■ 【ザ・サード】辺境査察軍駐留地・一刻館エリア【常任議員直轄】
- 1 名前:浄眼機 ◆jlaIIIE/32 :2007/05/07(月) 16:37:580
- 《一刻館から遠く離れた場所:小規模な礫砂漠》
《そこに佇む生体建築素材の建造物群》
《さらにその一角、自動歩兵に入り口を固められた物々しい建物の前にて》
――こちらは、<ザ・サード>中枢統合府常任議員、浄眼機だ。
この度は、中枢統合府の決定により、これまで治外法権とされてきた当地区、
【一刻館周辺エリア】に、査察軍を試験的に駐留させる事となった。
また、その査察内容及び実働の全権は、全て私にある。
ついては、査察の第一歩として、突然ではあるが、
当駐屯地を一部制限付きで一般開放する。
制限といっても、特に真新しい事があるわけではない。
一刻館内スレッド共通のルール・マナーに従って頂ければ、何も問題はない。
ただ、それに加え、
1、基本的に戦闘禁止区域。
荒事は実働部隊が全力で対処するのでそのつもりで。
(合同演習などの申し出なら、別途でスレを申請する)
2、パーソナルデータの提出を求められたら、プライベートに抵触しない範囲で
必ず応じる事。
(要するに自己紹介データの事)
3、当局を超えての生物の持ち出し・持ち込みは全面禁止。
体組織の一部に関しても、検閲を受けていただく。
ペットなどは此方での預かりとなる。悪いようにはしないが、了承を。
詳細は問い合わせる事。
以上が、我々が来訪者に求める事だ。
当然、問い合わせ以外の質問、場合によっては資料開示の要求にも
裁量内では有るが返答をさせていただく。
――私からは以上。
今は見ての通り殺風景だが、エンポリウム他、各地にも当地区の情報が
公開されている。
じきに何処ぞの『何でも屋』やキャラバン等で賑わう事になるだろう。
一時の羽休めとして、また観光として、利用してくれ。
- 2 名前:浄眼機 ◆jlaIIIE/32 :2007/05/07(月) 16:49:480
- 《一転して、詰所内のオフィスにて》
……ふ。やれやれ、
これで漸く公的に羽根を伸ばす事が出来るな。
正直、統合府の私のオフィスでは、フィラ・マリークの手前もあり、
どうにも仕事漬けになりがちだ。
私のプライベートは何処にあるのだか……。
が、流石に今回は文句も有るまい。
N.A.Rとは違い、ここは言わば未踏査開拓エリア。
私が出向いて不自然の無い案件など、突付けば山のように出てくる。
同じ仕事にしても、偶には肩の力を抜いて当たりたいものだ。
――そうは思わないか?
【浄眼機はとても御疲れのようです】
- 3 名前:浄眼機 ◆jlaIIIE/32 :2007/05/07(月) 18:04:480
- ふう、私が独り言とは――さて、居るか?BB。
(天宙眼でコーヒーマシンをON)
“蒼い殺戮者”『今、SHIZUKU内の格納スペースで待機中。
……しずく経由で、お前の独り言も確認した』
よろしい。
その感度ならば万一のホットラインも安泰だな。(珈琲カップを傾ける)
……うむ、やはりチームMJから分けて貰った豆は良い。
もはやインスタントが飲めなくなる……贅沢な悩みだと思うが、同感だ。
しずく『あ、あの、浄眼機……?』
何だね?(上着を脱ぎ、リクライニングシートにもたれながら)
しずく『今の発言は、常任議員としての不信任を
決議するに相応しい内容かと――』
さてしずく。
しずく『は、はいっ!?』
ここのところ、仮想空間でのフライトばかりだっただろう?
しずく『は、はあ』
ならば任務として、周辺空域の哨戒任務を与える。
BBを僚機として就けて良い。
――念入りに頼むぞ?(意地悪な笑みで)
しずく『は!?ちょ、浄が』
《回線が切断されました》
- 4 名前:浄眼機 ◆jlaIIIE/32 :2007/05/07(月) 18:13:010
- そうそう、彼女達の扱いに関して、注意がある。
STW-9000“蒼い殺戮者”と、戦術電子偵察機『SHIZUKU』、
これら2機を扱う権限は常任議員としての私の管理下にある。
……どちらも我々の間ではイレギュラー扱いでな。彼等への措置に反対の声も多い。
故に、当2機が表立って一刻館内に現れる場合、その行動は私の管理内であり――
逆を言えば、私以外に彼女らの行動許可を与えるものはいないという事だ。
よって、申し訳ないが――
“蒼い殺戮者”◆Blue/Ia4Sg
及び
SHIZUKU ◆WOA5YYzXFw
以上二つのキャラハンは、特に私が申請しない限りは、私の管理下に置かせてもらう。
……。
ぶっちゃけ私だけでは一般話題に非常に疎い為、回答傾向が偏り過ぎる。
さらにぶっちゃけるなら、なるだけ二人に任せてまったり行きたい。
こちらとしても苦汁の決断なのだ……ご理解いただきたい。
そのかわり、というのも変だが。
当然ながらこの二人以外に、私がどうこう出来る相手は中枢統合府内にも居ないし、
辺境に住む個々人の行動に干渉する理由もない。
例えばMJチームはアレクセイの管轄であるし、扱いも『民間の協力者』だ。
特に行動を強制する権利も理由もない。
アレクセイも《イレイザー》を統率する立場にある。私の権限ではどうしようもない。
フィラ・マリークは親しい同僚と言っても良いが、私が彼女に干渉する事はない……
というより、どうすれば彼女を止められるのか是非ご教授願いたい。
火乃香や彼女の『身内』についても同様だ。
また同時に、この駐屯地内では、彼らに対し何の抑制権限も持たない事も
宣言しておこう。
ここに来訪しようが立ち去ろうが、彼らの自由だ。
……暴れられるのは困るが、な。
長くなった。
それでは一先ず、統合府から持ち込んだ仕事を片付けさせて貰う。
質疑応答は受け付けているので、片手間で良ければお答えしよう。
- 5 名前:浄眼機 ◆jlaIIIE/32 :2007/05/07(月) 18:30:400
- 今、私のパーソナルデータを作成しているところだ。
名称:浄眼機
原典:【ザ・サード】
(富士見ファンタジア文庫 星野亮・著 後藤なお・絵)
職業:《ザ・サード》中枢統合府・常任議員。
認識コードαV−Ω。
種族:《ザ・サード》
年齢;不詳。外観は20代後半〜30代前半。
性別:男性。
特技:第三の瞳である『天宙眼』による情報処理及び演算。
常任議員の能力は、同種族内でも抜きん出ている。
趣味:火乃香ウォッチング
フィラ・マリークをからかう
特に無し。
好きなもの:火乃香(ry特に無し。
苦手なもの:フィラ・マリークの小言。
原作中での名台詞:
「いや―ヒトも我々も、同じではないかと思うだけだ。
何処から生まれ、何処へ行くのか、誰も知らないのだからな」
その他:
「自分で書いておいて何だが……何とも書くことの少ない男だな」
- 6 名前:名無し客:2007/05/08(火) 00:24:190
- あぁ、つまり要約するとこうですか。
「口うるさい嫁さん(違)から離れてドキワクの単身赴任」、と。
【開口一番にそれかよ】
- 7 名前:名無し客:2007/05/08(火) 00:27:390
- ぶっちゃけ、実際のご年齢はどのくらいなんでしょうか。
- 8 名前:名無し客:2007/05/08(火) 00:34:000
- 自分が主人公の外伝が出るとしたら、どんな話になって欲しいと思う?
- 9 名前:浄眼機 ◆jlaIIIE/32 :2007/05/08(火) 02:22:350
- …………………………………
……………………はッ!?
いかんな、半流動体素材のシートは心地良過ぎるな。
わずかに、仮眠しすぎてしまった。
さて、質疑応答は……これだけ、と思うと少し物足りん気もするな。
>>6 どきわく単身赴任
その言い方はどちらかと言えば、私より彼女に失礼だろう。
……だが、実質的にはあまり変わらんらしいな。
その認識で問題ないかもしれんよ。
……慣れすぎると日和るので、定期的に出向するか。
【カカア天下?】
>>7はうおーだゆー?
いくつに見えるかね?
……どうも、実際より老けて見られる傾向にあるようだ。複雑だな……
>>8
既にWHDの事後処理応対を行った短編が出ているのだが、
それを抜きにして、と取らせて貰うと――そうだな。
――やはり、私が直々に出向く査察関連の案件や、私と他の《ザ・サード》との
派閥的駆け引き、或いは単純な交流関係、それとも今回のような割と暇な休日。
この辺りが、文章的にも受けの良い内容ではないかな?
……さて、寝坊の分は……(天宙眼が明滅)
よし、片付けた。
やはりリラックスしていると調子が良い。多少の遅延など問題にならないな。
こういう時はなんと言うのか――
――そう、
――絶好調である!!
【やっぱお疲れらしい】
- 10 名前:浄眼機 ◆jlaIIIE/32 :2007/05/09(水) 09:54:030
- そして、私の直属である『二人』の紹介だ。
まずは辺境でその名は死神の代名詞、
今では荒事担当の頼れる尖兵“蒼い殺戮者“。
名称:STW-9000“蒼い殺戮者(ブルーブレイカー)”
(※愛称はBB)
出展:ザ・サード
(富士見ファンタジア文庫 著・星野亮 挿絵・後藤なお)
(※アニメ版については当方の情報不足もあり割愛)
年齢:稼動して数年が経過しているが、正確な稼動年数は本編では未解。
性別:人格パターンは男性。
職業:中枢統合府・評議会常任議員《浄眼機》直属・辺境査察軍
(主に有事担当)
種族:ワンオフの自動歩兵。フライトユニットを規格装備。
趣味:最近は僚機とのフリー・フライト。
『空を飛ぶのが専門』である偵察機に、追従機動が可能な程度の技術を持つ。
特技:戦闘・殲滅(ブレイク)。
査察軍内の単体戦力評価においても、最高レベルの評価を得ており、
量産自動歩兵50機の大部隊さえも手玉に取るという、魔的な戦闘センスを持つ。
現在はその戦闘センスを、僚機であるSHIZUKUの護衛に充てており、
辺境で『死神』と恐れられた攻撃的な面影は無いが、実力そのものは健在。
恋人の有無:僚機であるSHIZUKUとの絆は深い模様。
『もう一枚の翼(ハーフ・ウイング)』と自身が喩えている。
好きなもの:
自動歩兵なので皆無。敢えて言うならSHIZUKUと飛ぶ空。
苦手なもの:
他人とのコミニュケーション。
自身の感情・情緒。
最近になって特に『人間臭さ』が出てくるようになったが、
その事に自身が一番戸惑っていることも多い。
……因みにこの名前、誰にとも知れず名付けられた『通り名』でな。
あまりに物騒且つ有名に過ぎるのと、しずくがそう呼んだ事から、
親しみを込めて“BB”と呼んでいる。
ルコサイトのような未知の生物にさえも、一対一では優位に立つそのセンスは、
辺境査察の際の頼れる『攻める盾』だ。
何?外観データだと?
……すまないが、BBの外装は
挿絵変遷の都合度重なるアップデートで原形を保たない。
機密データでもあるしな。迂闊に公開すると悪名高過ぎて辺境を動けんのだ。
- 11 名前:浄眼機 ◆jlaIIIE/32 :2007/05/09(水) 10:31:190
- 次は私の辺境への翼でもある戦術電子偵察機“SHIZUKU”だ。
別に『しずく』でも構わんのだが。
名称:戦術電子偵察機“SHIZUKU”
(※愛称はしずく)
年齢:
稼動して一年も経過していない。
現在の身体になってからは容量強化により、稼動年数に見合わない高い知性を持つ。
性別:
女性人格。偵察機の外観では当然ながら識別は不可能。
F(フィギュア)モードという昔のボディが少女の姿をしている。
種族:
機械知性体。ただし、彼女と同レベルの機械知性体を製造する技術は、
ザ・サードさえも持たない、未知の技術。
趣味:
BBとのフリー・フライト。
偵察機という新しい『翼』は、大層お気に入りの様子。
特技:
飛行行動全般。その自由度はもはや鳥というより『空の魚かイルカ』。
好きなもの:
空の全てとBB。
苦手なもの:
荒事。戦闘経験も非常に浅く、教本通りの対応しか取れない。
名台詞:
「でも、どこに行けばいいの?
どこかにタマシイの集まる場所があるの?」
以上だ。
- 12 名前:浄眼機 ◆jlaIIIE/32 :2007/05/09(水) 10:36:460
- 無論、彼女らへの質問も随時受け付けている。
どうせ回線復旧させてホットラインは繋いであるだろうからな。
しずく『き、気付いてたんですか!?』
当たり前だ。
私の専用機に
そんな柔な情報処理能力を持たせた覚えは無い
のでな。
更に言えば君は私を誰だと思っている?
私は
《ザ・サード》常任議員
浄眼機だぞ?
しずく『な、何でわざわざ強制認識言語で喋るんですかぁ!?』
最近、私が何者であるか全く意に介してない輩が多くてな。
ここらで強調しておく必要があるかと思ってな。
しずく『な、成る程……(火乃香とかの事ね、絶対)』
何か言ったかね?
しずく『い、いえ!――哨戒を続けます!』
【やっぱり浄眼機はお疲れの様子ですbyしずく】
- 13 名前:浄眼機 ◆jlaIIIE/32 :2007/05/09(水) 11:17:410
- ……残った仕事は……。
(天宙眼を明滅させる)
無い。驚くほど無い。
……。
いかんな。
このままでは公的に此処に居る理由が無くなってしまう!
……外部交流も兼ねて、イベントスペースでも誘致するか?
【かなり間違った方向でお悩みの様子】
- 14 名前:名無し客:2007/05/09(水) 23:18:550
- ここには「普通の人間」はいないのですか?
- 15 名前:名無し客:2007/05/09(水) 23:22:560
- 火乃香は、どの程度気になる存在ですか?
火乃香への気になり度を、数値を使わずに何かと比較対照しながら
解説お願いします。
- 16 名前:名無し客:2007/05/09(水) 23:24:220
- 何故他の方々は平仮名やカタカナ、または漢字表記の割と普通の名前なのに、
浄眼機さんは「浄眼機」などという仰々しい人名らしくない名前なのですか?
- 17 名前:浄眼機 ◆jlaIIIE/32 :2007/05/10(木) 00:43:030
- ……ふむ。
実際に暇になってみるとこのような雑務がとても新鮮だ。
……まさか、暗に左遷されたのではなかろうな?
適度に統合府に発破を掛けておくか……。
>>14
というより、だ。
我々が管理する辺境には、生物学的に純粋な人間の方が珍しい。
辺境に生きる人々は、すなわち過去の【大戦】を生き抜いた種の末裔であり、
そしてその爪痕は生態系にまで浸透――ヒトもその例外ではない。
典型的な例を挙げるなら、火乃香の傍に居るあのアサシン、パイフウ。
彼女は後天的に鍛え上げたにしても、外観から見て逸脱した膂力の持ち主だ。
対装甲兵器用の対物ライフルなども、兵器で携行・運用して見せた。
他の一般人にしても、某かの部分に潜伏的にそれらの因子を持っているかもしれない。
よって、そちらの常識で言う「普通の人間」と言うのは、我々の間では珍しい存在となる。
そして我々にしてみれば、そのラインでも「珍しくは無い」――「普通」の範疇なのだよ。
多少の事で驚いていたのでは、T・Tを取り締まることなど出来ないし、な。
>>15
《ザ・サード》として己が考える使命=火乃香≧BBなどのT・T案件>常任議員としての雑務その他
だな(きっぱり)。
彼女のような異端を抱え込む可能性を模索するのもまた《ザ・サード》としての
使命であるだろうと私は考えているし、その上で、彼女に個人的に肩入れをしている事も認めよう。
それだけ、彼女は魅力的な存在だ――実に、広義的な意味でな。
ただ。
どうも女性としては慎ましさに欠ける
――と言うのが、彼女の『自称相棒兼保護者』との共通見解だな。
……彼女の名誉の為、この発言は内密に頼む。
【地味に寿命を縮めました】
>>16
私の『名付け親』に聞いてくれ。筆者のコメントは【超解!ザ・サード】参照の程だ。
我々《ザ・サード》は非生殖種族であり、固定の親類と言うのは居ない。
そして与えられる名前は固体識別の為の、いわば『通称』のようなものだ。
また、中にはラルグθのように、識別コードに沿った名前を名乗る者も居る。
その点で客観的に見れば、我々《ザ・サード》は、名前というものに対する意識も
ヒトとは異なる、と言えるのだろうな。
……何故断定を避けるのか?だと?
少なくとも私は自分の名前が付けられた理由を知らないのでな。
そも、誰がつけたのやら……。
【本編では公開されておりません。コメント曰く筆者の嗜好】
しかし、自動歩兵のみと言うのも、確かに殺風景だ。
この様な場所に、人が寄らないのも納得といえよう。
そうだ、補給拠点も兼ねて出店でも誘致するとしよう。
確か“四つの季節”から
新たな食料プラント用の植物サンプルの認可申請が来ていたな。
ではここで提出の為のプレゼンテーションをやらせて見るか。
あそこは我々の辺境でも『台所』と言っても良い場所。
きっとそちらの来訪者達の舌にも合う物を提供してくれるだろう。
【施設が追加されました】
【『四つの季節』各名店の出張店舗】
ん?そちらの出店もあると言うなら、認可を出そう。
検疫で認可が下りれば、問題なく営業して良い。
それこそ一刻館名店の数々でも、だ。
例えば何処ぞの八目鰻屋などでも問題は無い。
【向こうが無理だろそれ】
- 18 名前:名無し客:2007/05/10(木) 22:32:030
- 空はなぜ青いのですか?
空はなぜ、赤くなるのですか?
- 19 名前:浄眼機 ◆jlaIIIE/32 :2007/05/10(木) 23:05:470
- >>18
しずく。
しずく「はい?何でしょう?」
このような質問が届いたわけだが――
ここで空に色が付く原理について解答すれば受けが取れるだろうか。
しずく「そ、それはやめておいた方が――」
だろうな。
よって、敢えて捻った答えを帰そう。
青い空といえば、晴れの日の空。
赤い空は夕日。黄昏時とも、逢魔が刻ともいう。
……しずく、君はこの空の色に何を感じる?
しずく「そう、ですね……飛んでいて気持ち良いのはどちらも同じですけど――
赤い空を見ると、『ああ、青い空の時間は終わるんだなあ』と思うのは
変わりませんね。気分によって、何を感じるのかは違うと思いますが」
言い得て妙な言い回しだが、私も同感だ。
そも、人が特定の色を見て思う感情、抱く連想は、
各々の人間性によって左右されるだろう。
そして私はそれを、見ている色が違うと捉えよう。
……色盲ではないぞ?
しずく「当たり前です」
解かっているとも。
では、言葉遊びのようで済まないが。
空が青いのは、その者の目に青く映るからだ。
空が赤いのは、その者の目に赤く映るからだ。
そして、その各々の抱く『色』を想うからだ。
そして空の色が変わるとき、それを見る人の想いもまた変わっているのだろう。
と、締め括らせて貰おう。
しずく「あら?そういえばBBは何処へ行っているのかしら?」
参拝だ。
しずく「……挨拶回りの間違いじゃあ……」
【本編とのギャップの原因は『お疲れ』です】
- 20 名前:浄眼機 ◆jlaIIIE/32 :2007/05/11(金) 11:28:270
- BB『しずく、交代の時間だ』
しずく「あ、了解」
BB『そして浄眼機、交代の前に渡すものがある』
ほう、という事は例のアレか。
(ちーん。)
ほぉ……これがかの名物が一つ【八目鰻】か。
しずく「……浄眼機?」
ん?どうした?お前達は食べられないだろう?
しずく「いえ……本当にお疲れだったんですね、と(ほろり)」
ああ。
こうやって羽目を外せる機会など、
普段殆ど無いからな。
(蒲焼を一串食む)
……うむ、デスクワーク組には有り難い味がするな。
これは良い。……余暇があれば直に行くか。
しずく「浄眼機!?」
……冗談だ。
……屋台で一献、という経験もしてみたかったものだが
【お疲れ様です】
- 21 名前:名無し客:2007/05/12(土) 04:51:260
- ここ辺境査察軍駐留地の名物は何ですか?
- 22 名前:名無し客:2007/05/12(土) 04:51:480
- 「自由は山嶺の空気に似ている。
どちらも弱い者にはたえることができない」
という言葉があります。
この言葉について、いかがお考えになりますか。
また、あなたがたにとって自由とは何ですか。
- 23 名前:名無し客:2007/05/12(土) 04:51:590
- 子孫を残せないって事はつまり、不能なんですね?
- 24 名前:浄眼機 ◆jlaIIIE/32 :2007/05/12(土) 06:02:460
- ふう、一段落が着いた。
さて、まだ日も変わって間もない時間、お互いご苦労なことだ。
砂漠は冷えるのでな。
体調を崩さぬよう、炊き出しの傍に居て暖を取ると良い。
>>21
“四つの季節”からの出張店以外で、此処でしか見れないもの、か。
では、一つ外でお見せしよう。
――BB!(天宙眼が鋭く瞬く)
(直後、滞空して浄眼機に影を落とす蒼い機影)
BB『……非常事態と言うわけではない様だが。何事だ?』
ちょっとした余興だ。客人に模範飛行を一通り見せてやってくれ
BB『了解した』
……我が査察軍の単体最高戦力である、彼のアクロバット・ショーなら
名物と行っても良いのではないだろうか。
タイミングが良ければ、SHIZUKUとのペア飛行も観る事が出来るだろう。
その道の人間にも納得のマニューバ、中々の見物だぞ?
……機密抵触?問題ない。
あれでリミッターを掛けている。そして彼らにしてみれば遊びのような物だ。
動きだけで全性能は推し量れんよ。
特に、あの蒼い戦神の全ては、な。
>>22
自由は己を律することが出来ぬものにとっては、自由とは寧ろ負担以外の何者でもない。
その意味において、その言葉は正しいと言える。
だが、そこに穴が在るのだよ。
山に住もうが川に住もうが、住んで本人に不都合が無いなら、どちらでも良いのだ。
しかし、何か特別な理由が無い限り、登山もままならん山に住もうなど思わんだろう?
自分が吸う空気も選べて、初めての自由だ。
それを単純な強弱二択に収めることなど出来ん。
では、私の考える自由とは何か。
先に挙げたとおり、其れを不相応だと思うのなら、あえて枷を掛けるのも自由の内だ。
不自由を選択するのも自由の内、とは不思議な物だがな。
選択肢を己の意思で選ぶ――これが自由の究極だろう。
生きるか死ぬか、それはさて置きに、な。
彼女――火乃香を見ていると、それ以上に定義すべき物など無い、と思えてしまうのでな。
そう、この辺境において、彼女は間違いなく『自由』だ。
……羨んでなど居ないぞ?
私もまた、己の意志で、現在の地位に居るのだ。
このような方法でしか余暇を作れぬような任の内に於いても――
私の心は、間違いなく『自由』だ。
>>23
不能?どういう意味だ?
確かに生殖行為により子孫を残す必要が無いため、それに伴う生理反射・情動などは
全く無いのが我々《ザ・サード》の特徴だが……。
(真剣に思考中)
だが、それはつまり我々とヒトの情緒活動が異なる事も意味する。
よって――ヒトと我々の情愛を、同一には捉えられないともいえる。
それらに対応する感情などが、我々の内にもあるのかもしれん。
そう――実際に、ローナ・ファウナは、そうだった。
彼女は、私を好いている、と言い――しかし、もう居ない。
彼女の言っていた、私の中に既に居る『誰か』――
……『誰』、なのだろうな。ローナ、君では無いと、君は言ったが――
(徐に、天宙眼に掌を当てる)
……いや、済まない。
この話題はここまでにしよう――私にとっては、禅問答に等しい難題だ。
- 25 名前:SHIZUKU ◆WOA5YYzXFw :2007/05/12(土) 12:54:370
- 《某日某時刻・とある行政特区の外れ・増設途中の高架道路上にて》
浄眼機は――あ、帰って来た!
浄眼機『しずく、尾行者は』
ネガティブ。問題ありません。
丁度定期巡回の時間を過ぎました。離陸できます。
浄眼機『重畳か。
発つ鳥跡を濁さず――離陸準備だ』
了解。
(程無く、無音で開いた扉)
(コクピット出入り口の向こうに、突然現れる浄眼機)
お帰りなさいませ。――斥候用の光学遮蔽、役に立ちましたね。
浄眼機「これが無ければあそこまで行けんな、あれは。
……行政特区へのノンアポイントメント――それも護衛も無しのスタンドプレー。
なかなかスリリングな査察だったが、正直二度は御免被る。やはりアレクセイのようにはいかんな」
守備は如何でした?
浄眼機「何も問題は無い、だ。
もとより、一刻館に出向している時点で、私も一住民に過ぎん。
査察権限など在って無きものだよ」
……あの、浄眼機?結局、何をしに行ったのです?
浄眼機「挨拶周りだ。
折角一刻館に居るのだ、多少の『越境』もして見たくなる」
後は、あちらの回答待ち――という事で?
浄眼機「そうなるな。
批判はこの際、甘んじて受けよう」
一つ良いですか?
浄眼機「何だね?」
……結構、ミーハーなんですね。
浄眼機「……せめて物好き、と言ってくれないか?」
《STOVL機動で離陸》
《音も無く、風が高架建設に積もる塵に痕を残したのみ》
- 26 名前:名無し客:2007/05/14(月) 00:27:150
- 自分が「なんでも屋」を始めるとしたら、どんな事をやります?
- 27 名前:名無し客:2007/05/14(月) 00:27:270
- 人と全く同じ思考が出来る機械知性体の作成って可能?
- 28 名前:名無し客:2007/05/14(月) 00:28:040
- とある惑星には、各地で、額に第三の眼をいただく神や超人の逸話が数多く残っています。
天宙眼はそれらの神話や逸話などと、何らかの関わりがあるのでしょうか。
- 29 名前:名無し客:2007/05/15(火) 05:12:580
- 一刻館の色々な所に視察に行っていたみたいだけど、これはスカウトしたいとかいうのはいた?
- 30 名前:名無し客:2007/05/15(火) 05:13:120
- ライバルを褒め殺ししてみてください。
- 31 名前:浄眼機 ◆Blue/Ia4Sg :2007/05/21(月) 15:45:460
- 久々の統合府出向、思ったより長引いたな……。
幸か不幸か、質問は余り溜まっていない。
では、答えるとしよう。
>>26
何でもやるから何でも屋なのではないのか!?
……という疑問はさて置き。
そうだな。火乃香のように――とは言わないが。
この広い辺境を回って見られる依頼が好ましい。
ザ・サードに定年というものがあるのなら、私の『老後』はキャラバン暮らしかもしれんよ。
まあ、冗談でも本部では言えんがね。
>>27
可能でもあるし、だがそれ故に不可能であるとも言える。
機械知性体の思考パターンはその性能・機構は勿論、成長過程や環境など、
実に多用な要素によって変革を続ける。
故に、人と同じ感覚で物事を受け止め、判断する機械知性体を作る為には、
『ヒトのそれと全く同じ機能を持つボディを製造し、ヒトと同じように成長させる』しか無い。
が。その機械知性が自らをどう定義し、自己証明していくかによっても、
思考はヒトのそれからズレたものになり――と、まあ、きりが無い。
何を持って『ヒトと同じ思考』とするかを定義しなくては、答え様が無いな。
とはいえ、人間味に溢れた機械知性など――
しずく「?」
この辺境ならば、わざわざ作るまでも無く何処にでも居ると思うがね?
>>28
さて、な。だが興味深い話ではある。
例えばこの天宙眼、一種の情報処理機関、というわけだが、
その機能を考えれば、別に『第三の眼』などという仰々しい形態を取る必要もない。
よって、この『眼』に某かの意味があるとすれば――
そう言った神話の類に、ヒントが隠されているのかも知れんな。
>>29
特にそういった目的で査察を行った訳ではないが――ふむ。
>>case1 大殲スレ
BBがメタルアルカイザーに偉く感服していた。
実際、あの戦闘センスはBBのそれに通じるものがある。
『彼』を生み出した研究者諸共、査察目的で引き入れるのも良いかも知れん。
>>case2 どっかの寂れた神社
八目鰻は美味であった。
>>case3 行政特区
警備が当たり前のようにKMFを持ち出してきた時は肝を冷やした。
あの技術レベルの高さ、万が一にも有事があれば唯では済まんだろうな……。
>>30
「ああ、勤務中すまないね、フィラ――マリーク。
そう怖い声を出さないでくれ、今日は礼を言いに来たのだからな。
――心外だな。別に魂胆など無いよ。
それよりも先日は手数を掛けた。幾つか私に来ていた案件を任せてしまったようだね。
その義務感と勤労さに寄りかかる様で悪いとは思うが――
同族として、君のその姿は羨望絶えない。
ああ、確かに思考は硬いとも言ったよ。だが其れで良い。
君のような存在もまた――《ザ・サード》において、欠かしてはならないのだから」
しずく「――って、実践してましたね」
別に煽てて機嫌を取ったわけでもないのだがな……?
- 32 名前:名無し客:2007/05/22(火) 02:10:200
- そういえばザ・サード自慢の対戦車ヘリがボギーに撃破されていたような。
実に驚くべきことだと思いますが、浄眼機様はどう思われます?
- 33 名前:浄眼機 ◆Blue/Ia4Sg :2007/05/22(火) 17:58:190
- >>32 タンク・キラーvsランナバウトmk2
その話は確かに聞いた。
戦車殺しが戦車に返り討ちに逢う等、少なくとも技術者側は思っても居なかっただろう……
が。
生憎と私は蒼い殺戮者という、より凄まじい前例に遭遇しているのでな。
あまり驚きは無かった。
BB「俺も、その火乃香という規格外に遭遇しているわけだが」
それはともかく、だ。
素直に『彼』の手腕を賞賛するよ、私は。
まあそれも、『彼』があの火乃香の相棒であることを鑑みれば、想像に難くない。
BB「本人等が聞いたら、どういう顔をするのだろうな」
それはとても興味があるな。
さて――折角だ、専門家の感想を窺うとしよう。
BB、一度だけとはいえ、連携を取ったお前から見て、『彼』の動きはどうだ?
BB「砲撃戦のプロ、以外に評価のしようが無い。
PSPでの立ち回りを見ても、あの詰めの手際は見事だ。
あれで戦車が『本業』なのだから底が知れない」
ほう?大絶賛だな。
BB「戦闘履歴を閲覧させてもらった。
チェスのように冷静な位置取り、弾頭選択。不利を承知で活路を見出す洞察力。
その上フェイクも狡猾で、機械知性体とは思えん程に、発想が柔らかい。
挙句博打にも強い。僚機として心強い事この上ない分、アレを相手に空を飛びたくは無い――
が」
が?
BB「『彼』も言っていたが。
対戦車ヘリという圧倒的イニシアチブを持つボディでありながら、負けるというのが
そも論外だ。
欺瞞を警戒せず、残心してパラシュートで絡められるなど、『間抜け』が過ぎる。
対空迫撃砲や対空有線ミサイル等を装備していたら、どうするつもりだったのだ?あれは?」
……成る程。お前達に言わせれば――アマチュアにも程があるという所か。
戦技研に提出したらどうだ?
BB「俺が思いつける戦術が、俺に打破できないと思うか?」
ごもっとも、だ。
先ずは戦車より先に、お前に一矢は報いれる培養脳の養成カリキュラムを考察しなくてはいかんな。
しずく「それって無理難題って言うんじゃぁ……」
- 34 名前:名無し客:2007/05/24(木) 02:28:280
- ザ・サードにも出来ないことってあるんでしょうか。
旧文明の万能科学を受け継いでいる以上、大体のことは出来そうな感じですが。
- 35 名前:名無し客:2007/05/24(木) 02:33:090
- そういえば、宇宙に入植してる人類はいなかったの?
まったく宇宙開発とかしてなかったのかなあ。
- 36 名前:名無し客:2007/05/24(木) 03:52:48O
- あっ!UFOだ!
- 37 名前:浄眼機 ◆jlaIIIE/32 :2007/07/25(水) 16:47:57
- 随分と久しぶりだ。諸君。
ははは困った物だよ。久々に出向してみれば
非常事態宣言モノの案件だらけではないか
……おのれフィラ・マリーク、態々未処理事項が蓄積する事を承知で
私を呼ばなかったのだな……。
(ふらふらと左右に傾く)
いや、失礼をした。
それでは、随分と待たせてしまった回答を行うとしよう。
……珈琲片手で良ければ、だが。ふう――
>>出来る事と出来ない事
勿論あるとも。
最も良い例が、その一部の旧文明の復元だろう。
しずく自身と、その一部であった“天使の翼”がこれにあたる。
時空要塞である《グレイヴ・スト−ン》なども、複製は不可能。
また、先日検分したハデスの“妖刀”、および、彼の歪曲場制御技術。
そして《イレイザー》の『善意の協力者』3名も同様だ。
MJと同等のバイオ・ブーストを製造する技術も、《旅賊狩り》を複製する事も、
レフティのようなファントム共生体の意図的発現も、全て不可能だ。
原理さえも鋭意調査中だというのに、それを再現・複製する事が可能なわけが無い。
当たり前の事では有るが――それだけ、辺境とは未知なる場所である、という事だ。
我々にとっても、それは例外ではなく――ね。
>>宇宙開発
不明――だな。(驚いた顔をして)
いや、だが正直言って、全くのノーマークだった。
当時の記録が最小限である為、考証も限られるが――
まず、『大戦』時には既にその余裕は無かった、のは確実だろう。
資源枯渇・人口爆発・経済及び社会破綻、それらが戦争の原因になるのは
最早逃げ場も無くなったからであって、もし、当時に宇宙進出などに
光明があるのなら、流石にそちらを優先するだろう。
よって、『大戦』以前に於いても、入植を前提とした宇宙開発というのは
『少なくとも活発ではなかった』と見るべき……なのだろうな。
だが、未確定要素が多過ぎるのも事実だ。
これはいかん。中枢統合府を仰ぐ必要がある。
>>未確認飛行物体
言っている傍から……か。
また忙しくなるな。
――ここを見ている一刻館住民諸君。
稀有だとは思うが、一つ警告をさせていただこう。
我々《ザ・サード》がこの辺境の観測の為巡らせた衛星群は、
そういった地球外生命体に対する『対抗手段』を兼ねている。
つまりは――
しずく「じょ、浄眼機」
……何だ?まさかとは思うが……
しずく「は、はい。
我々の防衛機構が、当該アンノウンを撃墜した模様です」
ま た か 。
あれほど『防衛機構に改善の余地あり』と発破を掛けたと言うのに、
未だ改善されていないのか。
……と、いうわけで、諸君。
まことに申し訳ないが――これからまた統合府へトンボ返りだ。
変身は遅くなるかもしれないが、随時受け付けている。
珈琲でも片手に、気長に待っていただきたい――それでは。
【珈琲を一気飲みしました】
【珈琲を噴出しました。豆が古くなっていたようです】
- 38 名前:名無し客:2007/08/10(金) 02:48:45
- お疲れ様です。
昔からの人類の願望の一つに不老不死がありますが、技術的に見て可能なのでしょうか。
以前に無限再生する存在はいたと記憶してますが、蹴りの一発で壊れちゃってましたけれど。
- 39 名前:名無し客:2007/08/10(金) 02:51:32
- レーザーは分かりますが、ビームって何なのでしょうか。
- 40 名前:浄眼機 ◆jlaIIIE/32 :2007/08/21(火) 06:17:43
- ……納涼、か。
ああ、失礼。一つ思い至ったのでな。
では、返答の時間といこう。
>>38 えいえんはどこにあるの?
生物の範疇においての不老不死、と言うのは、『我々の技術ならば』可能だ。
だがそれは当然『外的刺激を前提としない』上での話であって――
実際はご覧の通り。
何が理由でその『永遠』が崩れるかは解からないような、存外に儚いものだ。
外的刺激を勘定に入れた上で不死を達成するなら、その『永遠』の環を常に管理、
状況によってはアジャストする『何か』を、その生物に組み込まなければならない。
そしてこれも上記の危惧が存在する――堂々巡りだ。
規格外には規格外をもってしか対応できない我々の現状では、遠い夢物語だろうな。
そんな存在に興味が有るのかね?
それならば、幸いこの一刻館内に心当たりが無いことも無い。
薬師か好事屋、或いは焼き鳥屋辺りにでも窺ってみると良い。
お望みの回答が得られるかは別だが、ね。
>>39 びぃぃぃぃむ
レーザーと引き合いに出されるビームならば、細く並進する光の束、つまり光線や
粒子の束を意味する。
光線もビームの範疇で在るので、レーザービームと言う言葉に問題は無いが、
こちらは単にレーザーと言った方が耳に易しいだろう。
粒子の束は粒子ビームと言う。
SFの正解で『※※粒子砲』だの言われるビームはこちらに属する。
……と、説明そのものはこれで終わりなので、少々詰まらないものだ。
ここで面白いビームを紹介するとしよう。
『中性粒子ビーム』と言うものだ。
よく『ビームは荷電粒子のみ』というような記述を見かけるが、
そんな事は無い、という例だ。
仕組み自体は至って明解。
1、+電荷の粒子と-電荷の粒子を別々の加速器で加速。
2、射出直前で方向を揃えて、二つの粒子を合流させてやる。
3、双方の電荷を打ち消しあうので電荷はプラマイゼロ、
つまり中性の粒子ビームとなる。
我々でも研究中の技術だ。
電荷の無い粒子ビームと言うのは磁場に邪魔されにくいのでな。応用が利く。
そういえば、これを搭載した黒い人型機動兵器が、一刻館のデータベースリンクに
存在していたな……。
恐らくは通常の対ビーム用対策装備では減衰もままならんだろう。
【くろいゆうれい の すごい びーむ の おはなし】
さて、と――
【部屋の照明が落ちました】
- 41 名前:浄眼機 ◆jlaIIIE/32 :2007/08/21(火) 06:33:24
- (無機質な人工素材の私室。証明は落とされている)
(その中で、二つの紅の灯りが仄暗く瞬く)
(朱に照らされ、闇に映える白い貌)
――済まないな、こんな簡素な物で。
此処の防災設備は火気に敏感でな、誘導用のサインランプでご容赦願いたい。
だが、手前味噌ながら雰囲気は出ているだろう?
ああ、しずくは回線を切っている。
こういう話をすると言い出した途端、向こうから途絶してしまった。
……怪談と言っても。
残念ながら私の話は、そういった『背筋の涼しくなる話』
かというと、残念ながらそのご期待には添えそうも無い。
ただ、『ちょっとした不思議な話』なら、私にもいくつかレパートリーがあってな。
今回のものは特に、一刻館住人にも馴染み深い『盆』に纏わるエピソードだ。
…では、はじめようか。
何処にでも在る、だがちょっとした不思議な話、というものを。
――何のことは無い。ここでは何時ものことだ。
『お忍び』の格好で、何の変哲も無い景色を、気分に任せて練り歩く。
私情を挟まぬ、などと、生真面目なことは言わない。
デスクの上で電子媒体と向き合っているのが日課の身分としては、このじわりと
滲むような夏の暑ささえ新鮮だった。
そんな、何の変哲も無い、見回りを名目とした『夏休み』。
そう、此処では良く有る事。よく有る日々だったよ。
――あの日以外は。
そこは、この国の集団墓地だった。
時期は丁度『盆』、どのような風習かは、君達土着の者たちの方がご存知だろう
。
その日も、老若男女様々な客が、墓地を訪れ、先祖の霊の『里帰り』を迎えてい
た。
そんな中、特に私の目を引いた光景があった。
もう人も疎らとなり、朱の空の下の墓地。
そこで子供が親に叱られていたのだ。
すすり泣き謝罪を繰り返す子供と、子の行いを嗜める事を止めない親。
親の窘めにやや感情的に過ぎる感を受けたので、近所迷惑だという口実で間に
入り、茶を濁した。
頭を撫でたときの子供の顔は、正に花咲くようであった。
ついでと、親御へと理由を尋ねてみると、成る程、と納得してしまった。
皆が線香を墓へ立てるのを見て、『盆は墓に線香を上げる』という点を曲解し、
手当たり次第に、それこそ与り知らぬ他人の墓にも香を納めてしまったらしい。
流石に私も『次は気をつける様に』と窘めざるを得ず、その後揃って苦笑いしてし
まったよ。
そこへ、更に子供への助け舟が現れた。
これまた何処にでも居る、敢えて言えば健康的に歳を重ねたと思しき、
佇まいに筋の通った老人だった。
彼は『丁度、私も線香をあげに来たんだよ。手間が省けた』
と自分に縁在る墓へと向かい、その子の上げた線香の前で手を合わせていた。
誰に言われたでもなく、隣で手を合わせる子供が印象的であったよ。
その日は、ただそれだけの話。
盆も終わり、そんな日を思い出した夜のことだ。
ふと、その老人の印象の残滓に惹かれ、彼の身元を調べてみることにした。
落ち着いたその立ち振る舞いに、何処の大物か、と思ってな。
だが生憎、私の期待した情報はそこには無かった。
彼は、何の変哲も無い、何処かの無名企業を定年で退職したばかりの、
ごくごく普通の『お爺さん』だったのさ。
――あの暑い日の一週間前から、重い持病に伏せ、外
に出歩くことも能わず。
件の日の晩には、遺族に看取られながら、安らかに息を引き取った。
その程度には、ごくごく普通であったよ。
(照明がゆっくりと戻る)
――そんな、『何処にでも在る不思議な話』だ。
私の身分では、彼の経歴や体質などを調べることは出来ても、その人となりを
知ることは適わないが――
あの老人はおそらく、『自分が入る前の墓参り』を済ませて置きたかったのでは
無かろうか。
勝手ながら、私はそう思っているよ。
- 42 名前:名無し客:2007/08/26(日) 01:49:30
- 地球を支配するザ・サードでも、また自動歩兵でも、
「恐いもの」はあったりするものなのでしょうか。
- 43 名前:名無し客:2007/08/26(日) 01:50:56
- 浄眼機さんは「外見は男性」ですが、男女の区別が有ってないようなザ・サードの事。
実は女性ってネタはありませんか。
- 44 名前:名無し客:2008/02/26(火) 13:11:30
- 三つ目が通る?
- 45 名前:浄眼機 ◆jlaIIIE/32 :2008/09/30(火) 00:43:54
- 諸君、随分と待たせた。
一年以上振りに戻る事が出来た。
しかし、このスレッドの処遇については、現在管理者に問い合わせ中だ。
もう少し、もう少し、待って頂きたい。
- 46 名前:浄眼機 ◆jlaIIIE/32 :2008/09/30(火) 01:41:10
- お待たせした。
では少々慌ただしいが、回答させて頂こう!
>>43 こんな綺麗な人が(ry
それは無い、が。
ちょっと、フィラ・マリークと入れ替わって、火乃香辺りをからかってみるのも
悪くないかもしれんな。
>>44 はーってーなのー ぶーめーらーんっ とーんでーけーっ
そんな感じなのだろうな。私の査察風景は。
周囲をバイオブースト兵や自動歩兵の人垣で囲み、畏れるもの無しと赤絨毯を歩むが如く、
何の変哲もない辺境の街を行く。
……客観的にも、あまりに物々しい。
アレクセイの様に、単体でもある程度の自衛が可能で有れば良いのだろうが。
ままならんな、世の中は。
さて、それでは今後も、本編の展開状況が如くマイペースを信条に行かせて貰う。
改めて、宜しく。
- 47 名前:名無し客:2008/11/08(土) 15:20:04
- 船が沈没し、海に投げ出されました
板が一枚流れてきました
人一人つかまる余裕がありますが、
二人つかまると共に沈んでしまいそうです
貴方のほかに後一人近くにいて、その人も板をつかもうとしています
どうしますか
- 48 名前:浄眼機 ◆jlaIIIE/32 :2008/11/09(日) 22:22:21
- >>47 カルネアデスの舟板
緊急時における裁量、その基本の話だな。
さて、そのケースで私の常任議員としての身分だの能力だのを含めてしまうと
もはや詰まらないのを一回りして、漫談にしかならん。しずくなりBBなりに拾われる事になるのがオチだ。
と、言う訳で『独力と身に付けているモノ程度しか手札がない状況』を前提にして話すと、だ。
他の舟板なり何なりを探す、かね。
体力的に猶予があるなら交渉も充分に手だ。
おそらくその方が、トラブルを避けるという意味で不確定要素は減らせる。
何より、前提を覆すようで悪いが。
どうも私を馬車馬のようにコキ使いたい知り合いに事欠かないようでな。
板一枚であっさり死ねるとも思えん。……いや、結構切実に。
- 49 名前:名無し客:2008/11/09(日) 23:58:57
- 作中の誰かと一日身体を交換して活動できるとしたら誰と交換する?
- 50 名前:名無し客:2008/11/10(月) 13:59:40
- 旧世紀における「文化」とかの復元はやってるんでしょうか。
技術でなく。
- 51 名前:名無し客:2008/11/17(月) 23:32:20
- 一番寒いと感じた時っていつ?
- 52 名前:浄眼機 ◆jlaIIIE/32 :2009/01/01(木) 01:01:34
- シューシュー
§,; ________§; ,
|| §; / § ヽ ||
|~~~§~ §'~~~~~~~| / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| ____§/"""ヽ,§_____ | < すいませんでした・・・
|__|///(§ §)ノ////|__|///\________
⊆___)///ゝ___§ノ/////(____⊇////
というわけで>>50に託けて『凍み土下座』刊行中だ。詳しくは新年スレッドを参照してくれ。
ああ、>>51の質問に答えよう。
それはまさに今この瞬間だが、恐らくもうじき寒くなくなるだろうな(真顔)。
……明けまして、おめでとう。
こんな不定期な管理者だが、それでも来訪があることを嬉しく思う。
>>49 ちぇーんじ
ふむ。そうだな……臆面も無く言えば、あの青年――イクスだろうな。
ああ、勿論火乃香的意味で。
しかし、それを抜きにしても、彼の視点というのはなかなか面白そうだ。
何せ、この星への来訪者であり、その名の通り『探求者』だ。
一番良いのは、彼の旅の水先案内をする事でもあるが……。
む?という事はやはり火乃香に変わってもらうと言うのも……
【以下省略。凍み土下座のまま終了します。】
- 53 名前:浄眼機 ◆jlaIIIE/32 :2009/02/01(日) 03:05:49
- (オフィス内、デスクの傍らには、空になったマックスコーヒーの山)
(それでも散乱などせず、ダストボックスに整列しているのは、この主の性格か)
……終わった。
細かい雑事は残っているが、これで不眠不休という必要は無かろう。
あとは覚醒状態と両立できる程度の演算で消化出来る。
糖分とカフェインの力は素晴らしい。……少々、頭が回りすぎている感もあるが。
来客は、無し、と。
まあ、多忙の中、あしらうように応対するのも失礼と考えれば、丁度良いのかもしれん。
しずくは、……ラボで定期点検。まあ現状『足』が要る状況は少ない。
偶には羽を休めさせるべきだ。
いざ仕事が空くと――暇だな。一服して、仮眠を取ろう。
【デスクワーカーの夜は更けゆく】
- 54 名前:浄眼機 ◆jlaIIIE/32 :2009/02/01(日) 03:07:12
- おっと、コレを忘れてはいかん。
……新刊は、未だか。
- 55 名前:浄眼機 ◆jlaIIIE/32 :2009/07/14(火) 12:06:01
- ……駐屯地に客が来ない。それは未だ良い。
特に客寄せが必須ということでも無いしな。
……誰か新刊の行方を知らんかー?
- 56 名前:名無し客:2009/11/02(月) 22:14:54
- 何か日頃から愛用しているものはありますか?
- 57 名前:名無し客:2010/03/30(火) 16:34:18
- パイフウ姉さんは、アニメだと無感動症って感じはあまりしなかったような・・・
- 58 名前:名無し客:2010/05/01(土) 00:13:33
- 『気』を操るって一種の超能力でしょうか?
- 59 名前:浄眼機 ◆jlaIIIE/32 :2010/05/08(土) 02:50:04
- 諸君、また随分とお待たせした。
具体的には1年近く。
【焼き土下座は割愛】
碌でもない弁明をすると、また缶詰状態でな。
外部連絡に接続できる時間が限定されていたのだよ。
無名扱いで一刻館の各所に来訪する程度の時間はあったのだが……。
まったく。何故こんなに多忙なのだ。
職務に貴賎をつける趣味は無いが、常任議員が出張る程ではない案件ばかりだったのも確か。
これも新刊が出ないからか。(違
あるいはフィラ・マリークの差し金か。
さて、相変わらず安定していない接続だが。
待たせてしまった有り難い客人の皆様方に、感謝を。
>>56
誤解を承知で言うがSIZUKU。
しずく「hai!?」
付き合いも既に短くはないし、普段から乗り回しもしている。
少し前には無茶も頼んだ。立派に愛用していると言って過言ではなかろう。
ああ、この際意義は敢えて無視する。
しずく「浄眼機!?さっきから変ですよ!?疲れてるんですか!?」
と、拙いユーモアの種を使い切った所で。
そうだな、他にあるかと言われれば、それなりに。
いつも持ち歩いている外部端末。この半流動体シート、最近導入した珈琲メーカー。
別段、道具に愛着の湧く性格では無いが……頻繁に使い捨てるような無節操でも無い。
型落ちしたものでも、業務に差し支えなければそのまま使っているし直せる物は直す。
砂漠では無駄遣いは厳禁である事だし、大事に使うのは必須の習慣か。
>>57
実を言うと……原作最序盤、というか初登場時点でもそのような印象だ。
しずく「いきなりメタな事を言った!」
随分と味のあるものだ。
挿絵の変遷も当作品の特徴だが、この頃の彼女はやたらと表情が動いているのも解る。
つまりこの時点では筆者もキャラ立ちを考えていn――
【メタは止めろといっているサル!この話題は早くも終了ですね】
>>58
超能力だな。
少なくともこの世界、とりわけ火乃香やしずくが扱える「それ」は。
しずく「気にも種類があるんですか?」
太古の記述、それも廃れた武道などを漁ると。
本来の「気」と言うのは「モノをそう足らしめる力の流れ」という概念に当てられた単語だ。
発勁の差などはその典型だろう。
これは本来は全身の筋肉連動と重心移動といったベクトルを対象に収束する体術。
確かにその威力は相当なものであり、全てと合流したようなベクトルの精密さは
纏う鎧などは当たり前に徹すだろう。
が、罷り間違っても戦車の装甲を無視して搭乗者を屠るような超人技では無い。
もちろん、対物ライフルを担いで疾走出来る程の膂力なら解らんが。
しずく「でも、私が扱う「気」は実際にあるんですよね、この辺境には」
その通り。だから私は時折考えるのだ。
この世界には、万物のベクトルに沿って流れる別の何かが存在するのではないか、と。
【支配種族でもその高みには届かず。ただ神のみぞ知る】
- 60 名前:名無し客:2010/05/08(土) 03:21:06
- 新刊出たぞ。
更にもう一冊出る予定が発表された。
- 61 名前:浄眼機 ◆jlaIIIE/32 :2010/05/08(土) 05:05:33
- >>60
なん……だと……!?
おのれ、メディア鎖国状態で無ければ気付いていたものを!
これが情報演算に甘えた報いかッ!
【「検索 ザ・サード」だと新刊情報は殆ど引っ掛からないのである】
……しずく、飛べるか?
しずく「本編のキャラクターを投げ捨てた発言は流石に身を滅ぼしますよ?」
むう……まあいい。コレまで待てたのだから、あと数日程度待って見せよう。
にしても、音沙汰無しと思いきや、何やら様々な方面で揉めに揉めているようだ。
だがまあ、そんな事情とは関係無しに当駐屯地は開いている。
不定期かつ缶詰な主だが、それでも宜しければ今後もお付き合いいただきたい。
- 62 名前:名無し客:2010/05/15(土) 05:53:11
- フィラとボディチェンジしたら、最初に何をやる?
- 63 名前:名無し客:2010/05/15(土) 19:50:56
- 砂漠の緑化とかはもう諦めてる?
- 64 名前:名無し客:2010/05/17(月) 19:07:30
- 「この世で一番高価なものは人間の命、その事については異論は無いがね・・・この世で一番値引きがきくのも、人間の命なんだよな」
BYレイオット・スタインバーグ
- 65 名前:名無し客:2010/06/02(水) 22:26:52
- あなたの存在理由(レゾン・デートル)を教えてください。
- 66 名前:名無し客:2010/07/04(日) 12:10:51
- ローナ・ファウナって悲しいね・・・
- 67 名前:名無し客:2010/08/05(木) 23:35:52
- 別世界で、「ソードダンサー」の異名(というかコードネーム)を持つ優男風の兄ちゃんがいますが。
ほのちゃんと剣戟させたら、どっちが勝つだろう?
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