(期間限定雑談スレ) 一刻館海水浴場

1 名前:名無し客:2005/08/02(火) 13:03:34

灼熱の太陽!
青い海!
白い砂浜!
鄙びた海の家!

夏をエンジョイしてみよう!

(当スレは8月31日まで)

2 名前:名無し客:2005/08/02(火) 18:02:27

海の家はじめますた。

焼きそば、焼もろこし、イカ焼、カキ氷など軽食のほか、
シャワー、更衣室も完備しております。お気軽にご利用下さい。

3 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/08/07(日) 00:44:24

 「夏の海水浴場」といえば、人々は何を連想するだろうか。
灼熱の太陽? 青い海? 白い砂浜? ひなびた海の家?
外気に対する皮膚の直接接触面積が大きい女?

 そんなものはひとつもここにはない。
だが、それでもここは紛れもなく「夏の海水浴場」なのだ。

 怨嗟の声が聞こえる。大量の海水浴客を見込んで
立てられたであろう出店の数々。シャワー。更衣室。民宿。
それら全てが、「なぜ、おれは役立てぬ」と声ならぬ声を上げる。
ドス黒い海に目をやると、セントエルモの火をバックに
柄杓ダンスを踊る船幽霊…。

 いい夜だ。期待も希望もムダと皆に知らしめる。
そんな夜だ。

4 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/08/07(日) 01:01:20

 古来から「物には神が宿る」と言われるが、
ならばこの施設たちはいかなる神に変ずるのか・
各々役目を持ってこの世に生み出されたにもかかわらず、
それを果たす機会すら与えられないあわれなオブジェ達。
氷を削ったことのないかき氷屋は何のために生まれた?
水を出した事のないシャワーは? 踏み入る者さえいない更衣室は?

 哀れなるものたちよ。泣きたくば泣くがよかろう。
聴いているのはおれだけだ。お前らと同類のおれだけだ。

5 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/08/07(日) 01:15:09

 ぐびぐび。っぷは〜!

 ……でもさー。酒の肴が買えないってのはなー。
おれさまとした事がぬかったわ。
ポップコーン屋くらい開いてねぇのかなぁ。
楽しいポップコーン屋さんが最近出現したってウワサ
聞いたんだけど。無愛想なオトコと、更に無愛想な幼女の。

6 名前:名無し客:2005/08/07(日) 01:20:18

夜に海水浴場に来るのは昼に来ると塩になってしまうからか。

7 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/08/07(日) 01:29:51

>>6
 アンニュイになるのが夜だからだよ。
酒が必要になるのも夜。
昼は姉貴にくっついてりゃいいんだからな。
というか姉貴にくっつけない夜にアンニュイになるというか。

 ま、夜のほうが活動が活発になるってのも
確かにあるけどな。おれは本能的に光を恐れる生き物なのだろうか。
ウヒフハハ。

8 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/08/07(日) 01:35:02

不思議…。
人がすっかりいなくなった、夜の砂浜。
人で賑わう昼間の海より、キレイに感じる。
肌を刺す日差しはなく、体を撫でる風も、どこか優しい。

眠れない夜には、いい散歩の場になりそう。


今日付いてきてくれたのは、自由の妖精。
どこか、飄々とした感じの、ちょっと変わった妖精。

「きれいだね。」

あたしは、誰にともなく、呟いた。

「うん。あたしは、昼間の人間達でごった返した海より、こっちの方が好きだな。」

あたしも、同じこと考えてた。

………なんて、ロマンチック………




>>2-5
「あれ?」

砂浜を歩いていると、誰かの声が聞こえる。

「誰……あっ!」

声のする方向を見ると、それが誰か、すぐにわかった。

「ななめだ。」

それを聞くと、妖精はくすっと笑って言った。

「へぇ、あれがそうか。
 愛情の妖精が、随分激昂して、罵りながら話していたのを憶えてるよ。」

それに苦笑しつつも、ななめに声をかける。

「ななめ、ここで何してるの?」

9 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/08/07(日) 01:41:52

>>8
 あや、いつぞやの嬢ちゃんだ。
嬢ちゃんっていってもおれより年上っぽいけど。
とにかくこんばんは。やっぱ今日も愛情の妖精さんとやらが
くっついてんのかな。 このへん? このへん?

 ……あーくそ。やっぱつかまんねぇか。

 それにしてもどーしたのよ。
今の時間泳ぐには不向きだと思うし、
水着を見せる相手もいないよ。
それとも「夜の海岸を散歩」ってやつ?
そりゃ景観を汚して悪かったかな。ハハハ。

10 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/08/07(日) 02:01:21

>>9
「やっぱ今日も愛情の妖精さんとやらが
 くっついてんのかな。 このへん? このへん?」

あたしは、嫌悪を露に宙を探るななめと、
危うくぶつかりそうになったななめの腕をかわして、
あたしの肩の上に逃げる妖精に苦笑する。

「今日は、愛情の妖精はいないよ。
 今日いるのは、『自由』の妖精。
 弓も矢も持ってないから、大丈夫だよ。」

あーあ、かなり嫌われちゃってるなぁ、あの子。


「それにしてもどーしたのよ。
 今の時間泳ぐには不向きだと思うし、
 水着を見せる相手もいないよ。
 それとも「夜の海岸を散歩」ってやつ?
 そりゃ景観を汚して悪かったかな。ハハハ。」

ななめが尋ねてきた。

「うん、そんな感じ。
 でも、ななめに逢えて良かった。
 一人くらい、話し相手がいた方がいいもん。」

自嘲するななめに、あたしはさりげなくそれを否定する。


「ところで、何か見せるって言ってたけど、なんだっけ?
 見せる相手がいないとかなんとか。」

11 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/08/07(日) 02:13:50

>>10
 「逢えて良かった」か。
そりゃ少なくともおれにはあてはまらん言い回しって
気がするけど。おれと話してもねぇ。
何の得にもなんねえと思うし。ま、あんたがいいならいいけど。
ま、自由の妖精さんもこんばんはっと。

 見せる相手は……うーん、要するにだ。
何て言えばいいのかなぁ。水着ってのはその特性上、
普段着に比べて……なんというか、セックスアピールに長けるというか、
世の男どもは泳ぐより水着見る事を楽しみにしてるフシがあるし、
女も見られる事を楽しんでる傾向があるというか……。

 ……おい自由の妖精さん。
なんかうまい説明してやってくれ。

12 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/08/07(日) 02:30:26

>>11
……………

「頼まれたみたいだけど。」

あたしは傍らの妖精に言った。

「あ〜……、つまり、ななめが住んでる所には、『水着』っていう…、
 水浴びのときに着る服があって、
 それは水に入る時に素肌を隠す以外にも、
 その形や色、絵柄とかが工夫されていて、それを見せ合うことでも楽しめるみたい。
 それで、水着は…、マリエルも誰かからもらったでしょ、あれ。 あれが水着。
 あんなふうに、体を隠す布地が少ないから、
 男性の……、えーと……、」

あれ、どうしたの?
…え? ちょっとやばい会話だから省略?



「…………」

まぁ後半はおいといて。

「あたしも、川で水浴びすることはあるけど、
 普通に下着でしてるよ、着替え持って行って。
 ……で、ななめも、こういうの、好きなの?」

なぜか持ってる水着を、肩掛けバッグから取り出す。
「ヤバい水着」とか言ってた、確か。

13 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/08/07(日) 02:47:13

>>12
>……で、ななめも、こういうの、好きなの?」

 ……あー、ゴホン。
いや、おれさまが愚考するには、
肝心なのは水着そのものでなく、着用者と一体となった
そのコントラストというか、普段見れない側面を
誰はばかる事無く堂々と鑑賞できるというか……。

 えーと、ようするに、アレだ!
水着そのものに価値はない。しかし水着を着た女に対しては、
男は各々の思いの深さに応じた価値を見出す、と。
おれだってねぇ。姉貴の水着姿には……って何言わせんだ。

 だいたい、あんたなんでそんなの持ってんの?
いや余計なお世話だけど。もうロックオンした男がいるとか。
老婆心ながら忠告させてもらうが、あまりにも
「見て! ちょっぴりダイタンな私を見て!」というそぶりは
あんまりあからさまにしないほうがいいと思うぞ。
ごく自然な一挙手一投足がオンナを感じさせるというか、
太陽が似合うような水着がいいというか。
どうせオトコはバカだからいくらでも想像するしな。
ホンモノは、その……、ちょっとガード固めでもいいと思う。

 うー、うまく言えねぇわ。妖精さん、通訳!

14 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/08/07(日) 03:02:42

>>13
「つまり、無理にアピールせずに自然にしてた方がいいって言ってるみたいよ。」

妖精の説明で、あたしは全てを理解する。

「あー、なるほど…………じゃなくって!
 これは貰い物!!
 さっき言ったとおり、オークベリーにはそんなの無いよ!
 これは樹の家を訪ねてきた人に貰ったの。 着ないけどね。」

誤解を防ぐため、最後の一言を少し強調する。

「……で、やっぱりななめってお姉さんが好きなんだ。
 お姉さんには、その気持ち、ちゃんと伝えたの?」

にやける顔を繕いもせず、ななめに尋ねてみた。

15 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/08/07(日) 03:14:35

>>14
 あ、着ないのか。そりゃ結構。
いや、この言い方もちょっとアレだな。
ええと、妖精さんの薫陶が行き届いているようで
大変結構な事です。でも一生に一度の「勝負」の時は
役に立つかもよ。その水着が。

>「お姉さんには、その気持ち、ちゃんと伝えたの?」

 ばっ……! バッカじゃねぇの!?
何!? どの面下げてそういう事いえって言う?
伝えるもなにも、おれはできるだけ「いい弟」でいなくちゃ
いけないわけだし? こんなクソ野郎には不釣合いだろ。
思ってても言わないほうが良い事というのは確かにあるだろ。

 ……そうね。おれの好きな歌に、こんなフレーズがある。

  『白い靴で駆けて来る あれは昨日の夢の中
   どんな人波にまぎれても 君のこと見つけられるのに
   僕の気持ちなんて言えない 驚かせたくないから … 』

 つまりはそういう事だ。おれなんかはひとりでずぶずぶ沈んで
野垂れ死にするのがお似合いってわけさ。ハハハ。

16 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/08/07(日) 03:42:52

>>15
「自由にならない想い。
 そして、それを自ら諫めるも、また自由。
 愛しく思うからこそ、できないことも、あるんだな…。」

ふと、妖精がこんな言葉をこぼす。

「そっか…。
 でも、自分が不釣合いだと思うなら、釣り合うような人になればいいよ。
 なろうと思えば、きっとなれるはずだから。
 特別立派な人になれなくたって、普通の人と同じに、ちゃんと生きていくことはできるはずだから。
 がんばってみない?
 それは、きっとすごく難しいことじゃ、ないはずだよ。
 あたしだって、つまずいたり川に落ちたり高いところから落っこちたり罠の針にささったり
 毒のトゲにささったり鍾乳石が上から降ってきたり溶岩で溶けそうになったりなんて
 しょっちゅうだけど、頑張ってるよ。」

思わず苦労話が出てきちゃった。
妖精も横で呆れてため息。

「慣れればそんなしょっちゅうはならないはずなんだけどなぁ…」

17 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/08/07(日) 03:56:59

>>16
 「釣り合うような人」にぃ〜?
ムリ! ムリに決まってるじゃん!
姉貴の事一番に思わなくちゃいけないはずなのに、
実は自分の事ばっか考えてんだぜ?

 例えばさ。姉貴がたまにカゼひいたりするじゃん?
おれが看病っていうか付き添いするわけだけどさ。
「大丈夫か?」とか「しっかりな」とかもっともらしい事言ってっけど、
実はおれ喜んでたりするんだよ。
「おねえちゃんと一緒にいられる」とか「感謝してもらえる」とか、
そういうやらしい事ばっか考えてたりさ。
こんなイヤなやつ他にいねぇよ。ましてあの姉貴の……ねぇ?

>あたしだって、つまずいたり川に落ちたり高いところから落っこちたり(以下略

 ……まぁ、なんだ。イキロ。
あんたにはたしか子守妖精と10人の鬼籍妖精だかがいるそうだし。
おれと違ってココロが綺麗みたいだから、どうとでもやっていけるよ。
なんていうか、ドンワリビーハッピ?

18 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/08/07(日) 04:18:36

>>17
「おれと違ってココロが綺麗みたいだから、どうとでもやっていけるよ。」

ななめのその言葉は、明らかに自嘲を含んでいた。
でも…、ななめだって、ちゃんと綺麗な心、持ってるじゃない。

「自分のことをそんな風に言うのは、このままじゃいけないって、わかってるからでしょ。
 それに、お姉さんを大事に思うその気持ちは、絶対綺麗なものだよ。
 あたしだって、大好きな人と一緒にいられれば嬉しいし、感謝して貰えたらすごく嬉しいよ。
 『感謝して欲しい』って思うのは、悪いことじゃないと思う。
 あたしだって、妖精達の頼みごとを聴いてあげるとき、
 『友達になってもらう』っていう見返りを求めてるもん。
 たとえ熱を出して寝込んでる時でも、
 一緒にいられることを嬉しいって思うのは、悪いことじゃないよ、きっと。
 あたしも、普段仕事で忙しいパパが、風邪で寝込んだ時は側に居てくれたとき、嬉しかったもん。
 パパが仕事、休んで側にいてくれてたの、わかってたけど…、嬉しかったもん。」

段々自分の言葉が支離滅裂になっていく苛立ちに、泣きそうな声になる。

「ななめは、嫌なやつじゃないじゃない。
 ちゃんと、きれいな心、持ってるじゃない。
 自分を貶めて、諦めて…、そんなの、だめだよ。」



妖精はいつのまにかあたしの傍らを離れ、上空から静かに、事の成り行きを見守っていた。

19 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/08/07(日) 04:39:39

>>18
 そりゃこのままじゃいけないってのはわかるよ?
だからどうしろっての? お姉ちゃんに、
「世界で一番素敵な子だ」とでも言えってか?
んなことできるわけないってあんたにもわかってるだろ?

 おれはたぶん、お姉ちゃんのためにはならない弟だし。
自分の事ばっか考えて、イヤらしくて、おれたち以外みんな
消えちゃえばいいっていつも思ってるし。
お姉ちゃんはいつも、おれに友だち(特に異性の)できるように
色々やってくれてるけど。おれは「○○さんはおれの事どう思ってるの?」
とかいいながら、それ口実にお姉ちゃんと話す事がうれしかったり。

 なんていうかさ。救いようねぇじゃん。
お姉ちゃんの足引っ張る弟だぜ?
何なのよ一体。ときどき涙出てくるよ。

20 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/08/07(日) 05:00:21

「……………」

とことん、ななめは自分を否定する。
どうしてなんだろう?
どうして…、そんなに自分がきらいなんだろう?
きらいな自分を好きになるには、どうすればいいんだろう?
どうしよう?
わかんないことばっかり。
涙……、出ちゃうよ………。

「帰ろう、マリエル。」

突然の妖精の声に、驚いて振り向く。

「彼は、自分で見つけなきゃいけない。
 救いを。
 そして、マリエルでは、彼を救えない。
 これ以上は、無理だ。 マリエルの心が、壊れてしまう。
 今日のことをよく整理して、また、次に会ったときにゆっくり話せばいいさ。
 だから、今日のところは帰ろう。」

あたしがゆっくり頷くと、妖精はあたしの腰の少し上のあたりの高さで、ぴょんとはねる。
丸い、光の玉が、妖精の足元にできた。
妖精はそのままあたしの周りをぴょんぴょんとまわり、
一跳びする度に、足元に光の玉を作っていく。
一周して戻ってくると、辺りが光に包まれ始めた。


「また…、逢おうね。
 その時は、もっと、色々話そうね。
 もっと、楽しいこと…。」




そして、ななめの姿は、光の中に消えていった。


(退場)

21 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/08/07(日) 05:14:35

>>20
 あや、お帰りかい。せいぜい楽しい夢見ろよな。
お休み。

>その時は、もっと、色々話そうね。
>もっと、楽しいこと…。

 まぁ、縁があったらまた会おう。
「もっと楽しい事」か。まぁ毒にも薬にもならん話は
普段からやってるからな。体裁繕わなきゃならんし。
かる〜いお喋りをご所望ならそういってくれ。

 もっとも、「見つめる」とか「手をにぎる」だけは
姉貴にしかやりたくないけど。ハハハ。
ていうか姉貴以外と下校会話なんてしたくねぇし。

 ……女って、なんでちょっと仲良くなるとすぐに
「オンナのカオ」になるんだろうな。
ま、あんたにいってもしょうがねぇか。お休み。

 おおっと忘れるところだったぜ!
愛情の妖精さんによろPくぅッ!!

22 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/08/09(火) 00:47:07

 よーう海水浴客用に建てられた施設ども!
相変わらずヒマこいて死にかけてんなぁ。
可哀想だからおれさまが使ってやるぜ!
夜中にひとりで海水浴というのも乙なもんだろうし。
キミ等は地面に身を投げ出して感謝するように!ハハハ!


 でもその前にいっぱい酒飲んでからね。
泳ぐ前にはカラダを暖めておかないとな! yeah!

 (注:おさけをのんでおよぐのはとてもあぶないことなんだ!
    よいこはまねしちゃだめだぞ!)

23 名前:不確定名:膝下18cm水着の弟:2005/08/09(火) 01:54:39

 あはは、いいいカンジに回ってきたな。
よっしゃ泳ぐか。いつの間にか着替えてるし。
おっとその前に準備体操をば。いっちに!いっちに!

 それにしても、真夜中のビーチで水音。
すわ、かわいい女の子がハダカで泳いでいるのかと
ヨコシマな期待をする奴がいるんではなかろうか。
そこへもっておれさま登場。超嫌がらせだなファファファ。
おいっちに、おいっちにっと……。

   よいこのみんなへ:おさけをのんでうんどうをすると、
   よいがはやくまわるからちゅういしよう!
   ひとりのときはやらないほうがいいぞ!

24 名前:不確定名:膝下18cm水着の弟:2005/08/09(火) 02:07:46

 ざぶざぶ。

 はふぅ〜。飲んで泳ぐときもちいい〜……。
このまま沈んだらたぶん、わけわからんうちに死ぬな。
ラッコごっこでもするか。でかい石を腹にのせてっと。

 ぐわしぐわしぐわし。

 ウフィフィ。人がいないと思って何でもやってんなおれ。
今ここおれさまのプライベートビーチっていうか
おれさまisビーチの支配者? 海はおれさまのもの?
ヒャヒャヒャヒャわけわかんねえよバカ。ウヒ。

25 名前:羽瀬川鈴穂@水着姿 ◆SuzUHOW82I :2005/08/09(火) 02:27:43

あのとても大変だった、けどとっても大事な。
私と、そして『妹』の一件がようやく一段落して――季節はもう既に夏真っ盛り。

夏といえば海。
そして夏と来て海と来れば―――水着。
いつぞやアロハシャツ姿で、水着姿のエーネウスさんたちをはべらせながら
先輩がほざいた言葉ではあったけど――やっぱり、タクちゃんにはアピールしておきたい。
どうせまた先輩のお誘いで<学園>内の海に行くこともあるのかもしれないし。

しかも今回のあの事件を経て、私と同じ陣営に居た――と厳密に言い切るのも違う気がするが――
『妹』ですら、完全にライバルとしてその立ち位置を確保してしまったのだ。
まったく同じプロポーションを持っているとはいえ――否、だからこそ。
一人増えた強力なライバルたちには負けたくない!


――とまあ、そんなわけで夜の海辺に水着姿で来てみてるわけだけど。

昼間は人が多い分、一人では到底来れるものではない。
けど人の居ない夜間なら――水着姿というのも幾分か刺激的ではあるのだが――まだ大丈夫。

そんなこんなで、水着の『試運転』ということで。
あの子のペンダントと<ワルプルギス>と<アイギス>。
そしていつものペン&ノート持参で――私こと羽瀬川鈴穂は、海にやってきたのだった。

>>22-24
………と、そんな矢先。
どうも無人かと思っていた海には、先客が居たらしい。

人が一人泳いでいるようだが――
なんだかちょっと正気を疑うような笑いとともに、波間でざぶざぶやっている。

……まさか、溺れてる?


……お、おーい。おーい
大丈夫ですかー!?

本来なら声をかけるのが正しいところなのだろうが、声の出せない私ではこれが精一杯。
二本のプラカードをぱたぱた振って、私は『水しぶきの出所』にアピールを試みた。

26 名前:不確定名:膝下18cm水着の弟:2005/08/09(火) 02:39:28

>>25
 はふ。なんか暴れてるやつが。
もしかして溺れてる? 陸で溺れるとは器用なやつめ。
その心意気に免じて助けてやるか。
それっおれさまのトビウオのような泳ぎを見よっ!

 ……進まねぇっ!? 何故だ!
もしや、ラッコごっこのために抱えたでかい石のせいか!?
ふおおおおなんじゃこりゃあ! 沈むっ!沈むぞJOJOォ!!

 ぶくぶくぶく……。

27 名前:羽瀬川鈴穂@水着姿 ◆McoPR7TvFM :2005/08/09(火) 03:04:25

>>26
………正気を疑うような笑い声でざぶざぶやっている人影。
とりあえず溺れているか否か確かめる為に、気付くかどうかも賭けっぽいプラカードでの呼びかけを行ってみたのだが――

>もしかして溺れてる? 陸で溺れるとは器用なやつめ。
どうやらこっちに気付いたらしい。
こっちに向けて泳ごうとするあたり、溺れて居る訳ではない様だが――

>……進まねぇっ!? 何故だ!
>もしや、ラッコごっこのために抱えたでかい石のせいか!?
>ふおおおおなんじゃこりゃあ! 沈むっ!沈むぞJOJOォ!!
沈みかけている。
そりゃもう盛大にじたばたもがいて。


>ぶくぶくぶく……。
………あ、沈んだ。


………。


………。


………。



―――『って、ぼーっとしてる場合じゃない!
見せる者も居ないはずの独白をいつものクセでノートに書き込みつつ、慌てる。

どうしようどうしよう。
私あんまり運動得意じゃないし、鈴果なら大丈夫かもしれないけど私からそう離れられないし――
そもそも一般人の前で使っていいものなのか?
それに鈴果に代わりたくないのも事実だけど――

ええい、ままよっ!
人の命には代えられない!


――鈴果! お願い!

ペンダントを握り締め、念じる。
そして次の瞬間―――そこに、私の半身である『妹』。
青い髪の、リボンを解いた私――鈴果が実体化する。

「……ったく、都合いいときばっかり呼び出しやがって。 だいたい魂胆が浅ましいぜ鈴穂?」
……ご、御免なさい。 でも今はそれよりも――
「わーってるよ、しゃーねえなあ。行くぜ!」
うん!

プラカードを放り捨てると。
私は鈴果とともに海に飛び込み、溺れる人を救い上げた。
流石に一人だと水難救助はつらいものだが、二人がかりならどうにかなるものである。



「――ふーっ。 ったく、手間かけさせやがって……」
命に別状はないっぽいけど……
「石抱えながら泳ぐなんて馬鹿かこいつは?
 ほれ、起きろっ。大丈夫かー?」

水から引き上げた男の子を二人で砂浜に寝かせると。
鈴果は呆れた表情で手荒に、その溺れた男の子を引っぱたいて起こし始めた。

28 名前:不確定名:膝下18cm水着の弟:2005/08/09(火) 03:18:53

>>27
 真っ暗だった。お姉ちゃんのいない世界は真っ暗だった。
カラダが動かねぇ。海水が、悪意を持って纏わりついてくる。沈む。
もはや、これまでか。ぐひ。

 ぶくぶく。お、おねえちゃん。
たすけて、おねえちゃん。
おねえちゃん、どこにいるの……?
おいてかないで。そばにいて。
おねえちゃんがいないと、息ができないよ……。



  「ねえ、起きなよ〜」

 びし。

 「はやく起きないと遅刻だよ」

 ばしっ。

 「ほら、寝ぼけてないで、起きる起きる!」

 がすっぼこっどすどすっ。

 うををを? おねえちゃんなんでおれの事殴るの?
おれ何か悪い事した……!?っていっぱいしてるか!
ごめんなさいごめんなさい!

 ……はっ。ここは、どこだ?
っていうか同じカオがふたつ!?
も、もしかして、赤と青のセロファン付き眼鏡をかけると
飛び出して見えるっていうアレか?
まずいなぁおれホントにあの世逝き?
ってことはあんたたちは……死神? うわぁぁ(AA略

29 名前:羽瀬川鈴果&鈴穂@水着姿 ◆MBVAMPl7Dw :2005/08/09(火) 03:36:21

石抱いたまま泳ぐという素敵に無意味な行為をして溺れた、(ある意味)傾き者を砂浜に引き上げて。
ひとまず引っぱたいて起こそうとするが……なかなか目を覚まさない。
仕方ないのでちっとの間継続していると――

す、鈴果。もうその辺にしたほうが……
鈴穂がノートに書いてアタシに見せ、意見する。
だってしょうがねえじゃんかよ、起きねーんだし。

「それにしても目ぇ覚まさねえな。水もそんなに飲んでねえ癖して……お?」

>……はっ。ここは、どこだ?
あ、気がついた。 大丈夫?
「……まったく、手間かけさせんなよ……」

鈴穂が介抱、アタシが呆れているところで――

>っていうか同じカオがふたつ!?
>も、もしかして、赤と青のセロファン付き眼鏡をかけると
>飛び出して見えるっていうアレか?
>まずいなぁおれホントにあの世逝き?
>ってことはあんたたちは……死神? うわぁぁ(AA略

――うわ、おもっきし取り乱してやがるしこいつ。
つか誰が死神だ馬鹿野郎。たしかにアタシはちょっと人間かどうかも怪しくなってきてるが。

「………落ち着け。」
とりあえず手元にあった<ワルプルギス>(電源OFF)で一発―――ずびし。
お、これで静かになったか?

『鈴果、ちょっとやりすぎだって……!』
「なんだよー鈴穂。こいつそんなにヤワそうじゃないと思うぜ?」
『そういう問題じゃないでしょ!? とにかく――』

介抱役のお優しい鈴穂に呆れる。
鈴穂はそんなアタシの胸中にはお構いなしで――

『え、えと……貴方はさっきまで溺れてたんです。
それを私達が二人がかりで助けた訳でして……と、とにかく落ち着いて、ね?』


などと、分かりやすくそいつの面前にノートを突きつけたりするのであった。

30 名前:不確定名:膝下18cm水着の弟:2005/08/09(火) 03:51:25

>>29
「落ち着け。」

         ∩___∩
         | ノ --‐'弟 、_\
  ,,・,_    / ,_;:;:;ノ、  ● |
’,∴ ・ ¨   |    ( _●_)  ミ ごふっ。
 、・∵ ’    彡、   |∪|   ミ
        /     ヽノ ̄ヽ
       /       /\ 〉

 し、死神に殺される。これも報いか。
おねえちゃんごめんなさい。ぼく悪い子でごめんなさい……。

>『え、えと……貴方はさっきまで溺れてたんです。
>それを私達が二人がかりで助けた訳でして……』

 え? おれ溺れてたの? おねえちゃんが助けてくれたの?
うわぁいありがとうおねえちゃん!

 ……ってあんたら誰!?
ふたご? 双子ってやつ? おれたちと同じ?
やべ、まだ酒が残ってんのか。と、とにかく面倒かけたようですまん。
埋め合わせというわけではないが、一献どうだ?
ブランデーなんかカラダがあったまるぜ。そら、飲め飲め。

 ……きゅ〜。っくぃ〜〜〜〜っ!!
ノド! ノド嚥下してる! っかぁ〜〜〜!!
ほらあんたらも飲めよ。ほれほれ。はいあ〜んして〜〜〜?

31 名前:羽瀬川鈴穂&鈴果@水着姿 ◆SuzUHOW82I :2005/08/09(火) 04:22:40

>>30
…………紆余曲折はあったものの。
どうにか男の子は意識を――というか正気を――取り戻したようだった。
ちょっと手荒なのが玉にキズではあったが。

>え? おれ溺れてたの? おねえちゃんが助けてくれたの?
>うわぁいありがとうおねえちゃん!
あ、いや、その―――
いきなりお姉ちゃん呼ばわりされて、ちょっと慌てる。というかびっくりして身を引く。
確かに私は鈴果の『姉』ではあるわけだけど――

>……ってあんたら誰!?
>ふたご? 双子ってやつ? おれたちと同じ?
……あ、ようやく正気に戻った。

えーとまあ、その、なんというか……
当然といえば当然な質問内容。
ただ鈴果と違ってあんまり人馴れしていない私は、ペンを走らせる上でも筆が重くなって――

「……あーまあ、そー言うことだ。 アタシとこいつは双子の姉妹みたいなもんでね。
 しかし『おれたちと同じ』って…お前にも双子の兄弟姉妹でも居るのか?」

鈴果が、丁度うまい具合にフォローしてくれた。
こういうときには、あの子の闊達さが少し羨ましい。

しかしこの男の子にも、兄弟が居るのかしら――?
そう思っていた、ところで。

「……しかし石抱いて溺れるような野郎が兄弟姉妹 き ょ う だ いとはね……
 どんな奴かは知らねえけど、アタシゃそいつに同情するね」
『ちょっとちょっとちょっと鈴果っ!?』
爆弾発言。
全くこの子ったら口が悪いんだから―――――!!

いくら何でも初対面の人にそれは失礼でしょ!?
「だって事実そう思ったんだからしょうがねえじゃねえかよー……」
それとこれとは話が別!
「はいはいアタシが悪ぅございましたー。 それより……」


くい、と。
鈴果が指で示した先では。

>やべ、まだ酒が残ってんのか。と、とにかく面倒かけたようですまん。
>埋め合わせというわけではないが、一献どうだ?
>ブランデーなんかカラダがあったまるぜ。そら、飲め飲め。

お酒を勧めてくる男の子が居た。
見たところこの子、中学生みたいだけど―――

……って言うか貴方、未成年でしょ!?
それにお酒飲んで泳いだりしたら、溺れるのは当然じゃない!?


猛然とノートに書いて抗議――というか、そう書き付けたノートで頭を叩いてから目の前に突きつけ、叱る。
いくら何でも危険だよ、それ……!

――しかし。

>……きゅ〜。っくぃ〜〜〜〜っ!!
>ノド! ノド嚥下してる! っかぁ〜〜〜!!

……この出来あがった中学生、ちっとも懲りてないらしく。
今度は鈴果に向かってコナまでかけている。
ちょっとちょっと、そんなことこの子にしたら――

>ほらあんたらも飲めよ。ほれほれ。はいあ〜んして〜〜〜?

「うだあああぁぁ鬱陶しいっ! つーか酒臭いツラ近づけんじゃねえっ!!」


                 ̄ ̄ ̄ ̄-----________ \ | /  -- ̄
      ---------------------------------  。 ←>>30
           _______----------- ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                     ∧ ∧    / / |  \   イ
                    (#  )  /  ./  |    \ /
                 _ /    )/   /  |     /|
                 ぅ/ /   //    /   |    / .|
                ノ  ,/   /'    /    |│ /|
 _____      ,./ //    |     /   .─┼─ |
(_____二二二二)  ノ ( (.  |    / ┼┐─┼─
              ^^^'  ヽ, |  |   /.  ││

(注:イメージ画像です)


……という具合に、剣型機械<ワルプルギス>(電源OFF)でぶん殴られてるし。
流石にちょっと今回は同情の余地はなし、かな?(汗


『……とりあえず、お酒はほどほどに、ね?
そうでなきゃ、女の子にも――お姉さんにも嫌われちゃうよ?』


――結局、私が出来たことといえば。
鈴果に殴り倒される男の子に、普段エーネウスさんが先輩をたしなめるような
セリフを書いて、嘆息しながら男の子に示して見せたことぐらいだった。

32 名前:羽瀬川鈴穂&鈴果@水着姿 ◆McoPR7TvFM :2005/08/09(火) 04:34:53

「あ゙ー、ったくよ……なんで海に『水着試運転』で泳ぎに来てこんな目に遭うんだ!?」
『まあまあ、こんなこともたまにはあるから……』

珍しく私が、愚痴をこぼす鈴果をなだめる役に回ったところで――


――ヴンッ
「……お、おお?」

一瞬鈴果の姿が、電波状況の悪いテレビみたいに一瞬ノイズが走り、ぶれる。
まさか、もう“出していられる”限界時間来ちゃってる?

「……らしいな」
頬に冷や汗一筋かきつつ、私の考えを察して頷く鈴果。

これは流石に拙い。
出しっぱなしにするとまた以前みたいに鈴果が暴走しちゃうし、
かといってこの場で引っ込めては鈴果の事で騒ぎになってしまう。となれば――

「……取れる選択肢は一つ、だよな。 丁度もう朝が近いし、拓人達ももうちっとで起きちまうし」
……そうだね

男の子にあんまり見せないように密談(?)を手短に終了させると。

「それじゃ、アタシらはもう引き上げさせてもらうぜ」
またヤケ起こして、お酒飲みながら泳いじゃ駄目だからね?


男の子に手を振って、二人でその場を後にしたのだった。
(退場)

33 名前:不確定名:膝下18cm水着の弟:2005/08/09(火) 04:51:35

>>31
 ……そうか。おれはあんたらに助けられたってわけか。
うん、わかった。おれは3日経ったら恩を忘れるから、
礼が欲しいなら早めに請求してくれ。

>「……しかし石抱いて溺れるような野郎が兄弟姉妹( き ょ う だ い)とはね……
>どんな奴かは知らねえけど、アタシゃそいつに同情するね」

 ぐははは。まぁね。何でも出来てかわいくて美人で
誰にでも好かれるおれさまの双子の姉貴に欠点があるとすれば、
そりゃクソ野郎な弟がいる事だろうし。
ま、いいや。ふたりとも飲みなよ。
酒の旨いは七難隠すってね?(答:そんな言葉ありません)
ささ、エンリョせずに……。

>「酒臭いツラ近づけんじゃねえっ!!」

        「\       .「\
       〉 .>      〉 〉
       / /      / /
      /  |        /  |
      /  /      /  /
     (  〈 .    /  /.
      \ `\   |ヽ |
       \  \ /  |  お、おねえちゃん。たすけておねえちゃん……。
         ヽ  `´  ノ
         |    / >>弟
        [二二二二二]
        ‖||| | |‖
        ||||||‖
          ||| | |||
         |||||||
          `ー――´

>『……とりあえず、お酒はほどほどに、ね?
>そうでなきゃ、女の子にも――お姉さんにも嫌われちゃうよ?』

 何にも見えないよ。カラダも動かないよ。
やっぱりぼくが……ぼくが悪かったの?

34 名前:不確定名:膝下18cm水着の弟:2005/08/09(火) 05:01:01

>>32

 ななめ「まてっ! おれを このままに していく気かっ!?」

 >はい
   いいえ

       「\       .「\
       〉 .>      〉 〉
       / /      / /
      /  |        /  |
      /  /      /  /
     (  〈 .    /  /.
      \ `\   |ヽ |      ここは、どこだ。
       \  \ /  |       何も見えん。体も、もう動かぬ。
         ヽ  `´  ノ        奴だ、全て奴のせいだ。
         |    /__       おれさまをこのような目にあわせた奴が憎い!
        [二二二二二]       この世界すら全てが憎い!
        ‖||| | |‖
        ||||||‖
          ||| | |||
         |||||||
          `ー――´

   (退土易)  

35 名前:咲耶 ◆FXSAKUYA52 :2005/08/09(火) 21:07:35

ttp://shanghai.ram.ne.jp/nero/data/0085.png

♪今の君は ピカピカに光って〜
私が生まれるより昔のヒットナンバーが流れる海水浴場。

「やっぱり夏といえば海よね……」
海の家に併設された更衣室に駆け込む手間も惜しんで、Tシャツを脱ぎカットジーンズを下ろす。

人目よりも、熱く焼けた砂浜を走り抜けて、火照った肌を海水で潤すあの感覚を
一刻も早く感じたい―――

……お兄様がいないのはちょっぴり残念だけど。

36 名前:福沢祐巳 ◆iZ6oqEYUMI :2005/08/09(火) 21:21:26

ttp://chartreux.no-blog.jp/.shared/image.html?/mikan/images/yumi23-3.jpg

「……咲耶さん、もう着替えたんですか?」

今日この日……何故か私は咲耶さんと海に来ることになった。
確か……久々に会った咲耶さんに、強引に押し切られて此処まで来たような……

準備もそこそこだった私と違って、どうやら咲耶さんは準備万端だったみたい。
だってどうやって知ったかは知らないけど……私の水着まで用意していたし。

海についてから私はいったん咲耶さんと別れ、更衣室で着替えをすませて出てきた所。
……何か不安がとっても一杯だけど……多分大丈夫……だよね?

37 名前:咲耶 ◆FXSAKUYA52 :2005/08/09(火) 21:35:43

>>36 祐巳さん

―――海の基本は、『服の下に水着』。
ただこれは、履き忘れを誘発する両刃の剣。素人にはオススメできないわね。

……私?ぬかりは無いわよ。手荷物に着替えの下着2セット入れてきたから(何)

「祐巳さんも着替え済んだのね、良く似合ってるわよ」
祐巳さんのために用意した水着は、私とお揃いの白ビキニ。
ただし、祐巳さんのはパレオ付き。軽く変化を付けないと手を抜いたように見られるからね。

プライベートでの水着は物心付いてからずっとビキニの私に言わせれば、
ビキニの最大のチャームポイントは胸の谷間とか、山とか、そういう些少枝葉なことじゃなくて。

『おへそ』

ここよ、ここ!健康的なおへそのラインこそが大事なの!
すらっとした身体のラインが、必要最小限の布地で覆われる事によって発生する魅力!
まさに健康美!!

………お兄様と春歌ちゃんと千影ちゃんと四葉ちゃんに付き合って原作再チェックしすぎたかしら。


まぁ、それはさておき祐巳さんもなかなかに……うん、なかなか。

38 名前:名無し客:2005/08/09(火) 21:49:09

アイスキャンディーはいかがすかぁ?

39 名前:福沢祐巳 ◆iZ6oqEYUMI :2005/08/09(火) 21:51:14

>>37 咲耶さん
そういえば……プライベートで他人と泳ぐなんて、これが初めてじゃないかしら?
……お姉さまこれは決して、浮気なんかじゃないですよ。

「はい……ちょっと混んでましたけどね。ありがとうございます♪咲耶さんのイメージどおり……ですか?」

……さっきからおへそ辺りに咲耶さんの視線を感じるけど……やっぱりお腹が出ているのかな……?
こんな事なら夏休みの間、アイスばっかり食べてないで、ダイエットしておけば良かった……
とりあえず……今更だけど咲耶さんの視線から、出来るだけお腹を隠しておかないとね。

40 名前:堂島コウ ◆AppleYVfxU :2005/08/09(火) 21:52:29

夏といえば海。海といえば夏。

そんな世間では当たり前の方程式は、わりと一般的な高校生である堂島コウの中にも存在している。
そういうわけでコウは今年も、海水浴場にやってきたのだ。
なんとなく、一人で。

ここで言い訳しておくが、堂島コウは決して一人が好きなわけじゃない。
ただなんとなく周りの友人とタイミングが合わないとか、自分ひとりだけヒマだとか・・・
まぁ要するに単なる偶然である。そうなのである。

そしてまた、ここで堂島コウが、旧知の女の子たちとばったり出くわすことになるのも、
偶然ったら偶然なのである。カミサマの意思なんて、そこには働いていないはずである。
ましてやマリア様なんかは見て見ない振りをしているに違いないだろう。
なぜなら、これから堂島コウが出会うのは………


「あれ、君はたしか、リリアン女学の・・・・・・」

ちょうど着替えを終えて更衣室から出てきたコウが見たのは、冬にパーティ会場で見かけた小柄な女の子だった。
慎ましやかな体を包む白い水着が目にまぶしい。
そんな彼女の水着姿をとりあえず一通り嗜んでから、視線を横へ移すと、そこにはまたまた見知った顔。

「おや、なんだ、咲夜ちゃんもいたのか」

こちらはもはや腐れ縁。咲耶だった。
彼女の水着もシロ一色のビキニだが・・・なんというか、コウより年下とは思えない見事なプロポーションだった。
同じタイプのビキニでも、隣のリリアンの女の子とはまた違った妙な色気を放っている。

「えーと、こういうときは久しぶり・・・って言うべきか。その、今日は二人とも泳ぎに?」

とりあえずコウは当たり障りない言葉を掛けたが・・・言ってしまってから気付く。

(これって・・・傍から見ればやっぱし、ナンパっぽく見えるんだろうか)

別に誰に咎められる行為をしているわけでもないが、なんとなく妙な罪悪感を感じるコウだった。

ちなみにコウの水着はシンプルイズベストな赤一色のトランクス。上半身は当たり前のように完全ハダカである。

41 名前:咲耶 ◆FXSAKUYA52 :2005/08/09(火) 22:06:16

>>39 祐巳さん
「うん、イメージぴったりで安心したわ。私の眼に狂いは無かった…って感じ?」

もう少し小さめでも良かったかな、とは思っても絶対に口にはしない。
と、おへそにばかり目が行っていたのを気取られたのか、祐巳さんはおへそを両手で隠しだす。

………気にするほどじゃないと思うけど。

>>40 コウくん
と、そんな取り留めの無い会話をしていると。
腐れ縁といってしまえばそれまでな、私の数少ない安全圏の男友達のコウくんが男子更衣室から
姿を現わした。

「………なんだとはずいぶんなご挨拶じゃない」
前に四葉ちゃんにおまけ扱いされた事を軽く思い出してみたり。
明らかに祐巳さんと私に向ける目線の質が違うが、それはスルーしておくことにして。

>「えーと、こういうときは久しぶり・・・って言うべきか。その、今日は二人とも泳ぎに?」
「そうよ、今日は祐巳さんとデートなの♥
っていうか、コウくんはわざわざ海に難破しに来たの?」

軽く牽制球。祐巳さんに何かあったら大変だから、色々な方向で。

42 名前:福沢祐巳 ◆iZ6oqEYUMI :2005/08/09(火) 22:23:09

>>38
>アイスキャンディーはいかがすかぁ?

と……先ほど決断したばかりだというのに、決心を鈍らすような声が聞こえる。
……我慢我慢……今からでもダイエットしておかないと……

>>41 咲耶さん
「そうですか……ちょっと安心しました♪」

何か咲耶さんの目に妖しい輝きがあったような気がするけど……多分私の気のせい……そうだと思いたい。
私がおへそを隠したら、咲耶さんからちょっと残念そうな雰囲気があったけど……それも気のせいだと思うことにする。

>>40 堂島さん。
そんな風に咲耶さんと会話していたら、突然男の人に声を掛けられた。
……此処はお姉さまの如く、毅然とした態度を!
私が小さな野望を抱いて、声がした方に振り返ると、そこには懐かしい人がいた。

「……あ!ごきげんよう……その……確か堂島さん……でいらっしゃいましたよね
 お久しぶりです……確かかなめさんのお誕生日パーティー以来……でしたか」

……とっさに名前が思い浮かばなかったのは、初対面の印象の悪さからだと思いたい。

43 名前:名無し客:2005/08/09(火) 22:25:53

                 . . . . , , , , ,: : :::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;
                   . . . . , , , , ,: : :::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;
           ∧_∧     . . . . , , , , ,: : :::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;
  ∧_∧     (・∀・ )      . . . . , , , , ,: : :::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;
 (  ´∀)  . |⊂ し )        . . . . , , , , ,: : :::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;
 (     つ|   杰く く く       . . . . , , , , ,: : :::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;
 (_○___)杰    (_(_)      . . . . , , , , ,: : :::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;

一緒に花火でもやらんか?
     パチパチ

44 名前:堂島コウ ◆AppleYVfxU :2005/08/09(火) 22:43:50

>>41

>「………なんだとはずいぶんなご挨拶じゃない」

「いや、別に咲耶ちゃんが嫌いだって話じゃなくって・・・こういう時よく会うな、ってだけ」

しつこいようだが偶然のはずである。
まぁ、彼女の経営する喫茶店のほぼ常連になりつつあることは、紛れもなくコウ自身に要因があるのだが。

>「そうよ、今日は祐巳さんとデートなの♥
>っていうか、コウくんはわざわざ海に難破しに来たの?」

ある意味予想通りのリアクションではあったが、なんか警戒されてる。

「デート、ねぇ・・・ふーん、なるほど」

二人はそういう関係だったのかー! などとお約束のボケをかますほどコウは馬鹿じゃない。
よく女友達同士が使う「デート」という言葉に解釈して、続けて問いに答える。

「それもそういうんじゃないっていうかおれのキャラじゃないし。
何しに来たか、って言われると・・・夏だから、、、、来た。他に理由が要る?」

等と言って、肩をすくめて見せる。



>>42

そしてこっちは咲耶以上に警戒されてる。
まぁ、当然咲耶とコウは結構な深度の顔見知りであるのに対し彼女とは面識が薄いわけで。
普通の女の子としてはこういうリアクションのほうがある意味は正解だ。

>「……あ!ごきげんよう……その……確か堂島さん……でいらっしゃいましたよね
>お久しぶりです……確かかなめさんのお誕生日パーティー以来……でしたか」

そう言われて、コウは再びいつぞやのパーティのことを思い出す。
彼女は確か、パーティ会場の出し物で・・・。

「うん、その時に会ったよな。その節はどうも。
ええと・・・<font size=5><b>安来節の女の子</font></b>」

というわけでこっちには、お約束のボケをかましてみる。



45 名前:咲耶 ◆FXSAKUYA52 :2005/08/09(火) 22:56:39

>>43
……そういえば、本当なら今は真夜中なんだけど
ご都合主義演出効果というアレで頭上にお日様ピーカンなお昼頃だったり。

―――夜の海なんてローレライがあなたの終戦のために歌い出しそうなので、勘弁して?

>>42 祐巳さん
―――いや、何を安心したのかと。

というか、おへそを両手で隠そうとすると必然的に腕が交差されて胸元が強調されるわけだけど……
気付いてないのかしら、祐巳さんってば。


>>44 コウくん
私の言い放った牽制には動じない、さすが堂島コウ―――

とそこまで考えたところで「コーディネーターはこうでぃねいと」という全人類がスルーしていた
親父ギャグが脳裏を走ったので思考を遮断し再起動。

>「それもそういうんじゃないっていうかおれのキャラじゃないし。
>何しに来たか、って言われると・・・夏だから(、、、、)来た。他に理由が要る?」
「……理由なんて、その程度で良いと思うけど」
返事をしながらコウくんの傍に寄って、そっと耳元に囁く。
「………本当は、私以外の誰かの水着姿期待してたでしょ?」



46 名前:芝村 舞(M):2005/08/09(火) 23:33:31

海の家の女子用着替え室。
そこには、着替え終えてからかれこれ数十分は悩みつづけているポニーテールの女の子がいた。

「ええいっ、ここまで来て着替えも終わらせたのだ。
 後一歩を踏み出さないでどうする。」

しかし、決心がついたのか拳を握り天へと突き上げると胸を張りながら宣言する。

「日曜日に、私は厚志とプールに行くのだ!。
 そんな時に、水着姿が恥ずかしいと言うつもりなのか?私は!」

「否、芝村の名においてそんな事は許されん。
 だから、今日は知り合いがいないだろう この海水浴場へと来た。
 そして、この恥ずかしさを乗り越えてみせるのだ。それを忘れたのか? 私は!」

―――人前で水着姿になるだけなのに、随分と大袈裟である。

「今日は、来るべき日曜日の為、来るべきプールでの…その…まぁなんだ
 とにかくその日の為の努力だ。努力は恥、しかし、悲しむよりはずっといい。
 良し、行くぞ」

ピンクのワンピースを来たポニーテールの少女が、更衣室の重い扉を…
「だ、だが今日は練習だ。これくらいは許されるであろう」
開ける事無く、手荷物の所へと引き返すとパーカーを取り出し羽織った。

「よ、良し。今度こそ行くぞ」

そして今度こそ更衣室の扉は開かれ、

「ふむ、客は水着姿の女が二人と男一人。それにアイスキャンディー売りと
 花火を楽しむ物達か…練習にはちょうど良かろう」

水着姿の者達に向けて、その少女は歩み始めた。

47 名前:羽瀬川鈴穂&鈴果@水着姿 ◆SuzUHOW82I :2005/08/09(火) 23:35:17

「――納得がいかねえ」
……え?


――この会話が、全ての始まりだった。

昨日の夜、水着の試着兼試運転ということで
タナ郎達に差をつける為に、タクちゃん達に内緒で海に繰り出してはみたものの。

>>26-34
蓋を開ければ酔っ払って溺れた男子中学生を救助して、制裁して――
結局満足に泳ぐ事もできずに終わったのである。
これに憤懣やるかたなかった『妹』の主張により、またリベンジということで
この砂浜にやってきては見たのだが――


……今度は初めから、二人なのね
「おうよ、なんか文句あるか? 抜け駆け未遂の共犯者さんよう」

同じ顔、同じスタイル、同じワンピースの水着。
相違点といえばかたや白いリボンのおさげ、かたやストレートの青い髪。
そして二人が一つずつ手に持つケースと、銀のペンダントの有無程度。

気弱な苦笑でノートに書き付けた私の言葉に、
獰猛な笑みで私の半身たる蒼い髪の『妹』――鈴果は答えたのだった。
昨夜は私一人で彼女も顕現させる予定がなかったので、そこを衝かれると弱い。

あ、あはは……ごめんなさい
「アタシとお前は二人で一人、一蓮托生。 今更抜け駆けは無しってモンだぜ鈴穂……お?」

鈴果の言葉に、到着した砂浜を見回してみると。
「……また、先客だな」
うん

……彼女の言うとおり。
ひっそりと泳ぐ予定の浜には、既に何人かが集まって賑々しくやっているようだった。
どうしようかしら……顔見知りの人だとちょっとややこしいことになるかも…?

「どーしたんだよ、とりあえず行ってみようぜ?」
あーもうコラ、ちょっと待ってよ鈴果……!

私の思考は何処吹く風で、ずけずけと浜辺に入っていく鈴果。
今の私に出来ることは、ノートをばたばた振って後を追うことだけだった。

48 名前:咲耶 ◆FXSAKUYA52 :2005/08/09(火) 23:59:36

>>46 舞さん
―――と、そんなこんなで何時もの日常的風景……
うぅん、割りと非日常的風景、でも馴染みの状態を保っていると。

女子更衣室から出てきたのは、割とスレンダー……というか、ちょっぴり筋肉質な感じの
ポニーテールのツンとした子。

ピンクのワンピースの上にパーカーを羽織ってる辺り、
肌を晒すのが恥ずかしいと言った風合い。

(……なんちゅーか、浮世離れしてる感じね……それこそ春歌ちゃん以上に)
こう、『ラフィールと呼ぶが良い!』とかそんな感じの尊大さを挙動の節々に感じつつ。

―――『4月に屋外プールでデート』とか言う言葉が空を走ったような気がするけど気にしない。


>>47 鈴穂ちゃん’s
そして、ふと目をやった先には。



―――――――――鈴穂ちゃんが単性分裂してました。
というか、青い方の鈴穂ちゃんを見た瞬間言い様の無い震えが心の奥底から……。

………私、鈴穂ちゃんに何かされてたのかしら………?


49 名前:堂島コウ ◆AppleYVfxU :2005/08/10(水) 00:04:25

>>45

>「………本当は、私以外の誰かの水着姿期待してたでしょ?」

いきなり耳元に近づいてこんなことを囁く咲耶。
耳孔にかかる息にくすぐったさを感じながら、コウは動揺した風もなく苦笑して、

「だから、別にシタゴコロが目的でココに来たんじゃないってばさ。
でも・・・まぁ、咲耶ちゃんやユミちゃんの水着見られたのは、ラッキーかな」

そんなことを言って、苦笑を微笑にコロッと変えた。

すると―――

>>38横から間延びしたキャンディー売りの声がする。

「そうだ、二人ともアイス食べる? なんなら奢るよ」

流石に一人で食べよう、などと気の利かないことは言いはしない。いわゆる男のたしなみだ。

50 名前:名無し客:2005/08/10(水) 00:12:32

ただいま海岸のクリーンアップ運動を行ってます!
ご協力をお願いします!(チラシを渡す)

51 名前:芝村 舞(M):2005/08/10(水) 00:26:32

人が集まっている辺りへいざ行かんと歩みを進めていると、
一人の少女と目が合った。

どうやら私の値踏みをしているようだが―――まぁ、気にすまい。
女が私をどう見ようと関係は無い。

問題はそこにいる男。
男は水着姿の女に対し、どのような視線を送るのか?
そして、私はその視線にどれくらい耐えられるのか?

いや、そうではない。
どのような視線を浴びても耐えられる、そんな精神力を身につけなくてはならない。
その為に、今私は此処に居るのだ。

色々と考えているうちに間合いは詰まっていき、もうすぐ彼女らへの輪へと加わろうとしていた。
時を同じくして、何やら騒がしい二人組みの女もこちらへとやってくる。
私とその女らが輪に加わった時、私はこう言い放った。

<font size=6>「私の名は舞だ。芝村をやっている。」</font>
<font size=6>「呼び方は芝村でも舞でも構わぬが、舞の方が良かろう。芝村では、どのしば村なのかはわから無いだろうからな?」</font>

そこにいる者たち全員が唖然とした表情となり、何やら白い目でこちらを見ている。
はぁ、慣れた事とは言えまた一々説明をせねばならんのか…。

「どうした? 私は自己紹介を済ませた。次はそちらの番だ。
 そちらが名前を教えてくれないと、私はそちらをどう呼んで言いのか分からぬ。
 さぁ、遠慮はいらん。自らの名を名乗るがいい」

私は、自分が何をしているのか?そして、私が何を望んでいるのかをそこの人達に説明してやった。

52 名前:羽瀬川鈴穂&鈴果@水着姿 ◆SuzUHOW82I :2005/08/10(水) 00:33:01

砂浜に、入ってみれば案の定。
ずけずけ進んでいく鈴果の先にいる男女の集団は、誰も一度は見たことあるような顔ぶれだ。
特に――

>>48
以前に何度か行った事のある、喫茶店のウェイトレスさん――咲耶ちゃん、だったか。
私達――特に鈴果の顔を見て、いきなり目を白黒させ、顔を蒼白にさせている。
……そういえば。


鈴果と私が、『完全に分離していなかった』時に行った、あの喫茶店で。
鈴果ったら私のストレス持ち越して、あの娘に八つ当たりしたことあったんだっけ……?


……今度はこっちの顔が蒼くなる番だった。
しかもあの娘は私が鈴果と入れ替わる瞬間を見ているわけで。
鈴果が交代後にすぐ彼女を落としてくれたことで記憶操作の手間は省けたものの――


「――よ、元気?」
えええええええっ!?Σ(゚Д゚;)
そんな私の懸念を全く気にかける様子もなく――私の半身は気さくに彼女達に向かって挨拶する。
思わず顔文字までノートに書いて驚きはしたものの…そんな場合じゃない!

>>50
『御免なさい今それどころじゃないのでちょっと道開けてください』
と、突き出されたチラシをノートで防御――否、迎撃しつつダッシュ。


しどろもどろになりながらもとりあえずこの場をごまかすために、
……どうもこんばんわ皆さん

と書いたノートを抱えてあの子に追いつき、会釈で必死にお茶を濁しにかかる。
……果たして効果あるのかしら、私の行動って。

53 名前:咲耶 ◆FXSAKUYA52 :2005/08/10(水) 00:52:21

>>52 鈴穂ちゃん

―――いや、それよりもどうして鈴穂ちゃんが二人に増えてるのかと。

エンターブレインからメディアワークスへの電撃移籍?―――それだったら正直天広先生を返してくださいと(ry
ハッスルマッチョがニバーイニバーイ?―――マッチョ違う。というかトラウマ疼いてヴァンダボーとも言えないし。
二人一緒じゃダメですか?―――― 一条姉妹の芸風が変わりそうよねー、エウレカ見てると(何)

………あぁ!そっかそっか!
アレはメカね!メカ鈴穂ちゃん!
鈴凛ちゃんがメカ鈴凛ちゃんを作った様に、鈴穂ちゃんも作ったor作ってもらったのね!

ってことはあれがフリーダム鈴穂ちゃんね! その内ストライクフリーダム鈴穂ちゃんにパワーアップして
リボンの方の鈴穂ちゃんもインフィットジャスティス鈴穂ちゃんにパワーうpしてエレメンタルJェレイドを
シラーっとパクってクレーム付けられてタイトル変更(ry

>>49 コウくん
と、混乱通り越した思考大暴走状態の私の耳に飛び込んできたのは。

>「そうだ、二人ともアイス食べる? なんなら奢るよ」

―――奢り。奢れる平家は久しからず。っていうか平家みちよって何処行ったの?
うん、落ちつけ私。Be Cool…、Be Cool………落ちついた。
「本当に? じゃあ私パイン味ね」
とりあえず、充分に深呼吸してから種類を吟味して高そうなのを選んでみました。


54 名前:福沢祐巳 ◆iZ6oqEYUMI :2005/08/10(水) 00:58:26

>>43
花火……う〜ん折角のお誘いですけど、また機会があったらと言うことで。

>>44 堂島さん
「うん、その時に会ったよな。その節はどうも。
ええと・・・<Font Size="5"><b>安来節の女の子</font></b>」

……予想通り、誕生パーティの時には安来節は踊っていないけど、それしか印象に残っていないのかな?

「……そういうあなたは、私を無視しして由乃さんと志摩子さんを、行き成りナンパしてきた失礼な人ですよね」

お返しにカウンターパンチをお見舞いしてみる……利くかどうかは分からないけど。

>>45 咲耶さん
私がお腹を隠していると、今度は胸の辺りに視線を……
──頭かくして尻隠さず──そんなことが頭に過ぎった……私はどうすればいいのかな(゚ー゚;Aアセアセ

>>46 舞さん
私がそんなことで頭を悩ませていると、ちょっと気の強そうな女の子が、私たちの目の前に向かってきた。

(……この子……どこと無くお姉さまと同じ雰囲気が……気のせいかな?)

ちょっとそんな事を思ってしまった。
勿論、矛盾してるけど、身にまとう雰囲気は少し違うけど……

そう……なんていうかお嬢さまオーラというか……気のせいかな?
お姉さまとはタイプが違うんだけど……ふとそんなことが頭を過ぎった。

>>47 鈴穂さん&鈴果さん
──ふと、私が考えに耽っていると、またしても誰かが通りかかった。
此処ってそんなに人通りが多いのかな……?
でもごく普通の浜辺だし……そん所そこらもこんな感じなのかも?

「……あれ……以前お会いした事があります……よね?」

ノートを持っている女性に私は見覚えがあった。
たしか……以前喫茶店でお見かけしたような……?

それに薔薇の館にもいらっしゃった事があった気がする……私の気のせいかな……?

55 名前:不確定名:膝下18cm水着の弟:2005/08/10(水) 01:08:41

 賢者は歴史から学び、愚者は経験から学ぶという。
では、自分の経験からすら学ばぬ者をなんとよぶか。

 (クソ野郎……。まさにおれのことだな)

 そして今日も、ここにいる。
クーラーバッグにタンブラー、おつまみ各種は必須アイテム。
すでに適量補給して、ちょっぴり乙な気分だぜ。
昨日の不幸は小さな不幸。ひと眠りすれば忘れます。

   姉さん先生 もういない
   きれいな先生 もういない
   それでも待ってる 夏休み

 こういういい気分のときは歌のひとつもこぼれるものさ。
孤独という名の海水浴場、今日も寂しく……寂しく……?

 人あふれかえってんじゃん!?

 しかも何?この眩しい太陽!?
輝きを返す砂浜!? 水着きた女の群れ!?
これってまんま「オトコの理想ビーチ」じゃん!?
わずか一日足らずの間に、何がおきた……?

>>52
 直線距離にしてやく20メートル
あ、昨日のミラクルガールズだ。
凶器で殺されかけた記憶がちらと脳裏をかすめるが、
助けてもらった恩もあるのでそれはチャラにする。
まだ3日経ってないから覚えてるからな。

 「よう、その節は。で、孤独な海水浴場になにがおこったの?」

56 名前:咲耶 ◆FXSAKUYA52 :2005/08/10(水) 01:11:42

※注意!!
 私達兄妹はガンパレに関しては「バトロワ魂」内の『ガンパレ漫画道場』以上の知識を持っていません!


>>50
―――ゴミを無くすのにゴミの元を増やしてるのって、皮肉よねー。
そんな事を思いつつ、ポイ捨て……しようとしたけど噂が回りまわってお兄様の耳に届いたら嫌なので、

八つ折りくらいにして、胸に挟みました。


>>51 舞さん
「私の名は舞だ。芝村をやっている。」
「呼び方は芝村でも舞でも構わぬが、舞の方が良かろう。芝村では、どの芝村なのかはわから無いだろうからな?」

―――凛とした声で、辺りに響くほどに強く、猛々しく名乗りを挙げる彼女―――芝村 舞さん。

>「どうした? 私は自己紹介を済ませた。次はそちらの番だ。
> そちらが名前を教えてくれないと、私はそちらをどう呼んで言いのか分からぬ。
> さぁ、遠慮はいらん。自らの名を名乗るがいい」

………その、なんちゅーか……『名乗らせてやる』って言われて自己紹介するの生まれて始めてのような………。
「えっと、私は海神 咲耶(初代アニメ版準拠の姓はこういうことになってます)……です。
………その、女子高校生やってます。痛烈によろしくです」

とんちんかんな返しをした辺り、私の混乱はまだ直ってないらしい。

57 名前:羽瀬川鈴果&鈴穂@水着姿 ◆MBVAMPl7Dw :2005/08/10(水) 01:19:09

とりあえず昨日はロクに立ち行かなかったが、一泳ぎぐらいはと思って。
『先客の皆様方』に、気さくに片手を挙げて挨拶する。
魔法で実体化されたかりそめの体とはいえ、やっぱり独立して動けるというのはこれはこれで気分がいい。

なにやら後ろから鈴穂の奴が血相を変えて、
どうもこんばんわ皆さん』などと書いたノートともに会釈しまくってるが…何がどーしたのやら。
と、そこへ――

>>53
いつぞや喫茶店で。
『アタシと一つだった頃の』鈴穂がコーヒーこぼされた事の八つ当たりで、首絞めちまった女が一人。

「……やべ」
と、バツの悪さから舌をぺろっと出したところで――異常に気付く。

>ってことはあれがフリーダム鈴穂ちゃんね! その内ストライクフリーダム鈴穂ちゃんにパワーアップして
>リボンの方の鈴穂ちゃんもインフィットジャスティス鈴穂ちゃんにパワーうpしてエレメンタルJェレイドを
>シラーっとパクってクレーム付けられてタイトル変更(ry
……アタシ達を目の当たりにしてからこっち、
なんだかよく分からない混乱しきった言葉が口からだだ漏れになっているのだ。
はっきり言って傍から見たら敬遠される事請け合いな光景だが――

……あ、いやその咲耶ちゃん、ちょっと待って落ち着いて、その、これは
……ある意味、当然と言や当然か。
こいつはアタシと鈴穂、どっちも「羽瀬川鈴穂」として認識してた様だし…
それが二人で歩いてたらそりゃ驚くわな。
鈴穂の奴も必死でフォローに走ろうとしてるようだが――あいつもあいつで慌てまくって、案の定ペンもしどろもどろ。
何やってんだよ、しょうがねえな――

「……あーまあ落ち着け、お前。
 アタシは羽瀬川鈴果。いつかこいつが何度か世話になったみたいだけど――羽瀬川鈴穂の『妹』だ。
 だから慌てる事ぁ何もねえから、な? まあ一つよろしくって事で」

咲耶をなだめるついでに『自己紹介』し、ついでにフォローし切れてない鈴穂をさらにフォローする。
とりあえずこれで――納得してくれりゃいいんだが。
まあここにいる顔見知りも、アタシ達の日常生活に
深く関わってるわけでもなし、これで大丈夫だとは思うのだが。

58 名前:堂島コウ ◆AppleYVfxU :2005/08/10(水) 01:21:45

>>50

「はぁ」

等と言いながら、渡されたチラシを受け取る。
そりゃ出たゴミはゴミ箱へ捨てるか持ち帰り、が海に限らず旅行のマナーだし、
そんな事くらいはコウもわきまえているのだが・・・

「そもそも、このチラシ自体がゴミになってその辺に散らばる事になるんじゃないのか? これ」

キャンペーンやるなら呼びかけだけに留めて置いた方が賢い気がする、と思いつつ。


>>51

いきなり話しかけてきたのは、ポニーテールの女の子。年の頃ならコウと同年代くらいだろうか?
美人だが、妙に厳しいつり目が印象を刺々しい物に変えてしまっている・・・そんな女の子だ。
スタイルは咲耶と同等・・・いやそれ以上かもしれない。
また彼女が妙なライバル心を見せるんだろうなぁ、などという言葉は心の中に仕舞っておいて、彼女のほうを見る。

>「私の名は舞だ。芝村をやっている。」
>「呼び方は芝村でも舞でも構わぬが、舞の方が良かろう。芝村では、どのしば村なのかはわから無いだろうからな?」

いきなり自己紹介された。
しかも初見の印象に違わぬ強い口調で、きっぱりはっきりドーンと言われては、堂島コウでなくても面食らうというものだ。
そしてそのとおり、コウがぽかーんと女の子を見ていると、

>「どうした? 私は自己紹介を済ませた。次はそちらの番だ。
>そちらが名前を教えてくれないと、私はそちらをどう呼んで言いのか分からぬ。
>さぁ、遠慮はいらん。自らの名を名乗るがいい」

一方通行なコミュニケーションではあれど、なるほどそういえばそうかなとなんとなく納得。
コウはとりあえず自己紹介を開始する。

「はぁ・・・ご丁寧にどうも。
えー、おれは堂島、堂島コウ。お堂の堂にアイランドの島。コウはカタカナで。
・・・これでよかったかな?」


>>52

次に来たのもまた女の子。
それも、双子のように・・・いや、実際に双子なのかもしれない。
凄くよく似た背格好の、眼鏡をかけた二人の少女だった。
この娘ともどこかで知り合ったような気がする・・・が、コウの記憶の中では彼女は一人だった。
はて、双子だったのだろうか、そうでないのだろうか。
どうも記憶があいまいなまま、コウは二人に声を掛ける。

「あ、どうも。ええと・・・君、どこかで会ったっけ?」


>>53

>「本当に? じゃあ私パイン味ね」

咲耶はわざわざメニューを吟味して、一番値段の張る種類をチョイスした。

「んー、流石十二人姉妹、ちゃっかりしてんなぁ・・・まぁ、いいけど」

等といいながらトランクスのポケットから財布を取り出そうとごそごそやるコウ。


>>54

>「……そういうあなたは、私を無視しして由乃さんと志摩子さんを、行き成りナンパしてきた失礼な人ですよね」

「ナンパ、ねぇ・・・ただパーティで女の子と話をするのがナンパなら、今の状況のほうがよっぽどナンパだと思うけどな」

等と受け流し、

「まぁ、その時にしても今回にしても、全然まったくその気はない、つもりなんだけど・・・そういう風に見える? やっぱし」

ベッと舌をだしておどけてみせる。

「で、ユミちゃん、、、、、は何にする? アイス。それとも・・・いらない?」

最後に話題を逸らしてみる。いつものコウの話術の手法だった。




59 名前:堂島コウ ◆AppleYVfxU :2005/08/10(水) 01:26:35

そしてふと、自分の分のアイスを頼もうとして―――気付いた。

何時の間にやら、面子が増えていることに。

いくら途中からやってきたとは言っても・・・・・・いちおう知り合った仲で、ここで三人だけアイスを味わうというのは、
流石に不味い気がする。
そうするとコウとしても、例の「男のたしなみ」を大盤振る舞いせざるを得ないだろう。

「・・・・・・あ、後から来たお三方。みんなもアイス、要るかい?
いちおうおれの奢り、って事になってるけれど、どうかな?」

腹を決めて、コウはそう宣言した。
今月は一週間毎食カップラ暮らしだな、トホホという呟きは心の奥の奥に厳重に封印指定して。

60 名前:福沢祐巳 ◆iZ6oqEYUMI :2005/08/10(水) 01:30:38

>>49 堂島さん。
>「そうだ、二人ともアイス食べる? なんなら奢るよ」

「……私はいいです……その、お腹が冷えるといけないので」

せっかく人があらためてダイエットの決意を固めたと言うのに……
すべてを台無しにするような、悪魔のささやきを……!

ちょっと八つ当たり気味だし、流石に言いがかりだけど。
ますます私は、堂島さんに対する悪くした……何かデジャヴを感じる気がする……気のせいかな?

>>50
「あ、はい……」

ついチラシを渡されちゃったけど、そんな事をする暇はなさそう。
でも一応これでもリリアンの紅薔薇のつぼみ(ロサ・キネンシス・アン・ブゥン)、外に出ても他の生徒の模範となるべき行動をしないと、後でお姉さまに怒られちゃう。
──後で少しでもお手伝いしておこう……そう心に誓った。

>>51

>「私の名は舞だ。芝村をやっている。」
>「呼び方は芝村でも舞でも構わぬが、舞の方が良かろう。芝村では、どのしば村なのかはわから無いだろうからな?」

……突然先ほどの女の子がそんな事を言い出した、行き成り自己紹介されてもちょっと困る。
──やっぱり気のせいじゃなかったのかも……お姉さまは突然自己紹介なんてしないけど。

>「どうした? 私は自己紹介を済ませた。次はそちらの番だ。
 そちらが名前を教えてくれないと、私はそちらをどう呼んで言いのか分からぬ。
 さぁ、遠慮はいらん。自らの名を名乗るがいい」

「えっと……私は福沢祐巳……です」

「苗字は福沢諭吉の福沢、名前は、しめす辺に右と書いて祐、それに巳年の巳です」

……慌てていたせいか、何時の日かしか自己紹介のときと、同じなっちゃったけど(汗)

事情を聞いたら、ますますお姉さまみたいだと思った。
私の感も中々優れているのかしら?なんて自惚れてみたり。

61 名前:不確定名:膝下18cm水着の弟:2005/08/10(水) 01:39:31

>>59
 「お三方」か。いち、にい、さん……。

 ……くくっ。野郎は無視か。ナンパオトコの基本。
流石だ。いやくれるといっても断わるけど、
露骨に除外されるとなんだか眠り姫に呪いをかけた
魔女みたいな気分になってくるぜ。フヒヒ。
ここの面子はみんな顔面の造型整ってるし
ハードル高そうだが精々あがくがよいぞ?

 ……それにしても。どっかで見たカオも何人かいるが、
バラエティ豊かな面子そろってるなぁ。
ひとくせもふたくせもありそうな。
あ、チラシ(>>50)はいらねえや。
ゴミは持ち帰らないと姉貴におこられるし。

62 名前:羽瀬川鈴穂&鈴果@水着姿 ◆SuzUHOW82I :2005/08/10(水) 01:43:37

>>53、>>57
……どうにかこうにか、パニックを起こした咲耶ちゃんには
鈴果のアシストもあってフォローは出来た……というかフォローされてるのはむしろ私なのだが。

そ、そう、そういう事なの。
ちょっとびっくりしたかも知れないけど…一応そういうことだからこの娘の事もよろしくね?

……額に汗しつつもどうにか文末にそう結び、フォローを終える。

なんだか不穏当な発言も彼女の混乱思考に混じってた気がするが――
そこはそれ、聞かなかったことにしておくのが正しい選択だろう。多分。

>>51
そこへ。

何だか<学園>の御狩谷さんを思い出すような、凛とした雰囲気の女の子が。
これまた何だか威風堂々な名乗りを上げて、自己紹介していた。

「――っ!?」
その大きくかつ気合の入った声に、ちょっとびっくりするも。
その堂々とした物腰と立ち振る舞いには、ちょっと憧れを抱いたりもする。
私は物怖じしない鈴果と違い、どうしても対人恐怖症の気がある分、ああいう行動はまず取れないから。

そういうわけで。
私は羽瀬川鈴穂、御堂高校の二年生です
とノートに書きつけ、見えやすいようにその芝村さんという女の子に見せる。
しゃべれない分、私にはこれが精一杯だけど。

一方の鈴果は。
「今言ったとおりだが――アタシは鈴果、羽瀬川鈴果だ。
 鈴に果実の果で鈴果。 これで十分かよ?」

と、妙に張り合うような声で再度自己紹介。
負けん気が強いのは分かるけど――流石に呆れる。

>>54
そんな鈴果から振り向いて、視線を前方に戻すと。
目の前に立っているのは、これまた見た事のある、私達と同年代ぐらいの女の子。
確か喫茶店でも見た事あるし、麻雪ちゃんの事で相談を送ったこともある――確かリリアン女学院の娘、だったっけ?

あ、えっと、その……お久しぶりです。
確かに以前、ちょっと会った事もありましたけど……こうして話すのは、初めてでしたっけ?


彼女のほうもうろ覚えではあったけど覚えてくれていたらしいので、そうノートに書いて返事をする。
人目で善人と分かる――というか基本的にタクちゃんと似た『普通にいい人』の体現者な雰囲気だか――のだが、
実際に話してみた事はまだない。 この娘、どんな人なんだろう?

63 名前:咲耶 ◆FXSAKUYA52 :2005/08/10(水) 01:49:56

>>54>>60 祐巳さん

……? さっきから祐巳さんがアイスとコウくんに、過剰反応している様な気がしてきた。
いつものフラグ立てモードのコウくんはともかく、アイスにまでって……。

あ………もしかして、ダイエット? 別におなかが目立ってるわけでもないのに……。
幸い、水泳は有酸素運動で全身の筋肉を使うからシェイプアップにはもってこいだし、二人で一杯泳ごうっと。


>>55>>61
―――風に乗って運ばれてくるお酒の匂い。ということは……!
「あら、おひさしぶりねななめお兄様? 元気してた?」
なんか、いつも以上に憔悴しきってるのは「キミキス」に実姉が居ないからだと推測してみたり。


>>57>>62 鈴穂ちゃん
ようやく、冷たいアイスで舌を凍えさせて人心地。

>「……あーまあ落ち着け、お前。
> アタシは羽瀬川鈴果。いつかこいつが何度か世話になったみたいだけど――羽瀬川鈴穂の『妹』だ。
> だから慌てる事ぁ何もねえから、な? まあ一つよろしくって事で」
クールダウンした耳に届く青い鈴穂ちゃん―――もとい、鈴果ちゃん。

『そ、そう、そういう事なの。
>ちょっとびっくりしたかも知れないけど…一応そういうことだからこの娘の事もよろしくね?』

……一応って事はやっぱり増えたのかしら。
でも、千影ちゃんもたまに増えてることがあるから割と普通のことよね、うん。
【割りきった】

「……そういえば」
私、泳ぐつもりだったのよね。
話しこんでる内に、忘れかけてた優先事項を思い出し、足から順に屈伸運動を始めていく。
準備運動を念入りにやっておかないと、足が攣ったり心臓にきちゃったりするし……っと。

64 名前:堂島コウ ◆AppleYVfxU :2005/08/10(水) 01:53:24

>>61

「・・・あ、君も」

というか、普通に気付かなかった。
別に男だからといってシカトしたり除外するつもりはコウとしてはこれっぽっちもなかったのだが、
なにぶん意識していなかっただけ余計に気まずかったりもする。

そしてコウがたった今存在に気付いた、、、、、、、この男・・・実は彼も、初対面じゃなかったりする。
コウの記憶が確かならば、いつぞやコウの良く通う喫茶店で
酒を飲ませろとしつこくくだを巻いていた男子学生だったはずである。
というか顔にかすかに朱が差しているところを見ると、今日ももう既に酒が入っている様子だ。

・・・なんというか、実の所コウにとってはあまりよい印象のある相手ではない。
ただ、ここで何も言わないでおくのもそれはそれでマズいと思い、

「アイス・・・いる?」

いちおう聞いてみた。


65 名前:不確定名:膝下18cm水着の弟:2005/08/10(水) 02:01:14

>>63
>「あら、おひさしぶりねななめお兄様? 元気してた?」

 あんたおれより年上だろっ。まぁいいけどさ。
元気かどうかと訊かれると……並?
絶好調というわけでなし、さりとて不調の原因も見当たらず。

>「キミキス」に実姉が居ないからだと推測してみたり。

 お れ は ま だ あ き ら め て ね ぇ。

 エンターブレインはおれの、いやおれたちのココロを
わかってくれるはずだ。まだ未発表のキャラいるじゃん。
シリーズの伝統である、全面的効果的献身的バックアップをしてくれる
身内が姿を現してねぇ。きっと期をみて姉貴発表。
きっとそうに違いない。サポートコーナーにもちゃんと
「身内を攻略したいです」とか送ったし。そう、最後に勝つのはおれだ。
we shall overcome!!

66 名前:羽瀬川鈴果&鈴穂@水着姿 ◆MBVAMPl7Dw :2005/08/10(水) 02:05:57

>>51、>>62
アタシ達と時を同じくして入ってきたポニテの女。
いきなり声を張り上げて、ちょっと頓珍漢(?)な、威風堂々な挨拶をするのでこちらも返事を返す。
鈴穂の奴は呆れちゃいたが――まあこれも相槌って奴で。

>>55
> 「よう、その節は」
そこに、かけられた声に気付き。

「……またテメエかよ」

その女から目線を戻して――そこに居たのは昨夜の酔いどれ中坊。
しかも御丁寧にクーラーボックスには凝りもせず、またしても酒類。

「テメエなあ……いい加減懲りろよ。
 あんだけ溺れてブン殴られて、まだ学習してねえってのか?」
呆れた口調で、悪戯心も含めて拳の骨をパキパキ鳴らす。

>「で、孤独な海水浴場になにがおこったの?」
と、悪びれた様子もなく聞いてくる不良中学生。
頭をガシガシ掻きながら、律儀にも呆れつつ答えてやる。

「……アタシが知るかよ。単に今夜は客が多い、そんだけの話だろ」

>>58
そこに、さらにさらに声がかかる。

>「あ、どうも。ええと・・・君、どこかで会ったっけ?」

確かに、顔だけは見た事のある野郎だった。
例によってアタシが『鈴果』として独立する前に、何度か行った喫茶店。
言葉を交わした覚えはなかったが、こいつも結構な頻度でその喫茶店にいたと思う。常連か?

「あー、いや、アタシは……な。
 そこの鈴穂だったら、会った事もあるのかも知れねえけど」

一応、正直なところを話して答えとしておく。
もしかしたら話があったかも知れねえしそうじゃねえかも知れねえが、
少なくともアタシはこいつと会話した覚えはないのだから。

>「・・・・・・あ、後から来たお三方。みんなもアイス、要るかい?
>いちおうおれの奢り、って事になってるけれど、どうかな?」

―――お、いきなりオゴリ?
こうした形での『初対面』とはいえなかなか気前のいい奴。

「んーじゃ、アタシはソーダ味で」

即答。
後ろで鈴穂の奴が『いきなり何をあっさりねだってるの!?』と
ノートをぶんぶか振り回してるが、知ったことか。

「貰えるときゃ貰っとく。せっかく奢って貰えるんだからいいじゃねえか。
 せっかくの親切心、台無しにしたらこいつの男が廃っちまうぜ?」
そりゃそうだけど……じゃ、私もソーダ味で

渋りはしたものの…結局こういう言い方をすると、人に気を使う鈴穂は折れやすい。
そんなこんなで、アタシはこの堂島とか言うのに

「んじゃ、ソーダ味のアイスキャンディ二つ。宜しく頼むわ」

と、遠慮なくオーダーさせてもらうのだった。

67 名前:福沢祐巳 ◆iZ6oqEYUMI :2005/08/10(水) 02:15:54

>>58 堂島さん

>「ナンパ、ねぇ・・・ただパーティで女の子と話をするのがナンパなら、今の状況のほうがよっぽどナンパだと思うけどな」

>「まぁ、その時にしても今回にしても、全然まったくその気はない、つもりなんだけど・・・そういう風に見える? やっぱし」

……何かこういう言い方に反感を覚えるのは何でだろう。
……ああそうか、柏木さんと似てるんだ……流石に趣向までは一緒じゃないみたいだけど。

>「で、ユミちゃん、、、、、は何にする? アイス。それとも・・・いらない?」

とりあえず私は返事をして>>60
さらに付け足してみた。

「それに……私が堂島さんに施しを受ける理由なんてありませんし……」
──ちょっときつく言い過ぎたかな……?

>>62 鈴穂さん&鈴果さん
>『あ、えっと、その……お久しぶりです。
 確かに以前、ちょっと会った事もありましたけど……こうして話すのは、初めてでしたっけ?


そういえば……喫茶店の時も薔薇の館の時も、直接お話した事は無かったかもしれない。

「あれ……そうかもしれませんね……じゃあ初めまして、かな」(*^-^)ニコ

>>63 咲耶さん
「今日は一杯泳ぎましょうね♪」

咲耶さんは笑顔で私にそう言ってきた。
──もしかしてダイエットの事、気がつかれたかもしれない。

でも水泳はダイエットに効果的って、聞いたことがあるから(正確には違うけど)この提案は渡りに船……なのかな?

「……そうですね、折角ですから、楽しみましょうね♪」

──とりあえず、元気一杯に答えてみて、誤魔化してみる……誤魔化せる訳ないと思うけど(゚ー゚;Aアセアセ

>>55 >>61
──と私が咲耶さんとそんな事を話していると、突然咲耶さんの顔が若干輝いた気がした。

>「あら、おひさしぶりねななめお兄様? 元気してた?」

この人があの噂の“お兄様”なのだろうか……ちょっとイメージと違うので意外。

「あの……咲耶さん、この方は……?」

──ちょっと失礼かもしれないけど、好奇心がそれに勝った。

68 名前:不確定名:膝下18cm水着の弟:2005/08/10(水) 02:18:01

>>64
>「アイス・・・いる?」

 なにか、こう。いかにも”いちおうオーラ”を漂わせながらの
お申し出を頂いた。

 「いや、結構。アイスは好きだけど、今のおれにはこれ(酒)があるし。
あんたもナンパ目的なら資金は多いほうがいいだろ」

 ……それにしても。こいつは顔面の造型整った女なら
誰でもいいんだろうか。世間一般には「ナンパ師」とか呼ばれて
軽んじられるであろう男。でも。

 でもたぶん、こいつはおれよりは全世界と上手く折りあっている。
ある意味、おれが見習うべきなのはこういう人間なのかもしれない。
いろんな異性のいろんな美点を見出せる男。おれには一生ムリくさい。
でももしかしたら、こいつだって「大事なひと」への目がないから
代替物を求めていたりとか? おほ、なんか妄想が。

 「うん、とりあえずおれには酒があるから。
辛くてもそれでガマンできるから」

 男として雄として、どっちが健康的かといえば
間違いなくこのナンパ男だ。でも、”たったひとりの人”以外と
ねんごろになったとて、その先に何があるのだろうか。
今のおれにはわからない。

69 名前:咲耶 ◆FXSAKUYA52 :2005/08/10(水) 02:25:14

>>65 ななめお兄様
ふふっ、ななめお兄様は間違い無く私のお兄様の一人よ。私より年下でも。

………その、なんちゅーか、その物凄いお姉さんへの情熱って……
やっぱり燃料はアルコールなの?


>>67 祐巳さん
と、私がななめお兄様との旧交を温めていると。
>「あの……咲耶さん、この方は……?」
と、怪訝そうな顔で祐巳さんが尋ねてくる。
「ななめお兄様?私の遠縁の叔父様の奥さんの弟の従兄弟のはとこの同級生の甥っこの右隣のお爺さんの孫娘の三つ前の席に座ってる
方だけど」
要するに、非血縁で年下のお兄様。ただし私ルートじゃなくて可憐ちゃんルート一直線。

「まぁ、それはともかく今日は一杯泳ぎましょ? 海で泳げるって1年を通しても今しかないんだし……」
祐巳さんの手を掴み、海へと駆け出す私。

あぁ、今日も空は、海はこんなにも青くて――――
【退場】


70 名前:不確定名:膝下18cm水着の弟:2005/08/10(水) 02:30:30

>>66
>「あんだけ溺れてブン殴られて、まだ学習してねえってのか?」

 うわぁちょっとまってくれ。女の子殴ったら姉貴に怒られそうだ。
さりとて一方的に殴られるのも切ないのでこの場はおれさまの顔に免じて
納めてくれ。何を怒っているのか知らんが、ほら、飲んで機嫌直せ。

 つ[セックス・オン・ザ・ビーチ(ttp://www.cocktailtype.com/recipe/recipe_0145.html)]

 それにしてもねぇ。「今夜は客が多い」か。
正直信じられん。何の外的要因もなしに、
ここまでドラスティックに物事が動くんだろうか。

 ……そういえば、そっちの子は一言も発してないな。
やっぱあれか? 他人は怖いから姉貴の後ろに隠れてるとか。
ま、イキロ。

71 名前:福沢祐巳 ◆iZ6oqEYUMI :2005/08/10(水) 02:33:33

>「ななめお兄様?私の遠縁の叔父様の奥さんの弟の従兄弟のはとこの同級生の甥っこの右隣のお爺さんの孫娘の三つ前の席に座ってる
方だけど」

──よく分からなかったけどとりあえず、噂の“お兄様”ではない事は確かなようだ。

>「まぁ、それはともかく今日は一杯泳ぎましょ? 海で泳げるって1年を通しても今しかないんだし……」

「え?あ、ちょっと」

私の言葉を聞かずに、強引に海へ駆け出す咲耶さん。
たしか……此処に来る事になったのも、こんな感じだった気が……

「まぁいいや……そうですね、精一杯楽しんでいきましょう♪」

もう考えるのも面倒になった私は、咲耶さんとともに海に泳ぎに行くのであった──
【退場】

72 名前:堂島コウ ◆AppleYVfxU :2005/08/10(水) 02:39:03

>>66

>「あー、いや、アタシは……な。
>そこの鈴穂だったら、会った事もあるのかも知れねえけど」

二人の眼鏡の女の子の内、蒼い髪の子がそう答える。
ということは・・・やっぱり双子だろうか。
おそらくその想像に十中八九間違いはないのだろう、そうコウは考えることにした。とりあえずは、、、、、、

>「んじゃ、ソーダ味のアイスキャンディ二つ。宜しく頼むわ」

なにやら相談の末、二人はアイスの種類を決めたらしい。
黒髪の女の子の方がスケッチブックによる筆談をしているのを見て、コウはようやく記憶の片隅にあった
彼女の姿を思い出す。
彼女も例の喫茶店にちょくちょく顔を出していた。

「はいはいっ・・・っと。ソーダ味ね」

とりあえずそう返事をして、アイス屋さんに向き直ろうとする。すると―――


>>60 >>67

なんだか分からないが、祐巳はムッとした表情で素っ気無く答えてきた。

(・・・おれ、何か彼女に嫌われるようなことしたろうか?)

とりあえず自分の行動を彼女にあってからこっち(といっても非常に短い時間ではあるが)振り返って検討してみたが、
生憎コウには全く思い当たる節がなかった。
そしてこういう場合は、ノーリアクションを返すより素直に自分の悪かった点を聞いてみるのが良策だとコウは考えている。
何か自分の思い当たらないところでとんでもない失礼をしていることも世の中にはままあるものだ。

「ええっと・・・おれ、何か気に入らないこと言ったかな?」

というわけで、素直に聞いてみた。

73 名前:不確定名:膝下18cm水着の弟:2005/08/10(水) 02:46:09

>>67
>「あの……咲耶さん、この方は……?」

 む、彼女の知り合い? もしかして新型、14人目の妹か?
お兄様の中の人も大変だな。中の人って誰だ。
いちおう自己紹介はしておくべきだろうか。

 「ええと、こんにちは。おれは麻m……じゃない、
因業地獄弟です。コンゴトモヨロシク」

 と、ここまでいったところで気づいた。
なんか彼女、キレイというか、温室で純粋培養された花みたいな
雰囲気がある。なんというか、例えるなら池田理代子が描いた
ソロリティのメンバーみたいな。本人は自覚していないっぽいが。

 ……まずいな。彼女みたいにきれいな水と太陽で育った女は、
おれみたいに汚れた人間に会うのはあんま良くないんじゃなかろうか。
どこのどなたさまに”出荷”されるのかは知らんが、
口にする水に不純物が混じるがごときは避けるべきなんだろうか……。

>>69
>「ただし私ルートじゃなくて可憐ちゃんルート一直線)(はぁと)

 工エエェェ(´д`)ェェエエ工

 てめぇ何のつもりだ!?
っていうか因業地獄妹!?
ほ、包丁怖い! アイスピック怖い!

74 名前:堂島コウ ◆AppleYVfxU :2005/08/10(水) 02:51:40

>>68

>「いや、結構。アイスは好きだけど、今のおれにはこれ(酒)があるし。
>あんたもナンパ目的なら資金は多いほうがいいだろ」

そんな風に答える男。
別におごりを断られること自体はいい。いいのだが。

「・・・そっか。りょーかい。
あ、あといちおう言っとくけど、おれはナンパ目的でここに来たんじゃないぞ」

こう言っても全く説得力はないだろうし、信じてもくれないだろうが。
一応コウはそれだけを言った。
これで誤解が解けなければ、それでもいい、なんてことを思ったりしつつ。

「後おれがこんな事言うのもなんだけどさ。
酒飲むんならガマンだとか逃げるだとかそんなんじゃなく、攻める為に使った方がいい。
実際飲んだって忘れられることなんて、そんなに多いもんじゃないぜ」

別に酒を飲むこと自体を否定するわけじゃなかった。(法律的には勿論ほめられたものではないが、それはまた別の問題であって)
ただ、我慢の為の酒ほど辛い物はなくて。苦しくて。切なくて。
一度そういう方法を試した、、、、、、、、、、コウだからこそ、分かる事。
だからこそ、言わずにはいられなかったのだ。


>>69 >>71

「あ―――」

とか何とかやってるうちに、咲耶と祐巳は手に手を取って海の方へと駆け出して行く。
その背中はたちまちのうちに沖へと出て、後は二人のはしゃぐ黄色い喚声が聞こえるだけだ。
後に取り残されたコウは・・・

「・・・アイス、どうするんだよ。溶けちゃうぞ」

手に持ったパイン味アイスキャンディーを持ったまま、そう呟いた。


75 名前:不確定名:膝下18cm水着の弟:2005/08/10(水) 03:07:35

>>74
>「あといちおう言っとくけど、おれはナンパ目的でここに来たんじゃないぞ」

 あははは。そりゃナンパ師10人のうち9人はそう言うだろ。
まー中には「おれナンパなんだけどさー♪」とか切り出す
剛の者もいるようだが。ま、おれの姉貴以外ならいくらでも引っかけてくれ。

>「酒飲むんならガマンだとか逃げるだとかそんなんじゃなく、攻める為に使った方がいい。
>実際飲んだって忘れられることなんて、そんなに多いもんじゃないぜ」

 ……ふ、ふ、ふふっ。お説教もらっちまったぜ。
攻める為? どう攻めろっての? この男何言ってんの?
まさか酒グビグビかっくらって勢いつけて「おねえちゃあん!!」とか
ルパンダイブでもしろってか? 気楽に、気楽に言ってくれるよなぁ……。

 「おれには、なんというか、”攻める”ことなんか許されない。
おれクソ野郎だしね。それに、おれがそんなこと言ったらたぶん、
困らせるだけだし。怖がられたくないし、気まずくなるのもイヤだ」

 ……うわ、おれ何言ってんだ。いかんいかん。
飲みが足りないか。ちょっと馬力をつけるために
米焼酎セットアーップ!

76 名前:羽瀬川鈴穂&鈴果@水着姿 ◆SuzUHOW82I :2005/08/10(水) 03:21:27

……結局、アイスをお願いすることになってしまった。
本当だったらあんまりそういうのはやりたくもないのだが……鈴果にそういう言われ方をすると、やっぱり断りづらい。

はぁ……
つい何時もの癖で、嘆息の音までノートに書いてしまいながら
本当に嘆息していたところで――

>>67
>「あれ……そうかもしれませんね……じゃあ初めまして、かな」

福沢さん――だったっけ。
極上、とはいかないが、飾り気がない分逆にその気持ちがよく分かるような、素朴な微笑が帰ってくる。
これでほぼ確定――この人も、タクちゃんみたいに信頼できる人だ。

特に取り立てて美形というわけでもないけど、でも人好きのする容姿。
特別性格に癖があるわけでもないけど、でもそれゆえに素朴なままで人に接する事の出来る人格。
私達の大好きなタクちゃんにちょっとだけ似ているこの人の事が、私も少し気に入った気がした。

ありがとうございます。……あ、そっちの子は鈴果、私の…『妹』です。
また何か思うことがあったら、相談させてもらって……いいですか?

控えめに微笑み返すと、私はノートにそう書いて福沢さんに見せた。

>>68、>>70
そうして、泳ぎに走っていく福沢さんから視線を離すと――

そこに居たのは、昨日のあの溺れていた子。
今度は堂島……くん、でいいよね。
彼のアイスの誘いを断って、お酒があるから大丈夫と言っている。
いわば今度は――海じゃなくってお酒に溺れてる?
昨日アレだけの事になって、まだお酒を手放さない―――何か、嫌な事でもあるのだろうか?

あの、お節介かもしれないけど……やっぱりお酒ばっかりって、良くないと思う。
何か、嫌な事でもあったの?

ちょっと不躾かもしれないけど、踏み込んだ内容の文面で聞いてみる。そこへ――

> つ[セックス・オン・ザ・ビーチ(ttp://www.cocktailtype.com/recipe/recipe_0145.html)]
軽く脅しをかける鈴果をなだめつつ、クーラーボックスからカクテルを取り出す少年。

鈴果はきょとんとした様子でカクテルを受け取り、その銘柄を音読して――

「えーと、何々? セックス・オン・ザ…………さ、最後まで言えるかンなもん!」

赤面して、取り乱しつつわめいていた。
流石にカクテルの名前にそんなのもあるのかもしれないけど……私も、ちょっと口にするのは恥ずかしいかな…
そんな事を考えていたところで。

>「……そういえば、そっちの子は一言も発してないな。
> やっぱあれか? 他人は怖いから姉貴の後ろに隠れてるとか。
> ま、イキロ。」

「………………っ…!」

その一言が、ざくりと心に突き刺さる。
確かにある意味、この少年の言っている事は的を完全に射抜いている。

闊達ではきはきと物の言える、活動的で明るい鈴果。
人が怖くて心が開きにくく、引っ込み思案な上に失語症でしゃべる事もできない私。
いざ戦闘になっても、結局私は何もできずに、タナロットやファルチェ、鈴果に頼りきりになりがちで。
いざとなると無力で、鈴果がいないと何もできない、価値のない――

「――そこまでにしやがれ」

そこに、それほど大きくはないが。
しっかりと強い芯の通った声で、鈴果が割って入った。

「一体テメエらがどう思ってるかなんて知らねえけどな、
 鈴穂はアタシにとって頼りになる自慢の姉貴なんだ。
 勝手なこと言って鈴穂のこと貶めるようだったら、次は容赦しねえぞ」

果たしてそれは私と少年、どちらに向けられた言葉だったのか。
鈴果は面白くなさそうな顔をしつつ私の肩を叩くと、

「ほら、いつまでそんな浮かない顔してんだよ。
 アイス来たみたいだからもらって食べようぜ、な」


――アタシだって一人でタクちゃん護るなんて、怖くて自信なくて仕方ないんだよ。
アタシ一人じゃ駄目なんだよ、幸せになれないよ!
怖くて怖くて何もできないんだよ、見捨てないでよ!


あの時言ってくれた、鈴果の嘘偽りない裸の心。
その言葉を思い出して――自分がまたこの子の尊厳を傷つけるところだったことに気付き、猛省する。

>>72、>>74

うん――御免
そういって謝りつつ。
堂島君がおごってくれたアイスを受け取り、私は自慢の『妹』に詫びた。

77 名前:羽瀬川鈴穂&鈴果@水着姿 ◆McoPR7TvFM :2005/08/10(水) 03:34:17

そして、二人でアイスキャンデーを舐めながら、海辺の喧騒を眺めている途中で。

「……ゔっ」
……鈴果?

呻き声とともに、また鈴果の姿が
電波状況の悪いテレビのように、ノイズが入り、一瞬だけ明滅する。
誰にも見咎められないほどの、僅かな間だったのが幸いしたが――

……もしかして、もう時間切れ?
「らしいな……はっは、また泳げなかったぜちくしょうめ」

冗談を言って、その言葉に苦笑する私達。
流石にこれ以上鈴果を実体化はさせていられない。暴走させたら大変な事になる。
人目のつかないところまで移動して、彼女を元に戻さないと――

……ごめんなさい堂島君、アイスおごってもらったところで悪いけど…私達、もう帰らないと
「初対面だってのにいきなり悪かったな、サンキュ。
 それじゃ縁があったらまた会おうぜ、色男。それにそっちの酔いどれも」

私は一礼、鈴果は手を振り。
彼らに別れを告げると足早に、私達はその砂浜から退散する事にした。

(退場)

78 名前:堂島コウ ◆AppleYVfxU :2005/08/10(水) 03:38:01

>>75

予想通り、あからさまに信じていないような「またまたぁ。シタゴコロ丸出しのくせにぃ」
みたいな表情をされた。
まぁ、そりゃあそうだろう。同じ状況にコウが立ったらやっぱり疑うかもしれない。
しかしそれ以上弁解することはせずそのまま話を流す。
今更と言えばとてつもなく今更な話だし、そもそもこれ以上何か言ったら
自分がとてつもなくカッコワルくなるだけだ。

>「おれには、なんというか、”攻める”ことなんか許されない。
>おれクソ野郎だしね。それに、おれがそんなこと言ったらたぶん、
>困らせるだけだし。怖がられたくないし、気まずくなるのもイヤだ」


「ふーん。なるほどね・・・」

ふてくされたように答える男に、コウは少しだけ考え込むような表情を見せて、それから一息に言った。

「オッケー。それじゃもう一言二言。
これからおれはあんたの背負ってる苦労とかなんだとかそんな背景を一切かんがみないで
おれの視点だけで、、、、、、、、物を言う。そのつもりで聞くも聞かないも自由。
ムカついたならケンカに付き合ってもいい。ただしおれはそこそこ強いからそのつもりで。
オーライ?」

そこで言葉を切って、また一息。


「困らせるも怖がらせるも気まずくなるも、全部“そうなる”って予測・・・いや、思うに妄想だろ?
そんなのに縛られてるくらいなら、“攻めて”しまった方がいい。
何もしないよりかは、その方がずっと建設的だ。後悔するしないは別にして。
酒飲んでダラダラやってるくらいなら、そっちの方がよほどマシだと思うけどな?」


言ってしまってから、コウは思う。

(あー、おれって自己満足で馬鹿な奴だな。何勝手に説教かましてるんだか)

結局のところ、コウはムカツイただけなんだろう。
色々な経緯を経て、世界に立ち向かおう、、、、、、、、、と決めた自分が。
こんな所でいじけて酒で世の中を紛らわせようとしてる奴に。
それはそういう「決意」を持ち得た者から持たざる者への、高慢な説教とも言えるかもしれないが、
それでもコウは言わずにはおれなかったのである。




79 名前:不確定名:膝下18cm水着の弟:2005/08/10(水) 03:42:35

>>76
>『あの、お節介かもしれないけど……やっぱりお酒ばっかりって、良くないと思う。
>何か、嫌な事でもあったの?』

 うははは言われた。いや、書かれた。
イヤな事、というのはちょっと違うんだけどねぇ。
ま、人生イロイロという事で。

>「――そこまでにしやがれ」

 わぁびっくりした!

>「鈴穂はアタシにとって頼りになる自慢の姉貴なんだ。
>勝手なこと言って鈴穂のこと貶めるようだったら、次は容赦しねえぞ」

 「頼りになる自慢の姉貴」か。自慢の姉貴か。

 「……あぁ、いや、悪かった。あんたの姉貴を貶したつもりは
なかったんだが、気に障ったなら謝る。すまん」

 姉貴を貶されるというのは、我慢ならん事だ。
おれには誰よりもわかる。悪意は無かったがおれが無神経だった。
姉貴以外の女とは、当たり障りのない身もない会話しかしていなかった
ボロが出たか。

 「……いや、すななかった」

 おれのじゃない、でも誰かにとっての「おねえちゃん」を
傷つけたんなら、それは多分おれのほうが悪い。
一瞬、生まれる前から一緒にいてくれたおねえちゃんの顔が見えて、
胸がちくりと痛んだ。おねえちゃん、ごめん。

80 名前:不確定名:膝下18cm水着の弟:2005/08/10(水) 04:07:05

>>78
>「困らせるも怖がらせるも気まずくなるも、全部“そうなる”って予測・・・いや、思うに妄想だろ?」

 ……妄想、妄想か。違うね。だって何となくわかっちゃう。
姉貴にとっておれは、手のかかる大事な弟で。
生まれる前から一緒にいた、”だいじなおとうと”で。

>「そんなのに縛られてるくらいなら、“攻めて”しまった方がいい」

 だからそんなことしたら、”仲良し姉弟”の関係が壊れてしまいかねないわけで。
おねえちゃんだって、弟でなきゃこんなクソ野郎相手にするわけないわけで。

>「何もしないよりかは、その方がずっと建設的だ。後悔するしないは別にして」

 だからおれにとってはおねえちゃんの弟というのが全てなわけで。
他人にはわからないシンパシーだってあるわけで。
おれだっていろんなことイヤと言うほど考えたわけで。
そんな2千年前に通った道を説かれてもムカつくだけなわけで。

>「酒飲んでダラダラやってるくらいなら、そっちの方がよほどマシだと思うけどな?」

 「勝 手 ぬか し て ん じ ゃ ね え え え!!」

 型も何もない右ストレート……。

81 名前:堂島コウ ◆AppleYVfxU :2005/08/10(水) 04:18:04

>>77

とりあえずお礼を言って、双子の姉妹(話からするに、どうも黒髪の方が姉らしい)は
そそくさとその場を後にする。
帰り際、蒼髪の妹の方が何か微妙にブレた、、、ようにコウには見えたが・・・
まぁ、多分気のせいだろうと思い直した。
何はともあれアイスを喜んでくれたのならそれは嬉しいことだ。
その事に小さな満足感をコウは覚える。


>>80

向かってきた右ストレートを、コウは避けもしなかった。
為すがまま顔面にモロに食らう。
歯や鼻が折れるとまでは行かなかったが、結構鈍い音がした。
そして実際それなりに痛かった。

だがコウは直立姿勢のままそこに厳然と立っている。

そして・・・

「だから、暗に言っただろ?」

本当に静かな声音でそう言って、

勝手を言うぞ、、、、、、・・・ってな!」

お返しとばかりに右フックを、同じく顔面に叩きつけてやる。それなりに手加減なしで。
コウはある意味喧嘩を売った。この男は買った。
要するに、それだけの話だ。

82 名前:不確定名:膝下18cm水着の弟:2005/08/10(水) 04:28:51

>>81
 カラダが勝手に回転した。一瞬後に、「右」を食らったとわかる。

 ……っていうかおれ、何で大人しく殴られてんだ?
避けろよクソ。あああカラダ動かねえ。一発KOかよ。
ちっくしょう情けねえ。一発でのされるなんて情けねえ。
一番分かり合ってるはずのおねえちゃんに、
何も言えないなんて情けねえ……。

 「でも、おねえちゃん、ぼくね……」

 何を言ってやがる、言うんじゃねえバカ、と自分にムカついたところで、
クーラーバッグの酒をぶちまけながらおれの視界は真っ白になった……。

 (退土易)

83 名前:堂島コウ ◆AppleYVfxU :2005/08/10(水) 05:05:48

>>82

コウの放った一発は、何と言うこともなくそのままクリーンヒットした、、、、、、、、、
そのまま男は白目をむいてダウンし、横手に抱えたクーラーバックから中身をぶちまけてそのまま動かなくなった。

(うわ、弱っ)

それなりに手加減なしとは言っても、本気とは程遠いパンチである。
というか、短期間とは言えボクシングを学習したこともあるコウだから、その辺り
本気で人を殴るとはどういうことか、、、、、、、位は知っているのだ。
とは言え、流石に大人気なかったかもな、などとコウが罪悪感に駆られ始めた時。

>「でも、おねえちゃん、ぼくね……」

意識を完全に失う一寸前、男・・・というか少年は、ポツリとそんな言葉を口にした。
その言葉で、コウは少年の周囲にある事情を大まかに理解する。

(ああ・・・なるほど。そういうことね。そりゃ荒れるだろうな)

姉という肉親への屈折した、けれども純粋な愛情。そういった物をこいつは抱えてるのだ。
だから、「困らせる」し、「怖がられる」し、「気まずくなる」のだろう。

だが・・・それを理解したからといって、堂島コウの考えることは変わらない。
やっぱりコイツは弱い奴だ―――そう思った。
そもそも、多分に屈折しているとはいえ、それだけの思いを姉に抱いているのなら。
姉を「信頼」する事だって、出来るはずじゃないのか。
彼の愛する姉と言うのは、実の弟から思いを告げられたときに、冷たく突き放すような姉なのだろうか。
弟を別の生き物のように扱って、避けるようなことをする姉なのだろうか。
まぁもっとも・・・そういう信頼が出来ないからこそ、こいつはココまでふてくされたんだろうが。
ところで。


「さて・・・これ、どうしよう」

そうなのだ。
彼の事情はさておいても、とりあえずはこの状況をどうにかしなければならない。
コウは少しだけ考えて・・・・・・彼の処遇を決定した。

まずは気を失ったままの少年を肩に担ぎ、最寄の木の陰に横たえてやる。
気絶した体に直射日光、あまつさえ酒気を含んだ体では流石にココに放置しておくわけには行かないだろう。
その後でクーラーボックス(幸い中の冷却用氷は溶けずに残っていた)を開けて、中にさっきのアイス屋で追加注文した
ソーダアイスを2、3本、放り込んでおく。代わりに中に入っていた酒は、全てビニール袋に詰め替えてある。
そして最後に―――近くの砂場に、木の枝で書置きを残しておいた。

Believe your sisiter.姉を信じて。)
FROM STAND FOR THE DARK悪魔のミカタより)


プラス、リンゴの絵。

その出来栄えに満足した堂島コウはよし、とうなずいて、一つ大きく伸びをした後、
ゆっくりとその場を離れていった。
途中で、たむろしている若者たちの集団に声を掛けることも忘れない。



「おにーさんたち、これから宴会っスか? それならここに酒があるんスけど・・・
純米焼酎、買いすぎちゃいまして。よかったらどーぞ」


そういってコウは、ビニール袋の中身を怪訝な顔をした若者集団に手渡した。



(たいじょー)


84 名前:アルル・ナジャ ◆oOy5b7baSU :2005/08/13(土) 00:45:04

前回までのあらすじ―!!!

――いや、無いんれすけどね。初めて来るしー?みたいな。
海とくれば水着でしょ。海とくれば海水浴でしょ。海とくれば海洋生物とドンパチでしょ。
なのに何故か普段着の青いスカート青いシャツ。上に白のタンクトップ。
強いて違うのはいつもの青いブーツを履かずに裸足で居る事かな…?

これで泣きながら歩いたら傷心の恋巡り?みたいな。なんて頭の中で妄想を
巡らせていると…胸が痛い。こういう時は吐き出しちゃおう。何もかも

「ブハァー」

小さく息を吐いて…ていうか何か酒臭いねこの息。おかしいなぁ、魔導酒は飲んだけど
お酒と違ってアルコール無い筈なのに。今度から変態サンの所有物に手を出すのは
止めましょう。いつかきのこ生えそうだから

ああー…海だー。青い空だー。綺麗な海だ海だ海だ海だ

「海ー!!!!」

感動を言葉で表したらこんな感じだよね。ハイ、ソノマンマデス…ともかく、
胸がムカムカして気持ち悪いんだったら癒してもらおう、この蒼に。
と、足が半分沈むくらいの深さまで現在浸かりながら至福の瞬間を一人
味わってる訳で。

「げふゥー」

でも酒臭い息、くーき読め!!

85 名前:アルル・ナジャ ◆oOy5b7baSU :2005/08/13(土) 01:14:23

ふー…このまま寝転んだら気持ち良いんだろうなぁ。でも服着てるし何より、
水死体と間違えられそうでちょっと恐いけど、
よくよく考えれば誰も居ないんだから何をしようとボクの勝手だよね〜♪
ふっふん、気分は貸切りリゾート。でもその実只の一人ぼっち

ウッウッ…グス

あ、あれ?自分で言ってて泣けてきたよ。アハハ、笑えちゃうね。アハハ、
だから泣いてないで笑いなさいってば。やっぱりお酒のせいなんでしょうか。
ボクはちょっと今日、ヘンです。

ざっぱーん

「あ」

何て考えてるうちに突然強い波に襲われました。がばごぼがおべがば…っ!?
…数分後、砂浜で違う意味で寝転がってるボクの未来が見えました。
予死能力はつどー…

86 名前:アルル・ナジャ ◆oOy5b7baSU :2005/08/13(土) 01:44:43

霞む視界に曖昧な意識、だけど心地よくて眠れるならまだ眠りたひ…
海上をぷかぷか浮きながらそんな事を思い浮かべ…でも死んじゃうよねこのままだと。

運良く砂浜へと寝かし付けられるように戻され、その…えーっと、
アレです。臨死体験?海は魔物だね…

何はともあれ、小さな冒険を体験し、ボクはおうちに帰る事に
するのでした。…でも酔いの次は寒いよぅ…風邪ひいちゃうかも。
っくちっ!!
(退場)


87 名前:遠野秋葉 ◆xkLa2AKIHA :2005/08/21(日) 01:13:20

 海。
 遥か昔、生命の原初は此処から産まれたと言う。
 魚も鳥も獣も人も……鬼も。

 ――――――人が海に集まるのは自らの原初を求めてだろうか。

 夜。
 黒い帳は何もかも覆い尽くす。
 白い砂浜も青い海も黒いヴェールに覆われ、見通す事は出来ない。

 ――――――人影は無い、夜は人で無い者の徘徊する時間だからか。









 ……等と感慨にふけるのは止めにする。
 実は昼間に此処に来たのだ。
 最も外国産の叩き売りが行われており、国産第一の私はとてもそれは見るに堪えなかった。
 兄さんは兄さんで泥棒猫と何処かに雲隠れするし
 ただ、それだけの話。


 さてと、どうするか。
 一応、琥珀に夏を楽しむ道具は用意させてきている。
 花火はロールスロイスのトランク一杯に詰めてある。
 憂さ晴らしに撃ち打ち上げるのも良いかもしれない。

88 名前:アンヘル ◆jAngelsb6s :2005/08/21(日) 01:37:51

「あらよっと」

酒瓶を片手に、勿論テキ〜ラ、夜の海へと歩いてきました。
一応水着は着てみたけれど、夜に着るもんじゃにゃいね。
暗褐色のビキニの上にパーカー着てるけど、変態サンっぽいし。
ん〜、なんかいつもより揺れてる感じがするわね、こりゃ。

と、なんか一人黄昏てるオンナノコ発見〜
見たカンジ若いけれどナンパ待ちなのかしら〜
ナンパ待ちってカンジのオンナノコでもないけどね?
でもこんな時間にナニしてらっしゃるの?

興味を持ったら行動へ〜

「やあやあそこのお嬢さん?
 お暇でしたらお話いかが〜
 ナンパじゃないのよ? ナンパじゃ?」

さ〜て、どんな反応してくれるのでしょうか?

89 名前:遠野秋葉 ◆xkLa2AKIHA :2005/08/21(日) 01:59:22

「ところでこれはどうすればいいのかしら」

 花火の袋を前に思案。
 何時もは琥珀が差し出してくれるので失念していたが、袋を開けるのに私は鋏を持ってきていなかった。
 パンの袋みたいに力づくでやるとパン毎引き裂いた事もあるし。
 さて、どうしたものか………

>>88
『やあやあそこのお嬢さん?
 お暇でしたらお話いかが〜
 ナンパじゃないのよ? ナンパじゃ?』

 背後から声……振り向くとそこに………………

「………………」

 ………………

 ………

 この人は>>1を見ていないのかしら。
 >>1には確かに外国産は禁止と

「書いてないわね」

 落ち着こう、大きく深呼吸をして。
 泥棒猫ではあるまいし、外国産が須らく悪とは限らない。
 直視しない様にしつつ、言葉をかける。

「こんな時間に泳ぎに来られたんですか。
 夜の海は色々と危ないと聞き及んでますけど……」

90 名前:アルビノ少女“山城友香” ◆0DYuka/8vc :2005/08/21(日) 02:08:01

夏は嫌い。

さんざん照りつける太陽が、私を否定してくるから。

夏なんて、大嫌い。

うだるような暑さでは、クーラーという名の棺桶から外になど出られない。
やっぱり、私の本質は何処まで往っても血を吸う眷族。

ふと、ラジオを付けてみた。

      ―――さんからの、リクエストで『夏をあきらめて』

聞き慣れた独特の歌い方。でも、それはいつもの夏の風物詩。
例えば、もう一人の歌い手も猛暑の中で100Km走る、あの夏の風物詩に出てたっけ。
夏をあきらめる必要なんて無いよね?………ニンゲンには。って、ふと。

でも、きっと、夏をあきらめられるほど夏を体験してきたなら。
簡単にあきらめてしまえるのかな?って。その夏のメロディーを聴いていた。

少しだけ、涼しくなった夜風。空に浮かぶは十六夜の月。これなら、きっと大丈夫。
それでも、やっぱりどこかで、夏をあきらめられなくて。私はふらりと海に出た。
七分袖のシャツが着れるのは夜の特権だから。いつもより少しだけ、薄着な私。

91 名前:アンヘル ◆jAngelsb6s :2005/08/21(日) 02:10:00

>>89
ナニよ? 何でこっちを見てくれないワケ?
恥ずかしがり屋さん? そうよね? きっとそうよね?
なんかワケの分からない一言くれちゃったけど気にしなくてイイよね?

『こんな時間に泳ぎに来られたんですか。
 夜の海は色々と危ないと聞き及んでますけど……』

オウ! もしかして意外にフレンドリー?
う〜む。やっぱカワイイ子は親切さんなんですよね?

「うんにゃ、お散歩ですけれど? イイ男でも捜しにね〜
 それに流石にお酒飲んだ後じゃ泳げないし?
 昼間にイッパイ遊んだのもあるけど」

ここで一伸び。
夜の風は若干涼しくて、チョット気持ちイイですね〜
って、アレェ? 何で花火の袋はあるのに開けてないのかな?

「ねえねえ、彼氏待ちかなんかかな?
 花火の袋あるしさァ〜お邪魔なら退散しちゃうけれど?」

開けられないとかないよねェ?

92 名前:遠野秋葉 ◆xkLa2AKIHA :2005/08/21(日) 02:24:17

>>90
 遠野家ではクーラーは使わない。
 夏は暑く、冬は寒い。
 そんな当たり前の事を忘れるから、無法を行えるのだ。

 不法侵入とか。
 器物破損とか。
 密輸、密入国とか。
 不順異性交遊とか。
 当主侮辱罪とか。



 ……思考が逸れてしまった。

「こんばんは。良い夜ですね。
 夏は夜こそ、その本懐を発揮すると思いますがどうでしょうか?」

 少なくとも昼よりは色々と過ごしやすい。

93 名前:アンヘル ◆jAngelsb6s :2005/08/21(日) 02:28:43

>>90
ん? どっかで見たことあるオンナノコだな〜
気のせいなのかなァ? んにゃ、絶対見たことあるって。
どこだっけ〜確かお酒飲んでない時で〜

う〜ん。アッ、そうだそうだ。

「随分前に神社でドレス来てた子よね〜
 お元気? 楽しくヤッてる?」

ご挨拶は簡潔に〜

94 名前:遠野秋葉 ◆xkLa2AKIHA :2005/08/21(日) 02:38:21

>>91
『うんにゃ、お散歩ですけれど? イイ男でも捜しにね〜
 それに流石にお酒飲んだ後じゃ泳げないし?
 昼間にイッパイ遊んだのもあるけど』

 ピキ

 へえ。
 へえ。
 へえ。

 ああ、この方もつまり一山幾らの外国産という訳ね。
 その西瓜で何人の男性を西瓜割りの犠牲者に仕立て上げたのか。

 そういえば、兄さんもまだ帰ってきてない。
 まさか、兄さんも西瓜割りの犠牲者に……?

 いやいやいや、そんな事をすれば地下牢送りと申し付けてある。
 幾ら、兄さんでもそれは無いはず………

『ねえねえ、彼氏待ちかなんかかな?
 花火の袋あるしさァ〜お邪魔なら退散しちゃうけれど?』

 ピキ ピキ ピキ ピキ

「いいえ!」

 私が兄さんを待つ?
 寧ろ兄さんが私を待つ方だ!
 何年私を待たせたと思っているの、兄さん!
 それなのに、それなのに……!

「夏の夜に花火というのは一つの風情でしょう! それだけです!!」

 花火の袋を握る力をこめて、中身を取り出すべく勢いよく………



「………………」

 袋もろとも中身が見る影もなく四散した。

「……どうやら不良品のようね」

 優秀な日本製品というのはもう過去の神話なのね、嘆かわしい。

95 名前:アンヘル ◆jAngelsb6s :2005/08/21(日) 02:48:42

>>94
いやァ〜なんだか殺気が立ち込めてきましたが何故に?
ワタクシ何か過ちを犯しましたか?
教えて〜おじいさん〜教えて〜お嬢さん、っとくらァ。

よく見てみたら額に青筋浮かんじゃってるような?
コワッ! アンヘルちゃんピ〜ンチ!
いいえの一言で、目の前に門が浮かび上がったような気がします。
気のせいですか、そうですか。

『夏の夜に花火というのは一つの風情でしょう! それだけです!!』

そんなに大きな声出さなくたって分かるよ!
アンヘルちゃんだって日本語頑張ってお勉強したんだから!
絶対口に出して言わないけど! 怖いもん!

すると何故だか、どんなマジック使ったのか、開けられようとした花火の袋は四散しましたとさ。
ぶっちゃえありえな〜い?
仕様がないなァ〜アンヘルちゃんが取り出してみましょうか〜

「花火する? 実は持ってるのよねェ〜」

誰かを驚かせるために! わざわざ! パーカーのウラに貼り付けてたのよ!
馬鹿っぽくて自慢できにゃいけど! 背中が袋に擦れて嫌なカンジ!
それはさて置き、袋を取り出しまして開けてみた。

「こっちは不良品じゃないようね?」

96 名前:アルビノ少女“山城友香” ◆0DYuka/8vc :2005/08/21(日) 02:49:39

>>92
『こんばんは。良い夜ですね。
 夏は夜こそ、その本懐を発揮すると思いますがどうでしょうか?』

柔らかな挨拶と流れる黒髪。やはり、日本の美人ってこういうことを言うのだな。とか。
違う意味で日本人離れした私にはたどり着けない境地。体型は日本的なのに。しょんぼり。

「あ、お久しぶりですよ〜。秋葉さん。」

なんだか、テレパス独特の勘で。凄く怨念じみた思考の波動を感じたりして。
体感気温が思いっきり下がりましたが。元々蒼い血は低温に強いのです。もうまんたい。無問題。
……………きっと。たぶん。おそらく。

「確かに、今夜は月が綺麗ですからね〜。ほら、あんなに、金色に輝いて。
 意外に明かりが無くても明るいモノですし。やっぱり、本懐は夜です。私にとっても。
 ただ、ちょっと短すぎるのが。難点ですけどね〜。」

>>93
『随分前に神社でドレス来てた子よね〜
 お元気? 楽しくヤッてる?』

なんて、私と同じ銀色の髪を頭で結んだ女の方。年の頃合いは同じぐらいなのに。
少しばかり大人びた雰囲気。ああ………体型のせいか。肩からくってり。

「あ、覚えてました?流石にあんなドレスは目立ちますもんね〜。
 でも、アレ。お気に入りなんですよ?一張羅とも言いますけど」

あたふたと。おろおろと。流石に場違いな気がしてくるドレスの言い訳。
なんだか、ふと。こういうことを気にすると。なんだか、どんどん気にしてしまう質なので。

と、その瞬間。>>94

――――― セカイが 凍リツイタ 。

97 名前:ノーマッド@アンヘルの手の中 ◆sJNOMADvzM :2005/08/21(日) 02:54:28

>>95

             _,/'}
        ) ̄ ̄ ̄~`ヾ
       ,/,..   ..,,,_.`v_'`、
    /:~~━     ━   | ニ_}  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
    |::    ∈∋    ヽ  | < 私は花火の袋ではありませんよ……
  //::    -=,=.ヮ.     |ヽ、|  \_______________
  /'../::    /∠.._     |、.ノ
 /':::|:::      ̄ ̄      |./
 !-'L|::.             v'
.   ヾ:::..           /
.    , ゞ、、;;;,,_,,,..._;;;;;__,,..ノ、
    'ー┐,,..、_ ノ  l_,,,...、 _,,一`


98 名前:羽瀬川鈴穂 ◆SuzUHOW82I :2005/08/21(日) 02:55:49

前々回(>>25-34)も泳ぐのに失敗し。

前回(>>47-77)も、結局顔見知りと会った事や
何やかやでうやむやになってしまっていた。
そしてそんなこんなで日付はもう――8月21日。

とうにお盆は過ぎている。 そして盆を過ぎれば出るのはクラゲと相場が決まっている。
流石に泳ぐのは抵抗があるのだが―――それでも。


(……先輩に誘われた時は、九月に入ろうって時でも<学園>内の海行ったじゃない…)


そんな未練がましさもあり。
タクちゃんへの水着云々アピールの事も無論あるが、前述の難点もあり。
結局鈴果も不平たらたらではあったが今回は出さない事にして。

いつものように、首にはあの子の銀のペンダント。
そして背には<ワルプルギス>、肩には<アイギス>のケースを担いで。
いつものノートとペンを携え、私は海辺へ散歩に来ていた。


以前は泳ぎにここへ来たけど……夜の海の散歩って言うのも、涼しくていいかも
誰も聞きもしないしまして見るはずのない感想も、ついついペンが走って書き付けてしまう。

普段は怖がりで対人恐怖症な私だけに、とてもこんなときに出歩こうとは
思わないのだが――やはり、『妹』である鈴果の存在がハッキリしたのは大きかったのかもしれない。
そんな時――

>>88-94
………足を踏み入れた砂浜から何か喧騒が。
せっかく涼しげに過ごせると、思ったのだが……あれ?

>>90
あれって……山城さん?

顔見知りの女の子だった。
どうも彼女も、私と同じく二重人格のようなもので、しかも吸血鬼の類らしいという女の子。
よく私と似ていたという事で、何度か会話して、意気投合した事もあったのだが――

……そういえば、あの黒髪の(>>89)女の子も、前にどこかで。

さらに目をもう一つ別の人影に向けると……そこに居たのは、私に以前神社だかで絡んできたお姉さん。


……珍妙な取り合わせだけど…何をやってるのだろうか。
本来ならありえない野次馬根性が顔を出し、私はそこに近づく事にした。

99 名前:アンヘル ◆jAngelsb6s :2005/08/21(日) 03:02:07

>>96
この子はこの子でなんだかお疲れなのかね?
あっちは何故だかお怒りになっちゃうし、もう、アンヘルちゃんナニしたってゆーのよ。

『あ、覚えてました?流石にあんなドレスは目立ちますもんね〜。
 でも、アレ。お気に入りなんですよ?一張羅とも言いますけど』

ヘェ〜イイとこのお嬢さんなのかなァ〜
向こうの子もなんか気品漂うカンジだし〜
ワタシだけ出自がなんとも言い難いんじゃないですかーーー!
なんて心の中で叫んでみたりする。別に悪いと思ってナイしね?
裏社会に居たからって、別にねェ?

「ふ〜ん。今度機会があったら着てみたいものね?
 純白のドレスって結婚式以外じゃ着れないとか思ってけれど、
 あんなの持ってるくらいだしイイとこのお嬢さんなのかしら?

 まっ、答え難いなら答えなくても良いけどね〜
 それより花火する?」

って、なんか別の次元から別の物(>>97)を引き出しちゃったのかしら?
ってゆーか、これが背中に居たの? マジで?

「飛んでけ〜」

海に向かって投げ捨てて、今度はちゃんと花火を取り出しましたとさ。

なんか微妙に誰か(>>98)が近付いてきてるけれど〜
用があったら向こうから話し掛けてくるよね?

100 名前:遠野秋葉 ◆xkLa2AKIHA :2005/08/21(日) 03:04:59

>>95
『こっちは不良品じゃないようね?』

「そうみたいですね」

 花火は大量にある、次は試せばいい。



 二つ目も四散。
 ………二つ続けてとは余程運が悪い。

 三つ目も四散。
 ……………まだ確率的にある話。




 七つ目。
 ………………………………………

「……!」

 そうだ、要するに重要な事は中身を取り出すこと。
 つまり、袋が無ければ良い。
 それならば。

101 名前:遠野秋葉/反転 ◆8.SOrigAMI :2005/08/21(日) 03:05:55




 袋をじっと凝視する。
 袋を「略奪」してしまえば無事中身を取り出せる。
 まさにコロンブスの卵的発想。

「………………」





 中身もろとも袋が消滅した。


102 名前:遠野秋葉/反転 ◆8.SOrigAMI :2005/08/21(日) 03:14:12

>>96
『確かに、今夜は月が綺麗ですからね〜。ほら、あんなに、金色に輝いて。
 意外に明かりが無くても明るいモノですし。やっぱり、本懐は夜です。私にとっても。
 ただ、ちょっと短すぎるのが。難点ですけどね〜。』

「そうね、全く紅くて綺麗な月ね。
 ただ、ちょっと明るすぎるのが。難点ね」

 周囲には不良品の花火の残骸が転がっているのが月明かりのせいで分かってしまう。

>>97

(ぐしゃっと踏み潰す)


103 名前:アンヘル ◆jAngelsb6s :2005/08/21(日) 03:16:15

>>100-101
ん〜 もしかしてこの子、滅茶苦茶不器用なんじゃ?
三つも四つも花火を袋ごとダメにするなんて、逆にスゴクない?
世界仰天ユースに投稿出来るんじゃ? 賞金もらえるんじゃ?
ヨシ、葉書買ってこよ。明日朝一で。

「ねえねえ、そろそろ意地張らないでさァ〜
 コッチの花火で遊べばイイじゃん?」

そんな声も聞こえないようで、五つ六つとゴミの量産。
環境に悪いから後で掃除しなきゃね?
地球意思様が見てるから?

七つ目を手にしてナニしてるんだろ?
って、なんか紅くね?
見間違い? 気のせい? 酔いが回ったのかな?

目なんかコスって、何度見直しても、彼女は紅いままでした。
ついでに、花火が袋ごとなかったです。
なんかおかしいって。絶対おかしいって。

「ねえねえ、袋開けるんじゃなくてさ、破れば?
 どこかの誰かみたいに爪が鋭ければ、袋ぐらい切り裂けそうだし?」

妥協案をお話してみましょう。
もう紅いのとかどうでもイイや。クーラも青くなるし。


104 名前:羽瀬川鈴穂 ◆McoPR7TvFM :2005/08/21(日) 03:16:55

>>94-95、>>99-100

どうもあのお姉さんとあの黒髪の子のやり取りを見るに、
あの黒髪の子は花火の袋を開けるのに四苦八苦しているらしい。
……確か一昨年の暮れにも姿を見たことがあったが、もしかして――やっぱり、いいところのお嬢さんなのだろうか?

いや、自分も今の学校に転校する前はひとかどのお嬢様学校に通っていた事もあり、
そんな色眼鏡な物言いをするつもりもないのだが。

見れば、さっきからあの女の子が開けようとした花火は次から次へと破けていく。
もともとちょっと不器用なのかもしれないが――いくら何でもかけている力が尋常じゃない。
タナ郎に花火を開けさせようとしたら、丁度あんな感じなのかもと失礼な想像をする。

>>99
と、そこで。
あの飄々としたお姉さんが、私の事に気付いたらしい。
以前ちょっと殺気に中てられたこともあり、ちょっと怖かったけど――
こちらから何もしなければそうそう危害は加えない、ということもある程度は分かっていたので。

………ど、どうもこんばんわ
などと、つい無難な挨拶として声を――もとい、ノートを見せた。


105 名前:アンヘル ◆jAngelsb6s :2005/08/21(日) 03:22:41

>>104
チョンチョンと服を引っ張られたような、叩かれたような。
そんな感覚がして振り返ってみれば、ノート掲げてる子が?
流行りのデスノート? まっさかァ〜

この子も神社の子ね? タブン。
他にノートでオシャベリする子見たことナイしね?
『こんばんは』らしいね。割と律儀なのには感心です。

「あらど〜も? 何時かのノートの子じゃにゃいの?
 お元気してた? 元気にヤッてる?

 ああ、そんなに怯えなさんな〜
 アンヘルちゃん、前回のは一応反省してるのよ〜」

と、出来る限り誠実っぽく話してみる。
うむ。ウソ臭い。でも真実なのよ?
この子には見抜けるのかしら〜

106 名前:アルビノ少女“山城友香” ◆0DYuka/8vc :2005/08/21(日) 03:24:02

テレパスとは、精神感応者。まあ、私のように力が弱い場合。
相手の思考の完全な読み取りというのには至らない。出来ると出来るで大変みたいですが。

しかして。特性上、こういった場の空気の変異には、敏感に反応したりする。
ここら辺のバランスが非常に難しいらしいのですが。よくわからないので外野に不法投棄でほーむらん♪
当たりが出たらもう一本なバニラバー。それもまた、夏の風物詩。―――――で。目の前に海の家。

お店には誰もいないみたいだけど………ほら、あった。
日本オートメーション文明の産物。アイスの自動販売機!
え、しかもコレは珍しい。アイスの自販機なのに、当たり付き。と、言うわけで。お金を投入。

一本。二本。三本………あ、当たった。四本になってしまったわけですが、さて、どうしましょう。

>>98
と、まあ。数奇な偶然ってあるモノでして。
四本目のアイスを食べそうな方、発見。

「あ、鈴穂さん。お久しぶりです。ちょうど良かった。
 コレで四本ぴったりです。皆さんも食べますか、バニラバー?」

って、凍りついた世界が少しだけ溶けるように笑顔で微笑んでみた。

>>99
『ふ〜ん。今度機会があったら着てみたいものね?
 純白のドレスって結婚式以外じゃ着れないとか思ってけれど、
 あんなの持ってるくらいだしイイとこのお嬢さんなのかしら?

 まっ、答え難いなら答えなくても良いけどね〜
 それより花火する?』

さてはて、私。元をたどれば良いお嬢さんなのでしょうか?

先祖に返った蒼い血は、私を人から遠ざけた。
生まれついての白い肌と赤い目は、今も私を人から遠ざける。

それでも、私は私なのだから。まあ、しょうがないけど。

「さて、それはご想像にお任せします。
 ただ血筋をたどれば、きっと凄いところに行き着くはずですけど?私の場合。

 え〜と、そして。お姉さんは外国の方なの、でしょうか?
 それとも私見たく特殊な生まれ………とか?あ、答えたくないならご遠慮なく。
 あ、花火は大歓迎ですよ〜。夏の風物詩ですよね〜♪これも。」

>>100-101
―――――あ。これって。もしかして、いつものパターン?
私にとっての覚醒みたいなモノですけど………秋葉さんの場合本質が変わってないから凄い。
きっと、制御できてるはず。ああ、つくづく私には至れない極致。

そういうわけで。秋葉さんのバニラバーは包み紙は、はがしておくことにした。

「はい。バニラバーです。特別にはがしておきましたから。」

って。自然に笑って。そう、私は結局。私にしか成り得ない。空にはまん丸お月様。

107 名前:遠野秋葉/反転 ◆8.SOrigAMI :2005/08/21(日) 03:28:38

>>103
『ねえねえ、袋開けるんじゃなくてさ、破れば?
 どこかの誰かみたいに爪が鋭ければ、袋ぐらい切り裂けそうだし?』

 ……成程、鋏が無ければ爪を使えば良い。
 爪はそれなりに手入れもしている。

 力をなるべく抜いて、ゆっくり慎重に………………






 ゆっくりゆっくりなぞる様に







 髪を手入れする時の様に優しく優しく





「出来たわ!」

 大体十分ぐらいかかった気もするが、悠久の海の鼓動からは些細な事だろう。
 これで次からは鋏無しでパンを開けれる様になったと思って良い訳ね。

「後はこれに火をつけるのよね」

 ライターを片手に………

「………………」

 かちっ。

 かちっ。

 かちっ。

「どうやらこれも不良品のようね」

 一難さって又一難とはこのことか。

>>104
「ところで何をじっと見ているのかしら、見世物でもなんでもないわよ」

 きっと睨む。
 あの目は色々と見覚えがある。
 泥棒猫が勝ち誇った時や琥珀が何か企んでいる時の目だ。
 

108 名前:アンヘル ◆jAngelsb6s :2005/08/21(日) 03:40:15

>>106
この物腰はやっぱり、何となく気品漂ってるね?

『さて、それはご想像にお任せします。
 ただ血筋をたどれば、きっと凄いところに行き着くはずですけど?私の場合。

 え〜と、そして。お姉さんは外国の方なの、でしょうか?
 それとも私見たく特殊な生まれ………とか?あ、答えたくないならご遠慮なく。
 あ、花火は大歓迎ですよ〜。夏の風物詩ですよね〜♪これも。』

やっぱりそんな感じだった見たい。
う〜む、やっぱイイお酒飲んでるんだろうか?
未成年っぽいしそりゃないよねェ〜

「ん? アイスくれんの? ありがと〜
 お礼にチューでもいる? 冗談だけどね?

 んで、ワタクシは外国から来ました、天使さんなんです、ハイ。
 崇めるとイイコトあるかもよ〜とか言ってみたり。
 まっ、環境は特殊で、カラダも特殊だけど一応一般人ですよ? 今は、ね?」

極々普通に、当り障りなくお話。
あんまり若い子に聞かせるもんじゃないしね?
ワタシも19なんだけどね?

ん、この子目、赤い?
いや〜綺麗な赤ね〜宝石みたい。

「んじゃ、手持ち花火が各種御座いますが〜何からイキマス?
 どれでもイイよ〜 まだ予備もあるしね〜
 綺麗な花を咲かせてくれると思うわよ?
 君の瞳には敵わないけどね、とか言ってみたり?」


っと、こちらの女の子(>>117)が袋開けれたみたいね?
なんかスッゲエ嬉しそうなんですが、何でよ?
思わずこっちがニヤニヤしちゃったわ。
次は火が着けられないみたいで。てゆーか、ライター直はマズイんじゃ?
さてさて、どうしたもんでしょ? なんか妙案プリーズ!

よし、何となく扱い方を思いついちゃったぞ?
絶対成功するんじゃね? タブン。

この子のバッグの近くに転がってた蝋燭に火を点けて、そっと差し出して置く。
オオッ! 私ってスッゴイ気が効くんじゃにゃいの?
誉められるんじゃね?

その前にまず、ワタクシが火を点ける。
ススキ花火って言うらしいよ?
結構綺麗ね〜

109 名前:羽瀬川鈴穂 ◆SuzUHOW82I :2005/08/21(日) 03:44:50

>>105
>「あらど〜も? 何時かのノートの子じゃにゃいの?
>お元気してた? 元気にヤッてる?

……果たして、私の挨拶に帰って来た言葉は
ある意味この人らしいというか何というかな内容だった。ちょっと嘆息。
何というか、その……ちょっとだけ色気交じりのジョークというか、そんな感じのしゃべり。

あ………ま、まあ、それなりに元気で楽しくやってます。
また好きな男の子にライバルが出来て、ちょっとだけ大変ですけど――それなりに楽しく

…さすがに彼女の『ヤ』の発音がちょっとアレだったので、赤面しつつノートに返事を書く。

>ああ、そんなに怯えなさんな〜
>アンヘルちゃん、前回のは一応反省してるのよ〜」
――などと神妙な、言葉だけは神妙な物言いではあるものの…流石にその辺はどうか。
なんかちょっと先輩みたいな半分ふざけたような、おどけた表情で言うだけにちょっと怪しい。
あるいはこの感じ、ちょうどその露出度高めの服装も加味すると先輩よりシンクラヴィアさんか。近いのは。

…何かお姉さん、ちょっとだけ私の知り合いに似てるかも

>>106
一方の山城さんも、私の事に気付いたらしく。
こちらに近づいてくると、にっこりと笑いながら、バニラアイスを差し出してくる。

あ……お、お久しぶりです
恐縮しつつも挨拶の文面をノートに書きなぐり、アイスを受け取りながら一礼。

あ、え、そ、その……確かに貰っちゃいましたけど、いいんですか?
…今更貰っといて、と言われるかもしれないけど。
ちょっとだけ慌てる。 あたふたあたふた。

う、でもちょっとだけお腹空いてたのも事実だし……(汗

>>101
――そのときだった。
いきなり尋常ならざる気配が飛び込んできたのは。

……いや、飛び込んだというよりも……凄く剣呑な気配が、一気に吹き出す感触。
見ればあの黒髪の長髪の女の子の髪が――赤く染まって、否、輝いていた。

そして彼女に睨まれた、花火の袋が――――消滅する。
まるで私――否、鈴果に向けて放たれた魔法のように。
そして――

>>107
ぎろり。
あの時とは比べ物にならないプレッシャーが、私を苛む。
まさに鬼の目だ。 しかも何か妙な言いがかりっぽいニュアンスのガン付けだし!?

………怖い。
怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い……!

しかも彼女は普通の人間ならありえない、魔法使いでもありえない形で魔力を行使している。
ならこの子は―――彼女は――私は――?


……そこから先はもう考える間もなく、私は三つ編みのリボンを解いていた。

110 名前:遠野秋葉/反転 ◆8.SOrigAMI :2005/08/21(日) 03:52:41

>>106 >>108
 何時の間にか蝋燭に火がついている。
 成程、最近の花火は袋をあけると着火器具たる蝋燭にも火がつく様になっているのね、驚いたわ。

 右手には蝋燭。
 左手にはアイスバー。

「……あ」

 手が滑って花火の束に蝋燭が。

 f
 バチバチバチバチッ!

 バーンバーンバーン!
 


 盛大に花火が、空に、海に、地に炸裂した――――――――――――

111 名前:羽瀬川鈴穂→鈴果 ◆MBVAMPl7Dw :2005/08/21(日) 03:57:54

>>109
私の髪が解かれる。
あまり飾り気のない白いリボンで封じ束ねていた髪が解かれ、私の――





――アタシの髪がざあっと広がり、藍碧の色に染まる。

「……やれやれ、鈴穂の奴め。結局アタシを今日は出さないつもりだったな?
 なのに未練がましくまたこっちの浜に来やがって……
 今度具現化させられたら思いっきり文句言ってやる!」

>>107
と、一通りアタシに体をあけ渡した『姉』に悪態をついたところで。
アタシ――というか鈴穂――にガンつけていた女が居たのを思い出した。

>「ところで何をじっと見ているのかしら、見世物でもなんでもないわよ」
こっちに向けて何か言っている女。
よく見るまでもなく髪が赤く輝いている。 青く髪が輝くアタシとは好対照だ。
ちょっとだけ興味を持ちつつも、アタシはにっと犬歯を見せて笑い。

「……そっちこそなんだよ。アタシはたまたま散歩でこっち通りがかっただけだぜ?
 いくら何でもんな事まで一々お咎めくらってちゃ参るんだがね?」

――結構自慢でもある胸をそらし、言葉で逆ねじを喰わせる。
いくら何でもんなつっけんどんになるこたねーのによ、ったく。

>>108
と、そこで。
さっきのあのシンクラヴィア似のねーちゃんが、花火を取り出すのに気付いて。

「お、花火か? 面白そーじゃん。
 よけりゃアタシにもちょっと、分けてもらえるか?」

…図々しい? そんなのは聞き分けのいい鈴穂に言えってんだ。

112 名前:アンヘル ◆jAngelsb6s :2005/08/21(日) 04:02:03

一本目が消えちゃった〜
短いもんね。やっぱり。

>>109
イヤ〜ン。カ〜ワ〜イ〜イ〜。
どこかのオカマ風味でチョットヤダな。これは。
それでもこの程度で真っ赤になっちゃうなんて、ウブねェ?
この子くらいの年ならそりゃもうバンバン、パンパン ヤッてると思ったのに。
偏見だったのかなァ〜

『あ………ま、まあ、それなりに元気で楽しくやってます。
 また好きな男の子にライバルが出来て、ちょっとだけ大変ですけど――それなりに楽しく』

ふむ。恋する乙女ってヤツね?
若いわねェ。イイわァ〜恋したいわァ〜
メッチャホリデーを満喫したいわァ〜

『…何かお姉さん、ちょっとだけ私の知り合いに似てるかも』

次に書かれた文字を見て、なんとなく眉をひそめる。
そっくりさんが居るとは思いもしなかったな〜

「ほうほう、楽しくやれてるんならイイじゃにゃい?
 何事もね、楽しまなきゃ損なのよ?
 だからね、そのオトコノコも楽しませてあげればアナタにメロメロよ?
 色んなイミで、楽しませて上げればね?

 んで、そっくりさんねェ ワタシの方が美人っしょ?」

皆でたのしまにゃ損損!
とか思ったら子の子がだんだん青くなってきましたとさ。
なんかね、もう慣れちゃったよ。

『お、花火か? 面白そーじゃん。
 よけりゃアタシにもちょっと、分けてもらえるか?』

あら? 青くなるとお喋り出来るのね?

「ん? ど〜ぞ?
 線香花火は最後に取っておいてよねェ〜
 オネーサンとの約束だぞ!」


息付く暇もなく、まったく疲れちゃいないけど、響く快音(>>110)。
お嬢…アナタは、アナタって人は…そこまで不器用だったんですね。
こっちに飛ばなかったのが救いでしたのでしょうか?
目を離したワタシの責任なんでしょうか?
誰か教えてくださいませ〜

一本花火を持って、新しい蝋燭も用意して、テクテクテクと歩きます。

「ハイ、ど〜ぞ?
 花火、やりたいっしょ?」

怒られないかな? んでも、誰か一人仲間外れは、ね。
楽しむなら皆一緒の方が、イイってもんよ。

113 名前:遠野秋葉/反転 ◆8.SOrigAMI :2005/08/21(日) 04:12:50

「けほっけほっ……」

 間近にいたせいで煙でとんでもない事に。
 次は火の使い方を目標としないといけないわね。
 ……山は高い。

>>111
『……そっちこそなんだよ。アタシはたまたま散歩でこっち通りがかっただけだぜ?
 いくら何でもんな事まで一々お咎めくらってちゃ参るんだがね?』

「偶々で出歯亀行為かしら。
 品性を疑うわね、最もそんなものがあればの話だけど?」

 少なくとも外国産との間で品種改悪した不貞の徒に言われる筋合い等無い。

>>112
『ハイ、ど〜ぞ? 花火、やりたいっしょ?」

「………まあ。
 貴方がそういうなら?
 花火もほっておくと資源の無駄遣いになるし?
 地球環境にもよくないから?」

 花火を受け取って、慎重に慎重に火をつけて………





「あ……」

 闇夜に一厘の花が咲いた。

114 名前:アルビノ少女“山城友香” ◆0DYuka/8vc :2005/08/21(日) 04:17:00

>>108
『ん? アイスくれんの? ありがと〜
 お礼にチューでもいる? 冗談だけどね?』

ちょっと、あたふた。ああ、マリア様でもみてますか?この状況。
ロザリオ掛けたら、即死亡………じゃなくて良かった。私の場合。

『んで、ワタクシは外国から来ました、天使さんなんです、ハイ。
 崇めるとイイコトあるかもよ〜とか言ってみたり。
 まっ、環境は特殊で、カラダも特殊だけど一応一般人ですよ? 今は、ね?』

―――て、天使?日ハムのエンジェルことエチェバリア?ロッテの大天使長ことセラフィニ?
いや、両方違う。絶対に違う。野球関係ない。と、言いますか。私も言われたことあったり〜。
友香ちゃんって天使みたいだ〜、云々をお友達から。ああ、私。まるっきり逆の立場なんですけど。
さて、銀髪ってそう言うイメージなんでしょうか?

「と、ところで。天使さんって〜………吸血鬼とかを退治する方の天使さんですか?」

なんだか、怖くなってふと聞いてみた。でも、なんだか。自分で墓穴?

>>109
『あ、え、そ、その……確かに貰っちゃいましたけど、いいんですか?』

なんて。ノートには、いつもの通りの鈴穂さんの文字で書いてある。

「当たったんですから、良いんですよ〜♪
 でも、珍しいですよね〜。アイスの当たり付き自販機なんて。」

なんだか、このあたふたっぷりが自分を見ているようで可愛くもあり、恥ずかしくもあり。

>>110
―――――で。秋葉さんにバニラバーを渡したところ………。
バランスを崩してロウソクがパタン。蝋が溶け出して発火。レッツフィーバー?確変入ります?
昨日のテレビで世界の北野が言ってた様な気がするんですけど。

まとめ花火は絶対危険なのでよい子じゃなくても真似すんなよ!

とか。で。グゥレイトォガンダムのミサイルポッドよろしく。四散した花火は。
おもいっきり私めがけて飛んできて。首をかすめて〜………。頭の上でロケットが爆破!
そのまま地面に倒れる、私。―――――流れる蒼い血

霞む空。ああ、さっきまで。渦に飲み込まれそうなことをすっかり忘れていた。
私はテレパス、つまり精神感応者。あ、鈴穂さんも。そして、秋葉さんも。

―――――空には金色。十六夜の月。ああ、なんて。簡単なこと。

ただ、私も。目が覚めただけ。

ほら、傷が一瞬で直っていくのも当然のこと。私は吸血眷族なんだから。そう、これも私。

115 名前:アンヘル ◆jAngelsb6s :2005/08/21(日) 04:31:04

>>113
『………まあ。
 貴方がそういうなら?
 花火もほっておくと資源の無駄遣いになるし?
 地球環境にもよくないから?』

「……ハイハイ」

なんて言いながらも何故だか顔がニヤケテますわね? ワタクシ。
だって、なんか仕草が可愛らしいと言いますか、もうちっちゃな子供ね。
恐る恐る火を点けてるとこなんか特に。
も〜 お持ち帰りしちゃおうかしら? そんな気はないけど。

うむ。やっぱり花火は綺麗です。
皆でやるから余計に楽しいのかな?
もうね、なんか、これだけでお酒が飲めちゃうカンジね〜
とか言いながらテキーラの瓶傾げてますけどね?

もう一本、名前なんて知らないけど、綺麗な花を咲かせましょ〜
やっぱり綺麗で、何年か前だと味わえなかった感動。
あんな組織潰れて正解だったと、そう思わせてくれる瞬間。
何回立ち会ってもイイものはイイね。

「てきと〜に置いとくからスキなのとって遊んでくださいねェ〜
 一本ずつやるのがマナーよ?」

なんだか奇妙な夜ですね?
楽しいから気にしないけど〜


あたふたしてるオンナノコ(>>114)からの不意の言葉。

『と、ところで。天使さんって〜………吸血鬼とかを退治する方の天使さんですか?』

んにゃ? クスリでも食べちゃってるのかな?
あ〜でもな〜 昔そんな資料見せられた事もあった気するな〜
ってゆーか、なんかここに居る子全員一回資料見たことあるような?

それは追々思い出すだろうしイイとして、吸血鬼ねェ。
信じてないワケでもないし、ここはどう答えようかしら?

「ん〜吸血鬼は専門外なのよね〜
 ワタクシはか弱いオンナノコの味方ですから、もっと俗物的なカンジの奴をやっつける?
 まっ、そんなカンジね?

 それでも吸血鬼ねェ? 居たら居たで楽しそうよね〜
 なんか色々、お話してみたいわね?」

倒れたた見たいだけど、大丈夫かにゃ?
一見怪我もしてないっぽいし、大丈夫かァ〜

116 名前:遠野秋葉 ◆xkLa2AKIHA :2005/08/21(日) 04:50:52

>>114
「大丈夫、ですか?」

 責任の一端が私に(多分)あるので、流石に無碍には出来ない。
 助け起こそうと駆け寄ったら………

「……」

 彼女の傷が綺麗に癒えていた。
 フィルムを撒き戻すかの様に、そして蒼い血。

 ――――――それを当たり前の様に受け止めている私。

「嫌ね」

 こういう時は自分が人の領域からはみ出していると実感する。
 人なら畏れ戦く所を当たり前と受け止めてしまう、そんな自分の異常さに。

「大丈夫そうね………少なくとも身体の方は」

>>115
 闇夜に咲いた花は最後にゆらりと燃え上がり、そしてふっと消えた。
 途端、何とも言えない寂寥感に見舞われる。
 自らの異端を再度確認した故か否か………こういう時は。

「ちょっと、その酒、私にも頂けるかしら」

 既に酒瓶に手が伸びていた。
 

117 名前:羽瀬川鈴果 ◆MBVAMPl7Dw :2005/08/21(日) 04:51:19

>>112
………しかしどーゆー目でアタシ――というか鈴穂も入ってるから『達』か?――
を見てたんだか、このねーちゃん。
そりゃまあアタシは鈴穂だった時代から、鈴穂の奴よりはそっち方面でも積極的なつもりじゃあったが…

楽しみにほころびまくったこのねーちゃんの顔を見て、如実にそんな意志が伝わり、顔をしかめつつ。

>「ん? ど〜ぞ?
>線香花火は最後に取っておいてよねェ〜
>オネーサンとの約束だぞ!」

「……あー…? あ、おう!
 しっかし気前いいな、アンタ。 意向も了解!」
ニッといつもの野性的な笑みで微笑み返すと、手持ち花火を何本か頂く。
火は……まあいい、用意してもらってたロウソクで。
<ワルプルギス>を使う事も考えなくもなかったのだが、あれはマズい。
アレの刀身は火をつけるどころか鋼鉄を溶かすレベルのプラズマだ。花火なんか火薬ごと消えるだろう。

そんなわけで、慎ましやかに手持ち花火を点火して楽しむ。
やっぱり<ワルプルギス>には遠く及ばない火の明かりだが、これはこれで楽しいかもしれない。

>「ほうほう、楽しくやれてるんならイイじゃにゃい?
>何事もね、楽しまなきゃ損なのよ?
>だからね、そのオトコノコも楽しませてあげればアナタにメロメロよ?
>色んなイミで、楽しませて上げればね?
花火を楽しむアタシの頭上から、ちょっと意地悪も含んだアドバイス(?)が振ってくる。
鈴穂ほどアタシはウブではないが――流石にやはり、どうもこの手の話は、なんつーか…赤面する。

「……わ、わーってるよ。んな事ぁ…
 でも拓人の奴、奥手だし、その、なんだ、なかなかそんなチャンス巡ってこねえし…

 ……まあ、退屈はさせてねえって自信はあるけどな。あいつらの事も含めて。」
と、憮然と返事を返す。
ヒント自体は至極もっともなのだが、どーもこの姉ちゃんに言われると調子が狂う。


>んで、そっくりさんねェ ワタシの方が美人っしょ?
と、そこで。
さっき水を向けた話題がやってきた。

「んー、似てるつっても、容姿じゃなくって……なんか雰囲気が。あと趣味とか。
 あいつは髪オレンジだったし、アンタは銀だし。
 そういえばあいつ、いつもはメイド服着てたりするんだが……アンタもたまにゃ着てみたらどーだよ?」

どうもさっきから調子を狂わされっぱなしだ。 ここで一発反撃しとかねえと、面白くねえよな?
そんな悪戯心にまかせ、逆に言葉で仕掛けてみた。

>>113
そこへ、また。
あの赤い鬼女が逆に噛み付いてきやがったよちくしょう。あーくそ。
アタシの力でここら一体の魔力は吸い上げられ始めてるってのに、元気なこって。

「・・・・・あのな、いい加減にしろよ。
 だいたいそんな風にいきなり敵視するような眼で見られりゃ、誰だって――」
そんな、普段に比べてもだいぶ大人な(少なくとも鈴穂やタクちゃんに見せりゃそう言ってくれる)
反応でなだめようとしたところで――

>「偶々で出歯亀行為かしら。
>品性を疑うわね、最もそんなものがあればの話だけど?」
……デバガメ?

             ――カチン

「……デバガメたぁご挨拶じゃねえの。
 じゃあ何か? テメエの定義じゃ目を開けて物見てる奴はみんなピーピング・トムかよ。
 随分な拡大解釈だな。それじゃ窃視・盗撮云々で今ごろ警察は大忙しだな、はっはっはっ。

 それに品性品性って、確かに鈴穂はともかくアタシにんなお上品なモンがあるかどうかなんて知ったこっちゃねえよ。
 だがお前だってな、んな高慢ちきなようじゃ友達できねえぜ? オイ」

……アイスを片目を瞑りながら舐めつつ、かるーく言ってやる。
これでもまだ、『品性ある』対応のつもりなんだがね…タナロットとだったらどつき合いになってるところだぜ。

>>114
それで一方的に眼を逸らし、山城の方に振り返ると。
どうも花火が直撃したか何かで、腕から血を流している。

そう、青い血を。

「……お、おい! 大丈夫か!?」

流石に今は全力ではないといえど、それでも今の<魔力侵奪能力>発動中のアタシが近づけば
傷の治りは当然遅くなりかねない。だからちと忸怩たるものがあったが――

声をかけ、足はとどめるだけにしておいた。
……悪い。

そういおうとしたところで――本格的にあいつの中の吸血鬼殿が目を覚ましたらしい。
……アタシの力で、枯れちまわなきゃいいが。

とりあえず傷は治ったようだし、山城の別人格とも一面識はあったので。

「おう、久方振りだな」
と、気さくに声をかけてみた。

118 名前:アルビノ少女“山城友香”(覚醒) ◆0DYuka/8vc :2005/08/21(日) 05:05:58

ふらり、と。空を見上げてみる。流れた血は戻らないけど。もう傷は元に戻ってる。
赤い瞳は蒼い色へと変わり。私の側面を物語る。赤と蒼で半分半分。

闇を抱いて、光に嫌われて。そんな宿命を持って。それでも、ありきたりの女子高生。
ただ、夏休みが、人より何千倍も嬉しい女子高生。なんて自答して。走り出さないように。

―――――私は私でも、こちら側でも。夜の中なら、上手くやれるはずだわ?って。

>>115
『ん〜吸血鬼は専門外なのよね〜
 ワタクシはか弱いオンナノコの味方ですから、もっと俗物的なカンジの奴をやっつける?
 まっ、そんなカンジね?

 それでも吸血鬼ねェ? 居たら居たで楽しそうよね〜
 なんか色々、お話してみたいわね?』

専門外。そんな言葉を聞いて安心した。逃げの一手がほとんど使えないんだから。
ほら、さっきまで聞こえていた。精神の音も今は穏やか。私の闇の奔流にかき消されて。
ああ、でも。そう言えば。覚醒前から、この天使さんの音は聞こえなかった。………まさか、ね?

「―――――さあね、まあ。気にしなくてくれて良いわ?
 それにしても、吸血鬼なんて案外見かけるモノかもよ。私の目の前に天使が居たりするなら、ね?

 そうそう、その蛍光色の花火をくれるかしら?」

目の前で弾ける火花と月を見つめながら。こんな夜もありかな、なんて。

>>116
『大丈夫、ですか?』

駆け寄ってくる秋葉。

『嫌ね』

まるで、自分の境遇に嫌悪するかのように秋葉がつぶやく。

『大丈夫そうね………少なくとも身体の方は』

「―――ええ。心配掛けたわ。あらら、今度は。そっちが戻ったのね。
 まあ、判ってくれるのが救いだわ。境遇は至極似ているわけだし、ねぇ?」

鈴穂のほうを向いて、微笑んでみる。今度は、自然に笑っても。怖いのかと思って溜め息。

「まあ。それでも上手くやってくしか。なさそうだけど。ね?」
なんて、少しでも穏やかに笑えたかしら『今』の私は。

>>117
『おう、久方振りだな』

なんて、旧知の友に逢ったみたく。もう一つの側面で鈴穂は野趣あふれた微笑みを浮かべた。
まあ、これぐらいなら。って。しかして、不思議な感覚を味わいながら。

「―――お久しぶりね。鈴穂。しかし、不思議な感覚だわ。
 吸血眷族の私が『吸われている』って言うのは。まあ、これぐらいなら気にしないで?
 明るんできた空から、太陽が昇ることの方が致命的だから」

なんて、冗談交じりに。たまには、こんな『同じ』者どうしで笑うのも悪くないと。

119 名前:遠野秋葉 ◆xkLa2AKIHA :2005/08/21(日) 05:10:34

>>117
『「……デバガメたぁご挨拶じゃねえの。
 じゃあ何か? テメエの定義じゃ目を開けて物見てる奴はみんなピーピング・トムかよ。
 随分な拡大解釈だな。それじゃ窃視・盗撮云々で今ごろ警察は大忙しだな、はっはっはっ。

 それに品性品性って、確かに鈴穂はともかくアタシにんなお上品なモンがあるかどうかなんて知ったこっちゃねえよ。
 だがお前だってな、んな高慢ちきなようじゃ友達できねえぜ? オイ』

 ふん、と鼻で笑って、切り返す。

「あら、自分の事を棚どころか地平の彼方に押しやって、自己の行為を正当化するなんて、
 神経がワイヤーロープで出来てるとしか思えない豪胆さね。
 そんな神経をしてるからこそ、周囲の空気に極めて鈍感で恥知らずに出歯亀なんて出来るのでしょうね。

 そうね、知らない即ち無知であれば品性なんてそもそも必要ないものね。
 最もそういうのは人ではなくケモノって言うのだけど」

120 名前:アンヘル ◆jAngelsb6s :2005/08/21(日) 05:17:26

楽しい時間はあっという間に。
こんな具合に寂しい時間も流してくれない物かしら?

>>116
花火に火を点けつつテキーラ一口。
やっぱり安いだけあってマズイ、とまでは言わないけど美味しいとも言えないね。
それでも雰囲気に合うからこれはこれでアリ!
そんな時に聞こえた声は〜

『ちょっと、その酒、私にも頂けるかしら』

意外や意外な声でした。
ってゆーか、もう飲んじゃってる?
手が早いと言いますかなんと言いますか。
苦笑なんか浮かべてみちゃったりして、お答えしましょうか。

「おスキにど〜ぞ? かなりキッツイけどね?
 お水は用意してないけれど、大丈夫かな?」

豪快な飲み方の割に、お上品に映るわねェ〜
流石大和撫子! 飲む姿まで様になるのね?

>>117
『……あー…? あ、おう!
 しっかし気前いいな、アンタ。 意向も了解!』

ウム。コッチの子は素直でイイわね?
お喋りも嫌いじゃナイっぽいし、ナニよりさっきよりは元気かな?
なんか表現違う気するけど、まあイイか〜

『……わ、わーってるよ。んな事ぁ…
 でも拓人の奴、奥手だし、その、なんだ、なかなかそんなチャンス巡ってこねえし…

 ……まあ、退屈はさせてねえって自信はあるけどな。あいつらの事も含めて。』

またまたこっちもカワイイわねェ?
ホント、この手のオンナノコってオモシロイ!
オモチャにする、ってのは可哀想だけど遊んでみるのもイイんじゃない?

「チャンスは待ってたって来ないから、自分から進んでこうね〜
 そっちの方が近道だし、ナニより印象が違うのよ?
 まッ、オトコとオンナの戦いは奥が深いからこれから勉強しましょうねェ〜
 予備知識があった方が、お得だよ?」

んで、お次はなんだいお嬢さん?
質問攻めプレイってヤツかな?

『んー、似てるつっても、容姿じゃなくって……なんか雰囲気が。あと趣味とか。
 あいつは髪オレンジだったし、アンタは銀だし。
 そういえばあいつ、いつもはメイド服着てたりするんだが……アンタもたまにゃ着てみたらどーだよ?』

「へぇ〜雰囲気が似てると、そうきましたか〜
 まだまだ修行の道は深そうね? 何の修行かはさて置き。

 んで、メイド服〜? スカートとか改造しちゃってもイイなら着るよ〜
 だってね、ロングじゃ折角の脚線美がイカセナイじゃん?
 イカスだけイカサナイと、やっぱ後々困っちゃうのよねェ〜」

フッ…アンヘルちゃんに反撃するにはまだまだお子様ね。
メイド服など、既に通過済み! ナース服辺りに手を出そうかと思いますがどうですかッ!

>>118
『―――――さあね、まあ。気にしなくてくれて良いわ?
 それにしても、吸血鬼なんて案外見かけるモノかもよ。私の目の前に天使が居たりするなら、ね?

 そうそう、その蛍光色の花火をくれるかしら?』

ん、なんかさっきまでと雰囲気が違うような?
気のせい、じゃないよね。こればっかりは。
心なしか周囲が静かになった気もするし〜一般人アンヘル様だけ?

「ふむふむ。中々興味深いお話で。
 身近に吸血鬼ねェ? 例えば―――――アナタとか?
 血、欲しい? な〜んてね?」

そろそろ頭に引っ掛かってる資料も思い出した。
まあね、別にね、関係ナイよ。
お話して楽しかった、それだけで充分だしね〜
花火を手渡しながら、そんなコトを考えた。



さてと、それじゃあお暇させて頂きましょうか〜
そろそろ朝だし、寝ないとキッツイ。

「それじゃあ皆様アンヘルちゃん帰りますね〜
 遠野さん家の秋葉ちゃんに、山城の友香ちゃん。
 んで、今は羽瀬川の鈴果ちゃんかな? 鈴穂ちゃんにもヨロシクネ?

 花火置いてくからおスキにど〜ぞ?」

楽しかったね、今夜も。
夏はやっぱこうでなくっちゃ。

121 名前:遠野秋葉 ◆xkLa2AKIHA :2005/08/21(日) 05:20:27

>>118
『―――ええ。心配掛けたわ。あらら、今度は。そっちが戻ったのね。
 まあ、判ってくれるのが救いだわ。境遇は至極似ているわけだし、ねぇ?』

「そうですね。
 紅くなっても蒼くなっても、最終的に理性という鎖が勝ればそれで良い訳ですからね。
 結局、自分をコントロールするというのは多かれ少なかれ誰にでもあると思います。

 まあ、それも時と場合によりけりですけどね。
 躾を行う時は徹底的に威圧的に厳しく、紅くなった方が効果的ですから」

 躾の対象が誰であるか言うまでもない。

122 名前:遠野秋葉 ◆xkLa2AKIHA :2005/08/21(日) 05:30:32

>>120
「それじゃ頂きます」

 ごくん。

 知らないお酒で矢鱈度数が強かった。

 くらっ。

「……この程度の酒、飲み干せなくて何が遠野家当主よ。
 私を酔わせたくば、この三倍強い酒は持って来いと言うのよ」

 ごくんごくん。

「ご馳走様。そろそろ朝だし、続きは帰ってから飲むことにするわ」



 今日は袋を開けれる様になった。
 これは誇るべき進歩だろう。
 次は火をつけれる様になろう。

 そうやってカップラーメンというものを作れる様になれば、
 一人前に料理が出来る様になったと兄さんに胸を張れるだろう。
 道は長い、山は高い。
 それでも今日は一つ進んだのだ。

(退場)

123 名前:羽瀬川鈴果 ◆MBVAMPl7Dw :2005/08/21(日) 05:39:44

>>118
>「―――お久しぶりね。鈴穂。しかし、不思議な感覚だわ。
>吸血眷族の私が『吸われている』って言うのは。まあ、これぐらいなら気にしないで?
>明るんできた空から、太陽が昇ることの方が致命的だから」

そういって、また魔力を吸われつつあるのを我慢しながら、もう一人の山城は笑った。
……まあ流石にこの能力も体質なだけに因果なもので、ちと申し訳なくはあるのだが。

「……確かにこういうのも、たまにゃ悪くねえかも知れねえ、か。
 あ、それと」

ちょっとだけあいつがまだ知らない事があったので、補足してやる。

「そうそう、アタシはもう『鈴穂』じゃねえから。
 こないだちょっとひと悶着あったとき、アタシ独自の名前も貰ったんだよ。
 羽瀬川鈴果、鈴に果実の『果』でスズカ、だ。 覚えときな」

>>119
―――ピキピキピキ。

……ったくこのアマ、言わせておきゃ……!
既に奴の髪は赤から黒に戻ってるらしいが、それは置いといて。

「あいにくだなあ、アタシゃ自分の事を棚に上げた覚えはこれっぽっちもねえんだが?
 つーかその的外れな罵倒はどっから出てくんだ、コラ?
 まあその妙に豊富なボキャブラリーが知性だってんなら、十分おありのようだがな。胸に反比例して
 あーそうそう、神経だのケモノだのって言い分なら褒め言葉だぜ? アタシはもともと根がそーなんでな!」

かなり売り言葉に買い言葉と皮肉の混ざった応酬になる。
そもそも通りがかって足止めるだけでデバガメ呼ばわりするそっちの神経質に原因があんだろうがよ。
もーちっと寛容になれねえのか、この女は!?

 ……ああ、そんな複数の意味で深くなさげな懐じゃ無理かもな?
口には出さず、表情だけでにやりと笑う。

――と、罵倒合戦で少し頭が冷えたところで。
こいつの先刻赤く染まった髪に、ようやっと興味が戻ってくる。

「……と、ちょっと待て。 ここは黙って一つ聞け。
 お前、その髪と力――生まれつきなのか?」

――発動自体に魔力を使っているあたり、アタシのような<魔力侵奪能力>とは根本から違うのかもしれないが。
もしかしたらこいつもガキの頃から、鈴穂みたいな事にも巻き込まれたりした事があったのだろうか?

――そう、例えばその能力を疎まれて、数人がかりで魔法使いに殺されかけたりとか。

……こんなイヤミな女に対して何でそう思ったのかはわからなかったが、
どこか似ていたのもあり、ふと気になったので、口に出して聞いてみた。

124 名前:アルビノ少女“山城友香”(覚醒) ◆0DYuka/8vc :2005/08/21(日) 05:52:22

スパークラーだっけ。確かコンビニで売っていた同じような花火には、そんな名前が付いていた。
名前がモノを表すならば。そんなことがあるのだ、と。笑ってみた。

目の前で弾けて、灰になっていく花火。一瞬の輝き。
ああ、結局。私はこの国で生まれたんだなって、思うのだ。
刹那の輝きを心の底から愛おしいと思える。桜の花びら、夏の花火、秋の紅葉、冬の雪。
まあ、今日からまた棺桶の中だとしても。そんな刹那を楽しみに生きてます、私。

>>120
『ふむふむ。中々興味深いお話で。
 身近に吸血鬼ねェ? 例えば―――――アナタとか?
 血、欲しい? な〜んてね?』

なんて。そんなに胸を強調されると別の意味でかみつきたくなるわ………全く。
まあ、私は。血を吸ったことがないから。そんな簡単なことでつなぎ止めてる日常だから。

「いや、遠慮しておくわ?名前倒れの眷族でごめんなさいな。」

『それじゃあ皆様アンヘルちゃん帰りますね〜
 遠野さん家の秋葉ちゃんに、山城の友香ちゃん。
 んで、今は羽瀬川の鈴果ちゃんかな? 鈴穂ちゃんにもヨロシクネ?

 花火置いてくからおスキにど〜ぞ?』

―――――やられた。で、結局。あの天使様は何もかもお見通しだった、と。
線香花火に火を付ける。刹那の炎はやはり良いようもなく綺麗だった。それじゃ、またね。天使さん。

>>121-122
『そうですね。
 紅くなっても蒼くなっても、最終的に理性という鎖が勝ればそれで良い訳ですからね。
 結局、自分をコントロールするというのは多かれ少なかれ誰にでもあると思います。

 まあ、それも時と場合によりけりですけどね。
 躾を行う時は徹底的に威圧的に厳しく、紅くなった方が効果的ですから』

ふふ。さすがに、今度の寒さは同じ寒さでも心地が良い。私がこちらにいるから。
そう言った本能を。赤い瞳に封じながら。たまにこうしてバランスを取りながら。

「あら、怖い。躾か………私には、とんと縁のない話だけど。
 秋葉が飲んでいるお酒同様に。私はお酒は全く持って駄目だし。」

ちなみに、テキーラのアルコール度数は40度。アレの三倍強いお酒はこの世に存在しない。
缶が開けられなかった秋葉が。袋を開けられるようになったのは大きな進歩で。
たまには、外にも出てみるか。私も陽光に多少耐性を付け直して。夏休みの終わりに備えよう。
なんて、見送って。私も鍛えないと、なんて。がらにもなく思って、少し笑った。

鍛えて鬼になったら、私の場合。それこそ『吸血鬼』じゃないかって。

>>123
『……確かにこういうのも、たまにゃ悪くねえかも知れねえ、か。
 あ、それと』

なんて、鈴穂が付け加える。

『そうそう、アタシはもう『鈴穂』じゃねえから。
 こないだちょっとひと悶着あったとき、アタシ独自の名前も貰ったんだよ。
 羽瀬川鈴果、鈴に果実の『果』でスズカ、だ。 覚えときな』

なんて。『鈴果』は名乗った。

「あら。了解。これから気を付けるわね。名はその存在を表すから大事にしないとね。
 そうしたら。こちらは名前を………やめておくわ。私はこっちでも山城友香だからね。」

そうして、ふと見上げれば。真っ赤な朝焼け。私にとっては紅蓮の炎。
日傘を差せば、まあゆっくり帰れるか。少しだけ鍛えられちゃうけど。

「それじゃ、私も帰るわ。ちょっと高ぶったままだと。この太陽は辛いから。
 また近いうちに逢いましょうね、鈴果。」

白い日傘を差して、薄手の羽織を掛けて。私は家路に着いた。
(退場)

125 名前:羽瀬川鈴果 ◆MBVAMPl7Dw :2005/08/21(日) 05:57:12

――が、聞いたはずの相手は既に、あの銀髪のねーちゃんから貰った酒を煽って。
ほろ酔い気分でふらふらと、この浜辺から去っていっちまった。


……ち、二重の意味で面白くねえ。
今度会ったら……覚えてやがれ!?
イヤミな奴だったとは言え――嫌悪よりもむしろ
アタシがタナロットに感じるような妙な感覚――共感? 敵愾心? いや、それとも違うような――

そんな妙ちきりんな感覚を覚えつつ、その背中に向けて舌を出してやったのだった。

>>120
一方、そんなあいつに酒を勧めた銀髪ねーちゃん。
アタシの問いかけにも涼しい顔で、

>んで、メイド服〜? スカートとか改造しちゃってもイイなら着るよ〜
>だってね、ロングじゃ折角の脚線美がイカセナイじゃん?
>イカスだけイカサナイと、やっぱ後々困っちゃうのよねェ〜」

と、あんまり困った様子がない。
………このねーちゃん、随分としたたかでやんの。
ここで佐久間先輩ならこうした萌えコスチュームとやらにも造詣が深いので
一講釈ぶつだけの事は出来るのだろうが……アタシはそこまでハイセンスな人間ではないので、苦笑のみにとどめておく。

>それじゃあ皆様アンヘルちゃん帰りますね〜
>遠野さん家の秋葉ちゃんに、山城の友香ちゃん。
>んで、今は羽瀬川の鈴果ちゃんかな? 鈴穂ちゃんにもヨロシクネ?
と、そういいつつ、その飄々とした物腰を崩さずに。
アンヘルと名乗ったねーちゃんは去っていった。

しかし『鈴穂にもよろしく』か。 一応、ここに居はするんだけどなあ…。
そして、残されたバラけた花火をつまんで。

>「あら。了解。これから気を付けるわね。名はその存在を表すから大事にしないとね。
>そうしたら。こちらは名前を………やめておくわ。私はこっちでも山城友香だからね。」
そして、もう一人の山城もアタシの自己紹介を了承し、去っていく。
流石に日が昇り始めたこの状況は吸血鬼にも辛いのかもだが……
山城の場合アタシと鈴穂のケースとは、同じ二重人格といってもちょっと違うのだろうか?

…まあ流石にアタシみたいに「魔法使いに殺されかけたトラウマで生まれました」なんてことはねえだろうけど。


そして、ふと気がつけば浜辺に残されたのはアタシ一人。
……まあ鈴穂の奴を数に居れりゃ2人なのだが、実質は一人ということで。

「これ……土産にでもするか?」
残された花火(未使用)をかき集めると、アタシは家路に着いたのだった。

(退場)

126 名前:マグマ星人の着ぐるみ@ナンパ師:2005/08/25(木) 00:19:56

 海。夏の海。
昼間は健康的な活力の元賑わったであろうビーチも、
夜には艶やかな顔を見せる。
そう、異性を求める人間(とか宇宙人)の
溜まり場に変貌するマグマ。

 それにしても、女の子メロメロ経験値をあげようと思ったのに
このビーチには誰もいないマグマね。
宇宙一の美女怪獣ローランをも完全ときめき状態にした
おれさまがわざわざ来てやったのに。
やっぱり地球人は愚かだマグマ。

127 名前:マグマ星人の着ぐるみ@ナンパ師:2005/08/25(木) 00:58:52

 ほんとに人いないマグマね。
おれさまはマニュアル宇宙人なとこあるから
前例の無い事には対処できないというか
本命口説くにはまず当て馬で経験値みたいなとこあるから
こんな辺境の星まで来てやったのに。

 たしかにこの地球そのものは宇宙にきらめくエメラルドだけど、
そこに住んでる知的生命体は少数の例外を除いて
アレでナニすぎるマグマ。やっぱ全部沈没させたほうが
いいマグマ? まぁ地球の水の総量は変わらないんだから
南極の氷でも溶かさなきゃいけないかもしれないマグマ。

 んー。こういうことにはシーモンスとシーゴラスを
スカウトすべきだったかもしれないマグマ。
津波と竜巻で人類イチコロだマグマ。
でも単純な戦闘能力はギラス兄弟のほうが上だし、
このあたりさじ加減が難しいところだマグマ。

128 名前:浜に流れ着いた小瓶に入ってた手紙:2005/08/25(木) 01:02:56

これを拾った方に質問です。

昔っから疑問だったんですが、
ウルトラマンレオの歌の歌詞、地球は青いので「宇宙にきらめくサファイヤ」が正しくないでしょーか

129 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/08/25(木) 01:13:11

夜のビーチ。
あたしは、また、ここへ来た。
昼間の太陽を受けてギラギラ輝くまぶしい海よりも、
あたしは、夜の月明かりを優しく返す海のほうが、好き。
靴と服を脱ぎ、あたしは、静かに、寄せては返す波の中へ、体を浸していった。

冷たくて、気持ちいい。

「おいでよ。」

あたしは、あたしから少し離れたところの空中にいる、献身の妖精に声をかけた。
白い衣を纏い、黄金のラッパを片手に、月明かりを背にしたその姿は、とても幻想的。
妖精は、首を横にふると、残念そうに言った。

「私のこの小さな体では、波にさらわれて溺れてしまうわ。」

仕方なく、あたしは妖精を誘うのは断念した。


砂浜に近い、浅い場所で、あたしは底の砂にお尻を乗せて、
体が波にゆらゆらと揺られるその感触を愉しんでいたその時、
妖精が、小さな驚きの悲鳴をあげる。

「どうしたの?」

尋ねると、妖精は、かなり離れた所にいる人影を指差した。

よく見ると…、それは、怪獣だった。
怪獣ランドでよく見かけた、二本足で歩く怪獣。

「怪獣……、ってことは………」

今までの経験から、あたしは一つの結論に辿り着く。
それを確かめるため、その名前を呼んでみることにした。

「ななめー! ねぇ、ななめでしょ?」

130 名前:マグマ星人の着ぐるみ@ナンパ師:2005/08/25(木) 01:19:06

>>128
 おいコラてめぇヌッコロすぞマグマ。
阿久悠の歌詞にアヤつけようってのかマグマぁ?
サファイアじゃ語呂が悪くておさまりつかないマグマ。
美しい海だって「エメラルドグリーン」と形容するマグマ。
したがって表面積の7割が海で構成される地球は
十分に「宇宙にきらめくエメラルド」とよんでも
差し支えないマグマ。

 そういうわけで危険思想にとらわれた貴様にはもれなく
ギラススピンをプレゼントだマグマ。
楽しみに待ってるマグマねぇウヒフハハ……。

131 名前:マグマ星人の着ぐるみ@ナンパ師:2005/08/25(木) 01:27:11

>>129
 地球の月には魔力が宿るという。

 誰もいなかったはずの浜辺。
沢山の自嘲と少しの寂しさを感じさせる浜辺に侵入者が。
月明かりに照らされた女の子ひとり。
そんなありふれたシチュエーションをちょっと美しいと思うのは
月の魔力か女の魔性か。

>『ななめー! ねぇ、ななめでしょ?』

 「そ れ は い っ た い 何 の 話 で す か?」

 おれさまは宇宙のカリスマナンパ師マグマ星人だマグマ。


132 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/08/25(木) 01:36:06

>>131
「違うみたいよ、マリエル。」

妖精が言った。
でも、これもいつものこと。

「ななめ、いっつもそう言うもん。 絶対ななめだよ。」

そして、あたしは相手の否定の言葉もお構い無しに、怪獣姿のななめに話しかける。

「ななめ、そんなの着てちゃ、泳げないでしょ。
 脱いで、こっちにおいでよ。」

133 名前:マグマ星人の着ぐるみ@ナンパ師:2005/08/25(木) 01:47:31

>>132
>『ななめ、そんなの着てちゃ、泳げないでしょ。
>脱いで、こっちにおいでよ』

 この嬢ちゃんマジで人の話聴いてないマグマ……。

 ……あー、なんだ。おれさまは断じてななめとかいう
愚かな地球人ではないけど、例えばわざわざ偽名を使うというのは
突っ込んで欲しくない過去とか知られたくないココロが
あると思うマグマ。まーそういうのを生暖かく見守るのも
対人関係の妙というか優しさという気がするマグマ。

 ところで、本命を口説き落とすために
経験値を欲するおれさま的には、
年頃の女の子であるあんたと親密なアバンチュールを
体験しなければいけないマグマ。

 そういうわけで、少しお酒など口にしてみないかマグマ?
カルーアミルクとか、口当たりよくて女の子にもオススメだマグマ。
コーヒー牛乳みたいでシアワセ気分だし、
気づかぬうちに酒量も増えて飲ませるオトコ的にも
ウハウハだマグマ。ささ、どうぞぐっといくマグマね?

134 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/08/25(木) 02:03:26

「マリエル、ここは、騙されてあげるべきだわ。」

その言葉に、あたしはきょとんと妖精を振り仰ぐ。

「あの人は、自分が嫌いなのでしょう?
 それなら、無理にあれがななめであることを明らかにする必要はないわ。
 『マグマセイジン』として、一緒にお酒を飲んであげましょう。
 もしかしたら、それで自分自身を好きになれるかも知れないわ。」

あたしは、「そうだね」と言ってうなずくと、
立ち上がって、下着姿のまま、お酒を勧めるななめのところへ歩いていった。

「それじゃ、マグマ星人さん、いただきます。」

ななめだってわかってるのに、違う名前で呼んでる、その滑稽さ。
あたしは、ふやけたような笑い顔で、ななめが勧めるお酒を、口に流し込んだ。

135 名前:マグマ星人の着ぐるみ@ナンパ師:2005/08/25(木) 02:16:58

>>134
 しっかし、下着のままでオトコの前に現れるとは
ずいぶんコドモっぽいというか純なココロの子だマグマ。
まーおれさまには関係ないけど、ちょっと罪悪感で目をそらしてしまったり。

>『それじゃ、マグマ星人さん、いただきます。』

 こらこら、一気飲みはやめとけマグマ。
アルコール度数だってそう高くはない(8度前後)けど、
慣れてない人はちびちびやるマグマ。
そんなんじゃ邪悪なオトコの思うツボだマグマ。
オトコは大なり小なりケダモノなとこあるんだし、
下着+ほろ酔いというのは確実にコンボだマグマ。
あんたは客観的に見て健康的な可愛さが漂わないこともない
雰囲気を感じさせる気配が見てとれる気がするし、
なんというか、えーっと……。

 ……なんだ、その、つまり。
酒は自分のペースで行こうぜ。
勧められるままに飲むのもどうかと思うマグマ。

136 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/08/25(木) 02:24:07

>>135
「あ…、うん。 そっか、お酒だもんね。」

ななめの言葉に、あたしは一息に飲もうとしていたところを思いとどまった。
そして、こんどはゆっくりとグラスを傾け、少しだけ、口に流し込んだ。

「……意外と、おいしい…かな。」

そして、さらにもう少し、飲んだ。

137 名前:マグマ星人の着ぐるみ@ナンパ師:2005/08/25(木) 02:43:25

>>136
 お酒だからねぇマグマ。
ま、「意外と」ってのはいささか心外だったマグマが。
女の子にも飲みやすいのをセレクトしたマグマよ?
カリスマナンパ師としては、勝手に事態を進展させるのは
プライドが許さないマグマ。

 ……それにしても。IQ50000のチブル星人を
脅して得た情報によると、ウッドワース女史にはいつも
妖精さんがついてていろんな手助けをしてくれるって話だけど、
こんなクソ野郎にロックオンされたのに
妖精さんは警告なり訓戒なりを発しないマグマか?
あまーい酒とコトバに酔ってたら、痛恨の大失敗を
犯す事になりかねないマグマ。

 なんかあったらオトコはソッコー逃げ出しかねないし、
シングルマザーというのは言うほど楽な商売じゃないマグマ。
夏休みの火遊びのツケは大体クリスマスくらいに来るものだし、
この嬢ちゃんみたいな子は周りが守ってあげないといけないマグマ。

 ……ってこんな事ほざいて妖精さんなんかいませんって言われたら
とんだ恥さらしマグマね。まー毎日息をするごとに恥を晒してるし、
今更ひとつふたつ恥が増えたところでどーってことないマグマが。

138 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/08/25(木) 02:56:24

>>137
「妖精さんは警告なり訓戒なりを発しないマグマか?」

そう尋ねるななめに、あたしは笑って答えた。

「うん、大丈夫。 ちゃんと傍にいるよ。
 何かあったら、「妖精の輪」で、家まで送ってもらうから、大丈夫。
 ほら、みてたでしょ? この前やったあれ。」

あの時。
泣きながら、ななめの前から消えたとき。
妖精の輪で、家まで送ってもらった。

「ただし、マリエルの意識が残ってたらの話だけれど。
 あれは、私の力だけではなく、マリエルの意志力と精神力によって成されるものだもの。」

その言葉は、あたしの耳には、入っていない。

なんだか、顔が火照って、意味もなく、笑いがこみあげてくる。

「えへへへへ…、ありがとう、心配してくれて。」

そう言うと、いつの間にか、あたしはななめに抱きついていた。
なんだかぼーっとしてるせいで、その動作は、しなだれかかるような感じ。

「……酔い易い子だとは思ってたけれど、ここまでとは……」

その様子を見下ろしていた妖精は、頭を抱えた。

139 名前:マグマ星人の着ぐるみ@ナンパ師:2005/08/25(木) 03:14:54

>>138
 はぁ、なるほど。ピンチになったら瞬間移動が
可能ということね。そりゃ安心マグマ。
まぁこの嬢ちゃんの澄んだココロってのは
それなりに価値があるだろうし、多少の手間隙かけても
守ってあげたくなる……って!
しなだれかかってどうすんだコラ!!

 ……んー、なんだ。あー、いや、そのー。
おれさまも一応オトコっていうかオスなんですけど。
こういうのはマズイでしょ? っていうかおれがこの瞬間
「姉貴の前に経験値いいいい!!」とかいって
ケダモノになったらどーすんだっての。
野郎には「女なら誰でも」ってとこがあるし、
ましてウッドワース女史は客観的に見て可愛くて以下略だし。
ヤバイでしょ。おれがケダモノになったらどうすんだよ。
妖精さんちゃんと止められんのか?

 あー、なんだ、そのー。ウッドワースさん?
あんたちょっと順番すっとばしてるみたいだし、
まずは甘いささやきから始めようや。
抱きつくのはもっと後になってからね?
妖精さんももちょっとしっかりしろ。
クソ野郎に女史の純潔が奪われていのかマグマ。

140 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/08/25(木) 03:27:39

「しっかりしろって…、どうしろと!?
 引き戻すのはまず無理なんですけど!!」

おろおろと飛び回るうちに、妖精は自分の手に握られているものに気付く。

「しょうがないか。」

そして妖精はマリエルの傍へ飛んでいくと、その脳天に、黄金のラッパを振り下ろした。




「あいたぁ!!」

頭に強烈な痛みを感じて、あたしは我に返った。

「いたたた…、なに?」

そしてあたしは、自分がななめに体を密着させていることに気付いた。 しかも下着姿で。

「うわっ!?」

あたしは、あわててななめから離れた。

「あ…、ごめん、重かった?」

苦笑いしながら、あたしはどこかズレた謝罪をした。




妖精は、胸を撫で下ろした。
とりあえず、マリエルを正気に返すことができたからだ。

「ったく…、なにが経験値よ。
 女の子が酔って抱きついたくらいでうろたえちゃって。
 あ…、経験が無いから経験を積みに着ているのよね。」

妖精は苦笑した。

「でも、うぶなくらいでいいかもね。
 本当にいくところまでいっちゃっても困るし。」

そして、妖精はまた、苦笑するのだった。

141 名前:マグマ星人の着ぐるみ@ナンパ師:2005/08/25(木) 03:48:09

>>140

 ご す っ。

 ……なんかいい音がした。これは、あれだ。
音はすれども姿は見えず。
人間の脳天を鈍器で殴打した音っていうか殺戮の独唱。
物理的に大丈夫なんだろうかウッドワース女史。

>『うわっ!?』

 あ、正気に戻った。

>『あ…、ごめん、重かった?』

 ……あー。なんつーか。
あんたにも経験値は必要なようだマグマ。
おれがいきなり飛びかかってあーんなことやこーんなことしても
おかしくない状況っていうかナンパ師ならヤって当然。
おれさまが言えた義理じゃないけど、
自分は大切にしたほうがいいマグマ。

 それにしても、妖精さんちゃんと働くマグマ。
おれみたいな悪いヤツが女史に近づいたら
ビームで迎撃とかさー。でないとナニするかわかんないぜよ?
なにしろおれさまは極悪非道の外道ナンパ師だマグマ。
一度おれさまと夜を過ごしたら、もう離れられないと
もっぱらの評判になる予定マグマ。フヒヒヒ。

142 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/08/25(木) 04:01:14

>>141
「妖精さんちゃんと働くマグマ。
 おれみたいな悪いヤツが女史に近づいたら
 ビームで迎撃とかさー。」

そんなことを言うななめに、あたしは苦笑する。

「そんなことしないよ。 ななめは、悪い人じゃないし。」

「一応、できますけどね。」

「へ?」

妖精が言い終わると同時に、ななめの側の砂が、はじけて飛んだ。

「もし襲い掛かったりしたら………」

恐ろしいほど冷たい視線をななめに送る妖精に、あたしはなだめるように言った。

「だ、大丈夫だよ。 ななめはそんなことしないから。」

そして、ななめの方へ振り向き、

「ね?」

と、念を押した。
ななめ自身の、身の安全のために。

143 名前:マグマ星人の着ぐるみ@ナンパ師:2005/08/25(木) 04:15:47

>>142
 まったく無用心な子だマグマ。
まぁこういう子は今時貴重だし、
無形文化財として保護申請する必要もあるかもしrずがっ。

 足 元 の 砂 が 爆 ぜ た。

 ……あー。なんですな。
ビームで迎撃オッケーってわけね。
やっぱ妖精さんってこのへんにいるわけね?
同意なくしては事に及べないというわけか。大いに結構。

>『「だ、大丈夫だよ。 ななめはそんなことしないから。ね?』

 だーから! おれさまはカリスマナンパ師の
マグマ星人だと言ってるだろ!
信じられんとあらば仕方あるまい。
ナンパ師のナンパ師たる所以を見せてやろう。



 マリエル、ボクのエンジェル……。
もっとキミのことが知りたい。ボクのことを知ってもらいたい。
ボクはもう、キミがいないとダメな男になってしまった。
だってキミが綺麗だから。姉貴の次くらいに綺麗だから。
そうさ、キミが魅力的なのが悪いんだよ……」




 ……なんかおれさまのIQが一気に50くらい下がった気が
しないでもないが、あえてそのへんは気にしない事にする。

144 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/08/25(木) 04:28:00

>>143
「マリエル、ボクのエンジェル……。
 もっとキミのことが知りたい。ボクのことを知ってもらいたい。
 ボクはもう、キミがいないとダメな男になってしまった。
 だってキミが綺麗だから。姉貴の次くらいに綺麗だから。
 そうさ、キミが魅力的なのが悪いんだよ……」

ななめのその言葉に、あたしはからりとした笑顔で答えた。

「お互いのことを知りたいなら、やっぱり、お話するのが一番だよ。
 側にいて欲しいなら、いてあげるよ。
 だから、お互いのこと、たくさんお話ししようね。」




妖精は、ひそかに苦笑した。

「お酒飲ませるの、忘れてるわ、ななめったら。」

145 名前:マグマ星人の着ぐるみ@ナンパ師:2005/08/25(木) 04:43:15

>>144
>『お互いのことを知りたいなら、やっぱり、お話するのが一番だよ。
>側にいて欲しいなら、いてあげるよ。
>だから、お互いのこと、たくさんお話ししようね。』

 くっ、動じない子だ。ここはとりあえず当たり障りのない
「学校のこと」「進路のこと」「部活のこと」の話題で突破口を……って
この子学校にいってんの!? やべえおれさまの勝利の方程式が通じねぇ!

 よし、こうなったらあれだ。「相手のこと」で親近感を捏造して
「ほめる」「見つめる」「手をにぎる」のTLS伝統必殺3連コンボにつなぐべし!
まずは相手のこと! 相手のことを話題に!

 「ねぇ、ウッドワース女史って、どんな人と一緒になりたい?
ボク、すごく気になるなぁ。」


 ここから3連コンボだ。ときめきゲージが足りなきゃ
さらにプレゼントで底上げ。これで落とせない女はいねぇ。
姉貴以外は。他人である以上制約も呪縛もないわけで
すなわち勝ったも同然であり勝利は我が手に帰し
経験値大幅アップ間違いなし。ざまみよ妖精さん。
キミの大事なウッドワース女史は今我が手に落ちる!
ハーハハハハ!!

146 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/08/25(木) 04:50:17

>>145
「ねぇ、ウッドワース女史って、どんな人と一緒になりたい?
ボク、すごく気になるなぁ。」

ななめの質問に、あたしがいつもの調子で答えようとすると、
妖精が口を挟んできた。

「結婚のことよ。」


「けっ……!!?」

結婚〜〜!?
それはえ〜と……、ポピンジェイと、できたらいいなー、なんて……
でも、やっぱり、内緒。

「そ、それは、秘密。」

恥ずかしくて…、言えないよー…

147 名前:マグマ星人の着ぐるみ@ナンパ師:2005/08/25(木) 05:04:12

>>146
>『そ、それは、秘密』

 ちっ。まだ好感度が足りんか。
まぁおれと彼女は特別親しいというわけでもないからな。
是非もない。ならばプレゼント作戦!

 「ウッドワースさんにプレゼントがあるんだ」

 ほざいたはいいものの、今のおれの手持ちのアイテムなんて
酒くらいしかないわけですが。いやしかしさっきの醜態を見るに、
彼女は決して酒が嫌いではないはず。よし、いける!

 「ほら、キミが生まれた年のワインだよ」

 チブルから脅し取ったデータに女史の年齢まで
記載されていたからこその気配り。さぁおれさまに萌えるんだマグマ。
そのまま3連コンボでキメてやるマグマぁ……。

148 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/08/25(木) 05:12:10

>>147
「ほら、キミが生まれた年のワインだよ」

ななめがくれたプレゼントは、ワインだった。
あたし…、あんまり強いのはちょっと……
さっき潰れずに済んだのは、弱いお酒だったからだし……
ワインなんて飲んだら、絶対一杯も飲まないうちに潰れちゃうよー…。

「えっと…、ごめん、ワインはちょっと……。
 お酒、苦手なの。 すごく、弱くて、あたし。 ごめんね。」

悪いけど、これはもらえない。
フィオナにも、きっと怒られちゃうよ。

149 名前:マグマ星人の着ぐるみ@ナンパ師:2005/08/25(木) 05:19:08

>>148
>『えっと…、ごめん、ワインはちょっと……。
>お酒、苦手なの。 すごく、弱くて、あたし。 ごめんね。』

 がっでえええむ。
他にプレゼント! おれなんか持ってたか?
ええと……そうだ目覚まし時計!
これなら誰に贈ってもおおむね好評だし!

150 名前:マグマ星人の着ぐるみ@ナンパ師:2005/08/25(木) 05:22:17

>>149
 あ、しまった途中送信だ。とにかく、

 <font color=blue>「毎朝の目覚ましの音をボクの声だと思って<ね。
いつも一緒にいたいボクの代わりに……」/font>

 ……なんだかなぁ。インスタントなセリフだ。
まぁいいや。プレゼントなんてどうせ繋ぎだし。ヘラヘラ。

151 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/08/25(木) 05:30:30

目覚まし時計……、目覚まし……、あっ!

「えっ!? もう朝だ!! 帰らなきゃ!!」

あたしは、ななめからのプレゼントを受け取った拍子に、もう朝になっていることに気付いた。

「ありがとう、もらうね。
 もう帰らなきゃ! ごめん、じゃぁね!」

あたしは、時計をかばんに入れると、大急ぎで走り始めた。

(退場)

152 名前:『知識と歴史の半獣』上白沢 慧音 ◆KEINE6wH6c :2005/08/26(金) 00:18:17

静かな夜であった。
月の明かりとさざなみ以外は、動くもののない砂浜である。
その浜に、影が私を含めて二つある。
私は波打ち際で、もう一人の方を眺めている。
彼女は、一糸纏わぬ姿でこの静かな海を泳いでいるのだ。

「あー、気持ちいいわ……ちょっと冷たいけど」

「なに、そのくらいの方が汗も引くさ。……しかし、水着くらいは着た方が」

ちなみに私はちゃんと着ている。

「いいじゃない、こんな時間にくる人なんていないわよ。物好きかお寝坊さん以外はね」

その言い草に、思わず頬が緩んだ。
まあ確かに、この時間にわざわざ泳ごうとする人間もいるまい。
われわれのように、人目につきたくないような者を除けば。
……まあ別にその姿かたちが人外魔境というわけでもなく、まっとうな少女なのであるが。
しかし、やっぱり私たちの容貌はかなり目立ってしまう。
こっそり来ているのだから、やっぱりそれは好ましくないのである。

「まあ……月を肴に一杯、というのも悪くはないがな」

一期一会。出合った者とただ酒を交わす。
……ああ、それも悪くはない。
だったら、少しくらいは期待してもいいだろう。

あ、それだと妹紅がちょっとピンチになるかも知れないか?

153 名前:看板:2005/08/26(金) 00:31:42

監視カメラ24時間作動中!!

置き引きが多発しています!
大事なものを撮られない盗られないよう注意してください!

154 名前:―久遠の夢に運命を任せる精神―魅魔 ◆MIMAJ.qMs. :2005/08/26(金) 00:37:57

「やれやれ…潮風が吹いてきたか。そろそろかな」
 最近になって見つけた、海辺の砂浜。そこへ私は向かっている。
 特になんと言うことはない。夜酒を楽しむにあたって普段と趣向を変えようと思っただけだ。
 愛飲している日本酒を担ぎ、袋入りの塩鱈だけを持って夜空の散歩と相成っている。
 昼間はそれなりに賑わう場所だろうが、今は夜。人なんて居ないだろう。
 そう思っての外出だったのだが…

>>152
「…おや?あんたらは…」
 到着した砂浜には、人影があった。しかも、顔見知り。
 一人は半人半妖の少女、上白沢慧音。そしてもう一人は蓬莱人、藤原妹紅。
 妹紅は海で泳ぎ、砂浜にいる慧音は水着姿。となれば…
「夜のひと泳ぎかい?」
 とさりと日本酒の瓶を砂浜につき立てて、慧音の近くに座った。
「私は夜酒を飲みに来たよ。どうだい?一杯」
 自分の分を注いでから、慧音に向かってグラスを差し出す。
 少し多めにグラスを持って来たのは幸いだったね。

>>153
 と、後ろを見るとやけにでかでかと文字の書かれた看板があった。
「なになに…監視かめら?よくわからないけど、24時間働いてるのか。ご苦労な事だねぇ…」
 私はそれだけ言って、元の通りに座り直した。よく分からないからねぇ…

155 名前:『知識と歴史の半獣』上白沢 慧音 ◆KEINE6wH6c :2005/08/26(金) 00:45:44

>>153
「――――――」
一瞬の判断だった。そして行動の完遂には約三秒。
一、苦無を召喚し、二で照準。そして三で力の限り発射した。
そして、破砕音。

「……ふむ、覗きの類かと思ったのだが、気のせいだったか?」

首を傾げ、看板を見た。

…………

「あー……無かったことに」

能力行使。壊れたという歴史を無かったことにする。
そしてそこには仮初めなれど元の姿になった機械。

「よし、バレてない―――」

妹紅が聞いたら驚きそうなことを呟いて、海へと向き直った。
ああ、潮風が気持ちいいな―――

156 名前:『知識と歴史の半獣』上白沢 慧音 ◆KEINE6wH6c :2005/08/26(金) 00:55:45

>>154
「ってうわあ!?」
思わず飛び上がりそうになった。
慌てて振り向くとそこには、

「な、なんだ、貴方だったか。急に声をかけられて驚いてしまったよ」

魔理沙の師匠、久遠を生きる霊、魅魔の姿があった。

>「夜酒を飲みにきたよ。どうだい? 一杯」

「夜酒……ああ夜酒か。そうだな、悪くはあるまい。ちょうど私も持ってきていたしな。
 ただつまみの持ち合わせは……って、準備がいいのだな。塩鱈か」
本当に用意がいいことだ。ひょっとしたら誰かがいることを知っていたのではないだろうか。
まあ、それはともあれ。私はグラスを受け取ると、

「では、飲もう」

ゆるゆると、お互いに飲み始めた。

……妹紅も呼んだ方がいいだろうか。
ふと、そんなことを考えた。我々だけで飲むというのもあれだろう。
ただ、彼女は今のところ楽しそうに泳いでるし、そもそも格好にちょっと難がある。
とすると、どうしたものだろうか―――

157 名前:―久遠の夢に運命を任せる精神―魅魔 ◆MIMAJ.qMs. :2005/08/26(金) 01:17:17

>>156
>「ってうわあ!?」
>「な、なんだ、貴方だったか。急に声をかけられて驚いてしまったよ」
「それほど驚く事かい?まぁ、驚かせたのなら悪霊としては本望だけどね」
 からからと笑いながらそう答えた。
 多分彼女は、先ほど破壊し…修復した看板の事の所為で驚いたのだろう。
 けれど別に大した事じゃないので、触れないでおいた。
 …上手くいえないが、誰にだって失敗はあるだろう。そう思ったから。

>「夜酒……ああ夜酒か。そうだな、悪くはあるまい。ちょうど私も持ってきていたしな。
> ただつまみの持ち合わせは……って、準備がいいのだな。塩鱈か」
「そ。最近手に入れたんでね。ちょっと塩がきつめでいい感じだよ」
 袋の端を切り、一切れ取り出して口に放り込み、少し味わった後に酒を呑む。
「…ん、美味い。アンタもつまみなよ。まだ何袋かあるし」
 グラスの酒が少し減ったので注ぎ足しながら、塩鱈の袋を差し出した。

>「では、飲もう」
「んじゃ…乾杯」
 かちんとグラスを合わせて、二人ゆっくりと酒を飲み始めた。


 沖では、妹紅が相変わらず泳いでいる。こっちに気づいているかは分からなかった。
 二人静かに、差し向かいで飲むのも悪くはないけれど、もう一人増えても楽しく飲めるだろう。
 …が、楽しそうに泳いでいるんだ。向こうが気づいてからでもいいかねぇ?

 そう思ったので、私は特に何も言わずに、ゆっくりと杯を乾した。
 静かに寄せては返す波の音が、ひどく心地いい。

「…潮風で遠慮がちだったけど、海もたまにはいいもんだね」
 ぽつりと、呟いて再び酒をグラスに注いだ。

158 名前:『知識と歴史の半獣』上白沢 慧音 ◆KEINE6wH6c :2005/08/26(金) 01:35:20

>>157
―――よかった、どうやらあの『監視かめら』というものの件については気づいていないようだ。
バレてないったらバレてない。たぶん。きっと。

酒を少しずつ口に含んで飲み干しながら、差し出された塩鱈を一つ頂く。
軽くかじると、やや強い塩の味が広がる。ただそれは汗を掻いていた身体には美味しい。

>「…潮風で遠慮がちだったけど、海もたまにはいいもんだね」
「私は、嫌いではないけどな。この風と薫りは」

ふと、呟き返して笑う。

「いのちを、感じるからな」

……ああ、そろそろ妹紅が戻ってくるようだ。
ずいぶんと離れていたのが、少しずつ近づいてくるのが見える。
結構泳ぎは上手いようだ。

……その割には、最初に入ったときは足を釣って溺れかけていたようだが。
だから先に準備運動しろとあれほど。

159 名前:―久遠の夢に運命を任せる精神―魅魔 ◆MIMAJ.qMs. :2005/08/26(金) 02:01:36

>>158
>「私は、嫌いではないけどな。この風と薫りは」
>「いのちを、感じるからな」
「…命、か」
 慧音には悪いが、この身は既に肉を持たぬ精神(ココロ)だ。
 そういった概念とはかなり縁遠い存在である事は否めない。

 …否めないのだけれど。

 瞳を閉じて、砂浜を駆けていく潮風を強く感じ取れるよう、意識を集中した。

 以前、何かの本で読んだのだが、全ての命は海より来たという事実があるらしい。
 それは人間や獣以前の時代の事だそうだが、私はあまり信じてはいなかった。
 意識を持ってからずっと、山や里、森などを見て生きてきたからだ。
 海はこの風のせいもあってか、あまり足を運ぶ機会はなかった。

 …だからかもしれないが、私は命と呼ばれる力を木々やせせらぎなどに強く感じていた。
 海などからは、ソレを強く感じ取れるとは思っていなかったのだが…

「…ああ、なるほど」
 身体を吹き抜けていく、強くも弱くもない潮風。
 風が吹き抜ける度に体が揺れ、その風の"強さ"が染み込んで行く。
 …それがきっと、海のもつ『いのち』の力。

「気づかなかったな。確かにその様だね」
 吹きくる潮風が、ほんの少しだけ心地よく感じられた。


「…おや?」
 見ると、妹紅がこっちへ向かってくるのが見える。
「そろそろもう一人、増えるかねぇ?」
 笑いながら、慧音にそんな事を言ってみた。

160 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆HORAIgd3qU :2005/08/26(金) 02:21:22

「ぷはっ」

 深く潜った後、一気に浮上して息を吸う。
 跳ねる雫が月に映えて、とても綺麗だ。

「ありゃ、随分遠くまで来ちゃったわね」

 ふと浜の方を見ると、慧音の姿がずいぶん小さく見える。
 そろそろ戻ろうか。
 ざぶん、と再び水の中の世界へと戻る。
 最初は塩辛い水が目に染みたが、もうほとんど気にならなくなってしまった。

「……ふう、お待たせ。ちょっと調子に乗って遠くまで行ってたよ」

 ようやく元の浜へと到着した。その手元を見るとグラスとお酒。どうやら先に始めていたようだ。

「あー、先に飲んでるなんてずるいわよー」

 笑いながらそう言ったところで、闖入者の存在に気づいた。

「あら、あんたたしか……魔理沙のお師匠さんだっけ、か」

 たしか魅魔とか。その手元にお酒とつまみがあるところを見ると、どうやら夜酒しにでも来たのか。

「こんばんは。今夜はいい月ねー」

 そう、挨拶したところで。

「……いいからとりあえず服を着ろ」

 慧音に怒られた。

「えー、いいじゃない別に。見られて恥ずかしい身体じゃないし」

 それに水着はちょっと窮屈で好きになれないのだ。

161 名前:―久遠の夢に運命を任せる精神―魅魔 ◆MIMAJ.qMs. :2005/08/26(金) 02:34:46

>>160
>「……ふう、お待たせ。ちょっと調子に乗って遠くまで行ってたよ」
「はい、お帰り」
 そういってグラスを掲げて、私は妹紅の帰りを迎えた。

>「あら、あんたたしか……魔理沙のお師匠さんだっけ、か」
>「こんばんは。今夜はいい月ねー」
「そ。魔理沙の師匠兼,人間界の神兼,博麗神社の祟り神、の魅魔だよ。
 確かにいい月だね。こうして外にでて呑みたくなる位に、さ」
 グラスの中の酒を軽く揺らしながら答えた。
 満月は過ぎてしまったものの、美しい月が空に輝いている。
 おかげで砂浜も余り暗くない。まさしく絶景の夜酒時間といえよう。

>「えー、いいじゃない別に。見られて恥ずかしい身体じゃないし」
「はっはっは。いやいや、中々に自信たっぷりじゃないか」
 見たところやせっぽちでもなく、中々に上物といえる。
 酒の肴として見るにはそれなりに乙な一品だろう。
「それにここにいるのは女三人だ、そこまで目くじら立てる必要もないだろうさ」
 先ほどちょっと小言を言った慧音には、そういっておいた。
 そして、傍らに置かれていた大き目のタオルを取って、ぽいと投げつける。
「…とはいってもそのままじゃ風邪を引いちまうよ。せめてきちんと拭いときな」
 そして再び、グラスの酒を傾ける。ああ、なかなかに今日は気分がいいねぇ…
 

162 名前:◆C8rtCHERRY :2005/08/26(金) 02:39:57



 ―――――ざわっと一陣の風。


 生暖かく、肌に纏わりつくかの様。
 誰もが悪寒を感じ得ない。


 ―――――ぼうっと薄く光る海。

 何時の間にか海から無数の手がゆらりゆらり。
 蒼く、陽炎の様なそれ等生気が感じられない。


 ………そして、地の底から響く様な声。


 『飯をくれ〜』

 

163 名前:―久遠の夢に運命を任せる精神―魅魔 ◆MIMAJ.qMs. :2005/08/26(金) 02:46:29

>>162
『飯をくれ〜』

海から出てくる手に、どっかで聞いたことのあるような声。

「…………」
 懐から、まだ封を切ってない塩鱈の袋を二袋、取り出す。
 その口をあけながら、海面の手の群れに向かって飛んでいく。
 そして…


「これでも喰らいなっ!!」


 叫び、塩鱈の切れ身をばしゃばしゃと海面に向かって投げつけた。
 たっぷり二袋分の塩鱈を投げ込んでおく。

 …正直なところ、あの子相手じゃこれでも足りなそうだけど。

164 名前:『知識と歴史の半獣』上白沢 慧音 ◆KEINE6wH6c :2005/08/26(金) 02:49:16

>>159
>「気づかなかったな。確かにそのようだね」

その言葉に、私は微笑んだ。

「ああ。……私たちの暮らしている場所とは、また違った、大きなものが感じられるよ」

彼方から吹く潮風。寄せては引く波。
そこには、数え切れないほどの命を宿した薫りがある。
山ひとつに匹敵するような大きなものから、爪の先にも満たない小さなものまで。
この陸の上よりもはるかに多様で、膨大な数の生命があの中で暮らしているのだ。
だからこそ、先人はすべての生命が海から来たのだと夢想したのだろう。
そしてその幻想は、恐らく正しい。
不思議な確信を、私は抱いていた。

>>160-161
「……確かにそうだが、誰か来たらどうする気だ。はしたない」

まったく、と頭を抱える。
妙なところで無防備なやつめ。
まあ魅魔殿も言うとおり、女三人しかいないのだが。
とりあえずタオルで隠せるところは隠せ、とだけ言っておいた。

165 名前:『知識と歴史の半獣』上白沢 慧音 ◆KEINE6wH6c :2005/08/26(金) 02:54:53

>>162
「そこはひしゃくじゃないのかよっ!!」

 とりあえず、その正体が誰なのかとっくに見当はついていたが。
 なんとなくツッコんだ。

>>163
「あー、魅魔殿。下手に餌をあげると懐かれるのではないか?」

 さざなみの合間へと舞い散る塩鱈を見つつ、忠告などしてみる。
 下手をするとこっちの酒と肴も食い尽くされかねないのだから、その辺は注意すべきだろう。

166 名前:◆C8rtCHERRY :2005/08/26(金) 02:58:27

>>163 スペースインイーター

SE ピチューン ピチューン

 手手手手手手手手手手
 手手手手手手手手 手
 手手手手手手手手 手





――――――――――――――――――――― ←浜辺

              魅

167 名前:通りすがりの名人(M):2005/08/26(金) 03:07:18

>>166
いつも食べつづけているのは体に良くないぞ!
食事は一日一時間!!

168 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆HORAIgd3qU :2005/08/26(金) 03:13:30

>>161
「あ、ありがと……ふぅっ」

差し出してくれたタオルを受け取って、身体を拭いて髪の水気を絞る。
少しぺたつくのは、海だからだろうか。まあこれは後で洗い流せば良し。
ついでに、それを身体に巻いて隠すことにする。少し砂がついてしまうが、後で払えば大丈夫だろう。

「さて、じゃあ私もご相伴に―――」

いいながら、お酒とつまみに手を伸ばし―――

>>162>>166
なんかえらいのが出た。

つーか海には食べるもの一杯あるんじゃないのか。魚とか貝とか。

魅魔が塩鱈を投げつけているが、焼け石に水っぽい。

「ちょ、なんかどんどん近づいてるっぽいんだけど?」

さすがに嫌な汗が出てくる。
もし想像した正体が正しければ、この辺りの生態系はすでに壊滅しているかも知れない。
そう、食に関しては、アレは間違いなく暴君なのだ。

169 名前:◆C8rtCHERRY :2005/08/26(金) 03:14:38

>>167 スケボーに乗って大冒険

(打ち返し弾としてなすび

170 名前:―久遠の夢に運命を任せる精神―魅魔 ◆MIMAJ.qMs. :2005/08/26(金) 03:18:35

>>164 >>165
>「ああ。……私たちの暮らしている場所とは、また違った、大きなものが感じられるよ」
「…そうだね。今日海に来たのは…正解だったかな」
 そして、偶然に出会えたアンタにもね。
 …と、口には出さずに言っておいた。正直、私一人ではそこまで考えが至らなかったかもしれない。

 こうやって、誰かと話し、分からなかった事が分かる。
 それは私にとって途方もなく楽しく…幸せな事だ。
「あぁ、酒が美味い…」
 だから呑む酒がよく感じられるのも頷けるのだ。

>「あー、魅魔殿。下手に餌をあげると懐かれるのではないか?」
「む、そういえばそうだねぇ…」
 つい発作的に鯉に餌をやるがごとく投げてしまったが、もっと考えるべきだった。
 これで味をしめて、もっとといわれたら私らが摘まむ分までなくなってしまう。
 慧音に言われて、流石の私もちょっと反省。うん、ここが私のいいところだろうねぇ。

「しかし、どうしようか…コレ(>>166)?」

>>166 宙符「ショットオブナゴヤ」
 何故か海面でわらわらしていた手は、見事に整列していた。
 しかも微妙に動きながら浜辺へと向かってきている。
 これは…可及的速やかになんとかしなければならないだろう。しかも、塩鱈の消費は最大限に抑えて。
「ふっ、この私を…お舐めじゃないよ!!」
 私はそういって、最高の場所へと移動した!

手手手手手手手手手手
<font color=green>手手手手手手手手手手/font>
手手手手手手手手手手


―――――――――――――――――――――
        魅


 取り出す塩鱈は一体につき一切れ。こちらへ引き寄せ、動きを見切り…確実に当てる!!
 私は整然と動く手の機動に合わせて、一撃必中を繰り返す!

「どうだ!まだまだ腕前は落ちちゃいないよ!」
 いや、なんの腕前かさっぱり覚えてないけど…

 というか、コイツに必要なのはコレじゃない気がするな。
 けどもうノリだ。塩鱈だからその内水が欲しくなるだろうし、多分有効だと…信じよう、うん。

171 名前:<天衣無縫の亡霊> 西行寺幽々子 ◆C8rtCHERRY :2005/08/26(金) 03:36:49

>>165 >>168 >>170 行くぞ、インベーダーめ、全滅だ!

SE ピチューン ピチューン



 手  手手

 手手 手手

――――――――――――――――――――― ←浜辺

              魅


………

………

………

ご苦労だったわね…といいたいところだけど、貴方等にはもっと食べさせてもらうわ。
実は今まで食べさせていた手の正体はお盆に帰り損ねた、幽霊達だったのよ。

しかしそれは私の筋書どうり…あとはここらを食べつくせばすれば私の計画は完成するわ。
これからは私の最強の特別胃袋をもって食べつくすので



                      よ ろ し く。

172 名前:<天衣無縫の亡霊> 西行寺幽々子 ◆C8rtCHERRY :2005/08/26(金) 03:38:55





















なんてやったら夏らしく背筋がひんやりと涼しくならないかしら?

173 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆HORAIgd3qU :2005/08/26(金) 03:45:03

>>172
「なるか――――――!!」

 全力で否定した。別の意味で肝は冷えたけど。
 全力ついでに、つまみにしようと思ってた大き目の貝を投げつける。
 もちろん焼きたてほやほやだ。

「まったく、いい気分で飲もうとしてたのが台無しじゃないの……」

 ぶつぶついいながら、冷めた興を取り戻さんとばかりにお酒を飲む。
 ……ちょっとペースが速いかな?

174 名前:『知識と歴史の半獣』上白沢 慧音 ◆KEINE6wH6c :2005/08/26(金) 03:56:02

>>171-172 UFO 緋蜂 幽々子出現

「はぁ……出たな本体。いつから船幽霊に鞍替えしたのだ?」

まあこういう人間……じゃなかった亡霊というのは聞き及んでいるが。
たしかに、あの半人半霊の庭師が苦労するのも頷ける。

「ついでにいうと、残念ながらつまみはもう殆ど残ってないぞ。
 魅魔殿がさっきまで投げていたからな。それに納涼は間に合っているぞ?
 海水浴という形でな」

 苦笑して、とりあえずそれだけを伝えておく。
 まあ、私は泳いでいないのだが。

175 名前:―久遠の夢に運命を任せる精神―魅魔 ◆MIMAJ.qMs. :2005/08/26(金) 03:56:14

>>172 >>173
「なるか…って、あらら…」
 ようやく出てきた死人嬢にたいして、全身全霊の星弾をぶつけてやろうかとしたのだが…

>「なるか――――――!!」
 妹紅が先手を打って焼けた貝を投げつけたのだ。これでは出番はなし。
 …あ、今投げたのってサザエかねぇ?
「あー…まぁあれだ。とりあえず高級食材でも貰っときなさい、うん」
 そういってとりあえず波打ち際に落ちてたウニを投げておいた。
 なんか平然と割って食べそうだけど、そしたら巻き上げて美味しく戴けばいいので無問題だね。

 やれやれ、随分と時間が経っちまった。ちょっと寝酒の外出のつもりが、こんな時間になってるよ。
「さて、まだ楽しくなりそうだけど…そろそろお暇しようかね」
 それなりに楽しめたいと告げて、もって来た残りの塩鱈の袋一つを置いて、席を立った。
「ん、今夜はここであんたらに会えてよかったよ。それじゃ、二日酔いにならない程度にするんだよ」
 ふわりと浮かび、私は自分の家の方角へと飛んでいった。

「……本当に、よかったかな?」
 そう、夜酒というのは半分本当で半分は嘘。
 実際のところは…ちょっと夢見が悪くて、気分転換がしたかった。
 そうして海へ来て…いつもの連中とあって、バカ騒ぎもいい発見も出来て…気持ちは晴れやか。
「とりあえず、明日からも元気にやれそうだね」
 私は笑顔で、一人ごちた…

(魅魔は退場しました)

176 名前:<天衣無縫の亡霊> 西行寺幽々子 ◆C8rtCHERRY :2005/08/26(金) 04:03:21

>>173-174 妹紅、慧音
>「なるか――――――!!」

先の肝試しは独創性に欠けていたから、今度は私がやってみる事にしたのよ。
昔ながらの基本を忠実に踏襲しつつ、今風のアレンジを忘れない、新旧の調和ね。

>大き目の貝を投げつける。
>「はぁ……出たな本体。いつから船幽霊に鞍替えしたのだ?」

ふためでほどはすのはふりゅうのはるほとよ。
(見た目で脅かすのは二流のやる事よ)
ほんふきをはずはいじにふないと。
(雰囲気を先ず大事にしないと)

食べて、飲んで、肝も冷やして………後夏の風物詩で足りてないのは花火ぐらいかしら、ねえ?
去年は竹林でよく花火が上がっていたけど今年はやらないの?




177 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆HORAIgd3qU :2005/08/26(金) 04:08:38

>>176
「うわ一瞬で食べやがったし。
それと花火は、

 ………

竹林ではやらないようにしたのよ。この前山火事に巻き込まれちゃったし。
それに花火なら黒白のあいつの方が得意でしょ?
餅は餅屋、得意な人間に任せるべきよ」

とりあえず花火はごまかした。
……だってまさかあそこまで竹が良く燃えるなんて思わなかったんだもん。

178 名前:『知識と歴史の半獣』上白沢 慧音 ◆KEINE6wH6c :2005/08/26(金) 04:14:17

>>176
「……だからといって人の楽しみを茶化すこともあるまい」

そもそも私の肝はあまり冷えてないし。
半目で見つめてみるが、効果は全く無いだろう。
けれどまあ、

「まあ、そんなわけだ。一献ぐらいは付き合ってもらうぞ」

―――いいか。
かすかに酔いの回った私は、そんな風に決めた。
そろそろ夜明けも近いが、まだ少しの時間ならいいだろう。
それに、彼女だけ外すというのもなんだか心苦しい。

179 名前:<天衣無縫の亡霊> 西行寺幽々子 ◆C8rtCHERRY :2005/08/26(金) 04:20:47

>>175 魅魔
ウニを投げておいた。

ふたいわね、ふちのはかがちくちくふるわ。
(痛いわね、口の中がちくちくするわ)

>ん、今夜はここであんたらに会えてよかったよ。それじゃ、二日酔いにならない程度にするんだよ。

おやすみなさい〜。
長いと早寝早起きが習慣になるからね。
亡霊としてもその辺りは襟を正さないといけないわ。
次はもっと別の納涼ネタ………ってそろそろ秋だっけ。
なら食欲の秋しかないわよね。

>>177 妹紅
>竹林ではやらないようにしたのよ。この前山火事に巻き込まれちゃったし。

最初の犠牲者が犯人というのはある意味お約束ではあるわね、特に深い意味はないんですけど。
そして、この場合は第一発見者=被害者と言う稀有な例ね。

黒白素早いのはろけっとえんじんとして攫われたんじゃなかったかしら。
それにあっちは花火なる前に星になりそうよね、生命線短そうだし。
……不死だと生命線はどうなるんだっけ?

180 名前:<天衣無縫の亡霊> 西行寺幽々子 ◆C8rtCHERRY :2005/08/26(金) 04:28:44

>>178 慧音
>……だからといって人の楽しみを茶化すこともあるまい

日『常』というのは『異』常があるからこそ映えるのよ。
宴会>弾幕>昼寝という輪廻だけでは面白くないでしょう。
繰り返しが歴史でも、一滴の香辛料ぐらいあっても良いわ。

>まあ、そんなわけだ。一献ぐらいは付き合ってもらうぞ

はいはい、いただきます。
てっきりお酒もやらないかと思っていたわ。
宴会でも姿見かけた事なかったし。

181 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆HORAIgd3qU :2005/08/26(金) 04:34:40

>>179
(いや、皮くらい剥け)
丸ごとウニをほおばる姿を見て、真っ先にそう思った。
……大して痛そうに見えないのがさらに怖い。

>最初の犠牲者が犯人〜
「さ、さあ何のお約束かしらね。あれはタバコの投げ捨てじゃなかったかしら」

……本当は気づいてるんじゃないかこいつ。
油断したらまな板の上に載せられていただきます&ごちそうさまとかになっているかも知れない。
気をつけなくては。

>生命線身近そうだし。
「そうかしらね……むしろああいうのはしぶといと思うけどさ」

別に黒くて素早いから、というわけではないけど。
……って、え? 生命線?

「…………」

そういえばどうなってるんだろう。
じっと見てみる。

 ………

「…………ありゃ、無い?」

つるつるだった。
……まあ生命線の長さは死までの永さをあらわしてるんだろうから、
すでにその辺り超越してる私には無くても不思議ではないのだろう。
その割には、永琳とかは綺麗に出てたような気がしなくも無いけど。
……個人差?

182 名前:『知識と歴史の半獣』上白沢 慧音 ◆KEINE6wH6c :2005/08/26(金) 04:45:13

>>180
「むう、そうは言うがな……」

一理はあるが、香辛料の量を間違えている気がするのはきのせいか。
美食家を自認するならちゃんと確認すべきだろう、などとほろよいの中で思った。

「ああ、宴会は……だいたい里の方が忙しいからな。
それに酔ったままでは弾幕り合うのは難しいだろう?」

苦笑した。まったく、ちょっと過保護なのかもしれないな、私は。
……今度、顔を出してみるのも悪くは無いか。
最近はあまり妖怪も近寄っては来ないし、きちんと隠しておけば大丈夫だな。

183 名前:<天衣無縫の亡霊> 西行寺幽々子 ◆C8rtCHERRY :2005/08/26(金) 04:45:58

>>181 妹紅
>「さ、さあ何のお約束かしらね。あれはタバコの投げ捨てじゃなかったかしら」

最近の若い人は作法がなってないわねえ。
焼き鳥を投げ捨てるなんて、ねえ?

>「…………ありゃ、無い?」

私も無いわよ、死んでるから当然だけど。
月の薬師は妖夢を見てもらった時、近くで見たけどあったのよね。
この差は何かしら。

意外に次死ぬまでのカウントダウンを表していたり、とか?
しょっちゅう暇もなく死ぬから視認できないくらい短いなんてね。
今夜中にもう一回ぐらい逝きそうね、それだと。


184 名前:『知識と歴史の半獣』上白沢 慧音 ◆KEINE6wH6c :2005/08/26(金) 04:52:30

「……ふむ、もう酒も切れてしまったようだな。そろそろお暇させてもらうよ」

夜も明ける。あまり長居するのも良くないだろう。

「今度は、もう少し用意をしておくことにしよう。では、な」

ゆっくりと夜が白んでいく。
その中を、私は静かに歩いて去っていった。




……後日、飲み慣れない酒のせいで二日酔いに悩まされたのは別の話である。

185 名前:<天衣無縫の亡霊> 西行寺幽々子 ◆C8rtCHERRY :2005/08/26(金) 04:58:07

>>182 >>184 慧音
>むう、そうは言うがな……(略

量ではなく質よ。
山椒は小粒でもピリリと辛い、でしょ?

>それに酔ったままでは弾幕り合うのは難しいだろう?

酔った方が強いのも多いわよ、鬼に限らずね。
あなたはその例に思いっきり当てはまりそうだけど。
それにどうせ神社が壊れても私は困らないし。
あそこはその意味でうってつけよね。

>今度は、もう少し用意をしておくことにしよう。では、な

期待してるわ。
樽酒一杯ぐらい呑めないで何が亡霊の姫か。
私を酔わせたいのならその三倍は持ってきてね。

186 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆HORAIgd3qU :2005/08/26(金) 05:00:03

>>183
「焼き鳥じゃないってば、もう……タバコよタバコ。そのうち証拠品も出てくるんじゃない?」

やっぱり知ってるんじゃないかこいつ。痛いところを突いてくる。
しかし、ここで負けを認めるわけには行かない。
最後まで隠し通してやろうじゃない……!
気合入れるほどのことだろうか、というツッコみはなしで。

>今夜中にもう一回くらい逝きそうね〜
「ええい不吉なこと言うなっ!!
 ……もう、もうすぐ帰るってのにそうそう死ぬことなんてないわよ」

まったく、本当にそうなったらあまり洒落にならないじゃないか。
……あ、なんだかそんな気になってきた。ちょっとまずい。

「てことで、慧音も先に帰っちゃったし、私もお暇するわ。
 ……またね。次は宴会のときかしらね」

ひらひらと手を振って、その場を後に―――

「ああ。せっかくだからもう少し泳ごうっと」

する前に、朝焼けも近い海の中へ飛び込んでいった。




……そして、幽々子の予言どおりサメに齧られて、デッドカウントが追加されてしまったのであった。
ざんねん、これでわたしの(ry
どっとはらい。


(退場)

187 名前:加藤 祭(M) ◆GPM8cZhbNM :2005/08/27(土) 00:03:17

「えーっ、キンキンに冷えたジュースに冷たいアイス。
 ピーチパラソルの貸し出しから花火セットもありまっせ―っ」

台風一過で気持ち良く澄んだ空の下、
一人の少女がなにやらたくさん荷物を積んだ大八車を引きながら砂浜に現れた。

「まいどーっ、加藤屋ですぅ。って…誰かおらへんかなぁ?」

彼女は辺りを見回しながら、商売相手を探していた。

188 名前:加藤 祭(M) ◆GPM8cZhbNM :2005/08/27(土) 00:16:08

「まぁ、客の姿が見えんうちに設営するのはちょっとリスクがあんねんけど…」

大八車から、簡易テントとテーブル。
そして大き目の七輪を取り出し、炭を起こし始め

「リスクを恐れてチャンスを失のうたら、元も子もあらへんからな」

とうもろこしやら下ごしらえの済んだイカを焼き始める。

「はい、いらっしゃいませ、いらっしゃいませ〜。
 毎度おおきに、加藤屋ですぅ〜。
 ジュースにアイス、パラソル&チェア、焼きとうもろこしに焼きイカとなんでも揃ってます。
 どうぞ、おきがるにこえをかけてや〜」

彼女の勝負は、たった今始まった。

189 名前:加藤 祭(M) ◆GPM8cZhbNM :2005/08/27(土) 00:50:01

「もう事前に十分冷やしてんけど、こういうのはイメージが重視。
 乙女にとっては重労働やけど、これも銭の為。辛抱辛抱。」

じゃばじゃばじゃば〜
飲料会社のロゴが描かれたアルミの水槽に水を張ると、
どさどさどさどさどさ
ジュースやアルコールのカンを沈め、
ごろんごろん
所々に氷塊を浮かべていく。

「ふぅ、設営はこんな所やね。でも…人がおらへんな。今夜はただ働きになるんやろか?」




設営をしたら疲れた
   体力 -78
   気力 -72

190 名前:アルマ=ベオルブ ◆Alma36Zlwk :2005/08/27(土) 00:52:21

>>188
眠れない夜。
私は、兄さんには内緒で、海岸を散歩していた。
静かな海は、何故か、感傷的な気分にさせられる。
水平線の上に月などみえると、余計に。

「少し、泳いでみようかな。」

泳いだことなんてないけれど、浅い所なら大丈夫なはず。
そう思って、服を脱ごうと手をかけた時。

「はい、いらっしゃいませ、いらっしゃいませ〜。」

誰もいない夜のビーチに、なぜか元気な売り声。
どうしてかわからないけれど、誰かが、何かを売っているみたい。
危なかった。 よかったわ、裸になる前で。
でも、私が持っているお金は…、使えるのかしら?

「あの、待ってください!」

異国の海の砂浜で、私は荷車のようなお店を引いて歩く彼女に、声をかけた。

191 名前:<半人半霊の半人前> 魂魄妖夢 ◆C8rtCHERRY :2005/08/27(土) 00:52:40

夜に店を出すなんて妖怪ぐらいしか居ないと思ったけど、人も出すのね。
ちょっと良い?
夏は幽霊のシーズンだからもう仕事が多くて疲れて疲れて……。

とりあえず、熱燗で一杯ね。

192 名前:千鳥かなめ ◆Kana/lWMBI :2005/08/27(土) 01:06:11

「♪上を向いて歩こうー、涙がこぼれないようにー♪」

ちょっち懐かしい感じの歌を口ずさみながら、夜の海をお散歩。
こーいうのも、どこか素敵でいい感じだと思わない?
にしても、歌いながら歩くってのも喉がかわくわね。
どこかお店とかないもんかしら……うーみゅ……。

(>>189)

お。
何でこんな時間にこんなとこでお店でてるのか知らないけど、ラッキー♪

「すいませーん! ドクターペッパーと焼きイカひとつー!」

193 名前:加藤 祭(M) ◆GPM8cZhbNM :2005/08/27(土) 01:07:06

>>190(アルマ=ベオルブ)
>「あの、待ってください!」
ん、私を呼び止める声。ちゅう事はお客さんやな?
せやったら…

「いらっしゃいませ。毎度おおきに。で、何の御用でっしゃろ?」
全開の営業スマイルと共に、一気に畳み掛ける。
こういうおとなしめのタイプは押しに弱い。一気に物を売りつけるチャンスや。
「まぁ、見ての通り水着にビーチボール、それに日焼け止めにパラソルにチェア。
 夏の海辺に必要な物は大体そろっている上に、販売レンタルどっちでもOK。
 ちゅう事で、必要な物があったら気軽に言ってや。?」

見た目にええとこのお嬢さん風やし、いい儲けになりそうな予感がするわ。

>>191(用務)
と、お嬢さま風の子を相手しているうちに別のお客さんが。
千客万来、うん、いい出だしや。

「いらっしゃいませ〜加藤屋です〜。ご注文はなんでっしゃろ?」
揉み手&愛想笑いで彼女に注文を取ると、返ってきた答えが

>「とりあえず、熱燗で一杯ね。」
くっ…まさか海で熱燗を注文されるとは…
あかん、うちとした事が…こんな事やったら、味噌おでん&日本酒にも手を伸ばすんやった。
ええい、悔いても始まらん。まずは、素直に

「すんまへん、ウチは熱燗は取り扱ってへんのや。ほんま、すんません」
まずは、できない事はできるだけ早く謝る。これは商売の基本。
で、

「お客さん、よぉ〜冷えたワンカップじゃあかんやろか?
 そっちなら用意できるんやけど。」
代わりに、自分に出来る範囲の代替品を用意して勧めるんは応用。
わざと焼きイカをうちわで扇ぎ、とにかく酒ならOKの雰囲気をかもし出しつつ
打診を試みる。

194 名前:加藤 祭(M) ◆GPM8cZhbNM :2005/08/27(土) 01:16:46

>>192(かなめ)
>「すいませーん! ドクターペッパーと焼きイカひとつー!」
次から次と、お客さんがやってくる。
今度は、ウチと同年代くらいの女の子や。

バシャン、ガシャン、ザバーッ
水槽からドクターペッパーを取り出すと、綺麗に水滴をふき取る。
こんなもん、誰が飲むんやろかと思ったけど…用意しておいて良かったわ。
そして、七輪の上でいい具合に焼けているイカを、プラスチックのトレイに移し変え

「はい、毎度。ドクターペッパーと焼きイカ一つで850えんになりますぅ〜。
 あ、ゴミは持ち帰りが元則やけど、手に余るようやったら内が引き取りまっせ。
 せやから、砂浜にポイ捨て抱けは止めてな〜」
商売は評判が命。クリーンなイメージを植え付けておけば次に繋がる。
注意事項を述べながら、私はかなめに商品を渡した。

195 名前:<半人半霊の半人前> 魂魄妖夢 ◆C8rtCHERRY :2005/08/27(土) 01:19:11

>>193 店主
>「すんまへん、ウチは熱燗は取り扱ってへんのや。ほんま、すんません」

な…! 屋台なのに熱燗が無いのか………!
仕事疲れの体に熱燗で一杯というのは魂魄家家訓三十二条之四にきちんと記されていると言うのに。
夏の間、不眠不休で疲れたのをどうこれで寛げろというの――――

>(わざと焼きイカをうちわで扇ぎ)

……

……

武士は食わねど高楊枝。

色即是空。

乾坤一擲。

焼肉定食。

背に腹は変えられぬ。

酒は百薬の長………………く、何と卑劣な手を使う!




斬られたくなくば早く出すと良いわ。

196 名前:アルマ=ベオルブ ◆Alma36Zlwk :2005/08/27(土) 01:25:29

>>193
えぇと、水着にボールにパラソルに……なんだったかしら?
この子、早口にまくし立ててくるわね。
でも、ボール遊びなんて雰囲気ではないし、夜だから日傘も必要ないし、
私は、砂浜に直に座るほうがすきだし、あとは…、水着。

水着。 言葉の通りなら、水中着、ということなのよね。
更衣室ならあそこにあるし、着てみようかしら。
花柄、ストライプ、他にも色とりどり。
小さくて、肌が見えてしまうのが恥ずかしいけれど、着てみたいわ。
あとは…、お茶でもあれば……

「この水着、貸してください。
 あと、紅茶なんて、置いてないかしら?」

水平線の上の月を見ながら飲むお茶は、どんな味がするかしら?

197 名前:加藤 祭(M) ◆GPM8cZhbNM :2005/08/27(土) 01:26:22

>>195
なんか文句言いたげやなぁ。でも、この焼きイカの匂いにどこまで耐えられるか…。

おやおやおや・・・
こりゃまた似合わない事を・・・

付け焼刃の精神統一で・・・
欲望の火が消えれば・・・
だれも苦労なんかせぇへん・・・。 ククク・・・。

まぁ、もって30秒っちゅうとこやろか・・・。

>斬られたくなくば早く出すと良いわ。

「はい、ワンカップと焼きイカお買い上げで、1000円になりますぅ〜
 どうも、おおきにぃ〜」
きっかり、30秒。わかりやすくてええわぁ。

198 名前:加藤 祭(M) ◆GPM8cZhbNM :2005/08/27(土) 01:33:13

>>196
ってアカン。ウチとした事が反応の良い客ばっかりにかまって
うっかりこの子の事忘れかけてもうた。
どうフォローせえばええんやろ。と思っていたら。

>「この水着、貸してください。
> あと、紅茶なんて、置いてないかしら?」
あのこの方から声をかけてくれた。
よし、このチャンスを逃すウチやない。

「毎度、水着一つと紅茶やね。」
先に彼女が指定した水着を取ってやって手渡し、続いて水槽から
缶入り紅茶を取り出す。

「紅茶の方、缶入りの冷たい奴しかあらへんけどよろしいでっしゃろか?
 それと、缶に直接口つけるんに抵抗あるんやったら使い捨てのコップもサービスでつけたるで」
客に合わせてサービスを変える。うん、なんてウチって商売上手。
「あ、そうそう。水着レンタル&紅茶一つで1150円になりま〜す。」

199 名前:<半人半霊の半人前> 魂魄妖夢 ◆C8rtCHERRY :2005/08/27(土) 01:39:19

>>197
ううっ…

キンキンに冷えてる…

あ…ありがたい…

涙が出るっ…

犯罪的だ…美味すぎる…

染みこんでくる…魂に…

ぐっ…溶けそうだ…

本当にやりかねない…ワンカップのために…人斬りだって…






はっ!?

はかったな、店主!
……。
私とて西行寺家の庭師、無駄飲みはしない!







                            ――――――もう一杯!

200 名前:千鳥かなめ ◆Kana/lWMBI :2005/08/27(土) 01:40:39

>>194
>「はい、毎度。ドクターペッパーと焼きイカ一つで850えんになりますぅ〜。」
「うわぼった……」

くり、と言いかけてあわてて口を抑える。
いやでも、焼きイカが500円としても、ドクターペッパーが300円ってコトはないでしょ。
いやいや、これが屋台クオリティ,ここは郷に入れば郷に従えの精神で……

「……はい、お金」

お金を渡して、商品を受け取る。
ゴミの件については「OKOK、分かってるわよー」と手をひらひら。
そしてプルタブを空けて、ドクターペッパーを一気に呷る。

「ぷっはああっ! 生きかえるっ!
 何つーかこれ、五臓六腑に染み渡るってか、そんな感じよねー! うはははは!」

上がったテンションのままに高笑い響かせ、後はこの焼きイカにがぶりと――
――齧りつこうとしたところで、ふと考えた。

このまま齧りつくのも、屋台らしくてそれはそれでいい。
けど、ここで輪切りにしておいてくれると、より一層食べやすくなったりする。
特にドクターペッパーの缶で片手がふさがってる状況ではなおさらありがたい。
ってことで、誰か切ってくれそーな人は……お。

(>>199)

これまた立派そーなものをお腰につけてる人が。

「ねえ、そこのあんた。
 悪いけどさ、この焼きイカ、輪切りにしちゃってくれない?」

201 名前:アルマ=ベオルブ ◆Alma36Zlwk :2005/08/27(土) 01:42:19

>>198
1150……「円」!?
やっぱり! 通貨がちがうんだわ!
どうしよ……って、あら?
財布を開けてみれば、そこにあるのは見知らぬお金。
何かしら、このお金。 ……便利なのね、一刻館って。

「これで、いいかしら?」

紙幣や小銭に記してある数字をもとに、私は店主の女の子に、お金を差し出した。

202 名前:加藤 祭(M) ◆GPM8cZhbNM :2005/08/27(土) 01:45:54

(補足 加藤屋値段表)
焼きイカ 一パイ700円(新鮮なヤリイカを使用)
イカのゴロ焼き 一パイ1000円(新鮮だからこそ出せる風味)

缶ジュース150円
水着レンタル1000円

203 名前:加藤 祭(M) ◆GPM8cZhbNM :2005/08/27(土) 01:56:58

「フフフフ、妖夢、聞こえてんのなやったら君の生まれの不幸を呪うがいいわ」
「君はいいお客であったが、君の主人がいけないのだよ。フフフフ、ハハハハハ」

と、なぜかそんな独り言を口走りながら替えのワンカップを取り出す。
独り言…聞こえてへんやろな…何であんな事口走ったやろ…ウチ。

「ハイ、おまたせしました〜。替えのワンカップになります〜」
綺麗に水滴を拭い、空のカップを回収しつつ新しいカップを渡す。

…このお客はイケル。そう確信したウチは更なる攻勢に出る。
「あ、今イカのゴロ焼も焼いてるんやけど、良かったらこっちもどうでっしゃろか?
 ワンカップ2杯目に行くんやったら、つまみも足りなくなりますやろ?」
さぁ、この客はこの誘惑に耐えられるやろか?。

204 名前:加藤 祭(M) ◆GPM8cZhbNM :2005/08/27(土) 02:00:06

>>201
>「これで、いいかしら?」
ん?なんや不安げにお金を出して来よるな。この子。
一応受け取って、照明にすかしてみる・・・間違いない、真っ当な銭や。
・・・ちゅうことは、一人で買い物する事になれてない遠坂君張りのお嬢さんなのやろか?

まぁ、ええわ。金さえ貰えばウチはそれでええ。

「確かに受け取りました。毎度、おおきにな。」

205 名前:加藤 祭(M) ◆GPM8cZhbNM :2005/08/27(土) 02:10:47

(すんまへん>>203は、>>199へのレスな)

206 名前:<半人半霊の半人前> 魂魄妖夢 ◆C8rtCHERRY :2005/08/27(土) 02:13:22

>>202
ちょっと待て!
その値段設定は幾ら何でも………!

>>203
>あ、今イカのゴロ焼も焼いてるんやけど、良かったらこっちもどうでっしゃろか?
>ワンカップ2杯目に行くんやったら、つまみも足りなくなりますやろ?

ぐぐ。
そうだ、こういう時こそ冷静に、冷静に。
師匠の教えを思い出せ……そう斬れば真実が分かるのよ。
この迷いを断つ白楼剣でツマミ(>>200)も疑念も斬って捨てる!

http://chaos.aa1.netvolante.jp/~bosskawa/youmu/kaisetu/e/meisou3.jpg



………

貰おうか。

207 名前:アルマ=ベオルブ ◆Alma36Zlwk :2005/08/27(土) 02:14:08

買ったものを受け取ると、私はすぐに海の家に駆け込み、水着に着替えた。
やはり、少し肌の露出が気になるけれど、裸よりずっといいわ。

「さて…、折角水着なんだし、少し体を浸してみようかしら。」

海の家を出ると、私は海に腰まで浸すと、缶の蓋を開けた。
こんな形で売られている飲み物も、あるのね。

「綺麗ね。」

水面に光を投げかける月を見ていると、自然とそんな言葉が漏れる。
缶の紅茶は、冷たいせいか、自分で淹れるものとは、違った味がした。

208 名前:アルマ=ベオルブ ◆Alma36Zlwk :2005/08/27(土) 02:21:11

>>206
先刻から、お酒を二杯も飲んでいる、銀髪の少女。
あんなに一息に飲んでは、味わう暇も無いでしょうに。
それに、こんな綺麗な景色を、お酒でぼかしてしまうなんて。

「もったいない…」

聞こえるか聞こえないか程度の声で、二通りの意味を込めて呟くと、
缶に口をつけ、また少し、紅茶を口の中へ流し込んだ。

209 名前:加藤 祭(M) ◆GPM8cZhbNM :2005/08/27(土) 02:26:25

(そう言えば、ワンカップは一個300円な)
(それで、缶ビールは一缶500円、サワー系は400円ちゅうことで)
>>206
器状に作られたアルミホイルからふつふつと言う音が聞こえる。
そっと、包みを開け中の様子を確認・・・うん、中のゴロにも程よく火がとおりいい具合になっている。

>「貰おうか。」
「毎度!」
七輪からアルミホイルの包みを降ろすと、イカの身に包丁を入れていく。
どろりとした茶色いゴロが内から流れ出しイカの身やゲソに絡み付いていく。

「はい、出来ましたで。このままゴロの風味で食べるも良し、醤油をかけていただくも良し
 薬味の生姜も用意してあるさかいに、遠慮なく言ってや」

ってここで終わるウチやない。弱みを見せたら徹底的に突く。

「って、このつまみ食べるんやったら…お酒のほうたらへんよね。
 ウチはワンカップのほかにもサワーやらビールやらも取り扱っているさかい
 飲み物のお代わりについても遠慮なく言ってや」

坂上センセ、センセの教え今ここで花開かせてもらいますさかいにな。

210 名前:加藤 祭(M) ◆GPM8cZhbNM :2005/08/27(土) 02:33:34

>>ALL
みんな、聞いてやー

だれか、この中で西瓜割りのスポンサーを名乗り出るお大臣様はおらへんやろか?
西瓜は一個1500円。西瓜割りグッズは…ええいっサービスや。
ただでレンタルさせてやろうやないか。

一応、賛同者が居た場合の為にルールを説明しておくな。

一、名前欄に適当なトリップを入れる
二、メール欄に、大文字、小文字、数字、記号のいずれかを指定する。
三、本文を適当に記入して書き込む。

で、トリップとメール欄を照らし合わせて見事同じだったら西瓜割り成功。
割った西瓜はウチが綺麗に切り分けるさかい、無駄にはせえへん。まかしとき。
で、外れだったら次の人がトライ。割れるまで続行。

なお、特別サービスとして数字か記号で命中したら・・・
大出血サービス、今までの御代はチャラっちゅう事にしたる。

さぁ、西瓜割りをしたい人&西瓜を提供してくれるスポンサーはおらへんか〜

211 名前:加藤 祭(M) ◆GPM8cZhbNM :2005/08/27(土) 02:37:00

すんまへん、ちょっと補足。
メール欄で指定した文字の種類とトリップの一文字目(ウチやったらGやね)
を照合して、当たったかどうかを決めるんや。

説明が足りなくてすんまへん

212 名前:千鳥かなめ ◆Kana/lWMBI :2005/08/27(土) 02:37:12

>>206

「あんがとー!」

すっぱりと輪切りにされたイカ焼きを口にはこびつつお礼。
うみゅ、おいし。
あとは……ゴロ焼きでも頼のもうかしらね?
そんなこと考えてた時。

>>207
>「もったいない…」

耳に飛び込んでくる声。
なんだかちょっと憂いも篭ってるようで、つい

「何が?」

と聞き返してるあたしがいた。

213 名前:<半人半霊の半人前> 魂魄妖夢 ◆C8rtCHERRY :2005/08/27(土) 02:45:00

>>209

妖夢、豪遊っ……!

二十本続けての豪遊っ……!


>>208
>もったいない…

ひっく……勿体無い、勿体無いだって?
良くもそんな事が言えるな!
本当に何も分かってないな、その言葉でどれだけ私が傷つくか考えた事あるのか!

朝は毎日4時起きで主人の朝餉の支度。
果てが見えない庭を毎日掃除して手入れして。
どんな無理難題を言い出すか分からないお嬢様の言う事を聞いて。
皿回しだろうが、傘回しだろうが、腹踊りだろうが、ネコミミモードだろうが、だ!
それで居て、ウチの庭師は頼りないと言われるんだぞ!


ひっく、ぐす………。

214 名前:アルマ=ベオルブ ◆Alma36Zlwk :2005/08/27(土) 02:48:00

>>212
「何が?」

突然、聞き返すような声を聞いて、私は驚いてそちらを振り向いた。
どうやら、さっきの私の呟きに対するものだ。

「ほら、見て。」

私は、月を指差す。

「とても、綺麗でしょう。
 こんなに綺麗な景色を、お酒でぼかしてしまうなんて、もったいない気がしたの。」

この人は、お酒を飲むかしら?
気を悪くしていなければいいけれど。

215 名前:<半人半霊の半人前> 魂魄妖夢 ◆t1Nj/insgU :2005/08/27(土) 02:53:45

>>210
西瓜? 西瓜だって?
私が十勝平野と知ってそういうのを持ち出してくるのか!?
嫌がらせをするって言うのなら今度は私が叩き切ってやる! こんな西瓜!

http://chaos.aa1.netvolante.jp/~bosskawa/youmu/kaisetu/e/meisin.jpg

216 名前:アルマ=ベオルブ ◆Alma36Zlwk :2005/08/27(土) 02:57:12

>>213
あぁ、泣き出してしまったわ。
この子、きっとすごい苦労を強いられているのね。
お酒を慰めとして過酷な生活に耐える女の子の心を、
ただ安穏と暮らすばかりの私が傷つけてしまったのね。


私は立ち上がって紅茶の缶を砂の上に置くと、
少女に駆け寄って、その体を抱いた。

「ごめんなさい、そんな苦労をしているなんて、知らなかったものだから…。
 確かに、あなたが傷つくかどうかなんて、考えていなかたわ。 本当に、ごめんなさい。」

217 名前:加藤 祭(M) ◆GPM8cZhbNM :2005/08/27(土) 02:58:56

>>215
少女は、ウチの手にした西瓜を奪い取ると
腰の剣で一刀両断にした。

「おお、まさかこんなに綺麗に真っ二つに切るとはおもわへんかった…。

しかし・・・
「けどな?、酔っていたっちゅうハンデがあったにしても、
 回りもせず、しかも目開けて西瓜を切ったんじゃ西瓜割りの意味は無い思うんやけどなぁ…」

一応、食べやすい大きさに切り分けながら抗議をしてみる。

「あ、そうそう、西瓜お買い上げありがとうございます〜」

218 名前:アルマ=ベオルブ ◆Alma36Zlwk :2005/08/27(土) 02:59:59

>>210-211
すいかわり…?
すいか…割り………?

何をするかわからないけれど、私は見ているだけにするわ。

219 名前:千鳥かなめ ◆Kana/lWMBI :2005/08/27(土) 03:00:38

>>214
>「とても、綺麗でしょう。
> こんなに綺麗な景色を、お酒でぼかしてしまうなんて、もったいない気がしたの。」

月を指差して言う少女。
何てゆーか……今時珍しいとゆーか、「純真」って言葉が似合う子だ。
多分あたしみたいな硝煙だの爆発だのの傍にいつもいるヤツとは、住む世界が違うんだろうな……と漠然と思ったりする。

「なるほど。確かにその通りね。
 でも、理屈通りにはいかないもんなのよ……世の中っていうのか、いろいろとね。
 やっぱり辛いこととかたくさんあるし。
 いくら綺麗なものがあったって、それを見るだけの余裕がない時だってあるでしょ?
 だからたまには、あたしでも、」

……ソースケとケンカした時とか、
……自分が何もできないって気づいちゃった時とか、
……「信じてるよ」って口に出来なかった自分が嫌いになっちゃった時とか、
……今の全てから逃げたくなった時とか、

「お酒なんていいかなあ、って思う時もあるのよ」

まだ飲んだことは一度しかないんだけどね。


220 名前:アルマ=ベオルブ ◆Alma36Zlwk :2005/08/27(土) 03:08:17

>>219
そう…ね。
私にも、とても辛いことは、あったわ。

この苦しみから解放されたい
この悲しみが無くなればいい

そんなことを思うことも、あった。
多くの人が死に、多くの肉親を失い、
最愛の友さえも、もう、この世にはいない。




「お酒って…、おいしいものなの?」

何故か、私は、そんなことを尋ねていた。

221 名前:加藤 祭(M) ◆GPM8cZhbNM :2005/08/27(土) 03:09:45

                                 だらーっとした雰囲気

商売をしたら疲れた

体力-65
気力-58

デッキチェアを取り出し、仮眠用の毛布とブランケットを取り出す。

「申し訳あらへんけど、加藤屋の本日の営業は終了や。
 悪いけど、仮眠を取らせてもらいますわ。
 水着の返却するときやゴミの処理を頼むときは遠慮なく声かけてな。
 大丈夫、こういう仮眠の仕方はなれているさかい、そっちは気にせんでええで。」

お休み体制を作りつつ、最後の一搾り

「あ、妖夢はん。そない酔っていたらゆっくり眠りたくなるやろ?
 良かったらウチが今つこうとるこの仮眠セットと同じもん
 レンタルしまっせ。料金は…一時間1000円や。
 必要だったら声かけてな?」

そう言うと、ウチは暖かい感触に包まれながらまどろみの世界へと旅立った。
(加藤祭 フェードアウト)

222 名前:千鳥かなめ ◆Kana/lWMBI :2005/08/27(土) 03:18:44

>>220
>「お酒って…、おいしいものなの?」

その口調は、どこかあたし自身の口調と二重写しに聞こえて。
不思議に共感できたりもした。

んで、肝心の味だけど。
味……んー、なんかよく覚えてないのよね。
ただ断片的に覚えてるのは、

乱射される銃

      相次ぐ爆発、熱気

              崩壊していく館



「……やめておいてほうが、いいと思うわ」

どこかこわばった声になったのは気のせい、そう信じたいわ……。

223 名前:<半人半霊の半人前> 魂魄妖夢 ◆t1Nj/insgU :2005/08/27(土) 03:28:35

>>216
>ごめんなさい、そんな苦労をしているなんて、知らなかったものだから…。
>確かに、あなたが傷つくかどうかなんて、考えていなかたわ。 本当に、ごめんなさい。

苦労じゃない! 主の命が苦労なんて事はない!
一日睡眠時間が三時間でも!
週休零日制でも!
掃除した傍から宴会で又散らかされても!
お給金を産まれてこの方貰った事なくても!
それでも――――――後悔なんてした事はない!

>>217
>回りもせず、しかも目開けて西瓜を切ったんじゃ西瓜割りの意味は無い思うんやけどなぁ…

何だって!?
私が目を瞑っては斬れないというでも言うのか!
この西行寺家庭師兼剣術指南役兼警護役の私に対して何たる暴言!

なら、見せてや………

>あ、そうそう、西瓜お買い上げありがとうございます〜

待て!
何か西瓜はサービスとか言ってなかったか!!

ええい!
その様な口先三寸で私を丸め込めると思うな!
その性根、たたきなおして………あれ?

(ぐらり)

ひいふうみい……おのれ、分身の技とは小癪な真似を………

全……部叩き………切って

(ぱたりと酔いつぶれました――退場)

224 名前:アルマ=ベオルブ ◆Alma36Zlwk :2005/08/27(土) 03:33:25

>>222
「……やめておいてほうが、いいと思うわ」

そう答えるその子の声と表情は、何か、思い出したくないことを思い出したかのようだった。
お酒が原因で、嫌な体験をしたのかしら?

「…そう。」

これ以上は何も訊かないほうが良いと思われたので、私はそれだけ言うと、
海の方へ振り向き、また体を海水に浸した。

私は砂の上に置いた缶を再び取り上げると、少し…と言っても、最後の一口を、口に入れた。

「あなたは、お酒を飲まないの?」

私は、視線を少し、少女へとずらし、尋ねた。

225 名前:アルマ=ベオルブ ◆Alma36Zlwk :2005/08/27(土) 03:40:45

>>223
「一日睡眠時間が三時間でも!
 週休零日制でも!
 掃除した傍から宴会で又散らかされても!
 お給金を産まれてこの方貰った事なくても!」

酔って苦労話を連ねる少女。
けれど、それを苦労とせず、自分の人生に後悔も無い。

そんなこの少女を、私は、うらやましいと、思った。
私は、後悔してばかりだったから。

「そう。 それは、とても立派なことね。」

私は、酔い潰れた彼女の寝顔に、囁くように言った。

226 名前:千鳥かなめ ◆Kana/lWMBI :2005/08/27(土) 03:53:30

>>224
>「…そう。」

目をそらして応える少女……って。
あたし、何か物凄い勘違いされてない?
あたしはただ、ちょっと手持ちの銃を乱射して洋館を爆破しただけ……爆破?
なんか妙な記憶が紛れ込んできたよーな……。

「お酒は……まあ、一応未成年だし。飲んじゃ駄目だし。
 ってか、なんてのかな・……そうやって「逃げたくない」って。
 そんな意地、みたいなもんがあるのよ、あたしにも」

ま、くだらない意地かもしれないけどさ。
けど譲れない時があるのよね、あたしにも。

「あんただって、意地張れた時があったでしょ?
 すんごくバカなことかもしれないと思っても、不思議に気持ち良かった。
 そんなことってない?
 あたしはそういうのが好きだから、それでいいのよ」

いいんだって、そう信じたい。

「ま、そゆこと。
 あ、そだ。まだ名前言ってなかったわね。
 あたしはかなめ。千鳥かなめよ、よろしく」

227 名前:アルマ=ベオルブ ◆Alma36Zlwk :2005/08/27(土) 04:06:29

>>226
「そうね…、そういうこと、あったわ。 一度だけ。」

兄さんに、どうしても着いて行きたかった。
それは、自らを危険に晒すこと。
だけど、私は、兄さんと一緒に行きたかった。
それは愚かなことだったのかもしれないけれど、後悔は、無かった。

「私も、逃げない。
 辛いこともあったけれど、その中には、幸せな思い出もあるから。
 辛いことと一緒に、流されてしまわないように。」



「あたしはかなめ。千鳥かなめよ、よろしく」

その少女…かなめは、私に名乗り、「よろしく」と言ってくれた。

「私は、アルマ。 アルマ=ベオルブ。
 こちらこそ、どうぞよろしく、かなめ。」

私もかなめに名を言って、喜びの微笑を返した。

228 名前:千鳥かなめ ◆Kana/lWMBI :2005/08/27(土) 04:18:34

>>227
>「私も、逃げない。
> 辛いこともあったけれど、その中には、幸せな思い出もあるから。
> 辛いことと一緒に、流されてしまわないように。」

「――!」

ぐさりと、突かれた。
そうだった。あたしも同じ。
あたしはずっと忘れてた。辛いところばっかり見てて、楽しいこともあったことを。

「そうね。
 あたしも忘れない、絶対。
 あなたの名前も、ね」

うん、今夜も大事な思い出の一ページ。
だから忘れないようにしよう、あたしも。
アルマ・ベオルブ、の名前と共に。

(退場)




229 名前:ミルフィーユ・桜葉 ◆LUCKYta1h6 :2005/08/28(日) 23:53:04

………ヒョオオオオオオオ

「こんばんは皆さん!
 ギャラクシーネットワークのミルフィーユ・桜葉です!

 今夜の中継はここ、一刻館海水浴場から生でお届けしています!
 丁度台風が直撃しているまっただ中ですけど、頑張ってレポートしますね〜!」


………ザザザザザザザザザ


「うっわ〜〜
 台風が来てるだけあって、風が強いですね〜〜。
 それに雨も半端じゃありません!
 水滴が身体に当たるとすっっっごく痛いですよ!
 こんなところにやってくる物好きな人なんているんでしょうか?」


230 名前:ラクス・クライン&キラ・ヤマト ◆t9BlackX0Y :2005/08/29(月) 00:14:21

嵐が……来るのですね・……。

「うん……分かってる……と言うか……もう来てるし……」



<いつのまにかその隣で海に遠い視線を向けている二人>

231 名前:ミルフィーユ・桜葉 ◆LUCKYta1h6 :2005/08/29(月) 00:23:51


ええっとですね〜〜!
さっき! 風速を測ってみたんですけど!!
そしたら! 平均で40mくらいあるそうなんです〜〜!!
さっきも! こぉ〜んな大きな看板(>>153)とかが飛んで来て危ないところだったんですよ!!!

それで! 波の高さは!!
ぱっと見ですけど! 10mくらいはありそうです!!
サーファーさんなら大喜びなんでしょうね〜!! 」


>>230
あーっっっっっっ!!!!!
こんな時間のこんな場所に人がいますよ!!!!!

それも若いカップルさんです!
こんな場所で何をしているのか、早速聞いてみましょう!
それではミルフィーユ・桜葉の突撃レポートのコーナー!
唐突ですけどスタートしちゃいますね〜〜

「こんばんは〜♪
 こんな時間にお二人で何をなさっているんですか?
 駆け落ち生活に疲れて無理心中とか、そういうことなんでしょうか?」

232 名前:名無し客:2005/08/29(月) 00:31:51

夜の浜辺は危険だ。気をつけなさい(警官)

233 名前:キラ・ヤマト(M) ◆t9BlackX0Y :2005/08/29(月) 00:36:31

>>231
駆け落ちとか……そういうんじゃないよ、僕達。
僕達のことは母さんもきちんと認めてくれてるし。

「ええ・……わたくしはただ、憂いているだけなのです。
 この嵐……大きなものとなるでしょう。それは多くの命を奪うかもしれません。
 海は看板が流れ、お空にはほら、争いの光が見えているではありませんか
(ttp://www5e.biglobe.ne.jp/~hiro-har/seed11.files/image006.jpg)」

そうだね……あ、ストライクフリーダムが流れていった。
きちんと繋いでおかなかったからな……後で拾いに行かないと。
ラクス、君は危ないから先に帰って。
僕はこの子を送っていくから。

「はい、それではごきげんよう」

……君も,危ないよ。
早く帰ったほうがいいんじゃないかな。


234 名前:名無し客:2005/08/29(月) 00:38:07

>>233
シャア――――――!!!!

235 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/08/29(月) 00:54:08

海に来る途中、大雨が降ってきた。
ひどい雨。 びしょ濡れ。
まぁ、慣れたもんだけどね。 梅雨は好きな方だったし。

「まさか、こんな大雨になるなんてねー…」

あたしは、隣にいる妖精に聞こえるように、呟いた。

「ほんと。 だから今日はやめとこうって言ったのよ、曇ってたし。」

「そんなこと言ったって…」

もう来ちゃったものはしょうがないよ。

「まぁ、ここで帰るか、このまま居るかは君の『自由』さ。」

自由の妖精は、そう言ったきり、口を閉ざした。

236 名前:ミルフィーユ・桜葉 ◆LUCKYta1h6 :2005/08/29(月) 00:58:45

>>232
あいたたたたた……

今度は! お巡りさんの看板が飛んできました!
夜の浜辺は危険だ! とかフキダシに書いてありますけど!
そう言ってるお巡りさんにぶつかって大けがするところでした!
みなさんも! 飛んで来るものには! 十分気をつけてくださいね〜〜!!

……けほっ
こう風が強いと大声で叫ばないとまともに聞こえないみたいですね〜


>>234
『駆け落ちとか……そう…………だよ、僕達。
 僕達のことは母さんもきちんと認めて……ないし。』

<ミルフィーユにはこう聞こえた!>


ああっ!! ダメですよ!
いくら許されない中だからといって、海に飛び込んだりしないでください!
そうだ! だった今から私があなたがたの交際を認めてくれるよう、両親を説得しちゃいます!
大丈夫、大船に乗った気持ちで任せちゃってください!
実は今の私たちの会話、ギャラクシーネットワークで生中継されているんです!
だからこの番組を見てくれているであろうお二人のご両親さん!
どうかこの二人のご結婚を認めてあげてください!!


『お空にはほら、……の光が見えているではありませんか』

<くどいようだがミルフィーユにはry>

あ、真っ赤な流れ星。
とっても綺麗ですね〜〜

でもでも、私はもっと綺麗なものをさっき拾ったんですよ!

(ごそごそ)

ほら! 金の延べ棒にダイヤのネックレス!
それからそれから、ルビーにサファイヤにエメラルドもあるんですよ〜
さっき大きな波が打ち寄せて来た時、沖に沈んでいた船に積まれてたのが流されてきたみたいなんです!
で、いろいろすごいものがあったんですけど、中でも一番凄かったのがこれなんです!

ttp://www.geocities.jp/bachaos50/chaos10.html 

237 名前:キラ・ヤマト(M) ◆t9BlackX0Y :2005/08/29(月) 01:21:27

>>236 ピンクの人
>どうかこの二人のご結婚を認めてあげてください!!

「だから認めてくれてるんだって……。
 それに、認めてくれてなくても結婚式にMSで乗りつけてくれればいいはずだし……」

困った人だなあ……どうやったら説得できるんだろう。
そう悩んでいると、後から声をかけられた。


>>232 おまわりさん
>夜の浜辺は危険だ。気をつけなさい

――信用できない。
警官というのは、権力を利用して悪いことをしたり、自由を束縛したりすることが多いみたいだ。
今まで見てきた軍人達と、きっと変わらないに違いない。
前にも何度か、ラクス達を警官が追いかけたことがあった。今度もそうだろう。
このままいくと、こいつはこの子を捕まえて苛めるに違いない。やっつけなくちゃ。


>>234 (シャア)

赤いザクが来た。
通常の三倍のスピードだけど、大丈夫……僕には分かるから。
何故か落ちていたカオスガンダム(50円)を拾って投げる。
適当に放った50円カオスは、ホーミング機能付きのようにザクのスラスターに命中。
そしてバランスを崩したザクは悪徳警官(>>232)の上に落下し、メンチより酷い物体に変えた。

「――ほら、あぶないだろ。
 こういう悪い奴が来るからね、嵐のときには。
 早く帰ったほうがいいよ」

そう言ったそばから、また次の人が来る。
どうして――こんなっ!!


>>235 少女と妖精

「君の隣の人の言うとおりだよ。
 自由には悪い事をする自由もあるという人もいるけれど、ここは危なすぎる。
 家に帰ったほうがいいんじゃないかな」

238 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/08/29(月) 01:30:46

>>237
「自由には悪い事をする自由もあるという人もいるけれど、ここは危なすぎる。
 家に帰ったほうがいいんじゃないかな」

お花見でしきりに出番を欲しがってた人は、そう言った。
風が強くてよく聞こえないけれど、あたしに帰るように説得してるみたい。
まぁ、なんかいろんなものが飛んできてるし、それは納得できるんだけど…。

「あ、確か、お花見してた時に遇ったよね。
 あれから、ちょっとは出番増えた?」

そんなことはお構いなし。
せっかく来たんだから、もうちょっと居ることにする。



妖精があたしの隣で思いっきり吹き出してたことは、その人には知る由も無いこと。

239 名前:ミルフィーユ・桜葉 ◆LUCKYta1h6 :2005/08/29(月) 01:42:24

>>235
あれれ?
今度は小さな女の子が! 一人でやってたみたいですよ!
子供がこんなところを出歩いちゃあぶな…

 ごぉぉっ

……キャッ!
う〜〜、今の風は特に強かったみたいですね〜
何か(キラさんが作ったメンチより酷い物体)が飛ばされていったみたいですけど
私にはよく見えませんでした〜〜

と、忘れてた! さっきの女の子は無事なんでしょうか!?
まさか今の突風で空の彼方に飛ばされていったりしていませんよね?
ええっと、女の子、女の子………


……ふぇぇぇぇぇ
女の子の姿がどこにも見当たりませぇぇぇぇん……

飛んで来た空き缶の中とか、そこらへんに散らばっている古タイヤの影だとか
流されて来た長靴の中をこんなに一生懸命探したのに影も形も見当たりませぇぇぇん!!

240 名前:ミルフィーユ・桜葉 ◆LUCKYta1h6 :2005/08/29(月) 01:51:14

>>237
ええっと……なんでしたっけ?
MS…モ、モバイルスーツ?

それってつまり、持ち運びができるスーツを着て大急ぎで結婚式に来て
祝福してくれるっていうことですよね?

……よかったぁ。

どうやらご両親もお二人の仲を認めてくださったようです!!
それでは早速今ここで結婚式を始めちゃいましょう!!
こういうこともあろうかと思って私、ウェディングケーキ作ってきてたんですよ〜〜。




……あぁ〜〜っ!!
女の子の方がいつの間にか蒸発しちゃってますぅ〜!!
まさか思い悩んだ末に一人で海に飛び込んで……

そんなのダメですよ〜!
お二人は一緒に幸せにならなくっちゃいけないんですから!!
よし! ちょっと待っててください!
今から私が女の子を助けにいきますから!!

<ミルフィーユは海に飛び込もうとしている!!> 

241 名前:キラ・ヤマト(M) ◆t9BlackX0Y :2005/08/29(月) 01:52:01

>>238
出番?
それってまさか……。

「そんなの駄目だ!!」

僕は思わず、彼女の肩を掴んでいた。
出番と言えば、あのディスティニーのパイロットしかいない。
こんな可愛い子、あんな危ない奴の近くにおいておいたらどうなるかわからない!

「いいかい。あの人は悪い人なんだ。
 自分のミスも、取り返しのつかないあやまちも、全て誰かのせいにして、自分が悪いとは考えない。
 ただ、自分の力で暴れまわっていれば幸せになれると、そう思っているんだ。

 誰も、見たい夢は一つのはずじゃないか。
 なのに、ああやって邪魔する人もいる。
 みんなが幸せになろうと頑張っているのに、自分のただ自己満足で潰そうとする。
 そんなの、許せないじゃない。

 だから君も、彼とはもう話しちゃ駄目だよ。
 ああいう身勝手な人の傍に、君みたいな子はいちゃ駄目だ。わかったね?」

242 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/08/29(月) 01:57:28

>>239
「マリエル、何か、泣き声みたいな声がきこえない?」

妖精の言葉に耳を澄ますと、確かに誰かが泣いてるような声が聞こえる。
誰だろう? こんな時間に、こんな天気の、こんな所で。
……あたしが言えたことでもないけど。

あたしは、泣き声の聞こえる方向へ歩いていった。
すると、そこで泣いていたのは、小さな女の子かと思いきや、一度遇ったことのある人だった。

「あ、かまくらで遇った人!」

確かかまくらで、ヒーホーヒーホー言ってる雪の妖精みたいなのに氷漬けにされてた人。
二度も壊しちゃったあの子のお家、ちゃんと作ってあげたのかな?

243 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/08/29(月) 02:06:00

>>241
あれ……?
よく見たら……全然違う人だった………。
あぁ〜〜!! 雨で顔がよく見えないし、声がよく似てるから間違えちゃったぁぁぁぁ!!

「人違いだった…、ごめんなさい……。」

「恥ずかしいな……」

落ち込むあたしに、妖精が追い討ちをかける。

あたしにしか見えないからその場で反論することもできず、とりあえず妖精を軽くにらむ。

「でも、あの人、確かにあんまりいい人には見えなかったよね。
 『出番が欲しかったら突っかかれ』とか言ってたし。」

フィオナにつねられてびっくりしてたけどね。

244 名前:キラ・ヤマト(M) ◆t9BlackX0Y :2005/08/29(月) 02:08:43

>>240
何だか分からないけど……女の子が一人で喜んで一人で海に飛び込もうとしている……。
……って、危ない! 死ぬつもりなのか、君は!!



<BGM:ヴェステージ>

黒き空を割り、一陣の青い風が吹いた。
それは蒼の翼。自由へと飛翔する巨大な機体。
黄金に輝く関節は、自由に満ち溢れた未来への導きか。
全長18メートルにも及ぶ巨大人型機動兵器、ストライクフリーダムガンダム。
天を割って降臨したそれは、海の上を疾るように飛ぶ。
そして、崖から落ちたミルフィーユをすばやく拾い上げた。


良かった。ありがとう、ラクス。君がフリーダムを持ってきてくれるなんて。
君がいなかったら、彼女は……。

「いいえ、キラ。わたくしはただ、乗っているだけですから」

うん・・・・・そして君、駄目じゃないか!
海に飛び込む時は、きちんと準備体操をして、水着に着替えてから!
そんな服じゃ、水を吸って重くなって、大変なことになるんだよ。分かったね?



ちなみに、疾風のごときストライクフリーダムのあおりをうけ、
ただでさえこの嵐で転覆しかけていた舟がいくつもひっくり返った。
ついでに、その衝撃波は崖を崩し、その下の車数台もろとも、道を土砂の中に埋もれさせた。
だが二人は気にしない。彼らが直接手を出したわけではないのだから。



245 名前:名無し客:2005/08/29(月) 02:14:37

(看板)

(これより先負債の加護はありません、あしからず)


246 名前:ミルフィーユ・桜葉 ◆LUCKYta1h6 :2005/08/29(月) 02:25:50

早まって入水自殺しちゃった少女A(17)※推定さん!
それから風に飛ばされて行方不明になっちゃった少女B(12)※推定さん!
待っててください! 今すぐ助けにいきますから!!

すぅぅぅぅっと思いっきり息を溜めて……えぃっ!!

<以下、>>244に続く>


??????????

な、何が起こったんですか?
女の子を助けようと海に飛び込もうとしたら、突然巨大ロボットが飛んで来て
それで私を拾い上げてまた浜に降ろして、そしたらロボットに乗っていたのが
自殺した少女A(17)さんで、少年Aさんには海に飛び込む前には準備体操をするようにって
怒られちゃって……

う〜〜、それからそれから……
ダメです、頭の中がぐるぐるしますぅ〜〜

>>242

『あ、かまくらで遇った人!』

ひゃっ!?!?!?
な、な、なんなんですかぁぁぁぁっ!
いきなり後ろから大声(ミルフィーユ主観)で叫ばないでくださーい!!

と、と、と、驚いたショックでバランスがああああぁぁぁぁぁぁぁぁ………


<ミルフィーユは再び海に真っ逆さまだ!>








<でも大丈夫! 再び>>244に続くからね!>


247 名前:キラ・ヤマト(M) ◆t9BlackX0Y :2005/08/29(月) 02:28:36

>>243
「こ、声は似ていないし、性格も違うよ!!」

……さすがにショックだ。
あんな人とだけは一緒にされたくなかったのに……。

「そうだよ、悪い人なんだ。
 君だってそう思うだろう?
 みんな望む世界は、幸せは一つなのに。
 みんなの見る夢は同じはずなのに。
 なのにそれを違うと見せかけて、争わせたり、管理したりしようとする。
 そんなの、許せないじゃない。

 君もそう思うんだったら、忘れちゃ駄目だよ。
 みんな見る夢も、幸福も同じ。
 誰とでも友達になれるんだ……本当はね。
 それを邪魔する人がいるのは、凄く哀しいことだけど」

248 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/08/29(月) 02:32:03

>>246
この人……、相変わらずだね………。

「マリエル、呆れてる場合じゃ、ないんじゃないか?」

「あっ!」

そうだ、落ちちゃったよ! 助けなきゃ……って、なんか大っきいのに運ばれて帰ってきた!
なにあれ!? いや、無事でよかったけど、でもなにあれ!?

「落ち着いて、マリエル。」

妖精の言葉に、あたしは大きく深呼吸すると、とりあえず落ち着きを取り戻した。

「あ、相変わらずだね…、無事でよかったよ…。」

249 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/08/29(月) 02:47:40

>>247
話してることはよくわからないけど、みんな仲良くなれたらいいなってことみたい。

「うん、そうだよね。
 みんな、友達になれるよね。
 だけど…、それを邪魔する人は、どうして邪魔をするの?」

話してる内容が理解できなくて、あたしは尋ねてみた。

250 名前:ミルフィーユ・桜葉 ◆LUCKYta1h6 :2005/08/29(月) 02:53:01

>>247
あ、でもでも、私は昨日美味しいケーキを食べる夢を見たんですけど、
同じ頃にフォルテさんは銃を撃ちまくる夢を見たって言ってましたし、
蘭花さんは男の人とデートする夢、ミントさんはポップコーンの山に埋もれる夢を見たそうですよ。
あ、それからヴァニラさんは黙々と人参を掘る夢で、ちとせさんはその時間(丑の刻)は
神社にお参りに行ってたから夢は見ていなかったって話です。

だからあなたのいうように、みんなが同じ夢を見るっていうのは間違ってます!
人間は一人一人が自分だけの夢を見るもの……きゃっ、また風が!!


 ごぉぉぉぉ

 <>>244に続く>


>>248
はいっ!!
あなたも私も無事でなによりでしたっ!!
でもまだまだ風も波も強いですから充分気をつけてください!
もう大丈夫だと思って気を緩めたりしたら……


 ごぉぉぉぉ

 <>>244に続く>


251 名前:キラ・ヤマト(M) ◆t9BlackX0Y :2005/08/29(月) 03:16:07

>>249
>「うん、そうだよね。
> みんな、友達になれるよね。
> だけど…、それを邪魔する人は、どうして邪魔をするの?」

「そうだね……僕にも良く分からないんだ。
 ただ、人よりちょっと多くの幸せを手にするために、他の人の幸せなんて壊してもいい。
 そう考えてしまう人もいるんだ。
 だから僕はこうして、モビルスーツで戦っているんだよ……」

本当に,なんでなのかな……。
分からない、けど、分かるから……彼らを認めちゃいけないってことだけは。


>>250
>だからあなたのいうように、みんなが同じ夢を見るっていうのは間違ってます!
>人間は一人一人が自分だけの夢を見るもの……

「ええっ……」

そんなこと、考えたこと無かった。
だって、平和とか、生活とか、そういうのってみんな共通の……。
でも、じゃあなんでロゴスや議長はあんなことするの?
分からない、何だか分からなくなってきた……。

迷ってたからだろう。
僕は、足元に地面が無くなってるのに気づかなかった。
大波が押し寄せてることに。
もう、足がつかなくなってることに。

「うわあああああああああっ!!」

僕は迷いと共に、波に飲まれていった……。

(退場)

252 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/08/29(月) 03:18:26

>>250
「なんか、危なそうだね。
 怪我しないうちに、今日は帰るよ。
 じゃあね。」

あたしはそう言うと、背を向けて、帰路に着いた。

(退場)

253 名前:おまけ ◆t9BlackX0Y :2005/08/29(月) 03:20:35

結局僕は、流されていった先にたまたま潜水していたアークエンジェルに助けられた。
あの迷いはなんだったんだろう。ここに戻ってきたら、ふっとかき消えていた。
ひょっとしたらあの看板(>>245)のせいだったんじゃないかとか、科学的根拠の無いことをふと思う。

――ところで、ストライクフリーダムとラクスはまだ帰ってこないんだろうか。



(まだリフレインしていました)

254 名前:ミルフィーユ・桜葉 ◆LUCKYta1h6 :2005/08/29(月) 03:33:23

>>251
ああっ! 大変です!!
女の子の後を追って今度は男の子が!
早く助けないと手遅れになっちゃいます!
大急ぎで飛び込んで…

あっといけない! その前に準備体操でした!
海に入る前はきちんと準備体操をしなくちゃいけないって、
さっき男の子に言われたばっかりでしたよね。
それも一回や二回じゃないような気がしますけど、よくわかりませんね〜。

とにかくまずは準備体操です!
ラジオ体操第一と第二、それからテレビ体操もやっちゃいましょう!
お料理でもお友達でも準備体操でも、たくさんあるに越したことはありませんし!
一人よりも二人が、二人よりも三人がいいってどこかのヒーローも行ってましたしね〜

<そして体操が終わって>

では、>>244に向かってダイブです!
バーンといっちゃいますよ〜〜。
少年Aさん、今すぐ助けますから待っていてくださいね!!


<荒れ狂う波間に向かって紐なしバンジー:退場>

255 名前:千鳥かなめ ◆Kana/lWMBI :2005/08/31(水) 23:35:39

「――哀しいの?」
「分からない。けど、大切なことを忘れてしまってるような気がするの」


――そこで、夢は途絶えた。
かすかな身震いとともに、あたしは目を覚ます。
気がつくと、もう夜。
薄手のキャミソールとショーツ、という部屋を出たままの格好だったから、夜の海の寒さは少し辛い。

もう、今日で海じまいの海水浴場。
かつてはここを埋め尽くしていただろう人影もなく、
歓声が響いていただろう海の家は、今はただ取り壊されるのを待つだけの背景の一部に過ぎなくなってる。
あの賑わいなんて、全て嘘だったように。

全部過去のもの。
もうここにはあたししかいない。


頬が熱くなった。
手でぬぐってみると、水が指についた。
なめてみると、なんだかしょっぱかった。


――なんでだろ。
なんであたし、泣いてるのかな?

256 名前:―普通の黒魔術少女― 霧雨魔理沙 ◆0mM.SPARK2 :2005/09/01(木) 00:28:11

海なんぞは、ろくに来たことがない。何しろ普段が森の中だし。
それでも、せっかくの夏が終わる訳で、たまにはひとっ飛び行ってこようと心に決めたのが今日の昼前。

……で、なんで私はこの時分に飛んできたんだか。
うにゃ、そりゃもちろんいつも通りに忙しかったからに他ならないが。
でもいつもなら、夜になったら取りやめる。そうまで急がんでも明日はあるのだし。

しかし、なんで私はこの時分に砂浜に降り立つのか。
夏の暑さは飛んでしまったし、今更泳ぐというのもアレな話だし。
なんで、私は……


「……八月も終わるから、か?」

案外そんなもんかも知れない。暦ってのは意外と気分を切り替えさせてくれる。
ま、うだうだ考えるのはあとにするか。もう私は降り立ったし。
せっかくだから、靴も脱いで裸足になって……

>>255

おっと、先客?
なんだ、おんなじような趣味の奴はいるじゃないか。別に問題な……

んあ?
泣いてる?

「……そんなに夏が終わるのが悲しいのか?」

257 名前:流れ着いた鞄 ◆RozenRy5K6 :2005/09/01(木) 00:41:37

       ______________
     /                  /l
    /       @          / ..|
  /                  / ../|
 │ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ././
 ├─────[ i ]─────-||/./
 │      [[二二二]]      │/
 └─────────────′


258 名前:アルマ=ベオルブ ◆Alma36Zlwk :2005/09/01(木) 00:44:13

>>255-256
この砂浜も、水平線も、その上に見える月も、揺れる波も、それにゆらゆらと弾かれる月光も、
もう、今日で、見納め。
そう思うと、ここに、来たくなった。
最後に、一度くらい、泳ぎたいと、思ったから。
それに…、なぜか、夜の海は、過去を思い出させる。
辛かったことも、幸せな思い出も。
だから、最後に一度、ここに……。

「あら…?」

私は、足を止めた。
先客がいたのだ。
以前遇った、かなめと、もう一人。

駆け寄って、その名を呼ぼうとした。
けれど、私の声は、喉に詰まっってしまった。

泣いている……

側にいる、その人のせい?
そうなの?

問いただそうとかと思ったその時、もう一人の少女が言葉を発した。

「そんなに、夏が終わるのが悲しいのか?」


……あの子のせいで、かなめが泣いているわけでは、ないみたい。
かなめは、どう答えるのだろう…?
あの少女に、感情を吐露しながら、泣くのだろうか?
私は、邪魔をしてしまうだろうか?
それなら……

私は、少し二人から離れると、私は波打ち際に腰を下ろし、
両足を波が弄ぶに任せた。

259 名前:アルマ=ベオルブ ◆Alma36Zlwk :2005/09/01(木) 00:46:08

>>257
「ん?」

ふと、私は鞄が一つ、流れ着いているのに気付いた。
何か、入っているのだろうか?
私は、鞄を持ち上げ、軽く揺すってみた。

260 名前:千鳥かなめ ◆Kana/lWMBI :2005/09/01(木) 00:46:18


>>256
>「……そんなに夏が終わるのが悲しいのか?」

――まさか、声をかけられるとは思わなかった。
わたし以外に、こんな時期に海になんて来てる人がいるなんて。
泣いてるところなんて見られたくなかったけど。

「ううん。それは悲しくないわよ。
 夏が来て、秋が来て、冬が来ることは当たり前だって、あたしだってそう思うから。
 でもね、なんだか――何も無いんだなって。

 だってさ、ついこの間まではここ、すんごくにぎわってたのよ。
 なのに、夏が終わったら、忘れられてさ。こうやってもう誰もいなくなってて。
 そしたらまるで、今までの賑やかさなんて嘘っぱちだって言われてるような気がするじゃない。
 いくらにぎやかだって、楽しかったって、終わっちゃえば全部嘘」

こうやって忘れ去られてる海が、本当の海なのかもしれない。
みんなで騒いですいか割りした時のあの海なんて、一時だけの嘘で。
そういえば、あの時はソースケのせいで一張羅の水着、台無しにされたっけ。
でもそれも――嘘。

「まるでシンデレラの魔法。
 楽しいお城の舞踏会は12時でおしまい。
 鐘と共に美少女シンデレラは、あわれただの灰かぶり娘になっちゃいましたと、さ」

 あなたはそう思った事無いの?
 今は楽しく騒いでてられるかもしれない。
 でもそれも嘘で、いつか鐘がなったら本当の姿になっちゃう――みんな嘘だったってことになっちゃうって」


261 名前:―久遠の夢に運命を任せる精神―魅魔 ◆MIMAJ.qMs. :2005/09/01(木) 00:47:37

 一つの季節が終わり、次の季節が来る。そんな中間の時。
 夜も迎えられる季節に影響されたか、ひんやりとしてきている。
 まだ日中は暑いんだから、カレンダーにあわせなくてもとは思う。

 夏の終わりをちょっと感じてみたかったので、またも夜の散歩に出かけた。
 向かったのは…最近ちょっと良いなと思えた砂浜だ。
 今日はのんびりと波の音でも聞いて、それで帰って気持ちよく寝ようと思ってた…んだけど。

>>255 かなめお嬢ちゃん
 見知った顔の少女が居た。いつぞやのお笑いの宴の際に会った子だ。
 確か名前は…千鳥かなめだったかな?
 挨拶しようとして…ふと見えてしまった。眼が赤い。泣いていたのか?
「…や。こんないい夜に、どうしたんだい?」
 やんわりと、声をかけた。

262 名前:流れ着いた鞄 ◆RozenRy5K6 :2005/09/01(木) 00:53:52

>>259
ひゃあああっ。
やっと岸に流れ着いたと思ったらまだ、揺れるですぅ!?

しかもこんなに揺れたら鞄が開いて……あっ!?

263 名前:加藤 祭(M) ◆GPM8cZhbNM :2005/09/01(木) 00:54:21

(大きな大八車を引きながら登場)
この海水浴場が解放されるのも今夜が最後。
こないな日は、何と無く何かせなあかんちゅう心理が働いて財布の紐も軽くなる。
この機会、逃すわけにはいきまへんな。

(そして、車から荷物を取り出し店を設営。
 飲み物は、アルミの水槽に氷水と共に広げられ、七輪の上にはイカや貝、
 そしてとうもろこしが並べられる)

よし、こんなもんやろ。ほな、いきまっか。

(どこからとも無くメガホンを取り出し)
まいど〜 加藤屋開店でっせ〜

―――加藤屋お品書―――
缶ジュース 150円
缶ビール 400円
サワー類 300円
ワンカップ 300円
アイス それぞれ定価

イカ焼き 700円
イカのゴロ焼き 1000円
サザエのつぼ焼き 400円〜800円
ホタテのバター焼き 600円
焼きとうもろこし 200円

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以下、状況によって補足(何

264 名前:鞄から転がり出た人形 ◆RozenRy5K6 :2005/09/01(木) 00:55:04

>>262
ふぇぇ…痛いですぅ
                    .  r―
           _.. ー''''''''''''ー-,、.├ーーi
      _/゛        r-ト|   |
     ./            ,!  `ゝ、、!  __,,..,
     l            /     `''!二`-冖'^l'|       ._,,,.... -、、
     .,!       _,, ./         `゙''''ーイl_,, -''''"゛   ._,,.. i-゙''i
     .,!  ,i―ー''"゛  ヽ\    .`゙゙゙゙゙ ̄ ̄     .,,,..-'',゙,,.. -←!、
     !.,ノ'、         ゙i.\  ''-..,,,,____________yrメ゙‐''"゛ _.. -―'''';`''i
.r'"゙゙) i、 `' ゝ           i 、\、               ,,..;;ニ>''^^^^''/.,,/
.゙ヽ//  ̄'''''''''!ヽ        i .l, ヽ`''ー、,,,__     .,/""   ._,_ノ-!lニ......,,、
  `l′      ヽ       i..l   ヽ_/ゝ、. ̄ ̄ ̄\._.. ‐'',゙ン-'''''''"゙゙゙゙゛ / フ' ゝ
   ヽ―――、  .ヽ    !   i ゙l  /l;;-、 `'ヽ     ヽ┬″ー二二二二 ト" ,i
           ヽt-ゝ    .l  |  l / l . \        ,i'ソ\ ._、-'''^^^^^゙フ┘/
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              i /  .〃 /   / .il゙.―| ,!  ,,-‐'二/  ヽ―"
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                ! 丿i  l゙ .丿 | │ !  l  , /  ̄ ヽ―′
               ̄ !  ン   |  |、 i/ ゙ /
                ゙^゙´    .l_レ" /  ̄
                       ヽ--′


265 名前:千鳥かなめ ◆Kana/lWMBI :2005/09/01(木) 00:56:31

>>258
「――あら」

懐かしい顔を見つけた。
前に会ったことがある――確か

「アルマちゃん、だったわよね」

でも、どうして近づいてこないんだろう。
わたしが泣いてたから、気を使わせてるんだろうか。

「そんなところにいないで、こっち来たら?
 一人ぼっちは淋しいでしょ?」

こういう時くらい、誰かが隣にいるのも悪くないことだと思う。
こんな夏の海は、昔の思い出が何故か蘇ってくるから。
今のわたしは、それに一人じゃ耐えられない。

「ねえ、アルマちゃん。
 こうしていると昔のことをいっぱい思い出すのよ、あたし。
 こういう思い出の積み重ねが今のあたしを作ってきたんだなって思うと、凄く不思議な気分。

 ――そしてね、こうも思うの。
 ちょっとどこかで違っていたら、「全く別のあたし」もありえたんだろうなって。
 違う選択をしていたなら、違う結果もありえたんだろうなって。
 そう考えたらさ、今のあたしなんて、不安定な存在じゃない」

並行世界。無数の可能性。
並立する、絡み合う、そしてまた離れる因果律。

「そう、わたしはわたし以外になれたかもしれない。
 あなたはそう思わない?
 もしかつて違う選択をしていたら、全く違うあなたがここにいたのかもしれないのよ。
 あなたは、よりよりあなたになれていたかもしれない。
 ――やりなおしたいと、思った事はないの?」


266 名前:―久遠の夢に運命を任せる精神―魅魔 ◆MIMAJ.qMs. :2005/09/01(木) 01:01:47

>>256 魔理沙
 と思ったら、さらに見知った顔…ってか、魔理沙じゃないか。
「や、魔理沙。そっちも散歩かい?」
 とりあえず普通にそう挨拶しておいた。もちょっと積もる話もしたいけど…
 魔理沙には悪いけど、こっちのかなめお嬢ちゃんがちょっと気になるからねぇ…

>>257
 …なんだい?この箱は。
 見た感じ鞄のような取っ手つきの箱で。どうやら流れ着いたモノらしい。
 …とはいっても、中をあけて確かめるほど退屈ではない。なので…
「てい」
 ちょっと愛用の槍で脇へ除けておいた。うん、これでよし。

>>258 どこかのお嬢さん
 さらにまた人が来た。つくづく今日はお客さんの多い日だ。
 …やはりこの夏の終わりという概念が、皆を感慨深くさせてるのかねぇ?
「や、あんたも散歩のクチかい?気をつけないとオバケがでるよ」
 …目の前には私っていう悪霊がいるけどね。うふふ。

>>260 かなめお嬢ちゃん
 …どうも何か会ったのかもしれない。あの時のハイテンションが見る影も無い。
 途方も無く虚ろで…寂しい気配。みている私ですら、哀しくなってくる。
 そして口を開けば、出てくるのは悲観的な言葉ばかり。
「…嘘ねぇ…」
 どうもこの単語が重要なのかもしれない。

 …あの時会場に突っ込んできた彼氏と、何かあったのかねぇ?

>>262
 と思ったら、さっき除けた箱から声がした。
 …まさかとは思うけど、人が入ってるとか…ないよな?
 もしそうだとしたら極めて想像したくない画像が頭によぎるんだけど。
「…えーと、人間じゃなかったら出てこないで欲しいんだけど」
 とりあえずそう言っておいた。流石に夢見が悪くなるのは勘弁して欲しい。

267 名前:アルマ=ベオルブ ◆Alma36Zlwk :2005/09/01(木) 01:02:46

>>264
「きゃっ!?」

思わず、悲鳴が漏れた。
妙に重い鞄を振ってみると、それは突然開き、中からは子供が……

「だ、大丈夫!?」

私は転げ出た子供を抱き起こし、服に付いた砂を払った。

「ご、ごめんなさい、人が入ってるなんて、私…」

何と謝っていいのかしら、痛かったでしょうね。

268 名前:―普通の黒魔術少女― 霧雨魔理沙 ◆0mM.SPARK2 :2005/09/01(木) 01:05:17

http://charaneta.sakura.ne.jp/ikkoku/img/1122955414/268.jpg (28KB)
>>260 泣いてた少女

さっきまで賑わってたのが、全部無くなったから……か。
ふうん、まあ、そりゃ

「んー……一理あるぜ。
 確かに、宴会でも何でも終わっちゃうともの悲しいもんだが」

騒げるもんなら、いつまでも騒いでいたいな。
だが、それはやっぱ疲れる。
あの鬼の騒ぎだってそうだ。三日ごとの宴会は、やっぱり今から思うと疲れたもんだ。
それよりは、やっぱ

「何もない、ってのも違うと思うんだがな。
 楽しかった、っていう記憶はあるんだし。それを肴に静かに飲み直す、なんて事も出来る。
 こういう空気は、そうやって楽しむもんだと思ってるんだが
 宴会の時だって、いつぞやのお笑い大会の時だって」

何よりも、だ。

「鐘が鳴ったら嘘になるって、自分の楽しかったーってな感情やら思い出まで、消えるわけじゃあるまい?」

そんな、単純な理屈。
だから私は、今の毎日が楽しいのだが。

「って、いうかな……






 割ととーとつに賑やかになった気がするんだが?」

なんだこの空気の変化は。
つか、

>>266 魅魔様

「うん、まあ散歩っていうか……あ、今は歩いてるから散歩か。裸足で。
 なんとなく、さ。つーか魅魔様もか?」

こういう空気に惹かれて、って事なんだろうか。
速攻ぶち壊れたけど。

269 名前:アルマ=ベオルブ ◆Alma36Zlwk :2005/09/01(木) 01:09:44

>>265
「――やりなおしたいと、思った事はないの?」

その言葉を聞いて、私の目からは、涙が溢れた。
過去に起こった悲しい出来事を、あまりにも沢山、思い出してしまったから。

「ええ……、あるわ。
 たくさん…、たくさんあるの。
 あの人も…、あの人も……、死なずに済んだかもしれないって…。
 私の……、私のせいで、あの子は………」


今は亡き最愛の友を想い、私は涙を流し続けた。

270 名前:千鳥かなめ ◆Kana/lWMBI :2005/09/01(木) 01:10:55

>>261
>「…や。こんないい夜に、どうしたんだい?」

「いい夜か悪い夜かは、その人の気分が決めるものじゃない?
 あたしにとっては、どっちなのかしらね」

肩を竦めて見せた相手は、悪霊。
悪霊――冷静に考えれば、なかなか有り得ない相手だ。特にお喋りの相手としては。

「ところで何であなた、こんなところにいるの?
 あなたは因果律から外れた存在。
 死んだものはそのまま無くなる、その最低限の法則からも反してる。
 ありえない。
 あなたはその存在すらありえない。なのにどうして、あなたはここにいるの?」

――言ってから自己嫌悪。これじゃまるで問い詰めてるみたい。
ウィスパードの悪い癖だ。

「ああいや、ごめんなさい。
 その、怒るとか、とがめるとか、そういうつもりじゃなかったのよ。
 あたしも、あなたに会えて楽しいと思うし、嫌とかそういうんじゃないし。
 あなたはいい悪霊さんだし、いや、悪霊って言っておきながらいいってのは変なんだけど……」

自分の言動が非論理的過ぎる。焦りすぎよね、わたし。


>>263 屋台

「大八車の後輪が中心軸から右に2センチずれてる。
 そのせいで片輪に必要以上の負荷がかかってるわ。
 このまま連続使用したと仮定すると、97200秒以上たつと車輪が外れる可能性が高い」

反射的に言ってから,また嫌悪。
こんなの、怪しまれるのがオチだ。おもいっきり。
まあ、今更そんなのはどうってことはないのだけど、

「――っぽい、ような気がする。多分」

それでも言い訳しちゃうのはわたしの癖なんだろう、多分。

271 名前:翠星石 ◆RozenRy5K6 :2005/09/01(木) 01:13:12

>>267
いたたたた…

こら人間! お前が落したですか!?
『大丈夫?』じゃねーです!
50cmくらいの高さから落とされたですよ!
これが人間なら、打ち所が悪けりゃ頭パーになってたですっ。

>>266
あっちの人間も失礼な奴ですぅ。
翠星石の鞄を邪魔もの扱いした挙句、人間でないなら出てくるなだなんて。

この大きさの鞄に入ってる人間がいたら、それが出てきたほうが、よっぽどおっかねーです。
まず手足縛られてる上に、おもしと一緒に入ってるような状態なはずですから。

むしろ、入ってたのが翠星石だったのを感謝しろですぅ。

272 名前:―久遠の夢に運命を任せる精神―魅魔 ◆MIMAJ.qMs. :2005/09/01(木) 01:13:14

>>263 商売人少女
 …本当に異様なほど盛況だ。そのせいなのか、妙な口調の子まで現れた。
 でかい大八車の上には、各種様々なモノが積み込まれている。
 それをてきぱきと広げて…あっというまに屋台が完成した。
「器用なもんだねぇ…どれどれ、ちょっと拝見させてもらうよ」
 置いてあるのは飲み物や海産物のちょっとした食べ物。そして屋台系の食品だ。
 …確かにちょっと小腹が空いてる気がする。ちょっと戴くとしようかね。
「すまないけど、これで酒とホタテの焼き物貰えるかい?」
 そういって、スカートのポケットから銀の粒を取り出して、ことんと置いた。
 どうみても相手は幻想郷の外の人間だ。通貨は通じないに決まってる。
 だから物々交換だ。この前部屋掃除してよかったね、うん。

>>264 謎の人形…アリスのかい?
 鞄から転がり出てきたのは…ちまっこい女の子、の人形だった。
「だ、大丈夫かい?」
 とりあえず近寄って声をかけてみる。
 海に流れ着いたという事は、海に落ちてたという事になる。
 人形にとって水気は大敵のはずだ。それくらい私でも分かる。
「そこの屋台の嬢ちゃん、すまないけどタオル贈れタオル」
 とりあえず濡れてるのなら、拭いてあげないといけないね…

>>265 かなめお嬢ちゃん
>――やりなおしたいと、思った事はないの?」
「…口を挟むようで悪いけど、私は無いね」
 とりあえず、そんな言葉で切り込んでみた。
「様々な積み重ねで今の自分が出来たのなら…それはそれでいいことだと思うからね、私は。
 事実、私は不滅の存在でありながら、大きく変わる事が出来た。
 …今の私を見て、誰が私を悪霊なんて思うかねぇ?」
 ちょっとおどけてそういってみる。けれど、これは私の本心。
 様々な偶然の積み重ね、出会いの積み重ねで出来たのが今の私なら…
「…私はやりなおしはしたくない。今まで積み重ねたものを消してしまいたくないから」
 それが私の判断。ちらっと魔理沙を見たけど…すぐに眼をそらしておこう。
 …流石にちょっと恥ずかしいし。

273 名前:アルマ=ベオルブ ◆Alma36Zlwk :2005/09/01(木) 01:20:09

>>266槍を携えた女性

「あんたも散歩のクチかい?気をつけないとオバケがでるよ」

突然聞こえた声に、私は驚いて振り向いた。
女性が…、私の後ろにいた。

お化けが出る?
随分、子供じみたことをいう人もいたものね。
ハシュマリム、アルテマ、アルケオデーモンにアルテマデーモン。
ルカヴィやモンスターなんて見ていたら、そんなものくらいじゃ驚かないわ。
……お化けじゃなくて、「幽霊」なら、話は違ってくるのだけれど。

私は、やがて落ち着きを取り戻し、薄く笑んで言った。

「ご心配には及ばないわ。
 お化けなんて、もう見慣れてしまったから。」

恐くないわけでは、ないのだけれど、とは、言わずにおいた。


274 名前:―普通の黒魔術少女― 霧雨魔理沙 ◆0mM.SPARK2 :2005/09/01(木) 01:24:53

>>273

あ、その人は私のお師匠様だが悪霊だぜ……って言おうとした。
ふと魅魔様みたら笑ってた(>>266)
あーこりゃからかう気満々だな。んじゃ黙っとくか。
まあ、たぶん、私の顔はおんなじようににやにや笑ってるのだろうが。

つか……足、無いんだけどなあうちのお師匠様。
案外みんな、言わないと気づかないんだが。

275 名前:アルマ=ベオルブ ◆Alma36Zlwk :2005/09/01(木) 01:29:46

>>271鞄から出てきた少女

「こら人間! お前が落したですか!?
 『大丈夫?』じゃねーです!
 50cmくらいの高さから落とされたですよ!
 これが人間なら、打ち所が悪けりゃ頭パーになってたですっ。」

鞄から転がり出た少女は、頭を強かにぶつけたらしく、
私に向かってぷんぷんと怒った。

「ごめんなさい、本当に、あなたが入っているなんて、知らなかったの。
 中身を確かめようと、揺すってみたら、あんなことになってしまって…。」

自分の不注意に恥じ入りながら、私は謝罪した。

「おねがい、許して。
 本当に、ごめんなさい。」

小さなその体を抱きしめ、私はその子の頭をそっと撫でた。


でも……、何かこの子、気になることを言ったような……
あ、そう、「こら人間」って、一体………

276 名前:千鳥かなめ ◆Kana/lWMBI :2005/09/01(木) 01:30:28

>>268
>「鐘が鳴ったら嘘になるって、自分の楽しかったーってな感情やら思い出まで、消えるわけじゃあるまい?」

「あんたは、楽しい思い出しかないから言えるのよ!」

思わず、叫んでいた。

「楽しい思い出はたくさんある、思い出だけは嘘じゃない。
 だから辛いのよ、だから悲しいのよ。
 その思い出を作ってくれた全てが、嘘だって言われたから!
 思い出はあんなに楽しいのに、それを作ったのも嘘で、みんな壊れて。
 全部本当なら楽しかった、全部嘘ならもっと早く割り切れたのに……!」

言ってからまた自己嫌悪。波のように寄せては返し、また寄せる感情。
何やってるんだろう、わたし。
この人に当り散らしたって何にもならない――どころか、何のことかさえ分からないだろうに。
なのに言葉はまだ続いてしまう。

「あなたはまだ、嘘の世界に生きているからそう言うことが言える……とは思わない?
 あなた、この時間軸じゃない、別の独立した――いいえ、止まった時間の中にいるのね。
 それとも別の世界かな、どっちでもいいけど。

 その世界が楽しいのは、あなたを見てれば良く分かる。
 けどその世界が全部壊されて、「そんなの嘘でした」って言われたら?
 『ああ嘘だったのか、でも楽しい思い出は残ったからいいよね、じゃあこれからはこっちで頑張ろう』
 そう笑っていられるの?」



>>269
>「ええ……、あるわ。
> たくさん…、たくさんあるの。
> あの人も…、あの人も……、死なずに済んだかもしれないって…。
> 私の……、私のせいで、あの子は………」

「そう……辛いことを思い出させちゃったのね……ごめん」

それを見たら、わたしは言えなかった。
あなたの選択が違っていて、その人達がみんな生きていたかもしれないということも。
いや、そういう世界がどこかにある――並行世界、という概念も。
そして、その世界こそが本当で、今の彼女が「間違ったもの」かもしれないということも。

「あなたも、辛い思い出がたくさんあるんだ。
 それじゃあ、ちょっとした御伽噺を、聞いてくれるかな。

 昔、あるところに囚われのお姫様がいました。
 彼女は「助けを待ってくよくよ泣いているだけの姫にはならない、行動するんだ」と思っていました。
 そして彼女は逃げ出し、その先で自分を守ってくれる騎士と出会い、村で楽しい生活を始めました。

 ――ところが、追手は執拗でした。
 村は焼かれ、騎士は負けて剣と鎧を砕かれてどこかに去りました。
 多くの知人の死だけを残し、姫は再び囚われの身になりました」

それは悲しい御伽噺。
一瞬の夢、という御伽噺。

「このお姫様は間違ってたのかな。
 自分の行動のせいで多くの人が犠牲になって、しかも結局失敗するなら。
 ずっとおとなしく、捕まったままになってたほうが良かったのかな?」

277 名前:名無し客:2005/09/01(木) 01:30:57

誰が忘れていったのか、花火セット一式が転がっています。

278 名前:エーフィ・C・ハウサー ◆WEISS0lzjQ :2005/09/01(木) 01:33:30

>>270

 見上げると、初秋の月が無遠慮に覗いていた。
 死んだネズミの尾を連想させる――色の萎えた月。

「これまでに観測された存在の全てが”死んで消えたから”、”死んでから在る者”を認めない、
というのも帰納的ではない気がするけどね……いやいやしかし、存在しているんじゃ仕方ない。
人間以外! ふん、どのみち三次元の人間は高次元の存在を知覚し得ない訳だ。まあ、「果
たして霊魂は存在するのか」なんてのは、”ギロチンで叩き落された首がどれだけ意識を保っ
ているのか”程度には誰でも興味を抱く分野だから――当人、正に当人に実例を聞くには悪く
ないのかもしれないけれどね」

 海岸への階段に足を掛ける。
 澱のような夜の空気が頬を弄う。
 肩に掛かる程度に伸び始めた髪が潮風に煽られる――髪を抑えて砂浜を歩き、いつかの
見覚えのある背中に声を掛けた。

「矢鱈と賑やかじゃないか、今晩は。さて……しかし感傷と論理は結びつかないものだと思う
のだけどね、私は」
 

279 名前:アルマ=ベオルブ ◆Alma36Zlwk :2005/09/01(木) 01:35:28

>>273
「お化けが出る」と言った女性に答えた時、こちらをもの言いたげに見ている少女が目に入った。
少し、困っているような表情。 何か…、私に言いたいのかしら?
それとも、この女性に?

………二人は、知り合いなのかしら?
私は、二人を見比べた。

280 名前:―久遠の夢に運命を任せる精神―魅魔 ◆MIMAJ.qMs. :2005/09/01(木) 01:37:46

>>268 魔理沙
> なんとなく、さ。つーか魅魔様もか?」
「ああ、ちょいと夜風に吹かれてみたくなってね。海に来るのは二度目だけど」
 実際この前ここに来たのがめっちゃくちゃ久しぶりだったからなぁ…
 自分でも急な勢いで海が好きになってる辺り、ミーハーなのかもしれないね。
「しかし…確かにさっき言ってたみたいに、急に賑やかになったね」
 枯れ木も賑わえば山になるとでもいえばいいのか。
 決して楽しい空気ではなかったこの場所も、人が集まれば温度が上がる。
 上がった温度は気持ちも暖め、暗い気持ちも消えていく筈だ。
「それもまぁ、悪い事じゃないんじゃないかい?楽しいのは、好きさ」
 さっき魔理沙が言ってたようにね、と心の中でだけ呟いた。
 言いたい事を先に全て言われたような気分で、嬉しいような切ないような。
 …それだけ魔理沙が成長したって事なんだろうけど。

>>269 どこかのお嬢さん
> 私の……、私のせいで、あの子は………」
 かなめに言われた言葉に、泣き出す女の子。
 流石に…何も言えなかった。事実、何を言えばいいのかも分からない。
 …やれやれ、永く存在してるようで意外にまだ甘いんだね、私も…

「上手くいえないけど…その後悔を、次に生かすのが良いんじゃないかい?
 そうすれば悲しむ人も減るし…死んだその人も、喜ぶんじゃないかね?」

 とりあえず、心に浮かんだ言葉をそのまま言ってみる。
 こればっかりは相手と言葉を交わさなければわからないからね…

>>270 かなめお嬢ちゃん
>「ところで何であなた、こんなところにいるの?
> あなたは因果律から外れた存在。
> 死んだものはそのまま無くなる、その最低限の法則からも反してる。
> ありえない。
> あなたはその存在すらありえない。なのにどうして、あなたはここにいるの?」
「意外に知られてないんだねぇ?死ってのは、銀幕の『終幕』じゃないんだよ。
 死んだ後にも物語はある。ただ、それは語られないだけでね。
 私はその後の存在ってだけの話だよ」
 …ただまぁ、ありえない存在ってのは、否定できないんだけれどね。

>あなたはいい悪霊さんだし、いや、悪霊って言っておきながらいいってのは変なんだけど……」
「あはは、困るのも無理ないね。確かに、ちょっと考えなくても異常なんだろうね、私は。
 普通、精神体は何かに寄る。飢えた死人は飢えて襲う。温もり求める死人は人に憑く。
 …そして悪霊は人を呪い祟る。なのに私はそんなものどうでも良いって思ってる。
 さっき言ってたありえないって言葉だけど、私自体それそのものなんだよねぇ…」
 そう、すでに私は寄るものを失っている。いや、それがどうでもよくなっている。
 それでも今私がこの場に居るのは…
「けど、ありえないと分かってても居たくなっちゃうからしょうがないんだね。
 色々とこっちは楽しいし、見ていて飽きないものも末を見てみたいものもある。
 ついでに消えてしまうには、ちょいとばかり色々なものを積みすぎたのさ。この心は。
 …だからさっきも言ったけど、消える気も別の私に乗り換える気も、今は無いよ」
 もっとも、この身は久遠の物と定めた以上、消えるにしてもまだ先のことになりそうだけど。

>>271 ちび人形
>あっちの人間も失礼な奴ですぅ。
「失礼なのはどっちだい?ほれこれ見なほれほれ」
 ぴこぴこと、足の部分である幽霊の端っこを振って見せる。
「こんなのが人間って区分に入るのかい?あんたの頭では?」
 もしかして、幽霊って存在が分からないってこと、ないよねぇ?

>この大きさの鞄に入ってる人間がいたら、それが出てきたほうが、よっぽどおっかねーです。
>まず手足縛られてる上に、おもしと一緒に入ってるような状態なはずですから。
「あー…そりゃそうかも」
 というか、完全に想像した内容と同じだったね。今のは。
「うん。スイセーセキ…だったかね?感謝感謝」
 頭に手を乗っけて軽く撫ぜてやった。中々にいい髪質だ。
 今度アリスに教えてやろう。ってか捕まえて見せても良いかも。
 ついでになんか貴重な魔道書でもぶんどって…って、いかん表情に出るかな。我慢我慢。

281 名前:加藤 祭(M) ◆GPM8cZhbNM :2005/09/01(木) 01:40:06

>>270
ああ、あの子はこの前買い物してくれはった子や。
リピーターを作るんは、商売の定石。
さぁ、ひと言目は何からはじめようか、無難に天気の話から入るのが無難やろか?

「まいど〜、今夜もいい夜やな〜。」
そして、すかさず
「よう冷えたドクターペッパー、今夜も…」
と声をかけようとした時。

>「大八車の後輪が中心軸から右に2センチずれてる。
> そのせいで片輪に必要以上の負荷がかかってるわ。
> このまま連続使用したと仮定すると、97200秒以上たつと車輪が外れる可能性が高い」

と、唐突な言葉で切り返される。

「あ、そうなんや」

この程度の切り返しであたふたはせん。
5121小隊で揉まれたウチにとってはどうと言うことは無い。

「じゃぁ、今度しっかり整備しとくな。アドバイスありがとうな。
 …で、」
と、商談に移ろうとした時。屋台のほうに人影がっ。
固定客も重要やが新規顧客で裾野を広げていくのも商売にとっては大切。
後ろ髪…ゆうても、そんなにはあらへんけど…を惹かれる思いで店へと引き返す。

>>272
そのおば…いや、お客はんに失礼や。
そのお姉さんは、店内をしげしげと眺めている。
いや〜、しかし、事務官暮らしで培った整理整頓の技術がこんな所で生きてくるとはおもわへんかった。

>「すまないけど、これで酒とホタテの焼き物貰えるかい?」

一通り店を眺めた後、おねえさんがこっちに振り向いて注文をした。

「毎度、ワンカップとホタテのバター焼きで900円に…」
とそのお姉さんから代金を受け取ろうとしたんやけど…
出されたのは小さな銀の粒やった。

「ほんまは、いつもニコニコ現金払いを希望したいところやねんけど…
まぁ、ええわ。こういうもんを引き取ってもらえるルートも抑えてあるさかいにな。
ただ、おつりは出せへんけどよろしいでっか?」

まぁ、実際どれだけの価値があるかわからへんけど、
何はともあれ最初のお客さん。
ゲン担ぎの意味でその取引にウチは応じる事にした。

282 名前:翠星石 ◆RozenRy5K6 :2005/09/01(木) 01:44:34

>>272
な、なんですぅ?
なんで近づいてくるですぅ?

ま、まさか!?
翠星石があまりにも可愛いんで、持って帰って自分の物にしようなんて思ってるんじゃ――

へ? タオル?
……翠星石は特別製の人形ですから、このくらい濡れてもなんてことないです。

けど…

その気持ちに免じて、感謝してやらんこともないです。
ついでに>>263にある西瓜を買ってくれれば、もーっと感謝してやるで……(>>280)

そ、その目!
やっぱり狙われてるです!?
身の危険がピンチですぅ!

ひぃぃっ。
しかもこいつ、脚がないです!
幽霊ですオカルトですぅ!
悪霊退散ですぅ!


>>275
むぎゅ!?

(…この人間、ボス猿(のり)並にお人好しそうですぅ。
押せば屋台の食べ物くらいは奢らせられそうですぅ)


そ、そんな今更優しくしたって駄目ですぅ。
翠星石のオデコが受けたダメージは計り知れないのです。

とはいえ、お前も反省はしているようですしぃ。
アイスとイカ焼きとイカのゴロ焼きとサザエのつぼ焼きとホタテのバター焼きと焼きとうもろこしを買ってくれたら、許してやってもいいですよ?



283 名前:―普通の黒魔術少女― 霧雨魔理沙 ◆0mM.SPARK2 :2005/09/01(木) 01:44:47

>>276

……やれやれ、思いがけず重いじゃないか。
つーか、楽しい思い出しかない?
はっ、そんなわけないだろうが。
そうじゃないからこそ、今が楽しいと言っているんだがな。

しかし、そんなことは口には出さない。出してやらん。
それが私の、譲れん牙城というものだ。
……表情には出てたのかも知れないけどな。なんかこいつ、妙に鋭いし。

で、なんだ?

>けどその世界が全部壊されて、「そんなの嘘でした」って言われたら?

有り体に言えば、そんなものは経験したことがないから分からない。
私は今の私が真実だと、信じて疑わないからな。
だから、たとえ話にしかならん。
ならないが……いいぜ、言ってみようか。

「そうだな、確かにそりゃ笑ってられないかも知れないぜ。
 つーか、笑ってる暇はないな、きっと。
 なぜか? 答えは単純明快。

 そんな風に壊してくれた世界を、もう一度壊してやるのに全力を尽くすからだ。
 笑ってる暇があったら、楽しい世界を取り戻すぜ。
 たとえ、その世界がもうないのだとしてもな。そんなことは、私にはきっと関係がないのだろうぜ」

楽しくなければ意味がない。楽しくない世界なら、私にとって価値はない。
ならばそんなものに甘んじる必要もない、全部吹っ飛ばしてやる。

そんな理屈。
さて、目の前のこいつにどう伝わるのかは知らないが。

284 名前:アルマ=ベオルブ ◆Alma36Zlwk :2005/09/01(木) 01:48:35

>>276
かなめから聞いたそれは、とても悲しい物語。
自ら変わろうと…、状況を変えようとして起こした行動が生んだ、悲劇。
けれど、私は、彼女が間違っていたとは思わない。
彼女は、自ら決断し、行動を起こすことができたから。
でも、私は………


「少し、考えが足りなかったとは思うけれど、そのお姫様は、決して間違ってはいないと思うわ。
 誰かが行動しなければ、何も変わらなかったもの。
 何も変わらないまま、いつまで囚われたままでいても、結局は、同じ。
 お姫様は、そうして行動する勇気があった。 だけど……」

私は、そう言ってうつむいた。

「私は、それができなかったの。
 私には、力がなかった。
 何も…、できなかったの……。」

285 名前:―久遠の夢に運命を任せる精神―魅魔 ◆MIMAJ.qMs. :2005/09/01(木) 01:49:08

>>273 どこかのお嬢さん
>「ご心配には及ばないわ。
> お化けなんて、もう見慣れてしまったから。」
「へぇ、そうかい…?」
 そういいながら、ちょっとばかり意識を集中する。
 それと同時に、ふっと掻き消える私の体。普段は見えるようにしているが、コレ位は朝飯前だ。
 すすすと移動し、そのお嬢さんの身体に自分の身体を透過させてめり込ませる。
 そして、首だけお腹の辺りからにょっきり出してから、元のように見えるようにした。
 …首から上だけを。
「こんな感じの幽霊なんだけどね、私は?」
 私はウインクしながらそう言った。はてさて、驚いてくれるかねぇ?

>>274 魔理沙
 悪戯をする前に魔理沙と眼が合った。OKさすが私の弟子だ。以心伝心。
 もちろんのごとくからかってやる次第だよ。私の生業だからね。
 そう目配せで言っておいた。いわゆる…からーこんたくと、だったかね?

 …しかし、長いスカートのせいで足が無いのが分かりづらいのが難点なのかね?
 かといってスカート切っちまう訳にもいかないし…うーん。

286 名前:加藤 祭(M) ◆GPM8cZhbNM :2005/09/01(木) 01:49:38

しかし、なんや。
何と無く雰囲気が辛気臭いなぁ…
ここは何か一発逆転を狙いたいもんやけど…

>>277
お、こんな所に花火セットが置いてある。
これは使えるんや無いやろか。
さっき落ちていた花火セットからドラゴン花火を3つ取り出し並べると、
屋台へ取って返しラムネの空き瓶を調達。笛付きロケット花火を10門準備する
よし…行きましょか。

皆、こっち注目。
今夜は、この海水浴場最後の解放日。
せやから、この女加藤祭が身銭を切っての大サービス。

盛大なドラゴン花火とロケット花火の大乱舞を見せたるで。


大声で皆の注目を集めると、まずはドラゴン花火に点火。

http://www.ipm.jp/ipmj/doyah/doyah30a/1114k.jpeg

そして、火柱が舞い上がると更に景気付けに笛付きロケット10連射を敢行する。

「さぁ、この加藤屋には花火も用意してまっせ。」
「みんなお誘いの上、ぎょうさんこうてってな〜」


ああ、花火を忘れていった人。ほんま、おおきにな。

287 名前:―普通の黒魔術少女― 霧雨魔理沙 ◆0mM.SPARK2 :2005/09/01(木) 01:57:23

>>280 魅魔様

「あはは、潮風って気持ちいいもんだよな、結構。わかるぜ魅魔様」

つか、以前にも来てたのか。
残念だな、弟子はやっぱりそういうときこそ一緒にいたいもんなんだが。
ま、今があるからいいか。

「そうだぜ、やっぱ楽しくなければつまらないんだよ。
 魅魔様は、よく分かってくれてるぜ」

言ってるそばから、やっぱりいたずらしてるしなぁ(>>285)さすがは魅魔様。

まあ、全員が全員そういう状態ではない訳だが……こればかりはな。
どうせなら目の前のこいつ(>>276)にも、楽しんで貰いたいんだが……このままじゃきついのかな。

>>286

と、いうところへ突然響き渡る火薬の音。
ふと見れば……おお、火花の噴水。
火と水の合成魔法、というわけではもちろんなく花火か。
よし、んじゃせっかくだし

「よし、んじゃ1セットくれ。あー手に持てる奴が多いのがいいな。
 あとそれと、なんか飲み物を、というかお茶がいいぜ。
 今はジュースって気分でもないしな。爽快にお茶」

お代は……あー、えーとこないだ手に入れた原石でいいか。
どうせ交換用だし。使えるのかどうか知らないがとりあえず見せてみよ。

288 名前:千鳥かなめ ◆Kana/lWMBI :2005/09/01(木) 01:59:05

>>278
>「矢鱈と賑やかじゃないか、今晩は。さて……しかし感傷と論理は結びつかないものだと思う
>のだけどね、私は」

涼しい声。懐かしい声。
わたしは思わず、その名を口にしていた。

「エーフィ・クロエ・ハウサー……ちゃん?」

間違いない。
いつものように涼やかな笑みと共に、彼女はいた。

「そうね。でもあたしはそう結びつけちゃうのよ。
 たとえば、こんな思考実験。

 パラレルワールドって、知ってるわよね?
 果てしなく続く「IF」の世界。
 もし別な選択をしていたら、もし、もしも。そういう世界。
 そこではあたしは、全く別な人格でいるのかもしれない。
 だって、人格は経験の積み重ねだもの。経験が違えば、心のあり方だって全く別物。
 そう考えたら、今いる「自分」って、実は物凄くあやふやで不確かなものだと思わない?

 ――――そういう「自分の不確かさ」、エーフィちゃんは感じたしたことがある?」



>>272>>280 悪霊
>「…私はやりなおしはしたくない。今まで積み重ねたものを消してしまいたくないから」

「あたしだって、本当はそう。
 けど、そのせいで誰かの大事なものを奪ってしまったんだったら。
 あのひと時の幸せは、本当は別の人の幸せを奪っていただけなら。
 あたしは、それを返すべきなんだろうって思うの……けど、そのやり方がわからないの」


>「けど、ありえないと分かってても居たくなっちゃうからしょうがないんだね。
> 色々とこっちは楽しいし、見ていて飽きないものも末を見てみたいものもある。
> ついでに消えてしまうには、ちょいとばかり色々なものを積みすぎたのさ。この心は。
> …だからさっきも言ったけど、消える気も別の私に乗り換える気も、今は無いよ」

――そんな理屈で、こんなことがありえるはずがない。
自分の定義を自分ですることで、世界の法則すら変えている?
いいえ、違う。
「私は私」というのが彼女の中では当たり前だから、それが当たり前のものとして世界に定着している?

――――こんなこと、わたしの<囁き>の論理の中に無い。
いや、無い、ナ、いいえ、ある、あるけど怖い。
私が私だから私はここにいる論理は、
わたしがわたしで無いと思ったらわたしで無くなる論理で、
そしてウィスパードはやはり有り得ない存在で、消えて、嘘で――

「嫌ッ!!
 お願い、来ないでっ!
 あなたはいるはずがないの!
 わたしはそう「知って」いるのに、あなたはそこにいるの!
 それが怖いの! もうこれ以上世界が変わるのを見たくないの!
 分からないことが怖い……だからお願い、許して、もうこれ以上知らなくていいことを知りたくないっ!」

気がついたら、頭を抱えて半狂乱でわめいていた。涙を流して、子供のように首を振っていた。
そうか。
わたしは<囁き>で全てを知っている、それが当たり前になってた。
だから怖いんだ。知らない「外の世界」があることが。

「今の現実が箱庭でも嘘でもいい。
 これ以上あたしの「現実」を壊さないで……お願いだから……お願い……」

289 名前:アルマ=ベオルブ ◆Alma36Zlwk :2005/09/01(木) 02:03:30

>>280
「上手くいえないけど…その後悔を、次に生かすのが良いんじゃないかい?
 そうすれば悲しむ人も減るし…死んだその人も、喜ぶんじゃないかね?」

突然、言葉をかけてきた人がいた。
先刻の、「お化けが出るぞ」と言っていた女性だった。

次なんて…、ないわ。
あんな戦い…、もう二度と、あるわけない…。
聖石も、もう、ないんだもの。
聖石を永遠に葬ることで、死んでいった人々は、喜んでくれるかしら?


「もう…、あの子の人生は終わってしまったのに…、
 私、一人だけ、生きて……、
 それでも、あの子は……、私が生きていることを、許してくれるのかしら……」

ねぇ、ティータ。
あなたは、許してくれる?
私が、この世に生きていることを。

290 名前:アルマ=ベオルブ ◆Alma36Zlwk :2005/09/01(木) 02:16:31

>>282
子供なのに、妙に偉そうなその少女は、
私を赦す条件として、数多くの食べ物を要求してきた。
丁度屋台もそこにあるのだけれど、
この子が明らかに調子に乗っていることくらい、わからないほど私は愚鈍ではないわ。

私は抱きしめていたその子の体をそっと引き離すと、片手で、彼女の目の前に数字の「2」を示した。

「二つまでなら、何でも、食べたい物を買ってあげるわ。」

この子が欲しいのは食べ物のようだし、二つくらいなら買ってあげられるわ。
念のため、私は「食べたい物」と強調しておいた。
これ以上は、私は赦しを請うつもりはないわ。
二つ食べられる道を選ぶか、それともゼロか。 二つに一つよ、可愛いおじょうさん。

291 名前:加藤 祭(M) ◆GPM8cZhbNM :2005/09/01(木) 02:16:52

>>286
さぁ、今夜二人目のお客さんはお子様な魔女やった。

>「よし、んじゃ1セットくれ。あー手に持てる奴が多いのがいいな。
> あとそれと、なんか飲み物を、というかお茶がいいぜ。
> 今はジュースって気分でもないしな。爽快にお茶」

「まいど。手持ち花火セットとお茶一つやね。」

見た目にはジュースか何か頼むのかと思ったんやけど…まぁ、そんな子と気にしても始まらん
ウチは氷水とジュースの間で満たされた水槽に手を突っ込んでお茶を取り出し、
棚に並べてある手持ち花火セットを取ると、彼女に渡す。

「ジュースと花火セット。あとサービスでろうそくつけて、このチャッカマンを貸したるわ。
 ほら、この引き金を引くと火が起きるんやで。
 あと、使った花火はこの消火用バケツに入れといてや。
 ポイ捨ては、絶対にあかんからな。ええな?」

チャッカマンの使い方と、簡単な注意事項を述べながらそれらを渡していく。

「で、御代のほうは650円になりま…」

そこで、私は顔を青ざめた。
また・・・また物々交換。しかも、今度は得体の知れん石かいな…orz
ああ、内の心の中は暗雲や。せやけど、ここでめげたらあかん。

「わかった、今回限りその石で御代代わりにしたったるわ。せやけど、おつりは出せへんで。」

今日の収入、銀の粒と得体の知れん石。
    …先行き、思い切り不安やわ。

292 名前:千鳥かなめ ◆Kana/lWMBI :2005/09/01(木) 02:18:25

>>284
>「少し、考えが足りなかったとは思うけれど、そのお姫様は、決して間違ってはいないと思うわ。
> 誰かが行動しなければ、何も変わらなかったもの。
> 何も変わらないまま、いつまで囚われたままでいても、結局は、同じ」

違う!
そう、叫び出したかった。

わたしもずっとそう思ってた。
行動しなくちゃダメだと、そう信じてた。
けど、そのせいで多くの人を巻き込むなら、諦めた方が良かった。

「――ううん、諦めるべきだったのよ。
 絶対に変えられない現実はあるんだもの。
 みんなに迷惑をかけるくらいなら、諦める方がいい時だってあるわ。
 少なくとも――誰かを巻き込まないことくらいはできたはずだもの」

なぜわたしはあの時、諦められなかったんだろう。
なぜ彼は、今も諦めていないんだろう。

>「私は、それができなかったの。
> 私には、力がなかった。
> 何も…、できなかったの……。」

わたしだって、力が無かった。
ただ守られてるだけだった。何もできなかった。
そう――

「――いくら行動したって、力がなければそれは無駄と言うのよね……」


けれど。

>>283
>そんな風に壊してくれた世界を、もう一度壊してやるのに全力を尽くすからだ。
> 笑ってる暇があったら、楽しい世界を取り戻すぜ。
> たとえ、その世界がもうないのだとしてもな。そんなことは、私にはきっと関係がないのだろうぜ

目の前の黒い少女は、きっぱりと言ってのけた。
それはわたしに、一つの記憶を思い出させる。


「君の所属する世界全てを護衛する」
「必ず、連れ戻す」


全ての武器を失い、血を流しながらもそう言い切った「彼」。
そして今でも、ボロボロになりながら一人ぼっちで、それでもわたしを探しつづけている「彼」。
――どうして、どうして、どうして?

「どうしてそこまで言い切れるの!?
 あたしも昔はそう思ってた、けど今はもう、そう思えない。
 もう強がれない。もう戦えない。もう――諦めるしかない。
 あなただってそうでしょう!
 なのに、なぜあなたは、それでも立ち上がろうとできるの!?」

その時わたしは、目の前の彼女でなく、どこかで戦ってる「彼」に向かって聞いていたのかもしれない。

293 名前:エーフィ・C・ハウサー ◆WEISS0lzjQ :2005/09/01(木) 02:23:12

>>288

「もちろん。そしてそれはお姉さんにしてみれば戯言――失敬、だけど普段のお姉さんの聡
明さにしてみれば、やはり幾分と幾らか下らない愚考だと言わざるをえないな」

 肩を竦めて、いいかな、と一言。
 隣の砂浜に腰を降ろした。

「いつか多重宇宙理論者の学者と話した事を思い出すな……だけどね、お姉さん。多次元的
な存在を思考して、それが無意味なペシミズムに行き着くのは時間の浪費だよ。いつか話し
た彼は言った。自分には霊感のようなモノがあって、過去と未来が折り重なって思考の中に
存在している――、とね。故に自分には全てが在り、どんな選択肢がどんな結果を生むか、
それすら解っているからこそ虚無的なんだ。果たして”選択すること”は許されるのか? 選
択肢なんてモノは――だったかな。いや全く」

 サンダルの足元の石を拾い上げる。
 波に砕かれて磨耗した石は、角が取れて正円を描いていた。

「下らないね」手首のスナップを利かせて放ると、十五メートルほどを滞空して小石は海に
沈んだ。余程のことがなければ、波打ち際には戻るまい。「……波が砕く事によって、石は
どんな変化を生じせしめるのか? 千差万別だ。そこに思考すべき論点はない」

 選択肢なんてのはね――、呟いて、見上げた。
 死んだ月が濁るように明るい。

「無駄に在り、無数に有るんだ。言うなれば”人生は選択肢の連続”というヤツだろうね……
とはいえ、パラレルワールドがその数だけ有るのなら、人間が人間として存在している世界
に自分が思考していられることすら、まだきっと幸福だよ。――貴方は私、私は貴方、って
ね。不思議な手紙がポストに入っていても、それに触れなければ人間は生に疑問なんて抱
かないし、それは正しい事だからさ」

 海が凪いでいる。
 台風の影響は事もなく、結局全ては正常だ。

「結論すればね、お姉さん。「全ては流れさる(パンタ・レイ)」――だよ。別の自分がいようがいまいが、そ
して恐らくは「いる」のだとしても、私達はその軸に触れられないんだ。私は――ロゴスなん
てモノを信望する気はさらさらないが、だがしかし、”後悔”……そんなものはね。私のリア
ルとアーキタイプとデータベースに――そんな無駄は一ミリたりとも必要ない。不確かさ、
なんてモノは超越できる。私や兄さんみたいな破綻者じゃない……そう、私が知っている君
は――そんな人だったと思うんだけどね」
 

294 名前:古手梨花 ◆RIKAIe2e06 :2005/09/01(木) 02:24:36

――八月が終わり、九月に入った初日の夜。
幾度目かの年月の山を越え、また迎えた夏の終わりの日。
私を*す事になっている、確定されたシナリオの中で迎える、何度目か数えるのも馬鹿らしくなった『最後の夏』。
私は、海に来ていた。

理由などはなかった。
予定もなかった。
ふと、たまたまの気が向いたからという奴だ。
あるいは――“塞がれたはずの壁が一枚割れたから”、という理由もあるのかもしれない。

私はそんな、予想もつかない気まぐれな事が大好き。
私は予定調和を愛さない。

喜一郎や沙都子たちには、以前も言ったように余所の神社を見学したいという名目で。
無論日帰りだ。沙都子には少し、申し訳なくもあるのだが。

当然ながら夏真っ盛りの時期に砂浜をにぎわせていたであろう海の家や屋台は根こそぎ片付き、
後は誰も寄り付かない、人気のない、波と月のみの砂浜――


……などと言うものを想像していたのだが。


「………みぃ。
 予想外に人が多いのです。 びっくりなのです。」

……なんで、こんなに人が多いんだか。
まあ予定外というものは私にとっての大好物で、事実楽しそうではあるのだけど。
それがあまりにも嬉しくて、愉快で。 私は――

――ボクはとてとてと、その砂浜に降りてみたのです。


「……みー。こんばんわなのです。」

295 名前:―普通の黒魔術少女― 霧雨魔理沙 ◆0mM.SPARK2 :2005/09/01(木) 02:29:34

>>291 夜店の店員

「おう、悪いな。
 普段からあまりお金は持ち歩かないし、きっとあんたに見せてもこの原石より役に立たないだろうしな」

やっぱり店員はがっかりしていた。
まあそりゃ、さっき見たところ魅魔様も物々交換だったしな。
しかしこれが私らとしては普通なのだ、諦めてくれ……と、心中で舌を出す。

ともあれ花火と、火と……「お、これ助かるぜ。自分じゃ大きすぎる火しか作れないしな」、
そしてお茶をゲット。
そんでもってひとまずお茶を飲む。清涼感が喉を通ってうーん、美味いぜ。
あとはこの花火……そうだなあ、出来たらこいつを楽しませれるといいんだが。
うーん。

「なあ、店員さん?
 あんた、絶望した事ってあるか?」

なんとなーく、聞いてみた。
なんとなくで聞くような事柄じゃないだろうが、まあぶっちゃけ、助け船の依頼だったりする。

296 名前:―久遠の夢に運命を任せる精神―魅魔 ◆MIMAJ.qMs. :2005/09/01(木) 02:31:07

>>276 かなめ
>「あんたは、楽しい思い出しかないから言えるのよ!」
 …流石にちょっとカチンと来た。魔理沙の事をよく知らないからかもしれない。
 普段の魔理沙がいつだって楽しげで、あけすけだからかもしれない。
 けれど、今の言葉だけは訂正しなければならない。
「ちょっと聞き捨てならないねぇ…」
 …しかし、そこまでいってはたと思いとどまった。
 魔理沙が家のことを出されていい気分でいられるだろうか?答えは否だ。
 だったら、話題を別の方向に変える必要があるだろう。

> 『ああ嘘だったのか、でも楽しい思い出は残ったからいいよね、じゃあこれからはこっちで頑張ろう』
> そう笑っていられるの?」
「笑うよ。何処でだって笑ってやるさ」
 魔理沙の言葉が終わった後に続いて、私も言った。
「なんでかって、そう思わないとやってけないからさ。私は生憎と幽霊だからね。
 いかに魔理沙と楽しくやってても、いずれ魔理沙は死んじまうからね。死んだら残るのは思い出だけさ。
 だからこそ、私は良い思い出を何よりも大切にする。そうすれば、私はどんな言葉にだって負けない。
 『嘘だった』?そんなのは関係ないね。私の中に真実一つあれば、そんな言葉いくらだってぶち壊してみせるよ」
 そおれが私の答え。人間ではないが故に持つ答えだ。
「思い出、記憶…そういったものは決して弱くない。それはどんな悲しみも苦しみも、乗り越える強さを与えてくれる。
 それがあるから、あると信じられるから私はここにいる。そうでなきゃ、とっくに存在消滅を選ぶよ、私は。
 あんたは…思い出の強さが信じられなくなっている。そんな風に見受けられるけどね」
 とりあえず心のままに言葉を紡ぐ。できればかなめに言いたい意図の少しでも伝わってくれるといいんだけど。

>>277
 で、視線をおろせば落ちているのは安っぽい花火。
 外の人間はこんなので楽しんでるんだろうか?もうちょっと派手にやれそうなもんだけど…
「まぁ、いちおう拾っとこうかね」
 私はその落ちている花火を拾い上げて、砂を払った。

 …時化ってないといいんだど。


>>278
 と、また一人誰かやってきた。こっちに歩み寄りながらなんかひたすらブツブツ言っている。
 なんかキノウテキがどうとかサンジゲンがどうとか…機能的?
「よく分からないけど…こんばんわ。悪霊が出歩いてるけど良い夜だよ
 そんな難しい事ばっかり言ってないで、酒でも飲んだらどうだい?」
 そんな風にとりあえず声をかけておいた。

 …なんとなくだけど、相性というか属性が会わないような気がするね。うーん?

>>281 屋台少女
 なぜか一瞬殺意が芽生えたけど、とりあえず我慢しておく。
 そうそう感情に任せて暴れるってのも大人気ないからね…

>「ほんまは、いつもニコニコ現金払いを希望したいところやねんけど…
>まぁ、ええわ。こういうもんを引き取ってもらえるルートも抑えてあるさかいにな。
>ただ、おつりは出せへんけどよろしいでっか?」
「ああ、構わないよ。コレじゃ駄目かと思ってたからね」
 それだけ言って、少女からホタテ焼きとガラスに入った…酒を受け取る。
 さてと、美味しく戴くとするかね…

「あつつ、ハフハフ…ん、美味い」
 ちょっと酒が安酒だけど、それもまた良し。
 軽く一杯ならこんなもんでも十分だね。

>>282 翠星石
>翠星石があまりにも可愛いんで、持って帰って自分の物にしようなんて思ってるんじゃ――
「いやいや、そんなことしないって」
 とりあえず手を振ってつっこみをいれておく。どこぞのヒキコモリ魔女と違うし。
 どっちかっていうと魔術書とか酒のほうが嬉しいけどね、私は。

>その気持ちに免じて、感謝してやらんこともないです。
「ほう?じゃあ感謝されとこうかね」
 からからと笑いながら答えた。まぁ、これくらいは許容範囲だ。
 そもそも相手はそれなりに子供。怒るのも大人げないってもんだし。
「それじゃ、西瓜でもかってやろうかね…」
 そう思って買いにいこうとして…

>身の危険がピンチですぅ!
>しかもこいつ、脚がないです!
>悪霊退散ですぅ!
 いきなり悪霊退散かい。いやまぁ、こっち悪霊だけどさ。
「はっはっは。その程度じゃ退散されないよ。こちとら巫女とガチでやりあって慣れてるからね」
 本気じゃないとはいえ、霊夢の攻撃に耐えられるってのは伊達じゃないんだよ?
「とりあえずただ腕を振り回すだけじゃ駄目だね。最低でも塩くらい持ってこないと」
 まぁ、ちびちび舐めて酒のつまみにするけど。エダマメでもあると幸せだけど。

297 名前:翠星石 ◆RozenRy5K6 :2005/09/01(木) 02:37:10

>>290
―――ちっ。

この人間、思ったよりしっかりしてやがるです。

しかも意地の悪いこといいやがりますし。

でも翠星石は、日本の御伽噺にだって詳しいのです。
こういう場合、欲張って全部がいいと言ったら一つも貰えないどころか、
玉手箱を渡されておばあちゃんにされてしまうのです。

だから美味しそうなものから二つだけ選ぶのですよ。

甘ぁいアイスは外せないとして、もう一つは甘辛いタレのたっぷりかかったイカ焼き……
でもサザエもいい匂いがしてて美味しそうですしぃ……
ホタテもバターが効いてて美味しそうですぅ……

こんな美味しそうなものを前にして、二つだけだなんて、そんなの拷問ですぅ…

こーなったら、アミダクジで決めるしか。


あーみだくじ〜あーみだくじ〜



決めたですぅ。アイスとトウモロコシで。








……ホントにどうしても全部は駄目ですぅ?

298 名前:―普通の黒魔術少女― 霧雨魔理沙 ◆0mM.SPARK2 :2005/09/01(木) 02:37:20

>>292 絶望してる少女




「諦めるの、つまんないだろ」



私は、諦めてた日々は思い出したくない。あれにはなんの価値もない。
それだったら、何もかもをぶち壊してでも楽しい世界へ飛び出せばいいのだと気づいたのだから。

結局は、目の前のこいつを知らないからこそ言えるたわごとなのかも知れない。
だが、少なくとも今の私にとってはそれが真実なのだ。

「他人に迷惑をかける? 知ったことか。
 終わりよければ全て良し、だぜ。最後に笑ってなくちゃ、私にとっちゃ無意味だ。すなわち絶対に認められん。
 おっと、最後じゃなくていつだってでも、だったな。訂正だ」

299 名前:アルマ=ベオルブ ◆Alma36Zlwk :2005/09/01(木) 02:40:07

>>292
「――ううん、諦めるべきだったのよ。
 絶対に変えられない現実はあるんだもの。
 みんなに迷惑をかけるくらいなら、諦める方がいい時だってあるわ。
 少なくとも――誰かを巻き込まないことくらいはできたはずだもの」

彼女のその言葉に、私は自分が返した答えが、いかに愚かな考えであるかを知らされた。
行動を起こしたがために、多くの人を巻き込み、死なせてしまったお姫様。
その行動は、自分ひとりが幸福を手にするためのもの。
そのために、他人を巻き込むことは、絶対に、間違い。
今は、私も、そう思うことができる。

私とかなめは、明らかに境遇が違う。
そう…、私は、この御伽噺が、彼女の過去になぞらえたものだと、わかっていた。

私は、行動することも、そのための力も無かったせいで、多くの人を死なせてしまった。
最愛の友達…、まるで姉妹のように育ったあの子も、私のせいで……。


「そう…ね。
 ええ、あなたの言うことは、正しいわ。
 愚かな答えを、返してしまったわね。」

そしてかなめは、さらに言葉を続ける。

「――いくら行動したって、力がなければそれは無駄と言うのよね……」

その言葉に、私はうつむいた。

「えぇ…、決して、無意味だとは思わないけれど…、
 でも…、力のない者は、力のある者に、押さえつけられてしまう…。
 それもまた…、現実なのよね……」

私は、貴族という地位にいながら、何の力も持っていなかった。
剣を振るうこともできないし、魔法で敵をなぎ倒すことも、クレリックである私にはできない。
多くの人を従えることが出来る程の人徳も、権力も無かった。
だから私は…、何もできなかったの……。

300 名前:エーフィ・C・ハウサー ◆WEISS0lzjQ :2005/09/01(木) 02:40:42

>>296

「鬱陶しいガキだ――とでも言われたような気分になる視線だね、あはは」

 潮風でベタついてきた髪をばさりと払う。
 相性がいい筈の海は、どうやら真水に慣れ過ぎた所為で好相性を欠いている。

「うん、ご指摘ご好意は感謝。だけど結構、アルコールは代謝を破壊するからね。興味
はあるが、無理なんだ。……まあ尤も、十四歳以下の私には法的に飲酒が禁止されて
いる始末さ、やれやれ参ったね」

 ひょいと肩を竦めて、それから辺りを見回した。

「大人しく”午後ティー”かボスの無糖でも買っておくよ……ああ、けど自販機がないな」

 ある訳がない。
 解っていた事ではあったけど、言われると確かに口寂しかった。
 

301 名前:翠星石 ◆RozenRy5K6 :2005/09/01(木) 02:45:51

そうですぅ。
夏場の悪霊対策用に、荒塩を鞄の中に常備していたですよ。

えーと……(ごそごそ)あったですぅ!

つ【食塩】

>>296
え?
……悪霊なのに、悪いことしないですか?


                 __ ;.ニ二 ‐、
                 >';;:彡ミヾヽ_>
                 "l'i.] '{:]`ハ
       / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄◯ ̄ ̄ ̄◯ l
       /                / ヽ
        /                 /   / 、
     /         @         /   /ヽミ 、
     /                /   /==ミミ)
    /___________ /   /   ノミミ)
    i  __,,,__        __,,,__.  i / - ' "_,. 'ゞ
     i ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ i/- ‐ '


ホントにホントですか?
信じるですよ?
信じるですからね?

信じたから西瓜買って。

え、この手に持ってる塩ですか?
これは……その。
そう、悪霊払い用ではなくて、西瓜にかけるために用意したですよ。

302 名前:古手梨花@ ◆RIKAIe2e06 :2005/09/01(木) 02:53:07

さっそく砂浜に下りて、その騒ぎの人込みの中に近づく。
どんな面子でわいわいやっているのか興味もあり、ちょこちょこ歩き回って彼ら――
否、彼女達を見回してみる。

……女しかいないのは何かの偶然だろうか。
“来年”圭一が転校して来るまで男子のいない、私たち部活メンバーとちょっとシンクロニシティ?

>>289-290
まず目に入ったのは、おっとりとした、優しそうな女の子。
レナを連想させるような、家庭的な雰囲気ではあったが……
あまり浮かない、寂しそうな笑みが顔に浮かんでいる。。

「……こんばんわなのです。にぱ〜☆
 浮かない顔なのですけど、どうかしたのですか?」

微笑んで挨拶がてらに、ふと聞いてみる。
別段何かをしようとしたわけじゃないが、まあそこは興味からだ。

>>292
次に視界に入ったのは、耳慣れた声音からだった。
ちょっと魅ぃににた、割と元気のよさそうな女の子。
年のころも体型も背格好もよく似ていたが、特に声はよく似ていた。

何か物凄くナーバスな様子で、『諦めたほうが良かった』と言っている様だが――
…雛見沢に限らずどこにも、絶望は様々な形で転がっているということなのだろうか。

「………みぃ。」

気づけば私は、身を縮めるその女の子の頭を撫でていた。
友人に似ていた、ということもあったのかもしれないが――放っておけなかった、ということか。


>>293
その次は、見知った顔だった。
いつぞやの神社(無論、古手神社ではない)で出会ったことのある、外国人の女の子だ。

「お久しぶりなのです。 偶然なのです。
 元気してましたですか? にぱ〜☆」

挨拶がてら、微笑んでみる。
覚えてたらそれはそれで……どうなのだろうか? 自分で何を期待してるのかも分からないが。

そして、お腹がすいてきたので。
>>291の気風のいい関西弁のお姉さんの屋台に、お世話になることにする。

「焼きとうもろこしと、泡の出る麦茶がほしいのです。
 ちゃんと払えるだけのお小遣いもありますですよ。 にぱ〜☆」

そして、そんな感じで飲み物と夜食を買おうとしたところで。

>>295
>「なあ、店員さん?
> あんた、絶望した事ってあるか?」

そんな声を、隣にいた黒い帽子の女の子から聞いた。
だいたい見た目は私や沙都子とそう変わらない年恰好なのだが――

ここでも、絶望。
本当に、絶望はどこにでもあるのかと少し鬱になり、ため息をついた。

「………みぃ。」

303 名前:千鳥かなめ ◆Kana/lWMBI :2005/09/01(木) 03:00:22

>>293
>「結論すればね、お姉さん。「全ては流れさる(パンタ・レイ)」――だよ。別の自分がいようがいまいが、
>そして恐らくは「いる」のだとしても、私達はその軸に触れられないんだ。私は――ロゴスなん
>てモノを信望する気はさらさらないが、だがしかし、”後悔”……そんなものはね。私のリア
>ルとアーキタイプとデータベースに――そんな無駄は一ミリたりとも必要ない。不確かさ、
>なんてモノは超越できる。私や兄さんみたいな破綻者じゃない……そう、私が知っている君
>は――そんな人だったと思うんだけどね

「――触れられるとしたら?」

自分でも意味がわからない言葉を返していた。
そんな自分に驚いた。そして怖くなった。

「別の軸に触れられたら?
 もし別に「正しい軸」があったとしたら? そしたらあたしはいないほうがいいの?
 ああ、ごめん……考えても、仕方の無いことだったわよね」

仕方が無い。
そう、仕方が無い、だから考えない、諦める。
そうあるべき。

「――最近、全部が嘘じゃないかって思えてきてるの。
 さっき(>>260)もそこの黒い女の子には話したんだけど。
 あんなに賑やかだった海が今はこんなに寂れてるみたいに、
 あたしが暮らしてきたことも、できると思ってたことも、嘘じゃないのかって」

魔法が解けたお姫様。
いいえ、幻の世界でお姫様気取りだった、ただの灰かぶり。

「何でもできると思ってた。
 だから行動しなくちゃ、少しでも動かなくちゃってそう思って頑張ってた。
 あたしは守ってあげてるつもりだったのに、守られてるだけだった。
 自分が今まで「できた」と思ってたことは、全部「やらせてもらってた」だけ。
 結局一人ぼっちだって気づいた。だから走るのを止めた」

言っていて、情けなくなってきた。
一人じゃ何も出来ない、改めてそう分かったから。

「エーフィちゃんだって、神父さんみたいに強いわけじゃないわよね。
 もしここであたしが銃を向けたら、何も出来ない。
 下手をしたら、神父さんの足手まといになるかもしれない。
 さっきの話じゃないけれど、可能性としてはあるじゃない。
 たとえば、あなたが人質になって、そのせいで神父さんや他の家族が巻き込まれて――」

――ダメ。
それ以上言っちゃいけない。
それはあまりに彼女にとって侮辱だ。
分かってるけど、わたしはそう口にしてしまった。

「神父さんの足手まといになるくらいなら、黙ってアメリカの片隅で朽ち果てていれば良かった。
 自分がどんなに痛めつけられて傷ついても、自分だけですむなら。
 だったら、今の自分よりそういう自分の方がずっと理想だった――そう思った事は無いの?」


>>299
>「えぇ…、決して、無意味だとは思わないけれど…、
> でも…、力のない者は、力のある者に、押さえつけられてしまう…。
> それもまた…、現実なのよね……」

力。
そう、「彼」は力が足りなかったから負けた。
力がないから、わたしは――

「――あたしは、いないほうがよかったのかも」

そう、口をついた。
そして、自分の言葉にあらためて思った。
まわりを不幸にするだけなら、いないほうがいい。

304 名前:―久遠の夢に運命を任せる精神―魅魔 ◆MIMAJ.qMs. :2005/09/01(木) 03:03:38

>>286 屋台少女
>「さぁ、この加藤屋には花火も用意してまっせ。」
「ほんとになんでも用意してるねぇ…」
 しかも種類問わず。…どっかの店の人間なのかね、この子は?
 ついには花火まで出して飛ばし始めたし。
「…しかし、それじゃあまだまだだね…ふふ」
 花火に限ったわけじゃないが、こういうのに私は五月蝿い方だ。
 よって、後で凄い物を見せてあげよう。

 え?なんで後かって?
 いろいろと取り込んでるし、お客を奪っちゃ悪いからねぇ。

>>287 魔理沙
「私はちょっと前まで嫌いだったんだけどねぇ」
 潮風ってべた付くし金物は錆びるしで。
 まぁ、若干思考変換したのはこないだの上白沢との会話のおかげだけどね。
「ま、これはこれで趣があっていいから、悪くないと思うよ」
 …あとでお手入れが大変そうだけど。

> 魅魔様は、よく分かってくれてるぜ」
「いやいや、魔理沙だって分かってるじゃないか」
 そういって、くくくと笑ってみせる。それこそどっかの悪代官みたいに。
 …とすると、魔理沙はイチゴ屋?あれ、違ったかな…まぁ、いいか。
「ちょっとばかりまだ空気は重いけど…なに、多分大丈夫さ」
 私と魔理沙も居るし、この空気でいいと思う人間はあんまりいないだろうしねぇ…

>>288 かなめ
>あたしは、それを返すべきなんだろうって思うの……けど、そのやり方がわからないの」
「簡単じゃないか。そのひと時の幸せを大事にする。思い出であっても…ね。
 簡単なたとえ話だけど、親ってのは子供に対していろんなことをしてやるよね?
 それは算術でいえば大赤字だ。大損、もはや大馬鹿としかいえないね。
 それだけの事をしてくれた親に対して、子供は何をすべきだと思う?
 …幸せになる事だよ。それだけで親ってのは救われる。幸せなんだよ。
 あんたは奪ったっていうけど、あんたのためを思って消えたってのもあるかもしれない。
 もしそうなら、そいつらのためにあんたは幸せになるべきだ。
 逆に、奪ってしまったヤツもいるだろう。だったらそいつらの全てを背負って生きなきゃいけない。逃げる事なんて…許されない。
 要するに、アンタは前を向いて生きるのが良い手段、って思うけどね」

>「今の現実が箱庭でも嘘でもいい。
> これ以上あたしの「現実」を壊さないで……お願いだから……お願い……」
 …少し刺激があったのかもしれない。あまり、良い方向ではないみたいだが。
 こういうときは、このちょっとした世界の交差が恨めしく思う。
 私は私で居る事が普通。彼女にとっては私が居ないのが普通。それは交わらない点。
「…箱庭には、何も起こらない。誰も…来ない。無為に時が流れて…そして終わる。
 一人ぼっちのお姫様は一人で死ぬだけだ。そんなつまらない終わりをあんたは望むのかい?」
 そこで言葉を切って、もう一度喋りだした。
「私は…チーズフォンデュの造り方を知らない。ためしに作ってみても、妙な物になるだけだろうね。
 …知らなくてもいい事だけど、作り方がわかれば美味しい物が食べられるかもしれない。
 私は外界の機械とやらがわからない。なんかたまに拾うけど…ちんぷんかんぷんさ。
 知らなくても困らないけど、分かればいじくって楽しめるだろうね。
 ………私は、自分がなぜ悪霊として在るのかを思い出せない。
 もし知ってしまったら、どうにかなってしまいそうで…怖い。消えてしまうかもしれないと思うと、なおさら。
 けど…それでもいずれ思い出し、知ってしまう事があると思う。たとえ知りたくなくても」
 そう、それが私の今感じている…数少ない、恐怖。
 …けれど。
「私はそうやって知る事で、思い出す事で何かが得られると信じている。
 例えば…今でも姿を現すことが無い、足。深い深い…けれども思い出せない憎しみのために、この足は形を作らない。
 困りはしないけど…魔理沙みたいに地面を踏みしめてみたいってのも、あるよ。
 こんな小さな事かもしれないけど…それでも、何かを知る事で、得る物は必ずある。
 …閉じこもっていて、知る事を止めては、何も得られず始まらず、積み重ならず終わるだけ。
 あんたは最初に、守られるだけはイヤだと立ち上がったんだろう?
 それだけの勇気があるのなら…もう一度、立ち上がることも出来そうだけどねぇ…」

 …それくらいには、あんたの強さを信じてるんだけどね。
 言葉には出さず、見つめる瞳でそう付け加えた。

305 名前:アルマ=ベオルブ ◆Alma36Zlwk :2005/09/01(木) 03:06:56

>>285
その人は、不適に笑うと、突然、姿を消した。

「えっ!?」

私は驚愕した。
確かに、さっきまで、私の目の前にいて、そして…、消えた。
探そうと思ったその時、突然、寒気にも似た奇妙な感覚…いえ、「感触」!?
何が起こったのかと自分の体を見ると、私のおなかからその人の首が生えていた。

「きゃっ!?」

私は驚きのあまり腰を抜かし、ガクンと座り込んでしまった。
すると、首は私のおなかからするりと抜け、空中に……、浮いていた。

「あ………え………?」

まともに声を出すこともできず、私はウインクするその生首を凝視たまま、凍りついたように体が動かなくなった。
しかし、私の全身は、がくがくと恐怖に震えていた。

306 名前:加藤 祭(M) ◆GPM8cZhbNM :2005/09/01(木) 03:08:13

はぁ、働いても働いても銭がけーへん。
ジッと手を見る…手の上にあるんは銭やのうて銀の粒と何かの石だけ。
ああ…それにしても銭が欲しい。

ってウチがこんな暗い顔してるとくるお客さんもこなくなる。
えべっさんも逃げてまう。商売繁盛は笑顔から。
気を取り直して行きまひょか。…と心機一転しようとしたところに、不意に横から声をかけられた。
さっきの小さい魔女である。

>>295
>「なあ、店員さん?
> あんた、絶望した事ってあるか?」

…いや、なんちゅう質問や。

「ああ…なんや。海水浴場で店開いて大儲けっちゅう望み
見事に絶たれてまんな。」
とりあえずは、軽いジャブ。

「せやけど、お嬢ちゃんが聞きたいのはそういう冗談めいた話や無いんやろ?
 わかった、真面目に話たる。」
水槽から一本の缶コーヒーを取り出す。これは自分用。
今夜の商売は半ばあきらめ、営業スマイルをやめて語り始める。

「まぁ、生きてれば何度か目の前真っ暗になる事もありますわ。
 ウチの世界、幻獣ちゅう人間を襲うバケモンがおってな、
 そのバケモンが日本に上陸したとか、全兵力を持って迎撃に当たって大惨敗したとか、
 徴兵されて、幻獣に囲まれた中で事務仕事せなあかんとか、数え上げればキリが無い。」

「それに…ウチの一番大切に思うとる男の子が目の前で事故に遭った時は…
 そらもう二度立ち上がれへんのやないかって思う程打ちのめされたわ。
 ほんま、一週間ほど何も手につかへんかったな…あの時は。
 能天気に生きとるようで、こう見えて色々黒してへんで。自分」
自分の思いつく限りの絶望を述べてみる。

せやけど、きっとこの子は絶望の経験の有無を好奇心できいとるんや無い。
恐らくは、その乗り越え方を聞きに来ているんだろう。
このこの目が…何と無く私にそうさせた。

「でも、一番大切なんはその絶望をどう乗り越えるかやろ?。」
彼女にウィンクを飛ばす。

「まぁ、どうにかなるかどうかまではわからへんけど…やるだけやってみるわ」
ハリセンを片手に歩みを進めようとしたとき…

>>297 >>301辺りで商売の気配が。
>>300でウチの助けを呼ぶ声が
そして、>>302にてうれしいご注文が。はぁ、ようやく現金にありつけそうや。

「すんまへん、ちょっと店に戻るさかいにこの話はその後に。
ほんま、堪忍な」
絶望は一旦脇におき、顔を営業スマイルに戻して店に入る。

>>302
>「焼きとうもろこしと、泡の出る麦茶がほしいのです。
 ちゃんと払えるだけのお小遣いもありますですよ。 にぱ〜☆」

ああ、ようやくちゃんとしたお客さんが来たわ。

「毎度、とうもろこしと泡の出る麦茶…ふふ、お客さんも相当ハメ外しよるな。
 まぁ、ええわ。特別に出したる。合計で600円になります〜」

こんどこそ、今度こそ真っ当な銭よ。こっちに来てな。

307 名前:千鳥かなめ ◆Kana/lWMBI :2005/09/01(木) 03:17:16

>>298
>「諦めるの、つまんないだろ」

そう、黒い服の魔法使いは言った。

>>304
>「…箱庭には、何も起こらない。誰も…来ない。無為に時が流れて…そして終わる。
> 一人ぼっちのお姫様は一人で死ぬだけだ。そんなつまらない終わりをあんたは望むのかい?」
>「あんたは最初に、守られるだけはイヤだと立ち上がったんだろう?
> それだけの勇気があるのなら…もう一度、立ち上がることも出来そうだけどねぇ…」

そう、悪霊は言った。

――何だろう。
どこかで聞いたことがあるような気がする。
ああ、そうだ――

「――そう、ずっとあたしも言ってたんだ……あいつに。
 諦めるんじゃないわよ、悪あがきしなさいよ、って。
 もう一人はイヤだってあたしも思ったから、悪あがきしてきたんだ――あいつと一緒に」

そうだ。思い出せ。
わたしは――あたしは、弱い人間だった、ずっと。
なのに強がれたのは何故か。
もう走れないと思ったのに走りつづけてきたのはなぜか.
それは隣で「彼」が……あいつが、ソースケが一緒に走ってくれたからじゃない。

そう思ったら、なぜか涙が出てきた。
どうして彼はあたしのそばにいてくれないんだろう。
どうしてあたしは、彼のそばにいてあげられないんだろう。
当たり前の現実だと思ってたそのことに対する疑問が、急に湧き上がってきた。
あたしが弱気になってる理由なんて、諦めた理由なんて簡単じゃない。
あいつがいない、ただそれだけじゃない……。

「会いたいよ……ソースケ……」

涙と一緒に、あたしはその一言だけを吐き出した。
女の子(>>302)に頭を撫でられながら、顔を伏せて、全身を震わせて、
あたしはずっと泣きつづけた。 

308 名前:アルマ=ベオルブ ◆Alma36Zlwk :2005/09/01(木) 03:17:56

>>297
随分と悩んだ末、砂に何かを描いて、ごそごそと何かをしていた少女は、
ようやく何を食べるか決めたらしく、私にアイスととうもろこしを求めた。

「わかったわ、それじゃ、買いに行きましょう。」

私は少女の手を引くと、以前見たことのある屋台の方へ。

「とうもろこしは…、200円。
 アイスは…、それぞれ定価…?」

どうやら、アイスは色々値段の違うものがあるらしく、
看板にはそれ以上のことは書いていなかった。

「アイスは、いろいろあるみたい。 どれにする?」

私は、傍らの少女に質問した。

309 名前:古手梨花 ◆RIKAIe2e06 :2005/09/01(木) 03:20:57

店のお姉さんが私の注文に応対する間に、さらに残りの面子を見回す。

>>296
続いて目に入ったのは、少し翠がかった艶を持つ髪の、女の人だった。
隣にいた黒帽子の女の子から様付けされたりしてるところを鑑みると、この子の保護者みたいなものだろうか。


「……み?」

ただ、普通の人間――どころか普通でない人間ですらないらしいところが難点だが。
普通にこんな方が見えてしまう辺り、
私も伊達に巫女の家系に生まれて、おまけにオヤシロさまの生まれ変わりとか言われていないらしい。

……まあ私も、今更幽霊で怖がるような神経はしていないのだけど。

>>301
そしてその次――おそらくこれでラストだろう――
そう思って声のする方向に振り返ると…………
そこに居たのは、お人形さんのような小さな女の子。

「・・・こんばんわなのです。そっちはちょっと小さいのですね。
 まるでお人形さんなのです、……み?」

……否。
遠近法にしても明らかにおかしい。小さすぎた。
それはそうだろう。本当に人形サイズしかない――いや、本当の本当に人形だったのだから。
今更驚きはしないけど――

「―――レナが見たら、お持ち帰り確定ね」
そう、誰にも聞こえないようにくす…と笑う。レナだったら本気でやりかねない。
この場に彼女が居なかったのは僥倖かもしれないと、半ば同情交じりに本気で思った。

310 名前:アルマ=ベオルブ ◆Alma36Zlwk :2005/09/01(木) 03:25:30

>>302
「……こんばんわなのです。にぱ〜☆
 浮かない顔なのですけど、どうかしたのですか?」

突然、声をかけられ、私はそちらを振り向く。
声の主は、少女だった。
独特の笑顔が、とても可愛らしく思えた。

「えぇ、ちょっとね…」

そう言いかけて、私はやめた。
こんな少女に、暗い話は、似合わない。

「何でもないわ。 あなたは、どうしたの? こんな時間に。」

311 名前:翠星石 ◆RozenRy5K6 :2005/09/01(木) 03:26:35

>>308
またまた拷問のような問いかけをしやがりますか、お前は。
これだけの数から一つを選べだなんて!

……でも選ばないと、おばあちゃんになってしまうですぅ

うーんと。
えーと。

じゃあこの、ソフトクリームみたいなのがいいですぅ(300円也)

>>309
なーにを寝ぼけたこと言ってやがるですか。
翠星石は『人形みたい』じゃなくて、人形なのですよ。

人間なんかと見間違えるなんて失礼だと思え!
ですぅ。

312 名前:―久遠の夢に運命を任せる精神―魅魔 ◆MIMAJ.qMs. :2005/09/01(木) 03:27:18

>>289 どこかのお嬢さん
>「もう…、あの子の人生は終わってしまったのに…、
> 私、一人だけ、生きて……、
> それでも、あの子は……、私が生きていることを、許してくれるのかしら……」
「…あー」
 どうしてこうもここに集まった人間達は、揃いも揃って暗いのかね。
 そう考えてみても楽しくならないってのは分かるだろうに。
「私みたいな悪霊が言う事じゃホントにないんだけど…気にしても仕方ないと思うよ?
 死んだ者は死んだ者で、あの世だの冥界だので暮らして色々やってるからね。…まぁ、私のところでの話だけど。
 そこで現界のことに思いを馳せる事はあっても…何かを言う事なんてのは無いと思うよ。既に去った後の事だからね。
 もし、それが知りたいのなら…生きたその命を尽きるまで使って、あの世で聞くんだね。
 知り合いにそういうのに詳しそうなヤツがいるから、今度聞いて来るかい?
 …あぁ、その場合は…なんていうか、アホなほど食料要るだろうけどね」
 そういって私は苦笑した。ちなみに相変わらずお嬢さんのお腹から顔生やした状態で。

 …うーん、流石に悪趣味か。素直に上半身も出すべきかね?

>>294 みぃ少女
 と、向こうからやってくる女の子。本当に千客万来だ。
 屋台やってるあの子にとってはそれなりに儲かる状態なんじゃなかろうか?
「やぁ、こんばんわ。ちょっと気の良い祟り神だよ」
 そう軽くおどけて挨拶しながら、はたと気づいた。

 …私首だけで話しかけてるねぇ。ちょっと怖いか。

 しゅぽんとどこかのお嬢さんの体から抜け出て、ふよふよと浮かんだままぺこりと挨拶。
 うん。我ながら悪霊っぽくてなかなかに良い感じだ。
「今日は夜の海を散策かい?良い夜だからねぇ…分かるよ、うんうん」
 腕を組みながら相槌を打っておいた。はてさて、この子はどんな子か…

>>300 えーふぃ
>「鬱陶しいガキだ――とでも言われたような気分になる視線だね、あはは」
「鬱陶しいとまでは言わないよ。ただ、小難しいなと思っただけさ」
 基本的に普段は『楽しい』か『楽しくないか』である程度済んでしまう私にとっては素晴らしく難解だ。
 難しい思考が出来ないわけでもないけど、疲れるからイヤだね、私は。

>「うん、ご指摘ご好意は感謝。だけど結構、アルコールは代謝を破壊するからね。興味
>はあるが、無理なんだ。……まあ尤も、十四歳以下の私には法的に飲酒が禁止されて
>いる始末さ、やれやれ参ったね」
「おや残念。こっちじゃ子供でも結構嗜むから楽しめるんだけどねぇ」
 もっとも、それは子供の姿をした鬼なんだけどね。
 言葉には出さずそう言っておいた。まぁ、言う必要もない事だけど。

>>301 翠星石
>夏場の悪霊対策用に、荒塩を鞄の中に常備していたですよ。
「粗塩なのかっ!!」
 思わず突っ込んでしまった。わたしゃスイカか?
 せめてもうちょっと上等な塩にしておくれよ…岩塩なら齧れるからいいけどさ。

>……悪霊なのに、悪いことしないですか?
>信じるですからね?
「意外な事に、そうなんだよねぇ…祟り殺しも、呪いも一切やってないよ。開店休業ってことかね?
 ああ、信じてくれるかい?嬉しいねぇ…どこぞの巫女にあんたの爪の垢くらい飲ませてやりたいよ。
 ただちょっとご飯せびりに行くだけなのに、針を打ち込んでくるんだからねぇ」
 しかも微妙に浄化効果あるから滅茶痛いし。なんとかならないのかい霊夢?

>信じたから西瓜買って。
「ちゃっかりしてるねぇ…しょうがない。買ってあげるか」
 そういって、店を開いている少女の所へ行った。
「悪いけどスイカ一つおくれ。あぁ、あんまり大きくなくていいと思うよ。
 御代は…さっきのと同じじゃ悪いし、ちょっと古い通貨だけどこれで頼もうか」
 そういって、からんと小判を放り投げておいた。
 …しかし、掃除すればするほど色々と出てくる部屋ってのも面白いね。私の部屋なんだけど。

313 名前:―普通の黒魔術少女― 霧雨魔理沙 ◆0mM.SPARK2 :2005/09/01(木) 03:28:33

>>306 店員さん

>ああ…なんや。海水浴場で店開いて大儲けっちゅう望みは
>見事に絶たれてまんな。

はっはぁ。
いやこの面子じゃしかたな……げふんげふん。そいつは夢のないツッコミか。

そして滔々と語り始める、「絶望」。
……おお、こっちはこっちで予想を遙かに超える重さだ。
人間を襲うバケモノ、どう考えても妖怪のそれではないんだろう。
聞く限り、全面戦争をしてるようだし。
そうでなくともここは境界が薄そうだ、私の尺度とは違うんだろう。

だが、それより……

>でも、一番大切なんはその絶望をどう乗り越えるかやろ?

ま、そういう事なわけだ。
どん底の一つや二つ、経験してる奴はいるはず。ましてや外の奴なら。
そしてそいつは、人と比べるもんじゃない。というか比べてると空しくなる。
物語を読んでいれば分かる。そこでどんな絶望が繰り広げられようと、私には私の絶望があるのだから。

で、結局、そういうことは自分で解決しなきゃならんという事になる。
それが私の結論、あとはこいつがそれに気づくかどうか。
傲慢か? きっと傲慢だな。でもちょっと乗りかかっただけの私には、これぐらいしか出来そうにないぜ……


……あ、店員が仕事に戻ってった。
あー、んじゃ仕方ないな、このままこっちでどうにか…… お?

>>307

>会いたいよ……ソースケ……

……ふう。
こりゃ、なんだな。どうやら普通の魔法使いに出来ることはもうなさそうだぜ。
見守るしかない、か。どんな結論を出すのか、分からないが……

314 名前:翠星石 ◆RozenRy5K6 :2005/09/01(木) 03:34:59

>>312
>西瓜
しゃくしゃくしゃく。

甘くって美味しいですぅ。
こんなに甘いのに果物じゃなくて野菜だなんて、人間はおかしな分類をする生き物ですね。

しゃくしゃくしゃく。

>ただちょっとご飯せびりに行くだけなのに、針を打ち込んでくるんだからねぇ
そいつは酷い人間ですぅ。
西瓜のお礼に、翠星石がアドバイスしてやるです。

そんなのは見捨てて、もっと優しくてお人好しな人間の家に居候するといいのですよ。
翠星石はそうやって、今の快適な生活を手にしたですよ。

三食昼寝にからかうと楽しいチビ人間つきの、夢のようなハッピーライフですぅ。

315 名前:古手梨花 ◆RIKAIe2e06 :2005/09/01(木) 03:46:38

>>303、>>306
魅ぃによく似たその女の子は、私に頭を撫でられながら、ただただ泣き咽ぶ。
彼女が他の娘達と話していた言葉の端々を拾いつつ、頭の中でそれらを反芻する。

>「別の軸に触れられたら?
>もし別に「正しい軸」があったとしたら? そしたらあたしはいないほうがいいの?
>ああ、ごめん……考えても、仕方の無いことだったわよね」

――まさか、彼女も……?
彼女も私や彼と同じく、いくつもの世界を認識できると言うのだろうか?
否、明確に自覚はしてない様だが…。

>「何でもできると思ってた。
>だから行動しなくちゃ、少しでも動かなくちゃってそう思って頑張ってた。
>あたしは守ってあげてるつもりだったのに、守られてるだけだった。
>自分が今まで「できた」と思ってたことは、全部「やらせてもらってた」だけ。
>結局一人ぼっちだって気づいた。だから走るのを止めた」

……そこから先は、囚われた迷宮こそ違えど…彼女の絶望のカタチそのままだった。
私が彼女をほうって置けなかった理由、それはこれかもしれない。

自分の一生懸命やってきたあがきが、無駄に思えて、諦めて。

この狂ったシナリオの中で私を犯し続けていた絶望に、彼女も犯されかけていたと言うことか。
私ほど明確かつ出鱈目な惨劇の舞台に放り込まれたわけではない様だが、それだけは分かる。
急性か、慢性かの違いだけだ。

そして――

>「――あたしは、いないほうがよかったのかも」

この、言葉。
私の友人の妹にして姉。
彼女のあの、最後の言葉を―――


「……諦めないで。」

私は彼女を撫でる手を止め、声をかける。
『一つ前の私』とそっくりな、友人に似た彼女に向けて。

「水面に浮かんだ月だって、全く写らなくなるときもある。
 出口のない迷路だって、壁が壊れないわけじゃない。
 誰が何と言おうと、あなたは間違いなくここにいる。 それは否定できない事実。
 だけど――諦めなければ、必ず壁も月も砕けるはずなの。」

そして、もう一度頭をひと撫でして、

「――だから、諦めて泣いてるばかりじゃダメなのですよ?
 猫さんは元気に飛んだり跳ねたり、引っかいたりするのが一番なのです。
 元気出すのですよ? にぱ〜☆」

そう、微笑みかけた。

>「会いたいよ……ソースケ……」
……ソースケ。
それがこの子にとっての悟史であり、圭一であるのだろうか。

「……それに、壁に挑み、壊せるのは、あなただけではないはずなのだから。」

そう。
圭一はついに、惨劇の迷宮の壁に一打を加え、それをブチ壊せることを証明してくれた。
彼女の言うそのソースケとやらが、圭一のような存在であることを、私は祈らずにいられない。
友人によく似た、私によく似た、その女の子の為にも。

316 名前:アルマ=ベオルブ ◆Alma36Zlwk :2005/09/01(木) 03:47:58

>>303
「――あたしは、いないほうがよかったのかも」

ぽつりと、かなめが呟いたその言葉は、とても悲しい響きを含んでいた。
この人もまた、愛しい人を、失ったのだろうか…?


「それは、言ってはいけない言葉だと思うわ。」

私は、泣いているかなめに、言った。

「もし、あの御伽噺のお姫様があなたなのだとしたら、あなたはここにいていいはずだもの。
 あなたが今ここに生きているのは、あなたを生かしてくれた人がいたから。
 追っ手にあなたを差し出すことも、死んでいった人たちには、できたはずだもの。
 あなたに、生きていて欲しいと願ってくれた人がいたから、あなたは今、ここにいるの。
 だから…、そんなことを言わないで。
 それは…、死んでいった、あなたを好きだった人の想いも、
 今もあなたを好きな人の想いも、否定してしまう言葉だから。」

私の目からも、また、涙があふれてきた。

317 名前:―久遠の夢に運命を任せる精神―魅魔 ◆MIMAJ.qMs. :2005/09/01(木) 03:48:39

>>305 何処かのお嬢さん
 ううん、中々に好反応だ。やっぱり悪霊な幽霊としては、これくらい怖がってもらえないと微妙に困る。
「別に喰いやしないよ。どこぞの亡霊みたいに悪食じゃないしね」
 やっぱり食べるとしたら美味しい物がいいからね。酒の肴にあうなら、なおさら。
「にしても…この程度で驚いてくれるなんて嬉しいね。なかなかに感激だよ」
 ふよふよと浮かんだまま、頭を撫でてやろうとして、はたと気づいた。

 …もしかして私、首だけのままで浮かんでる?

 一応元に戻したつもりだが、甘かったのかもしれない。
「失敬失敬。きちんと見えるようにしとかないとね…」
 そういっていつもの状態に戻る。もっとも、スカートからは幽霊の端っこが覗いていたが。

>>306 屋台少女の話
 買った酒を飲みながら、聞こえてくる彼女の話を聞く。
 …明るい声や態度からはイメージできないほどに、重い話だった。
 しかし…

>「でも、一番大切なんはその絶望をどう乗り越えるかやろ?。」

 そう。それが本当に大事な事。絶望だけに限らず、様々な事において肝要な一点。
 全ての事象は『なら、どうするか?』という問いかけをし続けなければいけないと、私は思う。
 だから…彼女のこの答えは、素晴らしいと言わざるを得なかった。
 同時に、まだ若い彼女がそれだけ分かってしまう世界というのも、ちょっとだけ哀しかったが。

>>307 かなめ
>「会いたいよ……ソースケ……」
 少しだけど、彼女の帯びている空気が変わった気がする。具体的にどうとは言えないけれど…
 とりあえず、私と魔理沙の言葉で、何か響く物があったのは確かだと、信じよう。
 …やれやれ。人の悩みに対して色々言うなんて初めてなんじゃないだろうか。
 もしそうだとするなら…それなりに頑張れた方だと思っとこうかね…

 とりあえずこれ以上私が出張る事も無いだろう。
 泣いているかなめ、慰めているみぃ少女からとりあえず離れた。

>>309 みぃ少女
>「……み?」
 と、離れていく途中で少女と眼が会った。微妙に眼がぱちくりとしている。
 あー、もしかしてこの子も幽霊が珍しいってタイプなのかねぇ?外の世界ってのは幻想が少なくてイヤだね…
 そう思いつつ、一応気になったので聞いてみておいた。
「私きちんと全部見えてるかい?…その、足以外で」
 これ以上は流石に驚かす必要も無い。ので全部戻したつもりである。
 私がそれなりに見えるなら好都合だった。だから質問しとく。

 …これでまだ首だけだったら悪い冗句だねぇ。

318 名前:エーフィ・C・ハウサー ◆WEISS0lzjQ :2005/09/01(木) 03:49:19

>>302

「それなりに元気だよ、ありがとう」

 会釈を返す。
 どこかで見た――というより、こちらは憶えていてもまさか私が憶えられているとは驚きだ。
 しかし、まあ。
 見回す。
 この人数。
 夜中だと言うのに――元気なことだ。

>>303

 何を言うかと思えば、と。

「ないね」

 肩を竦めた。
 嘲笑気味だったかもしれない。
 何故なら無駄だ。
 私は――
 私を、解り切っている。

「ある訳がないだろう? 私は――或る意味では誰よりも利己主義者なんだ。兄さんが生きる為に
なら、因果も地平も砕けて地って構わないと思っているし、手段があるのならそうするよ。……だが
しかし、やれやれ。随分と私は弱い人間と思われているようだな、これは。そうだね……無論、私は
兄さんのような力はないよ。誰だってない。彼は何もできない代わりに、何をも破壊できる人だから
ね。私とは対極の、私だけのナイトさ……なんて言うと、傲慢かな。ふん――ま、それはいい。私は
ね、お姉さん。そんな状況が存在するのなら――私は私を殺すよ。私は私の定義する兄さんを守
る為になら、平気で兄さんを犠牲にする。私の兄さん以外の兄さんを殺す事に、一切の躊躇いは
ない。その結果、兄さんがどうなろうが、世界がどうなろうが知ったことじゃない。その為の力も「覚
悟」も「勇気」も、私はしっかりと備えている――勇気! いい響きだ。私のそれが歪んでいるとして
も、だ。私は家族を愛しているが――私の家族を愛しているだけだ」

 伸びをして――そこで、伸ばした手に月光が透けた。
 死色の月色が目に優しい。

「そして”触れられるとしたら”か。ふふ、いいね。ミステリアスで素敵だ。その過程を考えるのは三
度目で、考えたくないと思うのは四度目だよ。触れられるとしたら……、世界を自分の好き勝手気
侭に引っ掻き回せるとしたら? カンタンさ。触れればいい。ただし、望むならね。私は止めた。ま
るで面白くないし、私が望む物は得られない」

 そう。
 重要なのは――そこだ。
 望むようにあれ――望む為にあれ。
 自分を偽らず、求めることだけが真実になる。
 

319 名前:エーフィ・C・ハウサー ◆WEISS0lzjQ :2005/09/01(木) 03:51:08

>>318

「けれど”全てが嘘”、とはね。胡蝶の夢とはまた懐かしいが――手を伸ばせるなら、醒める事の
できる夢なら醒めればいい。無理なら無理だ。触れられる場所に、「自分がいるべき場所」が別
にあるって言いたいのかい?だとしたら、それでいいじゃないか。構う事もあるまいさ。何を迷うん
だい?」

 だって――と次いだ。

「”正しい軸”って、そもそも何かな。「正しさの定義」――古今東西の正義を巡る議論にさえ決着
が付かない業深き人間に、「正しさ」を求めるなら、それは自分の中にしかない。かくて宗教は生
まれ、無数の神が裁きの杖を世界に叩き降ろした――、これは何度もだ。罪に落ち込み罰から
逃れられない人間は、日々が罪の累積で神の前に無罪を主張する権利が見出せない。そんな
絶望は――あまりにチャチで、その程度の神は私にとって敵ですらない。自分が「正しい」と信
じている場所の事を指しているなら、そうとも。畢竟、それに触れられるように研鑚を重ねるだけ
だ。それをやらずに絶望するのは、ペシミストにすら侮辱だよ」

 言ってみて、ペシミストを侮辱する言葉――という矛盾に自分で笑った。
 生にすら否定を欲求する人間に、侮辱なんて定義は存在すらしないのだろう。

「運命に縛られるな――とは陳腐だが、ああ、だが実に素晴らしいね。この言葉を考えた詩人を
私は尊敬する。目覚めによって運命から解き放たれることができるのなら――その果てを見ら
れるのなら、人間は自分を見出せる。誰と会えるのか、誰が死んでいくのか? そんなことは解
らないし――解っていたところで、さして意味なんてない。世界に絶望して自殺するのは自由だ。
それも「正しいこと」かもしれないし、実際は正しさなんて存在しないのだからね。定義するのは
誰か――。それだけだよ。私にとっての真実はそこしかない。私には絶望が解らない。私にとっ
て、絶望はメランコリアですらない。私は自殺者を見送り――そして嘲笑うよ。日々することすら
止めるのは、怠惰に塗れた逃避だ」

 だから――私は生きている。
 一人ごちて、砂を弄った。適当に掻くと、幾つかの貝殻が残った。
 中身のない――
 躯の巣だ。

「痛みは絶滅し、夜明けは殺され、正当性は虚偽で糊塗され――そして敗北の法則で支配され
た世界に、果たして絶望すら残っているのか? 今は所詮その程度の世界だが、私はまだまだ
考えることがあるし――第一ね、お姉さん」そこで隣に視線を向けた。相変わらず長い髪がばさ
ばさと潮風に靡いている。「私のようなガキに問いたくなるようなモノじゃない筈だよ、そんなのは。
守る為には強くなればいいし、私なら――望む物があれば手を伸ばして、必ず手を掛ける」

 兄さんとは――と、次いだ。
 声が無駄に夜に響く。

「今では「運命」だとすら感じているよ――いや、確信かな。私と兄さんは宇宙を二億回回転させ
ても、必然を以って邂逅する。形がどう違えど、これは間違いがない。「確信」だよ。自信と言い
換えてもいいな……今、目の前から兄さんが消えても――私は待つよ。世界が燃え尽きてもね。
熱量が絶え果てても、私は手段を見付け出して彼を待とう。「世界の果てで愛を歌う」――、なん
てね。いやいや、だけど本音だよ。私は私を生きることに――迷わない」
 

320 名前:エーフィ・C・ハウサー ◆WEISS0lzjQ :2005/09/01(木) 04:00:08

>>312

「……小難しい、か。ふん、そうでもないんだけどね。いや失敬、カンタンなことをただ単に
グダグダと掻き回しているだけだよ、私は。そうしないと色々と纏まらなくてね……、クセの
ようなものかな」

 やれやれ、と首を振る。
 実際――クセだとしたら、治したいが。
 社会性欠如の第一因、世界を暴力で割り切れる兄をバカにできない。

「しかし、”こっち”ね……生憎、日本の近隣に飲酒を容認できる国は少ないよ。アメリカで
さえまだまだ先さ」

 言ってから、少し笑って付け足した。

「甘いワインなら割と好きだよ。他は……口に合わないね。味覚が子供なんだろう、私は」
 

321 名前:アルマ=ベオルブ ◆Alma36Zlwk :2005/09/01(木) 04:01:16

>>311
また、少女は随分悩んでいた。
その様子がいかにも子供っぽく見えて、私は微笑する。
やがて少女は、その中から一つを選び出し、私に手渡した。
私は財布の中から「500」と書いてある貨幣を選ぶと、それを店主の少女に渡し、
とうもろこしと、アイスクリームを受け取った。

「はい、どうぞ。」

わたしは、買ったそれらを、少女に手渡した。

322 名前:千鳥かなめ ◆Kana/lWMBI :2005/09/01(木) 04:16:25

>>318
彼女は断言してみせた。愛していると。だから掴むと。
彼女が傷つくかもしれないと思ったのは間違い。
あたしはただ、弱い自分を彼女に映していただけだ。
自分なら、傷つくだろうから、と。そして傷つきたくないために自分を偽るから。
彼女は強い。自分を分かっているから。

あたしは――
わたしが、分からない。


嗅ぎなれたイオン臭がした。
一見何も無い砂浜に、巨大な足跡だけが向かってくる。
ECS――巨大人型兵器、アーム・スレイブの透明化装置特有の現象だ。

かつてなら、それが解除された後に現れるのは、白いASのはずだった。
そしてそのコクピットから現れるのは頬に傷のあるムッツリ男で、
いつもの仏頂面のままで「帰ろう、千鳥」と言うはずだった。

けど、今そこにいるのは全く違うAS――「ベリアル」。
そしてその中から出てきたのは、ソースケとは正反対の銀髪の男。
ソースケを倒し、あたしを今捕まえている、レナード。

「残念だけど時間だよ、カナメ」
「分かってるわ、帰りましょう」

>「誰が何と言おうと、あなたは間違いなくここにいる。 それは否定できない事実」

そう慰めてくれる彼女に、あたしは疲れた笑みを返す。

「そうね。でも、あたしが帰る場所は「ここ」じゃない、それも事実なの。
 そして、跳ねても引っかいてもダメだった猫は諦める。
 壁に挑んだ「誰か」は、壁を強く殴りすぎて自分の手を痛めるだけ。
 だからあたしはそのひとに、もうやめて欲しいと思ってる。
 それでも、やめて欲しくないとも思ってる。
 結局、自分のわがままを言ってるだけなの。
 ――ごめん、でもわがままは……いくら言っても聞き届けられないからわがままなんだよ」


>>316
>「もし、あの御伽噺のお姫様があなたなのだとしたら、あなたはここにいていいはずだもの。
> あなたが今ここに生きているのは、あなたを生かしてくれた人がいたから。
> 追っ手にあなたを差し出すことも、死んでいった人たちには、できたはずだもの。
> あなたに、生きていて欲しいと願ってくれた人がいたから、あなたは今、ここにいるの。
> だから…、そんなことを言わないで。
> それは…、死んでいった、あなたを好きだった人の想いも、
> 今もあなたを好きな人の想いも、否定してしまう言葉だから。」

そう言ってくれる彼女は優しい人なんだろう。
だからあたしは、もうその言葉を口に出さない。
けれど、動こうともしない、できない。

「そうね……御伽噺の続き、あなたにだけ教えてあげる。
 お姫様が助かったのは、そういう人達の想いのおかげだった。
 けど、お姫様は疲れてしまったの。
 走って、走って、走って。
 そして疲れ切ってしまった――だからもう走れない」

巨大な鋼鉄の手が、あたしをがしりと掴みこむ。
もう絶対に逃がさないと、強く掴みこむ。

「もう逃げ出すために走り出す気力は、お姫様には残っていませんでした。
 それがこのお話の、最後の一文よ」





――高速で走る「ベリアル」の腕の中で、あたしは思う。
このひと時の会話で、何が変わっただろうか。
状況は何も変わっていない。
あたしの絶望すら、変わっていない。
もしも変わったことがあるとするなら、それは忘れていた想いを――涙の理由を思い出してしまったこと。

「会いたいよ……ソースケ……」

一定以上の速度では、涙は下ではなく後ろに流れると、あたしはその時初めて体感した。


(退場)


323 名前:アルマ=ベオルブ ◆Alma36Zlwk :2005/09/01(木) 04:16:53

>>312
死んだ人は、私が生きていることを咎めもしなければ、私の死を望んだりもしない。
きっと、その幽霊の女性の言ったことは、そういう意味だ。

だけど…、私は…………

でも……そうね、死んだ後で訊くのが一番いいのかもしれないわ。

「そうね…、精一杯、生きて、その後、向こうで訊いてみるわ。」

私はそう答えを返し、再びその生首状態の幽霊に向き直ると、
彼女は私が驚き腰を抜かす様に、満足そうな笑顔を浮かべていた。

「もう…」

私は、ようやく気持ちが落ち着き、立ち上がると、服に付いた砂を払った。

「突然消えたり、首だけになったりするなんて…、ずるいわ。」

私が知っている「お化け」は、一人もそんなことしなかったもの。


<FFTにはバニシュ無いしね>

324 名前:翠星石 ◆RozenRy5K6 :2005/09/01(木) 04:19:22

>>321
なんですか、その子供を見るような目は。
翠星石はこれでも、作られてから200年近く経ってる人形なのですよ。
お前よりも、ずうーっとお姉さんなのですぅ。

それはそれとして、アイスとトウモロコシはありがたくもらうですけど。

もぐもぐ。

お礼に、お前にもアドバイスしてやるですぅ

ぺろぺろ。

>>289
>>299
生きている人間が死んだ人間にしてあげられることは、その人間のぶんも精一杯生きていくことだけです。
幾ら悲しんでもその人は帰ってこないし、もしも自分が死んだことで悲しんでいるのを知ったとしたら、
その人もきっと悲しくなるですよ。

翠星石も大切な……とても大切な妹をナクしてしまったですけど、そう思ってるから元気に楽しく生きてやるのですぅ。

それに、人間も人形もいつかは朽ちるものですぅ。
そうなればきっと、お前も翠星石も、ナクしてしまった大切な者に会えるですよ。

だから、それまではお前も笑って生きていきやがれ! ですぅ。

325 名前:古手梨花 ◆RIKAIe2e06 :2005/09/01(木) 04:20:49

>>306
そして、ようやっとと言うかなんと言うか――まあ私が魅ぃ詩ぃ似の彼女を撫でていたせいもあるのだが――
私の頼んだ泡麦茶と焼きとうもろこしを、屋台のお姉さんから受け取る。

>「毎度、とうもろこしと泡の出る麦茶…ふふ、お客さんも相当ハメ外しよるな。
> まぁ、ええわ。特別に出したる。合計で600円になります〜」
「わーいなのです。 お姉さん、話が分かるのです。
 商売人としても見上げたヒトなのですよ。 にぱ〜☆」

ワンピース――というかキャミソールと言うのだろうか――の方から下がるポシェットから
財布を取り出し、ホクホク顔のお姉さんに600円を渡す。

確かに、その商魂は見上げたもんだ。
せいぜい小学生程度の見てくれの(まあ実際小学生だけど)私に、
平気な顔して泡麦茶を渡せるくらいなのだから。 まあ悪くない話だけど。

………お酒飲むの、あんまり感心しないのです
……頭の中で口うるさいもう一人の私が、そんな杓子定規な注意を発する。
いいじゃない、こんな綺麗な夜なんだから。

>>310
先刻の悲しい笑みを浮かべていた女の子から、声がかかる。

>「何でもないわ。 あなたは、どうしたの? こんな時間に。」

何でもないはずはない。でなければあんな顔はしないだろう。
でも――詮索するのも面倒で億劫で、可哀相だ。
だから…普通に接しよう。

「……ボクなのですか? もう夏も終わりなので、ちょっとだけ最後に海を見に来たのです。
 こんなところでこんな楽しいことに出くわして、予想外のラッキーなのですよ?」

「ところでそっちは、なんていうのですか?
 ボクは古手梨花。よろしくなのです☆」

自己紹介。
行きずりにいうものでもないのかもしれないけど…この綺麗な夜だ。構うまい。

>>311
「………みぃ。 失礼しましたのです、翠星石。
 本当にお人形さんと言うのは、ちょっとびっくりしましたです。」

……本当に…意外。
これを怖がるのではなく楽しめてしまう辺りが、私の磨り減って斜になった感性の楽しくも悲しいところだ。

「ボクは古手梨花といいますですよ。 翠星石、よろしくなのです。
 それにしてもかぁいいのです。 ボクの友達が見たら速攻お持ち帰りなのです。
 重々注意なのですよ。にぱ〜☆」

そう、ちょっとだけ裏に凄むような微笑を飛ばしたところで。

>>312
今度はさっきの幽霊さんが、私に興味を持ったらしい。

>「やぁ、こんばんわ。ちょっと気の良い祟り神だよ」
「こんばんわなのです。 ……崇り神?
 奇遇なのです。 ボクも村の皆から、オヤシロさまの生まれ変わりって言われてるのです。
 村の守り神を祭る巫女なのですよ。にぱ〜☆」

……まさか、こんなはっきりと擬人化した崇り神なんて者に出会えるとは思っても見なかった。
呆れつつも、ちょっと楽しさにドキドキ。
オヤシロさまはいくらなんでも、かなり擬人化したらベクトルが違いそうではあるのだが。

>「今日は夜の海を散策かい?良い夜だからねぇ…分かるよ、うんうん」

「……そうなのです。
 いつも迎える『最後の夏』――たまには、海を見て終えるのも悪くないかと思って、ね」

ふと、自分の顔が翳っていることに気がついた。
何度も繰り返される、この狂ったシナリオの予定調和。

「どうせ惨劇に終わるかもしれないこの狂った喜劇の中だもの……
 このぐらいの寄り道はあってもいいでしょう? ふふ…。」

そう、抗い続けることで生じた疲れを吐き出すと、缶ビールを開けて一口。
本当はワインがいいのだけど、贅沢は言わない。
この体なら、酔うのも楽だから。

>>318-320
彼女――たしかエーフィとかいったか。
あの子も、私を覚えていてくれたらしい。

>「痛みは絶滅し、夜明けは殺され、正当性は虚偽で糊塗され――そして敗北の法則で支配され
>た世界に、果たして絶望すら残っているのか? 今は所詮その程度の世界だが、私はまだまだ
>考えることがあるし――第一ね、お姉さん」そこで隣に視線を向けた。相変わらず長い髪がばさ
>ばさと潮風に靡いている。「私のようなガキに問いたくなるようなモノじゃない筈だよ、そんなのは。
>守る為には強くなればいいし、私なら――望む物があれば手を伸ばして、必ず手を掛ける」


以前は平行線に終わった、彼女と交わした『運命と絶望』についての話。
やはり私とは違う考えのようだが――それでも、彼女にも抗う気骨があるのは分かった。
彼女も、戦えるだけの強さは――持っているのだ。
そして――

>「しかし、”こっち”ね……生憎、日本の近隣に飲酒を容認できる国は少ないよ。アメリカで
>さえまだまだ先さ」
>「甘いワインなら割と好きだよ。他は……口に合わないね。味覚が子供なんだろう、私は」

話題の切り替わる彼女の言葉に、ちょっとだけ私も微笑む。
そして――

「みー。エーフィ、ワインが好きなのですか? 奇遇なのです。
 ボクもワインは好物なのです。 沙都子やレナには内緒なのです。
 ……ちょっとだけボクたち、気が合うのかもしれないのです♪」

背伸びをして彼女の頭に手を伸ばし、みーみー言いながら撫でてみた。

326 名前:アルマ=ベオルブ ◆Alma36Zlwk :2005/09/01(木) 04:29:22

>>322
「待って!」

私は、そう叫んだ。
が、無常にも、かなめを連れ去ってしまった機械の足音に、掻き消された。

彼女は、いつか、逃げ出せるだろうか…
愛しい人は、彼女を救い出せるだろうか…


「幸あれ」と、私は、月に向かって祈った。

327 名前:―普通の黒魔術少女― 霧雨魔理沙 ◆0mM.SPARK2 :2005/09/01(木) 04:35:24

>>322 戻ってこなかった。

――変化は、唐突に訪れた。

私の目の前に、透明ででっかい何かが現れ、あいつを連れ去ってしまった。
あいつ……くそ、名前聞くのを忘れてた……も、特に抵抗することなく連れ去られていった。
そしてそれで、この夜は終わった。

ああ、もう。
お姫様は魔王に連れ去られてしまいました、ってか?
そんなものは、物語の終わりには相応しくないんだがな。
これはちょっと、寝覚めが悪いぜ……

「ごめん、魅魔様。先に帰るぜ。
 せっかく買った花火、一緒にしたかったんだがな。仕方ない」

こういう空気は……やっぱり、好きじゃないしな。
なんつーか、疲れたぜ……

使わなかった火付けのアイテムを店員に返し、箒を翻して、空へと飛ばし。

振り向かずに、帰った。

(退場)

328 名前:翠星石 ◆RozenRy5K6 :2005/09/01(木) 04:36:34

>>325
げげっ。

(お、お持ちかえりなどされちゃ、かなわんですぅ。
ここは逃げの一手です。)


そろそろ帰らなきゃチビ人間やボス猿を心配させてしまうですね。
この前(>>229)の台風で飛ばされてから、ずぅーっと海を漂流してて帰ってないですしぃ。

ベ、別に誘拐犯が怖くて逃げるわけじゃないですよ。
翠星石はお子チャマじゃないから、そんなの怖くもなんともないのですぅ。

それじゃ、あばよ〜。ですぅ〜。

逃亡退場)

329 名前:アルマ=ベオルブ ◆Alma36Zlwk :2005/09/01(木) 04:48:43

>>324
「なんですか、その子供を見るような目は。
 翠星石はこれでも、作られてから200年近く経ってる人形なのですよ。
 お前よりも、ずうーっとお姉さんなのですぅ。」

少女…翠星石のその言葉に、私はぽかんとして少女を凝視する。

200年?
人形!?
しかもお姉さんどころかおばあちゃん!!?


そんな私には構わず、少女はとうもろこしとアイスを食べながら言った。

「お礼に、お前にもアドバイスしてやるですぅ」

この子も、妹を亡くしてしまったらしい。
けれど、妹は自分が生きることを、望んでいるはずだと…、
いつか朽ちる時、逢えるからと、今を生きている。

そう…ね。
私が生きていてもいいのか。
それは、精一杯、ちゃんと、生きて、死んでからでも、訊けること。
だから、私も、前を向いて、生きていこう。
私が悲しい顔をしていたら、ティータも、悲しむと思うから。


私は、それが子ども扱いになるとわかっていながらも、
親しみを示すための手段として、そのこの頭を優しく撫でた。

「ありがとう、お姉さん。」

330 名前:エーフィ・C・ハウサー ◆WEISS0lzjQ :2005/09/01(木) 04:49:23

>>322

「やれやれ……」

 いい加減現実離れした現実にはなれてきたが、今度はロボットか。
 それ以上の追想は止めた。
 意味がないし――
 意味を持てない。
 そこから先は、立ち入らざるべき領域だ。
 答えが見出せない、というのなら――
 応えは返すべきではない。
 解えは、彼女自身が見付けなければ意味は意味を成さない。
 そこまで考えて、そう考えている自分に少しだけ驚いた。もしもこれが興味だと云うのなら、厚
意を含んだそれは好意だろう。全く以って意外で、それが少しだけおかしかった。
 口元に触れて、それでも笑みを浮かべていない自分を自覚する。
 やれやれ。

「面倒事は――さっさと片付けてしまったほうがいいよ、お姉さん」

 呟いて、一度だけ深く砂に腰を埋めた。
 冷えた砂が心地いい。
 ……さて、さてと。
 やれやれ、やれやれ――だ。
 無駄な事は、これまでにしておこう。

「ん……っ、と。いけないな、明らかにタイムオーヴァーだ」

 ぼんやりと考える。
 明日の予定――この辺りの山村を見て回る。調べたい物が多い。
 立ち上がる。お尻についた砂は乾いていて、軽く払い除けるだけで生地から離れた。こちらに
着てから兄が買ってくれた一枚だけに、大事にはしたい。

「それじゃあね、お姉さん」

 呟いて、地平線に背を向けた。

>>325

 と。

「ん? ああ」

 横合いから頭に手を置かれて振り返った。いつかの彼女が(私よりは年上だろうが、しかし背
が低い)頭を摩っている。妙にくすぐったかったので苦笑いして手を除けた。

「……好きだけど、ワインは高いからね。おっと、そんなに頻繁に飲む訳じゃないんだ。家族の
目を盗むのは大変だし、兄さんや姉さんに心配を掛けたくないからね……クラスメイトの悪友
が薦めてくれたとき位かな」

 気が合うかはどうかな、と付け足す。
 社会性の壊滅した私と付き合える人間は少ないだろう。

「機会があれば、葡萄酒……は無理だから、ファンタグレープでも飲もうか。それじゃ」

 後ろ手に手を振って――
 途端、一際強い海風が後ろ殴りに吹き付けてきた。
 前のめりになるほどではなかったが、思わず髪を抑えて振り返る。
 まだ遠く暗い海の果てに、少しだけ朝日の予兆が覗いていた。
 また日は昇る。
 訪れない朝はない。
 だからこそ――生は素晴らしく、凄絶なまでに悲劇なのだ。
 人生にリセットはない、と人は言う。明日になれば何かが変わる、と語る。
 どちらも正解で――どちらも悲惨極まりない。
 ずるずると――
 生き地獄すら、循環する。
 終わりを選ぶ人間は――後を絶たない。
 死は痛みで、安息で、語るべくもなく終焉だ。

「いやいや全く――」

 そしてそれすら――

「チャチなことだよ、如何にも全く以って」

 ――無意味だ。
 生きることに迷わなければ、自分の形は容易く定義できる。
 明日を明後日を明々後日を、私は私で肯定する。
 だから――
 差し詰め。

「……とりあえず、二時間だけ寝ようかな」

 私は、今日を生きる為の選択をする事にした。
 砂浜から上がり、海辺を後にする。
 今日は巡り、今日は過ぎる。
 いかにも、世界は単純だ。

(ステータス:退場)

331 名前:古手梨花 ◆RIKAIe2e06 :2005/09/01(木) 04:49:31

>>317
先ほどの幽霊――否、崇り神か。
彼女は首を出したり全身を出したりしながらも、私に問いかける。

>「私きちんと全部見えてるかい?…その、足以外で」
「はい、見えてますですよ。
 オヤシロさまの巫女は伊達ではないのです。 にぱ〜☆」

……確かに、見えている。
一体どんな意図があってそんなことを聞いてきたのかは、ちょっと分からないけど。
それより私にも、彼女に少し聞きたいことがあった。

「魅魔……とか、いいましたですか?
 魅魔は崇り神だそうですけど………いったい、どんな崇りを起こすのですか?」

崇り神――その仕事と言えばズバリ、崇りである。
この雛見沢でも四年前から連続して起こる、人死にと鬼隠し。
オヤシロさまの崇りとして恐れられて久しい怪事件だが――少なくとも、オヤシロさまはそんな事望んでいない。

では、自らを崇り神と称するこの女幽霊(?)は、一体どんな崇りを引き起こしているのだろうか。
そんな皮肉な事を考えながら、私は彼女に尋ねた。

>>322
「……み!!?」

――異音が、私の鼓膜を脅かす。
何もない空間に電気が走る。
そして――空間という名の皮でも剥ぐ様に、その“皮”の下から現れたのは――銀の巨人だった。

「……………、」

ただただ唖然とする私を余所に、その中から出てきた銀髪の男が彼女に二、三、話しかける。
そして彼女は――私の手の下から立ち上がると、悲しく疲れ切った笑みで、こう答えてきた。
……いつかの、抜け出せない袋小路に囚われた沙都子の笑み、そっくりだった。

>「そうね。でも、あたしが帰る場所は「ここ」じゃない、それも事実なの。
>そして、跳ねても引っかいてもダメだった猫は諦める。
>壁に挑んだ「誰か」は、壁を強く殴りすぎて自分の手を痛めるだけ。
>だからあたしはそのひとに、もうやめて欲しいと思ってる。
>それでも、やめて欲しくないとも思ってる。

…………。

>結局、自分のわがままを言ってるだけなの。
>――ごめん、でもわがままは……いくら言っても聞き届けられないからわがままなんだよ」

……そして彼女は。
銀の機械仕掛けの鬼に抱えられ、明け掛けた空へと消え去っていく。

「………みぃ…。」
少しだけ、涙が出た。

同じだ。 これまでの私と。
赤坂に何度も助けのサインを送って、届かなくて。
あがき続けることに疲れ、流されるままだった私と。

だからこそ、大好きな友人に――そして私の親友とよく似たあの疲れ切った笑みが、無性に悲しかった…。


「……諦めちゃ、ダメなのです…。

 きっとその人は、手が壊れようとも壁をたたき続ける。
 壊せるかもしれない。逆に壊れるかもしれない。
 でもそのときに手を握って、労わってあげられるのは、あなただけなのです……

 ……それすら拒絶したら、いったいその人は、何の為に……!」


『妹』の為に、身を滅ぼしてまで戦った、彼。
そして世界の優しさに気付けず、妹にまで拒絶され、世界を呪ったまま死んだ彼。


悲しすぎる一つの記憶を思い出し。
涙が、一つ。
私の小さなポシェットを、叩いた。

332 名前:―久遠の夢に運命を任せる精神―魅魔 ◆MIMAJ.qMs. :2005/09/01(木) 04:55:08

>>314とか 翠星石
>こんなに甘いのに果物じゃなくて野菜だなんて、人間はおかしな分類をする生き物ですね。
「まぁ、最近の外の人間は妙な区分で分けたがるみたいらしいからねぇ」
 バナナはおやつに入るか入らないかとか。果物っぽいしバナナでいいと思うんだが。
「ん、確かに甘くて美味い。もちょっと粗塩おくれ」
 翠星石から塩の小瓶を取って、ぱっぱと振ってから食べる。
 うん、程よい感じだ。夏はきちんとスイカを食べないとね…

>そんなのは見捨てて、もっと優しくてお人好しな人間の家に居候するといいのですよ。
>三食昼寝にからかうと楽しいチビ人間つきの、夢のようなハッピーライフですぅ。
「ううん、それも惹かれる話だねぇ…とはいっても、現状は意外にいいんだよねぇ。
 針は打ち込まれるけどご飯食べ損なう事もないし、作る必要ないし。
 針撃ってきて、暇なら応戦して弾幕ごっこすればストレス解消にもなるからねぇ…
 …勝率がどんどん減っていくのが癪だけど」
 おや?そうなると…意外に私はいい暮らしをしてるのか?
 普段は魔道書読んだりうろついたり酒飲んだり…あぁ、結構そうなのかもねぇ。

>それじゃ、あばよ〜。ですぅ〜。
「ん。それじゃあね。また会える日に」
 そういって、脱兎のごとく去っていく人形に手を振った。
 また会えると楽しそうでいいね。アレは。

>>320 エーフィ
>「……小難しい、か。ふん、そうでもないんだけどね。いや失敬、カンタンなことをただ単に
>グダグダと掻き回しているだけだよ、私は。そうしないと色々と纏まらなくてね……、クセの
>ようなものかな」
「難儀な癖だねぇ…まぁ、人それぞれだしとやかくはいわないけどね」
 どちらかといえば、私の判断基準の方が若干微妙な気がしなくも無い。
 これくらい理路整然とやってもいいけど…なんか私らしくないし、却下。

>「甘いワインなら割と好きだよ。他は……口に合わないね。味覚が子供なんだろう、私は」
「私は日本酒メインだけどワインも好きだよ。甘口ってのも食前酒にはいいね」
 もっとも、食前で一本あけそうになるくらい呑みやすいのは問題かもしれないけど。

>>322 かなめ
 結局のところ、彼女に何かを伝える事が出来たのか。
 彼女に何かしらの契機を与える事が出来たのか。
 知りたかったけど、その機会はなさそうだった。
 先のお笑いの宴で出てきた巨大なカラクリに乗って、かなめはいってしまったのだから。
 …最後まで、その顔が晴れなかった事が、心に残る。

「まぁ、でも」
 次があると信じる事にしよう。彼女はまた立ち上がれると、信じよう。
 それでどうにかなるとも思えなかったが…それでも、信じよう。

 かなめに、もう一度幸せが訪れますようにと。

>>323 アルマ…かな?
>「そうね…、精一杯、生きて、その後、向こうで訊いてみるわ。」
「そ、それがたぶん正解。案外『向こう』で宴会やってて、待ってたりしてね?」
 ちょっとおどけた感じで言ってみる。しかし、想像ってのはそれくらいでいいのだ。
 そもそも自分の枷になる想像ってのははっきりいってつまらない。
 楽しく前向きに。+思考こそが最高の想像なのである。

>「突然消えたり、首だけになったりするなんて…、ずるいわ。」
「そうはいっても…これでも幽霊のはしくれなんでね」
 ふわりと逆さまに浮いてみる。それでも服がひっくり返る事は無い。
 足が無いからというわけではないが、重力という物は割と関係ない。霊夢ほどじゃないけど。
「まぁ、別に首以外なくした訳じゃないし…おどかすには好都合だからねぇ」
 そういって、くつくつと私は笑った。

>>325 梨花(なんか昔の知り合いを思い出すねぇ…)
> 村の守り神を祭る巫女なのですよ。にぱ〜☆」
「へぇ…巫女ねぇ」
 ちょっとだけ色々と見させてもらう。どっからみても普通の少女だ。
「失礼失礼。…いろいろ普通じゃない巫女とばっか相手にしてたからさ。
 以外に新鮮だったもんでつい色々見ちゃったよ」
 とりあえずサービスとして空中一回転とかしてみておいた。

> いつも迎える『最後の夏』――たまには、海を見て終えるのも悪くないかと思って、ね」
> このぐらいの寄り道はあってもいいでしょう? ふふ…。」
「………これ」
 微妙に翳り、歪んだ顔の少女のおでこを、つんと突付いた。
「何があるのか、あったのかは知らないけど…ここには私が居るんだ。
 私が居る以上、そんな顔で酒は飲ませないよ。ほーれほれ、わらえー」
 そういってほっぺを軽く摘まんでみにょんと引っ張ってみた。
 庭師ほどは伸びない物の、それなりに伸びる。うん、上物だ。
「…困った時ほど図太く笑え、ってね。多分魔理沙に教えた事だけど…
 あんたもそうしてみたらどうだい?はったり効かすに越した事は無いよ」
 と、言ってみておいた。まぁ、楽しい酒になるならこれくらいは…ね。

333 名前:アルマ=ベオルブ ◆Alma36Zlwk :2005/09/01(木) 05:02:34

>>325
海を見に来た。
それが、少女の答えだった。
それなら、こんな夜中でなくてもよさそうなものだけれど、
それ以上の詮索は、控えることにした。

そして、「古手梨花」と名乗り、また笑顔を投げかける少女。
私も彼女に微笑を返し、それに応えた。

「私は、アルマ=ベオルブ。 アルマよ。」

334 名前:アルマ=ベオルブ ◆Alma36Zlwk :2005/09/01(木) 05:12:10

>>332
「案外『向こう』で宴会やってて、待ってたりしてね?」

幽霊の女性のその言葉に、私は微笑を返した。

「そうあることを、祈るわ。」

そして、私は、心からの笑顔で、彼女に言った。

「ありがとう、幽霊さん。」

335 名前:―久遠の夢に運命を任せる精神―魅魔 ◆MIMAJ.qMs. :2005/09/01(木) 05:18:44

>>331 梨花
>「はい、見えてますですよ。
> オヤシロさまの巫女は伊達ではないのです。 にぱ〜☆」
「そか。よかったよかった。実は姿がきちんと戻ってないか不安でね…」
 ずっと生首だけのままだと、どうなることかわからないし。
 …主にからかわれるから、ってところが微妙に切ないねぇ。

>「魅魔……とか、いいましたですか?
> 魅魔は崇り神だそうですけど………いったい、どんな崇りを起こすのですか?」
「そうだねぇ…うーん」
 ここ最近自分のやった事を思い出してみる。
「シーツ被って『うらめしや〜』って言って巫女を脅かしたね。
 そしたら御札連射喰らって散々な目にあった。
 腹いせに戸棚の食料隠したら本気で調伏されそうになった。
 一応ある意味ご本尊だってのに、ご飯も供えない。だからせびりに行ったら針投げつけられたね」
 …とまぁ、祟りなんてここン年はやってなかったりする。
「まぁ、祟ると死んじゃうからね。そんな事したって面白くもなんとも無いし。
 祟ってる先の巫女も面白いヤツだからさ。死なせると楽しみが減るんだよ。
 悪霊、祟り神らしくないかもしれないけど…私はそう思うから、祟りは休業中だよ」
 …あれ、そうなると祟り神(休)とかって言うべきなのか?うーん…

>>334 アルマ
>「そうあることを、祈るわ。」
「…そ。その顔。それがいいんだよ」
 私らの知り合いが、宴会で必ず浮かべる笑顔。
 楽しい事を楽しいと感じるような、普通の笑顔。
 その顔が見られただけでも、いい収穫だったね…

>「ありがとう、幽霊さん。」
「こちらこそ。お嬢さん」
 そういって、私は笑った。彼女に負けない程度には。

336 名前:―久遠の夢に運命を任せる精神―魅魔 ◆MIMAJ.qMs. :2005/09/01(木) 05:19:46

 さて、そろそろ夜が白んできた。夜ももう終わる。
 …その前に、観客は少なくなってしまったが一つ芸をしよう。
 これは去り行く夏に贈る、ほんの少しの贈り物。
「さて、これよりちょっとばかりの魔法をお目にかけよう」
 出来るだけ盛大に。派手に。去っていった魔理沙や、帰っていった人。
 そして…何処かへ行ってしまったかなめにも届くように、強く、激しく。
「星は夜空より落ちる物と相場が決まってるけど…ちょっとばかり、変わった物をご覧に入れよう」
 そういって私は、小さく呪文を唱え始める。

 すると、砂浜のあちこちに小さな光が生まれ始めた。
 それは赤色だったり、緑色だったり水色だったりと色は様々だ。
 眼を凝らせば、小さいながらも強く輝く『星』を見ることが出来るだろう。

「これよりお見せするのは、真逆の事象。空へと昇り行く星の輝き、とくと眼に焼き付けるんだね!」

 そういって、仕上げとばかりに私は槍の柄を、とんと砂浜につきたてた。


 それを契機に、砂浜に埋まっていた星たちは、白んでいく夜空へと昇っていった。
 花火の吹き上がるのと同じように…けれども空から落ちる事は無く、その全ては登っていく。
 星の輝きは混ざり合い、絡み合い複雑な色を見せながら、一つの大きな柱へと昇華。
 そして…最後には、純白の大きな星となって、夜空へと吸い込まれ…消えた。

「…ふぅ、少しばかり大技だったね。ちょっと疲れたよ」
 こきこきと…鳴らないけど肩をまわして呟いた。
「これでこの場と、夏は終わり。次の季節に備えようかね」
 そう呟いて、明けてた明るい空を見つめた。

337 名前:古手梨花 ◆RIKAIe2e06 :2005/09/01(木) 05:21:28

>>328
>「げげっ」
「にゃ〜〜〜☆」

『お持ち帰り』の一言に、泡を食って逃げ出す人形、翠星石。

レナを見たことないからきょとんとするだろうと思っていたが、
こうまでコミカルに驚いてくれるとは。

「………くすくす。」
泡を食って、逃げるように去る彼女の姿を見て、ちょっとだけ悪戯っぽい笑いが出た。
さっきの悲しい気分をかき消すには、まだちょっと不足だったが。

>>325
>「……好きだけど、ワインは高いからね。おっと、そんなに頻繁に飲む訳じゃないんだ。家族の
>目を盗むのは大変だし、兄さんや姉さんに心配を掛けたくないからね……クラスメイトの悪友
>が薦めてくれたとき位かな」

「……みー。ちょっとだけわかるのですよ☆」
困ったように苦笑する彼女の言葉に、悪戯っぽく微笑んで返す。

“私”もうるさいし、沙都子には疑られたくないし……。
実は、ちょっとだけその苦労もわかるのだ。

>「機会があれば、葡萄酒……は無理だから、ファンタグレープでも飲もうか。それじゃ」
そう言って彼女は、伸びをしながら浜から去っていった。

「ボクも楽しみにしてますです。エーフィ、バイバイなのです。
 なんだったら泡の出る麦茶でも結構なのですよ。にぱ〜〜〜〜☆」
ちょっと冗談めかしつつ、その背中に手を振って見送る。

……また因果が巡ることがあれば、の話だけど。
希望という名の壁のヒビは既に生じた。だから――そんな小さな希望でも、信じよう。

>>332
そして、缶ビールをもうひとあおりしようとしたところで。

>「………これ」
「み!!?」
いきなり、額を軽く指で小突かれる。
動転しているところで――

>「何があるのか、あったのかは知らないけど…ここには私が居るんだ。
> 私が居る以上、そんな顔で酒は飲ませないよ。ほーれほれ、わらえー」
「みゅ、みゅい〜〜〜〜〜〜〜〜……!」

両のほっぺたをびろ〜んと伸ばされ、無理矢理笑みの形に伸ばされる。
「みゅい、 みゅみゅみゅいみゅい! みゅ〜〜〜!!」
いつものじゃれあいのように振りほどこうとするが、私のみーみーも流石に発音がヘンだ。
とにかく、これはこれで割と楽しいけど痛い。
レナのお持ち帰り攻撃みたいに抱きつかれるのとは、また違った意味で脱出に苦慮していると、

「…困った時ほど図太く笑え、ってね。多分魔理沙に教えた事だけど…
 あんたもそうしてみたらどうだい?はったり効かすに越した事は無いよ」

「………!」

彼女は、寂しく缶ビールを飲む私の事を見て、気遣ってくれていたのだ。
あのさっき一足先に発った女の子(>>327)の保護者らしいようだけど……ちょっとだけ、その気使いが嬉しくて。
泣きそうになる……が、それは彼女の気遣いとはまるで違う。

それに――彼女の言うとおりかもしれない。
いくつもの世界を知る私ですら見捨てたレナを救ったのも、圭一が部活のあの楽しさを彼女に思い出させたから。
楽しみは、悲しみやら鬱やらを吹き飛ばす力を持つ。
実際、今もがくのも楽しかった。だから。

「………みー。ちょっと痛かったのです。 ほっぺがひりひりなのです…。
 もうちょっと次は優しく頼むのですよ。

 でも、けっこう楽しかったのです。
 ありがとうなのですよ、魅魔。 にぱ〜☆」

満面の微笑みで、私は彼女に微笑み返した。

338 名前:アルマ=ベオルブ ◆Alma36Zlwk :2005/09/01(木) 05:42:46

楽しかったけど、そろそろ帰ります。
ありがとう。 また、逢いましょう。

私はそういい残すと、踵を返し、その場を後にした。

(退場)

339 名前:古手梨花 ◆RIKAIe2e06 :2005/09/01(木) 05:47:02

>>333
>「私は、アルマ=ベオルブ。 アルマよ。」
私が微笑みかけた、家庭的な雰囲気の女の子。
彼女も私に、親しげな笑みで答えてくれた。 やっぱりこういう笑顔は悪くない。

「偶然ではあるけど、よろしくなのです。
 神様の気まぐれの出会いに感謝なのです。にぱー☆」

……あのシナリオはいつもろくでもない結末を指し示しているけど…
こんな気まぐれと言う猶予をくれる辺り、そこだけは悪くないと思う。 後は、叩き壊すだけだ。

>>335-336 魅魔
>「そうだねぇ…うーん」
>「シーツ被って『うらめしや〜』って言って巫女を脅かしたね。
  そしたら御札連射喰らって散々な目にあった。
  腹いせに戸棚の食料隠したら本気で調伏されそうになった。
  一応ある意味ご本尊だってのに、ご飯も供えない。だからせびりに行ったら針投げつけられたね」

「みー☆ 面白いのですよ。みーみーみー♪
 まるでボクたちの部活みたいなのです。 楽しそうなのです♪」
私はころころと心から笑いながら、彼女の崇り談に耳を傾ける。
それは崇り神というにはあまりに微笑ましくて、純粋に楽しそうで。

>「まぁ、祟ると死んじゃうからね。そんな事したって面白くもなんとも無いし。
  祟ってる先の巫女も面白いヤツだからさ。死なせると楽しみが減るんだよ。
  悪霊、祟り神らしくないかもしれないけど…私はそう思うから、祟りは休業中だよ」

……そこで、ふっ、と気分が覚まされる。
祟ると、死んじゃう。
オヤシロさまだってここ数年で崇りだなんだのと言って恐れられているが、
オヤシロさまはそんな神様じゃない。 それはその巫女である私が一番よく知っている。
全てを偽る破滅の種は――崇りなんかでは、ないのだ。

そして、そんな優しく楽しい崇り神が、何だか凄くまぶしく見えて。
「魅魔は、偉い崇り神様なのですよ。 ボクとオヤシロさまも保証しますです。
 偉い偉いなのですよ。にぱ〜〜〜☆」

気がつくと満面の笑みで、気持ちのいい崇り神さまの頭を撫でていた。

そして―――
>>336
彼女は神様らしい、とっても素敵な、奇跡を見せてくれた。

「わぁ…………綺麗………なのです…。」

大地から空へ登る星。
見たことなどなかったが、それは今まで見たどんな光景よりも綺麗で眩しくて。
心の中にあった鬱気分も、抗い続けることの疲れも、洗い流される気がした。


と、ポシェットの中の懐中時計を取り出すと、もう夜はとうにあけている時刻。
そして、既に白みかけ、太陽がもう少しで出てきそうな水平線。

「……それじゃ、ボクもそろそろお暇するのです。
 アルマ、魅魔、バイバイなのですよ☆」

新たに知り合った素敵な友人二人に、手を振って別れを告げる。

これだけ楽しい経験は、今まででもそうそうありえなかった。
未だ不安要素は、壁はなお残っているが――これだけの奇跡を拝めて、これだけの綺麗なものに触れられて。
戦う余地も、気力も、意味も、まだまだあると再確認できた――有意義な『最後の夏』だった。

否、最後になどしてなるものか。
必ず、その先にある夏を、祭囃子を、みんなと――大事な仲間達と、今度こそ。
見えてきたからこそ、初心を思い出せ、梨花。

与えられた勇気に後押しされながら、私はその閉鎖される海水浴場を後にした。



(退場)


――今度こそはと私は願う。
避けられなかった惨劇に。


340 名前:―久遠の夢に運命を任せる精神―魅魔 ◆qRdriXxP0A :2005/09/01(木) 05:50:45

 呑んでいる酒も、もう殆どなくなっていた。
 冗談のようにちびちびとやっていたから減りは少なかったが、流石に限界か。
 …そろそろ、潮時かねぇ?

>>337 梨花
 まぁ、少しは私の言葉も効果があったらしい。
 この子はあまり表情が優れなかったけれど…

> でも、けっこう楽しかったのです。
> ありがとうなのですよ、魅魔。 にぱ〜☆」
「いやいや、どういたしまして。いい笑顔が見れてこっちも幸せだよ」
 そう、満面の笑顔。歳に似合ったかわいらしい笑顔を見せてくれた。
 それだけでも…普段あんまり言わない言葉を言った甲斐はあったってもんだね。
 ちょっと照れ隠しに、残った酒を全部飲み干した。

>>338 アルマ
「ん、そうかい。確かにもう朝だからね…ゆっくり休むんだよ」
 そういってひらひらと手を振り、彼女を見送った。

 そう、また逢えたら。今度はどんな風におどかしてやろうか?
 考えると色々な案が浮かぶ。それは、とても楽しくなりそうな想像だった。

341 名前:―久遠の夢に運命を任せる精神―魅魔 ◆MIMAJ.qMs. :2005/09/01(木) 06:00:37

>>339 梨花
>「みー☆ 面白いのですよ。みーみーみー♪
> まるでボクたちの部活みたいなのです。 楽しそうなのです♪」
「そうかい?結構色々痛いんだけど…まぁ、楽しいのは事実かな」
 ちょっと気になるのは、部活で似たような事やってるって点だけど…
 まぁ、楽しいならいいか。それは色々な些細な事を吹き飛ばす事だろうし。

>「魅魔は、偉い崇り神様なのですよ。 ボクとオヤシロさまも保証しますです。
> 偉い偉いなのですよ。にぱ〜〜〜☆」
「おや、有難う。これでも次期人間界の神を狙ってるからね?
 なれた暁には色々と楽しい事を連発するから、宜しく頼むよ」
 そういって、わしゃわしゃと頭を撫でてやった。うん、中々に可愛い。
 魔理沙も同じ位可愛いけど、こういうのも新鮮でいいね。

>「……それじゃ、ボクもそろそろお暇するのです。
> アルマ、魅魔、バイバイなのですよ☆」
 そうやって、手を振って去っていく少女の笑顔は晴れやかで。
 何か、戦場へ向かう剣士のような凛々しさすら備えて。
 …そんな事を感じたから、私もその声にこたえた。
「はい、それじゃあね。また今度あったら楽しい酒を飲もう。
 楽しくない気分でも、楽しくしてあげるよ…ふふ♪」
 そして手を振った。ほんの少し、子供心に戻ったような…そんな気分だった。

342 名前:―久遠の夢に運命を任せる精神―魅魔 ◆MIMAJ.qMs. :2005/09/01(木) 06:05:52

 そして、残ったのは…私。
 明るい空に映える白い砂浜と、まだ夏の感触を残す海。
 …けれども、これからちょっとばかり、この浜はお休み。
「ついでに私も休まないとねぇ…」
 ちょっと夜の散策のつもりが、完全に夜明かししてしまったのだ。
 これだと寝て起きたら、お肌が荒れていそうで怖かった。悪霊がお肌荒れるのかどうか不明だが。
「………」
 飛んで帰ろうとして…思いついた。ちょっとだけしゃがみ、砂浜の砂を軽く撫ぜて…
「…お疲れ様。来年も宜しく頼むよ」
 それだけを告げて、槍に横乗りし、我が家へと戻っていった。





 上空から、砂浜の白と海の青が交じり合って…
 …涙が出そうなほどに美しくて。



 ほんの少しだけ、眼が潤んでしまったのは…寝不足のせいだとしておこう。うん。

(魅魔が退場しました)

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