【期間限定】桜の咲く公園〜2006年度版〜【雑談スレッド】

1 名前:名無し客:2006/03/11(土) 02:13:23

さくら〜 さくら〜 見に行かん〜♪


   _,,; -、
   ヽ-''-`ヽ、   /)
     ,-、   \(
   ( (ヽc==( )`)i iヽ
   (::彡`(    ̄`ヽ ヽ)
    ヽ( ヽ     \|i
       ̄     ,,--、`ヽ、
            `ー' ̄`\ ,、     /_)
               , -、,、 ( )     〉ノ
            /⌒'i  _)-、\    /
            >  ::))),'   ) iヽ|)/
            (___、ノ;' '-'"ヽ '\Vヽl)
          ,-、,-、ノ (  ,ノ===;;ヘヽ*))
       ,-'〜`ヽ....  )"〜) ヽ〜   /``\\
       ヽ,   )))/⌒`,ー'ヽ)⌒,,,^-, ,ー` ヽ,,__
         ニ= ''''iヽ_ノ!!!ヽ_)ー;;;;;ヽ__)``ー-、,, "'--
       (   ノ  )               "''ー
        '-''' `ー'



【四月末日までの期間限定雑談スレです】

2 名前:ミルフィーユ・桜葉 ◆LUCKYta1h6 :2006/03/12(日) 00:08:58

          _,,,,,,--`ヽ`ヽ,_,,--、、
        ,,  -=-─=r-‐-、-、ニ"ニー-、 ,,
      r-! ヽ'",,=ニニ-‐'''"``'''ー==ヽ`>'" レ、
      i i.  >           `V  i  レ、
     ,r''''ヽ>,r' .,' ,. , , ,   ,.   ,.  ヽ, //, /
    <,,____i,/ , ,' ,' ,' i i   ,' ,'、_, ', ', '"、) ヽつ
      /,/ !.,' .i ,'-ナフ',', ',. /i7'ヽi;''i、,. ! ',`'r-;'"
     i,,,i i i ',.ヽi`'"'   ` `     '"i ,'/ ! i ',
      ''"7'>iヽ',.-‐''''''  ,   '''''‐-i/i ',ヽ,,i`'  ミルフィーユ・桜葉が
       ,/,/ /ヽ',.    ┌‐┐   ./ノ  ',    2Getしちゃいました〜★
    ,,,_ /'、`、'-i. ヽ、,.  '、_,ノ  ,.r'" ,' _,r'7、_ _
    \\ '、 '、 >ー-,r'`'ー--‐''"/  ,r'/ / ,r''/
   ./ .>,ヽ,(`''ー,-'_,i``(,, i,,)',/ .,' ,;,,/-',// `、
  /,,=''" ( ̄`)ー ',7,.i   i i ,' ,' ,./ .,r‐''''")`=;;、 ',
  /',    ( ̄``)  .)」  (_), / ,' i   ,>‐''"ノ  `=;',
 .! /、  ,,...r'( ̄`' /、、,,_  i.i.i i i/ ', /"` /、.     >'
 i. i i \/ ,\. /`i``''=;'' ! `i.ii="!.''---'" .'、,_,r''".i
 .! i '!. /i,'ー'''i  `" ./   'i : i"'  ',  ト、_. _/>, /i./
  ',i >/ `'"i '、,,,,__/.     i !    ',,,_,,i iヽ;/,'i" i'
     !   `フ''''i )`'i   i !   r-/ /;'    i
    ヽ、__,,ノ  i'",_/   !. !   i >;' '、   ,i
          /、    i,.,i,   `'',/>  `''''''"

3 名前:名無し客:2006/03/12(日) 00:36:13

団子はいかがですか〜
夜桜に団子はいかがですか〜

4 名前:ミルフィーユ・桜葉 ◆LUCKYta1h6 :2006/03/12(日) 01:40:12

う〜ん、おかしいですね〜〜?

明日、エンジェル隊のみんなでお花見大会だ〜! っていうことで
一足先に場所取りにやってきたんですけど……

なんだか真っ暗で何にも見えませ〜ん???
おまけに窮屈で息苦しくって……



……おまけに土の匂いがすごいんですよね〜?

さっきまで桜の木が並んでいる所にいたハズなのに
なんだかヘンな感じです〜〜☆



              桜 桜 桜 桜
 地面――――――――――――――――
               orz ←ミルフィーユの現在位置  

5 名前:ミルフィーユ・桜葉 ◆LUCKYta1h6 :2006/03/12(日) 02:04:54

>>3
お花見っていったら、お団子とかお饅頭みたいな和菓子ですよね〜。
っていうか、私は今、お饅頭はお饅頭でも土饅頭の中に埋まっちゃってるみたいです〜。
誰かここから出してくださ〜い!!

6 名前:不確定名:売れない歌手:2006/03/12(日) 23:30:33


 「季節のはじめを 彩るつぼみのように〜♪
  春の娘の 胸の奥に〜♪
  優しいものが ふくらみます〜♪」

 三寒四温をくりかえしながら、
周りの空気もだんだん春めいてきました。
早いところでは、あと2週間もたたずに
桜の花が咲きほころぶとか。

 春。命が萌え出でる春はもうすぐ。

>>5
 『私は今、お饅頭はお饅頭でも土饅頭の中に埋まっちゃってるみたいです〜。
誰かここから出してくださ〜い!!』


 ……ええと。

 桜の下には……その、もにょもにょが埋まっているといいますが、
春だけあってこっちのほうにも命が萌え出でちゃったりするんでしょうか。
あんまりこういう分野に関わるなって、理香ちゃんにいつも言われてるんですが。
で、でも萌え出でちゃったからには、この足元にいる人も人なわけで。

 と、とにかくなにかリアクションしなくちゃ。
ええと、リアクションリアクション。
とりあえず当たり障りのない話題の王さまであるお天気のお話。
ええと……。

 「春光天地に満ちて快い時候、健やかにお過ごしのことと存じますが……」

 ああっちがう! これじゃ天気じゃなくて季節の話題だ!
理香ちゃん……私、どうしたらいいのかな……。

7 名前:鈴音 ◆O6NEKOtIk6 :2006/03/12(日) 23:36:52

ふと感じた、春の薫り。
この香りは、春の訪れを感じさせてくれる。
桜の……香り………。


「ここか……」

桜の木が、花を開いている。
ワシは、桜は昼間よりも夜に見る方が好きじゃ。
夜空に、桜の淡い色は、よく映えるでな。

「きれい…ですね。」

ワシの隣で呟いたのは、木魅(こだま)の御影。
桜を見上げて、目を細めている。

「そうじゃな…、美しい桜じゃ。
 ようやく、春が来たことを実感できるのう。」

今年は、春じゃというのに肌寒い日が続いておるからのう。

「しばらく、花見でもして行くか?」

ワシが御影に問うと、御影は嬉しそうに「はい」と返事をした。

8 名前:不確定名:売れない歌手:2006/03/12(日) 23:55:38

 ひとりなら、ゆっくり考え事ができるといいます。
でも足元に誰かいるのでひとりじゃありません。

 みんななら、色々相談ごとができるといいます。
でも足元にいる人がそもそも相談ごとが必要な原因です。
いや、違うかな。いちばん悪いのはわたわたしてるだけの私。

 と、とりあえず、直接顔をあわせてみようかな。
でもそのためには地面を掘り返さなくちゃいけないわけで。
私の手にはなぜか、ちっちゃい子供が砂場で使うスコップ。

 ざっく、ざっく。

 桜の根元を、小さいスコップで黙々と掘り続ける女の子。
傍から見たらイヤな迫力ありそうだなぁ……。
だいいち、ひとりだといろんな意味でけっこう大変です。

>>7
 『しばらく、花見でもして行くか?』

 援軍出現! しかもふたり!
私の手の中にはまたもやなぜかふたつのスコップ。

 「あの〜、この下に誰か埋まっちゃってるみたいなんですけど、
手伝ってくれませんか? おねがいします。はいスコップ」

 深々と頭を下げながら私は、援軍さんたちに
ふたつのスコップを捧げ渡しました。

9 名前:鈴音 ◆O6NEKOtIk6 :2006/03/13(月) 00:11:23

………

「何か、渡されましたけど……」

御影が呆然と言った。

「うむ…、何故かは知らぬが、霊止が埋まっておるらしいな。」

初対面の者に肉体労働を強いようという目の前の娘……
よく見れば何処かで逢ったことが………。

「おヌシ……」

「お知り合いですか?」

つぶやいたワシに、御影が尋ねる。
ワシはしばらく考えて言った。

「名が思い出せぬ……
 伏字だらけだったということくらいしか……」

「は? 伏せ…? 何のことですか?」

「いや…、何でもない。 とりあえず、埋まっておるという霊止を掘り出してやるか。」

「あ、はい。」


そしてワシは、娘から手渡された道具を、娘が掘っている辺りに突き立てた。
御影は…と言うよりむしろその下の木は、蔦を使って道具を枝に括り付け、器用に土を掘り返していった。

10 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆VPhoEniXgY :2006/03/13(月) 00:14:32

 ―――しがなき身 永きを憂い 花折れば
    その香むなしく 戻りぬるかな



 ……ま、下手の横好きかしら。
 これだけ綺麗だと歌の一つでも詠みたくなるわよね。

11 名前:不確定名:売れない歌手:2006/03/13(月) 00:27:49

>>9
 『とりあえず、埋まっておるという霊止を掘り出してやるか』
 『あ、はい』

 よかった。ありがとうございます。
これで、おまんじゅう桜根さん(仮名です)も
程なくして春光天地に満ちる地上に……。

>そしてワシは、娘から手渡された道具を、娘が掘っている辺りに突き立てた。

 「わぁ!」

 ぐさりという音が視認できそうなパワフルな一撃。

 「……った、ええと、あの、もう少し優しくお願いします。
そんなふうにいきなり突き立てられたら、痛いと思うかもしれませんし……」

 そういえば、検土杖で探される人は痛いと思わないのかなぁ。
私なら痛くて悲鳴をあげそうなんですが。

12 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆VPhoEniXgY :2006/03/13(月) 00:29:25

>>11 謎の発掘集団

 ……で、何で桜の回り掘り返してるんだお前ら。
 死体が出てきても知らないよ?

13 名前:不確定名:売れない歌手:2006/03/13(月) 00:40:39

>>10
 どこからか聞こえてきた春の句。
ううん、「花」だけじゃ季語にはならないから川柳でしょうか。
でも永き身ならしがなくない(正しい日本語?)と思うのですが。
あぁでも小野小町も「わがみよにふる……」と嘆いたそうですし、
容姿の衰えを気にしている、とか。

 でもこの人はじゅうぶん美人さん。ざっくざっく。

>>12

 「あ、これはですね〜。埋まってるおまんじゅう桜根さん本人から
頼まれたんです。頼まれたからとりあえずやってみようかなと。
はい、スコップです」

 私の手にはもちろん、なぜかスコップがひとつ。

14 名前:鈴音 ◆O6NEKOtIk6 :2006/03/13(月) 00:42:29

>>11
「もう少し優しくお願いします。
 そんなふうにいきなり突き立てられたら、痛いとおもうかも知れませんし……」

土を掘り返すワシに、娘は慌てて言った。

「まだ届いとらん。
 土を掘り返しただけじゃ。」

そして、また土を掘り返す。



>>12
「なんで桜の周り掘り返してるんだお前ら。
 死体が出てきてもしらないよ?」

そう言ったこの娘は……

「妹紅か。 久しぶりじゃな。
 ワシもいきなりこのようなことをさせられてわけがわからぬのじゃが、
 取り合えず手伝え。」

「霊止が埋まっているらしいんです。
 掘り出してあげないと。」

必死の様子で言う御影じゃが、
働いておるのは飽くまでその尻の下の木。
ヌシも降りて手伝えば良いものを。

15 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆VPhoEniXgY :2006/03/13(月) 00:48:40

>>13
 ……花といったら桜を指すんだよ。昔だと。
 それだけ好かれてたってことよね。私は儚すぎてちょっと苦手なんだけどさ。
 それと、しがなきは……ま、“死がない”のさ。私にはね。

 でもさ、普通埋められて時間経ってたら死んでると思うんだけど。
 むしろもう桜の養分になってるんじゃない?
 ほら、なんだか花の色が随分色づいてるし。

>>14
 いやおい、わけが分からないのに手伝えって。
 ……ま、いいや。骨くらいは拾わないとね。
 でもこれじゃおっつかないんじゃない?
 だったら一気に掘り進めるような手段探したほうが―――

16 名前:不確定名:売れない歌手:2006/03/13(月) 00:59:24

>>14
 『「まだ届いとらん。土を掘り返しただけじゃ』

 そ、そうなんですか。ああよかった。
私なんか、埋まってる深さがわからないから
土器を発掘する時みたいに慎重に土を削ってて、
それでもおまんじゅう桜根さんを傷つけないかと
ドキドキしてたんですけど。

 それにこの落ち着いた振る舞い、滑らかな手つき。
もしかしてこの人、経験者でしょうか。たのもしいなあ。

 「それにしてもよかったです。私、初めてでしたから。
あなたは何回か経験あるんですか?」

 口が動きながら手も動きます。
現在作業中ざっくざっく。

 『霊止が埋まっているらしいんです。
掘り出してあげないと』

 ……そういえばこっちの人は、手が動いていないけど
作業にはちゃんと参加してくれているんですよね。感謝です。
実働してくれているお尻の下の木の幹さんにも感謝。

17 名前:名無し客:2006/03/13(月) 00:59:27

つダイナマイト

18 名前:鈴音 ◆O6NEKOtIk6 :2006/03/13(月) 01:09:21

>>15
ふむ…、一気に……か。

「ならば……
 ガルガンチュア、かも〜ん!!

ワシの呼び声に答えるかのように、巨大なからくり人形が姿を現す。
松戸虎之助の作品の一つ、「ガルガンチュア」じゃ。
ワシが霊力で動かしておるのじゃから、別に呼ばずともよいのじゃが、
まぁ雰囲気作りというのは何事においても重要じゃて。

ガルガンチュアの一撃は地を深く抉り、埋まっていた霊止を土と共に弾き飛ばした。
霊止は五尺ほど飛んで、どさりと落ちた。

「やれやれ、ようやく花見ができる。」

ガルガンチュアを操り、抉れた地面を直しながら、ワシは呟いた。

19 名前:不確定名:売れない歌手:2006/03/13(月) 01:15:14

>>15
 『……花といったら桜を指すんだよ。昔だと』

 あ、なるほどそうだったんですか〜。
ひとつ勉強になりました。一瞬、三宮先生が
「授業を聞いていなかったのか」と言いたそうに
渋い顔をするビジョンが鮮明に浮かびましたがそれはそれ。

 しがないと死が無い、ですか。
大昔の人は人魚の肉で800年生きたりしたそうですが、
この人も、その……なのかな。

 「でも、喋れるってことはたぶん
死んでいないんじゃないかなあって思うんです。
一説によると、健康な成人女性は水だけで2ヶ月も
生きられるとか何とか。うん」

>>17
 そんな大きな音するものは、ご町内のみなさんに迷惑ですってば。

20 名前:鈴音 ◆O6NEKOtIk6 :2006/03/13(月) 01:15:23

>>16
「このような経験はさすがに無い。
 それよりも、何故にこやつ、このような場所に埋まっておったのか……」

ワシは気を失っている、埋まっていたその霊止を見やりながら言った。

「遊んでいたら出られなくなったんでしょうか?」

「どんな遊びじゃ……」

わけのわからぬ作業に付き合わされてげんなりしながら、
ワシは改めて、桜の木の前で、御影の隣に腰を据えた。

21 名前:鈴音 ◆O6NEKOtIk6 :2006/03/13(月) 01:17:02

>>17
いらん、もう終わった。
それに爆発物はあの火薬臭い神社を彷彿とさせるから嫌じゃ。
もって帰れ。 今すぐに。

22 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆VPhoEniXgY :2006/03/13(月) 01:26:49

>>17
 桜の花吹き飛ばす気か。

>>18
うーん、幽霊という可能性も無きにしも―――


>>18
 あ。


 ……あー、うん。一件落着ね。
 やれやれ、これで夜桜をやっと楽しめるわね。

(酒瓶と杯を取り出しつつ)

23 名前:不確定名:売れない歌手:2006/03/13(月) 01:45:36

>>18

 どかっ。

 とつぜん現れたガルガンチュアさんの一撃で、
あたりの土ごと空を飛んだお饅頭さん。
たぶんぽかーんと口をあけていたであろう私の目の前で、
そのままどさりと落下。「荷物」という言葉が一瞬頭をよぎります。

 『やれやれ、ようやく花見ができる』

 でもこの人のこの落ち着きよう。さすが経験者。
「痛い」と言われなかったという事は、成功だったみたい。よかった。

>>22
 幽霊、ですか。う〜ん、まあ、でも本人のいう通りにできたし、
これでいいのかなうん。



 それではお饅頭さんも助かったところで
私は失礼させていただきますね。
みなさん、ご協力ありがとうございました!
それと、みなさんもテレポートするときは
安全確認してくださいね! ではおやすみなさい!

24 名前:鈴音 ◆O6NEKOtIk6 :2006/03/13(月) 01:56:01

>>22
酒か…。 ワシは下戸じゃからのう…。

「茶でも持ってくればよかったか…。」

ワシは肩を落としながら呟いた。

「あ、ありますよ。」

御影の言葉に、ワシは振り向く。
御影は茶の葉と土瓶を何故か知らぬが持ってきておる。

「今、温めますからね。」

御影は土瓶に茶葉を入れると、木の蔦にそれを絡め、木はそれを正面の地面に置いた。
御影は懐から「炎火の術法」の巻物を取り出すと、口に右手を筒にして当て、ぷぅっと吹いた。
火の玉が飛び、土瓶に当たる。
土瓶は真っ赤になり、中からは水が煮えくり返るぶつぶつという音が聞こえた。

「ワシは熱いのは苦手なのじゃがな。」

呟いてワシは、妹紅を見やる。
酒をちびちびやりながら、桜を眺めておる。

「酒というのは、どんなものじゃ?
 ワシは、どうも匂いが好かぬ。
 美味いのか?」

なんとなく気になったワシは、妹紅に尋ねてみた。

25 名前:鈴音 ◆O6NEKOtIk6 :2006/03/13(月) 02:03:26

>>23
とりあえず吹っ飛ばしたが、あの霊止は生きておるのか…?

「何を突っ立っておる。 あやつの命の無事を確かめずとも良いのか?」

ワシはぽかんと口を開けている娘に言った。
ワシはそんなことはせぬ。 面倒じゃからの。

26 名前:鈴音 ◆O6NEKOtIk6 :2006/03/13(月) 02:07:14

>>23
…って、そのまま捨て置いて帰りおった。
薄情な娘じゃのう。

まぁ良いわ。 ワシは花見をするだけ。 そのために来たのじゃからな。

27 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆VPhoEniXgY :2006/03/13(月) 02:13:09

>>23
 って、おいおい放置していいのかよ。
 ……ま、暖かいし凍って死ぬことも無いだろ。
 またね。

>>24
 ん、気になる?
 もうちょい香りのいい奴を持ってくればよかったかしら。
 ちょうどあったのが安い焼酎だったからなぁ。

 そうね、お酒の質にもよるけど美味しいわよ。
 特に出来のいい奴は果物より甘かったりするしね。
 私は辛口が好きだけど。

 しかし下戸か……私の知ってる連中はみんながみんな強いからなあ。
 本当に飲めないの? 一口くらいは大丈夫だと思うけど。

28 名前:鈴音 ◆O6NEKOtIk6 :2006/03/13(月) 02:25:58

>>27
果物よりも甘い酒か…。
飲んでみたいものじゃが、やはりあの匂いは…。
嗅いでいるだけで酔いそうな気がする…。

「飲めないと言うよりは…、飲んだことが無い。
 どうも、あの匂いがな。 酒の匂いは、ワシの体に合わぬのかも知れぬ。」

しかし、飲める者は皆美味そうに飲むが…、
飲んでみれば案外大丈夫かも知れず、とはいえあの匂いは…。

「鈴音様、どうぞ。」

御影が、湯飲みに茶を注いで差し出す。
ワシはそれを受け取り、一口、飲んだ。
温かい。 気分が落ち着く。 まだ、少し熱いが。

「ワシは、茶の方が良い。」

29 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆VPhoEniXgY :2006/03/13(月) 02:38:50

>>28
 さいで(苦笑

 ま、下戸に無理やり飲ますほど無粋じゃないし、いいか。
 それに今は宴会より桜のほうが主役だしね。

 ……そういえば。
 外にいる妖怪ってのも珍しいわよね。
 確か……長野……信州? いやなんか違うわね、妖怪いそうだけど。
 まあ、そんな感じのところに住んでるんだっけ?
 

30 名前:鈴音 ◆O6NEKOtIk6 :2006/03/13(月) 02:59:13

>>29
「信州…まぁ、その辺じゃな。
 信濃の北にあるのが、ワシの住む永乃じゃ。」

目印になるものが、何かあったかのう…?

「姨捨という山を知っていますか?
 あの辺りなんですよ。」

ワシが思案しておる間に、御影が引き継いでにこにこと言った。

「そうじゃな。 あとは、鬼押出なども知られておる。」

ワシはさらに続けて言った。

31 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆VPhoEniXgY :2006/03/13(月) 03:03:11

>>30
 ……ああ、あの山か。
 そういえば時々妖怪が出るって話を聞いたわね。旅の空で。
 随分昔の話になるけど。
 で、鬼押出は……ああ、派手に山が火を吹き上げた時のか。
 懐かしいわね。ちょうど居合わせたものだから灰かぶっちゃって(苦笑
 今でも残ってるの? 跡。

32 名前:鈴音 ◆O6NEKOtIk6 :2006/03/13(月) 03:17:02

「鬼押出は……ああ、派手に山が火を吹き上げた時のか。
 懐かしいわね。 ちょうど居合わせたものだから灰かぶっちゃって。」

一体妹紅は、幾つの歴史に居合わせておるのか。
それとも、たまたま幻想郷とやらから近かったのか? 鬼押出は。

「鬼押出の噴火に居合わせておるとはな。
 幻想郷とやらは、そこから近いのか?
 それとも、おヌシは、日本全国、何処へも行ったことがあるのか?」

ふと、妹紅の住む所の名を思い出したワシは、尋ねて言った。

33 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆VPhoEniXgY :2006/03/13(月) 03:21:27

>>32
 あはは、日本どころか世界中回ってきたよ。
 色々あって根無し草でね、一つ所にはあまりいなかったんだよ。

 幻想郷?
 んー……どの辺だったかしらね。
 山奥ってことは確かだけど、よく分からない場所だからね、アレは。
 とりあえず海は無くて、雪は結構降るわね。夏も暑いけど。
 たぶん、信州よりもうちょい北かしら。

 でも、そもそもが何処からでも迷い込める奇妙な郷だからね。
 正確な場所なんて誰も知らないんじゃない?

34 名前:鈴音 ◆O6NEKOtIk6 :2006/03/13(月) 03:41:06

>>33
「ほう、世界中…。」

ワシは感心して声を上げた。
日本のもののけは、どれほど永く生きていても、故郷を出ることなど滅多に無いからのう。

「では、さぞ見聞も深められたろう。 羨ましいことじゃ。」

ワシもできれば船旅なぞしてみたいが、ワシは永乃のもののけの長の身であるが故に、それも叶わぬ。
その上、送りの儀が無事成された時、ワシはもはやこの移世にはおらぬときておる。
口惜しいことじゃ。

それにしても幻想郷とは、何処からでも迷い込めるものなのか。
「迷い込む」…つまり、行こうとして行ける場所では無いのか…?

「どうやら、おヌシとワシは、正に住む世界が違うようじゃな。」

35 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆VPhoEniXgY :2006/03/13(月) 04:06:12

>>34
 ……見なくていいようなのも多かったけどね。正直。
 まあ一応得たものは多いけど。

 んー、とりあえず常識の結界とか何とかがあるから、入れる人と入れない人がいる。
 そんな感じね。妖怪とか実在してると信じられる人だけが入れるんじゃないかな。
 ある意味別の世界ね。


 ……ん、悪い。酔いも回ってきたし、そろそろ寝るよ。
 またね。

【退場】

36 名前:鈴音 ◆O6NEKOtIk6 :2006/03/13(月) 04:11:25

「そうか。 では、またな。」

ワシは妹紅を見送ると、視線を桜に戻した。
もう少し、桜を見てから帰るとしよう。
夜は、まだ少し残っておるからな。

(退場)

37 名前:マリエル&フィオナ ◆M.Wb6zP586 :2006/03/14(火) 01:38:01

ぱらぱらと、花びらの舞い散る、夜の公園。
淡いピンクの、綺麗な花。
それは、夜空に浮かぶピンク色の雲のようで、とっても幻想的。
あたしは、その綺麗な花を、しばらく見て行くことにした。

辺りを見回しても、どこにも座るところは無い。
でも、それなら、立ったまま見ればいいだけ。
あたしは、木の前まで歩いて、一杯に咲き誇る、その花達を見上げた。

38 名前:マリエル&フィオナ ◆M.Wb6zP586 :2006/03/14(火) 02:28:19

そろそろ、帰ろうかな。
もう、夜も遅いし。
フィオナもパパも心配してるだろうし。
眠いし。

あたしは、桜の木に背を向け、家路に着いた。
……あ、ちょっと首痛い……。

(退場)

39 名前:不確定名:斜に構えた弟:2006/03/14(火) 23:24:18

 ”ホワイト・デー”ね……。
おれにとっちゃイヤな記憶しか無いわけだが。
この日ばかりは甘いチョコもキャンディも
苦く感じられるってな。あ〜あ。

 それにしてもね。人間ってのは、
いつまでもこのままってワケにはいかないのね。
桜は毎年こんなに美しいのに。
大事な時間、幸せな時代はとっくに過ぎ去って、
もう二度と戻ってこない。

 で、おれにできるのは飲んだくれることだけってワケだ。
空気がキレイだしな。ここら木の下でなら
奇をてらわなくても酒がうまいってもんだ。うん。

 ……帰らざる時に、乾杯。

40 名前:不確定名:斜に構えた弟:2006/03/14(火) 23:51:22

 ところでこの桜、正確にはこのソメイヨシノだが、
元をたどれば同じ木、いわばクローンらしいな。
温度とかなんとかの周辺状況が同じなら同じように咲いて散る。
”桜前線”なんてコトバがなりたつのもこういう理由があるワケで。

 離れても一緒ってわけか。
おれらだって生まれる前から一緒だったのに。

 ええいクソっ。桜にまで嫉妬するようじゃ終わってんな。
ま、確かにおれはとっくに終わっちゃってるわけだが。
ハハ、ハハハハ。

41 名前:名無し客:2006/03/14(火) 23:53:36



「ロープ」

「コルトパイソン」

「青酸カリ」

「北斗有情破顔拳」

42 名前:不確定名:斜に構えた弟:2006/03/15(水) 00:01:47

>>41
 お、なんだ差し入れか……ってなんじゃこりゃ。
これはつまり、あれか?お前さんをロープで縛り
北斗有情破顔拳で苦痛を消しといて青酸カリを飲ませたあげく
コルトパイソンで打ち抜いてLucky&Happyということか?

 まぁ好意は受け取っとくが、今この状況じゃ
おれがやったってバレバレだもんな。
いくら本人の意向があったとはいえ殺しはNGだぜ。
いわゆるひとつの高瀬舟状態?

 ま、とにかく姉貴に迷惑がかかることはやりたくないんでな。
悪いがそういうこった。ハハハ。

43 名前:名無し客:2006/03/15(水) 00:06:18

存在自体が姉に迷惑なのではー

44 名前:不確定名:斜に構えた弟:2006/03/15(水) 00:18:34

>>43
 バッ……ちょっ……おまっ……!
それいったらおわりじゃん!
っていうかいや実際その通りなんだけどさ!!
いやもうおれだって自覚はしてるわけよ!?

 あーもういやホント、同じように生まれて同じように育ってきたはずなのに、
なんでこうなっちまうんだかって感じだな。
きっと腹ん中にいるとき、ふたりぶんの良心回路が
全部姉貴のほうに行っちゃったんだな。
かくして姉は誰からも好かれる太陽のような少女に、
弟はぶっちぎりのクソ野郎にってわけだ。

 いや、でもそのクソ野郎だって、普段は本性を偽って
けっこう周りと仲良くしてるんだぜ?
なるべく姉貴にメーワクかけないように。
微妙に限界くさい雰囲気(←なぜか変換できた)が漂ってる
今日この頃だけど。

 ま、あれだな。ホントに姉気の迷惑になるようなら……。
ロープだの有情拳はともかくとして、どっかに蒸発でもするか。
酒と暴力にまみれて野垂れ死にだな。
うわなんか今明確なビジョンが。

45 名前:名無し客:2006/03/15(水) 00:21:21

つまりななめは悪そのものってことですね。

46 名前:不確定名:斜に構えた弟:2006/03/15(水) 00:33:41

>>45
 ギャハハ、わかってんじゃんその通りだよ(笑)。
悪の権化っつーか人間の暗部というか
社会の隅にたまった汚泥って感じだな。うん。

 でも責任転嫁させてもらうなら、
全世界だって悪いわけで。
だって姉貴をおれから取り上げようとするんだもんね。
生けとし生けるものには太陽が必要だって
どっかのワニさんが言ってたけど、
だったらおれが全世界に悪意なり敵意をもっても
そりゃ無理なからぬことじゃないかい?

 ま、潰されるにしてもただ一方的にやられるっつーのもね。
先方にも少しは痛い目を見てもらいたいというのが
人情ってもんだろ。姉貴にバレないようにって大前提条件があるから
これがなかなかうまくいかないわけだが。
世の中本当にままならぬもんだな。

47 名前:名無し客:2006/03/15(水) 01:10:19

とりあえず弁当を買ってきました
つ■

48 名前:不確定名:斜に構えた弟:2006/03/15(水) 01:21:57

>>47
 おんや、これまた差し入れかい。
ありがたくいただくとするよ。どもども。
礼と言っちゃなんだが、酒でも飲んでくか?
ま、そこらで売ってる日本酒だけど。
一応、醸造用アルコールは入って無いヤツだぜ。

 ……んむ? おやそこらのワンワンくん君も腹ペコかね?
ではご相伴させてあげようじゃないか。
ぶっちゃけ毒見なわけだけど。わははは。

 (わんこ試食中……)

49 名前:不確定名:斜に構えた弟:2006/03/15(水) 01:41:54

>>48
 うむ、ワンワンには別段支障ないようだな。
では改めていただきます。もきゅもきゅ。

 弁当ってのはこれでなかなか奥が深いもんで、
ただ美味しければいいとかそういうんじゃないんだよな。
とくに花見の弁当なんて、冷めた状態で食べるのが前提なわけだから
そのあたり気を配んなきゃなんね。
あと取り皿に取りやすいとか、色取りとか。
カンタンだからって揚げ物ばっかだと飽きるし。

 う〜ん、そうね〜。究極の花見弁当ってどんなんだろうな。
酒にもあわなきゃいけないし? こりゃけっこう難題だぞ。
そこの料理好きを自任する諸君、君ら的にはどうだね?

 もきゅもきゅ。

50 名前:名無し客:2006/03/15(水) 02:00:01

胃に入れば皆同じじゃないか。

51 名前:不確定名:斜に構えた弟:2006/03/15(水) 02:12:28

>>50
 こらこら、胃に入り具合が違うだろーが。
そういうこというなら、お前さんの食事はこれから
ムリヤリ胃の中に詰め込むだけでも無問題ってことになるぞ。
北京ダックみたいに。

 あちこちで散々言われてんだろうけどさ。
食事ってのは単なる栄養補給じゃないわけね。
それだけならサプリだけで十分って事になるし。
古今東西で料理の技術とか材料とかが
いろいろ練磨されてきたってのがその事を語ってるっしょ。
これも使い古された言い方するなら、「ココロの栄養」ってやつだ。

 あとこっちは実利的なことだが、
胃に入ったから皆同じとは限らん。
消化や吸収の具合は、調理法によって明らかに変わってくる。

 ま、嘘だと思うなら生のタマネギでもかじってみな。
いつも使ってるはずの食材がこんなに食いにくいのかって思うから。
Let’s try!!

52 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2006/03/16(木) 00:42:43

また、この公園に来てみた。
この花を見るために。
何ていう花だっけ? 誰かに、聞いたことがある気がする。
なんていう花だっけ? 誰に聞いたんだっけ?

思い出せない。 だけど、この花を見るのに、別に支障は無い。
だから、あたしは考えあぐねることをやめて、視線をピンクの花に移す。




………本当に……、綺麗だなぁ………

53 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2006/03/16(木) 02:22:42

「ふあぁ……」

大きな、欠伸をひとつ。
もう、さすがに眠い。
今日は、もう、帰って寝よう。
そして、また来よう。

「おやすみなさい……」

ピンクの花を咲かせる、大きな木に向かって、あたしは呟いた。
さて…、もう帰ろう。

(退場)

54 名前:マリエル&フィオナ ◆M.Wb6zP586 :2006/03/18(土) 23:47:55

眠れない。
今日はお風呂が遅かったから、
まだ体が火照って、眠くない。
あたしは、湯冷めしないように、コートを羽織ると、
いつもの散歩道を通って、村の外へ。


そしてやって来たのは、あの公園。
ピンク色の花を咲かせる、大きな木がある公園。
今日は、「真実」の妖精が、一緒に付いて来てくれている。

「綺麗な花ね。」

「うん。」

妖精の言葉に、あたしは答える。

「何て花だったか、やっぱり、思い出せないなぁ。」

「お父様の持っている書物に、載っているかもしれないわ。
 帰ったら、調べてみましょう。」

あたしは顔をしかめ、「え〜」と声を漏らす。

「パパの本、沢山ありすぎて、どれに載ってるか探すの大変だよ。」

「私も手伝います。 だから、一緒に調べましょう。」

「……うん、わかった。」


……帰るまでに、思い出せるといいなぁ……。

55 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2006/03/18(土) 23:50:00

名前を間違えちゃった。
……ちょっと言葉が変だけど。
とにかく、訂正。

56 名前:名無し客:2006/03/19(日) 00:03:42

ニャー
 /|
(゚、。`7
 |、 ~ヽ
 じしf_,)ノ

57 名前:不確定名:売れない歌手:2006/03/19(日) 00:24:14

 「♪桜の花が散る頃 あいにきてください
   素直になれる気がする 笑顔に出会えたら …」

 満開までもう一歩の桜。そういえば徒然草でも言ってましたね。
花は満開より咲きかけのほうがいいって。
もっとも私なんかは、咲きかけの時は
「このふくらみかけた蕾に風情があるんですよね〜」とか言って
満開になると「やっぱり満開! 華やかですよね〜」なんて
調子のいい発言を繰り返すんですけど。

 でも、とにかく今日も桜は綺麗。それで十分。さっくら♪

58 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2006/03/19(日) 00:25:12

>>56
ふと脇を見ると、子猫が寂しげに鳴いていた。
お母さんとはぐれたのか、それとも捨てられたのかは判らないけど。
あたしは、その猫に近づいた。
何故かは判らない。 でも、誰かと一緒に居たかった。

そっと近寄る。 猫は、逃げずにこっちを見てる。
人に慣れてるのかな? じゃぁ、やっぱり、捨て猫かな?

あごに触れて、優しく撫でる。
反対の手で、背中を擦ってやる。
喉を鳴らしてる。 可愛いなぁ。

座って、猫を膝の上に載せて、あごと背中を撫でる。

「上手よ、マリエル。」

囁く妖精に、あたしは笑顔を返した。

59 名前:不確定名:売れない歌手:2006/03/19(日) 00:38:55

 夜桜の中。

>>58
 絵になる子猫。絵になる女の子。
少し睫毛を伏せて膝上の子猫をなでるたびに、
ざぁっと髪がなびく気がします。今日は少し風が強い。

 スカートをおさえながらちょっと近づいて、
女の子と、猫と、

 「……だれなんでしょう?」

 だれかいる、というのはわかります。でも見えません。
見ようと思えば見えないことはないですが、
見えないということは見られたくないということで、
つまりは詮索すべきじゃないということでしょう。うん。

 「こんばんは。猫のお散歩ですか?」

 猫って勝手にお散歩に行っちゃうイメージがありますけど、
すべてのものには例外があるんですねぇ。

60 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2006/03/19(日) 00:49:25

>>57
 「♪桜の花が散る頃 あいにきてください
   素直になれる気がする 笑顔に出会えたら …」

歌が、聞こえる。
綺麗な声。
誰の声だろう?

その声は、すぐ近くから聞こえるものだった。
あたしは、そちらに目を向ける。
猫を膝に乗せてるから、顔だけ。

髪の長い、女の子。
楽しそうに、ピンクの花を見上げてる。

「こんばんは。 猫のお散歩ですか?」

女の子は、あたしに挨拶して、声をかけた。
普通の人には姿が見えない妖精は、
あたしの耳元で、イヤリングのように、小さな光になった。

あたしは、女の子に向かって、首を振った。

「なんだか、寂しそうだったから…、一緒にいるの。」

61 名前:名無し客:2006/03/19(日) 01:06:01

>>58
ニャ〜♪
 /|
(`、、`7
 |、 ~ヽ
 じしf_,)ノ

(撫でられて気持ち良さそうにしている)

>>59

 /|
(゚、。`7
 |、 ~ヽ
 じしf_,)ノ

(歌に気がついた)

62 名前:不確定名:売れない歌手:2006/03/19(日) 01:09:37

>>60
 寂しそう、ですかぁ。
大きな目を潤ませて、ひとりで夜の桜を見上げる子猫。
ちょっと想像してみます。

 うん、一緒にいたいな。

 何か子猫さんに食べさせるものでも、とついポケットを探ってしまうのが
私という人間の軽薄さ。一緒にいたいならそういえばいいのに。

 「そういうわけで、私も一緒にいたいです。いいですか?」

 ちょっとの間のひとりがたえられないというわけじゃないけど、
やっぱりひとりより四人のほうがいい。
気まぐれで意地っ張りな猫だって、桜を見るときくらいは
ちょっとくらい纏わりついても大目に見てくれるでしょう。

 にゃあ。にゃあ。

 猫語がしゃべれない私は、ただにゃあにゃあいってるだけ。
でも適当に相槌うってくれるこの子猫さん、
実はけっこう付き合いがいいのかも?

 「猫って意地っ張りだけど、こういう夜はやっぱり人恋しくなるのかな」

 猫は相変わらず女の子の膝の上。
ちょっと嫉妬しちゃうかな。あはは。

63 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2006/03/19(日) 01:21:58

>>62
にゃあ。 にゃあ。

話しかけるように、猫の鳴きまねをする女の子。
猫は、その意図を知ってか知らずか、それに鳴いて返す。

そんな猫と女の子のやり取りを、あたしは、微笑ましく思いながら見守った。

「猫って意地っ張りだけど、こういう夜はやっぱり人恋しくなるのかな。」

意地っ張り…?
猫って、意地っ張りなのかな?
あたしには、よくわからない。
でも…、独りは、やっぱり、寂しいよね。

「そうだね。
 だから、この木が賑やかに花を咲かせているのを見て、
 寂しさを紛らわせようとしたのかも。」

その満開の花は賑やかだけれど、
佇まいは飽くまで静かで、穏やかな木。
これは、なんていう木なんだろう?

64 名前:ミント・ブラマンシュ ◆MINTq0w5Z2 :2006/03/19(日) 01:32:07

http://charaneta.sakura.ne.jp/ikkoku/img/1142010803/64.jpg (2KB)
不確定名:売れない歌手さんに対して何やら言っているようですので
こちらに通報しておきますわね♪

さよなら絶望先生
http://charaneta.sakura.ne.jp/test/read.cgi/ikkoku/1137772951/131



65 名前:名無し客:2006/03/19(日) 01:37:30

>>62
ニャア ニャア
 /|
(゚、。`7
 |、 ~ヽ
 じしf_,)ノ

>>64
ニャ?
 /|
(゜、。`7
 |、 ~ヽ
 じしf_,)ノ

66 名前:不確定名:売れない歌手:2006/03/19(日) 01:41:24

>>63
 『この木が賑やかに花を咲かせているのを見て、
 寂しさを紛らわせようとしたのかも』

 うん、たしかに。夜風にざぁっとざわめく様を見上げていると、
心を持っていかれそうな気がする。すいこまれそう。

 「この桜という木は、昔っから人間に愛されてきたそうですけど、
やっぱり猫さんとか犬さんとか狐狸妖怪さんとか妖精さんにも
愛されてきたのかな」

 そういえば妖怪さんだって運動会くらいするという話ですから、
お花見だってちゃんとやってるんでしょうね。猫さんもまた然り?
とりあえずここには人間2名猫さん1名、あと妖怪さんか妖精さんか、
とにかくもうひとり。うん、花見の人数としてはそれなり?

 「そういえば、桜大福の季節ですねぇ」

 花見といえば花より団子。
そして花プラス団子ならぬ大福の組み合わせ。
こんな夜中に食べるのはけっして良いこととはいえません。

 「でも、桜大福の季節ですねぇ」

67 名前:不確定名:売れない歌手:2006/03/19(日) 01:51:15

>>64

 えええええええええええええ・。

 そ、そんないえ声の事はですね?
私だって気にしてるんですよ?
カラッポっていえそんなまぁたしかに
10年来のお友だちにまで「ボ〜っとしてる」とはよく言われますけど。
いえ自覚はあるんですけどね?
っていうかデッドエンドのムービーって
ふつー見れないですよいえほんと。
わざと? わざとですか?
海の藻屑とか電車と一緒にスクラップとか?

 私、黒いんですか……?
あああうううううううう。

 いいんです。自分がたいした人間じゃないというのはわかってますし。
お友だちと一緒に、日々をおだやかに平和に生きていければ
それでいいんです。胸の中に黒いものがあっても、
そんなの押し込めちゃえばいいんです。
私は生きていく売れない歌手なんです。しゅん。

68 名前:不確定名:売れない歌手:2006/03/19(日) 02:01:37

 そういえば『psycho soldier』って、
聴きようによってはずいぶんアブナイというか、
海外でもこの名前で通ってたような?
大丈夫だったんでしょうか。

 いいんです。「名は体を表す」とか
「ピッタリのネーミング」とか、今まで散々いわれてるんですから。
明日はきっと今日よりはいい日と、祈りをこめて星空を見るんです。
いいんだもん。黒くってもアブナくってもいいんだもん。
平和に生きていくんだもん。

69 名前:名無し客:2006/03/19(日) 02:10:55

>>67
ニャー
桜の花
│ /|
↓(゚、。`7
*⊂|、 ~ヽ
  しf___,)ノ

(なぐさめてくれているらしい)

70 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2006/03/19(日) 02:17:45

>>66
「この桜という木は、昔っから人間に愛されてきたそうですけど、
 やっぱり猫さんとか犬さんとか狐狸妖怪さんとか妖精さんにも
 愛されてきたのかな」


女の子の言葉に、あたしは、忘れていた花の名前を思い出した。
さくら……、
サクラっていうんだ、この木。
サクラ……
うん、憶えた。 サクラ。


ポウ……


あたしの耳元に隠れていた妖精が、一瞬光を放ち、姿を現す。
あの女の子には姿は見えないから、どっちにしても同じなんだけど。

「私たち奇跡妖精は、花から生まれるわ。
 妖精の樹がその枝に付ける、願いの花。
 だから、なんとなく、懐かしく感じるの。
 花が好きな妖精も、多いのよ。」

そういえば、多い。
ペリ、バターカップ、ヘンルーダ。
皆、花が好き。

「きっと、このサクラの花も、
 沢山の妖精に愛されてるんだろうね。」

誰にともなく、あたしは呟いた。


「そういえば、桜大福の季節ですねぇ。」

女の子は、サクラを眺めながら言った。

「サクラ大福?」

大福って、あの……

「アイスが入ってるやつ?」

かまくらで食べたことがある。
雪○大福。
きっと、似たようなものだよね。

71 名前:不確定名:売れない歌手:2006/03/19(日) 02:18:08

>>69
 あああああ、ありがとう優しい子……。
今はへこんでてもね。ひと眠りすれば大丈夫。
今までずっとそうしてきたし、これからもそうするよ。
目がさめたら朝が来て、またいつもの生活に戻れるんだもんね。

 ありがとう優しい子。私、あなたが大好きよ。

72 名前:不確定名:売れない歌手:2006/03/19(日) 02:33:28

>>70
 『アイスが入ってるやつ?』

 惜しい。ちょっとかすってます。
ボール半個分外れてるけど、打者によっては手を出すくらい?
でも、

 「たしかにあれは、冬の食べものですよね〜」

 夏には乳脂肪分の多いアイスクリームより、
後味がさらりとしたシャーベット系のほうが人気ありますし。
であれば○見大福は正しく冬の食べもの。
寒い冬に、あったかくしてアイスクリームを食べるのは好き。

 「ところで桜大福というのは、その名の通り
桜を使った大福なんですね。桜自体が季節ものですから
もちろんこれも期間限定。ほんのひとときで儚く消える大福。
センチメンタルですね〜」

 おいしいセンチメンタル?

73 名前:不確定名:売れない歌手:2006/03/19(日) 02:42:23

 う〜ん、実のところ密室殺人を演出する必要さえ無いんですよね。
たとえば、車を運転している最中にちょっと”へんなもの”が見えたら?
お料理の最中にとつぜんガス爆発とか。
寝ているあいだに勝手に暖房器具が動いて……。

 ぜんぶ、事故。殺人じゃなくて、事故。

 こわいな。うん。こわいよね。

74 名前:不確定名:売れない歌手:2006/03/19(日) 02:45:45

 なんだか自分が怖い人になりそうなので、
今日はお布団かぶって寝ることにします。
明日もいつもの明日が来る。

 それってすごく幸せなことですよね。
それでは女の子さんとその隣のだれかさん、猫さん、
そのほかのみなさん、おやすみなさいです。しゅぴっ!

 (退場)

75 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2006/03/19(日) 02:50:58

>>72
「サクラを使った…大福…?」

え〜っと……
わかんない〜〜〜


「でも、春しか食べられないってことはわかった!」

「センチメンタルなのは、大福じゃなくてサクラの花の方だけれど。」

妖精が横から口を出した。

でも、花は大福にも入ってるんだし、
それなら大福も…ってことには…??

76 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2006/03/19(日) 03:06:55

「ん〜……」

眠い……

「そろそろ、帰って眠った方がいいわね。」

妖精の言葉に、あたしは頷く。
そして立ち上がると、身をかがめて、子猫の頭をそっと撫でた。

「ばいばい。 おやすみ。」

そしてあたしは、サクラの花に背を向け、オークベリーに向けて、歩き出した。

(退場)

77 名前:名無し客:2006/03/20(月) 21:26:20

桜の根元にヤヴァイ物を埋めてみるミル(ざっくざっく)

78 名前:KUSANAGI ◆HoMuRA8nM6 :2006/03/20(月) 22:45:53


  糞も美味いと感じられないワンカップを手に、フラフラフラと何かに誘われたように
 桜の下へ。綺麗な薄紅色に染まる花弁は自然に創造されたと言う事を物語る様で、
 こんな所でも違いを思い知らされる事に嫌気が差した。
  最近人と触れる機会が多くなった所為か、何を見ても自然と人工の違いを感じて
 卑屈になってるとでも? 馬鹿言えよ。否定はしねェけど。

 「ッたく、何でこうなっちまったのかね」

  違う事は解かりきっている事で、如何足掻いても手の届かないそれを睨みつけても
 何も変わらずに、ただただ苛立ちが募る。
  ズレた歯車はずっとズレたままなのかも知れないなんて思いながら、桜の幹に背を
 預け、不味い酒で喉を潤す。ついでに言えばこの酒、と言うよりも飲み物を買ったのは
 久しぶり。貧乏生活は泣けてくる。

 「ま、一足早い花見ってのも、悪かねェよな」

  少し考え事をするには悪く無い夜桜。
  舞う花弁はヒラヒラヒラヒラと、風に揺れ、流れていく。
 

79 名前:KUSANAGI ◆HoMuRA8nM6 :2006/03/21(火) 00:05:53


  花弁はヒラヒラと舞い散って、風は少しだけ冷たくなってきた。それでも酒のお陰で
 体の芯が暖かい。これは救いだ。寒ィ中で眠りたくねェし。

  考え事は纏まらず、ただただ時間は無為に過ぎて行く。

  月と桜を肴に、それも良いかと自分に乾杯。
  酔った試しは無いにしろ、酒は嫌いじゃない。

 「あー、これじゃ足んねェな」

  残るカップ酒も後二つ。
  手持ちを確認してみても、それは酒を買うに足りる金額じゃなくて愕然、なんて事は
 ねェ。それでも寂しいけれど。

 「水で薄めるとか……馬鹿馬鹿しい」

  ま、呑むのはついでだから、気にする事でもねェか。
 

80 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆VPhoEniXgY :2006/03/21(火) 00:54:19

 酒瓶と、杯を片手に歩く。
 はらはらと零れる花は夜の明かりに映えて美しい。
 月は昼の光をそのまま映し、星もまた宝石と散る。
 ああ、良い夜だ。

「さて」

 くるりと見回して、花見て一杯、月見て一杯と洒落込める場所を探す。
 別に土の上へそのまま腰を下ろしてもいいのだけど、まあそれだと少々寒い。
 茣蓙の一つでも持って来るべきだったろうかと思いつつ、視線を巡らせていった。

81 名前:KUSANAGI ◆HoMuRA8nM6 :2006/03/21(火) 01:03:22


  うつらうつらと船を漕ぐ。
  回って来た訳じゃないにしろ、時間も時間だ。一人物思いに耽ればこう言う事だって
 あるだろう。……頭が難しい事を考える為に出来てない?

 「さァて、如何したモンだか」

  呟きは風に流れ、目で追えもしないそれを探すかのように辺りを見回せば、そこには
 見知った誰か。

 「こんな時間から花見かよ」

  しかも俺より準備良いじゃねェか。

 「ま、悪くない月夜と桜だぜ?」
 

82 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆VPhoEniXgY :2006/03/21(火) 01:16:39

>>81
>「こんな時間から花見かよ」

「あら、静かなのも乙なものだよ?」

 笑いながら、とりあえず芝のある場所に腰を下ろした。
 頭の上には薄墨桜。ずいぶんと古株のようだ。

「ま、とりあえず一杯どうよ」

 そっと杯を一つ差し出した。
 本当はもう一人を待つ予定だったが、まあ一応いくつか予備は持ってきている。
 外の言葉で「こんなこともあろうかと」、というらしい。

83 名前:KUSANAGI ◆HoMuRA8nM6 :2006/03/21(火) 01:27:03


  確かに静かな夜は乙なモンだ。

  考え事には最適。
  色々するにも最適。

  後者は声が響くので素人にはお勧め出来ない。それがスリル? ハッ、そんなに俺は
 餓えちゃいない。

 「風に流れる桜は、確かに静かな方が似合うかもな。ま、風流なんて知らねェけど」

  ただそう言うモンがあるってのは解かる。と言う事は、理解するモンじゃなく感じるモン
 なのかも知れないな。理解出来ないってのは嫌いなんだけどなァ。

  そんな事を考える合間に差し出された杯。

 「美人の酌を断る男なんているか?」

  素直にを受け取り、注いで貰い、

 「さて、何に乾杯したモンか。……出会い?」

  なんて、言って見る。
 

84 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆VPhoEniXgY :2006/03/21(火) 01:47:31

>>83
>「風に流れる桜は、確かに静かな方が似合うかもな。ま、風流なんて知らねェけど」

「風流は感じて悟るものだからね。はは、理屈や知識じゃ無理だろうさ」

 言いながら、酒をついで軽く合わせる。
 風の流れは算盤じゃ分からない。たた自分の感覚に頼って識るものだ。
 要は感性。自らの感じたままを受け取ることが肝心なのである。

「静かな方が似合う。そう思うことが、風流を感じることなのさ」

 花に風が吹くこともあれば、月の群雲に風が吹くこともある。
 要は心根一つ。風流は自分の心を映す鏡だ。

>「さて、何に乾杯したモンか。……出会い?」

 そういわれて、考える。
 出会いも悪くない。花や月でも悪くはない。
 けど、

「……思えば奇妙な縁ね。ま、それも他生の縁ってことで、それで乾杯」

 誰が言ったか、全ての出会いは必然である。
 すれ違うだけの縁であろうと、それは前世で何かしら縁があったのだろう。
 だから、出会いではなく、縁に。

85 名前:KUSANAGI ◆HoMuRA8nM6 :2006/03/21(火) 02:04:36


  ヘェ、と適当に頷きながら杯を交わす。
  小気味の良い音が響き、それが誰かと酒を呑むと言う事だと確りと伝えてくれる。

  雅だとか、風流だとか。
  ヒトってのは難しいモンを感じて、それでもそれを難しいと感じず、受け入れる。
  感じ取る事が出来ない俺はやっぱり、ヒトとは何処か違うのかも知れねェ。何処が
 如何違っているかなんて、誰にも解からねェんだろうが。

 『静かな方が似合う。そう思うことが、風流を感じることなのさ』

  詠うように流れる言葉。
  そこにも風流とか侘び寂びがありそうで。

 「生きてりゃその内解かるんのかもなァ……無理に知ろうとする必要も、ねェか」

  それでも引っ掛かるのは何故でしょう?

 「理解出来ない、のは気持ち悪ィけどな」

  苦笑を浮かべつつ、吐いて見た。


 『……思えば奇妙な縁ね。ま、それも他生の縁ってことで、それで乾杯』

 「ああ、まったく、奇妙な縁だ。二人の間柄は、一向に進展しねェのに?」

  冗談交じりに呟いて、ふと思い浮かぶ何時かの光景。
  空は青く、緑は茂り、太陽は照りつける。並ぶ三人の内二人は微笑を、一人――
 一体は苦笑を。

  そんな何時かの、あの日。

  暖か過ぎて、駄目になる。
  そんな、気がした。

 「ま、これだけ良く出会うって事は、なんかあんだろ。多分」
 

86 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆VPhoEniXgY :2006/03/21(火) 02:51:49

>>85
>「生きてりゃその内解かるんのかもなァ……無理に知ろうとする必要も、ねェか」

「そうだね。理屈じゃないし、知ったところで逃げてくものだから」

 知識とは便利な反面危うい。知識は常に新しい風を入れないと現実と離れてしまう。
 だからこそ、実感としての風流が大事なのだ。特に感性で生きる者には。

「理解できないのは正しいさ。理解できないから悟れる。理で解けば消えるものだからね」

 人の心が理で解けないからこそ、風流を映す。
 私は、そう思う。

>「ああ、まったく、奇妙な縁だ。二人の間柄は、一向に進展しねェのに?」

 吹きそうになった。
 いや、進展って。

「おいおい。私相手じゃ苦労するよ。酒飲み仲間じゃダメかしら?」

 そんなことを言ってみる。少なくともそういう縁ではない、と思う。
 こういう気安さがあってこそ、こんな風に酒が飲めるのだから。
 だから―――

「……ソメイヨシノって桜があるんだけど。大体六十年で枯れるんだってさ。
 で、今私たちの頭の上にあるのが、彼岸桜。千年くらいは余裕で生きる」

 その六十年が、私には遠い。


「―――少なくとも、彼岸桜くらいかしらね。私は」

87 名前:KUSANAGI ◆HoMuRA8nM6 :2006/03/21(火) 03:31:22


  酒が美味い。
  一人で呑む酒よりも断然、美味い。

 『理解できないのは正しいさ。理解できないから悟れる。理で解けば消えるものだからね』

  この酒の美味さも、これと同じ?
  理解出来ない―――『心』
  理解出来たら出来たで、悲しいような気もするが。

 「理屈で解けねェ何かって、好きじゃねェんだけどなァ」

  風に舞う桜の花弁。
  月は冷たくも温かい光で照らす。
  風に吹かれ月光の中揺れる髪。

  綺麗だと―――見惚れた。

 「……まァ、時間が解決するなんて言葉は好きじゃねェけど、俺は余にも生きた時間が
 短過ぎる。短過ぎて知る事が出来ないってなら、せめて感じる事が出来るまで、生きて
 見るのも、良い退屈凌ぎにゃなるだろう。何にもねェより張り合いもあるし、な」

  それでも俺は、後何年生きられる?


 『おいおい。私相手じゃ苦労するよ。酒飲み仲間じゃダメかしら?』

  解かり切っていた答え。
  互いに干渉しない関係。互いに、一歩踏み込まない関係。
  それは楽で良い。
  楽だから、付き合える。

 「クハハ……振られちまったなァ? ま、美人と酒飲み仲間ってのも、悪か無いさ」


  桜の話、何かの例え。

 『―――少なくとも、彼岸桜くらいかしらね。私は』

  ヒトは永遠には生きられない。
  それなら千年生きられる?
  六十年は?

  さァ?

 「じゃあ俺は、造花だな。匂いも無い、味気無い造花だ」

  力なく、人工物は笑う。
 

88 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆VPhoEniXgY :2006/03/21(火) 03:49:06

>>87

「―――いーや、違うね」

 自嘲を叩き切る。
 いやなあ、長生者舐めるな。
 作り物と本物の違いくらい分かるっての。

「人の造花は人形さ。心も命も無い。動いて喋る人形はもう人形じゃない」

 私もそうだ。人の形ではあっても、人であることに違いはない。
 命の成り立ちや長短など、関係ない。

「ヨシノは、人が作った桜なんだよ。違う桜同士で種を作って植えたんだ。
 でも、他の桜とどう違う? 普通に咲いて普通に散っていくじゃない
 ―――同じさ。人を人たらしめるのは想いだ。血でも生死でも形でもない」

 そんな自嘲を引き出したかったんじゃない。
 私はそんな無粋なことなど言わない。

「要するに私が言いたかったのは。一緒に歩いて死ねる奴を選べってことさ、幸せ者。
 ……私を相手にしたかったら千年生きる覚悟をしな」

 六十年といっても目安だ。百年二百年もってる元気なのもいる。
 出来ないことも無いだろ。たぶん。

「ま、そういうこと。先に死んで悲しませるようなことしなけりゃ、考えるわよ?」

 言い切って、にやりと笑った。

89 名前:KUSANAGI ◆HoMuRA8nM6 :2006/03/21(火) 04:13:15


  ヒトの造花は人形で、想いがあればそれはヒト?

 「それは違うと思うんだけどな。桜の例にしても、『ヨシノ』は『ヒトが造った桜』なん
 だろ? それが『桜』なら自問自答なんてしない……少なくとも、その自問自答を
 俺は知る事が出来ない訳だ。『作られた』云々は」

  俺は結局何が言いたい?

 「別に悲劇のヒロインを気取りたい訳でもねェんだけど、『ヒトが造った』ってのは
 それだけで、『ヒト』とは違う何かなんじゃねェかと思う訳だ。形は同じ、同じ言葉を
 喋って、同じ様に飯を食って、同じ様に生きる事は出来る」

  結局、俺のこれは俺自身でケリが着けられていないだけ?

 「それでも、『ヒト』とは違うんじゃねェかな」

  寸分違わず同じ遺伝情報を持つ『ヒト』なんて、居ないのだから。

 「ハッ……ま、下らねェ自嘲だってのには気付いてるよ。ただ、こう言う事を言える
 相手も珍しいモンでよ、酒も手伝って、つい、な」

  ばつが悪い。
  酒を一息の流し込み―――流れる殺し文句。
  こんな時にこれを言われちゃ、答えは一つきり。

 「オーライ。惨めでも何でも、生にしがみ付いてやろうじゃねェか。それが交換条件
 なら。覚悟しとけよ、俺はしつこいぜ?」

  せめて桜になれずとも、雑草くらいにゃなれるだろう。
  それだけ生きる事が出来るなら。

  ニヤニヤと笑いながら、下らない物が少しだけ、面白く思えた。
  詰まらない事でしかねェんだよ、俺の、コンプレックス。
 

90 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆VPhoEniXgY :2006/03/21(火) 04:42:04

『オーライ。惨めでも何でも、生にしがみ付いてやろうじゃねェか。それが交換条件
 なら。覚悟しとけよ、俺はしつこいぜ?』

 そう、それでいいんだよ、人間。

「期待してるよ」

 応えて、杯を干した。

「……そういやさ。双子ってまったく同じように生まれる時があるんだってさ。
 顔も形もみんな、ね。自然の神秘よねぇ?」

 まあ、そんなものだ。
 ヨシノだって、自然に現れる可能性のあった雑種だ。
 瓜二つの人間がいたところで、不思議じゃあない。
 誰が作った誰に作られたなど、たいした違いじゃないだろう。
 たとえ物言わぬ者であろうと、理でも法でもなく、想いが全てを活かすのだから。

「さて、後はただ飲むだけといくかね。愚痴も管も十分まいたし」

 花を浮かべて一杯。
 月を浮かべて一杯。
 小さな宴会には、贅沢すぎるほどだった。

91 名前:KUSANAGI ◆HoMuRA8nM6 :2006/03/21(火) 04:58:05


 「離れられなくしてやるぜ?」

  俺は一体誰なんだ?
  何このクセェ言葉。


 「双子、ねェ。育った環境が違うなら、なんて歌もあったけど……俺のこれとは―――
 いや、止めとくか。酒が不味くなる」

  もう一つの別の可能性。
  同じ桜でも枝振りが異なるように、俺とアイツは違う。そんな事は解かりきっていても、
 心にしこりを残し、影を落とす。
  それはきっと、俺が死ぬまでずっと続く葛藤なんだろう。
  それでも生きるしかないなら、生きるだけだ。
  違う可能性なのだから。


 「酒を呑むには良い夜だ。そろそろ朝日も肴に出来ちまうけどな」

  杯に映る月を呑む。
  杯に映る桜を呑む。
  杯に映る自分を呑んで、瞳に映る誰かには手が届かない。

  ま、そんなモンか。
  何もかもを手に入れられる一生なんて、ねェんだから。


 「さァて、そろそろ行くとしますか。不老長寿に近づける素敵アイテムでも探しに」

  なんて軽口を叩いて立ち上がる。
  本当は、気持ちに整理をつけたいだけ。

  照れ隠し? 馬鹿言え。思っても聞くな。

 「んじゃ、生きてたらまた会おうぜ?」

  【退場】
 

92 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆VPhoEniXgY :2006/03/21(火) 05:08:09

>>91
「なに、お前ならたぶん殺しても死にやしないよ―――またね」

 照れ隠しみたいに言葉を残して、彼は去った。

 不老長寿……まあ、外の世界の話はたまに聞く。
 それによれば、案外遠くはないのかも知れない。
 得た人間がどうなるか、までは責任はもてない。

 でも、多少は期待するのも面白いだろう。

「私はいつでも待てるからね」

 くすくす笑う。
 さて、本来の待ち人は。

「遅いぞー、慧音ー!」

 やっと姿を現した。
 私の小さな宴会はもう少し続く。
 今度は素敵な友人を、一生で一番の宝物を共にして。

【終幕】

93 名前:坂上江夜 ◆aM4W/Ozero :2006/03/24(金) 00:24:26



 綺麗な夜だった。

 雨の後の春の夜に特有の、素敵な湿度。
 温度覚の削ぎ落とされたあたしの皮膚は、湿度にだって良し悪しを
感じる事が出来る。

 それが便利だとは、思わないけど。

「ここは――」

 誰にともなく一人ごちる。

 それもその筈――辺りは坂口某の小説にでも出てきそうな、桜の森。

 そういえば桜見の季節はもうすぐだったか、ああいうのはあたしイヤ
だな、騒がしいしキレイじゃないし、なんだか宴会とかって泥臭い。ああ、
でもこんな夜桜なら、フツウに素敵だって思える。

 でも――どうしてこんな所にいるんだろう。
 あたし、こんな時間に桜並木で徘徊するほど変な子じゃないんだけど。
 ――不思議と思い出せない。磨り減った鏡みたく意識が白けている。

「夢……かな」

 冴えない結論だけど、まずはそれでよしとする。
 ああ、高い半月に照らされた桜の森――いかにも幻想的で夢っぽい。

 見上げれば遥か遥か高く半月が浮かんでいる。
 冬の間に研ぎ澄まされた空気が、その光を玻瑠の様に透かしている。
 視線を下ろせば真っ白な花弁が、ドームっぽく半円型に風景を塞ぐ。
 その中を、桜の香りと花弁が、水に溶かした絵の具みたく漂っている。
 そしてあたしはそれらの一番下――。

 綺麗なこの夜の底に、沈んでいる。

 歩き出す。
 ――行く先は知れない。



【坂上江夜――入場】
 

94 名前:不確定名:斜に構えた弟:2006/03/24(金) 00:49:00

 「♪お〜とこ〜のひとは〜かわいそ〜
   メ〜カニ〜ズムにな〜やんで〜 …」

 桜がいいカンジに開き始めてんな〜。
この季節はサカナに困らんのがいいね。
部屋で鬱々と飲むのもひとつの飲み方ではあるが、
キレイな物あるならそれ見ながらのほうが健康的。

 中坊が酒食らってて何が健康的なのかはよくわからんが。

>>93
 む、先客発見。パッと見男だけど服装からして女か?
あるいは女装趣味。ま、人の趣味にケチつけられるほど
こちとら上等な人間じゃないから無問題だが。

 「こんばんは、いい桜の夜ですな」

 挨拶はきちんとしろって姉貴にいわれてるからな。
とりあえず愛想良くしておこう。

95 名前:坂上江夜 ◆aM4W/Ozero :2006/03/24(金) 00:59:25



>94

「こんばんは、いい桜の夜ですな」

 ふと、声をかけられた。
 緩慢に振り向く夢見気分のあたし――転じた視線の先には、男の姿。
 正直、少し緊張する。女子校通いの人間にとって、同世代のオトコって
いうものは、それなりに緊張を誘うものだ。
 あたしみたく異性にあまり興味のない人間でも、それは例外じゃない。

「何? その……」

 平静を取り繕って返事する。
 語尾はどもってないかな、たぶん大丈夫。
 なるべく動揺してない感じで、低いトーンの返事。

「いきなし声かけてくるって、ナンパ――とか? そういう気分でもないけど」

 気分も何も、男と喋った事なんて、この数年まともに無い気もするけど。
 ともあれ、相手の目的がナンパなら一蹴した――はず。
 ……う、うまく行った、かな。



96 名前:アルマ=ベオルブ ◆Alma36Zlwk :2006/03/24(金) 01:01:44

半月の浮かぶ夜空を見上げながら、私は歩いていました。
最初は、どこへともなく、ただ歩いていました。
が、暫く歩くと、私の頭には、目的地となる場所が決められていました。
「サクラ」という花が咲くという公園。
夜だから、もう花は閉じているでしょう。
それでも、一目、見ておきたかったのです。
花壇に植えられた花なのか…、あるいは、道端に密やかに咲く花なのか。

「あ…、ここかしら。」

私は、その公園に足を踏み入れました。
そして、少し視線を泳がせると、私は自分の目が捕らえた光景に驚嘆し、私の心は歓喜に満ちました。

「あぁ………」

私は、思わず声を漏らします。
私が見たのは、薄いピンク色の花を、広げた枝に隙間なく咲かせる、見事な木でした。

「すごい………。」

私は、近くでその花を見ようと、木に駆け寄りました。
…と、私は、そこに一人の女性を見つけました。


>>93
その女性は、花…おそらく、これがサクラなのでしょう。
サクラの花から視線を外すと、歩き始めました。
もう、帰るのでしょうか。
それなら、声をかけては、引き止めてしまうでしょう。
私は、黙って、その様子を見守ることにしました。

帰らないのなら、何か話してみるのもいいでしょう。
帰るのなら、私はもう暫く、このサクラを見て帰りましょう。

97 名前:不確定名:斜に構えた弟:2006/03/24(金) 01:10:35

>>95

>「いきなし声かけてくるって、ナンパ――とか? そういう気分でもないけど」

 ナ、ナンパと間違われるとは……。
すげぇ、おれそんな愛想良く見えたのか。
やるじゃんおれさま。流石だぜおれさま。
伊達に学校で猫の皮重ね着してないわな。
いや、しかし新鮮な驚きだ。うん。

 「あんたにとって幸いな事に、おれはナンパ師じゃないよ。
とりあえずそういう意味での女っ気は間に合ってるしね。
手は2本あるけど同時に2人の女を抱き寄せる事はできんし」

 ナンパ師じゃないといいながらこのケーハク口調。
うむ、この女(いや、男かもしれんけど)は
こういう人間が苦手と見えるからな。うはは。

 いやしかし、ナンパか。ううむ。世の中は広い。

98 名前:坂上江夜 ◆aM4W/Ozero :2006/03/24(金) 01:18:35


>97

>とりあえずそういう意味での女っ気は間に合ってるしね。
>手は2本あるけど同時に2人の女を抱き寄せる事はできんし」

「は――…」

 ナ、ナンパじゃなかったのか。
 この雰囲気のケーハクさからしても、ナンパと間違えられて仕様が
ないと思うんだけど、本人が違うって言ってる以上は、そこにもツッコ
めないしな。 とにかく勝手に勘違いしちゃったわけだ、恥ずかしい。

 しかも、なんだかウワっついたこの物言い。
 ……ひょっとしてあたし、ナメられてる?
 どうしよう。
 どうしよう。

「別に、手が何本あっても世話できる相手の数なんか知れてるだろうし。
っていうか、初めてあった相手にハーレム気取りの女自慢とか……。
何サマなの? あんた」

 ――何、この刺々しい返事。
 もうちょっと言いようがあるっていうか、ああ、ヘンな方向に事態が。
 とりあえずここまできたら、ケンカ腰で接するしかないのか。
 ああ、……めんどくさい。


 あたしの意に反して脇に泳ぐ視線。
 ――まるでそっちの方向に、良く出来た対処法が書いてあるみたく。
 勿論シニカルな神様は、そんな物を用意してはくれない。
  そこにあったのは、ただ――。

「……あ」


 そしてあたしは、この公園に三人目の人物の姿を認めた。


>96

 柔らかい雰囲気の女の子だった。
 目元の印象も、体のラインも、ふんわりとしてて。
 デキの悪いマネキンみたいなあたしのスタイルとは大違い。

 綺麗な夜の桜の森には、こんな女の子が似合うんだと思った。

 ……ただ再見すると、着てる衣装がアナクロっていうか。
 素材もムダに分厚いし、サイジングも今風じゃないし、それ以前に
かもし出す印象が現代日本っぽくない。牧歌的ってか、中世末期の
ブルターニュ辺り、みたいな。

 まあ、夢ならそれもアリだろう。
 むしろ現実離れしてる分小気味良くて、可愛い。

 こちらを見る相手に、とげのない視線を合わせてやる。
 それが挨拶の代わり。

99 名前:不確定名:斜に構えた弟:2006/03/24(金) 01:21:01

>>96
 む、知らない嬢ちゃん発見。
ここはひとつ、またナンパと間違われるのも一興か。うはは。

 ……。

 ……ナンパってどうやるんだっけか?
しまったおれはナンパをしたことがない。
どうすれバインダー。

 「ただ眺めるだけでも桜は綺麗だけど、
飲みながらだともっと綺麗に映るぜ」

 うむ、酒の十徳の内にあるしな。『万人和合す』って。
おれの飲酒はもちょっと他の事が理由だが
この際それはどうでもよかろう。

 「そういうわけで、一献いかが? 交じりっけなしのいい奴だよ」

 とりあえず桜には日本酒だな。うん。

100 名前:アルマ=ベオルブ ◆Alma36Zlwk :2006/03/24(金) 01:28:30

>>98
視線が合いました。
いいえ、相手が合わせたのでしょう。
その人は、まだあどけなさを残した、少女でした。

きっと、挨拶をしてくれたのでしょう。
それなら、私は笑顔でそれに答えましょう。

「こんばんは。」

笑顔で、挨拶。
万国共通……多分……の、会話の始め方。
何を話すかは、まだ考えていないけれど、
とりあえず、挨拶を交わしておきましょう。

101 名前:不確定名:斜に構えた弟:2006/03/24(金) 01:32:46

>>98

>「何サマなの? あんた」

 「おれサマ」と即答しそうになったがセーフ。
怒って帰りかねないような返答は避けるが吉だろう。

 「うん、ただの中学生。一杯気分で散歩してたら、
桜の花に溶け込むみたいなあんたがいたから挨拶した。
挨拶はきちんとしろって姉貴に言われてるし」

 この、でかい風船をボールペンの先でつつくような微妙なスリル。
ナンパ師はこれが欲しくて日々精進してるのか。
不健康な遊びだなぁ。ちょっと楽しいけど。

102 名前:坂上江夜 ◆aM4W/Ozero :2006/03/24(金) 01:34:53



>100

「こんばんは」

 ふんわりと、柔らかな笑みだった。
 基本的にあたしは、他人を信用しない風にしてるけど――夢の中くらい
なら、リミッターを外してもいいかもしれない。 無愛想に見えない程度に
表情を和らげて、話せる距離まで近づく。

「……こんばんは。 あんたも……」

 こほん。

「あなたも、早めの桜見とか? もしくは、ただの散歩とか……ああ、案外。
 眺めにきたのは、あっちとか」

 そう言って、あたしは空の真上、遠く世界を見下ろす銀の半月を指差す。
桜も綺麗だけど――案外、月を眺めて楽しむ方が通好み、かも知れない。

「なんていうか、何にしても、夜の公園で一人、って危ないだろうし……。
 こっちに混じれば? 一人のほうがいいのなら、それでもいいけど」

 面白い。
 夢の中であることをさっぴいても気分がいい。
 なんでこんなに、今日のあたしは饒舌なんだろう。

103 名前:坂上江夜 ◆aM4W/Ozero :2006/03/24(金) 01:40:32



>101

> 「うん、ただの中学生。一杯気分で散歩してたら、
> 桜の花に溶け込むみたいなあんたがいたから挨拶した。

「ああ、何――あんた、中学生?」

 ああよかった、安心できる材料が一つ増えた。
 相手が年下なら、いくらか優越感を持てる。 逆に大学生相手とかだっ
たら、思わず気が引けて精神的に負けてたとこだろう。

「気軽に言ってるけど……中学生が出歩く時間でもないよね。 ガッコの
補導とか大丈夫なの? ――万が一巡回してるセンセとかに見つかって、
家族とかに迷惑かかったら、ヤバいんじゃん?」

 もちろん、そんなのハッタリ。
 あたしも塾の帰りに付き合いで面白くもないカラオケに寄るけど、見つ
かった試しなんてありはしない。 けど、中学生相手なら信じるかも。

「せめてそういうの――高校に上がってからにしとけば?」



104 名前:アルマ=ベオルブ ◆Alma36Zlwk :2006/03/24(金) 01:42:15

>>99
「ただ眺めるだけでもサクラは綺麗だけど、
 飲みながらだともっと綺麗に映るぜ。」

不意に横合いからかけられた言葉。
私は少し驚いて、そちらを振り向きます。

そこにいたのは、瓶を片手に持った、少年でした。
きっと、あの瓶の中のものを「飲む」ということなのでしょう。

「そういうわけで、一献いかが? 混じりっけなしのいい奴だよ。」

少年は、それを私に勧めているようです。
せっかくの好意なのだし、断るのはかえって失礼でしょう。
私は、それを受けることにしました。
……でも、その前に、瓶の中身が何なのかを確認しておきましょう。
瓶には私にはわからない文字で、品名が書かれていますが、
読めないのでは、尋ねるより他ありません。

「ありがとう。」

私は、とりあえず、その好意に対しての、お礼を言いました。

「でも、その瓶の中身は、一体何なの?」

水ではないと思うし…、おそらく、瓶の形から、果物のジュースか、ワインのどちらかでしょう。
もしアルコールなら、おことわりしなければ。
それは、心苦しいことなのだけれど…。

105 名前:不確定名:斜に構えた弟:2006/03/24(金) 01:55:27

>>103

>「中学生が出歩く時間でもないよね。ガッコの補導とか大丈夫なの?」

 あぁなるほど。とりあえず彼女(口調から判断する)は年上、と。
しゃべるほどにお互いのパーソナルデータが小出しにされるってのは
これまたスリリング。普段の生活にまったく関わらない人間相手だと
けっこう楽しい会話ができるのね。うん新発見。

 うむ、しかし「家族とかに迷惑かかったら」か。
それを言われると弱いなぁ。

 「でもね。高校に上がるまで世の中の憂き事から
無縁でいられるってわけじゃないし。
このご時世、中学でもけっこう悩みは尽きないのよね。
というか、中学あたりがいちばんイロイロある年頃だと思う」

 だったら、きちんとウサ晴らししないとな。
ガッコのセンセ見つかったら……そのとき考えるか。

106 名前:アルマ=ベオルブ ◆Alma36Zlwk :2006/03/24(金) 01:55:59

>>102
「サクラを、見に来たの。」

少女の問いに、私は答えました。

「ここには、『サクラ』という花が咲くと聞いて、どんな花なのか、見に来たの。
 花壇に植えてあるものを想像していたんだけど…、あんなに綺麗だなんて、思ってなかったわ。」

夜に咲いている花なんて、滅多にありません。
増して、こんなに綺麗な花を咲かせる花は、イヴァリースには無いでしょう。
夜空に、淡いピンクの小さな花々は、とてもよく映え、一層美しく見えます。

「なんていうか、何にしても、夜の公園で一人、って危ないだろうし……。
 こっちに混じれば? 一人のほうがいいのなら、それでもいいけど」

少女は、そう言って、私を誘ってくれました。
私は、とても嬉しく思い、その誘いにも、笑顔で応えました。

「ええ、ありがとう。」

107 名前:坂上江夜 ◆aM4W/Ozero :2006/03/24(金) 02:04:08



>105

>このご時世、中学でもけっこう悩みは尽きないのよね。
>というか、中学あたりがいちばんイロイロある年頃だと思う」

「……だからグレる、っていうのもどうなんだろう」

 ここまで突っついてもまるっきり頓着しないってことは、こいつ相当遊び
慣れてる。 ひょっとしたら女っけ云々も、中学生臭い強がりかもとか思っ
てたけど。

 あたしだってまともに友達出来て、オケとか通い出したの最近なのに。

 別にそれ自体はくやしいわけじゃないけど、軽薄な中学生を相手に何か
一つでも負けているっていうのはワリかし屈辱的だった。 しかもこいつ、
口調とかまでヘンにフケてるし。

「言っとくけど、人生全部俯瞰したわけでもないのに、中学が一番ツラい、
とかって言わない方がいいよ。 高校に入るとその……爆発的に辛くなる」

 ああ、またヘンな事を言い出した、あたしは。
 まあ、ガッコの憂さ晴らしに夜間徘徊するような中学生にはこれで丁度
良いかも、なんて思ってしまうのだけど、この言い方はあまりに頭が悪く
ないだろうか。

「だいたい、中学生にどういう悩みがあるの? ガッコ行って、勉強サボって、
バカやってテキトーに家に帰って終わりじゃない」



108 名前:不確定名:斜に構えた弟:2006/03/24(金) 02:09:44

>>104

>「でも、その瓶の中身は、一体何なの?」

 おっと、他所から来た人か。だったら尚更日本文化を
知ってもらわんとなウヒフハハ。

 「原材料は水と米、米麹。いわゆる純米酒ってやつだな。
古来から『独居の友、万人和合す、位なくして貴人と交わる、
推参に便あり、旅行に慈悲あり、延命の効あり、百薬の長、
愁いを払う、労を助く、寒気に衣となる』と言われる、
とてもありがたい般若湯だよ」

 ……本当に、とてもありがたいな。
おれみたいな奴にとっては。

 「ま、そういうわけでどうぞ。受けてくれないと拗ねるぜ」

 人が良さそうな嬢ちゃんにはこういうプッシュ。
酒が入るとどうなるか興味シンシンだぜ。

109 名前:坂上江夜 ◆aM4W/Ozero :2006/03/24(金) 02:14:18



>106

>ここには、『サクラ』という花が咲くと聞いて、どんな花なのか、見に来たの。


「ああ、外国のヒト――なのか」

 確かに近づいてみれば、クリームを混ぜたような色の肌は白人っぽい。
薄闇に埋もれてよく見えなかったけど、近づくと顔立ちも日本人離れして
いるように見える。 西洋人形めいた印象はいっそう強まった。


>花壇に植えてあるものを想像していたんだけど…、
>あんなに綺麗だなんて、思ってなかったわ。」


「あたしらみたく、すぐ傍にあるとそこまでありがたいとも思えないけどね。
 今夜みたいな綺麗な夜じゃないと、闇に紛れてよく花弁とか見えないし。
 夜に咲いたら咲いたで困りものだと思う――見えないから」

 自分の口からジョークめいた言葉が出るとは思わなかった。
 笑顔で答えてくれる相手の態度が、なんだか嬉しくて、それが、あたしの
口を軽くしてる。 馬鹿らしい。 逢ったばかりで、友達でもなんでもないのに。

「尤も……これ、花が散っちゃう時が一番キレイ、なんだけどね」

 心中の葛藤が舌先にも反映されたか。
 そんな言葉が、口をついて出た。



110 名前:アルマ=ベオルブ ◆Alma36Zlwk :2006/03/24(金) 02:22:36

>>108
原材料は…、水…と…、コメ?
コメ……コメって…、なにかしら……?
材料のことはわからないけれど、
「独居の友、万人和合す、延命の効あり、百薬の長」……あと、なんだったかしら?
とにかく、その説明からは、「とても良いもの」という、それだけが感じ取れた。
けれど……こう言っては失礼かもしれないけれど…、胡散臭い……。

「ま、そういうわけでどうぞ。 受けてくれないと拗ねるぜ。」

少年のその言葉に嘆息し、私はうなずきました。

「はいはい、じゃぁ、少しだけ、いただくわ。」

ハンニャトー…だったかしら。
見たことも聞いたことも無いだけに、少し怖いけれど…、
こんな子供が毒を飲ませようとするとも思えないし、少しだけ、貰うことにしました。

111 名前:不確定名:斜に構えた弟:2006/03/24(金) 02:22:42

>>107

>「高校に入るとその……爆発的に辛くなる」

 うわ、なんかこの姉ちゃんも苦労してるのね。
そりゃ悩みのない人間なんていないんだろうけどさ。

>「だいたい、中学生にどういう悩みがあるの?
>ガッコ行って、勉強サボって、バカやってテキトーに家に帰って終わりじゃない」

 ……いや、まったくその通り。あんたの言う事は正しい。
中学はテキトーにバカやってればいいはずなんだ。あんたは正しい。でも。

 「……でも、なんというかね。バカをやる事すらツクリ入ってるのよね。おれって。
なかなか表に出せない、というか出しちゃいけないホンネがあるのが苦しいというか。
自分にとってのたったひとつの「ほんとのこと」を押し潰さなきゃならんってのは、
けっこうそれなりにストレスたまるんですよ」

 日常に接点がない相手の何がいいかって、
こういうバカな事を言えるってのがいいよな。
”旅の恥は掻き捨て”ってのに相通ずるものがある。
これだけでも今日の散歩は収穫あったか。

 もっとも、こんな益体もないこと言われたほうは
いい迷惑かもしれんが、この際他人様の迷惑には目を瞑るとしよう。

112 名前:不確定名:斜に構えた弟:2006/03/24(金) 02:33:02

>>110

>「はいはい、じゃぁ、少しだけ、いただくわ。」

 む。なんかおれすげぇ子供扱いされてるような。
いやまぁ実際コドモなんだろうけど、この嬢ちゃんだって
変わんないくらいじゃん。まぁいいや。ふーんだ。

 「そういうわけで、さぁどうぞ」

 持参した予備のグラス(絵柄はハローキティ)を押し付け、
ビンの中身をとくとくと注ぐ。ここで「まぁまぁまぁ……」というのが
正しい日本人なのだろうが、いたずらにエトランゼさんを
混乱させるような事はやめておこう。

 嬢ちゃんの綺麗な手に渡ったグラスが、綺麗な唇に近づく。
楽園でイブをそそのかしたヘビの気持ちが、ちょっとわかるような気がした。

113 名前:坂上江夜 ◆aM4W/Ozero :2006/03/24(金) 02:33:39



>111

「ああ……あー、ね」

 成る程。
 その気持ちは判る。

「そういうのってさ、――ウザく、なんない?」

 心のどっかでスイッチが入る感じ。
 あたしこいつに感情移入してる。
 いきずりのバカな中学生相手に、それこそバカみたいだけど。

「あたしは、なるよ。 皆が盛り上がる時に盛り上がって、皆が泣くときに
 泣いて。 それで気がついたら、主体性――とか? そういうの、無くなっ
 ちゃいそうじゃない」

 思い出す――学校での記憶。
 笑ってる皆。
 無愛想に窓際の席で本を読んでるあたし。
 なにやら哀しそうな皆。
 どうせ良く出来た悲劇に浸ってるんだろうと冷笑するあたし。

「何ていうか、本当……ウザいんだよ。 あたしはキレイに生きたいのに、
 なんでみんな、良く判らないドラマにあたしを巻き込もうとするんだろう。
 そういうの、ヤだから――ガッコじゃ、誰ともなるべく話さない」

 相手の言葉の一つが引っかかった。
 少しだけ間を空けて――問うてみる。

「ねえ、あんたの――たったひとつのほんとのこと、って何?」




114 名前:アルマ=ベオルブ ◆Alma36Zlwk :2006/03/24(金) 02:41:31

>>109
「あたしらみたく、すぐ傍にあるとそこまでありがたいとも思えないけどね。
 今夜みたいな綺麗な夜じゃないと、闇に紛れてよく花弁とか見えないし。
 夜に咲いたら咲いたで困りものだと思う――見えないから」

少女の、すこしぶっきらぼうだけれど、
その照れたような話し方からは、子供らしさが感じ取れます。
私は、その言葉に微笑しながら、応えました。

「そうね。 月明かりが無いと、きっと見えないわね。
 それなら、きっと私たちは、運が良かったんだわ。
 こんな綺麗な夜に、ここへ来られたんだから。」

私はそう言って、サクラを見上げました。
時々、ヒラヒラと、花びらが落ちてきます。
その様子からは、儚さと、美しさを、同時に感じられます。

「尤も……これ、花が散っちゃう時が一番キレイ、なんだけどね。」

少女がぽつりと呟いたその言葉だけは、何故か、大人びて聞こえました。
私は思わず、驚いたように、その少女を凝視していました。

115 名前:不確定名:斜に構えた弟:2006/03/24(金) 02:55:05

>>113

>「ねえ、あんたの――たったひとつのほんとのこと、って何?」

 おわ、真正面から切り込んできやがった。
擦れてるように見えて実は真っ直ぐなのかしらこの姉ちゃん。

 しかしねぇ。ほんとのこと。ほんとのことか。

 「……貝が、カラダの中で真珠を育てるよな。
最初はちっちゃい芯だけだったのが、ゆっくりと大きくなって
綺麗な真珠になるんだ。そんなもん?
生まれる前からおれの中にあって、いっしょにいるうちに少しずつ、
ほんとに少しずつ大きくなってる」

 おねえちゃんの笑顔を思い浮かべて、少し呼吸が苦しくなる。

 「おれはこんな人間だけど、その真珠はすごく綺麗で。
おれには双子の姉貴がいて、もうほんとに世話になりっぱなしだけど、
でもその姉貴にだけは見せちゃいけないんだな。その真珠は」

 自覚はしているが、酒が入ると口が軽くなるなおれは。

 「とにかくそういうこっちゃ。おれはヤな奴だけど、
姉貴のメーワクになることはしたくないってね」

 うむ、そういうこっちゃ。

116 名前:坂上江夜 ◆aM4W/Ozero :2006/03/24(金) 02:55:31



>114

 ざぁ――と、一陣の風が抜ける。
 短い前髪が眉をくすぐる。思わず眼鏡を抑えるあたし。

 真っ白な花弁の群れが、一瞬だけ風景を埋めて――風に浚われて空
へと駆け上がり、月に呑まれて見えなくなった。

 叙情とか、感傷とかの塊みたいな風景。

「――ほら、綺麗だよね……散る時には、こう言う眺めが続くんだ」

 早咲きの桜は散る頃合も早いのだろうか。
 まだ肌寒い季節だろうに――。
 温度覚のないあたしには、判らないけど。


「これでフツウの人は、ああ散っちゃって悲しいとか、いや儚いから桜は
 キレイなんだとか言うんだろうけど――」

 一息、

「……あれ聞くたびに思う事があるの。
 散った後の、地面に突っ伏してる桜の花弁って――汚いんだよね」

 ついにエセ哲学まで出てきた。
 いつもはそんなの非建設的な感傷だって一蹴するクセに。
 けど――なんていうか、この事は、ずっと前から考えてたような。

「桜はきっと、さっさと咲いて、何の汚れも知らないうちに消えちゃいたい
 んだ。 今の花弁みたく、跡形もなく鮮やかに。 でも、結局は地面に
 落ちて、どろどろって汚れちゃう――ああ、良く判らない、かな……」

 (この世で生きる事って――面倒)

 何事もキレイに済ますつもりでも、色んな物が絡み付いて、自由に動け
なくなる。 散っている桜はたぶん、純粋でキレイな自由を夢見ているんだ。
 ヒトが桜の散り際をキレイに思うのって、そういうトコに共感しているから
じゃないんだろうか。

 それもあたしの感傷だろうか――そんな事を思いつつ。



117 名前:アルマ=ベオルブ ◆Alma36Zlwk :2006/03/24(金) 02:58:08

>>112
少年は、私に可愛らしい子猫の絵が描いてあるグラスを私に押し付けるように手渡すと、
瓶の中身をグラスに注いでいきます。

「あっ……」

私は止めようとしましたが、その時には、既にグラス一杯に注がれていました。
私は、それを唇に近づけようとしましたが、グラスの中から漂う匂いに、その手を止めました。
それは、甘いようでもあり、酸っぱいようでもあり、つまり…、私にとっては、それは良い匂いではなかったのです。

「う………」

私は躊躇いましたが、これはこういうものなのだと、無理矢理自分を納得させ、
その透明な液体を、少し、口に含みました。

「ん………っ!?」

私は、驚いてそれを飲み込んでしまい、思わず口を手で覆いました。

「何……これ………」

苦味と酸味が一緒になったような…、少なくとも、美味しくはないものでした。
幸いにして飲んだ量は微少でしたが、これは私の口には合いません。

「これ………本当に、飲み物なの!?」

失礼かとは思いましたが、その凄まじい味に、私はそう尋ねずにはいられなかったのです。

118 名前:坂上江夜 ◆aM4W/Ozero :2006/03/24(金) 03:06:00



>115

>でもその姉貴にだけは見せちゃいけないんだな。その真珠は。

「――ふぅん……」

 相手の暈した独白を聞きながら、その意味をかみ締める。
 それを綺麗な悩みだと思ってしまうのはこっちの勝手だろうか。

「……あたしなら見せちゃうけど、躊躇わずに」

 相手の眼を見つめて、そう言う。
 さっきまで軽薄だった眼の中に、少しだけ――少しだけ強い物を見た
気がした。

「まあ、どうするかはあんたの勝手だけど、その真珠、放っとくとパンク
 しちゃうよ。 それで自分で自分をもてあますようになって、どうすれば
 いいかよくわかんなくなる……今、あたしが丁度、その状態――」

「――相手、女の子なんだけどな」

 台詞の最後は春の風に浚われて、相手には届かなかったかも。
 それならそれで、別にいい。 話してもどうにもならない事だし。
 ため息を一つ。 普段通りの抑揚のない口調に戻して、言う。

「まあ、……それなりに苦労してるんじゃん、中学生」

 少し味気ないけれど、これが地だから仕方が無い。
 素面だしこんなものだろう――そう思いつつ。




119 名前:不確定名:斜に構えた弟:2006/03/24(金) 03:12:28

>>117

>「これ………本当に、飲み物なの!?」

 ちょwwwwwバッwwおまwwww

 「の、飲みものなののはひでぇ。
いや、口に合わなかったのか。いや、残念だ」

 ……なんというか、なんというか。

 「いや、でもなぁ、勿体ねぇ。あんた人生の1割くらい損してるぜ。
う〜んまぁしょうがねぇのかなぁ。嬢ちゃんもちょっと大きくなれば、
これの美味しさもわかるかも。味覚だけで味わうってもんじゃないしね」

 ちなみに、人生の残り9割は姉貴。これ定説。
まぁせっかくの縁をここで豚切りするのもアレだな。
とりあえずツマミでも食ってもらうか。
無理に酒を勧めるのは酒飲みのマナーに反する。

 「んでは、チョコレートでもいかがですか?」

 今日持ってきてるツマミはチョコだけだったが、
ナイスなチョイスだったかもしれん。
チョコレートがキライな女を、おれはまだ見たことがないし。
それにしても残念だ。ヘビさん不発。

120 名前:アルマ=ベオルブ ◆Alma36Zlwk :2006/03/24(金) 03:23:57

>>116
少女のその言葉は、達観しているようでもあり、共感しているようでもありました。
私には、その言葉の真意を、十分に理解することはできないでしょう。
けれど…、私にも、その言葉に、何故か、共感を覚えていました。

私は、地面に落ちている花びらを一枚、拾い上げると、
爪の先で、花びらについている土を払い、指で拭いました。
自分でも、どういうつもりだったのか、よくわかりません。

「泥にまみれていても…、汚くても…、
 そういうところも含めて、サクラは、『サクラ』なのね……。」

私は、小さく、呟きました。
どういう意味なのでしょう?
自分でもよくわかりません。
どんなつもりで言ったのかすら、もう忘れてしまいました。
なんとなく言った言葉だから。

121 名前:不確定名:斜に構えた弟:2006/03/24(金) 03:34:00

>>118

>「……あたしなら見せちゃうけど、躊躇わずに」

 むり。ムリ。無理だ。おれにはできね。こわいから。
放っとくとパンクするのもわかってるけど、それでもできね。こわいから。
あんたにはそれができるのかな。

 彼女の唇が動いた。何と動いたのか、おれにはわかった。
女の子、か。ある意味同類か? この姉ちゃんもそれなりに……、

>「まあ、……それなりに苦労してるんじゃん、中学生」

 うわ先に言われたよ! いいけどね!
ホントにこの姉ちゃん同類かもしれん。
おれなんぞと同類扱いされちゃ迷惑千万だろうが。

 「ま、それなりに苦労してるんですよ。
イマドキのチューガクセーだし。あはは」

 でも、同性同士ってのは最近オープンになってきてるしなぁ。
案外この姉ちゃんの行く末は明るいかもしれん。
それにしても、この姉ちゃんが執着する人間ってどんななんだろうな。

 「ところで話は変わるけど、死ぬまで一緒にいるとしたらどんな女性がいい?」

 わからない事は訊いてみる。
つーかおれだけゲロしっぱなしじゃシャクだしな。うむ。

122 名前:アルマ=ベオルブ ◆Alma36Zlwk :2006/03/24(金) 03:36:42

>>119
私の言葉に、少年はやはり、少し気分を害したようです。
でも…、私は、あれが美味しいとは思えなかったもの……。

「いや、でもなぁ、勿体ねぇ。あんた人生の1割くらい損してるぜ。
 う〜んまぁしょうがねぇのかなぁ。嬢ちゃんもちょっと大きくなれば、
 これの美味しさもわかるかも。味覚だけで味わうってもんじゃないしね」

その言葉に、今度は私が気分を害しました。

「んでは、チョコレートでもいかがですか?」

そう言ってチョコレートを手渡す少年に対し、私は僅かに頭をもたげた怒りを押し隠しながら言いました。

「これでも、私はあなたよりも大分長く生きているはずだけど。」

一応、チョコレートは「ありがとう」と受け取り、一口、かじりました。
甘みが舌に濃く残っているうちに、まだ手に持っているさっきの液体を、
今度は少し多く、なるべく味わわず、流し込みました。

この後どうなるかなど、考えもせずに………。

123 名前:不確定名:斜に構えた弟:2006/03/24(金) 03:47:15

>>122

>「これでも、私はあなたよりも大分長く生きているはずだけど。」

 え、そうなの? 見た感じおれと同年代。
まさか実は吸血鬼とか天使の生まれ変わりとか言うんじゃないだろうな。
それはそれで面白いサカナになりそうだが。

 ありがとう、といってチョコをかじる様は、
なるほど見方によっては年上の貫禄という
か風格を感じさせない事もないような……って飲んじゃったよオイ。

 な ん だ イ ケ る ク チ か 。

 「お見事な飲みっぷりです姐さん!
ささ、もうひとつぐいっと! まぁまぁまぁまぁ……」」

 こういう”よくできた人間”の本性を知る機会ってのは
めったにないからな。いいイベントに出くわしたぜ。
いい酒持ってきた甲斐があったってもんだワハハハハ。
なんつーか今日のことわざ:ヘビさんバンザイ。

124 名前:坂上江夜 ◆aM4W/Ozero :2006/03/24(金) 03:47:50



>120

>「泥にまみれていても…、汚くても…、
>そういうところも含めて、サクラは、『サクラ』なのね……。」

「ああ、ああ――そっか」

 皆はそう考えながら大人になるのだろう。
 あたしはそういう所に拘るから、きっとオトナにはなれない。

 苦笑する――あたし、なんたってこんな、ややこしい夢見てる?

「まあ、ややこしいハナシはどうでもいいかな、……兎に角。 桜が
 散る季節まではここに居て……散るトコ、ちゃんと、見てね」

 結局、肝要はそういう所なんだろう。
 時々自分の迂遠さがひどくいじらしくて――少しだけ、いとおしい。


>121

> 「ところで話は変わるけど、死ぬまで一緒にいるとしたらどんな女性がいい?」

 ああ、なんだ、聞こえていたのか。
 それならそれで構わないけれど――少し、考え込む。

「――今のアイテ。 それ以外考えられない」

 どういう相手か……そう聞かれても、納得するような答えは返せない。
 戦闘機とサクリファイスの関係なんて、わからない人間に説明するの
は不可能だ。 だから一言、こう言ってあげた。

「仮定じゃなくって、死ぬまで一緒にいるよ。 あいつとあたしは――、」

 一息、

「同じ心臓を共有してるような、ものだから。 ……それだけ」

 きっと相手は不可解な顔をするだろう。
 それを狙っての、半ばの確信犯的な言い回しだ。
 あれ、確信犯って、こう使うと誤用だったかな――どっちでもいいけど。


>二人

「――それじゃ、あたしはそろそろ帰ろうかな」

 これが夢の中だとすれば、たぶん、もうそろそろ眼が覚める時刻だ。

 今日は確か戦闘訓練の日――一日中、早起きに起因する貧血にひっ
かき回されそう。 けれど最近はそれはそれで、悪くない気がする。

「なんていうか、……それなりに楽しかった。 それじゃ――さよなら」

 踵を返して、そう告げる。
 歩き出す。

 朝になろうとする直前の夜の空気。
 あたしにはわからないけれど、きっと冷たいのだろう。

 夜に体温を奪われた半分の月が、眼に見える速さで色褪せて行く。
 空を泳ぐ花弁の群れと、硝子の空気を透かして、あたしは夜の底から
それを見上げていた――たぶん、いつもよりいくらか浮いた表情で。

 歩き続ける。
 ――もちろん、行き先は知れない。


【坂上江夜――退場】

125 名前:アルマ=ベオルブ ◆Alma36Zlwk :2006/03/24(金) 04:01:18

>>124
「ええ…、見るわ。 サクラが散るところ。」

見れば、彼女の言葉の真意が、理解できるなどと、一瞬なりとも、考えなかったわけではありませんが…、
素直に、「見たい」と思いました。 サクラの花が、散るところを。

「さよなら」と、踵を返して歩き出す少女に、私は、そっと言いました。

「さよなら……またね……。」


>>123
「お見事な飲みっぷりです姐さん!
 ささ、もうひとつぐいっと! まぁまぁまぁまぁ……」

私にそう言って進める少年に、私は、力を失ったかのように、弱々しく首を振りました。

「もう、だめ……、なんだか………」

気持ち悪い………

「う………」

どうしていいのか、なぜ気持ち悪いのかわからず…、というより、何もかも、もうわけがわかりません。
けれど、私の目からは、何故か涙がこぼれていました。
悲しいわけでもないのに……、泣きたいわけでもないのに………

「う〜〜〜〜〜〜〜〜……」

呻くような声を漏らしながら、私は泣き続けました。

126 名前:不確定名:斜に構えた弟:2006/03/24(金) 04:03:27

>>124
 今の相手、か。既にそれなりに親しくはなってるって事なのね。
なるほどよかったな。そうでないより結構な事だ。
この姉ちゃんの行く末、いよいよ希望アリじゃん。

>「同じ心臓を共有してるような、ものだから。 ……それだけ」

 ん、あ? 意味がよくわからん。双子の姉妹、みたいな感じか?
でもとにかく、この姉ちゃんは自分の気持ちを捨てないでいられる人らしい。
『あいつ』がどんな相手なのか、すごい興味あるところだが。



>「――それじゃ、あたしはそろそろ帰ろうかな」

 ちっ逃がしたか。まぁいいや。
生きていればそのうちまた会うかもしれん。
僕から逃げてもダメさ。だって地球は丸いんだもん。
何故ここでフォーリーブス。おれのほうがよっぽど年寄りじゃん。
ま、おやすみさん。

127 名前:不確定名:斜に構えた弟:2006/03/24(金) 04:14:30

>>125

 「う〜〜〜〜〜〜〜〜……」

 何故泣く!? Σ (゚Д゚;)
なんか溜まってたのか!?
と、とりあえずハンカチを。使いもしないのに毎朝押し付けられてたけど
こんなところで役に立とうとは。やっぱ姉貴グッジョブ。

 「お〜い、これ使いなよ。キレイなやつだよ。
ちゃんと洗濯してるやつだよ。おれがやったわけじゃないけど」

 まいった。いきなり泣かれるとは思わなんだ。
リバースくらいは予想してたんだが。
この嬢ちゃん(いや年上らしけど)も悩み多きクチか?
実は嬢ちゃんも同類で、兄貴に惚れてるなんってんじゃねぇだろうな。
『予想外のことはおこるものだ』とはよく言ったもんだ。

128 名前:アルマ=ベオルブ ◆Alma36Zlwk :2006/03/24(金) 04:31:54

>>127
「お〜い、これ使いなよ。キレイなやつだよ。」

その言葉を聞いて、私はお礼を言うつもりで、少年の顔を見ようとしましたが、

ぐらり……

視界が揺れ、歪み、まともに前を見ることさえままなりません。
少年が差し出した、おそらくハンカチと思われるものを受け取ろうにも、
それさえ、できないのです。

少年の顔が、遠く感じられたり、近くに見えたり……。
私は、少年に近づこうと、足を踏み出したその時……

「あっ!」

一瞬足元の感覚が無くなり、次に気が付いた時には、私は少年の胸に顔を埋めていました。
そのまま少年の肩に手をかけ、立った姿勢を維持しようとしましたが、
結局、わたしはその場にへなへなと座り込んでしまいました。

「何……これ……あ……あ…あ………」

驚愕……次いで、恐怖が私を襲います。
初めての経験に、私はすっかり動転してしまったのです。
私は、座り込んだまま、立つこともできず、泣き続けるしかなかったのでした。

129 名前:不確定名:斜に構えた弟:2006/03/24(金) 04:33:02

 うむ、おれもそろそろデンジャラスになってきた。
ではお嬢ちゃんさらば。酒瓶はおいていくから
心いくまで飲ってくれ。おやすみー。

 (退場)

130 名前:アルマ=ベオルブ ◆Alma36Zlwk :2006/03/24(金) 04:43:53

わけのわからない事態に動転し、泣き続ける私を置いて、少年は言ってしまいました。
最後に私が聞いたのは、耳を疑うような言葉でした。

「酒瓶は置いていくから、心いくまでやってくれ。」

お酒……これが…………?

だめ……気持ち…悪い………

私は、その場の地面に嘔吐してしまいました。
少し楽になりましたが、まだ視界はおぼつかず、頭痛と不快な感覚が続きます。
そして、この後、お酒が抜けて気分が落ち着くまでの十と数分間、
私は泣き続けることになったのでした。

(退場)

131 名前:黒コートの男:2006/03/25(土) 02:18:44

闇の回廊を抜けた途端に現れた淡い色の塊に
目が慣れず、瞬間眩暈を感じた。

目的を決めずに世界を回ることに意味はないが、
何となく、気晴らしにはなるような気がしている。

踏み入れた世界の、月の光と闇夜に浮かんだ淡い花の色に、
途切れた記憶がかすかに疼いた。

「――ああ、懐かしい、のか」

闇色のフードを注意深く被り、闇と同化している姿にも関わらず、
尚、呟かずにはいられなかった。

132 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2006/03/25(土) 02:56:36

何か…、不思議な感じがした。
予感……ううん、違う。 これは…、気配………。
でも、普通じゃない……。
何かが、違う……。
よく、わからないけど……。


あたしは、その正体を確かめるため、また、この公園に来た。
サクラの花が咲いている、この公園に。


「あ……」

あたしは、不思議な気配の正体を、見つけた。
それは、真っ黒なコートに身を包んだ、人だった。
人だけど…、何か、違う感じ。

その人は、サクラの花を見ていた。
何か、感慨深そうに。
想像していたのと、ちょっと違う。

あたしは、その人に近付いて、言った。

「こんばんは。」

我ながら、ちょっと間抜けだとは思うけど…、
人みたいだし、まず話すところから始めなきゃ。
あたしは、その人の反応を待った。

あたしの耳たぶで、小さな光になって姿を隠している妖精は、
少し、その光を強めた。

133 名前:黒コートの男:2006/03/25(土) 03:14:38

艶めかしい花びらの動きに呆けていた所為だろうか。
……手の届くほど近づいてきていた心に、
気づかなかった自分の迂闊さに苦笑する。

――存在しない者が、存在を認められてどうする。

小さな少女は、相手の異質さにとうに気づいているのに違いないのに、
自分から声をかけてきた。

『こんばんは』

それは、なんとありきたりな言葉だろう、存在する者にとっては。

「……ああ」

なんと反応すればいいのか考えあぐねて、
間の抜けた返事を返した。

「……だが、我々は存在しない者。この世界に存在しているおまえが、
存在していない俺に声をかける必要はない。
気にするな、たまたま気まぐれに『いる』だけだ」

134 名前:名無し客:2006/03/25(土) 03:20:33

あれ?バーサクゲージは

135 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2006/03/25(土) 03:24:06

「存在しない者」
コートの人は、自分のことをそう言った。
「我々」と言ったってことは、他にも何人かいるみたい。
この人は、その中の一人、ということみたいだけど…

「ん〜…、なんかよくわかんないけど…、
 気まぐれで『いる』のなら、あたしは、気まぐれで声をかけても、いいでしょ?」

そう、これは、気まぐれ。
気まぐれでここに「いる」この人に、あたしは気まぐれに声をかける。
これで、話をするための理由は、成立するはずだよね。

……あ、単に「うっとおしいから話しかけるな」って意味だったらどうしよう……。

136 名前:黒コートの男:2006/03/25(土) 03:39:56

>>134
今日の俺は紳士御仏モードだうるぅぁ(ry)

……ぐっ、さすがに外の世界でバーサクするわけにもいかない。
とりあえず、なにかダスクをひとつ踏んづけたような気もするが、
きっと気のせいだ……。今夜は耐える時だ、俺ポーション買ってくる!

>>135
……好奇心、か。

かつて、そんなものもあった。
最も身を滅ぼすのに直結した愚かな心。
かつての自分も、そんなものを持っていた。

心ある者に声をかけられて、珍しく不愉快な気分にならないのは、
夜を照らす月の光がこの世界でも変わらないからか。
――それとも、相対する心が、プリンセスに劣らないほど
純粋過ぎるからだろうか。

「……ああ、そういうもの、なのかもな。
久しく心ある者と接していなかったから、どうにも感情の表現に慣れない。
……このような夜更けに、何を?
少女が出歩くに相応しい時間ではないように思うが」

137 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2006/03/25(土) 03:50:49

確かに、子供が出歩いていい時間じゃないかも……。
でも、眠れない夜に、無理に寝ようとしても、逆効果なだけ。
散歩でもして頭を冷やした方が、きっといい。

「ちょっと、眠れなくて、散歩してたの。
 散歩してたら、ちょっと不思議な感じがして…、
 で、何故か、ここに来てて、あなたに逢ったの。」

あたしは、正直に全てを話した。
嘘をつくのは下手だから、ばれるに決まってるし。
隠しても無駄なら、正直に話した方がいい。

「心が無いって言ってたけど…、
 それ、どういう意味?
 存在しないとか。」

とりあえず、疑問に思ったことは率直に尋ねてみる。
曇りの無い正直さはあたしのお家芸……あれ、これ、どこかで聞いたセリフ。
誰が言ってたんだっけ……? ま、今はどうでもいいか。

138 名前:黒コートの男:2006/03/25(土) 04:03:34

>>137
……ああ、心があれば、少女とはいえ
何かに悩まされて眠れぬ夜もあるのだろう。
心がない我々には、穏やかな眠りなどそもそも有り得ないが。

「……奇遇だな。
俺もたまたま『散歩』していたら、この世界に辿り着いた。
なにかに引き寄せられたのかもしれない」

偶然などないというが、果たして。
引き寄せたのは、美しい花か、それとも心か。

不用意な発言が少女の好奇心をさらに誘ったらしい。
まあ、何かの引き合わせ、というのなら、真実の欠片を
無知な心に教えてやっても、罪はないだろう。

「……説明するより、実際、その状態に『なる』のが
手っ取り早いとは思わないか?」

言った後に、さすがに意地悪かったと少し後悔した。
今、無理矢理心を奪っても仕方がない。無理矢理はうまくいかない。

「……冗談だ。
我々は、かつて『人間だったもの』。
だが、今は、闇に落ちた心から、見捨てられた肉体の抜け殻――
それが我々『ノーバディ』。
心を失った我々は、すなわち『存在しないはずの者』。
――心ある者には分かりにくい説明か?」

139 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2006/03/25(土) 05:08:31

>>138
「……それって、あなたは人間に戻れるの?
 もし、もう一度、心を取り戻すことができたら。」

あたしは、コートの人に尋ねた。
心が無くて、肉体の抜け殻なら、逆もあるかもしれない。

「あっ」

あたしは、ここで一つ、気付いた。

「あなたも…、元々は心を持っていたの?」

140 名前:黒コートの男:2006/03/25(土) 05:17:39

>>139

――人間に戻れる。

そう、心を手に入れることができたのならば、
我々は不完全な存在から完全な存在として、生きることができる。

「……そうだな、心を手に入れることができれば。
確かに、我々はかつて、心を持つ一人の人間だった。
だが、その心は、闇に染まり肉体を捨てた。

……俺を捨てた『俺』の心などもう必要ない。
そもそも、『俺』の心などとうに消えているのかもしれない。
我々は新たな心を手入れ、新たな存在へ生まれ変わる」

ひとつ息をつく。我ながらいつになく饒舌過ぎた。

「――存在しない者の話をして楽しいか?
心を持つ者――おまえの名は?」

141 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2006/03/25(土) 05:28:54

「マリエルだよ。 マリエル=ウッドワース。」

名前を尋ねるその人に、あたしは答えた。
「心に捨てられた」という、その人に。
「新たな心を手に入れる」というのが、どういうことかは、よくわらない。
でも、その言葉の通りだとしたら…、この人は、心を欲しがってる。
でも…、「新しい心」って、手に入るものなのかな?
心は、作ることなんてできない。 新しく心を作るなんて、あり得ない。
じゃぁ、残る手段は………

「ねぇ、『新たな心を手に入れる』って……、
 『誰かから心を奪い取る』っていう意味じゃ……、ないよね?」

その疑問も、やっぱり言葉になって、喉、口を通って、心の外へ出て行く。
あたしは、疑問を疑問のままにしておけないから。

142 名前:黒コートの男:2006/03/25(土) 05:41:57

>>141
「……マリエル、か。記憶しておこう」

少女の口調は真摯だ。
何も知らぬからこそ、恐れもないのだろう。
その態度にかすかに笑う。

「……ああ、どうだろうな。
その表現は正しいとも言えないし、誤っているとも言えない」

実際に心を闇に染めるのは、その人間自身。
闇に染まった心を解放するのは、キーブレードの勇者。

……そして解放された心を集めるのは、我々ノーバディ。
一度失われた心を拾い上げるのは『奪う』と言うのだろうか。
もちろん、綺麗事ですむとは欠片も思わないが。

「では、おまえはどうする?
我々は、確かに心を『集めている』。
だが、やはり、我々は存在しない者として『存在してはならない』か?
我々が罪を犯しているというなら、おまえの手で消滅させてみるか?」

143 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2006/03/25(土) 06:00:47

心を…「集めている」……
集めているというのは、多分、「肉体を捨てた心」のこと。
それは、元に戻してあげなきゃいけないはずのもの。
でも、どれが誰のものかなんて、わかるわけがない。
肉体を捨てた心は、戻ろうだなんて思わないだろうし……、

でも、捨てられた肉体は、心を欲しがってる………。
心に見捨てられた、哀れな肉体は……。
心を得ようと必死な彼らを、一方的に責めることが、できるのかな……。

「でも…、やっぱり、不自然だよ。
 あなたは、『存在してはいけない』なんてことはないと思う。
 だけど、貴方がやろうとしてることは、やっぱり、『するべきじゃないこと』だよ。」

「してはいけない」と、言うことはできないけれど……

「きっと貴方は、心を完全に無くしたわけじゃないよ。
 こうしてあたしと話してるし、
 『心を欲しがる』ことだって、心が無いとできないんだよ。
 新しく作らなくても、あなたは心を『学んでいく』ことができるはずだと思う。
 生まれたばかりの赤ちゃんの心は、そうやって作られていくの。
 だからあなたも、もう一度、心を『作り直せる』んじゃないかな?」

144 名前:サイクス:2006/03/25(土) 06:31:09

断片の記憶が、音を立てて疼いたような気がした。

ああ、有り得ない。
この無知な心が言っているのは、今までの者たちと同じ、
詭弁でしかない。
我々に心があるのなら――我々が心を自ら創り上げることができるというのなら。
何故、我々は、消滅するよう定められているのだ?
何故、我々は何かを感じる振りをして、感情の演技を続けなければならない?

『俺は――悲しいな』

……そんなことを口にしたノーバディもいた。
理解はしようと思わない。彼は我々を裏切った。
だが少女の言葉に、なんとなく許容してもいいような気がしたのは、
朝の光に揺れる花の所為、だろうか。

「……哀れむのか、我々を。
我々は――心など、ないのに。心を持たぬことすら悲しいとも思わないのに。
我々が目的を変えることはない、だが――」

ゆっくりとフードをとる。

「おまえの言葉、全て否定する必要は……俺にもないように、思えた。

――サイクスだ。心なき抜け殻の名。
意味はないが、マリエル、おまえが記憶してくれるというなら名乗っておこう。

我々は闇を操り、俺は月の力を使う。
日の光は好まない。……俺はそろそろ存在しない世界へ帰る。

 ……また、いずれ会うこともあるかもしれない」


闇の回廊を開け、闇を纏う。
闇に視界が暮れる前に、少しだけ笑ってみせた、
心を持つ者たちの眠りが穏やかであるように、と少しだけ考えたので。


(消失)

145 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2006/03/25(土) 06:49:59

闇へ…帰っていく……
心の無い肉体、ノーバディ……
少しだけ…、笑ってくれた……
それは、私に対して、何らかの心が芽生えたのか…、
それは、わからない……、完全に第三者…部外者であるあたしには……。

「サイクス………」

彼が残した名前を、そっと口にする。
彼はこれから、どうなるんだろう?
心を、取り戻すのか…、「集めた心」で作った「偽者」を、その身に宿すのか……。
彼は…、サイクスは…、幸せになれるかな…?


「マリエル…、帰ろう。」

緑の光と共に、現れた妖精。 「希望」の妖精。
彼女の持つ、輝く星と、尽きることの無い水瓶は、「希望」を象徴する。

「あたしたちが干渉できるようなことじゃないよ。
 せめて、祈るくらいしか。」

あたしはうなずいて、踵を返す。


公園の出入り口で、振り向いてみた。
サクラは、朝日の光に解けて、よく見えなかった。

(退場)

146 名前:不確定名:犬娘 ◆GAiaFayS4E :2006/03/25(土) 23:02:23

そこに立っていた。

いつから立っていたのかは分からない。
ただ、気付くとそこに居た。
彼女に分かる事はそれだけだった。

「キレイ……これは花?
  ……花びらが雪みたいに……」

彼女はその花の名を知らない。
育った施設ではそんな知識は不要のものだったがゆえに
彼女はそれを教わってはいないのだ。

「……キレイ」

もう1度くりかえし、
彼女は樹の幹にそっと手を触れた……。

147 名前:不確定名:犬娘 ◆GAiaFayS4E :2006/03/25(土) 23:44:28

彼女は樹の幹にそっと手を触れ……
……そして、次にその枝をわっしと掴んだ。

148 名前:名無し客:2006/03/25(土) 23:48:58

(足元を黒猫がよぎりました)

(かぁかぁとカラスの鳴き声)

(向こうの道路を霊柩車が走っていきました)

(ステラのくつひもがぷちんと切れました)

149 名前:不確定名:犬娘 ◆GAiaFayS4E :2006/03/25(土) 23:58:12

>>148

「はっ……!?」

不吉の予兆のオンパレード。
かなり壮観な……そして大多数の人が見たくはない光景であろう。
大抵の人はこれをもって行動を自制するのは間違いない。

「変えたばかりの靴紐が……
  ……まさかキン肉マン達の身に何かあったって言うのかーー!?」

……問題は彼女がその大抵の人という枠から外れた人物だと言うことである。
というかどこのテリーマンか。

150 名前:名無し客:2006/03/26(日) 00:03:10

>……まさかキン肉マン達の身に何かあったって言うのかーー!?

(どこかでブーという電子音)
(シンの好感度が下がった模様)

151 名前:不確定名:犬娘 ◆GAiaFayS4E :2006/03/26(日) 00:09:16

>>150

「ああ、しまった!?
  信頼度ダウンでシンちゃんがやる気まぁまぁに後退!?」

何のゲームのシステムかは敢えてツッコむのを避けるが、
どうやら彼女のただでさえ薄い恋愛フラグがまた遠ざかったらしい。
愛を守るため旅だって愛を見失う……
最近の流行りで言えばそういうことになるのか。
ともかく、例によっていつものごとく、彼女は大ピンチです。

「真面目な描写のはずだったのに……
  ……どんどんいつものナレーションっぽく……」

ほっといて下さい

152 名前:名無し客:2006/03/26(日) 00:13:59

3択−一つだけ選びなさい

@ヒロイン(笑)のステラは突如汚名挽回のアイデアがひらめく。
Aファントムベインの仲間がきて助けてくれる。
Bどうにもならない。現実は非情である。

153 名前:不確定名:犬娘 ◆GAiaFayS4E :2006/03/26(日) 00:21:39

>>152

どこから現われたか分からない謎のボードを見て
彼女はジャン・ピエール・P氏のことを思い浮かべた。

「A番を期待したいとこだけど……
  今は状況的に見て難しいからやっぱ@しかないね。
  自分でなんとかするしか……
  ……ハッ!?
  このパターンで行くと最後にB番になっちゃう流れ!?
  はかったな152ちゃん!?」

というかそもそも@番は汚名返上でない挽回であり、
とっくの昔に罠であった。

……どうやら機を誤ったらしい。
彼女は気付き始めた。
これでは自分のスレに居るのとさほど変わらないということに。
……というかただの占拠?

「うぅ……帰ろう……
  つまんないなぁ……
  せっかく樹に登ろうと思ったのに……」

そう言って、彼女は肩を落とし、この地を後にしたのであった。

 <退場>

154 名前:ルージ・ファミロン ◆LIGERGAUiI :2006/03/26(日) 00:23:35

「わぁ……キレイだなぁ」

それが少年の素直な感想だった。
世界を薄紅色に塗り替える、花びらの雪。
それはおよそ彼の世界では見たことも聞いたこともない、美しい情景。

「すごいや……こんな所にこれほど綺麗な花を咲かせる木があったなんて。
一体、何ていう花なんだろう。今度ソラの資料で調べてみようかな……」

花の情緒よりも知的好奇心に目が向きがちなのが、この少年のよい癖でも悪い癖でもある。
しかしそんな一面が、彼を今過酷な旅路と戦争から生き残らせている一因であるのは、間違いなかった。

「でも、こんな綺麗な景色なら、ミィやみんなも一緒に連れてくればよかったかも……あれ?」

そこで、気が付いた。

薄紅く煙る情景の中で、何やら一人でぶつぶつ呟いている人影があることに。

……もしかして、現地の人なのだろうか。
もしそうならば、この樹木の名前も知っているのかもしれない。

そんな思考を素早く巡らせたルージは、とことこと無造作に人影へと近付く。


「……あの、もしもし? ちょっと、お聞きしたいんですけど……」


そんな風に、背後から声を掛けてみた。

155 名前:不確定名:犬娘 ◆GAiaFayS4E :2006/03/26(日) 00:37:42

>>154 ルーちゃん

一抹の寂しさと虚無感のようなものが込み上げ、
なにかいたたまれない気持ちになって走り去ろうとしたその時、
後ろから声がかけられた。

「……?」

彼女は振り向ききょとんっとした表情で
まじまじと少年を見つめる。
そして得心したかのようにうなずく。

「……あ、ルーちゃんだ。
  ルーちゃんも木登り……しに来たの?」

どうやら彼女にとって樹とは、まず第一に登るものであるらしかった。

<退場中止→復帰>

156 名前:ルージ・ファミロン ◆LIGERGAUiI :2006/03/26(日) 00:50:51

>>155

声を掛けられて振り向いた人影は……以前どこかで見た事のある、ルージより少し年上かと思われる少女だった。

「あ……ええと、ステラ、さんですよね。お、お久しぶりです」

いきなりルーちゃんとあだ名で呼ばれ少し困惑顔のルージ。
しかし不思議と嫌悪感は生まれてこない。

「は? 木登り……ですか?
い、いえ、今日はしませんよ。索敵をする必要もないですし」

危険な旅に参加する様になってから、専らルージの中で木登りといえば視界を確保して遠視によって
敵影を確認する作業の一環になっていた。
そういえば、遊びで木に登ったりしなくなってから、もうどれくらい経っただろうか。
この戦争が終われば、また昔の様に気兼ねなく、木に登って花を観察したり、虫を見つけたり出来るだろうか―――

とめどなく溢れる思考を、振り払う。

「……そうじゃなくって。
オレ、この木の名前が知りたくて、声を掛けたんです。
あの、ステラさんは知りませんか?」


157 名前:マグマ星人の着ぐるみ:2006/03/26(日) 00:50:52

 到着。人間から立ち上るケンシロウ……もとい邪気に晒されても、
桜は変わらず美しい。数十メートル先を見やると、
ローティーンの少年少女がなにやら良いムード。
このままふたりが若い劣情に身を任せる様を観察するのも
悪くないかもしれんが、ここはひとつ子犬のように怯えさせてやろうかウヒフハハ。

 仲睦まじいふたりに歩み寄り、ツカミが大事の第一声。

>>154>>155
 ワレワレハ、ウチュウジンダ。

 さぁ人間ども、恐怖におののくがいいギロン!
あ、いけねこりゃ違うヤツのセリフだ。

158 名前:ステラ・ルーシェ ◆GAiaFayS4E :2006/03/26(日) 01:04:41

>>156 ルーちゃん

索敵……
そうか、樹に登って索敵を行うという術は彼女も知っていた。
その知識に触発されて思考が戦闘モードにわずかに傾く。
ぼんやりしていた頭が幾分かクリアになった。

「ごめん……私も知らないの。
  樹の名前とか任務上必要最小限しか教わらなかったから……」

言って樹を見上げる。
思考モードのせいだろうか……
今は先ほどとは違う感想が浮かんで来た。
高さ、太さ、上る場合のコースどり……
そんなデータ部分重視の観察が行われる。

……登らなくて良かった。
先ほどつかんでいた枝はおそらく脚をかけたら折れてしまっただろう。
不吉の予兆は真実であったということだ。

「でも、どこかで話だけは聞いた事があるよ。
  春に花が咲いて、すぐ散ってしまう花……」

>>157 着ぐるみちゃん
着ぐるみ。
宇宙人を名乗っている。
……酔っ払いか?

……戦闘モードに傾いた思考のせいか、
かなり冷めた感想が次々浮かぶ。
だが、代わりに今の彼女は思ったままに口に出すことはない。
ちゃんと言葉を選ぶ事ができるのだ。
その彼女が選んだ言葉はこんなものだった……

「……プラントからの観光客ですか?」

159 名前:マグマ星人の着ぐるみ:2006/03/26(日) 01:14:41

>>158
 ふむ、プラントといえば農場。
この宇宙広辞苑によれば、この星の農場とは、
たとえば肌の色が違うだけの同じ人類を
暴力と恐怖で理不尽に支配して
その労働力、そして生命をも搾取する非人道的システムだったね。
アメリカ合衆国の綿畑とか。

 ああ、いやちなみに私は違うよ。
ここに来たのは……そう、観光だね。観光。
宇宙にきらめくエメラルドとはよく言ったものだ。
この星はまことに美しい。あちこちの宇宙人に狙われるのも
納得というものだ。

160 名前:ルージ・ファミロン ◆LIGERGAUiI :2006/03/26(日) 01:24:14

>>158

「……任務、です、か」

ステラは軍人だ、という話は聞いた事があった。
それも彼自身が所属しているような規律の緩い民間から生まれた組織とは違う、文字通りの軍。
そう、ルージのかつての敵であった、ディガルドのような。

その話を聞いて、ルージはなんだか無性に悲しくなった。
『戦うため』に最低限必要な知識しか教えられず、それ以外を無駄として切り捨てるような、そんな生き方。
そんなのは、絶対に間違っている、と、ただ純粋に思う。

そして同時に、無知な自分を強く恥じた。
ステラにこんな話をさせる切っ掛けとなる問いを発した原因は、自分の無知にある、と。
だから、償わなきゃいけない。
自分の精一杯をもって、彼女に。


「……分かりました。それじゃオレ、今度調べてきます、この木の名前。
そして、きっとステラさんに教えてあげます。
……今は無理ですけど、次にまた遭える時は、絶対オレ、名前を知ってるようにしますから!」

そう言って、ニッコリ笑う。


>>157

「ワレワレハ、ウチュウジンダ」

妙に機械的な音声と共に現れたのは……人間型、だけどどうみても人間じゃない造形の、(自称)宇宙人。
……の、着ぐるみ。

↓こんな感じの。
ttp://www.d1.dion.ne.jp/~kent_k/image/maguma/maguma13.jpg


確かに良くできた着ぐるみではあるのだが、誰がどう見ても、それは……どうしようもないくらい、着ぐるみだった。

「…………?」

どうリアクションを取っていいのか分からず、ただぼーっと立ち尽くすだけのルージ。



161 名前:マグマ星人の着ぐるみ:2006/03/26(日) 01:34:23

>>160
 ははは、あまりの恐怖にノーリアクションかね。
心配しなくとも、ここで暴れるつもりはないよ。
見たまえ、この美しいチェリーブロッサムの木々を。
ここで血で血を洗う殺し合いをしようなどと考えるのは
地球人くらいなものだろう。

 聞くところによると地球人、特にこの国の原住民は
このチェリーブロッサムが大のお気に入りで、
春先になるとこれが良く見えるポジションを確保すべく
「バショトリ」とよばれる戦いを繰り広げるそうじゃないか。
キミもやはり、こちらの娘さんと「バショトリ」をしていたのかね?
いかんなぁ。

162 名前:ステラ・ルーシェ ◆GAiaFayS4E :2006/03/26(日) 01:35:27

>>159 着ぐるみさん
ある意味に置いてはそのプラントの解釈は正しい。
C.E.におけるプラントも元々はそういう目的のものだったのだから。
コーディネイターを隔離し、支配し、搾取するためのコロニー群……

……だが、幸いにしてか、あるいは不幸にしてか、
彼女はそんな歴史的知識は持ち合わせてはいなかった。
多くの場合上司が敵と認定しがちな1勢力の勢力圏。
ただ、それだけに過ぎない。
明確に任務上の敵とされないならば特になんとも思わないのだ。

「観光……
  うん、そうだね。
  ここの花はとても……キレイだから……」

少し着ぐるみを着る理由について気にはなったが、
尋ねるには至らなかった。
近くでイベントでもやってるんだろう。
これだけ花が綺麗なのだ。イベントくらいあってもおかしくはない。
ならば驚くこともない。

>>160 ルーちゃん

「……?どうしたの……?
  どうしてそんなに悲しいカオしてるの……?
  どこか怪我でもした……?」

彼女にはその優しさは異質なものだった。
スティングやアウル、それにスヴェン兄のように
仲間と呼ぶ者はいる。
だが彼らは他者の心中を推し量って自分まで苦しむということはない。
強いて言えばネオが仮面ごしに時折悲しそうな目をするくらいで……
今までにステラにその優しさを見せたのはシン・アスカだけだった。
ただ、慣れないがゆえにそれを察することも上手くいかない。

>「……分かりました。それじゃオレ、今度調べてきます、この木の名前。
>そして、きっとステラさんに教えてあげます。
>……今は無理ですけど、次にまた遭える時は、
>絶対オレ、名前を知ってるようにしますから!」
きょとん。
一瞬ステラは言葉に詰まった。
戦闘にやや傾いていた思考が安心からか緩んでいく。
徐々に思考にもやがかかっていく……

……そしてステラは満面の笑みを浮かべた。

「ありがとう、ルーちゃん!
  ステラ……嬉しい!
  きっと……きっと、教えてね!」

163 名前:マグマ星人の着ぐるみ:2006/03/26(日) 01:48:32

>>162
 うん。この花もまた、まことに美しい。
この地球という星、宇宙から見てももちろん美しいが、
シン……じゃなくて真にその良さを理解するためには、
こうして実際に自分の足で大地を踏みしめてみるべきだろうね。
宇宙から見えるのは外見の美しさと、あとはバンリノチョージョーくらいなのもだ。

 ……そうだね。実際に地球の空気を吸い、
地球の動植物に触れてみなければその価値などわからんだろうな。
この青き清浄なる大地の価値は。

164 名前:ルージ・ファミロン ◆LIGERGAUiI :2006/03/26(日) 01:51:26

>>161

「いえ、それで暴れるのは……どっちにしても、ムリだと思いますけど」

苦笑しながらそう答える。
どちらかというと恐怖で言葉を喋れなかったのではなく、
呆れと得体の知れなさでどうしていいかわからなくなっただけなのだが、
この着ぐるみさんの話を聞いている限りは、どうも他の星から来たという「設定」を
貫き通したいらしいので、細かい所は

(……つっこまないで、いてあげよう)

それがルージなりの、優しさだった。


>聞くところによると地球人、特にこの国の原住民は

「い、いえ。
その……オレ、チキュウ人、とかじゃないし、それにこの国の住民でもないんですけど。
だから、バショトリとかいう戦いもよく知りません」

これに関しては素直に話した。というより、嘘をついても仕方がない。
それに、どうやらこの(自称)宇宙人氏の方が、この木とそれにまつわる風習について詳しいらしい。
だから、ルージは素直に、聞き返すことにした。

「あの、もう一度詳しく、教えてくれませんか? この木について。
『チェリィブラッサムゥ』とかいうのが、名前なんですか?」


>>162

そして、ステラに向き直る。

「……というわけで、戻って聞く必要、ないかもしれませんよ、ステラさん。
この……ええっと、ウチュウジンさんが、何か知ってるみたいですから」

165 名前:ステラ・ルーシェ ◆GAiaFayS4E :2006/03/26(日) 01:57:08

>>161.163 着ぐるみさん

「ちぇりーぶろっさむ?
  ……なにそれ、美味しいの?
  セ・リーグ優勝となにか関係が……?
  場所取り? ……占領作戦のことか!?」

……どうも上手くシナプスがつながらなかったらしい。

>この青き清浄なる大地の価値は。

「…………」

よく聞くフレーズだった。
彼女の上司がよく呟くフレーズ……
友軍のパイロットが叫ぶのを聞いた事もある。

 蒼き清浄なる世界の為に

彼女は黙り込んだ。

>>164 ルーちゃん

思考がゆらごうとしたその時、
少年の、ルージ・ファミロンの声がそれをひきとめた。
ぼんやりした頭で結論を急ぐ。
結果……

「……セ・リーグ優勝って名前の樹なのか!?」

結果、ステラ・ルーシェは例によっていつものごとく、勘違いに陥った。

166 名前:マグマ星人の着ぐるみ:2006/03/26(日) 02:08:07

>>164
 なに? 暴れるのはムリ?
いやいやそんな事はないぞ少年。
私がその気になれば、舎弟のギラス兄弟がどこからともなく現れて
あたり一面を地獄絵図に……いやだからやらんから安心したまえ。
昔から「桜切るバカ梅切らぬバカ」といって、
この木を傷つけるのはソッコーで馬鹿と認定されてしまうのだよ。

 ああ、この木についてかね?
ふむ、知らなければ尋ねる、というのは悪くない心がけだね。
聞かぬは一生の恥、との言葉もある。
その心がけはきっとキミの知識、ひいては判断のよりどころを
ふやす事となるだろう。精進したまえ。

 おっとこの木についてだったね。
「るるぶ地球」によれば、この木はチェリーブロッサム、
この島国では桜(さくら)と呼ばれるものらしい。
人間と同じく桜にも異なる品種が存在して、
ここに咲いているのはソメイヨシノと呼ばれる品種らしいね。
まぁこの島国では広義の意味で「桜」とおぼえておけば
間違いはなかろう。

 ちなみに桜には、必ずといっていいほど付きまとう話があってね。
その養分についてとか。ま、このあたりは知らなくても
特に問題はなかろう。

167 名前:マグマ星人の着ぐるみ:2006/03/26(日) 02:20:37

>>165
 バショトリは占領……。う〜ん、間違いではないような。
でも別に恒久的に居座るわけじゃなくて、「ハナミ」というイベントの間だけ
スペースを借り受ける、というか占拠するわけさね。
ハナミが終わればまたここは放棄されるってわけさ。
色々な見地から考えても、ここは居住や生産活動には向いてないしね。

>「…………」

 うん? どうした?
翻訳機の調子が悪かったか?
それとも、何かイヤなことでも思い出したとか?
いやムリに話せとは言わんが。

 ナントカの一つ覚えと言われそうだが、
とりあえずブルー入った時は酒でものむほうがいいだろ。
欲しいなら特別タダで分けてやるぜぃ。

168 名前:ルージ・ファミロン ◆LIGERGAUiI :2006/03/26(日) 02:28:26

>>165

「いえ、違うと思います

セーリグ優勝とやらが何を示しているのかはよく分からなかったのだが。
とりあえず努めて冷静に、ルージはステラにツッコみを入れた。


>>166

言葉の前半については、少し考えて敢えてツッコまない事に決めた。
これでも決断には勇気が要った方である。
どっちにしても、聞き流しておいて害はなさそうだったので、判断としては正解だっただろう。

「サクラ……ソメイヨシノ、っていうんですか、この木。
うん…なんだか、『チェリィブラッサムゥ』よりも、その名前の方が好きですね。
響きが、この木に相応しいような、そんな気がします」

理由は、ルージにも分からない。
ただそっちの方が短いから……ただそれだけなのかもしれない。
けど、ルージはそれでも良かった。
なぜなら、彼はもう、この美しい木のことも、「サクラ」という名前も、
その全てが大好きになってしまっていたから。

「なるほど、よく分かりました。
ご親切に、どうもありがとうございます」

そう言ってルージはぺこりと頭を下げる。
その顔に、これほど素敵な木との出逢い、そして名前を知った事に対する歓喜の笑顔を添えながら。

「ステラさんも……良かったね。
ほら、しっかり覚えておきましょうよ、この名前」

そしてルージは、何やら別世界にトリップしてるっぽいステラの袖を引っ張って、そうフォローを入れておいた。

169 名前:ステラ・ルーシェ ◆GAiaFayS4E :2006/03/26(日) 02:38:54

>>168 ルーちゃん
>「いえ、違うと思います」

「なんだってーーーー!?
  それは本当なのかルーちゃん!?
  み、見ぬけなかった……ステラの目をもってしても……!」

ふしあなのステラ・ルーシェ。
……緊張感がだいなしである。

>>166-167 着ぐるみさん

「さくら……?」

彼女はようやく思い至った。
ドリドリに貰った苗木、あれがさくらだ。
花が咲いてさくらんぼがなるアレだ。きっとそうだ。
本当はサクランボはダウトだが……
とにかく漸く情報が繋がったのである。

>>168 ルーちゃん

「うん、分かった。
  これがさくらなんだね……!」

ドリドリがステラに見せたかったのはこれなんだ。
そう思うと自然と笑みがこぼれた。
あの苗木も4月になったらこうなるのだろうか?

……ふと思い付いたことがある。
あの苗木はひとりで寂しくはないだろうか?
J.P.ジョーンズの艦橋の屋上なんかにたった一本きりで取り残される……
それを考えると先程の虚無感が思い出された。

「……よし」

彼女は唐突に走り出した。
慌しく着ぐるみさんとルーちゃんに手を振りながら。

「ありがとう!
  ステラ大事な事思い付いたの!
  ……だから行くね!」

そう言ってステラ・ルーシェは舞い散る桜の花びらの向こうへ消えた。

<退場>

170 名前:マグマ星人の着ぐるみ:2006/03/26(日) 02:48:19

>>168
 響きが、か。ははは、そりゃ感性の問題だな。
おれ……じゃないや、私もそのほうがキライではない。

 この国の学校にはよく桜の木が植えられていて、
丁度新入生が入学してくる頃に満開になる。
真新しい制服と見慣れない校舎に緊張している若人のココロを、
ひらひらと降ってくる桜色の花びらが柔らかくしてくれるってわけだな。
桜がどれだけ愛されてるか、わかるわ。

 ……ところで、なんかさっきから微妙な間が入るけど
やっぱり恐怖? 恐怖? やだなぁ。
「しんぱい、入りません」なのに。

171 名前:マグマ星人の着ぐるみ:2006/03/26(日) 02:59:51

>>169
 黙り込んだと思ったらいきなり元気。
忙しい嬢ちゃんだ。子供みてぇだなって子供か。

 「だいじなこと」ね。こうも元気だと感化されそうだ。
夜更かしブッこいてないでおれも「だいじなひと」のところに帰るか。
もとい、マグマ星に帰るか。

>>少年

 「それでは少年、今日はこれでお別れだ。
最後に忠告しておくが、ウルトラ兄弟という親切の押し売り集団には
気をつけたまえ。ではさらばだ!」

 (退場)

172 名前:ルージ・ファミロン ◆LIGERGAUiI :2006/03/26(日) 03:17:53

>>169

「そう、みたいです。
……いい名前ですよね、サクラって」

舞い散るサクラの花びらの中、こぼれる様なステラの笑みに、つられてルージも笑みが深くなる。
そして、改めて思った。
自分は、こういう笑顔を守るために、戦っているんだ、と。
そして戦いとは何も、ゾイドに乗るだけを指すのではない。
人に何かを教え、そしてまた自分も成長することだって、戦いなのだ。
そしてそうした「戦い」が、また次の笑顔を生むことが出来るのなら―――
自分は、何時までだって、力の限り戦ってやろう、と。
そう、思った。


何かを思いついたらしく、ステラはいきなり駆け出して、サクラの霞の向こうへ姿を消した。
その溌剌とした後姿を、ルージも手を振って見送る。


>>170

「学校に、サクラが……そうです、よね。
こんなに優しい色をしている木なんです、みんなの心が和まないはずがないですよ。
そんな文化がある、この国は……。とても、いい国、なんですね」

この木が大事にされて、子供達もそれを愛している。
そんな心を皆が持ち合わせている国が、根底から不幸であるはずがない。
もちろん、その全てが巧くいっている、全員が同じ考えではないことくらいは、ルージも理解している。
ただそれでも、この国にサクラの木が、花が咲き誇る限り。
この国は大丈夫なんだ、と、確信した。


>やっぱり恐怖? 恐怖? やだなぁ。

「あ、いえ、そういうわけでは……」

苦笑と共にその場を濁そうとした所、

>>171

なんだかやっぱりワケのわからない台詞を遺して、(自称)宇宙人は去っていった。

「……ウルゥトダ兄弟? 吉田兄弟の親戚かなぁ」

自分でもやっぱりワケのわからないことを呟く。でも余り気にしない。
だって、それより何より、今日のルージはとても良い事を知ったから。
サクラという木の存在と、その名前を。

「全てが終わったら……ミィとまた、ここに来よう。そして、ミィにもこの木の名前、教えてあげるんだ」

そう、心に誓って。
ルージは二人の後を追うように、サクラ舞い散る並木道を歩き去った。

(退場)

173 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2006/03/27(月) 00:41:31

足が……痛い………。

今日は、オーラストーンの調合に必要なグランタイトを取りに、地の迷宮まで行った帰り。
なかなか目的の数が集まらず、気付いてみればこんな時間。
一応、「希望」の妖精に、家まで連絡に行って来てもらったけど、きっと心配してるなぁ、パパもフィオナも。

「もう、だめ…、ちょっと、休ませて〜。」

足の痛みに限界を感じ、あたしは側を飛んでる妖精に訴える。

「仕方ないなぁ……。」

妖精は辺りを見回すと、近くに見える公園を指差した。

「あそこで休みましょう。 ベンチもあるみたいだし。」

あたしは、そちらに歩を進める。
見れば、そこは以前にも来たことのある公園だった。


「おいで、レメディナ。」

あたしは、妖精レメディナの名前を呼ぶ。
レメディナは、癒しの力を持つ妖精。
レメディナの力で、すーっと、全身が楽になるのがわかる。
その感覚に、あたしは、深く息を吐いた。

ベンチの背もたれに背中をもたせ、あたしは何気なく空を見上げる。

あぁ…、今夜も、綺麗な夜空だなぁ……

174 名前:ミルフィーユ・桜葉 ◆LUCKYta1h6 :2006/03/27(月) 01:46:15

ええっと、今度は土の中に埋まったりしないように足下に気をつけて……
しき物を敷く場所は……

そうですね〜、あそこの一番大きな木の下にしましょう!
あそこならきっと桜の花がよく見えるはずですから!
それにしても綺麗ですよね〜。
この分だと、明日はきっと満開ですね!
お花見が一週間延びちゃった時はどうしようかって思いましたけど
かえってよかったみたいです!

ぱんぱん…敷物の方は、これでよしですね!
次は明日使うカラオケマシーンのセットをやっちゃいましょう!

 かちゃかちゃかちゃ
 とんてんかん とんてんかん

えーと、スピーカーはこことここに置いて、それから……

 かちゃかちゃかちゃ
 ぶぅぅぅぅぅん ぎょりぎょりぎょり……
 どて ぽき ぐしゃ

ふぅ、できました!
あとはマイクの音量チェックですね〜。
スイッチを入れて…

「あ〜 あ〜
 ただ今マイクのテスト中!
 ただ今マイクのテスト中です!!」




175 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2006/03/27(月) 02:05:37

「ただ今マイクのテスト中!
 ただ今マイクのテスト中です!!」

突然響いてきた、大きな声。
あたしは驚いて跳ね上がった。
何事かと声のする方を見ると、
来るたびにやたらドタバタするあの、よく見知った人が居た。


「もう〜、うるさいなぁ!
 何してるの〜!?」

あたしはその人…、トランスバールこーこくぐん、エンジェル隊所属、
ミルフィーユ=さくらばに向かって、叫んだ。

176 名前:ミルフィーユ・桜葉 ◆LUCKYta1h6 :2006/03/27(月) 02:18:59

【同じ頃のエンジェル基地】

「あーっ!
 アタシの回収してきたロストテクノロジーが無くなってるー!?
 誰よ? 勝手に持っていったの?」

「さて? 私はついさっきまで中佐のところで書類の整理をしていましたから……」

「…………」

「天地神明に誓って、ヴァニラさんは犯人ではありません!
 なんでしたら私のメモリーデータを提出しましょうか?」

「っていうか、どう考えてもこのパターンはいつものあれだろう、あれ」

「「「……………」」」

エンジェルルームを支配する重い沈黙。
それを破ったのはミントの一言。

「それで蘭花さん。
 そのロストテクノロジーというのは、一体どんな外見と機能を持ってますの?」

「そーね、外見は赤いマイクの形をしてるわ。
 で、機能の方なんだけど、これがちょっと危険度AAAなのよね。
 まだ完全に解析し終わったわけじゃないから、断片的にしかわかってないんだけどさ。
 あのマイクで歌を歌って採点が一定の点数以上だと歌の内容が本当のことになっちゃうみたいなのよ」

「ああ、なるほど。
 それでさっきから声がいがらっぽい感じで……(ぐしゃり)」

「ま、まあとにかくだ。
 何やらとんでもない代物らしいけど、点数を取れなければ何も起こらないんだろ?
 蘭花が何度もやってダメだったっていうのなら、そう簡単にはコトは起こらないさ。
 それじゃ、そーいうことで解散!」

「そうですわね。
 明日はお花見ですし、早めに寝ておくのがよいと思いますわ」

「……早寝早起きは三文の徳」

最後の方の皆の口調が棒読み気味なのは多分気のせいだ。 多分。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

>>175

あれぇ〜、誰かいるんですか〜?
ちょっとカラオケマシーンのテストをやってるんですけど……
もしかして声、大きすぎましたか?

177 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2006/03/27(月) 02:29:49

カラオケ……マシーン……?
なんか変なもの持ってきてるみたい……。

「一体何、あれ……」

あたしはまだキンキンする傍らの妖精に問いかける。

「知らないわよ、あんな物。
 声を大きくするものみたいだけど……。」

とにかく、夜にあんな物使ったら近所迷惑だし、注意しなきゃ。

「ミルフィーユ!」

あたしは、ベンチから立ち上がると、ミルフィーユに駆け寄った。
何やらごちゃごちゃした機械みたいなのがある。

「こんな夜遅くに、こんなもの使ったら、迷惑になるよ。
 明日にすればいいじゃない。
 それに、声を大きくして、何するつもりなの?」

演説でもするつもりなのかな?

178 名前:ミルフィーユ・桜葉 ◆LUCKYta1h6 :2006/03/27(月) 02:48:55

>>177
えぇ〜!?
やっぱりボリューム、大きすぎでしたか?
すいませんでした……

でも、テストは今夜中に終わらせておかないと
明日の本番に間に合いませんし……
今度はちゃんとボリューム調節やりますから許してもらえますか?
もらえますよね?

それからですね〜。
声を大きくして何をするかって言ってましたよね?
これはカラオケっていうんですよ。
こっちの機械が流してくれる伴奏に合わせて歌を歌うものなんです。
明日、エンジェル隊のみんなでお花見をする時にカラオケ大会もやる予定なんで、
こうして準備してるんですよ〜。

そうだ!
テストついでにマリエルさんも一曲歌ってみませんか?
何でも好きな曲でいいですから!



注:この空間では銭ゲバの妖精J○SRACの力の影響で
  歌詞を全て掲載することはできなくなっています!!

179 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2006/03/27(月) 03:00:09

「カラオケ……?」

歌…か……。
歌うのはわりと好きだけど、何歌おうかな……

曲目が書いてある本を見つけたあたしは、それをめくってみる。
でも……、無い。 あたしが知ってる歌なんて無い。
メイが教会で歌う賛美歌とか、童謡とか、アイリーンが教えてくれた歌曲くらいしか知らない。
う〜〜〜〜ん………どうしよう………。

「残念だけど、知ってる歌がないみたい。」

あたしは、曲目の本を閉じて、もとの場所に置いた。

「これに載ってないと、伴奏はできないんでしょ?
 あたしが知ってる歌は、ないみたい。」

少し残念だけど、こればっかりは仕方ない。
諦めよう。

180 名前:ミルフィーユ・桜葉 ◆LUCKYta1h6 :2006/03/27(月) 03:12:56

>>179
えぇ〜!?
知ってる歌、ないんですか〜。
残念です〜。

でもですね。
何も知ってる歌を歌うばかりがカラオケの楽しみ方じゃないんですよ?
ほら、そこにモニターがありますよね。
ここに歌詞を表示してくれますから、それを見ながら初めて歌う歌に挑戦してみるのも
カラオケの楽しみ方の一つなんです!

 ピッ ポッ パッ

たとえばこんな具合に適当にリモコンのキーを打ち込んで
出てきた歌を歌ってみるなんてのもアリなんですよ〜。

…さぁ、入力完了です!
どんな歌が始まるか、わくわくしますね〜。

【前奏開始】



      「鋼鉄ジーグのうた」

作詞:林春生
作曲:渡辺宙明

181 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2006/03/27(月) 03:31:14

ミルフィーユがボタンを押すと、曲の前奏が始まった。
あたしが全く知らない曲。
しかも、曲の調子はあたしの好みとは大分離れてる。

「……とりあえず、題だけ見てみよう。」

あたしは、もう一度曲目の本を手に取ると、
めくって一覧を眺める。

……適当にやったら、何が出てくるかわかんないし……。

182 名前:ミルフィーユ・桜葉 ◆LUCKYta1h6 :2006/03/27(月) 03:39:29

http://charaneta.sakura.ne.jp/ikkoku/img/1142010803/182.gif (5KB)
おーれがやめたら♪(ばんばばん) だーれがやるのだ♪(ばんばばん)
いーまに見ていろハニワ幻…(え、えーと次はなんでしたっけ?幻…幻……)幻想郷? 全滅だ〜!!


【60点】

ふぅ〜。
やっぱり知らない歌って、どうしても途中で詰まっちゃいますね〜。

>>181
あ、マリエルさんも何か歌いますか?
知らない歌でも、題名で面白そうなのを選んでみたら楽しいですよ〜。
他に誰もいませんから、間違っても恥ずかしいとかそういうのは関係ありませんし!!
何かよさそうな曲があったらどんどん入力しちゃってくださいね〜。


183 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2006/03/27(月) 03:56:45

え〜と………
じゃぁ…………
ん〜〜〜〜〜〜………

「上を向いて歩こう(坂本九)……?」

なんか、これいいかも。

「じゃぁ、これ。」

え〜と…、これを押せばいいのかな…?

ぴっぴっぴっ………





あ、ほんとに歌詞が出てきた。
でもメロディは知らないから、ちょっと歌いにくい……


うえをむ〜いて あ、あれ? あ〜るこぉ〜〜〜
なーみーだがー、こーぼれー、なーいよー〜〜に


(60点)


だめ〜、やっぱりむずかしいよ〜。

184 名前:ミルフィーユ・桜葉 ◆LUCKYta1h6 :2006/03/27(月) 04:21:21

その頃、ハニワ達が暮らす世界“ハニワ幻想郷”では―――

「はにゃ〜」

「ああっ! は○丸様〜!
 お食事の途中でどこに行かれるのですか〜」

「はにゃ? はにゃにゃ?
 (訳:ひ○べえ、あの光は何だ?)」




            _ .. _
          /    \
        /, '⌒ l.r‐-、.`、
       / (   八   ) ヽ
       (   ー-'  `ー-'  ノ
        ー┐ (_八_)┌-'
           `ー┐┌┘
       -======' ,=====-
         -====' ,=====-
          -==' ,==-
______ ,r-‐   -‐、_______



その日、ハニワ幻想郷の60%が焦土と化した。
だが、ハニワたちは死滅していなかった!
血と暴力とが支配する荒廃したハニワ幻想郷に今、一人の救世主が現れる!

「はにゃ〜!」
(訳:お前はもう、死んでいる!)

                           ―――続く?

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

>>183
パチパチパチパチ

わ〜、マリエルさん結構上手いじゃないですか〜。
マリエルさんの声、とっても綺麗でいい感じでした!
それに不思議ですね〜。
聞いているとなんだかふっと、疲れが取れるような感じがしましたよ〜。

あ、そうそう。 点数なんて気にしちゃいけませんよ。
初めて歌った歌なんですから、メロディーが外れちゃったりするのは当たり前ですから。

それにこういうのはですね。
恥ずかしいとかそういうのを考えないで思いっきりやるのが肝心なんですよ。
そのほうが絶対楽しいですからね〜。

では次は私ももう一曲……



……あぁっ! もうこんな時間です!?
仕方ありません。
場所取りとカラオケマシンのテストは出来ましたし、今日歌うのは諦めましょう。
その分、本番では思いっきり歌いますけど!

それではマリエルさん、お先に失礼しますね〜♪

【退場】

(カラオケマシン、歌った内容が事実になってしまうマイク、普通のマイクを置き去りにしていきました)

185 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2006/03/27(月) 04:29:38

歌を歌うって…、やっぱり、楽しいな。

でも……、さっきの歌を歌ってたら、急に寂しくなってきちゃった…。

「帰ろう……」

あたしは家への帰り道を、駆け足で急いだ。

だって…、急に、パパとフィオナの顔が見たくなったから……。

(退場)

186 名前:不確定名:売れない歌手:2006/03/30(木) 23:57:05

 「♪もうすぐ春です 心がなぜか急ぎだすわ
   もうすぐ春です 素敵な恋をしましょう …」

 ここの桜もそろそろ見頃。
何日かしたら、お花見の人たちで賑やかになるんだろうな。
あ、それともここってあんまり知られてない
スポットなのかな。

>>184
 ん……どうやらそうみたい。不法投棄だ……。
カラオケセットが捨ててあるし。
家電リサイクル法がどうとか、中古販売できませんよとか、
そういう事で捨てられちゃったのかな。
まだ使えそうなのに。ぽちってあっスイッチ入った。これ動くよ?

        _
    .  ,'´/ニ☆´ミ   ♪
     ! ノノ)ハ )) 〜
     l (! ゚ヮ゚ノリ  __   __
    ノ⊂i`ー')つ¶/\_\. |[l O |
    (,⌒ ハ__j   \/__/ |┌┐|
      じlフ     __ll__  |└┘|


     「チャンピオン」

     作詞:谷村新司 作曲:谷村新司 唄:アリス

 (参考ページ: ttp://www.utamap.com/showkasi.php?surl=35613)

187 名前:不確定名:売れない歌手:2006/03/31(金) 00:07:37

 一方その頃、トランスヴァール星系……

 けものの〜ように〜 おそいかかる〜

               _ー ̄_ ̄)’,  ・ ∴.'  , .. ∧_∧
          ∧ --_- ― = ̄  ̄`:, .∴ '     (    )
         , -'' ̄  = __――=', ・,‘ r⌒>  _/ /
        /  _-―  ̄=_  )":" .  ’ | y'⌒  ⌒i
       /   ノ  ̄ ̄=_  ` )),∴.   |  /  ノ |
      /  , イ )        ̄=       , ー'  /´ヾ_ノ
      /   _, \               / ,  ノ
      |  / \  `、            / / /
      j  /  ヽ  |           / / ,'
    / ノ   {  |          /  /|  |
   / /     | (_         !、_/ /   〉
  `、_〉      ー‐‐`            |_/

 ちょうせんしゃは〜 わかいちからで〜

                ズドドドドドドドドドド!!!
                    ゜ヾ´      ″
     ノーマッド !   =―≡ ̄`:∵∧_∧´‘
          _  Λ_≡―=', (    )∴∵゛、゜¨
        , ≡ ) ( = e =)r⌒)  _/ / ̄    _
      ´∴‘≡く / ∧   | y'⌒  ⌒ ヽ _Λ(  ≡―=‥、,、
     ″″    \/  Λ_|  / >>1 | | = e =) )`=―≡―
     “         ( = e ー' |   |ヾノ   //
             =―≡ ̄`:, | ,  | ( ̄=―≒‥,,
         ,゛“=―≡―=',/  ノ )∵`=≡―=
                ∴/´/ / |  | ,'ゞ       ノーマッド!
              ゛〃/ / / \|  |   ヾ
                /(  |  (  |
               /  |  |  |\ \
              / / |  |   | ヽ/⌒〉
             (_  「 _) (_〈_/


 やりましたノーマッド!
無敗のチャンピオンが、今ここにに誕生しました!!


       l、、_     _,/'}
      |ヽ''~ ̄ ̄ ̄~`ヾ
     /_,,,..   ..,,,_.`v_'`、   次はお前だ、フォルテ・シュトーレン。
    /:  ━     ━   | ニ_}
    |::    ∈∋    ヽ  

188 名前:不確定名:売れない歌手:2006/03/31(金) 00:18:47

 お花見の席にこのチョイスというのも……。
てきとうに押したらチャンピオンですかぁ。
てきとうに押さなかったらなにがでてくるのかな。

 てきとうに押さなくても、歌詞番号わからないから
何が出てくるのかわかんないんですけどね。
なにかこう、「お花見にピッタシカンカンっ!」という感じの曲が
でないかなぁ。

189 名前:フォルテ・シュトーレン(身長120cmくらい) ◆MINTq0w5Z2 :2006/03/31(金) 00:18:55

>>187

          __
      _, − ̄   ;` −、_
    ,r''"        :    ` 、
   (      _, -ー-- 、    )
    `ーt、 ,rニ"   ◇  `)=- '"
     !,_ テニ二ー--==ヲ
     ,r!nV `_ー-,ェー,=_"!ヽ
   rイ !ヾ!、 ` ゚ヲ; iヾ゚ー iリ!
ー  ̄! l  ヾ!ヽ _ r_ !_),  ,!イ`)ー-、_
-ーT ̄!   i i ,- ===ェ、!,イ iー)へ!_ `ー
  \ ヽ   、 、` ̄テ ̄ リ / i  !  `ー
     ヽ  `、:_  i  _ノ / /  /
      \_ ̄ TTT ̄ノ / /
   ー--−二ニ=!┴' ̄ /  /
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
あかごのほうが はごたえありますわ!
ちからなきものは みるのもけがらわしいですわね!




190 名前:不確定名:売れない歌手:2006/03/31(金) 00:27:37

>>189 シュトーレンさん?
 あれ? いらっしゃーい。
どこかで見たことあるようなないような人ですね。
というかどこかのサイコソルジャーさんに
似てるようなそうでないような……。

 ところで、あさっての方向(>>187)に
何かあるんですか? 普通の人には見えない
あんなものとかこんなものがあるんですか?

 うん、でもいいお星さま。きれい。
あの空の向こうで、どんな事がおこってるのかなぁ。

191 名前:名無し客:2006/03/31(金) 00:33:11

サイコパワーで世界制覇してください。
と、いうか。なんだ。社によってサイコパワーに対するあそこまでの考え方の違い。

192 名前:フォルテ・シュトーレン(身長120cmくらい) ◆MINTq0w5Z2 :2006/03/31(金) 00:39:11

フフフ……

この軍服。 そして完璧な造形のかぶり物。
何処からどう見てもフォルテさん以外の何者でもありませんわね♪
我ながらここまでリアルなコスプレをこなしてしまうなんて、
自分の才能が恐ろしすぎますわ・


>>188
          __
      _, − ̄   ;` −、_
    ,r''"        :    ` 、
   (      _, -ー-- 、    )
    `ーt、 ,rニ"   ◇  `)=- '"
     !,_ テニ二ー--==ヲ
     ,r!nV `_ー-,ェー,=_"!ヽ
   rイ !ヾ!、 ` ゚ヲ; iヾ゚ー iリ!
ー  ̄! l  ヾ!ヽ _ r_ !_),  ,!イ`)ー-、_
-ーT ̄!   i i ,- ===ェ、!,イ iー)へ!_ `ー
  \ ヽ   、 、` ̄テ ̄ リ / i  !  `ー
     ヽ  `、:_  i  _ノ / /  /
      \_ ̄ TTT ̄ノ / /
   ー--−二ニ=!┴' ̄ /  /
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
フハハハハ!
あの星の向こうで何が起こっているか知りたいか?
どうだ、知りたいだろう?

だが教えてはやらん!
「何か知りたがっている人には知ったかぶりをしてやきもきさせてやれ!」
我が悪の秘密結社シャドル……じゃなかった、シュトーレンの掟その1ですわ!


なお、私はエンジェル隊のフォルテ・シュトーレンであって
どこかのサイコーなパワーで世界征服を企む悪人ではないのはもちろんのこと、
何者かの陰謀で黒い人などという無実の烙印を押された
悲劇の少女でもないのでよく留意しておけ! ですわ!


193 名前:不確定名:売れない歌手:2006/03/31(金) 00:42:08

>>191
 あ、それは不許可ですよ〜。
だってそんな事してもな〜んにもならないじゃないですか。
おもしろくないですし。そんなのより歌でも歌って
お友だちと散歩でもしたほうがたのしいです。

 それに、私に世界情勢とか経済とか、
そういうもろもろの政策決定能力があるとはおもえませんし。
それでなくても私、学校通ったり歌ったり功夫が足りなかったりで
忙しいですし。このうえラリパッパ麻宮帝国皇帝なんてできません。
人間力不足ですよ〜。

 そういえばベガさんは、やっぱりそういうところに
明確なビジョンとかあるんでしょうか? う〜ん。

194 名前:不確定名:売れない歌手:2006/03/31(金) 00:57:05

>>192
 え、何がおこってるか教えてくれないんですかシュトーレンさん!
そんなぁ〜。う〜ん、でもたとえば情報のように実体がないものに
代価を払いたがらないのは日本人の悪いクセって言いますしね。
ただ「教えてください」じゃダメなんですね〜。

 〜♪

 【前奏開始】

 あれ? さっきてきとうにいっしょうけんめい押したのが
始まっちゃった? なんだろこの曲。あ、でも知ってる。よかった。


   「晴れた日にも愛をください」

   作詞:高橋研 作曲:高橋研 編曲:井上鑑 唄:日高のり子

 涙がこぼれそうな日も 曇り空の時も
 微笑みを失くさずに いつも生きる力をください

 あなたに会えたあの時に 感じた愛の力 …


  こちらはJASRACです。わたしたちは、著作権保有者の正当な権利を守るため
    日々努力しています。皆様のご協力をお願いいたします。


 心のすきま満たしてくれる 好きです あなたが



 ……な、なんだろう。なんだか私、ヘンな気持ちになってきちゃった。
ううん、ちがう。どうしちゃったんだろう。
シュトーレンさんのことが気になる。目が、離せないよ……。

195 名前:フォルテ・シュトーレン?(身長120cmくらい) ◆MINTq0w5Z2 :2006/03/31(金) 00:58:39

>>191
フン!
我が組織の版図は既に全世界の津々浦々にまで伸びておるわ!
あとはXデーを待つのみ!
その日がやってくるまでせいぜい偽りの平和に浸かっているがいいわ、クックック。

世界征服だなんてくだらない戯れ言ですわね!
子供番組の悪役が考えるような幼稚な発想としか言えませんわ。
そんな手間暇と資金と組織力があるのなら
世界中の制服を全てコレクションする世界制服事業を行った方が
遥かに建設的ですわね、ええ。



>>193
明確なビジョン?
娘、 今明確なビジョンと言ったな?

ならば聞かせてやろう!
このベガフォルテ様がサイコパワーで全世界を掌中に収めるための
明るい五ヶ年計画のスローガン!
悪に満ちた素晴らしい世界の合い言葉!
それは……

「サイコパワーはチョーサイコー(はぁと)」













……フハハハハ
春先だというのに妙に冷える今夜!
そんな時にお寒いフレーズでより寒さを加速してやったぞ!
これが我が悪の世界の実現よ!





196 名前:不確定名:売れない歌手:2006/03/31(金) 01:06:18

>>195
 「サイコパワーはチョーサイコー」ですね!
すごいです! よくわかんないけど悪に満ちてます!

 あの……シュトーレンさんが言うなら私、
悪になってもいいかなって思うんです。
ドロボーはまだできないけど、きっとおぼえます。
夜中に薬局さんのケロヨンさんをこっそりもってくるとか。

 だ、だから、その……、えっと……。
な、なんでもありませんっ!

197 名前:フォルテ・シュトーレン?(身長120cmくらい) ◆MINTq0w5Z2 :2006/03/31(金) 01:26:57

>>194
JASRAC……
我が悪の世界には不要の存在だな……

いや、待て。
よく考えたらあれがなくなったら違法コピーや海賊版といった行為が
「悪」ではなくなってしまうではないか!
むむ、いかん。
素晴らしき悪の世界の実現のためには
あやつらを生かしておく必要があるか……


それはそうとして、娘。
この素晴らしい衣装に興味がありますの?
それともかぶり物に?
いずれにせよ、幾ら積まれても大切なコレクションは
差し上げませんからご承知のほどを。

>>196
フハハハハ!!
まだまだ甘い! 英検で言えば5級程度よ!
その程度では悪を働いたとは言えぬ!
真に悪の道に走ろうというのなら……

・山手線のシルバーシートに座って寝たまま10周ほどする
・コンビニの前にある分別収拾ゴミ箱の「通常ゴミ」にわざと空き缶を入れる。
・横断する気もないのに信号の押しボタンを押し逃げ。
・自動販売機のお汁粉のボタンを埋め込んで、金を入れた途端にお汁粉が出てくるように工作。
・どこかの神父に「あいつは猫っぽい」と匿名で通報。

フハハハハ!
このように世界中に絶望の種をまき散らすようでなくては真の悪とは言えぬ!






198 名前:不確定名:売れない歌手:2006/03/31(金) 01:41:40

>>197
 衣装? 被り物? ううん、ちがう。
私は、そんな見た目なんかに惹かれたんじゃない。
でも、どうやって伝えたらいいんだろうこの気持ち。

>シルバーシート
>通常ゴミ
>押しボタン
>お汁粉
>匿名

 こ、ここまでやらなくちゃいけないんですか……。
恋って、こんなに大変なものなんですか。
で、でも私がんばります!
いっしょうけんめい寝たり空き缶ストライクしたり
信号とお汁粉ボタン押しながら匿名電話します!
あ、あと私のオリジナル悪アイデア!
横断歩道の黄色い旗をいっぱいコレクションします!

 そしたら私に、振り向いてくれますか?
私、ちょっと前からあなたのことが……、す……。

 い、いえない! 「好きでした」なんていえないよ!

199 名前:フォルテ・シュトーレン?(身長120cmくらい) ◆MINTq0w5Z2 :2006/03/31(金) 02:08:08

>>198
……ほう。 娘よ。 この私に惚れたのか?
いや、隠しても無駄だ。
私のサイコパワーをもってすれば
貴様の心の中を読むことなど雑作もないことだ。

そして小娘。
私は貴様の気持ちに応えることなどできぬ。
何故なら……



女の中の男だなどと言われたりもするが、
私は女性だぞ?
嘘だというなら、証拠にワガママなモノを見せてや………


             BANG!!

【どこからか狙撃されました】

ぎくっ!
ま、まさかもう本物に気づかれましたの……!?
いけませんわ!
中の人の正体が割れる前に撤退! 撤退いたしませんと……!!



むむ、いかん。
どうやら本物のフォルテ世界平和を企む正義の秘密結社の手の者が
私の所在に気づいたようだ。
命より大切な命をなくす前に逃げる……いや、転進するとしよう。
小娘よ、命拾いをしたな。
次はこうはいかんぞ、フハハハハハ!!

【バビューンと猛ダッシュで逃走】

200 名前:不確定名:売れない歌手:2006/03/31(金) 02:42:41

>>199
 世界平和って「企む」ものだったんですか〜。
やっぱりシュトーレンさんはいろんなこと知ってます!
さすが、私が好きになった人d

>BANG!!

 ……どこから!? なんで反応が遅れたの私!?
でもシュトーレンさんは私が守る! 私が守るから!!

>バビューン

 ……ってもう戦略的後方前進しちゃってますし。

 あの人が死んでしまう……。
公園に帰ったって、もう、あの人はいないわ。
私まだ何も言ってないのに!
好きだとも、愛してるとも、抱いてとも言ってない、
何一つ・・・言えなかったのよォ……。

 (何故かカラオケ機作動)


 「飛んでイスタンブール」

 作詞:ちあき哲也 作曲:筒美京平 唄:庄野真代

 (参考ページ:ttp://www.utamap.com/showkasi.php?surl=35512)

 ジタンどころかセブンスターさえ吸ってなかったみたいだから、
代わりにあわてて落としていった帽子でもひねり捨てて諦めきりましょう。
どうせフェアリーテール。夜だけのパラダイス……。

 (とぼとぼと退場)

201 名前:鈴音 ◆O6NEKOtIk6 :2006/04/02(日) 00:00:27

ひらり ひらり
桜の花びらが、風に舞い、頬をくすぐる。

夜桜は、茶をすすりながら見るのが良い。
茶菓子があればなお良し。
そして今宵は、そのどちらも揃っておる。
しかし……、視界の端に映る、あれはなんじゃ?
あの妙な機械は。
花見をするには、邪魔じゃな。

「御影、あれ、どうにかならんかのう?」

ワシは、隣で…と言うよりワシの頭上で、
木に腰掛けて茶をすする、木魅(こだま)の御影に言った。

「私に言われても……」

御影は困り顔で返事をする。

「その木に引いてもらえば良かろう。」

御影は暫く考えるような素振りをすると、やがて顔を上げた。

「わかりました。 やってみますね。」

そう言うと、御影の意を受けた木は、妙な機械のある方へ歩き出した。

「すまんの。」

礼を言うと、ワシは桜へ向き直り、茶をすすった。

202 名前:鈴音 ◆O6NEKOtIk6 :2006/04/02(日) 00:54:32

御影と二人、桜を見ながら、茶をすする。
時折、羊羹を口に運びながら。

先刻より、しておることといえば、それだけ。
しかし、不思議と、飽きることが無い。
時折交わされる雑談のせいか、それとも、桜の花の美しさのせいか。
深く気にかけるようなことでも無いのじゃが。


あぁ…、茶が美味い……。



203 名前:鈴音 ◆O6NEKOtIk6 :2006/04/02(日) 02:06:32

「そろそろ、帰るか…」

茶も、茶菓子も、尽きてしまった。

「はい。」

御影は返事をすると、荷物を纏め始める。

そしてワシらは、永乃へ帰る。
暗い夜道を、ゆらりゆらりと、歩く木に揺られながら。

(退場)

204 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆VPhoEniXgY :2006/04/29(土) 22:20:08

 日付はすでに皐月も近い。
 散る前にもう一度花見でもしようとふらりと立ち寄ってみた。

「さて、と」

 人の気配は無い。死んだように静まり返っている。
 そういえば桜は死に近い花だと、誰かが歌に読んでいた気がする。
 確かに、死人を根元へ埋めた桜は鮮やかに色がつくとか、散際が潔いだとか、そっち方
面に見立てられることはよくある。それこそ、彼岸花と並べられそうなくらいに。
 ……まあ、私自身、彼岸に縁など無いのだけど。

「んじゃ、月見て一杯、花見て一杯といくか」

 片手には酒瓶と杯。
 一人きり。私は静かな酒宴を始めた―――

205 名前:名無し客:2006/04/29(土) 22:27:22

とりあえず団子ドゾー
つ―○○○

206 名前:シン・アスカ ◆LasOiegeiI :2006/04/29(土) 22:36:07

シン・アスカは悩んでいた。

最終決戦に全然参加できなかったり、気がついたら仇敵と和解してたり。
これではキャラ立てが足りないといわれても文句は言えない。
だが、苦肉の策として身につけた北斗神拳も、あんまりウケなかった。
いや、別にウケ狙いじゃないんだけど。

かくしてシン・アスカは悩んでいた。
最近、どうもシチュがかぶってる割にキャラ立ちが段違いのタキシード童貞がいるので、
彼に倣おうとも思った。
しかし、シンは(ああ見えても)士官学校をトップクラスで卒業したエリートである。
馬鹿になれ、と言われてもそうそう簡単になることはできないのだ。
ましてや夢も持てるわけもない、敗けた側の哀しさ、最近は軍の給料も落ちているのだ。

(馬鹿、馬鹿、馬鹿、馬鹿……)

何とか馬鹿になろうと、馬鹿の二文字をひたすら頭の中で繰り返しながら歩いてきたシン・アスカ。
頭はそれでいっぱいなので、当然前も上も後ろも見てはいなかった。
なので、

>>204
少女にぶつかった。

「馬鹿」

ついでに口にまで馬鹿が出た。

「あ、いやあんたが馬鹿ってワケじゃなくて、その……。
 ただ、ちょっとこう、ヒーローぽくなるやり方とか考えてたらさ、馬鹿になるしかないと思ってさ」

第三者からすればまったく文脈が通ってない。
この段階で充分馬鹿であるという見方もできるが、ここはあえてやめておこう。
でないと話し続かないしね。

207 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆VPhoEniXgY :2006/04/29(土) 22:43:12

>>205
 花見といったら団子である。

「……でも、いつの間に買ったんだっけこれ」

 そういえば酒しか持ってきてなかったような。
 まあ、空酒はおなかに良くないし、つまみになるからいいか。

>>204
 がつん、と背中を押されたような感じがした。
 はて誰か蹴躓いたかと後ろを向こうと、

 ―――なんかえらく失礼なこと言われた。
 これは、アレか。

「馬鹿と申したか」

 目線で威嚇した。
 喧嘩売ってきたら伊達にして返すべし。

 ……そういえば、ヒーロー云々とか言ってたような気もするが。
 まあいきなり馬鹿といわれた以上、それなりに礼はしてやらねばなるまい。

208 名前:シン・アスカ ◆LasOiegeiI :2006/04/29(土) 22:56:44

>>207
「な、何言ってるんです! 俺は間違ったことは言ってない……といいなあ、とか思ったり?」

見事に尻すぼみだ。
いやまあ、はっきり言って今回の非は100パーセントシンの側にあるから、当然といえば当然なのだが。

「ああ、いや、その……」

この危機的状況を回避すべく、珍しくシンの頭脳はフル回転していた。
大抵は途中で回転しすぎて脳の回路が焼ききれて「あんたって人はー」となるのだが、
今回は珍しくその寸前で解答がはじき出された。
その方程式とはすなわち――

<人助け⇒ヒーローになる⇒女の子喜ぶ⇒怒りもとける⇒そのまま仲良し⇒めでたしめでたし>

「俺は天才だー!」

喜びが言葉になって飛び出した。馬鹿から天才へと、目標が変わるのが早すぎる。

「こんなこともあろうかと持ち歩いてた、蛮刀ー!」

持ち歩くなよ。
という突っ込みはさておき、この蛮刀は言うまでもなくタキシード童貞に憧れて買ったものである、通販で。
だが今までは、どちらかというと特典の穴あき包丁のほうが使われていた。
それがいよいよこの事態になって、その出番がめぐってきたのだ。
さあ、彼はこの蛮刀をどう使うのか!

「ずんばらりーん!」

古臭い擬音を口で叫ぶと同時に一閃。
脇に伸びていた桜の枝が一振り、足元に落ちてきた。
それを拾って、そっと妹紅に差し出しながら、彼なりにクールガイをイメージした声色で言う。

「さあ、お嬢さん、この美しい桜の枝をどうぞ。
 美しいものが美しいものと合わさった時、それは化学反応を起こして爆発する、芸術は爆発だー、なのです。
 古来より『梅切る馬鹿、桜切らぬ馬鹿』と申します。
 この桜の巨木、あなたのためなら一枝残さず切り落としてごらんにいれましょう!!」

(か、完璧だー!)

自分のセリフに自分自身がが酔っているシンは、大事なことに気づかない。
そのことわざの梅と桜を、逆に覚えているということを。

209 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆VPhoEniXgY :2006/04/29(土) 23:06:22

>>208
>「な、何言ってるんです! 俺は間違ったことは言ってない……といいなあ、とか思ったり?」

「ほー、初対面の人間を捕まえといて馬鹿呼ばわりが正しいと。
 ちょっと頭の中消毒してみるかい? 黒焦げにならない保証は出来ないけど」

 にこやかに脅してみる。
 まあ、別に脈絡も無かったわけだし、適当に脅かしたところで許してやろう。
 そんなことを考えていると―――

>「俺は天才だー!」
>「こんなこともあろうかと持ち歩いてた、蛮刀ー!」
>「ずんばらりーん!」
>「さあ、お嬢さん、この美しい桜の枝をどうぞ。
> 美しいものが美しいものと合わさった時、それは化学反応を起こして爆発する、芸術は爆発だー、なのです。
> 古来より『梅切る馬鹿、桜切らぬ馬鹿』と申します。
> この桜の巨木、あなたのためなら一枝残さず切り落としてごらんにいれましょう!!」

 ―――さて。
 なんと言うかただの酔っ払いか馬鹿としか考えていなかったんだけど。
 その予想の斜め上を行きやがったよこいつ。
 なんというか異常な角度から未知なるカダスへの道を突き進んでしまったというか。

 そして、よりによって桜を叩き切りやがった。
 人が、酒飲んで、風流に眺めてた、良い枝ぶりのやつを。
 まあ多少の剪定は桜でもやるけど。やるけど―――

 お前は、やりすぎた。

「―――いっぺん、」

 あぐらをかいた体勢から一気に飛び上がる。
 しゃがんだまま宙を浮く。達人の技である。
 そして広げた足が桜の幹を蹴り、さらに飛翔し―――

「死んどけ大馬鹿野郎がーっ!!」

 必殺の飛び膝蹴りが炸裂した。
 ―――シャイニングウィザード。
 閃光魔術の異名を取る奥義である。

 もんどり打って倒れる馬鹿を見下ろし、

「お前は一つ勘違いをしている。切ると馬鹿なのは桜で、切らないと馬鹿なのは梅だ!!

 訂正しておいた。
 馬鹿につける薬は無いが、まあ一応。

210 名前:シン・アスカ ◆LasOiegeiI :2006/04/29(土) 23:21:48

>>209
少女の姿が、視界からかき消える。
普通の人間ならここで焦るところだが、そこは腐っても戦士である。
腐っても、格闘技の実技試験学年一位である。筆記はイマイチだったけど。

「上かっ!?」

と見上げ、胡坐をかいた態勢からとは思えないほどの跳躍にも動じず、

「見えるぞ、俺にも敵が――」

ずべし。
そこで膝蹴りを顔面に直撃されてもんどりうって倒れた。
幹を蹴っての軌道変換までは、さすがのシンの眼をもってしても予測できなかったのだ。
だが――


「分かったあっ!」

倒れた態勢から、起き上がりこぼしのごとく跳ね上がる。
その眼は歓喜に満ちていた。

「あんた、肉体言語でのコミュニケートが望みだったんだな!
 だったら構いやしませんよ、俺だって口より手の方が早いんだ!」

頭を打ったショックで、どこか脳の回路が変につながったらしい。
いや、元からおかしかったのかもしれないけど。
なんか顔が世紀末っぽくなってるし。

「ふはははは、俺はやっぱり天才だー。
 藤原妹紅! 貴様、不老不死だそうだな!」

さっきまで他人扱いだったのに、お前どこで知ったんだよ、というツッコミはやめておこう。
野暮だし、こういう空間だし。

「知っているぞ、不老不死の人間は、大抵その長い命に飽きて死を望むようになるという!
 いいだろう、俺がお前に安楽を与えてやる、それが俺の世紀末流の情けだ!
 ほぁたぁ!」

ツボをついた。
傍からは、ただの指圧にしか見えない。だがその実は――

「その実は、これぞこの前齧った北斗神拳の奥義!
 その名も北斗有情拳!
 これを受けた相手は、文字通り天国にも上る快楽の中で死んでいくという!
 どんなホスピスでも不可能な安楽死だ、安心して死――あれ?」

死んでない。
シンの無駄な長口上の間も、妹紅の身体には傷一つ出来ていなかった。
もちろんあべし、うわらば、あじゃぱー、もなしだ。

「あれ、おっかしいなあ……。
 なんか全然効いてないよ? もうとっくに死んでるはずなのに。
 あれ、ええと、有情拳のページは42ページだから……」

背中のリュックからハウ・トゥ本を持ち出して調べ始めるシン。
これが本当の種本である。
やがて、シンのページを繰る手が止まった。

「――あ」

その「あ」は、手術中の医者が看護婦と目を見合わせて言う「あ」と、多分同種だった。


「あー、ええと?」

種本をリュックにしまいながら、シンが立ち上がる。
その額にはなぜか脂汗が浮いてたり、目が妙にきょろきょろしてるのはなぜだろうか。

「えと、その、お大事に?」

これで許してもらえるだろうか、もらえるわけないよね。

211 名前:『幻魔界最高の剣士』ゴーガンダンテス:2006/04/29(土) 23:34:47

その時である。

「はっはっはっはっは…!」

それは怪傑であった―――と思っていただきたい。
怪傑といってもズバットではない、所謂それは怪しい人なのである。
誰かが見上げるまでもなく、耳を傾けるまでもなく。
黒を基調としながらもこれ見よがしとまでに目立つ極彩色のいでたち。
むしろ聞かぬものがいれば無理にでも聞かせてみせようとまで響く高笑い。
そんな怪傑が今、あろうことか桜の樹上に佇んでいる。

「っはっはっはっは、ハッハッハッハッハッハッハ!!」

今にも散らんとする桜。
現世と幽世の境界も薄い、この幽玄な景色に
それはもう土足は愚かカラーペンキをブチまけるかのような究極異物。
もしくはラフレシア。

その激しく己の存在を主張する様を見れば、誰もが必ずこう思うことだろう。


――――ああ、春なんだなそれは正しく怪傑であると。


「あなたの悪行、しかと見ましたよ!」

男が「とうっ」という掛け声とともに舞い降りる。
と同時に散った桜の花弁が風に舞い、夜空に流れる彩りとなった。
それはどう見ても現れたアレな人にボカしをかけるようにこの男の登場、
そのものに彩りを添えるように唐突に、だが必然と思わせる光景であった。



「私の名前はゴーガンダンテス!!」
 幻魔界最高の剣士!!」



着地の際にきめるのは彼が最も得意とする『最高剣士参上の型』から移行する『上覧の型』。
地下深くの異界、幻魔界において最高の剣士。
華とまで言わしめた華麗なる男、今ファイティングポーズまでつけていざ見参。


 ※最高剣士参上の型モデル
  ttp://homepage1.nifty.com/marumarumaru/sukura.kyara/syari.1.jpg

 ※上覧の型モデル
  ttp://www.murauchi.com/MCJ/front/images/commodity/045/00000533045L.jpg

 ※怪傑の外観
  ttp://eg.nttpub.co.jp/news/image/20031002_01_10.jpg
  ttp://eg.nttpub.co.jp/news/image/20031002_01_11.jpg


212 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆VPhoEniXgY :2006/04/29(土) 23:35:38

>>210
 大熊も昏倒しかねない一撃だったのだが、目の前の馬鹿(名前聞くの忘れた)は平然と
起き上がってなぜか目を輝かせ始めていた。
 ……やば、変な風に入った?

>「分かったあっ!」
>「あんた、肉体言語でのコミュニケートが望みだったんだな!
> だったら構いやしませんよ、俺だって口より手の方が早いんだ!」
>「ふはははは、俺はやっぱり天才だー。
> 藤原妹紅! 貴様、不老不死だそうだな!」

 ―――いや、何で知ってるんだよ。
 てーか断言できる思考回路が幻想レベルだ。
 是非とも来て欲しくないけど。
 と、思っているうちに何か突っつかれた。

「……おおう?」

 ……秘孔でもついたのか?
 にしては位置が違う。そこは血行を良くして健康にさせるツボだ。
 どおりでなぜか体調がいい。
 どうやら間違えたらしい。
 気まずい視線。

>「――あ」
>「えと、その、お大事に?」

 …………ま、なんだ。あれだ。
 焼けた鉄が冷めた。

 先ほど飲み干して空いた杯で思いっきり頭を叩いてやる。
 ぱこん、と軽い音。杯自体が軽いのでそれほど痛くはないだろう。

「……ほれ、これで勘弁してやるから。反省しとけ」

 やれやれ、酔いが覚めてしまった。
 お酒足りるかなあ。

213 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆VPhoEniXgY :2006/04/29(土) 23:39:37

>>211

 ――――――むーざんむーざん
       あーかいはな さいた




「……え、と、だれ?」

 あまりのアレさ加減に、思わず声をかけてしまった。
 本当は何も見なかったことにしてスルーするのが一番だったのに。

214 名前:シン・アスカ ◆LasOiegeiI :2006/04/29(土) 23:49:34

>>212
>「……ほれ、これで勘弁してやるから。反省しとけ」

許された。
シンの顔にようやく笑みが浮かぶ。

「あ、ああ、そうだよな。
 あんたいい人だな、きっと大物になる。俺は間違ったことは言いやしませんよ!
 ああ、このお酒もらうね」

許されたからと言っていきなり人の酒を飲み始める態度はどういうものか。
よい子は真似をしていけないよ、とテロップを入れるべきだろう。
とか言ってる間に、見る見るシンの顔が赤くなってきた。
あまり強くないらしい。

「あはは、しっかしあんたいい奴だよな!
 昔の上司とはえらい違いだよ!
 そいつ、MSが17分割されてるくせに偉そうでさー」

宴会名物その1、上司を愚痴る若者。

「おい見ろ、変な奴がいるじゃないか!(>>211)
 ヒーローマニアか? それともヒーローショーでもやるって言うのか?
 そういえばこの前やってたアベンジャーショーってのは面白かったらしいけどな!
 まあ何でもいいや、とにかく笑おう、うわははは!」

宴会名物その2、笑い上戸。
そしてその3――

「う、うう……ごめんよ、妹紅!
 俺だってわざとじゃなかったんだよ、分かってくれるよな!」

――泣き上戸。

「信じてくれよ、信じてくれるよな!
 俺は本当に有情拳のツボを押したつもりだったんだ。
 なのにまさか 3日後に全身から血を吹き出して死ぬ秘孔「新血愁」をついちゃうなんて!
 それも、不完全なつき方だからあんたの不老不死さえ破れず、永遠に血を噴出し続ける身体にしてしまったなんて!

 まあ、これも新しい芸風みたいなもんでちょっといいかなあとか思わなくはないけど、けどやっぱり悪いよな!
 ごめん、妹紅、ごめん……!」

念のため補足しておくと、シンがついたのは血行を良くして健康にさせるツボである。
生半可な座学ゆえの勘違いなのだが、本人は全く気づいていないあたりが厄介でもあり、

「くそ……見られちまったからには生かしておけない。
 やはり殺るべきなのかい兄貴、そこの変人(>>211)をさ!」

と極端に走らせる理由にもなる。アルコール入ってるし。
って言うか誰だ兄貴。

215 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆VPhoEniXgY :2006/04/30(日) 00:02:30

>>214
 ……いや、調子乗りすぎだろおい。
 何か言おうとしたところでそいつは人の酒(度数は米の酒にしては高い)を取って飲み始めた。
 ―――真っ赤になった。
 いや、ひょっとして私より弱いのかこいつ。
 私もそんな飲める方じゃないが、ここまで早く回ったりしないって。

>「あはは、しっかしあんたいい奴だよな!
> 昔の上司とはえらい違いだよ!
> そいつ、MSが17分割されてるくせに偉そうでさー」

 ……こいつの上司も大変そうだ。
 何時の時代も中間管理職は大変らしい。

>「おい見ろ、変な奴がいるじゃないか!(>>211)
> ヒーローマニアか? それともヒーローショーでもやるって言うのか?
> そういえばこの前やってたアベンジャーショーってのは面白かったらしいけどな!
> まあ何でもいいや、とにかく笑おう、うわははは!」

 いやひーろーしょーが何だか知らないが。
 関わっちゃ駄目だろ。ましてや指さして笑っちゃ駄目だろ。
 人を指差すのは呪いに通じるんだぞ。
 下手をすれば「死刑」とか歯を剥いて言われかねない。

>「う、うう……ごめんよ、妹紅!
> 俺だってわざとじゃなかったんだよ、分かってくれるよな!」

 とうとう泣き上戸かよ。一人で上戸全部網羅かよ。
 ギネスブックなるものに載りそうな変人だ。

>「信じてくれよ、信じてくれるよな!
> 俺は本当に有情拳のツボを押したつもりだったんだ。
> なのにまさか 3日後に全身から血を吹き出して死ぬ秘孔「新血愁」をついちゃうなんて!
> それも、不完全なつき方だからあんたの不老不死さえ破れず、永遠に血を噴出し続ける身体にしてしまったなんて!
> まあ、これも新しい芸風みたいなもんでちょっといいかなあとか思わなくはないけど、けどやっぱり悪いよな!
> ごめん、妹紅、ごめん……!」

 いや、自分でついた秘孔すら勘違いしてるし。
 血行は良くなったけど血なんか出ねえよ。

「……血じゃなくて」

 まあ、もう一喝するべきなのかも。
 どかん、と爆音と熱風を撒き散らして不死鳥の炎が顕現する。
 背中から翼のように伸びて、右手へと絡み付いていく。

「炎なら噴き出してるけど?」

 そういって、笑って見せた。
 ―――あんまり調子に乗ると炭になるぞ?
 そんな意味を奥に含ませて。

 で、

>「くそ……見られちまったからには生かしておけない。
> やはり殺るべきなのかい兄貴、そこの変人(>>211)をさ!」

 せめて姉貴といえよ馬鹿たれ。

216 名前:『幻魔界最高の剣士』ゴーガンダンテス:2006/04/30(日) 00:05:01

 ――――あーかいはな
     さーいてたらこけた


「おっと、これは失礼。
 私のあまりの美(・∀・)し(・∀・)さに聞いていなかったようですね。
 全く、私の美しさといったらなんと罪作りなのか……。
 ああ怖い…私の剣と同じくらい、いえそれ以上に己の美しさが怖い…!
 まるで天空の彼方に消えた妖星、幻魔の神が私に嫉妬しているかのようで…
 世界創造の神すらもうらやむ私の美貌、なんという二物を与えてしまったのか…」

どこまでも大仰な仕草で自分自身に酔うゴーガンダンテスの後ろに、
見るもの全ては咲き乱れる華を幻視することだろう。
ただし、華は華でもラフレシアだが

「……と、それはさておき聞こえなかったのならばもう一度。
 そう――――」




             / ) / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
            ./ / | 私の名前はゴーガンダンテス!
           / /  \        / ̄ ̄ ̄
           / /     ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄|  幻魔界最高の剣士!!
         ./ /_Λ     , -つ   \
         / / ´Д`)  ./__ノ      ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄
        /    \ / /   ⊂_ヽ、
        .|    へ/ /      .\\ Λ_Λ
        |    レ'  /、二つ       \ ( ´Д`)
        |     /.          . >  ⌒ヽ
       /   /             /    へ \
       /  /               /    /   \\
      /  /               レ  ノ     ヽ_つ
     / ノ               /  /
   _/ /                /  /|
  ノ /                 ( ( 、
⊂ -'                    |  |、 \
                     .  | / \ ⌒l
                       | |   ) /
                      ノ  )   し'
                     (_/


残像である。
この男の優れた身体能力と体術が、まるで分身を作ったかのように見せているのだ。

「まあ…人間には桃太郎、といった方が分かりやすいかな?
 そう、あれは稲光荒れ狂う夜!
 鬼が島で迫りくる鬼どもをバッサバッサとなぎ倒した…その偉業が
 人間たちに鬼退治の英雄として伝わったそうですから」 

217 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆VPhoEniXgY :2006/04/30(日) 00:10:20

>>216

 ―――ああ、関わってしまった。
 胸のうちに良く分からない感情が広がっていった。
 絶望というのかも知れない。

「あー、いや、桃太郎にしては色々とスパルタンね、あんた」

 高速で分身しまくって身体能力を無駄遣いしているアレに、適当に答える。
 いや、正直助けてよ誰か。

「で、幻魔界最高の剣士っていわれてもピンとこないけど」

 幻魔界自体は聞いたことあるけどほとんど与太話みたいにして語られてるし。
 なんというか、剣士っぽく見えない。むしろイロモノ怪人っぽい。

218 名前:シン・アスカ ◆LasOiegeiI :2006/04/30(日) 00:18:38

>>215
炎の翼。
それは鳳凰のはばたきのごとく輝きを増す。
そしてその笑みは、地獄への片道切符のようにもシンには思えた。
あくまで自業自得なんだけど。

「べ、別にそんなものでビビりはしませんよ!
 俺のデスティニィーだって、光の翼があるんだぞぉ!
 テロの時だって大気圏に突入してもたすからったんだ!?」

既にろれつがまわっていない。

「っていうか既にそれは兄貴のお家芸だろ!
 やっぱり来てくれたんだね兄さんって言いたいのかよ、あんたはぁっ!?」

そのスペルはまだ使っていない。

「い、いいのかー、後悔するぞー。
 俺が死んだら、あんたを治せる奴は誰もいなくなるんだ!
 分かったら俺をもっと大事にしろよ、このやろー!」

とうとう開き直った。
そろそろ主人公どころか、人間としてどうかというレベルに達してきている。
元からだとも言うが。


219 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆VPhoEniXgY :2006/04/30(日) 00:28:37

>>218
 ―――もう駄目だこいつ。
 二度あることは三度ある。
 仏の顔も三度まで。
 ……へべれけ、伊達にして返すべし。

はーい一名様はいりまーす♪

 首根っこつかみ、酒瓶をつかみ。
 そいつの緩んだ口に瓶を思いっきり突っ込んだ。
 強制ラッパ飲みである。

「南無」

 とりあえずこれで静かになるだろう。
 ほったらかしても風邪なんぞ引くまい。

220 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2006/04/30(日) 00:30:26

どうしよう……
サクラの微かに残った花びらが散るところを見ようと来てみたら……、
悪いタイミングだったみたい…。
どうしよう……、一人は友達の妹紅だってわかるんだけど……、
そこの二人の変な人誰!?
妹紅だけなら「やほー」とか言って話しかけるところなんだけど…、
これは流石に…、どうにも……。
結局、サクラを見るどころじゃなく、そこに立ち尽くすしかないあたし。

221 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆VPhoEniXgY :2006/04/30(日) 00:34:28

>>220

 ―――幻視する。
 嵐の中、道を示すように飛ぶ白鴉。
 地獄の最中で蜘蛛の糸を垂らす釈迦。
 そして奇人地獄の中に現れる素敵な女の子。

 助かった、いや本気で助かった。

「おーい、マリエルー!! 久しぶりー!!」

 とりあえずその場を脱出せんと駆け出す。
 ……まあ、忘れようとしても消えるわけじゃないんだけど。連中。

222 名前:『幻魔界最高の剣士』ゴーガンダンテス:2006/04/30(日) 00:41:29

>>214
で、

「ふっふっふっふっふ…ふが四つ!」

明らかに数を間違えているのも一向に意に介さず、ゴーガンダンテスの
その不敵な目線は酔いどれとなった青少年(>214)に向けられていた。

「過ちはともかく逆上に絡み酒…青春の一綴りとばかりに悩み苦しんでいるよう
 だったので手助けを思いましたが、これはとんだ期待外れですね。
 その程度では―――――ヒーローになる事は出来ない!!」

『意義あり!』とばかりに人差し指を向け返すどころか突きつけ、言い放つ。

「過ちを犯すのはいいでしょう。罪を憎んで人を憎まず、失敗を通して男は強くなっていくものです。
 それで人死にが出てもまあそれはそれ、これはこれ。まあ私は元から強いのでそんな失敗はしてませんが。ともあれ若さとは何だといわれれば染みのたれた
 方向に振り向かないこと、愛といえば躊躇わない、そして男はグズグズしない!
 だが今のあなた、いえお前にはその決定的な男のあり方が欠けている!!」

明日へ失踪、もとい疾走できる程の速さでまくしたてる。
その剣幕はふざけた風体とは違い、一人の「男」が持つそれだ。
どれとか聞かれても困るがそれだ。

「お前はそれでいいのか?
 そんな蟲以下の下等幻魔、いや悪趣味科学者のギルデンスタンが作った
 『オレ外道カタナアシガル今後トモヨロシク』の畜生道の下を行く
 人生紙風船へへっおれまた野良犬にひるごはん取られちゃったよまあいいや
 ほかのゴミ捨て場にいけばな男の風下にもおけない道を歩くつもりですか!!」

もはや早口言葉である、ほっておくと65535色分の巻紙を三回づつ斉唱しそうな勢いだ。
しかも驚くほど滑らかに。

「そうありたいのならば仕方がない。
 だがそんな最下道住人のまま私の命を狙うというならば…
 このゴーガンダンテス、貴様の骨から肉がこそげ落ちるまで戦う!!!!」

そう一旦切り、何時でも無拍子で相手を仕留められるよう残心をしながら

>>215
「御伽噺とはそういうものではないですか?
 真実そのものを伝えているとは限らない。
 例えばそうですね…あのかぐや姫も、居たが伝承通りではないという話も…
 とはいえその美しさは私に及ばずとも本物だろうから、一度お会いしてみたいもの
 ではありますがね」

目が泳いでいる。むろん、相手がだ。
だがそれを気にするほどゴーガンダンテスは真っ当ではない。
もちろん、実力以外の意味で。

「ふむ、まあそれもそうですか。
 地上の生き物が天上の神の凄さを知らないように、最高の使い手以外は
 最高の使い手の凄さが一見では分からないものですからね。
 もちろん、地上に生きる方々を悪く言っているのではありませんが」

と思案の表情で視線を泳がす。(無論、>214に対しての残心は忘れない)
こういう場合は据えもの切りでも何でもいい、腕前の証となるものを見せればよい。
ゴーガンダンテスの思うところはそこである。

「雨でも降っていれば雨露切りをお見せできるのですがねえ。
 まさか、桜の巨木を斬るなどという無粋をやる訳にもいきませんし…」

そこまで言って…

「これ(>214)、斬ってもいいですか?」

姉貴ならば弟者の生殺与奪権くらい握っているだろう、そう考えたらしい。
微妙に纏う気配が濃くなりつつある。要するに割りと本気だ。

223 名前:シン・アスカ ◆LasOiegeiI :2006/04/30(日) 00:45:42

>「はーい一名様はいりまーす♪」
やたら明るい声とともにアルコールがシンに注ぎ込まれた。
それはもう異常に大量に。

「あ、が、がばっ!?
 や、やめろよこの馬鹿、この宴会シーズンに一気飲みネタなんて、そのやばさ、
 ちゃんと考えたことがゴボゴボボ……」

後半は酒に文字通り溺れた。
かくしてシン・アスカの生涯は急性アルコール中毒で終わったかに見えたのだが!



「不死鳥は! 炎の中から蘇るっ!!」

また立ち上がった。
しかも許容量を超えたアルコールで、多分に脳の回線がワープして。

「今のアルコールで、北斗シン拳を超えた究極の力が目覚めた!
 見るがいい妹紅! はあああああっ!」

オーラがシンのまわりをとりまく。
髪の毛が逆立つ。

「スーパーサイヤシン1!」

黄金に逆立つ髪、溢れるオーラ!
しかしそれだけでは変化は終わらなかった!

「スーパーサイヤシン2!」

「スーパーサイヤシン3!」

段階を経るごとにオーラが高まり、それと同時に見づらくなっていく。
そう、スーパーサイヤシンは、その気の高まりとともに存在感を消す、
文字通りの人間ミラコロなのだ!
そして、ついに最後の――!

「スーパーサイヤシン4!」



「ははは、どうだ!
 これで誰にも俺の姿は見えない! 俺の声も聞こえない!
 これならいくら妹紅でも、俺を攻撃なんて出来ないよな!
 ふはははは、やっぱり俺は天才だ!

 ――あれ?
 なんでみんな無視するの?
 ちょ、シカトは今時ないだろ?
 さすがシカトは藤原のお家芸……おい、聞いてるか?」


――シンは――
2度と主人公は戻れなかった…。
背景とミラコロの中間のエキストラとなり
永遠に作品の中ををさまようのだ。

そして俺が主人公だと思っても誰も相手にしてくれないので
――そのうちシンは考えるのをやめた。




<退場>

224 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆VPhoEniXgY :2006/04/30(日) 00:54:33

>>222
>「御伽噺とはそういうものではないですか?
> 真実そのものを伝えているとは限らない。
> 例えばそうですね…あのかぐや姫も、居たが伝承通りではないという話も…
> とはいえその美しさは私に及ばずとも本物だろうから、一度お会いしてみたいもの
> ではありますがね」

 いやまあ、間違っちゃいないけど。
 ビビンバ食ってネトゲして引き篭もりやってるかぐや姫なんて想像もしないだろうなあ。
 そしてさらに発見した新事実。すごく忘れたいけど。
 こいつナルシストだ。
 まあそれは置いとくとして、

「あー、消えちゃったんだけど、そいつ(>>214)」

 どうやら一気飲みさせた影響で彼岸を渡ってしまったらしい。
 少しだけ罪悪感を覚えたが、まあひょっこり戻ってくるだろうと思い直した。
 次回作ではアレの出番がありますように。無理かも知れないけど。

「まあ剣の腕はいいとしても……何しに来たんだよ、お前さ。
 花見するにしても酒は切らしちゃったよ?」

 そうだった。さっきまとめて飲ましちゃったからお酒がなかった。
 もう少し持ってくればよかった。

225 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2006/04/30(日) 00:57:35

>>221
「おーい、マリエルー!! 久しぶりー!!」

妹紅は、あたしを見るなり助かったと言わんばかりに、
変な人二人から逃れるようにこちらへ駆けて来た。
そ、そうだよね。 妹紅は、あんな変な人達と、仲良くお花見なんてするはずないよね。
そうだよ、妹紅はなんか普通の人とはちょっと違うらしいけど、
中身は普通の女の子なんだもん。

とりあえず、あたしも二人の変な人のことは目にも頭にも入れないようにして、
妹紅との会話に専念することにした。 この際サクラは後回しでいいや。

「妹紅、ほんとに久しぶりだね。」

妹紅の他には何も見なかったかのように、あたしが会話を続けようとしたその時、
小さな光になってあたしの耳にイヤリングみたいにくっついてた妖精が、光と共に姿を現す。

「妹紅、久しぶり。」

初めて妹紅に逢った時と同じ、勇気の妖精。
つまり、妹紅を見知った妖精ってことになる。

「それで、あそこにも二人ほど人が…」

「嫌。 今は妹紅と話したいの。」

あたしは妖精の言葉を一蹴すると、また妹紅に向き直る。

「妹紅も、サクラを見に来たの?
 もう花はあんまり残ってないみたいだけど…。」

226 名前:『幻魔界最高の剣士』ゴーガンダンテス:2006/04/30(日) 01:03:45

>>218>>219

――――と思われたが。

「何!?
 くっ、姉者の生殺与奪権を私の説得が届かないようなタイミングで
 行使するとは―――不謹慎ですよあなた!」

どこが不謹慎なのか、それは当人しか分からない。
当然の事だが。

>>220

「おっと…
 やれやれ、また私の芸術家をも絶望させる美しさに心奪われたいたいけな少女が一人…。
 このままでは私がにこりと微笑むだけでぽっ、とああ、いけません!
 これではまるで、駄作以下の三文英雄譚の一説ではありませんか。
 私もそうですが、無垢なる少女たちがそんな悲劇の創作物に貶められるなどあってはならない!」

言うまでもないが、少女に関しては当然の如く自己陶酔による勘違いである。
実際のところ少女はこの奇人を前に絶句しているだけなのだが、
当の絶句対象であるゴーガンダンテスはそんなことを理解しているわけがない。
多分一生できないだろう…いや、永遠に。

「とう!」

一陣の風が舞う。
マントが翼のようにたなびき、馳せる姿は精悍ながらも優雅な黒鳥を思わせる。
爽やかとは微妙に言いがたいがその動きの鮮やかさ、そこに内包された華やかさは本物だ。

「これは今晩は、お嬢さん。
 妖精も連れて夜のお散歩ですか?」

人間離れした一足飛びもつかの間、少女の前に着地と同時に優雅な一礼。
その動きは、深窓の姫君に傅く騎士さながらに絵になっていた。

まあ……それと警戒されるだろう事は別問題にしろ。

227 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆VPhoEniXgY :2006/04/30(日) 01:08:08

>>225
 ―――ああ、癒される。
 いやなんと言うか、あの薬師の気持ちが少しだけ分かった気がする。
 あそこまで突き抜けたくは無いけど。

「そーね、随分久しぶりだ……あれ、背伸びた?」

 そんな風に話し掛ける。傍らにいる妖精も覚えがある。
 確か最初に会ったときの子だったか。

>「それで、あそこにも二人ほど人が…」
>「嫌。 今は妹紅と話したいの。」

 ……随分強くなったなぁ、マリエル。
 すごくスパルタンな返答であった。
 まあ私も関わりあいになりたくない手合いなのだが。

>「妹紅も、サクラを見に来たの?
> もう花はあんまり残ってないみたいだけど…。」

「そーね。でもまあ、葉桜も風情があるもんだよ。それに月も出てるし。
 で、酒飲みながら楽しむか、って思ってたんだ」

 頷いて、そう答える。
 ……まあ、そのささやかな幸せもあっさり粉砕されていたのだが。数分と持たず。
 月に群雲、花に風。世の中上手くいかないらしい。


228 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2006/04/30(日) 01:19:07

>>226
どうしよう……
話しかけられちゃった………

普段は相手がどんな人でもとりあえず仲良くなろうとするんだけど、
ここまで変な人はちょっと見たことがない。 人間にも妖精にも見たことが無い。
あたしはどうすればいいんだろう? っていうかどうなっちゃうんだろう?

「とう!」

掛け声一つと一陣の風と共に、その変な人はなんとあたしの前に降り立った。

「ひゃあぁ!?」

思わず悲鳴が漏れる。
どうしよう、目の前に立たれちゃったらもう何か会話しないわけにはいかないよ〜。

「これは今晩は、お嬢さん。
 妖精もつれて夜のお散歩ですか?」

続いてその変な人が発した言葉に、あたしは驚いて、思わず声をあげてしまった。

「えぇっ!? 見えるの!?」

見たところ普通の人間と大差ない。
変な格好と腰に帯びた剣とちょっと顔色が悪いことを除けば。
そんな一見人間と変わりない変な人に妖精が見えるということは、
あたしにとっては驚愕の事実だった。
でも、妖精は、変な人の正体に、気付いていたみたい。

「やっぱり、君は人間ではなかったんだな。
 だが、君が何であろうと、私達には関係無い。
 但し、それは君に敵意と害意が無い場合のことだ。
 君は、少し異質だ。 だから、まずそれを確認しておきたい。」

できるだけ関わりたくないあたしを余所に、ずんずん話を進める妖精。
あたしはそれを取り残されたような気持ちで傍観していた。

229 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2006/04/30(日) 01:32:23

>>227
「そーね、随分久しぶりだ……あれ、背伸びた?」

妹紅の問いに、あたしは笑顔で答える。

「うん。 ちょっと伸びたよ。
 でも、妹紅は、あんまり変わってないね。」

最初にあった夜と比べて、不思議なくらい何の変わりも無い妹紅を見て、あたしは苦笑する。

「葉桜も風情があるもんだよ。それに月も出てるし。
 で、酒飲みながら楽しむか、って思ってたんだ」

妹紅のその言葉に、あたしは空を見上げる。

「ほんとだ、月が出てる。」

この時間に月が出ているのは、当たり前だけど、あたしは敢えて(じゃなくて単に天然で)そう答える。

「でも、サクラって、一ヶ月くらいしか経ってないのに、もうほとんど散っちゃってるね。
 綺麗だけど…、なんだか、悲しいくらいに、早く散っちゃうんだね。」

ほとんど葉っぱだけになったサクラを見て、あたしは呟いた。

230 名前:『幻魔界最高の剣士』ゴーガンダンテス:2006/04/30(日) 01:42:59

>>223
――――何かを忘れたような気がした。
    気のせいだと思ったので、そのままにした。

>>228
「おっと、これは失礼。挨拶のつもりが驚かせてしまいましたか。
 ええ、見えますよ。
 妖精を見るのは実は初めてですが…まあ、妖精も鬼も天狗も似たようなものです」

驚く少女にあくまでも爽やかな(むしろ禍々しさすら漂うが)苦笑で返し、
ゴーガンダンテスは事もなげに言ってみせる。
幻魔は古来より地下深くに潜み、人の歴史の裏で暗躍してきた。
「悪魔」や「竜」といった伝承は、彼らの姿を見た人間たちの目撃談が
変化していったものだという説も存在する。
まさか桃太郎までそういった存在とは誰も思いもしなかっただろうが。

「それとええ、察しのとおり人間ではありません。
 幻魔…あなたがたが呼ぶところの悪魔、というべきでしょうか。
 おっと!ですが勘違いしてもらっては困ります!
 私はあくまで立ち寄っただけ。降りかかる火の粉を払うならともかく、
 最初からあなた達に害を及ぼすつもりは全くありませんよ!むしろ、逆です。
 少女とはいえ女性をエスコートするのは、男として当然の事ですからね。

 ……なにか間違ったことを言っていますか?」

ゴーガンダンテスはそういう男である。
残虐非道な幻魔において、唯一までと呼べるほどに無闇な悪意は存在しない。
この男に幻魔としての悪意があるとすれば戦士としての性、強いていえばそれだけであった。

>>224

「……。
 もちろん花見ですが、何か?」

お前は何を言っているんだ。
ゴーガンダンテスの表情は、そんな言葉を余す所なく表現している。
それも一瞬。遥か地平の遠くを見るようなものに変わる。


「まあ…幻魔界の桜が見られたものではない、というのもありますね。
 なにぶん、魔界の桜は人を文字通り生餌にした幻魔樹。
 その花は幻魔蟲となって人に取り付き、幻魔に変える。
 のみならず、数多に咲き乱れた幻魔樹はその魔力を高め、
 ついには我々の神である幻魔神を光臨させる引きがねにもなる…

 ……失礼、お嬢さん方の前でするべき話ではありませんね。
 だが無粋ということは分かっていただけたでしょう?
 剣士は剣の腕に依ってのみ在る…ならば、華は華の美しさによって在るべきだ。
 命を繋ぐのは命の本質、そして非情なのは我ら幻魔の本能として分かっていますが…
 ……どうにも、これだけは納得ができない。
 だから、嫌いなのだよ。幻魔界の桜が。
 まあ、そんな事を考えるのも私と…今は亡き私の盟友くらいのものだろうがな」


盟友は桜の季節が来る前に死んだ。
武人としての討ち死に、それは恥じる事ではない。
だが、一つだけ悔いはあったろう。

何百年目かの酒の席、別れの前に桜を見ると言う約束をした。
幻魔界のではない。人間界に咲く、華として咲く桜を。
まさか、あれが互いの今生の別れになるなどとは思ってはいなかったが。

そして、今。
何の因果か死んだ筈の己は死の淵から舞い戻り……友は、戻らなかった。

「ああ、そうそう。
 友の弔い酒でよければここにありますよ。
 肴はこの桜だけでも十分でしょう」

231 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆VPhoEniXgY :2006/04/30(日) 02:00:09

>>229
>「うん。 ちょっと伸びたよ。
> でも、妹紅は、あんまり変わってないね。」

 ちょっとだけ苦笑する。
 まあ、仕方ないといえば仕方ない。
 不死の身となってからは成長を止めてしまっているから。

「まー、色々あってね。これ以上伸びないのよ、私」

 とりあえずそうとだけ答えて、月と桜を見上げた。
 残る色は少ない。散りゆく花びらが、月明かりに乗ってゆっくりと舞っている。

>「でも、サクラって、一ヶ月くらいしか経ってないのに、もうほとんど散っちゃってるね。
> 綺麗だけど…、なんだか、悲しいくらいに、早く散っちゃうんだね。」

 悲しげな言葉が耳に届く。
 でも、それは摂理で、守られなくてはならないことでもある。
 散るからこそ、美しいのだ。
 永遠に咲き誇る花など、空気と同じ「当たり前」に在るものとなってしまう。
 変わらずに在り続ける内に、それは美しいと感じられなくなってしまう。

「……そうだね、でも」

 だから、私は自分に語るように呟いた。

「また次の年も咲くから、悲しくは無いさ」

 散った後は、また咲く。
 それも摂理だから、惜しむ必要などないんだ。
 だから、この美しさを留めておけば、それでいい。

「……とはいえ、突っ立ってるだけってのも味が無いね。
 マリエルは……飲める方?」

 そう。見てるだけというのも悪くはないが。
 やっぱりお酒と肴がないと少し物足りない。

>>230
 いや、お前の行動から読み取れるわけないだろ。
 内心そう思うが、なにやら語りだしたので黙っておいた。

> ―――今は亡き私の盟友くらいのものだろうがな」


 ―――そうか。
 だから来てたのか。
 ただの変なやつかと思っていたら、そうでもなかったようだ。
 まあ向こうの桜がどれほど酷いのかはいいとしても、逝った友との約束を守りに来たわけだ。

>「ああ、そうそう。
> 友の弔い酒でよければここにありますよ。
> 肴はこの桜だけでも十分でしょう」

「……そうね。少し貰おうかしら。
 あんたの盟友と、この桜月夜に乾杯、ってことで」

 静かに杯を差し出した。
 相変わらず、桜は鮮やかに花を舞わせていた。

232 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2006/04/30(日) 02:04:08

>>230
「ふむ、そうだな。 君の言うことは正しい。
 害意がないのなら、私達にも君を拒む理由はない。 そうだろう、マリエル。」

いや…、そうだろうと言われても……。
で、でも、だけど……、変だけど…!
悪い人じゃないみたい。

「あ、あの、エスコートなら間に合ってるんだけど…、
 えっと……、ごめんなさい、あたし、ちょっと誤解してた。
 変な人だからって、ちょっと、関わりたくないって思っちゃった。
 先入観ってやつかな…。 だから、ごめんなさい…。」

反省しなきゃ。
変な人だからって、悪い人ってわけじゃないんだよね。
あたし、この人を変な目で見てた。
悪いこと、しちゃったな。

「『変な人』と思い切り言ってることが一番失礼だと私は思うのだが。」

横で妖精が小声で呟いた。

233 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2006/04/30(日) 02:25:23

>>231
「そうだね、でも…、
 また次の年も咲くから、悲しくはないさ。」

妹紅の、その言葉に、あたしは頷いて答えた。

「そっか…、そうだね。」

花は実を結び、実は種を宿し、種は芽を吹き、また花が咲く。
サクラも、同じ。 来年になれば、また花を咲かせる。 ピンク色の綺麗な花を。

妹紅と、月に照らされるサクラを見上げていると、
妹紅は言った。

「とはいえ、突っ立ってるだけってのも味が無いね。
 マリエルは……、飲める方?」

妹紅が示したのは、透明な液体が入った瓶。
「酒」という文字が、瓶のラベルから見て取れた。

「お酒は…、ちょっと興味あるけど、まだ子供だし…、
 フィオナも『まだ飲んじゃダメ』って。」

でも…、ちょっとだけ、飲んでみたい気はする。

「私としても、感心しないな。
 大人になってからの方がいいと思うが…。」

妖精にも、反対されちゃった。
むぅ…、ちょっと残念。

234 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆VPhoEniXgY :2006/04/30(日) 02:45:41

>>233
「ま、無理にとは言わないよ。大人になったときの楽しみにとっておくのもいいし」

 笑ってひらひらと手を振る。
 そういえば、子供のときに飲むと背が伸びなくなるとも聞いた。
 となれば、飲まない方がいいだろう。

 ……まあ、無礼講という言葉もなくはないが。

「ただ、私らだけが飲んでるってのもなんだか居心地悪いような。
 なんか別の飲み物ないかな」

 まあ、なんと言うか悪いというか。
 とりあえずジュースなりなんなりあればいいんだけど。

235 名前:『幻魔界最高の剣士』ゴーガンダンテス…からの手紙:2006/04/30(日) 02:54:07

>>232
「いえいえ、お気になさらずに。むしろ非があるなら、それは私の方でしょう?
 あなたにそんな顔をさせてしまった私に、です。
 理由はどうあれ、女性に憂いの表情をさせるなど男のする事ではありませんからね」

微苦笑をたたえ、返すのは幻魔界最高の剣士。
少女の謝意に応じるのは寛容、そして自らの不徳を恥じること。
変な人、というのは聞こえていないのだろう多分。

「まあ、そういう意味では互いに過ちへの罰は与えられました。
 だからあなたは気にしてはいけない。
 むしろ…あなたのような可愛らしいレディーに似合うのは、屈託のない笑顔でしょう。
 違いますか?それがあなたに対する、私の唯一の救いとなる」

お前は口説いているのかと錯覚しそうになる
どこまでも真摯に、女性に敬意を持って接する様は騎士を思わせる。
いや、実際に騎士道精神の為せる業なのか。

「…では私はほんの少しばかり退いて、脇で心ばかりの警護をさせてもらいます。
 女性を守るのは騎士として当然の義務ですからね」

>>231
「ええ…では、どうぞ。
 晩酌の流儀としては我流ですが、失礼」

瓶を傾け、澄み切った液体を差し出された杯に注ぐ。
先ずは、相手に。次に、自分に。
会う度に剣を交え、杯を交わし、語り合った盟友が好んだ酒を。

「そういえば昔…まあ、後に聞いた話ですが…
 幻魔の桜を地上に蔓延させ、地上を支配しようとした連中と戦った鬼が居たそうです。
 秀吉の時代だったそうですが…」

望み叶わず散っていった者がいた
己の信念に殉じ散っていった者がいた。
信じる仲間に未来を託して、散っていった者がいた。

「その時も桜が咲いていた。
 生憎幻魔の桜ですが…秀吉の醍醐の花見とか何とか、それの実態がその戦いだったと。
 変わらない、というべきなのか。幻魔も鬼も…いえ、そもそも人も」

破壊と創造が繰り返しが築く歴史。
生と死の繰り返しで見えてくる未来。

「野心に動かされるもの。それを阻むもの。愛憎。
 そして、剣を交わすもの。
 …フフ、まるで変化という名の円舞をしているようだ」

数多の破壊があった。
数多の死があった。

そして―――――

「だが、それがいい。
 それでこそ生きている実感がある、少なくとも私は。
 それに無粋な幻魔の桜は、人を守ろうと立った鬼たちによって散ったという。
 例え変わらぬ世界といえど、あれを認めない程度の甲斐性はまだあるようだ。
 ならば、私は<それ>でいい…私と盟友が生き、生涯の好敵手と認めた鬼たちの守った
 この世界で……」

「ああ、ところでお酒には強い方ですか?
 これは通称、『魔獣殺し』といって巨象のごとき幻魔でも卒倒する
 要するに普通の人間が飲めば死んでも不思議の無いまあ、元々は劇薬ですが?」


――――最後のオチ(?)が、この世に降り立った。


236 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2006/04/30(日) 02:56:19

>>234
「私らだけが飲んでるってのもなんだか居心地悪いような。
 なんか別の飲み物ないかな。」

妹紅の言葉に、あたしは少し考える。
そして、一つ思いついた。

「じゃ、あたしはこれを食べようかな。」

取り出したのは、「力の果実」。
食べると力が湧いてくると言われてる。
実際、食べると元気が出てくる気がする。
「ジュース」じゃなくてその前の段階の「果汁」だけど。

「妹紅も食べてみる?」

あたしは、鞄からもう一つ取り出して、妹紅に尋ねた。

237 名前:『幻魔界最高の剣士』ゴーガンダンテス:2006/04/30(日) 02:59:45

>>233

「ああ…そういえばここにくる途中、通りすがりのお婆さんから一つ頂きましたね。
 お酒が飲めないというならば此方をどうぞ」

つ【竹筒に入ったお茶、桜の花びら入り】

238 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆VPhoEniXgY :2006/04/30(日) 03:10:18

>>235
>「ええ…では、どうぞ。
> 晩酌の流儀としては我流ですが、失礼」

「ん、頂くよ」

 にっこりと笑い、受けた酒を一気に飲み干す。
 少々ちりちりする喉越しだが、悪くない。

 後は、彼の語る話に耳を傾ける。

>「そういえば昔…まあ、後に聞いた話ですが…
> 幻魔の桜を地上に蔓延させ、地上を支配しようとした連中と戦った鬼が居たそうです。
> 秀吉の時代だったそうですが…」
>「その時も桜が咲いていた。
> 生憎幻魔の桜ですが…秀吉の醍醐の花見とか何とか、それの実態がその戦いだったと。
> 変わらない、というべきなのか。幻魔も鬼も…いえ、そもそも人も」

 幻魔、か。
 なんだかしょっちゅう危機に陥ってるなあ、この世。
 まあそうさせないために闘ってるやつもいるから大丈夫なんだろうけど。
 彼も、そうして散っていったものをずっと見てきたのだろう。

>「野心に動かされるもの。それを阻むもの。愛憎。
> そして、剣を交わすもの。
> …フフ、まるで変化という名の円舞をしているようだ」

「万物は流転する。会者定離。諸行無常……ま、変化ってのは真理よね。
 一所に留まりつづけるものの方が珍しい……ちょいと寂しいけどね」

 そういいながら、そっと立ち上がる。

「でも、それがいいのは確かね。変わるから、新しいものに出会える。
 それに別れたところで今生の別れだって保証もない。
 厳しいように見えて、意外と優しいもんだね。だから私も―――」

 絶望しなくて済んだんだ、といいかけた所で眩暈がした。

「あれ?」

 おかしいな、そんなに飲んだつもりは―――

>「ああ、ところでお酒には強い方ですか?
> これは通称、『魔獣殺し』といって巨象のごとき幻魔でも卒倒する
> 要するに普通の人間が飲めば死んでも不思議の無いまあ、元々は劇薬ですが?」

 ―――ちょっと待てやおい。

「そんな物騒なもの飲ませるんじゃないわよー!?」

 抗議するが、すでに時遅し。
 ぐらりと意識が遠のいて、

「ぐふっ」

 そのまま意識が飛んでしまった。
 ああ、起きた後は二日酔い酷いだろうなあ―――

【退場】

239 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2006/04/30(日) 03:11:16

>>235,>>237
過ちを快く許す寛容さ。
常に礼儀正しく、優しい、紳士的な態度。
ちょっと…、かっこいいな……。

「いい人だね、マリエル。」

妖精が言った。

「うん、そうだね。」

それでも、やっぱりちょっと変だけど。
格好とか。 格好とか。 あとは…、格好とか。
でも、いい人。 それだけは、わかった。
何か飲み物もくれたし。

「ねえ。」

あたしはちょっと変な紳士さんに駆け寄ると、お弁当代わりの「力の果実」を手渡した。

「それ、あげる。 お返しに。」

そう言って、あたしは彼がくれた竹筒を持ち上げて示す。

「あたし、マリエル。
 あなたは、ちょっと変だけど、いい人だね。」

あたしは、笑って言った。

240 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2006/04/30(日) 03:23:51

>>238
「ぐふっ」

変な紳士が注いだお酒を飲んでいた妹紅が、突然倒れた。

「えっ!?」

あまりの出来事に、動転するあたし。

「えっ!? ちょ、ちょっと!?」

うそ…、どうすればいいんだろ…!?

「マリエル、アロマパゴットに、薬を作ってもらえばいい。
 そうすれば、少なくとも死なずには済むはずだ。」

死ぬ…!?
だめ!! それは絶対だめ!!

「アロマパゴット、お願い、妹紅を助けて!!」




上半身を抱き起こして、アロマパゴットの調合した薬を飲ませてみたけど、
妹紅が目を醒ます様子は無い。 まだ、薬が効いてないのかな…?

「しばらく、寝かせておこう。
 アロマパゴットの薬は、信用できる。
 だから、あとはそれを信じるほか無いよ。」

「うん…。」

あたしは頷いて、妹紅をその場に横たえた。
妹紅…、大丈夫かな……?

241 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2006/04/30(日) 03:48:43

>>240
「そろそろ、帰ろう。
 誰もいなくなってしまったし、もう夜も遅い。」

妖精が言った。

「そうだね…、じゃぁ、帰ろうか。」

あたしはそれに答えて言った。
そしてあたしは最後にサクラと、月とを見比べ、踵を返した。

妹紅、ちゃんと目を醒ますかなぁ……。

(退場)

242 名前:『幻魔界最高の剣士』ゴーガンダンテス:2006/04/30(日) 03:51:26

>>239
桜の花が、咲いている。
散り際を迎えてなお、咲き乱れる桜が。


「おやおや、これはありがとうございます。
 ふっ…そう、それでいい。いい笑顔です、そして名前もね。マリエルさん」


“その”場所は、鬼門という。
鬼の霊達と堕ちた鬼、そして鬼に関わりを持ったが故に封じられた者が集う異界。


「ではそのお返しにと言ってはなんですが、私も一つ名乗らせて頂きましょう」


       ――――ああ、そうか。


幻魔と鬼、その相は陰陽であり表裏一体。
幻魔神が創造し、鬼の神が破壊する。

黒き“鬼”。
かつて幻魔の神を封じた男は、鬼達の門をくぐり覚醒したという。
幻魔の“桜”。
かつて日の本を埋め尽くした樹は、黒き鬼の活躍によって滅びたという。

“鬼”と“幻魔”
昔、二つは桜の因果で結ばれた。
ならば、異なれど双方の因果に結びついた者は―――


「さ〜てさてさて、お立会い!
 遠からぬものは耳に聞け、近くば寄って目にも見よ!」


散った桜の花が舞う。
口上と共に始まった剣士の舞と合わさるように。
華は躍る、剣士を軸に。
剣士は踊る、華を従え。


        ――――思い出しました。


「私の名前はゴーガンダンテス!」


その華麗さは花の如し。
その力強さ、剣のごとし。
流麗なまでの剣の舞に、桜の華が彩を添える。
今、華と剣士は一体となって。



        ――――私も今は、あいつと同じ場所にいる。

「幻魔界、最高の!剣士!!」


そして舞いに集った華も散る。
その最後の名乗りと共に、総てが。


        ――――さて、あの盟友には何から自慢したものか。


夢か、現か、幻か――――
ゴーガンダンテスという男の姿は、最初から存在しなかったように掻き消えていた。


<退場> 

243 名前:英雄王king of kings:2006/04/30(日) 22:48:33

「今宵の華は良いものだな―――――」

 散り逝く桜の下、踊り狂う花弁を見てふと呟いた。
 栄華を極めたモノもいつかは終わりを迎えるような暗示ではあるが、美しいモノは美しい。

 雪のように舞う薄紅色の花弁を受け、今宵は過ごすのも悪くはない。
 春の陽気は日を追う毎に強くなり、次第に夏の足音を運ぶだろう。

 しかし、今は春だ。
 四季折々の変化が美しいこの国は、我が故郷に比べても勝るとも劣らない。
 春には春の、夏には夏の、秋には秋の、冬には冬の。

 その季節によって感じられるモノは異なるのだ。

 だから今は――――春の栄華を楽しむコトにしよう。

244 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆VPhoEniXgY :2006/04/30(日) 23:15:36

 ―――かすかに肌寒さを感じて、目を覚ました。
 むくりと起き上がると、積もっていた花がぶわりと舞い上がった。
 いったいどれだけ寝ていたのだろうか。
 なにやら恐ろしく強い酒を飲んでからの記憶がない。

「……あーくそ、風邪引いちゃうじゃない」

 二日酔いが残らなかったのは僥倖だけど、さすがに風邪を引いては意味がない。
 とりあえず立ち上がって桜の花びらを落す。
 風は暖かい。どうやら風邪を引くのは免れられそうだった。

「さて、そろそろ花も散り終える頃か―――」

 まるで最後を盛大に飾るように、花弁が舞っている。
 とりあえず、これを楽しんでからでも帰るのは遅くないだろう―――

245 名前:名無し客:2006/04/30(日) 23:15:56

あ、デジョンで消された人だ

246 名前:英雄王king of kings:2006/04/30(日) 23:24:57

>>245
――――渇いた音が、木霊した。

 舞う花弁に紛れ投擲される千の宝具。
 無名の刀剣類ではあるが、その実多くの英雄達が使用した名刀の類なのである。

「桜の下には死者が眠る。
 貴様のような下賎のものの血ではこの美しい木の養分にもならんだろうが――――」

 流れる血は桜の根元に。

「―――――せめて、何かの役に立つがよい」

>>244
 どうやら我と同じ様に、散り逝く花を愛でるものが居るらしい。
 雑種にしてはおかしな雰囲気ではあるが、美しき情景の中で問いただしては風情がない。

 だが―――――

「女、我の視界から失せよ。
 そんな場所に居られては、折角の華が見えぬ」

 我は華を愛でたいのであって、雑種を見たいわけではないのだ。

247 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆VPhoEniXgY :2006/04/30(日) 23:44:59

>>246

 ……なんか起き抜けに失礼なこと言われた。
 邪魔ったって、木よりも大きいわけじゃないんだから。

「別に、見上げてるんだから邪魔にもならないでしょ。ちょっと心狭いわよ」

 苦笑しながら、それでもその場から少し離れておいた。
 まだ少し眠い。寝ぼけた状態で喧嘩やるほど酔狂でもない。

 にしても……どうも変わった雰囲気の男だ。
 なんというか偉そうだけど、それが違和感なくて見合っているというかなんというか。

「……どっかの王様?」

 そうだ、雰囲気がそんな感じだ。
 実際に海の外で王様を見たことがあるから何となく分かる。

248 名前:花見のヴァン ◆VAN/FEj/qY :2006/04/30(日) 23:49:20

俺こと夜明けのヴァンは特に悩んでいなかった。
大体、元から馬鹿なのだ。
悩めないから馬鹿なのだ。
賛成の反対なのだ。
馬鹿になろうとして馬鹿になれるわけがないのだ。
馬鹿は元から馬鹿なんだから。
いや誰が馬鹿だ。

最近、他人に馬鹿馬鹿言われるので、思わず勘違いしてしまった。
プラスティックというやつだ。 注1:多分プラシーボ
サブマリンだっけ?      注2:おそらくサブリミナル
こんな難しい言葉が出てくる時点で俺は馬鹿じゃないと思う。

どうでもいいんだけど、タキシード童貞よりタキシー童貞のが語呂がよくねぇ?
本当どうでもいいな。我ながら。

そんなことを考えながら歩いていたからか、妙なところに迷い込んだ。
変な色の花が咲いた木があるのだ。
カメオみたいな色。
もしくは薄いプリシラみたいな色。
ほとんどは葉っぱが生えてしまっていたが。
そんな中の最後の一本。
何故だかわからないが、もうすぐ散るような気がする。
凄くする。
せっかくだから見ていくか。

あー……もしかして、エレナが言ってた花ってこれか?
空に咲く花。
なるほど、確かに綺麗なもんかもしれない。よくわからないが。
でもやっぱり俺はエレナのが好きだ。
大好きだ。

「好きだー!」

口に出してみた。
やはり俺はエレナが好きだ。
大好きだ。
エレナのが好きだが……まぁ、別に嫌でもないし、エレナのことも思い出せるのでちょっと見て行こう。
何故かわからないがもうすぐ散りそうだし。

249 名前:英雄王king of kings:2006/05/01(月) 00:01:00

>>247

「我は美しい情景を眺めたいのであって、貴様を見たいわけではないのだ」

 少しだけ位置が変わったコトを気にもかけず、目線すら向けず、応じる。

「この国に住むものなら解かろう?
 時に人は邪魔でしかないのだ。
 もっとも、今の世では生きるだけで罪を生む雑種が多すぎるが――――」

>「……どっかの王様?」

 この美しき情景に彩りを添えるかのような声が響く。
 鈴の音や風鈴以上に風情があるといっても過言ではない―――いや、言いすぎか。

 それはともかく、訊ねられた以上は答えねばなるまい。
 民の言葉に耳を傾けてやるのも、王の務めなのだから。

「我が王かという問に対する答えだが、その通りだと答えるしか術はないな。
 一度は耳にしたコトがあろう。
 人類最古の英雄である我の名を。

 とはいえ、この国に住まうものはあまり知らぬかもしれんな。
 特に、貴様のように長き時を生きるものは」

 人類最古の英雄王。
 我が生涯は歴史的に見て最も古いモノである。
 しかし、この女が知るとは限らないが。

>>248

 なにやらおかしな風貌の男が叫んでいる。

「煩いぞ、雑種。
 この情景を楽しむのであれば、喧騒など不用であろう?
 それとも、それが理解できぬほど愚鈍なのか?」

250 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆VPhoEniXgY :2006/05/01(月) 00:12:19

>>249
>「我が王かという問に対する答えだが、その通りだと答えるしか術はないな。
> 一度は耳にしたコトがあろう。
> 人類最古の英雄である我の名を。

> とはいえ、この国に住まうものはあまり知らぬかもしれんな。
> 特に、貴様のように長き時を生きるものは」

 あ、独りごとに近かったのに答えてくれた。
 意外といい人?

「世界最古の……あ、もしかして」

 思い当たった。
 昔、どこかで読んだことがある。

「そっか、一番最初の王様だったのね」

 それじゃあ、見たことなくても不思議じゃない。
 さすがに、そこまで昔から生きているわけでもない。

「……って、あれ。なんで私が長生きしてるって解ったのさ」

 そういえば、そこが謎だ。
 確かに私は蓬莱の薬を飲んで永遠の苦輪にとらわれた身だ。
 ただ、それは彼が生きていた時代よりはるか後になる。
 サンジェルマンの伝承も、徐福の話も、ずっと後に生まれたものだ。

「……ま、長生きはしない方がいいんだけどね。特に強い力持ってる人は」

 そういうものだ、と私は思う。
 いたずらに永く権力にしがみつけば、それは歪みを生む。
 だから貴族は潰えて、民衆が政を奪い取ったのだ。

251 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆VPhoEniXgY :2006/05/01(月) 00:16:04

>>248
>「好きだー!」

 ……なんか、すごい格好した人が叫んでいる。
 なんだ、あれ。ものすごく改造しまくった燕尾服というか。
 あ、よく見たら形が違う。タキシードかな。

 ……まあ、なんだ。
 とりあえずこの前のこともあるし。少し様子を見ておこう。

【日和った】

252 名前:ドッキリジェスチャーのヴァン ◆VAN/FEj/qY :2006/05/01(月) 00:22:04

ぼーっと花を見ている。
ピンク色だ。
凄くピンク色だ。
カメの色だ。
桃の色だ。
プリシラの色だ。
ブラウニーの色だ。
あとなんだろう。
ぐう。
お腹が鳴った。

>>249
>「煩いぞ、雑種。
> この情景を楽しむのであれば、喧騒など不用であろう?
> それとも、それが理解できぬほど愚鈍なのか?」

と思ったら金ピカの人に怒られてしまった。
眩しい。

「スミm…」

謝ろうかと思った。
が、よく考えたら、また声を出したら怒られるかもしれない。
ここは声を出さないように謝ろう。

スミマセンのブロックサインをしてみる。

伝わったかな。
グドンってなんだろう。
怪獣だろうか。

チガイマスのブロックサインをしてみる。

伝わったかな。
伝わってるといいと思う。
なんか光ってるから多分伝わるんじゃないだろうか。

253 名前:英雄王king of kings:2006/05/01(月) 00:29:58

>>250

 どうやら我の素性を知り、そしてどういった末路を歩んだかも知っているのだろう。
 気分のいいものではないが、それだけ我の名声が世に知られているというコトに他なら
ない。

 果てのない大地を駆け、友と共に世界を巡った、在りし日の想い出。

 今でも鮮明に思い描くコトのできる情景は、我にとって楽しめるものばかりではなかった
が、掛け替えのないものである。

>「……って、あれ。なんで私が長生きしてるって解ったのさ」

 また疑問。
 王たる我にとって、英霊として座にある我にとって、その程度を理解するのは容易い。

「貴様は途絶えているからな、」

 舞い散る華から目線を外し、女を見据え――――

「いや、正確には生と死が繋がっているのか。
 なんにせよ、その歪な在り方は我が求めた不老不死の姿であるコトは確かであろう。
 ならば、看破するのも容易いというもの」

 そう、我が求めた不老不死の姿が此処に存在している。
 ただ、今になって思えば―――――

「つまらぬものだな。
 不老不死になったところで、この世界は醜すぎる。
 一部の自然と、人の歪さ以外では我を愉しませるコトもできん世だ。
 支配するにしても、下らぬものの排除だけで長き時がかかり、我が退屈凌ぎにもならん
のだから」

 偽りのない本音。
 腑抜けた今の世を平定するのは、退屈以外のなにものでもないだろう。
 政を司るのもまた、同じ。
 ならば、生きている価値も少ないというものだ。

>>252

 おかしな動きを見せる雑種が一匹。
 言峰に聞いたコトがある。
 この国には盆踊りという習慣があるのだと。

「盆踊りには未だ時期が早いと思うぞ、雑種」

 馬鹿なのか、これは。

254 名前:ヴァカヴァンヴァンヴァン ◆VAN/FEj/qY :2006/05/01(月) 00:32:49

>>251
……ん。
何かあそこの人に見られた気がする。

さっき叫んだせいか。
好きだって言われたと思ってしまったのだろうか。
いかん。
それは違う。
俺が好きなのはエレナであって、通りがかりの人ではない。
勘違いさせてしまう俺は罪な男だ。
ここは傷が深くなる前に真実を伝えてやらなければならない。

あ、でも喋るとまた怒られるかもしれないな。
気遣いのできる男は辛いぜ。

スミマセンが誤解です。その気持ちには応えられないのブロックサインをする。

伝わったかな。
なんか白いよーな赤いよーな感じだし、伝わったんじゃないかと思う。
どうでもいいけど、あの服カッコイイな。
俺のタキシードの次くらいに。

何かと一緒にされたような気もするが、違う。
俺は馬鹿じゃない。
馬鹿じゃないはずだ。
銀行の使い方とか知らないけど、それはそれ。
繰り上がりの足し算も苦手だけど、それはそれ。
俺は馬鹿じゃない。馬鹿じゃない。馬鹿じゃない。

「馬鹿」

つい口に出してしまった。
なんだろう。
このお前も同類か、という視線というか雰囲気というか。

ちなみに俺のこの服は確かにタキシードだ、と再度確認してみる。
なんで確認したくなったんだろう。
それはこの世の七不思議。
あと六つは知らない。
不思議不思議。

255 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆VPhoEniXgY :2006/05/01(月) 00:42:26

>>253
 視線を感じる。
 初めて、あの王様がこちらを真っ直ぐに見つめていた。
 どこか尊大。しかしまあ、今はそんなに不快とは思わない。

>「貴様は途絶えているからな、」
>「いや、正確には生と死が繋がっているのか。
> なんにせよ、その歪な在り方は我が求めた不老不死の姿であるコトは確かであろう。
> ならば、看破するのも容易いというもの」

「……そういや、古代の王であれば魔術だのなんだのにも通じてても不思議じゃないか。
 まあご存知の通り、何の因果か死なない身体になっちゃってね。かれこれ千年くらいはこのまんまだよ」

 ふう、と小さくため息をついた。
 ……思い返せば、随分と数奇な話だ。
 死にたくないと願って薬を飲んでみれば、永遠の苦輪に悩まされ。
 その果てに絶望しきったと思えば、救いがすぐ底にあったりする。

「そうね、つまらないものね。少なくとも、普通の貴族だった私には荷が重かった。
 肝に薬がたまるから、それを狙うやつもいるし、普通の人には化物扱いだった。
 好きこのんでなるものじゃないわよね、こういう体なんて。
 不老不死になりたがってる連中って大体、なったら後悔するんじゃないかしら。

 ……でも、今の暮らしはそう悪いものじゃないかな。
 素敵な友達はいるし、綺麗なものは見られるし。飲んだ当時は後悔してたけど」

 今は、そうでもないかな、と呟いた。
 考えてみれば、随分と恵まれている。
 こうして私は、倦むことも飽きることもなく、ただ日々を楽しく生きているのだから。

「ところで。そうやって話聞いてると不老不死にもう興味なんてないみたいだけど。
 それって一度の人生で満足だった、ってこと?」

 ふと思いついて、そんなことを聞いてみた。
 深い意味はない。ちょっとした戯れとか、そんな感じだ。

256 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆VPhoEniXgY :2006/05/01(月) 00:46:25

>>254
>「馬鹿」

 うわ。
 エスパーかこいつ。
 私の心の中見抜きやがった。

「ああいや、別にそういうわけでなくてね」

 いや、ちょっと馬鹿っぽかったけど。
 でも馬鹿と断言するには色々と状況証拠が足りないと思うし。
 具体的には昨日の……思い出すのは止めておこう。

「てか、好きだ……って誰のこと?」

 とりあえず話をそらそうと、そんなことを聞いてみた。

257 名前:懇切丁寧のヴァン ◆VAN/FEj/qY :2006/05/01(月) 00:49:46

>>253
>「盆踊りには未だ時期が早いと思うぞ、雑種」

チガイマスのブロックサインを…

って、喋ってるじゃねぇか。
まぁ、そんなことで怒ったりしない。
俺は大人な男だからな。

ところで、盆踊りってなんだろう。
盆踊りというからには踊りだろう。
盆ってのは料理運ぶやつか。

盆が踊る……

こいつは俺をお盆だと思っているのか。
不思議な思考をするヤツだ。
やっぱり光り過ぎると目に悪いよな。
だが、それを馬鹿にするようなことはしない。
俺はおおらかな男だ。
ここは間違いを指摘してあげよう。

「俺はお盆じゃないですよ」

親切だな、俺。

258 名前:桜の中心で愛を叫んだら近所迷惑だったヴァン ◆VAN/FEj/qY :2006/05/01(月) 01:01:16

>>256
>「ああいや、別にそういうわけでなくてね」

なんだか少し狼狽えさせてしまったようだ。
やはり、いきなり断るのはよくなかったんだろうか。
もうちょっと傷付けない言い方じゃなかったジェスチャーがあったかもしれない。
研究が必要だ。
また使う機会があるかもしれないし。
ないか。

>「てか、好きだ……って誰のこと?」

確かに気になる部分かもしれない。
誤解だということは伝わったようだ。
なかなかやるな。
ここは男としてきちんと答えなければならない。

「ああ……お嫁さんだ。俺の。エレナって言う」

エレナ。
やっぱりエレナは、この花を見たかったんだろうか。
結局見せられなかったエレナ。
俺は今お前の言ってた花を見てるよ。

「この花を見てたら思い出してな。ちょっと叫んでみた
 そういう日もある」

届くわけでもないけれど。
叫んでみたい時もある。

だけど、ちょっと近所迷惑だったかもしれない。
今度は人のいないところで叫ぼう。

259 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆VPhoEniXgY :2006/05/01(月) 01:49:35

>>258

 ……新婚さんなのか?
 ふとそんなことを思った。
 いやまあ、だったら直接本人に言えばいいわけだし。
 てことは―――

「ん、そっか」

 まあ、何となく悟った。
 置いてかれるってのは、なかなか辛いものだ。
 特に、一番幸せなときに降って沸くと、なおさら辛い。

「相当好きだったんだね、その人のこと」

 でも、まあいきなり叫ぶのは控えた方がいいと思う。

260 名前:花散里のヴァン ◆VAN/FEj/qY :2006/05/01(月) 02:20:47

花はもうほとんど散っている。

これは綺麗なんだろうか。

散るのが綺麗なら、この花が散る時に泣くヤツはいるんだろうか。

いつかまた咲くのは、違う花なのに。

>>259
>「ん、そっか」

なんか察されてしまったようだ。
察しのいいヤツだ。
なんだかちょっと悔しいが、まぁいいか。
俺は気遣いのできる男ヴァンだが、気遣いのできるヤツは尊敬に値すると思う。
気遣いできなくて男なのに女風呂につっこむようなんじゃなくて良かった。

ただ、ちょっと察しが良すぎるような気もする。
似たようなことがあったのかもしれない。
あったのかもしれないが、聞かないでもらったんだし、聞くこともないだろう。
別に聞くのが面倒なわけじゃなくて。
いや、スミマセン、それもある。

「ああ」

それは、俺にとってこの世でもっとも単純な質問。
だから即答する。断言する。
俺の好きなもの。
大切なもの。
そのすべて。

だけど、一つだけ訂正しておく。

「だった、じゃないけどな。今でも、で、死ぬまで、だ。
 もしかしたら、死んでも」

死後の世界は知らねぇし。
だから、まぁ叫んでしまっても仕方がないと思う。
前に叫んだ時は、無人の街だったから近所迷惑じゃなかったはずだ。

「花、もうだいぶ散ってるな」

なんとなく。
口にしてみた。
また叫びたかったが、そこは我慢してみた。
俺は反省と成長と学習と失敗を繰り返す男だ。失敗が一番多い。ダメじゃん。

261 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆VPhoEniXgY :2006/05/01(月) 02:29:32

>>260
>「だった、じゃないけどな。今でも、で、死ぬまで、だ。
> もしかしたら、死んでも」

 ……そうか。
 なんというか、一生を捧げられる人っていうのはすごいな。
 捧げる人も、受け取る人も。
 でも……ずっと過去の中に生きるというのは、幸せなのだろうか。

「……そうね、大分散っちゃったわね。
 でもまあ、また来年も咲くから」

 ふと、言外にこっそり意味を含ませてみる。
 本人が幸せならそれでもいいけど、新しく歩き出すのも人間の在り方なのだ。
 少し、答えを聞いてみたかった。
 

262 名前:人呼んで、桜のヴァン ◆VAN/FEj/qY :2006/05/01(月) 03:02:46

なぁ、エレナ。
お前はもう俺の中にしかいない。
そして、俺には俺の目しかないんだ。
お前の目にはなれないよ。

この花を、お前に見せてやることも。

>>261
>「……そうね、大分散っちゃったわね。
> でもまあ、また来年も咲くから」

「そうか。来年も咲くんだな、この花。
 ま……その時まで生きちゃいるかわからねぇが」

わからねぇが、言えることは、多分。

「今日見た花は忘れない」

そして、復讐を遂げたら。

その後、俺が生きてたら。

次の年、またこの花を見にこよう。



ああ……そうか。



その時に俺が見るのは、来年の花じゃなくきっとこの花だ。
だから多分、この花は綺麗なんだろう。

  新しい人生

 もっと別の幸せ

それはきっと綺麗なものだろう。

だけど、エレナはもう俺の中にしかいない。
俺とエレナを引き離すことは誰にもできない。

それだけが、それこそが、
俺が生涯通すと決めた、愛、なんだから。



「さて……花も散ったし、腹も減ったし。帰るか。
 ……ん、語呂がいいな。さすが人呼んで無限大に語呂合わせのヴァンだ。

 じゃあな。え〜っと………察しのいいヤツ。
 今度は、人のいないところで叫ぶことにするよ」


悪くない気分で、俺は帰ることにした。
面白いヤツにも会えたし、今日はエレナの夢が見られるかもしれない。


<退場>

263 名前:英雄王king of kings:2006/05/01(月) 13:07:08

>>255

―――――千年。

 それは文字にすれば軽く、その中で生きるにはあまりにも長すぎる。
 人はせいぜい生きて五十年と謳ったものもあるのだ。
 その生はあまりに長く、あまりに辛く、あまりに悲しいものだったであろう。

 が、

>「……でも、今の暮らしはそう悪いものじゃないかな。
>素敵な友達はいるし、綺麗なものは見られるし。飲んだ当時は後悔してたけど」

 その中で斯様な言葉が出るというのなら、それはきっと悪くはない生だったのだ。
 雑種なりに。

>「ところで。そうやって話聞いてると不老不死にもう興味なんてないみたいだけど。
>それって一度の人生で満足だった、ってこと?」

「―――――いや、満足ではないぞ」

 我にとって、今此処に在るのは二度目の生。
 聖杯から湧き出た泥によって得た、肉の体。

 生に対する飽くなき欲求はある。
 生きてもう一度この世を支配したいという想いもまた、ある。

 しかし―――――

「この華のように散り際が在るからこそ、生というのは輝きが増すのだ。
 死のない人生など、詰らぬものであろう。

 しかし我のようなものにとって、その『存在』には終わりはあるまい。
 誰の心にも残らなくなった時、我のような存在は消え失せる。
 そういう意味では、我は既に不老不死だ」

 誰かの心に残るなら、英雄とは生き続けるのだ。
 死ぬコトは――――ない。

「貴様も同じコト。
 誰にも覚えていられなくなった時、その長き生は終わりを迎える。
 人は個では生きられぬ、と言うのだろう?」

 人という漢字は、だったか。
 どうでもいい話ではあるが。

「女、最後に名を問うておこう。
 その在り方に些か興味も湧いたからな」

264 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆VPhoEniXgY :2006/05/01(月) 13:10:41

>>262
>「今日見た花は忘れない」

 ……そっか。
 どうやらちょっと無粋だったようだ。
 おそらく、彼の中にはまだ愛する人がいるのだ。
 とすれば、水を差すこともあるまい。

「……ま、迷惑かけなきゃ叫んでもいいんだけど。
 じゃあね」

 去っていく彼に声をかけて。
 名前くらい聞いておけばよかったと、ふと思っていた。

265 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆VPhoEniXgY :2006/05/01(月) 13:21:20

>「―――――いや、満足ではないぞ」

 ちょっと意外な答えだった。
 思わず見つめてしまう。
 が、

>「この華のように散り際が在るからこそ、生というのは輝きが増すのだ。
> 死のない人生など、詰らぬものであろう。

> しかし我のようなものにとって、その『存在』には終わりはあるまい。
> 誰の心にも残らなくなった時、我のような存在は消え失せる。
> そういう意味では、我は既に不老不死だ」

 そう言葉が続いて、納得できた。
 ……そういえば、語り継がれるからこそ英雄だったか。
 とすれば、もうすでに老いることも死ぬこともないのかもしれない。
 彼の存在はこの世に深く刻み付けられているのだから。
 とすれば、ことさら生に執着することもない、か。

「……あー、それもそうだったね。現に私は誰かと共にいる。独りで生きていける奴なん
て、それこそ妖怪や怪物みたいな連中だけだし」

 あの、誰も寄せ付けないような巫女もそうだった。
 本人がどうであれ、周りに必ず誰かがいる。
 不死だの英雄だのといわれる前に、私たちは人間なのだ。

>「女、最後に名を問うておこう。
> その在り方に些か興味も湧いたからな」

「妹紅。藤原妹紅よ。かつては御門に名を連ね、今は蓬莱の郷に遊ぶ……ただの人間だよ」

 どうやら、こっちの話はお気に召してくれたらしい。
 にっこり笑って、私はそう名乗った。

「そうだ、せっかくだから貴方の名前も聞かせてもらっていいかしら。
 もしも間違って覚えてたら私の恥になっちゃうし」

 彼の名前は知っている。
 最も古い、英雄王。
 けれど、やはり彼の口から直接聞いてみたかった。

266 名前:英雄王king of kings:2006/05/01(月) 13:37:36

>「妹紅。藤原妹紅よ。かつては御門に名を連ね、今は蓬莱の郷に遊ぶ……ただの人間だよ」

 藤原の姓は、かつてこの国では貴族の象徴のようなものではなかっただろうか。
 千年生きるというのなら、時代は平安あたりなのだろうから。

―――――偽名か?

 とはいえ、嘘をいっているような顔付きではないコトは確かだ。
 なにかの間違いで、藤原の姓を得てしまったのであろう。
 憐れな。

「藤原妹紅――――
 よかろう、我の記憶に留めておいてやる」

>「そうだ、せっかくだから貴方の名前も聞かせてもらっていいかしら。
> もしも間違って覚えてたら私の恥になっちゃうし」

「我の名を訊ねるか。
 本来あまり名乗るべきではないのだろうが、応えてやる。
 心して傾聴せよ――――」

 華が舞い散り、視界を覆う。

「我が名は――――ギルガメッシュ。
 人類最古の王にして、最古の英雄である――――」

 視線を外し、緑の多くなった木を眺める。
 枯れるまでは華を咲かせ続けるこの木もまた、長き時を生きるのであろう。

―――――人間とは、儚い。

 しかし、我は王にして英雄だ。
 人の心に残り続け、悠久の時を生きる。

 もう暫らくだけ、今宵の情景に浸るのも悪くはない。

267 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆VPhoEniXgY :2006/05/01(月) 13:57:41

>>266
 ……なんか失礼なこと考えられてる気がする。
 別に偽物でも偽名でもないってば。

「……ちゃんと血は引いてるわよ。藤原不比等の血筋よ、私は。
 歴史には残されなかったんだけどね。忌み子だったから」

 まあ、そんなものは今更どうでもいいんだけど。
 優しい父様がいてくれた。ただそれだけで良かった。
 あまりいい思い出はないが、今もこの姓を使いつづけているのは、その名残だ。

「ギルガメッシュ―――うん、死ぬまで覚えとくよ」

 記憶と記録に違わず、彼は正しく英雄王だった。
 その不遜さも、強い意志も、心のままに美を想う気持ちも。
 強いて言えば、思ったよりも話しやすいことだったろうか。
 まあ、貴き血筋というのは得てして気まぐれだし、それが許される立場でもある。
 他者を背負い導くもの。その重責の褒賞としてその権利は与えられるのだから。

 気付けば、桜の花はほとんど散ってしまっている。
 舞いつづける花びらも、いずれは土に返って色を失うことだろう。
 けれど、また来年も咲くことに変わりはない。

「それじゃ、邪魔にならないようにしとくか。……じゃあね。結構楽しかった」

 軽く手を振って、私はのんびりと歩いて帰った。

 最後の桜の宴。その光景を眺めつづけながら―――


【退場】

268 名前:英雄王king of kings:2006/05/01(月) 14:08:40

 次第に明けていく夜。
 昇る太陽は金の光の様に見え、我を祝福するかのようだ。

 その光に照らされるこの木は一度死に絶えた。
 栄華を極め、咲き誇っていた瞬間は終わりを迎えたのだ。

 しかしそれは、正確に言えば終わりではないのだろう。
 小休止にも似た、午睡。
 また来年の春には華を咲かせ、人の心を惹きつけるに違いあるまい。


―――――ふと気付けば、妹紅とやらは消えていた。


 それもそうだ。
 いくら夜も深けていたとはいえ、朝日の昇る時間である。
 帰路に着くのは当然のコトであろう。
 我も帰り、睡眠を貪るとしよう。

「よい華であった。
 来年も変わりなく咲き誇り、我を愉しませるがよい――――」

【退場】

269 名前:書けませんよ。。。:停止

真・スレッドストッパー。。。( ̄ー ̄)ニヤリッ

Powered by 0ch Script

■ 掲示板に戻る ■ ■過去ログ倉庫めにゅーに戻る■