■ ザレゴトラジカル

1 名前:零崎人識 ◆kILLEREa5g :2007/02/05(月) 23:35:240
 ルールはたった一つ、シンプルに『age厳禁』ってだけだ。
 質スレにして質スレでなく、地下スレであり地下スレでもない、虚実入り混じる場所だ。
 俺の時間があんまり取れねーってのもあるが、後できっちりとした場所を俺じゃねー奴が
立てるだろうから、それまでこの中途半端な場所でお楽しみくださいってとこだな。

 さてそれじゃあ――下らないロジカルでも回そうぜ。
 どんな問い掛けだろうが殺して解して並べて揃えて晒してやんよ。

2 名前:零崎人識 ◆kILLEREa5g :2007/02/05(月) 23:48:210
『ラジカル』って今思えば原典と被ってんだよな。
 かはは、枯渇した俺の語彙が傑作だぜ。

3 名前:名無し客:2007/02/06(火) 00:15:150
1+1は何になりますか?

4 名前:名無し客:2007/02/06(火) 00:43:430
ageるとどうなりますか?
「殺して解して並べて揃えて晒」されてしまうのですか?

5 名前:零崎人識 ◆kILLEREa5g :2007/02/06(火) 22:18:430
>>3

――例えば、人間ってのは何処まで行っても一人きりなんじゃねーかと思うことがある。
 人生をレールに例えたことがある俺だが、これはあながち間違っちゃいねーだろう。
 レールが交わるのは分岐に差し掛かったときだが、その分岐に出会わないまま走り続けちまったなら、
その分岐の存在を知らないまま走り続けちまったなら――どんなレールとだって交わることもねーまま、
走り続けて行くしかねーんだ。イコール、一人で生きて行くしか、一人で生きて逝くしかねーわけだ。
 かはは、世界の総人口は六十億だったか? それなのに、誰もが結局一人きりだ。側を通り抜け行く
人の顔も覚えちゃいられねーだろ? これだけこの世界には人が溢れてるのに、人が有り触れてるのに、
他人との接点って奴はほぼねーといっていい。親しくなった奴とレールが並ぶことは当然あるが、交わる
ことは万分の一、億分の一、兆分の一、京分の一……まあ、ありえねー確率だってことだ。

 例えば両親。
 例えば兄弟。
 例えば姉妹。
 例えば友人。
 例えば親友。
 例えば悪友。
 例えば恋人。
 例えば愛人。

――誰か一人でもこの中に軌跡が交わる奴が居れば、お前の人生はきっとネコソギに運を持っていかれ
てることだろう。自分の鏡に映った姿を見たことがある俺でさえレールが寸分違わず交わり、証明するまで
もなく相似な形で、理屈を挟む必要すらないほど容易に、同じ道を走ってきた奴なんて見たことがねーん
だからな。
 かはは、これまた傑作な話だけどな。誰もが同じレールを走っていないことが、人間である証明なんだか
らよ。誰かと同じ道を辿るとか――誰かと同じ道を辿ろうとするだとか、そんなのは自我の喪失……つーか、
自我の放棄、つったほうが正しいのか? ま、このあたりの理屈は置いといて、だ。他人の道を正気のまま
辿れるっつーなら、拍手喝采万歳三唱――どれだけ言葉を並べたところで足りねーくらい正真正銘疑う余
地なく傑作だぜ。俺にはまず間違いなく耐えられねーよ。誰かと一緒な道を辿るなんて、誰かの焼き直しし
かできねー人生なんて、生きてるとすら思えねーだろうからな。
 だからこそ人は、一人で居るのがきっと――正しい姿だ。一人で立てやしねー人間は、人間未満なんて
評するのがきっと適当で適切な表現で、大抵の奴はちゃんと人間してるだろうし、失格なんてしねーで終点
までレールを意識しねーまま、一人で居ることに気付かねーまま、走り続けて行くんだろうさ。
 一人と一人は足したところでイコールじゃ結べねー数式だな――なんて、ここまで全部、徹頭徹尾に戯言
だぜ?
 かはは、傑作だったろ?

 一足す一はイコールで結んで二だ。それ以上でもなくそれ以下でもない、完璧にして完全な断絶された
完成系。真理であり審理するまでもない数式でしかねーな。ま、数式でしかねーんだが。

6 名前:零崎人識 ◆kILLEREa5g :2007/02/06(火) 22:19:370
 もう一つはまた今度な。
 気楽にやらせてくれよ気楽にさ。

7 名前:名無し客:2007/02/08(木) 16:21:13O
よーし、パパ言葉遊びやっちゃうぞー。

「ふとんがふっとんだ」

8 名前:名無し客:2007/02/09(金) 23:51:160
酒でも飲み交わしませんか?

9 名前:零崎人識 ◆kILLEREa5g :2007/03/07(水) 23:20:23
 外でばっか遊んでると怒られっからな。
 それじゃあ一つ、下らねーロジカルでも回すとしようぜ。

>>4

 いや、特にどーにかするつもりはねーぜ? 明らかな故意、、、、、、じゃなけりゃな。
 間違いくらいあるだろ、人間なんだからよ。

 あー、でもそうだな。殺して解して並べて揃えて晒してみんのも悪かねーよな。だって
お前達は殺したって死にゃしねーんだから、、、、、、、、、、、、、、、
 厳密にいえば死なねーわけじゃなくって何処からともなく沸いて出るっつーほうが正し
いのかも知れねーが。……一体何人居るんだよ。

 ま、気楽にやろーぜってこったな。
 俺がどれだけ顔出すかも判ったもんじゃねーしよ。

>>7

 かはは、傑作だな、おい。『界王様』大喜びだぜ?
――もしかして俺のセンスもこれに近いってことか?

 かはは、そいつはまじーな。傑作すぎんぜ。
 俺は行き急いでも、生き急いでも、逝き急いでもいねーんだが、もう心が親父なのか?
かはは――止めてくれよ。まじで。頼むから。
 断じて俺のセンスはそれとは違うぞ。違うんだからな!

>>8

 いいんじゃねー? 悪かねーよ。あー、当然奢りだよな? 今金ねーんだわ。俺。殺さな
くなってから収入源も途絶えちまってな、傑作すぎるほど貧乏なのさ。でもそういえば俺、
下戸なんだよ。それでもいいか?――まあ勿論、戯言だが。
 道徳だとか、モラルだとか、常識だとか、定説だとか、阿頼耶識だとか、失格しちまって
る俺には関係のねーことなんだから、物差しが根本的に違うのさ。だから当然酒だって呑
む。まあ、二十歳になるまで呑んだことねーって奴も居ねーとは思うが。ああ、でも煙草は
吸ってねーな。……ウルセー、まだ望みはあるだろうが。好みの女に好かれてーんだよ!

10 名前:名無し客:2007/03/16(金) 23:36:23
「ぼく」の名前って本当は何なんですか

11 名前:名無し客:2007/03/16(金) 23:38:21
そのアホ毛は取り外し可能ですか

12 名前:名無し客:2007/04/25(水) 13:55:050
赤信号でわたる、レストランで代金は払わないとかぐらい普通ですか?
モラルとか常識とか失格してると

13 名前:名無し客:2007/04/25(水) 13:55:360
好みの女のタイプを小一時間語ってください。

14 名前:零崎人識 ◆kILLEREa5g :2007/04/29(日) 23:27:410
 さてと、月一恒例だぜ。――ホント、やりたい放題だな。

>>10

 あー?
 知らねーし、知るつもりもねーよ。知ったって得もねーし、知らなくたって損もねー。知る必要
だってねーし、知らないでいる義務だってねーな。それが例えどんな名前であれ、「あいつ」が
「あいつ」である事に変わりはねーし、違いもねーし、揺らぐ事だってねー。
「欠陥製品」は「欠陥製品」でしかねーよ。俺が「人間失格」であるようにな。
 オーケイ?

>>11

 そうそう、取り外すとバランス感覚が悪くってな。俺は「悟空」かっての。どうせなら「ピッコロ」
のほうが良いのになー。
 あ? どっちも生えてくるじゃん、ってか?
 おめー、判ってねーよ。判っちゃいねー。自分の意思で生えてくるのと、無意識で生えてくる
のはちげーだろ? ちげーよな?――違うんだよ。自分の意思で生やせるなら天然のエクステ
作り放題じゃん? 結構金銭的に浮くべ。

――とまあ、戯言だけどな。
 んな訳あるかっつーの。斬り外しは可能だけどな。

>>12

 モラルや常識は理解はしてるぜ。、、、、、、、、
 理解はしてるんだ。しちゃあいるんだが――それをなんで守らなくちゃならないのかが理解、、できねー
んだわ。そんなに重要か、これって。
 まあ、それでも守っちゃいるぜ。飯を喰えば金は払うし、赤信号じゃ止まる。黄色は注意して
進むし、不味くて食えたもんじゃねー飯屋に金を払わない事だってする。所謂「人間失格」の
レッテルを貼られちゃいるが、どうしようもねー「悪」ってのは判るつもりだ。
 つー訳で、守るには守ってるさ。守らねーと生きて行くのも苦しいからな。
 守っても息苦しいんだけどな。

>>13

 背の高い女。――えてしてチビが嫌いだ。
 性格の悪い女。――えてして同類が嫌いだ。

 そう、好みの女は俺に靡かない。
 クソ、おめー運がいいっちゃ、なんて大将の物まねをキメちまうくらいには、好みのタイプにゃ
好かれねー。
 かはは――傑作すぎて小一時間じゃ済めねーからここで止めだ。止め止め。

15 名前:名無し客:2007/05/05(土) 22:27:050
汀目俊希って名前はやっぱり気に入らなかった?

16 名前:名無し客:2007/05/05(土) 22:27:270
なぁ……何で人間って死ぬのかな?

17 名前:哀川潤:2007/05/06(日) 12:53:260
よお!ひさしぶりだ、チビ!
この哀川潤をいつ倒してくれるんだい?
返事まってるぜ!
あたしの気が変わっちまったら、また殴りこみにいくかも。。。

18 名前:名無し客:2007/05/18(金) 01:11:220
イズム君といて楽しそうだったね。

19 名前:零崎人識 ◆kILLEREa5g :2007/05/28(月) 07:46:220
 趣味に走るのも悪かねーが、本職もきっちりこなしてこそか?

>>15

 んにゃ、好きでもねーし嫌いでもねーよ? そもそも、好きだとか嫌いだとか、そんな単純な二元論のロジッ
クに当て嵌めて考える事が出来るかっつー方が疑問で仕方ねーぜ。 気に入ってるか気に入ってねーのか、
それだったら今を見れば判る通り、即断即決で《零崎》の名前の方が気に入ってるって答えんだけどな。かは
は、なんつったって目立つ名前だかんな。

 零崎――零裂き――零先――零。

 零は裂いたところで変わりなく、零の先には何も続く筈がなく、零は零のままだ。そもそも零ってのは観念的
なもんだ。数学に必要だったから生まれた、本来ならありえない数字、、、、、、、、、、、なんだぜ? ま、これが正確な知識なの
かはちょっと自信がねーけどな。でもだ。本来ならありえねー数字だ。本来ならば生れ落ちる必要も義務もな
かった《零崎一賊》にはもっとも適切で、適当で、適正で、適確で、適格な数字にして、文字通りの意味を持っ
てる。
――俺達は本来生まれるべき存在じゃねーってのは言うまでもねー事だ。人が人を殺す事ってのは本来なら
タブーに値する、人類史上最悪の凶行だぜ? 人一人の明日を奪っても、明後日を奪っても、明々後日を奪っ
ても、未来永劫を刈り取ったとしてもまだ足りない。十人、百人、千人殺したってまだまだ足りねーだろう。気付
けば殺しちまってる俺は、それこそ零崎の極端ではあるんだが……他の連中にしたって、殺して、殺して、殺し
尽くしたとしても殺し続けてくんだ。生き物が憎い訳でもねーのにな。

 生れ落ちちゃいけない奴が人を識るんだ。これまた傑作な皮肉だぜ。
――ま、だからこそ名乗ってるんだろうがね。本名も、名乗ってるくらいだし。

20 名前:零崎人識 ◆kILLEREa5g :2007/06/30(土) 23:54:250
 気付けば時間ばっかり食ってるぜ――まったく、傑作だよ。
 一月ぶりでわりーが、一個だけだ。

>>16

 あーん? んなもん決まってんだろ。
 生きてるから死ぬんだよ、、、、、、、、、、、オーライ?
 まあ、そう言うのばっかりが死ぬって事じゃねーのは確かさ。そりゃ俺みたいなのに殺される死に方もあれば、
車に跳ねられて、轢かれて死ぬ事だってある。ビルの屋上から物が振ってきて死ぬ時もあれば、何を好き好ん
でか自分から死んじまう奴だって居る。老衰で死ぬっつーのも一つのパターンだよな。
 どんなに権力を持ってようが、どんだけ金を持ってようが、どんだけ力が強かろうが、果てには人類最強だろう
が、平等に、同じだけ等しく、同じだけ無慈悲に、同じだけ容赦なく、死ぬときゃ死ぬんだよ。それが人間が神様と
唯一交した約束だ。居るのか居ねーのかは知らねーけどな。俺は無神論者だから信じちゃいねーけどさ。
 何で人間は死ぬのかに対する明確で、正確で、非の打ち所のねー答えなんて欠片も存在するはずがねーし、
アンチテーゼ―-なんで人間は生きていかなくちゃならないのかに対する答えさえも、不安定で不確かなもんだ。
生きているのが楽しいのか、詰まらないのか。死ぬ事が怖いのか、嬉しいのか。迷う事なく直感で即決できちまう
奴が居るなら見てみたいもんだぜ。
 何で死ぬのか……それを知る為に人間って奴は生きてんじゃねーの? かはは、傑作な話だけどな。死んで
からじゃねーと答えが見つからねーなんて、詐欺も良いところだと思わねーか? 死んじまえばそこで思考は停
止すんだぜ? 試行するまでもなく、人生に幕は閉じ、考える事を放棄するしかねーんだからよ。
 ん? ああ、もしかすると、考える事を放棄したいのかもしれねーな。人間生きてりゃ一つや二つや三つや四つ
考えてる事もあるだろ。どれもこれも答えの出ない暗中模索を繰り返し、五里霧中に駆け抜けて、悩みに悩んで、
悩み抜いて、それでも答えの出ない事ばっかりだ。明確に計れる答えはつまらねールールの中にあって、結局、
肝心要の必要な事は判らないまま。で、考え疲れて仏様の仲間入りだ。
 一つの答えではあると思うぜ、考える事の放棄って奴は。
 俺か? 死んでまで放棄したい事なんてねーよ、、、、、、、、、、、、、、、、、

21 名前:零崎人識 ◆kILLEREa5g :2007/07/04(水) 23:02:320
 かはは、ちょっとだけ早めの登場だぜ。まー、毎回こんなもんで来られりゃ良いんだがなー。

>>17

 おいおい……これはデートのお誘いって考えりゃ良いのか?
 つーか、大体俺が倒すなんて出来る訳ねーじゃん?
 判って言ってんだろ――俺が否定するまでもなく証明するまでもなく、事実を事実として積み上げていけば
ロジックで解すまでもなくたった一つの答えに辿り着いちまうんだぜ? 辿り着くべくして辿り着く答え。勝敗も
なければ決着もなく、始まりがなければ終わりもねー、スタートラインがなければゴールも用意されちゃいねー。
 俺は殺す事しかできやしねーんだぜ?
 んで、テメーは俺に殺すなって契約を交させた、オーライ?

 出来りゃ二度と会いたくねーよ、こっちとしちゃあ。うっかり惚れちまいそうだからな、かはは。

>>18

 どんな妄想だそりゃ……。
 

22 名前:匂宮出夢 ◆gBfoolishU :2007/07/04(水) 23:11:470

 そうかそうか、僕と居てそんなに楽しかったのか零崎。ぎゃはは! 体があったらチューしてやるのに!
熱烈に猛烈に僕は今激烈にチューしたい! ぎゃはは! 飲み物のご用意はお忘れなく! ぎゃはは!
ぎゃはは! ぎゃはははははははは!
――まあ、僕と居て楽しかった奴なんて居ないぜ。僕はどうしたって――足を洗ってなかった昔なら当然
――殺戮しかできやしねーんだから。楽しい会話なんて出来るはずがない。殺戮が隣に居ない事もない。
殺戮と妹しか隣に居た事がない。僕には友達なんて居なかったし、そもそもそんなものが必要だって言う
のは弱い事だ。弱さを徹底的に微分して排斥した僕だ。誰かと過ごす楽しい時間なんて用意されてる訳が
ない。用意出来る筈がないんだ。
 一人で生きて行く事が、独りで生きて逝く事が、僕に架せられた逆十字だからな。
 でもまあ、零崎と居た時間はきっと悪くなかったぜ。ぎゃはは、きっと、僕の人生の中で初めて出来たお
友達だったのかもしれねーな。そして、僕の人生の最後お友達は零崎の対極――って皆が言ってたアイツ。
 ぎゃはは、昔話に過ぎない思い出話か。
 ぎゃははははははははは――。

23 名前:零崎人識 ◆kILLEREa5g :2007/07/04(水) 23:15:280
 とまあ、ご覧の通り。かはは、意外と傑作だろ?

24 名前:名無し客:2007/07/06(金) 16:31:120
幸せないーちゃんって確率的に存在できると思う?

25 名前:名無し客:2007/07/06(金) 16:32:140
哀川潤はハッピーエンド派らしいけど貴方は何派? 

26 名前:零崎人識 ◆kILLEREa5g :2007/11/05(月) 23:25:19
「別に深い意味はねーんだが、ハッピーエンドってのはなんなんだろうな。そもそも何処がハッピーエンド
の境界なんだ? ある一点から観測すりゃ全部が全部ハッピーエンドなんじゃねーのかと思うんだが、ま
あ、世間一般の考え方でいえば、ハリウッド映画じみたハッピーエンドがハッピーエンドなんだって事は理
解してるぜ流石に俺も.。主観で語ればいいなんて事は百も千も承知の上なんだけどな、他人から見たハッ
ピーと手前の感じるハッピーがずれてたら、なんて考えねー?」
「そんなのは人間失格だけが考えるひねくれた考えじゃないかと思うんだけど、どうかな」
「かはは――違いねーな。同じように、もしくはそれ以上にひん曲がった性格と性質をしたお前さんはどう
考えるよ。同じような地点に辿り着きそうなもんだが参考資料までに聞かせちゃくんねーか」
「……ハッピーエンドはハッピーエンドだろ。誰彼構わず殺して解して並べて揃えて晒してしまうようなズ
レかたならいざ知らず、普通にズレた程度じゃ幸せはあくまで幸せだ。誰から見たって幸せな状況なら、動
かしようのない事実を以って、それは幸せなんだ。幸せ以外なの何物でもない。幸せはあくまで幸せだ。万
人が定義して、誰もが羨む概念だ。常識の枠の中にある幸せなら本人が望む望まぬに関係なくハッピーエ
ンドにしてくれる。力技だよ、幸せなんてね」
「ハン――つー事はつまり、要約しちまえば誰から見ても幸せならそれはつまりハッピーエンドになるべくし
てなるって事か。極論というかなんというか、力技を通り越して怪獣がビルでも薙倒してる感じだな」
「実際そんな怪獣がいるからね、あながち否定は出来ない」
「ああ、赤いのか。かはは、確かに確かに。不幸せだろうが根こそぎ幸せに変えちまいそうだもんな。ホン
モノの化物だって裸足で逃げ出すぜ。むしろアイツは人間か疑わしいな。中に別の何かがいるんじゃねー
かと疑っちまうぜ」
「中の人などいない」
「中に人は居ねーな」
「傑作だね」
「戯言だろ?」
「戯言かな?」
「傑作だろ」

27 名前:零崎人識 ◆kILLEREa5g :2007/11/05(月) 23:27:37
「――まあ、あの人はハッピーエンドしか認めなさそうだ。それも自分の楽しみを楽しみとする為だけに
ハッピーエンドじゃないと気が済まない、そんな事を平然と、真っ赤な舌でも出しながら傲慢にも言い放
ちそうだ」
「かはは、聞かされたほうはたまったもんじゃねーな。振り回されるだけ振り回されて気がついたらハッ
ピーエンドの渦中だぜ? 今日日そんな主人公なんていねーぞ。嵐の中心に放り込まれて、骨までしゃ
ぶり尽された挙句にハッピーエンドを手渡される。なんてご都合主義だよ。むしろ主人公にしたら後味悪
いだけじゃねーか。見てるだけならそこそこ楽しめそうだけどな」
「――――――――――」
「気を落としたって始まらねーぜ? お前は最悪な事に、ブレーキのついてないジェットコースターに捕まっ
ちまったんだ。今更嘆いても悔いても誰も助けの手なんて差し伸べちゃくれない。精々が悲鳴を我慢する
程度の自由しか残されてねーんだ。良かったじゃねーか。俺と同類にして同属にして鏡面存在である筈の
お前は、確約されたハッピーエンドが手元にあんだからよ。いつ死ぬかも判らないこんな世界で、それの価
値はお前が思ってる以上にデカイもんだと思うんだけどな。判ってんのか? 普通誰もが求めて止まない、
必死こいて死ぬ寸前にも理解することが出来ないようなもんが約束されてる価値ってヤツを。判りたくない
なんて餓鬼臭い事言いそうだけどな、お前」
「煩いな。そういう零崎こそ、判ってないからそんな風にいえるんだろ? 幸せが、判らないんだろ」
「かはは、馬鹿にされてんな、俺。流石に判るさ。今こうしてぶらぶらと殺し回ってる事――殺し回ってた事
が幸せっぽいだろ。明らかに人に紛れて生活していけるはずもねーんだから当然だ。自分を殺してまで生
きている事自体が幸せなんだぜ、俺の場合はきっと。生れ落ちるべきじゃねーし、生れ落ちる必然性――
これはあったかもしれないが、必要とされるべきではない殺人鬼が、殺人鬼を廃業した、廃業出来た事が
幸せじゃなかったらなにが幸せなんだよ。誰もが喜ぶハッピーエンドだろ、これって。本来は檻の中に入っ
て十三階段を昇るところまで行って初めてハッピーエンドなのかも知れねーが、それ位の事は大目に見て
くれたっていいだろ? 殺人鬼といえども人生を謳歌させてくれってんだ。その先が食道楽ってのもこれま
た楽しいエピソードだぜ。エピローグにはもってこいだろ、馬鹿馬鹿しすぎて」

28 名前:零崎人識 ◆kILLEREa5g :2007/11/05(月) 23:29:47
「どんなシュールな物語だよ」
「かはは、シュールすぎて笑えもしねーってか? 上等上等、最期は「腹一杯だ」つって死んでやるよ。
それが小汚い路地裏ってのが感動を台無しにするんだろうぜ。心配すんな、今季話題の問題作って
銘打ってくれりゃ興行成績はバッチリだ。大風呂敷広げとけば下らなくても笑ってくれるし泣いてくれる。
三文芝居でもマスコミが騒いでくれればなんとかなるさ」
「流石にロマンティストが過ぎるぜ。R-18の壁なんて突き抜けて行く問題作が何処にあるって云うんだ。
上映時間の八割九分四厘が殺人シーンで占められているような映画を何処で上演しろっていうんだよ。
日本は一応法治国家なんだぜ? 実際の殺人鬼をモチーフにした猟奇映画を騒ぎ立てるほど、腐っちゃ
いない――筈だ」
「おいおい、オイオイオイ。この国はボクシングで相手を投げちゃうチャレンジャーを全力で応援してた素
晴らしい国だぜ? 鬱くしい国日本。問題があればあるほど取り上げてくれるもんさ。んで、結果を出せ
ばあれは正しかったんだって褒めてくれる。まあ――結果出さなきゃ掌返して総攻撃だけどな。流石に
引いたぜ、電気屋のテレビの前で」
「古くから勝てば官軍って言葉が生き延びているからね。それは当然だったんだよ。むしろ買ってたらそ
れこそ八百長を疑われる試合だったろ、アレ」
「それ以前にローブローは常にきっちり画面に映ってたんだけどな。マスコミは華麗にスルーだったけど。
ビジネスとしちゃきっちり成り立ってたんだろうがね。ビジネスライク過ぎてこの結果なんだろうけどな。損
得勘定抜きにお互いの関係は成り立たない。寂しい世の中だな」
「人間失格に言われるようじゃこの国も終わってるね。気がついたら雪山に捨てられているような状況より
も絶望的で、救いようがない。実際救いようがないんだけどね。女子高生が昼ドラでもやらないことをやっ
ちゃう世の中になっちゃったからね。君の職業もそろそろ廃業だ。殺人なんて極々ありふれたものに姿を
変えてしまった。――と、廃業中だったか。自宅警備員にでも就職したらどうだい、そろそろ」
「かはは、傑作だ。なに? 食わせてくれんの? だったら幾らでも警備してやるぜ、セコムよりも厳重に。
侵入者は片っ端から並べて揃えて晒してくからよ。後始末はしねーぜ? あくまで警備員だから。手前の
部屋の掃除くらいならしてやってもいいけどな。玄関先に全部並べっから。鉢植えに首だけ置いとくのも悪
趣味でいいかもな」

29 名前:零崎人識 ◆kILLEREa5g :2007/11/05(月) 23:31:29
「冗談なのか真剣に言ってるのか判断に困るから、笑えないジョークだけは勘弁してくれよ。そもそもあ
の部屋に二人も住めるのかとか、警備しなきゃならないほど物を置いていないとか、そんな諸所の問題
を棚上げして、記憶の片隅に追いやったとしても二人でなんていたくないね。痛くない腹を探られるどころ
か内臓まで切開してしまいそうだからね、自分自身で」
「まったくだ。なんだって四六時中鏡を見てなくちゃならないってんだ。そんなナルシストじみた趣味はお
前にはあったとしても俺には一切微塵の余地もなくねーからな。自問自答を繰り返し続けるなんて何処
の修行僧だよ。悟りを開くのは足腰立たなくなってからでも遅くねーっての。老後の楽しみを早い内から
潰しちゃ勿体ないぜ」
「老後っていうほど生きる気があるようには見えないけどね。むしろ三年後には死んでそうだよ。救急車
にでも轢かれて」
「植物のように静かで穏やかな人生を望むってのは、ある種の悟りのようでいて欲深い願望だと思うんだ
が――って、なんだ、そいつは割かし似合いの死に方だな。ハッピーエンドからは程遠い。死んで色んな
苦労から開放される点ではハッピーエンドっぽいけどな。三年後っつーのはちょっと速過ぎる。幾らなんで
も生き急ぎ過ぎだ。せめて五年は生きていたいんだぜ」
「二年なんてあっという間だろ……」
「社会に出てからの二年は結構長いと思うぜ?」
「フリーター以下がなにを」
「人生の夏休みを満喫中のヤツには言われたくねーな」
「失礼なヤツだ。大学生活はそんなに退屈を持て余してるわけじゃない。ただ暇があって遊びに来ている
人間が多いだけで、目標を持ったごく一部の人はちゃんと頑張ってるんだよ」
「詭弁過ぎるぞ、その他大勢。お前はそもそも目的なんてねーだろ。なんとなく近かったから選んだ――
その程度なんだろ? 素直じゃねーな。損するだけだぜ?」
「素直に生きたって得をする事なんてないだろ。だからこのままでいいんだよ。――少なくとも、そうでも思
わなきゃ、やってられない」

30 名前:零崎人識 ◆kILLEREa5g :2007/11/05(月) 23:35:10
「……オーライ。厭世的とでもいうべきなのかね。もう少し楽しく生きようとか思えねー……よな。まあ、
そうやって生きていくのも悪かねーんだろう。何もかもから逃げ出せるわけでもなし、せめてもの抵抗
だと思えば思春期特有の中二病患者として扱ってもらえるかんな。生暖かく見守ってやるぜ、兄弟」
「止めてくれ、吐き気を通り越して怖気がするよ。特に兄弟っていうのが良くない。しかも中二病患者の
急先鋒のようなヤツにいわれると怒りを通り越して呆れるぜ。ぼく相手だから赦されるんだ、言葉には気
をつけなきゃ駄目だぜ?」
「お前に言われたかねーよ、戯言遣いが。まあ、言葉に気をつけるってのは同意しとくぜ。俺でもあそこ
まで華麗に鋸じゃあ斬殺出来ねーわ。演出もあるにせよ、あそこまで綺麗にざっくりやれるなんてのは
一種の才能だな。零崎でもあそこまで巧くは殺れないぜ。鋸ってのは鈍いからな、引くだけであっさり切
れる訳じゃない……つーか、アレ和鋸じゃなくて洋鋸だろ、多分だけど。向こうのは押す力で斬るんだよ、
だからあんなに華麗に殺せやしない――って、そろそろ突っ込めよ」
「なんだか気分よく変態的に話してるから止めるのも悪いかなって」
「――傑作すぎて笑えもしねーよこの薄情もんが。しかしまあ、言葉っつーのはコミュニケーションを取
る為の手段でありながら徹底的に壊滅的に関係を拗らせる武器にもなりえるんだからな。こんなもんを
武器にするお前のほうがよっぽど立派な殺人鬼だろうに。その気になれば何百何千何万と殺せんだしよ。
そのあたりの自覚あんのかよ? あんだろうけどな。じゃなきゃそんなに多くは殺せない。最弱の癖して
最強なんだからな、お前の武器は」
「ナイフよりは便利で安全だろ。喋らなきゃ誰も傷付けずに済む。ナイフなんて触れれば切れちまうんだ
ぜ? 凶悪で性悪な何処かの誰かが持つとこれはもう最悪だ。始末に終えない。馬鹿と刃物はなんとや
らというけれど、その両方が合わさって化学反応を起こした結果がこれじゃあインドの人に申し訳が立たな
いよ。同じ日本人として恥ずかしいね」
「うるせーよ。んな事言ったら進化の過程から否定してやんぞ。道具を持つより先に意思疎通の手段は取
られてたんだからよ。最悪最強凶悪無比のツールに比べりゃ俺なんて可愛げがあるってもんさ。解体まで
含めりゃ一本につき一人が限度なんだから。それにしても露悪が過ぎる。これじゃあ傑作すぎて涙も誘えな
い。男二人で恋話を繰り広げてるよりは気色悪くはないが、傷口自慢なんざキモイを通り越して気持ち悪い」

31 名前:零崎人識 ◆kILLEREa5g :2007/11/05(月) 23:36:39
「まったくだ。こんな無駄話に時間を割くなら睡眠時間に当てたほうがまだマシだね。精神的にも肉体的
にも十分な休息が得られるだろうから。無駄な事に時間を費やす暇はぼくには無いはずなんだけどな」
「喉も渇くし腹も減る。お前と話すと何時もこうだから嫌なんだよ。時間が掛かってなんの益にもならない
無駄話ばっかりして、終いにゃそれでいいかと思っちまうんだから性質が悪い。自分相手に語りかけるほ
ど寂しい事もねえってのにな。鏡に向かって一時間も話し続けてたら正気を疑われる。独り言だけを仕切
りに繰り返してたらそれは宇宙と交信でもしてるのかと聞かれるってもんだ」
「そして人類は滅亡する――」
「……なんだってー!!」
「意外とノリのいい奴だな……」
「お約束は重要なんだぜ? 王道は王道であるからこそ王道なんだ。セオリーから外れるようなものを王
道だなんて呼べやしないだろ? 展開が安易に想像できたとしても、安易に創造された展開だからこそ、
なににも変えがたい安心感を手に入れられる訳だ。そういうお約束のネタに喰いつけないようじゃ、お約束
じみた終わりにゃ辿り着けない」
「こんな無駄話に王道も何もないだろ……」
「きっとあるんじゃねーの? 気付かないだけで。一つ一つ物事を分解して、ありえないものを除外していけ
ば必ず真実に辿り着くんだぜ?」
「物凄い理論のすり替えだな。何時からトリックスターになったんだ?」
「ハン――飯の種にゃ必要なのさ」
「恐喝か詐欺かの違いじゃないか」
「かはは、詐欺なんてまどろっこしい事するかよ。それなら殴って貰ったほうが楽だ。こう、パチンコ屋の換
金所から出てきた奴をサクッとな?」
「サクッとじゃねえよ!」
「いや、刺してねーからな? ちょっと痛くて失神しちゃうくらいだから」
「変わりねえよ!」
「生きてるだけマシじゃん? 生きて笑えるってのは幸せだろ? まあ、幸せの絶頂っぽいとこから底辺まで
叩き落としてやるっつーのは可哀相だとは思うけどな。ヒロインなのにヒロイン扱いされてないのと一緒みてー
な? 主人公なのに口達者なだけの戦闘力5のバトル漫画だと一般人的なポジションにいる見たいな?」

32 名前:零崎人識 ◆kILLEREa5g :2007/11/05(月) 23:37:53
「二つ目は明らかに違うだろ!」
「やけに突っかかるじゃねーか……かはは、ミラコロになんぞ? 継ぎ足されたエピソードであっさり和
解フラグが立っちゃうぜ?」
「古いよ!」
「俺がガンダムだ……」
「ヴァーチェかよ!」
「あってるけどちげーよ!」
「削除されちまえ!」
「ニコニコで見た事ねーよ! むしろPCが使える環境になんていねーよ!」
「貧乏人が……」
「手前も似たようなもんだろ!」
「ぼくは働かなくても食べていけるからね。君とは大きな違いがあるんだ」
「畜生……ガオンと削り取りてえ――」
「むしろ宇宙に旅立って考える事を止めてくれると助かるんだけどね。自分を見なくて済むから」
「ジェットでも噴射して戻ってくるぜ……アホ毛から」
「どんな便利機能だよ!」
「かはは、人間の進化の方向性は多岐に渡る。知ってっか? 今の現代人はパソコン使うために指が細
長くなってきてんだってよ。そりゃアホ毛からジェットが噴射される進化っつーのはどうかと思うが、そうなっ
ちまったもんはしかたねー。勿論、戯言だけどな」
「え?」
「冗談に決まってるだろ! 気付けよ! それにお前便利機能ってツッコんだじゃねーか!」
「――まあ、進化が多岐に渡るって言うのは、当然だろう。そうやって人類は進んできた。でも、アレだね。
進化と退化は同じものだろ。運動能力、思考能力は残念な事に退化してる。便利さの対価が不便を呼び
込むなんてのは笑えないジョーク、とも言い辛いね。むしろ皮肉かな。ゆとりは本当の意味ではまったく
ゆとりになってないんだから」
「駄目な大人が増えて行く国なんだから仕方ねーだろ。楽な方へ、楽な方へ。最後に待ってるのは国民
全員でダンボール生活さ。外にばっか目を向けてないで中治さなきゃ、本当に死んじまうぜ。ま、そうなる
頃俺は生きていねーだろうしな。ハッピーエンドだ、個人的に」

33 名前:零崎人識 ◆kILLEREa5g :2007/11/05(月) 23:39:25
「まったくだね。こういう時だけは君の自殺志願者じみた破滅的で壊滅的などうしようもない人生が少しだ
け羨ましいよ。少しでも良心と常識が残っていたら、そんな風には生きられないからね」
「かはは、そいつはどんな自嘲だよ、少しは自分虐めも自重したほうが良い。ま、体質的にマゾっぽいか
らな、お前。受けか攻めなら受け、その中でも誘い受けとかそんな属性っぽいし。攻めだとしてもヘタレ攻
めだな。鬼畜攻めとか笑っちゃうね」
「そっちの趣味か……まあ、そんな顔じゃ仕方ないよな。あ、三メートル以内に近寄らないでくれよ。それと
後ろばっかり見るな。キモイから。むしろ気持ちが悪いから」
「うわー、ぜろりん泣いちゃうよ? 泣いちゃうよ? 泣いちゃおうかな? 泣いちゃおうかな? 泣いちゃって
いい? むしろ泣けばいいの?」
「ウザイし気持ちが悪いです」
「おお、流石にな――」
「ついでに言えば気味が悪いし気色悪い。むしろ生きててゴメンなさいは?」
「生まれて」
「済みません」
「かはは――ところでこれはどんなオチをつければいいんだろうな?」
「君のスレッドなんだからぼくに振らないでくれよ」
「いきなりメタな発言だな、おい。しっかしまあ、確かにその通りなんだが――こんだけ無駄話しといて、オチ
をつけろとかいわれても厳しいだろ。難題であり、難問だ。答えが見つからねーよ」
「別に良いじゃないか、何時も通り、原典見たくgdgdで」
「お前ホントメタだな!」
「メタな視点が介在しないキャラネタなんてないんだよ――零崎君」
「ウゼエよ!」
「ま、面白そうだとなにも考えないでパクッたのがそもそもの間違えなんだから、永遠に終わらない終わり方
でもすればいいんじゃないか?「俺たちのレスはこれからだ!」みたいな」
「俺は昇り始めたばかりだからな――この罪地獄をよ……!」
「おめでとう」
「ありがとう」

34 名前:零崎人識 ◆kILLEREa5g :2007/11/05(月) 23:40:15
「いいのか、これで」
「いーんじゃね?」
「いや、ぼくが納得できないんだけど」
「それじゃあなんだ、これか? 罪を全部返さなければスレッドは終われないと思っているようだが管理ス
レに申請すればいつでも終われる!」
「ぼくも言いたい事がある……掛け持ったスレが沢山あったかもしれないがそんな事はなかったぜ!」
「戯言遣いの戯言が誰も救わないことを信じて……!」
「ご愛読ありがとうございました!!」
「ねーよ!」
「しかもぼくかよ! むしろ一回使い切りだろ!」
「あー、じゃあどうしろってんだ。もはや自力で終わらせるのは不可能だぞ。正直これからどうやって投下
するか悩まなきゃなんないんだぜ? 改行とか悩まなくちゃならないんだぜ? 一回使いきりのお前が良
い案を捻り出すのが筋ってもんじゃねーのか!?」
「逆ギレかよ!」
「こうしているうちに時間は無情にも過ぎて行くわけだが。ぶっちゃけ、これでお終いですって言って止めた
らどうなんのかな?」
「もうそれで良いんじゃないか……付き合ってあげたぼくの寛大さに間違いなくヒロインは恋に落ちるね」
「残念、お前にハーレムエンドの目はねーよ。むしろ後ろから刺されて死ね」
「誠死ね」
「刺して捻りゃ意外とあっさり死ぬからな。かはは、っておい」
「で、終わりは?」
「――もうちょっとだけ続くんじゃ」
「嫌だよ!」
「To be continued?」
「結局続くんじゃねえか!」
「勝った! 第三部完!」
「それもだよ!」
「終われねーよ!」
「お前のせいだよ!」
「まったく、締まらない事この上なしだぜ。傑作すぎんな」
「傑作か?」
「戯言だよ」
「どうかな?」
「は――傑作だぜ」
「戯言だね」

35 名前:いーちゃん:2008/04/17(木) 17:35:54
どうした、それで終わりか?
もっと楽しませてくれると思ったのにな。

36 名前:零崎愛識:2008/09/19(金) 20:17:03
ん?なかなか、面白かったぜ!「戯言だね」で終わるとこなんか、「傑作」
だしさ。

37 名前:名無し客:2008/09/19(金) 20:24:15
哀か…潤さんなにやってんすかwwww

38 名前:零崎人識 ◆kILLEREa5g :2008/09/19(金) 23:33:02
 あん? なんだってこんな日の光の当たりそうな場所に居るんだ?
 まー、いーけどさ。
 毒にも薬にもなりゃしねー埃だらけのこんな場所も、偶には風通しの良い所に出してやんなきゃ黴だらけで
使い物にならなくなっちまう。錆びだらけで腐っちまう。
 
 かはは、俺自身が錆びだらけかもしれねーが……傑作な事この上なしだ。
 
>>35
 
 テメーがそれを求めるかね、欠陥製品よ。
 かはは、傑作だ傑作。
 楽しみの在り処も幸せの在り処も悲しみの在り処もどこかに置き忘れた人間として欠陥だらけの俺やお前に、
期待と言う一文字は大きすぎて、抱えてみようと思っても抱えきれるはずもねーだろ?
 
 それに、俺はお前を楽しませるために踊るなんざ御免だぜ?
 対極にして虚像にして実像であり相似な奴のためにできることなんざありゃしねーよ。
 オーライ?
 
 俺も、お前も、楽しいなんて事はどこかに置き忘れちまったのさ。
 俺も、お前も、悲しいなんて事はどこかに置き忘れちまったのさ。
 俺も、お前も、嬉しいなんて事はどこかに置き忘れちまったのさ。
 俺も、お前も、幸せ不幸に慣れすぎちまったのさ。
 
 人間として間違っちまった俺達に明日はない。
 人間として間違っちまった俺達に今日もない。
 人間として間違っちまった俺達に昨日もない。
 
 人間として間違っちまった俺達は、間違ったなりに生きてかなきゃなんねーの。
 そうだろ? 兄弟?
 
 かはは、傑作すぎて涙が出んぜ。
 
>>36-37
 
 おっ、お前は……っ!
 
「知っているのからい……ゲフン。零崎!」

 いや、やってみただけ。

「なんだ、つまらない奴だな」

 つーか、なんで出てくんだよ?

「いや、僕も褒められてるし」

 欠陥製品のくせに褒められたいってか?

「僕は褒められるのが好きなタイプでね。頭を撫でてくれるとベネ――嘘だけど」

 あー、その口癖はやめとけ。色々大変な事になるから。
 
「そうかい。中々便利なんだけどね。嘘だから」
 
 はいはい、さっさと帰れ。
 
「視聴者はオチを期待しているんだよっ!」
 
 テメーキャラ変わってんぞ!
 
「いいじゃないか、ちょっと冒険してみたいお年頃なのさ。ほら、二十歳も過ぎれば痛い思い出になるからね、
戯言であるといいなあ」
 
 よ、厨二病!
 
「言っとくが君もだよ」
 
 かはは、傑作だぜいーたん。俺はずっとこのままだから痛いもなにもねー!
 
「しかし、哀川さんは相変わらずフリーダムだね」
 
 流すなよ!
 
「哀川さん、常駐してくれると喜びますよ、主に零崎が」
 
 まー、サボれっしな。
 
「もっと頻繁に返すべきだね。さっさと土下座して誤ったら良いと思うよ」
 
 いーんじゃねー? 今まで地下スレ群付近で埋もれてた訳だし。
 
「いや、その理屈は可笑しい」
 
 考えるな――感じるんだ。
 
「戯言だね」
 
 ホント、傑作だよ。

39 名前:零崎人識 ◆kILLEREa5g :2010/04/02(金) 20:24:17
 あー、ったくよ。なんだってんだ。
 人の人間関係洗い浚いばっさりと刊行しやがって。鬼に人権なんてねーってか。
 まぁ――鬼に人権なんざねーけどよ。
 
 鬼は――鬼だ
 人が人である以上、人が人としてある以上。
 鬼は鬼であり、鬼は鬼としてあるしかねーのは当然だ。
 
――傑作だぜ。
 
 で。
 久しぶりに戯言でも捻ろうか。
 
 洗い浚いブチ撒けられた俺の――「人間関係」ってやつのさ。

40 名前:零崎人識 ◆kILLEREa5g :2010/04/02(金) 20:48:56
 じゃあ時系列おっ――
 
「ぎゃはは!さすが人識きゅん!僕を一番に呼ぶなんて愛してくれてるな!ぎゃはは!ぎゃははははは!」
 
 うっせーよ!テンション高ーよ!取り敢えず人が説明しようとしてるとこ邪魔すんじゃねーよ!
 
「ぎゃはは!僕とお前の関係で万事滞りなく上手く行くとか夢見すぎじゃね?決定的に徹底的に関係が縺れて、
拗れて、捩れて、捻くれて、壊れてしまった僕たちの間のやり取りなんて、こんなもんだろ、人識」
 
――懐かしい響きだぜ、出夢。殺意なく敵意なく害意なく好意もなくオマエに呼ばれたのなんて何時以来か
忘れちまったが――かはは、悪くねーもんだ。時間の経過ってヤツは人を丸くしてくれるらしいな。
 
「僕は幽霊だしな!」
 
 今更誰もネタバレなんて気にしちゃ居ねーとは言えメタい事言ってんじゃねえっ!
 
「寧ろ西尾といえば物語とか刀語りの昨今、僕たち見たいのが出張っても仕方ねーじゃん?」
 
 確かにせせらぎ君――だったかが頑張ってくれた方が時代の流れとしちゃあ良いんだろうけど――俺達だっ
てそこそこに注目度はある筈なんだから、ちったあやる気出そうぜ。既にげんなりしてっけどさ、特に俺。
 
「一応、原点だからな。まあ――正直僕だってメンドクサイんだが、久しぶりの掛け合いだ。ちょっとばかり派手
に殺し合っても良いかもな。僕が勝ったらチューしてやるよ、オマエが負けたらチューされてやるぜ?」
 
……はぁ、それも懐かしい響きじゃあるが、ほら、今オマエ足ないじゃん?殺そうにも解そうにも並べようにも揃
えようにも晒そうにも肉の一欠けらも残ってねーんじゃ、文字通り手も足も出やしないぜ。
 
「気分の問題さ、人識。ぶっちゃけ僕も清々しい気分でさ。殺戮を楽しむ気分になれやしない。ぎゃはは!血の
池で湯治が効いたな!針の山で疲れも取れて地獄住まいの快適さは素晴らしいぜ!」
 
 地獄スゲー!?
 
「三色昼寝付だぜ!」
 
 誰か俺を殺せ!
 
「嘘だけどな!」
 
 この魂に憐れみを!
 

41 名前:零崎人識 ◆kILLEREa5g :2010/04/02(金) 21:08:13
 あー、因みにネタバレ全開だぜ?こんなとこ見てるような奴は読んじまってんだろうけど、一応な。
 
「それは先に宣言しとくべきだったぜ?僕はなんせ幽霊だしな!」
 
 それは何年前の話だよ!それに関しちゃネタバレもクソもねえよ!
 
「いやいや、まだ未読だってヤツも中には居るかも知れないぜ?悪魔の証明ってヤツだ」
 
 一年も動いてねーようなスレを態々更新されたから見に来る物好きはネタバレ喰らってもおおらか
な心で応えてくれんだろうさ。
 
「『殺してやる!』ってか?」
 
 どんな短絡思考だ、おい!
 
「僕やオマエはそんな思考だろ?」
 
 あー、まー、そうかもな。
 
「なんだ、自分が零崎じゃないかもって今でも悩んでんのか?」
 
 その悩みはもっと時系列的に後だろ!テメエが口にすんじゃねえ!
 
「ぎゃはは!僕は神に等しい目を持っている!」
 
 怖っ!幽霊怖っ!
 
「ぎゃはは!ところで人識――これ、オマエの『人間関係』について、じゃなかったか?」
 
 あー、そういや、そうだ。かはは、脱線しちまった。傑作だぜ。
 
「内容を語れといわれてもそれだけ薄っぺらかったとも言えるけどな」
 
 メタかつ生みの親をディスんじゃねぇ!
 
「『物語』だって掛け合いのほうが本筋になってるからな!」
 
 他作品までディスんじゃねぇ!
 
「いや、『物語』はそういうコンセプトだろ?だがこっちはある意味『戯言』の舞台裏だ。もう少しばかり肉が
あってもよかったもんだろ?」
 
『戯言』自体欠陥製品の再生以外は在って無きが如しじゃねーか……
 
「テメェ!メタかつ生みの親ディスッてんじゃねえ!」
 
 テメェ!
 
「ぎゃはは!傑作だな」
 
 まったく――傑作だよ。

42 名前:零崎人識 ◆kILLEREa5g :2010/04/02(金) 22:31:55
 で――出夢。俺とオマエの人間関係ってヤツはなんだったんだろうな?
 
「そんな事言うまでも無いだろ――こうして僕が死んでなきゃ会話も成立する筈がない」
 
 殺意向け合うだけだったかんな……かはは、それも今となっちゃ良い思い出だけどよ。
 
「楽しかったなァ、人識」
 
 俺は御免だったけどな。今でも俺はオマエを殺せるプレーヤになれちゃいない――どころか、
性能は落ちる一方のプレーヤーだ。全盛期であったとしても殺しきれるか判りやしないってのに、
オマエは嬉々として殺しに来てくれるんだから堪ったもんじゃねーぜ?
 
「それだけオマエを愛していたんだぜ人識?」
 
 俺も大好きだったぜ出夢?
 
「――戯言だな」
 
――傑作な事にな。
 
「ぎゃはは!でもこうやってオマエと久しぶりに普通に会話するってのも中々乙なもんだな。これも
僕がこういう結末になっているからこそ受け入れられる弱さだ。もし何かの間違いで、もし何かの手
違いで、歯車がズレていたなら、狂っていたなら、それこそこの場で殺害を試みて殺戮を繰り広げ
なきゃなんねーんだし」
 
 結果的にこうなっていると言え、俺はお前を赦すつもりもねーしな。俺の高校進学を見事にぶっ
潰してくれやがって。お陰で履歴書には中卒って書かなきゃなんねーんだぜ?
 
「履歴書書かなくても良いだろ?お前は僕のところに永久就職さ!」
 
……嫌だよ!
 
「――なんだよ、その間は」
 
 あー、いや。三食昼寝付、衣食住完備で自由気侭に生きられるなら悪くねーかと一瞬だけ頭が過っ
ただけだ。
 
「………――」
 
 一瞬だって!誰だって橋の下で寝る辛さを!駅のホームに忍び込んで寝る辛さを!コンビニの店員
に恥を晒して食料を得る悲しみを知れば――偶にプライド棄てたくなんぜ、マジで。
 
「いや、まあ、良いや。僕と遊んでた頃のオマエもそんな感じだったし。でもさ、そろそろ――そろそろさ、
始めようぜ、人識。僕たちなりの遊びってやつを」
 
 あーあ、肉を失くしてまでそれにしがみ付くってのか、傑作すぎんだろその性癖。
 
「都合八度目の殺し愛――存在する筈のない舞台の上で踊るのが、僕とオマエの義務ってもんだろう?」
 
 俺は勤勉に生きるなんて御免なんだが――良いぜ、出夢。付き合ってやんよ。それがせめてもの餞だ。
墓もねえ様なテメエに、手向けの花を渡してやるさ。
 
「それじゃあまあ――」
 
 それじゃあまあ――
 
 
                           『愛してやんよ』
 
(匂宮出夢――敵対関係)

43 名前:名無し客:2010/04/03(土) 23:45:06
つーか、アニメ化されまくりな西尾作品でもしてめーがアニメ化されたら
どんな感じになるとおもうよ?

44 名前:零崎人識 ◆kILLEREa5g :2010/04/04(日) 00:39:07
 偶にはタイムリーに答えて見っかね。
 偶には、な。
 
>>43
 
 まー、ぶっちゃけるとアニメ化無理じゃね?と結論に至る訳だが――何処かの誰かがまかり間違って
アニメ化してくれるとして、だ。
 それは俺達生まれなきゃ良かった存在なのか、死んだ人間みたいな目をしたアイツを主軸に置くかに
よって随分違うよなあ?
 
 俺達じゃあ、視聴に制限をつけなきゃなんねー様な凄惨で陰惨で陰鬱なお話しか創れねーだろうしよ。
仮に後者だろうとしても伊達や酔狂で創ってる『ワイルドギース』っぽくやってくれなきゃ、物足りねーだろ
うしよ。
 ほら、最近あったろ?
 平均十時間のシナリオを二時間と掛らず詰め込むとダイジェスト版にしかならなかった映画とかさ。
 
 それでも、仮に。何かの間違いでアニメ化なんてされちまったなら――表歩けねーよな。
 私は殺人鬼です、なんて張り紙を背中に張ったまま歩くなんて御免だぜ。
 
 馬鹿馬鹿しいなんて言葉を嵌めるにも陳腐すぎる。
 俺みたいな存在にはどんな言葉で、映像で、音楽で。
 
 どうにかこうにか飾ろうとしてもノイズの嵐さ。
 
 衆目に触れちゃなんねえ。
 返り血を浴びずとも血の海に立ち続けるような殺人鬼に。
 返り血を浴びずとも屍の山に立ち続けるような粗悪品に。
 
 華々しい栄光なんてもんはあっちゃならねえ。
 
 どう転んでも、黒歴史にされちまうさ。
 

45 名前:零崎人識 ◆kILLEREa5g :2010/04/04(日) 01:05:31
 さーて、時系列追うとなると――涙も笑いも出ない、鬱に成りそう。
 
「そんな事言うなよ、人識。お兄ちゃんは寂しいぞ?」
 
 だってよー、変態だし。
 
「人間誰しもが変態性を持ちえているんだよ?私が女子中学生に関してプロなのもその僅かな一端で
しかないし、アスにしたって、トキにしたってそれぞれ人に言えない――或いは公言してしまっている性
癖がある。そう――何も間違った事はないんだ」
 
 間違いだらけだろ!お兄ちゃんと呼ばれたいから妹を探してたとかな!
 
「何を言っているんだい?お兄ちゃんと呼ばれるのは男の夢だろ。人識、お前はお姉さん属性だとでも
言うのか?」
 
 あー、まあ、どっちかっつーと。
 
「それはいけない!今すぐ妹の良さを知るべきだ!姉と言うものは弟を虐げる為に存在していると言っ
ても過言ではない。ああ!だがしかしそれはそれで――アリだな。人識、お前の言いたい事が少しだけ
理解できた。また一つ溝が埋まったかと思うと兄としては喜ばしい限りだ」
 
 勝手に人をドMキャラかつテメエの同族としてみるんじゃねえ!俺は背の高い格好良いお姉さんが好
きなだけで、虐げられたくも虐められたくも弄られたくもねえんだよ!
 
「なに、恥ずかしがる事はないさ。男同士の秘密だ」
 
 だから違ぇ!あー、殺してえ!こいつ殺してえ!
 
「まあ、私も足がないキャラだけどな」
 
 さっさと成仏しろよ。
 
「家族が生きている限り第二、第三の私が現れる……」
 
 二十二番目の地獄とか普通に居そうだよなー。
 
「十四番目の地獄と共同戦線を張った時は酷い有様だった。あたり一面が、ね」
 
 分かりやすい嘘ついてんじゃねーよ。
 
「ジュデッカと私の相性は良かったんだよ?」
 
 何時の間にかロボとか乗ってた!?
 
「調合金ニューゼット製でね、静穏性はバッチリだったんだ」
 
 最早突っ込みどころがわかんねえ!

46 名前:名無し客:2010/04/04(日) 08:38:31
お兄ちゃんの頼みとは言えなんだかんだで伊織には甘い人識くんだった
義手の為にあそこまで身体張るとは思わなかった


47 名前:零崎人識 ◆kILLEREa5g :2010/04/05(月) 00:21:08
 四冊分が終わるまでは顔を出し続ける――かもな。
 約束なんて出来るはずがねーんだよ。
 なんつったってここは――俺がテキトーに駄弁る場だかんな。
 
>>46
 
 見た様に語ってくれるもんだなぁ、おい。
 いや、まあ――メタい事言えば見られてんだけどさ。
 伊織ちゃんには語ってくれるなよ?
 ゼッテーウゼェから。
 
 間違いねぇ。
 必ずだ。
 確実だ。
 否定する言葉がねぇ。
 
 ウゼェ絡み方されんのは見え見えだ。
 
 
 ああ、そうさ。
 俺は急激に丸くなったと言えるかもしれない。
 殺すな――そんな首輪を掛けられて以来、肩の荷が降りちまったのかもしれねぇ。
 
 殺すのも殺されるのもどーだって良かったんだ。
 殺しちまうのが常であっただけで、殺す事なんてのはどーだって良かったんだ。
 
 衝動的に殺したくなる訳でも。
 計画的に殺したくなる訳でも。
 巧く殺したい訳でも。
 下手に殺したい訳でも。
 
 そのどれでもない。
 
 殺したい衝動なんてのも無かったのかもな。
 気付いたら死体が転がってる事が多かっただけで――俺は何を殺したかったんだろう?
 
 かはは――傑作だぜ。
 
 そうして殺された奴等にゃ悪いが、曖昧なんだよ。
 明確なのはアレだけで、後はなんとなくだ。
 
 喜ばしくねえ。
 怒気もわかねえ。
 楽しくもねえ。
 哀しくもねえ。
 
 呼吸に等しい好意に理由はつけられねーのさ。
 それでも、気管を潰されちまってんだ。
 
 酸素を逃さないように大人しくなるのが自明の理ってもんだろ?
 
 傑作、だけどよ。

48 名前:零崎人識 ◆kILLEREa5g :2010/04/05(月) 00:49:30
 連続で投稿されなかったのは即興で書いてる所為と、やる気と体力の問題だったりする。
 
「おや、続きからボケなくて良いのか?悪魔絵師デザインのロボに乗るのが夢――」
 
 もう良いんだ、もう良いんだよ、兄貴……――とっとと二回目の死を迎えてくれ!
 
「何をそんなにカリカリしているんだ?人識。小魚を食べると良い。もしくは牛乳だ。絶望的とは言え
そのイライラと、身長の為にも一石二鳥。それどころか健康を考えても良いものだからなるべく摂る
様にしろよ。いまやサプリメントなんてお手軽な錠剤が存在してくれるから、それに頼るのも良い」
 
 身長は関係ねぇだろ身長はっ!
 
「いや、大いに関係あるんだ。心の広さと、身長は比例しているとの報告がどこかの学会に提出され
たらしいんだ。だから私の心は海よりも深い。滅多なことで激怒なんてしない。舞織を置いて逃げた
事も怒ってなんかいないんだよ、人識」
 
 デチューンしてねー状態でせっせとトラップ作ってんじゃねぇ!言ってる事とやってる事が違い過ぎ
んだよ!そもそも時系列的に後なんだからテメェが語るなよ!
――なんだ、アレか、幽霊は神の視点を持つのは本当だってのか?
 
「血の池での湯治は極楽だし、針の山はゴッドハンドだ。獄卒も気の良い奴で話が合うんだ。ブルマも
良かったが、ハーフパンツはハーフパンツで素晴らしいものだという話題で一晩語り明かせるくらいだ
しね」
 
 そいつはマジで地獄だな!
 
「大丈夫、現状から少なくとも八年は生きる」
 
 自分で語ったけど幽霊に寿命の話されんのはなんだか物悲しい!
 
「なーに、人識の蝋燭は太く長いものに取り替えておいたから当分心配はないさ」
 
 警備甘すぎねーか、それ。
 
「いやなに、地獄に着いた早々戦争に成ってね。――閻魔の奴が不合格だったからね」
 
 殺人鬼の領分越えてんじゃねーか!
 
「白黒はっきりつけるロリっ子が後任だったお陰で私も大人しく咎人さ」
 
 その嗜好どうにかしろよ!
 
「トキはあんな二つ名だったのにピクリとも反応しなかったな。ふむ――好みの問題もあるのかな?私はフリル
の着いた服が似合いそうな少女は等しく愛を注げるんだが――お前は?」
 
 さり気なく曲識のにーちゃんディスってんだろその発言!?そもそもナチュラルにお前と同類に住んじゃねえ!
俺はどっちかって言うと体のラインが綺麗に映える服のが好きなんだよ。
 
「まだ若いな――人識。お前にもいつか判る日が来るさ。熟れる前の果実の甘美で、誘惑に満ちた香りが」
 
 判ってたまるか!

49 名前:名無し客:2010/04/06(火) 04:33:27
一般人が存在しない異常者、はずれ者だけの世界に世界が暗転したら、
その世界は天国ですか? 地獄ですか?

50 名前:零崎人識 ◆kILLEREa5g :2010/04/07(水) 00:01:07
 人に夢と書いて――読めやしねーよ。
 正誤なんてもんに興味はねーが、ご同輩の動向には興味があんのさ。
――元殺人鬼に興味持たれても困るだろうがな。
 
 ま、傑作だろ。
 
>>49
 
 異常者――外れ者、ね。
 なあ――そもそもの前提が間違ってやしねーか?
 
 異常者ってのはテメェが異常だって気付いていると思うか?
 外れ者がテメェの道が外れている事に気付くか?
 
 俺や、兄貴や、大将や曲識のにーちゃん、伊織ちゃんでも良い。
 例えば『零崎一賊』が、転がってる死体を、惨殺された人体を、斬殺された屍を、撲殺された屍を、
解体された肢体を、爆殺された屍体を見たとする。
 
 でもきっと――それが、異常だなんて思えやしない。、、、、、、、、、、、、、
 
 漏らす感想なんてものがあったとしたら――「転がってるな」位にしか思えやしない。
 つまり、それが異常だなんて思えやしない。
 
 異常ってーのは何だろうな?
 俺は人を殺す鬼――殺していた鬼だった。
 それが当たり前だったんだ。モラルとして外れてる事はしっかり理解していたとしても、何でそれが
駄目なのかはまったく理解できちゃいない。
 
 だから、殺して、解して、並べて、揃えて、晒した。
 
 気付いた時にはそうなっていたんだから、それは仕方ない。
 それが自然だったし、そういうのが日常だったんだ。
 
 教室中に広がった血の赤も、零れた内臓も、元人間の姿を見たとしても、その犯人に驚くだけで、
どーしてそうなったのかを疑問に思うだけで、理不尽にぶっ壊された日常に怒りを覚えるだけだった
んだよ。
 普通の感性を持ってりゃそれは地獄絵図だ。
 夢も希望も腐るほど持って、将来の可能性は無限に広がっていたであろう誰も彼もが、惨殺死体
としてしか登場を赦されないモブに成り下がる。
 あたり一面に漂う腐臭は相当なモンだっただろう。
 
 それでも、だ。
 一般人の「普通」と呼べる思考がなければそれは異常として観察されるはずがねーんだよ。
 俺が解した後の惨状だって、俺が見ても何も思わない。況や他人のそれを見たって何も思わない。
 
 天国か、地獄か。
 その二つで答えようとするなら第三の選択肢が浮かび上がって来るだろうぜ。
 
『日常』だってな。
 
 だから世界そのものが変質し、変容し、最悪の方向へ進んだとしても。
 鼻歌交じりに外れる奴は外れて行くだろうし、異常者は自分の異常性に、常軌を逸した感性に疑問を
挟まないまま、進んで行く。進み続ける。
 何せ、自分がルートを外れている事を自覚していようが居まいが関係ねーんだからさ。
 
 それはそういう者なんだろうぜ。
 
 ロマンチズムもセンチメンタリズムも持ち合わせちゃ居ねーよ。
 
 あるとすりゃあ――傑作な事に、何時もと代わり映えのない『日常』だ。
 紛れ込んじまった一般人は――御愁傷迫って事になんだろうけどよ、それこそ知ったこっちゃねーよ。
 

51 名前:零崎人識 ◆kILLEREa5g :2010/04/07(水) 00:19:10
「ところで人識。――これはお前の人間関係について語るんじゃなかったのか?」
 
 あー、もう、兄弟関係で良いだろ。うん、それしかねーよ。
 
「いけないなぁ!そんな投げやりな態度で家族愛を語るんじゃあない人識ぃ!」
 
 キャラ変わってんぞテメェ!
 
「そもそも私のキャラ崩壊を今更気にする奴が居るというのかい?」
 
 一応世間的――まあ、極一部だけど紳士キャラで通っているらしいぜ?
 
「変態という名の紳士か?」
 
 自分で認めちゃったよおいっ!?
 
「ジェントルの中のジェントルと呼ばれる私を面と向かって変態と断じてしまうのはお前くらいの
ものだ。断じて私は変態ではない。自らのリビドーに素直に従っているだけでね」
 
 いや、だからそれが引くんだって、マジで。
 
「そんな兄を持って人識は恵まれているなぁ!もっと喧伝して良いんだよ?ニヤニヤしている動
画とかで私の活躍を宣伝しても良いんだよ?宣伝大使の称号を挙げるから、頑張れ」
 
 爽やかな笑みでサムズアップしてんじゃねえ!ファックサインで返答するしか出来ねえじゃねー
かっ!そもそも動画作成能力なんぞねえ!定住すべき場所もネット環境も編集環境も存在して
ねーんだからな!言ってて悲しくなるけどよ……。
 
「私が言うのもなんだが――よく今まで生きてこられたな、人識」
 
 だからプライドさえ捨てりゃ何とかなんだよ――後、殺せてた頃は不都合もそんなに無かった
しな。そーゆーのは二流の仕事って言われそうだけどよ。それが性に合ってたのも事実だ。
 
「苦労させられたよ、本当に。目を離すと直ぐに何処かをフラフラしているんだから――まったく、
手の掛る弟だった」
 
 ほっときゃよかったんだよ、俺なんて。
 
「唯一兄と認めてくれている弟に対して、それは不義と言うものだろう?お父さんは心配性ならぬ、
お兄ちゃんは心配性、なんだ」
 
 だったらさっさと成仏しろや。手向けの花が無駄になる。
 
「口だけは達者になって――まあ、お別れだ、人識。いくらババ様の力でもそろそろリミットでね」
 
 あー、はいはい、達者でな。かはは、死んだ奴に達者も糞もねーか。
 
「愛しの妹を頼んだよ。――勿論、お前も息災で」
 
 最後くらいはシリアスに決めよーってか、かはは――
 
「――傑作だろう?」
 
 ああ、傑作だ。涙も出ねーよ。
 
「本当にお前は――」
 
 本当に兄貴は――
 
                            『最悪だな』
 
(零崎双識――兄弟関係)

52 名前:名無し客:2010/04/17(土) 14:08:47
人識くんのツンデレぶりがとんでもないな。悪者っぽい男の子が年下の女の子に
不器用にも優しかったりするのはもはやテンプレだね。

53 名前:名無し客:2010/04/17(土) 17:52:12
美味い肉の条件ってなんでしょう

54 名前:名無し客:2010/04/25(日) 21:19:33
双識さんは後になればなるほど凄いやつだったという事実が判明するな。
家族の中ではただの変態あつかいなのに。

55 名前:名無し客:2010/04/25(日) 22:27:58
そうだ京都へ行こうと思い立って
12人解体したのにそんな理由があったとは

56 名前:名無し客:2010/05/16(日) 22:30:23
大将の副業が皆にバレバレだった件について。


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