったんだ――冗談でも、俺はあの人に死ね、なんて考えるお前とは違う。いい加減にしろ、腰抜け、、、、、、、、、、、
 
 その瞬間、憎悪ノイズが脳裏を埋めた。
 お前こそ何を考えてる――死ぬなら、勝手に死ね、、、、、、、、、、
 そして。
 視界の隅で、魔人が動いていた。
 黄金の銃身がミシェル達に突き付けられる。
 声を上げる間もなかった。
 碧の風が吹いた。
 ミシェルと睨み合っていた同僚は、呆然とした表情で両手を見詰め――直後、その銃口を自分の口内に突っ込んでいた。
 発射された強化粒弾は、伯爵級どころか男爵級にも満たない同僚の耐久力を易々と上回った。
 頭部を失った同僚の躯は、ミシェルに向かって数歩よろよろと歩み寄ると、支えをなくしたように胸に倒れ込んできた。
 友人は勝手に死んだ、、、、、、、、、
 ミシェルの願いは叶っていた、、、、、、、、、、、、、
 スプリンクラーのように血を吹き上げる胴体越しに、黄金銃の男の姿がある。
 包帯に覆われた魔人の顔――その瞳が、穏やかな笑みに満たされたような気がした。
 

800 名前:名無し客:2011/12/11(日) 23:30:48

【小学三年生】と【小学四年生】が休刊…… 当時購読してた身として少々寂しいものがありますね。
やっぱりゲッター連載してたからだろうか…? 飛焔や偽書DASH、スパロボマガジンも廃刊したし……

http://news.nicovideo.jp/watch/nw159500
FF13の続編…… 大ヒットRPGというか、むしろ「汚名挽回」のチャンスの様な気がすr(窓に!窓に!

http://news.nicovideo.jp/watch/nw158219
テwwwリwwwーwwwマwwwンwww

春からの新戦隊情報ネタバレ伏字
ttp://www.moegame.com/sfx/archives/201112021157.html
【特命戦隊ゴーバスターズ】…… 噂に聞いてましたが、かなり斬新な方向性ですね(汗
はた目から見ると戦隊というより、レスキューポリスシリーズのような印象も受けます。


ガンダムエースの新連載【機動戦士クロスボーン・ガンダム ゴースト】……
年代は【Vガンダム】の新西暦153年に移行、かつてジオン公国軍が存在し、消え去った跡のみを遺す
サイド3のコロニーに住む主人公の前に、【鋼鉄の7人】ラストで名前と顔を捨てたトビアが登場。
主人公が立ち上げたMSのwebサイトが切っ掛けでザンスカール帝国がコロニーに襲来、
大破したはずのクロスボーンが立ち上がる……という筋立てみたいですね。
スパロボとかだとVガンダムも他UC作品と同時代で共演してますし、トビア自身の年代経過も
今のところは大きな意味ではなさそうなので、普通に現代扱いで空想大戦に組み込めるかな?
同じ長谷川先生の作品と言えば【ゴッドバード】の方も無事完結したそうですね。
最新3巻も発売されたので、余裕ができたら読んでみたい所です。

ニコニコ生放送でやってた【京騒戯画】の本編先行上映会を視聴……
いいくぎゅと最終回だ、感動的だな、だが無意味だ。(ニーサン風に)
今回放送分を視聴した限りだと、何ていうか…… ストーリーは全然不明瞭ですが
作画とか動きとかキャラの表情とか、そういった雰囲気みたいなものは割と楽しめる作品でした。
釘宮さん演じる主人公コト、割と少年役っぽい演じ方みたいな印象で、個人的に釘宮さんは
こちらの演じられ方のほうが好きですねw

アニメ版【アイドルマスター】第19話…… お姫ちん最高や!
和服姿、縁日の浴衣に仮面、ドレス姿、一日署長と美人すぎます!
挿入歌、ED曲も素晴らしく、原由美さんのファンになりそうです……(笑
 
 
【仮面ライダーフォーゼ】第14話……
スコーピオン・ゾディアーツの本性を現した園田先生、マジ悪女。天高に来る前は風都で教鞭とってたのでは……
園田先生のゾディアーツ化の経緯は分からなかったですね…… 予想しながら済みません(汗
仮面ライダー部の努力を結集してスコーピオンの毒も治療に成功、三浦もスイッチの眩惑を跳ね除け、
最後は第2話以来の宇宙射出でフィニッシュ!! イヤ、マジでカッコいい! 今後もやってほしいです。
そしてダディャーナザン速水校長の変身体は、天秤座の「リブラ・ゾディアーツ」!
名前が「サソリ」のアナグラムになってた園田先生同様、こちらも「公平」が天秤とかけられた形ですね。

復学した三浦は麻里と共に写真部に入部。このリア充め、幸せになれ!(ぉ
余談ですが、麻里役の石橋菜津美ちゃん、【わたしが死んでも世界は動く】という作品で主演も務められてたそうです。
辛くも生き延びるもスイッチを没収された園田先生…… 「虫けらが!」とか言ってたし、
甲殻類モチーフ的にも、ウヴァさんみたいな転落コース辿ったらどうしよう(汗

ラストの弦太朗の「俺も熱い恋がしたい」発言、実質的に劇場版に繋がってる訳ですね……

 
 
【仮面ライダー×仮面ライダー フォーゼ&オーズ MOVIE大戦MEGA MAX】、劇場で見に行ってまいりました!!
(思いっきりネタバレ感想、観ようと思う人には非推奨)
宇宙キタ―――!!
凄い映画でした!心にグッときました!!だが無意m(ディメンションシュート[|i|i|]
本作の物語は、冒頭で地球に隕石群が襲来する所から始まり、ブリッジ『幕開け』では
隕石に付着した物質「SOLU」を巡り、栄光の7人ライダーが、財団Xのレム・カンナギ率いる
ドーパント・グリード・ゾディアーツ勢の戦闘員と世界各地で激闘を繰り広げる場面が描かれました。
昭和を代表する7人ライダー、いつみてもカッコいい!!
ストロンガーの声、妙に効き覚えがあると思ったら、石川英郎さんが担当されてたのですね。
十面鬼やショッカーグリードの声も担当されてましたが、個人的にOVA版流竜馬のイメージが強かったので
正義側の仮面ライダーの役を担当されるというのは、ファンとして少し感動しました。

【オーズ】のパート、隕石の影響で生じたワームホールの影響で40年後の未来と繋がってしまい、
そこから悪のライダー「仮面ライダーポセイドン」が襲来!!
その正体は、TV本編でウヴァさんの跡地時空の彼方に消え去ったメダルを吸収して暴走、
意志を持って変身者の湊ミハルを乗っ取ってしまったコアメダルで、ミハルも解放された後は
40年後の世界の敵勢力と戦うための力「仮面ライダーアクア」となって、オーズと共闘してくれました。
復活したアンクの正体は、ミハル同様に「40年後の未来から現れた存在」でした。
現代のアンクのコアメダルは割れたままですが、映司も鴻上ファウンデーションと協力して
世界に眠る史跡の調査を手伝ってる模様なので、近い未来にアンクの復活を実現できると信じたいですね。
本作でメダルは取り戻しましたが、流石に紫のメダルは無かったか…… 仕方ないかもしれませんが。
それよりも中破のバースは兎も角、廃棄レベルにまで粉砕されたプロトバース…… おやっさんなら何とかしてくれる!(ぉ
あと、後藤さん登場時に、劇場に座ってた子供たちの「後藤さんだ!」コールがあって吹きましたw

ブリッジ『風都 暗躍する陰謀】では、仮面ライダーダブルが財団Xの勢力と交戦。
戦いの最中に回収された「SOLU」が逃げ出し、【フォーゼ】のパートに繋がります。

【フォーゼ】のパート、仮面ライダーなでしこ=美咲撫子の正体は、本作の物語の要となる
隕石に付着した物質「SOLU」そのもので、撫子の姿は本物の女子学生の姿をコピーしたもの、
ライダーとしての姿もフォーゼの能力・機能を自身の能力でコピーしたものでした。
地球人類と異なる生命ながら弦太朗と淡い恋を結ぶも、財団Xのレム・カンナギの餌食になってしまい
悲恋の結末に…… 最終的には肉体を失いながらも、意志を持ったエネルギー体として解放され、
弦太朗の思い出を胸に宇宙へと去っていく…… 弦太朗、失恋の辛さは自分も理解できるぞ、頑張れ。
兎にも角にも、撫子役の真野恵理菜ちゃんもめんこく、好演も非常に光っておりました。
撫子の最後に遺したスイッチ「ロケットスイッチS1」、名称は明らかにスーパー1を意識されてますねw
ロケットステイツも非常にカッコ良かったですし、TV本編での逆輸入にも期待したいです。
あと、アマゾンの変身ポーズをとる友子、メチャ可愛かったですw個人的に【フォーゼ】女性陣で一番可愛いと思います(ぉ

そして完結篇の【MOVIE大戦 MEGA MAX】、遂にW・オーズ・フォーゼの三大ライダーがそろい踏みしました。
Wとオーズの初共演の時の台詞が活かされる等、非常に掛け合いとかも非常に素晴らしかったです。
全ての事件が一つにつながり、レム・カンナギは財団Xさえも裏切り、文字通りの「銀河の王」になろうと目論み
戦闘員の混成軍を始め、部下の変身したゾディアーツ怪人に、ドーパント&グリードのダミー怪人を差し向けます。
それを破ったのは、レム・カンナギに敗れてスイッチ・コアメダルに封印されていた7人ライダー!!
未来から救援に来たアクアと共にダミー怪人を打ち破り、ダブルもゾディアーツ軍団を一蹴!
オーズとフォーゼもレム・カンナギ=超銀河王と激突、オーズもアクアからもらったメダルで「スーパータトバコンボ」となり、
微かに撫子の声を聞いた弦太朗によって形勢逆転、ダブルライダーキックで超銀河王を宇宙に葬って、
撫子とアンクの思い出を胸に二人は地球に帰還して幕を閉じました。
そして、生き残ったレムの配下を屠ったのは「仮面ライダーメテオ」!兎にも角にもTV本編での出番が楽しみです。
 
 
本映画のネタ、空想大戦的にクロスするとすれば……

仮面ライダーアクア&復活アンクの時代は40年後……
空想大戦の世界観での時代設定で考えれば、丁度【ウルトラマンメビウス】辺りとも合致します(汗
同じく近未来の【秘封倶楽部】が仮面ライダーの都市伝説を追ってアクアに遭遇するとか
そんなシチュエーションもできそうですね。
撫子(SOLU)は意識体だけになりながらも、どうも死亡したという訳でもなさそうなので、
空想大戦でもなでしこを登場させることは可能かな?

そして財団X…… パンフレットによれば本作のミュータミットや【W】関連の技術のみならず、
コアメダルやゾディアーツスイッチにも関与し、資金援助してた節があるそうですね……
空想大戦のクロスで考えれば、やはり財団Xは【真・序章】の財団とかの上位組織にして、
ショッカー大首領が用意した悪の勢力を活性化させる為の組織といった所でしょうかね?
案外、GOD機関やスマートブレインの発足、【龍騎】【剣】【カブト】のライダー変身技術の資金・技術援助、
グロンギの遺跡やオーヴァーロードの情報が入ってたオーパーツの発掘・解析、等々
様々な形で暗躍し、様々な悪の組織・仮面ライダーの技術が台頭するように仕向けたのではないかと
少し考察してみました。
というか、超銀河王とサドンダスは、スカイライダーの映画に登場した敵勢力が元ネタですし、
銀河王も客将として迎えられてる設定を踏まえると、財団Xってショッカー大首領を通して
ETFの勢力とも繋がりが深いかもしれませんね……
ショッカー正規軍とエンペラ星人配下の星人部隊の混成軍とか、いつか書いてみたいです(笑

今回のダミー怪人みたいに、空想大戦の過去SSの中で死亡した幹部・ボス格の敵キャラを
一斉に復活させて(再生怪人・複製かはともかく)、ヒーロー勢と死闘を繰り広げるとか
SSのシチュエーションとしても用いてみたい所です。
あと、【オーズ】編序盤のクスクシエでの生身アクションに触発されて、銀魂編のカフェ内での戦闘描写を
もう少し大幅に書き直してみたい意欲が少し湧いてきました。
……というか、こっちは【らき☆すた】勢を現行の大学生設定にしたいので、そこら辺も大幅に修正しないと……

 
 
■最近触れた作品

・クトゥルフ神話TRPG るるいえばけーしょん (著:内山靖二郎)
そんな訳で購入しました、内山氏のシナリオによるTRPGリプレイ最新作。
(以降、本編ネタバレ伏字)
前々作【るるいえあんてぃーく】で旧支配者アトラック=ナチャと遭遇し、縁を持ってしまったのを切っ掛けとして
横浜で博物館船として公開されていた『氷川丸』に乗り込んだが故に、旧支配者の餌食となるか
それともディープワンズの仲間入りするか、いずれかの運命を辿ってしまう呪いを受けたプレイヤー陣。
それを解呪するのを目的に、氷川丸、ドリームランド、グアムとワールドワイドに冒険するのが
本作の内容となっております。

以前にも紹介した氏の過去作品【白無垢の仮面】の要素とも繋がるクロスオーバーがなされてまして、
同作に登場したプレイヤーの一人がNPCとして再登場(昭和初期を舞台にした初登場作では21歳、
現代が舞台の本作では100歳前後の設定で登場)するというクロスオーバー的な要素もある他、
原典小説にも登場した秘密結社のダゴン秘密教団が出現したり、ドリームランドのセレファイスで
クラネス王と対面したりと、原典に触れていると色々とより楽しめる展開が満載でした(嬉
原典では殆ど詳細が不明瞭だった旧支配者アトラック=ナチャも、本書籍のオリジナルとして
ミクロネシア伝承の蜘蛛の神様と繋げることで「グアムを創造した存在」として描くなど、
中々人物・人外いずれも魅力的に描かれていたと思いました。

プレイヤー陣、一般人の設定ながら順調に探索者として成長してますね……
カーターやラバン博士レベルの正気度に到達しつつあるさやかもそうですが、
特に睦、今回で猫語を習得したどころか、ドリームランドとはいえ童貞を失い人を殺しましたし……(汗
あと、ネットのレビューを流し読みして知ったのですが、挿絵の一つに描かれてた男女カップルの後ろ姿、
挿絵担当の狐印氏が関わっている、アニメ化もされた某クトゥルフネタ小説の二人だったのですね(汗

本作に登場した「死の木」、書籍『エンサイクロペディア・クトゥルフ』に記載されてた設定らしいですが
どうも海外の同人誌由縁の設定が始まりらしいですね……
(流石に内山氏が問い合わせても詳細までは分からず、ほぼオリジナル設定でいったそうですが)
何ていうか、クトゥルフ神話の懐の広さが伺えるエピソードだと思いました。
前に読んだ『狂宴・ドラッフフェニールの絵画2』も同人誌でしたが、今後のイメージソースとしても
読み返してみようかな……? 『エンサイクロペディア・クトゥルフ』もいつか手に入れたいです。

あと、本書の解説にあったのですが、クトゥルフ神話の神性ダゴンは、TRPGだと
「長い年月を生きたディープワンズが一際巨大に成長し、同族に神格化されて崇められた」
といった感じの解釈みたいですね。
【デモンベイン】でも何か大量に出てきてましたし、創作作品だとそっちの解釈の方が普遍的なのかな?
……案外、神格化されたダゴンの一体が、どっかの地底世界でのし上がって正真正銘の邪神、
それも実質的な邪神のリーダー格として名を連らねたんじゃないかと、一瞬妄想しました(笑

 
 
・ファイナルファンタジーIV (作:手塚一郎) 上下巻
原作ゲーム(正確にはDS版らしいですが)を基としたノベライズ版を中古で積んでたので、
前にFF2の小説版も読んだことだし、この機会に触れてみました。
原作には全く触れてない身でも、何となくダイジェスト的な構成になってるのは感覚で分かりましたが
それでも話の大筋とか、そういった物が結構練られていて楽しませてもらいました。
ポロムとパロムの石化は、中学生の頃に当時の友達の家でFF4がプレイされてた時に
丁度そのシーンの真っ只中だったのが印象に残ってます。

シナリオも十分面白く、空想大戦に断片的にでも絡められたい気持ちも出てきました。
ファイアやケアル、メテオなどといった魔法技を「漢字にルビ」で表現するというのも
何となく筆者様の性格が感じられて面白かったです。自SSでも真似してみようかな?(ぉ
 
 
・ファイナルファンタジーIV ジ・アフター -月の帰還- (作:手塚一郎)
同じく購入していたFF4の続編【ジ・アフター】の続編も、無事に読了し終わりました。
FF4におけるビッグスとウェッジの初出はこちらで、小説版FF4で名無しの兵士が
彼等だったと後付された形だったのですね。
時代としてはFF4の十数年後(当時5歳のパロムが成年前だし、13〜14年程度?)を舞台に、
セシルとローザの息子セオドアを主人公として、試練の山で「善」と「悪」が分裂したカイン、
新たなる敵の手に落ちたセシルと、中々ハラハラする物語が展開されてました。
ゲームから省略されてる場面もあるそうですが、プレイする余裕はないもので(苦笑

無印から出演しているキャラも年を経て成長しており、国王になったエッジやギルバート、
娘ができてるヤンと、大人になった面子も中々渋い側面もあってカッコ良かったです。
しかしパロムとポロムも成長しましたね……
特にポロム、挿絵のイラストを見る限りかなりの美人さんになっててビックリしました(笑

小説発売当時は携帯アプリだけだったみたいですが、現在はPSP版FF4に同時収録されましたし、
DDFFでも要素が拾われたそうなので、空想大戦だとFF7やFF10も続編作品の後日談設定ですから
FF4も【ジ・アフター】の後日談として絡めても問題なさそうですね。
特にカインは、本作での「悪の自分」との激突を経て、バロン王国に戻ることを許され、
ようやくセシルとローザを心の底から祝福する結末を迎えられたんだし……
個人的に若年時よりも、齢を経て人間的に成熟したFF4パーティの方が好感持てたというのもありますがw

……それにしても、FF4やFF9だと普通の月に加えて外宇宙や異世界から流入した月が漂い、
FF8だと普通の月すらも魔物の巣窟と、空想大戦における幻想界の月世界って
物質界の月世界に負けず劣らずカオスな情勢みたいですね…… 何という狂気ルナティック(ぉ
 
 
>>280 名も無き蜀軍兵様

>◆東方求聞口授(とうほうぐもんくじゅ) 来年1月発売予定
情報は自分も耳にしました。2011年1月26日発売予定とのことらしいですね。
神道・仏教・道教の三大宗教対談…… 「幻想郷における妖怪退治」を巡った話になりそうな
気もしますが、どんな内容となるのか、今後の幻想郷観のソースとしても気になりますね。
個人的には【風神録】から【神霊廟】までに新登場したキャラの紹介も楽しみです。
【求聞史紀】の時みたいに、ゲームなどで明かされなかった設定・人物評などの判明に期待です。

>なんと…発電方法はどうなってるのでしょうか?
>お空の核融合を使った発電所か、あるいは河童謹製の発電機か…
ZUN氏の講演での発言らしいですし、自分は何とも言えませんが……
前者は守屋神社が信者獲得を狙って推進しそうですし、後者も河童製の天気予報機が
村にあることを考えれば、ありえなくはなさそうです。
ひょっとしたら【東方求聞口授】で、そこら辺の新設定が記載されるかもしれませんね。

>敵はゾディアーツ一派と来年の戦隊の敵が主になりそうですね。
>あるいは大ショッカーのように歴代スーパー戦隊の敵組織が統合された
>大勢力があらわれるかもしれません。
【MOVIE大戦 MEGA MAX】でも、上映終了後の予告で春公開が告知されてましたね。
予告を聞いた分だと、スーパー戦隊勢と仮面ライダー勢の対抗戦みたいな印象も受けましたが、
何にせよ今後の情報公開が待たれるところです。

801 名前:◆3RDEYE9zPw :2011/12/25(日) 01:43:07
変ですね、SS書きの経歴あったりする訳じゃないんですが。
色々置いてきぼりワロスえない。短く纏めるって難しいうごご。

>>961
お姉ちゃんが私を閉じ込める?
そんな事お姉ちゃんがするはずがないし、できるはずがないじゃない。
でも、そこまで言うんだったら「もしも」で考えてみましょう。
悪戯が過ぎて、お仕置きで部屋に閉じ込められちゃったとしてー。

先ずは閉じ込めた人…たぶんお姉ちゃんでしょうね。
に頼んで、なんとか出してもらえるようにお願いする…かな?

                                    え?何で鍵をかけるの?
                                    私なにか悪いことをしたの?それなら謝るから、ごめんなさいするから!
                                    すこし、そこで反省してなさい。
                                    お姉ちゃん、おねえちゃーん!?(ダンダンダン

それでも出してもらえなかったら、次は何とかして脱走しようとするのかな。
抜け道を探したり、ご飯の時にステルス使って逃げようとしたり。
                                    
                                    うーん、逃げられそうに無いわね。ご飯の時を狙うしかないかぁ。
                                    (コンコン)こいし様、ご飯です。
                                    その声はお燐?って、何で変な小窓からご飯出してるのよ?ちょっとで良いからさー。開けなさい。
                                    ごめんなさい、さとり様から脱走させないようにきつく言われてるんです。
                                    食器はそこに置いててください。

                                    何よ、お燐のバカー!

思いつく限りの手を使っても抜け出すことが出来なかったら、悲しくって泣いちゃうかも。
寂しさだとか、孤独感だとかそんなので。ほら、薄幸の美少女っぽいじゃない?(テヘペロ

                                    私、なんで閉じ込められたんだろ。
                                    私が悪い子だからかな。ぐすっ、やだ、やだよぉ。お姉ちゃんに嫌われたくないよう。
                                    ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい。
                                    ゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイ

     く|       ,. -‐──- 、.,     ト 、,
   l>     /-──-- 、;;::_:::`ヽ /  `!-─ァ
     _,,... -‐'───-- 、..,,__ `゙'<._  /   〈
  ,.:'"´:::::::::::::::::::::_;;: '"´ ̄   `"' 、 \」 / _」
  ヽ、__::>'"´ ̄              \ Y´ ̄
     7       /      `ヽ.     ∨`ヽ.
     |   /    i     ,ハ 、  ハ ノ   |::::::::::), '⌒ヽ.
   、_ノ    !   |,.イ 、 ./ |/`7´ Y    .ハ- ''" l    '⌒ヽ
グスッ `>.  '、 ∧_」_ ∨  ァ==-、イ   ,' )   ヽ、    ノ
   /  >''"´ ̄ヽ`       ⊂゚⊃  .! (     ',  /
  (⌒ヽ /    と_ノ|  _'__  。/ \_,.> `ヽ.    _!/
  __/  、 '´  、し')└‐-/´ ̄`゙''ー-.、V__ノ-‐''´/
  |:::::::::ヽ-、`ァー-、)こファし'つヽ、__ /:::::::::::::|  /
  .' ̄\::::::::::::::::::::イ  ヽ/`iァー‐r:::::::::::/ ̄i /
  `!  ´ ̄ ̄ ̄/\__/\_/ /‐ ''´    '.,
    l      /∨'ー――γ ⌒ヽ ヘ        |
   ',      !_/´    〈〉l ー〜 l  i       !
    ヽ _   .j 7      ゝ、_ノ  \    ノ
        ̄  |    〈〉        iヽ -‐

……あれ、なんでだろ。
もしもの話なのに、そんな事無かったはずなのに。何で涙が出ちゃうんだろ。

こいし!?どうしたの?貴方はこいしに何をしたんです?事の次第によっては……。
お姉ちゃん……お姉ちゃんは私を閉じ込めたりなんかしないよね?
ッ!……そんな事するはずがないでしょう?
貴方は想像力が豊かだから、リアルに想像しちゃって引きずられちゃったのよ。
余り考えすぎるのは良くないわ。今日はもう寝なさい。

うん……そうする。


……さて、色々と仰りたい事があるのは分かりますが
何も聞かないで頂けると有難いのですけどね。


802 名前:名無し客:2011/12/31(土) 23:03:16

>>815
このディアボロが最も好きな事のひとつは………
名無しの期待を土足で踏みにじってやることだァ――ッ
ふだんならば、3ヶ月以上も空白にした『時間』を消し飛ばすところだが――――――

気が変わった!
ただ単にオレがおまえたちに3ヶ月以上も返事をしなかっただけということにするッ
理由? フン、「気が乗らなかった」という
たった一つのシンプルな理由…… そんなものでいいだろう? え?
しょせん……… この『倉庫』で名無したちの相手をするのだって
永遠に続く死の中でのヒマつぶしにすぎないんだからなあああああああぁぁ

>>798
まさか実際にご登場してくださるとはな。
さて、おまえが本当に「神」とやらなのか……?
それはどうでもいい……… 重要なのはッ! ヤハウェとかいうヤツッ!
「自分のしたことを考えろ」と言ったな!?
オレが永遠に死に続けているのは オレがやったことに対する『報い』だとでも言いたいのかッ

違うねッ!!
『過去』にどんなことをやっていようが……… それでどんな『報い』を
受けようが………! そんなものは消し飛ばし!!
よりよい『結果』のみを手にできればそれでいいのだァ―――ッ!!

>>799
ザ・ワールドも相当なものだぞ。
なにせ「近距離パワー型」であるにもかかわらず、射程距離が『10メートル』も
あるのだからな………… どこが『近距離』だ? 
そんなふざけたスタンドに比べれば、
わけのわからない能力なんて根も葉もない中傷を受ける
我が「キング・クリムゾン」のほうが実にまっとうなスタンドだと思わないかね?ン?

>>800
  =====
ノノ ´・ω・)  <はいッ! 今回もはじまりました、第5回!
        『逝ってみよう(ボスが) 殺ってみよう(ボスを)』のコーナーでぇ〜〜〜す!

         今回も名無しさんからのリクエスト!
         「ボスは1秒で2度死ぬ、を見たい」というのにお答えして………

        『チェノーネ(大晦日)とことん大実験! どうやったらボスは1秒で2度死ぬか?!』

         を、お送りいたしま〜〜〜〜すッ!!


い、いい加減にしろォォォッ
例によっていつものごとくオレを縛り上げて、あげくに「どうやったら1秒で2回死ぬか」を
実験するなどと…… きさまらどこまでオレをオモチャにするんだッ!!

  =====
ノノ ´・ω・)  <被検体がなにやらわめいていますが、それはおいておき
        さっそく実験を始めたいと思いますッ!
        まずは「超スピードでボスを2回連続で殺す」実験!
        やっていただくのは…… スピードに定評のある、空条承太郎さんだァ―――!!

「やれやれだ…… あまりくだらねーことで呼びつけるなと言いたいが
 子供の頃『刑事コロンボ』が好きだったせいか
 ディアボロが1秒で2度死ねるかどうか、気になると夜もねむれねえ。
 これからッ!てめーをやるのに!1秒もかからねーぜッ!」


 | | ‖ | || ‖ │ | | ‖ |
 | | ‖ | || ‖ │ | | ‖,//
 | | ‖ | || ‖_,,r--、-,. -"/ ,," ;;
 | | ‖.,,. -''" '';;:::;) ゙ 、 ''"",, ゙\
 | | .r'"/;;'' i / \; ;;  i '''ヽ、 ;;:ヾ
 | | .i ,, i '' ! /") )/ ./ヾ' ' 'ヽ  ';i
 | | { ;;::: i | .i//;;i/_,,ソ) , |!ヾ;: |   そ、そんなことを気にするんじゃあないッ
 | |i.!   | |ノY".'>ミ;;"《_;,ノリノ ! ;;:} /    
 | ! ヾ  ! ! /゙"..::" 、゙;〉u./ |./ //"''::    やm――――――
 |.i;;::  ::;; ヽ ヽ u  ,- ‐ヘ u// /'  '';:
 | .ノ;  ヽ;;;\i.  〈""" .{ //! _,,,.....,
-''"ノ ,,  ;'ヽ\v ヽ、_)ノ'-―=ニ''''
;;:,  :;;''i  ノ; \、 u ゙'''/<、>< ヽヽ
_,,.,,="-'",,( \ \ -/,/,,,_ /''\,.へヽ
;'"! | ' ,... .,, \";;ヽi_」  へ /\/ヽ
. ! !/ iヽ.\''  )ヽ!゙'''ト-''!\ /i 〉
 '';; { ;" i  ヽ \ ./-i"|::;;;,, /\ >'"r
ヽ;;: / : :'  i " >,゙''‐''ヽ、>::::''"::<>゚。!
ヽ! / / , :./{ ゙),,r-(,_/ !:::::::::> <! ヘ
 Y /= .i , i;;::^'"!  :::i:i i
. ゙〈_ /!  |    !    ! !
   ヽ,,)! i


 【今日のディアボロ 1秒もかからず死亡】

   /|___________
  く  to be continued | | / |
   \| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

「おーやおや、確かに1秒もかからず殺すことはできたが
 2度目…… すなわち『蘇生』するのにはチト時間がかかるよーだな。
 さすがに死んでるヤツをさらに死なすことはできねぇぜ……… やれやれ」


┌─────────────────────────────────┐
│その後も色々な挑戦者がディアボロを1秒間に2回死なせようとしたが……   ..│
└─────────────────────────────────┘

 | | ‖ | || ‖ │ | | ‖ |
 | | ‖ | || ‖ │ | | ‖,//
 | | ‖ | || ‖_,,r--、-,. -"/ ,," ;;
 | | ‖.,,. -''" '';;:::;) ゙ 、 ''"",, ゙\
 | | .r'"/;;'' i / \; ;;  i '''ヽ、 ;;:ヾ
 | | .i ,, i '' ! /") )/ ./ヾ' ' 'ヽ  ';i
 | | { ;;::: i | .i//;;i/_,,ソ) , |!ヾ;: |   ぐわあああぁぁぁ!!
 | |i.!   | |ノY".'>ミ;;"《_;,ノリノ ! ;;:} /    
 | ! ヾ  ! ! /゙"..::" 、゙;〉u./ |./ //"''::    アンギャアアアアアアアア―――――――――‐ッ
 |.i;;::  ::;; ヽ ヽ u  ,- ‐ヘ u// /'  '';:
 | .ノ;  ヽ;;;\i.  〈""" .{ //! _,,,.....,    うごげえぇぇぇぇッ!!
-''"ノ ,,  ;'ヽ\v ヽ、_)ノ'-―=ニ''''
;;:,  :;;''i  ノ; \、 u ゙'''/<、>< ヽヽ     がぶっ! ぐおおおおおおおおぉ
_,,.,,="-'",,( \ \ -/,/,,,_ /''\,.へヽ
;'"! | ' ,... .,, \";;ヽi_」  へ /\/ヽ
. ! !/ iヽ.\''  )ヽ!゙'''ト-''!\ /i 〉
 '';; { ;" i  ヽ \ ./-i"|::;;;,, /\ >'"r
ヽ;;: / : :'  i " >,゙''‐''ヽ、>::::''"::<>゚。!
ヽ! / / , :./{ ゙),,r-(,_/ !:::::::::> <! ヘ
 Y /= .i , i;;::^'"!  :::i:i i
. ゙〈_ /!  |    !    ! !
   ヽ,,)! i
     ゙-'

┌─────────────────────┐
│誰も『2度』死なせることはできなかった………    │
└─────────────────────┘

  =====
ノノ ;´゚ω゚)  <ま…… マズいッ!
          このままではボスを「2度」死なせることができないまま
          番組が終了時間を迎えちまうッ!
          何か、何か「策」を考えなくっちゃあ……!!


が…… がぐあ……… あ……
こ、こんな短時間で何度も… し… 死ぬのは……… 初めて……… だ…ぞ……  
 

  =====
ノノ `・ω・)  <しかしッ! ハンサムなドッピオは突如逆転のアイデアがひらめくゥゥ
        ボスを1秒以内に連続で殺すことはできない…… 
        でも 『もうひとり』………いたとしたら? 
        ボスが 『もうひとり』いて 2人とも『同時に死んだ』としたら! 

        そうッ! >>556の『分裂の杖』を使えば! ボスは!!

      i 、                           i 、
.    ,、 | :l                      .    ,、 | :l
   /;,,V .:ト、-,‐'"゙ヽ__,イヘ                 /;,,V .:ト、-,‐'"゙ヽ__,イヘ            
.  ハ,;; :` _. -',; ;,.-、  | ,;;\  「えっ!?」   .  ハ,;; :` _. -',; ;,.-、  | ,;;\
  |/,;/、, /‐-:.|; l'-_'ヽ`l l ;; : `‐、           |/,;/、, /‐-:.|; l'-_'ヽ`l l ;; : `‐、     「えっ!?」
  l; / /:::|. ヽl;,|{_ッゞ !ノ  .:  .: `‐-、..._       l; / /:::|. ヽl;,|{_ッゞ !ノ  .:  .: `‐-、..._
. };/ ./:u,_`._'´l !; ´ '; /;;,/ : ,,.:  ,;;   ,;; ̄`,,‐-- . };/ ./:u,_`._'´l !; ´ '; /;;,/ : ,,.:  ,;;   ,;; ̄`,,‐--  
 レ' /::::/‐-、!u` ; ij /;, / ,. ;;     ,,     ;;;   レ' /::::/‐-、!u` ; ij /;, / ,. ;;     ,,     ;;;
   !:::/.⌒ヽl , ,; .//,,/  ,  、             !:::/.⌒ヽl , ,; .//,,/  ,  、            
.  / ij :::  ` u /‐' ;; イ  /   .ト、_   .:::::::::.... .  / ij :::  ` u /‐' ;; イ  /   .ト、_   .:::::::::....
  i' ,...、 u ij  ´///;, ,イ,;; .:  |;;;;,`‐-.:::      i' ,...、 u ij  ´///;, ,イ,;; .:  |;;;;,`‐-.:::        
. ヽ/::::::\   /.' /.,イ |   :  .l''''' ;;,     '' . ヽ/::::::\   /.' /.,イ |   :  .l''''' ;;,     ''
  `、:::::::::::`...‐'´// ::l; l  :: '' |  -‐─-、-‐-   `、:::::::::::`...‐'´// ::l; l  :: '' |  -‐─-、-‐-     
    ヽ:::::::::::::::/'"´   | |  :: ;;;|  ,,, :.   ;;;\    ヽ:::::::::::::::/'"´   | |  :: ;;;|  ,,, :.   ;;;\
.    |:::::: :::: .: _ .:::l. l  :. '';|.、 '''  :. ,,,  ` .    |:::::: :::: .: _ .:::l. l  :. '';|.、 '''  :. ,,,  `     
     |:.   ,-‐'´ X ̄.|     :  |. \    :.       |:.   ,-‐'´ X ̄.|     :  |. \    :.
    |::.// ∠__/.| ,;;;;.  : ト、''' \       ;;     |::.// ∠__/.| ,;;;;.  : ト、''' \       ;;        
     /┼' ̄/   /-ヽ;;;'' ;;   : | `、;;;,. \         /┼' ̄/   /-ヽ;;;'' ;;   : | `、;;;,. \
.    /. /  _/‐--/-┼`、.   ;;;;;:l ヽ;   `─--、 .    /. /  _/‐--/-┼`、.   ;;;;;:l ヽ;   `─--、


  =====
ノノ `・ω・)  <「2人」になったああああああああ
         今だ承太郎さん! 頼むぜーっ、やってくれッ!!

「ドッピオ君…君は本当に頼もしいヤツだ。
 この番組に出て君と知り合えて本当に良かったと思ってるよ……
 そして、やれやれ これで1秒に2回! 『間に合う』ぜ………」

                             l!リ ,ー!   オ   オ
                         、 li ,イ⌒〈 .|   ラ   ラ
              ッ-‐、        ヾ、, ィ゙´`ヘ、__,イ了  .オ   .オ   オ
          、.l!i{   }-、,,   、シ.⌒ヽ、__∧   .l丿  .ラ   ラ   ラ
            、シ⌒゙ト→′ ヾ,,   ニl、_,イ   ヘ  ∠        オ   オ
         八 _ ハ     `l、_ ,,.f、  ヾ   ヽ.__,ィ\__.      ラ    .ラ
      ミ/⌒.、   \   .ノノ .杉!:ヽ、_,>ー'´: : :L__/ヽ,  ,__、 ,、_    _  ,ゝ
    _ニ/__  .人    `ァt'/  ,〉 |:`ヾ、_: : : _厂`ー: :/  .|/./ `′ ∨⌒ヾ、V ´
  / .Ξ}  `<  `ヾ、__/: !  ,.イ:ヘ.|: : : : :  ̄   ミf´|.     /     ./.ヽ._ノ7‐-、
..=/   .三|_  ._ト、   ,ノ: /〉´ハ.〉:゙:::i卅l十!t-l斗f爪/ /`ーt./    /    /⌒ォ 〉ニ
.手   Ξト ̄  ` ̄フ: :_|ミ./:| {::`::ー:::/::;;":::^::::;;:::/ 人〈   ト、_  /    ./丶.ノ/Ξ
豸     彡|、 `ー一'´: :,ノ:/ .|:::Lユ::;ニ:::'::::::;-、ィァ:::,、! ´ 彡\_,∠: : :`^ヾ、_  /   ,イ ミ
斗    彳l、`ー一 '´-':/_` ー 、:::;::<ニゝイ:;ィ7マ!  ./ |: : ヾ_ : : : : :`:ヾ、_.//ミ
.汁      !`liTl!爪l|/ニ≧ヽ,\リヘ.代tァハ:〈`^〈 fト、/._ .ヽ:   ,.イ´ ̄`ヽ: : : /ヾ
彡!      〃 / ⌒ヽ、_   `ヽヘ.\'ム Y _ソヘ .Vャ./  ` >‐.'"´  .l     八:/ヾ
. 亥      /{  .丿 \⌒ヽソ ./ l.ハ.ヘ Y^´.j .| .l/  ミ/       `>ー'‐、ヘ`゛
   `ー‐卅_/シ⌒ヽ,´     ヘ彡 〉ハ .i.ヽ`ヽ`T У f  .ミ|   _., -‐'´|     |∧
     // |  丿\     }ニ.// .i ! | j丶、 ̄_,ゝヘ   `.>' ´    ヽ_  ノニ ト.、
  、 ./ _シ⌒く´    `ヾ、/ミ_j. .Y. __`.ー一 '´ ノ.__∨ 三|      _ /. ̄ \ニ! ヘ二
. ヾツ  ニト、  ノ_      .//`´  i!.〉´ .`ヽ__i|! / ニl._人 _ -‐'´ !    lミ. |ミ .∧ニ
. 三!. ーr' ⌒〈  `.ー-、_ノ〈.|.  、シ´ヘ _ノ←<く__     l | l´      ヽ、__/ミ : lミ .ムΞ
 ニ| ニ|  .人      / ハ∨ ミ!    ./   .l彡ヽ   .ノ:/ ∨.     __./  ̄.\: : :l.ミ  ハ _
  手.彡{`"´  ヾ___./ /.:| `,.イ     ./ヽ=ィ⌒ヾ、\/: :/ .ハ`ー‐.'´ {    |ミ: |`゙ : :ヘミ
  豸 彳`ー.、__   .}.'´ ,イ./: :.|    ./    ト、_ノ‐-、〈´ .f: :ヘ.      \_ノミ: :ノミ. : : :!ミ
.   亥  川 !li`廾´  / /  : ヽ、 ./    /   イ.   `lニ.l: : : ヽt一廾'"^~´: :/ヾ、. : : :|ミ
    ´ `ゝ、: : : : : : . ./.ニl     〈    ./    ./.ヽニノニ ヽ: : : : ` ー---ィヾ´    : : /ミ、
    〃   `卅─爪  彡` ー‐.、_ノ`ヾ、_/     /   ./、    \: : :      `゙   ./ミ、
              ´〃    川 リ!`ヽイ´  _ノミ ヽ    !lヽ、_       _ /丶 `
                          丁Π ヾ ゙       i| `^卅ー十爪ヾ 、ゞ ゛



 | | ‖ | || ‖ │ | | ‖ |       | | ‖ | || ‖ │ | | ‖ |
 | | ‖ | || ‖ │ | | ‖,//     | | ‖ | || ‖ │ | | ‖,//
 | | ‖ | || ‖_,,r--、-,. -"/ ,," ;;    | | ‖ | || ‖_,,r--、-,. -"/ ,," ;;
 | | ‖.,,. -''" '';;:::;) ゙ 、 ''"",, ゙\     | | ‖.,,. -''" '';;:::;) ゙ 、 ''"",, ゙\
 | | .r'"/;;'' i / \; ;;  i '''ヽ、 ;;:ヾ    | | .r'"/;;'' i / \; ;;  i '''ヽ、 ;;:ヾ
 | | .i ,, i '' ! /") )/ ./ヾ' ' 'ヽ  ';i    | | .i ,, i '' ! /") )/ ./ヾ' ' 'ヽ  ';i
 | | { ;;::: i | .i//;;i/_,,ソ) , |!ヾ;: |    | | { ;;::: i | .i//;;i/_,,ソ) , |!ヾ;: |   「「そ…… そんなやりかたが 
 | |i.!   | |ノY".'>ミ;;"《_;,ノリノ ! ;;:} /    | |i.!   | |ノY".'>ミ;;"《_;,ノリノ ! ;;:} /     あってい――――――」」
 | ! ヾ  ! ! /゙"..::" 、゙;〉u./ |./ //"''::   | ! ヾ  ! ! /゙"..::" 、゙;〉u./ |./ //"''::    
 |.i;;::  ::;; ヽ ヽ u  ,- ‐ヘ u// /'  '';:   |.i;;::  ::;; ヽ ヽ u  ,- ‐ヘ u// /'  '';:
 | .ノ;  ヽ;;;\i.  〈""" .{ //! _,,,.....,   | .ノ;  ヽ;;;\i.  〈""" .{ //! _,,,.....,
-''"ノ ,,  ;'ヽ\v ヽ、_)ノ'-―=ニ''''   -''"ノ ,,  ;'ヽ\v ヽ、_)ノ'-―=ニ''''
;;:,  :;;''i  ノ; \、 u ゙'''/<、>< ヽヽ  ;;:,  :;;''i  ノ; \、 u ゙'''/<、>< ヽヽ
_,,.,,="-'",,( \ \ -/,/,,,_ /''\,.へヽ  _,,.,,="-'",,( \ \ -/,/,,,_ /''\,.へヽ
;'"! | ' ,... .,, \";;ヽi_」  へ /\/ヽ  ;'"! | ' ,... .,, \";;ヽi_」  へ /\/ヽ
. ! !/ iヽ.\''  )ヽ!゙'''ト-''!\ /i 〉  . ! !/ iヽ.\''  )ヽ!゙'''ト-''!\ /i 〉
 '';; { ;" i  ヽ \ ./-i"|::;;;,, /\ >'"r   '';; { ;" i  ヽ \ ./-i"|::;;;,, /\ >'"r
ヽ;;: / : :'  i " >,゙''‐''ヽ、>::::''"::<>゚。!   ヽ;;: / : :'  i " >,゙''‐''ヽ、>::::''"::<>゚。!
ヽ! / / , :./{ ゙),,r-(,_/ !:::::::::> <! ヘ  ヽ! / / , :./{ ゙),,r-(,_/ !:::::::::> <! ヘ
 Y /= .i , i;;::^'"!  :::i:i i          Y /= .i , i;;::^'"!  :::i:i i
. ゙〈_ /!  |    !    ! !        . ゙〈_ /!  |    !    ! !
   ヽ,,)! i                   ヽ,,)! i
     ゙-'                      ゙-'

 【今日のディアボロ (1秒で)2度死亡】

   /|___________
  く  to be continued | | / |
   \| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄



803 名前:名無し客:2011/12/31(土) 23:04:27


>>801
このわたしを自分から裏切ったブチャラティが 
今さら仲間になりたそうにしている……… そんなことはヤツの性格上
決してありえないことだろう。 だが、せっかくだから答えてやろうか。


              ,,ィ、_,,,,__
            /‐'"  llll "" _r`'''-、
          _/lll "" ll__ll ̄    ヽ、   -──--、
        /     l||l 厂 ̄ l||l "  ll|llVl /      ,!
         /ll //,,.-''"^ノ ;; ""   l|||ll   〈 i   断  だ ,!
       /; ///  ∠.イ /    l||l   ||l i  る  が ,!
     / lll /lll /;;; __,,,,,.._l,.イ /    l||  | ヽ       ,!
    / ////」〉  _ニ二‐-` / / /lll|     |||   〉 __,.,!
     |/V/lll/ /..  、ヽ吻>/ / ∠_   ll|| |  //
    / lll// ":      / ./ ./,r'' l      |  
  __,,ノll /| ヽ__、     ∠. / /_ムノl||   lll |      
 ≧/ / lll| ==、     // / | | |ト、    ト、      
    ̄| | ll、⌒     ∠∠..|/ / /| ||l||ll  | ヽ
    |/ ll ~i''--r-―'''" ̄   //l | || |   | l、
    /lll / ll|//|     / /ハ|ll| ||llll|  | llll ヽ
   |  ll/ / ./  !   /  /  | | ト、| | |l |、 ヽ l|\
   /lll / ll/| |\"' ∠_    | ;| |lll| ||| || ヽ` \||ll \
       ヽヽ_,,,...--‐‐,ニニ'|,ハ,||||lヽ`ヽ|ヽ
        `――'''~~ ̄

このディアボロを裏切ったッ!
それは決して消えない烙印と同じなのだああああああぁぁ
一度でもオレを裏切ったものを仲間になど出来るかッ マヌケがッ!!

…なに?
ペッシはいいのかだって?
たかがマンモーニのカス1匹が裏切ろうが裏切るまいが、大した差はないだろう。

>>802
殴られて痛いのはドッピオだ。(もっともわたしと「交代」後にも残るようなキズは許さんが)
そしてカネを取られるといっても、ドッピオのこづかいからだろう?
わたしのじゃあない。関係ないさ。

  =====
ノノ ´;ω;)  <ひ… 酷いやボスッ!

酷いはほめ言葉だ。
ギャングのボスだったものにとってはな………

>>803
ところで なぁ、名無し………
『おもしろいゲーム』とはどういうものだと思っているのかね?
それはエクイリーブリオ(バランス)だよ!
ただ理不尽なまでに難しくしただけのゲームなぞつまらないだろう。

そう… 今おまえがやっていることだよッ!!
名無し!難易度が無意味に高くプレイヤーを苦しめるだけのダンジョンはおもしろくないッ
ましてやクリアした見返りが『更なる困難なダンジョン』だとォォォ?!
フン! このディアボロ…… レアアイテムのためならば危険をかえりみないが
危険そのものを楽しんでいるわけじゃあない。
誰か自分の命なんて惜しくないヤツにやらせるんだな………… そのダンジョンは………

>>804
それはちょいと前の状況だな、名無し。
今ならばこういうものだぞ………

「レクイエムジョルノに負かされて、ボスの地位も奪われた……
 まだ永遠に死に続けているだけだ ガンバレ ディアボロ」

とな。
もっともスデにチェスや将棋でいう『 詰 み ( チェックメイト ) 』に
オレははまっているのだから、どんなハゲましも意味はないが。

>>805-806

……前から疑問に思っていたのだが。
おまえたちのような盗賊はいったいどうやってこの「ヴェネツィアホテル」に
やってきているのかな? ドアの向こうはダンジョンだし………
まぁそんなことは考えるだけ満腹度を無意味に消耗するだけだし、
いつものように 都合の悪いことはすべてG・Eレクイエムとジョルノ・ジョバァーナの
せいにしておこう。

さて、盗賊団のカシラともあろうものが この倉庫が『留守』だと
思い込むとはずいぶんとマヌケなヤツだな………

                          _                 __
.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:,.:.:´.:.: ̄.:.:.:.:¨     ヽ       _ --‐‐ ̄i  |
.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..:.:.:.:.:.:.:.:.://        .゛,    |    ,.   ハ_|
.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..:.:.:.:.:.:.:.:.:/丶-i ..ハ     llll ゛,    レ-‐''"/   <          __
もっとも透明状態では.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: / / レ´i  l      i.:     / ∧  ゝ.  _ --‐‐ ̄i  |
.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:レ=‐ー´/.:.:.i.:.:/.:.:.i.:.:.:.:゛,   ∠ - ' `´  |    ,.   ハ_|
.:気付くのは誰でも難しいか?:.:.:.:.:弋¨(・ア.:.:./.:./.:.:.:ハ.:.:iiii.:゛,          レ-‐''"/   <   
.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/  ヽ、 ̄/ii}./ iiii .iiiミi   ゛,             / ∧  ゝ.  
 .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:∧`.:.:.:.:.:.:.:/.:/.:/.:.:.:.:ハ,.:∧ヽ、(::゛,          ∠ - ' `´         __
.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..∧´ヽ.:.:.:ム´.//.:.:/.:.:.{∧ヽ.:ヽ、.:゛.,                _ --‐‐ ̄i  |
.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:X.:.{.:.:.:ゝ―‐,///.:ii/.:.:.:.:}.:.:∧ヽ,.:.:\::)\             |    ,.   ハ_|
.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:X∧.:.:.:ヽ/.:/´./´.:.:.:.:.:/ ̄ト∧ヽ,.:.:ヽヽ.:.:\            レ-‐''"/   <   
.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\/∧.:/.:.:.:.//.:.:.:.:.:.:,.:<\/丶∧.:ヽ,.:∧`ヽ.:∧             / ∧  ゝ.  
.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\/\/.:>--´---<´ー―‐´.:、∧∧ハ.:.:∧.:.:∨∧          ∠ - ' `´   
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.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:、/.:\/./(=/ニニ彡.:.:.:.:.:.:.+ー,ノフ.:.:}.:.:.:.:.:i.:.:.:.:|.:|
.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\ /(ニ// x三ミつ    >´ i  }       |  l


スデに部下たちはハサミやらカミソリやらで「静か」にのどをカキ斬っておいた………
フフフ…… まったく便利な能力を持っていたよ リゾット・ネエロ………
おっと! もうおまえも「酸欠」でこんなことを言っても聞くよゆうはないか。
盗賊は盗賊らしく、そのまま地面にはいつくばって死ね。



804 名前:名無し客:2011/12/31(土) 23:05:08

>>807
ではこちらは原点にかえらず、まったく新しい方法を試そう。
今まではちと手を焼いてきた「宝箱」だが………
何がいけなかったのか? 反省してようやく理解できたよ
「わたし自身が開けるからいけなかった」のだ!
それゆえ危険にさらされてきた… 気付いてしまえばシンプルな理由だ………

だから宝箱を置いた名無し、おまえに命令を書き込むッ!! 

ヘブンズ・ドアー!
「ディアボロの代わりに宝箱を開ける」とだあああああああ

【 名無しは命令に逆らえない! 仕方なく宝箱を開け始めた…… 】

フハハハハ――ッ これで宝箱にワナがなければ中身はそのままオレのもの、
もしワナがしかけてあっても…… 死ぬのは名無し! おまえだよッ!!


【 宝箱が開いた! 中からメッセージが流れ出した……!! 】

┌────────────────────────────────────────┐
│勇気を持つものよ。                                              .│
│罠がしかけられているかもしれないという恐怖に打ち勝ち、宝箱を開けた勇気あるものよ。    │
│その勇気に敬意を評し 『汝のみに』この宝箱の中身の財宝を授けよう。             . ...│
│                                                           .│
│……他者を利用し ふみにじる輩には決して手の届かぬように。                    │
└────────────────────────────────────────┘

【 ワーイ 大モーケ!! 名無しはホントラッキー ピース! 】

なッ!! これはッ!
そんなバカなことがッ!!?
殺してでもうばいとろうとしても…… だ、ダメだッ
何かわからんが「結界」のようなものにはばまれる! よくもッ こんなァー!!

  =====
ノノ ´・ω・)  <ボスざまぁwww


>>808
さっきも言ったが…… ただ単に難しいだけのゲームは
一部のマニアを気取った連中以外にはおもしろいとは思えんよなああああ
そう そのリンゴだかさくらんぼだかわからん果物が登場するゲームだよ。
たとえクリアすることができたって何の「結果」も得ることはできない………
極論を言ってしまえばゲームなんぞみんなそうだが、コイツのようなのは特にそうだッ
「楽しかった」という結果も残らん! 

必要ないな… このディアボロには……… (ポイッ)

 | | ‖ | || ‖ │ | | ‖ |
 | | ‖ | || ‖ │ | | ‖,//
 | | ‖ | || ‖_,,r--、-,. -"/ ,," ;;
 | | ‖.,,. -''" '';;:::;) ゙ 、 ''"",, ゙\
 | | .r'"/;;'' i / \; ;;  i '''ヽ、 ;;:ヾ
 | | .i ,, i '' ! /") )/ ./ヾ' ' 'ヽ  ';i   はっ!? うわああああぁああああぁぁ 
 | | { ;;::: i | .i//;;i/_,,ソ) , |!ヾ;: |   
 | |i.!   | |ノY".'>ミ;;"《_;,ノリノ ! ;;:} /    リンゴ… いやさくらんぼが 投げ捨てたハズなのに
 | ! ヾ  ! ! /゙"..::" 、゙;〉u./ |./ //"''::    
 |.i;;::  ::;; ヽ ヽ u  ,- ‐ヘ u// /'  '';:   こっちに向かって飛んで…… ギャア―――――――――‐ッ
 | .ノ;  ヽ;;;\i.  〈""" .{ //! _,,,.....,
-''"ノ ,,  ;'ヽ\v ヽ、_)ノ'-―=ニ''''
;;:,  :;;''i  ノ; \、 u ゙'''/<、>< ヽヽ
_,,.,,="-'",,( \ \ -/,/,,,_ /''\,.へヽ
;'"! | ' ,... .,, \";;ヽi_」  へ /\/ヽ
. ! !/ iヽ.\''  )ヽ!゙'''ト-''!\ /i 〉
 '';; { ;" i  ヽ \ ./-i"|::;;;,, /\ >'"r
ヽ;;: / : :'  i " >,゙''‐''ヽ、>::::''"::<>゚。!
ヽ! / / , :./{ ゙),,r-(,_/ !:::::::::> <! ヘ
 Y /= .i , i;;::^'"!  :::i:i i
. ゙〈_ /!  |    !    ! !
   ヽ,,)! i
     ゙-'

 【今日のディアボロ 物理法則を無視して飛んでくるさくらんぼがぶつかって死亡】

   /|___________
  く  to be continued | | / |
   \| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

>>809

おっと。(バシイィッ)
『スター・プラチナのDISC』で止めることはもちろんのこと………
学習しているからな…… この亀のコウラに「中身」が入っていないことは確認済みだ。
あまり使いたくないが『G・エクスペリエンスのDISC』で調べれば
生命の反応があるかどーかわかるからなァァ………

そしてマリオ!きさまの無敵状態の「弱点」もスデに学習しているッ!
きさまが無敵でいられる時間は長くない…… 10秒以下といったところか?
ならば、我がキング・クリムゾンで時を10秒消し飛ばしさえすれば  
無敵時間は解除され ただのヒゲオヤジになるというわけだッ!!
このディアボロがもう敗北するハズがない!!


            . -‐ニ ̄ニ‐- .
       _/           \_
 =二 ̄ /               ',  ̄二=      【なんと 亀のコウラは「ノコボンのコウラ」だった!】
     ̄7'' ―― ___ ―― 戈 ̄
――― 从,,i ;         `. 、 .尢r、――――――【「ノコボンのコウラ」が爆発した!】
      /\じ'jl|此ト=メ i;_,,爻,,i| 刈ゞメ
       ``‐ヾ:;!Iヅ 〃!iメト辷-" ^


 | | ‖ | || ‖ │ | | ‖ |
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 | | ‖.,,. -''" '';;:::;) ゙ 、 ''"",, ゙\
 | | .r'"/;;'' i / \; ;;  i '''ヽ、 ;;:ヾ
 | | .i ,, i '' ! /") )/ ./ヾ' ' 'ヽ  ';i
 | | { ;;::: i | .i//;;i/_,,ソ) , |!ヾ;: |   は…… ハズが………
 | |i.!   | |ノY".'>ミ;;"《_;,ノリノ ! ;;:} /    
 | ! ヾ  ! ! /゙"..::" 、゙;〉u./ |./ //"''::    なァァ…… いィィィ――――――――
 |.i;;::  ::;; ヽ ヽ u  ,- ‐ヘ u// /'  '';:
 | .ノ;  ヽ;;;\i.  〈""" .{ //! _,,,.....,
-''"ノ ,,  ;'ヽ\v ヽ、_)ノ'-―=ニ''''
;;:,  :;;''i  ノ; \、 u ゙'''/<、>< ヽヽ
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. ! !/ iヽ.\''  )ヽ!゙'''ト-''!\ /i 〉
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ヽ;;: / : :'  i " >,゙''‐''ヽ、>::::''"::<>゚。!
ヽ! / / , :./{ ゙),,r-(,_/ !:::::::::> <! ヘ
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   ヽ,,)! i
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 【今日のディアボロ ノコボンのコウラが爆発して死亡】

   /|___________
  く  to be continued | | / |
   \| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


  =====
ノノ ´・ω・)  <このセリフを言うのも久しぶりだなあぁぁ… 今日は、いや
        今年はここまでですゥ。お待たせしちまってすみませェんでした。
        では みなさんブォン アンノ!(良い年をお迎え下さい)


805 名前:名無し客:2012/01/15(日) 00:26:34
ああもう…また顔を出すのが遅くなってしまった。
はー…。馬鹿者が…。愚かなり…。ちょっとお邪魔します。

やあ、それだ。BLOOD-C。
何だか最近、どこかで聞いたような気がしたのです。
確かにその中で、ギモーヴの口当たりについて、とんでもない無体な事を言う人を見ました。

何でしたか、人の内臓がどうとか…。

彼には全てのフランス人とギモーヴに謝って貰いたいですね!!
それで…その作品についてどう思うか、そういう事ですね?


806 名前:名無し客:2012/01/15(日) 00:51:41
もうひとつ。

それで…魔法少女?
あなたは誰と契約を結ぶつもりで?…は?僕?
僕は少女じゃありませんし、何かの間違いでは…?

…僕は例外、と仰る。

僕の感情の遷移は思春期の少女並みで、
僕の願いが生じる熱量はエントロピーを凌駕する可能性がある
と仰る…。…ちょっとよく意味が解りません。
デモ動画があるから見るといい?成る程。どれ…、

ああ、これは無理ですね。

確かにこの少女たちはとてもかわいいです。特に、この剣を持った青い髪の少女。
やあ、美樹さやか、という。とにかく声がかわいい。凄くかわいい。
でも幾ら何でも、僕はこの中には混ざれませんね。

こういう仕事はカールに頼んで貰えますか。
彼なら君の言う条件も多分揃っているし、何より快諾しそうですから…。
ああでも、その前にまず契約の内容を聞いておきます。
まず魔法少女の契約をすると、どんなメリットがありますか?

―――成る程。一番の願いを叶える事が出来る。凄いですね。
では、その対価は?それから、リスクです。
それだけのハイリターンなら、相応の対価とリスクが必要な筈ですね?
契約者とその相手が同等の利益を得なければ、契約は成り立ちませんからね。

対価は…魔女退治?

成る程、雇用契約ですか。それも、ただの人には出来ない事のようです。
報酬に見合うリスクと言えますね。ではもう一つ、この契約によって君が得る利益は何ですか?
マージンかな?では、そのマージンを君に払っている後方の機関は何ですか?
事業の内容からすると、ただの企業ではなさそうです。魔女が実在するなら、教会絡みでしょうか?

頭が固いな、ですって?

…いやいや、だってその契約は現実的でないじゃありませんか。
契約者の望みを何でも叶える、というのがね…特に>>829さんの仰るような願い事は、
人の手で叶えられるものでもないでしょうに。
それでいて、自分がどこに雇われるかも判らないのではねえ…。
例えばヘルシングとかイスカリオテとか、名の通った機関であると保証して頂かないと。

…そんなに嫌なのなら、本物の少女に営業をかける?
小夜(少女…?)とか、何ですって>>831、ディーヴァのご息女たちでもいい…?
その、プリ…プリキュア、に対抗させると仰る。厳しい業界のようですね。

それならそれでいいのですが…>>829さんの仰るように、
実は僕も小夜も、カナデもヒビキも、普通の人間じゃないのですよ。それでも契約できるのかな。
次においでになる時までに、その辺りの事を確認しておいて貰えますか?
あと、やはり契約は書面でしないと。明文化した約款と、契約書を用意して下さい。

それが揃って、初めて考えましょう。


 
…おや。残念そうですね、>>831さん。
ですが今のは、雇用契約を交わす上で必要最低限の事ですから。

でも、少し大人げなかったかな…先ほどの、キュウべえという猫のような生き物は
珍しかったし、何より時々顔を掻いたり、お腹を見せたりして、可愛かったですね。
それに聞いて下さい、この僕に体を触らせてくれたのですよ。
触った感触も…そうそう、ギモーヴのようで…あんな動物に触ったのはいつ以来かな?


807 名前:名無し客:2012/01/15(日) 21:44:17
 
映画【ロボジー】面白かったです。主演のミッキー・カーチスは【スピルバン】にも出演されてた方なのですね。
作品自体も中々良い雰囲気の作品で、それなりに山場もあって楽しめましたが、作中の中盤で
ミッキー氏(ロボットスーツ着用)がコスプレ会場に紛れ込む下りで、ボカロとか東方とか
ダンボー(Amazonで要検索)のコスプレイヤーが思いっきり大量出演してたのには驚きましたね……
エンドクレジットで、思いっきり「上海アリス幻樂団」のクレジットがあったのには吹きましたwww

ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm16580146
去年もあった都道府県別のアニメ舞台リストですが、今回は初めて目にする作品も多いですね。
佐賀県舞台の【河童五代目】とか、島根県舞台の【菅井君と家族石】ってどんな作品なんだろうか…(汗
清太と節子が不幸の末に亡くなった街の数十年後に、ハルヒ達が生きているのか…
神奈川は一つの県内でエヴァVS使徒やら猟奇殺人やら欝展開やらが起きている中で
海沿いでイカ娘達が過ごしていると考えると、凄いカオスですね…(汗 エルフェンリートとイカ娘同じ市だし…
埼玉も中々の名作が揃って混沌が形成されてますが、栃木はエロ枠か…(ぉ
【けいおん!】のアニメ版は京都に滋賀と色々移籍してますが、あくまで背景モデルに過ぎませんし
原作漫画での描写を踏まえても(あぎり様のSSで【グリッドマン】舞台と同一になってた事も含めて)
関東(東京?)枠と考えた方が無難でしょうね。その方が今後の構想的にもやり易いですしw
千葉県枠の【輪廻のラグランジェ】、割と好評みたいなので視聴してみたい所です。
トリ(?)を務めた【砂糖菓子の弾丸は撃ち抜けない】も中古で発見したので、近いうちに手を付けたいですね。

http://matomate.blog133.fc2.com/blog-entry-3143.html#more
フォーゼ「タイマン?何それ」
というか、ディケイド、ダブル、オーズの公募技も大概だな…(滝汗)子供の発想力に感服です。
 
http://matomate.blog133.fc2.com/blog-entry-3162.html
【非公認戦隊アキバレンジャー】…… 何やら東映のスタッフが参加してるそうだし
案外面白い作品になるかも…… ちょっと期待してみますw

ニコニコ特撮&Youtubeで公式配信中の【ミラーファイト2012】、拝見いたしましたが
相変わらずのノリですね…… ヅウォーカァ将軍が久々に出てくるとは思わなかった(汗
もし少しなりとも興味がありましたら、以下リンクをご参照ください。
(第1話) ttp://www.youtube.com/watch?v=lR5Ci2pLz1I&feature=player_embedded
(第2話) ttp://www.nicovideo.jp/watch/1325842761

http://www.moegame.com/sfx/archives/201201131519.html
【ウルトラマンサーガ】のバット星人、声は東国原元知事が担当するそうです。
ロリカード「お前の領地を支配してたハゲのお笑い芸人、今度は地球征服に乗り出したぞ」
豊久「どげんかせんといかん!!(怒)」


http://matomate.blog133.fc2.com/blog-entry-3161.html
【ヱヴァンゲリヲン新劇場版・Q】の公式サイトがオープンされたそうです。
旧TV版は未見でしたし、今のうちに新劇場版でも通して視聴してみようかな?

http://news.nicovideo.jp/watch/nw176484
久々に【機動戦士ガンダムSEED】単独のゲーム作品がPSVitaで出るそうです。

http://news.nicovideo.jp/watch/nw176661
【テルマエ・ロマエ】の男性器型魔除けがシルバーで発売されるそうでwww
王様「もっと腕にシルバー巻くとかSA☆!!
 
 
■今週の作品、色々と

【仮面ライダーフォーゼ】第18話……
ライダー部の入部を試みた流星が弦太朗にハネられたのは、自分の感情を出してない事を
看破されたからで、リンクス撃破に激怒して弦太朗を殴った件で初めて感情を剥きだしにし、
結果それで弦太朗に認められた形となりましたね。
ラストで入部する形になるも未だ真意を見せてはいない形ですが、フォーゼに加勢する形で参戦したり
彼がメテオとなった経緯が明かされたりと、今後の展開で彼の正体が弦太朗達に露見したり、
アリエスを求める真相が伝わるなりして、早いとこデレてくれることを切に願っております。
今現在でも典型的なツンデレっぽい印象は受けますがw

今回の回想を見るに、流星にアリエスの情報と変身ベルトを齎したのは反ゾディアーツ同盟のようですが
考えようによってはこちらもバックが不明瞭で怪しい組織ですね…… タチバナさんって何者なんだろう。
裏で動かしてるのはゾディアーツだったりとか、それとも終盤で第二敵勢力として参加してくるとか、
何となくそういった気配も少なからずするのですが……

「仮面ライダーがどうして戦いあうの?仮面ライダーは人知れず悪と戦う正義のヒーローなんだから!!」という
友子の台詞、平成ライダーを殆ど通して視聴してた事もあって、かなり印象に残りましたね。マジヒロイン格。
雅人「友子ちゃん、それも乾巧って奴の仕業なんだ」

そして14話の虫ケラ発言が祟ったか、最早完全にメテオのかませ犬に転落したスコーピオンこと園ちゃん先生。
汚名返上のチャンスどころか見事に汚名挽回してしまい、新幹部ヴァルゴ・ゾディアーツによって
ダークネヴュラ(暗黒星雲?)へと生身のまま捨てられ、無残にもウボァーされる末路を迎えました。
東映公式によると紗理奈役の虎南氏はオールアップされたそうなので、完全に“死亡確認”でしょうね…… 南無。
そして紗理奈の処刑を執行したのは劇場版に出てきたヴァルゴ・ゾディアーツ。
声は田中理恵氏ですが、スイッチャ―が誰を担当するのかも気になりますね。
ダディャーナザンことマスターリブラ…… 彼もまたスコーピオン同様かませの運命を辿るのだろうか(汗

ウヴァ「味方に始末されてスイッチ一個にされるとか、園ちゃん先生はホント虫ケラみてぇだな」
……再登場とかなければ、【フォーゼ】終了後にウヴァさんと組ませてDショッカー陣営で出してみようかな(ぉ

 
 
今週の【キン肉マン】、まさかの悪魔将軍味方フラグ…… だと……?
こうなるともう、誰が味方側に来てもおかしくない状況ではありますね……
オメガマンはできれば自分のSSで敵扱いで出したい気持ちもあるんですが(汗
 
今週の【範馬刃牙】…… 範馬一族って一体何なんだよ(滝汗
まさか宇宙人の子孫とか、突然変異のミュータントとか言わないよね……?
 
 
>>307 呉織あぎり様

>あぎり「ズバリ、今執筆中の『都市伝説「仮面ライダー」』の年内完結です」
一年の目標、無事に達成できるように頑張ってください。自分も応援してます。
……ぶっちゃけ、自分は銀魂篇を修正しようと考えながら3年以上放置してますし、
現在の「新西暦189年」シリーズも幻想郷編を放ったまま2年以上かかってる現状…(涙
自分の今年の目標は「新西暦189年シリーズの完結、銀魂篇(前半)の加筆修正&本スレ投稿、
イノーバ様の未完SSの補完、そして幻想郷編の本筋へと復帰
」とします(滝汗

>やすな「こ……、これは誇張抜きですごい! 『ゴーカイジャー VS 仮面ライダーディケイド』なんて、
>    創作意欲を刺激されまくるテーマをまさか公式でやってくるとか……!」
美羽役の坂田梨香子さんのブログによると、ゴーカイジャー側からはいつもの五人、
フォーゼ側からは仮面ライダー部+流星の出演が確定したそうです。

>そうですね。時攻流に属する鉄仮面は今回、裏で色々と暗躍してまして、
>血狂魔党と猛士、そしてDショッカーを接触させるという重要な役割を担っています。
>やすな「特にDショッカーを猛士の音撃戦士にけしかけるってのは、
>    『都市伝』のストーリーにおいてはある意味キモの部分ですよね。
>    ショッカーの怪人と遭遇することで、鬼の人たちは『仮面ライダー』の存在を知るわけですから」
なるほど…… 各悪側組織の繋がりも気になるところですが、音撃ライダー達が
「仮面ライダー」の存在自体を未だ知ってないという設定は、今更ながら意外でした。
ライダー同盟辺りは存在に関してはキャッチしてそうな気もしましたが。
響鬼「俺はディケイドやオーズ、(敵だけど)ジュダとも共演してるけどね」
彼らがどのような形でDショッカーや他の仮面ライダー達と接触し、正式に「仮面ライダー」の名を
襲名する事となるのか、ちょっと楽しみにさせて頂きます。

>依然として牛歩のごとくダラダラした展開が続く私のSSですが、
>何とかクグツ、鎧姫・武者童子を撃破し、残るは二匹の魔化魍のみとなってまいりました。
>新年を迎えても相変わらずの内容ですが、しばしのお付き合いをお願いいたします。
了解しました。こちらとしてもあぎり様のSSの無事完結を祈っております。
その代り、自分も頑張ってシナリオを一区切りにまで漕ぎ着けますので…(汗

>なるほど。『ガンダム』のようにリアルな戦争を扱った作品では、
>どうしても「正義対悪」の単純な二元論は当てはめにくいですから、
>敵側を残虐非道な一団として描写する方法は、
>ヒーローの活躍を効果的に描く効果もあってうまいやり方だと思います。
まぁ実際のところ、リアルな戦争と言ったって、ジオン軍やデラーズ・フリート、ネオジオンが
原作でやってた所業は、ショッカーとかと大差ないというのが自分の主観ですけどね。
連邦の腐敗云々を踏まえたとしても、むしろ二元論が当てはめ辛い人類間の戦争だからこそ
「敵が悪けりゃこっちは正義」って理論にはなりませんし。
MMR編の続きで構想している、Dショッカー地下帝国軍のガトー率いるMS部隊VSαナンバーズの激戦で
ジオンの名有り人物をD陣営で出して、そういった「ジオン(っつーかむしろザビ家)の大義の根本的な問題」
「信望者のアレさ」とかにも出来る限り踏み込んでいきたいと考えております。

別にジオンサイドを主役にした外伝サイドを否定するわけじゃないですし、そういった作品にも
好きな物はありますが、とりあえず自SSでは一貫して悪役として頑張ってもらう予定です。
ノリス大佐、マ・クベ、ジョニー・ライデン(長谷川先生の漫画設定)など、ジオニズムの盲信に
(方向性は違えど)縁のないキャラとかなら、大好きなキャラもいるんですけどね。

>やすな「結論から言ってしまうとその通りなんですよね(汗)」
>『響鬼』の劇場版に出ていた血狂魔党はあくまで『変身忍者嵐』の敵組織・血車党の名前だけを
>借用しているのですが、一部には本編よりも工夫を凝らされた設定が出てくる、
>よみうりランドでの『響鬼』ヒーローショーにおいては、この二つは同一の組織であり、
>ひいては『響鬼』と『嵐』が同一の世界観にあることが語られていました。
>私のSSではこのヒーローショーでの設定を採用しているのです。
>やすな「当のショーでは、さすがに『嵐』はキーワードを
>    並べるだけに留められていましたけどね」
そうでしたか(嬉) 果たして血車党=血狂魔党は今後どのような思惑で活動するのか、
Dショッカーとは関係を持ってるのか、ヒトツミや血車魔神斎など旧時代の幹部は登場するのか、
そもそも【嵐】側の要素はこれ以上示唆されるのかどうかなど、色々と謎の解明が楽しみになってきましたね。
【嵐】設定を導入するなら、血車党=血狂魔党は自動的に「西洋妖怪軍団」の配下組織となりますし、
そうなると【響鬼】最終話の“洋装”の男女の出自も、自ずと連想の余地が湧いてきますが……

あと【変身忍者嵐】と言えば、最近全巻揃えた石川先生の漫画版における
血車党や西洋妖怪の残虐な作戦、嵐の敵に対する容赦ないブッ殺しっぷりも妙に印象に残ってます…(汗

>■仮面ライダーフォーゼ 第17話
>やすな「人工衛星M-BUS(エムバス)から流星くんへと指令を与える、
>    反ゾディアーツ同盟のタチバナさん……、なんかかわいいなw
>    ぷかぷか宇宙遊泳してるのもちょっと楽しんでたりして」
>反ゾディアーツ同盟は、『仮面ライダー』にでてきたアンチショッカー同盟を彷彿とさせる組織ですね。
今思うと、他のライダー部の名前の法則考えるに、タチバナさんの元ネタって
昭和シリーズのおやっさんこと「立花藤兵衛」なのかな?
 
 
>>308 名も無き蜀軍兵様

前回に引き続き、華扇ちゃんが登場。サニー達がまたまたやらかすのですが…
>詳しい内容については本編を見てのお楽しみです。

なるほど…… 自分の近辺は冬道で本屋に足を運ぶのにもかなり一苦労なので、
一先ず単行本待ちとすることとします。
比良坂真琴先生の新刊【年の瀬幻想郷】の方も、在庫有りを確認して即座に注文完了しましたので、
月末発売予定の【東方求聞口授】も一ファンとして期待したい所ですね。

そして、大失態を犯した園田先生はダークネヴュラと呼ばれる場所に幽閉。
幽閉っつーか、役の虎南さんがオールアップしちゃいましたから事実上の死亡確認ですね。
同じくオールアップした【W】の君沢ユウキ氏は、後の話で回想という形で新撮もありましたが……


>そろそろ発表があってもいいころですよね。
>でも休養期間があったからその分話の確保が難しいのかも…
でしょうね…… それまで比良坂氏の新刊と【求聞口授】を楽しんで待とうと思います。


808 名前:名無し客:2012/01/20(金) 12:19:34
本文

809 名前:名無し客:2012/01/25(水) 23:38:35
 
 
 
 冥王星軌道上の小惑星帯から、急いで本星入植地の市街地に駆け付けたジ・エンドの耳に
 真っ先に聞こえてきたのは、街中を埋め尽くす、バイクの轟音という轟音であった。
 
 バイクのマフラーが汚いガスと同時に排出する耳障りな轟音は、まるでそれ自体が
 名状することすら嫌気がさしてしまうかのような、粗暴かつ醜い怪物の咆哮による下劣な響きを
 連想させてしまい、それ自体ですらジ・エンドに嫌悪の感情を抱かせるには十分であっただろう。
 
 ……だが、街中へ足を運んだ彼を待ち受けていた光景は、嫌悪すら軽く凌駕してしまうかのような
 それはもう、凄惨極まりない暴虐が行われた痕跡そのものだった。
 
 
ジ・エンド「畜生…… こりゃ酷ぇ」
 
 無法者が奇襲を仕掛けてきた一角から、市街地の丁度中央部に位置する広場まで、
 つい先ほどまで、冥王星の極寒の中でありながらも平穏な生活を営んでいた
 命を奪われるいわれのない人々の骸…… 老いから若きに至るまで関係なく、
 全身に銃弾を撃ち込まれ、頭を頭蓋もろとも粉々に砕かれ、腕や脚を吹っ飛ばされ……
 血にまみれた地面に、無残な遺骸が晒されているという悲劇を、ジ・エンドは目にした。
 
 そうして、現場付近まで駆け付けたジ・エンドをまず最初に出迎えたのは、
 無法者どもが占拠したという広場を、機動隊さながら大盾をもって包囲する、冥王星自治軍の隊列だった。
 現場に到着した彼の前に、一人の精悍な顔立ちの中年男性が姿を見せる。

ジ・エンド「自治軍の指揮官さんか…… 状況はどうなってる? 犯人は?」

指揮官「犯人は無法者の集団、数はおよそ30人ほどとみられています。
     幼い子供達を始め、襲撃を受けた町民達の生き残り、計20人ほどを人質にとって
     広場の中心部に立てこもっています」

ジ・エンド「高所からの狙撃は?」
 
 ジ・エンドがそう問うたのに対し、指揮官は自身の頭に手を当て、何やら表情を変えずに
 何かを探っているような雰囲気を醸し出した。
 その様子を目の当たりにしたジ・エンドは、この指揮官の男が自身の脳髄にマイクロマシンを埋め込む
 “電脳化”の技術を経て、自身の脳に直接ネットワークを接続している事を看破した。

ジ・エンド「(義体特有のバイオ系触感膜の匂い…… 肉体の大部分を義体に置き換えているな、多分)

 ジ・エンドは指揮官の肉体が生まれたままの物でない事を看破しながらも、
 ただそれを理解しただけで、わざわざ口に出すような野暮な真似はしなかった。
 そもそも、旧西暦時代の頃より研究が進められてきた義肢、人工臓器、組織生体工学などの技術が
 ロボティクスと結びついて発展した、肉体の大部分をサイボーグに置き換える技術“義体化”は、
 脳髄に直接マイクロマシンを注入して神経細胞と結合、電脳ネットに直接接続することを可能とする
 “電脳化”を始め、それらに類する技術と平行しつつ、新西暦189年を迎えるよりずっと昔より
 地球圏の諸各国に普及し、電子や光と共に企業のネットを駆け廻ってきているのだ。
 
 ここ近年は、電脳化せずとも電脳ネットに接続を可能とするNONMaRSノンマルスなどの新技術の普及の他、
 義眼など特定部位のみの不備をある意味生身以上に補う、義体とはまた別ベクトルの技術の闊歩もあり
 加えて、そういったロボティクス技術を地球人類以上に発達させた異星人との交流の増加もあってか
 義体化・電脳化した人間と、そうでない生身の(もしくは部分的に技術で補っている)人間との違いは、
 昨今では最早、人種や出身地の相違くらいしか認識されないほどにまでなっている。

 故に、そんな“当たり前のこと”を、ジ・エンドはあくまで気付いただけで、別にどう思う事もない。
 今や義体技術を応用したサイボーグ改造技術は、地球圏においても主に医療・軍事を中心に
 普遍的に広まっており、むしろこんな冥王星の極寒で生きる要職の人物だ。
 現在の様な急な事態への対処も考えれば、それぐらいの事はして問題があるわけではないし、
 何より、かつて地球圏で暴れ、現在はDショッカーに与しているメガノイドみたいな阿呆が
 単に機械化した人間でしかない自分達の事を「新人類」だのほざいたような暴挙によるイメージダウン、
 それに便乗したロゴスから連なる地球至上勢力の反ロボット思想による糾弾などと一緒にしてもらっては困る。
 
 
 そんな風にジ・エンドが頭の片隅で思索していたところ、指揮官の声が割って入る。
 
指揮官「……2km先のセンタービル、並びに近くの屋敷から狙撃犯が狙ったとのことですが、
     不味いことに無法者どもは、襲撃した家屋から奪った灯油タンクやプロパンガス、
     そして燃料補給車などを大量にバリケードとして積み上げて死角を作ってしまい、
     いずれとも狙撃はほぼ不可能との報が届きました。
     宇宙軍に要請しての衛星射撃での狙撃も検討してますが、配備・実行までには
     どんなに急いでも、あと8時間は必要です……」

ジ・エンド「爆発物のバリケードか…… 間違ってでも流れ弾が当たっちまえば、冥王星もろとも火の海だな。
      んで、連中は一体何を要求してんだ?」

指揮官「現金10億円(※日本円換算で翻訳)に、酒性岩5万t、ヘリウム3万t、ガソリン2000kl……
     それらを残り3時間以内に用意できなければ、人質を全員嬲り殺すとの事です」
 
 ジ・エンドは舌打ちを隠すことができなかった。
 無論、無法者どもの罪なき人々を人質とするという悪辣な手段、そして法外かつ無茶としか言いようのない
 要求も勿論そうだが、それ以上に彼は許しがたい無法者どもの素性を知っているという点でも、
 その増大する怒りを止めることができなかった。
 
 「冥王星・新ジオン党」などと名乗る、旧ジオン公国軍の亡霊ども……
 かつて地球圏においてサイド3を拠点に発足し、スペースノイドの開放というお題目を建前に
 自分達が地球圏を掌握せんが為に、コロニー落とし、ABC兵器などといった非人道的な手段で
 地球連邦政府に戦争を仕掛けるも、最終的には敗北した軍事勢力「ジオン公国軍」の残党勢力であり、
 その一派が冥王星に落ち延びて新たに結成された、“ジオンの遺志を継ぐ者”を名乗る武装集団……
 言ってしまえば、戦争に負けたジオンの敗残兵どもが、唯一心の拠り所としている
 カビの生えた古臭い大義に縋り付き、それを遂行するという建前の下、
 冥王星の各地で略奪行為などを繰り返している、文字通りの“無法者”どもの一派であった。
 
 当然ながら、冥王星の各開拓地の自治政府、駐在の地球連邦軍も、新ジオン党の存在は
 早くから察知しており、爛々とその目を光らせてはいたのだ。
 とはいえ、これまでの新ジオン党の主だった活動は、開拓地から離れて移動してる最中の
 小規模な貨物・旅行者を襲撃するなど、隠密的ともいえる略奪を中心としていたこともあり、
 防衛軍もその活動拠点などを中々掴めず、諸規模の開拓農村を壊滅させられてしまった事もあった。
 そして今回、連中は決して小さいとは言えないこの街を襲撃するという蛮行を敢行。
 今までコソコソやって地道に戦力かき集めて準備し、今回本格始動した…… と、ジ・エンドは理解できた。
 
 
ジ・エンド「……さて、どうすりゃいいかな。セラス・ヴィクトリア嬢」
 
 そう呟いたジ・エンドの背後には、つい数時間前にホテルでの会合をしたばかりの
 女吸血鬼ドラキュリーナセラス・ヴィクトリアと、その主人インテグラ女史が駆け付けていた。

セラス「その呼び方は止めて下さい。お互いイイ齢ですし。
     殲滅するだけなら簡単ですけど、バリケードと人質の件が厄介ですね。
     力付くで片付ける選択をすれば、必然的に街全体と人質、どっちかを切り捨てざるを得ませんし……
     両方救うとなれば、やはり“知略”をもって責めるしかないんじゃないでしょうかね」

ジ・エンド「俺とお前は戦争当時、札幌でジオン軍の大部隊をぶっ潰しているから
      名前を出して、もし連中が上手く逆上してくれりゃあ、その隙を付けるかもしれんが……
      俺が無法者どもの注意を引いてる間に、人質を全員掻っ攫う方向で頼めるか? セラス嬢」

セラス「“影”を広げれば出来なくはないですが…… 確実に上手くいく保証はないですね。
     ……あと、連中がバリケードに可燃物や爆発物をかき集めてバリケードにしてる以上、
     もし仮に気付かれて早い段階で自爆を敢行したら厄介です。
     私だって流石に火を“燃え移らせない”のは難しいですし、そうなれば人質の命は無いでしょう」

ジ・エンド「……チッ、そうか。さて、どうするかな……」
 
 
 
???「問題は、それだけじゃあねぇぜ

インテグラ「む……?」
 
 突然の談合への参加者に、一行はほぼ同時に声の持ち主の方に視線を向ける。
 見ると、その視線の先には、一人の厚手の毛皮コートを羽織った一人の男の姿があった。
 だがしかし、その顔はフードにすっぽりと覆い隠されており、その素顔を窺い知ることはできない。
 唯一、フードの端から地毛であろう縮れ毛の金髪が、僅かにはみ出しているだけだった。
 
 男はポケットから懐から葉巻を一本取り出し、着火して口に咥える。
 程なくして立ち込めた紫煙に混じった独特の香りから、葉巻の愛飲家でもあるインテグラは
 それが地球、それもトルコ産のトレンドの物であると察知した。
 
指揮官「……失礼ながら、どちら様でしょうか。
     関係者であれば兎も角、無関係の方であれば一刻も早い避難を推奨しますが」

???「しがない観光客のジョー・ギリアンさ」
 
指揮官「観光客であれば猶更…… 今がどういう事態か分ってない訳ないですよね!?
     この事件の主犯は遊び半分などではない、正真正銘のテロリストなんです。
     命が惜しければ、直ちに……」

 民間人を守る防衛軍としての正義感から、指揮官はジョー・ギリアンと名乗った観光客を
 現場から離れた避難場所へと誘導するよう、近くの兵隊に声をかけるべく動こうとしたが
 咄嗟に手を伸ばしたジ・エンドに阻まれてしまう。
 
ジ・エンド「待ってくれんか指揮官さん。この男と話がしたい」

指揮官「は、はぁ…… ですが」

 使命感故に戸惑う指揮官だったが、それを理解したジ・エンドはそっと耳打ちする。

ジ・エンド「ここだけの話、この男はこういった事態に関するプロ中のプロだ。
      訳あって一般人のフリをしてる訳だが、俺たちに任せてやってくれねぇか?」

指揮官「……延道先生がそう仰るのであれば、信じましょう。その男を」

ジ・エンド「感謝するぜ…… んで、ジョー・ギリアン。問題ってのは?」
 
 と、先ほどに比べて多少表情が明るくなったように見えるジ・エンドは、
 ジョーと名乗った男に目くばせすると、……といっても男の顔はフードで隠されているのだが、
 それを待ってましたとばかりにジョーは自身が知り得ていると思しき情報を語り始める。
 
ジョー(?)「新ジオン党の連中、どうもモビルスーツを3機ほど隠し持っていやがる。
       それも略奪で地道に集めた資材でチューンナップした、な……
       駐在軍のMS・MA部隊も決して非力ではないが、下手売ったら地球圏の一年戦争で
       連邦とジオンの連中がドンパチやってた頃の、“白い悪魔”と“赤い彗星”の物真似ショーを
       展開する何てことになりかねない…… たかが残党軍とはいえ、されど残党軍。
       決起の時を図りながら、俺たちに一泡吹かそうと奴らなりに努力してたって訳だ」

セラス「あんなチンピラ風情に、エースパイロット程度の技量があるのでしょうかね」
 
 セラスは腕組みするかのような動作を見せ、悩ましげな表情を浮かべたが、
 それを察したジョーは、彼女の問いに即答した。
 
ジョー(?)「ま、百発百中無いな。機体をどんだけ魔改造したところで、所詮は敗残兵……
       人質を確保することさえ上手く済ませば、トラップと人海戦術で一網打尽とくらぁ。
       問題は、その人質確保をなんとかせにゃあいかんとこだが」

ジ・エンド「ああ。さっさと作戦のプランを固めてテロリスト共を掃討しちまおうぜ」
 
 
 
セラス「えっと――― あの―――」
 
 と、そんな風に中年の男二人が意気揚々と会話を進めている所だったが、
 その様子を見ていたセラスは、頭にクエスチョンマークが浮いてるかのような表情のまま固まっていた。
 無理もない、街に襲撃を仕掛けた無法者どもが罪なき人々を人質とし、その命の安否がかかっている現状で
 自分と同じくらいの年期を戦い抜いた強者が、素性も知らぬ馬の骨のような謎の男と勝手に話を進めているのだ。
 まぁ、その割には彼女も談合には参加していた訳であるが。
 
 とりえあずセラスはいても経ってもいられず、男と談義を進めているジ・エンドに質疑応答を試みる。

セラス「……ところで、延道さん」

ジ・エンド「あん?」

セラス「この人、結局誰なんですか? どうも延道さんは前から見知ってる様ですが」

ジョー(?)「……ハァ、フード越しとぁいえ、美人に“誰”呼ばわりされるってのも何だな」

セラス「ハァ?」

インテグラ「フン。気付かれたかったのなら、最初から素顔晒していればよかろう。バカが」
 
 そんな女性陣の傍で、ジョーと名乗る男はフードの布地越しに頭をポリポリとかく素振を見せると
 フードと前髪の影から光る、強い光を持った瞳でインテグラの方に視線を向けた。
 
ジョー(?)「相変わらず痛いトコつくよなぁ。インテグラル・ファルブルケ・ウィンゲーツ・ヘルシング様は。
       ま、それが無きゃ寂しいんだけどよ」

ジ・エンド「……そろそろ、正体明かしてもいいんじゃねぇのか?
      別に構わんぜ。軍の真っ只中とはいえ、あんたは冥王星じゃむしろ“英雄”様だろ?」

ジョー(?)「よせやい、俺は所詮お尋ね者だぜ?別にそんなつもりは毛頭ないんだがな…… よっと」
 
 そういうと同時に、ジョーと名乗った男は、その頭をすっぽりと覆い隠していたフードを取り外す。

インテグラ「……フン」

 フードの中から現れた男の素顔は、金髪の癖っ毛に団子鼻という、割と愛嬌のある顔付きであり、
 年の頃はそれなりに年期を経た中年…… おそらく三十、もしくは四十代といったところか。
 顔つきは決して俗にいう“イケメン”の類ではないが、それでいながら眼光には強い光を常に灯しており、
 醤油顔の若者には持ちえない“渋さ”をも含んだ、言ってしまえば「男前」を地で行く容姿と形容できるだろう。
 
指揮官「……え? ……えぇぇ!?
 
 ……その顔が露わになったと同時に、ジ・エンドとインテグラが顔色一つ変えずに澄ましているのに対し、
 その場に同行していたが故に、男の顔を見た自治軍の指揮官は、驚愕の表情を抑えることができなかった。
 無理もない。彼らぐらいの立場であれば、かつて宇宙に名を馳せたその男が、現在は整形手術を受け、
 全く別人の顔で活動している
という話は周知の事実だし、整形後の顔も資料で拝見したことがあったのだ。
 
 そして、それは過去数十年もの戦いの中、男と戦場において顔を合わせていた筈のセラスもまた然り……
 
セラス「お、お前は―――っ!!

 ―――そう、かつて海賊ギルドを冥王星から掃討し、今なお最強の宇宙海賊として名高い、この男を。
 
 
 
ジ・エンド「まさか、こんなところで鉢合わせるとは思ってもいなかったぜ…… なぁ、コブラ
 
 
             ,,、、、、、、
          ,.rr'゙´       ``ヽ、
        , '´           `ヽノ)
       , '´              `、
        ,'                    ヽ
        !       ィィ イイィィ,'       j!
    、 ノ   /⌒7  ッツ'´'ヘ `V`ィイッ  ,.'′
    ゞ     ヽ ソ ,'   ィtテッヽ_ソ ,ム (
    `>    ル ル'  ´     ,ィッソ ,'
     )    ノ ( _,  r    〈¨'/ ,.イ 
     `ゞ rィイ      ヽ  `ー='/,ッツ'
     ぐ_人   \    `ニニzzzzzッ
  ー一'´: : : : .ヽ、  ヽ、    /ッツ
  : : : : .ヽ: : : : : : : .``ヽ `ーr‐'´
  : : : : : : : :``ー-: 、: : : : :ノ.:|
  : : : : : : : : : : : : : :.\: : : :{
  : : : : : : : : : : : : : : : : \: : ヽ
   : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : \
  : : : : : ノ::::. : : : :: : : : : : : : : ヽ : .ヽ
  : : :,. イ;;;;:;:;:;: : : : : :: : ::: : : :: .: .',: : :',
  :イ;:;:;:;;;;;;;;;;;;;;;;;;: :; : : : : :: : : : :: :i;;..: :i
  :!`ヾ;:;:;;;;;;;;;;;:;:;:;:;:: : : : :: : : : : :|::: ::.|
  : |: : : : :.`ー-------‐': : : : : : :ノ:. :.ノ
  :ノ: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :: :``く

コブラ「ああ、おれも久しぶりに立ち寄った冥王星が、チンピラどもの巣窟になっちまってるとは
    夢にも思ってなかったなぁ。断」
 
 そう言葉を交わすと、二人の男は互いに手を差し伸べ、固い握手を結んだのだった。
 
 

810 名前:名無し客:2012/01/28(土) 20:04:27

クリスマス?
正月?
そんなものは見えやしねえぇぇぇ〜〜〜っ!!
…おもいっきし乗り遅れたからな! トホホのホだぜ。
もー2ヶ月経過かよ…………早ぇなオイ。
そんな「ご不評につき、絶賛継続中・多忙キャンペーン」なサナくんだぜ。

んあ? で、クリスマスと正月に何があったかって?

┌───────────────────────────────────────────┐
│○クリスマス… 俺が女装させられてルカリオさんにセクハラしてブッ飛ばされた あとケーキ食った  ....│
│                                                              ..│
│○正月… 俺が女装させられてルカリオさんにセクハラしてブッ飛ばされた あと餅食った          │
└───────────────────────────────────────────┘

見事なまでにいつも通りの平常運転だったが、別におかしかねぇよな。
さ、怒涛のお返事タイムだぜ。


>>898 今は天下の電気鼠様(ピカチュウの事)にも無名の頃ってあったんだな・・・。

ポケモンをよく知らねぇヤツも、「ピカチュウ」の名前は
知ってるくらいだもんなぁ…… 俺みたいな一般ポケモンとは違う世界に住んでるぜ!
(「サーナイト」は良くも悪くもアレな連中に大人気だけどなッ)

どっかのニンゲンがこんなことを言ってたそーだぜ。
「……どんな大物だって、最初は新人さ……」ってな。
うん、そりゃそーだ。
あの親方プクリンだって昔はフツーのプクリン…… だったハズだと思いたいぜ。
まさかプクリン時代から『たぁー!!』をブチかまして
天変地異とか起こしてたり…… してないといいよなあぁ〜〜〜〜っ。


811 名前:名無し客:2012/01/28(土) 20:05:50

>>900 オスメスズの皆……興味あるなら…一緒に覗いて…見る?

い、いや…… ディアルガの説教なんて聞いてたら
説教されてねぇ俺の胃袋にまで「せかいのおおあな」よりデカい穴が
開きそーだし、遠慮しておくんだぜ……
そいでもって 世紀末なルギア討伐、お疲れさんだぜ。

でだ。
その… >>901で、変な物に影響されちまった
アホな脱獄ポケモンたちなんだけどよぉ…


『おおおぉぉっ!! あたあ―――っ!!』


                ,,,,,,-ーニニニ‐、
              //‐''ニ‐---、 ヽヽ
            //-'''''´ ̄ .j   iヽヽ   
           ///       i  / ヽヽ   ……安心しろ。秘孔は外してある。
          //./ ,,,,,,,、    / /  /i ヽ
          ゝ‐i .i.ヒケ/   /'''´_,,‐'´ j  i
         / _ヽ `'''''´  / /   ./  j                 _
        ´‐<‐´ヽ---,''´//   /   i             ,,,,-‐'''二 /
             /j  / ./    ./    ./         _,,,-''´,,,-‐、ヽ /
           ,/ / / /    /    /        /´ ,,,‐`ヽ ∨ /
        ,,-''´_,,‐7/   i  /    /       ./ ,,,,‐ 、 ヽ、/ /
      / /  ./´    ゝ´    /       ./ __`\  ヽ  ./
     / /  /7   /    /、´       / /  ヽ ヽ/ ./
    / /  / /  ./    /    ヽ、    / ,、 、ヽ  !  /
   //   / /  /  ,,-''´        .\  // ,,,、 j i/ /
   i/    i  i /  /i             ヽi/ //,,,,,-'''´
   /    i  i/ /ヽj i         ヽ''--'´ /、_,,,,,‐'´
       .ヽ//、 o i ヽ     ヽ、  j j ̄  ヽ

なんかフレアちゃんとは違う意味で「救世主」ってカンジの
ケンホロウが脱獄ポケモンをブチのめしたら、まるで憑き物でも落ちたよーに
しょうきに もどった! …んだぜ。

ファイアーが相手じゃ、ルカリオさんやオニゴーリは不利だったし
色々と苦戦してたから助かったといやぁ 助かったんだけどよ。
その後、ケンホロウはいつの間にかどっかに行っちまったんだ………

うーむ…… あのケンホロウ、まさに『秘孔タイプ』だぜッ!
そんなワケで、とりあえずこの一件は解決…ってとこかな?


【サーナイト♂ 日記】
あのケンホロウが去っていったあとで
ふとおたずねものを捕まえるアイディアが浮かんだ。

 女装した俺「おまえたち 金目のものはもっているのかい?」
 おたずねもの「おお!いい子にしてたらたんまりやるぜぇ〜〜!!」

 正体を現した俺「そうかい!ではそいつをいただくとするか!!」
 おたずねもの「ゲッ……お……男!?
        ………には見えねぇな。」

やっぱダメ 却下。何が何でも却下。

812 名前:名無し客:2012/01/28(土) 20:06:30

>>905 ……それはともかく。皆様いつもお疲れ様、だ

てッ!? オメーは、前に俺の頭に歯型を作りやがった、ブラッキー!!
よくわかんねぇけど…… もしオメーの体の色が『白』だったら
何かとヤバかったであろーセリフを吐いてくれちゃってるじゃねぇか………
ふんっ、フレアちゃんと 友達以上・恋人未満なアップルパイより
甘酸っぷわぁ〜い関係なオメーからなんか、何ももらいたくねぇよッ!!

…といいてぇとこだが。
食いモンに罪はねぇよなあぁ! ありがたくいただいちゃうんだぜ!!
おおぅ!【おうごんリンゴのパイ】かっ♪
セカイイチのパイじゃなくてよかったな、もしそーだったら
あの親方にボッシューされちまうかも知れないしよ。


>>906 これってONEPIECEとガンダム混ぜる様なモンじゃね?

むしろデジモンとギレンの野望じゃね?
…うん、テキトーに言ってみただけだ。特に意味はないぜ。

                              ..-‐ '' "" '' ‐- .
                               ..:´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`:x.. '/
..______________    /:::::::;:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::> ´  /
                    | |   , ′:::/:::::::::::::::,::::::::::::::::;. '゙´    /ヘ
                    | |.  /::::::::/:::::::::::::::/::::::::::::/     /:::::ハ
                    | |`y:::::::::,':::::::::::::::/::::::::::::/      /:::::::::::',   にしてもよぉ〜〜〜っ
                    | | i:::::::::i::::::::::::::,'::::::::::::/ _..-‐ ''   'ミ;:::::::::::i
                    | |ヽ!::::::::l::::::::::::::i:::::::::: ,i::´::|   ,    >:::::l   オソロシイのは、公式サイトとか
                    | | l:::::::::l:::::::::::::l::::::::::,゙乂:ノ  ノ    r ´::::::::::::!
                    | | ‘,::::::::!::::::::::::l:::::::::i  ー '’ J  _‘,:::::::::::::/   紹介動画とか見てると『意外とアリかも』って
                    | |   、:::‘,:::::::::::l::::::::l   ,.、  . イ´:::::;::::::::::/
                    | |   ヽ:::\:::::‘、:::::L _. ´ィ::ヽ !:::::::ノ::::::; ′   思えてくるとこだよなあぁ………
       _                  | |     ` ' ミ;:::::\|::::::::::::::::/ j !:::::'::::/
    γ´ |             | |           ̄j::ノ:::::/ .イ |彡 '’::ヽ
   .i   |             | |            ' -‐ '゙´ ィ::::l  |::i::::::::|
   :|   |             | |              ,'::::i!  l::|:::::::;!      「誰も見たことのない ポケモンのゲームが登場!」だぁ?
   :|   |             | |                   ,':::::j!__  ';|:::::::|lヽ      ……そりゃ誰も見たことも 想像もしねーっつうのッ
   :|   |             | |   ,.-‐_‐- 、.x‐ ''" "'' ‐<;;;;;ヽ. |:::::::|:!;;j
 ̄ ̄ !   ! ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  /::/":::,::、:/::{:::::::::::::::::::::::::`''ミハ.|:::::::|:レ′
    ノ   ゝ.                  /..ィ:::;ィ、:::jレ'ヽ::λ:::::::::::::::::::::::ヾ:::::::|::!
 ./      \      ┌┬┬┬┬┬┐┌┬┬┬┬┐┌┐┐、:::::::: \:|八
イ           ヽ.   「 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄ ¨ ''ヽ.` ' ミ:::::j  \
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

と、ここまではいいんだよ。
butしかぁ〜し。
サナくんの脳裏にある不吉な予感がよぎるのだぜ。

『ポケダン』はみんなも知ってのとおり、ポケモンと不思議のダンジョンのコラボだ……
で、ポケモン+ノブナガみたいなのが作られているってことは―――――

もう「ポケモン不思議のダンジョン」の続編が作られることってないんじゃね?
肝心のチュンソフトもアレなことになってるしよぉ…


………いや、よそう。
俺の勝手な予想でみんなを混乱させたくないぜ。


              【きりが ふかい】 


813 名前:名無し客:2012/01/28(土) 20:07:24


>>907 人間はなぜでているんだろう?あれも一応「普通の動物」なのに

おいお〜い…… そこまでツッコんじまうのかよ。
それを言うと、そこらへんに生えてる「木」とか「草」だって
広い意味じゃ「ポケモン以外の生物」なワケだぜ?
そーゆー植物もみぃ〜んな草ポケモンにしろってのか?

いいか?そんなくぅだらないことが気になった時はな、
魔法の言葉を叫ぶのさぁ!行くぜ、せぇーの―――

                      _____
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         _丿ヽ. /.:.:.:.:.:ヽ `i: .ミ/`.ーォ ´l.:.:,:.:.`.:.:ン′
         _)   /.:.:.:.:.:'、:ノ  ',.:.:i..:.:/ノ .!.:/..:.:/
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                ヾ.:.:.:.:ヘ.   r─'-;、 /.:.:/\\


>>909 ポケモンの中にも食物連鎖ってあるんですか?

え、えぇ〜?
ヤダナァー あんた一体どこからそんな情報仕入れてキタノカナー?
ボクたちポケモンはみんなナカヨシだから 食物連鎖なんかナイヨー?

…だーッ!!
俺がせっかく穏便にごまかそーとしてんのに、これみよがしに
ピジョンがタマタマ捕まえたりとか、オオタチがコラッタ襲うとかの
図鑑の文章を見せ付けてくるんじゃねーよッ!

あーもーアレだッ、それは別の世界の話!
ここは「ポケダンワールド」なの!前にも言ったけど、
俺たち探検隊はリンゴやグミ、あと種とかしか食わないし!

それでも納得できないってのか…? だったら、魔法の言葉だッ!!
本日2度目のぉぉ〜〜〜〜っ――――

                      _____
                    ,...<.:..:.:.:.:.:.:.:.:.:>...、         ..
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           、- .,  ,イ.:./.:.:.:.:.:.:.:.:.:/ .:.:.::..:.:.:.:>゙´   /
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                 ヽ′.:.!.:.:.:.:.:.:.:.:/.:.:.:.:,∠._     /i     人人人人人人人人人人人人
                  !.:.:.:.l.:.:.:.:.:.:.:/.:.:.:.:/::ハ ヽ ,∠.:.:.:l   <                  >
                 V.:.:.!.:.:.:.:.:.,'.:.:.:.,イ::::;j  1   `ヾ.  < こまけぇこたぁいいんだよ!!>
                V.:ヘ.:.:.:.:.l.:.:.:/ 乂ッ ノ r..:'.:´:;′   <                  >
              ,-‐.、\:ヽ.:.:.l.:./ 、_¬ . ュ.、 ヽ.:.:./      Y`Y`Y`Y`Y`Y`Y`Y`Y`Y`Y`
         _丿ヽ. /.:.:.:.:.:ヽ `i: .ミ/`.ーォ ´l.:.:,:.:.`.:.:ン′
         _)   /.:.:.:.:.:'、:ノ  ',.:.:i..:.:/ノ .!.:/..:.:/
           ヽ  ‘,.:.:.:.:.:.:{    ヾ/,ィ;′ .j彡.:く
                ヾ.:.:.:.:ヘ.   r─'-;、 /.:.:/\\


814 名前:名無し客:2012/01/28(土) 20:08:21

>>910 食用に飼育されているポケモンってのもいるんですかね?

(ガクゥ……)
まぁ〜たぁポケモン喰いの質問かよ………
俺も一応ポケモンなんですけどねぇ。そーゆー質問は精神的にクるんだぜ?
オメーら まさかとは思うけどよ、つるんでんじゃねーだろーな?

で、食用ポケモンだって?
昔は水ポケモンを食った後の骨を水に返してたらしーから、昔は
いたんじゃねーの? 俺ニンゲン世界のことはあんま知らねぇけど。

でもって『俺はおねいさんが性的な意味で食べたーい!』と
お決まりのセリフでお茶を濁しておくんだぜ。


>>911 モンスターボールの中ではなにをして過ごしてるの?

これにはさすがのサナくんも苦笑いだぜ。
あのさぁ…… オメーさぁ……
野生動物に「動物園の檻の中ではなにをして過ごしてるの?退屈じゃない?」
って聞いてんのと同じような質問してるってコト、わかってんのか?

まぁな… 俺もあんまりお利口さんじゃねぇし、
誰かにバカとかアホとか言うのははばかれるぜ…?(オニゴーリやキレイハナは別だぜ)
でも言う!
言っちゃうぜ!

ここにはッ! ニンゲンに飼われてるポケモンはいねーよ、ぶわああぁかああぁッ
ついでに あああぁぁほぉぉぉぉッ

イヤッホゥ、言ってやった!言ってやった!
そんなトコで今日はここまでだぜ。


815 名前:名無し客:2012/02/04(土) 22:31:45

雪かけど、雪かけど、なほ我が除雪 楽にならず…………
ぢっと手を見る…… って見たら手にマメがッ!?
きのうの節分でこのマメも撒いちまえばよかったか…なんてな。

だーッ! いつまで降り続くんだよこの雪はよ〜〜〜っ?!
オスメスズ基地の前を毎日雪かきをさせられてるんだぜ サナくんだぜ。
えぇ?サイコパワーで除雪してるから、手にマメができるのはおかしい?
なんつーデジャヴな質問!
でもいちおー答えておくか。 気分の問題だぜ、きぃ・ぶぅ・んっ!

さっ、雪も返事も片付けちまうぜ。
おーいオニゴーリ! オメーも雪で遊んでばっかいねぇで手伝えよー!


>>917 なんで好き好んでダンジョンみたいな暗くてジメジメした所に行きたがるの?

うへぇ〜! 好き好んであんな場所行ってると思われてんだ 俺………
心外だなぁーっ ヒジョーに心外だぜぇぇーッ
仕事だよ、しーごーとっ! 
探検隊のメインオフィスはダンジョンなんだぜ?
そもそもこの仕事だって隊長に半強制的にやらされてるよーなもんだし、
愛しのルカリオさんがいなきゃ、とっくに脱走してるっつーの!

……ま、だけどよ。
つまんなくはないかな? ダンジョンでお宝をゲットして
ハーレム建造費用にあてるってのも悪くないしよ。
それにダンジョンってのは、暗くてジメジメした所ばっかじゃなく
砂嵐のスリップダメージがウザい砂漠とか うっかり足を踏み入れると
エラいことになるマグマだらけの洞窟とか色々あって飽きないもんだぜ…… 良くも悪くも。 


>>918 人間に飼われているポケモンのことを見下してます?

まっさかぁ。サナくんはそんなココロの小せぇ♂じゃねぇぜ?
ニンゲンに飼われてるポケモンを直接は見たことねぇし、聞きかじった程度の
知識しか持ち合わせてねーが、まっとうなニンゲンに飼われてりゃポケモンも幸せじゃねぇかな。
悪いニンゲンに捕まっちまったヤツはご愁傷サマだけどよ。
「やせいを わすれた」と言ってよく思わない…… ってこともないのさぁ。

ちなみに俺はニンゲンに捕まえられる気はないぜ。
俺みてぇなイケメンをゲットしたいキモチはわかるけどな……(キリッ☆
ナイスバディのおねいさんにだったら、風呂とベッドは一緒という条件でなら
考えちゃってもいいぜッ!! ハァハァ

816 名前:名無し客:2012/02/04(土) 22:32:52


>>919 人間なんて、捕まえたポケモン同士を争わせて遊ぶ、野蛮な連中だもんね

おいおーい… 俺は悪いニンゲンは嫌いだけど
ニンゲンそのものを嫌いとか野蛮とかギャバンとか… いや違うか。
ともかく嫌ってはいねーよ?
月並みなセリフでウンザリするだろーが、いいヤツもいれば悪いヤツもいる………
そんなもんじゃねーか。それより俺はアンタが
ニンゲンなのにニンゲンを嫌ってるような口ぶりなのが気になるぜ。
そのキモチはよくわかんねぇわー


>>920 でも人間が危険な目にあっているのを目の当たりにしたら、助けに行くんでしょ?

―――う〜ん。
どうなんだろーか? そいつはちょっと答えに困るぜ。
フレアちゃんやコナちゃんといった、元ニンゲン組みとの交流もあるし
俺は「ニンゲンの味方寄りなポケモン」だと思うよ? 思うけどけどよぉ………

                    _,,, ....... ,,,_
                     ,...<:::::::::::::::::::::::::>.、
              /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
              /:::::::::/::::::::::::::::::::::::::::::_,::ヘ
               ,':::::::::/:::::::::::::_,_..-‐;:''¨ ̄/::::::i    アンタさぁ… もし犬や猫とかが
            i::::::::,'::::::::::/ィハ`ミx;:;:;:/::::::::::::|
              ‘,::::::l::::::::/ ;:;:;:じ゙;:'’,∠_::::::::::::::::!    危険な目にあっているのを目の当たりにしたら
               ヽ:::',::::,′       _>:::::::::/
        、         ヾ;‐-:':ヾー-=`゙’:´:::::/       自分を省みずに助けに行くかい?
.      ,、|:ヽ ハ         `¨ ¨ ´〉ーァ.=-i ´
      ‘;:!::::y'::::i        __,.ィ/ i’:::l::::::|
       '.::::::::::::‘..、       {;;;;;;;;i ノ::::::|::::::|',
       `゙'く:::::::::::\   λ;;;;;「:::::::::::|::::::リ
         \:::::::::\.  /\|::::::::::::|::::::|;:
             \::::::::ヽ'::::/ j;;;;;;;;;;;;l|::::::!
             \:;;;:/  /`¨ ¨´.!l::::::l;:


きっと俺とアンタは同じ答えだと思うんだ。
いや…… 実際にそんな状況にあってみなきゃわからねぇけどさ。
特に俺は「サーナイト」だし、1度守ると決めれば 誰だろーと命がけで守るぜっ。


>>921 寒い日が続くが、服を着てないポケモンには厳しいんだろうな

         、ト、 
          | \ 
         /   \ 
        /      \     ノ{
}ー------/          ヽ ̄   }
',     __          __  /
 ',   /  ヽ       /  ', '  お前それ毛皮のあるポケモンにも同じ事言えんの?
  、   l f_ |         | f1 l/
   \ l {__j {`ト、   ,ィ1 U j;,
  、./ ゝ __人 二^弋.フ二 ー〈
    \      〈 , --、 〉   /\
    ` ー--   ゝ--く -‐' /    |
    |                 |
    |   i         i   _|
    |   `ー――----┴ ⌒´ )
    (ヽ  ______ ,, _´)
     (_⌒ ______ ,, ィ
      丁           |
       |           |

……なんだ今の変なレントラーは?
まぁいいぜ。その通りふわふわ&もふもふな毛皮のあるポケモンや
氷タイプに強いポケモンならこの連日の寒波もへっちゃらぴょ〜んなんだろーが、
俺みたいな毛皮がなかったり、氷タイプが弱点なポケモンにはきびすぃぜ………

クロバット「そんなサナきゅんにオススメのコスプレがあるんだけどォ?」

いらねぇよ。
だからいらねーっての! ムリに着せようとすんじゃねーっ!!

┌──────────────────────┐
│【クロバットは さいみんじゅつを くりだした!】    .│
└──────────────────────┘

クロバット「ガサゴゾ…… ガサゴゾ……… よしっ♪
      サイズは前にこっそり測っただけあって、ピッタリねェ。
      あとはサナきゅんに『あの場所』へテレポートしたくなるように
      暗示をかけて……… ウフフッ♪

      それじゃあ、皆さん またお会いしましょうねェ


817 名前:テスト:2012/02/04(土) 22:51:09
テスト。

818 名前:テスト:2012/02/04(土) 22:52:41
テスト

819 名前:キハ189系@はまかぜ ◆OOBii9P6OOa5 :2012/02/17(金) 03:44:29
次の停車駅は佐津さつです。
ちゃんと表示されてるか心配です。

820 名前:◆ZV7LewG9NG/6 :2012/02/18(土) 19:17:46
テスト

821 名前:◆h1U56s.PRCWi :2012/02/18(土) 19:18:31
もう一度

822 名前:◆yWHzYICtrY8r :2012/02/18(土) 19:18:59
さらにもう一度

823 名前:◆QmCDhaJa6A :2012/02/18(土) 19:26:25
テスツ

824 名前:◆svFMNpFJNI :2012/02/18(土) 19:27:04
テスト

825 名前:黒色 ◆Rur6/czHAAlM :2012/02/18(土) 19:32:40
テスト

826 名前:??? ◆oRPhEnns0U :2012/02/18(土) 19:35:47
今度こそ

827 名前:名無し客:2012/03/09(金) 09:07:54
 
4年に一度の閏年も無事に過ぎ、ようやく3月を迎えることとなりました。去年は大変でしたが……
横山先生の【三国志】を読み進めているのですが、曹操が関羽を自分の家来にしようと
あの手この手で気を引き留めようとする下りで、何やらウホッな連想してしまった自分は
男ながらに眼が腐ってるのでしょうか(汗
最近になってようやく孔明登場まで到達…… 劉備の孔明に対する情熱も恋煩いの如く(ry

ニコニコMUGENWikiで初めて知ったのですが、「Jamバンド」なんてのもあるのですね。
格キャラに個別の声優さんも設定されてるとのことで…… ミクと同時期の登場だったのに知らなかった(汗
ミクを多少なりともSSに出せれば、その際にちょっと出してみようかな?

http://www.akunomusume.com/
悪の娘シリーズ最新作【青のプレファッチオ】、3月22日に発売決定!!
いや〜、すっごく楽しみなわけですが、他にも東方関連とか、買いたい書籍類が
3月末にやけに集中してしまってますね……
一応、東方関連の本は給料日の後に発売日が来るので、問題は無いはずですが……
面白いと耳にした【桜ノ雨】と【南極点のピアピア動画】も確保しましたので、いずれ読みたいです。

http://news.nicovideo.jp/watch/nw207887?marquee
【ウルトラマン妹】の変身後「ウルトラマンジャンヌ」が公開。他に「ウルトラマンアムール」も出るそうで。
脚本はTV本編も務めた小林さんなので、氏の手腕に期待です。TVシリーズと繋がりはるのかな?

http://jul.2chan.net/cgi/g/src/1330414431090.jpg
http://mar.2chan.net/cgi/g/src/1330434471546.jpg
【スーパーヒーロー大戦】、(ネタバレ伏字)
【MEGAMAX】で破壊されたバースは二機とも復帰したようですが、シルバに屠られてしまう様子……
鳴滝変装のドクトルGが変身するカニレーザー、今作ではより蟹っぽいデザインとなるのですね。


http://news.nicovideo.jp/watch/nw210319
【ルパン三世】、27年ぶりにテレビシリーズ復活とのことで。新規キャストで若き日の一味を描くそうです。

http://www.kotaku.jp/2012/02/pokemon_lego.html
レゴで作ったギャラドスとコイキングの骨格標本…… 凄いです(汗
物質界に流入した個体から作った標本がどっかに展示されているとか、SSでネタにしてみようかな?

http://furcas.blog39.fc2.com/blog-entry-701.html
【超会議特番 東方project編】のまとめらしいですが…… ゆっくりがZUN氏に話題にされてたのか(汗

http://www.nicovideo.jp/watch/sm17007505
モバマスのアイドル出身地別動画ですが、奈良は一県でニコニコ御三家をカバーしてるのですね(違
というか最近、高峯のあも微妙にルカっぽい雰囲気のレアカードになったと聞きましたし。
 
 
■今週の作品、色々と

先週の【ウルトラマン列伝】、今度の映画に向けてゼットン特集だったのですが、
解説訳がゾフィーだったため、初代ゼットンが倒された下りで普通に科特隊が倒したと
話していたのを見て何故か笑ってしまいましたwww
まぁでも、児童誌付録のDVDでバードン相手に汚名返上したそうですしね……
カッコいい隊長もネタな隊長も、自分は両方好きですw

【仮面ライダーフォーゼ】第25話……
天の川学園高校は桜咲く春真っ盛り…… 自分の地元はようやく雪が少しずつ解けてきた頃です。
弦太朗って、やっぱり一級フラグ建築士ですね(汗 珠恵と律子に誘われかけてたし……
というか、あの3人とも何時の間にか仲良くなってたのですね。ということは野本も弦太朗をプロムに……♂×♂
新聞部部長・徳田弥生役の鈴木かすみさんは【アバレンジャー】でリジェ役だった娘ですね。もう9年も経つのか……
新部長になった繁野ジュンも久々に登場。フォーゼの女性キャストさんってかなり可愛い子多いですよねw

ツインテールのウォーズマン……もとい、かみのけ座のコーマ・ゾディアーツ。
自身の髪の毛を用いて、所謂“再生怪人”を召喚する、中々の難敵みたいです。
スイッチャーは…… 次回でポッと出の人物が正体じゃなく、今回登場した面々で考えるのならば、
やはり蜀軍兵様の意見同様、弥生が本命と考えて良さそうですね。他に容疑者居ませんし。

美羽がプロムに誘おうとした相手は弦太朗…… 卒業前日にいきなりややこしくなりました(滝汗
流石一級フラグ建築士と言いたいところですが、どうも何かすっごい三角関係の予感がしますw
卒業に関してダディャーナザンが意味深なこと言ってましたし、一体どうなるんだろう?
とりあえず大文字さんが報われるように祈ってます(汗


【KAMEN RIDER DRAGON KNIGHT】第11・14話……
仮面ライダースティング(原典のライア)は、海兵隊志望の青年が騙されてスカウトされたそうで、
本当に「ゼイビアックスの仕業か!」状態ですね(汗 みんな騙されやすさがダディ並みだよ……
ブラッドは14話で退場…… 所詮ストライク専用ガードベント(使い捨てタイプ)だったかww


【ブラック★ロックシューター】第4・5話……
きれいなカガリ可愛い、一人くれ(ぉ そして生徒たちの心の闇を煽る納野サヤ……
○○ちゃん先生と呼ばれる女教師は、正体が悪の怪人というジンクスが(汗 声も地獄少女だし。
オナニーナを彷彿とさせるヨミの顔芸といい、狂気の演出が結構ゾクゾクして良さげですね。
自身の髪を創作に使うヨミもイっちゃってますが、ラストはマジ「どうあがいても絶望」……
でも、これと同じくらいの欝展開を朝っぱらから放送した某ウルトラマンという先人もいる訳で(汗
某カズヤ「救いは無いんですか!?」


【モーレツ宇宙海賊】第7・8話…… はさまりかもケバイ茉莉香も可愛いですw
クーリエ役の堀江さんがいい演技されてますね。シュニッツァーも中々良いキャラで。
あと、OP主題歌の限定版がAmazonで割引されてたので購入しました。中々良い曲ですよ。

【アクエリオンEVOL】第8話…… アンディ♂掘削♂アマタ!そういうのも(爆死
古代のパンツレスリングに起源を持つ謎の書物…… 正体は単なる生徒手帳でしたw
敵のアルテア界は、女性が死滅して男だけが残されたホモの惑星…… 阿部さんを送り込もう(待て
ホモ特有の○○というコメントが妙に多い……(滝汗 シュレードは出てくるだけで笑っちゃいますねw

【戦姫絶唱シンフォギア】第8話…… こちらはこちらでレズ特有の○○が跋扈してますww
やっぱり司令じゃなくて“師匠”なんだな…… ノイズに対抗できない以外はマスターアジア級ですし。
翼の愛称はやっぱり「ズバババン」で決定かww 碧ちゃんは声芸が印象的ですw

【新テニスの王子様】第8話…… 原作読んだときにも思いましたが、
是非とも三船コーチを塾長の知人兼若年ヒーローの教官役として出してみたいところですねw

【けいおん!】在学生編、梓は唯達の後を追ってN女に行く気満々なのですね(笑
案外、「今の仲間」との繋がりを大切して、合流しないルートを辿る気もしないでもないですが。
憂は全連載時に比べて姉離れできた印象で、個人的に今回見せた様なドライな関係の姉妹の方が
二次によくあるようなウェット傾向よりも好感が持ちやすいです。

最終的には梓の卒業までは連載が続くとは思うのですが、どういう結末を迎えるのでしょうかね。
そろそろ単行本出ないかな…?

【浦安鉄筋家族】…… 相変わらず刃牙パロディ回の面白さには定評ありますw
もういっそ、刃牙パロ回を特別編集したコンビニコミックとか出してほしい所ですが… 頼むよ秋田書店!


■最近触れた作品

・宇宙刑事ギャバン (作:のなかみのる)
【ゴーカイジャーVSギャバン】を観たこともあったし、氏の古本屋で漫画版が偶々目に入ったので
値段も手ごろだったので購入してみました。
感想…… 加筆修正によるものか、冒頭で【宇宙刑事シャイダー】、終盤で【宇宙刑事シャリバン】の要素が
挿入される等、中々面白い構成になってまして、TV版未見のみとしても中々楽しめました。
本作と【ゴーカイジャーVSギャバン】のイメージで、少しなりとも話に絡められないかな…?

のなかみのる先生の絵柄、何処となく故・石川賢先生に似てる気もしてましたが、
やっぱりダイナミックプロの作家さんだったのですね。
寄稿ページの方では石川先生本人の他に、【聖マッスル】のふくしま政美先生まで参加されてました(汗
 
 
・超獣機神ダンクーガ GOD BLESS DANCOUGAR 神の戦士たちへの賛歌 (作:園田英樹)
【超獣機神ダンクーガ】の後日談として製作されたOVA作品のノベライズ作品で、
以前に中古で購入したOVAのファンブックを読んで比較したところ、大筋は本編に忠実ながらも
細かい点で差異があったみたいですね(断空光牙剣が使われず終い、小百合の生死など)。
スパロボに出てきた自爆兵器グザードも出てきたり、ムゲの亡霊が裏から線を引いて造り出した
コンピュータに徹底的に管理された復興後の世界の中で織りなされる人間ドラマなど、
色々と見どころが多かったです。ダンクーガ勢もSSに絡められないかな…?
 
 
・リーンの翼 (作:大森倖三) 全3巻
前から2巻まではそろってたのですが、3巻目をようやく入手できて、通して読んでみました。
各所の評判とかを参照すると、全体的に基となったOVAの流れに忠実ながらも、
シナリオ・人物共に、原作よりも読み手が理解しやすい構成にされてるそうですね……
OVAは未見でしたが、漫画はそれなりにロボット物として楽しめた次第です。

スパロボにはまだ未参戦ですが、ACEシリーズでは既に【ダンバイン】とも共演を果たしてますし、
最終的に改心の無かった矢藩朗利と金本平次、コドールやコットウ配下の勢力は、
そのままDショッカー地下帝国軍のAB部隊として組み込んでも良さそうですね。
 
 
>>359 呉織あぎり様(返レス漏れ)

>ソーニャ「確かに無名の妖怪ハンター殿のコメントにはいつも楽しませてもらっているのだが、
いえ、そういう感想を頂けると個人的に凄く嬉しいです。
今後もなるべく不快にならないよう気を付けつつ、コメントを精進させていきます故。
 
 
>>361 一般兵様

お久しぶりです、一般兵A様!
SSの執筆が難航してるのは自分も同じ立場ですが、できれば3月中には完成させたいところです(汗
他にも控えている作業が結構ありますし…… 早く全部消化したいところですが、上手く行くかな(悩

>まさかの左木竜二登場。彼の口ぶりだと、兄・竜太のほうはトアールで撮影に勤しんでいる模様。
>すいません、そのビデオ下さい(をぃ
一応、本スレに投稿されてるドミニア様のSSで兄がチョイ役で登場してたのを意識して、繋げてみた次第です。

>平和な冥王星の日常を地獄絵図に変えたのは、「冥王星・新ジオン党」!
>……モヒカンと軍服ってシュールですね。
リーダー格のAAは、ネット検索で探し当てた【北斗の拳】のモヒカンのAAと、
【機動戦士ガンダム】のジオン軍キャラのAAを組み合わせて製作してみました。
流石に一から作る技量は持ち合わせていないのですが、作ってみたら割とハマった気もしたので、
今後も必要に応じてAAを改造し、挿絵代わりに使ってみようとは思ってます。

>人質をとって立てこもった彼らに、どう対処するべきか相談していたジ・エンド達の前に現れたのは、宇宙海賊コブラ!
>いやー、盛り上がってまいりました!次回が気になります。
リアル方面で色々と忙しい部分もあり、前回の投稿から中々執筆の意欲が湧いてこないのですが、
構想自体は頭の中で完成しているので、あとはそれを早く執筆に反映したいです……(滝汗
次回で綺麗に纏めて終われたら万々歳なのですが……

>次はオーズ編かと思いきやZX編だそうで。
【SPIRITS】とはまた違った解釈で、ZX/村雨良の誕生が描かれてますね。
地獄大使が何故に良をカマキロイド候補から外し、組織にとってもデメリットの多い
パーフェクトサイボーグにしたのか、真相の解明が待たれます。


>『スーパーヒーロー大戦』で、弦太郎&ライダー部は出るみたいですが、オーズやWのキャストの方々の出番はあるのでしょうか……?
雑誌ネタバレによると、【オーズ】からは映司と比奈の登場が確定済みで、
ダブルバースも出るみたいですが、キャストがオリジナルかどうかはまだ分からないです。
【W】で井坂役だった檀臣幸氏は、Vガンのクロノクルなど声優活動もされてる方なので
できればウェザー・ドーパントの声で出演してくれたら嬉しいですが……


>一気に全3巻を買って読みましたが、面白かったです。
>【ビクトリーファイブ】を読んだら面白さが増すと思うので、購入しようかと思っています。
>この設定で、スパロボに参戦したら最高ですね。
繋がりこそ明言されてませんが、一部のオリジナル人物・メカニックが【ビクトリーファイブ】初出なので
自分としては是非併せて読むことをお勧めします。

スパロボ参戦…… 書籍媒体からの本格参戦って、今のところガンダム系しか実現してない現状ですが、
【L】だと小説版や原作漫画などの設定も盛り込んでいたそうですし、ゴッドボイスの新設定とか、
シャーキン周りとかなら断片的にでも扱ってほしい気もしますね。
……シャーキンもバラオもオリジナルキャストが亡くなってる事を思い出すと、一抹の寂しさを感じますが。

>無名の妖怪ハンター様も、あの動画をごらんになっていたとは!
>旧SNKが投げっぱなしにしてしまった龍虎・餓狼の設定を鋭い考察で補完しているのがいいですよね。
>あと、最新話のキングが美しすぎるのは、ナリ氏の愛としか思えない(ぇ
一応、以前から話題に挙げさせて頂いてますが、本当に面白いですよね。
リョウやキングを筆頭に、齢喰った面々がかなりカッコよく扱われてますし、渋い師範も最高すぎます!

何ていうか、雑誌記事や謎本などを参考にしてるにしても、あそこまで色々な設定を拾って
一つの後日談に纏め上げているあたり、作者様の情熱と愛が伝わってきますね。
あの動画を見始めた影響で、小説版や天獅子悦也氏の漫画シリーズも全部揃えてしまいました(笑
以前のSSで舞とアンディを出しましたが、本スレ投稿までに多少描写に手を加えようかと思ってます。
天獅子先生の漫画版由縁の設定も、断片的に取り入れてみたいところですね。藤堂と師範もいずれ出したいですし……

>星矢の設定使ったssを考えてたんですが……ちょっと保留になりそうです。
そうでしたか…… 了解しました。

>本編ではできないヒーローショーならではの設定ですね。
>『嵐』の要素も今後ssに入ってくるのでしょうか?
ヒーローショーと言えば、【クウガ】のショー限定で戦闘員格のグロンギとして登場した
「ベ・ジミン・バ」とかも個人的に扱ってみたいところですね(超全集でも紹介されてました)。
……件の粛清からは、ゲゲル参加資格を持っていなかったことから「非戦闘要員」と看做された、とかで(笑

あと、まとめサイトにも掲載されている、未完のまま終わったSSでも多少要素が扱われてましたね。
 
 
>>362 名も無き蜀軍兵様

>そしてゆで卵で倒された火の山仮面マグマン将軍に合掌…。
もう伝説ですよね…… 自分も動画サイトで見ましたw
ゴレンジャーハリケーンでなくとも、シリアス系統のキャラをシュールorギャグ系統の決め技で
倒すというギャップ、自分もSSの中で一度やってみたいと心の中に秘めてます(ぉ

>芳香ちゃんの方は二次創作で美鈴との競演が目立っているので
>3ボス好きな自分としては嬉しい限りです。
設定上、出自が中華系なのは芳香じゃなく、主人の青娥さんの方ですけどね(笑
 
 
>>363 名無し客様

>今日発売されたグランドジャンプ連載の「いずな」では
……う〜ん、正直ネタバレは勘弁してほしかったですが(苦笑
自分だって雑誌掲載を楽しみにしてる読者ですし、リクスレのルール上にもそういった旨が
記載されてる訳ですので、ちょっとした感想程度なら兎も角、あらすじを事細かく詳細に書くのなら
せめて伏字を施して書くべきだったのでは、と。
 
 
P.S
先日、SSの執筆が思うように進まないこともあり、気分転換も兼ねて、
現在まとめサイトの「検討中のネタ」に纏められている分も含め、旧リクスレに投稿されたまま
未完に終わってしまった、ソリッド・スネーク様やINETオペレーター様、金色夜叉様のSSを
今後の構想の肥やしにすべく、HTML方式で自分のパソコンにデータベースとして保存しました。
近いうちに、まとめサイトの方の「検討中のネタ」の方にも、ある程度見易くリストを整えたうえで
掲載してみようかと思ってます。
イノーバ様のSSに関しても、なるべく早いうちに補完・本スレに投稿できるよう努力しますので……

あと、その過程で同じく保存していた本スレを読み返したところ、
サバイブ系統のオリジナルモンスター&サイコオーガ、【デモンベイン】のエンネアの存在を
確認いたしましたので、まとめサイトのリストに追加記載いたしました。
というか、デモベ系統の要素が既に明言されてたんですね… 今更ながら気付きました(汗

もし他に抜けてる点などに心当たりがありましたら、教えてくれるか編集して頂けると幸いです。

828 名前:名無し客:2012/04/01(日) 12:53:18
 
 
 
 冥王星・新ジオン党の無法者どもによって占拠され、
 彼らが数十名もの人質と共に立て籠もっている真っ最中の、街の広場……
 爆発物、可燃物のオンパレードによるバリケードを隔て、自治軍の包囲により封鎖された空間にて、
 今まさに無法者達の狂宴が行われようとしていた。

 新ジオン党の無法者どもは、廃材を組み合わせて即席で造り出した簡素な大竃の中に、
 略奪で奪い取った固形燃料や灯油類を放り込み、さらに火種を投げ込んで着火させると、
 それだけで飽き足らず、まだバリケードの内側に打ち捨てられていたままだった
 テラテラと滑った脂肪がと混ざってこびり付いている、冥王星の住民たちの死骸を乱暴に引き上げ、
 それをもまるで薪や木炭を扱うかのように燃え盛る炎の中へと放り投げてしまった。
 
 人脂を吸った炎は更に勢いを増し、無法者達はそれを取り囲むと
 燃料同様に略奪の獲物である、生肉や生魚などといった食糧を火にかざし、
 ウイスキーやウォッカ等といった酒類のボトルを開封、回し飲みをし始める。
 略奪品で“酒の肴”をつまみ、未だ勝敗が決していないにもかかわらず、
 新ジオン党の連中はまるで自身らの勝利が確定したかのように、享楽に浸っていた。

 そんな狂宴を取り仕切り、部下に大量の酒類を振る舞っている中心人物は、言うまでもない。
 つい数時間前に市街地へ襲撃を駆け、罪のない人々を無差別に殺戮したに飽き足らず
 冥王星の自治政府から更なる搾取を目論む主犯格……
 そう、サングラスに大きなモヒカンが特徴的な、冥王星・新ジオン党のリーダー格の男である。
 
 リーダー格は略奪品の一つであろう、極彩色の綺麗な石で装飾が施されたグラスに
 値段は決して安くなさそうなブランデーをなみなみと注ぐと、それを天に掲げて部下達に歓喜を促した。
 
リーダー格「ハハハハハ! これだけの人質に、完璧なバリケードと来た!!
       もはや連中には、大人しく我らの要求を呑むしか選択肢はあるまい…… 勝ったも同然!!
       まだ決着こそ迎えていないが、労いだ! 酔わない程度に楽しもうではないか!!」

無法者共「「「ジーク・ジオン!!」」」
 
 号令と共に、悪の系譜を引き継ぐ無法者共は酒瓶やグラスを天に掲げ、乾杯する。
 そして、無法者どもが宴を取り仕切っている最中、彼らに人質にされた数十名もの人々は
 ロープで縛られたまま、炎の暖かさからは隔絶された、封鎖空間の隅に固められていた。
 
 そしてその中に、遥々地球より観光目的で訪れていた、佐木竜二の姿もあった。

竜二「(う〜、センパイだったらこんな状況でも、色々やって縄抜けでもしそうですけど……
     とてもじゃありませんが僕には無理です……
     兄さ〜ん、センパ〜イ…… 誰か、助けて〜〜(((((((( ;゚Д゚)))))))ガクガクブルブル)」

 指一本動かす事すら恐怖で躊躇われてしまうこの現状……
 一観光客の、ましてや中学生でしかない竜二にとっては、あまりにも過酷過ぎた。
 例えその意思が無法者の悪逆に反抗しようとも、僅か十代前半の少年相応に過ぎぬ
 か細い肉体では、とてもではないが野盗に刃向うどころか逃げ出すのだって難しい。

 “センパイ”であれば、このような状況だろうと決して捕虜の立場に甘んじることなく、
 色々と策を講じて脱出を図るのではないかと、竜二は一瞬脳裏にも閃いたが
 残念ながら、それを自分自身が実践するというのは流石に無理があるだろう。
 ……ただ、彼の背を追い、数多の怨恨と憎悪が渦巻いた、星の数ほどの殺人事件に
 兄同様、“センパイ”の傍に付き添って立ち向かった助手の一人として、彼が選択したのは、
 
竜二「(くぅっ…… でも、諦めません!!
     絶対に生き延びて、連中からカメラを取り戻して、無事に地球に戻って見せます!!)」

 そう、絶対に「諦めない」こと。それが彼が今行える、唯一の戦い方であった。
 例え自分達が敵に比べてどんなに無力であろうとも、心まで屈する必要はないのだ。

 かつて全人類の隷属を企む闇の勢力に果敢に挑んだ、一編集者の集まりに過ぎない男達が
 あまりにも強大すぎる敵の力により、その活動を停止せざるを得なくなりながらも、
 決して“諦めることなく”、解散後も各々で自分達なりの戦いを続けてきたかのように。
 この少年もまた、齢14にして数々の死線に触れてきたが故か、その身体の震えを隠せず
 心も恐怖に鷲掴みにされながらも、その気持ちだけは決して捨てることなく唇を噛みしめていた。

 今はただ、恐怖を堪えて耐え忍ぶばかりである。
 
 
 
無法者「オラ、火ィ足りんぞ!! もっと燃料ホトケ増やせ!!」
 
 無法者の荒々しい声と共に、彼よりも立場が下であるらしい者が、近辺に打ち捨てられていた
 人々の死骸の中から無造作に一人拾い上げ、燃え盛る炎の中に投げ込む。
 人脂の燃料を補充された竃は瞬く間に火力を増し、無法者共はゲラゲラとそれを囲みながら
 ベーコンやハムを齧りつつ、度数の高い酒を呷り、自分達が殺した人々のことを嘲笑していた。

無法者「ケケ…… 今竃に入れたヤツ、あそこに縛ってる娘っ子を庇った奴だよな」

無法者「馬鹿な奴…… 素直に娘よこしゃいいものを、最期まで邪魔しようとウザいのなんの。
     ジオンの正義の為に戦ってる俺達を労おうとしないから、こうなんだよ。
     ……ま、ブッ殺した後、娘を存分に楽しませてもらったけどな」
 
 
 無法者共の下卑た嘲笑は、隅に追いやられている竜二の耳にもしかと届いていた。
 そして彼のすぐ近くから少女の涙ぐんだ声が漏れる。

少女の声「ヒック…… エグ…… おとーさん……」

竜二「(この娘…… じゃあ今、連中が竃に投げ込んだ死体は……)」
 
 竜二は理解した。無法者に命を奪われ、いまなお連中の宴に利用されるという屈辱を受けた男。
 そして、男が懸命に守ろうとするも力及ばず、鬼畜生どもに嬲り者にされたか弱き少女。
 ……僅か数時間前は平穏な生活を営んでいた、何一つ罪のない親子に訪れた悲劇。
 その事実を脳裏で反芻するごとに、竜二は心の奥底から反吐を吐きそうな感覚を覚えた。
 
 
 
 ―――そして、これらの悲劇を巻き起こした張本人である、無法者のリーダーは
 宴の馬鹿騒ぎから席を外し、一歩離れた場所にて、何やら一人の人物の姿が描かれた
 大きめの肖像画の前に跪き、恭しく頭を下げているのであった。
 
 肖像画に描かれている、長い銀髪が特徴的な男…… 見た目は精悍だが、年の頃は恐らく20を下るまい。
 その肖像画を目にした竜二は、描かれている人物が誰であるかを瞬時に理解する。
 
竜二「(あの肖像画は…… “アナベル・ガトー”……!?)」
 
 
 
――――中学の“歴史”の授業、その教科書に記載されていた彼の名前と顔を、竜二は知っていた。

 一年戦争から戦後にかけての血塗られた戦乱の記述において、幾度もその名前が綴られていた
 「ソロモンの悪夢」の異名を持つ、ジオン公国軍のエースパイロット。
 一年戦争終結後、地球連邦軍士官学校の現代戦史教本にも彼の存命時から載せられた程の人物で、
 新兵は勿論、戦争を生き抜いたベテラン兵でさえも、その名には恐怖と焦りを感じたと言われている。
 実際、その威光から、ジオン軍の残党勢力や、ジオニズムの信望者からは今なお強く支持を受けている
 人物でもあり、英雄視される程でもある。

 ――――無論、そんな英雄視されるアナベル・ガトーが、終戦後に残党勢力“デラーズ・フリート”として
 活動する中で挙げた軍人としての“功績”も、竜二は忘れてはいない。
 ……強奪した連邦軍の試作モビルスーツにより、連邦軍の観艦式に対して行った核攻撃。
 ……エギーユ・デラーズの指揮の下、ただ今日を生き抜こうと懸命だった、罪なき人々に対する
 空前絶後の殺戮行為以外の何物でもない、地球へのコロニー落としという蛮行。
 ……そして、恐らくはスペースノイドの地位向上と意識改革を狙って短絡的に行われたそれらが
 結果的にアースノイド、スペースノイドにとってどういう結果を齎したのか、という歴史の事実。

 ――――ジオンの歪んだ大義を信望した、“悪の英雄”のことを。
 
 
 そんな竜二の想いなど露程知らず、アナベル・ガトーの肖像の前で頭を下げていたリーダー格は、
 顔を上げると、肖像の中のガトーを凝視し、まるでガトー本人に語りかけるかのように呟き始めた。
 その姿を目にした竜二は、まるでカルト宗教の教祖に洗脳された信者の姿そのものではないかと思ってしまう。
 
リーダー格「おお、ガトー殿…… 聞けば、あなた様も例の“黄泉還り”によって現世うつしよに帰還し、
       ディバイン・ショッカーにおいて大首領様の下働いていると聞く……
       待っていてください。偉大なるダイクンやギレン総帥、そしてデラーズ閣下に報いるためにも
       この作戦を成功させ、必ずや冥王星にジオンの威光が潰えていないことを知らしめましょうぞ」
 
 
 ――――単なる選民思想と化し、支配と大量殺戮の口実に堕したジオニズムの影響は未だ潰えていず、
 彼ら冥王星・新ジオン党を始め、宇宙各地にジオン残党勢力が潜んでいることからもそれが理解できるだろう。
 ……そして恐ろしい事に、かつての戦乱で落命したはずの、ジオニスト達によっての英雄達、
 アナベル・ガトー、ガルマ・ザビを始めとする人物が、件の“黄泉還り”によって復活し、
 新たなるジオン残党軍の一派を形成、宇宙全土を震撼させている無限帝国ディバイン・ショッカーに与して
 悪行を重ね続けている現状は、竜二もニュースの類で目にして知っていた。
 
 ……その存在が、彼ら過激なジオニスト達にとってどれだけの影響力を持っているかは想像に難くない。
 事実、Dショッカー再編以前に発足したガイスト・ショッカーに、黄泉還ったガルマやガトーが与している報が
 地球圏を駆け巡ったと同時に、各地で潜伏していた残党軍の活動が活発化した程である。
 自分自身らにとっての“正義”と“理想”ばかり追求し、相反する思想を認めない、偏狭でありながら
 武力ばかりは強大な殺戮者…… 彼らが遺し、今も増え続けている遺恨は、あまりにも大きすぎた。
 
 
 
 ――――竜二はインターネットの記事において、デラーズ・フリートの“星の屑作戦”によって
 焦土と化した北米穀倉地帯の、少し前まで自分と変わらない生活を営んでいたであろう、
 罪なき犠牲者達の姿を目にした事があった。
 日本のTV放送ではその過激さから、倫理上間違いなく映されることは無いであろう、
 全身が焼け爛れた死骸、四肢と視力を全て失いながらも“不運”にも生き延びてしまった男、
 原型を留めないレベルにまで崩れ落ちた両親の遺骸の前で立ち尽くす幼い子供達……

 それらの写真から発せられた、記事の文章より心に遥かに強い、“悪”に対する物言わぬ抗議の声は、
 今この状況に置かれた若き少年の理性を突き崩し、怒りの声を挙げさせるには十分であった。
 
 
竜二「何が英雄……! アナベル・ガトーなんて、ただの大量殺戮のテロリストじゃないですか!!」
 
無法者「――――!?
 
 竜二の突然の大声によるカミングアウトに、一時閉鎖された空間が一瞬で静まり返る。
 先ほどまで酒に浸っていた無法者共は酒瓶を口から放し、殺意の籠った視線を竜二に浴びせ、
 また彼と同じく縛られていた市民達も、まるで命を投げ捨てたかのような竜二の発言に顔面蒼白となってしまう。
 ――――竜二自身、発言をしてから身体と歯の付根の震えを止める事ができずにいたものの、
 それでもなお、自分の元に怒りの形相で歩み寄ったリーダー格の顔を睨み続けていた。
 
 
リーダー格「――――手前、今何と言った?

竜二「……アナベル・ガトーは、大量殺戮のテロリストだと言ったんですっ!!」

 未だ口元が震えながらも、もはや後に引けなくなってしまった今、竜二はただ口答えをするしか道が無かった。
 眼前の無法者の顔に青筋が浮かび上がるのを視認しながら、彼は自分自身の感情のまま、
 ジオンに対する怒りを言葉にし、リーダー格へと投げつける。

竜二「……大体ジオニズムなんか掲げて、あなた方のやってる事は結局なんです!
    気違いのジオン・ズム・ダイクンが言触らした虚言を、あなた方やガトーみたいな馬鹿タレが
    真に受けて、こんな酷い事をやらかしてる訳ですよね!!
    それだったら結局ジオニズムなんて、ただの頭がおかしなカルト宗教とどう違いますか!?
    違いませんよね!? 答えてください――――よ゛ぉ……っ!? ゴホッ……
 
 ――――竜二がそこまで言い放ったと同時に、リーダー格の爪先が彼の腹に叩き込まれた。
 彼はサングラス越しからでも十分理解できるほどの殺意を全身から放出しており、
 竜二の胸倉を掴むと、猛烈な怒気を孕んだ声色で恫喝する。

リーダー格「……言いたい事はそれだけか? この劣等人類アースノイドの糞餓鬼が!
       大体、一年戦争が起こった一番の原因は何だ!? 連邦が我々スペースノイドを差別したからではないか!!
       ギレン殿もガトー殿も、我々スペースノイドを悪政から解放するために聖戦に踏み切ったのだ!!」

竜二「……嘘、だ。お前たちは、自分達ばかり信じ切って、他の人たちのことは全然考えてない……
   本当に考えてたのなら、同じスペースノイドを毒ガスで殺したりなんかしないし……
   僕達アースノイドの痛みだって分かった、はず……」

 息も絶え絶えになりながら何とか言葉を吐き出す竜二を、リーダー格はさらに腕の力を強めて締め上げる。

リーダー格「―――もう一篇言ってみろ、マジで殺すぞ」

竜二「あと、“我々”じゃない…… お前らは、スペースノイドにとって、むしろ一番、迷惑……」

リーダー格「上等だ糞餓鬼!! 今すぐ目ん玉引きずり出して―――
 
 
 
無法者「……ーダー!! リーダー!!
 
 突然の部下からの呼び声により、リーダー格は竜二を締め上げていた手を離す。
 
リーダー格「……何だ、一体」

無法者「この閉鎖区画に侵入者が現れましたので、報告に参りました」

リーダー格「侵入者だと……? 約束の物資の交換ではないのか?
       冥王星の連中も、人質がいる以上勝手な真似はできないはずだが」

無法者「それが、その…… 侵入者がバリケードを越えた姿を、双眼鏡で視認しましたところ……
     ……どうも、“エンドー・ダン”こと“ジ・エンド”らしき風貌だったのです」
 
リーダー格「――――!? 何だとォ!!」
 
 「エンドー・ダン」、「ジ・エンド」の名前を聞いた瞬間、リーダー格の顔色が見る見るうちに豹変する。
 リーダー格は慌ててその場から離れ、地面に撃ち捨てたままの竜二の姿を一瞥。

リーダー格「畜生…… まぁいい、どう転ぼうと皆殺しにするつもりだったしな…… 憶えておけよ劣等種アースノイド
       生きて産まれた事すら公開するほど苦しませたうえで、ブチ殺してやるからな」

 そう言い残したリーダー格の顔は実際の所、竜二に対する怒りは殆ど興味を失っているかのようだった。
 彼の顔は、まるで「自分達にとっての宿敵を討ち滅ぼすことができる」ということに歓喜するかの如く、
 口元をニヤけさせ、サングラス越しの瞳はジ・エンドに対いて憎しみを抱くと同時に、明らかに“嗤って”いた。



829 名前:名無し客:2012/04/01(日) 23:58:31
テスト

830 名前:sage:sage
sage

831 名前:名無し客:2012/04/04(水) 12:06:30
(省略されました。全部読むためにココをクリックしても無駄です)


832 名前:sage:sage
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833 名前:sage:sage
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836 名前:sage:sage
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837 名前:sage:sage
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838 名前:名無し客:2012/09/08(土) 21:32:08

……いや、あのさぁ。
そんな「…誰だっけ?」みたいな目で俺のこと見なくてもいいじゃねぇかよ。
あ゛ぁーッ そーですよ!『超多忙キャンペーン・絶賛実施中』だったとはいえ
約5ヶ月も空けちまったのは悪かったと思ってるよっ! いやマジで!!

                _ ....-‐……‐-... _
            ...:´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`:...、
          /.:.:.:.:.:.:.:,:.:.:.´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\
            /.:.:.:.:.:.:./.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
       _ ′:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:_ ... - ァ.:.:.:.ハ
        ヽ{:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:> ´    /.:.:.:.:.:.:}  …いやー それにしても今年の夏も暑かったよなぁ。
            、:.:.:.:.:.i.:.:.:.:.:.:.:/        _ヽ.:.:.:.:.:.:;′  あんまりにも暑くて俺の頭がオーヴァーヒィーツ!しちまって大変だったぜ。
            丶.:.:.l.:.:.:.:.:./   ≡≡   ヽ.:.:.:.:.:.:/‐-..、-,,,、
      r┬z‐-.、/\l.:.:.:.:/       ` /.:,r┬z‐-.、_.:.ヾ/
     r「「l.:.:{:.:/.:.:\ー '  △    /.:///「.:{.:.:.:.:.:.:.:`ヽ\
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

どう大変だったかとゆーとだな、
おっ!こんなところにみずみずしくてウマソーなモモンの実があるじゃん♪
ちょうどノドが渇いてたんだ、ラッキー…ってかぶりつこうとしたら
それはルカリオさんのおしりで、おもいっくそボコられたりしたぜ。
いい夏の思い出だぜ。いやワザとじゃないッスよ、ルカリオさん。
あなたのおしりが魅力的すぎるのがいけないのさ… フッ☆

さぁそんなアホなこと言ってねぇでお返事と行くぜ!


>>984 私は後悔してばかりの人生だよ……
そんなもんじゃねぇの。
俺の場合はポケ生だけどよ〜、けっこう後悔してばっかだぜ。
例えば! ラーメン屋に入って(この世界にラーメン屋があるのかなんてツッコむなよ)
しょうゆラーメンを注文したとするだろ。
食い終わった。金払って外に出る。
そこそこ美味かった… 美味かったけど―――

   塩ラーメンにすればよかったかも………

そんな風に後悔するわけだ! で、仮に塩ラーメンを頼んでいたとしても
「やっぱりしょうゆにすればよかったかなぁ」って後悔すんだよ!
世の中そんなモンだぜ!?

でだ! 大事なのはこっからだぜ。
「塩ラーメンにすればもっと美味かったかも知れないけど
 今日はしょうゆが食べたい気分だったからいいんだ。これでいいんだ。」
って自分を納得させるのさぁ。
そーすりゃ例え後悔したって後には残らないぜ。それに「次回は塩を食べよう」っていう
未来につなげることもできるんだぜーっ。
だから… だからよぉ… 
後悔したっていいんだぜ……?
重要なのは納得すること! これでいいんだ、ってな!
西から上った太陽が、東に沈むよーに! 
ヤンヤンマとニョロトノが結婚したら「とんぼがえり」になるよーに!

      ,. -――-..、
    ./::::::::::`::、::::::::`ヽ
   ,∠__:::::::::::::::::::ヽ::::::::',ヘ     \ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人/
  ,'\   ̄フマヽ::::::i::::::::l::ハ     ≧                             <
  |:::く   弋z込 :::j::::::::l::::|  -=ニ     これでぇ… いいんどわあぁぁぁぁぁ!!  ≦
  l:::: `Z_ /⌒ヽ V::::::::ノ::ノ     ≧                             ≦
  ∨::::::::ゝト __) |:::::彡'゙´    /Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y\
   .ゝ、::::::::ゝム トミ二>

839 名前:??? ◆HOnEYybMdE :2012/09/08(土) 21:33:54

4年。4年か…。
我がオスメスズが結成してから、もう4年。
時が経つのは本当に早いものだ。

♂に生まれたゆえ、進化すら出来ない身。
そんな世間の目に…運命に歯向かってみたくて…
自分と同じような性別由来のコンプレックスを持つ者の支えになりたくて…
今まで必死にもがいてきたが、そんな私がまさか探検隊の隊長なぞ
やることになるとは思わなかった。

今思うことは、こんな酔狂な自分について来てくれた隊員達への感謝。



いつも元気一杯で私達に元気を分けてくれたオニゴーリ。
いずれは成長し、その姿と性別のギャップに苦しむ日が来るかも知れんが
彼女は1匹ではない… 心配はしていないさ。

 |;ヽ_ノ^--^ヽ_ノ;|
 レ´`  ,,,,,、  ´`ヽ/
 |  >-t、▼ ィ-< | …?
  )(_'_> _ <_'_)(
 アヽ ノ屮ヽ ノ イ
  ヽ-、ヽツ ,,_ノ
     ̄ ̄ ̄

少々歳相応にひねくれてはいるが、真面目に仕事をこなしてくれるキレイハナ。
よくネガティブな発言はするが 決して投げやりなわけではなかったね。
だがもう少し素直になってみるのもいいのではないかな?
          ‐- 、         _
        〈   /      r― 、 ハ
         , 、 ∨ //`i ― -L  レ'  }
      /  `r= 、  j     `∨   /
        L_  li   !j=´      i _j
        > ゞ= ''  `フ,-,、   r,、l  冫…?
        <´    ハ  / ,,ゞ '    ゛',,ヽ/
         ヽ_ 」 V    ―   /
          、         ノ

あなたには我が隊を影から支えてもらって、本当に感謝している… クロバット。
オニゴーリも言っていたが、まさに「オスメスズのお袋」と言っても過言ではないだろう。
私1匹ではとてもこの探検隊をひっぱってはいけなかった… ありがとう。
     ヽ.    /    ヾ:、辷‐- . _
      ヽ∠.-―- 、  ヾ:ミヽ、  `ヽ、 __
              `ヽ、ヾ:、`,> (`ャ、 `ヾ7
                  ヾ、`く   _¨ィ"i`ゞァ; …?
                 ___/`     ̄ `ヾ i

正直なところ、ルカリオ。君のような腕の立つ波動の使い手が我が隊に加わってくれるとは思わなかった。
普段は物静かで優しく…戦いとなれば凛々しい勇者となる君もまた、なくてはならない存在だ。
ぜひとも私とも手合わせしてくれると嬉しい。
          r 、
            ! l    /l
         l n:l    / ,|
          l l l l   / /l|
           l l l l__/_/ :l|
            l |ハj `ヽ `ヾ
        /, --=- ゝ  \___
      //´  { 〔jノフ     _  }
     /  l  _ 二ニ -‐   У …?
    /     レ'´    rー一 ァ'´
    /    /\      /l

そして………。オホン。
我がオスメスズ最大の問題児、サーナイト!自覚はしているだろうが、お前は本当に…
バカでアホでスケベで怠け者で本当に手のかかる、およそサーナイトとは思えんヤツだ。
だが、心に優しさを持ち また守りたいものを命がけで守ろうとする『サーナイト』らしさを持っている。
それがある限り… お前はいつだって私達の仲間だ。
         -―===―-
       /::::::::::::::::::::::::::::::::::::: \
     イ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
    /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: :__ハ
    |:::::::l:::::::::::/:::::::::::z≦ミ ̄ /:: l
    |:::::::|:::::::./:::::: ,イkハ } ∠:::::::::|  …?
    ',:::::::';:::::.|:::: / 辻ソ丿  /::::/   おい? 一体誰なんだよ、さっきから俺たちについて
    丶:::::ヘ:ハ::::|       〈::::::/    アレコレくっちゃべってるヤツはよ?
      \::::ヽヘ:j| 、   ,, ヘ〉:/
       >ー 大ミ--‐ォ'゙::::::/
        `'<二ノ  ∠_/


……何を言っているんだ?
今しゃべっているのは他でもない、



             ,illll!            ,illlll!
             llllll!            lllllll!
             llll、            llll
   _        ゙llll、_____    _llll____
  /´  `ヽ、  ,,. ::''´゙llll、::::`'' ‐ 、  `''>‐''´::llll::`''ー- 、  `''ヽ、            ,,. - - ‐ ‐、
 U     `゙Y:::::; -''´llll「゙゙゙ ''-、,,:::`ー''´:::;; -'´llll「`'' -、::`ヽ、  `'ヽ、      ,,、‐ ''´      U
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   `ヽ、     |:::|          |::::::i           |:::::::! ( (′              /      \_______
       ̄ ̄ |:::゙、   ●    ,,!:::::::゙、   ●     ,,!::::::|  ミ_丶、_       _,, ‐''´
         ヽ、:`丶、,,_,,、 -‐''´::::;;;::::::`丶、,,  ,,、 -‐''´,,、- ' ̄ ,,.-''´   ̄ ̄ ̄ ̄
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                   `'ー-''┴──''´
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                                           ――フ     ノ
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・     /     |
                                           /⌒ヽ_ノ   ○

「ひ、ひ、ひ、ひ、ひぎゃあああああ―――っ?!!」
「た… たたたたた、たたったたたっ たいちょーがああぁ…!!
 自分で、自分の口で、しゃ… しゃべってるゥゥゥゥッ!!?」


840 名前:名無し客:2012/09/08(土) 21:34:24

┌───────────────────────────────────┐
│とうとう ふつうに しゃべってしまった ミツハニーたいちょう!            .....│
│ふだんしゃべらない キャラクターがしゃべることが いみするもの… それは!    .│
│                                                    │
│じかい 『さらばオスメズ! サーナイト死す!!』                     .│
│とうとう、やっとこさ さいしゅうかい。 さいごまで どうか おつきあいください。    .│
└───────────────────────────────────┘

                    , -=  ̄ ̄ =- 、
                  /::::::::::> ´:::::::::::::::::`ヽ
                  //::::::::/::::::::_,,.. -r─‐-- ミ、_
                 /;:::/:::::::/:::::::::/f::i::! l     _,.>
                  {:l:::{::::::::{::::::∨ ',弋リノ U  <,:::|   今まで隊長の声をテレパシーでしか聴いてなかったから
                  八\',::::::l:::::,'      u   __>   ぜんぜんわからなかったぜ… ってオイ!
                   >\:::゙v:! 、⌒ヽ.「"ニ‐- ,_マ::::リ     俺死ぬのかよッ!? いやだーっ死にたくなーい!
                   !`..<:::ト ` ‐ '._!:::::::::::::::::::::/      せ、せめて死ぬならルカリオさんの胸の中でぇ〜!!
                   \:::::::::::::::::::::;;;l ヾ:::::::::::::∠
       ,....、           __`_ー--‐ ´ /:`¨¨¨´:


841 名前:名無し客:2012/09/27(木) 10:10:56
本文
本文

842 名前:名無し客:2012/10/09(火) 00:20:00
失礼します。はあ〜あ。ちょっとテストさせて貰いますね。

えっ―――僕ですか?
待ってください―――僕は君に何もしていません。あ―――もしかしてあなた、
あ…アンシェル兄さん?ひょっとして突っ込み待ちなのですか?

ああっ…!泣かないで。本当に失礼な事を言いました。今のは謝ります。
君は兄さんじゃない。少し落ち着いて、ゆっくり話しましょう。…え?

触らないでけだもの!!♪、と仰る…。
……はー…。

仕方ないな…、それは確かに、僕は君を騙すかもしれませんね?
ああ、落ち着いて。「あの男」というのが君に何をしたのか、それは知りませんけど
僕はおそらく、その男とは別の方法で君を騙すでしょう。

何故って…、僕はね、君そのものにはさほど興味がないのです。
―――おや、なぜそんな顔をするのです?
ショックを受ける事はありません。君にとってはその方がいいのでは?
いいですか、僕の興味はただひとつ…君の血がどんな味なのか、それだけです。

僕は人間のように見えるでしょう。そうやって君を騙すのです。
さあ…、もたもたしていると噛みつきますよ。僕が噛みついたら君は死にます。
いいのですか?君にも守るものがあるのでしょう?ほら…、

七色が丘中学校のみんなの事とか…
ええ、僕は君の正体も知っているのですよ。調べましたから。

ピカピカぴかりん…じゃん けん ポン ♪だったかな…

…困るのではありませんか?
言っておきますが―――君ひとりでは、僕には敵いませんよ。



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867 名前:名無し客:2012/12/24(月) 21:06:17
http://charaneta.sakura.ne.jp/ikkoku/img/1230913390/867.jpg (16KB)
練習用

868 名前:名無し客:2012/12/29(土) 13:20:19


869 名前:名無し客:2012/12/29(土) 13:34:48


    テスト
    最終テスト

870 名前:名無し客:2013/01/20(日) 09:44:28
http://charaneta.sakura.ne.jp/ikkoku/img/1230913390/870.jpg (27KB)
練習

871 名前:名無し客:2013/02/06(水) 09:21:09
 
 
 ――――畜生、どうしてだ…… どうしてこうなった!
 
 俺達の戦いは決して悪なんかじゃねぇ…… うん、そうだ!間違いない!
 母なる地球にモグラの様にしがみ付き、腐りきった連邦政府の庇護のもと罪なき人々スペースノイド……
 そう、俺達から重税を搾取し続け、のうのうと優雅に暮らしてやがる下等人類アースノイドどもに天誅を下すという
 崇高な大義に基づいた“正義の聖戦”なんだ、俺達の戦いは…… 連邦の連中とは違うんだ!

 偉大なる建国者ジオンズム・ダイクン、そしてその意思を引き継がれたギレン・ザビ総帥、
 エギーユ・デラーズ閣下の目指した、ジオニズム理想社会の実現……
 そのために、連邦政府に媚び諂っていたサイド3以外のコロニーの連中をぶち殺し、
 ……まぁ、これは我らにとっても忌まわしい汚点、シーマの女狐がやらかした事だがそれはいい。
 ブリティッシュ作戦、星の屑作戦という、ジオンの理念に則った素晴らしい作戦によって、
 地球に救う蛆虫共を駆逐し、面倒事を一掃した上で俺達優秀な人類が地球圏を統治するはずだったんだ。
 
 
 ……そして、その為に俺達は、地球圏に潜伏しながらも同一の志を持った勢力……
 大首領殿が君臨する地下組織ショッカーとも手を組んで、下種な地球人どもに味方し続ける
 ホワイトベース隊や仮面ライダーどもと幾度も交戦し、星の数ほどの英霊を失いながらも
 決して組織を瓦解させることは無く、今現在にまで連中が言う“一年戦争”、
 ……勿論、それは蛆虫どもからの呼び名だ。連邦に下ったのは偉大なる公国軍の理念を裏切り、
 腐りきった政治官僚に遜りやがった“共和国”を名乗った売国奴の連中よ。
 ジオンと連邦の戦争は未だ終わっちゃいねえ…… 手前ら平和ボケどもが多数派だとは思うなよ。

 そして今も、太陽系最果て…… 冥王星を開拓者しときながら、地球の連中に媚を売ってぬくぬく暮らす
 生きる価値もねえゴミ屑共から物資や食料を奪い取り、俺達の崇高な理想の為に使わせて貰う手はずだった。
 ガルマ・ザビ大佐、アナベル・ガトー少佐といった我らの英雄達も、この戦乱の時代に冥府より舞い戻り、
 先のショッカーを中核とした大組織ディバイン・ショッカーの地下帝国軍に身を置いて
 忌まわしきαナンバーズを相手に奮闘されていると聞いているのだ。
 
 ならばこそ、今俺達が身代金を稼いで戦場に駆け付け、多大な軍資金を持参して組織に参入さえすれば
 ディバイン・ショッカーにとって大きな恩恵になることは確実……
 地下帝国軍におけるジオン軍の地位は確実に向上するだろうし、兵力を一気に増強して
 αナンバーズの忌まわしいガンダムや特機なぞ一捻りでスクラップ置き場へ送ることができるだろう。
 シャア・アズナブル、ノリス・パッカード、そして女狐シーマ・ガラハウといった裏切り者共にも
 一泡吹かせてやることも出来るのだ……
 
 
 
 ――――だけど、何だこの光景これは!?

 何であの女…… 幾ら弾ぶち込んでも倒れねえんだよ!? おかしいだろ常識的に考えて!?
 おまけに手から何か黒いモン出して、長年連れ添ってきた俺達の同胞を次々とミンチにしやがって!?

 そしてそっから離れた場所で、これまた志高い勇士達をバラバラ死体にしてる中年男はナニモンだ!?
 歴戦のジオンの勇士だぜ…… それが何で、銃弾の一発も掠らずに避けられて顔面砕かれんだよ!?
 三人がかりで吹っ飛ばされ、体中の骨をぶち壊されて、何やってんだよ…… 下賤なアースノイド程度に!?
 
 俺達ジオン党の秘蔵っ子のMS…… 三機あった筈が、知らん間に残り一機になってんですけど!?
 いやいやいやありえんだろ可笑しいだろおおおお!? 幾ら旧式とはいえ、コツコツ略奪してきた資金で
 精魂込めて改造して、毎日整備してた俺達の切り札だぞぉ!? 何であんな簡単に炎上してんだよ!?
 冥王星自治軍の安物ガンダム風情に負けんなよぉぉぉ!! 何でなんだよおおお!?

 何なんだよ、オイ…… 俺はこんな化物相手に戦うために残党軍で粘ってきた訳じゃねえよ……!!
 それともあれか? 俺達が相手しようと思ってたαナンバーズのロボットやヒーロー共は
 こいつらみてェなのがワンサカ…… それ以上の連中もザラとでも言いたいのかよぉ!?
 それじゃ何だったんだよ、俺達の十数年はよォ? 青春も犠牲にして、家族さえも置き去りにして
 一体どんだけ無駄な時間を過ごしてたんだ俺達は……
 おいリーダーさんよ…… あんた言ってたよたぁ! 俺達に敗北はあり得ないってよぉ!?
 俺達“正義”だろぉ!? どーしてこんな目に遭わねえとなんねぇんだよぉ……
 
 
 へ、へへへっ…… 畜生、もうどーでも良くなってきやがった……
 そういや目の前にいるこの男、俺達の味方だっけか? 敵だっけか?
 へへ、もういいや…… 死にたくねえ、全員ぶち殺して俺だけ生き延びてやる……
 フヒッ…… フヒャハハハハハ、ハハハハハハハハ!!!!
 
 
 
  ◆    ◆    ◆    ◆
 
 
 
無法者B「ウギャアアア――――!!
      やめろ…… 俺は味方だ! 敵じゃ…… ア゛ア゛ア゛ァ―――ッ!!

無法者A「ヒャハハハハ!!! ヒャハハハハ!!!
 
 
 ―――MSによる市街戦が佳境を迎えていた頃、白兵戦の方も勝敗は決しようとされていた。
 
 ジ・エンド、セラス・ヴィクトリアといった歴戦の戦士を相手に、たかが残党くずれが叶うはずもなく
 既に戦線は混迷の極みを見せており、無法者共は重火器を敵味方構わず乱射して無駄な被害を拡大、
 そしてバリケード上段に戦列を構えた自治軍兵士達の包囲を受けて逃げる事さえも叶わず、
 次々と哀れな骸を地面に横たえる羽目になっていた。
 
 幾ら白兵戦を挑もうともジ・エンドには次々と蹴散らされ、セラスに至っては重火器すら通用しない。
 RPGで粉々にされてもすぐさま再生する“化物”相手に、既に無法者の大半は戦意を喪失。
 彼らが討ち漏らした無法者は自治軍兵士によって仕留められるか、もしくは武装解除されて
 テロリストの一味として拘束の上で検挙されるという末路を辿った。
 
 彼らはまだ幸せな方だろう。ジオニズムの歪んだ思想に染まりきった者に至っては、
 自分達の敗北を認められずに精神に異常をきたしてしまった者さえもいたのだから。
 
無法者B「嫌だ…… もう嫌だ…… 誰か、たすけゴブァッ!!

無法者A「ケケ、ジオンの大勝利、だぜ……
 
 理性を失い、もはや己の大義さえも見失い、挙句の果てに狂人と成り果て、
 かつて戦場を共にした同胞をナイフをザクザク切り刻む行為に励む、アワレな無法者……
 その身体を、一瞬の内に黒い影が貫き、その狂気と愉悦に歪んだ顔を永久に凍りつかせる。

無法者A「ビギャアァッッ!!
 
 全身からドス黒い血液を噴水のように垂れ流し、ズタズタになって息絶えた無法者の血に塗れた骸は
 つい数秒前まで自身が馬乗りになって切り刻んでいた仲間の身体に圧し掛かる。

無法者B「い…… 嫌ああああああああっ!?

 滅多刺しにされて腕一本動かすことは叶わず、血溜まりの中で声にならない絶叫と共に失禁する。
 “恐怖”と“絶望”…… つい先程まで自身らが人々に振りまいていた“それ”に心を蝕まれた無法者の前に
 先程の黒い影…… セラス・ヴィクトリアの腕から延ばされた、偶然とはいえ結果的に自身の命を救った物体が
 まるで油田に溜まったタールを連想させる形状に姿を変えると、指一本動かせない身体に纏わりつく。
 
無法者B「(い、嫌だ…… 嫌だ…… 助けれくれ……)」

 傷口からの血液のみならず、全身から“体液”を垂れ流す哀れな男を包む黒い影が盛り上がり、
 不明瞭ではあるが“人”とも受け取れるシルエットへと変じ、無法者の顔の傍へと寄る。

黒い影「よぉ。元気か? ……って、見ちゃ言うまでもねぇか」

無法者B「ア…… ウア…… ゴホッ

 致命傷は辛うじて避けているようだが、全身を突き刺す灼熱の如き“死痛”は
 既にかつてのジオンの戦士から、戦意も思考力も奪い去っていた。
 故に、突如“影”が人間のシルエットを取り、自身に話しかけてきたという事態、
 そして、先ほど同胞達を屠った異形の相手は“女性”だったにも拘らず、目の前にいる“影”は
 そのシルエットも声も完全に“男性”だったという事に、疑問を巡らせる余力も無かった。
 
 尤も、黒い影のはそんな無法者の様子など知るかと言わんばかりに一方的に話し始める。

黒い影「……まぁ、言っちゃあ悪ィが、随分情けねぇ話じゃねぇの。
     おたくら、指導者云々は兎も角としても、少なくとも軍隊作って連邦の“糞”に喧嘩吹っかけた
     切っ掛け自体は、不当な搾取や圧政から同胞達を開放したいとか、そんなんだったんだろ?」

無法者B「…………ゴホッ!」

 無法者の顔は既に生気を失いつつあり、青ざめた肌を吐血が赤く染める。

黒い影「“それだけ”なら、まぁ良かった。……だが、“そっから”が全部台無しにした。
     ジオニズムに共感しない他のコロニーを次々とぶっ潰し、その残骸を地球に落として非戦闘要員を殺戮、
     戦後も勝手な理屈で敗戦を認めず、デラーズ紛争やら似たような事を繰り返し……」

無法者B「…………ガッ」

黒い影「そしてどうだ…… 今、手前らの現状を振り返ってみやがれ。
     かつて“連邦がやったような”搾取や略奪を冥王星の連中にやらかし、
     あかつさえ自分達の悪行三昧を棚に上げ、やれ正義だやれ大儀だとかぬかして
     自分達の所業を頭ン中で身勝手に正当化しギャーギャー喚くも、結局軍隊に討伐される……
     ……手前ら“ジオンの英雄”様にゃ、お似合いの末路ってとこか?」

無法者B「…………ゲホッ! ゴホッ!
 
 無法者は何かを言いたそうに喉から言葉を押し上げるも、その口からは赤黒い血が吐き出されるばかり。
 黒い影の“男”は、何時の間にか左手にソフトボール大の量くらいは溜まった煙草の吸い殻の塊を握りしめており、
 右手で無法者の血まみれの口をこじ開けると、そこに吸い殻の山を容赦なく押し込んだ。

無法者B「……ゲェッ! エッ、エッ」

 股間を小便で濡らし、目は既に白目をむき、そして口には有害成分をたっぷり含んだ吸殻を詰め込まれて
 もはや全身を弛緩させて震える事しかできない、無様な無法者の姿に最早興味を無くしたと言わんばかりに
 黒い影の“男”はその視線を外すと、新たに着火済みの煙草を咥えて紫煙を燻らせる。

黒い影「“残念ながら”、手前はここじゃ死にはしねぇよ。ま、せいぜい自分の罪に向き合いやがれ」

無法者B「(………ッ!?)」
 
 そう言ったと同時に黒い影のシルエットは形を失い、火の着いた煙草もろとも崩れ去る。
 再び不定形になった“それ”が再び戦場に舞い戻り、同胞達を次々と手にかけていく光景を見た直後に
 無法者の眼前に映ったのは、自身の身体の上に圧し掛かった死骸を退かして覗き込む、冥王星自治軍の兵士の姿だった。
 
 
兵士「こいつ、まだ息がある…… もう全然動ける状態じゃなさそうですし、どうします?」

指揮官「捕縛した上で手当てしろ。こいつらにゃまだまだ吐かせる事が山ほどあるんだ。
     今にも死にそうな奴に“尋問”してもすぐにくたばっちまう…… 傷は治しとけ。
     ……何より、家族や隣人殺された連中の心の平穏の為にも、こいつらにゃ徹底的に
     “見せしめ”になってもらう必要があるからな」
 
 恐らく、敵に捕縛されて“不運にも”生き延びてしまうであろう自分が、どのような凄惨極まりない報復を受けるか……
 それを考えた瞬間、無法者の思考はショックで深い闇の中へと沈んでいった。




872 名前:名無し客:2013/02/11(月) 09:48:08
http://charaneta.sakura.ne.jp/ikkoku/img/1230913390/873.jpg (21KB)
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873 名前:名無し客:2013/03/17(日) 18:59:57
以下ネタバレに繋がりかねないので秘匿

納豆餃子飴、劇場の購買で販売すればいいのにね
(ただし誤って食べちゃった子どもたちのその後は保障しかねるが)


874 名前:名無し客:2013/04/01(月) 23:22:07
せんぶらからの投稿テスト

875 名前:<みんなの心の病み>古明地さとり ◆3RDEYE9zPw :2013/04/02(火) 00:56:15
                                                |`ヽ
                          _ - ─ ´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄::`‐-:::、      |  `ヽ    ノi
                       _ -‐ ´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`ヽ._  ./     >‐ ´  ゝ、
                     /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::>'  _ -‐´        ヽ
       _            /::::::::::::::::::::_::-── ´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ `‐- 、_:::::/___ /           `;
       \|          /::::::::_-‐二二 -─────────::-::、._..<_   'ヽ=二_        |
  /` ー-、           ./:::/::ニ-‐´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`‐:-./_  .ノ       .|
  |    |           /=´-‐´:::::::::::::_::-─‐/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ ̄`二 ー‐-::、:_::::::::::::へ、        /  ┐
   ̄ ̄二_        /::::_:::-:‐ ´ ̄ ̄    ./! /        ,-t<.´   ̄`ヽ   `"ヾ‐:-_:ヽ    _イ    !_ ノ`
    i´ _」       /_-フ´   /        / i! /.        |'.   ヘ   ヽ ヘ   ヾ:::::::`:ヾ..___|
    '‐´     /::´::::/    ./    '.    /_! i_ '.       /‐.'.  ∧   ` ヘ   ヽ::::::::::::::`;       よ
          ./::::::::::::/,    .i!     '.   /´ ,.リ.、ヽ     ./´ ̄| /`ヾ、.'.     |    |:::::::::::::ノ     ─‐、
          `、::::::‐´゙:i    i!     .}  | ヾ::::::::'。ヽ    ./ ヾ;::::!/。   ヾ、   i!   .|:::_::/        '
           ヽ:::::::::ヽ、  ヘ     .i!ヾ}.iゝ':::::::::::'.  ヽ / i!ゝ'::::::::::'.     ||   /    .i!´        `ー
             ` ー-{ヽ  ヽ   /  ` | i::::::::::::::|   !/ |:::::::::::::::;:|    /.'. ./ ∧   |ヽ_           つ
              _-=ソ .ヽ  }ヽ ..||、   '.:'.ー,‐-',   '  '::、::-:,'-リ   / |/  / ヽ .}‐ 、ヽ
            / /    .}'./  ヽ|ベ    ヾ二-       ゝ二ヽ   メ   リヽ |  `ヾ.、 ヾ
            !  |    i! !、    ヽ _                ,!,ソ     > '   `ヽ }
             ソ!    .'.      、_ `゙XXX i´ ̄ ̄ ̄ヾ、 XXX /    /        /
             ./ ヘ    `‐;-、   ヘ: ヾ、' _  !       !  _ -‐´:|   /_ __      /
            !   ヽ ,_/: : >- 、 ヘ-:、: : }`‐、`ー──_'=‐ソ: __:ヘ ./: : : : ::ヽ  _ノ、  {
                ∨: : : : ; ´    ヾ、 ヽ:`‐:i   `><´  .i_:/´   ヘ! `ヽ::::::::/´`、 ヽ_.'.
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三三三三三三三三三三三三三三ヽ-、__, 、_ ノ三三三三三三ニヽ_, 、_,__ ノ三三三三三三三三三三三三三三三三
三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三

イ ン テ リ ア 募 集 中

              ※生命活動を止めて、ウチの玄関を彩る簡単なお仕事です。
                                     未経験者歓迎!(物理的に)温かい職場です。


三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三
三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三

876 名前:名無し客:2013/04/05(金) 16:14:49
http://charaneta.sakura.ne.jp/ikkoku/img/1230913390/876.jpg (196KB)
連投済みませんが、手持ちでこんな物が見つかったので……
地元の地方紙掲載の風刺絵コーナーのやつで、日時は残ってませんが
確か横山光輝氏の亡くなった直後、今川版鉄人が放送始まった頃だった筈です。

877 名前:名無し客:2013/04/09(火) 01:26:06
――文字色テスト…990033
――文字色テスト…#990000
――文字色テスト…#cc0000


878 名前:名無し客:2013/04/22(月) 01:00:32
とうめい

879 名前:名無し客:2013/05/09(木) 21:29:42
http://www.fujikyu-railway.jp/div/ticket/img/fujisan/fujisan.JPG (15KB)
テスト

880 名前:名無し客:2013/05/18(土) 00:41:30
 
 
 
無法者A「ち、畜生…… 撃て! 兎に角撃て! 殺せェェッッ!!!
 
 
   BLAM BLAM BLAM!
 
 
ジ・エンド「ちぃっ!」
 
 ジークジオンと、指導者の名を冠した冒涜的な絶叫を上げつつ、無法者達が乱射する機銃掃射を
 素早いステップで躱したジ・エンドは、両手に特殊アクリル製の手裏剣を数枚重ね、敵の一団に向けて投擲する。
 射出された数枚のアクリルの刃は、弾丸めいた軌道を描いてジオンの無法者へと襲いかかり
 次々とその額を貫き、その頭骨の中身もろとも脳天を破壊してゆく。

無法者B「アバァッ――――!!

 数名ほどいた筈の無法者共は、あっという間にジ・エンドの早業によって
 揃いも揃って眉間に風穴を開けられて即死、メタンの凍土にその醜い屍を晒した。
 そしてその屍が地面に崩れ落ちる際、頭部に刺さったアクリルの刃が傷口から噴流の様に
 吹き出る脳漿によって押し出される形で外れており、その死に様はまるで、場末のホストクラブにおいて
 一本数十万はするだろう高級シャンパンが次々と開封される光景を、見る物に連想させたであろう。
 
 その見事な業前ワザマエを前にして、生き残って半ば萎縮しつつある無法者達はただ足を竦める事しかできず、
 自分達の敵である男の母国で語り継がれる伝説的存在…… “忍者ニンジャ”を、彼の背に幻視する者もいた。
 
 
 ――――ふと、ジ・エンドは自分の背に、幻視でもなんでもない、冷たい“銃口”の感触を感じた。
 前方の敵に神経を集中させすぎて迂闊だったか、潜んでいた別の無法者に背後を取られたらしい。
 視線を向ければ、背後を取ってるのは一人だけではなく、また数名の無法者がナイフや長脇差ドスを携えている。
 
無法者A「ハッハァ…… 残念だったなぁ。貴様ら風に言えば“王手チェックメイト”ってとこかァ?」

 自分達に実質命を握られてしまった獲物を前に、薄ら笑いしながら舌なめずりする無法者達。
 ……恐らく彼らの脳裏には、夕食のディナーの皿にジ・エンドの生首が盛りつけられた光景が映っている事だろう。
 
無法者A「あばよ。今夜は手前の首を肴に酒盛りだ」
 
 無法者は下卑た笑顔を浮かべたまま、ライフル銃の引き金に指を掛け……
 
 
 
 
コブラ「……いやぁ、それはむしろ早漏リーチってやつだぜ

無法者A「!?
 
 
 ―――それは、一瞬の閃光の刹那での出来事だった。
 戦場スレスレに肉薄したタートル号から飛び降りた一つの人影より放たれる、眩いばかりの閃光……
 ジ・エンドの背後を取った無法者に一直線に襲い掛かったそれは、
 標的の頭頂部から下半身の股座までを光の軌跡と共に撃ち貫き、長大な風穴をぶち開けたのだ。
 当然、身体にトンネルを掘られた無法者は生きていられる筈も無く…… 即死である。

無法者C「ひ…… ヒィッッ!? だ、誰だ貴様……」

コブラ「当ててみろ、グアムへご招待するぜ」
 
 突然のあらぬ方角からの奇襲に狼狽える無法者達の前に、一人の男が地面に着地する。
 その男の左腕に存在する武装…… つい数秒前に、仲間を貫いた光の閃光を放ったであろう
 義手代わりの鋼鉄の銃身を目にした無法者達は、“その意味”を理解したと同時に恐れ戦く。

 ……当然であろう。この広大な宇宙において「左腕に銃を持つ男」と聞けば、
 その筋に多少造詣のある人物であれば、連想する人物はたった一人しか存在しないのだ。
 相棒のアーマロイド・レディと共に銀河系全土を駆け巡り海賊としての名を馳せ、
 海賊ギルドの軍団にただ一人で立ち向かい全滅させたという、銀河系を又にかける一匹狼の宇宙海賊。
 人呼んで――――


無法者C「ま…… まさか、そんな…… 貴様は…… 『スペースコブラ』かっ!?」
 
 
 
             _   ___ ノ)
          x ´/_ `Y´       ミメ)
      / / >>         _) \
   ト、__/ // ∠ /         \  乂_
    乂__彡′ 〈ル′            _) \彡′
   /  )                  l、_)    ヽ
  〃  /               |       乂_
  || (                ノ      彡′
  ll  )                  /    \
j乂)// ̄\   |   / |  |(  (   |へ   \ |
乂彡i     ! /丿 〃  xl  jノ>-\  K`|   ノ
   !    斥‐<乂_( _j/xそララ  ) V |   (__
   人   / ! 斗ぞメ、`¨´  ̄ __/   k′ |((
  (((_\l  乂_`¨ ´ハ       乂__彡i |_))丿 ))
    ̄   \___彡   rj   ヽ   _(乂ノ |>――t―ォ
        | ∧   、\__/  / > ´   -‐=====‐<  ̄`
        l 乂\ >ァ=== ´ /   x i´                ` x
         >、j// ー一/ 、//
       ´  @  \__/  ///        -―‐-
 -―<            /    ///     /   !  / \  /
      \       /     √     /     l  / / V
___ ____`_‐- /     |       √ ¨ / ̄\   -‐ヤ ¨
  / /////// !       〉=‐-----!     l (__) !――┤
 〃////////!  、     /|     -‐ヤ ¨ \_/    √ ̄
 ||////////∧   _`¨¨¨ ´  Y´// ∧  /   |   \  ∧
 ∨/////////\  \      ∨ /   /  \     |     /  \
  \ /////////斗‐ `  ‐---V  |    ` ‐---‐ ´
     >  ´          |   \  !                /
-‐ ´∧               l      `               ´//
---‐ヤ∧            |         ` ‐-===-‐ ´   ///
    V/ 、             |                      ////
    V//\          |                    /////
 
 
 
コブラ「お前たちに十億なんざ必要ねぇ…… 天国に行きゃぁ、ずっと“ロハ”で暮らせるぜ」

 そう言いながら、コブラは左腕のサイコガンを構え、周囲の無法者共に鋭い視線を巡らせる。
 新ジオン党は突然の乱入者…… それも、彼らのような者達にとって“超A級の天敵”とでも言うべき相手が
 ジ・エンドに続いて出現したという状況にたじろぎ、明らかに動揺の様を顔色に浮かべる。
 
無法者D「“コブラ”…… あ、あの賞金首のッ!? 何故貴様がここに!!」

コブラ「何故って言われてもなぁ。いや元々、冥王星にゃ偶々通りかかっただけだったんだが……
    なんかどうも、新種の“カビ”が街を襲ってる光景を目の当たりにしたもんでな。
    しかも丁度、その現場に俺の知り合いが二人も居たときたもんだ。
    俺だけが事態をほっぽって、後からジ・エンドやセラスの嬢ちゃんに問い詰められるのも後味悪ぃ、
    ……ってことで、折角だし俺もカビ退治に付き合わせてもらうぜ、ジ・エンド」

 そう述べると、コブラは懐より拳銃…… 時代物のリボルバーと思しき物を取り出し、ジ・エンドに投げ渡す。

 “パイソン77マグナム”……
 旧西暦1955年に米国アメリカのコルト・ファイヤーアームズ社が開発した回転式拳銃リボルバー“コルト・パイソン”の系譜を継ぐ、
 宇宙海賊コブラが左腕のサイコガンの次に信頼している得物の代表格である。
 そのスペックを挙げれば、初速2000m/秒を叩きだし、500m先もの距離から100mの特殊合金メタライトを貫通させるという、
 銃器とは言っても、もはや拳銃の枠には留まらず、むしろ“小型のミサイル”でも形容した方が適切だとも言えそうだ。
 
 
 
 所謂“銃器”がこの地球の歴史でデビューしたと言われるのは、8世紀の古代中国……
 それ以降、オスマン帝国、欧羅巴、戦国時代の日本、西部開拓時代の米国と、
 数々の地域・時代において人類の主兵器として重用され、その都度、改良と進歩の歴史を辿ってきたのだ。

 ……銃器とは人類史におけるデビューこそ、イエス・キリスト生誕より数百年経ってからの
 ようやくという新参者であるものの、その真価は殺傷力・普及力よりもむしろ、他の武器に比較して
 圧倒的に「訓練期間をショートカットできる」という点にある。
 何せ、碌に戦場を経験したことが無い人種でさえも、一旦手にしてしまえばいとも簡単に人を殺せる。
 更にその行程は、弓や弩弓ボウガンに必要とされる卓越した技量は然程必要ない。
 ただ、弾倉に弾を込め、照準を合わせ、引き金を人差し指で引っ張るだけでよいのだ。
 轟音飛び交う戦場ならいざ知らず、気に入らない敵を不意打ちで殺すだけなら小学生にだってできる。
 それだけではない。極端な言い方をしてしまえば、たかが指を弾くだけで人を殺せるのだ。
 直接刃物を押し当てて肉の感触を直に感じるよりも、その罪悪感の度合いは天と地ほどの差がある事だろう。
 一旦その味を知ってしまえば、その魔性から逃れる事は難しい。

 ……そうした「人を殺すという行為に“うってつけ”の特性」を殺傷力を共に引き連れ、銃は世界中の戦場へと普及、
 瞬く間に鉛玉の威力で数億もの血を吸ってきた、人類史にとっても由緒ある“武器”なのである。
 現在も地球圏においては国や地域によっては、一般人の自衛目的による銃器所持を(当然認可を得た上で、だが)
 認めている所も多く、日本国においても諸外国までは普及していないとされるものの、
 銃刀法改正以降は一般市場での銃器流入に伴い、法の秩序すら大部分から変化を余儀なくされた程だ。

 新西暦189年現在ではでは連射ブラスターや光線銃レイ・ガン等々、高機能の光学兵器が飛躍的に発展しているが
 未だにその安定性から、物理的な攻撃力に依存する鉛玉を信頼する、その手の職種の人々は多く、
 サイコガンの次に、その命をパイソン77マグナムに預けている宇宙海賊コブラも、その一人であった。
 
 
 
 そんな彼の獲物を、ジ・エンドは取り逃すことなく手で受けとめると、すぐさま安全装置を解除する。

ジ・エンド「感謝するぜ、コブラ。 ……ただよ、王手に対して“早漏リーチ”はねぇだろーが。そりゃ麻雀だ。
      海自の連中に腕のいい雀士を知っている。今度話しつけて対局しようぜ」

コブラ「いいねぇ、堅苦しいだけじゃなくて、“遊び”を心得てる軍人ってのは。いい酒が飲めそうだ」
 
 サイコガンを構えたコブラに、彼から愛銃を預かったジ・エンド……
 歴戦の勇士二人は、各々の火砲を構えると、新ジオン党の亡霊どもをねめつける様な視線で射抜く。

無法者C「ひっ……!? う、撃て、撃つんだ…… 殺せ……!
 
 鮮烈な殺意の籠った視線を一直線にぶつけられた無法者共…… その顔を蒼白に染めながらも
 失禁寸前にまで圧し折られた威勢を奮い立たせ、各々の火器で敵二人を迎え撃とうとするも、
 その火砲はジ・エンド達と異なり、手の震えによってぶれにぶれ、まともに狙い打てるかどうかは疑わしい。

 ―――それでも彼らは、自身らの罪を認めて頭を下げるより、敵を武力で屈服させる道を選んだ。
 
無法者D「し、死ねやオラ――――ッッ!!
 
 
   BLAM BLAM BLAM!
 
 
 弩弓が。鉛玉が。劣化ウラン弾が。擲弾が。レーザー光が。
 引き金が一斉に引かれると同時に、これまでの人類の歴史で開発された、ありとあらゆる“鉄砲玉”が、
 ジオンの歪んだ大義を貫き通すべく、コブラとジ・エンドの命を奪わんと迫り、着弾して轟音を鳴らす…… が。
 
ジ・エンド「遅ェな

無法者D「!?」

 ――――既にジ・エンドは、無法者達が構えた銃器を降ろす間もなく、彼らの背後を取っていた。
 楯替わりのギターケースに幾つかの銃創を残しただけで、実質彼はほぼ無傷で敵の攻撃を掻い潜ったのである。
 無法者共は背後から響く、静かな怒りを伴ったジ・エンドの声が、自分達を地獄に誘う死神の声色に聞こえた。

ジ・エンド「そんな当てずっぽうの攻撃にゃ、当たりゃしねぇぜ……
      手前らみてえなチンピラ、『髑髏魔神の片割れ』や『無頼・ザ・キッド』どもの足元にも及ぶかッッ!!」
 
 
 コブラから預かったパイソン77マグナムを右手に構えたジ・エンドは、ギターケースから引っ張り出したか……
 左手にM60E4マシンガンを既に備えており、至近距離の無法者どもに何一つ容赦なく無慈悲に掃射した!!
 アワレなジオンの亡霊共は、反撃の体勢に移動しようとする事すらできず、一瞬で肉塊へと変えられた。
 
 
   BLAM BLAM BLAM!
 
 
無法者C「うぎゃああ――――ッッ!!!

無法者D「ひ、ひぃいぃ、ア゛ァァアッ――――!!!
 
 まるで筋骨隆々のハリウッド俳優が、スクリーンの中でステージガンを振り回すかの如く、
 ジ・エンドはマシンガンの反動を片手で受け止めながら、周囲の無法者達に雨霰と銃弾を叩きこむ。
 運よく掃射を避けた敵が反撃を試みるも、彼の放った銃弾がジ・エンドの身体を貫く前に
 標的は華麗なフットワークで回避、もう片方の右手に構えられたパイソン77マグナムの照準を向け、
 絶望の表情を浮かべて狼狽えている無法者の脳天に容赦ない一発を叩きこんだ。

無法者E「わ、悪か…… ―――――――(無声)」

ジ・エンド「外道どもがぁああああああ!!!

 先に述べたとおり、パイソン77マグナムは分厚い特殊合金の壁を粉砕する程の威力を誇る代物。
 故に、生身の人間がその一撃を喰らってしまえばどうなるか…… もはや賢明な読者に説明するまでもないだろう。
 哀れ、脳天に風穴が開くどころか跡形もなく消し飛んでしまった首なし死体を一瞥したジ・エンドは
 右腕に“来る”反動を実感しながらも、そのダメージを然程は気にしていない模様でもあった。

 所謂マグナム弾を用いる銃器は、本来は人間相手でなく灰色熊グリズリーやアフリカ象の狩猟を主目的として
 作られたという歴史から分かるとおり、元来より「人間を凌駕したポテンシャルの敵」を想定した武器と言える。
 そして、その威力を発揮する為に、銃を撃った際に使用者が受ける反動はどれだけになるか……
 流石に一昔前のB級雑誌の広告の様な、一発で肩を脱臼し、尻餅で尾てい骨を骨折するなんて事はないが、
 それでも多種の拳銃に比べて強烈な反動…… 取り分け、ハリウッド映画の主人公の愛銃として採用された
 「S&W M29」と共に一般への知名度を格段に向上させた「.44マグナム弾」の様に、
 戦車の装甲さえも貫通させてしまう程の威力の為に、使用者に相応の鍛え上げられた肉体を要求する
 一撃必殺の殺傷武器であるという認識は紛れも無い事実なのである。

 そういう意味では、「小型のミサイル」とまで形容されるパイソン77マグナムの威力はどれ程の物か……
 言うまでも無く想像つくだろうが、生半可な鍛え方の人間が使用してしまえば、
 一発の反動で脱臼どころか、腕が物理的に吹き飛んでもおかしくないレベルのものなのだ。
 当然、そうなると使用する側にも超人的な肉体…… コブラの様にサイボーグやメカニック相手にも
 体術のみでほぼ互角に渡り合うことのできる、鍛え上げられた生身の鎧が要求されるのは必須。
 そういう意味では、今この武器をコブラより託された延道断という男は、宇宙広しと言えども
 肉体的にも技能的にも要求されるスペックをしっかり満たした、理想的な使い手とも言えるだろう。
 ――――無論、少なくともコブラよりは順位を下げた上で、ではあるだろうが。
 
ジ・エンド「――――とか何とか薀蓄たれるのは結構だが、腕に結構来るもんだぜ、これ……」
 
 ……訂正、二丁の銃器からなる反動を両腕に受け、さしものジ・エンドも50過ぎの身体に疲労を隠すことは難しいようだ。
 が、すぐさま彼は腕を振るいおこし、再び生き残った無法者を見定めて駆けてゆく。
 
 
 
 
 一方、銃撃を掻い潜ったコブラの側はというと、彼を殺すべく各々のバイクに跨った無法者達が、
 古代の中国や欧羅巴の戦を思い起こすかのような、騎馬戦のスタイルでの襲撃を図ろうとしていた。
 
無法者F「ヒャッハー! 幾らあの“宇宙海賊スペースコブラ”と言えども、所詮生身の人間……
      二輪でぶっ飛ばしちまえば一発でお陀仏よ!!」

無法者G「ジオン公国軍の誇りと大義を侮辱した罪、貴様の命で清算させてもらうぞ…… 参る!
 
 戦闘用に違法改造されたオートバイに跨った無法者は、そのハンドルを片腕で制御しながら
 もう片方の手に、自動式拳銃オートマチック方天戟ほうてんげき、ハルバード等々といった物騒な代物を各々構え、
 標的である憎き輩…… 宇宙海賊コブラを円陣めいたフォーメーションによって包囲する。
 その光景を傍から見る分には、さながら一昔前の西部劇映画で、白人俳優が出鱈目に扮した悪役インディアンが
 主人公を大群で包囲するシーンを思い起こすかもしれない。
 
 ……尤も、そんな明らかに不利な状況に際しても、宇宙海賊コブラの顔色に焦りの表情は微塵も見られなかった。
 事実、40年以上に亘る彼の人生の中で見れば、今回のような…… むしろ遥かに圧倒的不利な逆境に
 追い込まれながらも、それを跳ね返してきたことなど“ザラ”である。
 
コブラ「へぇ、まさかこんなとこでスパゲッティ・ウェスタンの撮影現場を鑑賞できるとぁ、思ってなかったぜ」

無法者H「あぁ…… そしてコブラ、手前の役柄は『映画冒頭で無法者に殺される一般人A』だ!!
      アドリブ無しでしっかり演じてもらうぜ!! 死ねやコラ――――ッッ!!

 突如包囲網の中より、二騎の無法者がバイクのエンジンを盛大に鳴らし、コブラめがけて突撃!!
 ポントウや拳銃といった獲物を構えた暴漢どもの攻撃を紙一重で避け、
 それに続いて次々と襲いくる騎馬連中の一撃一撃を、コブラは素早いフットワークで素早くかわしつつ
 それと同時に左腕の“得物サイコガン”から、抜身の精神エネルギーを破壊の力として撃ち放つ!!

無法者H「グワ―――ッ!!!

コブラ「イタリア西部劇マカロニウェスタンっつーか、むしろ香港映画か…… 悪いが、主演としてアドリブ入れさせてもらうぜ」
 
 ――――すれ違いざまにコブラを切り刻むつもりが、逆に次々とサイコガンの標的にされて
 胴体に風穴を開けられ、もしくは首を吹き飛ばされてバイク諸共横転、炎上に巻き込まれて爆発四散する無法者達。
 その結果、無法者による連続攻撃のフォーメーションに明らかな「途切れ」が生じ、
 少なからず疲労を感じているだろう彼らの陣形が崩れ始めた頃合が、コブラの更なる反撃開始のタイミングだ。

 一通り敵の攻撃を避けたコブラが体勢を整え直す頃には、丁度無法者達との間隔が中距離程度開き、
 なおかつ敵の陣形も数名の脱落者の存在により、先程のような包囲網が崩れてガタガタになりつつある。
 自身によって有利な状況をコブラが見逃すはずもなく、再びサイコガンに精神を集中させると
 陣形を崩された無法者達に容赦なくエネルギーの噴流を掃射する。

無法者ども「グワ―――ッ!!!」「グワ―――ッ!!!」「ギャ―――ッ!!!
 
 あっという間に十名近く居た筈の無法者はその殆どが冥王星の灰塵と成り果て、二名を残すだけとなる。
 そして彼らも、自分達の脳裏にチラつく“敗北”という事実を受け入れる事を拒み、
 各々の獲物を構えてバイクをフルスロットルで起動、実質コブラに特攻するような形での突撃を敢行した。 
 
無法者F「ち、畜生…… 舐めんな宇宙海賊が!! せめて手前だけでも地獄に道連れにしてやる……!!」

無法者G「―――くっ、例え我らがこの地で果てようとも、必ずジオンの志を受け継ぐ志士は現れる……
      偉大なるDショッカーにてガルマ様とガトー少佐が生きている限り、正統なるジオンは不滅よ!!
      貴様らなんぞに漢達の魂の輝――――― きゃぱあ、ぱ

無法者F「!? ひ、ひぃ……」

 武人然とした態度の無法者が大層なお題目を辞世の句として唱える間もなく、
 明後日の方向より飛来した“黒い影”が頭を掠めたと同時に、彼の頭部が無残にも砕け散っていた。
 当然ながら即死…… 屍を跨らせたバイクはそのままバランスを崩し横転、バリケードに激突し爆散する。

無法者F「ひっ……」

コブラ「あんがとよベルナドット。――――所詮、空しきは大義の忠か!」
 
 残る一名に勢いをつけて一気に駆け寄ったコブラは、標的が錯乱している一瞬の隙を逃さず
 強烈な拳を無法者の首に一発! 見事、その頸椎を文字通り木端微塵に叩き壊し、フィニッシュを決める。

無法者F「ぐほぅ…… ゴボ、ゴボ

コブラ「戦争ごっこの続きは、地獄でやるんだな。俺の枠も取っといてくれよ」
 
 
 
 
無法者I「く…… 来る、化け物が!」

無法者J「い…… 嫌だ!もう嫌だ!! お、俺は死にたくない!!」

無法者K「ま、待ってくれ…… 俺を置いてくな……」

 ……つい数分前までの威勢は何処へ消し飛んだか。
 もはや誇りも大儀も何もかもへし折られ、涙目になった新ジオン党の無法者達は完全に総崩れであった。
 構成員の大多数はジ・エンドらによって容赦なく屠られ、それから逃れた者達には
 もはや“ジオンの大義”うんたらなど微塵も残っておらず、ただ絶叫を上げて戦火の中を逃げまどうだけで
 ある者は味方からの誤射で絶命、またある者は冥王星自治軍による狙撃の餌食にされ、
 そして残りは自治軍からの投網によって一網打尽にされ、検挙されるという末路を辿った。
 
 ……そして今もまた、戦線より背を向けて逃亡しようとした三名の新ジオン党員二人が、
 自治軍兵士の放ったバズーカサイズのネットランチャーによって絡め取られてしまい、
 まさに水揚げされたイワシめいた死に体でバリケード上に乱暴に引き揚げられ、
 壁の外で待ち構えている自治軍の拷問担当…… 失礼、“検挙担当”の部隊に次々と連行されてゆく。
 
無法者I・J・K「「「うぎゃあああああ!!」」」
 
兵士「へっ…… 大漁、大漁、と!! 前大戦の英雄どもロートルに負けてらんねぇぜ、次!!」
 
 ―――その一方、未だセラスとの対峙を余儀なくされている無法者達は、
 文字通り生きながら“地獄の鬼”と相対しているかのような気分に陥っていた。
 ……無理もない。銃弾や爆撃を幾ら撃ちこんでも微動だにせず、冷笑を浮かべて容赦なく攻撃を加えてくる女吸血鬼ドラキュリーナ相手に
 少なくとも彼らが抗う手段はもう残されていなかったのだから。もはやその顔は蒼白なんてものではない。
 自治軍に捕えられた同胞達の叫びが耳に届いた瞬間、彼らに残された最後の理性の糸は「ぷっつん」と切れた。

無法者L「ち…… 畜生おおおおおおお!!!

無法者M「も、もう嫌だ…… 助けれくれ…… 母さん!!
 
 あまりにも絶望的としか言いようのない状況に際し、精神が完全に崩壊してしまい
 素手でセラスに殴り掛かるも一発で肉ミンチに吹き飛ばされる者……
 あるいはそうなる前に、とっくに圧し折られてた大義やら信念やらを武器と一緒に
 何もかも投げ捨てて、背を向けて情けなく遁走する者……
 恐らく彼らもじきに自治軍に制圧され、先ほどの暴虐に対する報いを与えられる運命にある筈だ。
 
 
 ……そして、戦場を放り出して無様に逃げ惑う部下達を前に、慌て惑う男が一人。
 言うまでもない。今回の事件を引き起こした紛れもない張本人……
 歪んだ大義を数十年にも亘り盲信し続けてきた末に、冥王星・新ジオン党を率いて市街地での殺戮を指揮した、
 モヒカンヘアーのリーダー格であった。

リーダー格「おいコラァ!! 手前らなにやってんだよ!? あんな化け物さっさとぶっ潰しやがれ!!」
 
 いくらリーダー格が、パート・アルバイトの無能な上司めいたヒステリックな喚き声を上げようとも
 もはや精神の糸がプッツンどころか自ら引き千切ってしまった“元”ジオンの勇士達を統制できるはずもなく、
 傍から見れば、ただのモヒカン男がピーピー金切り声を上げている様にしか見えないのはいささか“喜劇”だった。

 ……そして、周囲に群がる雑魚共を粗方すり潰す作業を終えたセラス・ヴィクトリアは、
 “黒い影”で形作られた巨大な片翼を大きく広げ、リーダー格の“首”を標的に見据えて一気にその距離を詰めた!!
 ハナから彼女にわざわざ雑魚をいたぶって蹂躙する必要などないのだ。――――狙うは対象首!!
 
リーダー格「ひっ!? ま、待て……」

セラス「―――首、置いてけ!!
 
 
 
 
 ――――勝負は一瞬で決まった。

 冥王星の大気を一閃のもとに切裂いたセラス・ヴィクトリアの右腕は、返り血で鮮血に塗れながらも
 その手にはしっかりと、手刀の一撃で頸から断ち切られたリーダー格の生首が鷲掴みされていた。

黒い影『大金星じゃねぇかよ、えぇ? 英国イングランドに持ち帰って晒し首にでもするか?』

セラス「――――別に私はサムライじゃないです。首なんてインテリアにもなりませんよ」

 そう言い捨てると、セラスは既に物言わぬ肉塊と成り果てたリーダー格の首を、
 大した感慨を抱くこともないかのように、無造作に何処となく投げ捨てる。
 
 
 
 
 ――――結果、彼女は見逃してしまった。
 肉体を失い、その表情を永遠に凍りつかせた筈のデスマスクが、口元に僅かな笑みを浮かべていたことを。






881 名前:名無し客:2013/05/30(木) 23:43:10
http://keirin.jp/pc/dfw/portal/guest/news/2013khn/05/news20130530_02_sensyu.html
http://keirin.jp/pc/dfw/portal/guest/news/2013khn/05/news20130530_02_kaisai.html
試験

882 名前:名無し客:2013/05/31(金) 21:36:26
歴代優勝者(2013年5月〜)
2013/05/05 四日市F2 加瀬加奈子(新潟)
http://keirin.jp/pc/dfw/dataplaza/guest/raceresult?KCD=48&KBI=20130505&RNO=9
2013/05/12 京王閣F2 石井寛子(東京)
http://keirin.jp/pc/dfw/dataplaza/guest/raceresult?KCD=27&KBI=20130512&RNO=9
2013/05/13 松戸F1 山原さくら(高知)
http://keirin.jp/pc/dfw/dataplaza/guest/raceresult?KCD=31&KBI=20130513&RNO=9
2013/05/20 静岡F2 加瀬加奈子(新潟)
http://keirin.jp/pc/dfw/dataplaza/guest/raceresult?KCD=38&KBI=20130520&RNO=9
2013/05/26 名古屋F2 石井寛子(東京)
http://keirin.jp/pc/dfw/dataplaza/guest/raceresult?KCD=42&KBI=20130526&RNO=11
2013/05/27 松山F2 山原さくら(高知)
http://keirin.jp/pc/dfw/dataplaza/guest/raceresult?KCD=75&KBI=20130527&RNO=10

883 名前:名無し客:2013/05/31(金) 21:36:58
歴代優勝者(2013年1月〜4月)
2013/01/04 平塚F2 森美紀(岡山)
http://keirin.jp/pc/dfw/dataplaza/guest/raceresult?KCD=35&KBI=20130104&RNO=9
2013/01/15 松戸F1 中村由香里(東京)
http://keirin.jp/pc/dfw/dataplaza/guest/raceresult?KCD=31&KBI=20130115&RNO=9
2013/01/20 松山F2 中山麗敏(神奈川)
http://keirin.jp/pc/dfw/dataplaza/guest/raceresult?KCD=75&KBI=20130120&RNO=6
2013/01/26 豊橋F2 中山麗敏(神奈川)
http://keirin.jp/pc/dfw/dataplaza/guest/raceresult?KCD=45&KBI=20130126&RNO=11
2013/02/04 岸和田F2 加瀬加奈子(新潟)
http://keirin.jp/pc/dfw/dataplaza/guest/raceresult?KCD=56&KBI=20130204&RNO=11
2013/02/14 松戸F2 篠崎新純(千葉)
http://keirin.jp/pc/dfw/dataplaza/guest/raceresult?KCD=31&KBI=20130214&RNO=9
2013/02/22 松戸F1 浦部郁里(千葉)
http://keirin.jp/pc/dfw/dataplaza/guest/raceresult?KCD=31&KBI=20130222&RNO=9
2013/02/24 高松G3(ガールズコレクション) 中村由香里(東京)
http://keirin.jp/pc/dfw/dataplaza/guest/raceresult?KCD=71&KBI=20130224&RNO=11
2013/03/03 京王閣F1 中山麗敏(神奈川)
http://keirin.jp/pc/dfw/dataplaza/guest/raceresult?KCD=27&KBI=20130303&RNO=10
2013/03/10 京王閣F2 中村由香里(東京)
http://keirin.jp/pc/dfw/dataplaza/guest/raceresult?KCD=27&KBI=20130310&RNO=9
2013/03/21 松戸F1 カーリーマカラク(豪州)
http://keirin.jp/pc/dfw/dataplaza/guest/raceresult?KCD=31&KBI=20130321&RNO=9
2013/03/31 平塚F2 加瀬加奈子(新潟)
http://keirin.jp/pc/dfw/dataplaza/guest/raceresult?KCD=35&KBI=20130331&RNO=9
2013/04/09 四日市F1 中村由香里(東京)
http://keirin.jp/pc/dfw/dataplaza/guest/raceresult?KCD=48&KBI=20130409&RNO=9
2013/04/15 京王閣F2 加瀬加奈子(新潟)
http://keirin.jp/pc/dfw/dataplaza/guest/raceresult?KCD=27&KBI=20130415&RNO=9
2013/04/21 平塚F2 増茂るるこ(東京)
http://keirin.jp/pc/dfw/dataplaza/guest/raceresult?KCD=35&KBI=20130421&RNO=9
2013/04/28 前橋F2 加瀬加奈子(新潟)
http://keirin.jp/pc/dfw/dataplaza/guest/raceresult?KCD=22&KBI=20130428&RNO=7

884 名前:名無し客:2013/06/01(土) 20:14:45
しろ!

885 名前:名無し客:2013/06/01(土) 20:16:34
ほわいと!

886 名前:◆Hg/6/sI0/w :2013/06/02(日) 01:43:00
スレッドタイトル>ゲート 自衛隊彼の地にて斯く戦えり

以下スレッド>>1内容

銀座に突如開かれた異世界へのゲート!
日常を打ち壊すは飛竜やオーガーを押し立てた異世界『帝国』のヒト種の軍勢!
なんとかこれを撃退した自衛隊はゲートの確保と異世界の情報収集のためゲートの向こうへと逆撃、
コミケへ向かう途中現場で避難誘導にあたり俄かに英雄扱いを受けたスーダラ自衛官伊丹は
異世界で3人の美少女たちと運命的な出会いを果たすのであった。

アルファポリス小説案内
ttp://www.alphapolis.co.jp/index_books_list.php?ebook_id=1042448
WEBコミック版(1話のぞき、単行本化された部分は公開停止)
ttp://www.alphapolis.co.jp/manga/view_manga_opening.php?manga_sele_id=138000030


887 名前:名無し客:2013/06/05(水) 12:46:16
任天堂 業績悪化でも「カジノやパチンコに興味なし」の理由
 
1990年代より浮かんでは消えてきた「カジノ特区」の合法化が、いよいよ現実味を帯びている。
超党派の国会議員から成る通称・カジノ議連(国際観光産業振興議員連盟)の
総会を受け、政府も「成長戦略」の目玉として、カジノ解禁に前向きな姿勢を取る。
6月3日には東京都の猪瀬直樹知事が、「東京を訪れる外国人観光客を増やすため、
レストランや劇場、カジノを一体とした統合型リゾート施設(IR)の整備を
検討したい」と述べ、お台場を中心とする臨海副都心地区でのカジノ構想を膨らませた。
そうした機運が盛り上がるにつれ、株式市場では早くもカジノ関連銘柄を物色する動きが出てきた。
『マネーポスト』(2013年夏号)では、カブ知恵代表の藤井英敏氏がメダル計数機最大手の【オーイズミ】、
お台場で実現なら事業体に食い込むであろう【フジ・メディア・ホールディングス】、
本場米国カジノで紙幣鑑別の実績がある【日本金銭機械】などの銘柄を推奨している。
その他、日本でのカジノ事業を新たな収益源として“一山当てよう”と目論む企業は数多い。
ゲームメーカーの【コナミ】、パチンコ・パチスロメーカーの【アルゼ】、
監視カメラで【ソニー】までもが名乗りを上げようとしている。
しかし、カードやルーレットゲームが特徴的なカジノにもかかわらず、
不思議なことにそのジャンルでは有数の、あの企業名がまったく取り沙汰されてこない。
花札、トランプ、かるた販売を「祖業」に、総合ゲームメーカーへと成長した
【任天堂】である。一体、なぜなのか。
エース経済研究所アナリストの安田秀樹氏が解説する。
「任天堂はもともとカードゲームとの相性はよく、強力なコンテンツも持っているので、
カジノもやれば儲けられる自信はあるでしょう。でも、いくら合法化されても
賭博ビジネスに進出すれば必ず規制の対象となり、自由なゲーム作りができなくなるので、
敢えて避けているのです。パチンコに関しても自社の版権で稼ぐビジネスは一切していませんからね」
参入する気がまったくないから、名前も挙がらないというわけだ。
これは同社の「中興の祖」である山内溥氏の社長時代から脈々と受け継がれる、
いわば“経営理念”でもある。安田氏が続ける。
「任天堂は長らくゲーム機人口の拡大を戦略目標にしているので、
ターゲットは子供からお年寄りまで。カジノともなると20歳以上で、
ある程度所得がある人に限られてしまうため、戦略目標に反してしまうのです。
そもそも、賭博性が高く、射幸心を煽るようなゲームは自主規制で出さないのが任天堂のポリシー。
ソーシャルゲームにおけるアイテム課金のガチャにも否定的な姿勢を貫いています」
その一方で、「いつまでもビジネスジャンルを選り好みしていられないはず」(ゲーム業界関係者)と
揶揄されるほど、任天堂の足元の業績は悪い。2013年3月期で364億円の営業赤字を出したうえに、
昨年11月に満を持して発売した家庭用ゲーム機『Wii U』(Wii後継機)の売れ行きが芳しくない。
「Wii Uはスペックを上げ過ぎて、開発費と原価の逆ザヤが収益悪化のネックになっています。
1台売るごとに1万円以上の赤字を出しているのです。それでも岩田聡社長はソフトの販売でカバーし、
2014年度は1000億円の黒字転換を“公約”しました。これを実現するには、為替による増益効果もなければ厳しい。
何よりもゲーム機は一度コケれば経営体制を立て直すのに、ものすごい労力が必要になるため、いまが正念場といえます」(安田氏)
仮に公約も達成できずに、さらに経営悪化に陥れば、「背に腹はかえられぬ」とばかりに、カジノビジネスに手を染める選択肢も出てくるのだろうか。



888 名前:名無し客:2013/06/10(月) 17:40:15
        ∧∧     ミ _ ドスッ
        (   *)┌──┴┴──┐
       /   つ.     完    │
     〜′ /´ └──┬┬──┘
      ∪ ∪       ││ _ε3
                ゛゛'゛'゛

889 名前:名無し客:2013/06/27(木) 18:07:36

http://www.moegame.com/sfx/archives/201306231918.html
【スーパーヒーロー大戦Z】でも告知のあったキカイダー映画版、単独で今年の秋に公開するそうです。
松岡圭祐氏による小説版も同じ頃に刊行されるそうで…… ちょっと楽しみ。

http://www.famitsu.com/news/201306/27035493.html
スパロボOEのオリジナル主人公&機体、公開されました。
主人公の声はラインバレルの矢島の人…… って思ったら、ヒロインの声は阿澄佳奈さんですか(汗
中の人の代表作とUXのせいで、OEのシナリオを裏で操ってる黒幕じゃないかと勘繰ってしまったり……
全話DL購入特典は、ケロロ軍曹加入と同時に「リアルPGガンダム」が使用可能…… アムロのガンダムとどう違うのwww
ちなみに全話購入せずとも、シナリオ進行で確実に入手可能だとか。チームSRのこういう姿勢は評価したいですね。

http://matomate.blog133.fc2.com/blog-entry-5710.html
【ラブライブ!】第2期、来年春から放送開始…… やっぱ人気あったからなぁ。
またニコニコでやるでしょうし、配信には期待してます。

ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm20619025
……【ドリフターズ】の黒王様の正体、この休載時のおまけ漫画を読む限り、大工の息子だとか、
立川だとか、ブルース・リーと宮本武蔵だとかいうフレーズとか、やっぱり“例のあの人”で間違いなさそうですね……
最後の台詞見る限り、どうも本編で言及するかまでは微妙かもしれませんが。

ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm20099494
個人的に最近凄く爆笑させてもらったMMDの動画ですwww 実際の映像が元ネタだそうですね……

ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm20096403
同じくMMD杯からですが、こんな酷いゲーム実際にあるんですね……(滝汗

http://www.nicovideo.jp/watch/sm21161770
リアル中国裏社会に遭遇しながらも無事帰国されたナリ氏による、昨年以来の更新となった
MUGENストーリー動画【餓狼・SPECIAL】、復活第一弾として天獅子悦也先生テイスト前回の番外編が来ました。
いやホント面白いです、この人のシナリオ…… 天獅子先生の餓狼&龍虎を全巻揃えた身としては
細かいところとかのネタも理解でき、一層楽しむことができた次第です。
……しかし、天獅子氏の漫画のイメージを持った上で、この動画シリーズを見ると、
ボンボン餓狼や戦慄の魔王街verのギースがいかに小物だったんだなって気にもさせられて難儀なとこですが(笑
餓狼&龍虎勢もいずれSSで扱ってみたいですね。いつか師範出せるかな?

http://karapaia.livedoor.biz/archives/52131466.html
ロシア・モスクワのニュースですが、こんなものが現実に存在してたんですね……(滝汗 事実は小説より奇なり。

http://dic.nicovideo.jp/a/%E5%AF%BA%E7%94%9F%E3%81%BE%E3%82%8C%E3%81%AEt%E3%81%95%E3%82%93
・・・・すごい男だ。 色々ググってみたら物凄い伝説がコピペでわんさか見つかりましたw
何という鬱フラグクラッシャー。道明寺さんが寺生まれのDさん呼ばわりされるのも分かるわぁ……
 
 
■機神飛翔デモンベイン プレイ日記(全ルートクリア)

という訳で、無事に通常END&隠しEND&ウェストEND、全て通過してコンプリートを果たしました。
アクション戦で一時間以上拘束されてたのでEASYモードに切り替えたら、凄まじいまでにサクサク攻略できるように(汗
近々故障したVisita処分しようかと考えてますけど、一万円足らずの中古でVista買った方がいいかな……

一斉召喚された鬼械神達の熱戦、慟哭する九朔に叫ぶ九郎の想い…… 熱い展開、マジで最高でした!!!
実質再生怪人として復活したアンチクロス、“悪夢”として無限螺旋に付きあわされたティトゥスとアヌスの最後は
少し物哀しげでしたね…… ドミニア様がティトゥスを△扱いしてた件に微妙に納得。
そしてネロも出陣…… やはりこの人は悪夢じゃ無く、どうも【機神咆吼】の時の本人っぽい模様。
最終的にはマスターテリオンとエセルドレーダを呪縛から解放し、一緒に退場となりました。
「ネ、ネロから生まれた子が、転生したマスターテリオンだったのか! 感じる…… マスターテリオンの魔力を……」
普段は無表情だけど撃墜されたときに声を荒げるエセルドレーちゃん、マジ忠臣。

九朔・アナブラの出自も明確に明かされ、全ては這い寄る混沌が再びデモベ世界に介入するための策略だったと判明。
旧神ENDルートの世界線において、旧神となった九郎とアルが地上に送り返した子が九朔で、
本来存在しえなかった「九朔が“娘”として生まれる可能性」を捏造して作られた九朔の半身こそがアナブラ。
……実質、マザコン息子とファザコン娘との三つ巴の親子喧嘩だった訳ですね(汗
そういや九朔は微妙にアルに似てはいますが、アナブラもよく見たら微妙に九郎っぽいデザインですし……
というか、アナブラのバネ仕掛けって独白、比喩とかじゃ無くマジだったのですね。

「子供が泣いて『おしまい』なんて後味悪ィお話―――  胸糞悪ィって思うんだよ。ふざけるな。くだらねえ。ンなもん俺は認めねえ」
「光射す世界に!涙を救わぬ正義なし!」…… 九郎カッコいい!Nitro+の主人公はみんないいキャラしてて好きです。
にしても最大級のシリアスシーンで、最大級のギャグパートを挿入するのは流石というべきかwwwww

全てはナイアルラトホテップの目論み通りだった訳でしたが、九郎・アル・九朔・そしてアナブラの手によって結局計画は瓦解。
ナイアさんの別の貌、ナイ神父の姿はまんまアウグストゥス…… やっぱりこの人も、這い寄る混沌の無貌の一面なのでしょうかね。
ラスボスとして駆ってきたのは鬼械神クロックワーク・ファントム…… UXではNPCらしいですが、再参戦の時にはこれに乗ってこないかな?
そして最後の共闘では親子共闘のダブルレムリア・インパクトに続き、噂に聞く“究極のレムリア・インパクト”を発動ッッ!!
シャイニング・トラペゾヘドロンによって「平衡世界から存在しうる可能性のある全てのデモンベイン」を召喚し、
一斉に必殺技を放つ「レムリア・インパクト零零零式アインソフオウル」…… 技のスケールも超絶凄かったですけど、
技名が某アストラナガンと同じなのって偶然……? 発売時期的にはこちらの方が第3次αより後発ですけど。
邪神の野望を再び撃ち滅ぼした事により、解放されたアナブラの「私は今、此処に居る」…… スパロボUX発売後だと妙なデジャヴが。
やっぱアナブラかわええなぁ。この子も根っからの悪側じゃなかったし、最終的には九朔と一緒に両親に“初めて”出会えて良かったです。

……ある意味、【機神飛翔】後の二次創作の指針になりえる隠しENDの内容でしたが、
改変された世界線における瑠璃達も、今回の事件を切っ掛けに“前世の記憶”を取り戻すこととなり、
その結果…… 覇道財閥がライカさん専用の強化スーツ・メタトロン、並びにデモンベイン
今後の脅威を想定して造り出すという、空想大戦の参戦には非常に易しい結末を迎えてくれました!!(嬉
遥か未来の子供達を想うアルに対して「それじゃあすぐにでも作ろう」とぬかす九郎、やっぱりこの人最強のロリコンだわwwww
あと、アズラッドさんに救いがあって良かったです、本当に……(涙 エドガーなんていなかった
――――全クリ記念の一枚絵で、成長したと思しき姫さんのミニスカ司令服が描かれてましたが…… うわキツ

……そして、ある意味本作の本命かつ正史とも言われてる(違)、ウェストでアナブラに勝利した場合のEND。
あんまりにも想定外な事態に邪神すらも匙を投げてしまい、その結果、パロディ満載な凄まじい世界線に突入しましたwww
ニトロワでもネタにしてたアナブラの「グリュ=ヴォ512傑(最も格下)」の称号、地球皇帝で「空に笑顔」、
更にはUXでネタが拾われたという「あなたが……蜘蛛だったのですね」や「旧神ウェスト&エルザ」等々……ww
そりゃエンネアもorzするよ(滝汗 マジでデモベ世界最強の癒し要員ですwww
UXじゃデントン先生にお株を奪われた感もありますが、再参戦したらエスカフローネの気密性も何とかしてほしいなーと(ぉ

そういや、スパロボUXだとエンディングで特に世界線が変わる描写はないって話を聞いてますけど
空想大戦で【機神飛翔】準拠で出すなら、やっぱりデモンベイン周りは原作の流れ通りにやった方が正しそうだし、
輪廻する世界が解放された後、九郎とアル以外の人物からは【機神咆吼】関連の事件と記憶だけリセットされたが、
【機神飛翔】の事件以降、瑠璃やライカ達と同様にスパロボ共闘組も記憶を取り戻した…… 風な感じが妥当なとこでしょうかね?
いっそ、輪廻が解放された影響で世界線が少しだけ変わり、センターシティとアーカムの位置が東西大きく離れてしまった、
的な風に設定こじつけた方が色々と面倒が無いかな、って少し思い浮かんだり。
 
 
■企画書 PROJECT_D2

で、こちらは以前に購入したムック本【ニトロプラスコンプリート】に掲載されている短編小説作品で、
【機神飛翔デモンベイン】より更に十数年後の未来…… というよりはむしろ、【機神飛翔】作中で言及されている
赤ん坊の頃の九朔が辿り着いた「旧神ENDの後日談の世界」を主な舞台として描かれた、
一種の続編(っぽい)を匂わせるファンサービス的な内容となってます。
八月党、星の智慧、新生ブラックロッジ……等々といった無数の闇の勢力を相手に、
三十路になっても“うわキツ”な衣装を強制される瑠璃が率いる覇道財閥の他、
成長した孤児3人組がメタトロンの後継者になったり、どう見てもティベリウスとしか思えない謎の人物から
『妖蛆の秘密』の精霊を託されたり等、色々と興味深くもある描写が結構多く描かれております。

他にも、某世界の破壊者みたいに『ヴェドゴニアの世界』に九朔とアナブラが足を踏み入れる一幕、
本編とはまた異なる平行世界において、デモンベインが全ての邪神を全銀河もろとも「全天昇華呪法ビッグバン・インパクト」で消し去り、
その果てに大将首―――アザトースを(全ての宇宙が消滅しかねないことを承知で)狙いにゆく一幕が描かれ、
そして最後に綴られた題、【斬魔大戰デモンベイン】…… 多分一種のネタに近い物だとは思ってるのですけど
それでもスパロボ参戦という僅かながらサプライズがあった今年、何らかの形でもう一つ話題ないかと勘繰ってみたり。
 
 
■スパロボUXプレイ日記

という訳で、エルザちゃん搭乗のデモンベインにより、15話以来久々の姫さんパンモロレムリア・インパクトで
遂にアンチクロスの一角・カリグラを落とすことに成功。アーカムからブラックロッジを撤退させ、ミナミも御用となりました。
一方宇宙ルートではキラ&アスランが自軍加入し、安定のかませ犬デカルトさんがELSの餌になりました。
「おかげで役に立つ負けの経験が積めた、これからはあんたにも沢山苦労してもらいますよ、隊長」なニュアンスで
シンがアスランに返したのは中々良かったというか、この人たち絶対高山先生の漫画版ルート通過してますよね(ぉ
降矢曰く『推しは変えるモノでなく増やすモノ』…… うん、何気にこの人も好きです。
その頃、這い寄る混沌がシェリル達にも接触、ランカの犠牲を代償にシェリルが生き延びれる道を示唆し、
戦闘終了後にシェリルがスパイ容疑で拘束…… 今回劇場版ってことで、話がどう転んでゆくか楽しみです。

もしマスターテリオンが撃墜したのがアーニーではなくジンだったら、互いの運命は全く逆のものになっていた……
何があろうと、運命は“必要な駒”を揃えて、ある様に進んでいく、という事なのでしょうか。
そして、搭載されていた城崎パパの脳髄が覚醒したことによりラインバレルが暴走、
結果、咲良の同化現象が進行し、剣児がごふり、カノンが撃墜され…… かなり絶望的な状況に追い込まれましたが
それを食い止めたのは生きていた矢島、そして迅雷の操縦訓練を秘密裏に行っていた寺生まれのDさん!!
なんかDさんが出てくるだけで、負ける気がしないのは自分だけですかそうですか(汗

石神社長は全ての事象が後々起こりうることを前もって知っていた……
原作のネタバレはある程度聞き及んでますが、この人も色々とダーティーな匂いが。
兎にも角にも矢島と早瀬はDさんの仲介で無事和解するも、直後に加藤機関とホウジョウ軍の混成部隊が出撃。
機体を破壊されたカノンの決意…… ここら辺も原作で知ってますが、翔子お姉ちゃんがどう対応してくれるか。

しかし、オデュッセウスの最強武器がポン刀…… まさに必殺仕事人を地で言ってますね(汗
【マクロスF】、空想大戦じゃTV版と劇場版、どっち準拠ベースが良いでしょうかね?
初代はスパロボじゃ大抵劇場版を優先してた印象もありましたが……

 
 
■今週の作品、色々と

【仮面ライダーウィザード】40話……
仁頭マジいい兄貴。ホント、W以降のサブライダーはある意味主人公以上に好感持てる人が多いなぁ……
ツンデレ木崎さんの協力で「白い魔法使い」こと笛木の素性を探るも中々成果は出ず、
譲と仁頭の様子を見に行った晴人の代わりに凛子ちゃんが後を引き継ぎますが…… 来週で結果出るかな?
……そして、遂に再登場を果たした真由ちゃん。劇場版より先行登場の仮面ライダーメイジへと変身ッッ!!
何気にノリノリで仮面ライダーメイジに変身した中山絵梨奈さん可愛いwww 流石現役JK!

次回予告の中で、絶望を乗り越えた譲を真由と白い魔法使いが、魔法使いにならんかと勧誘するも
譲がそれを拒むカットがありましたが…… 公式サイト見るに、どうも次回は【仮面ライダーウィザード】という物語の
核心に踏み込む重要エピソードとなるとのことで、一気に終盤にかけて隠されてきた真相が明かされ始める模様……
全国の視聴者の想像力を凌駕する脚本を期待したい、次週に続く!


【非公認戦隊アキバレンジャー シーズン痛】第11・12話……
妄想世界の悪影響によって現実世界のスーパー戦隊シリーズが消滅、代わりに「スーパーマルシーナシリーズ」に
乗っ取られてしまう事態に…… というか信夫に首グキグキされてるこずこず不憫w
その結果、戦隊カフェひみつきちが「戦隊葬儀カフェひみつぼち」になってしまうとは…… ある意味恐ろしい(汗

……そして、最終話間際になって遂に明らかになった『シーズン痛』世界観の真相。
やはり本作の世界観は全シーズンと繋がっていたもので、マルシーナから指摘されて全てを思い出した信夫達。
八手三郎によって強制的に番組終了となった後、マルシーナは妄想世界から番組外現実へと潜入し、
あの手この手で八手三郎を病院のベッドで寝たきりにし、自身の思うが儘に世界を動かそうと企んでいたことが判明。
不確定要素であったツー将軍を排除し、リセットされた世界観で遂に現実も妄想も我が物にしたマルシーナでしたが
彼女によって都合よく歪曲された「勝利フラグと敗北フラグ」を逆手にとって強敵デリューナイトを撃破。
……思えばこの人も、前シーズンの時点でメタフィクション的なネタの犠牲になって倒されてましたね。改めて合掌。

そして遂に迎えた実質的な最終話…… 挙句の果てにはウルトラマンのパロディですかwwwww
外資系企業「チガウヨープロダクション」の策略によってニチアサ枠が占領されてしまい、
『非公認巨神プリズムA』なる巨大ヒーローものに強引に乗っ取られるという事態に……
……というか、チガウヨープロってどう考えてもモデルあそこだよね!? 某ハヌマーンのアレだよね!?(滝汗
いやまぁ流石に円谷っぽくする訳にゃいかんでしょうしwww 見た目的にはメガロマン+グリーンマンって感じでしたが。
20代前半のまれいさんに女子高生のコスプレ……うわキツ 中の人は蘭子なのに安部菜々みたくなってるぞww

そんなこんなでプリズムAと『VSシリーズ』企画として直接対決する機会を得、
ツー将軍の協力によりウルザードの巨大化能力によってアキバレッドが巨大化し、巨大戦に突入!!
鉄板フラグを駆使してプリズムAを打倒し、ニチアサ枠にスーパー戦隊を取り戻すも、
本来のVS企画でプリズムAが戦うはずだった敵勢力(宇宙刑事すら適わなかった相手)を相手にすることになってしまい、
最終的には博士が立ててしまった特攻フラグによって、敵母艦ごとアキバレンジャー全員が轟沈してEND……

いや何ていうか、前シーズン以上に悪ノリしまくりなシーズン痛でしたwww 面白かったけど!
最終回は総集編。予告で言った「プラスα」が何なのか期待したいところ。

【銀河機攻隊 マジェスティックプリンス】第12・13話……
という訳で、何処となくスパロボIMPACTの「マーズ・アタック!」のエピソードを思い出す副題だった今回。
USBメモリ渡された際にAVコメがたくさん流れるのは、予想通りというか様式美というかwwww
火星作戦で待ち受けていたのはメガノイドでも木星蜥蜴でも理想の上官No.1の男(嘘)でもなく、
飛行生物のバグズ手術を受けたテラフォーマー!!(大嘘 スパロボプレイヤーのコメントが多いのはファンとして嬉しいなー。
というか公式サイトに4コマなんてあったんですね……ww ケイの絶壁弄りはスパロボでもやってくれるだろうか(ぉ
イズル達の出自はやはりクローンで、彼ら自身もそれを自覚してる模様…… ここら辺はどう繋がっていくか。
機体を旋回させて光学兵器の通り穴を作るタマキすげぇ。子猫ちゃん言われて気力上がったり、
余分三兄弟に助けられて素直に感謝したりと、色々めんこくて好感持てます。
全体的にコメントがモーパイと似通ってるというか、保護者視点気味なのが何というかw あっちもダークホースでしたよね。

んで、戦闘無しの休息回だった13話、自動的に出てくる白米と塩辛でニンジャスレイヤーめいた世界観を連想したのは自分だけか(汗
視聴者が胃を心配する事に定評のあるアサギ、赤い彗星が血涙流しそうなロリッ娘とのデートとはけしからん(笑
なんかケイにどっかのまないた勇者がインストールされちゃった感がありますが(滝汗 日笠さんすげぇ。
……で、丁度7月4日まで、本作の配信済みエピソードが全話無料というサービス実施中ですので、
もし作品に興味がある方は、この機会に是非。めっちゃ面白いのでお勧めしますよ!

【這いよれ!ニャル子さんW】第10・11話……
宇宙人が地球の細菌に免疫ないのは【宇宙戦争】時代からの定番ネタですね…… 大自然は偉大なり。
舞台は冥王星と思いきや北極…… 個人的にはフェストゥムとの一大決戦が行われているイメージが。
北極のミ=ゴの基地…… まんまミッドガルやんwww 歌で頭が破裂して死亡とか、まんまスクラッグを思い出しますね……
とりあえず現在執筆中の「新西暦189年」編にでも、ジ・エンドがミ=ゴの集団に囲まれて戦った事があるとか加筆してみようかな?

11話冒頭でなんか夢の国関連のアニメに出てきたロボットが出てきましたが、これ大丈夫なんか(汗
スぺランカー先生…… この人も空想大戦に参加させることは可能でしょうかね?
クー子は杏Pなんかw 妙に作画のいい珠緒ちゃんが可愛いw ……そういや中の人かな子でしたね。
ラストで何か知らんまに500年飛んだ……? おいたんとツル子のフラグの方にしか興味が向かない次回、最終回!

【フォトカノ】第9・10話…… おお、ののかエロいエロい。なんという圧倒的主人公の嫁度ですが、新見さんがノートに書き殴ってるぞ(汗
内田さんの素性に関する伏線が張られましたが、何気に前田ってそこらのラブコメ主人公よりは鋭い勘持ってる気がが。
んで天使を顔をした淫魔悪魔とタグで謳われたイカちゃん(違)可愛い。何気に後輩になるほどアレな人が多くなってる気がw
というか前田の声、孫権ガンダムと同じだったのか…… いつか新見さんに水銀入り饅頭盛られるぞ(汗

【はたらく魔王さま!】第11話……
という訳で今週もオリジナル回。つまりアニメ版は実質原作2巻分までってことですね。
日笠さん、マジで貧乳のキャラが板についてきた気が…… あれか、中の人のサイズも(強制終了
ラストでなんかオルバが復活下っぽい描写もありましたが、ラスト間際はどうもオリジナル要素が濃くなるそうで。

【波打際のむろみさん】第10・11話…… きりひと讃歌とか懐かしいなー(汗 小さい頃に読んだことあります。
11話冒頭の初音ミク(肉声)には噴出しましたwwwww 乙姫様マジ「はたらく乙姫さま!」。
銀魂の将軍様…… 誰もが思うネタだよなぁwww

【テラフォーマーズ】(先週&今週分)、アレックス×八重子ちゃん公認きたあああああ!!!本が薄くなるな……
ミッシェルちゃんも小吉のおかげで丸くなったのですね…… というかこの人も小吉とフラグ立つのかな?
二夜開けてもテラフォーマーは襲来せず、されど地球からの救助艇なぞ存在せず……
ここは一郎が何か隠し玉で、班員達の援護策を宇宙船に積んでたとか、そんなミラクル期待したいとこですが……
そして、アドルフさんが相打ちで討ち取ったハゲゴキは、どうやらTFの実質的なリーダー格だったことが判明。
中国政府の代表があからさまに怪しい伏線が張られる中、ピラミッドを調査中にロシア班に不穏なラストのコマが……

今月の【HERO SAGA】…… ショッカーオーズの人格は「=ショッカーライダー」ってことなのですね。
新兵器と対策を施したライダーマンによって一旦解放されるも、3枚のメダルはそれぞれグリード態に復活し、
ライダーマンが咄嗟に映司に変身させたのはブラカワニコンボ…… このコンボに何か隠された秘密が!?
 
 
■最近触れた作品
 
・パワードール (作:柿沼秀樹)
大分前に古本屋で購入した小説で、同名のPCゲームを【デトネイター・オーガン】の原作・並びに小説版も担当された
柿沼氏がノベライズした作品とのことです。内容は初代シリーズをベースに前日談などで話を含ませたものらしく、
地球人類の植民星と地球側政府の間に勃発した独立戦争を舞台にした…… 言うならば【太陽の牙ダグラム】風味でしょうか。
所謂人型ロボットを用いたゲリラ戦を舞台にした雰囲気が強い作品で、密林の中での集団線や策略云々の描写など
色々と戦闘描写の執筆に参考にさせられそうな点も多かったです。オーガンの小説版も近いうちに片づけたいですね。

Wikiで調べてみたら、本作の世界観は小説版のベースになった初代以降も、
数年後・数百年後と時代を移り替えた続編作品へと移り変わっていってるそうで……
……ってかこの作品の原作ゲーム、調べてみたら近年になって企画が再始動してるっぽいですね。
 
 
・スーパーマリオ 映画原作 (作:トッド・ストラッサー)
……はい、今年にDVD発売も決定した、噂の「マリオがハリウッドを本気にさせた結果がこれだよ!」な映画作品のノベライズです(汗
自分はレンタルビデオで一度視聴したことがあり、小説を読んだ際にも色々と情景や人物をすんなりと浮かべることが出来ました。
突っ込みどころは結構多いですが、マリオが原作だという事をある程度頭から切り離して触れてみれば、
単独の娯楽映画としてはそれなりに中々悪くない出来の作品だというのが、当時からの自分の評価だったりしますが。
何気に本作におけるクッパやデイジーが属する恐竜人の世界は、太古における巨大隕石の激突による影響で
異世界に隔絶された恐竜達が進化して文明を築いたという設定で、何処となく【ゲッターロボ】や【アバレンジャー】のデジャヴを感じたり。

……クッパ軍団の勢力名に「ダイノハッタン」を採用するとか、クッパが(デニム・ホッパー似の)人間体に変身できる設定にするとか、
クッパの一族の先祖となったのは地球の恐竜で、クッパはティラノサウルスを祖先とするとか、
そんな風に実写映画の設定を微妙にゲーム版設定と絡めてみるとか…… OKでしょうか(待て
個人的には、ファイアボールや大ジャンプを行使する為の恐竜人側の技術等は、組み込んだら面白そうなガジェットだな、と思ったり。
マリオ兄弟が元々はこちら側の地球出身という設定も採用したいとこですが…… 実写映画じゃイタリアじゃなくアメリカなんですよね(汗
イタリア系移民の配管工ってことにしてみようかな?(笑
 
 
・櫻子さんの足下には死体が埋まっている 骨と石榴と夏休み (作:太田紫織)
という訳で、前作と一緒に購入してた【櫻子さんの足下には死体が埋まっている】続刊も読了しました。
前巻同様に、世話焼き高校生の正太郎君と変人お嬢様の櫻子さんのコンビで見てて色々と微笑ましく、
更に地元出身者としては明らかに舞台背景の分かるネタがてんこ盛りで大いに楽しめましたw
第3巻は9月発売とのことで待ち遠しいですね…… それまでにニンジャスレイヤーやラブライブ小説で繋ぎますか(ぉ

……ってか、物語冒頭で櫻子さん達が待ち合わせてたファーストフード店、文章で語られた地理表現見るに
まんま自分の職場の隣なんですがwwwww ああ、何という地元感…… 作品自体はフィクションですが
自分がせっせと職場に働きに行ってる横で、別の世界線じゃ小説の登場人物たちが姿を見せてたんだな、って思うと
それだけで不思議な感覚が…… やっぱり地元舞台の作品って、そういう意味でも思い入れが強くなっちゃいますよね。
 
 
・EX-VITA (作:古味慎也) 2巻
という訳で、前回紹介した【EX-VITA】の第2巻。YJ掲載の番外編が2作中1作しか収録されてないのが少し残念ですが、
帯を見たら完結する訳ではなく、ミラクルジャンプでまた新展開も予定されてるっぽいので、
続刊が出たらそこら辺もいつか収録してくれないかな?と期待してます。
内容は1巻同様に【攻殻】チックなSF世界観を舞台に、主人公の美波とアルマがアンドロイド達を心を通わせつつ
日本を震撼させる難事件に立ち向かってゆくという、ハートフルながらも哀愁漂うシナリオとなってます。
何気に「2050年のボーカロイド」という感じのキャラクターも登場しており、個人的に色々と空想大戦の世界観にも
ガジェットとして盛り込んでいきたいな、と考えております。
1巻収録分で言及されてた「新型アンドロイド規制法」、2巻では特に大きな言及はありませんでしたが
新展開以降の重要なガジェットとなるのでしょうかね……?
 
 
・Three Fairiess Vol.1 (作:比良坂真琴)
こちらは【東方三月精】を手掛けられた比良坂真琴先生による東方の同人誌なのですが、
非公式とはいえ、氏自身によって三月精の面々の馴れ初めが描かれる……という趣旨の作品となってます。
何気に【三月精】完結から一面ぶりに再会できたような感もあって感慨深く、楽しく読むことが出来ました。
Vol.1に登場するのはサニーとルナだけですが(スターは次回以降とのこと)、やっぱり比良坂先生の書く東方キャラは
みんな可愛いです…… 次巻も発売されたら是非とも手元に置いておきたいところ。
 
 
>>713 呉織あぎり様

>新章/仮面ライダーという名の宿命(かめん)
旧BOARDがZOをサポートできないのは、組織力の限界だけという訳ではなく、むしろ「仮面ライダー側の心情」を尊重してのこと……
支えてもらえる人々が居れば確かに心強いですが、それでも仮面ライダーが決して避ける事ができないのは
他でもない「己自身の内側との戦い」…… 丁度、現在放送している【ウィザード】もそういったテーマが強いですよね。
今回初めて姿を現したミュータントバッタ…… 【HERO SAGA】じゃベリー同様、地空人の化身という設定でしたね。

>ソーニャ「“正義の味方”の戦いを一般人の、
>     それも大きな災害に襲われた少年の視点から描いた一編か……。
>     本当の意味でのヒーローとはどういう存在なのか……など、
>     テーマとしては非常に重たいものがあったと思うが、
>     これを真正面から書ききる技量はさすが井坂先生というべきだな」
重いテーマに対して安易に逃げに走らず真正面から挑むという点では、スパロボUXの脚本もそんな感じでしたね。
ファフナー勢が、加藤機関や人類軍などの地球人勢力と激突せざるを得ない状況に対する描き方など、
そこら辺をしっかり描こうとするライターさんの姿勢、ウェザー様にも似たような物があるんじゃないかと思いました。

>ソーニャ「その点についてはまさにおっしゃる通りだと思う。
>     怪人の素体となった人間には元々悪人だった者も多いが、
>     本郷や一文字のように善良な一般市民だった場合もたくさんあるはずだ。
>     そういった個人の意思を無視して無理やりに悪の道に引き込んでしまうところに、
>     ショッカー系統の組織の真の恐ろしさがあるんじゃないかな」
同じ東映作品だったら、東映版【スパイダーマン】とかもそういった部分の描写が顕著な印象がありましたね。
暴走獣(暴走族の少年)や岩石男サムソン(プロレスラー志願)のエピソード辺りは、
改造前の人物を助けようとした近縁者が殺害されてしまう展開もあり、色々と悲しいラストだった記憶が……

>ソーニャ「たしかにそういうのは、SSを書く時にも強く意識しているつもりだ。
>     もっとも、悪党が容赦なく屠られる描写を多数描かれている無名の妖怪ハンター殿からすれば、
>     ずいぶんと甘っちょろい物の見方に映るかもしれないな」
いえいえ、そんなことはありませんよ!
……というか個人的な見解、本人が望んだ訳でも無いのに頭弄られて戦闘員に改造されたゲルショッカーの人達と、
自分から率先して殺戮や略奪を行う無法者達(&脳改造無しの怪人)は、同じ悪側でも大分ベクトルが異なってる感もあるかと。

>ソーニャ「ん? たしか前のリクスレで、他ならぬ無名の妖怪ハンター殿が
>     雅人の更生案を出されていたような記憶があるんだが……。あれから考え方を変更されたのか」
>やすな「私たちのSS案にも、雅人さんと地獄兄弟をメインに据えたプロットがあるから、
>    できることなら空想大戦では○、最悪でも△のポジションで扱いたいとこだけどね」
ああ、言葉が足りませんでした。「他の誰かがやるんだったら」という意図で書いた次第です。
元より雅人の改心案は「自分が書くんだったら」という考えの下で言った発言ですし、
他の執筆者が別のルートを望むのなら一向に構わないかな、程度の考えを持っていただけです。済みません(汗

……善側に移行するルートを通過するとしても、Dショッカー所属のオルフェノクから幼い子供を庇って致命傷を負い、
小説同様のスパイダーオルフェノクに覚醒してしまうルートは…… 駄目ですかそうですか(ぉ

>やすな「今後のSS展開で明らかにしてみる予定なんだけど、
>    実は望月博士は過去に『魔王の遺伝子』を調査してて、
>    その時に深淵の魔王〈アポリオン〉の遺伝子を入手したのをきっかけに、
>    ネオ生命体の研究を始めるようになるって設定を考えてるんだよね」
>あぎり「ネオ生命体さんにも深淵の魔王〈アポリオン〉の遺伝子が混入されていて、
>    それが彼の強力な生命力の由来となっている、というわけですねー」
おお…… なるほど。興味深い設定です。
『深淵の魔王〈アポリオン〉』が何の作品当たりの出典を想定してるかが少し気になるとこですが……

>あぎり「コレクションもなかなか充実してきた『小説 仮面ライダー』シリーズ、
>    『響鬼』・『W』・『オーズ』・『アギト』の四冊をまとめて読み終えました。
>    どれも非常に面白くて素敵な作品だったので、少しずつでも紹介していきたいと思います」
おお、発売済みの分、全部揃えられましたか!オーズとアギトの感想も期待してますね。
今月末にはクウガと龍騎が発売、そして来月末には電王の小説版がトリを飾る訳ですが、
公式twitterの方でそれとなく言及されてたフォーゼとウィザードの小説も、電王の発売直後に公表されないかな?

>■きだつよし『小説 仮面ライダー響鬼』
丁度、東映公式Youtubeの方で【変身忍者嵐】を視聴した直後だったので、なんか想像以上に楽しめた次第ですw
佐鬼さんの子孫…… いいんじゃないでしょうか? そういった感じのオリジナル設定は個人的には大歓迎です!
何気に【響鬼】現代組への、【変身忍者嵐】設定の橋渡し役というポジションにもできそうな感じでもありますし。

>■三条 陸『小説 仮面ライダーW 〜Zを継ぐ者〜』
小説版WはTV版の世界観としっかり繋がってる物語ってのが良かったですよね。
井上氏が関わってる小説みたいなパラレルも悪くないですけど、こういうのもファンサービス的には大満足の極みでした。
「動物園」モチーフもそうでしたが、個人的にはゼロ・ドーパントの「“無”モチーフの怪人」というのが
「なるほど、そういうのもあるのか!」と唸らされましたね。

>仕方ない、だったらケツの穴にネギぶっ刺してきたら考えてやってもいいかな」
……本が更に薄くなりそうですね(ぉ
 
 
>>716 名も無き蜀軍兵様

>ご無沙汰しちゃって申し訳ないです・・・
いえいえ、ご無事で何よりです。一応Twitterは確認させてもらったので安心はしてましたが……
……もし蜀軍兵様が良ければでよいのですが、ドミニア様にそれとなくコンタクト取ることは難しいでしょうか?
事情は色々と分るのですけど、半年近く向こうからのコメントも確認できませんし、SSの続きを執筆するのは
正直厳しい状況なのだろうかと、少し心配してるのが本音なので……

>スーパーロボット大戦UX(ネタバレ伏字)
ここら辺の設定はネット巡る中で部分的に目にしましたが、IMPACTにおける「地球が全ての生命発祥の地」という設定を
全宇宙的にワールドワイドにし、過去・未来・平行世界にまで広げたそれを収縮した……といった印象もありましたね。
ゲーム中じゃあんま明言されてないみたいですけど、スクラッグの進化論に関してはこんな風に解釈しても良いでしょうかね?

    ゴキブリ                  じょうじ                      スクラッグ(AA代理:ウィルさん)

   /⌒\ /⌒\             \__-====/、              \ \        ,,.,,.,,..,ッ、_______  )   て  ジ  す
  /|  o⌒o  | ヽ            、/二 ̄ ̄ミハヽヘ              \ ヽ ,,,.,,.,;; '"'"'"    l:::::::::: く   く   ョ  ま
 | \ /__ヽ/  |            {フ:::{{●}H{{●}::弌::l                  Y           ,!::::::::: ヽ  れ  l  な
 | ヘf川巛ハミハヘ |            /::::::::::::/l:::、::::::::::::Y             `ヽ、  |           く:::::::::::: ノ  な  イ  い
 || |川川Nミリ | |  →        |::::::::::/:`-´::ヽ:::::::::!      →          |、__  ャーニア    `i::::,rく   い  以
   / ヘVソ川ソミリヘ \            `マ:::/::::::::::::::::’:::::爪            ``''ー- ゝ、'l   ゙̄´互,ヾ   }::;! ,ヘ.)  か  外
  |  Y彡ノミツ |              V::::::::::::::::::::::::::::|::’                  ゙ソ   """"´`     〉 L_  !  は
  /  V彡ミソ   \             、::::::__::::::::::::,::::::’                 /          i  ,  /|     帰    r
      )八(                   マ:´::::::::::`::::ノ::::::::::l \        ≡=- 〈´ ,,.._        i  't-'゙ | ,へ  っ   ,r┘
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                ,:'::::,:'::::::::::::::::::::::>==::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::::::ハ   
                |:::::l:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::{::::::::::::::::::::::::::::::::::ト、  
 
 
              (下AA:師匠の進化に驚嘆を禁じ得ない激獣ゴキブリダッシュ拳の使い手)

                      す   ヽ   -=ニヾヽ:Y:::::彡‐---- 、
                          ! 彡´:::::::::.......::!:..:. ...::::::::::::::::ミ、
                      っ   ノ彡.. .:::.. .. .::::::::::::::::::::::..... ::::.. ::.:::ミ
                          |':::...:::::::::.. .: .::.:::. !:. :.:. :::::::::::....::::.:::ヾ
                      げ   !:..::::::::.:.::/::::;:::l!:::!:::::ヽ,.-‐:: :... :::::::::ヽ-'
                          ノ: ..::::::/!:::/}:::!!::/ヽイ、ヽ、_:::::::::....::..::ヽ
                      (   !:::::::l:://〃/ノl://,イ○`ヽヾ`` :::::::.::ト、
                      )  〈::: ::!リ``≧、、 /' `  ー ''"´ ノ!:!|:.|:. ::::!
                    、  /トヽ:.::l イ´○ノ`i         リノ:;、:::..:::}
                        ヽ:::l:::::ト``´  ,}...        /イ) 〉:::::リ
                         ソ!::l:.ヽ   ヽ._ ,.-    lj '´ !'/::::::ト、_
                          ノノ'!:::{ヽ     __.._ ・     /`i::::::::`Y
                           イ:::`'ヽ   イ_ .. -゙'     , '  ヾーr=
                           ノイ:::::::::\   ー '    ,.イ    |! ',
                          ´  ヾヾ、::::`ト、       / i     /,! !
                               ノノ:::,ト、` ー-‐ '  |   //  |
                                -イ{ ',  ヽ   i /  i  | |
                                /i l !、  ヽ._ /   !   ! |
                                 / { | !、__,..ノ´      !  ゙'
                             ,.イl   l ト-- ‐ '´      !

……なんか色々と済みません(謝

>となると問題は物質界における三国時代や戦国時代の正史・・・ですね。
>色んな作品があるから迷いそうな気もします。
三国志は…… やっぱり横山光輝先生のバージョンが最大候補でしょうかね。
本格派の歴史漫画という点では【蒼天航路】という線もありますけど。
とりあえず飛鳥時代は【超劇画 聖徳太子】一択で譲りたくない気持ちが強いですけど(ぉ

>物語にも関わりの深そうな超古代文明の研究をしてたりと
>超古代文明・・・獣電竜や獣電池の誕生にも関わっていたりするんでしょうか?
スーパー戦隊の超古代文明といったら、【オーレンジャー】における6億年前の古代文明が最古レベルですかね。
【空想歴史読本】でも言ってましたけど、6億年前なんてまだパンゲア大陸すら成立してなかった時代ですし、
古代文明にしても相当スケールがデカ過ぎる気が……(滝汗

>その札幌はUXの世界の札幌では・・・なさそうですよね。
>だとするとどこの世界の札幌から「彼女」はやってきたんだろう・・・?
……そりゃやっぱ、“我々の世界”じゃないでしょうか(笑
ヨーロッパルート17話のフェイの台詞とかでも、明らかに現実の「ボーカロイド“初音ミク”とネット上のP達」の繋がりを
示唆したとしか思えない発言がなされてましたし。
ニコニコにも当該話の動画がアップされてるので、もし良ければそちらででも確認してみて下さい。

>バーチャロンフォース公式から、電脳暦の世界感と限定戦争の背景について詳細があります。
>空想大戦でバーチャロンを扱う際にも参考になるかもしれません。
情報感謝です。読んでみましたが、なるほど…… 個人的な見解、雰囲気的にはよくある昔懐かしなSFガジェットの香りもしますし、
個人的には空想大戦現代の世界観の一要素として組み込んでも良いんじゃないか、的な見解を出しておきますね。
戦争が放棄された先に「限定戦争」が発足、その後に地球圏の存亡がかかった騒動が起こっている辺り、
【鉄のラインバレル】における「全人類の集団自殺」を回避した世界線とも受け取れるかな、とも少し思いました。

>案外ムゲ帝国や機械獣軍団との決戦の舞台になっていたのかもしれませんね・・・
UXでは種デスが高山瑞穂先生の漫画版から台詞を一部引用した為「漫画版準拠での参戦」とか一部で言われてますが、
ひょっとしたらマジンガーシリーズもTV版じゃなく、桜多吾作先生の一連のシリーズに近いシナリオを辿っていて、
グレンダイザーによる地球文明滅亡、並びに鉄也さんとゲッターチーム戦死のラストを迎えていたんじゃないかと邪推してみたり……(汗

>ここからUXの新しいリーダーとして活躍することになるアーニー君。
>もしスキルパーツの「指揮」が余っていたら全部投入する事をオススメします。
>今後のストーリー展開にもピッタリ合います。
アドバイスありがとうございます。早速その方向で育成してみますね。
個人的には丁度加入したばかりの寺生まれのDさんも強化したいとこなので、そこら辺が色々悩みどころですが。
……というか、もう一足で終盤に突入しますし、そろそろスキルパーツを散財したいとこでもありますね(笑

>遺伝確率250億分の1で発生する異能生存体を人為的に生み出そうとする・・・
>空想大戦的に考えれば、ペールゼン大佐が資料を提供してそうな気もします
尤も、片や地球とは無縁の銀河、片や異世界という点で接点が全く思いつかないのが難ではありますが(汗



890 名前:名無し客:2013/07/02(火) 10:00:06
本文


891 名前:名無し客:2013/07/03(水) 00:34:04
ちゃんみおスペシャル 2013-06-17 17:27:02
http://ameblo.jp/rave-slave/entry-11554419091.html
http://keirin-station.com/img/user/14187/o0800060012579034119.jpg

892 名前:名無し客:2013/07/20(土) 10:15:00
http://charaneta.sakura.ne.jp/ikkoku/img/1230913390/892.jpg (39KB)











893 名前:名無し客:2013/08/11(日) 23:36:17
[大阪 地下鉄路線図]                                         ○井高野                ○大日
                                                            ┃瑞光四丁目            ┃守口
                                                            |だいどう豊里 .         │
                                    ○千里中央              ┗─━─━─━┐        ┃
                                    ┃桃山台                ┏─━─━太子橋今市─━┘
                                    |緑地公園              |千林大宮    ┗―━―━┐
                                    ┃江坂                  ┃関目                  ┃清水
                                    |東三国                |野江内代    ( 'A`)  . . │新森古市
                                    ○新大阪    ○淡路      ┃都島                  ┃
                                    |西中島南方|天神橋筋六丁目                    │関目成育
                                    ┃中津      ┃扇町      ┃中崎町                ┃
    朝弁    ○野田阪神  ○西梅田    ○梅田      ○東梅田    ○東梅田    ┌━―━―━○蒲生四丁目━―━―━―○
    潮天九  ┃玉川      ┃肥後橋    ┃淀屋橋    ┃南森町    ┃南森町    ○京橋      ┃                今横鶴門
    橋町条  |          |          |          |北浜      |天満橋    │大阪ビ*1. .│鴫野            福堤見真
  ┌━○━―╋阿波座━―╋本町―━―╋本町―━―╋堺筋本町―╋谷町四丁目╋森之宮━―╋緑橋━―━○○  鶴  緑南
  ┃    ド*2 |          |          |          |          |          |玉造      │        深長生  見  地
  │  ○━─╋西長堀━―╋四ツ橋.━―╋心斎橋━―╋長堀橋━―╋谷町六丁目┛          ┃        江田駒
  ┃  大正  |桜川      |          |          |          |                      │        橋
  ○大阪港  ┗―━―━―╋難波─━─╋難波─━─╋日本橋━─╋谷町九丁目━鶴橋―━―┻今里━―┓
  ○コスモスクエア        │大国町    │大国町    |恵比寿町  │                                │新堀江
  ┃トレードセンター前     ┃花園町    ┃┌━─━─┛          ┃四天王寺前夕陽ケ丘.              ┃小路
  │中ふ頭              │岸里      └動物園前━┐          │                                │北巽
  ┃ポートタウン西        ┃玉出      ┏┘        ○天王寺    ○天王寺                          ○南巽
  │ポートタウン東        │北加賀屋  ○天下茶屋  |昭和町    └━─━─━─━─○
  ┃フェリーターミナル.     ┃                      ┃西田辺      阿文田駒平喜出長八
  └━─━―━―━―━―○住之江公園            |長居        倍の辺川野連戸原尾
            南  南  平                          ┃あびこ      野里  中  瓜    南
            港  港  林                          │北花田            野  破
            東  口                              ┃新金岡
                                                ○なかもず      *1:大阪ビジネスパーク
                                                               *2:ドーム前千代崎

894 名前:名無し客:2013/08/11(日) 23:37:04

[大阪 地下鉄路線図]                                         ○井高野                ○大日
                                                            ┃瑞光四丁目            ┃守口
                                                            |だいどう豊里 .         │
                                    ○千里中央              ┗─━─━─━┐        ┃
                                    ┃桃山台                ┏─━─━太子橋今市─━┘
                                    |緑地公園              |千林大宮    ┗―━―━┐
                                    ┃江坂                  ┃関目                  ┃清水
                                    |東三国                |野江内代    ( 'A`)  . . │新森古市
                                    ○新大阪    ○淡路      ┃都島                  ┃
                                    |西中島南方|天神橋筋六丁目                    │関目成育
                                    ┃中津      ┃扇町      ┃中崎町                ┃
    朝弁    ○野田阪神  ○西梅田    ○梅田      ○東梅田    ○東梅田    ┌━―━―━○蒲生四丁目━―━―━―○
    潮天九  ┃玉川      ┃肥後橋    ┃淀屋橋    ┃南森町    ┃南森町    ○京橋      ┃                今横鶴門
    橋町条  |          |          |          |北浜      |天満橋    │大阪ビ*1. .│鴫野            福堤見真
  ┌━○━―╋阿波座━―╋本町―━―╋本町―━―╋堺筋本町―╋谷町四丁目╋森之宮━―╋緑橋━―━○○  鶴  緑南
  ┃    ド*2 |          |          |          |          |          |玉造      │        深長生  見  地
  │  ○━─╋西長堀━―╋四ツ橋.━―╋心斎橋━―╋長堀橋━―╋谷町六丁目┛          ┃        江田駒
  ┃  大正  |桜川      |          |          |          |                      │        橋
  ○大阪港  ┗―━―━―╋難波─━─╋難波─━─╋日本橋━─╋谷町九丁目━鶴橋―━―┻今里━―┓
  ○コスモスクエア        │大国町    │大国町    |恵比寿町  │                                │新堀江
  ┃トレードセンター前     ┃花園町    ┃┌━─━─┛          ┃四天王寺前夕陽ケ丘.              ┃小路
  │中ふ頭              │岸里      └動物園前━┐          │                                │北巽
  ┃ポートタウン西        ┃玉出      ┏┘        ○天王寺    ○天王寺                          ○南巽
  │ポートタウン東        │北加賀屋  ○天下茶屋  |昭和町    └━─━─━─━─○
  ┃フェリーターミナル.     ┃                      ┃西田辺      阿文田駒平喜出長八
  └━─━―━―━―━―○住之江公園            |長居        倍の辺川野連戸原尾
            南  南  平                          ┃あびこ      野里  中  瓜    南
            港  港  林                          │北花田            野  破
            東  口                              ┃新金岡
                                                ○なかもず      *1:大阪ビジネスパーク
                                                               *2:ドーム前千代崎


895 名前:名無し客:2013/08/11(日) 23:41:50
[大阪 地下鉄路線図]                                         ○井高野                ○大日
                                                            ┃瑞光四丁目            ┃守口
                                                            |だいどう豊里 .         │
                                    ○千里中央              ┗─━─━─━┐        ┃
                                    ┃桃山台                ┏─━─━太子橋今市─━┘
                                    |緑地公園              |千林大宮    ┗―━―━┐
                                    ┃江坂                  ┃関目                  ┃清水
                                    |東三国                |野江内代    ( 'A`)  . . │新森古市
                                    ○新大阪    ○淡路      ┃都島                  ┃
                                    |西中島南方|天神橋筋六丁目                    │関目成育
                                    ┃中津      ┃扇町      ┃中崎町                ┃
    朝弁    ○野田阪神  ○西梅田    ○梅田      ○東梅田    ○東梅田    ┌━―━―━○蒲生四丁目━―━―━―○
    潮天九  ┃玉川      ┃肥後橋    ┃淀屋橋    ┃南森町    ┃南森町    ○京橋      ┃                今横鶴門
    橋町条  |          |          |          |北浜      |天満橋    │大阪ビ*1. .│鴫野            福堤見真
  ┌━○━―╋阿波座━―╋本町―━―╋本町―━―╋堺筋本町―╋谷町四丁目╋森之宮━―╋緑橋━―━○○  鶴  緑南
  ┃    ド*2 |          |          |          |          |          |玉造      │        深長生  見  地
  │  ○━─╋西長堀━―╋四ツ橋.━―╋心斎橋━―╋長堀橋━―╋谷町六丁目┛          ┃        江田駒
  ┃  大正  |桜川      |          |          |          |                      │        橋
  ○大阪港  ┗―━―━―╋難波─━─╋難波─━─╋日本橋━─╋谷町九丁目━鶴橋―━―┻今里━―┓
  ○コスモスクエア        │大国町    │大国町    |恵比寿町  │                                │新堀江
  ┃トレードセンター前     ┃花園町    ┃┌━─━─┛          ┃四天王寺前夕陽ケ丘.              ┃小路
  │中ふ頭              │岸里      └動物園前━┐          │                                │北巽
  ┃ポートタウン西        ┃玉出      ┏┘        ○天王寺    ○天王寺                          ○南巽
  │ポートタウン東        │北加賀屋  ○天下茶屋  |昭和町    └━─━─━─━─○
  ┃フェリーターミナル.     ┃                      ┃西田辺      阿文田駒平喜出長八
  └━─━―━―━―━―○住之江公園            |長居        倍の辺川野連戸原尾
            南  南  平                          ┃あびこ      野里  中  瓜    南
            港  港  林                          │北花田            野  破
            東  口                              ┃新金岡
                                                ○なかもず      *1:大阪ビジネスパーク
                                                               *2:ドーム前千代崎


896 名前:ロム・ストール ◆ROM/FgTFDE :2013/08/21(水) 23:26:36
http://charaneta.sakura.ne.jp/ikkoku/img/1230913390/896.jpg (52KB)
 
 【 >>6
 【MXでは大変御世話になりました。】
 【impactは未プレイなのでわかりません。】

 そうか……君の役に立てたのなら何よりだ。
 もっともあの時は、ドモン=カッシュや蒼き鷹を始め、
 頼りになる漢が大勢いたからな。
 彼らと共に戦っていた時は負ける気がしなかったよ。
 特にゼオライマーとかゼオライマーとかゼオライマーとか……

 それとimpact……その戦いでも俺はだいたい似たようなことをしていたな。
 強いて言うなら……エルシャンクのメンバーにジョウ=マヤの声と間違えられたり、
 ディストーションフィールドの上に立って登場したり、
 ラー・カイラムの艦橋に登場してブライトキャプテンを驚かせたら
 以後ブライトキャプテンが俺が登場する時に艦橋を探すようになったり、
 逆襲を始めた人までもが律儀に驚いてくれたり……なんてこともあったな。


 とはいえ基本的にあの戦いは長いうえに敵も堅く、
 戦闘カットもできなくて時間がいくらあっても足りないから、
 たとえ興味がでても生半可な覚悟で触れない方がいいだろう。

897 名前:名無し客:2013/08/26(月) 02:50:50
https://inyh65b5u2mpt6d5.onion.lu/query.php?v=2011
https://inyh65b5u2mpt6d5.onion.lu/area.php?v=2011

てすと

898 名前:名無し客:2013/08/27(火) 22:13:13
#白豚スト

899 名前:名無し客:2013/08/27(火) 22:22:23
http://snn.getnews.jp/archives/144117
http://ja.wikipedia.org/wiki/Tor

しけん

900 名前:名無し客:2013/08/28(水) 00:42:22
http://matome.naver.jp/odai/2133760131921808201

しゅけん

901 名前:名無し客:2013/08/28(水) 22:57:06
http://www.youtube.com/watch?v=QhXupMPWRL0
はんざわ

902 名前:名無し客:2013/08/28(水) 23:25:33
http://fsm.vip2ch.com/-/hirame/hira008607.jpg
http://fsm.vip2ch.com/-/hirame/hira008608.jpg
http://fsm.vip2ch.com/-/hirame/hira008609.jpg
http://fsm.vip2ch.com/-/hirame/hira008610.jpg
http://fsm.vip2ch.com/-/hirame/hira008611.jpg
http://fsm.vip2ch.com/-/hirame/hira008612.jpg
がぞう

903 名前:名無し客:2013/08/29(木) 18:02:46

まとめ
                       | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
          父           母           おば(西村母と姉妹)おば(西村母と姉妹)   義理のおじ
        西村国之       西村○○        中尾京子     中尾靖子(藤井靖子)      藤井学
(元国税庁特別検査官)(博之の母で旧姓中尾) (中尾嘉宏の母) (中尾京子の妹で「削ジェンヌ」) (ゼロの幹部で「マァヴ」)
          |________|           |            |___________|
                 |         ..        |
                息子              従兄弟
                西村博之          中尾嘉宏
              (2ちゃんねる代表) (中尾京子の息子。ひろゆきとはいとこ。ゼロの社長で「夜勤さん・FOX・狐」)


904 名前:名無し客:2013/08/31(土) 00:25:44
http://alp.jpn.org/up/s/11783.jpg れいか
http://alp.jpn.org/up/s/11779.jpg キャンディ
http://alp.jpn.org/up/s/11780.jpg やよい
http://alp.jpn.org/up/s/11781.jpg マジョ
http://alp.jpn.org/up/s/11855.jpg やよい
http://alp.jpn.org/up/s/11851.jpg ゴプリキュア
http://alp.jpn.org/up/s/11850.jpg いつき
http://alp.jpn.org/up/s/11852.jpg えれあこ
http://alp.jpn.org/up/s/11844.jpg つぼみ
http://alp.jpn.org/up/s/11826.jpg なお
http://alp.jpn.org/up/s/11861.jpg くるみ
http://alp.jpn.org/up/s/11862.jpg
http://alp.jpn.org/up/s/11863.jpg やよい

905 名前:名無し客:2013/08/31(土) 00:32:29
http://charaneta.sakura.ne.jp/ikkoku/img/1230913390/905.jpg (14KB)
しけん

906 名前:名無し客:2013/08/31(土) 00:32:42
http://alp.jpn.org/up/s/11894.jpg
すいけん

907 名前:名無し客:2013/08/31(土) 01:07:42
http://alp.jpn.org/up/s/11896.jpg みゆあか
http://alp.jpn.org/up/s/11899.jpg

http://alp.jpn.org/up/s/11929.jpg やよれい
http://alp.jpn.org/up/s/11932.png ありがとう

http://alp.jpn.org/up/s/11937.jpg みゆき
http://alp.jpn.org/up/s/11935.jpg なお

http://livedoor.blogimg.jp/peperon999/imgs/5/7/57206c89.jpg まこと
http://livedoor.blogimg.jp/peperon999/imgs/a/7/a71b429a.jpg
http://livedoor.blogimg.jp/peperon999/imgs/4/9/49d00328.jpg

http://livedoor.blogimg.jp/peperon999/imgs/c/2/c21b8f01.jpg あぐり
http://livedoor.blogimg.jp/peperon999/imgs/4/6/46622916.jpg
http://livedoor.blogimg.jp/peperon999/imgs/7/5/75317c79.jpg
http://livedoor.blogimg.jp/peperon999/imgs/9/8/9856e167.jpg
http://livedoor.blogimg.jp/peperon999/imgs/7/5/75317c79.jpg
http://livedoor.blogimg.jp/peperon999/imgs/5/c/5c3a2c00.jpg
http://livedoor.blogimg.jp/peperon999/imgs/6/9/6976a118.jpg まなりつ

http://alp.jpn.org/up/s/11928.jpg まじょ
http://alp.jpn.org/up/s/11916.jpg みゆれい
http://alp.jpn.org/up/s/11750.jpg スイ

908 名前:名無し客:2013/08/31(土) 01:13:18
http://alp.jpn.org/up/s/11872.png 708
http://livedoor.blogimg.jp/peperon999/imgs/0/6/060dc4ae.jpg ぜんいん
http://livedoor.blogimg.jp/peperon999/imgs/a/f/afb1b151.jpg アコ
http://livedoor.blogimg.jp/peperon999/imgs/f/7/f7ad7e50.jpg あかね
http://livedoor.blogimg.jp/peperon999/imgs/1/a/1ad87d8c.jpg あゆみ
http://livedoor.blogimg.jp/peperon999/imgs/a/7/a7fc79ca.jpg あかね
http://livedoor.blogimg.jp/peperon999/imgs/9/a/9a063f3b.jpg fusion
http://livedoor.blogimg.jp/peperon999/imgs/c/2/c2eb0c6b.jpg
http://livedoor.blogimg.jp/peperon999/imgs/0/f/0fcaafb2.jpg
http://livedoor.blogimg.jp/peperon999/imgs/2/0/20e51340.jpg
http://livedoor.blogimg.jp/peperon999/imgs/e/e/ee2bfe17.jpg
http://livedoor.blogimg.jp/peperon999/imgs/e/9/e9838e97.jpg みゆき
http://livedoor.blogimg.jp/peperon999/imgs/9/3/930770bf.jpg みゆひび
http://livedoor.blogimg.jp/peperon999/imgs/6/3/635373b2.jpg
http://livedoor.blogimg.jp/peperon999/imgs/5/1/5122398d.jpg
http://livedoor.blogimg.jp/peperon999/imgs/0/1/018db900.jpg みゆき
http://livedoor.blogimg.jp/peperon999/imgs/3/d/3de39b3c.jpg
http://livedoor.blogimg.jp/peperon999/imgs/3/0/304c40c5.jpg

http://livedoor.blogimg.jp/peperon999/imgs/4/5/45fac0f9.jpg あゆみ
http://livedoor.blogimg.jp/peperon999/imgs/7/8/78bbe33e.jpg

http://livedoor.blogimg.jp/peperon999/imgs/7/7/776efd4b.jpg
http://livedoor.blogimg.jp/peperon999/imgs/e/f/efc3eec0.jpg

http://livedoor.blogimg.jp/peperon999/imgs/8/4/84395fe5.jpg
http://livedoor.blogimg.jp/peperon999/imgs/6/1/6195d61d.jpg

909 名前:名無し客:2013/08/31(土) 01:14:48
http://livedoor.blogimg.jp/peperon999/imgs/b/5/b5e732ab.jpg
http://livedoor.blogimg.jp/peperon999/imgs/a/b/ab5b8cc3.jpg
しけん

910 名前:名無し客:2013/08/31(土) 01:20:04
http://livedoor.blogimg.jp/peperon999/imgs/3/0/30b1a63d.jpg
すけん

911 名前:名無し客:2013/09/01(日) 00:53:04
http://nikonamanewssokuhou.blomaga.jp/articles/31173.html
http://www.tbs.co.jp/hanzawa_naoki/chart/hanzawa_t.html
めも

912 名前:名無し客:2013/09/01(日) 01:05:31
はんざわ
http://www.tbs.co.jp/hanzawa_naoki/gallery/01/img/01.jpg
http://www.tbs.co.jp/hanzawa_naoki/gallery/01/img/32.jpg
http://www.tbs.co.jp/hanzawa_naoki/gallery/01/img/33.jpg
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913 名前:名無し客:2013/09/01(日) 01:14:33

めも
http://www.tbs.co.jp/hanzawa_naoki/chart/img/hanzawa_t.jpg
http://dimora.jp/epgimg/program/logo/78fcab718d644fd1a6483f246ec9dda1.jpg
http://www.blue-style.com/img/45/12b96a9e38.jpg
http://www.mhs.co.jp/site/uploads/2011/11/825b20154fd048dd59546656c5ccbd4a.jpg
http://classico-italia.c.blog.so-net.ne.jp/_images/blog/_e38/classico-italia/E7A68FE5B2A1E98A80E8A18CE69CACE5BA971.jpg

914 名前:名無し客:2013/09/01(日) 01:26:44
http://drama-impression.info/wp-content/uploads/2013/07/705f8eef835209e7e1973d523931bd28.jpg
http://drama-impression.info/wp-content/uploads/2013/07/0438dee85ecd947e22aafea361227333.jpg
http://drama-impression.info/wp-content/uploads/2013/07/932923b8104cba8e2566f28837900979.jpg
めも1
http://drama-impression.info/wp-content/uploads/2013/07/ca30afd203a34f218476be3a796bac52.jpg
http://drama-impression.info/wp-content/uploads/2013/07/c08cf1f9e0acb9a70201be7dc7eccab9.jpg

915 名前:名無し客:2013/09/01(日) 07:48:21
http://charaneta.sakura.ne.jp/ikkoku/img/1230913390/915.jpg (104KB)
しけん」

916 名前:名無し客:2013/09/01(日) 23:10:19
てすと
http://www.youtube.com/watch?v=DP9T5VA6IdE
http://www.youtube.com/watch?v=QhXupMPWRL0

917 名前:名無し客:2013/09/01(日) 23:11:43
http://www.youtube.com/watch?v=H4M4NQ6Py-w
http://www.youtube.com/watch?v=AAN3GL2r8gM

しけん

918 名前:名無し客:2013/09/05(木) 14:43:58
高知7 3-2 \1,400 3-2-1 \2,710
高知8 5-1 \1,200 5-1-3 \3,140

どちらも美味しい配当になりましたな
これで買わないで見した男の人って・・・

919 名前:名無し客:2013/09/07(土) 23:37:05
 
 
 
 
 鮮烈なる様相を見せていた白兵戦が終焉に向かっていた頃、市街地でのMS戦も決着を迎えようとしていた。
 新ジオン党の切り札とも言える、旧型の物を改造に改造を重ねてチューンアップしたモビルスーツ、
 氷の大地を砕いて三機出現した筈の“それ”は、既に二機が冥王星自治軍のMS攻撃部隊によって撃墜済……
 ――――残る敵MSはただ一機、ヅダを残すのみ!
 
 
ヅダ「ブォ…… ブオォォォ――――!!!
 
 仲間を討たれて怒り狂ったか、ヅダはその左手にザク・マシンガン、右手にザク・バズーカを構えると
 冥王星自治軍のΖ部隊に猛進しつつ、あたり構わず火器を乱射し始めた!!

兵士「げっ!?」
 
 
   DOK DOK DOK DOK
 
 
 既に乱心を起こしたか、ヅダは敵の居場所などどうとでもなれと言わんばかりに無節操な攻撃を繰り返し、
 敵が既に回避した…… もしくはそもそも居ない場所に向けてぶっ放された大小無数の弾丸が、先々の建築物を粉砕する。
 瓦礫に埋まり、早くも焦土となりつつある市街地を、ヅダはあたり構わず猛進し続け、更なる破壊と災厄を齎さんと、
 今度はまだ被害の少ない区域の住宅街を踏み荒らそうとしていたのだ。

兵士「――――! あの野郎、手当たり次第に街を壊そうとしてやがるのか!?
    畜生……ッ! これ以上、街の連中の“帰る場所”を潰されてたまるかッ!!」

 上空よりのパノラマ光景から、既に瓦礫と化した一角より爆炎が巻き起こる様を目の当たりにした兵士は
 敵が更に成そうと目論んでいる悪鬼めいた所業を理解…… 怒りと激昂を抑えることが出来ず、
 操縦桿を力一杯握りしめると、そのままウェイブライダーを猛進させ、ヅダへと銃撃を浴びせる!
 
兵士「う、うおおおおおおおっ!!」
 
 
 
 ――――兵士の脳裏には、かつて地球圏において勃発した大乱の中で、
 人々の真の平和を願う数多の勢力や組織が集って結成されたと言われる特別国際救助隊……
 現在はαナンバーズとして統合されたそれに参加していた、とある民間企業に所属する特機のメインパイロットの言葉が
 まるでリピート機能の如く、何度も何度も、繰り返し反芻されていた。

 ……その言葉を残したとされる人物トは、特機には遠く及ばないとはいえ、数々の巨悪に立ち向かった
 ガンダムリアルロボットの系譜を継ぐ機体を駆る彼自身が、文献やネット上のコミュニティ等において語られる英雄譚の中でも
 一個人として最も敬愛していると言っても過言ではない人物であった。
 民間人が避難した状況下の市街地にて、国連安全保障軍が異界よりの外敵を掃討せんが為に
 街への被害を辞さない作戦を指示した際、それに反発して言い放ったとされる言葉……
 
 
 
 ―――――を倒せばいい、死者を出さなきゃいいってもんじゃないんだ!
 帰る家が無くなったら、どれだけ不安なのか、電気も水道も通わない街に住むのがどんな気持ちなのか――――アンタ分かってますか!?
 死ななきゃいいって問題じゃない! 金の問題でもない! 家を無くすって事は、普通の生活を大事な思い出ごと無くすって事なんだ!!

 
 
 
 モニターに映し出された、市街地でなおも暴れまわるヅダを前に、
 兵士の脳裏には“この言葉”のみならず、彼自身の過去の記憶が断片的にフラッシュバックする。
 
 ――――彼は自治軍に入る前、冥王星に襲撃を仕掛けてきた異星人の手により、家族と住まいを奪われていた。
 地球圏に侵略の手を伸ばすべく、太陽系の窓口であるこの準惑星に前線基地を築く目的で飛来した侵略者共インベーダー
 惑星の広大なメタンの大地に転々と築かれていた開拓民達の街を潰すことに何一つ躊躇せず
 宇宙船より放たれた怪光線で街を焼き払い、飼いならした凶悪怪獣によって軍隊を蹴散らし、罪なき人々を蹂躙したのだ。

 つい昨日まで自分を見守ってくれていた両親、微妙な味のスープをよく御裾分けしてくれた隣の家族、
 そして自分の名前すら知る機会すら与えられずに生涯を終えてしまった弟、もしくは妹……
 ……全てを一瞬の内に失ってしまった少年を、絶望の一歩手前で深淵から繋ぎ止めたのは、
 惨劇の一夜から暫くして、事態を知って駆け付けた冥王星自治軍、並びに駐在の地球防衛隊の姿だった。

 “何故もっと早く助けに来てくれなかったんだ”だの、 生き残った人々が吐き出す罵詈雑言を反論することなく受け止め、
 助けが遅れてしまったことを涙ながらに頭を下げながらもなお、未だ瓦礫の中で救助を待っている人々や、
 家や隣人を奪われた人々の命を助けるため、戦闘機やモビルスーツ、強襲機兵アーム・スレイブ等で
 果敢に侵略者や怪獣に立ち向かった兵士達の姿は、ウルトラマンの様な神々しいヒーロー等ではなかったが……
 それでも、背に自分達の命を背負いながら、最後に残された“人々の帰るべき場所”を守るべく、
 メタンと泥に塗れたメカニックを必死に稼働させて、知恵と勇気を最大限に振り絞り、人間の尊厳を守るために
 果敢に侵略者へと立ち向かった彼らの姿は、幼い少年にとっては紛れもない、最高のヒーロー以外の何者でもなかったのだ。
 
 ――――そして今、かつての少年は立派な青年へと成長し、冥王星自治軍の一兵士としてΖガンダムを駆る。
 防衛軍の本隊が駆け付けるまでの間、人々と街を守る為に戦い続け、無事侵略者を掃討した後も
 家と暮らしを失った人々の生活を駐留して手助けし、市街地の復興に尽力してくれた彼らの様に…… 人々の暮らしを守る為に。
 
 
 
兵士「――――手前らのせいだ、手前らみてぇな連中が宇宙にも地球にも冥王星ここにもいるから!
    これ以上手前らに俺達の“暮らし”を、何一つ寄越してたまるかっつーの!!

ヅダ「――――ッッ!!?
 
 ヅダに残り数メートルというところまで猛スピードで肉薄したウェイブライダーは、
 突如眼前に出現した敵機に怯んだ相手を前に、瞬時にMSモードへと可変。
 ビーム・サーベルを抜きはらい、敵のコックピット目がけて粒子の刀身を突き立てようとするも、
 対するヅダはザク・バズーカの砲身をまるで棍棒の様に振り回し、サーベルの柄を握るΖの腕へと叩き付ける!

 結果、振動と衝撃によりΖはビーム・サーベルの柄を手放してしまうも、それでも兵士の闘争心は微塵も揺るがない。
 ……むしろ、怒りの炎に更なる可燃物を投じ、彼の“底力”を爆発させてしまったのだ。

兵士「武器を奪って丸腰になりゃあ、もう太刀打ちできねぇだろうって……?
    ……違うな、たかがサーベル如きが無くてもよぉ、腕一本でも残ってりゃあ、それが立派な武器だぜぇッッ!!

 更なる追撃を目論んでヅダが叩き付けたバズーカの砲身を、Ζはまるでボクシングの技術を思わせる動きにより回避、
 そのまま右の拳を振り上げ、マシンガンを構えているヅダの顔面メインカメラ目がけて強烈なストレートの一撃をお見舞いする!!
 さしもの狂戦士もこの一発には態勢を崩されてしまい、その隙を逃さずΖはヅダの肩を掴んで引き寄せると、
 振りかぶっていた右手のマニピュレーターを握り拳にし、拉げたヅダの頭部に更なる追撃を加えた!!

兵士「食らえぇ!! 手前らに殺された連中の分まで籠めた…… 怨念アッパァ―――!!!

ヅダ「ブォォオッッ!?

 Ζが放った鉄拳の一撃は、見事なまでにヅダの単眼にヒビを刻み込み、氷の大地へと叩き付けたのだった。
 その巨体を無様に地面へと転がしてしまったヅダは、四つん這いでもんどりうちながらも体勢を立て直すべく、
 全力を持って二本の足で立ち上がるも、既にそのひび割れたカメラ砂嵐ホワイトノイズ交じりの映像しか映しておらず、
 また両手のマニピュレーターも、地面へと激突した際の衝撃によるものか、あらぬ方向へとねじ曲がってしまっており
 地面へ手放してしまった銃火器を拾う事はもはや叶わないだろう。……結論から言って、既に八方塞がりだった。
 
 
ヅダ「ブォ…… ブォブォォ――――!!!?
 
 突如、ヅダはΖ部隊から背を向けると背面のスラスターを吹かし、戦線からの即刻離脱を図ろうと……
 ――――いや違う! ヅダがその身体を向けた先に存在していたのは、作戦の要である人質達を奪われて
 もはや脱出の叶わぬ闘鶏の檻と化したバリケードの外側から指揮を執っている、冥王星自治軍の本陣……
 
 既に機体の制御を支えることもままならず、その巨体を中空に仰向けに浮かべながらも、
 スラスターだけを全力で白熱させて本陣へと突撃し始めたヅダの姿を見た、Ζ部隊のパイロット達は悟った……
 「こいつ、本陣を道連れにするつもりだ」、と。
 
兵士「……そうは問屋が卸さねぇっつーの!! おやっさん、奴を!!
 
 
 手足を全く動かしていない事だけを除けば、まるで背泳ぎしているかのような姿勢で中空を舞うヅダ。
 ……傍目から見れば滑稽な外見で、しかしそれでもなお敵の本陣もろとも心中を図ろうとするジオンの亡霊だったが、
 その機体が市街地を抜けるまで残り数kmといった地点で、その直進は阻まれることとなった。

兵士「逃がすかボケェ―――――!!

ヅダ「!?
 
 突如、氷の大地がひび割れて砕け散り、その中から伸ばされた二対のドリルがヅダの背に突き立てられる。
 ……その主は、先ほど無事に人質の救助を完遂したばかりである、冥王星自治軍のアッグに他ならなかった。
 奇しくも建物の上空を飛ぶことで標的へ直行しているヅダに対し、市街地の対角線上の方角より地中を掘り進むことで、
 敵機とは別の手段によって街の入り組んだ地形をショートカット…… かつ、ピンポイントで標的を撃ち落したのである。

 無論、自身が担っていた人質救助の任の方は、とっくの昔に完遂済みである。
 竜二ら人質とされていた人々は、既に戦場から大分離れた安全な場所へと避難させたところだ。
 
 
 背面の推進器を貫かれたヅダであったが、それでもなお粉々になったスラスターからの噴射は止まることなく、
 それでいてアッグの一撃を受けたことで姿勢が傾いてしまうという事態に見舞われてしまい……

 ……後の出来事はもう、悲劇の一言である。
 進行方向が斜めへと大きく傾いてしまったヅダは、その勢いを殆ど殺すことなく、強固な氷の大地に頭から衝突。
 更にはその反動、並びに暴発した推進器から辺り構わず漏れ続ける噴射の勢いに翻弄されるまま、
 四方八方にその機体をバウンドさせ続けるという状態に陥ってしまい……
 それが収まった頃には、既に元あった機体の原型は殆ど留めておらず、もはやマニピュレーターが千切れるだけでは済まずに
 粉々になった腕や脚の残骸が、所々に散らばってしまっている…… という惨憺な有様であった。

ヅダ「ブォ、ブォ…… ―――――――(電子音)」
 
 ――――そして、無法者の一味として街を荒らしまわり、罪なき人々の命を殺戮した暴虐者に、遂に鉄槌が下される時が来た。
 既に残骸同然となったヅダの周囲は、幾分か被弾しながらも未だ健在なウェイブライダー編隊が、取り囲むように空を舞っており、
 その姿は、まるで獰猛な牙を持つ百獣の王を、徹底的に飢えさせることで弱らせ、衰弱死寸前にまで追い詰めたところを
 容赦なく貪り食わんと狙うハゲタカの群を思わせた。
 
 
兵士「―――――れっ!!!

 隊長格のパイロットが号令を発すると同時に、綺麗にヅダを包囲する形でフォーメーションを整えていた
 ウェイブライダーの機体下部に備えられていたハイパーメガランチャーが、一斉に火を吹く。
 
 
   DOK DOK DOK DOK…… BAKOOM!
 
 
ヅダ「グギャアァァ――――ッッ!!
 
 ―――――眩く輝いた光の弾道を伴った重金属粒子の一撃は、半壊したヅダの機体を容赦なく撃ち貫いた。
 まるで「黒ひげ危機一髪」の玩具の如く、コックピット、動力炉…… 全身のありとあらゆる急所を全て刺し貫かれたヅダは
 チタン・セラミックの装甲に包まれたボディのほぼ8割以上が消し炭となり、ひしゃげた頭部や装甲の破片といった
 本当に僅かな残骸のみを氷の大地に散らばして、冥王星の大地から完全に消滅したのだった。
 
 
 
  ◇    ◇    ◇    ◇
 
 
 
 
ジ・エンド「――――よしゃああ!!!

コブラ「――――これで、『THE END』だぜ!

無法者ども「グワ―――ッ!!!」「グワ―――ッ!!!」「ギエ―――ッ!!!
 
 
 ……そして、既に勝敗の天秤が傾いていた白兵戦も、新ジオン党の無法者達の駆逐によって完全に決するところとなった。
 つい数時間前までは、テロリストの大義名分と成り果てたジオニズムを信望し、それを掲げて罪なき人々に地獄絵図を齎しながら
 いきわいわいとして酒の肴を楽しんでいたジオンの亡霊どもは、その勝利の余韻から脱却する余裕すらなく、
 今度は自分達が文字通り、自分達が流した血の池地獄に沈められるという形で、その報いを受ける形となったのだ。

 およそ数十人以上屯していた屈強な無法者共も、一年戦争から現在に至るまで生き延びてきた
 腐っても軍人崩れ揃いではあったが、そのような者達が一瞬にして屠られるのも、また戦場の現実である。
 ジ・エンド、セラス・ヴィクトリア、そしてコブラといった、数十年以上に亘り世界の“武力”と戦い続けてきた猛者達、
 そして愛する家族や隣人、そして故郷の大地を傷付けられた冥王星自治軍らによる怒りの猛攻により、
 無法者共はそのほぼ全員が地獄に叩き落され、僅かに生き残った数名も自治軍にによって捕縛される末路を辿ったのだ。
 
 ……そして今しがた、ジ・エンドの放った渾身の蹴りの一撃と、コブラの放ったサイコガンを浴びて命を奪われた無法者達が、
 別府の血の池地獄も裸足で逃げ出しかねない、文字通りの血溜まりの中にその骸を沈めたと同時に、
 バリケード内部には、もはやジ・エンド達3人と自治軍の兵士達を除き、生きて動いている“敵”の姿は消え去っていた。
 自分達の戦いが一先ず終わりを迎えた事を確認したジ・エンドは、その手で頭の汗と返り血を拭う。
 
 
ジ・エンド「ふぅ。……っつーかよコブラ、漫画家の俺の前で、その決め台詞は洒落になんねーんじゃねぇか?
      正直、今俺が受け持ってる連載、ようやく佳境を乗り越えたとこなんだがな…… 打ち切られたら恨むぜ」

コブラ「あぁ、済まんかった…… もし本当にそんな事になっちまったら、お詫びに旨い料理店を奢ってやる」

ジ・エンド「冗談だっての、マジでそうなったら笑って誤魔化すさ…… だろ?
      ……まぁ何にしても、よく来てくれたコブラ。お前が来てくれなきゃ、こんだけスムーズには進まなかったぜ」
 
 ジ・エンドのコブラへの謝礼は決して大げさなものではなかった。
 彼が新ジオン党が隠し持っていたモビルスーツ戦力の情報を、ジ・エンドらと冥王星自治軍にリークした事で
 結果的に市街でのMS戦に対して兵士達が柔軟に対応することが出来たのは紛れもない事実だったからだ。
 
コブラ「気ィにすんなって。あんなテロリストなんざ、海賊ギルドの連中に比べりゃチンピラに過ぎんさ。
    ま、悪党連中とはいえ、死んじまえば仏さんだ…… 後で手ぐらい合せてやろうぜ」

ジ・エンド「そうだな…… と、向こうの方も無事に片付いたみてぇだ」

 ジ・エンドが視線を向けると、その先には衣服と両手を返り血でべっとりと濡らしたセラスの姿があった。
 外見こそアレだが、先ほどまでの鬼気迫る殺気は一旦鳴りを潜め、普段通りの彼女の雰囲気を取り戻している。
 色々と億劫そうな表情を浮かべる彼女に対し、コブラはフランク気味に声をかけた。
 
 
コブラ「よーう、大将首とはやるじゃねーかセラスの姐さん」

セラス「……いや、だからその呼び方は正直止めてくれませんか?確かに私は貴方よりも人生経験ありますが。人間止めてますけど」

ベルナドットの影『別に気にするこたぁねーよ宇宙海賊。何なら日本のネット界隈に倣って、BボインBボインAアネキとでもごふっ
 
 セラスの腕から延びたベルナドットの影がそこまで口を滑らせたと同時に、まるで泥人形が崩れるかのように
 そのシルエットめいた姿形が四散、不定形な『影』に還り、再びセラスの腕……の形状を取った影へと纏まっていく。
 
  
セラス「――――だったら私より先に生まれた貴方は何ですかっての。
     まぁ私吸血鬼ですし、別に齢とっても小ジワ増える訳じゃないから一つも気にしてませんが」

インテグラ「ほーそうかい、いい度胸だ。気に入った、殺すのは真っ先にしてやる」

セラス「!? ……ごッ、ごめんなさい、すいませんッ、すいませんッ!!(((((((( ;゚Д゚)))))))ガクガクブルブル)」
 
 いつの間にセラスの背後に経っていたインテグラは、突然予期せぬ方面から奇襲してきた主に驚きながらも
 自分の失言を必死こいて謝るが、日々小ジワが増えることを気にするピチピチの50代にはそんな謝罪は届かず
 人外の力を持った従者を容赦なく地面に這いつくばさせ、そこに全く持って無慈悲なヤクザキックの追撃を加えてゆく。
 ――――ただの人間が、人外の力を持った吸血鬼をいとも簡単にシメる、これぞまさしく仏教用語で言う
 “末法の世”とでも言うべき光景だろうか。……怖い!!

セラス「蹴ることないじゃあないですかああああああ!!!(号泣)」

インテグラ「お前は悪い子だ!! この口か、この口が言うか!! 何度も、何度でも!!!
 
 
 
 
ジ・エンド「……へっ。何十年経っても相変わらずだよなぁ、あそこんとこの連中はよ。な、コブラ」

コブラ「同感。――――とはいっても、人間の俺達から見りゃ、世の中には全く変わらんもんなんて無いもんだがな。
    それこそ、志を捨てて腐っちまった政治家、男が出来て前髪ぱっつんを斜めバングにイメチェンする妖精みたいな美少女、
    そして硬派の少年漫画を売りとしときながら、最近になって読者受けの美少女ヒロインをねじ込む中堅漫画家とかな」

ジ・エンド「……最後のは正直余計だが、まぁ実質その通りだぜ。俺達と一緒に戦い始めた頃にゃ、
      まだ青臭いボンズだった連中が、今じゃ随分と立派な“ヒーロー”に成長してたりするしな……」

コブラ「全くだ。昔っから俺達と共闘してきた連中も、もういい齢した連中が殆どだもんなぁ。
    今や葉の小僧が愛と平和の『大地の交渉人』で、黒神の嬢ちゃんが実家の財閥の総帥の座に収まり、
    承太郎が海洋学の博士号、桃の奴に至っては日本の総理トップだぜ?
    たかだか10代の小僧だった連中が、よくもまぁここまで出世したもんだ…… 保護者気分になっちまいそうだ」

ジ・エンド「ま、色丞みたいに一般の警察官になった奴もいるけどな。
      両津も言ってたぜ? 『警察内部にも腐った連中が潜んでいる中、あいつみたいな男が一人でも居ると思うと
      まだ捨てたもんじゃないな』って…… まぁアンタが人のこと言えるか、ってやつだが。
      でも確かに、学生の頃からヒーローやってた色丞あいつの事知ってる身としちゃ、気持ちはすげぇ分かるぜ」

コブラ「全くよ。銀河パトロールや連邦警察の方でも、油断ならねぇ連中が多いって、結構色んなとこで噂聞くぜ?
    つい数か月前だって、ギャバンの奴すら色々と“やらかしちまった”訳だしな…… 正直俺もあれはどうかと思ったが、
    まぁ成歩堂の奴だって、7年くらい法曹界から追放されて暗い時代過ごしながらも、30過ぎて立派に復帰した訳だろ?
    この件は、あいつ自身が乗り越えるべき責任だしな…… それはそれで別にいいとして、
    確か色丞も、春夏ちゃんとめでたくゴールインして、今や一児の父親だってな?
    ……お、ひょっとしてあれか? その子供にもアイツの「血筋」が流れてるって事じゃ……」

ジ・エンド「……その“まさか”なんだよなぁ。まだ赤ん坊だってのに“覚醒”するとか、色んな意味で将来有望だぜ。
      前に聞いた話だと、何でも特殊刑事課の連中が独自にあいつの“もう一つの顔”を突き止めて、
      自分達の所へ移動しないかとか、色々話が来てるそうだが…… 色丞はその話、受けるだろうかね」

コブラ「ま、それは奴が決める話として…… そうそう、この間、例の“撫子”ちゃんとXVIIにも出会ったぜ」

ジ・エンド「ヘェ。連中に遭えたのか…… いいじゃねェか、弦太朗にでも聞かせてやりてぇもんだ。
      学生気分だったあいつも、今じゃ何をどう間違ったか新米教師の身だしなぁ。
      鵺野や派出須にも随分可愛がられてるみてぇだが…… 何かしら、弦太朗に伝言とか無かったか?

コブラ「ああ、それなら……」
 
 
 
 
 そんな風にいきわいわいと話題に花を咲かして談笑するジ・エンドとコブラ、そしてインテグラに未だ弄られ続けているセラスを
 交互に見やった冥王星自治軍の指揮官は、先ほどまで超人的な戦闘力を見せつけていた彼らの異なる一面を知り、
 思わず頬を綻ばせて苦笑を漏らしていた。 

指揮官「やれやれ、歴戦の英雄といえども、後輩や友人の下世話な話になると、年相応のオッサン共か。
     ま、我々もこの件の後始末や、街の復興、遺族のサポート…… 色々頑張らねばな、さて……

 今の所、冥王星新ジオン党の面々で動ける敵は一人もいない筈だ。
 民間人の解放も済ませた今は、一先ず死体処理班の到着を待ち、部下を皆、バリケード周囲の警備に寄越していた。
 後々面倒は多いだろうが、それでもこの星に生きる、故郷を共にする同胞たちを守るのが自分達の役目。
 そう思いながら、指揮官が視線を無法者達の死体の方へと向けた…… その先にあったのは。

指揮官「え……!?」
 
 
 ―――――指揮官の眼前に映っていた存在は、目を疑うような光景だった。
 
 基本的に、人間は首を落とされたら死ぬ。これは当然の摂理として、遥かな古代より人類間で認識されている事象だろう。
 故に、罪人の手っ取り早い処刑方法として“斬首”といった手段が古来より使われ、更に重罪を犯した犯罪者を
 より苦しめながら確実に始末する手段として、“絞首刑”というやり方も発明された事からも、それが伺える。
 この指揮官も、冥王星という極寒の地で生きていく都合上、その身体の大半を義体に置き換えてはいるが、
 それでも元々の生身の体での重要基部…… 言うならば脳髄脊髄は生身のまま保持しているのだ。
 人間の思考を支えるメインコンピューターが脳で、それを身体中に伝達する基盤が脊髄の役割だというのであれば、
 首が落ちた人間は死ぬという常識は、電子や光が企業のネットを駆け廻る新西暦189年現在においても
 全く持って不動の摂理に他ならないのだ。

 ……ならば、彼の目の前に立っている人物、首を落とされながらも直立して歩く身体は一体何者だ!?
 鋭利に切断された頸部からは未だ赤い血が滲み出ており、常識的に考えれば、そんな状態に陥った人間の身体が
 生命を保っていられる筈がない。
 人類以外の動植物に目を向ければ、鶏などは首を落とされても、残った胴体が暫くの間、
 生きて動き回るというのは割と有名な話ではあるし、諸外国では首を落とされながらも、
 それからおよそ18ヶ月もの長期間、飼い主の丁重な保護によって生き続けた鶏の逸話も残っている。

指揮官「あ、ああ……」

 ……しかし、今目の前にいるのは人間なのだ。首なし鶏とは全然訳が違う。
 夢野久作の小説でもあるまいし、他の生物に比べて複雑な構造の脳髄に、その生命活動の指針を
 ほぼ全て委ねる形で進化した人類は、その脳髄を失ってしまえば、途端に生命活動を行うことが出来る筈もないのだ。
 
 ならば…… 今、指揮官の前に立っている“身体”の持ち主とは、つまり――――――
 
 
 
 ―――――指揮官が自身の脳内ニューロンに駆け廻った疑問から、解答を導き出すよりも前に
 “首なし”が突きだした鋭い手刀は、彼の義体の胸板を突き破って大地を鮮血で濡らした!!
 
指揮官「ごふっ……!

コブラ「――――――!! な、何だと!?」
 
 地面に崩れ落ちた指揮官の身体には目もくれず…… 否、目どころか頭すら無かった訳だが、
 指揮官の叫びに事態を知ったジ・エンド達は、彼らの眼前に立つ“首なし”が着こんでいる
 旧ジオン公国軍の士官将校軍服…… を基調に金色の装飾で飾り付けた趣味の悪いカスタマイズから、
 相手が誰であるかを瞬時に察する。

セラス「新ジオン党のリーダー格……!? で、でも、あいつはさっき……」

リーダー格「クックック…… 笑ぁわせぇるなよぉ、下等ぅなアぁースノイドどもがぁああ

セラス「!?

 リーダー格の首を落とした張本人が衝撃を隠せずにいる前で、今度はまた別の方向より声が響いてくる。
 その声は野太いバリトンでありながらも、耳にするにもおぞましい…… 生者の声とは思えない響きを伴なって
 先程の戦いでセラスによって叩き落とされた、リーダー格の生首より発せられていたのだ。
 
 返り血に塗れた“首なし”は、身構えるジ・エンドらには目もくれずに、自分の生首の元へと進むと
 拾い上げた“それ”を自分の頸部へと押しあて…… ギャラリーの面々が次に見やった時は、
 ついさっきまで生き別れていた首と身体は、まるで何ごとも無かったかのように一つになっていたのだ。
 
兵士「な、何だ…… こいつは……!?」

 異変を察知した自治軍の兵士達が、次々とバリケード外の警備より駆けつけて来る。
 彼らが目にしたものは、首を接合した際の衝撃によってサングラスがずり落ち、露わになったリーダー格の目。
 ……それは人間のものではない、狼と呼ぶのもおこがましい飢えた狂犬の眼球そのものであった。
 
リーダー格「ジオン公国はぁ…… 不滅だぁ!!
 
 
 
 
セラス「なるほど…… ようやく合点がいきました」

兵士「ど、どういうことです!?」

セラス「簡単な話です…… 要はアイツ、私と同類だったって事ですよ」

 彼らの眼前に映っているのは、もはや目の焦点が定まらず、狂気其の物の怒りと愉悦を表情に浮かべる無法者。
 ……何故、首を落とされた人間の身体が生きて動き、そして落とされた首が意図も簡単に接続されたかという疑問。
 その解答は、本当に簡単な話だった。目の前にいる奴…… 冥王星・新ジオン党リーダー格は、既に人間ではないという事だ。
 
指揮官「そうだ…… ただの“生身の人間”が、首もぎ取られて生きていける筈がねぇ!
     仮にそいつが生きてるってんなら、そりゃあ悪夢か…… “生身の肉体”じゃないって事だ!
     ……そう、脳と脊髄以外、完全に機械にとっかえた俺みてぇによぉ!!

ジ・エンド「無事だったか!! だが、こいつは……!!」

 その肉体の殆どを義体に置き換えているが故に、幸運にも致命傷を避けることのできた指揮官が
 自身の身体を動かすことが出来ずに地面に横たえたまま、ジ・エンドに警告を促す。
 
 
 
 ――――次の瞬間、首が接合されたリーダー格の姿に、異変が起きた。
  
 
 
 見た目こそ普通の人間同然であったリーダー格の肌から、徐々に何やら赤茶色の物体が滲み出てくる。
 それが何であるかを視認した一行は絶句した…… “黴”だ! 見るもおぞましい黴の群生が
 わさわさと無法者の身体から湧き出しており、その肌、衣服をあっと言う間に包み込み、やがて侵食してゆく。
 
リーダー格「ア…… アォアアアアォォォオオオ、ォォオオオ――――――

コブラ「オイオイ、こいつぁ…… まさか!?

ジ・エンド「あぁ、恐らくコブラ…… 俺やお前の想像通りだろうぜ。こいつは――――」
 
 無法者がとても人間のものとは思えない、世にもおぞましい絶叫を上げている間も、彼の肉体に侵食していった黴は、
 まるでそれが元々の地肌であったかのように見事に定着…… 否、融合を果たしていた。
 とても人間…… どころか、真っ当な動物ですらそれで生きていけるのか疑わしいレベルで
 ゴツゴツした黴の塊に覆われた無法者の体表は、それでもなおビクビクッ、と剥き出しの内臓を思わせる脈動を繰り返す。
 
 ――――その頃には、既に無法者の頭すらも黴に覆われ、僅かながら黴に侵されていない地肌すらも、
 まるで赤錆に覆われた髑髏とでも形容できる、正真正銘の異形のものと化していた。
 その双眸は、先程までと変わらぬ狂犬の眼…… リーダー格の姿はもはや人間だった頃の面影を微塵も残さず、
 無数の黴に覆われた髑髏の怪人とでも言うべき、正真正銘の化け物の姿へと変貌していたのだ。
 
 そして、生物的な外見の異形を飾るには些かアンバランスな、怪物の右胸に金箔で刻まれたジオン公国軍のエンブレムと、
 腹部に巻かれた両翼を広げた鷲のエンブレムを象った、銀色のベルト!!
 それを目にしたジ・エンドは、この“怪物”と化したリーダー格が何者であるかを、完璧に理解した。

ジ・エンド「やっぱりか…… 手前は“あの時の奴”と同じ、ショッカーと結託していたジオン軍の……」
 
リーダー格「オ、ォアアアアアア――――― ァ゛ァ゛ア゛ア゛ア゛オ゛オ゛ォ゛ォ゛ォ゛ォ゛
 
 
 
  ◇    ◇    ◇    ◇
 
 
 
竜二「そんな…… まさか、冥王星こんなところに“あれ”が!?

 冥王星自治軍によって他の人質共々無事救助され、事件現場より少し離れた場所の建物に退避させられた竜二は、
 部屋に置かれていた数世代前の有機ELモニターに映される、少し前まで自分が巻き込まれ、
 かつ現在進行形で進展し続けている大事件の現場中継を、他の避難民の様子など目もくれずに見入っていた。
 
 そして現在、モニターに映し出されている情勢は、つい先ほど屠られた筈のリーダー格が
 落とされた自身の首を繋げ直し、なおかつその肉体を異形の化け物に変貌させた真っ最中の場面であった。
 自分が命の次に大事しているカメラを奪った張本人…… 直接突っかかった際に本気で殺されそうになったという事もあって
 彼にとっては忘れようにも忘れられない顔になっていた。
 
避難民「兄ちゃん…… 知ってんのか、あのバケモンの正体をよ?!」

竜二「多分…… 間違いないと思います。僕の故郷じゃ、ニュースで頻繁に見かける連中ですから」
 
 
 ――――“その組織”の悪行の数々は、連日テレビや新聞、インターネット等の媒体によって連日報道されていた。
 ある時は、町外れの人気のない道を歩いていた不運な一般人を、鋭利な刃で無残に切り刻み、
 またある時は、ただ偶々『彼ら』の標的となってしまったバスや飛行機に乗り合わせていた罪なき乗客たちを
 毒ガスや爆弾によって無差別に殺戮して、残された遺族達に深い悲しみと絶望を味わわせ、
 時には戦闘機や戦車なぞ問題にならない強大な戦闘兵器や、人間の肉を好む獰猛な巨大怪獣を
 まるで闘技場の猛獣の如く市街地に解き放ち、ただ日々を精一杯生きてきた人々を蹂躙する……
 
 竜二自身もこの目にしてきた数々の殺人事件など生温い、残忍かつ凶悪な悪事の限りを尽くしてきた奴ら。
 この地球圏の歴史の中で、それを迎え撃つ英雄達と共に星の数ほど現れた悪の組織の中でも
 新西暦189年時点、地球圏に陣取る勢力の中では最大手と専門家に評され、そして恐らくは地球のみならず
 外宇宙や異世界に対してもその魔の手を伸ばし、その規模を未だ拡大し続けていると噂される、あの組織。
 今や地球圏…… 少なくとも竜二が生まれ育った日本においては小学生や、TVやネットに触れない老人達でさえも
 その名を知らぬ者は存在するはずもなく、聞いただけで震えあがるであろう、その組織の名は……
 
竜二「――――ディバイン・ショッカーの怪人!!
 
 
 
  ◇    ◇    ◇    ◇
 
 
 
ジ・エンド「ケッ…… ジオンとショッカーが最初に手を結んだ際の“落とし仔”だったとはな」
 
 ――――新ジオン党のリーダー格は、既にその姿を完全に異形の物へと変貌を完了させていた。
 そこに立っていたのは、その全身に不気味な黴を纏った異形の怪物…… 彼の知識のデータベースに、明らかに見覚えがある姿だった。

ジ・エンド「間違いない、手前はショッカー怪人…… “墓場の怪人”カビビンガ!!

リーダー格/カビビンガZ「ォ゛オ゛ア゛ア゛ア゛ア゛
 
 かつて大首領の意の下、世界の掌握を目論んで暗躍していた、星の数ほど存在する秘密結社の中でも、屈指のビッグネーム……
 現在は“無限なる帝国”と称される巨大組織、ディバイン・ショッカーにおいてその中核を成すと言われる組織、ショッカー
 そのショッカーが繰り出した怪人の一体にして、かつて仮面ライダー2号/一文字隼人によって倒された、“カビ”の改造人間カビビンガ。
 彼らの眼前に立つ異形は、まさしくその怪人以外に他ならなかった。……胸に燦然と輝く、ジオン公国軍のエンブレムを除けば。
 
ベルナドット『一年戦争が終わった後も、延道と協力して南米でショッカーとジオンの残党混合軍をぶっ潰したことはあったが……
        まさか、奴らの遺した“負の遺産”が、よりにもよって冥王星にまで逃げ延びていたとはなぁ』

セラス「ショッカー…… あの忌まわしい“連中”と同じ、ナチスの亡霊のなれの果てですか。
     30年経って、マスターが私達の下に帰ってきても、縁は全く切れそうにありませんね…… ハァ」
  
リーダー格/カビビンガZ「薄汚ェアースノイド風情がァ…… 調子に乗るのもここまでだぜェ……
               偉大なるショッカー大首領様、ダイクン殿、そしてギレン閣下の名に賭けてェェ、
               手前ら全員、冥王星の塵にしてくれェる!!!

 
 
 ――――今より時を遡った新西暦17X年、かつてジオン公国軍が地球連邦政府に対して宣戦布告を行い、
 地球圏全土を巻き込む形で勃発する事となった、忌まわしき「一年戦争」――――
 現在では、その前後を皮切りとして立て続けに起こった数々の騒乱なども含めた「前大戦」を構成する一つとして知られる
 その戦乱の最中、コロニー落としによる大量殺戮に乗じて地球に降り立ったジオン軍の一派が
 当時、一大勢力を築いていた頃のショッカーと手を結び、互いに持っていた技術を提供し合う形で協力したという事実は
 公にはメジャーになりきれていないが、それでもその手の筋に強い人物であれば、噂程度でも耳にする機会は多い。

 ……そもそも、ジ・エンドは一年戦争当時、ショッカーとジオンが手を結んだ結果生まれた“落とし仔”。
 ジオン公国軍の兵士達が脳改造されることなく、ジオン公国軍とショッカーに対する異常なまでの忠誠心を備えたまま
 異形の改造人間へと変貌した、言うならば“ジオニズムが行きついた結末”の一つ…… それと何度も対峙していたのだ。
 とはいえ、流石に“それ”と、地球より54億km以上離れた冥王星の地で遭遇するとは、流石の彼も驚いたが……
 いや、そもそも冥王星にジオン軍の残党が落ちのびていたという時点で、こういった事態は察することもできたはずだ。
 自分らしくないミスにジ・エンドは僅かながら自責の念を感じるも、今はそれよりも目の前に居る“脅威”に注意を引かれていた。
 
 
ジ・エンド「……カビの生えた大義なんてレベルじゃねぇ。マジで信望者そのものが“カビ”だったとはな」

コブラ「ああ、俺も流石に予想外だった」

リーダー格/カビビンガZ「ぬかせェ…… かつては赤い夕日の豪州で敵陣を真っ先に突き進み、
               モビルスーツで連邦軍の歩兵どもを踏み潰して「ブラッディ・レッグ」の異名をいただき、
               デラーズ紛争においてはデラーズ様やガトー殿の下に馳せ参じ、地球の愚かな連中を殲滅すべく
               闘争に明け暮れていた、この「血染めの少尉様」を舐めやがって…… 思い知れ、旧人類共!!


ジ・エンド「!?」
 
 カビビンガ・ジオンが名状し難い咆哮を上げると同時に、先程倒された筈の無法者共の死骸……
 それらが一斉に立ち上がり、まるで米国映画のゾンビの如く、その頭や腕が欠けた躯のままで動き始める。
 見れば、それらの死骸の顔には無数のカビが…… 恐らくは、カビビンガZが自身の身体で繁殖させている
 特殊な黴を死骸に寄生させ、それによって屍の脳髄や神経に微弱な電気信号を与え、
 既に腐り落ちる運命にある死者達を動かしているのだろう。

無法者のゾンビ「あ…… あぅぁ…… ああ
 
 目の前に映るは、異形の黴男によって率いられる亡者の大群…… 今時B級映画でもお目に書かれないような
 世界の終末めいた光景を目にしても、ジ・エンド達の投資は微塵も揺るがず…… いや、むしろ前よりも闘志を燃やし、
 彼らは各々の腕を、そして獲物を再び構え、この地における騒乱に次こそ終止符を打つべく、鋭い眼光でカビビンガをねめつけた。
 
コブラ「今まで倒してきた敵が、そっくりそのまま敵の戦力に復帰しちまう訳か。そうとうしんどい戦いだぜこりゃ」

セラス「何を言ってんですか。こんな自分の意識すら無い屍生人ゾンビもどき、“本物”に比べりゃ随分可愛いもんですよ。
    さっさと片付けて、地球に戻ってマスターに土産届けたいものです」

コブラ「ま、そりゃそうか。おいジオン残党さんよ、俺はおたくらの信条は興味ないんだけどな……
    それでも今この場で、手前らが殺した連中の分の落とし前は、徹底的につけさせてもらうぜ」

ジ・エンド「全くだぜ…… これ以上この星を荒らしまわる連中は、屍生人ゾンビだろうが怪人ショッカーだろうが、全てぶっ殺す!!



920 名前:名無し客:2013/09/10(火) 01:35:37
はんざわなおき
http://alp.jpn.org/up/s/15347.mp3_UkOdoTDp43NqNsWTC6bN/15347.mp3

921 名前:名無し客:2013/09/28(土) 23:51:54
http://ameblo.jp/naitei-start/entry-10682214724.html
てすと

922 名前:名無し客:2013/10/01(火) 00:28:34
テスト。

923 名前:名無し客:2013/10/01(火) 00:29:09
もう一度

924 名前:てすとー!:2013/10/02(水) 03:20:30
お待たせしました!!
まずは最後のせんでーん!!

現在、新イベントアイドルロワイヤルLIVEが開催中!
今回のイベントは、20人の重複なしのユニットを組み、同じグループの人と競うもの!
連勝すると特別なユニットと戦えて、これにうまく勝っていくのがポイントです!

上位報酬は水本ゆかりちゃん!
美味しいもの食べて、がんばりましょー!
メダルガチャでニューウェーブ組が揃いましたねぇー。今後が楽しみですっ。

開催中のガチャは、ハロウィン2013!
目玉は小日向美穂ちゃん、高盛藍子ちゃん、大和亜季さん!
特に藍子ちゃんは初のボイスつきとなっておりますので、藍子ちゃん好きはがんばって!
Rは、鈴帆ちゃんがなんかすごい。っていうか、もうズルい。

それからそれから、CDいきます!
THE IDOLM@STER CINDERELLA MASTER Cool jewelries! 001 は、好評発売中!
THE IDOLM@STER CINDERELLA MASTER Passion jewelries! 001 は、本日10/2発売!
THE IDOLM@STER CINDERELLA MASTER Cute jewelries! 001 は、10/9発売です!
Cuteはナナも参加してますので、よかったらよくなくても可能な限り是非!!!

コミックアンソロジー cute VOL.2 キュートなドラマCD付も現在発売中!
漫画はもちろんドラマCDにもナナが参加してますので、無理のない範囲でお買い上げいただけるとハッピーです!
Coolは発売中、Passionは10/31発売予定ですよ☆

それでは、最後のお返事……いきます!!

>>985【GUEST☆「森久保乃々」『星輝子』】
とゆーわけで、事務所の机の前なのですが。

「…………」

『…………』

えーと……

「…………」

『…………フヒッ』

な、なにか喋ろう!!

「(びくっ)こ、ここはもりくぼハウスなので、騒音は禁止して欲しいんですけど…」

いや、ここ事務所の机だよ!?

『引っ越してきました…』

シェアハウス!?

「あの…もう帰ってもいいですか…」

そこからどこへ。

「奥の方へ行きますので…お疲れ様です…(もぞもぞ)」

ああ…乃々ちゃんが、机の奥の住人に…っていうか、狭くて苦しそう。

『奥は…暗くて…ジメジメしてて…いいよね…』

…もしかして奥でも栽培してるの?

『…キノコヘヴン…』

前から思ってましたけど、この事務所って変だよね!!

「…………」

『…………』

あ、なんか意味深な瞳でこっちを見られています。

『ウサミン星のキノコ持ってきてくれるなら、反対側に住んでもいいよ…』

住みません!

「あの…もうちょっとボリューム落としてほしいんですけど…」

すみません!

『最近は、騒音被害が大変だから……』

ああー。亜季さんたちが、パーティの準備してますよね。

「もりくぼハウスの前で探さないでください……もりくぼはここにはいません……隠れてなんかいません……」

いえ、その、思いっきり隠れてますけど…

『お隣さんも大変だから……そっとしておいてあげて欲しい……』

輝子ちゃんは最近、ちょっと積極的だよね。

『私は……キノコがあればいいから……』

すっかり事務所の机の下がキノコ栽培所みたいに…

『あと、お隣さんの近くは、キノコの元気がよくなる……』

キノコの成長発揮値を三倍にする、キノコパワーか何かですか!?

「もりくぼはキノコですから……ここにはいませんから……」

ダメー! 乃々ちゃん、かえってきてー!

『キノコなんだ……いいなぁ』

前から思ってましたし更に確信を深めましたけど、この事務所って変だよね!!

「…………」

『…………』

お願いなので、その瞳をこっちに向けるのやめてください。

>>986【GUEST☆ライラ】
とゆーわけで、ライラちゃんです。

「はい。ライラさんですよー」

あ。じゃあ、ライラさんです。

「呼び方はなんでもいいですよー?」

じゃあ、ライラちゃんです。

「ライラさんですよー」

どっち!?

「わたくしは、ライラさんでございます」

ら、ライラちゃんはドバイから来たんですよね。

「はいです。今は日本で暮らしていますです」

なんでまたドバイから日本へ来て、アイドルになろーと。

「アルバイトができなくて困っていたところ、プロデューサーさんに声をかけていただきましたです」

あの人は、ホントにどっからでも見つけてきますねぇー……

「お仕事できればお家賃払えるので、素晴らしいですねー」

生活のためか……生活のためにアイドル……

「でも、アルバイト雇ってもらえないので、大変素敵です」

ドバイから来たばっかりで、まだ16歳だもんねぇー。確かになかなかバイトできなそーです。

「はいです。お仕事なんでもしますです」

なんでもするって言っちゃダメ!

「ダメなのですか?」

そんなこと言おうものなら、ん? 今、なんでもするって言ったよね? って無茶振りされるに違いありません!
ってゆーか、ナナ、ニューイヤーアイプロのときにそんなよーなこと言われましたし!

「そうなのですかー。日本のことは、まだよくわかりませんですねー」

ナナも、地球のことはそんなに詳しくありませんけどね! 今は日本で暮らしてるんですよね。

「昔は広いお家に住んでましたが、今は日本のアパート暮らしです」

バイトみつからないと大変だよね……ナナ、ウサミン星人ですけどスーパーのセール情報とかは教えられますよ。

「それはとっても素敵ですねー。是非教えてくださいでございます」

ところで、なんだか目が怖いと言われてるのですが……

「ライラさんは怖くないですよー」
http://charaneta.just-size.net/bbs/fupbbs/obj/obj324_8.jpg

じー。

「怖くないですよー」
http://charaneta.just-size.net/bbs/fupbbs/obj/obj324_9.jpg

う、うん。

「怖くないですよねー」
http://charaneta.just-size.net/bbs/fupbbs/obj/obj324_10.jpg

……………………い、いや、その。なんかその。アイス食べますか?

「アイス大好きですよー。よろしいのですかー?」

はい! どうぞどうぞ! だからこの話はやめましょう!

>>987
あの歌は心にきますね……
ナナ的には今月まだ20日もあるの、が危険です。
給料日までの時間を考えると、ちくしょう、目が霞んできやがった……ってなります。

お財布の中身を確認せずに、ご飯を食べる……こんな幸せなことがあるでしょうか……
あっちのお店とこっちのお店で、ポイントカードにつく分も計算して、
行ったり来たりしてどっちにするか一時間かけたりとか、そういう。

人間、生きていくだけで、お金が減っていくんですよ。恐ろしい……何も悪いことしてないのに。

はっ。いけない! 何か世知辛い話をしています!
ナナはアイドルなので、方向転換をしなければ!

んー……仲間への不満みたいなのは、今のところ驚くほどないんですよね。
あ、いえ、そりゃあ、愛海ちゃんがたまに野獣の目をしているとか、そーゆーのはありますけど。
まぁ、あれはあれで撃退されてますし、楽しいのでよし。

みんな、ホントにいい子なんですよねぇー。
これもプロデューサーさんの見る目なんでしょーか。
もちろん、ちょっとした喧嘩とかぶつかり合いとかはあるのでしょーけど。
お互い真剣なら、そーゆーことは起こりますし。

ただ、他人の嫌なところって、一緒に過ごす時間が増えれば増えるほど気になるものなんですよね。
最初は気にならなかった部分が、よく見えたり何度も見ることになってどんどん気になったり。
そーゆーのって、蓄積していくものですからねぇー。
そこで、どう折り合いをつけていくかっていうのが大事な気がします。
気になるところが一切ない他人なんて、きっとそうそういないでしょーし。

ナナも、もっと一緒にいる時間の多いユニットとか組んだら、ぶつかり合ったりするかもしれませんね!
アイドル性の違いで喧嘩しちゃったりとか、徹夜で激論しちゃったりとか!
なんか青春って感じですね! 17歳って感じ! 17歳ですし!!

ファナティックバニーズは今のところ一回きりのユニットですし、
ニュージェネレーションやニューウェーブ、トライアドプリムスみたいに、
何度も一緒にできる相方みたいな娘ができたらいーなぁー。

だ・か・ら☆

あなたが死んでも誰も泣かないとか、笑ってもいいとか、ナナにはぜったい無理ですよ。それだけ☆

>>988
そんなことありません! 光ちゃんは、きっと、きっと来てくれます!!
じゃあ、おねーさんと一緒に光ちゃんを呼んでみましょう! せーの、光ちゃーーーん!!

あれあれー。元気が足りませんよ? もっと元気に! せぇーっの!!!

光ちゃぁーーーーーん!!!!

「待たせたな……!!」

【HERO☆南条光】

光ちゃん!!

「さあ、お前のガイアメモリとオーメダルとアストロスイッチとウィザードリングを数えろ!」

それは恐ろしいセリフなの?

「言うなれば、お前のモバコイン通帳を見ろ、みたいな感じ」

ひいっ!?

「上級者は『今更数え切れるかぁーーー!!』って答える」

もう数えるのが怖いんじゃなくて、数えるほどのことでもないんだね……

「預金の数が違うんだよ。まぁ、セリフくらいならなー。言っても大丈夫だと思うんだけど」

光ちゃん、ワンダバとかは言ってるしねぇー。

「うん。スーパーお仕事タイムとかも、スーパーヒーロータイムだし」

どうでもいいけど、例えに挙げるセリフがなんだか懐にダイレクトアタックばかりなのはなぜでしょう。

「お金ってのは、呪いと同じなんだ……呪いを解くには、お金を稼がなきゃならない……」

やめて世知辛いやめて。

「本当に待たせちゃったけど、時刻を超えてアタシ、参上!!」

よかったねぇー。ナナずっと待ってたよ!

>>988さんとか、>>994さんとか、待っていてくれる人がいる限り、
 アタシは必ずまたくるよ。だって、アタシはヒーローだからな!」

ナナ、あんまし特撮わかんないので、光ちゃんにはお世話になりまして……

「アタシもヒーローの話ができるのは楽しいし、いいんだぜ」

なんか特撮話って、こういうのがあるよーっていうだけでオチがつくからひどいですよね。

「存在だけで、みんなに笑顔と勇気を与えてくれる……アタシもそんなアイドルになりたいぜ」

随分かかっちゃったけど、遂にきたねぇー!

「この日に備えて、日々レッスンと特訓を重ねてきたからな!」

特訓って何やってるの?

「え、肩で鉄球を受け止めたり?」

なんで肩。

「肩には特殊スプリング筋肉ってのがあってさ」

多分それ普通の人類にはないよね。

「待ってる間も修行あるのみだ。豚の角煮を待つように、アタシも登場の機会を待っていた!」

なんで豚の角煮。

「再登場が遅くなっても、アタシはアイドルはじめてよかったと思ってるぜ。
 だって、こうして待っててくれる人と出会えたんだからな。
 だから、見ててくれ。アタシの――――特訓ッ!」

特訓で自分自身とむきあおー!

「変身!!」

>>989
でーすよねぇー!
お金も! 計画性も! 以下略。

……どうしたらあんなセリフ思いつくのでしょぉ。ナナ、にんげんこわい。
生活が第一ですよ……ほんと第一にしてください……さよならとか言いませんからっ。

それはともかく、制服ウサミン手に入れてもらえたんですねっ。ありがとーございます!
お月見ウサミンの方も、アイプロの中間報酬の効果もあってかだいぶ落ち着いてます。
少しずつですけど、揃えやすくなってきてるんじゃないでしょーか!

美波ちゃんとの制服イベント楽しかったんですけど、
なにか心が痛かったのはなぜでしょう。よくわかりません。
イケナイことってなにかも、ナナにはちょっとよく。
最近噂の三万モバコインが関係する話でしょうか。

復刻とかで少しずつでも、いろいろ出回るのは良いですよね。
価値が落ちすぎると、今度は手に入れたときの喜びが……というのももっともなのですが、
ナナとしては、欲しい人みんなにナナのが出回るといいなぁ、って思ったり。
そのへん、バランスよくなるといいですねぇー。

属性の方は、スターエンブレムでボーナスを増やせるようになりましたし、
ツアーとかでは属性ごとに使い分ける意味も出てきましたし、
揃えただけの意味は少しずつ出てくるのではないでしょーか。

お隣のバハさんだと、属性ボーナス解放で最初に選んだ属性と同じまでできるよーになってますし、
こっちでもそのうち解放される可能性は、それなりにあると思います。
自分の属性以外の好きな娘も、活躍するチャンスはじゅーぶんありますし、
活躍しなくってもフロントに並べるだけで楽しいものですのでっ。

無理せず楽しく遊んでね♪

>>990
ナナ、ドラえもんじゃありませんしー!
出前迅速落書無用じゃありませんしー!

いえ、落書は無用ですが。

ナナはウサミン星から、夢と希望を両耳にメルヘンチェンジでハートフルウェーブ☆
を、お届けするためやってきた、歌って踊れる声優アイドルですけど、見た目は普通の女の子です!
体内にウサミン袋(電波をためて打ち出すぞ!)とかもありませんっ。
体内を覗いたことないので、もしかしたらあるのかもしれませんけど。

ナナもアイドルですし、なんかフツーの見た目でガッカリされちゃってるようですが、
みなさんに喜んでもらえるようにかわいくなれるよう、日々努力中ですっ。

いえ……確かに、なんか喋り出すと最初以外ふつうだよね、とか言われますが……

そんなことないんですからね!
ナナ、ウサミン星人ですからね!
ちょっと、あの、特殊な、その、アレなんですよ!
なんか、ほら! 察してください!

つまり、みなさんと円滑に会話を進められるよう、普通に喋るという努力をですね……
そーゆーそれなので、なんかフツーではないのです。です。

>>991
新規にプロデュース不可な娘が登場します!
だったら、確かにおっしゃる通りだと思うんですけど、
シンデレラガールズも、ミリオンスターズも、既に新規じゃないんですよね……
もう、みんなそれぞれに好きな人たちがいっぱいいるのですよね。
大変ありがたいことです。いつも応援ありがとーございます!

選挙も、うーん、どーなんでしょーね。
不満はどうしても出ちゃうと思うんですよ。
ナナたちの総選挙も、なんだかんだで好評もあれば不評もありますし。

もうやっぱり全員ですよ、全員。ひとり1600円のDLCで200人以上出せばいいじゃない!
876、コミック、シンデレラ、ミリオン全部出せばいいじゃない!
だって私たち……ね! だもんね!

ひとりにつき何回くらいDLされれば、回収できるんでしょーねぇー。
30万円ぐらいなんぼのもんじゃい、というプロデューサーさんはそれなりにいそうですが。
曲も録らなきゃいけないし、声も……ふむぅー。です。

まぁ、言うだけならただですし!
できるかどーかはともかく、理想は全員なので、ナナは理想を希望します!
なんかアイマスって、コンスタントに試練が与えられるので、ぎゃーってなる気がしますが!

ナナがそーなったら悲しいなぁー、と思うのは、
好きなら好きな人ほど辛くなっちゃう展開ですね。
できるだけ、悲しむ人がいなくて、喜ぶ人が多い展開になりますよーにっ。

>>992
ちょっと待ってください! うぇいと! うぇいとぷりーず!

まず、前提がおかしい気がするのですが……

ナナは17歳ですよ?

え。なんですか。何かおかしいことを言いましたか。
ナナは何一つおかしいことなど、言っていませんのですけどー!

ナナ、正真正銘の17歳ですから!
そんな、年越しライブやりたいから18歳になる、とかできませんから!
ちゃんと誕生日を迎えて、18歳になってからじゃないとね☆
人は、そんなに自由に歳をとったり若返ったりできる、便利な生き物ではないのです……できたらいいのに。

まー、この前の新春LIVEが17歳で年越しはできなかったので、
5月15日を迎えて18歳になれば……ん、今のナナは17歳であって、今は9月で……うっ、頭が!

ともあれ、ナナは17歳ですからねー。設定とかじゃないですしねー。
18歳以上じゃないとできないお仕事は、純粋にまだできないだけなのです!
17歳組だって、いろんなお仕事してがんばってるんだから、ナナだっていけます!
20歳以上組の、温泉でお酒のお仕事とか、ちょっといいなと思いますけど、
ナナは17歳なので、しょーがないのです! お酒のお仕事も車のお仕事も深夜のお仕事もできないのです!

早くオトナになりたいな、そしたらいろいろできるのにな、と思うこともありますけれど、
17歳のうちは17歳にしかできないことをいっぱいやるべき……そう、ナナは思うのです。
子供はオトナになれますが、オトナは子供に戻れませんから……戻れたらいいのに。

いえ、その、ほら。10歳前後組のやってるお仕事とかも、楽しそうだなって思うので!
ナナ、17歳でデビューなので、そーゆーのやったことないので!

まぁ、歳とらなきゃできないお仕事は歳とったらできるんですし、
17歳のナナは17歳のできるお仕事を精一杯がんばろーと思ってるんですよ。
それこそ、子役とかはもうできないんで……いや、ミリオンのこのみさんとか見るとできるんでしょーか。
もしそんなお仕事がきたら、ナナやりますけど! 多分楽しんじゃいますけど!

>>993
設定言うなー!! ナナ、キャラ作ってませんしー!!
キャラ作ってないので、状況を脱するも何もないのです!!
正真正銘、ウサミン星人で永遠の17歳なのです!!

おかしい。誤解が広まっています。
ナナは17歳だし、ウサミン星人だとゆーのはただの事実で、設定とかじゃないのに、
なぜか設定だという前提で話されているよーな気がします。
甚だしい誤解です。とんだ風評被害です。お国は何をしているのですか! ばんばん!

ナナ、何も嘘なんてついていないのに……
地球の人々は、信じる心を失ってしまったのでしょうか……
ナナ、悲しい! 例え裏切られても、ナナは人を信じて生きていきたい!
オレオレ詐欺とか、スクエニやらTwitterやらFacebookを名乗るDMとかは信じませんけど!

人を信じるって素晴らしいことのはずなのに……
信じる人を狙って騙し、迂闊と蔑まれる……
そんな悲しい世界を変えるため、ナナ、歌います!

別に話とかそらしてマセンヨ。信じて! 愛して!
ナナを愛してください! ナナも愛してる! 愛してるからー!

>>994【GUEST☆南条光】
「ごめんな。誕生日に間に合わなくて。でも、鎧武には間に合ったぜ!」

新しいライダーの切り替わりに合わせてるのは、光ちゃんっぽいよね。

「ちょっと遅くなっちゃったけど、いつでも呼べ。必ず駆けつける。……アタシが、最後の希望だ」

やだ、かっこいい……

「ウィザードはカッコいいからな! アタシもみんなの希望になるぜ! その絶望を、希望に変える!!」

思えば、最初のゲストは光ちゃんだったんだよねぇ。

「そうだったなー。クレイドールドーパントの話だった」

なんでそのなんとかドーパントの話になったんだろう……

「Wもまた、みんなのヒーローだからな! この街の涙を拭う、風の切り札さ!」

くっ。ナナにはよくわからないけど、とにかくカッコいい!

「そのあとは、なんか特撮の話になるたびに呼び出されてたなー」

だってナナ、特撮あんまわかんないんだもん!!

「アタシだって、わからないことばかりさ。だから手を取り合い、力を合わせるんだ」

やだ、かっこいい……

>>994さんも、ほかのみんなもありがとうな。アタシがまた登場できたのも、みんなの応援のおかげだぜ!」

ここはいったん終わっちゃいますけど、ナナも光ちゃんもまだまだ頑張りますからねっ。

「そうさ。アタシ達はいつだって、旅の途中だ。またどこかで見かけたら、一緒に歌おう!
 アタシ達と、応援してくれるみんなとで紡ぐ物語は、終わらない物語だ!」

うぅ……う、うぅぅぅ、ふぇぇぇぇぇん……

「な、なんで泣くんだ! だいじょうぶか!? どっか痛いのか!?」

だ、だいじょうぶれひゅぅ……ぐしぐし。うぅぅ、最後で既にわりと泣きそうなのに、光ちゃんがそんな泣かせることゆーからぁ……

「菜々ねーちゃんは、泣き虫だなぁ」

うぅ……お恥ずかしいです。もう17歳なのに。

「いいさ。大人だって、本当に泣きたいときには泣いていいんだ。
 気が済むまで泣いたら、そのあとアタシが拭ってやるよ」

……光ちゃんは、もし男の子だったらいろいろ危険だよね。

「どーゆーこと?」

どーゆーことでしょう。

>>995
ど、どーしましょーね。
思いのほか終わるのに時間かかっちゃいましたしね。
というか、まさか>>1000までいくと思ってなかったんですが!
もっとさくっと終わるつもりだったのですが!
ばかばかナナのばか!

ひとまず、そのときの状況次第で……と、日和見この上ないお返事をしておきます。
ナナも、みなさんとお話できるのは楽しいのですんけどね。
けど、こう、きちっと区切りをつけないと、だらだらしちゃうんだなぁーと思ったので。
お待たせしちゃうと、大変もーしわけないですし。

みなさんにはお楽しみいただけたでしょーか!
楽しんでもらえたならうれしいな☆
ホントは楽しんでなくても、楽しかったヨーって嘘ついてくれていいんですよ!
そしたら、ナナ、それぜんぶ信じて一人で喜びますから!

なぁーんてー☆
ホントは、きっと楽しんでくれてたんだ、ってちゃんと信じてますから。
こうして声をかけてくれてること、ナナ信じてますから。

みなさんの笑顔、みなさんの声が、ナナの元気の源です!
お手紙もらえたり、声をかけたりしてもらえるだけで、ナナもううれしくってうれしくって。
だから、ご意見ご感想などなど、ぜひともいつでも聞かせてくださいね☆

アイドルに限った話じゃないですけど、受け手のみなさんに喜んでもらえて初めて意味が出ると思うんですよね。
だからこそ、みなさんに喜んでもらいたいですし、そーゆー声が聞こえるのはほんとーに励みになります。
よかったら、ファンレターですとか! 楽しかったよ、って声かけてくれたりですとか!
愛してるよ、って言ってくれたりですとか! してもらえたらうれしいな☆

ナナもあなたのこと、愛してますよ! ホントだよ!

>>996
は・だ・か になっちゃおっかな♪
は・ぁ・と みせちゃおっかな♪

アタシポンコツアンドロイド、試聴してもらえたんですねっ。
現在、コロムビアさんのHPにて、みんなで歌うアタシポンコツアンドロイドや、ススメ☆オトメ、
さらにはそれぞれのカバー楽曲の試聴が可能です! ナナの碧いうさぎも聞けますよぉー。
http://columbia.jp/idolmaster/

ってぇー!! お願いが直球過ぎやしませんでしょーかぁー!!
変なことに使うからちょうだいって言われて、いいですよ☆っていうナナで、あなたはいーのですか!
いえ、もしかしたらいいのかもしれませんけど、むしろ大歓迎なのかもしれませんけど、ナナが嫌ですから!

お願いはシンデレラにしてください。多分断られるかと思いますが。
いや……蘭子ちゃんはともかく、愛梨ちゃんはどうかな……受け入れちゃったらどうしようかな……

おわかりかとは思いますが、裸になるって心的な話ですからね!?
アンドロイドなのにハート的な話をする、というアレですからね!?
アタシを ゴシュジンサマ ス・キ って言えるポンコツアンドロイドのままでいさせてくださいね!?

もー。ご主人様は、すぐえっちなこと言うんですから。ぷんぷん。

でも、そーゆーゴシュジンサマも、ナナは好きですよ☆

けど、ちょっぴり自重はするとより好きになると思いますっ。
え、えっちなのはしょーがないんだ、って、ナナもわかってますからっ。だいじょぶですからっ。

それにしても、ルーズソックスをなんか変なことに使うって、上級者過ぎやしませんか……
もうちょっと、ナナの低いレベルにあわせてですね……
あっ、いえ、低いレベルならえっちなことしていいよ、というわけではないのですがー!

ああっ、もうこの話ダメです! すごい墓穴掘りそうなので、ダメー!!

う、うう……あんまりえっちじゃないお願いにしてください。
ナナ、ご主人様のためなら、できる範囲でご奉仕しちゃいますから☆

>>997
とーさん! とーさんじゃないですか! 誰のとーさんですか! ジョナサン!?

次スレ立てるかどーかはまだ考え中ですが、とりあえずはしばらくお休みですね。
でも、こうやって望んでくれる人がたくさんいるのは、本当にうれしいです。
楽しんでもらえたんだ、ってナナ、思っちゃっていいですよね……えへへ。

なんだかんだと、えーと、2つと1/4くらい?
長い間お付き合い、ご声援ありがとーございました!
ナナ、とーっても楽しかったですよ!

いろいろありました……
思い返せば、なんか最初も100とか200とかまでって言ってますね……

最初のころのを見てると、環境の変わりっぷりにびっくりしますねー。
ナナがやった初心者講座とか、いままったく役に立ちませんよ。

いまだと、無課金でコツコツやるには、どうすればいいんだろ。
あの頃強かったり高額だった娘、どんどこ落ちてますしねー。
おすすめも変わりまくりです。メダルガチャの娘が概ね入手しやすいかなぁ。
フリトレで売るのも、メダルガチャで手に入れて売るのがよさげでしょーか。

今は守備型も意味が出てきてますし、ある程度守備力のある娘が役に立つんですよね。
バランス型で高めにまとまってるシンデレラガールが強いのは、いい傾向なんじゃないかな?
そして、そーゆー意味でもメダルガチャの娘はお手頃かなぁ、と。
今回のロワイヤルLIVEは、ドリンクもかなり放出してますしね。

なにはともあれ! 応援感謝感謝ですっ。
次スレあるかどーかはわかりませんけど、ナナはそう言ってもらえたこと忘れませんからっ。
そうやって声をかけてくれて、どれだけナナが幸せになったことか……
少しでもお返しできていればと思うんですけど……
みなさんの笑顔が、ナナの幸せです!!
そして、みなさんの愛が、ナナの元気です! 好きだよー!!

>>998
デビューする前から!!
とゆーことは、あなたはまさかご主人様!?

お、おおー……なん、なんだか、ちょっとその、て、照れくさいですね。えへへ。
あの、えーっと……こほん。おかえりなさいませ、ご主人様♪ キャハッ☆

ナナも、あなたのこと大好きですよ! はい、握手ですねっ。ぎゅぅーーー!!

あとはサインですね! 任せてくださいって、値ぇーーーーー!!!

おお……ご主人様、正直過ぎやしませんか。
い、いえ、サインはいいんですけど。サインするの好きですし。
うう。ちょっと感動したのに。くすん。

いいですよぅー。
勿体なくて売れなくなっちゃうくらい、愛情込めて書いちゃうんですからねっ。
ってゆーか、いつもいっぱい愛情込めてますけど!! えい。かきかき。

あ、ご主人様、お名前教えてください。
ご主人様に名前聞くとか、ひどいメイドとお思いでしょうけれども!

はいっ。どうぞ☆

その、売るかどーかの、さ、最終判断はお任せしますけれども…
それでも、声をかけてくれて、覚えていてくれて、本当にうれしいですよ☆
今はまだ、それほどじゃないのかもしれませんけど……

いつか、そんなこと言えないくらい、ナナのこと大好きにさせちゃうんですからっ。

覚悟しててくださいネ、ご主人様♪ ナナはご主人様が大好きですよ☆

>>999
ひゃー! また希望されちゃいましたよ!
うれしいなぁ。えへへぇー……

どーするかは、まだちょっと考えさせていただきたいんですけど、
そーゆー風に言ってもらえたことは、ほんとにうれしいです! ありがとうございます!

最後、どたばたしちゃった感じで、ちょっと申し訳ないです。
続く限りずーっと話題が増え続けるってゆーのは、すごいことですよね!
ナナも、ホントはもっともーっと、みなさんとお話したいんですけど!
でも、今回は一区切り、です。ごめんなさい。ありがとうございます!

それで琴歌ちゃんちの同い年のメイドの親友さんのお話ですが……
メイドさんがいるおうちに住んでるお嬢様、ってすごいですよねぇー。
しかも、そんなお嬢様がひとりじゃないという……
だからこの事務所、成り立ってるんでしょーか……
うちに別のメイドさんとかきたら、生活スペースが……げほげほ。
桃華ちゃんとか伊織ちゃんとか、お嬢様な娘の家のメイドさん、時給よさそう……
そもそも時給じゃないですか。そうですか。そうですね。

え、あ、はい。なんです? お、おう。わかりました。

ごめんなさい……お答えしたいのですが、黙ってたほーが面白いから黙っとけ。
という、指示が入ったので、琴歌ちゃんちのメイドさんについては秘密です。
ナナもみなさんに秘密を作るのは心苦しいのですが、女の子はヒミツがいっぱいなんですよ☆ ちゅっ。

今回のアイプロも、話題に事欠かなかったみたいですからねぇー……
琴歌ちゃんの野菜とか、友紀さんのネギとか、ありすちゃんのイチゴイタリアンとか……
柚ちゃん、大丈夫だったかな……なんで料理できない三人呼んだんでしょう……いや、そういう企画なんでしょーけど。

ありすちゃんなんかは、終わったあとちょっと落ち込んでたみたいですね。
今度一緒にお料理勉強してみよーかな。ナナが教えられる、数少ないことのひとつですしっ。
うちには、響子ちゃんやまゆちゃん、真奈美さんみたいに、上手な娘がいっぱいいますしね!

みんなもナナも、またきっと、いろんなこと失敗して、落ち込んだり立ち直ったりして、進んでくと思います。
でもそのとき、ナナたちだけじゃなくって、見守ってくれるみなさんがいれば、きっと美味しいお料理になります!
どの娘もみーんな、すっごく味の強い食材ばっかりですけど!
でも、フルーツパスタだって、工夫して作り上げれば美味しく作ることはできるみたいに、
ちょっとびっくりするよーな、でも、きっと素敵なシンデレラのメニュー、お届けしちゃいますっ。

だから、ナナたちのお料理、おなかいーっぱい食べてくださいね、ご主人様♪


……はい! それでは、これにて終了です!
最後に、クレジットついでに数えたみんなのGUEST回数などご覧くださいね。
ちなみに、前と前のところも全部合計しちゃってますっ。

ススメ☆オトメ 〜jewel parade〜を聞きつつ、おしまいっ。まったねぇー!!




            ♪ 夢は ジュエル 誰もひとつずつ 胸に抱きしめて ♪ 


                           ★ 1回 ★

         古賀小春  太田優  我那覇響  高槻やよい  クラリス  楊菲菲
      村松さくら  長富蓮実  大西由里子  小日向美穂  白菊ほたる  宮本フレデリカ
            丹羽仁美  柳瀬美由紀  五十嵐響子  遊佐こずえ  原田美世


       黒川千秋  水木聖來  如月千早  大石泉  柊志乃  三浦あずさ  高橋礼子
       ケイト  木場真奈美  速水奏  成宮由愛  岡崎泰葉  アナスタシア  藤原肇
        瀬名詩織  北条加蓮  東郷あい  松尾千鶴  梅木音葉  結城晴  ライラ


   喜多日菜子  浜川愛結奈  萩原雪歩  双海亜美  双海真美  首藤葵  メアリー・コクラン
                      上田鈴帆  姫川友紀  杉坂海


 さすがに一回だと、かなりバラエティにとんだ面子ですよねぇー。
 一言しか喋ってない娘や、キサラギ予告でしか出てない娘とかもいます。千早ちゃんとか。
「あの……私は、あれでカウントされているの……?」
 ナナは、千早ちゃんのことが大好きです。
「……そういうことを言っているわけでは、ないのだけれど」
 ナナは、千早ちゃんのことが大好きです。
「まあ、なんでも、いいですけれど」

                           ★ 2回 ★

                 工藤忍  菊地真  双葉杏  浅野風香

        神谷奈緒  和久井留美  高垣楓  三船美憂  高峯のあ  三好紗南
          橘ありす  新田美波  ヘレン  塩見周子  森久保乃々


      ナターリア  及川雫  村上巴  十時愛梨  水瀬伊織  土屋亜子  相葉夕美
                 城ヶ崎美嘉  堀裕子  浜口あやめ  赤城みりあ


 二回になると、みなさんの印象に残った娘も増えるかも?
「菜々もいろいろ大変だよね……杏は大変なの嫌だから、帰って寝るよ……」
 杏ちゃんには、これからもいろいろとお世話になると思うので、よろしくね♪
「菜々が杏の世話してくれれば、考えなくもないよー」
 任せてください! きらりちゃんと一緒にがんばります!!
「……いや……菜々はともかくきらりにこれ以上がんばられると、杏はちょっと大変なことになるよ……」

                           ★ 3回 ★

     横山千佳  中野有香  兵藤レナ  持田亜里沙  榊原里美  道明寺歌鈴  井村雪菜

                    四条貴音  秋月律子  川島瑞樹

     市原仁奈  諸星きらり  星井美希  イヴ・サンタクロース  小関麗奈  木村夏樹

 麗奈ちゃんは、もーちょっと呼びたかったなぁー、とか。
「まったくよ! 光のヤツがあんなに呼ばれてるのに、なんでこのレイナサマが三回なのよ!」
 やー。特撮話がなぜか多かったので。特に初期のころ?
「なんであろうと、このレイナサマが光に劣るなんて許されないことだわ!!」
 ごめんね。ナナ、レイナちゃん好き過ぎちゃって呼ぶの躊躇うんですよね。
「そっ、ういうのは、いいからっ!! ナナはレイナサマの下僕なんだから、レイナサマに従いなさい!」
 はぁ〜い♪

                           ★ 4回 ★

        佐久間まゆ  日下部若葉  白坂小梅  渋谷凛  上条春菜  本田未央

 まゆちゃんと一緒に話すときの、進行の楽さがナナは忘れられません……
「うふふ。そう言ってもらえると、まゆも嬉しいですよぉ」
 最近いっしょに事務所行ったりちょっぴり仲良しですし、まゆちゃんのCDデビューも決まって、
 これから一緒にお仕事する機会も増えそうですし、よろしくお願いしますね♪
「こちらこそ、よろしくお願いしますねぇ」
 ………………まゆちゃん、いい子だなぁ……
「? まゆの顔に何かついてますかぁ?」

                           ★ 5回 ★

         島村卯月  安斎都  池袋晶葉  荒木比奈  多田李衣奈  日野茜

 ナナ、集計中に気づいたんですけど、卯月ちゃん前のときのクレジットで抜けてますね!
 ごーめーんーなーさぁぁぁいーーーー!!!
 「だ、大丈夫だよ、菜々ちゃん! 島村卯月、がんばります!!」

 あと、見返して気付いたけど、初めて李衣奈ちゃん呼んだときなんか丁寧語だったね。
 「あ、あのあと、急激に仲良くなったからね! あたしロックだから、すぐにタメ口になるんだよねー!」
 だ、だよねー!! 李衣奈ちゃんはロックだからねー!!

                           ★ 6回 ★

                         脇山珠美  星輝子

 たまちゃんが最初怖がりじゃなかったのは忘れよう。学園祭前に。
「そもそも珠美は、怖がりではありませんからな! 何も間違ってなどいません」
 そ、そうだね。何も間違ってないですよね。

 輝子ちゃんも、意外と呼んでたよね。初登場のときのインパクトがすごかったし。
「フヒ……キノコも、あの頃から比べて増えた……」
 事務所にね……栽培施設みたいになってるよね……

                           ★ 7回 ★

                        天海春香  椎名法子

 あなたはあの有名なアイドルの、天海はr
「もういいから!」
 最近、あんまり呼んでませんけど、前のときに一時期呼びまくってましたねぇー。
「終わり際にね。トークのコーナーとかでね」
 春香ちゃんの出番が見たい人は、ミリオンライブをやりましょー。
「今も海賊やってますよ、海賊!!」
 こっちにもまたきてほしい!

「あたし、そんなに呼ばれてたっけ?」
 法子ちゃんは、ちょっと出てきてドーナツ食べて帰ったりしてるの。
「やっぱりドーナツは凄いね!! パンには負けないね!!」
 ドーナツとパンって、あんまり変わらないような……
「すごい変わるよ!!! ドーナツなんだよ!?」
 よくわかりませんが、みちるちゃんに対抗心を燃やしているのはわかりました。
「ドーナツを! ドーナツをよろしくお願いします!!」

                           ★ 8回 ★

                            神崎蘭子

 呼ぶと収録になぜか時間のかかる蘭子ちゃんですが、思ったより呼んでました。
「神秘のヴェールに包まれしは、絶望か……(不思議ですねー)」
 最近ちょっと収録に慣れてきましたが、やっぱり時間かかります。
「おのれ、クロノス! 我が道を阻むとは、なんたる不遜!!
 (もうちょっと早く進められればいいんですけどね)」
 それでもこんなに呼んでるってことは、それだけ話題になってるってことですねっ。

                           ★ 9回 ★

                            輿水幸子

 幸子ちゃんはカワイイですから!!
「ボクのセリフとらないでください! まぁ、カワイイボクのセリフを言ってみたいのはやむをえませんけど」
 ナナは、幸子ちゃんのそういところが好きです。
「ぼ、ボクを好きだというのは当り前ですね! だってボク、カワイイですし!!」
 そこでちょっと詰まるところも好きです。
「ボクは!! カワイイので!!! 好きになるのは当然なので!!!」
 好きです。

                           ★ 14回 ★

                             前川みく

 つまり時代は
「ねこみみ」
 うさみみ。
「ねこみみだにゃ! こっから上にうさみみいないじゃん!」
 ナナがいますしー! ナナが一番登場回数多いですしー!
「そんなの当り前でしょー!?」
 ここからはもう、誰かはすぐわかりますよねー。
「みくより来てそうなの、三人しかいないもんにゃ」
 とゆーわけで、残り三人!!
「まーったにゃー♪」

                           ★ 20回 ★

                             南条光

 基本的に、そのときのイベントに関わってる人、言及された人、その話題に関わる人を呼ぶので……
「つまり、みんな特撮大好きってことだな!!」
 ですねぇー。ナナもちょっと見てみようかな。
「!!!! よし! とりあえず基本のライダースーパー戦隊ウルトラのフルマラソンをしよう!」
 基本多くないですか!?
「アイドルも特撮も、基礎が大事だからな!!」
 それはそーですけれども!! そういえば、ゲスト呼んでく形にしたのって、光ちゃんのせいなんだよね。
「そーだったのか」
 うん。特撮の話題、ナナあんまりのっかれないし。それで、シンデレラガールズはいっぱいいますし、
 ナナ以外の娘にも興味を持ってもらえたらいいなぁー、って思っていろんな娘を呼ぶよーに。
「そっか。それで誰かに興味もってくれる人がいたらうれしいな!」
 みんなかわいくていい娘たちばっかりだからね。ホントは全員呼びたいくらい。
「全員一か所に読んだら、ライオトルーパーみたいになるな……」
 例えがよくわかりませんが。
「怪獣から逃げ惑う群衆みたいになるな……」
 それならわかります。さて、それでは残り二人!! 光ちゃん、いつもありがとう!
「楽しかったよな! 答えは聞いてない!!」

                           ★ 21回 ★

                            片桐早苗

 最初はね。
「うん?」
 逮捕する側としての登場が多かったんですよね。
「今じゃ逮捕される側だって? あっはっは」
 いえ、笑うところじゃなくて!!
「人は変わっていくものなのよ……」
 罪を犯す側に変わってくのを、カッコよく言うのやめましょう!
「いや、犯罪はやってないわよ。これでも元おまわりさんよ」
 これでも、なのは認めちゃうんですね……
「認めいでか!!」
 胸を張られました。
「あたしはいい加減に生きてはいるけど、桜の代紋に胸を張れない行動はしていないわ!」
 かっこいいのにもやもやが残るのはなぜなのでしょう……
「次の娘に触診してもらうか、あたしに触診してもらうか選ぶといいわ」
 どっちもやですよぉー!!
「みんなも、犯罪はダメよ!」
 説得力があるのかないのか……

                           ★ 23回 ★

                            棟方愛海

 多いよ。
「ひどくない!?」
 愛海ちゃん、なんでこんなに来てるの。
「おっぱいの話題が多いからかな……」
 ああ……うん……そうだね……
「みんなおっぱい大好きだからね。わかる、わかるよ、あたしも大好きだよ!!」
 早苗さんもだけど、前の前からよくきてた光ちゃんを、一気に上回る登場率……
「最初のほーからおっぱいの話題多かったから、そのときからいたらもっとだったね」
 みんなそんなにおっぱいが好きですかぁー!!
「?」
 なに当り前のこといってるの?みたいな顔してきょとんとするのやめて!!
「さあ、菜々さん、一位のあたしに賞品! 賞品を!!」
 ないよ、そんなの。
「なんで!? 一位といえば、言うなればシンデレラガールなのに!!」
 呼んだ回数が多いだけだよ!?
「菜々さんのおっぱい一年分とか、菜々さんのおっぱい揉み券100枚つづりとか、
 菜々さんのおっぱいSRとか、あたしがおっぱいにまみれてるSRとか、菜々さんのおっぱいとかちょうだい!!」
 どんなシンデレラガールですかぁーーーー!!!
「なんで!? あたしのおっぱいが、蘭子ちゃんや愛梨さんみたいに豊満じゃないから!?」
 違うよ!
「けど、あたしのおっぱいだってまだ成長期だし、ちっちゃいおっぱいだって素晴らしいんだよ!!!」
 ナナの話きいてー!!
「もういっそ、菜々さんのほうがあたしのおっぱいを好きにする権利でもいいよ!」
 いらないから!! いらないからぁー!!!
「そしてやさしく抱きしめて」
 何を言っているの!?
「さきっちょだけでもいいから、触っちゃダメ?」
 愛海ちゃんのアホー!!!
「菜々さんが限界になってきたから、そろそろ〆よう」
 そうしてくれると、助かります……ぜえぜえ……
「なんか、やたら邪魔しちゃってごめんね! 楽しかったけど、おっぱいを触れなかったのが心残りです!!」
 愛海ちゃん呼ぶと、長くなるからあんまり呼びたくないのに、どーしても呼んでしまうこのジレンマでした……
「収録は、蘭子ちゃん呼ぶより早かったりするのにね!」
 不思議ですね……なんでだろうね……
「あたしにおっぱい好きにさせてくれる娘募集。三万モバコインまでなら、お年玉貯金でなんとか」
 なに募集してるの!? っていうか、〆ようよ!!
「じゃーねー! またねー!!」
 雑過ぎない!?
「えっとねー。あたし、おっぱい大好きだけど、応援してくれる男の人も大好きだよー」
 うん、そういうやつそういうやつ。
「今度、一緒におっぱいについて語り合おうね!!」
 そういうやつじゃない!!
「あたしのおっぱい見ても楽しくないかもしんないけど、小さいおっぱいも良いものなんだよ?」
 ……今までナナとお話してくれて、本当にありがとーございました☆ ナナも、みなさんのことが大好きですよ♪
「遂に菜々さんがあたしを無視して、強引に〆に入った!」
 長くなりすぎるんですよぉー!! 半分くらいで終わらせるつもりだったのにー!!
「あたしもびっくりだよ」
 これからもいっぱい頑張るので、とりあえず発売になったCuteアンソロ第二弾と、もうすぐ発売のCuteCD買ってネ☆
「あたしも、みんなが応援してくれれば、CDデビューとかできるようになるかもだからー!」
 そうだね。愛海ちゃんとも、一緒にいろいろお仕事できたらいいね。
「あたしに人気が出て、CDデビューして他のいろんな娘と絡むようになれば、みんなの可愛い悲鳴とか聞けるよ!!!」
 そこか! そこですか!
「でもこれ、あたしのセールスポイントとして超大事だと思うんだ!!!」
 うん……わかるけどね……こ、こほん。それではみなさん、お付き合いありがとうございました!
「またねー!! アンソロ、あたしカラーや中表紙とかいっぱい出てるから買ってねー!! メインも一本あるよー!!」
 ナナも漫画でメイン二本と、他でもちょこちょこ、表紙やドラマCDにも出てますー!!
「暑くてバテてる菜々さんのカラーのおっぱいもいいよ!!」
 最後までそこですかぁー!!
「命尽きるまでそこだよ!!」


                        ★スペシャルサンクス★

                    真壁瑞希(765THEATER ALLSTARS)
                    最上静香(765THEATER ALLSTARS)
                    徳川まつり(765THEATER ALLSTARS)
                    音無小鳥(緑の事務員さん)(女神の方)
                  千川ちひろ(緑の事務員さん)(め、女神の方)
                         ルーキートレーナー
                          トレーナー(2回)
                         ベテラントレーナー

                          一刻館の皆様
                  関わっていただいたすべてのキャラハンの皆様
                   関わっていただいたすべての名無しの皆様

                          ★あなたの恋人★

                             安部菜々


                            ★ and... ★


                               ・

                               ・

                               ・


……はふぅー……

あっ、お疲れ様です、プロデューサーさん♪
はい、今回もなんとか終わりましたよぉー。楽しかった! 幸せでした!!
ナナ、みなさんとお話するの大好きです! みんなもいっぱい楽しんでもらえてたらいいなぁー!
いっぱいいっぱい光ってて、ナナもあの光に負けないくらいキラキラ照らせるようになってたらいいなって!

それでそれで…………

あ。ごめんなさい、わたし、変な顔してました?
んー……やっぱり終わると、ちょっぴり寂しいですよね。えへへ……
いっぱい楽しかったですけど。それでも、やっぱりさみしいです。
さみしいですけど……終わらせられてよかったなぁ。

だって、そーじゃないですか。
終わるってことは、始められたってことですよ。
だから、終わりは幸せです。
ナナはずっと、ずっと、始めることすらできなくって。
もう、スタートが来ないのかもって、本当は諦めかけていて。

あ、いや、その、ずずず、ずっとって言っても一年くらいですけど? い、一年なんてすぐですけどね?

こうやって続けていられるのは、みんなのおかげです。
たくさんの応援してくれるみんなや、スタッフさんや、仲間や、競争相手や、みんなの。
これからも、いっぱい始めて、いっぱい終わらせていきましょう!

……でも、その、でもですね。あ、あのですね。
続けられたのは、みんなのおかげですけど。
ナナが始められたのは、歩き出すことができたのは、プロデューサさんのおかげです。


わたしの、大切な――――




                             You!!



                         ありがとうございました♪



                      ♪ さあ パレードしよう! ♪ 


925 名前:名無し客:2013/10/16(水) 21:47:26
しけん
http://www.katsutoshishimizu.com/files/100829_shiseihoukoku.pdf
http://i.imgur.com/Yh4en.jpg
http://i.imgur.com/FeK77.jpg
http://img5.blogs.yahoo.co.jp/ybi/1/24/51/napolitain_n/folder/473549/img_473549_6748941_1?1366315399
http://livedoor.blogimg.jp/admiretry/imgs/1/8/18aba654.jpg
http://livedoor.blogimg.jp/admiretry/imgs/c/c/cc504091.jpg
http://livedoor.blogimg.jp/admiretry/imgs/b/c/bc975cde.jpg
http://www.geocities.jp/hossipanch/DSCN03621.JPG
http://blog-imgs-54.fc2.com/u/m/a/umarogu/kougakuhaitou.jpg
http://file.sokorace.blog.shinobi.jp/IMG_2900.jpg
http://www.team-nave.com/jp/products/kbr/img/kbr_odds.gif
http://stat.ameba.jp/user_images/20111124/12/aya-golf/9a/5c/j/o0352026411630734803.jpg
http://livedoor.blogimg.jp/rallysclub/imgs/b/f/bf3dcba4.jpg
http://livedoor.blogimg.jp/ymikito/imgs/7/f/7fc7b301.jpg
http://livedoor.blogimg.jp/ymikito/imgs/c/b/cb147fa9.jpg
http://azul333.up.seesaa.net/image/DSC_0887.JPG
http://img.47news.jp/PN/201004/PN2010040601000921.-.-.CI0003.jpg

926 名前:名無し客:2013/10/16(水) 22:07:41
てすとう
http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/c/c5/Odds-Board%28JRA%29.jpg
http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/53/b3/d53ef913dd2c01d8494b18f436774d6c.jpg
http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/00/1e/0a1759f6c8e913567c1052752978edcc.jpg
http://blog-imgs-35.fc2.com/w/a/t/wataspecial/100501-02keijiban.jpg
http://park18.wakwak.com/~sasapy/sasakon/F1010436.JPG
http://img5.blogs.yahoo.co.jp/ybi/1/af/3a/ichirogifu/folder/974122/img_974122_62636750_0
http://www.st-mito.com/wp/wp-content/uploads/2011/06/%E5%89%8D%E6%A9%8B%EF%BC%93.jpg
http://kabushiki-blog.com/image/bnf-tokudane080123.jpg

927 名前:名無し客:2013/10/16(水) 22:12:42
じゃむ
http://www.president.co.jp/pre/backnumber/2004/20041213/909/

928 名前:名無し客:2013/10/16(水) 22:22:42
5ふんまえ
http://www.krace.or.kr/upload/TBIC_PDS_BROADCAST/20110616134545159.mp3

929 名前:名無し客:2013/10/16(水) 23:20:26
じてんしゃ
http://www.youtube.com/watch?v=rE_bEsL32uE

930 名前:名無し客:2013/10/18(金) 20:19:55
面積:668.8653m2

931 名前:名無し客:2013/10/19(土) 20:22:59
けいきゅう
http://live.nicovideo.jp/watch/lv155569638
http://live.nicovideo.jp/watch/lv156068687

932 名前:名無し客:2013/10/22(火) 14:27:58
しけん
http://i1.pixiv.net/img25/img/scmiz/39225257_m.png
http://i1.pixiv.net/img25/img/scmiz/38815490_m.png
http://i1.pixiv.net/img25/img/scmiz/39087590_m.png

http://www.mugen-power.com/automobile/products/CR-Z/wallpaper/image/01-xga.jpg
http://www.mugen-power.com/automobile/products/CR-Z/wallpaper/image/02-xga.jpg
http://www.mugen-power.com/automobile/products/CR-Z/wallpaper/image/03-xga.jpg

933 名前:名無し客:2013/10/24(木) 21:28:56
しけん
http://ch.nicovideo.jp/kotaku/blomaga/ar373916

934 名前:名無し客:2013/10/24(木) 21:29:31
すいえkん
http://news.kanaloco.jp/common/user/news/photo/1/101021/7_222739.jpeg

935 名前:名無し客:2013/10/31(木) 16:45:21
テスト

936 名前:名無し客:2013/11/01(金) 12:31:15
めも
http://kcycle.or.kr/contents/infoPopup/finalRatePop.do?stndYear=2013&tms=42&dayOrd=1&meetCd=001&raceNo=11&raceDt=1101
http://kcycle.or.kr/contents/infoPopup/finalRatePop.do?stndYear=2013&tms=42&dayOrd=1&meetCd=001&raceNo=12&raceDt=1101
http://kcycle.or.kr/contents/infoPopup/finalRatePop.do?stndYear=2013&tms=42&dayOrd=1&meetCd=001&raceNo=13&raceDt=1101
http://kcycle.or.kr/contents/infoPopup/finalRatePop.do?stndYear=2013&tms=42&dayOrd=1&meetCd=001&raceNo=14&raceDt=1101
http://kcycle.or.kr/contents/infoPopup/finalRatePop.do?stndYear=2013&tms=42&dayOrd=1&meetCd=001&raceNo=11&raceDt=1102
http://kcycle.or.kr/contents/infoPopup/finalRatePop.do?stndYear=2013&tms=42&dayOrd=1&meetCd=001&raceNo=12&raceDt=1102
http://kcycle.or.kr/contents/infoPopup/finalRatePop.do?stndYear=2013&tms=42&dayOrd=1&meetCd=001&raceNo=13&raceDt=1102
http://kcycle.or.kr/contents/infoPopup/finalRatePop.do?stndYear=2013&tms=42&dayOrd=1&meetCd=001&raceNo=14&raceDt=1102
http://kcycle.or.kr/contents/infoPopup/finalRatePop.do?stndYear=2013&tms=42&dayOrd=1&meetCd=001&raceNo=11&raceDt=1103
http://kcycle.or.kr/contents/infoPopup/finalRatePop.do?stndYear=2013&tms=42&dayOrd=1&meetCd=001&raceNo=12&raceDt=1103
http://kcycle.or.kr/contents/infoPopup/finalRatePop.do?stndYear=2013&tms=42&dayOrd=1&meetCd=001&raceNo=13&raceDt=1103
http://kcycle.or.kr/contents/infoPopup/finalRatePop.do?stndYear=2013&tms=42&dayOrd=1&meetCd=001&raceNo=14&raceDt=1103

937 名前:名無し客:2013/11/01(金) 12:38:50
えも
http://kcycle.or.kr/contents/information/finalRateList.do
http://kcycle.or.kr/contents/information/fixedRateList.do?stndYear=2013&raceDt=1101&meetCd=002&tms=42&dayOrd=1&raceNo=03

938 名前:名無し客:2013/11/01(金) 12:39:13
めm
http://kcycle.or.kr/contents/information/unfixedChuljuPage.do

939 名前:名無し客:2013/11/02(土) 01:45:23
        Λ毛Λ
        ミ´∀` 彡、
       ,(mソ) ヽ   i
       / / ヽ ヽ l
 ̄ ̄ ̄ (_,ノ ̄ ̄ヽ、_ノ ̄ ̄ ̄


940 名前:名無し客:2013/11/02(土) 22:40:42
((^<font color=#00859b>┰</font>^))ゞ テヘヘ


941 名前:名無し客:2013/11/02(土) 22:41:50
<font color=#00859b>テスト</font>

942 名前:名無し客:2013/11/03(日) 00:35:03
斜字態で<em>強調する</em>

943 名前:名無し客:2013/11/03(日) 00:41:13
おしまい。


944 名前:名無し客:2013/11/03(日) 07:13:05
んーとね?(///∇///)
……何から話そっかなァ?



945 名前:名無し客:2013/11/03(日) 07:16:44
どーしたもんだろ?

946 名前:名無し客:2013/11/03(日) 07:20:50
照れくさいや
((^
(///∇///)うわ……

ドキドキするぅャ

947 名前:名無し客:2013/11/03(日) 07:24:15
このやり方はいかが?
((^^))ゞ テヘヘ


948 名前:名無し客:2013/11/03(日) 07:28:11
((^^))ゞ テヘヘ




949 名前:名無し客:2013/11/03(日) 07:32:48
((^^))ゞ テヘヘ


950 名前:名無し客:2013/11/03(日) 08:52:20
http://pic.prepics-cdn.com/f2de00c74d43/13252014.jpeg
しけん

951 名前:名無し客:2013/11/03(日) 14:50:45
わくわく<br>
らっらーん♪<br>
<br>
コジコジくんよぉ〜♪<br>
<br>
股旅門左衛門!<br>

なんだかんだでおひさしブリーフであるぞよャ<br>
俺っちは勇猛果敢なるデストロン兵であるかも〜♪<br>
<br>
てなわけでわきわきあいあい<br>

ベターなネタがないな?!<br>

うぇ〜?<br>

だったら、やっちゃおっかな〜ャ<br><br>
やってらんないよねっ♪<br>
<br>
うーんしかし……<br>
<br>
やらねばやられる……<br>
<br>
うぱャうはどーんな〜んて♪<br>
<br>
がは♪このままでは殺られてまうかんべんしてぇ〜?<br>
だって、なっ♪<br>
<br>
年末なんだからねっ!<br>
<br>
ぐはっ(笑)!ww<br>
<br>
これってある意味、凶器だなっ!?<br>

なんで、ほこ×たて……打ち切った!

952 名前:名無し客:2013/11/03(日) 15:09:47
なんとも困ってしまった狸さん♪
</>……字余り。


953 名前:名無し客:2013/11/04(月) 07:59:57
ヤルッツェブラッキン!

954 名前:名無し客:2013/11/04(月) 14:58:34
これはテストです。意味不明な文字の羅列ではありません!

なぜならキミも知ってのとおりここはテストスレだからね
やるしかないよね?

そうそう!どうせやるならてってー的に!


『それが私の生きる道』
   だから、
『ゲス』
    と
呼ばれても前に進め!

だって、そら<font color=naby size=7> そーよ!</font>

テストなんですから!

厳密にいえば、、『テストスレ』ですからね!

つまり、『テストスレ』にきちゃったんだから、『テスト』するのが当たり前田のクラッカー!

だから『テスト』しましょう!
テストをね!……テストするに決まってる<font color="red" font size="7>じゃないですかぁ?</font>

ま、せっかくのテストだよね!<font color=yellow size=5>いい点数</font>せっかくだからとらなきゃね!<font color=blue size=5>『テスッ』</font>と叫びつつ、<font color=red size=7>難問鬼門</font>に立ち向かっていく!

この際、<font color=red size=7><b>テスト</font></b>になっちゃえばいーじゃん♪

<font color=pink size=7>テストかいしっ</font>
……<font color=red size=7>やたっ</font>ャ</font>

<font color=blue size=7><b>どおだい?別にいいよね?</font></b>


955 名前:名無し客:2013/11/04(月) 15:02:18
</font>
とりあえずは一旦休止。

956 名前:名無し客:2013/11/04(月) 23:23:46
http://fsm.vip2ch.com/-/hirame/hira018685.jpg
http://fsm.vip2ch.com/-/hirame/hira018686.jpg
http://fsm.vip2ch.com/-/hirame/hira018687.jpg
http://fsm.vip2ch.com/-/hirame/hira018688.jpg
http://fsm.vip2ch.com/-/hirame/hira018689.jpg
http://fsm.vip2ch.com/-/hirame/hira018690.jpg
http://fsm.vip2ch.com/-/hirame/hira018691.jpg
http://fsm.vip2ch.com/-/hirame/hira018692.jpg
http://fsm.vip2ch.com/-/hirame/hira018693.jpg
てすとお

957 名前:名無し客:2013/11/05(火) 18:02:58
うん。
……逆に、超超超ラッキー♪


958 名前:◆8F.p26w1wmJu :2013/11/06(水) 01:09:49
<テスト>

959 名前:名無し客:2013/11/08(金) 00:29:31
手スt歩

960 名前:名無し客:2013/11/08(金) 01:50:43
きせ
http://blog-imgs-53.fc2.com/h/i/g/higawarifish/130329preme11.jpg
http://blog-imgs-53.fc2.com/h/i/g/higawarifish/130329preme12.jpg
http://blog-imgs-53.fc2.com/h/i/g/higawarifish/130329preme13.jpg
レジーナ
http://blog-imgs-47.fc2.com/h/i/g/higawarifish/131107pre11.jpg
http://blog-imgs-47.fc2.com/h/i/g/higawarifish/131107pre12.jpg
http://blog-imgs-47.fc2.com/h/i/g/higawarifish/131107pre13.jpg
いろ
http://higashi-dance-network.appspot.com/iromiru/

961 名前:名無し客:2013/11/10(日) 23:04:17
あぐり
http://livedoor.blogimg.jp/peperon999/imgs/3/8/3850a8a2.jpg
らんす
http://livedoor.blogimg.jp/peperon999/imgs/8/4/8405fa43.jpg
どき
http://livedoor.blogimg.jp/peperon999/imgs/1/f/1f2e1b3d.jpg
らんす
http://livedoor.blogimg.jp/peperon999/imgs/d/5/d5006958.jpg
どき
http://livedoor.blogimg.jp/peperon999/imgs/e/4/e4ac2513.jpg
まなりつ
http://livedoor.blogimg.jp/peperon999/imgs/9/9/997af117.jpg
おかだ
http://livedoor.blogimg.jp/peperon999/imgs/6/a/6ac80b66.jpg
おかだ
http://livedoor.blogimg.jp/peperon999/imgs/8/6/86a1f2b9.jpg
べーる
http://livedoor.blogimg.jp/peperon999/imgs/9/d/9d40db8a.jpg
ありす
http://livedoor.blogimg.jp/peperon999/imgs/9/c/9c113d03.jpg
どき
http://livedoor.blogimg.jp/peperon999/imgs/9/f/9f3d9f04.jpg
えーす
http://livedoor.blogimg.jp/peperon999/imgs/8/4/842b4d21.jpg
えーす
http://livedoor.blogimg.jp/peperon999/imgs/5/3/53f4b85c.jpg
れじーな
http://livedoor.blogimg.jp/peperon999/imgs/c/9/c91191e5.jpg
まなれじ
http://livedoor.blogimg.jp/peperon999/imgs/3/f/3f85df96.jpg
れじーな
http://livedoor.blogimg.jp/peperon999/imgs/e/5/e54e7407.jpg
まこと
http://livedoor.blogimg.jp/peperon999/imgs/8/a/8adb06f9.jpg
もぶ
http://livedoor.blogimg.jp/peperon999/imgs/0/8/08762e20.jpg
まなあぐ
http://livedoor.blogimg.jp/peperon999/imgs/d/d/dde40d4f.jpg
まなれじ
http://livedoor.blogimg.jp/peperon999/imgs/a/d/ad5a76ee.jpg
ここのぞ
http://livedoor.blogimg.jp/peperon999/imgs/e/d/ed16e696.jpg
れじーな
http://livedoor.blogimg.jp/peperon999/imgs/7/9/79109e84.jpg

962 名前:名無し客:2013/11/21(木) 11:34:50
しけん
http://norisoku.com/archives/35008105.html
http://hamusoku.com/archives/8146332.html
http://hamusoku.com/archives/8144709.htm
lhttp://norisoku.com/archives/34224454.html
http://blog.livedoor.jp/itsoku/archives/34914086.html

http://livedoor.blogimg.jp/pachinkopachisro/imgs/5/e/5ec34a2d.jpg
http://livedoor.blogimg.jp/pachinkopachisro/imgs/c/9/c9d3e1d6.jpg
http://livedoor.4.blogimg.jp/amosaic/imgs/f/c/fc6e3295.jpg
http://livedoor.4.blogimg.jp/amosaic/imgs/8/b/8b41f811.jpg
http://livedoor.4.blogimg.jp/amosaic/imgs/9/d/9d631068.jpg
http://livedoor.4.blogimg.jp/amosaic/imgs/5/e/5e2d1066.jpg
http://livedoor.4.blogimg.jp/amosaic/imgs/e/2/e2c34005.jpg
http://livedoor.4.blogimg.jp/amosaic/imgs/0/c/0cfe6585.jpg
http://livedoor.4.blogimg.jp/amosaic/imgs/b/8/b805f669.jpg

http://keirin.jp/pc/dfw/dataplaza/picture/sen01/sen0146/014602_00.jpg
http://keirin.jp/pc/dfw/dataplaza/picture/sen01/sen0149/014979_00.jpg

963 名前:名無し客:2013/11/21(木) 11:35:26
しけんn
http://www.youtube.com/watch?v=-3UxR8IA498

964 名前:名無し客:2013/12/04(水) 18:23:35
>>22
アニメ関係の質雑スレに

アキバ系ガンプラアイドルのキララだよ! キララン☆
http://charaneta.sakura.ne.jp/test/read.cgi/ikkoku/1385641599/
を追加しました

>>33
最下層関連スレに

地底の薔薇園 =Underground Rose Garden=(*東方 古明地さとりのスレ)
http://charaneta.sakura.ne.jp/test/read.cgi/ikkoku/1384267237/
を追加しました



965 名前:名無し客:2013/12/07(土) 17:46:15


いわき平 12/07 A級 予2 (先頭員:鈴木 健一)










出走表
予想情報
コメント
乗合せ検索
オッズ
買い目メモ
競走結果



1着 2着 3着 4 5 6 7

4 梶田  舞

5 白井美早子

1 手柴 敦子

2

3

7

6




連 複
[未 発 売]


連 複
4=5 140円 (1)


勝 複
1=4=5 170円 (1)



4=5 100円 (1)
1=4 140円 (2)
1=5 170円 (3)

966 名前:名無し客:2013/12/07(土) 17:47:51

http://www.youtube.com/watch?v=XywR7brnxk0

967 名前:名無し客:2013/12/07(土) 17:48:06

http://www.youtube.com/watch?v=o0qFQIPPhjA

968 名前:名無し客:2013/12/07(土) 17:48:21

http://www.youtube.com/watch?v=d-TTyC-PoHM

969 名前:名無し客:2013/12/14(土) 22:24:02




無法者のゾンビ「ォォォ…… ォアアォァアォァ
 
無法者のゾンビ「げ…… ごごげぇえぇぇえ
 
 つい先程の戦いで自分達によって討たれ、物言わぬ骸となり果てたはずの新ジオン党の無法者共……
 その死骸が、全身に赤茶色の得体のしれない黴を生やしたと同時に次々と立ち上がり、頭の一部や手足が欠けた姿で
 次々と自分達へと駆け寄ってくるという地獄めいた光景を、モロに直視してしまった冥王星自治軍の兵士達は
 その精神の奥底から湧き出んとする、名状しがたい原始的恐怖を体感する事になってしまった。
 
 
兵士「な、なんだよありゃ…… マジモンの化け物じゃねぇかよ!?

兵士「お…… お化けだ。嫌だ、お…… 俺は死にたくない…… か、母さん!!
 
 
 
 
 ――――“生ける屍ゾンビー”。

 一般的にその起源と言われているのは、旧西暦における16世紀から19世紀にかけ、
 欧人ヨーロピアン達が入植したばかりの南北アメリカ大陸における労働力として、アフリカ大陸から奴隷貿易で連行された
 コンゴ出身の黒人奴隷達が元来信仰していた神…… それが中米や諸島に伝わる過程で、他地域出身者の信仰や
 現地土着の神話、そして白人達の基督教と混じりあって誕生した「ヴードゥー教」であるとされている。
 ヴードゥーの伝承によれば本来のゾンビーとは、“ボコ”と呼ばれる者達が掘り出した死者の骸に偽りの魂を与え、
 その肉体が完全に朽ち果てるまで永遠の奴隷として扱うものであると伝えられており、
 言うならばそれは、死した肉体は土へ還るという、大自然の摂理に反する事を前提として生み出された存在に他ならない。

 ――――やがてヴードゥーのゾンビー信仰は、基督教を基盤とする合衆国の暗部へと侵食してゆき。
 その過程で、元来は生者の尊厳と自然の摂理を歪めるだけに過ぎなかったゾンビーの性質は、大きく変化してゆく……
 入植者達が欧羅巴時代の頃より恐れ続けてきた吸血鬼の伝承、そして合衆国が世界に啓蒙活動と共に齎した
 資本主義の歪みに呼応するかのようにゾンビー達は凶暴化…… 生者の血肉を求めて夜の闇を彷徨い、
 食らった獲物をすらも自身と同じ生ける屍へと変えてしまう異形、リビングデッドへと変貌したのであった。

 そして人類は、そのゾンビーが齎した“恐怖”を自分達の“利益”へと繋げようと企み……
 あろうことか、遂には化学薬学、生体工学等を駆使することで科学技術のゾンビーという禁断の道を拓いてしまった。
 人類自身が生み出した薬剤や、未開の地から連れ出された寄生虫によって骸が変貌した、生ける屍達……
 彼らが世界に齎すものは、文明に奢れる現代社会への警鐘か、それとも遺伝子技術の深部まで踏み込んでしまった
 人類に対する“生命”という概念そのものの反逆なのか…… 今なお、哲学者達の中でもその回答は出ていない。
 
 実際問題、その発生原因は全く違えど“生ける屍”によって引き起こされた大惨事は、例を挙げるとキリがない。
 海外での事例であれば、旧西暦1888年の英国で、人類発祥以前の先史文明の遺産を利用し、吸血鬼に変貌したディオ・ブランドーが
 風の騎士たちの町ウインドナイツ・ロットの住民を始めとする多数の人間を屍生人へと変え、世界征服を目論んだ件が好事家の間では有名だろう。
 その他を挙げれば、コロラド州ウィラメッテにおけるショッピングモールの大惨事、アンブレラ社が開発したウィルスによって
 地方都市ラクーンシティがまるまるゾンビの巣窟と化してしまった件などは、日本でも大々的に報道された有名な事件である。
 そして日本国内においても、東京の繁華街・神室町を封鎖させるに至った「タナトス」の猛威、
 高円寺のクリスマス阿波踊り会場を地獄絵図に変え、旧中野サンプラザを崩落させるに至ったゾンビの大量発生、etc……
 人類が母なる地球を離れ、その文明圏を外宇宙を遥かに超える先まで広げた新生歴189年においても、
 “生ける屍”の出現事例は未だ衰えず…… 否、減少どころかここ数年で以上に活発化を続けていた。

 ……そして今、地球から遠く離れた冥王星の地において、かつて滅び去った筈のジオンとショッカーが遺した
 負の遺産カビビンガが呼び起こしたリビングデッド達が、凍り付いたメタンの大地に今、歩を進めてゆく。
 冥王星の極寒の環境を生き抜くために、生体の肉体を取り除いて機械のボディを得た熟練の兵士達でさえも、
 その体内に納められた生身の脳髄と脊髄から湧きあがる、人類がまだ下等な脊椎生物だった頃から
 ようやく陸上に上陸して地上の支配者たる第一歩を踏み出した時代から続く、原始的な恐怖心を抑える事が出来なかった。
 もし彼らが生身の肉体のままであれば、確実に失禁をしていた事は間違いない。
 
 
兵士「お、俺達が任されたのはテロリスト掃討だろ!? なんでゾンビ退治なんてしなきゃあ……」

指揮官「ひ…… 怯むな!! あれはお化けとかそういう類じゃねぇ…… 悪のテロリスト共が造り出した、
     ただの腐乱死体を遠隔操作する“兵器”だ!
     例えるなら、そうだな…… 切り落とされたカエルの足が電極に触れてビクビク動くような、
     要するにそんな感じのヤツだ! 怖がる必要なんかない!!」 
 
 致命傷を避けつつも、その義体を大きく損傷してしまったが故に自力で動くこともままならない指揮官は、
 すぐさま駆け付けた兵士2名に身体を引き摺られて現場を離れながらも、異形の存在を目の当たりにし
 原始的恐怖を呼び起こしてしまった部下達を叱咤激励し、彼らの士気をある程度取り戻そうとした。
 兵士達も指揮官の言葉に多少なりとも我を取り戻し、軍隊の一兵士として現状の光景に目を向けていく……
 
兵士「た、隊長……!! そ、そうだ、たかがゾンビなんて、遠隔操作のロボットとどう違うってんだ、
    一斉掃射で挽肉ミンチにしてしまえば、あんな化け物なんぞ……」

無法者のゾンビ「ぉ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!

兵士「ひっ……!!」

 ……目を向けていくが、それでもなお、母なる地球の生命を祖とする人類の末裔である以上、
 かつて原始の時代に生きた自分達の先祖が、数多の“天敵”や“神と呼ばれた存在”に対して味わった物と同じ、
 DNAの奥底に深く根付いた原始的恐怖を完全に克服する事までは叶わず、ゾンビ共に唸り声で威嚇されては
 まるで何処かの外務大臣めいた怯え声を発してしまっていた。

兵士「そ、それよりも、あの黴の化け物は一体…… も、もしかしてあれか? この星が“ユゴス”と呼ばれていた頃に
    地球のカルト宗教とかとつるんで、キャトルミューティレーションと鉱物盗掘をやらかしてたっつー……」

セラス「生憎ですが、そっちの菌類とはまた別口ですね。あれはあれで厄介ですけど……
     名前を聞けばご存じでしょうが、“秘密結社ショッカー”…… あそこの系統です」

兵士「シ、ショッカーって…… あの“ディバイン・ショッカー”!?」
 
 新西暦189年より遡ること半世紀もの昔、枢軸国陣営と連合国陣営の間にて勃発、
 瞬く間に全世界を巻き込んだ大戦の中、枢軸国の一国家を掌握していた勢力…… “ナチス・ドイツ”。
 戦争にこそ敗れたものの、その重要人物や技術者達は影武者を立てて、連合国に捕縛されることなく逃走、
 ある一派は南米の密林に潜み、またある一派は月面に各々の第四帝国を建造、ある一派は魔界の存在の軍門に下り、
 ある一派は古代文明の兵器で世界征服を目論み…… ナチスの再興を信じる者、あるいは単に遺産を利用する者など、
 残党達は各々の思惑を抱えて地球圏で暗躍、時たま世間に姿を見せてはその武力によって人々の生活を脅かしていた。

 ……かのナチスの指導者も生き延びて残党勢力の庇護を受けていると、その筋に関わる人物の間では有力視されているが、
 影武者、あるいは本物と同じ自我を持つクローンが複数存在しているとも噂されており、
 情報が錯綜して実態が掴めないのが実情であるが、この場においては重要な話題ではないので解説は省く。

 ――――そして、それら数ある鉤十字ナチスの残党共の中でも、各勢力を繋ぐネットワーク的な役割を担っていたと言われるのが
 今、彼らの目の前にいる“異形の存在”を造り出した勢力…… かつて“仮面ライダー”によって何度も叩き潰されながらも
 幾度となく後継組織に鞍替えして蘇り、時を経た現在もなお、他のナチス残党とのパイプを維持しつつ、
 地球圏に蔓延る数多の武装勢力・犯罪組織・異形の魔物どもを組織に取り込み、現在進行形で強大に拡大しつつある勢力……
 無限帝国ディバイン・ショッカーの中核をなす、かの悪名高き秘密結社ショッカーなのだ!!
 
 
カビビンガZ「そのォォ通ォ゛ォ゛ォ゛リィィ…… 偉大なるジオン・ズム・ダイクンが、ギレン総統閣下がァ、
        そして全能なぁぁるショッカー大首領様の理想はァァ…… 例え連邦やヒーローどもが戦争に勝とうとも、
        我らが“魂”を受け継ぐ限りィィィ、不滅ゥゥ!!!
        今こそォォ、ジオンとショッカーの大義を受け継ぐ我が力、思い知るが良いィィ!!!


コブラ「けっ、御大層なバックボーン掲げるのは好きにすりゃいいさ。
     要するにあのゾンビ共を動かしてるのは超能力サイコキネシスでも黒魔術ブードゥーでもねぇ、ショッカーの改造人間としての能力だろ?
     なんなら話は早いもんだ…… 亡霊は亡霊らしく、“逝くべき場所”に送ってやるぜ!」

 そう言うなり、コブラは左腕のサイコガンをガビビンガZへと向けると、即座に発射…… 見事標的に命中!
 輝く光の弾道は異形の怪物へと一直線に襲い掛かり、カビビンガのドテっ腹に大穴を貫通させる!
 
カビビンガZ「ぐぉぉ!?

兵士「おぉ!?」
 
 苦悶の声をあげて崩れ落ちた怪人のあまりにも呆気ない最期に、自治軍の兵士達は一斉に安堵の歓声を上げる。
 これで目の前のゾンビも一緒に消えてなくなるはず…… それを願っていたが故に、一瞬気が緩んでしまっても無理はない。

 地球より遥か遠い彼方に佇む太陽系の最果て、冥王星にすらインターネットの網が容易に繋がる“新西暦189年”と言う時代。
 元より地球人が入植した文明圏である以上、元々地球で知られていた風俗文化なども数多く持ち込まれており、
 漫画や小説、テレビドラマと言った娯楽文化もネットを介した電子書籍や有料配信によって手に入れる事は可能だ。

 ……とはいえ、冥王星に入植したのが数世紀も遡る過去であるが故に、ここ数十年の間に起きた数々の騒乱、
 俗に言う“前大戦”が巻き起こる真っ只中、戦場に赴く兵士達が生と死の狭間で繰り広げられるドラマを享受しながらも
 誰々が死ぬ、誰々が生き残るという事柄がまるで日常の様に頻発する中、いつしかそれらに纏わる“ジンクス”が
 数多く生まれ、敵味方問わず兵士達の間に伝えられるようになったのだ。

 曰く、「出撃前にサラダを食べる約束を交わすと戦死する」、「作戦中に味方を異性絡みでからかうと戦死する」、
 「あの上官の部下になった奴は戦死する」、「黒いガンダムに乗った奴は戦死する」、
 「上官のヅラ、もしくは仮面の素顔を知りたがった奴は戦死する」etc……
 そして、それだけの所謂「死亡」ジンクスが生まれれば、逆にどんな状況下であっても“それさえ”あれば、
 生存率がグンと跳ね上がると言われる類の“生存”のフォークロアが同じ数だけ生まれ、語り継がれるというのも、
 また道理ではあったのだ。
 
 ……そして不幸なことに、この場に居合わせた自治軍の兵士の一人は、それらのジンクスに極めて疎かった!
 
 
兵士「けっ、あの野郎地面にぶっ倒れやがったぜ…… やったか!?

ジ・エンド&コブラ&セラス「「「ッッ!?」」」

 自治軍兵士が突然言い放った、彼らの業界において最も有名と言って良いレベルの“生存フラグ”に
 戦慄の表情を浮かべる一同…… 特に、作家として活動しているが故に、そういうジンクスに比較的詳しいジ・エンド、
 知人として面識を持つ者達から、その発言を“味方側”がするという事態の恐ろしさを聞かされていたコブラは、
 世界の因果律の法則…… などと仰々しいことを言うつもりはないが、兎にも角にも倒したはずの敵へと視線を向けた。

ジ・エンド「……おい馬鹿テメェ!俺が知る限り、『やったか!?』とか言った後に本当に死んだ奴は……」

カビビンガZ「……フン、この程度か
 
 既に立ち上がっていたカビビンガZの腹部には、コブラのサイコガンによって穿たれたはずの大穴は存在せず、
 その身体から無尽蔵に侵食する“カビ”によってあっという間に塞がれてしまっており、
 もはやその痕跡を微かに残す程度にまで回復してしまっていた。
 恐らくこのまま何もしなければ、その痕跡すら菌類による驚異的な再生能力で消えてなくなってしまうだろう。
 
 
ジ・エンド「居ねぇ…… ってここまでテンプレート通りとか冗談だろ? 何で悪いことばっかり的中しやがる。
      このまま『ハーバート・ウェスト』みたいに八つ裂きにされるオチに続きやしねぇだろうな……」

コブラ「ケッ、世の中そんなもんさ。良いジンクスを的中させたきゃ、俺達自身で新しく作るっきゃないって訳だろ」

カビビンガZ「全く持ってその通り…… 今この瞬間より、『ジオンに逆らった阿呆共は漏れなく地獄逝き』というジンクスが
        この宇宙に新たに誕生する…… 体験するのは勿論、この冥王星に居る手前ら全員だぁ!!

無法者のゾンビ達「「「あ゛ぉ゛ぉ゛ぁ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ぁ゛!!!」」」
 
 怪人の号令と共に、彼の部下であったゾンビ達は一斉にその雁首を空に向け、
 決して生ある者の口から放たれる類のものではない、名状しがたい異形の咆哮を発した!!

コブラ「!? ……なんだってんだ、まだ隠し玉があるってのかよ!」

カビビンガZ「――――黄ォォ泉ィィ還れェェェェ!! 冥王星の地に眠るゥけだものよォォ!!!

ジ・エンド「はぁ!? まだ何か手駒持ってたってのかよ!?」

 ……そして、それと同時に、再び氷の大地が地響きを生らし、メタンの永久凍土に
 大きなクレヴァスを割って姿を見せた影…… それらの姿を見たジ・エンドらは、息を飲む他なかった。
 
指揮官「そ、そんな…… あれは!?
 
                    __
                    ,, < ̄ ̄ ̄/
               /      /
             /      /
           /  ´ - =ミ`ヽ、
          /    ─=≡\ \
          /≡== /]i丶_、  \ \
       /         从_●_\ 丶 ム
.     / ≡===      =─='   ∧圦
     / \  ∨    〉  イへ     ∧圦
    厂  \ /∨ /<WWW`<   〕 圦
  /      /  /    >夂  ハト 、< ∧
./        /       \`寸 \    \ 」
          /             |\\ツ
         /  /          |  ⌒
ー≡==ヘ   /       /   |
          /       /ゝ  |
ー┬─── ^⌒ヽ     {    ハ
  人             } /\   |
   /` ー─/         \ j
 
 
ドラコ「グゲェェッ
 
 彼らの眼前に姿を見せたのは、50メートル級にまで匹敵するであろう体躯を持った巨大な獣だった。
 所謂、地球の防衛機構からは“怪獣”とカテゴライズされる類の災厄級生命体であり、
 その姿を一瞥したジ・エンドは、カビビンガZが召喚した“それ”が、かつて地球にも姿を見せた存在であると看破する。

ジ・エンド「(背中の羽こそねえが、“あの両手”……) 間違いねぇ、彗星怪獣ドラコか!!
 
 
 彗星怪獣ドラコ…… その背に生やしているトビウオの胸鰭の様な翼に、
 鎌や鞭といった獲物の形状を有した両手が特徴的な、典型的な宇宙怪獣の一種であり、
 MDPO本部のアーカイヴにおいてはドキュメントSSSPに二度、ドキュメントWINRに一度、出現記録が残されている怪獣である。

 SSSPには二度の出現記録があるとは言ったが、厳密にはそれぞれの記録におけるドラコは別個体の類ではない。
 一度目に記録されている個体は、太陽系に迫った怪彗星ツイフォンから地球の日本アルプス山中に飛来したもので、
 同地から出現した冷凍怪獣ギガス、どくろ怪獣レッドキングと怪獣同士の死闘の末に死んだとされているが、
 後日出現した二度目の個体は、死んだ怪獣を自身の手駒として蘇生・使役する能力を持った怪獣ジェロニモンが
 その能力をもってして、一度目に出現した個体を復活させたものだと、MDPOのデータベースには記述されていたのだ。

 実際、ここ最近においても宇宙船を彗星に偽装した侵略宇宙人の一派が、
 隕石破壊の任に就いたロンド・ベル隊に引きつれてきたドラコを差し向け、
 そちらに注意をひきつけて自身らの正体を悟られずに地球潜入を果たしたという事例が発生している。
 少なくともこれらのケースを見るに、銀河中に生息する数多の宇宙怪獣の中でも、
 ドラコという種は比較的個体数が多い怪獣なのだろうか……と、そんな雑学に知識を傾けている暇はない。
 
 先に述べた、二度目に出現した(と便宜上呼称)ドラコ…… 区分上再生ドラコと通称される個体ではあるが、
 生前の姿から完全復活を果たした訳ではなく、鎌状だった両手は人間同様の五本指に変じており、
 背中の翼が消失しているけど、復活の際に外見的特徴が大きく変化したという記録も残されていた。
 ……そして今、ジ・エンド達の眼前に出現したドラコは、獲物上の両手という外見的特徴こそ
 当の一度目に出現した個体を思わせる外見ではあったが、背中には膜状の羽は見当たらず……
 言うならば、再生ドラコのケース同様、復活時における外見の変化とみらえる特徴を有していたのだ。

 その一件からジ・エンドは、カビビンガZが雄叫びによって召喚したドラコが、再生ドラコと同様の境遇……
 一度死亡した個体を、何らかの外的要因によって蘇生させた存在であると看破することができた。
 言うまでもなく、ドラコを復活させた“それ”は、無法者共をゾンビとして復活させた殺人カビによるものだろう。
 
 
 
ジ・エンド「……チッ、ドラコまで再生怪獣にしてどーすんだ、って話だぜ。リンドンやシリーザーかっつーの!!」

コブラ「まぁ、自己修復能力持った生命体なんざ、宇宙巡れば怪獣に限らず知的生命でもごまんとあるがな。
     どっちにしても面倒な事には変わりねぇ…… レディ、頼めるか?」
 
 コブラは腕に装着した通信機を起動させ、タートル号に待機するアーマロイド・レディへと通信を送る。
 
レディ『分かったわコブラ。準備まで少しかかるから、それまで少し時間稼いで』

コブラ「了解了解…… っと。ま、面倒な相手だが、決して倒せねえ敵じゃねぇな。目にもの見せてやるぜ」

セラス「リーダー格とゾンビは、私と延道さんで片付けます。私が撃ち漏らさなければ、こんな面倒な事態にはなりませんでしたし……
     コブラさんは自治軍と一緒に怪獣退治、お願いできますか?」

ジ・エンド「問題ねぇ…… 罪もねぇ連中をエゴに任せて殺戮した挙句、首チョンパされながらも未だ見苦しく
       生にしがみ付いてる餓鬼共…… 今度こそ、奴らに相応しい墓場じごくへと埋葬してやるぜ」

コブラ「よしきた。ゾンビの息の根を止められるかは分からんが、一先ず足止め優先で行くとするか」
 
 コブラは義手を外してサイコガンを露出、ジ・エンドはギターケースを構え直し、互いに双方の獲物を抜きはらう。
 その眼をギラつかせながらも、相貌には怒りの炎を灯し、怪獣の足下に蠢く屍共の大軍を見据えた。

 ……と、敵の軍勢にいざ飛び掛からんという状況に差し掛かるのを一旦中断し、コブラは自治軍の通信兵に向き直る。 
 
コブラ「おっと、そうだ…… も少ししたら、おたくらのトコに俺のふねから通信来る手筈になってる。
     連中に目にもの見せる決定打なんでな、それに併せてよろしく頼むぜ」

兵士「え?それはどういう……(PPPP――― PPPP――――)は、はい――― もしもし」

コブラ「(早速届いたようだな……)んじゃあ、長らく待たせてしまったが、ようやく俺達の再登板とゆくか」

 ネットワークを介して自分自身の電脳に転送された通信を兵士が認識するのを察知したコブラは、
 ジ・エンド、セラスに目配せすると、互いに頷き合って再び無法者共の勢力に向き直る……
 
 
 
 ――――と、次の瞬間、彼らが居る大地に向かって強烈な衝撃波ショック・ウェイブが振り下ろされた!!

ジ・エンド「!? ……危ねェッ!!
 
 咄嗟にジ・エンドらは回避行動をとるも、彼らがつい数秒前まで立っていた大地に
 ピンポイントで叩き付けられた衝撃は、冥王星のエタンの凍土を見るも無残に削り取り、
 まるで100トンのニトログリセリン爆薬を更地で炸裂させたかのようなクレーターが残る有様となった。
 
 ……そして、大地を抉った衝撃は、攻撃を避けた筈のジ・エンドらにも容赦なく追撃する!!

コブラ「うぅっ!! くそっ…… 延道、無事か!?」

ジ・エンド「あぁ、何とかな…… 畜生ッ、この衝撃波ソニック・ウェイブは…… 奴か!?」
 
 何とか衝撃波の余波を回避したジ・エンドらが天を仰いだ先には、カビビンガ・ジオンが呼び出したドラコが
 まるで太古の巨大爬虫類の如くその巨体を見せつけており、片腕のを震わせていた。

ドラコ「グゲゲゲゲッ
 
 
 衝撃波ソニック・ウェイブ…… 弾丸やジェット機の推進や、火薬等の爆発が生じた時、それを起こした事象が衝撃波マッハを越えた際に
 その証として発生する強烈な“波動”の一種であり、所謂風圧によって生じる圧力の類とはまた異なる、
 大雑把に言ってしまえば、大気中を伝達する“”が転じて強大な攻撃力を持ったものと言える。
 その超音速によって発せられる波動は、地表に達すれば窓硝子ガラスを掠めただけで粉砕する程の威力を持っており、
 新西暦189年現在においても、米国空軍では近接格闘術マーシャルアーツを教導する一環として、
 真空波ソニックブームを用いた攻撃方法の習得が義務付けられているという話題は、日本国内においても知名度が高い。
 実際、ジ・エンドは知人を介したツテにより、かつて遥かな太古から蘇った原人との勝負に挑んだ際に
 自身の右腕を代償にし、衝撃波による強力な空手の“突き”を編み出した格闘家を取材した経験もあった。

 そして、そのような攻撃力を伴う衝撃波を発生させる、最も手軽にして簡単な手段の一つが“鞭”である。
 たかが草食動物の革を加工した紐にも拘わらず、達人が扱えばその先端の速度は、誇張無しに音速を越え
 対象物を直接叩かずとも、その強烈極まりない破裂音によって、人間の皮さえも引き裂く威力を発揮する。
 ……否、文字通り「強烈な破裂音」そのものが攻撃力に転じ、音に違わない破壊力を生み出すのだ。
 
 ならば、過去の出現記録において、身長45メートルとデータが残る巨大怪獣が振るう鞭の威力は……
 その巨大な触手から発せられる“衝撃派”がそれだけの破壊力を有した物であるかは、読者諸君にも容易に想像できるだろう。
 事実、ジ・エンドらは衝撃波の回避こそギリギリで成功したものの、それによって弾け飛んだ氷の破片が
 身体にカスってしまい、僅かに血の滲む擦り傷を見て苦い表情を禁じ得なかった。

兵士「え、延道さん…… ご無事ですか!?」

ジ・エンド「ああ、何とかな…… ったく、是非とも克巳に直接見せてやりてぇもんだな、こりゃ」
 
 
 何とか衝撃波の余波を回避したジ・エンドらが天を仰いだ先には、カビビンガ・ジオンが呼び出したドラコが
 まるで太古の巨大爬虫類の如くその巨体を震わせており、目の前の人間達をアリでも見るかのような視線で見下ろしていた。
 ……いや、目の前のドラコは、正確には“既に死亡した怪獣の死骸”が、忌まわしきショッカーの遺産により
 生ける屍として操られている存在に過ぎない。その現在進行形で腐敗しつつある眼球には何も映してはいない筈だ。

 ―――だが、ジ・エンド達は感じていた。錯覚などではない、遥か上の目線から自分達を矮小な存在と侮って嘲り笑う、
 まさしく愚者の視線、そして嘲笑の声を。
 今、この状況下でそのようなものを発する人物はただ一人、“奴”しかいない筈だ。
 
 
セラス「……!? まさか、あの怪人……!!」
 
 セラスは気付いた。つい先ほどまで怪獣の足下でせせら笑っていた異形の怪人が、姿を消していることに。
 そして理解した…… 自身らと対峙しているドラコ(の死骸)の様子が、少しずつ変化を見せていることに。

 ――――いつの間にやら、ドラコは全身が赤茶色の黴に覆われ、地肌は既に半分ほど隠れてしまっている。
 そして、その光景を見守っていた周囲の兵士達は目を疑った!!
 元から獣同然だったドラコの獰猛な顔つきが更に醜く歪んでゆき、その表情はけだものではなく……
 まるで、邪悪な心を持った“人間”のように、眼下の人間達をわらうかのようなものへと変じていたのだ。

 実際、過去に地球上に出現した怪獣には、そうと取れる行動を示した、知性が高い個体の存在も記録されている。
 だがしかし、ジ・エンドや指揮官らが知る限り、彗星怪獣ドラコはあくまで普遍的な宇宙怪獣の一種に過ぎない。
 コブラ辺りは過去、外宇宙の辺境の惑星に立ち寄った際、そこに棲む先住民族の語り部から
 過去に地球に接近した事もある彗星ツイフォンは、それそのものが自身が意思を持った超生命体であり、
 ドラコはそれを警護する役割を持った眷属的存在ではないか…… という伝承を聞かされた事もあったが、
 目の前の個体…… 少なくとも、つい先ほどまでのそれが、特別な個体に該当するとまでは思えなかった。
 
 ならば、この現象に対する答えは一つ。
 単純に“宿った”のだろう。人間相応の邪悪な狂気に塗れた悪の心が…… 比喩ではなく、物理的に。
 
 
カビビンガZ「ハハハハハ…… どぉ―――だ、宇宙怪獣の鞭の威力はぁ!? 愚かな人間アースノイドどもぉォ!?
 
 生きた光を最早宿していない筈の、死したドラコのまなこ…… そこに、一つの影が明確に映り込んでいた!!
 それは紛れもなく、先ほどまでジ・エンドらと対峙していた“カビビンガ・ジオン”の姿に相違無かった。
 何という異形…… カビビンガ・ジオンは巨大な怪獣をゾンビーの様に操るだけでは飽き足らず、
 殺人カビの再生力を利用して、自分自身を怪獣の死骸と有機的に融合……
 文字通り、正真正銘の巨大怪獣そのものになるという、生命倫理を根底から犯す所業に手を染めたのだ!!

 ドラコの死骸は異形の黴に全身を覆われ…… 否、既に黴そのものと“融合”したそれは、
 表皮こそ生命活動を停止した死骸同然であるものの、その内側に犇めくであろう神経器官は、
 膨大な菌糸のネットワークによって隅々まで浸食され、損傷していた神経や筋繊維の代用として蠢いていることが予想された。
 宛らそれは、地球で言う“冬虫夏草”に近い形態…… 昆虫に寄生した菌類が、死の間際の宿主を操り
 自身にとって都合のよい繁殖地へ移動させるという現象を、地球出身のジ・エンド達に思い起こさせた。
 
 
ジ・エンド「ちっくしょう…… “サソリガドラスの時”と同じやり口かよ。そうまでして人間止めたいってか、カビビンガ!?」
 
カビビンガZ「黙ぁれぇぇ…… 今の俺はぁぁ、最早カビビンガ等ではなぁぁい!!!
         大宇宙よりいでし彗星の魔神にィィィ、偉大なるジオンとショッカーの理念を受け継いだァァァ、
         この
新人類スペースノイドの脳髄を移植したァァァ…… 不死の最強怪獣なノだアァぁあア!!!
         オレ様ァァ…… カビドラコこそがァ、
冥王星このほしのの帝王となり、ジオンの栄光を甦らセルのだァぁああアア!!!

兵士「馬鹿げてるぜ…… 怪人に飽き足らず、怪獣になっちまったってかぁ!?
    俺達も身体弄っかいぞうしてるが…… 冗談じゃねぇぜ、こんなバケモンになるなんざ!!」

カビビンガZ改め、カビドラコ「なんとでもォォ…… ほざきやかれェェェ!!!!
 
 既に彗星怪獣ドラコと完全なる融合を果たしたカビビンガ・ジオン…… 否、合体獣カビドラコは、
 獰猛な怪獣の咆哮と、邪悪な人間の狂喜の叫びが歪に入り混じった雄叫びをあげ、狂乱する。
 それに併せ、生前彼の部下だったゾンビ共も、死者特有の恐怖を感じさせる唸り声を喝采の如く咆え立てた。
 
セラス「色々状況が変な方向に向かっちゃいまいたし、作戦分担、変える必要がありそうですね。
     リーダー格…… いえ、“怪獣”は私とコブラさんの二面攻撃で攻めましょう。
     ゾンビの方は、延藤さん…… いけますか?」

ジ・エンド「問題ねぇさ。傭兵時代なんか、当初のシミュレーション通りに事態が動いたことなんざ、7割も無かったぜ。
       この程度の“隠し玉”なんかじゃあ、俺達がへこたれねぇって事をよ…… 見せてやるぜ」

コブラ「OK! 行くぜ、セラス!

セラス「はい!」

 コブラが号令かけると同時に、セラスは左腕を構成していた“黒い影”を翼状に変形させ、
 眼前の黴に覆われた巨大怪獣に向かって飛翔…… 同時に、コブラも怪獣の足下目がけて駆け出し、
 そしてジ・エンドも、再び取り出した合成樹脂製の定規を構え、怪獣の周辺を取り巻く無法者達のゾンビへと突撃する!
 
無法者のゾンビ「ぉ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!

ジ・エンド「行くぜ…… オラアアア!!!

 斧やナイフを手にして迎撃するゾンビ共を、ジ・エンドはまず自分自身に切りかかって来た個体から
 片足、頭部を即座に居合の如く斬り落とし、その進撃を阻んだ……!




970 名前:名無し客:2013/12/15(日) 21:37:10
立場をわきまえ、適切な関係にあるべき受注側と顧客。しかし実際のビジネスの現場では、「お金を払っている」ということを盾に、受注側に高圧的な態度で理不尽な要求をする顧客、いわゆる「モンスタークライアント」が少なからず存在するようです。具体的にどんな目にあったのか、みなさんの被害報告を元にタイプ別にご紹介します。

【モンスタータイプ1:スーパークレーマー型】
・「自分の子どもがこの会社の就職試験に落ちたのでもうこことは取引をやめる」と言ってきて大騒ぎになった(女性/金融・証券)
・細かいクレームをわざわざ手紙で郵送してくる(男性/金融・証券)
・福袋の中身が気に入らないと言って返品(女性/アパレル・繊維)
・メールが届いた、届いていないで揉めた。結局、相手方のミスだと分かったのだが、なぜか迷惑をかけたと謝るはめに(男性/情報・IT)
・不機嫌な顔をされたと因縁をつけられた(女性/金融・証券)

相手に落ち度があるわけでもないのに、理不尽なことで文句を言ってくるタイプ。製品への不満だけではなく、対応、スピード、状況、あらゆることに付け込んで、持論を展開した挙げ句、料金の支払いを拒否することも。

【モンスタータイプ2:やってくれるんでしょ型】
・打ち合わせになかった仕様変更を無料でやれと言う(男性/ソフトウェア)
・作業工数を考慮せず、製品仕様をコロコロ変えて開発遅延を招いたのに、責任を押し付けるような人が昔よくいた。おまけに、遅れたのは約束違反だと言ってお金を出し渋る(男性/電機)
・明らかに査定額と違うのに、少ない金額で修理しろと迫られた(男性/機械・精密機器)
・取引先から保険加入を強要された(男性/商社・卸)
・商品を今すぐに欲しいと言われたが、本社が京都にあり、そこにしか商品がないので無理があった(女性/食品・飲料)
・「支払いが遅延した場合に遅延利息を取る」という規定を契約に盛り込んでいたら、「支払いをうっかり忘れることがあるかもしれないので、遅延利息は規定しないでほしい」と言い張られた(女性/金属・鉄鋼・化学)

契約外のことや業務外のことを当然のように要求してくるタイプ。無理な納期への対応や、無料のオプション作業などを求めてくる、相手を「何でも言うことを聞いてくれる存在」として捉えている人たちです。受注側としてはあまり無下にもできないのがつらいところ。

【モンスタータイプ3:振り回し型】
・「まずはお試しから」と言ったまま結局契約しない威圧的な人(女性/不動産)
・呼び出すだけ呼び出しておいて、いざ行くといないということが1カ月、毎日続いた(女性/金融・証券)
・常識外れの時間に一人で来いという得意先。セクハラの危険が高いので上司に同行してもらった(女性/医薬品・化粧品)
・発注を受けて製作に取り掛かり、ついに出荷というところまで来たのに、突然「いらない」と言われた。「そう言われてもここまできたらもうキャンセルはできない」といくら話をしても「いらない。送ってきたら送り返す」とまで言う始末(女性/機械・精密機器)
・クライアント企業の課長まで話が通っていた案件なのに、その上の部長の鶴の一声で、前提条件をひっくり返された(女性/情報・IT)

相手の立場や都合がまったく頭にないタイプ。受注側はクライアントのために一生懸命対応するも、その想いは一方通行。ドタキャンや気まぐれな言動で苦労があっさり水の泡になり、結局徒労に終わってしまうことも多いです。

【モンスタータイプ4:荒ぶる不可解言動型】
・初めての挨拶のとき、名刺を投げて渡された(男性/マスコミ・広告)
・会社全体のトラブルで自分が担当でない初対面の客先に謝罪に行ったとき、飲み物をかけられた(男性/商社・卸)

常識外の言動や、時には暴力的な行為に及ぶタイプ。もはや人間的な資質に疑問を感じます。たとえ相手に非があったとしても、大人なのだから激昂せずに冷静に対応してほしいですね。

受注側に明らかなミスがあったり、期待に添えない結果だったりしたら、しかるべき対応をして当然ですが、理不尽な要求や言動がすべて許されるということはありません。「お客様は神様」とは言いますが、それを履き違えるとこんなトラブルに?がってしまいます。あくまでも前提には人と人との対等な付き合いがあるということをお忘れなく。
http://news.nicovideo.jp/watch/nw880062?ver=video_q

971 名前:名無し客:2013/12/15(日) 21:55:56
http://mainichi.jp/select/news/20131216k0000m040069000c.html
黒子のバスケ脅迫:大阪の男を逮捕 威力業務妨害容疑
毎日新聞 2013年12月15日 21時31分(最終更新 12月15日 21時49分)


人気漫画「黒子のバスケ」
拡大写真
 人気漫画「黒子(くろこ)のバスケ」の単行本や関連商品を扱う店舗などに販売中止を求める脅迫文が届いている事件で、警視庁捜査1課は15日、大阪市東成区、職業不詳、渡辺博史容疑者(36)を威力業務妨害容疑で逮捕した。同課によると、「ごめんなさい。負けました」と容疑を認めているという。

 逮捕容疑は2012年10月12日、東京都千代田区の上智大の体育館2階に、喪服の死神を名乗った犯行声明文とともに硫化水素が発生中のプラスチック容器を放置し、同校の業務を妨害したとしている。

 一連の事件は12年10月、作者の藤巻忠俊さんの出身校の上智大キャンパスに、「俺は藤巻が憎い」などとする脅迫文と硫化水素を発生させる液体入りの容器が置かれたことから発覚。その後も、千葉市などで予定されていた関連イベント会場に脅迫文が届き、イベントが中止に追い込まれるなどの騒ぎになった。

 今年5月以降はいったん途絶えたが、10月にコンビニ最大手「セブン−イレブン・ジャパン」(千代田区)に毒入り菓子を置いたとする脅迫文が届き、約1500店で関連商品が撤去された。捜査1課が回収したウエハース菓子を鑑定したところ、一部から毒物のニコチンが検出された。

 毎日新聞社を含む複数の報道機関にも同様の文書が届き、一部の社には「毒を入れた」とする菓子も同封されていた。毎日新聞社には10月15日と24日の2回、封書が届き、1回目の文書では「怪人801面相」を名乗り、「グリコ森永事件の約30年ぶりのリバイバルや」と記載。「犯人はおっさん二人」「今は東京多摩地域の賃貸で過ごしとる」などと書かれていた。

 一連の脅迫文の消印は東京や埼玉、大阪などバラバラだが、捜査1課は文面の特徴などから同一人物が関与したとみて捜査していた。

 黒子のバスケは08年から週刊少年ジャンプ(集英社)で連載中のバスケットボールを題材にした人気漫画。単行本の累計発行部数は2300万部を超え、毎日放送などでアニメも放送されている。【松本惇、山崎征克、神保圭作】

 ◇黒子のバスケ

 2008年12月から週刊少年ジャンプ(集英社)で連載中のバスケットボールを題材にした漫画。主人公「黒子テツヤ」が仲間とともに高校バスケで全国制覇を目指すストーリー。単行本は25巻まで発行。24巻までの累計発行部数は2300万部を超え、毎日放送などでテレビアニメも放送されている。

972 名前:名無し客:2013/12/16(月) 22:23:32
Automatic Updatesの停止方法

下記の手順で、Automatic Updatesを停止できます。

スタートメニューをクリックし、コントロールパネルを開く。
管理ツールをクリック。
コンピュータの管理をクリック。
サービスとアプリケーションをクリックし、さらにサービスをクリック。
画面右側にサービス一覧が表示されるので、Automatic Updatesを右クリックし、プロバティをクリック。
スタートアップの状態が、”自動”になっているので、これを”無効”にする。
サービスの状態が開始になっている場合は、停止ボタンをクリック。
PCを再起動する。

これで、再起動後もsvchost.exeが100%になる問題は発生しなくなり、インターネットエクスプローラ8.0のインストールも問題なく行うことができました。

WindowsXPでsvchostのCPU占有率が100%になる問題で困っている方は、試してみて下さい。

WindowsXPのサポートももう終わりになりますから、そろそろWindows7か8にでも移行しないとですね。Windows7の新規販売は終了していますが、こちらからならまだ購入できるようです。Windows8じゃなくてWindows7が良いという方は、売り切れる前に入手しておくことをオススメします。

973 名前:名無し客:2013/12/17(火) 11:49:07
Agns憤死
http://www.xinhuaxia.jp/1131333704


974 名前:test:2013/12/17(火) 13:50:21
テスト
テスト


975 名前:名無し客:2013/12/18(水) 23:16:53
http://yui.oopsup.com/browse.php/cwup/gobudou_takara.png
テスト
ttp://yui.oopsup.com/browse.php/cwup/gobudou_takara.png

976 名前:名無し客:2013/12/18(水) 23:28:35
もういちど
http://yui.oopsup.com/browse.php/cwup/131218_1.png

977 名前:名無し客:2013/12/18(水) 23:33:00
http://yui.oopsup.com/readfile.php/cwup/131218_1.png
うーん

978 名前:名無し客:2013/12/20(金) 21:09:28
14 原口 昌平 粕屋東中学校
http://blogs.yahoo.co.jp/fukuokasenbatsu/861489.html

979 名前:名無し客:2013/12/21(土) 15:53:21
運営、久しぶりねっ♪
……といっても、トリップ違うから、あなたにはまず、本人かどうか確認できないでしょうけど☆

ここんところ、あたしがだいぶ迷惑かけちゃったみたいね?

あーあ、それにしてもアタシってバカよねぇ。
スレ内だけでカタつけようとしてあげてたのに、釘をさしといたのにもかかわらずイチイチここにまで話を拡げちゃうんだからさぁ。

あのアタシの言ったことだけど聴くの話半分でいいわよ?
彼女、いろいろと勘違いをしてるみたいだから。
文面みれば混乱してるのがわかるし、無知なんだから仕方ないけど……

IPなんか、基本、固定契約していなければ流動的なものなんだから、当日のもの以外は確かめようが無いのにねぇ♪

まあ、きっかけはあたしが酉を無くしちゃったってことだから、けっして彼女だけが悪いわけじゃなんだけどね。
……っていちおーアレもあたしか!?
てへぺろ☆

実は運営スレにまで話が拡がらなければ、あたしは、彼女……っていうかアタシにちょっとイヤミ言ってから、あとは大人しく引っ込んでようかと思ってたのよ?
だって、あたしにも、たしかに悪いとこあるじゃない?
……成り済まされる隙をつくったって意味ではね。
だからあたし、はんせーしたの♪
あのアタシもそこそこやる気あるみたいだからしばらく任せてみようかと。
彼女の成り済ましが是か非かは……まあ、話が違うから置いとくとしてね。

酉を無くしちゃったら、あたしにはいくらガンバっても本人証明できないもんね?
元・東京都知事の猪瀬みたいなもんよ♪ふひひ♪

ま♪だから今まで運営に話をつけにくるのためらってたんだけどね。

だけど、こうも話を拡げられちゃうとね?
あたしも運営。
あなたにひとこと謝っとかなきゃと思ったのよね☆

m(。_。)mゴメンなさい
……でもあたし、後悔はしてないわ☆

それはそーと、あなたがあたしのレスのタグ直しをしてくれたことには素直に感謝してる。
ありがとーね運営☆
ついでにアタシにもありがとー♪

元・レジーナ◆8x.Reginaoより愛を込めて

980 名前:名無し客:2013/12/23(月) 23:52:16
http://charaneta.sakura.ne.jp/ikkoku/img/1230913390/980.jpg (155KB)
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981 名前:名無し客:2013/12/24(火) 11:14:17
http://fsm.vip2ch.com/-/hirame/hira023799.jpg
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http://fsm.vip2ch.com/-/hirame/hira026037.jpg
はり

982 名前:名無し客:2013/12/26(木) 15:54:50
ura
こえーよ
バイドゥ、「Baidu IME」「Simeji」でユーザーの入力内容を無断送信 ネットエージェントが解析
ttp://www.itmedia.co.jp/news/articles/1312/26/news055.html
ura
GoogleIMEならなぜか許せてしまう不思議
ura

983 名前:名無し客:2014/01/03(金) 12:47:02
テスト

         . .: . ̄ ̄ ̄ ̄: .: .
     /: .: .:/ |.: .:/ |.: .: .: .:\
    .   / |/  |../  |.:ハ.: .: .: .:ヽ
   ./ .: イ__ノ  ヽ、__∨ .: .: .: .
   ./: .: .:≡≡    ≡≡.| .: .: .: .:|
  /ノ|: .:/} }.     } } |.: ハ.: .:|
    .: ヽ{ ,.{ ―--― {、{ |:/ノ : 从
    ∨v、>z‐r‐x‐:r‐</.レレへ
        / ミY/Y {/ ヽ}.  \
       /   /ハ /   /    \
       /   / {/:}./   //     ヽ
      /   / ∨/   /ー―‐  /\)
      /   /ィ≠/   /=ミ、 ////Λ
     /   /{   /   /   ∨//////}
     <ニヽ/ ヽ. <ニヽ/   ̄ 「 ヽー‐┬ '
     (_ノ     (_ノー――┴‐┴‐ '


984 名前:名無し客:2014/01/14(火) 20:38:26
テストーあいうえお

985 名前:名無し客:2014/01/17(金) 19:52:23
ミディアムブルー

986 名前:名無し客:2014/01/20(月) 12:01:33
・96期
川津悠揮
村田康一
水木裕聡
楠木孝志郎

・97期
中村賢二
江口誉
中本匠栄
太田剛司
近藤夏樹

・98期
向井裕紀弘
森山智徳
駒井大輔
原田研太朗
河上泰範

・99期
中田健太
大山誉史
岡嶋登
今藤康裕
古川大輔

・100期
恩田淳平
渡邉正人
宮西翼
太刀川一成
長幅亮太

・101/102期
中村由香里 ※優等賞
竹下翔
才迫開
稲垣祐司
飯塚朋子
篠崎新純
三輪梓乃

・103/104期
栗山俊介
石口慶多
和田誠寿
石井貴子
猪子真実
猪頭香緒里

987 名前:名無し客:2014/01/20(月) 23:37:19
テスト。
http://www.yamabukiiro.com/images/goods.jpg

988 名前:名無し客:2014/01/26(日) 00:36:41
【進化する競輪】KEIRIN EVOLUTION【在るべき未来】

「KEIRIN EVOLUTION(ケイリン エボリューション)」の実施について
(オリンピックルール準拠レースの実施) 配信日:2013年12月24日
http://keirin.jp/pc/dfw/portal/guest/news/2013khn/12/news20131224_04.html

 2000年シドニーオリンピックより「競輪」を基に生まれた「KEIRIN」が、
日本が生んだオリンピック正式種目として採用されております。
この度、オリンピック等の国際競技大会で使用されているカーボン製自転車を使用し、
競技規則についてもオリンピック等の国際競技大会を規範とした先頭固定競走(インターナショナル)で実施することで、
「KEIRIN」がオリンピックの正式種目であることを周知し、
オリンピック等の国際競技大会に出場する競輪選手の競技力向上を図るとともに、
日本発祥である「競輪」の存在を広く知らしめることを目的として標記レースを実施いたします。

1.レース名称
 「KEIRIN EVOLUTION(ケイリン エボリューション)」
2.実施日程
 平成26年1月26日(日)(いわき平競輪GIII開催第3日)第9レース
 ※第4回チャリーズ杯についても、同開催中の1月25日(土)第11レースで実施いたします。
3.開催競輪場・施行者
 いわき平競輪場・いわき市
4.グレード・競走の数
 FII 単発レース
5.車立数
 7車 ※S級選手7名を(公財)JKAによりあっせんする。
6.競走の種類
 先頭固定競走(インターナショナル)
7.賞金
 KEIRIN EVOLUTION(FII)賞金表のとおり
 http://keirin.jp/pc/dfw/portal/guest/news/2013khn/12/pdf/20131224_04_01.pdf
8.投票の種類
 2車単、2車複、3連複、3連単、ワイドの5賭式(通常の7車立て競走と同一)
9.使用自転車等
 カーボン製フレームを使用する。NJS登録フレーム又はUCI、JCF主催の自転車競技大会での使用が認められているフレームを使用する。
 車輪は前輪バトンホイール、後輪ディスクホイールを使用する。(※ただし気象状況等を勘案し、「前輪のみスポークホイール」又は「前後輪ともにスポークホイール」を使用する場合もある。)
 部品については、NJS認定部品又はUCI、JCF主催の自転車競技大会での使用が認められている部品を使用する。
10.ユニフォーム、レーサーパンツ、ヘルメット等
 ユニフォームは車番色を基調として(公財)JKAが作成したオリジナルデザインのものを着用
 レーサーパンツは(公財)JKAが作成したオリジナルデザインのものを着用
 ヘルメットは「競輪用ヘルメット規格」に適合したヘルメットを使用
 ヘルメットカバーは(公財)JKAオリジナルデザインのものを着用
11.競走得点、失格点、違反点
 通常の競輪と同様に付与する。【KEIRIN EVOLUTION(FII)競走得点参照】
 http://keirin.jp/pc/dfw/portal/guest/news/2013khn/12/pdf/20131224_04_02.pdf
12.選手紹介の方法
 一列棒状とする(音楽と紹介ビデオにあわせて1名ずつ入場し、一列棒状で1周回する)
13.出場予定選手
 KEIRIN EVOLUTION(FII)出場予定選手のとおり
 http://keirin.jp/pc/dfw/portal/guest/news/2013khn/12/pdf/20131224_04_03.pdf

概要
http://keirin.jp/pc/dfw/portal/guest/campaign/keirin_evolution/pdf/gaiyou.pdf
ルールブック
http://keirin.jp/pc/dfw/portal/guest/campaign/keirin_evolution/pdf/rule.pdf
想定番組表
http://keirin.jp/pc/dfw/portal/guest/campaign/keirin_evolution/pdf/soutei.pdf

989 名前:名無し客:2014/01/26(日) 10:11:47
反語
反語(はんご)は、修辞法の1つ。大きく分けて、2つの意味を持つ。
話者の意図していることをわざと疑問文で述べる。断定を強調する効果がある。英語の「rhetorical question」を直訳して「修辞的疑問文」と言われることもある。
文の肯否が逆になる場合
誰がそんなことをするのか? (誰もしない)
それが何になろうか? (何もならない)
どこにこれを持っている人がいるか? (ここにしかない)
なぜこれがここにあるのか? (ここにあるはずがない)
読んでいないのはどの本か? (全部読んでいる)
いつまでそんなことをするのか?(終わらせる時はとっくに過ぎている)
どうすればいいのか?(八方ふさがりの場合)
文の肯否が逆にならない場合
どれほど多いことか? (非常に多い)
誰がしたのか? (もちろんあいつだ)
なぜ人を助けるのか? (当然のことだ)
誰に口きいてんだ?(俺しかいないだろ)
あえて、本当に表したいこととは反対のことを述べる。揶揄、皮肉を目的として用いられることが多い。話者(書き手)がこの意味での反語を意図しているのか、それとも真意で言っているのかは文脈による。

990 名前:名無し客:2014/01/26(日) 18:31:20
とうしば
http://www.toshiba.co.jp/living/refrigerators/gr_e62fx/

991 名前:名無し客:2014/01/26(日) 19:14:58
なれる
http://ch.nicovideo.jp/dengeki-bunko/blomaga/ar416341

992 名前:名無し客:2014/01/28(火) 00:09:46
http://area-info.jpn.org/index.html
らんきんぐ

993 名前:名無し客:2014/01/28(火) 00:42:36
しけん
http://fsm.vip2ch.com/-/hirame/hira031024.jpg
http://fsm.vip2ch.com/-/hirame/hira031015.jpg
http://fsm.vip2ch.com/-/hirame/hira031025.jpg
http://fsm.vip2ch.com/-/hirame/hira031026.png
http://fsm.vip2ch.com/-/hirame/hira031027.png
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http://fsm.vip2ch.com/-/hirame/hira031029.jpg
http://fsm.vip2ch.com/-/hirame/hira031030.png
http://fsm.vip2ch.com/-/hirame/hira031031.png

994 名前:名無し客:2014/01/28(火) 20:50:30
http://blog.livedoor.jp/simatta2/
AAまとめ

995 名前:名無し客:2014/01/28(火) 21:03:44
http://www.youtube.com/watch?v=naVyaMHV2fQ
はぴOP

996 名前:名無し客:2014/01/29(水) 23:29:59
しけん
http://mokasoku.blomaga.jp/articles/36265.html
http://blog.livedoor.jp/nizigami/archives/35597169.html
http://nanndemomatome2ch.blog.fc2.com/blog-entry-4568.html
http://subcultureblog.blog.fc2.com/blog-entry-12631.html#more

997 名前:名無し客:2014/01/29(水) 23:30:46
しけんn
http://news.nicovideo.jp/watch/nw925166?news_ref=w_crank
http://news.nicovideo.jp/watch/nw926917?ver=video_q
http://news.nicovideo.jp/watch/nw925539?ver=video_q

998 名前:名無し客:2014/01/30(木) 00:11:50
ぱわーおぶさうんど
http://www.youtube.com/watch?v=qqJHyBM45uk

999 名前:名無し客:2014/01/31(金) 13:52:46
http://www.abarth.jp/cars/abarth595_50/
あばるす

1000 名前:名無し客:2014/01/31(金) 21:04:45
【進化する競輪】KEIRIN EVOLUTION【在るべき姿】

「KEIRIN EVOLUTION(ケイリン エボリューション)」の実施について
(オリンピックルール準拠レースの実施) 配信日:2013年12月24日
http://keirin.jp/pc/dfw/portal/guest/news/2013khn/12/news20131224_04.html

 2000年シドニーオリンピックより「競輪」を基に生まれた「KEIRIN」が、
日本が生んだオリンピック正式種目として採用されております。
この度、オリンピック等の国際競技大会で使用されているカーボン製自転車を使用し、
競技規則についてもオリンピック等の国際競技大会を規範とした先頭固定競走(インターナショナル)で実施することで、
「KEIRIN」がオリンピックの正式種目であることを周知し、
オリンピック等の国際競技大会に出場する競輪選手の競技力向上を図るとともに、
日本発祥である「競輪」の存在を広く知らしめることを目的として標記レースを実施いたします。

1001 名前:1001 :Over 1000 Thread
このスレッドは1000を超えました。
もう書けないので、新しいスレッドを立ててくださいです。。。


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