■ 家路を窓辺で待ちながら -Circle of Grace-

1 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/10/03(日) 02:02:50
 
「世界が自覚する時、我々の自己は自覚する。我々の自己が自覚する時、世界は自覚する」
 
                                           ――西田幾太郎「西田幾太郎全集−第十巻」
 
「恐怖は人を惹きつける。戦争とは強烈な生、極限状態の生だ」
 
                                                      ――ウィリアム・ジェイムズ
 
 
「もし人間が自由なものとして生まれたとしたら、彼らは自由である間は善悪の概念を形成しなかったであろう」
 
                                                     ――バールーフ・デ・スピノザ

分類 
・完全な地下スレ
・周辺の話題とか適当な話題とかつまりあらゆる雑談とか
・眠いなら寝る
 
 関連項目
 
・がれきのおうさまWiki(有志作成のこのスレッド関連に於けるまとめサイト)
 
http://www24.atwiki.jp/garekino/
 
 
 

2 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/10/03(日) 02:04:30
 
「Who watches the watchmen?(Who watches the watchers?)」
 
                       ――アラン・ムーア「ウォッチメン」/ユウェナリス「風刺詩集」第六歌第347行
 
「私は彼らの一員じゃない……私は人間じゃない。私は人間の下僕でも、奴隷でもない。人間の法には支配されな
い。私は人間マンじゃない。スーパーマンだ」
 
                            ――フランク・ミラー「バットマン:ダークナイト・ストライクス・アゲイン」
 
「裁判長! 人間は一滴の涙と百の犯罪で構築されているのをご存知でしょうか!」
 
                                        ――ストロベリーソングオーケストラ「血の濫觴」
 
「逆転の発想だよ。お前の胸が、僕の手のひらを揉んできたんだ」
 
                                                   ――西尾維新「猫物語(黒)」
 
「『空なる場所』としての識こそ、自ら転じて一切の種子となるところの、真実無性たる識である。『空』はしかし『空ず
ること』にほかならぬがゆえに、おのれを空じて有となる。すなわち識は種子識となる。空なる場所がその場所にお
いてある種子に転ずるのである。そうしてかかる種子が、諸法の種子、所与の七識の種子となって、一切の差別の
法を『現行』せしめるのである」
 
                                ――和辻哲郎「仏教哲学における『法』の概念と空の弁証法」
 
「無上仏ともふすは、かたちもなくまします。かたちもましまさぬゆゑに、自然とはまふすなり。かたちましますとしめ
すときには、無上涅槃とはまふさず。かたちもましまさぬやうをしらせんとて、はじめて弥陀仏とまふすとぞききなら
いてさふらふ」
 
                                                               ――親鸞
 
「これらの数学的な式は、独立した存在であり、それ自体の知性を持っていると感じずにはおれない。これらの式の
ほうが、われわれよりも知恵深いのだ、発見者よりも尚知恵深いのだ、という気持ちから逃れる事ができない。これ
らの式に元々込められた物よりも遥かに多くを、われわれはこれらの式から取り出しているように思えてならない」
 
                                                       ――ハインリヒ・ヘルツ
 
「さて、ここでいよいよ、一読者としての自分史から、読書と言う行為の歴史に話を進めることにする。読書史のよう
に人それぞれに異なる洞察とその人を取り巻く環境によって育まれる歴史は、いかなる物であろうと数ある歴史の
一つでしかありえないからである」
 
                                            ――アルベルト・マングェル「読書の歴史」
 
「現実の世界とは如何なるものであるか。現実の世界とは単に我々に対して立つのみならず、我々が之に於て生れ
之に於て働き之に於て死にゆく世界でなければならない。従来、主知主義の立場を脱する事のできなかった哲学は
所謂対象界という物を実在と考えた。それは我々の外に見る世界に過ぎなかった。之に対しては我々は単に見るも
のに過ぎなかった。併し真の現実の世界は我々を包む世界でなければならない、我々が之に於て働く世界でなけれ
ばならない、行動の世界でなければならない」
 
                                          ――西田幾太郎「西田幾太郎全集−第七巻」
 
 
 
 春。
 豆腐屋の前で10円玉が足りずラムネを買えない家路に硬貨を差し出すと、
 項垂れたまま家路は姿を消した。
 
 夏。
 家路からの手紙。
 飲み干したラムネの空殻からに透かして文面を追う。
 まだ帰らないってさ。
 同封されていた写真には、砂に描かれた意味のないアラベスクが単調な楽弓ゆみのような波に押し消されている様。
 
 秋。
 一連の数式を描く時刻。
 家路を待つのに擦り切れた執着は足早に訪れた静電気に感電して横死。
 八月の無風帯に臨死状態に陥っていた羨望に先立って天国の門を叩いた。
 
 冬。
 見も知らぬ校庭を思い描きながら帰宅すると、
 所在なさげに玄関に立っていた家路がはにかみながら、
 
「ただいま」
 
 と告げた。
 

3 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/10/03(日) 02:06:29
 
 つまり団欒用。
 

4 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/10/03(日) 02:15:25
>九十九神
 
 ある意味ではそうだと思うよ。
 ただ、その場合は『妖怪』としてじゃなく、『キャラ』としてだな。
 妖怪の場合、一定の文化背景を基礎にされた概念がイコールで『妖怪』を定義するから。
 でないと『妖怪』足り得ないってのは大きい。
 もっと言うと、キャラの場合は創作者が解ってるからさ。創作者であることを主張せずに、
創作として共通の規範を作り上げた石燕や水木先生のそれとは意味合いが違うかな。
 っても、ネット上で『いつの間にか』生まれてたキャラは概念的にもそれに近いけど。
 だからまあ、笑い男がこういうテーマだった、って感じだな。
 極論すると、妖怪の下地になる民間伝承なりなんなりは文化事情と不可分で(それ自体
が”情報”って意味ではネットのそれと同じでも)、土地や風土や風習と切り離して作り上げ
ることは不可能だ、って感じかな。なんだかんだ言って、都市伝説もその規範から抜けて
はいないからさ。
 そこに関わるのが不可知領域云々で……あれだ。
 横溝正史と江戸川乱歩の「幻想性」の差みたいな感じ、とか。……とか?
 とか、かなあ。なんだこの曖昧さは!
 まあ、ごめん。眠いから今日は失礼するよ。
 

5 名前:名無し客:2010/10/03(日) 07:59:08
「メディアはメッセージである」
                    ――マーシャル・マクルーハン



6 名前:名無し客:2010/10/03(日) 09:04:14

「運動……運動……? 二人で運動……。
 ……ああ。そうか。何も問題ないじゃあないか……。
 すげェーッ、『グッドアイディア』っつぅー感じだよなぁぁぁーッ!」
      
                                                  ――イル


「痛い〜。
 死なないけど痛い〜」

                                                ――藤原妹紅


「ん?
 ああ。なんだ君、もしかして肉体関係があったかどうかについて尋ねてるのか?
 まあアレだね。いいように弄ばれたかな」

                                                ――ルーツィア・マクシミリアン


「新スレ乙」

                                                 ――「名無し客」


7 名前:名無し客:2010/10/03(日) 10:00:14
げるまんに 過ぎたるものが ふたつあり
くれあ・くらんつとぶっとげらいと

       ――詠み人不明――

8 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/03(日) 10:01:19
 
 シャマランとかマクルーハンって叫び声に似てると思いませんか。
 思いませんね。
 知ってたさ!
 ほ、ホントに!
 
 ていうか朝っぱらからどういう類のコラージュなんですかこれ!
 

9 名前:クレア・クランツ ◆BAAL1gDAnE :2010/10/03(日) 10:16:09
>>7
 
「あー……」
「どうしたクレア。朝からクレアだな。鬱陶しい」
「……セシル……? 今のセリフがお姉ちゃんには解釈できないよ……?」
「え? あ――いや。マリアが次にクレアが何か言い出しそうならこう言え、と。ああ、もちろん何のことか
私には意味が解らないが」
「……」
「別に貴方が姉で辟易すると思っている訳ではない」
「セシルちゃん!?」
「まあ、それより――なんだ朝から」
「あ、あー、はい。なんこう、こうですね」
  
「萌えキャラになりてー……」
 
「と」
「……」
 
「朝からクレアだな。鬱陶しい」
「セシル!?」
「クレアという単語は日本語で”煩わしい”と言うらしい。最近妹紅に教えて貰った」
「一ミリの躊躇いもなくウソ吐くのこの子!? しかも友人貶めてまで! たった数ヶ月でどんな変化を
経験したっていうの……!」
「失敬な。貴方の反論如きで貶められる人権は存在しない」
「人権はノーダメでも姉の尊厳はもうゼロよ!?」
「……だから、何がどういうことなんだ」
「いえ、だって」
 
「……このご時世に萌え要素の一つもないというのはどうかな、と……」
「ふむ」
「お、なんかグッドアイディア?」
>>7が示唆してくれているドイツ的な趣向はどうだ」
「それは一番ダメなドイツ的イメージなんですが! そういうのは――こう、ハーフのわたしよりオールゲ
ルマンなルーツィアに!」
「へぇ」
「……どうしたルーツィア。こんな時間に」
「いや。クレアにクレア的な要素をクレアしようと思ってね。ちなみに二つ目のクレアは”末期”、三つ目の
クレアは”サンドバッグ”だ」
「同じ音でそんな言葉は人類が成立させませんが!?」
「おいおい。ボクらを誰と思ってるんだ――可聴非可聴の領域を問わず、音と色の境界を問わず、あらゆ
る事象を区分けて把握する審問官の長だぜ。人間に聞き取れない音を「言葉」として新しくマッピングした
ところで何の問題があるんだ」
「それ個人言語ですよね!? トールキンよりタチ悪いですよね!? ていうか表意文字でその強引さが
もうどこの常識にもありえない!」
「何喋ってるのさクレア死ね
「もう会話ですらない!?」
 

10 名前:名無し客:2010/10/03(日) 10:33:30
・残念な美人
・残念な美少女
・残念なヒロイン


どれがいい?

11 名前:クレア・クランツ ◆BAAL1gDAnE :2010/10/03(日) 10:48:14
 
「残念以外の選択肢はないの……」
「ある訳ないだろう」
「ある訳ないの!? ……いえ、でも……ヒロインなら位置付け的には……」
「クレア。ドラゴンボールで最初に出てきたヒロインであるところのブルマは、どうやら
途中からヒロイン扱いされていなかったらしい」
「このタイミングでその発言の意味が――解り過ぎるからイヤガラセか姉ぇ!」
 

12 名前:名無し客:2010/10/03(日) 11:38:24
まずは萌えを研究しなくちゃな 話はそれからだ

13 名前:名無し客:2010/10/03(日) 11:47:37
えっ?

ヒロインから主人公の一番親しい女友達(精神的には姉弟的な)に落ち着いた
ブルマさんのポジションはむしろセシルじゃないんですか?
妹(笑)

14 名前:名無し客:2010/10/03(日) 11:58:03
団欒と書いて「じごくのうたげ」と読むのですね、わかります。

15 名前:クレア・クランツ ◆BAAL1gDAnE :2010/10/03(日) 12:37:30
>>12
 
「萌えが解らないって致命的でしょうか」
「解るんじゃなくて感じるものだそうだ――君の名前、じゃなくて萌えキャラは?」
「ンなサンデルさんぽく言われても……え? えー……朝昇龍?」
「ないわ」
「ないな」
「ないね」
「何その三連撃!? 冗談! 冗談で言っただけ! マジで言うわけないじゃん! ば、ばっかじゃない!?
冗談本気にしちゃって――もう、ホント馬鹿みたいだし! 冗談だし!」
「いいから早く応えたまえよ太専」
「ちょっ……、」
「プロレスラーでも相撲取りでもいいから早くしなよ太専」
「……あの」
「なんだい」
「イルさんはむしろ痩せてますよね」
「そこで持ち出す理由がないね。萌えってのはアレだろ――そういうのとは無関係な嗜好だろ」
「む……、割と普通の反論。まぁ、そうなんでしょうけど。でも萌えってアレでしょ。猫とか犬が可愛いってのと
人間のそれは違う訳じゃない?」
「そうなるだろうね。故に、人間が人間に向ける感情の相互作用を加味するべきだ。極端な話をすれば、たど
たどしい言動の少女に『萌え』る人種も存在するらしい。いやまったく、フェミニスト文化とは対極だな」
「まー、情緒作用をラベリングしろってのが困難極まる話ですからね……これ、萌えってタグが生まれてから
明らかに色々変わってるんですよね?」
「ん――そうじゃないかな。無論、それ以前にも『萌え』る人は存在したんだろうが、ラベルを打たれることで、
要素を膾炙するインフラが整った。それこそ少し前の妖怪文化の話じゃないが、言葉は言葉として生み出さ
れることで世界を切り分ける。切り分けられた要素は既に一つの個体なんだ。つまり、直接見て触れられる
『何か』ということだね。ボクらの固有文法と違って、それは誰にでも接続できる契機と成り得る」
「萌えという固有文法、ってことですか」
「そうだね。日本では――これを式と言う」
「シキ? 開会式とか閉会式の式? 数式の式?」
「そのどちらもだよ。式紙式神のシキさ」
「萌えが?」
「そう。一定の規範として存在するフォーマット――それを総称して日本人は「式」と呼ぶんだよ」
「はあ。……じゃあなんでも式になっちゃうよね、それ」
「そうなるよ。つまり、それが呪術だ。日本人はそれらをして式神なんて概念を生み出した」
「萌えも?」
「萌えもだ。そうだな――猿の惑星、知ってるだろう?」
「そりゃまあ」
「あの映画じゃ、人間の持ち込んだ武器武装は正に神の業そのものだった。弓矢と棍棒で戦うのが精々の
兵士が銃器を前にして圧倒される――まあ、この手のオーバーナレッジ物は珍しくないがね。日本じゃ架空
戦記ってジャンルがあるくらいだ」
「はあ」
「まあそれはいい。つまり、この技術の差――この非対称な文化程度の差において、弓矢と棍棒で戦う者達
は銃器をまるで魔法のようだと思う。これは解るね」
「解るけど。それが式?」
「そうだ。その様式を知っている人間と知らない人間の差――これは陰陽師が一般人と隔絶され、やがて彼
らを人ならぬ鬼としていく過程でもある。あのような技法を用いるモノはヒトに非ず――と言う訳だ。つまりさ、
ある原理――式を理解した人間は式使いなんだよ。萌えも同じだ。それを意図して使える人間は、間違いな
く式を使えるんだろう。日本人には未だに式を打てるモノ達が存在するんだ」
「なるほど――」
 
「――なるほど、でいいの?」
「まあね。ちなみにこの式が自律駆動するような――つまり、規範が勝手に意思を持って動き出す、というの
が式神だ。帝都物語を読めば解るだろうけど、早い話がアレだね。で、過日の九十九神はこのパターンでは
なくモノ自体に人格が与えられた場合――陰陽師とも他の何とも無関係に生まれたのがそれだ」
 

16 名前:名無し客:2010/10/03(日) 12:44:06
クレアらない
クレアろう
クレアります
クレアった
クレアる
クレアる時
クレアれ
クレアらしる


クレア五段活用

17 名前:ルーツィア・マクシミリアン ◆ChAosg2Mvs :2010/10/03(日) 13:22:56
>>13
 
「そういう意味では萌えキャラというのは九十九神よりは式神に近いと言えるね。セシル?」
「何故そこで私に振る」
「いやなんとなく。ところでボクらも在り方は式神にこそ近いと言えるんじゃないか、と思ってね。
人間なる物理的基盤、即ち情緒という一定の規範に従って存在する、無限に無限を連ねた法則
の人格化――あらゆる事象の最期を見届ける君もまた、人格としては一つの式に過ぎない」
「だから――それがなんだ」
「ん? うん。未練はない?」
「そんな物は最初からない」
「本当に?」
「ないな」
「妹紅についてどう思う?」
「友人だ」
「それだけ?」
「大切な友人だ」
「それだけ?」
「それだけだ」
「それだけ。それだけ、それだけ――なるほど、それだけだろう。ボクらなら。だが君はどうだ。セ
シル、君は最も人間に近い審問官だ――物理的な構造として、人間が人間を作る要素として、
君は恐らく人間と大差ない。情緒も然りだ」
「……何が言いたい」
「人間の愛には段階があることを知っているかい?」
「段階……愛情にか?」
「そう。愛には段階がある――動物は本来、同じつがいを三年以上も隣に置いておかない。なん
でって、遺伝子を残すだけなら、長い間互いを支え合う必要がないからだ。性別を問わず、これ
は生存の特質として共通している。これは合理的な段階だよ。人間の文化的制約とは、軽々しく
相手を取り替えたりしないように社会が成り立っていることにある。離婚が大きな意味合いを持っ
ていることくらいはボクらにも解るだろう? 人間は動物の本能的な制約を無視して、相手を一人
しか選ぼうとしない――野生動物の例外はハーレムを持つライオンやオットセイなんかだけど、
あの辺りの動物は自分の遺伝子だけを優先して残す為に自分の子供以外を殺すからね。そうい
う訳で、家族的な繋がりはその文化圏で維持される。どちらにせよ、愛情というレイヤーは、それ
が維持される為に相当のコストを支払っている。人間の愛とライオンの愛にどれだけの違いがあ
ると思う? こんなのは文化の差でしかない」
「それは――そうだが。それは単に社会が生存を担保する為に生んだ要請だろう。人間からは、
人間の愛情の正当性しか見えてこない。そこには何も問題は――」
「ない?」
「ないだろう」
「ふむ、まあそうだ。――だが、人間はそれでも特殊でね。肉体的に愛情が必要なくなっても、伴
侶を求めるんだ。ただ漠然とした支えとして。これが人間に『愛情は特殊だ』と幻想させる最悪、
じゃなかった――最大の理由になっているんだが、さて、セシル。きみはどうだ」
「私……?」
「君はハナっから肉体的に愛情なんて必要としていない。ボクらと同じでね。けれど、パターンと
して、ただそうであるべくして愛情を設定された君はその感情という特質から逃れられない。なん
でって、君はそう作られているからだ。そう設定されているからだ。それがきみのデフォルトだか
らだ。君はそれを変えられない。人間が血液で駆動する肉体であることを変えられないように、
きみはその愛情を消し去れない」
「……ふん」
 
「だからなんだ」
「言うね。いや、言うようになった――かな。いや、嫉妬ってヤツはどんな感情なのかボクも少し
興味があってね。些少なら感じられたが、それときみのそれは違う気がするんだ。銀絃で繋いで
やっても恐らくボクの方にそいつを知覚する情緒がないし、言語化してくれれると嬉しくてね」
「趣味が悪いな」
「自覚してるよ。それで? 自分がいたかもしれない場所を奪われる――という稀な事態に関して
君の考察を聞きたいね。嫉みの根源とは、モノが本質的に同じ空間を占められないことに起因す
る。人間は一人に向ける感情を別の一人に向けられない。口で言うのは簡単だが――」
「そうだな。私が貴方を叩きのめしてやろうと考えている、と言えば解り易いか」
「……へえ。あはは! や、それはなるほど、結構、素晴らしく解り易い! いやはや、考えてみた
らきみはそれだけの為に作られていたのにそれを放棄したんだものな――なるほど、こいつは今
更だというわけだ! じゃあ聞くぜ――君は妹紅をどう思っている」
「貴方より大事かもしれないな」
「おやおや」
 
>>14
 
「だけどクレア」
「はい?」
「ふと思ったんだが――」
 
「主人公に恋人や伴侶がいる状態がデフォルトというのも斬新だと思わないか」
「は……?」
「いや、こんなのは小説でもハリウッドでも割と見るがね。つまり>>2でも引いてあるが、逆転の発
想だよ。恋人がいる場所からスタートして、新しい恋人を得るのがエンディングのギャルゲーとい
うわけだ! 斬新だな!」
「斬新っていうか、そのゲームの主人公だかヒロインは魅力的に感じられるんですか……?」
「テーマは略奪愛」
「斬新ならいいってモンじゃねえ!」
「地獄の如き団欒……胸が熱くなるね」
「なりませんが! 微塵も!」
「この『胸が熱くなる』もどこ出展か解らないジャーゴンだよね」
「何そのシメ!?」
 

18 名前:名無し客:2010/10/03(日) 13:26:51
時間帯が時間帯だけに↓ここから昼ドラ展開ってわけっすか。誰巧。

19 名前:クレア・クランツ ◆BAAL1gDAnE :2010/10/03(日) 13:32:44
>>16
 
 なんで最期の一つを入れた……。
 というかどうして動詞にした……!
 
>>18
 
 なんでこんな時間にこんな動いてるかのが気になりすぎるので勘弁です。
 誰得。
 

20 名前:名無し客:2010/10/03(日) 13:52:12
停滞は弄られに対する安定感と、そこから発生した信頼感があるから
みなが貴女を弄りに来るのでしょう。
意外と弱いミハルや怖いマリアや知ってる人少なそうなリディアでは
この域まで到達できません。

21 名前:名無し客:2010/10/03(日) 14:49:47
安心と信頼の深森螺旋

22 名前:名無し客:2010/10/03(日) 16:38:12
もしヴァチカンの神父がドラッカーの『マネジメント』を読んだら

23 名前:名無し客:2010/10/03(日) 16:41:59
資本主義・社会主義・それより猫主義

24 名前:名無し客:2010/10/03(日) 20:08:34
そんなことよりおっぱいだ。

25 名前:C.C. ◆C.C.DTH9Wk :2010/10/03(日) 20:37:56
新スレおめでとう、神父。
そしていつものポジション、おめでたいクレア嬢おめでとう、クレア嬢。

26 名前:名無し客:2010/10/03(日) 21:51:55
クレアラシルってイリアステルの仲間みたいだよね。

27 名前:名無し客:2010/10/03(日) 22:47:27
局長の方はどんな場所に住んでるんですか。

28 名前:クレア・クランツ ◆BAAL1gDAnE :2010/10/03(日) 23:30:55
 
「なんなのこの嬉しくない人気……」
「そんな人気(の方向性)で大丈夫かい?」
「問題なくないですが!」
「と、まあなんだ。ヤケに流行ってるみたいで検索したら出てきたワードだが、これ、
どうもボクが言うべきセリフみたいなんだよね。いやはや、人気者は辛いな」
「ミカエルに退治される役割が精々のクセに……」
「時代は変わりつつあるのさ。ミケランジェロにしがみ付いてる場合じゃないぜ」
 

29 名前:クレア・クランツ ◆BAAL1gDAnE :2010/10/03(日) 23:37:17
>>20
 
「マリアは怖いっていうかヤバいだけです」
「君が言うと説得力があるね」
「言わないで下さい」
「毎回毎回半死半生にされてる君が言うと説得力があるね」
「言わないで下さい……」
「ギャグキャラじゃなかったら死んでいた!」
「言わないでっつーか実際毎回普通に死んでんですよこっちは!」
 
>>21
 
「ええいンな称号はどっかのレンタカー会社にでもお譲りします!」
「いや、そこは森林螺旋の方にツッコミ入れようよ……」
「どこにツッコミ入れる要素が!?」
「君はもうダメだ」
 
>>22
 
「どの神父かに寄るね」
「応用する神父が何人いるんですか」
「エリスに読ませて草野球チームのコーチでもさせたまえ」
「だから応用力の問題だと……それ以前にあのヒト絶対読まないですって……」
 

30 名前:◆WEISS0lzjQ :2010/10/04(月) 00:23:19
>>23
 
(巨大なタワーの頂上。対峙する男女)
 
「馬鹿なことは止めろ――何をしているか解っているのか!」
「もう遅いんだよ、セシル。世界はいつだって手遅れだ――この世界が猫を捨てられると
思ってるのか? ああ、お前の言う通り、猫がいなくてもこの世界はやっていけるだろう。
だけど無理だ。現実的に、この世界の基盤は猫に頼り切っちまってる。猫に癒され続ける
為のインフラ。猫を中心とした福祉。遺伝的な改良を加えた猫は、既に猫って範疇にはな
い。――けど、そんなのは俺達だって同じだ。今更俺達が原始時代に後退りできるとでも
思うか? 疫病を常に隣人において、僅かな寿命で死に絶えていくサイクルを人間が再
び受け入れられるとでも思うのか? 断言してやるよ――無理だ。俺達の世界は物理的
な基盤の上に乗っかったレイヤーの積み重ねだ。資本主義だろうが社会主義だろうが、
本質的には大差ない。何がその時点で最も有用かが地政学的に決定されるだけだ。こ
の時間に――この空間に! だから俺達はここに辿り着いた――このこの約束の地アヴァロンに!」
 
(一斉に上がる轟音のような猫の鳴き声。パンされるカメラ。タワーの俯瞰。タワーの隅
から隅まで、その遥か下界の地上を埋め尽くす猫達)
 
「生体リンクで結ばれた猫と飼い主(人類)の制御……猫による世界の制圧……これが、
こんなものがお前の望んだ世界だというのか!」
「そう――そうだよ。その通りだセシル。ここが! この地点こそが! ここから広がる風
景こそがそうだ! この地平こそが真のキャメロットだ!」
 
「そうだろ。とっくに限界だって気付いてたから、人類は自由すぎる世界を放棄した。資本
主義の暴走を、あらゆる自由から逃れたんだ。これは必然なんだよ、セシル。俺達はこ
こから鳴き声に揺られて生きていく――あらゆる精神の檻から解放され、猫の為に生き
る一つのソラリスとして!」
「……本気なのか」
「生憎とな」
 
(BGM:猫になりたい)
 

31 名前:クレア・クランツ ◆BAAL1gDAnE :2010/10/04(月) 00:25:22
>>24
 
 どんなことよりですか……。
 あとそれはわたし担当じゃないからパス。
 
>>25
 
 おめでたくない!
 祝う気とか全然なくないですかあんた!
 
>>26
 
 あんなチート能力は親父殿とイルさんだけで充分だしそもそもわたしは自分でそんな名乗りを
上げたことは一度としてないということを念の為に強調したい!
 

32 名前:クレア・クランツ ◆BAAL1gDAnE :2010/10/04(月) 00:50:27
>>27
 
「普段は……色々」
「そこだけ抜き出すとあんまり宜しくない発言に取れるよ、クレア」
「泊まり歩くような関係の知人はいませんし。……ま、わたしはホテルとか仮眠室とか使い回してるし、
いざとなったら空間ネジって潜り込みますけど。ていうか時間も空間も無視した超空間ヤドカリやらか
してるルーツィアに言われたくありません」
「失敬な。ボクだって四六時中ああしてるワケじゃないさ。ま、自宅に帰ることがあまりないというか自
宅が自宅になってないって自覚はあるけどね」
「……アナタがちゃんと自宅を持ってたことに驚きますよわたしは」
「ん……? そう? ボクもマリアもセーフハウスを兼ねてそこら中に家なら持ってるぜ。きみに依頼
しちゃいないから、ま、知らなくても無理はないが――というか、ハッキリ言ってボクはきみの設計す
る家には住みたくないからな」
「ぬむ。それこそ失敬な……これでも専門家としてのわたしの人気は……マリアも?」
「マリアも。おいおい、彼女はアレで実益出しちゃってるダミー会社のまとめ役だぜ。ハウスキーパー
任せだが、イギリスにもアメリカにもお屋敷をちゃんと持ってるよ。贔屓にしてる日本にも今度建てる
とか――だろう、マリア。北京に作る予定だったヤツを日本に戻したんだろう?」
「あー、安いしね」
「金額なんて気にしちゃいないクセに……ま、日本ってのはいいよね。セシルも次に作るなら日本に
したらどうだい?」
「別に……」
「イルの近くとかさ」
「……別に、何も言っていない筈だが」
「そうかい」
「……ヤケに突っ掛かるな、ルーツィア」
「いやなに、特に理由はないよ。気に障ったなら済まなかったね。ふむ、君はしかしもう少し寝泊りす
る場所にくらい頓着したまえよ。流石にソファで眠られると困る」
「気に障るなら眠るのを止めるが」
「それも困るね。ボクはきみが人間らしくしていて欲しいんだ」
「……そういえばセシルって普段どこに住んでるの?」
「だからそのソファだ」
「……」
 
「お姉ちゃんもう少しセシルに色々なこと教えて上げた方が良かったよね……ごめんね。ホントごめ
んね……」
「な、なにを言い出……」
「というか、城に戻っても仕方ないってことだろうけどね。セシルの場合」
「……?」
「城」
「いえ、シロ……って、どの白?」
「城は城だよ。魔王とかクッパ大王とか住んでるじゃないか。そういう建築物の類さ」
「城?」
「だから城だ」
「はぁぁぁぁぁぁぁ!?」
「おいおい、何を今更――ボクにしろきみにしろ、DNA複製の元になった連中は貴族なんて人種な
んだぜ。たかだか数百年前にはリアルで世界に影響力を持ってた奇特な人種だ。城の一つや二つ
持ってることにどんな不都合があるってのさ」
「いえ、でも……城……えぇ……?」
「……フランスでは古城の売買が今でも実際にあるからな。住めないことはないんだ」
「住んでたことあるの?」
「冗談だろう。壊れない程度に補修して客間と三室程度を改修しただけだ。その外は防犯対策程度
しかしていない」
「防犯対策ですか」
「ああ」
「誰がやったの?」
「私だ」
「……それ、致死系のトラップの類じゃないんですか……?」
「? 侵入した盗賊を死体に変えるのが城の防衛機構だろう」
「さも常識みたいに何言ってんのこの子!?」
 

33 名前:名無し客:2010/10/04(月) 00:50:49
イリアステルとガギステルは何が違うのですかヒョウ!

34 名前:クレア・クランツ ◆BAAL1gDAnE :2010/10/04(月) 01:07:32
 
 オカルト用語で対極を意味してるのですよヒョッ。
 ……ごめんこれ無理。
 
 一般的なオカルティストの原義はともかく、親父殿のアレはモノゴトが存在する基礎
とルールを全次元ブチ抜いて一直線に自分の都合のいい状態に調律してくれるチー
トなんで、ハッキリ言って対処できません。
 簡単に言うと……えー。
 ……人間の身体は無数の粒子の集合ですが、これはあらゆる物理法則が偶々こう
して今の状態で成立してるから集合できてる訳ですが、それを根こそぎ解体しちゃうの
がアレです。人間に限らず時間にも空間にも成立する基礎があるので、対象がなんだ
ろうと関係ありません。「死ね」って思ったら相手が死ぬようなモンです。
 イルさんのアレはまあ、その法則を掻き回して無効化してくれてたワケですが、まあ、
親父殿の方は思い出したくもない能力なんでほっときましょう。
 
 ちなみにガギステルは誤字っちゃっただけで、ホントは「カガステル」です。
 イリアステル(完成への指向)とカガステル(その対置)ですね。
 それぞれギリシャ語の「astrum/astron(星・展開の力)」+「hyle(物質)」「kako(悪)」
から来てます。
 ちなみにこの「kako」はカコダイモン=ギリシャ語の悪霊のそれと同じですね。
 と、こんなとこでいいですか。
 

35 名前:名無し客:2010/10/04(月) 01:12:52
クレアさんのスリーサイズを教えてください。
出来れば他の姉妹も含めて。

36 名前:名無し客:2010/10/04(月) 01:24:37
将門フラジャイルとコンセントレーション何とかは、どのような機能を持たせた建築物なのですか。

37 名前:クレア・クランツ ◆BAAL1gDAnE :2010/10/04(月) 01:36:23
>>35
 
「教えるかそんなモン!」
「いいじゃないか減るものじゃなし。ちなみにボクは教えるほどのモノじゃないからスルーでお願い
しようかな!」
「オィィィィィ! 肯定しといて何逃げてんですかアンタぁ!」
「だってねえ……やれやれ、こんなロリ体型のボクを捕まえて何を、だぜ。どこの誰がそれを聞い
て楽しめるってのさ」
「一部の人種が!」
「嬉しくないからスルーだな」
「だからそれが勝手だっつってんでしょうが! だったらわたしもパスですよ!」
「やれやれ、これだから……マリア、代わりにお願いしたいね」
「最近計ってないからパス」
「前に計ったデータでもいいよ。どうせ設計し直さないとそう変わらないだろうし」
「86・57・85」
「何の躊躇いもなく!? ハァ!? ていうか何そのチートな数字! その身長で!? ナメてん
のそれ!?」
「この身長だからだろ。文句なら設計した親父に言いな」
「……っ! 絶対イヤガラセじゃないですか、これ! ルーツィアさん!?」
「んー……まあ、ボクとしちゃ相手を特殊な嗜好に引き込んでしまえばボク以外に目を向けなくな
るって利点もあるからな」
「それは利点じゃなくて悪魔の囁きですが!」
「……」
 
「そろそろ私は失礼させて貰う」
「あ。ちょい待ちセシル」
「……なんだ」
「聞いてない。数字」
「……。前々から思っていたんだが」
「はい?」
「質問されたら答えるのは礼儀だ、とは言うだろう。それは理解できる。コミュニケーションを前提
に置いた人間の社会摂理において、言語的な接触は避けられないからな。それを用いた会話が
これまでの人間の文化を築いてきたことも畢竟、当然だろう。それは理解できる。いいだろう。だ
がクレア。常に人間の事情が一定だとは限らない。無駄話をしている事態ではない場合もあるだ
ろうし、そもそも話し掛けられても応える気分になれないこともあるだろう。そこでは会話が会話と
して成立する契機を失っている――会話こそが至上の意思伝達の手法だと考えるのは、これは
明らかに間違いだ」
「……セシルが長文喋ってる……」
「長文? 長文だと? 何の話か解らないが、とにかく私は会話の必然性について今は議論する
べきだと考えている。つまり、」
「67・49・69だってこと?」
「……、」
 
「……ぃひ!? ちょ、何!? なんか今胸の辺りにブン回され――何それセシル! それ何セ
シル馬鹿でかい鉄塊! ンなもん振り回していいのはガッツさんだけ!」
「いや、なに……サイズがどうのこうの……気にしてはいないが……気にする必要もないが、ク
レア……気にする必要もないなら、同じサイズに削ってしまえば気にする必要もないな」
「会話文の中で因果関係がサラッと逆転したーっ!?」
「ああ。女性を見る時のイルの視線が知らず知らずの内に大きな隆起に引き付けられていた事
実に対する反抗がここで出た訳だね」
「そんな解説は微塵も要らない! いやマジちょっとこの娘止めて姉上ぇーッ!」
 

38 名前:クレア・クランツ ◆BAAL1gDAnE :2010/10/04(月) 01:43:48
>>36
 
「禅文化を全面的に取り入れました」
「その一言で片付けてもね……」
「……専門的な話とか面白くねーっしょ。や、つまりですね。えー……人間の意識は環境に
作用される訳です。たとえばブライアン・イーノが空港の音楽を作ったのは、それが無時間
的に、ただ無意味に音の羅列として流れながら、人間に影響を与えないことで逆説的に影
響を与えるってコンセプトがあったわけですが……」
「いきなりつまらない話になりかけてるぜ、クレア」
「あんたが説明しろって言ったんじゃないですか! ……いえですから、ほら。えーと。うん。
ファーストフードの座席。硬いでしょう。あれ、客が長居するのを防ぐんです。長話するには
不快だから、自発的に席を立つ効果があります。それはデフォルトで設定されたファースト
フードの環境であって、それを変更することはお客さんには不可能です。変え難き環境こそ
即ち建築であって、それは色彩から柱や壁の配置、天上の高さから窓の配置に至るまで、
全てにおいて変更不可能な訳ですね。で――」
 
「天井に将門様の首が描いてあります」
「面倒になって締めた一言が実に最悪でそれまでの説明をブチ壊したことに気付かない君
はどうなんだろうとボクは姉として切実に不甲斐なく思う」
「えぇ……」
 

39 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/10/04(月) 01:46:03
いや祟られなかったのかそれ。

……あ、新スレおめでと。
まさか立つとは思ってなくてちょっとびっくりしてた。


40 名前:名無し客:2010/10/04(月) 01:50:47
さすがはバール1グラムだネ。

41 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/10/04(月) 01:51:37
 
 む……ああ、有難う妹紅。
 ヤツが貴女に言われでもしなければ建つこともなかっただろうがな。
 適度に流せる場所でいいと思っている。
 
 気楽に寄ってくれ。
 貴女なら……その、私が歓迎しよう。
 
 祟りについては、まあ、クレアだからな。
 中に入った人間はさておき、彼女にその類のあれこれは無意味だろう。
 実際、『祟り』とは文化圏内でこそ力を発揮するものだ、という事実も大きいだろうがな。
 どうも……生憎と、西洋人はこの手の情緒に疎いんだ。
 

42 名前:クレア・クランツ ◆BAAL1gDAnE :2010/10/04(月) 01:52:37
 
 なんかトリップにツッコミ入れられた……。
 

43 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/10/04(月) 02:00:02
ん、そっか。まあ、うん。手間かけさせたね。
それじゃ、お互い気楽に。歓迎ありがと。

……あー、そういえばそうか。
マサカド様はマジヤバい代表格とは言え、クレアさんじゃ共通認識出来てないか。
鰯の頭も信心からって諺を思い出したな。
実際、呪術が現代で通じなくなってきたのってそういう類感が薄れてきたからだし。
一応、一部の地方ではまだ機能してるみたいだけど。
都心部となると有名どころだけがかろうじて生きてる、って感じね。


>>40

1000mgって言い換えると箔がつくと思うよ。
栄養剤的に。


44 名前:『愉快な忘れ傘』多々良 小傘 ◆8OBAKEP44A :2010/10/04(月) 02:00:22
うらめしやー!(意味:新スレ立てお疲れ様)

45 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/10/04(月) 02:06:59
>>43
 
 そうだな。
 爾来、「物語が祟る」というのは、それを信じるという機構が存在しているからだ。
 ラブクラフトを真に受けて怪奇現象に遭遇する、と言った類の事例はアメリカでも
存在するが、要は文化圏がどこでどう「それ」を作り出しているか、だな。
 私達にしてみれば、大概の事柄は『怪奇現象と言う可知現象』に過ぎないからな。
 日本では――それこそ、呪術を民間レベルで指向できるのは儀式から何からを全
て一点で取り仕切るいざなぎ流くらいのものだろう。
 
 ああ、それでは宜しく頼む。
 話題もない場所だが――それにしては随分と質問されたものだ。
 

46 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/10/04(月) 02:08:18
>>44
 
 違うッ!
 
 そこは!
 そこはお前なら「にゃー」だろうがッ!
 
 ……まあ、サンクスな。
 とりあえず色々と穏便にお願いする。穏便にだ!
 オーケイだな!
 

47 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/10/04(月) 02:36:27
>>45

だね。いざなぎ流はそれ自体が完結してるから変質や純度の低下も少ないし。
そしてコンテクストに纏められてるなら感染もさせやすいと……ま、こうして私たちが話の種に出来る程度には。
まあその分とっつき辛さも増したけど、これも一つの完成形かしらね。

……ん? ということは。
今クレアさんに『全盛期の将門伝説』とかを吹き込んだら祟られちゃうかもね。あはははは。
ま、時効かも知れないけど。そもそもどのラインで本当に祟られるかも確証が無いし。
私は礼と敬を忘れなきゃ平気だとは思ってるけど……んー。
マサカド様リスペクトで作ったなら多少キワくても平気かも。

ま、それだけ対話を求めてる人が多い、って事じゃないかな。
なんだかんだ言って言葉を交わす事は最大の娯楽だからさ。個人差はあれど。
意志の疎通を行う事に充足感を覚える―――これもまた、私たちの進化なのかもね。


>>44

表は蕎麦屋ー。

しかしうちの旦那はやらねー。



48 名前:『愉快な忘れ傘』多々良 小傘 ◆8OBAKEP44A :2010/10/04(月) 02:46:05
>>46
           _,, --─- 、.,_
       / ̄` ー、     `ヽ.
      /       `ヽ ̄ー-、. `ヽ
.     〈              ヾ   ',
      ;'    !  !|  、     `ヽ  |,─- 、
      i | !/_ノ\_ヾ、_ヽ\`ヽ ヽ  ! ';    ̄ ̄`ー -、.-、ヘ
       ヽ! ハ /テi :::::::::::ィ Tヾハヽハノ  |         ト、`ヽ i ニャーゴ……。
       ハ 7代_j`:::::::::::弋_ソノ!   !  ハ___    |\ヽ○、`ヽ
        { |ト"" 、___, ""ノィ  }   }/|_   フ 入 `┘
         )/i>、 (_ノ  ,. .イ イ    ノ    !_/ /ノマ   ハ
           !ノ/ `ーrァ、´r,_ヘ/ヽヽハ)ゝ   / |  /      ',
          |;/fr'、 r,テ,ノ / ̄`ヾ  ̄へ// |  〈       ',
          〈 /ヽVノ   ;'     ',  //ヽ |  ヽ       |
           ∨  i     i      |//  └|   i__     i
           i  ┿     |     ノ/     |   ヽ \   i
           |  i     ゝ、   〈       |  ゝ ヽ ヘ   |
           i  *      ∧   '、      ゝ、__ソ┐__,ゝ i
           !  |       イ\  |             ̄\ヽi
            `ー-――‐--イ  `:, ノ               ∨
           / /|       |   ';
         /  /        !    ';
>>47
あんたの旦那がつまみ食いしやすい性格なのが悪いのさー。

49 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/10/04(月) 02:46:22
>>47
 
 そういうことだな。
 フォーマットとして儀式が完成されている分、秘匿された技術、という様式も相俟って
呪術としての純度が感染魔術としての精度を上げている。
 秘匿されてこそのオカルト、とはいうが、正にその実例と言ったところだな。
 
 クレアは……どうだろうな。
 事実上、彼女そのものが呪詛の集積のようなものではある。
 その意味では蟲毒に新しく蟲を放るような意味でしかないのかもしれないが――さて。
 いずれにせよ、あれで文脈を軽々しくは扱わない人だからな。マリアが言葉で無数の
死を世界に吹き込むように、クレアは見るモノ嗅ぐモノ聴くモノに死のパターンを織り上
げるセイレーンだった。
 だから、とは言わないが……自分の作るモノがなんであるかは、重々に承知している
だろう。
 
 進化、か。
 私はその意味では枠から外れているのかもしれないがな。
 ……いや、すまない。今のはただの冗談だ。私はこの手の会話が下手でいけない。
 だが――歌と言葉は人間の進化の一端だ、というのはよく言われることだ。私もそう
だと思っているよ、妹紅。
 伝えられるモノゴトは、人間を常に書き換えていく。
 不可避に。
 どんな事情も斟酌せずに。
 或いは、幸福も不幸もただのリズムでしかないかのようにな。
 

50 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/10/04(月) 02:48:14
>>48
 
 ちょ……、何その不吉な鳴き方!? 何その不穏な表情!
 そして何その発言!?
 
 もっとこう……あるだろ!?
 ミルクの皿を差し出された子猫みたいなアレが!
 

51 名前:『愉快な忘れ傘』多々良 小傘 ◆8OBAKEP44A :2010/10/04(月) 03:00:23
>>50
           _,, --─- 、.,_
       / ̄` ー、     `ヽ.
      /       `ヽ ̄ー-、. `ヽ
.     〈              ヾ   ',
      ;'    !  !|  、     `ヽ  |,─- 、
      i | !/_ノ\_ヾ、_ヽ\`ヽ ヽ  ! ';    ̄ ̄`ー -、.-、ヘ
       ヽ! ハ /テi :::::::::::ィ Tヾハヽハノ  |         ト、`ヽ i あんたが皿の上に満たされた哀れなミルクなんだにゃあ……。
       ハ 7代_j`:::::::::::弋_ソノ!   !  ハ___    |\ヽ○、`ヽ
        { |ト"" 、___, ""ノィ  }   }/|_   フ 入 `┘
         )/i>、 (_ノ  ,. .イ イ    ノ    !_/ /ノマ   ハ
           !ノ/ `ーrァ、´r,_ヘ/ヽヽハ)ゝ   / |  /      ',
          |;/fr'、 r,テ,ノ / ̄`ヾ  ̄へ// |  〈       ',
          〈 /ヽVノ   ;'     ',  //ヽ |  ヽ       |
           ∨  i     i      |//  └|   i__     i
           i  ┿     |     ノ/     |   ヽ \   i
           |  i     ゝ、   〈       |  ゝ ヽ ヘ   |
           i  *      ∧   '、      ゝ、__ソ┐__,ゝ i
           !  |       イ\  |             ̄\ヽi
            `ー-――‐--イ  `:, ノ               ∨
           / /|       |   ';
         /  /        !    ';

52 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/10/04(月) 03:03:21
 
 なんでこんな時だけ無駄に妖怪っぽい……ッ!
 
 ……。
 
 俺が……。
 皿の上の……。
 ミルク……。
 
 なんだ……。
 つまり……。
 俺をナメたい、と……これは……そういうことなのかな……。
 

53 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/10/04(月) 03:20:31
>>48

まあそれは否定しないけど。
……逆に取って喰われるかもよ?
というより、取って食えた人物を私は過分にして知らない。


>>49

うん。秘するが華、見せぬ内が奥義、ってところだね。
ただ、それはそれでサラブレッドのインブリードよろしく脆い部分も生まれるんだけど。
諏訪の失われた秘儀みたく、継承が事故で途絶える可能性も高まるし。

ちょっと話はズレるけど、オープンソースのプログラムはその点でちょっと興味深いかな。
始めから開示することを前提にした式が実際に成立してるのはコロンブスの卵だねぇ。
私の術の組み方とも似てるかもしんない。時代時代で色々取り入れてるから流動的に変わってるし。
……まあ、そのせいで自分でも何がどう作用してるか分かんなくなってる部分もあるんだけど。
直感的なのも考え物ねー。ヒマな時にでも整理してみようかしら。
このまんまじゃ伝えようと思っても絡まった毛糸玉よろしくワケが分からないままだろうし。

……ああ。そっか。すっかり忘れてた。
考えてみたらクレアさんはそういう人だったのよね。
それじゃ呪詛も何も無いか。下手したらソレも内包してるかも知れないワケだし。
的を外しちゃったみたいね、あはは。忘れて忘れて。
……ま、うん。実際ウケは良かったみたいだし(名前以外)、私も見てみたかったな。


いや、原型がどうあれそのフォーマットに収まってるならそれはヒトだよ。
私がそうであるように、貴方もヒトだよ。今までの人生全部賭けてもいいね。
……ま、制御不可なのが唯一の欠点っちゃ欠点だけども。
それでも、詠われる喜びも、語られる悲しみも、後の人に繋がっていく。
いずれその痛みも乗り越えられるように。遺伝子のように私たちの言葉は伝えられる。
……だから、私も後の誰かへ伝えたい。今よりは少しだけマシになったモノを。

実際、あいつやセシルと出会うまで、私の技術や文脈を誰かに伝えるなんて考えもしなかったのよ。
あの剣も結局、今までの人生でセシルにだけしか教えてないし―――これから増えるかも知れないけど。
そういう意味じゃ、誰かに伝える事、繋げる事の大切さを知ったのは貴女のおかげかもね。


さて、と。
あんまり起きてると明日がきついな。
今日はここで退散しようかしら。
それじゃ、お休み。



54 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/10/04(月) 03:20:38
 
 ……っつーか、流石に遅いな。
 
 ミハルと感想でも、と思ったけど、コレはまた今度。
 んじゃま、お休み。
 
 そう……断じて!
 断じて先手を打って逃げるワケじゃあないということッ!
 

55 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/10/04(月) 03:34:20
>>53
 
 然りだな。
 多くの流派から奥伝の類が失われて久しい理由もそれだろう。
 純血であればあるほど、その精度と反比例して耐久性は落ちていく。
 こればかりは――制約だな。
 どうにかしようと考えてどうにかなるものではない。
 
 貴女の式に関しては、そうだな、私も同感だ。
 私達の文法にせよ、固有の技術は他者から理解できない規範だからこそ魔術めいて見える。
 誰にでも使える鋏や包丁が「モノを切断する」式であるように、開示されたプログラムも一定の
反復を繰り返すことに変わりはない。それを組み入れた個人の式は、それぞれの言葉がまるで
異なるように、個人の形にフォーマットされていく――これは延々と繰り返されてきた儀式のよう
なものだな。
 直感的であること自体は悪いとは思わないが――どうだろうな。
 私達は直感とそうでないものの境界が存在しない。
 もちろん知識体系としての整理にはそれなりの意味があることは解るが……そうだな、貴女が
望むなら、私も手伝おう。
 
>クレア
 
 設計図の複製なら残っている。
 が――。
 ……そうだな。
 この手の物は実物を見なければスケールも理解できないか。
 再展示の機会でもあれば、誘わせて貰うとしよう。
 
 
 
 
 遺伝子と違って、言葉は直接人を動かす。
 傷付けもするし、安らぎを与えもする――どちらも同じことだ。
 私の言葉があなたの中にあるように、あなたの言葉も私の中にある。
 敢えて言うなら、これはそういうことだろう。
 
 これから増える、か。
 ……。
 相手が誰かは解らないが――解らないが、そうだな。
 その時は、私の言葉で、私のそれも一緒に伝えよう。
 少しでも、貴方達に割り入れるように――言葉が悪いか?
 ……だが、これが一番正しそうだ。
 割り入れるように、私の言葉を伝えよう。
 
 それではな、妹紅。
 

56 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/04(月) 18:54:14
 
 ベスト・ベーシスト選出。
 
http://www.musicradar.com/news/guitars/the-25-greatest-bassists-of-all-time-279007
 
1位 ジョン・マイアング (DREAM THEATER)
2位 ゲディー・リー (THE RUSH)
3位 ポール・グレイ (SLIPKNOT)
4位 スティーヴ・ハリス (IRON MAIDEN)
5位 クリフ・バートン (METALLICA)
6位 ジャコ・パストリアス (WEATHER REPORT)
7位 フリー (RED HOT CHILI PEPPERS)
8位 ジョン・エントウィッスル
9位 ヴィクター・ウッテン
10位 ポール・マッカートニー (THE BEATLES)
 
 ポールが亡くなったせいか、なんかここに出てくるとは思わなかったかも。
 もちろんスリノを支えてた立役者としてスゲーとは感じるんだけど。
 後はまあ、順位はともかくランクインしてる人は概ね同意。
 でもマイアングはフレーズの巧さがどうのより『巧すぎてワケわかんねー』の類なんですが。
 個人的には一位と二位を入れ替えてもいいかなあ。
 

57 名前:名無し客:2010/10/04(月) 22:08:07
騎士と審問官の能力の違いはなんですか。

58 名前:クレア・クランツ ◆BAAL1gDAnE :2010/10/05(火) 02:10:30
 
 眠……、え。あ、ウソです。
 
 ……なんていうか、全ッ然、来週の展覧会の計画がまとまんなくてダルいです。
 あー、はい。ごめんなさい気合入れます。答えたら今日は寝ます。
 

59 名前:クレア・クランツ ◆BAAL1gDAnE :2010/10/05(火) 02:38:32
>>57
 
 何も違いません。
 というのは言い過ぎかもしれませんが。
 
 というより……あー、えー。
 
 作用ってベースにおける差だけ、ですかね。
 
 人間も無機物も差はありません。
 ええっと、なんていうか……。
 
 『どんな作用を外界に及ぼすか』を基準にしたとき、わたし達はそれを総称して『演算している』って
言ってます。ルーツィアがよく言ってる演算演算ってアレ。ええ、アレがそうです。
 例として、時間と空間を対象にした演算。――これがあらゆる事物が行う基礎的な要素です。道端
の石ころでも、「その位置に存在し続ける」ことで常に演算を行ってます。
 生物学的作用における演算。随意不随意を問わず、筋肉の蠕動はすべて「生物の作用」として演
算されてます。ある系における作用と、ある系が別の系に作用する演算は、当然ながら一つの系に
おける演算よりも複雑になります。人間も他の動物のタンパク質をそのままは使えないから、消化し
て自分の要素にコーディングし直してますよね? この間に存在する「エネルギーの移動」は一連の
演算で表現できることは言うまでもありません。
 
 わたし達にしてみれば、風に流される落ち葉の揺らぎも人間が何を考えてるかも意味としては大差
ないです。もちろん、こうしてわたしがこう思考してることも同じですね。特別なことは一切合切ありま
せん。尊さも醜さもわたしには大事でしょうが、それはそれだけのことなので。
 
 あらゆる作用。
 あらゆる操作。
 それがわたし達における全容です。
 
 じゃあ何が違うかと言うと、当然、力を及ぼせる範囲に差があります。
 人間は自分の「外」に齎すことのできる力に限りがあります。火を起こせるほど分子運動を加速さ
せられないし、山を切り崩すほどのエネルギーを肉体は抽出できません。
 審問官はどうかと言うと、その両方程度なら、まあ、別に造作もないです。――が、審問官だから
といってなんでもできるかっていうと、時間の定義を無視していられるのはそんなに多くないです。
殺しても普通には死にませんけど、生きられないほどの手段で殺されたら死にます。
 要するに、大半の人間も審問官も因果律を覆せません。空間と時間の定義に直接は触れられま
せん。これが物理的なベースとして存在する『大枠』ですが、それを対象にする演算もまた存在しま
す。親父殿とかわたし達のがそれです。
 わたし達が対象とするのは、存在が存在するその理由そのもの――物理法則を対象にしたモノ
じゃなくて、物理法則が働く理由それ自体、さらにその法則の法則です。
 

60 名前:クレア・クランツ ◆BAAL1gDAnE :2010/10/05(火) 02:38:58
>>59
 
 えっと、ロボットを想像して下さい。転ばずに歩行することをプログラミングしたAIは、現行のプログ
ラムではバカみたいに複雑な演算を行ってます。
 なんでって、もちろんこれは「歩く」のが難しいからです。
 二本の足を交互に動かして、体重の大半を占める胴体を支えたまま移動する。これ、動物は自然
にやってますけど、ゼロから再現するのはすっごいムズいんです。
 障害物は避けなきゃいけないし、転がってるモノは踏まないようにしなきゃいけないし、言わずもが
な地面には起伏があります。
 「人間型でなきゃいけないの?」なんて疑問が持ち上がるのはこれが理由ですね。足なんて飾り
なのだよ!
 話が逸れる前に続けると、動物は進化の過程で「歩く」ことに特化してきました。特性を特化させ
ながら、地上での適応を続けた結果が今の動物の「歩く」という行為そのものです。
 そんな進化の相互作用をロボットで再現してやるのは――まあ、これは正直とんでもない無茶で
はあるんですね。その無茶をゴリ押しするには、それなりに演算力が必要なんです。
 素質を補う努力、とか言ってみたりすると解り易いでしょうか。
 少なくとも、人間は『歩く』ことに関してロボットの遥か先を行っています。当然です。最初からそう
コーディングされてるんですから。
 で、話のオチは見えてきてると思いますが、まあもうちょっとだけ続けます。
 
 騎士のヒトらが使う固有文法は、要するにそれなんですね。
 あのヒト達は、自分達に固有の『世界の捉え方』を持ってます。世界と言う巨大なコンテクストに
記述される自分達の、そこに作用する特殊な文法――エリっさんの因果遮断もファティマの姐御
の撃滅レーザーも、基礎的な物理法則の外にあります。その作用を再現する手段は人間には存
在しません。普通の審問官にも無理です。
 どうしてか。
 それを基礎とする公式を”知らない”からです。
 日本語を知らなければ日本語の文章が書けないように、既存の法則で作用しない現象を知らな
ければあのへんのチート現象は再現できないのです。そんな現象を誰が知ってるって? その本
人でしょう。だから『固有』なんですよ。
 あらゆる現象は一連のコードとして記述される――でも、そのコードを記述できるか否かは個人
の資質に左右されます。エリっさんの文法はあのヒトにしか記述できません。
 
 さて。
 けど、ある程度なら再現してやれる場合もあるんです。
 これが『違いがない』という理由です。
 というのは、例えば強引な演算でそれぞれの因果律を遮断するくらいならセシルくらいの演算
性能があれば可能だからです。もちろんイチイチ演算してるわけですから、その間は演算に振り
向ける資源が多くなりますし、セシルの能力を考えたらそんなのは全然不合理です。人間が空を
飛ぶようにできてないのと同じで、セシルはしち面倒臭い防御をするようにデキてません。
 例えばわたしは時間も空間も固定してやれますが、同じことはルーツィアにも可能です。あのヒ
トの馬鹿げた演算速度は、事実上わたし達に可能などんなことも可能にします。これはルーツィ
アの文法が万能だからって証拠でもあるんですが、これはあの姉貴だけの例外です。
 つまりまあ、あのヒトは時間と空間をベースにしたこの世界では、事実上ほぼ万能ってワケです。
 そうでない状態ってなんなの、と言われると、要は「この世界」でない世界法則ですね。
 極端な話、わたしが時間の流れを停止した状況を演算してやっても、マリアは「停止した状況で
自分を動かす法則」を演算します。わたしはそれを停止させてもマリアは更に……と無限ループ
が生まれるだけでケリなんか付かないんです。
 わたし達が辛うじて対抗できてるのはこういう法則それ自体を対象にした演算が可能だからって
ワケですが、ええ。
 
 そろそろ言っててもうダルくなってきたのでここらで締めますね。
 

61 名前:クレア・クランツ ◆BAAL1gDAnE :2010/10/05(火) 02:39:21
>>60
 
 プログラムを想定してください。
 アプリケーション。一連のプログラム群。ある結果を目的とした、予め用意されたツール。
 ワープロでもエクセルでもいいけど、それは一つの目的の為に作られたソフトです。エクセルと
同じ処理をイチイチ最初からプログラムしてたらスゴい手間ですよね。
 それをゴリ押しでやっちゃうのが審問官。
 最初から一連の目的に特化したプログラムを持ってるのが騎士。
 そんなとこです。
 なので、どっちがスゴいとかはありません。というか、ある程度より強力な騎士の万能性は審問
官のそれと大差なかったりしますし、審問官の強力なのは騎士と同じようなプログラムを自分の中
に組み込んでます。ルーツィアと劉さんが似たようなモンなのは、ま、そんな事情もある訳で。
 
 わたしが「停止」って象徴されるのは、わたしがそれに特化した文法に――「物事を停滞させる演
算」にわたしが特化してるからです。
 こういうのがまあ、よくスレで出る固有文法ってヤツですね。面倒なら「特技」とか「必殺技」に置き
換えてもいいです。卍解でも。ごめんウソ。
 特化って言われてもそんなの関係なくない? とか言われると、まあそうなんだけれど、と言いな
がらもそうは言い切れないワケで。
 審問官は最初から人間として生まれてないからこそ、全てを『処理』することでしか捉えられない
という前提があります。だからこそ処理に長けてるワケですが、処理に長けた騎士がいたとするな
ら、それは審問官と区別が付かないんです。少なくとも、能力としては。
 アクセス権があるかないか、演算が早いか遅いか、それだけですかね。
 簡単に言えばイルさんとわたしはアクセス権超特化、ルーツィアは演算速度超特化型です。
 セシルとマリアはその両方。エリっさんも両方かな。
 フジワラの姐御は多分イルさんと一緒だけど、素質がバケモノっぽいので両方に跨ってそうです。
姐さんは……どっちもだったのかなあ。
 
 つまりアレですね。
 審問官だとかなんだとか!
 そんなラベルに惑わされちゃいけないんだッ!
 
 実際問題、ま、これはそう本質と遠くないんですけどね。
 あなたと無機物の距離は何マイル?
 永遠から四日の地点は何時間?
 ま、そういうことで。
 
 ……ごめんなさい、こういう設定だけ語るのってやっぱ苦手です。
 ほっとくとスレ内から忘却されそうだったのでまとめも兼ねて、でいいかな。
 

62 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/05(火) 22:11:35
 
 KsE週間。
 封印してたここ二作を聴き返してます。
 3rdでもうダメだとか思ってたけど、最近のメタルコア勢の微妙っぷりを鑑みるにこのレベルは
まだ全然アリだったのかもしれません。
 だったら素直にパワーメタル聴くぜって意見はナシでな!
 
 ……でもこれ、ハワードのヴォーカルは貴重だなあ。
 ST二作目、ライブの勢いよりも安定しててこれはこれでアリかも。
 DIOのカヴァーをド正直に歌う辺りがもはやハードコアでもなんでもなくてグッド。や、どこがど
うグッドなのか知らないけど。なのでじゃありませんが、ジェシー(結婚を機に&牧師を目指して
脱退した元ヴォーカル)とアダムのプロジェクトはちょっと期待です。
 

63 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/06(水) 00:47:46
 
 あれ。
 なんかあんまホメてない上の。
 いやですから「ハワード要らね」とかでなくて。
 皮肉じゃなくて!
 
 ……アフターショックの路線を期待してると1stまで、良くて2ndまでってことになるんでしょう
けどね、このバンド。
 
・KILLSWITCH ENGAGE / ALIVE OR JUST BREATHING
 
 恐らく初期からのリスナーがベストに挙げる一枚。
 吐き捨て型のデスヴォイス&クリーンヴォーカルというスタイルを持ち込んだKsE初めての
アルバムですが、この頃はまだ全然ハードコアっ気が残ってました。フレーズからフレーズ
への繋ぎも割と硬かったり強引だったりして、そんなとこがいかにもハードコア。
 時期的にはSOILWORKのプレデターズのちょい後ですね。メタル好きなメンバーも影響受け
てるって言ってたように、節々に北欧メロデスの(というかインフレとかソイルワークの)影がチ
ラホラしてんですが、ここではまだスナップケースじみたリフとか使ってたり、ハードコア出自
の要素が端々から嗅ぎ取れて面白いです。
 というか、展開の繋ぎの硬さなんかはむしろこの頃の味で、唐突に転調したりするフレーズ
は聴いてて楽しいのです。
 そしてまあ、何よりヴォーカルのジェシーはハワードと違って声域がそこまで広くないので、
『叫んでる』感がより強いんですね。カラオケ可能な曲目録と化すこれ以降の作品と違って、
このアルバムまではカラオケで歌おうモンなら空気読めてない子になるのは必死。いえまあ
KsE選択する時点でアレですけど。
 1stからの採録曲なんかも入ってるのは結構オツ。
 全体的に使い回しのフレーズなんかも散見するアルバムだけど、キルズじゃ一番好きです。
 
 ニュースクール黎明期の傑作。
 

64 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/06(水) 00:53:02
 
 んじゃちょっと自分に復讐。でなくて復習。
 
 ではニュースクールとはなんぞや。
 この時期のニュースクールがどうだったのか、あたしは正直そこまで詳しくないです。
 とはいえ、V.O.Dのティムが(オズフェスト出演バンドでもある訳ですが)「自分達のルーツは
パンクよりメタルに近い」と言っていたように、パンクの直系がハードコアであることに拘らなく
なっていた時期に生まれたのが90年代ニュースクールで(その全時代がアグノとかクロマグ
スで、次がバイオハとかでしょうか)、つまりこの時代にはスデにアメリカという土壌にはメタル
はハードコアの規定要素となっていたことが伺えました。今じゃデスコアシーンに集まるキッ
ズはほぼ「”ハードコア”」な人種が大半で、そこにはメタルだのパンクだのといった別はなく、
とどのつまりが激音を求めてる連中ばっかです。これはニュースクールがヘイトブリードあた
りで生み出した流れですが、要はニュースクールは旧来のハードコアが生み出したメタルの
音、ということでほぼ間違いありません。
 というか、名前にはほぼ意味がありません。
 「メタルコア」にしても、単語だけなら日本で使われたのが先です。ギズムとかガスタンクと
かグールとかポイズン・アーツがそう呼ばれてたのが元であって、別にMAメタルがイコール
でそれだったワケではないのです。これはHIPHOPの「ニュースクール/オールドスクール」
が自然にハードコアに名称として輸入された流れと一緒ですね。
 なんでまあ、問題は一つの系が成熟に向かう過程で様式美を確立してしまうこと、なんで
すね。これがメタルなら何も問題はないというか、メタルならむしろ様式美の確立こそがその
シーンを強大かつ暗鬱でつまりメタラーにとって重要なドス黒さを作り上げる要素となってく
れるワケですが、反骨精神溢れる(というかそれがなきゃ死ねと言われるような類の)パンク
から生まれたハードコアにはそれが許されなかった訳です。
 MAメタルに以降することは「様式美」に乗っかることだったと思われてるのは、恐らくはヘ
イブリやラムがあくまでハードコアの路線に乗っかってるところを、映画の主題歌に使われ
るような企画モノになっていくKsEを見ることの反発……だったのかなぁ。
 これはMAメタルがモッシュパート入りの北欧メロデス、という定義で完全に括り込まれて
からって気もしますけどね。
 
 ちなみにリーダーはバークリー出身です。それでもハードコア!
 

65 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/06(水) 01:04:12
 
 きるすいっち!
 
http://www.youtube.com/watch?v=y_RShPlK1QA ←初期
 
 ↓
 
http://www.youtube.com/watch?v=OoQrwKJtv_c ←上の
 
 ↓
 
http://www.youtube.com/watch?v=NR7dG_m3MsI&ob=av2e ← 今ここ
 

66 名前:名無し客:2010/10/06(水) 06:05:52
this fire burnsの人達だっけ。
あんま激しいのは聞けない方だけどこの人達は割と好きだ

67 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/06(水) 19:25:56
 
 まさかその曲で知られているとは……。
 てっきりバイオ2かフレディvsジェイソンの方かと思ってましたよ。
 ってもまあ、CM Punkの入場曲ってこともあるし、案外そっちで知られてたりするのかな。
 TFB収録曲に関してはKsEがパワーメタル化したってこともあって、この手の入場曲には
ピッタリって気もするんですけどね。
 そのアルバムと次のアルバムに関しては路線がほぼ一緒ですが、曲の構成なんかは、
ま、そっちの方が面白いかな。単にヴォーカル活かしてない曲が最新作で多過ぎって気が
するだけなんですが。勿体無い。
 でもアルバム単位で聴き回してれば案外と飽きないかもしれませんね。
 

68 名前:名無し客:2010/10/06(水) 21:22:56
思いのぶつけ合いこそが闘争の本質なら
貴女の刃はきっと神父に届くでしょう・・・。
(「出刃包丁」を差し出す)

69 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/06(水) 21:39:22
 
 メア姉にフェイタルな斬撃叩き込まれろと……?
 
 ここんとこ土日は必ず稽古に連れ出されてるあたしにゃそんな気すら起きません。
 金曜夜辺りから機嫌が悪くなり始める姉。
 金曜夜辺りからデレデレになり始める兄。
 ライブから帰ってきたら殺気に気付くあたし。
 そしてこれです。
 
「ミハル。稽古に行くから付き合ってください」
 
 もはや即死系の呪詛。邪視より強烈な呪言。
 半日休憩ナシでブッ続けになる稽古という名の地獄業。
 今のあたしなら確実にラクーンシティの全ゾンビ相手に無双可能ですよ。
 気付いたら! 気付いたらこんな力を強制的に叩き込まれてましたよ!
 そしてゾンビ程度なら斬り潰せても未だにあの姉貴にはまるで手が届かない!
 解りますか。
 そんなモン握った瞬間、あたしの運命は確実にアリスの前に飛び出した名も無き
ゾンビと同じ結末を辿るってことが!
 

70 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/06(水) 22:44:40
 
 ニュアンスとか憶えとくっつーよりもむしろニュアンスしかないような。
 書き写すの手間ですからね!
 これはこれでダメじゃんって気もするけど。
 
 SFとか造語解釈しないといけないんで割合に地獄です。
 コンテクストから把握しないとダメですし。
 
>ウォッチメン
 
 アレはニュアンス取れてないと死ぬほどウザい事になるので致し方ないような。
 ダークナイトにしろあれにしろ、伏線がバカみたいに張ってあるせいでチマチマと
チェックしないと正直読んでらんねーですよ。それを楽しむ漫画ですがね!
 欲しい人は映画人気で復刊されてる内に買っといた方がいいって気はします。
 意味もなく書かれたヒーロー紹介が萌える。「不気味な外見のヒーロー」「当時は
それで通る時代だった」とか。紅茶吹き出し掛けました。
 

71 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/06(水) 23:49:11
 
http://blog.editions-treville.net/?eid=556197
 
 あんま気じゃなかったけど、少し行きたくなってきました。
 トレヴィル時代の画集とかサッパリ持ってませんけど。
 
 ていうかさっさとベクシン2を! 間ぁ開き過ぎ!
 

72 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/07(木) 01:15:31
 
http://www.youtube.com/watch?v=4wUq8B3HG3c
 
 印象がこれってのは我ながらどうなんだろうとか。
 HALOは通信プレイができればなあ、とは思うんですが。
 

73 名前:名無し客:2010/10/07(木) 07:15:42
メハルメハルー。
disturbedの新譜買ったらbreaking benjaminみたいになってたんだけど彼らに何が起こったの?

74 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/07(木) 17:35:38
 
 え。
 あれってインディストラクティブルのアウトトラック集な(以下略)。
 
 ……えーと。
 
 BBっぽい、とまでは感じなかったっす。U2カヴァーとボートラくらいじゃない
ですかね、極端にメロ押し出してるのって。
 基本的にこのヒトらはリフは使い回し、変化はフレーズの構成くらい、後は
要所要所でソロを入れるか入れないか、程度な気がしてます。それを面白く
できるかどうかがメタルとしては様式美の観点で重要なワケですが、その意
味でテンサウザンドフィスツまではフツーに面白かったんじゃないかと。
 メロ重視になってきてるのは最近の風潮で、ヘヴィロック系のバンドが軒並
みエモ勢の泣きメロ重視の楽曲に対抗する意味で変化してきてるかなー、な
んて感じはしてますね。泣きの淘汰圧とメロ重視の進化。そんな中で突然変
異するスライスだとかポイズンザウェルだとかはまあ例外っちゃ例外で、そも
そもあのへんここで引き合いにだすのもどうかとは思いますが、現在の潮流
からガラッと舵取りを変えるのは、ま、冒険なんですよ。
 ファンは「変えるな」「冒険しろ」と身勝手に言う、とは言いますが、だったら
エアロみたいに毎度やること変えてロックやってろ、とは安易に言えないし
やれないワケです。だってあんなのバクチ過ぎますから。
 基本ここはリフが冴えてて楽曲が面白ければドレイマンの色気たっぷりの
ヴォーカルがゴリ押しできるバンドなんで、面白いの作ってくれることに期待
しとけばそれでいい気もします。
 「ンヴァッ、ヴァッ」が鳴り続ける限りディスタブはディスタブ。
 

75 名前:名無し客:2010/10/07(木) 18:35:14
早いところ藤原さんと決着つけちゃいませんかメアリ姉さん。

76 名前:名無し客:2010/10/07(木) 18:51:17
早いとこ決起しないんですか、関係者の皆様。

77 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/07(木) 23:45:45
>>75
 
「そうですね」
「え。あの、のっけから何肯定してんの、メア姉……?」
「女狐を狩る算段を……いえ、口が滑りました、もとい、思考が滑りました。ところでミハル、
大陸においても日本においても狐は人心を惑わす悪鬼として象徴的ですよね」
「何も肯定したくない発言なんですが!? ちょ、フィーちゃんなんか言ってやって!」
「……姉さん。ダキニ信仰が狐そのものを対象にする経緯なんかは割と強引だって話して
たのは姉さんじゃなかったかな」
「あら。そうでしたっけ」
「ふむ。――すまないミハル姉さん。これはどうも、処置なし、だね」
「処置っつーか……姉上に申し訳ねー……」
「おかしなことを言いますね……ミハルの姉は私一人ですよね? 永久に
「永久にとか言い出した! さりげなくあたしへの牽制まで含んでやがる!」
「それにミハル」
「は、はぁ?」
「決着なら付けてますよ。そう、何度か――何度も何度も何度も頭の中で
「そんなイメトレの成果を告白されても!」
「巧く兄さんを慰める段階で難易度が跳ね上がります」
「……っ、殺してる! 確実にこの家が殺人事件の舞台に仕立て上げられてる!」
「わー、目立つのは困るなあ」
「いえあのフィーちゃんは少し深刻ぶって下さいね!?」
「そんなこと言ってもね……メアリ姉さんを私に止められるかい? ミハル姉さんに止め
られない人間だ――そんなのSEALsの一個小隊放り込んでも止められる訳ないだろう」
「だから深刻なんでしょうが!」
「んー、んん? そうでもないと思うけどね。私はそれなりに姉上様を信じてるけど」
「どの姉をですか……」
「全員だよ。――私の敬愛する姉上様方。ふふふ、あまり期待を裏切らないでくれよ」
「重過ぎる期待でスデに全身の骨がキシみそうですがね……」
 

78 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/08(金) 00:04:31
>>76
 
「まあ、孤軍奮闘でよくやる、とは思うけどね」
「……フィーちゃんは仲良いですよね。全然気にしない?」
「何を? 私は兄さんと離れる必要がないならそれで別に何も。よく言うだろう?
ある執着はある執着から開放される為に必要だ、って。私の場合はね、姉さん。
そのレイヤーが幾らでも置換可能なんだよ。兄さんさえ外さなきゃね。そうでない
ヒトもいるってことで――これはまあ、それだけのこと。実際、みんな懐いてるじゃ
ないか。私にしてみれば頼もしい姉が増えただけ。何も否定する必要はない」
「そりゃまあ、あたしもそうですが……」
「姉さんの場合は血筋的にも近いしね」
「……は?」
「ん? ああ、いや別に。それはともかく、だ……流石に決起なんてのは困るかな。
そんなつまんない展開にはならないと思うけど」
「大姐が乗り込んできて兄貴を攫ってくとか?」
「やるならもっと早くやってるよ、あのヒトなら。怖いのは私達の知らない誰かさ」
「誰かって……いるんですかね、そんなの。兄貴が別のヒトに目移りとか……」
「しても仕方ないですよね」
「え……あの、メア姉……?」
「男の人ですから。兄さんも。ええ。気の迷いはあって当然です」
「あっちゃ拙いのが当然なんですが……」
「そもそもあんな子供にしか見えない人に気を許してるのが気の迷いです」
「ちょ、今さり気無く兄貴すらディスりませんでした!?」
「つまり私もディスられた訳だけど、まあツッコミ入れる場面じゃないよね」
「兄さんには何か事情があるんです……でなきゃあんな社会的に問題になりそう
な子供相手に劣情を抱くことも無い筈なのに……」
「……いえ。あの。スデに誰を対象に憎悪してるのか解らない……というかメア姉、
あの人はああ見えてもあたしらよりずっと年上で……」
「ええ。ですからそれは問題ないんです。兄さんの女性の趣味がどうとか、そんな
のは大した問題じゃないんです。兄さんはロリコンなんかじゃなくて――ただ単に、
女の人が好きなだけなんですから!」
「いえそれもう完全に兄貴の中傷になってますからね!?」
 

79 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/08(金) 00:16:12
 
 ああ、あとそうだ。
 BBが好きなら、ディスタブよりむしろ今年のデフトーンズのが面白い気がします。
 最前線アルバム作ってくれてますよ。マジでかっけーです。
 

80 名前:名無し客:2010/10/08(金) 19:19:07
金曜夜なのでイライラを静める甘い物・・・・
ちょっと奮発して、ハーゲンダッツを置いておきますね?

81 名前:名無し客:2010/10/08(金) 21:39:33
嫁を家の流儀に染めていくのは姑の喜びだと思いませんか?
それとも・・・・・自分が嫁になりたいですか

82 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/10/09(土) 14:13:41
 
 MSのコミカライズは原作を「原作とは違う手法で表現する」ってアプローチが
感じられるような剛毅さが凄いな。
 改定新版から完全版に掛けてまた微妙に直されてる文庫の方が今の話題で
はあるんだろうけど。
 ……天地明察のせいかなあ、あれは。
 初期よりも流れがスッキリさせてあるのは流石。
 

83 名前:エーフィ・C・ハウサー ◆YrBOOKL5Tk :2010/10/09(土) 17:14:37
 
http://www.afpbb.com/article/life-culture/culture-arts/2764393/6301188
 
 どうもテレビは化学の方で持ちきりだったけど。
 妥当といえば妥当なのかな。
 私としては、これで色々復刊してくれれば言う事ないんだけどね。
 
>>80
 
 ダッツが万能だと思うのは間違――ってはいないか。
 や、確かに兄さんには効果的なんだけどさ。
 

84 名前:名無し客:2010/10/09(土) 19:30:35
食い物の差し入れ系は、連続するとセク質より返事考えるのが悩ましかった。
現物が目の前にあるわけじゃ無いし。
マニアックなものとか高級なものを提示されても、そもそも味の経験無いし。

85 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/09(土) 21:10:41
 
 3。
 今日は3でしたか。
 シリーズ中最もアレな……!
 

86 名前:名無し客:2010/10/09(土) 21:11:53
2が神すぎたのさ…

87 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/09(土) 21:19:05
 
 ていうかコーエン様が監督って時点で推して知るべしなんですよ!
 
 ……ノリはまあ、この作品向きなんですけどね。
 

88 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/10(日) 01:46:39
 
 デフレパとエアロを比べてみて……とかってのはそんななかったかな。
 とはいえ、やっぱ発音はUK勢のがキレーですね。
 US勢がダメっつーんじゃなくて、あれは単にアメリカ英語なんで、「どっちが解り易く聞けるか」って
クイーンズイングリッシュの特徴なんですけど。
 歌詞についちゃ、テクニカルタームの技巧を抜いたらやっぱ非英語圏のが丁寧だと思います。
 『丁寧な』発音って意味じゃ、何気にアーケネのアンジェラ姐御とか聴き取り易いです。デスいけど。
 ここらは『意味を通じさせる為の労力』の振り分けですけどね。
 日本人の耳で英米圏の英語を聞くのと、非英語圏の英語を聞いてどう感じるか、っつーのは、結局
そこらに差があるワケですから。
 
 単に語形変化の多さでギブしそうになると言えばこれはもうチェコ語だったんですが。
 

89 名前:エーフィ・C・ハウサー ◆YrBOOKL5Tk :2010/10/10(日) 02:15:24
>>81
 
「この家に流儀なんてあったのか……初耳だな。寡聞にして私は知らなかったよ」
「一番の古株が知らない時点で流儀も何もあったもんじゃ――」
「ありますよ」
「……あるんですか」
「あるに決まってるじゃないですか。しきたり。定型。家の在り方。こんなのは日本の家庭の常識です。
言わば大前提です。そんなことも知らない人が、よ……、よ、」
 
「身内だなんてありえません」
「心底『嫁』って言いたくなかったんだ……」
「そのツッコミは姉さんの身を危険に晒すよ」
「うああっと」
「料理も掃除も身の回りのあれこれも。全部……そう、全部ですよ。作法です。利休も芭蕉も仰っていた
ではないですか。全ての所作に意味が宿る、と」
「いやあ、芭蕉ライクに虚無を目指すのは遠慮したいけどね。それはさておき姉さん? 我らが姉さんも
姉さんだが、私にとっては姉さん達が仲良くしてくれるのが一番嬉しいんだけどな」
「……、それは」
「料理もほら、メアリ姉さんのウデは解ってるけどさ。それぞれレパートリーだってあるんだし、この傾向
自体は歓迎できるところじゃないのかな?」
「それくらいは――解っています」
 
「相も変わらずそこの娘は難儀よな――皆、失礼するぞ」
「は? ああ、今晩……って、大姐?」
「……あら。こんな夜更けに何の御用ですか? お招きした憶えはありませんが
「ふむ、それはの――やれやれ、説明を頼めぬか。これ以上構われては堪らぬ」
「説明も何も……ただいま。悪い、もしかしてタイミング悪かった?」
「に――」
「に?」
「にににににに兄さん!?」
「兄ちゃんだよ。急に雨降ってきてさ、いや参った。コイツがウロついてたから傘借りたっつーワケでさ。
くそ、こういうときに限ってあの傘娘も出てこねーし」
「ウロ……もう少し言い様があろう。私はあれでもブックオフの帰りで――」
「それをウロついてたっつーんだよ。つーかブックオフで何買うんだよこの仙女様はよ」
「今日はろくでなしブルースじゃな」
「いやだからそれがもうありえねえよ! お前そのナリで店員にろくでなしブルース全巻差し出してどう応
対するんだよ!」
「どう……? じゃから『これをくれ』と」
「まあ、始皇帝もビックリの礼装美人がろくでなしブルース全巻差し出してきても店員さんは困るよね」
「おお、この服が問題であったか」
「気付けよ! 最初から! どこの世界に皇帝が着るような服着てブクオフに入るヤツがいるかくらいは
考慮する余地を持って!」
「ふふ……いやすまぬ、謝りついでに言うのなら、そこは店員が私の貌に見蕩れる、とでも言ってくれる
のであれば世辞であってももう少し喜べたであろうよ」
「あ? いやそれも当然あるけど」
「え? あ……む、そうか」
「つーかンなもん今更だろ。これだからデフォルトで美形のヤツはタチ悪いっつーか……」
「ふふ……いやそうか、美形か。私が。ふふふ」
「……兄さん。そんなことよりコーヒーでもどうです? 外は寒かったでしょう。お客様に何もお
出しできないのでは私も心苦しいですし」
「よいよい、気の効かん男が珍しく私に気を遣ってくれたからな。これ以上気を回さずとも充分じゃ」
「ああ、貴女には聞いてません」
「客を持て成せず心苦しかったと今し方聞いたばかりであったが」
「幻聴では? お可哀想に。貴女は貴女で長生きしすぎてとうとう耳にまで来てしまったのですね。若作
りもそこまで行くと異常ですよね――貴女にしろ、あの方にしろ」
「ほう、いつもながら毎度ながら、しかしいつになく辛辣じゃな。――クロエ、何ぞあったか」
「んん? 別に何もないんだけど……あったと言えばあったのだけど、このところ週末はこれが恒例行
事だからね。回避不可のイベントみたいなものかな。ところでホントに何も要らない?」
「白湯を。が、コーラがあればそちらを所望したいがな」
「ふん、了解。コーラね」
 

90 名前:エーフィ・C・ハウサー ◆YrBOOKL5Tk :2010/10/10(日) 02:17:57
>>80-81 >>89
 
「……それで、何の御用ですか。兄さんを送って頂いたことは感謝しておくとして、他に用がないのなら
さっさと帰って頂いて結構ですが」
「メア姉、それ、暴言が文法をブッ壊してます……」
「『頂いて結構です』は良かったな。ふふ……じゃが、元気そうで何より。いや、数ヶ月前に顔は出したが、
それでもこうして直接出てくるのは久し振りじゃったからな。数年振りに顔を出した気分じゃ」
「数年振りだからな」
「そのまま埋もれてしまえば宜しかったでしょうに」
「私もそう思う――が、それはそれじゃな。こんな古道具屋のことを憶えておる者がいようといまいと、そ
れはそれだけの話であろうよ。さて……それよりお主、令閨はどちらにおられる。見たところ、どうやら代
わり映えのせぬ面子しか見当たらぬが?」
「実家の方に」
「ほう、実家に――」
 
「もう別れたのか」
「別れてねえよ!?」
「なんじゃつまらん……失敬、それは残念じゃ」
「てめえ今なんつった!? モロに言い捨ててから言い直したな!? 話題が拾えてねえからな今の!」
「さて、どうじゃったか。しかしお主――離れて暮らしておるのか」
「あ……いや。偶にだけど。それはでも、ほら。俺も同じような理由でここ空けるし……」
「……ふむ」
 
「ま、良かろう。私が口を出すことでもない」
「……貴女がそれだから、兄さんが」
「なんじゃ。こやつが――なんとした」
「……貴女には、何を言っても通じないんでしょうけど」
「ほう」
「知者不言。言者不知(知る者は言わず、言う者は知らず)――山や海に人間の言葉が通じる相手とは
思ってません」
「ろくでなしブルースをブクオフで大人買いするような人に言葉が通じない、なんてことはありえないとは
思うんだけどね……ただいま。兄さんはコーラ?」
「え? ああいや、俺はいいよ。コーヒーでも後で飲むから」
「ああ、なら一緒にハーゲンダッツでもどうかな。貰い物だけど。食べる?」
「食べるッ」
「……期待通りの反応、有難う。こう言っちゃなんだけど、兄さん、子供みたいだよね。こういうとき」
「失礼な。子供の心を忘れてないだけだ」
「だからって子供みたいに奥さんに甘えるのはどうかと思うよ」
「ななななな何の話かなあ!」
「ふん、そのような具合であったか――いやまあ、既に何度もチャットで聞いてはいたが」
「チャットで聞いてるの!?」
「あ、ごめん。最近ネタがないときは大抵兄さんをの話題にしてるんだ」
「兄さんは話題にされてるんですか!?」
「飼い主に甘える大型犬のようであったとか」
「犬……」
「むしろ犬と呼んでくれと懇願していたとか」
「それはマジでしてない! どこでネジ曲がったその伝言ゲーム!」
「どこで……あ、いや。どこじゃったか。そもそもついったとチャットとメッセで話題が平行しておっての。
どこかで生まれた話題がどこでどう繋がるかなど一々把握してはおれん」
「チャットとメッセとツイッターで話題にされてるの俺!?」
「気にするな。ブログ版「神父の生態」はそれらのまとめの役割を果たしておるからな」
「いや、なんだその自殺したくなりそうなまとめサイト!」
「まあそれよりじゃな」
「まあそれよりにならねえよ! いやいやいや待て、どこだそれ! URL! 管理人は!」
「私が管理人じゃ」
「張っ倒すぞテメエ!」
「まあそれより」
「っ、テメエ……!」
「先日、息子が西鳳酒を持ってきてな――じゃが生憎、私は然程に好かぬ。それでくだんの閨室に、と
思ってこうして持参したのじゃが……よい、ここで開けようかと思ったが、それはそれでつまらぬ。クロエ、
渡しておいてくれ」
「オッケイ。それは?」
「ああ。久し振りに天珠を作ったのでな。こやつにはもう渡したが、これも土産じゃ。こちらも良ければ渡
しておいてくれ」
「それは貴重だな。大姐の店で扱えるシロモノだったら迂闊に手も触れられないってのにさ」
「値段を付けるのは私ではないからな。面倒なモノじゃ」
 

91 名前:エーフィ・C・ハウサー ◆YrBOOKL5Tk :2010/10/10(日) 03:29:24
>>90
 
「ま、兄さんがお風呂に行ってる具合を見計らっていうならこういう事――メアリ姉さんは立場上、どうに
もこうにも兄さんの家刀自を認められない」
「立場、のう……解らんな。血の繋がらん身内が一人増えただけであろうに」
「はいはーい。そこで血の繋がりとか強調されたくねーっす、大姐」
「ふん? 強調したつもりはないぞ。爾来、それがお主らの味であろう。血は親兄弟を否応なく担保する
が――お主らは例外じゃからな」
「別に血よりも絆の方が尊い、とか主張したいワケじゃねーっすけどね、あたしは。その程度のモンと比
べられること自体シャレになんねー鬱陶しさであります。言葉のチャチさを呪いますね」
「それで、お主は令閨をどう思っておる」
「ハイスペックな姉だと思ってますが」
「慕われてはおるようじゃな」
「そりゃもう。大陸史だの鎌倉文化だの聞きながらテトリスに付き合ってくれるレアキャラはそんな見当
たりませんしね」
「テトリスか」
「フィーちゃんを倒す為の特訓です」
「量子コンピュータを百台並列接続してもその処理速度は得られまいに」
「相変わらず時代がかってんのかそうでないのかわかんねーヒトですね……いえ、メア姉もそこそこは
フィーちゃんと戦えるんですよ。もしかしたらあたしも、とか」
「ヒトに羽は生えんよ」
「知ってますよ。大姐のそういうとこ、ホント兄貴みたいです」
「で、あろうな。当然であろう」
「そんなもんですか」
「そのようなものじゃ――しかし、まあ」
「はい?」
「お主もお主じゃな。同じ家に住んでおったなら、あの男を誑かすくらい簡単であったろうに」
「ンな簡単じゃねーですって……ねえ、フィーちゃん」
「ん? ああ、どうかな。とりあえず姉さんみたいな処女には無理だったんじゃないかな」
「ちょ……っ、深夜帯だからって言葉は選ばなきゃイケませんが!?」
「やっぱり胸が大きいだけじゃダメだよね」
「ちょ、いや今の私怨入ってませんでした!?」
「おやおや、私怨? それは正に偏見ってやつだよ姉さん。兄さんは現に姉さんとはまるで逆のタイプの
女性に落とされてる訳じゃないか」
「い、いやそれは……!」
「うむ」
 

92 名前:エーフィ・C・ハウサー ◆YrBOOKL5Tk :2010/10/10(日) 03:30:01
>>91
 
「無様じゃの」
「無様とか!」
「お主、何かもう色々と残念でな」
「具体性がないのに残念とかすげえハラ立つんですが! ていうかその曖昧な言葉がイラつく!」
「曖昧さをして一つの意味とするのが『残念』であろう」
「いやそれがイラつくんですよあたしは! 何!? 何が残念なの!?」
「万能系の美人なのに部屋のドアを開けてみたら真っ先に飛び込んでくるのがダイムバッグ・ダレルの
ポスターなところとか」
「何が悪いと!?」
「いや姉さんの趣味の持つ要素全てだよ」
「それは人権の侵害だあ!」
「一般的な趣向と照らし合わせれば、だよ。第一なんなんだ、あの大量に積んである紙束とかスクラップ
とかさ」
「あれはフライヤー作る時の材料っすよ。あたしのとか頼まれてるのとか……フリペもあそこで作ってる
から、雑然としちゃうのは必然といいますかね」
「つまりオタクの部屋じゃ、と」
「今なんつった大姐ェ!」
「お主には萌え度が足りんと言った」
「萌え……またそれか……! このスレでも上の方で出てるそれ……! もはや……っ。もはやその言
葉たるや呪いとしてしか機能していない……っ」
「いやあ、萌えキャラ不在で良くここまで持ってるよねホント」
「止めて! 萌え要素がないと存在価値がないみたいな言い回しは止めて! ていうか! ていうかです
よフィーちゃん!」
「ん?」
「ありえないじゃないですか! こう……テンプレ? みたいな? 「朝になったら主人公を起こしに来る幼
馴染」って何それみたいな! 趣味が家庭的で甲斐甲斐しくて尚且つ可愛くてとか何それ! ンなもん無
理っつーか無理っつーか人間には無理! 清濁合わせて人間! むしろ男から見て際立つ女子らしさが
そういうもんだとしてもあたしらにとっては「らしさ」とか全然強調できない部分でしょう!?」
「メアリ姉さんがそうじゃないか」
「人間にマネできない範囲に踏み込んでるヒトを比較対照にする必要はないッ!」
「メアリ姉さん、人間じゃなかったんだ……というかさ」
「はい?」
「だから兄さんはミハル姉さんに誘惑される要素が微塵もなかったんじゃない?」
「……はっ」
「今気付いたんだね」
「い、いえ? いえいえいえ、兄貴は兄貴ですし? そういうのは別にありませんでしたし?」
「深夜まで同じ部屋で二人きり延々音楽ネタで喋り倒してそのまま寝ちゃっても何もないくらいだしね」
「それの何が悪い……」
「女として見られてないんじゃないかなと」
「そこはまず兄貴の自制心を褒めてあげるべきだと思うんですが!」
「じゃがな、お主」
「なんですか大姐」
「メタラーであろう」
「メタラーですよ」
「ハイメタラーであろう」
「ハイ!? なに今もしかしてファンタジーみたいに分類された!? ハイファンタジーとかライトファンタ
ジーみたいに! ジャンル分けされるほど濃くなったつもりはないんですが!」
「いや。廃メタラー」
「なお悪いわ!」
「High-Metaller」
「スペル表記されても嬉しくはないと気付け!」
「メタラーとはそういうものであろう」
「そういうもの!? そういうものって何!? なんか凄いアバウトに色々否定されてる!」
 

93 名前:エーフィ・C・ハウサー ◆YrBOOKL5Tk :2010/10/10(日) 03:47:39
>>92
 
「……実際、まあ、メア姉の気持ちも解る部分はあるんですよ」
「へえ? 意外。どんなとこ?」
「ですから……兄貴は昔ああじゃなかったでしょう。その、一人でいる時とか」
「ああ。戦争から一人だけ帰還した兵士みたいな感じだったよね」
「なんすかその適切すぎる具体例……いえまあ、そんな感じでしたけど。でしょう?」
「それが急にああなったから違和感を感じる、と」
「そう、なのかなあ。自分でも良く解らないんですけど」
「ふむ。身内の知らない一面を覗くのは――確かに不可知領域だからね。だってさ、姉さん。その一面は
私達が絶対に知り得ない部分だった訳だろう。だからだと思うけどね」
「ん、ああ、そういうもん……かな?」
 
「という訳で」
「はい?」
「自分しか知らない兄さんの要素があるヒトは挙げてみよう。まず私から。兄さんの太腿の付け根にある
黒子の数は」
「ちょっと待てェェェェェェ!」
「あ、兄さん。随分と長いお風呂だったみたいで」
「妹紅と一緒に入る想像してたら長くなったんだよ」
「お主、なんというか……もう色々とダメじゃな……」
「ダメ!? 何コレ風呂出て早々に湯当たりしてんの俺!? 幻聴とか聞こえるんですけど! いやそう
じゃなくてフィー! お前ちょ、何誤解されそうなこと言い出してんの!?」
「あ、続けていいですよ、フィー」
「メアリ……? お前、いつ部屋に来た……?」
「え? あ、はい。ちょっと洗い物でもないかと思って顔を出したら、偶然に兄さん達の話が」
「偶然……そっか、偶然か……」
「実際問題、兄さんの部屋とか調べても面白いモノは出てこないしね。男性固有の雑誌とか」
「ちょ……!」
「ああ、昔はアレでしたよね。『別に女に不自由してる訳じゃない』とか。女の敵発言。いや、あたしはもう
あの頃あたしに手ぇ出す気配もない兄貴はひょっとしたら不能なんじゃないかと疑ってましたが」
「いやだから妹に手ぇ出す兄は兄じゃねえし俺はそんな発言した憶えはねえ!」
「え? なかった?」
「……と、思うけど」
「ああ。その頃はな、こやつ、色々と溜め込む度に私のところに顔を出しておったからな。何も妹に吐き
出す必要はなかったのじゃろう」
「悩みをな! 悩みをお前のところに持ち込んでただけだな! お前久し振りにカオ出したと思ったら何
いきなり人様の平穏ド正面から叩き壊そうとしてるの!?」
「うむ。内君がおらんのであれば――丁度良いな。今日はもう遅い。久し振りにお主の悩みなど聞きな
がら一緒に寝てやろう。部屋に案内せい」
「悩みはねえし案内はしねえしこれまでにも一度として一緒に寝たことはねえ! くそ、マジで追い出す
ぞテメエ!」
 

94 名前:エーフィ・C・ハウサー ◆YrBOOKL5Tk :2010/10/10(日) 03:53:05
>>84
 
 ん、上のはそう言う意味じゃなくてさ。
 失敬、何か誤解させたかもしれない。
 
 回答の作法を私達が知らないだけかもしれないが、私達は私達の文脈の
中で常に回答してるからね。モノがなんであるか、はそんなに気にしない。
何故って、味だのカタチだのを回答例にしようとしないことも多々有るからさ。
 
 そも、ここは地下スレだ。
 答えることもあれば答えないこともあるし――気軽に、ただ淡々とやってい
るだけで、偶々それが質問や回答に見えたり、実際にそうなってることもある
かもしれない。
 それはもちろん、それだけのことだ。意図してる訳じゃない。
 殊更何かを意気込んで答えたり、その逆だったりってこともない。
 だから、ここはそういうものだと思ってくれたら嬉しいよ。
 常にただ気軽に。
 それだけのものなんだ。
 

95 名前:エーフィ・C・ハウサー ◆YrBOOKL5Tk :2010/10/10(日) 03:56:08
 
 そういえば、Mummy3はアレ、どうして山を黄山に設定しなかったのかな。
 風景を借りるだけなら深山幽谷の深さであれほど見事な場所もないのに。
 ……と、こんな感想で締めながら私もこれで失礼。
 

96 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/10/10(日) 23:24:18
 
「……しまった」
「なんだ起きたのか寝坊仙人」
「逃走中を見逃した」
「ホント心底どうでもいいことに拘るよな、お前……後でDVD買えばいいだろ。
ハンター34人放出とかしか見所なかったよ」
「大事であろうが」
「大事かよ」
「仕方ない……この酷い懊悩を晴らす為にジャンプを買って来るかの……」
「いやもうお前ホントそのまま帰っていいよ。ジャンプで気分晴れちゃうお前は
ホントそのまま銀魂読みながら寝ちゃっていいと思うよ」
 

97 名前:名無し客:2010/10/11(月) 00:13:40
白山流はどんな流派なんですか。

98 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/11(月) 01:26:31
 
「どんな」
 
「どんな……」
 
リアル飛天○剣流……」
「実感付きの表情でこれ以上ない解説をありがとうミハル姉さん」
「いえ……そんなことは……ふ、ふふ……」
 
「マジ話すると、フツーの古流ですよ。いえ普通っつかどこがどう普通なのか知りませんが、一子相伝の
暗殺剣術とか山中で天狗が継承する皇室剣術とかそういうのじゃないです。ヘンにトリッキーな動きとか
もないですし、受けてる限りでは一刀流の気配もあります。だから突きとかマジ怖いですね」
「そういう奇天烈な流派はミハル姉さんの方だしね」
「うっさい。いえそうでなくて、アレですよ。香取流と似たような感じです。なんか儀礼とか見てると神道系
ぽくて、後は剣術だけじゃなくて槍薙刀柔術全部ブッ込んだタイプ。居合いと一緒に柔術教えてる道場な
ら前に長野で見たんですが、アレをものっそいハイブリッドにしたらできるんじゃないかー、みたいな」
「ふうん? でもそれって、剣術は剣術、柔術は柔術で教えてるんじゃないの?」
「まー、大抵の場所は。けど、投げた後に短刀で刺す技とか教える場所もありますしね」
「なんだ、また実践的だな。実践的過ぎて現実、使い道が殆どない――剣術ってそういう物になって久し
いよね」
「そりゃそうですよ。ホッブズの世界じゃあるまいし、剣のウデが生き死にを決める、なんて事情は現代と
掛け離れてます。そういう世界の名残ですよ。夢想神伝流でも両士引連とか追い掛け斬りとか今は実践
されてませんし……ああ、夢想神伝流ってのはですね」
「居合いの大家だろう。それくらいは知ってるよ」
「……でしょうね。で、両士引連ってのは……まあ、要は陰技で、上意討ちの命令を受けて敵を連行する
時、連行しながら一撃で相手を斬り捨てる技です。追い掛け斬りは名前そのまんまで、逃げる相手を薙
いだ後に頭から叩き斬るって技ですね」
「ははぁ――それこそ現代では状況が想定できないな」
「帯刀する状況を想定する居合いの技はほぼ想定外ですよ。だから――それが武道なんですって」
 
「武道なんですよ」
「ん? そりゃそうだろう。どうしたのさ」
「メア姉のは」
「ああ」
「あの人のは、なんか、違う……」
「ああ……」
 
「流石に何度も死に掛けると身体に染み付いてるね。恐怖が」
「言わないで……」
「竹刀で人間吹き飛ばすとかありえないからね。真上に
「言わないで……」
「うん、天翔龍閃を喰らった蒼紫さんみたいだった」
「そこまででしたか!? 死んでんじゃんあたし!」
 

99 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/11(月) 01:27:34
>>98
 
「なんだろ。だから、メア姉自身がフツーの人間の動きとは違うっていうか」
 
「あー」
 
「格ゲー」
「え?」
「いえ、ですから格ゲー。プレイしたことありますよね?」
「ありますよねも何も、姉さんが挑みかかってくる度にボコってるのは私じゃないか」
「ぐぬ、そうですが……! いえ、ですから――格闘ゲームって、ほら。必殺技出す時にコマンド入力す
るじゃないですか」
「? するね」
「私達が実際に身体を動かす時も、色々な動作を連続させて『技』にしてます。そりゃまあ格ゲーみたい
な画一化された動作なんてのは愚の骨頂ですけど、でも解りますよね?」
「動作を組み上げる為には身体を動かす必要がある。……それ、単に因果律の話だろう」
「そうです」
「うん」
「そうなんです」
「うん……?」
「フィーちゃん、パンチボタン一つで出るのはパンチ一発ですよね」
「まあ、そうなるんじゃないかな」
「ボタン一つで必殺技が出るキャラって、どうなんでしょう」
「……よく解らないけど、それは必殺技が動作の基準になってしまってる訳だから、なんだろうな、凄く
不便じゃないか。波動拳連発したら隙だらけ、みたいな」
「どっこい、それがゲームじゃないとしたらどうですか。普通の人間が動作一つ起こす間に、どう足掻い
ても付いてけないような動作をするようなヒトがいたとしたら」
「……どうだろうね。でも、密教とかそうだよね。動作一つ一つに色々な意味をパッケージして、印のそ
れぞれが複数の意味を持ってるんだ。一つの印が三つの概念に相当する、とかさ。だけどこれは象徴
だから成り立つワケで、物理的な状況では物理法則が制約を掛けるのが当然だけど」
「掛からないんですよ」
 
「ゲームと違って、剣術の技ってのは動作の中で相手がいてこそ成立するもんですからね。……用は、
ですね」
「うん」
「こっちがどんな風に動いても必ず反撃されるんです」
「……ああ、そんな感じだったね」
「というか動きそのものを潰されてるんです。どっちに動いたらどう払えばどう転ぶかとか、予め全部予
測されてるんです。言ってる意味解りますか――クっソ怖いんですよコレ! 人間相手にしてる気しな
いんですもんマジで! 柔術の乱取りで疲れてきた時に気付いたら足払われて飛んでる、とかはよくあ
るけど、それはこっちの注意が逸れてたからまだ解るんですよ。解らないんですよあのヒト! どう動い
てるかすら解らない! 実際の速度も大概アレだけど、あれだけ何もできないと体感速度が数百倍です
から! あんなんジェダイの騎士と稽古してた方が百億倍マシです!」
「ふん、それじゃベイダー卿でも呼ばなきゃな……けど、それってさ」
「はい?」
「要は、メアリ姉さんが最小の動作で最大の効果を発揮する動作を常に行ってるって事だよね」
「口で言うのはカンタンですけど、それ、断続的に相手を殺し続けてるのと一緒なんですけどね……常
に場面を意識し続けるって、アドリブで完璧な即興劇を演じてるみたいなもんですよ」
「だから、それだろう」
「……」
「今そう言われて得心行った――正にそれだ。ハタから見てると、メアリ姉さんの動作はそれこそ正に
完全に予定調和だ。ダンスしてるようなものだよ。『あるべき構図』がメアリ姉さんの中には出来上がっ
てて、後はそれを完成させる為に動くだけ――本来ならそこには自分の身体が『その動作に付いて行
くかどうか』と、『相手がそう動くかどうか』なんてカオスが付き纏うけど、それが存在しない。いやまった
く、言ってみればラプラスの悪魔と戦うようなモノだね。地獄のような話だよ」
「これまでその地獄にいたあたしはどうしろと!?」
「ご愁傷――これからも盾要員ヨロシク」
「盾要員と申しましたか!?」
「ドラクエでいう戦士が姉さんだ」
「なんですと……!」
「FFで言うナイトが姉さんだ」
「言い直す必要はないッ!」
 

100 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/11(月) 01:44:52
>>99
 
「……なんでまあ、せめて妹紅姉にはとばっちりがいかないように気ぃ付けたいとこです。こう、このま
まだとメア姉、本気で稽古に託けて連れ出しそうで」
「ごめん、それは本気で洒落にならない……」
「妹紅姉ならどーにかなりそうな気もするんですけどね……」
「根拠もなく?」
「根拠はないけど無自覚な信頼はあります」
「ふうん?」
 
「まあ、それこそ反応が反応しないような運動速度があれば話は別なんでしょうけどね。それでも平然
と反応しそうなのが怖いですが」
「ライフルの弾くらいなら斬り飛ばしそうだよね」
「もう石川五右衛門のとこに弟子入りしてくんねーですかね、あのヒト……ふ、ふふ……真剣でやった
らあたし、比喩抜きに一秒未満で木っ端微塵にされる自信があるぜ……こう、擦れ違い様に百回くら
い斬られそうな――ああそうそう、瞬獄殺」
「それ、自信なんだ……」
「メア姉の殺意と技量についての自信ですがね」
「いやあ切ないなあ」
「くっ! カンケーねえ妹はいいですよねえ! なまじ体格が近いからあたしはこれですよ! 胸はな
いクセに!」
「……あら」
「あら?」
「あらあら、あら、ミハル」
「あら――あらあら、あら……ららら、ら? らーららーららららー」
「ああ、”question?”だね」
「そんな小ネタは拾わなくていいですが! ちょ、フィーちゃん! 何? いつからメア姉!?」
「え。姉さんが『殺意と技量〜』って言った辺りで暗歩して姉さんの後ろに」
「ちょ」
「ちょっと遅いですけど、そうね。一汗流します?」
「ちょ……お、おおっ!? な、なにがどうなってそんな経緯に!?」
「兄さんはあの女狐をコンビニに送っていきましたし……となると、帰るまで私も起きているのが当然
でしょう」
「そんな当然は犬にでも食わせるべきかと!」
「そうですね。いずれあの女は犬に食わせるべきだと考えてます」
「ちょ……っ、深夜帯だけにグロい話がシャレになってない!」
 

101 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/10/11(月) 01:57:49
 
「絡まァ」
「む……どうした。何がどうなって何をどう発音した」
「あ、いや。ただの発作」
「そうか。何故か今私は身の危険を感じたが」
「気のせいだ」
「数千年ぶりに感じた悪寒じゃった……例えて言えば、隣を歩いている変態が唐突に縄で私を
縛ろうとするような、そんな類の予感じゃった」
「具体的すぎるわ!」
 

102 名前:名無し客:2010/10/11(月) 18:57:16
孤児院以前と較べての神父の
食生活その他の暮らしぶりは、
何倍改善されましたかな?

103 名前:名無し客:2010/10/11(月) 19:05:34
>>101
からまぁ?

三人兄弟だったんですか?
例のロシア小説の。

104 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/10/11(月) 22:35:36
 
「……ばっんめしー……ってあれ、まだモコ姉帰ってきてないの?」
「幸いなことに――いえ、残念ですけど、そうみたいですね」
「道理で。兄貴のカオが暗いハズだと思った」
 
>>103
 
「ドストエフスキーってアレ、ぶっちゃけメロドラマっすよね」
「……またミハ姉の極論だよ」
「え? うえ? フィーちゃん、あたしなんかヘンなこと言った?」
「んん? いや全然。ただ姉さんの感想はアバウト過ぎて、ドストエフスキーに付き纏う名声を突破するのは
難しいかなとは思うけれど」
「め、面倒くせー……! 小説ってアレでしょ? がーっと読んでディティールぶぁーっと把握してイイ具合に
気持ち良くなってきたらページばらばらカッ飛ばすのが読書作法じゃないんですか?」
「そんなパンクな読み方は遠慮したいな――兄さんは?」
「あ? 俺? いや、最近そういえば小説とか読んでないな。妹紅のことばっか考えてた」
「……」
「メアリ姉さんを微塵も気遣わない兄さんにこれ以上話を振るのは危険だとは思うけど――読んでないって、
それはまったく?」
「まったく。詩集持ち歩く気分とかじゃないしさ」
「ふうん? 珍しいな」
「この家でビブリオファイルはお前だけだよ。多分。……いや、影響受けちまうのが怖いからな、読書って。日
本の流行り廃りはワケわかんねーもんマジで。なんで今頃サンデル先生が大流行なんだよ」
「話が巧いからじゃない? あとメディア流通の過程」
「そりゃ後者の比率がデカすぎるだろ。ワケわかんねーんだよ平積み書籍の棚の、ほら、あの「できます」シ
リーズ」
「? なにそれ」
「こうすりゃ成功しますこうすりゃ正しいです貴方にもできるやればできる必勝法成功法一週間でできる――
どんだけ「できる」ことに拘ってるって話。ンなアッサリ誰でもできたらみんなハッピーすぎてたまんねえだろ」
「……ああ、そういうこと。ごめん、私はこのところ自分の市場が忙しくてね。そういうチェックはしてないんだ。
けど、そんなに妙かな。啓発書の類なんてパターン化され切ってるし、それは日本に限らないじゃないか」
「誰かが成功すりゃ、そのアオリで誰かが不幸になるって事くらい当然だ。平等に頑張れば平等に結果が出
る訳じゃないのも当たり前で、何かを得ようとして努力したヤツより努力した奴がいたら、努力が足りないヤツ
は報われない。足りないヤツが『悪い』って語ってるのはありゃ、ハッキリ言って自殺思想と変わらないだろ」
「『自分はその本を実践できる』と考えてるとか。もしくは未読者は既読者に既に搾取されている」
「それもう日本制圧できるんじゃねえの――購買者層をゾーニングして『1984』。ま、どうでもいいけど」
「ふむ、確かにあまり笑えないな。けど兄さん、兄弟っていたらどう思う?」
「メロドラマ的に?」
「いや、普通にさ」
「三人……弟ならいたんだけどな……二人兄弟だったし、三人だとまた違うもんかな」
「……」
 
「あの」
「ああ、なんだメアリ」
「弟さん、いたんですか。兄さんに」
「え? ああ、いたよ。うん、いた。そういえば話してなかったっけ。妹紅に話したからもうてっきり話したもんだ
とばかり思ってたな――ははは」
「『ははは』じゃねーすよこやつ……!」
「? いや、なんで怒られてるの俺……?」
 

105 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/11(月) 22:38:17
>>104
 
「――さておき、姉さんの会話を擁護するなら、ドストエフスキーが執筆していた状況は凡そ今の名声からは
考えられない事情にあったってことかな」
「へぇ。状況って?」
「連載作家だったんだよ、彼。『悪霊』とかもそうだ――バルザックほどじゃあないが、ドストエフスキーも大家
としては信じられないような状況で書いてたんだよ。締め切りを設定されて、その状況で見せ場を作る為に書
いてたんだ。アップダウンが激しい作風なのはそのせいってわけ」
「へえ……ああ、新聞の小説とかあんな感じですか」
「いや、もっと直球で月刊誌の小説みたいな感じだな。今で言うとアニメに近い盛り上げ方なのかな」
「アニメねえ……」
「次回まで読者の興味を引くんだよ――ドラゴンボールとかそうだったらしいじゃないか。キリーロフの独白と
か、そうだな……ハイテンションな時の銀魂っぽくない?」
「うん。ごめんそれは解んないよフィーちゃん」
 

106 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/11(月) 23:03:43
>>102
 
「改善――どうなんだろうな。メアリの作ってくれるもんは大抵旨いし、改善されてるのは間違いないけど」
「そ、そう……ですか」
「ああ。前はなんだ、こう……うん、大雑把だった」
「いや、大雑把とか言われましても」
「だからそのまんまだよ。タバスコとカレーがあれば大抵は美味かったんだが、ない時は塩だったな。取って
喰えるもんは大体喰った気がする。……ああ、あれだ。熊は美味かった」
「熊とか!」
「いや、熊ならこのへんでも山の方行けば取れるからな。町内で分けてたりするらしいぜ。熊肉」
「ンな知りたくもない事実を……! く、熊!? 熊をどうするの!?」
「焼いたり燻製にしたりだな」
「アバウトすぎる!」
「だから大雑把っつったじゃねえか……でもホントは、慣れてないヤツの場合トカゲとかヘビとかあんま食わ
ない方がいいんだよ」
「頼まれても食べたくはない!」
「まあ、そうかもしれないけどさ……うん、まあ、でも今一番のご馳走は妹紅の手料理だけどな!」
「……、っ」
「メア姉が無言でハシをヘシ折った!?」
「……メア姉さんのゴハンも、うん、美味しいと思うよ? あ、味付けは繊細だし?」
「いやいや、妹紅のもさ、あれはちゃんと控え目な味付けが光ってるんだよ。俺には解る――妹紅のあれこ
れに関しては俺が最上のプロだからな!」
「ふむ……それ以外への気遣いに関しては最低の阿呆じゃな、お主」
「何それ!?」
 
「……、私の……あの人と、比べて、どう、なんでしょうか」
「んん? いや、それって比べるもんじゃないだろ。単にホラ、妹紅の作ってくれるモンが俺にとっては最高
だって話」
「わた……っ、わたし、……私のと、どう……違うんでしょう」
「どうって……妙なこと気にするよな、メアリ」
 
「作ってる人間が違うだけだろ」
「そ、そうですよね……そうですよね!」
「そりゃそうだろ。常套句だけど――そうだな、真心が調味料ってヤツなんだろうな、うん」
「私も……私も、……私、私も……ふっ、が、頑張って作って……!」
「ああ、だからそれは知って――メアリ?」
「ご、ごめんなさい――し、失礼します!」
「……ちょ、メアリ!?」
 
「マジ泣きだったね」
「マジ泣きでしたね」
「……え? 何? 今のどこか泣き所あった?」
 
「お主」
「え。あ、うん、何」
「最低、と先ほど言ったが――」
「ああ、なんだ。謝る気にでもなったか」
「うむ、言い直す。最悪じゃな」
「最悪だね」
「最悪です」
「最低でしかも最悪だと思うかな」
「何このコンボ!?」
 

107 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/11(月) 23:47:51
 
「はっ!」
「……なんすか兄貴。もうタルいの勘弁ですよマジで。ていうか明日のメア姉の反応を案じる
あたしの気が重い……生理とかメじゃねーすこれ」
「ナマい話を持ち出すな……いや、そうじゃなくて」
 
「妹紅が俺のことを考えてくれてる気配がした」
「はぁ。愛ですか」
「愛だな……そして何故かあいつがあっちの友人と風呂に入ってた気配まで!」
「その気配はもう病気だと思います」
 

108 名前:名無し客:2010/10/11(月) 23:54:23
仕方が無い、こうなったら俺達も一緒に風呂に入るぞミハル。

という流れにはなりませんか。

109 名前:名無し客:2010/10/11(月) 23:59:34
出会い頭にブン殴られる可能性は想定しないんですか?

110 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/12(火) 00:23:53
>>108
 
「なるんですか!?」
「ならねえだろ!? どういう展開を辿ったらそうなるんだ!」
「それはこう……ならないなら期待させるなバカ兄貴ッ」
「待て待て待て今のが既におかしい展開だった!」
 
>>109
 
「出会い頭に……ああ」
「また何か思い付いたんですね」
「思い付いたというか――あれだよ。俺の胸に飛び込んできた妹紅を抱き締めてその場でこう、クルクルと。
なんだっけなこのテンプレ。出てきそうで出てこなくてもどかしい――でもいいか! だって幸せっぽいし!」
「兄貴の頭がですがね!」
 

111 名前:名無し客:2010/10/12(火) 01:04:59
ミハ姉にはコマンド必殺技はないんですか。

112 名前:名無し客:2010/10/12(火) 05:49:19
どのボタンを入力してもメア姉が召喚できる。ただし矛先は自分。

113 名前:名無し客:2010/10/12(火) 20:24:43
演算能力は万能すぎるので属性で分類するといいと思いますがどうですか。

114 名前:名無し客:2010/10/12(火) 21:00:37
息も出来ない位の稽古事モードにシフトしてパワーアップとか。

115 名前:名無し客:2010/10/12(火) 21:27:11
何だか頭にきたので神父の食事を暫くの間、、
・・・メザシと御飯だけにかえておきますね。

116 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/12(火) 22:39:40
 
「俺……藍染惣右介を目指そうと思うんだ……」
「何かまた言い出した……」
「まあ聞けミハル。妹紅は頼れる人間になって欲しいといったワケだ」
「はあ」
「頼れる人間は自信を持った人間だろう」
「まあ、そう……か、なあ」
「そして自信とは根拠の有無に関わらず自説を貫けるかどうかに関わっている」
「う、え? それは大分違うと思うけど……」
「そういう訳で、今日はルー……知り合いと藍染惣右介ごっこに興じてた訳だが」
「何やってんの……」
 
『あまり強いシロップを使うなよ……弱く見えるぞ』
『悪くはないが味覚が弱く見えるのかコーヒーの味に対するクレームなのかが問題だな』
『なに……払う埃が一つでも二つでも目に見えるほどの違いはない』
『いやその二つは大きく変わるよ!』
『驕りがすぎるぞルーツィア……最初から誰も味など解ってはいない。俺も、お前も、神さえも。
だが、その耐え難い空白も終わる……進化の過程で零れ落ちた『味覚』……これからは、俺が
味覚の基準となる』
『そのシロップで飽和したアイスコーヒーが!?』
 
「とまあ、こういう具合にだな」
「本気で何やってんの……?」
「憧れは理解から最も遠い感情だよ」
「いえもうなんていうか文脈を考えてセリフを使えッ!」
「使ってるだろう」
「どこが!?」
「いいか、妹紅が帰ってきたらだな――」
 
『ただいま……あれ、みんなは?」
『偶には外食もいいだろうと思ってさ。外に出てるよ』
『じゃ、イルは……?』
『お嬢様のご帰還をお待ちしておりました』
『それじゃ、わざとみんなだけ……』
『意外だった?』
『少しだけ』
『騙したつもりはないさ。ただ、お前達が誰一人理解してなかっただけだよ。俺の本当の姿を』
 
「こんな感じで!」
「……あの」
「なんだ」
「そのセリフ、文脈から考えても『誰一人理解してなかった』の辺りがもう最低過ぎるんですが」
「なんだと……! 文句なら藍染隊長に言え!」
「藍染隊長はこんなアホな引用する相手のことまで考えて喋ってらんないんですよ! 週間連
載なんだから! 毎週の引きに尽力するキャラばっかりなんだから!」
「強い言葉を使うなよ。弱く見えるぞ」
「いや、もうなんかその――うぜぇぇぇぇぇぇぇ!」
 
>>112
 
「なんだ。卍解の話題か」
「兄貴はもう鏡の前で卍解しててくださいよ。月牙天衝の練習しててくださいよ。漢字四文字の
名前にルビ振っててくださいよ……」
「そこは鏡の前で鏡花水月と言うべきだろう。鏡だけに」
「だからええとそのごめんなさい、マジうざいんですが!」
「強い言葉を使うなよ。弱く見えるぞ」
「その言葉はそんな万能に使っていいもんじゃあないッ!」
 
「で」
「なんですか」
「メアリがなんだ」
「……部屋で全力で落ち込んでるので、あたしの召喚なんぞに応じるヒマはないと思います」
「憧れは理解から最も遠い感情だよ」
「その言葉も使い所が違うし憧れとも違うしああああちょっと兄貴それウザ過ぎてあの!」
「ん、いや。メアリだろ」
「はい?」
「さっき普通に挨拶されたぞ。昨日は取り乱して悪かった、みたいな」
「は?」
「いや、だからさ。挨拶」
「兄貴相手限定で冗談みたいに健気モード入るんですね、あの人……」
 

117 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/12(火) 22:53:08
>>114
 
「稽古事なら全然オッケーですよ。通り一般のことはできます――茶道活花書道に雅楽、
武芸一般はそれなりに」
「出たよミハ姉の隠れお嬢スキル」
「隠してるつもりもなければ隠れスキルでもないんですけどね……」
「単に姉さんのオタク要素がそれを塗り潰してるだけだよね」
「ミもフタもないですそれ!」
「というか、武芸一般スキルのせいでメアリ姉さんにボコられるのもどうかと思う」
「言わないで……」
「なまじ戦えると不幸だよね」
「言わないで……映画で歴戦の兵士が言われるようなセリフだけど、この状況で言われ
ても何も引き立つところがなければ面白くなるような部分もない!」
「んー。前から思ってたんだけどさ」
「はい?」
「メア姉の武術全般の精度って、あれ、ホントに人間の範疇に含んでいいものなの?」
「ゴジラを撃滅させた後で判断した方がいいと思います」
「そしてそれに耐え続けるミハ姉のサンドバック具合は人間の扱いに含んでもいいもの
なのかな……」
「そっちは言うな……あたしは全力で考えないようにしてるんだ……!」
 

118 名前:名無し客:2010/10/13(水) 10:30:48
ミハルってアレじゃね?
他の姉妹みたく、クレアの残念成分と薄幸成分だけを抽出して出来た審問官候補だったんじゃね?

119 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/13(水) 21:25:22
>>118
 
「なんのことか解らないけどすげームカつきます……なんかもうどうしてくれよう」
「あまり強い言葉を使うなよ……弱く見えるよ」
「まだ継続してたのそれ!? ていうかフィーちゃん!?」
「え? ああ、兄さんが流行らせたいらしくて、私も微力ながら協力を」
「そんな協力はしなくていいんだよ!? 妹だってイヤなことはイヤって言ってもいいの!」
 

120 名前:名無し客:2010/10/13(水) 21:39:31
あまり新しくない言葉を今更使い始めるなよ……遅れて見えるぞ。

121 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/13(水) 21:52:10
 
「我が家の基準は世間とは違うので……憧れは理解から最も遠い感情だそうです」
「もう文脈も何もあったもんじゃないね」
「コミックス集めてなかった作品のセリフだけ抽出とか普通にキツいですよそりゃ。何考えてるんですかマジで」
「あまり強い言葉を使うなよ……弱く見えるよ」
「もうイヤだこの兄妹……!」
 

122 名前:名無し客:2010/10/13(水) 22:17:22
あまりクレアいクランツを使うなよ……メタルく見ハルぞ。

123 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/10/13(水) 22:37:39

正直ブリーチは初期が一番面白かっ……いや、何でもない。
取り合えずえーと、ただいま。


なんかイルが女泣かしたような気がして戻って来たんだけど。

……何かあった?



124 名前:名無し客:2010/10/13(水) 22:48:01
どうもこうも。いつものことでさぁ。

125 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/13(水) 22:54:11
 
「うぉお微妙なタイミングで! お、お帰りなさい妹紅姉……あ、兄貴が?」
「兄貴なら多分そろそろカッ飛んで――あ、お帰りモコ姉。あまり強い言葉を使うなよ……弱く見えるぞ」
「いやもうそのネタはいいから!」
「兄貴の憧れは理解から何マイルくらい離れてるんだろうね」
「割と深刻な定義をこの流れで突き付けるのも止めて!」
 
「そりゃお前――真っ先に突き付けられるべきは俺の愛情だった筈だからな!」
「来やがった……!」
「そんなことより――あれ? 何? 何でコレ妹紅は俺の胸に飛び込んでこないの? 想定してた展開
と百光年くらい離れてるんだけどコレ何コレ」
「……兄貴が女の子泣かした気配がしたので訝んでるそうです。わー、以心伝心。ところでヘイ、ヘイブ
ラザー! そろそろ巻き込まれる前にあたし全力でトンズラしたい気分なんでコンビニ行っていいですか。
全力で」
「久し振りの団欒にコンビニも何もないだろう」
「あたしのとっては生命の危機です」
「第一俺が誰を泣かしたって……ああ、もしかして」
「……昨日は、少々取り乱しただけです」
 
「お帰りなさい、フジワラさん。兄さんがお待ちでしたよ。他の何よりも」
「ん……ああ。うん、他の何よりもな」
「いや兄貴、そこはそう答える場所じゃ……」
「……。離れて暮らすのが平気でしたら、私――このまま文通家族として貴女と関わっても宜しかった
のですけれど。失礼、危うくお顔を忘れるところでした」
「いやいやいや、どんだけ離れても余すところなく記憶して忘れるところとかありえないから!」
「……っ、そう、ですね」
「とりあえずアレだ。お帰り妹紅」
 
「フィーちゃんフィーちゃん」
「なんだい姉さん」
「どこでもドアを貸しておくれよ」
「いやあ実は大姐が持ち出してね。ついさっき私達を残して皆がコンビニへ」
「大姐ェェェェェ!? 調停役が真っ先に逃げやがった!」
 

126 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/10/13(水) 23:07:31
>>125

……ふむ。
ああ。うん。分かった。空気で分かる。


覚悟はいいかな?



                 . ・  .
   .'           ,,;  ,∴
            ...、 ・  .,; ・   ‘ 
               ,.・.,,. ,
             :∧_∧,∴,;∴.,・..,・ ,,; 
       ∴ .   ( ゜дノ:∴, .,
            ⊂  ⊂)
         . ・‘  (  つ   ∴.'
            :,;し
          :, ∴・‘.',;
           ,,;:∴.,;        
         :,;,∴.' :・‘,;
          :,;:  ;
         ・,.    ‘
               鳳  ,.‘
       ,-へ,  , ヘ  ,  翼   ‘・‘
      ,ヽ_,_i=/__,」     天 
      ,'   `ー' ヽ     翔
      i <〈」iノハル.!〉∩    !!
      i L>゚ ー゚ノiゝ,,ノ       ,∴. 
    i>i ir⊂i `T´i'i
     .i>i  (つ, )   
      i.ル'   (ノ


妹さん泣かしてんじゃねぇダメ亭主――――――!!
家族だけは大事にしろって常々行ってるだろォがこのド低脳がァーッ!!







……ったく、だいたい何やったか予想つくけどさー。
お前アレだよ、取り返しがつかない類の繋がりなのよ? 家族は
私みたく孝行も出来ないまま取り落としたら一生後悔するんだから。
もっと妹さんたちを大事にしなさい。OK?



127 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/13(水) 23:26:01
 
「飛んだねぇ」
「飛んだね……あ、バウンドした。凄いね、聖矢の見開きページってこんなんだったんだって?」
「イタリア人に聞いて下さい……うわあ。ヤバいなんか承太郎さんにオラオラされた後の吉良さん
みたくなってんですけどどうしましょうコレ」
「どうもこうも……ほっといた方がいいんじゃない? だってさ」
「……な、」
 
「何やってるんですか貴女はぁーっ!」
 
「……ほらね」
「えーと……ごめんマジであたしそろそろ逃げてもいいですか」
「逃げてもいいけどメアリ姉さんの部屋から物騒なモノ全部仕舞ってからにしてくれると私としては
凄く有り難――おっと」
「……いや。待てメアリ。なんで殴られたかは解らないけど、妹紅にやられたって事は、ああ、これ
はつまり俺がなんかしたってことだからな」
「そんな、兄さんは何も――」
 
「……繋がり、ですか」
 
「家族」
 
「貴女にとって、私は家族ですか」
「おい、メアリ……」
「とっくに取り返しが付かないのに、平然と――そんな事を」
「メアリ……?」
「……兄さん。身体は大丈夫なんですね」
「あ? ああ、そりゃ……いやまあ大分痛いけど」
「良かった」
 
「藤原さん。良ければ――お話したいです。二人きりで」
「ちょ、メア姉!?」
「ご都合が宜しい日取りを頂ければ――私、型に嵌めてしまおうと思いますから」
 

128 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/10/13(水) 23:37:50
>>127

……ああ。まあ、そうだね。それは認める。変えちゃった事は。
けれど、だからって蔑ろにしちゃいけないものだから。
少なくとも私も、私に出来る限り、大事にしたいと思ってるし。
だからまあ、さっきは本気で怒ったんだけど、ね。


……ああいや、ミハルちゃん。大丈夫よ。
いつか来るって予感はあったし、覚悟は出来てるから。
メアリさんに認められなきゃまだ何も始まらないって、ずっと思ってたから。

うん。日取りはいつでも、そっちの都合の良いように。
強いて言うなら土曜か日曜、かな。



129 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/13(水) 23:53:32
 
「――確かに、聞き受けました」
「いや、大丈夫って……兄貴もなんか言って下さいよこれ!」
「なにかって……え? 藍染隊長のセリフ?」
「あんた今日はマジで駄目だな!」
「駄目!? ……いや、とりあえずメアリ、アレだ。話すなら今でも――」
「いいえ。今は駄目なんです、兄さん」
「駄目?」
「もう遅いですし――学業に差し支えては困ります。貴方の妹は、これでも生徒会の会長なんですよ」
「あ……いや。それは、そうだな。悪い、軽はずみだった」
「いいえ。それに――」
「ん?」
「一度――お手合わせ願いたかったんです。藤原さん、剣術もお達者だそうで」
「ああ、剣術『も』だな」
「ええ。お美しくて――思慮に深く、心身共に最勝絶異――ですよね、兄さん」
「ああ。まったく」
「いえ……兄貴……そこでまったくとか言っちゃうのは、だから……」
「ですから――未熟なこの身、藤原さんにご指南頂ければ、学べるところも多いかと」
「……そりゃそうかもしれないけど……剣術?」
「兄さんは――藤原さんが傷付くのが心配ですか?」
「どっちもだよ。幾ら練習ってもさ」
「ありがとうございます。でも、大丈夫です――ですよね、藤原さん」
 
「……それでは、私は今日はここで。休日、お待ちしていますから」
「ん……ああ、お休み、メアリ」
 
「……なんだったんだ、あいつ」
「あたしに言わせれば『なんなんだこの兄貴』という気分ですぜ……」
「なんだと……」
「私に言わせれば『なにしてるんだろうこの兄さん』という気分だな……」
「なんだと……!」
 
「そしてただいま帰ったぞ皆の衆――雪見大福を買ってきてやった!」
「そしてただいま帰りましたミハ姉その他皆さん!」
「そしてナチュラルに修羅場避けやがったな最悪なあんたらはコンチクショウ!」
 

130 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/10/14(木) 00:04:47
>>129

……ま、そちらの腕前もミハルちゃんから少し聞いてるしね。
負ける姿さえ想像できない流麗にして豪壮な剣士、って。
こちらこそ、きっと学ぶ事は多くなると思うよ。よろしく。

……ああ、大丈夫だよ。でも心配ありがと。
絶対イルを泣かすような決着のつけ方はしないから。
これだけは約束しとくよ。


……さて、と。思ったより早かった、かな。
ま、何とかなるわね。私は私に出来るだけの事をするだけ。

で、イル。お前は後でメアリさんにちゃんと埋め合わせしときな。
でないと今度は一の太刀打ち込むからね。OK?


おや、お帰り。こんな遅くにありがと。
……って、あれ、また見ない顔が。初めまして?



131 名前:名無し客:2010/10/14(木) 00:08:40
はあー、妹紅もずいぶんすごい人になったんだなー。

132 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/10/14(木) 00:12:54
>>131

そう? 幻想郷の連中も大概チートばっかりだけど。
後はほら、相性の問題。じゃんけんと大して変わらないわね。
……まぁ、そもそもガチ勝負の機会自体が限られてる、というか稀なんだけど。



133 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/14(木) 00:14:57
>>130
 
「埋め合わせ……ブリーチ的にか……?」
「アンタはもう黙れ」
「なんだと!?」
「あ、すいません間違えました――死ね」
「死ね!?」
「なんかもう久々にメア姉に味方したくなりました。……兄貴の敵として」
「今日は散々な言われようなんですが!」
「言われるようなことをしたからだよ。……やれやれ、で、妹紅姉さん。そっちは……どうぞ、大姐」
「初めまして、になるじゃろうな。私は――」
 
「通りすがりの古道具屋じゃ」
「紹介になってねえよ」
「この男の古馴染みの愛人じゃ」
「それは完全無欠の虚偽報告だ!」
「ふむ。その証拠にこの数日ここに寝泊りしておる」
「帰れっつっても帰んねえだけだろ!?」
「ともあれ、じゃ――」
 
「鴻――でよい。待ち侘びたぞ、藤原の。良い酒を持ってきたのにお主がおらんのでは開けるに開
けられん――さて、そういう訳で困っておってな。酔っ払う口実になってくれぬか」
 

134 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/14(木) 00:16:32
>>131
 
「兄貴フィルタとメア姉の皮肉。どっちを指摘するべきなんでしょう」
「実際、凄いとは思うけどね。兄さんに付き合えてる時点でもうビックリだ」
「そこに帰着するんですか、結局……」
 

135 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/14(木) 00:19:17
>仁「ボッシュート!」
 
 やばい……。
 草野さん萌える……。
 

136 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/10/14(木) 00:28:50
>>133

……いや、なんかもう本格的にダメだなお前。
つーか惚気るのは勝手としてももう少しTPOをだね。正直何度ぶん殴ったか数えたくないんだけど。
じゃあ、具体的に。今度の休みに映画か遊園地にでもデーと誘ってきなさい。
妹さんと仲良くするのも家族生活の内なんだからちゃんとなさいよ?
私のせいでイルの周りにいる人が不幸になったりしたら本気で泣くからね?


ん。私は藤原妹紅。こいつの恋人兼愛人兼伴侶兼調教係です。
で、そちらは―――ほう。愛人。
ちょっとその話、詳しく。
……流石にあの容姿でずっと独り身とかありえないと思ってたからさー。裏づけ出来たね。
うん、それじゃ酒の肴に聞かせてもらおうかしらね。思い出話とか。


>>134

まあ、フツーにブン殴れる時点でスゴいのかも知れないね私。
メアリさんの驚きっぷりから察するに。



137 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/10/14(木) 00:40:38
>>136
 
「妹紅に駄目とか言われた……死にたい……」
「さっきの有頂天から一気に奈落の底に……」
「いや……ごめん……ホントもう嫌だ……この世界が嫌になった……絶望した……生きててごめん……、
俺、ホント生きててゴメンな……」
「ちょ……っ、なにこのネガティヴなオーラ!? 一瞬で世界が真っ黒に!」
「生きてるのが嫌になったのはまあ良いとして、とりあえずメアリ姉さんへのフォローは欲しいね。切実に」
「メアリが……何? フォロー?」
「……いや……うん、もういいよ。詳しい説明はもういいんだけど、遊びに連れていくくらいでも。家族サー
ビスくらいできるだろう?」
「妹紅も一緒にな」
「……」
「ああ、久し振りに皆で出掛けるか。ハロウィンとか丁度良くない?」
「兄貴の頭がアッパーカットの練習に丁度いい位置にあります」
「なんだその強引なツッコミ!?」
 
「ふむ、妹と仲がよいのは結構なことじゃが――」
「お前は視覚と聴覚に問題があるらしいな」
「お主もな――しかしなんじゃ、犬のようじゃとは思っておったが、ついに調教師まで付きおったか。いや、
詳しく話してやろうとも。仔細漏らさず細々とな。なにせその頃といえば、調教されるのは専ら私で――」
「待てェェェェ!」
「なんじゃ。既に時効の話題を肴にして何が悪い」
「真実を! 話すのは良いから真実だけをな!」
「長生きしておると、どこからが実際にあったことでどこまでが想像の辻褄合わせであったのか曖昧模糊
としてきてな……」
「喋るな! お前もう酒だけ飲んで喋るな!」
 

138 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/10/14(木) 00:58:59
>>137

残念だがここで一歩引くのが大人の醍醐味ってヤツなんだよイル(何)
……つーか、その、なんだ。メアリさんのフォローに私がついてったら逆効果じゃん。
それとハロウィンの時期は妖怪……げふんげふん。いや、こっちの連中がハメ外すからな。
そんなわけでちょっと暇が空くかどうかは分かんない。


というか私がしっかり躾けてやんないとさっきみたいな事態が頻発するんで必然的に……。
出来ればこんなアホな事はしたくないんだけどね、仕方ないね。

……ああ、そうか。うすうす感づいてたけどやっぱり被害者が。
大変だったでしょ色々。こう、色々と。口に出来ないような部分が。

まあ話半分には聞いてるけどねー。
コイツを弄り倒すのは嫌いじゃないし、ふふふ。

や、事実だったらTSUGUNAIとかさせるべきだと思うけど。この場で。

【何】

139 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/10/14(木) 01:13:51
>>138
 
「……ハロウィンに一緒にいられない……もう死んだ方がいいかな、俺……」
「お主、なんというか底無しの駄目男じゃな」
「なんだと……」
「が――令閨にフラれた暁には、そこそこに慰めてやるから安心せよ。じゃが――そうじゃな。大変で
あったな。表に出せないような部分が」
「お前にそこまで色々した憶えはない……」
「適度に色々した憶えはある、と……」
「髪触ったとかそのくらいだろ!? イヤがってなかったじゃん! 別にイヤがってなかったじゃん!」
「心の中で痛みを堪えておった」
「後付けで何その設定!?」
「とはいえ――」
 
「――正直、この男を引き取ってくれる女子がおったのには魂消たがな。お陰で少々予定が崩れた」
「あ? 予定?」
「今となってはどうでもいいことじゃ――言ったとしても、鉛より鈍い鈍感男には通じまいて」
「なんだそれ……」
「なに、月下氷人の役割を執り損ねた、というだけじゃ。こんな時ばかり下らぬことに気を回すな」
「まあいいけど」
「償いをするつもりなら、まあ、受けてやらんでもないがな」
「するとは言ってねえ」
「令閨の忠言でもか」
「む……」
「そうじゃな……では、これまで通りの関係を通させて貰うとするか。ええと、そう、愛人を」
「だから違うって言ってるしお前今少し何言うか考えたな!?」
「あれだけ好き放題しておいて……今更責任逃れとは見苦しい」
「どれだけ好き放題したのか俺は微塵も知らないんだが!」
「枕がないと言っては私の胸を」
「いやその発言が漏れ出てくるお前の思考は既におかしいぞ!?」
 

140 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/10/14(木) 01:32:59
>>139

いやハロウィン以外なら普通に大丈夫なんだけど……まあいいか。
まずは家族関係を修復してからでなければ私とデートは出来ないと思え。オーライ?

あ、髪ナデるのそういえば好きだよね、イルって。一緒になる前も色々な人から聞いてたけど。
……髪撫でるのにかこつけて色々と触られたりしたと。なるほど。いやらしい……。
つーかイヤがってる人を無理やり襲うとかアレだよねー。あはははは。


私も会った当時はこうなるとは思ってなかったんだけどね。人生分からないや。
でもまあこうしてて楽しいし、生きてて良かったって思えるから、別に困りなんて一切しないよ。

ん? ああ。愛人作るくらいはオッケーってのは前から言ってたから別にいいけど。
私への気持ちが変わらないなら、その人のことも大事にしてあげられるなら、ね。

……さて。で、えーと、なんだ。何をしてたのか知らないけど責任は取れよ?
また私の知らんうちに女の子を泣かせてたら今度はバキっぽくブッ飛ばすからね?



141 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/10/14(木) 01:50:56
 
「定期的なイベントは全て妹紅と過ごすと決めていた俺のライフヒストリーが……」
「一緒になった上でそのストーカー振りはもはや常軌を逸しておると思うがどうじゃ」
「なったからこそ燃え上がる別の愛情もある」
「うむ。お主は病気じゃ」
「病気じゃない! 見ろ! 勘違いされた! 別に他の場所なんて触ってないのに!」
「ほう」
「なんだ」
「言い切れるか」
「言い切れるよ」
「酒で潰れておった時も本当にそうだったと言い切れるか」
「……」
「という訳で被害者証言Kの発言を」
「ごめん謝るから口閉じて」
「口を塞いでやる? 堂々とセクハラとは恐れ入った」
「お前もうホント帰れよ!」
「ふふふ。……が、まあ、楽しそうで何よりじゃな」
「あ?」
「私の処方より効くモノもあった――ということじゃ。よいよい、目的は果たせた訳じゃ」
「だからなんだそれ……」
「なんだ? ふむ。……ほれ、令閨もああ言っておる。これで一人でおっても形影相弔うこともあるまい。
堂々と私に甘えられるという訳じゃな」
「何言ってんの」
「責任を取るという訳じゃな」
「だから何言ってんのお前……」
「さて、藤原の。――忘れておったが、渡したい物があってな。受け取ってくれ――久し振りに作った天珠
じゃが、存外の出来じゃ。この手のモノを作るのには自信があってな――七堂伽藍をこれ一つで清める
程度には力も込めてある」
「……ああ、それ。俺も貰ったっけ。僧侶が付けてるお守りだっけ?」
「そんなところじゃ――お主との相性は知らぬが、令閨には悪くなかろうよ」
「ふうん……」
 
「なにせ、令閨にはメアリのことを頼まねばならんからの――お主らの息災を願ってじゃ」
「頼むも何も……家族が話すだけだっつーの」
「これじゃからな。――さて。この盆暗のことを、どうか頼んだ」
「ボンクラっつったか今!?」
 

142 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/10/14(木) 02:00:47
>>141

いやこっちの都合も考えてくれると助かるんだけどなそのヒストリーは……。
危ない時期だからどうしても外せないのよー。人手はいつも足りないし。
いつか泊まりで温泉とか一緒に行ってやるからそれで勘弁してー。

で、えー、っと。おっとと。いいの? これ。
なんかもう見ただけで凄い物だって分かっちゃうんだけど。
でも、うん、ありがたいのは本当にありがたいから、助かるわね。ありがと。大事にするよ。
……ふふ。なんか最近はいっぱい貰ってばっかりだな。
お返しはいつか、思いついた時にでもさせて貰うよ。

うん。任された。絶対不幸なんかにさせないから。
……ま、とりあえずボンクラ部分はどうにかして矯正しておきたいトコだけどね(酷い)
あの人の事も……うん。頑張る。


さてそれじゃ、私もお酒がけっこう進んじゃったし、休ませて貰おうかしら。
部屋は……あ、ダメだいつものとこだと確か隣にメアリさんが……。
えっと……ミハルちゃん、ちょっとベッドか布団貸してくれる? 無いなら床でゴロ寝でもいいけど。
流石にさっきの後で隣の部屋に行く無謀はしたくないってーか。



143 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/10/14(木) 02:16:33
 
「温泉ッ!」
「……なんじゃいきなり大声を。五月蝿――」
「いや……全然大丈夫だよ! 二人で温泉とか超楽しみだし! ハロウィンとか目じゃないし!」
「……ああ。また発作か」
「なんとでも言え……今度こそ二人で温泉に! かねてからの計画が実行に移せる!」
「仔細は語らぬでもよいぞ。耳が腐りそうじゃ」
「お前なんか今日矢鱈と口悪くない!?」
「口が悪い?」
 
「戯け。当然じゃ――勝ち誇る恋敵を目の前に、どう酒の力を借りれば平静を保てるかと思案して
おったところじゃからな」
「は……?」
「ふふ……これじゃからな。まったく甲斐もないわ。さて、そう約束して貰えば私は安心じゃな。で、
ミハル」
「ふぇ? ……あ、うぃっす。やば、あたし寝てた?」
「そのような時間じゃよ。お主、令閨と相部屋でも構わぬか?」
「え? いや、部屋……ああ」
 
「なるほど。メア姉ですか」
「そんなところじゃ」
「あたしは全然。姉上と一緒なら――いえ、過ごし易い部屋って自信はないですが」
「……」
 
「ミハル」
「なんです兄貴」
「お前は今凄まじくカン違いしたセリフを吐いている」
「は?」
「一緒に寝ると言ったら……妹紅が来る部屋は俺の部屋に決まってるだろう」
「……ええと」
 
「で、朝メア姉の機嫌を更に損ねたいんですか?」
「だからなんでそうなるんだ……」
「ええと……兄貴、死ね」
「ド直球!?」
「ごめんなさい大姐。ちょっとそのボンクラ取り押さえといて下さい。あたし姉上部屋に案内してちょっ
くら布団出してきますんで」
「うむ。ご苦労じゃな」
「今日はソレ貸しときますので、どうぞ抱き枕としてなり抱き枕犬としてなり、ご存分に」
「お前今さり気無く犬っつったか!? ちょ、妹紅!? 俺の部屋だよね!? ミハルを選んだりしな
いよね!?」
「ざーんねーん。あたしと姉上の間に割って入る余地はなかったのでした!」
「あるよ! あるからね!? ていうかお前が妹紅と一緒で俺がこいつと一緒ってどんな放置プレイ
なのか俺にはサッパリ!」
「え? ああ……うわ、何コレ、考えてみたら凄い背徳的……」
「イヤな納得をするな!」
 

144 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/10/14(木) 02:21:04
>>143

はっはっは。残念だが女泣かした男に委ねてやる身体は持ち合わせてないのだ。
今夜は悔しさでビクンビクンしておくがいい。あと反省もしとけ。

うん、お願いねミハルちゃん。悪いね世話かけちゃって。
それじゃ、お休み〜。



145 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/10/14(木) 02:30:27
 
「え――も、妹紅……?」
「ふむ」
 
「捨てられた男とはこういう目をするものか」
「捨てられてねえよ!?」
「世界の終わりを見たような表情をしておったのでな」
「それは――くっ! お前のせいだろ!? いやお前らのせいだ! よく解らないけどなんかメアリは泣
くし妹紅は怒るしミハルはなんか機嫌悪いし!」
「全て心当たりがない、と」
「当たり前だ! でも妹紅やっぱり可愛いなあ!」
「いやもうお主、死ぬとよいと思うよ」
「お前まで!?」
「うむ。死ぬがよい」
「だから死なないから! 妹紅と約束したから!」
「まあ、それは良いとして……私達もそろそろ寝ようではないか。どれ、慰めてやろうか?」
「慰……、いや。いやいやいやいや! こんな痴女と一緒の場所で寝られるか! 俺は一人で寝る!」
「最後の最後に死亡フラグを立ておって……仕方ない、フラグ回避の為にはやはり私が付いていてや
らねばな」
「いや、だからもう眠らせろよ! 妹紅に誤解されるしお前はメアリに誤解されたらどうするんだそれ!」
「ああ……そうか、考えておらなんだな。ふむ、今度こそ犬のエサにされそうじゃ」
「だから深夜帯にグロいんだよいちいち!」
 

146 名前:名無し客:2010/10/14(木) 14:51:59
ハロウィンは妖怪が張り切る時期だから構って貰えない。それを知って神父は絶望した。
そして考えた。なぜ妖怪は構って貰えるのに俺は構って貰えないのか。
それは自分が妖怪じゃないからだ。ならば妖怪になれば良い。異変の中枢になれば良い。

のちのブギーマンである。

147 名前:名無し客:2010/10/14(木) 20:01:40
やあ! 昨日はお楽しみでしたね!

148 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/10/16(土) 01:25:42
>>111
 
・ミハル(MIHARU)
 
 戦闘スタイルは海原雄山+範間勇次郎。嘘。柳生友景。メアリは柳生矩香。嘘。
 
 速度、攻撃力、共に最上級。姉と比較するとトリッキーな動きが多く、派生する技も搦め手が中心。槍、薙刀、短刀、
どれを使っても正眼を執ることは少ない。特殊な歩方と癖のある攻撃に慣れれば使い易い性質を持つ。
 世界の在り様を『聞く』ことができる人にお勧め。
 
・必殺技一覧
 
(白山流・初伝まではメアリ・ランカスターと共通。以下、自己暗示中のみ使用可能)
 
・石川流・皆伝「斬鉄」(いしかわりゅう・かいでん「ざんてつ」)
 ←←P
 コンニャク以外の万象を叩き斬る。
「またつまらぬ物を斬ってしまった……」
 見た目は超高速の抜き付け。
 
・白山流・極意「狂蔓」(しらやまりゅう・ごくい「くるいかずら」)
 ↓↓P
 メアリのそれの簡略版。敵の攻撃に合わせて発動。タイミング良く受け止めると、敵が行動開始した時間×自分の攻撃力分
のダメージを叩き込む。メアリの物と違ってオーヴァーキルではない。
 修験者の剣術である白山流は原始信仰の云々。人体の可動範囲を直感的に把握できるまで鍛え抜かれた反射神経が可能
にする返し技の究極。対手の攻撃を悉く受け流し斬り返す様が延々と続くことから、四方八方へ絡む蔓の如くと名付けられた。
 
・哭澤流・口伝「襖折」(なきさわりゅう・くでん『ふすまおり』)
 相手の近くで→K
 隠し技。グロい。
 
・哭澤流・皆伝「頭開」(なきさわりゅう・かいでん『かぶとひらき』)
 相手の近くで→→↓K
 隠し技。オーヴァーキル。とてもグロい。
 メアリの『狒々殺し』と同質の技。
 
・哭澤流・神伝「上臈燔柴」(なきさわりゅう・しんでん「じょうろうはんし」)
 相手の近くで→↓PK
 隠し技。オーヴァーキル。すごくグロい。
 刺し込んだ切っ先を支点に回転、人体の接合箇所を対象に斬撃し、一瞬で無数の肉片に解体する。メアリの「鵺殺し」と同
質の技(精度の次元は違うが)。元々は神官が生贄を解体する為の云々。
 さる流派が生んだ修練にも神懸りとなることを要請される異端の術であり、現代では半ば失われた技法とされる。修練に然
るべき型などは存在せず、そも剣術と呼べる代物ではない。
「人を蓄獣と見、血を祝いと見、あるいは生死を弁別せず、活物と無為と成さしめ、尚も言祝ぐ事」(神領目録『人柱志』36項)
 源流・哭澤のそれとほぼ同質。
 
・神道流・秘伝『布津之太刀』(しんとうりゅう・ひでん『ふつのたち』)
 相手の近くで→↓→K
 隠し技。自己暗示中のみ使用可能。
 秘密。現代の香取から失われた技術。
 
・児天流・初伝『釣鐘落』(こあまのりゅう・しょでん『つりがねおとし』)
 →K
 状況問わず相手をブン投げる。
 つまり体術。相手を脳天から杭打ちする変形の背負い投げ。
 
・児天流・極意『晨景寂滅』(こあまのりゅう・ごくい『しんけいじゃくめつ』)
 ←↓→P
 太刀、槍、短刀に共通。一定範囲を高速かつ連続で薙ぎ払う。
「刃の照り返しが空より有を成し、命と共に景色すら寂しくなる」
 本来は袈裟、逆袈裟の連なり。確実に五体を断ち落とし、首を斬り落とす。
 
・児天流・目録『玉藻封』(こあまのりゅう・もくろく『たまもころし』)
 ↓←P
 飛刀術。数本〜数十本の錐(某手裏剣)を断続的に投げ、調整された角度の乱反射で対象を刺し殺す。押したボタンの数に
比例して錐が増える。
 最大事、もはや重機関銃同然の刃物の嵐は雨滴のそれに匹敵するだろう。
 
・児天流・目録『祝屠』(こあまのりゅう・もくろく『はふりほふり』)
 ↓P(ダウン後、追加で↓↓P)
 裏太刀。
 
・児天流・目録『余燼掃』(こあまのりゅう・もくろく『よじんはらい』)
 ↓→P
 擦れ違い様に脛を斬り落とし、返す刀で背後から首を飛ばす。
 
・児天流・目録『遐風澹月』(こあまのりゅう・もくろく『かふうたんげつ』)
 →→P
 相手の背後に出現して斬撃する。三メートル以内であればタイムラグはゼロ。
 特殊な歩方を用いた体術であり、況や流派の軸を技とした象徴的なもの。
 遠く吹く風のように密く、霞む月のように朧。緋に染む瞳に影とも映らじ。
 
・児天流・印可『灯ェ廴撃』(こあまのりゅう・いんか『はやえうち』)
 体力がギリギリの時にしか使用できない。いわゆる乱舞技。
 ■■■木法使用時、例外なく対象をオーヴァーキル。
 隙を強引に見い出し、作り上げ、割り込んでは斬り崩す。相対速度の支配。
 
・児天流・神伝『大虚空』(こあまのりゅう・しんでん『おほそら』)
 エネルギーゲージ全消費で使用可能。
 憑神法/帰神行使用時に性質変化。
 
・一子相伝『環宇霊御柱』(いっしそうでん・『かんうたまのみはしら』)
 帰神行・天之御中主神時に使用可能。
 
・天地人別つ世を美晴して(あめつちひとわかつよをみはらして)
 いわゆる超必殺技。
 万象(諸概念)を断ち別つ理そのもの。
 

・一の太刀『曼珠沙華』(ひとつのたち『まんじゅしゃげ』)
 ↓→↓→P
 天賦の才のみが可能とする剣技の神域。技と云うよりは感性であり、感性と云うよりは法則である。
 受けた者は事物の要因と結果が逆転するが如く、自らの死から要因を知るとされる。
 メアリの「緋牡丹」の簡略版。メアリと違ってカウンターでしか発動しない。相手の武器を破壊する&破壊力は絶大。剣技では
セシルの「吾亦紅」(問答無用で即死)に次ぐ破壊力。
 
...etc
 
・憑神法(つきがみのほう)
 神霊を憑依させ(され)る。
 好むと好まざるに関わらず、神(ここで「神」とは何を指すのか厳密に定義する必要があるが、それは「天霊領記」第五章に譲
る)と意識を連ねてしまう者が存在することは知られているが、薬物、系譜に渡る神経的な操作において「神懸りになり易い」体
質を持つ人間を作る技術がかつて継承されていた。(中略)……の巫に至っては、半日、長い時は一週間も神懸りの状態が続
き、また、その時々によって憑いている神も違ったと言う。(中略)……この現象は自我と他者の境界の消失であり、当時の諸
医学では状態を見極めることすら不可能であった。(中略)……故に、巫は「人格を載せる」ことで憑く者達から解放されたが、
本来の「人格」が載せられた「人格」と同一性を保持しているか、また、その人格がどこまで人のそれであったのかは定かでは
なく(中略)……憑神の家系は厳しく咎められ、管理される事となった。
 
○憑神・天照大神(つきがみ・あまてらすおおかみ)
●鬼殺・草薙剣(おにごろし・くさなぎのつるぎ)
●真象十六結・八咫鏡(しんしょうじゅうろっけつ・やたのかがみ)
●神宝・八尺瓊勾玉(かんだから・やさかにのまがたま)
●神霊原子・極微点の連珠糸(こえのこ・こごこのさぬき)
●天壌無窮の神勅(てんじょうむきゅうのしんちょく)
●大咒顕言・迦楼羅大焔(たいしゅけんげん・かるらたいえん)
●竜神祝詞(りゅうじんのりと)
 
○憑神・アフラマズダ(つきがみ・あふらまずだ)
●創生原理・スプンタ・マンユ(ひふみよいむなやこと・すぷんた・まんゆ)
 
○憑神・素戔男尊(つきがみ・すさのおのみこと)
●大蛇斬・天蠅斫剣(おろちぎり・あまのははきり)
●地霊平定(ちれいへいてい)
●大咒顕言・十二神将来迎(たいしゅけんげん・じゅうにしんしょうらいごう)
●大咒顕言・不動大円鏡智(たいしゅけんげん・ふどうだいえんきょうち)
 
○憑神・饒速日命(つきがみ・にぎはやみのみこと)
●十種神宝(とくさのかんだから)
●■■■■
 
○憑神・鬼王大明神(つきがみ・きおうだいみょうじん)
●四夷七蛮暴れ伊吹(しいしちばんあばれいぶき)
●神器・如意宝珠(じんぎ・にょいほうじゅ)
 
○憑神・宇志採羅根真大神(つきがみ・うしとらこんじんおおかみ)
●鬼門大金神法(きもんだいこんじんほう)
 
○憑神・大陰魔王エホヴァ(つきがみ・だいいんまおうえほば)
●万霊万民調伏(ばんれいばんみんちょうぶく)
●八界覆滅(はっかいふくめつ)
 
○憑神・八重言代主神(つきがみ・やえことしろぬし)
●言霊・真辞の一言(ことだま・しんじのひとこと)
●言霊・重数霊(ことだま・かさねかずたま)
●逆祝詞・載景落滅(さかのりと・さいけいらくめつ)
 
○憑神・天津甕星(つきがみ・あまつみかぼし)
●地を割る(ちをわる)
●天を裂く(てんをさく)
●海を焼く(うみをやく)
●山を砕く(やまをくだく)
●星を落とす(ほしをおとす)
●伏ろわぬ王(まつろわぬおう)
 
○連憑・三貴子(つらねづき・みはしらのうずのみこ)
●三界制定(さんかいせいてい)
 
○連憑・伊邪那岐・伊邪那美(つらねづき・いざなぎ・いざなみ)
●天瓊矛・分生(あめのぬぼこ・ふんせい)
●天瓊矛・旋回(あめのぬぼこ・せんかい)
●天瓊矛・運動(あめのぬぼこ・うんどう)
●天瓊矛・進歩(あめのぬぼこ・しんぽ)
●天瓊矛・形貌(あめのぬぼこ・けいほう)
 
○八十神降し(やそがみおろし)
 

...etc
 
・帰神行(きしんぎょう)
 憑神法と違い、憑依そのものを目的とした咒。
 近親婚と血縁の中に作られた文脈が生み出す『文法』が描く式を以って、カムナガラと連結する。
 その原理は既存の法則(物理法則・定数)を破る一点を人の身の内に作り出すことであり、極端な話をすれば『神との融合』で
ある。この行において人は霊止(ヒト)であり(以下略)。児天流において憑神法が「神を人に近付ける」のに対し、帰神行は「人が
神に近付く」と峻別される。なお、脱魂シャーマニズムとの相違点は複雑化された技法と、連綿と続く相伝の系譜である。(中略)
神=火水(カミ)との相性は出生時に決定されている「霊止=霊子」の資質によって左右される。(中略)……また、資質は両親の
霊子相性により決定付けられる為、その餞別によってある程度は操作が可能であった。技法そのものは人道に悖るという理由か
ら明治に入る前に絶えたとされる。
 
○帰神・天之御中主神(きしん・あめのみなかのぬしのかみ)
○帰神・国之常立神(きしん・くにとのこたちのかみ)
○帰神・高御産巣日神(きしん・たかむすびのかみ)
○帰神・神産巣日神(きしん・かむむすびのかみ)
○帰神・元無極躰主王大御神(きしん・もとふみくらいぬしのおおかみ)
○帰神・母止津和太良世之大神(きしん・もとつわたらせのおおかみ)
○帰神・天之峰火男神(きしん・あめのほほおのかみ)
○帰神・訶志古泥神(きしん・かしこねのかみ)
○帰神・於母陀流神(きしん・おもたるのかみ)
○帰神・大斗乃弁神(きしん・おおとのべのかみ)
○帰神・大斗能地神(きしん・おおとのじのかみ)
○帰神・活杙神(きしん・いくぐいのかみ)
○帰神・角杙神(きしん・つのぐいのかみ)
○帰神・須比智邇神(きしん・すいぢにのかみ)
○帰神・宇比地邇神(きしん・ういぢにのかみ)
○帰神・豊斟渟神(きしん・とよくぬむのかみ)
●天地開闢(てんちかいびゃく)
●造化妙用(ぞうかみょうよう)
●至大天球(たかあまはら)
●天御柱(あめのみはしら)
●天■■木
●環宇卵
 
...etc
 

149 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/10/16(土) 01:37:52
>>115
 
「メザシはいい……妹紅が心を込めて焼いてくれるならそれでいい!」
「つーかメザシ好きですもんね、兄貴。納豆とメザシと梅干だけでゴハン二杯はイケる」
「日本人だしな。魚類はいいよ。大好物だよ」
「あー」
 
「そういえば、イカとかは?」
「ゲソぁ」
「……兄貴?」
「あ? ああ悪い、なんか発作が」
「何それ……」
「まあ、メザシでもいいんだよ。妹紅の料理なら。だが……お前がウォークマン聴きながら片手間
に文庫読みつつフライパンで焼いたメザシは却下だ!」
「差別だ……」
「そんな心が篭ってない焼き方で美味いワケがない」
「妹紅姉が同じ焼き方で焼いたらどうなんですか」
「妹紅が俺にそんな風に焼いたメザシを出す訳がない――そう、あいつの炎は俺への愛に満ちて
るからな!」
「いえ、ガスコンロの炎に愛情はないと思います」
「え? ああ、そっちか。……いや、コンロで焼いても妹紅の焼いたメザシならいいんだよ」
「だからその妄信が差別だと言っているッ。……憧れは理解から最も遠いんじゃないんですか」
「俺達には当て嵌まらないんだよ」
「どこからその根拠が沸いて出た……」
 

150 名前:名無し客:2010/10/16(土) 01:40:05
実は、弱キック連打で勝てませんか?

151 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/10/16(土) 01:53:26
>>150
 
「なんかヘンなコマンドを付けられた気がしたんですが……」
「気のせいだ」
「弱キックってどんなのですか」
「どんなのって……」
 
「メア姉の起き上がる度に絶妙な角度で飛んでくる足払いじゃない?」
「それ強キックって言うんですがね!」
 
>>146
 
「妖怪になれば――妹紅に構って貰える、だと……」
「お主、今何を考えた」
「いや。こう、なんとなく」
「なんとなくで殺人鬼が生まれては堪らんがの……」
「いや、そっちのブギーマンじゃねえよ! 敷衍のレベルじゃどっちもどっちだけど!」
「人攫いの方か。ほう、それは正にお主にピッタリじゃな。どれ、厄介事になる前に退治てくれようぞ」
「いやいやいや! お前に退治されるカラダは持ち合わせてねえ! 俺は――俺の全ては! 妹紅
の愛によってしか退治されない! ……あれ。何コレ。このストーリーすげえいい感じじゃねえか」
「うむ」
 
「それはない」
「なんだと……」
 
>>147
 
「いや、あんまり楽しくはなかった……」
「この男の場合、一度理性を無くすと歯止めが効かぬからの。自分が楽しんでおることも理解できん
とは可哀想なものじゃと思うが」
「だから誤解されるような言い回しをするな! いや、だから、その……仮に事実だとしてもお前をどう
こうしたワケじゃないし!」
「うむ。がっつきすぎじゃな」
「床に転がしといた簀巻きが何言ってんだろうなあ!」
 

152 名前:名無し客:2010/10/16(土) 01:56:27
かの有名な即気絶攻撃じゃね?>弱キック連打

153 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/10/16(土) 02:01:25
 
「へえ、そんなのあるんだ」
「有名っつーにはすげーですけどね。通常技でそれって。通常……技、」
 
「通常技の、蹴りの連続で、気絶……」
 
「……嫌なことを思い出した! 嫌なことを思い出した!」
「何かがミハル姉さんのトラウマを刺激した……」
「ああ、メア姉がダウン攻撃で」
「それ以上言うなぁぁぁぁぁぁぁぁーッ!」
 

154 名前:名無し客:2010/10/16(土) 02:10:07
とりあえず勝利までの流れを予想してみてください

155 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/10/16(土) 02:15:44
 
「勝利までの流れ、か……」
 
「抱き締めるキャンセル顔を覗き込むキャンセル頬に手を添えるから繋いで唇を塞ぐ、だな……」
「……何の話ですか兄貴」
「何って」
「ごめんあたしが悪かった何も言うな」
 

156 名前:名無し客:2010/10/16(土) 02:19:58
果し合いの下馬評は如何ほどに。
兄上様以外で。

157 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/10/16(土) 02:38:22
 
「妹こ」
「黙れ」
「うむ、黙れ」
「兄貴は黙ってて」
「兄さんは黙った方がいい」
「……えぇ……?」
 
「……っても、あたしにゃメア姉に勝てる人類が存在する事態が想像できないんですけどね。
でもまあ、今回は例外っつーか……ねえ」
「私としてはケンカして欲しくないけどね。下馬評? 幾らなんでも下衆すぎると思わないか」
「まあ、そうですよね……ん、んー?」
 
「フィーちゃん」
「ん?」
「前、あたしとメア姉が乱取り稽古する時にアイスで張って、全員メア姉に賭けたせいで賭けが
成立しなかったとか言ってませんでした?」
「ああ、だってそれはミハル姉さんだし」
「ミハル姉さんならなんなの!?」
 

158 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/16(土) 02:50:14
 
 MW風の探偵小説……だと……。
 
「謎は解けたよプライスくん。まずはチェルノブイリに行くんだ」
「なんだって、マクミラン……」
 
 ……。
 え、萌える……?
 

159 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/10/16(土) 19:01:51

……さて、ミハルちゃんの部屋が存外過ごしやすかったので良く眠れました、と。
というか、紙の枚数とかだけ見ると知人の家に良く似てる件。
書かれてる内容はともかく。


で、いつ始めようかな。
場所は殺伐スレでいいのかしら?


160 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/10/16(土) 19:03:04
>>158

読んだけど死ぬほどつまらなかったよ。
丸パクリ部分以外が非常に残念な出来だった……。



161 名前:メアリ・ランカスター ◆CREO.GFgRw :2010/10/16(土) 19:06:38
 
 いつでも――と言いたいのですけれど、十時では?
 早い方が宜しければ、九時でも構いませんけれど。
 
 ……けれど、ミハルの部屋の紙と言われても、あの子の部屋にあるペーパーは
ライブがどうのこうのばかりで……。
 死だの疫病だの、益体ない単語ばかりではなかったかしら。
 モービッド……エンジェル、だったかしら……?
 
 そういえば、クラウンの新作が酷かっただのなんだの言っていたけれど、冠が
どうしたのかしら……。
 

162 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/10/16(土) 19:12:16

……ああ、うん。なるほど。そっちは普通方面なのね。
まあこれはミハルさんが音楽に関して濃厚な趣味してるだけだから別にいいか(何)
音楽の表現にも色々あるよ、って話だねー。


ん、十時が一番ちょうどいいか。了解。
それじゃ、その時間に。

それは一応、音楽グループの名前だけど……いや、本当にコアな趣味なんだなぁと再認識。
私も姫神とか東儀とかの雅楽ばっかり集めてた時期があるから人のことは言えないけどね。あはははは。



163 名前:名無し客:2010/10/16(土) 19:22:06
けーねの部屋にも物騒な紙があったりしますか

164 名前:名無し客:2010/10/16(土) 19:26:57
神父の手の中で踊る二人のうち、最後まで立ってた方を全身全霊で愛してやるんですか。
赤いバラの花をいっぱいに敷き詰めた部屋にあるシルクのベッドの上で。
朝まで。

165 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/10/16(土) 19:28:58
>>163

吉原御免状と申したか。
あるいは一然書翰。


166 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/10/16(土) 19:33:57
>>164

状況によっては二人一緒に食いかねないから困る。


167 名前:名無し客:2010/10/16(土) 19:43:45
今日のメアリさん、清清しくて・・・・優しい笑みを浮かべてそうですね。

168 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/16(土) 19:51:18
>>160
 
 死ぬほどと申しましたか!?
 
 ……まあ、筋だけ追うと割とありきたりなんですよね。
 モジュール解除でロシア進行とか無茶モードのクランシーですし。
 核奪取他はサスペンスとしてはありそうだけど、コレは逆に使われ過ぎてるので。
 EMPでレーダー粉砕、内戦勃発、とかも……ありそうだなあ。
 
>>167
 
 カオ見てねーっす。
 怖くて。
 

169 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/16(土) 19:53:05
>>162
 
 メア姉も雅楽とかは聴いてますよ。
 クラシックも人並に……あと映画音楽とか。
 兄貴が聴くバンドだけはちゃんとキープしてるみたいですけどね。
 
 ……あたしの部屋に似てるってどんな感じなんでしょう。
 

170 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/10/16(土) 20:02:58

……戦場に赴く侍の笑みって感じかしら。

まあ、私も不覚にもわくわくしてたりするんだけど。
根本的な部分は血の気多いし。


>>169

紙が山積み。本も山積み。
和とじの文書や巻物、竹簡が所狭しと詰め込まれてる感じかなぁ。
ビブリオマニア歓喜。

>アレの小説
まあ、所詮はパクリ物だし……。
とある作家さんが言ってたけど、
「小説で盗作をする奴は自分の人生が貧相だと宣言してるようなものだ」
なんて話だった、というか。

まあそんなことより柳生大戦争を早く読み終えないと。
なんか途中から後金まで絡んできて更に面白くなってきた。



171 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/16(土) 20:11:49
 
 あー……フィーちゃんの方が相性良さそうっすね、その部屋。
 兄貴の部屋はご覧の通りのアレですし。
 
>剽窃
 
 ムズいところではあると思います。
 度々出てくる議論ですけど。
 文章には著作権を設定し辛いから、何を以って盗作とするかって、出版のレベルで問題になっちゃって。
 本格ミステリ黎明期の作家さんだと、敢えて解るような「ネタとしての引用」を入れてるんですよ。
 荒木先生もスタンド名で似たことやってますが、あんなのですね。
 軍事サスペンスなんてのは尚更で、どうしても筋が似ちゃうんですね。軍事政権の体質が誰それに似て
るとかこれフォーサイスのアレだろう、とか。でもそれ言い出すとキリがない訳で。
 海外作家で三人くらい類例みたことありましたっけ。モロかぶりの。未訳のにも筋が微妙に似てるのとか
あったりして、まあ、そういうもんなのかなあ、ってジャンルだったりも。
 ミステリで言うとトリックに著作権がない、ってアレですね。
 
 とある作家……誰だろ。
 このへんの話題に触れてく人ってあんまいないんですよね。
 掘り下げても仕方ないってことで。
 
>柳生
 
 荒山先生はやり過ぎだと思います。
 どれも。
 

172 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/10/16(土) 20:16:23
>>171

そうだねえ。後はどうやって違いを出すかだけど……。
この辺が文章の難しいところなのよね。癖、というか特徴を見出すのが難しいっつーか。
特徴的な文章を書く人はいても非常に稀で、時代が下るにつれて模倣や派生するパターンもあるし。

ただ、アレだよ。登場人物の名前もそのまんまで展開もまんま。
ラストシーンの拳銃滑らせて渡すところまで全部パクってるのは駄目だと思う。
マジで。

ま、仕方ないというか、小説の性質を考えるとみんな思う事な気もするけどね。
自分の中以外から、言葉ってのはなかなか持ってこれるもんじゃないから。
一度自分の中で取り込んで血肉にしないと。

>柳生

あの人は誰と戦ってるんだろうなぁ……。
朝鮮半島へ歪んだ愛情を持ってる事は良く分かるんだけど。あと隆慶先生にも。


173 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/16(土) 20:25:46
>>172
 
 クセは……えーと、キング先生だったかな?
 『書いてればそれが貴方のクセです』とか言ってましたけど。
 基本、リーダビリティ以外の文章の根本って、個人の文体以外の何物でもありませんけど、
それが何かから受け継いでないことってほぼゼロですからね。
 それ言っちゃうとあたしの基本は京極先生のまんまだったりします。
 
 展開は……ああ。
 そういうことですか。
 いや、でもMW2クラスだと名前そのまんまは逆に難しいような……えぇえ?
 
>荒山先生
 
 「俺柳生の追及と俺以外の柳生の追及」なのでは。
 「柳生良いよ! 柳生読めよ! 誰のでもいいから!」感がスゴすぎて燃えます。
 日本総柳生化計画。
 伝奇界の冲方先生って感じかなあ。
 

174 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/10/16(土) 20:35:43
>>173

んむ、そうだね。
私は冲方先生の影響が今のところ一番強い、かな?
それ以前は隆慶一郎先生だったりとあるラノベの人だったり色々。
京極先生に影響受けてた時期もあったかな、そういえば。
基本的に雑食だから広範囲に影響受けてるのよね、私って。

……ね?(苦笑)
まあ、剽窃って言うのはつまり、そういう事よね。
アレンジしたり改良加えるならともかく、だけど。
そのまま持ってきて捻じ込んでも上手くいかない典型というか、ねぇ。
まあ何より問題なのはそいつを文庫化しちゃった出版社の方なんだけど。
電撃文庫でも似たようなケースあったし、どうなってんのかしらね、ホントに。

>荒山先生

あ、そうそう柳生! あの熱意と執念は本気で異常。
上で言ってた歪んだリスペクトもまず柳生あってのものだしね。
でなきゃ臨海君にわざわざ新陰流使わせたりする訳が無い。



175 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/16(土) 20:52:06
 
 人間の脳は読んで憶えたことを意味論的に把握してるようでそうでない、とか姉貴が
なんかどーのこーの言ってたっけ。
 自分で影響を把握できないってのは、まあそういう意味ではないかと。
 
 捻じ込むと問題が起きるのは……んー。
 全体の整合性が「元ネタ」に引き摺られるって例じゃないでしょうか。
 最近はそんな聞かないですけどね。
 ……っても、あったんですね。
 
>柳生の鬼
 
 朝鮮ネタが顕著に出てきたのは一応中期からですしね。
 多分他の人の柳生も大好きなんだと思いますよ。
 誰の黒宗矩が一番燃えるのか、みたいな。でもこれはちょっとイヤすぎる。
 

176 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/10/16(土) 21:12:38
……あと一時間。


>>175

一応、今まで読んできたタイトルは全部覚えてるんだけどね。
手元に残ってるのもいっぱいあるし。
そういう意味じゃ、私は自分の歴史を保存してるのかも。

……うん。
正直フザけてるとしか思えないんだけどね。


>オレ柳生

なんというか変態に技術を与えた結果がコレだよって感じだね(何)
でも本気で面白過ぎるから扱いに困るというか……ははは。
実際ココまで柳生をメインに取り扱い続けた人ってそうはいないわね。
その熱意はマジ尊敬。



177 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/16(土) 21:31:25
 
 実際、こういう機会でもないと掘り下げの機会とかないですね。
 ついさっき即興で背後関係とか沸いてきました。
 上のコマンドもだけど。
 
>タイトル
 
 印象強いのは大体憶えてますね。
 二回三回と読んだ作品の方が記憶に定着してるのは映画と一緒かな。
 漫画だと読み捨てちゃったりしてるんだけど。
 
 ……読んでみないとなんとも、だけど、うーん。
 あたしがMW知らなかったら楽しく読めたりするかもしれないですね。
 
>柳生
 
 謀略の歴史とか一族の相関とか、ある意味では姉上の作品が織り成してる厖大な二次創作の
関係に近いんじゃないでしょうか。むしろその先輩、というか。
 柳生一族を画いてきた世界の上に無限大に重ねられるレイヤー。
 言い過ぎかも。
 でもそんな感じ。
 

178 名前:名無し客:2010/10/16(土) 21:32:48
正直、「尻一つ!!」は最悪のオレ柳生だったと思う。

179 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/16(土) 21:36:25
 
 しかしそれも柳生よ……。
 

180 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/10/16(土) 21:43:05

大戦争の夜伽の下りは爆笑してしまった記憶が……。
アレやれんのはマジで荒山先生だけだと思う。

あ、導入どうする?
そっち先行の方がやり易いなら任せちゃうけど。


181 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/16(土) 21:45:09
 
 ん、あ。
 そっか、場所はこっちが先導しなきゃですね。
 じゃ、こっちで始めましょうか。
 場所は……川原か山の麓か、どっちかですかね。
 
 木刀か真剣かは知らないのですが。
 

182 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/10/16(土) 21:48:42

いや、真剣だとその、死んじゃう気が。
……いや、真剣でもいいのはいいけどさ。
こっちはそっち斬れないんだよね。魂的に。ルール的に。


183 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/16(土) 21:50:26
 
 そこはまあ……じゃあ最初は木刀で。
 水が綺麗な場所なので川にブッ込まれるくらいは問題なさそうだけど、寒いので山かな。
 

184 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/10/16(土) 21:52:05
その辺はそちらの好みで。
こっちは手札決まってるし、地形に左右はされないから。

……最初は、か。
結局、則宗持ってく必要あるのかぁ……人間相手に使うのはやだなぁ。
出来れば使わないで済むように祈ろう。


185 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/16(土) 22:29:08
 
 とりあえず振りだけまずは。
 別にいきなりチャンバラってワケでもないでしょうし。
 山なら……まあ、ウチの周りよりはマシだと思います。
 

186 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/10/16(土) 22:52:53

振りはこんな感じで。後はもう、何時でも仕掛けてどうぞ。
……ENDは一応三パターン考えてるけどこれはまあ、後で。


187 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/10/16(土) 23:49:19
―――だ、大丈夫?
一時間近くかかってるけど。

188 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/16(土) 23:52:33
 
 あ、すいません。
 前フリだけで良かったモンかと思って。
 これでやっとこさ普通にいけるかと。
 

189 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/16(土) 23:54:03
 
 アレですね。
 あのまま斬り掛かるとホントにただ嫉妬で戦ってるだけになっちゃうので。
 ……あれ、メア姉ってホントにそんなだけだったらどうしよう……。
 

190 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/16(土) 23:54:51
 
 あ、そうだ。
 こっちから斬り掛かった方がいいならここから即座に踏み込みます。
 もし返答不要ならそっちで。
 

191 名前:名無し客:2010/10/16(土) 23:57:20
ン…?
意味を無くして中断した『実家に挨拶編』を妹紅視点に変更して再執筆されんのか?
それじゃ『遠い太鼓〜イタリアで』の存在はどうなるんだ。

192 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/17(日) 00:05:36
 
 このタイミングか!
 

193 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/10/17(日) 00:27:19
ごめん遅れた。
体勢整えたから切りかかっていいよ。
全力で捌く。


>>191

いや、せめて終わるまで待って(汗
ぶっちゃけこんな早く来るとは思ってなかったからさー。
決戦自体はかなり前から予感してたけど。


194 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/17(日) 00:48:17
 
 普通の唐竹割りです。
 ヘタしたら多分衝撃波で木刀ヘシ折れますけど。
 

195 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/10/17(日) 01:07:26

受け流して勢いのまま回転、低空の葦切りから変形して斬り上げ。
スピードに関してはまだトップに乗ってないから適当に捌いていいよ。
私はスロースターターなんだ(何


196 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/17(日) 01:39:11
 
 背後からの突きですね。
 次当たり技でも仕掛けます。
 あたしが喰らった奴とか!
 

197 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/10/17(日) 01:53:05

インターバルで刷り上げ小手→左手に持ち替えて片手面。
予定ではそろそろトップスピードに乗る、かな。
ただ投げ技とかが来たらまたちょっと変わる。

そしてそれは非常にフェイタルな気配がするんだけど気のせいかな(何)

198 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/17(日) 02:29:52
 
 すいません、少し遅れました。
 躊躇いもなく凶器出してるので、そろそろ本気になってると思って頂ければ。
 

199 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/17(日) 02:51:36
 
 ああっと、そうだ。
 もし時間ヤバそうなら、最悪明日までは延ばしても。
 
 とは言っても、明日ちょっち生徒会に呼び出されてますので、帰るのは九時くらいなんですけど。
 

200 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/10/17(日) 02:56:49
霞の極意発動→手裏剣返しから唐竹割り返し。
その様はあたかも霞を斬るが如く、手応えは無く只只他我が目を疑う物也、と。
とりあえずリクエストにお答えしてこっちも本気モード。
多少の無茶も何とかなる、と思う。


てかあんな技を日頃から喰らってるのかよミハルちゃんは。
私より頑丈なんじゃないのか。


201 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/10/17(日) 02:57:29
>>199

大丈夫だ、問題ない。
そっちの都合で合わせてくれればいいよー。


202 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/17(日) 03:03:10
 
 了解です。
 そんじゃ、もし四時半辺りで巧い絵が見えなかったら一度切るって事で。
 その場合も長引くのはヤなので、確定で今日の夜。
 
 ……急に予定ブッ込まれたのが昨日の夜だったので、なんか申し訳ないです。
 
>いつも
 
 いえ、流石に凶器は……。
 兄貴への言い訳が立たないでしょうし。
 

203 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/10/17(日) 03:22:54
……大変だね、そっちも。
まあ、了解。こっちもそのくらいで一度切り上げるよ。
しばらくはこっちいるから時間も大丈夫だしね。

>凶器

問題はそこなのか。

情ケ無用過ぎる。


204 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/17(日) 03:47:45
 
 ういす、申し訳ありません。
 サックリ片付けて帰ってこれる……と良いなあ!
 
 で、ここから先は、まあ、姉貴と姉上の勝負なのであたしらはなんとも。
 動作そのものは燕返し(というか虎乱刀)です。
 
>凶器
 
 問題はそこですよ。
 更に言うならメア姉の容赦のなさですよ。
 つまりいつも通りですよ!
 

205 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/10/17(日) 04:41:34
とりあえず捨てた。
後は自分でも良く分からない動作の連撃で(何)
敢えて新当流使わないのはアンチテーゼみたいなものって事で。
そっちがズレるならこっちもマトモに付き合わないよ、って感じ。ただし人間の枠は超えない。

……一応、剣豪小説よろしくストイックな展開を予想してたんだけどなあ。
どうしてこうなった。


とりあえず常識に囚われてない事は分かった。
……なんでこう、私の周りには無茶な人ばっかり集まるのやら。
こっちだとミハルちゃんやフィーちゃんくらいよ、常識人って。

さて、じゃ、時間だし今日はこの辺で切り上げ、かな。
また明日。


206 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/17(日) 04:48:47
 
 そこはこう、時間までに終わらせようとしたせいで。
 ……どーしたもんでしょう。
 最終的に純粋なとこに戻して、ってのはアリかもしれませんけどね。
 
 というか演算だのラプラスだのやってる時点でストイックにゃやれなかったんですが。
 どっちかと言うと、そこは型に嵌める展開でないと。
 
 と。
 それでは。
 

207 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/17(日) 04:56:28
 
 前フリって!
 
 ……あー。
 急ぎ過ぎたかなあ。
 とりあえず、巻き戻せる流れは考えときます。
 「予定調和になってしまう全て」に対するアンサー、ってとこだけ動かさなければ大丈夫なので。
 

208 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/10/17(日) 05:11:30

いやあ、こっちとしては粘り続けて少しずつ演算にズレを混ぜていって、
最後に必殺の一撃(相打ち上等か当てない斬撃)を割り込ませる展開を考えてたんだけどね。
まさか人間を辞められるとは思わなかった……。

まあ、うん。
最後に戻ってこれるなら私が負けても話作れるしありがたいかな、と。

それじゃ改めておやすみなさい。

209 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/17(日) 05:22:13
 
 あー。
 というより、こっちはアレですね。
 
 『そういう風にしか世界を見られない』前提と、そこに見い出せる意味、みたいな感じで
書いてたので、思想そのものが違うって感じですかね。
 技術は技術で、そこに意味を見い出した(フリをしている)のがメア姉で、今はどっちか
というとそれを否定している(フリを止めた)、っつー感じです。
 メタなとこにカオ突っ込むと、セシルさんとは正反対ですね。
 偽物でも意味を見付けられれば構わない人と、そうでない人と。
 
 状態としては、『それも含んでしまう演算』として書いてますからね。
 空間と時限の話になるけど、一つの集合を含む集合(を、含む……×∞)を演算できる
可能性があるなら、って。
 了解しました。それじゃ、そっちに近付けられるようにします。
 

210 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/17(日) 05:24:38
 
 あ、思想ってのは『剣術に対する』ですね。
 こういう時はちゃんと前フリ書ける状況があった方がいいかなとつくづく。
 
 では、お休みなさい。うー、流石にこれ以上はやべーっす……。
 

211 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/17(日) 18:32:58
 
 速攻片付けました。あたしすげー!
 
 あとカタチも作っといたので一つ。
 
・量子演算(波動関数の書き換え。保存則限定破綻→刀とか諸々生成)中、ラプラス(空間全体を
演算、つまり『書き換えている自分』を含む→境界条件が存在しないので常時演算しかない)破綻
・それを避けられる→『その手段』では届かない
 
 で、どうでしょうか。
 早い話、今のを潜り抜けて頂ければ問題ありません。
 
 基本、姉上と違って『人間』と『そうでない人間』の境界が存在してませんから。
 初期条件の違いで苦しんでる人もいるってことの象徴みたいなヒトですかね。
 兄貴と一緒で。メタ会話。
 

212 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/10/17(日) 19:07:42
んむ、難儀な人たちだねマジで……どう説き伏せたものか。
私がやってる事は似てるようで違うことだし。

わざと自分から型を捨てる事でそういう選択肢もあるとかしたかったけど……ふむ。
まあとりあえず避けちゃうか。ギアはトップゾーンのままだから多分いける。


213 名前:名無し客:2010/10/17(日) 19:29:34
最近はラプラスがラブプラスにしか見えなくて困る。
クル助には猫丸出しのリンコがお勧め。

214 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/10/17(日) 19:31:49
 以下、与太。

・『霞』

 周囲の環境と自己を調和させる事で常に自身を(戦闘において)理想的な状態に置く技術。
 すなわち相手の不意を常に突き、間合いを悟らせず、太刀筋も隠し通した状態を保つ。
 相手の操作と霍乱、自身の逃走さえも戦術に含めた完全回避の極意でもあり、新当流の真髄である。
 自身の存在を相手の感覚からほぼ完全に消し去る為、超高度なステルス化とも言える。
 あらゆる場面で活用可能な上に妹紅自身の特性から相性のいい技術だが、対セシル戦の時は未使用。
 自身が調和した環境『ごと』叩き斬れるセシル相手では無意味どころか不利になると考えたから。

 本来、一の太刀はこの技術と併用することで常に必勝の奥義となる。
 ただ、妹紅自身においてはまだまだ未完成。奥義の最終形は触れずして勝ち、戦わずして勝つ事也。
 卜伝自身の口伝によれば、狂わされた間合いから放たれた剣は当たらずとも相手に『斬られた』と錯覚させ、
無血にて敵を倒す事も可能であるという。

 ただし、現代においてはこうした技巧は失伝されている為、その真相を知るものはいない。
 いくばくかの伝承―――無手勝流などの逸話が僅かに残されているだけである。


 正に幻想の剣技。


>>213

待て。あのゲームはハマッたら現実に戻ってこれなくなるぞ。



215 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/10/17(日) 19:43:24
 
 了解。
 だとすると、まずは進めるだけ進めてもいいか。
 と、その前に汗だけ流してくる。
 
 つーかリンゴは最近食べてねえよ。
 そろそろ柿の時期だから……妹紅と『干し柿』なんかを作るのは悪くないがね……。
 

216 名前:名無し客:2010/10/17(日) 19:57:07
リンゴじゃねえよ!リンコだよ!漢字で書くと凛子!

というか『もこーとリンゴ食べて失楽園!』じゃないのか。

217 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/10/17(日) 20:06:03
>>215

そういえばそんな季節だねー。秋の味覚が本気出す時期。
そろそろ準備しとくか。

そして壮絶な話題のドッジボールを見た。


218 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/10/17(日) 20:42:37
 
 風呂で眠り掛けるとか危ないな!
 
>リンゴ
 
 ごめん。なんかマジでごめん。素で間違えてた。
 ああ、ああ……ああ?
 ヒト?
 
 いやまあ失楽園は結構だが……俺の部屋じゃないとな……。
 
>>217
 
 ああ、柿は良く貰うからな。
 うん……こっちだと路上販売とかでさ。割と安いんだ。
 そっちだと、『買う』必要なんかないのかもしれないけど。
 ま、ともあれ、巧い具合に干し柿にする渋柿が見付かればいいな。
 

219 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/10/17(日) 21:02:49
風呂で眠たくなるのは意識混濁のケースが多いから気をつけるんだ。

まあ、この時期にとって乾すのがちょうどいいのかも知れないけど……。
ただアレだ、他人の家の干し柿を勝手に持ってく奴がいるからな。
うまく偽装しないと……マクミラン先生がいれば楽なんだけどなー。

【そこまでやるのか】

220 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/10/17(日) 21:12:14
 
 だー、今日はNHKスゴかったんだよな……ビデオに任すか。
 
>>219
 
 ああ。
 ……それじゃ、危険防止に一緒に入ってくれると嬉しかったりするかな……。
 
>柿
 
 ああ、そういや干し柿持ってかれたとか言ってたな、前。
 こっちじゃよっぽどそういうことって有り得ないんだけどさ。
 

221 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/10/17(日) 21:15:45
>>220

や、湯温ちょっと下げるだけでいいんだけどさ。
……まあそれは、今度どっか温泉に行った時でも。
この伝奇アクション終わってから。厄落としも兼ねて。

まあ、なんだ。竹林に狡賢い兎や妙にとぼけたお姫様やらがいるんでね。
まだまだ油断ならないってトコだよ。困ったもんだ。
……つーか、正面から言ってくれりゃ少しは分けてやるっつーのに。
やっぱりあいつは良く分からん。



222 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/10/17(日) 21:25:05
>>221
 
 ……い、良い……!?
 いいいい色々良い!?
 
 竹林は……ああ、姫さんだけじゃなかったんだな。
 そこらへんは俺には解らないけど……。
 なんだかんだ言って、俺の知らない関係、だな。ホントに。
 

223 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/10/17(日) 21:50:11
 
 ……最後まで見てしまった。
 しかし、なんでか知ってるBGMばっかだったな。
 
 ごめん、それじゃ始める。
 

224 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/10/17(日) 22:00:33
おっけい。
出来れば良い形に収まりますように。


225 名前:メアリ・ランカスター ◆CREO.GFgRw :2010/10/17(日) 22:49:28
 
 お待たせしました。
 貴女の言う「怪物」の程度を聞かせて頂きます。
 それでは――参ります。
 

226 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/10/17(日) 23:44:01

行ったよ。ステルスモードからの不意打ち刺突。
読めるかどうかは―――うん。
まあ上の展開通りならメアリさんがアレを捨てた時点で破れるね。

怪物の条件―――は、また後で。
私の『死なない』っていう部分はもうちょっと美味しい場面で開陳したかったり(何)


227 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/10/18(月) 00:50:22
 
 セシルの技と一緒。
 『命中精度』自体はこっちのが上だろうけど、破壊力も規模もセシルには次元で劣る。
 まあ、普通に考えたら致命傷どころじゃなくてオーヴァーキルだけど。
 でも、ま、妹紅にとっちゃ、メアリの『普通』の方がまだ上だ、ってとこに繋げるには悪くないだろ。
 こんなのは、「ただの怪物の所作」でしかないからな。
 

228 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/10/18(月) 00:53:03
 
 ああ、形式自体はアレ。
 エルリックのストームブリンガー編最終巻。
 姉妹剣の乱舞。真っ黒だから多分カタチも一緒。
 

229 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/10/18(月) 01:31:16
ふう。我ながら無茶だけど避けた。避けきった。
イメージとしてはエメラルドスプラッシュのDIO様式ピンボール回避。
ついでに最終兵器も投入。

……いささか風呂敷広げすぎたかしら。
ちゃんと今夜中に収束するといいなあ(汗)


230 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/10/18(月) 01:38:20
 
 じゃ、こっちも。
 ……でもま、ほぼ完結だと思うけどな。
 ただ明日が明日だし、危ない時間だけ書いといてくれれば。
 

231 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/10/18(月) 01:42:06
大丈夫だ、問題ない。

あ、今週はしばらくこっちに居られるんで。
そこは安心していいよ。そっちの都合だけ気にしてくれればそれで。


232 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/10/18(月) 01:43:25
 
 オッケ。
 じゃ、ショートスリーパーモードの勢いで。
 
 とりあえず進めてくるかな。
 

233 名前:メアリ・ランカスター ◆CREO.GFgRw :2010/10/18(月) 02:45:24
 
 レスを分けてしまうと面倒なことになってしまいますから、一度でケリを付けるつもりで行きました。
 一の太刀には違いありません。”吾亦紅”ならぬ――”緋牡丹”でしょうか。
 だから、後はお任せします。
 

234 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/10/18(月) 03:22:36

秘剣「空の太刀」……なんてね。
状況は見ての通り相打ち覚悟で通した幻の一撃。
後は……そっちの捉え方次第、かな。
これが斬らずして斬るっていう私なりの回答。
試合に負けて勝負に勝った……なんてのはまあ、いいか。どうでもいいや。

とりあえずちょっと早いけどお疲れ様。
即興の割には何とかなって……たかな。なってるといいけど。


235 名前:メアリ・ランカスター ◆CREO.GFgRw :2010/10/18(月) 03:27:53
 
 ……とことんまで精神論のヒトなんですね。
 本当に――厄介な。
 
 仕上げてはおきますが、時間が時間です。
 お休みになられるのでしたらご随意に。
 
 けれど……精神論の人にしては、『死が二人を』なんて、いかにもな常套句ですね。
 兄さんの浸水振りからしたら、『死さえも別つことはない』なんて言いそうだったのに。
 それじゃ、『死のその後』は私に分がある――そういうことですか、これ?
 
 ……本当、厄介な人。
 

236 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/10/18(月) 03:37:58

どっちかって言うと気とかその関係の方が近いかも。
触れずして相手を倒す、みたいな。ちと胡散臭いのは確かだけど……あははは。
それを私なりに昇華して、新当流の中に組み込んだって事で。

んー、ああ、いや。あっちで話そうと思ってたけど早めに伝えるかな。
……実は私って不老不死なんで。一緒に死んでやれないのよね。


ああ、そこは気にしないで。>時間
言ったとおり、明日、ってか今日は丸々空いてるから。


237 名前:メアリ・ランカスター ◆CREO.GFgRw :2010/10/18(月) 04:24:02
 
 タイミングが逸れて申し訳ありません。
 一度で締められるように――と思いまして。
 
 ……不老……。
 
 は……?
 
 ……あ、いえ。
 一緒に死んでやれない、というのは――もっと単純なことですよ。
 あちらでも言いましたが、「それくらい言えないなら」――いえ、「やれないなら」、まだまだ認められない。
 そういうことです。
 
 それでは――お姉様、、、
 お疲れ様でした。
 

238 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/10/18(月) 04:45:48

少し悩んだけど、呼び捨てはなんかしっくり来ないから、私もお姉さん呼びで。
……てか純粋な剣の腕だと多分そっちの方に分があるからなぁ。
素養で言うと私はゼロからのスタートで才能無いのを年月と実戦経験で強引に補ったタイプだから。
むしろ学ぶ部分が多いかも。


で、まああの失言(何)についてはフォローをしといた。
……どっかで上手く私の不死性に関する記述を組み込めれば、もうちょいスムーズに表現できた気もするけど。
とりあえず、そういうことで。


うん。お疲れ様。
―――あと、お付き合いありがと。メアリ姉さん。
それじゃ、また。


239 名前:メアリ・ランカスター ◆CREO.GFgRw :2010/10/18(月) 04:52:05
 
 はい、お疲れ様です。
 不死性は――流れとしては難しいでしょう。
 本来は即興劇である筈の演目が長引いてしまった訳ですから。
 であれば、別の機会でも期待しておきます。
 
 それに、ほら。
 死なないなら――丁度いいですからね。
 
 少しだけ眠っておきたいですし、これで失礼します。
 今日の内に補完だけはしておきますから、追記があればあちらで。
 それでは、お休みなさい。
 

240 名前:名無し客:2010/10/19(火) 00:30:30
つまりミハルに続く稽古相手二号ですね。

241 名前:メアリ・ランカスター ◆CREO.GFgRw :2010/10/19(火) 00:32:39
 
「私、残酷ですわよ。……あ、間違えた。あの子、存外に頑丈ですよ」
「メア姉ェェェェ!?」
 

242 名前:名無し客:2010/10/19(火) 01:11:00
常人では死ぬレベルの打撃を何年も受け続けた結果、鋼の肉体を手にしたと。
・・・すごい乙女だ。>ミハル

243 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/19(火) 01:17:24
 
「危険感知系のスキルが発達しただけって気がします」
「耐久力じゃなくて回避力が上がった、と」
「そうですよ。必殺の一撃も必殺の概念を歪めれば耐えられる……今なら……あたしは李書文とだって打ち合える!」
「ミハル」
「え? あ。はい」
「じゃ、これからは八極拳で試してあげましょうか」
「何そのトラップ!?」
 

244 名前:名無し客:2010/10/19(火) 02:13:25
神父は接近戦用の武器とか使うんですか。

245 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/10/19(火) 19:12:06
 
 私が一緒にいる時なら、だな。
 逐次あいつに見合う武器を作るのは手間だが。
 審問官と違い、あの男では「用途に見合った武器」の合成など不可能だからな。
 保存則の無視と言っても、無視できる次元には特性がある。
 
 でなければナイフだの拳銃だのを使っているくらいだろう。
 

246 名前:名無し客:2010/10/19(火) 19:35:27
『実家に挨拶編・第一巻 メアリ』が終わったのか。
『職場のトップに挨拶編』に続いてようやく二巻目。
完全完結まではまだ遠いな。

247 名前:名無し客:2010/10/19(火) 20:51:29
『はてしないパネェ神父の物語』なんですね?

わかります。

248 名前:名無し客:2010/10/19(火) 22:06:12
セシルさんとメアリさんの技の差は?
破壊力も書き換えてしまえば同じような。

249 名前:名無し客:2010/10/19(火) 23:12:05
そんな物語構成で大丈夫か?

250 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2010/10/19(火) 23:29:29
>>246
 
 巻数……?
 奇態なラベルを貼り付けられたものだ。
 ヘンリー・ダーガーが完結を求めていたのか?
 なるほど、興味深い――貴方は自分の足跡に何を以って完結としているのか。
 ああ。だが、それを聞きたいとまでは思わない。
 今の私はそこまで悪趣味ではないからな。
 
>>247
 
 どこに物語があった。
 詩人も語り部も呼んだ憶えはない。
 人の軌跡を物語として語るのであれば、それは……賛同しないではないが。
 
 だとするなら、私の居場所はその物語にはないだろうな。
 
>>248
 
 メアリ……?
 
 ……何の話かはともかく、通常の審問官と私や姉の四人とは製作コンセプトがまるで違う。
 量子操作はプランク定数以下に押し込んだ固有領域を操作したものだ。
 だが、運動速度の操作は違う。この時間と空間に存在を許されるエネルギー保存則を破るには、
私達のように上位のレイヤーと接している必要がある。
 「ここ」と「そこ」を二つまとめて保存則を担保している、と言えば解り易いだろうか。
 高さ無限大の二等辺三関係を想像してくれ――その上部、針のように細い最先端が『この世界』
だとしよう。その下部を構成する三角形が『そこ』だ。
 この三角形はあらゆる次元方向に先端を延ばし、そしてそれぞれの位相で同じ構造を成す。
 『最先端』で保存則を無視しても、下部の厖大な貯蔵庫は無尽蔵にエネルギーを担保する。
 
 私達の構造はその中にある。
 つまり、他の審問官との差はそれだ。
 私が行う操作は、事実上無尽蔵のエネルギーで量子操作を行う――不確定性に従って、投擲物
は「その範囲全体」を埋め尽くす。
 規模が違うのは、そういうことだ。
 
>>249
 
 大丈夫だ、とでもしておけばいいのか?
 
 構成を語るのであれば、統一された一つの形式を対象に論じるべきだ。
 それが文学なのか、戯曲なのか、そして何をして『大丈夫』と問うているのか。
 貴方の言う「物語」では漠然としすぎていて解答の対象とするには些か材料に足りない。
 それでも問うのであれば、求める構成と物語を聞かせて頂きたい。
 
 最初に設定された初期値が物語を動かす要素になる。
 『大丈夫』でないなら、ここに存在意義はない。
 それだけのことだ。
 

251 名前:クレア・クランツ ◆BAAL1gDAnE :2010/10/20(水) 21:02:39
 
「物語」
「ん? どうしたクレア」
「もーのーがーたーりー」
「こらこらそこの厨二。話を聞いてあげるから天井を眺めながらグルグル回ってないでこっちを向きたまえ」
「今なんつったコラァ!」
「君の名を呼んだ」
「嘘だッ! わたしを全否定するコーラスが聞こえただけだった!」
 
「まあ、そうでなくて」
 
「物語とはなんですか」
「生き様だよ。ジャック・ハンマーを見習いたまえ。彼は主人公を凌駕して物語に生きている」
「なんで勇者は世界を救わないんですか」
「はあ……ええと……なんだい急に。中二病をこじらせた? いけないぜ、それは生死に関わる」
「わたしの認識はそれイコール!?」
「ホメてるんじゃないか。いいよそれで。何? スーパーマンをバットマンが叩き殺す話?」
「殺されてないし……」
「ストライクス・アゲインじゃ結局和解してっからね」
「アメコミの話題になると君は途端に顔を出すな。日本マニアのクセに」
「こう見えてもあの国にゃ縁が長いんでね――あんたらみたいなド真性のゲルマンにゃ解らないだろうけどさ」
「まったく解らないね。尤も、ボクはゲルマン人であったという認識すらないが――で、なんだっけ、クレア?」
「いえ、物語の矛盾の話です。スーパーマンでもいいんですけど、例えばですよ? 世界を救った勇者サマがいるとしますよね」
「はあ。うん、いるとしよう」
「強いんですよね、きっと」
「強いだろうね」
「で、なんでそういう世界の話には『先』が存在するんでしょう」
「先? どういう?」
「続編とか――そういう想定とか」
「そりゃまた世界が乱れたからだろう。世界は救われました――だけどどこかのバカがまた暴れました。かくして元の木阿弥、世
界は再びカオスへと」
「どうしようもないじゃないですか」
「どうしようもないよ。それだけのことだろう?」
「それは平和じゃないですよ。平和になってないですよ」
「平和じゃなくなるのさ。人間がいるんだから」
「じゃあなんで人間を滅ぼさないんですか」
「平和を定義するのが人間だから。人間がいない平和は平和じゃない。平穏というのさ。平和というのは人間って基質の上に乗っ
たレイヤーだからね。人間が織り込んだ複数の状態のうち、偶々表出してるのが平和だったりするけど、それだけだ。ん? いや、
こんなのは今更だよな――クレア。きみ、きみがこれまでに何度戦争のトリガーを引いてきたと思ってるんだ? ちょいと背中を突
付いてやるだけで容易くカオスに転がり落ちてきたのが人間の歴史って奴だぜ」
「いえ、ですから……」
 
「……なんでわたし達はそれを収めて上げられないんですか?」
「? 収める? 何それ」
「だから、誰も苦しまないように」
「ん? いや、だからさ――」
「望まないからだよ、人間が」
「望んで……ないんですか?」
「人間が脳の神経配置を操作することを受け入れると思うかい? 感情操作なんてやれる段になっても、大音声を上げて批難さ
れるだろうさ。「それは人道に反する」とね。人を恨むのも人だが、人を恨む感情を制御するのを厭うのも人だ」
「あたしらがそれをやらかした途端、人間は永遠に停滞する――っていうか、それを否定するようにデキてんだよ、社会構造自体
がね。親父が作り出したこの世界の根本原理は阿呆みたいに強固だ――デフォルトで人間は利己的に作られてて、淘汰圧はそ
いつを試そうと襲い掛かるように設定されてる。生きなきゃ、死ぬんだよ」
「そして、人間は死にたくないと願うようにできてる。個人のレイヤーはどうあってもそこに根差してるからね。イルみたいなのはホ
ントに例外だよ」
「ルーツィアは……助けてあげたいとか思わなかったんですか?」
「思うさ。ずっと思ってたけど、無理だっただけ。だってボクは、そう出来ないように出来ている。設定されてるんだよ。ボクとマリア
は根本原理に極めて近いからね。「意思」のレイヤーと活動とを巧妙に切り離されちゃうんだ――意思という反応と、この媒体とし
てのボクが成し得る反応は全く別。誰かを好きだと思ってても、場合によっちゃ好きな誰かごとブチ殺す事になったりする。きみと
セシルはボクたちと違って意思レイヤーが大分強固に作られてるけれどね」
「……それ。わたし達って、ホントに強いって言えるんですか? なんかエラく使い辛い気がするんですが」
「盛大な自己否定だね」
「う、だって……」
「強いって、何を基準にするかだよね。常々思うが、誰が誰より強いかって、これを比べて楽しめるのはジョジョの話だけだぜ。あ
とは不毛の極みさ――ボク達なんかただの物理法則だから、何かができるイコール何かより強いってことにはならないしね。強
さの基準を測るには、観測者がいなきゃいけない。台風の強さなんてのはただの風力だし、それを強いと言う人間はいないだろう。
極端な話、ボクら視点の物語はRPG的な勇者の物語にはなりえない」
「メタにぶっちゃけた!」
「ふん、予定調和すぎて面白みも何もあったもんじゃないからな。親父殿だから戦闘も成り立ったのであって、そうでなければ問
題外さ。敵が見付からないから敵になる敵を作るって、ハッキリ言って馬鹿の極みだぜ。わざわざ宇宙を作って敵って概念を配
置して、その上でちょっと戦ってみました、ってさ。普通に考えたら何がやりたいのかサッパリだよ」
「親父殿がそうだったワケですが」
「大馬鹿だよ、あの人は。――と、こんなことを思うのはボクの人間としてのレイヤーなんだろうがね。本質的な部分じゃ、ボクは
恐らくあの人と同じだ。この世界って媒質に擾乱を引き起こし続けることを一義とするのがこのボクだ。『運動』だ。きみとは真逆
の性質を持つ、カオスという在り様だよ。ボクにとっては全てが素晴らしい。喜劇も悲劇も名作も駄作も。歓喜を以って全てを嘲
笑し、論駁し、そして愛することにしている――親父殿の場合、偶々イルと折衝する部分が長過ぎたせいで、それが行き過ぎて
恋煩いが暴走しただけ」
 
「第一きみ、ボクらみたいのが主人公の話を見てみたいと思えるか? そんなのは洒落抜きで最悪だぜ。本気でどうしようもない
阿呆な話の出来上がりだ――強いから強いなんて言い張る主人公? それをやっていいのは神話か、でなきゃゴルゴ13だけだ」
「ゴルゴはいいんですか……」
「彼はシステムじゃないか。誰かを助けようとしてる訳じゃない。偶々世界を救っても、それは偶々でしかない。実に美しい。強いの
に自分に関係ある者だけの為に戦う――これは正しいが、度合いが過ぎれば尊敬できない。スーパーマンが世界レベルの危機
としか戦わないのにはそれなりに意味があるんだよ。翻って、ボクらはどうだ――実に利己的だ。自分勝手に誰かを救ったり殺し
たりする。今も苦しむ誰かがいるのに、それを救おうともしない。力があるのに、だ」
「最悪ですね」
「最悪だ。実に愚劣だよ。……あは、もちろん、きみも」
「……あ、そうか」
 
「わたし、最悪だったんだ」
「あんたね。今頃気付くなって」
「いやいや、クレアはボクらと違って幾分人間に近いからな――最悪と言い切ってしまっては可哀想かもしれないかな。ふむ。ま、
要はさ。強さ、というのは存外に厄介なパラメータだということだよ。けして軽んじるべきではない。なんでって、それは紛うことなき
圧力だからね。「相手を捻じ伏せられる」という前提を作る時点で、それは上から目線の下衆になりかねない。ボクらなんかヘタす
りゃ一発でアウトラインだぜ。理解してる? ――尤も、この発言自体が自己言及的でイヤになるがね。あははは! 死ねばいい
のにね、ボクは!」
「それは……いえ、でもわたし、ルーツィアとマリアにボコられた記憶ばっかり……」
「あ。ごめん。それはきみの機能だから」
「何それ!?」
「けど、イルも言ってたぜ」
「へ? なんて」
「大切な物を蔑ろにされると腹が立つ、だそうだ」
「はぁ。というと?」
「友人への信頼、恋人への愛情、それに――ふむ、尊敬する人間の表象なんかもそうかもな。大切な相手であるほど、その像を
歪める言説には敏感になる」
「友達って……え、わたし?」
「いや、日本の男子高校生とメイドだそうだ」
「何ですと……」
「ま、昔のイルの前でカミサマを冒涜したらどうなるか考えれば解り易いんじゃないかな」
「ハンバーグの完成ですね」
「豚の餌だな。要はそれだよ。強さってのは、時にそれを容易く行ってしまうんだ」
 
「誰しも自分の好きなモノには敏感なのに、そうでないものについては無頓着になり易い――そうでないものが他人にとってもそう
でないとは限らないのにね。……ふ、っ、く、ふふふふ! ああ! ああ、ああ、ああ! ああもうぞっとする! これだから人間っ
てやつは! 死んじゃえばいいのに! あはははは! いや、冗談だけどね! それもまた楽しい!」
「あんたの歪んだ愛情は棚の上にでも置いといてほしいもんだけどね」
「ふん。歪んでいるとは失敬だな。きみだってマーベルでお気に入りのキャラがクロスオーバーで蔑ろにされたら頭に来るだろう?」
「ブチ殺したくはなるかね」
「きみはサノスが嫌いだからね」
「目の前にいたら挽肉にしてやるけどね」
「ほらね。いつだってそうさ――人間は大切にしてるモノが大切に扱われてなきゃ腹が立つのさ。他人の物語を受け入れられない
ことは多々とある。他人の物語に苦しめられることはいつだってあるんだよ。コーランを焼き捨てようとするのはその意味で明らか
に正気の沙汰じゃないし、外国の国旗を焼こうとするのもイカれてるのさ。基準を「人が定めた人」に合わせるならね」
「……話飛び過ぎって気もしますけど、まあ、解るような気がしないでもなかったり」
「飛び過ぎちゃいないさ。きみの中に仕舞い込まれてる神様だってそうだ――それらは全て願いの産物だよ。自分達の歴史を奉じ
た人々が、かくあれ、かくあってくれ、導いてくれと湛えたシンボルだ。無論、神々のそれぞれは奇怪な相関を成しているのは確か
だ。仏教ではシヴァは如来の意を受けた不動明王に叩き殺される役割しか負っちゃいないが、本家の神話じゃこの宇宙を内包し
た神様の一柱だったし、同じくガルーダも元の神話じゃ邪神を打ち倒す絶対正義の象徴だ。日本人は仏教を受け入れる為に神仏
習合を強引に推し進めたし、ボクらはボクらで世界中の神様を悪魔扱いして一つのストーリーの中で一山幾らの扱いでブチ殺し
た――どれも「自分の物語」にご執心なんだよ。うん、言わば壮大な「俺つえー!」の歴史が世界中の神話なワケだね」
「ミもフタもないです姉上様」
「失敬。でも日本の古神道なんてヘタしたらジョークの域だしな――ボクら西洋人はブチ切れていい内容がわんさか詰め込まれて
るんだぜ。聞きたくないだろうけど」
「わたしが好きなのは日本の一個人であって日本人全員ではないので別に構いやしませんが」
「ま、なら自分で調べてみたまえ。だけどねクレア、きみは実感として自分の中に溜め込んでる神様達に上下があると思ったことが
あるかい?」
「上下……格とか、そういう?」
「そういうアレ」
「ないですね。全部作用でしかないですし。どれがどれより強いとかないです」
「だろうね。本質的に神話とはそういうものなんだ。それをレベル付けだのランク分けだのをするのがもはや壮絶に間違っている。
照応関係は視点によって左右される――どこで太陽を、月を見上げるかによって神話素の敷衍率は変化する。北極と南極で、南
米と大陸で、日本とここでは見ているモノが全く違うんだ。それでも、世界に存在する信仰の総量は変化しない――物理法則と同
じだよ。対象性を考えてみたらいい。正三角形を三つ並べてみて、それぞれの辺に異なる色を塗ってみる。これを回転させると、
一回点ごとに辺の性質は変化するけど、「三つ全部」を含めた系において総量は不変だ。だというのに、その回転の具合によって
容易く信仰合戦が引き起こされる」
 
「自分を救ってくれる神様は強い方がいいんだよ。皆そう思ってる――酷い話だよね。その原理こそが巡り巡って自分達を背中か
ら突き刺す槍になってるってのにさ。親父殿が仕掛けた最悪のトラップは、多分これなんだろうな」
 

252 名前:クレア・クランツ ◆BAAL1gDAnE :2010/10/20(水) 21:04:08
 
「ところでマリア」
「あん?」
「自分の好きなヒーローが蔑ろにされてるアメコミが大嫌いだと言ってましたが」
「大嫌いと言うか」
 
「殺意すら覚える」
「殺意!?」
「ああ、それはホントだよクレア。この子、前に一度ライターの家に直径絞り込んだ隕石落とそうとしたからね。リアルなヒーロー災害」
「何やってんですかあんた!?」
「え……ああ、そいつはヒーローに助けて貰えばいいんじゃないかと思って」
「あんた子供ですか!?」
「うっさいね。弱点の一つもあった方が可愛げがあるんだろ」
「それは弱点じゃなくて地雷女の条件なんだけれども!」
「……あんたさ」
「なにさ」
「荒木飛呂彦以外が描いたスピンオフのジョジョがあったとして、そこで承太郎が蔑ろにされてたらどう思う? プロシュート兄貴が引
き立て役にされてるとかでもいいけど」
「描いた人は死にますよ?」
「死にますよとか言ったよこの子……」
「いえ……え? だって、それは死にますよ……死ぬしかないですよ……何それ……意味が解らない……」
「いや……ボクはむしろきみの信者態度の方が心配だな……」
「だって……」
「同じパターンで、どこの誰とも知れない侍が新撰組に入隊して大暴れする時代小説なんかもあったりするが」
「わたしのトシさんを侮辱するなら死ぬべきです」
「君……」
「で、あたしは妙なこと言ったかね」
「すいませんわたしが間違ってました」
「……まあ、つまりだね」
 
「柳生一族を大暴走させていいのは山風と荒山徹だけってことだね」
「明らかに論旨がずれてるけど間違ってない気がするのはどうして……?」
 

253 名前:名無し客:2010/10/20(水) 21:35:24
つまり木枯らし紋次郎は神?

254 名前:名無し客:2010/10/20(水) 21:40:52
>どこの誰とも知れない侍が新撰組に入隊して大暴れする

手塚治虫逃げてーー!!

255 名前:名無し客:2010/10/20(水) 22:16:46
司馬遼太郎にげてー!

256 名前:クレア・クランツ ◆BAAL1gDAnE :2010/10/20(水) 22:46:19
 
「紋次郎はベスト?」
「割とね。映像作品は絵でゴリ押しできるだろ。ハリウッドの日本作品リメイク除いたら」
「まだドラゴンボールを根に持ってるのか……」
「マリオは許す」
「いやそれはおかしい」
「まあ」
 
「鴨さんが強い小説は神ですよ」
「手塚さんは?」
「お亡くなりになった人をどうこうできる訳がないし――まあ、手塚先生は神ですし!」
「理由になってないね」
「だって冒涜されてる訳じゃないじゃないですか。司馬さんもそうだけど。わたしがイヤなのはですね、こう、何? なんていうんです?
どこの馬の骨とも知れない奴の為に新撰組が踏み台にされることであってですね、そういうあれこれじゃないんですよ」
「どう違うのか解らない」
「理解するんじゃあない! 心で感じて!」
「ふむ……」
 
「オリジナルのジェダイがオリジナルのセイバーでルーク達を無視して大暴れするとか」
「よし空間マトリクス固定で自転速度の圧搾掛けてくれます」
「それはイヤなんだ……あ、それじゃスタトレ形式のリメイクでIF話にしよう」
「ないですし……意味解りませんし……ヴェイダー卿に触れていいのはルークとヨーダとわたしだけに決まってるでしょう……」
「とまあ、かくも全てに配慮するのは難しい、と」
「いえもっと切実な問題なんですって!」
 

257 名前:名無し客:2010/10/20(水) 23:52:26
映画版のデビルマン観たらブチ切れそうですなこの拘りよう。

258 名前:名無し客:2010/10/21(木) 06:07:31
最初の方だけ見たら俺のくららんがまともな事言い出したように見えて
どうしようかと心配したけどやっぱりいつものくららんで安心したんだぜ

259 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/10/21(木) 20:33:28
 
 鼠ァ。
 

260 名前:名無し客:2010/10/21(木) 21:18:30
こんばんは。夢の国会社の者ですが(ry

261 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/10/21(木) 23:10:55
 
 そっちじゃねえ……。
 カンに障る笑い方を我慢しながら……。
 今度妹紅と遊びに行くから今は大人しく帰っておけ……。
 
 そうではないッ!
 そう、鼠……。
 
 
 
 俺は藍染隊長ではなく、ウフコックになるべきだったんだ……。
 「変身」とか能力も微妙に似てるしよぉぉぉー……。
 「妹紅を包み込む戦闘用スーツ」ってのは「アリ」なんじゃあねか……?
 ……いや……これは……アリ過ぎるよな……。
 

262 名前:『愉快な忘れ傘』多々良 小傘 ◆8OBAKEP44A :2010/10/21(木) 23:24:44
    |┃               .,. -─‐ 、       ,. -─- 、
    |┃             / / ̄`ヽ.ヽ.   .//´ ̄`ヽ ヽ.
    |┃         ':,    ,' ,'     | |   / /       | |
    |┃  \      ':,   | |    _,,..' -─-' '、      | |
    |┃\  \\    '  ', ',. '"         ` 、    / ./   .--
    |┃             /   /           ヾ//   /:/\\
    |┃   \\       /   /  |    /_|_   |     Y'´ ,--ヽ  
    |┃      \      !   .! -‐八   // __` ,ハ    |  ( 三 ヽt'、    _________
    |┃`' 、           ',   |/!メ、 \/ ヒノ ''iT7   iヽ」`i´!:/:/ノ ノ i  /
    |┃    i´ヽ.        | ./!-ヒノ |    '、,_,ン !__トr┘i>'r'、/:/  ;'   <  【話は聞かせて貰ったぞ
    |┃  (`ヽ;、 `ヽr、.   ノレ' /. '、_ノ     ⊂⊃ ! ';./ ゝ/:/二7i     \  >>259は夢の国送りだ】
    |┃  ,.-`ヽ  >  i `ヽ、/ |  !⊃  , -- 、    /! ! ヽ_」/:/      !     \
    |┃  `ー‐ァ (´__,ノ!    `7!  .i'>,、.,_ ー--ー' ,..イ!   ̄´ノ/:/      |      ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
    |┃    'ー "´ \   |      V7「ヽ7i ̄´'ノ    | ':/:/、      ;'
    |┃--─       ヽノ |       | | | | ',    /ヽ./:/     /  
    |┃           \\      | | | |   ヽ. / /:/ ̄`'ー--‐'
    |┃               ヽ___」_____|_| |_|___ ノ' /:/    ガラッ

ナレーターの癖に出てくんな〜。

263 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/10/21(木) 23:27:13
 
 猫ァ。
 
 
 
 じゃなくて誰だ……!
 

264 名前:名無し客:2010/10/21(木) 23:30:06

 アレだ!


265 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/10/21(木) 23:32:06
 
 どれだ!
 

266 名前:『愉快な忘れ傘』多々良 小傘 ◆8OBAKEP44A :2010/10/21(木) 23:35:06
        / __ `ヽ. --── -{. /  ヽ ヽ
.     / /´  `ヽノ         `┴- 、 ! }
     |  {   /              ∨_ノ
      乂._`ー/        /!   _    i \   ___
      彡'/   /il / /ル'jメ´  ヽ.  }   X´ / / / /`ヽ
       /  /.イノレ'-く   =笊ミ Yレ'   ∨´ ̄ ̄ ヽ ハ 【私かい?ただの妖怪ネズミのダウザーさ】
.      ム∠.. ノ  !r==、   {fr'i }リ /     '.       Vハ
        /  人 fr'i}   ´~~∠.イ   .! ノ        |⌒|
       ∠./ /人__ >  '  ,.、""ー=彡}  ノ´         .|⌒|
       _ノ  / 人__フ  < ノ  / ..ノ./_        .!⌒!
 _,.、___ノ `ヽ /.ノ   >   _ </)´ ̄  `ヽ.      /⌒,'
(_ム.(_ノ ト、.'´ ̄`ソ´´`フに二二/         ヽ   /⌒/
  {乂_____ノ i /´ ̄ ̄ ̄//i |          ヽ  /⌒/
  ゝ.___ノ./        / /  .| |           ∨⌒/
.        /        / /   | |         ___ ` く
       /        / /    .| |        /´   `Xiハ
     /´      _/_∧___/|_|____/__,. -- - 、_V//___
    /l       /´  __________ {     .〉______
  /   \   / //´i  /∧ | |   /  / ∧_i _j_i_/ ∧
./     /\/ // .l |   ∨/ |_レ'´  //⌒/ト-- -- ' V}
    /   / //  ̄             j ヽ/ !      i|
.  /    / //>、       __ ,.∠´/   \    リ
. /     / //´ ̄``ー── '´      \    `ー─ '

ええい、私よりも目立つな〜!

267 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/10/21(木) 23:40:38
 
 目立つ目立たない以前にメインがダウザーになってんじゃあねえか……。
 
 ……ああ。
 ネズミ。
 ネズミ……。
 
 まあでも、猫っぽいから猫でいいかな!
 耳の内側に蜂蜜!
 
 
 
 そして夢の国には二泊三日で妹紅と遊びに行くので送られるまでもないッ!
 手を引いてゲートを潜るその瞬間すらも……既に俺の「妹紅と夢の中へ」は想定済みだッ!
 

268 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/10/21(木) 23:50:21
 
 ていうかアレか。
 鼠の妖怪って。
 頼豪鼠。
 

269 名前:名無し客:2010/10/22(金) 00:01:06
金比羅大将様に対してなんと失礼な

270 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/10/22(金) 00:06:42
 
 なんだと……。
 
 え?
 
 マジで金比羅様?
 鼠だとどっちかっつーと金比羅様の配下になるんじゃあねえのか……?
 
 
 
 ……まあ。
 とりあえず蜂蜜だな!
 

271 名前:名無し客:2010/10/22(金) 00:14:59

 鼠に蜂蜜……だと……。


272 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/10/22(金) 00:19:32
 
 そう……。
 差し詰め……。
 略して「鼠蜜」と言ったところだな……。
 

273 名前:クレア・クランツ ◆BAAL1gDAnE :2010/10/22(金) 02:24:19
>>258
 
「いつものわたし……なんですか、それ……」
「アレなのだろ」
「アレって何!? ……ふ、のっけから言いますね、最終提言(ザ・ラストワード)よ……だがその程度でこのわたしを
怯ませられると思ったら――」
「その前に」
「なにそれ」
「それ?」
「その漢字四文字」
「マリアの異名ですが」
「いつそんなの付いてたっけ」
「今、わたしが。愛を持って。付けました」
 
「……け、蹴られた! 愛情のヒトカケラもない一撃で! ちょ、ちょちょちょちょっと、長女! ダウン追い討ち決まり
そうなこの状況になんか言う事はないんですか!? そんなゴム弄ってないで!」
「んん、これ? ああ、最近指先のストレッチに凝っててね。え? その状況って?」
「くっ……見て解らないというのですか、階差駆動(リヴィングマトリクス)……!」
「リビ……ん? んっんー、何? よく聞こえなかったのだけど」
「え? あ、どんな設定か聞かせた方が……いえなんか凄い眩しいですけど何それ」
「荷電粒……じゃなかった、魔界の黒炎だよ。普段はこの包帯で抑えている」
「包帯ってかゴムですよねそれ!? 黒炎っていうか明らかにプラズマですよねそれ!」
「邪眼の力を舐めるなよ……」
「どんな経緯でそのセリフが!」
「もう後戻りはできないからな……巻き方を忘れてしまったからね」
「適当に巻かれたストレッチ用のゴムの巻き方を!?」
「君のセリフから演繹してこう返すべきだと判断した――最下層スレで言ってたじゃないか」
「邪「気」眼! 一文字抜けてる! リアル殺意抱かれてもどうすればいいのか解らないです!」
「ああ、額に目が必要なんだっけ? ヒンドゥー神話の神様みたいだな――ブラフマーにも付いてるんだよな。ふん、
性質が似てるから丁度いいか。マリア、ボクに作れない?」
「神経接続するのが面倒だね」
「いやいやいや! ネタでそんなもん付けられた挙句蒸発させられても!」
 

274 名前:マリア・ランカスター ◆CREO.GFgRw :2010/10/22(金) 02:35:32
>>257
 
「ネタ映画と一緒にされてもだね……それならそれなりに見るだけで」
「ネタ映画とか言った!」
「アレさ、最初は前評判のせいで見るのが怖くてイルまで誘ってDVD借りたからね……」
「それ怖いの意味が違いませんか!? ホラーなら解るけど!」
「ホラーで怖がれる審問官はいない」
「そうだけど!」
「ちゃんと終了まで抱き着いてたよ」
「羨まし……じゃなくて本気で意味が解らない! 何!? 何が怖いの!?」
「え……だから出演者のそれぞれがホントに何の意味を果たしてるのか解らないのが怖い」
「不条理系の怖さで男呼ぶヤツはいないんですけど!」
「イルは最初から寝てたから枕感覚で」
「あんたはもう金輪際誰かと一緒に映画見ようとするな!」
 
「十年以上前の話だけどさ」
「はあ」
「親父と映画を見に行ったんだよ。L.A.コンフィデンシャル。ラッセルがバド役やってんの。ちなみにダドリーはJ・クロムウェル」
「ああ、ベイヴの小父さんですね」
「で、原作は言わずと知れたエルロイ」
「はぁ。まあ、幻想文学並みにロスを真っ黒に書く小説家と言えばあの人しかいませんし」
「現実のロスよりエルロイの脳内ロスは千倍黒いからね。で、だ。あたしは親父とそれを期待して見に行ったわけだよ」
 
「ハリウッド映画だった」
「はあ」
「後ろ暗いエドはいなかった。ダドリーは大ボスだった。人間ドラマがあって銃撃戦があった――つまり、ハリウッド映画だった。
というか、ダドリーが死んだ
「マジですか」
「いい加減ネタバレに気を遣うほどでもないしね――でさ。幕が下りた瞬間にだ、前の前に座ってた客が言う訳だよ。原作と違う
だの原作はもっと陰鬱で複雑な関係を描いた暗黒文学がどうだの」
「へえ。で、同意でした?」
「いや。椅子ごと蹴り倒した」
「何やってんの!?」
「いや蹴るよ。そりゃ蹴るに決まってんだろ。親父がダウン追い討ち決めてそのままトンズラしたけどさ」
「あんたら最悪な親子だな!」
「あんたの親でもある」
「それが尚のこと最悪だ!」
「聞きなって。……原作がどうのってのは、この場合忠実であることが「凄い」んじゃない。あんたさ、ロードオブザリング観て、
原作に忠実だ、だからこれは凄いんだ――とか、あんたはンなこと思ったりしたワケ?」
「違う、けど」
「そうさ。違う。映像だろ。動きの力さ。あんのクソ掘り込んだ彫刻みたいなトールキンの世界を、とりあえずでも初見の視聴者
に見せ付ける強さだよ。全てはそれさ。監督、”超絶映画オタク”P・ジャクソン、BGM”諦念音楽”ハワード・ショア、そして字幕
は”超絶なっち”戸田奈津子」
「最後だけ知りません」
「知らなくてもいいよ。特には――マニアにゃ必須だけどさ。――で、この映画を見た奴が全員指輪の原作を読んだとでも思
うのかい?」
「それは……ないかなあ」
「だろ。いいんだよそれで。それが指輪映画の面白さの一つであることは疑いない。それにケチを付けるなんてのは的外れだ。
マイケル・ケンナの写真に「綺麗なだけ」って言うほど間違ってる――ゴダールの見方をどんな映画にでも適用できると思うヤ
ツはいないだろ。そういうこと」
「B級にはB級の良さがある、ですか」
「そ。ちなみにL.A.コンフィデンシャルはB級じゃないよ――よく練り込まれた上質なエンターテイメントだ。原作の圧縮ってのは
そういうことだ。「同じもの」を描き出すんじゃない。別の手段を用いたなら、別の手段でこそその魅力を引き出すべきなんだよ。
往々にして映画のノベライズがつまんないって言われる理由は、映画をそのままなぞろうとするからだ。カードを見習えっての。
映画を「描く」にはそれなりの覚悟が必要に決まってんだろうに」
「……オタク……」
「なんか言ったかい」
「いえ何も。それで、デビルマンは別にいいと」
「語れるだろ。北野たけしも「酔っ払って見たらサイコー」とか言ってたじゃないか」
「それ褒めてませんからね!?」
「違うっての。……あのさ、あんだろそういうの。ハンテッド垂れ流してTJジョーンズの顔ぼけーっと眺めたりとか、宇宙戦争で
ブッ潰されてく街を眺めてみたりとか、どう見ても本編で一番力入ってるプライベートライアンの上陸虐殺シーンエンドレス再
生とか、あと押井守のイノセンスをBGMにしてみたりとか」
「意味が解りません……特に最後が解らない……!」
「はぁ? 大塚明夫と山寺宏一が延々とドーキンスだのミルトンだのデカルトネタ喋くり倒す風景を眺めたりアニメでしか作れ
ない中期ベクシンスキとギーガー並の廃墟テクノな景観見るのが面白いに決まってんだろ。内容なんざ二回通して見てから
ざっと把握して適当に理解掘り込んできゃ充分なんだよ」
「あー、ラストとか自意識に拘泥して大人気ないバトーさんに萌えるとこだよねアレは」
「あんたね……ああ、まあそれもアリか。アキオの声って矢鱈とセクシーだしね。アレは誰でも声だけで聞き惚れるわ」
「……、今わたし、マリアに抱いてた色々なイメージが凄い勢いでブッ壊れてる気がします。……う、でも大塚さんのニコラス
声は燃える――いやさ萌える。でも山ちゃんのマーフィ声のが萌えるかも……いやそうじゃなくてですね」
「とにかく――あたしの見方がどうとか、ンなもん知ったこっちゃいないね。いいかい? マジでつまんないのは、「ただつまら
ない」って作品だってこと。そういう映画を見た日にこそ本気で歎くべきなんだよ。リベリオン? 今時いつの時代のSF? ガン
カタがありゃそれでいいんだよ。誰もンな背景気にしてないから。アレだ、パニック映画にドラマが微妙とかホザくヤツ、あれは
もうマジでホント視界から消えてほしい。特にあたしから死ねとは敢えて言わないけどあたしの半径千キロメートル以内で息
とかしないでほしいね」
「それは死ねと言ってると思うんですが! 無呼吸で千キロ脱出とか何!?」
「シルバーサーファーみたいになればいいだろ。流動金属で生存維持」
「あんたホント最悪だな今日!」
「ま、ともかくだね」
 
「原作への愛ってのは一義じゃないが、それでもあらゆる忠誠の上に存在するもんだってことだよ――イルんとこでテレビ見
たらさ、なんか映画のCMで客が感想垂れ流してんの。「最高」とか「感動した」とか。もうね、知るかと。見に行けばそりゃ感動
することもあるだろと。家族連れで映画とか。おめでたいっての。よーし原作の忠実再現とかしちゃってて最高だぞーとか、も
う見てらんない。映画館ってのはね、もっと殺伐としてるべきなんだよ。一度足を踏み入れたら一度で楽しみ切らないと自分
の中で感想をまとめられない、刺すか刺されるか、作品との対峙だよ。それがいいんじゃないか。そうでないヤツは引っ込ん
でろとね。映画化ってのは、そういう土俵で戦うことなんだよ。作り手に求められるのは背景構造人物造型全構造照応関係、
全て把握して再構成することなんだよ。自分のキャラクター放り込んで原作弄り回して見ましたとか、他人の作品を汚すだけ
のヤツは、すっこんでろ」
「マリアがいつものマリアじゃない……」
 

275 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/23(土) 01:06:28
 
 アダムのプロジェクト発表こねー!
 マイスペすら公開されない!
 これは何……発売直前まで明かさないって例の手法……?
 SOILWORKですらもうちょい表に出してたのに……!
 
http://www.eminenceonline.jp/store/Touhouzerokyokitan.html
 
 あと兄貴が姉上と話してた作品、これ、なんか初回のみ予約始まってるっぽいですね。
 つーか、予約のみボートラとか……ポースティスヘッドのWEB限定みたい。
 送料込み2500円だと、まあ、普通のアルバムって感じですけどね。
 ああ話したとこだしサックリ買っておきたいとこですが、この人達の音の特徴が解らない……!
 

276 名前:『愉快な忘れ傘』多々良 小傘 ◆8OBAKEP44A :2010/10/23(土) 01:12:38
【夢の国と書いてシベリアと読むのだけれどもね。ハハッ】
不埒な男は木を数える仕事行きだ〜。

>>271
(巨大なドブ鼠が手渡された)
【責任もってはちみつ塗ってなめたまえ】

変な病気にかかりそうね。

277 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/23(土) 01:14:39
 
 最近はちょくちょくポストロック方面チェックし直してます。
 テラメロスが地味にキく。
 名前はどうにかしてほしいですけどね!
 
http://www.myspace.com/teramelos
 
 マスロック+ザッパいフリーキーなアプローチがクセになります。
 案外とアレですよ。ギディモーターズとかスキな人はハマるかもしれません。
 リフなんかだけだと31ノッツとかマイナスザベア(初期)に通じるエモさもあるんですけどね。
 

278 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/10/23(土) 01:16:34
 
 シベリアの……いつの時代のシベリアのどこだ……!
 
 ……ていうか洗ってあるんだよな!
 洗ってあるんだよなこれ!
 ウフコックみたいに喋ったり変身したりしてくれとかまでは贅沢言わないけれども!
 つーかこれに塗りたいんじゃないのに! 意味が違うのに!
 

279 名前:名無し客:2010/10/23(土) 01:27:47
そういえばアレからお姉さんの様子はどうなんでしょうかミハルさん

280 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/23(土) 01:36:29
 
 アレから……。
 
 打撃中心のスタイルに移行してきた気がしますね。
 予測すら許さない類の。
 
 つまり。
 あたしの被害が。
 激。
 増。
 

281 名前:『愉快な忘れ傘』多々良 小傘 ◆8OBAKEP44A :2010/10/23(土) 01:37:41
【ネズミは清潔好きだから放し飼いでも大丈夫さ】
多分そんな問題じゃない〜。

282 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/10/23(土) 01:56:55
 
 逆だよな!
 綺麗なところを歩き回らないから人間がアレな名前付けてんだよな!
 基準を人間に設定しろよ! まずは!
 
 そしてそっちの傘は止めろ!
 もっとこう……何? なんか巫女さんへの態度と俺への態度が違いすぎない!?
 

283 名前:『愉快な忘れ傘』多々良 小傘 ◆8OBAKEP44A :2010/10/23(土) 02:04:52
         _ - ─ - _
       _ - ´::::::::::::、:::::::::::::\
     /:::::::::::::::::::::::::::ヽ::::\:::ヽ
      /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ:::::ヽ:::ヽ
    /::::::::/:::::::::::::::::::::::::::ヽ、:::::::::::l:::::!
   ,' ::::!::lノ入::::::::::::::::::::::::::ヽ::::::!:.:l:::|
   !.:.:.:ヾト ―ヾミ从爪弋、彡トー|ノ:イ 自分の妹を泣かせる男を庇う道理はないってことよ。
   ,':l:ト、ベィ卞ォ   孑_,l7 !:.:.:!);':|:.:!ヽ
.  i:::ト!:`tヘヾニソ  ,   `¨ ツ:.:.:,'.:.:.イ:ハ
  ,':::l、::::::ハ   _,   ,人:::ノ::/' リ
  ヾ!ヽトー、;ベ 、 (ソ _,.イリツ''r!
     _f´!_双 ̄  双,-/ヘー- 、
     /   .冫:::::冰!ivi!仟::::::{     i
    ,' 、  f::::::::::::::::::|:::::::::::::::ヽ    _l
.    !   ヽl:::::::::::::::::丁::::::::::::::ン/ .「
    |   /:::::::::::::\|/::::::::::ヘ   i′
..     !  !::::::::::::::/|\::::::::::::::!  !
..    |   |:::::::::::::::::::|::;::::::::::::::/   /
.      |.、 l.:..:::::::::::::::,'::::::::::::::,'  /
      !.ヽ }:::::::::::::::::/:::::::::::::;!  /
     ヘ ./i:::::::::::::::/::::::::::/::! /
        y: |:::::::::::::::|::::::::::::::/|./
      /`ヽ、::::::::/|::::::::::::::::イ
      人.  ヘ_/ !、_,.-‐'ヘ
  _ -´ /          /!ヽ、
.r ' /○                \
. Y\\                ○ー、
  ゝ.\.`○              // >
  ヽ_ \\_○_     _ , -○/ >´
    T、_ ー――.、_`○´ニ―´ ̄ > ´
     '.  ー,_ _  ̄ __,‐ー‐T´
      '.       `l' ̄´      l
      '.        !       |

あとあのさでずむ巫女は不倶戴天の敵って言うかなんて言うかそんな関係〜。

284 名前:名無し客:2010/10/23(土) 02:05:07
説明見るかぎりもこたんの曲もそちらの傘&ネズーミンの曲も入ってなさそうですけどね>CD
おそらくアレンジ違いで収録かと。

285 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/10/23(土) 02:10:16
 
 泣傘ァ。
 
>>283
 
 いやそうじゃなくて……こう、アレだよ。
 もう少し俺を気遣ってくれると嬉しいだけだよ!
 くっ! なんで俺よりあっちの巫女さんの方が強気に出ていいんだ……!
 
 第一俺が妹を鳴……、泣かすとか何の話か解らない!
 
>>284
 
 ……いや、でも十曲全部同じ曲のアレンジとかテクノかハウスかHIPHOPのシングルでしか見ないけどな。
 流石にフレーズ全部共通ってのは……。
 アリ、なのか……?
 
 まあ、妹紅の曲が入ってないのはアレだな。
 キツいな。
 で、その二人は脇に置いといて。
 

286 名前:『愉快な忘れ傘』多々良 小傘 ◆8OBAKEP44A :2010/10/23(土) 02:16:40
布団の中で裸になった私を脇に置いておくなんてひどいじゃなイカ。
どうせなら星蓮船もやってみたら〜?

結局気遣ってほしいのねえ、クスッ。
わちきにどのように気遣ってほしいのでありんすか?
お布団の中で泣き伏せたお前さんをやさしく、抱きしめて、さすってあげんしょうか?

287 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/10/23(土) 02:25:24
 
 イカ……イカ!?
 事実無根だ! 脇に置いたまま眠った憶えは一度としてない!
 
 いやだからそういうアレじゃなくて……アレ!?
 だからそれは……違うッ! なんでこう俺が攻められるみたいになってんの!?
 こう、だから、た、態度が違う! 巫女さんへのあれこれと! 何コレ!
 き、気遣ってほしいのとそういうのは違うッ!
 
 ……星蓮船はアレだ、プログレアレンジ持ってる奴だよ。
 ゲームは……なんだったかな、そこそこ難しいって言われてたから避けたけど。
 どうだろ。多少は慣れたから、もしかしたら今ならやれるのかもな。
 

288 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/23(土) 02:32:05
 
「あら」
「……どうしたんですかメア姉。張替え中の番傘が一発で全滅してますが」
「あ、いえ。手元が――狂って。狂う……狂う、狂う、狂う……ああ、「狂狂」と書いて「くるくる」とかどうでしょう」
「意味が解りませんがとりあえずあたしが八つ当たりされるムードなのは解ります」
「八つ当たりなんて、そんな……あ、柄が
「修理するのはメア姉なんでいいですけど、それ、オーダー物の蛇の目傘だったら被害すげーですよね」
「本当……どうしてでしょうね。今日は私の予感が冴えてる気がしてならないんですが」
「傘に殺意とかイミ解りません……」
 

289 名前:『愉快な忘れ傘』多々良 小傘 ◆8OBAKEP44A :2010/10/23(土) 02:37:17
あれ?眠っているなら気付かないとは確かに思うけど。
―――全然覚えてないの?

世の中には属性というものがあって〜あんたが私に弱いだけ〜。
気遣い無用なら無情に扱ってもいいわよねえ。
【ドブネズミに蜂蜜塗って舐めさせるとかね。ただしあんまり同志を苛めないでくれよ】
蜂蜜くらいどうってことないわよ。なあに、かえって免疫がつく〜。

妖精大戦争を普通に楽しめるなら大丈夫よ〜。
【始めるなら一面で会おうか】
私は二面〜。

290 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/10/23(土) 02:49:45
 
 眠……い、いつ! 妹紅がいない時だよな!?
 そんな惜し……じゃなくて危ない橋をいつ渡ってたんだ俺!
 か――監視カメラ。
 これからは監視カメラが必要なのか……!
 
 ……いや。
 弱くないよ。
 弱くはないよ。
 ないよ!
 俺はそういう属性とかない……あれだ、無属性って奴だからな!
 
 そして蜂蜜は素の鼠に塗りたいと言った憶えは微塵もない!
 
 ……まあ、大戦争はアレだ。
 ノーマルまでなら。
 それ以上だとボスがキツい。
 あの青いのとステージがウザすぎる。
 
 ……つーか。
 ああ。
 最初のステージのボスじゃなかったんだ……。
 

291 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/10/23(土) 02:51:31
……はいはいそこまでよそこまでよ。
こちとら骨折って療養してるんだからあんまり人の旦那をからかわないの。
まあ明日になれば元通りなんだけど。

あ、そうそう。
メアリ姉さんにコレ渡しといて。前に鍛ってもらった鎧通しの短刀。
この前で借りてた黒檀(高価)の木刀バラバラにしちゃったから、その埋め合わせ。
もう使わなくなっちゃったし、死蔵するより手入れできる人の手にあったほうがいいかなと思って。


292 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/10/23(土) 02:56:33
 
 ……つーか、なんでお前は俺の知らない所で骨折ってんの……。
 ショック死するかと思ったじゃねえか……。
 
 ……ん、あ。
 こりゃまた時代がかったモンを。
 鑑定団にでも――と言いたいとこだけど、無銘かな。
 実践本位のブツなら資料としてメアリも蒐集してそうだし――いや、いいな。
 了解、ちゃんと渡しとくよ。……いやまあ、こういうのは直接渡せばいいとは思うんだけどさ。
 

293 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/10/23(土) 03:00:07

いやぁ、不死身って言っても怪我はするさ。
……ま、今回は私の技量不足だったってことで。次は気をつけるよ。
私も痛いのはヤだし。治るって言っても痛覚までキャンセルできないしね。


いや、直接渡そうと思ったんだけど……その、なんだ。
なんか怖かった番傘直してて忙しそうだったからさ。
ちょっとそっとしておこうかと。


294 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/10/23(土) 03:06:26
 
 ンなアッサリ片付けられても……片付けるのがお前なのは解ってるけど。
 まあ、なら……いや、でも俺以外にお前がどうこうされるのは……。
 
 ……あー。
 
 ま、傘はあいつ、結構凝ってるからな。
 材料が手に入り易い場所だってのは、あいつにとっては存外嬉しいことなのかもな。
 ていうかほら、この時代、番傘も蛇の目傘と同じくらい手間掛かってるからさ。
 根も張る分、手入れは重要なんだろうな。
 盗難が怖いから俺なんか差そうと思えないんだけど。
 江戸時代なんかはホントに旅館で客にポンと貸し出してたりしたらしいのにな。
 ま、それじゃこれは預かっとくよ。
 

295 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/10/23(土) 03:11:32

……いやだから次はやらないってば(苦笑)
でもまあ、うん。心配かけてごめんね。

傘はねー。私も和傘は好きで使ってるけど手入れが手間だからね。
その代わり修繕なんかも今の傘と比べるとやりやすいんだけどさ。
……しかしまあ、なんというか。あの傘娘はそろそろ危機感を抱くべきだな。

ん、それじゃお願いします。
あ、そうだ。次あたり、所蔵してる孫六とか見てみたいってのも伝えてくれるかな。
こっちは代わりに則宗とか持ってくから。
それじゃ、おやすみー。



296 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/10/23(土) 03:18:19
 
 あー……まあ、いや、気を付けて、くれるなら、なあ。
 うん。いや、俺も騒いで悪かった。
 
 ああ、長持ちさせると五年は使えるって言うよな。差してると雨音がいい。
 今だと「それだけか」って感じもするけど、五年も愛着持って使えれば充分なんだよなあ、逆に。
 ビニール傘はそれこそ置き忘れちゃったりする奴も多いんだからさ。
 
 で、いや、あれだ。
 あの傘は悪くない……その、ちょっとこう、きっと意地悪してみたくなったりしただけなんだ!
 ホントはもっといい奴に違いないんだよ! 多分! きっと!
 
 ……と、そんな時間だな。
 じゃ、仔細は伝えとくよ。
 俺もここらでお休み。
 

297 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/23(土) 07:16:39
 
・Tommy Guerrero / Living Dirt
 
http://www.youtube.com/watch?v=e884D4GvyvI
 
 たけしのCMで使われてるShing02さんとの競演っぽいトラックを期待してたら、のっけから
ミニマルな低音ドローン(ロータスイーターズみたい)で驚いたり、曲によってはどこぞのポス
トロックみたいだったりするものの、聴いてるとやっぱりゲレロはゲレロ。即興らしいフレーズ
はしっかり作りこまれてて、外れなしの「どこかズレたロック」してくれてます。
 個人的にゃポストロックファンにも普通にお勧めできるかなー、とか。
 
 どうでもいいけどフルで作ってある競演作はShing02さんのシングルにでも期待しろってこ
となんですかこれ。
 実にボーダー向けのトラックでかっけーと思いますけど。
 ……いっそtoeのも含めて「ポカリスエットBGM」とか発売してくれませんか。
 toeもフル録してるらしいし、これはアレですよね。フラグ。伏線ってヤツですよね!
 とりあえずシングル分必要なのであと三組くらい早く出して大塚製薬!
 
・9dw / rmx
 
http://www.myspace.com/9dw
 
 アルバムのリミックス(限定盤)。未収録曲が含まれてたり、初回特典でノンストップのmix
がオマケに付いてきます。珠玉。
 
 さておき、すげー変わりよう。トラックもここまで解体されると壮絶です。どうも前回発売後
に海外のフロアでも鳴ってたそうなんですが、あの生音テクノ(と言っても、ROVOなんかの
即効性バツグンのトリップ系ではありませんが)がドープなラップ被せられたり、いかにもな
シンセアレンジされたりしてて、「普通のテクノ」として聴けたりもします。
 というかそもそもこのバンドはハードコアだった訳で、出自を考えるとここらへんのクロス
はBORIS以降もガンガン進んでるだなって印象はありますね。
 ってか、BORISとスプリット出した時の曲もちゃんと入ってて、そっちと同じくダンスフロア
向けの曲になってきてるのは方向性が固まってきたからなんでしょうか。
 80年代っぽい音を強引に現代のアングラで鳴らしたセンスいい人力テクノ。
 オサレかつ取っ付き易い、そんな音。
 ドラえもんをブリーチの人が描いたらこうなった、みたいな。違うかな!
 

298 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/23(土) 12:33:48
 
 どうでもいいネタバレ。
 一連のシリーズの主人公は実はあたしでした。
 マジです。
 
 兄貴のはサイドストーリーだったんだよ!
 
 
 
・TesseracT
 
http://www.youtube.com/watch?v=JF_YIiRoRFM
 
 UK産プログレポストハードコアの新譜。いえデビュー作。
 一言で言えばメシュガ+エモ。
 いやもう最近ホント流行だな賢者様!
 オフィシャルサイトでは「プログレメタルバンド」と名乗ってるので、エモ扱いすんのはまあどうかとは
思うのですが、でもこれは……ですかね。「解り易い記号」で括らないなら、これはメタルでいいと思う
んですけど。
 同じように色々なバンドの美味しいとこ取りで(中途半端とも言う)やってたTexturesも去年に新譜出
してましたが、まあ似たようなもんと言えなくもな……い……? いえ似てない。唐突に発狂するのが
大好きな辺り、Texturesの方がメシュガっぽいです。
 

299 名前:C.C. ◆C.C.DTH9Wk :2010/10/23(土) 13:04:11
主人公(笑)



……こうか。

300 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/23(土) 13:58:17
 
 歴とした主人公です。
 
 だって……ほら。
 高校生。
 ポン刀。
 これで卍解とか使えたらジャンプに出演できちゃうじゃないですか。
 これであたし以外の誰が主人公になれるっつーんですか。
 もはやこれは真理……。
 
 ていうか義理の妹何人も侍らせといて何のリアクションも起こさない兄貴とか主人公の資格、
じゃなくて自覚が足りないんですよ。何? こう、もっと……何? そう、テンプレな行動ができな
いといけないんですよ!
 そして、あたしにはそれができる……。
 
 タイトルは、そうですね……。
 
 「ばくおん!」で。
 ゲストが山中先生。
 

301 名前:名無し客:2010/10/23(土) 14:00:56
>CDの巫女テーマ
数曲持ってますからねー。
伊達に主人公やってません。
ボーカル入り含めば余裕で十曲は埋まるかと。

もしもですが、今もセシルさんがヒロインのままなら姉妹関係はどうなってました?

302 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/23(土) 18:31:42
 
 なんかもう色々ぐったりなう。
 ……うあぅ。
 
>>301
 
 マジですか。
 
 主人公→曲が用意される→曲が増える
 
 主人公特権……これか……!
 
 秘められた霊圧とかホロウと同じ仮面とか都合良く増える味方とかそんなの以外にも!
 卍! 解! って!
 
 ……四面のボスで出てきた以外の曲は知らないような。
 けど、言われてみたら魔法使いさんは二つ聴いた事ありますね。
 四面のと新しい方の作品の隠しボスで。
 
 
 
 セシ……誰?
 兄貴またなんかしたんですか。
 

303 名前:名無し客:2010/10/23(土) 18:41:28
「ミハルの霊圧が……消えた?」
こうですねわかります

304 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/23(土) 18:54:52
 
 オィィィィ!
 勝手に消すなぁぁぁぁぁ!
 
 消えてないよ! ちゃんと霊圧感知に引っ掛かるよ!
 これ、じゃなくてそれはアレですよ、あたしの斬魄刀の能力が解放されてるか鬼道の
一種で隠行状態なんですよ!
 なんていうかこう……一護さんのと一緒できっとあたしのは喋るね!
 人間の形になれるといい!
 
 どうでもいいですが剣八さんのメタル度が確実に低下中なのはどうして。
 更木隊長はメタル。
 享楽隊長はハードロック。
 主人公はJ-POP。
 それがあたしにとってブリーチだったのに!
 

305 名前:名無し客:2010/10/23(土) 19:04:26
ミハルちゃんの霊圧ってチャドのそれ並ではないの?

306 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/23(土) 19:08:25
 
 まあ、一段落したらトリコとめだかもコンプリしてきます。
 あたしは追い付いてきたぞ、ジャンプ……! まだぬらりひょんとか控えてますけどね!
 
>>304
 
 作品基準でも地味に戦ったりそうでなかったりなラインですね、それ……。
 テーマソングがヘラコ(作者談)な辺りがまた微妙にいいようなそうでないような!
 どうでもいいけどあの自家版荷電粒子砲が作中矢鱈と微妙な扱いなのはどうしてですか。
 要らない子だとでも言うのですか!
 

307 名前:名無し客:2010/10/23(土) 20:04:54
リボーンも早々にコンプリするべき。
XANXASさんのアニメ版声優は志々雄さんと一緒だから!

308 名前:名無し客:2010/10/23(土) 22:07:15
きっとメインテーマ曲はlove hurts

309 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/23(土) 22:08:01
 
http://www.navweaps.com/Weapons/WNUS_Rail_Gun_Slide_pic.jpg
 
 じゃああたしの能力はこんなのでどうですか。
 主人公が遠距離支援型とかきっと斬新……!
 
「爆撃ィィィィッ! 爆撃であるッ!」
 
 そんなキャラ。
 スタンドはマッカーサー元帥。……あれ、ブリーチだっけ?
 
 そしてクラウドキッカーの新作が矢鱈と萌えます。
 今回から有料になったけど、これなら全然アリでしょう。
 というか今まで無料だったのがもう凄まじいわけですが。
 
>>307
 
 リボーンて……。
 くだんの「DB並に超展開を遂げた元ギャグ漫画」ですよね。
 
 いえまあ、ええと……漫画だけなら!
 アニメは基本的に無理!
 ていうか、長く続いてるのは軒並み追うのキツいんですよ!
 DVDだけでも幾らになるやら。
 銀魂は持ってますが。
 

310 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/23(土) 22:10:01
 
 どっちの……。
 そして何故それなの……。
 
 あたしに向けられたセリフであることを考えるとインクブスである可能性が大なのは解りますがっ!
 

311 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/24(日) 00:34:06
 
 ちょ、……イーノ新作出してた!?
 

312 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/24(日) 03:16:10
 
 四十七人目の男なう。
 
 ……ハンタぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!
 何やってんの!? 何やってんのォォォォォォォォォォ!?
 
 ……。積んでる黄昏の狙撃手、どうするべきなんでしょう。
 誰か教えて!
 

313 名前:名無し客:2010/10/24(日) 09:04:02
え?ナザレスじゃないの?

314 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/24(日) 15:18:56
 
 よりニッチに!?
 

315 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/25(月) 01:13:45
 
 なんかなう。
 アバウトですねこれ。
 
・Brian Eno / Small Craft On A Milk Sea
 
 イーノ新譜。昨日気付きました。
 えーとこれ、限定盤で買う意味あったんでしょうか。
 デジパック。
 まあそれはいいとして、ヘヴィーヴァイナル付属で月末にコレクターズエディション発売だそうです。
 先に言ってよ!
 そっちは一万円オーヴァーの500セット限定品ですけども。
 
 で、まあ要は最近のイーノ。
 即興アプローチ+アンビエンスシリーズ後期、もしくはネロリ。ジャーマンライクにドカドカとタイコ鳴らしたりも。
 確かにアシュラからクラスターから何から色々な要素が見えるんですが、それだけって気もしてならず。
 フリップ御大と合同で作ってたインテリじみた音の方がまだ「イーノらしさ」はあったかもしれません。
 いっそのこと、どうせならここはジャーマンライクなリフのゴリ押しで進めるトラックみたいに生音主体にしてくれ
ても良かったかな、とか。
 
 とりあえずタワレコ限定でイギリスの芸術祭(ブライトン・フェスティバル2010)とメキシコでやってたインスタレー
ション展(77ミリオンペインティング)限定発売のCDが出るそうなのでそっちに期待。
 海外のコレクターがレビューに並べてるのは見たけど、まさか日本で現物が手に入るとは思ってませんでした。
 

316 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/25(月) 02:36:29
  
 まあでも、ハンターはクランシーと違って、こう日本人を書いてくれてるのは……嬉しいのかなあ。
 複雑だけど。
 複雑すぎるけど。
 そしてソースを明らかに間違えてしまっているのだけど。
 
 日本への愛情を感じる為にハンターファンは読むべきなんでしょう。きっと。
 向こうでも評判アレだったとかで日本嫌いになってないといいんですが。
 ブラックライトとダーティホワイトボーイズみたいなノリで逃亡モノにしておけばスワガーも……駄目か。
 日本文化を書こうとしてるのかもしれないし。
 心境が複雑すぎる……!
 
 ……とりあえず、ちょっと別の人のに。
 
 アマゾンから大量に本が届いてたのでちょっとづつでも読んどかないとですし。
 
 
 
 というか、ナザレス知ってる人がいるのは少し嬉しかったりします。
 マイナーじゃなかったんだ! 良かった!
 競獅子をアマゾンで検索したらレビューすら入ってなかったんですが、地味にいいアルバムです。
 

317 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/10/25(月) 02:55:11
 
 ……ああ。
 写メ。
 そういうことか、名前。
 

318 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/26(火) 23:55:22
 
・Kyte / Dead Waves
 
 カイト三作目。
 元は2ndのUK版だったそうです。
 聴いたことない人に説明するとシガロス+Mewまたはレディへまたはmum+ロック。
 ……レディヘってのはメディアの売り文句なんだけど、ああこれホント売り文句だなあ、と思うんですけどね。
 スケールでかい音ってのも、これにレディヘのジメっとした懐のデカさはないでしょう。
 シガロスのアゲイテスをもうちょっとロックっぽくしてスノパみたいにしたらこんなんできました、みたいな。
 
 んで、眠い時に聴いたら眠くて聴いてられなかったので再聴したら、割としっかり聴けました。
 歌詞なんかはまあ実にUKで、音のアプローチもそうなんだけど、この無駄に壮大な音はちょっとだけそこから
ズレてるかな。
 
 過小評価されすぎとか何とか言われてますが、要はシガロスっぽい音のバンド多すぎるんじゃないかと。
 

319 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/27(水) 02:26:28
 
 ザイセヌぁ。
 
http://www.myspace.com/zaisenu
 
 在不。不在。存在せぬ。で、「ざいせぬ」。
 国産アンビエントドローン。
 Bolaっぽかったり管野よう子っぽかったり(菅野さんがBolaっぽいっつーべきですが)、更には
ポストロック的なアプローチもこれまた珠玉。
 ライブ版が異常に宜しいので試聴されてみるといいかもです。
 
 今年聴いた和製アンビエントではWEGとマトリョーシカよりいい、かも。
 ハルカナカムラさんも良かったけど。
 

320 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/27(水) 22:39:01
 
・RiLF / Ferris Wheel
 
 マトリョーシカとメンバー被りのゴス/ポストロック。
 マトリョーシカからWEG要素抜いたらこんなんじゃない? 的な感もアリ。
 ただ、全体的に音の色彩が整えられたマトリョーシカとは違って(マトリョーシカ聴いた
事ない人にはシガロス+MUM+WEGという要素だけで予想が付くかと思われますが、
濃過ぎてアプローチ変えようがないんです)、こっちはメンバーの演奏重視。どことなく
UKっぽいアプローチにしろなんにしろ、4AD周辺のポジパンが好きな人にもウケそうか
なあとかなんとか言ってみたり。初期コクトー好きはどうぞ。……え、違う?
 
http://www.youtube.com/watch?v=M68Ysasgfbs
http://www.youtube.com/watch?v=EcBr2IWuzrU
 

321 名前:名無し客:2010/10/27(水) 22:52:28
自分でも動画を作ってみようとは思いませんか?

322 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/27(水) 23:00:36
 
 作ったことありますが。
 PV。
 
 やっぱ映像専門の人は違うなと思い知るばかりなんですけどね。アングルとか素材とか。
 Frostのファン自作アニメーションとかエフクラのPVとか凄かったし、何も実写じゃなくても
いいんですが、どっちみち印象に残るモン作るのはムズいっす。
 今年見た中で良かったのはサバーバンとHSBでした。
 基本、メタルのPVにストーリーや意味はないと知れ! というのがまあ常識なので、そこ
はメタラーとして従うべきか否か。
 
http://www.youtube.com/watch?v=7nUEcxHqucU
http://www.youtube.com/watch?v=t5kkLa01qsw
 
 とりあえずここらへんを見るとメタルな映像が何か解ります。
 意味? 意味は……貴方達の中にあるッ!
 
 ちなみにブリーチがメタルなのもこれが理由です。
 

323 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/27(水) 23:31:21
 
 というかまあ、ここ的に言うなら動画っぽいなんかって何? とかはありますけどね。
 それはそれで映像作るのも大変だし動画ならBGMとかどうしようとか。
 
・Haruka nakamura / Twilight
 
http://www.kitchen-label.com/twilight/
 
 Akira Kosemuraさんとスプリット出してて、そっから知った人。
 エレクトロニカアンビエントとしてはどっちもかなり有名で、音なんかはヘリオスとかその辺り想像して
貰った方が早かったんですが、今回これ、ちょっと違います。メンバー多数をトラックによって入れ替え
てるみたいで、ヴォーカル挿入あり、サックス使用でジャズアレンジありと、アプローチの手法が多彩。
特にサックス使用のナンバーはジャズエレクトロニカとして聴いても違和感ないデキですよ。敢えて言
うならアンビエント仕様のNPモルヴェルで、この方向性でアルバム一枚作ってくれたら最高だったのに
とかあたしは言っちゃいます。
 全体的にLOWっつーかラルトラ的なスロウコアさえ想起させる落ち着いた作品です。
 即興作らしいですが、「ならでは」の演奏が冴える一枚。
 
 輸入盤オンリーですが、国内流通盤ではボートラがDLできるシリアル付き。
 このボートラも前作までのharuka nakamuraテイスト溢れる作品で中々。
 夕暮れと夜明けの音。
 

324 名前:名無し客:2010/10/28(木) 02:43:55
剣術小説の敷居が高いのは、用語のせいもあるような。
正眼とか意味を知らない人も実際にいるわけですし。

325 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/28(木) 03:17:32
 
 前提問題っすかね。
 「どこまでを前提とするか」って。……前にもありましたね、こういうの。
 
 日本人が銃器を題材にした小説を読むとき、ある程度は解説されてるかされてないかの
違いは大きいです。訳者が説明入れる場合もありますが、大抵は原文準拠ですから。
 極端な話をすれば、文章が読めなければ小説は読めません。
 
 でもって、何をして「大半の読者が理解できる語彙なのか」を判断するのかは、これはそ
の文化領域で決定されてるワケですね。
 例えば「ツンデレ」なんて言葉が何の前触れもなく出てきたとして、意味が解らない人に
はやっぱり意味が解らないでしょう。トートロジーです。
 海外の小説が軒並みエキゾチックに感じられる間というのは、その文化圏の常識を知ら
ないから、みたいなのもこの辺に由来するでしょうね。
 まあボルヘスとかエーコ辺りはそういう理由ブッ千切ってますけれど。
 

326 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/28(木) 03:25:12
 
 そういえばこないだのハンターの感想。
 アマゾン見ると心境の一部をサックリ語ってくれてる方がいらっしゃるので引用をば。
 
>日本を舞台にしており、侍をテーマに日本人の精神世界にまで入りこんで書かれているだけに、当の日本人に
>すれば「それは違うだろ!」とツッコミを入れたくなるところがたくさんあります。加えて、日本人以外の読者に読ま
>せることを前提にしているので、やむを得ないことながら、日本特有のものについてはくどくどと説明がついてくる。
>例えば207Pの文章に次のような一節がある。
>
> 敵が、刀の血をはらう儀式的な行為、血振りをしているのが見え、
> そのあと、修練を積んだことを物語るかろやかな動きで、
> 刀を鞘におさめる儀式的な行為、納刀をするのが見えた。
>
>これをもし日本人向けに書くならシンプルにこう書けば済む。
>
> 敵は血振りをすると刀を鞘に納めた。
 
 byアマゾンレビュアー氏。
 
 ……まあ、要はこういうことなのではないかと。
 時代小説だと作者の歴史知識がそこかしこで味付けしてくるので、そこらのデータベースも重要ですが。
 

327 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/28(木) 03:29:11
 
 で、思えばこういうあれこれのせいでよく敬遠されるのがSFでしょうか。
 ガジェットの方に重きが置かれる作品は、否応なくテクニカルタームの連発にならざるを得ない、
というのは存外に面倒なのかなー、と。
 

328 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/28(木) 18:32:28
 
http://www.catunewebstore.com/?pid=24338987
 
 新作出ますよAS MEIAS!
 ハンアハン、クララにゼアイズと、この周りの人達が一気になんかしてる印象が。
 限定EPは持ってたんですが、1000枚しかなかったんですかアレ。
 ヴォーカル入りとは驚きですが、いやー、これはこれで。そして相変わらずのゴリゴリな
エモ/ポストハードコア。
 テキサスイズザリーズンとかミネラルとか好きな人は一度どうぞ。
 
http://roadrunnerrecords.co.jp/page/News?&news_page=&news_id=103009
 
 でもって漸くTOGの詳細。
 ロードランナーのことだから11月に出すっつっといて平然と伸ばすんだろうなあと思った
らまあ案の定伸びましたよ! 早く告知してよ!
 国内だけ11月とかまるで期待できない。
 とりあえず試聴できる一曲がエラくカッコいいメタルになってるので、楽しみにしてます。
 ジェシーの声が色っぽくなってるのもナイス。今のハワードの高い歌唱力と暑苦しさもい
いですが、KsE初期のカタさがあるのは嬉しいです。
 あとこの音源、公式からDLできた筈ですが、なんか今は無理っぽいです。
 11月(の、最初の発売予定日)から再開だそうなので、気になる人はどうぞ。
 

329 名前:名無し客:2010/10/28(木) 20:53:00
ハロウィンに子供達の身を守るために孤児院の周囲に人払いの結界を仕込んで起きますね(呪〜♪

330 名前:クレア・クランツ ◆BAAL1gDAnE :2010/10/30(土) 20:53:10
 
      /⌒⌒\
    /⌒(._.ノVヽ._)
ヽ_/⌒   ( ・人・) ) <雲Dじゃ
 \_   /  \ノ
     `--(.__.人__.)
 
解説:
 ヴァンパイアと雲のハーフ。
 

331 名前:クレア・クランツ ◆BAAL1gDAnE :2010/10/30(土) 20:53:45
 
「イケる……!」
「何が」
「何って……ハロウィン?」
「何が?」
「素で聞き返された!?」
 

332 名前:名無し客:2010/10/30(土) 21:12:41
Dに真っ二つにされるビジョンしか見えないです、それ

333 名前:クレア・クランツ ◆BAAL1gDAnE :2010/10/30(土) 21:21:00
 
 なんでもかんでも真っ二つにすればいいってもんじゃないでしょう……!
 これだからメフィストタイプの主人公はっ!
 

334 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/10/30(土) 22:19:11
 
「見たところ菓子がないようなので悪戯させて貰うが異論はないな」
「止めろ」
 
「……ていうか、まだいるのな、お前」
「邪魔者扱いされたように聞こえたが、はて、幻聴か」
「今のが幻聴に聞こえるなら何一つ俺はお前に言葉を伝えられねえよ」
「言葉ではなく身体で伝える、と……」
「いや……死んでくれよ……お前ホント死んでくれよ……」
「まあそれは良いとして」
「良くはねえよ」
「ハロウィンとやらが近いが」
「ああ、ハロウィンか」
 
「妹紅が忙しくてな……なんかもうどうでもいい……凄くどうでもいい日になった……ていうかぶっちゃけ存在しなくていい……」
「ふむ。あの娘がいたら――それはそれでどうしていた」
「どうって」
 
「妹紅に悪戯されたい」
「いや」
「トリックオアトリート! って妹紅が俺の前に姿を現したところで菓子の持ち合わせがないことをアピールして少し頬を染めた妹紅に
半日くらい悪戯されたい」
「いや……」
「その逆なら俺が悪戯し――」
「黙れ」
「なんだと……」
「犯罪の匂いが立ち昇りそうだったので予め火元を潰しておいただけじゃが」
「悪戯したりされたりしたいって言いたかったんだよ!」
「それがもはやどうにも犯罪臭しか漂っておらんのじゃが……」
「嫁さんとイチャ付くことの何がいけないの……」
「何が……それはお主、相手の外見が」
「それはもう時効だって言ってるのに……」
「いや……その、素で落ち込まれると、私も困る」
「だってお前……いや、解ってるんだけどさ……これからアイツがあのままで俺が変わってくのを考えると、なんだ、複雑な気分に」
「それくらいは覚悟の上であったであろうに――仙丹なら今すぐにでも処方してやらぬでもないが」
「ヤメろそのチート薬」
「強情じゃな。……まあ、しかしお主ならそれもさして悪くはないと思うが――なんじゃ、親子のような夫婦に見られては困るか」
「……」
 
「え。親子?」
「どうした」
「妹紅が俺を「お父さん」って呼ぶところを想像したんだが」
「いや。されても困る」
「なんだ、俺達の関係でこれは――これはこれで!」
「いや……」
「これはこれで興奮するな!」
「とりあえず興奮などと言われた私はどうすればいいのか教えてほしいのじゃが」
「違うんだよ。妹紅はほらあれだ、ファザコンの気があるって前に自分で言ってたからさ。でもって、俺がその父親に似てるところが
あるとか――アレだ、これはアレだろ? フラグ成立って奴だろ!」
「何のフラグが……いや、言うな」
「え。だから背徳的な」
「いや――なんじゃ、今この瞬間、むしろお主が死ぬべきじゃと思うわ」
「なんだと……」
「というよりお主、そこまで変態……もとい、アブノー……もとい、倫理的に際どい妄想、でなくて想像が容易く浮かぶ割に、これまで
よくもまあ妹には妹として接してきたものじゃな」
「お前、今、なんか俺のこと散々に言わなかった……? それはほら、妹は妹だろ。それだけの話じゃねえか。俺が妹をヘンに意識
するとか気持ち悪いだろ」
「ふむ。例えばこうか。「ミハル、最近大きくなったな(視線を首から下に向けながら)」」
「無駄に似せた声で何言ってんのお前!?」
「お主の胸の内に秘めた本音を」
「さも尤もらしく言ってんじゃねえ! 考えてない! 考えてないからな! 地の文が使えない場所で迂闊な発言されるとそれが事実
みたいに見えるだろ!?」
「まるで考えておらんのか」
「いや……」
 
「……それはそれ!」
「……」
 
「なんじゃ。あの妹らも不憫じゃったな……」
「なにが」
「お主、たとえばじゃが――まあ仮に、美晴から好意を告げられたらどうしておった」
「いや想像すらできないけど」
「これじゃからな」
「だから何が……」
「「好き。ほんと好き。兄貴が好き。好き好き好き、姉貴とか関係ない、あたしは兄貴が――」」
「え……誰の真似」
「? 似ておらなんだか。自信はあったが」
「似てたけど。似てたけど! いや、その……ていうか……止めろ、止めろよなあそういうの! 俺の想像を崩すな! ていうか人の
妹を勝手に作り替えるな!」
「素で嫌がられるとは思わなかった訳じゃが……」
「いや、だってねえもんそういうの。……ていうか、駄目だってそういうの。自分以外の誰かに対する想像力が欠如しまくってる」
「……なるほど」
 
「変わっておらんな。自分の信仰を否定される事は許せんか」
「それは……当たり前だろ。……ていうか、元の文脈を壊そうとする奴はマジで死んだ方がいい」
「ふむ。しかしな、今のは根も葉もない捏造と言うより、あの娘が部屋で――」
 
「おはようございます」
 
「……え。なに、ミハル? ああ、お、おはよ――え? ね、寝てた? ていうか何それ。何それ何。すげぇゴツい鞘に納まった刀にし
か見えないけど何」
「すげぇゴツい鞘に納まった鬼斬りの名刀です」
「おお、なんじゃ胸の大きい方の妹。また今日は奇妙なモノを引っ提げて」
「いえ……こう、突発的にあたしの鬼遣藤四郎が大姐の血を啜りたいと啜り泣きを始めた気がしまして」
「それはまた物騒じゃな」
「というか、あたしのアイデンティティが覆される発言がここで行われている気配がして急いでやってきました」
「うむ、安心せよ。そのような事実はビタ一文存在せん」
「そうですか」
「そうじゃ」
「ところでブリーチの冬獅郎さんって、藤四郎が元ネタだと思うんですがどうでしょう」
「いや……凄くどうでもいいんじゃないかな……」
「……じゃあ、まあ、失礼します」
 
「……ふむ」
 
「この流れ……藤原の小娘の次の相手は美晴ということか」
「嫌な流れを勝手に作るなよ!?」
「あの娘はある意味では姉よりも厄介じゃからな……」
「だから何を決定事項みたいに言ってんの……」
 

335 名前:名無し客:2010/10/30(土) 22:39:41
そのうち唐突に押し倒されて「兄貴が、兄貴が悪いんだから……っ」と(ry

336 名前:名無し客:2010/10/30(土) 22:53:39
そのうち唐突にポン刀突きつけられて「兄貴が、兄貴が悪いんだから……っ」と(ナイスボート

337 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/10/31(日) 00:02:16
 
「……で、どうであろうか。これは」
「これって……何それ。どこのブランドの新作」
「ブランドというか手作りじゃが。なんじゃ、魔法使いに見えんか」
「魔法使いっていうか……勘違いしたホグワーツの生徒みたいにしか見えない……」
「まあ、それはよい」
「いいのか」
「うむ。で、お主にはこれじゃ」
「何コレ。黒いシャツと……ビニール傘?」
「まずそのシャツをじゃな」
「ああ」
「素肌の上から着ろ」
「このクソ寒いのに!?」
「ジーンズはそのままで大丈夫じゃからな。あとは髪をオールバックにしてその傘を差してから私にこう言えばよい。
『そんな装備で大丈夫か?』と……」
「俺はお前が何を言いたいのか解らない」
「折角の黒髪を活かさぬ手はなかろう」
「それも解らない」
 
>>335-336
 
「しかしな……実際、妹に迫られたらどうしておった」
「いや……どうもしねえけど。しようもない」
「傍から見れば随分と仲が良いように見えなくもないがな」
「そりゃ兄妹だしな」
「兄妹だから同じ部屋で寝てもなんとも思わぬ、と」
「ああ」
「兄妹だから同じ食器を使い回すし一緒に風呂にも入ると」
「ああ」
「……」
「あ? ああ? いや、あれ、俺今なんか言った……?」
「玄関を開けたら血染めの美晴……新しいの……」
「何が!? お前今どんな想像した!?」
 

338 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/10/31(日) 00:26:41
 
 ランタン乗せァ。
 

339 名前:名無し客:2010/10/31(日) 00:33:43
つまり兄妹が望んでたらそういう関係も受け入れてた可能性があったと。
いやらしい……。

340 名前:名無し客:2010/10/31(日) 04:14:52
子供の頃はハロウィンに参加したりしました?

341 名前:名無し客:2010/10/31(日) 09:31:11
そこで引き下がっちゃうのがミハルのダメなとこであり愛すべきとこだな

342 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/10/31(日) 11:01:32
 
「危険物満載したって報告受けたトラックに機関砲ブチかますF-35ってどうなんでしょう」
「まあ、未来兵器だしね。アメリカの法律が変わったんじゃない?」
「テロリストに厳しすぎる! 市民の巻き添えOKって何!?」
「多分あのパイロットはAIで動いてるんだよ。操縦の軌道も反応も機械的だったし」
「さり気無くディストピアすぎます……」
 
>>339
 
「あったんですかいやらしい」
「棒読み怖いですメア姉」
「……あったんですか?」
「ありませんが!? ちょ、フィーちゃん朝からあたし命の危機!」
「そんなことを言われてもだね……ええと、ルート開拓してみる?」
「あたしが三秒後に三途の川を渡るようなルートですか!?」
 
>>341
 
「いやいやいや引きますし! この情景がもはや朝からドン引きですし! 止める人がいないと
毎度これだよコンチクショウ!」
「スケープゴー……もとい、義姉さんはいませんからね」
「ちょ、さり気無くすげぇ怖いこと言いませんでしたか今!?」
 

343 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/10/31(日) 11:06:10
 
「……なんだ朝から騒々しいな妹ども」
「ですよもう昼近いですが兄上。おはようございます……大姐も。なに、昨日はお楽しみでしたか」
「うむ」
「……」
「違うよ!? ちょ、適当言ってんじゃねえぞこの仙女! 見ろ! メアリの視線が凄く冷たい!」
「兄さん、とりあえずコーヒーでも――そちらの方はとりあえず水道のお水でもどうですか」
「……ふむ、朝からお主はお主じゃな。結構結構」
 
>>291
 
「プレゼント……ですか? 私に?」
「ああ。いや、まあ、なんていうか……怒らせちゃったしな」
「あ、いえ、それは、あの時は私の方が悪くて――これは、短刀……?」
「みたいだな」
「……抜いてみても――」
「お好きに。お前にって言われてるんだし」
「言われて……?」
「抜くんだろ」
「あ、はい、それでは――あら」
「……へえ、綺麗だな」
「だね。姉さん、スゴい刀じゃないか。真っ直ぐに伸びた木目調の柾目肌、反り浅く重ね厚い、これは見事な鎧通しだ」
「ええ、それは……フィー、木槌を貸してくれる?」
「オッケイ」
「……。銘はないんですね。これだけの逸品なら、てっきり……」
「なに、銘が入っていなければ名刀でない、とは限るまい。――どれ、見せてみよ。偶には専門家の目も役に立つじゃろう」
「貴方が鑑定士までやっているとは知りませんでしたが」
「古道具屋の嗜みじゃな――大概のモノは見れば名も用途も由来も解る」
「それは鑑定とかそういうのじゃ……」
「ふん。この庵棟と切っ先まで均じて広い平造り……なるほど、見覚えがある筈じゃ」
「……なんですか。もったいぶらないで――」
「由来は大和、保昌一門。この独特の切っ先の風合いは――保昌貞吉の一振りであろう。……ほれ、返すぞ。良いものを
見せて貰った」
「保昌」
「保昌――」
 
「「――保昌貞吉!?」」
「……なんじゃ騒々しい。姉妹揃ってはしたないと思わんか。美形が台無しじゃぞ」
「だっ、はした……ちょ、大姐! ンなのどうでもいいけど、マジで!? 貞吉ですかこれ!」
「……何、ミハル。それ凄いの」
「凄いも何も、兄さん……知らないんですか?」
「え? あ、うん……ちょ、おい! なんか俺今メアリにこれまでになく冷たい視線送られたんだけど!」
「ご――ごめんなさい、そういうつもりじゃ……その、桑山保昌とか大保昌とか知りませんか」
「え、あ、ごめん」
「……」
「鴻! 鴻ォ! なんだこれ! なんだこのトラップ! 俺と妹の関係を破綻させる気か!」
「そんなつもりはないが……なんじゃ、刃物マニアを妹に持つと大変じゃな」
「あたしは刃物マニアじゃないとして」
「私も違いますが」
「まあ、口ではなんとでも言えるがの」
「ないとして! ……名物桑山っつったら国宝ですよ国宝。鎌倉末期から南北朝時代に掛けての刀工で幕府と反目した一
派としちゃ、まあ超が付くほど有名なんです」
「超か」
「超ですとも」
「……って待て、国宝?」
「あ、いえ。銘がないですし、認められない以上はこれが同じように価値を得るとは限らないんですけど」
「……認められると、幾らくらい?」
「さあ……短刀ですから、一千万には届かないでしょうけど」
「一千万……はぁぁぁ!? 何それ!? 何それたかが短刀がですか!? エマーソンとマイクロテックのシリーズ一発で
全部揃うだろそんなの!」
「いえ……そんなオモチャと比べられても……」
「兄貴はもうコールドスチールのPVでカーボン製の「じゃぱにいずそおど」振り回してるといいんじゃないですか」
「鴻……かつてなく妹が冷たい……」
「慰めがほしいか」
「ってもまあ、懐宝剣尺とかには名前が載ってないんですけど、これは保昌一門の作刀が試し切りに使えるような刀じゃな
いのと、そもそも切れ味を追求したような時代の刀とは違うからってのが大きいからで――はっ!?」
「気にせんでよい。続けよ刃物マニア」
「誰がマニアだぁ!」
「お主以外におるまい……ま、しかし見事なモノよな。こと短刀としての用途を突き詰めたらそうなった、と言わんばかりじゃ
――実意本位でそれに並ぶモノなど、これまでに見たのは初代孫六と山浦真雄の短刀くらいじゃ」
「山浦真雄……」
「ああ、江戸の末の刀工でな。弟は名人と呼ばれた源清麿じゃが、こと『人を斬る』、『人を殺す』事に掛けては兄を超えるモ
ノを打っておらん。頑丈で斬れ味冴え渡り、刀が無用の長物になろうとしておった時代に――それでも刀を実用品と考え続
けた刀工じゃよ」
「ふうん……詳しいな。その、ホウショウだとかマサオさんだとか」
「二人とも知り合いでな」
「……は?」
「いやなに、こちらの話じゃ――しかし良い物を貰ったではないか。買おうとして買えるモノではないぞ?」
「そ、それは……兄さん、あの、これ」
「ああ、いや、お前のだよだから。貰っとけ。その方が妹紅も喜ぶ」
「……あの人が、ですか」
「手入れできないそうでな。持っててくれると嬉しいそうだ」
「……あの、兄さん」
「ん?」
「あの人、本当はどんな人なんですか」
「お嬢様だよ、だから。日本の……名家っつーか、まあ、うん、色々な意味でスゴい家の娘さん」
「お主とは果てしなく吊り合わんな」
「そんなことないし! いいんだよ別に家柄とかそういうのは! だからその、まあ、貰っとけって」
「あ……」
 
「はい」
 

344 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/10/31(日) 11:20:37
>>343
 
「しかし。ふん――変わり者の手には変わり者の品が転がり込むと見える」
「何が」
「メアリに渡したであろうが」
「ふん? さっきの保昌なんたら? まあ、妹紅なら何を持ってても……」
「ああ、保昌一門の作刀という話か? すまんあれは嘘じゃ」
「……お前な」
「嘘も方便――じゃろう。私は馬鹿正直に真贋を告げるほど出来た古道具屋ではないぞ」
「告げてんじゃねえか」
「お主にはな」
「……ま、いいよ。メアリを喜ばせようとしてくれたんだろ。だったらさ」
「それも違う」
「んじゃ――何」
「そこそこの真実を告げておいた。――それだけの話よ。あの娘も保昌くらいであれば、、、、、、、、、受け取るのではないかと思ってな。何せ
銘も入っておらん――」
「……なんだ、何かと見間違えてたとか?」
「たわけ、見間違うものか――これでもな、私はお主よりも長くこの国に住み生きておる。その意味では、私はお主よりも日本
人じゃ――ふふ、人種だのなんだの、、、、、、、、と、お主らの狭苦しい了見で分けてくれるなよ。見てきた景色の深さが違うわ」
「いいよ。それでアレ、なんなんだよ」
「ふむ。お主、刀には詳しくなかったな」
「詳しくはないよ。普通に詳しくない――日本人は、あんまり刀に詳しくなくて当然だ。アメリカ人だって全員が銃器に精通して
る訳じゃない」
「じゃろうな。じゃが、私はお主よりも精通しておる――これは言語と同じでな」
 
「非言語話者こそ他国の言語に良く通じるように、文化についても理解できないからこそより深い洞察のみを以って調べようと
することもある。好きこそモノのなんとやら、とな」
「日本人より日本人してるヤツが何を……で?」
「孫六と兼定は知っておったな」
「他の刀匠よりは」
「ふん、で、あろうな――で、あの娘、出は京だと聞いたが」
「ああ。……っても、色々なとこ回ってたらしいけど。それが?」
「ふむ……いやなに、どうということはない。勘違いじゃろう。こちらの話じゃ――」
 
「……しかし、そうじゃな。お主、あれが古刀である事は解ったか」
「古い刀は古刀だろ」
「時代がある。その定義では――お主から見れば新々刀であっても古刀になってしまうじゃろう」
「シンシントウ……? どっかの政党?」
「まあよい。これくらいは知っておるかもしれんが――刀には古刀と新刀があるのは理解しておるか」
「……新刀って、現代の刀じゃねえの」
「それは現代刀じゃ」
「あ、そっか」
「とはいえ――現代の刀が古刀に劣る訳でもないがな」
「それは――まあ、そうだな。要するに、一千万オーヴァーの刀だからって百万円の現代刀の十倍以上の性能があるってワ
ケじゃない、ってことだろ」
「”性能”とはまた――ふ、お主らしくもない。じゃが、然り。同じ材質で作られたモノであれば――そこに極度の差が生じる道
理もない。まして、同じ技法を継承しておるのであればな」
「……まあ、同じ材料使って同じ人間が作れば、そりゃ古い方がいい、なんてことにはならないよな」
「しかし、この現在、実際に価値が計られるのは常に古い刀じゃ。何故か解るか」
「名前が付いてるからだろ。美術的な価値のある――だから、美術品として」
「ふむ、それがほぼ全ての理由じゃな」
「ほぼ?」
「実際に――古刀の方が優れているとしたら、どうする」
「……良く聞く話ではあるよな。刀と鉄は古い方がいい、だっけ? でも眉唾だろ、あんなの。そりゃまあ、人を斬るのが普通
に日常と隣り合わせだったなら、技法自体は習熟するだろうけどさ。そういう「時代の特性」も価値に含まれてんじゃねえの」
「無論、単に技法として全盛期の刀の方が優れていた面もあるがな――日夜人を斬る為に技術を研鑽しておったのが当時
の刀鍛冶じゃ。幾ら技術を蓄積させようと、個人の脳髄と身体に蓄えられる力と知識には限りもあろう。そうした事実を踏まえ
るのであれば、当時の作刀は依然として「優れた」刀であろうよ」
「ああ。刀って、結局「その技術」を蓄積させ続けてるワケだしな……技法そのものの継承が目的なんだから、殊更「新しい性
能の刀」なんてのが生まれる方がおかしいってのはあるよな。アメリカのナイフメーカーのジョークじゃないけど、セラミックだ
のカーボンだのの刀なんてただの冗談だとしか思えねえもん」
「人を斬る必然性のない世界では――人を斬る道具は異端でしかあるまいよ。当然、その理由もかつての刀の価値を押し上
げる要因にはなっておるからな。現代の刀は、言わば美術品でしかない――事実、今の日本では刀匠の資格を持つ者に弟
子入りした者だけが刀を打つことを許されておる。つまり、芸術としてな」
「ふん……まあ、健全だよな」
「健全であらねばならぬ――それもまた、当然じゃ」
「っても、軍刀とか投げ売りされてたりするだろ。ああいうのは違うのかよ」
「無銘の、まして粗製濫造された戦時の作刀であればな。明治時代に刀を振り回す阿呆もそうはおらなんだ――あの時期は
廃刀令もあって、正に衰退期じゃった。第二次大戦に持ち込まれた軍刀などほとんどオモチャ同然であったくらいでな」
「使いたくねえな、それ……」
「刀の時代ではない、ということじゃよ。いずれにしろな。第一、価値の基準を決めるのは今の人間じゃ。記録に残る刀工がお
らなんだら、畢竟、その時代の刀は価値を認められまいよ」
「るろうに剣心はどうなるんだ」
「残念ながら逆刃の銘刀は見たことがない」
 

345 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/10/31(日) 11:26:08
>>344
 
「つまり、じゃ――刀の性能を問うてみたところで仕方ないのは事実ではあるが、この不思議な媒質に限っては、過去にこそ優れ
たモノが生み出されておる。忘れられた技術、記録されない技法、そう言った物が栄えに栄えた「その時代」を、この現代は真に
継承してはおらん」
「っつーか、不可能、だろ。中善寺秋彦も言ってんじゃねえか――記録されないモノは、忘れられるんだよ」
「じゃがな」
「なんだよ」
「お主、これはメアリにでも聞いた方が早いとは思うが――真実、古刀は軽いと知っておったか」
「軽いって……物理的に?」
「持った事はないか?」
「ない……な。いや、そもそも俺、獲物が軽いとか重いとかどうでもいいもん」
「……ふむ。鬼に人の差料の良し悪しを尋ねるようなものであったな」
「ていうかさ。なに、それじゃ昔の刀はそれだけ殺しには向いてなかったの?」
「? 意味が解らんが――」
「いや、単純だよ。重い方が運動エネルギーは高いだろ。つまり強い」
「速度の二乗に比例することを忘れておらんか」
「速度に乗ったらそんなの関係ないだろ」
「普通の人間は慣性を制御できまいよ。刀は振れるような構造になっておる――言うまでもなくじゃがな。接触したモノを破断す
るのが目的であって、質量を叩き付けることが目的ではないし、当然じゃが衝撃波で対象を粉砕するような兵器でもない」
「ぬ、あ」
「……まあ、お主が振るなら電柱の方がマシであろうがな。長く重ければ破壊力が高くなる、というのは、とりあえず条理の内に
はあるまい。最適な長さは状況に設定され、それがこれまでの『刀の長さ』を時代ごとに変化させてきた。そして、長さに比例す
る筈の重さは、しかし幕末以降のそれに比べて、江戸以前の刀の方が軽い。長さが同じであってもな」
「……使ってる鉄が違う、とか?」
「それもあろう。わざと鉄の純度を下げる製法はあるからな――しかし、今の技法には当時の鉄の比率を示す記録は残ってお
らんし、どのような元素が刀を強靱にしておったかも記録されておらん。ただそこにある『刀と言う記録』だけが、当時の刀の神
秘を保っておる――という訳じゃ。由来などなくとも、そこに理解され得ぬ事態が存在する――それこそが刀の神秘性を今もな
お強め続けておる。解るか」
「解るけどさ」
「そういうことじゃ。だから――であろう。藤原の娘が言っておったのは、恐らくそういうことじゃと思うが」
「……? ん、あ。ああ、なるほど」
 
「そういうモノだから、手に入るのか」
「そればかりでもない、とは思うがな」
 

346 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/10/31(日) 11:34:21
>>345
 
「さて、話の本題じゃ。くだんの短刀じゃが――」
 
「古刀じゃな」
「江戸以前ってことだろ」
「焼き幅は狭く、重ね厚い柾目肌。じゃが――刀身を淡く彩る靄は関の白気移りが如く。美濃には他所から移ってきた刀鍛冶が
多く集まってな。保昌一門もその例外ではない――というよりも、大和伝を伝えた鍛冶が分かれて生まれたのが美濃伝じゃから
な――唐突に生まれたような一派ではないということじゃ。……江戸に至れば相州伝の影響を強く取り入れるようになる美濃伝
も、その時代にあっては未だそうではなく、美濃伝が美濃伝たらんとしていた時期じゃな」
「美濃伝って何」
「美濃の技法であろうよ――名前そのままにな。美濃と言えば関の刀鍛冶じゃが、そうじゃな、所謂末関鍛冶がその中心となろ
うか」
「……はあ。えと」
「言い足りなんだな。相済まぬ、つまり――室町の後期から安土桃山の間、その時代の美濃鍛冶の一派を差してそう呼んでお
る。この一派は日本の刀鍛冶全体においても恐らくは最重要な役割を担った連中でな――」
「重要……? 凄い強い刀を作ったとか?」
「ある意味では……ふむ。のう、一つ聞くが」
「なんだよ」
「お主、銃には長けておったな。それこそ不必要に」
「まあ、とりあえず誰か撃ち殺すことに関しては地球上で負けるヴィジョンが浮かばない」
「用途も種別も問わん。「時代すら変え得る強力な銃器」とはなんじゃ。あらゆる意味での破壊力、あらゆる意味での能力を加
味した上で、じゃ」
「銃だよな。ミサイルでも大砲でもなく」
「大砲を銃と呼びたければ好きにせよ。それも含めて構わぬ」
「ここ数十年なら――考えるまでもないよ。AKだ。ロシアのウォッカと黒パンが好きな――子供好きな質素なジイさんが戦時中
に作った、世界最強最悪最安最高精度のアサルトライフルだよ。ニワトリ三羽でお釣りが来る値段、一家に一丁AK-47。気に
喰わないヤツの脳天に一発7.64ミリ。水にブチ込もうが泥に浸そうがホコリが混じろうが平気で動作する上に手入れしなくても
滅多に暴発しない。多少重いのが難点だが、なに、慣れればなんてことない。チャールズ・テイラーがガキに一千丁ばかり持
たせて武装すれば、立派なクーデターの発生要因だ。作り手の意図とは無関係に、原爆同様に世界を塗り替え続ける自律駆
動兵器だ。凶悪さに掛けてはエクスカリバー伝説の武器なんぞ目じゃねえよ」
「然り。量産が容易く、容易に動作し、そこそこに殺し、そこそこに手入れが楽で、何より安い、、、、、――そんな武器こそが、いつでも
この世界を作ってきた」
「……話が見え――るな、そういうことか」
「初代以外の孫六の精度が低い――などと言われるのは、ある意味で当然で、しかしお門違い、、、、じゃ。刀は消耗品じゃからな。
替えが効く刀を何本も打つには、ある程度の工程の簡略化が必要でな。美濃刀工の手法は、その効率化を成し遂げておった。
時代を考えれば、何故それが美濃であったかは解ると思うがな」
「……時代……?」
「信長と秀吉と家康が美濃周辺の武将であったのは自明じゃろう」
「……あ」
「量産させれば質も悪くなるのは当然でな――この時代の刀には備前であろうが同様に数打ち物など容易く見付けられる。そ
して、次の時代の刀の基礎となったのは、美濃伝だった、、、、、、訳じゃ――それ故に、銘の刻まれた刀が残っている美濃伝の刀の多
さとその認識が、今この時代において「美濃の刀工は腕が悪い」などと呼ばれる理由の一因ともなっておる」
「ふうん……? ええと、悪かったの?」
「”美濃の刀工の腕が悪い”などとどうやって決められる? 刀工と言っても何百何千の最盛期、その総和を取って平均を出す
ことが可能だと思うか――人類学的な知見でもよい、極めて常識的に考えて、それは有り得るとでも思うのか」
「ねえな。……人間がそんだけ分布してたら、備前だろうが関だろうが腕のいいヤツ悪い奴はいて当然だ」
「そういうことじゃ――この時代で観測できるのは、この時代に残されたモノでしかない。存在しないモノは、存在しないのと同じ
ことじゃ。後世の人間は目に映る記録と軌跡のみを頼りに現実を作り上げる――そればかりは、どうにもならん。記録があって、
現実がある。それが過去じゃ。記録されなかったものは、じゃから存在しなかったことになる――誰かが覚えていてやれぬので
は、それは、それだけのことでしかない」
「……そうだな」
「そもそもな、美濃の刀鍛冶の腕が悪いなどと言う事は有り得んのじゃ」
「てーのは?」
「四方詰めは知っておろう。鉄四枚を重ねて「折れず、曲がらず、良く斬れる」刀を作る手法じゃが」
「ああ、刀の基本だろ」
「いや。アレを行っておったのは、美濃の刀工の――それも一部の人間だけじゃ」
「え……うそ、そうなの?」
「手間が掛かって仕方ない上に手練の刀工にしかできんような技法じゃからな。普及せんでも無理はあるまい。そんなモノを作
ろうと思い立つこと自体――並の発意ではあるまいよ」
「それは……そうだな」
「それで、あの短刀じゃ。――はっきり言えば、私はアレを作った刀工を知っておる」
「……マジか」
「うむ。保昌伝の影響を強く受けた関鍛冶の一派――二代目兼定より分かれた在野の刀鍛冶が関におってな。鉄を打つことし
か考えておらんような男じゃった――どこぞの城のお抱えになるでもなく、どこかの座と結ぶでもなく、庵を結んでただ鉄を打っ
ておったよ。普段は鍋だの鋤だのまで叩いては人に喜ばれておったがな。一度刀を打つとなれば、いかに人を殺せる刀を打つ
かしか考えぬような男じゃった。――名を、兼久。銘を切る事を絶対にせん男で、現存する刀に銘が残っておるモノはないじゃ
ろう――あったとしても、由来を探ることなど不可能じゃろうからな。なにせ打刀については私が全て手元に置いておる」
「いや……何それ」
「言ったじゃろう。知り合いじゃと。あの男の作刀を真価も解らぬ愚物に渡す理由などないからな――探し残しがあったとは、我
乍ら失態じゃ。関鍛冶が使う「兼」の字すら、奴にとってはただの肩書きでしかなくてな。自ら名乗る事はまずせんかった――。
故に、無銘兼久。私が号して「無し兼久」――名無しの兼久。……まったく、自分の仕事にあれほど満足して死んだ男を、私
はそうは知らぬ。名も金も要らん、ただ打つは乱世を穿つ刀を、民の腹を満たす鍋を包丁を――と、それだけ考えておった、冗
談のように気持ちの良い阿呆じゃ」
「……む」
「どうした」
「いや、その。……お前から別の男の名前を聞くのって、珍しいな、とか」
「ほう、嫉妬か。連れ合いを持った男が堂々と愛人に所有欲を露にするとは、ふふふ、これはなんとも――」
「いやそういうのじゃ――ないけど!」
「……ま、よい。よいよい。男などそんな阿呆ばかりじゃからな。ともあれ――」
 
「見間違わぬよ。まさかここであんなモノを見るとはな。正に奇縁、世は今もそれなりに図り難く面白い――」
 
「……奇縁と言えば、しかし妙じゃな。短刀など滅多に打たん男ではあったし……いや。そう言えばあやつ、上出来の短刀一本
を侍にくれてやった、となどと話しておった事があったな」
「侍ってな。刀買う奴は殆ど侍って時代だろ」
「いや――それがな。何でも変わった侍じゃったらしい。家は武神を祀る事を生業として、しかし同時に剣術を収める事を常とし
ていた――などと話しておったらしくてな。あやつには珍しく馬が合ったらしい。それで――何でも、刀は打ってやれんが、丁度
出来た短刀があるからくれてやった、だそうじゃ。……ふ、いや、ただの思い出話じゃがな」
「ふうん……短刀、ねえ」
「しかしな――」
「ん?」
「短刀をそんな侍にくれてやるとは無節操じゃとは思わんか」
「そうかな」
「確かにあやつの打った短刀であれば並のそれとは意味すら違うが――じゃが、婦女子の護身刀の意味合いが強かったから
な。私なら――そうだな、まだあの藤原の娘にくれてやった方が似合いじゃ」
「……だから、妹紅が持ってたんだろ。あ、いや、それとは別の……? あれ? 妹紅はどこでそんなモン手に入れたんだろ」
「さて、な――私達のような記録を生きるモノは、それなりに想う事もあれば感じる事もある。時々、その距離の長さに溜息を吐
きたくなる事もあれば、物思いに沈む事もある」
 
「記憶の楔が短刀、と言うのは――やれやれ、我乍らどうしたものかとは思ったがな」
 

347 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/10/31(日) 12:02:17
>>329
 
「……しかし、妙なモノを仕込むモノじゃな。こんな物は――」
「……む。なんだ、お前ここになんかした?」
「いや。さっきまでしてあったが――やれやれ、お主の特性を考えずにこんな悪戯を仕込んでも無駄じゃな。私の遁甲術を食
い破るような男にこの程度の人払いが通ずるモノか」
「何の事か解らないんだが」
「無垢な女子がお主の毒牙に掛からぬよう、どこぞの誰かが配慮しておった」
「のっけから暴言だ!」
「いや……なんじゃ、というか」
 
「私は占い師ではないが」
「なんだよ」
「お主が髪色と肌の色が違う子をそこら中に作っている様が容易に想像できてな、最近困る」
「いきなり何言い出してるの!?」
「いや、悪いと言っている訳ではないが……まあ、聖士聖矢の主人公達は全員が異母兄弟という設定らしいからな。極めれば
そのくらいはやれるのかもしれん」
「知りたくないトリビアを押し付けられた! ていうかどうでもいい上に俺と関係ないよな! ていうかそれ何を極めるの!?」
「聖士達の父親を超え得るなら……ああ、なるほど、私がお主の子を産めばヒト以外の子も平気で作った、という点で人類史
上類を見ぬような例にはなれるかもしれんな」
「最悪の例でな! 映画版のベオウルフより節操ねえよ!」
「節操……待て、お主、何を今更……?」
「反論されるよりショックな反応だった!」
 

348 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/10/31(日) 22:02:08
 
「羽ァ」
「発作か」
「魂の声が漏れ出ただけだ……」
 
>>340
 
「……どうだろ。憶えてねえ。ていうか、多分ないな」
「興味がなかったか」
「いや、というより……日本だと多分そういうのを知らなかったし、それ以外だと――」
「……ふん?」
「ああ、いや。憶えてない。それだけ」
「ま、よいがな」
 
「が――私としては、その頃のお主も見てみたかった気がせんでもないが」
「止めとけって。つまんねえだけだよ。今よりつまらない」
「今は私にとって十全じゃからな。さて、その差分はいかほどの物か」
「シュミ悪いって……」
 

349 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/11/01(月) 01:49:58
 
 雪羽ァ。
 

350 名前:名無し客:2010/11/01(月) 11:23:56
古道具屋の声は小清水亜美で脳内再生でOKですか。

351 名前:名無し客:2010/11/01(月) 20:53:03
マリーさんミハルさんに対して、もっと素直になりましょうよ・・・・
ミハルさんに何処か憬れているんでしょ?元気を分けて貰いたいんでしょ?
だから・・・・・・・・・首筋にカプッと一気に

352 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/11/02(火) 00:46:13
 
「……づ」
「む、起きたか。遅いお目覚めよな――なんじゃ、怖い夢でも見たか?」
「は……?」
「目尻。涙の痕がくっきりとな。妹に顔を合わせる前に洗っておけ」
「……マジか。くそ、意味わかんねえ……妹紅に嫌われる夢とか見てたんじゃないだろうな」
「やれやれ――お主にはそれしかないのか」
「ねえよ」
 
>>350
 
「小清水……誰じゃそれは」
「ノート持ってきてんなら検索しろよ。……ああ、っと、声優みたいだな」
「ほう、声優か。声優といえば――」
 
「山寺宏一じゃな」
「大塚明夫だろ。常識的に考えろよ」
「……」
「……」
「……大塚明夫の方が山ちゃんより優れておる、とでも」
「そうは言ってないけどさ。バトーさんが大塚明夫で山寺宏一はトグサさんだ。イノセンスの主人公は誰だ? ほら、
これでもう結論は出たようなモンだろ。スネークもセガールも大塚明夫だ」
「たわけ。毎朝小学生の共を勤めておる山ちゃんの偉大さがお主には解らんのか。吹き替えだけでなくモノマネも
出来る上に今度は映画の主演じゃからな。ほれ、どちらの勝ちかは明白であろうが」
 
「……兄貴、大姐」
「なんだ」
「なんじゃ」
「声優って言ったらクリカンさんじゃありませんかね」
「何言ってんのお前……」
「うむ、子供はもう寝るがよい」
「あんた達の価値判断の基準が解りませんが!?」
 

353 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/11/02(火) 01:00:23
 
「いや、待て」
「なんじゃ」
「誰でも想定できるワケか、声優ってのは」
「ふむ? まあ、それは……」
「じゃあお前が田中敦子さんの声でもいいんだな!」
「……何か言い出しおった……」
「「装備A2で集合!」とか言ってくれないかな! 色々少佐みたいに喋ってくれないかな! 「この電脳は要領が足りないから
表情はこの程度で我慢して」とかな!」
「うむ、必死じゃな」
「必死じゃない……ただの願いだ……なんだったら俺の声が大塚明夫ってことにしてもいい!」
「スネークの百分の一でも渋さを獲得してから言うがよい」
「若本規夫でもいい!」
「なおのことじゃろう――それ以前にマニアックすぎるわ」
「なんだと……」
 

354 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/11/02(火) 01:02:16
>>351
 
「憧れ……え、メア姉があたしに? 逆じゃなくて? うわ、微妙に嬉しいかも」
「憧れですか」
 
「……そうですね、少しミハルのを削いでみましょうか」
「何を!? なんか全然嬉しくなさげな気配が全力で湧き上がってきた!」
 

355 名前:名無し客:2010/11/02(火) 13:33:56
好きな人に揉んでもらうと大きくなるという伝説は試しましたか?

356 名前:名無し客:2010/11/02(火) 19:43:32
・・・・・・刀と会話したらどの様になりますかね。

357 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/11/03(水) 03:08:51
 
http://www.youtube.com/watch?v=eKIib7k1pOw
 
 なんかTsunenoriさんが動画付けてアップしてたので紹介。
 レーベルコンピ(マトリョーシカとかuyamaさんテイストの曲で参加のharuka nakamuraさんとか
akira kosemuraさんが参加してるヤツ)に入ってた曲なんですが、エレクトロニカ系HIPHOPとし
てかなり楽しいです。
 
http://www.youtube.com/watch?v=Y_d_zofVWQo
 
 こちらも同様。
 インスト作ってるそうで、その試作らしいですね。
 
 今日はこんなとこで。
 

358 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/11/03(水) 08:27:12
 
 そうだな。
 
 散らかった部屋とやらの事は気にしないし咲夜さんから何を聞かされてたかは正直
気にならないでもないが気にしないという事にしておいてもいいし、大丈夫で問題ない
から会うことがあるなら雪っぽく羽っぽい格好でお願いしたい。
 
http://www.youtube.com/watch?v=_lzG9MnkVlA
 
 つーか検索したらすげえの出てくるのな。
 大塚さんヴァージョンはないのか……!
 

359 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/11/03(水) 08:37:51
>>355
 
「……いえ、特に今のサイズに不自由してないのでいいです」
「……。それは、そうでしょうね」
「ひいぃ!? う、ウソです! ウソでしたぁ! ええとむしろ困ってます!」
「……剃刀……」
「剃刀!? 何が!? 何がなの!? うううううううウソ! 今のもウソでしたぁ! 足りないと
思います! もうワンサイズくらい上でもいいかな!」
「まだそれ以上、と言うことですか……」
「どれ選べばクリアできるのこのルート!? 朝っぱらからハードモードすぎる!」
 
「あ、あー……ああ、ああ。……というか、ですね。マッサージくらい、メア姉なら兄貴に頼んで
もいいと思うんですが」
「マッサージ……」
 
「……あ、マッサージでいいんですね」
「納得した!?」
「ミハル姉さん。何いきなり朝から火種撒き散らしてくれてるのか説明を要求するよ」
「ハイレベルなディスアカウント! いえ納得されるとはあたしも思わなかったので!」
「だから兄さんを囮にした、と」
「そういう訳じゃ……というか、メア姉」
「はい?」
「そういう簡単な問題じゃなくて……ほら、義姉上様もそんな大きくないでしょう」
「……」
 
「……効果がない、と……自分で試しもしないでそう言いたいんですか」
「いえその、でも実例……」
「健康食品にも医薬品にも書いてあるでしょう」
「は、はあ?」
「『効果には個人差があります』、と……」
「それ要するに言い訳ですよね!?」
 

360 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/11/03(水) 19:58:50
 
 声でそんなイメージ変わる……だと……。
 誰ならいいんだ……!
 
 
 
 ……それと、魔女さんはお疲れさん。
 

361 名前:名無し客:2010/11/03(水) 20:23:00
クルースニク:大塚明夫
イリヤ:大塚周夫
ルーツィア:池田秀一
マリア:堀内賢雄
クレア:野沢那智
セシル:勝生真沙子
エリス:田中敦子
ジェイムス:大塚芳忠

上白沢慧音:納谷六朗
藤原妹紅:若本規夫


この辺で。

362 名前:名無し客:2010/11/03(水) 20:28:15
ちょまて、なっちーは先日鬼籍に入られたばかりなんだが

363 名前:名無し客:2010/11/03(水) 21:10:01
調べた。
知らなかった。
すまん。

364 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/11/03(水) 21:24:00
>>361
 
 田中さんを冒涜すんなァァァァァァァァ!
 
 勝生さんは……あれだろ、コンスタンティンのTV版ガブリエルだろ。
 辛うじてそれは理解できる。
 エリスは、そこはお前……あれだろ。もっとあるだろ!
 シュワちゃんの玄田さんとか!
 シャアとかブラピとかも致命的にズレてるし!
 妹紅とか再生能力高い(高そう)な所しか合ってねえよ!
 納谷さんとかダークナイトのゴードン警部補じゃねえか!
 
 まあ。
 でもスネークとビッグボスってのはあれだよな。
 いい感じだよな! シブくて!
 そうだったらきっと妹紅も喜ぶよな!
 
 そして第三の大塚が存在したことに驚いた。
 まだ大塚の系譜が存在したってのか……。
 
>>362-363
 
 ちょっと前にニュースになってたっけな。
 ご冥福を。
 
 ……あの人じゃないウィリスって、俺にはちょっと想像できないんだよな。
 こないだのTVの違和感が凄かったのもそのせいか。
 DVD版がちょっと貴重に思えてくる。
 
 まあ、クレアさんってのはどうかと思うんだけどな!
 

365 名前:名無し客:2010/11/03(水) 21:39:10
あっちゃんは素子のイメージ強いけどかなり可愛い声出せるぞ。
つうかなんで芳忠さんの存在知らないんだよ、「フェイス/オフ」のキャスター・トロイ演ってるんだぞ?
というか本当にGガン見たのかよチボデーだぞ?ヤザンだぞ?ギャバン・グーニーだぞ?

>>362-363
どおりでだーれもコブラさんを呼ばないわけだ。どうにも悲しいね、こりゃあ。


366 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/11/03(水) 22:04:42
 
 田中さんは、まあ、そうだろうな。
 コールドケースのリリーとか少し人間っぽさを強くしてたし。
 俺にとって少佐のイメージが前提なのは仕方ないけど、芯の強い女性の演技ってのは
ほぼ通低してる気がする。リリーに比べるとアンダーワールドのセリーンが少佐系列かな。
少佐はもっとタフな演技になってるイメージがある。
 
 けど、フェイス/オフは、あれ……?
 トロイは明夫さんの方じゃなかったか?
 俺の中ではあれもニコラス=大塚明夫ってイメージに一役買ってるんだが。
 
 Gガンダムはあれだよ。
 タオルでロボット壊しまくる超人のインパクト強すぎて他の印象がほぼブッ飛んでるよ。
 

367 名前:名無し客:2010/11/03(水) 22:11:46
>>366
Wiki見直したらフジテレビ版だけじゃねえか、芳忠さん。
こりゃすまんかった。

あと師匠のアレはタオルじゃないから。
ビデオ屋行って元ネタの「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ 天地大乱」借りて観れ。

368 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/11/03(水) 22:18:10
 
 ああ、テレビ版と声優違うことあるからな。コンスタンティンもガラッと変わってたし。
 っつーかぶっちゃけそれのが貴重なんじゃないか。
 そっちのヴァージョン再放送しないかな。
 
 ワンチャイは……ジェットリーのアレ?
 アレなら見たようなっつーか、ああ、元ネタかラン提督。
 

369 名前:名無し客:2010/11/03(水) 22:18:41
馳男さんとかデータ少尉といえば分かるんじゃないかな、ほーちゅーさんは。
周夫さんと明夫さんは親子だけど、芳忠さんは細木数子の親戚という話。

370 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/11/03(水) 22:31:06
 
 アラゴルンか……!
 ていうかここで名前を見るとは思いもしなかった細木さん。
 何気に色々なところで繋がってるな。
 
 大塚さん二人が親子だって知った時は驚いた。
 
 あと若本さんが再生能力高そうってのは言ってからこれセルのことじゃないかと思ったけど、
イメージはあれだ、プリブレのバッグウェルな。
 

371 名前:名無し客:2010/11/03(水) 22:40:22
吹き替えの常連吹いた
豪華か豪華じゃないかって所だけを見れば、限りなく豪華なラインナップだ

372 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/11/03(水) 22:52:29
 
 ふと映画ネタで気になってボンドWIKI見直してたら、クレイグのカジノロワイヤル、
PPKじゃなくてP99使ってんだな。1967verは何使ってたんだ。
 原作で手直し→映画で反映だからPPKでもおかしくないと思うけど。
 
 そして何で急にこんなことを思い立ったのか俺が自分で解らない!
 ボンドを見直せ……これは啓示なのか……。
 
>>371
 
 性別を選べばな!
 エリスとジェイムス逆でいいよ!
 

373 名前:名無し客:2010/11/04(木) 17:01:17
クルースニク:坂本真綾
イリヤ:釘宮理恵・豊口めぐみ
ルーツィア:川澄綾子
マリア:大原さやか
クレア:中原麻衣
セシル:沢城みゆき
エリス:能登麻美子
ジェイムス:田村ゆかり

ミハル:戸松遥
メア姉:井上喜久子
フィー子:福圓美里

古道具屋:小清水亜美

上白沢慧音:浅川悠
藤原妹紅:豊口めぐみ

アニメ系の人気所で合わせるとこんな感じでしょうか。
一部カオスってるのは気にしないで下さい(ぇ

374 名前:ルーツィア・マクシミリアン ◆ChAosg2Mvs :2010/11/04(木) 17:41:38
 
「……何期待しとんねん堕メイド」
「おや、唐突だな」
「あー、や。ちょいドス黒いクレパスみてーに濁った気配感じましてん。ちゅーかイワすでホンマ……
どっちでもエエやろそんなもん。ンな声とか」
「声?」
「自分の。局長、そんなん気になります?」
「ふふん――ボクの艶冶にしてたおやかな美声に何の問題があるのやら! まあぶっちゃけ気にす
る必要ないなってね!」
「……あー。そういうとこ、アンタとジイさんが似とるようで違うとこですな」
「親父殿は自分のバランスに興味がなかったからね――どっこい、そこに行くとボクはそれなりにこ
の外見を気にいってたりするんだよ」
「そのロリ受けする外見がですか」
「ロリコン受けする外見がだよ」
「わざわざ言い直さんでエエです。……ま、せやけどあれですわ」
 
「女が男の声アテんのは珍しくないらしいですし。ほら、あれ、ゴクウとか」
「線の細い男性の声なら、だっけ。ふむ、くだんの宝塚みたいなものかな」
「そういうことで――『どっちでもエエやろ』と」
「ああ、両性具有」
「そういうアレと違いますが!? 誰がナメクジやねんホンマ! ああもう……くそ、あのアホが余計
な失言カマすからこんなワケ解らんことになるっちゅーねん……!」
「でも嫌いになれないと」
「一言多いです」
「心情的には『もう、今回だけなんだからね!』とか世話を焼く幼馴染ポジションが君なんだね」
「アンタん中でオレは一体どんな立場獲得してますのん!?」
 

375 名前:名無し客:2010/11/04(木) 17:43:06
そこでまさかの実写化ですよ

376 名前:ルーツィア・マクシミリアン ◆ChAosg2Mvs :2010/11/04(木) 17:46:14
 
「ん、その方が手っ取り早いよね」
「……。いや、アンタらの彫刻ヅラどうやって再現すんですか」
「え? ……ああ、そこはこう、3D的な?」
「……もうエエです。それにジュード・ロウ引っ張ってきてジイさんやらすとか無理ですやん……」
「うん。言われてみればエリスも劉も何気に無理っぽいなあ――あはははは! なんだ、君等は
存外に再現不可能な造作をしてるんじゃないか?」
「ホメられとる気がしません……」
 

377 名前:名無し客:2010/11/04(木) 18:05:54
エリッさんは内海賢二じゃないのかjk

378 名前:名無し客:2010/11/04(木) 18:37:02
エリスんは故マシュー・マッグローリーとかネイサン・ジョーンズとかで再現できんかね

379 名前:名無し客:2010/11/04(木) 22:35:00
>エリス
ここはもう分かりやすくCV:玄田哲生(シュワちゃんの吹替えでおなじみ)
でいいんじゃないかな……ターミネーター的な意味で。

380 名前:ルーツィア・マクシミリアン ◆ChAosg2Mvs :2010/11/04(木) 23:41:01
 
「うわあ……」
「凄いドン引きヅラだね」
「いやまあ、なんや……とりあえず叙述系のあれこれはもう暫くそっとしとこうかと」
「いやあ、凄く切実な表情だなあ――久し振りに見るね!」
「楽しそうですなアンタ!」
 

381 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/11/04(木) 23:57:31
>>373
 
「タチコマ! 構成防壁の類か!」
「解りません! しかしウイルスの類は一切検出できませんでした!」
「あ……あー、ええと、「僕達AIにはなんの影響もありませんでした」」
「大丈夫か――おい、少佐! 少佐!」
「……え? あ、ああ。なんじゃったか」
「フザけるなァァァァァッ!」
「ふ、ふざ……?」
「「なんじゃったか」――じゃあねえッ! そこは『妄想……』って呟くところだろう!」
「いや、その……お主、そろそろ止めにせぬか……?」
「それも違うッ! 俺に命令するのなら! もっと少佐っぽく命令しろ! いやしてくれ! お願いします!」
「い……いや」
「早く! 少佐っぽく! 少佐のように俺を叱咤しろ! 今すぐにだ!」
「誰か……この男を止めてくれんか」
「ういす。あたしには無理です大姐」
「次の脚本はイノセンスにしてみるとか」
「ナイスだフィー」
「ナイスではない……」
 

382 名前:ルーツィア・マクシミリアン ◆ChAosg2Mvs :2010/11/05(金) 00:32:18
>>377
 
「……内海賢二って、ラオウですか」
「ああ、いいねラオウ! 合う合わないは別として凄くいい! つまり……ええと、劉がトキ?」
「……あの二人やと決着付かへんですやろ」
「エンディングで千葉繁さんが喋るだけで胸の奥が暖かくなるんだよね」
「回答になってへん!」
 
>>378-379
 
「あかんあかん……どっちもあの阿呆みたいに鬼でも睨み殺すような悪人ヅラしてへんやろ。
ちゅーか玄田さんとか>>364で出てますやん」
「玄田さんというと」
「はい?」
「デリンジャーエスケイププランの二代目ヴォーカルと声質が似てると評判の声優さんだね」
「いやそれ逆……グレッグが玄田さんに似とるんであってその逆やありませんがな」
「玄田さんはメタルコア系のステージで暴れまくれる素質があるというわけだね」
「どうしてその結論よ!?」
 

383 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/11/05(金) 00:41:28
 
「まあ、取材っても正直意味解んねえけどな……人に開かす何があるかっつーか」
「家族関係じゃろう」
「なら俺より妹の方が向いてんじゃねえかっつーか……まあ」
 
「うん、まあいいか」
「和服に懐柔されおったか」
「……」
 
「何の話かなあ……?」
「本当に解り易い趣向じゃな、お主は……」
「いや、別に解り易くは……」
「少し着物を着崩しただけで視線誘導に引っ掛かった男の言う事ではないな」
「何の話かなあ!」
「それだけでお主のチラ見率が60%ほど上昇する事が実証されておる」
「何その研究成果!? いつ統計取ってた!?」
「暗に認めおった……」
「違……っ、いや! いやいやいや! 違う! 今のは違う!」
「ではなんじゃ」
「これは――和服とかそういう解り易いのが良かったんじゃない! 散らかってる部屋
でも気にしない記者根性に感服しただけだ!」
「ほう」
「そう、それだけだ……脱ぎ散らかした部屋とかそういうのもいいなとか思ったりとかし
てる訳でもなく!」
「だから何故わざわざ一々と墓穴を掘る……?」
 

384 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/11/05(金) 00:57:55
 
 というかアレだ。
 >>373は誰一人解らないと思っていたが――坂本さんってコドモトコの上に式さんの
あの人か。バトーさん迎えに行けるよ俺! すげえ!
 あとイリヤが二人分なのは解るが多分それ片方が致命的に違うってことだよな!
 

385 名前:名無し客:2010/11/05(金) 01:32:43
田村ゆかりは杉浦せんせーの人で、能登麻美子はウサ・ギガンティアの人じゃないですか。
後は分かる人が分からん。
外道丸でセイバーな人とか神原後輩の人とかで分かるんだろうか。

386 名前:名無し客:2010/11/05(金) 01:41:33
東方アニメで中原麻衣は紅白巫女、沢城みゆきは黒白魔法使い演ってるよ。
双方とも実にハマリ役。

387 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/11/05(金) 02:04:00
 
 杉浦先生……ああ、元々アニメなのか。
 とりあえず未見でもエリスが違うってのは解るけどな!
 
 後輩さんは、そういえばアニメもあったんだよな。
 ……。
 駄目だ! あのイメージが強すぎてセシルがとか想像ができない!
 
 巫女さんとか魔法使いもだけど!
 ……ていうか、アニメ……?
 

388 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/11/05(金) 02:31:55

>アニメ

ああ、二次創作の。
プロのアニメーターと声優集めて作ったやつ。
正直どっから予算ひねり出してきたのか分からないけど出来はいいよ。
……私は出ないがな!(何

つか私が豊口めぐみか……。
意外とイメージ近いかも知れないな。



389 名前:名無し客:2010/11/05(金) 02:34:26
>東方アニメ
多分コレですね。同人といいますか二次創作です。
ttp://musoukakyo.maikaze.com/1st/character.html
マンガに小説とゲーム以外にも展開はしてますが、
公式にアニメ化する可能性は…ZUN氏が禁酒するぐらいっすかねー。

390 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/11/05(金) 02:35:24
 
 お前が出ないとか――それじゃ意味があるのかないのか解らないだろう!
 いやない! 少なくとも俺にとっては!
 
 ていうか具体例が思い浮かばなくてすげぇ悔しいがいかがなもんか!
 
 ……つーか。
 俺は合ってるのか。大塚さんと坂本さんで。声とか意識したことすらなかったが。
 

391 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/11/05(金) 02:37:43
 
 なるほど。
 軌道上からサハラ砂漠に落とした針を見付ける確立と同じくらいか。
 

392 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/11/05(金) 02:42:48
エリスさんがアルコール中毒で死ぬ確率と同じ位だと思う。

393 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/11/05(金) 02:49:35
 
 ビッグクランチが一秒先に唐突に起きる確立ってことか。
 
 
 
 あとまあ、文化の日の収穫。
 
・エレクトロニカ
 
 ケンモチさんの新譜が非常にグッド。今年のこれ系では一番カッコ良かったかも。
 マトリョーシカ系列のポストロックがタルくなってきた、というのもあるけど。
 ガットギターやパーカッションの挟み具合はフェリシアの延長線上で。
 
・イーノ
 
 アンビエント・イーノ。
 限定盤なので買っといてもいいとは思う。
 

394 名前:名無し客:2010/11/05(金) 03:45:02
声に関しては実際に調べて聞いてみた方がいいかも知れないね。
ちなみにラオウとカイオウの声は同じ人がやってる。

395 名前:名無し客:2010/11/05(金) 15:57:16
むしろ逆にアルコール中毒以外の死因で
エリっさんが死ぬとこは想像できないのですが。
「俺を殺せるのは酒だけだ」とか言いそう。って悪魔の妹がゆってた!

396 名前:名無し客:2010/11/05(金) 19:40:13
エリスさん所からパチッてきた酒の肴を
もこたんからって神父に差し入れてみる・・・。

397 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/11/06(土) 02:43:23
 
 着物の下に……水着……。
 それは――ッ!
 それはそれで!
 
>>394
 
 流石に双子だな。
 まあ、豪華っつったらMGSの声優陣とか比べられる対象がないくらい豪華な人気勢
集めてたことになるんだろうけど。
 
 ……一応ぽつぽつ調べてはみたけど、人によってはすげえ声変えてんだな。
 大塚さんの場合、スタンダードな声質から演技の幅を広げたりしてるみたいだけど、
中には声の質そのものが役柄で変わったり、逆にその声質だけを武器にしてる、って
パターンもあるのか。
 

398 名前:ルーツィア・マクシミリアン ◆ChAosg2Mvs :2010/11/06(土) 09:55:14
 
「ふん……小さい頃の彼の姿? そういえば知らないな。興味もなかった」
「本人の喋らんことは、要はどうでもエエっちゅーことですやろ。そんなん知らんでも……」
「まあね。でもそう言われると気にならないか」
「……んなことあらしまへんけど」
「劉、ファティマ。君達は知ってるの?」
「ふむ」
 
「骨貌玲瓏にして、姿は宛ら神山の頂点に掛かる蒼月の月代が凝る如く、仙山の至高天に在
ろう仙女とも見紛うばかりに、とても死境鉄火の場を潜る者とは思えなかった」
「……」
「……」
「何……何この何、何この脳内補正……」
「ええと……劉、親馬鹿は程々にしてくれないと。見てくれ、ジェイムスがドン引きだ」
「何の話だ」
「思い出を美化し過ぎてないかってこと」
「逆だな。俺の記憶がイリヤほどに明瞭であれば、版に刷ったように憶えていられたろう――
当然、今のイルの方が容姿所作共に端麗だ」
「局長ォ! すいません退出オッケーですか!」
「よしジェイムス、ついでにボクの缶コーヒーを買ってこい」
「戻ってくるの前提!? いつアンタのパシリになっとんですかオレ!」
「……本当、これだからイルが離れていきますのに。少しは考えていただきたい物ですわ」
「昔からこうやってんですか、この旦那は……」
「イルは……もっとこう」
 
「『大きくなったら僕がファティマを守るから!』と……良くそんな風に言っていましたわ」
「やべえオレ今ダッシュで地平線の向こうまで逃げたいです局長」
「あははははははいやあ騎士はホントみんな軒並み歪んでて楽しいなあ」
「笑い事やあらへんのですが!」
 

399 名前:ルーツィア・マクシミリアン ◆ChAosg2Mvs :2010/11/06(土) 10:11:05
>>395
 
「ま、最近イルが顔を出さないからね。みんなネタにしたいんだよ。エリスだってそうだと思う、
けど――ん? あの巨人族の王様はどこに行ったんだい?」
「あー。前スレの終わり辺りでガキの遊び場作る言うて北国に住所移してからロクに顔出して
ませんが」
「ふうん。ま、大方酒でもかっ喰らってるんだろう――確かに、彼を殺せるのは酒くらいのもの
ではあるからな」
「なんや、局長まで同じようなこと言わはりますな」
「んん? ああ、ま、概ねボクもその妹さんに同意だよ。彼は――まあ、なんというか、誰かに
殺されないことに掛けては天才だからね。対象が死そのものであれあらゆる変化であれ、彼
の文法はそれを拒絶する。高位審問官レベルの大演算を常に行っているようなものだよ。概
念演算でもあれほど無茶をやれるヤツをボクは殆ど知らない」
「はあ。……いや、魔術師のジャーゴン聞かされてもオレは解らしまへんけど」
「概念演算は……ええと」
 
「物理的プロセスを無視して結果を出力する演算のことだよ。ボクみたいな初期型の審問官
が一番苦手にしてるタイプの演算――逆に、セシルみたいな後期型はそれを得意にしてる。
セシルの特技って知ってる? 「モノをブチ壊す」だぜ。こんな馬鹿みたいにシンプルな演算、
ボクにはとてもじゃないがマネできない。だって、「壊す」って何を指してるんだと思う? ボク
ならそりゃあ、エネルギーを注ぎ込んで物理的に叩き壊すのは得意だよ? けど、それはあ
くまでエネルギーの推移を物理世界に物理的に記述したに過ぎない。セシルがやってるの
は、そういうあれこれを無視した演算だよ。「対象を破壊する」――イヤになるくらいシンプル
な、概念そのものの顕現だ……だから、あの子は時間も空間も何もかも破壊する。演算出
力は全てその為に注ぎ込まれて、純粋な概念そのものに取って代わる――マリアならこれ
を「新しい物理法則を作り上げる」ことで演算するだろうし、クレアなら――そもそもあの子は
こうした演算ができないからな。ともあれ、「自分のみが見据える事実」を世界に強引に書き
込むプロトコルを称して、ボクらは概念演算と呼んでいる」
「はあ。つまり?」
「……そうだな、つまりゆで理論を顕現させるのがセシルで、ボクはどちらかと言えば鳥山明
タイプってこと」
「その説明で何もかも台無しなんですが」
「ともあれさ。エリスはそうした概念演算の特化能力者ってこと――言ってみれば、物理法則
のレベルで世界と拮抗する、文字通りに世界を描くモノリスなんだよ。ロボットが姿勢制御に
必要とする莫大な演算を人間は進化の過程で手に入れたけど、エリスは人間どころか神様
でさえ手に入れられない法則そのものを最初から備えて稼動してる唯一機関なんだろうね。
……うん、イルか親父殿くらいなんじゃないかな、彼を殺そうとして殺せるのは」
 

400 名前:エーフィ・C・ハウサー ◆YrBOOKL5Tk :2010/11/07(日) 01:01:17
 
「たふぁいふぁ……ふぁ、あ……んく、いけないな。私とした事が、本当に眠いのかもしれない」
「……のっけから壊れた挨拶お帰りなさいフィーちゃん。もう深夜ですよ」
「もう深夜だよね。参った、色々話を聞かされてて長くなった」
「話?」
「電子出版の。……お風呂入ってきてもいい? 寒くてさ」
「うぃっす。コーヒーとか入ります?」
「紅茶がいいな。今日も忙しくなりそうだし、仮眠は取っておきたい」
「了解です」
 

401 名前:エーフィ・C・ハウサー ◆YrBOOKL5Tk :2010/11/07(日) 02:20:58
 
「……んーっ、いや生き返るね! やっぱり浴槽付きのお風呂は最高だよ。シャワーとか話にならない!」
「シャワーくらい欲しいと言いたいですがね。ま、文句言っても始まりやしませんが……ほい、紅茶っす」
「兄さんは?」
「例によって不貞腐れてたまま大姐のマリオ見てましたよ」
「ああ。世界一巧いマリオプレイヤーだからね――んん、ん……ええと、どうしたの姉さん?」
「いえ。お話聞こうとして待ってたあたしですが」
「話すようなことは……ああ。そうだ、アンケートなら」
「アンケっすか?」
「……まあ、そんな感じになるのかな。実は、ボルヘスの使用許可について提案されてね」
「ああ、あの研究者御用達のアーカイバっすか」
「そ。一部レイヤーを一般向けにリースできないかって話で……技術的な制約がクリアできれば問題はな
いんだけど、まあぶっちゃけ売れないよって言ってはいたんだけどさ。けどその理由がだ、姉さん――これ
からの電子出版を見据えて、だ! いや参った、そんな話は私より数世代前の誰かに言うべきであって、
私が聞くような話じゃない」
「……電子出版って」
 
「iPadっすか?」
「に、限らず。ポッドキャストなら使ったりするだろう? 村上先生が坂本教授と一緒に電子小説を作ったの
は割と最近だ。知ってるだろう」
「あー……ああ、矢鱈豪華なアレ」
「豪華と言うか、コスト的にはどんどん下がっていく最先鋒ではあるんだが――ま、現状そうなるかな。で、
それ、どう思う?」
「どうって?」
「姉さんは、電子出版が行き着く先に待つのは――それは、版権譲渡とデータのやりとりのみが成し得る
情報の荒野だと思うかい?」
「? えーっと……要は、紙媒体が消し飛んで、って?」
「重要な書類はもちろん紙で記録されるだろうがね。そうでない物は全てデータに移行する――どう?」
「……。ん、メリットはあるんじゃないですか? お互いそれ、自覚済みでしょう」
「ははは、いや全く。本棚で部屋を埋め尽くさなくて済むよね。でも姉さんはCDを捨てないよね」
「マニアの誇りっつーか……結局んとこ、モノへの執着がそういうあれこれをマニアの領域で留め置くって
可能性はあるんじゃないですか?」
「論拠としては弱い――というのが、まあ今日の話だったんだけどね。どーこーかーら、話そうかな、っと」
 
「……さて姉さん、小説は好きだよね」
「「小説は好きかい?」と聞いてほしかったですがまあ好きです」
「そうだね。愛していると言ってもいい。ところで同様に映画も漫画も好きなミハル姉さんは、その全てでど
れが一番好きかな」
「え。……小説……映画、いや、漫画も……作ってる人次第で」
「京極道シリーズの映画と漫画と小説を比べて」
「ノーコメントで」
「ハンニバルの小説と映画なら?」
「映画」
「それだ」
「それ?」
「正に同じようなことを言われた――『小説は、これからどんどん刺激の強いメディアに取って代わられる
筈。その優位性は個人の労力のみで目標を達成できる容易さと、その速度にこそあるのであって、内実
は視覚的メディアのそれに及ぶべくもない――』と、こんな」
「いえ。誰か知らないけど死んでくださいよ」
「全くだ。しかし肯定ばかりもできない。現に私達は以前の世界に比べて、圧倒的に強い刺激に囲まれて
いる。これがデフォルトなんだ――強い刺激、強い視覚情報、その選択に継ぐ選択。淘汰圧はとっくに入
れ替わっていて、私達はネットの中にすら自我の境界を挟み込んでいる。昔こういう話があったらしいが、
知ってるかい――刺激の強いゲームをプレイすることで、殺人への忌避感は薄れていく。殺すという事に
躊躇を憶えなくなる」
「……ああ、あったらしいですね。アホらしい話ですが」
「全くだ。そんな事実を今更って感じだよ」
「……事実……?」
「事実だよ――当然の事実だ。リアルに対象を殺傷できるゲームをプレイすれば、殺戮に関する嫌悪感に
麻酔はどんどん掛けられていく。どんな刺激的なゲームにだって人間は慣れちゃうだろう?」
「いや、ゲームとリアルは別……」
「別? はは、何を言ってるのさ。ゲームはリアルじゃないか。視覚を通して送られてくる情報。それのどこ
がリアルでないと?」
「む」
「そんなのは当然過ぎるよ。因果関係はあるんだ――私達はとっくにフィールドを変えてる。その環境を変
えることはできないから、そこでどうやってシステムを組み上げるかが問題って訳さ。で、小説だね。曰く、
これからの小説はこれまでにも増して総合プロデュース的な役割を担うことになるだろう、だとさ」
「……ていうと?」
「んー……サウンドノベルって知ってる? 最近だとTRICK×LOGICとか」
「あー。ゲーム式の小説ですよね」
「そうそう。……つまりだ、映像と音楽とが不可分の領域で文章と結び付いてる訳だね。とはいえ、これを
作るには著者だけでなく、イラストやBGMを作る人間が必要になる。畢竟、一人でやるには労力が大きい。
……まあ、最近じゃフリー素材だとか素材集だとかがあるから、そこまで難易度が高い訳じゃないんだけ
どさ」
「はあ。それで?」
「つまりさ。物語が進行していく中、その場面に合った音楽がその場面に合った映像が作られてくる――
そうではなく、書き手はもはやそれが存在することを前提に置いて文章を綴らなければならなくなるので
はないか、だとさ」
「……本末転倒じゃねーっすか……?」
「ある意味ではね。でも、その方が表現的に優位になるならそれを選択しない手はない。アーキテクチャ
が文章で上限に設定された媒体でなければ、そこには新たな可能性が存在する――かもしれない。あく
まで可能性だよ。当然問題は山積してるし、とてもじゃないが巧い具合に全ての文章にプロデュースが可
能な訳でもないだろう。この本質はね、「物語が書かれ得る前提」が変わってしまうのではないかという仮
定に基いて行われた……そうだな、一種の拒否反応だ」
「紙媒体が消え失せるから、じゃなくて?」
「それは出版レベルでの問題さ。そうじゃなくて、表現はこれから『小説』を消し去ることがありうるのか、だ
よ。人物に写真やイラストを、場面にBGMを挿入すれば、もはや場面に想像の余地を働かせる意味はな
くなる。文体は変質を余儀なくされ、いわんやそれと結び付いた文章は意味を違えていく――まあ、尤も
な話ではある」
「それは……でも、シェイクスピア時代の小説とかぶっちゃけ今やったら禁則ばっかですよ? ただ変わ
るだけならこれまでにもわんさかあった訳ですし」
「緩やかな変化ならね。でも、隕石の衝突はなかった――私が聞いた主張は概ねこんなところ。突然変
異なら携帯小説でもう経験したじゃないか、とは言えなかったな。空気読めてなくて」
「……ダリーっすね、それ……あたし的な意見としちゃ……」
 
「変わらないんじゃないですか?」
「へえ? ちなみに、その根拠は」
「変わるなら『小説自体が消え失せます』。……分業の果てにあるのは脚本化であって、こと小説って見
地からすれば、ジャンル全体を変え得るような力はないでしょう。抽象表現が劣るモノだって前提があっ
てこそってのがまず間違ってます。あたしは現に、この現状で映画よりも好きな小説があったりする訳で
すし。……音楽とか、正直自分で鳴らしてりゃ充分っつーのはあるかな」
「……だよねえ」
 
「オッケイ。言葉は留め置くよ。概ね納得できる賛同で、ま、ここらは止めておくのが吉だろう」
 

402 名前:エーフィ・C・ハウサー ◆YrBOOKL5Tk :2010/11/07(日) 13:01:24
 
「あ、姉さん。出掛けるの?」
「ええ、ちょっと後で……ニュースだけ見てから。フィーちゃんもそろそろ?」
「ふふ、頼まれた仕事はキッチリやらないとな――ま、コーヒーでも飲んで出掛けるよ」
「……それは?」
「電子書籍関連の……レジュメかな。後は送られてきた論文とか。読む?」
「いや別に興味は……はあ、ネットと記憶に関する相関?」
「そんなところ。ネットは――というか、電子媒体は果たして人間の記憶に害となることがあるか。まあ、一部は同意するかな」
「同意ですか?」
「突き詰めて言えば、そうだな……人間の限界性が技術の進歩に敗北した、ということなんだけど」
「……主語抜かないで下さい」
「ごめんごめん。うん、例えば……そうだな、上の世代の人達って、書物に対する記憶力が凄かったりしない? 町内会のお
爺さんお婆さん達が万葉集を諳んじれたり、詩歌を反復するのに全く苦にも感じていないみたいな」
「ああ、ありますね。あれは……まあ、慣れなんじゃ?」
「まあ、それもあるんだが……姉さんさ、WIKIとかGOOGLEに頼ることって多い?」
「GOOGLEは多いでしょうよ、そりゃ。現代人の必需ツールではあるかと存じますが――誰だってアンタみたいな記憶力と処理
能力持ってる訳じゃないんですぜ、妹君」
「そうだな。解らない単語でも検索可能なくらいだ。語彙だって容易にそうして増やす事ができる――けれど、かつてソクラテス
は弟子達をこう窘めた。対話に頼らず、書き文字を常として得られる知識は、真の徳に至らず。ソクラテスが一切の書物を直
接は残していない事は有名だよね」
「ああ。……でもなんで?」
「だから今言った通りの理由だよ。書かれた文字は反論を許さない。対話に至らない。ソクラテスは会話を通してのみ、真実の
知識を得られると説いた――アテナイの知識は、正に初期段階において口碑伝承の形式で伝えられていたんだよ。意味や音、
旋律、強弱、そして抑揚とリズム。これら全てを以って、ソクラテスは会話を真の知識たらしめたんだ」
「はあ。書き言葉は真実ならず、ですか」
「……そうだな、舌打ちを会話に混ぜる事すら「言葉」として成立させる部族が存在することを考えれば、それも「言葉」として一
つの形態を持っていたと理解してくれるよね」
「まあ、どんな言語体系があるかなんて収集し切ろうとは思えないですが……けどそれ、技術の進歩とどう繋がるんですか?」
「検索する。知識を吸収する。――真実は得た、しかしその経路はどこにある。ソクラテスを現代に引用すると、まあこんな所」
「ああ。知ってても理解してねーってあれですか」
「そうそう。天使の名前は知ってても天使が本来どんな文脈でどんな経緯を辿って使われてるか知らない人とか結構いるだろ
う? 天使それ自体は有名だけど、もはやミカエルだのガブリエルだのは本来の文脈とは独立して存在しちゃってるからね。ミ
ルトンがファン創作を始めた辺りから、ルシフェルの暴走も酷いからな。なんていうかもう、そんな認識で大丈夫か?」
「いえ、その認識はどうかと……一番いい認識をくださいよ」
「ともかく。ソクラテスはそう認識した――もちろんこれは、当時の文字が文法的に未成熟だったから起こったソクラテスの独断
とも言える。その意味では反論の余地はある。「ソクラテスさん、文字に可能性はあるのですよ」とね。物書きの立場にしてみれ
ば、書くという行為そのものが内的な対話になっている事は自明の理だからね。詩を書くよりも小説を書く上でこれは顕著に現
れる」
「あー。あーあーあー。文学理論のお勉強でやらされましたね。えーと、内的な旋律がどうの? 小説はつまり対話である、みた
いな」
「みたいなね。でもそれだけじゃなくて、これは脳の性質からも言えることなんだよ。小説家や詩人は、無論言葉の由来にすら気
を配らなければならないが――そうでない人間も、言葉には注意を払わなければならない。それは何故か」
「それが脳ですか?」
「言語は脳を変え得る。……冗談じゃないぜ、本当の話だ」
「はあ。脳が――」
 
「……む、先客か」
 
「……うお、こんにちはです大姐」
「うむ。なんじゃ、テレビなら消さんでよいぞ。対中関係を気遣うのと私への配慮は別物じゃ――気遣うのであれば、お主らの兄に
もう少し私に優しくするように伝えおけ。あやつ、どうも最近は私を女としてすら見ておらぬ。ともあれ、そのテレビに罪はないぞ」
「お見通しですか」
「実につまらん展開がな。己を宥められんのは人の常じゃ。それを言うても始まらぬ――が、悪戯に騒いで成せる事もない。上の
者どもにしてみれば、無急勝而忘敗勝たずとも負けるではない、と言った所ではあるのじゃろうがな。……ま、ヒトの世はヒトがそれぞれ別のヒトである限り、
どうにもならぬこともある――全く、あの神も厄介な律を敷いてくれたものじゃ」
安時而処順、哀楽不能入也流れには逆らわず――というのが、荘子の言じゃなかったっけ? これは蟷螂怒其臂以当車轍勝ち目がない場合は逃げておけの方だったかな。一度
火が付くとどこもかしこも暴発気味ってのはどうかと思うけどね。ま、兄さんと大姐とがケンカするのは見たくないな」
「ふふ、皮肉になっておらぬぞ。……時代が違えば美徳の解釈もまた違おう。私があれこれと言うこともあるまいて。むしろそのよ
うな事に惑わされてお主らが私に気を遣うような事態になれば、それこそ一大事じゃからな。違う場所に根を下ろせば、同じ種とて
違う芽を息吹かせる。取り立てて今更騒ぐようなことでもあるまい。言葉一つ違うだけで現実など容易に変わるのがこの世界じゃ」
「はは、そりゃまったくサピア・ウォーフって感じだな。言葉が現実を規定してるとか言っちゃいそうだ」
「そうは言わぬ――じゃが、現に言葉はこの世界を変質させた咒そのものじゃ。お主風に言うのであれば……言葉そのものが進
化の過程で生み出された器官であり、この世界はそれを用いて作られた表現形である、と言ったところじゃろう」
「同意だね。丁度そんな話をしてたんだよ」
「ほう? 丁度の話とは――何をじゃ」
「文法について、脳は何を語り得るのか」
「ほう。またつまらぬ事を」
「そう言わないでさ。実際、日本語話者と中国語話者は世界においても稀な”脳”力者なんだぜ」
「というと?」
「うん。私達が文字を読むとき、誰かと話す時、当然脳が活性化している――脳内ではニューロンが発火し、神経が活性化する。
さて、日本語と中国語の特徴は音節言語であるということだ。英語優勢論を唱える人達は、揃ってこう言う――アルファベットは
たった二十六文字で世界を書き止める術を得た! これこそ最大の効率化ではないか、とね。楔形文字は九百、ヒエログリフな
ら数千を超える所を、たった二桁に集約したんだ。これは効率化と言えるだろう――そういうことだ。シンボル数の削減が記憶に
掛ける負荷を軽減させ、知覚資源を節約した。彼らはそう言う。実際そうだろうか? 数千の文字を読みこさなければならない中
国人が獲得した流暢さは、実際そんな言説を凌駕している――大姐を見てれば解るだろう」
「然り。ヒトは慣れるモノじゃからな。上善は水の如し、そう生きておれば――そう生きることになるのが道理じゃ」
「そう。だから英語話者は、ある意味で脳の機能をそこまで賦活させない。力を使う必要がなく、文字を見た時にそこに反応する
ニューロンを持つ事がない」
「……要は、日本語とか中国語は複雑だから複雑さに適応してきたってことですか?」
「日本語の場合、中国語と比べてすら特殊なんだよ」
「特殊?」
「漢字を読む時、日本語話者の脳では中国語話者と近い回路を賦活させる――ところが、平仮名を使うときはむしろ規則性の高
い英語話者のそれに近い回路を賦活させる。……日本語の詩がやたらと『歌』に近くて、中国語で再現し辛いのもここに理由が
あるだろうね。しかも、日本語話者は日本語教育を受ける中で、平仮名と片仮名を用いることで、厖大な音韻処理に煩わされる
ことがなくなっている――効率そのものはバイナリな二拓演算じゃないからね。どうしたら効率化されるのかは、単純にシンボル
数に制限される訳じゃないんだよ。それが脳の力であり――同時に、限界をも定義する」
「限界?」
「日本語と英語がどうして別の経路を辿って生まれたかは、コレは純粋に地政学的な問題だ。日本語は柔軟性が高い――とい
うか、高過ぎる。主語がなくても成立する会話が多過ぎるんだよ」
「……はあ」
「私達の――いや、ドイツ語では「歌う」という動詞を「singen」と言う。私は歌う、なら「ich singe」、君が歌う、なら「du singst」、彼
は歌う、となれば「er singt」だ。主語の単数複数、一人称二人称三人称で動詞はようやく確定される。そうでなければ不定形だ。
日本語はそんな面倒がないだろう――重要なのは歌っているのが状況において誰かだけだ。これは、日本が島国で、ヒトとヒト
の距離が近かったことに由来している――と、思う。つまりムラ社会的な世界においては、明確に他者を決定する必要がなかっ
たんだ。輪廻の世界観に顕著だけど――繰り返されるモノゴトが日本で象徴的なように、日本ではまず生活という反復があって、
言葉はその補助として生まれてきた。――逆に、西洋社会では言葉でまず相手と繋がらなければ、そこに社会が生まれなかっ
た。だから神は言葉を乱すだけで容易に世界を混乱に叩き落すことができた、というわけだね」
「……バベルは決定的な意味を人間に与えた、と?」
「自分が何を求めるのか――自分とは何か。それを求めるように私達西洋人は創られてたんだよ。どう足掻いてもその言葉から
は逃れられなかった」
「……はあ。まあ、なんとなく解るような」
「そうして柔軟性が高ければ、どんどん本来の文脈を削られていく言葉もある。……姉さん、例えば日本語でこう言ったとしよう。
「京都に行く」、「京都へ行く」――さあ、この違いは?」
「え? ……言い方の違い?」
「だろうね。……まあ、現代人としてはそれでいいんだが……こういうのは義姉さんがいてくれると良いんだけどな……」
「はあ?」
「いや、こっちの話。ええとね、奈良時代ならこの二つは厳密に区別されて使われていたんだよ。桜田へ鶴鳴きわたる――万葉
集の二百七十一歌だが、「桜田へ」のこの助詞は、現在の場所から遠く”へ”遠ざかっていくことを現していた。同じように八百一
歌、ひさかたの天道は遠しなほなほに家に帰りて業を為まさに――この「家に帰りて」の助詞は、静止したその一点へ辿り着くよ
うに、という意味合いで使われるのが普通だった。……だけど、この文脈はもはや考慮されることがない。問題ないからだ――鬱
陶しい、とすら言われる」
「まあ……そりゃ」
「それ自体は私は問題ないと思っている。知識は正義であり、つまるところそれを阻害するリテラシーは全て悪なのだ――という
極論にも、利さえ高ければ賛同しないでもない」
「……まあ」
「ただね」
 
「パイドロスはこう記す――「王よ、この文字というものを学べば、エジプト人達の知識は増し、記憶力も良くなるでしょう。私の発
見したのは記憶と知恵の秘訣なのです」――しかし、王タムスは答えて言った。「ああ、類稀なる頭脳の持ち主テウトよ、技術と
呼ばれるものを生み出す能力に恵まれた者と、生み出された技術がそれを使う人々にいかなる害と益をもたらすかを判断でき
る者は別なのだ……書かれたものに頼って記憶力を使うことをやめ、内なる記憶に刻んだものからでなく、外の自分以外のも
のに刻み付けられた印によって思い出そうとするようになるからだ。貴方の発見したのは、記憶の秘訣ではなく、想起の秘訣な
のだ」――兄さんならバトーさんっぽく言ったかもしれないね」
「『お前の外部記憶も大分偏向してるな』じゃろうな」
「……散々付き合わされたと見えるね」
「あの男にとって私は草薙素子らしい」
「ご愁傷様。つまりさ、コレは一つの真理でもある。内的な脳の性能は外部からでは推し量れない。どの言語で処理されたどん
な知識と記憶が、どんな風に人間の脳を変質させるかは――もちろんある程度の脳マッピングで特定できるけれど、その最適
化を個人個人に成す事は倫理と資源と金銭の三方向から制限される。読書でもあるだろう? 読むだけ無駄、とか、読むと害に
なる、とか、その類の与太本。自分にとって最適な書物は、もちろん『自分にとって』でしかないからね。主義主張と完全にズレる
本に同意するのは危険だ」
「ははあ……要は、こうですか。どれだけアクセス速度が増したところで、人間のハードウェアにはとっくに限界が来ている。情報
の制御にオタ付いてるような人間には、指数関数的に増加する情報制御の能力は期待できない、と」
「いかにも。レイ・カーツワイルが楽観的過ぎるし見過ごしてるのはそこだ、と思うんだけどね。人間には限界しかないんだぜ――
受け継がれてきた知識には、それだけの効力があるってことさ」
「……まあ、そこらへんまで民俗学の分野に譲り渡すことになるのは勘弁ですね。柳田先生じゃありませんが、「その文法はかつ
てそこで使われていたんだぜ」みたいな」
「あはは、まあ、そこに行くと柳田没後の民俗学凋落――と言うほど酷いことにならないのは、ネットの記憶力なんだろうけどね。
全ては蒐集されつつある――しかし、使いこなせるかどうかは別なのだ、みたいな」
「……でもあれですか? それじゃ言葉はそれだけニューロンを活性化させると?」
「そうだね。その意味体系を、理解を促すことによって、人間一人を改造するのは確かだ」
「ふうん」
 
「……ここはアッシリア語でも憶えるべきでしょうか」
「いやあ、魔術でも使いたいならそうしてもいいんだけどね……」
「ふむ」
 
「教えてやろうか」
「できるんですか……」
「実は私はホグワーツの校長を兼任しておる」
「ホグワーツの共通言語はアッシリア語じゃないと思う……」
 

403 名前:名無し客:2010/11/07(日) 22:08:43
司祭なのに妖怪に入れ込んだりしてませんか?
カサっぽい何かとか。

404 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/11/08(月) 01:41:47
 
 それはお前……あれだよ。
 逆だよ。
 あっちが俺に夢中なんだよ!
 
 まあ、所詮俺にとっては子犬とジャレてるようなもんで……。
 
 まあ。
 だからアレだ。
 嫌われるのは怖いな。
 凄く怖いな!
 嫌われたら多分ショックで半月くらい寝込む自信はあるかな!
 嫌われるくらいならその前に俺の手で退治した方がいいくらいには考えてるかな!
 

405 名前:名無し客:2010/11/08(月) 02:12:26
だが嫌うねッ

406 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/11/08(月) 02:26:04
 
 嫌うとか……。
 何言っちゃってんの……?
 何の権利があってそんな……。
 
 アレだよ。
 
 まあ……あれだよ。
 まずは冷静になるべきだよ。
 まず何が欲しいか言うべきだよ。
 世界の半分なんてケチなことは言わずに四分の三くらい出す用意はあるッ!
 

407 名前:『愉快な忘れ傘』多々良 小傘 ◆8OBAKEP44A :2010/11/08(月) 19:27:19
地獄への道は善意で舗装されているという言葉を知らないのかしら〜。

408 名前:名無し客:2010/11/08(月) 20:20:38
表象「背中に義妹総立ち」

409 名前:名無し客:2010/11/08(月) 22:09:07
前門の義妹達
後門の親バカ夫妻

410 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/11/09(火) 00:22:32
>>407
 
 何故その言葉で表現される……!
 
 まやかしの善意じゃあないッ!
 俺は独善でお前をナデようとか思ってたんじゃないッ!
 それとも何か……?
 お前が懐いてくれな……もとい、なんか妙につれないのは俺のことを考えてだってのか!
 だとしたら!
 そんなのは気にしなくていい!
 構う必要はないんだ!
 
>>408-409
 
 ああ。
 朝俺だけ早いときとかな。
 
 ただ俺達で囲む相手って……え?
 未来の娘?
 

411 名前:『愉快な忘れ傘』多々良 小傘 ◆8OBAKEP44A :2010/11/09(火) 00:46:28
善意を敷き詰める道路公団は私の方だけどね。
何を目的として夢見させているのか解ってるのかにゃー?

それと私はつれないんじゃなくて私があんたを釣ってるだけよー。

412 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/11/09(火) 01:04:42
 
 目的……目的とか言っちゃってるよ!
 何を……何をォ!?
 
 いや待て……その態度がいわゆるツンデレだってのは解る……。
 だが、ツンしかなくてデレがないのはどうかと思う……。
 解ったら、そんな風にすげない態度を取る必要はないんだ……。
 

413 名前:『愉快な忘れ傘』多々良 小傘 ◆8OBAKEP44A :2010/11/09(火) 01:12:08
妖怪の目的なんてろくでもないものに決まってるでしょ。

ふーん、じゃあ甘えてもいいわけ?(クスリと妖しく笑う)
本当に、いいの?


じゃあ風呂借りるわね。
いやー外は寒いからお湯に浸かりたくてしょうがないのよ。
そしたら今夜はぐっすり眠れるかもー。

414 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/11/09(火) 01:18:40
 
 ロクでも……いやいやいや。
 俺は単にだな、こう……あ、甘える?
 
 良いけど……い、良いけど?
 あ、風呂?
 ……ああ。
 だから良いけど風呂くらい。
 
 い……良いけど?
 
 風呂……。
 だから……そういうアレじゃなくて、前みたいな展開じゃなくて、穏便に……穏便に!
 ただ寒がってるから提供するだけだな!
 

415 名前:『愉快な忘れ傘』多々良 小傘 ◆8OBAKEP44A :2010/11/09(火) 01:28:15
なに寝ぼけたこといってるのよ。
あんたも一緒に入るの(グイッ)

416 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/11/09(火) 01:29:36
 
 カン違いするんじゃあないぞ新聞屋ッ!
 いいか……。
 俺は妖怪なんぞがどうなろうと知ったことじゃあない……。
 
 これは偶々だ……。
 偶々……。
 そう、偶然……何となくだ。
 
 ちょっと少しだけこいつが寒がってたらどうしようとかどこかで犬にでも襲われてないかとか
心配だとかそういうあれこれの不安が解消できて少しホッとしただけであって、俺は別にこん
な妖怪がどうなろうと知ったことではないッ!
 何か自分でも良く解らないが……。
 とりあえずコイツに嫌われるのが怖いからこうしているだけだ!
 

417 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/11/09(火) 01:35:17
>>415
 
 何ィ!?
 
 ちょ、おおおおおお前ッ、待て!
 オイィィィィ!
 ちょっと待てェェェェェェェェ!
 
 女の子がそういう事を平然と言っちゃ駄目だと何度言わせれば――はっ!?
 ま、毎度か!?
 他でもこういうことしてたりするのか!?
 だ――駄目だ! そういうのは駄目だ!
 俺以外にそういうのは……、
 いや俺相手ならいいとかそういうのでも……い、いいいい、良いの!?
 
 じゃ――じゃない!
 
 今のはそういうのじゃない!
 妹紅を裏切ったとかじゃない!
 あ、あああアレだ! きっと俺が妖怪の生態に興味があったに違いない
 つまり無意識的に発動した探求精神の賜物……っ!
 
 ……。
 
 つまり……。
 つまり何の問題もないってことか……!?
 

418 名前:『愉快な忘れ傘』多々良 小傘 ◆8OBAKEP44A :2010/11/09(火) 01:38:32
そんなこんな考えているうちに脱衣所についちゃったわよ。
無意識に歩くとか結構乗り気じゃないの?

419 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/11/09(火) 01:43:03
 
 ……え。
 いや。
 
 何コレ。
 
 き――気を付けろ小傘ッ!
 俺達は「スタンド攻撃」を受けているッ!
 精神に干渉するタイプの……しゃ、射程が長めの!
 
 す、スタンド……あの。
 や、いいいいいや、あの。
 オチとしては水着を着てるとかその辺に落ち着くのは理解できる……というか
そうでないと困るんだが……そういうのはとりあえず置いといてだ。
 た、ただの興味から聞くけど……。
 な、なんで俺……?
 

420 名前:『愉快な忘れ傘』多々良 小傘 ◆8OBAKEP44A :2010/11/09(火) 01:51:02
(ぽいぽい脱いでさっさとバスタオル一枚になっている)

むむむ、ひっかかりがないせいかずり落ちそうー。
ま、別にいいけど。

だから善意よ、善意。
私が温もりつつあんたを洗ってあげるだけ。
そういうわけでとっとと脱げー。人の秒速ストリップ見たからにはー。

421 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/11/09(火) 01:56:26
 
 ちょ……っ。
 
 待て待て待て待て待て!
 待てすいません待って下さいマジで!
 
 じ――自宅。
 自宅ですよ?
 俺にとっては自宅ですよ!?
 一歩間違って妹が起き出してきたらゲームオーバーですよ俺!?
 俺が期待してたのはこういう誤解されそうなアレじゃなくて……もっと穏やかな……あ、あの?
 
 ……み、
 水着。
 そういえば水着を部屋に忘れました!
 
 ちょっと探してくるので入っててくれると嬉しいかなあ――探すのが長くなったらそのまま出ていいから!
 

422 名前:『愉快な忘れ傘』多々良 小傘 ◆8OBAKEP44A :2010/11/09(火) 02:03:35
えーい、お前の粗○ン見たくらいでどうも思わないわー。
全く根性ないわね。腰にタオル巻いて脱ぐだけじゃない。
朧月夜との密会やって須磨に流されるくらいの勇気を持つべきよ、男として。

私は先入ってるから水着でもふんどしでも何でも用意しとけー。

423 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/11/09(火) 02:10:23
 
 そ――そうだ。
 ウチにはシャワーとかないからな!
 最近の風呂に慣れた現代っ子妖怪には入り辛いと思うな!
 
 だ、だからゆっくり一人で入ってるといいと思うよ!
 
 そ――それと!
 見たこともないくせに何言ってんだテメェェェェ!
 俺はお前、ちょ、お前それは違うよ!?
 見せ付けられたいのか!? 眼前に差し出されたいとでも言うのか!?
 ていうか女の子がそう言うこと言うんじゃありませんと何度言えばテメエ!
 
 ……っ。
 
 業腹だが……だが……。
 少しチャンスではあったが……!
 
 ……うん。
 ごゆっくり。
 

424 名前:『愉快な忘れ傘』多々良 小傘 ◆8OBAKEP44A :2010/11/09(火) 02:15:05
逃げると妹に「兄の愛人です」って過去話交えて自己紹介するわよ、粗○ン。

425 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/11/09(火) 02:23:17
 
 ほ――ほう。
 
 ……ほう?
 
 愛人なんて事実がどこにあったのかなあ!
 どこに転がってたのかなあ!
 そして誰の神宝が粗末だと言ってくれちゃってんのかなあこの娘は!
 アレか? 本当にその過去話がマジ話ってことにされたいのか……?
 

426 名前:『愉快な忘れ傘』多々良 小傘 ◆8OBAKEP44A :2010/11/09(火) 02:28:51
フフン、ならこの場で脱げるはずよねえ。
それほどまでに威勢のいい言葉とご立派様があるのなら
腰タオル一枚で十分だもんねえ。

ま、背中洗ってあげるだけで勘弁してあげるから安心しなさいな。

427 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/11/09(火) 02:37:07
 
「脱出完了――だが!」
 
 風呂場の前である。
 海パン持参で。
 色々な意味で墓穴を掘り上げている気がしないでもない。
 
「……。うぉ、兄貴。どうしたんですかこんな時間に。お風呂?」
「え? ……ああ、まあ」
「水着持参で?」
「……え? ああ、まあ」
 
 ふうん、とミハル。
 我が家の次女は無駄に育った胸を支えるように腕を組んで、
 
「すいません、先、譲って貰えませんかね」
「は?」
「いえ、ついさっきまでメア姉と稽古してて……ぶっちゃけ汗冷えちゃってて寒いんですよ死にそう」
「……え?」
「メア姉はタフなので後でもいいって言ってたんですが、あたしはそういうワケでもなくて――うああああ
なんかブルっときた! この気温は痛い! 寒いっていうか痛い!」
 
 ミハルは両手で身を抱えて震わせると、「ソコ、ユズレ」と言わんばかりのアピールをしてくる。
 背後には風呂。
 妹の健康を案じるなら、無論、兄としてこの場を退くべきだとは理解している。
 しているのだが。
 
「……と、とりあえず少しだけ待ってくれない?」
「なんで」
 
 なんでと来た。
 もはや俺が譲るのを前提で話している妹だった。
 繰り返すが、背後には風呂である。
 繰り返すまでもないが、そこには見られると言い訳の聞かない妖怪(外見・妹より年下)が入っている。
 ……さて。
 さてどうしようかな!
 
「いやだから……お前の身を案じて!」
「だったら退いて下さいよ……あ、メア姉」
「は?」
「あ、兄さん。ごめんなさい、少し退いて貰えますか?」
 
 と。
 振り向くと、そこには洗濯物を抱えた長女が――つまり我が家では脱衣場に洗濯機が置いてあるので、今の内に洗える物を
洗ってしまおうという長女の配慮なのだが。
 対処が遅れた。
 スナイパーがフェザートリガーを引くタイミングを0.1秒差でズラしてしまったような、そんな致命的なあれこれが脳裏を過ぎる。
 ミハルを止めようとする俺の横を、メアリは洗濯籠を持ったまま通過、平然と風呂場のドアを開ける。
 
「あ」
 
 ……。
 あれ。
 状況。
 軋んで開く古びたドア。
 バスタオル一枚の少女(妖怪)。
 ばたん、とドアを締める長女。
 ……ええと。
 
「――――」
 
 振り返った長女は無言で俺とミハルを見て、軽く首を傾げた。
 心なしか反応が鈍い。
 というか目に光がなかった。
 ギャグ漫画で見るような表現だ。
 
「ミハル」
「はい」
「我が家に中学生然とした女の子はフィーと義姉さん以外に誰かいましたか」
「いえ心当たりがサッパリ」
「そうですか」
「ええもう」
 
 言いつつ、ミハルは俺が手に持った水着を凝視する。
 痛い。
 視線が痛い!
 
「ミハル」
「はい」
「とりあえず私の部屋から一番切れ味のいい物を」
「イエッサー」
「ちょ、オィィィィィ!?」
 

428 名前:『愉快な忘れ傘』多々良 小傘 ◆8OBAKEP44A :2010/11/09(火) 02:47:25
開けられた瞬間笑顔で手を振っただけあったわねえ。
妹二人分の驚き美味しいですー。

て言うわけでわちきは馬鹿な坊主のののしりを聞きながらさっぱりしたのでありんした、ちゃんちゃん♪

429 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/11/09(火) 02:51:27
>>426
 
「スタンド攻撃だ!」
 
 声を張り上げて風呂場から聞こえた声を打ち消す。
 近所迷惑のような気がしたがそんなことはなかった――こともないが問題にならない。
 なんというか家族の危機である。
 
「メアリ、ミハル……お前達は揃って幻覚を見ている!」
「幻覚ですか」
「……そう、俺が……ここでお前達に出会った瞬間に催眠を掛けた。視覚野と聴覚野に強制的にバイパス
する類のな!」
「いや、どこの鏡花水月ですかそれ……」
「とにかく!」
 
 視線が風呂のドアに向きっ放しのミハルの視線を遮りながら俺は言う。
 言い募る。
 
「風呂には何もない――ある筈がない!」
「……じゃ、開けて下さいよ」
「い、いいよ?」
 
 疑いの眼差し(特殊発動スキル・レベル6くらい)を向けるミハルの視線を受けながら後退、俺は風呂場の
ドアを後ろ手に開ける。
 開けて――そして。
 脱衣所に潜り込んだ瞬間、バスタオル姿の少女(くどいようだが妖怪)を引っ掴んで浴槽にブン投げた。
 どぱん、と盛大に上がる水飛沫。
 そのまま浴槽にダイブしつつ、バスタオル(以下略)を引っ掴んで抑え付ける。風呂場の入り口からは何も
見えない目測(俺は状況を文脈から把握できる――あって良かったハーモニーコラプション!)である。
 入り口から顔を覗かせる妹二人に、何もないことをアピールしながら俺は頷く。
 
「ほ、ホラ! ほら何もない!」
「……兄貴」
「なんでしょう妹さん」
「お風呂に服を着たまま入るのはどうかと」
「これは新種のパジャマでな」
「……」
「な、なんならここで脱ぐが!?」
「マジで!?」
 
 我乍ら必死だったのか。
 本気でリアクションを取るミハルと、その隣で何故か顔を赤くしているメアリ(そりゃ妹も年頃だ――兄の
こんな姿を見たい訳じゃないだろう)の視線を見返しながらコクコクと頷く。
 数秒。
 
「……えと。とりあえず、すぐ出て下さいよ」
「……う、うん」
 
 ばたんと締められるドア。
 もう少しまっても良かったんじゃないですかとかなんとか、メアリがそんなことを言うような幻聴を最後に、
湯煙の中でとりあえずの危機が去ったことに溜息を吐く。
 
「……って」
 
 そうして。
 そこで漸く少女(以下略)を浴槽に沈めっぱなしだったことに気付いた。
 

430 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/11/09(火) 02:54:13
>>428
 
 ……いやお前……。
 もう本気で暴走しちゃうよ……?
 妖怪の生態を研究しちゃうよ……?
 マッドサイエンティストになっちゃうよ俺……?
 
 つ――疲れた……。
 ていうか寝巻きの替えどうしよう……。
 

431 名前:『愉快な忘れ傘』多々良 小傘 ◆8OBAKEP44A :2010/11/09(火) 03:03:06
ガボガボ……ぷはっ!
あーもう、女に酷い扱いするわねえ。
湯船に沈めるなんて一歩間違えたら火曜サスペンスよ。

それで引っ掛かりがないっていってるのに乱暴な扱いするから
タオルがどっかにー。あれ?ほんとどこにやったのかしら……。

432 名前:射命丸文 ◆KRKLWCroWU :2010/11/09(火) 03:05:00
パシャッ……あ、こんばんは。はじめまして。
あー、その。お邪魔のようですので今晩は引き上げますね。
ではまた。

433 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/11/09(火) 03:07:47
 
 ――、見。
 見てないので安心していいです。
 見るほどもない平原だったので問題はありません。
 
 いやほら……マジで家庭の危機ってヤツでね?
 と――とりあえず勝手に探すといいと思うよ。
 ていうかクソ狭い湯船なんだから普通に見付かるハズなので!
 でもって温まったら速やかに出てゆっくり寝るのがいいんじゃないかなあ!
 
 
 
 ていうかそこの天狗……違うと言った……。
 ロリがどうとかは俺とは縁遠い……。
 偶々妹紅とかこいつがこういう外見なだけで……俺の嗜好とは無関係だ!
 

434 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/11/09(火) 03:10:05
>>432
 
 直接かァァァァァァ!
 見てたんならもっと早く割り込めよ!
 妖怪らしく! この危険極まりない妖怪を!
 デンジャーゾーンを取り除いとけよ! 遅いよ!
 最速ってウワサとか、お前アレ嘘だな!?
 
 ていうかこのタイミング初めましてとか色々嫌過ぎる!
 もうほんとツッコミどころしかないなお前!
 あと妹紅とこれは関係ないから! ないからな! ないですから!
 そこのところ!
 そこのところちゃんとよしなに! 宜しく! マジで宜しくお願いしますがねぇ!
 

435 名前:『愉快な忘れ傘』多々良 小傘 ◆8OBAKEP44A :2010/11/09(火) 03:14:40
またまたー。
こういう体躯の方が興奮するんでしょ?隠さなくてもいいのに。

ま、私はこのまま体暖めてるから今日はこれで勘弁してあげるわー。
それじゃあおやすみうらめしやー。

436 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/11/09(火) 03:18:18
 
 し――しない!
 
 別にそんな事はない!
 妹紅やお前が偶々そうだっただけで!
 それ以上の意味はないッ!
 
 ……あ、ああ。
 ああうん。
 それじゃ……惜しか……じゃなくて……お休み。
 お休み!
 こんな危険な風呂にいられるか! 俺は今日もうさっさと一人で寝るからな!
 

437 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/11/09(火) 17:25:19
 
 あ……ありのまま深夜に起こったことを話すぜ……。
 兄貴がドアを開けるのを渋る風呂場の脱衣場に「中学生にしか見えない女の子がいた」。
 何を言ってるのか解らないと思うけど、あたしも何を見たのか解らなかった……。
 倫理的にアウトだとか「それってロリ?」とかの反駁を許すような状況じゃあ、断じてねえ……。
 もっと恐ろしい、家族の深淵ってヤツを覗きそうになったぜ……。
 
 
 
 ……気を取り直しますが!
 
http://www.youtube.com/watch?v=h1VIJr0StfQ
 
 メタルコアでなくてニューメタル方面によったメロデス/スラッシュ。
 前作がテラー2000のフォロワーだったんでジョークメタルな方向に行くと思ったら、スラッシュ的な
要素を削ぎつつも「メタルとのズレ」を強調してるのが面白いです。1stはテラーフォーセールならぬ
スラッシュフォーセールとかタイトルからしてモロな曲があって爆笑モンでした。
 極端な話、マスにアピールできるキャッチーさを強引に演出してます。
 内容自体がメタルの内省的な要素を省いてるのも特徴的ですね。あれです。Sikth。
 
 つーか、このPVはデキが良過ぎて笑えます。UKインディージャケにありそうな(というか80年代ポ
ストモダンアートかネオダダちっくな)世界で踊るメタル野郎ども。和製のメジャーPVでもここまでの
クオリティのはあんま見たことありません。
 サビの「ナーナーナナッ♪ ナーナーナナッ♪」がクセになりそうです。この曲に限っては、マジで
ハードコアスーパースター+Sikth+ソイルワークとでも言っていいかも。
 ただ、CD全部通すとこの曲だけ際立ってキャッチーでポップだったので、メロデスファン(か、メタ
ルコア〜ニューメタル好き)以外にはあまりオススメできない一面も。
 曲全部がこのクオリティだったら新世界の一枚だったかな。
 

438 名前:名無し客:2010/11/09(火) 17:30:37
義姉の体格からわかるはずだ。
兄の性癖から目をそらしてはいけないぞ、ミハル。

439 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/11/09(火) 17:33:58
 
 というか、今年はメロデスが微妙なんですよね……。
 メタルコア化してたら駄目とか言うんじゃないですが、エモっちくてもいいから面白い、とか
そんなに見付からないです。
 敢えて言うならSolution.45(まんまスカシン1st)が面白かったかなあ、くらいですか。
 ダートラ新譜は毎度の毎度ですが、ファンにはOK。
 ……そのくらい?
 
 国内待ちだとエイシストの新譜、カイレサ(キュリサー?)新譜(これはもうサックリと輸入
でOKかも)、と、まあそんなもんなんですが。
 一応オーファンドランドの新譜がスティーヴ・ウィルソンプロデュースで出てるんですが、
これなんかは民族系フォーク/ゴス/デスが好きなヒトにはウケそう。でもマブールみた
いなカオスではないので前作でハマったヒトにはメタル特有の「濃さ」が足んなくてキツい
かも。ていうかそうですよ。あたしはこれ聴いて「ここんとこメタルらしいメタル聴いてない
なあ」とか思ったんですよ。エクリブリウム新譜がなんか前作ほどブッ飛んでなかったり
ブラガがブラガでしかなかったりと、こんなのが続きっ放しだったので。
 唯一ここらですげーと思ったのがヴァイキングでエンスレイヴド新譜なんですが、これ
については国内盤なんぞ期待するだけ無駄無駄無駄無駄無駄ァ!
 基本国内盤はセルアウトOKの作品でないとキツい傾向ありますね。
 

440 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/11/09(火) 17:36:29
 
 反らしてない!
 あたしはちゃんと兄貴と向き合ってる!
 あれは――スタンド攻撃!
 スタンド攻撃だと説明されました!
 
 よしんばそれが事実だったとして……。
 だったとして!
 
 そればっかりが好物――じゃなかった、そういうのしかダメなワケじゃないでしょう!?
 曲がりなりにも大姐と良い仲だったなら、あのヒトのモデル体型だってOKだったハズ!
 断じて!
 ロリコ……いえ、スレンダー好みとは限らない筈なんだ!
 

441 名前:名無し客:2010/11/09(火) 17:46:33
ファントム3とシスター7が大丈夫だったんだから、そういうのしかダメなワケじゃないんだろう。

442 名前:名無し客:2010/11/09(火) 17:55:31
粗チ○とか書いても大丈夫なスレの懐の深さに驚いた。

443 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/11/09(火) 17:58:45
 
 アンタらは要らんことにばっかり感心してくれる……!
 そりゃ大丈夫でしょうよ!
 第一ロリ限定とかだったら今頃フィーちゃんとかどうなの!?
 家族に向ける視線まであたしは意識したくねぇぇぇーっ!
 
 ……いやまあ。
 言葉はですね。
 銀魂基準、は置いといて。
 
 メタラーの溜まり場にいるとですね。
 下品なスラングからどーしょーもない男共の下ネタから、そりゃもうどうにも頭痛がするくらい
聞かされますのでね。
 それくらいなら問題は――でも兄貴には配慮してあげて!
 

444 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/11/09(火) 18:01:05
 
「え? サイズ?」
 
「別に普通じゃない? なに、兄さんが凹んでるの?」
「え……あ、ああ。そうなんですか? いえ、凹んでるというか、まあ」
「気にしなくていいと言って上げたらいいんじゃないかな」
「そんなこと言えるような度量が……」
 
「……フィーちゃん?」
「ん?」
「なんで……なにを……どうして知ってたりするの……?」
「あ、ごめんそういえば紅茶飲もう」
「オィィィ!?」
 

445 名前:名無し客:2010/11/09(火) 18:12:44
高校生辺りと付き合い今は中学生。これの意味する所、つまりゆくゆくは小学生に……。

446 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/11/09(火) 18:17:54
 
 嫌な想定を……。
 ていうかそんなあえりないダウングレードはどこで生まれたの……。
 ありませんよ。
 ありませんよそんな悪化は!
 我が家には小学生は――はっ!
 
 ……家族だし!
 家族だしね!
 
 周りにもそれっぽいのはいないっぽいし!
 ……。
 その、はず!
 

447 名前:名無し客:2010/11/09(火) 18:21:32
しゃがみこむ小学生に蜂蜜を塗ろうとしてその妹にきゅっとされる気配などありませんか。

448 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/11/09(火) 18:24:58
 
 具体性が高過ぎる!
 じゃなくて! 蜂蜜て!
 お巡りさんとの距離が近過ぎる!
 

449 名前:名無し客:2010/11/09(火) 18:29:57
スタンド攻撃による孤児院への被害はありませんでしたか。
攻撃を受けた兄貴のがスタンドしてたとか無かったですか。

450 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/11/09(火) 18:31:54
 
 兄貴の……なにが……?
 
 ……。
 いえ、とりあえず被害は何も。
 
 朝少し……かなり……大分気まずかったくらいで。
 兄貴に至っては完全に睡眠不足だったくらいでしょうか。
 ちなみにメア姉の中では無かった事になってるみたいです。
 

451 名前:名無し客:2010/11/09(火) 19:50:36
そういえば
ミハルが主役だったとして
どんな話が展開されていたのか気になる

452 名前:名無し客:2010/11/09(火) 19:51:15
今の孤児院って何人くらいいるの?
気がついたら増えてたとかそういう事はない?

453 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/11/09(火) 20:00:16
 
 幻覚で誤魔化されると馬鹿なんだ……。
 ていうか前提がなんで通じちゃってるの上級生……。
 久し振りの話題がこんなんだし……っ!
 
>>451
 
 無難にミステリ化していただけかと。
 京極先生だけどな!
 
 あれこれは上の表とか見ると解り易いかも。
 バックグラウンドがソレです。
 
>>452
 
 あたしは帰還組ですからね……。
 増えてる事はないんじゃないですか?
 多分。
 兄貴が自分の隠し子混ぜてんじゃないかなんてウワサが立ったことは以前にありましたが。
 そんな、
 事実は、
 ない。
 

454 名前:名無し客:2010/11/09(火) 20:04:15
そうですよね。




だってこれから増えるんですもの。

455 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/11/09(火) 20:06:17
 
 ……まあ、そりゃ。
 一人二人は。
 義姉上様がいるわけですし。
 
 ……なんで含みを持たせるの?
 なんで行間が開いてるの!?
 

456 名前:名無し客:2010/11/09(火) 20:08:07
いえ、知らぬ内に姉妹誰にも似てない子供が増えるかもって。

457 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/11/09(火) 20:08:26
 
 でも。
 まあ。
 ここであたしが兄貴の娘って設定にすると、ホントに因習系ミステリになりますよね。
 

458 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/11/09(火) 20:10:10
>>456
 
 ……いえ。
 そりゃ似てませんよ。
 血は繋がってませんもの。
 あたしとフィーちゃんなんてパーツの作りがほぼ全く違いますよ。
 
 ……。
 
 何が言いたいのかな。
 何が言いたいのかなあ!
 あたしらは別に兄貴とどうこうってことはないし……それ以外で増えるとしたら
同じ理由でここに来る子供が増えるだけじゃないですかねえ!
 

459 名前:『愉快な忘れ傘』多々良 小傘 ◆8OBAKEP44A :2010/11/09(火) 20:19:05
例えばオッドアイで傘を肌身離さず持っている子とか〜。

<どこからともなく声がする!>

460 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/11/09(火) 20:37:35
 
「ああ、オッドアイってーとフィーちゃ……傘?」
「その声を聞くなぁぁぁぁぁッ!」
「うおぁ兄貴!?」
「まだスタンド攻撃が継続している……ヤツは! この「スタンド使い」はシブといぞ、ミハル……。
四部最初の難敵だった「アンジェロ」のようによぉぉー、油断ならねーってヤツだよなぁぁーッ!」
「ええと……はあ」
 
「で、なんで傘?」
「……しゅ、趣味とか?」
「誰の」
「え……は、母親? じゃなくて、だ――誰だろうな!」
「はあ」
 
「なんか」
「ん? うん?」
「兄貴からそこはかとなくド外道の気配が漂ってます」
「なんだと……!」
 

461 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/11/09(火) 20:43:07
 
 相変わらずの墓穴っぷりが兄貴みてーで懐かしいです、上級生……。
 ていうか具体性が高過ぎてツッコミどころしかねーっすよ……。
 
 ……まあ、知識とか知恵とか判断力とか決断力とか、どれもひっくるめて「なにが凄い」って
話は漸く出てくるもんですしね。お話聞いてる限りじゃ妹さんらは問題なさそう――な、気が、
してたんだけど。
 
 スレは、ええと、なんか要請があったから? だっけ?
 臨時のつもりだったような気がしたんだけどまだ続いてますね。
 ……楽しいって言うか神経磨り減りますがね!
 けど、その気配はとりあえず新刊出たっつーことっすね。
 まあ相変わらず順番間違ってる気がするけど、そのうちそっちもゲットしてきますです。
 その前にあたしは「めだか」揃えろって話かも。
 

462 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/11/09(火) 21:34:24
 
 文章もそうですよね。
 『今、この瞬間』に引き出される言葉は語彙とそれを選択するセンスと適切な言葉がなん
であるか判断する処理能力と以下略なんてあれこれが関わってくる訳で、そんなもん個人
で違って当然ですよ、みたいな。
 そこで足りないって見えるのは……それだけ上級生が妹さんを見てるからじゃ?
 注意してるからこそ気付くもんってあると思いますよ。
 あたしも、ま、同じかな。
 その逆だったりすれば、ちょっとは嬉しいけど。
 
>CD、じゃなくて本
 
 いえいえ、気付いたらCD買っちゃってるので、意識的に偶には本も買い漁りたいですよ。
 だから丁度よいです。
 ……いえマジで、兄貴とタワレコ行った日には紙袋が必要になるような量のCDが。
 
 ここんとこはどーしても読んどかなきゃいけない資料ばっか読んでたので小説のお勧め
は実際、ありがたかったりもするのですよ。
 気付いたら荒山徹とか荒山徹とか荒山徹とか古いSFとか買っちゃってたりはしますが!
 続巻が出るなら出るでそれはいい事じゃないですかね。
 
 めだかは……あたしもKC追いしてたのが銀魂だけだったんですよね。
 ジャンプは連載してるのも全部読んでたりする訳じゃないので、結構取捨選択しなきゃ、
なんて読みだったり。
 
 ブランクなんてもんは適当にタイプしてりゃ直……ると思いますけどね。
 本読んだりノート読み返したりとか。とか。
 そいじゃ、上級生。また会う日を、です。適当に、適切に、それなりにお元気で。
 機会があったら思い出したり思い出されたりできるといいですね。
 この距離感が、やっぱりベストですよ。
 

463 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/11/09(火) 22:12:38
 
・Misery Signals / Controller
 
 二年前のアルバム。
 しっかり聴いたのがホント最近だった、というだけですが。
 あれこれなんでこんなエモっちいかなあ、と思ってたら、ミザリーシグナルズとミザリーインデックス
勘違いしてましたよ、というオチが。ありえねー。
 
 そういう訳でシグナルズの方。
 初期メタルコアの典型らしくブレイクダウン多様型のアレだけど、特徴は矢鱈とポストロックに接近し
たサウンドスケープ作ってる事で、1stはそれにデヴィン(タウンゼント)がプロデュース掛けることで無
駄に荘厳な世界観作ってました。
 この3rdですが、こっちもデヴィンプロデュースだけあって質感は同一。音の輪郭を際立たせるサウ
ンドアプローチにプログレハードコアメタル(メシュガーっぽい、というか明らかに影響受けてる)な演奏
がタイトに続きます。ユニゾン具合なんて、これでドロドロしてたらメシュガそのものですよ。
 矢鱈とシンプルに聴こえるんだけど、音の作り方がホントに丁寧で、聴いてて飽きません。
 何気に名盤だったりするんじゃないでしょうかコレ。
 

464 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/11/09(火) 23:24:19

さて、面倒かけて悪いね。
……何度も言うけど、イルが悪いわけじゃないよ。
単に、私も含めて今まで周りが悪ノリしすぎてたってだけだもの。
……まあ、それが度を過ぎると上で言ったことになるんだけどさ。

過去のアレは実際に居合わせてたからね。かなりショックで悲しかったのを今でも覚えてる。
そういうことをもう一度、よりによってイルの事で繰り返したくないから。


そういうわけで、ココを見て、ココで遊んでいる人たちに提案。
・ここでの話題は他所のスレに持ち出さない事
・周りの人も、ここでの話はなるべくここだけに留めて欲しい、表に出さないように

これ以上は譲れない、譲りたくないけど……それじゃ絶対に折り合いがつかないしね。
だからせめて、遊ぶなら全体に配慮する、って事で。どうかこれで了として欲しい。
その筆頭が何言ってんだよと思われるかも知れないけど、よろしくお願いします。



465 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/11/09(火) 23:37:11
 
 面倒は……いや。
 こっちこそ手間取らせたな。
 俺も繰り返すけど、誰かが悪い、とかそう言う問題じゃないと思ってるよ。
 
 敢えて悪いとするなら、空気の土台になってるのが俺だってだけの話だ。
 何人に賛同することが何人に反対することになるのかは、その時点じゃ判断も
できないからな。
 あとはそれをどう自分でどう判断するかだけで、これについてはあの新聞屋と
ほぼ同意権だ。
 
 他は……なんとも言えないな。
 ある程度の距離にいないとできない話もある。
 それくらいか。
 

466 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/11/09(火) 23:47:38
 
 あの新聞屋には言うまでもなかったかな。
 意見としちゃそこでオトすしかない。
 関わった人との関係まで否定されるような在り方はしちゃいない。
 
 と、思いたいけどな。
 俺の態度も。
 

467 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/11/09(火) 23:51:02

まあ、それはね。……貴方が原因じゃないってのは譲れないけど(何)
あの唐傘娘にしても、加減を間違えたってだけだしね。悪気があったわけじゃない。
そもそも誰かを悪者にして解決する問題じゃないし、誰かをそうするつもりもないよ。
悪意が無いから―――いやまあ、だからこそ難しい事もあるんだけど。


距離は、まあね。私とイルの距離だから出来ることもあるしね。
……ただ、あまり近すぎても却って人を害することもあるからね。
君子の交わり、淡きこと水の如し―――って言葉は、そういう意味もあるんだろうさ。
お互いに快い距離感。これからの課題があるとすれば、それかしらね。


ま、この話題はこの辺で。
キリが無いし、つまんない話にしかならないからね。
とりあえず―――後で何かネタ振って空気変えようか?
メアリお姉さんの優しい日本刀講座とかそういうの(何


468 名前:名無し客:2010/11/09(火) 23:58:52
ここに来てついに大きく表出したって感じかなあ。

最下層その他にはもう持ち出さないって事ですが、自警隊も「他所のスレ」に入ってるんでしょうか。

469 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/11/10(水) 00:03:19
 
 いやいや。そこは譲っとけよ奥様。
 小傘も、俺はホントになんとも思っちゃいないよ。
 俺にとってはまったく知悉しないネタの方が返し辛い。
 
 距離は……その類の定義を言い出すとホントにキリがないんだけどな。
 例えば、前に言った完全に俺視点の創作はどうなるのか、なんてのもそうだけど。
 配慮を忘れた事はない。
 けど、制限そのものを定めるのに配慮を差し挟みすぎることもできない。
 そこで留めるくらいしかできないんだけどな。
 
 ネタは……刀はそりゃ、マニアックすぎるんじゃないのか。
 相州伝が美濃伝とどう関わってきたか、とか聞いてると意味わかんなくなるぜ、あれ。
 

470 名前:『永遠と須臾の罪人』蓬莱山 輝夜 ◆3nKAguYAXE :2010/11/10(水) 00:07:09
ちょっとお邪魔するわよ。
何か大変なことになってるわね…。
もう終息してるかもしれないし、便乗するみたいで嫌だったけど、良い機会だから。
私の感じたことを言っておくわ。

私は貴女(妹紅)を『東方プロジェクトの藤原妹紅』として見ることは、もうできない。

理由は、いくつかあるけど。
代表的なものを二つ。

ひとつ。原作にはない「恋愛」要素を表に出し過ぎていること。
ふたつ。そもそもの発端となったであろう「客船」ってのが何だかわからないということ。

この二つ。
ひとつめは…貴女もわかっているでしょう?
いくらここが『一刻館』であろうとも、『キャラネタ』で遊ぶという原則は外しちゃいけない。
『キャラネタ』で遊ぶということは、固定ハンドルで適当に喋るのとは訳が違うの。
『キャラクター』を背負っているのよ。最低限、保つべき一線があると、私は思う。
ま、この点においては私も言っていて耳が痛い気はするけど。
……って、釈迦に説法かしら。私よりも長い経験を持つ貴女には、今更過ぎるわね。

ふたつめはそのままの意味ね。
私は事の発端を全く知らない。
ここ数カ月、ほとんど一刻館をチェックできていなかった。
そして、久しぶりに戻って覗いてみたら、何だか恋愛っぽい雰囲気になっていた。
当然、私…『蓬莱山輝夜』は戸惑う。
キャラクターとして、『藤原妹紅』が恋愛をするような人物ではないと思っているから。
でも、どういうことなの、と問いかけてみても、貴女からは「そのうちまとめる」という返事だけ。
……ねえ、これで納得できると思う?

―――何か私怨になっちゃったけどね、私の言いたいことはつまり。
『みんながみんな、事の顛末を知っていると思うな。それは傲慢であり、不誠実だ』ということ。

あとね。神父さんが原因じゃないってのはどうなのよ。
貴女と、神父さんと、周りの皆。
もちろん、私も含めて、みんなみんな反省しないとダメでしょう!?
そうやって貴女が甘い態度を見せるから、反感を買う一因になってるんだってこと、
少しは気付きなさいよ!

―――ごめんなさい、言いすぎたわ。
ちょっと頭冷やしてくる。

471 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/11/10(水) 00:21:30
>>470
 
>全員が事を知っているか
 
 これは当然だけど、その逆も同じだ。
 それこそ、「誰が誰に配慮できるか」で、加えて言えば「キャラネタとは」の方に掛かる問題だ。
 「〜はどんなキャラであるか」ってのは俺も何度も考えてた。
 差し当たり、共通認識は得られない、ってのがアンサーだったけどさ。
 妹紅がどんなキャラなのか。俺の知ってる妹紅、ってのは、ここと、それから触れた原作から
繋いだ認識でしかない。
 それが「俺の知ってる妹紅」だな。
 それは多分、あんたの知ってる妹紅と(〜と感じている妹紅と)違うんだろう。
 俺にはそれ以上のことは言えない。
 ここで重複キャラが認められてるのは、そういう面にも掛かってくるだろうからな。
 
 意見がまとまってて、その上で言うなら、それはアタマを冷やすべき場所じゃないと思うよ。
 
 だから俺の認識はさっきから一貫してる。
 原因は俺だし(この場において)、その責は俺にある。
 何より、客船の認識不備については弁解のしようもないからな。
 

472 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/11/10(水) 00:37:01
 
 と、悪い。
 
 今日はちょっと用事が詰まってる。
 起きてからでも確認するから、今は先に失礼するよ。
 

473 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/11/10(水) 00:39:54
>>468

……まあ、そうなるかな。
流石にあの後で何かやる気にはなれないし(苦笑)
その辺は私もしっかり考えないとな。

いわゆる個人の地下スレとかは割と大丈夫、だとは思ってるんだけどね。
それでもやっぱ釘を刺された以上、しばらく自重するのが筋でしょ。
そうでなきゃあの感想スレの言葉に意味が無いじゃない。


>>470

そうだね。
……だからまあ、もう本スレに戻るつもりは無かったんだけど。
一応本スレのほうではこっちの―――イルに関する話は全部カットして返してる。
それでなおそう見えないのであれば、そいつは私の手落ちだろう。

……客船についても、これはまだ終わらせ切ってない部分があるのと。
それ以前の活動についても纏めないといけなかったから、私の手落ちだな。
何年もかけた蓄積が今に至る訳だから、知らないと戸惑うのは当然だしね。
それがココでしか出来ない事でもあるのだけれど。


……そこまで擁護してたつもりはないんだけどな。
悪い時は悪いって言ってるつもりだし。それに今回の件はネタ振りの度が過ぎてたってだけだから。
ただ、自省をすべきなのは本当に同意だよ。色々とね。


ただ、私のキャラクターに関しては否と答えたい。
誰だって、いつか誰かを好きになる事だってあるはずだろう。
そういう『私』もいて、それが私だった。それだけのことだよ。
その経緯を説明しなかったのは、私の怠惰だったけれど。


……なんかもう、流石にちょっと疲れたな。
しばらく休むよ。付き合わせて悪かったね。
……輝夜も、ごめん。
それじゃ。





474 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/11/10(水) 00:42:09
 
 最後に、一つだけ。
 
 姫さんの言う事がそっちの総意と照らし合わせて正しい場合、俺が妹紅の
キャラを致命的に歪めてしまった、ってことなら。
 これは謝りようがない。
 今心配なのは、それくらいだ。
 
 それじゃ、改めて失礼するよ。
 

475 名前:『永遠と須臾の罪人』蓬莱山 輝夜 ◆3nKAguYAXE :2010/11/10(水) 00:49:38
>>471
まずはじめに断っておくわ。
私は貴方を嫌っているわけではない。
ましてや、貴方と、周囲の人間や妖怪との関係を否定する気も更々ない。
それは紛れもなく、貴方が一刻館で手に入れた、不可侵のものだから、

ただ、私は貴方のことを『よく知らない』。それ以上でもそれ以下でもない。
貴方がどういう背景の、どういうキャラなのかも含めて、
雑談や最下層でのやり取りを通じてしか知らないっていうだけ。
まあ、知る努力をしなかった私も悪いんだから、申し訳ないと思うけどね…。

>差し当たり、共通認識は得られない、ってのがアンサーだったけどさ。
そりゃそうでしょう。
皆が皆、同じ方向を見て、同じ認識で居ることなんてできやしないもの。
今回の私の思いも、端的にいえば貴方の言うとおり、
『私の知る妹紅』とのズレが大きかったがゆえ出てきたものでしょうしね。
ま、だからただの『私怨』なんだけど。
…まさか私が『怨む側』になるとはね……。何の皮肉かしら?

>だから俺の認識はさっきから一貫してる。
>原因は俺だし(この場において)、その責は俺にある。
>何より、客船の認識不備については弁解のしようもないからな。
で。
貴方はどうするの?
責は自分にあるという。弁解のしようもないと認めている。
それで、お仕舞い?
結局それじゃ、何の意味もないわよ。
貴方は感想スレで「どうすればいいのか」と名無しに聞いていたわよね。
そういうつもりはなかったとしても、私は「逃げている」ように感じてしまった。
自分がどうすべきかを考えていないか、考えることをしていないかのようにね。

妹紅のレスは見たかしら?
あの子はちゃんと、今後どうするべきかを自分の口で話した。
そして、こちらで話し合いを行おう、と提案した。
……あの子はあの子なりに、しっかりと今回の出来事を受け止めていると、私には見えたわ。

貴方も、自分で自分をどうすべきか。少しは考えてみても良いんじゃないかしら。

私から貴方に対する思いは、以上よ。

476 名前:『永遠と須臾の罪人』蓬莱山 輝夜 ◆3nKAguYAXE :2010/11/10(水) 01:07:33
>>473
本スレで貴女が、神父さんとの話題を出さないように配慮しているのは良く分かっているわ。
貴女の配慮は足りないなんてことは無い。
その点においては、気に病まないで。私も、気にしていないわ。
むしろ、ちゃんと顔を出してくれているのが凄くうれしかったんだから。

ああ……何年も蓄積があったのね。
そう…それならば、うん。理解できるわ。
ココでしかできない遊び方を、否定するつもりは一切ないし、
貴女がそうして楽しんでいるのは全く問題ないと思う。
もし仮に、『私』が『蓬莱山輝夜』でなかったら、何とも思っていなかったでしょうね。

……。
私は今、これを書いている最中に、猛烈に自省しているわ。
こんなの、私じゃないわね……。

ん…。キャラクターは…。
そうね…これは、私のエゴの押しつけ…。
ごめんなさい。
どこかで言ったかもしれないけど、貴女が誰かを好きになるのは自由よ。
憎まれ口を叩きながら、祝福してあげるわ。
ただね、やっぱり経緯が抜けているのは……ね。
正直にいえばショックだし、混乱もしたわ。
―――今も、混乱しているしね…。

……。
私も休むわ。
……私の方こそ……。
妹紅。貴女は私の目標よ。これからもね。
それじゃ、おやすみなさい。

477 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/11/10(水) 01:39:07
>>475
 
 づぁ……ハンパに目ぇ覚ますもんじゃないな。
 
>どうするのか
 
 考えてなかったように見えるなら、それこそ心外だけどな。
 こういう場所での一次創作ってのは、それなりに考えなきゃならないタスクも多いんだ。
 
 それこそ無粋になるから答えなかったけど、この際だな。
 オーライ。
 アンタはここを離れてた、って言ったろ。同じように、俺もここに居なかった時期があったんだよ。
 で、戻ってきた時に丁度妹紅と話したり、勿論他の人との会話もあったけど、その流れの一巻と
してここまで「俺」ってキャラは流れてきてる。
 客船云々はその一つだったんだけど、一夜限りで終わる筈のネタが延びちゃってな。
 それがエンドレス云々なんて皮肉半ばに言われてる所以だ。
 まあ、それ自体は別にいいとして。
 
 俺はそれを区切りにするつもりだった。
 区切り……ってのも、俺は本来「名前を持たない」キャラで、キャラ認識も自動的だったんだよ。
 「司祭」「殺し屋」その他のアーキテクチャの上で走らせたプログラムみたいなもんだ。後はここ
で生まれた認識をそこに混ぜて、ほぼ当たり障りのないように(勿論、それが徹底的できてたワケ
じゃない)動いてたワケだな。
 「イル」って名前を自称してここまで続けたのは、そこに「一個の人格として」キャラを走らせたら、
なんて仮定で「俺」を動かそうとしたからだ。丁度その時期に関わってた妹紅が「俺」のことを認識
してくれたのと、そうやって「ここの俺」を見ててくれたのが嬉しかったのもあるけど、それを契機に
して「その話=客船」を作ろうと思った。
 というのは、つまり、言い方は悪いけど、「それで「俺」の話を終わらせよう」と思ったからでもある。
 ただ、それだと妹紅(他の人も)との関係そのものを「そのネタの為に使い捨てた」ようにしか自分
でも感じられなくなるような気がしてな。
 それならそれで、まだ納得の行く「ここでの過ごし方」を探してたのが一連の経過だ。
 
 だから結論として、妹紅に納得が貰えるなら、俺は今あるカタチで「俺」を終わらせようと思ってる。
 ここにいた俺はそもそもの「俺」のifでもある。
 これはヤケになってるとか面倒になった、とかそういうのじゃなくてさ。
 せめて後を濁したくないってのはあるが、それにはあれを曲がりなりにも終わらせるなりなんなり
の対処は取ろうと思うからさ。
 あそこで言ったように、性差だの関係だのってのはあくまでレイヤーの差でしかない。
 それでも、誠意を持って関わってくれた相手には俺なりの形で報いたい。
 敢えて言うなら、それが俺のエゴだ。
 
 あんたの納得する解答になってるかどうかは解らないけど、こんなとこだな。
 

478 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/11/10(水) 01:46:12
 
 と。
 ちょっと語弊があったな。
 「誠意を持って〜」ってのは少し違う。
 それは誰でも一緒だ。
 
 そうじゃなく、こうして関わる契機をくれた相手に、妹紅に報いたい、が正しいな。
 
 見返すと他にもボロが出そうだが、意見は概ねズレてないと思う。
 それじゃ、休めるだけ休んどかないとな。
 

479 名前:“動かない大図書館”パチュリー・ノーレッジ ◆fPATcHE/tU :2010/11/10(水) 02:05:41
失礼するわよ。

通りすがりの魔女が適当な戯言を吐くわ。
結論は最後の一行に纏めるから、鬱陶しく思ったらそこまで飛んで頂戴。

……さて。まず、私は貴方に対して比較的好意的なスタンスであることは言っておくわ。
例えば、オリキャラであるという出自に関して、嫌悪感とかそういう物は皆無と言ってもいいと思うし。
その上で貴方が構築した諸々の関係についても同様。
隙あらば混じりたいと思ったこともあるわ。

ただ、それでも言いたい事が無い訳じゃない。
便乗するようで気がひけるけれど、今日はちょっとそれを垂れ流すわね。

問題の少なくとも一部は、貴方達(ああ、妹紅達の事じゃないわよ? 義妹とか、その辺りを含めての事)が
オリキャラである点に収束すると思う。

例えば、私について……『原典の』私について知りたいと思えば、紅魔郷をプレイしたり、公式書籍を読めばいい。
少なくとも、パチュリー・ノーレッジを名乗る私の大筋はそこから外れてはいないはずだから。
(私自身が実際にどうかは置くわ。そういう話をする場面じゃないから)
言わば、私というキャラはそれらによって担保されている

でも、貴方達にはそういう、所謂『公式な』バックボーンが無い。
これは設定が細かい細かくないとは別の、もうどうしようもない話。
オリキャラという前提がある以上回避できない枷ね。

この事による影響は多々あるけれど、そのうちの一つが、閲覧者が貴方達を把握しにくくなること。
例えば、何故妹紅と貴方が恋仲なのか、とかね。
私はある程度経緯を見ているから把握できるけれど、見ていない輝夜には分からない。そういう事。
(余談。輝夜が妹紅に言ったことは、把握できない事象の範囲が版権キャラよりオリキャラのそれに近くなった
からだ、と解釈できるわね)
これはメリットデメリットで言うなら、やっぱりデメリットでしょう。

貴方のスタンス、オリキャラでこの場にいる事は、さっきも言ったけれどとやかく言うつもりはない。
ただ、ここは主に版権キャラが集う場所。
郷に入れば郷に従えではないけれど、貴方を版権キャラと同等に見られていいような準備は、やはりしておく
べきでしょう。
細かい設定ならまだしも、大きな事件はね。

纏めるわ。

いいから早く客船をまとめなさい。少なくとも私は、待ってるんだから。

480 名前:名無し客:2010/11/10(水) 02:32:49
客船のまとめが欲しいのは図書館魔女に激しく同感ですが。

部外者の発言が許されるなら、自分も一言。
神父、輝夜、双方が以前ここでどう活動していたか知らない程度の名無しです。
非を詫びるのはいいとして、一年以上スレを見てきた者としては、
名無しの意見を汲んだから、別のキャラハンに言われたから、との理由で終わりになるのはどうかと。
それまでの積み上げを考えるならなおさら。

481 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/11/10(水) 09:02:05
 
 ざっとだけ。
 
>>479
 
 いや。鬱陶しいなんて事はないよ。
 
 ってか、言ってることそのものは前にも自分で提示したことがあるからな。
 既視感すら覚えてるよ。
 で、概ねその意見は納得できる。
 「全く知られていない原点の存在するキャラ」との相違に関してもな。
 それを埋める為にあれこれの周辺知識でカタチを作ってたのが俺だってのもあるし、それは納得だ。
 
 意見に関しては言い尽くしたけど……そうだな。
 俺は、例えば一朝一夕にこの「現在」を書いてる訳じゃない。
 少なからず時間も、考え方も、意識も割り振った上で関係にしろなんにしろを作ってる。
 勿論、これは同じ時間で別の作品を書けても、ここの関係(全て含めて)に執着を持ってたからやれ
たことだ。キャラのベースが思考実験〜ってのもこれで、有意義に過ごさせて貰ったと感じてる。
 だから尚更なんだろうな。址を濁すのは止めたい。
 これまでを(客船の後の一連を)惰性みたいに見られる方が自然だとしても、自分一人での創作とは
理解が違うからな。
 お前に言った事に被せるとしたら、「俺」のバックボーンを呼び出すのに必要な手間は、ハッキリ言っ
て厖大だ。それがそれまで「俺」を設定してなかった理由でもあるし、逆に言うと、だからこそ関わって
くれた人がいる事が嬉しかった理由でもある。
 極端な事を言うと、『読まれない本は存在しない』んだ。
 というより、『読まれない本は存在していないのと同じ』だ。
 だからこれだけは言える。
 俺はあれこれの経過を否定されるつもりはない。
 これは妹紅のことに限らず、この一年近くで関わってくれた吸血鬼連中についても、長ったらしい会
話に色々と合いの手入れてくれたららぎー達についてもさ。一番長い間関わってくれた妹紅に関して
は、これは感謝の言葉もない。
 これでも、設定なんかを自分以外の人が拾ってくれたりまとめてくれたりしたのは、だから嬉しかっ
たりしたんだよ。
 
 っても、客船に関しては、これも前に言ったけど別だ。
 周りに配慮し過ぎてもやれなかった。片付けるなら、何もかも徹底した上でそうしとくよ。
 幸い、別の用事でこのところ矢鱈と集まってた資料やら、あの吸血鬼の祭りのエピローグを仕上げ
る為に平行して揃えてた資料なんかがこっちに流用できる。
 そう手間は掛からない、とは思うかな。
 ……ってのがまあ、俺の精一杯になるんじゃないか。
 
>>480
 
 その理由で終わり、ってワケじゃないんだが……悪い、上の言い方だとそう見えるか。
 いや、意固地になってるとかじゃないからそれは安心、というか納得してくれ。
 
 その周りに関しては……まあ、また夜にでも。それじゃな。
 

482 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/11/10(水) 17:22:56
>>480
 
 それじゃまとめの続きだけ。
 
 一連に関して、俺は誰かの意見が(自分も含めて)「正論だから」と思ってる訳じゃない。
 どの部分を取っても意見の違いでしかないと判断してるからだ。どれか一つの要素を挙げ
て「それが違う」って言えるようなことじゃない。
 新聞屋も言ってたけど、これについては解答は一つでしかない。場に参加する以上、権利
と義務は表裏一体だ。場のルールは参加者が決める事で、この場におけるそれは、さしあた
り明確な定義がない。
 どんな発言にも責任がある。俺にも、名無しにも、姫さんのそれにも。
 あのスレッドに名無しが書いたのもそうだし、それに俺が答えたのもそうだ。その流れで姫
さんがここで発言したのも、それに俺が返答したのも。
 それにどう答えるか、ってのは、これは、あくまで俺の判断だ。
 状況に流された、とかそういうのではないよ。だからそれは安心してくれていい。「安心」って
のも妙な話だけど……「そう納得してくれていい」が近いのかな。
 
 関係の変化までを含めて『ここの俺がやれること』って認識でやってたのは前述の通りだ。
 たとえば家族云々については、まあネタっぽく流す(突き詰めたら、どんな変奏を加えられ
てもここで全ては「ネタ=要素」なんだけど)こともあったけど、その流れそのものを一纏めに
して「キャラ」として扱っていこうとしてた訳だな。
 否定されるつもりはないってのはこの事で、これが姫さんに反論した理由でもある。
 「反省しなければ」いけない、間違った過程を積み上げてきたつもりはないってのは、これだ
けは確実に言える事だからな。
 その場その場でブツ切りにした関係でなく、それ以上のイベントを組み上げる事ができるか
らこそ、俺は継続して幾つかのイベントに参加できた。
 同時に、俺が妹紅の文脈を致命的に変えてないかが気掛かり、ってのもこの部分のことだ。
 これに関しては、それこそ俺は妹紅に判断を委ねるしかない。これは俺との関わり方につい
て、もしも俺の方に合わせてるってことだったなら、それこそ申し訳ない。
 
 ただ、落とし所として……「俺の」終着点として、散発的なイベントを繋げていこうとしてたの
は確かだ。
 イベント後に妹紅が忙しくなった事もあって(これは俺もなんだけど)、まとめて進める事が
できなかったってのもあって、どうにも巧く行ってなかったけど。
 それに関して言うと、俺はもう一つ自分の方でイベントを起こそうかな、とか考えてた。
 咲夜さん達のまとめに触発された、ってのもあるけど、ああいうのもあるか、って。
 それもあって、ここんとこ実はぽつぽつと妹紅の……というか、その周りに関連させて動か
せる資料を集めたりもしてた。
 これについては重ねた経過の上でしかやれない事があるなら、って感じだな。
 生憎と、時間と空間に俺達がやれることは制限されてる。一気にやれる事でもないから、こ
ういうのはどうしても下準備が長くなっちゃうんだけどな。その意味じゃ、曲がりなりにも最後
まで客船が通せたのは幸いだったと思うよ。
 

483 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/11/10(水) 17:37:34
さて、後は行動あるのみだからこれ以上何か言うのもなんだけど……。

>>476

いや、怒りたかったんだろうし、正直、私も怒られるべきだったからね。
実質、終わるべきイフをずっと引き摺ってたわけだから。
だから、まあキャラクターの歪みも含めてはっきり言ってくれるのは助かる。

その上で、残ってるモノの決着はつけるよ。
身の振り方はその後でまた考えてみる。

……もし、それで私がまた戻ってこれるなら、その時はまたよろしく。
少なくとも、黙って去るつもりは絶対無いから。


>イル

そういうわけで、まあそっちの時間がどれだけ取れるかも関わるけど。
数日中にRHで会議室立ててそこで進めよう。
あらかた筋書きが出来てるから後は中身を作るだけだしね。
スレは私が立てるつもりだけど、それでいいかな。



484 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/11/10(水) 17:40:45
 
 小傘の話。
 
 いきなり放り込んだあのド長文のレスをマトモに請け合ってくれたのが、まずは俺にとって
嬉しかった。サラッと流される事も想定はしてからさ。「魂」の定義の話なんかは、多分もう
ちょっとあいつと突き詰めたかった話だったりする。
 暴走云々って話だけど、それを「そう」小傘が認識してるなら、俺はその判断に何か言える
ようなことはない。
 ただ、俺は全く気にした事はない。あっちのスレで言われたような、『迷惑』なんてのを掛け
られたなんて認識はまるでない。
 周りが見ていてどうだったかはそれこそ主観の差、ってのは繰り返す必要もない。
 
 俺が言えるようなことじゃないが、俺のせいで気に病むようなことや、止めるような事がな
いように願ってる。
 

485 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/11/10(水) 17:45:12
>>483
 
 ん……。
 ああ、それでいいよ。
 筋はそのままでいいし、後は……補完だな。
 
 周辺まで含めると、こっちはどうカタに嵌めるか、だけどな。
 
 ただ、俺のせいでお前がどうこう、ってのはキツいかな。
 これはお前に対する一読者としてだ。
 

486 名前:wikiの人:2010/11/10(水) 18:07:18
私の活動も足枷になってしまっていたかもしれませんね…。
お詫び申し上げます。
どうか幸いな決着がありますように。

487 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/11/10(水) 18:18:21
 
 いや、それ自体は俺も嬉しかったってのは散々と。
 自分でも設定忘れてたりするからな!
 
 ……代わりになるかわかんねえけど、前回の砂漠のエピローグと、寺のについては
俺が短編でも(短編で終われば)寄稿させて貰うよ。これはホント、その内に。
 幸い、妹紅に許可は貰ってるからな。
 
 それこそ、ここのまとめに替えて、でもいいかもしれないしな。
 

488 名前:名無し客:2010/11/10(水) 18:41:19
地下スレでの活動はどうされるんでしょうか?

489 名前:名無し客:2010/11/10(水) 19:27:22
なんだかんだでクル助とは付き合い長い身だから言うけど。

「その内」じゃない。「今すぐ」にやっちまえ。
客船だってその内その内積み重ねてきて1年経過し掛けてるんだ。少しは危機感を持て。
あと「責任取って辞める」は言うなよ? それはただの逃げ口上なんだから。

なんだかんだ言うけど、俺はお前が好きなんだから言ってるんだ。クル助エミュレーター搭載するくらいに。
だから、せめて俺だけは裏切るな。

490 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2010/11/10(水) 19:38:54

そういうと思って準備しておいたぜ。

http://charaneta.just-size.net/bbs/test/read.cgi/ikkokuRH/1289385246/l50

立ててきたよ。以後の打ち合わせはこっちで。
……ついでにテストスレの固まってる分をサルベージしといた方がいいよね。
こっちもまあ、私が後でやっとくよ。
そっちは、えーとセシルたちのパートに集中して作業してくれると助かる。
私の方が作業量的にはかなり少ないからね、細かい仕事は任せて頂戴。


491 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/11/10(水) 19:48:31
>>489
 
 そっちを「今すぐ」は無理だ。時間と空間に制限されるモノもある。
 さしあたり優先するのが客船ってだけでな。
 全力でカッ飛ばして書いても一日でそんだけ片付けるのは割とキツいもんがある。
 
 つーか、責任を取るだのなんだの、そんなどうでもいい理由で辞めるワケじゃない。
 拙い経過を積み重ねてきたワケじゃないってのはもう言った通りだ。
 それは矜持やらなんやらの問題であって、そういうのとは無関係だよ。
 
 だからオーライ、お前を裏切らない。
 お前に限らず、俺は俺に関わってくれたヤツを裏切らない。
 こんなのは今更だ。
 
>>490
 
 了解。
 前提段階から……いや、仔細はそっちで話すか。
 

492 名前:名無し客:2010/11/10(水) 20:36:20
孤児院側の話もそのまま終了で?

493 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/11/10(水) 20:49:31
 
 家族が増えました。
 起こった筈の事件は起こりませんでした。
 変わりに起こった事件はあったかもしれないけど、そんなもんは力づくでブチ壊して、
あたし達はそれなりにちゃんと、なんと幸せになりました。なれました。
 まあ、相変わらず兄貴が義姉上にべったりなのは辟易するけど。
 それでも我が家は驚くべきことに、驚く必要もなく、幸福でした。
 
 そんな風景が見えるんじゃないですかね。
 「ここ」では、きっとそれがカタチとして残ったんだと思いますよ。
 
 その他は、きっと何もかも兄貴と義姉上の間の物語です。
 「その先」ですらも。
 

494 名前:『永遠と須臾の罪人』蓬莱山 輝夜 ◆3nKAguYAXE :2010/11/10(水) 23:28:54
>>477>>480
うん。
良くわかったわ。
後はもう、何も言わない。
…妹紅と協力して、ちゃんと仕上げてね。
じゃないとまた私、怒っちゃうから。おーらい?

>>479
わかりやすいまとめありがとう、喘息魔女さん。
()内の余談の部分の解釈…その通りよ。
まあ結局、そこが私の器の限界でもあるんだけれど…。

>>483
今回のことは、ほんの少し、ボタンの掛け違いが起こってしまっただけだと思うのよ。
私は…貴女に居なくなって欲しくない。また憎まれ口を叩き合いたいの。
……あのね。妹紅。
私は貴女を信じている。『蓬莱山輝夜』としても、『私』そのものとしても、ね。
だから…また会いましょう。…お願い。

長々と居座ってしまってごめんなさい、神父さん。
それじゃ…失礼するわ。

495 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/11/11(木) 01:51:42
 
 「また」って……ああ、いや。
 それがあんたの認識で、結論で、決断か。
 了解、それもよく解った。
 
 んじゃまあ、俺はやることを済ませるだけだ。
 あんたとは別に、俺は俺で妹紅や他の人との経過を濁したくないからな。
 
 って、コレ自体は結果的に何も変わらないんだが。
 
 じゃあな。
 

496 名前:名無し客:2010/11/11(木) 06:41:26
二日で事情が動きすぎて飲み込めてない部分が大きいですが……
以後の認識は>>464-467までやもこたんスレの「地下スレでは動くこともある」ではなく、
>>482以後の、このスレごと神父と孤児院関係が終了という認識なんでしょうか?

497 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/11/11(木) 07:39:17
 
 朝だ!
 学校だ!
 寝不足は殺せたか!
 
>>496
 
 ま、それこそ義姉上様の言じゃありませんが、このスレの前提がソレなわけで。
 「歪み」とは思ってませんが、「元の形」ってのはウチにはありませんからね。
 分岐云々を言うなら、分岐前の基準点は存在しないのがココです。
 
 この際なので、後ここでやろうとしてたネタなんかを。
 資料は集まってたので、ザックリまとめてみます。
 
・舞台→京都、茨城(他)
・兄貴のヴァチカン方面の話とは別
・神道成立の経緯と神様について
・藤原氏(というか鎌足さん以降)と神の系譜→祀られる事の意味/日本の祭儀儀礼
・義姉上の知る歴史との齟齬(現代にとっての「神」の意味なんか)
・古神道系の人たちわんさか
・密教も来るよね
・天台宗とか
・ボスは摩多羅神
・上級生とか関わってくれませんかね!
・あたしの話(マジ)
 
・オカルトだ!
・トンデモだ!
・つまりは○ーだ!
 
 最後の三つはジョークですが。――きっと!
 ジョークでないことを言えば、ぬ……もとい、中善寺先生にお出まし頂こうと考えてました。
 

498 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/11/11(木) 17:17:21
>新聞屋
 
 こっちとしても、「特別扱いされてた」とは思ってないからオッケーだよ。
 なにがオッケーか解らないけど。俺達が言うべきことでもないけど。
 ただ、一主観の提供までに。
 スタンスはそれなりに理解してたつもりだ。
 ららぎーと咲夜さんに関しちゃ、適当な距離とそこそこのネタで話してたのが毎度のことだったからな。
 気に留めてくれてる事には感謝してたけど、特別だとかなんだとかは微塵も感じちゃいなかった。
 
 そこに絡めて言うなら、反応があるから反応があるって連鎖はあっていいと思う。
 っつーか、そうでもないと成り立たない状況もあるからな。
 それくらいだな。その意味では「特別」があってもいい。
 だから、感想スレの指摘に関しては(あくまで俺の主観で、でも)完全にノーの立場だよ。
 そんな雑な認識でやってるつもりもなければ受けてるつもりもなかったからな。
 
 迷惑云々に関しても微妙に違うよ。そうは思ってない。
 誰がどう感じるかなんて、その時点で判断できるもんでもないからな。
 でもって、総意を満足させる理解なんてあるワケがない。『最低ライン』にしても、恐らく基準が区々だ。
 あるのは言葉に対する理解と責任だけだ。これもまあ、あんたの言葉そのままだけどさ。
 表明した以上は、自分の言葉がどんな結果に繋がったか理解する義務がある。
 理解そのものが違ってたり、或いはそれ自体ブン投げて逃げたりもできはするけど……ま。
 それは、それだけのことだな。
 
 それでも思う事があるなら――洗剤の一つも持ってくるんだな!
 新聞屋だけに!
 

499 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/11/11(木) 17:21:46
 
 まあつまり、気にしないでくれって事だ。
 
>>488
 
 悪い、意図的にスルーしたんじゃなくて普通に流してた。
 いやまあ、普通に他のレスの解答と被るんだけど。
 
 ただ、どうだろうな。
 ある意味で、俺達がここでやれる限界みたいなものは感じた気がする。
 魔女にも指摘された事そのままになるけど、姫さんみたいな認識になるのは、改めてどうにもならな
いことなんだろうなって。
 「〜というキャラである」。
 それが全部関係性の中に還元されちゃう俺達の場合、知って貰おうって動き自体が存在とイコール
になっちまうからさ。それ自体が理解を妨げるなら、どこまで行ってもアキレスと亀だ。
 関係性そのものをメタ視したら(環の外から見たら)こうなる、ってのは当然解ってたんだけどな。
 コンセンサスを得られる範囲は存外に狭い。
 これは結構キツい――とか言うと今更だけど、今更ながらに「どうにもなってないんだ」って。
 それでも>>489みたいに感じてくれてた奴もいるってのは、ここでこうしてた活動にもそれなりに意味
を見い出してくれてる人がいたってことだからな。
 『何をやってきたんだろう』とは思わない。
 それを否定するつもりはない。
 他にもそう思っててくれた人がいるなら、俺はそれを誇っていいと思うからな。
 あんたの記憶に少しでも留まるなら、それは幸いな事だと思うよ。
 

500 名前:名無し客:2010/11/11(木) 19:00:44
特別扱いとかそういうんじゃなくて、打てば響くからいじり甲斐がマジパネぇんですよクルちゃんさんぅは。

501 名前:『愉快な忘れ傘』多々良 小傘 ◆8OBAKEP44A :2010/11/11(木) 21:20:34
その……あらためてごめんなさい。
こんな大事にしてしまってのは私の短慮が原因だもの。
あまり気落ちしないでちょうだい。

魂の話はまた一段落して時間ができたら何かにつけて語りましょう。
今は優先することじゃないみたいだしね。



502 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/11/13(土) 07:44:36
>>500
 
 人は人の鏡だからな。
 つーよりも……そうだな。
 そうでもしないと成立しなかったからかな、俺の場合は。
 
>>501
 
 あれこれは以下略な。
 ごめん、気付いてなかった。
 
 反論は受け止めたから反論として成立してる。あくまでその結果だよ。
 状況を俯瞰して原因をあれこれ考察したフリをしてみる事はできても、それはそれだけだ。
 理由の後付けにはなるけど、根本的なとこで「正しさ」には及ばない。
 ていうか、別に何も『正しく』はないんだけどな。この場合。
 気持ち悪い、悪くない、そのどちらでもない。どれもアリだ。
 ハタから見て客観視したら「その感想」が全てになるってだけだからさ。
 
 例えば俺の設定なんかにしてもそうでさ。
 爾来、原作(メタなレイヤー)とここでの創作(メタを参照するレイヤー)を分けながら捉える
のと違って、その二つが一緒になってる俺の場合は参照しなきゃいけない対象がない。それ
でも、動かさないと話は動かない。
 何かの理由がないと話は動かない。どんな歯車ならどんな速度で初速を得てどれだけの
慣性が生まれるかって話で、要するにそれだけの話だ。
 どんな歯車を選ぶかは俺の選択だし、どう回るかは相互作用の結果だ。
 だから、創作としては極めて特殊な形になる。小説や詩ならその一つを以って提出すれば
いいだけだからさ。
 もちろん、その特殊さが面白いから俺も未だ参加してた、ってのはある。これも繰り返す言
葉になるけど、そうした関係性の中でしか『俺』は存在してない。仮に何か長い話を作って、
それを読んで貰うのが前提ってのは形式上不可能だからな。
 
 お前の短慮ってワケじゃないよ、だから。
 暴走ってのも違う。いや、お前がそう受け取るならそれでもいいんだけど。
 何に付けても起こり得る事しか起こらないからな。
 下手に『何が原因』、『何が悪い』って言ってみたところで、それはただの詐術だ。
 キャラネタって枠で何が出来るかと、何を選ぶかと、何があったか、それだけだからな。
 だから、単にその中で俺は関係性を重視してたって話でさ。形式としての完成や遂行を選
ぶなら、俺はとっくにこうして曲がりなりにも活動してないよ。
 
 傘は……江戸後期の絵草子からの変遷が結構面白かったんだよな。
 妖怪の定義を定める上でも。ま、杉浦先生がその内取り上げそうなネタだけどさ。
 魂についちゃ、俺はアプローチが生物学と哲学のカクテルだったからな。だからその意味
でも、お前の指摘は面白かったんだよ。
 
 長くなったけど……つまりアレだ。俺が言いたいのはそれこれじゃなくてだ。
 ええと、元気に……は妖怪だからなんか違うな。適度に? かな。
 そう、頑張っててくれ。それが何よりだよ。
 

503 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/11/16(火) 07:05:09
 
 兄貴が辛気臭いっ!
 洗浄だーッ!
 
http://www.myspace.com/aureolemusic
 
 オーリオールが新譜と試聴。
 downy(歌唱スタイル)+レディヘ(KID Aの)とか言われてた前作よりもポストロック(音響系)拠りで
シガロスとかムームとか(個人的にはエフタークラングも)そこらへんを想起します。
 前作の方がシリアスな音だったかな、ってくらいの差ですが。
 どっちにしろ最近他にない音ですね。エレクトロニカファンはチェックしてみてもいいかも。
 
http://www.virgin-babylon-records.com/information/release.html
 
 同じくアバウト・テス新譜。
 前作がロザリオス系統のインストだったので、すわ今回もそれかと思いきや、アストゥーリアスなん
かも想起するプログレ要素からポストハードコアなアプローチもあって面白いです。
 ところで略称はアバテス?
 
 と。
 
 今年のベストでCDと本くらいは書けたらなと思ってます。
 
 
 
 あ、それとあとこれだけは。
 お帰りなさい、上級生。適度に頑張って下さい。いつも通りに。
 

504 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/11/16(火) 22:39:26
 
 まあ、コレも一応。
 
 ごめん、もしも何か言ってくれてたなら気付いてなかった。
 上がってて気付いたくらいで、ロクにスレもチェックしてなくてさ。
 多分無関係で杞憂な事だとは思うけど、とりあえずそんなところで。
 

505 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/11/16(火) 22:39:44
 
 2010メタル十選。
 
 このスレの初代メタラーは俺だったッ!
 ってことで、シメくらいは俺が。
 メタル限定。残りはメタル。でなくてミハル。
 
01.DEFTONES / Diamond Eyes
02.THE DILLINGER ESCAPE PLAN / Option Paralysis
03.OCEANSIZE / Self Preserved While The Bodies Float Up
04.KAMOMEKAMOME / Happy Rebirthday To You
05.ANATHEMA / We're Here Because We're Here
06.SHINING / Blackjazz
07.KYLESA / Spiral Shadow
08.SOILWORK / The Panic Broadcast
09.ENSLAVED / Axioma Ethica Odini
10.UNTER NULL / Moving On
 
 ソウルフライだとかエクソダスだとかオーヴァーキルだとかディスタブだとか諸々チェックしたのは
あったんだけど、チェック外の作品の方が面白かったかな。クラウンの復活だとか相変わらずなデス
コアとか色々あったけど(アイオン・ディソナンスの新譜とか)、とりあえず長く聴けそうな感じのをピッ
クアップしたらメタルとのクロスオーヴァーが大半に。
 1は言わずと知れたオルタナメタル(ってかニューメタルのボスの一角)。フロントマンの体型がネタ
にされることが多いけど、無駄にエロいヴォーカルはやっぱりここのウリ。メンバーが一人重体です
わそのままフェードアウトかと思ったら唐突に帰還。メシュガーの影響前回なギターとノイズがポー
ティスヘッドばりの暗鬱コードで進行しつつ、曲調は初期のデフトーンズ。やっぱ好き。
 2はこれも説明不要。『歌える』ようになったカオコアボス双頭の一つ。マイク・ガーソンがゲスト参加
する、とかそれ自体は別にジョンゾーン参加のハードコアみたいなクロスオーヴァーで捉えても充分
だけど、曲のバランスが絶妙になったのが印象的。前作のタルさに耐えられなかった人も検討してみ
てもいいかも。
 3はTOOL系の最大手になってきたオルタナメタルの以下略。単純に引き出しの多さに脱帽。
 4は日本のカオティックハードコア。元ヌンチャク……とかそのへんは別にどうでも良くて、メシュガー
然としたポリリズムに矢鱈と耳に残る韻を組んだ歌詞を載せて突っ走るユニークな至宝。
 5はゴスメタルの大御所、なんだけど最近はもうオーペスなんだかプログレなんだかポーキュパイン
ツリーなんだか、な(スティーヴウィルソンっぽいなあ、とか思って試聴した時にプロデュースが本人、
とか知って納得)荘厳系ドゥームロック。世紀末の後に鳴れ。
 6は元JAGAのカケラもないブラックメタルアプローチのノイズポストロック/ジャズ。
 7はプログレストーナー/メタル。近いのは後期マストドンとかバロネスとかつまりそのへん。メタル
由来のリフと構成をケムリっぽく演奏してくスタイルは前作同様。でもアングラ臭がちょっと弱くなって
るのは、まあ、国内盤も出る今回を考えたら仕方ないか。聴き易くていいとは思う。
 8はメロデス大御所の……説明はまあいいか。
 9はエンスレイヴド、って事でこれも説明不要な気がするけど、シリアス全開のヴァイキングメタル。
コスプレなし、ジョークなし、貫禄たっぷり。今年のヴァイキングはこれがあれば充分。
 10はブラックメタル由来のアプローチで味付けしたテクノ/ハウス。演奏がナマじゃないだけで、聴
いてる感触は完全にメタル。
 

506 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/11/16(火) 23:30:43
 
 こういう音質はこういう音質で味があるな。
 
 インド哲学って辺りがいかにも押井監督だけど。
 まあ、WIKI見るとネタが読めそうな気がする。
 私は貴方であり世界であり、つまり『この世界』である。
 だな。
 たぶん。
 インドラを諌める話にも近いもんがあるか。
 これをSFと生物学方面に方向変えるとイノセンスになるような気がする。
 
 この場合は仏教じゃ味が出ない。
 

507 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/11/18(木) 21:33:02
 
 睡眠時間五時間デフォルトのミハルです。
 あと一時間削れば荒木先生の「四時間眠ればスッキリって感じ」に到達ですよ。
 いつからあたしはショートスリーパーに。
 
>きっといつも通り
 
 まあいつも通りですよね。
 でもタコとかイカとか軟体動物に目覚めたんですか。
 別に知ったこっちゃありませんが……ええと……。
 ……。
 まあ、いいか……いつものことだし……。
 
 でもなんでタコとイカでそんな違うの……。
 えーと……神経網の差……?
 
 でなくて……ええと、そう。
 あれこれは解ってるつもりですよ。
 あたし達にはやれることしかやれませんし、それが誰かに届いてるなら、それが一番です。
 
>本題
 
 いえまあええ解ってましたが。
 解ってましたけど。
 解ってたってことにしておきますが。
 
 いつか、上級生やあの傘の子に報いられるカタチでなんかできりゃいいんですけどね。
 でも予定は、きっと未定。
 ……合間に都市伝説系のガジェットでも浚ってみます。
 優先順位は、まだちょっと後だけど。
 
>存在の
 
 人間の脳には柔軟性がありますからね。
 同じような例では言葉なんかが……とか、こうして言い切るとどうかと思うけど、実例見るとそんな風に言え
たりもするかな。有名な例だとアインシュタインですが、脳が機能する上で「ある機能を使えない」のは、当然
その機能を補う能力が存在する(もしくは、その処理能力を使用する領域が別に存在したり、それによって鍛
えられる領域が存在する)訳で、空間への把握能力が図抜けてたり、認知系の能力が飛び抜けてたりとか、
そういう事例は結構探してると出てきます。
 理由としては……まあ推測ですが、脳が持つ可塑性に拠る部分が大きいのかな。脳のある局在が担ってる
機能が、「その機能」を単一で行うんじゃなくて、たとえば「喋る」機能を担っていた箇所が麻痺したら、脳では
それに変わる機能が発達するってカンジで。
 でもって、社会的に「それ」が特殊な才能である可能性が高いのは、大半の人間が脳の「その能力」を通常
機能に割り振ってるから、ってコトもあるかもしれません。超記憶とか図抜けた空間認識とか、そういう能力。
 もちろん、そういう”障害”が「障害」として認識されるのは、大半の人間が持ってる能力を持たないことが社
会的な制約として存在してるからなんですが、それは遺伝子レベルでの差異なワケで、個人でどうこうなるも
んじゃありませんし。
 能力の違いが行き過ぎると障害になる、ってコトですけど。
 つまり、「病気は社会が作る」ってことなんでしょうけどね。
 人間は賢いだけのケモノじゃありませんし、便益の為に群れ集ってるだけの何かでもありません。……そりゃ
「元」はそうだったとも言えますけど、そんな風に意識してるあたしや、そんな風に構成されてるあたしのカラダ
や脳は進化の中で徐々に変質してきた(でもってそれを終えた)遺伝子の表現形です。
 人間だけが愛情を持ってる訳ではありませんが、少なくとも人間が理解するような「同情」なんかを機能させ
られるのは人間だけです。犬のそれは、猫のそれは、人間のように複雑ではないだけで。どっちが尊いかと言
えば、きっと人間にとっては「人間の愛情」が尊いんだろうな、くらいは思ってますけど。……ま、でも、「そんな
もん複雑さのレベルが違うだけだろ」とか犬と猫にツッコミ入れられたら平謝りですね、きっと。
 あたし達は偶々こういう風に適応しました。
 あたし達にはできることしかできないし、知ることができるモノゴトしか知ることができません。
 人間だから。
 どれだけ頑張っても溶岩の中には住めないし、生身で宇宙には住めません。100メートルを10秒以内で走る
ことはできても、1キロを1秒では走れません。
 人間だから。
 手を伸ばしても指先さえ届かないモノゴトは多いです。
 平和だとかなんだとか、あれとかこれとか。
 だから人は騙すし裏切るし当然のように利己的というより利己性の上に乗っかった認知システムですし、心
はその合間でこそ作用する認識系ですが――まあ、それはそれだけのことで。
 学習で強制できない認識や性格や性質は生まれた時点で決定されてます。どうにもならない「自分」がいた
ら、それを排除するシステムがあったら、後はもう殺し合いにしかならないってこともやっぱりあります。
 人間だから。
 嫌われたら嫌い返すのは当然で、それを飲み込んだとしても「飲み込んだ自分」を自覚してる自分がいるの
は否定できないこともあります。
 人間だから。
 感情は、消せません。
 腕や足があるのを、あたし達が当然として扱うように。
 「自分」にとって、感情は不治の病です。
 人間だから。
 だから、まあ。
 自分を許せるのは自分だけで――これ、上級生と上級生の恩人なら「人は勝手に助かるだけ」とか言うん
でしょうね。
 実際、あたし達のカラダはそういう性能をデフォルトで担ってるんじゃないかな、くらいには思ってます。
 社会を作り上げる性能、それに必要な性能、それを補助する性能――こんなのは、ハッキリ言ってデフォ
ルトでどうなるか決まってる部分の方が多大です。
 そういえば、差別でさえ人間が身を守る為に発達した認識だ、なんてのは前に学校の友達から聞かされた
話ですが、これも同じ理由からなのかなって。ある集団に属しているから、そことは理解の違う集団には理
解を向けない方がやり易い――コストが高い面倒は、いつだって避けたい事柄です。
 でも。
 まあ、だから。
 だから、それを全部ひっくるめられる『自由』はあってもいいと思ってますけどね。
 いつだったか、人には憎悪が必要でした。
 いつだったか、人には愛情が必要でした。
 ONCEいつだったか.
 ONCE, once, once.
 Mankind had once requited Freedom.
 自覚した上で、それでもやれることがあるのなら――そこで行動できるなら。
 きっとそれは爽快な孤独なんでしょう。
 
 いつも通り。
 神妙に玄妙に、上級生らしくお散歩してて下さい。
 それが何よりで――あはは、これ、兄貴と被っちゃうか。
 
 とと、なんだか長話が過ぎちゃいました。
 

508 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/11/18(木) 21:39:53
 
 2010チルアウト。
 
01.KENMOCHI HIDEHUMI / Shakespeare
02.SUBURBAN / Suburban EP2
03.BRIAN ENO / Making Music
04.9DW / rmx
05.TOMMY GUERRERO / Living Dirt
06.TAYLOR DEUPREE / Shoals
07.HARUKA NAKAMURA / Twilight
08.LUSRICA / Lights in the Empire
09.HIDETAKE TAKAYAMA / Right Time+Right Music
10.AKIRA KOSEMURA / Grassland
 
 ポストロックは音響のみ含むってことで。ジャンルの細分化が進むと再統合が顕著になるので、ここは止
む無しです。例えばWEG新譜はこっちじゃない感じですね。toeならこっちかもしれないけど、そうでないとも
言えます。要はアンビエンスって観点でチルれるかどうかってとこでしょうか。アバテスなら確実にここから
外れます。オーリオールはこっち。
 総括すると、日本勢最強。マジで。宅録なら海外勢に頼る必要ないぜー、な感じでしょうか。マチュピチュ
から出てるポストtoeは結構なデキでしたけど。
 
 1はケンモチ最新アルバム。フェリシアで作ったガットギターのアプローチを推し進めた宅録インスト傑作。
躍れる要素は少なくなってきたんですが、充分浸れます。あと泣ける。そして戦える。
 2はサバーバンの二年振り新作。アバテス買いに行ったら出てるのに気付いて速攻買ってました。聴き込
むってほど聴いてないけど、多分これ順位変える事はないです。栞のリミックス入りなのが何よりデカいん
ですが、これオリジナルよりいいです。全体的にJAZZ-HOPな方向に行ってる感じはするものの、それが全
然わざとらしくなくて洒落てるのがイイですね。狙ってお洒落な音出せるのは素敵です。2010ベストチル。
 3はイーノのフェス限定アルバム。タワレコのみで販売。今年のもう一作と違ってアンビエントなイーノです
が、アンビエントシリーズとは違ってメロディ含む広義の「アンビエント」。
 4は9DWのリミックス。人力テクノのアナログ要素が巧くフロア向けに調整されてます。
 5はゲレロの日本限定盤。即興テイスト溢れるポストロック……じゃなくてゲレロ。
 6は12k。
 7は国内アーティストの高品質チルアウト。サックス交じりのピアノアンビエントとか最高。
 8はアップテンポなエレクトロニカ/HIPHOP。超キラキラ。超眩しい。好みから言えばも少し哀愁漂う系統
のアンビエント(海とかバックのシューゲジャケとかモノクロジャケの似合いそうな)の方が好きなんですが、
ここまで徹底されるとまあいっか、ってな具合に。
 9はこれ傑作なんじゃねーすか? なJAZZ-HOP。チルな観点から言えば2に迫ります。クラシックの叙情
も加味したムードの作り方はルパンか80年代ボンドのサントラに入っててもおかしくなさげです。コンピでは
メロウトーンシリーズに参加してたりしたけど、アルバムで聴くとまた違う味があります。完璧に洋画。
 10は国内エレクトロニカアンビエント。
 
 一応ティム新譜(アナログ限定)とかウヤマさんのあれこれとかあったんですが、普通にアマゾンで揃いそ
うな辺りで出してみました……イーノはキツいかな。
 ガチのポストロックとHIPHOP系は出来るだけ排除で。
 と、そんなところでベストチル集は終了……あれ、方向性変わってる。
 ええっと、まあ、とりあえず以上で。
 
 残りはパンクとプログレとHIPHOPとインディーズとそのへん。
 

509 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/11/21(日) 10:08:52
 
 お、傘娘さんのご帰還ですね。
 ……元通り、とか言う訳じゃありませんが、うん。
 これで。
 
>軟体動物とかなんだとか
 
 そこで娘と少女と分ける理由はなんなの……。
 でも、ロリ……ああ。
 押井監督が同じ事を言ってた気がします。「ロリコンって言葉があるからロリコンを対象とした
コンテンツが生まれてるんだ」とか。
 と、まあ、そんな話は置いときますけどにゅ。失礼、噛みました。置いておきますけどロリコン。
 
 沢城さんは、多分この人が演じてる作品を知ってるのと知らないのとでは大幅に印象違うん
だろうなあ、くらいには。
 後輩さんを思うに、余計にそう感じます。
 
 脳の機能は……いえ、流石、遠くない理解かな。
 現状だと、これ関連の意見は統一されてないけど、ほぼ二分されてた気がします。
 なんていうか、この例だと、要するに脳の右半球が「最初から言葉を処理するよりも空間を認
識することに長けていた」か、「機能していなかった脳の回路を使用してシナプスが別の機能を
学習する」って二例があったんじゃなかったかな。
 最初から異端として生まれるか、本来は予定されてなかった機能を掘り起こすのか。
 いずれにしろ、そうならないことを選べはしませんけど。
 あんま関係ないですが、我が家は左脳型人間がやたらと多いです。……ああ見えて、兄貴も
左脳型だったりするから解らないもんですが。
 
 それに、人間の感情は――まあ、なんというか厄介なモノでして。
 だから、まあ、ハイレベルなお坊さんとか禅僧とか山伏とかは、自分の感情を制限することで
自分を――自分の感情を打ち倒そうと躍起になるんですね。
 話とか聞くと、悟りとかいうのはその先にあるもんなんだろうなって。
 でも大抵はそれでも倒し切れなくて、悟り続けることが悟り、って場所に落ち着くしかないのが
人間だーってことになっちゃうみたいなんですよね。真似できないししたくないけど。
 
 えーと、パイソンだったかな……賛美歌を茶化したこんな歌があった気がします。
『全ての醜きものを、丈の低きもの全て、粗野なるものも嫌悪されるものも全てを神がお創りに
なった。毒蛇を、毒蜂を、彼等の毒液を神が創った。忌まわしき翅を、あらゆる病、全ての悪と
全ての汚れ、全て神がお創りになった。禍々しい鮫を、凶暴な雀蜂を、全ての腐り、穢れ、悪病
を誰が作ったのか? 神がお創りになったのだ!』
 あたしらが言い直すならこうなるんでしょうね。
 
 「その全てを必然が創った」。
 
 尊さも、価値も、そのラベルの何もかも。
 価値がないと生きられないから、人間は価値を作った――それは、それだけのことです。
 人間の脳を叩き割ったところで、その『先』なんて転がっちゃいません。
 『新しい価値』なんて掘り起こせないし、そもそも存在しません。
 昔の人は、それを神様の仕事ってことにしていました。
 
 この尊き憎悪に幸いあれ。
 この気高き嫌悪に祝福あれ。
 この癒されぬ嚇怒に勝利あれ。
 
 ……人間、あんま今も昔も変わってないかなあ。
 正しく憎み、正しく憎悪し、正しく怒れ、とは中々いかないけど。
 正論は自分にとっての正論でしかありませんから。
 
 
 
 お返しは……そういう気負ったどうの、じゃないんだけど。
 んと……ああ、前に上級生が北欧神話ネタ出してましたが、あそこの主神さまの格言……
じゃなくて、箴言にこんなのがあったのを思い出しました。
 
 Venen sin skal ein vera ven og lone gave med gave友には友として接し、贈り物には贈り物を返せ.
 Til latt skal mann med latt svara og mote ljuging med lygn笑いには笑いで、嘘には偽りで報いよ.
 
 ……ま、本来の意味は「友人との付き合い方を思案せよ」なんでしょうけどね。
 あたしにとっては、ちょっと違うってだけで。
 どう頑張っても聖人になれないあたしじゃ、向けてくれた意識に同様のそれを返すことしかで
きません。好意には好意を、嫌悪には嫌悪を。シンプルっちゃ、まあ、シンプルなんだけど。
 ただ――ま。
 あたしらにはこの距離感が適切かなってのは、うん、同意かな。
 勝手に楽しんだことだし、勝手に理解しただけのことです。
 今回のことも、仮にあたしが逆の立場で、事態を理解したフリをしたり、「彼奴もこれで懲りる
であろう……」なんてホザいてる自分がいたりしたら、それこそ自殺モンの最悪さでしたからね。
 意図したワケでもありませんが、兄貴の同一性はこれで消失したも同然なので、こうしてスレ
でって形での返答はちょっと難しいですが、そこはまあ、なんとでも。
 
 それに、人間はどんな物事にもパターンを見付けてしまいますから。
 あたしも例えば、訪ねてくれた名無しさんが使う言葉や文体とかで、なんとなくだけど、どんな
形で何人が書いてくれてるのかな、くらいは把握できてたりしました。
 こんなスレ覗いてる人が他にもいてくれる、ってのは結構嬉しかったですよ。
 何か出来れば、っていうのは、まあ、そういうことも含めてかな。
 
 けど、何をやってるかしか伝わらないってのは、ホントに明瞭な理解だし――あはは、上級生
のそういうとこ、解り易くて好きでしたよ。
 
 うん。
 そうだね。
 どうこう言うんじゃなくて、カタチで示せ。説得力はそこにしかない、ってのは――正にその通
りです。
 憎悪で炉を焚き、憤怒を以って鉄を打つ――敵意で冷えた鋼を鍛えた刃にこそ、ただ一点の
曇りもなし。
 それこそ、人間が取捨選択できる『自分』って素材の限界です。
 その中から最良を。
 どんな感情を込めたところで意味はそこにしかないし、それが強ければいい。
 どう受け取られるかだけなら。
 どんな過程も正しい解答なんでしょう。
 だから――ま、充分、あたし達も色々な物を貰ったかな、と。
 
 どうもまだあたしが宙ぶらりんのまま居残ってるのに違和感あったんですが、なんかこれで
サッパリしました。
 あたしも上級生がそのままでいてくれれば、どうしてだか安心しますよ。
 何故か――なんでだか。うん、そんな感じかな。
 そんな感じだにゃ。
 
 どーもエラく寒くなってきましたが、それではお元気でにゃ!
 
 通信、以上アウト
 

510 名前:名無し客:2010/11/26(金) 12:46:03
結局おっぱいは揉んで貰えたんですか。

511 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/11/27(土) 03:16:16
 
>ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm12300590
 
 おー。凄い練り込んでありますね。
 ていうか動画、こういうの見ると作りたくなるなあ。
 途中まで見といてなんですが、続きは起きてからでも見ようかな。
 ってか、この「別のヘルファイアクラブ会員」どっかで見たと思ったんだけど、これって初代
ロス伯(リチャード)達のことですよね。
 ……濃ッ! 本気で濃い! ダッシュウッドって名前が出てもしやと思ったけど。
 そしてエヴァネに反応するのはメタラー故に!
 いや本気で久し振りに聴きましたけど。
 
 なぜリンゴなのか、は度々見ますが、サンドウィッチ経由とは予想だにしませんでした。
 というより、貴族の系譜は調べたことあったのに繋がりまでは調べてなかったので、こういう
アプローチがあるんだなあ、という新鮮さが。コレ、楽しいです。
 
 2010インディーズ。
 
01.ABOUT TESS / Song of the Bird
02.WORLD'S END GIRLFRIEND / Seven Idiots
03.THE REIGN OF KINDO / This Is What Happens
04.凛として時雨 / Still a Sigure Virgin
05.MINUS THE BEAR / OMNI
06.トクマルシューゴ / ポート・エントロピー
07.THE UNWINDING HOURS / The Unwinding Hours
08.TERA MELOS / Patagonian Rats
09.THE NATIONAL / HIGH VIOLET
10.AUREOLE / Imaginary Truth
 
 国内ばっか。あとここに確実にAS MEIASが噛んでくるんですが、まだ発売日まで間があ
るのでとりあえず。
 WEGはエレクトロニカ色薄いので。
 AUREOLEも一応こっちに入れときました。
 他に国内で聴いたのはプレンティーとか踊ってばかりとか神聖かまってちゃんとか。
 ゼアイズの再発は入れるべきだと思うのですが、いかんせんコンプリ盤なんですよね。と
はいえスプリットとか音圧調整されてIEのレベルに下げられてたり(ディスコグラフィーはア
ルバム「IE(イエ)」とスプリットなんですが、音圧が若干高いスプリットはアルバムの方に寄
せる感じで調整されてます)、結構色々と変化は付けられてるっぽいですが。
 去年末辺りだったハンアハンとZも入れられず。ううむ。でも両方とも絶品です。
 ……年末だと零響さんのも入るのかなあ。コミックマーケットで販売とからしいので普通に
買う分にゃ予約必須ですが。
 
 詳細は次のプログレかパンクの時にでも一緒に。
 
 前回のチル集に入れてませんが、HIPHOPだとヌジャベストリビュートと夜空に煌く星のよ
うにコンピがすげー豪華で堪りません。ケンモチさん参加の前者、ハルカナカムラとかNo.9
参加だったりマトリョーシカ未発表曲収録だったり挙句の果てにヒデタケタカヤマの曲がア
ナログverで収録の後者とも凄いですよ。
 
>>510
 
 なんの話……。
 
 ……ていうか、今の兄貴はハロウが背中に見えるほど義姉上一筋すぎてマブしいので見
てられません。
 逃げてえ!
 どこかに!
 部屋の中に小屋でも建てるベキかッ!
 

512 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/11/27(土) 21:36:46
>>769
 
 うん。
 もうなんか別の飛ばしたらいいんじゃないかな。
 
>>770
 
 ああ。悪い、お前の原典に出てきたのか。
 ロボとかパイルとか超能力とは別のベクトルだから想像してなかった。
 人型の装甲なら……まあ、よっぽどのことがなけりゃブチ抜けるだろ。形が形だけに径
始も難しいしな。
 
>人
 
 何より、細かい作業がロボットにはできないからな。占領も出来ない。暗殺も無理だ。
 無人兵器はそれなりに有効なレベルにはなってるけど、「人間が消えた戦場」なら、世
界に人間が不要になってるんじゃないかな。
 なによりまあ、俺達みたいなのは量産する必要もないだろ。
 世界もそこまで怠慢じゃないとは信じたいとこだ。
 
>云々
 
 ん、ま。
 そんなとこだ。
 顔出すのは迷ったんだがな。
 絡みたいっつーか……そこの戦車スレは結構興味あったからさ。
 もし意見に関わらせて貰えるならってのが本題だよ。なんせ、用事済ませてからだとい
つになるか解んねえからな。ともあれ目的は達せたみたいで重畳だ。
 どうあれ、俺は自分が楽しめて、他に楽しんでくれる人がいれば何より、としか言えやし
ない。ていうか、これはここじゃどうでもいいか。
 思いっきし別方向に文章量振っちまったのは我乍ら手落ちだってだけだ。
 
 んじゃま、以上だ。
 お前も頑張れ。歯磨いて風呂入れ――じゃなくて、無理すんな。
 ガタイが強そうには見えねえしさ。
 

513 名前:一方通行(アクセラレータ) ◆Accel.skt. :2010/11/27(土) 21:48:58

あ、悪ィ。言葉が足りなかった。
補足しとくが、原典ってのはパイルバンカーの初出な。
装甲騎兵ボトムズ。ガンダムやマクロスと並ぶ日本の誇るロボットアニメだ。
他二つよりもガチSFやってっからそォいうのが好きならハマると思うぜ。

>ロボット、人
最終的にはそォなるな。遠隔操作の場合は電子的な霍乱も致命的になるしよ。
ゲーム的な代理戦争だったならまだ話は分かるが、今のところ人間に勝るハードウェアはねェ。
全部ロボットで代替できたらオマエの言うみてェに人間が居なくなるか、戦争する必要が無くなるしな。
……そォだな。サムい結末しか見えねェ。
今はソコまでこの世には絶望しちゃいねェし、ンな事が未来永劫無いのを祈っとくぜ。

……まァ、能力頼りで身体が貧弱だった上に脳挫傷で後遺症もあるからな、こォ見えて。
否定出来ねェ部分だな、ソコは……あァ、アイツら以外で他人に心配されるのは久しぶりだな。
ンじゃまァ、お言葉通りそォさせて貰うぜ。じゃァな。



514 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/11/27(土) 23:08:31
 
 誤爆ってたから丁度いい合いの手だな!
 ……じゃなくて。
 
>原典
 
 ありゃ、そうなのか?
 パイルバンカーがボトムズ由来ってのは調べて知ってたけど、割と普遍的な用語になってて今回の
だと何かの作品の話かな、程度にしか考えてなかったからな。そのままオリジナルに当たるボトムズ
で良かったって事か。
 ……まあ、あれについちゃあの戦車からも聞いてたからな。
 ガンダムも一応追ってみたことだし、そろそろ見てみるか。
 
>無人兵器の先
 
 その先に踏み込むと、モラリティがどうのって話になるからな。
 人間が必要か不要かって話は出ては消える議論だよ。
 脳はどこまでイジってもいいのか、とかな。
 アメリカでもそれなりにリベラルになってきてるけど、ま、これは未開拓の方がいいって人たちの立場
もそれなりに理解はできるな。
 同意はできないが。
 
>カラダ
 
 紫外線やらなんやらまで「反射」してると、免疫系が、ってか。
 ……ま、慣れだな。
 もしアレなら北欧の方で養生してくりゃいい。こっちよりは幾らかマシだしな。
 けど別に心配はして……いや、してんのか。
 アレだ。精々長生きしろよ、ご同輩。足並みの正しさは自分で追々判断してきゃいい。
 

515 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/11/27(土) 23:11:19
 
 んじゃ一応、これもついでだ。
 
 敢えて見てるって前提で補足させて貰うよ。
 「その場凌ぎに」見える行動を俺がいつ取ってたのか、あんたがそれをいつどこでどう捉え
てたのかは知らない。
 だからとりあえず客船に限定するよ。あれ以降、「完結させる」って言ったまま伸ばし伸ばし
になってるってのが、「このスレ」の話だな。これは感想スレで提示された云々とは別の話だ。
 どうして完結させられてないのか。それは俺が進めてないからだ。これについて弁解するつ
もりはない。
 じゃあ、どうして進めてないのか。こんな地下スレで駄弁るよりも完走してない闘争を進める
べきで、そうしないのは不実じゃないのか。
 これが話の要約だろう。
 ここに『自分の時間の都合』を持ち出すのは身勝手だって話でもある。
 敢えて言い訳をするなら、客船の規定レス数を超えてたからひとまずは安心してたっての
があるだろう。
 それでも、これはルールを盾に取ってるだけだって言われれば否定できない。
 
 早い話、俺は俺がやれることをやってるだけだ。
 俺は、制約された時間内にここで他に会話できる事を選んだ。
 それが不実だって言われるなら、それも否定はしない。
 「進めろ」ってのは正しい。
 ただ、時間内にやれることは限られる。
 
 具体的で主観的なことを言うなら、俺は自分の為に書いてる。
 自分にとって少しでも楽しいもんを書けるように参加してる。
 それで、それが別の誰かに時々でも届くことがあればいいと思ってる。
 ここに参加する上で俺に出来ることがそれだけしかないからだ。
 それだけの話だ。
 
 でもって、この一連についちゃ当事者以外はどうでもいい話だ。
 それこそあんたが言うように「持ち出す」ような話じゃない。
 
 一つだけ、とは言ったけど、同じ事を言っておく。
 あんたから「取り巻き」って発言が出た時点で、俺はあんたのスタンスを俺なりに判断した。
 以降、俺はあんたの発言をマトモに取り合うことは出来ないし、取り合えない。
 あんたの発言の正当性も正論も受け合うことはできない。
 後の行動は俺が俺として行動するってだけの話だ。
 

516 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/11/28(日) 01:07:23
 
 いやー、メタラーが夜に元気なのは当然じゃないですかロリ級生。
 じゃなくて。
 
 単に憑き物が落ちただけって話ですよ。
 ちっとばかし寄り道したってーか……何が寄り道だったんだかって。
 まあ、なんていうか。
 ご迷惑お掛けしました、かな。
 
 とかなんとか呟きつつ、プログレの鳴る方へ。
 これ、中途半端ってのは流石にキツいです。
 
 さて、それじゃ。
 ここからはいつも通りに行きます。
 完全に。
 完璧に普段通りで。
 
>>511
 
 1は和製インストロックの超大作。プログレからハードコアから要素を飲み込みまくった
一曲74分の超尺曲。前作はロザリオス然としたインストハードコアでしただったんですが、
今回は新世代ロックとして大歓迎のデキ。ていうかこれなんも説明してない気がするん
ですが、ちゃんとしたのはまた今度。
 2はエレクトロニカ〜ポストロックの大御所。どう大御所って、日本でエレクトロニカって
いうと真っ先に名前が出てくるくらいの。作風はメルヘンだったりファンタジーだったりエ
セっぽい幻想だったり村上春樹だったり灰羽連盟(レキの姉さん!)だったりするけど、
基本的には中二ライクな耽美系エイフェックスツインってな作風で、前作のフルアルバム
に当たるハートブレイクワンダーランド(ちなみに”Hurt”break Wonderland)の作風を引き
継いだ耽美かつノイジーなエイフェックス調の曲になってます。……前作がBGMっぽく聴
けたのに対して、今回はノイズでゴリ押ししたり子供のハシャぎ声なんかもサンプリングし
たお遊びっぽい曲(サイドプロジェクトのWORLD'S END BOYFRIENDっぽい)も入ってる
のが特徴的。こんだけアレな世界観を作ってくれるだけであたしはもう大興奮ですよ。い
やまあ信者意見なのでほっといて下さい。次。
 3はジャズポストロックの新作。というかもうジャズロック化してました。元々はエモ出身
でハードコアのタフさも兼ね備えてたんですが、今回はマジでシブみすら備えて帰って
きました。すげえ。前作の方が曲的には好みですけど、これは全然アリ。ちなみにメン
バー全員がゲームマニアで(FCの)、全曲を16bitリミックスしたCDも出てます(国内の
ボートラでもあるんですが)。
 4はもうすげー有名になっててインディーに分類するのもどーよって感じですが、時雨
メジャー移籍後の二作目。メタルかつエモ。ヒステリックなヴォーカルの掛け合いと磐石
の演奏はもう定型になってて、安定して浸れます。あとプログレしてて嬉しい。
 5はこれも大御所で以下略。なんだけど、まあ、やっぱかっけー! 2ndの時に特徴的
だったダブっぽいリミックスは前作でナリを潜めてたんですが、今回もその延長戦上。
 6はエレクトロニカ/アコースティックのヴォーカル作品。インディーポップですね。この
手のインディーズ作品を聴き慣れた人にはご馳走かと存じます。
 7はガチのポストロック。今この音かよ! 的な。でもって元AEREOGRAMMEですよ。そ
りゃこんな音にもなりますよ。作風としてはISISスプリットでなくて、どちらかと言えば単体
のAEREOGRAMMEに近い感じかな。
 8は変形マスロッカーズの2nd。ガチャガチャしてるのにヤケに耳に残るフレーズが気に
なるツンデレ系。……あれ、ツンデレってこういうの?
 9はインディー系ポストパンク。日本で知名度やたら低いけど、ぶっちゃけ有名です。落
ち着いたU2みたいな……のは今作の話で、TINDERSTICKSっぽかったりそれにブルース
スプリングスティーン足したらこうなんじゃね、とか評価されたりするバンド。曲がやったら
めったらカッコいいので、まずなにはともあれとりあえず聴いとけばいいんじゃないかなと
思ったりするかな! かな! 最近かな、R.E.M.の面子にも好みだーって名前出されてま
した。確か。
 10は国内エレクトロニカ/ポストロックの新作。downyにシガロスとかMUMとか足してみ
たらこんな音かな、とか。世界観にハマる人はすごいハマるかも。
 
 と、まあこんなとこで。
 他はジャンル的に分散し過ぎててどれをどこに、とか言い切れなかったりします。
 アバテスは試聴だけでも是非。これ別に順位とかじゃないけど。
 
 そして別にレキの姉上が中二っぽかったんでなくてあくまでWEGがそうだって話なので
上の感想はサラッと流して頂ければ幸いです。
 

517 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/11/28(日) 23:42:07
 
http://blog.editions-treville.net/?eid=579918
 
 やっとか!
 ていうか遅い! 遅過ぎる!
 何ヶ月毎日サイトチェックしてたと思ってんですかもう!
 ようやくベクシンコンプリ二弾(実質三弾なのは先に三弾が発売されたから)です。
 
 予想通りというかなんというか、「三度見たら死ぬ」も入るっぽくて日本らしいなあとかなんとか。
 ……ところで、どのサイズでどこまで細部をチェックした「三度」?
 
>推定・推論
 
 「である」はコラムならOKなんですがね。
 
 そういえば、日本語の場合はこれって推論が未来表現を兼ねてたそうです。
 万葉集の「しづ心なく花の散るなむ」とか、「黄葉の散りなむ山に宿りぬる」の”なむ”が”だろう”
に相当する表現なんですが、前者が「花は散る(だろう)」って推論なのに対して、後者は「山」の
情景について、「花は確実に散る(だろう)」って表現の差がある、みたいな感じですが。
 ”季節は巡る”って世界のパターンに時間間隔を投影して生まれたのが日本語になる(と思う)ん
ですが、一直線上の時間軸を想定してそこに過去現在未来を配置する英語他ヨーロッパの言語
とは大分違うな、と思います。いや違ったらなんだって話でしょうけど。
 古語が形骸と化して久しいのは間違いないですが、言語が変質する中で言葉は文脈の中に込
めた感情をケズりつつ副詞に頼って進化してきた歴史みたいなもんは残ってるのかもしれないで
すね。
 丁度いいので……何が丁度いいかはともかく義姉上に絡めて言うと、『竹取物語』で倉持の皇子
が蓬莱に行って玉の枝を持ってきた、って話すくだり、「ある時には、来し方行末も知らず、海にま
ぎれんとしき。ある時には糧つきて草の根をくひものとしき。ある時は、言はん方なく(略)」って武
勇伝を語る”しき”ってコレ、「〜しそうだった」、「〜した」、って「確かな記憶」を語ってんですよね。
他にも「けり」ってパターンがありますが、こっちは「〜ありけり」みたいに使って、例えば「降る雪や
明治は遠くなりにけり」って句で言うと、「明治は遠く過ぎ去った過去で、それを今、はっきりと(主
観的に)意識した」って感じで。「〜き」「〜けり」は日本人が過去の時間感覚について表現する時
の代表格ですが、「〜き」は「自分を主体とした(確実な)記憶」、「〜けり」が「その時意識の中で
理解された過去」で、ハッキリとした「過去という認識」が薄いんですよね。
 時間を無限に分割できる感覚を養ってた西洋人との認識の差は、そう言う意味では言語にも反
映されてるかな、とか、まあなんとなくちょっと前に大和言葉を話題にしてた古手さんの話題など
思い出して喋ってたらなんですかこのド長文!?
 
 ……長いついでにもうちょい言うと、サンスクリット語なんかだと日本語の抽象的な表現の弱さ
とは真逆で、抽象表現そのものを名詞にするのが一般的だったみたいです。
 流石あの国、ってトコですけど、更にすげーのはその理由の解釈で、サンスクリット語は一般的
に語幹の後ろに「〜tva」と語尾にするとそれだけで抽象名詞化するんですが(Hindutva(ヒンドゥー
トヴァ=ヒンドゥー性を持つモノ、とか))、抽象名詞がどうして人間に「属性」を認識させるのかって
説明に、「関係などの中に内在する力」って理解を持ってきたりするっぽいです。一部の学派の説
明らしいですが、こういう発想は常に西洋よりン百年くらい先行ってたんだなー、とか。
 日本が輪廻で西洋が一直線の時間軸に並べた時間の理解を基盤に置くとすると、サンスクリット
語の文化はモノゴトから共通の意味を抽出して、それを言葉にすることに焦点が置かれる、みたい
な感じでしょうか。芸術は一般論に還元されて、ある事件や特定の事象に関する記録は重視され
ない、みたいな傾向があったそうです……が、そこまで調べてないのでこれはなんとも。
 
 ちなみにサンスクリット語だと抽象名詞を受ける形で文章を作るそうです。
 ジョジョ会話を再現するときっとこんな感じ。
 
「オレが思う確かな事は、DIO! てめーのつらを次見た瞬間、オレはたぶん……プッツンするだろ
うということだけだぜ……」
「普通のものならこんな決断は下さない……! そんな意識などもうないだろうに……」
 
 ↓
 
「オレが思性に赴く確かな事は、DIO! てめーのつらを次視認性によって行った瞬間、オレはたぶ
ん……プッツン(激怒性)に至るだろうということだけだぜ……」
「普通のものならこんな決断性の否定に赴く……! そんな意識などもうないだろうに……」
 
 あれ。
 なんか違う……?
 
 日本は日本で抽象名詞を主語に立てたりするようになったのは明治以降らしいですけどね。
 

518 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/11/29(月) 02:05:25
 
http://www.youtube.com/watch?v=ZCFG8TCUFXY
 
 むちゃくちゃ驚きました。
 伝説のシナリオ書き様の新作ですよ。
 ていうかガチのメガテンファンにとってはPS突っ込むまでの真シリーズのみが「本当のメガテ
ンだ」って話は、このへん調べると結構解ってしまうくらいの濃さなんですよね。
 真3は妹がクリアするの見てたんですが、確かに「真」をやろうとしたものの、時代がその濃さ
を許してない、ってのはひしひし感じました。善悪を薄めざるをえなかったから、ってのは案外
大きいのかもしれません。
 サラッと最後に年齢制限って、これはアレですか。
 ”あの”偽典ライクな! もしくはデッドスペース、じゃなくて洋ゲーテイストなアレですか!
 
>偏見と主観の狭間で〜主観のリトマス試験紙
 
 うん……まあ、そうですね。
 年下の女子のことを言ったって事にしておくといいかもしれませんね!
 
 夜はアレですよ。
 金曜夜のハコは暴れたい連中しか集まってないみたいな。
 飛び交うビールと紙コップと空気読んでないダイブとクラウドサーフの嵐ですよ。
 ライブ慣れしてないバンドがダイブしたら受け止める方も受け止められる方も大ダメージとか
そういうアレですよ。……なんか違うかも。
 実際、部活終わった後は疲れがトブんですよね……いえ、正確には授業が終わった後。
 ダルかったー、終わったー、それじゃ今からCD屋巡りな! と。
 ……いえ、勉強が嫌いって事はないのですが。むしろ好きなのですが。
 これはどーにも。
 
 でも生徒会がある日は別な!
 生徒会長件姉、じゃなくて姉件生徒会長があたし一人を部下に行う激務はハンパなくてその
日一日泣きたくなります。終わった後は高確率で道場に連行されて死ぬほどイジ……鍛えら
れるのが毎度のことだ!
 
 そっちのは、ま、あれです。
 あれ。
 あー、あれ。
 あれってなんだろ。
 ま、あたしの一存であれこれ言う事でもないですしね。
 ぼちぼちとやること終わらせたりしながら考えます。
 ぶっちゃけ割り切ること割り切ってればそれだけって話でしたから。
 自分にとって「イヤな自分」になりたくないなあ、とかはワガママな話です。
 話でした、かな?
 だから、何カッコ付けてんだあたし、と。
 そもそも本来は誰に断ることでもなかったワケで。
 
 だから、まあ。
 いつも通りでいいですかね。
 貴方にとっての最低限の迷惑ライン、みたいな。
 
 ダルかったらすいません。
 かな。
 
>妖怪のパースペクティヴ〜ゲゲゲの女房とか見に行くんですか
 
 ですねぇ。
 文化そのものが言語ですからね。
 文化、とか言うとカッコ付けてるみたいだから、人間関係とか言い直しちゃいましょう。
 そういう土地柄だから必要に応じてそういう言語が生まれた、だから喋る、って。
 手足を道具に合わせて使い分けるように、とりあえず人がいたから喋る。
 そんなもんです。
 インドの人らの時間間隔が超人じみてるのは、平気で「地を去って三十二万由旬」とか無茶な
単位を出してくることですね。
 そりゃ神話が無茶やらかすわけですよ。
 アスラとか殺しまくって殺しまくられるわけですよ。
 神様と神様の間にどんだけ力の差があるんだっつー話ですよ。
 抽象的過ぎてたまりません。愛してる。
 でも設定マニアに好かれるのは西洋の神様軍団なのはスゴい解る気がします。
 
 けど、そうだなあ。
 日本は比較的人と人の距離が近いからこそ、今の言語形態がある、ってのは割とその意味で
間違ってないと思ってます。
 近過ぎるコトバの相対距離。
 その言葉がダサいから。
 その言葉が古いから。
 だから言葉はアッサリと使い捨てられる。
 とはいえ、言葉はあくまでツールでしかありません。
 たかだか百年単位で個人が新陳代謝しちゃう人間だと、記録媒体が発達してなかった文化で
は連続性が稀薄になっちゃうのはどーにも。……で、逆に今は偏執的に記録を残すことに躍起
になってるんですが、それにしたってあくまで「個人の記録の総体」でしかないし、変質を止める
理由にはなりゃしません。今度は自律した文化が人間の側を変えようとして、尻尾が犬を振り回
す自体になってますから。
 コトバの不安はどこの国の人たちも感じてると思いますよ。
 フィーちゃんから聞いた話ですが、「当時の生き証人」しか受け継いでない言葉が絶滅寸前で
生き延びてる集落なんかもあったりするそうで、これは逆に日本みたいに「狭い」文化を持たない
海外にこそ言えることなんじゃないかな。
 
 雑な感想になっちゃうけど、あたしはこういう話を集める度に思うのは、当時の「ナマの会話」が
どこまで書き文字と剥離してたか、とかですね。
 それこそサピアさんウォーフさんの話じゃないんですが、言語はアタマん中の枠組を規定しな
いまでも、それでも日常生活に影響を与えてたのは間違いないので。
 ンな堅苦しい言葉で喋ってて疲れませんか貴族様! 的な。
 なんで、尚更こういうのに詳しげな義姉上に聞きたいと思ったりはする訳ですが。
 「ける」とか、「向こうから来る」→「自分の認識に入る」→「理解の内に入る」って由来があるそう
で、こういうのだけ聞いてると面倒な経過で当時は言語が流通したんだなあ、とか思うけど。
 ま、奈良から平安に掛けて漢字が隆盛したせいでこれは一気に文字の形式が変質したそうな
んですけどね。今の流れは平安の名残だそうで。貴族とかお坊さんとかがこぞって「カッコいい
言葉」だった漢字を使い始めたからこうなった、とか言っちゃうとミもフタもありませんが!
 
 そんな言語認識で大丈夫か、と言われたなら。
 大丈夫、人間は問題ありません。
 常に。
 

519 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/11/30(火) 01:35:28
 
 ドーマン撃ちだけ位置固定して避けると案外ラクに行けましたよ。
 いえまあ二回しか触ってませんが。
 ていうかボス強過ぎて勝てやしませんでしたが。
 ノーミスボム温存で辿り着いてもどうにもなりませんでした。
 どーにも倒し切るのが困難なんですよね……。
 
 2010テクノ/エレクトロニカ/HIPHOP。
 
01.CALM / Calm
02.AM7 / Am7
03.ASTRIX / Red Means Distortion
04.MORGAN PAGE / Believe
05.DARK TIME SUNSHINE / Vessel
06.PROTOCULTURE / Love Technology
07.FOUR TET / There is Love in You
08.GUTEVOLK / 太陽のシャンデリア
09.NANOFINGERS / Elephant, Some Bread, You And Me
10.SOLAR FIELDS / Altered - Second Movements
 
 なんとも愛着の薄さが伺われてしまいそうなジャンルごちゃごちゃの並べ方で申し訳ありませんが、
いやちゃんと好きですよ。
 1は国内の大御所エレクトロニカ〜HIPHOPのサウンドクリエイター。ジャンル特定し難いのでどんな
の、とか非常に言い辛いですが、まあエレクトロニカ寄りのテクノ好きとか電子音全般のインストが好
きでチル系の音に抵抗感がないならまず外さないと思います。音の選び方が壮絶に瀟洒。今回も。
 2はツネノリさんのHIPHOPプロジェクト。全体的にラップ寄りのトラックにリミックスされてて、ツネノリ
プロジェクトよりも「チルインストでない音楽」として聴けます。
 3はイスラエルのテクノ、っつーかまあトランスクリアエイターのボスキャラ。どうもモーニングフルオ
ンに分類されてるっぽいですが、あたしはこれ明け方のレイヴにゃ聴きたくないです。寝れねー。全体
的にBPM140前後の曲が全般ですが、流石に盛り上げ方を心得てます。アッパー系のトランス好きな
らまずハズさないのではないかと。気持ちいい音。それだけ。でもイスラエルって土地柄が、どーにも
最近の不穏さをアタマに忍ばせてしまうのは……良くないなあ。他所の国から見たら日本も同じです。
 4は結構名前も知られてきたかな? なアメリカのプログレハウス。前作のアンダーが超名曲だった
ので憶えてました。全体的にヴォーカル入りの曲が多くなってて、フロア限定の耽溺向けな音じゃなく
なったかなーってかぶっちゃけお洒落すぎ。この系統の入門にもいいかもしれません。
 5はシカゴのトラックメーカーコンビの新作。フツーにカッコいい。それ以外言う事なし。練り込んだト
ラックと聴き易いフロウは門外漢にも耳馴染みがいいっす。
 6はサイトランスなモーニングフルオン。音のセンスがいいのはまあ置いといて(置くな)、エレクトロ
流れの音楽要素を片っ端からブチ込んだごった煮なフロア音楽。ちなみに名前は上でいっぽーさん
が名前を挙げた「マクロス」が好き過ぎて引用したそうです。うん。何やってんだアンタ。
 7はエレクトロニカとポストロックの境界をブチ壊した(と、思います。少なくとも真っ先にやったのは)
フォークトロニカの新作。オモチャ箱をブチ撒けたような軽くてファンシーな音は健在。4thみたいなデ
ロデロしたアプローチはやってなかったりしますが、これはこれでOKでしょう!
 8は国内エレクトロニカアーティストの新作。WII用のゲーム音楽も作ったり、結構有名になってきて
るみたいです。チル方面に行きがちなこのジャンルで、あくまでポップに歌いつつ音楽してる人たち、
とか憶えておけるかもしれません。矢野顕子さん推薦とか言うと解りますか。
 9は国内エレクトロニカ。No.9とか好きな人にはオススメ可能でしょう。雑多な要素を放り込みつつ、
スケール拡げながら展開する電子音絵巻。
 10はあたし贔屓なスウェーデンのチルエレクトロニカ。なんでもあっちじゃゲーム音楽も作ったりし
てるそうです。そんなのも関係あってか、矢鱈とスペーシーな音作りが特徴的。最近は広がりを意識
したアンビエントばっかだったんですが、コレもその系統です。宇宙空間で浮かぶ。
 
 ざっとですが、この辺りで。
 

520 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/11/30(火) 06:48:16
 
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2010&d=1129&f=national_1129_236.shtml
http://www.youtube.com/watch?v=JjDA1lqmowY
 
 R.I.P.
 

521 名前:名無し客:2010/11/30(火) 19:06:34
デニス・ホッパーやらショーン・コネリーが亡くなったのがついこないだだってのになぁ。

522 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/11/30(火) 21:58:53
 
 コネリー……うぇ?
 
 ……でもまあ、このところはこんなニュースばっかりですけどね。
 事故とかでないだけメタル方面の話題とは違ってあれこれ言うことじゃないんですが。
 悲しいと言うのなら、比肩する才能が滅多に出てこないこと、というか出てくる世界が想像
できないことくらいですか。
 
・about tess / Song of the Bird
 
 まあ書いとける内に。
 
 インストロックの傑作。ミックス&マスタリングは時雨のTKさん。
 一曲74分という形式で、つまりはスリープのエルサレムかドープスモーカーなんですけど、
近いのはむしろメシュガーのキャッチ33かもしれません。アンビエント(デス)メタルならぬア
ンビエントなインストハードコア。
 メシュガーみたく常にポリリズミックに進行する、とかそういうワケじゃないですが、弾きまく
られるブッといベースラインにギターとドラムが絡んでは離れるというミニマル的なアプロー
チを延々繰り返しながら、転調を交えて74分を突き進みます。同じフレーズが反復される中
で、あくまでタフかつロックに、なのに精緻なズレを残しながら変化してくパターンが秀逸すぎ
ます。ざっと聴き流してればそこらへんのインストプログレみたいな聴き方もできるんだけど
各パートが何やってるかに耳を傾けて楽しむタイプのジャズっぽい聴き方も可能というか、
むしろそっちの方が楽しいかも。イコライジング弄って部分部分を強調すると楽器それぞれ
がどんな役割を果たしてるか文脈が捉えられて面白いです。
 
 常に形を変えながら飛び行く鳥の群の詩。
 
 ヴァージンバビロン(レーベル)で買うと三曲入りの”So What? ep”が付いてきます。
 1st収録曲をTKさんがリミックスした曲とギターのtakuoさんのソロが入ってて、これも実に
美味なんで是非。
 
 と、今度はちゃんと説明できた……といいな!
 

523 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/11/30(火) 22:02:54
 
 他に言うとしたら……せめてメシュガーみたいに一曲一曲単位でブツ切りに八曲くらいに
すれば各パートをラクに頭出しできたかな、程度ですか。
 
 一曲が二十分単位だと「あのフレーズ聴きたいな」って時に引っ張り出すのが大変です。
 ……とはいえ、「一曲」があくまでその単位であることを考えると、そんな聴き方はただの
邪道な上に面白いのかどうか解らなくて複雑な気分にはなりますが。
 
 なんかもうメシュガーと比較するとおかしいことになりますね。
 

524 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/12/02(木) 00:33:45
 
http://www.youtube.com/watch?v=gRLlkG176Bc
 
 上の。
 丁度気に入ってた曲がオフィシャルPVになってたっぽいので。
 トランスそこまで聴かないあたしでもハマれたので、好きな人は帰還不能レベル、だったりするのかなあ。
 ともあれオススメっす。
 
 で、まだまだ名前出しておきたい人たちについて。
 
http://www.myspace.com/dryriverstring
 
 かつね……じゃなくてCATUNEからアルバム出してたup and comingの人の新バンド。
 EP聴いた限りではエモでフォークなポストロックだったんですが、新作はゲストがtoeの柏倉さんですよ。
加えてエンジニアは美濃さんですよ。AS MEIASとハンアハンとtoeと灰汁とライブ予定もあったりするみた
いで、ジワジワきそうな感アリです。
 
・the HIATUS / ANOMALY
 
 toeってことでこっちも。
 インディー扱いにするにはあまりにも知られ過ぎていてかつ聴かれ過ぎていてその上音までメジャー過
ぎていたので紹介しようと思えませんでした。
 なんかもうざっくり簡単に言えば、面子がELLEGARDEN+masasucks+thee michelle gun elephant+
toe+NEIL&IRAIZA+東京事変+ASPARAGUSというチートバンドです。ていうか名前並べるだけで眩暈
してきました。マジでなにこれ。ウルトラ兄弟勢揃い?
 toeはドラムの柏倉さん。とはいえ、「エルレのヴォーカルの新しいバンド」って認識のが強いのは仕方な
いとこではありますね。 
 ってもまあ、エルレに関しちゃ後期作品から入った&発売日に買ったのがエルヴンファイアクラッカーズ
のみ、持ってるDVDも一つだけ、のあたしはエルレとの比較を避けたいとこです。
 
 早い話が馬鹿みたいに巧い和製エモパンクなんですけど、前作に比べて直球エモパンク路線から少し
ズレて、どこかしら耳馴染みのある曲調が忍び込んでくるのがちらほら。ポストロックのあれだったりUKの
あれだったりとか。レディヘやシガロスやMUSEを引き合いに出されてたのを見ましたが、モノによっちゃマ
イケミっぽく感じるパートもあったりします。で、「だったらそっち聴け」ってのが当て嵌まらないのがやっぱ
和製ロックの面白いトコで、けして大仰に展開せずに緻密に組み立てられた音を楽しめるのがこのバンド
のいいとこだな、と思います。toeマニアが柏倉さんのキックに耳を澄まし続けるも良し、ネイティヴスピー
カー並に歯切れのいい英詩ヴォーカルを載せてカッ飛んでく熟練の演奏に浸るも良しです。この手のバ
ンドでは細美さんくらいキレのいい英語ヴォーカルで歌えるのはオーシャンレーンのヒトくらいだと思って
るんですが、このバンドでもヴォーカルの特性は健在。
 ピアノの使い方も効果的で、1stの頃はドリームステイトってカンジだったんですが、今回はなんていう
かTDAAみたいなアプローチまで。音響系だとボーズオブカナダとかあのへんもかな。
 「無茶苦茶新しい!」とかじゃないんですけど、最近のUKロックリスナーなら、普段聴いてる音楽を邦楽
にシフトしてみる感じでどうですかね、とか。
 
 余談ですが、このアルバムは洋楽として扱われてるらしいです。レンタルは一年後。
 
http://www.youtube.com/watch?v=eZMYPVQcikA
 
 特徴が解り易いPVを。
 
・Nothing's Carved In Stone / Sands of Time
 
 こっちも同じペースで新作でした。というかEP+アルバム二枚って構成まで。
 ELLEGARDEN+ストレイテナー&FULLARMOR&ART-SCHOOL&ZAZEN BOYSというベテラン勢と
ABSTRACT MASHのヴォーカルで。
 ハイエタスもそうですが、日本人で音楽好きならどっかしらメンバー買いに至りそうな好みのバンドが
一つは入ってるという恐ろしい編成ではあります。
 メタラー的にはBOTCHから分裂したマイナスザベア&ディーズアームズアースネイクスとか言ってみ
て、もちろんこっちが後者だと言っておいてみるとどうでしょうか。
 曲そのものに対して技巧派。
 
 ハイエタスに比べると、比較的メジャーから(現在の)離れ気味のロックしてくれてますが、技巧派揃い
なのは変わらず。ヴォーカル以外はベテラン揃い、でもってそのヴォーカルもこれが実力派。発音がど
うの、ではないんですが、細美さんとは違った意味で英詩の歌い上げにキレがあります。日本人がどう
やって歌ったら「英語がカッコイイか」を体現してくれてるっつーか。何にせよ、英語歌詞が多いバンドに
は重要な要素ですしね。何が言いたいかっつーと、かっけーです。
 アプローチ的にはエモだったりスクリーモだったり(スライスとかあのへん)J-ROCKだったり、面子の
下地になってるインディーズの土壌を漁ったことがあるヒトなら、そのへんの音楽を最近の音響要素ア
リのエモに置き換えて貰えれば想像は容易いかもしれません。
 で、そんなド直球の前作から打って変わってこっちもハイエタス同様に風合いを変えてきてます。前
作では表メロに隠しがちだった変拍子を押し出したりと、どちらかと言えばプログレな要素があちこちか
ら毀れる毀れる。演奏陣の技術が支える曲の進行は、結構とっちらかった曲調のどれもに対応してま
す。あたしは初期のNAHTとか言い出してみたりしますよ。
 スケール感は1stの頃から充分だったんですが、音の質感なんかはホントにJEW並にタフでしっかりし
てるので、聴いててツッコミ入れたくなる部分は皆無です。つーかリズム隊が優秀すぎ。ベース聴いてる
だけで楽しい。
 
 良い曲と良い演奏。そういう音をお探しなら。
 ハイエタスと迷っててベースマニアとかって限定状況なら是非こっちと言っておきますがね!
 
http://www.youtube.com/watch?v=jYdUV48Xi2U
 
 ちなみにコールドリーズンのPVもカッコイイです。
 

525 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/12/02(木) 02:58:52
 
 追記。
 
・ちゃんと進めてます
・お休み前に一つ
 
 残りのベストはあとプログレとパンクで。ところによりロックとジャズとクラシックと現代音楽も。
 パンクはあんまり聴いてないというしょーもない理由でアッサリ10個決まるんですけど、プログレは中々。
 普段人目に付かないジャンルだけに、プログレ世界からあたしの視点で切り取れる浅瀬を提供しておきたい
ところではあります……マニアの意地で!
 なんか断崖絶壁に向かって吠え立ててる紹介って気がしなくもなってはいますがね!
 
 それと自覚までに。
 別にどんな音楽がいい、これは駄目、とかそういう視点では紹介してません。
 メタル以外にも良い音楽はあります。単にあたしがメタラーってだけです。
 なので、紹介は基本的に偏った味方になる……訳ですが。
 あたしはそれを避けようとしたりもしたことはあります。
 でも、これはこれでどーかと開き直り気味にやってます。
 メタ視点に立つなり中立の立場に立って優越感に浸るのだけは勘弁です。これでも自分の立場を相対化し
た「つもり」になることは避けたいですし、実際そうあろうとはしてるつもりです……けど、きっと充分ではありま
せん。こうして何から紹介するのもそうだし、別のこともそうですが。
 何かを指した時に「あれはああだから」「これはこうだから」というのは主観でしかありませんし、その先にま
で踏み込む事は時に卑劣です。
 だからと言って、何もかもに対して俯瞰的な立場を取れば、「何が言いたいのか」って話になりますし、それ
は単に自分を安全圏に置きたいだけだろ、と言われたら否定できなくなります。
 
 そりゃそうです。何もかもの前提を否定しちゃえば、場自体が成り立ちません。
 「なんで音楽の紹介なんてしてんの?」――アリです。非常にアリな発言です。いえだってこうしてて自分
でも疑問に思うことありますもん。永江さんにツッコミ入れられるまでもなく、「空気読めてねー!」って。
 が。
 これは多分、きっと、「あたしがそういうキャラだから」ということにしておきたいです。
 あたしなら「あくまでメタラーとして」ってのを外さない方が面白い訳です。
 メタラーとしての意地を押し通すと容易に別の音楽のファンと殺し合いにはなりますが。
 まあ、それはそれだけのこと!
 ――ということで。
 この発言も「じゃあそういう俯瞰しちゃうキャラでいいよね」と、カンタンにメタ化できるもんではありますが、
単にこれはそりゃどーなのよ、って話です。
 もちろん自己ツッコミキャラという方向性もアリですが、うすた京介先生くらい巧くやれないなら自爆確定な
のは目に見えてますしね……。
 
 要は、こういうのが無駄なメタ立場ゲームなんですけどね。
 何様ですかあたし、って。
 「それは主観だから」って、一歩間違えば禁止ワードじゃないかと思ってはいます。
 場合によってはその言葉がどうしても必要になる、というだけで。
 
 追記に追記的に。
 >>518の自分の発言に付け加えると、言葉に対する姿勢は文化圏によって違います。というか、言葉どころ
かあらゆる物事に向ける眼差しが文化圏によって様々です。
 言語の変化が記録されていなかったのは、文化保存に対するリテラシーがなかったからですし、そもそも
そんなリテラシーが必要とされてなかったからです。たとえば民俗学はここに視線を当てる事で生まれた学
問分野ですが、その理由はと言えば状況がそれを許したからです。失われた言語には少なからず「意味が
ないから」という使い手の理由が含まれています。世界で起きたあらゆる事柄も同様ですね。当然、保存に
対するメリットがビタイチ存在しなかった当時は言語の変質の仔細にまで目を向けちゃいません。
 状況は人間の意思を一顧だにしません。
 だからこそ、その状況でどんな行動を取れるかというだけの話だ、というのがまああたしらのスタンスってこ
とになるのかな。……この言い方もちょっとズレが出そうで怖いけど。
 
 何が言いたいか、と言えば!
 メタラーはメタラーだってことを自覚してメタル聴いてんですよ!
 

526 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/12/03(金) 01:22:18
 
http://blog.editions-treville.net/?eid=571817
 
 今更ですけどね。
 エヴァンゲリオンの絵描いてました。
 

527 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/12/05(日) 00:08:11
 
 ロビンフッドですよ。
 スコ兄とラッセルですよ。
 リドリーファンは言うまでもないって感じだとは思いますが!
 このコンビならとりあえず見とくべきだとは思います!
 何が、と言われたら。何がと言わずに見ましょうよと返します。
 
 ちょっとだけリドリー関連。
 余談ですが、この板にはKOHのスレッドがあったりします。
 
http://charaneta.sakura.ne.jp/ikkoku/kako/116/1162909640.html
 
 凄まじい物語密度を誇るので未読の方がいたら是非とも。
 
 
 
http://www.youtube.com/watch?v=iPYF2p-cGx8
 
 予習とかじゃありませんけど。
 弟の方の作品……というのは割と関係なくて、偶然調べたら丁度いいのがあったので。
 ちゃんと「色で分けられた空母の甲板整備員」が見られます。
 何で急にこんなもん、と聞かれたなら!
 実はCMの影響です。
 
 しっかし、ケニロギのある意味こんな能天気な歌詞が似合ってしまうのは80年代映画の特権ですね。
 もちろんモノが傑作である事は言うまでもありませんけど。
 アクロバットショーなんかだとこの曲が使われたりするっぽいですね。
 
http://www.youtube.com/watch?v=2nKuoNhihh4
 
 こっちはネタ版。
 ……うーん。時期が時期だけに不謹慎な気がするけど、そっちの意図はゼロです。
 そういえば自分とこの特撮を作る為に日本からスタッフを招いた、なんて話がテレビで流れてたっけ。
 
 
 
http://www.youtube.com/watch?v=1hzITuN4fMg
 
 そしてオマケ。
 相変わらずな人達。
 

528 名前:名無し客:2010/12/06(月) 12:39:21
このタイミングですが、失礼します。
以前に皆さんの外見の話が出ていましたが、これはと考えている決定稿はありますか?
髪、目の色、服装などで。
あとできれば、女性陣中心で教えていただければ(苦笑)
どうなるかはわからないのですが、どうにかなればなーと。
年明け以降に。

では、完結お待ちしてます。

529 名前:ルーツィア・マクシミリアン ◆ChAosg2Mvs :2010/12/06(月) 21:35:49
 
「ん……? そういえば、セシル以外は髪の色って明記してないよね」
「あん? あたしは見ての通り赤色だけど」
「え? 赤って……そんな漫画のキャラじゃあるまいし……」
「君は今ボクらの前提を否定したな――ところで、赤髪はフェオメラニンの配分から見ても人類全体で言えば希少な方だが、
当然ながら絶無の例ってワケじゃないぜ。むしろ白人らしい白人としちゃ、マリアは典型だな」
「……あ。じゃあわたしとルーツィアもとかピンクにでもしてみませんか」
「どこから沸いてきたんだそのボカロ配色は。ふむ……構いやしないが、きみ、その髪色で演壇に立ちたいかい?」
「う。……ま、まあ、アリ……かな?」
「それに、緑色ってのは……光の加減でそう見えてる黒髪なんだよ」
「そ、その根拠は?」
「初音ミク」
「は……?」
「とりあえず「美玖」としてみれば日本人名と見えなくもない」
「そんだけ!?」
「人間が見える世界は――人間が見たい世界に過ぎないんだよ」
「哲学っぽく言えば済むと思ってんじゃないでしょうねあんた!」
「ピンク色は赤毛について同様に以下略だな。ネギでも振って講義したまえ」
「投げっ放しすぎる! 全部「目の錯覚」で片付けようとしてませんかそれ!」
「濡烏色は黒髪の状態に過ぎないからね。髪の色は色素だけに左右される人間にとって「観測し易い」座標に過ぎない。ボク
たちが合わせる必要はないんだよ」
「いえいえいえ! 合わせないと! 合わせないとハタから見てヤバいことになりますから!」
「だから妹紅の銀髪辺りは一番ベターな路線なんだよ。人目を惹くし、何よりアッシュブロンドはモデルに前例も多い――とい
うわけで、ほら。だんだん君にはボクの髪が銀色に見えてくる」
「何その即席のキャラ調整!?」
「今この瞬間、ボクはボクの過去の履歴をまるっと改稿した――ボクの指定する配色こそがボクを定義付ける」
「また無駄なことに能力使うなああんた!」
「銀髪赤眼……胸が熱くなるね」
「う、それは確かに――」
「いや、それはない」
「自分で言っておいて!?」
「誰かさんとカブる上に、迂闊にやると恐ろしいことになりそうでね。謎の組織に追われたり、秘められていた力に唐突に目覚
めかねない」
「どうしてわたしの目を見ながら言うの……あ、それじゃ瞳に金色とか」
「ないね」
「ないなあそれは」
「なんで!? ちゃんと前世の因縁とか吸血鬼と人狼のハーフとか因縁も考えたのに!」
「どれ一つとしてボクと縁がないのはどうしたものかな」
「それは――それはそれ! それこそ改竄して下さいよ! 吸血鬼になっちゃってくださいよ!」
「マリア。久し振りに異端審問の対象者が沸いて出たようだ。GO」
「ちょっ」
 

530 名前:名無し客:2010/12/07(火) 00:33:21
日本語では「緑髪」は艶のある黒髪の表現として用いられてるんですよね。
俗に言う緑髪キャラはその字面を強調したような感じで出てきたのかも知れません。

531 名前:ルーツィア・マクシミリアン ◆ChAosg2Mvs :2010/12/07(火) 01:21:04
 
「いわゆる緑なす黒髪、ってやつだな。本来の意味では濡れ鴉色と近い」
「緑成す?」
「日本では緑って言葉は”瑞々しさ”の象徴なんだよ。というより、そもそも緑って言葉そのものが瑞々しさを
表現する言葉だったんだ。それが色に転じて新芽の色、つまり緑、ってワケだ。これは日本に限らないね。
エジプトでは豊穣を表す色が緑だ――ホルスの目の色やオシリスのシンボルカラーだな。ついでに言えば
イシスは”エメラルドの貴婦人”だ」
「要は生命のシンボル色なんだよ。ザ・エヴァーラスティング・グリーン・ワン、ってね。永遠の象徴だよ」
「あー……そういえば生命の源、っていうか……海もそんなんですよね。シェイクスピアの表現とか。「この
俺の手が、大海原を真っ赤に染めて、深紅を緑に変えるだろう!」だっけ――こんなのありましたよね?」
「”This my hand will rather The multitudinous seas incarnadine, Making the green one red”だね。マクベ
スで一番ドラマが盛り上がるシーンではあるな――ともあれそういうこと。日本ではそのイメージが生命の
意味として結実したんだ。なんにせよ、色を強調して出てきたってのは賛成だな。緑は馴染み深い色だった
んだろう。特に日本じゃ少年少女が主人公になるケースが多いし、イメージカラーとしちゃピッタリだ」
「……? なんで関係あるの、それ」
「え? ああ、日本は殊更”最初が一番無垢だ”って信じたがるんだよ。で、ボクらはむしろ、子供を「理性な
きモノ」として敬遠しがちだし、まあ実際その文化基盤が正しい面もあるんだが――これはただの文化的の
尺度差でしかないな。聖士聖矢もドラゴンボールもそうだろう。後者なんて主人公が最後に子供に戻るって
念の入り様だぜ」
「アニメ限定じゃないですか」
「ドラゴンボールは純正アニメ作品だと思ってた司祭を知ってるよ」
「ああ。流石イタリアですね」
 

532 名前:ルーツィア・マクシミリアン ◆ChAosg2Mvs :2010/12/10(金) 20:32:37
 
・渡る世間が沈黙
 
「今はコックだがな」
 
 そう嘯くラーメン店「幸楽」の主人が巻き起こすドタバタを綴った連続ドラマ。
 煩わしい世間のしがらみを元特殊部隊員の店主が得意のカラテで粉砕する痛快アクション。
番組後半では乱入したテロリストを店主が撃退するのがお約束となっている。
 第一期の最終回では、暴走する巨大屋台を舞台に大立ち回りを演じる店主が大いに話題を
呼んだ。
 
主演:スティーブン・セガール
監督:スティーブン・セガール
脚本:スティーブン・セガール
作曲:羽田健太郎
 

533 名前:名無し客:2010/12/10(金) 23:32:58
西部警察みたいなシーンしか浮かばない件について。
すごく火薬多そう。

534 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/12/11(土) 00:05:47
 
 寝不足で
 刀振っては
 いけません
 
 冷えた床板
 ブチ抜く帽子
 
 報告。告知。生存告知。嘘。うそうそ!
 顔だけ出しとかないと我乍ら音信普通になりそうな意志薄弱が怖いです。
 
 今回は小ネタ。
 紹介しとかないとマズい気がするので。あたし的に。
 
http://www.virgin-babylon-records.com/information/release.html
http://ototoy.jp/_/virgin-babylon-records/p/16789
 
 今年もワールズエンドガールフレンドが未発表曲を無料発表してます(去年もやってたんです)。
 大分前の作品なので、ま、今のWEGに慣れてる人は疑問符かもしれませんが、聴いたことない人
はこの機会にどうでしょう。
 去年とは二曲ばかし入ってる曲が違うんですけど、「Jaichel Mackson」は明らかにポップスターに
当てた曲であることを考えれば、これは嬉しいです。
 
 上はMP3、下はWAV。WAVの方は16bit/44.1kHz/WAVなので結構重いです。
 twitterユーザー以外がWAVを落とす場合は登録必須なので、とりあえず聴いてみたいって方は
MP3の方でもどうぞ。
 
 他。
 
 進捗状況は……わざわざ報告するようなことではないのでパスで。言い訳にしかなりません。
 上級生他皆さんへのお返しって言ってたのも考えとかないと、とかあれこれ考えてはいましたが、
なぜか意味不明の伝奇バトルが脳内に展開されてしまう辺りあたしはトオル因子が定着し始めてる
んじゃないかと怖くなってきました。
 
 『その日、日出る国は鳴動した――日本海舞鶴沖に浮かぶメガフロートにて悪神復活の儀を執り
行う呪術師が、霊能真柱(たまのみはしら)を幽世(かくりよ)から引き降ろさんとして『日本へと』攻撃
を開始したのだ。呪術師は一年前の法案改正によって半ば政府公認となっていた軍事企業の兵士
を操り、呪術師は日本海を霊的な結界と成した。三元八力を手中に収めた呪術師は、時を、空間を、
次元を一つ所に置き、万象環宇合切を真澄の如く映す箱庭に八紘一宇を実現しようとする。もはや
世界のみならず全平行宇宙の危機へと発展した事態を収拾すべく、政府の密名を受けた浅岡二等
陸佐は行動を開始する。
 半吸血鬼の少年、ベクトルを操る超能力者、時を操るメイド、九十九神の少女――偶然を装った
最悪の「必然」によって蒐められる異能の者達――。
 かくて列島が突入した最終戦争の行方は!?
 
 そして黒衣の男は断罪する。
 
「空気を読めないと云われようが――不思議な事など、この世には何もないのだよ」』
 
 もちろん考証ブチ抜いたただの似非伝奇で。
 最近のこの伝奇大好き思考をどうにかしたい。
 どうにかしておきたいんですが――ですけれど!
 

535 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/12/11(土) 00:12:33
>>533
 
 OPとか羽田さんのあの音楽に合わせてセガール拳法炸裂ですよ。
 空気読めない店員に炸裂する入り身投げ。
 そして何故か振り回される日本刀がアジアマフィア(何故か日本に)と切り結ぶ。
 あの音楽で。
 火薬量を増やしたい時はウー分を混ぜるといいかと存じます。
 
 
 
・渡る世間も沈黙(二部)
・渡る世間は沈黙(三部)
 
・渡る日本が沈黙(映画一作目)
 
 愛する家族を殺された店主の怒りが炸裂する!
 日本列島を叩き割るセガールの拳に瞠目せよ!
 
・渡る大陸が沈黙(映画二作目)
 
 愛する(以下略)。
 大陸を(以下略)。
 
・渡るヨーロッパが沈黙(映画三作目)
 
 (以下略)。
 
・渡る宇宙が沈黙
 
 相手がプレデター。
 沈黙。
 

536 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/12/11(土) 00:34:50
>見方
 
 重力理論の訂正に結構期待が掛かって、じゃなくて掛けてます。
 そんな大量にダークマター必要とかどう考えてもおかしいだろ、みたいなのとか。
 

537 名前:一方通行(アクセラレータ) ◆Accel.skt. :2010/12/11(土) 00:59:47
ちょこちょこ理論と違う観測結果も出てるみてェだな。陽子のサイズが通説より小さかったり。
ひょっとしたら生きてる間に世紀の瞬間に立ち会えるかもな。物理学の定説がひっくり返る瞬間。
それまで長生き出来りゃイインだが。

538 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/12/11(土) 01:11:43
 
 ちょっと前の話題のアレですか? 陽子って小さかったんじゃね? って。
 あれだと観測範囲(技術)がどうか、ってのもあるのかな。
 というかそのまま理論間違ってるんじゃ? ってことになるとこれまで合ってたあれこれが
大打撃なので、そこまでだと流石に、ってのはあるんですが。
 
 この先だと、そうですね。楽しみではあります。
 っても、「全体」は引っ繰り返らないでしょうけどね。そこまでは返す必要がないというか。
 かくもニュートン卿にケンカを売った方々は偉大でした。
 

539 名前:一方通行(アクセラレータ) ◆Accel.skt. :2010/12/11(土) 01:25:31

まァひっくり返るっつっても、単に別の式で表せるよォになって矛盾も解決しました、っつー事だしな。
流石にアインシュタインは間違ってた、までは行かねェと思うがよ。未確定だったモデルが成立するっつー程度か。
……イイ加減、そろそろ光速度の限界は超えて欲しい気もするが(何)

何時の時代も自ら困難に突っ込んで行ける人間は限られてるしな。
先駆者は何時だって偉大だ。ま、今の学者達が更に先の道を切り拓ける事を願っとくか。


……さて、今更だが軽く邪魔しちまったか。この辺にしとくぜ。
そっちも大変だと思うが、まァアレだ。やれば終わる。
無理しねェ程度にな。あばよ。


540 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/12/11(土) 01:39:14
 
 ですね。先の話題にしても現場と象牙の塔の差って部分はデカいかと。
 既に整った部分に関しては理論屋の方々の根底が「間違う」ことはほぼありえないので、実践の範囲
がどこまで伸ばせるかですね。実験抜きで確定できるもんなんぞ正確な理論ではありゃしないので。
 
>超光速土下座(→意訳:過去に向けて)
 
 ヤマトでも持ち出すといいんではないでしょうか。
 でも距離のロマンが解決されちゃうとSF的に困りますよね。ロマンが!
 
>状況
 
 極めて具体的な自体を零すと、臨んで修羅場引き受けたので修羅場ってます。
 生徒会め!
 具体案ぐらい考えておいてよね! 別にアンタ達の為に書いてる訳じゃ……訳じゃない! ガチで!
 デレられる要素が微塵もない!
 
 えー……ちゃんと寝ます。
 寝不足は言い訳にはなりませんが、寝不足だとマジで進まない作業ってのはありますので。
 

541 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/12/11(土) 01:43:22
 
 なので、まあ、お大事に。
 長生きして下さいませ。
 

542 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/12/11(土) 02:12:39
 
 あ、そういえば。
 周りから(概念的に)「オラに運動量を分けてくれ!」ができるなら、相手の運動止めちゃう、なんて
応用とかできるのかな。反作用返したり周りからエネルギー集められるなら。……いえまあ、空気分
子の振動とか媒介して集めてる、みたいなイメージなんですけど。
 でもって重力でもOKなら木星とかで戦えばきっと強力に! ……操作、更に面倒でしょうけど。
 「反射」って最初に聞いたのでそっちのイメージばっかだったんですが、どっちかというと全体として
保存されるエネルギーの操作、みたいな感じなんですかね。
 
 
 
 あと、割とどうでもいい余談で。
 
 紐理論については、「論文発表した連中ってお互いに論文参照しまくって水増して重要に見せてる
だけなんじゃないの?」なんてツッコミもあるんですよね。
 業界が統一場とか量子力学にもっと力入れてたら、ってのもあるんでしょうけど。
 

543 名前:名無し客:2010/12/11(土) 03:25:26
>間違った学説
ルイセンコとか悲惨な例でしょうね。国家ぐるみ。

544 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/12/11(土) 07:36:52
 
 魂は……。
 関係性のエネルギー、かなあ。
 兄貴と違う見方をするなら、だけど。
 
 たとえば個人の味の好みと、その好みが影響する店の売り上げや経済効率、それに実際に
影響されるエネルギーの推移とか。
 あたしなら、それを魂と呼びます。
 なぜなら――なぜならあたしがメタラーだから!
 ……いえまあ、メタルに限らず音楽ファンは大体実感できると思いますけどね。
 テレビん中の電子が行き交うエネルギーもテレビ見ながら飲んでるコーヒーのカロリーもeV
で表せるけど、テレビに映ってるのが北野たけしだとして、北野たけしが好きなあたしにとって
それは「意味のある情報」ではあるけど、フィーちゃん以外の妹にとっては「あ、そう」でしかな
いというか。
 物理量とは違う効果としての「エネルギー」で。
 
 あたしにとっては、きっとそれが「魂」という位相だったんだと思います。
 
 ……ま、見方でなくてネタとしちゃ、兄貴と義姉上の二番煎じなんですけどね。
 そういう『物語』。もうちょい巧くやれれば良かったかな。
 ある意味じゃ歪みは前提だったので、あの時に歪みを語るには今更だったかも。
 それをやるためにやっていた、という意味では。
 
>>543
 
 最悪な例の一つではあるでしょうね。
 「重力は認めてやるよ……その影響は認めないがな!(正に外道!)」って言ってるようなも
んですからね、あれ。”宗教的でない”から共産主義に合ったっても、その狂想こそが宗教的
なわけで。ましてロシアくらい国が大きいと、停滞した時の反動が凄まじかった、のかな。
 実はあれ、レムが科学者時代に被害をモロに受けてて(学会でルイセンコ説が暴れまくって
た48年から52年くらいの時期に)、結構迷惑蒙ってたみたいです。
 ただ上のに絡めて言うと、ロシアの科学者の中には欧米との断絶の「お陰」で、独自の研究
が続けられたってごく少数の人達もいるんですよね。
 レムもその経験が作品に生きてるなら……いえ、生きていないということはありえない、とい
うのが言いたいことではあるんですけど。
 人とは、関係性の中で形作られる情報の差分である、みたいな。
 関係性で織られた軌跡ってヤツです。
 

545 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/12/12(日) 22:45:31
 
 羽川。
 羽川先輩。
 
 ハネカー先輩。
 
 とかいうと、なんかドラえもんに出てきそうな道具っぽく聞こえませんか。
 『(効果音)ハネカ〜(語尾上げながら)』って。
 
 ……。
 つ、釣られる!
 物語とか妖怪とか(このスレにとって)危険フレーズだらけ!
 

546 名前:名無し客:2010/12/12(日) 23:12:03
特攻のヤンキー発音にしか聞こえない

547 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/12/12(日) 23:27:14
 
 そんなこと言われるとホントにそう聞こえる様になってくるじゃないですか!
 カタカナ発音でヤンキーって……あ、ああ!
 マガジンKCのあれ……!
 

548 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/12/13(月) 02:03:36
 
 まあ、声を上げるか上げないかでしか図れませんしね。
 サイレントマジョリティの過多を問うほど野暮でもないでしょう。
 
 巻き込んじゃって申し訳ありませんでした。
 まだこうしてるうち、あたしらで協力できることがあるなら、なんかさせて頂きますよ。
 あはは、どのクチで言うんだって話ですけどね。
 
 新聞とか何やるんだって話ですが。
 えーと、コラム?
 

549 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/12/13(月) 02:44:38
 
 なので、物語。
 
 少し身近な話をします。
 小さい頃のあたしを知ってる人に会うと、結構驚くことがあります。……ってのも、その人は『その頃のあたし』を基準に
『今のあたし』と話すからなんですね。別にイヤだっつーんじゃないですけど、気になって仕方ありませんでした。
 あたしはあなたが知っている頃よりも強くなっていますよ。
 あたしはあなたが知っているあたしよりも何かが見えるようになっていますよ。
 そんな疑問。
 これが年に一度や二度会うだけだったりすると、余計にそう感じました。前も同じこと言ってましたよね? って。自分が
キャラクターとして扱われてんじゃないかって気になったりしちゃうわけですね。なんていうか……向こうの反応が、「こう
いうことを言えばこういう反応をするだろう」って想定されてるんだなぁ、とか、そういうの。
 と言っても、コレは単にずっと子供の頃から違和感があったのが、どうにかこうにか言葉にできるようになっただけなん
ですが。
 個人の人格は『読め』ません。
 そりゃあ、付き合いが長ければどんなことに興味があってどんなことが得意で、どんなことが苦手かってのは解ってく
る部分があります。だからって、それで全部を理解された気になるのは、当然ながら「何様のつもりですか」なワケで。
 日々として変質する自分の理解を他人に逐一伝える人はいないし、自分の理解がどれだけ昨日より変化してどれだけ
のことを新しく知ったのか、なんてのも自分では把握しきれません。あたし達の脳は、どれだけのことを記憶したのかイ
チイチあたし達に報告してくれませんから。
 「あたし」はその場にしか存在してません。記憶を参照した脳が逐一作り出す「あたし」は、空間と時間の一点にその都
度呼び出されてるだけです。それでも、あたしは、あたし以外の人は、人間は、誰かがどんな人であるかを認識しようと
します。否応なく、強引に、或いは傲慢に。
 だからこそ、相手が『こういう人間だ』と決め付けるのは危険な上に傲慢で、場合によっちゃ最悪です。……ですがまあ、
そうした方が都合がいい事態は多かったりするのか、結構日常茶飯事なんですけどね、コレ。
 
 あなたの中で、あたしは「そんなの」なんですか?
 と。
 
 記憶と思い出を別つものは何もない。
 ……というのはバトーさんのセリフですが、あたしは結構同意しちゃえます。
 楽しいこともそうでないことも、憶えていられるかどうかは基準の一つで、そこに意味付けができるかどうかだけがあた
し達の『思い出』になります。
 物語は過去形でしか生まれない。
 と言うのは、この場合はやっぱり適切じゃありません。
 物語は常に作られ続けるものだからです。
 
 シンクロニシティ、とは違うんだけど……うん。
 たとえば、あたし達は当然そうあるべきように世界をトリミングします。
 眼球と脳の性能に従って色を取得して、景色を見て、温度を感じます。
 あたし達は自分が見るように自分の世界を見ます。
 記憶を参照して、世界を色分けします。
 アレです。考え事してるとき、その考え事の内容に合致したニュースや記事は目に止まり易いのと同じ。『運命』っぽい
と感じるのは、偶々そこで見た物事の『うちの一つ』が、偶々自分の記憶の中の何かと照合されたから、と言うのは実際
大きいですからね。
 
 あなたにはあなたの物語がある。
 わたしにはわたしの物語がある。
 あっただろう。
 あったかもしれない。
 あったのならこれからもあり続けるだろう。
 あったのは当然だ。
 ワンクッション。
 
 ちょっと自分語り。
 義姉上たちの『物語』形式に興味を持った端緒なんかはそれで、それは物語が物語として『創られていない』ことだった
んです。これ、興味を持つ経路としては普段と逆ですね。だって、普通なら『創られているから』物語に興味を持つんです
から。でもまあ、コレに関しては特殊な事例と、それは場所がここで、形式がこうだったから、とも言えます。空隙の方が
多くて、それを埋める人たちがいる、って環境と状況を聞いて、なるほど、って思ったワケですね。
 ……結果的に関わる人が限定されてたのは、まあ、要するにここで関わってくれた人がいたからってだけの話なんです
が。これは余談。
 認識する人それぞれの『物語』がある――とか言うと流石に行き過ぎかもしれないけど、それがキャラとしてこの場所で
取捨されることはあたし(たち)にとって結構重要でした。なんでって、その形式を取るって事は物語の制御下にない「キャ
ラ」をどう扱うか、って話だからです。
 これは別に義姉上(たち)に限りません。偶々その形態に向いているという理由はありましたけど、上級生にしてもそうだ
し、別の人たちにしてもそうだとは思います。
 キャラクターを背負うこと。
 その意味合いは重要です。が、それは読み手である個人それぞれの価値観まで背負うことを意味してません。というか
それは全く逆で、あくまで一個人に切り取られた視点がそこに提出される、というのが本質だとあたしは考えてます。
 以前に義姉上に「そちらを勝手に描写すること」について許可を求めたのは、これが理由でした。勝手に「キャラ」を動か
すのが怖いというのは、ここでは『その人の考えるキャラ』が前提として存在するからです。ここであたしが関わった人の、
その『物語』を背負うのは、流石に簡単ではないので。……逆に言うと、あたしにとってこの場ってのはそういうものだった
んだな、と。
 ……なのでまあ、あたしがあれこれ描写する時は上級生もメイドさんも直接は出さない、と言うか出せなかったんですけ
どね。
 そこを相手方に委譲してどこまでやれるか、というのが、まあ、醍醐味というかやろうとしてたことだったとは思ってます。
 
 物語は支配の構造です。
 あたしの。
 あなたの。
 みんなの。
 
 で、今度は上級生たちに絡めると……えっと、ミステリでクイーン問題ってあるじゃないですか。
 探偵は本当に名探偵でありえるのか。”銘”探偵ではないのか、みたいな。……ちょいマイナーな問題かな。
 ざっくばらんに復習すると、これは探偵が手掛かりを見付けるとき、「作者に手掛かりを見付けさせられているに過ぎず、
つまり探偵は探偵として存在しているだけではないのか」ってヤツですね。
 一部の人たちにしてみると、これは凄い重要な問題です。とりわけ、ロジックを重視するミステリの一派の人たちにとって
は――うん、あれですね。ゲームに例えると、日本のRPGが苦手なアメリカ人とか、日本人でもリアル指向の人たちとか。
そういう人にとっては、FPSくらいに『状況が現実を模倣してないのが許せない』んですよね。ターン制の殺し合いなんてあ
りえるかー! とか、そういうの。あたしもそう思います。プライスさん大好き。
 でもまあ、結局これはルールがどこにあるか、って話なんですよね。トランプがトランプであることに疑問を挟む人はいな
いでしょうし、物理定数がこうであることに疑問を挟む人はいません。というか、いるにはいるけど実際そうでなかったら人間
は全滅してます。
 そういうものだから。
 そういうものなんだ、と決め付けておくこと。
 これは重要ではあります。
 日本人の大好きな様式美。伊達に能楽を産んだ国じゃありません。
 それは日本人が自然に触れる世界です。
 そういう物語を、日本に住む人たちは当然として生きてきました。
 ともあれ、クイーン問題は日本にも存在しました。
 ホームズ氏もポワロ氏も読んでるだけで有能なのは解るのだけど、『その結論』に辿り着くにはあまりにも恣意性がチラ
付いて、「それは都合良過ぎるだろ。!」ってツッコミが抑え切れなかったりするって話です……が、お話としてみれば、そう
しなきゃ圧倒的につまらないので『当然』そうなるしかありません。今日本でも結構出てくる単語な『フラグ』って、要するに
コレのことだと思ってます。展開として当然そうあるべきプロットパターンの積み重ね、ですね。ハリウッド映画だとこれって
凄く顕著です。だって、制作費バカみたいに掛かってるから失敗できませんもん。だから――まあ、人間が積み上げてき
た物語の集積が零した、『当然』を積分したのが、今の『フラグ』なんじゃないかって。
 主人公が物語に愛されるように、名探偵はミステリに愛されています。皮肉にも。
 思うに、名探偵はキリストと同じ程度には世界を見渡せていたと思います。名探偵の覗く世界には、名探偵の脳の外の
世界が存在しない程度には。
 それが探偵の物語。
 文章それ自体に『正しい』も『間違っている』も存在しないのは、それが参照し、されることでしか意味を獲得されないから
です。
 
 だから。
 
 物語は構造です。
 物語は運命です。
 物語は必然です。
 そして、人間は必然を尊びます。
 なんでって、人間がそういう風に進化したから。
 
 人間。
 人格。
 人間個性を作る記憶って機能は、言ってみれば偶然の産物です。
 脳の構造がそうであるように、その機能もまた同様に。
 人間の脳は高機能ではあるけど、その実ものすごくいい加減にできてます。
 進化過程でちょっとづつ脳の機能を拡張してきた人間は、最初から今の脳を意図して作ってたわけじゃありません。
 神様が「こういう脳を入れよう」と考えたわけじゃないから。
 仮に最初から人間レベルの脳を供えた頭を持って生まれると仮定すると、赤ちゃんが成長する以前に産道を通れない
んですよね。だから人間は生まれてからの環境がデフォルトで『整っている』ことが必要な生物です。でもって、社会や
家族という環境でそれをクリアするのが人間(とかサル)です。
 これは環境の方が進化を促したり、その逆だったりしたのが理由で、やっぱり狙ってやったわけじゃありません。いえ
まあ、これも「神様がやってくれたんだよ!」って主張は可能ですけど。実際あるんでしょうけど。原理主義者の絵画に
は、箱舟に乗り込む恐竜の絵が描かれてるワケです。――というのは余談で。
 脳の構造が複雑になるって事は、イコールで遺伝子にそれだけ大量の事項を記録することができなくなるって意味で、
かくして、人間は脳を『作り上げる』のに成長過程を必要とすることになります。高性能のコンピュータに喩えられたりす
る脳だけど、喩えられる理由はそれだけ厖大なニューロンとシナプスの結線が必要なワケで。……記憶に使ってるシナ
プスの働きって、あれ、別に『記憶の為』に限定された機能じゃないんですよね。偶々それに使えたのが、人間にとって
デカい働きになっちゃったというだけで。
 なので、遺伝子はそこまで精密じゃないし、ざっくばらんなデータの受け渡ししかやってくれません――そのくせ致命
的に人間の性質を決めるので、まあ、勝手なもんだ、とは思うけど。
 脳はゼロから設計し直すことはできません。人間が人間であることを止めない限りは。
 脳が一度走り始めると、そのシステムは停止できません。
 脳のニューロンそのものは、単体では頼りないシステムです。
 それでも、その不安定な境界で人間は生まれ続けてます。
 不断に。
 普遍に。
 
 人間の眼差しを考えてみます。
 
 視界。
 世界。
 視神経と脳の連動にはラグがあるし、眼球が激しく動いてる最中の映像は本来なら『物理的に』細切れです。……けど、
あたしらがそれを感じないのは、脳がそれをまるっと編集してあたし達に感覚させてるから、というか、そうして感覚したの
が『あたし達』って総体です。脳は世界をいつだって編集して一つの世界に――物語にします。
 言ってみれば、それは機能です。
 カッコウの託卵のことを賢いとかズルいって感じるのは人間の主観ですが、カッコウにしてみたらそれが当然ですし、
それがパターンです。
 というか、カッコウは『罪悪感』なんぞ持ち合わせてないでしょうし、鳥にとってそんなのは明らかに余剰でしょう。
 もちろん、カッコウにはカッコウなりの共感があるのは疑い得ませんが、それは人間の感じるレベルとはまったく違うも
のです。
 逆に言えば、人間の『賢さ』なんてのはカッコウの託卵の精度と何ら変わらないです。カッコウが他の鳥の生存を脅か
す程度には、人間は地球の生存を脅かしてるのと同じ意味で。
 カッコウの世界観は木の上で完結して、人間の世界観はとりあえず銀河系の中で完結してます。
 たとえば宗教です。
 あらゆる宗教の起源は、人間の発達し過ぎた――いえ、適応し過ぎた脳の余剰を慰める為のものでした。
 暴走しがちな倫理を収めて、傲慢に至る理性を修飾して、溢れ返る暴力を和らげるのが本来の役目です。
 だから、小さな部族社会では素朴な神話感が世界の全てでした。シャーマンを中心とした口碑伝承社会や、村を統制
する簡潔なルールと取り引き制度の上に成り立つ『社会』ですね。これはこれで充分に関わる人達の世界を磐石のもの
としてましたし、それで問題なかったんだと思います。
 社会が複雑になって、世界が複雑になって、人間まで複雑になってくると、神話はいかにも頼りなくなりました。吟遊詩
人に頼るのは難しくなったでしょう。
 国家はだから、神話を超える為の物語になりました。無数の法律と罰則で人の自由を制限することで、逆説的に自由
を作り出す『物語』になりました。……というのはほら、誰だって法律が目に見える実態だと捉えてるワケじゃありません。
なんとなく、だけど確実にそこに存在するリアルとして、国家や法はそこに存在しています。
 人を人たらしめる物語。
 ……なんですが。
 ホントのとこ、神話や伝説が現実世界の規範の為に作られている、というのはあまり正確ではありません。少なくとも、
あたしはそう考えてます。天地創造神話の種別が異なるのは純粋に地政学的な理由ですが、たとえば世界の起源につ
いて全ての国の全ての神話が言及しているわけではありません。終末の後に救済を約束する宗教ばかりではありませ
んし、死は全ての終端だと言い切ってしまうお話も存在してます。「宗教があるから人は安らぎを得られる」という、一種
の共通理解はその意味で完全に正しいとは言えません。それぞれの世界にはそれぞれの言葉があって、それぞれの
納得を得ています。
 「癒し」という機能は、偶々そこで求められたり特化されたりして生まれたに過ぎません。
 ……キリスト教と仏教、イスラム教に関しては完全に話は別ですけどね。
 なので、ここはとりあえず三大宗教に限定して話をしてみます。
 教義というメソッドと、それを信じる無数の人たち。
 自分以外の誰かが信じていること――信じられる確証が存在すること。
 端的に言って、これは凄く安心できます。
 人間の脳は、何かを信頼するように作られてます。……なんでって、何かを信じないと自分の動きに確信が持てない
からでしょう。――と、考えている程度にはあたしは、あたしの脳は信じることに頼っています。信じないことを信じること
も可能ですし、信じたことを信じたフリをして信じることも可能です。これが人工知能だったら、その都度「信じること」を
設定しないと立ち行かなくなります。……というより、人間のような記憶はあまりにも不合理なので、あちらこちらに興味
を割り振ったりする必要がなくなる、というのが正しいんでしょうけど(極論、人工知能が人間と『関わる』には興味その
ものを演算する必要がありますから)。
 興味。
 好奇心。
 人間の原動力がそれであると同時に、その際限のない『信じる力』は、この世界で容易に人間を荒野に蹴り出します。
 何を信じればいいのか。
 信じたものは正しいのか。
 信じた人は本当に頼れるのか。
 
 だから、あなたは物語を探すだろう。
 あちらで。
 こちらで。
 あなたのために。
 あなたの言葉で。
 
 神話、というのは既に存在し、存在し続け、そして存在し続けるだろうものでした。
 国家も同様に。
 既に示唆された方向の存在する『物語』は、様々な形で世界を切り取っています。
 倫理や規範――無数のルールで。
 あなたはこうするべきだろう。
 決め付けること。
 あれがああだと決めること。
 アレが正しいと思うから正しいことにしてしまうこと。
 本質的に、あらゆる『物語』はこの機能の拡張版です。
 ……いえまあ、自分を信じ込ませるか、他人まで巻き込むか、その違いはあるんですけど。
 言葉で、映像で、そして音で語られる無数の情報は、脳によって『都合よく編纂されて』います。現実とフィクションの
区別なく、脳にとっては全てが虚構でしかありません。いわんやそこに生み出されるあたし達は言うまでもなく。
 それが物語。
 自分がかつて取った行動は、きっとどこかで誰かに影響を与えているだろう――それを自覚する人は、自分の中に
自分を参照します。自分がどんな人間かというのを、自分で否応なく理解します。
 記憶は常に今を作ります。
 あなたの言葉は、あなたを作り続けます。
 
 それがあなた。
 かつてあなたが語った、あなたという綴り。
 あなたを織った、あなたのことば。
 
 ことば。
 初めて英語を習ったとき、あたしが疑問だったのは「わたし」や「おれ」が存在しないことでした。というか、日本語にす
れば「彼にあれをあげる」も「彼があれをくれる」も全く意味が違うのに、英語ではそれが全く同じ文章として文脈に記憶
されるのが不思議で仕方ありませんでした。
 日本語にとって、主語はむしろ『話題そのもの』です。
 話す相手によって立場を変える日本語は、そもそも英語とは言語の構造が違います。
 それでも、あたし達は日本語を話さない人と解り合う事ができます。
 ただ、そこに断絶があることを理解するだけで。
 
 それがことば。
 それだけでしかなく、それ以上であり、それ以下にすらなるもの。
 
 あたし達にとって、脳は世界を認識する全てではあります――とりあえずは。
 脳は受け入れるだけでなく語りもします。物事を考えて、何かを伝えて、伝えられることで自分は他人に取捨されて、
そこで意味として獲得されます。例えば歴史。どんな伝記も、個人の全てを記録してはいません。伝えられる歴史が
勝者のものでしかない、というのは大部分真実だけど、そうでない歴史を語り継ぐ人もいます。あらゆる正史は偽史で
しかなく、同様に、あらゆる偽史は正史たりえます。
 物語は言葉で記述し得る事柄に留まりません。
 歴史においては記録しか生き残ることはないけれど、その記録から「感情」や「意味」は抜け落ちてます。歴史上の
人物に向ける憧れは憧れでしかなくて、実際のところを知る事は不可能です。……大河ドラマの時代劇や柳生モノの
時代小説読むときって、たとえば十兵衛だって「キャラクター」に過ぎないですよね。記録されるのは行動で、結果で、
意図でしかない。まして記述者が自分ですらないのであれば。
 リーグ・オブ・レジェンド。
 見た人も多いかもしれません。ドラキュラの娘とネモ船長とトム・ソーヤーとその他諸々のキャラクターが暴れ回る
映画でした。「M」として出てきた人物を見てすげー感動したのはあたしだけじゃないと思います。
 ところで、ミナ・ハーカーは「ドラキュラ」の登場人物で、ドラキュラは実在の串刺し公がモデルです。彼にまつわる
逸話はそれほど大量ではありませんが、彼をモデルにした創作の数は枚挙に暇がありません。
 ドラキュラが語られることで認識された『彼』と、彼を知る人にとっての彼と、彼を知らない人にとっての『彼』が作る
差分。その情報が行き交うことで生まれる「ドラキュラ」ということば。
 もちろん、これはドラキュラに限りません。
 土方歳三とドラキュラは同じ地平に並びえます。
 彼や彼女と、その実在と虚構と、その連続と。
 語られるものと語るもの。語られる地平にあって、全ての事柄には区別がありません。離散化と集合、記号化と意
味の取得。無数の意味付けによって行われる偽史の構築――偽史たりえない偽史も、偽史それ自体において整合
性を確かめる術はなく、一面から覗いたそれらは一つの空間に張られた意味の連続です。
 それが物語。
 彼らの物語。
 そして或いは、彼らを選んだあなたの物語。
 
 選ぶことと選ばれること。
 或いは選ばれる事を知ることと選ばれないことを知られること。
 物語は言葉だけに語られる訳ではありません。
 
 あたしがこうして話しているとき、聞いている人にとってあたしはその人の脳に認識され、取捨され、一つの記憶の
断片として存在しています。
 あたしがこうして記した何かは、それを見た人の中に何らかの形で居坐っています。
 だから。
 あたしの使ってる言葉も、あたしの着てる服も、あたしが見てる文化も、そもそも――あたし自身も、偶然生き残っ
てきた『物語』のモザイク画です。遺伝子で、受け継がれた文化で、形を変えて残ってきた時間と空間の差分です。
あたし達の世界は、そんな『小さな断片』がモザイクみたいに重なってきた結果として存在しています。
 生き残ったものもそうでないものも、全てが絡み合って織り上げる一つの物語。
 偶々こうして生き残った残骸と、その残骸の穏やかさと、そんな瓦礫の中に立つ自分と。
 きっとそれは、かつてどこかで読まれて、記憶されて、また語られた物語なんでしょう。
 かつてどこかで誰かが見た何かが、あたしを形作っています。
 それは世界で、音楽で、文章で、言葉で、この景色です。
 あなたはそう在ってほしい。
 あなたがそう在ってほしい。
 世界はこうで在ってほしい。
 誰かがそう願って語った言葉が、あたし達をここに留めています。
 いつか、かつて、どこかで。
 そうして残ってきたあれこれが偶然こうして表に出てきた「あたし」。
 あたしの見てる「世界」。
 
 きっと、それがあたしの物語。
 

550 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/12/13(月) 02:49:22
 
 ……筋道立てないで書いたらエラい長くなりました。
 途中で別の話題に逸れたがってる部分がちらほら!
 

551 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/12/16(木) 01:11:58
 
 Terrible Lie!
 じゃなくて、ついにプリティヘイトマシーンのリマスターが出てるので……マジで「ついに」出てるの
で、トレント兄ィのファンはとりあえず買いましょう。噛みました。買え。ファン以外の人も。
 国内盤待ってても仕方ないというかぶっちゃけ意味がないので。
 
 まず、このレベルのリマスターはここんとこ聴いたことありません。
 ゴールドディスクのFNMリマスターとも比較にならない、というか流石は『世界最大最強のオタク』
トレント・レズナーの真骨頂です。音の分離を良くする、ボトムの輪郭を強調する、くらいならどこで
もやりますが、この男は違います。
 音の表情を作り上げる。しかも既存の素材で。
 肉厚で、タフで、鋭角にカドが立った音へと変貌させる。『リマスター』であるからには、本来は原曲
の形を逸脱してはいけないのが当然です。
 それでも。
 『自分の作った曲』だからこそ、トレントは原曲への忠誠を捨てるかのごとく音を弄ります。もはや
ライブ盤さながらに空間を強調されたテリブルの凄まじさは筆舌に尽くし難いです。一度も聴いたこ
とがないなら、レンタル屋でオリジナル借りて聴き比べてみるのもいいかもしれません。
 ……とはいえ、音が篭ってて音圧だけあった方がいいBTみたいな例外もあったりするので、これ
はトレントだから、という感想ではあるんですけど。
 
 ……っていうか、やっぱあたしはNINがつくづく好きだと実感し直しました。
 DWS、フラジャイルに続いて好きなのがWTなのはどうかと思うけど。
 今年ここにきて至高の一枚。
 でも、リマスターなので『新作』扱いは……するねッ!
 このレベルで旧作のリマスターに取り組んだのは、今年だと冲方先生くらいでしょうよ。
 もうマルドゥック完結編にはサントラで参加してくれませんかね。ボイルドさんの会話の場面でテリ
ブル。空中庭園のBGMはハピネス。バロットさんvsボイルドさんはルイナー。ラストシーンはオール
ザラブインザワールド。想像すると萌える。金色鼠とNINの組み合わせとか。
 鉄男にサントラで参加したので日本映画にこれから……無理ですか。
 
 頼むからもっかい日本来て下さい。ライブ見れなくても……いえやっぱライブで!
 
http://www.howtodestroyangels.com/store/
 
 の、新バンド(上の無料ですが、国内盤出てます)よりインパクト強げ。
 
>新聞屋さん
 
 ん、あ。それじゃ、了解っす。
 あはは、確かに余計なことだったかもしんないですね。
 そこは大丈夫ですよ。あたしも何一つ恥じるとこはないと自負してますから。
 だからもちろん、今のあたしが自重してるとかじゃないです。単に、これが選択ってなだけで。
 
 ご壮健で。
 
>ハネカー先輩
 
「”ハネカー”先輩よぅ……”アララギ”先輩に会わせてくンねーですか……?(ビキィ」
 
 とかですか。
 
 いえ、あたしもタイミング的に気晴らしになったので丁度良かったっすよ。
 物語観は結構あたしも考えること多かったですし。
 ちょいと長くなっちゃいましたが。
 
 メタ観は……うーん。
 一つは、疑問の対象になった解答を疑問できるか、でしょうね。
 無意味を意味化するのって、反則ではありますし。
 他にも色々あるんですが、多分以前にここで出したのだと、前提なしのメタ化が何を意味してる
のか、ってことだったと思います。
 解答の一つとしては、「それも創作」であるか否かってことですが、収斂させれば「それを取捨す
る人にとってなんであるか」に落ち着くかな。だから、前提。
 たとえばこの板。キャラネタであることを否定すれば、それはキャラネタであるのかって。
 
 基本、ここのスレの人たちはその辺ネタにして出てきたキャラではあります。
 兄貴に限らず、あたしも他の人も。
 否定的な意味ではなくて、ですね。
 
 設定が不必要か否かってのもここに関わりますが、あたしらを描写する上では必要でない事は
なかった、というのはだから言い切れます。
 あらゆる事柄は、物語として切り取られた時はその要素として組み込まれます。
 だから例えば、仮にあたしが上級生を描写したら上級生本来の文体を使う事はないのかな。
 文字で書かれた物語は文字の連なりに過ぎません……が、文体って、単に字面の問題だけで
なくて、その運びの理由も物語の構造も何もかもを含めてこそ「それ」ですから。
 前にエルロイ文体で遊んだ時もそうでしたけど、実は前にウチのバンドの面子と同じことをサリ
ンジャー(not春樹先生版)&エルロイでワンシーンとか試したことがあったんですが……いえ、
馬鹿なことやってんなあという突っ込みはさておいて試したんですが、それはもう壮絶に意味が
ありませんでした。エルロイの意図を実行すると、エルロイのマネしかできません。そういう感じ。
ホールデンくんはきっと終盤に暴走。
 

552 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/12/16(木) 01:25:32
 
 ホトトギスはすいません、カッコウってイメージがどーも強すぎたので。
 でも、イメージに近かったなら嬉しかったですね。
 
 あたしの方は偶に見たり見なかったりさせて頂いてる状態なので、返答はご随意で。
 あはは、そんなのがまあ、あたしと上級生の距離ですからね。
 

553 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/12/16(木) 02:55:45
 
 って、上のちょい違います。
 
『たとえばこの板。キャラネタであることを否定すれば、それはキャラネタであるのかって』
  
 から、
 
『基本、ここのスレの人たちはその辺ネタにして出てきたキャラではあります。
 兄貴に限らず、あたしも他の人も。
 否定的な意味ではなくて、ですね』
 
 は直通ではなくて!
 下のは、要はメタ云々に掛かってます。
 それこそメタな話ですが、兄貴関連の人たちがどんな人か、ですね。
 兄貴自身はまあ、そうなっていった、が正しいんですけど。
 で、上のは単に「否定するものも含めて」です。その視点も外部化すればキャラネタでいいじゃん、とか。
 俯瞰し過ぎたらどうなるのって話がそっちで。
 
 ……なんかもう眠過ぎました。
 
 ええ、と……。
 ま、まあ、あれですよ。
 ややこしいこともなくなんとなくながらなんとなくでもなく、そういうのを話してた場だったような、で。
 

554 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2010/12/23(木) 05:06:46
 
 指ファインダぁ。
 

555 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/12/23(木) 05:36:43
 
 じょ、上級生には……あたしがいるじゃないですか。
 とか言っても似合わないですよね。ああ知ってますよコンチクショウ!
 あんたの好みは良く解った!
 
 上級生なんてもう先輩たちに……ええと。
 
「この”ナイン・ストーリーズ(ライヴズ)”の”ハネカーさん”をナメんじゃねーゾ、お……?(ビキィ」
 
 とか、
 
「”致死(ホチキス)”るヤツは……”不運(セクハラ)”と”踊(アララギ)”っちまったんだよ……」
 
 とか言われてるがいいさ!
 というのは置いといて。
 
 ん、と。
 

556 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/12/23(木) 05:42:49
 


>分かたれる支流と見下ろせない大河の小話
 
 起承転結。
 些細な文章そのものについても、あたしもそれは「ある」と思います。
 上級生の原作で言えば、言葉遊びと上級生たちって稀有な人たちが「物語」の構造ですけど、セリフの一つ、全体の流れの一部であるそれ、
という部分を抜き出してみても、それは「全体」そのものの縮図でしょう。
 文章は単一では文字でしかありません。
 が。
 その連なりこそが、私達を物語る物語です。
 同じ構造が積み重なるからこそ、その「物語」は唯一無二の物語として構造を獲得します。それは「その人」にしかできないオリジナルの力で
しょう。
 エディ・マーフィーが出演すればどんな映画だろうがエディはエディだ、というのは、やっぱりちょっと違います。「ネゴシエーター」がちょっと
ズレた作品に思えたのは、あたしにとってはそれが原因でした。
 その言葉は、その人物像は、その価値観は、「その物語」の為にこそ存在します。同じ部品を使ってみても、設計図が違えば違うものしかで
きませんし、同じ設計図があっても同じ部品がなければ違うカタチにしかなりません。
 「その人」を作る構造は、細部から「その人」として組み込まれています。
 まるで、遺伝子がそうであるように。
 
>素材たちの閑話
 
 それが可能なのは、それが可能だとされているから。
 あるレベルで「全てに有効な」特効薬Aが存在したとして、その「全て」を定義する「全てと言うルールの外」にそれは効果を発揮しません。
 人間の知識と知恵が未だに量子の外に及ばないのと同じ、と言うか人間そのものが量子性の中にしか存在できない以上、その外の定義は
無在も同然ですしね。
 あー……っと。アレですね。
 RPGとかで「全てを一撃で粉砕するなんかスゲー剣」があったとして、その剣は「それを可能としたルール」をどうこうできるわけじゃないです
よね。で、そのルールを設定した法則と同一のレイヤーには当然ながら手出しできないです。人間にとっての奇跡は神にとっての奇跡ではな
い、みたいなもんですか。万能に対する万能が存在しない理由は、この世界のどこにもありません。
 ん……あ、そうだ。
 粒子加速でガンガン粒子ぶっつけて新しい粒子作ろうとしてるのが今の人類だけど、「作る」というかそれはやっぱり「見付けようとしてる」って
表現の方が正確で――なんでかってーと、人間の「観測可能な範囲」は、そうやって実証しないと手が届く距離に近付いてこないから。見付け
たいのは、「作ることができる粒子は何故作ることができるのか」ってルールであって、そこで見付かる実体はあくまで副次的なモノでしかあり
ません。「未知の世界を見付ける」は解るけど、「未知の世界を作ろう」なんて言ったらヤバいでしょう。
 ルールがあるから世界が存在します。
 あらゆる生物が、物理法則の余剰でしかないように。
 いえまあほら、酸素濃度一つ変わればどんな人間も死滅しますからね。
 正義のヒーローだろうが超強い無敵組織だろうがお終いです。存在意義が。
 
 偶々、そのルールの中でそうやって生まれ続けているルールのためのルール。
 
 二つの限界性を仮定してみます。
 
 一つ。
 文章としての制約。
 「あちら下空緑このやらい赤さばえ」――こう書いてみたところで、ここに意味を見付けようとするのはヨッパライの落書きや波打ち際の砂が
描く模様に意味を見付けようとする程度には無意味です。これがモニタで再現可能な文章以外を使っていいなら、その意味不明度の上限を
更に上げることも難しくはなかったでしょう。
 それが意味。
 人間が、自分の中に世界を理解しようとする法則。
 物理法則の外に、感覚の外に世界が存在しないのと同じ意味で、ここからは逃れられません。
 意味がないものを、人間は意味とは認めません。……酷いトートロジーですけどね。ホント。
 図像なら、文章と違って相手に「これはこういうものだ」と示唆することができます。文章は相手が知らないものを喩えなり状況なりで伝えな
ければ意味を共有できません――が、図像だって万全に感情を伝えることはできません。
 あたし達はいつだって制限されてます。
 伝達性能限界の箱庭の中で叫び続けながら。
 
 二つめ。
 性能の限界。
 キャラという最外。理解の最奥。
 ここで言うそれは、あたし達のそれでしょう。
 あたし達は知ることができることしか知ることができないし、理解力の及ぶ範囲でしか物事を語れません。全知全能の神「というキャラ」の全
知は、そのメタのフレームに枠を規定されますから。
 サルがシェイクスピアを打ち出すのに必要な無限の時間を与えれば、サルは本当にシェイクスピアを打ち出すのか――「それって、サルを
進化させる方が余程に早いって言うかもうサルじゃなくてもいいよね?」とか、そういう話。結論から言えば、無理でしょう。「意味を把握して打
つ」のと、「偶然そこに打ち出される」ことには、決定的な差があります。
 それを証明するのはあなたしかいない。
 だから、あなたはあなたでいるべきだろう。
 キャラであること。
 その性能をトレースすることと、その意味をトレースすること。
 強さには、尊さには、気高さには、それを背負うだけの覚悟が必要だ、って事ですね。
 エイリアンは正体不明でなくてはなりません。
 ジェイソンは不死身でなくてはなりません。
 その二つは人間と意思の疎通が可能でなくてはなりません。
 天才でないハンニバル・レクターは、ハンニバルになる事はないでしょう。
 そう在って然るべき一連の法則。
 それが、物語。
 本来――コレは一つの流れの中で、その「物語が存在するから」こそ保証されるステータスです。ハンニバル・レクターがハンニバル・レク
ターであるためには、被害者と追跡者と檻が必要です。円環の園に無粋な言葉を吐く登場人物は不在でなくてはいけませんし、荒木作品に
通り一遍の強さを求めるキャラクターが登場してはいけません。
 それは、あらゆる必然性がその物語を彩っているから。
 
 あたし達であれば、その「規則」は自分達で定めるしかありません。上級生なら、その規則は意識的にトレースするべきもの、ってことにな
るでしょう。
 どちらが困難かと言えば、まあ、どっちもでしょうね。
 強いのは強いと言う設定だから。
 これはスーパーマンが正にそうであるのと同じことです。
 だからこそ必要なのは、スーパーマンが描写されるとき、スーパーマンである矜持と、その成立を納得させる強さを「あなた」が持ち得るか
どうかです。そして、それが成立するか否かは、本来であればスーパーマンが活躍する土壌が存在するからこそ成立するのが普通です。
ここの場合、それを保証するのは「質問と応答」だったワケですね。そして、それが可能な理由は、読み手に「その土壌を知っている」前提が
あるからです。
 けど、ホントにそれだけかと言えば、まあ、コレは違います。あたしは上級生たちについて十全に知らないままでも関係を保てたでしょうし、
義姉上たちの全容についても十全に知悉しているとは言えませんが、意思疎通や関係を持つのに足りてない、とは思っていません。
 「知っていること」が愛着の全てであるなら、極論、こうした会話すら必要ないでしょう。
 だからこそ、あたしは上級生がそこに提示する「上級生の物語」を読んでいるワケです。
 コレについては疑うまでもなく、否定する必要もありません。
 ここでは、「その物語を彩る意味」を、「その物語の物語を彩る意味」へと再編成する必要があります。
 本流と分かたれた意味の支流――の、依って流れるもう一つの本流です。
 だから。
 
 あなたがあなたである矜持。
 あなたがあなたであろうとするあなたの必然性。
 あなたの言葉に、あたしはあたしの最善を以って敬意を表します。
 
 えーと。
 実際、だからまあ、うん、これは上級生が言うように「相手に拠る」だと思ってますよ。
 というか、そういうことになった、というのが正しいのかな。
 あなたとの会話は、あたしにとって「どうでもいいもの」とかじゃありませんから。
 

557 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/12/23(木) 05:43:33
 
>あなたの意識という物語
 
 意識が物語性を持ってる、というのは同意……というか、ほぼ一緒かな。
 あたし達的には、指向性、と言い換えるといいかもしれません。
 絶えず編集される『意識』は、記憶として随時保管されることで『自分』を作っていきます。
 でも、前回のに補足すると、記憶って案外いい加減な上に、参照されるときの構造が結構厄介にできてるんですよね。「そのとき直接感じたこと」
と、「それを思い出したときの状況」は、当然ながら全く違います。
 後になって記憶を参照するときに人間がやってるのは、自分から積極的に記憶にアクセスすることで「その記憶」を摘み上げる作業です。ある
日の夜十二時に二日前の昼十二時の記憶を読み出すのに、三十六時間分の記憶を巻き戻す人間はいません。ある漠然としたその時間の記憶
を、人間は「なんとなく」、だけど意識的に摘み上げてます。敵地に侵入したときの記憶を特定の痛覚に結び付けて「読み出す」なんてマネをする
人の真似はしたくありませんが。
 でも。
 「意識して」見なくても、見たものが自分の記憶の中で影響を「意思の発生の理由」に与える可能性はあります。
 何気なく読み飛ばした本の一節が頭から離れない。いつか言われた言葉が脳裏から消せない。
 不意に訪れた記憶は、脳の襞を擦っては離れていきます。
 そんな物は気合でどうにかなる、なんてホザける人は、人間の記憶というヤツを侮っています。
 あたし達は――あたしは、記憶から逃れられるとは思えない。
 最近は結構テレビなんかでも見る単語になりましたが、ワーキングメモリって言葉があります。人間の記憶には幾つかの種類がありますが、
大別すると宣言記憶と非宣言記憶――前者が一般的な意味での記憶、後者が人間の意識しない意味の記憶ですね。運動に関する記憶なん
かは後者に属します。
 脳は、身体の動きも記憶します。
 あたしが家の道場で叩き込まれた剣術の稽古だと、よく「意識して身体を動かせ」って教えられました。……だからなんだ、と言われるかもしれ
ませんが、コレ、空手や柔道なんかを習った時に「反射を鍛えろ」って言われたのと感覚的に全く逆のことだったんです。
 「意識する」ってどういうことなんだろう、というのが当時の感覚だったと思います。意識は普段から意識しているし、意識しているから意識は
存在する――とか言うと雑なデカルト式言葉遊びになっちゃいますが、例えば襟首を掴みに来た手を払う、なんて動作はほぼ反射でイケます。
というか、そうしないと戦ってる(試合でも真剣勝負でもいいけど)最中はおっつかないし、顔面に飛んでくる回し蹴りを払い除けて踏み込む、と
いう動作は、これは「意識してそうする」というより稽古の中で習った方や得意なパターンを身体が勝手にやってる――って感じです。上級生は
あんま興味なさそうだけど……それなら妹さんに聞けば解ると思いますけど、武道にはそういうフィジカルな反復を反復して反復することでしか
身に付かない部分もあります。ええっと……なんか説明し辛くなってきましたが、解り易い例だと空手の上段蹴りで、蹴る前に膝を抱えるような
感じで脚を身体に寄せますよね。理由はまあ、モーション変化させたり慣性の利用とか相手との距離を把握して蹴る為とか色々ありますが(ウ
チのトコだと急所狙う必要があるからとか教えてました)、意識しない人はわざわざ足を抱えたりしません。
 で。
 大概、「技」はそんなもんだと思います。最初は意識しながら、気付いたら「自然に」身体が動くようになる、って感じ。空手の正拳とボクシング
のストレートの違い、みたいなのも。
 だから良く解らなかったのが、「常に意識しろ」なんですね。
 ンな常に意識してなくても身体は動くときは動くじゃんそんなの馬鹿馬鹿しい――みたいな。
 実際、今の我が家にはあたしよりハイスペックな魔人が何人もいらっしゃるのでどうこう言うのも馬鹿らしいんですが、その人たちは反射だけ
でどうにでもしてしまうようなアレです。こないだ気晴らしにメア姉の運動に付き合ったらヘッドギアの上から首蹴り一発で意識刈り取られまし
たよチクショウ。なんかもう正拳外払いしたら見えない場所から死神の鎌が飛んできました。上級生の言う「死角」ってきっとこれだね!
 ……冗談はこのへんにしといて、「意識する」というのは状況を予測することだし、それだけでなくて自分の動きを予測することでもあります。
なので、あたしがガキの頃に叩き込まれたのは、意図としてはそういうことだったんだと思います。
 今自分は怖がってないか、自分は怒りだけで動いてないか。脳の反応をある程度意識的に行うことで、「体の動かし方」を効率的に行う事は、
一応は可能です。筋肉量が変わるわけじゃないけど、多少は、とかですね。武術の技法ってのは、大部分そういうところから生まれたんじゃな
いかなあ、と。
 同時に、こんなのもあります。
 トラウマ。
 あたしは投げられるのが実はすげー嫌いです。子供の頃に投げられまくった場所が受け身を取り損ねればノタ打ち回るような道場だったせい
か、柔道でも背負いだの内股だので投げられるのが無茶苦茶苦手になってました。巧く投げられるのも柔道では必要な素養ですけど、あたし
はそれ、ハッキリと下手です。
 どれだけ意識しても、拭い難い記憶、というものは実際に存在します。
 あたし達は否応なく「感じ」ることがあるから。
 痛みを、嫌悪を、喜びを感じる能力があるから。
 だから、記憶に関与するのは、多くの場合は感情です。
 無数の取得情報の全てを「記憶」する人間はあんまりいません――一秒前に感じた甘さの質を記憶する人や、三秒前に鳴っていた喧騒の種
類を、今一瞬目の前を通り過ぎた景色を全て記憶しておく人は、特殊な記憶障害でも患っていない限りは(障害、と言う言葉が正しくないのなら、
「能力」と言うべきでしょう)皆無である筈です。なので、あたし達が何を記憶するべきで、何を実際に記憶しているかは、その時に感じた物事と
別ち難く結び付いていることが多いです。強い痛みや強い嫌悪、強い憎悪、強い喜び、なんかですね。ネガティヴな方面の方がよく記憶される
のは、単純にそっちの方が人間にとって「回避すべき状態」として記憶され易いから、というのは言い過ぎかな。
 

558 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/12/23(木) 06:51:36
http://charaneta.sakura.ne.jp/ikkoku/img/1286038970/558.jpg (34KB)
 
 これについて流行の言葉だと、クオリアってのがありますね。
 迂闊に使うと反対意見を持った人からは思い切り胡散臭い目で見られかねない言葉ですけど。実際迂闊に使ったせいであたしは無茶苦茶
叩かれた憶えがありますが、いえまあそれは置いといて、横道な余談。
 
 こういう反発の原因はと言えば、「じゃあクオリアってなんなの?」と言われれたらそれが説明に及ばない程度のものであること――と、本質
的に説明の余地がないものであること、でしょうか。
 哲学ゾンビの仮想実験は有名なので、あたしもちょっと例に上げてみます。
 最近は雑誌とかテレビにも出てくる単語ですが、要は「人間と見た目は全く同じだけど、クオリア=主観的体験を持ってない存在」を仮定して
哲学ゾンビ、と言ってるわけですね。
 クオリアは「意識(自我)」ではありませんし、その他感覚情報のあれこれでもありません。
 ニューロンの発火も神経分布も人間と全く同じで、ただ、「内面だけ」を持ってない存在のことですね。
 意味合いとしては人間だけど、人間とは位相のズレた世界に存在する、だけど世界を人間と同じように知覚する「それ」という仮定がこの話
の根幹です。
 意識は脳神経のイントラクションで作られてる幻想ですが、この話を認めるとどうなるかという話題が盛んになるのは、機能的な「意識」とは
別に、クオリアの存在自体が人間が「魂(みたいなもの)」を証明してくれる、という立場を取っているからです。
 物理現象としての意識を持ちながら、「意識」が意識的に「感じる」ことのない存在。語義矛盾寸前ですが、強引に言えばそういうことです。
 意識を持つということは、「感じる」ことと同義なのか。
 
 「感じ」。
 「甘い感じ」。
 「夕日を見た時に雲間と空の間に生まれる薄オレンジとピンクの幕が混じる感じ」と「それを見た時に生まれる"綺麗だ"という感じ」。
 「キスしているときに相手に抱く"愛しさ"の感じ」。
 説明の余地がどれもゼロです。
 「甘さ」は、味雷が発達しているかどうかで個々人に個人差がありますし(小さい頃は特に「甘さ」への傾倒が強いです)、夕焼けを見た時の
その色は、網膜とその日の状況に左右されます。キスしてる当人同士の感情は全く別です(その日の機嫌とかもあるし、単純に別の人間だ
から)。それは全部ただの情報ですが、その情報を「感じ」ている主体にとっては現実そのものです。
 この場合、その現実の質感を指して「クオリア」としています。
 気分。
 意識。
 イライラしてる時は写真集を見ても全然癒されないかもしれません。相手が恋人でも――恋人だからこそ会いたくない日だってあるでしょう。
それ自体は全部「意識が取得する情報」ですが、哲学ゾンビの場合は「イライラしている」という態度を取るし、実際脳内の神経状態もそうなっ
てるけど、「イライラしている感じ」は受け取ってない、ってことですね。
 「信号」として情報を取捨しているけど、「内面」としては受け取っていない。
 これが奇妙なのは、人間の意思が「感じること」を常に前提としながら動くからです。痛みを感じれば痛みを避けるように意識は変化するし、
美味しいものを食べればまた食べたい、くらいには感じるでしょう。その「感じ」がないのに、痛みを避けるように、美味しいものを食べたい、と
「思えるように」動く人間と言うのは、やはり奇妙には違いありません。本来なら、「感じる」ことそのものが内面を持った人間との差を作るハズ
ですから。
 ただまあ、そんな前提にツッコミ入れても仕方ありません。
 そのとき、その瞬間、ありとあらゆる時空構造を認識する意識がアクセスできる単一の量子情報。
 敢えて言うならまあ、そのへんが解り易い理解だとは思うんですが、結局はコレですよ。
 
「じゃあ、だからそれってなんなのさ」
 
 いわく、それこそが主観的経験である。
 その時に感じるその状態そのもの。
 それは経験ではなく、感覚情報でもなく、「そのとき感じたそれ」と言う、ヘタしたら言葉の詐欺一歩手前の概念です。
 「何も語ってなくね?」とか言われかねません。
 常に一人称的な「感覚」である何か。
 
 あなたは喜んでいる。
 一秒前の喜びの「質」と今の喜びの「質」は同じだろうか。
 喜びAから喜びBまでの距離を測ったとして、その変化を捉えられるでしょうか。
 この場合、「大きな変化」は検知されずに進むでしょう。逆に、「小さな変化」は当人にすら意識されません。
 最初の大きな喜びが色褪せていく瞬間を、あたし達はイチイチ意識しませんからね。
 なら、一気に変化したらどうか、というのは、コレも違います。
 ”意識される”ような「変化」。
 それしか観察可能ではない、と仮定した場合、「微妙な変化」を人間は感じられないということになります。てーか、それこそゾンビでしょう。
 ……まあ、コレが俗に言う揚げ足取りと言う奴ですが、哲学ゾンビ自体が言葉遊びの極みなのでこのままゴリっと続けます。えっと。
 
http://www.youtube.com/watch?v=GIAvATbPCTA
 
 見たことある人は多いと思いますが、いい動画があったのでお借りします。
 一度目で解っちゃった人は申し訳ありませんが、これ、気付かない人もいると思います。
 変化に気付くこと。
 コレが何を意味するかと言えば、まあ、自明ですね。
 あなたのクオリアは「感じて」いたでしょうか。
 
 ……どっちでもない?
 
 いやいやいやいや。
 どっちかですよ。
 どっちかである筈なんですよ。
 もしくはどちらでもいい筈なんですよ。
 
 人間の知覚が「感じる」というのは、情報を受容しているからこそ発生しています。
 網膜の円錐体がこの変化を知覚していなかったというのはワリに合いません。
 
 色の変化に「気付く」。色の変化を「見過ごす」。
 両方に意味があるのが、益体もない論旨ってトコだな……。
 
 確認します。
 クオリアは一人称的性質です。
 「今感じている」という状態そのものです。
 感じただろうか。
 YES、と答えるなら、それは「感じる」ことそのものがあたし達にとって厖大な処理情報の中に溺死させられることを意味します。
 あたし達は秒間ン億のあらゆる視覚情報聴覚情報その他諸々を「感じ」続けていて、その全てを理解している、ということになります。
 えーとそれ何、死ぬの?
 「感じて」はいるでしょうが、「意識しないことを感じる」とは、そういうことです。
 では、「感じ」ながらも「意識しなかった」あなたは、それをどう判断するでしょうか。
 NO、と答えたのなら。
 感じなかった――なぜなら気付かなかったから。気付かなかったということは、「わたしのクオリア」はそこにはなかったのだ。こう言ってみたとし
ます。「感じた」からクオリアが発生した、という説が、この場合は非常に危険になります。どうしてかというと、「気付いた」からクオリアが発生したと
いうのであれば、それこそ哲学ゾンビですら「気付いた=認識した」時はクオリアを持ってしまう――まあ要は、”機能的なクオリア”とでも呼べる状
態が発生してしまうわけです。なにこの時計仕掛けのクオリア。
 「感じること」という無茶苦茶に広い範囲で使われるこの単語は、本来の意味に立ち返ると「本人が内在させる性質」でなければいけないわけなの
で、「感じた」から存在する、というのはアウトでしょう。
 どちらでもなかった、とした場合は、クオリアがなんだったのかそもそも解らない、という状態だったりします。
 何が問題なんでしょうか。
 クオリアが問題なんです。
 ていうかクオリアなんて言葉が問題なんです。
 話してて頭痛がしそうですが、この言葉が指すところこそ奇妙です。意識から毀れた物事を「感じていては」問題ですが、クオリアの定義からする
と、内面を持たない「感じ」があってはいけません。脳測定でどの部分がどう励起していたときに「クオリアを感じた」かを判定できれば、それは一人
称的性質よりも三人称的性質を持った属性に変化するので、「なんか自分にしか解らない概念」ではなくなります。
 
 ……で、こうやって話してて兄貴の話を思い出しました。
 アメリカの陸軍研究所流れだったか、最近DARPAが割と本腰入れて実験してる脳刺激系の超音波があるんですが、これは人為的に脳へ干渉す
ることで「痛み」や「疲れ(ストレス)」を打ち消す効果を期待してます……っても、別に今になって始まった研究じゃなくて、たとえば人間にとって睡眠
は最低どのくらい必要か、って目安を出した時に、「案外必要なくね?」と結論した研究があるんですが、これは「必要なくても」、人間は睡眠が足り
ないことでストレスを感じてしまったり集中力を欠いてしまったりする、という状況をどうにか回避できないか、というところに意味がありました。
 極端なのは痛みです。
 無痛覚者が危険なのは、「痛み」の重要性が欠けている事だ――というのはよく言われることですが、例えば痛みがなければ立っている時に身体
のバランスが致命的に狂っていることに気付かずに骨折してしまったり、骨折してもそれを放置してしまったりする、という致命的な事態が発生しま
す。脳が生存の為に作り出した危険信号が「痛み」である以上、痛覚は本来邪魔者ではありませんでした。……が、歯医者が苦手な人が未だに多
いように、痛みは人間に極度のストレスを強いるし、痛みによって蹲ってしまえば簡単に死ぬような戦場という極限状態も存在します。痛みが本質
的に信号であるのなら、「信号としての役割だけ果たせ」とは言えないのが人間で、どう足掻いてもそれがデフォルトに他なりません。
 けど、想定する必要があります。
 ランボーは短命ですが、ランボーが戦場で果たす効果(敵戦闘要員の殺傷効率)は非常に高いです。痛みを感じなければ、撃たれても身体を庇
う事無く相手を倒すことができます――ということは、それだけ味方の被害を減らせるし、巧くすれば自分の生存率をも跳ね上げることができます。
この研究は、「突貫しないランボー」を作ることが可能だ、ってことではある訳ですね。
 では、と話を戻します。
 これは「クオリア」でしょうか。
 痛みのクオレを切り取ること。
 そう言ってみれば、「感じ」ていないのだからクオリアは存在しない、生きたゾンビを作ることが可能だ、ということになります。
 それでも、「生きて」いる上に、この施術を受けた人は人間に他ならないでしょう。
 だからまあ、「クオリア」が問題だとするのなら、多分、それは「クオリアの範囲」が問題なんじゃないかな、と言う、なんかヤケに長い余談でしたが、
とりあえずはこのへんで。
 
 だから、まあ。
 あたし達は人間であることからは逃れられません。
 クオリアがあろうがなかろうが、ですね。
 
 ええと、で。
 あくまでこれは人間の性能として、の話です。
 効果として言えば、話は別でしょうね。
 
 話の終点を見定めないまま始めたら余談だけでそろそろ時間なのでまとめたくなってきましたが、続きは夜に。
 

559 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/12/23(木) 21:05:52
 
 修っ羅っ、場ぁーっ!
 
 五倍濃度のコーヒーを苦いと感じないなんて……おお……未来に生き始めたなぁあたし。
 ちょっとタキオン粒子制御技術貰ってから過去に帰ってきます。
 すいません眠くて何かヘンなこと言ってますきっと。
 
 それより誤字脱字が酷すぎる……ええと。
 
「その二つは人間と意思の疎通が可能でなくては」
「その二つは人間と意思の疎通が不可能でなくては」
 
 ですね。
 流石に文脈が変質するのはどうなのよあたし。
 他にもそんなのが色々あったり二人称的に上級生宛てだったりそうでない部分が混在してたり、というのはこの際なので見逃してください。
 大晦日前にカオ出せたらまとめて誤りま、……謝ります。
 
 あーと、ちょっと早いですがメリークリスマス。
 サンタも妖怪判定できるかどうか思案するのはどうでしょう。煙突から侵入してくる不審人物って妖怪より怖いですけど。
 

560 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/12/24(金) 20:32:09
 
「あんたは、逃げられない」
 
 とかまあ、ハルキライクに再開しつつ余談2。
 いえその、ほんの少しだけ顔出しさせて頂こうかな、と。
 ほんの少しってのは、ホラ。
 その、ホラ。
 リアじゅ……兄貴はほっといてあたしも出掛ける場所くらいあるんだぁーっ!
 一連はシメ以外どうも余談になりそうなので、適当な独り言だと思って読み流してください。あ、いえ、というか面倒だったら読まなくても。
ご、ごめんなさい。マジごめんなさい。どうでもいいこと並べ立ててごめんなさい。
 
 ……うん。
 今更ヒクツ系キャラ作ってもダメっぽいですね。
 どうせあたしはフィーちゃんとメア姉とカラオケ直行だーッ!
 
>最善領域の霊廟で(上のレスの続き)
 
 それは、あなたにとって大切なものなのだろう。
 
 人間は意識であることから逃れられません。
 同時に、感情からも逃げられません。
 クオリア批判っぽくなっちゃった前のレスに補足すると、人間が意識を立ち上げるとき、そこには常にクオリア(のようなもの)が介在してい
るのは確かだと思います。クリスマスケーキを見て「赤いイチゴの乗ったショートケーキだ」と思うのは、色とか形とかそれぞれ別個の情報
を視覚が捉えて、それを脳が意味付けしてるからです。
 まるで生きているように振る舞うヴォーカンソンの家鴨は、生きている家鴨と変わらないでしょうか。
 「意識してやる」ことで生まれる「感じ」は、あたし達をあたし達たらしめる物語として機能しています。
 
 それでも、意識はいつだって厄介者です。
 
 仮定ですけど――ホント仮定ですけど、あたしがダイエットしようとしてるとします。で、同時に一週間後に提出しなきゃいけない原稿を抱
えてて、その一週間後に試合を控えてるとします。そして、あたしは前提として糖分が齎す効果を知っています。どうするかと言えば、あた
しはきっと原稿仕上げる為に缶コーヒーの二本も飲んで、試合の直前にチョコレート一つは摂取して、ま、ちょっとは反省しつつ運動量増
やすってとこでしょうか。
 この仮定で、あたしはダイエットを決意した時点から二週間後までのタイムスパンで三つの目的を持ったあたしと折り合いを付けてます。
そのどれもにあたしはあたしの理由を見付けようとして、そのうち一つの理由を殺しました。
 そうするしかないから。
 「気分」に流されるのは人間の性能限界です。
 原稿仕上げるのに必要なのはそれこそ気合だったり気力だったりしますが、そんなもんがどこから沸いてくるかと言うと、ひとえに「気分」
だったりします。
 長期的な視野で見ればダイエットの敵になる糖分の摂取が、その場の地獄を乗り越える薬になることもあります。そして、その場を凌がな
ければ「長期的視野」もなにもあったもんじゃない、なんてことはザラにあります。……まあだからって、たとえば遠慮なく部活に遅刻する後
輩の言い訳をイチイチ聞きたいとは思えませんし、それはそれ、というのも解ります。とはいえ、あたし達にできるのは、それを知った上で、
それをどう理解するかだけです。
 ……だってホラ、少なくとも、相手にはそれなりの理由があるってことを前提に置くだけで気分的には多少マシになることはありますから。
 そりゃまあ、許せるかどうかって話とは完全に別ですが、自分を納得させる理由があるだけでもラクにはなります。
 神話や宗教が与えてくれる理由にも似て、あたし達は「気分」を宥める手段に事欠きません。
 
 イシカワさんは言いました。
 
「生活習慣を固定するからトラップを仕掛けられるんだ」
 
 でも普通は固定してた方が面倒がありません。だってホラあたし達は義体換装してませんし。
 ストレスを軽減するという意味で、一般的には生活習慣の固定は有利に働きます。
 
 気分。
 気分が悪いからって死ぬようなことはありません。
 身体の性能が落ちるようなことも基本的にはないです。
 それでも、この不安定な作用は人間と分かち難いです。
 体育祭でリレーのアンカーになったとき、声援があると、「なんとなく頑張らないといけない」気分になります。大将戦で決着が付く試合とか、
前のバンドが巧い具合に盛り上げてくれたハコで演奏する時もそうです。とはいえ、別に声援があったり舞台が盛り上がってたりしても、別
に筋肉量が増大したり演奏能力が引き上げられたりする訳じゃありません。
 歴史を振り返ると、人間がそんな「気分」を操ろうとしてきたのは一目瞭然です。聴衆の意識を扇動する演説、兵士の意識を高揚させる軍
楽隊、景気良くハンガーで鳴らされるメタリカ。山道に不意に置かれた鳥居が誘導する荘厳な気配や、山門が切り取る寺と俗世の境界――
ある状態からある状態へと意識を操作するメソッドは、洋の東西を問わずに生み出され続けていました。
 煙草やコーヒーや紅茶は嗜好品ですが、嗜好品だからって意味がないワケではありません。
 その場のノリ。
 契約をまとめる為にフロアの雰囲気を落ち着いたものにしたり、勉強する為に落ち着いた部屋を作ることには、それなりに意味があります。
人間そのものに気分が効果を与えなくても、気分が駆り立てる人間が及ぼす効果は実体です。
 ちょい前のニュースで、アフガニスタンの米軍基地からピザハットが撤退するって話が上がったんですが(ドミノピザだったかも)、それにつ
いて「兵士の士気が落ちるんじゃない?」って意見を割と見ました。軍人が何言ってんだオラァってハナシではあるんですが、それでも、例え
ば第二次大戦時には「冷たい食事は兵士の士気を下げる」という問題が(ドイツ軍だったかも)起きてたりしたそうです。食事が美味かろうが
不味かろうが暖かろうが冷たかろうが、栄養さえ整っていれば役目は果たせます(厳密には、暖かい食事は効率よく身体を温めてくれるとい
う違いがありますが)。それでも、前線で戦ってた人の回顧録とか読むと、食事の話ってそこかしこで重要っぽく語られてたりするんですよね。
「メシがマズい。逃げたい」「メシが美味かった。頑張ろう」的な。
 その場のノリで人は生きたり死んだりします。
 ジョン・レノンがそうだったように。
 或いは、マザー・テレサがそうだったように。
  
 朝ふと上級生の返答があったのを見て、反射的に「言葉を返そう」と思い立った理由も、焦って文章走らせて誤字ったり重複文が遠慮仮借
なく零れ落ちる理由も、気分が原因です。
 
 白状します。
 あたしは、自分の気分が苦手です。
 
 たとえば文章の構図を考えるなんてのはモロに気分が影響する領域で、落ち込んでるときには落ち込んだ影響がモロに出たりします。
 というか最悪、考えが浮かばなくなったりします。
 そんなものはただの怠惰だ、と言えばそれまでですが、たとえばそれが商品として、或いは作品として提示しなければいけなかったりする
場合、コレは死活問題です。
 なら、どうすれば気分から逃れられるのか。
 悟りの開けた禅僧ですら「悟り続ける」のは困難、というくらいですから、一般人が「同じ気分」でいることは困難を極めます。
 あらゆる気分を受け入れる落ち着きを与えたまえ、と願った所で、そんなギフトを授けてくれる神様は生憎とどの宗教にも存在しません。
 気分。
 音楽聴いたり映画を見たりする、というのは、機械的な効率からはハッキリ言って無駄としか言えませんが、人間は何故か音楽を聴いたり
映画を見たりしてから取り掛かると巧くいくような事柄があったりするから困り物です。娯楽を潤滑油に喩えるのは、だからアリっちゃアリだと
は思うのですが、全ての歯車がこの油に耐性がある訳ではないので、どうにか適切な油を配合できる理論でも見付かりやしないもんかなあ
などと考えてたら、それって1984年だよね、というディストピアな結論に辿り着くのがあたしでした。
 ドラえもんに詳しければあのネコ型ロボットが同じような道具出してるに違いないのに!
 ともあれ、あたし達は無駄を無駄と考えていません――考えられません。
 
 あらゆる無駄を省けたなら、あらゆる「最善」を図れたなら、それは幸福だろう。
 
 その最善が最善であるのなら。
 自明ですが、最善とはある状況が示す仮想目標のことです。
 
 人間にとって、かくも「最善」は測り難いです。
 
 「最善」ということば。
 仮に、あたし達それぞれにとって「最善を図れる装置」が存在したら、とかよく夢想しますが、夢想は夢想であってロクなもんじゃありません。
 自分にとって最善の娯楽は、最善にストレスを解消できる。
 自分にとって最善の栄養は、最善に体調を維持できる。
 自分にとって最善の以下略は、最善に以下略を以下略できる。
 最善は、最善ゆえに唯一解として君臨します。
 違う例ならどうでしょうか。
 友人は、恋人はどうなのか。
 「最善の友人」。
 「最善の恋人」。
 なんかもう全力でなにこれヒドい言葉ではありますし、どこかの国で遺伝子操作やら環境操作でホントにこんなことやりだしたら世界から袋
叩きにされるのは当然です。
 だからまあ、ヒドくはありますが、コレが可能なら人間苦労はしないワケで。
 ある人間の最善が、別の人間の最善を捻り潰す。
 「自分にとっての最善」が、別の誰かにとっての最善である可能性はけして高いものではありません。
 好きな相手を好きなことに理由がない、というのは裏切り者……もとい、リアじ……もとい、兄貴のセリフですが、まあ、実際そうなんでしょう。
その相手しかいない、と考えるのは妄信かもしれませんが、その妄信には当然それなりの理由があります。なんせその当人が獲得できる全
ての情報がその相手こそを最善だと判断するのなら、どんなツッコミも無意味になります。
 相対主義については都合よく話してるかもしれない、って懸念が我乍ら強いのでその話は機会があったら別に回すとして、ともあれ「社会全
体にとっての最善」は割と明確に決まっています。つまり法律だし、倫理です。そこから外れる人間はよってたかって袋叩きにしないと成り立
たないのがあたし達の前提ですね。例えば、プレデターに国籍与える国があったら怖いでしょう。殺人鬼にはそれなりの対処をしないような国
は信頼が置けません。……なので、そんな無茶をやらかす政府があると、国民は武器を取って王様をブチ殺したりしてきました。民を守るべき
王様が不正を働いた場合、民は王を殺す権利を持っていたわけです。神話に限らず。じゃあ、「どこからが殺すべき悪王なのか」というと、これ
は時代に左右されてきたのが実情です。例えば、国家が包みの陰謀がどうのという安易なバッシングはその国家に属してる自分達をも批判す
ることになります。アメリカがいい例だったりするんですが、別にあそこに限ったことじゃありません。治外法権化した刑務所が生まれてしまう
ような土地柄もありますし、国自体が世界から犯罪者認定されてたりする場合だってあります。それじゃそんな国に生きてる人が犯罪者かと
いうと、ンなわけありません。
 それでも。
 「国家」は、個人よりもより良い結果を出せる傾向にはあります。村や街が作られる理由がそうだったように、人が集まることで作業効率を分
担して、信頼を築くことでお互いの身を守ることができます。となるとボスが必要になってくる訳ですが、そのボスがアホなマネをするかしない
か、というのがこの場合の要点でしょう。独裁者だって別に全員が自分のことだけ考えていた訳ではありません。自分を安定させないと周りを
安定させられない、という状況はザラに転がってますし、そうでなくても酷い紛争地帯では「善意の独裁者」がいた方が復興が早く進む事だっ
てあります。
 だけれど、たとえば麻薬を輸出した方が「その国にとっては」有益で、麻薬経済で沢山の人たちが救われる――という状況は存在しています。
たとえばこの場合、麻薬なんぞを輸出される側の国にとっては堪ったもんじゃありません。国民が蝕まれるわ治安は悪化するわ、挙句に麻薬
利権を巡ったマフィアだのチンピラだのがこぞって争い始めるし、これがアメリカなら、先にはCSIな警察内部の内ゲバな展開が待っています。
ああエルロイ。
 だから、力のある国は「より良い」状況を作り出そうと輸出側の国に働き掛けます。国の警察を訓練したり軍事的に援助したり、独裁者が酷い
場合は暗殺したりして国の状態を”最適化”します。
 ドミニカなんかだと、一時期大統領のトルヒーヨ氏(ガルシアマルケスの族長の秋のモデルになった人ですね。今年のノーベル文学賞取った
バルガスリョサのチボの狂宴でも主人公になってます……丁度というかなんというか、翻訳版の発売日は明日。並ぶ場所にはもう並んでます)
が国の半分以上を支配下に置いていた、という狂気じみた時期がありますが、この大統領はインフラが一気に発達させて経済にも貢献した功
労者でした。それでも虐殺をやらかしたり平然と迫害を推し進めたりで、「国の最適」から「自身の最適」へとシフトしたこの大統領は結局暗殺さ
れています。
 彼の存在は、もう誰の最善でもなかったから。
 彼には彼の妥当性があっても、全体の妥当性がそれを許しませんでした。
 たとえば、麻薬が合法の国が存在します。
 たとえば、飲酒が可能な年齢は国によって違ったりします。
 たとえば、マフィアやギャングが半ば暗黙の了解として認められている国があります。
 国は正当性を主張できるししなくてはいけませんが、国が主張できる正義は国の正義でしかなくて、国が課す罰則が「妥当」かは国民が決め
なければなりません。
 人間が選べる「正義」の範囲は、取得できる情報に制限されているから。
 そして、多くの場合は「決める」事すらできなくなっているのが現状です。
 傘娘さんが兄貴に言ってた「善意で舗装されたヘルロード」なんかがコレで、意識もハッキリしてない国家に「好き放題させる」権利を預けると、
憲兵が平然と虐殺をやらかしたり必要もない道路をポンポン作り出したりします。それでも、その正義が有用である限り、あたし達は疑問を疑問
と思いません。
 上級生が言う「わたし達の物語」が、強く語られ続けている限りは。
 語ること。
 語り続けること。
 語れる限り、物語を物語ること。
 「わたし」にとっての最適へ向けて語ること。
 あたし達はどうかと言うと、あたし達は市民として、県民として、道民として、都民として、自分の「環境」である周囲に影響を持っています。最近
だとまあ東京で話題になってるアレとか解り易いですが、石原さんにとっての「最善」と、反対する人にとっての「最善」は全く別のものです。ラプ
ラスの魔を召喚できない人間にはどちらが「最終的に」正しいかなんて解りませんし、コレについて言えば「最終的」がどこを指すのかで話は全
く変わってきます。議論は五百年後の日本がどうなるかを問題にしてるわけではありません。百五十年後に生まれる画家が描いたロボットのイ
ラストが三百年後に日本のアーキテクチャ産業になる企業のメインデザインに採用されるから争ってる訳ではありません。
 ただ、これなんかはさしあたり、「今、ここで急に規制して創作に制限を課すことが本当にプラスなのか」という呼び掛けにはもちろん効果があ
ります――と、例えばあたしはそう考える程度には意識してはいます。
 あらゆる「害」を取り除いてみた所で、別の害が引き起こされる可能性は完全に予測できません。
 石原都知事がハイパーな預言者なら話は別ですが、条例可決がビッグブラザー降臨に直結するだけなのかどうかは解りません。
 が、それが正しい、と主張する事はとりあえずは可能です。とりあえずは。
 より最善を目指して。
 より最善であると信じられる何かを目指して。
 それでも、誰も彼もが「自由」にそれを成してきた訳ではありません。各人が「自由に最善を選択できる」国があったとしたら、恐らくそれは「その
国に参入すること」自体が「自由を選択すること」になると思います。あたし達は自由を使いこなせませんし、多分そうしたいとも思いません。何を
してもいいと言う事は、何をすればいいのか解らないってコトですし。
 国にとって、社会にとって、街にとって、それぞれの最善は自明ではありません。場合によっては過剰な制御が必要とされる場合もあるでしょう。
最近のイスラエルが行き過ぎてると言ってみた所で、当事者でないあたし達がユダヤ人の歴史を鑑みるなんておこがましいとしか言えません。
 それでも、ルールがルールだから、と黙認するより、ルールについてのルールを語り続けることに価値はあります。
 
 あたしは自分の中で移ろう気分が好きじゃありません。
 が。
 こうしてあたしが何某かを語るのは、あたしにとって、あたしの「気分」が意味を見い出してるからでしょう。
 
 あらゆる無駄を省けたなら、あらゆる「最善」を図れたなら、それは幸福だろう。
 それは最善だろうか。
 あたし達は栄養価の無駄に高いチョコレートドリンクを啜って、示唆のなさそうなハリウッド映画に一喜一憂します。他愛ない馬鹿話で笑い合い
ますし、それがあたし達にとって揺るぎない価値であることには疑問の余地がありません。
 
 あたし達の「気分」も、国家の「気分」も、最善ではいられないかもしれません。
 それでも、気分と違って連ねられた言葉は、綴られた信念は揺らぎません。
 あたし達が言葉を重ねることで穿たれた意味の石碑。
 時々それを振り返ることで、あたし達はそれでも最善のような最善に歩いていこうとします。
 
 明るい方へ。
 日向の方へ歩いていく為に。
 
 あなたの、
 あなた達の。
 その最善に最善の幸いあれ。
 
 
 
 っとと。
 割とタイムオーヴァー。
 

561 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/12/26(日) 18:01:27
 
 はい先生!
 空飛ぶスパゲッティモンスターとかどうでしょう!
 
 ごめんなさい冗談です。
 自覚的なパロディがパロディとして敷衍する、ってタイプはやっぱアウトでしょうし。
 ラインとしちゃUMA分類の前後ってとこなんでしょうか……あ、やばい。なんか最近全然知らない。
 でも、あたしも結構コレ雑な認識してるなぁ。
 都市伝説のラインって、単に妖怪の発生理由を現代に入れ替えただけじゃないし。
 妖怪と都市伝説の共通点だと、発生理由が不在(不明)ってアバウトな理解でいいとは思ったけど。
 
■変遷
 
近世前後
・妖怪”変化”について
1.権化=神仏が人間の前に姿を現す為のカタチ(ヒンドゥーだとシヴァとヴィシュヌの例とか)
2.妖怪”変化”=1.以外の怪異
3.神道と仏教の影響下にある性質上、神秘的な事象は良い悪いの両極に分かれる=「善性の不思議では
ないものは妖怪とされる」(なので神隠し=「天狗の仕業じゃ!」)
 
・妖怪、幽霊、化け物に区別なく、不思議なことは怪異(漠然とした)としての分類
・あと名称の定義は度忘れしてます(い、痛い……)
 
江戸〜明治(に、入るまで)
・化物画の隆盛
・総称としての「化物」の発生=江戸前後(コレ以前はそれぞれの「妖怪」の固有名詞のみがあるか、または
漠然と怪異として扱われていた(はず))
・妖怪=化物の呼び変えの内の「あくまでその一つ」。
・怪異=本来は「怪しいこと」。幽霊や化物を特定して指すものではない。
・もののけ=元来は祟りが起こす障り。
 
明治
・明治政府の俗信弾圧と啓蒙主義の敷衍
・世間では?
・啓蒙主義の全盛で迷信が否定され始める(日常と異界の区分が明確化され始める)
・井上円了の怪異否定運動
1.円了式定義(否定するべきオカルト=対象は明治以前)
1a.世間では?=円了の定義とは違い、妖怪=旧弊的な制度への諧謔を含めた、「良い意味ではない」呼称
として浸透(政界の妖怪、のような)。「妖怪」の意味が「化物」のそれとして認知され始める
1b.aの理由から、化物のキャラクター化が進行
2.例外としての幽霊の存在
2a.円了解釈=否定すべきオカルト(「キャラ」として”語るまでもない”妖怪は省かれる=「否定されるべき非
現実的な存在」として認識されていたのは、江戸時代でも幽霊であって妖怪ではない)
2b.幽霊は「人間の霊魂」という性質上、妖怪変化の類と違ってスピリチュアリズムなんかと迎合しながら概念
として生き延び易かった(現代の心霊写真とかの起源っぽく)
2c.「心霊現象」/近代的解釈可能な個人の「霊」)≠怨霊・祖霊(近代以前の)であったのが、この時期に境界
を喪失し始める
3.円了に「定義」されたことで、バラバラだった怪異のカテゴリが明確化=怪異の「語り直し」が発生
4.3によって定義されることで、妖怪譚なども語られるようになる(現代の都市伝説とほぼ同列に河童や天狗と
の遭遇が語られる事もあった=この時点では「妖怪」定義は虚構と実在の境界上)
・泉鏡花たちの語りが妖怪譚を「怪談」へと昇華
 
大正〜昭和
・啓蒙主義の「後」で、”怪異なるコト”が常識の外へと追放されたのが前提
・柳田國男
・柳田解釈=恐れられる怪異としての妖怪
・民俗的な分類可能なモノゴト=場所と関係する風俗としての「妖怪」定義の発生(柳田國男)
 
昭和〜平成
・水木しげるの登場
・水木しげるによるキャラクターとして括られた妖怪認識(ほぼ現在) 
 
■妖怪と都市伝説
 
・現代の語る「妖怪」そのものは江戸後期に成立したものに過ぎない(それ以前は『妖怪』ではない)
↑キャラクター化した妖怪(江戸→現代に掛けての具象化)
↑元来不思議な事象=コトであったものが特定の名で明示されること=モノとして
↑石燕の作り上げた妖怪の「枠組み」は固有名詞を持つ「キャラ」として妖怪を括り込むこと
↑水木しげるのそれも同上
↑形として具体化されうるもの=妖怪(「化物」としての)の定義(の一つ)
 
・「妖怪として認識される」こと
↑属性の蒐集が巷間に昇ることで作られていく共同幻想
↑かつて(江戸よりも以前=通俗認識が不在の時代)の怪異は現象に付随する理由付け(雷は祟りであり、雷
獣の声でもある)だったのが、時代の変化で個人個人の認識する視点に変化→今の怪異認識と当時の怪異の
認識はほぼ別物(「噂」でいい現代と「理由」でなければならないかつての差=啓蒙に殺害された怪異)
↑当時は「そう認識する必要があった」=平安時代の人間”だから”怪異を本当に信じていたわけではない
↑現代で「新しく」妖怪は生まれ得るか?
↑「〜という記述が存在する」という文脈でなら恐らく可能(?)。ただし、「新しい妖怪」ではありえない。資料の
存在が「コト」としての妖怪を作り出すことは不可能ではない
 
・コンテクスト上の妖怪と「妖怪」の差
↑現代では通常、後者の意味で使われるのが圧倒的多数。古く、風俗的な「キャラ」としての妖怪。前者の文脈
では「コト」としての妖怪(伝承)が対象になる→「化物」としてのコンテクストから捉えられる妖怪
↑「キャラクター」=モノ的性質が強い妖怪はコトでありながらモノとしての性質を強く有する(天狗、鬼、山姥、
狐、狸、その他メジャー「妖怪」。メディアの恩恵で言えばぬらりひょんとか朱の盆)
↑八岐大蛇は”妖怪”か?
↑神話の文脈に位置付けられる霊威の象徴でありつつ、「事象」でもある=「神話」的性質の例外性。伊吹童子
も同じく
 
・背景に存在の証明を担保するコンテクストが存在するか否か
↑それぞれの「コト」である怪異が「モノ」として分類される過程
↑特徴的な「様相」を切り取ることでキャラとして「モノ」的な妖怪となりうる(塗り壁、子泣き爺)
↑キャラとしての「妖怪であること」は個人に設定可能でも、通俗的でない「妖怪」である為には共同幻想に保証
される文脈が必要
 
・都市伝説
↑「現代の怪異」である(?)
↑共同幻想解体後に認識された怪異=口裂け女、花子さん、テケテケ他
↑風俗と密着する必要がない=土着的な要素が無在→郊外的な妖怪
↑「〜である」とする文脈が自然発生的に生まれることが必要(噂話の「創作者」が存在しては駄目)
↑「〜トンネルの幽霊」などは「幽霊」として分類されるべきか
 
・共同幻想の不在
↑情報伝達速度の加速(無根拠な噂の流通とその並列化の高速化)
 
 ……アバウトだけどこんな感じなんでしょうか。
 思い付いた時に語っとかないとそのまま終わりそうな気がしたのでメモとしてガガっと。
 でもやっぱり都市伝説は感覚的な認識だなあ。
 噂を意図的に流して都市伝説に、みたいな話はフィクションでもかなり見るんだけど。
 
 裏付けの所在、というか、土着的でないことが結構自分内定義になってる気がします。
 ただこれだと、妖怪にしても民話、説話の起源は探れない=伝承がどの時点から「本当に語られていたか」を
記録する手段はない、というのは大きいですね。安易に「妖怪だ」と言ってはいけないというか。
 というか「妖怪」自体が日本に特有の文化だから、でしょうか。
 
 途中まで書いてて義姉上に言われたキャラ認識がかなりオーヴァーラップしました。
 現代の妖怪は個人が認識するものだ! みたいな。
 
 攻殻SACの笑い男が丁度正に「現代の妖怪」みたいなもんだった気がします。
 創作内創作だけど。
 少佐は現代の鬼太郎。ええとほら、マトリクスの向こう側ヴァージョンとか。
 

562 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/12/26(日) 18:09:32
 
 あ。
 
・江戸時代でも幽霊であって妖怪ではない
・江戸時代でも妖怪であって幽霊ではない
 
 これ、逆でした。
 幽霊は「人間の死後」として位置付けられるせいで特別だ、というか。
 しっかし、つくづく、なんでもかんでも「モンスター」で片付けられる風土じゃないですね。
 妖怪人気の再沸騰は風土の見直しだー、とかいうとものすごく牽強付会でヤになりそうですけど。
 

563 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/12/26(日) 21:34:29
 
 あ……クトゥルフは意図的に外しました。
 流れとして入れたかったんですけど、スパゲッティモンスターと同じなんですよね。意味合い的に。
 創作として自分達を創作の中に閉じ込めるっつーハコニワ遊びを可能にしてる点で(書いている人
間は旧支配者に操られているのだ!)、上級生じゃないけど、土壌自体のメタ化を可能にする凄い場
でもあると思いますが。
 実際、創作から飛び出した共同幻想的創作としてはアレに相当するもんが殆ど思い浮かばないの
も確かなんですが……ああ、柳生シリーズがありましたね。
 荒山十兵衛ならニャルラトホテプも一刀両断(断定)。
 むしろどんな経過で旧支配者たちが唐竹で真っ二つにされていくのか気になります(断定)。
 でもなんつーか、妖怪がシェアード世界と共通、ってのはスゴい解り易い気がします。
 その意味じゃそっちの認識も「妖怪」ってシェアードの一世界観と言えるかもしんないですね。
 
 一応、「神話」と「伝説」が明確に区別されるように、妖怪と神様も一応は区別される、という定義くら
いはあるかもしれませんね。それこそこれが「由来の話」になったりするんですが。鬼そのものはア
バウトに「鬼」というキャラクターだけど、酒呑童子は八岐大蛇からも由来引けるような背景持ちです
し、これが河童だったら「各地で伝承に残る河童のようなもの」を全部ひっくるめて「恐らくここからこ
こまでの属性を持った怪異は河童」のような奇妙な生物学然とした分類があったりするワケで。個体
の誤差を許容できる範囲、みたいなもんですか。
 ちなみに、あらゆる解釈を許さないけど解釈されるしかなかったのはあたし達カトリックの神様です
かね。
 
>括り込み
 
 「妖怪」って言葉を迂闊に使うとマズいのはそれを研究とかで公の場に持ち出した場合だけなんで、
普段はフツーにアバウトでいいと思いますよ。
 でもメガテン好きなんだ。へー。え……えぇ……?
 荒木先生ファンじゃなくてそっちだったんですか……。
 
 水木大センセは、ぶっちゃけあの人とんでもないですよ。
 同時代にあんな怪異……もとい、魁偉な創造力を持った人間がいるのが既に狂気の沙汰です。
 流石に激動の昭和を生き抜いた創作者はハンパねぇ……。
 ……ていうか、日本人の「妖怪」って文化そのものが既に水木しげるを抜きにして語ることができ
ない、というのが凄まじさを物語ってるかと。関連パンフに載るデザインから論文に載せるイラスト
に至るまで水木しげるの呪縛から逃れられたモノは皆無ですし。妖怪大戦争もそうでしたね。
 画力からデザインの構築からイメージの投影力から、完全に図抜けてるな、と。
 

564 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/12/26(日) 22:16:02
 
 アリスぁ。
 
 とでも兄貴の代わりに言っとけばいいんでしょうか。
 いやでも別に兄貴は関係ないかなあ……メガテニストっつーには浅そうだし。本気のファンには特別な
愛着があるキャラなんでしょうけれど。
 初期メガテンは世界観見るだけでもガチでサイバーパンク一直線なので、好きな人は物凄い好きなん
じゃないかと思います。
 
「ペルソナとか……そんなもんは知らねえよ……?」
 
 とか、初期ファンの方に虚ろな瞳で言われた理由が少し解った気がしました。そのままTALK続けたら
会話ステータスBADで戦闘突入だったのかもしれません。
 っても、「初期(真以前)しか認めない」「真までは認める」って、シリーズの展開考えると相対的にどっ
ちもハードユーザーとしか思えないんですが。ライドウとか世界観面白かったんだけどなあ……。ゴウ
トさんがすげー好きです。猫。
 まあ、あたしは天使と悪魔がモチーフに据えられた大戦争っつーだけで萌えますけどね。
 ミルトンのルシ様ファンは魔王と一緒に戦えるってだけで感激でしょうよ。
 あとICBMとかクーデターとかどう見てもモチーフが某作家とか凄いアングラでいいです。
 

565 名前:名無し客:2010/12/26(日) 22:26:58
アングラでしゅ

566 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/12/26(日) 22:30:13
 
 体感温度が下がった……ただでさえ寒いのに……。
 どうしてくれるんですか!
 責任取って毛皮の一つも置いてってください! 無理ならその皮剥いでくれるっ!
 

567 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/12/26(日) 23:14:28
 
 伝説の〜と続けられるとスネークしか思い浮かばないニワカがいた。
 なんのことはなく、それはつまりいつも通りにあたしだった。
 とか某先輩ライクに言ってみましたが。
 
 そして、ふとMGSがギャルゲーだったらという凄いダメな発想が浮かんだあたしは本気でダメかもしれません。
 何故か舞台は学園。ヒロインは義理の父(ソリッド)、義理の小父(リキッド)、義理の兄(雷電)、校長(実は父と
小父の兄弟とかストーリー上で展開される)、担任(オセロット)。あと化学教師(オタコン)。展開に困った時は大
佐(携帯搭載の占いソフト)に連絡だ!
 まあ、そんなもん誰得かというとあたし得でしかないのですが。
 
「俺はこの機会をずっと待っていた!」
 
 とか叫ぶ担任とか、新時代の萌えキャラのような。
 ていうか良く考えるとギャルゲーとか言わないのかもしれません。
 でも大塚さんの声が始終聞き通しにできるってだけで至福って気もします。
 

568 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2010/12/31(金) 20:15:39
 
 良いお年を!
 細々したのは、また日を改めて。
 
 思えば名無しさん方、他の方、皆さんには色々とレス頂いてなんかこの一連のスレも、よくまあこれだけ続
いたもんだったなあ、と思ってます。
 義姉上、新聞屋さん、上級生と傘娘さんには特に今年なんか色々お世話になったりご迷惑お掛けしたりで
もうちょい言葉を尽くすべきだと思うけど、言葉を尽くすよりは言葉を選ぶことで返答とさせて頂きます。
 
 ありがとうございました。
 
 それでは、良い信念……善い新年をお迎え下さい。
 

569 名前:名無し客:2011/01/01(土) 11:04:43
俺の新年がどこに行ったか知んねん?

570 名前:クレア・クランツ ◆BAAL1gDAnE :2011/01/01(土) 11:35:40
 
 飲み過ぎて玄関前のカドマツによっかかりながら、人が目の前通る度に胸を掻き毟るように突き入れる仕草をしながら
「ヤツが来ない内に……この俺の心臓を……この深淵核珠(ダーク・フォートレス)受け取ってくれ……頼む……!」とか
ウワ言漏らしてましたよ。
 
 早く行ってあげるんだ。
 ここはわたしが抑えておくから。
 

571 名前:クレア・クランツ ◆BAAL1gDAnE :2011/01/01(土) 11:40:09
 
「”から”、”から”なんて……どこかの知事さんみたいなこと言ってますねわたし。ふっ、お酒周り気味とはいえ
新年一発目からこんな文章を――ぅづっ!?」
「新年一発目のレスがコレって、終わるスレにしてもヒドすぎやしないか」
「ん……いやまったく。クレア、きみ、ちゃんと自覚はしてる?」
「じ、自覚……? いえ、というか……え……? 何この転がってる門松……そしてこの頭痛……まるでこの鈍
器というにも生易しいオブジェがわたしの後頭部に激突したような……姉が平然とそれをやらかしたような……」
「明けましておめでとう。景気良くもう少し強めにやった方が良かったかね」
「ああ、(頭部が)開けましておめでとうってワケだね」
「ちょ」
 

572 名前:名無し客:2011/01/01(土) 13:50:12
あけましておめでとう。
エンドレスクリスマスも2年目に突入しましたね。
エンドレスなのに2年と数えるのはおかしいが、とにかく2年くらいだ……。

573 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/01/01(土) 13:59:11
 
 ワザリングハイツとドラゴンランドとディヴァインファイアとドミネを忘れている……。
 ここんとこメロスピはチェック入れてなかったのでマズかったっすね。
 今のアングラはオススメし辛いし。
 
 てーか、あたしはあたしで未だに初音ミク周りと同人音楽にサッパリ手ぇ付けられず終いだし、日本の
音楽聴きとしても随分片手落ちかもしれません。調べるにしても数多すぎ。
 
 後は録画した紅白と諸番組を見直しましたが、やっぱりSMAP最強です。
 聴いてた理由なんかはアルバムからしてバックミュージシャンが洒落にならないくらいキラキラだった
からですが、気付いたらこの人たちそのものにハマってました。
 ジャニーズの系譜とかサッパリだけどな!
 あとあたし内部にヤマト補正があるかもしれま……あ、別にないか。
 
 去年の映画はロビンと第九地区でキマリです。
 今年一発目はKICK-ASSで。
 
>>572
 
 基本的にそれ終わってんですよ。
 貼ってないだけでな!
 エンドレスではないのだ!
 
 とりあえず今日のあたしは丼に入れた子ウサギの上に子猫を積み重ねる作業で忙しいッ!
 これをyoutubeにアップして猫好きのアメリカ人どもを新年一発目から萌え殺してくれる……。
 
 ……あー、ていうか二時からNHK見ろって言われてたんだっけ。チェックしてみようかな。
 

574 名前:名無し客:2011/01/01(土) 20:12:07
新年祝いにクレアさんがチョップトップデビューと聞いて

575 名前:クレア・クランツ ◆BAAL1gDAnE :2011/01/07(金) 19:05:56
 
「新年のっけからわたしが酷い扱いを受けている……助けて塁さん……ここは魔界……」
「虫がなんか言ってるよマリア。やっちゃおうぜ」
「今あんたは姉として割と最低気味の発言をした!」
「冗談に決まってるじゃないか。スキンシップ一つにそこまで言われるんじゃ、はぁ、僕は姉妹のスキンシップをお終いにしなきゃいけないな」
「洒落のつもりだったらわたしはルーツィアのセンスを一から見直すことになりそうだよ……くぅ……! この際! この新年だから言うけど!」
「もう七日だけど聞こう。なんだい?」
「ボケとツッコミの過激化に乗った結果こそが今のお笑い界をカオスに叩き込んだと思いませんか」
「……唐突にラディカルすぎるというか……そういうのはちょっと……」
「えちょ、マジ引き!? いえいえいえ、違くて! だってそうでしょう!? やすしきよしを例に挙げるまでもなく、お笑いにはお笑いの伝統があって
ですね、そのコードを無視した結果がツッコミの加速ですよ。ド突き漫才の果てに到来したのは――見てください、もはやシュールさだけを追求せん
がための荒野! 叩けば笑うとか子供じゃないから! ありえないから! 可能性で世界を飽和させた結果が親父殿とわたし達の最終戦争だった
のを忘れましたか!?」
「今、サラッと自分の扱いを宇宙の起源にまで延長したな……」
「つ、ツッコミにはわたしの痛みなんて解らない! リアル死にする立場になってください!」
「え。いや別に世間の漫才はボクたちほどやらないから」
「あんたはあんたで自分の最悪さを認めたよね今!」
「この世に笑いなんてメソッドが存在したことを恨むんだね」
「誰だ責任者出て来い!」
「いやまあ言ってみればボクたちなんだけどさ」
「そうだった!」
「だからきみはボクらの妹に作られたことを恨むといい」
「マジメにルーツィアは悪役発言しか似合ってきてないのを考えた方がいいと思うの……そうだ日本に行こう。塁さんに慰めて貰おう。一月らしく着物
姿でデートに誘ってみよう。そうしよう。もうそれしかない! こんな審問局にいられるか!」
「まるで審問局が魔界みたいな言い振りだが」
「違うとでも!?」
「ふむ……イル、イルね。だけど――ああ、彼が住んでいる町だがね」
「なんですか」
「実は日本でも特殊な場所でね」
「へえ……ああ、キョートみたいな? 霊障が凄いとか。」
「ああ、というか」
 
「ガイドを雇わないと死ぬぜ」
「何それ!? 日本でしょう!?」
「日本だが……いやね、案外と知られてないんだが、あそこは198×年に東京の新宿……いやさ<新宿>と同時に魔震の影響を蒙った場所で……」
「なんか言い出した……」
「コンビニにレーザーガンを売ってるような町に大切な妹を送り込むのは気が引けるというか……」
「コンビニにレーザーガンを売ってるような町が世界に存在してて取り上げられもしないのがわたしは驚きですよ」
「独立行政区でね。町の各所に設置されたゲートがメディアの立ち入りを厳しく監視している」
「いえ……なに。吸血鬼とかサイボーグが平然と町を闊歩してる訳ですか。小型核爆弾が露天に売られてたりとかするっての」
「ああ、魔道区に売られてたね」
「どこからツッコミ入れたらいいか教えて下さい」
「安心したまえ。ボクが過去をちょちょいと改変すればツッコミどころなんざ設定段階から消え失せる」
「設定とか言わないでくださいよ!」
「住民は自衛用の武器を持ち歩くのがデフォルトだよ」
「いつからこの世界は菊地ワールドに!?」
「一般住人が音速移動なんてデフォだよデフォ」
「助けてせつらさん!」
 

576 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/01/07(金) 19:13:21
 
「……今、すげー不穏な気配を感じました」
「不穏?」
「いえ、こう……あたし達の根底を揺るがされると言うか……むしろ曖昧だった世界観を強引に固めようという無茶な世界の意思が働いたような……
未来が過去を固定させようという意思をというか……」
「ヤだなぁミハル姉さん、そんなボルヘスじゃないんだから」
「で、ですよね」
「ところでミハル姉さん、軌道エレベーター下の露天で買ったこの新作ペン型爆弾をどう思う? 半径一キロを焦土に変える瘴気封入の新型だぜ」
「あなたの今の発言のたかが一文に存在しちゃいけない単語が三つ以上転がってた気がします」
「ワイバーンの骨で作った容器の中に密閉した二種類のカプセルが封印した瘴気を同じタイミングで解放することで、こいつは爆発的な勢いで……
ええとまあ反物質爆弾」
「あんた最後のほう面倒そうになに言い捨てた!」
「え、いや、説明とか別にいいかなって。七面ど……難解で」
「設定くらいちゃんと語ろうよ……」
「ん? だって、物理法則外の法則設定とか語り出すともう面倒だし――それをやるなら、ハナっから菊池先生くらいの奇想で攻めなきゃあだぜ」
「この世界にそんな奇想が必要だったのは初めて知った……」
「ああ、メアリ姉さんがこないだ下校中に現れた吸血鬼の一団を一人で殲滅したそうだよ。日本刀で」
「うん。それはなんていうか今でもやりそうで怖い」
「なにせ封印されていた宿儺神の影響でこの一体は瘴気が強いからね……吸血鬼には相性がいいんだろうな」
「設定に順応しようとしないで下さい」
「ウチもそろそろマンサーチャーでも始めようか。塁DSMセンターとか」
「いやだから……その……ええと……うん、もうなんかそれでもいいや……」
 

577 名前:名無し客:2011/01/07(金) 22:55:27
>>575-576
いやぁ…
「怪物と戦う者は、その過程で自分自身も怪物(ry)」
なんて一節を思い出しますねぇ…。

578 名前:名無し客:2011/01/07(金) 23:04:33
妖糸使いポジの兄貴…死屍累々ですね(せんべい屋的な意味で

579 名前:クレア・クランツ ◆BAAL1gDAnE :2011/01/07(金) 23:23:37
>>577
 
「深淵過ぎてどうしようですよ」
「深淵は深淵だが」
 
「濃度の問題だよ」
「濃度……?」
「クリス・ワトソンを聴いた事は?」
「え? いえ」
「ジョン・ケージは好き?」
「音楽としてはノーです」
「じゃあダメだな……えーと、つまり、あらゆる可能性が飽和した世界には深淵なんて消え失せるってこと。神々しさも同時にね。
闇があるから光は主張されるんだよ。アウグスティヌスが否定してからこっち、ボクらは自己矛盾を教義のデコレーションで覆い
尽くしちゃったけどね。解り易く言おうか? グローバル経済って誰にとってのグローバル、とか、ね」
「一つの可能性を無限の可能性が塗り潰す、でしたっけ。誰か言ってましたよね、これ」
「親父殿だよ」
「……納得」
「あのヒトにとっちゃ、自分の在り方ですら喜劇の幕間でしかなかった訳だからな――ああ、これはボクらも同じか」
「姉さん」
「……ん?」
「わたし達って、どこを覗き込んで、どこに落ちるんでしょう」
「ふむ」
 
「……どこに落ちたい?」
「明るい所へ」
「笑えるね」
「笑ってくださいよ」
 

580 名前:クレア・クランツ ◆BAAL1gDAnE :2011/01/07(金) 23:31:45
>>578
 
「少女が部屋に足を踏み入れるや、空間はそれ以前と様相を変えた。物理的に何かの変化があったのではない。調度品も、ランプが明かりを
落とす絨毯も、テラスから差す月光もそのままである。それでも――見よ、一目瞭然であろう。それまでと変わらず天の座に侍る君主であった
月は輝きを欠いた銀の丸盆と成り果て、差し込む月光はおずおずと主である筈の天上の銀円ではなく少女こそを讃えている」
「え……あのちょっとルーツィア、何言い出して」
「が、その月光とてテラスからランプの光が照らす場へと離れようとする少女の歩みを阻もうとはしない。ランプの粗野な光は自身の領域に歩
み寄る姫君を庇うように月光を跳ね付けるのだ。或いは、それは――そうすることで月光が女神(ルナ)の癇気に触れることを避けたかのようだ。
少女の歩みに合わせて冷えた夜気が濃密に凝り、天鵞絨の布のように重みを持って光を絡め取って行く。そこが世界の中心に一つだけ据え
られた劇場の舞台でもあるかのように――」
「……マリア。なんかその、ルーツィアが、じゃなくて、ルーツィアの頭が大変、大変なことに」
「と、クレアは言った。魔的とも言えるルーツィアの美貌――否、魔貌を目の当たりにして尚も眼光を緩めずにいられるのは、血を分けずとも量
子的性質を次元の一つで同じくする姉妹であるが故の共時性からか――しかしそれは、神の美術館に囚われた凡俗の芸術家が天上の美に
浴し続けることで抱いた歪んだ嫉妬心にも似て、さながら溶けた蝋のように粘ついた視線を……」
「おぃぃぃいいいッ!?」
「なんだね煩い。まだ五キロバイトほど地の文描写が続くんだ。会話しかないこの形式だと口で言うしかないだろう」
「口で言う必要がないから地の文がこの形式ではないんですよ!」
「狼狽は濁った嫉妬から漏れたものか。ああ、だが悲しいかな、その滑稽劇じみた罵言すらもルーツィアの美を相対的に飾るものでしか……」
「ちょ、マジ黙らせますよ!? 地の文でヒトの感情語るとか何事!? 基礎! もうちょっと基礎を大事にですねえ!」
「きみの心情を表現したらこんなものかと」
「何それ! 何それっていうか考えてみたらわたしどころか擬人化対象まで心情漏らさせてませんか!」
「おいおい、そこは比喩表現だろう。月だってボクには傅くさ。月光も恥らうね」
「月光が十歳そこそこのその外見に恥らうんですか……?」
「月光はロリコンなんだよ」
「もうさり気なく色々冒涜してないですか」
「ともあれきみの素直な感情かと」
「いえ……その、ブッ……殺、……い、いえ、わたしとしたことが正月明けからこんな……大人気な……、」
「何故姉妹でこれほどに違うのか――だが、姉との共通点を探せば探すほどに絶望は深まるのだ。わななく唇で姉を詰問したクレアは、皮肉
げに唇を歪める姉を目の当たりにする。――ああ、だが、姉の所作にあってはその美からは遠ざかって然るべき動作までもが美しいのだ。微
かなりとも自分が見目麗しいと思っていた諸人は残らず自身を恥じて隠棲するか、首を掻き切るか、はたまた二度と鏡を見ることを拒否する
か――だが妹であるからにはそれも出来ぬ。クレアは、」
「……ああああぁぁああ黙示録ッ! ちょっと表出ろ姉貴ィ! マジで今すぐ二千体ほど神様バラ撒いてくれます! ハッピーニューイヤー!
アポカリプスなう! ちょっとイタリアごとあんた壊滅させてから2011初ツイート入れますね!」
「おいおいおいおい、身の程を弁えたまえよ妹君――なにしろステータスに違いがありすぎて相手になりやしないんだからな!」
「ていうか」
 
「アンタらそろそろ黙らないと剣客商売のDVD見せてやんないけどいいかね」
「……」
「……」
「で、返事は」
「うん」
「うん」
「ごめんなさいはどうした」
「ごめんボクが悪かった」
「同文ですが色々すいません姉上」
 

581 名前:名無し客:2011/01/08(土) 19:38:29
言ったもん勝ちってことですねわかります。

582 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/01/11(火) 22:27:07
 
 言ったもん勝ち。
 そう、それは可能性を現出せしめること……。
 
 それで思い出したけど(なぜ)SNS映画にレズナー兄ィがサントラ提供してるので聴きましょう。
 映画見なくてもいいから!
 
 ということで。
 いやということで違うけど。
 なんか正月からダンボール詰めの本とCDが送られてくるカタギとは距離を置いた正月でした。フィーちゃんと
あたしと兄貴の分。
 なんかもう人様には見せられねー……あたしの分担はほぼデスメタルとブラックメタルだったがな! タロット
とローソク入りの限定盤とかマジ燃えるから! 理解とかされたいと思ってないから!
 
 まあ年明けで初っ端はTIMES OF GRACEが控えてるのでチェック……してみてもいいかも。
 ニューロシスじゃないけどな!
 あ、えと、ごめんなさい解り辛いネタで。
 
http://www.youtube.com/watch?v=Wva9JwNpx5g
 
 最近のKsEのストレートなメタルを滑りつつメタルコアに仕立ててる路線を考えると、大分初期に近い印象の
ニュースクールなメタルコアに(この言葉もおかしいですが)なってます。ジェシーのヴォーカルが相変わらず
タフガイ気取りとは違う妙な儚さに溢れてるのが嬉しいですが、ハリウッドライクなヘヴィロック路線からKsEが
逃れ切れてないのを考えると、その差は結構出てるんじゃないかなと。というか、バイオ2=KsEなダーティで
サントラ向きの重さを持った音、とは違うんですよね。当然ながら2ndの頃よりも遥かに音響的なアプローチも
巧くなってるし、緩急の付け方は職人技な風合いすら持ってますが、別にそれがウザい展開に繋がってない
のが心地良いというか。
 ……。
 えと。
 あとほら、やっぱりジェシー帰ってきたじゃん?
 この牧師ヴォーカル素敵じゃないです?
 ……。
 OHP見る限りアダムがパート構成もギターもベースもドラムもやってるっぽいし?
 1stの頃のリフとか復活させてるし?
 ……。
 ええと。
 えーと。
 
 えーとごめんなさい。
 単純にこのスポーティだったり荘厳っぽかったりする雰囲気とストレート過ぎる歌詞に惚れただけです。
 とりあえず限定盤ゲットしてきます。
 
 信者と呼ぶなら呼べ!
 あたしは一向に構わんッ!
 
 
 
 あと二月はダケアワがレーベル変えたので久し振りに日本盤出ます。
 SOIWORKからウィッチャーズ参加らしいのであたし共々信者共はチェックだ!
 ……COBはどうしようかなー……。
 

583 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/01/11(火) 22:42:59
 
 語っとける内にまあ色々と。
 
>妖怪とか
 
 考えてみれば、日本の妖怪文化は本当に特殊だったんだとは思います。
 なんでって、誰が誰か解るような怪物ばかりなんですから。
 そりゃ西洋でもケルピーだのウォーターリーパーだのは妖精としても特殊なカタチで描かれてますが(馬だの
羽付きカエルだの)、それは妖精ってカテゴリが馬鹿みたいに広い輪だからで、フツーに考えたら両方ともモン
スターの一種でしかありません。というか、妖精はまあモンスターなんですけど、一般にイメージされるピーター
パンだのオベロンだのティターニアだのが見目麗しい(とは限らないけど)男女の姿である事は、それが『特定
の何か』を指すのが難しいってことです。
 オベロンやティターニアの『属性』は地域や伝承のコンテクストに下支えされて成立してますが、そうでないと
その外見は「妖精たち」として分類されるしかありません。
 あたし達の文化が紡ぎ続けたパスティーシュ。
 それが「今、語られること」です。
 
 まずもってみれば、悪魔でさえ特殊でした。
 なんで悪魔は「今の悪魔」の姿として平然と受け入れられているのか、みたいな。
 
 地獄の辞典の功罪は、間違いなくベルゼブブの挿絵だったと思ってます。本文とかではなくて。メガテンのア
レもプランシーのこの本の挿絵のまんまだし、大半の日本人……どころかベルゼブブを知ってる世界中の人間
の半分以上は失楽園の執政ライクな男性像ではなくて「デカい蝿」として認識してるんではないでしょうか。
 ベルゼブブ。
 もしかしなくても、今のメディア展開だとアザゼルよりもネフィリムよりもメジャーなこの悪魔は、”原典”ではン
な重要な位置を占めてません。この場合の原典、と言うと、つまりは物理的な実体を持っていた(と考えられる)
宗教で、サタンの呼び変えだったりご存知の通りバアルの蔑称だったりで、要は「異教の神」を指す一形態でし
かありませんでした(エノク書には記述はなかった――ハズなんですが、記述されてたとかって記述も偶に見る
んですよね。……あったっけ?)。
 

584 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/01/11(火) 22:50:14
 
「話をしよう。
 
 あれは今から二千七百ヨブ記の話……いや、三千四百年前だったか。
 ……まぁいい。
 私にとってはつい四百年前パラダイス・ロストの出来事だが――。
 
 君達にとっては――たぶん、千四百年前神曲の出来事だ」
 
 ネタとか抜きに面白そうなゲームだったのですが、それはそれとして、ルシファー御大が出てるとあれば何かしら関連
の話の一つでも乗ってはおきたいところです。
 
 ルシファー。
 ルシフェル。
 王よ。
 曙光を引いて地獄を照らす者よ。
 
 確認から始めましょう。
 
 サタンとは魔王の名であり、ルシファーが失墜して後に成った万魔の主である。
 それは悪魔の首魁であり、悪魔とはかつて天使であった者たちである。
 デヴィル、ディアブル、ディアヴォロ、タフェル。あらゆる西洋、西欧でそれらは同じ概念として取捨され、そしてそれら
全ての概念を持つ「悪魔」らは「サタン」の意味を持つ言葉を並存させる。
 良く知られたお話を思い出しましょう。
 
「サタンとは元来魔王の名ではなく、刑の執行官としての役割を指していた」
 
 これをもうちょい正確に言うと、ヨブ記に記された「敵対者」という意味を複合的に持ったヘブライ語で、その対象は人
間だったり天上の者だったりしました。「サタンという個体」では断じてありません。メガテンでのサタンが告発者や罰す
る者の役割を果たしてるのはここからですね。メガテンでサタンが「大天使」であるのも恐らくはこの理由で、そのサタ
ンは「悪魔ではないサタン」なのです。
 加えて言うと、聖書中に「サタン」という言葉が出てくる比率は激低いです。出るには出るけど、悪魔の大ボスだったり
はしません。ルカとかマタイだと「サタン」ではなく悪魔=ディアボロスですし。
 とはいえ、このディアボロスが曲者でした。
 ギリシャ語で「中傷する者」「批難する者」な意味合いを持つこの単語、ラテン語では「ディアボルス」としてフツーに訳
されただけですが、何故かヘブライ語のサタンを訳す時の単語として使われてしまったのです。
 
「悪魔=サタン」
 
 無茶な。
 何考えてんだアンタ。
 誤訳から生まれるラブストーリーはきっとありませんが、認識の錯誤は容易く起こります。どこかの誰か――アレク
サンドリアのユダヤ人の誰かが訳したこの単語が、全ての発端です。
 英語のデヴィル、という単語を考えてみます。
 コイツはディアボロスから引かれた単語でありつつ、意味は「サタン」であり、「ディアボロス」であり、そのどちらでも
あるような「フリ」をしながら今まで使われてきました。今ではリッパにキメラか鵺そのものです。
 黒丸さんは無茶訳をやらかすと思われがち(らしいのですが……そうかなあ)ですが、ギブスンとかはギブスンが素
でアレなのであって、その作風を「日本に伝える」のに最適だったのが黒丸訳だったことを疑う余地はないと思います
が、まあ訳って大切だよね、という例でもあります。
 

585 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/01/11(火) 23:08:41
 
「そんな認識で大丈夫か?」
「一番いい理解をくれ」
 
「……ああ、やっぱり駄目だったよ。流行あいつは話を聞かないからな……まあ、次はどこかの誰かが広めるだろうさ」
 
 
 
 良く知られた話ですが、ルシファーの起源をイザヤ書の誤読に求める、という説があります。
 あるというか多分この解釈が一番ベターなのですが、この説はイザヤ書の「明日の子明星よ、いかにして天よりおち
や、諸々の国をたふしし者よいかにして斫れて地にたふれしや」に端を発します。
 オリゲネスとアウグスティヌス。
 どちらもキリスト教史に名を残す有名人ですが、前者が死後に異端指定され、後者が前者を嫌った、という点でこの
二人には共通点があります――だけではなく、この二人は悪魔についての見解でも重なる部分がありました。
 
 悪魔は救われるべきなのか。
 
 大抵の物語において、悪役は退治されます。
 悪役である以上、物語が内包する機能は十全にその役割を発揮するからです。
 悪役だから。
 悪役は負けなければならない。
 悪役だから。
 悪役は滅ぼされることでこそその役割を全うし、その役割がなければ物語は物語としての機能を果たせない。
 悪とは、悪であることが「全ての善に寄与する」ものだからだ。
 とはいえ、誰でも小説なんかを読んで誰でもこう考えた事はあると思います。
 端役として登場して早々に主人公に蹴散らされて退場した『誰か』は、顧みられなくてもいいのだろうか――顧みない
主人公こそ悪ではないのか。
 悪とは何か。
 それは、貴方にとっての悪だろう。
 
 誰もが誰もにとっての悪である世界。
 
 完全な救いの国。
 それが『国』である以上、領地の外には荒野があります。
 内側に招かれぬ者ども悉く迷わせ、餓狼の牙に掛かって果て往く寒々しい世界があります。
 なければいけません。
 というのも、キリスト教の成立条件は分かち難く救いと結び付いていて、その救いを否定する者を救う事は救い自体の
否定――救える者の否定にすら繋がってしまうからです。利権も救うとか個人資産を救うとか揚げ足取りは置いといて、
自分達の敵を救ったばかりに自分の身内を狼の牙に掛けてしまうような騎士は騎士たりえません。
 神の騎士であるところの司祭たちは、断固としてコレを否定しました。
 その最先鋒として名高いのがヒッポのアウグスティヌス……当時の西洋最高の理論家にして哲学者、神学者であると
ころのこの人でした。極めて簡潔にこの人の主張を言うと、こうでしょうか。
 
「善人も悪人も苦しむが、両者には決定的な違いがある。同じようにひと揺れしても、香水からは馥郁たる香りが、汚水
からは悪臭が漂うのみだ」
 
 悪は悪である。
 
 だったら自由意志を尊重するかと言えばそれは違うというか全く逆で、アウグスティヌスは人間の「自由意志が強い」
などとはまるで考えちゃいませんでした――なんでって、この人自身が欲望に流される生活を送った経験があって、そ
の悔恨に根差すアウグスティヌスの信仰は神無くしては人間が人間らしい生き方をできるとは考えられなかったからで
す(と、いうことになっています)。
 だから主張は非常に明快です。神を信じられないなら、それは悪を成すという事なのですから。
 こう言うと狂信者みたいに聞こえますが、アウグスティヌスは一度棄教した人間も神の恩恵に浴することができると説
いたり、『神の愛』については全面の肯定をした方でもあります。
 人間はそうした選択ができる(するしかない)とした上で、アウグスティヌスは悪魔について考察します。悪魔は悪を犯
すが、それは生来そうなるべくしてそうなるのか?
 ここには重要な主張が含まれているのが明らかです。
 即ち、
 
「全能者である神が、”初めから罪を犯す者を作るのか”」
 
 です。
 この世で最も優秀な時計職人は敢えて壊れた時計を作るのか?
 作ってはいけません、と言うのがアウグスティヌスの主張でした。いかなる原理といかなる理由、いかなる作法におい
ても悪は神と無縁でなければならない。
 とはいえ、ヨハネ第一はこう記します。
 
「罪を行ふ者は悪魔より出づ、悪魔は初より罪を犯せばなり。神の子の現れ給ひしは、悪魔の業を毀たん爲なり。凡て
神より生るる者は罪を行はず、神の種、その衷に止るに由る。彼は神より生るる故に罪を犯すこと能はず」
 
 要は、「神から生まれるものは罪を犯さない、なぜならその内に神の種子が止まっているからであり、神より生まれた
が故に罪を犯す筈がない」ということですが、そうなると「悪魔は神の被造物ではない」という論理展開が可能になって
しまいます。それでも、悪魔それ自体は神の被造物でなければなりません。唯一なる神の存在――全知全能の神は
即ちあらゆる基盤であり基礎でもあるので、たとえ例外の存在であろうと例外は例外足り得ず、その前に在っては無限
大の奇跡ですらも奇跡ではありえない、ということがキリスト教の前提だからです。
 あらゆる奇跡を殺す究極の奇跡こそ、キリスト教の「神」だから。
 究極の一元論。
 完全世界の創り主が神だからです。
 全能で、
 全知で、
 全優。
 果たして、そんな神が「悪魔」が「悪魔である必然性」を創ろうか。しょっちゅうそこらで取り正される、「神が完全である
のなら、何故人は苦しみ、何故人は死ぬのか」という話の類似です。
 無論、「悪魔で含めて完全である」という逃げ道はあります。ソフィスト詭弁家ならそうも言ったでしょう。
 とはいえしかし、悪は争乱を引き起こし、”人間にとって”とても完全とは思えない事態を作り出します。「救い主」であ
る神が本当にそれを「完全」としたのか?
 哲学者でもあるところのアウグスティヌスは、この矛盾を当たり前に許せませんでした。
 で、こう言います。
 
「悪魔は”生まれて最初から罪を抱えていたのではなく”、彼は傲慢の故に罪を抱えたのだ」
 
 ……コレが人間だったらその二つはイコールだという論理展開もまた容易い筈ですが、とにもかくにも相手は悪魔で、
概念でしか殺せない存在です。
 アウグスティヌスはこうして、つまり、と言います。
 
「イザヤは悪魔をバビロニア王に喩えて言ったではないか。「明日の子明星よ、いかにして天より隕しや、諸々の国をた
ふしし者よいかにして斫れて地にたふれしや」――つまり、悪魔には罪と無縁の時が存在したという事になるはずだ」
 
 黙示録が来るまでは世界に時間が存在し、天使もまたその時間の内にある、かどうかはさておき、この論理展開は悪
魔に悪の原因を全て押し付けることに成功しています(無理があるのは解りますが)。元々マニ教徒でもあり(二元論世
界を基盤とする宗教ですね)、”不埒な”二元論を嫌悪するアウグスティヌスは、「異端ども」を駆逐する闘争心からルシ
ファーを「悪魔である」と意味付けしたワケです。
 
 ルシファーは、と。
 ルシファーは、確かにバビロニア王の比喩としてイザヤ書に登場しました。
 が。
 アウグスティヌスがヨハネ前書から引いた言葉に細くするカタチで展開した論証は、ルシファーがまるで「一人の悪魔
の名前」であるかのような印象を作り上げました。引き合いに出されたイザヤ書にある「彼」は悪魔なのだ、ということで
すね。で、結果的にこのイザヤ書の一節はヨハネの黙示録の十二章と結び付けられて、「サタン」の名前を召喚するに
至ります。
 
「その尾は天の星の三分の一を引きて之を地に落せり。龍は子を産まんとする女の前に立ち、産むを待ちて其の子を
食ひ盡さんと構へたり。
 ……かくて天に戦争起これり、ミカエル及びその使たち龍と戦ふ。龍もその使たちも之と戦ひしが、……
 ……かの大なる龍、すなわち悪魔と呼ばれ、サタンと呼ばれたる全世界を惑わす古き蛇は落され、地に落され、その
使たちも共に落されたり」
 
 と、コレですね。
 アウグスティヌスによってイザヤの「失墜するルシファー」とヨハネの「叛逆天使」が結び付くことで、ルシファーとサタ
ンは一つの円環を作りました。
 誰に意図されることもなく。
 そして、ついにダンテが語ります。
 
「いま醜いのと同じ比率で美しかった嘗ての彼が、その創造主に向かって眉をあげたとすれば、一切の悲しみが彼より
出ずるも、げにうべなるかな」
 
 氷付けになった魔王。
 三つの口で罪人を喰らうルシファーの姿を指しての言葉ですね。
 ダンテの時代、結果的に「ルシファー」はサタンよりも先に存在する「名前」になってしまっていました。
 結果が過去を肯定する――なんて言うとどっかの幻想文学だけど、知られるコトのない過去は未確定のまま存在し
ます。ダンテが知るルシファーは、正に失墜せる魔王でした。
 あたし達の知る「魔王ルシファー」は、誤解によって逆規定された「起源の悪魔」だった訳です。
 

586 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/01/11(火) 23:11:46
 
 ……とはいえ、黙示文学の時代にとっくにルシファー=堕天使的な視点があったって話もあるので、これはあくまであ
たしが知ってる方の(というか感情移入している方の)説を取り上げた、と言うことにしてください。……でも、イザヤの一
節で堕天使の理解をって、結構無理があるとは思うんですけど。……喋ってて気になってきちゃいました。久し振りに調
べてみようかなあ。
 と。
 重要なのは、こうして複数のファクターから決定される「ルシファーの断片」があたし達の魔王像を作っていること。
 アウグスティヌスがイザヤとヨハネから引用して悪魔の定義を「定めた」ようにキリスト教はあちこちの正典偽典を扱う
けれど、あたし達の聖書認識や「史実のキリスト」はそうした資料解釈の中にこそ居場所を得ています。
 日本でも古史古伝、偽史は存在しますが(以前に話題に出た諏訪の逸話が典型的な例です)、キリスト教ほどこれを
厳密にやっている宗教は絶無でしょう。どこまでテキストクリティークになるか、という話であれば、これほど何度も資料
を読み返し編纂してきた例はありません。たとえば重要なルカとマタイはマルコと言語録(俗に言うQ資料)を参考に書か
れていたりしますし、偽典扱いされた各種文献にもそれぞれの時代背景が様々なテキストの裏付けになったりする為、
一口に「聖書」と言ってもその繋がりの厳密さは眩暈がするほどです。でもって十九世紀に史実のキリスト像がアテに
ならなくなってからもこれは続いています。
 
 
 
 で。
 
 
 
 閑話休題。
 うん。
 今日また書ければいいなあ……。
 諸々はまた後で。
 

587 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/01/12(水) 00:42:06
 
 あ、そういえば。
 
 補足的な余談として、アウグスティヌスの主張は仏教伝来から暫くして広まった法然上人の浄土宗のそれに重なる部
分があります。南無阿弥陀仏と唱えれば、というアレですね。キリスト教は徹底的に自分の力を当てにしない(できない
という点で、禅宗と相反した浄土宗にカブる部分はあるかな、みたいな。
 
 年末、たけしの特番で仏教のなぜなにをやってたんですけど、あれなんかは結構解り易く共通点を語ってたなとか。
 DVD録画しとけばよかった。
 あと空海と最澄のケンカ理由(ケンカて)として理趣経が名前も出されずにボカされてたのは仕方なかったのかもしれ
ません。たぶん。
 

588 名前:名無し客:2011/01/12(水) 01:02:02
親鸞上人の「悪人正機説」なんかもそうですな。
真宗門徒さんがクリスチャンと親和性が高いとか聞いたことはあります。

589 名前:名無し客:2011/01/12(水) 01:11:02
真宗は日本のプロティスタント、なんて表現もひと昔前の歴史書では頻出でしたな。
ウェーバー的プロティスタンティズムの解釈が下火になって以来、めっきりみられなくなりましたけど。

590 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/01/12(水) 01:12:07
 
 そうそう。
 だからか、お坊さんと信徒の方は普通にお互いの宗教について会話できるのに、「とりあえず関わってる教会の上の方の人」
はなんのことか解らなかったりする、なんて話まで聞いたことがあります。
 それでいいのか。
 
 ただ仏教、イスラム教は説話、訓話、神話を徹底的に自分の領域で体系化して「整理した」という意味で、キリスト教とは違っ
た純粋さを留めてるんですけどね。
 上の主張はアレです。
 「キリスト教って流行を飲み込みまくってる今の日本の創作事情と似てるんですがどうしてでしょう」というどうしようもない切り
出しだったりするので。……あと、こう、ついルシファー閣下への愛が溢れて。
 あたしのルシファー好きはヤバい。
 自覚するくらいに!
 単語で「ルシファー」「Lucifer」って書いてあるだけでウワ付いた気分になるッ!
 とにかく閣下はあたしの嫁、じゃなくて婿。バトーさんもな!
 失楽園アニメ化の際には大塚ボイスでルシファーに一票をよろしくお願いします!
 

591 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/01/12(水) 01:14:19
 
 ウェーバーさん的な解釈の流れの変遷は追ってないけど、その表現そんな多かったんですか?
 考えてみたら、たけしさんの番組も結構その視点に似た場所に立ち位置据えて放送してたような。
 くっ! つくづく録画逃したのが悔やまれる! 長尺特番だけに再放送も期待できないし!
 

592 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/01/12(水) 01:32:07
 
 さて。
 
 堕天使のイコンの話でした。
 そも、”堕天使”イコール悪魔、という構図は現代的な認識です。
 てーのも、天使vs天使という構図は、初期キリスト教美術には見られないモノだったからです。
 
 悪魔の姿というとあたしらは結構色々なイメージを持って……ないか。
 テンプレイメージは真っ黒いカラダでコウモリの羽でフォーク状のヤリを持ったアレ、とかそんなんじゃなかろうかと推測します。
 まあ、実際そうだったわけです。大体八百年から千五百年の間は。
 
 悪魔の役割は刻々と変化しました。
 初期の悪魔において、その役割は「神の共犯者」――というか、神の僕です。
 すなわち「サタン」としての悪魔。
 
 まずはサタンの変遷をちらっと追ってみます。
 
ttp://www.slowtrav.com/blog/annienc/torcellomosaics.jpg
 
 こちらはパウロの黙示録の(より正確には二世紀頃の原型であるペテロの黙示録の)場面を描いた絵ですね。
 あたしが知ってる限りだと、この絵くらいしか最後の審判で「民衆的な」黙示録を描いてる構図はありません。「恐ろしい天使が」
罪人を地獄へと追い落とす役割を持っていたのは多分この頃まで……と言いたいんですが、どーもこのモザイク画、作られたの
が十二世紀から十三世紀なんですよね。それの何がマズい……じゃなくて何が疑問かと言うと、十一世紀頃からは罪人を追い立
てるのは天使ではなくて悪魔の役割になっていったからです。
 ただまあ、十一世紀のモザイク画の再現って話があるので、恐らくは思想的な意図は含まずに「これ」が描かれたと考えるのが
ベターって気もします。
 
 黙示録の概観を定めたのは聖書と言うよりはベアト本……とか言っても多分マイナーですが、聖書の注解本でした。
 名前通りベアトゥスって博識な修道士さんが書いた本ですけど、イコン的な要素は聖書そのものよりもこっちから引かれてるん
じゃないか、と考えられる事の方が多いです。あたしらが一番よく知ってる絵は……アレですよ、エーコの薔薇の名前の表紙。
 でもって黙示録的な絵画が描かれる時期の「元ネタ」となったこの本ですが、もちろんこれ以外を下敷きにした絵画の一派も存
在しました。が、殊更悪魔や地獄に関して強い影響力を持っていたのがこの人の本だったのは間違いありません。
 何が言いたいかといえば、これが「王たるサタン」を作り上げたのではないか、ってーことです。
 
http://farm5.static.flickr.com/4086/5002898594_1be74ca6af.jpg
 
 これがベアトゥスの零落天使ですが(右の図です)、ベアトゥス本には別ヴァージョンのサタンがあって……なんか人気のない
題材なのか、片っ端から検索したのに目当ての大聖堂本画像が出てこないのでざっとの説明になりますが、ここには玉座に座
るサタンが描かれてます。上のパウロの黙示録の図とかなり共通したモチーフが存在してるワケですね。
 このサタンの様相は、「黒い肌で裸の牙を持つ者」で、羽や爪を持った悪魔のそれではありません。ダンテのイメージに近付き
ながら、それでも決定的に違うのは、これがキリストの反転――「穢れの受け皿」であることでしょう。
 イコンとして見ると、ベアトゥス版のサタンは「天に在るキリスト」をそっくり反転させたモノに他ならないからです。
 サタン、と聞いて思い浮かべるパターンは恐らくコレで、そしてもう一つが「竜」です。ちなみに龍じゃありません。竜です。コレ
大事。日本と中国の龍は龍神であって竜神とはあまり呼びたくありません。
 

593 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/01/12(水) 01:36:51
 
 コレは日本人的な感覚ですけど、自然現象の代行者である「龍」は、日本人的な感覚では神様に近いです。というかぶっちゃけ
神様だったりするので、超越者ではあっても殺せる「竜」は、殺されなければならない「怪獣」的な役割で使われてる事が多いの
ではないか、と常々思ってます。これは西洋の竜に「竜」という一字を当てたことが理由の一つとしては上げられるのでしょうけど。
その意味で、ヨハネの竜は結構どちらでもありつつ、やはり「竜」でなければならない、とは思います。
 なぜなら、竜はキリストの力によってのみ打ち滅ぼされるからです。
 
 さておき、まずはヨハネの黙示録でしょう。
 七頭の竜。
 なんでこんなイメージが湧いたのか。
 七頭て。
 いや八岐大蛇やら九頭竜なんぞ考え出した日本人が言えることじゃありませんが。
 そもそも、竜は旧約時代から敵を表現するのに何度も使われていました。
 エゼキエル曰く海の怪物たる竜はエジプトでありファラオでしたし、竜はレヴィアタンであり、ラハブであり、かつヤムでもあり
ました。
 ここまで行くとバアル神話にまで首を突っ込む羽目になりますが、竜はこの頃から敵としては超メジャーだったワケです。
 
ttp://blogs.dalton.org/fedonchik/files/2010/01/cylinder-seal-double-register-beer-ox-lion-others.jpg
 
 こっちは「原型」に近いデザインですが、こっちは紀元前二千年ほど前のもんなので、段階としてはアッカドからバビロニアの
洪水伝承、ギリシャのヒュドラ、そこを経由してヨハネ、という流れになるでしょうか。
 
ttp://www.cathar.info/12cathars/angels.jpg
 
 コレはトリーアの黙示録ですが、(むしろ天使が落ちる、という題材がこの場合重要ですけど)ここに描かれてる竜がやがて
絵画の歴史で七首の竜に変化していくというのは想像に難くありません。
 
ttp://airk.free.fr/images/a-femme-dragon.jpg
 
 こっちはアンジェの黙示録で、十三世紀頃の作品です。
 ここらを見ると誰でも「ああ、ヨハネね」って解るんですが、そうなるまでの流れは結構複雑だったりするのです。
 ぶっちゃけ、ユングっぽくここで普遍的無意識とか持ち出すとワケわかんなくなることの方が多いんじゃないでしょうか。
 

594 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/01/12(水) 01:58:19
 
 
 
「呪われた者よ、悪鬼とその天使ばらの為に用意された永遠の劫火の中に去れ」
 
 
 
 ともあれこの時点で「輝けるルシファー」の姿は皆無です。
 
 そも、悪魔を描け、と言われて真っ先に困ったのは、恐らくは悪魔の概念が宗教の中で体系化されてからの芸術家たちに違いなく。
 だって資料ないもん。
 初期キリスト教において、その様式はほぼギリシャ・ローマの引用で作られていました。キリストは髭を持った厳粛な宗教者ではなく、
さながらアポロンのような太陽神として描かれてたのがこの時代です。今ではこのタイプのキリストがほぼ見られませんが、実際これ
は初期以外のキリスト教では(ミケランジェロを例外として)ほぼ見られないものだと言っても過言じゃありません。
 バイキンマンみたいな外見の悪魔は十一世紀頃から描かれてますけど、コレは悪魔の普遍的イメージなんかではなくて、吟遊詩人
が同じような格好をしてたりとか諸神話のイメージの引用であって、断じて悪魔が悪魔として描かれ始めた理由そのものではありえな
いのです。悪魔が裸なのはキリスト教で裸が忌避される事柄であったから、と言うのも理由には含まれますし、他諸々の社会的な様
相の反映も当然ながら含まれます。
 九世紀くらいから悪魔が絵画に登場し始めたワケですが、その頃の悪魔の姿が腰ミノ獣人だったから「モデルはパン」と言われるこ
ともしばしばですが、これは画家がモチーフを求めただけであるかと。
 もちろん、そんなのは悪魔としての悪魔ではあっても、「魔王サタン」のそれとは別です。だけど、画家が意図してサタンと別の悪魔
を描き分けていたわけでもなければ、そもサタンが魔王として描かれるようになった理由は完璧に別なんですね。
 悪魔(とか吸血鬼)のハネがコウモリみたいになってきたのが大体十四世紀で、有名なのはドラクロワが描いたゲーテの挿絵です。
 
http://www.1st-art-gallery.com/thumbnail/88302/1/Mephistopheles-Over-Wittenberg-$28from-Goethe$27s-Faust$29-1839.jpg
 
 コレ。
 正直ここまでカッコ良くなってしまうと、寓話的なドス黒さは失せてしまうのですが、まあそれはそれ。語る時間があったらそこには
また触れるとして。
 画家が「悪魔を描く」のは、その悪魔が魅力的な話を持っているか、或いは宗教画であるか、という制約が付いて回るのですけれ
ど、前者の理由は、正直当初は考慮されていなかったと思われます。ってーのも、初期には有名な「悪魔の名前」が存在しません
でしたし、あったとしても悪魔の分類と形態でしかなかったからです。あたし達が知ってるベリアルやベルフェゴールの裏話みたい
のは後世の解釈の産物だ、ってことではあるんですが。
 黙示録とジャッジメント、誘惑者、地獄、それからまあ悪戯妖精の悪い奴、みたいな分類が「悪魔」の概要にはなります。
 まあ、一応は。
 
 では、「堕天使」はどこから出てきたのか。
 というか、題材としては「堕天使」ではなく「叛逆する天使」の方が正しいですかね。
 クラウン風に言うとRebel Angel。詳しくはデスレースキングを参照。死に尽くせ!
 
 
 
 で、なんか遅くなったので予想通りだけど続きます。
 

595 名前:名無し客:2011/01/12(水) 06:57:14
親鸞って「仏でもないのに人を救うとか出来るわけねえだろバーカバーカ!」
ってのが基本スタイルだっけか。

596 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/01/12(水) 08:05:21
 
 ですね。
 というか、法然上人とは師弟関係なのでその系譜と思えば間違いないかと。
 ただこの時代、一番キリスト教に「近い」信念を持ってたのは、案外と空海上人でも最澄さんでもなく、
もしかしたら日蓮さんじゃないかな、と思うことがあります。
 てーのも、法然上人も親鸞上人も道元さんとも違って、日蓮さんは「国を作り直す!」、「その為にこの
宗派を礎とする!」という意思を第一にやってたからです。その強固過ぎる意志が四箇格言に出てるん
ですが(真言亡国、禅天魔、念仏無間、律国賊)、その苛烈さもキリスト教のそれにダブって見えたりす
ることがあるのです……が、その苛烈さ故に教義の面では全然ダブらないんですが。これはキリスト教
が多義的な要素を(宗教としての純粋性を越えて影響力を持っていたので)含んでいるせいだ、とは言
えるでしょうね。
 
 ちなみに、
 
・浄土=「”生きてる内に救いを得られ”ねーんじゃあ……どーにもなんねぇだろォーがよォォォー、ナメ
てんのかッ! 仏法をナメてんのかッ! 第一阿弥陀仏は西方浄土の教主で娑婆の教主は釈尊のみ
に決まってんだろォォォーがァァァァーッ!」 
・禅=「自分のみの充足を求めてどうすんだフザけんなっていうか個人成仏主義全開ってそりゃ菩薩の
道すら否定してんじゃねえか……ブチ説くぞ、禅めら……」
・真言=「ソリが「合わねー」っつーのは、どうしようもねえよな……」
・律=「慈善ってのは……なんだ……庶民から搾り取った「税」で賄ってんじゃ……そいつは本末転倒な
んじゃあねえのか、おい……「雨」でも降らせてみせろッ!」→龍口法難
 
 という感じで他の宗派を否定してました――じゃなくて、できました。
 信念を持って、です。
 これ、簡単にやれることじゃありません。それが良いか悪いかは別として。
 
 誇張は大分ありますが、一大勢力が密教に移ったりする時期でもあったので、今のあたし達が流れを
読むとパフォーマー的な側面が強調されてしまったりも(それでも凄い人です)。
 
 義姉上に絡めて言うなら、法相宗から真言宗辺りとの対立とか話した方が面白いかもしれないなーと
かまぁた余計なネタ浮かんでますよあたしは。もう。もう! もう! 消化する為に話してんのに!
 
 というかこの時代の高僧たちの系譜はまんまメタルのそれと比較できるのでアレなネタが浮かんで困
ります。
 空海はロバフリ。
 
 
 
 ……というか、昨日から壮絶に体調がアレなのでお医者さん行くにしても寝るにしてもこのまま出るに
しても、このへんで失礼します。
 うあー……ええと、また夜にでも。
 

597 名前:名無し客:2011/01/12(水) 09:21:41
真言宗のサバサバっぷりが凄いなwww

だからなんか他とも違う引きこもりっぽい感があるのかな

598 名前:名無し客:2011/01/12(水) 09:25:41
こういうの書いてる時は、夜遅くなっても眠いとか
まとまってないとか言わないんですね。

599 名前:名無し客:2011/01/12(水) 15:11:50
>>598
言いたいことは諸々あるだろうが、今は黙ってやってくれんか?
何れにせよ彼ら、結局は全てを行動と結果で語るしかないんだから。

600 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/01/12(水) 17:29:42
 
 即応型グローバルストライクって、そういえば去年末に再発表されてたんですよね。
 「タングステンの槍ブチ撒けて強襲だ! そう、名付けて”神の誅槍(ロッズ・フロム・ゴッド)”と言った所かな……」み
たいな運動エネルギー兵器は充分脅威ですけど、あれって、「弾道ミサイルと一緒の軌道で飛(ト)ばすと、警戒シス
テムに察知されて最終戦争になっちまうゾ、お……?」みたいな話をプーチンさんがアメリカにしてたような。
 ……速度と軌道下げて問題解決って話は聞いたけど、結局扱いはどうするんだろ。「核じゃなきゃ新しい技術独占し
た方の価値だよね? 戦闘機だって支配領域に関係するけど技術開発の妥当な結果だよね? ――ただし、今回の
射程は地球全部だけどな!」みたいな話って、戦闘機より微妙な事情になりそうな気がするんですが。
 殲20型が発表されたこととか多少は関わったりしてるのかなあ。
 
>>596
 
 あ、いえ。
 これは「日蓮さんの」他の宗派への言い分ですね。
 まあ、ここまでラディカルではないとしても、他の宗派は宗派で自分のところとソリが合わない宗派を忌避してたのは
ほぼ間違いないですけど。
 
 仏教だから他のことに興味がない、とかではないのは、寺院の腐敗だの僧兵の暴れん坊ぶりだのを見るに明らかで
した。そうでなくても、サンスクリット語とか意味わかんねえとか、その文字には純粋性がねえとか、もっと熱くなれ、じゃ
なくて、もっと頑張って御仏に近付けオラァとか。
 キリスト教だと内部異端として処理される問題は、「主流」と「非主流」が朝廷と幕府に繋がりながら入れ替わる、とい
う事情のせいで曖昧になってしまっています。邪教扱いされた宗教なんか、内部異端どころかヘタすりゃ扱いとしては
外部異端ですからね。
 
 で、えーと。
 それは真言宗というか空海さんが山に篭ってたからというかむしろ密教のイメージが影響してんじゃないかと愚考致
しますが如何。
 けど、真言宗が特殊だと言うのは、やっぱ大部分密教がそれまでの仏教に比べて特殊だったのと、弘法大使が個人
を越えたマスイメージとしての象徴を「生きながら」獲得してしまったことに理由を持つのではないでしょうか。役行者で
もそこまではないってくらいの伝説持ちなのはご存知の通りです。
 あと、密教伝来以前のこの人も充分秘教的な要素を持ってたので(というか、そう読めるので)、それが余計に神秘性
に拍車掛けてるんじゃないかな、と。
 真言密教はそれこそ色々な要素を体系に含んだハイブリッドな仏教ですので、畢竟、他の宗派よりも混沌としながら、
その「初見での解り辛さ」が不可思議な結界を作る、というのはあると思いますよ。顕著な例は印の結びで、印のそれ
ぞれに色々な要素をパッケージしたモノが密教のそれだったりします。
 
>>597
 
 むむ……そーですね。あなたのお好みのあたし風に喋った方がいいでしょうか。
 いえまあそんなのがいるならですけど。
 
 中身はどうかなぁ。まとまるも何も自分のフィールドのネタ順繰りにブチ撒けてるだけですしね。
 ま、ネタを自重しないならそんなもんかと。
 いえ特に構成考えて喋ってないからまとまってないのは否定したりしないけれど。
 あとはどうだろ。書き込む度に空間的に断絶された気分になるのはどーにからならないかとは思ったりしますが。
 ってか書ける時に書かないとカオ出すこと自体なくなりそうだったので。
 当然ながら「後で」というのは別にイベント関連の話(に限ったこと)じゃありません。
 
 あとアレですよ。
 ここにゃここの言い回しとかあるんで、ビミョーだと思うなら覗かない方がラクじゃないかな。
 いい加減その手のネタ……じゃなくって皮肉にもなってない皮肉はダルいですよ。そろそろ。
 
 なんなら繰り返しましょうか? 地下スレです。
 
 
 
 って言わせないで下さいよハズかしい!
 
>>599
 
 いえいえ、そのへんお気遣いなく。こっちは蛇足みたいなもんですので。
 まあ、喋らなかったこと喋っとこうかな、くらいの認識です。見ての通りほぼノリだけ。
 仮に「なんでそっち進めないの?」ってツッコミでしたら、まあそんな例だとして……それは現状マト外れですので、
そこいらは意識してません。
 義務でやってるんだったら続けてませんってば。
 締め切りはあたし(達)の内にあるのであって、そこ以外にあるのではありません。
 
 というのは、これが「行動と結果」の話ですけどね。
 あたしはここで義姉上以外の誰か、それと一部に噛んでる魔女さん以外になんらかの責任を負ってるとは考えて
いませんし、そも行動でしか何事も出力できないのはココに限らないからです。
 あのイベントが他のヒトの行動を束縛している、というなら話は別ですが。
 仮にそこに整然としたワケがあるなら、二人以外の誰かから聞くのはおかしな話です。詭弁だとしても。
 というか、これが「やってるやる」とか、「やらせてやる」とかだったらおかしいですからね。
 参加の総体が作る結果がイベントなので。スレにも然り、続けるきっかけや理由がなければそれまで、になってし
まいます。
 
 それ以外の理由であたしに個人的に含むもんがあるとしたら、どーだろ。たぶんとっくに意味がなくなってるんじゃ
ないかな。色々と。
 当然、あたしの中でも。
 他のあれこれに関してはとっくに喋ってるので、以上ってトコかな。
 
 
 
 
 残りは夜……どうだろ。
 

601 名前:名無し客:2011/01/12(水) 22:52:43
イベントなんて一言も言ってませんし、自分好みの喋り方と言われても解りませんが
感想スレを見ていてふと思っただけの事です。
ダルくて失礼しました。

602 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/01/13(木) 01:07:01
 
 うーん、ですからそれでは二重にダルいのです。
 論旨ぶっこ抜きで話されても意味が繋がりませんし。
 それ以前にホラ、それ主張して頂いてどうなるもんでもないでしょうから。
 
 DIO様は言いました。
 
「それで私に得があるのか……?」
 
 と。
 あたしにもあなたにもそんなもんないと思いますが、まあ、こうして主張自体が目的の場合は別でしょうか。
 「なので別にそれはいいですが」。
 
 ……と、つまりこういう主張がダルいってことですけど。
 
 感想スレについてもあたしは他の誰にも責任負ってるとは考えていません。
 トリップの有無だけだと、あたしが責任を負える形で認識できる「相手」は、とうに述べた限りでしかありませんので。
 今のこの語りにしても同様です。
 あたしはあたしの理解できる範囲でしか誰かを気遣うことはできません。
 気遣う、と言う言葉が傲慢だとしたら、あたしが姑息に気を回す、と言ったところでしょうか。
 
 で、まあ、こういうあれこれで飾るのが不用、と言うのなら、そうですね。
 余計な修辞が不要でしたら、こんな時に率直な言葉も幾つかあるっちゃあるんでしょうけどね。
 
>鼻行類
 
 あ、近いかも。
 自分で書いといてそれこそクトゥルフ(というかネクロノミコンの系譜とか)とかのが近いかと思いはしましたが。
 あとボルヘス翁の幻獣辞典。
 この手のは日本だとあんまり広がらないだろうなって気はしてます。
 ゲームとか漫画がそれを代用しちゃってんじゃないかな、と。
 
 伝承はあたしも同感です。
 なんですが、分類として明らかに切断が起きてるので、やっぱ「現代妖怪」とそれ以前とでは妙に境界線がハッキリ
と引かれてるような気がしてならないというか。
 うーん、ちょっとすわりが悪いので自分でも資料集められる時に集めて自分の中でまとめてみます。
 
 てーか、改めて京極先生と三津田先生のキレーな認識が凄いと思えてなりません。
 ちょっと京極堂に弟子入りしてこようかな!
 
>>596
 
 ちょっとだけ追記すると、立正大師の苛烈さには理由があって、末法の世と言われた本気のカオスにどう立ち向か
うか、という状況では妥協すら許されなかったんだと思います。
 この時代に「人間は全て悪」という認識から始まる南無阿弥陀仏の教えにしても(>>588さんのいう悪人正機説)、
善悪が境界を失っている時代では求められて然るべき物でした。
 末法。
 持戒の世ではなく、破戒の世ですらなく、もはや無戒の世である、という認識が土台にあったのですね。
 で、真言は真言で否定の対象だったんですけど、何より激しく批難した相手が浄土宗でした。
 コレにも理由があって、浄土宗の考え方は、日蓮にとって現世を穢土として浄土こそを至上とする、という転覆した
教えとしか考えられなかったんでしょう。
 法華経の教えは、ある意味ではこれに近い部分があります。というか、法華経と浄土宗の教えを足して悟りを引い
たらキリスト教に非常に近くなるんではないでしょうか。
 というのも、法華経の思想は「法華経と言う絶対の真理」を後ろ盾にあらゆる物を肯定する、という一大体系だった
からです。当然、その煌びやかなイメージは他宗からの否定の理由にもなったんですが。
 浄土宗の考え方は当然ながら救いを万人に齎せるという意味で、非常に有効でした。法華経のそれを裏返しにす
れば、そこには南無阿弥陀仏と通奏低音が流れてるんではないかと思えるほどです。
 です、が。
 
 ……長くなるんで、まあ、このへんで。
 神秘主義的なとこまで突っ込むと話がトびそうだし。
 海外にも寺院があったり、今でも人気がある宗派ですよ。
 
 
 
 っとと。
 では、このへんで失礼します。
 

603 名前:名無し客:2011/01/13(木) 23:22:33
まー法華宗さんのお寺と言えば
ttp://workingnews.blog117.fc2.com/blog-entry-3562.html
今じゃこういうところもありますからね。
間違った方向に人気を博してそうです。

604 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/01/13(木) 23:46:49
 
 凄。
 もうなんでもアリっていうか、そのうち仮面ライダー寺とかゴジラ寺とか出てくるんじゃないですか。
 本尊が怪獣。でも実は如来の化身”という設定”みたいな。
 僧侶さんは平気なのかどうか解りませんが。
 
 奇態な事例とか過激な事例になると、北一輝が法華経を神秘主義観点で読んでたとか日本人がインドの
亜人種の末裔みたいな奇書とか日蓮会と死のう団みたいな話になるので、まあ、これくらいなら、とか思え
たりもするんですが。
 
 こういうのはある程度寺の区分が緩くなった今だから、なのかもしれませんね。
 ちょっと前の資料なんかだと修験者さながらの生活送ってるヒトもいましたし。
 檀家の人が厳正さを求めるとなると辛そうだけど。
 

605 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/01/14(金) 18:30:55
 
 と、ダルいとかそんな気分に付き合ってハンパに終わらせないのはどーよ、ではありますので。
 
 適度に早く語れる流れにしながらちょいちょいと。
 レスとレスの間は適当に開きます。確実に。
 
>>594
 
・前回までのあらすじ
 
「オラおめえを許さねっぞ、ルシファーッ!」
「フハハハハハ! 来ォォォォい、ミィカぁエぇぇぇぇぇぇルぅぅぅ!」
 

606 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/01/14(金) 18:46:20
 
 天使と天使は戦ったのだ。
 そう、失楽園で。
 
 天使オタかつメタラーであり気付けば脳内でメイデンの撃墜王の孤独をBGMに天使と悪魔の最終戦争PV作ってるあたしとしては(気分と季節
によりNINのデイザワールドウェントアウェイだったりホーンテッドだったりミニストリーだったりしますが)、「天使vs悪魔」の関係はやはり燃える
のですよ。空を埋め尽くす人型が地上を焼くとか舞い降りてきて地獄絵図とか。デカい怪物の大暴れはもちろんステキだけど、それが「天使」と
いうだけで格別なもんがあります。Fall out3然とした終末で天使と悪魔が殺し合う中、それを呆然と見上げる僅かな生き残りとかヤバいくらいス
テキなんじゃないでしょうか。
 ……。
 えふん。
 えふんえふん。
 
 まあ、趣味は趣味で置いといて。
 
 堕天使のモチーフを探いて、まず辿り着くのはヨハネの黙示録です。モデルとしては十二章の7から9節までですね。
 その絵画として最古に近いのが、>>593のトリーア版です。
 この時点で堕天使は堕天使然としていて、忠実と言えば忠実に描かれています。
 なのですが、以前に出した絵画が「罪人を責める天使」を描いたタイプの例外であったように、こうした図は役割を悪魔に移し変えていきます。
 これも宗教画であるがゆえの制約で、当局の管理者が恐らくは外典を快く思ってなかったからでしょう。
 説明できれば説明するので後回しにしたいところですが、とりあえず重要な点はこの絵画が最後の審判図であることです。
 ってのも、コレは最初に説明したことに掛かるんですけど、最後の審判と言うのは悪魔が「神の為に」機能する図でもあったからです。簡単に
言うと、悪魔は罪人を責め苛むという「機能」で、その意味では日本の地獄絵における鬼の役割と大差ありませんでした。地獄に落ちた罪人の
魂はサタンに食われる、というモチーフは、取りも直さず「悪魔の取り分」を想定してのものですからね。
 なんで、十一世紀ごろの審判図だと、悪魔と天使はだから「仲がいい」とも言えるわけです。些か奇妙にも思えるけど、文字資料と絵画資料の
差は人間に与えるイメージをことほど大きく左右する訳で。まして文字資料に厳密になれない(なろうとしない)絵画であるなら尚更です。
 当然、宗教画であるからには描かれる諸事には意味が込められてるし、構図なんかにしても意向が反映されてるのはザラではあります。
 ですが。
 それでもその意向すらテキストと完全な一致を見せる事は不可能です――例えば、小説の挿絵一つに小説全文の意図を込める事は不可能
でしょう。「最後の審判」全てを題材にした絵は、当然ながら文節ごとの意図を分割して描くことはできません。なのでというか、画家に解釈され
た構図が現出することになるわけです。
 つまり、モチーフはモチーフ単体で解釈されて、そこで時代ごとに変節する可能性を持たされてたんですね。
 
ttp://www.harpers.org/media/image/blogs/misc/fall_rebel_angels.jpg
 
 で、コレ。
 1410年の作品です。
 「落ちる堕天使」像ですが、早い話がルシファーでしょうね。
 時期的には恐らく「一番古い」「美しいルシファー」と言っても過言ではありません。
 実際――これは美しくて当然と言うか、聖遺物だの最高レベルのルビーコレクションだの持ってたり城を十何個も建てたり、気紛れにその城
から城に移動するには熊まで連れ歩くような好事家の王が画家に作らせた装飾写本で、とんでもなく高価な時祷書でもありました。ただでさえ
本が貴重な時代に作られた豪華本だけに、その巧緻は技術の精髄を極めています。ぶっちゃけた話、ゴシック様式の装飾写本で「世界で最も
高価」な本がこれでした。
 あたし達がこの絵を見るなら――この二十一世紀のコンテクストに照らして見るなら、これは「綺麗だ」というだけです。いえ、当時にしてもこ
れは綺麗だという感想しかないでしょう。
 問題は、それがキリスト教が支配権を確立していた世紀のコンテクストにおいてどうなのよ、という話です。
 この時期の悪魔なら、天使に払われるゴブリンか獣かが精々の悪魔が、明らかに「天使」として、それも構図としてはメインとして描かれてる
のは――ハッキリ言って、異常でしょう。
 とはいえとはいえ。
 とはいえです。
 中世と一口に言っても、そこには流れがあります。つまりこの時期、時祷書に宗教書としての意味合いが失われつつあった可能性があった、
とも言えるかもしれません。
 かもしれないというのは、この構図はヘタすると善悪の逆転か、そうでなければ善悪の破綻に近い構図ですらあるからです。要するに、「ル
シファーを主人公に据えた失墜する魔王の構図」ですね。
 正直想像でしかモノ言えない内容なのでここまでにするとしても、この手の図はここから増えてきます。
 コレを描いた画家の兄弟はミカエルと悪魔の図を描いてもいるんですけど、そちらの作品では悪魔を「人間に羽と鉤爪を付けた存在」として
描き出してます。
 亜人種としての悪魔と、それを討つミカエル。
 
 そう、(たぶん)漸くミカエルの登場です。
 ミカエルとサタンの対立。
 天使のプリンス。
 最強の大天使。
 神に最も愛される天使。
 
 ああ、だがそれはルシフェルが降って後なのだ。
 

607 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/01/14(金) 19:43:14
 
 ……そう、なんというか、ミカエルの役割は「お定まり」なのです。
 天使と言えばミカエル、というのは定説中の定説ですが、何も間違ってはいません。ミカエルは悪魔と対決する者のモチーフとしてこそ存在して
いたのです。
 さておき、最後の審判・スピンオフ作品として天使は悪魔と対立を始めました。
 
ttp://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/a/a1/Luca_Signorelli_001.jpg
ttp://www.terminartors.com/files/artworks/4/9/0/49082/Beccafumi_Domenico_di_Pace-Fall_of_the_Rebel_Angels.jpg
ttp://www.terminartors.com/files/artworks/4/9/0/49083/Beccafumi_Domenico_di_Pace-Fall_of_the_Rebel_Angels-c._1528-II.jpg
 
 で、これはそこから百年ほど経った作品。
 無表情な天使と、「虐げられる」悪魔と言う構図ですね。
 で。
 
ttp://www.lib-art.com/imgpainting/0/4/15640-st-michael-and-the-dragon-raffaello-sanzio.jpg
ttp://www.tamsquare.net/pictures/R/Raphael-%5BRaffaello-Sanzio%5D-Saint-Michael-Trampling-the-Dragon-.jpg
 
 はい。
 みんな大好きラファエロさんです。
 「悪魔と戦うミカエル」と聞かれると、大半の人がコレを思い浮かべるんではないでしょうか。
 剣を振り翳して悪魔を打ち据えるミカエル。
 いやもう、ホントこればっか。この構図はそこかしこにコピーされて、ウンザリするくらい見ることができます。もういいんだ、ミカエル! もうその剣
は下ろしていい……ッ!
 ……けど、コレはホント人気がある絵なんですよね。あたしも小さい頃これのポストカードとか持ってたり自分でラミネートカード作って(自作タロッ
トが巧く行かなかった結果)遊んだりしてました……ってのはまあいいとして、それだけ定型なんです。
 言っちゃなんですが、天使よりも悪魔の方が「豊かに」表現されているのが一目瞭然かと。
 無表情に悪魔を一撃する天使は問答無用に無慈悲で無敵でシステマティックですが、だからこそ「それだけ」でしかありません。現代だと正義の
ヒーローが定型でまったく面白みがないのと同様――それ以上に、天使は「無慈悲で」、「無敵」です。エルシャダイのイーノックさん(エノクですか
あれマジで)の勝ち誇り顔は確実にミカエルのドヤ顔からモデルを取られているに違いありません。いやマジで。
 なのですが。
 宗教画という観点から見れば、天使には正当性が必要です。
 でした、と言うべきでしょうか。
 
ttp://www.artliste.com/archange-saint-michel-chassant-lucifer-lorenzo-lotto-13-388-iphone.jpg
 
 恐らくはコレにトドメを指すでしょう。
 ミカエルとルシファーを双子のように描いた「異端の」一枚がコレです。
 対角線上に配置された二人は、完全に同位体として表現されています。勝敗なんて当たり前に問題ではなく、ここにきて主題として君臨します。
 
 そして。
 失楽園は、ここから百年ほど後に完成します。
 

608 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/01/14(金) 23:10:47
 
「君は悪人じゃないけどクズだ」
 
 地味に好きです、ハンコック。
 まあ配役はもうちょいどうにかならなかったのかと思いますが。
 

609 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/01/14(金) 23:19:58
 
「……表面の輝きこそ一変したにもせよ、あの時のあの不動の決意と熾烈な憤怒を変えるわたしではない。威信を傷つけられて生じたあの決意と憤怒
こそ、わたしを駆っていと強きものと一戦を交えしめ、無数の武装天使らを激しい戦いに赴かせたのではなかったのか。……、
 
 ……一敗地にまみれたからと言って、それがどうだというのだ?
 
 すべてが失われたわけではない――まだ、不屈不撓の意思、復讐への飽くなき心、永久に癒すべからざる憎悪の念、降伏も帰順も知らぬ勇気があ
るのだ!」
 
 で、漸く本題です。
 
 ミルトン以降のサタン。
 ここでそのテーマを論じるつもりはサラサラありませんが、失楽園に描かれているルシファーが魅力的なのは誰もがそれとなく同意する所でしょう。
 ミルトンを評する人は無数でも、ここ最近の読みではルシファーが英雄として描かれてると見るのはそう間違ってはいないでしょう。
 絶対者に奈落へと叩き落されても、尚も怯まず、自らの意思を貫き通す魔王――「あの傲慢な支配者を打ち倒すのだ」と叛旗を翻す魔王は、原初の
ダークヒーローと言っても良いんではないでしょうか。
 傲慢の故に彼は堕ちたとされるなら、彼を傲慢と断じる者の傲慢は誰が断罪するのか。
 悪魔が悪であるのなら、その悪は誰が決めるのか。
 彼を取り巻く「善」こそが彼を苦しめるのなら、彼を癒す者はどこにいるのか。
 
 あなたが生きていること。
 あなたが生きて、呼吸していること。
 その事実が私を苦しめるのならば。
 
 輝ける憎悪で無間地獄を平定する王は、冒頭において高らかに唱えました。
 かくして、憎悪と嚇怒を以って魔王は世界を焼き払おうと決意します。
 人類から不死を奪い去り、世界に罪と死を蔓延させます。
 やってることはそりゃ悪魔そのもの(というか悪魔の大ボスですが)ですが、これ、見方を変えるなら実はヒロイックでもあるんですね。
 自身の意思を悪だと断罪されるのなら、やるべき事は決まっています。
 即ち――刃を向けた者を斬り伏せ、討ち果たし、その躯で大地を飾る。
 相手が誰であろうと。
 その為に必要なのは、憎悪を秘め続けること。
 敵意を、憎しみを、怒りを忘れないこと。
 それを忘れてしまえば、相手の傲慢を誰が断罪してやれるというのでしょう、、、、、、、、、、、、、
 私は貴方を呪っている――絶対に忘れはしない。貴方が忘れない為に。
 
 そうして。
 その事実を神に伝え続ける為に、魔王は全力で呪い、殺し、そして憎悪を広め続けます。
 世界が終わるその日まで。
 ある意味では、ミカエルを飛び越してルシファーの意思は神にだけ向けられています。
 コレは若干バイアス掛かった見方ですけど、まあ全く無根拠なテーマってワケでもないです。ペルシャ版のルシファーは神に「人間に頭を下げるのだ」
と言われてそれを拒否しました――その理由は、神以外の誰かに頭を下げることはできないから。
 神はそれを見て、「去れ」と一喝しますが、そこで地獄に落ちたルシファーの一途さは憎悪ですら一途でした。
 忘れてはいけない怒りのはなし。
 失楽園の一側面は、或いはそこにあるんじゃないかと思ってます。
 
 まああれこれ抜いて台詞回しがむっちゃくちゃ格好いいですし。
 岩波版で読んでない人がいたら再読をオススメします。
 

610 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/01/15(土) 12:53:27
 
 ベクシンスキなう。
 

611 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/01/15(土) 21:42:15
 
 ヤッバいデキいいですよ今回のベクシン日本版。
 発色はやっぱエッジ立ってるけど、あたしはコレ海外版より好きです。
 TFAOBが革版で100ドルオーヴァーで出てますが(プレミアは700ドル。ナメてんの? 死ぬの?)、コレクター専用ブツとしてはこの
三冊で充分かな。三冊で二万千円ちょいは画集では結構高いかなっつー感じですけど、今回はお徳感しかないですね。
 
・包丁人味平 / 原作:牛次郎、漫画:ビッグ錠
 
 話題になってたカレー勝負だけを読んで雰囲気を知った気になってましたが、甘かった
 爆薬で牛肉を解体だとかカレーに麻薬だとか、そんなチャチなもんじゃあねえ……。
 週間少年ジャンプの深淵ってヤツを味わった気分だったぜ……。
 
 とりあえず圧倒されるので未読の人は読んでおきましょう。
 カオスなグルメ漫画がどうのとかって感想、それ全部この作品の前では百言費やそうが霞みます。
 格闘漫画のセオリーとグルメ漫画の解説と少年漫画スタンダードの展開を全部一緒にしてしまったら完成した何か凄いの。
 
 ホント何コレ凄い。
 

612 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/01/15(土) 21:45:05
 
・前回までのあらすじ
 
 天界で鳴らした俺達至高天一派は原動天でアダムの野郎にE=mc^2を囁いて天界総局に逮捕されたが、火星を
脱出し地獄に潜った。しかし地獄で燻ってるような俺達じゃあない。奴らをツブせるなら場所を選ばずなんでもやっ
てのける命知らず。不可能とされた不可能を可能化する反奇跡を起こす、俺達パンデモニウムLチーム!
 
「俺はリーダーの大魔王ルシファー。通称サタン。至高の智慧と究極の暴力の管理者。俺のような究極万能型堕
天使でなければ、百戦錬磨の悪魔どものリーダーは務まらん!」
「俺はベリアル。自慢のルックスと弁舌に人間はみんなイチコロさ。召喚者だって虚偽って、悪徳商人から腐敗貴
族まで何でも揃えてみせるぜ」
「よぉ、お待ちどう! 俺様こそベルゼブブ。通称蝿の王。万神殿の統率者だ! 元ユダヤ人の天敵?
今はキリスト教徒の天敵? だから何?」
「モレク、通称涙の国の王。タリズマン精製と生贄蒐集の天才だ。ユダヤ人だって崇めさせてみせらあ! でもガ
ブリエルだけは勘弁な!」
 

613 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/01/15(土) 22:22:16
 
 補足的に言っておけば、ミルトンはサタンを「英雄としてのみ書こうとした」訳ではないと思います。
 ミルトンは清教徒の家に生まれて牧師になろうとしてたような人なんですが、ピューリタン弾圧で反感持ってそれを取り止めてるんですが、だからって信仰を
否定するような人でなかったのは失楽園全体を貫く内容が神を賛美してることからも明らかです。
 それまでのサタンの扱いと決定的に違ったのは、詩人の性か、悪魔を描くにしても美しさを付加して作劇してみたくなってしまったという点でしょう。それまでの
サタン像が醜悪なものばかりだったので、このアプローチが極めて斬新だったのは疑いようがありません。
 
 で。
 失楽園が画家たちに与えた影響は甚大で、挿絵の神々しいサタン以外にも色々な絵を描かせています。
 もちろん今有名なのはジョン・”マッド”・マーティンですけど、それだけじゃありません。
 
ttp://mini-site.louvre.fr/saison18e/_commun/antiquite_revee/zoom_jpg/ar38.jpg
 
 こちら、1800年頃の作品です。
 サタンとベルゼブブですが、まあどっちがサタンでどっちがベルゼブブかは見れば解るかと。
 ロマン派の作品としては典型ですが、英雄として描かれたサタン図ですね。
 
ttp://media.kunst-fuer-alle.de/img/41/k/41_00214782~_johann-heinrich-fuessli_j-h-fuessli,-kopf-des-satan.jpg
 
 こっちもほぼ同時期のロマン派から。
 
ttp://farm1.static.flickr.com/27/95778766_03960f3836.jpg
ttp://farm3.static.flickr.com/2082/1715686429_0b3dd8d58f_z.jpg
ttp://lh5.ggpht.com/_2fsSnxTiN_c/Sou-rfeYeOI/AAAAAAAACVY/JQ5WJkhgDps/buenretiro04.jpg
 
 これは1900年よりちょい前にマドリードに建てられたルシファー像です。
 なんと公共物。
 モノがモノだけに世界でもこれくらいなんじゃないかって作品ですね。
 
 この手の作品は、「ルシファー」という存在がキャラ立ちすることによって生まれてきたモンだと考えてほぼ間違いないんじゃないか、とは考えられます。
 悪魔が悪魔としてそれ単独で意味を持ち始めたってことで、あたしらの認識に近付いてきた頃かな、と。
 これが進むとバイキンマンみたいのが出てくることになるんでしょうが、閑話休題。
 

614 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/01/15(土) 23:07:02
 
 うあ。
 
 なんかパンエキゾチカverとカブる図版が何点か入ってる。
 「カブるの入れません」とか言ってたのに。
 コレちょっと何事ですかエディシオン様……?
 

615 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/01/16(日) 22:22:34
 
・前回までのあらすじ
 
 失楽園アニメ化で沸き立つ万魔殿に走る衝撃。
 「ルシファー:大塚明夫」。――「その配役は俺にこそ適切だった!」――配役決定に不満を燻らせるマモンを宥めるベルゼブブ。
 ふとtwitterを覗く彼のTLには衝撃のツイートが。
 
『ちょっと日本にアバドン放ってきますね^^』
 
「でも、日本の守護天使ってミカエルじゃなかったかな……」
 
 万魔殿の天井に消えるベルゼブブの虚ろな呟き――。
 その頃――日本では、視察に訪れたガブリエルを投稿用の動画に出演させようと、ミカエルが熱弁を振るっていた。エノク語で多重
詠唱される初音ミクが今後五百年に渡って文化に及ぼすだろう社会的相関――ガブリエルは頭痛を堪えるように日本茶を啜る。
 
「今年からはセラフの合掌を初音ミクに置き換えてもいいと思うんだが、大丈夫か」
「大丈夫じゃないです」
「もっとエルシャダイっぽく言ってくれないか……」
「天使長はもうフォールアウトしてください……」
 
 そして邂逅するマモンとミカエル――。
 
『ネギ持ったミカエルと遭遇なう』
 
 万魔殿のTLを覗くルシファーとベルゼブブは静かに嘆息する。
 
「――ああ、やっぱり今回も駄目だったな」
「素直にEDで踊っていれば良かったのにね……」
 

616 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/01/16(日) 22:59:22
 
 言ってはみたものの、なんか流れ思い付かないのでちょっとフィーちゃんから聞いた小ネタ。
 
 天使はどこから来たのか。
 
 現段階の天使イメージを形成する有翼の人は、割と後代の産物です。これは文字通り、初期に今の天使は存在すらしていなかった、ということです。
 ニケーやキューピッドがモデルと言われるのは、その姿を三〜四世紀頃にギリシャ経由でキリスト教が取り込んだからですね。
 と、ここまでは割かしメジャーですけども。
 だったらそれ以前はどうだったのよ、と言うと、「御使い」の姿は描写されていません。ミカエルですら聖書中にはほぼ出番がありませんが、エノク書に
おいてもその姿を描かれていたりする訳ではないんですね。こないだちらっとエルシャダイのゲーム画面見ましたが、有翼の敵味方が存在しないのは
それが理由かもしれません。
 これ、ヤコブと格闘したウリエルも、アブラハムの天幕に赴いた三人の天使(ケルブとソロネですかね)もですね。
 なので「羽を持ったモノ」として描かれるのは唯一セラフィムくらいですが、これにしても「天使」=現在の共通イメージである天使として書かれていた訳
ではない可能性の方が高いです。早い話、初期キリスト教ではイメージ喚起の為に作られた「御使い」なる共通イメージの他にも神を讃える存在があっ
たってことでしょうね。
 
 で、あっと。
 セラフィムって何よって人の為に説明すると、天使は九階級に分れた「属性」でして、一般に言われる「天使」は一番下の階級、よく出てくる大天使(ア
ークエンジェル)はその一個上、セラフィムは一気に飛んで全階級中最上位に属してます。まあ「上」だからそれだけ偉大ってことにはなるのですが、解
釈としては「人間とどれだけ近いか」の尺度で測った方が良いです。なんでかってーと、階級が上のになればなるほど人間の形から遠ざかってしまうの
です。……なんで、セラフィムは神を讃える存在として人間の前に姿を現さない神の親衛隊長みたいなイメージで捉えて貰った方がいいのかも。っての
も、たとえば九階級中で中位(六、五、四位)の天使はカテゴリを理解する為に有効な役割を果たしはしてるものの、文献中には出番が全くなかったりす
るからです。後世になって絵に書かれるようになっても、この立ち位置は正直変わってません。ミカエルが大天使だったりセラフィムだったりするのは、
偉大さでセラフィムを、描き易さで大天使を兼ねてると思った方がまだ理解が容易いかもですね。
 余談ですが、ルシファーはセラフィムでも最上位「だった」とする解釈なんかが多いのは、失墜の落差を強調する為に便利だからかな、とも。
 というか文献ごとの解釈は統一不可能なのでアバウトでいいという気しかしてこないです。
 
 ちなみに上級三体はほぼ象徴そのもので、第二階級のケルビム(智天使)、第三階級のソロネはイメージ化される時は神輿(ケルビム)、その四方を
飾る異形(ソロネ)という形で表現されて、それを飾る形でセラフ、となる場合があります。この場合、それぞれ三階級ごとの分類であることも含めて、や
はり『三』が重視されているのがキリスト教らしいですね(ゾロアスターなんかだと三位一体はありえないです)。
 

617 名前:名無し客:2011/01/18(火) 01:05:13
高位天使は後付けの存在ということでしょうか。

618 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/01/18(火) 02:27:31
 
 中位三体に関しては文献からの派生パターンですね。セラフィムは別に「いきなり作られた」とかじゃないです。
 ……ってか、言ってからちゃんと九階級が三×三だったのを思い出しました。合ってるじゃんあたし。
 あと、四大天使はミルトンのイメージが影響しまくってるのではないかと。
 
 話を戻して天使全般ですが、イメージの起源と概念の起源に分かれると考えていいと思います。
 イメージの起源はさっき言ったギリシャのキューピッドやらニケーやらですが(生死の境界を行き来したヒュプノスもですかね)、まだあります。
 ゾロアスターは後回しにするとして、まずはこっち。
 
ttp://freepages.religions.rootsweb.ancestry.com/~luijkenaar/chaos/img/enki4.jpg
 
 エンキ。
 要はメソポタミア神話のエアのことです。荒れ狂う水と治水の神として、主神格「の一つ」と言ってもいい神様でした。
 メソポタミア神話。
 このへん割かし厄介に感じられることが多いんですが、早い話がシュメール神話(元ネタ)→それを継承したアッカド神話→分類でバビロニア
神話/アッシリア神話と分かれるだけです。全体を通して一連の神話、と考えてもそう問題はありません。
 都市国家としては最初のモノでもあったバビロニアが体系化させた神話がよく知られるギルガメシュ叙事詩とかエヌマ・エリシュですね。
 
 で。
 ハネが確認できます。
 
 
 
 それだけ。
 
 じゃなくて!
 
 これについて「ミカエルはカルディア人の神が旧約聖書で吸収された」という話がありますが、例えばミカエルをマルドゥクに関連付けて考える
場合、そのセンで行くとミカエル=マルドゥク、ティアマト=サタンで七首の竜殺しのイメージとピッタリにはなります。
 ではミカエルがマルドゥクか? ってーと、直接のイメージの源泉としてはどうなのかな、と思えることも。エルが幾つもの天使の名前に変わっ
たのは多分マジでしょうけど、ミカエルに相当する神がマルドゥークだったかどうかはちょっとなんとも言えません。吸収されたとするなら、バビ
ロニア捕囚時代に要素として吸収された可能性が大ではあるのですが、初期のミカエルの性質はマルドゥークほど荒々しくはありません。ヨハ
ネの黙示録のミカエルは確かに荒々しいですが、聖書の一節でマルドゥークとの類似性をどうこう言えるもんではないので。
 
 ……いや別に聖書だからいいかなぁ。
 

619 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/01/18(火) 02:38:21
 
 で、ちょっと脱線。
 ここの諸神話との繋がり。
 マルドゥクはベル・マルドゥクで、この”ベル”はBEEL、セム語で「主」って意味なんですが、これはあのバアル神の『原型』です。セム語、というかまあセム語最古
の部類に入るアッカド語で呼ばれていた(ということはつまり、ベル〜を冠する神々が存在していた時期と重なる)普通名詞なんですが、これはそのままフェニキア
に継承されたって流れです(だったと思う、ですね)。
 ここちょっと(個人的に)重要なんですけれども、バアル=マルドゥク神ではありません。この場合の『主』は、偉大なる、大いなる、的な代表格の神に冠せられる
称号であって、それ自体が固有の神様を表わしていた訳ではないのです。資料が少なかった時期は(なんせ粘土板だの石版だのですぜ)主神格であるエンリル
神に与えられた称号だと思われてたんですが、シュメール人が奉る所というコンテクストにおいてはただの『王』でした。多神教的性質を持つ初期神話で王は乱立
してましたので、別に珍しい単語でもないんですね。……で、こいつが(前)バビロニア時代に入ると、マルドゥクが主神格にランクアップします。あたしら風に言うと、
天照大神が大和朝廷から選出されて日本を統べる神になったってとこですかね。ま、ンな感じの推移を思い出して頂けると良いかと。
 そうなってくると、じゃあ「主」マルドゥクは主神だから「主」と呼ばれるのか? という疑問も沸いてくるでしょうが、これは恐らくバビロニアでマルドゥクが擁立された
時期、既にシュメール語自体がアッカド語(アッカド人、バビロニア人に共通)に押されて古典化していたので、ただなんとなくマルドゥクに付随していたと考える方が
いいかもしれません。ええ、まあなんというか、ラテン語が古典教養化した現代の事情がオーヴァーラップしますが、それはそれ。
 ここ、事情はサタンと一緒ですね。
 社会情勢が神の地位を決定付ける――情報の記録が断続的でない場合、神話ですら容易に変質の対象となったのがこの時代です。マルドゥクは重要性を高め
られるにつれ、主神になる段取りを設定されました、、、、、、、。かくしてバアルはそれまで重要な地位を締めていたエンリル神の機能を受け取る事になります。ついでに重要
な階級を担うエア神の機能まで付加されたマルドゥクは、いよいよもって「バビロニアの大神」として君臨していく訳ですね。
 んで、バアルの元ネタは今言った通りですが、「性質の元ネタ」は、結構コレが雑多です。
 嵐の神としてバアルが認知されるのは、カナン人がメソポタミアから移植した体系でエンリルとエア(エンキ)の性質を帯びさせたからと考えてほぼ間違いありませ
んが、それと同時に豊穣神としての性質を強く持ってるのは、これは土地に合わせたシステムに回収された結果でしょう。神話は大体の場合、固有の系の外には
「直接」は影響を及ぼさないので、起源は同一でも別の神様、という例は結構転がってます。この場合で言えば、バアルの持つ能力はメソポタミアでは恐れられた
だけのものでしたが、カナンの地では恵みにも変化しています。逆に”恐るべき水”を象徴する神として、バアルの天敵である兄弟神ヤムが設定されてるくらいです
ので(で、これはこれで竜殺しに関係します。ミカエルと繋げるつもりはないけれども)。
 気になって今ちょっとバアルをWIKIってみたんですが、なんかアダドの前身として紹介されてました。
 えーと。「神バアル」は雷神であり風神でもあるそれなのだけど、この文脈はまさに「その」バアルである、としてるんですね。
 そう、バアル・ハダドのことです。
 ”ハダド”は大きな音を発てる、みたいな動詞派生の名詞ですが、最終的に「雷」で落ち着いたんですね。「雷の王」みたいな感じ。……あ、ヤバい少しカッコいい。
 
 で。
 この項目の流れ的にはバアル(フェニキア)→アダド(メソポタミア)となるってことなのですが、そうなるとフェニキアからメソポタミアへの逆流がないとマズいって
ことになるのではないか、という疑問があるんですよね。いえ、それ自体は文化の交流さえあればいいんですが、それならそれでメソポタミア神話には同一起源を
持つ神様がわんさかいるので、別にフェニキアからバアルハダドを引っ張り出す必要あるのかなあ、って根本的な問題があるんです。
 後世にはアッシリアで(それでも前1800年くらい)「アダド」の名を持った王が出てくるので、ハダド→アダドというのは別におかしくないんですけど、地理的に断絶し
た場所でこの体系立った神話を変化させる余地があったのかどうかというのがどーにも気になって仕方ありません。
 バアルの影響力はスゴかったので、単にフェニキアの神に留まらない神話体系だったのは理解できます。統一された”雷神”バアルがアッシリアに再び影響を与
えた可能性もないではないでしょう。
 ……ただ、それにしてはアダド神の由来がマイナー過ぎてきっついのです。エンキの双子ってのもどうかなあ、ですし。
 アンズー討伐神話の成立年代がパッと出てこないので、あたしも大概書き殴ってる訳ですが。
 まあ、「割と知られている」という知名度を考えると、初期の都市神の中にアダドが存在してたと考えるのはそう無茶じゃない、とは思うんですが。
 ここは杉浦先生のツッコミ待ちで。お茶請け用意して待ってます。ホストが必要なら兄貴もな!
 てーか、WIKIは前にミシャグチ神のこともなんか無茶書いてあった気がすんですが、信用の尺度はどこで測るべきなんでしょう……うーん。
 
 で、えーと。
 脱線が酷いので今日は更に脱線させときます。
 そんなこんなで有名になったバアルは、気付けばあちこちに名前を転がしてます。
 「バール」由来の名前はそこかしこに発生します。たとえばカルタゴの猛将ハンニバルがそうです。この人の場合、バアルの恵み、バアルの愛するもの、って意味
の名前で、姓のバルカは「雷光」。まさに「バアル」です。
 まあバアル(神)がいて名詞が成立したのかその逆なのか、という混線も偶に見られますが、コレについちゃさっき言った通り初期シュメールに名残があることから
名詞が先だと考えた方がいいでしょうね。
 ですから無論のこと、悪魔関係の由来にバアルは多大な影響を与えています。メタラーなら避けて通れません。ベルフェゴールもそうだしバールゼフォンもそうだ
しバアルベリトもそうだし、とにっかく「B」で始まる悪魔の名前があったら疑ってみるとガサガサ出てきます。聖書で何度も追求されるように、消し去ってしまいたかっ
た『敵の大神』だからこそ、何度も頻繁に貶められた訳ですが、結果的にそれは悪魔学に興味を持つオカルティスト達に『大悪魔』としてバアルを認識させる理由に
なっていきます(ついでのついでに言うと、エルシャダイ(タイトル名)に「直接の」縁がまったくない訳でもない神様でもあるのですが、俗説と言うかかなり偏向した意
見なので端折ってます)。
 
 ……。
 痛い。
 痛い痛い痛い痛い! コレ関係の資料を調べる為に古本屋街に一日中入り浸っていたあの日の記憶が!
 なけなしのお小遣いをオカルト関係の書類に突っ込んだあの日が顔を出してくる! 助けてフィーちゃん!
 
 き……今日はこのへんで。
 

620 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/01/20(木) 07:22:34
 
「みはるびぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃむ!」
 
 ……。
 駄目です上級生。
 これキャラ付けっていうかキャラ崩壊にしかなってない気がするんです!
 
>九物語
 
 むしろなんかスタンドっぽいかもしれないとか言った後で思ってみたり。
 あとイケそうなのはキャッチャー・イン・ザ・ライくらいでしょうか。
 使い手としてはハネ……羽川先輩より上級生の方が合ってますが。
 
>羽母さん
 
 ……。
 その守備範囲の広さは……その、ちょっと……ヒく……。
 
>飛騨名物(違う)釣り天井
 
 ルールのためのルール。
 「上を見たらキリがない」ですからね。文字通り。
 別に物理定数を空飛ぶスパゲッティモンスターが決めていても問題ないわけです。
 
 物語として語られる為に必要なのは、あらゆる必然性です。
 なんていうか、気付いたら設定から何から、このスレで語ってることってそればっかになってたかも。
 
 あたし達は、だから自分のステータス初期値から世界を選り好みするように作られてます。
 何が好きで、何が嫌いなのか。
 何を好きになって、何を嫌いになるのか。
 何一つ選ぶことはできません。
 何一つ問題ありませんけれど。
 
 全てに価値があるのなら、全てに等しく価値がない。
 綺麗は汚い。汚いは綺麗。
 それでも、綺麗は綺麗で汚いは汚い、ということもあるでしょう。
 多分、そういう事なんだと思います。
 
 言葉を言葉で取り繕う事はできても、結局、こうして会話してる理由って単純です。
 合うか合わないか。
 条件が、環境が、状態が合っているからあたしは上級生と話してる、と言うのはそんな的外れじゃないと思います。
 上級生が上級生であること――これは、きっとあたしにも重要でした。
 キャラが、物語が、「あたしというルール」を含むこと。
 ルールがルールに合致すること、ですね。
 あたしにとってのルールに含まれる上級生と、上級生にとってのルールに含まれるあたしとの距離みたいなもんでしょうか。
 
 もちろんここでこうしてるあたしも「義務」ではなくてもルールの範疇内でやること優先するべき事はある訳で、それが以前に名無しさんに
言われた「すぐやっちまえ」ってことなんですが。
 ……ってもまあ、動きようがないからこうしてたりする訳で、その間だけと思って付き合って頂ければ、なんて。
 上級生との会話を逃げ場にしてるだけだとしたらそれこそ最悪なので、自覚だけは忘れないようにしないといけませんが。
 あたし達にはあたし達のルールしかありません。
 こうした会話の取っ掛かりで出来てたのがこのスレだったとすると、まあ、存外モロいもんだったのかもしれませんけれど。
 ……いえもう、考えてみたら、未だに地下スレしかなかったワケで。
 
>意識たちの王国
 
 記憶が栞。
 あたしもそれ、賛成かな。
 保存された媒体にアクセスできるのは、その記憶が記憶として機能しているから。
 記憶と感情はある時点でのシステムを再起動する為のバックアップソフトです。
 
 あなたにとって大事なのはなんなのか。
 あなたが拠って立つ場所はどこなのか。
 どうしようもないメタゲーム、なんてのはこれが理由でした。
 相手の立場を批判する状況って、自分の意見が相手に対してメタであるって自覚の上にやってることが多いから。
 雑な喩えですが、たとえば、論文の中で特定の論文を攻撃する場合とか当該論文の粗になる部分を自分の説で否定することで自説を誇
張する、ってこととかありますよね。それが悪いことだとも思いませんが、批判した当の本人は批判され返したり別の人に再批判されたりし
て、批判を批判する批判の為の批判が生まれ続ける、というのはもはや泥沼です。
 自分の語りは相手の語りに対してメタである筈だ――あはは。
 吐き気がします。
 アンタらは一体何様だ。
 なんてのですが。
 これが科学論文なんかだとまだ落とし所が見付かる(こともある)けど、そうでないとこの批判の階層は際限なく積み上げられます。
 例えば、えー……っと。
 人間原理に投げっぱとかマジありえないです。
 宇宙がユニヴァースかマルチヴァースかどっちかとかマジでどうでもいいじゃん。
 ていうかそれむしろ科学者じゃなくて科学哲学者の仕事じゃん。
 ――実際、そのどれもがどうでもいいけど(反宇宙の実在があたし達の生活を劇的ミラクルに改善するとでも?)、やっぱり落とし前が付
かない限りは批判合戦も止まりません。
 たとえば、メタラー音楽ファンなら経験してる可能性が高いのはこういうのです。
 「メタルは煩い」「その煩いのがいい」「煩いだけではなく、聴き込めばパターンが理解できる」――ここまではいいとして、「じゃあその煩い
のがいいとかパターンとかどういうのよ?」という発言が出てくると、コレ、「音楽そのものを対象としない発言」になります。意味が解らない
ものについて言葉で語ろうとすると、意味が解らない理由を語る必要が出てくるので。「コレ雑音じゃね?」「いやその雑音の持続性が」「ド
ローンってどれ聴いても同じじゃね?」「低音をどこでパターン化するかが」――本質的に、「何かを語る」、「これが好きなんだよと語る」こ
と自体は、共通理解を得られるようなもんではありません。コレ、音楽雑誌買うとよく解ります。「これ好きな人こんないるの? ……え?
マジで? 半日で売り飛ばしたのに」――とか思うCDが馬鹿売れしてる、なんてことは結構ありますが、だからって雑誌のライターの耳に
ケチ付けるのはお門違いで、まあ精々メタラーとしては同じ趣味の仲間と言葉を交し合うのが毎度のパターンですが、そもそも音楽を言語
化するのは無意味じゃね、という意識から逃れる事はできません。
 似たような事は前にも話した気がするけど――あたし達は、自分の"こころ"の中で鳴っている音楽を相手に聴かせられません。
 
 「煩いのがいいってパターンを説明する」発言が、それでも十全じゃないと、これもまた否定されて、「そのパターンがなぜ音楽的に整然
とした理由があるのか」という更にメタな発言になります。
 まあ三段くらいメタになったこの時点で、ハッキリともう音楽そのものを語ろうとはしてないのは明らかです。
 批判a←批判b。
 批判a←批判b/←批判c。
 批判a←批判b/←批判c/←批判d(以下略)。
 こんなの。
 ま、数学で習ったアレなんですけどね。
 ただ、音楽だの美術だのの基準は、そも存在すらしてません。上の例で言うと、この構造について「やっぱりaって正しかったんじゃね?」
という見直しが発生したり(スコラ哲学とかポストモダンとか)して、この構造が無駄に複雑になってしまいま……なってしまってます。
 口にするもアレなアラン教授の悪戯で一掃された「無駄な言い訳」も似たようなもんかな。
 批判の為の批判。の、為の批判――その技巧。
 ぶっちゃけ、それに言える事は一つなんでしょう。
「何無駄なことしてんの」
 と。
 ……まあ、ただ、その批判そのものが面白かったりすれば、読み物としての価値はあるんですけど。無意味なクダ巻きよりは余程に。
 その意味ではあたし、ソーカル先生が駆逐したあれこれも嫌いじゃないです。
 ホントはこのへんネタに雑談拡げようとしてたんですが、どーにも機会を逸しちゃいましたね。あはは……はぁ。
 どうも上級生相手だと話し易くていけません。
 危うく身勝手な音楽ネタ話繰り広げるとこだったと思うと、これはこれで良かったのかもしれませんけど。
 
 で。
 
 あたしとか山な……いえ、なんでもありません。
 あたしはそれなりに聴き込んでるからグラインドやデスブラック系の音楽について「こっちの方がいい」くらいの判断はできますが、全く耐
性がない人が聴いたら各種音楽は区別すらできないんじゃないか、くらいには理解もしています。批判の基準になる基準点が存在しない
場合、批判は批判していることすら解らない、みたいなもんですか。
 よく美術の巧緻を語る時に時代背景を抜きにしては語れない、という一つの目安がありますけど、美術なんかだと歴史的価値や時代のコ
ンテクストを読み解く為の資料になることがあるので、これはある意味当然です。
 ギーガーの絵について「陰惨っぽいけど、「ぽい」だけかも」って感想を抱く人がいるのは、ギーガーが現代の画家で、真実戦争と処刑に
明け暮れた中世の画家とは立場が違うから、って理由なんかを含んでたりすることがあります。あたし達は核分裂の原理も核融合の原理
も十全に知悉してますが、技術が構築される前はプロですら理屈を把握してなかったワケですから。
 
 閑話休題ソレハ・サテオキ
 
 個人の主観を形成する、
 個人の価値を形成する、
 個人の意味を形成する理念は、単一の要素から成り立ってはいません。
 だけれど、あたし達が一つの物事について何かを語ろうとしたとき、あたし達の意識下では無数の「理念」が混合しながら意識を組み上げ
てて――自然、語りは雑多なコンテクストから主観的に弾き出された意見でしかなかったりします。
 だったらそれは全部ただの与太かっていうと、これはやっぱり違うわけで。ビートルズが「持ち上げられただけの道化」なんて言った日にゃ、
袋叩きにされるか寒い目で見られるのは目に見えてます。え? あたし? 後輩にナパデのジャケ見られて「ホラー映画のサントラ?」とか
聴かれた瞬間にブチ切れましたが何か? 的な。
 
>一人称語り部
 
 あ、そんな感じ。ナイスシュート。
 というか、えーと。
 上級生が宣伝してくれてたアニメが見られなかったあたしですが、もしかしたら声優さんが声アテてるとしたら、正に声を当てるその状況が
近いんじゃないのかな、とか思ってみたり。
 当てているその瞬間、という状況。
 物語に「触れる」意識的な意識という動作。
 それがそれであること。
 わたしがわたしであること。
 リンゴをリンゴだと知りながら、それをリンゴだと理解する自分――その状況わたし
 そのリンゴはもしかしたら他の人にはそれがオレンジに見えているかもしれなくて、実際本当にオレンジかもしれないけど――自分にとって
それがリンゴだという確信があるとき、それがリンゴなのだ、って現実。
 それがわたし。
 
 世界はモノとモノの間を巡る現象です。
 声は音で、言葉は音で、分子運動の一端。
 兄貴はこういうの、「世界は、要はハーモニーだ」とか言ってたけど――あの人の目線はちょっと解り辛いです。
 でも、あたし達の理解もそう遠くはないのかもしれません。
 「自分の外」にある現象は、突き詰めたら何もかも分子の運動でしかありません。もっと突き詰めたら波動関数の分布だけ。
 「あたし達」はそこで立ち泳ぎする物理現象です。
 水の流れと、炎の揺らめきと、風の淀みのそれと同様に。
 言葉(信号)から意味を引っこ抜いて、それを理解して動く現象があたし達ですから。
 こういう仮定はどうでしょうか。
 声のそれぞれに設定された無数の信号と、それを受け取る「心という機関」。
 「そこを退いて」と言われて動いたのは、「そこを退いて」って信号を受け取って、そうなるべくして反応したから。
 最善が最善であることが可能なら、これを最適効率で行えるんでしょう。
 「全体にとってそれが最善だから」そうするような状況。
 完全に合理化されたロボットがオートフォーメーションで何かを作る生産現場を想像するといいのかも。
 けど、たとえばバス停で最前列にいるとき、いきなり割り込んできた人に「そこ退いて」と言われても不機嫌にしかなれないんじゃないかと
思います。
 もちろん、それは割り込む人が間違ってるからだけど――そうじゃなくて、それはそう感じる自分がいるから。
 それも「そういう反応」として処理してしまうことは可能ですが、それでもそう言われた時に「不機嫌な自分がいる」事は否定できません。
 
 あたしは上級生に何かを言われて、こうして言葉を返しています。
 上級生の送った信号ことばに対して反応したあたしは、突き詰めれば上級生にとって「現象に対して反応した現象」でしかありません。
 それでも、あたしは現に「嬉しい」と感じていて、ある時点、例えば「こうしているこの時点」で「あたしになって」います。
 心臓が鼓ってようが、脳が万全以上に稼動してようが、それは物理現象の外に出るもんじゃありません。
 出るものがあるなら、あたし達を理解するあたし達がそこにいること、です。
 唯一、そこでメタにいる「わたし」。
 それが感情。
 記録された時点でしか存在しない、書き手でありながら読み手として存在する「わたし」。
 だから――「読み手のいない物語は存在しないのと一緒」ですね。
 
 世界は物語で、
 物語は意味で、
 意味は感情です。
 
 物語世界は、いつだって――ただそこに、そうやって存在するだけだから。
 お互いを書き換えながら、ただ無意味に変化する世界と、無意味を意味に変換していくあたし達と。
 別にこれっぽっちも尊くなんかないけど、無意味ではない。
 そんな感じ。
 
 上級生が望む未来は色々と否定したがる人もいるかもだけど、結構それって「人間としては望ましい」場合もあるんですよね。戦争とか起
きなければ。だってホラ、弱いから弱いのだ、なんて突き付けるだけよりはよっぽどマシですから。ドラえもん不在ののび太君とかどうする
んだろうね、みたいなそんな状態よりは。だってお話が成り立ちません。
 枠は、だからいつだって重要です。
 自由度。
 ゆらぎ。
 四次元ポケットとドラゴンボール。範馬勇次郎――だと、どっちかっていうと自由度狭くなるのかも。
 全体は常にトップダウン的でも、その実行は常にボトムアップでしかないって感じですね。
 理想の設定。その「最善」を行っても、「理想そのもの」を寸分の狂いもなく到達させる事は原理的に不可能です。
 無限数列の極限値への収束。――の、収束。
 限りなく無限に近い無限に到達する為の無限の歩み。最善から最悪まで緩やかに広がるスペクトルの分布。
 そこに境界を設ける事は、青と水色に明瞭な境界線を引くことにも似て困難です。
 みんなが違うのと同じように、みんなの「最善」が違うから。
 弱いから「合わせてあげる」とか思ったりするのとどっちがマシかというと、これはちょっとわかんないけど。
 「他人と違う」ことが病気なら、人類全部病気だよね、とかそんな話。
 「違い」の尺度が大きいと、それが病気として観測されるのに過不足はないんだけど。
 ある時点で「ただのクセ」と呼ばれてるモノが、ある時点を越えると「強迫観念」と呼ばれたりするのと同じ程度の意味ですが。
 自分にどうにもできない弱さがあって、それが責められるのなら――多分、その怒りを否定する手段ってどこにもないんですよね。
 羽を持った鳥が「空も飛べないのか」って人間を責めたら、次の日その鳥は焼き鳥屋に並んでた、とか、そんなの。
 えーと……あれ、ちょっとグロいか。
 ローマ字入力とかな入力の差。――慣れたごく一部の人にとってはかな入力の方が早いけど、全体に対してその徹底は効率が悪い。
 キーボード操作とコントローラー操作の差。――精密操作を追及するならキーボードの方が厳密性が高い(そうです)けど、その「精度」
を達成できる人間の割合を考えれば、コントローラーの方が全体の系における効率は上、みたいな。
 ところでようやくハードモードそれなりにクリアできるようになりました。いい加減パッド買ってもいいかもしれません。
 また話がズレました。
 上級生の言葉を借りるなら、こうかもしれません。
 
「あたし達は可哀想なんかじゃないんですよ」
 
 と。
 あたし達ならこうでもいいけど。
 
「メタラー舐めてるとブチ殺しますが構いませんね」
 
 あたし(たち)が唾棄するのは、ポップミュージックそのものでなくて「その音楽は意味がない」って視点です。
 メタラーはメタラーであることを卑下しません。鋼鉄の魂ゆえに。
 自分達の音楽は一般受けしないからダメで、だからアンタ達のマイナーな音楽も一般受けしないしダメだ、とは絶対に言いません。
 ダメだと思うヤツは勝手にくたばってて下さい――永久に。
 そんなド低能ぶりにゃ関わってる時間すら惜しいって感じですので。
 だってそんなことしてるくらいなら聴きたい音楽はまだまだ転がってますもん。
 あたし達は――あたしは、何かを好きであることに躊躇したいとは思いません。
 その逡巡が無駄だから。
 そこでメタになるのがウザいから。
 否定するのもされるのも勝手ですが、あたしを否定できる言葉を持ってんのはあたしだけです。
 ヨソからの否定に動くようじゃメタラーやってられませんってーか、そこで取れる態度も言葉もつまりは一つです。
 即ち。
 
「ケチ付けるだけなら黙って死んでろウザいから次にその出来損なったツラ見せたらブチ殺すぞクソ野郎」
 
 まあ、ウッドストックでもオズフェストでも普通に見られる(た)光景ですが。
 バンド同士のディスり合い。素敵な触れ合いです。
 場面が想像できない人はクラウザーさんの出てくる漫画とか読むと(ズレ気味ではあるけど)状態が想像できるかと。
 
「音楽的価値観の相違でバンドメンバーを撃ち殺しました」
「悪魔の生贄に捧げました」
「肉片をスープに入れました」
「前科があってライブ先の国に入国できませんでした」
 
 そんな風景を拝めるのはメタルだけ!
 割と誇張抜きで。
 
 で、まあ。
 それは、一つの信仰です。
 
 あなたが信じ得る信仰。
 あなただけが理解し得る信仰。
 
 相手が不幸だと決め付けるのは低劣ですが、そう言いながら似たようなことを平然とやらかすのはやっぱり低俗極まりありません。
 助けてあげたい、というセリフはもはや吐き気すら催す愚劣さを誇ってます。
 誰かの堅持する意思は、自分から見てどう理解できなかろうがどう不幸で気味が悪かろうが、踏み込んでいい領域だとは思えません。
 考えを修正させる。
 自分の正しさをプレゼントしてあげる。
 この手のセリフが吐けるならきっと死んだ方がいいです。
 コレが言えるのは――言う「権利」があるのは、それこそローマ教皇とダライ・ラマくらいのもんでしょう。
 とりあえず、まあ、あたしは、だけど。
 
 理解してあげるべきだ、という意思そのものは傲慢ですから。
 鯨が助けてくれって言ったのか、ちょっとどこかの人たちは考えてみるべきだと思います。
 札束で頬引っぱたいて奴隷解放なんて叫んでるような人たちもだけど。
 
 なんかまたズレてきそうなので置いといて。
 
 朝起きた時のテンションって重要だよね――みたいな話って、結局その日立ち上げたコンディションが持続するからなんですよね。
 アレですよ。
 夜中にいい具合で勉強できてたのに朝になったらヘタってる時とかって、洒落にならないくらい憂鬱になります。今日はちょっとマシかも。
 あたし達は望んだように「自分の力」は出せないけど、生憎とそんなのはデフォルトなわけで。
 昨日のあたしと今日のあたしの差分。
 限りなく似てはいるけれど、確実に違う自分。
 同位体としての過去と向き合ってみたところで、遠い自分は他人でしかありません。
 昨日のあたしと今日のあたしは、ジキル博士とハイド氏ほど遠くはありませんが、意味としては似たようなもんです。
 
 とはいえ、だったら過去に意味がないとはあたしだって思ってません。
 今の自分を形作ってるのは――こうなるしかなかった、こうなるべくしてなった、だから絶対に否定しちゃいけない「あたし」ですから。
 あたしはメタラーで、兄貴の妹で、上級生とこうして話してるあたしです。
 
 名付けてしまうと、記号化してしまうと、それがただの記録になってしまう、というのは、どうだろう、うん、あたしにもあるかもしれません。
 だけれど、人間の限界は限界だから、それとは付き合っていかなきゃいけないわけで。
 「わたしの中にあるわたしの気持ち」は、形で括ることでただの記号になってしまうとして――それでも、そうしないと伝える事はできないから。
 ほんっ……と、精度低いんですよね、言語。
 ていうかもうちょっと頑張れ意識。
 
 でも、最適になれるかどうかだと、やっぱり無理はあります。
 自分にとっての最善は、別の誰かにとっての最善じゃないから。
 同じ空間を二つの物質が占める事はできません。
 同じ時間を二つの可能性が占める事はできません。
 「可能性」っていうのは、そういう話――とどのつまりが、与太話。
 「別の可能性の自分」って、絶対に選択できなかった自分ですもん。
 一つの席には一人しか座れません。
 誰かの隣には誰かしか立てません――これはちょっと例外アリだけど、例外は例外で外道だよね、とかそういう話もあるし。
 上級生が言うように、「最善」は仮想目標が設定されていてこその「最善」です。
 だから、ラプラスの魔がいないこの世界でそれは無理です。
 宝くじは絶対に当たるとは限らないし、自分にとって新発売のアイスAとアイスBのどちらが「最善の選択」だったのかはわかりません。
 人の一生をまるっと俯瞰できて、それを適切に配分してくる機械があったとしたら――それはそれで素敵なのかもしれないけど、もしもそれを
やるなら「感情」も適切に配分しなきゃいけないし、だったら感情とか邪魔だよね、なんて極論に行き着くのがオチです。
 でも、人間はやっぱり現状人間です。
 
 感じてしまうから。
 人間は。
 
 好きな人を好きなことに理由がなくても、好きになった時点で理由はなくなってるもんなんだろうな、ってのはなんとなくあたしにも解ります。
 兄貴じゃなくても。
 あれこれの意味を乗っけた「好き」は、その言葉を口にした意識は、それ以前に持っていた筈の「あれこれ」をどこかにやってしまいますから。
 もちろん、言葉一つで自分の中の感情全部が変質するわけじゃないけど――言葉は相手に届けるだけじゃなくて、自分の中にも届くから。
 なんとなく憧れてたのが、実際に「好き」と言った瞬間、それ以外の言葉が当て嵌まらなくなってしまいます。
 
 結局――好き、ってのは多分そういうことなんでしょう。
 どの時点で「憎い」と感じるのか人間には解らないですけど、同じように「好き」がどこから出てくるかも解らない。
 どの理由がどういう経路で自分を動かしてるかは、脳の中のパルス自身であるあたし達には解らないです。
 
 とか言いつつ、あたしはこれをメタル好きになる以前の自分とそれ以降の自分で想像してる訳ですが。
 このネタバレでなんかもう色々と台無しだ。
 
 でも、まあ。
 理論とか信念とか、その時点で自覚可能なモノと感情との違いはここにあります。
 ある時点で正しいと考えていた物事が正しく感じられなくなるなんてのはよくあることですから。
 強固な信念を抱いた人が崩れ辛いのは、自分が常にその信念を参照できるからです。
 坂本竜馬さんがどうだったかは知りませんけど、「自分を曲げない人」はどんな時代にもいたんでしょう。
 でも「曲がらない自分」を作るのは何か、と言ってみたところで、その構成は個人によって様々です。
 それまでの自分を支える力や記憶や知識は常に「今の自分」を支える力になってはいますし、というかその力自体が「私達」でしょう。
 常に今――正にこの瞬間、途切れることなく生み出され続ける意思というアウトプット。
 その出力系に割り込みを掛けるのは、いつだって感情です。
 思い出はどうだろう――強いかもしれません。
 けど、楽に変質するのもこの媒体。
 好きだった物を嫌いになれば――そんなのはもう、支えどころか重荷でしかありません。
 忘れることもできない記憶を屈服させるには、より強くその記憶を嫌うしか手段がありませんから。
 だから何かを嫌うことにも意味はあります――人間はそうやって作られてます。
 あたし達には断りもなく、あたし達の頭は何かを――誰かを好きになったり嫌いになったりします。

 でも、喪失以外の――なるほど。
 それ、あたしの考えてる言葉よりも強いです。
 「こうなるしかなかった」自分を否定するつもりは、あたしはこれっぽっちもありません。自分の全てを賭してそれを肯定します。
 自分はどこまでか、と上級生は言いましたけど、あたしは――どうだろう、ハッキリはしてると思います。
 自分が定めた自分の範囲。
 手を伸ばして触れられるモノは自分で、自分が理解できるものが自分です。
 自分の記憶が、自分の感情が自分です。
 いつか聞いた誰かの声を理解しているのが自分で、その人の声も自分です。
 今のあたしを作る全ての事柄が「自分」です。
 だから、あたしにとっては「自分に関係する人」も自分なんだ、って考えてたけど。
 「最も幸福なのは、他人の楽しみを自分の楽しみとして喜べる人である」とか言ってたのは、あれはゲーテ氏でしたっけ。
 何言ってんだコイツと言いたくなりそうなセリフですけど――ゲーテさんがどんな意味にせよ満たされていたから言っただけかもしれませんが、
『自分の幸福の範囲』に含む自分以外の誰かがいるのは、おかしなことでもなんでもありません。
 家族が、恋人が、友人が幸福でなければ、『利己的にも』幸福を感じられない、と言う人はいるんでしょう。
 
 どうすれば相手が救われるか、なんてのは基本的に解りません。
 余計なお世話だって事は、まあ、往々にしてあるでしょう。ていうか大概そんなんばっかです。
 なんせもうマーフィーの法則は黙れと言っても黙りませんし。
 あたしが好きな人の為に必死でのたくっても、好きな人は迷惑げな顔を押し隠してたりとかするかもしれませんし。
 だからまあ、そんなの。
 それこそ兄貴もあたしも何度も経験してることで……や、これは兄貴があたしの為に、かな。
 あたしを救えるのはあたしだけだし、
 あたしを許せるのはあたしだけです。
 あたしを咎めるのも、あたしを罰するのも、あたしでしかありません。
 誰かに放られた『罰』なんて、人間にとって対抗するものでしかありませんから。
 自覚しない罪は、罪にさえなりません。
 
 あたしがそう思うんならそうなんだろう……あたしん中ではな。
 というのはそう言ってみた、とかそういうワケではなくて、それがあたしという範囲だからです。
 
 詭弁ですけどね。
 この自覚は良く言い換えても最悪ってとこだとは思います。
 だから、何はなくとも自分の弱さくらいは自覚しておきたいです。
 自分も弱い、他の人も弱い、なんて相手に弱さを押し付けてるようじゃ、それこそ愚昧所の騒ぎじゃないので。
 
 好きでいられなくなること。
 そうですね。
 それは――そう、喪失です。
 
 ここにいる「自分」は、それまでの全てが成した軌跡ですから。
 わたしの言葉が、あなたの言葉が、何もかもが作った「わたし」。
 それを嫌うこともカタチの一つとしてははアリなんでしょうけど、できれば否定したくはないもんですし。
 できれば、好きで居続けたいものではありますけれど。
 
 現状のベスト以外にベストは存在しません。
 未来からの侵略者を倒す為に人類の希望を乗せて千五百年前の過去に飛んだら、実は飛ばなかった場合こそ侵略者は自滅していたとかそう
いうオチもありますけれど、飛ぶ前の時点で人類はその展開を予想できない訳で。
 ていうかそもそもそれだと「最果ての未来」から常に今って改竄されてるよね、最近流行の展開だと量子性を加味して平行世界のノスタルジック
なオチだよね、とか、コレもう話ズレてるよね、とか、まあそういう話。きっと!
 
 うん。
 や、なんか少し続ける切っ掛けが転がってた気がします。
 もうちょっと続くのじゃよ、とかそんな感じ。
 あはは、うん、アレ。アレですよ。鳥山先生もこんな具合だったのかもしれませんね。
 キリがつくとこまで、よければお付き合いお願いします。
 
 そして。
 つまりこれは!
 夜のテンションより朝のテンションの方が怖いねとかそういう話でもあるんですねきっと!
 

621 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/01/20(木) 07:31:56
 
 今!
 この瞬間!
 
 兄貴の行動がどこかで否定された気がするッ!
 
 
 
 あとまあ、アラン教授がどうのは割と違うかも、とか思い直してみたり。
 あれはきっと時代のはしかみたいなもんなんですきっと。
 
 で、他。
 天使ネタの話はまあボッシュ辺りでケリが付くまでがーっとなんか書くかもしれません。
 見てる人がいたらお見苦しくて申し訳ありませんが。
 でも、そこらはそこそこに。
 最初の予定じゃ音楽ネタだった筈なのに……!
 

622 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/01/22(土) 23:49:11
 
 もうプレミアムと洋画劇場は毎回黒スピ+スコット兄弟だけでいいと思うな……。
 
 ていうかやっぱこれがトップ3ですよ。
 大破壊撮りたかっただけなのが丸判り! スピルバーグさんかっけー!
 

623 名前:ルーツィア・マクシミリアン ◆ChAosg2Mvs :2011/01/23(日) 12:16:26
 
「真に美しい人形があるとすれば、それは魂を持たない生身のことだ。崩壊の寸前に踏み止まり、爪先立ちを続ける死体――」
 
「人間はその姿や動きの優美さに――いや、存在においても人形に敵わない。人間の認識能力の不完全さはその現実の不完
全さを齎し、そしてその種の完全さは意識を持たないか、無限の意識を備えるか――つまり、人形あるいは神においてしか実現
しない」
 
「いや、人形や神に匹敵する存在がもう一つだけあったな」
「……動物のこと?」
「種類の比はあるが、我々のように自己意識の強い生物が決して感じることの出来ない深い無意識の喜びに満ちている。認識
の木の実を貪った者の末裔にとっては神になるより困難な話さ」
「……」
「……」
「ふむ。何か言いたまえよトグサくん」
「トグサさん関係ないじゃん……」
 
「ていうかネタ振りが唐突過ぎて意味わかんない……思わず乗ったのはわたしだけど」
「いや、やり残したネタの消化をと」
「消化し切れてない! 材料そのままマナ板に乗っけて出してるじゃん!」
「自然派ブームの到来だね。トグサくんだけに」
「だからいちいちトグサさんを呼び出すな!」
「つまり定義の話だよトグサくん」
「だから……」
「認識なる不完全さ――個人という取得情報をカオスの系に叩き落す認知機構は、否応なく感じてしまうものだよ。世界をね。
そしてその世界を万全に他者に伝えることも不可能なら、その世界そのものが万人において共有不可能だ。ボクらと違って、
完全ならぬモノたちはいかにも不自由だとは思わないか――楽園追放の憂き目に合った彼らには、ボクらのように完全たるこ
とすらできないんだからさ」
「誰かに所有されないってメリットはあるんじゃないですかね」
「それは人形の定義たりえないよ。ましてこの現代においてはね。もしそれが正しいなら、子供は親の人形だ」
「また極論な……」
「”理性的で”、”論理的な”モノが人間であるなら子供は人間じゃないって話だよ。つまりこうなると理性とは何か、という雑談を
したくなってくるな――さあ、それじゃメタ理性の話をしよう」
「いえもう勝手にやっててください」
「折角ルシフェルっぽく言ってみたのに……」
 

624 名前:ルーツィア・マクシミリアン ◆ChAosg2Mvs :2011/01/25(火) 00:31:52
 
「ところでマリア」
「あん?」
「ゼノンの喩えならともかく、単に無限数列を比喩するだけなら「永遠に届かない」はおかしいよね。アキレスと亀の歩みは有限列に
留まるものでしかない。ボクらお馴染みのメタ視点だ――そういうわけで、アキレスはとっくに亀を追い越してる」
「あんたさ」
「ん?」
「SF題材にしてハーレクイン書いて――そこで設定考証されたら読者は着いてくると思うかい」
「お、なるほど。きみはボクよりも人間値が高いね」
「あんたが無駄にツッコミ入れてるだけだろ」
「もっともボクなら無限を無限大に追い掛けることができるが――いや、最初から無限を俯瞰するボクにとっては追い掛けるも何も
あったもんじゃないんだが」
「そのチート話も聞いてない」
「我ら在りて在る者のカケラなれば、とね。ええと、つまりほら、どうせだからメタにツッコミをもう少し入れようかなとか」
「勝手にやっててくんないか」
「悪魔は無だ」
「聞いちゃいないね……」
「いつものことじゃないですか……」
「爾来、キリスト教神学――の、基礎の基礎を中盤辺りで作った修道士は”虚無”を恐れた。大いなる矛盾だ――神は無から全て
を創造し、その無すら創造したと聖書にもあるのにだ」
「え? 後者ちょっと違くない?」
「意味としちゃ同じだよ。神は真空すら作り得るんだ。そしてこの考え方が中世において異端審問の礎を築いた――と言っても、
その頃はボクもまだ作られちゃいなかったんだが。さて、アリストテレスがそれを嫌った事は知ってるよね」
「というか論旨がもうネタバレ気味に読めるんだけど……自然は真空を嫌う、でしょ。で、神は善しか成さない。神に悪は成せない。
つまり悪魔は無である」
「そ。ところがこれだと問題が起きる」
「『なぜ全能なのに無を成せないのか』?」
「全能か否か、というのはそういう話さ。上の方でなんか言ってるのはそういうこと。逆説、無限を否定する事は神を肯定することに
も繋がった――世界を動かす諸動因――の、動因の動因の動因は無限には繰り返されない。そこには神がいた。ま、こいつなん
かはデカルトも引っ掛かったパラドクスだな。さて、つまり虚無と全能とは双子の兄弟だ――ボクはイルより年上の妹といったとこ
ろだな。ところが、虚無への恐怖は本来なら聖書とは相反する。なぜって、セム伝承の神話は無から全てを作り上げることを詠っ
ているからだ。聖書そのものはセム族伝承の名残を受け継いでるけど、暗黒時代に突入していたローマは体系だった信念を作る
為にオリエント的な概念よりもアリストテレスの哲学に頼った――これが矛盾の始まりと言うわけだね」
「ふうん……でもその手の神学審問全盛期に作られてたのってルーツィアだけだよね。そんな酷かったの?」
「そりゃもう。酷いと言うかまあ、仕方ないと言えば仕方ないな。権力が万全に維持されない状態で、暴力のエントロピーは常に
増大し続ける。それはさておき、ボクのコンセプトはそんな時期に作られたんだ――大いなる矛盾だと思わないか?」
「……。あ」
「とまあ、そういうネタがあったりした訳だ」
「今のネタだったの!?」
 


625 名前:名無し客:2011/01/28(金) 19:06:17
クレアさんは「どの」バアルなんでしょう。

626 名前:クレア・クランツ ◆BAAL1gDAnE :2011/01/29(土) 05:16:28
 
「どの……なのかな」
「……」
「あ、あ、あー、いえ、その先は! その先は言わなくていい! ルーツィアのその表情はロクな発言に繋がらないとわかっています!」
「結構。ボクとしても妹をこき下ろさなくて済んで助かった」
「こき下ろす気だったんだ……」
「このカン違いオカルト娘をどうしてやるべきかとは考えてたよ。それで? どのバアルかって? どれもだろう?」
「それは、まあ……」
「君の意思ベースはこの次元を単位として形成された神様のコンテクストだからな。どれか一つが自分だ、なんて意識もないだろう」
「別に質量保ってるワケじゃないし、そこは意識する必要ないと思うんだけど……ていうかそれ全部がわたし、っていうか」
「そうかな。「こっち」に質量が毀れてなくても、「あっち」には漏れてるかもしれないぜ。あの水晶の玉座には無数の神々が覇を競ってるか
もしれない――そうして競うことそれ自体が君を創っているとしたらどうだ」
「どこの生物天体ですか、それ……」
「胸が熱くならないか」
「心胆凍えます」
「だけど、それが君なんだしな……君の意思は、本質的に普通の人間より一段上のベースにあるんだぜ」
「一段……そうかなあ」
「無数の神々の指向性――即ちかつて願われ、今願われ、これから願われる無数の信念が相互作用して君を創ってるんだ。願いの総体
こそが神であり、その神々の総体こそが君だ。あらゆる時間とあらゆる空間に留め置かれた君の断片が作り上げるのがこの時点におけ
る君、クレア・クランツだからな。こう言っていいなら、一段上どころの騒ぎじゃない――H氏のホテルの無限個の部屋に巣食う神様たちの
馬鹿騒ぎが君だ。無限の広さを持つ屋上のバーベキューパーティーが君を形作るのさ」
「う、そう言われるとロマンチック……じゃない! バーベキューとか! せめてお月見とか!」
「おいおい、無限の高さを誇るホテルだ。月なんて見えやしないだろう」
「ぐ……くっ」
「ま、つまりさ」
 
”ベル”・『バアル』万物の王、それが君だ。王の中の王、神々の王が君だ――少しは自覚するべきだぜ。ボクやマリアと違って、君にはあらゆる
意思に対する責任があるんだからな」
「そんなの背負わされる義務が見当たりません」
「義務? 君が振るうあらゆる力に付き纏ってるだろう。君がこれまで地獄に突き落としてきた者に、今も突き落とし続ける者に、これから
突き落とす者に対する義務だ。君はその全てを背負うように創られている」
「背負った憶えは」
「憶えがあろうがなかろうが――意思があろうがなかろうが、さ」
 
「王とはそういうものだ。縋ることは許されない。同情も、同調も、同意すらも。王の決定は本質的に傲慢だ――それを押し通す為だけに
機能するシステムだ。他方の領民の願いを聞き届ければ他方に飢餓に死に絶える領民が存在するとき、容赦なく片方を殺し尽くすのが
君の義務だ。傷みは全て君が背負い、嘆きは全て君が背負う。それが君の役割だ」
「……なんでそんなワリ喰ってるんですか、わたし」
「ふん? コレまで別に意識しなかっただろう? それも君が王たるべき資質だよ。それもいい。だけどもしも君がそれを意識したり、耐え
られなくなったら――誰にも頼ってはいけない。誰かに支えられてもいけない。誰かが傍にいて欲しいと願うことさえ愚劣だ。君の存在は
これまでにそうした無数の願いを奪ってきている。君が誰かを求める事は、既にケガレなんだよ」
「……よくもまあペラペラと出てきますね、その手のアレ」
「ボクらの言葉は実弾に勝るからね。ストックしておかないのは馬鹿だぜ。それはそれとして――王が縋れるモノは二つだけだ。知ってい
るかい?」
「神様でしょ、一つは」
「ん? ……あ、そうか。それがあったな。失敬、当たり前過ぎて失念していた。それを含めれば三つだ」
「……。残り二つは?」
「一つは、王を統べる王だ。皇帝に従う王族のように――アレクサンドロスが平定した諸国の王族のように、王を王が従えていけない法則
はない。無論、その時点で”王”としての機能は些か危うくはなるけれどね。言ってみれば、君が従える神々は君に従えられた時点で神
としての機能を相当に減じている――それはもう、あらゆるコンテクストを省かれた純粋な”力”でしかない」
「今更……もう一つは?」
「ふむ」
 
「ボクの敬愛するボクの王様が唯一縋っていたモノだよ。言語化するのはちょっとばかり難しい」
「はあ……?」
「”自己”だとか”諦観”だとか、或いは”無関心”だとか――どれも微妙に違ってね。平等な憎悪、平等な愛情さ」
「はぁ」
「なんせその王様と来たら、涙が出るくらい綺麗な人でね――出来ることなら、ボクは薙ぎ払われた世界の中心に彼の為に玉座を置いて、
ただ静かに全てを眺めていたい。そうそう、BGMはマイブラのラブレスとかいいな――ま、彼ならこう言うんじゃないかな。
 ”それは、それだけのこと”」
「……親父様の次はルーツィアがボスとか、ホント勘弁ですからね」
「イルがまたそれに縋りでもしない限りないと言っておくよ。その時が来たなら遠慮はしないがね。……ともあれ、中には自分の傲慢さえ
許せない王様だっているんだよ。臣下としては支えてあげたくて堪らなくなる時もあるが、王の意思を汚すことにもなりかねない。王は孤
独だから王たりえるんだ――逆に言えば、そうでなければ王たる資格などありはしない。必要なのは、ただ一方的な意思の押し付けだけ
だ――認められてはいけない。認めるという事は、王を認めない者たちを、王に認められない者たちを蔑ろにすることだからだ。王の意思
を汚すことだからだ。ボクも君も――そんなマネをするのは非礼の極みだからな」
「割と一途ですね、姉貴」
「ん……? あはは、なんだ今頃気付いたのか。大概ニブいね」
 
「しかしそうだな……そのうちパーティーで暴走したどこだかの神様がこの次元で量子的に圧縮されてパウリの排他原理を破ったりする
んじゃないか。いやいいね、クレア、君の中にブラックホールができるぜ!」
「そんな理由でチャンドラセカール限界の崩壊が!?」
「万魔殿の馬鹿騒ぎだ。ありそうじゃないか――こう、君の構成要素らしく、中二談義とかで」
「っしゃー! そん時ゃ地球道連れですけど構いませんね!」
 

627 名前:名無し客:2011/01/29(土) 21:25:54
孤児院スレの再開予定などはありせんか?
あと蟹江さんの新作は買いですか。

628 名前:名無し客:2011/01/29(土) 22:50:00
つまりあらゆる残念成分のハイブリッドにしたバールなんですね

629 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/01/31(月) 19:24:16
>>627
 
 落ちてる以上は、まあ、このままで。それ以前の問題とも言えますが。
 会話と分岐の先に来たのがあたしたちなら、「それ以前」のあたしたちは存在しません。
 あたし達に限らず、コレまで認識されたあたし達、ってパターンが「ここ」ですから。
 そういうあれこれの相互作用で作られてきたこのスレなんで、今更ってのはあるかな。
 それ変えると「んじゃこれまでやってきたあたしたちは誰?」って話ですからね。
 初期のあたしらと今のあたしらに対する認知は完全に別物でしょうし、今のあたし達の土台が現状にシフトしちゃってる
以上、それをどうにかするのは不可能なワケで。
 だからこそ、そこは誰かに否定されるようなもんであってはいけないと思ってます。
 以前の憤慨の理由をわざわざ語るとしたら、ま、それは説明するまでもないですし。
 それやるならあたしたち以外の別の人たちを……と言いたいですが、すいませんそこまでの手間は。
 気力的にも気分的にも割り切れるような問題じゃありませんし、多分割り切っちゃいけません。
 いえ、あたしらはあたしらなりに拘りはあったんですよ。でなきゃこんな続けてませんから。
 え。いやマジで。「こんなスレが……」とか言うなッ!
 まあ、一年以上も接点頂けたのは感謝ですし、ここに居残ってたワケもそれでしたからね。
 
 残念だ、って点を上げるなら、どうにか形にして終えられなかったことではあるんですけど。
 なんでって、ココ、形式が形式だけに、イベントでも利用しないとカタチにして終えるのが不可能だったんですよ。
 家族云々の強調も、まあ、理由はそんなんだったワケで。
 もうちょっと綺麗に……ってか、ちゃんと仕上げたかった、ってのは未練ですかね。
 つまりあたしらの出番とかどうなったー! くらいには言えるかもしれません。
 いやあたしより出番なかったのはフィーちゃんですが。ごめん妹! マジごめん!
 
 でなきゃアレですかね。特攻悪魔Lチームみたいなスレとかやりますか。うん需要ない!
 というか更にそれ以前に、流石にそれやるならイベントスレ完結させないと問題外です。
 繰り返すことになりますが、放置してるワケじゃありませんので。
 てーかココ、それ終わるまでの余剰みたいなもんですし。
 そっちはそっちで待ちなので、まあ、なんとも。
 
 割合正直な話をすると、まあ、そっちも早めにやっとかないとあたしもマズいってのもありますが。
 
>蟹江
 
 どうしてそこでカニエ……いえまあ聴いてますけど。
 ただアレです。
 ランキング作ったからってあたしが本格的にHIPHOP聴いてると思ったら大間違いだッ!
 ……いえ、嫌いじゃありませんけどそんな意識して聴いてないんですよ。
 
 アレですよ。
 ワインのソムリエにビールの味聞いてどーすんですか。
 あ。いや。メタルをワインに喩えるのはあたしとしてもどうかとは思います。
 なぜなら――メタルはもっと力強く! 渋みに溢れ! そして優しいッ! ボージョレの如き流行モンと一緒にされては困る
のだッ!
 ……置いといて。
 あたしがソムリエとかありえないというのも置いといて。
 むしろメタルならザックワイルドとパンテラと黒ラベルだよねというのも置いといて。
 どうかと言うと、ぶっちゃけ文句付けるのがどうかというか、語るのが難しいブツなので個人的には色々と遠慮させて頂きた
いアイテムです。
 だって――こう、アレで叩かれるの怖いし!
 「カニエウェストどう思う?」って意味で聞かれてるなら、もうちょいそれは言うこともありますが。んでも、あたしがメインで聴
いてるHIPHOP/ラップってナードHIPHOP(アンチコン系列)かアングラHIPHOP(ダイアレック他)とかばっかですよ。
 ビースティなんかはイケるけど、それはロックっぽいアプローチが性に合うので聴いてるだけで、理屈としてはKORNとか聴
いてんのと大差ないです。なのでそういうのでないのはあんま好きくない自覚があります。最近はまあそれでも割と色々聴い
てる方ですが、趣味はそうポンポンと替えが効くモノではありませんので。
 というか、「どう?」とか聴ける人にとってはフツーにかっけーとは思いますけどね。新作。大型ショップで普通に流されるよ
うな曲をナメちゃいけません。
 
 ていうかどうせならメイデン新譜なんか評判いいけどどう? とでも聞いてくださいよぅ……。
 「ファンアイテム」って言うだけだけどな!
 
 ……考えてみたらこっちの方がメタラー的に答え辛かったかもしれない……。
 
 最近は唐突にトランスブームが来たので色々試してます。ロクに聴いてなかったので新鮮だってのもありますが。
 聴きにいく事はあってもCDはあんま買わなかったんですよね……どうもあたしはプログレトランスと相性がいいっぽいです。
 あとバレアリックなやつ。すげー気持ちいいですマジで。
 ていうかこのフィールドも用語がエラく曖昧に使われてて定義がムズいですけどね。トランス=ゴア系みたいな固定観念は
アウトだと理解できたかなー、と。ココのジャンルだと「プログレ」の文脈もかなり違います。
 でもいいのはかっけーんですよ、ホント。
 聴き込むほど聴いてなかった理由として、「差を見つけ辛い」ってのはあったんですが、多分これ、クラブでのサイクルがや
たらと早くて、名盤認定されてるの追っ掛ける気力が湧かなかったのが大きいです。なんで、好きなアーティスト探した方が
分類するには面倒がなかったというか。灯台下暗しですね。
 あたしの場合は元々チルマニアの気があるので、掛けっぱにして本読んだり勉強できたりするのが好きですね。エレクトロ
ニカ/アンビエントに近接したヤツは普通にチル専用に聴ける感じ。
 
http://www.youtube.com/watch?v=uhqScXW48OQ
 
 なのでコレを――全然無関係だけどな!
 ……というワケでもなく、案外カタギの人にも聴けるレベルに『降りて』きたノイズブラックメタルアンビエント新作です。
 前はもっとギャギャギャギャギャなノイズ大作だったんですが、今回普通に映画のサントラとしても使えそうな(言い過ぎ)
荘厳なダークウェーブっぽいアプローチしてたり、なんかどうにも『聴けて』しまいます。
 良いのか悪いのか。
 全力でチルれ!
 
 ごめん流石に慣れないと無理だと思う。
 

630 名前:クレア・クランツ ◆BAAL1gDAnE :2011/01/31(月) 22:19:31
>>628
 
「……と、いう訳なんです」
「うん……」
 
「ごめん。聞き間違いじゃなければ、残念な子扱いされたのが悔しくて俺を呼び出したみたいに解釈できた」
「え。概ね合ってる……」
「……。俺、今日久し振りに静かに音楽でも聴いてようかなとか、そんな予定の日だったんだけど」
「え。あ。え――ご、ごめ、ごめんなさい、も、もしかしてウザかったですか?」
「は? いや、そんなこと別に――」
「う、ウザい? わ、わわわわわたし、もしかして凄くウザい子ですか?」
「……いや、だから別にそうは言って……ごめん、とりあえず挙動不信レベルがヤバいから落ち着いて。えー、あー、
ウェイトレスさん、こっち。紅茶追加二つで。ジャムは付けなくていいです」
「ほ、ホントにウザくないですか……?」
「だから別にウザくないですって。……っつーか、何今更気にしてるのか解らない」
「い、今更!? やっぱり今までウザいと思われてた!?」
「やっぱりとか言った……」
「だ、だって……こう、わたしは世間が見えてないとか他人のこと考えずに喋るから相手はウザがってる可能性もある
とか色々……」
「……色々言われた?」
「……うぅ……」
「まあ、考えずに喋るのはあるかな……」
「今なんと!?」
「ごめんなんでもない。それで、なんだっけ。どこまで聞いたっけ。エラく大量のコンテクストから発言纏め上げられて
て俺の処理能力がおっついてないんだけど」
「……ズバリ聞きますけど」
「聞いてもいいですよ」
「わたし、中二病なんでしょうか」
「……。なんか今、どうしようもないワジックワードを聞かされた気が……」
「そ、そうですけど! わたしだってそんなこと言われる覚えとか微塵もなくて!」
「ていうか俺、普通にそういう指摘される人を初めて見た気がする……」
「がーん!」
「口でがーんとか言った……」
「お望みなら四ヶ国語で言い直しますよ……」
「無駄にスペック高い無駄をやらなくていいです」
「『二重に無駄だ』とか思ってますね」
「まあ」
「地の文が入る文章だったら今のは入ってるタイミングだったんですね……」
「まあね」
「……やっぱりわたし中二なんでしょうか……」
「というか――だ」
 
「俺にはその単語の意味が解らないんだけど」
「え? あ、いえ、ですから」
「いや、なんとなくは解るんだけどさ。それ、クレアさんにしても『なんとなく』の域を出ないんじゃない?」
「……。はっ! そういえば!」
「今気付いたんだ……?」
「い、いえ、なんていうか……世間で認知されてるカテゴリに急に自分が当て嵌められると、なんかこう、いきなり窮屈
な気分に締め付けられるというか……」
「まあ、なんでもかんでもカテゴライズすればいいってもんじゃないとは思うけどさ……それ、要するにさ」
「はい?」
「空気のことだよね」
「空気……日本人の大好きなアレ?」
「俺は大嫌いだけど、多分ソレ」
「……そうなんですか?」
「だから、例えば――クレアさん、俺が今あのウェイトレスさん呼んで「俺の話を聞いてください」とかいきなり言い出し
たら、それはもう馬鹿の所業だろ。確実に嫌がられる」
「……いえ、多分嫌がらないと思いますけど……」
「なんでそうなるんですか」
「自分に向けられる視線の種類とか意識しないタイプですか、塁さん」
「?」
「……もういいです。……でも、それがどうなるんですか? 向こうはお仕事ですよ」
「接客ったって、あの人の仕事は注文の応対と料理の運搬だよね」
「うん」
「この場合、あの人にそれ以外の役割はない。ウェイトレスとカウンセラーは違う。俺が唐突に自分の内面を吐露したく
なったら、然るべき病院にいくかパートナーに話すべきだ」
「……そうですけど」
「だからさ。要はそれ、カテゴライズの問題だろ。浮く発言ってのは、その場のルールとどっかしら食い違いがあるから
浮いてるワケだし」
「それは……でも」
 
「だったら、それ、場所を選ぶかどうかだけの問題ってことですか?」
「そ。だって、銃器規制推進派の家族の前でホットロードした弾の精度がどうのなんて話はアウトだろ」
「え……あ、うん」
「でも、シューティングレンジじゃ誰もそんなの気にしない。メタルの話もそうでさ、遊びに行ったライブでその話が空気
読めてないなんて状態は聞いた事がない。むしろそこでその話を咎めるヤツの方が空気読めてない――そいつのが
馬鹿だって話になる」
「定義は状況の問題、ってことですか」
「ンな感じかな」
「うーん……」
「……あ、そうだ」
 
「サードアベニュー747番地南側――マルコムXアベニューと139番地の交差点」
「はい?」
「ブルックリン橋のマンハッタンサイド、ワシントンスクエア、マリオットマークウィス・ホテル――何か解る?」
「え? ええと……ニューヨークの……何?」
「正解」
「正解って――」
「ニューヨークだよ。ただ、誰でも思い浮かべるのは自由の女神でタイムズスクエアで42番外だろ。これは別の人種の
常識」
「別……?」
「バブル・バンク、ハーレム・バンク、ブルックリン・バンク――解るかな」
「あ……もしかして、スケートボード……?」
「当たり。鋭いな」
「いえ、そこまで言われれば、まあ……ええっと、でもゴメン塁さん、論旨がぜんぜんわかんないです」
「あの連中にとっちゃ、建築物は建築物じゃないんだよ。全部モニュメントだ。滑り倒す環境に並列するランドマークだ
し、場合によっちゃジャンプ台だったり足場だったりする。で、あいつらにとっては建築は建築以上のモノになる。それ
が連中にとっての環境だし、生きる場所だからだ」
「言い過ぎ……じゃ、ないのかな」
「ないな。この手の同人誌とか読むと、結構面白いぜ――ニューヨークとかロンドンのマップが完全にコースにされて
マッピングされてて、有名な建築がどうの、っつーよりもどう使えるか、とかどんな目印になるか、とかの目線で書かれ
てんだよ。アタマの硬い高級旅行代理店のパンフに折り込みで入れてやりたくなるね。……でもまあ、ハタから見たら
こんなのクソ迷惑なだけだし危ないし、正直眉を潜められても仕方ない趣味ではあるよな」
「ですよね」
「けど、連中のフィールドではクソ迷惑でクレイジーな度合いが上がるほどクールだったりもする」
「迷惑を掛けるのがですか?」
「いや。危険なコースで死ぬ目に合いながら走るのが」
「マゾいですね」
「マゾなんだろ。で、そんなマゾどもは町に別の意味を付け足してる。連中のコースはコースとしての街になるし、ハタ
からソレを見ると一つの文化に見えたりする。これだって立派な中二病だろ。けど、場所を選ぶことでそう呼ばれたりす
ることはきっとあんまりない」
「文化って……ああ、でも言われてみれば」
「相当に地域的ローカルだとは思うけどね。ま、それでも連中は状況を作りながら状況に乗るワケだ。俺達とは街の見方が違う
し、街に対する価値も違う」
「随分とヒネた状況主義者シチュアシオニストですね」
「かもね。で、街本来の用途なんて意図しない。それでも無法者のアヴァロンにはそこなりの法律がある――つまり、
金を払って安全に滑るより、骨折する勢いで壁にブツかりながら滑る」
「使用物としてのユートピア」
「ん?」
「あ、いえ。……都市って、商取引とは別のロジックを持ってるんです。ですから――都市社会は歴史的時間の中で起
こる行為の集合であり、空間に及び状況に特権を与え、空間によって特権を得ることによって意味するものシニフィアンになりなが
ら、同時に意味されるものシニフィエにもなる――故に、都市は世界の中に別の世界として存在する。それは使用価値に基く概念
であるからだ――」
「……えーと」
「ああ、いいいいえごめんなさい、なんか独り語りっぽくて! ……その、つまりですね。現代社会ってモノの消費を目
的に組織されてますよね?」
「だね」
「てことは、それって使用価値が否定されてるってことじゃないかって話で……えと……包丁で料理はできるけど、人
も刺せますよね。でも、ハサミだと人を刺すのは難しいです」
「喩えが物騒だけど……」
「う」
「機能が特化すると、それ以外の機能には目を向ける必要がなくなる、って話だよね、多分」
「そうそう。だから――わたし達は、そういう価値がなんなのか、ってことをよく考えたりするんです」
「ふうん。なるほど、専門家っぽい」
「ふふん、これでも専門家ですよ」
「うん。こう言っちゃなんだけど――クレアさん、プロの建築屋だろ」
「え? あ、いえ……その、「屋」という意味でなら設計屋と言いますか……理論屋が設計にまで顔突っ込んでる、って
意味ではそうなるんですけど」
「人気あるんだよね」
「ある、のかなあ」
「これまでに不評だった作品は?」
「不評を買わないように作るんだから不評は買わないですよ」
「ほら、それだ」
「え?」
「その発言は普通は出てこないって話。俺から見たら、クレアさんのスペックははちょっとばかり贅沢すぎる。そういう
あれこれひっくるめて凄いんだから、イチイチそんなの気にする方がアホらしいと思う」
「アホって……」
「いや、イチイチ言葉尻捉えてヘコまれても……そうじゃなくて、一流だろ、クレアさん」
「え? あ、まあ……仕事の事なら、うん、一応、そうかな」
「だったらだ」
 
「素人がクチバシ突っ込んでも揺るがない部分があるなら、それだけでもう充分だろ」
「は……?」
「同時代性とかあるだろ。同じ時代を共有してないと解らないこととか――ジェネレーションギャップっつーか。ああいう
のも『空気読めてない』話題になるだろ。突き詰めたらそういうの、同じコンテクスト持ってないからそうなるだけなんだ
よな。今この時代に『ドラキュラ』読んでも面白い理由は、アレが流行り廃りに乗ってないからだ」
「ちょっと極端な気がするけど……」
「少なくとも」
「はい?」
「クレアさんの作品が凄いのは、周りの連中と違うからだ。アレが流行ったからアレ、コレが受けてるからコレ、右向け
右、って作品は一つも作ってない。新しいんだか古いんだか解らない作風なのに、どれ見ても格好いい」
「……わ、割とハッキリ褒めてくれちゃうんですね」
「なんか勘違いしてるなら言うけど」
「はい?」
「俺、クレアさんの作品は全部好きだよ。素直に凄いと思う」
「う」
「何言われたって気にする必要なんてない。美人で才能もあって評価もされてて、それで他に何が欲しいんだって話
になってくるだろ――そりゃ少し贅沢すぎる」
「……今、なんと」
「他に何がほしいって」
「その前です」
「評価されてる」
「もっと」
「才能がある」
「もっとです」
「美人」
「……わたしが?」
「カガミ見たことない?」
「その……塁さんから見て、ですか」
「美人、っつーか、まあ、可愛いと思うけど。なんで」
「……こ、子供は何人欲しいですか!?」
「え。三人くらい……の予定だけど」
「っしゃー! 自宅の設計なら任せてください! 魂込めてやらせて頂きます! いやさやらないでかーっ!」
「え、マジで。クレアさんが?」
「そりゃもう! 自分の家ですし!」
「自分の家って言うか俺の家だけど」
「……いえ、ですから、わたし達の」
「いや、俺達のだよ」
「……? いえ、ですからわたし達の」
「? だから俺達のだろ」
「……」
 
「……あの」
「はい?」
「わたしのこと、どう思ってますか」
「信頼できる友達」
「……」
 
「そうだと思いましたけどねぇぇぇ!」
「ちょ、カップは叩き付けるように下ろすもんじゃないと思う!」
「ええもう下りたいです! 下りちゃいたいですなんかもう色々と!」
「いやあ、なんか知らないけど元気が出てよかった」
「うううう良かったですよねえこんちくしょう!」
 
                                   ■
 
「ところで塁さん」
「うん」
「自分に自信を持てって話でしたけど」
「うん」
「自信を粉砕しようとするのが自分よりもハイスペックな身内だった場合はどうしたらいいんでしょう」
「うん……うん……?」
「『聞かなかった』みたいにスルーされた!?」
 

631 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/02/01(火) 07:57:55
 
・前回までの以下略
 
”You've Failed, Michael...The "Man"&"Woman" will die, This World will be ours...”
”Bro...Lucifer...!!”
”...and...There's absolutely Nothing you can Do about It!”
 
 BOOM BOOM
 
”fools for interfering”
 
”I'll butcher you!”
”UH-OH...!”
”Apocalypsis Now!”
 
 BOOOOOM!
 
 
 
・BOOM BOOM SATELLITES / TO THE LOVELESS
 
http://www.youtube.com/watch?v=O8y8OCeKdIs
 
 ブンサテ。何の捻りもなく格好いい人たち。いえもう毎度ですけど。
 "Kick it out"がないのもなんのその。ビートに頼らずにこんな曲作れるのがもはや尊敬に値します。
 前作は前作でスルメだったんですが、今回はJインディー好きでも普通に聴けます。たぶん。
 
 で、実は去年の紹介忘れ(ていうかパスってました)。
 ライブ盤が出るので、というのはたぶんそんなに関係ありません。
 ていうか頭のナンバーで殺しに来るパターンが毎回同じでステキです。
 このヒトたちに関しちゃ、毎回毎回一曲目はイケるなって信頼があります。
 てーか、アニメの主題歌にも使われたそうですが、こんなクソ長い曲どこでカットしたんでしょう。
 
 で、ライブでもしっかり再現してんですが、これ、後半のフレーズでROVOの想起具合がハンパないのが
もうどうしましょう。そのパートだけでシアワセな気分になれます。
 まあ、人数が人数だけに演奏とプログラムのバランスはROVOほど割り振れないですけど、ブンサテの
場合はここんとこ生音の比重が増してきてるので、ある意味こっちの音に近くなってくるのは自然なのか
もしれませんけれど。
 
http://www.youtube.com/watch?v=JUyF3mYQXRc
 
 ボートラ。
 ごめん嘘。
 
 では、寒いですのでカラダには気を付けて行きましょう。
 

632 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/02/02(水) 20:27:44
 
http://www.spin.com/articles/hear-music-thursday-reveal-edgy-new-album
 
・さーずで!
 
 調べてたら急に新作予定とか書かれてて吹きましたよチクショウ。
 公開トラックを試聴した感じ、前々回にも増してUKロック臭くなってんですがどうしたアンタら。
 とはいえ、この質感は正にエモ。
 スクリーモ? 否、これはエモだ。ゴス? 寝言をヌカすな。これはエモだ。ポストパンク? それも違う。
 エモって何、というのは馬鹿らしくなってきましたけど、曖昧さに曖昧さを重ねた現状と違って、ある程度の
回答を持ってるのがサーズデイです。
 ミネラルだのテキサスイズザリーズンだのエリオットだの、黄金期のエモが保っていたタフな演奏力&内省
全開のヴォーカル(と歌詞)、ありえないくらい主張しない展開――に、現在進行形のアレンジを加えてくれる
のはやはりこのヒトたちの職人芸。もはや並ぶ者非ずのエモ職人と言っても過言ではないでしょう。
 で、この人らの場合、ライブも合わせて、
 
「僕の話を聞――!」
 
 みたいな強引さがあるのが強みです。
 話題のネタフリとしてはポストパンク好きにもオススメできるのが嬉しいですけどね。
 
http://www.revolvermag.com/music/detail/exclusive-devildriver-premiere-bring-the-fight-to-the-floor-off-new-al/
 
・でびどら!
 
 新作が着々と……と言ったとこなんでしょうが、うーん、聴き込めるかちょいと微妙。
 回を増すごとに正統派HMに接近した良作ヘヴィロックを作ってくれる人たちなんですが、リフのパターンが
毎回その、ああううぅ。
 ぶっちゃけデズ兄貴が歌ってりゃデビドラなんですがね!
 まあどうせ買っちゃうので関係ありませんが(そして手元に置いてしまう)。
 ……だから増えっぱなしなんですよCD!
 


633 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/02/03(木) 01:20:46
 
 とりあえずThursdayのNo Devolucionの方はチェックかな。
 
http://www.artistdirect.com/nad/window/media/page/listen/0,,8692461,00.html
 
・だけあわ!
 
 完全にメロデス化した(していた)ハードコアモドキ新作試聴。
 メロデスの皮を被ったハードコアだったのが、気付けばメロデスの皮に食われてハードコアの皮を
被ったメロデスと化して久しい(何この昔話的ホラー)最近ですが、もはやメロデス臭さを隠そうとも
しない優秀なメロデスです。自重しないダケアワはよく訓練されたメロデスだ!
 吼えるというよりテンポ良く噛み付くヴォーカルスタイルは以前から不変ですが、初期はそれでも
ハードコアマナーに従ってたのに、今やもはやダートラですよ。色気の足りないミカエルスタンネで
すよコレ。
 
「だけど僕らはハードコアなんだ!」
 
 とか前に言って(たみたい)ましたが……さて……今でも同じことが言えるかどうか聞かせて頂き
ましょうか……?
 まあ、初期しか認めないハーコーリスナーには申し訳な……知らんなぁ
 そんなメタラー的な罪悪感などある筈もなく。だってこの人ら絶対同類ですし。こいつぁ臭ぇーッ、
メタオタの匂いがプンプンしてたぜェーッ、最初からな!
 というかこの人らの場合、メタルコアが参照するアットザゲイツでもなく(というのは、つまり大半の
日本人のメロデスリスナーでさえ主食とするそのへんですらなく)、あそことかあそこみたいなメタル
専門店輸入盤コーナーから近寄り難い暗黒闘気を放つようなブツ(解る人にはジャケだけで解る)と
同じ匂いを放ってるんです。
 メロデスはメロデスでも黎明期のアングラなメロデスって感じの音がもう素敵にヤバい。
 つまり日本盤出るから貢ご……買いましょう!
 
 ……っても、この一曲だけだと全体通してタルくなりそうな可能性も捨て切れないので、さっさと全
体の見通しができる試聴にして下さい。
 
 
 
http://www.youtube.com/watch?v=ZSDMCXp0xlg
 
・あぽかり!
 
 別に新譜ってワケでもありませんが。
 至極私事ですが、スウィングバンドやってる先輩がCD作るから来いと久し振りに呼び出されて行った先で、
 
「あれ先輩、あたしの上げたCDどこ?」
「あ、売った」
 
 ねーよ。
 瞬殺ですかよ。
 そんな憎悪の話
 誕生日プレゼントを売り払う人間やいかに。
 
 で、まあ、アポカリプティカ。
 知ってる人は知ってると思いますが、これ、チェリスト四人が結成したメタルバンドなんですが、初期はメタリ
カを丸ごとカヴァーしたCD出してたりスレイヤーをチェロで演奏したり、要はよくある(のかなあ)本来意図され
た楽器とは違う楽器でアレンジした曲を作ってるバンドだったんです。スタイルの基本はカヴァー、って感じで。
 なんで、正直最初のメタリカカヴァーとかはメタルとして聴くとネタとしては面白くても曲としては幾分タルくて、
逆にチェロやってるヒトに聴かせると「何コレ」となってしまうブツだったんです。
 ドラムがいなくてリズムを支え切れてなかったのが初期の原因だとは思うんですが、さて、コレ。それ以降は
どうなのかと言うと、この頃は多分「ネタ」の域を出てないと判断するヒトも結構多いんではないかと思います。
URLはセパのカヴァーですけど、チェロでコレやる意味があるかどうかと言うと、それはまあ、話題先行になっ
ちゃう部分もあるわけで。インギーが楽団で演奏、みたいなのはあくまで主体がメタルなんですが、この場合
はそれと逆なんです。
 先輩曰く、「これ、ホントにメタルとして楽しんでた?」だそうで。楽しんでたよあたしは。
 なので、いやどうだろう、というのがあたしの意見で、でもそれどうでもいいじゃん? というのが結論ではあ
ります。とりあえず。クラオタの先輩には許せなかったそうですが、何も売らなくても。
 「純粋にそのジャンルとして楽しんでるか?」って、割と無茶な話だと思うんですよ。そのジャンル、というの
が定義としては浮動してますし(メタルがどれだけのジャンルを生み出してきたと?)、そこで「どう」楽しむか
なんてのはそれこそ勝手なワケで。メロスピバンドがカヴァーした聖星星矢の曲だってそこそこ楽しめ……
た、ような気はするし!
 とはいえ、やっぱり専門の奏者に聴かせるとイヤがるもんはあるみたいで。
 ジャズの話に混ざるとき、ジャズを聴き始めた理由に「テスタメントのギタリストがサバスカヴァーしてたの
でジャズもいいかなあとか思って」とか言えません。
 なんか異端視されるのが目に見えてて。
 
 ジャンルの純粋性。
 事情がクラシックだから解り辛いですけど、もしかしたら雅楽だったら話は違ったんだろうな、と思います。 
 ロックアレンジされた雅楽(それこそ天地雅楽とかでもいいですが)はともかく、雅楽そのものを聞きたい、
と思う人は案外少ないですから。
 三味線の吉田兄弟は聴いててすげーと思うけど、多分(ロックタイプのアルバムで)あれ聴いてるヒトは古
典音楽じゃなくてジャズ/フュージョンを和楽器で鳴らしてる、って試聴感覚なんじゃないかと思うんですよ
ね。要はアポカリのメタリカと一緒で。
 だからまあ、三味線でロックとかメタルとか面白いネタが出てくるんですけど、だったらそれをネタ以上とし
て聴くには、となると、これは「元ネタ」を知ってる人間が聞く必要があります。ロックの場合、ロック自体が
ポピュラーな音楽なのでロックアレンジを施されるワケですが、その場合、あたし達は元ネタとアレンジ先
の両方を参照しながら楽しんでることになります。
 
「メタリカが好き」→「でもクラシックの楽器も格好いいよね」→「じゃあメタリカをクラシックの楽器で演奏した
らもっと格好良くなるんじゃない?」→「アポカリプティカ……(ドドドドドド)」←今ココ、というのが大まかなア
ポカリプティカ的精神ですが(たぶん)、これ、前提としてメタリカを知ってる必要があります。十全に楽しむ
為のデフォルトの値が既に違うわけですね。
 任天堂のゲーム音楽をメタルカヴァーするバンドにも然り、元ネタ知らなくても楽しめる音楽、というのは、
割合特殊な位置付けになっています。元ネタが「クラシックそのもの」「ジャズそのもの」とかでもない限り
は、ですが。というかそれは普通にクラシック/ジャズアレンジのメタルバンドってことになりますけど。
 
 何が悪いのか。
 別に悪くない筈です。
 
 曰く、「そのジャンルでしかやれない音楽をわざわざ改竄する必要がない」。
 コレはもっともです。ロックがクラシックに劣るとは微塵も考えてませんが、バッハを演奏するにはそれに
最適のスタイルがあるのは当然ですから。
 だから、「その形態でできることをどうして追求しないのか」という批判は、まあ、あってもおかしくはない訳
ですね。
 雅楽なんかはかなり特殊で、それこそ世界中の他の(体系化された)音楽ジャンルの中ではかなり異端
です。……ってのも、スタイルそれ自体が儀式として成立するので、精神性や音楽の意味を重視する傾向
が非常に強いからです。中でもガチの雅楽は。なので、たとえば東儀さんとかはスタイルとしては西洋音楽
のそれを使いながら和楽器と演奏で音楽を作ってるんですが、これを典型的な雅楽と比べると全く違ってき
ます。
 
http://www.youtube.com/watch?v=kx1uw4n575M
http://www.youtube.com/watch?v=TwtPYLoNMwc
 
 というか、雅楽はこう言っちゃアレですが、ドローン聴いてるのと同じ境地に陥る時があります。
 反復とリズムのない音楽。
 音「楽」として成立する体系にあっては、これだけでも結構珍しいです。
 三味線や竜笛や笙を現代音楽(というか西洋音楽の体系)で聴いて新鮮だ、カッコいい、と思うのは、楽器
の持つ特性の話であって、「雅楽」というジャンルの特性ではありません。グレゴリオ聖歌を教会で聴いて慄
然とするのも、神社で聴いたこの手の音楽に陶然となるのも、それは周囲の環境(音響の状態とか、雅楽な
ら特に「一度きりの演奏である=能と同様の特徴」)が影響していたりするので、MP3やCDで何度も聴こうと
する「今の音楽体系」とは全く違ったりします。
 楽器のレベルでの話でも、こういう意識はヨーロッパが二十世紀に入ってから調律を厳格にした結果が今
のあたし達の認識なので、当時は別にリズムがどうのなんて話を楽器のレベルで厳格にしてたりするワケ
じゃないですしね。
 音楽は変わる。いつだって。
 「和風」なヒーリング音楽に慣れたあたし達にとっては、たぶん東儀さんの音楽の方が神社や諸式で演奏
される雅楽よりも馴染みが強いと思います。実際、エセ雅楽が悪いかと言うとそんなことはありません。
 「っぽい」音楽は溢れてますし、映画サントラに出てくる「和風」テイストや海外アーティストが作った「和風」
は、実際のそれとは似て非なるモノでしょう。たとえばゼン・ガーデンとか、コードがどこかしらクラシックを流
用してたりして、普通にヒーリングとして聴けちゃったりします。
 演奏技術が継承される理由になるのなら、それは悪いことなんかじゃありません。
 が、演奏する側としては閉塞的なジャンルの状況を破りたいって思いはあるでしょうけど、リスナーの中に
は(リスナーだけじゃなくて演奏者にも)そのジャンルはそのジャンルの外に出て欲しくない、って思いもある
のは理解できます。うん、メタルは外部を排除することで成立していたジャンルでもあるので余計にな!
 たぶんこれは、民謡にせよ雅楽にせよ”狭い”ジャンルから抜け出せない状況なのは仕方ないんですが、
そもそもそこでそれを”狭いから問題”と感じるのはどうなのよ、って話でもあるんでしょう。
 ここらへんを力技で突破してたのが、自分の音楽を貫いて外部のジャンルにまで越境したアイヌ音楽の
継承者だった安東ウメ子さんですが、まあ、これは少数例ですね。電子音楽ファンにもアピールできる稀有
な音楽を作れるヒトでした。
 
 話を戻すと、あたし達は元ネタありきでアレンジを聴く訳ですが、それは純粋ですらないのか。
 バイオリンで演奏されたクイーンは、ピアノで演奏されたTOOLは駄目なのか。
 NO、と言っておきたいところではあります。
 が。
 それを試すには一切元ネタを知らずにアレンジ曲の精度を確かめねばならず、その精度を確かめるには
そのジャンルに通じていなければならない。
 いかんせんあたしも先輩もオタクなので元ネタを知らずにアレンジを聴くことも判断することもできず、だっ
たら要するに自分で納得してりゃいいよね、という結論に落ち着くのであった。
 いや落ちてない。
 実際落ちなかったのだけど。
 ダメじゃん。
 
 要するに元ネタありきの音楽は情報化社会の表出だと考えるのはどうでしょうか。
 元ネタ聞いたら即アクセス。
 比較検討して比較そのものを音楽化。
 差分の音楽。
 DIFFERENCE MUSIC。
 なんかもう超SF。
 正に未来の音楽としてアポカリプティカはそこにあった。
 奇妙なメタルとクラシックの友情がそこにはあった……。
 
 いえまあ。
 結局まあ音楽オタの戯言ではあったのですが。
 ……ダメだ、たかがワインなんかで酔っ払ってんですかあたし。
 寝る前に酷く奇妙なことを呟いてしまいましたが、すいません上のマジメに読まないで下さい。
 もう寝ろあたし……。


634 名前:名無し客:2011/02/14(月) 19:27:45
つ[キティちゃんチョコ]
ミ [キティちゃんチョコ]

635 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2011/02/20(日) 20:10:45
>>634
 
「相変わらずヒマそうだな――何弄ってんだよギーク」
「相変わらず第一声が暴虐路線やな。なんやイル、こんなホコリ臭い場所にカオ出すっちゅーことは、パートナーに愛想尽かされたか?」
「気にするな。常時ラブラブだよ。……で、何やってんのお前」
「ラブラブて。古臭い一週してむしろ新しいわ。見て解らん?」
「ワケわかんねえ数式と図形イジってるように見える」
「大正解……ほれ、ご褒美や。ちっとクチ開けや」
「なんだそのファンシーな包み……んあ」
「どや、オレンジピールのバランスがもはや芸術やろ――数学的に最善のバランスで整えられたオレ渾身の一作! 名付けて!」
「ごめん俺あんまり酸味系のチョコ好きくねえ」
「なんやと……! むっちゃ気合入れて作ったのに! 包みとかロスの直販店から取り寄せたハローキティやで!」
「あんまり俺サンリオ系は……」
「なんやと……」
「数学的な解析じゃ好みは割り出せないからな……それを調べなかったのがお前の敗因だ……」
「チ、抜かった……!」
「ンなワケで、ほら。俺のほう」
「んが……ふぁんやほれ」
「飲み込んでから話せ」
「……んく。……なんやコレ。エラい手ぇ込んだ味しよんねんけど」
「今年は俺の勝ちだろ。貰ったチョコ溶かして作り直したからな――俺が作るよりは絶対に美味い」
「なんやそれ。カタチおかしい思たらそういうオチかい」
「美味いは美味いだろ」
「アホ抜かせ、こないなキメラ認められるかいな――デキはオレの方が数段上や。美味いは美味いねんけど、こないなツギハギがオレの傑作に勝てるかいな」
「んじゃコレだよ」
「どれ……んが」
「てめえ今指ごと噛もうとしただろ」
「ンなことあれへんて。ほれほれ、もう一個早くー、イルくーん」
 
「勝つだの負けるだの……何の話だ」
 
「おお、セシルちゃん。ハッピーバレンタイン」
「ハッピー……なんだ、チョコレート?」
「いやすまん、忘れてや。日本独特の風習やねん、コレ」
「いや、去年経験している。だが……解らないのはお前たちがやっていることだが」
「オレら?」
「何を絡んでいる」
「絡んでねえよ」
「絡んでへんな」
「では何をしている」
「勝負だよ」
「勝負?」
「どっちが美味いチョコ作れるかってな、掛けてんだよ。負けた方が一週間パシリな」
「……」
 
「……。まあいい。お前も少し自重しろ。余計な期待を持たせるのも良くはない」
「なんだ期待って」
「それだ」
「それ?」
「貰ったチョコレートをどうの、と言っていただろう」
「ああ。それか」
「断るくらいの甲斐性はないのか。以前ならともかく、決まった相手がいる人間なら少しは気を遣えと言っている」
「断るくらいの甲斐性がないから貰ってんだよ。……つーかこれは義理チョコってヤツでだな」
「わざわざ日本のイベントを調べるような者が寄越すのは「義理」か?」
「茶目っ気だろ」
「……言うだけ無駄だったな」
「そういやオマエ、これの材料のチョコてどんな子から貰ってん? もしかしてファティマの姐御とかから?」
「ファティマのはチョコじゃなかったよ」
「ほお。なんやった」
「ああ。指輪」
「重……っ!?」
「断ったよだから。あいつのジョーク解んねえもん最近マジで」
「ジョークて……アカん、怖いもの知らず過ぎる……! あん……? ほなら誰からやねん、この材料提供」
「そのへんのはアレだ、騎士団に繋ぎに来てる……名前なんだっけな。割合に可愛い子だったけど」
「名前くらい覚えとこうや」
「イチイチ面倒だし……」
「オマエなんやホンマ最低男路線に足踏み入れ掛けとるで……そやけど、そんな子おったんか。アンダーカヴァーやっとる子ぉら言うと、それこそちんまい子
らしか思い浮かばんけど」
「多分それだろ。パッと見中学生にもなってないのばっかりだったし」
「ああ」
「何がああだ」
「ホンマ必要以上にオマエは外見ロリにモテよるからな……外見ロリに必要以上にモテよるからな」
「なんで二回も言った……?」
「理由はあれへんけど」
「嘘だ……悪意しか感じられなかった……ららぎーの気持ちがなんか解ってきた……!」
「ああ、例の希少な男友達な」
「ち、違――べ、別に希少じゃないし!」
「ああ、言い直そか。希少な友人」
「悪化した!」
「異性間には友情が成り立たんでな。ある程度の閾値越えるとネジ曲がるねん。周りに女ばっかのヤツは、畢竟「友達おらん」ちゅーことに……」
「んなことは……なあ、ないよなセシル!」
「……どうしてそこで私に振る」
「友達だよな俺達!」
「……」
 
「まあ、そう、だな」
「ほら見ろ! ここにも一人純粋な友人が!」
「……」
「……」
「……」
「ごめんセシルちゃん。オレな、ホンマ悪気はなかってん。まさかこのアホがそっちに矛先向けるとは思てへんかったんや……」
「いや、気にしなくていい。貴方が悪いとは思っていない」
「え……なにこれ……なにこの俺が悪いみたいなムード……」
「普通にお前が悪いねんけどな」
「なんだと……」
 

636 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2011/02/20(日) 20:58:10
>>635
 
「……まああれこれ置いといて、なんや、まだ帰らんでええんか? オマエの欲しがるようなモンは特にないで?」
「見りゃ解るよ」
「そか」
「ここにいる分には女と一緒にいたとかで文句も入らないからな」
「いやそれで文句出たらオマエは常時ツッコミしかあらへんのですが……」
「だからさ。前になんかそれでツッコミ入れられたんだよ」
「なんやツッコミて」
「俺の周りでハーレムがどうとか。事実無根もいいとこだ。そんな都合よく少年漫画の主人公みたいに行くと思ってんのか」
「……え?」
「なんだその「え?」は」
「オマエな、その、妹と暮らしとったと思うねんけど」
「暮らしてるよ」
「血ィ繋がってへんよな」
「繋がってないけど」
「……」
 
「……セシルちゃんとこれまで長いこと一緒に色々どっか行ったりしとったと思うねんけど」
「してたよ」
「……」
 
「ていうか、まあ、オマエから猫やの女やのに反射的に反応するクセ差っ引いたらキャラとしての特徴残らへんからな……」
「酷い認識だ……」
「「猫ァ」とか言わんようになったオマエの影の薄さは異常」
「正常なんだよ今が! むしろ今が!」
「スレ間反応せんようになったオマエて、なんや、その」
「なんだよ」
「キャラ、薄いな」
「言うな……」
「ただの美形とかキャラとして薄過ぎるで……敢えて言うなら現状で最悪なんは絡まんようになった事に由来するその薄さや」
「言うな……! 気にしてるんだよ少しは!」
「美形てとこにはツッコミ入れんのか」
「そんなもんただの事実じゃねえか……」
「うわすげぇムカつく」
 
「ちょい質問。オマエにとって女てなんや」
「その直球気味のセクハラ発言の意図を教えてくれ」
「いや、事によるとオレにとってはオマエの存在そのものがセクハラかもしれんでな……」
「……なんだって言われてもな。性別が違う人間?」
「ああ。質問少し変えるわ。なんでオマエて毎回女とばっか会話してんの?」
「お前今さり気無く俺の人格否定しに掛かってきたよな……」
「いや、そんなことは……ないで?」
「明石屋さんまみたいな扱いで俺を捉えようとしたよな……」
「ンなことはないて。いや、気になるやん。オマエがレスにカオ出す度に話しとんの、なんや八割方女やん。偶々オレが見たとき女と一緒におる比率が高い
だけなんかと」
「だって男と話すよりは楽しいだろ」
「……」
「……」
「なんも包み隠さずぶっちゃけよった……」
「……すまない。頭痛がしてきた」
「ちょ、何それセシルまで! いや、いやいやいやいや! 違うよ!? そういう軟派キャラ的なアレとは違うよ!? だからその……声とか! 雰囲気とか!
男と一緒にいるよりは気持ちいいじゃん!」
「気持ちいい」
「気持ちいい……」
「ああ、気持ちいいだろ。理由とか特にないって」
「……」
「……」
「最悪や」
「最悪だ」
「ちょ」
「いや、「気持ちいい」とか一言で片付けるのがホンマもうこれ以上なく最悪すぎてオレにはフォローの言葉も……」
「話題を振ったのがお前だよ!」
「返す言葉を選ばんのがオマエや」
「だ――違うって! そうじゃない! いいか? 「男と一緒にいる方が楽しい」とか言うのは、それはそれでヤバいだろ!」
「え? ……それは、まあ……いや、別にそうでもないやろ。友人を大事にするキャラってのはアリやで」
「そうだな」
「あれ……?」
「セシルちゃん、いい加減コイツとの付き合いは考えた方がエエと思うでオレ」
「ああ」
「いや……ちょ、待て! 待て待て待て! 違う! ウェイト待て違う! セシルは違う! ていうか最初から言ってるだろ! 声とか雰囲気とか、波長が合う
のと合わないのがいるんだって! 女だからっつーよりはセシルはセシルだから一緒にいるとラクなんだよ!」
「な――」
 
「……にを言っている、この馬鹿……」
「いやマジだって。女なら誰でもいいとかじゃなくて――あるだろその、俺はメタリカよりメガデスの方が波長が合う、みたいなアレ」
「セシルちゃんはメガデスなんか……?」
「いやむしろライヒだけどさ」
「ミニマルなんや」
「ミニマルだよ。一緒にいると落ち着く辺りがもう超ミニマル。置物ライクっつーかなんつーか」
「オマエどんだけ最悪なんよ……」
「……。とにかく」
 
「……そういう事を言うのは、控えろ。以前ならともかく……」
「いや、控える控えん以前に今の扱いはええの……?」
「感じ方は個人の自由だと思うからな」
「アッサリ趣旨替えですか!? いや、置物扱いされてんねんでセシルちゃん!」
「……気にするようなことではない」
「いやそこはちゃんと気にしようや! あかん、こういうタイプの男調子に乗らせたらホンマにアカンねん!」
 
「それ以前に――審問官にとって性別はただのシグニチャめじるしに過ぎないからな」
「……せやけどセシルちゃん、セシルちゃんが男として作られとったら、コイツともうちょい別の関係あったんちゃうの?」
「どうだろうな」
「例えば今性別変えたらどうなるか、とかあれへんのかなと」
「それは――アイデンティティ問題が発生するからな。不可能だ」
「ちゅーと?」
「他の審問官に比べて、私と私の姉妹は「人格」ベースを強固に作られている、ということだ。でなければこんなに精度の低い身体を使ってはいない。私
が私として存在する為に、この外見も――この背丈も、口調も、この能力も不可欠だ。この世界物語において、私は私でなければならない」
「精度て。つまりそのパーソナリティせっていは動かせんっちゅーことか」
「わざわざ二本の足で地面を踏んで重力に抗って移動しなければならんだろう――どうしてこの腕は二本しかない。処理能力の話で言えば、私にとって
この身体は不都合の塊だ」
「はあ。まあ、言われてみれば人間の身体である必要はないな。宇宙人かてタコやのイカやの想像しとった人間がおるワケやし」
「そりゃウェルズのせいだろ。ほら、あの挿絵」
「そうとも限らへんよ? あのへんは多足類、っちゅーか水棲生物アレルギーのアメリカ人にはガッチリ嵌るイメージやし、ほれ、クラーケンはイカやん。
平気であんなキモい生き物サバきまくってスシにして食ってまいよる日本人のがオカしいねん。根源的な恐怖っちゅーか、アレやユング流の生理的嫌悪
がこう、ジワジワ来るねん」
「食い物はイギリス人にだけは言われたくねえよな……」
「うっさいわ。それにお前……ああもう、ほれ、レムも短編でタコやらイカやらのイメージの宇宙人書いとったやん。読んだか? 読んどらん? ハヤカワ
ショボーが短編集出しとったやろ? レムやでレム。ウェルズ限定のイメージちゃうて」
「アルデバランか? ありゃレム流のジョークだろ。しかもそりゃ早川じゃなくて講談社だよ。早川書房のSF雑誌に載ったのが日本の初出っぽいけど」
「なんというか」
「ん? なんやのセシルちゃん」
「お前たちの話は……俗に言うマニアという奴の会話なのか」
「……」
「……」
「セシルにマニア扱いされた……」
「なんや……これ、結構グサっとくるもんがあるな……」
「む……? 待て、私は特定の対象に偏執的な執着を抱く人間だからといって偏見を持ちはしない」
「あの、セシルちゃん? 今のセリフがもう偏見テンプレの最前線なんですが……その、フェミ気取りのヤツが女特別扱いしたら、それがもう特別扱いせ
なアカン対象やと思っとるみたいでハラ立ちますやろ?」
「貴方は穿ちすぎだと思うが」
「マジですか」
「……とはいえ、特別扱いされたいとは思わないからな。理解はしてやれる。すまない、私の思慮が足りなかったようだ――そうだな。簡単に言えば、私
の存在は人格というコンテクストと不可分に設定されている。どれだけ高速の処理装置だろうと、オペレーションシステムがなければ人間には無用の長
物だろう」
「ならセシルちゃんはバカでかいシステムを動かす為に組まれたOSてとこか? なんや人間原理の拡大版てカンジやな。我ら儚き意思の王たる宇宙宇宙そら
よ、その頂にまた王を擁くか、みてーな」
「間違ってはいない。以前はその玉座にイリヤ老がいただけの話だ」
「はん……」
 
「人格て、そないにデカいもんかな」
「人格それ自体に意味はない。人格に意味を見い出すのもまた人格だ。この宇宙に意味を見い出すのは人間だろう――そして、私達はそう在るべくして
人間のそれを設定されている。一連の物語を語る為に、語り手は聴衆と同じ姿を取った、というだけのことだろう。宇宙が消滅しようが存続しようが、宇宙
は「喜び」も「困り」もしない」
「ああ、満たすべきは輝かしき保存則、と」
「私の人格もなんらかの保存則を担保している――と、考えるのが妥当だろう。それが回答の精々だ」
「……途中からお前たちが何喋ってるのかサッパリだった」
「あん? サッパリか? せやな……ま、解らん方がええヤツには解らん方がええわ」
 
「ふん……んで、なにこれ。新種のゲーム? このウネウネ動いてる棒っつーか紐っつーか、何?」
「ゲームは新種言わんでな。新作言うねん。オマエはオレがやる事成す事何かしらマッドなモンやと思いたがんねんなぁ、ホンマ。ついでに言えばゲー
ムでもあれへんよ。ちょっとした実験や」
「はぁん、実験ね」
「言うても解らんやろし、そこはまあほれ。置いといてや」
「お前はお前で俺の理解力を毎度毎度不当に低く見積もるよな」
「しゃーないやろ、そこは話の要請や。ホームズかてワトソンがおらな聞き手に困るで。オマエはオマエでエエねんよ」
「そんな肯定のされ方は嫌だ……」
 
「……けどさ。ホントなんなんだこれ。こういうオモチャ見たことあるけど」
「んあ? ああ、ゾムツールとかか? 当たらずとも遠からずやな――名前聞いた事ないか? カーボンナノチューブて」
「ああ……ああ、これが?」
「そ。カーボンナノチューブの巨大オブジェや」
「オブジェ……これを作ってくのがシミュレーション?」
「おう。ま、現時点では仮想原子使ったシミュレーションやけどな――コイツに絡みついたナノマシンはな、核融合パルスで材料喰って炭素格子を吐き
出すねん。で、指数関数的にこのチューブの檻は巨大化してくと。審問局様々やな。こんな無茶な実験、アメリカ政府がスポンサーでもやれへんわ。
資金的にも技術的にも……っと、八キロメートル突破や」
「……何体くらいいるんだ、このナノマシン」
「三十億ちょい」
「壮観だな。で、このナノマシンを含む空間全部がコイツらの餌場ってワケだ――蝶の蛹を食い尽くすヒメバチみたいに」
「せや。違うんは、空間を食い尽くしたところで変態するモンもあれへんことやけども」
「食い尽くしたら?」
「コイツは地下一千キロメートル地点まで行くと自壊するようにプログラムしてあんねん――寿命、ってワケやな」
「勘弁。何それ、カミサマ気取りかよ」
「あん? イリヤの爺さん以外のか? ンな愚劣な紛いモンと一緒にせんといてんか。オレは人間や――モノを作り、モノであり、モノでしかあれへん
ことを自覚する探求者や。この世界中のあらゆる無理解をブチ殺すんがオレの目指すシオンやで――オーライ?」
「オーライ。んじゃこれ、目的はなんだよ」
「そこや。一言で言うと――このチューブの成長はやな、ある時空のミニチュアや」
「ミニチュア?」
 

637 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2011/02/20(日) 23:28:01
>>636
 
「やべえ」
「ヤベえな。シャアがロバートダウニーて……池田秀一はクールなキャラが信条やなかったんか……洋画では序盤でスカした悪役かまして後半では
憎まれつつ退場するのが王道やあらへんかったんか……!」
「いやいやいや、違うだろそれ。テレンスハワードが山ちゃんなのが問題に決まってんだろ」
「まあ、すっかりアイアンマンでレスが中断されたワケやけど」
「ああ。そういえばちょっといいかな」
「なんや」
「レイの着てたモールドって、元ネタはアイアンマンなのかな」
「誰やねんレイ」
「俺の知り合いで――あれ、会ったことねえ? 上の方のスレにいるナゲヤリ男だけど」
「知らん……いや、けどオマエの言いたいことはわかるで」
「なんだ」
「オマエにもパワードスーツを作れ、と……そういうことやな?」
「何を「言わなくても解ってる」みたいなツラで言ってんだ……?」
「あー、まあ、それは追々考えるとしてやな」
「いや考えなくていいよ。で、なんだよ。ミニチュアって話」
「過日の一件、憶えてんねやろ? オマエと姐さんとセシルちゃんが出張ったアレや」
「砂漠の?」
「イエス。イランのアレな、あんときナノマシンばら撒いたんは憶えてんねやろ?」
「ああ。お前が作ったヤツな」
「オレな、あそっからデータ引っ張り出してん。元々アレは撒布パターンから感染状態作ってこっちの記憶装置にデータ送信できるようにしてあった大
気観察用の試作品やでな――早い話、オレはあんときの記録を丸っと保存しとんねん」
「話が見えない。どう繋がるんだ、コレ」
「どうっちゅーか……全体像は喋り難いねんけど」
「なんだよ」
「全体像まで書く気力も時間もあれへんから誰かに丸投げしたいんやけど」
「無茶だ……」
「ま、ええわ。姐さんとこの方から出張ってきとったのがおったやろ。映像再生しよか? ホレ、この金髪の」
「……ああ、いたっけなそういえば。いやだからさ、それがどうかしたのかよ」
「どうってーか……ほな基本的なとこから言うけども、物質の局在は波動関数で表現できるのは解るわな」
「当たり前だ」
「で、波動関数っちゅーんは、本来線形的な構造で表されるわな」
「え? ああ……えと、まあ、そうなんだっけ」
「ウロ覚えで答えとんなオマエ……まあええ。要するに、この場合は世界ってのはイコール確率波の網目として記述されるんやな。ほれ、見たことある
やろ。ある物体が存在するのは、波が集中しとる場所に局在するてアレや。世界にモノが存在する確率は、純粋に数学的に記述可能なワケや」
「ああ、それなら多分お前より解ってる」
「ま、せやろな――オレはオマエと違て波動関数なんぞ見えへんでな。で、や。オレがこのナノマシン……っちゅーか最小単位オートマトンで計算しとっ
たんは、その関数の差分やねん」
「え、あ、うん。差分ですか。差分、差分ね」
「……」
「……」
「そもさん」
「せっぱらねえよ?」
「……つまりだ。デジタルカメラの動画機能は静止画像を繋ぎ合わせて動画にしているだろう」
「あ、ああ。ああなるほど、そういうことね」
「こいつは、あの時間、あの空間の状態の微分を全て繋ぎ合わせて保存した、と言っている――そういうことだな?」
「パーフェクトやセシルちゃん。説明の手間ハブけて助かるわ。……早い話、オレはあの砂漠をそのまま切り取って保存しとる。全ての時点を補完する
カンペキなスナップショットとしてな。オマエが姐さんに話したアレやコレもバッチリや――何なら再生したろか」
「止めろ」
「うおマジ殺意!? ……ええとまあ、やからその……ハナシ、見えへん? オレがやっとったのは、つまりは因果律の計算で――」
「因果律……」
 
「……ああ、そういえばどうやってこっちの世界、、、、、、に来たんだろうな、あいつら」
「イエェェェス」
 
「こいつは、時間軸を不確定性コミで完全演算する――なんでそんなマネが出来るかっちゅーと、コイツは純決定論的にしか作動せぇへんからや。イリ
ヤの爺さんの置き土産で人間に動作させられるモンとしちゃ、ぶっちゃけこれ以上のロストテクはあれへん。限定的な時空でなら、コイツは未来すら演
算すんねん」
「へえ……未来とか見えるの?」
「"見える"んは、まあ、現状やとまだ無理やけど。予測には使える。未来観測に使えんっちゅーか、「未来を予測した」時点ではとっくに現実が予測に追
い付いとるんが今んとこの性能や。こっからはオレの努力次第やな――やのうて」
 
「コイツはその性質上、過去に対してやったらカンペキな地図を記録できる。今んとこは人間のデフォルトの脳では意識不可やし、拡張意識でしか把握
でけへんけど――こうしてインターフェイスを通せば不確定性を直感的なメタ数学で公式化可能や」
「後半がサッパリだけど」
「解り易く説明するとやな……」
「ああ」
「1+1はなんや、イル」
「殺していいか」
「殺す前に聞けアホ。セシルちゃん、オレが殺される前にオレが想定しとる理屈で答えてくれんか」
「正解は――"解らない"だな」
「……。あーと」
「さて、なんでか。1+1は3やったらアカんのか。ちゅーか1てなんや。3てなんや。オマエに解り易く記号論風に言うなら、こんな記号は人間が作った
モンでしかない――数の神秘性? アホ言うな、そら周期性に向けた錯覚や。一週間が七日なんも、一日が二十四時間なんも、そう定義した方が便利
やからそうなっとるだけや。それを飾るのは冒涜や――これがオレらの言いたいことやけど、解るか?」
「あー……もしかしてさ、1+1をリンゴにしちゃいけない理屈はない、って言いたい?」
「ご明察。オマエらの常識で答えてくれや。ないか?」
「……ふん」
 
「ないな」
「そ。オマエらにそれはない」
 
「要はそれや。オマエやらセシルちゃんは法則そのものを作るやろ(、、、、、、、)」
「……?」
「いや首カシげられてもな。せやから、あー、せやな……たとえばアレや。オマエの能力。オマエの場合はな、ジャンケンして相手に勝つと相手がいき
なり死ぬねん。エターナルフォースジャンケン。相手は死ぬ」
「アストロ球団みたいだな」
「いや冗談やなく。普通の人間はな――地面押したら地面が陥没したりせんのや」
「まあ、そりゃな」
「エリスなんぞ法則そのものが存在せぇへんのやで? ……あの怪物オヤジが恐ろしいんはな、あいつそのものが固有の物理法則で作られた宇宙
やっちゅーことや。因果が通らんて意味、少し考えたらワカるやろ。"接触するものがない"――あのオヤジにゃ通常の過程で触れる物理的過程が丸
ごとコソぎ落とされてんのやで」
「そんなのは劉も一緒だろ」
「せや……けど、あの人の場合はテメエのカラダ構成しとる分子がそもそもこの世の法則で固まっとらんちゅーのが理解としちゃ近いわ。ってか、劉
のダンナだけやないで。基本、騎士連中の能力は固有の宇宙そのものや――ってのはイリヤの爺さんに聞いとった思うけど、その文法は明らかに
オレらの側の定理と混じらんねん。オマエらはオレらの物理法則を平気でブチ殺しよる。ファティマの姐御な、あの人の時空連続性やら光の波長や
らの操作もまんまコレやな。星砕きスターブレイカーて、あんなもん遠慮なく地球でブチかましたら月ごと重力崩壊してオワリやろ。そうならんように限定的に法則を
改竄すんのがあの人の無茶やった訳や。結論から言うとやな、オマエらはそれぞれがこの世界の法則と食い違ってんねん。ジャンケンで宇宙噛み
砕くヤツがおれば、ラーメンにコショウ振り掛けたあとでスープから先に手ぇ付けると新しい星作り出すヤツがおんねん。こんだけ説明すりゃ、まあ、
オレの言うとる意味ワカる思うけど」
「まあ、大体。オレはジャンケンに勝つとお前をコンビニまでコーラを買いに行かせることができる」
「ンなとこや。けど今日買いに行くのはオマエやでな。……で、因果律やの歴史やの書き換えるオマエらを想定した場合、この世界はそもそも法則と
してオマエらを含むことになる――さて、それに顕著なんが」
「セシルだな」
「せや。やから……つまり、オマエらは保存則を平気で無視しよるけど、それを無視しとらんことにする――基本的にはこの反則技の研究がオレの
役割やで。ヴァチカン式大統一理論の構築がオレの責務やねん。今まで知らんかったんか」
「お前は登場頻度少なかったからな」
「単にオマエが猫やの姐さんやのに夢中で出番なかっただけなんですけども……アレや、姐さんはともかくオレの重要度が猫以下やったんは壮絶
に納得いかんでホンマ……まあ、今更やからそれはエエとして」
 
「例えばやな。人間の思考そのものが本能っちゅーベースに規定されとるやろ? なんで誰かを好きになるか言うたら、そうならんかったら人間が
絶滅するからや」
「ああ。まあ、そうなるな」
「皮肉のつもりはないけど、セシルちゃん――失礼やけど聞くで。セシルちゃんらは恋愛せんでも絶滅せぇへんよな」
「ああ。私達にとって、この身体の形質はこの世界を投影する為のシグニチャーでしかない」
「んでも、感情は存在する、と」
「そうだ」
「誰かを好きになったりもする」
「……そうだな」
 
「有史以来、この類の話題は尽きてへん。恋愛と食事はな、替えが効かん娯楽になっとんねん」
「効かないか」
「生憎と。生存に直結した要素は人間が至上やと思うようにプログラム組まれとんねんからな――流行の異性のタイプやのモデルやのは替わるけ
ど、「恋愛そのもの」は廃れたりせぇへんねん」
「それ、男も女も消えたりしないって言ってんのと同じじゃねえのか」
「そこがオマエらの考え方やな――「娯楽」っちゅーカテゴリから捉え直した恋愛は、そろそろ他のなんかと同列に要素化されてもエエと思うんよ」
「他?」
「せやな、例えばテトリスとか」
「せめてチェスとか言えよ。恋の駆け引き的な意味で」
「パーツが揃うと消えるで」
「縁起でもない!」
 
「感情よりも肉体はメタかっちゅーんはコレやな。けどこれやとまだ正確やない。感情と肉体は不可分や――この関係を正確に言うと……そやな。
ホレ、イル、正解言うてみ」
「感情と肉体に区別なんてあるんだ?」
「……ああ、オマエはそういうのやったな」
「前提がおかしいよ。俺は自分と世界に区別なんてないもん」
「やからオマエとはこの手の雑談が成立せえへんのやけども……まあええわ。本能よりメタなもんは、物理法則や。この場合で言うたら、そいつに
適応した遺伝子やな。感情のメタは遺伝子や、っちゅーことやねんな」
「ああ、それは解り易い……ていうか最初からそう言えよ鬱陶しい」
「最初からオレは説明する義務持ってへん言うたんやけどな……つーか日本人よ、メタやのベタやの言う割に根本的なとこでメタに理解がないの
はどうしたもんや。便利に言葉使い過ぎてへんか? 言葉を嘲笑うモンは言葉に復讐されるで」
「敬意を忘れたつもりはないけどな。配慮もしきれねえだけ」
「アホくさ。その程度の理解やったら口縫い付けて喋るなっちゅーハナシやで」
 

638 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2011/02/21(月) 00:48:26
>>637
 
「……また話がズレたわ。レスの直打ちって怖ぇなオイ……」
「説明調で地の文がないって致命的だと思うよ俺。少し疑問が出るとそっちの疑問解消するのに章の一つも割り振れねえもん」
「スレッドの構造的な問題を突き付けよったな……まあそれはええとしてや」
「いいんだ……」
「この上位法則における計算では、不確定性は排除されるねん。イリヤの爺さんが作ったパターン言うたら解るやろ。全ては在るべくして在る、ってなア
レや。時間よりも空間よりも「先にある」モンやから、こいつをどうこうすることはできん。オレがこうして思考する事も当然としてこの設計図には組み込ま
れとる。オレがこうしてこの系を見い出すことも、或いはな」
「そいつをどうこうできたとしたら――」
「そうなることすら編み込まれとるってことで、つまりはそれすら予定調和や。改竄を改竄して改竄されることすら改竄する――その改竄すら予め予定
されとる、と、それがこの世界のベースや」
「ただの言い訳って言うんじゃねえの、それ」
「それをオレらに確かめる術はあらへん」
「……ま、そうだけどさ」
「でな」
 
「こいつはな、言ってみれば量子系を重ね合わせの状態で丸ごと把握すんねん。イメージし辛いやろけど、カンタンに言うたら分岐が排除された計算が
可能やってことやな」
「あのチューブの仕組みは?」
「あのスナップショットのプランク秒単位ごとにチューブの構造が変化するようになっとる。あの空間の成分をそのままオブジェに反映するよって、必然
的にそれなりにデカいもんになってまうワケや」
「なんか凄いんだな」
「なんか凄いんや。ぶっちゃけ言うたらな、オレの扱う系で不確定性なんて横槍はあれへんのや」
「えーと……へえ」
「何がどう凄いか解ってへんてツラやけど」
「いやいやいやいや。そんなことは……いやいやいやいや」
 
「いや……待った」
「なんや」
「要するにそりゃ、こいつはあの時の空間を全部予測できてたってことか?」
「逐次計算て意味でやったら、まあ、せや。ホンマやったら空間内の物質の配置は運動量を不確定性原理で計算すんねやけど、コイツの場合はそれ
とは全く別のシステムで動くねんな」
「上位の数学ってのは――」
「それのことや」
「でもさ。動くとしても、どう動くかは……初期値は、データが揃わないと解らないだろ」
「当然や」
「……誰がどんな力を持ってるか、って、そんなの解るのか?」
「イリヤの爺さんの置き土産や、言うたけどな」
「ひでえブラックボックスだ」
「そう言うなや。時間逆回しにして世界作り直すくらい朝飯前の怪物が作ったシステムやで。ド真性の神様の置き土産としちゃ、機械仕掛けの神なんぞ
可愛いモンやろ」
「そうだけどさ」
「……もうちょい言うと、姐さんの力なんかは割と解るねんで?」
「なんでだよ」
「オマエと霊子的感染状態エンタングル作っとるワケやからな。オマエから演繹して計算できんねん。二人分の系からオマエ差っ引いたら姐さんが出てくるっちゅー
寸法や。同じことはセシルちゃんにも言える。あら元々はセシルちゃんとオマエの間で成立させとったシステムやからな。オマエのモニターは完璧なの
が道理、と、ま、そういうこと」
「で、それなら今計算してるこいつは?」
「ん、ああ……そんときに観測した霊子エンタングル……量子エンタングルのメタヴァージョンを再現しとるんや。そいつをフィードバックしとるんがこの
ナノ構造で、今はざっと二千回目のループを突破したとこやな」
「ループ?」
「”完全予測”言うたやろ。不確定性すら押し潰して、コイツは完璧な予測を叩き出す――そのフィードバックで作られるオブジェはどうなる?」
「毎回同じ構造になる……」
「そこやねんマイバディ」
「俺のパートナーはお前じゃ……」
「オレも、や。セシルちゃんもな。それは置いといて、これ、どう思う?」
「どうって。完全予測された系だったら、こんなもん同じビデオリピートしてんのと同じじゃねえの?」
「そう思うやろ」
「違うのかよ」
「現状、違わん」
「あ?」
「お前の言う通り、このままやとこれはただのエンドレスムービーや。オレはそうでもないけど、オマエにとってはクソつまらん話やろな――宇宙戦争の
DVDのがナンボかマシやと思っても仕方あらへん」
「自覚はしてんだな」
「せやから、オレはこいつらの初期値をぽちぽちとイジっとる」
「ふん……?」
「無限大の波動関数を重ね合わせた「完全な」関数として、こいつは波を漂わせる――ここまではエエな?」
「ああ。完全無欠の流れ作業だ。キライじゃないな――俺、殺し屋やってなかったらライン工になってたと思うよ。ていうかもう今から仕事変えようかな」
「それはそれでマリオちっくでええけど、まあええわ。えーと……やからな、理屈の上ではこのスナップの初期値をどんだけ弄ろうが「別の可能性」を算
出するだけ、ってのは解るか」
「普通だろ。1+1と1+2の結果は違う」
「そやけども……オレが言いたいのは、演算されとるのは足し算か掛け算かって話やねん」
「?」
「言うたやん。この関数は線形的やって。その無限の重ね合わせはこいつの上位数学で管理される――こいつで走っとるプログラムは、世界そのもの
の再現や。そんでもって、世界は順当にしか流れん」
「……そりゃ……ああ」
「せやけどや。もしこの関数が非線形に転じることがあったら――どうなるよ。波の干渉が和やのうて積で表されたら、や」
「どうなるんだよ」
「カオス化すんねん」
 
「このオブジェは――安定した構造で作られるナノチューブは、ま、少なく見積もっても狂乱の巷やろな」
 

639 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2011/02/21(月) 23:47:01
>>638
 
「……いや待て」
「なんや」
「どんな成分も演算できるって言ったな」
「せや」
「それが要素だって言ったよな」
「せやな」
「それ、無限回繰り返しても意味ねえだろ」
「そや、普通ならな」
「普通じゃないパターンがあるってのか」
「ある――かもしれん」
「なんだそれ」
「相互作用は全て繰り込まれた――さて、そんなら「上位」相互作用はどうや?」
「は……?」
「可能世界の存在とカオスはちゃうもんや、っつーとどうや」
「……違うのか?」
「違う」
「なんだよセシル、急だな」
「真の理論が決定された状態である場合――それが不確定であるのは、それを導く変数を人間が持っていないからだ」
「EPRパラドックスとか有名やな。ま、俺ら版の隠された変数理論てとこや」
「神はサイコロを振らない――か」
「ジイさんは振りまくっとったけどな。サマしかあらへんサイコロばっかバンバン振りよるから、見慣れたオレらにゃデフォやったけど」
「……多世界系理論でのカオスってどうなるんだ?」
「人間では扱えん領域になるな。やけど――この場合、もっと単純な理解があるんや」
「どんなさ」
「そのまんま予測不可能になる」
「え……いや、それは多世界解釈だろ」
「ちゃう。決定された未来やけど予測できんだけや。プッチ神父の能力の逆やな。決まった未来は、それでも見えん。絶対に」
「最悪じゃねえか」
「フツーはそんなもんやろ? 知識が足りんかったら「知らん領域」には触れられん。触れられんモンは存在せんのと同じや。こういうのは――ほれ、
オマエの口癖やん」
「それは――それだけのことか」
「それはそれだけのことや。どうにもならんもんはどうにもならんし、せんでもええ。期待述べるだけなんはアホのテンプレやでな。なんでこんなこと言
うかっちゅーとな、こいつ自体の性能がそれを示唆しとるからやねん」
「性能?」
「見も知らん連中を数値化できる理由はなんや? ジイさんやったら――どうしたよ」
「あいつなら、そりゃ……、未来を覗いてたな」
「正確に言えば、ジイさんは「未来にもおる」から、どんな未来も「過去」でしかあらへんかったんや。つまるところ、ジイさんに追い付けるモンは何一つ
あらへんかった。コイツの予測はそれの引き継ぎや」
「……初期値から未来を演算するってことか? 普通に――普通じゃねえよな」
「コレにとっての普通ではあるやろ。そんだけや。量子コンピュータ的ではあるけど、ま、「神様の量子コンピュータ」言うたらエエんか?」
「む……」
「分岐せん世界があるとしてや、そらあくまでこの世界での不確定性を排除したモデルに過ぎん。こいつの運動するレベルよりも上位のカオスがあった
としたら、や――」
「い――や、待て待て待て、意味が解らなくなってきた。解るように話せ」
「理解力を低く見積もるな、言うたんはオマエやん」
「順序ってもんがあるだろ」
「……せやなあ……」
 

640 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2011/02/22(火) 00:50:45
>>639
 
「前提として、イリヤのジイさんの処理能力に追い付けるモンはあらへん。なんせアレが「本当の」最上位構造や。ジイさんは全て知っとった――っつか、「知
る」いう概念すらジイさんそのものやった。オレらにあの人の考えることも意図することも、ホントのとこでは解らん。這い寄る混沌の方がベタな陰謀型なだけ
にナンボもマシや。ジイさんは――自分の感情すら演算過程としか考えとらんかった。オレらと話しとるのが楽しい言うたのはマジやろ。けど、「どのジイさん」
の、「どの段階」がそう言うたんかは解らん」
「俺は……」
「オマエには解ったんやろけどな。せやけど、今ここにおる肉体っちゅーベースのオマエにはジイさんの意図を万全に語るクチがあらへんやろ。この世界はな、
神の言葉を表現するには精度が低すぎるねん。神韻はまこと天上の響きにて、地獄でなる物に在らず、や。セシルちゃんかて――せやろ、「自分の意図」は
解らんのとちゃうか?」
「ああ」
 
「私に解るのは――人間としてのセシル・ヴィルキエの断片のみだ」
「せやろな。こんだけ話しとりゃ、ま、コレくらいは解るねん。褒めてくれてええんよ?」
「賞賛しよう」
「ありがとさん。でな。こいつはどう足掻いてもジイさんの能力の億分の一も再現できん。なんでって、素材がこの世のもんと通じる以上それより上位のパー
スペクティヴは望みようもあらへんからや。でもな、ここから解ることもあるねん」
 
「この砂漠には別の可能性があったと思わんか」
「って……あーっと、もっと連中に梃子摺ってたりしたとか?」
「ちゃうちゃう、ちゃうて。そうやない。初期値が違う言うんは、たとえばこの砂漠に辿り付いたんがオマエと姐さんやのうてオマエとセシルちゃんやった可能性
がある、っちゅーことや」
「む」
「あー。ごめんなセシルちゃん、悪気はないで」
「気にするな。それで、どうした」
「ああ。やけど、その可能性はゼロや。なんでか解るか?」
「この世界に「もしも」はないからだろ。ファイナルアンサー」
「みのもんたみてーに「残念!」言うたろか。……まあ、理解としては近いねんけどな、早い話「その可能性」が複雑化してもーて動かし難いからや。オマエは
姐さんにぞっこんやったし、そもそもあの状況に介入したんはオマエが姐さんとおったからや。あんなん別にエリス放り込んでも良かったワケやろ。そうはな
らんかったんは、その時点での状況が変えられんからや――もっと言えば、オマエが姐さんと会わんかったらあの状況はバタフライエフェクトで掻き消され
とった可能性の方が高いねん」
「なんで……」
「はあん? なんでて。初期値が違う言うんはそういうことや。「あの時点での初期値」からの予測である以上、オマエらが入ることは動かし難いワケやろ。せ
やけど――それ以前のシステムについての予測は、どうなるよ」
「どうって――それも完全だろ?」
「ま、神話素ミソームのトレースを地球全体にブチ込めばな」
「だったら……」
「忘れたんか? 神様連中はな、時空構造と不可分やねん」
「あ?」
「あー……せやからな、例えばオマエ、姐さん以外に「ええなあ」って思う相手おらんかったん?」
「……」
 
「いねえよ?」
「なんやその間は」
「過去を振り返っただけだ」
「その答えは」
「どうってことはなかったかな……」
「ウソや……なんか思い出したやろ……」
「な……んでもないし! 俺に出来るのは相手の幸せを祈るくらいだったし!」
「バレバレに未練回想!?」
「それは――だから、それこそ可能性の話で……今はそんなことない! いや、大分前からなかった!」
「ほお」
「なんだ」
「ホンマか」
「当たり前だ」
「オレはまたてっきり今の回想でハネやのなんやの思い出したのかと」
「思い出さない」
「オレはまたてっきりしゃがんだポーズが誘っとるように見えたハネがどうのこうの思い出したのかと」
「対象が極限まで具体的過ぎるだろ! それ以前にちらっとも浮ばなかった!」
「ほれ、前にここの名無しにも言われとったやん」
「名無しとか言った……」
「オマエな、仮に姐さんが傍におらんかったら、別の女――わり、別のヤツと一緒にジイさん倒せたか、て」
「別の女とか言ったな……」
「いやいやいや、そこに反応せんといてや。どや、想像できるか」
「したくない。ありえない」
「そやな、最近カオ見ぃへんけど、どっかの修道女おったやろ――オマエとエラい仲良かったやん。アレはアレで可能性あったんかもしれんやろ。いや、
別の軸では案外と仲良くやってんねんかもしれん」
「これ以上トラウマを抉らないように懇切丁寧に解り易く言ってくれ」
「審問局の言う、「針の上の天使仮説」てヤツや――百回失敗する可能性は、総体として無限の成功の可能性に押し潰される。この上位系における計算
は総体としての結果が算出されるワケや」
「総体……」
 

641 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2011/02/22(火) 01:16:28
>>640
 
「んー、あんな」
「ああ」
「ターミネーターあるやん。初代」
「? ああ。あったな」
「なんでアレが過去に来たのか知っとるやろ」
「ジョン・コナーを殺して未来を変える為だろ」
「せやな。ジョンが殺されたらどうなったと思う?」
「未来が変わったんじゃねえの?」
「まあ、そう言う平行世界ができる――っちゅーんが、エヴェレット解釈やな」
「だからなんだよ」
「さて、こんなんはどうや。ジョン・コナー死す――で、スピンアウト作品。ジョン・コナーを救う為にそこから過去へ飛ぶサラ・コナー」
「微妙な脚本だ」
「で、このサラやけど、飛ぶのは記憶だけやねん。過去のサラに記憶が引き継がれる。サラは過去と未来とを繋ぐ一本の外部記憶装置と化して戦いを繰り
広げるねん。ジョンが助かるまで延々と繰り返される闘争劇や」
「サラクロニクルってどうして打ち切りなんだろうな……」
「またトラウマか……まあええ。この劇の終わりはジョンが助かることや。それまで一億回でもループする」
「ああ」
「で、ループの終了。めでたしめでたし――それまで殺された一億人のジョンは尊い犠牲やしついでに滅んだ一億の世界も尊い犠牲やけど、「全体として」
それは問題ない」
「全体?」
「物語」
「うわあ」
「なんや問題でもあるか?」
「最悪の脚本だってのと――それから、俺達は存在してるだろ」
「せや」
「その存在には時間軸上に展開される可能性があるって話だろ、それ」
「そういうことにはなっとるよ」
「”総体として”保存されない可能性は押し潰されるってのは、その中の存在も存在しなくなるってことか」
「ふん。ま、こう考えや」
 
「何べんループを通って何べん同じイベントを繰り返して、そんでやっと「違う結果」を出しても――それは単なる予定調和や。物語はそれを規定事項として
折り込んどる」
「だから――それは最初から決まっていたってか」
「そういうことや。パラドクスの排除は時間SFの基本やろ」
「SFじゃねえだろ」
「SFやないこの世界には、SFよりも万全の保存則があんねん。エヴェレットはオレも合理的なモデルやと思うけど、コペンハーゲンも部分的に導入可能てだ
けや」
 
「この系における無限はただの数値と化しとる。そんな「無限」は無限やない。無限イコール最小単位「無限原子」てなモンや。そこで構築される仮定は無限
それ自体を前提化したメタ領域になるわな。オーケイ?」
「おーけい。まあ、そうなるな。……どうでもいいけど、なんかラッカーみたいだよな」
「キライやないやろ」
「そうだけどさ」
「ギブスンとスターリングを語れるのは人としての常識やしな」
「止めろ……俺達以外がいるときにその常識を持ち出すな……またセシルにアレな目で見られる……!」
「せやったせやった――こういうのは押し付けるもんやないでな。排他的な共同体ゲットー――互いのみが共有する誇り――絶える事のない語感酔いインプット……」
「乗らねえぞ」
「黒丸会話で半日過ごそう言うたヤツらしくもない」
「記憶にないな……」
「と、イルは言い、「あんた、クローム襲撃では何が一番好き……」とセシルの耳元に」
「そろそろ本題に移ろう。話がズレると際限ないしな! 地の文がないと言い訳できないし!」
「ほな黒丸話はここらでええか。さて、無限を最小単位としたこの世界では何が不確定要素に成り得るか――こっからはオレの仮説やけど、聞いてんか」
「ああ。で、なに」
「おう――つまりな、この世界そのもののキャパが足りんとしたらどうや、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、?」
「は?」
「オマエらの保存則ぶっこ抜いた力はどっから「引き出され」とる? セシルちゃんに曰く、それこそこの宇宙を無限回ヘシ砕いても無限にお釣りが来るよう
なエネルギープールがあるわけや。それはどこに蓄えられとるんや? 場の量子論とは本質的に食い入れん――せやから、こいつを理解するには現行の
大統一理論のベースから離れな考えもできん」
「……で、キャパってのはどこから出て来るんだよ」
「この時間軸ではハナっからあらゆる要素が確定しとる。それはええ。不確定性幾ら加味しようが、人間にはできることしかできん」
「だからなんだよ」
「無限個のピースを持ったパズルを想像してみ。でな、そのピースを入れた無限大のサイズの箱を床にあるワクにざばーっと流し込むねん。このワクは無
限ほどのサイズはあらへん。せやからピースはランダムにワクに嵌ってく――このピースが特殊なんは、別にどのピースがどこに嵌っても絵柄が出てくる
ことや。言ってみたらポロックの絵画みてーな抽象絵画な。当然やけど、これはやる度に出てくる図が変わるねん」
「枠は――この世界か」
「せや。そんでもって、この世界を作り上げとる無限個の法則、、、、、、や。せやけどな、この無限は「上の」無限より小さい」
「上の法則もその図柄に含まれてるって言いたいのか、お前」
「そや。言い忘れたけどな、このパズルは二次元平面とはちゃう――十個の空間成分と一つの時間性分、二十六の余剰空間と、プラス可能無限個のメタ
次元を含む多次元構造やねん。せやなかったら説明付かん――なんで歴史やの時間やのに干渉できる連中が予め構造に組まれとんのかな。せやろ?
理屈の上ではどんな干渉者も存在せんモデルは想定可能や――人間がおらん世界、生物の存在せん世界、極論すりゃ宇宙が存在しない宇宙や。そこ
で次元は想定する必要がない。けどもこの世界はそうやない。ビッグバンの直後、この構造は間違いなく圧縮されとったハズや。なんの意味もない、ただ
のエネルギーを担保する構造としてな。上部構造はこの世界と一緒に拡大された――っつか、この世界に合わせてエネルギーを降ろすようになった。そ
れがオレらの狩り殺してきた神様や。平行世界でこんなのは想像できるやろ? 人間以外の生物が崇める神、とかな。そら恐らくオレらの神とは別モンに
なって然るべきや」
「”こうなるべくしてなった”が俺達の主張だったハズだけどな」
「まーな。やから想定や。それも含んでの仮説やねん。聞いてんか」
「……で」
「なんで「そうなるべく」してならんのか。いや、恐らくはそうやったんやろ。――かつては」
「思わせ振りだな。語る気もないのに思わせ振りなワード振り出すとか最悪だ」
「ちゃうちゃう。えーと、やな……ほれ、神様がこっちに出てきよるとき、やっこさんらはこっちの世界の原子を素材に構成されるやろ」
「そりゃまあ、でなきゃ存在しないからな」
「で、オレらはそれ以前の連中の存在を仮定する為に次元を一つ増やして導入しとる。こいつは空間的な成分を含まん次元として、や」
「そっちは保存則に違反して……、……あれ?」
「神様らは、ホンマに「その上」の法則を意識しとらんかどうか、やろ」
「む……」
「そや。オレらにそれは解らんねん。上の次元がどんな法則で整然とした率を保つかは、オレらにはわからん――ちゅーか、わかったらアカンねん。あっち
との行き来が確率されてもーたら、この次元は確実にブッ壊れよるからな。せやけども、上の次元を想定するっちゅーことは、上の次元の上の次元を、上
の次元の上の次元の上の次元をも想定せなあかんことになる。で、オレらが空を見上げたとき、オレらは上の次元と上の上の次元とを同時に見るワケや」
「上の……上?」
 

642 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2011/02/22(火) 01:38:13
>>641
 
「オレらには――この階層の成分がわからん。一つ上にある層と二つ上にある層は、どっちがホンマは「一つ上の層」かはわからへんねや。古代人は星の大
きさを取り違えたやろ。それと同じやな――この層は全部水晶さながらに透き通って、オレらの視認を許さん。重なったこの無限層のレイヤーを解き明かす
手段は、本来ならあらへんねや。況やその相互作用なんぞ理解の外やろ」
「……レイヤー?」
「えーとな。……ああ、たとえばな、そこにオレの作ったミッキーの人形あるやろ」
「ああ。この左腕が魔改造されてるヤツか」
「失敬な。ヴァージョン・コブラやで。ディズニーに売り込んでもエエくらいや――で、それな、右手握ってみ」
「こう――うぉお!?」
「って壊すなアホぉ!」
「撃って来たからな! そりゃ壊すさ! ああもう壊すさ!」
「銃弾くらいどうにでもなるやんオマエら……ああくそ、オレの五千ドル……、なんやこのミッキー、ジェイソンに錆びた斧でフルスイングされたモブAみたいに
なってんやん……」
「いいから続けろよ」
「まあ……それな、右手のスイッチを握ることで弾撃ったワケやけど、肘関節と肩の制御系はそれぞれメインCPUが処理しとる。せやけど、その二つはメイン
カメラから送られた情報を元に相手の位置を把握して、お互いを連結操作して射撃すんねん。互いが互いをスレイブ構造にしとるワケや。信号は状況次第
でどっちからも流れ得る――どっちが「上位」のレイヤーや、てこともあらへんわけや」
「つまり?」
「オレらには”上”がどうなっとるかを把握することはできんのや、イル。かつては――たぶん、このメタ波動関数は線形構造やったと思うねん、オレ」
「? それは……」
 
「考えなかったな。どうしてその結論に至った」
「セシルちゃんはそういうとこ――やっぱ能力高過ぎて思い付かんのやろな」
「意味が……」
「あんな、セシルちゃん。オレら人間は時間と空間の成分でしかない。やからな、それを考えるとどうしても色々ワケわからんこと考えるんや。タイムマシンな
んてのは解り易いその産物や――時間逆行モンの小説、なんか読んだことあるか?」
「生憎と。概念はわかるから安心して貰っていいが」
「そか。ま……要はな、タイムマシンてのは不可知と向き合う為のツールやねん。未来はある。過去もある。そして今は今や。未来から過去へ至れるなら、ど
うして未来人は一人もおらん? そういう法律でもあんのか? 藤子不二雄ならタイムパトロールの存在でも仮定したやろな――今流行りなんはエヴェレット
流の無限分岐した世界で、結局んとこ「違う過去」行くてネタやな。せやけど、「違う過去」に向かった未来人はどんな過去に向かった? その過去にも人はお
るやろ。ちゅーことは、どっかしらの世界には未来からの旅人がおってもええ。せやけどそんなもんは観測されとらん」
「身を隠してるんだろ。藤子先生の回答でファイナルアンサーだ」
「茶化すなアホ。実際問題、この手の問題はエントロピー的な側面やら保存則の探求でどうしてもブチ当たるねん。オレはそっちの理論家ちゃうし、そこは別
に良かった――けど、今は事情がちゃう」
「解答の手掛かりでもあるってか」
「あるやろ。この世界の構造に左右されんレイヤーが」
「あ――」
「そ。神様連中や。或いはアレと同質の神話素の集積――そいつが形作る次元や」
 

643 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2011/02/22(火) 07:17:49
>>642
 
「……次元?」
「思い出せや。オレらの理論では――過去は変えられる。っつか、過去は存在せん、、、、、、、。物語は――記憶された部分しか存在せん。現在が過去を規定する。あ
らゆる神話がそうであるように、や」
「だから神々は世界に致命的な影響を及ぼし得る――それを”神災”などと呼ぶのは、それが人間の常識に納まらないからだ。神は物語られることで生まれ、
そして物語ることでこの世界を書き換える。それを排除するのが私達の役割で――その男の意味だ」
「オマエが姐さんに話したように、このレイヤーはこの世界構造と併走するパターンや。でな、そこには意味論的の次元で左右される力場が存在するのは解
るか」
「それも説明したよ。俺なりに解ってるつもりだ――信仰されてるヤツほど強い」
「せや――神様の強度は知っての通り、その時点での時空構造に左右される。強い神話体系の神様は強い。こないだオマエが喰い殺した日本のカミサマか
て、神話素の分布がもっと強固やったら――もうちょい面倒やったんやないか」
「俺じゃなきゃ、だろ。俺にとっては人間の方が厄介だよ」
「ま、そらそうやけど。せやけど、この構造が次元に設定されとるてーのはなんでか解るか? こういう仮定が可能やからや。――イタリアが消滅した可能世
界において、キリスト教は別の形式で存在するか、または存在すらしないか」
「……なるほどな。そりゃそうだ。俺達の時間軸だけが特別である必要はない」
「別の時間軸にもカミサマはおる――おるやろ。一秒先の「未来」を考えても、不確定性に従ってオレらは細かく分岐しとる。その分岐の先にカミサマがおらん
理屈はない。逆に言えば――この分岐を逆流してく場合、生まれた神サマと生まれんかった神サマが出てくる。戦争で駆逐された神サマとかが顕著な例や」
 
「セシルちゃんの話聞いて気付いたんはな。つまり神様も――ただのラベリングに過ぎん。セシルちゃんが「たまたま」人間として作られとるように、神サマ連
中かてたまさかそのペルソナ貼り付けられとるだけなんや。設計図があって構造が生み出される。神サマっちゅーレイヤーは、この世界に人間がおる限り絶
え間なく生み出される信仰っちゅー物語の表層なんや」
「物語の、ね」
「ユングっぽくて我ながら途中でイヤんなった解釈やけどな。せやけど、こうとでも考えんと説明付かんねん。こっから導かれる仮定は、あの構造そのものは
時空と不可分やっちゅーことや。少なくとも、表出しとる「神様」ヅラのレイヤーは時空成分と無関係ではおられん。オレらのカラダが原子であるように、あの連
中の構造は時空を最小単位としたなんかや。どっかしらから流れ込んだエネルギーで構築される「原子」が取る構造――それがあれの本質やないかな」
「ああ、それは間違いない。……私の姉の能力が正にそれ、、だ」
「ほお? ほなオレも少しは自分の仮定に自信が持てるようになってきたわ――そして、や。その構造はこの世界と相互作用することで時間的系に影響を作り
上げる。そこまで含んでこそ、この世界はデフォルトの数値を獲得すんねん。これがオレの大前提や」
「……その場合、「人間が生まれ得ない世界」はどう仮定に含める?」
「んん? そんなんは、ほれ――もっと根源辿ったら地球が存在せん、銀河が、宇宙が、てなるやろ? 時間以前のプレ時間に神様は存在したんか? ジイ
さんは存在したんやろ――他はどうや。この構造はどこで生まれた、、、、、、、
「それは――」
「いや、セシルちゃんがある程度の回答持っとることは解ってんねん。そもそもこの時間自体を俯瞰しとることもな。やから、オレはそれも織り込んで話しとる」
「……壮絶な繰り込み作業だな」
「まーな。オレな、前から言うとるようにワケわからんことはハラ立ってしゃーないねん。ハナシ聞かんヤツも言っても理解せんアホもテメエの都合だけ捲くし
立てるアホも許せへんねん。やから、解らんまま生きとるオレはオレが許せん」
「イリヤは――何をしてたんだ」
「ふん」
 
「この人間が生きる世界だけを、、、、、、、、、、、、守る構造を作っとった――たぶん」
「……守る?」
「イリヤのジイさんはオレらにこそ密接しとった。ちゃうか? ジイさんがただ一人気に掛けたんは――オマエや。オマエっちゅー人間や。オマエがただ一人ジ
イさんを妄信したように、ジイさんもオマエだけを気に掛けとった。人間が存在する為の構造をジイさんが維持しようとしとったんは――間違いないやろ。構造
と意思とどっちが先かはわからんけど、イリヤのジイさんがオレらの前に姿を現しとったんは、そういう事やと考えた方が自然や。意思っつーコンテクストが、
上位にある法則をネジ曲げ続けた。そんでもそれこそが最上位の法則である以上――何も問題は起きん」
 
「……なぜこんなことを考えた?」
「姐さんや」
「妹紅?」
「ジイさんを基盤とする構造を取り払う切っ掛けはなんやった? オレにはそれが解らん――感情、なんて言うてくれるなや。ここの連中もジイさんも、感情風
情を操作できん怪物やないで。せやけど、結果としてジイさんはおらん。未来を知り得るジイさんは、知り得るからには自分の望みを顕現させられるあのジイ
さんは、それでも消えてまいよった。それもジイさんにとっては予定調和か? かもしれん。やとしても――仮にそうやとして、無限個の軸の無限個の時間の
終点まで作り込んだヤツが途中下車して、その場合――時空構造は一体どうなんねん。骨組みを取り払った模型はどうなるんか――崩れ去るんか、はたま
た構築されたままなんか。そんなマネをする利点はなんや。利点を求めてるんやないとしたら――」
 
「――それ、、が目的やったか、や」
「……」
「観察者の認識は世界を変質させる。観測そのものが系を歪める以上、これはどうにもならん。つまりや」
「つまり……?」
「物語を純化する為には、作者は不在でなければならない――と。どうやろ」
「箱の中の猫の生死を確かめるつもりはない。そういうことか」
「そんなもん猫が一番よく解るでな。その必要はあれへんやろ。ジイさんは――それを観測する「誰か」をもう選んどる。自分の語った物語を、誰がホンマに読
んでほしかったんか、っちゅー話でな。どやろこれ、「語り手理論」とか言うてみたらどうかな」
「イリヤ老が存在していた状態でこそ、メタ関数は線形構造を保っていたと言うのか?」
「在り得る思わんか? それが破綻したことで、もしかしたら非線形的な要素が割り込んできとるんかもしれん。やとしたら――完全演算の成分を変えてトライ
アルを繰り返すことだけが、この回答に近付く唯一の解法や」
「決定された世界こそがイリヤ老という構造だった――」
「正確に言うなら、「それを見えるようにする」のがな」
「……牽強付会だな」
「自覚はしとるよ。けど遠いとも思われへんねん。あの砂漠での一件は、オレにとっちゃ最適のテストケースなんや――ありえん要素として介入してきたモンが、
現にオレの観測に捕えられとる。チャンスやとは思わんか」
「つーか」
 
「……アタマ痛くなってきた。全然わかんねえ」
「考えるのはオレの仕事やよってな、お前は肉体仕事に勤しんでくれりゃエエねん」
「そうするよ。でもさ」
 
「アレか。こいつは完全な回答しか出そうにない計算問題を間違いが出てくるまで無限回繰り返してるワケか」
「そうや。"今という時間"は"旧"時間の先に作られとる――コレがオレの今の結論や」
 
「既存の数学で間違いは生まれん。せやけど、この上位文法が構成する数学においては、定理が未だに未熟て可能性がある――そこにさえ手が届けば、後
は芋蔓やろ」
「無茶だな。亀が先行するアキレス追い越すみたいなもんだ」
「せや。それでもオレはその全てを演算してみせる――感情やの意味やの意思やのなんやの、ンな言葉の追い付かんレベルまで演算してみせる。パターンを
生み出す無限大のパターンを演算してみせる。それがオレの完全法則セオリー・オヴ・エブリシングや」
アンサー・トゥ・ザ・アルティメット・クエスチョン・オヴ・ライフ、ザ・ユニヴァース・アンド・エヴリシング人生、宇宙、全ての答え
「ステキやろ」
「狂ってるよ、お前」
「オマエと一緒でな」
 


644 名前:名無し客:2011/02/22(火) 20:11:16
「クカカカ、文脈も整合性も無視した過剰な加筆にて奈落へ堕ちるがイイ」
(・・・神父の脳内妄想ノートに這いよるようにさり気無く、混沌とした加筆が行われました)

645 名前:名無し客:2011/02/23(水) 21:40:43
神父のバレンタインは…え〜と、ァ な、ナマ〜ぇ

                 ・
                 ・
                 ・

突っ込みの人からのチョコが初喰いですか〜〜ww

646 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2011/02/25(金) 00:49:07
 
「文脈は状況に規定されるモンやからな。物語言うんは、状況を物語として認識した人間がアタマん中に作り出すモンや。整合性の規定はぶっちゃけその
時点でどうとでも取り上げられる」
「そうかぁ?」
「サラコナークロニクルかてパラレルワールドやろ」
「例が極端すぎるだろ」
「ある時点を遠回しに語り切る状況言うんは存在すんねん。事件の再構成、とか言うとSFよりミステリやけどな。事実はどうにでも切り取られるで――言う
てみたら、「物語」っちゅーんは状況と観測者の相互作用の数だけ存在すんねん。チューシングラ再考とかそういうパターンやろ? キラさんやっけ、地元
やと英雄らしいやん。ハンニバルもそうやけど――ああ、ジャンヌダルクのフランスとイギリスでの扱いの違いとかもせやな。せやから物語は受け継がれ
るねん。オレらが他人から見たら援用可能な「キャラ」であるようにな」
「で」
「作者が不在の物語てなんや解るか?」
「……唐突だな」
「そか? さっきの話とそのまんま繋がっとるで?」
「それは――物語の不在だろ」
「ほお? してイルくん、その根拠はなんやね」
「レムがやってるだろ」
「ボルヘスもやっとるけどな。ああ、あとエーコも」
「物語が存在するってことは、作者が存在するってことだからな。そこから逃れるには――ただの意味にならなきゃいけないだろ。登場人物だとか世界だ
とか、そんな要素を投げ出せば用件はクリアできる」
「描かれん物語は存在せんのに?」
「ほっとけば誰かが描くだろ。忘れられなければな」
「得難い環境やな。描かれるモンは参照可能性の高い要素だけや。神話が生き残る条件てのは、そいつが好機の目に晒され続けること――ただそれだ
けやで。欲望こそがミームを受け継ぐ根拠になんねん。精度とは無関係にな」
「悲観的に聞こえるな。俺達の技術だってそこから引き継いだモンだってのに」
「そこはほれ、アーティスト視点ちゅーヤツや。流行り廃りが淡々と評価を下すんはちっと好かんとこもあってな。デジデリオはもっと評価されてもええ。
ま、使う文章やら単語やらそのタイミング、文の配置と文法操作――その全てが「文脈」を決定すんのは当然や。整合性言うて、そんなもん場当たり的
な対処でないっちゅー論拠があらへんからな。誰にとっての整合性で、どこにとっての整合性かってのが決められんのは、一冊の本やら一つの物語っ
ちゅー厳然とした言葉の力場が存在するからや」
「当たり前だろ」
「その当たり前を無視して話は進まれへん。いきなり整合性とか言われてもしゃーないっちゅー話でな」
「お前の言い分がもうどうしようもないんだけどな」
「例えばや」
「ん?」
「オレらがこうして存在することが一連の物語やとしてや」
「ああ」
「オレらだけで完結する形式やったら、ま、もう終わっとっても良かった物語はあったやろな」
「そうなってた方が良かった?」
「まあ、そうなっとった方が文句は出ぇへんかったやろな――なんや不満か?」
「別に。不満とは思ってないな」
「なんでよ」
「ペンで紙に書くことはできるけど、地面にはペンじゃカッコが付かない」
「郷に入りてはなんとやら、てか。なんや日本人やなあ、つくづく」
「力場の限界ってヤツをどう捻じ伏せられるかだろ。トライアル・アンド・エラーがお前の信条じゃなかったか」
「まーな。で、オマエは地面にどうやって言葉やの絵ぇやの書き込むつもりやった――いや、もう書けたんか?」
「どうだろうな。知り合った連中のアタマん中に残ってるモンがあったら、まあ、それなりに成功だったんじゃねえの? 役目は果たした、とか自惚れてみ
るとかどうだよ」
「なるほど、そら何よりや。自分が相手に与えられるモンがあると思えるほど自惚れられんけどな」
「そりゃ誰だって同じだ。だから自分で納得できるように動くのが精々なんだろ――その精々を突き詰められないならやるだけ無駄だ」
「ふん。……ま、そもそもオレらの文脈認識なんぞ世界にぎょーさん溜め込まれたミームの総体やからな。生まれてから目にするモンこれ全て文脈や。
流行しとる作品はそれ以前に流行した作品の要素を引き継ぎながら生まれとるし、それはその方が理解に都合がエエからやろ。ユリシーズなんぞその
為に書かれたようなモンやしな」
「だからそれは極端すぎるつってんだけどな……」
「ま、ジョイスはそうやとしてもや。それでも――解るやろ。「全く完全に個人の心象から生み出される言葉」は、他人に届かん。届くことは届くけど、正直
ムズいねん。文脈自体、読み手の知識やら経験やらに左右されてしか解釈されへんからな。能力足りんと読めへんモンもあるやろ。ちなみにオレ、ヘブ
ライ語苦手やねん――あと「ちなみにオレ、ヘブライ語苦手やねん」ってここな、この文章形式やと文脈を乱しかねん一文や。これはこれで場に制限さ
れる一例やな」
「後半はスルーしとくけどさ。そりゃそうだろ。"自分の中だけで作った言葉"なんて、そんなフレーズで書かれたモンは日記と同じだからな」
「その日記すら、ホンマなら誰かしらの影響受けとんねん。日記は日記で読みモンになるで? せやけど、影響を受けずに育った文章は――それは象
形文字に等しいんや。オレな、実際にその手の作品何度か読んだことあんねん」
「へぇ、どうだった」
「芸術家以外にはマネできんな」
「ふうん。バスキアとかヘンリー・ダーガーみたいな?」
「ンなとこや」
 

647 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2011/02/25(金) 01:28:53
 
「つーかイルよ」
「なんだ」
「わざわざ海外からシブヤまで行ってんねんのにバッくれたレディヘはどうしてくれんねん……」
「とか言いながらちゃっかりMP3買ってるヤツの言うセリフじゃねえよ」
「なんや結局普段のレディヘ節やし……」
「以下略。とりあえず俺はららぎー辺りにぼくのエリ日本版とキックアスを勧めておきたい」
「他意しか感じられんチョイスやな」
「現地公開から六年近く待たされる日本はどうかと思った……」
 

648 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/02/25(金) 18:44:09
 
 HDD安……ッ!
 ヒタチの2TBが一万以下って……いつからなの……。
 
 メンテナーちゃんッ! あたしは4TBほど増設するぞぉーッ!
 

649 名前:名無し客:2011/02/25(金) 19:41:14
ミドルエンドのHD液晶ディスプレイが2〜3万で買える時代ですからー>HDD
メーカー品のPCやドスパラなんかが独自に組んだPCとかは価格破壊激しいですし

650 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/02/25(金) 20:08:29
 
 あたしのPCだけならテキストで環境に優しいし、大容量は音楽管理だけなんで4TBもあれば充分なんですけどね。
 それでもこれは……。
 ヘタすりゃこの容量だとPV作るような環境です。
 思わず10TBくらい買おうかと思いましたよ。なんに使うんだって話だけど。
 
 事情なんて追ってなかったんで、単に円高関係で下がったのか新製品関係の値下げなのかサッパリですよ。
 

651 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/02/26(土) 19:32:39
 
 全世界同時ムーンウォーク。
 

652 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/02/28(月) 00:09:35
 
 ていうかWIKIィィィ!
 原因はアンタだバアルの項目! そしてあたしの資料!
 
 なんかもう先生には申し訳なさ過ぎて泣ける!
 
>ハードモード
 
 他のシリーズプレイしたらそうは行かないと思いますよ。触ったヤツだけ、ですね。
 高速弾を目で見て避けられるようになった自分に驚愕を禁じ得ません。
 雪風(違う)は……どうだろ、後に回してもツブし易いのを序盤に回さなければ、とか?
 白いのは後半にすると面倒だけど、青いのとかは序盤で片付けとかないと後半が最悪の
鬱陶しさになるので、白と赤の順番をイジっていけばなんとか……た、たぶん!
 ハード以上は問題外なのでパスるしか。
 
 全体的に、凍らせるのは楽しいけど、ステージ数とかを考えると「オマケ」なのかなあ、とも
思うんですけどね。撃墜されてもパワー減らないし。いえ減ったらヤバいですが。
 あとなんで道中のキャラはイラスト違うんですかアレ……。
 
 最初はパッドに慣れなくてキーボードの方がイケるんじゃない? とか思ってたんですが、
これも徐々に慣れてきました。R1に低速割り振ってるんですが、他にパッド使ってる人はど
うなんだろう、とかちょっと疑問だったり。
 

653 名前:名無し客:2011/02/28(月) 00:14:16
>イラスト
たぶん漫画作品である東方三月精の延長にあるゲームだから。
主役があの氷精って時点でイレギュラーなので外伝とかオマケ扱いと思われ。

あとボタンはサタパでいうとXに低速、Aにショット、Bにボム配置してるなー

654 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/02/28(月) 00:22:24
 
 ああ、マンガがあってそっちが先ってことですか。
 なら納得……なのかなあ。
 
>配置
 
 サターンパッド……なぜか以前は頂いたモンが転がってたのに……。
 PSの場合、ショットと低速移動が親指でタッチできる位置で被るのが致命的だと思うんですよ。
 人間の知覚構造的に。
 FWは「凍らせる」って行動自体が前面に出てくるせいでボムの配置以外にもラピッド主体、サブ
の位置にフリージング配置、ってやんないと面倒な感じが。
 
 って、Xボタンって前面配置ですか……。
 あたしはそれ、かなりキツいかもしれません。低速しながらショット撃とうとするとなんか暴発し
ちゃうような。いえ、以前はあたしも前面で試したりしたんですけど、どうも巧くいかなくて。
 あたしが比較的低速多用するタイプからかもしれませんけど。
 

655 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/02/28(月) 00:38:36
 
 あとまあ、どれプレイしても思うのは人間の視力とか反射の限界ですね。
 
「今ッ! その「弾」は視界処理能力限界30分の1秒の”外”から飛来したッ! 気を付けろッ!
『スタンド攻撃』を受けているッ!」
 
 的なアレ。
 焦る必要はないのに焦ってしまう人間の意識の限界とかも含めて、色々考えさせられます。
 状況を状況で作り出してくパターンってのは面白いかな、みたいな。
 演出楽しむ余裕とか最初は本気でゼロでしたがね! イージーですら!
 

656 名前:杉浦 碧 ◆17thJOgNmk :2011/02/28(月) 01:14:39
ややこしくなってるのはバアルの原型であるマルドゥクが色々な神を習合し過ぎたせいだー。
とこっちで言ってみる。

マルドゥク信仰がある種の一神教に近い性質を帯びてたせいもあるんだろうけど。

657 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/02/28(月) 01:19:58
 
 うえ、あの段階がややこしくしちゃった原因ってことですか?
 都市信仰からの移行過程でそこまで行っちゃった、みたいな。
 
 ベル・マルドゥクにブツかるのは仕方ないとして、それ以前の「ハダド」はどう扱えばいいのかと
結構気になっちゃって……というのが、マルドゥク関連のレスだったわけですが、うーん。
 アダド神(単体)の詳細がもうちょっと解ればいいんですけどね。
 

658 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/02/28(月) 01:23:05
 
 原型のハダド、については正直資料がバラバラなんですけど、前四千〜三千五百年辺りが
出自なのかな、って辺りからもう結構アレです。
 WIKIで混乱したのは、どう考えても「フェニキアの」バアルが原型ってことだったんで、もしか
したらフェニキアから再回収される過程でもあったりしたのかなあ、と。
 マルドゥクにはそっち(フェニキア出)の要素はなかったと思うんですけど。
 

659 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/02/28(月) 01:25:53
 
 って、ぬああ。レス入ってた!
 了解、あたしはあたしなりにまとめるぜ先生!
 
 資料がない部分はこの際スルーでいいかな! 発掘頑張って超頑張って考古学者! 
 

660 名前:杉浦 碧 ◆17thJOgNmk :2011/02/28(月) 01:45:04
アダド神自体はあの地域あの時代の嵐雨神の名称の一つって解釈でいいんじゃないのかなぁ。
それを習合しちゃったマルドゥクが他の色々な神様も習合しちゃってるから、マルドゥクのルーツを紐解く時にややこしくなるけど。

ハダド→バアル→アダドの流れはあるんだけど、途中でハダドがマルドゥクに習合されて、マルドゥクがバアルと同一神扱いされる
ことも発生してるからそこのところであたしもちょっと「あれ何だこれ」になっててさー。
マルドゥク信仰を流れの系列から除いちゃうとすっきりするのかなぁ。

661 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/02/28(月) 01:53:46
 
 うあ、やっぱりバアル→アダドってあるんですか?
 資料が取り違えてるとか都合のいい解釈が後で嵌められた、とか勝手に思い込んでました。
 じゃあ、あの時点で成立してたバアル(フェニキア)とメソポタミア側との交流(相互影響)はあった、って感じ
になるんですかね、やっぱり。
 成立してる体系にそんなダイナミックな変質があるのかどうかと考えてたんですけど。
 
 フィーちゃんに聞いたりバアル神調べたりしてて面白いのは、ここらへんが旧約聖書と密接にエピソードで
繋がってることですね。それこそエノク書も含めて、この周辺があの時代に一斉に物語を連ねてた、ってのが
なんかもうヤバいくらい萌えます。
 
 けど、ベル・バアル/バアル(王)→ってことだと、バアル(マルドゥク)+アダド→バアルってパターンで、ア
ダドは単なる要素の引継ぎでいいのかなあ……だー! わかんねー!
 と。
 ちょっとスッキリしました。どうもです。
 
 マルドゥクに関しては、アレが柱になって体系立ってるようなイメージしかないので(今の視点からは)、どう
にかして体系的に理解したいんですけどね……。
 バアルから興味持っただけに、先祖の系譜調べてるような気分です。
 

662 名前:杉浦 碧 ◆17thJOgNmk :2011/02/28(月) 02:25:44
>>661
あの辺りは複数の文明の興亡があるから、一概に時系列通りに並べても正しい系列にはならないんだけどねー。
あたしも資料並べてるうちに時系列が重なってるのに古い神話体系と新しい神話体系が並行してたりするから混乱したり。
バアル信仰が廃れた後にアダドを冠する王が出てきたりするから、バアル→アダドつて解釈がされるんだろうなーとか。

663 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/02/28(月) 02:33:31
>アダド王
 
 あ、それ正に>>619で自分内疑問だったヤツです。
 解決として提出できそうなのは、どうしても「今理解されてる時系列」で”体系として理解されてる”部分でしかない、っていうか。
 でもそれ、新旧神話が現在解釈されてるパースって考えると、すげぇぇぇーッ、面白いですね。
 
 うーん。時系列にちょっと拘り過ぎちゃったのかな。
 フェニキアに移行してから、って思い込みがヘンに思考を縛っちゃってるのかもしれません。
 バアル/アダドって部分はこの際それぞれで考えた方がいい、みたいな理解の方がいいですかね。
 単体の「アダド」(というキャラ)のモチーフに、「マルドゥクを原型としたバアル」が存在するんじゃなくて、アダドはアダドでその時
に表出したメソポタミアの雷神のファサード(つまり”アダド”という名前はなくてもいい=資料として「そう」解釈できさえすればいい)、
或いは後世で解釈される上で「アダドの原型として存在するバアル」って理解が併走してるのが現在、って感じで。
 この場合だと、>>660で先生が言うような「その時に存在した雷神」の名前を後々解釈した、とかもありそうですけど。
 日本でも「とりあえず名前を付ける」ってことはありますし。
 

664 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/02/28(月) 02:44:39
 
 あとトマソンはマイケルケンナの写真集で日本を撮った作品に載ってるアヒルボートが「写真的に」そんな
風情を出してた感が。
 
http://img03.shop-pro.jp/PA01003/402/product/248766_o3.jpg
 
 厳格なトマソン定義からすると全然違うけど。
 
http://bookweb.kinokuniya.co.jp/imgdata/large/4887730667.jpg
 
 こういうパターンも……と言いたいけど、トマソンではないですね。
 結果的に異化された「風景」として存在するものとトマソンは別物って気がします。
 「珍百景」みたいなのとは違うのがトマソンですし。
 

665 名前:杉浦 碧 ◆17thJOgNmk :2011/02/28(月) 03:15:01
>>663
そうだね。 フェニキア史とアッシリア史は別々で考えるのが判りやすいと思うなぁ、この場合。

>その時に表出したメソポタミアの雷神のファサード

あー、その解釈がいちばんすっきりしてるのかも。


>>664
「異化された風景」と「トマソン物件」は似て非なるものというより、「異化された風景」のカテゴリの中にトマソンがあるってところかな。
トマソン物件は「現代文明の遺跡」的な意味合いの方が強いし。

二つともいい写真なんだけど、異物であっても遺物ではないからねー。

666 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/02/28(月) 03:34:58
 
 む、了解です。
 落とし所をどこにするか悩んでたので(飲み込み辛い!)ありがたいです。
 現在のスパンで解釈するとこうですかね。
 総体として「アダド神という神=雷神」が存在したように見えるけど、それはメソポタミア神話の長い体系の
中に一時期存在した神の名前である。つまり、他に存在した可能性のある雷神の要素も含んで、アダドは
メソポタミアに表出した雷神の要素を代表している(だけ)なのだ、的な。
 同じようなパターンでマルドゥクにその要素が引き継がれた、っていうのはちょっと強引かもだけど。
 でも、マルドゥクと一緒くたにされるから、こうでも考えないと辻褄が……と。
 
 なんせメソポタミア神話のスパンが洒落にならないくらい長いので、アダドみたいな資料が極端に少ない
分神はどっかで納得しとかないと厄介で仕方なくて。
 
 そして一度現地に行きたい場所ですが、どうも最近は情勢が!
 
>トマソン
 
 遺物。
 あ、なるほど、その解釈はスッキリです。
 結果としてその場所を異化する、ってのは意味として一緒だけど、それ自体が何かの痕跡だった、って
のは明らかに違いますしね。
 
 
 
 てーか、カゼ引いて寝てたせいか、どうも目が冴えて仕方ないです……。
 
 そして666ッ!
 やはりあたしが取っておかねばなるまいてッ!
 

667 名前:名無し客:2011/02/28(月) 19:30:40
           *'``・* 。
           |     `*。666記念に喰らえ変身魔法!
          ,。∩ハ_ハ   *
         + ( ゚∀゚) *。+゚  デーモン小暮系メイクにな〜れ♪
         `*。 ヽ、  つ *゚*
          `・+。*・' ゚⊃ +゚
          ☆   ∪~ 。*゚
           `・+。*・ ゚



668 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/02/28(月) 21:51:27
 
 流石だと言いたいが……甘いですよ>>667さんッ!
 
 あたしのターン!
 教典から「愛と虐殺の日々」発動!
 
 この教典は目に見える位置のCDラックに一万枚以上のCDがある時、掛けられたあらゆる魔法の効果を相手に跳ね返すッ!
 そして! 追加の効果ッ!
 D.C.13年2月28日に発動したこの魔術は>>667の周囲を悪魔教信者三千万人で多い尽くすッ!
 
 「小暮系」もなにも……。
 アーサー・クーパーから連綿と続くあたしたちのコープスペイントの歴史に「喰らう」という文字はないッ!
 KISSも! キングダイアモンドも! バーズムもッ!
 
 全ての暗黒の系譜は我々が既に通過していると言っているのだぁーッ! 迂闊にあたし達の「砦」に踏み入った我が身を呪うがいいッ!
 

669 名前:名無し客:2011/02/28(月) 22:32:17
誰も取らないようなので>>666ゲットしときますね(改変ロール)

670 名前:山中さわ子 ◆2/lNSawAko :2011/02/28(月) 22:49:57
>アーサー・クーパー

アーサー・ブラウンとアリス・クーパー混ぜちゃダメーっ!
というか、系譜としての直接の流れはMorbid時代のDeadからじゃないのかなー。
ブラックメタルにおけるコープスペイント自体はね。
C. Frostのトム・G・ウォーリアーは「メイクはアーサー・ブラウンから着想を得た」って
インタビューで言ってたから、遠祖として間違いでは決してないんだけど。

671 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/02/28(月) 22:58:01
 
 しまった! あたしとしたことがッ!
 アリス混ぜようとしてヘンなことにッッッ!
 アーサー/クーパーなら……ゴメンなさい無理がッ。
 
 あー、でもやっぱブラックメタルの系譜自体は別で考えるべきだってのはありますか。
 デッドがやってたのが80年代だ(ったと思う)から、同時代性はあるってことでいいのかなあ。
 
 そして>>669ッ!
 アンタはSUNN O)))のライブに引き摺っていってスピーカー前で磔刑だッ!
 

672 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/03/01(火) 02:26:16
>ノーブルブラッド
 
 危うくとんでもない略称入れるところでしたが、置いといて。
 上級生相手だからなおのこと!
 
 「(noble) blood」で貴族の血筋(出自)を表したりするのとフツーに掛けてる言葉では偶に見ますね。
 翻訳小説出……と言うかそれの拡大解釈で日本で広がってるイメージもあるかな。
 吸血鬼モノはあんまり最近読んでないから広範囲フォローできてなくて困るけど。
 ストーカーの後で確立されたイメージなのは間違いないから、遡れば調べられるとは思うんですが……適当なので申し訳ないっす。
 
>ブルー
 
 Xジャパ……いえ、菊池先せ……いえ。
 
 こっちも単純に上と同じ意味になるかと思いますよ。
 高貴な血筋ですね。元々は青脈が浮いて見えるほど空けた白い肌、転じて「純血の証明」的な意味だったような。
 白人貴族(スペインのだっけ)のことを指してたのが元ネタじゃなかったかなあ、と。
 

673 名前:名無し客:2011/03/01(火) 02:52:45
>X
stab me in the backはガチ。

674 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/03/01(火) 03:15:08
 
・吸血鬼会話的用法・1
 
「愚かな話ではないか――温血者(ウォーム)の名残を残す輩が、長生者(エルダー)面で夜を歩くとは! ああ、この帳を
闊歩する赦しを誰より得たというのか、えぇ、新参者(新生者/ニューボーン)! どのような親から転び出たかは知らんが
……その肌、その下にいかような貴族の血(ノーブルブラッド)を流そうとも、吾等が清浄なる血筋(ブルー・ブラッド)の下卑
た紛い物よ!」
「公はよく囀られる」
 
「貴方こそ頭を垂れて赦しを請うがいい――僕のこの肌の下に流れるのは」
 
「並ぶべくもなく純血――鉄血にして熱血にして冷血の吸血鬼、キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレードの
血脈だ。剣と杭に怯えてきた貴方達なんかと――比較して貰っちゃあ、困るんだよ」
 
 
 
 うん。
 1で終了にしと来ましょう。
 
 ていうか最低あんた!
 わざわざあたしが反らしたのに何考えてんですか変態ッ!
 ……って。
 あれ?
 なに……カブっただけ……え? 偶然?
 い、え。
 あ、ああああああたしはエロくない! 断じて!
 
 
 ……ま、意見にゃ同意ですけどね。
 こっちの意味でも、そちらの意味でも。
 
 ……。
 
 だけどセクハラは認めないッ!
 
>>673
 
 Xは全部ガチじゃないんですか。
 

675 名前:名無し客:2011/03/01(火) 03:19:27
>>674
全部だと……貴様! ただのファンではないな!
インディーズの頃から追いかけ続けてラストライブまで飛び込んだという生粋のジャパンメタラーッ!
まさかこんなところで出会えるとはな……ッ!

いえまあ、全部好きですけど。
むしろ嫌いな曲を探すのが無理。

676 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/03/01(火) 03:25:12
 
 「来ましょう」とか最低の後に直で言葉続けるとか!
 なんかもう文章がボロボロに……。
 
>選ぶ物
 
 敢えて、というのなら、そうですね。
 なにがしかをしている時点で、あたし達はそれ自体を選んでますからね。
 特殊な形態である事を知りつつ、です。
 
 満足の度合いは金銭化できるもんじゃありませんし、目的の遂行は報酬と直結しません。
 軽く仕上げられるある場所での仕事の報酬が高額で、他方で困難極まる仕事をこなして報酬が些少でも、
それでも望んで後者を選ぶことはあります――実際に。
 音楽にしろなんにしろ、売り上げそれ自体に関わる要素は個人に制御できるものじゃないので、作る側、と
してはそれこそ自分にやれることをやるしかなかったりします。
 好きなことをして報酬に直結する例もあります。そうでない例もあります。実利を得られるようにやりたい事
を捻じ曲げることも、まあ、ないではありません。
 とはいえ、感情もまた実利に他なりません。
 好きだから好きだ、と主張することは、完全に合理的でもあります。
 
「だからやるんだよ」
 
 ですね。
 そういえばこれ、丁度こないだバンドメンバーに普段はNASAでエンジニアしてる人が混じってる連中が来
日してた時に同じようなことを言ってたなあ、なんて思い出してみたり。
 
 特に意味はないけれど。
 特に意味を求める主張でなくても、まあ、いいかな、と。
 

677 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/03/01(火) 03:28:34
>>675
 
 いやいやいや無理があります明らかに!
 時代が違いすぎる! あたし生まれる前じゃねーっすか!
 
 ……っても、リマスター盤とかはちゃんと買いましたし、先輩たちに一通り聴かせて貰ったりコピーしたりはしましたよ。
 最近はパチンコで話題だったりするみたいですが。
 ちょっと前だと、管理が厳しかった時代の中国でもファン盛大にHIDE追悼してたとか、伝説は色々。
 あとジャパメタは別にXに限らずあたしの土壌の一つだッ!
 普段のライブそっちばっかだし。
 

678 名前:名無し客:2011/03/01(火) 03:29:31
前世で通い詰めてた可能性はあるんじゃあないかな……?

679 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/03/01(火) 03:30:38
 
 つまり前世はスゴい最近死んだってことですか……?
 
 どんだけ転生スパン爆速なんですか。
 浦飯幽助並じゃねーっすか。
 

680 名前:名無し客:2011/03/01(火) 16:16:19
ミハルは昔から存在し、常に死に続けており、その度にバックアップ個体が起動するのだ!

とかどうよ?
死んじゃう理由はほら、お姉様のストレス解消とかそんな感じで。

681 名前:名無し客:2011/03/01(火) 19:35:51
旧きメタラーの音量が取り憑いているとか・・・・・。

682 名前:名無し客:2011/03/02(水) 02:11:42
周囲の話題に便乗して。
このスレ的お勧めライトノベルってなんでしょうか。

683 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/03/05(土) 02:46:11
 
 チェックディスクがー♪
 
 終わらー♪
 
 ないー♪
 
 
 
 
 じゃあ、ねえぇぇぇぇでしょうがっ!
 ノートにデータ写しとけば良かった!
 ああもうやらなきゃいけないことあるのに!
 しかも前回途中で止まってたし! ああああもう!
 

684 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/03/05(土) 07:48:55
 
 多元宇宙論かつメタ規則設定すれば特異点は回避できるけど(というかウチのスレもこれですか)、ビッグバンとビッグク
ランチとビッグフリーズは(ってか「始原と終焉」は)それぞれの系、というかそれぞれの宇宙では必須になるんじゃないで
しょうか。いえまあ、もちろん標準模型的なインフレーション宇宙が前提なら、ですが。規則が固有のファンタジーとかでな
くて。
 多元宇宙でも、ビレンキン宇宙でもホーキング式特異点回避でも、(現在の模型なら)条件としてこれは同じような。
 メタ規則だとそっちの系におけるエントロピーどうなるのよ、って話がキモになる筈なので、マクタガードちっくな「そっちの
時空」に辻褄合わせする必要が出てきますし(逆に言うとそれ合わせるだけでいいとも)。
 
 フリーズorクランチは宇宙項が残ってるかだけですが、そういえばこれ関連だとサイクリック宇宙とかあったっけ。
 クランチ→ビッグバン→クランチ……(×49)→今の宇宙、って話で、エントロピーは「回を重ねるごとに蓄積されて」、今の
宇宙を作れる程度の複雑さを得た、みたいな説ですが、今になって思うと多分コレ、プッチ神父の元ネタなんじゃないかなと
考えたりします。MIHの解説時説明のイラストがなんかモロっぽかったので。……とはいえまあ、超ひもが後手に回ってる今
だと非主流もいいとこですけど。
 「時間」定義の尺度がエントロピーの増大だ、って点ではホーキング博士の話と一緒っぽくて想像するにはいいかも。
 
 でも宇宙を救え! みたいな話だと、どうだろ。割とパターンは……。
 
・オーストラリア:G・Iさん
「上位の宇宙にシフトすればいい。人間原理の拡張? それはもう古い」
 
・イギリス:S.Bさん
時空に穴を開ければいい。どこへ行くかだと? 考えたまえ
 
・アメリカ:P.K.Lさん
「超常的な存在がそのルールすら定義している」
 
 結論→「この中に宇宙人か異星人か超能力者がいたらこのスレにきなさい!」
 
 ……これか!
 
 エントロピーそれ自体は保存則の辻褄合わせに必須なので、どう埋めてくかがそれぞれの違いかとは思いますけどね。
 ダークマターを云々ってパターンもあるようなないような。
 
 門外漢な上に文脈読めてないのでツッコミとかでは断じてありませんが。
 便乗ネタ……でもないか!
 
 実際、内部完結というか……でも完結かな。
 時間と空間の作用の観測の無意味化、みたいなワリと単純な話になっちゃうでしょうけど。
 某弘法大使サマなら、色即是空、空即是色、とでも切って捨てたんでしょうけどね。
 意識とは時間と空間に意味を与える連続性の楔である、みたいな捉え方になりますけど。
 時間に意味を与えてる(方向を与えている)のが人間だ、ってのは正に未来の先取りって感じがします。
 仏教ってかインド人はこう、上級生風に言うなら……ぱないの!
 ブッダさんまじユニヴァース。
 

685 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/03/05(土) 07:57:19
 
 いやいやいやいや! ニヤつかれても! ニヤつかれても困る!
 困るっていうか流せ変態!
 
>イメージ
 
 実際、あたしが見てる上級生のイメージってそんなですからね。いや「そんなん」とか言いたい訳じゃなくて。
 友達とか家族のことは平気で誇れるけど、みたいな。
 ……ちょっと歪んでるな、と思ったりもしますけどね。自分に対して。
 それも含めて上級生なんだけど。
 
>古血
 
 あ、それいいかも。
 なんとなく日本ナイズドされてる感があって。
 ていうか、中二ライクとか言われる当て字とそれ以外との区別が……いえ、それがそうだってワケじゃないんですが、
こう……、当て字万歳の小説読んで育った身としては色々と!
 

686 名前:名無し客:2011/03/05(土) 08:51:15
>門外漢
マギカとなのは知らないと判らないかと。
てかエントロピーって乱雑さの事でしたっけ。

687 名前:名無し客:2011/03/05(土) 10:39:08
まどかマギカはおもしろいから一度見てみるといいよ!(白目

688 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/03/05(土) 15:16:00
>>686
 
 利用可能なエネルギーの話でしたら、まあ、そうなるのでは。乱雑=「利用不可能」ですね。
 太陽を核融合し尽くしたら残るのは白色矮星ですし、冷え固まる宇宙では低エントロピーの存在はガリガリとケズられ
てきますし、宇宙全体で見たら構成要素はどんどん単純な原子に置き換わって平均化される=ムラなく存在する為に
「存在」が存在できなくなります……というのが、いわゆる熱死ですね。
 ざっくり言うとあっついお湯沸かしたお風呂場のドア開けて、部屋と空気が繋がるようにしたら温度は均一化されます
よね、ってお話。この場合は宇宙がガンガン広がってるって条件の上に成り立つので宇宙は「冷え切って」、熱平衡状
態(つまりそのまま薄まる)に至る訳で。最近の発表だと平衡がデフォじゃね? みたいな話もありますけど結果的には
同じなのでこの際スルーで。
 ビッグフリーズの場合はデカい重力の星とかブラックホールに吸収されて、最終的に銀河レベルのブラックホールに
吸収→ブラックホール蒸発で文字通り閑散とした死の世界が訪れる、ってハナシで、これはこれで熱死と似たようなも
んではあります。でもって、ブラックホールは情報を塗り潰して「返さない」ので、蒸発してもやっぱりエントロピーは増
大します、と、そういう感じですね。
 この場合の観測者は宇宙です。
 というのは、仮にその状態でも「意味のある情報」を見付けられるなら完全な平衡じゃないからですね。
 人間はそもそも時間と空間の要素なので、「意味を作って」みたところで上の法則である熱平衡に抗えないと言って
みてもそんな間違っちゃいないかとは思いますけど。
 一つの時間と空間(成分)を含む宇宙は閉鎖系なので、それが広がったのがそれぞれの(ということになる)宇宙、と
いうのがまあ上のレスに当たります。
 
 てーか、どっちかといえば身近な話で言えば情報エントロピーの類ですかね。
 カンタンに言うとアレですよアレ。
 「解らなさ」。
 
 六を出そうとしてサイコロ六回振れば、回数分だけ期待値は上がります。ので、エントロピーは下がります。
 そんなの。
 「知る必要がある情報」によってエントロピーは左右されます。伏せたトランプ全部から「目的の一枚」を出すよりは、
「目的の柄」を出す方が圧倒的にラクですしね。
 で、割合は偏ってる方が「解らなさ」は低くなります。一応書くとビット数は、
 
・log2(2)=1(黒or赤)
・log2(4)=2...(特定の柄)
・log2(52)=5.7 00439...(特定の一枚)
 
 で。
 ていうかもうマイナス付けて形直すの面倒なんで勘弁してください。WINDOWSの電卓に関数電卓モードがあることに
途中で気付いてマジギレ寸前ですよあたしは!
 まあ、二択よりも条件が複雑になるとエントロピーは高くなる、って感じですね。
 物理的エントロピーの場合は多様性/デタラメさって感じですが、ざっくり言うとそんなんかと。スピンとかも。
 つい最近ですが情報エネルギーの実在についての研究成果が日本で出てたので、その辺参照しても面白いかも。
 
 あと、ラジオスレではスルーされちゃったみたいですが、戦場の情報処理能力が限界に近付いてるって話なんかも
コレに相当してて(MGS2でエマさんが言ってたアレ)、人間は莫大な情報から「意味のある情報」を取捨選択するのが
困難になってきてる、というのは確実にありますね。それこそ指数関数的な勢いで。
 より多くの情報を得られるということは、より多くの判断と(適切な)決断が必要になるので、それに見合う能力を人間
が備えられない訳ですね。この場合の能力は、記憶力……は部分的に必要で、つまりある情報を処理する為に必要
な知識と記憶(アフガニスタンで何が起こっているのか、それは何に起因するどんな問題なのか、みたいな)の事にな
ります。厖大な情報を持っていても、それを適切に処理できなければ意味なんてない、ってのが正にコレで、たとえば
身近な例なら「ネット」という総体にアクセスする権利はあっても、そこから国防相にアクセスできる人間は限られてる
し(「スーパーハッカー」みたいのとか)、よしんばアクセスできてもそこから意味のある情報を摘み上げられる人間は
ごく少数だったりするって感じですね。本は積んでおくだけでは意味がない、とも言えますかね。
 イノセンスでバトーさんがトグサさんが言った「お前の外部記憶装置も大分偏向してるな」ってのは、要するに「記憶」
とそれを使いこなすセンスが恒常化した世界の話なので、ある意味ここにスゴい通じてるなあ、とか思わずにはいられ
ないワケですが、なんか話ズレてきたのでここまでで。
 
 あと最近我が家で兄貴の少佐信望度がヤバいことになっててなんだか非常にアレ。
 アイアンマンから田中敦子さんの声引っ張り出してMP3化してた時はドン引き掛けました。
 なのでとりあえず誰か少佐声になる方法を教えてください。
 

689 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/03/05(土) 15:30:20
 
 あと倒れた相手の上半身攻撃するのが致命的なのは正しくですが、そも「転ばされない為に」立ち会う技術が武道や
武術なワケで(そりゃ収斂過程でスポーツ化した部分もありますが)、どんな状況でも必殺のパターン、みたいのはあ
んまりないんじゃないかな、と。
 というかそうでもないとこれまで散々カラダに叩き込まれた痛みが報われない!
 
 小刀術とかでもですが、肘関節の可動域の制限(と筋肉の付き方)上、順手よりも逆手の方がずっと力が入る位置
や向きってのがありますけど、人間のカラダが人体ってフレームに制限される以上、尚のこと「絶対のパターン」みた
いのは……いや、魔術師さんにはあるのかな……。
 ……まあ、その意味では不本意ながらメア姉曰くの「どんな戦闘も状況に定義される事から逃れられません」って
のに割と賛成で、不意打ちやらなんやらの不確定な状況含めると……カラダを武器にできてる方がやっぱりいいん
でしょうか。姉貴の如き人間凶器――はっ!
 そうか!
 あらゆる場所で戦える人間――アメリカでニンジャが信望される理由は……これか……!
 
>>687
 
 いえ。
 その。
 流行モノにだって……ちゃんと手を伸ばそうとすることはあるんですよ……?
 アニメだって最近のをちゃんと見ようとしたことはあるんだッ!
 銀魂以外のアニメをちゃんとな!
 
 ただ……ただ!
 気付いたら攻殻見てたり空の境界のアラヤさん演説リピートしてたり式さんvs浅上さんの「……この国には三度目の
正直って諺があったな」→「そんなコトで―――逃げられはしませんよ(←声のトーン変化/作中屈指の演技)」リピー
トしてたりイノセンスの択捉侵入から少佐ノイド出現までをエンドレスしてたりするだけで! あと気付いたらダークナイ
トとかハンテッドとか宇宙戦争とかミュンヘンとか! こう……あるじゃないですかそういうの!
 ……慣れたのが見たいッ!
 
 ……いえ、その。
 映像作品はダイレクトに揺さ振ってくるので、見るタイミングが非常に重要と言いますか。
 
 慣れてる作品が慣れた感覚を与えてくれる……そりゃあ……解ってるんですよ、映像作品の力がそれだけじゃない
んだってことは……押井守だけがアニメ監督じゃないことも知っている……。
 それでもッ!
 あたしは大塚明夫の声が聞きたい……。
 弾数無限大の二丁拳銃が躍るのに心安らぐ……。
 薄暗い会議室に政府高官が集まって密談してる風景が堪らなくドキドキする……。
 どう考えても無意味な拳銃の扱いを正当化する為に仕立て上げられた「人体工学と統計学に基いた主人公チート
モードにおける合理的な説明」に胸躍る……そう!
 今のあたしは自分を否定しない!
 全ての同類に祝福を!
 
 ……ごめんなさい、言い訳せずにちゃんと見れる時に見ます。
 
 いえ、こう……。
 面白そうなんだけど。
 なんかいかにもお洒落っぽい感じが……あたし達の立ち入りを禁止してるようで……ッ!
 
 そうは思いませんか、えぇ――そこの皆さんッ!
 
「コルダイトの匂いを嗅ぐと興奮する……!」
 
 このセリフに胸躍る類の同じ人種として! 貴方達の意見を聞こうッ!
 
 
 
 ていうかなんで白目ムイてんですか。
 

690 名前:名無し客:2011/03/05(土) 15:58:34
あれは『魔法少女の皮を被った平成ライダー(ただし敏樹分レス)』だかんね。
Fate/ZEROとかブラクラ小説版とか書いた人が脚本なのに、お洒落さ満天な訳
ないじゃーん。

691 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2011/03/05(土) 16:01:19

脚本が虚淵玄。>まどマギ
これだけで知っている人は何が起きるか悟ってしまうはず。

あと、それは空の境界全巻リピート十周目くらいしてる私とのシンクロ二シティなんだろうか。
ちなみに初見する時は軽くお酒入れると良い感じに感覚がマスキングされて集中できるよ(何)

あらゆる状況に対応、っていうのは兵士としても一種の理想だしね。
ゴルゴとかその典型だろうし。……流石にM16使ってる理由としては苦しいけど。
そうそう、必殺のパターンは相手の行動が確定した時にしか生まれないものだしね。
私の場合は相打ち狙えるから、その機会が普通の人よりいくらか多いってだけだし。
だから完璧な予測を以って相手を詰ませられるのはメア姉くらいじゃないかなぁ……。


692 名前:名無し客:2011/03/05(土) 16:08:32
女の子が食べられたのをキッカケに流行に乗ったアニメですから。

693 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/03/05(土) 16:19:55
>>690
 
 だからッ!
 『魔法少女』という題材を選んでその展開がお洒落なのだと言っているッ!
 日本でしかありえないじゃないですか!
 ぶっちゃけジャパニーズインディーズBGMにしたウォッチメンじゃないですか!
 カッコよすぎるわ! そんな真似されて……路地裏驀進するしかないあたし達はどうすればいい……!
 
 いえ、まあ。
 見ますけどね。
 
 ブラックラグーンはすげー好きですよ。
 ていうかあれ漫画で描いた映画(特定ジャンルのアレ)じゃないですか。
 絶対AK大好きですよ作者さん。
 
>>691
 
 十周……ふっ。
 あたしは……アラヤさんに関しては更に回していますッ!
 アラヤさんはあたしの嫁ッ!
 アルバさんはそこに置いとくので誰か持ってって下さい。
 キライじゃないけど。
 アラヤさん→コクトーさん→アルバさん。
 空の境界のいい男ランクで行くとこの順。
 
 ……いえまあ、なんだかんだで見てるの似てるのは嬉し……兄貴に言ってやってほしかったですが。
 
 状況は、ま、そうですね。
 身もフタもないこと言うと、「背中から刺せ」って話ですから。つまり毒と狙撃と爆薬。
 大陸由来の技法とか取り込んだ忍者の仕事が常在戦場を地で行くのは、常に相手を殺すつもりでいる
からだ、みたいな話は聞いたことありますけど、まんまそんな感じですね。できるだけ身体の動きを制限
しないカッコで、相手に気付かれずに相手を仕留めるのが最上(「最強」ではなく)だ、とかの。
 M16は……いやまあ、シンボルですからね、アレ。
 兄貴曰くSASでもそれなりに信頼されてる銃だそうで(英国のアレが問題外と言うのもありますが)、そ
れなりに理屈を付ければそれなりに……仕留め損なった時の為に、とか……いや、でも仕留め損なわ
ないしなあ、あの人……。
 
 メア姉は、まあ、なんてーか問題外ですからね。
 それこそ普段着が最適、を地で行けるのは羨ましい……から矛先こっち向けないで!
 
 だからってワケじゃないですが、武道の目的は必殺されない為に――その状況を作られない為に発展
してきた、って役割は確実にありますからね。倒れても意識は上半身に集中しますし、そうなると崩しの
技術がどうかって話になるから。
 メア姉の言う戦闘は状況に対する演算だて、考えてみたらそういう意味なのかな。
 

694 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/03/05(土) 16:25:29
>>692
 
 え。
 
 ……あ、いえ。
 別にヘンなこと考えてませんが。
 
 いえまあそのだから流行とかそれ以前にリアルタイムで見逃してる作品多すぎるんですよあたしは!
 
 コードギアスもまだ後半見れてないですしね……ふ、ふふふふ……。
 あ、ガンダムSEEDも。
 ていうかその後のガンダムも。
 この際もうターンAまででいいんでしょうか。
 

695 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2011/03/05(土) 16:41:18
アルバは橙子さんが残りの寿命ごと持ってっちゃったから……別に……。
アラヤとはガチで殴り合って拳で語りたい。コクトーくんは私には勿体無い。
そんな感じ。

まあ、見つかったら即死なのが忍びだから、そういう方向に特化するのは必然というか。
スパイ系の仕事が一撃必殺、不意打ち騙し討ち上等の世界だってのは現代でも同じだと思う。
で、……んー、他の理由も筋が通ってるというか、M16も悪い銃じゃないし、ゴルゴ自身も必要なら専用の狙撃銃使うしね。
一番手に入れやすくて精度の良い銃がM16系統なんだろう。AKはどうしてもバラつきが大きすぎるし。無断コピー的な意味で。

……あと、映画とかは最近じゃ鴉(タツノコ)とかAKIRAとか王立宇宙軍とかとりあえず勧められるままに見てたなぁ。
日本ってすげえ。私が幻想郷にいた間に何が起きたんだ。

んむ。中国拳法だと倒れてからの返し技なんかもけっこう詰められてるけど、危険なことには変わらないからね。
崩しと守りの読み合いが最終的に行き着くところだと思う。分からん殺しも反射行動には負ける可能性高いし。
で、どちらも完全に手の内を把握してる以上は拮抗して―――まあ、私vsメア姉ぐらいになると、たぶん決着がつかない。
そこから先は偶発的な干渉に頼るしかないんで、そいつを何処まで読みきれるか、だね。持久力勝負の泥仕合。
……まあ、それが一番得意なのが私なんだけど。疲れるからやりたくない。


ああ、SEEDはイルが一番嫌うタイプのストーリーだから気をつけた方がいいよ(何)



696 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/03/05(土) 17:01:23
 
 そういえばインド神話(に限らずですが)の卵と宇宙って構図はまんま上のに当て嵌まるかも。
 先取りしまくってるなあ。
 
>>695
 
 勿体無……それは浮気と見て宜しいかッ! じゃなくて、勿体無いって。
 兄貴はどうだったんですかアレ。いえまあ妹から見ても確かに色々アレですけど。アレ。
 
 まあ、『強い』って定義そのものが状況からの微分ですしね。常時強くていいのは怪獣だけ、みたいな。
 あー……AKは場所選ばないのはデカいかなと思いますけどね。
 油差さずにほっといても平気で作動するし、泥水ブチ込んでも動くしジャムってもハンドル蹴り込めばOKだし
壊れ辛いしストックでブン殴っても壊れないし、とにかく余裕がある構造ですから。
 反動デカいし命中率はそこそこだしで、どう考えてもゴルゴ向きの銃じゃありませんけどね。
 比較的特殊作戦向きにも使えるって意味ではゴルゴっぽくてもいいんじゃないか、って納得してます。
 
 ……。
 と、兄貴が言ってました!
 
 アニメ映画は……ああ、AKIRAはあたしも見ました。
 アニメだと、あとなんだろ……。
 押井監督はほぼコンプしてるけど、それくらいなのかな。ワンピだとオマツリ男爵は見たけど。
 宮崎駿もコンプかな。サマーウォーズと時かけ、あとはやっぱりそれくらい?
 ガンダムはアレですよ。
 後追いでどれもDVD見てる訳ですが、途中で力尽きたりします。シャアがいないと。
 
 SEED、は……いや、まあ、兄貴はそもそも最近このへん見てないような……。
 そんな相性悪いのかな……。
 
 
 
 反射は反射で逆手に取られる事もあるらしいですね。
 同じ流派の人間だとクセを知ってる、みたいなアレとか。ウチは人数少なかったから意識しなかったけど。
 正面切って向かい合ってる以上は立場は同等だと思いますが(武器とか抜きなら)、そこまで行くと前提と
して『どんな状況でも』の人しか関われませんしね。
 姉貴は人間構造と環境の相互作用全部読んでるようなアレなので、正直あたしは無理……。
 ……ていうかケンカはその、まあ、勘弁して下さい。そんなの見る事になると、こっちは胃も心も痛いので。
 

697 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2011/03/05(土) 17:07:08
 
「前のスレで「あっちゃんは可愛い声も出せる」と聞いたけど」
「え……あ、ああ、なんや急に。ビビるわ……あ、あっちゃん?」
「アイアンマンの田中敦子さんはヒロインっぽかったと思うんだよ」
「……。いや、何の話や」
「ここは是非お前に田中さんの音声合成ソフトを作って貰いたく仕り候」
「いやいやいや意味解らんでその流れ!?」
「解らないか……」
「解らん。マジで解らん……」
「まあいいけどさ。ああ、けどさ」
「ん……お、おう?」
「エントロピーの話題だけど」
「いやそら唐突過ぎる話題転換には慣れとりますが」
「お前たちからすると『少佐ァ』というこのワンセンテンスの方が『少佐に叱咤激励されながら日々を送りたい』という
矢鱈と説明調のセリフよりもエントロピーが低いワケだけど」
「低いっちゃ低いけど低い以前にお前がそんなこと考えとったんがもうオレはドン引きやで」
「少佐の命令なら大概の無茶を聞く準備はある」
「あ……いや……あの、うん、そう……」
「とはいえ、後者のセリフは具体性が高過ぎて俺の感情の機微が表出され切らない……理屈としては、後者は文
法と規則に守られた言葉だ、という点で汎用性はあるだろう。だが、それだけだ……それだけなんだ……」
「あの、いや……その、なんや。少佐やったら前者のセリフ吐いた時点で見放す思うで」
「なんだと……」
「なんだとやないわ……」
「つまりエントロピーの高い言語というのは本質的にプリミティヴだと言うこと……やはり人間の本質はカオスなの
か……」
「いや……いやその……あの、セシルちゃーん……ごめん、出てきて……助けてぇな……!」
 

698 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/03/05(土) 17:42:55
 
 ○で低速は位置的にキツいかな……咄嗟に押した時に誤爆しそうな位置は結構アレです。
 あたしはそれ、多分FWじゃなくても誤爆するんじゃないかなとすら。
 慣れの問題だとは思うんですけどね。
 
 ていうかもしかして、大抵の人はあんまり低速使わないんでしょうか……。
 久し振りにプレイすると兎がまた強敵に。
 

699 名前:名無し客:2011/03/05(土) 17:46:45

 メハ姉。


700 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/03/05(土) 17:47:39
 
 そんなに姉くないッ!(犬お父さんノリで)
 

701 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/03/05(土) 18:20:06
 
>吸血鬼モノ
 
 できればそれは検索しないでほしかった……!
 というかもし見るならそこはとりあえずスルーしたまま見た方が!
 原作小説も読まずに!
 
 それはさておき。
 
 まあ、割と人を選ぶ作品ですけど、作りは丁寧だな、と。
 公開当時、見た人から「機会があったら見ておけ」(現地から)とか言われて気にはなってたんですけどね。
 
 ある意味では、むしろ上級生たちの方が『その先』かな、と……ととと、いえ、やっぱりこのへんで。
 
>キックアス
 
 概ね正しいです。
 が。
 
 それ以上になんでしょう、その。
 空気が。
 通じる気がしてならないッ!
 
 戯言シリーズでも他のどれでもなく、上級生たちの作品こそ通じる気がしてなりません。
 原因はもちろん上級生ですが!
 
 バトルなんかももう空気が通じすぎて困ります。
 

702 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2011/03/05(土) 18:42:01
>>696

いやぁ、あんだけ映画中にヤンデレられたり惚気られたら手出す気も失せるじゃない普通(何)
別にお兄さんがどうこうってワケじゃないよー。

そだね。最強であっても無敵ではない、ってことかしら。……私は真空中でも活動できそうだけど。
ゴルゴって確かヘリのローターブチ抜くのにドラグノフ使ってたし、状況に噛み合ったらAK使うかもね。
つか、ひょっとしたらどっかで使ってるかも。連載すっごい長いし。

後は千年女優とパプリカとかかな。ジブリは大体見てる。ガンダムも。
SEEDは……まあ、うん。スーパーマン的な気持ち悪さを感じるといえば分かるかな。


ああ、喧嘩って言うか組み手の話だよ? 良い感じに怖い(褒め言葉)からこっちも気が引き締まるって言うか。
クセとかを利用しての人読み、ってのはまあ、あるかな。それを含めて私はようやく互角くらいなんだけどさ。
……ってか最近は一撃必殺を狙うパターンからじわじわと緻密に力押しで潰すように攻めて来てるからヤバいかも。
私が一番苦手なパターンだからなあ……もしも私が負けた時はミハルちゃんに後、任せた(何)




あと、低速は使うよ。しょっちゅう使う。
ていうか、低速封印プレイは立派な変態だから真似しちゃダメ。
……永夜抄だとショットとボムの性能も変わるしね。
回避じゃなくて攻撃の為に低速モード入ることは多々。



703 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/03/05(土) 19:09:55
 
 あれはコクトーさんの方がヤンデレだと思います。
 天然系の。
 一途も行き過ぎると閾値を越える、って話ですが。
 
 ゴルゴの持つAKは……あったかなあ。
 奪って使ってたことくらいは(速射で)見たような見たことないような。
 あの人の場合、狙撃は状況に合わせるんですよね。後期はちゃんと。
 ってのも、どうも初期は作者さんがM16のこと知らずに持たせちゃって、狙撃に詳しくなるにつれてどんどんと
修正されていく過程があるので。
 というかアレです。
 作中でカラシニコフ殺されてます。名前は少し変えてありましたけど。
 90年代以降のライフルがあんまり出てこないのも(時代の関係もあるけど)作品の特徴ですよね。
 いずれにしろ、アバカンに正式採用譲ってもロシア製AKの紛争地帯での首位は揺るがないでしょうね。
 ベストなのは本体はロシア、弾はルーマニア、だったかな?
 
 真空は……ああ、宇宙線大丈夫なんですね。
 ……。
 カーズ様……?
 
 ジブリはもののけ〜千と千尋以降の狂気入った宮崎駿監督に注目するといいかと。
 ハウルはあれです。
 素で狂ってます。
 なんだあの構成から滲み出る狂気は……!
 絶対狙ってやってますよアレ。
 スーパーマンは――ああ。
 映画のスーパーマンには殺意を感じるそうなんで、まあ、それなら。
 漫画はそうでもないみたいなんですけど、映画に解釈された途端にああなるのはアメリカらしいというかなんと
いうか……。
 バットマン周りは買い揃えといてもいいかもしれません。
 いっそのこと映画特集みたいなスレがあっても……前あったっけ。
 ロシア映画特集でもやってほしいとこです。タルコフ。
 
 メア姉は……相性はどうなんだろ。
 あたしはあの人が似たタイプの上位互換だからどうにもならないけど、結局……人間の身体がどう動くか把握
してる人って怖いんですよね。膝がどっちに曲がるかとか筋肉がどう動くかとか理解してるから、一度崩されると
後はもう全部済し崩しで首落とされちゃう、みたいな。
 柔道だと結構実感できるけど、空手ルールでも同じ目に合うのが狂気の沙汰ですよ。
 ……。
 いえ、そちらがツブされた時のテンションであたしに降り掛かるのは、その、素でどうにもこうにも生命の危機で
はないかと思いますが。
 
 
 
 ああ、やっぱあたしだけじゃないんだ……安心した……。
 最初はゲージの意味も解らずに撃ってたけど、あれって意識すると全然能率変わるんですよね。
 ラストワードを狙って取れるようになったのは進歩かも。
 まあ、メイドさんとかの場合ショットの破壊力がアレ過ぎるので低速使わないとキツすぎたりしますしね。
 比較的妖怪モードの方が破壊力高い傾向があるような。
 ……そういえば単体で動かす場合、人間/妖怪のショットをブロックしてくる相手はどうするんだろ。
 もしかしてボムでゴリ押しなのかな。
 

704 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2011/03/05(土) 19:35:24
もしかしなくてもゴリ押し。それ故にメイドさんは地獄。ボムも弱いんだよ……本気で。
永夜咲夜単体でスペカ全部取れた人がいたならそいつは北斗神拳伝承者レベルの腕だと思え。

705 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/03/05(土) 19:40:55
 
 マジすか。
 システム上どうにか通るようにしてくれるんじゃ……うえぇえ。
 巫女さんなら誘導弾でロックオン→ボムでそれなりにイケそうなんですけどね。
 

706 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/03/05(土) 19:44:24
 
 あれ……ていうか、ボムはそんな弱いですか?
 ボムの破壊力に関してはメイドさんの方が妖怪側(吸血鬼さん)より強かったと思ってたんですが。
 ……あれは撃墜時だけなのかな。
 
 コンビで全然破壊力違うのだと極太レーザーもですね。
 間違って妖怪側で撃つと泣けます。
 

707 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2011/03/05(土) 20:35:44
サーチ型のボムだからねぇ……。一応、全部当たれば威力はそこそこ高いんだけど。
ボスにはきっちり追尾してくれるから基本的にボス専用になると思う。道中で使うとバラけて泣ける。
ラストスペルは普通に強いというか生命線。これないと多分まともにクリア出来ない。

あと、ボムの強さは弾消し範囲と持続時間もあるからね。
そっちはお嬢様の方が上、っていうか威力もほぼ上位互換というか……。
ただ、こっちもこっちでクセが強いから使いこなすのに苦労はすると思う。
無敵が思った以上に短いからボム終了後の事故率が高いし、私(何)

とにかく速攻で突破するのが出来ないから、集中力と持久力が一番試されるかも>咲夜単体。
あと折れない心。



708 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/03/06(日) 01:17:23
 
 十字型の赤色レーザーはヘタに撃つと落ちますね。
 高速移動状態のせいで。
 破壊力強いイメージはまったくありませんでしたが、回避には強力かも。
 メイドさんの場合、ラストスペルのお陰でそれなりに進んでけたりしますが、まあ、通常ショットの精度は確かに……。
 巫女さんのとこが普通にバランス取れてて強力かな。
 

709 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/03/06(日) 21:28:44
 
 日常会話でリボルバー。
 「お礼をするとき」。
 
■「いいセンスだ!」
 
・用途
「こちら、ご注文のレモンティーセットになります」
「いいセンスだ!」
 
「はい醤油」
「いいセンスだ!」
 
「これ今日の講義のノート」
「いいセンスだ!」
 
「それでは契約の履行は一週間後からということで」
「いいセンスだ!」
 
「貴官の武勲を讃え、ここにシルバースターを授与する」
「いいセンスだ!」
 
「本日はお日柄もよくお集まり頂いた皆様はいいセンスだ!」
 

710 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/03/07(月) 18:45:06
 
http://www.facebook.com/hauntedofficial
 
 大・丈・夫! ホーンテッドの新作だよ!
 
 ……いや大丈夫じゃないんですけど。主にデスラッシャー。
 ていうかどこからどう聴いてもモダンヘヴィ全開だわ十年以上前の流行を再解釈してきてる感じだわ
ヴォーカルの成長ってこれデジャヴが壮絶だわで……悔しい! でも結局大好き!
 的なアレ。
 
 爆走は封印してくぜってことだったので、昨今のメロデス勢に倣ってミドルチューン主体からプログレ
的なアプローチしたりなんかして、と思ってたらもうコレですよ。
 ていうかこのピーターの歌い回し本気でどっかで聴いたんですが、誰だったっけ……。
 あたしが思い出す前に誰かご意見プリーズ!
 

711 名前:名無し客:2011/03/07(月) 20:10:55
ああ、それ俺だよ。俺俺。

712 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/03/07(月) 20:35:40
 
 あんたどこのヴォーカルですか……。
 

713 名前:名無し客:2011/03/09(水) 21:10:34
・・・あぁ、すまない神父が血統書付きのお高い猫を連れ去って送球に対応が必要なんだ・・・・とりあえず10万ほど(以下略

714 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2011/03/09(水) 23:05:01
 
「猫……?」
「胡散臭い目で見るなセシル。カン違いだ」
「ホンマか……」
「ホンマだよ。三点リーダで疑問系作るな。……猫なんてここんとこペットショップでも見てねえよ」
「ペットショップには普通に行くオマエがもうどうかと思う」
「ショーケースの前で座り込むのが日課だ」
「いやそんなトランペット欲しがる少年ライクに座り込まれてもペットショップの店員さんは困るかと」
「というより」
「なんだよ」
「……これは何かの隠語か?」
「らしいで、どうなんやそこんとこ調教師ハンドラー
「……それ、いつの話だよ。犬の躾の話か」
「さてな。今のオマエがわざわざ他人の面倒背負い込むようには見えへんけども。……つっても、オマエが調教施したようなワン公
やったらそこらのアホに捕まるとも思わんけどな」
「馬鹿言え。それこそ俺の犬には捕まったら相手の喉笛食い千切って死ぬように躾けてるよ――これまで一度だってそんなヌルい
調教した憶えはない」
「は、そら結構な教育で」
「猟犬の矜持を穢すバカは死ぬべきだからな。死に際の犬だって吼えれば空を落とすくらいワケないんだ」
「イリヤのジイさんに教わったんがそれか? ……ま、狼と犬やったら距離は大分近いねんけど。そんで、セシルちゃん。送り主と
かどうなってん」
「カットアウトを通じてだ。直接は聞いていない」
「タルい話やな……ここんとこコイツが関わった辺りやとどこらへん?」
「こいつが買っている恨みの総量か?」
「それやと軽く地球とか飽和してまうでな。アレや、まだ生きてこいつのこと知っとって尚且つ何らかの繋がりがある連中、と」
「身内の冗談にしては笑えないが――いや、それが一番ありそうだな」
「……まあ、騎士のアホどもはやりそうやしな……他やと候補でもあるん?」
「過日の件でアース・レキシコンが出張ってきたが」
「ん……、ああ。ほぼ全滅やっけな。ご愁傷」
「あの件で穴が開いたアフガニスタン駐留の米軍サポートを、EL社はウクライナにある子会社のヤータヤ・ガラヴァ・セルヴェラ五首の魔犬
引き継いでいる。生き残りのEL社の本体と合流したのが二ヶ月前だが――」
「……ああ、生き残りの連中は見てるワケやな、あのドッペルの狂気なツラ」
「可能性はある――が、記憶の調整は完了している筈だ。正直、そこまで確かめる気にはならない――案外とすぐにでも冗談の報
告が届く公算の方が高いくらいだからな」
「ま、そらそうや」
 
「せやけども、イル」
「あ?」
「実際、血統書付きブルー・ブラッドを身近に置きたいとかあらへんのか。割合身近におったりするわけやん」
「身近って……」
「……なぜこちらを見る」
「いや別に。他意はねえよ。……ま、血統書付きは使い辛いからな。身近にいるのは一人で充分だし……ていうか手ぇ掛けるまでも
ないだろここのは全部
「ま、そら……ああ、ところでイルよ」
「なんだよ今度は」
「今更やけど、話題の主体は犬やなくて猫やったそうで。大概話ズレまくりなんは毎度やけども」
「ああ」
 
「……猟……猫とかいないかな!」
「サーベルタイガーみてーに過適応しそうな語感やな」
 

715 名前:名無し客:2011/03/09(水) 23:09:27
千早ですね、わかります>剣歯虎

716 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/03/09(水) 23:10:53
 
「……ミハル、電話はどちらからでした?」
「悪戯電話っすよ。なんか兄貴が血統書付きの猫を浚ったから金振り込めとか意味わかんねーっす。新手の詐欺ですか。
兄貴猫拉致っちゃったよ詐欺ですか」
「凄く限定的な対象だね、それ……ていうか」
 
「またそれなんだ」
「まただね」
「またですね」
「またなの!? 初耳ですが!?」
「この手の冗談、どうしてだか多いんですよね……本当、これが電話でなくて直接出向いてきたなら、とっくに私がどうこう
してるところです」
「どうこうの具体性は言及しませんからね……したくねえ……!」
「だって、兄さんが他所のペットを持って帰って来る訳がないじゃないですか……馬鹿なんですか、ミハル」
「いえ何が「だって」か解らないし馬鹿とかそんなどストレートに罵倒されてもですね……ていうかあのメア姉、なんか最近
またちょっと雰囲気変わった……?」
「素直になった方がいいと言われたので」
「素直な態度がそれは嬉しくない!」
「全くだ――そんなことに十万も支払ってたらラクに豪邸が建っちゃうじゃないか」
「そしてフィーちゃんのセリフは全力で聞き流しますが結構ですねッ」
 

717 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2011/03/09(水) 23:18:50
 
「正直、デカくてふさふさした猫科の獣に懐かれるのは憧れる」
「ホンマに正直な告白やな」
「テレビとかであるじゃねえか……大人のライオンに懐かれる調教師とか……あれマジですげぇぇーッ、羨ましいよな……。
近付くだけで逃げられたりしねえもんな……」
「大型の肉食獣に逃げられる辺りで人間としてもうアカンと思う」
「そろそろ範間勇次郎に相談に乗って貰うべきだと思うんだよ」
「いやもう手近にエリスで手ぇ打っとけや」
 

718 名前:名無し客:2011/03/10(木) 21:31:19
…ここ2〜3週の展開を見てると
ために成る助言をしてくれそうですなw

719 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2011/03/10(木) 23:43:55
 
 最近の映画でも制作費によってはケチャップを水で薄めたモノを血糊代わりに使ったりする。
 らしい。
 
 為になる話かどうかは解らないけどな!
 シュリで出てきた銃器の殆どが某日本製エアガンが大半だったと同じくらい限定的な力場のマメ知識という気はしないでもない!
 

720 名前:名無し客:2011/03/11(金) 00:02:08
そりゃ某日本製エアガンが某国自衛隊とか某おこめ国軍とかの
演習用に使われてたりするほどですからなー

721 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/03/11(金) 00:28:18
>>720
 
 訓練レベルだとあるみたいですね、エアガン。
 アメリカですら。
 インドア突入とかとはまた違うからでしょうけど。
 
 
 
 スペイセクの頃はシロップと食紅とかも定番だったみたいです。
 まあ、口に入っても問題ないって意味では、明らかに前者なんですけどね。
 お約束にケチを付ける部分でもないわけで……CG技術は偉大です。
 
>エリ
 
 だから言ったじゃあないですか……感想など読むべきではない、とッ!
 だってあれ見てる人間って絶対こっち側の人間ですし!
 我らボンクラの旗の名の元に集う一騎当千の勇士なり!
 
 ……多分ご期待をスルーしちゃった可能性がアレですが、だとしたらすいません。
 叙情漂う作品がお望みでしたら、そっち側を紹介するべきだったかと思ってます。
 どうせあたしのお勧めだからズレてるけどな!
 
 キックアスは――あれ、まじぇすか(マジですか)……?
 公開館数からしてあっちの方がまだメジャーだと思ったんですが。
 
 ちなみに一見ハリウッドっぽいですが(原作もアメコミ)、実はハリウッドから蹴られてイギリスで製作されているので
イギリス映画だったりします。コメディのブラックさも構成の歪さも狙ったようなシニカルも、つまり全部イギリス由来。
ハリウッドだと「子供が戦う」事自体抗議の対象になりかねませんが、それを巧く回避できてしまった例ですね。
 とりあえずスタイリッシュな「戮っちゃうぞ♪」アクションが楽しめるのはこのバカ映画だけ!
 ……面白いかどうかは人次第!
 何気にパロディ多い作品なので、映画マニアとアメコミマニアにはお勧めし易いんですが。
 
>コントローラー
 
 上級生も……低速前面配置……だと……。
 なんかみんなあたしと違う……。
 低速常時ってのもアリなのかなあ。次触る時はちょっと変えて試してみよう。
 
 難易度は……あれ、確かUFOのは低いんじゃありませんでしたっけ。
 

722 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/03/11(金) 00:37:04
 
 って、難易度は地霊殿から一気にハネ上がってるんですか、コレ。
 というかINとFWが比較的マシなだけ……? あれ?
 
>キックアス
 
 あ、ちなみに原作はブラック云々じゃなくて、黒いです。
 原作未読なら映画で止めておいてもいいかも、ってレベルで。
 アメコミらしいっちゃらしいんですけどね……。
 映画と原作の空気が違い過ぎるのが90年代以降のアメコミってイメージが。
 

723 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/03/11(金) 01:06:02
>>302
 
 いえ、悲哀モノというのも間違ってはいないんですが……。
 こっち側の人間かどうか判断し辛いギリギリの感想を返してくれる辺り、上級生には巧く説明し辛いッ!
 ドン引きされるのも……その、なんか怖いし!
 
 役者と演技にはちゃんと光るモノがある、とか言っておけばカタギの人にも通じそうですが!
 
>キックアス
 
 あー、アクションだけでも楽しめるので(コメディ含めて)、そこは大丈夫ですよ。ただ、うーん、もう上映さ
れてる場所が近くにないなら発売後にアマゾンで買うってのもアリなんですが……って、もしかしてもう発売
済みって前提で話してました!? だ、だったらすいません……ッ。18日がDVDの発売日なので、通常なり
オマケ付きブルーレイなりを16日発売のホーンテッドとカヴァレラ兄弟の陰謀とBORISの新譜と一緒にどうぞ
です! BORISは告白のBGMにも使われたしこれから有名に――なれ!
 パロディはアレですよ。明らかに某映画の某主人公をパロったコスとか(カッコ見れば解ると思いますが)、
その辺からも推察できるかと。あとはお約束のシーンでお約束に使われる武器とかですね。
 
 原作はコメディ化してる部分を直で出してるので、まあ、アメコミ的なお約束が。
 ぶっちゃけアマゾンで見られる表紙の空気そのまんまですね。
 
>丈助
 
 あたしはボム温存してアイテム取りに行くのに加速→減速→加速を繰り返すので、ヘタにボタン誤爆すると
怖いことになるのです。
 
 四面ってーと、アメフラシ(違う)なアレでしたっけ。……いえ柄杓から考えると義姉上曰くの船幽霊がこれ
だと考えて間違いありませんが。
 最後というと多分あのショット通じなくなって画面全体に弾バラ撒いてくるヤツだと思いますけど、あれ、出
現時に一気に高速移動で距離取って弾が当たらない位置に停止→やり過ごして一気に加速→出現したら
距離離して以下略で割と簡単に行けますよ。
 巧い具合にその前のステージでライフMAXまで行ってたら後はボムの数増やしてけばゴリ押しでも。
 ……問題はその次のステージのボスが撃ってくるグネグネ曲がるレーザーですが!
 素で殺意湧きそうになるのでボム連打して速攻ツブすしかありません。毎度。
 

724 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/03/11(金) 01:43:14
 
 映画ネタだとアレなので趣味性を比較的ハブける音楽ネタなど。
 日本作品縛り。
 
1.
 
 どこにでもある世界の果てで。
 
http://www.youtube.com/watch?v=MhTzBRrRrMQ
 
2.
 
 ゴシックに。
 
http://www.youtube.com/watch?v=Ifit6xW8UCY
http://www.youtube.com/watch?v=ni22MSXKF80
 
3.
 
 街とどこかの三歩手前に。
 
http://www.youtube.com/watch?v=d4AhdzxFung
 
 ちなみに二番目は全部日本語歌詞です。
 一応「陸に落ちた、真っ白なリング」とか言ってますね。
 downyっぽいと言えばそれまでですが、この異界情緒溢れる雰囲気は大好きかな。
 上級生の世界観には……多分ちょっとズレそうだけど!
 アニメのED見ましたけど、ああいうのがピッタリだと感じるのは本編と接続された空気があるからでしょうね。
 

725 名前:名無し客:2011/03/11(金) 12:41:03
>キックアス
うちの近所じゃつい先日(2週間ほど前)に公開してたんだけど、もうDVD化すんの?


726 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/03/11(金) 17:42:12
 
 ダイヤモンドッ!
 
 いえ。
 これは言っておくべきかと。
 
>>725
 
 んー、一応去年から流してますからね。
 順繰りに公開場所増やしてって、どうだろ、今月アタマくらいで丁度完遂くらいじゃなかったかな。
 公開後速攻で終わったりするからとかで一日に三回くらい見た人とかいましたよ。
 ……あたし?
 察して下さい。
 
 DVDの予定は一月半ばくらいで見た気がしますね。
 オマケは……まあ、あのレーベルらしいと言いますか。
 
# デイヴ・リズースキー(Dave Lizewski)/キック・アス(Kick Ass): アーロン・ジョンソン(吹替:佐藤拓也)
# デイモン・マクレイディ(Damon Macready)/ビッグ・ダディ(Big Daddy): ニコラス・ケイジ(吹替:内田直哉)
# ミンディ・マクレイディ(Mindy Macready)/ヒット・ガール(Hit Girl): クロエ・グレース・モレッツ(吹替:沢城みゆき)
# フランク・ダミーコ(Frank D'Amico): マーク・ストロング(吹替:斉藤志郎)
# クリス・ダミーコ(Chris D'Amico)/レッド・ミスト(Red Mist): クリストファー・ミンツ=プラッセ(吹替:勝杏里)
 
 ブルーレイのみとか書かれてましたけど、流石にそれはないのでは、と思わずにはいられず。
 というかッ!
 どうしてニコラス”アキオ・オオツカ”ケイジじゃあないッ!
 
 絶望した!
 もはや全ての意味でDVDという媒体に絶望したッ!
 ……ああでも、内田さんってウィリスの声優さんですか……ぐうっ、ま、まあ、これなら……。
 

727 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/03/11(金) 17:42:52
 
 ていうかレンタルはもう始まってるみたいです。
 なので上級生も探すと見付かるのでは……ツタヤとか。
 あたしはこの際なので発売まで待ちますがッ!
 

728 名前:名無し客:2011/03/11(金) 19:10:14
>>726
何を言っているミハル。
内田さんはデンジグリーンと言えッ!

729 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/03/11(金) 20:31:39
 
 何それ、と思ったら……元俳優さんですかこの人!
 道理で。ベテランの人には多いんですよね、俳優経験者。大塚さんもですし。
 呼吸の時のセクシーな息遣いとか間の取り方とか演技の行間とか、アレは俳優業が生んだ奥行きかもしれません。
 このスレで聞いたのだとゴーダさんの人もそうでしたけど。
 ていうか戦隊モノとか!
 

730 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/03/11(金) 20:48:59
 
 つまりあたしのとこは問題なかった、ということですが。
 福島では原発が異常事態通報みたいで。
 どちらにせよ、ご無事であることをお祈り致します。
 

731 名前:名無し客:2011/03/12(土) 17:25:47
・・・アナタが無事で…ヨカ(ばたッ

732 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/03/13(日) 16:44:08
 
 やっぱあちこちに影響出てるなあ。
 こっちの周りもちょっと暫くバタバタしそうな気配です。
 知人方には連絡取れて一安心なんですが……もどかしいな。地味にtwitterが活躍してたり。
 
 あと原発のダメージが考えてたより相当深刻なのがかなり気掛かりですが。
 
 というかあたしはあたしでこんな時だからご本家にカオ出しとくべきかどうか――出さないけどな!
 手が回る範囲でやれることをやるだけですね。いつだって同じですけど。
 メア姉がボランティアに混ざれるか話してたので、あたしはまあ、あたしがやれる範囲で。
 
>>731
 
 (こんなところで)死ぬなァーッ! 洒落になってない!
 

733 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/03/14(月) 23:56:29
 
http://www.youtube.com/watch?v=x13B5gwVg8Y
 
 ルーデスから日本宛てに。
 

734 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2011/03/15(火) 19:35:36
 
「猫ァ」
「……!? い、イル? なんや急に……急に久し振りに!」
「語尾ァ、と言ってもいいな……」
「いや、意味解らん……普通に意味解らん……!」
 

735 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/03/15(火) 19:46:29
 
 募金はちゃんとした場所で。
 こんな文脈で「ちゃんと」ってのもヘンな言葉になってしまいますが、信頼できる振込先に、ですね。
 色々回ってると思われるメールでもそうですが。
 
 あたしはメア姉みたいには動けないけど、あたしはあたしでやれることを、ですかね。
 あれこれ言うまでもなく、上級生も、それじゃまた。
 
・PROTEST THE HERO / SCURRILOUS
 
http://www.youtube.com/watch?v=1H4eEJXLFlQ
 
 つまり、と店長は壁に掛かったジミ・ヘンドリクスのポスターを見ながらCDケースを分解しながら言った。
「それはトチ狂ったマーズヴォルタなんじゃないかな」と店長は続ける。「人は何かが正しい時はトチ狂うものだよ」
 やれやれ。
 あたしは試聴機を叩き壊した。
 
 巧いです相変わらず。
 だけども、多分コレが一番好きになれそう。ってのも、このバンドの曲の組み立て方って基本的に、「まずリフがある……
そしてリフがありリフがあるッ! リフの連鎖こそ曲なのだぁーッ!」みたいな気が狂ったような構造になってて、そのくせ、
大抵のバンドが当然のようにフレーズを反復する所をやらずに(つまりアタマから終りまでフレーズが目まぐるしく変わりま
す)突っ走ってので、一曲の内に「曲」として認識できるパートが複数存在してたんですね。もうアホかと。聴いてると爆笑
しながらあーやべーコイツらメタル好きだなぁと思いながら楽しむのが毎度だったんですけど、今回も基本はソレ。……な
んですが、フレーズとフレーズの間がかなりシームレスに繋がるようになってますよコレ。おいおいおい、すげーですね。
 曲がちゃんと繋がるなんてそんなの当たり前だろ、と仰るかもしれませんが、こんだけアイディア詰め込むとフレーズと
フレーズの間がかなり突拍子もない繋がり方するのも珍しくありません。……で、今回はそういうことがほぼありません。
スクリーミング抑えたヴォーカルもフロウっぽい捲くし立てはサージっぽかったり歌い上げは相変わらず音域広くてジェフ
テイトっぽかったり、この手のプログレメタルコアとはやり口が全く別。フレーズなんかあたしは一部マニガンス想起しまし
たよ。何このメタオタバンド、みたいな。キラキラしたキーボード抜いたらあのへんのメロスピ状態。いえマジで。
 とまあ、そんな構成なもんですからヒューマンアブストラクトみたいなあっち系のブレイクダウンに行かずに徹底して曲の
進行に徹するのがこの連中。そう、例えば1stのマーズヴォルタがもっとメタルに進化していたら……!
 例に挙げたバンドがマイナー過ぎるって向きに無理矢理言うとコヒード+ドリムシ+シニック(SAでもいいけど)みたいな。
バカテクでフレーズ押し切るって意味ではシクスとかウォッチタワーとかスパスティックインクみたいな感じでもあるかも。
 
 正直な話、フレーズ作りのそれぞれが特別にセンスいい、ってバンドではありません。
 ただ、その繋がりがあくまでメタルでありプログレでありハードコアであり、つまりはメタルです。
 それがカタチになった時に生まれる快感をあたし達は知っているじゃあないですか……。
 ヤツらの身体はメタルでできている。
 況やその魂をや。
 
 そう……思い出した! あたし達は! あたし達の感性はメタルで作られてるってことを!
 
 あ、今回も「ギャッギャッギャギャッギャギャッギャッギャッ!」は健在です。
 
・Boris / New Album
 
http://www.youtube.com/watch?v=58GNGRHlOEE
http://www.youtube.com/watch?v=PzFLiO5hIKA
 
 アニメの曲に使いたいって話、そろそろマジになりませんかね。
 えーと、ブリーチとか銀魂のOPで。え? 無理?
 それくらいにはお洒落っぽかったりするんですが、まあ基本的にはBORISです。こっち側の人間です。
 
 ……とりあえず、来月の二枚と合わせて自分の中に消化したい所です。
 あっちはマミファーとかアーロンとか9DWとかゲストっぽいですし。
 
 試聴はそれ以外のも。
 あてんしょんぷりーずの方はなんか……え? これGUITAR? その、ソルティーキッシズの時の。
 あっちより全然リフ重視だけど。
 ていうかアレです、ディーパーズ思い出しました。
 
・THE HAUNTED / UNSEEN
 
http://www.youtube.com/watch?v=H-AvFgFAm_0
 
 これは……。
 その……。
 なんというか……。
 
 動転、しちゃいましてね……。
 
 結論から言うと、デスラッシュパート(ほぼ)皆無です。まあ前々作、前作と続いた系譜を考えたら予想の範囲内だ……
ということにしておきたいです。
 うん。
 ゴメン無理。
 これは無理。マジで無理。
 なにこれ。
 試聴段階では何このTOOL、的な感覚すら思い浮かべたんですが、ああこれTOOLじゃなくてTONだ
 というのは流石に冗談ですが、だったらなんでこんな冗談が思い浮かんだかと言うとOCTOBER RUSTにHAUNTEDっ
て曲があったからなんですよと言い訳してみます……いえホントはハードコア→モダンヘヴィへの転換果たしたバンドと
しては適切な例だったからです。え? メタリカの変化の方が適切? ご……ごもっともですがッ。
 と、軽く動揺を言い表してみた所で、実際どんなもんかと言えば、聴けます。無理というのは予想が無理なのであって、
曲のデキが酷くて無理とか聴けないとかではありません。
 試聴のUNSEENが解り易い例ですけど、部分的にはHAUNTEDでDOWNの曲やったらこうなるんじゃ、みたいな感じ。
 最初似てるんじゃね、って比較に出したTOOL的なところは、まあ、多少はあります。往年のモダンヘヴィのあのネチっ
こいフレーズを再解釈したらこうなりました、と。別にそれが不快でないのは、結局んところこの人ら、普通に曲作るの巧
いんですよ。何を今更言ってるんだと言われるかもしれませんが、ええ今更実感しましたよすいません! ホントに。
 元来この人たちの持ち味は北欧メロデス由来の叙情とハードコア譲りのリズムを軸にしたオルタナスラッシュだった訳
なのですが、ここ数作で徐々に歩み寄ったヘヴィロックの要素が強く滲む結果ですかね。
 前作で実感したんですが、歌えるんですよ、このヴォーカル。何言ってんだって思うかもしれませんが、この手のバン
ドではヴォーカルは楽器の一つ……というか、リズム隊の一つですらあるんです。スラッシャーの皆さんには言うまでも
ありませんが、デスメタルもブラックメタルもこれは通じる部分があって、リズムを押してくように、或いは押されるように
ヴォーカルは曲を統率しています。なので、ヴォーカルが特別歌える必要はないんですね。
 この辺が流れとして変化したのは90年代後半からゼロ年代系統の変化ですが、それでもクリーンヴォーカルのパート
に歌メロまで意識してたのはSOILWORKとかスカーシンメトリーとかの一部くらいのもんだったので(一応KsEもかも)、
殊更意識されたりはしませんでした。歌えなくても気持ちいい音楽。それがメタル。
 なのですが。
 
「確認しよう。スラッシュメタルとはリフとリズムが構成する快楽装置である」
「だが、ヴォーカルを前に立ててもメタルはメタルだろう」
 
 SLIPKNOTが2nd→3rdで総スカン食らったのは、まあ、そこらへんの変化がタルかったってのもあるかもしれません。
 勿論コレがそうでないとは言い切れません、が。
 リフの面白さを際立たせられるなら、これはこれで楽しいのではないでしょうか。
 コンパクトにハードコア由来の重苦しさと北欧デス由来の叙情とヘヴィロック由来のタフネスを兼ね備えてる、という
だけで、この足回りの良さは楽しいものですし。あと歌詞は今までの作品で一番好き。
 
 今日の三枚の中では個人的に本命。
 大外れだぁーッ! って人は確実にいる筈なのでお勧めはしませ……、……。
 ……はっ! 上級生に薦めてた!?
 
「(評価の二分が)始まったな……」
「ああ……」
 
 なんだか切実に山中先生と意見のクロスチェックをしたい午後七時半。
 
 
 
 カヴァレラ兄弟→to be continued...
 

736 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/03/15(火) 20:26:52
 
 ええと。
 三枚も買うなら募金に回せ、というのはありますが、その。
 他のはキャンセルして絞った結果ですので、この三つだけは……。
 
 なのでラプソの新曲とか聴かせて貰っただけだったりします。
 広瀬姉ェにお勧めできるかどうかだけの判断だけはしてみたんですが、えーとこれ、多分サウンドホライゾンとか
好きな人にこそウケるような……あっちの方が世界観ガチだけど。
 どうでもいいですが、サウンドホライゾンと打つ度にサウンドホリックと打ち間違えそうになります。
 これはメタラーだけが罹患する病なんですか……。
 
>砲撃
 
 あ、以前に義姉上に聞きました。
 キーボードだとシフトキーが非常に押し辛くてアレですが、パッドだとそうでもないでしょうね。
 

737 名前:名無し客:2011/03/16(水) 11:45:18
最近たまに猫カフェに寄るんですが…
そこの猫ちゃん達が中々こう「にゃー」と鳴いてくれないんです。
撫でたり抱っこしたりおやつあげたりぐらいじゃ無理ぽ。
店員さんいわく「鳴くのはむしろ嫌がってるときだけ」だそうですが、
何とか嫌がらせずに「にゃー」と鳴かせるよいテクはありませんかね?
その道のプロらしい神父さん。

738 名前:名無し客:2011/03/16(水) 17:20:37
きのこ新作小説と爺様戦が微妙にネタ被りしていて驚いた件。
再開はまだ(ry

>募金
駅前でやってる場所が多いですな。
直接募金できるから安心とかではないですが。
「自分三日分で協力しよう」活動もあるそうで。

739 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2011/03/16(水) 22:37:47
>>737
 
「らしいで、イル。どうよ専門家」
「……あ? なに急に。悪いけど聞いてなかった」
「そらンなクソ喧しいクソ音楽聴いとったら解らんやろけどな。猫が鳴いてくれん、どうにかしてくれ、オマエはそこら
専門家やろ――やと」
「誰が専門……だから、アレだよアレ」
「アレ?」
「頼めば?」
「何をやねん」
「鳴いてって頼めばいいだろ。何が難しいんだワケわかんねえ」
「ワケ解らんのはオレや。頼むって、猫にか」
「当たり前だろ。他の誰に頼むんだ」
「誰って、その……猫にか?」
「大丈夫かお前。さっきから言ってるだろ」
「大丈夫て……それはオマエ、オレのセリフ……その、素人にも解るコツみたいなもんはあるんかないんか」
「コツってもな……それは相手の環境を調べたりとか」
「環境て、品種とかか?」
「品種って。そんな人権を無視した言い方するようなヤツだったっけ、お前」
「はぁ、人種……? いや、せやからコツやで? 飼い方聞いてんのとちゃうわ」
「はあ? 飼い方の話までしてないだろ。だから、コツとかそういうのは状況次第で変わるもんだし、性格とか体格
とか違うだろ」
「そら……まあ、違うのかもしれへんな」
「それぞれに個性があるんだよ。それを無視して成り立つような関係はない」
「そんな堅苦しいモン求めてへんのやと思うけど……」
「だからまあ、重要なのは……コミュニケーション……っていうか、関係性? みたいな? そういうアレだよ」
「アレて。アバウト過ぎるわ。……オマエ、ホンマに好かれてんのやろな」
「失敬だな。それくらいなら大抵は半日も掛からねえよ」
「半日て。どんだけ掛かるねん」
「半日は必要だろ。それより早くても俺は嫌だね」
「……」
 
「気のせいかもしれないが――何か、話が噛み合っていないように思うのだが」
「話?」
「そうだ」
「だから猫の話……ああ、それじゃセシル。ちょっとこっち来てくれ」
「? ああ。何を……する、急に!?」
「え? 嫌?」
「……。断りくらいは入れろ」
「ああ悪い、髪触らせて」
「あ……ああ」
「……」
「……」
「え……あ……どうして急に手を離す」
「え? ああいや、特に理由はないけど。ところでセシル」
「なんだ」
「にゃーって言ってみて」
「……なんやと」
「…………なんだと?」
「いや、なんていうかこう、セシルって猫っぽいなあ、とか。髪の手触りとか柔らかいし」
「い、一体何……にゃ…………」
「待てやイル」
「え? ああ何」
「まさかそれがコツや言わへんやろな」
「だから俺は状況次第って……」
「猫カフェの猫の状況なんぞほぼ一定やと思うけどなオレ」
「……猫カフェ?」
「猫カフェで猫が懐いてくれへんからどうにかしてくれー、言う相談やろ」
 
「……」
「……」
 
「ちぇっ……なんだよアホらしい……リア猫とか……そんなのコツがあるなら俺が聞いてるっつーか……むしろ逃
げられずに触れ合えるだけ全然マシじゃねえか……どんだけ贅沢な悩み抱えてんだそいつ……」
「リア猫」
「リア猫とか言うたでコイツ」
「えっ」
「お前は……普段私をどんな目で見ている……?」
「……えっ」
「つーかイル。……オマエ、飼ってへんよな……?」
「……えっ?」
 

740 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/03/16(水) 22:57:06
>>738
 
 具体性がなさ過ぎて意味がッ!
 それはそれで光栄ですけれども!
 そう、あたしの役割は差し詰め――式さんと言った所ですね!
 
「音楽には全て綻びがある……ジャズにも、ポップスにも、クラシックにだってだ。あたしの音楽(メタル)はですね、
最初からその綻び(ノイズ)を内包してるんです。
 だから――綻んでいるなら、なんだって音楽にしてみせる」
 
 ……まあ時間の関係上、後半辺り虚無主義から一気に回復し過ぎててアレなので、そこらは意識して直すべき
だとは思ってますが。
 あっちで義姉上も言ってますが、基本は「人間である意味」みたいなもんでしたしね。
 ぶっちゃけ兄貴と義姉上に共通の疑問から範囲を拡げた結果ですが。
 
>募金
 
 ですね。
 三日分……にはなってるかなあ。
 「それを目安に」って意味であって、もちろん自分の判断がどこまで追い付くかは別の話ではあるのですけど。
 自分以外の全ての理解に際限を求めるな、というのは無理があります。
 力には限りがありますからね。
 だからこそ、まあ、そうやって渡す相手はしっかり見極めるべきでしょうね。
 駅前だと比較的ちゃんとしてるとは思いますが、テレビで情報流してる場合もありますので、そっちでチェックし
ても宜しいかと思います。振込先の記載がある場合もありますから。
 

741 名前:名無し客:2011/03/17(木) 01:40:07
ttp://ameblo.jp/tada-asami/entry-10830603917.html

コンビニで手軽にできる募金運動として、こういうのがありますよ

742 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/03/17(木) 19:45:34
 
 ああ、あたしが見付けたのもコレです。
 どんな時間でも気軽に行ける手段としてベターなのではと。
 
 交通規制が通れば物資の流動はもっと簡単になるとは思いますが……。
 全ての兼ね合いの中で、ですね。
 これもですけれど。
 

743 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/03/18(金) 20:38:43
 
 ちょ。
 シンガーさん!?
 

744 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/03/18(金) 20:42:21
 
 こないだ読んだハードカバーそのまんまですか、これ……。
 「克明過ぎる戦闘と日常が起こすPTSD」はNHKも特集してたけど。
 

745 名前:名無し客:2011/03/20(日) 19:58:39
・・・・・つまり、虎の皮を剥いで被れば
神父とスキンシップが図れるという事ですね。

746 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/03/21(月) 01:08:56
 
「死すべき人間にとってあらゆることは二度と起こりえないものであり、偶然的なものでしかない。
それに引き換え、不死の人間にとってはどのような行為も思考も目に見えない過去において既に
行われていた他の行為の反響、或いは未来において目くるめくほど繰り返される他の行為の忠実
な予兆となる。倦むことなく全てを映し出す鏡の前に置かれて消え失せてしまった物体のように、
全て消えてなくなるのだ」
 
 ……ってのは少し行き過ぎ(でもない)かもしれませんが、会話する中ではこの辺意識してたよ
うな気がします。こっちの場合。
 不死観の差、というとアレですけど、人の不死と生来の不死と、思考の外にある不死の差、みた
いな感じで。義姉上との差なんかの強調ですけども。
 
 会話となると巧く流し辛かったりするのが難ではあるんですけれどね。
 

747 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2011/03/21(月) 21:18:04
 
 SFかもしれないがコメディではないッ!
 それはつまり――哲学と世界の領域にあるッ!
 

748 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2011/03/23(水) 00:36:21
 
「あー……――なーんか白人とか多過ぎるてコレ……」
「……あんだ急に」
「いやマジで。ちょっと思たんやけど、何やココ。審問局とか白人ばっかやないか。何を審問すんねん。白人の価値
観で何を審問しとんねんと」
「そうでもないだろ。俺も劉もアジア人だ。エリスだって遺伝的にはこっち側だろ。ファティマは――まあ、白人みた
いなもんだけどさ。けど、あいつは白人がどうのとか気にしてないだろ」
「それでも少なすぎるやろ。セシルちゃんかて白人やで。オマエらの方は人種コンプリしとんねんやろけど、審問局
の総意が白人のそれになるのは問題ちゃうか」
「意味が解らねえ……唐突に何言ってんだこの白人」
「そこや。白人比率が多過ぎるとか我ながらアホちゃうかと思うねん。オレらはそんな特別扱いされたい訳や――」
「訳だろ。お前らの作る映画の主人公見てれば解るよ。だからそんなもん気にしてもどうにもならないし、お前が気
にしなきゃいいだけの話だろ。誰もお前がレイシストだなんて言ってねえんだし」
「ああ、そら英語圏で作ったモンはどうしてもやな……いや、せやからな? つまりやな」
「なんだよ」
「つまりこう、国を擬人化した漫画があるそうでな」
「ああいや。うん。その思い付きをさっさと脳味噌の最深部に仕舞い込んでカギ掛けたら俺達にブチ撒けるな」
「なんやと……」
 

749 名前:名無し客:2011/03/23(水) 19:02:03
・・・・いや、古典的に国のアニマル化では如何か?

750 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/03/24(木) 00:17:54
 
 あたしもぱちん。
 

751 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/03/24(木) 00:33:16
 
 夜中に面倒ごとなう。
 
 上級生じゃないけどあたしもなんか色々色々ちょっと顔出し辛いような気がしてきましたッ!
 諸々はすいませんが後でッ。
 

752 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2011/03/24(木) 03:31:30
>>749
 
「猫と犬と兎とハムスターと熊とライオンと虎と……まあ、ふさふさしてたらなんでもいいや」
「雑っ! 前半と後半でカテゴリがエラいちゃうで!? サイズも違う!」
「隈なくフサフサした動物が詰め込まれたダンボールが送られてきたら俺は開けた瞬間に卒倒すると思う。幸福で」
「後半は詰め込めるサイズちゃうし詰め込んだら詰め込んだで凄惨な情景が目に浮ぶな……」
「そこはあれだよ。全部子供でいいよ」
「全部子供でもハムスターは確実に熊かライオンか虎のエジキやろ」
「じゃあ区切って入れてくれよ」
「それ以前に発想それ自体が猟奇すぎるいう事にまずは気付いてくれへんかな」
「つーか……国で動物だろ。イメージから行くと日本がイヤな割り当て喰いそうなんだよな」
「そこでイヤっつーんがもう動物に対する差別的な視線をやな」
「アニマルフォビアの気はねえよ。俺がイヤなのはクサれたレッテルであって動物そのものじゃない」
「ふん。で、なんぞいいアイディアでもあんのか」
「動物で分けなきゃいいんだよ。品種で分けりゃいい。そうすれば大分類は一緒だし、公平性は保てる」
「なる。ジョークのネタにならんレベルでやれ、と」
「そういうこと。俺は日本人だけど、前のヤツに続いて沈没船から飛び降りたりしない」
「オレも騎士道精神を発揮して飛び込んだりはせえへんな。で?」
「日本は柴犬だろ」
「ああ、そういうコトかいな。ほなイギリスはボーダーコリーとかウェルシュコーギーとかやな」
「コーギーだな」
「いや別に限定せんでも……」
「コーギーは可愛い」
「は? あ、ああ。まあ可愛いけど」
「一度でいいから寝てる時にあの腹を顔の上に押し付けられたい……」
「歪んだ妄想乙、言うとくべきなんやろか……あー、しかしなイル。可愛さを基準に選抜すんのはちゃうやろ」
「なんでだよ」
「そら品種改良された犬を含む以上――いや、犬っちゅー社会的相関の中で生まれた動物を考える以上、そら可愛さは
基準になりうるで? せやけどやな、そんな恣意的な基準やったら、そんなもんは日本人の作家言われてイコール三島
由紀夫、アメリカでイコールがエルロイ、南米やったらボルヘス言うてんのと一緒やん」
「いいじゃんボルヘス。アメリカも……まあ、いいんじゃない?」
「良くねえわ……大多数のアメリカ人がアレを自国の最重要文学言われる気分を想像してくれや……」
「アメリカじゃん。駄目ならケッチャムでもいいよ」
「アメリカやけども。ほなオマエ、三島由紀夫はOKか」
「……まあ、好きでも嫌いでもないし?」
「じゃあ日本の代表文学は薔薇刑で決定な。丁度再販されとるし」
「それ写真集だろ!? 文学とは違――わないと言われたらキツいが! そういう飛び道具はなしだ!」
「オマエが言うてんのはそれと同じや言うてんねん……日本には村上春樹も村上龍も大江健三郎も星新一も小松左京も
筒井康隆も光瀬龍も新井素子も野阿梓も神林長平も谷甲州もおんねんで」
「後半がもはやお前の趣味以外の何物でもねえよ。……まあ、そうだな。日本には京極夏彦も荒木飛呂彦も――他にも
数え切れないくらいの凄いのがいる」
「で、オレらの国にはシェイクスピアがおる。生憎なコトにイェイツとジョイスはアイルランドやけどな」
「……となると、特徴と歴史的経緯まで含めてか。……いや、やっぱりそれめんどくせえよ。ありえない。そもそも俺がそん
なに犬種を知らない。可愛いかどうか解ればそれでいい」
「犬に対してやなかったら割と最悪なセリフやったな」
「いや女の子もそうだけど」
「……」
「ああ、いや。……いやいやいやいや、なにセシル、なんで急にそんなとこに立ってるの? ていうかいたの?」
「ああ。教えて貰った型の稽古をな。今し方までな」
「いやぁセンテンスの区切り方に怒りが滲んでおりますなあ」
「ちょ……違うよ!? そういうのじゃなくて――ただの基準みたいな!」
「……いや。別にお前の泥濘のように濁り切った異性に対する視線を分析したい訳ではないが」
「ちょまっ……おまっ、ちょ、いや――いやいやいや!? あのいや――違っ、いやその!」
「言語の使用が人間たる所以なら、今のお前は正に動物だと言えなくもないな――ああ、とりあえず報告でもさせて貰うと
しようか。最近は彼女と共通の話題がなくて寂しかった」
「何ヒトん家の家庭崩壊企ててんの!? サラっと!」
「……まあ、冗談だが」
「……」
「そう限定された言い方をされるといい気はしないと言うだけの話だ。性別など意識はしないが、自分がそのカテゴリに括
られていることは――認知してしまう以上、逃れられないからな」
「いやまあ……その、悪い」
「……ま、エエんちゃう? コイツなんだかんだ言うて金髪好きやし、セシルちゃんは美人さんやしな。例外でもなかった
らセシルちゃんがストライク路線やったんは確実やろ」
「……私は、だから意識しな……」
「いやあ。ほら、セシルはなんていうかサイズが」
「……しないからな。素直な意見を言わせて貰うなら、男の視線には吐き気がする
「ちょ!?」
「とまあ、セシルちゃんが微妙に不機嫌になったとこでや」
「その「とまあ」はおかしいよ! 区切る場所じゃない!」
「いやまあまあまあ。……で、なんやセシルちゃん、稽古なんて意味あんの?」
「意味?」
「セシルちゃんらは技術なんぞインストールしてまったら終いやろ。無駄やん、それ。まさか精神性がどうのやら肉体と
精神は不可分やから精神から肉体を研ぎ澄ます――やら、ンなアホ言わんやろ」
「半分は同意だがな。……最近気付いた事がある」
「気付く?」
「私達の――というか、性格には私の身体のことだ」
「ほお」
「貴方の言う通り、私にも貴方達にも『魂』などという戯れた概念は存在しない。精神を云々するのは人間と環境の間に
存在するただのパターンだろう。だが――」
「だが、なんやね」
「私達は時間と空間に制限されながらそのパターンを編み上げている。それは――この私にしても同様な筈だ」
「……ん? ああ、そら……」
「姉と私は違う。私は――無限遠の未来を知りながら存在している訳ではない。確かに私は全ての時空間に偏在してい
るが、セシル・ヴィルキエというパターンはここでのみ織り上げられている『現在』だ」
「……ふむ。ま、そらそうや。言うてみたら、世界っつーシステムが常に作り上げるのがセシルちゃんやしな。文字通りの
世界そのもので不死やとしても、理解そのものはオレらに既存する、と」
「だから――最近は殊更この身体について意識するようになった。私の身体は端末に過ぎないが、端末には端末なりの
癖が生まれてもおかしくはない。これは――貴方のその端末に貴方の癖が染み付いたマクロがインストールされている
のと同じ理由だ」
「意識による最適化、てか? やけども、それが最適とは限らんで」
「生憎、私達のレベルで最適を決めるのは私達だ。その程度の力は持っている」
「程度、てな。……堪らんで実際それ」
「知らないか? 日本語で「程度」と言う場合、それは相対的な位置尺度を表すそうだ。卑下するような意味合いは一切
そこには含まれていなかった――彼女に曰く、「死ぬことも老いることもない”程度”」の位置が彼女の本質だそうだ」
「なる。相変わらずアバウトすぎんで、日本語――は、そのうち文脈ん中に丸ごと吸収されてまうんやないやろな」
「さてな。そうなればなったで――それも日本人の在り方なのだろう」
「かもしれん。で、それとカラダとどう繋がんの?」
「脳に「王の座」は存在しない。私が身体を隅々まで理解して動かせるのは知っていると思うが――」
「ああ、末端レベルまで「意識」してんのやろ。言うてみたら、指がどう動いてんのか常に「考えて」んのと一緒や。オレら
のあらゆる反射が審問官においては反射やない」
「それは純粋に演算速度の差だ。私達は既存人類に比べて処理速度が極端に速い」
「……ま、一般審問官相手でも速度だけなら億倍でも足りんやろな。有機脳にそんなマネはできん。……で、審問官、
理想人類――原型たるアダム・カドモンであるとこのセシルちゃんは、脳に不在する魂の座へと無限に後退レグレックス・アド・インフィニトゥムするコトも
なく万全にカラダを意識して動かせると、、、、、、、、、?」
「そういうことだ――が、そこが問題でな」
「問題?」
「身体だ」
「あん?」
「私は小柄だろう」
「ああ、そらまあ」
「極端な話――その男と打ち合うと、私は押し負ける」
「……いや、こんなん基準にされてもそら困るで。あ……いや、腕力やったらセシルちゃんは――」
「際限はない。問題なのは、身体が身体であることだ。――腕が二本で足が二本、身長は150センチに満たず、手足は
それに見合った長さでしかない」
「……ああ。リーチで負けると」
「行動を極端化した時、どれだけ動作を省略しても追い付かない状況がある。極論――本気で素手で殴り合えば、私は
最初の一撃で噛み砕かれる、、、、、、だろうな」
本気でやるなら、、、、、、、、素手ってのがもう有り得ないだろ、人間兵器。お前は地平線まで射程距離じゃねえか」
「そういう問題ではない。どんな状況も想定できるなら、想定はするべきだ――つまり、この身体に最適な行動をインス
トールすることには意味がある」
「最適、なあ……武術とか武道とか?」
「武術の技法は、元来あらゆる状況に対する圧縮ファイルのようなものだからな」
「……はん? その解釈は――なんや聞いたことないな。どんなん?」
「そうだな……正面から向かってくる敵を迎え撃つ型があるとしよう。最適な行動はなんだ」
「データが足りん。最低でも相手の体格と相手の装備と相対距離がないとハナシにならん」
「それを全て圧縮するのが武術の技法だ」
「……む? なんや、そんならコマゴマした技ってのはアレか? 全部その手の――」
「ああ。その手の状況に対する反応だ」
「なる。そら道理や――達人が強ぇワケやで。一般人がコマンド入力しとる間にボタン一つで必殺技出しよるようなモン
やからな。コマンド入力ナシで波動拳連発やん」
「ハドウケン……?」
「詳しくはジャッキーチェンに聞いてくれや。……ま、アレやろ? 時間と空間に制限されつつも、その制限の中でこそ
最適な状況を相手より早く叩き出すんが武術の真髄やと。型は差し詰め、その最適状況を暗記する為のカンペ作り、
言う訳や」
「カンペ……」
「……詳しくは……まあ、そいつにでも聞いてや」
「何をさも俺がカンペ作りに勤しんでたみたいな言い方してんの!?」
「せやけど、なあ。姐さんの型ってどんなんなん?」
「型――無形に於ける型、と言うべきだろうな」
「んー、禅問答はきっついな」
「ある意味では私達の在り方と相反する――その男が恐らく私よりも知っている筈だ」
「……俺?」
「ああ。憎らしい話だが――『知る』というのもおかしな話だな。……私達風に言うなら、環境の俯瞰、とでも言えば多
少は解り易いか」
「環境の――んん? すまん、ちと解らんわ」
「ありとあらゆる反射行動は相手の状況に合わせて行われる。これはいいか?」
「おう。ま、なんとなくな」
「彼女の技法は――つまり、自分と相手、という状況そのものを一つの型と見る。自分と相手、それが存在する空間、
環境、時間――引いてはそれを生み出し得る万物をだ」
「……うお、全開で抹香臭い話になってきたで……!?」
「それほど難しい話ではない。というより、『話』としては成立しないんだ。感覚を言語化しようとすると奇妙な理解にし
かならないのは何に付けても同じだな」
「ミッキョーの秘術みてーな? せやけど、なんでそこでイルよ」
「そいつは――自分と相手とこの世界を一つの文脈として把握しているからな。私達も似たようなモノだが、カラダと
いうフィジカルなレベルでそれをやれるのは、さて、私はそいつとイリヤ老と、他には二人しか知らない」
「ほお……てことはコイツ、格闘技やったら姐さんより上なん?」
「まさか」
「……言い切りやがったな、てめえ……」
「どう考えても修練が足りないだろう? 理解と技術とその把握とは全て別のものだ。全く同じ状況で彼女に追随で
きる自信があるのか?」
「同じ状況……では、いや、それはまあ」
「それは?」
「……あ、あるよ? 全然あるよ? それはもうアレだよ、頼られる男だよ俺は!」
「……」
「……」
「た、偶には!」
「……まあ、偶にはだろうな。実際、洗練の度合いが違い過ぎる」
「洗練なあ……せやけど、ノーマルな状況やったら小柄なんは変わらんやろ」
「いや……」
「あん?」
「……組み手すると解るけど、偶に劉と戦ってるような気分になることがある……」
「マジか」
「進化の収斂っつーか……似るんじゃねえかな、一人で突き詰めるとこまで突き詰めると。どんな状況に対しても
カラダ一つで対応できる最適ってあるだろ。どんな蹴りが最強、とか格闘ファンがよくバカ話で話題にするけど、そ
ういうのって結局、状況次第だったりするんだよ」
「まあ、空手の蹴りとムエタイの蹴りはルールもちゃうしメリットもちゃうもんな」
「ああ。俺だったら爪先で内臓蹴り潰して終わりだろ。それはルールがない場所だからそうしてる訳だけど」
「実戦における最適がなんや、っつー話か。爪先で蹴るなら……まあ、打点は収束するわな」
「そうだ。空手だと中足での蹴りを教えたりするけど……中足って知ってるか、科学者」
「科学者やでな。知っとるよ。足の指の付け根やろ」
「巧いヤツになると、あそことか指先でこめかみ蹴り潰せるんだよ」
「……あー。そういやオレ、それで劉のダンナが廃材の複合装甲蹴り破るん見たわ」
「けど、そうするとどうしても体重が乗り切るか乗り切らないかの蹴りになりやすいだろ」
「ま、そういう形である以上はな」
「そういう状況を作らないんだよ」
「作らない?」
「それを打つ時は、回避できない状態でしか打たないんだ」
「……それまでは全部誘いってか?」
「それまでは全部必殺だよ」
「……あー」
「まあ、そんなのは俺達も一緒だけどさ。条件が同じだから尚更巧いヤツは巧いって思うんだよ。小柄だったら小
柄で、重心ズラすのが巧いからな。なまじのヤツが突き掛かっても打点ズラされて大体はノーダメージだろうよ。
柳に砲弾ブチ込んでも揺れるだけってのがオチだ」
「まあ、そん時は野原ごと焼き払うしかないやろな」
柳が火噴いて焼いてくるけどな」
「いや、ハードすぎる難易度やな……」
「普通にルナすぎるよ。打ち込む時の引き手も引き足も全部状況に対応した長さだからな。普通はクセで同じ長
さになっちまうんだけど、その見切りまでクセに含めるのは――普通の人間の寿命じゃ無理だ」
「……なる。そら確かに審問官向けやな。超人御用達の格闘技か」
「ああ。今年から審問官の実践カリキュラムに組み入れようかと思っているくらいだからな」
「あかん、想像したらガン=カタじみてきた……!」
 

753 名前:名無し客:2011/03/24(木) 17:39:58
>>751
ぱ ち ん

754 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/03/24(木) 23:53:53
 
 なぜあたしに来るッ。
 

755 名前:名無し客:2011/03/24(木) 23:56:32


756 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/03/25(金) 00:00:03
 
 あんたがダビデの子孫を主張するカルト集団の一員だってことは解りました……。
 

757 名前:名無し客:2011/03/25(金) 00:03:12
息をするように大量の弾幕を張る幻想郷の住人ならガン=カタとか余裕じゃね?

758 名前:名無し客:2011/03/25(金) 00:07:29
次元とか空間とか、そんな響きのするヤツだって縫い止められる針が100連装された審問官製ホチキスで、
ミハルをぱちんするとダビデとかのアレコレがどうにかなって何かいい事が起こるらしい。

759 名前:ルーツィア・マクシミリアン ◆ChAosg2Mvs :2011/03/25(金) 01:31:03
>>757
 
「ガン・カータ」
「……あの。ねえねえマリアマリア。ルーツィアが聞こえるか聞こえないかの音量で呟いたセリフはどう対処すれば」
「シカト一択。ヘタに返答すると光速で構ってモードに移行するよ」
ルーツィアだけにね」
「聞いてた……聞いてたよ今のマリア……!」
「だからシカトしろっての……ああもう鬱陶しい」
「……り、了解!」
「……」
「……」
「ガン・カータ」
「ぐ……き、キツい! ほっとくと連呼しかないよコレ! どうしよう! このまま八時間開けるのは拷問!」
「ったく……ヘイ、そこの馬鹿姉貴」
「おっと、ボクのアイディアに興味があるようだね」
「サッパリないから黙れ」
「いやね、フランス人の言葉が鼻に付いた言い回しだって言うけど、粗野なギャング映画とか見てると案外と聞けるな
と思ってね」
「それと今のアンタのセリフがどう繋がるか聞きたい」
「日本人の想像するフランス人風にガン=カタを表現しようと思ってね」
「あたしはアンタが何を言ってるのか解らない」
「実はボクも途中から手段と目的が一体化しちゃったような気はしたな――という訳でガンカタやろうぜ!」
「そんな「バンドやろうぜ!」みたいに言われても……」
「監督がサイトで型とか公開してたぜ、アレ」
「ルーツィアと同じタイプの人なんじゃないかと思うけど」
「というよりだ」
 
「ガン=カタの本質は香港映画に端を発する「弾数無限大コスモガンとワイヤーアクションに合理的な理由を与える」
という一点に尽きる。ボクはね、この意図を完遂するのなら弾幕などむしろ張るべきではないと思うんだ――どうかな、
榎さん、関君」
「審問官はこの手の馬鹿話をするべきじゃないと思うよ、あたしは」
「なるほど。君はどうだい、関くん」
「せ――はぁ!? 今の流れであたしが自動的にエノさん役から脱落ですか!?」
「木場修と呼んでやらないでもない」
「ちょまっ……え? あたしが関さん受け持ったらセシルは自動的に木場さんですか……? ていうかもう意味わかん
ない……! えーと、とりあえずガンカタとか必要ないと思います」
「一応聞こう。理由は?」
「審問官で肉体の即応性が生きてくるのって、それこそわたしとかセシルみたいな後期型くらいじゃない。わたしはそう
いうのに頼る必要ないし……マリアとかぶっちゃけカラダに縛られないよね?」
「そんなのは――今更だろ。あたしはアンタ達みたいにせまっ苦しいルールに囚われてない」
「だからこそ囚われる幸福は解らない――ルールが生み出す幸福はボクらには解らない。あはは、嫉妬だね、これ。
そうだなあ……どうだいマリア――きみ、一度彼女と手合わせして貰ったら?」
「うっかりどうにかしたくなりそうだからね。パス」
「おや。君もか。……さてさて、どうしたものかな」
「どうしたものかっていうか……そういえば、不思議だったんだけど」
「ん?」
「わたしが生まれてから大体百年くらいだよね」
「そうなるかな。君はWWTに合わせて作られてるからさ」
「一応、わたしの有機脳って人間ベースだよね」
「あっちやこっちの次元方向に分散してはいるから、総体としては人間なんて比較にならないけどね。それが?」
「うん。百年でもこれだけ色々なモノ背負い込んでる訳なんですよ、私。忘却がおっつかない記憶とか、偶に直接こう、
脳味噌掻き回して忘れたくなる時とかあるんですけど……」
「記憶は局在するものじゃないからな――そりゃただの猟奇だぜ。だけど言いたいことは解るよ。君は自分の記憶に自
分という範囲を制限されている。もどかしい、と、そういうコトだね」
「ルーツィアほどアレじゃないと思うけど、多分そう」
「セシルが昨日言っていたが――」
「セシル?」
「『私達は圧縮された過去が立ち上げる幻のような物ではないか』だとさ――あっは、存外にロマンチストだよね、ボクら
の妹さんはさ」
「……どういう意味?」
「ボクやマリアには理解できない懊悩の一種さ。記憶の価値と、その儚さについての詩だね」
「ふうん……?」
「最初は武術か何かの話だったんだけどね。ええと……そう、ボクらの、というか人間の記憶は、その個人を形作る人
格そのものだって話だ」
「人格? 記憶が?」
「ボクらと違って人間は『いきなり人格が存在する』訳じゃないからね。ありとあらゆる経過が人間を作り出す。当人には
与り知らない環境要素が相互作用することで生み出す『作品』が人間だろう? これは君が応用する理論じゃないか」
「そうだけど……」
「簡単に言えばね、そう――数学や歴史の知識は、人間だって使わなければ薄れてしまう」
「そう?」
「彼ら彼女らにとっては、さ。でね、幾らそうだとは言っても、足し算や引き算を忘れたりはしないし、自分の住んでいる土
地の由来を忘れたりは――まあ、あまりしない。どうしてかって言うと、これはその知識がしょっちゅう参照されるからだ」
「うん」
「そうでない知識はどうかと言うと、忘却されたりされなかったりはするけれど、ともあれ各人の脳の中に居場所を占めな
がら『その時点』での記憶と連合している。忘れてしまった詩の一節が、或いはその個人の中に息衝いていたりする。そ
の詩がその人格に至る為の何かを成した可能性は否定できない」
「脳構造自体は複雑性だしね」
「セシルは――それをして『圧縮されている』と言っていたワケだ。WINDOWSを扱ってても、使用者全員がWINDOWSの
ファイル構成全部を理解してる訳じゃないだろう? 作成者だってそうだ。無数のDLLファイルがどんな役割を果たすか
を理解し、その相互作用を理解し、そこから立ち上がるパターンを使用できるレベルに持っていくのがOSの役割だから
だね。日常会話に必要な言語や知識、記憶、それらは”クセ”というパターンに圧縮されてる――というのが、セシルの
言い分だ。クレア、君にはそういう憶えはないのかい?」
「え? わたし? わたしはそうだなあ……あ。うん、あるある。資料を保存する時にファイル名付けたら、前にも同じよ
うなファイル名作ってたこととか。……結構ありえないファイル名作ろうとしたのにそうなった時って、自分の思考にもク
セがあるんだー、とか思うかも」
「ああ、詩人がよく同じことを言うよ。語彙や語の並びにはクセが染み付いているそうだ――これがスティーヴン・キング
なら、物語とは文字一つ一つの積み重ねが立ち上げる巨大な建築物だ、とでも言うだろうな。然り、それがセシルの言う
記憶と人格の不可分性だよ。ボクらは常に人格ベースで知識と記憶を参照するが――君たち後期型は人間と同じように
全ての経過が人格にまで影響を及ぼしている」
 
「そこに行くと、彼女は不可思議だよな。例の薬とやらが常に身体を恒常的な状況に保つとして――それだけならボクら
と同じだが、人間は人間だろう? 脳細胞には限りがある筈だ。無論、恒常性が死滅することもなく記憶を保っている事
自体は不思議ではないけれど、それでも千年以上は――記憶そのものの参照性に問題が生じないかと思うね」
「参照の……問題?」
「だってさ。このボクの今のカラダでさえ五百年そこそこだぜ――ボクは別にいい。処理能力は君らと比較になりやしな
いんだからね。けれど、普通の人間が――普通じゃないが、まあ、それでも普通の人間ベースのカラダがだぜ、千年以
上の記憶から作られる人格をどうやって『人格』なんて正常なカタチに押し込んでるんだ、と思わないか? 劉みたいな
仙人ならハナシは解るけれど、あれはあれで人間ヤメてるようなモノだからな」
「でも、人間の記憶って一直線上に並んでる訳じゃないし……凄い昔の記憶と最近の記憶が並列してても問題はない
んじゃない?」
「その記憶が作り上げるのが人格だってハナシだよ。さっき言ったろう? 圧縮だよ。人間の記憶は曖昧で、だからこそ
正常でいられるんだ。稗田阿礼じゃあるまいし、記憶の細部のディティールを全部記憶してるんじゃ審問官と同じだぜ。
千年分の記憶が常に参照を求めるんじゃ、発狂しててもおかしくない」
「忘れることで生きていける――ですか」
「人間はね。生憎、そういうところはボクらと違う」
「わたし達は忘れちゃいけないことばかりだから」
「まあね。だからボク達はそういう風に『進化』したってわけ」
 
「爾来、人間の社会はそうやって作られている――もう少し正確を期すなら、近代以降の社会は、と言うべきだろうけれ
どね。歴史の授業がそうさ。幾何級数的な速度で増加する『重要な歴史』に押されて、相対的に『割とどうでも良かった』
過去の出来事は教科書の中から居場所を失っていく。人間は次々に『過去』になっていく今を圧縮し、それを記録する
ことで歴史を立ち上げている――『歴史』と言うのは、その時点で記録され、参照されるのに都合がいいパースペクティ
ヴに他ならない。誰にも知られない記録や偽史に成り果てたサブカルな記録はただのデータの羅列に過ぎないからね。
大多数の日本人にとって、孔子の言葉や思想はともかく、彼が生きた時代背景が重要なモノとは受け取られていない
と思うな」
「人間は見たいモノを見るようにできてるからね」
「千年か――妹君二人に質問だ。それだけの永きを丸ごと記憶しておきたいと思うかい?」
「記憶する価値があるのなら」
「ま、忘れた方がいい世界って多くない?」
「実に妥当な意見をありがとう――さて、ボクらはボクらに価値ある世界を覗くことにしよう」
 

760 名前:セシル・ヴィルキエ ◆NEMOyjau6M :2011/03/25(金) 01:46:26
>>758
 
「悪いが、姉なら留守だ」
「姉?」
「次元を縫い止めるような芸当には――あまり心当たりが多くない」
「ちっとでも心当たりがあるんがもうなんつーか……そらまあ、次元と空間一緒くたにされても困るけども。
空間やったら割かしどうとでもイジれるヤツが多いしなあ――冷静に考えるとアホかと思うけど」
「阿呆……」
「あーいやいやいやいや、そういう意味やなくて、悪いイミやなくて! ほれ、ファティマの姐御もせやろ?
具体的な例は見たことあらへんけど」
「彼女が『具体的』に動いたところは――私も見たことがないが」
「あら? そうなん?」
「……そうっていうか」
 
「あいつが具体的に動く時って、多分この世の終わりじゃねえかな……」
「怖!? なんやいきなりそれ!」
「空間をどうこうだろ。掴むよ、ファティマ」
「……」
「文字通りの超光速だからな――リアルでスタープラチナが見たいなら本気であいつ怒らせてみるといい
んじゃねえかな。生還確率1プランク分の余裕もないけど」
「どんだけ身投げやねん……っつーかオマエ、よー今まで地雷踏みまくって生きとったな……」
「地雷?」
「……いや、ええわ。ヘタ打ってオレが踏み抜くことになりかねん」
「ていうか、なんでミハルの名前がここで出てくるんだ……?」
 

761 名前:名無し客:2011/03/25(金) 03:02:33
ヴァチカンはスタンド使いの巣窟だったんですか。

762 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2011/03/25(金) 03:24:18
 
「何を今更……俺達の会話は基本ジョジョ立ちで行われてるってのに」
「そうやったの!?」
「勿論今もジョジョ立ちが基本になっている」
「マジで!? いやいやいや設定改竄すんな! 行動書き込んでへんからって何やってもエエ訳ちゃう!」
「この会話中も擬音が鳴り響きまくってるよ」
「ッ! オレのスタンドはコイツ黙らせられる類のなんやろうな……!」
「そして今から寝る際の姿勢もジョジョ姿勢で行われる」
「ああ。オレのスタンドは……デス13しかあらへんな……」
 

763 名前:名無し客:2011/03/25(金) 16:16:01
デス13って「相手が寝れば無敵!つおい!」って感じだったけど
相手が寝てればパンピーでも普通は寝首掻けるよね

764 名前:名無し客:2011/03/25(金) 17:41:48
ふさふさしたのが好きならなぜハクタクより不死人を選んだのか。

765 名前:名無し客:2011/03/25(金) 17:52:09
羽に夢中だったから視界に入らなかったんだろ。

766 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/03/25(金) 21:03:56
>>763
 
 !?
 
 おゥ……。
 スタプラさんナメてっと『ブッ停め』られっぞ……?(ビキィ
 
(コマ割りの次のページ辺りで追加の「!?」)
 
 
 
 ……寝てたら云々言い出したらレクイエム最強というか、暗殺系のスタンド極めたらそれこそ
無敵じゃないですか。
 あの状況で!
 あの面子相手にッ!
 
 それをッ!
 あのキャラが引き立つ状況ッ!
 それを荒木飛呂彦という鬼才は遣って退けたのだッ!
 

767 名前:名無し客:2011/03/25(金) 21:51:01
赤ちゃんだからこそ、の引き立ち具合ではあるよね。

768 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/03/25(金) 22:08:14
 
 マジな話するなら、漫画で何が引き立つかに加えて『漫画であること』、『週間連載であること』まで
含めて引きのあるアイディアですからね。リアルタイムで読めたワケじゃありませんが、単行本で読
んでてもあの熱量は伝わってきますよ。
 
 ……ていうか、あの描き込みで一週間とか……つくづく人間とは思えない……。
 アメコミ作家でも無理ですよアレ。あのペース。特にSBR入る前。何アレ、マジで石仮面力?
 
 三部はそれぞれのスタンド使いと戦うフェイズが丁度映画的な構成になってるのもステキですね。
 それ以降のナチュラルに『荒木飛呂彦スタイル=本人にしかやれない話の流れ』もスゴいけど。
 

769 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/03/25(金) 22:50:56
 
 なん……だと……。
 
 やはりッ!
 
 あたしの目に狂いはなかった!
 上級生はこちら側の人間だというあたしの見識に狂いはなかったッ!
 
>レマ・サバタクニ
 
 まんま冗談で言った訳でもないわけで。
 他の吸血鬼作品よりは、まあ、近いんじゃない?
 と、そんな感じで。
 吸血鬼作品自体が最近は少ないですけどね。
 ボーイミーツガールな吸血鬼とか更に少ないですけれど。
 
 タイミングは。
 まあ。
 その。
 
 話題出てたじゃん? みたいな?
 
 あ、あたしが悪いんじゃあないッ! そっちで頻出させられる話題が悪いッ!
 
 ……最近はこの類の、日本だとジャンル化してるらしくてもう何がなんだか。
 
>それでも足掻くヒーロー
 
 大いなる責任には、とかの話は、『ヒーローになれない/なる必要がない/なった所でどうしようもない』人間が
それでも踏み入れたがる/踏み入るべき必要の話をしてるようで、正直そこだけでもめっけモンの作品かな。
 原作はそれを追求し過ぎるというかハナっからヒーロー嫌疑全開なので、爽快感とか皆無です。
 
 薦めた理由は、まあ、概ねそんな感じ。上のと一緒で。
 今の上級生は自分の足元がどこにあるか解ってるみたいだから、「以前の」になるんだろうけど。
 
 沢城さんは、あー、ヒットガールの。
 こないだ海外掲示板漁ってたら名前出てましたよ。この人。
 あと上級生の作品だと花澤香菜って人についても。
 ……何喋ってるか解らないから字幕や吹き替えがあるのに、それでもファンが付く声優さんって凄いですね。
 向こうは専業の声優がいないから環境違うんだよド畜生、みたいなコト言ってるあっちの人もいましたが。
 

770 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/03/25(金) 22:54:24
 
 あ、でも。
 
 海外版攻殻のバトーさんと課長(SAC版)は日本の声優さんと比べても遜色ないかと。
 特に課長は声質が近い訳でもないのにやたらとファニー。
 少佐はよくもまあこれだけ近い人を見付けたなあ、って感想だったけど。
 
 掛け合いながら場を盛り立てるシーンよりもインテリジェンス主体のシーンばっかりだから
あっちの収録形態に向いてる作品だった、というのもあるんでしょうけどね。
 それとタチコマの声優さんはもう同じ人類とは思えません。
 

771 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/03/26(土) 00:42:26
 
 大塚明夫さんが一時間お茶に付き合ってくれるCDがいいです。
 デレ有りで。
 バトーさんライクな。もしくはMGS無印のEDライクな。
 
>規制
 
 押井監督曰く、カテゴライズが認識を助長する、だそうで。
 そんなの正直もう今更なんだけど。
 一度生まれた認識が問題なら――問題なんて最初から生まれる予定だってだけのコトなんですけどね。
 影響はあるでしょうけど、ココはハナっから影響があるような世界でしかないわけで。
 
 何が言いたいかというと――意味が解りません!
 ジャンルが!
 
 ていうかソレ、三人衆とか四天王みたいな感じなんですか……?
 あと。
 
 量じゃなくて(性)質の問題じゃないんですか。
 
>吸血鬼
 
 ヴィジュアル系と連合するイメージでもありましたし、丁度アメリカだとヘヴィロック全盛期だしで、耽美方向に
メーターがフレてた感じでしたね。
 モチーフとしてはマイナーな存在としての儚さやらなんやら、不滅だとは思うけど。
 最近はゾンビですね。ワールドウォーZ。ゾンビ。自宅にコモってた少年が日本刀を手にした瞬間ゾンビを斬り
まくる勇者に変身して師匠と出会って日本でゾンビ殲滅戦。対ゾンビ格闘術とか萌えます。
 
>海外
 
 ……。
 え? あれ?
 結構名前とか知ったつもりだったのにぶるぁの人しか解らない……?
 
 海外アニメ(吹き替え含む)で見てる数はあまり多くないので一概には言えませんが、俳優さんが声優やって
たりする経緯上、日本アニメのそれとは全然違う感じがします。
 声のトーンとか、日本の声優さんのアレはハッキリ言って他の国にないような。
 私見だけれど、演劇のそれを延長したような役作りをしてるイメージがあります。日本もソレは同じなんだろう
けど、なんていうか……なんだろ、日本は特殊なような。アニメに特化したような声作り、とか言うべきかもしれ
ませんが、そんな印象があります。
 もちろん良い声の人は海外にも多いし、役作りもしっかりしてる人は多いけど、場のテンション主体で盛り上
げるような日本アニメのそれとは別かなって。
 この周辺の事情は、あっちに専業の声優さんが(殆ど)いないから顔を合わせて収録できない=場の空気を
合わせられないことや、土壌として存在しないアニメの役作りをぽんと渡されて組み上げるのが難しい、という
ような事情もあるかも。
 或いは、単にサウスパークとポケットモンスターの作風は違うよ、と言いますか。
 攻殻は演劇的な作風がむしろ合ってしまうので、ここらは事情として違ったんでしょうね。
 タチコマだけ浮いてるのは毎度の『敢えて』ですし。
 
 一瞬”それでも偉大なる芸人”50分の方かと思いましたけど、でも、ああ、なるほど。
 やっぱり声が付くのはアニメならではですよね。
 というか、アニメの脚本は小説のそれを拡大して声や動きを入れる余地が必要になる訳で、巧い具合にハマ
るのはそれだけでもう凄いですけどね。
 
>HERO達の挽歌
 
 その自分が自分である為に。
 ですね。
 もしくは。
 作った理想が仮初なら、それに意味を与えるのは自分でしかないから。
 
 自分のデフォルトが他人にとってのそれでないとき、合わせる方が苦痛なのは、まあ、どうしようもないけれど。
 でも、そういうのもちょっとはあるかも。
 自分にとっての強さと世界の隠す弱さと、自分にとっての弱さと世界が示唆する強さの話。
 
 
 
 でもそこはスルーしてあげましょうよ!
 続編でどうせガクっときたりするから!
 きっと!
 

772 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2011/03/26(土) 01:08:58
 
「『田中敦子さんが一時間話し相手になってくれるCD』だな」
「……なんやねんいきなり……」
「デレ有りで!」
「いやだから何が!?」
「洋画劇場版のポッツみたいな感じでだよ……ていうかあの時はトニーに心底殺意を感じたからな……」
「……ええと、はあ。うん、そうなんや」
「……なあ」
「なんやねん」
「どうしてセシルは田中敦子さんの声で喋ってくれないんだ……」
「ちょ」
 

773 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/03/26(土) 16:16:55
 
・SikTh / Death of a Dead Day
 
 シクスなDDD。
 解散しちゃってますが、PTHの喩えに上げてどんなんだったっけと聴き直してみたらすげーいいの。
 特にこの2nd。ってかアルバム二枚しか出してないんだけど。
 
 ヘヴィロックからメタルコア/エモシーンへの交替期の端境に生まれてそのままフェードアウトした形になる
バンドなので、音楽性も丁度その間。簡単に言うと、音色はヘヴィロック(KORN/SOAD/SLIPKNOT)であり
つつ、同時期に併走していたアンダーグラウンド系ハードコア(ってかぶっちゃけエモコアとかカオコア)の境界
線上斜め上。
 単にカオコアと言ってもいいようなしっちゃかめっちゃかさではあるのですが、音はこれがまた完全にヘヴィ
ロックのアレなんですよ。KORN! スリノ! そしてストラッピングヤングラッド! シクスさんまじデヴィンタウ
ンゼント大好きっ子。……いえ、マジでデヴィンそのまんまなパートがぽこぽこ出てきて笑うしかなかったりす
る箇所がわんさかあるんですよ。特に歌舞伎町から絨毯爆撃のあれこれ。あれをDEP経由でプログレメタル
アレンジしてKORNの2ndで唸ってるジョナサンのヴォーカル放り込んでからツインヴォーカルの掛け合いも
入れてスパイラルアーキテクトみたいな変拍子叩き込んだらデキちゃいました、な感じ。ヴォーカルについて
はジョナサンの影響大だとは思うけど、サージの捲くし立てるような歌い回しも結構フォローしてて楽しげ。
 つまり徹底的なごった煮が生んだカオティックメタル(否コア)。
 え。
 何言ってるか解らない?
 あたしも何言ってるか割と解ってないかも。
 でもブレイクダウンに頼らないとパート感の繋ぎも持たせられなかったりドラマも演出できないショボいメタ
ルコアの数倍面白いですよ。
 
 今言えるのは、この人たちの音楽は今でこそ新鮮だなあ、ってコトです。
 質感は所々早すぎたスクリーモでありながら、徹底的に煩い音を追求したメタルでありつつ、その上ちゃん
と行き届いたアレンジも光ってて、と、割とこれが至れり尽くせり。
 ニューメタルバブルとメタルコアバブルの間に生まれて消滅するにはあまりにも惜しいバンドでした。
 これが「プログレっぽいスリノのコピー」なんて片付けられたりしたとは。ビックリだよ。
 PTHがコレの後釜に座るのは……無理かなあ。あっちはもっと素直にプログレメタルだし。
 この手の「なんか明らかにおかしいことしてるバンド」は日本にこそ多いと思うんですけどね。希少。
 

774 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2011/03/27(日) 00:07:35
 
>チャラチャラッチャー(人形が下がっていく音
 
>テンサン(103)
>サヨナラ
 
>無敵のスキマープラチナムで何とかして下さいよォーッ!
 
 スレチェックの成果。
 隠しボスの部屋とか豪華なんだな!
 

775 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2011/03/27(日) 02:40:10
>>764
 
「はくたく? なんやヨーカイか?」
「白澤。白い、澤、って書くんだよ。知らない?」
「知らん。けど日本の妖怪やないのは解るで」
「へえ? なんで」
「やって音読みで二文字構成やろ。日本の妖怪はそういう名付けせえへんやん。仰々しくて格式ばった風合いなんが中国ヨーカイの
特徴ですやん――せやろ、イルくん」
「イヤな憶え方してやがんな、お前……」
「確か――山海経が出自ではなかったか」
「ああ、合ってるよ。よく知ってんな、セシル。石燕の創作物だと思ってるヤツだっているのに」
「聞いたからな。鳥山翁は自分の作品を象徴するモノとして、最後にこの妖怪を紹介したそうだ――曰く、白澤はありとあらゆる鬼神変
化の類を知る者であり、黄帝はこの獣より伝えられた知識を図像とし、最古の鬼神辞典を作ったそうだ――妖怪でありながら妖怪を知
り、人間を助ける為に知識を伝えた――言わば神獣の類だな」
「んあ、そういや中国には多いな、その手の。つか妖怪っつーかなんつーか」
「妖怪――というのは、あくまで日本人が怪異をカテゴライズする為に作り上げた分類に過ぎないからな」
「……それ以前に、日本の妖怪ってのは元々『少ない』んだよ。大半が中国とインドからの輸入モンで、それが江戸から明治に掛けて
”日本人になった”ってのが殆どだよ。天狗なんかもそうだぜ」
「ん……ああ、まあ、言われてみれば」
「広大な面積を誇る中国では、民話や神話体系が酷く煩雑だ。理解できないモノに名付けを行って分類したのは日本人も中国人も同
じだが、中央の管理が行き届いた日本とは些か事情が違う面もある――神と妖怪が曖昧なのが日本なら、神という属性そのものが曖
昧なのが中国だ。自然に対する畏怖がそのまま具現化したような龍や麒麟がいい例だろう――あれらは神でありながら神を殺す力を
持つ”何か”として崇められていた。炎帝もそうだな――彼はヒトでありながら、その属性は明らかにヒトではありえなかったろう」
「ふん……ま、崑崙山やら異人種の描き方やら、中国人の想像力にゃすげーもんはあるわな……んで、そのハクタクてのはどんな妖
怪なん?」
「ハクタク――尤も、現地風に発音すればバイツェ、と言ったところだが……一言で言えば、そうだな。人面獣体を持つ妖怪の一種だ。
バリエーションは世界中に見当たると思うが――牛の身体に無数の目、四本の角を持っているとされている。中国にはこの類の人面
獣身の存在が多い――タクヒなどもその例だろう」
「言われてみりゃそうなんやけど、顔だけ、ってのは西洋やとあんまあらへんな。……はん。無数の目、なあ」
「単純に考えるのなら、『目明き者』としてのバリエーションだろう。イスラムの天使にもその例はある」
「多頭神のバリってコトはあらへんの?」
「無論、神話的性質としてはあるだろう。しかし、中国ではそれも一つの形態に過ぎない――違ったか、劉」
「ふむ」
「……って、いたのかよお前」
「ああ。イルの顔を見に来た」
「別にそんなもんわざわざ見に来なくても……」
「体調管理のような物だ。気にするな」
「管理されなくても俺はそれなりに元気です」
「俺の体調管理だ」
「……怖っ!? ダンナ、ちょ、アンタ何言うてはるか解ってます!?」
「?」
「……いや、ええです。そんで、旦那。中国の神話ってそんなんばっかなん?」
「”神話”とは何を指している」
「は? ……あー、それは……」
「伝えられる語りは――それが求められるから生み出される。不安は恐怖を語り、高揚は変節を語る。人間はそれを繰り返してきた。
お前達が見ている物はそれだ。俺達が伝えてきたものはそれではない。しかし、それは時に尊い」
「は、はあ」
「俺がお前達の傍にいる理由はそれだ」
「……ハナシが完ッ璧にズレとんのですが……まあなんや、歴史がある国だけに蓄積もデカいと、そういうワケですか」
「有体に言えばそうだろ。沢山の目って言うと……ああ、あれがあったな。大歳」
「タイサイ?」
「太歳星君のことだよ――言ってみれば、中国の祟り神のボスだ」
「はあん。知らん。なんやそれ」
「地中に埋まってる肉のカタマリでさ。なんでも菌みたいな数千の目が表面にあるらしい」
「イヤ過ぎる地雷ですな、そら……水木しげるが書いてそうやん。グロい百目みたいな」
「一種の地雷だよ。工事中に掘り出すと、その建物に住んでる人間全員が死んだそうだ――呪詛の地雷ってとこだな。劉の呪詛よりか
多少はマシだろうけど。禍の象徴みたいなもんで……要するに、まあ、ロクなもんじゃない」
「この旦那比較に出すとエラいことにしかならんやろ……しっかし解らんなあ。他の国は神は神、妖精は妖精、人間は人間、てカテゴリ
はハッキリしとんねんのに」
「神か」
「ん? ああ。それがどないしてん、旦那」
「イル。俺は以前から気になっていたのだが」
「ん? ああ、なに、劉」
「神とはなんだ」
「……えっと。それ、哲学か神学かそれとも俺達が対処してる物理的事実か、どの意味で」
「それを分けなければ――神とは成立しないのか」
「……む」
「毎度ながら空気読まん発言に掛けてはピカイチですな、旦那……」
「いやまあ、でも、根本的な部分ではあるよな……崇拝される対象が神だってのは、中国でも変わらないんじゃないのか?」
「そうだ」
「仙人は信仰の対象になってるんだっけ」
「道教のせいだろう。個人で充足しなければ――仙人が仙人である理由がない。道教という教義に沿って伝えられてこそ仙人は人の口
に昇るようになったが、それ故にそこで語られる仙人は本来人からは最も遠くなければならない」
「人間に興味がないから?」
「? ああ、なるほど。イリヤが言ったのはそういう意味か」
「イリヤ?」
「俺達ならこう言うだろう。――興味とはなんだ」
「……なるほど、そういう意味ね」
 

776 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2011/03/27(日) 03:11:56
>>775
 
「中国と言えば――あのとき面白いのに会ったな」
「あのとき?」
「イラクだよ。劉はいなかったっけ?」
「別の場所にいた」
「ああ、サポートしてくれてたんだっけ。悪い、勝手に動いて」
「気にするな。何が面白かった?」
「狐――九尾の。それがいた」
「……また珍しいモンに会ったな。あのへんやと顕現しそうにあらへんパターンやろに」
「いや。天然モノっぽい」
「は?」
「敵じゃなかったっぽいんだよ、だから。自分で考えて動いてた」
「……はあ……そらまた」
九尾狐ジョウェイフウ?」
「天狐――言うんやっけ」
「テンコ……む、天狐シェンフウのことか」
「おー、ダンナでもマトモに固有名詞気に留めとることあるんやな。そうそう、ダッキとかそれやん」
「旨くはないぞ」
「……」
「……」
「……」
「どうした」
「旨い……?」
「旨くはない」
「いやいやいやいやいや! そうやなくて! そうやなくてェェェェェェェ! ちょ、ま、喰うの!?」
「? ああ」
「……え。あ、うん。喰うんや。そうなんや。……あ、そうなんや……」
「九尾は人を喰う。だから導師や漁師は九尾を獲り、人はそれを喰う。人は鮫に食われもするが、獲った鮫を喰うだろう」
「……いや、まあ、その……そうなんやけど」
「解り辛ければ――仙薬と考えろ。壷毒を封じる薬としても使われた」
「実在しとるみたいにサラっと話されても……いや、この文脈やとマジなんか……? あ、あかん、現実感が……!」
「劉」
「なんだ?」
「他にも――喰える妖怪っているの?」
「? 喰えない妖怪がいるのか」
「……あ、なるほど。そうか、そうなっちゃうんだ……」
「狐ではないが――狸に似た、三本の尾と一つの目を持つグアンという動物……妖怪がいるが」
「さりげなく動物って言った……」
「これを食べれば黄疸が治るとされていた」
「劉。山海経には――冉遺魚とやらも記されていたが」
「蛇の首と六本の足を持つ魚だ。喰うことで悪夢を防げた」
「喰うんや……」
「喰う」
「他にも鳥や虎に似たモノもいる」
「……それも喰うの?」
「喰う」
「……ダンナ」
「なんだ」
「これまでに旦那がブッ潰してきた相手て……いや、ええ。なんでもない。忘れてくれや」
「……ああ、でもそっか。俺、てっきり九尾の狐は九尾の狐って固有名詞だと思ってたけど、属性なんだ、あれ」
「狐は妖怪変化に一番近い動物だ。畢竟、それだけ語られる機会も増える」
「アタマがいい動物だからだろ。……でもそっか、天狐って妖怪変化のカテゴリなんだ」
「いや」
「ん?」
「狐は五十年で変化する。百年生きれば人にとって見目麗しいモノがなんであるかを理解し、万人が望む美しさを捉
えたモノに変化する。神聖さを理解し、巫女にも化けるようになる」
「……あ、そうなの?」
「天狐は千年生きた狐を指す。天狐は狐の姿を取っていても金毛九尾の姿を取る」
「へえ。……なんかRPGみたいだな。狐はレベルが上がった! 天狐に変身した! みたいな」
「天狐は天帝の宮廷に仕えるのが役目だ――本来、人に害を成すことはない。だが、天狐の力は下級の神にも等
しい。狐祖師ともなれば上級の神とも互角に打ち合うほどだ」
「コソシ?」
「仙狐のことだ」
「……センコ?」
「狐の仙人を指す。狐が仙人になるには、年に一度泰山娘々が開く試験に合格しなければならない。そこで合格す
ることで狐は仙狐として認められる――でなければ野狐と呼ばれることになる。試験は筆記で、字が巧い狐ほど高
く評価される傾向がある」
「……」
「……」
「……」
「どうした」
「旦那」
「うむ」
「旦那も偶にジョーク言うんですな」
「ジョーク?」
「……あ、あれ?」
「なんかそれ、科挙みてーだな……狐が揃って筆記試験受けるとか、シュールにも程がある……」
「ああ。科挙と同じだ。合格した狐は生員となって鳥の言葉、人の言葉を学び、そして仙術を学ぶことになる」
「えーと……あ、うん、そうなんや」
「でもさ、劉」
「うむ?」
「そんな厄介な狐増やしたら、色々と面倒なんじゃねえの? その狐の管理人」
「ふむ。高位の天狐に対しては、天帝と泰山娘々の威を以って当たることが常道とされるが」
「されるが?」
「多くの場合、狐は人間との共存を選んできた妖怪だ。日本にも狐との間に生まれた導師がいた筈だが」
「……ああ、安部清明」
「喰わないのなら殺す必要はない。お互いにとっての最良は、ただそれだけのことだ」
「……ま、その理屈だと人間が大分無茶やってることにはなるよな、今」
「お前がそれを理解しているなら、俺はそれでいい」
「いや、また親馬鹿ですか……」
 

777 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2011/03/27(日) 03:35:07
 
「……で」
「なんだよ」
「それがどうして『選ぶ』などという発言に繋がる」
「あの頃は俺、尻尾があるとか知らなくてさ。ツノがあるって聞かされただけだったから、正直そこらへんの興味と
かなかったんだよな……」
「ツノ……興味……?」
「それにあれだ、妹紅の方が大きいと思ってたし」
「何が大きいんだ」
「……」
「……」
「それにほら、あの後はあんまり会う事がなかったから――選ぶとか選ばないとかそういう話でもなかったんじゃ
ないかなあ、みたいな!」
「ほう」
「う、うん」
「では、これから詳しい話を聞かせて貰っても構わないか」
「ごめんすげえ構う。だって、その――これから俺、ちょっと劉とメシでも喰いにいこうかと思ってたし!」
「俺も聞かせて貰うとしよう」
「劉!?」
 

778 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/03/27(日) 18:09:49
 
>Surtur Rising: 焔の巨人スルト襲来
 
 アモンアマース……。
 メタルブレイドってこんな名前付けるレーベルだったっけ……と思ったら、そういえばヘイルオブバレッツが
もう「吹けよ神風!」でやってましたよねそうでした。
 「張作霖爆殺事件勃発」とか「大東亜戦争終結ノ詔書〜耐えがたきを耐え、忍びがたきを忍び」とかに比べ
たらマシなんですかコレ。
 
 
 
http://www.indiemerch.com/metalbladerecords/item/11750
  
 レーヴァティンを振り被る勇壮なスルトフィギュア付き限定盤は29日ドロップ!
 
 ……なんだかなあ。
 マーベル系に混じってても(あまり)違和感ないフィギュアだけに持ってても……やっぱり微妙。
 

779 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/03/27(日) 21:22:55
 
 呼び名は元より階級なんて記録された部分でしか意味がありませんしね。
 表出してるのは偶々それが参照されてるからでしかありません。
 
 天使の九階級がいい例で、あんなもんランクとして当て嵌め出したのは日本人特有のRPG大好きっ子感覚の
せいじゃないかとすら。
 狐信仰それ自体はあの鳴き声が魔を祓う(或いは逆)と信じられたりとか、中国由来の狐信仰と密教が結び付
いた面もあるでしょうけど、それが蟲狐として呪法化したからというのもあるかも。
 
 というかジャンパー未公開版、仁科加速器研究センターの撮影映像も使うんですか。
 

780 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/03/27(日) 21:41:33
 
 SF視点だとデフォルトで「世界に縛られない」人間との差からディティール掘り込んでるんですかね。
 小説版未読だけど。
 遺伝子疾患としての能力って辺りがいかにもソレ。
 

781 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/03/28(月) 00:33:11
 
 って、ああ。
 そうだ、この人が沢城みゆきさんだ。
 DVD版と変えたんだ……やっぱりやたらと特徴がある声だなあ。
 グリフィンは浮き気味だけとこっちの方が合ってたかも。
 最近の日曜洋画劇場はレアリティ高いマネしてくれやがりますね。
 
>あれこれ
 
 


782 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/03/28(月) 00:37:38
 
 キーボード暴走ってあるんだ。怖。
 
>あれこれ
 
 参加だとまた空気読めてない的なツッコミになりかねないので、下準備くらいなら協力できないでも、と
思ったけどそれ自体参加だよねって話。
 ネタのみってことならオカルトかSFで提供できなくもないのですが。
 そしてこれはこれで明らかに好みから外れる危険性が。
 空気的には多分多世界解釈とかパラレル系ブレーンがどうのとか。
 
 モルダー……どうしたらいいの。
 

783 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/03/28(月) 19:11:13
 
 動かしてる頻度考えたら求められてないハズなんてないし、最後と括らずに、とも思いますけどね。
 
 と。
 では義姉上にすみませんがちょっとだけお時間頂きます、と前置いて。
 
 どのみちあたしがまとまって動けたりもしないので。
 
>無茶
 
 ということは超光速宇宙線のエンジン暴走で宇宙開闢時の熱量集中とか原子がヘシ砕かれる温度崩壊とか
重力放射線で地球半壊とかなんですね!
 誰も世界守ろうとしてねえ!
 
 ……そういうのはともかく、それまでの展開に重点置いてみても面白そうだとは思いますけどね。
 戦闘それ自体が目的でもなし、ってことなら。
 こういう形式だと演出するのに一番ラクなのがそれ、ってのはありますけれど。
 
 それこそまとめられてないと全体の相関関係は掴み辛いから、引きになるイベントがどこか、というのは、
まあ重要ではあるでしょうけど、どんな世界観も許容する以上、これもかなり面倒ですしね。
 
 とか言いながら、穢れや怨念を『戦って』鎮める話だと、まあ、あたしはどうしても神の奉り上げというか人柱
としての戦闘とか『マツリ』としての戦闘とかそのへんのストレートなのが思い浮かんじゃうワケですが。杉浦
先生の言ってた(参加してた?)儀式がどうのとか、もしかしたらそういうのだったのかも。
 アレですよ。
 いっそ宇宙の一つや二つ潰したり作ったりしてみても面白いんじゃないでしょうか。
 
 
 という呟きで。
 

784 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2011/03/28(月) 23:23:01
 
 白(銀)髪だし、そこは問題ない――ということにするッ!
 いいじゃん! 歴史の一部に加われたみたいで……「スゲー嬉しい」じゃないか……。
 いやそんな歪んだ魂胆はないけど。
 むしろそんな相手に頼られる――ようになれれば嬉しいだけなんだけどな!
 
 ていうかそういう特殊な状況が前提ならだけどな……。
 状況自体がもうSFじみてる。
 じみて……、
 
 
 
 ……フィアー?
 フィアー……ファイアー……。
 年上の娘……。
 
 聖火……。
 
 貴様ッ!
 (スターリングを)読んでいるなッ!
 
 
 
 いやまあ素直にFPSだろうけど。
 

785 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/03/29(火) 02:35:25
 
 ふっ。
 
 正にそんな展開でイヤ展開するSFをあたしは知っているッ。
 だって社会性を絡めてくるのがSFの常!
 ……短編でしたけどね。
 
 いえ、まあ。
 ロリを世界展開したのは日本人だとか海外(一部)に言われてる昨今、もうどうなのよそれ、と思わないでもないですけど。
 夢のある展開だとでもいうのですか。
 悪夢とか狂夢の類の。
 
 まあ、そんな夢のある展開は、義理の家族なんていかにもなシチュエーションな我が家でもないんですけども。
 むしろあったら困るけど。
 フィーちゃんとかさらに下の妹に兄貴が手ぇ出したらとか考えたくない……。
 
 ……とか言っちゃう辺りあたしは既に歪んだ目で家族を見ているみたいでイヤぁーっ!
 
 考えてみたら「高杉さん家のおべんとう」と同じタイプみたいですけどそれ。
 アレ小学校じゃないけど。
 
>男の以下略
 
 解らない。
 全く以って解りません上級生。
 というより解らない方がいい気しかしない!
 
>声
 
 あー。
 あー、あーあーあー、神楽ちゃんだ。
 解ります。それは解ります。
 というか上級生の声も上級生から引けるので両方知ってました、というオチ。
 

786 名前:名無し客:2011/03/29(火) 02:45:31
手を出されたいと思ったことは無いんですか。

787 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/03/29(火) 02:48:51
 
 えー。
 百回以上は誘ったことあったかな……。
 ちゃんと意識して。
 
 ……あー。
 まあ。
 まあまあまあまあ。
 まあ。
 
 一つだけ言わせて頂きます。
 漫画とかに出てくる朴念仁キャラいるじゃないですか。
 マジで目の前にいるとハリ倒したくなること請け合いです。
 
 敢えて言おう、朴念仁=無垢なんてのは幻想だと!
 

788 名前:名無し客:2011/03/29(火) 10:18:55
直接的に文言に出して誘わないのかね?

789 名前:名無し客:2011/03/29(火) 20:04:00
話は聞かせてもらった、、、すべては
神父とエーフィ・クロエ・ハウサーが
・・・二人きりだった頃の出来事が原因だ(キリッ

790 名前:名無し客:2011/03/29(火) 20:19:50
エーフィ
ミハル
メアリ

このジェットストリームアタックでも微動だにしなかったと申すか

791 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/03/29(火) 21:38:27
 
 和製1984。
 24時間ぽぽぽぽん。
 
>>789
 
 粉微塵になれと言いましたか。
 休戦協定敷いてたから遠回しにじゃないと動けなかったんですよ!
 今もだけど!
 

792 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/03/29(火) 21:38:46
>>790-791
 
「……おや。そんな蜜月の時期を今更持ち出されてもね」
「蜜……フィー?」
「え? ああ、や、冗談だよメアリ姉さん。やだな調理が終わったら包丁は仕舞わなくちゃ。なんかCDのジャケットみたいな
形相になってるぜ」
「どんな形相なんですか、それ……でも」
「ん? なに、ミハル姉さん」
「フィーちゃんでオトせなかったのは凄いですね」
「妹に言うセリフじゃないよね」
「年齢性別を超越した造詣じゃないですか、アンタとメア姉は――ほらほら、人形みたい」
「いふぁ……ははは、ちょっと待て痛いって。……カン違いしてるなら言うけどさ」
「ん?」
「兄さん、あれで節操なしってワケじゃなかった……ないんだよ」
「今、過去形で言いそうに……」
「気のせいだよ」
「それで」
「うん。まあ、私達はお互いに酷い時期があったりしたから、キズを舐め合ってたってだけ。大した問題じゃない」
「大問題にも聞こえますけど色々と」
「問題と言うなら、ミハル姉さんが真っ先に踏み台にされるポジションってことじゃあないかな……」
「あたしアレですか!?」
 

793 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/03/29(火) 23:52:55
 
 その場合、大きいのは体系化された信仰(とか思想)が背景にあるかどうか、ですよね。
 
 宗教ってシステムに号された「ランク」が強固なのは、例えば仏教の如来/菩薩/明王/天の分類が今のあたし
達から見ても凄く強固な「順序」を構成してることから明らかですし。
 これは断続的に信仰がベースとしてカタチを成してるから、というのはザックリとでも言えるかと。
 んで、天使の場合は、正直由来が由来だけにランキング? 何それ? 的なモンがあったのは間違いなく。
 ネタとして語るには中世から便利すぎるモンだっただけに、ダンテ御大もミルトン師匠も語り散らしてた、というのが
割と正確なとこでしょうか。
 
 天弧、空狐etc...という分類が曖昧極まりないのは、そもそもそれが階級として語られていなかった、という理由があ
るかもしれません。
 陰陽師はこの種の分類は専門じゃなかったみたいですしね。って、まあそりゃ当然ですが。
 
 碧ちゃん先生が言ってたように、文明の勃興が頻繁だった地域では神の権威剥奪/再生が連続して起こってたり
するので、なんともこの辺のネタには困りませんけれど。
 これだとグノーシス的な再解釈なんかも一例にはなりますしね。
 

794 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2011/03/31(木) 02:14:01
 
 ふさふさ……。
 
 今更だが……。
 ちょっと……。
 気にならないでもないかな……。
 
 じゃなくて。
 
 名前には割と最初から気付いてたかな。そのまんまだったし。
 目の方は意識しなかったんだけど。
 
 進める方は丁度いい契機になりそうな感じだし、詰められそうならちょっと詰めてみる。
 作品間なメタ部分も複合できれば、ってのが引っ掛かってた部分だから。
 

795 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/03/31(木) 22:05:47
 
 あたしは……大変な事に気付いてしまったかもしれません……。
 
「阿良々木さん」
 を。
「アララギン酸」
 と読み替えるだけでなんだか薬効成分がありそうに思えてくる。
 
 一文字「ん」を追加するだけで!
 
 この事実に気付いてから、黒の組織の魔手が上級生の一家に襲い掛かるんじゃないかと心配で心配で……。
 え? いえフィーちゃん。疲れてません。疲れてませんよ。そんなモルダーを気遣うスカリーみたいな目付きは
ちょっとその。
 

796 名前:名無し客:2011/04/01(金) 07:04:51
効能は話が進む度に加速度的にアブノーマルな人間になっていくとかですか

797 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/04/01(金) 23:30:45
 
・前回までのあらすじ(全壊までの粗筋)
 
 カタパルトから発射される――実にシンプルな法則が全身を覆う。
 莫大な運動エネルギーを付加された身体は、しかし空母から打ち出された直後に砲弾と化した身体を包み込む緩やかな流れを帯びる――毛の先端が大気と反
応して超伝導レールを生み出し、ティガーのしなやかな身体を磁力球で包み込んだ。
 あらゆる猫は空を飛び得る。しかし無論、戦域確保用の猫においてのそれは市井の人々が知り得る事実を凌駕する。家庭用猫では精々が二メートルを磁力に
頼って浮遊するのが精々だが、米空軍の現用戦闘猫は、最大時速マッハ3.5以上を容易く実現する。超伝導体と化した空の絨毯を、半永久的な磁石と化した猫達
は地球最速の弾体と化して飛んでいく。
 にゃーにゃーと盛大な声を上げてカタパルトから連続発射される友軍猫たち。頼もしい光景とは言えるだろうが、ティガーの心中は内心穏やかではなかった。
 ロシアの識別コードを付された三毛猫が突如としてレーダーに反応した、という上層部の説明は唐突でありすぎ、説明がなさすぎ、そして何よりも事実をゴリ押し
する態度が無茶にすぎた。ステルス毛の開発はUSAFでも進められているが、実用には程遠い。
 考えるな、と意識すれば、すぐにでもティガーの思考はレーダーにのみ興味を集中するだろう。それが猫の美徳であり、猫が猫たる所以でもある。
『にゃー(ボサっとしてんなよ、御大)』
 いつの間にか後方に張り付いていたコタロウからの通信だった。飛行中に興味を分散して超伝導通信で思考発信する猫は少ない。ともすればそれだけで墜落し
てしまう可能性が高いからだ。
 そして、ティガーは日本出身のこの古参兵を気に入っていた――最も多くの空を飛び、最も多くの飼い主(くに)を守った猫。本猫が、そして多くの猫が蔑む『傭わ
れ猫』という呼び名は、少なくとも彼に対しては最高の賛辞であるとすら思えてくる。
 
『にゃー(ロシア野郎の来歴が気に喰わんのは解るがね、事情が事情だ。だったら俺達がせにゃならんことは明白だろう)』
『みゃー(君の言う通りだ。しかし、気に入らないものは気に入らないんだよ)』
『にゃー(アメリカ猫らしくて好ましいがね、組織ってやつはそう本音でぶつかっていいもんじゃないだろうよ――おっと、会猫するぜ)』
 
 相対速度は見る間に縮まっていた――米空軍の運用する猫は、世界最速を恣にするに相応しい加速率を誇る。ロシア産をコードされた猫は、両前足を前方に
伸ばす加速姿勢のまま、首を少し傾けて編隊を振り返る。
 その瞬間、その口元が笑みをシグナルするように曲がったように見えた。
 僅か上空、斜め後方を飛んでいたスモーキーが獰猛な唸り声を発振してロシア猫に襲い掛かる。相手の後方に接近し、擦れ違い様に磁力妨害溶液(ミルク)を
撒布することで毛並みを一閃する、接近戦においてUSAFで最も恐れられる名手の手並だ。汚れた毛は磁力コントロールを喪失し、猫は一直線に海へと落下して
いくだろう。
 しかし――。
 
『にゃー(――いかん、下がれ!)』
 
 コタロウが警告の鳴き声を発振するのと、ロシア猫が下げていた袋が開くタイミングは完全に同期していた。
 煌びやかな粉末が編隊の前方を――既に廃れた前時代の遺物の――チャフのように覆い隠す。
 マタタビだ。
 それを本能で悟った瞬間、ティガーは両前足を左右に全開して首を引き起こした。視界が蒼穹に染まり、撒布域の高度から一気に上昇する。
 再び振り返った眼下には、避け切れなかった猫達が次々にマタタビで本能を呼び起こされてにゃーにゃーと墜落していく光景がある。
 
『みゃー(”歓喜なる死”……)』
 
 コタロウの発振したシグナルだった。僅かな安堵を押し潰すように、シグナルは続けて送信される。
 
『みゃー(あれは――くそ、ウチで開発してた新型だ。ロシア領空まで逃げられたらどうにもならん。すまんが行くぜ、御大)』
『にゃー(にゃー)』
 
 鳴き声にならないティガーのうめきに微かな笑みを返し、コタロウが最加速する。
 悪意を孕んで淀むマタタビの大気の中、あらゆる国家に忠誠を尽くさず――自身と飼い主にだけ忠誠を示した猫が飛んでいく。
 
『みゃー(ハラキリってのは、名誉の為にやるもんなんだよ)』
 
                                                                                        To Be Continued...
 
>>796
 
 量子性に担保された未知のウイルスかもしれません。
 そしてモルダーがこの世界と量子コンピュータを結び付けてUFOネタを持ち出す……。
 
 行ける!
 
>薬用酸
 
 銀魂的には「あらら銀さん」というのも出てきたんですがまあそれはそれ。
 
 組織は――ありうるじゃないですか!
 だって行動の指針とかハッキリしてるようで全然ハッキリしないし!
 
 ……今は単行本追ってませんけどね!
 
>読み難い
 
 ピンチョンの……新刊……。
 いつも通り……。
 
「読みやすかったらこの人じゃねえんだよ! 改行が適当にされてたらこの人の文章じゃねえんだよ!」
 
 とか言われる人こそ凄いと思います。
 いえまあ、リーダビリティが面白さ云々と直結するとは思いませんが、素できっついと思うことがあるのは訳書で
いい加減な翻訳してあるせいで「日本語として意味を理解し辛い」本とかですね。原書の方がマシとかどんな状態
よ、みたいな。
 ただ小説の場合、速読でもするつもりで意味把握中心に読み進めると『全体として』カタチが見えてくるパターン
も多いので、つっかえながら読むよりは一気に最後まで読み通すとラクだって事多いですけどね。再読時に精読
必須だけど。
 
 どうでもいいですけど夏目漱石の読みやすさと文の巧さは異常だと思います。
 

798 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/04/02(土) 22:59:05
 
 最善などないッ!
 
 ……ええと。なんか「良き人々の文章」ライクになってしまってたら我ながら最悪でしたので。
 
 「どんな文章ならキレイか」ってのは、どう足掻いたってその時点での最善しかないですよね。
 なんで、上級生のその選択は全然間違ってないと思いますよ。
 この場合は上級生が上級生であるって条件を課してるスレッドって制約がまずあるし……それに、上級生が言う「その時点での最善」
こそが最善であることに間違いはありませんしね。
 私見ですが、上級生は完全に「らしい」と思ってます。
 文体とかなんとか言い出すつもりはこれっぱかしもありませんけど、そういうのは文章のセンテンスや改行のタイミングが生み出すん
じゃなくて(それもあるけど)、語彙とか自分のバックグラウンドにどれだけ精通して、そこでどんな言葉をどんなタイミングで使えるか、
とかそういうのも大きいから。
 っていうか、スレッドがどうのの話になっちゃうからヘタするとあたしのとこなんか「このスレッド形式で存在していいキャラなのか」って
話になりそうな気も。最近ココは雑談しかしてない!
 
 日本語にしても近代から今にかけて語彙にも文体にも違いがありすぎるわけで、それは当然そのまま小説にも影響してるし、結局、
それって時代の大勢が決める流行でしかありません。で、それは『徐々に』推移するのが常なワケで。
 あたし達はそんなスペクトル分布からちょっとづつ自分たちの足場を見付けるのが精々で、それ以上を望んだ所で意味なんて与えて
貰えません。日本語から。そのパターンから。
 日本語は非効率だローマ字にするべきだ、とか、縦書きは眼球運動の点からも横書きに劣る、とか色々言ってみた所で、日本語は相
変わらず平仮名とカタカナと漢字で作られてて、本の大半は縦書きです。
 どうしたら感情が揺れるか、どうしたら心に届くか。
 なんにしろ、文章って突き詰めるとそこですし。
 『最適』を敷き詰めた公用文でも、それは同じ。
 それはそれ。
 これはこれ。
 だからまあ。
 それがあたしたち。
 
 か――なっ、と!
 
 
 
 速読は……なんというか、冒頭のガジェット把握しないと読み進められないような書き方だった小説が、読んでみたらそれは別に詳し
く理解しなくても全然読めた、とかそんな例が。マクガフィンならマクガフィンと言って下さいよ! 思わせ振りにしないで!
 ……とか、そんな内容の話でしたとさ、みたいな。
 ペラくても読み込むのにやたらとてこずるお話もあれば、ブ厚くてもサラっと読めちゃう京極先生の作品みたいな例もあるわけで、こ
ればかりは作品が何に特化してるかになってしまいますけれど。
 

799 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/04/02(土) 23:54:55
 
 意味を物凄く重視するタイプなんじゃ、と思ったり。
 伝えようとする内容を意識すればするほど、厳密に厳密にって拘って、アバウトな解釈から外れちゃう、み
たいな。一般文芸じゃないと、ミステリとかよりSFフィールドに多いかな。
 
 似たような例は黒丸先生……訳者さんですが、その人の例でも同じような評判はありますね。
 ウィリアム・ギブスン(マトリックスの元ネタの一つなニューロマンサーの作者さんですね)の翻訳で有名な
人ですけど、あまりにも独特の文章を日本語の質感に翻訳する為に固有の造語で日本の読者に届けたり、
意味消失しそうな散文体(原文も)で書いたりとか。
 人間それぞれが違うんだから「平易な日本語」なんて実は存在すら怪しいけど、気を配って「何か違う」文
章を書いてた人もいるので、それも工夫、としてはアリなんですよね。別の国の別の言語体系から、全く同じ
ようには理解できなくても、なるべく近い理解を引き出すためのことば。
 なんといっても、小説にも詩にも正解なんてないから。
 
 必要な相手に――は、うん、凄い解りますね。
 
 結局、それも含めてかなあ、さっきのも。
 こういう形式でどんな文章を使えば「もっと言葉を届けられるのか」って工夫は、やっぱり場所に左右される
ワケで、一筋縄じゃいかないですし。……かと言って、自分にできることは自分にできる事だけだし、書いてて
気持ちよくない文章って、自分に向いてない文章だったりしますし。
 文体がどうのっていうのも、そこに執着しちゃう部分もありますしね。
 
>スレ間
 
 twitterと違ってトゥギャられない限りログ精査不可能ってほどじゃないし!
 ぐっ……ま、まあ、でしたら皆さんにもコミュニケーションツールと割り切って頂きましょう!
 
 なんてね。
 はっはぁ!
 最初からあんまり気にしちゃいなかったぜ――たぶんね!
 
>速読
 
 あ、いえいえ。両方、かな。
 テクニカルな意味でスッ飛ばして読んじゃってからでも全然イケる、みたいな内容もあるので、その例として
そんなのがありましたよというか、うわあ言ってる傍から理解し辛くて申し訳が!
 速読はホント慣れというか、読書してる気にならないのであんま好きくはないです。公式とか理解しないとい
けないタイプだと「ざっと読む」以上の意味になりづらいし。
 
 
 
 というか新刊出てたんですね上級生。
 とりあえずあたしは遡って読んでおきます。
 

800 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/04/02(土) 23:57:36
 
 む、800。
 ドラえもんの道具に倣って一日遅れのエイプリルとか。
 
 
 
 ……思い付かない!
 ここはそれじゃ……アレかな。
 
「じ、上級生のことなんて、別になんとも思ってないんだからね!」
 
 みたいな。
 
 ……。
 ただのツンデレもどきにしかならない!
 
>AA
 
 上の方で。
 

801 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2011/04/03(日) 00:08:00
 
 育猫ァ。
 

802 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/04/03(日) 00:46:05
 
 AA……あ、それじゃ「一番」下で。
 ほら、可愛いじゃないですか。
 契約はしないけどな!
 
>黒幕説
 
 うわあ。
 凄い解る。
 元ネタからしていかにも……って、あわわ。
 
 
 
 見た目は子供、態度は大人以上!
 名探偵忍!
 とかどうでしょうか。
 
>SFとして
 
 って、まんまですか。
 例えば主人公の誕生を延々冒頭から二十ページ近く描写する作品も素晴らしいとは言えるので、それはそれで!
 
>馬鹿、と、ばか
 
 あ、これこれ。
 そうそう、ありますこういうの。ドストエフスキーとか、江川さん訳の悪霊の素晴らしい連呼は、「すばらしい」が連続
で続くからこそぞっとする迫力がありますし。今は舌ったらずな雰囲気の描写にひらがなって、まあ、案外と普通か
なとは思っちゃうけれど。
 
 この部分だけだと「ばか」の方がなんか……あ。
 なるほど。
 「あなた」と「貴方」を使い分けるような感じかな。
 
>ネタバレ
 
 うん、そこは大丈夫ですよ。
 それに、まあ、先に読んでおきたいのは前作の方ですしね。
 
>下
 
 そ……そこには反応しなくていいです!
 過剰すぎる!
 
 なんとも思ってないと言って――嘘だからなんとも思ってなくて、それが嘘かどうかはつまりエイプリルが延長され
ているかどうかに拠るし、つまりこれは言ってても言ってなくても同じことッ!
 

803 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/04/03(日) 01:19:57
 
 忍者探偵。
 侍探偵。
 騎士探偵。
 魔法使い探偵。
 王様殺害の犯人を追ってスライムをボコりながら旅に出るパーティ一行。
 そして犯人は味方だと思っていた魔法使い探偵。
 もうジャンルがわからない……!
 
 だけど魔法で殺害しても魔法で説けるのが昨今の時流!
 いやさそのステップは西澤保彦が十年以上前に通過していた!
 とかもあるかも。
 
「お前は――勇者が城の中に入ってくるタイミングで王様が玉座に座ることを知っていた。そのタイミングで
幻覚を掛けられた人間は――あの場所じゃ、お前しかいなかったんだよ」
「酒場で……主人公に選ばれるのを待つしかないのはイヤだったんだ!」
 
>根拠は
 
 ないから決め付けて捜査するしかない事件が多いと思えば、案外とアリ――じゃない!
 でもなんか言いそう! なんで!
 
 
 
 ……いえいえいえいえ、釈明じゃない! 別に! そんな意識してたワケでは!
 否定は――まあ。
 別にしてもしなくてもいいですけどね。あっは、だってまあ、嫌いじゃないですし。
 

804 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2011/04/03(日) 17:01:28
 
 耳。
 
・ぺたんと伏せる位置に指を置く→耳が伏せる→ふさふさする
 
 耳……!
 

805 名前:名無し客:2011/04/03(日) 20:18:08
声:大塚明夫と声:速水奨の敵が立ちふさがったら勝てる気しないよな

とプリキュアオールスターズDX3見てきたから言ってみるテスト。

806 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/04/03(日) 20:20:12
 
 え。勝つ必要あるの?
 
 ていうか違いますよ。
 その悪役は実は悪役じゃないんですよ。
 自分の心を殺してまで世界を救おうとした自覚的な悪なんですよ。
 
 絶対!
 

807 名前:◆WEISS0lzjQ :2011/04/04(月) 06:58:22
 
 境に捨てられたモノは、彼岸のモノであるので触れてはならない。
 
 早春。
 夕づく日が昏黒に漏れ出す頃、夕づく桜の根元に打ち捨てられた包丁を見付けた。
 神社の境内の桜は、五分咲きながら見事に色付いている。
 それを目当てに何れ連れ合いと散歩がてらに花見をしようと考えていたので、そのような異物が転がっていれば嫌でも目に止まる。
 拾い上げて放ろうとすると、遮るように木の陰から小袖の女が出で、申し訳なさそうに目を伏せた。
 
 訊けば、女は鉄の精であるそうだ。
 刀工が気紛れに打った包丁が大店の主に召されて重宝されたが、主が死んでからは倉庫に仕舞われたきり日の目を見なかった。
しかし彼岸に何百年も主を待たせたまま、これでは名の知れた包丁人であった主も閻魔相手に存分な腕を振るえまいと想いは高じ、
こうして外に出てきたと云う。
 
「お見苦しいと存じておりますよ――お目をば御汚し、申し訳御座ンせん」女は云うと、「この鉄物に憑いて、干支は百を三周りしており
ます――あたしだって、とゥにこの世には倦ンでおりますよ」
 
 ではなぜあの世に渡らないのかと尋れば、女は此処が神社の境内で、彼岸の入り口であるからだと云う。春の節分は天神の理が
崩れる暦、三途の川を渡るにこれ幸いと店の物を化かして縒り代を此処まで運ばせたは善いが、入り口である筈の此処から一向に
彼岸へ渡れない。早二ヶ月ばかり、女はこうしているらしい。
 
「刃物に憑いたあたしァ、お迎えの手を切ってしまうンですよ」
 
 神主だの坊主だのに頼んで祓って貰うにも、物の妖である自分は動くことができない。であれば、錆びて朽ちるまで放っておいて
はくれまいか。目障りは承知だが、誰も祟ろうとは思わない、神社で妖に何が出来ましょう――女はそう云うと、控え目に咲いた桜の
ように哂うのである。
 
「待つのには――慣れております故」
 
 それに――と女は云う。
 迎えの者は生者も死者も見分けが付かぬ、縒り代を拾えば貴方も引き込まれましょう。
 
 境のモノは、彼岸のモノであるので触れてはならないのだと妻は云っていた。
 引き摺り込まれてしまうからだそうだ。
 
 生来、人の云う事を聞かぬ性質なのである。
 あッと女が云うのも聞かずに包丁を拾うが、一向引き込まれる気配はない。
 ああ――と女は云った。
 
「あたしは――とうに境でありました」
 

808 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/04/05(火) 00:59:33
 
 今日知った事実。
 
・アックマン>フリーザ父>フリーザ>フリーザ親衛隊
 
「陰ぃぃぃぃぃん湿ッ!」
 
 アックマン格好いい……。
 

809 名前:名無し客:2011/04/06(水) 01:35:01
え、オチは?

810 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/04/06(水) 02:18:42
 
・包丁女房
 
 早春の山門にや打ち捨てらる包丁あり
 是を拾はんとするにうつくしき女人出でて此を止めんとす
 この妖怪(ようくはい)は刃の化生なれば
 冥道(みやうだう)の迎えを切つて迷う物なり
 
                                                           ――「古今怪覧・伍」
 
>>809
 
 え、要るの?
 ていうかどれに対して?
 ……じゃなくて、むしろ上のがオチだったというオチ。
 このレスのじゃなくて>>807が。
 
 キャラとは何かな視点で上の文章が存在すると想像しながら創作怪談という自己完結の二重オチ。
 上級生がやってたみたいな感じで、字数と時間制限で縛って書いたのは憶えてます。
 ぶっちゃけ考えるだけで上の方が時間掛かりましたけどね!
 
 ホラーと怪談と民話って全然違うというか、理屈大好き人間にはレベル高過ぎてもう。
 「鉄の」「刀工が」とか入れる度に具体性が上がる上がる。
 そういうのが削ぎ落とされたのが本来の怪談ですしね。
 そんなので「キャラって何」とか意識すると、途端にマジックリアリズムがどうのとか妖怪の性質ってなんか意識とか
魂ネタと相性良くない? とか思えてくるから不思議。具体的な描写増やすと余計に。
 
 書きながら思ったのは、当時の簡潔な怪談も「それ以前の怪談」を下敷きにしてる場合、どれだけの具体性までは
許容してたのかってことと、どんな漢字までは既に完成してたかですね。
 なのでフリとしては江戸後期以降にそれ以前の怪談を下敷きにして書いた怪談、みたいなメタで。
 解釈された怪談を更に解釈して「元はそんなのあったんですよ」風味に。
 なんてな!
 実は前にやってみようって言ってた傘娘さんのネタが原型でした。
 
 ……キャラネタの定義ネタ、として考えたネタでもあるので、まあスレが終わるまでに機会でもあれば。
 「名前ってキャラだよ!」というのと、「具体性と世界設定と設定は違うよ!」みたいなネタではあります。
 一応。
 

811 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/04/06(水) 02:20:57
 
 初期の登場人物の方がジョジョ系にヤバい物理法則無視可能な人多いですよね。
 力押しなんて必要なかったんじゃあないかな……的な。
 
 そのルートだとラスボスはシェンロン。
 
 いい加減あたしはアニメ版DBに手を出すべきだと思います。
 長過ぎて毎回挫折するんですけどね!
 

812 名前:名無し客:2011/04/06(水) 17:47:29
ジョジョのノベライズがまた来るぞー
あらららららぎんさんにお勧めしてみては。

813 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/04/06(水) 18:42:02
 
(三部系ジョジョ立ちで)
 
 『アットマーク・ジョジョ』には……。
 『モバイル版』があるんですからよォォォー……、空き時間に『ケータイ』から確認すんのが紳士淑女の
『当然』ってヤツじゃあねーんスかね……。
 
http://www.araki-jojo.com/
 
 そいつはッ!
 『エイプリルフールネタ』かと思わせて生き残ったこのサイトにも記載済みッッッ!
 
 『九日に果てる夢(ナイン・デイズ・ワンダー)』、この『奇跡(ワンダー)』を記憶しろッ!
 
 ……と、さり気無く実はあたしがスタンド使いであることを暴露しつつですね。
 
 
 
 
 ……というか、お勧めするまでもなく上級生は普通にチェックするような。
 ちゃんとよォー、『作者』をチェックするべきじゃあねーんすかね……。
 それにほら、こっち、前も舞城先生のネタは普通に振ってましたし。
 ブギー読んだ時とかあたしはあれ一部ジョジョの文章版として脳内変……えふんえふん。
 
 個人的には好きな人ばっかなので、全員でフェイバリッツな『四部』をッ!
 と言いたいのですが、1→2→3でイケれば系譜みたいで面白そうかもしれません。
 四部が好き放題なノベライズとして相性がいいのは乙一先生が証明してますけれど。
 
 
 
「僕はここにあるドーナツを『八つ』お前に上げるって言ったよな……あれは嘘じゃあない。だけど――」
 
(ドドドドドド……)
 
「それは! まさかッ!」
「そう、お前が最初に指定した『ポン・デ・リング』だ……これは!」
 
「あらかじめ僕が玉ごとに『八等分』していたッ! よって! お前の獲得ドーナツは一つッ!」
 
 あとなぜかこんな風景が脳裏を。
 

814 名前:名無し客:2011/04/08(金) 15:28:55
ミハルが淑女………。

815 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/04/08(金) 20:31:50
 
 HDD増設してたらよォー……前回増設したとき拡張パーティションで分けたの忘れててプライマリフォーマットしてたぜ
超ォォイラつくよなァァァーッ! 『OS叩き込むワケじゃない』なら原理的にはどっちでフォーマットしても変わらないハズ
なのに、検索すると大概は『拡張パーティションを選んでる』……ちゃんと『どっちでもいい』にしろッ!
 
 ……いえ、実際どっちがいいのか知らないんですが。
 
>>814
 
「淑女ですよ。超ォォォ! 淑女ですよ」
「淑女が超とか言ったよフィー姉。どうしようこのエセ淑女」
「そっとしておいてあげなよ。ヒロイン枠から外れたモブなんてこんなもんさ」
「ちょまっ……待ったそこのドイツっ娘!」
「ん?」
「さも自分がヒロインだったような……今もヒロインであるようなその態度は一体!」
「え? ヒロインだよ」
「……っ!」
「やだなあ、ヒロインの定義を吐き違えるんじゃあないぜ、ミハル姉さん――そいつは物語に定義されるものであって、そ
の中での関係あれこれを指す物じゃあないんだ。当然だろう?」
「……あたしは物語の中であれこれから外れてると?」
「……」
「無言で目を逸らした!?」
「ごめん……」
「マジ謝り……! っ! もういい! あたしは! 現時点を以って物語に反抗します!」
「と言うと?」
「契約して魔法少女になる!」
「魔法」
「少女……?」 
「ヘイヘイヘイヘイ、そこの小&中学生。なんですかその「ちょっと無理」ってツラは」
「え? あ……うん。ごめん、きっつい」
「きっつい」
「きっつい!?」
「身長170センチ近いモデル体系って時点できっつい」
「ぐ……! こんな場所であたしのスタイルの良さが仇に!」
「ていうか存在が致命的に魔法少女っぽくない……」
「何故に……」
「趣味:メタルでどうやってオモチャを販促する気なのさ」
「あたしの魔法のステッキはギターですよ」
「ヘンな生物は」
「ミニサイズのダレル」
「うわあ」
「うわあ」
「それかやっぱりロニーかな! 山中先生と二人で組んで――二人はなんとか! 的な!」
「付け焼き刃は無理があるよね、実際」
「うん」
「ちょ」
 

816 名前:名無し客:2011/04/09(土) 15:15:16
魔法のおっぱいで悪い子を釘付け

まで読んだ

817 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/04/09(土) 22:54:07
 
 原作は結構好きなんですが……。
 いや、こっちの方が好きかな。かな?
 
 カルト寸前で踏み止まってる感がアリアリなのは原作がそうでしたし。
 
 というか、科学vs宗教って点ではカトリックよりもむしろプロテスタントの方が段違いにアレだったのですが、
カトリックに対するネガティヴなイメージ植え付けのせいで何故かこっちが主流に。
 
>>816
 
 子。
 誰を指してる……。
 

818 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2011/04/10(日) 01:25:34
 
 あの時は――妹紅のことでアタマが一杯で気付かなかっただけだ!
 そういうことにしておいてほしい!
 
 ……レス全体の把握がおっつかないことってあるよな!
 
 実を言うなら、俺の方は俺の方でそっちの狐さん含めたエピローグ書いてたんだけど、長すぎるのと勝手に
出していいのかって観点からお蔵入り状態だな。
 あの時は半ばNPC状態だったから、借りられるかどうかの判断で迷ってたんだけど。
 
 取り合えず、こっち側に色々送り込んできてる理由が前に妹紅が話したアレだってコトで、こっちは進めてお
くことにするよ。
 

819 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2011/04/10(日) 01:52:35
 
 じゃあ好き勝手に耳とか尻尾とか触っていいんだなッ!
 
 間違えた。
 じゃなかった。
 口が滑った。
 じゃなかった。
 
 ――噛みました!
 
 使える……このマジックワードは使えるぞ、同士ッ!
 
 
 
 そこが割り切れるかどうかの問題だけど……ああ、誰かの視線がどうのとうに気にしてないけどさ。
 ま、それはそれだけのことだな。
 解釈違ってたらそれもメタ俯瞰できるようにはしとくから、もしもそのときがあったら、勝手に宜しく。
 
 誤解云々についちゃ……結局のところ意識するかしないかに終始してきてるっぽけどな、ココらじゃ。
 その意味じゃキャラは文脈の延長だし、俺達は関係性その物だ。
 誰にどう思われてるかって解釈が俺達だ。
 だから、それをどう語るかを物語って呼ぶんだろう。
 そんなもんを平均化されるのはヒトラーか毛沢東だけで充分だからな。
 そう思ってくれてるなら、俺にとっちゃそれで充分だよ。
 

820 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/04/10(日) 17:50:40
 
 ああ、FEARってTRPGだったんだ……。
 FPSしか思い浮かばなかった……そもそも知らなかった……。
 
>曲
 
 アカウント作らなくても見られるんで、そのへんyoutubeは気軽です。
 リンク辿ってるとキリないんで目当ての探すだけにしたいとこですが。
 
 ってか内容、妄想スレの方読まずに想定してたんで、ちょっと想定し直しときます。
 安部清明の子孫がどうのとか量子江戸とか素でアタマ痛いネタやろうとしてました!
 こう、狐さんの方に割り込める形で――と思ったけど、考えてみたら玉藻前とは違うとかもスルーしてたし!
 いっそ吸血鬼さんの方にアクセスしようかとも考えましたが、そっちはそっちで書ける自信がサッパリです。
 
 ともあれ用事で割り込んできた連続の徹夜でどうにもシックネスなので、明日辺りサックリ仕上げてみます。
 

821 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/04/13(水) 23:31:26
 
 眠死。
 
 新語を開発するレベルでアレでした。
 週末は参加できたらちらっと。
 
 カレンツァ大司教か秋せつらさんあたりで。
 目指せ妖糸使い。
 

822 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/04/15(金) 18:53:44
 
 演算は一定の規則ですよ。
 
 じゃなくて。
 本気でここまで忙しくなるとは!
 明日間に合わなかったらマジで途中参加とかになりそうです。
 今日だと無理……ですが、走り書きでプロローグだけ始めてみた、んですが――間に合うかなこれも!
 
                            ■
 
 視界に無数のオブジェクトがポップアップする。
 争乱の巷(えいぞう)を構成していたピクセルが崩壊し、ザラザラと塵のように視界の端へと零れ落ちる。べったりと視界(いしき)に張り付いていた立体映像のテクスチャ群は
丁寧に折り畳まれながら収縮し、視界の一点で凝集して消失した。
 つくづく芸が細かい――と会議室最前列の机に腰掛ける局長(ボス)に目をやれば、ひらひらと手を振って微笑んでくる。
 SMIThが一時的な崩壊の憂き目に合ってから、サマーヤが英国政府に身柄を放り込まれたのは、誰あろう本家本元――ヴァチカンの審問局であり、その最終形態と言って
もいいルーツィア・マクシミリアンのお膝元だった。
 あれこれと言うべきことは多いのだが、何はともあれこれだけは言える。
 この人は変人だ。
 最も優秀な。
 ルーツィア・マクシミリアンの作り上げた仮想映像は、つい先日の暴動を記録した――経緯は解らない――量子映像だった。登場人物(キャラ)の息遣いまで触れられそうな
映像が脳裏から消失すると、余計な名残は残滓もなく消え失せ、純粋な『情報』としてのみ処理される。トラウマを合切残さないという点で、こんな映像は他の誰にも処理でき
まい。
「以上が今回の顛末だ。質問は?」
 少女は部屋をぐるりと見回し、ひょいと肩を竦めた。
「流石に情報が行き届いてる本部だ――これ正に以心伝心。さてさて、外様の諸君はどうだい?」
<MARCEL:ハリウッドもどきの映像ドラッグをありがとう、と言ったところだよ、局長>
 声は空気を媒介せ(耳を通さ)ずに届いた。
 "もう一つの(オルタナティヴ)"視界には無数の光点が広がっている。
 会議室の円卓上部――視線を上向けた位置に"張り付いて"いる百に近いピクセル群。そのそれぞれが世界のどこかで息を潜めている騎士たちを現している。けして多くは
ない人数を考えれば、このセッションへの参加状況はほぼ騎士総員を掻き集めていると言ってもいい。
 ということは、現状は意図せず訪れた黙示録でもある。一人暴れれば世界が千回滅ぶ連中を百人集めて、何を何回滅ぼすつもりなのか。
<MARCEL:娘がポケモンのキャラクターグッズをいつも欲しがっていてね>
「ライダーは?」
<MARCEL:こっちじゃあまり人気がないんだ。それにウチに男の子はいないよ。それで、局長――>
 アイコンの一つ、緑の光点が揺れる。
<MARCEL:状況は。――ちなみにこっち、実に六十八年ぶりの休暇を故郷で楽しんでる。阿呆な"世界の危機"とやらなら、800回はとうに救ってやった換算だ。事情はどい
つも似たようなもんだろうが、こうして雁首揃える理由が起こったのなら、相当だと思っていい訳だろう。いよいよこの星を焼き払う時が来た、と見た方がいいのかい?>
「そうなるね」
<MARCEL:苛烈だな。過日のイリヤの一件よりも?>
「それはこの世の開始から終端までのどんな可能性がどう足掻いてもありえない。けれど、関係はある。それなりにマズい"世界の危機"かな」
<MARCEL:回りくどいのは変わらないな>
「ふふ……性分なんだよ、ごめん。ボクはこうした説明を君らのレベルに合わせるのが巧くない。というワケで――ハイ、専属のインストラクターを呼んでるから、そちらにお任
せするコトにしよう」
 局長の隣に座っていた白衣が立ち上がる。長身のブロンド――眠そうな目と不機嫌そうな態度さえ除けば、ヴォーグの表紙を飾れる風情ではある。
<JACK:見たことのない顔だな>
「ここ二十年こっちに戻ってきていないヒトには初めましてになるだろうね。ウチの技術顧問だ――君たちが頭に入れ(インストールし)てる賢者の卵(サーペンツ・エッグ)のイン
ターフェイスを開発したヒト、と言うと君らには解り易いかもね」
<MARCEL:なるほど、このセッションを用意した主宰と言う訳だ>
 ジェイムズです、と短く答える科学者に、すかさず『ボンドかね』という応答が上がる。白衣の長身は肩を竦め、
「ここ数日、日本各地で――っつか、北から中部でオーロラが確認されとんのは知っとりますやろか。ロイターやらFOXやらでも放送しとると思いますが」
<MARCEL:メイデンズ・ヴェイル(天の羽衣)か。CNNでも見たよ>
「結構」
 と、科学者は壁に触れた。壁一面がブラックアウトし、展開されたアイコンが冴え冴えと頭上で輝く。
 視界に映る景色(データ)と併走する意識に直接展開される情報(視界)。"賢者の卵(サーペンツ・エッグ)"を通してセッションに参加している者は必然的にこの景色を"見"せ
られている筈だ。肉眼を通した"生"の視界と同レベルで認識される"もう一つの現実"。
 脳の処理系はそれを区別なく処理するため、認知上では完全に二つは『同レベルの現実』として理解される。
「結論から言いますと、こうしてオレらが揃っとる理由はソレです。このオーロラですが、通常の(、、、)物理現象が範疇としとるワクん中にはありませんねや」
<:通常の"神災"でも磁場の異常は確認できるけど、それとは別だということかな>
「残念ながらそういうコトですわ。――言うまでもあれへんけど、日本でこんな自体はこれまで一度もなかったワケでしてな……あーあーあー、まあなんや。資料は局長が添付
した圧縮キーん中に入っとると思いますけど、アタマん中入れるんが面倒やった人もおりますやろし、噛み砕くんがタルい人もおると思うんで、ザックリ説明します。……まず、
このオーロラやけども、磁気乱れの中にM粒子の残存を多数確認しました。あー、一応聞くと、M粒子は知っとると思いま――ああ、知らん人もおりますか」
 ざわつくアイコンの群に科学者は軽く手を振る。
「オレら界隈やと、Multi(万能な)て言うてますけど、原義はMystic――或いはMyth。騎士の皆さんには神話素(ミソーム)、言うた方が通りがエエと思います。神様を構成する
最小単位ですな。……コイツが保存則を保っとるっちゅーんは――気にしたことないですやろな、たぶん」
<GAUSS:騎士で言えば、私くらいだろうね。もちろん、保存則を考えて生きている人間の方が圧倒的に少ないのは仕方ないし、何も問題はない。それを許容して構造されてい
るのがこの世界だ>
 ですやろな、とジェイムスは笑う。
 鉄色のアイコンの向こうに座す声は、騎士と言うよりはむしろ学者のそれに近い。言葉を選ぶように一定の拍で話すさま、落ち着いた一定の声音は、かつて大学で師事してい
た数学者のそれに近い響きを伴っている。
「ちゃちゃっと話さして貰います。まず、この粒子は”パターンの粒子”っつった方が正確なシロモンです。ぶっちゃけ言えば――人間の思考を媒介して伝達されるエネルギーや、
言うべきですやろか」
「思考……?」
「ミームかて”世界を動かす力”になるやろ?」
「それとこれとは――」
 言い募るサマーヤを制するように、議長席の少女が声を上げた。
「脳内で結合するニューロンのパターン。電気信号の分布と、それを構成する配列構造――そのミクロ的系を構成するのはなんだろうね」
「それは……量子……」
「その通り。そして、そのミクロ的系を誘発し、或いは誘発される社会構造がこの世界の本質だ。こう考えたまえ。そうしたあらゆる系を保存する『上位』の系が存在するのだとね」
「思考を織り上げるシステムがある――ということですか」
<ALEX:驚いたな。その種の事柄は自然科学者とは別のキャンバスで研究してる連中の役割じゃなかったか?>
「アプローチとしちゃそっちのが妥当ですやろな。せやけど、オレらにとって意思は波動関数で表現可能な次元で扱われます。元より、オレらがアンタら騎士連中に『神様が出て
来る場所』を正確にチクれるんはその現象を応用してなもんですよってな」
<ALEX:初耳だ>
「興味あれへんでしたやろ?」
<ALEX:実はね>
「こいつの総量は全時空において一定。例えば証明の一つですが、百年前と現代を比べると、イラク中域におけるM粒子の分布は格段に増加しとります。――反面、先進国家
ではコイツの存在自体がレアになってます。なんでか。……理由は単純で、信仰が薄れたからですわ。先進国家で"神話"に対する希求が完全に摩滅した、言うてもええです」
<JACK:ふん、驚いたな。資本主義が「信仰」じゃないってのか?>
「然り。資本主義も共産主義も信仰さ。問題はシフターなんだよ」
「で、そう……シフター――要は信仰っちゅーパターンを集積して統合する中心ですけども、コイツがあると、"神様"が生まれるワケです。生まれる、っつか「出てくる」言うた方が
エエですな」
 神、という単語が出た瞬間、脳内に漏れる声の比率の大半が苦笑を占めた。神を奉じる唯一の祭壇での対応としては、あまりにも冒涜的だと言っていい――とはいえ、苦笑の
原因は「唯一なる神」ではなく、この場合「多神教の神様(そのたおおぜい)」なのだが。
<GAUSS:スターリンも毛沢東もブッシュも神にはなれなかった。そういうことかな>
「アレキサンダーもナポレオンも。――ま、身も蓋もないコト言うなら、ですが。”神様”っちゅー物語――或いは「キャラ」は、そんだけ信仰(パターン)を集積するんに都合がエエ
んです。人間の意志は一種の状態ベクトル持ちの量子状態なワケですけども、そのパターンを収束させる『容れ物』が――」
<JACK:悲哀なる忘れられし神様ってワケだ。しかし、どうやって”集積”なんてしてる?>
「無限密度の――正確に言えば、空間に沿ったプランク単位の時空観測が逆量子ゼノン効果的に行われることで、神様は出て来よるんです。量子ゼノン効果と逆量子ゼノン効
果――聞き覚えある人はおりますやろか」
 そう言うジェイムスの視線が、頭上のアイコンから円卓へと移る。
 視線が合うと、どやろ、と科学者は笑った。
 単語そのものは知っている――というのも、大学での卒業論文が正にそれだったからだ。
「量子を測定することで、その軌道を制御する実験――ですよね」
 正解、とジェイムスは頷く。
 量子は粒であり波である。物質を構成する最小要素――原子よりも更に微小な領域に存在する粒子は、通常の意味で『存在位置』を確定しない。仮に0.9から1.1kgメートル毎
秒の運動量で弾体を打ち出せる装置があれば、その装置は約1kgメートル毎秒で弾を発射できるが、そこには0.1kgの不確定性が存在する。その『確定しない範囲』のどこかに
弾は存在するが、どんな手段を用いても厳密な位置は確定し得ない。
「で――その不確定な量子の存在位置は波動関数として記述されるワケです。
<:そんなこと言われなくても知ってるよバカ。波動関数は非離散的だから時空全体で非連続的なんだ>
 唐突に割り込んできた声――振動するオレンジ色のアイコンを見上げると、科学者は盛大にはあ、とため息を吐き出す。
「ものっそいアホな発言聞いた……」
<:誰がアホだバカ、量子の運動は連続しないに決まってるだろバカ>
「どっちがバカや。量子が連続せんでも肉体は連続しとるやろ。アナログ時計の針が物理的な距離スッ飛ばして十二時から三時までブッ飛ぶんか? どこのキングクリムゾンよ
それ。つかオマエ、ホンマに理解して波動関数言うてんねんやろな……」
<CEZAR:……>
「……」
<CEZAR:バカ、うるせーよバカ、専門家は解るように話すのが仕事だろバカ、揚げ足取ってんじゃねーよこのバカ!>
「ちょま……っ! オマエ今無茶苦茶言うとるで!?」
<CEZAR:うっせーよバカ! こっちは走行中なんだから走りながらでも解るように話せバカ>
「走行て……なんや、クルマん中か? 賢者の卵(タマゴ)入れてんねやったら両手ガラ空きやろ。何が面倒やねん。そのくらいのタスク配分もできん言うんやないやろな――せ
やったらホンマに騎士の名が泣くで」
<CEZAR:バカ。このバカ、違ぇよバカ。車なんか乗るかバカ、山脈走行中だってんだよバカ>
「……あー。山脈……?」
<CEZAR:飛んだり走ったり忙しいんだよバカ、面倒掛けんなバカ!>
「ああ、それはホントだジェイムズ。七十キロ台の質量がジェット機並の速度でカラコルム山脈を爆走してる――クレパスを飛んだり壁面を走ったり、まあ忙しいと言えば忙しいだ
ろうね。というかなんだ――いやあ、実に君はバカだな! いっそ清々しいくらいの空気の読めなさっぷりだ! さっさと中国から移動してくれとは言ったが、まさか走って移動す
るなんて思いもしなかった――フィリピン人版の」
<CEZAR:バカじゃねえっつってんだろバカ、わざわざ飛行機だのヘリだの使ってられるかこのバカ! 隠密行動の意味解ってんのかバカ、ちゃんと抑えて走ってるから見付か
らねえんだよバカ>
「え? あ、いや……超音速で地上爆走するバカが山から駆け下りてくる時点でもはやモルダーの出番でしかあらへんのやけど……隠密行動の意味は、そうやな、隠密の意味
からまずは教えとかなアカンかってんな……ゴメン、ホンマにゴメンな……」
<CEZAR:解ってんなら解るように話せバカ、専門家だろバカ!>
「片っ端からツッコミ入れてやりたいとこやけどツッコミがツッコミにならんやろしな……どうでもいいけどオレは技術屋であって物理屋とはちゃうねんよ。……まあええ。この際や
からド素人のオマエにも解るように言うとや――オマエが直面しとる状況のことを量子力学的特性、言うねん」
<CEZAR:バカ、だから回りくど――>
「――最後まで話させろつってんねやろ。その山脈の起伏のパターン、オマエは全部覚えとるか?」
<RIZ:何言ってんだバカ、そんな意味のねえコトするワケねえだろバカ>
「せや。で、仮にや。オレがその山登りたい言うたとして、その参考にオマエに『参考になるように情報を送ってくれ』言うとするわな。ここまではエエか?」
<CEZAR:バカにすんなバカ。全然問題ねえよ>
「そか。んでな、オマエがそっからオレに対して一秒ごとに情報を送信してくるとする――実際今そうしとるワケやけども、オレがその情報を役立てられるかっちゅーと、ンなワケな
いわな。なんでか? 三秒前に谷底におったオマエの情報と二秒前に山頂におるオマエ、一秒前にその中間地点におるオマエ――クソ広い山ん中の位相を逐一報告されて、さ
て、こんなもんどう役立てりゃエエねん。重要なんはその位相がなんかの意味情報を持っとることであって、広大な山脈の似たような景色の似たようなパターンとはちゃう。量子
力学的な系もコレと一緒でな――例えば複数の系を考えた時、ある系と隣接するもう一つの系の位相差は重要やねん。オマエが谷を飛び越える時、「飛び越えるべき谷」の情
報は重要やろ? んでも、気まぐれなオマエが次の瞬間にカッ飛ぶ方向は三次元方向のどっかしらへキロ単位や。そないな情報、ジャンクでしかあれへん」
<CEZAR:言ってる意味がわかんねーよバカ>
「位相に意味はあれへん、言うてんねん。波動、波、ウェーブ――オーライ? 無限の距離まで隈なく流れて止まることのない波がこの世界に溢れ返ってんねん。やけど、そい
つ一つ一つではさして意味があらへん。無限に流れるこの波は、ほぼ無限に等しい数の波と干渉してパターンを作り出す、ってのが本質や。波の性質は解るやろ。打ち消し合い、
或いは増幅し合う」
<CEZAR:ジョジョで読んだよバカ。波紋だろ>
「ジョジョで理解すんのかオマエは……まあ、それやそれ。要はな、この波が打ち消し合う場所には何も存在せん(、、、、、、)。ジョースター卿とツェペリさんが池の両端で波紋を
起こして、打ち消し合った池の中心には何も存在できんのや――反面、池の別の場所には波紋が増幅し合う場所が生まれる。そこ(、、)にこそ対象は存在するねん。つまり――
オマエがカッ飛んでく方向のどこかにはオマエが存在するけど、オマエの後方にオマエが存在する確立はゼロパーセントや。オマエの波紋はオマエの前方にしか流れとらん」
<CEZAR:最初からそう言えよなバカ、回りくどいんだよこのバカ!>
「ちょ、おま……っ!? 終いにゃシバくでこのアホ!」
 

823 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/04/15(金) 20:01:05
 
「……まあええ。簡潔に言うたら、不確定性っつーんは『解らなさ』の度合いや。こうしてオレが突っ立って話しとる間にも、オレのカラダは不確定性に従って局在しとる。翻って、ア
ホみてーな速度で走っとるオマエのカラダも同様や。
 けど、や。例えばオマエがどこにおるか(位置)を正確に測ろうとしたら――オマエがどんだけの速度で走ってんねんかはよー解らんようになる。逆にオマエが現在どんだけの速
度でカッ飛ばしてんのか測定しようとすると、今度はオマエがどのへんの位置に存在すんのか解らんようになる。これが不確定や、言うことや」
<:両方解るようにしたらいいだけだろ>
 ふん、と科学者は鼻を鳴らす。
「無理や。技術的に無理とかやなくてな、こら単純に『それは無理』ってのが世界の最初から決まってんねん。空間と時間がなんでこの世にあって、オレらもその他も『その成分な
のか』ってのと同じ、世界の根本を形作るルールや。キャンバスに絵は描けてもキャンバスのワク外にある空気に絵は描けへんやろ? 例えば運動量を知るには運動量を測る必
要があるし、位置を測ろうとしたら位置を測ろうとする。『知ろう』とするのが大前提や。こらええか?」
<CEZAR:それはいいけどよ>
「ふん。やったら後は単純やねん。『知ろう』とすると、知ろうとする対象と観測者は一つの系として結合する――そうして結合したモンが相互作用してんのがオレらで、あらゆる世
界って構造や。シュレディンガーの猫の実験ってーのは、要するにコレと同じや。『見る』こと、『知る』ことで『状態』を現実に観測してまうワケやな」
 世界は、知られることで存在する。
 逆に言えば、知りもせず見もしない世界は存在しないのと同じことだ――ふと思い出す。FOXでしかイラクの実情を知らなかった頃、自分にとってあの砂漠はただ遠いだけの彼
岸だった。
 ……その事実は今もさして変わらないが、何も知らなかった頃に戻ろう、というのはあまりにもムシが良過ぎるというものだろう。罪を自覚しないままでいるよりは、見て見ぬフリ
をしている自分を自覚している方が少しだけマシだ。
「マクシミリアン局長」
「うん。それで、この状態が通常の(、、、)神災とどう違うかだね?」サマーヤが頷くと少女は微笑み、「今回は災害じゃなくてテロだってことだよ」
 
                                        ■
 
「さっきジェイムスが言ったように、神災の発生原理は極めて単純だ――多くの天災がそうであるように、エネルギーが一点に誘導されるか溜め込まれるかして、一気に噴出する
ことで引き起こされる災害。これはいいね? 神災の場合、そのエネルギーは常に量子測定に晒されている世界中の全現象という相対――そのパターンだ。物理層と併走するこ
のレイヤーに集積されたパターンが、物理層に実害を以って君臨するのがコレだ、と大まかに言っていい」
 唐突な話題の転換に戸惑うサマーヤを無視するように、少女はとうとうと続ける。
「シフターは、要するに物理層と並存する目印<シニグチャ>だ。物理的実態をなんら伴わないM粒子は、だからこそあらゆる物理的実態の『影』として存在する。分子に、原子に
――電子にも量子にも。当然、それが構成する人間の思考にもだ。これはさっき説明したね?」
「神様というのは、粒子を適切なカタチに押し込んでいく鋳型――」
「ヤー。その際に磁気乱れが確認されるのは、これもご存知の通り」
<GAUSS:解せないな。それの何が問題なんだね? 場所が日本と言うだけで、今まで通りの対処と何が違うとは思えないが――>
「今まで通りなら、ね。教授、コレまでシフターのパターン分布は世界の中で一定だったよね? それが分かち合うエネルギーも同様にだ。この地球上という閉じた系において、神
様たちはエネルギーを適切に分布していた」
<GAUSS:理屈の上ではそうなるだろう。君らの観測が完璧なら、だが>
「重要なのはここからだ。失われた神(、、、、、、)は力を持たない。――何故なら、既にその力の基盤たる観測装置を失っているからだ。無数の人間が観測する相互作用の総体
が神であるなら、彼らは『知られなくなった』時にこそ死を迎えるのだと言える。……正確には、エネルギーの中に還る、ということだけどね。君達はそんな連中を殺してエネルギー
に還す産廃業者だと言える」
<GAUSS:ふむ。身も蓋もないことを言えばだがね。しかし――それが?>
「死すべき神々が生きる地があるとしたら――どうする?」
 試すような口調で零すルーツィアの言葉に、ザワ付く仮想の円卓がピタリと停滞した。ややあって、
<GAUSS:考えたことがなかったな。エネルギーは適切に分配されるのだから、或いは――いや>
「そうだ。この物理層において、彼らは上位の保存則にしか縛られていない。そうでなければ、彼らはあれほど強大な力を振るえないからだ」
「上位?」
 と――尋ねるより早く、脳内に展開された図像がピクセルを構成した。
 頂点を下に向けた巨大な円錐。僅かな先端部分を赤、残りの大半を青く塗られたそれが目の前の位置でクルクルと回転する。
「その頂点部分がこの世界で保っているエネルギー(、、、、、)だ。残りが上位の保存則と考えたまえ」
「この世界……」
 対比するのも馬鹿馬鹿しい模型だ。
 極微の世界(じょうしき)と極大の世界(ひじょうしき)。無限大を無限に重ねて漸く届く、無限次元における『真の無限』――起こり得ること全てを起こすが故に、そこには何も起こ
らない。
 それが虚無とどう違うのか、サマーヤには判断できない。
 この空間での当然事は、いっそのこと会談よりコントに近かった。
「全次元を含むこの宇宙だよ。ま、専門じゃない人が多いだろうから省くが、”宇宙”とは無数の宇宙を包括した多次元空間を指す。通常の文脈で単純に『宇宙』と言えば地球を含
めたこの銀河を包括する単一宇宙だけど、知っての通りこの宇宙は偶々こうした構成で生まれたに過ぎない。生まれてすぐに崩壊するような宇宙もあるし、長々と延命しても観
測者が存在しない宇宙だってある。無論、この場合の観察者は有機体でなくても結構だ。”世界”とはね――その宇宙全てを包括した、文字通りの”世界”のコト。
 このレベルの世界の始原は、それを記述する上位の波動関数によって成っている。つまるところ、エネルギーとは無尽蔵であるしかなく(、、、、、、、)、それがどう流用されるか
があらゆる宇宙のステータスを決定付けているだけだ。……ああ、もちろん光速だの空間だの時間だの、そんなのはここでふやけた尺度でしかないぜ。いいかい? このレベル
での在り方は、プランク定数よりも根幹にある」
 どこからが正気でどこまでが狂気か解らなかった――最悪なのは、この少女は完全に本気で無体なまでに正気であり、実情はそれを裏付けて狂気に満ちていることなのだが。
「……だから、躯体はあんなに出鱈目なエネルギーを自在に扱えた、ということですか」
「ん……というよりもまあ、強大でなければわざわざボクらが殺して回る必要なんてないからね。まさかとは思うが、この中に好き好んで神話的大虐殺を繰り返してるヤツがいたり
する訳じゃないだろう」
<CEZAR:バカ、誰が好き好んで殺すんだよ。それじゃ変態じゃねーかこのバカ>
「キルレシオだけならトップクラスの君が言ってもね……」
<CEZAR:戦うのは好きなんだよ。結果的に相手が死ぬのは俺のせいじゃねーよバカ>
「まあいいさ。それより重要なのは、本当にあるというコトだよ。忘れ去られた神々が逃れた、或いは恋焦がれた理想郷が」
<GAUSS:そこから送られてきたメッセージが、この世界を消し飛ばそうとするスーツケース爆弾だ、と……>
「残念ながらね」
 少女が指を軽く動かす。円錐が頂点部分を残して消失し、切り取られた円錐の頂点がグニャリと形を変えた。
 脳裏に表示されるそれは、どう見ても――、
「地球、ですか?」
 衛星画像のように鮮明な母星の映像だった。
 これ以上ないほどの精度で撮影された天体の表面、太平洋と日本海に挟まれた列島の直上、巨大なオーロラが渦を巻くように踊っている。
 メイデンズ・ヴェイル。
 この数週間、あらゆる放送局がこぞって飯のタネにしている異常――稀少――現象だ。翡翠色の沙幕が断続的に踊る様は、単に見ている分には神秘的だ。
 映像がズーム。戸惑うほどリアルな成層圏を貫通し、巨大なモデルは巨大な一枚絵と化す。
 

824 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/04/15(金) 21:23:36
 
「テロ、というのは何も比喩とかじゃない。明確な意思を持って攻撃されているからこそ、ボクはそれをテロと呼ぶ」
<GAUSS:意思(、、)か。それがこの現象とどう繋がるんだね。確かに私達は意志による災禍を退けてきた。だが、その意思(、、)は人間のそれとは大きく違う。
ヒトとイヌの精神構造が違うのと同じように、ヒトと神の精神構造は別物だ。彼らは彼らに最適化された世界を構成するように顕現する――蟻が蟻塚を作ろうと
するのは、明確な理由があってのことではない。私達が好き好んで感情を持っている訳ではないように、彼らはデフォルトの意思として人間を塵芥としか捉えな
い。高度化された組織があれば、それを生命と呼ぶのに躊躇いは憶えないな>
「その多くはウチのパターン分析で予知できるし、予知できる以上は解決できるし、してきた。君らは神様が世界を救いに(、、、、)御出でました瞬間、速やかに
彼ら彼女らにお帰り願っている。つまりこうだ。「アンタの助けは必要ない。帰って寝てろ」」
<GAUSS:それに何の問題が?>
「何もない。神の座はここに坐し、他にある必要はない。平等たる支配者は一人でいい――それは徹底的に不平等を強いる平等を平然と為せる意思でなけれ
ばならない」
<GAUSS:どこかの誰かが聞いたら激怒しそうな台詞だな。それで?>
「安心していい。その誰かさんは今日は不在だ――さて、だけど考えたことはないか? 毎回毎回出て来る度にブチ殺してる彼ら彼女らだが、もしもそのまま存
在し続けたら(、、、、、、、)?」
<JACK:――は、そいつは目立つだろうな。遠からず殺すことになる>
「静かに暮らすことを憶えたら、さ。大樹に眠るマーリンのように、或いはニューヨークに住まう神々のように。『アメリカン・ゴッズ』は読まなかった?」
<JACK:あの手のSFは好きじゃなくてね。……君はこう言ってるのかい、ルツィ? 『この世界の裏側に、神様たちがこぞって引っ込んだ理想郷がある』>
「そう言ってる。残念だけど」
<GAUSS:まずは解説ありがとう。だが、それで? これは一体なんなのかをまずは聞かせて貰いたい>
「ふむ。お集まりの皆様にご存知の方がいるとは思わないけど、では一応聞いておこう。この中に幻想郷という単語に聞き覚えがある人は?」
 当然のように解答は返らない。円卓の主催は肩を竦め、
「ま、期待はしてなかったけどね」
<GAUSS:で、そのゲンソウキョウとやらはなんだね。響きは日本語に近いようだが。ファンタジー・ヴィレッジ?>
「ニュアンスはもう少し離れるな。要は、近いどころかモロに日本語でね。なんというか……日本独特の概念だから、巧い訳がないな。まあ、言ってみれば――
そうだな、日本の中にある常若の国(ティル・ナ・ノーグ)だよ」
<:驚いたな。俺達はモリガンの姉妹(戦いの女神)に攻撃されてるってのか? どこかのバカがかの淑女らに手を出したと?>
「それなら話は早いんだけどね。生憎と姉妹らの全員が敵とは限らず、そもそも彼女らが敵かも解らない――こう言って君たちが信じるかは解らないし興味もな
いし正直どうでもいいが、用件はこうだ。日本の一部、次元のあちら側(、、、、、)から、敵意を持って銃撃されている(、、、、、、、)。ボクはボクをナメてくれてるこ
れを看過できないし、この世界の支配者としては小五月蝿い連中は黙らせておきたい。何より、強姦魔を放っておけるほどボクは平等ではない」
<GAUSS:次元の――そんな物がどうやって存在している?>
「ボクなら同じことをやるのは容易い。知ってるだろう? 君にもやろうと思えばできるハズだ」
<GAUSS:君は人間ではない。私が自分で人間であると言い切れないのと同様に>
「ふふ、そうはっきり言われると傷付くな。まあ、君らの中で人間らしい人間と言えば一人しかいないが……そ、つまりこれをやらかしてるヤツも人間じゃないのさ」
<GAUSS:新世紀のジョークかな>
「ボクと同質の連中は皆無じゃない。妹がそうだったし――親父殿がそうだった。つまるところ、この世界を人間の理知風情で観測し切れるほど矮小だと思う理由
はどこにもあるまいさ」
「このオーロラですが」
 再び科学者がパネルに触れる。映像を構成していたピクセルが崩壊し、
「一言で言うたら平行世界からの干渉が原因やと思われます――思われる、っつか、ほぼ確実に原因はコレですわ」
 アイコンのそれぞれがざわりと揺れる。平行世界、という単語が苦笑交じりのざわつきをトリガーしたのは明白だった。
<CEZAR:平行世界って、ブラックホールでタイムワープでもしたのかよ>
「トレッキー相手にするとホンマ敵わんわ。……ちゃうわこの腐れマニア。オタクなの? 死ぬの? いや、もしかしたらこん中にもカン違いしとるヒトおるかもしれ
んし、念の為言うときます。"平行世界"てのは――もっと言うなら多世界的解釈言うんは、「可能性ごとに世界そのものが分岐する」て解釈とは違うモンです」
<CEZAR:バカ、スタートレックじゃそういうことになってるんだよこのバカ。いいか、猿の惑星でもだぜ>
「あんな……どっちがバカやねん。SFの功罪がデカいんは認めるけど、そらちゃう。あくまでこの理論は単なるアイディアやし、そのアイディアからして"世界が
分岐する"てレベルにまで発展させたんはSFであって、本質的にコイツは"世界が分岐する解釈"とはちゃうねん。……皆さんにも言うときますが、通常解釈と多
世界解釈における未来において差は一切ありませんでな。通常解釈における未来の可能性は、多世界解釈において「どこそこに何パーセントの確率で存在す
る」言うとるに過ぎません。意味合いといちゃ決定論なんですわ、コレ」
<JACK:こういう事か? 起こり得ることは起こり得るからこそ起こったに過ぎない、と>
<LEE:死者の書に定命を記されているからこそ、ヒトは精一杯その時々を生きるのだ――っと。切ないね>
<FEN:そらそうだ、どう足掻こうが俺ら以外がゴジラと正面衝突したら死ぬしかない。やれることはやるしかないからやるだけで、起きる事は起きる要素しかな
いから起きる>
 やにわに学級会(コント)じみてきたざわつきを振り払うように科学者は片手を挙げ、
「ま、そういうコトや――多世界解釈を人間の可能性と結び付けて話すんは根本的にズレまくっとるねん」
<GAUSS:それが気に入らない、と言った風情だね。科学者としての見解は?>
「モデルとして有用なんは認めますわ。せやけど、それを自由意志の証明やのなんやのとクサれた解釈に結び付けるんは科学に対する冒涜です。平行はあく
まで平行。全く別の世界(、、、、、、)について話すもんであって、それ以外やない。……例え話として便利やもんで、なんや気付いたらいい加減な話がこない
有名になってもーたワケやけども」
<GAUSS:道理だな。プランク秒毎に世界が分岐していては、世界を収めるケースのサイズは無限に等しいモノになる――まあ、それ自体は問題ないだろうが
ね。解釈は解釈に過ぎないのだから。では――現実的な解釈を聞こう。問題はなんだね?>
「そこですわ教授」
 

825 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/04/15(金) 22:06:38
 
 ……あ、意思の流入がどうのは義姉上の設定そのまま丸借りしてます。
 先にお礼申し上げます。
 
 ゼノン効果は先日曲探したときにあちらのテーマソングの背景に使われてたイラストで『無数の目』みたいなモチーフがあったので、
丁度いいかなと。……いやこの理由は良くないけど!
 観測と固定みたいのは『こっち側からの解釈』なので、(参加できたら)スルーでも。
 

826 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/04/15(金) 22:34:18
 
 そのままこっちで流用できるようにはして……おける、と思いますのでそのへんは。
 どうケリが付くか解らないので平行世界っぽく処理しますが。
 逃げにならないように。
 
 あ。協力というか、まんま兄貴とそっちの関係の話になるので、それならそこで協力して貰えれば。
 前哨戦としての前フリになりますし。
 

827 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/04/16(土) 10:57:26
 
「本来の多世界解釈は――まあ、実を言えばオレもこの派閥なんですが、こんなんです。「量子不確定性は、無数の分岐を重ね合わせているからそう見えるだ
けだ」――逆に言うたら、こいつは決定論的に未来から(、、、、、、)押し付けられた現在っちゅー因果であって、それを変えることはできません。迷路の作り手は
迷路の設計図を持ってますやろ」
<GAUSS:しかし、事実上そこには無限の可能性があるが故に、それは『可能性がある』のと同じでもある。人間は不可視の因果を『自由意志』と呼び変えている
だけだ、と言うのがこの立場だね>
「イエス。それは”可能な範囲での可能性”ですけどな。……どう足掻こうが、その時点で持ち合わせとらん可能性のカケラを使って未来を組み上げる事は不可能
や。なんぼバタフライ効果を考慮に入れたとこで、箱ん中の猫と違って突貫してくる隕石の真下で死ぬ確立は光子一個程度の不確定性に支配されませんやろ。
”多世界”の場合、ある程度の自由度は持たせられても、それはホンマに『ある程度』以上にはならんのですわ」
<JACK:というと?>
「遠過ぎる自分は他人ですやろ。違う母親から生まれた『自分』は自分やったと思いますか?」
<JACK:なるほどな。だが技術屋。実際――俺達の体は量子で編まれてるんじゃないのか? 体細胞の一つ一つは、ミクロのレベルで量子作用を続けているん
だろう。ネマニャと絶滅したティラノサウルスは重ね合わせになっていないが、彼が蹴ったボールと彼の身体を構成する電子と恐竜を構成していた電子は同じパー
ツである筈だ>
「マンUの試合見てんすか」
<JACK:代わりに出場してやりたくなる惨状だ>
「アンタが出たらゲームとちゃいますやん……ま、せやけどそこや。ティラノサウルスが絶滅せずにこれまで生き延びとったら、サッカーに代わる競技を今この瞬
間にテレビで眺めとる可能性がある、っちゅーんがよく知られる多世界解釈のパターンの一つですわ」
<JACK:パラレル・ワールド。『ディファレンス・エンジン』だ>
「ムアコックもナチ物書いてますな。実際問題、因果律っちゅーんはオレらが時間を知覚できんから『そう認識しとる』に過ぎんて極論してもええです」
<GAUSS:そして、この世界を時間の果てまで敷き詰められた設計図に従って私達が思考しているに過ぎない(、、、、、、、、、、、、)とした場合、その矛盾は解
消される。これが他世界解釈の本質だ。私達は考えることを考えているだけだ、とね。私がこうしてその解釈に思いを巡らせた所で、それは予め決定されていた
ことになる>
<JACK:で? その理屈なら、オレが楊貴妃やクレオパトラと一夜を過ごせない理由は何だ?>
「アンタが女王のお眼鏡に適わんっちゅーのが第一の理由ですやろ。もう一つは――時間的な近傍がこの世界体系を作っとるっちゅー事実や」
 言うと、科学者は胸ポケットに挿していたペンを指で弾き上げる。くるくると数度回転して落ちてきたペンをキャッチして、つまり、と続ける。
「このペンは物理法則に従って飛んで、物理法則に従って回転して、物理法則に従って落下してきた。なんでこのペンはいきなり頭上数メートルに出現してその
後いきなりオレの手の中に戻ってけぇへんのか。まあ、当たり前ですわ。時間と空間は連続しとりますよって、ペンはちゃんと回転するし、ちゃんと空間を順繰り
に打ち上げられて、順繰りに落下してきます。『どうせ落ちる場所が決まってる』とかアホな理由で横着してワープしてきたりはせえへんワケです。……せやけど、
不確定性に従って――あらゆる誤差が作用して、ペンの落下位置がちっとばかしズレたかもしれへん。そういう近似的な値を取る平行世界はある(、、、、、、)ん
ですわ」
 仮想視界に引かれた二本の世界線が立ち上がる。
 平面から垂線が何本も立ち上がり、垂線を基準とした平面が構成される。点から線へ、線から面へ――一本の線から複数へと枝分かれする線が三次元方向
三百六十度に伸びていく光景は、さながら世界樹(ユグドラシル)の成長を早送りで見ているようだ。枝のそれぞれを構成するのは年号を打たれた英数字の連
なりで、よく見ればそれが第一次世界大戦やキプロス紛争などと振られているのが解る。距離の近い枝を見れば、極めて冒涜的なその記述の仔細が見えてく
る――曰く、"第一次世界大戦A"、"第一次世界大戦B"、エトセトラエトセトラ。
 ばつの悪い表情を浮かべそうになるのを、アイコンの点滅が代弁した。
<:この枝のそれぞれが"一つの世界線"を現すと……まるで神の如き視線だな。コレは天使の領分を超えるだろう>
「天使(オレら)は全権を神に委ねられとるからこそ天使やってな――ちなみに、この枝のそれぞれは枝でもあり幹でもある、ゆーんがもうちょい厳密な解答にな
りますわ……加えて言うなら、この枝はホンマのとこ四次元方向に伸びますでな。あくまでコレはモデルや、と思って下さい」
 科学者が一本の枝分岐を摘むと、その一点を中心として下部が消滅する――同時に、爆発的な勢いで上部へと枝が伸び始める。枝だったモノが幹と化し、再
び大樹が構成される。枝と枝の隙間は緊密かつ均一で、触れるか触れないかのギリギリでどこまでも伸びていく。
 果てのない世界の在り方を記す、全時空版ディープ・ソート(スパコン)。
「さっき言いましたけども、状況はそれ以前の全状況に規定されます。オレが今コップに入った水を飲もうとして、それに失敗する確率はナンボか言うたら、こら正
直ゼロに等しいですわ。この瞬間に隕石が降ってきてこの会議室吹き飛ばすなり局長がコンマ一秒でオレを消し飛ばすなりすればオレは水を飲むのをやめるや
ろけど」と、科学者はテーブルに置かれたグラスから水をひと啜りし、「……そんな確率もまたゼロに等しい。なんでや言うたら、今地球に接近しとる隕石はあらへ
んかったし、局長はとりあえずオレを殺す理由があらへんかったからですな。人間のアタマん中ですら、ホンマの意味での『突飛な思考』はあらへん。あらゆる思
考はあらゆる状況に規定されます。神が創りたもうた奇跡たるこの世においては――それこそ何をか況や」
 

828 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/04/16(土) 11:29:36
 
 どう誤魔化すかがお話ではありますので。
 危うく緊密化するとこでした――さっさと馬鹿ネタを!
 
 「ない」としたとしても差し支えないというのが生物学的な立場に近いですね。
 倫理的には大問題なので、脳味噌弄っちゃうよー、って意見はアメリカですら今でも反対のマトだったような。
 「意思」の明確化は、こういうときこそ哲学者のお仕事なんですが……まあ、物象出し辛いですからね。
 クオリアでは言葉遊びに過ぎない、って断罪されるのと近い理由もあるかな。
 
>無数の義姉上
 
 ああ。
 やりそう。
 むしろ『更に好かれてる状態』を期待値からどんどん手繰り寄せたりしそうな。
 
 ……。
 て、あれ。
 初期条件変えまくってもあたしが好かれてる可能性とかなかったの……?
 

829 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/04/16(土) 14:35:38
 
 ……話が飛び過ぎている。
 実のところ時間を操作する辺りから会話の内容は理解できても実感が追い付いていなかったのだが、議場の適応能力は異常すぎた。
 え、おかしいのは私の方――? 所在無くミネラルウォーターのボトルを啜りつつアイコンを伺う。
<JACK:そう聞けば、平行世界は時間と空間を対象とした交わらない世界だってのは明瞭だ――ティル・ナ・ノーグはどこにある? まさかとは思うが、平行世界
丸ごと一つがそうだと言うんじゃあるまい?>
「シフターは――」
 と、科学者がパネルの大樹に触れる。世界線の交わる一つを指で弾いて拡大すると、その間に”M”と指先で書き込んだ。
「――唯一、平行世界観で相互作用(、、、、)する要素なんです。お隣の宇宙で起こったシフターの状況が、上位のレイヤーを通して随時こっちにも影響与えてく
るっつーことですな。……早い話、あっちの世界がバカでかい狼(フェンリル)に丸ごと食われたりしたら、その影響はこっちにも及んできます」
<JACK:作用? それは拙いだろう。決定論の系に割り込まれては、因果律が崩壊しかねない>
「あー、ちゃうんです。『作用して当然』として組まれとるんですわ。せやから、この時空でこの作用は当然やった、となるんは間違いありません。どう足掻こうがコ
イツは侵攻してきた。その事実は変わらん」
<JACK:なら何が問題だ?>
「当然、その作用を繰り込むんがメンドいってことが一つ。もう一つは――最悪な可能性ですが、その作用で因果律を崩壊させるレベルの躯体が生まれかねんこ
とです。……っつか、こないだ一回それをどうにかこうにかやり過ごしたばっかでしてな」
<GAUSS:なるほど――世界線それ自体のリライトか>
「正解。それくらいなら軽いが、恐るべき最悪の事態は――この時空体系の崩壊だ」
 思わず向けた視線にも構わず、議長席の少女は淡々と無茶を言う。
「言っちゃなんだが、今の体系はとっくにそうなってる(、、、、、、、)。まあ、未来の自分が過去の自分とテーブルマナーについて語り合ったり原始人とドライブす
るような事態になってはいないけれどね――かつてこの世界を在るべくして統括していたシステムは、生憎とボクとボクの姉妹が、ボクのパートナーとパートナー
のパートナーが寄って集って破壊してしまった」
<GAUSS:それは知っている。彼がここにいない理由はそれかい? この世界と最も作用する(、、、、、、)からこそ、彼に出てこられては困る、と>
「それもある――けど、事情は少し違うな。ま、それはおいおい話すとしてさ。先に敵対勢力の内訳を聞きたいんじゃない?」
<JACK:是非に>
「量子不確定性を繰り込んだモデルとして、こうした状況を想像してくれ。決定論的なプランクスケールの自由度が存在する、と。量子状態とは無数の未来の分
岐点だと考えたとき――それを始原状態の重ね合わせだと仮定する。その量子状態はそれぞれ異なる状態の重ね合わせだから、電子であろうと陽子であろうと、
けして同じにはならない(、、、、、、、)」
「は……」
<JACK:ルツィ――>
「うん」
<JACK:――俺は、君が何を言ってるのか解らない>
<MARCEL:そうだぜガキ、解るように話せよなバカ>
<JACK:違う。言っている意味は解る――正気で言ってるのか、と聞いたんだ。1+1が2でなくなるというのか? 物理的な意味で(、、、、、、)>
「そいつは大いなるカン違いさ、リッパー。そして君らが自身に秘めた世界への解答でもあり、一つの解法であり、因果からの解放を意味するモノでもある。騎士
の能力は量子状態を固有文法で完全制御することだ――コヒーレンスな世界の改竄こそ君たちの本質だろう? それ故に君たちは神ですら殺し得る。……この
自由度を制御できるとしたら、どうする?」
<GAUSS:あらゆる演算が意味を失う(、、、、、、)。――いや、人間が通常の意味で行う計算は意味を失う。しかし、それは『上位の計算』が存在することを意味
する……なるほど。ジェイムス、君が私に寄越したデータはこれの基礎概念か>
「そうです。で、問題は……最初は――コレ、ダークマター物質を織り込んで作った擬似結界やと思たんですわ。オレらお馴染みのシャドウ・ワールドですな。こ
の世界と作用せん、『裏側の世界』がコレやと思った」
<GAUSS:違った訳だね>
「シフターがM粒子を集積する際、その量子的特性はどうなるんか――考えたことありましたやろ」
<GAUSS:古典的系に翻訳されるまで、彼らは量子的存在として振舞う……ああ、そうか、君は>
「ご明察です。この世界は――この次元に可能性として(、、、、、、、)張り付いとるんです」
「可能性――?」
 思わず声を上げたサマーヤにジェイムスは軽く頷き、
「大気分子が次の瞬間に取り得る可能性、水分子が――ま、なんもかんも含めてな。M粒子がなんで「マルチ」言われるか思い出してみ?」
「あ――」
 そう。
 神話素――触れることも把握することもできないこの粒子は、あらゆる粒子の「影」として存在する。
 が。
 ひとたびそれがパターンを構成すると、それはあらゆる原子を――既存以外の粒子をも(、、、、、、)――作り上げる。
「まさか……それも量子的特性を有している、と……」
「最初は唖然としたけどな。考えてみりゃそう無茶でもあらへんのや」
 言って、ジェイムスはパネルに触れる。世界樹がピクセル分解され、どこかの風景写真に移り変わる。山木に覆われた、どこかノスタルジックな風景だ。その風
景画に触れたまま軽く指を振ると、隣の空間に同じ画像が転写される。
 双子のように並んだ同一の風景。その片側に触れると、その風景がモノクロに塗り込められる。
「実際には”可能性は二つ”とちゃいますが、あくまで例として話します。……M粒子は他のモンとエンタングルを形成すると、そいつの特性をネジ曲げます。ぶっ
ちゃけ言えば、物理法則の外へ押し出します(、、、、、、、)――平たく言いますと、マクロ的な物質を量子状態に変換してまうワケです。――皆さんご存知のあ
る男がまったく同じ能力持ってますよって、オレが話さんでも知っとるヒトは多いですやろ」
 アイコン郡が沈黙する。サマーヤは――同時に、思い出していた。白い砂漠の最中に独り立つ、死者たちの王。
 軽々とこの世界を粉砕した、瓦礫の王(ロード・オブ・ノーウェア)。
 

830 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/04/16(土) 15:42:52
 
「プランク定数レベルからの時空改竄。完全に固有の世界の創造(、、、、、、、)。規模の大小はあれど、騎士さんらに共通すんのはこの一点です。アンタらの能
力はヒトよりも神に近く――その度合いは神を凌ぐ」
 言って、科学者がモノクロの風景に触れる。と、その周囲を薄いサークルが囲んだ。
「通常の(、、、)分岐が起これば、この二つの世界は別物になります。世界Aと世界B。これは別たれて、シフター作用以外での相互作用を失うわけです。ここま
ではエエですか?」
 無言を肯定と取り、科学者は続ける。
「せやけど、この空間は古典系に翻訳されん。不確定の状態のまま存在し続ける――シフター効果と同じですわ。コイツを逆量子ゼノン効果で補足できた場合
ですが」
<GAUSS:新しい世界を作れる(、、、、、、、)か。その観測者に掛かる負担は壮絶なモノになるな。常ならず一つの世界を演算し続ける負担は膨大だ>
「理屈は解りますやろ。ある時間とある空間。その一区画を丸ごと量子状態として保存して、それを観測し続けることで、それをひとつの世界にする(、、、、、、)」
「話としては、だから簡単なんだよ。この結界と感染状態を作って、それを制御すればいいんだ」
 自分の口がぽかんと開くのと、そのまま詰め物をされたように動かなくなるのを自覚した――言っている意味が解らない(、、、、、、)。
 SMITh(古巣)の要員も空間への干渉なら多かれ少なかれ媒質を通して行う事が可能だったが、空間と時間を把握(、、、、、、)するというのは、意味合いがそ
れとはまるで違う。
 空間とは原子の詰め込まれた箱だ――その大きさは詰め込んだモノのサイズで左右され、詰め込まれたモノの性質によって空間の特性は決定される。
 熱量を操作するのなら大気分子への干渉が、音を操作するのなら同様に大気の伝達を媒介する空気分子への干渉が必要不可欠だ。マッチで火を熾すのも、
大声を遠くの人間に届けるのも、世界の(ぶつり)法則がそれを許しているからこそ可能な現象である。
 そして――煎じ詰めれば、SMIThの人間が与えられた魔術(スキル)は、箱の内部の比率を操作することで力を得ることに他ならない。数式の数値を操作する
のがサマーヤの知る『魔術』であって、数式の構造を選択する(、、、、、、、、)ような無茶は想像の埒外だ。
 サマーヤが必死に分子運動を操作して熱量を「集めよう」とする間にも、この少女は熱量を――それこそ無尽蔵に――作り上げられる(、、、、、、)と言っている
のに等しい。
 つまりこう言っているのだ。
 『とりあえずもう一つの世界を作り上げる』と。
<JACK:気違い沙汰の話だ>
「風情のある余興と言って欲しいね。この空間の数値を弄ってやる事で、少なくとも理想的な箱庭を作り上げられるんだ。断言するよ。ボクと同じ力があるなら、こ
れは確実に思い付くアイディアだ(、、、、、、、)。君たちがパンにバターやジャムを塗り付けるのを思い付いたように、ボクと同質の誰か(、、、)ならコレ(、、)を間
違いなく発想する。この箱庭の主は――まあ、推測が正しければだけれど、絶え間ない観測でその世界の秩序を維持してるんだ。そうすることで波動関数を収束
させ続け、不安定な世界の崩壊を留めている。よく言うだろう? 『量子のヤカンは見続けていれば沸騰しない』のさ」
 

831 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/04/16(土) 16:06:26
 
「そんなことで――世界が?」
「演算能力次第だがね」
 小さな手のひらがテーブルの上を撫でると、中身が丸ごと残ったミネラルウォーターのペットボトルが浮き上がる。
「ボクや君のような審問官――と言っても、君はホンモノとは言い難いけど……ともあれ、ボクや君は銀弦(シルヴァーコード)を通して対象と感染状態(エンタング
ル)を形成するだろう? コレが君たちにとっての『魔術の基礎』だ。対象を選択し、対象と接続する。例えばそうだな、君ならこの状態、この水にどんな操作が加え
られる?」
「……それを沸騰させるくらいなら……」
「ま、妥当だね。尤もこのサイズでは『水に干渉』して熱量を記述する必要がある。観測して分子を揺すってやる(、、、、、、、)のがこの場合の手順だ」
「他の手順が?」
「だとさ、教授?」
<GAUSS:……私なら、その水が持っている温度を直接上げるだろうな(、、、、、、、)。これでいいかな、ルーツィア>
 嘆息したような声――鉄色のアイコンが揺れる。
 今度こそ――自分が何を聞いたのか解らなかった。
「結構。いいかいサマーヤ、これが騎士と審問官の違いだ。君があの砂漠で(、、、、、、)死に掛けた理由だよ。彼らはこの世界に干渉するんじゃない。この世界は
彼らの一部でしかないんだ(、、、、、、、、)。
 そして、それは騎士の特性を併せ持つボクにしても同じことでね。端的に言おう。君たちが非物体(ユウレイ)扱いする量子は、ボクや騎士にとって――そして、あ
ちらの誰かさんにとっては実体(モノ)でしかないんだ。レゴを組むように量子の積み木で城を作るのは、さして難しいことではないんだよ」
<GAUSS:君であれば、だがね。少なくとも私はそれほど器用ではない>
「ではあちらの誰かさんが君よりは器用なんだろう」
「でも……そんな、無茶……」
「無茶? カラダも使わずに分子運動へ積極的介入するだけでも十分な無茶だとは思わない? 君たちはエネルギー保存則に割り込む(、、、、、、)。騎士と一部
の高位審問官は、エネルギー保存則を騙すし(、、、、)、創るんだ(、、、、、)」
<GAUSS:私達は君達ほど器用ではないんだよ、お嬢さん>
 苦笑するような声が割り込んでくる。
<GAUSS:私達の力は元を辿れば同根だ。波動関数の操作――そのアクセス経路と汎用性の差がその種別を生み出しているに過ぎない。それがあらゆる差で
あり、それが全てだ。そして、それは私達に限らない。どんな人間も存在するだけで波動関数を書き換えるし、そもそも波動関数が定義する時空がこの世界その
ものだろう?>
「人間こそ世界の部品だ、と……」
<GAUSS:理解が早くて助かるね。ウチの生徒に見習わせたい――ヒマがあれば尋ねてくるといい。今はハーヴァードでフェローをやっている>
「卒業生です」
<GAUSS:それは失礼――しかし局長。まだ解らない。なぜ攻撃される理由がある?>
 少女は笑みを湛えたまま沈黙した。
 それは――逡巡でもなく躊躇いでもなく、場の全員がその言葉を受け入れられるようになるまで待つ為の間隙だった。
「自分の世界を守る為さ」
 

832 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/04/16(土) 16:42:26
 
「この管理人の能力が無限大でなければ――いや、仮に無限大であったとしても、際限なくこちらからシフターを取り込めばどうなる? それだけのエネルギーを許
容しておくプールがある――まさか。ボクらは世界を守る為に神様を殺してるんだ。存在そのものが爆弾みたいな連中を溜め込み続けるなら、隔壁は無限に巨大で
無限に広くなければならない――まあ、それ自体は不可能じゃない。けれど、それをやるのなら人間が考える意味での「秩序」は危うくなる」
<GAUSS:だから――この世界は人間が住まうもう一つの世界(、、、、、、)だ、ということか>
「溜め込み切れないエネルギーをどう排除するのか? ……そうだね、産廃業者はエネルギーの廃棄先を一つに留めてるんじゃないかな」
<JACK:は、それが俺達の世界だ、と>
「そういうこと」
「そして、この二つの空間は時間のレベルでは同期しとります。……いや、正確にはどうか解らんけど、時間定数は一緒やと考えられます」
<GAUSS:……証左は?>
 鉄色のアイコンの問いに科学者は軽く目を伏せ、ついで議長席に目をやった。どうぞ、と頷く少女に溜息をつくと、
「……今、オレらの身内にはこの世界の出身者がおります」
 空気が凍ったようだった。誰かもが何かを言おうとする気配があったが、同時に誰もが沈黙していた。
 無限とも思える間隙の末に、少女は言う。
「おいおい話す、と言ったもう一つの問題だよ。君達は虐殺者たることを許容できるか――そして、もしかして騎士が一人敵に回ったとき、君達はそれを受け入れられ
るか」
 
                                 ■
 
「敵……?」
 最初に口を開いたのが自分だった事に自分でも驚きながら、サマーヤは議長席に目を向ける。
 騎士が敵、というのは――それだけで穏やかではない。直接目にしたことのある騎士は一人だけだったが、何せその一人が十全以上に人知を超越していた。
「話しよう。あれは百年……いや、数万年前――いやまあ普通に数年前だけど、ま、こんな話があったとしよう。聞いてくれ」
 少女が喉を鳴らして笑う。
 アリスを迎えるチェシャ猫のような笑みだった。
「昔々あるところに、一人の青年がいました。ある日、青年は美しい少女と出会います。彼女は妖精の国に住まうお姫様で、ふと気が向いて人間の国に遊びに来たの
だそうです。二人は言葉を交わすようになって仲良くなり、やがて恋仲になりました。二人は結婚……はどうだったかな、まあ、結婚して幸せになりました――めでたし
めでたし……で終わらないのは当然でね。ある日、妖精の国と人間の国の間で戦争が起こりました。人間の王は怒って言います。妖精の国に火を放って焼いてしま
え、とね。そうなると困るのは青年とお姫様で、なぜかと言えば彼女は妖精の国で生まれたので、国がなくなってしまえば消えてしまうからです。青年は――」
 と。
 そこまで言って、少女は唐突に口を噤んだ。
「……どうしたんですか」
「いや、ボクもここまでしか知らないんだ。というか、どうなるか解らない。正確な話をすれば、王様は怒ってはいないし、焼き払うよりはマシな方法があるとも考えてい
る。何よりその二人は真相を何も知らない筈だ――そんな訳で、ボクも少々ばかり困っているんだよ。ね、きみ。その二人と面識のある人間として、ちょっと伝言でも
頼まれちゃくれないかな?」
 

833 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/04/16(土) 16:46:08
 
 平行でやること多すぎてハコ書き状態のままですが、もうこの際これで。
 流石に睡眠なしで突っ走るのもアレなので、後でちょっと休んでからですが。
 
 そんな訳で、夜にまた。
 
>体験版
 
 あー。
 ああ。
 そっか、新作出るんですね。
 

834 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2011/04/17(日) 18:17:24
 
 ちゃ――茶番じゃあないッ!
 心配してくれたんなら!
 
 ……ってか、難しいと言うか整合性を意識するかしないかじゃないかな。
 どこかから前提を引いてるかどうかってのは確実にあるし。
 一人でやるもんじゃないんだから、尚更にな。
 

835 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2011/04/17(日) 23:25:31
 
 それはほら、予定外だけど折角時間軸の外ネタなんだから、かな。
 空気はほぼそれなんだけど。
 記憶が改竄された世界、とかそういう方向じゃなくて。
 書き方次第では全部ルーツィアの「計画通り!」みたいなオチになっちゃってるけど、それも含めて「だったらい
いんじゃない?」で受け止められるかどうか=意思がどこまで意思なのか、で。いや前フリとかなかった訳だし、
たぶんこっちの方がいいんじゃないかと思って。
 妹紅はちゃんと他所見せずに待っててくれたって信じたいかな!
 
 
 
 形式が形式だから、イベント自体の整合性取るのは、まあ、無理だけどな。それ含めて書いてはいるけど。
 この場合は全部飛び入りが前提になってるし、事情はまた別なんだけど。
 
 齟齬を埋める為の設定が必要かと言われると、それこそ妹紅の言う情報交換が必要だってのは間違いない。
 舞台設定にある程度の目的が設定してあると明確だってのは、まあ、そりゃあるとは思うよ。
 主催が予めエンディングに相当する理由を設定する訳だから。
 そこで個々が納得する形で終わらせる訳だから(例外はあるけど)、不確定要素は比較的制御しやすい。その
場合は、これがこういう形になったからこう終わる、ってパターンが明確化されてるかどうかになるだろうけど。
 

836 名前:名無し客:2011/04/17(日) 23:43:36
てっきり改竄されてからもこたんの所に行くのかと

837 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2011/04/17(日) 23:59:52
 
 いや。
 だから妹のこと考えないとか、それ俺じゃな……俺いなくても大丈夫なくらい強い奴ばっかだけど!
 
 まあ、中にはそういう俺もいたんだろ、たぶん。
 
 ただ開始前提曖昧なあの状況でやると出オチにもなりゃしないから、あったとしたら別の話……、
 と思ったけど、存在しない過去を自分だけ覚えたまま別の世界でって、それはそれでSFっぽくて良かったか!
 ぶっちゃけそういうIF物を俯瞰するワケだから、IFそれ自体は機会があったら別のスレにでも。
 

838 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2011/04/18(月) 00:30:46
 
 いや超マトモじゃん……。
 マトモなことしか喋ってないじゃん……。
 
 ていうかお前何妹紅ディスってんの……。
 人間止めたら妹紅は「カテゴリ:妹紅(永遠の美姫)」辺りだよ。
 マジで何言ってんの……?
 あれか……?
 そのアタマ引っ掴んで目も当てられない内容の想像半日くらい流し込まれたいのか……?
 

839 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2011/04/19(火) 06:54:59
 
 お疲れさん、相……、相棒その2。あ、いや。その3? 4くらい? ……まあいいか!
 
>創り出せば
 
 という目的を作っていたのも俺達かもしれないし、そうでないかもしれない。
 ってのが、まあ要旨かな。
 目的を目的視するのが意思の作用なら、それを捻じ伏せるのはパターンだけだ。
 それが俺の本質で……というのは、それじゃ次のに回すか。
 でなきゃルーツィアの『話し相手が欲しい神様の戯言』オチ。
 ある意味では、開始直後にラストバトルが始まる類のワケわかんないRPGでいきなりラストバトル直行可能、みたいな
流れで、加えてそのせいで平行世界が『創られた』ようなもんだな。……まあワケわからないRPGって、某PSの超自由度
高いRPGの事でしかないんだけどな! 殺してでも奪い取る→吹雪。
 
 再構成(法則のリライト)は、だからされていないかもしれない。
 そういう話。
 『上』を作れないなら、横を無限大に広げてみた、って感じでもあるかな。
 
 ま、色々他にも意味はブチ込んであるけど、説明するようなモンでもないしさ。
 敢えて言うなら主観とキャラが〜みたいのは意識してあるけど。
 
>人間
 
 いや。
 ここに。
 そこに。
 というか俺に!
 
 
 
 働き盛りの男が消える……みたいな怪談は結構あるな。ってかまあ、近世ではぶっちゃけ戦争の暗喩なんだけど。
 子供の上は老人だけ、みたいな話。
 

840 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/04/19(火) 06:56:55
 
 その子が何を言ってるのか解らないですよ、上級生……。
 保護者責任として説明を求めます!
 

841 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2011/04/19(火) 07:27:13
 
 二回言った!
 考えてるか考えてないか第三者に解らないのにさもそれが真実であるかのように二回言った!
 
 俺だってそんな発作的に殺してる訳じゃない――発作の度合いがデフォルトなだけで!
 つーか殺すがマズいんだったらあの吸血鬼(妹の方)はどうだったんだ……。
 ……あんまそういうのはないんだっけ?
 
>妖精
 
 え。
 生えてくるんだ。
 ……ああ。便利。
 生えるまでのこと憶えてると厄介かもしれないけど。
 
 まあ暮らしたいというか妹紅がいるなら北極でも南極でもエンタープライズ号の中でも構わないが、
ルールはルールだって理解するくらいのアタマはあるよ。
 
>宗教
 
 一番重要そうなのが巫女さん(赤)の方だと思ってたけど。
 信仰されるのも特定の対象からじゃないから……あれ、考えてみたら何祀ってんだその神社。
 
 ウチは……ザビエルでさえ本地の意向(に近い)ものがあって布教してたんだから、活動するような
要素がなけりゃそもそもやらないけど。
 目的を与えられてない俺は『教徒』としては失格もいいとこだし。
 それはそれだけのことなんだよ、俺は。
 
 それに……。
 どのみち、妖怪と違って(統治)社会的要請の要素が強いからな、宗教って。
 
 ……まあ、その時は妹紅を崇める宗教でも始めるかな……。
 いや、崇めるだけじゃなくて……。
 そうか……。
 信仰対象は妹紅……と、隣に俺。
 よし、神話。
 作れるなコレ。
 信仰対象の神話がなければ自分で作ればいいじゃない!
 結論は簡単だった!
 結果は自明だった!
 
 常識の一つや二つ――あの吸血鬼やららぎーを見てきた俺には齟齬にはならない!
 

842 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2011/04/19(火) 07:40:43
 
 『天災』――じゃなかった、『天才』とは! 変化を恐れない者のことなのだッ!
 『力』とは、効率よく世界に自分の意思を伝える為の『構造』だが……。
 だがッ!
 既に作られた『構造』に安住せず……『安定した力』こそ至上である事実にすら満足せず、ひたすらに『強く』
なろうとする者のことを『天才(ヒロヒコ)』と呼ぶッ!
 
 ポロックがそうだったように……いや、ダ・ヴィンチがそうであったようにッ!
 あの『ヒロヒコ』が歩みを止めることはありえないッ!
 『ジョジョリオン』ッ! SBRの『道』を繋げッ!
 
(この辺りで「発光ォ」)
 
 SBRはそのうち図書館に全部並ぶべきだと思うよ。街と学校を問わず。
 分類は……そう、児童文学として!
 由緒正しき冒険漫画として!
 
 あのスタンドバトルの『先』を作った!
 それがSBRの価値を圧倒的に証明するッ!
 
>妄想
 
 じゃあなく、ただの『予定』なんだけどな……。
 浮気とかじゃあなくッ!
 それは躾のようなものッ!
 
>体験版
 
 上モノのアレンジ比率が高くなってたな。
 相変わらずチェンバーロックっぽくて面白い。特にステージ3のボスのBGM。
 
 昨日ギリギリだけどちょっと触ってみた。豆大福食べるような時間ねえよアレ。
 体験版そのものは初めてだったけど、ステージ3で終わるなら最初からルナティックでもイケるんじゃあない
かなと調子コイたらダメだった。
 ハードならギリギリ全員でイケたけど、普通に撃墜されるしな……3ステージでこのザマだと、本番になった
らどうなるんだアレ。回復がウザすぎてボムでも使わないとケズり切れない!
 とりあえず最初に弾が速いモードで慣れてくとランク落とした時に少しラクだと思った。
 
 
 
 と……ま、それじゃこのへんで。
 

843 名前:名無し客:2011/04/19(火) 13:34:17
荒木はもうジョジョから逃げられなくなってるやん。

844 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2011/04/19(火) 17:51:53
 
 敢えて枠を設けること事態は問題じゃあない……。
 『バットマン』という題材を元に『アーカム・アサイラム』が芸術へ昇華されたように……。
 或いは『ダークナイト』という奇跡が生まれたように……。
 『作品』という結節点を……『岐路』を設けることが万人を納得させる力強さを発揮するのだからな……。
 それはDIOさ……DIOというキャラにも、ジョースター家という系譜にも共通した特徴だ……。
 
 重要なのは!
 固定された『美』の観点に立ち止まらないことなのだッ!
 
 ……だと思うよ、ジョジョは。
 そして――何より俺にとって『ジョジョという条件』は呪いではありえないのだッ!
 

845 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2011/04/19(火) 18:55:56
 
 ああ、っと、そうだ。
 
 会話はスッ飛ばして読んでなかったりしたけど、テキスト読んだついでに。
 『神霊』って振り方でおっと思ってはいたけど、今回のは富士谷御杖の論旨に近い構成してるのかな、と
思わないでもなかった。神=人間の(制御されない)欲って辺りが特に。
 『役立つのなら〜』って巫女さん(緑)の話で余計にそう感じたんだけど、御杖論だと神道は欲を制御する
為のもの、って感じになってたからな。それはそれで神道に携わる人にとってはアレなんだけど、あのどこ
となくシニカルな世界観なら承知の上でってのはアリだろうとは思うし。
 俺はそもそも触れた切っ掛けが妹紅の出てたシリーズだけど、別に神道に偏った考え方してる訳でもな
し、(たぶんホーキング博士出してたし)影響受けててもおかしくないな、と。
 
 ……いやまあ、ちょっと前だったらネタ被ったと思われてた気はするけど。
 シンクロニシティ。
 

846 名前:名無し客:2011/04/19(火) 18:58:53
腕時計をカチカチいじるのが流行ったり、とにかくいろんな場所に挟まってみたり、圧迫祭りがクセになったり、
映画の待ち時間に撃たれてみたり、ワイヤーで鉄板を体に括りつけて体育座りで川に沈んでみたりする子供が大量発生するぞ。

847 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2011/04/19(火) 19:08:21
 
 今回=「東方神霊廟 〜 Ten Desires」だな。
 
 ……。
 今タイプして気付いたけど、アレか。
 このタイトルは森先生式のダブルミーニングか。
 
>>846
 
 それの……。
 一体何がマズいというのかな……。
 
 いっそのこと……。
 あらゆる施設に入場する際、「ジョジョ立ち」が正確に成されているかどうかで判定するような
基準を国が設けるベキなんじゃあないかと思うね……。
 
 ポージングが不備の場合入場不可。
 三回失格すると逮捕。
 勿論その先に待ち受ける裁判官は全員威圧感を放つポージング。
 

848 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2011/04/21(木) 22:45:34
私としては宗教自体が人間の我欲を制御するほぼ唯一のコンテクストだと認識してるけどね。
そういう意味じゃ基督教の教えは好きだよ私はー。

>神霊とか
あの人も文理両方ではかなり深い造詣を持ってる人だから、知ってても不思議じゃないかも。
音楽CDの方では物理学のエネルギー的な観測限界や超ひも理論にも言及してたことあるし。
神主自体も時々かなりシニカルな発言をする事があるからね、分かっててやってるのかも。

あと会話は飛ばさない方がいいよー。さらっと重大発言してたりするから。
ラスボスに関する言及や示唆とかも混じってるし。


849 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2011/04/21(木) 22:48:50
あと荒木先生はアレだよ。ジョジョそのものが一つのジャンルになってるんだよ。
つまり逃げるどころか周囲を食い始めてる状態だから何描いても不思議じゃない。
……なんだかんだ言ってSBRも予想をはるかにスッ飛ばして一気に走り切ったからね。
そういう意味じゃマンネリとは無縁な人だと思う。

850 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2011/04/22(金) 07:36:57
>>848
 
 ま、だな。
 単純にお前が嫌ってないのは嬉しいよ。
 『我』欲って意味では、多かれ少なかれどんな教義もそれを抑制する傾向があるから。
 一つの指向性に意思を束ねるって効果は、それがどんな欲に基いたもんであれ他の欲を制御する
効果がある……ってのは、まあここ数年で証明されっ放しか。
 だから科学との対立では人間そのものに対するアクセス経路として宗教が存在する、ってのを絶対
に否定できない。少し前にテレビでも放送したけど、天使と悪魔のカレルメンゴの(偽)演説が丁度そ
んな感じだったな。アレは流石にどうかとは思うけど。
 
 欲望、って言葉自体がとっくにネガティヴなイメージの並列でしか語られてないけど、ある程度はそ
れがなければ人間としての活動は停滞するのがオチ、ってのが近代以降だ。
 そこから逃れたければ……電脳化に期待でもしとくしかねえかな。
 俺だって一つや二つは逃れられない欲だってあるしさ。
 
>分野
 
 ああ、そりゃ解る。
 技の名前が無駄にシニカルだったりしたから、ああこりゃ額面通りに作ってないなって。
 会話のズレなんかにしても意図的なもんだろうし。
 ……なんだけど、そこに独特の視点挟まってるから、ちょっとありゃ他にはないセンスだとは思う。
 今回はネタがあからさまに自分の範疇だけに思わず「ボス誰」とか思ったよ。
 キョンシー出てきてはぐらかされたけどな!
 ……ていうか、日本でもキョンシーブームってあったんだ……。
 
 音楽は……そんなの書いてたのか?
 ライナーノーツにってことだよな。
 うーん……ゲームは買えたけど、そっちも普通に手に入るのかな。
 
>会話
 
 いや。
 こう。
 途中からクセになってて!
 お前の原作はちゃんと読んでた……んだけどなあ。
 
 新作はとりあえず巫女さん(赤)がやっぱり一番かなと思ってたら、途中で使ってみた斬撃さんが
STGなのに接近を強いられるってありえない尖がった性能すぎてクセになってた。
 
>>849
 
 うん。
 それはもうずっと以前から!
 
 『ヒロヒコ』が書けばそれはジョジョになるッ!
 唯一の作家と唯一の符号で結ばれる唯一の称号! それがジョジョッ!
 
 ……実際、ジャンプの単行本で一気読みした時、作品の起伏がずっと続くのって俺の持ってる中
じゃあの作品くらいなんだよ。映画見てるような気分になる。
 というか、アメコミ(しかも傑作の)に近いのに、あっちよりストーリーに重点割り振ってある、みたい
な、どうにも稀有な作品って感想だな。
 

851 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2011/04/22(金) 07:49:47
 
 便利じゃん……。
 栽培しなくても生えてくるとか便利じゃないか……。
 でも憶えてるんじゃあ意味がないからスルーでいいッ!
 
>妖精
 
 ……まあ、理屈はウチの審問官が似たようなモンだから解るよ。
 条件が整えば『生きて』るのが妖精ってことだな。
 気流の、波の、山景が太陽に作る景色のパターンが一定なようにさ。
 自然現象の一端か、そうでなきゃ自然の余剰だ。もしくは自然が書き付けるラクガキだ。
 砂漠に吹いた風が砂に絵を描いてそれを吹き散らしても、絵はその後に何度でも描かれる可能性
がある――し、どんな絵かは毎回違っても、それは常に描かれ続けてる。人間の思考が常に一定で
はありえないように、だな。
 ってもまあ、砂漠が緑化したら『砂の絵』は描けなくなる訳だけどさ。地球が水没しても。
 尤も、「そこで新たに描かれる絵」はあるだろうけど。
 ……なるほど、不死身だな。
 要は、もっと高次の『妖精の大本』みたいなのがあってもおかしくないワケだ。
 うん、どこかのラブロックさんにガイアとか呼ばれてそうだな。
 
 こっちはもうちょいざっくりしてて、世界全体を無限の波の重ね合わせとして捉えたら、生きてようが
死んでようが波がまた打てば『起きてくる』ってのに近いけどさ。
 
 意思は高次化された要素の結合だし、複雑化した組織だ。
 だから、エネルギーが集中する場所には意識が生まれ得る――とまで言うと与太だけど、それこそ
俺達が意識と認めない意識はあってもおかしくないからな。
 要素は要素を演算し得るワケだ。
 ……ま、分子コンピュータとかレムだけど。
 
 
 
 と、それじゃこのへんで。
 

852 名前:名無し客:2011/04/22(金) 13:46:04
神主が民俗学神道オカルトネタ使う段階はともかく
二次創作であの世界観を考察すると、独自解釈の上手さ比べになったりしてますね。

853 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2011/04/22(金) 22:04:48
 
 いや。
 まあ。
 何が適してるか、は一概に言えないからな。
 
 あれだ。
 京極先生は民俗学オンリーだと思われることもあるけど、話を構成するのに扱ってるのは相当広範囲の
ネタだし、それを十全にやるにはあの形態が必要不可欠だ。あれでサイバーパンクだったりしたら巧く機能
しないし、ていうかそもそもそれは何がやりたいのか解らなくなる、って話ではある。
 ただ、民俗学”そのもの”を扱うのにミステリが適してるのは、これは横溝から続く和製テンプレの系譜も
含めて作られた認識ではある。と、思う。思ってる。
 何が言いたいかというと、ネタも表現もその形態も全部不可分で「それが面白いかどうか」だろって話。
 ミもフタもないけど。
 
 元々STGだってのが本位なワケだから、そこに再解釈アテて色々な楽しみ方ができてるのは、それがそ
れだけのキャパを持ってたってだけで、『どんな作品か』を定義するもんじゃない。だから、「どんな二次創
作が最適なのか」なんてのは、それこそそのフィールドを続けてる人にしか言えることじゃないと思うけど。
 実際、最大公約数的なモンはあ……いや、あるのか?
 
 「キャラ」として切り出されて、元ネタをどうこう言う必要がないくらい強固に作られてる以上、別に元ネタ
を参照する必要がないとは考えるけど。それこそ人それぞれだし。
 ここで関わらせて貰って感じたのは……これは別にどんな作品でも一緒だけど、按配次第ではネタがど
ちらか(或いは二作品以上に跨れば「どれか」)に引き摺られる、って事かな。『元の色』を出す必要がない
(というか元色が一定しない)ってのは特殊だから、やっぱり違うと言えば違うんだけど。俺の場合は、まあ、
ここで関わらせて貰った範囲で調整と推敲。
 カラーは全体を俯瞰した時に出るもんだから、まあ、そればかりはなんとも。
 敢えて言うなら公式二次創作(?)に当たる漫画とかがあるんなら、それが『近い』って事だろうけど。
 
 独自解釈は……どうなんだろうな。
 それこそ俺に言われても。
 二次創作フィールドで知ってるのはマジでここくらいなのに!
 
 
 
 そして俺は凄まじく眠いぞ、ジョジョォーッ!
 

854 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2011/04/23(土) 09:38:06
 
 豆腐小僧の時代が……到来する……。
 

855 名前:名無し客:2011/04/23(土) 11:28:22
最も怖くない妖怪が宣伝文句の豆腐小僧がどうかしたのか?

856 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/04/23(土) 12:06:35
 
 サーズデイばっか聴いてます。
 が。
 
http://www.youtube.com/watch?v=iopIBbBcksE
 
 そういえば紹介もしてませんでした。
 
「ポーニョーニョポニョォォォ!」
 
 これだからイタリア人は!
 
→海外の反応
 
「sakana-no-cooooooooooool!!!!!!」
 
 この曲に限らずアレ。
 
 ……まあ、この手のジブリアレンジってHIPHOPの独壇場だったので、こういうことやってくれたのが
本気で嬉しかったのはありますけれど。参加陣がアレなだけに、音がペラくないのと音像ハッキリして
るのが好印象。もののけ姫とか和製ゴシックデスでありそうだなとか素で思える怖さ。この手のヘンな
アレンジ掛かった姉御ヴォイスは日本のお家芸ですが!
 まあ、デス/ゴア系のカヴァーって結構ありふれてはいるんですが、ちゃんと面白かったので。
 まっくろくろすけを壜一つぶんキメた大トトロが街の住人を片っ端からディスポーザー型猫バスの口
に叩き込んで中/小トトロが残飯処理しながら驀進するが如く原作を蹂躙するジブリカヴァー。
 モッシュパートは貴方もトトロと一緒にウィンドミル!
 ……というほど過激でもないんですけど。フツーに聴けます。B級ゾンビ映画カヴァーというよりはハ
リウッドナイズドされた日本作品。つまり……『シシ神様と身体のパーツを剥ぎ合う猫バス』みてーな
『解りやすさ』のよぉぉぉーになぁぁぁーッ!
 割と安いので、興味ある方はネタにでも買っておいてみてください。
 
 ……。
 ネタで買いました!
 最初はな!
 
 次はアナルナスラック/ナパデ/モビエン/メキシコデスゴア)のあれこれ集めて試して下さい。
 

857 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/04/23(土) 12:08:56
>>855
 
 映画化じゃあねーっすか……。
 
 あたしは!
 京極先生は正しかったと言う事ッ!
 この数年豆腐小僧を応援してきた甲斐があったというものッ!
 

858 名前:名無し客:2011/04/23(土) 12:13:36
え。
あれの原作京極なの?>豆腐小僧

859 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/04/23(土) 12:17:47
 
 って、知られてなかったんですか。
 なら!
 豆腐が如く四角い原作(弁当箱ではなく)を是非購入して下さいッ!
 

860 名前:名無し客:2011/04/23(土) 12:19:36
え、
豆腐の角に頭ぶつけて死ねなんて言葉ができるくらいに恐ろしい殺人凶器妖怪豆腐小僧を……。
年齢制限かかっちゃったりしないのかな!

861 名前:ミハル:2011/04/23(土) 12:28:28
 なあに……。
 『見かけで騙す』。
 これが今のトレンドですからね……。
 まずは引き込んじまえばこっちのモンってワケでさあ!
 
 この板なら……傘娘さん辺りが証明してるじゃあねーっすか……。
 

862 名前:Kresnik ◆ALBUS0Y1TQ :2011/04/23(土) 16:18:25
 
 一応トリップ変更で。
 ……ま、いい機会っちゃ機会か。
 いっそ名前もと思ったけど、それこそ今更だしな。
 
 あと。
 特別賞、おめでとうございます。
 今日は最高に手間掛けてカレー作ろうと思います。
 無理なら明日でも。
 

863 名前:名無し客:2011/04/24(日) 10:28:38
>>856
ちょっとポチってくる

864 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/04/24(日) 21:41:18
 
 また一人!
 我らが王国に『参入者』がッ!
 
 それがメタル!
 神がヒトに与えた究極の英知ッ!
 
 ……というのは置いといて、演奏陣はこの手のメロデスでも日伊で指折りの面子が加わってるので、まあ、
軽く聴いて頂く分にも楽しめるのではないかと。
 あたしが見た時はアマゾン売り切れてたんで、もしなかったら近場ででも。
 割とこれ、メタル弱い店も置いてたりするんですよ。
 
 あと、最近良かったのはサーフの新譜。
 
http://www.youtube.com/watch?v=ufzL5iKmi0I
 
 いっそ兄貴が関わった前回のアレのエピローグのBGMはコレ辺りで。
 

865 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/04/25(月) 08:48:56
 
 ……風邪っぴきさんなう。
 なのにやらなきゃいけないことはやらなきゃいけない訳で!
 
>ランスとスピアを一緒にするのがありがち
 
 「投槍として」一緒にするのがありがち、ではありません。
 あしからず。
 すいません走り書きしすぎでした。
 投槍としての特性が大きいからこそ、二つを混同するな、が正しいです。
 結構あるんですよね。ランスとスピアが単に槍として扱われることって。
 

866 名前:Kresnik ◆ALBUS0Y1TQ :2011/04/25(月) 21:24:27
 
 リショブンライダーが駄目……。
 そういえば、『〜ライダー』じゃあなく、仮面ライダー○○ってのがお約束だったかな……。
 というわけで。
 俺の考えた最高のライダー。
 
・仮面ライダー李書文(ジェット・リー)
 
 主人公。正体は生きていた李書文。たぶん大陸の秘術であれこれされて蘇った(ご都合)。
 その踏み込みは大地を割り、寸勁は怪人を一撃で爆殺する。
 日本語は不慣れなので訳の解らない事を言って絡んできた相手は猛虎硬爬山で一撃。相手は死ぬ。
 ライダーキックは震脚。相手は死ぬ。
 
・仮面ライダー空手(スティーヴン・セガール)
 
 主人公の親友。
 普段はテロリストを壊滅させながら生計を立てる元警官。
 メインで登場する回は「沈黙の」とタイトルされるので解り易い。
 ライダーキックは入り身投げからの踏み付け。相手は(首を折られて)死ぬ。
 テロリストは高所から投げ落とす。相手は死ぬ。
 
・仮面ライダー忍者(ショー・コスギ)
 
 主人公の茶飲み友達。
 普段は映画俳優として活動中。
 ライダーキックは唐竹割り。相手は以下略。
 
・仮面ライダー剣術(渡辺謙)
 
 お約束のクール系キャラ。
 ライダーキックは鍼投げ。相手は(暗殺されて)死ぬ。
 
・仮面ライダー柔術(藤岡弘、)
 
 正義感溢れるライダー達のサポート役。
 ライダーキックは内股。相手は(高角度から投げ落とされて)死ぬ。
 
・仮面ライダーレクター(アンソニー・ホプキンス)
 
 主人公の茶飲み友達2。
 普段は収監されている事が多い。気が向くと合法的に脱獄する。
 ライダーキックは捕食。内臓が特に好き。
 口癖は「クラリス……」。邪魔する相手はあまり好きではない。相手は(気付かない内に)死ぬ。
 
 来年はこれで決まりだな。
 日本の学校中に武術ブームが巻き起こる!
 

867 名前:名無し客:2011/04/25(月) 21:27:50
藤岡さんはサムライだろ。SFソードキルすんぞ。

868 名前:Kresnik ◆ALBUS0Y1TQ :2011/04/25(月) 21:28:32
 
 マルチプレイヤーだから敢えて空きが出る場所に回ってもらったんだ……!
 

869 名前:名無し客:2011/04/25(月) 21:54:00
そもそも藤岡さんは仮面ライダー1号の人なんだが。

870 名前:名無し客:2011/04/25(月) 22:16:08
あとセガールは合気道だろ。空手はウィリー・ウィリアムスにしな!
そしてラスボスは仮面ライダーチャック・ノリス。

871 名前:Kresnik ◆ALBUS0Y1TQ :2011/04/25(月) 22:30:38
 
 子供に夢を与える為の知名度との折半を狙ったんだよ!
 それにあれだよ。
 初代が復帰するとか燃える展開じゃないか。
 
>>870
 
 ボスまでライダーだと……。
 じゃあ後半で出てくる追加ライダーは仮面ライダーメルと仮面ライダーヴァンダムで決定だな。
 日本中の親子が日曜朝に噛り付くようになるのが目に浮かぶじゃあないか……。
 
 ギャラが莫大だけどな!
 
 そして! どうでもいいが!
 ラスボスは仮面ライダードルフに決まってるだろうが!
 

872 名前:名無し客:2011/04/25(月) 22:59:39
>>864
ピンポイントでそのCDだけ「お前には送ってやんねー!糞して待ってろ!」ってゆわれた。
↓これなんて嫌がらせ?

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873 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/04/25(月) 23:49:14
 
 amazonじゃあ仕方ないな……。
 ……確実に欲しいモン狙う時は融通利かないんですよねマジで。
 輸入盤の仕入先によっては馬鹿みたいに安いのでガマンする価値はあるんですけど。
 
 というかシャインダウンを入れてる所に全力で共感しつつアンタはあたしのファミリーだと言ってやりたく
なったのと同時にあんだけ力入った前作でやっと国内盤出させといてアッサリと見限る日本のマネジメン
トはファック野郎だと言わざるを得ません。
 この手のオルタナ/グランジ系HRでタフなこと続けてる人達自体貴重ですしね……スウィッチフットとか
タップルートとかトラプトとか。淘汰され切った荒野に立ち続けた連中こそ正に北斗時代の住人。
 ポストクリードとか言わないで!
 
 ていうか並んでるバンドが統一性ありすぎてていっそ清々しいです。
 ちょっと前までバークマーケットとかクイックサンドとかタップとかグランジ経由の横ノリ重視ヘヴィロック
で脳内飽和してた時期があるだけに親近感が。
 
 新旧混ざってるっぽいので(っても一年程度ですが)、もし未聴でしたらこのへんどうでしょう。
 
http://www.youtube.com/watch?v=EgFTLz0p1wo
 
 ゼロ年代前半は結構面白いの出てたので。
 

874 名前:名無し客:2011/04/26(火) 04:54:43
>>873
お、ありがと。聞いてみますです。
複数枚大人買い→徹底的に聞き倒す→「最近CD買ってねえなぁ」と片っ端から検索
のやり方だとなかなかアンテナが広がらなくて困ってたところだ。

875 名前:名無し客:2011/04/26(火) 16:55:07
ポストクリードってロスプロとかそのへんなイメージ

876 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/04/26(火) 18:21:04
 
 大丈夫です、問題ない。
 
>>874
 
 あー、いえいえ。基本音楽好きなんてみんなそうやってアンテナ広げるしかないと思いますよ。
 自分の嫌いな曲聴いて聴けるフリするってーのも馬鹿馬鹿しいっていうか何それですし。
 徐々に好きになる、が結構容易いので、ま、適当に範囲広げればいいんでないかと。
 ……いえ、初音ミクはあたしも開拓しなきゃならん状態なんですが。
 
 ただ、アマゾンの関連CD大人買いにはご注意を。
 あれマイナーバンドだとロクに評価基準にならないので、せめてマイスペ辺りは検索した方が宜しいかと思
います。
 まあ、この系統でいいならあたしからも多少はよさげなの紹介できそうですが、でもどうだろ。単にアメリカ
ンロックならダコナとかファクションとかマイナーだけど面白いバンドは多いんだけど。ステージとかたぶん
今のジャンルで全然知られてなさそうですし。
 サライヴァだとBlood Stained Love Storyがマジで良かったので一覧には納得だったり。
 
http://www.youtube.com/watch?v=YL1hFqVy4n0
 
 一応このへん追加で紹介しておきます。
 
 あと……。
 あと星の数は気にするな!
 しないで!
 アンシーンはいいんだよ!
 ホーンテッドは変わり続けるんですよ!
 スラッシャー離れしたとか決め付けるなぁーッ!
  
>>875
 
 ロスプロは……えーと。
 系譜としてはUKヘヴィロック→エモの辺りではないかと。
 絶滅傾向にある希少種だとは思いますが。ってか、エモが廃れた後はアッサリとエモ要素捨ててますしね。
 あのへん好きならFFAFの新譜チェックすると幸せになれるかも。あのへんのパンクっぽい要素の方に興味
が触れてるなら。
 
 クリードの要素を受け継ぐバンドって、グランジっぽいデロデロした鬱屈したメロディとかアリチェン系の重苦
しい音作りで暑苦しいブルージーな漢泣き系の曲作ってる人達が多いので(早い話がUS系HRな)、その要素
が被ってると「ポストクリードっぽい」と思うのかも。グランジ寄りのニッケルバックみたいな。
 要するにサウンドガーデンだったりオーディオスレイヴだったりをダークにしましょうね、でFA。
 あとは歌詞がクリスチャンっぽかったりすれば完璧ですね!
 
http://www.youtube.com/watch?v=A1lS-JqTql4
 
 あのへんの巧者が集まって作ったバンドではこんなのがあったり。
 面子的には>>874さんが好きそうなバンドの連中が集まりまくって作ったヘヴィロックです。
 こう、雰囲気的には兵員輸送車に詰め込まれた完全武装の兵士が標的を暗殺しにいく時に流れてるような
BGM(具体的)ですね!
 この周辺でフックのある曲作るバンドだと、それこそセブンダストとかスウィッチフット、シャインダウン辺りが
典型だとは思うんですが。
 差別化が難しくなったのもジャンルを衰退させた原因の一つかもしれません。
 とはいえまあ、衰退、っていうか曲が作れる連中だけ残った、が正しいかもだ。
 

877 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/04/26(火) 18:55:03
 
 だからエロくないと言っている!
 ただ説明を求めただけじゃないですか!
 むしろ説明するだけでエロなんて要素が混じる上級生の身辺を疑います!
 それがイヤなら丁寧な説明を!
 
 ……ていうかそっち。
 笑わせたのはあたしじゃなくて曲です曲。
 さもあたしが笑い者にされるべき対象であるかのように言うのは止めて下さい。
 そんな上級生と比較だなんて! ありえない!
 
 
 
 それと、一応ジブリの中の人達一覧。
 
 日本から参加。
 
http://www.youtube.com/watch?v=yQhRS-4NXiE
http://www.youtube.com/watch?v=9WCGMHDj2qw&
 
 イタリアのサウンドプロデューサー大御所。(ほぼ)一人バンド。
 
http://www.youtube.com/watch?v=vnIPvSj0ySk
http://www.youtube.com/watch?v=SyGclLCDP9c&
 
 ポニョ担当はこの人達ですね。
 
http://www.youtube.com/watch?v=h1VIJr0StfQ
 
 メタル版レッチリ……というフレコミは中々、なんですが、このPVの曲以外はメタルとクロスオーヴァーする
ミクスチャー/ファンクっぽいフレーズはあんまりなかったり。
 メロデスらしいメロデスにアクセント付けて使い回してくれるバンドとしては海外では貴重なので(日本はわ
んさかいるのに)、それだけでもチェックしとけるバンドです。
 
 ……というか、音楽に触れ始めた頃は馬鹿速いギターソロとか手数の狂ったタイコ聴いたり見たりするだけ
で燃え(萌え)たんですが、いいからいい曲作れ、みたいに言われたり実際に触れたりしてからは、まあなん
だかんだでメイデンは凄いしサバスは無茶だしキンクリはブッ飛んでたんだなあと思わされる今日この頃で
はあるのですが。
 『いい曲ってなんだろう』は、未だにあたしの中で確定しません。
 歴史に残る曲の定義ってあるのか→チャート上位、みたいな。
 
 ……まあ、以前はエレクトロニカとかテクノとか冗談じゃねえこんなの聴けるか作り直して来い、みたいな状
態だったことを考えると、多少はマシになった筈なんですが。あたしも。
 
 それでもポップス本格的に探るにはあたしのカタギ度が全然足りないんですけどな!
 演奏したいとも好んで聴きたいとも思えない! 未だに! どうにかして下さいよ上級生!
 それとも!
 ガハラ先輩と仲良くするヒマはあってもアングラ一直線のあたしに構うヒマはないとでもッ!
 

878 名前:名無し客:2011/04/26(火) 21:06:30
社会から引きこもっちゃってる上級生にポップスの何をどうしろというんだ……。酷な下級生め。


そしてジャンル分けと他人の評価を気にしたことの無い俺は
スカート穿いてたらグランジくらいの偏見しかないですメハル先生!

879 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/04/26(火) 22:09:54
 
 何言ってんですか……。
 
「辛い時は僕の事を思い出せばいいんじゃないかな(意訳)」
 
 とまで言ったんですよあの人は!
 
 というか。
 グランジって。
 えぇい貴方はアリチェンでも聴けいっ!
 
 復活作も良かったので、とりあえずこれは割とマジで。
 グランジの定義っても正直アレではあるんですが……。
 音が引き潰れてきったねえ音楽、なのにオサレな音だったらグランジでいいですよ。
 あとは音と体質がネクラなら完璧。
 
 グランジであること、とは、つまり「汚れている事」です。
 身なりを飾らない、気にしない、曝け出す。
 それがグランジ。
 その当時のメインストリームをコケにするのがグランジでした。
 ……まあぶっちゃけ言いますと、何に対してカウンターなのか、でしかないんですけどね。
 「オルタナティヴ」”と呼ばれる”「メインストリーム」が存在する、という事情を考えれば。
 アメリカにしろイギリスにしろ、メインカルチャーに対するカウンターがメインカルチャーに吸収され続けてきた(き
てる)系譜の連続なので、その中の流れで80年代後半から90年代のそれを指すのが大雑把なグランジになります。
「オルタナ」って一括りにする人の場合、その中に高確率でグランジも混ざってるので、そんな時はあんま意識しな
くてオッケー。
 グランジをニューメタルがメインストリームから追い出すと、今度はニューメタルがメタルコアに食われたり食い返
したりを繰り返して、結局ウチらの音楽ってなんなのよ、という混迷を極めてるのが今のアメリカです。だからグラン
ジは「グランジっぽい音」ですし、それがニューメタル的なアプローチと合致した上にメタルコアにまで跨ることすら
珍しくありません。
 もちろん「グランジってニルヴァーナ?」と言われたらそのまんま肯定しましょう。面倒がられない!
 
 グランジが世界に提示したのは、もちろんパンクでした。
 新たなパンク。
 新たな反主流。
 汚い。
 穢れ。
 それが力になる、という新たな視線です。
 ピストルズがパンクで世界に殴り込んでから暫く、「演奏できる事はダサい」という凄まじい潮流が広まった事が
あったのですが(メタル/プログレ冬の時代とも言います)、グランジはある意味でそれの再提示で、演奏におい
ては複雑なコードはロクに使わない、ソロはやらない、演奏は割といい加減(にも聴こえる)という無茶をやらかし
てきました。もちろんそれをやったのはニルヴァーナなのですけど(というのは、つまり同系統として有名なサウン
ドガーデンはその意味で「巧すぎる」グランジとして主流の外でした)、ニルヴァーナがそうしたせいで「グランジを
やろうとするバンド」は自分達をニルヴァーナに当て嵌めようとしすぎた、という経緯があります。
 ド真性のグランジとは何なのか、と言われると、まあそりゃニルヴァーナだよねというオチが付いてしまうのは、
結局はそこらへんが原因ではあるんですよね。……ああ、マッドハニーがいたっけ。
 綺麗は汚い。
 汚いは綺麗。
 それがグランジ。
 
 主流にありながら(ない場合もある)主流に自然体で背を向ける。
 そういう意味で上級生はグランジを受け継いだ高校生なんですよ。
 とか締めておきます。
 

880 名前:名無し客:2011/04/27(水) 12:19:01
ドレッドは汚くてナンボなんだよ!!
っていうアレですか。

881 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/04/27(水) 23:09:32
 
 面倒ごと発生なう。
 あたしの予定を返せ……。
 
 
 
 半ば義姉上に言われてますけど。
 
 剣は十年、棒は二十年、槍は三十年。
 ウチの、というかメア姉の流派の謳い文句です。
 あたしんとこは……思い返すとクソ重い棒でボコられたイヤな記憶しかない……。
 ……けどまあ、棒術と槍術はイヤになるくらい叩き込まれました。
 
 歴史上の位置付けで言うだけなら、槍って兵器だったんですよね。
 武器なんて全部そうだろって言えばそれまでですが、問題は戦場がどう変化するか、って方です。
 南北朝時代に主流だった長巻が廃れたのって、結局は取り回しが大変すぎるのと重過ぎるのと手入れが
面倒すぎるので軍の足を鈍らせる、って理由がデカかったんだと思います。
 鎧を軽量化して行軍速度が高まるにつれて、長巻は大太刀と槍に居場所を奪われてますし、実際に戦国
時代では兵法四門として「馬、弓、槍、剣」を上げられるようになってます。
 槍が重要だったってのはひとえにその有用性からですし、武士が戦場で武勲を挙げるのに槍に熟達して
ないなんてことはありえませんでした。ってのも、どれだけ強い剣豪だろうが、戦場で刀振り回して集団相手
にするには、剣はあまりにも「鎧を通せない」からです。馬上から相手を刺すには槍が便利ですし、振り回し
て馬上から叩き落して突き殺すにもやっぱり槍でした。これは東西問わずに生まれた戦術です。
 穂先の種類なんかの変化はその点でも資料的に貴重で、戦国時代前後にやたらと刃渡りの長い穂先が
出てきたのって(二尺とかあるんですよ、マジで)、槍で相手を「斬る」為なんですよ。
 平安とか鎌倉時代は弓取りって階級がありましたが(歴史の授業でも出たアレ)、戦国時代にはあれに相
当するのが「槍取り」って言われるようになってます。信長や秀吉の時代では「槍を以って武功の最上とす」
とか言ってたくらいですし、よくテレビで見るように、槍は鴨居に、刀は床の間に置かれてました。これなんか
は一朝有事の心構えを表す象徴としてピッタリですね。穂先は玄関から門先へ、です。
 
 技術として見た場合だと、まあ、槍の専門家は棒術にも通じてた事が多いです。
 というのも、槍は何も斬ったり突いたりするだけじゃないので、棒術と重複する技術も身に付けてないとロク
な取り回しができなかったからです。ウチでも叩き込まれたのは、まずは槍よりも棒でした。当然穂先が付け
ばバランスがおかしくなるので、それも含めて訓練の内に入るんですけどね。
 始祖長威斎も達人卜伝も刀槍術の術技二法に通じた達人だったことからも、ま、これは解り易いかと。
 槍はなにせ有事にはともかく、平時では持ち歩くのに大変だわ街中では携帯できないわ、戦国時代以降で
剣術が槍の隆盛を上回ったのは、「日常の延長線上で戦闘はいかにして発生するか」を突き詰めた結果で
もあったワケですね。鎧武者を斬る機会が減ったことで、槍の有用性が薄れた、とも言えます。バカ長い大
刀が廃れたのもこのへんのタイミングでした。
 介者剣術から素肌剣術へ移行したタイミングは、正にこの江戸時代の「戦闘形態の変化」が齎したモノで
すし、この時代に今へと続く「戦闘一辺倒でない禅的な要素」を持った武道が花開いたとも言えるでしょうか。
 
 一人を殺すなら剣でいいですが、自分も敵も一人でないのなら、消耗せず、相手を効率よく殺す為の武器
が必要になります。
 それが弓で、槍で、現代で言えば小銃なんですね。
 
 西洋だと有名なのは勿論ファランクスで、集団陣形を組む時に「相手に届かない」剣では話になりません
でした。
 これは現代にも言える事で、防弾ベストの性能上げても貫通するような銃弾が広まるにつれて、その兼ね
合いを部隊(と舞台)が選ぶようになりました。戦車砲弾防げるようなベストはありません。ロケットランチャー
防げるような風防はありません。そんなの。
 
 メイスとかフレイルは……あれ、向こうだと「鎧を叩き潰せる」装備があれくらいしかなかったんですよね。
 刀子みたいな装備はあったみたいだし、日本と事情はそう違わないとは思いますけど。
 というかまあ、あっちだと投石機の規模がハンパなかったので、このへんの事情も違うのかな。
 
>>880
 
 アレですね。
 いえ少しは違うんだけど。
 ザックリ言うと、「ニルヴァーナはスタイルが凄かったんじゃないよ」という主張かも。
 いっそのことだからいい曲を作ればあたしらメタラーだって受け入れるよ、という主張にしておきましょう。
 
 グランジの歴史を紐解くだけで50レスはイケますね!
 
 やる気はしないけどな!
 

882 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/04/28(木) 01:53:08
 
 ですね……。
 例えば穂先切り落とすっても、あたしはあのクソ重い武器に斬り掛かるだけで相当アレだと思います。
 まあ槍っても色々あるんでしょうけど、補強された槍はあれ、棒っていうか普通に撲殺用の凶器かと。
 
 槍の形状に工夫がされてきたのは、槍そのものへの重要性が高まったからでしょうね。
 管槍なんかはその典型だと思います。
 問題は生産コストなんかの兼ね合いで、「ぶっ叩くだけなら安くていい」槍が大半だったという事情も含めなきゃ
いけないんですが、これは剣も一緒ですね。足軽全員に名刀装備させるような武将がいたら、そりゃ名将じゃなく
て単なる阿呆です。
 
 戦場の進化は……なんだっけ、メア姉と兄貴曰く、「戦争はダーウィン流の淘汰を模倣する最大の環境」だった
かな。何よりも腕力の限界が戦場を定義してきたのが、大雑把な歴史です。相手を粉砕する運動エネルギーを
得る為に進化してきたのが武器ですから。
 石で殴る、という原始的な発想は、何よりもまず質量の増大を目的としてますし、鋭利な石で打つ、というのは
打撃点を収束させる事で運動エネルギーを集中させることに向かってます。これを棒に取り付けたのはテコの
原理の応用でエネルギーの増加、材料の改善はそこで与えるエネルギー効率の改善、そこで生まれた槍は正
に「エネルギーを操作する武器」でした。
 剣がその次に生まれたのって、多分大概の文明ではその延長線上で、「刺す」こともできるけど、全体を打撃
点と変える事でテコの原理を応用した武器にも変化させられる、って要素の方が大きかったんだと思います。そ
の点では明らかに日本の刀はおかしい進化を辿った無茶なバランスの武器だな、とは思いますけど。切れ味良
すぎて。
 この先に出て来る弓矢は位置エネルギーの操作を加えて、火薬の発明はここに化学エネルギーの操作まで
加えてるワケですね。
 なんで、鎧が役割を失ったのは、化学エネルギーを人間が応用できるようになった時点で、貫通力に対応でき
なくなった、ってのが最大の理由なんですよね。ヘルメットだけは硬質の材料で生き延びたのは、それが全身鎧
ほど重くないのと、防御しないとマズい最大の箇所だったからでしょうし。
 『殺人を可能にする武器の有効性』としては、デカい音なんかの心理的要素も関数に組み込まないといけない
ので、武器としての発展は、ってトコに留まりますけど。
 

883 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/04/28(木) 02:15:44
>カタパルト
 
 日本の城って、構造的に打撃兵器には耐えるっぽいんですよね……。
 西南戦争の時とか、落城させるのに苦労したような話を聞いたことが。
 その代わり火ィ付くと燃えますが。
 
 ……必要なかったから発展しなかった、が妥当な理由なんですかね。
 公益が始まってた以上、輸入して研究するくらいの余地はあった訳ですし。
 鉄球やら大岩ブン投げてブッ壊せる城壁だったら考慮の余地はあったんでしょうけど。
 地形的にあんなもん運用するのが大変すぎたってのは大きいのかもしれませんね。
 
>フレイルとか
 
 ……あんなもん日本で使ってる武将が。
 むしろ山風忍者が使いそうな空気なんですが!
 
 思想的なモノが日本の武道で根付いたのは、文化的な要素もあるんでしょうけど、剣術始祖に
連なるのが神道の神官だったからってのも大きいでしょうね。
 後はそれこそ江戸期の武士=召抱えられる為の文化人としての素養、ってのも大きいのかな。
 礼儀礼節では中国武術にも通じるモノはあると思いますけど。
 ただ、単に宗教的な要素に留まらないって点で、しかもそれが武道全体に根付いてるのは日本
の特徴だとは思います。
 最近だと柔道なんかで「スポーツとしての武道にそれは必要ない」って外国の選手陣(というか
コーチ)は教えたりするみたいですが、まあそれはスポーツの方で勝手にやって下さいと。
 

884 名前:名無し客:2011/04/28(木) 23:59:36
豆腐小僧と書けば無害だがトーフコゾーと書くと青春になる。

885 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/04/29(金) 00:04:23
 
「おゥ……そこの『コゾー』、オメー『どこの妖怪(モン)』よ……ココがオレら『撫羅努(ブラド)』の
縄張りだって知ってんだべ……?(ビキィ)」
 
 こうですか。
 

886 名前:名無し客:2011/04/29(金) 00:59:38
槍のケラ首切り落とす話はよく出てくるけど、あれって眉唾っぽいと常々。
抜刀道でも据えた巻藁一つ切るのに大層なことしてるのに、中子の入った
しかも絶えず動く槍がそうそう切り込めるものなんかと。
西洋の例だと、密集歩兵のパイクに切り込むためにツヴァイハンダーが
活躍したそうですが。

あと日本のメイスといえば金砕棒があるじゃないですか。

887 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/04/29(金) 01:25:41
 
 そりゃまあ、実戦でも斬れる人は実際にいるんでしょうけどね。いや、いたんでしょうけど。昔は。
 斬り合ったりしてた頃は。
 あたしもその手の型は幾つか習ってますし。
 で、これにした所で問題は状況と相手と持ってるモン次第なんですが。
 『切り込めるか』というと、斬りに行くんじゃなくて突いてきた、もしくは打ってきた所を打つ感じですね。
 突いてきた時なんかは千段巻んとこを払ったりしますけど、もし相手が巧い人だったら踏み込みが浅くても
切り込みが浅くても石突ブチ込まれるのがオチかと。
 ぶっちゃけ言うと、あのクソ重い槍を刀で受けたら曲がります。特に穂先部分の重さはぱないので、普通に
振り回してきたのを受け止めるとか冗談じゃありません。ってか、手の内締めて受け止めると、容赦なく手が
痺れますよ。
 その意味では棒の方がマシです。
 
 が、棒はですね……。
 経験上、ハッキリ言ってこれも自分の刀で受けたくありません。
 マジで。
 なんでって、ヤバいんですよ運動ネエルギーが。棒術で使う棒って。
 バカ正直に鎬で受けたら、折れはしないまでもひん曲がるんじゃないかと常々。木刀だとブチ折られた先生
もいました。……細いっちゃ細いですけど、遠心力応用して振り回す凶器ですからね。材質次第じゃ本気で一
撃当てれば人間殺しますよ。
 受ける時は、一応払われる時は勢いに逆らうな、押え付けろ、打ち込んできたら穂先を斬れ、とは教わって
ますが、ンなことするなら斬り込みたい感のが強いですね。棒自体が槍と薙刀を合わせたような動きをするの
で、狙いに行ける切っ先三寸程度落とした所で、そのまま突いて来るんじゃないかと想像するともう怖いです。
 
 どっちとやるにしろ、一通りどっちも自分で使えるようになってないと動きが読めません。
 
 あたしは剣の方が不利だ、弱い、どうにもならない、とは思ってませんけどね。
 
 トゥヴァイハンダーは、あれぶっちゃけ「クソ重い棒で槍の横っ面引っ叩いて粉砕する」なんかの用途に使え
ますからね。今のゲームとかマンガのバカでかい剣の大体の原型はアレなんじゃないかと。
 日本だと力士が長太刀振り回して暴れたこともあるそうです。合戦で。
 
>金棒
 
 あ。
 

888 名前:名無し客:2011/04/29(金) 16:37:38
鉄板やら鉄棒を手甲脚絆に仕込むのは兵法に含みませんか・・・・・。

889 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/04/29(金) 17:03:24
 
 携行槍だと、やっぱり三人の侍にも出て来る手槍ですね。
 手の中で回せるサイズの槍と、それを補助する脇差の二刀を振ったりとか。
 あからさまに警戒されるから、すれ違いざまに抜いたりできるのはやっぱり刀ですけどね。
 現代ではどっちも論外ですが。
 
 四方詰はコストも手間も割に合わないので(しかも難易度がイカレ気味)、やってたのは美濃の刀工、という
か、兼元、関の孫六一派くらいだって話ですね。鍛錬を見に行った事がありますが、凄かったです。ていうか
あの街はなんでそこかしこに刃物屋やらナイフ屋やら普通に立ってんですか。
 予断ですが、ストライダーとかビクトリノックスのブレード部分はあの街が作ってるそうですね。
 
 刀同士の強度実践は怖くて試す気にもなりませんが、姉貴の刀は刀身だけであたしのより重いの多いです
し、なんだかんだで違いはあるのも解るんですけどね。どっちも古刀なのにの差だから。
 古刀に含まれてる材料の配分はそれこそ意味不明で、ココに来るともはや神業がどうのという話になって
しまって、追求すら不可能ですけど。
 
 ……え?
 家族会議?
 召集?
 
>上級生
 
 ポピュラー。
 ポピュリズム。
 リズム。
 
 って、あんたもかぁーッ!
 だって中学生の妹と話して趣味で通じたりしそうじゃないですか!
 足りてると思ったんですよ! 期待したのに……ちょっとだけ!
 ウチはそのへんがそれぞれマニアックすぎて通用しねーんですよ! 姉妹はヒップホップマニアとクラオタと
雅楽オタしかいねえ! 義姉上は古典楽器とか通じそうだけどあたしがサッパリそこら解らないし!
 
「クラムボンって有名ですよね!」
 と言ってみて、
「え……?」
 と返されたあたしの気持ちはどこにおいとけばいい!
 
 ああ、でも歌詞はあたしも結構重視してる気がしますよ。
 特に日本のだと、否応なくネイティヴスピーカーとして聞き取っちゃいますし。
 サビはそれを意図して作ってるようなもんですからね。
 
 だから歌詞……。
 
 歌詞……?
 日本語の……。
 
『矢印の方へ 従っておくか』
『窓から見えるの 世界の配列』
『イカレタ僕はね 意識をスピードのDISCO FLIGHTに乗せて 目を閉じれば 世界は消えるの』
『鮮やかなクラクション 君が鳴らしてた 殺しかけてた君が笑ってた』
『あはれげなのは 心の嘆き……』『雨の午後には 蟲が呻き 狂乱する』
『食欲が侵入です』『未練の足が疾走』『数字のような言葉を嘔吐する「好い天気、機嫌はいかが」』
 
 んー。
 んんー。
 
 ……。
 
 ……あれ。
 あれ?
 何この中学二年の頃のメモリー……。
 いやいやいや。
 あたしにはもっとこうクールでメジャーな感じの……。
 
『アイアム イエッサー キリストァァァァァーーーーーーーイム!』
『笑われ 学び 意思で働く』『吊るされ 吊るされ 吊るされ 吊るされ 吊るされ 無知にされ』
『先天性単細胞達の趣味と思想と芸術性に埋められた灰のパラダイス』
『あちらこちらで宇宙を唱えて今日も僕に耳鳴りのような憂鬱を与え続けてくれるのです』
『DNA大地にHIVの花は咲きます枯れすさんだ野原にクローン牛の唄うハ短調』
『満開の太陽が告げる「汝、罪人である。罪を待て」影が見ている』
『「ねぇ、マリア」悲しくなる「ねぇ、ブッダ」悲しくなる 生き延びていく我は一人太陽の下で』
 
 ……。
 あー。
 えー。
 
 歌詞……は、必要だけど人それぞれかな!
 カタギっぽい歌詞ばっかりがいいってワケでもないし!
 
 でも上級生見てたらなんでか『ロリコン万歳!』をエンドレスで叫び続けるハードコアが思い浮かんだかな!
 どうしてだろう!
 
 バンプは殆ど聴いてなかったんですよね……好きなんだけど。
 エルレとかエルレ解散後のバンド二つとかならメジャーで大丈夫? とかその程度。
 坂本教授の話題なら付いていけるけど誰も話題にしません。
 不失者? 何それ? とか言われるともう辛くて思わず滅多刺しにしたくなりますね。
 
 ……あ。
 でもそっか、バンプ……。
 コッコなら間を取ってあたしもメジャーでいけるのかも。
 
 初音ミクの消失は歌詞云々はわかんないけど凄かったです。
 だってアレ人間に歌えないですし。
 曲の概念として既に既存の領域にありません。さながらドラムマシンが初めて導入された時のように。
 
 
 
 ……まあ……。
 有名なヤツを無理に聴くくらいしかないんですかね……。
 AKB。
 有名だしね、AKB!
 そっかー、やっぱりAKBかー。
 あたしも知ってる曲一つもなければメンバーの名前もカオもサッパリです!
 だからAKB! とりあえずAKB!
 AKBって言っておけばとりあえず話題に混じれる――混じったあとどうすればいいんでしょうね!
 
 ていうかサラっと「聴く為だけに時間を割いたりしない」とかカタギなセリフが飛んできた!
 とても上級生を校舎屋上からダイブさせたい気分です!
 
 
 
 ……エルシャダイって曲なのかなあ。
 仮面ライダーって普通に流行歌使ってそうですしね……。
 ジブリはコンプリしてるけどジブリだけじゃ話題が持たない……。
 オリコンは聴いてると辛くなる……。
 
 ……。
 があーっ!
 
 微妙に難易度高いですよそれ!
 「けいおん!」とか言って山中先生以外はパッと見カタギの集まりだし!
 あの人たち絶対アレ文化祭とかで普通に演奏させて貰える類の人種ですよ!
 間違いなく山中先生とは生きてる路線が違う!
 普通にそこらへんで演奏しても人目引きそうですしね! ちくしょう、あんな先輩どもはうっかり路地裏に
迷い込んだ時に兄貴にでも遭遇してしまえばいい!
 
 ていうかハネカー先輩とカラオケとか自殺行為ですよ!
 なんかロクに歌ってなくても平然と採点機に満点押し出させそうな気しかしない! あの人の事だからロ
クに知らない曲でも歌詞が流れてくるのに同期して歌いこなすくらい平然とやりますよ!
 こう……なんか、「なんでもは歌えないよ、歌える曲だけ」とか言うのが目に浮かぶ!
 
 ちなみにカラオケに巻き込まれたときは……ネタで乗り切るんだ!
 笑いを取ろうとしてるように見せ掛ければなんとかイケる!
 ロボアニメの曲とかサザエさんとか歌ってればなんとなくスルーして貰える!
 上を向いて歩こうとかでもOK!
 間違ってもスレイヤーとかメイデンとか、有名だからってU2とか歌っちゃ駄目だ!
 
 ……でも、サンホラかあ。
 こないだカラオケ引き摺られたとき、サンホラとか初音ミクの曲とか歌ってる子とかいましたね。
 信じられないかもしれませんが、初音ミクの曲とかフツーに登録されてるんですよ。
 「消失」とか明らかに歌えそうにありませんが。
 
>ギター曲
 
 どのタイプかは解りませんが、とりあえずマイブラとかメシュガーとかお勧めしたい気分です。
 ちょっと有名になってきた路線では凛として時雨とか。
 シューゲポップとか最近人気ですし、あの路線とかも割と……うーん。
 
>説明
 
 比喩……あー、普通にそういう……うーん、格言なら思い当たるのもあるようなないような。
 でも言葉そのものが出てこない辺り、やっぱり違うのかも。
 
 馬はそうですね。
 うん。
 そうでしたね、上級生だった!
 よーしミハルさんこの発言はそろそろ締め切っちゃうぞ!
 精神衛生上そうするべきなのかなって語感でなんとなく悟ってみたシリーズで!
 

890 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/04/29(金) 17:15:19
>>888
 
 割合、ですけども、小物使いを技法に取り入れてるトコは多いですよ。
 どっかで無刀取りの話題が出てましたが、無刀の概要って、極論すると『刀がない時にどう戦うか』で
しかないんですよ。
 だから武家屋敷では鴨居の下に石が置いてあったりしますし、そも印字打ちってそこから発達したよ
うな技法だったりします。
 刀身が柄から弾かれたときなんかは(目釘が折れたりして)、柄だけで戦えるようにするのも、これも
無刀の心得としては有名です。鉄球や寸鉄、挫(ひしぎ、と読みます。神道流なんか使いますが、タイ
コのバチに似た木製の棒です)なんかも隠し武器として技法に含まれました。
 よく出てくる鉄扇なんかが最たる例ですね。
 
 手甲に仕込む話は結構出てきますが、当時ならともかく今だと手甲の有効性を伝えるような技法が
ロクに残ってない感じですね……。
 忍術(というといかがわしいですが、武術としての)で似たようなのは見たような憶えがあります。
 

891 名前:名無し客:2011/04/29(金) 21:04:23
結婚式ウラヤマスィ・・・・・・orz

892 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/04/29(金) 21:17:01
 
スーパー・メーゴーサー
拳が発光し、凄い威力のメーゴーサー(げんこつ)を食らわせる技。
ティーダ・ヤーチュー
指笛を吹くと拳が発火、ティーダ(太陽)の様な炎を飛ばしヤーチュー(お灸)を食らわせる。
シンリゴーサァー・MAX
スクリュー攻撃であるらしいがTV番組内で使用されることはなかった。
パイカジ・ツイスター
台風のパワーで全てをなぎ倒す森の大主に授けられた必殺技。主にキャラクターショーで使用される。
ゴーヤーヌンチャク
相手を健康にしながら戦うことができる森の大主に授けられた必殺技。
プーヒヤー・ヒーヒヤー
強烈なガスで相手を気絶させることができる森の大主に授けられた必殺技。
ガジャル・チョップ
相手を凄く痒くさせることができる森の大主に授けられた必殺技。
ヤナカーギー・モーメント
変な顔で相手をビックリさせる事ができる森の大主に授けられた必殺技。
カメーカメー攻撃
相手にしつこく食事を勧めることにより相手を疲れさせる森の大主に授けられた必殺技。
旧暦ワープ
強引に過去にタイムトリップできる森の大主に授けられた必殺技。
 
 沖縄すげえ……。
 
「必殺! スーパー・メーゴーサー!」
 
 こんな感じでしょうか。
 
>>891
 
 どこの誤爆ですか……。
 誤爆じゃなきゃ文脈ズレてる上に場所を間違えてるとしか言えない……。
 
 ま、兄貴はアレ鬱陶しいって言ってましたけどね。
 わざわざこんなもん必要なのかって。
 まあ。
 早い話友人知人招くのがストレスだってのはよく解ってしまう妹なのですが!
 
 今はどう考えてるのやら。
 

893 名前:Kresnik ◆ALBUS0Y1TQ :2011/04/29(金) 23:13:57
 
 見た目……だと……。
 
 ……いや。
 待て。
 待ってくれ。
 それには解決策がある!
 
 確か前にあの吸血鬼は外見大人っぽく変えてたのを見たからな!
 こうすればハードルはクリア可能ッ!
 

894 名前:名無し客:2011/04/30(土) 01:19:51
素手でもミハ姉は強いんですか。

895 名前:エーフィ・C・ハウサー ◆YrBOOKL5Tk :2011/04/30(土) 01:53:28
 
「ん? どうしたのさ、メアリ姉さん。そんな所で」
「いえ、ちょっと寒気が……具体的に言うと、私は暫く家を空けた方がいいような……」
「はははなんだ、突発的に家族会議でも開くみたいな勢いだな」
 
>>894
 
「はあ、ミハルですか……?」
「……まー、メア姉にボコられてるとこしか見ないしねえ」
「天才と言っておけばいいでしょうか」
「そんなとこ……うえ?」
「何か?」
「……メア姉。それ、比較対照を持ち上げて自分を持ち上げてるの?」
「あら。強い方が単純に才能豊かだと?」
「それじゃ、自分に才能がない――とでも言うのかい、メアリ姉さん。そりゃ酷いな、姉さんに試合で瞬殺された
人達の立場がない」
「私は強いだけですよ。こんなのは――単なる、身体の性能です」
「それを才能って言うんじゃない?」
「でしたら、私にも才能に似たものはあるのでしょうけれど」
「ふうん……? じゃ、ミハル姉さんはどう凄いの?」
「うん……そうね、例えばあの子、どれだけの技術を吸収してきてると思ってる?」
「……どのくらい?」
「私の十倍は下らないです」
「……十倍?」
「どれだけの武術体系を収めてるのかで言えば、ですけど」
「メア姉も色々やってるじゃん」
「……そうね。じゃあ、こう言いましょうか。私がこの技術を収めるのに費やした期間の数百倍を優にあの子は
経験してるでしょうね」
「マジで」
「もちろん、それを身体が発揮できるかどうかは別問題ですけれど。……誰に稽古を付けられたかは聞いてま
せんけど……姉として言わせて貰うなら、その相手を許せません」
「……メア姉がそれ言っちゃ……」
「何か?」
「何も。でもなんで?」
「……いえ、特に理由はありません」
「何それ」
 
 
 
 
「で。姉さん、何で?」
「あの子が本気で殺しに掛かれば、私以外の相手なら死んでます」
「そうなの?」
「気付きませんでした? 動きを無理矢理矯正してるんです、あの子」
「それは気付かなかったな。……というより、私に武術の良し悪しを見極めろというのは無理があるよ。どちらの
動きが洗練されてるかくらいは解るけどね」
「武道の型って練磨される時に流派のクセが出るでしょう? そのクセを辿ると、元々はどういう武術だったのか、
どういう状況で生まれたのか、どうしてそれが生まれたのか、大体私には解るんです」
「で、ミハル姉さんのは?」
「どの距離でも相手を殺せるように研究された型、と言えばどうかしら」
「武術なんて全部そうじゃないの?」
「どんな人間にでも扱えるように――という意味では、そうね」
「は、そりゃ凄い。宇宙人専門の武術でもあるんだ」
「短刀一本持たせれば、熊でも宇宙人でも解体するんじゃないのかしら」
「どんな風に訓練したらそんなになるんだろうね」
「私の家族を玩具にしたような相手を許せますか?」
「……ああ。なるほどね」
「あの子を玩具にしていいのは――私だけでしょう」
「ああ……ああ……なるほど、ごめん、後半は聞かなかった事にしておくね」
 

896 名前:名無し客:2011/05/01(日) 13:18:19
俺もメハルで遊びたいんですけど

897 名前:名無し客:2011/05/01(日) 20:24:33
過去のミハルさんのトランスまで逝ってしまいそうな
厳しいお稽古は睡眠学習と言ってもいいのでしょうか・・・・?

898 名前:Kresnik ◆ALBUS0Y1TQ :2011/05/01(日) 21:36:17
 
「四人くらい……の予定で」
 
 ……いや。
 だからさ。
 だから羽が動いてたら気になるというか。
 むしろ羽なんて付いてる方が悪いというか。
 
 ……。
 
 誘われただけ。
 俺は誘われただけなんだ!
 ――これ見よがしに羽なんて付けてる方が悪い!
 悪いのは俺じゃあないんだ!
 
 
 
 けどロリータ云々は関係ない!
 意味が解らない!
 録音されて困るような会話ログは存在しない――に違いない!
 興味があるのは人間に羽が付いてるってその状態であって羽の接続さきじゃあないんだ!
 だから羽が付いてればちっこいのじゃなくても当然問題はない!
 ……。
 でもできれば女性型でお願いしたいかな!
 
 
 
 だから……こう、金銭の譲与が問題だとするなら……。
 問題の解決……解決……あ。
 
 俺と契約して羽人形になってよ!
 こうか……!
 
 
 
 ……言うまでもなく満足はしています!
 俺には勿体無いパートナーだと思ってます!
 だからそのつまり……嫌わないで!
 
>>896
 
 え。
 
 何それ。
 俺に言ってるの。
 死ぬの?
 

899 名前:メアリ・ランカスター ◆CREO.GFgRw :2011/05/01(日) 22:00:19
>>896
 
「……あら」
 
「あらあらあらあらあら」
 
「フィー。義姉さんはどちらに?」
「今日は見てないけど」
「そう。私達と遊びたい方がいらっしゃるそうですから、埋め易い場……稽古場に顔を出せるかどうか
聞いておいて貰えないかしら」
「……何か用意するのかな」
ビニールシートは残ってましたよね」
 
>>897
 
「学習……というよりは……」
 
「状況催眠に近いのかしら」
「催眠?」
「私達も同じような事をしますけど……そうね、意識の調整のこと」
「武道でって言うと、仏教とかの影響が強いようなイメージがあるな。法相禅宗の影響が強いからさ……ほら、
義姉さんも剣禅一如ってよく言ってる」
「あの人の場合は、単に修練したというより、法相宗系の素養があるのも影響しているからでしょうけど」
 
「でもフィー、例えば示現流は真言宗系の世界観から同じ理を説いてるんですよ。元々、剣禅一如――という
のは、生死の境にあって自分がどれだけ心動かさずにいられるか、その姿勢への到達方法と、その在り方を
説いているものだから、語りも多様性を持っているのは当然と言えば当然ですけど」
「ふうん……真言系だと語りの要素が大きくなるんじゃないの?」
「禅の在り方は語りに影響されるものではないでしょう? 語って得られるのは手段でしかありませんから。そ
れで誰しも悟りを得られるのなら、それほど容易いものはないでしょう。語りも剣も――私達は文脈を選ぶこと
でしか極地には至れません」
「で、自分がそこに至ったかどうかを理解する術はない」
「他人の視点では尚の事です」
「なるほど、私には向いてないね。悟りは遠い」
「あら、貴方は天然で悟ってるようなものでしょう。貴方の立ち方は私やミハルとは違うわ」
「? よく解らないけどありがとう。でも、それじゃミハル姉さんはどうなるのかな。姉さんから見ても特殊だって
ことだろう?」
「そうね……貴方に解り易く言えば……」
 
「普通の人の意識のレイヤーを組み上げるモジュールが最低で100あるとしましょうか」
「うん」
「ミハルの場合、それが200くらいあると考えればいいわ。でも普段稼動しているのは普通の人と同じね」
「余剰分の役割は?」
「意識が一つの絵画だとして――全く同じ数の新しい色彩が混入したら、その絵画は全く別の絵画に姿を変え
てしまうでしょう?」
「そりゃまた。つまり、こういうことかな。普段は所与の物としない認識を、一定の条件下では当然のものとして
受け入れられる――みたいにさ。ランボーみたいだね」
「あの方は戦場でしか生きられないでしょう?」
「あ、なるほど。……うん、それは天才だな」
 

900 名前:名無し客:2011/05/01(日) 22:17:02
>でもできれば女性型でお願いしたいかな!
正直、金を払って女性にいかがわしい行為を強要したことよりもココが彼女らの逆鱗にふれるのではないのですか。
そしてシャッハさんが「指折りは任せろー(ベキベキ」

うん、完璧な流れだな!

901 名前:Kresnik ◆ALBUS0Y1TQ :2011/05/01(日) 22:40:58
 
 なんで!?
 
 だからその……そっちの方が羽ってラインには合致するんだよ。
 天使。
 そう、小さい頃によく見た天使のイメージ!
 これは人体工学的な……いや、美術的な興味から来るものなんだよ!
 本来は不必要なパーツが人体と接続する境界への興味……それだけなんだ!
 
 決して!
 歪んだモノじゃあないんだッ!
 

902 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/05/02(月) 23:29:36
 
 ぱんつの話だけ合うのはどうかと。
 どうなのかと。
 ……。
 うん、思い返したけどウチじゃそんなことはない!
 なんせあたしやフィーちゃんが下着姿で兄貴の前ウロ付いても感想の一つも寄越しやがりませんからね!
 マジで感性どうかしてんじゃねーっすかあの朴念仁!
 
>聴く時
 
 この聴き方でしか聴けやしねえなんて音楽は消えちまえと思います。
 心底。
 同時に相手の興味を否定する類のも。
 あーでも、ポピュラー音楽にそういう目に合わされてるなー。
 合っちゃってるなー。
 反撃の狼煙上げちゃうかなー。
 
 バンプはアシッドマンと同じくらいにはメジャーだと思います。
 ……ああ、アシッドマンは大丈夫なんだっけあたし。あのポストハードコア風情のお陰で。
 CCCD→再発CDとかエグい真似のせいで売り飛ばしましたが!
 
 歴史的なこと言うと、クラシック(伝統)とポピュラー音楽の間に引かれた境界線が正にそこを突いたモノでも
あったんですけどね。
 現代風に強調すると、ノイズと音楽の境界は何か、とか言えるかもしれません。
 たとえばメルツバウ。
 
http://www.youtube.com/watch?v=pGzrL8J0t-c
 
 これは音楽に成り得るのかどうか。
 クラフトワークがドイツでノイズを音楽化してからこっち、『音楽の条件』は引き下げられっ放しです。悲鳴も、
ドラム缶を乱打する音も、チェーンソーで金属を切り刻む音も、提供する事で『音楽』になる。或いは、パフォー
マンスの過程で音楽として創り上げられる。
 それを音楽と認める人間が存在する時点で、それは音楽になる――というのが、初音ミクでもお馴染み(だと
思います)のジョン・ケージ「4'33」ですね。
 持続こそが『音楽』の条件であるのなら、それは音楽になるだろう。
 あたしは一小節でも持続音があればそれは音楽なのだと言い切るとこですが、それを音楽として聴けるかど
うかは、まあ、別問題だよね、というコトで。
 こっちで有名なのはナパームデスの「一秒の曲」とかですけどね。
 
 上級生の言うような、『音を楽しむ音楽』はこんなのかと。
 
http://www.youtube.com/watch?v=qc98u-eGzlc
 
http://www.youtube.com/watch?v=tJ1jcz6tym0
 
http://www.youtube.com/watch?v=R42_2RNyMPs
 
 一番上は若干解り易過ぎて普通に聴けてしまう可能性もありますが。
 俗に言うミュージシャンズ・ミュージシャン系統な音で、「歌はむしろオマケ」になる典型例ですね。
 
>替え歌
 
 いや。
 受け入れないで。
 受け入れないで下さいよ!
 
 こっちの上げたのは……なんでしょうね。
 色々な意味でハードコア過ぎた気がします。ある意味グロいくらいの。
 
 
 エルシャダイはゲーム発売したんだっけとか今更思い出しましたよ!
 そんな情報で大丈夫かあたし! ……でもまあ、ありますよねそういうネタっぽいの。
 ビニール傘かっけー、とかそんな認識だけだから一番いい認識をくれ。
 
>音楽
 
 聴く時間は……というか、検討する時間が独立して存在しちゃうんですよ!
 どうしても!
 このジャケいいなーとかボートラどうなってんすかこれとかこのライブに出てるこの人ら誰、とか、そんな
連鎖で広がるもんだから移動中だけとか無理!
 ……というか、あたしの周りでは大抵音楽が鳴ってるので勉強中だろうが読書中だろうが、音楽が鳴って
ないことはありえませんけどね。
 移動中? ――当然!
 
>カラオケ
 
 もっと酷かった!
 せめて画面くらい確認しましょうよ!
 あたしも知り合いと行く時は似たようなモンですけどね! ――その点数は置いといて!
 ……あれって、単純に『巧さ』だけで判定できるようなもんじゃないのに、全部って……。
 どうなってんすかそれ。
 ていうか歌っても無残なので歌わないのは正解だと思いますけど。
 
 誘われる時は――まずは口実を探しますね! ガチで!
 いいんですよ!
 あたしも上級生も、つまり精神的に『貴族』! ってことだあッ!
 ……いや、もうアレなんですよ。
 こう……カタギオーラがプンプンしてくると身悶えするんですよ!
 その点、こう……兄貴と二人でカラオケに行く時の安心感たるやハンパではありません!
 
 今度は上級生とメイドさん加えて四人で行けば万全ですね!
 同類だけで!
 全員で膝を抱えて延々と運ばれてくる料理を貪るだけのカラオケ。
 これは……斬新ですね……。
 
>馬
 
 え。
 諦めなかったら……終了せずに掘り下げますよ?
 え。
 OK?
 
 そう、忍ちゃんに押し付けた趣味を押し付けられたように語る――そんな脳内上級生像を!
 
>城戸さん家
 
 生憎とウチではそんな経験はありませんでした!
 

903 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/05/03(火) 01:03:13
 
 NIGHTWISHて。
 ターヤさん脱退前だったら流石に、その……え?
 あ、もしかして義姉上こっち側の面子と歌えちゃったりするんですか……?
 
 ちなみにこれまでケモノじみた咆哮上げる兄貴のせいでドリンク持ってきた店員さんにガチで引かれた
回数は両手の指では足りませんが。
 叫んでる時は別人っぽいんですよね、あの人……。
 
>路地裏
 
 にゃーとしか喋れなくなる。
 
 かもしれません。
 そんな都市伝説。
 
 
 
 馬でどんなのを期待してたかと言われると、ええと……。
 もっとソフトな路線で。
 そういうことにしておいてください!
 もっと深い含蓄があるとかそう言う想像をしていたッ!
 

904 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/05/03(火) 02:39:18
 
 いえ、なんていうか……。
 伝統音楽だと引き合いに出される雅楽とかって、リズム基調のとは正反対の音楽じゃないですか。
 歌と言うと……その、囃子みたいなイメージが。
 
 ……ってかまあ、あたしは実家がそれだったのでウンザリかつトラウマに……。
 
 
 
 あー。
 
 ターヤの場合、バックグラウンドありのオペラ歌唱ってのがウリですからね。
 あの手の専門教育受けてて、尚且つポピュラーミュージック(広範囲※←重要)に参加してる人って、あの当時は
あんまりいなかったんだと思います。最近だとファイナルファンタジー(ゲームでなくて)なオーウェン・パレットみた
いな例もあるし、メタルならそれこそウンザリするような数のクラシック出身メタラーがいる訳ですが、NIGHTWISH
みたいなメロディ重視のメロスピに載せた例はあんまりなかったわけで。
 
 テュリサスは、まあ……。
 ……。
 ええと……いえまあ、あれ、英語だからガチのヴァイキングに比べればマシだと思うんですけどね。
 いい感じにヌルいというか。
 あれで引かれる場合、ムーンソロウ辺りに行くとヤバいかもしれません。
 ていうかメタルって時点でやっぱりカタギは聴いてくれないかもしれませんけどね!
 いっそのこともうコルピクラーニかフィントロールでも歌ってガチ引きされるのも一興かと! ――すいません今
のは全力で嘘ってことで!
 
 陰陽座はあれでメロディラインもハッキリしててキャッチーですからね。
 漢度全開過ぎるあっちよりは比較的正気だと思って貰えるのかもしれません。
 ふっ。
 ……メタルだとどこの反応も一緒だな畜生!
 
 兄貴は単にあたしが同類だから遠慮してないだけだとは思うんですけどね。
 ここ数年はあたしの前じゃブチ切れた所も見せてくれてませんし。……ああ、これは喜ばしいんだっけ。
 
 ここは……そう、レパートリーを増やして兄妹の絆をレベルアップさせるべきですか。
 次行くまでにあたしも水木一郎ソングをコンプリートしておくべきかもしれません。
 そーらにー、そびえるー、くーろがねーのー……城?
 

905 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/05/03(火) 14:10:12
 
 クロスバイク新調なう。
 ……ってかクロスバイクは初めてですが。
 前ここで名無しさんに街乗り専用にお勧めされてから気になってました。
 ロードよりタフです。
 休日中暫く弄り倒してみます。
 
http://www.youtube.com/watch?v=OKPZBugBbgg
 
 これで猫のPV作ったら凄い格好いいんじゃないかと思います。
 テレビでも放送された犬にパンチ乱打する猫。
 もしくは登場人物総員猫と入れ替え。戦闘機も猫。
 他色々。アニメ風にどうですか誰か!
 
 ……どうでもいいけど、PVの怪作っぷりまでジューダスリスペクトしなくても。
 むしろカメラワークの雑さはあちらを上回ってますけどね!
 
http://www.youtube.com/watch?v=qx2Dd12BNKg
http://www.youtube.com/watch?v=X5JXJcjtSOQ
 
 エルシャダイのPVの元ネタという話を聴いたのでタイムリーに。
 え?
 違う?
 

906 名前:名無し客:2011/05/03(火) 20:46:33
お、結局クロスにしたのね。
個人的には「男は黙ってドロップハンドルだろJK」なロード乗りだけど
もう少し気軽に乗りたいならクロスバイクは楽しいよ。
フラットバーロードなんて甘えたもんに乗るくらいならクロスの方が断然良い

907 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/05/03(火) 22:40:41
 
 ロードはロードでOKなんですが、もうちょい気軽に使いたかったんです。
 気分転換とか煮詰まった時に流して乗るとか、写真取りに出掛けるとか、そのへんはロードでOKなんですけ
ども、その……どうにも停めとくだけでヘンに目立つので。
 そして違うメーカーがいいなーってことでメリダ。とりあえず台湾製トップツーならハズレもないでしょうし。
 ぶっちゃけ、クロスは男女問わず乗ってる人が多いので割合気軽っす。
 後は貰いもんのハンドルバーくっつけてみようかなっと。
 
 ……まあ、どっちみち盗難に気を付けなきゃなんないのは一緒なんですが。
 
 そしてそんなロード一筋の名無しさんにはクラフトワークのツール・ド・フランスをお勧めしておきます。
 
>雅楽
 
 うーん……そうですね。
 和楽器イコール雅楽、ではなく、雅楽として演奏するなら、が正しいんでしょうね。
 例えば東儀さんのアレは既に雅楽ではありえないので。
 いえもちろんアレは好きですけど、雅楽は雅楽として調律された曲でしか再現できないので、その辺特殊だと
思うんですよね。
 子供の頃にイヤになるくらい触れたせいでウンザリではあるんですが、ちゃんと聴けばなんだかんだで綺麗
だしカッコいいし、年末なんかはそれこそ四六時中聴いてますからね。
 最近はそれこそメタルどころでなく衰退傾向で、クラシックよろしくポピュラーミュージック方面に活路を見出
そうとしたりすることもあるらしいですが……メタルに走ったあたしが言うのもなんですが、頑張って欲しいもん
ではあります。
 体系化された「宗教音楽」として、世界に比類ない存在だと思ってますから。
 
 あ、三味線は吉田兄弟の例もそうですけど、フツーにリズム楽器してると思いますよ。
 演奏手法が完全にロックだねってハナシですが。
 
 
 
 ……最近は変わってんですかね。
 変わったのかな。
 変わったんでしょうか。
 変わってしまったんでしょうか。
 
 ……ん?
 あ、え。
 これは喜ばしいんですけど、勿論!
 
 そういえば、ちょっと前までは「藤原」なんて呼んでたんですよね。
 変われば変わるもんです。
 

908 名前:Kresnik ◆ALBUS0Y1TQ :2011/05/03(火) 22:42:11
 
 いやあ。
 
 咲夜さんを見ると落ち着くなあ。
 
 
 
 マラカス。
 うん。
 いいなマラカス。
 じゃあ俺は……歌いもしない曲を画面に表示させていく作業をららぎーと続けるかな……。
 

909 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/05/07(土) 01:54:50
 
 そんな感じですね。
 日本の楽器は何ができるのか、ということを突き詰めるとああいうことになるのかなと。
 というより、楽器と音楽が不可分だったのが日本の音楽――というとどうでしょうか。
 個人的に、多分その辺が日本の音楽を形作る体質なんだって考えてます。
 天地雅楽とか大好きなんですが、そこからガチの雅楽に入る人はどれだけいるかな、とか考えたりは
しますね。……楽器が絶えなきゃ、音楽も死なないから気にしてもしゃーないんですが。
 
 東儀さんの音楽イケる人は大抵の「和製」ヒーリング行けますよね。
 アレ嫌いな人探す方が難しいのかな?
 あのへんを参考にしてストリングス系の「和風」アンビエントが海外でも結構作られてますからね。
 ロン・コーブとかドーター辺りは典型的……「コウヤサン」なんてアルバムは爆笑モンの和風っぽさで、
内容もかなり「日本風」で大好きです。
 
 ちなみにアニキの曲は基本的に大好きですよ。
 それこそジューダスに通じるモンがあるんじゃないかと。
 
 ……まあ、そんなこんなで。
 うん。
 悪くないと思って貰えるなら、あたしはとても嬉しいんですよ。
 
 /
 
「どうしてそんな事を気にするのさ。あんたが気に掛けるような事はこっちには――ああ、妹紅のこと? 大丈夫だよ、あ
の不死人は殺しても死にやしないんだ。あんただってよく知ってるだろう」
「貴方よりは知っていると思いたいところだ」
「多分そう思っていい。で、仔細を話してくれればそれなりの回答は用意できるかもしれないよ。無理かもしれないけど」
「……貴方は、こちらではどんな立場を背負っている?」
「ん? 幻想郷(ここ)での私の立場?」
「そうだ」
「見ての通り可愛い吸血鬼――冗談だよ、いや、それもあるんだけど、うーん……NARUTOで言うと五影の一人かな」
「…………」
「お嬢様。堅気の方に解り辛い表現はいかがかと」
「回りくどく言うと、一国の代表みたいなもんだよ。これでもパワーバランスは考えて動いてるんだ」
「最初からそう言ってくれ」
 どっちが回りくどいんだ。
 暫く迷って――セシルは仔細を打ち明ける事にした。こちらには知己もいない上、手掛かりがなにもないのだ。清姫の
事を話して問題になるのであれば、その時は責任を持ってやる――くらいの腹積もりはある。
 そして、そう考えている自分に半ば驚いてもいたのだが。
「……蛇神? 祟り神? いや、知らないな」
 言って、吸血鬼は傍らに聳えるメイドを見上げる。少女は首を振り、
「パチュリー様にお聞きしてみては?」
「パチェ? 世間の事ならあんたの方が知ってるんじゃないか? ……うん、ごめん。力になれないっぽいね」
「……そうか」
「ただ――」
「なんだ」
 いやね、と吸血鬼は肩を竦めて、
「あんたは襲われたんだろう?」
「そうだが……」
「で、撃退した。あんたの方が強いから。これはいいさ、よく解る。だけど――その理屈だと、そいつはあんた意外の奴
にも同じ事をしてた可能性があるだろ」
「ああ」
 それが何だと言うのか。
「神が存在し続ける為には信仰が必要だ。つまり――」
「ああ、あんた達は神話素(シフター)とか言ってるんだっけ? 信仰されなくなると忘れられて消えちゃうって……でも、
それはそっちの世界の話だろ?」
「そういえば――こちらでは違うのか」
 
 /
 
「それで――上白沢教諭」
「面映いよ。慧音でいい」
「では、慧音」
 少女は盤面を見ながら、ああ、と応じる。難しい顔をした男の様子を楽しむような面持ちですらある。
「貴方の住んでいる地域に異常はないのだな?」
「目立った異常、という意味ではね。……この通り、人とそれ以外の共存にはそれなりの摩擦もある。それを君が『異常』
と取るのなら、もしかしたら目に付く場所もあるかもしれないな。共同体に所属する人間には――内部の出来事は自然
に映るモノだからね。日本とそれ以外の国では常識の違いは当然のものだろう?」
 人間と妖怪でも同じだよ、と少女は眼を細める。
「……違う事を前提として生まれてしまった共同体なら、それを自然とするしかない。ここは全てを受け入れるんだよ。善
も悪も――正も負も、生死と正否の区別もなく」
「妖怪は人を殺さない、と取り決めたそうだが」
 そう言うのと、ぱちりと音高く男が盤面に駒を指す音が重なった。会心の一手だったのか、彼は口元に笑みを浮かべて
いる。
「基本的には、だよ」盤面を一瞥すると、少女は躊躇いもなく駒を動かした。途端に男の表情が凍り付く。「危険な場所は
今でも多いし、そんな場所で命を落とす人間もまた多い。妖怪の全てが人間を襲わない訳ではないからね。……人を喰
う妖怪に人を喰うなというのは、蟻に巣穴を作るなと言っているようなものだから」
「……巣穴がなければ蟻は立ち行くまいに」
「巣箱は用意されているよ。――それがここだ」
 少女が腕を組んで黙考する男を一瞥して苦笑する。
「そして、偶さかその巣穴を気に入らない者がいるのは――別に妙な話ではないんだよ。……そうそう、だから人間が深
入りできないような場所に行くには、腕の立つ案内人が必要になってね。ここの家主がそうなんだ」
 襖が開いた。
 そう言うこと――と、そこには盆に湯飲みを載せた妹紅が立っている。
「どんな具合かな……、や……いやー。イル、あのさ。これ一回投了した方がいいんじゃないかな。王様と兵士一人で大
群蹴散らすって、そんなどこかの無双じゃないんだから」
「いやいやいやいや。妹紅。お前は俺を信じるべきじゃないかな。信じてくれるよな。大逆転勝利でお前の親友に打ち勝
つ旦那を信じてくれるよな!」
「え? あ……うん……まあいいんだけど。あ、イルはお茶よりこっちの方がいいよね。はい、冷やし飴」
「っしゃー! 糖分がある分これで俺が有利だな!」
「糖分よりも戦略があるべきだと思うが……」
 全くである。
 
 /
 
 ちょっと貼るだけで大量に見えるスレッド形式の脅威。
 
 ……とか、なんですが。
 義姉上のとこは勝手に借りて良かったんでしょうか。
 前借りたことあったから良かったかなと思って進めちゃったんですが、許可頂けるかどうかお聞きできれば。
 吸血鬼さんに許可貰ったんでガッと書き始めたら気付いたらアレな分量になっちゃってて色々書き直してます。
 
 というか、最初上級生とかいっぽーさんとか傘娘さんとか魔女さん(紫の方の)勝手に借りて出しちゃったもんだから
ジャンルごと書き直してたりするんですが。
 丁度良かったので、やるならやっちまえ、という名無しさんのお話をそろそろやっとこうかなーと思いながら。
 

910 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/05/07(土) 02:21:05
 
 あ、いえいえ。
 設定とか経過とかはそのまんまでいいんですよ。否定するつもりもありません。
 が、やはり二次創作――の二次創作の必然として、相手のイメージ壊すようなのは論外ですので。
 
 「書き直す」のは、兄貴と義姉上の話ではなくて。
 すいません、解り辛かったです。
 ていうかあれを書き直すって!
 そうじゃなくて、さっき(っても昨日)つらつら始めたこないだのエピローグが、気付いたら掌編サイズのお話に
なっちゃってた、と、まあそんな感じなんです。
 これまで関わってくれた人達も含めて――とか好き勝手始めたら、許可も取らずに「これいいの?」になって
たので、流石にそりゃマズかろうってんで直してるだけですね。
 ぶっちゃけ具体的に言うと伝奇SFを短編小話に直してるだけです。
 
 ……というか、改めて考えるに「キャラを軸として書く」だけで二次創作なんだなと思い知ってますが。
 これはこれでいい勉強なので、楽しんで書き直してます。
 

911 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/05/07(土) 02:25:50
>インカコーラ
 
 あれ。
 え、でもあれ、割と飲める味じゃありませんでしたっけ。
 ドクペ他の珍味系炭酸よりは……ああ、でも結構甘みがクドかった憶えは……。
 
 ……今度買い溜めしてきますかね!
 
 まあ。
 そろそろフィーちゃんが大量にアールグレイを冷やし始める季節なので、迂闊に大量の炭酸なんか
冷蔵庫に放り込むと怒られるんだけど。
 

912 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/05/07(土) 02:52:15
 
 あ。
 あとこの際なので。
 認識違ってたらすいません。
 
・未だに人死に(妖怪が殺したり、妖怪も偶に殺されたり)はある
・カードのルールは大規模な戦争状態を引き起こさない為の条約(相互核破壊みたいなもん)
・水道は通ってない
・電気は通ってない
・でも人がいる場所に洋風の店(喫茶店とか?)があったりする
 
 って感じでいいんでしたっけ?
 義姉上から聞いた話と吸血鬼さんとこの断片からなぞってる部分が大半かつ文脈をどこから引いたのか
自分でも曖昧なので、し……正直自信が。
 後は当たり障りのない範囲でなんとかする腹積もりですけど。
 

913 名前:『蓬莱の人の形』藤原 妹紅 ◆zPhoEniXzw :2011/05/07(土) 05:33:37
ああ、そっちだったか。
まあ、どっちにしても私のスタンスは変わらない、かな。
他の人はともかく、こっちはいつもどおりで問題ないよ、と。


ふむ。……まー、複雑だしな、成立の経緯。すごく。
ざっと説明しておこう。
とりあえず幻想郷の住人である人間を、妖怪は襲って殺してはいけないことになってる。これは大前提。
その上で代わりに外界から適当に(自殺志願者とか犯罪者とかの黒い奴が美味いらしい)人間をさらって
食料とすることで妖怪の方はバランスを取ってる。

……んだけど、戦う必要性がなくなって妖怪連中はダレる一方だった。そこに外から吸血鬼―――
新顔の妖怪(たぶん赤い館のアイツ)がやってきて大暴れを始めた。最終的に一番強い妖怪が力業
で叩きのめして、『直接幻想郷の人間を襲ってはならない』『血液は提供する』という契約がされた。
その後、これじゃマズいっていうんで、過去の妖怪と陰陽師よろしく異変と解決っていう関係を改めて
作り直したのが命名決闘法案。この擬似的な戦闘をこなすことで妖怪の力は維持され、人間の方も
外部からの脅威に対して対応することが出来る……まあ、要するに妖怪の力が衰退を始めちゃった
から何とかしようってのが発端になったわけ。戦争って言うよりはスポーツに近いと思う。

この辺りは、『妖怪の契約』ってすごい重い縛りで成されてるね。
詳細は不明だけど、破ると下手すれば消滅もありえるかも知れない。


水道と電気は不明だね。ただ水道については江戸時代クラスの設備は整ってるんじゃないかな。明治初期に
外と隔離されてから随分と時間もたってるし、その間に妖怪のほうが文明を先導して発達させていったから。
流石にそのまんまじゃないと思う。
実際、河童はこっちじゃ完全にエンジニア扱いされてるし、天狗のとこなら輪転機くらいは存在してたと思う。
電気は……守矢神社でうっかり常温核融合に成功しちゃったんで……そのうち来るんじゃないかな。

町並みについては和洋折衷でOK。文字通り明治時代のあの雰囲気をそのまま延長していった感じに捉えて
みると分かりやすいと思う。木造建築とレンガ造りが入り混じってガス灯―――は無いから光源不明の街灯
みたいなのが立ってたりとか色々。


とりあえず、こんなとこかね。
本来は自分で想像してみるのが一番楽しいんだけど、まあ、それはそれか。
私の中じゃ独特の文明、文化を形成してそれなりに発展してるってのが見解になるかね。



914 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/05/07(土) 05:57:24
 
 了解です。
 でしたら、まあ、そこそこに。
 途中まで義姉上に中善寺さん役やって貰ってたワケですが。
 
>ルール→破ると消える
 
 っぎゃー!
 重!
 ていうか重っ!
 
 ……いえ、なんかそこかしこで物騒なセリフが出てたんで、普通にいると思ってました。人間襲う妖怪。
 境界ってテーマ的にも丁度良かったんで「生死が曖昧な場所」って意味でも未だに物騒な妖怪さんが
いてもおかしくないのかなと。なんか友好度がどうとか書いてあったし。
 それで生態系維持できてるのも……むう。
 不思議!
 
 となると……うーん、また手直ししようかな、ですが……これはこれで面白いかな?
 ルールが前提になってるのが明確でいいですね。「住人は」って前提付きですし。
 また新しく組んでみます。
 
>光源とか水源
 
 光源はオカルトパンク的なそれで一つ。
 水道は……あれ、ヘタすると上水道は整備されてたんじゃ?
 いえまあ、一般家庭普及レベルだとどうかなって思うけど。
 

915 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/05/07(土) 06:06:18
 
 ……あれ、でも脅威って、人間を殺そうとする妖怪がいないならそもそも大した問題は……。
 
 ステージ3で先生さんが里を隠してたのは、「無茶をやる連中がいるから」って認識でいいんでしょうか。
 殺しはしないまでも、みたいな。
 
 ……。
 なんかこう、黒くないサイバーパンクっぽい……。
 

916 名前:名無し客:2011/05/08(日) 16:10:44
例大祭は行かないんですか。

917 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/05/08(日) 17:35:05
>>916
 
 (今の)地元だと例祭は先月だったかな。
 元地元だと今月ですが。
 兄貴の自称誕生日にはどっかハレやかな場所にでも一緒に行きたいです。
 
 ……うん。
 この際だから義姉上も誘って総出で。
 
 ウチの宗派なんだよとかもう野暮ですよね!
 
>里のウチとソト
 
 あ、それじゃ最初の想定で大丈夫だったって感じですね。
 
 ……むう。
 となると、やっぱり境界的な話なんですね。徹底的に。
 
 とまれ、明治大正な雰囲気が考慮できてなかったのはどのみち一緒なので、もうちょい考えてみなきゃだ。
 薔薇十字探偵社とかありませんか。
 
「わははははは妖怪だとッ! 何を言っているのだ、僕は探偵――つまり神だぞッ!」
 
 とか高笑いする首領を戴くような。
 
>兄貴
 
 え。
 いえ。
 いえいえいえだって。
 だって――え?
 何それ。何ですかそれ。
 血が繋がってないとかコレ、あ、アレですよね? お約束のテンプレートなシチュエーションですよね?
 妹ですけど。
 妹だけど!
 
 そうですか。
 ……脱がせた時ならいいんですか。
 心得た。
 
>EL/シャダイ
 
 OPを演劇で再現してるのなら見ました!
 あと山岡さんの吹き替え動画。色々あるなぁ。
 
 うーん。
 あたしもエノク書はガチガチに嵌り込んだコトないので、プレイしたら発見あるかもと思いますけどね。
 主人公の別名ネタなんかはあれ、恐らくメタトロンの別名が誤読で氾濫したことのパロですし、そういう小ネタからして面白そうなので。
 アレです、知ってるかどうかより、どんな解釈されてるかの方が興味深いと言いますか。
 ゲーム内からも飛んで、色々な解釈が進む事を影ながら祈ってます。
 天使ブーム来ますかねコレ!
 
>歌詞なんていらねぇ
 
 突き詰めたら、歌詞がなくても楽しめる音楽かって割と重要な部分もあるとは思うんですよ。
 日本のインディーズ(一部)とか特にそうですね。その歌詞を際立たせる為にメロディを作ったりもしますから。
 でも、別にそんなんばっかりでもないよね、っていうか。
 例えばデスもブラックもゴアも、正直どこの人間が聴いても歌詞を聴き取るのって不可能に近い場合が多いんですよ。だったら何が
面白いかって言うと、やっぱりそれはリズムだったりハーモニーだったり(他の音楽のそれとは別物ですが)、ヴォーカルが叫び散らす
声が与えてくれる快感だったりするんですね。
 音楽の嗜好は幼少期に決まるー、とか言うけど、そんなんだったらあたしは今頃雅楽しか聴けないような人間になってたハズですし、
まあ、聴いてりゃ面白いモン見付かるのではないかなとか、メタラー的な意見を述べたりしてみます。
 
http://www.youtube.com/watch?v=RQ3b_s0f7lg
 
 この辺とか、例えば「歌詞が要らない音楽」の代表作ですね。
 上級生が言うような、「積極的に音楽を受け取らない」姿勢を追及した曲です。
 空港で流れる曲は意識と並列して、ただ在るがままに作用するべきだって視点から作られたんですが、まあ、こんなのも。
 
http://www.youtube.com/watch?v=lGcPwGqPHO0
 
 これも典型的な「歌詞いらねー」音楽ですね。
 
 洋楽としての条件、と言われると何気に微妙なラインなのですけれど、ロックだったら多かれ少なかれ同じ要素を持ってるので、そう
なると歌詞に比重を置いた聴き方してるのかも、とは思いますけど。
 
http://www.youtube.com/watch?v=JdWMH1XGX30
http://www.youtube.com/watch?v=Sa0dTdNh__I
 
 日本だと電子音楽家として有名なこのヒトとかすげー好きなんですが、これも歌詞不要音楽の解り易い例ですね。
 
 何が言いたいかというと……どんな聴き方でも好きな音楽があるなら、まあ、それでいいかなって。
 それに――それに!
 あたしらはコレで実際肩身狭かったりするんですよ!
 
>馬
 
 卵が先か鶏が先か、って……そういうこと……。
 とりあえず上級生の面目を保つ為に終了しておきますね!
 
>カラオケ
 
 料理を食べるだけの簡単なカラオケです。
 自己主張が相手に通るか遠慮するからネタすらも浮かばない。
 
 正に――これが孤王達の集いッ!
 
 これが!
 精神的に「貴族」だということッ!
 そうですね上級生ッ!
 
 いえ強度がどうとかじゃないんですよ。
 これは当然のことなんですよ。
 便利なテクニカルタームが生まれる度にネタにするのは――コレは最早ただの暴力!
 「変えられない物」ってーのはありますからね……。
 そう、王族が生まれ付き王族であるように!
 あたし達はそうなってるんですよ!
 
 兄貴とか、『同性の知り合いは関係メンテするのが面倒だし関係広げるとかありえない』とか言い切ってましたし!
 

918 名前:名無し客:2011/05/09(月) 05:03:26
血の繋がってない妹なんて萌えるだけだろJK

って言うのが阿良々木くんの魂の主張だもの

919 名前:名無し客:2011/05/09(月) 10:41:29
彼は火憐ちゃんが血の繋がらない妹だったらとっくに一線を越えてただろーね

920 名前:門矢士 ◆JwvDDeCADE :2011/05/10(火) 00:02:28
大体分かった。
(※足立区の方言で、「邪魔するぜ。あと藤岡弘は冬映画の特別ゲスト枠、
 謎の柔術家で実は伝説の仮面ライダー1号こと本郷猛の仮の姿だった!でどうか」の意)

ようやくこっちのエピローグが出来たんで、上げる前に報告だけな。
そっちが書いてるエピに影響を与えないとは思うが……気付かないだけでネックになりそうな
ところがあるかもしれないからな。
といってもまあ…

・こっちの風呂敷畳み(幕間)→元の世界に帰還、それぞれの世界の朝が来て〆。

要約するとこれだけだから、念押しの確認程度ではあるんだがな。
とりあえず、そっちの反応があるまで貼るのは待っておくぜ。

921 名前:Kresnik ◆ALBUS0Y1TQ :2011/05/10(火) 01:08:48
 
 大丈夫だ、問題ない。
 
 前フリしてあるけど、俺の立場からは『時間軸なんてものは存在しない』からな。
 要は、非連続的な時間軸上の一点づつを『見ている』だけ、時間は『流れない』。
 都合が悪かったら指でも弾いて世界法則ごと作り直すさ。
 パズルの絵柄が気に入らなければ描き直せばいい。
 
 ……とか言ってる俺も、もう一段上の俺と狐が或いは作った何かかもしれないし、そう意識している
俺は俺でもある、みたいのが前提だから、要するに大概の矛盾はツブせる。
 まあだから気兼ねせずにGOだGOだ。
 
 書いてる、っつか、それ以前の段階だけどな。
 ちゃんと練り直さないと。
 エピローグとしてはいっそ不要だし、何より前回のが100KB超えてたからシンプルに行きたい。
 だから先に貼って貰った方があらゆる意味で都合がいいよ。
 
 藤岡さんは伝説のライダーらしいからな。
 それでいいだろう。
 いつでもどこでも藤岡節。
 
>>918
 
 お前は……何を言ってるんだ……。
 それはお前、ららぎー一流のジョークだよ。
 ノリに合わせてユーモアセンスを炸裂させただけだよ。
 
 一人称の魔術に引っ掛かったな!
 
>>919
 
 血が……ねぇ。
 
 血の繋がった弟はいたけど血の繋がった妹はいなかったしなあ。
 よく解んねーな。
 
 じゃなくて。
 それは違うな。
 妹を大切に思うのは兄として当然だからな。
 少し行き過ぎたところがあっても、まあ、おかしくはない……んじゃないかな。
 

922 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/05/10(火) 03:52:57
 
 もうちゃっちゃと寝たいのに……姉貴……あたしは貴女の下僕ですか……!
 
 補足しますと、ちらっと上に出したのはアレです。
 なんであっちの世界にいるんですか、と言うのは、えーとですね。
 あの後、「帰る」前に義姉上の故郷に”寄って”みよう的な小話(というかエピローグ)が悪乗りで膨れ上がって
気付いたらおかしい分量(というか話)になってた一部です。
 魔多羅神が兄貴たち(上級生とか吸血鬼さん(妹)とかいっぽーさん)とバトってましたよ! 何コレ!
 
 あっちにはあっちに合うのをどうにか提出できたらしようと思いますので、まあ、あんまりお気になさらず。
 巧く予定がカチ合えばですが!
 
>仏教とか
 
 日本の場合、中世を境に密教ベースの混合が起きてる印象があります。
 末法の世、と言われるあの時期前後ですね。
 禅にしても独自解釈の部分がある、と言うのはその通りなんですが、むしろ衆生を救いたいという欲、広めた
いという願いがあったから広がったんじゃないでしょうか。
 あの時期だからこそ、欲と向き合うしかなかった、とも言えるのかも。
 神道がシステマティックでしかありえなかったことに比べると正反対ですが、そも神道からして中世を境にか
なり変質してるので、分けて考えない方がいいような気もしますけれどね。
 
 ……っていうか、千年以上封印ってお話を考えると禅の隆盛した時期が丸っとそこに収まっちゃいそうです。
 それ含めて『救いの時期』の人って感じなんですかね。
 

923 名前:名無し客:2011/05/11(水) 00:20:01
京極さん役ならもこたん以上にぴったりな人妖もいたような…

924 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/05/11(水) 00:45:44
 
 ですよねー……。
 じゃなくて。
 
 いえね。
 実感しましたよあたし二次創作向いてねぇ!
 というか、自分のトコ以外の世界観は使いこなせそうになくてもうガクブルでさぁ!
 ……まぁ、ここの場合は相手のイメージ重視なのでその分救われちゃいるんですけど。
 
 元々、キャラを動かしてれば物語が出来る、みたいのは凄い興味深いので楽しいですが、それが十全に
世界観に合致してるか考え出すともう泥沼。
 自由度高いっても、自由は自由という名の制限なワケで。
 なのであんまり深入りせずにやれるように……とか逃げを打つと今度は浅くなり過ぎますしね!
 一面識もなくて尚且つあたしがプレイした範囲に出てきて協力してくれそうな人がいるならラクですが。
 え。
 無理?
 
 ……まあ。
 
 早い話、マツリで締めようかなと思ってた訳ですけどね。
 日本的なハレとケみたいな。
 

925 名前:門矢士 ◆JwvDDeCADE :2011/05/11(水) 00:56:07

やれる事をやればいいとは思うけどな。
この場合のやれる事ってのは、『やりたい事であり、やれる事』だ。

……無理に手を広げると泥沼に落ちるのは、つまるところ誰でもそうだからな……。

【とある経験者は遠い目で語る】


と、前置きはともかく快諾に感謝だ。
ってわけでお言葉に甘えて〆させてもらった。後はそっちのターンてことでオオトリは任せる。
楽しみにさせてもらうぜ。

926 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/05/11(水) 01:02:19
 
 いえいえ、まあ、そうなのですが……なのですが!
 ……本格的に他作品のキャラ扱う事って、考えてみたらマジで殆どなかったんですよね。
 皆無じゃありませんが。
 
>シメ
 
 うぃ、お疲れ様です。
 イベント以降の整合性とかに関しては、こっちのターンでもン億回(以上)宇宙ごと消し飛んでましたので、
ぶっちゃけ『視点』=世界(作品的なレイヤー)って意味で保管しちゃってもいいかなと。
 つまり無限×無限(作品ごと)のレイヤーで、どこが壊れても不干渉でイケる! 的な。
 意味合いとしても丁度そんなんですしね。
 

927 名前:Kresnik ◆ALBUS0Y1TQ :2011/05/12(木) 01:16:38
 
 風呂……。
 洗濯――あ。
 
 「羽磨き屋」とか……募集してたりはしないのかな……。
 

928 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/05/13(金) 07:11:06
 
・ヤンデレのセガールに死ぬほど助けられて眠れないDVD
・ヤンデレのヴァンダムに死ぬほど後ろ回し蹴られて眠れないDVD
 
 売れる。
 
>前衛後衛
 
 どっちでもイケるんじゃないですか、多分。
 スタイル的にハイブリッドなことやってるっぽいですし。
 何よりあの血筋であるのなら!
 
 そういえば、なんとなくですが巫女さんのバラ撒いてくるお札とは違って、ここのイメージから義姉上
のは陰陽道(というか弘法大師様原型の)霊符ってイメージがあります。
 太陽を象徴してた八咫烏が霊符神と由来が深かったり、陰陽道で言う金鳥が八咫烏とほぼ同じ姿
だったりするって所からもなんとなく連想はしてる気がしますけれど。
 なので、時代的には(多分に脳内変換はあるけど)神道に併合される前の「原型の」符を使ってるよ
うな……とか言うとなんかカッコ良くないですか!
 あと昔の人なので達筆なんじゃないかと。
 

929 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/05/13(金) 19:43:31
 
 陸幕長向きの性質とかあったんだ……憶えた!
 
>ヤタ
 
 太陽に住む鴉、としてよく呼ばれる所の象徴ですね。
 原型考えると途中で習合したんじゃないかとは思いますけど。
 
http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/6/6d/GOOUHONGUU.JPG/800px-GOOUHONGUU.JPG
 
 で、熊野のおからすさんがこんなの。何気に「三千世界の鴉を〜」はこれが元ネタだったり。
 ネットだと画像はちょっと個人サイトとかしか参照できなくて困りモノですが、富士講の霊符なんかでも同じタイプの
「鴉」を象った符があったりしますね。
 陰陽道と(性質的な原型の)道教では星神信仰がかなり重要視されてた(八百万の神より上位)ので、それ含めて
太陽神の属性がクローズされてるようにも感じます。
 ってもまあ、平安時代が星神信仰の最盛期だったんですが。
 
 位置は……ええと、位置……?
 

930 名前:Kresnik ◆ALBUS0Y1TQ :2011/05/14(土) 01:59:27
 
 眼球はららぎーが。
 羽(とかシッポとかツノ)は俺が分担する。
 
 とりあえず……これで完璧だと思うよ。
 

931 名前:Kresnik ◆ALBUS0Y1TQ :2011/05/14(土) 06:31:03
 
 幕僚、ねえ。
 どこも一緒……、……イスラエルはちょっと事情からして違ったか。
 あそこの人間じゃなくて良かったとは思うけど。
 美人の長がいるなら、それだけで少しは気合が入ると思うけどさ。
 
 ……つーか。
 考えてみたらセシルとかそうなんだよな……。
 体系立って動かないもんだからダレすぎてるだろ俺達。
 半ばアサシン同然なのに組織系統正せも何もあったもんじゃないけど。
 いっそアレだ。俺達もこれからJSOC宜しく審問局と系統を編成し直、
 
 あ。
 余計に忙しくなるからやっぱいいや。
 
>目
 
 胸の合間。
 胸の合間っていうかモロに胸部全体覆ってるよなこれ。
 
 身体と直で『繋がってる』なら興味深いと言えば興味深いが……。
 『目』……。
 『眼球』……。
 『ハネ』は俺の分担だとして……これはどちらが担当するか決めるベキかもしれないな……。
 もちろん……『共用』ってのも悪くはないと思うがね……。
 
 とりあえずアレだよ。
 人間本来のパーツ以外が付いてればとりあえず試したいかな!
 
 ……ていうか。
 つくづく、こう、ネーミングセンスのオマージュが難しいなそっち!
 名前の元ネタは大体解るんだけど、いざ自分で考えると巧い事「そういう」感じにならない!
 
 あとあそこの境界連中は猫と狐って選択がいかにも「境界のケモノ」で何気にしっかりしてるんだよな。
 これから面子が増えるとしたら犬と蛇か。
 
>イベント
 
 ここでこそってのはかなり同感。
 ってか、俺も何かしらやろうと思って形を考えてたしなあ。
 俺達はここにいる。
 ここにいること。
 その大前提を否定する理由がないなら、それを使って何か試したい、とは思う。
 で、それを意識するとキャラってなんだろうとかそっち側に行っちゃうけど、ある程度アバウトでもいいかなとか
割り切れてきた気がする。いやどこかしらそういうことも意識はするけどさ。
 
 踏み込んでいい距離と踏み込まないと何もできない距離の差は割と微妙。
 なんだけど、その距離感を定義するのは、自分の与り知らないルールだったりすると、これはもうどうしようも
ないわけで。
 やれる範囲でしか空気は読めない、ってのはあるかな。
 
 スレの使用法は……まあ。
 使い方が完全に雑然としてる俺達が言うようなこっちゃないけどさ。
 
 とりあえず。
 とりあえず俺達は部屋(スレ)の隅で押井守の映画を見てればいいんじゃないかな!
 ガン=カタの練習をしててもいい!
 

932 名前:オーフェン ◆oRPhEnns0U :2011/05/14(土) 21:20:42
まるで暗殺者には組織なんてないかの言われようには抗議の声を上げる俺だ。
暗殺者には暗殺者の組織、共同体、コミューン、まあなんでもいいがとにかくそういうものがちゃんとある。
フリーランスの暗殺者ってのがいろいろな意味で便利だからそっちのほうが目立ちやすいことは確かだが。

というのが会話したこともない相手の地下スレに乗り込んでの第一声なのかが適切なのかは非常に怪しいが……

これだけで終わるのも非常にアレなので。
幕僚ってのはけっこう組織ごとによって立場が変わるからな。
予算編成担当の中央官僚との立ち位置、あるいはもっと直接的な政軍関係の力加減による
制服着てる連中と背広着てる連中のバランス加減とか。

933 名前:Kresnik ◆ALBUS0Y1TQ :2011/05/14(土) 22:15:06
 
 いや、ウチの事情がちょっと特殊なんでな。
 自衛隊との差を強調するとそうなっちゃうんだよ。
 主に美人の上司とか羨ましいなとかそういう理由で!
 ウチのも美人っちゃ美人だけどガキ過ぎ……、
 あ、いや。
 
 これでも十を数える前から立派な人殺しだ。自己欺瞞しようと歴史を紐解くくらいはしたことがあるよ。
 ……でも、ま。
 実際問題、専業暗殺者に組織なんてもんが罷り通ってたのは、それこそ山の老人が始祖した教団くらいの
もんじゃないか?
 近代以降の組織で、暗殺はあくまで手段であってそれ自体を目的とした職業にはなり辛いからな。マフィア
子飼いの殺し屋を「組織」と呼ぶなら解らないでもないけどさ。
 そういう意味じゃ、暗殺者を「組織」できるのは――っていうか、「暗殺者を意図的に作る」事ができるのは、
その行動を担保してやれる国と、その隷下にある組織だけだ。
 なんせ、”職業としての”暗殺ってのは、本質的にデリケートな仕事だ。
 あんたの事情は知らないが、俺と同じだとして……えーと。
 つまるところ、俺達は人殺しだ。
 自分の為以外に人を殺す人殺しだ。
 誰を殺すか。
 殺す事でどう周囲が変化するのか。
 何よりどうやって殺して、それを気付かれずに済ませるのか。
 『気付かれない』っても、俺達みたく実際に相手を殺す連中とそれを下知する連中には別のレイヤーがある
し、上のレイヤーで『気付かれない』のは殆ど不可能だ。アメリカでフォードが暗殺を表立って禁止したのもそ
んな理由からだけど……まあ、例外も続けば常態だって一例は、こないだのラディン暗殺かな。
 そんな訳で、どう足掻いても現代で「暗殺資本企業」ないではないけど、ある種のギルドとして運営するのは
至難の業なんだよ。
 何より、こいつは手際を自慢できるような仕事じゃない。
 どう足掻いても俺達は人殺しで、つまりはクソ野郎だ。
 一人殺せば人殺し――百万人殺しても、とどのつまりは人殺しだ。
 身内で話すにゃバカ話、他人に語るには露悪趣味が行き過ぎる。
 
 俺達の位置付けは、どちらかと言うと……いや、古典的なんだ、これが。
 由緒正しき「ハサシン」の系譜、神も人も鬼も殺して捨てる四辻の支配者でね。
 宗教的な理由はいつだって市場の事情から少しだけ斜め上に転がってる。
 市場原理と相互作用しないからこそ成り立ってたのがかつてのアサシンなら、俺達は市場原理の要請が
生んだ神学と軍事と社会学の混合集団だ。
 誰にも制約されない代わりに、お互いを制約し続けるしかない。
 ザックリ言うなら、仲間も依頼人も裏切らないから俺達はこうしてるだけだ。
 誰か一人が裏切ったが最後、世界を巻き込んで焼き払いかねないからな。
 そんな訳で、省みたくなる時もあるんだよ。
 
 ……うん。
 まあ。
 今の俺はカラオケハウスで料理を食べる作業が忙しい訳なんだけどな!
 
>幕僚
 
 あー。
 幕僚自体が参謀と少し位置付けが違う……ってか、ニュアンスが少しだけ変わるからかな。
 詳しい事は、ま、あちらさん見てれば「いかにも日本」ってのが解るだろ。
 あそこを見てて楽しい、ってのはそういうことかな。
 
 他の国だと、どんなもんだろ。俺は普通の参謀的な立場で働いてる連中のことしか知らないけど。
 それこそアメリカとロシアの差くらいしか解んねぇかも。
 
 あとはまあ、文民とのバランスより、単にイスラエルが他の国と比べてちょっと特殊って話だな。
 あそこ、性質上すぐに上が詰まってくるだろ。湾岸直後くらいは、十代の尉官が普通に最前線にいたって
聞いてるよ。他の国に比べると組織を回転させるサイクルが凄ぇ早いんだよ、あそこ。
 

934 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/05/14(土) 23:15:32
 
 スイッチ。
 え?
 切っ掛けとか些細なもんじゃないんですか?
 だってほら。
 妹の口に歯ブラシ突っ込むとかどんな心理状態なら思い付くんですか?
 みたいな。
 参考までに聞かせて頂いても構いませんが。
 
>エノク書と一緒
 
 いっそ……『私と契約してボゴミル派を作ってよ』でいいんじゃないですかそれ。
 あたしはまたてっきり、ブームに乗って初期原初翻訳とかどこかの出版社がやってくれないかなあとか思い
ましたけどね!
 掛け算があるなら!
 割り算があってもいいじゃないですか!
 
>曲
 
 そんなもんかと思いますよ。
 あたしも流行の曲だとサビばっか覚えてて、自分でCD買って聴きでもしないと細かいパート意識したりしま
せんし、そういうのだと細かいパートがそもそも話題になりませんし。
 ジャニーズ、というかSMAPのバックは豪華さが異常みたいな。
 
 何度も聴くのに向いてて細部が作り込まれてるのだと……うーん、気軽にだったらジャズなんですけどね。
 ロリンズ辺りどうでしょうか。
 上級生だけに。
 ソニー・ロリンズ。
 ロリ、ンズ。
 ロリ……ん、えふんえふん、……ンズ。
 ほら。
 
http://www.youtube.com/watch?v=L7G4DciALDs
 
 ちなみにこんなの。
 何度も再発盤が出てるので、安いヤツなら購入してもソンはないかと。
 クラシックだとどうも(ネオ、ポスト含んでも)肩肘張ってきていけません。嫌いではありませんが。
 
>カラオケ
 
 何言ってんですか! とりあえずコミュれるんだぜって気分を内輪で味わえるのに!
 ていうか大学とか三月さん(先輩)曰く「友達とか作ろうと思わなければコミュニケーションゼロでもやれる」
場所だって聞いてますが!
 ……むしろ卒業済みのフィーちゃんが同じこと言ってたかな!
 
 第一そこでファミレスなんて行ってみて下さいよ……会話が持続しないから食べ終わったら速攻で解散する
羽目になるのが目に見えてるじゃないですか。
 「ごちそうさま」→「話すこともないよね」→「じゃあまた」→音信不通――これが方程式ですよ。
 カラオケとは! 『時間制限』を己に課すことでとりあえずコミュった気分になるのが目的!
 そうじゃあないんですか上級生ッ!
 
>メンテ
 
 同盟の扉は常に上級生の背後一ミリにあることをお忘れなく。
 お忘れなく(繰り返す)。
 

935 名前:オーフェン ◆oRPhEnns0U :2011/05/14(土) 23:37:12
ま、そっちの世界じゃ"職業的・組織的暗殺者"って単語自体が歴史か創作の中での単語になって久しいわけだしな。
KGBなんかは本気でそういう組織だったんじゃねぇのかっていう勢いだが、これはまあどこから本当でどこまでがハッタリなんだか
わかったもんじゃないしな。

暗殺ってのがデリケートなのは、ま、その通りだな。

ただ俺に――俺たちにとっては、暗殺ってのはまあそんなに懐古的な響きを持つ単語じゃないんだ。
今でも組織として暗殺者を育て、集めているところがいくつもある。
俺が育った<牙の塔>がいい例だな。ま、ここはここで時代の流れについていけてないっていう批判が結構あるところなんだが。

実際のところ、相手を殺して気づかせないってことは少なくとも俺たちには不可能だ。
それゆえに懐古的ではないが、さりとて頻繁に起こることでもない。
うかつに魔術士が要人を暗殺したなんてことになって、魔術士の地位を200年前の「魔術士狩り」時代に戻すわけにゃいかねぇしな。
そもそも人間が社会を運営していくうえで、本当に他人を「暗殺」しなければならないという局面は決して多くはないわけだ。

だが別に殺しをやってるからって、そう卑下することもないと思うが。

必要なことを必要なときに必要なようにやる。

たったそれだけだ。

何も殺しへの倫理的嫌悪感を麻痺させようぜって誘ってるわけじゃないぞ。

だが需要ってのは生まれてしまえば供給によってしか解決されない。
しょせん、こんなことは誰かがやるしかないんだ。
俺たちがやらなければ他の誰かがやってる。俺たちがしなければ、誰も殺されないのか?違う。
社会ってのはそういうもんだろ。その冷酷さを許容するかどうかは別にして。
自慢して回る話じゃないのは同意するが、別に無理に自分を貶める必要もねえだろ。

仕事なんてのは身内で話すぶんにはどんな職業だってバカ話で、どんな職業だって他人に語るにゃ露悪趣味だ――って
いうのは友人と呼べなくもない知り合いの警官の弁だよ。

実を言えば宗教的原理による暗殺技能者の集団てのは心当たりがあって、それはあんまりいい思い出ではないんだが別の話か。

が、まあ……俺がクソ野郎なのは確かだな。
今じゃあ俺は社会から落ちぶれて、正規の組織の籍すら失ってる。法律的に言えばもはや俺は魔術士ですらないんだ。
今や殺しにも手馴れてきた無残な漂泊者。それが俺だ。チンピラ未満――誰かの役に立ってるわけですらない。
存在しているだけで社会にとっては害悪だ。
おまけに今じゃあ史上最悪の犯罪者にして賞金首――警察から賞金稼ぎから暗殺者からが俺の命を狙ってる。
つまり俺の生存権は認められていない。俺の命がどうなろうと、司法は責任を問わない。そう宣言されたわけだ。

まあ、その意味じゃあ俺は間違いなくあんたよりも無価値で有害な男、とこう言えるな。
あんたは結局どう言ったって、他人に必要とされてるんだろ。この差は決定的だと思うが。

936 名前:名無し客:2011/05/14(土) 23:38:32
>>936

 (射殺)

937 名前:オーフェン ◆oRPhEnns0U :2011/05/14(土) 23:42:05
――ところで姉がいる身としては姉妹相手に本気でそーゆーマネをしでかしたり、
本気でそういう目で見るっていうのはどーも理解できんというかぶっちゃけ元締めと
出会った時の勢いで引く(ここのスレ主には意味不明な表現でも言われてる本人には通じるよな?)んだが、
これは俺がおかしいのかあいつがおかしいのか。

938 名前:Kresnik ◆ALBUS0Y1TQ :2011/05/15(日) 00:58:28
 
 いや……こう、総合エステみたいなニュアンスでイケるんじゃないか。
 ららぎーが歯を磨き、俺が羽を磨く。
 新感覚エステ。
 
 趣味と実益まで兼ねて完璧。
 
>テロ集団
 
 ところがどっこい、指摘されない限りはテロじゃあない!
 ま、コレも一つのお約束だけど。
 お約束……。
 ああ、もう一つお約束があった。
 テロじゃない。
 完全に正当で正統な、聖戦だ。
 
 ちなみに議論と言うよりは……なんだろ。
 日本の組織体系って不思議だね、みたいな話かな。
 
>>935
 
 俺は――妹紅と妹達に必要とされてればそれでいいかな!
 アイデンティティ的にはね!
 
 KGBは……どうだか。
 組織として『行動として必要な』暗殺ってことなら範疇じゃなかったっけな。
 スペツナズも(国内からすら)同じ理由で怖がられてた時期があるな。……ま、最近だと祭り上げてるけどさ。
 活動時期が俺よりずっと前すぎるせいで話にしか聞かないけど。
 でも映画見るとお決まりだけどな。ボスはKGB。イギリス人はKGB敵に過ぎるのが大好きすぎる。
 
 倫理の麻痺もクソも……麻痺してるからこんな腐れ仕事がやれるんじゃねえのかな、と。
 ――なんてのは、割と酷い冗談だ。
 
 「そっち」が脳科学をどこまで発達させてるかは知らないが、人間は人間を殺せないようにできてんだよ、実
際の話。脳の機能が予め人間に人殺しを嫌わせてる。所か、他の動物を殺す事だって嫌がらせる。
 第一次大戦時、相手に向けてどれだけ発砲できた人間がいるかっつーと、これが全体の半分に満たない。
大砲でバラバラにした人間はバカみたいに多いのにさ。
 殊更人間は「自分が殺す」事を怖がるんだよ。スナイパーはスナイパーって人種だ、なんて言われるのは、
結局のとこ、狙撃って分担が『自分で人を殺す』ことを常に意識しなきゃいけない唯一の技術だからだ。案外
と環境的な特質だって思われがちだけど、人間を殺せるか殺せないかは純粋に生物学的な『才能』の問題
なんだよ。
 より正確には……才能、というより性質だな。
 魚が海を泳げるのと同じ意味で、人殺しは人殺しになれる。
 ていうか、なるしかない。
 あんたは酸素を呼吸して生きるしかないだろ。
 人殺しは人を殺すのを当然とするしかないんだよ。
 ”人殺しになれる”ヤツは、誰も殺してなかろうが、人殺しでしかない。そういう人種なんだから。
 
 生まれ付いての邪悪、と言われるなら――ま、それはそれで間違ってない。
 殺すしかないから殺す。それだけだ。
 
 だから、卑下、っつーか……なんかそのへんは全部前に妹紅にも同じこと話した気がするんだが……。
 えーと。
 あーと。
 なんつーかな。
 そういう段階ですらないんだよ、俺らは。
 ていうか、そういう指摘は正直欝になる。
 いやほら。
 頑張れって言われたって頑張れないヤツだっているだろ。
 
 えーと……解り辛いか。
 最近の流行だと思ったんだけど。
 
 ……まあいいか。
 ちょっとした喩え話だ。
 
 俺達みたいな宗教組織が剣を取ったのは、歴史的には案外と古い。
 っつーか、俺達は全ての「軍隊」の起源に近い位置にいる。
 
 イエスは富を持つ者にこう言った。
 曰く、資産を全て売れ、それが貴方を神から遠ざける。
 イエスはこうも言った。
 「我自ら権威の下に置かるる者なるに、我が下にまた兵卒ありて、此に「往け」と言へば往き、彼に「来れ」
と言へば来り、我が僕に「これを爲せ」と言へば爲すなり、イエス聞きて彼を怪しみ、振反りて従ふ群衆に言
ひ給ふ「我汝らに告ぐ、イスラエルの中にだに斯かる厚き信仰は見しことなし」」――この兵卒ってのは恐ら
く百人隊長だけど、イエスはこの兵士を否定しなかった。武器は、というか、力は必要だからだ。
 「イエス言ひ給ふ『されど今は財布ある者は之を取れ、袋ある者も然すべし。また剣なき者は衣を売りて剣
を買へ」。
 ペテロがイエスを逮捕しにきた役人に斬り掛かったのは、ペテロがそういう意味で剣を持ってたからだ。
 彼は汝を益せんための神の役者なり。然れど悪をなさば懼れよ、彼は徒らに剣を帯びず、神の役者にして、
悪をなす者に怒をもて報ゆるなり――ってな。
 国内の法執行官でも海外の平和維持部隊でも同じだ。現地にゃ現地の法律があるし、俺達が生まれる前
にどこかの誰かが勝手に作った国際法がある。なんでそんなものがあるかって言ったら、「世界がもう少し
だけマシになりますように」って取り決めがあったからだ。取り決めには裏事情もあるしそんなもんが誰の役
に立つかは状況によって変化するし、取り決めは要するに取り決めであってバレなきゃハーグに違反しようが
何しようが知ったこっちゃないってのも事実ではある。
 けど、『悪』は滅ぶってのが俺達の言い分だ。
 でもって、悪ってのは俺達にとって許せない連中のことに他ならない。
 誰にだってそんなヤツはいるだろう――プレデターで空爆されたパキスタン人が「正当な理由だから」アメリ
カを許せるとは思えないだろ。
 それでも正しいんだよ。
 正しいから正しい。
 かくて御子は言い給う。
 汝の剣を元に収めよ、全て剣をとる者は剣にて亡ぶるなり。
 
 これが俺達の理由で――たぶん、あんたが言ってる言葉を包括する完全なテーゼだ。
 
 基本的に、全ての『自由』が単独では『自由』ではありえない。
 あんたの自由が別の誰かの自由を損害する可能性はいつだって存在する――あんたは指名手配されて
る、って言ったけど、その事実は既に「犯罪者を怖がる大半の連中」にある程度の束縛を与えてる。
 俺も同じだ。
 俺は殺したし、殺してきたし、殺してるし、殺し続けるし――でもって、殺される事はない。
 謀略で人を殺める事と危機管理上の問題で外敵を排除する事は大いに意味を違える。
 けど、一緒なんだよ。
 死んでるんだから。 
 ユダヤ人をガス室に送った処刑人が『自分はこんな辛い役割を果たすことのできる、なんという人間なん
だろう』とか語ったって話があるが、似たようなもんかと言われたら、まあ、割とキツいもんはある。
 
 俺は――だからまあ。
 ヒーローが嫌いなんだ。
 バカ正直に顔を合わせたら、一秒未満でディスポーザーに入れたみたいな挽肉にする自信がある。
 
 極めて個人的な意見を言わせて貰うなら、俺は誰かと笑い合うべきじゃないし、誰かに必要とされるべき
でもないし、愛されるべきでもない。
 この先は聊か真っ向臭くなるし、どちらかと言えば倫理よりも哲学の問題になるけどな。
 
 ある自由を侵害する自由は、別の自由に排斥されるんだよ。
 どちらが排斥されるかは、コレは単純だ。
 強い方だ。
 数が多い方だ。
 数は力だけど、その数さえ凌駕できる力があるなら――誰もそいつの『自由』を止められない。
 そいつを止める『自由』は、だからそいつの中にしか転がってない。
 或いは自分に。
 もしくは身近な誰かに。
 
 で。
 俺達のアタマはそれを忘れるようにできてる。
 忘れられるようにはできてる――脳は全てを憶えておく事はできないからな。
 俺達は環境からも脳からも感情からも逃れられない。
 逃れようとするパターン自体が俺達を形成する要素だからだ。
 
 だから――ま。
 人間が人間でいようとする限り、どう足掻いてもそりゃ変わんねーよ、って話かな。
 
 あんたの信念が、もし仮にそれだとしたら、昔の俺はそれに割合近かった。
 けど、もっとアバウトだった。
 死ぬヤツは死ぬしかないから死ぬ。
 それは、それだけのこと。
 ってな。
 
 でもって――そのどちらも、今の俺からは割合遠い。
 具体的に言えば、鉄火場でカオ合わせたら俺はあんたを殺しにいくタイプだと思うよ。
 そういう風にできてるんだよ、俺のアタマはさ。
 
>>936
 
 何自殺してるだァーッ!
 
 じゃなかった。
 
「俺の車で自殺するんじゃねえ!」
 
 こうだな!
 
>>937
 
 え。
 いや。
 それは……ららぎーに聞くべきなんじゃあないかな……。
 
 近親相姦がどうのとか言われても!
 俺は!
 妹をそんな目で見たことは――、――――――ないッ!
 

939 名前:オーフェン ◆oRPhEnns0U :2011/05/15(日) 02:18:32
どうかな。
俺たち魔術士は自制が究極の信念だ。
殺すのを当然とする――これはそんなに簡単じゃない。自分が殺すことを怖がるってのは俺にも思い当たる節があるが、まあそれはそれとして。

必要なときに必要な相手を必要なように殺す。それができなければ魔術士ではない。
だが逆に必要ではないときに必要ではない相手を殺す。それをしてしまうのも同じく魔術士ではない。
あんたは息をするように人を殺すしかないだろ、と言われると、さすがに反論したくなるよ。
殺しってのは必要なとき以外には決してやってはいけないことだからな。
そして生きている限りは殺さなければならない局面よりは殺すべきではない局面のほうが――具体的にどの程度の偏差が発生するかは
個人差があって、おそらく俺の人生は普通に生きる魔術士ではない人間よりは殺さなければならない局面に偏っているはずだが――圧倒的に多い。
少なくとも俺は人殺しをなんとも思わないというわけにはいかない――そういう奴にひとりともうひとり心当たりがあるが、それこそこっちの話だ。

ま、別にあんたがそこまで信じてることなら、それは俺が口を出すことじゃあないさ。

だが俺にとっての死ぬってのはそれとは少し違うな。
歓迎されないが決して拒絶もできない隣人。だからこそいつでも抗っていなければならないんだが――

そりゃまた嫌われたもんだな。ま、いきなり押しかけてきてこんなこと喋ってりゃあ無理もないが……
そこにかけては素直に謝らせてもらうよ。悪かった。


俺たちにとっての「宗教的暗殺集団」てのはそんなに難しい話じゃあないし、俺がいい思いをしないと言ったのもそんなことじゃない。
もっとシンプルで――それゆえにどうしようもない。

簡単に言っちまえば、俺たちの世界にある宗教ってのは俺たち魔術士を名指しで皆殺しにせよと教義にはっきり明示してるんだな。
穢れたドラゴン種族の血を引いた存在を許すなと。
こっちとしちゃ、穢れてようがなんだろうが生まれた以上は生きていくものだ。黙って滅ぼされるわけにはいかねえ。
これが世界最大宗教にして国教だ。だから土地によっては魔術士だとバレた瞬間即座に命が危うくなる。

なんで俺たちに暗殺者の文化があって今でも続いているのかといえば結局はそこに帰結する。
それでも今はマシなほうで、魔術士同盟――名前の通り魔術士の同盟だが――が結成された当時の目的ってのは「世界平和への貢献」でも
「人類の繁栄のために」でもなく「魔術士の生存権の獲得」だったんだ。当時の状況はしゃれで済む話じゃなかったんだろう。
そういうわけで、俺、いや、俺たちにとっちゃ宗教ってのは微妙にありがたくない存在なんだよな。



待て。
俺は近親相姦という具体的な四文字は出してねえぞ。

俺の場合は……まあ、なんだ、本当にそういう行為に走ってもそれにはあてはまらないんだが。
向こうを姉と思っていたし向こうも俺を弟だと思っていた、とたったそれだけのことで実際には血のつながりどころか
社会的法律的なつながりすらなかったからな。
つまり義理の姉ですらない。少なくともまあ法律の上では障害はなかったな。
結局俺が選んだのは違う相手だったんだが。

まあそれでも本物の美人だったのは今も昔も自慢のタネだけどな!
ただしヒステリー気味だったけど!

940 名前:Kresnik ◆ALBUS0Y1TQ :2011/05/15(日) 02:37:53
 
 ……?
 ああ、語弊があるか。
 
 違う。息をするように人を殺すしかないだろ、じゃない。カン違いさせたなら悪い。
 鳥が空を飛ぶのは本能だけど、人殺しが人を殺すのも本能の領域だって話だ。
 「好き」とか「嫌い」とかじゃなくて、そういう性能を持った人間の話だな。
 あんたはどうだか知らないが、少なくとも俺達は全員がそうだった。
 人殺しは生まれ付き人殺しだって話で……付け加えるなら、それはデフォルトのステータスであって、追加可能
なスキルだのアイテムだのじゃないって話だよ。
 レベル上げて修正掛けることはできるかもしれないけど、そうはいかないステータスだってあるだろ。
 性別とか、「勇者」だとかさ。
 それに――ああ。
 人間。
 必要でない時に人を殺すような人殺しの方が少ないよ。この世界でそんな真似ができるのは――ごく限られた
状況の狂人に許された阿呆なソープランドだけだ。そんなのはさっさとこの世から消した方がいい。
 
 ていうか俺、快楽殺人鬼かなんかとカン違いされてんのか……?
 
 ……。
 なんっつーかな。
 簡単に言うとだ。
 かつて自分が絶対に肯定してはいけなかった信念があるとするだろ。
 自分がそいつになっちまうのだけは――避けなきゃいけないと思わないか。
 それは自分の軌跡だ。
 自分が自分であった証明で、もしかしたら今も影響し続けてる自分のパーツだ。
 誰かを殺したヤツは、それまで殺した全ての相手に対して責任がある。
 その時の自分に対して責任がある。
 他の誰でもなく、自分に対してだ。
 
 「それ」も含めて俺で、ゆっくりならそいつを否定していいって言ってくれたヤツが今の俺にはいてくれる。
 仮にいなかったら、まあ、俺は何もかも食い殺してたからな。
 その誤差はデカすぎるんだよ。
 
 宗教は……いや、そんなことないだろ?
 この世界が完全に宗教色に染まってるってのは、上古以来一度だって変わってない。
 唯一神を崇め、八百万の神に敬意を捧げ、今は――ほら、資本主義だって立派な宗教だ。
 怪しげな新興宗教にしたところで、意思を纏め上げるメソッドであることに違いはない。
 ナンタラの血を引く――だから排斥されるなんてのは、今だって大して変わってないよ。
 そりゃまあ、魔術師だのなんだのは中世からこっち、排斥されて当然だったけどさ。
 ていうか、今でも必要に応じて殺してるってのが正しいか。
 
 
 
 ……とりあえず、まあ、なんだ。
 あんたがシスコンだってのはよく解った。
 美人の姉がいるとかそんな聞いてもないのに!
 
 ……。
 ファティマ、最近カオ見ないな……。
 

941 名前:Kresnik ◆ALBUS0Y1TQ :2011/05/15(日) 03:04:10
 
 ららぎー……。
 どうやら……。
 「客足」に困る事はなさそうだ……。
 
 反応熱の一つや二つ!
 元から断てばどうということはない!
 
 商売繁盛の暁には、第一級のハネ磨きマイスターに……そして!
 あの「意味不明のカタチをしたハネ」の構造を調べられる日が来るまで俺は磨き続けるッ!
 

942 名前:オーフェン ◆oRPhEnns0U :2011/05/15(日) 03:15:00
いや、まあ……その、なんつうか。
別に快楽的に人を殺せるような男と見間違えたわけじゃあないんだが……
宗教関係者+暗殺者っていうその時点で俺たち魔術士の第一印象はどうしても決まっちまうんだよな。

それについてはまず今度はこっちの語弊から解く必要がある。
魔術士ってのはそっちとこっちだと概念が違ってて、たぶんそっちだと魔術師は後天的な技能なんだろうが、
こっちだと魔術士ってのは人間とドラゴンとの混血によってしか生まれない才能を持った人間、つまりそういう「人種」なんだな。
それゆえに魔術士とそうでない人間てのは明確に分かれちまう。
生物学・発生学的な段階でもう異なってる。

それゆえに魔術士は殺してもいい、むしろ神の怒りを静めるためには積極的に皆殺しにすべき、とこう規定する宗教があるわけだ。
その宗教は魔術士殺し専門の暗殺者がいる。死の教師、と。
彼らに会ったことがあるが、本人はこう言ってたよ。
「説法の訓練のついでに剣術の訓練を受けて、教主から免許と一緒に剣を賜った。ただそれだけだ」と。

だからあんたもそいつらの同類なのかと、ついな。
どうしても俺たち魔術士が「宗教」という概念に注ぐ視線は冷ややかにならざるを得ない――ただしこれは言い訳させてもらえば、
まず向こうが一方的に絶対零度の視線を向けてくるからなんだが。
その上暗殺者ときたら、もうどうしても先入観は固定されちまうんだ。
そういう俺自身も(気がついたら)そういう宗教の総本山の真っ只中に飛び込むはめになってえらい目にあったしなあ。
銃で撃たれて地下湖に落ちて死ぬとこだった。

個人的な意見を言わせてもらえば、自分が肯定できない信念になっちまうのだけは絶対に避けなければならない。
それは分かる。
殺しによる責任も確かにあると思う。
だがその重みを個人が本当の意味で背負うことは不可能だ――それゆえに命は尊く、殺人は可能な限り避けるべきだということになる。
その重みを背負えると言ってしまえるのは、それこそヒーローの――超人の台詞だと思わないか。
あんたはそれについてどう思う?


で、話は変わるんだが。
ちょっと神父と見込んで相談に乗ってもらいたいんだが。

直接の面識はないんだが、ひとりなんつーかどうしようもないのが知り合いにいるんだ。
快楽でもなければ狂気もない殺人鬼というのが。
「4人掛けのテーブルに2人座ってた。4発撃った。俺には椅子と人間の見分けがつかないので」
という。そいつは人を殺しても「なにも感じない」んだそうだ。
それこそ、本当に息をするのと同じ感覚で人が殺せる。そんな男。
それなのに彼は理性的なんだ、困ったことに。いったい彼はどう言ったらいいと思う?

943 名前:Kresnik ◆ALBUS0Y1TQ :2011/05/15(日) 03:30:55
 
 それと同類かと言われたら、こう言うしかないな。
 同類だ。
 
 スイス衛兵隊からは失われて久しいけど、宗教騎士団の本質は教義に敵対する相手を滅ぼす事にある。
 滅ぼして、身を守る事にある。
 もちろん”別の人種”を想定して攻撃したがるようなゼノフォビアとは違うけどな。
 
 とりあえず一つ目。
 ヒーローのセリフだろ。えーと、アレか。本心からそう思ってるってことか。そりゃアレだ。
 
「自分を過大評価しすぎだ。今すぐ死ね。でなきゃ殺す」
 
 二つ目。
 「彼が」か、「彼に」かどっちだ。
 もし「彼がどう言うべきか」なら、それはまあ「仕方ない」だ。
 そういう人間はそういう人間にしかなれない。あんたがあんたであるのと同じ意味で、それはそれだけの事だ。
 
 後者なら……決まってるんじゃないのか、それ。
 
「わざわざ撃つな。椅子はタダじゃない」
 
 誰だってどこかしら「違う」んだよ。
 生憎とな。
 ただ、大枠としての倫理や論理を俯瞰できるかどうかの差はあるし、そいつを巧くやれるかどうかの差はある。
 弁護士や検察官を”マトモ”にやり続けるにはある種の才能が必要だろ。それと同じだよ。
 少し悪いヤツと大幅に悪いヤツを区別したいか? 俺はそんな面倒はパスしたい。
 カスパー・ハウザーみたく実験動物然と晒されるのもゴメンだけどな。
 
 司祭としてどうこう言われるなら……うん。
 眠らせてやったらどうだ。
 憶えもないのに憎まれるのは辛いだろう。
 
 面識もない知り合い、ってのも奇妙な話だとは思うけどさ。
 

944 名前:オーフェン ◆oRPhEnns0U :2011/05/15(日) 03:52:00
……そういや忘れてたよ。

俺は神と戦い、これからも戦い続ける立場だったことを。
俺たちにとって神ってのは世界を滅ぼそうとするバケモノでしかない。
それに対抗するために俺は神殺しの魔王の力を召喚し、魔王術者になった。
今も魔王スウェーデンボリーの力は俺に憑り付いたままだ。
通称は"魔王オーフェン"――――――

その意味で、俺とあんたは決して相容れないな。
ま……生きていくうえで決して相容れない相手とも理性的に会話することができるということを確認したのは、結構な成果だと思うが。
これについてはあんたはどう思う?

……ところで、あんたにとっての神ってなんだ?
俺たちにとっての神は偶像ではなく世界法則の具現化という台風竜巻地震火事と感覚的には変わらない存在だが。

945 名前:Kresnik ◆ALBUS0Y1TQ :2011/05/15(日) 04:07:28
 
 何か……イヤな気配を感じたが……!
 
 あいつは思い知るだろう!
 俺がけして諦めない事を!
 『手触り』だとか『色合い』だとかを観察するまで!
 俺が引きはしないってことをなぁぁぁーッ!
 
 ……なんで姉と妹で付いてるモンが逆なんだろうな!
 よりにもよって!
 よりにもよってそんな……そんな方に天恵が!
 
>>944
 
 ん……。
 いや。
 根本的なとこじゃないのか、それ。
 
 相容れなくても会話はできるだろ?
 どう思うどう思うって、妙なこと気にするよな。
 それはそれだけのこと――会話それ自体は理性的な行動だ。それが先にあるんだから、順序が違う。
 つまりさ。
 鏡に向かって話すよりマシなら有意義だってことだよ。
 
 俺達にとっての神ってな。
 宗教者としては偶像。
 司祭として言うなら信念の最上位。
 俺達が対処する事項としては……敵だよ。俺達以外の神は全部。
 基本的にはあんたの言ってる「世界法則の具現化」と大差ない。
 災害だよ。
 どんな時代にも信仰はある。意思が整然と列を成したパターンそれ自体を俺達は「信仰」と呼ぶからな。
 ある時代では黙示録的な思想が優勢で、ある時代では豊穣神の名の下に虐殺だって引き起こされる。
 俺達の役割はそういうのを根こそぎ殺すことだ。
 単機であらゆる神々を屠殺する唯一神の騎士。
 俺達にとってDioとdioは違う。
 簡単に言えば、それが神の認識だ。
 
 ……ま、発生する前にツブすのが最近のトレンドだけどな。
 紛争に介入するのもそんな理由からだ。
 

946 名前:Kresnik ◆ALBUS0Y1TQ :2011/05/15(日) 19:41:16
 
A(a).操作した結果は自分で意図できない
A(b).操作した結果が常にそれ=存在自体がある種の「操作」(他者との頻度の差自体が能力→メタ視点でしか俯瞰できない)
A(c).操作し続ける自分がいるという事実すら操作されている((b)とほぼ同じ)
 
 とかだとボスっぽいんじゃないかな!
 あと妹に羽を触らせてくれるように説得してくれたらもっとボスっぽいかな!
 
>超人
 
 どっちかっつーと、常に向かい合う絶望を乗り越えようとする人間が定義にゃ近いと思うけどな。
 無くす事を選ぶなら、それは超人より神だろう。
 西洋的な価値観が仙人を目指したらそうなる、って話だけど。某神は死んだの人。
 

947 名前:Kresnik ◆ALBUS0Y1TQ :2011/05/15(日) 21:34:07
 
 人のモノに勝手に触れるなぁーッ!
 
 いや……。
 そもそも……なんで俺じゃ駄目だと言うんだ……納得がいかねえ……!
 
>神
 
 ああ、気付いたら残り50レス近かったな。すげえ。
 
 で、そいつは数百年前に生きてたどこぞのドイツ人の主張だよ。自説じゃない。
 いやま、割と近いと思っちゃいるけどな。
 西洋の価値観は、イコールでキリスト教のそれだ。
 神は間違わないし、間違っているとしたら間違いを唱える方が間違ってる。
 そいつが語った「超人」ってのは、それに異議を唱えた人間の事だよ。
 誰も認めやしなかったし、当時は大した話題でもなかったし、最期にゃ発狂して死んだけどな。
 
 どっちの原作も知らないからなんとも言えないが、西洋的な価値観ってのは、そうした類の『救い』の論理だ。
 その意味では『正義の味方』は東西問わずに好かれ続けてるとも言えるかな。
 
 とまあ、それはさておき理屈の上じゃ解るよ。自分の能力ともカブりまくってる。
 それに、グノーシスと宇宙論的天地開闢をミックスしたらそんな感じだろうしさ。
 何事も起こり得るってことは、何も起こらないってことだ。
 そいつを人間にまで敷衍できるなら……『人間が真実完全に無限の可能性を持つ』と前提できるなら、そうなるだ
ろう。可能性を叩き付ける版画盤があって、存在する以前の「無限の可能性」って版があるなら、そいつの図柄は
無限の可能性を内包し得る。この先は不可知論者の言い分になりそうだから避けとくけどさ。
 

948 名前:名無し客:2011/05/15(日) 21:42:35
それがわかんねぇ内は無駄だな。
いい加減ガキ過ぎて言葉もねぇよ。

とかあの人なら言うんでしょうか?
というか最近あの人見ませんね。出番干されたんですか?

949 名前:◆ALBUS0Y1TQ :2011/05/15(日) 22:02:41
 
「らしいでエリス。どうなん」
「……あァ? ガキがガキに懐いてるだけだろうがよ」
「懐くて……どっちがどっちにや」
「見て解んねェのか」
「すまんしょーもないこと聞いた。……つーかエリスよ」
「なンだ煩ェ。ビールが切れたか」
「は? 切れるてオマエ、さっきどんだけ買い込――うおぉぉ!? 気付けば散乱するカラ瓶の海!? つか臭っ!
酒臭っ! どんだけ飲んでんねんオマエ! ちょいさっきまでダチんトコで飲んでくる言うたばっかやん!」
「イイ酒だったからな――フン、クセになる前に安酒で悪酔いしておくに決まってンだろ」
「イイ酒、なあ。そもそもオマエが酔うこと自体あらへんやろに……どこで飲んでてん」
「館だよ」
「どないな」
「ケルンの聖堂みてェな家だ」
「……そらまた……骨董品っちゅーか、イタリアでもそないなもん残ってへんのやけど……」
「細けェこたァどうでもいいだろう――酒の飲み方を知らねェ奴に教えてやってるだけだ。それよりなんだ」
「ああ、そうやそれそれ」
 
「エリス。気付いたらオレら出番なくなるんちゃうか」
「出番?」
「もう終わりやん、スレ」
「あァ」
「「あァ」て! え、ちょ、そんだけ?」
「どうでもいいだろう、そんなモンは――テメエを知ってるヤツは知ってる、それだけの話だ。オレもな」
「それは……まあ」
「ついでに言うとよ」
「なんや」
「出番だとかってェのは、オレはまだあるらしいからな」
「え」
 
「……オレは?」
「知らねェよ」
「ちょ……」
 

950 名前:名無し客:2011/05/15(日) 23:01:12
大丈夫。今後背景で死体とかオブジェとか有ったらそれがジェイムズだ

951 名前:◆ALBUS0Y1TQ :2011/05/16(月) 06:30:44
 
「出番たっぷりすぎるやん……出番たっぷりすぎるやん!」
「え。ああ、良かったな」
「なんでわざわざ二回も言うたか汲んでくれへんかな!」
「ボケとツッコミで織り成される会話の時代は……終わった」
「知らんよ!? オレにそんなこと言われてもわからへんよ!? オレの役割なんや思うてんねんオマエ!」
「え?」
「えっ……」
「そんなことよりジェイムス」
「そんなことよりやない……今のは辛辣な上に深刻すぎた……」
「そんなことよりジェイムス」
「そんなこと……なんやねん。銀魂における新八君ポジすら獲得できんようになったオレになんか用か」
「なんであのガキは俺の(羽対する)想いを理解しねえんだ……確かに! 俺が言われたらキレるセリフをそ
のまま言っていた気がしないでもないが!」
「普通にダメ言うねんな、それ」
「それくらい笑って流してくれてもいいんじゃないのか……」
「そもそもオマエの趣味はあらゆる意味で理解できん上に字面的に最悪やからやないかな。ええととりあえず
姐さんに報告イチな」
「なんでわざわざ報告するんだ……」
「なんでて……えぇ……?」
「あれ」
「どないしたん」
「エリスが良くて俺が駄目って、そもそも扱いが違ってんじゃねえの?」
「……今更そこですか!?」
 

952 名前:名無し客:2011/05/16(月) 11:34:12
エリスはマブダチだから許される
神父はエネミーなのでこんにちは and DEATH!

大体こんな感じ?

953 名前:名無し客:2011/05/16(月) 12:22:48
あなたにはコミュ障フレンドのぼっち長がいるでしょう

954 名前:Kresnik ◆ALBUS0Y1TQ :2011/05/16(月) 23:00:12
>>952
 
「それが解らない……俺は! あいつのことを姉の付属品だなんて思ってないのに! (あの羽は)他の誰にも変え難い、唯一
無二の宝だとすら考えてるのに!」
「カッコの存在一つで色々台無しやな」
「なんでだ……!」
 
>>953
 
「断首をお望みかしら」
「いきなり物騒ですなあ!」
「大袈裟ですわね。冗談に決まっているでしょう」
「ウチの連中見とると冗談口調でマジ発言っちゅーことが度々ありましてな」
「少なくとも――私の主は、戯れに市井の者を打擲するような狂王ではありませんわ」
「……さいですか。らしいでイル、良かったなぁ可愛くて信頼できる家臣に事欠かへんようで」
「……?」
 
「家臣? 何が?」
「なんでも。それよりなんや、コミュ障て。つかなんやねんぼっちて。相も変わらず日本人はアホ臭いほどジャーゴン増やすの
好きやなあ。着いてけんわ」
「着いて行かなきゃいいだろ。付き合う方がバカらしいのは間違いないし――アレだ。ハッキリ言ってダルい」
「ま、オマエがこの種の流行言葉嫌いなんは知っとるけども」
「人は決め付けが大好きだからな――こればかりは日本人だって事実を呪いたくなるね。お祭り大好き過ぎて言葉までパレー
ド傾向だぜ。乗り遅れたら大変ってか。頭痛がするっつーの」
「言語学的に言うたら、その流行も含めて”言語の軌跡”っちゅーことになるねんけどな」
「文化学じゃねえの、それ」
「どっちもやな。パーセンテージ的にゃ言語学優勢やろ。なんや、未だに古語で話す日本人ておるん?」
「ふうん。……ああいや、いるとは思わないけど。妹紅が偶に教えてくれたりはするな」
「また姐さん自慢か」
「お望みなら一時間でも十時間でも」
「オレはともかく、今しもオレの右隣でマグカップ融解させとる激烈美人をどうにかせんとこの部屋蒸発やな」
「? まあいいけど。……ていうか、カン違いされてるなら言っとくべきだろうけども」
「あん?」
「俺、別にコミュニケーション障害ってワケじゃねえよ」
「みんなそう言うねんな」
「みんな違うからな。第一――殺し屋に必要なのはその場限りの愛嬌と対話だぜ。豆腐屋だろうと大学教授だろうと完璧に化
けて首を狩るってのが俺達だ」
「対照ごとビル吹き飛ばしてブチ殺すんがオマエや思とったわ」
「それもある」
 
「だから――俺は人間は嫌いだけど、コミュニケーションは苦手でもないんだよ――ああ、いや。苦手ではある。継続してやり
続けるのが苦手なだけで」
「人間が嫌いって、その時点でオマエ……それを障害言うとるとしたら?」
「お前らしくないな。定義が不全だろ。どこからどこまでを障害って言ってんだ――軽々しく言葉を振り回すんじゃねえよ、アタ
マ痛い。レムのゴーレムから見たら人間全部が会話機能障害者ってか? 漠然としすぎてて何も言ってねえのと同じだろ、そ
んなの。赤からオレンジに掛かるスペクトルの変化に境界を設けるのと同じでさ」
「はん。それこそ牽強付会ちゃうか? 『一定のレベル』が存在するっちゅー前提でオマエらはジャーゴン作ってんねんやろ?」
「おまえな。地下道の壁に書き殴られた言葉に『一定の基準』とか見付け出せるのか? どこかの誰かが作った言葉が勝手に
広まってくってのは――止められねえだろ、基準なんてゼロだ」
「使い手の中にはあるんちゃうか」
「それを期待しろよ。で、期待した上で――『障害』なんてのは曖昧だと断言するね」
「否定的やな。言葉は言葉やん」
「否定的な文脈で作られた言葉に対する意見なんざ、どこまで行ってもそんなもんだろ。これ以上嫌わせるなよ」
「嫌い、なあ。……いや別にそれ自体は否定せえへんねんけど」
「しない?」
「ああ。いやオレも人間が好きでこないな商売しとるんちゃうで?」
「へえ。じゃあなんで」
「いやオマエと同じや思とったんやけども……旦那。どない思います?」
「何がだ」
「旦那は――人間が好きで人間と関わってんねんですか、と」
「特段好きでも嫌いでもない」
「……そうなんだ?」
「意外か」
「ちょっとな。劉はほら、よく言うじゃん。楽に生きろって」
「だが――俺はイルがそう生きられる手段を考えてはやれん。俺は俺でしかないからな」
「解ってるよ。仙人は一人で充足するのがセオリーだ」
「それはあの娘から聞いたのか?」
「え? いや、俺が勝手にそう思ってるだけ」
「ならばそれでいい。イル、俺はその意味では天仙とは言い切れん」
「天……」
「執着が存在すると言うことだ。俺にも」
「それは意外。割とマジで」
「人間は嫌いか、イル」
「偶に、そう思うようになってたな」
「好きになる価値がないと思うか」
「どうだろう」
「守りたくはない」
「守るって。俺はそんな傲慢じゃない」
「では――なぜお前は人間の傍に立ち続けようと願う」
「そうやって生まれたからじゃねえの?」
「否定することもできる」
「今はその気分じゃないから、とか? ああ、そういえばなんでだろうな」
「イリヤを失ったお前にとって――その判断は面倒な事だろう」
「……うん。かもしれない」
「我を持つという事は、それだけで制約されると言うことだ。意思が、言葉が、己が、そして他人が自我を作り、そして束縛
する。逃れ得る術はなく、逃れる時こそ自我は人の範疇を越える」
「それが仙人か」
「否、それが自然だ」
「自然……自然現象?」
「然り。俺達は――人の内にあって執着を捨てる事を選んだ者だ。捨てる、と言う言葉すら正しくはなく、在るように在る事
を選んだ」
「傲慢に、ですわね。劉、貴方のように生きられる人間は千年以上前に絶えてしまったのではなくて? イリヤが言ってい
たでしょう――貴方の文法は、上古に描かれ、そしてそこでしか描かれなかったのだと。貴方の立場は人よりも神に近く、
神よりは世界に近いですわ。何千年生きれば貴方みたいなのが転がり落ちるのか興味はありますけれど」
「俺は興味がない。だが――イル。この女の言うように、かつての自我と今の自我は別のものだ」
「そりゃ……どんな自我だって別だろ」
「仏陀が今生まれていては、恐らくはどんな大悟も成し得なかっただろう」
「仏陀は特別じゃない?」
「仏陀を仏陀足らしめたのは、そう在る必然が生み出した世界だ」
「仏陀は世界の一部だった、と」
「そうでない人間はいない。そうでない神がいないのと同じように。――この時代、もはやどのような上人であっても世俗
に背を向ける事はできず、かつての問答は問答の役割を成しかねる。大悟は常に平等ではなく、しかし今や仏陀の足跡
はかつてより遠い」
「ま、世界は変わるからな……今更ここで「ちょっとだけ生きて死ね」とか言うわけにもいかないしさ。医療も資本主義も、
今がデフォルトには違いないんだ」
「そうだ。変わるべきは教えであり、その教えを先に進める事こそ真の仏法者の役割に他ならない」
「坊さんは大変だな」
「そうでないのなら、坊主になど一抹の価値もない」
「……世界は常に正しいって?」
「正しさなど存在しない。それを決めているのは人間だ。だが」
 
「お前は声を上げるのを止めなかっただろう」
「声?」
「イリヤの元に在りながら、それでも嘆きに耳を傾け続けた」
「だったかな」
「その時から、俺はお前の傍にいる」
「そっか」
「お前が嫌った人間の在り様を飲み込みながら――お前はそれでも人を好いていたように見えた」
「まあ……じゃあ、俺は俺が勝手に抱いてる『人間って概念』が好きだってことかも」
「それも悪くはない」
「……そんなもんかな。ま……だけど、そうだな。そうだった――くそ、余計なこと思い出したぜ」
「あん? 何がや」
「いや、そういえば俺はこの手の決め付けが大嫌いだったってな。妹紅のお陰で和んじまってた――そう、俺はその意味
じゃあのガキの言う事に賛成してたんだ。俺は俺でしかない。誰かに決め付けられるような謂れはない」
「まあ、オレは面識はないねんけど。嫌いなんやなかったか」
「ムカつくガキだよ。でも嫌いとかじゃない」
「微妙やな」
「微妙だな。……つーか、解んねえヤツだな。前にも同じ事話さなかったっけ?」
「何がやねん」
「俺は――お前らの事は好きだけど、人間は嫌いなんだよ」
「え? ……あ、う、おう」
「あら、久し振りに聞いた気がしますわ。『好き』だなんて」
「わざわざ言うような事じゃないからな」
「そうですわね」
「言うまでもないからな」
「そうですわね」
「ところで、言わなきゃ伝わらなかったりするのかな、こういうの」
「どうでしょう――わたくし、最近は偶にそう考えたりしますけど。ところでイル、食事は?」
「ハンパな時間にマックで済ませた」
「あら、でしたら――どうかしら、これから付き合って頂けません?」
「いいけど。珍しいな、俺でいいの?」
「貴方でなければ誘いませんわ」
「ふむ」
「劉は来なくていいですけれど」
「行こう」
「来なくていいと言っているのですけど」
「行こう」
「イル。言葉というのは本当に難しいですわね。……来ないで下さいませと言わなければ解りませんか。とりあえず劉、
貴方は表に出て下さいな」
「その後で出掛けるのか」
「……あの。とりあえずここでおっ始めるのだけは勘弁ですからな」
 

955 名前:Kresnik ◆ALBUS0Y1TQ :2011/05/17(火) 00:56:32
 
「つまり」
「つまり――なんや。……あ、オレはツナサラダ粗塩のみでな。ワインは適当でええよ」
「つまり……咲夜さんにあのガキの羽が生えてたら完璧だったんじゃないかな」
「オレはお前が急に何を言い出すのかホンマに解らん」
「そうだったら面倒がなかったのに……」
「いや羽とか言われてもやな……」
「俺も……こう、人間をバラすのは好きじゃないけど楽しくなくもないような気がしないでもないって辺りは結構会話が合うと
思うんだよ。その会話のノリで羽をだな、羽――羽を!」
「あー……すいませんこっちのアホに手羽先追加で」
「手羽じゃなくてだな……」
「ええからオマエは手羽でも口に突っ込んで黙っとってくれ……ああ、結局来たんすか姐さん――と旦那」
「焼き消し損ねました」
「ふむ。残念だな」
「……。街ごと融解させてあげましょうか」
「いやいやいやいや明らかにオレが死にますから。巻き添えですから。オレ明らかにただの被害者ですから! ギャグ漫
画属性なしで耐えるの無理ですから! てかアレですか……さっきエラい空暗くなったんはアレもしかして姐さんのせい
ですか……」
「もしかする必要もないでしょうに……」
「ガチや……ガチで殺そうとしたんやこの人……! 関係者が死なへんからってありえへん選択!」
「ですから――イルを巻き込まないようにしているでしょう」
「なんですかその王様体質」
「生れ付きですわ」
「……まあ、貴族っぽいとは思いますけど」
「その女の父は」
「はい?」
「一度はヨハネの騎士団を打ち倒し、皇帝をも追い詰めた男だ」
「……皇帝……?」
「わたくしとは関係――ありますわね。わたくし、血統でしたら極東の地方貴族に負けてはいませんわ。具体的にはフジ
ワラだとか」
「いえ言わんでもええですが。え、マジですか? こんなスレも終盤でそないな設定打ち明けられても」
「聞かれなかったから答えなかっただけです」
「ふむ。さして重要でもないだろう」
「貴方には、でしょう。これでも――わたくし、壮麗帝の娘である事に自負があります」
「それも気が合わん理由だろう。親や子など――畢竟、自分を縛り付ける鎖に他ならん。それ自体独自の指向性を持
つのが意思であるなら、家族と雖も縛り付けてはならない――その意思が制御できないからこそ、それは呪詛にも似
て益体ない」
「ええ。わたくし、貴方とは絶対に気が合わないと断言致します」
「そういうことだ。イル、つまり女とはあらゆる意味で完結を阻害する呪いだ」
「……え? いや、何? 俺? どんな文脈で話振られてるの?」
「聞いてへんかったんか当事者……なんや家族の話やとよ。どうよ家族持ち」
「どうって」
 
「それだ」
「それ?」
「家族……血族――吸血鬼だよ」
「は?」
「吸血鬼に血を吸われれば吸血鬼になる……つまり!」
「……なんや」
「『あのガキが咲夜さんの血を吸う→同じ羽が生える→撫でる』――これで完璧じゃねえか!」
「完璧にお前がダメ男や言うんはよー解った」
「なんだと……!」
 

956 名前:Kresnik ◆ALBUS0Y1TQ :2011/05/19(木) 01:19:56
 
 蜂蜜ァ。
 
 案外、いいんじゃあないか……?
 「ハチミツ洗顔」とかあったからな……蜂蜜全身マッサージとか、これは……売り物になるんじゃあないかな……。
 
>エステ
 
 無力化じゃあないッ!
 リラックスして貰うのが重要というだけの話だ!
 
 なにせ……。
 三十秒もあれば抵抗を奪……完全にリラックスして貰う自信はあるからな……。
 
 ていうかまたかよ! 誤解がすぎる!
 好意の方向を妙な捻じ曲げ方するんじゃねえ!
 
                                         ■
 
 私はカメラの眼だ。自分だけに見えるような世界をひとにも見えるようにする機械だ。私はこれから先どこまでも人間の不動性から自己を解放する。
 
                                                                                            ――ジガ・ヴェルトフ
 
                                         ■
 
「ええ。呪詛の規格を統一しようという話が持ち上がっていましてね――天神法は素人には扱えない。天狗に密教は鍛冶屋と相性が悪いのではないかと云われたのです」
「天狗――か」
 胡乱げに答えながら、窓の外に置かれた看板を見る。達筆で”ミテグラ亭”と書かれたそれを、どう見ても人間には見えない何かが一生懸命磨いている。
「貴方の知る天狗は――さて、山人がそう呼び習わされたモノでしたか、それとも修験者でしたか。ですが、ここで天狗は――真実、天魔魔縁の類なのですよ。それでも、
こうは思いませんか。こうして僕達が世界から取捨する情報と言う限りにおいて、紙から拾うモノゴトと肌で触れて拾う物事に区別などないと。彼ら天狗とは、即ちこの世界
では肉体を持った我々の縁者なのだと」
「影響を与える次元が違う。紙から拾うモノゴトは、それを読めるモノにしか伝わるまい。肉体を持つモノはそもそもそこに縛られまい」
「次元が違う。仰るとおりです。これらは僕達がかつて物語とした魑魅魍魎、紙に絵筆で記されたモノゴトでしょうとも。ですが――考えた事はあるでしょう。僕達もまた、誰か
に記述された一文であったらどうなのか。僕達を読む読者にとって、僕達と僕達の読む妖怪に次元としての差は存在しないでしょう。僕達から見る世界が重要なのではなく
――僕達自身が世界に縛られていることを重要とするのなら、その次元を無関係に拾う世界がここなのです」
 そう言って、清明は窓の外を流れていく人並を見遣った。
「――いずれにせよ、観察こそが世界を隔てる境界の全てではないですか。脳髄を流れるのは意識ではなく電気信号。貴方が言うように、それすら数学(はどうかんすう)が
記述するのであれば――僕達は、ただ世界を観察して記憶するだけの機械にすぎません。ですが、その機械の名が人間なのだとしたら。機械(ひと)が読み込む世界がた
だのパンチカードなのだとしたらどうでしょう。人はモノを見て、物事を想像します。人間が回路なら――それを可能とする媒質(せかい)もまた固有の反復(パターン)を作る
回路と言えるのではありませんか。人は幻想を食み、書は幻想を曳くのです。この世は夢を織るだけなのです。そして我々の思考が夢と現を区別しないように、この世界は
人と幻想を隔てない。僕等と幻想は区別されないのです」
「貴方の言葉にどれだけの正気が残っているのか――考えた事はあるか」
 全くですと男は茶を啜った。テーブルの上に開いたノートを一瞥もせず、万年筆を滑らせていく。
「ですが、こうも思うようになりました。では、人のみの常識が支配する世界は、果たして正気なのだろうか――と。極論、僕達にとって正気か狂気かはどちらでもよいのです。
違うのは法則(ルール)だけで――その法則が見ている夢こそ現(うつつ)なのではないでしょうか。御覧なさい、この往来を」
 
「僕達は皆――知識と記憶とを繋ぎ合わせて、眼に見えるモノを映し出す幻灯機なのではないでしょうか」
 
                                         ■
 
 多分、こう。
 世界観的にどこまでポップなのか図りかねる気がする。「しゃばけ」とも違う、もっと軽い感じで。
 どんな空気で書き始めるかまでが一番難しいなこれ!
 

957 名前:Kresnik ◆ALBUS0Y1TQ :2011/05/19(木) 01:43:56
 
「圧倒的ではないか、票数は!」
「……なんや急に」
「いや、総理の話」
「ソーリ? 日本の?」
「日本の――どこかの日本の。多分ここよりマシなどこかの」
「はあん……? ま、ええけど」
 
>朝まで
 
「飲む事ってあるよな、割と。俺は酒パスだけど」
「うむ」
「で、俺達が二人だと何か変わるのかな」
「ふむ。変化は唐突のようで、常に持続的だ。洪水に至るには無数の雨滴が天から地を満たす過程がある。それは継続だ。
唐突に起こる物事ではない」
「まあ、そうだけど。……なんか関係あるのか?」
「お前はそのままでいいということだ」
「ふうん? まあいいけど」
「うむ。だが如いて言うなら」
「言うなら?」
「そろそろ女には飽きたのではないかと思ったが」
「……飽きるって、そういう問題かな」
「面倒だろう」
「そうでもないけど」
「ふむ……」
「なんで面倒なんだよ、逆に聞くけど」
「家族とはなんだ」
「は? 倫理の問題?」
「家族が他の集団よりも特別である理由はなんだ」
「……遺伝子の継続?」
「それを否定できるのが人間だ」
「肯定できるのも人間じゃないのかな。……ま、遺伝子から逃れられないって意味じゃ、ガキにとっちゃ面倒だけど」
「逆だ。親もまた子との繋がりからは逃れられん」
「そうかぁ……? 割とアバウトだったり勝手なモンだったりすると思うけど」
「子を成すということは、制御できない意思を生むという事だ」
「制御?」
「人の本質とは――自我の制御だ、イル。肉体を操作し、それを巡る意を操作し、そして自分を見出すことだ。「自分」とは、
制御の果てにしか存在しない」
「……子供がいるとそれができない?」
「子には子の意思がある」
「そりゃ……当然だろ」
「自分を御しても――子がそれを望まねば、境地には至れん。親であり子であることは、即ち楔でもある」
「いや、だけど誰だって誰かの子だろ」
「だが――他人と家族になるというのは、それとは意味を違える」
「……イマイチよくわかんねえけどさ」
「ふむ」
「俺は満足してるよ、とりあえず」
「なら――いいだろう。それが最善だ」
「……? ああ」
 
「……ていうか、劉」
「ふむ。なんだ」
「劉の家族って、どんなの?」
「母が日本にいる」
「……え。……あの、マジで?」
「数百年顔を合わせていないが――古道具屋をやっているそうだ。数年前、男に惚れたので暫く留守にすると言ったきり便
りがない」
「スパン長っ! 音信不通の持続距離長すぎるだろ!?」
 

958 名前:Kresnik ◆ALBUS0Y1TQ :2011/05/19(木) 02:30:44
 
 あーいや。
 それは解ってるよ。
 割と長い付き合いだ。その辺も理解してる。
 人間だからこそ自分なんだ、って常々と言ってたしな。
 
 それも含めての(前回の)セルフツッコミだけど、それを継続で考えてなかった。
 反応に対する反応まで考えるとアウトだったかな。
 悪い。
 
 こういうのがまあ、メタな反応部を制御できない状態、ってことなんだろうけど。
 

959 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/05/19(木) 07:19:59
 
 自覚的な発言かというと、露悪的なそれという意図はありません。
 手段の為に目的を見失うアレが一番ニュアンスとして近いかもしれませんが!
 
 と、これはこれで補足にもならない補足でした。
 

960 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/05/20(金) 00:55:38
 
 その略称はインギーでしょう……。
 
 神道と密教の混合で煮詰まったのでお話聞いてきました。
 結構複雑ですね我等が日本。
 
>マッサー's
 
 そういうスレ。
 で一つ。
 魔窟ですが。
 
 いえまあ実際、イベント的に何かやれたらなーとは思ってますが。
 
 総理にはいっそこっち側の日本で陣頭指揮取って貰うといいんじゃないでしょうかね。
 ざっくり解決。
 魔法で補填。
 

961 名前:Kresnik ◆ALBUS0Y1TQ :2011/05/21(土) 01:55:19
 
 唐津焼ロケットが大気圏突入後にモノリス遭遇。
 そして勃発する唐津焼と人類の世界大戦。
 迫る陶器郡から世界を救え豆腐小僧!
 
 
 
 まあ、気が合わないのは認めますけどね。
 でも褒めてるのに。
 羽は!
 
 ……ま。
 未だに世界を飲み込もうと思えないってのは、むしろ俺なんだろうけど。
 
・ちょっと気付いた小ネタ
 
 「十尋の〜」他→出雲の蛇?
 妹紅の父親が前聞いた通りなら、新造されたタケミカズチなんかはこないだのナマズと通じるネタだしな。
 それこそ属性的には炎より雷の方が強いのかも。藤原氏全体では。
 とか言い出すと藤原氏はどこから来た、みたいなああいう話になりそうだ。
 
 ……ま、それでも諏訪神まで出てきてるなら、出雲の周辺が全体を通したネタになってんのかな。
 ヘタすると陰謀論みたいになりかねないのが危うい位置付けだな! こう、聖徳太子捏造とか以下略。
 あの傘曰くに普通にいるっぽいけど、稗田さん。ってか、あの本がそれか。
  
 警察とかどうなってんだろ。
 

962 名前:名無し客:2011/05/22(日) 19:19:54
もこ父は有名人物ですからねー。
もこたんが何番目の娘かは言及されてませんが。

963 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/05/23(月) 19:34:23
 
 カゼ引いてたりします。
 温度変化ヒドすぎませんか……。
 
http://www.youtube.com/watch?v=xdID1cQFBjs
 
 最近ちょっと神社仏閣見て回るのが(また)落ち着くようになってるんですが、やっぱココが最高です。
 自転車で見に行きたい……。
 深夜番組で延々神社の紹介を東儀さん系のヒーリング乗せて流すやつの録画貰ったんですが、なんだろ、やっぱ
この辺見てるの好きなんだなと再確認。贔屓の某写真家(バレバレ)の影響っちゃそれまでなのですが、そうでなくて
も夜明けと夕暮れの寺院は見てるだけでトロけるものが。
 
>歯ブラシ
 
 元々のアイディアがどうとか、ではなく。
 それを実行してしまえるのが上級生なんだと理解したッ!
 だって。
 だって例えばですよ?
 「朝忙しそうにしてる駅員さんにパイ投げカマす」って想像をしてみたとして、それを実行できる人間は少ないと思う
んですよ。
 ええと。
 つまり。
 精神的なテロ?
 
>えるしゃだ!
 
 ……あれ?
 ゲームとしては……あれ?
 いえ、プレイしたとかそういうのじゃなかったんですが……ええっと。
 どう、だったんでしょう。
 あたしアレ絶対ラスボスはルシフェル兄ィで、天地創造の理屈を神と問答するような内容なんだろうなーとかそんな
想像はしてましたけど、考えてみたらゲームとしてどうなんだろうってのはあんまり!
 まあ大丈夫だな、問題ない!
 
>ジャズ
 
 え。
 いえ。
 いえいえいえ。
 そんな強引なネタ振りはとてもとても。
 ローリングからロリに持っていくって、そんな――八九寺Pじゃないんだから!
 
 コードじゃなくてモードですからね。
 地味だけど複雑。ってか、演奏は殆ど演奏者の意地の張り合いです。セッションバトルみたいな。
 
 なんていうか……。
 「アーティスト/アルバム名」って形式に慣れちゃうと、ジャズや初期のロックにも違和感あるかもですね。
 ビートルズ以前はロックにしたってコピーに次ぐコピーだった訳で。
 ジャズの場合、スタンダードナンバーをいかに「自分の流儀で」演奏するかってのが大きいんですよ。
 なので、どうしても中心人物の録音盤として残さざるを得ない、というか。
 村上春樹先生が結構この辺を題材にしたり、誰のアルバムで誰がいい演奏してたか、とか拘って紹介してたような。
 ちなみにあたしはマイルス大好きっ子なので特に安定したのには拘ってませんッ!
 
 ……一歩フュージョン方向に踏み出すだけで、大分ジャズって変わりますからね。
 海外ジャズマニアのサイトとか調べてると、最近はプログレメタルとかポストハードコアとかカオティックハードコアと
かを平然と紹介してたりして、とりあえず複雑な演奏好きなのはよく解りましたから、と。
 日本だとスリープウォーカーなんかも良さげです。ちょっと前にニコンのCM担当してた人たち。
 
 で、ジャズは……。
 ジャズ。
 ジャジーに。
 ジャズって何よ。
 と、迂闊に踏み込むと言われかねないジャンルだけに、軽ゥく(ジョジョ擬音風に)楽しめるように楽しむべきです。
 いえもう、最近はホントリトリックとかアイムアノットガンとかポストジャズ〜ポストロックジャズまで普通に出てきてて、
空気だけで楽しむ事も可能ですので。
 とはいえ、そのノリでジャズ喫茶に行くような常連と話すとボコられたりするので注意が必要なジャンルですが!
 基本ジャズマニアに着いてけるのはジャズマニアだけだと判断した方がいいくらいなので。
 説明し始めるとコーダルとかモーダルとかポリリズムとかあるけどそれってウザいだけだよねとか言われそうなので
避けておくとして、でもやっぱりちょっとだけ説明してもし機会がある時に楽しめればってトコでちょっとだけ!
 
http://www.youtube.com/watch?v=3XA_Jugejto
 
 これが近代ジャズ初期の超人、まあ、その代表的な一曲です。
 コーダルなジャズ、というか、まあビバップの代表選手の曲ですね。
 
http://www.youtube.com/watch?v=UU-999dO9Cw
 
 こっちはその後に主流になったモードジャズの典型例。コルトレーンって天才の曲です。
 天才ばっかですかこの時代。でもまあそうかもしれません。
 
 ざっくりパーカーの曲とコルトレーンのを比較すると、転調に次ぐ転調な展開だってのはまあ解ると思うんですが、
ビバップはそんなんです。コード主体で凄く学問的というか、体系化された音楽なんですね。分析できるってーか。地
味なのはコルトレーンの方だと思いますけど、聴いての通り「分析し辛い」と思います。それは単に特徴の差なんです
が、これ、前者がコード主体なのに対して、後者がモード主体です。
 ビバップの時代、徹底的なコード主体の演奏が作法だった訳ですが、この時代の音楽は本気で遊びがありません。
ジャズのイメージの「即興」はそのままですが、その即興は、あくまでコードを踏まえた上でやってます。後者の場合、
コードの制約はありません。だから前者がソロは転調に次ぐ転調のアドリブなんですね。ジャズでよくアドリブが重要、
即興性を楽しめとか言いますけど、要はこれ、その辺にもちょっと関係してます。
 コード主体の音楽は何か、と言ってみた所で、ザックリ言えば、それ自体はある種の文法に近いです。ある音から
ある音へ繋がると「気持ちいい流れ」。あたし達が(具体性なく)言う「文体」に近いものがあります。
 パーカーの冒頭と終わりを聴くとメロディの反復がありますが、これ、その間が各人のソロパートなんですね。その
ソロを楽しむのがジャズの作法で、「ジャズ」って体系の一時期、それ自体が音楽を構成してました。
 それを指して「ビバップ」と呼んでます。
 えー。
 ちょっと強引に喩えます。
 例えばあたしと上級生がこうして会話してるのは、ある種の作法ですよね。
 別になんかルールがある訳じゃありませんが、あたしらは共通理解としてこんなことしてます。誰が作ったかと言う
と、割と自然にこうなりました。「音楽シーン」とかもうないも同然ですけど(ン年前からですか)、何かやって、それが
パターンになるとそれが共通理解になります。
 ビバップをやってた人たちも、そうやって作法を作って、それが楽しかったからジャンルにまでなったんですね。
 元々はある場所で集まって演奏してる、それだけのものだったから。
 テーマ演奏して、いっちょソロでも行きますか! ってな流れで、ダンスバトル宜しくソロでバトルしてたのがジャズ
の一時期で、それを記録したのがレジェンドのライブ盤って感じ。当時だと今のスタジオ録音なんて逆に珍しいくらい
だったので、名前で記録されてるってのもさもありなん。
 ある意味、ジャンルは後付なんです。楽しいからやってみた、それを披露してみた。それだけ。
 この時期のジャズはある意味、黒人音楽としての怒りみたいなのがどうの、という話もその辺に加わってきたりは
するのですが、なんかダラダラ長くなりそうなので割愛して、と。
 ビバップはその性質上、コードに厳密にならないといけないので、思いっきしメロディを外した音楽とかはやれませ
ん。ルールを外れるから。じゃあ外しましょう、ってなったのが後者の音楽ですね。勿論それをやり始めたのは我等
が帝王、ジャズの帝王にしてロックの変革者、マイルス・デイヴィスなワケです。
 複雑な模型を組み上げるには、その複雑さが前提になります。その複雑さがその模型の精度を構成するから。
 そこから逃れるには、模型の性質事態を変えないといけません。
 音楽のジャンルは、大体そんな風にできてる、と思うと案外解り易いかもしれません。
 メタルとパンクの違いにも言えることですけど。
 
 有名なのは有名になりうる力があるから、というのはまあごく真っ当で、この人らのアルバムは抑えとくことで外す
ことはありません。いえまあ偶にハズレもあるのですけど、前衛選ばなきゃ大丈夫というか。
 
 モードとか言っても正直聴く分には……特に、ポリリズム上等前衛通過後、プログレとか言って全然普通、楽器は
全て出揃った! な時期を通過して生まれてるあたしらにとってはある意味で「当然」過ぎて意識の外なんですが、
要するに規定された音列から独自に数音選んで使えるようになったことで、コード的な制約から逃れてるんですね。
演奏する上では別に何かが違ったりするわけではないのですが、別段無茶苦茶違う、というより、音の特徴としては
プログレっぽくなったり変拍子使う感じになったりするのが特徴かも。
 アレですね。体系的に解析できるのがコードなら、解釈を幾つも許すのがモード。イメージ的にはマトリクスとかカ
ントールとかそんなん。……あれ、余計に解り辛くなったような、気も。
 
 オタ的にはリズムの微分とかデス系のリズムの構造とか語り出すと楽しいのですが、いえ、まあ、その、ドン引か
れる前に、この辺りに、しておきます……しおしおと。
 
 
 
 でも、そうですね。
 ここでの作法、というのをちょっとだけ敷衍するなら、ここなりのスレッドの作法を応用するのはアリだと思います。
 さて、何をどうしましょうか、という意味で、あたしも上級生のに期待しときますね。
 自分ら以外に制約するようなもんがないので、その状態で何ができるか、みたいなもんですか。
 強引かもしれないけどとりあえずそんなシメで!
 
>妹
 
 あー。
 ああ。
 すっかり影薄くてアレですが、フィーちゃんはアレでアレだったので。
 今やなんか手広い副業でぶっちゃけ兄貴より稼……えふんえふん。
 妹一同は兄貴を愛しております! 全力で!
 でもアレですよ。
 小学生が大学生に混じって講義受けて、あまつさえそっちより優秀だったりすると、それこそ空気読めてねぇ、的な
視線しか飛んでこないみたいですけどね。
 漫画みたいにいいものではなく。
 漫画みたいに和やかな訳でなく。
 分相応に、人間は人間らしいです。
 なんで中学校行くのって聞いて「兄さんに言われたから」って返された時はナメてんのかこのガキと思わないでも
ありませんでしたがいえやっぱりそんなことはなかった!
 
 姉貴は姉貴でイエズス会のなんかエラいとこの人だったみたいですが、まあこの際どうでもいいです!
 オーバースペックな連中の事考えても仕方ないし!
 
 実はこの家で普通な普通の普通にステータスを図れるのはあたしと兄貴だけだったりします。
 上級生周りで言うハネカー先輩みたいなもんだと考えて貰えれば……、あれ、バルカン先輩もガハラさんも割とそ
んなんじゃありませんでしたっけ。分野別だけど。
 
 玖渚姉ェの発言は、あれ、どの話だったっけ。
 マジカル辺りだったかな。
 全力で同意しますけど。
 
 というか、フィーちゃんとか必要な単位取得以外は研究室に篭りっぱだったらしいですけどね。それ以前に図書館
他で篭ってたって聞いてます。
 そもそも他人を気にしなくても生きていける人間はある意味で悟ってるなって事ですかね。
 大悟とは、吾と世界の間に見付けるものなり、とか。
 
 ところで。
 今更ですけど、上級生の苗字って何気に神道掛かってますよね。
 忌詞ですけど。
 塔。
 えー……銀魂風に言うと、バビロンタワー?
 あ、余計ダメだこれ。
 
>扉
 
 そうですね。
 えーと。
 うん。
 ところで上級生。
 人生における唯一の出口って、入り口の扉だったりすると思うんですよ。
 
 とか言うとちょっとだけ哲学っぽいはぐらかしかも。
 なんて思ったり。
 出口のない迷路の出口は入り口。
 さあ、不思議のダンジョンちっくに迷路で獲得したお宝を持ち帰ろうぜ!
 でもいいかな。
 
>>962
 
 有名と言うか。
 聞いた通りのあの人なら、奈良平安期の重要な出来事は不比等さん一人抑えるだけで粗方系図に収まってしま
うような怪人物なワケですが。
 春日神社の件にしろ、その後に続く日本史にしろ、そもそも今の神道が携える「神々の系図」にしろ、ほぼ全部を
あの人が作り上げたようなものなので。あと稗田阿礼。
 タケミカヅチ関連の話が有名ですが、そういう視点だと重要なのはオオクニヌシの方かもしれません。
 
 何番目の娘かは……いえ、「記録されてない」娘さんだって本人には聞いたような。
 ので、あたしはそういう認識でいます。
 
 メタには!
 
 兄貴だけじゃなくてあたしらにも色々話してくんないですかねー……。
 ……あれ。
 何この凄いハイスペックな身内。
 

964 名前:名無し客:2011/05/27(金) 11:33:56
三年目迎える前に完成できそうですか?

965 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/05/28(土) 04:30:10
 
「なんだこの前方後円墳は! 女将を呼べぇいっ!」
 
>>964
 
 うーむ。
 どんな文脈で尋ねられてるかで返答が変わるような。
 致命的に。
 敢えて言うなら、前に言ったように「もう終わってる」でしょうか。
 後はまぁ、それこそあまり作品知らなかった頃に比べたら認識変わってきてるのでマシにやれる、くらいですか。
 
 で。
 何より多分その前にこのスレが終わります。
 
>ついでなので
 
 気付(想像し)いた事。
 あちらで海がないって話は――「来る神」を排除する機能があったからだったんだよ!
 
 ……。
 「なんだってー!」がないのは寂しい……。
 
 いえまあ。
 幸い竜宮の使いはいても龍神はいなさそうなのでネタには使えるのですが。
 ガチ蛇神がいないっぽいのは(ここでは)ラッキーだったかもしれません。
 

966 名前:Kresnik ◆ALBUS0Y1TQ :2011/05/28(土) 04:31:52
 
 甘ければ何でもいいってモンじゃあないが……。
 だが……。
 そこで『カキ氷』よりは……『練乳バー』の方が美味い気はするかな……。
 

967 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/05/28(土) 05:53:32
 
 って、龍神いるとか!
 書いた傍からレスで否定されてる何この……何この先読み式シンクロニシティ!
 
 うーん……もしかしたら国譲りとか更新されてく記録の隠喩だと思ったんですけどね……。
 まあ、管理者ってことなら想像とそうズレてないかも。システムっぽく。
 カタチを持たない龍、みたいな。
 

968 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/05/30(月) 05:39:15
 
 エントロピーって発言があったのを考えると、どうだろ。
 OS的な発想はあたしも元々その辺だったような気がします。ラブロックさんとかあの辺引っ張りつつ。
 もしくは人間原理っぽく物語=ヒトの世界を調律しようとするには――維持しようとするには、やっぱり管理者を立てる
のが割合出て来易い発想なんじゃないかもしれませんね。
 無指向の宇宙に通す指向性って意味と、その意思の方向。
 
 多世界までカブってるなら、うん、シンクロニシティ。
 
 いえまあ、決定論が前提になってる場合は割とあるような気もするんですけどね。
 『運命を変えろ』なロジックで。
 
>サトラレ!
 
 『悟る』の意味が東と西で結構分かれちゃったり、それが曖昧になってるのが面倒なんでしょうね。
 日本人の場合……今の日本での因縁の考え方もだけど、偶にあたしも話聞いてて疑問に感じることあるんですよ。
 輪廻を前提にして、過去の因縁そのものを現世に持ち越すって、そもそも初期の仏教が説いてるそれとは意味が別で
すし、このへんの固有の道徳と結び付いた考え方から抜け出す為の知識は仏教の専門家も西洋経由で輸入してたん
じゃないかなと。日本だと、生活と別ち難く結び付いちゃってたから。
 そもそも医療や食糧事情すら現在と懸け離れた当事のインドにおける「苦の解脱」は「苦を望む」コトでしか捉えられな
い今のあたし達には尚の事遠いモノではあるんですが……そうでもないかなあ。なくなってきてるのかな。
 と。
 えと。
 
 諦観は認識の先にあるプロセスですし、大悟は認識の前にあるプロセスです。
 というのが、「魔境」でもある割り込み的な考え方ですが、まあ人間にはそれが精々なんじゃないかと。
 人間というか、言葉には。
 目の前で死に掛けている動物がいて、助けられないしそういうものだし自然の摂理だ、と『諦観する』のと、それを知った
上でそもそも助ける気が起きないのが『悟り』だと考えると、捻くれながらも少しだけ触れてるような触れてないような。現
代社会にそんな聖人が混じってるかといえば、まあ、まずいません。マザー・テレサもキング牧師も違うというか、あちら
は聖人ではあっても悟りからは程遠いでしょう。
 限りなく不可能に近い可能。
 禅宗的な『悟り』は、基本的には執着からの解放を意図したモノだってコトが案外と見落とされてるんじゃないかと思いま
す。たぶん。空をニヒリズム扱いするかどうかにも関わるけど、ヘタすると空と無すら混同されてるんじゃないかと。色即是
空にしたって全ては虚しい、みたいな誤用(というのもどうか、ですけど)があったりしますし。
 倣いつつ大乗を援用するなら、空見は空ならず、ってとこなんでしょうかね。半可通のハナシなんで大概これは理解だ
けなんですが。空と無が一緒くたにされるのは、多分に今のイメージに続く「空っぽ」であることで「虚しさ」のイメージが増
幅されちゃってて、ニヒリズムに寄り掛かる形で色々と引用されたからなんじゃないかと思ってます。実際はどうだか、で
すが、統計取れるようなモンじゃありませんしね。
 
 世界は何もない。人もない、神もない、空であり、空もない。それが空である。そしてそれを捉える自我もない、ってのが
初期の大乗に近い思想(になると思うの)ですが、世界が『空』であることを――移ろう要素全てが織り成す流れであるこ
とを空とするのか、それすら『無い』とするのが空であるか、で結構ややこしくなってると思わないでもありません。
 で、多分よく引っ掛かるのは、二諦論以前以後の認識が悟りのイメージに直結するからなんじゃないかと。
 悟り=仏教的な何か、みたいな感じで。
 『言葉によって悟る』=理解に留まる、行動において理解する=悟る、という違いですけど。
 般若心経が四諦を否定(というより、それを無と)するのは、釈迦はそれすら説いていない、という原型に近いと言えば
近いんでしょうか。
 何も語らなかったことを語り継ぐ。
 語らないことを語る。
 語られないものは存在しないから、受け継ぐ意味は何か、と言うこと自体を受け継ぐ。
 だから悟らなければ悟りは存在しない。
 『悟った仏陀の状態を追随する』のは、可能なのか。
 それを指針にするしかなかったのは、まあ、どうにもならない話ではあるのでしょうけど。
 
 ってだけならともかく、空って概念に囚われて仏法も意味がない、としてしまっては本末転倒――ではないけれど、そ
こで仏教の奈落に首を突っ込まないように論理構成されたのが以降の唯識思想とかになる、っていうか。
 怠惰は悟りである。
 強欲は悟りである。
 傲慢は悟りである。
 不殺生偸盗邪淫妄語飲酒戒律悉く破ることはこれ悟りである。
 ……となってしまえば、とどのつまりは言葉遊びですし。
 虚無である世界に価値はなく、仏法にもまた価値はない、としてしまうのも同様にアウトでしょうけど。
 
 だから――或いは、仏教そのものが人間の社会に合わせて変わり続ける必要があったし、現に求められて、それが
各地で新興宗教を生み出す温床……というとアレだけど、そんな原因になるんじゃないかなと。
 執着は人間が社会を構成する為に必要な本能だったけど、それが高じて社会が高揚して、気付けば社会的な『美徳』
から外れるような事態になった時、人間にとって掛け替えのない『部品』である執着をどうやって切り捨てるかみたいな。
 修行なしでは悟れませんし、仮に悟ってもそれには意味がありません。修行だけしても魔境に至るのみ。悟りが存在
する為に修行が必要だ、というのが根本原理である以上、悟りには仏教という指向性があります。
 ……というのが、生理現象としてひとくたに悟りを丸め込んでしまう部分なんでしょうけどね。
 えー。
 まあ。
 よくやります。
 本来の意味を無視して、でも本来の意味は説明できないのもあって仕方ない、とか言いつつも。
 
 禅宗が抱え込んだ問題もそんなんだったんだろうな、とは思いますけどね。
 自分だけが悟ればいいのか。それは違う。救いを広めることは禅の本義か――ただ座る以上のことをするべきなのか、
そもそもそれは宗教の機能であって修行の求めるところではないのではないか。
 とはいえ、仏教も教義である以上は他の宗教同様、『その時勢』に要請されて生まれてます。
 違うのは、圧倒的に個人と結び付く世界に対しての教えってトコでしょう。
 神を持ち出さないから。
 
 だからと言うわけじゃないですが、これが記号論と比較されたりする場合、ある言葉が『全体』から一つの意味を引っこ
抜く記号であることとして対比されたりするけど、近いっちゃ近いような気はします。
 ひらがな全体から「あ」を区分するのは、それが全体から一つを構成する要素でありながら、全体であるから。認識体
系を構成するのはそれぞれのパーツでありながら、それぞれ全部を含んだ「全部」でもある。新しい文字を作り出してそ
れを定着させようとした所で、それは認識の外側にしかありません。
 とか言うと、「空」と「無」の差ではそれなりの隠喩かも。
 どちらかと言うとメタファーとしては脳の構造そのものが近いと思いますけど。
 「わたし」を構成するのは単一の脳の「どこか」ではないから。100のピースで作る一枚の絵は、そのどれか一つでも欠
ければ『その絵』にはなりません。別の絵にはなるけれど。そうして生み出されるパターンはそれぞれが真実です。
 
 悟りたい、と執着することが既に悟りの弊害ですが、悟りたいと願わなければ悟れないのが人間です。
 自然に訪れるかどうかも解らないし、そもそも訪れたかどうかも解らないけど、在るように在ること。
 ――だ、とか教えられた気がしますね。
 あたしの場合は。
 結局言葉ですが。
 『言葉の原義』を辿ってみた所で、そんなモンに意味があるのか、と言われたら意味がないのが禅宗です。それでも
言葉で示すことのできる位相があるから、公案にしろ意味を持ち続けるワケでしょうけど。
 
 空は悟っているのか。悟っていると思います。
 雲は悟っているのか。悟っていると思います。
 ケモノは。おそらく。
 
 人間の意思活動の複雑さを調律しようとした場合、その難易度はケモノのそれを遥かに凌駕します。
 1MBのHDDをチェックするよりも、1TBのHDDをチェックする方が遥かに面倒なように。
 人間のアウトプットとしての状態は、空や海とは違います。それを支配するのは気分であり感情であり、それを動かす
因果です。
 
 人間は、喜び、悲しみ、痛み、苦しみ、呪い、妬み、怒り、そのどれからも逃れられません。
 というより、それが全部状態として起こってくる一本の映画にも等しいです。最初から設定された状態を次々にパノラマ
することを義務付けられた状態の連続――即ちヒト。
 『世界』。
 それを発信するのが人間という導体です。
 脳と世界との間に『自我』はあります。
 脳が選択した事物しか世界は取得できません。
 自分以外のヒトが黒を青と見ているのなら、自分にとっての『青』は自分にしか存在しないように。
 曖昧な物理定数を確固として理解するのが人間という媒質なら、曖昧なままでいられないのが人間です。あたし達に
とって肉体の存在は必定で、あやふやな『世界の材料』はそのままにしておけなくて、それでもそこで『見て』『感じる』世
界はヒトにとってそれぞれでしかありません。
 一篇の詩から得られる気分が昨日と今日では違うのは、ただの気分の問題です。
 
 人間は言葉に縛られます――が、言葉は境界に過ぎません。
 「これはこうだからこう」と指定してみた所で、それは指定であって顕在した事物じゃありません。
 悟りの枠組み自体が人間にとっての理解である以上、それは超自然的な理解にはなりえませんし、なってはいけま
せん。
 
 で、あたしらの場合はこうやって考えで至ろうとするから絶対に『悟れ』ないわけで。
 問答が自分たちの中に『答えを作る回答のない問い』であるのは、そういうコトでしょうね。あたし含めて、今の日本人
は西洋思想に寄っ掛かってる気はします。とか言うと、「四諦に縛られた日本人」みたいに言う人もいたりしますが。
 でも仏陀に言わせれば「それもまた縛られている」で片付いてしまうのが悟り、とは言えるのかも。
 あ、お釈迦様なら『言わない』でしょうけどね。
 
 回りくどいけど、回りくどくないと『悟りのパターン』は自分の中に見えてこない気がします。
 見るだけでも。
 
 ……。
 ダラダラしちゃっただけのような気も。
 ね、寝よう……。
 
>蛇
 
 あれ?
 あっちはタケミナカタじゃ……、
 って、ヘビだからタケミナカタですか。やば。それ美味しい。
 
 諏訪の場合、元々蛇信仰の流れが(というか石神信仰も含めて)あって、それをタケミナカタに置き換えられたのが前
提にありましたからね。
 
>清濁生活
 
 宇宙論っぽい物言いに絡めるなら、人間の意思活動は物理定数が生んだ差分でしかありません。
 だって脳は物質ですもん。
 変化の拒絶は種として受け入れられない、というより、生物はそうできないんですよ。人間単位として社会的な変化を
繰り返すのは、本能のレイヤーよりいっこ上のそれですし。
 義姉上がよく言ってるセリフに倣えばこうかな。
 人間が滅びるなら、それはそうなるだけのこと――ちょっと違うけど、あたし風だとこんなの。
 兄貴風ならいつも通りだけど。
 それは、それだけのこと。
 
 生まれたから生きなきゃいけない、だから「そうしろ」。
 これをテーゼの出発点に、各種宗教と哲学者は教義を重ねました。
 ニーチェさんの言い分はキリスト教が席巻した世界で叫んだ「テメエらに合わせて堪るか」ですし、ホッブズさんのそ
れは人間より大きな単位を前提とした世界と自分との関係でした。
 イスラム教は圧倒的に信者を統率する完全な指針であり続けてますし、仏教はあらゆる安寧をあらゆる形で振り撒
き続けてて、キリスト教は当然のようにこの千年数百年を纏め上げてます。
 どれも間違ってはいません。
 どれかにとってどれかが間違っているだけで。
 
 まあ、どれにしろ「だから合わせろ」よりマシな結論を出してたのは間違いありませんけどね。
 合わせられるのは合わせられる人だからそうしただけのコトです。 
 それを擲って宗教ってメソッドまで否定するのは――愚劣でしかありませんから。
 
 神があって世界がある。
 かもしれません。
 でもあたし達にとっては、世界があって神があることに違いはないです。
 電子から直行して宇宙を突き抜けて、それを認識する箱庭という脳髄。そのメソッド。
 その連関を貫く支柱があるとすれば、それこそが『神』です。
 
 とか言うのは、割と兄貴の受け売り。半分フィーちゃんの物言い。
 あの人たちはマジで世界が好きなんだか嫌いなんだかよく解りません。
 
 
 
>歯ブラシ(意訳:凶器)
 
 事故らせたのは!
 誰だというんですかッ!
 
 ブラコンが過ぎて彼氏との仲が巧くいかなくなるとか――そんな昼ドラを凌駕するような事態の当事者にでもなろうと
いうんですか上級生!
 だとしたら乗った!
 その道の先輩としてな!
 
>ジャズ
 
 ああ、それは解りますよ。トランペットとか凄い落ち着くので。ポストロックでもありますね。
 それにフルートとか竜笛とか。
 持続音が前提になると、結構そういう傾向はあるかなーと。うん、ピアノより落ち着きます。
 
 記号は……それこそさっきの話に掛かりそうだけど、そんな感じですね。それこそゼノンみたいな……いや違うんで
すけど、どこで線引きするかであたし達は認識し易いようにするし、そうした方が都合がいいからそうします。
 原理的に1と2の間には無限の点が存在します。でも、それはそれだけのこと。
 進化の系統樹というこじつけ。
 シューゲイザーが初めて出てきた時もそんなんだったんだろうなー、とか思ったりしますね。
 下向いてひたすらギター鳴らしてた音楽。気付いたらジャンル。
 不健全なのは雑誌が金儲けの為に意図的にジャンルを作ったりしたこと、とかなんでしょうけど、まあそれも今更だ
よねって気はします。
 
 面白くないなら、面白くすりゃいいんですよ。単純に。
 ……なのですが、古臭いジャンルとか言われるだけでカチンと来るのは、これはもうどうにも。
 イイだろう!
 そんな時は!
 『歴史も蓄積もないジャンルがホザいてんじゃねえ』とでも言うのみッ!
 
 そして起きる世界大戦。
 
>イベント
 
 なら。
 あたしも精々横から眺めさせて貰いましょうかね……なんて言いつつ、噛めればこっち側で勝手に噛もうとは思う
のだけど、ま、こっちはそれまでにスレが終わりそうなのでそれこそ気長に見たり見なかったりしようかなーと。
 でも、目標作るってのはいいコトだと思いますけどね。
 どんな形か楽しみにしてます。
 
 いえ実際、あたしもいい加減始めたいのですが厄介事片付けなきゃだわ設定調べたら認識違うわで結構諸々と
手が止まりがちに。今すぐにでも始めよう。
 でもどんな!
 
 固有のスレいっこ建てたりした方が面倒じゃないのかなあ、などと思ったりしますが。
 
>妹ども
 
 いや進学するかもしれないしそもそも『最終』の場合はフツーに元のでいいような……名乗ってるのは見たことあ
りませんが、名乗らない方がいいような気しかしません。
 っても、海外ですしね。日本に比べるとこの辺寛容だなーとは思いますが。態度は。
 某サンデル先生に会ったコトあったのかな。
 
 というか、先輩たち(上級生除く)どっちにしろ精神的には卓越してるように思うんですけどね。
 耐久性とか。
 持続性とか。
 行き過ぎると、不器用にしかなれませんけど。
 強いってコトは、弱いってコトですけど、強いから弱さなんてのには構ってる必要がないんです。
 自分で飲み込む程度には。
 と。
 
 ……ま、そんなもんですよね。
 
 ホチキスは解りませんが!
 
>DADAイズムでGO
 
 即レスついでに言うのなら。
 『聴いていたいノイズ』は、結構広まっていたりするんですよ。
 ダンジョンから持ち出したアイテムって外でも役割果たせたりするみたいだし、いえいえ、そもそもあたし達はそれ
に意味を持たせられるんだから――と。
 何がどこで価値を持つかなんて解りません。
 ガラクタで組み上げたアートが、真っ当な感性の人間を捻じ伏せるコトだってあります。
 
 何が言いたいかというと、そういうもんかな、と。
 
 攻略法くらいは情報交換できそうなダンジョンですし、あたしももうちょっと潜ってみようかな。
 
 
 
 なんてのは、確かにテンションの産物ですけどね。
 
>塔
 
 を、最後に回すのは――つまり敢えて!
 
 いえ。
 まあ。
 上級生周りの作品で苗字に忌詞使われてる例、確か他にも結構あったような、とか。
 

969 名前:名無し客:2011/05/31(火) 14:51:57
ブラコンが過ぎて彼氏とうまくいかないとか上級生妹の中じゃ日常茶飯事すぎて今更ですよ。

970 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/05/31(火) 17:50:07
>>969
 
 そこで今更とか言われても!
 それが今更なのは!
 色々な意味でどうしよう!
 ……いえまあ、多少は解るんですけどね。
 アレですよ。
 アレですよね。
 彼氏が悉く兄貴に似たタイプだったりするんですよね。
 その内アレです。
 ホンモノじゃないと辛くなったりですね……いえ。
 
 ……あれ?
 じゃあ寝てる兄貴にバールのようなものを振り下ろすのも愛情表現?
 
 こう……、
 
                          【KOYOMISLAYER】
 
「アイエエエエエエ!」
 唸りを上げて振り下ろされたバールのようなものを鼻先が触れる寸前で回避する!
 フートンを跳ね上げてベッドから飛び降りたコヨミは、そこにキシンの姿を見た!
 ナムサン! 見よ、末妹の怒りの苛烈さを! 鉄の凶器は容赦なく兄の頭部があった位置の枕を貫通して羽毛を撒
き散らすではないか! 散華する羽は神秘的で、江戸時代のウキヨエ画家が描いたセップクする天使の散り際を想
起させた――その羽のヴェールの奥には、ハンニャの形相を模したメンポじみた表情の妹がニオーダチする。
 インガオホー……これは正に……インガオホー! コヨミは妹の怒りを買ったのだ!
 『飛んで火にいる夏の虫』――平安時代の伝説的戦闘者、ミヤモト・マサシのコトワザがコヨミの脳裏を過ぎる。
「スゥーッ! ハァーッ! スゥーッ! ハァーッ!」
 距離をジリジリと保ちながらコヨミはチャドー呼吸で精神を整える。かつてこれほどまでコヨミを恐怖させたのは、後
にも先にもセンジョーガハラ=サンのホチキスだけなのだ……。
 
                          【KOYOMISLAYER】
 
 うん。
 なんかヘンな気分が降りてきた……!
 その、ええと。
 えーと。
 すいません上級生。
 

971 名前:名無し客:2011/05/31(火) 18:23:20
そんな恐怖の顕現ツキ=ヒ=チャンに対してこれまで散々コヨミは手や足での
秘技モ=ミシ=ダーキを敢行していたという事実

972 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/05/31(火) 20:21:04
 
 インガオホー!
 だからケジメされそうになったんじゃないですか!
 

973 名前:名無し客:2011/05/31(火) 21:30:12
BGMはrun rabbit runとかで良いですか?

974 名前:名無し客:2011/06/02(木) 20:47:04
・・・なんだか
既に殺害されていない状況がオカシイとデンパをジュシンシタノde
エーフィ・C・ハウサーに危害を加えようとしてみますね




・・・やっぱ止めよう、
エーフィ・C・ハウサーを
<縊らなくてはならなかった
のはKresnik神父であると受信したし

975 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2011/06/03(金) 02:01:58
 
 咲ァ。
 
>場所とか
 
 多分一定数以上の乱入掛かったら俺は俺で無差別に殺しに掛かってたよ。
 人数的にあの時なら。
 ってかロクに面識ない時点でそうするのが俺(だったハズ)なんだが。
 ぶっちゃけ城とか最初からブッ壊しに掛かったとこで確定ロールって奴になっちまうからな。
 ていうか予定調和っぽい流れだと「〜という設定だから〜できる」になりかねないのが問題か。
 空気でしか流れが生まれないのが厄介なトコではあるんだが、打ち合わせでもしないとあの形式自体の限界性はあると思う。
 何より状況の効果を決めるのは「自分」でしかないワケだからさ。
 
 俺の場合は原作知らない分噛み合う相手の設定が設定で設定になるという状態が毎度なんだけどな!
 
 正味の話、設定って奴を扱いかねてるのか。最近は特に。
 正確にはそれぞれを認識する各人の認識について、だけど。
 まあ、今更否定するようなモンでもないんだけどさ。
 一人で作り上げられるモンでもない以上、これはこれで空気の話だな。
 前提として、お互いに生み出した「互いの認識」それ自体を設定にするのが最低ラインってのが恐らくココだ。
 説得力の問題、って言ったらそれまでなんだろうけど。
 
 これでもクロスオーヴァーとしっかり向き合おうとしてる……のに……ッ!
 
>呼吸
 
 チャドーだ!
 チャドーの真髄なんだよ!
 サドウじゃなくて!
 ブケ・ソウルを全力で開放する時にも使われるニンジャ(平安時代から日本を支配してきた戦闘集団)伝統の呼吸法なんだ!
 
 詳しくは後日!
 
>>973
 
 ちゃんと!
 沿ったBGMがあるんだッ!
 
 でもまあ、合ってない事も……ないかなあ。
 
 個人的にはKORNとかいいと思うよ。
 2ndのな!
 
 ホラーっぽく行くならもっと面白いのもあるけど……こう、せめてアレだな。
 ショーリンデススクアッドで。
 
>>974
 
 ああ。
 元々の話だな。
 そういう記憶もあったな。
 確かにあった。
 知ってるよ。ああ、よく知ってる。一木一草残さず薙ぎ払った日本列島の風景を憶えてる。
 穏やかだったし、正直安らいでたのを憶えてる。
 なんせ俺もあいつもそれ以上辛い事を感じる必要がなかったからな。
 
 で。
 そうなったらなったで多分殺したヤツも世界も残っちゃいねえよ。
 俺が殺したら?
 ああ。
 それは俺じゃないだろうな。
 そんな俺は――今の俺に、必要ない。
 
 まあ、久々だけどお約束で。
 
(射殺>>974
 
 ヒトの妹に手ェ出そうとしてんじゃねえよ。
 俺の周りの一切の連中に関わるなら、エヴリシング万死に値するって理解しとけ。
 ……男以外は!
 
 男は――ほら、出しても死なないヤツしかいないから!
 ららぎーとかレイは……、なんかレイは死にそうだな……。
 
 ……やっぱ全部で。
 
 関わるな。
 奪おうとしなきゃ、奪いやしない。
 
 気付かず奪ってる連中も、同じ事だ。
 

976 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2011/06/04(土) 00:24:37
 
 略してハミ学。
 
>刀
 
 霊性を宿して〜って話だと陰陽道とか道教であったな。
 清明とかその師匠とかもやってたけど。
 
 そう……つまり!
 
 ――そっちでは鍛冶屋と陰陽師が組んで打つ刀が定番だったんだよ!
 
 ごめん。
 マジごめん何このボンクラ。
 
 
 
 まあ、その内ネタに使えるように頑張るよ。
 一通り呪詛と境界関係の資料浚い直してるから、多分それ以降になるだろうけど。
 せめて境界(境神)と鬼の話はやっておきたい。
 どうにかして酒呑童子と龍神周りの話なんかも。あと義……不比等サンのも。
 なんせ藤原氏とこの辺の話の相性の良さは異常だからな。
 

977 名前:Kresnik ◆ALBUS0Y1TQ :2011/06/04(土) 05:52:28
 
「トリップ変えたのに間違えてたじゃねえか……」
「ンなもんオレに言われてもな……あー。せやせや、ちょい、ところでイルよ」
「んあ……なんだよ」
「ちょいコレ付けてみてくれへんかな。あとコレも」
「眼鏡……と、整髪剤……?」
「おう。正確には銀縁眼鏡やな」
「一緒じゃねえか」
「ちゃうわアホぉ! 全然ちゃう! 銀縁! 眼鏡! そこらのタダ眼鏡と一緒にすんな!」
「新八君に失礼だ!」
「いや新八君は名前出してへんのやけどな」
「ていうか……なんでこんな……久し振りだな、眼鏡なんて付けんの」
「はあん? なんやオマエ、前は付けとったん?」
「言わなかったっけ? 一時期……ガキの頃な。イリヤに言われて目を調整してた……んだけど、ああ、やっぱ伊達かコレ。当然だな。
なんか仕掛けとかあんの? AR機能搭載とか?」
「仕掛け? ンなもん付けてどないすんねん。ギブスンネタは今はパスやパス」
「……仕掛けもないのに眼鏡試してどうすんだ」
「掛けるに決まってんねやろ」
「……整髪剤は?」
「おお、それな。それはこう……オールバックにしてな、こう、こうして」
「って、うおおお! 勝手に触るな! 付けるな! 気持ち悪い! この手の薬剤付けんの生理的に受け付けねえんだよ俺!」
「ヘンなとこでナチュラル思考やな、お前……脳ミソん内部に認識偏向装置入れる方が余程にマッドやろ。まあええわ、カンペキや」
「完璧って、なんだこれ」
「オールバックの銀縁眼鏡やな」
「……」
「オールバック」
「……で?」
「で、やないて。こっからや。ここに書いてある言葉をな、できるだけ抑揚欠いた慇懃無礼な口調で言うねん」
「……え?」
「お前の為やから! エエから試してな、今すぐに!」
「……」
 
「失礼ながらお嬢様、この程度の真相がお解りにならないとは――お嬢様は、アホでいらっしゃいますか?」
 
「……」
「ほぉ……うん、おお、おお……」
「……何コレ」
「及第点や……櫻井孝宏ボイスやないんが惜しいっちゃ惜しいが……コレや……オレが求めとったんはコレなんや……!」
「誰だそれっつーか、何これ……」
「何て、そのまんまや」
「これのどこが俺の為なんだ」
「後はこれで推理力を鍛えて万全に身に付けたら豪邸の令嬢に仕えられるで」
「なんで俺が豪邸の令嬢に仕えるんだ」
「喪服と見紛うようなダークスーツを着込めば完璧な執事になれるな……」
「なんで俺が喪服と見紛うようなダークスーツを着込んだ執事になるんだ……」
「なんでて、執事やで」
「え。……いや、だから?」
「おまっ、アホか! 執事や執事! キャラ立ちまくってるやん! いや、オレな、今の今まで気付かんかったんや。考えてみたらメイド
があれだけキャラとして成立しとんのに執事がキャラ立ちせえへんハズがあらへんかったんや……」
「いや……多分とっくに執事系のキャラとか溢れてんじゃねえかな……」
「メイドと比べたらそうでもないやろ――オレな、前々から思っててん。女はキャラにバリエーション付け易いけど、男はそうやないやろ。
特徴的な口調で差別化も難しい訳やし」
「口調って」
「例えばやな」
「なんだ」
「例えば……これ言うてみ」
「なんだ」
「えとな、これや。にぱー☆」
「にぱー☆」
「……」
「……」
 
「よし死ね」
「いやいやいやいやいやいや、乗ったのオマエやからな。静かにそっと銃口は下ろしてくれるとありがたいな!」
「……」
「いや、割とアリやと思ったで。ギャップ萌え?」
「よし死ね」
「いやいやいやいや! ヤバいから! ここで人死にとか普通にお前のイメージ悪くなるだけやから!」
「……」
「にぱー☆」
「うんよし死ね」
「いやいやいやいやいや!」
 
「……まあ……つまりな。これと同様の理由で、お前が語尾に「にゅ」を付けるのもありえんわけや」
「お前のその発想がもうありえねえよ」
「つまり――人類のテンプレートは男に厳しいワケや」
「む……正論……じゃない気しかしねえけど、なんだこの説得力……!」
「やからや」
「なんだ」
「口調でなく態度が男を定義付ける特徴になる訳や」
「まあ、かもな」
「毒舌執事ってのは……盲点やった……」
「その……いや、感慨深げに嘆息するのは結構だけど、盲点も何もこれ、ただのパクリだからな……?」
「これからはメイドの時代やない……執事の時代が到来する……!」
「ジェイムス」
「なんや」
「失礼ながら、お前様はアホでいらっしゃいますか」
「なんやと……!」
「……ああ。まあ、このキャラはアリかな……」
 

978 名前:名無し客:2011/06/04(土) 09:47:29
ジェイムスを「ジェームス」って伸ばすと、執事っぽくない?

979 名前:名無し客:2011/06/04(土) 16:07:40
ミハ〜ルのカレシ・・・・だと、
神父とのイチャラブのカモフラージュ・・・だべか?

980 名前:Kresnik ◆ALBUS0Y1TQ :2011/06/05(日) 23:34:42
 
「忍野……ああ、ららぎーが言ってた例の神道系のゴーストバスター」
「神道系でってのもなんやすげーけどな。オハライは坊主の専門ちゃうん?」
「専門家は坊主よりも陰陽師だよ。清明の時代にゃ呪術を習おうとする不良坊主もいたっつーけどな」
「坊主も呪術はやるんちゃうんか? ミッキョーとか」
「なんだ、妹紅に聞かなかったっけ? あれだ、その手の技術領域は長屋王の変の後で朝廷が禁止したんだよ。当事は呪術へ
の怖れがヒドかったから、国民感情を抑える意味もあったんだろうけど」
「はあん。今の脳科学と似たようなもんか」
「そんなとこ。呪術方面で道教流れのテクノロジーは強制的に排除されて、そのままゾーニングされた。で、お前が言ってるような
坊主は、民間修行者として陰陽道の知識を仕入れてきたような法師陰陽師って連中だよ。ほら、最近よくマンガなんかでイメージ
される『呪術を使う坊主』の原型みたいなモンだ」
「マズかないやろ」
「坊主としては問題あるだろ。仏教と道教が混合しちまってた状態を朝廷は嫌ったんだぜ」
「ま、そら解らんでもないけど。なんや、つくづく厄介やなあ日本人の価値観ベース」
「お前が考えてるより混沌としてんだよ、日本の呪術体系って。元を正せば仏教は借りモンだし陰陽道はオリジナルじゃない。原
始神道に至っては体系化すらされてなかったんだからさ」
「……それでまとまるのが日本っちゅーかなんちゅーか……はん、島国すげえな、でファイナルアンサーか」
「国は馬鹿みたいに広けりゃいいってもんじゃないんだよ」
「イギリス人に何今更言うてんねん。……せやけどエエな、その声でゴーストバスター。どっかしらお前と似てたりせえへんか。
無理か。無理やな」
「無理だと思うなら最初から言うな……、……申し訳ありません神原お嬢様、私はただの司祭に御座いますれば――ですが、
お望みのそれに近いモノでしたらこちらに。お納め頂ければ幸いに御座います、お嬢様」
 
http://www.shogakukan.co.jp/pr/nazotoki/
 
「……」
「……なんだよ」
「なんやノリノリやな」
「そんな乗ってないよ……本当だよ……」
 
「……む」
「なんや」
「執事ってのは、お嬢様に仕えるのが仕事なんだな」
「んあ? いやまあ、ホンマ言うたら屋敷の主人に仕えるんが当たり前やし、家人との関係をコントロールしたりすんのも仕事や
し、一概にどうのこうの言えへんけど……フィクションやとその手のパターンは多いんかもしれんな」
「でもさ」
「なんや」
「主人の身嗜みに気を遣うのも執事の務めだろ」
「……チェックしたりはするやろけど」
「つまりだ」
「なんや」
「『羽の手入れ』をするのは、執事としては当然の仕事ってことじゃあねえのか……」
「……まず主人にハネがあるかどうかがそもそもの問題やってことに気付いてくれへんかな」
「執事ってのも……存外悪くないんじゃあないか……」
「なんやと……」
 
>>978
 
「今日の新聞を取ってくれないか、ジェームズ」
「畏まりましたご主人様――ってやるかアホ。ふん……執事より……オレはむしろメイドで行くわ」
「え。ああ、帰れ」
「メイドの国にか」
「そんなのあったんだ……」
「メイド服を伝統の給仕スタイルかゴススタイルにするかで内乱状態に陥ってんねん」
「そうなんだ」
「オレは元々そこで戦略メイド兵器の開発を行っとったんや」
「そうなんだ」
「しかしある時クーデターを起こした伝統メイド派の黒幕が大臣やと発覚した時、オレは脱出がてらに最終兵器である巨大合体
メイドロボを起動させて」
「いや……その、なんだ。もう黙れ」
「そんな辛そうなカオでツッコミ入れられても……!」
 
>>979
 
「なんでわざわざ妹の彼氏の代役やらなきゃなんねえんだ……」
「そか? なんかありそうやん。モテ系の妹が男寄ってくんのウザいからって兄貴を代役にやな」
「俺の世間体はどうなる……」
「そんなもん妹の為に脱出速度でブン投げるに決まってんねやろ」
「大気圏で燃え尽きろってのか」
「情熱は限界まで燃やしてこそ……!」
「ついでに俺の世間体が焼失するわけだな」
「……なんや、せやけど血ィ繋がってへんのやろ」
「そういう問題じゃねえしな……家族ってのは、そういうのじゃないだろ」
「底無しの節操ナシも妹にゃ弱い、と」
「底はあるし節操はあるよ!?」
「あるんか」
「あるよ」
「猫やのなんやのセクハラ同然の発言のどこに節操の底が……」
「それはだな」
「それは?」
「向こうが誘ったのが悪い」
「……最低の発言が聞こえた気がするな……空耳やろうけど、どうにも最低の気配がするな……」
「ちょまっ、待て、聞け! いいか聞けよ!? 思わせ振りな態度を取る相手がいたら、それは……答えないと失礼だろう!?」
「お前の思い込みに巻き込まれる相手の立場はどうなるんや」
「事故だな!」
「うわあ」
「というか――違う、聞け! 俺は!」
「……なんや」
「全体の面積のうち二十パーセント以上が外気に露出していた場合は誘っていると見做す! 故に羽なんて露出させてる連中は
ハナから誘っているも同然!」
「すまん。フジワラの姐御に通報するんでそこ退いてくれんか。電話が」
「いやいやいやいやいやいや!」
「いやいやいやいやはこっちでな、その、悪い、オレ今スゴい逃げたいです」
「今は! 今はそういうことは――ないから!」
「ないんか」
「……たぶん!」
「電話……」
「いやいやいやいや!」
「まあ……それはお前、ボンド的に長続きしとらん女性関係をどうにかしてから言うべきちゃうか」
「今はそんなことはないと言っている……」
「遠回しに昔はあったって言うとるようなもんやな……」
「……」
 
「いや。なんていうか、違うんだよ」
「何が違うねん」
「面倒なんだよ」
「面倒?」
「こう……例えば買い物行ったりすると、話し掛けられるだろ」
「デートでか」
「ああ。……え、いや、それ普通やろ」
「話されたら話し返さなきゃいけないだろ」
「別に返さんでもええけど、まあ、関係次第やな。せやけどデートやろ」
「いや……だからその」
「その?」
「そういう面倒なの抜きな関係の方がいいなあ、と思ってたような、そういう……」
「……」
「……い、や、あれだよ。相手の意思を尊重しないとかじゃなくて、何? 思い通りにならないだろ?」
「……オマエ、その、今すげえ最低男になり掛けとるで……」
「いやその、だって気持ちいいだけじゃないだろ!?」
「発言一発でリミット振り切った!」
「違う人間の気持ちなんて解って堪るかぁーッ!」
「……いやまあ、それはそうなんやけど」
「……そうだろ」
「そこをどうにかして付き合うんが男女関係やと思います」
「いや……だから……そういう関係のメンテが面倒過ぎたんですよ……無理だったんですよ俺には……偶にいいなって人が
いても、そういう時に限って気付けば会えなかったたりするしな……」
「またトラウマか……」
 

981 名前:名無し客:2011/06/06(月) 06:31:23
同志ジェ〜ィムス!強制的にメイド服を着せるアレは完成したかねッ!!!

982 名前:Kresnik ◆ALBUS0Y1TQ :2011/06/06(月) 23:15:44
 
 記憶と時間の相関は俺も同じことやってたな。ってか、まんま復活の過程が同じだけど。
 独我論っぽく時間の定義を相対的に。
 
>執事
 
「あれだな。俺が考える執事の仕事っつーと、だ……」
「なんや」
 
■朝
・(羽の)健康状態の確認(10分)
・色艶の手入れ(30分)
・香油の塗り込み作業(45分)
 
■昼
・換気及び埃の除去(15分)
・以下略(30分)
 
■夜
・ハーブ玉での温マッサージ(30分)
・アロマオイルによる血行促進マッサージ(30分)
・以下略(120分)
 
「こんな所か」
「こんな所やないな」
「手間の掛かる作業だが……仕事なら仕方ないからな……」
「サラッと無視するのは結構やけど、確実に執事の仕事の範疇からド外れした作業の嵐やって事は誰が見ても
明らかやからな」
「二人分だとこれくらいは掛かるんだよ……」
「二人!? いやオレが指摘したんはオマエのドス汚れた欲望のディティールの隠蔽作業についてですが!」
「ああ……連中は昼と夜が逆転するんだったな……」
「それもオレの指摘と完璧にズレとるからな! ってか略て! 何を略した!?」
「記述上の手間を省いただけだろ……一々噛み付くなよ、弱く見えるぞ……」
「まだそのネタ引き摺っとったん!? エエから略るな! 終盤も終盤でヨゴレ一直線にしか見えてへん!」
 
>>981
 
「今少しの時間と予算を頂ければ……」
「今までその時間と予算はどこから出てたんだ……」
「仕事の合間にな。ふっ、オレみてーな天才は並列的に何でもこなしてまうもんでな……」
「並列しながら完成してないんだろ」
「……。……ちゃう」
「違うって、何がなんだよ」
「ちゃう……そこのツッコミは! 「弁解は罪悪と知りたまえ」が正しい!」
「え……ああ、うん、正しいんだ」
「……」
「……どうした」
「……これやから! これやから日本人やのに古典を見直す気のない奴はイヤなんや! オマエは致命的に
アニメ先進国の国に生まれたっちゅー自覚が足りん!」
「いや……何がなんだか解らない……」
「100万ドルでも! 夢は買えない!」
「何がなんだか解らないよ……」
 

983 名前:Kresnik ◆ALBUS0Y1TQ :2011/06/09(木) 07:28:09
 
「ご主人様。上等のハーブティーが届いておりますが、コーヒーとどちらになさいますか?」
「お前に任せるよ」
「畏まりました――ご主人様。ファティマ様より夕刻過ぎに面会できないかと仰せ付かっておりますが、こちらで応対させ
て頂いて宜しいでしょうか」
「……え? あ、お前に任せるよ」
「ご主人様、CIA特別顧問のリチャード博士が”ナルカミ・レポート”についてお話があると申されておりますが」
「お前に任せ――……いや、俺それ知らないし、むしろもうご主人様がどうのって領分越えてるよな」
「ああ、雰囲気的に何となくな。アレや、二週間前にダミーの共同研究先から外注されてんねん。ほれ、こう見えてもオレ
表向きは単なる天才科学者やろ。TS機密でもフツーに扱えるんがオレのクリアランスっちゅーワケでな」
「お前はアメリカの国益をなんだと思ってんだ」
「はん。オマエに何ぞ漏らしてどこへ流れ込むっちゅーねん。エリスか劉のダンナとクダ巻いて酒飲む肴になるんがオチ
か、いいとこセシルちゃんの雑談で消費されるってのが関の山やろ」
「そうだけどさ」
「まあまあ、喜んでくれる子がおるならそれでエエやんな」
「いいけど。……いや、いいのかどうか解らないけど、まあ、いいとして……なあ」
「なんや」
「アレのどこで喜ばれる要素が表出したんだ」
「え? さあ」
「解らない……それだけがマジで解らない……!」
「どーやろ……お嬢様言われるんは、まぁ、そう悪い気せぇへんとは思うけど」
「お前が俺をご主人様呼ばわりするコトのどこに喜べる要素があるんだ」
「え? その……お笑い?」
「あの反応でか」
「あの反応で。……別にええよオレは。「感謝の極み!」とかやっても」
「それキャラ変わってるからな。……カズオイシグロっつー感じじゃあねえし、まあ、いいんだけど……いいんだけど!」
「ふん。なあご主人様」
「なんだ」
「……いや、ナチュラルに返答せんといてや。ホンマにキャラ変わるで。んー? アレか? ご主人様ー、呼ばせて気持
ち良ぉなるシュミでもあったんか? は、なんやったら試しにセシルちゃんにでも言うて貰うか」
「セシルに言われる時点でもう身の危険しか感じられねえよ。皮肉でしか言わねえよあいつ」
「まーな。それこそオマエが他の子にそんな風に呼ばせ出したらそうなるのは目に見えとるけどな」
「俺が他の子に言わせるって過程がもうおかしいんじゃないか」
「え?」
「なんで不思議そうに問い返す……」
「え……あ、いや……なんとなく」
「ンな風に呼ばれて楽しめるのは役者くら……、……」
 
「……」
「どうした」
「いや。……え? あれ?」
「なんやねん」
「ちょっと想像したら悪くないかもと思えてきた……」
「ああ。誰に呼ばれる想像したんかはアッサリ思い当たるねんけどな」
「これは……存外! 存外に悪くない! 悪くないかもしれない!」
「なんか目覚めた!?」
「こう……なんとかそう呼んで貰えるようにならないかな……」
「まずはな、「ご主人様」のイミ理解するとエエと思うで。常識的に」
「シチュエーションを作るだけでもいい!」
「シチュエーションとか言うたか今!? いやもう素直にメイド喫茶でも行けやオマエ!」
「そんなんじゃない……心底から! 心の底からご主人様と呼んで貰いたいと言ったんだ!」
「聞きようによっては致命的にヤバいセリフを聴いた気がすんねんけど」
「さしあたり……妹にでも頼んでみるべきか……」
「その発想が既にあらへん! どないな背徳行為やねんそれ!」
「「兄さん」が「ご主人様」に変わったところで大差ないだろ」
「ありすぎるわ! ぶっちゃけ差しかねえですわ!」
「あのさ」
「なんや」
「これから俺に向けられる二人称代名詞を全て「ご主人様」にする発明を依頼できないかな」
「ご主人様はお気がお狂いになって遊ばされますか」
「狂ってないよ!?」
「正気でその発言は正気が狂気やねんやろな……まあ、狂人の正気は常人に理解できへんしな……」
「なんだと……」
「ちゅーかオマエな、そらアレか。二人称代名詞を変換するだけか」
「そうだな」
「エリス辺りが相手やと、「オイご主人様(殴る)」とかこういう感じやな」
「なんで殴られるの!?」
「いや人称変化させるだけやろ。せやったらワードパットにテキスト放り込んで文章置換で一発やん。いっそ名前変えた
らエエわ。「名前:ご主人様」。ドラクエ的に。勇者ご主人様。様付けで呼んでくる相手と話すと、「ご主人様様」みてーに
なって壮絶に奇妙なことになんで」
「ていうかエリスに呼ばれても壮絶に嬉しくねえな……まあ、そうだよな。ただ呼ばれるだけじゃ意味はないよな」
「最初から気付けや」
「そもそも俺、男にご主人様とか呼ばれてもあんま嬉しくねえしな!」
「ぶっちゃけた!」
「こうなったらアレだな」
「なんやアレ」
「これからは……実力でご主人様と呼ばせてみせる努力をしなきゃあな……」
「努力……なんの努力!?」
「皆にご主人様と呼ばれる日まで……俺はまだ昇り始めたばかりだからな、このご主人様坂を……!」
「昇るっちゅーか明らかに下っとるとしか思えへんけどな! 黄泉へ!」
「ああ、地下だな」
「堂々と最低すぎるわ!」
 
>ゴーストバスター
 
「現代だったらそんなもんだよな。ただの専門家。でなきゃ詐欺師」
「ま……オレに言わせりゃ幽霊退治屋っちゅー時点でもはや詐欺師でしかあらへんのやけど。とはいえ、呪術の根幹が
個人に根ざす不安やったら詐欺でも詐欺にならんとは思うけどな。ゴッツい巧い詐欺はヒトを救う、と」
「詐欺は詐欺だろ」
「ダービー(兄)が言うとったやろ。イカサマはバレなきゃイカサマやねえ、てな。幽霊の実在はわからん、わからんから
怖い、退治してくれる言うヤツが「退治してくれた」て保証してくれたら――ま、こら「ホンモノ」言うのと変わりはあらへん
ワケやろ? そこを保証すんのが「退治」の精度、つまりはパフォーマンスの精度や」
「まあ、死神にも精度はあるからな」
「そらどっちか言うと制度やったけどな」
「巧いこと言ったつもりか……」
「どっちか言うたら暴力陰陽師の方にツッコミ入れるべきちゃうんか」
「んー」
 
「……いや、日本の陰陽道って、そもそもおかしいんだよ」
「おかしい?」
「いや、安部清明は知ってるだろ」
「ああ。式神使うヤツな」
「ありゃ風合いとしちゃ陰陽道の術じゃねえよ」
「はあん? そうなん?」
「いや、式神自体は陰陽道の範疇だけどさ。けど同系統の術は密教や飯綱の行者が使ってるだろ。名前が違うだけ」
「はあん?」
「要するに――陰陽師は、途中から「呪いもやるようになった」って感じだな」
「あー……ああ」
「陰陽道自体は当事の「科学」だからな。ありゃ道教色が強すぎるし――それ以前に、陰陽道は前にも言ったけど日本
独特の混合を果たしてて原型が無茶苦茶なんだよ。現代だと”正統”なんて残っちゃいないくらいだしな」
「あん? それは残っとるやん。オレ、日本のテレビで見たで? ブームの時期の陰陽道特集の番組」
「技法は残ってるよ。朝廷の陰陽師なんて残ってないって話」
「あー……まあ、それ言うたら……」
「女王に仕える魔術師は残ってるってか?」
「やと、オモろいけどな。オレらんトコは古き良き伝統の国やからして」
「ま、そりゃな。……ともかくアレだよ。日本じゃ吉田神道っつーデカい流派が台頭したせいで、陰陽道は神道化したし、
神道は陰陽道化してさ。で、気付いたらどっちも変質して、神道が元々持ってた道教的な要素まで膨れ上がった、って
感じだな」
「だからなんでもアリか」
「と、言いたいけど」
「おう」
「折り畳むのは陰陽道じゃないかもしれないな……」
「新手の反閇とちゃうんか」
「人体の上でか。――なんていうかもう、斬新だな」
 

984 名前:ルーツィア・マクシミリアン ◆ChAosg2Mvs :2011/06/23(木) 06:38:18
 
「悪くないね。言ってみたまえよエリス。「ご主人」。いいね、精悍な巨漢の執事。萌え萌えだぜ」
「オイ」
「なんや」
「コイツが何言ッてんのか――オレに解るように説明しろ」
「無理や。局長、それ萌え萌えちゅーかこの部屋燃えてなくなりそうなんでヤメて貰えませんか」
「ふうん? ホントに似合うと思うんだけどなぁ。どうだいエリス、試しにボクの執事でも。お試し期間中もそれなりの額は出
せると思うよ」
「執事て、コイツに何やらすんですか……」
「え? あ」
「……雰囲気だけで言ったんすか」
「うーん……まぁ、まあまあまあ。そうだなぁ、えーと、運転手?」
「コイツ車運転しませんて」
「え? そうなの?」
「この連中で車が必要なヤツて、単に好きやから乗ってるだけちゃうんですか」
「これだからデフォルトが瞬間移動の怪物クン達は……まあいいよ、書類整理でもやってくれたまえ」
「マクシミリアンよ」
「ん?」
「そろそろ殴るが構わねェな」
「え? あ、ちょっとちょっと、それは絵的に困るよ。スプラッタだ――ペディグリーチャムみたいになったボクの肉片がこの
部屋に散乱して困るのはそこの科学者さんだと思うけど」
「知らねェよ」
「知って下さいよなぁ! そこは! そこはちゃんと理解しろやこの薄らボケ! アンタら部屋に来るとホンマ毎度ながらロ
クなことあらへんですよなぁ!」
「ふん……全く。何が不満だっていうのかな」
「テメェに着いて回るのがだ」
「やれやれ、それじゃくだんの女の子の執事なら引き受ける? おいおい、そりゃ差別だぜ。ボクだってほら――この通り。
外見は完璧完全に非の打ち所のないロリキャラじゃないか。性能だって大したもんだぜ。え、それともなに、金髪じゃない
とダメかい? 参ったな、ブロンド好きとかイルの趣向と丸被りで芸がないぜ」
「いやいやいやいや」
「おっと、どうしたジェイムス」
「自分でロリキャラとか言わんといて下さい……なんの性能ですか」
「ロリ的な」
「なお酷い!」
「この物語じゃボクはそういう位置付けになるんじゃないかな」
「あんた毎度毎度ギリギリなんですて! 発言も! 行動も! ……あん? そういやエリス、なんで局長には言わへん
のや――「このガキ」て。オマエのアイデンティティやろ」
「ガキじゃねェだろ、コイツは」
「このナリで?」
「タチの悪ィ、人形だ」
「ははは、いや言ってくれるね。……ふむ、ま、確かに――確かに確かに。ボクには自我とか自己とか単なる記号でしか
ないしね。君らあってのボクだ。ボクは世界が描く水墨画であり、君らが覗く世界の鏡だ。ボクは誰からも責任なんて負
わないし、負わされるつもりもないし、誰がボクを咎めようと気にしないし――そして何より、誰もボクを止められない。何
故って、ボクはただの人形だからだ。君らとは住んでる世界が違う。望みが違うし、理解が違う。どうしてかって、ボクは
ただの力だからだ――時間がこうあるように、空間がこうあるように、在るべくしてただ存在する力そのものだからだ。故
にボクは理不尽に世界を碾き臼の中に叩き込む。――あっは、これ。凄いブーメラン発言だよね、ご同輩?」
「だろうよ」
「皮肉も通じないか――つまらない。劉も君もこれだからイジり甲斐がないんだ」
「テメェは」
「ん?」
「アイツにしか興味がねェんだろ――だったら、精々それくらいは保ってろ。人形ですらなくなったら、テメェはただの危
険物だ」
「自覚してるよ。制御できるとは思えないけどね」
 
>魔術
 
「発言した本人がおらんのですが」
「うん。魔術?」
「どないなんです」
「うーん……興味あるの?」
「いや別に……それなりに……割と」
「ふむ。ま、君には解り易い分野だとも言えるね。ざっとなら説明してあげよう」
「はぁ。解り易い、すか」
「日本で一番古い”宗教”。何か解る?」
「シントー……やなくて、その原型の原始宗教、やないんですか?」
「体系化されたものではそうだね。自然信仰、空や森や――まあ、日本だと多くは山と海だ。その名残が今の海神信
仰だとか蛇神信仰に残ってる。ミシャグチ信仰だとかオオクニヌシ信仰なんかもそうだ」
「それ以前がある、っちゅーことですか」
「シャーマンだよ」
「ヒミコ……」
「諸説あるけどね。それでも弥生時代には既に蛇と関係した女性シャーマンの存在が示唆されている」
「姐さんの魔法もですか」
「彼女のは――もっと特殊だな。あれは体系的だし、古代の大雑把なそれとは違う」
「はあ」
「さて――古来、日本では女性がこうした役割を多く担ってきた。神秘的な存在として女性は常に存在した。ああ、無
論それが女性の地位に直結した訳ではないけれど、神秘的な側面では常にそうだった。ボクら女というパターンを持
つモノには、そうした役割が架された。何故だと思う?」
「そら……ガキ産むから」
「正解。とても単純な事実だよ。男性にとって、女性は絶対的な「他者」だった。自分と違う人間、理解できないカテゴ
リ――演繹と推論の先にしか存在しない人種。つまり「怖い相手」だね」
「まぁ、男ですしな」
「どうしようもないよね、彼らは――ふふ。ま、日本人はこれをしてムスビの力――産霊の力と呼んで畏れ奉った。縄
文時代に女性を象った土偶は大抵が妊婦だったけど、これは地母神崇拝に他ならない。君が言うように、ヒミコの世
界は――正に母系社会だったんだよ」
「惧れが――具体性を持った、っちゅーことですか」
「解らないのは怖い。だろう?」
「かもしれませんな」
「ホチキスを打ち込んでくる彼女は怖い」
「それは怖いっちゅーかヤバいんとちゃいますか」
「世間ではヤンデレというのが流行っているらしい。ボクのことを考えないイルなんて世界を道連れにして滅べばいい
んだ」
「そらヤンデレちゅーか狂人ですやん」
「イルにも解ってほしいものだけどね。彼はどうも未だにナイーブ過ぎていけない」
「まあ……」
「言い換えるなら童貞っぽくていけない」
「そこはわざわざ言い換えんでエエですが!?」
「いつまで経っても精神的に童貞なんだよね……」
「ちょ待っ……なんでこんなレス一つでありえへん単語が二回も……」
「大事な事だから二度」
「他に大事なモンがあると思います」
「話を戻すけど」
「最初から脇道見んといて下さい……」
「これは、古代社会が「女性という存在にパターンを見付けた」からだ」
「はぁ」
「同じ形態を持つ社会は世界にも多く存在する。そして、その全てが文化の伝播に拠るものとは限らない。後期石器
時代には世界に幾らでも”ヴィーナス”が存在したのさ」
「あー、文化同時発生論てヤツですか」
「特定の素材があれば、特定の行動が生まれる。ボクやマリアの十八番、「憎悪のメソッド」もこれに由来する――暴
動を任意で発生させ、速やかに人々を奈落に叩き落す”パターンの言語”さ。金属を生み出した人類はそれで武器を
作った――鈍器を生み出し、やがては刃物を生み出した。川があれば魚を取る道具を作った。果たせるかな、大概
の文化でそれは釣竿だったり投網だったりする。「最初に武器を作った天才」なんて必要ないんだ。道端に転がって
いた石ころを振り翳して隣人を撲殺した「最初の人類」なんて辿る必要はない。殺意は最初から脳の中にエンコード
されてるし、他の機能だって最初からそこに含まれてる。空の青さも、リンゴの甘さも、君たちは最初から脳の中にそ
れを含んで生まれてきてる。君達は進化の系統樹が世界に描いたパターンなんだ。君たちが愚かなのも暴力的なの
も利己的なのも――そう作られているからに他ならない」
「それ、生物学の話であっても魔術の話とちゃうと思うんですが」
「うん。でも君、解ってて聞いてるよね」
「ま、それなりには」
「まあいい、付き合ってあげよう――そ。魔術とはね、人間が生得的に持ち合わせるある種の技能なんだ」
「もしくは――信仰の技能、ですな」
「そう。人間はある時点で不安を仮託する存在を夢想した。それが原始的な「神」――そして、それに付随する儀式の
存在だ。魔術の原型が多くは神降ろしなのもここに由来する」
「洋の東西の差は、純粋に地政学的なモンや、と」
「うん。それに加えて時代の要請がある」
「はん? ……ああ、なるほど。母系社会の次は父系社会ですしな、日本」
「ああ、そこはもっと単純に考えていい。安定した社会には、その安定を位置付ける儀式が生まれるんだ」
「んむ?」
「多くの神秘主義がそうだ。そこで位置付けられる「魔術」の目的とは、世界を知ることにある。世界の根源、意味そ
のもの――神とは何か、世界とは何か知ることを目指して神秘主義は生まれた。ウチの『神様』が男性なのも、正
しくそこに由来してたんだぜ――親父殿は本質なんて明かさなかったけどね。……ああ、そういえば変わった図書
館が開放されてるんだったな。くっく、いいね、偶には古本巡りにイルと出掛けてみるのもいいかもしれない」
「面倒事しか起きそうにあらへんのですが」
「まあまあ。……そうそう、十牛図は知ってるよね」
「サトリの話に出て来るアレですな。なんや、人間が悟りに至るまでの過程を描いたっちゅー……あれが?」
「あれなんかは西洋の技法にもある。ユング派の心理学者がよく引き合いに出すんだけど……ロザリウム・フィロソ
フォルムって知らな――あ、知らないか。まあ、簡単に言えば錬金術的なプロセスで高次の自己を見出す課程が描
かれてるんだけどね」
「それ、サトリとは全然ちゃうと思うんですが」
「”世界を知る”って意味じゃ一緒だろう? ま、集合的無意識だのなんだのと悟りを結び付けてしまうのは、ボクとし
ても大いなる齟齬だとは思うがね。そこは――それこそ東西の思考の差ってヤツさ。統御と抑制。止揚と制御。厳し
い自然と付き合ってきた西洋文明においては、それだけ世界は『敵』としての位相を確立してしまうんだ」
「それは解らんでもないですが……魔術やとどんな技法で目的に達するかちゃいますやろ」
「技法の差は――簡単だよ。”全部同じ”なんだ」
「は?」
「ヘンなことを言ったかな? それこそ数学者も同じ事をしてるんだよ」
「数学者、ですかいな」
「一つの群を考えてみてくれ。単位元があって逆元があって結合法則が成り立つ閉じた集合だ。それは恣意的に決
められた法則であって、そうでなくてはならない理由はない」
「ちょい……待ったって下さい。そら数学的に証明できますやろ? 六百七十五個の要素を持つアーベル群は幾つ、
言われたとこで、そら証明可能な範囲ですやん」
「1+1は2だから?」
「まあ、そうですが」
「でもさ――1も2も記号だよ。それがリンゴと梨でも構わない」
「いやまあ……そらええですけど」
「解らない? 問題は条件そのものの方だよ」
「――あ」
「ある規則。法則さ。それを成り立たせる力が「式」なんだ」
「シキ……例の式神もそんなん言うてましたな」
「妹紅から聞いた? そ、あれもそうだ。ある状況にある演算を重ねる。演算の種類は祈祷であっても特定の文言
であっても構わない。いざなぎ流って流派なんかは、それぞれの術師が似通った技法を違う文句で伝えてる」
「そら……なるほど」
「あとは個人にどこまで理解可能かで技術の精度は定義付けられる。どんな文化でどんな作品が重宝されるか、
なんてもそうさ。例えば一般的に面白い、とされる作品があるのは、それが文化内の相互作用で「面白い範囲」を
定められてるからだろう? 偶々その時点で『面白い』多数派でも、ある文化から見たらサッパリなんて事もある。
それを見過ごすのは阿呆のやる事さ――ラビがゴーレムを作れる、なんて話が生まれたのも、ユダヤ教の神秘主
義が熟成して、ラビのやること成すことが文化内で大きな位置を締めるようになったからだ」
「……言うてみたら、魔術っちゅーんはルーチンのラベル付けですか。手順AtoZの合理化、先鋭化」
「そういうことだね」
「えー」
「不満そうだね。まだ何か疑問が?」
「せやけども……ほれ、RPGで炎出す魔法ありますやん」
「やってあげようか」
「アンタのは炎っちゅーかもう空間消却ですやん。……せやのうて、あれは同じ効果を出すワケですやろ」
「そうなるね。手順が炎を作り出す。ハリー・ポッターの世界観だ」
「実際の魔術は――人と人の間に生まれるもん、てことですやろ」
「いいところに気付いたね」
「はい?」
「そう、魔術とは――使い手の基準と、受け手の基準の中に存在する文脈なんだよ」
「つーと?」
「つまり」
「つまり?」
「そろそろ時間切れだからこの辺にしておこう、という訳だね」
「肝心なトコでそれですか!?」
「リアルタイムで喋り倒すのは割とダルいんだよ」
「先も見ぃへんと始めるからこうなるんや……!」
「でもさ」
「はあ?」
「あちらの彼はちゃんと理解してるみたいで何よりじゃないか――そ、信じるモノを否定する必要なんてないんだ
よ。「あなたの考えは間違っています」なんてのは――神以外が吐いちゃいけないセリフだ。それ以外でそんな
セリフを吐けるのは、バカな山師か物事の理解を致命的に欠いた阿呆だよ」
「神にでもなったつもりですか」
「おや、今更何を言ってるんだ――神だのヒトだの、君ら風情がボクに楯突いちゃいけないぜ」
 

985 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/06/23(木) 06:49:19
 
 ええと諸々はまた次回!
 として!
 とりあえず先も見ずにカッ飛ばすのは危険だと思い知るこの三十分!
 
 なんかCDとか紹介しようと思ってたんじゃなかったかなーとか思い付きとか他にも色々あった気がするんですが
どうにもこうにも出てきません! まあいいか!
 
 ところで。
 今になって『お兄ちゃん』と呼ぶのは、『ご主人様』と呼ぶのと同じくらい、こう……なんか違う感があたしの中に!
 同レベルで背徳的な感触があるような気がして!
 
 まあ。
 それもこれも自分の中の定義ですしね。
 あなたの、
 あちらの、
 どこかの。
 そんな言葉で――ヒトは、勝手に救われたりします。
 その逆よりもその割合が多いことを、ちょっとだけ祈りながら。
 
>あたなのための物語
 
 今!
 このタイミングでッ!
 ……と思ったら、文庫化してますしね。
 ソフトカバー版の方が作中のデザインぽくて好きだったりしますけれど。
 
 同系統は短編で幾らか書かれてますが、この系統を扱った作品では2009年中でも凄い面白かったです。
 
 さあ!
 上級生の次スレは「えすえふ語」で決まりですね!
 ねじまき少女の感想を延々語り続けるスレで!
 

986 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/06/24(金) 06:22:32
 
 いっつーさんお疲れっしたーっ!
 
 ゴタついちゃって(ほぼ)カオ出せませんでしたけど、一般人ならむしろそれが普通だよね、みたいな!
 兄貴は除きますが。
 
 いずれまた。
 無限数の次元に張り巡らされるベクトルコトバに満ちた複素ヒルベルト空間のどこかで!
 
 
 
 ……ええと、とりあえず用事って用事はこれだけ。
 なのですが。
 
 以前にちろっと雅楽系のネタ扱ったので、そういえばこんなのもあったな、と。
 
http://www.youtube.com/watch?v=IeVtxy3-0Uo
 
 尺八の田辺洌山先生の大ファンなのです。
 電子音楽との混合として、かなりアンビエント……というかニューエイジでヒーリング寄りなので、ガチの
雅楽が苦手、という人にもいいかも。姫神っぽ……くはないけど。
 
 ガチ雅楽の方がいいんだよ!
 みたいな向きには……また今度な!
 
 さておきなんか週末が終末状態でこのクソ暑さも手伝ってうがあぁぁぁぁ!
 みんな!
 とりあえずメタル聴いて乗り切ろうぜ! サクソンの新譜とかな!
 
 いえ。
 まあ。
 インフレとかアモルフィスとかその他諸々聴いてはいるんですが。
 ええと……ああ、クロスフェイスもあったっけ……。
 なんでこう意識して聴かなくなってんですかあたし……。
 テクノメタルコアとか最初はかなり楽しんでた筈なのにっ!
 BSCやらサイブリやらネミックやらホースザバンドやらエンターシカリやらでスレ切ってるのか……。
 気付けばBBAMかティーンエイジライオット新譜聴いてたりします。
 
http://www.youtube.com/watch?v=r9KjP405e7I
 
 って、そうだったそうだった。
 初心者お断りの限定盤はともかく、この一曲を知る為に買っても損はないと思います。
 

987 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/06/24(金) 21:15:47
 
 『傑作に見えた』ら、それは傑作ってことでしょうけどね。
 人間は受け取って解釈するだけだから。
 どんな文脈でどう解釈されるかとどう敷衍されるかの違いはあるけど。
 スピルバーグの宇宙戦争とか後半の大破壊だけで完璧。
 ハンテッドとか追跡の合間に交わす儀礼じみた行動だけで至高。
 つまりそんな能力あったらスゲェーっ、完璧ですよなぁーッ、ってコトですね。
 
 キングも似たこと言ってたっけ。
 
 
 
 ぅ暑い日のメタル。
 
http://www.youtube.com/watch?v=NtbO2W6Zsu4
 
 解散済みですが。
 コンヴァージの新作にヴォーカルが参加してたので、もしかして知ってる人……いないよね!
 ええもう解ってますよコンチクショウ!
 っても日本盤出てたし、メタルコア期に出てたブレイクダウンに頼らないメタルコアっぽい音で、かつ
US色が強いバンドって結構貴重だったと思います。
 ヤカましくて楽しげ。
 
http://www.youtube.com/watch?v=yTGFssqLb2E
http://www.youtube.com/watch?v=qwSRgWKNGSc
 
 今朝方デジっぽいのとか言ってて思い出した人たち。
 アマゾン限定DVD付き新作なんてなかったんだ……。
 イモっぽくないカルマーって憶えたんですが、今聴き直すと適度なイモっぽさが逆に魅力的。
 これだからイタリアは!
 ヘタすると日本より少年漫画っぽい音作るの巧くなってるのかもしれません。
 
 マイケルカヴァーは「Let's Go!」で爆笑するしか。
 
http://www.youtube.com/watch?v=0ZE1bmcWMUY
 
 上二つに比べてもかなり有名。
 ……かな?
 同じくメタルコア全盛期にエモ/メタルコアの境界で活動してた(してる)クリスチャンバンド。
 ガンガン転調してく音作りにエモっぽいフレーズ&デスヴォイスって感じなので、要素だけ並べると
プロテストザヒーローと被るけど、あっちがもっとロック寄りになってく下地があったのに比べるともう
ちょいメタル寄り。ってかニュースクール由来のスラッシュとモダンメタル。
 今回はちょっとばかしメロ部分特化してるけど、さくっと聴けて爽快かも。
 濃い音が好きな人は前々作辺りがマスト。
 
http://www.youtube.com/watch?v=-S08Af4fqso
 
 アトモス系ブラックとかポストブラック(っていうとデジ系だよねって話になるので、ポストロック的な
アプローチ掛かったあのへん)の新作。
 というか、それをハードコア側からアプローチした感じ。DEPとかBBAMがメタル側からハードコア
を租借してるのに比べて、コンヴァージはその逆みたいな。
 シューゲ由来の轟音メロとポストロック的な空間配置でやりこなすブラック。
 だったらそれハードコア版ALCESTなのかというと、それも微妙に違うんですが。
 

988 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/06/26(日) 03:37:17
 
 続き……はっ!
 そうか続くんだ!
 言った傍から切り捨ててた! よーしなんか別の形で続けちゃうぞー!
 
>短編
 
 人が……うぇ、そんな扱いに!?
 
 だけど態度って!
 あたしは生粋の……じゃないけど割とSFとか好きですよ。
 ていうかあんまり嫌いなジャンル自体ありませんよ。
 ええ。
 でも。
 まあ。
 ええ解ってますよ。1Q84以外はSFで語っちゃ駄目なんだってことは!
 
 っていうか、あたしの持ってるのが短編ばっかだったりするのかも。
 あたしが未読なのは、円環少女と……あれ、解る限りならそれだけ?
 長谷先生の作品だと、同人誌(座敷童子の女の子の話のヤツ)も持ってたかな。
 雑誌掲載作はまあ、今回文庫化されたコレのヴァージョンですし、作風OKなら行くベキでしょう。
 どうしてもそれだけ気になる! って場合は、図書館で借りれる場合も多いのでどうぞ!
 逆にあたしは大長編を未だ触れてなかったりなのですが。
 あと、そちらはまだですけど、デビュー作は読んでますよ。
 内容的にはかなり通奏低音を成してるので、上級生にはお勧めかも。
 少女とロボとサイボーグ(以上)のお話。
 
 呟きは……え、呟き……変態……?
 
 というか上級生は絶対に雪風とか好きになりそうなのでもし未読だったら読むといいと思いますよ!
 じゃなくて、いいのぜ!
 
 ……使い方コレで合ってますか。
 のぜ。
 ヤバいこれ気に入ったかもしれません。
 
>内緒ですよ
 
 はっ。
 そうか!
 それが兄貴に通用する訴え方だったと……!
 
 
 
http://www.youtube.com/watch?v=HWV3cgkpUqc
 
 新譜聴き直したらハマったので。
 アヴァン系クラシック/ジャズピアニスト。
 ライブとかだとかなり無茶な演奏してますけど、空気がNPMとかと同じようなドンヨリ感に満ちてて最高。
 攻殻機動隊にBGMで使われてても違和感ありませんね!
 
 グループ名が「ローニン(浪人)」(どこぞの映画だ)だの「ランドリ(乱取)」だの、親日家らしい、それでも
やっぱり合わせ切らない雰囲気が好き。
 

989 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/06/26(日) 04:02:23
 
 ……って、ああ!
 
 ログ見てなんか違和感あると思ったら!
 そうだ、上級生と話してた話題の作品が円環少女だったんだ!
 ……。
 すいません上級生。
 そりゃあんとき話題ズレますよ!
 ズレるわけだ!
 すかーんと認識が抜け落ちてた!
 なんかもうすいません! 先生にすいません!
 上級生にはなんていうかその、ごめん! マジでごめん何これあたし!
 
 で、ええと、話をあの時に勝手に戻します、が!
 「意味を捉えようとする〜」辺りは偶然というかなんというか普通に当て嵌まるんでしょうか。
 うん……というか、長谷先生の文章なら、あれは人間味を強調する過程であの強さを獲得していく気
がするんですがどうなんでしょう。
 あなたのための物語がその白眉だと思います。
 『人』を書くこと、伝えようとする言葉の行き場を探してるような匂いを感じます。
 有体に言うと、好きですよ。
 
 えーと。
 言い訳にもならない言い訳になりますが、あたしはデビュー作薦められてから、次の作品、それから
同人誌、でもってあなたのための物語→短編二つ、の順で読んでます。
 
 ……ていうか、なんで円環少女の話題で……ちゃんと名前も知ってるんですけど……うあぁ。
 
 
 
http://www.youtube.com/watch?v=nwZazYKOeqo
 
 なんというか、お茶濁し……ではないけどもう一品紹介。
 前衛ではないけど、現代解釈ジャズの傑作。
 軽く和んでる時に聞き流せるのでリビングお供に是非ってなもんです。
 

990 名前:ミハル ◆METALA1sEQ :2011/06/27(月) 02:22:03
 
「お兄ちゃん」
「……」
「おにーい、ちゃん!」
「……。……?」
「いえ。いえいえいえいえ目の前に立ってんだからあちこち見回して誰に掛けた言葉かわざとらしく詮索すんのヤメて下
さいよ。辛ぇーっすよ。ていうかイタいレベルですよ既にそれ」
「ああすまん。現実を認識し損ねた」
「たった七文字が兄貴の情報処理能力を凌駕するなんて……」
「で、今からミハ姉の現実対処能力がメア姉に凌駕される訳だ。やー、兄貴帰還早々から修羅場ッ」
「修羅――ちょちょちょちょ! なんでそんなジャパニーズホラー映画な表情表現であたしの背後に!?」
「ミハル」
「は、はい?」
「”兄貴”が、貴方の分担ですよね」
「ぶ――分担? 分担とかあったんですか!?」
「そんなギャップも……そんな事を言うミハルはミハルじゃありませんよね」
「今何言い掛け……ちょまっ、違、違います! ちょっとした実験をデスね! 環境が人間に与える実験を!」
「実験」
「そ、そうですよ。常態化と……そこに差を差し挟むのは古流の基本じゃないですか」
「一理ありますけど」
「で、ですよねー」
「納得はできませんが」
「駄目デスかぁーッ!?」
「……あのさ。ちょっといいかな」
「あのでもそのでもいいから止めて下さい兄貴! このままだとちょっとも待たずあたしがアウトに!」
「古流の基本って、何」
「はい?」
「基本って言ったろ、メアリも」
「あ――はい、ええ」
「ていうか、話しててもイマイチ自分でも胡乱なんだよな、古流とかそれ以外とか。もうちょっと自信持って話せりゃいいけど」
「誰と話したいかは解ります」
「それはいいとしてだよ。それ、俺にも理解できるの?」
「理解っていうか……兄貴は理解する必要がないというか……」
「む。なんで」
「熊が空手習いたがるんですか。っていうか、習って強くなると思いますか」
「だって、カラダの問題だろ?」
「そうですね……フィー、ちょっといいですか?」
「いいけど」
「兄さん、手首を軽く持ってあげて下さい」
「こう?」
「お手柔らかにね」
「解ってるよ」
「兄さんはそのまま、フィーがその手を持ち上げられないように――結構です。フィー、あなたはそれをほどいてみて」
「え? 無理だよ」
「やる前から諦めないで下さい……」
「あのね。相手を考えて言ってくれないか。コレが相手じゃウルトラマンだろうがライダーだろうがゴジラだろうが身動き取
れないよ」
「ああ……ミハル、代わりに」
「あー、はいはい。言いたいことは解りましたよ、はい。フィーちゃん、どうぞ」
「ん……無理だね」
「えーとね。じゃ、今度はあたしのこのへん……肩とか胸の辺りを払おうって意識して手をあげてみて」
「その無駄に大きい胸の辺りを?」
「一言多い!」
「はいはい……おっと」
「できたでしょ」
「……え? 解んねぇな、なんで?」
「フィーちゃんは解る?」
「想像なら」
「ほほー。流石。どう思うんです?」
「多分――意識しちゃうと、脳が動作を意識の内に閉じ込めちゃうんだね。筋肉の動作はそれに追従する」
「意識しても……同じだろ、行動は行動だ」
「兄さんもよく言うじゃないか。反射と意識はレベルが別だって」
「ん? ……ああ」
「たとえば、目から入ってくる情報は脳に届くまでのラグがある。それを行動に反映するのは『遅い』。よね?」
「そうだな」
「人間は光を見ることができない。というより、光の鏡として人間の認識がある――本来の”動作”そのもの、カラダと脳
の相互作用は、脳だけに任せると余分な部分が出てきてしまうってことなんだろう。……なるほど、武術というのは、合
理的に――「脳よりも合理的に」身体を操作するアーキテクチャってことか」
「その為のハードカラダは必要ですけどね」
「興味深いね。確かに私達らは脳の動作そのものの延長線上にある――その制御下に西洋のスポーツが編まれて来
た事を考えるなら、武術というのはメソッド自体が現代のオルタナティヴじゃないか――ああ、それじゃさ。中国武術だ
とかでよく言う「気」ってのもこんなのなのかな」
「さあ、あちらは専門ではありませんから――でも、動作の中に一定の理を求めるのは同じだと思います」
「そこはほら、かめはめ波が無理だって辺りにファイナルアンサーがあるんじゃないかと」
「こと身体において、脳は最適動作を編む、というのは間違いか。あはは、面白いね」
「……ハブられてるのが俺な訳だけど」
「え? 解らなかった?」
「え? あ、いや。……要するに、その、あれだろ。達人は凄いんだな」
「そういうことだろうね。意識しないことを人間は意識してしまう――カラダのリミッターに追従してしまう。それを任意に
取り外したり付け直したり、あまつさえ改造までしてしまうアーキテクチャ――それが武術家ってやつなんだろう」
「あー……なんか解ったような解らなかったような」
「……とまあ、巧く話がまとまった辺りで」
「それじゃ、寝る前にあちらで私と話しましょうか、ミハル」
「肉体言語ですか!?」
 

991 名前:名無し客:2011/06/27(月) 05:01:17
おもむろに墓穴を掘りたがる体質は上級生に似ちゃったんですか?

992 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2011/06/28(火) 23:18:54
 
 ある意味ゾンビだが……そう言ってもいいような経緯はあるが……。
 
 いやあ。
 迂闊に顔出さなくて良かった。
 これはもう邪魔しなくて心底良かった!
 
 柄巻に兎の柄糸巻きとか、サラッとした部分ですら萌えるにも程があったからな……。
 

993 名前:名無し客:2011/06/28(火) 23:51:38
最後だから言うが、妹紅は俺の嫁なんだ。

994 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2011/06/29(水) 00:02:23
 
 月、ねえ。
 それはもう伝説の戦士『小姓』の出番だな……。
 舞台はSF。
 エンディミオン。
 ヴァチカンの主戦力は惑星粉砕爆弾搭載の超光速艦。 
 
 
 
 違くて。
 
 墓穴云々はミハルの話だからあいつに任せるけど……。
 
>戦略拠点
 
 個人的には、そいつが他の話の原点になってるような印象があるよ。
 ヒトであること、をかなり意識して書いたんだなって。
 神林先生と通じるって意味で、ま、そこは雪風でもいいかなと思ったかな。
 
>>993
 
 あ。
 うん。
 そうか。
 
(射殺)
 
 ま、あれだな。
 程々に健やかに、何事も程々に。
 妄想も程々にな。
 
 ……あ。
 アタマがなかったら妄想もできないか!
 はははは。
 あははははははは!
 見て見て、お前の脳味噌はおはぎみたいだよ!
 

995 名前:名無し客:2011/06/29(水) 06:42:24
少なくとも今現在、妹紅が神父の嫁ではない事は確かだべ

996 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2011/06/29(水) 07:33:46
>>995
 
 わけがわからないよ。
 
 何を言ってるのか解らない……。
 え、嫁だよ?
 確かも何も、嫁なのが確かだよ。
 ご近所でも(きっと)評判だよ。
 あいつじゃなかったら誰になるんだ?
 他の誰かだった記憶がない。
 あれ。
 あれれー。
 あれ、何何。
 他の妹紅?
 誰だ。
 知らないぞ。
 そんなのは知らない。
 だって俺の知ってる妹紅はここにしかいないからな!
 他のヤツは知らない。気にしない。気にならない。いやむしろ視界に入ってくるな!
 そんなのがいる系の波動方程式は俺の時空からは連続的に存在しない!
 関わりがない!
 ていうかンなのは(俺にとって)妹紅じゃねぇーッ!
 
 いいか。
 
 関係性そのものが個人を作る最大の理由だ。
 理由こそが人間だ。
 今ここにいる『俺』を、俺がここにいた理由を作るのが妹紅だ。
 俺に関係した、俺の傍にいるあいつが。
 藤原妹紅だ。
 
 他には、いない。
 否定する理由がない。
 否定される理由もない。
 
 そして……。
 
 『バッド・レリジョン』ッ!
 お前の帰り道二百メートルに「致死性トラップ」を霰と仕込んだッ!
 フン!
 ささやかなイヤガラ……「ささやかな贈り物」だ……遠慮なく受け取ってくれ……。
 精々……”ミンチボール”にならないように気を付けて帰るんだな……。
 
>他の
 
 あー。
 あーいやいやいや。
 むしろこっちもそんな気にしてないし気にしちゃうような感じだったなら、悪い、というか。
 まあ、ほら。
 なんだ。
 ららぎーのスタンスも感覚も割合に掴めてる――と錯覚してたりするから、こっちの言葉も適当に、適度に租
借してくれればオッケーだよ、と。
 レスもその場のノリだったりするって、こっちもそういうの、多いしさ。
 普通に多い。
 というかノリしかないのが地下スレだよ。ごめん言い過ぎた。
 気遣い始めると裏の裏の裏まで文脈読んで、それって普通に表だったよ、なんてことになりかねない。
 だから――ま、一応これも、「届きそうな弁解」の範囲で。
 
>一連
 
 ミハルも読んだのは割と最近だったり、な。
 それこそ、全部があなたのための物語に前後するくらいの時期。
 どうでもいいけどこのタイトル狙ってるよな絶対コレ勘違いするぞ。
 円環少女はあの時点で大分巻数重ねた長編だったんじゃないか。
 最終的に十冊越えたりするシリーズはハードカバー三冊くらいの分量になったりするからな。平然と。
 
 同人誌についちゃ、アレは古本屋だよ。「あの人のだよ」って言われなきゃ解らなかっただろうけど。
 漫画とCDがセットになってて、サイズ的には掌編。長谷先生の担当はホラーテイストの作品だった。
 つーか、同人誌は単価が高すぎる。そして薄過ぎる。っても、ウチにあるヤツで一番分厚いのは千ページ越
えてるけど。でも多分例外。製本の手間やコストもあるけど、百ページ越えない本の方が多いかな。この辺は
ミハル周りのファンジン含めてもほぼ同じ事情だと思う。
 ま、好きな作家の作品なら五ページの短編でも毛色の違うコミックでもそれ目当てに買うけどさ。
 
 フリーダは……作風が違うけど、ファンだったら差し支えないんじゃないかとは思うよ。
 戦略拠点についちゃ、……イラストはごめん、あんまり気にしてなかった。
 それ噂だったんだ!
 
 ま……雑誌掲載の短編は、やってる事は結構ラディカルだったけどな。
 ありそうでなかったネタっつーか、押井監督の発言を思い出した。
 言葉が現実を作ることもある。
 
>呟き
 
 なんか。
 なんだ。
 俺の抱いてるイメージと大分違うんだが。
 
 あれか。
 過去形の方がいいのか。
 抱いてたイメージと大分違う。
 
 あれ。
 あれー。
 知らない方が良かったネタなのか……?
 偶々抜き出した呟きの一部がそうだったってだけなのか……?
 
>ミハル
 
 なんだ。
 メアリとは仲が良すぎて困るな。
 黙ってれば美人なんだけど。
 
 
 
 って、もう四レスだよ!
 おいおいおいおい。
 あれ。
 どうしよう。
 今日か明日か、締まる前に直接図書館にでも顔出してなんかしてこようかな。
 魔術だの呪術だの話すにはこっちよりも良いかもしれないしな!
 

997 名前:wiki(ry:2011/06/30(木) 22:48:23
スレも終わりに申しわけありません。
http://www24.atwiki.jp/garekino/?plugin=ref&serial=22
セシルさん
http://www24.atwiki.jp/garekino/?plugin=ref&serial=23
クレアさん
http://www24.atwiki.jp/garekino/?plugin=ref&serial=20
マリアさん
http://www24.atwiki.jp/garekino/?plugin=ref&serial=24
ルーツィアさん
随分と遅れてしまいました(汗
想像とは違っているかもしれませんが、自分なり、絵師様に伝えられたと思ってます。
セシルさんの武器とか(何
文章の差し替えはおいおいやって行こうと考えてます。
他スレとの関係は別ページに分割しても結構ですし、
なにか指摘がありましたら教えて戴ければ。

ミハル姉貴は…また次回で(ぇ

998 名前:名無し客:2011/06/30(木) 22:56:10
>>999ならルーツィアさんは俺の嫁ええええ!!

999 名前:Kresnik ◆WEISS0lzjQ :2011/06/30(木) 23:14:13
 
 ばっ……、
 全部俺のに決――、
 
 ヒトをモノみたいに言うなぁーッ!
 
 
 
 ……あれ?
 主人公。
 主人公って俺だよね。
 俺だよね? あれ? 俺の……俺、俺は?
 

1000 名前:Kresnik ◆ALBUS0Y1TQ :2011/06/30(木) 23:52:19
 
 と。
 ……方々に言うことはあるんだけど。
 
 とりあえず、また後でな。
 

1001 名前:1001 :Over 1000 Thread
このスレッドは1000を超えました。
もう書けないので、新しいスレッドを立ててくださいです。。。


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