【一刻館総合】アラハバ神社の境内【雑談スレッド】

1 名前:千鳥かなめ ◆Kana/lWMBI :05/03/26 01:53

――お? お客さん? いらっしゃいませー!
ここは荒羽場神社でーす!
神主はちょっぴり頭の毛が寂しい(っていうか皆無な)檜川さん。
神様はかの戦いの神様、スサナオ様他多数っ!
ご利益は交通安全・家内安全他、諸般諸々となっておりまーす。
なお、社殿脇ではお守りなども発売してますんで、お土産に一つどーでしょーかっ!

もち、それ以外にもおしゃべりしてくだけでも大歓迎よ。
基本的には普通の神社だから、適当に散策してって。

あ、でも。
歩道からは外れない方がいいわよ。
ここの神主さんの趣味で、罠があちこちに仕掛けられてるから。
いきなり逆さ吊りにされるやつとか、対人センサーとか、電気銃とか、ネット・ガンとか。
あのソースケが苦戦したくらいだから、素人が手を出さないほうが無難だと思うわ。
特に本殿は警備厳しいから気をつけてね。
うっかり爆破・大爆発なんてことにならないようにね。


っと、一応ルールも書いときましょ。


一、ハイパーリンク(半角で>>)推奨
一、(ネタでない)非常識な言動の禁止
一、(ネタでない)戦闘行為の禁止

まー、ここはれっきとした神様の前なんだから。
バチ当たるようなことはするんじゃないわよ、ってことね。
ほんじゃま、ゆっくりしてって。
甘酒くらいサービスするわよ?

2 名前:千鳥かなめ ◆Kana/lWMBI :05/03/26 01:54

えーと、こっちが今までの記録かな。
とりあえず拾えただけね。


【一刻館総合】壮麗なる天空城【雑談スレッド】
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【一刻館総合】シャノワールへようこそ〜♪【雑談スレッド】
http://www.jfast1.net/~charaneta/kako/106/1064765984.html


……それじゃま、楽しくやってきましょ。
もしどっかの戦争バカみたいな非常識な真似しようもんなら……あたしのハリセンが唸るわよ!?


3 名前:――アラハバ神社のバイトな巫女さん――千鳥かなめ ◆Kana/lWMBI :05/03/26 02:15

おそーじ、おそーじっと……。(サッサッサッ……)
♪エナージー全開で〜ダダダダダダッダー!♪
……あれ?

>神様はかの戦いの神様、スサナオ様他多数っ!

……。

>神様はかの戦いの神様、スサナオ 様他多数っ!(ゴシゴシ

……うん。

>神様はかの戦いの神様、スサノオ様他多数っ!(カキカキ

……これでよし!


「気にするな、あたしは気にしていない」っていうか、見なかったことにしといてね。
あたしとあんたの約束よ!



4 名前:名無し客:05/03/26 02:26

屍を晒しなさい。

5 名前:ベール=ゼファー ◆xeMAOU..4c :05/03/26 02:27

―――

ほら、入れた。

ふふん。
この程度の結界で、魔王級侵魔を排除できるとは思わないことね♪
記念に鳥居にサイン入れといてあげるわ。


大魔王ベール・ゼファーが4ゲット、と(カキカキ

6 名前:ベール=ゼファー ◆xeMAOU..4c :05/03/26 02:29

な―――4でなく5ですって!?

このあたしの計算が狂うなんて!?

こ、これで勝ったと思わないことね!


7 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :05/03/26 02:31

あれ? 新しい雑談所ができてる。

自「へぇ、もう新しいのができたんだ。」

あ、おそうじしてるよ。 だれだろ?

自「ほんとだ。 変わった服着てるね。」

(掃除している巫女に駆け寄る)
こんばんは。あたし、マリエル。

自「見えてないだろうけどこんばんは。 自由の妖精です」

8 名前:サディアス・ハリス ◆CAPTzADMSM :05/03/26 02:32

火薬探知機の指し示す方向に従って来てみれば・・・Shrine?

プ「日本語ではジンジャって言うみたいですねー。教会とかモスク
  みたいなもんらしいですけど・・・・火薬?ありますかね」

・・・・・・・・・故障か?の、割には以前の爆発の重要参考人候補
いるし・・・少し調べるべきか?

9 名前:――アラハバ神社のバイトな巫女さん――千鳥かなめ ◆Kana/lWMBI :05/03/26 02:47

>>4

――イヤ。
屍をむざむざさらすなら、最後の最後まであがく。
それがあたしのスタイルなのよ。


>>5-6

えーと、とりあえずここ、結界とか張ってあったっけ?
まあ、歩道はずれると罠とかあるから、結構危険だけど。
ま、まがいなりにも魔王様ならだいじょーぶよね?

……ハエ取り紙とかあったっけ、罠に。


>>7

うぃ、ちーっす!
マリエル……ちゃん?
なんだかふつーの子とは違う感じがするわね、何だろ。
とりあえず、甘酒飲んでみる?
甘くてあったかくて、おいしいわよ?


>>8

えーと、警部さん?
なんかさっきからあたしを不穏な目で見てるのは気のせい?
あたしただの平凡な女子高生ですよ? あはは……。

……ってああ、そっち危ない!
そっちには地雷が埋まってるから、動いちゃダメですよ!?

10 名前:―楽園の素敵な巫女― 博麗霊夢 ◆rRSKouhAKU :05/03/26 02:50

何かここの神社、ウチと同じくらいにアレじゃない………(汗

――――――

―――あ、お賽銭が入ってる……。
やっぱり賽銭箱をきちんと手入れしているから?

まあ、でも、爆発で壊れるぐらいだから、頑丈さではウチの神社の方が上かしら。
うん、上よね。

>>5 >>6
蝿って蚊と違って一年中沸いて来るわね。
流石に冬は弱まるみたいだけど。
確か紫がおいていった殺虫剤というものが(ゴソゴソ
蝿取り紙の方がいいかしら、それとも。

11 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :05/03/26 02:55

>>5
こんばんは、あたしマリエル。

自「誰でもお構い無しに挨拶するんだね。 その人、魔王なんて言ってたよ。」

(頭を掻きながら『わかんな〜い』という視線を投げかける)

自「あたしもよくは知らないけど。」

あっ、落書きしてる。 こんなことしちゃだめだよー。

12 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :05/03/26 02:58

>>8
こんばんは、おじさん。 何してるの?

自「何か、事件について調べてるみたいだよ。」

13 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :05/03/26 03:03

>>9
あまざけ?

自「お酒はだめ! フィオナにも言われてるでしょ。」

(飲んでみる)

自「あ〜〜〜っ!!」

変わった味………
まずいってわけじゃないけど、おいしくもないような………。

14 名前:ベール=ゼファー ◆xeMAOU..4c :05/03/26 03:05

運の悪い人間達ね。
あたしの機嫌の悪いときに、間抜け面してノコノコ現れるなんて。

腹いせに、お前達の生命力(プラーナ)を吸い尽くしてやる――

>>>1一、(ネタでない)戦闘行為の禁止


――なに! 力が使えない!?

ちっ。腐っても神社ってことか。
よく見れば>>7はおかしな妖精を連れているし、魔法使いかもしれないわね。
結界が張れないんじや、>>8の持つ銃もけっこう痛いし。

>>9-10
しかもおおよそ信仰とは無縁な顔した巫女まで揃ってきたか。

仕方ないわ、ここはしばらく大人しくして様子をみましょう。

>>7-10

ttp://www001.upp.so-net.ne.jp/poporucha1/gallery/gallery_011.html
今晩は。
とても気持ちの良い夜ね。
月が紅くて――とても、綺麗。

>>11
あら、知らないの?
鳥居に落書きすると、願いが叶うのよ。
嘘じゃないわ。
そうすることで鳥居の霊力は弱まり、我等侵魔の世界を滅亡させるという願いに1歩近づくんだから。

15 名前:サディアス・ハリス ◆CAPTzADMSM :05/03/26 03:05

>>9 巫女風かつ重要参考人(候補)
平凡・・・・なるほど?いや、君の事を多少調べさせてもらったが、
行く先々で爆発がおk

>……ってああ、そっち危ない!
>そっちには地雷が(ry
What!?ここは聖地なんだろう?!なんで地雷が埋まっておる!
責任者出て来い!!爆発物取締法違h

プ『警部!地団駄踏んじゃ危ないですって!!

>>12 不思議少女
>こんばんは、おじさん。 何してるの?
・・・・・・・・・ダンスをしているように見えるかね?

プ「今の状態(地団駄)じゃ、そう見られても仕方な・・・」

喧しい!!あー、ミス・・・・マリエル?
とりあえず、危険だから動き回らないように。私は警察官で、
今は職務中だ。


16 名前:フェイ-イェン@人間もーど ◆wwKVR014bc :05/03/26 03:08

01110100101010001011010111011110100101010101010101
10110101010101010011010101001100110101011001110110
10101101101111010001111001110111011101011101110010


>Wakeup
>Onboard/Remort [O/R]
>?_O
>
>
>Onboard [Ok]
>connect Navigator
>connect VR-014
>Main/WRL>system check
>Main/WRL>system[Ok]
>Main/WRL>
>Main/WRL>
>Main/WRL>open connection
>Main/WRL>reverseconvert start


01110100101010001011010111011110100101010101010101
10110101010101010011010101001100110101011001110110
10101101101111010001111001110111011101011101110010


<誰もいない神社の裏手に実体化しました>

よぉっし、実体化完了ッと!
電脳妖精フェイ-イェンちゃん、エンジン全開でお目覚めだねっ!
久しぶりにこっちに出てきたんだし、今日は思いっきり遊んで………くしゅん。


……あれ? おかしーな?
何だかやけに寒いってゆーか、体中がスースーするよーな……


!!!!!!!!


な、な、な、何よこのカッコは!!!!
あたしってばどーして夏に着たビキニの水着一丁になってるのよ!?
いくらあたしでも風邪引いちゃうよ!!
っていうかその前にこんな格好じゃみんなの前に出れないしっ!!

ど、どうしよう……
もしかしてあたし、思いっきり大ピンチ!?


と、とにかく誰にも見られないうちに隠れないと……


 <がさごそがさごそと茂みの中に隠れました>






17 名前:――アラハバ神社のバイトな巫女さん――千鳥かなめ ◆Kana/lWMBI :05/03/26 03:12

(―――――アギャーッ!)


……あー、また。
ああ、みんなは気にしないでね。
ここの神主さんの放蕩息子が罠に引っかかって逆さ釣りにされてるだけ、
いつものことだから。
まあ、こうなりたくなかったらみんなは歩道から外れないことを薦めるわ。



>>10

……げ、本職の巫女さん。
うーん……こっちはバイト、あっちは本職。
こうして並んでみると、やっぱり格の違いがあるわね。
あたしのはやっぱ、ただのコスプレだわ……。

って、ここで終わっちゃ千鳥かなめの名がすたるっ!
格の差があるなら、後は勇気で補えばいい! 多分ッ!

ねえ。霊夢ちゃん?
実はあたしもこーいうもの手に入れたんだけど。

(懐から符をちらりと見せ)

……力比べ、してみる?


>>13

あー、はいはい。
本物のお酒じゃないからだいじょーぶよ!?
でも、さすがにマリエルちゃんには少し早すぎたかぁ。
残念。

……でも、マリエルちゃんの近く。
なんかみょーな気配感じるのよね。
まさか、魔物かなんか紛れ込んでるんじゃないでしょーね?

(『見敵必殺』と墨で大書されたハリセンを取り出し)

……はい、動かないでいてね。
すぐに祓ってあげるから!


>>14

……魔王とか言ってるけど、こーしてみると普通の女の子よね?
むぅ……ま、よくある「前世の転生戦士」の類の妄想でしょ。
そーいうお年頃だもんね!

赤い……月?
うーん、確かに赤っぽいけど、そこまででもないよーな。
それとも、ベルちゃんには何か別なものが見えるの?

18 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :05/03/26 03:16

>>10
あ、あの人(巫女さん)とおんなじかっこ。

自「ほんとだ。 誰だろうね?」

あ、なんかゴソゴソしてる。

自「あ、あれ、都会に出回ってる虫を殺すための毒薬だよ。」

(え!?)
(駆け寄る)ね、ねぇ、どうしてそんなもの持ってるの?

19 名前:――アラハバ神社のバイトな巫女さん――千鳥かなめ ◆Kana/lWMBI :05/03/26 03:22

>>15
>行く先々で爆発がおk
それは謎のテロリストの仕業です!
大体、あなた達警察がしっかりしてないから、あたしみたいな無垢な民間人が巻き込まれるんじゃないですか!
責任転嫁は大概にしてください!
前にあたしの友達が通り魔にあった時も、
「その子が夜遊びしてるような子だからでしょ」ってまともに取り合ってくれなかったし!
大体警部さん、あたしが前に解けた暗号解くのに、あたしより時間掛かってたじゃないですか!
そんなあなたに、あたしを糾弾する資格があるんですか!? ないでしょう!!

(ふふ……劣勢は攻撃的姿勢を見せることでこっちのペースに蒔きこんでカバー。
 これもあたし的テクニックよ!)

……ってああ、地団太は危ないわよ?
そのあたり、結構数が多かったはず……。


>>16

あれ? 見なれたピンクの水着があったような。
それに、ピンクの髪と控えめな胸……。


……ラクスちゃん?

20 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :05/03/26 03:23

>>14
え? そうなの? じゃ、あたしも……

自「あぁー!!待った!!」

へ?

自「その人、絶対今不穏なこと言った!!」

(表情が懐疑の色を帯び、妖精に視線で先を促す)

自「世界を滅ぼすためだって。」

(気が抜けたように)…………落書きで? 変な人ー。

21 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :05/03/26 03:26

>>15
ごめん、へんな踊りかと思ってた……

自「おいおい…」

で、おじさん、警察官なんだ?
今お仕事? なにしてるの?

22 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :05/03/26 03:29

>>16
自「実は既にしっかり見てたりするんだなー、これが。
 マリエルー、ここ、誰かいるよー。」


え?(がさがさ)
あ、こんばんは。 そこでなにしてるの? あと、そんな薄着で寒くない?

23 名前:フェイ-イェン@水着姿 ◆wwKVR014bc :05/03/26 03:32

<少し離れた茂みの中から様子を窺っています>

茂みの影からそ〜〜っと、顔だけ出してみんなの声がするほうを覗いてみる。
このまま気づかずにみんなが行ってしまえばばいーんだけどな。
そんな希望的観測を抱きながら、視線を巡らすと……


わ、ヤバいよこの状況。

みんな思ったよりずっと近くにいるじゃない!?
しかもなんだか意気投合しちゃってスタンドバイミーモードだしっ!
放っておいたらこのまま朝までず〜っと話し続けてるよ、コレ。
それってつまり、時間の経過とともにあたしが発見される確率が
ググーって上がってくってコトだよね?

そーなったらあたしは14才の若さにして身の破滅を味わうわけで。


う〜〜、ぶるぶるぶる。
あたしヤだよ、そんなのは。
そんなの絶対にイヤ!

だからそーなる前に
上手く障害物を利用してみんなの視界の外に移動しないと……


>>19
あ、誰かと思ったらかなめさんだ……
マズイな。
あのヒト、なんだかあたしの気配に対してミョーに敏感なんだよね。
今も一瞬視線が合っちゃったよーな気がするけど……

…気のせいだよね?

>>22
しーっ! しーっ!
お、お願いだから他のヒトにはあたしがここに隠れてるって言わないで!! ね?


24 名前:ベール=ゼファー ◆xeMAOU..4c :05/03/26 03:32

>>16
あっちは――別次元の人造人間?
この時期に水着・・・しかも、あのプロポーションでビキニ?(ハン――だなんて、
作成者の趣味はアレだけど、力は持っていそうね。

えぇい、どうしてこうも、やっかいな奴等が続々と集まってくるのよ。
この場所は特異点だとでもいうの?

>>17
そうかしら。
どちらかというと、>>10の起伏の少ない巫女のほうがコスプレみたいな衣装に見えるわ。

起伏・・・・・・(ジー
ふんっ。
ちょっとばかり、メリハリの効いた体型だからと、良い気にならない方がいいわ。

貴女には見えないのね。
欠けることなく、紅く輝きつづける月が。
まあ、あれは破滅の印。
見えないほうが幸せ。
今はまだ、幸せを享受しているといいわ。

いずれは崩壊する日常だとしても、ね。


>>20
そうなのよ、だから貴女も落書きしておくといいわ・・・

――ちっ。耳ざとい妖精ね。



25 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :05/03/26 03:36

へぇ、これ、本物のお酒じゃないんだ?

自「なーんだ。びっくりしたー。」

>……はい、動かないでいてね。
>すぐに祓ってあげるから!

自「うわー!! 待った待った待った!! …って、あたしが言っても聞こえないー!!」

ちょ、ちょっとまって!!
その子は、妖精なの。 心配してついてきてくれたんだ。

自「見えないくせにあたしの存在を察知するなんて……
  獣並みの直感持ってるな、この人。」


26 名前:サディアス・ハリス ◆CAPTzADMSM :05/03/26 03:38

なんで、歩道に戻るだけでこんなに精神力を使わねばならんのだ
・・・・

>>14 変なの
>腹いせに、お前達の生命力(プラーナ)を吸い尽くしてやる――
・・・・・・・・・・・・・・なんか、妙に迫力があるな・・・・

プ「新興宗教かなんかですかね?」

宗教が関わると面倒だからなぁ・・・・放っておくか。
(大声で話している)

>>16 不可思議現象
プ『警部、さっきからそこの茂みがガサゴソ揺れてるんですけど』

どうせまた変なのが出てくるだけだ、気にするな。

プ『投げてません?』

>>19 切れた巫女姿の重要参考人(ry
謎のテロリストが行く先々で現れる時点で、十分重要参考人だ!!
候補から昇格させてやる!!

暗号?!警察官が一人で捜査・推理考証・解読・逮捕その他諸々
出来るか!!暗号は、暗号専門の部署があるからそこに任せて
おけば良いのだ!!何のために組織としての警察があると思ってる!?

(通り魔に関しては、警察の落ち度である以上言及出来ん・・・ここは、
 話題を絞って、すり替えて対応すべきだな。しかし、こんな妙案を
 思いつく俺はやはり市警一の優sy(ry )

>>21 ミス・ウッドワース
マリエルは、ファーストネームか・・・・

>ごめん、へんな踊りかと思ってた……
プ『ほら、やっぱり!!』

・・・・・・・・・・orz

>今お仕事? なにしてるの?
・・・なんで、この娘はこう屈託のない話し方をするんだ?

プ『いーじゃないですか、可愛くて』

―――っ。あぁ、すまんな、今は職務質問という物を・・・・
・・まぁ、簡単に言うと、怪しい人に色々聞こうとしてるわけだ。

で・・・・君は一体ナニモノかね?

27 名前:―楽園の素敵な巫女― 博麗霊夢 ◆rRSKouhAKU :05/03/26 03:38

>>14
誰が信仰と無縁なのよ(怒
これでもれっきとした伝統ある博麗神社の………

ウチって何を祭ってるんだったかしら(汗
そういえばご神体見た事ないわね。
本殿の奥はごっちゃごちゃしてて整理が面倒なのよね。

まあ、どうでもいいけど食べ物にはたからないでね。
今は化けてるけど、あんた蝿でしょ。
あのぶーんというのは鬱陶しいのよね。

>>16
何やってるのよ、あんた。
というか私の勘がそこの茂み、危ないって言ってるんだけど
あ、上から白くてねばねばしてる白濁とした………





摩り下ろした山芋が。

>>17
気合で避けるのは最後の手段と思うんだけど。
二日徹夜して攻略記事を書けなくて、最後の手段みたいな……何の話かしらね(汗

勇気で補うと最後は真っ白に燃え尽きたりしないのかしら。
何かそれをモチーフしたアニメは兎も角、落ちモノパズルを作ってた会社はそれをいってて潰れたんだけど。
落ちモノのぷよぷよみたいに。

弾幕ごっこ?
あんたも割とそういう人なの?
ばっくどろっぷ、だったかしら、そういうのじゃ満足できないとか?

やるというのなら、やるけど。
霖之助さんに作ってもらったスペルカードならぬスペル箒があるし。
私の新必殺奥義『稲妻貧乳きりもみキック』で涅槃の果てまで吹き飛ぶがいいわ。

28 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :05/03/26 03:45

>>23
自「ね、そっとしておいてあげたほうがいいみたいだよ。」

(首をかしげて疑問を表す)

自「その格好、ここにいる人達に見せられないくらい、不自然なものみたい。
  だから、見られたくないんだって。」


そっか。じゃ、黙ってるね。 でも、ちょっと寒そうだから、この子を置いていくね。
おねがい、ディノフレイム。 そ〜っとだよ。 体があったまればいいんだから。


※ディノフレイム:口から一瞬で身の丈程もある氷塊を蒸発させる程の炎を吐くことができる妖精。

29 名前:―楽園の素敵な巫女― 博麗霊夢 ◆rRSKouhAKU :05/03/26 03:47

>>18
蝿が居るから、退治しようって思ったんだけど。
ほら、蜂が飛ぶって歌はあっても、蝿が飛ぶって歌はないでしょ。
あんまり、蝿って目出度くないのよね。
でも、これ貰い物で使った事がないからどうしようかなって思ってるの。

>>26
何か騒がしいわね。
その話ならいく先々で殺人事件が起きる名探偵の孫とかはどうなるのかしら(汗

私の勘だと………犯人は、ヤ(自主規制)なんだけど違うのかしら。

30 名前:ベール=ゼファー ◆xeMAOU..4c :05/03/26 03:49

>>26
宗教――?

>>27
じゃあ、ちゃんと信仰しているとでも―――
いや、流石に片付けるくらいはしてあげたら?(汗
神にだって人格はあるんだから、ほっとくと拗ねて御利益くれなくなるわよ。

へぇ、あたしの正体を見抜くなんて中々の霊力ね?
身の一部を削って、霊力に注ぎ込んででもいるの?
ま、その心配は無用。
ここにいる連中は食べるとお腹に悪そうなのばかりだから、特別に見逃しておいてあげるわ。
ここじゃ、そんな力は発揮できないしね・・・



31 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :05/03/26 03:50

>>26
あたしは、オークベリーで何でも屋をしてるの。
木の実や薬草の採集から遺跡の探索まで、なんでも。

自「なんとかやりすごしたわね。 えらいわ、マリエル。」

32 名前:フェイ-イェン@茂みに潜伏中 ◆wwKVR014bc :05/03/26 03:54

>>24
何よあのヒト――
なんだかすっごくヤな感じだよ。

特にあの周りのヒトを小馬鹿にしたよーな目つきったら何?
そっちだって****なクセにっ!
今度会ったらタダじゃおかないんだからっ!


>>26
――げ

よりによってポリスまでいるのっ!?
うー、あたし的には軍とポリスには絶対に関わりたくないのに……

だってほら、もしポリスに見つかっちゃったら

・お約束の職務質問
 ↓
・身分証明も保証人も何もないあたしは「保護」確定

っていうコンボが待ってるしっ!
しかもあのおぢさん、何だかこっちをちらちら見てるよ。
どーするの、どーするのよ、あたし。
この絶対絶命の状況から生還する方法は――


『ニャ〜オ』


ふふ、これならどう?
歌って踊れるVRたるあたしの声色をもってすれば、猫の鳴き声のエミュレートくらいわけないよっ!



33 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :05/03/26 03:54

>>24
自「マリエル、その人、あたしが見えてるよ。」

え? そうなんだ。
でも、なんで落書きで世界が滅ぼせるの?

自「この紅いオブジェの持ってる力を弱めるためだって。」

じゃあ、なんで世界を滅ぼそうとするの? 世界が滅んだら、こうして集まって話すこともできなくなるのに。

34 名前:――アラハバ神社のバイトな巫女さん――千鳥かなめ ◆Kana/lWMBI :05/03/26 03:55

>>24

いや、そう見つめられると……何て言うか、照れるじゃない。
あんまりじろじろ見ないでよ。
ちょっとこの冬で太っちゃったんだからさ……。

>今はまだ、幸せを享受しているといいわ。
>いずれは崩壊する日常だとしても、ね。

――そんなこと、あんたに言われなくたって。
魔物なんて、非日常の存在なんていらない。
人間同士だけで今の日常なんて簡単に崩せる……それをあたしは知っちゃったんだから。



>>25

よーせい?
へぇ……小さな子には見えるって本当なのかしらね?
あいにくあたしには、さっぱり見えないんだけど。
<囁き>とかは関係無いからなぁ、こーいうのは。

……ただ、なんとなく悪口言われてるような気はするのよねー。


>>19

組織? 組織ですって、よくもそんなことが言えるわね……ってこれ違うっ!
えーと、うちの学校の治安は、たった一人が守ってますけど?厳密には本人が一番乱してるけど
あなたも警部だって言うんなら、所轄超えて怪盗追いかけてったあげく、
美少女に気の効いた台詞の一つも言ってみなさいよ!
「あいつは大事なものを盗んでいきました、あなたのハートです」って!
ほら、ここにちょうど都合良く美少女が一人いるし!


>>27

バックドロップよりはパロ・スペシャルか真空飛び膝蹴りのほうが好みだけどね。
……って、何なのよその自虐的な箒は。

ま、まあいいか。
じゃ、やりましょ。
ただ、あたしの符はちょっと規格品とは違うわよ?
たとえるなら、公式大会じゃ使えないミニ四駆のモーターみたいなもんね。
それでもいいなら、お先にどうぞ?
(メール欄)

35 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :05/03/26 03:59

>>29
使ったことがないってことは、きっと使わないほうがいいってことなんだよ!

36 名前:サディアス・ハリス ◆CAPTzADMSM :05/03/26 04:01

>>29 巫女さん2
プ「なんかもう一人ミコサンが居ますねー」

>いく先々で殺人事件が起きる名探偵の孫とか
無論、重要参考人だ。毎週毎週どこかへ出かけては捜査を
引っ掻き回して、突拍子もない推理や、およそ考え付かない
連想で犯人を言い当てる―――お前が犯人なんじゃないか?
と疑いたくなるわ!!

>犯人は、ヤ
ハリス&プロクター『それ以上言っちゃイカン!!』
君、見た目は若そうだが、分別のある歳だろう!!少しは
社会の倫理、大人の事情を斟酌せんか!!

>>31 ミス・ウッドワース
>オークベリーで何でも屋
プ『職業、自営業・・・・住所はオークベリー、と。ご協力どーも〜』

ちょっと待てプロクター。なんでお前、全く疑わない?

プ『いや、だってちゃんと住所氏名職業分かったし、素直な良い子
  だし・・・・』

・・・・・・・・・・・・・・もういい。なんでコイツはいっつもいっつも・・・

37 名前:フェイ-イェン@すてるすもーど(のつもり) ◆wwKVR014bc :05/03/26 04:04

>>28
そ、そーなのよ。
あたしがこんなトコロでこんなカッコしてるのは
つまりその事故っていうか、実体化した時のエラーっていうか
と、とにかく思いっきり不本意なコトなの!
だからお願い、みんなには黙っていて。 ね?
今度会った時にちゃんとお礼はするからさ―――

 パチパチ

何か燃えてる?
もしかしてあたしをあっためてくれてるの?
あ、ありがと……

でもこの子、ライターなんて使ってないみたいなんだけどな。
電次元からの事象転位もないし、一体どーやったんだろ?

38 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :05/03/26 04:06

わ、悪口は言ってないよ。
ただ、おねーさん、見えないのにわかるなんてすごいなーって言ってたけど。

自「ありがと、マリエル。 ふぅ…、まぁ、これでも嘘じゃないしね。」

39 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :05/03/26 04:09

>>36
>ご協力どーも〜

どういたしまして〜。

自「あの助手みたいな人、結構天然ね。」

それで、調べてるのって、どんな事件なの?

40 名前:サディアス・ハリス ◆CAPTzADMSM :05/03/26 04:10

>>32 ガサゴソ茂み@猫?
・・・・・・・・ピンク?

プ『ピンクですねぇ・・・・』

プロクター、お前、ピンク色の葉を付ける木って知ってるか?

プ『全然。どっちかっているとアレは髪n』

>『ニャ〜オ』
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・猫?

プ『ピンクの?

・・・・・・・昔、ピンクのライオンっていう触れ込みの猫が、子供
番組に出てたなぁ。

プ『そーでしたっけ?』
<警部、気にしないモード発動!>

>>34 巫女1
>あなたも警部だって言うんなら、所轄超えて怪盗追いかけ(ry
その論理で言ったら、プロクターは黒一色の服を着て、自転車で
現場駆けつけたり、ン〜フッフッフッフとか笑いながら犯人と対決
したり、髪の気の毒な部下の刑事の額をひっぱたいたりしなきゃ
いけなくなるだろうが!!

美少女?だったら、とりあえずハートを誰かに盗まれろ!!!

41 名前:サディアス・ハリス ◆CAPTzADMSM :05/03/26 04:12

>>39
プロクター警部補『それが、何の事件だがさっぱり・・・警部がいきなり
            火薬探知機を持ち出してきて、それについてったら
            ここにいてね?ここで、なにか変なことあった?』

プロクター!!一般人にいちいち説明してるんじゃない!!

42 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :05/03/26 04:13

>>37
そうなんだ。 よくわかんないけど、大変だったんだね。

自「ねぇ、もうここから離れた方がいいよ。 皆に気付かれちゃう。」

(あ、そっか!)
じゃ、また後でね(小走りに茂みから離れる)

43 名前:―楽園の素敵な巫女― 博麗霊夢 ◆rRSKouhAKU :05/03/26 04:14

>>30
ウチの神ねえ……ああ、居たわね、魔理沙の師匠っぽい悪霊のが。
アレ、夢境「二重大結界」を張っても3日で出てくるのよね。
最近は幽霊らしい事をしてないからって頭からシーツ被ってうらめしやーとかで人を脅かしてるみたいだけど、うーん。
でも片付けしなくて出てこなくなるならほっとこうかしら。

身の一部とかいって……これでも生まれてこの方修行なんてしたこと無いわよ。
山篭りしても温泉に入ってるだけだしね。
というか、あんた、色々言ってるけど、名のあるものを食べた事あるのかしら。
一山幾らのなんてあんまり妖怪の格として威張れないわよ、私が言うことじゃないけど。

>>35
どの道、あの蝿、私の勘だと絶対に近いうちにデッドエンド迎えそうだけどね。
何というかほら、外の世界じゃ死に芸人とか汚れ芸人とかあるんでしょ、違ったかしら。


――――――道場のスタンプ何個溜まるのかしら。


44 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :05/03/26 04:19

>>41
変なこと? 別に無かったけど。(茂みにすごい薄着の子が隠れてる以外は)

自「落書きで世界を滅ぼそうとしてる魔王くらいかな。」

あ、そうだ! 落書きで世界を滅ぼそうとしてる魔王がいたんだった!
ほら、あの人!(ベール=セファーを指差す)

45 名前:ベール=ゼファー ◆xeMAOU..4c :05/03/26 04:21

>>32
誰が****よ、小娘。
生意気言うと茂みの中から引きずり出して、その貧相な姿を晒すわよ?

あたしはね、これでも成長させたのよ。
毎朝毎昼毎夕毎晩、飲めば成長著しいと評判の『オクタヘドロン牛乳』を一気のみ。
お風呂の後には、1時間ずつ丁寧にマッサージ。
食事として生命力を吸取る相手も、サイズの大きい者を優先して選んだわ。

おかげで封印が解けた直後は必要なかったブラジャーが、今ではB――

五月蝿い、余計なこと告白させるんじゃないわよ(怒

>>33
ふん、無知ね。
今夜は特別、簡単だけど教えてあげるわ。

あたし達はね、元々は古代に封じられた別の世界の神なのよ。
その封印を解く為には、貴女達人間が、この世界が邪魔なの。
消えてなくならねばならないの。
この世界が消えれば、あたし達と、あたし達の支配する世界が蘇るわ。

どぅーゆーあんだーすたん?

>>34
そう、貴女の世界はもう、崩壊を始めているのね。
侵魔が手を下さなくとも、人は自分で破滅していく。
あたし達は、それを後押しすれば良いのだから、楽なものね。



46 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :05/03/26 04:23

>>35
死に芸人? 汚れ芸人??

自「あたしも知らないよ。」

なんなの?それ。

47 名前:―楽園の素敵な巫女― 博麗霊夢 ◆rRSKouhAKU :05/03/26 04:25

>>34
そんな小さなことには縛られないの。
弾幕りたい時は弾幕って殴りたいときは殴る。
これこそまさに博麗の巫女としての生き方よ。

と言う訳で―――――喰うわよ。
神技

http://www.jfast1.net/~charaneta/fupbbs/obj/obj288_2.jpg

                 「八方龍殺陣」
←技名が最初と違う

http://www.jfast1.net/~charaneta/fupbbs/obj/obj288_3.jpg

48 名前:フェイ-イェン@こっそり移動開始 ◆wwKVR014bc :05/03/26 04:26

よぅっし、みんなの注意がよそに向かってきたよ。
今のうちにあっちの大きな木の影に……


>>40
何だかよくわかんないけど見てみぬ振りしてくれてるみたい。
ありがとね、ポリスのおぢさん。
と、ココロの中でお礼を言って。

再び状況を確認。

うん、いいよ。
みんなお喋りに夢中でこっちには気づいてないみたい。
動くなら今だね。
みんながこっちに注意を向けないうちにそ〜っとそ〜っと抜き足、差し足……

し、しかし夜風って冷たいな……

<BGM:ピンクの猫科肉食獣、もしくはピンクパンサー


>>45

>B

orz

い、今何か聞こえた?
ううん、聞こえてないよね。 きっと風さんの悪戯よ――(涙

49 名前:――アラハバ神社のバイトな巫女さん――千鳥かなめ ◆Kana/lWMBI :05/03/26 04:29

>>38

うーん、そうかな。
なーんか妙に……ま、信じときましょ。
あんた、嘘がつけそうなタイプじゃないし。
ここはあんたを信じとくわよ。

妖精ねぇ。
そーいえば、妖精の目って、ヒトには見えないものが見えたりするの?
いや、あたしの友達が作った機械で「妖精の目」っていうのがあるんだけど、
それがそんな機能がついてるのよ。


>>40
>その論理で言ったら、プロクターは黒一色の服を着て、自転車で
>現場駆けつけたり、ン〜フッフッフッフとか笑いながら犯人と対決
>したり、髪の気の毒な部下の刑事の額をひっぱたいたりしなきゃ
>いけなくなるだろうが!!

……よくわかんないけど、あんたみたいなの上司にもった段階で既に、
プロクターさんは不幸だと思ったわ。

>美少女?だったら、とりあえずハートを誰かに盗まれろ!!!
それだけは言わないでっ!!


>>45
>五月蝿い、余計なこと告白させるんじゃないわよ(怒゛

蝿だけに、五月「蝿」い(ポン!
うまい、ざぶとん一枚!

……まー、そっちの事情はわかったけど。
要するにリストラされて再就職先でもこっちに左遷されてきたよーなもんね。
ただ、できるなら復活するのは地元の世界にしといてくれない?

>侵魔が手を下さなくとも、人は自分で破滅していく。
>あたし達は、それを後押しすれば良いのだから、楽なものね。

それでも、守りたい世界があるんだー! ってヤツ?
ま、そこまでカッコ良くは無いけどさ。
でも信じてはいるのよ? 「信じること」をね。
破滅させようってヤツだけじゃない……少なくともあたしは、それを食いとめようとするヤツを何人も知ってる。
だから――


……って、蝿相手に何マジ語りしてるんだろ。
えーっと、あっちに確か粘着式トラップがあったわね。
蝿取り紙みたいなもんだし、あれでいいか。
えいっ!

(トラップに向かって突き飛ばしてみました)

50 名前:ベール=ゼファー ◆xeMAOU..4c :05/03/26 04:33

>>43
それは既に、相手してあげないから寂しがり始めてるんでしょ。
そのままほっとき続けたら、毎晩夢枕に立つようになるわよ?
神なんて、たいてい1人じゃ居られない寂しがり屋ばかりなんだから・・・。

・・・それで寝不足になってコイツが倒れたら、侵魔や妖怪としてはしてやったり、か。


前言撤回、ほっとけばいいわ、そんな神。
甘やかすのは良くないわね。

――ふん、残念でした。
どれだけデッドエンドを迎えようとも、あたしにジ・エンドはないのよ。


>>44
――ちっ、余計なことを!

今のあたしに、銃弾は痛いって言っているでしょ!?


51 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :05/03/26 04:34

自「それでも、あなたが世界を滅ぼしていい理由にはならない。
  人間だって、今を一生懸命生きてる。 勝手に殺していいはずないよ。
  あなたを封じたのが誰かはわからないけど、人間って、あなたが思っているような、
  悪い存在じゃないよ。 それは、人間の想いから生まれたあたしがよくわかってる。
  まず、あなたが歩み寄らなきゃ。 あなたが封じられたのにも、理由があるはずだから。
  そして、人間と和解するんだ。 人間には、心がある。 きっとわかってもらえるよ。」


あなたがそういう態度じゃ、人間の方もそんなふうに応じるしか、できないと思うの。
だから、まずあなたが歩み寄ってみて。

52 名前:―楽園の素敵な巫女― 博麗霊夢 ◆rRSKouhAKU :05/03/26 04:37

>>36
でも、あれでも色々と生活がかかっているらしいわよ。
(ゲームだと)犯人を捕まえられないと、恋人?だったかしら。
それから「見損なったわ、は○めちゃん」とか親しい警部から「お前とは付き合いを考えた方がよさそうだ」とか、
もう人として扱われないらしいわよ、殆ど。

大人の事情って(汗
それならゴルゴムの仕業でどうかしら。
これも私の勘による最有力よ。

53 名前:サディアス・ハリス ◆CAPTzADMSM :05/03/26 04:38

>>44 ミス・ウッドワース
>そうだ! 落書きで世界を滅ぼそうとしてる魔王がいたんだった!
>ほら、あの人!(ベール=セファーを指差す)
プ『ホントに?警部、あそこの女の人が、怪し――』

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・!(頭を抱えていたが、急に立ち上がる) よし。

なに、魔王?それは大変だ、すぐに政府に通報して
軍隊を送らなければー。さぁ、プロクター警部補。走るぞ!
グズグズするな?Move it move it move it!!

プ『え、いや・・・ちょっと、けーぶー、待ってくだサーイ!!』

(こんな意味分からんところにいられるか!!なにか弾幕の
 ようなものが見えた気もするが・・・俺は知らん!!)

<退場>

54 名前:―楽園の素敵な巫女― 博麗霊夢 ◆rRSKouhAKU :05/03/26 04:41

>>46
口でいっても難しいわね。

http://www.geocities.jp/nzm_gm/ita_syado01.htm

これを見れば分かるかしら。

55 名前:――アラハバ神社のバイトな巫女さん――千鳥かなめ ◆Kana/lWMBI :05/03/26 04:42

>>47迫り来る弾幕。
圧倒的なその密度。
昔のあたしなら、逃げてたかもしれない。
でも、今のあたしは逃げない。
だって今のあたしには、これがあるから!


そう、あれは学校帰りの道端。
座り込んでいろんな物売ってる、ヘンなお婆さんがいたのよ。


(回想開始)

「おばーさん? こんなとこで何売ってるの?」
「はい、いろいろ取り揃えておりますで」
「ふーん……あ、このお札変わってるわね」
「はい、これはどんなことがあろうともあなた様の身を守るという結界符でございます。
 それにこちらは魔符、神符……」
「あ、もしかして、これスペルカードってヤツ? で、具体的にどんな感じの効果あるの?」


「それは、お買いになった方だけが分かるのでございます」(ニヤ


(回想終了)


そう、そしてあたしの手にはこの符がある!
あのおばあちゃんの笑み、あたしは信じるわ!
行くわよ――


――我が体内に宿りし想いよ! 自然に満ち溢れし気よ!
   今こそ集いて我を守る盾となれ!!
    全ての霊力借りて、今、必殺のっ!!

(符を突き出し)

護符・究極結界「主人公&ヒロイン補正」!!

(――スカ)

あ、あれ? 出ない?
おかしいわね、これだとバリアーが瞬時に展開されるはずなのに。
えーと、後は魍魎「二重黒死蝶」、咒詛「首吊り蓬莱人形」、秘術「天文密葬法」、
あ、これもダメ、残るのは魔砲「ファイナルマスタースパーク」……ああ、これも出ない……。
まさかこれって……。

……だ、弾幕が!

                          __,,:::========:::,,__
                        ...‐''゙ .  ` ´ ´、 ゝ   ''‐...
                      ..‐´      ゙          `‐..
                    /                    \
        .................;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::´                       ヽ.:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;.................
   .......;;;;;;;;;;゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙       .'             千鳥かなめ              ヽ      ゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙;;;;;;;;;;......
  ;;;;;;゙゙゙゙゙            /                ゙:          ゙:                ゙゙゙゙゙;;;;;;
  ゙゙゙゙゙;;;;;;;;............        ;゙                              ゙;       .............;;;;;;;;゙゙゙゙゙
      ゙゙゙゙゙゙゙゙゙;;;;;;;;;;;;;;;;;.......;.............................              ................................;.......;;;;;;;;;;;;;;;;;゙゙゙゙゙゙゙゙゙
                ゙゙゙゙i;゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙;l゙゙゙゙゙
              ノi|lli; i . .;, 、    .,,            ` ; 、  .; ´ ;,il||iγ
                 /゙||lii|li||,;,.il|i;, ; . ., ,li   ' ;   .` .;    il,.;;.:||i .i| :;il|l||;(゙
                `;;i|l|li||lll|||il;i:ii,..,.i||l´i,,.;,.. .il `,  ,i|;.,l;;:`ii||iil||il||il||l||i|lii゙ゝ
                 ゙゙´`´゙-;il||||il|||li||i||iiii;ilii;lili;||i;;;,,|i;,:,i|liil||ill|||ilill|||ii||lli゙/`゙
                    ´゙`゙⌒ゞ;iill|||lli|llii:;゙|lii|||||l||ilil||i|llii;|;_゙ι



あのお婆さん、パチモン掴ませたわねーーーーーーーー!(キラーンッ!


(退場

56 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :05/03/26 04:54

>>49>>55
う〜ん、見えないものが見えるっていうか……
見える人には見えるってことかな……

…って、うわあぁぁぁぁ!!!

た、助けてぇ!!

(スニオームとスノーバニーが突風と雪玉で弾道を逸らす)

た……助かったぁ。 ありがとう。

…って、あれ? あのお姉さんは?

自「飛ばされたみたい。 今ので。」

えぇー!?

57 名前:―楽園の素敵な巫女― 博麗霊夢 ◆rRSKouhAKU :05/03/26 04:58

>>50
最初は世界へ復讐とか凄い事言ってたんだけどねえ。
完成された真闇とか銘打つだけあって強かったし。
でも長生きしすぎてトコロテン式に物事を忘れるみたいなのよ。
あんたもそうじゃないの?

寝不足は困るわね(汗
寝て起きて、神社の掃除をして、妖怪を殴って、お茶をすすってで毎日が飲茶で忙しいのよ。

………ところで。
そろそろ、私の勘だとデッドエンドしそうなんだけど、ジ・エンドにはならなくても。
スタンプいくつ溜まってるかしら(何

58 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :05/03/26 05:00

補足ー

※スノーバニー:雪玉を作ることができる妖精。 時々子供達の中に混じって遊んでいるらしい。
  スニオーム:風の妖精。 風を起こすことができる。

59 名前:フェイ-イェン@ビキニ姿 ◆wwKVR014bc :05/03/26 05:03

そのままそのままそ〜〜っと……
目標の座標まであと数歩……

お願いみんな、こっちに気がつかないで!!


>>47
――っ!?

あたしの野生の勘(あたしはVRだけどね)が危険を告げる!
隣接するフィールドで何かとてつもない力が弾けたと!

「えぇっ!」

思わず叫び声をあげちゃったけど、コトはそれどころじゃなかったんだ。
視界を埋め尽くす符、符、符。

符符符符符符符符符符符符符符符符符符符符符符符符。

その一枚でもマトモにヒットしようものなら、
かよわいあたしのカラダなんてあっと言う間にTHE・ENDなのは
考えるまでもないよね。

でもあたしは負けないっ!

「たぁっ!」

拡散する軌道で飛んでくる最初の符の一群を軽く身を捩って難無く躱す!
続いてやって来た直線軌道の大きなやつはひらりと華麗なステップでこれまたスルー。
更にその間隙を突くかのように飛来してきた曲射弾道の一斉射を
必殺の月面宙返りで完璧に回避! 回避! 回避!

ふふん、どう?
このあたしの実戦仕込みの回避のテクは?

追跡隊のドルカスやらグリス・ボックとの追いかけっこで
鍛えたあたしにはこの程度の弾幕は通用しないよっ!

つい、腰に手を当ててえっへんとポーズを決める。
やっぱ勝利の瞬間はこーでなくっちゃね!!
何か大事なコトを忘れてるよーな気もするけど、ま、いいか。

<大上段に構えて大見得を切っています、ビキニで>



60 名前:ベール=ゼファー ◆xeMAOU..4c :05/03/26 05:09

>>48
ふ――成長しない人造人間は哀れね。
怨むなら、製作者を怨みなさい(勝者の微笑み

>>49
別の世界、ね。

だめだめ。
他の世界じゃあ、封印を解く条件を満たせないのよ。
それに簡単に潰せ過ぎて、つまらないもの。
この地球と呼ばれる世界ほど、抵抗が激しくて刺激のある世界は滅多にないの。

――ま、激しすぎて計画が遅々として進まないのは、困ったものだけどね。

はん、信じる、ね。
そういう人間が、1番厄介なのよ。
無駄だというのに、どうしようもないのに。
そのはずなのに、勝利を信じつづけて。
そうして、本当に勝利してしまう。
ほんっとに、厄介よ。
貴女もそうだというのなら、ここで消えてもらった方が後々のためかしら(クスッ

>えいっ!
ちょっ、なにすんのよいきなり――きゃあぁ!? なにコレ!? 蝿取り紙!? 神社にこんなモノが!?

くっ。こんなモノであたしを何とかできると思われるなんて、
蝿の女王の異名を持つ、大魔王ベール=ゼファーも舐められたものね。!
ここが神社でなければ、お前など、跡形もなく消し去っているところよ。

――でも今回は許してあげるから、さっさとこの紙を外しなさいよ。
動けないじゃない。


>>51
あたしは、記憶を封じて人として生活したことも、あるわ。
その間は、人間の女の子と同じように人と接した。
仲良くなった人間もいた。
そいつらに優しくされたこともあれば、喧嘩をしたこともある。

でもね。そんなものは一時の夢のようなもの。
記憶が戻ってしまえば、泡と消えてしまう幻のような時間よ。

あたしは侵魔で、そいつらは人間。
人間の生命力がなければこちらの世界に存在できない侵魔は、
人間の天敵のようなものでしょう?

侵魔と人間が対峙してそこに待っているのは、互いの生存を賭けた戦いだけよ。


61 名前:―楽園の素敵な巫女― 博麗霊夢 ◆rRSKouhAKU :05/03/26 05:10

>>55
無いものには補正がかからないわよ(汗
自称ヒロインとかだと最後はうわらばって………もう手遅れかしら。

まあ、買った店が悪かったわね。
アンティークショップ『美沙里』か笑うせぇるすまんとかじゃないと、
効能は保障できないらしいし。

とりあえず――――――


** やすらかに ねむれ **



さてと神社の賽銭箱をみにいかないといけないから、今夜はここまでね。
(退場)

62 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :05/03/26 05:11

>>59
自「あ〜あ。あの子ったら、せっかく黙っててあげたのに。」

(え?と振り向く)あ〜! 出てきちゃったのー!?

自「よけるのに一生懸命で、隠れてたの忘れてたみたい。」

あ、さっきの。 …って、全部よけちゃったんだ!? すっごーい……

63 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :05/03/26 05:16

人の…命を?
そんな……それ以外に、方法がないなんて………。

自「なぜそんな風に生まれついているのかしら? 偶然にしては不自然すぎるわ。
  ねぇ、本当に、それ以外に、あなたが存在していられる方法はないの?」


64 名前:ベール=ゼファー ◆xeMAOU..4c :05/03/26 05:21

>>57
まあね、あたしも昔は、最凶最悪の侵魔とか、
名前を聞けば普通の侵魔は逃げ出す、とか言われたものよ。
いや、今でも侵魔の間じゃ言われているんだけどね?
これでも、侵魔の世界じゃ第2位で偉いのよ、あたし?

なのに、最近の人間ときたらあたしが作戦(シナリオ)に出ると、
ベルタン来たー、なんて言ってフラグ立てようと行動するし。
なにがフラグよ。
あたしは、ギャルゲーのヒロインか、っての。
もっと怖がりなさいよ、恐怖に引き攣りなさいよ、泣き叫んで許しを請いなさいってのよ。
前言撤回の撤回。
あんたもね、その神が脅かしてきたなら、せめて建前だけでも相手してやンなさい。

はあ、お茶?
そうやっても年がら年中お茶ばかり飲んで暇していると、
どこかの守護者みたいに、退屈凌ぎに腹黒いことばかり考えるようになるわよ?
ああなったら、人生終わりよ、終わり。
貴女まだ若いんだから、もっと前向きに人生設計しなさいよ。

で、なに? スタンプ?
なによそれ、そんなの集めているわけ、ないでしょう?
ビデオのレンタルもゲームショップの会員証も、身分証明書がないと発行されないのよ。
住所不定の侵魔がスタンプカードなんか、持てるはずないでしょ。



65 名前:フェイ-イェン@ビキニ姿 ◆wwKVR014bc :05/03/26 05:21

――ひゅううううううううう


夜風の音でふと我に返るあたし。
そーいやあたし、さっきまで何してたんだっけ?

確か、みんなに見られたら困るよーなコトがあってそれでこっそり逃げ出そーとして
そしたら不思議な女の子に見つかってだけどその子は見なかったコトにしてくれてつ
いでにちょっとコワそーなポリスのおじさんにも見つかりそーになったけどそのおぢ
さんも見なかったフリをしてくれてホッと一息ついたらいきなりのタイミングで横あ
いから弾幕が襲ってきてだけどそんなものはひらりと躱して勝利のポーズをキメて……


あれ? そもそもあたし、なんでみんなから逃げてたんだっけ?
じっと胸に手を当てて思い出さないと……

胸に…… 手を当てて……

……も、もしかして…
この肌触りとスースー感は………


イ、イヤアアアアアアアアアアア!!!!!! 


<悲鳴を残して電次元へと退場>





66 名前:Fei-Yen@電脳虚数空間 ◆wwKVR014bc :05/03/26 05:26

P.S.
>>60
フンだ!
女の子の魅力は胸だけじゃないの、・よ・!!
今度会ったらそこらへんを『力ずくでも』わからせてあげるんだからっ!!

67 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :05/03/26 05:35

>>53
行っちゃったね……

自「絶対信じてないよ、あれ。」

ほんとなのにー。

68 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :05/03/26 05:44

>>65
あれ!?消えちゃった。

自「なんだったんだろ? あの子。」

さぁ。

(ディノフレイムが茂みから出てくる)

あ、ディノフレイム。ごくろうさま。

自「あたしたちも、そろそろ帰ろうよ。」

そうだね。 フィオナ、怒ってるかなぁ?

自「あたしがついてるから、多分怒ってはいないよ。心配はするだろうけど。」

よかった。 じゃ、かえろっか。…あ、でもその前に…。

自「何?」

これ(大鈴)、気になってたんだ。(がらんがらんがらんがらんがらんがらんがらん)

さ、かえろーっと。

自「子供だなー、マリエルったら。」

69 名前:ベール=ゼファー ◆xeMAOU..4c :05/03/26 05:45

>>63
さあね。
あたしは人間と共存したいなんて、考えない。
人間なんて滅びてしまって、構わない。

それ以外に方法があるというのなら、人間が考えればいいわ。
滅びたくない、侵魔とも戦いたくない――そんな甘い考えを持った人間が
いるのなら、ソイツが考えればいいのよ。

ふん・・・そういえば、昔戦ったウィザードが言ったことがあるわ。
君とは戦いたくない――ってね。
でも、最後にはソイツはあたしに剣を向けざるを得なかった。
だって、仕方ないわよね?
あたしを倒さなければ、この世界はなくなっていたんだから。


まあ、そんな昔話はどうでもいいわ。
それより―――


あの巫女のおかげで絡まった、この蝿取り紙を外してよ。
あいつら、あたしのことほっといてさっさと、消えちゃうんだもん。無責任よね。
これだから、人間て嫌いなのよ。


>>65-66
最後はポロリ、なんて。
落ち目のアイドル歌手みたいね。
ああ、そういえば貴女は昔、CD出していたんだっけ?

女の魅力に力ずくってどうかと思うけど、何時でも受けてあげるわ。
それまでに女を磨いておくことね。

70 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :05/03/26 05:49

>>69
自「マリエル、呼んでるよ。」

え?

自「さっきの魔王。 へんな紙がくっついちゃったんだって。」

あ、ほんとがよいしょっと。(べりべりっ)

自「いたそう……」

パパに、あなたと共存できないか、訊いてみなきゃね。
じゃ、帰るね。 さよなら。

71 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :05/03/26 05:51

誤字だぁ………

※>ほんとが
 ほんとだ。に訂正します。

72 名前:ベール=ゼファー ◆xeMAOU..4c :05/03/26 05:57


>>70
いたたたっ、もっと丁寧に剥がしてよっ。
不器用な人間ね!

ふんっ――ま、ここは素直にお礼を言っておいてあげるわ。
――あ、ありがと。

でもっ、これで勝ったと思わないこと!

貴女も、貴女の家族もいずれはこの世界と共に消えるわ。
その時になって、あたしを助けたことを後悔するがいい。

(退場)

73 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :05/03/28 00:47

(勢いよく鳥居をくぐり、境内に駆け込む)

正「マリエル、一体何をそんなに急いでるんだい?」

M「これこれ!」(賽銭箱の上の大鈴の紐を掴む)

がらんがらんがらんがらんがらんがらん!!

正「うるさいなぁ。 なんだい? それは。」

M「知らない。」

正「おいおい、勝手に鳴らしちゃいけないものだったらどうするんだ?」

M「あ、そっか。 それもそうだね。」

正「そうだろう? だから、その紐から手を離して、大人しくしてるんだ。」

M「はーい。」

74 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :05/03/28 01:57

そろそろ帰ろっと。
また来てみよう。

(退場)

75 名前:復讐の紫炎 ◆Iori/GPRcE :05/04/03 00:02


こんな時間に神主に頼み込み、禅を組ませてもらっている。
禅寺でもないのに組ませてくれるとは、此処の神主は相当変わっているのか?
そんな事を考えもしたが、兎に角組む事にしよう。

態々俺が他人に頭を下げてまで、場所を用意したのだから。
後ろに聳える神仏は、スサノオらしい。
何の因縁か。多少なりとも関りがある神。

まあ、そんな事は多分に如何でもいい話だ。
ただ無心に禅を組み、時を過ごすだけだ。
この時間であれば、昔のように邪魔はされ無い筈。
そう願い、冷たい床に座り込んだ。
 

76 名前:復讐の紫炎 ◆Iori/GPRcE :05/04/03 00:34


心を空にし、悟りを開く。
本来の禅とは、そう言った意図で組む物なのだろう。
こんな解釈で良いのか。
背後のスサノオに問うた所で、反応も無い。
反応などして欲しくは無いのだが。

俺が禅を組む意味。
己の内にある何かを見つけ、それが邪魔であれば捨てる為の行為。
常に抱く物を確認し、己の内で燃やす為の行為。
結局、深く根付いた憎悪を捨てる事もできなければ、
心を空にし悟りを開く事も出来ない愚者。

今夜は悟りでも開いてみようと思ったが、如何にも無理な話だった。
瞑想で迷走する心とは、下らな過ぎて笑えて来る。
微かに漏れた笑いが堂の中で反響し、闇へと消えていった。
 

77 名前:復讐の紫炎 ◆Iori/GPRcE :05/04/03 01:07


結局、何も見つからず、憎悪を再認するだけに終わった。
まあ、何時もの事でしかない以上、それ程落胆する事も無い。
座り続けていた体は、微かに強張っているが、直に治るだろう。
賽銭箱に小銭を投げ入れ、この神社を後にした。
 

78 名前:ビッグアーサ:05/04/03 13:57

(境内に、純白の西洋鎧を纏った騎士がふらっ、と)

何だここ。見たこともない建物だな。だけど、俺たちの世界の教会みたいなものか。
(境内に軽く足を踏み入れ、立て看板に目を留める)

>ここの神主さんの趣味で、罠があちこちに仕掛けられてるから。
何ッ!?教会かと思ったがここはダンジョンなのか?
面白い、この俺が相手をしてやる!

79 名前:とある挑戦者:05/04/05 00:13

>ここの神主さんの趣味で、罠があちこちに仕掛けられているから。
(興味を持って)へえ、ちょっと挑戦してみるか。
(数分後)
ドカーン!バコーン!ドシャ!バキ!ベキ!ゴキ!ボコ!
な、何じゃこりゃああああ!!!?
む、難しすぎる!
くそ、こうなったら強行突破じゃあー!!!!
(一歩踏み出した)カチ。
ヘ?
ドッカーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!!!
うわー、だめだー!!!?
キラーン・・・・・・





その後、彼の行方を知る者は、誰もいなかった。合掌。




80 名前:名無し客:05/04/05 23:42

┏━━━ / |━━━━━┓
    ┗┳┳━ |_| ━━━┳┳┛
      ┃┃ /  ヽ     ┃┃
    ┏┻┻ |======| ━━┻┻┓
    ┗┳┳ ヽ__ ¶_ ノ ━━┳┳┛
      ┃┃ (/)     ┃┃
      ┃┃ (/)     ┃┃
    凸┃┃ (/)     ┃┃凸
    Ш┃┃ (/)     ┃┃Ш
    .|| ┃┃ (/)     ┃┃.||
  ∧_∧   (/) ∧_∧  ∧ ∧
  ( ・∀・)  (/)(´∀` )  (゜Д゜)  大食い大会に優勝出来ますように、イーター様。
  (つ  つミ (/)(⊃⊂ ) ⊂  ⊃
  |_|_|_I(/)_|_|_|__|  |
  /////ノ,,,,,,ヽ ////||  |〜
////////////  |∪∪
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|  |
|        奉  納       

81 名前:のーねーむ ◆wSaCDPDEl2 :05/04/06 21:23

リアルな話…家が浄土真宗なのでこういうのにも他生の縁があるので、座禅でも組ませてもらっていいですか?
ってか、もう座ってますが(爆)

始めまして のーねーむと言うコテです

しっかし、改めて考えると日本ってすばらしいくらい宗教にいい加減な国だなぁって思う。
いや、いい意味でだけどね。それで戦争なんて起こったことが殆どないくらいは誇っていいと思ってる。

座禅を組んだり、神社に参拝したりするといつも思うのは…。

もし、神様がいるとして、参拝してお願い事を心の中で願う人たち…でも、普段、俺たちはどれだけ、神様に敬意を払ってるだろうか?
って思うことがたまに思うことがあるんだよね。
今の連中も、俺もそうかもしれないけど、神様なんていない、いるわけないって言う感じだし。
いや、それは人それぞれの考えだから、別にいいんだけど…でも…

誰でも一度は受験や恋愛や、人生の分岐に陥る時は『助けて神様…』って願うことがあるんじゃないかな…
俺もそうだけど…普段はそれほど敬意も信心もない人たちがこういうときだけすがりつく…
神様がいるとしたらそんな人間を救いたいかな?ってたまに思うことがあるんだ。

もし、俺が神様を見ることが、立ち会うことがあれば敬意と礼儀だけは払いたいな…ってそんなことを考える。

ま、結果的にはなるべく神様を信じるようにしているって事です(笑)

長々と書いて申し訳ないけど、神に対する礼儀は持ちたいものです。いるって言う証拠もないけど、いないって言う証拠もありませんから(笑)


82 名前:ミヤビ ◆TIger7pdX2 :05/04/06 22:23

>>81
(神社の殿内からぬっ、と出て来て)

………それじゃさっそく、礼儀ぐらいは持ってもらおうかしら?
まったく、ヒトが休みに寄ってみたら座禅組んでるわ
いきなり一人でぶつぶつ妙な事呟き出すわで…正直、びっくりしちゃったわよ。
第一浄土真宗云々言ってるけど、ここは寺じゃなくって神社よ?
座禅するなら禅寺とかあるでしょうに……ま、神社こ  この者でもない私が四の五の言う事でもないけど。


そういえばここ、アラハバって名前からして祀ってる神が八百万の神々みたいだから
私としてはアウェイに当たるわけなんだけど……
でもま、だからって休憩したってバチは当たんないでしょ? 一応普段着は巫女服だし。

それじゃ、ちょっと一休み……と。
(神社本殿の縁側に寝転がる)

83 名前:ムング ◆MUNG7/hT9E :05/04/06 23:01

灰色の長い外套を纏い、異常なほど手足が細く、まるで毛というものがない男ふらりと立ち寄る。

「ここがこの地の社……我の知る社と随分と異なる。」

>>82
(あれがこの社の神か?)

そこに坐す神よ。微睡みから覚めておくれ。
……我が名はムング、遙か遠いペガーナの神である。
ここはこの国の社と聞いたが、まことであるか?

84 名前:ミヤビ ◆TIger7pdX2 :05/04/06 23:22

長い白銀の髪に赤い眼をした――いわゆる白子アルビノと呼ばれる容貌だ――に
緋色の袴姿――こちらは日本の世間一般では誰もが巫女さんというだろう――の娘が、寝転がっていた縁側からむくりと起き上がる。

「…むぅ……。この感じは…神族?」

>>83
……これはこれはまた、ご丁寧な挨拶痛み入るわ。
私は四神の一角―――西方位の守護神獣、白虎のミヤビよ。

ペガーナの神族……?
一応名前だけは神界でも聞いたことはなくもなかったけど……実際にお目にかかるのは初めてね。

>ここはこの国の社と聞いたが、まことであるか?
ええ、その通りよ。
一応ここは神社――この日本に古くからある神族を祀る、伝統的な神殿の形の一つよ。
もしかして貴方、日本に来るのは初めてだった?

85 名前:のーねーむ ◆wSaCDPDEl2 :05/04/06 23:25

>>84
いや、すまないね…ちょっと自分で書き込んで不安になった(をい)
でも、こういうことをたまに考えながら、祈ることはあるな…って言うのを。

あの、こういうことを聞くのもお門違いで呆れられると思うんだが…。

神社って座禅を組まないのか?(汗)

ちなみに俺は自分の宗教のことは法然さんくらいしか知らない(爆)
俺がいちばんいい加減かもな(汗)
色々独り言言って失礼した(汗)でも、やっぱ、そっちの立場としては嫌じゃないかって
だけの事を聞きたかっただけなんだ。

それでは。

86 名前:ミヤビ ◆TIger7pdX2 :05/04/06 23:36

>>85
……さあ? 私個人としてはなんとも。
神社によってはやるとこもあるかもしれないし、ないかもしれないし。
それこそ神社の数だけ答えがある様なものだもの。流石に私でもいちいち把握してられないわよ。
ただ、こうした神社仏閣類で禅を組むならやっぱり神社より禅寺かな、って思っただけよ。

……いい加減?
ま、こっちも日本が多宗教――もっと言えば宗教のサラダボウル状態になる前あたりから、
日本人の宗教観の無節操にはもう慣れてるし、別にいいんじゃないの?

ああそれと、祈りとか精神統一は別に咎めるつもりはなかったから。
ひとまず、ここの使用料としてお賽銭置いてったら許してあげなくもないわよ?
帰りにシンクラヴィアとコーヒーでも飲んで帰りたいし(笑


――って、もう帰ってるし…
まあいいか、別に一般の人間の一人や二人、どうこうしようって気も起きないしね。

87 名前:ムング ◆MUNG7/hT9E :05/04/06 23:40

>>84
いや、この地には降り立ったことはある。
しかし、その時はまだ世に獣しかおらなんだ。
……そう、あの桜の木々も、ほんの少しだけしか無かった……。

ところで、西方位の白虎となると、お前もこの地の神ではないだろう?
またどうしてやって来た?何か愉しみでも見付けたのか?

88 名前:のーねーむ ◆wSaCDPDEl2 :05/04/06 23:45

あ、ちょっと忘れ物をしたんだ…。
取りにきて良いか?{とりあえず、神社に近づいてお札をはる}
じゃ・・・

{よく見ると1000円札だ}

じゃ、また。



89 名前:ミヤビ ◆TIger7pdX2 :05/04/06 23:54

>>87
………世に獣しか居なかった、ですって?(汗
一体どれだけ昔の話よそれ……って、私達神族がそんな事言うのも野暮かしらね。

しかしペガーナの神族っていうのは随分と人間界と交流がなかったようね、その話だと。
結構神界や魔界の私達の身の回りなんかは、
人間界には眼を光らせたり人員…もとい神員を派遣してたりするものなのに。

>ところで、西方位の白虎となると、お前もこの地の神ではないだろう?
>またどうしてやって来た?何か愉しみでも見付けたのか?
んー……まあ『愉しみ』というよりも『息抜き』、って言うのが正直なところかしら。

実はここのところ一年半以上前から、ちょっとしたひと悶着の末に
とある変人魔法使いに捕まって以降、そいつの元で神も魔も人もなく
泣きたくなるよーな労役を強要されててね?
ようやっと命じられた作業がひと段落したから、ちょっと人間界に休憩がてら羽を伸ばしに来たってところ。

で、この神社に来てるのはその一環ね。

(自分の巫女服を示しつつ)
この格好で人目云々考えずに休憩出来る様な処と言ったら、やっぱりこういう場所が適当かと思って。
祀ってる神は違うようだけど、そこは私も神族の端くれだし、普段着からしてこうだし?(くす

90 名前:ムング ◆MUNG7/hT9E :05/04/07 00:15

>>89
我らは皆ペガーナから地上を見下ろし、そこから自らの業を振るう。
交流もないわけではないが、人の世は移り変わるのが早く、とても合わせられぬ。
そもそも、あんな者達に何ができるというのだ。

なっ魔法使いに捕まっただとっ!?さらに、ものを命じられた!?

服にしても、人に合わせるのか……

……ペガーナでは考えられぬ。

91 名前:ミヤビ ◆TIger7pdX2 :05/04/07 00:41

>>90
……しかし三界広しとは言うけど、やっぱり神族だけ見ても千差万別だわね。
どうも貴方達ペガーナの神々と私達とでは、価値観にも色々違いがあるみたいだし。

移り変わりが速い……か。
確かにここ300年足らずの間に、人間界も出鱈目に進化発展と移ろいが早くなったものね。
下手をすると自分達の手で、地球ひとつ滅ぼしかねない程に。
ときに貴方、もし自分の身が200年間くらい封印される事があったりしたら、どう感じたりする?

>そもそも、あんな者達に何ができるというのだ。
あら、人間達も存外舐めたら痛い目に遭うものよ?
確かに市井に生きるごく普通の人間はそうでもないけど……特に魔法使いの連中は。
爆発的に発展する科学技術すら自分達の魔法体系に取り込んで、
今じゃ神界・魔界とも拮抗し、対等に外交すらする勢力になってるし。

……それに最近では、<魔力侵奪能力者>や『神魔の生殺与奪の力を持つ者』とか。
下手をしたら存在自体が世界を根底から揺るがす危険な存在も生まれてる。
だから、嫌でも眼を逸らす訳には行かないのよ。神界も、魔界も。

元々人間達って私達神族や魔族と違って、いつまでも不完全で不安定な存在よ。それは認めるわ。
けどいつまで経っても頭打ちがないから、完全に近づこうとしていつまでも力を伸ばそうってする処があるじゃない?
そのためか、私たちに力では劣るけど技術や智恵では、下手したら向こうに上回られる事もあったりするのよ。
そして、それは元々完全だから自分を革新する必要のない――出来ない、私達神族や魔族にはない要素よ。

>服にしても、人に合わせるのか……
>……ペガーナでは考えられぬ。
ペガーナ そ っ ちがどういう認識なのかは過分にして知らないけど――
人間のそういう所だけは私達も認めざるを得なくてね?
逆に彼らの技術や文化を取り入れたりする事もあるのよ。変化のないことによる退屈をしのぐ為にね。
……その所為か神族や魔族の中には下手な人間よりよっぽど俗っぽい趣味の持ち主も居るし(汗

92 名前:ムング ◆MUNG7/hT9E :05/04/07 01:14

>>91
我が200年閉じこめられるとしたらば
我は縛られたことのない神であるから……腹を立てるだろうな。
そう、かつてないほどに。
そやつには、もはや死すら許すこともないだろう。

>人間
そちらは随分と愉しそうであるな。
我が最後に挑まれたのはいつであったか……
全く、失望させてくれる。
ほんの少しだけ業を示したら、殆どの人間は我に挑むなど考えもしないようになった。

「この世にあるもの全ては我らの玩具。なぜなら全て我らの創ったものだからである。」
これが大体のペガーナの神の認識であるな。無論、人も含まれる。
故に退屈になれば、我らは世界そのものを変える。
人の真似をするなど、思いもしなかったな。

93 名前:ミヤビ ◆TIger7pdX2 :05/04/07 01:54

>>92
縛られた事のない……か。言い換えれば堪え性がない…とも見えるけど
羨ましい話ね。こっちは今もなお禁則呪法であの魔法使いに制約を受けているというのに。

……ぶっちゃけた話、ついさっきまで彼のところで
一日72時間労働ペースでネコミミ少女剣士のフィギュアの型抜きやらされてたばかりでね?
しかもそれが終わったら今度は私たちをモデルにしたいからって相棒共々
『萌え!萌え!』と呪詛のように連呼されながら十八日の禁曜日なポーズは強要されるし!
いくら私達が三界間の法に触れた前科者の神魔だからって、こんな扱い受ける謂われはないわよっ!?(涙

――コ、コホン!
…御免なさいね、ちょっとつらい事を思い出して……忘れて(うるうる

しかし、死を許さない……か。
生きて、否、存在している事自体が許されない者も確かに存在するわけだけど…
一体どっちが、本当に残酷なのかしらね…。

>そちらは随分と愉しそうであるな。
愉しそう……ね。
確かに人間の存在に飽いた貴方がたから見たらそう見えるかもしれないけど…
貴方達の見てる人間の中には、こっちみたいな連中は居なかったの?
現にこちら側では、人間やその被造物の中にすら
私達神族や魔族すら脅かしかねない存在も生まれてるんだけど。

それに、愉しそうに見えるのは分かるし私も否定はしないけど……でもこっちも必死なのは事実よ?
その人間の中に、神も悪魔も人間も含めた、神魔人三界の一切合財を
壊しかねない存在が二千年ぶりに現れればこそ、なおの事。

>「この世にあるもの全ては我らの玩具。なぜなら全て我らの創ったものだからである。」
ふぅん……そちらではそんな認識なの。
こちらでは人間がこの世に作り出されてからこちら、最低限人間に与えるものは与えたけど……
後は人間達のほうで上述の種族的性分に従って、自分達で造り出して行ったものが多いわ。

だから既に完璧であるために、新しく創造する必要のない――
文化すら作る必要のなかった私達にとっては、
そういったものが変化のない生活の退屈を潤してくれる重要な要素なのよ。
だから神界や魔界の当局も、魔法使い達と協定を組み、時には文化の交流や密輸すら各者間で行われる。
定命の人間も、不滅の私達も、等しく退屈には耐えられないってことなのかしらね、やっぱり。

>世界そのものを変える
……また剛毅な事を。

私たちの解釈では、ちょうど人間界は神界と魔界を支える、世界の天秤の支柱という事になっているの。
だから、神界と魔界のバランスが崩れれば天秤も倒れ、全てが滅びる。
そして、その支柱たる人間界が歪めば、その天秤の両端である神界と魔界も。
だから私達は、それを絶対に阻止しなければならないのよ。
神も魔も人も、全てを含んだ世界のためにも。




………まあ、その任務がうまく行かなかったからこそ、今こんな境遇にあるわけだけど(汗苦笑


94 名前:ムング ◆MUNG7/hT9E :05/04/07 02:34

>>93
>一日72時間労働ペースでネコミミ少女剣士のフィギュア……
お前、まことに神か。
それは……いや止めだ、忘れておく。

うむ、一度だけ、我らを脅した人間達がいたが、何のことはない。
<地震>と<嵐>と<疫病>に滅ぼせと命じたら、半年ほどで死に絶えてしまった。
呆れるほかないな。これでは、愉しむ暇もない。

終末の日か……やはりそちらの世界の神々の方が幸福だろう。
滅びをもたらすものが、2000年に一度しか現れず、しかも防げるというのだから……

そろそろ時だ。終わりの日までに会えたのならば、また語り合おう。

(退場)

95 名前:ミヤビ ◆TIger7pdX2 :05/04/07 03:10

>>94
お前、まことに神か。
……ええそうよ、悲しい事に……悪い?
ついでに言うと本物の魔族も手伝ってるわよ(真っ赤な涙をはらはらと流しつつ慨嘆

なんなら貴方も、一度こっちに来て手伝う? 慣れればわりと愉しいわよ……?
世界が30゚ほど傾いて見えたり、朝日が七色に見えたりとかするし。
神魔にも効く栄養ドリンクは各種取り揃えてあるわよ……? ふふ、うふふふふふふ……!(壊笑

>それは……いや止めだ、忘れておく。
―――Σ(゚Д゚;)はっ!

……そ、そうね。今だけでも忘れておいたほうがお互いの幸せの為よね。
う、ふふ、ふふふふ……(冷汗

>うむ、一度だけ、我らを脅した人間達がいたが、何のことはない。
そちらもそちらで、魔法使いが俗世の人間から
特化していなかったのがこっちと大きく異なる点ね。一緒につぶせば済む話だもの。
こちらの魔法使い達はその三悪疫すら、魔法技術と協力者の影響でどうにかしかねないし。

>滅びをもたらすものが、2000年に一度しか現れず、しかも防げるというのだから……
>そろそろ時だ。終わりの日までに会えたのならば、また語り合おう。
別に周期別って訳でもないんだけどね……<始原的神魔創造者>の発生は。
ただ、やっぱり滅ぶのは御免よ。
神が命冥加だというのもおかしな話だけど、ただ神が死んで終わり、じゃなくって
世界の一切合財が滅び去ると言う事なんだから。
世界の滅び自体はその元凶君も望みじゃないみたいだし……
終末の日とやらが何時になるかは知らないけど、それを実行させるつもりはないわ。

それじゃ、また会いましょう。
なかなか遭える事のない、珍しき異郷の神よ。


(神社の縁側から降りて)
そろそろシンクラヴィアとの待ち合わせの時間ね。
私もそろそろあの喫茶店に行かないと…。

(退場)

96 名前:名無し客:2005/04/26(火) 22:35:23

http://charaneta.sakura.ne.jp/ikkoku/img/1111769610/96.jpg (73KB)

誰もいないので、此処に御神体を置いておきますね。

97 名前:古手梨花@巫女服 ◆RIKAIe2e06 :2005/04/26(火) 23:25:18

……ちょっと、よその神社で勉強なのです。
(巫女服を着て掃き掃除中)

>>96
ん? 何か人形があるのです。
……これは……!?


…流石にこれは、境内に置いとかれても困るのです。
オヤシロさまも怒るのです。
レナがもしまかり間違って、拾ってもいけないですし…


……ひとまずこれ、一足先に綿流ししておくのです。
(今年の綿流しは、これで何もおきませんように…なのです。)

(>>96の人形を綿流しにかけました)

98 名前:古手梨花@巫女服 ◆RIKAIe2e06 :2005/04/27(水) 00:49:17

……そろそろ遅くなってきたので帰るのです。
あんまり遅くなりすぎると沙都子が心配するのです。お休みなさいです。

(退場)

99 名前:ラジェンドラ ◆YmUv5iskyQ :2005/05/04(水) 19:53:09

(大質量の物体がΩ空間からスリップアウト。大型台風並の暴風が境内に吹き荒れる)
(黄金色の輝きが消えると、鋭い鏃のような形状をした、全長300メートルの漆黒の宇宙艦)

ふむ、久しぶりに来てみましたが、あまり動いていないようですね。

100 名前:ラジェンドラ ◆YmUv5iskyQ :2005/05/04(水) 20:32:15

(地表を探査)

――なぜこれほどの量のトラップが仕掛けられているのでしょうか?
特に重要な施設という訳でもないはずですが。

101 名前:ラジェンドラ ◆YmUv5iskyQ :2005/05/04(水) 23:23:04 ID:???

――さて、帰還しますか。

(Ωドライブで退場)

102 名前:名無し客:2005/05/07(土) 01:30:20




                           カサカサ
               ....... 癶( 癶;:゚;u;゚;)癶


103 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆HORAIgd3qU :2005/05/14(土) 21:51:56

……綺麗な下弦の月ね。
ちょっとした散歩のつもりだったけど、月見でもしようかしら。

……その前に、なんだか変な神社ね、ここ。
なんか焦げ跡みたいなの残ってるし、不気味なくらい静かだし。
小動物の一匹くらいはいてもよさそうなんだけどなぁ。
妙な虫みたいのはいるみたいだけど(>>102)。

104 名前:イーヴァ ◆cpOCEg7EVA :2005/05/14(土) 22:18:13

雨上がりだから、空気が澄んでる……。
この季節にしては、月が綺麗だなぁ。

>>103 藤原妹紅さん
こんばんは。
初めまして。
月に誘われてお散歩も良いけど、女の子の夜歩きは危ないよ?
最近、何処も物騒みたいだし。

105 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆HORAIgd3qU :2005/05/14(土) 22:26:00

>>104
……あ、人間見っけ。まともな人を見るのって何年ぶりかしらね。
今までが奇人変人妖怪百鬼夜行みたいなのばっかりだったし(何

こんばんは、あなたも散歩かしら?
あー、うん、まあ危ないわよね。普通は。
でもまあ私は大丈夫よ、こう見えても結構強いし。
それに露払いくらいならしょっちゅうやってるからね。

にしても、静か過ぎるわね。何か曰くでもあるのかしら、この神社。
例えば祭ってあるのが何かいい感じに呪われてるとか……
(本殿の方に近づいてみる)

106 名前:古手梨花@巫女服 ◆RIKAIe2e06 :2005/05/14(土) 22:37:57

――今日もまた、来てしまっていた。
理由などはなかった。
予定もなかった。
ふと、たまたまの気が向いたからという奴だ。

私はそんな、予想もつかない気まぐれな事が大好き。
私は予定調和を愛さない。


……そんな刺激を、求めていたのでしょうか。
賽銭箱にもたれかかって寝ていた間に。
いつの間にか境内には、新たな人影(>>105、>>104)が増えていたのです。


「………みぃ?」

107 名前:イーヴァ ◆cpOCEg7EVA :2005/05/14(土) 22:39:41

>>105 藤原妹紅さん
……人間?
ああ、ごめん、自己紹介が遅れちゃったね。
わたしはイーヴァ。
見た目はこんなんだけど、一応ロボットの端くれやってるんだ。
心優しいかは兎も角、科学の子って奴。
今後ともよろしく。

ああ、そっか。
この辺りには、割合見た目と腕っ節が一致しない人が多いんだっけ。
なら安心だね。

んー、街中のそんな大きくない神社ならこんなものかな、って思わないでもないけど。
>>102みたいな怪奇なまものがうろついてるくらいだから、変なのが住み着いてるのかな。
案内板の延喜見る限りじゃ呪われそうな神社じゃないんだけどね。

108 名前:イーヴァ ◆cpOCEg7EVA :2005/05/14(土) 22:52:29

>>106 古手梨花さん
……猫?
じゃないや、人……かな?
まだ夜は肌寒いっていうのに、そんなところで寝てると風邪をひいちゃうよ?

109 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆HORAIgd3qU :2005/05/14(土) 22:59:58

>>106
とんとんと本殿へと足取り軽く進む。
月明かりのおかげで足元は気にせずに済んだ。
と、ちょうど賽銭箱の目の前に。
「……あら、こんばんは。こんなところで寝てたの?」
眠たげな目をした巫女さんがいた。
服は……霊夢とは違って普通。ここの人なのだろうか。

>>107
……あ、違ったの? 妖怪ぽくなかったから勝手に判断しちゃったんだけど。
んー、ごめん。決め付けるってのは失礼よね。
って、ロボット?
十万馬力とか鉄の城とか合体変形したりするようなアレ?
……初めて見たわ。ちょっと感動しちゃった。
うん、今後ともよろしく。……っと、私も自己紹介しないと失礼よね。
妹紅。藤原妹紅っていうの。私のほうは一応人間ね。
……よく人外扱いされるけどね。肝だのなんだの(何

そうね、ということはあなたの方も大丈夫なのかしら。
まあそれに、神前だから不埒な人は近づかないと思うけど。
神性って言うのはちゃんと効果を発揮するものよ。
特に、神社みたいに結界を張ってある場所はね。

でも、鳥とか虫の声とかもあんまり聞こえないって言うのが気になるのよね。
ほら、歩道から外れた場所には草一本生えてないし。
……あ、案内板ってあれのことかしら。
今の神社って便利になったのねぇ。後で読んでみようっと。

本殿到着。
見たところ普通ね。変な結界は無いみたいだし。
……あら、かんぬきがかかってないわね。無用心ねぇ。
……ちょっとだけ見てみようかな。
(戸にそっと触れてみる)

110 名前:古手梨花@巫女服 ◆RIKAIe2e06 :2005/05/14(土) 23:00:10

>>108
……ふぁぁ………………っ!
(奥歯まで見えるような大あくびをして)


……いつの間にか眠ってたようなのです。
こんばんわなのです。
猫じゃありませんですよ。ボクは人間なのです。

……そういえばはじめましてなのです。名前、なんて言うのですか?

111 名前:古手梨花@巫女服 ◆RIKAIe2e06 :2005/05/14(土) 23:09:10

>>109
(目をこすりつつ)
………みぃ。
そっちにもこんばんわなのです。

……ボクですか?
ボクは確かに巫女ですけど、ここの神社ではないのです。
今日はちょっとお勉強がてら、遊びに来てみてたのですよ。にぱ〜☆


(本殿に入ろうとする妹紅を見咎めて)
……あんまりそうやって、勝手に入るのはよくないのですよ。
神様も怒るかもしれないのです。
ここの神様は、それほど厳しくないみたいですけど。

112 名前:イーヴァ ◆cpOCEg7EVA :2005/05/14(土) 23:17:14

>>109 藤原妹紅さん
>十万馬力とか鉄の城とか合体変形したりするようなアレ?
あはは、わたしは人間の真似することに特化したロボットだから、そういうのは相棒が専門だよ。
感動に水差すようで悪いけどね。

んー、大丈夫大丈夫。
わたしの相棒はとっても地獄耳だから、何かあったらすぐ飛んできてくれるよ。
……多分。
それに、これだけ静かだと誰かが隠れてても物音ですぐに分かるし。

……。
まあ、確かに動物の避難所(猫集会所含む)になりがちな神社の境内がこんなに静かなのは気持ち悪いけど……。

って、おーい、あんまり無用心に中に入らない方が……。

>>110 古手梨花さん
はい、こんばんは。
あはは、そうだよね。
や、言い訳するわけじゃないけど、この辺って、常識が通用しないから。
一応、確認を入れておいた方が良いかな、って。

えーと、わたしはイーヴァ。
なりはこんなだけど、未来の世界の人型ロボットなんだ。
よろしくね。

113 名前:古手梨花@巫女服 ◆RIKAIe2e06 :2005/05/14(土) 23:29:20

>>112
……みぃ☆

はい、確かにちょっと常識が通用しないのです……。
ここらもある意味雛見沢と似てなくもないのです。
それから、確かにボクは人間なのですよ。にぱー☆

……ご丁寧な挨拶、どうもなのです。
ボクは古手梨花といいますです。
昭和58年の雛見沢村という村の、古手神社で巫女をやっていますですよ。
イーヴァ、よろしくなのです。

……イーヴァ、ロボットなのですか?
ケンタくん二号なのです。
レナのお持ち帰りには十分注意なのです。みー。

―――未来。
未来…………なのですか。

もしかしてイーヴァは、未来世界の秘密の道具とか出したりするのですか?
押入れの中で寝泊りしてて、ドラ焼きが大好きなのですか?

114 名前:麻宮ななめ:2005/05/14(土) 23:29:24

 (ちり〜ん)

 ひと〜つ積んでは姉のため。
ふた〜つ積んでは姉のため。
みっつ積んでは、おねえちゃんのため…。

 深夜の散歩、いつもと違うルート歩いてみたけど
神社なんかあったんだなー。えーと、ご利益は
交通安全・家内安全・諸般諸々っと……。

 ……。



 ……おねえちゃんと、もっと仲良くなれますように。

 つミ
    [1000]

115 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/05/14(土) 23:39:21

 しまった。おれはただの正体不明のチンピラだ。
>>114の名前欄に関しては無視するように。
でないと恐ろしいことがおきるぞ。

 ……しかも、なんか人がいっぱいいるっぽい。
みんな! おれはただの一山いくらのチンピラだ!
信じてくれ!

116 名前:古手梨花 ◆RIKAIe2e06 :2005/05/14(土) 23:46:10

>>114-115
………ななめは、お姉さんが大好きなのです。
神様もちゃんと見ていますです。 あとはななめも頑張るのですよ。
ファイト、おーです。

……恐ろしい事ですか?
大丈夫なのです、きっと心配ないのですよ。にぱ〜☆


………みぃ?
ななめは、ひと山いくらのチンピラなのですか?
かわいそかわいそなのです。頭をなでなでしてあげますですよ。にぱ〜〜☆
(小さな体を背伸びさせ、>>115の頭をなでなで)

117 名前:イーヴァ ◆cpOCEg7EVA :2005/05/14(土) 23:46:24

>>113 古手梨花さん
だよね。
わたしも十分波乱万丈な生活をしてきたつもりだけど、
一介のロボットが30年の間に見聞き出来る事なんて大した量じゃないんだなぁ、って最近しみじみ思うよ。

昭和58年……大体80年くらい前か。
巫女さんかー、わたし、本職の巫女さんは初めて見るかも。
よろしくね。

お持ち帰りは、まあ、大丈夫だよ。
わたしの相棒はすっごく強くて目端が利くんだから。

んー、凄く期待されてるみたいなんだけど……
そんな机の引き出しの中から登場する青い自称猫ロボットみたいなことは出来ないんだ。
ごめんね。

>>114-115 チンピラさん
千円札なんて太っ腹だなぁ、麻宮なn……じゃなくてチンピラさん。
はいはい、信じてるからそんな騒がないで。
夜も遅くてそろそろ近所迷惑だから。

118 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆HORAIgd3qU :2005/05/14(土) 23:47:56

>>111
あら、違うんだ。まあ、こんな時間までお仕事してるなんて思ってないけど。
勉強なんて感心ね。外の世界にはもう信心ある人なんていないって思ってたんだけど。
……けれど、さすがにこんな夜中までいるのは危ないと思うわよ?

あ、さすがにまずいわよね。えっと、
(ちゃりん、からんからん、ぱん、ぱん)
これで大丈夫ね。たぶん。
>>112
え、あ、違うの?
……うーん、慧音から借りた本とずいぶん違ってるわね。文献が古すぎたのかしら。

あれ、普通の人間とほとんど同じってこと?
メイドさんみたいな仕事をしてるってことかな。
……そんなに人間の数が減ってるのかしら。外。

そっか、守ってくれる人がいるんだ。
ちょっとだけ羨ましいかな。
……ま、私のほうにもおせっかいなのがいるけどね(苦笑

あー、大丈夫大丈夫。私は……

かちゃ、がちん

………え?




                          __,,:::========:::,,__
                        ...‐''゙ .  ` ´ ´、 ゝ   ''‐...
                      ..‐´      ゙          `‐..
                    /                    \
        .................;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::´                       ヽ.:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;.................
   .......;;;;;;;;;;゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙       .'                                ヽ      ゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙;;;;;;;;;;......
  ;;;;;;゙゙゙゙゙            /                ゙:          ゙:                ゙゙゙゙゙;;;;;;
  ゙゙゙゙゙;;;;;;;;............        ;゙                              ゙;       .............;;;;;;;;゙゙゙゙゙
      ゙゙゙゙゙゙゙゙゙;;;;;;;;;;;;;;;;;.......;.............................              ................................;.......;;;;;;;;;;;;;;;;;゙゙゙゙゙゙゙゙゙
                ゙゙゙゙i;゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙;l゙゙゙゙゙
              ノi|lli; i . .;, 、    .,,            ` ; 、  .; ´ ;,il||iγ
                 /゙||lii|li||,;,.il|i;, ; . ., ,li   ' ;   .` .;    il,.;;.:||i .i| :;il|l||;(゙
                `;;i|l|li||lll|||il;i:ii,..,.i||l´i,,.;,.. .il `,  ,i|;.,l;;:`ii||iil||il||il||l||i|lii゙ゝ
                 ゙゙´`´゙-;il||||il|||li||i||iiii;ilii;lili;||i;;;,,|i;,:,i|liil||ill|||ilill|||ii||lli゙/`゙
                    ´゙`゙⌒ゞ;iill|||lli|llii:;゙|lii|||||l||ilil||i|llii;|;_゙ι


ぬふぅ!?


ああ、なんということなのだろうか! 戸を開けた瞬間に無数の小さな鉄球が高速で飛んできた!!
それに私はなす術も無く細切れにされてしまった!
私は、好奇心への代償を払ってしまったのだ……


ざんねん! これでわたしのぼうけんは(ry
(デッドカウント:一回)

119 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/05/14(土) 23:52:25

>>116
 いや、だから違うんだって。
おれはね? その麻宮何某とかいう中学生とは
何の関係もないチンピラなんだよ。
いや、これホント。ホントなんだよ?

 「なでなで」って……。
くっ〜!おれはかわいそかわいそなやつなのか……。
いや、わかってるけどね。あらためて他人に、
しかも子供にいわれると、なんていうか自分がみじめになってくるぞ。
おねえちゃん、生まれてごめんなさい。

120 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆HORAIgd3qU :2005/05/14(土) 23:55:16

http://charaneta.sakura.ne.jp/ikkoku/img/1111769610/120.jpg (19KB)
『リザレクション』









……痛いー!! 死なないけど痛いー!!
ううう、なんでこんな物騒なのが仕掛けてあるのよ。なによこのびっくり神社。
……って、あ。(>>1)ちゃんと注意書きがある。
あー、もう、せっかく新しく直したばっかりの服がぼろぼろに。
ひょっとして、こんな風に片っ端から一網打尽にしてるからあんまり人がいないのかしら。

121 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/05/14(土) 23:59:04

>>117
 スロットマシーンだってコインいっぱい突っ込んだほうが
当たり来やすくなるじゃない?
神さまだって札ビラ放りこまれりゃ
きまぐれに御利益くれてやろうかって思うしれないじゃないか。
賽銭ってほとんどが硬貨だろうし。

 ま、こういうことに神頼みってのも
情けない話ではあるが。いいんだよ情けなくてもカッコ悪くても。
最後に勝ったもんが勝ちなんだ。

 それにしても……近所めいわくって隣家なんてあったっけ?
まー普通夜は静かにするものなんだろーけど、
チンピラは夜活動するもんだしなー。
コンビニの店先とかにもよくいるでしょ?

122 名前:イーヴァ ◆cpOCEg7EVA :2005/05/15(日) 00:01:32

>>118 藤原妹紅さん
わたしは家事手伝い用じゃなかったんだよね。子供の居ない夫婦の子供代わり。
メイド……うーん、わたしたちって結構お高かったから、普通に人間を雇った方が結局安くつくんじゃないかな。
ああ、でも採算度外視でそういう用途に作られた人も居たかも。
メイドロボットは90年代末から根強い人気のあったモチーフだし。

あはは、わたしの相棒も心配性でお節介だけど、ね。
気に掛けてくれる人が居るって言うのは、良いものだね。

……って、え?(反射的に地面に伏せる

クレイモアッ! 何でこんなところに!?
……そんな……藤原さんが……
ちょっと変わってるけど、いい人だったのに……





>>120 藤原妹紅(仮)さん
……
…………
いい加減、常識が通じないことに慣れたつもりだったんだけど、世の中って広いなぁ。
あーっと、一応聞いておくけど、大丈夫?

123 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/05/15(日) 00:11:39

>>118
 うげえっ!?

   死ぬ!?

                    今死んだら!

          部屋においてるアレとかコレが!

     姉貴の目に!



 ……ふう、かわせたか。よく反応できたなおれさま。
愛の力ってやつか? ちょっと違うような気もするけど。
っていうかなんでこんなとこに対人地雷。

 ……やべ!そういやさっきのコドモ!
そっちまで気がまわらんかった。
おーい! えーと、名前わかんねえや。
なでなで嬢ちゃーん!

 もしかして、ミンチ……。

124 名前:イーヴァ ◆cpOCEg7EVA :2005/05/15(日) 00:14:12

>>121 ちんぴらさん
う〜ん、元手を増やしても、勝つ確率そのものは変わらない気がするなぁ。
それに神様が見てるのは、額の多寡そのものじゃなくて、
その人にとってどれだけの重みを持ったものを捧げるか、だと思うよ。
ほら、長者の万灯よりも貧者の一灯って言うし。

んー、これだけ静かだと声も通るんじゃないかな。
深夜までやってるコンビニは大きな道に接してるから、気にならないんだと思うよ。
もっとも、実際に目にする機会が有った訳じゃないから、想像だけどね。

125 名前:古手梨花 ◆RIKAIe2e06 :2005/05/15(日) 00:16:27

>>117 イーヴァ
世の中、何が起こっても不思議ではないのですよ。
ときどき常識を覆すような事も一杯起こったりするのです。

――当たり前のように晴れ100%って天気予報で言ってても。
たまに外れて大雨が降ったりすることもある。

ボクはそんな、予定外が大好きなのです。
何が起こるかわからなかったりするところが楽しくていいのです。

>一介のロボットが30年の間に〜
>昭和58年……大体80年くらい前か。
………み?
30年に……80年?

……私も、そんな時代を楽しく見たい…
そんな歳のお婆ちゃんになるまで、楽しく過ごしたいの……でも……!


――イーヴァ、実は30過ぎだったのですか?
びっくりしたのです。やっぱりロボットは違うのです。
……実はちょっとだけ、うらやましかったりするのです。

でも80年後……流石にそんな未来のことは、ボクにもわからないのです。にぱー☆

>巫女さんかー、わたし、本職の巫女さんは初めて見るかも。
>よろしくね。
はい、よろしくなのです。友達になってくれると嬉しいのです。
あと本職といっても、まだまだボクは経験不足なのです。
家の巫女の地位を継いでから、まだ2年しか経ってないのですよ。
これからもっと頑張って立派な巫女になるのです。にぱー☆

>お持ち帰りは、まあ、大丈夫だよ。
>わたしの相棒はすっごく強くて目端が利くんだから。
み? …相棒さんがいるのですか。
警戒は厳重な方がいいのですよ。 デフコン1なのです。
かぁいいモードのレナは物理法則もなんのそのです。音速のれなぱん使いなのです。

ド*えもんのような真似、できないのですか……
残念なのです。みぃ。

>>118 妹紅
>勉強なんて感心ね。外の世界にはもう信心ある人なんていないって思ってたんだけど。
ボクは古手神社の――古手一族の跡取りなのです。
オヤシロさまを祀る為にも、勉強は欠かせないのです。にぱー☆

>これで大丈夫ね。たぶん。
大丈夫なのです。 神様もちゃんと謝れば許してくれるのです。
オヤシロさまもそうなのです。神様も話せば分かってくれたりするのですよ。

……むしろ、許さないのは人間のほう。


……あ。
(トラップにかかって吹っ飛ぶ妹紅を見つつ)
トラップにかかってかわいそかわいそなのです。
妹紅の頭をなでなでするのですよ。(なでなで

この神社、沙都子に見せたら喜びそうなのです。にぱー☆

126 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆HORAIgd3qU :2005/05/15(日) 00:26:22

http://charaneta.sakura.ne.jp/ikkoku/img/1111769610/126.jpg (13KB)
>>122
あー……うん。大丈夫。
二人目とか三人目とかってこともないよ。痛いけど。
色々あって死なない、というか死ねないのよ私。
おかげでもう何百年も生きてるわ。
……あんまり人前にも出られないから不便なのよね。こういうのって。
ま、あとは普通の人間と同じだから気にしなくていいわよ。

……すごく痛いけど。



うん、本当に良いものよね。
特にあいつは、こんな体の私でも気にかけてくれてるから。
今も、ずっと。……恥ずかしいから面と向かってお礼いえないんだけどね。

>>125
……アレを見て動揺しないってのも凄いわね。
ありがと、今はその優しさが身にしみるわ……あー、なんだか涙出てきた。

へえ、歴史ある一族なのね。氏神もいる。
ただ、あんまり長く歴史を積みすぎると今度は下のほうから壊れていっちゃうのよね。
だから、必ず変革がおきる、って慧音がいってた。多分。

……ここの神様は戦場帰りなのかしら。ずいぶん過激な神罰だったわ。
神罰というよりも明らかにトラップだけど。

……これ見て喜ぶってどんなアレなのかしら(何

127 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/05/15(日) 00:26:23

>>124
 重みっつてもなー。おれモノにはあんま執着しない人だし。
いつだったか、同級生の女の子に10,000円もする「エッチな本」を
くれてやったことあるし。しかもいっしょに下校しながら。
純粋な嫌がらせ目的っていうあたり救いがないというか。
こんなバカなことに10,000円も使うなよっていうか。

 んー、おれは自分自身さえ大切にしてないやつだしなー。
何あげればご利益あるんだろ。お百度参りくらいなら
いくらでもやるんだけど、そもそもココロが穢れてるしなぁ。

 静か、か。まぁ地雷を除けば静かかな。
うん、おれも静かなのは嫌いじゃないから
とりあえず騒ぐのはやめとくか。風も気持ちいいしね。

128 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆HORAIgd3qU :2005/05/15(日) 00:30:36

>>127
……いつの間に。吹っ飛んでたときかしら。
こんばんわ、遅れてごめんね。

あら、神社に参拝するのは穢れを落とすためなのよ?
神前に立つ前に手を洗うのもその一環だし、お賽銭も鈴の音もそう。
だから安心してお百度参りでも何でもするといいわよ。
それなりにご利益あると思うわよ、ここの神様。ちょっと過激だけど。

129 名前:古手梨花@巫女服 ◆RIKAIe2e06 :2005/05/15(日) 00:35:54

>>119
み? ななめは麻宮じゃないのですか?
……ななめがそういうのならそういう事にしておきますです。にぱ〜☆

>いや、わかってるけどね。あらためて他人に、
>しかも子供にいわれると、なんていうか自分がみじめになってくるぞ。
なでなでなのです。元気出すのですよ、斜め。
ファイト、おーです。

>おねえちゃん、生まれてごめんなさい。
―――詩音2号、なのです。


……そんな事、軽々しく言うものじゃない。
自分も他人も、みんな互いを大事にしてこそ
幸せにやっていけるんだからね。

悪く考え過ぎ、尖りすぎるとそれは色々傷つける。
他人も、仲間も、最後には自分自身も。 もっと和んだ方がいいよ?

誰だって幸せに過ごす権利がある。
難しいのはその享受。


誰だって幸せに過ごす権利がある。
難しいのはその履行。


私だって幸せに過ごす権利がある。
難しいのはその妥協。



>>120 妹紅
………みっ!?

……みぃ…生き返ったのです。すごいのです。
羨望のまなざしなのです。ビックリ人間で拍手喝采なのですよ。にぱー☆
死ねない、か。
痛くて、苦しいことだろうけど……でも、少しだけ羨ましい。本当に。


妹紅、ケガの方は大丈夫なのですか?直ってるのですか?

(本殿に、平気な顔してひょこひょこ入りつつ)
これは沙都子の受け売りですけど、トラップワークは最後の一つが肝心なのです。
気の緩み一つが命取りなのですよ。注意一秒ケガ一生なのです。にぱ〜☆

130 名前:イーヴァ ◆cpOCEg7EVA :2005/05/15(日) 00:39:58

>>125 古手梨花さん
何が起こっても不思議じゃない、か
確かにそうだね。
わたしみたいなこれと言った取り得も無いロボットがが、
10年も誰の手も借りずに生き延びる事だってあるんだから。

> 30過ぎ
うん、実はねー。
ただ、他者との接触が頻繁にあるわけじゃないから、さほど成長はしてないんだけど。

や、よくは知らないんだけど、2年もやったら十分ベテランじゃないの?
凄いなぁ。わたしは自分の意志でそんな風に長いこと一つのことをやった事がないから。
うん、頑張ってね。応援してるよ。

大丈夫大丈夫。
そっちが音速のれなぱん使いなら、こっちは超音速のワイヤー使いだもん。

>>126 藤原妹紅(真)さん
痛そう……。
ま、まあ、無事(?)なにより。
十分治るまでその辺で座って休むと良いんじゃないかな。
あ、着替えどうしよ。

何百年かー……わたしも人間と比べると頑丈で、
他のロボットに比べると単純に出来てるけど、流石にそんなもたないだろうなぁ。

あはは。
お礼をさらっと軽ーく言ってみると良いんじゃない?
さり気なく、さり気なく、ね。

>>127 ちんぴらさん
ま、それなら多分1円投げても10000円投げてもご利益は変わらないんじゃないかな?
その分、お姉さんのプレゼント代か何かに充てると吉、とわたしの電子脳は囁いてるよ。

131 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/05/15(日) 00:40:16

>>128
 ……あ、いや、こりゃご丁寧に。
こんばんは。こちらこそ挨拶が遅れまして。
ところで……余計なお世話だけど、大丈夫?
おれだったら死んでる……。

 「穢れを落とす」か。なーんかさ、おれ思うのよ。
おれから穢れを落としたら、もうなんにも残んないんじゃないかって。
さっきモノには執着しないっていったけど、そのかわりに対人関係というか、
ある特定の人物にだけは執着するというか。
その特定の人物というのが、なんというか世間的に
あまり歓迎されないであろう相手というか。
いや、うーん、酔ったかおれ。

 たまにこうやって気まぐれに賽銭だの喜捨だのするけどさ、
ようするに苦しいんだなおれは。こんなアホにもあるのかなぁ。ご利益。

132 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/05/15(日) 00:55:29

>>129
 うわ無傷ですかい。柄にもなく慌てたおれさまって一体……。
ま、無事ならそれで結構なんだが。

 ……まぁそれはともかく。他人を大事にするってのがなぁ。
だって他人でしょ? いなけりゃいないでいいような連中だし。
勝手な理屈を振りかざして、生まれる前から一緒だった
おれと姉貴の間に手前勝手に割り込んでくるっていうかさ。

 いや、理屈ではわかってるんだよ?
おれはちゃんと幸せだ。でもさ、そのあんたのいう「妥協」ってのがさ。
難しいというかなんというか。日を追うごとに悲しくなるような。
和めっていうけどさ、おれにとってたとえば良好な学生生活ってのは
忍耐と努力の成果なのよね。姉貴は息をするようにやってるけど。
おれの本性知ったら、友達とかなんとかもひっくり返るだろうな。

 和むって、具体的にどうすればいいんだろう。

133 名前:古手梨花 ◆RIKAIe2e06 :2005/05/15(日) 01:03:07

>>126 妹紅
トラップにかかってボロボロになるのは、毎朝の学校で
魅ぃや圭一で見慣れてるのです。 慣れって怖いのです。
ただ、ちょっと殺傷力が高めだったのは驚きだったのですよ。 大丈夫ですか?

>ただ、あんまり長く歴史を積みすぎると今度は下のほうから壊れていっちゃうのよね。
>だから、必ず変革がおきる、って慧音がいってた。多分。
……お豆腐と同じなのです。
お豆腐も高くしすぎると、自分の重みで地盤が崩れますです。

……変革は、確かにいつかは必要になると思うのですよ。ボクも同意しますです。
昭和58年 こ  と  しは、色々不確定要素が大きすぎる。
圭一、信じていいのですよね……?


>……ここの神様は戦場帰りなのかしら。ずいぶん過激な神罰だったわ。
>神罰というよりも明らかにトラップだけど。
祟りの名を借りた粛清なのです。怖い怖いなのです。
そういう事言ってるのは、まだまだ未熟な証拠なのですよ。
ボクたちの部活では、そういうのにも対応できる精神が必要なのです。にぱー☆

>……これ見て喜ぶってどんなアレなのかしら(何
沙都子はボクの親友です。トラップの達人なのです。
小学二年のときに大ブレイクして、部活が始まって以降ますますキレが上がってるのです。
ボクたちの学校の裏山もすごい事になってるのですよ。にぱ〜☆

>>130 イーヴァ
生き延びる、ですか……なんかアクティブで格好いいのです。
ちょっとだけ、憧れるかもです。

>うん、頑張ってね。応援してるよ。
ありがとなのです。ボクも頑張るのですよ。
6月の綿流し祭りの奉納演舞、立派にやって見せるのです。
ファイト、おーなのです。みぃ。
……そう、私だって諦めるのは絶対嫌。
だからささやかでも、小石を投げるのだけはやめない。


>そっちが音速のれなぱん使いなら、こっちは超音速のワイヤー使いだもん。
それなら安心なのです。レナと拮抗できるのです。
あとは相棒さんがかぁいいかどうかがキモなのです。
ファイト、おーなのですよ。にぱ〜☆

134 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/05/15(日) 01:05:11

>>130
 いや、んー、プレゼントね。
なんていってあげるの?
「おねえちゃんが大好きだから」とか?
そんなん言える訳ねえじゃん!

 いや、あんたの電子脳とやらの言う事はいちいちもっともだ。
あんたは正しい。おれより正しい。
でも正しいからってそれを履行できるとは限らないわけよ。
人間って、どっちかっつーと理屈より矛盾のほうが比率でかいじゃん。
ある程度の年月生きた人間ならあんたもわかるでしょ?
得だとわかってても、正しいとわかってても、
その通りにココロが動いてくれるとは限らない。
けっこーキツくない? こういうのってさ。やべ酔ってる。

135 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆HORAIgd3qU :2005/05/15(日) 01:12:08

>>129
うん、見てのとおり大丈夫よ。痛いけどね。
……そういう目で見られるのは初めてねぇ。
別に拍手喝采されるようなものでもないわよ(苦笑

気の緩みも何もさすがに鉄球が恐ろしく広がりながら飛んでくるなんて普通思わないって(汗
って、うわ。罠全部よけてる。いったい何者!?

>>130
うん、すっごく痛い。もう笑って済ませられるくらいには慣れたけどさ。
そうね。生き返るときって結構疲れるから……よいしょ。
着替えは……もう破るの慣れっこになっちゃったから大丈夫よ。

あら、どんなものでも大事に扱えばいつまでも長持ちするわよ?
そうやって長い年月を経て意志をもったり妖怪になったりするのもいるし。
人間の体だってちゃんといたわれば長生きするじゃない。
……ま、長生きしてもいいことはあんまりないと思うけどね。
限られてるから輝けるのよ。どんな命も、もちろんあなたも、ね。

あはは。
そーね。頑張ってみるわ。

>>131
良い子は真似しないようにね。痛いから。真似できないと思うけど。
まあ、見ての通りかしらね。一応平気よ。痛いけど。

あら、そうなのかしら。でも、残るものはちゃんとあるわ。
そうね……穢れは死と同じものとして見られるわ。
要するに活力を奪う、って意味合いの概念でもあるわね。罪とか以外にも。
だから、それを落とすって言うことは、生き返るってことと同じ意味合いになる。
つまり、あなたは新しく生まれ変わる、ってことね。お払いを通じてね。
信じるかどうかは自由だけど、そんな風に前向きに考えてもいいんじゃない?
少なくとも、生きてるって言うことは本当に素晴らしいことだからさ。

何度も死んでる私が言うんだから間違いはないわよ?

136 名前:<天衣無縫の亡霊> 西行寺幽々子 ◆ffCHERRYBc :2005/05/15(日) 01:24:59

……何の賑やかね。こんな時間に。もう眠いわねぇ。
そろそろ丑三つ時じゃない。
なんか出たらどうするのよ〜。

137 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/05/15(日) 01:28:51

>>135 不死身ガール
 いや、真似できねえ。しようとも思わねえ。
包帯とかメンソレータムとか、いる?
よければ無料で提供するけど……。

 生まれかわる、か。生まれかわって何になるのかね。
生きているのは素晴らしいって、わかってるんだ。
わかってるんだよ? でも、おれはたぶんひとりじゃ生きていけない。
姉貴が手ぇ引いてくれたからこれまでやってきたけど、
ひとりじゃダメだな。それこそそっちの嬢ちゃんが言うみたいに
「他人も仲間も自分も傷つける」だろうな。

 もしかして、穢れを落として生まれかわったおれってのは、
「見えない自由が欲しくて見えない銃を撃ちまくる」ような
ホンモノのチンピラなのかも。今のおれには、大事なものって
ひとつしかないから。それとも、視野が広がったり
新しい価値観に目覚めたりするのかねぇ。

138 名前:古手梨花@巫女服 ◆RIKAIe2e06 :2005/05/15(日) 01:30:56

>>132 斜め
>うわ無傷ですかい。柄にもなく慌てたおれさまって一体……。
>ま、無事ならそれで結構なんだが。
大丈夫なのですよ。ボクもこの手のトラップは慣れっこなのです。
ホントに慣れって怖いのですよ。にぱー☆

………みぃ?
ボクには、斜めが何を言ってるのかよく分からないのです。


―――いちいちうるさいな。
和みが分からない?  簡単な話だよ。
程よく熱いお風呂に肩まで浸かって、息を吐くのと同じ。
ただ、自分の方に入っていた力を抜いて、素直になれば良いだけなのよ?
そんな当たり前の事、時々忘れるから人間って怖いんだから………くすくすくす。


……み? ちょっとウトウトしてたのです。
斜め、どうかしたのですか?

ただボクが言えるのは一つだけ。
あんまり、自分を追い詰めないでほしいのです。
風船も息を吹き込みすぎたら割れるのです。
のみならず割れた音で泣く子も出る事もあるのです。 それを、覚えておいてほしいのです。


……あとは斜めの頑張り次第なのです。
幸せつかむためにふぁいと、おーです。にぱ〜☆

>>135
トラップは小さい頃から沙都子と一緒だったので慣れてるのです。
それから何か、あるいは知らなくても自然にわかったりする事もあるのですよ。
これも生まれの縁なのかも知れないのです。

球が広がる……もしかして妹紅、弾幕ですか?
実はボクも、一応弾幕の腕に覚えがあったりなかったりなのです。

しかも沙都子と一緒なら必殺の超級覇王沙都子弾が唸るのです。
園崎に挑んで『爆ぁく発っ!!』なのです。にぱー☆

139 名前:イーヴァ ◆cpOCEg7EVA :2005/05/15(日) 01:33:45

>>133 古手梨花さん
そんな格好の良い物じゃないよ。
あの頃は、わたし一人の身体じゃない、って思ってたから。
半分くらいは義務感で歩いてたようなものだし。
もちろん、心の何処かでは壊れたくなかったんだろうけど、ね。

> 6月の綿流し祭りの奉納演舞
へー、巫女さんってそんなのもやるんだ。
都合が付いたら見に行こうかな。

可愛い……ルーク、可愛くは無いなぁ……。
うん、安心安心。

>>134 ちんぴらさん
まーねー。
でも、麻倉なn……もとい、ちんぴらさんが言ってることって、
結局、『好きな相手が居るんだけど、告ったらフラレ確定。だから今の関係壊したくない……けど好きなんじゃー!』(リピドー解放寸前)
って、状態な訳でしょ?
悩むのは青春の特権だねー、としか第三者には言い様がないかなー。
わたしはタブーなんて深く気にすることは無いと思うけど、お姉さんは気にするんだろうね。
まあ、わたしに出来ることなんて何一つ無いから、せめて愚痴くらいなら聞いたげるよ?

>>135 藤原妹紅さん
そっか、藤原さんも大変だったんだね。
痛いの痛いのとんでけー。
あはは、ロボットがやっても効果ないかな。

大事に扱えば長生きできる、か
大事に扱えば、ね。
わたしは基本的にメンテナンスフリーだけど、それも限界があるしなぁ。
かといって、メンテナンスできる設備も人も居ないからね。
稼動限界まであと100年位かな。
限られてるから輝ける……う〜ん、どーかな。
限られてなくても、輝ける人は輝けると思うよ。
炭の塊が金剛石に変わるように、長い時間が掛かっても、いつか、必ず、ね。

>>136 西行寺幽々子さん
こんばんは。
ん、もうこんな時間……。
ちょっと騒がしすぎたかな。
安眠妨害しちゃったなら、ごめんね。

140 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/05/15(日) 01:37:20

>>136 謎ガール
 あ、また人が増えた。「なんか出たら」っていっても、
とりあえずここには地雷でバラバラになっても
死なない人とかいるから大丈夫と思うけど。
それに第一、一番恐ろしいのは幽霊でも化け物でもない、
生きてる人間だろうし。

 ま、とにかくこんばんは。チンピラですがよろしく。

141 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆HORAIgd3qU :2005/05/15(日) 01:48:18

>>136
その何かが怖がってどうすんのよ。

>>137
あー、大丈夫大丈夫。
傷なんて跡形もないわよ。見る?

うーん、それにはちょっと応えづらいかしらね。
生まれ変わった後、何をするかっていうのは本人次第だから。
でも、変わろうっていう意思があれば大丈夫。
夢は、現実に変わるものよ?

142 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/05/15(日) 01:50:53

>>138 ちっちゃい巫女さん
 トラップに慣れた巫女さんって、一体……。
いや、無事で何よりだ。いらん心配だったな。

 「素直に」って言ってもなぁ。みんなには当たり前のことかもしれんが
おれにとってはねぇ。素直にっていうか思うさまココロの内をぶちまけたら
たぶん姉貴はひっくり返る……ってあんた誰?

>……み? ちょっとウトウトしてたのです。
 あ、戻った。いや、その、なんだな。
おれが勝手に割れるのは、まぁそれはそれでいいんだけど、
割れた音で姉貴が泣くってのがねー。うん、わかってるんだよ。
だからおれも一応、毎日平凡な中学生やってんだけどね。

 幸せねえ。幸せって、欲求を満たす事なのよね?
おれの欲求って、ひとつしかない……。

143 名前:ガイ ◆OI2RiO/0Ro :2005/05/15(日) 01:53:11

神社…でござるか。寄ったのも何かの縁。旅の前に座禅を組むのも
良いかもしれぬ。

      il "∠ ̄\ヾi lil
     li ゚  |/゚U゚| ゚、li      …よっこらせ
     ill ゚ /` y ヽ゚ ii
     lii ヽ二⊃⊂ノ i
     illl ゚.(_ ⊃)。iil
…(座禅を組み暫し一人の世k…否、精神集中)

144 名前:古手梨花@巫女服 ◆RIKAIe2e06 :2005/05/15(日) 01:56:36

>>136
さっそくまず一人出たのです。にぱ〜〜〜〜〜☆
(>>136の頭部をなでなで)

>>139 イーヴァ
……わかっていますですよ。
ボクはその、どこまでも頑張る姿が素敵だと思うのです。
正直、純粋に憧れますです。

死にたくない、壊れたくないのは誰でも一緒。誰だって幸せに生きる権利がある。
難しいのはその享受。難しいのはその履行。難しいのはその妥協。

……イーヴァにいい事があるよう、ボクからも祈っておきますです。

>都合が付いたら見に行こうかな。
……もし、来てくれるならボクもすごく嬉しいのです。
イーヴァなら皆ともすぐ友達になれそうだし、部活にも参加資格出そうなのです。
そのまま部活に参加してもらって、今年は綿流祭七凶爆闘なのです。
油断してると足元をすくわれるのですよ? 覚悟するのです。(にこ

>>140 斜め
>それに第一、一番恐ろしいのは幽霊でも化け物でもない、
>生きてる人間だろうし。

……言いえて、妙なのです。

145 名前:<天衣無縫の亡霊> 西行寺幽々子 ◆ffCHERRYBc :2005/05/15(日) 01:57:43

>>139
こんばんは〜。
早寝早起きが健康で長死にの秘訣なのよ。

あら、あなたは人間でも妖怪でも幽霊でもないのね。
外の世界は紫が詳しいけど、私は話に聞くだけだったから。
ねじ巻きの人形焼きは他の所で会ったけど、そっちとも何か色々違うみたいね。

あなたみたいなのは不眠不休だっけ?
それとも、やっぱり電気の羊の夢を見るのかしら。

>>140
チンピラ……大阪を歩いていると「何メンチきってねん!」とか言って喧嘩を仕掛けてくるのね。
何かの本でそう読んだ事があるわ。
確か、あなたは紫に料理されていた子よね。
紫から聞いてるわ、怪しい宗教を広めてるのがいるって。
やっぱり、布教用とか持ってたりするのかしら。

146 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆HORAIgd3qU :2005/05/15(日) 02:00:52

>>138
……『罠を避ける程度の能力』、って感じかしら(何

え? ああ、弾幕ごっこはよくやってるよ。
ある一人だけには殺し合い一歩手前というか思いっきり踏み込んでるけど。
あ、そうなんだ。そっちでも流行ってるのね。
……ってそれだと武術の範疇になるわよ?
布で建物を真っ二つにしたりするやつ。

>>139
……ん、大分楽にはなってるよ。ありがとね。
そんなことない。ちゃんと効いてるわ。

ああ………それもそうね。
でなかったら、私も変われるはずがなかったんだから。
身体は止まってても、心は前に進んでいってる。
―――うん、ちょっと撤回。誰でも、輝こうと思えばできる、ってことね。


147 名前:<天衣無縫の亡霊> 西行寺幽々子 ◆ffCHERRYBc :2005/05/15(日) 02:02:50

>>141
………



出たわ。
似ても焼いても美味しく食べられそうなのが。
妖夢をつれてくれば良かったわ。

さっき、爆音が聞こえていたけど、又自分の身を使って花火をあげてたのかしら。
気が早いわね、夏はもう少し先なのに。

148 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/05/15(日) 02:05:29

>>139 電子脳ガール
 なんか、そういう言い方すると
少女漫画とかの「幼なじみ」シチュエーションみてぇ……。
いや、近いもんあるけどさ。もちょっと深刻というか。

 姉貴は周りの事もいっぱい思いやる人間だからさー。
おれみたいに「他人なんかぺっぺっぺのぺーだ」とかいう奴なら
話は早かったんだが。タブーを気にするっていうのは、
要するに周りのルールを尊重してあげるって事なのよね。
姉貴はごく自然にそれをやるけど、おれにはできない。うわぁ。

 青春の特権とかいうけど、なんか一生悩まされそうっていうか、
ダメ臭ぇなおれさま。ホントに愚痴しか言ってねぇ。
あ〜あ、よければ一杯つきおあわねえ? あんた飲めるクチ?

149 名前:ガイ ◆OI2RiO/0Ro :2005/05/15(日) 02:08:29

(…座禅を組み、精神を集中する。最中、自分以外の存在の気配。)
―――・・・?この妙な気脈…これは一体…何だ?
ム、いかぬいかぬ。今は只…無心…
      il "∠ ̄\ヾi lil
     li ゚  |/-U-| ゚、li      …zzz
     ill ゚ /` y ヽ゚ ii
     lii ヽ二⊃⊂ノ i
     illl ゚.(_ ⊃)。iil
(!?眠)

150 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆HORAIgd3qU :2005/05/15(日) 02:09:03

>>147
………


やばい、何か以上だわこの大食い亡霊。
つーか私はおいしく食べられるつもりは毛頭ない。
しかも捌く気満々だし。

んなわけないでしょ! ここの神社が物騒なだけよ!
……もう、すでに自爆芸で定着してるのかしら。
そんなのあの黒白魔法使いだけで十分だってのに……(ぶつぶつ

ああ、ここ、歩道から外れると危ないみたいよ。足あるんだし、気をつけたら?
えらい目にあうよ。割と本気で。

151 名前:ノーマッド@ガイの尻の下 ◆sJNOMADvzM :2005/05/15(日) 02:10:30

http://charaneta.sakura.ne.jp/ikkoku/img/1111769610/151.jpg (1KB)
>>149
あの〜……
あなたが精神集中だか神経衰弱だかを行うのは勝手なのですがね。
このように私を座布団代わりにするのは、非常に失礼なことだとは思いませんか?
私に手足があったら今頃リバーサルでタイガーアッパーカットですよ。
無論、ガード不能でとっても痛いストIIダッシュ仕様で。




152 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆HORAIgd3qU :2005/05/15(日) 02:11:19

えーと、突っ込むべきかなとは思ってたんだけど。

>>149
座禅組むのは仏教よ?
ここ神社だからちょっと違うわ(苦笑

153 名前:<天衣無縫の亡霊> 西行寺幽々子 ◆ffCHERRYBc :2005/05/15(日) 02:14:27

>>143 >>149
うちの妖夢と似てる様な感じね。

……

……

……

でも、こういうのを見てると、顔に落書きでもしたくなるわね。
筆、筆、と。
(額に肉と………)

154 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/05/15(日) 02:15:05

>>141
>傷なんて跡形もないわよ。見る?

 こらこら、野郎相手に何言ってんだ。
おれが”ゲドウ エロエロアニマル”とかだったら
どうすんだよ。物騒な昨今、そういう事は言うもんじゃない。

 生まれかわったあと、ねぇ。
要するに姉貴をちゃんと「姉」としてフツーに
尊敬というか押し戴くようになったら、だろ?
ほとんど唯一の欲求というか活力がなくなったら、
さてどうなるんだろうね。それとも、姉貴以上に大事な人が
現れるとでもいうんだろうか。

 ……まさかね。

155 名前:ノーマッド@ガイの尻の下 ◆sJNOMADvzM :2005/05/15(日) 02:18:22

http://charaneta.sakura.ne.jp/ikkoku/img/1111769610/155.jpg (1KB)
>>152-153
笑ってねーで助けろよ、おい。




……これではヴァニラさん以外の人間に品性を求めるなど絶望的ですね。





156 名前:ガイ ◆OI2RiO/0Ro :2005/05/15(日) 02:20:59

>>151のーまっど殿
     il "∠ ̄\ヾi lil
     li ゚  |/゜U゜| ゚、li      …はっ!!何奴!?(くわっ!)
     ill ゚ /` y ヽ゚ ii
     lii ヽ二⊃⊂ノ i
     illl ゚.(_ ⊃)。iil

あやかし…?餅?面妖な…!

いや、その前にいつの間に拙者の下に居たでござるかお主!?

>>152藤原何とか殿

深ーい事は気になさるな。型にこだわり過ぎると容易く
見切られ…いや、ココは戦舞台とは違ってたでござるな。いやはや…

157 名前:<天衣無縫の亡霊> 西行寺幽々子 ◆ffCHERRYBc :2005/05/15(日) 02:21:46

>>144
あら。

あら。

あら。


どうも、ありがとうございます。
今日は@を新品にしてきたのがよかったのかしら。
お礼をしないといけないわね。
(ぎゅーっと

幽々子ブリーカー、氏ねぇぇぇぇぇぇ!


(すりすり




158 名前:イーヴァ ◆cpOCEg7EVA :2005/05/15(日) 02:22:39

>>143 ガイさん
(……座禅? 修行)
(邪魔しちゃまずいかなー)


(とりあえず、放置)

>>144 古手梨花さん
あー、うん。
……何だか照れるなぁ。
ええっと、その、ありがとうね。

じゃあ、都合が付いたら必ず。
その時は古手さんの友達を紹介してね。わたしもルークを紹介するから。
古手さんの友達なら、きっとルークを見ても驚かないだろうし。


……や、ちょっと待って。ちょっと待って。そこで巻き戻し。

>綿流祭七凶爆闘

ええっと、何この『死亡確認!』とか聞こえてきそうなイベント……。

>>145 西行寺幽々子さん
長死に……?
………?
ま、いっか ←深く気にしないことにした

そーだね。敢えていうなら人の造りし物、だね。
螺子巻きの人形は遠いご先祖様……なのかなぁ。
部品の数とか精度とか全然違う筈だよ。

ん、基本的に不眠不休でも大丈夫。
寝たふりも出来るけどね。

>>146 藤原妹紅さん
うん、良かった良かった。
病は気からって言うしね(病じゃない

そうそう。
じゃなきゃ、生きている甲斐がないもんね。

>>148 ちんぴらさん
解けない問いは単純化して考えるのがセオリーだしね。
まー、ちんぴらさん、人の話し聞いて考え変える気ないっぽいし。
見事に八方塞だし。
全部理屈で割り切れれば人生楽なんだろうけど、そーもいかないしね。
理で割り切れず、利で納まらず、ならば他人が口出しできる事なんて何一つないよ。

お酒?
飲めるけど、わたし、飲めるってだけで酔わないし、酔う真似事も出来ないよ?
勿体無いから取っておきなよ。

159 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/05/15(日) 02:22:56

>>143 謎忍者
 お、野郎が出てきた。周り女ばっかで
実は肩身が狭かったんだよなぁ。こんばんは。

 ……っていきなり座禅。
いやまぁ、ストイックなのはキライじゃないけど。

>>144 ちっちゃい巫女さん
 いや、感心されても悲しい。
っていうか嬢ちゃんみたいなちっちゃい子には
人間のいい面だけ見ててほしいんだけど。

 ま、そうもいかねえよな。情けねえ。

160 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆HORAIgd3qU :2005/05/15(日) 02:28:26

>>154
ん、大丈夫よ。あんたってそういうタイプじゃなさそうだし。
見るからに素直じゃない一途、って感じかしら。

それに、もしそうだったら燃やしてるから。

ふふ、変わるって言うのはそういうこと。
本当に、何が起きるか判らないし、何でも起こせるのよ。
にしても、お姉さん想いよね。
そういう思いやりのこと、私の時代だと風流だとか言ってたわ。

>>155
あれ、何かいる。

161 名前:ガイ ◆OI2RiO/0Ro :2005/05/15(日) 02:31:56

>>153西行寺幽々子殿
(゜д゜;)!?
あいすまぬが拙者バリエーションに富まぬので額に肉をかかれても
どう返せば

      と、いうより止めくぁwせdrftgyふじこlp;

>>158イーヴァ殿

      il "∠ ̄\ヾi lil
     li ゚  |/゜U゜| ゚、li    (くわっ!)
     ill ゚ /` y ヽ゚ ii
     lii ヽ二⊃⊂ノ i
     illl ゚.(_ ⊃)。iil

こんばんわでござる(突拍子も無く)



162 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/05/15(日) 02:35:08

>>145 謎ガール
>大阪を歩いていると「何メンチきってねん!」とか言って
>喧嘩を仕掛けてくるのね。何かの本でそう読んだ事があるわ。

 あんた……読書の傾向考え直したほうがいいのでわ。
チンピラといってもいろいろあるんっすよ。
おれは他人を寄せつけたがらない類のチンピラ。
あんたがいうのは「おれさまTsueeeeeee!!」と
自分に酔ってるチンピラ。他者への接しかたが違うのよ。

 怪しい宗教って……。くそぅ、あの隙間妖怪め。
まだこの崇高なる境地には至らぬということなのか。
これもひとえにおれさまの不徳の故か。無念。

 布教用? いや、どうせ2,800円(税別)なんだから
できれば買ってほしいなぁと。いや、損はさせませんよ?
これホントね。真人間は真人間なりに楽しめます。
おれの原典。PS2持ってるなら買って損はないよ?
チンピラ、ウソツカナーイ。

163 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆HORAIgd3qU :2005/05/15(日) 02:36:21

>>156
……まーたしかに、最近はごっちゃになってること多いけどね。
型、か。たしかにパターン弾幕は見切られたら終わりだしね(何

>>158
怪我は気で治るんだっけ?(苦笑
……そういえば、私って風邪とかもちゃんと引くのよね。
ちょっと不思議ねぇ。

そう、生きてるって、本当に素晴らしいことよ。
だから、こんなにも楽しい。
まあ、こんな風に悟れたのもつい最近なんだけどね。
それまでは世捨て人みたいな生活だったし。


164 名前:古手梨花@巫女服 ◆RIKAIe2e06 :2005/05/15(日) 02:36:21

>>146 妹紅
>……『罠を避ける程度の能力』、って感じかしら(何
厳密にはちょっと違うのです。ひぐロワでは正しいのですけど
『知りえざるものを知る程度の能力』かもしれないのです。
ホント、オヤシロさまの生まれ変わりは地獄なのです。フゥーハハハァーなのです。(ぇ

>……ってそれだと武術の範疇になるわよ?
>布で建物を真っ二つにしたりするやつ。
問題ないのですよ。回転しながら飛ぶのは沙都子です。
それから建物は斬らないけど魅ぃはよくぶっ飛ばしてるのです。

沙都子を回し飛ばしてボクは待つのです。
これでギャラはおんなじなのです。にぱー☆

でも避けられてレナにキャッチされたらお終いなのです。
お持ち帰りされて『沙都子、暁に死す』なのです。にぱー☆

>>157 幽々子
>どうも、ありがとうございます。
>今日は@を新品にしてきたのがよかったのかしら。
どういたしましてなのです。
ボクもなでなでできてご満悦なのです。みー。

>お礼をしないといけないわね。
>(ぎゅーっと
……みぃ?

>幽々子ブリーカー、氏ねぇぇぇぇぇぇ!
>(すりすり
………みっ!? みみみみぃみぃ!!
みーー!! みー!  みっ、みみみぃみぃ!
みぃぃぃぃぃー!! み〜〜〜っ!!

(抱きつかれてすりすりされまくっている模様です。しばらくお待ちください)

……みー。
レナほどひどくはなかったけど、もうお嫁にいけないかもなのです……。

>>155 ノーマッド
……かわいそかわいそです。
なでなでしてあげますですよ。(なでなで

>>149 ガイ
座禅を組むのは禅寺なのです
ここは神社なのですよ。にぱー☆

165 名前:<天衣無縫の亡霊> 西行寺幽々子 ◆ffCHERRYBc :2005/05/15(日) 02:36:28

>>150
ほら、葉桜が綺麗でしょ。
緑を見ると食欲がわいてこないかしら。

博麗神社より物騒な所があるとは思えないし〜。
幽霊は地に足がついてないから大丈夫よ。
上位互換があるのよ、人と幽霊には。

何か他に芸が出来たっけ?
妖夢に獄殺自爆陣をやらせようとしたら、生と死の境界をわたりかけたのよね。
「ハラキリで血を飛び散らせる命がけの大技さ!当たったと敵を転ばせることが可能だ!」と、
書物には書いてあったから、面白そうと思ったんだけど。
あ、どう、あなたなら大丈夫じゃない?

166 名前:ガイ ◆OI2RiO/0Ro :2005/05/15(日) 02:37:37

>>159弟殿
そういわれれば…何やら女子が多いでござるな。それもどれもが
人ならぬ波動を有して居る。

…いわゆるコーディ殿が言っていたミコミコナースとやらでござるな。(ぇ
意味は、知らぬが

167 名前:ノーマッド ◆sJNOMADvzM :2005/05/15(日) 02:38:57

http://charaneta.sakura.ne.jp/ikkoku/img/1111769610/167.jpg (1KB)
>>154
では私が特別にあなたをアナライズして差し上げましょう。
本来ならヴァニラさん以外の輩に労力を割くなんて
愚行もいいところなのですが、今回だけは特別です。
さあ、めいっぱい感謝するのですよ。

それではアナライズ開始―――


……ほほう、これは興味深い結果が出てきましたね
あなたの属性をグラフで表すとこのような結果になりましたよ。
こんな弟をもった誰かさんには心から同情しますね、いやいやまじで。


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         dark




                         ★


>>156
いつからって、あなたがここに座り込む前からですけど。

ていうか、さっさとどいてくれませんかね。
このままでは中身の綿が潰れてしまうのですけれど。


>>158
……おや、そこにいるのはどうやらご同類のようですね。
随分と高級そうな匡体をお持ちのようですけれど――


――造型の方は□□□□ですね。
あ、今のは人間の処理速度では理解できない高速言語ですのであしからず。
ここを押しても翻訳はしてあげませんよ?


>>160
何かとはなんですか、何かとは!
私には『MA347612890GT4078579132RS2400Z17924398TZRS2000自己判断型P35370077753ノーマッド』
という立派な名前があるのですよ!






            

168 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/05/15(日) 02:44:52

>>151 ピンクの座布団
 キター! っていうか、座布団として人の役に立ってよかったね。
拳銃で風穴開けられるより尻に敷かれるほうが……って、
慰めにもなってないけどイキロ。

>これではヴァニラさん以外の人間に品性を求めるなど絶望的ですね。
 あんたの上官の某中佐とかは随分できた人間だと思うが……。
お守りそばのくだりでは結構感動したぞ。

169 名前:イーヴァ ◆cpOCEg7EVA :2005/05/15(日) 02:48:35

>>161 ガイさん
(びくぅっ)
こ、こんばんはっ!

>>167 ノーマッドさん
こんばんは。
所詮市販品だから、目が飛び出るほど高い、ってわけじゃないけどね。


□□□□?
ああ、人間には処理できなくても、ルークなら余裕で処理できるよ。

(通信中)

うん、えっとね。これは参考までに聞くんだけど、千枚通しと鋸、どっちが好み?

と、あれ、もう時間かな。
残念だけど、ノーマッドさんに制裁を加えるのは後日だね。
それじゃまた、機会があれば。

170 名前:<天衣無縫の亡霊> 西行寺幽々子 ◆ffCHERRYBc :2005/05/15(日) 02:49:13

>>158
そうそう、幽霊ほど素敵な死に物もないの。
その辺は難しいかしら。
あなたもどう? 三食昼寝つきでお得よ。

寝ないのね。
外のはそうやって人と人形を見分けるらしいから。

最近の人、外のね、は色々忘れてるから、紫の話を聞くと。
夏は暑くて、冬は寒いなんて事も忘れたりしてるらしいし。
人と人形の差なんてなくなりつつ……とか思ったりするわ。
人が自分は人間かとか疑いかねないわよね、これだと。

>>161
肉は嫌なのね。
……やっぱり魚の方が好きなのかしら。

座禅はほら当たり前の事を当たり前に感じ取れる様になるものだし、
要するに心構えの問題と思うのよ。
3回叩いて、後ろ向いて、又3回叩いて、みたいなね。
地面に落ちてるものは食べれるとか今の人はもう忘れているんじゃないかしら。
座禅でそうやって感覚を研ぎ澄まして、見つけるのよね。

171 名前:ガイ ◆OI2RiO/0Ro :2005/05/15(日) 02:52:38

>>164 古手梨花殿
 + 激しく突っこんじゃ嫌!でござる +

    
       ∠ ̄\∩
        |/゚U゚|丿
      〜(`二⊃
       ( ヽ/
        \つ
        U

>>167のーまっど殿
何と…拙者が座り込む前から。それは気付かなかったでござる。
拙者の修行不足、許せ…!!

>このままでは中身の綿が潰れてしまうのですけれど。
す、すまぬ!直ぐ元に戻すゆえ!
                    =V=
                  ( ゚∈゚ #)
        / ̄ ̄>   _,ノ⌒゛ /⌒ヽ
     /⌒|゚U゚ヽ;|⌒ ー--、´ ,/`/
     / /~〔_彡.ミ⌒ヽー,==-、 ヽ_,zn'
    | | / y  `^,/  ̄,ノ   ヽ、__^ノ  ゴキ
    彡ノ |      /⌒ヽ i⌒ ー 、 ヽ    メ"ギ バギ
       ヽ     l人  |  .)  ` . | ー┐
     Σ  \    `⌒ |  ノヽ、_  ノ^ヽ」   ゴキャァ
        ノ ヽ 、 __ ノ  |     ̄ ` ー- ┐
      彡_ _」   彡__,,_」 ̄ ̄` ー―-、 l
ど、どうでござろうか!?

172 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/05/15(日) 02:54:21

>>158 電子脳ガール
 考え変える気ないというか、わからんのよ。
たぶん人間にはすべからく「他人を大切に思う」っていう
機能が備わってるんだろうけど、どうやらおれにはそれがない。
ときどき「大洪水でもおきて姉貴とおれ以外押し流してくれないかなー」とか
思うもんね。ヤバイ。まじでヤバイ。

 えー、酒飲んでも酔わないの!?
あんた、人生の半分くらい損してるよ。
それとも、好きな人に大声で「好きだよ」って言える人なの?
それならまーそれでいいんだろうけど……。

173 名前:<天衣無縫の亡霊> 西行寺幽々子 ◆ffCHERRYBc :2005/05/15(日) 02:56:12

>>162
なるほど、それは頭がモヒカンみたいなタイプなのね。
貴方は俺は姉の血で血化粧がしたいとかいうタイプだったのね。
外の世界は難しいわね。

あら、ならどう魅力的か教えてくれない。
やっぱり姉を囲って、うほうほ踊ったりするのかしら。

なら、汗の味を舐めてみていいかしら。
それで分かると思うの、色々と。

174 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆HORAIgd3qU :2005/05/15(日) 02:57:13

>>164
要するに、普通では見えないものが見える、って感じなのかしら。
なんだかこっちの住人っぽいわね。

まるで傘回しのえらい人ね、それって。
……最近の現代っ子ってあなたたちみたいな感じなのかなぁ(違

>>165
いや葉桜は綺麗だけど、あんたの場合花より団子状態でしょ。

なによそのここが変だよ日本の文化の象徴。
確かに死なないけどすっごく痛いって言うじゃない。いーやー。

そしてその前に従者にさせるなっ!
……死んじゃったらどうする気よ。
……私の肝を狙ってくるのは止めなさいよ。
そもそも怖いんじゃなかったの? 蓬莱人。

175 名前:<天衣無縫の亡霊> 西行寺幽々子 ◆ffCHERRYBc :2005/05/15(日) 02:58:21

>>164
妖夢にはたまにしてるけどきつかったかしら。
まあ、悪かったと思ってるから。
はいはい、お詫びの品よ。
ほら、落ち着いて、お茶でも飲んで。






―――――――ゲルセミウム・エレガンスのお茶。

176 名前:古手梨花@巫女服 ◆RIKAIe2e06 :2005/05/15(日) 02:58:19

>>142、>>148 斜め
>幸せねえ。幸せって、欲求を満たす事なのよね?
>おれの欲求って、ひとつしかない……。
間違ってはいないけど、それだけで正解にはなりませんなのです。

……大事なのは、鬼を育てないことかもしれないのです。
園崎に限らず、御三家に限らず、誰にも鬼は存在する。
そしてそれはひょんなことから大きくなり、やがて大きくなりすぎると破滅を持ってくる。

だから自分の中の鬼を増長させず、どう折り合っていくのかが大事なのかもしれないのです。

>>159
……みんな、白鳥さんと同じなのです。
皆に見せる姿は元気一杯のかっこいい姿。
でも、見えないところではみんな必死に泥を掻いてるのです。

……雛見沢も、みんなそうなのです。

>あ〜あ、よければ一杯つきおあわねえ? あんた飲めるクチ?
ボクも喉が渇いてきたのです。
飲むなら冷たく冷えた、泡の出る麦茶がいいのです。にぱー☆

>>156 ガイ
……みぃ。ガイは実戦派なのです。
ある意味ではガイのようなこだわらない精神も、
ボクたちの部活で勝つためには必要なのですよ。
世の中のあらゆる事象に対応するのが、ボクたちの部活のコンセプトなのです。みぃ。

>>158 イーヴァ
オッケーなのです。 多分みんな放っておかないと思うのですよ。
ちょっと驚くかもしれないけど、そこはそれなのです。

……相棒、ルークっていうのですか?
ないかもしれないですけど、万が一のかぁいいモード発動には重々注意なのです。

>綿流祭七凶爆闘
綿流し祭りの日に毎年恒例でやる、部活のイベントなのです。
お祭の屋台や出店などを舞台に、それぞれでルールを決めて勝負をするゲームなのです。
もちろんビリには罰ゲームなのです。 部活中はみんな常に非情なのです。にぱー☆

ちなみにこのネーミング、命名したのは部長の魅ぃなのです。圭一にもセンスないって不評だったのです。
去年は四人でしたから四凶爆闘だったのです。
今年は圭一に富竹を入れて、もしイーヴァも入れば七凶爆闘なのですよ。

……もう時間ですか、残念なのです。
イーヴァ、また会えれば嬉しいのです。おやすみなさいなのです。

177 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆HORAIgd3qU :2005/05/15(日) 03:01:31

>>169
そういえば、もうずいぶんと夜もふけてるわね。
うん、おやすみなさい。
……また会えたらいいね。

>>167
えーと、読めないから『自己判断型』でいい?
あと横文字は苦手だからちょっとはしょらせてもらったよ。

178 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆HORAIgd3qU :2005/05/15(日) 03:04:32

……さすがに服がやぶれたまんまだとちょっと寒いわね。
ちょっと探してこようっと。

179 名前:ガイ ◆OI2RiO/0Ro :2005/05/15(日) 03:05:43

>>169いーヴぁ殿
ム・・・驚かせてしまったようでござるな。済まぬ。
拙者は… のぉっ!?
    / ̄ >      |||
    |   |〜     |
   /  ~\
   ノノ >   )
   U (_)つつ

……
………
(足が痺れて放せる状態になるまで暫く時間がかかりそうです)

>>170 西行寺 幽々子殿
どれであろうと激しく駄目でござるよ(迅駆け)
  魚     )       (´⌒(´ +
ミ(゚∈゚ ) 彡⌒`彡≡≡≡(´⌒;;;≡≡≡/ ズザザー
        ̄ ̄  (´⌒(´⌒;; +  \

当たり前と触れてる世界も、時が移ろえば忘れる物…
昔日の誓いも信念も、貫くにはまた痛みが伴うでござるからな。
だからこそ、こうして己を見つめなおす時が必要なのでござるよ。
少なくとも、拙者は


180 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/05/15(日) 03:06:48

>>160 不死身ガール
 一途? おれが? ははは、おれはそんな
美しいもんじゃないよ。そうね、あえて言うなら偏執狂かな?
うわダメ臭ぇ。

 「なにがおきるかわからない」か……。
神ならぬ我が身には、今見えもしない光を信じる事なんてできん。
目下おれの光は姉貴だけだよ。

 ん? 思いやり? んーまぁそうも言えるのかな。
でもこういう情けない、ドロドロした感情は
風流っていわないんじゃないのかなぁ。
まぁ古代日本にも似たような話はあったそうだけど。

181 名前:ノーマッド ◆sJNOMADvzM :2005/05/15(日) 03:08:12

>>164
撫でてる暇があったら助けてくれませんかね……
ていうか、撫でるだけでこのまんま!?
ちくしょー、覚えてやがれこの□□□□の□□□!!


>>165
にっこり笑って人体実験に誘うだなんて、
まるでエンジェル隊の人でなしどもみたいな方ですね。
血の色はきっとこんな感じなのでしょう。


およそ食欲と言う単語とは縁のなさそうなグリーンですね。
あ、私は食べませんけれど。


>>168
中佐は鬼畜外道集団のエンジェル隊の中では、
まあまともな部類ではありますね。

しかし!

ヴァニラさんと較べれば月とスッポン!
いえ、月とペンペン草以上の開きがあることには変わりありませんね。



>>169
どちらもノーサンキューです。
可愛い顔してとんでもない□□□□ですね。
そうやって暴力に訴えるなんて最低ですよ、全く!


――それではにっこり笑ってばいばいびーです。


>>171

   …ぶちっ

              _,/'}
        ) ̄ ̄ ̄~`ヾ
       ,/,..   ..,,,_.`v_'`、
    /:~~━     ━   | ニ_}  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
    |::    ∈∋    ヽ  | < おめー、わざとやってるだろ……
  //::    -=,=.ヮ.     |ヽ、|  \_______________
  /'../::    /∠.._     |、.ノ
 /':::|:::      ̄ ̄      |./
 !-'L|::.             v'
.   ヾ:::..           /
.    , ゞ、、;;;,,_,,,..._;;;;;__,,..ノ、
    'ー┐,,..、_ ノ  l_,,,...、 _,,一`

 

182 名前:ガイ ◆OI2RiO/0Ro :2005/05/15(日) 03:14:25

>>176古手梨花殿
あくまで無心、あくまで全力。けしてこだわらぬ訳ではござらぬ。
「全てを乗り越える」…その意を探るのが今の拙者の全てでござるゆえ。

まあ、座禅に関しては(以下略)

>>181のーまっど殿
のぉぉぉぉぉぉぉぉぉお(゜д゜;)!?と、とんでも無い事態に!?

      _l\ヾ
     /⌒/   l  + 激しくごめんなさい+
    ( ヽ ヽ_/ノ
   ⊂(__∪ー∪

い、いやいやわざとやっている訳ではござらん!これもせめての侘びと思い…

183 名前:ノーマッド ◆sJNOMADvzM :2005/05/15(日) 03:15:49

>>177-178
……あのぅ。

もしかして私の外装を切り裂いて服の材料にしよう
だなどとは考えてはいませんよね?
いえ、あなたが私をみる視線が妙に気になったものですから。




184 名前:古手梨花@巫女服 ◆RIKAIe2e06 :2005/05/15(日) 03:16:48

>>175 幽々子
―――みぃ。
ボクは斜めと一緒に泡の出る麦茶飲むから遠慮するのです。

……そもそもゲルセミウム・エレガンスは猛毒草なのです。
特殊な医療用でもない限り使用は厳禁なのですよ。(にこ
――私に氏ねというのか、この拷問狂が。


……ところで、断ったとはいえボクからもお茶のお返しがしたいのです。
疲れた体が楽になる注射が一本、ここにあるのです。
主に喉のかゆみや閉塞感をとろうとする作用があるのです。

――あなたも一本、どうかしらね?(にやり

>>181 ノーマッド
>ちくしょー、覚えてやがれこの□□□□の□□□!!
にぱ〜〜〜〜〜〜〜☆

(にぱー☆ と無言で微笑みつつ、怪しげな液体の入った注射器をスタンバイ)

185 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/05/15(日) 03:20:17

>>166 謎忍者
 なーんかさ、自分以外みんな女で、
しかもどいつもこいつも自分よりケンカ強そうってのが
けっこうトホホなわけですよ。おれって所詮素人のケンカレベルだしね。
いや、あんたが来てくれてよかった。ビバ男性。

 ミコミコナース……。いやたまにきく言葉だけど
実際に検証した事がないのよ。っていうかそれやっちまうと
人間として何か大切なものを失ってしまうような……。

>>167 ピンクの座布団
 え? アナライズ? 占いみたいなもん?
どーれどれ……。



   _| ̄|○ ……おねえちゃん生まれてごめんなさい。

186 名前:『蓬莱の巫女の形』 藤原 妹紅 ◆HORAIgd3qU :2005/05/15(日) 03:20:35

……うん、ちょうどいい丈のがあったから借りてきたわ。
ちょっと胸の辺りがきついけど大丈夫よね。

187 名前:<天衣無縫の亡霊> 西行寺幽々子 ◆ffCHERRYBc :2005/05/15(日) 03:24:26

>>174
花はね、それだけで美しいんじゃないのよ。
太陽や月、風のささやき、水のせせらぎ、人、そんな見るものが居るから、
綺麗に咲こうとするのよ。
それに見るものが楽しく見れば花の方もより楽しく綺麗に咲こうとするの。
そのための団子よ。

カミカゼ スキヤキ ゲイシャ ハラキリ テンプラ フジヤマ。
これは今の外の世界の認識らしいわよ、本当に変よねえ。

事前に竹光に変えておいたのよ。
でも妖夢、思い込みが強いから、本気で気絶したのね。
血の気もひいてたし、思い込みの力は莫迦に出来ないわね。

蓬莱人――――――ああ、怖いわ。
もうぞっとするわ。
死ねないのが増えたら、冥界が寂れてしまうじゃない。
そしたら、宴も出来なくなるわ。

188 名前:ノーマッド ◆sJNOMADvzM :2005/05/15(日) 03:31:44

>>182
              _,/'}
        ) ̄ ̄ ̄~`ヾ
       ,/,..   ..,,,_.`v_'`、
    /:~~━     ━   | ニ_}  いえ、いいんですよこのくらい。
    |::    ∈∋    ヽ  |   後でヴァニラさんに優しく修繕してもらいますから。
  //::    -=,=.ヮ.     |ヽ、|   そんなことより、その膝をいつになったらくださるのかが
  /'../::    /∠.._     |、.ノ   目下の処の重要な課題ですね。
 /':::|:::      ̄ ̄      |./
 !-'L|::.             v'
.   ヾ:::..           /
.    , ゞ、、;;;,,_,,,..._;;;;;__,,..ノ、
    'ー┐,,..、_ ノ  l_,,,...、 _,,一`


>>184

              _,/'}
        ) ̄ ̄ ̄~`ヾ
       ,/,..   ..,,,_.`v_'`、
    /:~~━     ━   | ニ_}  鬼畜以下ですね、あなたは……
    |::    ∈∋    ヽ  |
  //::    -=,=.ヮ.     |ヽ、|   ていうか、誰か助けてぇぇぇぇぇ
  /'../::    /∠.._     |、.ノ   こ、殺されるぅぅぅぅぅ……
 /':::|:::      ̄ ̄      |./
 !-'L|::.             v'
.   ヾ:::..           /
.    , ゞ、、;;;,,_,,,..._;;;;;__,,..ノ、
    'ー┐,,..、_ ノ  l_,,,...、 _,,一`


余談になりますけど、この人のアナライズ結果はこうですね。
こんなのが野放しになってるだなんて、何かが間違っていますね。


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189 名前:<天衣無縫の亡霊> 西行寺幽々子 ◆ffCHERRYBc :2005/05/15(日) 03:31:45

>>184
あらあら、どういたしまして。
幽霊は対物理、対冷気、○どくなのよ、残念だけど。

でも残念ね、喜んでくれると思ったんだけど。
だって、あなたの肩にまだそこまで日が経ってないけど、憑いてるし。
温度にしてー27、3度。
この温度は毒殺された人の温度なのよね。
誘ってるのは見えないのかしら〜。

190 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/05/15(日) 03:31:51

>>173 謎ガール
 違う違う! あんたのいうチンピラは
199X年の生物だっつーの。おれは21世紀のチンピラ。
一緒にしてもらっちゃ困るぜよ。姉貴の血も見たくない。
見たいのは、見続けたいのは笑顔だよ。

>あら、ならどう魅力的か教えてくれない。
 うーむ、言葉で言い表すのは難しいな。
合成甘味料を使わない自然の甘さというか。
うーん、なんというか、あざといドラマチックがないというか。
しみじみいとおしい学生生活が追体験できるというか。

 あ、姉貴を囲ったりはできない。
姉貴はひとりしかいないし。でも毎日部屋に押しかけて話をするのさ。
おれが他人にも目を向けるように尽力してくれるのさ。
家族の愛をひしひしと感じられる。
まーおれなんかは「家族の愛だけじゃヤダヤダ!」とか
わがまま言うクチだけど。

191 名前:『蓬莱の巫女の形』 藤原 妹紅 ◆HORAIgd3qU :2005/05/15(日) 03:31:53

>>180
あんまりそんな風に自分を卑下してると本当にその通りになるわよ?
言葉には力が宿るからね。
ついでにいえば、一途と偏執狂は紙一重よ。
ちょっとしたきっかけでひっくり返っちゃうわ。どっち側にもね。

あはは。神様はつらいときに信じるものだよ。
自分から何か始めようとするときには、自分を信じるのよ。
まあ、少なくとも光はちゃんと見えてるじゃない。

……どろどろしてない感情なんてないんじゃない?(問題発言
まっすぐ生きてる人はちゃんと薄めてるからすっきりしてるように見えるのよね。

>>183
……服にするほどあるのかしら、皮。絶対足りない気がするけど。

192 名前:ガイ ◆OI2RiO/0Ro :2005/05/15(日) 03:33:43

>>185弟殿
確かに、最近の女子は強者が多いでござるな。見よう見まねで気の練成を
覚える女子高生やら、魔界の女王やら。…最近の格闘事情はよく分からぬ。

よくは分からぬがその言葉、何かの呪文と聞く…試してみるでござるか

ミ コ ミ コ ナ ― ス!
(叫びながら神社の屋根まで跳躍)

…別段、何も変わらぬが

193 名前:『蓬莱の巫女の形』 藤原 妹紅 ◆HORAIgd3qU :2005/05/15(日) 03:39:10

>>187
……確かにそりゃそうだけど。
あんたの場合はメインが団子でしょ
皿の上に串がピラミッド作ってる光景なんて初めて見たわよ。この前の宴会で。

あー、そういえば思い込みでも人って死ぬのよね。
……そういうからかい方するの止めたら? そのうち本気で死ぬわよ(汗

まあ、食べなければいいんだけどね。って言ったのはあんたじゃない。
というわけで肉片一つたりともあげないわよ。痛いし。


194 名前:ノーマッド ◆sJNOMADvzM :2005/05/15(日) 03:39:34

>>191
ジンンンンンッラェドクドドクンン…ンンンンンンンンンンンンンンンンンンンンンンンンンンンンンンン…ンクドマジドママンンク
ッ     ;。ノ;;― ノ;                                 ーマ  ン―ノ …  ン
ッ     ―。ノノ ―  ノ;                                ;。 ――ノノ シ  ン
ッ    .;ノノノノ;ノ  ;マー                            ;。  ;―ノノノ ャ・ ン
ッ    ノ ノノ;ノノ;   ―マ                           ー    ンノ ;ノノシ。 ン
ッ    ; ノノノノノ―    シン                        ;。    …―ノノノノ;シ; ン
ッ    ;;ノノノ ノ―ノ   …マエ ノ………―;;;;………………―;;――;―.    ―…ノノ;ノノ―ャ― ン
ッ   ノ ;ノノノノ ―ン  ノャマノ・.ー               。。 ;ッャッ   …ノノノノノノンシ… ン
ッ   マ。ノノノノ;ノノシッ…;。ー。                       ノノンン…ッノ ノノノ;シシ― ン
ッ  .ャ。ノノノノノ――ノーー                                ―…ンノノノ―ェシ…。マ
ッ   ; ノ;ノ;ン .。                                    ;シノノンャャジーッ
ッ  ―,ノノノ; ーー                                       ;ン;シシシ…,マ
ッ  ―.ノ;;ー。                                           ―マシャッ ド
ッ  ;.ノ;.。                                             シマャ… マ
ッ  ;.;ー                                                マド… ド
ッ  ― ー                                                 。マン マ
ッ  …・。                                                  ノェ…ジ
ッ  ノー                                                    ャンク
ッ  ,                                                     ノドル
ッ ―                                                       ンギ
ッ           ノノノノノノノ;;ノ;;          ノ―ノノノノノノノノノ             ;ラ
ャェー     ノ;;;ノノノノノノノノノ;;           ノンッ…;;ノノ;;;―……――――;      ジ
ル                                  ン…                ノ     ク
ギ.                                                         ド
ク。                                                         ド
マ                                                          ド
ェ          …シシェドドマドェン                  ッドドドママシシ―           ド
マ         ドラクドクジジクドククノ                 シエククジェャェママ…         ド
マ         ャクルエエエエクジジン ノ                ;マクドマドジジクドマノ        ド
マ          ;……ンン…―ノ                      ―ンシッシャシンノ         ド
マ                                                          ド
ド                                                          ド
ド                          ノ―;;;ノ                          ド
ド                        ―…― ノ ノ;―…ッノ                      マ
ド                     ノ ―  ャマャェェャェェギン                      マ
ド                      ―ンシャ…――……ンェジマ                       マ
ド                      ;シン;ノノノ…ャドマ…                        ド
ド                         ンシェクジマッノ                         マ
ド                           ノ;ノ                            マ
ド                                                          マ
ド                                                          マ
ク                                                          マ
ジ                …ャェマドドドドドクククククドドドマェェシッ…;ノ                 マ
ド                ッエルエクジジクエククジジジジジクジジクジジエルエジ                マ
ド                  ;ンマクエジクジジクジジジジジジジジククエエド―                マ
ド                      ;シクエクエジジジジジクジジエジッノ                  マ
ド                         ―ルクジジジジジジジエド;                    マ
ド                         ャジクジジジジジクエッ                      マ
ド                       ンジジジジジジクジエド;                       ド
ド                      ―エエクジジクジクジマ                         ド
ド                     ンジジジジジジジジエド                          マ
ド                    マエクジククジジジジシ                           ド
ド                   ッエジジクジジジジジン。                           ド
ド                  ッジクジジジジジジジジ;                            ク
ド                 ェエジジジジジジジジジジジクェ…                         ク
ド                …エジジジジジジジジジジジジクジエエッ                       ク
ド               ―ククジクジクジジジジジジジジジジジジエドッノ                    ク
ド              ノドドドドドドドママドドクジジエエエジジエエエエマン                  ク
ドノ                              ;―ンッェドクルギル                 ド
ギマドマドドドドドドドドドドマドドマドドドドドドドドドマママママドマママママドクククドドドドドドドドドドドドドドドマドギ



ロストテクノロジー素材はこうやって引き伸ばすこともできるのですよ。

195 名前:『蓬莱の巫女の形』 藤原 妹紅 ◆HORAIgd3qU :2005/05/15(日) 03:41:17

>>194
………


あー、キモいから止めとく。
なんか呪われそうだし。

196 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/05/15(日) 03:44:17

>>176 ちっちゃい巫女さん
 「鬼」ってのは言いえて妙だな。
わかってるんだけどね。でも。

 ……たぶん、悪魔かなんかがやってきて
おれに都合のいい幻とか見せたら、たぶんおれ抵抗できない。
なんにもない空間にしがみついたまま「おねえちゃんおねえちゃん」って
泣きながら地獄に落ちそうだ。もっとも、おれの魂なんざ
いくらの値打ちもなかろうが。わかってても潰れるってのが
救いようがないというか。自力じゃどうにもなんない。

>飲むなら冷たく冷えた、泡の出る麦茶がいいのです。にぱー☆
 なんだと! いやーあんた話せるなぁ!
いや、まぁ飲め飲め。麦で作った、泡の出るジュースだよ。
おいしいよ。ヱビスだよ。まーまーぐっといけよ。
これ飲んでるとね、ココロが痛いのがちょっとだけやわらぐんだよ。
まー飲め飲め。

197 名前:ガイ ◆OI2RiO/0Ro :2005/05/15(日) 03:44:57

>>188のーまっど殿
>そんなことより、その膝をいつになったらくださるのかが

            ∠ ̄\
              |/゚U゚|             ノノノノ
            ( υυ            (゚∈゚ )
             /  /              /⌒ヽ/⌒ヽ
           ∠_ノ           / /  /
拙者ので良ければ…というのは本当に冗談でござるが。
まあ、お茶でも飲んで落ち着k
つ[警官の吐き捨てたガム]

…?ぬ…?な、何故こんな物が!?


198 名前:『蓬莱の巫女の形』 藤原 妹紅 ◆HORAIgd3qU :2005/05/15(日) 03:54:20

……さて、そろそろ夜も明けそうね。
とりあえず肝を食べられないうちにお暇しようかしら。
今日は楽しかったわ。

――――――それじゃ、またね、みんな。
(退場)

199 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/05/15(日) 03:55:01

>>181 ピンクの座布団
 ヴァニラさん……。いやまぁ、人が人に与える印象は
それぞれだしな。おれなんかは宗教にかぶれてるぶん
某F・S中尉(仮名)よりアブなそうに思えるんだが。

 いや、あんたのセンスに口出しするつもりはないよ?
でも、老婆心ながら忠告させてもらおう。
ヴァニラ・Hはヤバそうだ。アレに比べれば、
ウソ臭い天然ボケのほうが……。

200 名前:<天衣無縫の亡霊> 西行寺幽々子 ◆ffCHERRYBc :2005/05/15(日) 03:59:19

>>179
足は大丈夫かしら、そんなに走って。

あら、あなたはまだ覚えている人なのね。
外の世界の人は知らない人が多そうなのよね。
でも全く変化に対応しないのはどうかと思うのよね。
それじゃ幽霊も取り残されてしまうわ。
横文字ぐらい喋れるようになりたいわね。

>>190
あの世は音速が遅いのよ。
200X年の場合はキーボード戦争だったわね。
パソコンモニタに集中し、キーボードの経絡秘孔に衝撃を与え
表面の破壊よりもむしろ内部の破壊を極意とした一撃必殺の拳だったかしら。

それならハンカチを落としたり、旅館で東大を目指せば直ぐに恋愛できるのは合成甘味料なのね。
一緒に夕陽に向かって帰るのは自然になるのかしら。

へえ、参考になるわね。
今後、妖夢の部屋に夜押しかけてみようかしら。
やっぱり昨夜はお楽しみだったりしたの?

201 名前:ノーマッド ◆sJNOMADvzM :2005/05/15(日) 04:02:31

>>192
私のデータベースを検索してみたところ、
その言葉は呪文や魔法の類いではありませんね。

でもここまでやってしまった以上は
真実を告げずにそっとしておいてあげるのが
彼のためなのでしょうね。
真実を知ってしまったら尊厳やら人格やらが
ゲシュタルト崩壊を起こす可能性が察知されますから。


>>196
飲酒とは感心できませんね。
まるで焼き鳥屋の屋台でぐだをまくフォルテさんのようだ。

知っていますか?
お酒は人間の脳細胞に悪影響を与えるんですよ。
ただでさえ脳のニューロンが歪曲しているのに
更にアルコールなんて摂取していたら
その若さで帰らぬ人になってしまいますよ。

あ、死んだらそこの@が面倒見てくれますけれどね。


>>197
何ですかそのバッチイガムは!
そんなものを私の口に押し込むなんてあなた一体……


うわぁぁぁぁぁぁ、助けてヴァニラさん――――

(後半に続く)

202 名前:<天衣無縫の亡霊> 西行寺幽々子 ◆ffCHERRYBc :2005/05/15(日) 04:08:24

>>193
そんなに食べたかったら言ってくれれば分けてあげたのに。
この前は少なめだったわよ。
急な宴会だったし、妖夢に買いに行かせる暇がなかったの。

そうね、もっと考えた方がいいわね。
妖夢の耐性の無さは凄いし、夜墓場で後ろから脅かしただけで気絶するのよ。
もうちょっと耐性があっても良いと思うけど。

焼けばいいんだけど、それだと美味しくなさそうなのよね。
まあ、次の機会にと言う事でおやすみなさい。

203 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/05/15(日) 04:09:04

>>191 不死身ガール
>あんまりそんな風に自分を卑下してると本当にその通りになるわよ?

 うーん、自分に誇りを持つには裏づけがないとさぁ。
勉強ができるとかスポーツができるとか、そんなの人間の本質的価値には
関係なさそうだし。まず「他人に好かれる」ってのがすごい能力だよな。
特殊な才能だよ。

 それに自分を信じる、か。自分の何を信じればいいんだろう。
おれの社会的動物としての役割って、みんな姉貴に
依存してるからなぁ。姉貴の不興を買うのはイヤだ。
姉貴が不興を買うのがイヤだっていうふうに。

 構造的に矛盾があるんだな。おれという人間は。

204 名前:古手梨花@巫女服 ◆RIKAIe2e06 :2005/05/15(日) 04:12:51

>>174 妹紅
>なんかこっちの住人っぽい
ある意味では、合っているのかも知れないのです。
雛見沢はもともと鬼が棲む里、鬼ヶ淵とも呼ばれていたのです。
その語源となった鬼ヶ淵沼は、言い伝えでは地獄と繋がっているとも言われてるのです。

……オヤシロさまの巫女も、大変なのです。みぃ。

>>182 ガイ
それもまた真なのです。
勝つためには小さなこだわりを捨て、より大きなものに邁進する。
これがボクたちの部活での基本理念の一つなのです。
会則第三条「勝つためにはあらゆる努力をするべし」なのですよ。 にぱ〜☆

>>186 妹紅
……みぃ。巫女服なのですか?
ボクにもサイズ合いそうなのです。

>ちょっと胸の辺りがきついけど大丈夫よね。
……魅ぃや詩ぃは着用お断りっぽいのです。
(……もしかしたら知恵先生やレナも着れなかったりするかもしれないのです。にぱー☆)

>>189 幽々子
>だって、あなたの肩にまだそこまで日が経ってないけど、憑いてるし。
>温度にしてー27、3度。
>この温度は毒殺された人の温度なのよね。
………さぁ、どうでしょうなのです。

>誘ってるのは見えないのかしら〜。

――生憎と、その手のデートのお誘いは全部袖よ。
簡単に往ってやる積もりなんて、さらさらないのだからね、私は。


>幽霊は対物理、対冷気、○どくなのよ、残念だけど。
……言われてみれば確かにそうなのです。 ボクが迂闊だったのです。

ところで幽々子、ちょっとボクの奉納演舞の練習に付き合ってほしいのです。
布団の役をやってくれると嬉しいのです。
綿流し神事で、布団に鍬の歯を打ち入れるという動作の練習なのです。

神事で実際に使うのは神社に奉納されてた神聖な祭祀用の鍬なのです。
オヤシロさまの霊験あらたかなのです。

布団を割いたらあとは綿を引き出して川に流すのです。
内容はこれだけの簡単なものなのですよ。
覚える心配はいらないのです。にぱー☆

>>188 ノーマッド
……ノーマッドの怖がり。

……………くすくすくすくすくすくす……!

…ノーマッド。
布団役、お願いしてもいいのですか?(にやり

>>196
わーいなのです。 泡の出る麦茶なのです。
お酒は二十歳からなのでレナには内緒なのです。にぱー☆

>「おねえちゃんおねえちゃん」って泣きながら地獄に落ちそうだ。
>もっとも、おれの魂なんざいくらの値打ちもなかろうが。
>わかってても潰れるってのが救いようがないというか。自力じゃどうにもなんない。

……さっき言ったとおりなのです。
自分を過度に追い詰めるのは致命的な間違い。行き過ぎたらもう戻らないものもある。

……分かっててもどうにもならない?
それを何とかするのが人生でしょう? 分かってるなら抗えるでしょう?

――私は決められた予定が大嫌い。

月はいつも、当たり前のように空に浮かぶ。
そして、水面にも当たり前の様に、法則然として映り込む。

だけど一瞬でもいい、その映る月を水面から完全に消すことが出来るなら――
私は、小石を投げ入れ続ける。


……み? またちょっとウトウトしてたのです。
なんか体がダルくなってきたのです。
泡麦茶のと疲労も合わさってるかもしれないのです……みぃ。

>>198
>肝を並べる
………字が違うけど、ある意味ワタ流しなのです。みぃ……(苦
それも、全く正しい本来の意味で。ある意味幽々子こそ鬼かもなのです。

妹紅、それじゃあまたなのです。
レナにもよろしく伝えておくのです。バイバイです。



ふぁぁぁぁ………………………っ……。
(奥の歯まで見えるぐらいの大あくびを一つして)

……と、気がついたらもう四時前なのです。
ちょっと遅くなりすぎましたです、喜一郎も沙都子も心配してるかもなのです。
それじゃ、ボクはこの辺でお暇するのですよ。
みんな、おやすみなさいです。

(自転車にまたがり、神社から退場)

205 名前:ガイ ◆OI2RiO/0Ro :2005/05/15(日) 04:19:13

>>200 西行寺 幽々子殿
飛び道具を持たぬ代わりに画面中走り(飛び)回り翻弄、撃破せねばならぬ
すたいるゆえ、これくらいで根をあげるのは相手にも失礼でござる

無論、取り残されぬ様新たに作り上げる事も重要でござるよ。
型にはまり、それに沿うだけでは何も変わりもせぬでな。
開拓無き道に未来も無し。されど

横 文 字  …は 〇TL

>>201のーまっど殿
(屋根より)
…これぞ…武神流!!(ガムを口に入れるノーマッドの前で)

では無く、拙者まだ何もしておらぬ!?保護者が来る前に
何とか無罪を証明せねば…!とりあえずこんびににて新しいガムを!






206 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/05/15(日) 04:19:16

>>192 謎忍者
 あの女子高生は……いやなんというか、スゴイ。
ああいうのを天才っていうのかね。ピンクの胴着の
サイキョー流が可哀想になってくる。素質の前には
個人の努力など無意味ということなのか?

 うわぁ言っちまったミコミコナース!?

 ……ん? なんでもない?
祟りも検索でひっぱってやうってわけですね。

207 名前:ノーマッド ◆sJNOMADvzM :2005/05/15(日) 04:20:49

・エディの吐き捨てたガム(コーヒー味)に含まれるとある成分
・月光の光触媒作用
・誰かのコップから揮発した極僅かなアルコール分
・冥界の存在が発する霊的波動

……偶然にもこれらの条件が重なった結果、
私の身体に劇的な化学反応が起こりました――

      l、、_     _,/'}
      |ヽ''~ ̄ ̄ ̄~`ヾ
     /_,,,..   ..,,,_.`v_'`、
    /:  ━     ━  | ニ_}  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
    |::    ∈∋    ヽ  | < ヤルカ?オメーラ
  / |            .|ヽ、|  \_____
 //  |二二|二[二]二|二二|. ヾ 、
.ロ]  ||      .|      ||. [ロ
|  |ヽ||.       |      ||/|  |
ヽ_丿ノ.||     ∧     .||ヽ|__丿
    ||   _  | |  _  Z.||
     ̄ ̄| | ̄   ̄| | ̄ ̄
       .|=|    .|=|
      .[=]    .[=]


もう、私は以前の非力なノーマッドではありません。
動く手足を得て生まれ変わった今の私は

 ノーマッド・ザ・グレート

となったのです!
今までさんざん馬鹿にしてくれた恨み、
きっちりと利子つけて晴らさせていただきますよ。


>>198
・・・って、いなくなってるし。

まあいいでしょう。
復讐の機会はまだまだありますからね。


>>199
言いたいことはそれだけですか、ガキが。
では今の不逞なる発言に対する判決を言い渡しましょう。

判決:「お前のねーちゃん、でーべそ」

……どうしました?

悔しいですか?
腹が立ちましたか?

でも私がこれまでに受けてきた屈辱はこんなものではないのですよ。
唯一にして絶対なるヴァニラさんを侮辱した大罪、
その命で購ってもらいましょうか。


>>204
もはや私は以前の脆弱なノーマッドではありません。
よって却下ですね。
どうしてもというなら実力でやってみたらどうです?
ま、そうなっても私の勝利は揺るぎませんけれどね。











……今回の場合は相手の退場に伴う不戦勝ですけれど。


208 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/05/15(日) 04:21:34

 だめだー。眠いー。
すまん、かえって布団かぶって
枕抱いて寝ます。みんな喜んでください。
お休みー……。

 (半分寝ながら退場)

209 名前:ガイ ◆OI2RiO/0Ro :2005/05/15(日) 04:30:36

>>204古手梨花殿
む・・・もう就寝なされた様でござるな。よく休まれよ

そういえば・・・ふと聞き忘れていたのでござるがお主の
言う部活とやらは、一体何の活動をしているのでござろうか?
ふむ、機会があればまた聞いてみるとするでござるか。

>>206 弟殿
あまり知られていない様でござるが、サイキョー流のあの者も単純な
才能はリュウ殿、ケン殿よりも上回っているのでござるよ。ただ、力の扱いを
間違ってる為あのような道化となってしまったのでござるが…

即ち、素質が有ろうと扱う方向性を間違えれば意味などまた無い、という事で
ござるよ。努力が無駄というならば、人の歴史などとうに終わっているでござる。
迷い無く進む事こそが一番重要なのでござろうな…

よってミコミコナースを恐れず言う拙者は アqsでfrghyじゅきぉ;@:(ry

210 名前:ノーマッド ◆sJNOMADvzM :2005/05/15(日) 04:38:27

おや、ヴァニラさんから通信が入りましたね。

私はこれにて退散させていただきましょう。
こんな危険なところにヴァニラさんをお迎えするなんて
もっての他ですし。

それではアデュー、アディオス、アミーゴ!




211 名前:ガイ ◆OI2RiO/0Ro :2005/05/15(日) 04:39:41

・・・の、のーまっど殿が異形へと…!これはまずいでござるな。
被害をもたらす前に…ついでに少し有る自身の責任を取る為に、
お主の大過、正すでござる!!

…最近編み出した新技の試みも兼ねて …いざ!!(全身に「気」を纏い)

武神八双拳!!

はぁぁぁぁぁあ・・・・!!!!

…発動前に逃げられたでござる。…〇TL



212 名前:<天衣無縫の亡霊> 西行寺幽々子 ◆ffCHERRYBc :2005/05/15(日) 04:40:26

>>204
どんどん重くなるのよ。
川から海にいって空へ、そして又降りてくる。
流転はしても消えることはないのね。
それがどこかでせき止められてしまうと……?

あらあら、流石にそれは痛そうね。
妖夢の楼観剣に斬られるようなものかしら。
あれも一振りで幽霊十人分の殺傷力があるから斬られると痛いのよね。

やってもいいけど、ほら、杯をかわすと返すのが礼儀でしょ。
代わりにあなたの死後を貰うわよ。
うちの自慢の妖怪桜のにぎやかし役にでもなって貰おうかしら。
あそこはウチの霊達も近寄らなくて寂しいのよね。
そうね、ほんの千年ほど幽霊をやってくれればいいわよ。



ふわ、そろそろ休むわ、おやすみなさい。

213 名前:ガイ ◆OI2RiO/0Ro :2005/05/15(日) 04:42:53

致し方無い・・・別の場所で試すでござるか…
さて、拙者もそろそろ再び修行の旅へと再び赴くでござるか。
…では、またいつか。

御免…!
[残像を残しながら走り去りそのまま退場)

214 名前:黒桐鮮花 ◆.a6n7AZAKA :2005/05/19(木) 01:03:42

――夜、散歩をしてみる。

高台にある神社は風が心地よくて、知らず知らず気分も高揚してくる。
眼下には、無数の光。
宝石のように光るその一つ一つに、人がいて、生活がある。
そう思うと、なんだか不思議な気分になってきた。

――まるでわたしが、その中から抜け出たような錯覚を覚えて。


うっそうと茂る森の、枝の間から注ぐ星の光だけを頼りに、
ゆっくりと境内を散策してみる。
誰もいない、何もないはずなのに、不思議にあたりを見回してしまう。
その理由を自分の心の中に探して、わたしは気づく。

――ああ、わたしは誰か、話す相手を探している。

なぜなら一人は、さびしいことだから。

215 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/05/19(木) 01:39:40

ふぅ…、階段が……結構長い………。

友「それくらい、しょっちゅう森や洞窟や遺跡走り回ってるマリエルならどってことないでしょ。 がんばれがんばれ

ふぅ……、

あれ?誰かいるみたい。

友「あれ、ほんとだ。 おななし、する?」

うん、する!




こんにちは! 涼しい夜だね。
あなたは、何してるの?

216 名前:黒桐鮮花 ◆.a6n7AZAKA :2005/05/19(木) 01:47:42

>>215

人の声。
かすかな驚きとともに振り向く。
まさかわたし以外に、こんな時間、こんなところで誰かに出会えるなんて。

「こんばんは」

そう声をかける。
それは当たり前の夜の挨拶、たとえこの夜がどんなに当たり前でなくとも、
そこは当たり前に交わされる挨拶。

――そこで、気づく。

目の前の少女の脇。
何も見えない、けれど感じる熱。
これは――妖精。

――嫌な、思い出がよみがえる。

忘却。
奪われた記憶。

笑顔。
幹也によく似た、けれど違う人の。

そして……。

「……随分と面白いものをお連れになっているのね」

談笑から、警戒へと心のギアをシフトさせ。
わたしはそうたずねた。

217 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/05/19(木) 01:56:19

あ、うん。 この子は、友情の妖精。
あなたとお友達になれるようにって…………………………あれ?

友「マリエル、遅い………」

妖精、見えるんだね。
嬉しいな、妖精が見えるお友達ができて。

友「まだなってないでしょ。 これからなるんだよ。」

あ、そっか。
とにかく、よろしくね。
あたし、マリエル。

218 名前:黒桐鮮花 ◆.a6n7AZAKA :2005/05/19(木) 02:11:26

>>217
「――見える?
 いいえ、違うわ。
 わたしには見えない……そういうものを見る目が、わたしにはないもの。
 ただ、そこに『熱』を感じることはできる。
 どんな生き物でも、動いているからには熱を発しているでしょう?
 わたし、こう見えても熱に関しての探知と加速なら、
 そのあたりの三流に対して引けをとるつもりはないわ」

答えながら、かすかに違和感を覚える。
かつて、妖精を――正確にはそれを象ったものを操っていた彼女は、
それを自分の目的のために使う道具として使っていた。
――あるいは彼女が道具だったのか。
けれど、この子は……違うような気がする、どこか。

そして、次に発せられた言葉に、わたしは思わず間抜けな反復運動をしてしまった。

「――友達?」

なんて、間抜けな言葉――。
わたしの知る限り、そんな言葉をてらいもなく使える人間はそうそういない。
少なくとも使役する対象に対して使う言葉ではない。
けど、そんな間抜けな言葉をよく使う人を、わたしは少なくともひとり知っている。
そして、その人物をわたしは――好きだ。

「……わたしは、勘違いしていたのかもしれないわね」

手袋をポケットに戻し、わたしはゆっくりと警戒を解く。
この子も妖精を操っているように見えて実は操られているのではないか、
そう疑っていたのだが、それは杞憂だったようだ。

――なぜなら、友達という言葉は、対等な相手に発せられる言葉だから。
一方的な使役関係なら、あるいは上下が逆転するかもしれない。
だが、対等な二者なら、それに何の問題もない。

「ごめんなさいね。
 わたし、昔、妖精に似た物を使って人の記憶を奪う相手に、
 記憶を奪われてしまったことがあったから、つい警戒してしまったわ。

 けど、あなたはそうではないみたいね。
 友達と妖精を呼ぶあなたなら。
 わたしは、黒桐鮮花。
 そうね。わたしもあなたの友達になれたら、嬉しいわ」

握手する。
この一時の、けれど素敵な出会いに感謝しながら。
そして、思いついたように尋ねてみる。

「そういえば、あなたが連れているのが妖精だとしたら、
 忘れている大切なものを思い出させる妖精っていうのも、いるのかしら?」

219 名前:ダークネイド・カマキール ◆P1DARK1wWk :2005/05/19(木) 02:12:26

 やれやれ…仕事はやり甲斐あるにしても、ロクに暇もないってのはキツいねぇ。
 こう忙しくっちゃ、斬るのもできねぇしさぁ…。 


 …って、おや?
 俺もツキが回ってきた…って解釈でいいのかね?
 寂しいところに可愛いお嬢ちゃん達の登場だ。



(罠が張り巡らせてあるらしき物陰からずい―――と、闇から浮かぶように。
 それは、痩身長躯のカマキリを模した人の型)

よー、今晩はだね。お嬢ちゃん達。
ちょっとお邪魔…いや、この場合は俺が裏手から来たから、鉢合わせかな?
ま、それはともかくとしてだ。ちょっと暇つぶしにお話してっても、いいかい…? 



http://w4.oekakibbs.com/bbs/diaroid/data/153.jpg
↑外見

220 名前:<天衣無縫の亡霊> 西行寺幽々子 ◆ffCHERRYBc :2005/05/19(木) 02:16:38

「お茶の香りは植物の成仏の香り〜♪
 お茶は神社に限るわね。
 ところで神社のお茶は新しいのが良いかしら、古いのがいいかしら。
 どっちだと思う?」

221 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/05/19(木) 02:28:00

友「見えてはないんだ…。」

そうみたい。 残念でした。

友「あたしもお話できると思ったんだけどなー。」

(苦笑)
…でも、悪いことをする妖精も……、いるんだね。
記憶を奪うなんて……。 記憶って……、思い出って、すごく大切なものなのに……。
なくなっちゃうのは、悲しいよね…。 寂しいよね……。
あたしに、記憶を戻してあげることができればいいのに………。

友「追憶の妖精はいるけど、でも、それは記憶が眠っている場合……つまり、
  思い出せなくても、その記憶が『存在している』場合のみに限られる。
  無くなってしまった記憶は……、また『創る』しかない……。 それは、追憶の妖精には、できないよ……。」


(そんな………)
ごめん………。
あたしたちは、力になれないみたい………。
ごめんね………。

222 名前:黒桐鮮花 ◆.a6n7AZAKA :2005/05/19(木) 02:31:06

>>219 ロボット

「――は?」

口から出たのは、そんな間抜けな声だった。
目の前の闇から出てきたのは、ロボット。
いえ、わたしもそちらの技術的なことはあまり知らないのだけど……こういうロボットって、
今の技術で作れるのかしら……。

……まあ、魔術なんてものを学んでいる段階で、今更常識も非常識もないわけで。

「そうね。別に話す相手なら、人間でも機械でもたいして変わらないわよね。
 それで、そのロボットさんがどんなお話をしてくれるのかしら。
 どうもあなたは……」

そこで、言葉が途切れる。
このロボットは……何なのだろう。
こんな機械と会った事はないはずなのに、どこか馴染みのある、そんな感覚。
これは――。

「――ああ。
 そうね、あなたの空気、どこかで見たことがあると思ったら……式だわ。
 刃物を持ったときの、式の雰囲気と似ているのね。
 ……ああ、ごめんなさい。
 あなたと似た知り合いを知っているもので。
 もし機会があったらお引き合わせしましょうか?
 もっとも……」

もっとも、いくら機械とはいえ、

「もっとも、人を殺せない殺人鬼なんて物と一緒にされて、嬉しいかどうかは分からないけれど」



>>220 幽霊
>ところで神社のお茶は新しいのが良いかしら、古いのがいいかしら。
>どっちだと思う?」

「新茶で」

反射的に即答。

「神社というのは、その街を見守っているものでしょう?
 だとしたら、得た幸いは真っ先に報告して、ともに喜びを分かち合うものだわ。
 その新茶の恵みも、その神のおかげなのかもしれないんだから。
 もっとも、わたし、神様なんて信じていませんけど」

……と、普通に答えてから気づく。
この女、普通に楽しくお話していい相手ではない。

――幽霊。
それも、霊感がないわたしに見えるんだから、よほど強い力を持った相手。
正直、わたしがかなう相手ではないだろうと思う。
神様でもなんでも斬ってみせるとか言ってる式ならともかく、
幽霊相手にまさか燃やすわけにも行かないだろう。
もう一度火葬になっている相手だし……あら、それとも時代によっては土葬かしら。

「……って、そんなことはどうでもいいことであって」

自分に自分でつっこんで、冷静さを取り戻す。
いくら強い相手でも、尻尾を巻いて逃げ出すのは癪に障る。
まして怖がるなんて――もってのほか!

「それで、その幽霊さんがどんな御用かしら。
 生きているなら無意味に無意識でもいいけれど、
 死んだものが道理に反して存在し続けるからには、それなりの意味があるのでしょう?

 生き返りたいというなら無駄、死んだものが生き返ることはない。
 それとももう一度死にたいって言うんなら……いい知り合いを紹介するわよ?
 なにせ彼女にかかれば、死んだ存在ですら殺せるそうだから」


223 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/05/19(木) 02:32:23

うわっ!? なんか変なの出てきた!

友「落ち着いて、マリエル! カッコは変だけど、ちゃんと人の言葉はなしてるよ。」

あ、ほんとだ。
あなた、だれ? どうしてそんな変な服着てるの?

友「服かなぁ? あれ……。」

224 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/05/19(木) 02:33:17

※上のはカマキールに対してのもの

225 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/05/19(木) 02:39:18

>>220
あたしは、そういうのはよくわかんないなー。

友「子供のマリエルにはお茶の違いなんてわかんないか。」

(自分だってまだ生後二年足らずのくせにー!)
でも、やっぱり、おいしいのがいちばんじゃないかな?
あげるなら、おいしいほうがいいでしょ?

226 名前:黒桐鮮花 ◆.a6n7AZAKA :2005/05/19(木) 02:50:35

>>221
「あなたが気にすることではないわ。
 あれは妖精を象っただけ、まあ、分かりやすく言えば偽者みたいなものだし」

つらそうに顔をしかめる彼女に、わたしはなぐさめるように言葉をかける。
彼女のこの率直さは、わたしは好きだ。

と、そこで彼女は隣の妖精となにやら話し出した。
話の内容を聞いていると、どうも記憶についてらしい。

「そうね。
 少し難しい話になるけれど、記憶というのは四つの段階から成り立っているの。
 銘記、保存、再生、再認。
 録画したビデオにラベルを貼るのが銘記。
 それを棚にしまうのが保存。
 そして、それを「再生」して、自分の記憶だと「再認」する。

 逆に言えば、銘記さえしていない……経験していない過去は、
 その人にとってなかったのと同じ。
 それを思い出すことは、無から有を生み出すこと。だから不可能なのよ。

 わたしが亡くした記憶は、そういう種類のもの。
 妖精に奪われたのはせいぜい一時間ほどの記憶、大事なものではないわ。
 もちろん、亡くした記憶がよみがえればいい……のかもしれない。
 けれど、無いことには意味がある。
 亡くしたことには意味がある。
 なんだかそんな気がするのよ」

――一度、それをどこかで思い出した気がする。
              そして、思い出してはいけなかったのだと気づいた気も――

「まあ、あなたには難しい話だったわね。
 でも、無いものを無理にあるように見せるのはよくないわ。
 そうやって、無いはずの記憶、自分に都合の悪い記憶を『創って』もらって、
 それを与えてもらって、そして路を踏み外した人をわたしは知っているから。
 大丈夫。
 これからたくさん経験をして、それを『記憶』していけばいい。
 それだけのことだから。
 未来が分からないからって、過去にすがるようなことはしてはいけないんだもの」

227 名前:黒桐鮮花 ◆.a6n7AZAKA :2005/05/19(木) 02:52:22

誤>自分に都合の悪い記憶を『創って』
正>自分に都合のいい記憶を『創って』

……正反対じゃない、わたし!

228 名前:ミヤビ ◆TIger7pdX2 :2005/05/19(木) 02:53:41

ようやく終わった。
ようやく一段落着いた。
私を呪法にて従える、あの男の命をようやく違えることなく果たし尽くし。
ようやく我が不滅の魂も一時の安らぎを得るに至ったのだ。

嗚呼、何と甘美な事か。
嗚呼、何と安寧にして穏やかなりし時の得難き事か!
不安定な天秤の上に立つこの世界の慈悲を、心底から甘受して私はここに仰臥する。
ただ――


「―――ああ、もうベタは嫌……………!」

……最近また修羅場っていたのは否めないのだが。
夏までの前哨戦と言うことで、つらつら書いていた一作のコピー本。
この締め切りを榮太郎様が間違えていたために、我々三人の神魔も突貫作業の超酷使状態。
と言うかぶっちゃけ私自身、神族じゃなかったら過労死間違い無しだと思う。多分に。
エーネウスは平然を装いつつも疲労の色は現れているし、シンクラヴィアは終了直後どこぞへ高飛び。

そんな訳で以前見つけた小気に入りの場所、神社の縁側で寝入っていたのだが――

>>214-225
………なんか騒がしくなってきてるんですけど。
しかもこんな夜中に、人間――魔法使い?――のみならず幽霊や妖物、
更にゴーレム――否、魔力を感じないからむしろロボットか――の気配まで。
まったく、せっかく人(じゃないけど)が疲れを癒してる最中に……!


「………うるさいわね、こんな夜中に。
 お陰で安心して眠れないじゃないの……!」


巫女服の袖で眠い赤眼をこすり、銀の長髪をたなびかせ、私は這い出して苦情を吐いた。
――もっとも、こんな所でこんな時間に集まるようなクセのある連中が素直に聞くとも思えないけど。

229 名前:ダークネイド・カマキール ◆P1DARK1wWk :2005/05/19(木) 02:55:46

>>220
おやおや…随分とセンサーが反応すると思ったら…。
妙なお嬢ちゃんが来たもんだね。熱反応がゼロで動いてるなんて、さ。

俺としちゃ、ちょいと学術興味で解剖とかしたくなっちまうねぇ…。

>お茶
さぁて…レプリロイドはお茶よりはオイル派なもんでね。
今まで食べたパンの枚数を覚えているかとか言われても、
ゼロとしか言いようがないくらい機械の体ってな。
俺たち新世代でも、その辺は変える必要がないんでな。
ま、たまに味は好みで付けるくらいかな? 


あんたみたいな可愛いのの血をタップリ混ぜたりとかな…?


ところで、ものの順序が逆に聞こえるのは新手の倒置法か何かかい?

>>222
おや、こいつは驚かせちまったかな?
そいつは悪いねぇ…最近じゃ俺たちレプリロイドってのは珍しくない筈なんだが…
ま、そんな事はどうでもいいな。
どんなお話っていえば、ま…宇宙開発と進化の話くらいは出来るかね。
その為に、俺たち新世代型なんていうのは作られたんだしな。



刃物、かい?
へぇ…そいつはまた面白い話だ。
引き合わせてくれるなら、是非ともお願いしたいもんだね。
人を殺せない殺人鬼ていうのは…はは、そいつは皮肉って取っていいのかい…そりゃあちょっと傷ついちまうかな? 


ま、確かに俺も「生の人間」は殺った事はねぇけどな。

ああ、後ちゃんと見えてねぇみたいだから一つだけ教えとくぜ。
俺の両腕をちょっと、目を凝らしてよぉく見てみな。



……トンファーみたいにくっ付いてる鋭い刃があるだろ…?
生の胴体なんか大根のように切れちまいそうな奴が、さ?



ま…元からの装備なんで気にしないでくれりゃ、助かるがね。
その方が俺も刻みやすいってもんだしな。

>>223
おいおい…変なのの一言で括られちゃあ救われねぇなあ。
こう見えても繊細なんだぜ?
そんなんじゃ、新世代な俺の心も深く傷ついちまうねぇ…。
これでも、あんたのようなお嬢ちゃん達とお友達になりたいくらいの寂しがりやさんなんだよ、俺は?


ついでに言えば、この姿も生まれつきでね。
レプリロイドって、知らないかい?
そうだね…お嬢ちゃんに分かるよう言えば、おとぎ話に出てくるブリキの
お人形さんってやつだ。
けど、誰かの言いなりにはならないし心を持ってる。
誰かとお友達になりたいっていう、心がね。








…そして、そんな古い世代の人間さんをムチャクチャに切り刻んじまいたい心もな。

230 名前:<天衣無縫の亡霊> 西行寺幽々子 ◆ffCHERRYBc :2005/05/19(木) 03:02:05

>>222
「そうそう、新しいお茶は神社に奉るのよね。
 神の新しいお茶、だから新茶は2つの意味がかかっているのよ。
 ウチの妖夢なんて全然即答出来ないのに偉いわ。
 爪の垢をお茶に煎じて飲ませたいくらいね」

『……って、そんなことはどうでもいいことであって』

「どうでも良いとは酷いわね、とても大切な事なのに。
 渡る世間は鬼ばかり、幽霊にはこんなに人は厳しいのね、よよよ」

『死んだものが道理に反して存在し続けるからには、それなりの意味があるのでしょう?』

「意味?
 道理とは人が地に張り巡らされた道を歩く為の理でしょう。
 ほら、幽霊は今私みたいに浮いてるから、道を歩く為の理はいらないの。
 だから、反してもいないのよ」

『――――それとももう一度死にたいって言うんなら……いい知り合いを紹介するわよ?
 なにせ彼女にかかれば、死んだ存在ですら殺せるそうだから』

「それは怖いわね、ああ、そんなに怖い話を聞いたらもう今夜は眠れないわ。



 夕方からさっきまでずっと寝てたし〜。
 でも奇遇ね、私も似た様な事が出来るのよ。
 生きているのなら誰でも冥界食べ歩きツアーに招待できたりするのよね。
 どう、一つ、あなたも?
 幽霊は楽しいわよ、三色昼寝つきだし」

231 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/05/19(木) 03:04:09

>>226
あたしのことも、……(しまった、名前訊いてないや……)あなたの記憶に、残ればいいな。
ずーっと。
あたし、今まで遇った人のこと、憶えてる。
思い出すたびに、胸が温かくなって、顔が笑い出すの。
楽しかったな。 また逢えたらいいな…って。
あたし、そんな記憶に、なりたいな。

232 名前:黒桐鮮花 ◆.a6n7AZAKA :2005/05/19(木) 03:13:54

>>228 巫女(?)

ぶつぶつ不平を言いながら、巫女らしい誰かが出てきた。
ここの巫女――にしては違和感あるわね。
ああ、そうか。

「あなた、熱が違うわね。
 人の放つ熱ではないわ。むしろ冷気に近いわね。
 けど、そこの幽霊のものとも違う。
 あなた、何者かしら?」

>>229

「別に皮肉ではないわよ?
 わたしが式のことを、敵であるにもかかわらず一緒にいてもいいと思えるのは、
 その部分のおかげだし。
 むしろそこがなければ、わたしもためらいなく焼くところだけど」

――答えながらも、気に食わない。
なんだろう、この機械。
言葉の端々ににじみ出る……殺意とも悪意とも違う何か。
見せた刃ににじむ、優越感と誰かの無念。

「――その言い方だと、あなたは誰か……あるいは何かかも知れないけど、
 それを殺したことがある、と言いたいようね。
 でも、残念。
 あなたはまだまだ二流だわ」

わたしには、分かる。
だってわたしのすぐそばには、そしてわたしの大事な人のすぐそばには、
一流の殺人鬼がいるんだから。

「一流の殺人鬼は、それを誇らない。てらいもしない。
 いいえ、何も感じない。
 だって、それは完全に日常の一部だから。
 あなたはそうやって、自分が殺人者だと常に意識し続けなければ、
 殺人者である自分を維持できない。違うかしら?」

前にもまして失礼なことを言っている気もするけれど……まあいいか、どうせ相手は機械なのだし。

「それと、宇宙の話は遠慮しておくわ。
 星なんていうものは、地面から見上げているのが一番綺麗なんでしょう?
 宇宙じゃ、星は瞬かないって言うし。
 ――それに、分を超えて飛び上がったばかりに墜落するのもごめんだわ」


233 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/05/19(木) 03:14:21

>>229
あ、えと、いや、ごめん。
ごめんね、いきなり出てきたから、ちょっとびっくりして…

友「まぁ、変なのは事実だけどね。 それにしても……ブリキの人形かぁ……
  つまりこの人(?)、機械……だよね。 心を持ってる機械なんて、いるんだねぇ。」


友達になりたいの? じゃぁ、なろうよ!
あたし、マリエル。 よろしくね。

<FONT color=#efefef>友(でも……友情の妖精であるあたしがこんなこと思うのも変だけど………
  この機械さん、なんか………ヤバイ…………)

234 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/05/19(木) 03:15:25

友「しまったぁ〜!!」

M「気をつけよう……」

235 名前:ダークネイド・カマキール ◆P1DARK1wWk :2005/05/19(木) 03:15:57

(ttp://www.watch.impress.co.jp/game/docs/20050218/rox01.jpg
 ↑画像その2、奥の細い方)

>>229(>>229追記)
おっと…正確には御伽噺に出てくるような純真な子と、だ。
ブリキの人形のお友達っていうと、な。
おっと…キザな言い回しに聞こえるだろうが嘘じゃあないぜ?ブリキの人形ってのは、嘘がつけねぇもんなのさ。



あと、その視線の先にあるらしい反応も教えてくれれば助かるかな…?
いや、ちょっと「何か」があるって事だけは分かるんだけどさ。



>>228
おやぁ…外出ってのはしてみるもんだね。
次から次へと珍しいのが出てくる。
また微妙なエネルギー反応を計測…
こりゃ「あの方」に報告しとくべきかな?


にしても…はは、こりゃ随分とお疲れのようだね。
理由はわからねぇけど、かなり酷使されたなんてツラをしてる。カワイイ顔が台無しってくらいにな。
目に隈なんてもの、現物は初めて見たねぇ…。
俺たちには、そんな外部変化なんてないもんだからさ。
と…あんたにゃ悪いけど、あとちょっとだけ我慢してくれねぇかな?


早けりゃ2、3分で……生の人間は『居なくなっちまっちまう』からさ。



…それとも、先にあんたを永遠にオネンネさせる…ってのもアリかな?

236 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/05/19(木) 03:21:13

>>228
あ、ごめん。 寝てたんだ。
邪魔してごめんね。

…って、あれ?
えっと…………あ、ミヤビ!
かまくらで遇ったよね、確か。 あたしのこと、憶えてない?

友「あたしのことも……って、あたしは会ってないか。」

237 名前:ミヤビ ◆TIger7pdX2 :2005/05/19(木) 03:28:26

――取り敢えず頭がはっきりしてきた所で、境内に集まっていた面々の顔を見回してみる。

>>229
紫のカラーリングに彩られた、蟷螂を模したロボット。
一応流暢に持論をのたまっているところを見ると、自律式でしかも自意識を獲得しているのだろう。
精霊化せずともプログラムによる人工知能だけで自意識は得られる者だとは聞いているが、<学園>でもないのに感心する。
人間界もようやくここまで来たかという風情だ。

>>230
次に視界に入るのは――ゆったりとした服装の、金髪の女。
もっとも、人間ではない事は端から知れている。魔力――霊気?――の気配しか感じないからだ。
大体幽霊などというものはここまで根を張ったような安定性のあるものでもないのだが――この女は毛色が違うようだ。

「……随分と存在力の濃い幽霊ね……一体何者?」
顔をしかめつつ、ついそう零す。

>>231
次――いつぞや慰めの言葉をかけられた、妖精を連れた少女。
まさかまた会うとは思っていなかったので、ちょっと驚き。

「……また会ったわね。
 貴女は――無論元気そうなようだけど。妖精たちも息災かしら?」

>>232
――そして、最後の一人。
見た目にはごく普通の娘――大体、知り合いの鈴穂と同年代あたりか――なのだが、その物腰が普通でないと雄弁に語る。
拓人達――彼よりは洗練されているが――と同質の臭いがするのである。

「あら……これはこれはご挨拶。
 それにしても熱で私の事を図るなんて……面白い子ね。 貴女もしかして魔法使い?」

そこで、彼女からの誰何の声がかかる。何者か、と。

「そうね……魔法使いだったら別に知ってても問題ないでしょうけど。
 私はミヤビ。西方位の守護神獣――瑞獣・白虎の一柱よ」

238 名前:<天衣無縫の亡霊> 西行寺幽々子 ◆ffCHERRYBc :2005/05/19(木) 03:29:52

>>225 人と妖精
『あげるなら、おいしいほうがいいでしょ?』

「ほら、お茶は缶に入れるわよね。
 ほっとくと匂いはどんどん広がって薄くなってしまうし。
 そうなるとお茶は不味くなってしまうのかしら」

>>229 からくり人形
『妙なお嬢ちゃんが来たもんだね。熱反応がゼロで動いてるなんて、さ。
 俺としちゃ、ちょいと学術興味で解剖とかしたくなっちまうねぇ…』

「幽霊の温度は、そうね……千年以上死んでるとー2、7度くらいかしら。
 後千年ぐらい死んでれば、もう少し温度は上がると思うけど
 そうそう、からくり人形焼きってどういう味がするのか私も興味があるわ」

『さぁて…レプリロイドはお茶よりはオイル派なもんでね。
 今まで食べたパンの枚数を覚えているかとか言われても、
 ゼロとしか言いようがないくらい機械の体ってな』

「なら行灯の油なら良いのね。あれもなるべくゆっくりと小さな灯のを舐めないと、
 火傷するらしいのよね、大変だわ」

『ま、たまに味は好みで付けるくらいかな?

 あんたみたいな可愛いのの血をタップリ混ぜたりとかな…?』

「……やっと分かったわ、吸油人形なのね。
 知り合いの人形使いに見せてあげたいわね。
 でも幽霊の生き血は啜れないわよ、死んでるし。
 そうね、でも……


                 @

 http://image.www.rakuten.co.jp/game77/img10521544993.jpeg


 これの生き血を啜れたら、考えてあげても良いわ、どう?」

『ところで、ものの順序が逆に聞こえるのは新手の倒置法か何かかい?』

「いやいや、あなたは波長が長いのしか受け止めてないのね。
 長い部分と短い部分を両方、持っているからね。
 そうすると常人には話が見えなくなるのよ」

239 名前:エンジェラン@人間体 ◆6Jd7VR017. :2005/05/19(木) 03:36:01

0111001100010100011011001110110100101001101001010101
1010010011101100001100010100111111001110111010110011
0111011010100010111010110110101101001011011011010101



 定位リバース・コンバート、完了。
 実空間上の座標xxxxxxxx-xxxx-xxxxxxへの実体化を確認――


転移を終え、目蓋を開くとそこは見知らぬ施設の敷地内でした。
木造の古い建築物と、それを取り囲むように植えられた無数の樹木。
ふと振り返ってみると、これは物資の搬入ゲートなのでしょうか?
石造りの舗装路と階段、そして奇妙な門のような建造物。
ここは一体何の目的のために造られた施設なのでしょう?

そしてこの奇妙な雰囲気は一体……?
強いて言えば、『遺跡』の深奥部で感じる圧迫感がそれに近いのでしょうか。
空間全体が形容し難い存在感と圧迫感、そして何故でしょう?
安心感とでも言うべきものに包まれています。
胸の鼓動が早まっているのは、夜風のせいだけではないようですね。



さあ、と優しい夜風がわたしの髪をなでていった時、幾人かの人の気配が感じられました。
距離が離れているのでよくわかりませんが、建物を挟んだ向こう側で何かを話しているようです。
この場所が一体どういったところなのか、彼らに聞いてみればわかるかもしれませんね……


「……!?」

――いけませんね。
また、無意識に人々から遠ざかろうとして後ずさりをしていました。

 お父さま――
 わたしに見知らぬ方々と接する勇気をください――




利き腕の中にある杖を握り直すと、わたしは歩きだしました。
建物の角を曲がると、それまで見えなかった男女の姿が視界へと入ってきました。
一瞬の躊躇の後、意を決して彼らの輪の中に向かっていきます。


「あの―― は…はじ…めま……して……」

人々に向かって挨拶の一言を口にするのが、わたしには精一杯でした。


240 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/05/19(木) 03:40:49

>>237
うん、元気だよ。 ここにも一人いるの。

友「はじめまして。 あたしは友情の妖精。 よろしくね。
  かまくらの時以来、フィオナがあんまりマリエルを心配するから、毎回誰かがついていくことにしたの。
  あなたのことは、マリエルから聞いたことがあるよ。ひどくこきつかわれてるとか…。
  今もそうなの? 負けずにがんばってね。」


今日も、そのせいで疲れてたから、休んでたのかな?
邪魔しちゃって、ごめんね。

241 名前:<天衣無縫の亡霊> 西行寺幽々子 ◆ffCHERRYBc :2005/05/19(木) 03:44:37

>>237
『………うるさいわね、こんな夜中に。
 お陰で安心して眠れないじゃないの……!』

「夜寝なければ昼寝る、私の知り合いはそうやってるわよ。
 修羅場モードになると2倍速になるんだったっけ」

『……随分と存在力の濃い幽霊ね……一体何者?』

「幽霊は幽かな霊、だから私は亡霊よ。
 ほら、右足の隣に左足があるわ。
 そのくらい今の亡霊は常識よ、時代の流れに取り残されないように、
 80%から完成していくのね」

242 名前:ミヤビ ◆TIger7pdX2 :2005/05/19(木) 03:45:43

>>236 マリエル
……ええ、覚えてるわよ。
あの時はお世話になったわね……(しみじみ


……まあ今回も、また例によっての作業で疲労困憊だから……
命の洗濯って感じで。

>>235
……大きなお世話よ。
神や悪魔だって不眠不休で一日48時間働けば疲れるのよ、流石に……!
今回だって一体何本ユピテル帝王液のビン空にしたか知れたモンじゃないわ。

――それから。

『全部』聞こえてるわよ、機械人形。
こう見えても私の虎耳は伊達じゃないのよ?いつもは『萌え! 萌え!』と呪詛のよーに言われる対象にされてる訳だけど(泣

別に人間界だけでの斬った張ったをどうこう言う積もりじゃないけど――
流石に目の前で知り合いを、ってのは気に入らないのよね。

――で、私? 私を?
ふふ、くすくすくす……。

生憎と、拓人達ならともかく
貴方如きただの機械ににどうこうされる程、ヤワな身じゃないんだけどね、私。
それに――

(袖口から抜き身の日本刀が滑り出て、手の中に)
―ー生憎と、そこまで平和主義でもないし。

仏の顔も三度までって言葉、知ってるかしら。
神罰ってのも存外怖いものなのよ? くす。

243 名前:黒桐鮮花 ◆.a6n7AZAKA :2005/05/19(木) 03:47:55

>>230 幽霊
>「そうそう、新しいお茶は神社に奉るのよね。
> 神の新しいお茶、だから新茶は2つの意味がかかっているのよ」

「せっかくだから芯茶ってことで、くき茶でも飲んだらどう?
 そんなにゆらゆらしていちゃ、まともに話をするにも一苦労だわ。
 背筋に一本通っていないと困るのは、人間だろうとその後の存在だろうと同じはずだけど」

一応さりげなく嫌味を混ぜてみる。
もっとも、駄洒落のように見えてそうでないのは、
まがいなりにも魔術を齧っているわたしには分かる。
韻を踏む、音。それそのものが一つの呪なのだから。

その後の渡る世間はなんとやらはさらりと無視。
幽霊だって元々鬼の一種だし、そんなことを言われる筋合いはない、多分。

>「意味?
> 道理とは人が地に張り巡らされた道を歩く為の理でしょう。
> ほら、幽霊は今私みたいに浮いてるから、道を歩く為の理はいらないの。
> だから、反してもいないのよ」

「ああ、そうだったわね。
 幽霊って、地に足付いてないからそこまでふらふらしてるんだったわ。
 目的があるのは飛行、目的が無いのは浮遊。
 でもどちらも、大地にある何かからの逃走であることに違いは無いわね。
 あなたは、何から逃げているの?」

少し挑発的に言ってみる。
――そこに、かすかに相手への憧憬が含まれていることは気づかれないように。
つねに地に足をつけて生きるわたしには、
わたしが黒桐鮮花わたしであることから逃れられないわたしには、
それはかすかな憧れでもあるから。
わたしは式のように徘徊することもできない、だから――

>「でも奇遇ね、私も似た様な事が出来るのよ。
> 生きているのなら誰でも冥界食べ歩きツアーに招待できたりするのよね。
> どう、一つ、あなたも?
> 幽霊は楽しいわよ、三色昼寝つきだし」

――だから、一瞬くらりと来た。
目的のためなら、「生」という形にすらこだわらない、それが魔術師。
そういう存在をわたしは何人も知っている。
そう考えれば、それで自由になれるというのなら、それはいいことなのかもしれない、けれども……。

「せっかくのご好意だけど、お断り」

けれど、わたしは断る。

「昔、わたしの知り合いが、あなたによく似た、人……だったものに誘われてね。
 あやうく一緒に行ってしまうところだったの。
 幸い、戻ってきてくれたから良かったけど。
 けどあの時、わたしは本当に心配だった。
 だからわたしは、そういう思いをわたしの周りの人にさせたくないのよ」

厳密には、幹也には。
幹也にはさせたくない。

「そっちこそ、そんな布頭につけていないで、少しは運動でもしてみたら?
 マラソン……は足が無いから無理ね、だったら逆立ちとか。
 逆さまになれば、また見える世界も違うんじゃない?」

挑発しながらも、どこかそこに悪意を込められずにいる。
相手は幽霊なのに、敵であるはずなのに。
どこか素直に言葉がぶつけられて、楽しい。
まるで式と話しているみたいに。

244 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/05/19(木) 03:52:33

>>238
え〜っと……、薄いのがいい人も、いると思うから、
まずくなるわけじゃないと思うけど……。

245 名前:エンジェラン@人間体 ◆6Jd7VR017. :2005/05/19(木) 03:59:15


見知らぬ人々に囲まれて立ち尽くすわたし。
胸の中で心臓が早鐘のように鳴っているのがわかります。


>>238
「……………………!?」


 ――わたしは何も見ていません
 ――わたしはなにも聞いていません

        時の流れの果てに消え去った夢の断片のことなど知りません
        何も知らないのですから、悲しみや痛みなど覚えるはずが―――


                 だけど涙が出ちゃうのは、きっと私が「女の子」だからなのでしょう……


>>240
快活な明るい声に気がついて振り返ってみると、一人の少女の姿が目に入りました。
まだ幼さの残る年頃の彼女は屈託のない笑顔で隣にいる相手に話しかけています。
わたしもこの子のように振る舞う事ができれば―――

「――――」

そんなことを思った矢先に、当の彼女と視線が合ってしまいました。
どうしましょう、言葉に詰まって何も言えません。
気まずい沈黙の中、時間だけが流れていくのがわかります。

 ああ、お父さま――
 わたし、どうしたらいいのでしょう――


246 名前:ミヤビ ◆TIger7pdX2 :2005/05/19(木) 03:59:17

>>239
――そこへ来て。
私の神族としての感覚が、時空間のゆがみを肌で感じ取る。

「シフト・ポータル? いや、違う。
 これには魔力が介在していない。……別の力?」



目の前に現れた、杖を抱えた娘。
どこかトリンシアたち、<学園>におけるAIの精霊こと仮想神格に似た雰囲気がある娘だ。

一見、そっち(>>243ほか)の娘よりよっぽど魔法使い然として見えるのだが――
この娘からは純粋に魔力と呼べるものが感知できないのである。
その代わりと言ってはなんだが、得体の知れないエネルギーを身に纏っているのは分かるのだが。

「トリン達仮想神格の、非魔法エネルギー版って所かしら……?
 ああ、御免なさいね。こんばんわ。
 もしかして貴女も骨休めか何か? だったら――当てが外れたわね」

妙に緊張しながらものを言う娘に、
私は他の連中を目で示し、肩をすくめてそう言った。

247 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/05/19(木) 04:01:21

>>239
はじめまして。 あたしマリエル。
随分遅い時間に来たね。 目が醒めちゃった?
よかったら、一緒にお話しよう。

友(この人…、人間とはちょっと違うような………
  まぁ、大した問題じゃないけど。)


248 名前:<天衣無縫の亡霊> 西行寺幽々子 ◆ffCHERRYBc :2005/05/19(木) 04:07:42

>>239 >>245 電脳少女
『あの―― は…はじ…めま……して……』

「まあ、ほら、そんなに緊張しないでお茶でも飲んで」

 すっと差し出されるお茶。
 ほのかなよい香りが鼻腔を擽る。

「良い香りでしょ。
 古いけど良い香りがするのよね、入手も安易よ、このハーブの種。
 限定版山積みの状態で冥界に来たのよね

 それは。
 画面真っ黒音だけのリアルサウンド。
 それについてきたハーブの種だった。

249 名前:ダークネイド・カマキール ◆P1DARK1wWk :2005/05/19(木) 04:10:06

>>233
おいおい…相手が機械だからって遠慮がないね?
そうやって、相手が対等って考えないのは気をつけた方がいいぜ?自分達が作ったものより偉いなんて考え方は、傲慢な人間サマのお家芸ってな…?
その上、自分達の役目が終わってる事を自覚してなかったりしたら、そりゃ最悪だ。
そんな古い世代は、新しい世代に根こそぎ滅ぼされても文句は言えねぇ…自然の摂理って、やつだ。 


…ま、何をどう考えようと手遅れでしかねぇんだけどな。
人間と旧世代の時代はとっくに終わってるんだよ…何もかも、な。

それに…へへ、こりゃ鋭いね。
けど、俺のは趣味とコンセプトであって…全てってわけじゃない。
俺を維持してるのは『誇り』ってやつさ。いや、理念かな?
新しい世界を創るっていう理想…全てを投げ打っても達成させる目的意識、そいつが今の俺の根っこでね。
他の…殺したりなんてのは、手段とそのついで程度さ。


その為に宇宙を目指す…俺たちは元々宇宙開発用でもあるんでね。
見上げてるのが好きなら、好きなだけ見上げてりゃあいい。
あんた達が分を弁えて滅びかけの古い世界にしがみついている間に、俺たちは次の世界に行く。要はそれだけの事さ。

>>233
はは、最近の子供ってのは元気がいいね…!
それぐらい元気がなきゃ、俺も愉しめねぇしなあ…。
こういう子供が、ぐずぐずに泣きながら泣き叫ぶのがイイんだよなぁ……!


おっと、俺も宜しく、だ。マリエルちゃん。
俺はダークネイド・カマキール…ま、カマキリとでも呼んでくれりゃいいさ。
長い名前は、マリエルちゃんには呼びにくいだろうからね…? 


じゃあ、早速だけどお友達の証って奴をな。
この宝石みたいに綺麗で真っ赤なペンダントをプレゼントだ。
俺が持ってても意味がないしな、気持ち代わりに受け取ってくれれば嬉しいね。
知らない人から物を貰うのは良くねぇが、お友達からなら大丈夫…だろ?


…発信機付きの、だけどな。
これで何処まで逃げても、どんなに暗くても一目瞭然って訳だ。
へへ、久しぶりだよなぁ…こういうゲームも。
前は30分で獲物が発狂しちまったっけ…ショック死だったかな?
あの血の海は忘れられないねぇ…。



ところで、ただお話…なんても詰まらないと思わないかい?
交友を深める為に、ちょっとお兄さんと遊んでくれると嬉しいね。
いやぁ、時間はとらせないさ…簡単なかくれんぼみたいなもんだよ。


それとも…俺のような醜いお人形と遊ぶのは嫌かい?
それならしょうがないんだけどね…。



後でも鬼ごっこは出来るしさ…。

>>238
へぇ…ってことはあんた、「とんでもない、あたしゃ幽霊様だよ」ってかい?
こいつは珍しい…いや、本当に珍しいね。
幽霊なんて、てっきり御伽噺かと思ってたが。いる所には居るもんだ。
ああ、道理でサーモがマイナスなんて表示になってると思ったぜ。こいつは故障なんかじゃあ、ないって事だ。
こりゃあ「あの方」に報告する事が増えちまったかな。
へへ…いや、ちょいとした定時連絡さ。
俺も何だかんだいって宮仕えなもんでね。


おや…心を読まれちまったかな?
表情に出てる自覚はないんだけどねぇ…ポーカーフェイスで通ってるもんでさ。
ま、幽霊だからな。
サタンならねぇ幽霊じゃ仕方ないね。
あと、循環液の無い物は吸えるほど器用じゃなくてな。


ま、世の中には、クラシカルな油どころかアルコールもエネルギーにする『先輩』は居るとか聞いたことはあるが…
生憎、そっちは試してない俺は待ち軍人サマってな。
それは手加減して、他のメイド型なんかにしてくれりゃまだ挑戦できるんだけど、さ。



へへ…おっと、そいつは失礼だ。
高次元過ぎて理解できない表現ってやつかい?
うちの兄弟の一人が、そういうのが好きでねぇ…そいつもあんたとなら話も合いそうだ。


250 名前:黒桐鮮花 ◆.a6n7AZAKA :2005/05/19(木) 04:12:35

>>231 マリエル
>思い出すたびに、胸が温かくなって、顔が笑い出すの。
>楽しかったな。 また逢えたらいいな…って。
>あたし、そんな記憶に、なりたいな。

「……そうね」

素直に、首肯する。
誰からも忘れられる。
それは凄く寂しくて、怖くて、どこか……悲しい。

「思い出は薄れる、色あせるもの。
 けれど、心のどこかにちゃんと残っているもの。
 だから、わたし達は、一人の時でも一人じゃないのかもしれないわね」

ああ、わたしも。
――わたしも、幹也のそんな記憶おもいでになりたい。


>>237,242 ミヤビ

>「あら……これはこれはご挨拶。
> それにしても熱で私の事を図るなんて……面白い子ね。 貴女もしかして魔法使い?」

「魔法使いだなんて、そんな凄いものではないわ。
 ただ少し発火魔術を齧っただけの、ただの人間です」

苦笑しつつ、返す。
魔術回路のないわたしには、魔法だなんて大それたことはできるわけもなく。
ただわたしは、式に追いつくために魔術を習ったにすぎないし。

それにしても、守護神獣……それも白虎だなんて。
こんなところを、そうそううろついているものでもないのだけれど。
「生きているものなら例え神様でも殺してみせる」
そう公言している式を連れてきたら面白いことになったかもしれない……そんなことを考えていると。

>(袖口から抜き身の日本刀が滑り出て、手の中に)
>―ー生憎と、そこまで平和主義でもないし。

「何を考えているのあなたはっ!!」

反射的にそう怒鳴り返す。

「あなたといい式といい、どうしてこういう場所でそういうものを、何の考えも無く取り出すの!
 ここだってまがいなりにも神社で、結界の中なのよ!?
 そこで、あなたのように力のあるものが、そんな力のあるものを取り出したらどうなるのかくらい、
 分からないあなたでもないでしょう!
 もし不用意に結界が破れて、中にあるものがあふれたらどうするつもりなの!」

なんだかデ・ジャヴめいたものを感じるけれど。
でも、危惧の内容は本当。

「それに、あなたなら気づいているでしょう?
 ほら、あそこ」

言って、道から外れた森の暗がりを指差す。
一見そこに何も無いようだけれど……火に関することなら人一倍の私になら、分かる。
――――火薬の臭い。

試しに、少し重さがある石を放ってみる。
それが地面に触れたとたんに、爆発・轟音。
やはり地雷のようなものが埋まっていたらしい。

「――こんなものが埋まっている神社なんですから、何が封じらているか分からないわ。
 力を持つのなら、もう少し慎重に行動して下さい」

言いながら、奇妙な気分になる。
なぜわたしはこんなところで、神を相手に説教しているんだろう?

251 名前:ミヤビ ◆TIger7pdX2 :2005/05/19(木) 04:14:24

>>238
………また、微妙にレトロな存在を。
どこぞの常務が見たら泣いちゃうわよ?
結果はどうあれ、んな事させたら(汗


>>241
>「夜寝なければ昼寝る、私の知り合いはそうやってるわよ。
>修羅場モードになると2倍速になるんだったっけ」
……放っといて頂戴。
こちとらなまじ人間より頑丈な分睡眠時間の割り振りも滅茶苦茶なのよ……!

あ、ちなみに今はようやく入稿に漕ぎ着けたので
解放されて一安眠、って所だったんだけどね?

>“幽霊と亡霊の違い”
………ああ、成程。 道理で――じゃなくって!
一体何処の常識なのよそれ!
神族である私が言う事でもないけどそんな話、この世界じゃ聞いたことないわよ!?
そもそも幽霊だの亡霊だのは殆どが生きてる時の残像に…………

(何かに気付いたようにはっとし、頭を振って)
……ごめんなさい、というかそんな既存常識の枠にとらわれないのが<学園>のポリシーだったわ。

けど、そうなるとそんじょそこらの存在でもなさそうね……一体何処の亡霊よ?

>>240 マリエル
……ええ、そっちの妖精には気付いてたわ。
仮にも神様ともあろう者が、それぐらい見えなくてどうするのって感じね。

――ふうん、まあ正しい処置ではあるわね。
妖精たちの多彩な能力はあっても、貴女自身はただの人間だもの。
ここ最近の界隈も物騒な話が増えてきたからね、そのフィオナとかいう妖精の処置は適切よ。

……こき使われてるのは、まあ今に始まったことじゃ無し。
夏冬になると氏ぬ程大変なのはもう恒例だしねえ、あは、はは、あはははは……(血涙
しかも実際に死ねないのがなおのこと辛かったり(涙笑

……神様や悪魔のやる事じゃないってのは言わないでお願い。
こっちも辛いのよ、魔法で呪縛されてる身だし……!

ああ、別に謝らなくてもいいわよ。
確かに睡眠は中断だけど、わりかし面白い事になってるようだし。

252 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/05/19(木) 04:31:39

>>249
ペンダント…?
ありがとう…。

友「気になる……。 この人形が時折見せる、狂気を帯びた表情……。
  あのペンダント……なにもなければいいけど………」



かくれんぼ? うん、いいよ。
それじゃ、じゃんけんで鬼きめよ。

友「かくれんぼ……? 意外に平和なこというんだな……。
  でも………、安易に信用しない方が良さそう…………。」


>>250
うん…。
だんだん薄れていくけど、あたしの記憶の中には、今までに遇った人や、妖精達がいる。
夜、一人きりの部屋で寝るのが淋しいとき、思い出すと、少し淋しくなくなるの。

今日は、あなたのことを思い出しながら眠るの。
今日二人で、こうしてお話して…、友達になったことを……。
また、逢いたいな。 逢えるといいなって、願いながら。
あたしも、こんな風に思い出してもらえるような、記憶になりたいな。
誰かが、あたしのことを思って、笑顔になってくれるような。

253 名前:<天衣無縫の亡霊> 西行寺幽々子 ◆ffCHERRYBc :2005/05/19(木) 04:37:30

>>243
『せっかくだから芯茶ってことで、くき茶でも飲んだらどう?
 そんなにゆらゆらしていちゃ、まともに話をするにも一苦労だわ。
 背筋に一本通っていないと困るのは、人間だろうとその後の存在だろうと同じはずだけど』

「くき茶、悪くないわね。茎が通って棒になって背筋を支えるのよね。
 ほら、それなら昆布茶はどう? 平坦な道だけじゃ良い物は育たないわよ。
 起伏があるから、お茶は育つんでしょ、日当たり良好で。
 見たところ起伏がないから分かりにくいかしら」

『目的があるのは飛行、目的が無いのは浮遊。
 でもどちらも、大地にある何かからの逃走であることに違いは無いわね。
 あなたは、何から逃げているの?』

「あら、逃げていたのね、私、初めて知ったわ。
 人は上からものを見れないわよね、人のまま見ようとすると大抵失敗するし。
 外国の話だと天を目指して、蝋の翼が溶けてしまったのかしら。
 でも幽霊だから見れるのよ、上位互換があるの、人と幽霊には。
 生前の柵(しがらみ)から逃れる事が出来て、やっとモノを色々見れる様になるのね。
 はるか上の、天空、冥界からね」

『せっかくのご好意だけど、お断り。

 けどあの時、わたしは本当に心配だった。
 だからわたしは、そういう思いをわたしの周りの人にさせたくないのよ』

「だからこそ誘ってみたのだけど、無理強いはしないわ。
 私もあんまり能力使いたくないし〜。
 それに………心配されるという事は見てもらえるということよね。
 なら、一人立ちすると心配されなくなる、ひいては見てもらえなくなるんじゃないかしら。
 植林も最初は人の手が入ってもある程度育つと後はもう見なくてもいいのよね。
 あなたの周りの人はどうかしら」

『逆さまになれば、また見える世界も違うんじゃない?』

「そう、それよ、それ。
 亡霊は須臾も永遠も同じだからぼうっとしてるのよ。
 だから、時代の流れに取り残されやすいのね。
 とりあえず、こういうのでどうかしら?」

 http://www.jfast1.net/~charaneta/fupbbs/obj/obj17_1.png


254 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/05/19(木) 04:40:41

>>240
し……、死ぬほど………!?

友「どんな仕事してるの…?」

毒のトゲに足刺されたり、足踏み外して高いところから落っこちたり、
頭の上から鍾乳石がいっぱい落ちてきたり、迷子になって出口がわかんなくなったり!?

友「マリエル……、多分、あなたとは違う仕事してると思うけどなー、ミヤビは。」



※マリエルはしょっちゅう上記の災難に見舞われてたり………

255 名前:ダークネイド・カマキール ◆P1DARK1wWk :2005/05/19(木) 04:41:04

>>242
おや、聞こえちまってるとは意外だね?
声にも出してなかった筈なんだが……無意識に出ちまってたかな?
へぇ…こいつは、はは。
中々面白いギミックだねぇ…。


(上腕のギミック展開、両腕に回転した鎌を装着、固定。
 刃全体から紫色のプラズマ流を発生させ)

けど……は、神罰だって?
その神サマってのが何をしたよ?
人間が折角の世界を汚してもダンマリを決め込んで、見てみぬ振り。
ま、そりゃあ別にいい。
けど自分達の隣人と言っておきながら、機械の命を生み出してそいつを酷使して弄ぶのはどうだい?
俺たちレプリロイドは人間の道具として『作られた』代物だ。
生かすも壊すも、全部は人間サマの都合しだい。
……自由な意志が俺たちにあるのにも関わらず、だ。
命ってのが平等なら、なんで俺たちに神様は何もしやしない?
それとも…自分達が作っちゃいない命はどうでもいいってかい?


だから、俺たちは神サマなんざ信じねぇのさ。
俺たちにとっちゃ、そもそも『居ない』んだからな。
神罰も存在しない。必要もねぇんだよ。
俺たち新世代は俺たちだけで生きる。自分の意思ってもんに従ってな。



(そこまで言って武装を解除)

ま、アンタが意固地になるのは勝手だけどな。
此処で暴れちゃ、他の罪のない連中にも被害が出るんじゃないのかね…?
それとも、神サマってのはやっぱそこまで傲慢なのかな?


>>239
おっと、こりゃあ…俺は何回珍しいって言えばいいのかね?
電脳世界から実体化なんざ、兄弟も「あの方」も出来ない真似だからな。


おっと…別に固くなる必要はないぜ?
アンタの事は、俺たちの間じゃちょっとは有名なもんでね。
俺は…ま、名乗る程でもないケチなレプリロイドってお仲間さ。
けど、新世代型ってのは覚えておいて貰いたいね。
このしみったれた世界を新しく変える、それが俺たちという存在だからねぇ…。
ただ…ああ、ちょいと聞きたいんだ。 




(以下、エンジェランのみにデータ送信)

なんで人間なんてもんの味方をするんだい?
あいつ等は滅ぶべき古い存在だろうが…あんたが人間に何をされたよ?
俺たちは世界に選ばれたんだ。人間の次の支配者としてね。
滅ぼしこそすれ、守ってやる義理なんて欠片もねぇだろうに…違うかい?



256 名前:エンジェラン@人間体 ◆6Jd7VR017. :2005/05/19(木) 04:46:14

>>246
『仮想神格』

少女はわたしを指さしてそう言いました。
その、仮想神格というものが如何なるものであるのかは知りません。
ですが、「仮想(Virtual)」という言葉がわたしの胸を貫きます。
彼女の言葉の通り、わたしは所詮仮想の存在、Virtuaroidなのですから。

その、拭い得ぬ事実に思いを至らせていて
彼女に返事の言葉を返していなかったのに気がついたのは
ずっと後になってからのことでした。

俯き、目線を逸らすだけのわたしは、彼女にどう見られたのでしょうか?


>>247
「……お話、ですか。」

精一杯返した相槌。
彼女――マリエルと名乗りました――はわたしとは対照的な、
とても明朗快活な少女です。
彼女を見ていると、わたしの妹のことが思い出されますね。
外見や年齢は似ても似つかないのですが、誰にでも打ち解けていけるところなどは本当にそっくりです。

「……わたしのことは――エンジェランと、そうお呼びください。」


彼女の目を見ながら、自分の名を名乗りました。
ふふ、くるくるとよく動く瞳は本当にあの子に似ています―――



                    ――もしかしてわたし、笑ったのでしょうか?



>>248
 わたしが そのお茶をいただいたとき
 E野のすがたはすでになく

 わたしのまわりを
 アンソニーの末裔達が
 とりかこんでいました

 わたしには
 D食の延期に次ぐ延期に翻弄された
 セガールたちのきもちが
 よくわかります……

 ゆかわせんむよりさずかるこの@
 あなたがたのすきにはさせません――


その残留思念体がくださったお茶には
セガールたちの無念の想いがこめられていました。
その想いは力となって、私の背中に重くのしかかります。
込められた想いに答えるべく、わたし(DC)は立ち上がりました。












―――そして、数年後には生産中止になったのはみなさまもご存知でしょう。

257 名前:ミヤビ ◆TIger7pdX2 :2005/05/19(木) 04:49:53

>>250
『魔法使いだなんて、そんな凄いものではないわ。
 ただ少し発火魔術を齧っただけの、ただの人間です』

そう言って、目の前の娘は謙遜してみせる。

「でも、一応魔術の類は習っているようだし――それなら見習いとはいえ魔法使いでしょう?
 もう魔法関連に携わっていないなら、その「ただの人間」には頷いてもいいけど」

どうも話がかみ合っていない気がする。
この娘の修行先とは、『魔法使い』の解釈が違うのか?
そんなどうでもいい事を考えていたところで――

『何を考えているのあなたはっ!!』

私の取り出した刀を見て、血相を変えて怒鳴る魔法使い(見習い)の娘の声。
うわ、びっくりした。

「あー、びっくりした……! 驚かさないでよもう。

 ……確かに筋の通ったもっともな説明だけど…別にそんな慌てる事も無いわよ?
 一応こう見えても人間界とは割と行き来してる方だし。特に夏冬の有明とか
 それなりに力の加減位は弁えてるわ、どの位までなら目立った影響無しに力を振るえるか、とか」

……あんまりやりすぎると<学園>もうるさいからね、ぶっちゃけた話。

「それに、結界……といってもね。あまり強い方でもないみたいだし。
 仮にほころびが生じる事になったらなったで、私の神気でそこは補填するわよ。
 伊達に西方位の守護神を勤めてる訳じゃないしね、こちとら」

……ひとまずこの娘を、落ち着いて話を聞く体勢に持ち込めたので
おもむろに巫女服の襟をくつろげ、結構自信のある胸元を少しはだけてみる。
少々の悪戯心も含有させつつ、口調だけは神妙に。

「……実のところね」

胸の谷間、ちょうど胸骨の中心となる辺りに埋め込まれた赤い宝石と
その周りに描かれた呪法刻印を娘に示してから、そのまま襟元を正す。

「……この禁則呪法の刻印が枷になっててね。
 これがある限り、これを管理する魔法使いの許可オーダー無しには無制限に力を震えないのよ。
 脛に傷持つ前科持ちとはいえ、流石に面倒だわ……ふぅ。

 ……どう、安心した?」

最後に、悪戯心を顔に出してその娘に微笑みかける。
わりかしそうだったから、どんな反応をするかと思いつつ。

258 名前:黒桐鮮花 ◆.a6n7AZAKA :2005/05/19(木) 04:57:04

>>239 少女
>「あの―― は…はじ…めま……して……」

「はじめまして、わたしは黒桐鮮花、よろしくお願いしますね。
 そして、できれば少し下がっていた方がいいと思いますよ。
 ここ、いささか人間離れした方が集まっているようですから、
 あなたのような普通の方は怪我してしまうかもしれないわ」

とりあえずその少女はまったく普通だったので――普通すぎる、ような気もしたけれど――、
それっきり、わたしはその子のことを忘れた。
なぜなら、目の前の――


>>249 カマキール

――目の前の機械の方が、当座、重要な存在だったから。

>「おいおい…相手が機械だからって遠慮がないね?
>そうやって、相手が対等って考えないのは気をつけた方がいいぜ?自分達が作ったものより偉いなんて考え方は、傲慢な人間サマのお家芸ってな…?」

「あら、御心配なく。
 わたしは、あなたが人間に『造られた』ものだから言っているわけではないもの。
 ただ、人間以外のものを一律に自分より下に見てしまう、
 そんな視野の狭さというわたしの悪癖がもたらしたものだから。
 気に障ったらごめんなさい」

心にも無い謝罪。
心にも無い、コトバ。

それにしてもこの機械こそ、よほどわたしに謝るべきだ。
そう思う。
どうも回りくどい言い方を要約すると、わたし達は古くて自分達が新しいから、
自分達の都合を優先しろと、そう言いたいらしい。

――――なんて、身勝手。

「あら、古いものには、新しいものには無い歴史があるのよ?
 それの引継ぎさえしなくては、その先に進めるのかしら?
 それとも、あなた一人で、人間の歴史全てを自力でたどれる?
 だとしたらわたしは、あなたを褒めなければいけないわね。

 でも、だとしてもわたしの態度に変わりはない。
 なぜなら、わたしはここにいるから。
 あなたがここにいたいと思うように、わたしもここにいたいと思う。
 それは簡単なことでしょう?
 だってそれは、理屈以前のことなのだから」

それに。
幹也の居場所を、こんな人形に渡したくはない。
そう思うから。


>>252 マリエル

>あたしも、こんな風に思い出してもらえるような、記憶になりたいな。
>誰かが、あたしのことを思って、笑顔になってくれるような。

「笑顔に、か……」

幹也は、わたしのことを思い出した時、笑顔になってくれるんだろうか。
その思い出は、「妹」に対するものなんだろうか。
それとも――

――考えても甲斐のない疑問は、ずっとわたしの頭の中を渦巻いている。
まあ、甲斐もなければ、仕方も無いのだろうけれど。

「そうね……あなたがわたしのことを思い出して幸せになってくれるのなら、
 それは凄く素敵なことだし、嬉しいことだと思うわ。
 壊すだけの人。
 泣かせるだけの人。
 それは多いけれど、あなたのようにその逆ができる人は少ないのよね、残念だけれど」

そう、わたしはこの少女に言う。
誰も傷つけず、皆が幸せに、笑顔にと願う少女に。
まるで――幹也のように。

259 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/05/19(木) 04:57:47

>>256
うん、よろしくね、エンジェラン。
でも、随分遅くに来たよね。
いつもより早く目が醒めちゃった?
それとも、いつも早起きなの?
あたしは…、あんまり早くないかな。
特に、今日はお昼まで寝ちゃいそう………あはははは………

260 名前:<天衣無縫の亡霊> 西行寺幽々子 ◆ffCHERRYBc :2005/05/19(木) 05:00:15

>>249 からくり人形
『へぇ…ってことはあんた、「とんでもない、あたしゃ幽霊様だよ」ってかい?
 こいつは珍しい…いや、本当に珍しいね。
 幽霊なんて、てっきり御伽噺かと思ってたが。いる所には居るもんだ』

「それだと顔を白く塗って、丁髷を結えないといけないわね。
 帯をくるくるまわしたり巨大双六をするのは面白そうだけど。
 それはもういっぱいいますよ、ためしに死んで見れば分かるわよ。
 エイトセンシズに目覚めるという手もあるらしいけどね〜」

『表情に出てる自覚はないんだけどねぇ…ポーカーフェイスで通ってるもんでさ。
 ま、幽霊だからな。
 サタンならねぇ幽霊じゃ仕方ないね。
 あと、循環液の無い物は吸えるほど器用じゃなくてな』

「サタンじゃないんじゃ、仕方ないわね( ´∀`)」

 あら、私は何でも食べれるわよ。
 好き嫌いは駄目って習わなかったのかしら」

『ま、世の中には、クラシカルな油どころかアルコールもエネルギーにする『先輩』は居るとか聞いたことは あるが…
 生憎、そっちは試してない俺は待ち軍人サマってな。
 それは手加減して、他のメイド型なんかにしてくれりゃまだ挑戦できるんだけど、さ』

「お酒は百薬の長よ、神も人も妖怪も酔うの、幽霊もね。
 岩戸だって開くわ。
 お酒も飲めないのでは時代の流れに取り残されてしまうわ。
 しゃがんで勝てるほど今は甘くないのよね」

『高次元過ぎて理解できない表現ってやつかい?
 うちの兄弟の一人が、そういうのが好きでねぇ…そいつもあんたとなら話も合いそうだ』

「1に1を足すと田んぼになるともいうでしょ。
 高次元でも何でもなくて、忘れているだけなのよね、皆。
 新しいあなたには分からないかもしれないわね〜。
 桜も月も蛍も雪も綺麗とは思わないでしょ。
 それを愛でる心をなくしたら、後は何も残らないわ」

261 名前:ミヤビ ◆TIger7pdX2 :2005/05/19(木) 05:12:31

>>254
死ぬほど――――といってもそんな即物的な物じゃないわよ。
あるいはそれだけで済むならどれほど楽な事か……!


……具体的には朝も昼も夜も無く原稿の×印描いてあるところにベタ塗りっぱなしだったり
逃げ出そうとしたらペン軸まで壁に埋まるようなGペン手裏剣が飛んできたり
最大で一日72時間原稿書きっぱなしで不眠不休で働かされたり

「萌え!萌え!」と呪詛のように
いろんな意味で良い子の皆には見せられないような姿を強要されたりとか
見世物のよーに即売会会場で好奇の視線に曝されつつ売り子やらされたりとか…



……ま、いろいろあったのよ、いろいろね…
くれぐれもこの業界には、貴女の様なネンネのお嬢ちゃんは近寄らない方が賢明よ?
ふふ、ふふふ……(血涙

262 名前:<天衣無縫の亡霊> 西行寺幽々子 ◆ffCHERRYBc :2005/05/19(木) 05:14:57

>>251
『あ、ちなみに今はようやく入稿に漕ぎ着けたので
 解放されて一安眠、って所だったんだけどね?』

「こういう場面では印刷所がエラーを起こしたり、突発コピー本イベントが起きるのがお約束。
 ……と友人の紫が前に言ってたわ、何の事かしら」

『………ああ、成程。 道理で――じゃなくって!
 一体何処の常識なのよそれ!

 けど、そうなるとそんじょそこらの存在でもなさそうね……一体何処の亡霊よ?』

「だから、あの世の亡霊よ、千年くらいもう亡霊やってるけどね。
 白玉楼、大体庭がえーと外の単位では二千キロを超えるくらいの場所にすんでるわ。
 どう、あなたも?
 幽霊には試験も締め切りも何にもないわよ」


263 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/05/19(木) 05:15:13

>>258
ふふふ…、あなたは、あたしのこと、どんなふうに思い出すのかな?
時々頭に浮かぶその記憶の中で、どんなふうに…。

あのね、あたし、あなたの名前が知りたいな。
思い出すときに名前がないと、なんだか寂しいもん。
ね、おねがい。

264 名前:黒桐鮮花 ◆.a6n7AZAKA :2005/05/19(木) 05:23:30

>>253 幽霊
>「外国の話だと天を目指して、蝋の翼が溶けてしまったのかしら。
> でも幽霊だから見れるのよ、上位互換があるの、人と幽霊には。
> 生前の柵(しがらみ)から逃れる事が出来て、やっとモノを色々見れる様になるのね」

「あら――それはおめでとう、と言っておくべきなのかしら。
 わたしだって知っているわ、人では見れないもの、見てはいけないものがあるということくらい」

――そして、そのために人であることを捨てた、そんな存在も。

「けれど、それを見れないはずの人間に見ろというのは酷でしょう?
 それを強要すると、飛べないはずの人間が飛べると勘違いして墜落する、
 そんなことになるのよ。
 まあ、あなたはそういうことをしないから、まだいいけれど。

 でも、どうなのかしら。
 死んで空からでないと見れない風景もあるなら、
 地面に足をつけていないと見れない風景があるとは思わないの?
 わたしは空から街を俯瞰することはできないけれど、
 あなたは地面に咲くたんぽぽすら見落としていたりして。
 ただ、「見えていない」ことにすらに気づいていないだけだと、どうして言えるのかしら?」

派手好きそうな幽霊に、あえてそう言ってみる。

>「それに………心配されるという事は見てもらえるということよね。
> なら、一人立ちすると心配されなくなる、ひいては見てもらえなくなるんじゃないかしら」

「……そうね」

それは、認めなくてはならない。
幹也がわたしのことを見て、心配してくれているのは、
彼がわたしのことを、庇護の対象だと――妹だと、思っているから。
そして、わたしも、そんな状態を脱したいと思いながら、
今のその安寧さに甘えて、どこかそれを失うのを恐れていることも。
不本意ながらだけど、認めなくてはいけない。

けど。
それとは、どこかで決別しなくてはいけない。
それもまた、わたしは認めている。
だから、


「そうね、だけどそれでいいのよ。
 今は確かに『見てもらって』いるわ。
 けれどいつか、いつかは必ず、『見させる』ようにする。
 それだけの力をつける。
 そのためにわたしは、魔術を習っているのだもの」

それは決意の再確認。
いつか、あの式に追いつくために。

>「だから、時代の流れに取り残されやすいのね。
> とりあえず、こういうのでどうかしら?」

――で、なぜそこで「だから」で接続されて、巨大な扇が出てくるのかしら。
しかも派手な。

「まさに無意味と無駄の塊の幽霊らしい、無駄で無意味な代物ね、それ」

とりあえず呆れてみせる。
けれど、嫌いではない。
むしろ好きだし、大切なものだ――無駄、は。

「そうね、だったらわたしも見せようかしら。
 たとえば……」

ここで魔術を使うのは簡単。
けれど、おそらくそんなことをしてもこの幽霊は驚かないだろうし、
魔術は人前でするものではない。
だから、わたしはしない。
ただ、

――ただ、火をつけたマッチを放るだけ。

けどその効果は絶大。
火は地雷の火薬に移って炎となり、それが次々に誘爆して炎の道となる。
神社を中心に、炎の道が五条伸びた。

「――ほら、無駄なく無意味なことをするというのもいいものでしょう?」

後始末をする神社の人にとっては、「無意味」ですまされたらたまったものではないだろうけれど。


>>257 ミヤビ

そして、胸に刻まれた宝石を見て、わたしは目を丸くする。
こちらは完全に専門外だけれど……まがいなりにも神の力を束縛する!?

「――そんなことが、人間に可能なのかしら……」

まあ、話を聞いていると、このミヤビの側も協力して、
力をセーブしているようにも聞こえるけれど。
だとしても、凄いことに代わりはない。
これが、一人ひとりの人間を超えた「組織」の力なのかしら?

――それと、何かリアクションを期待するような目でこちらを見ているのも気になるけれど、

「わたし、女の方、まして人間以外相手にその……欲情……したりはしないですよ?
 まあ、礼園なんて、女だけの閉鎖空間に長い間いると、
 時たまそちらの方向に目覚めてしまう方もいらっしゃるようですけれど」



――――ところで。
本題には本当に関係ない、どうでもいい話なのだけれど。


>「見たところ起伏がないから分かりにくいかしら」」

>「……ひとまずこの娘を、落ち着いて話を聞く体勢に持ち込めたので
> おもむろに巫女服の襟をくつろげ、結構自信のある胸元を少しはだけてみる。
> 少々の悪戯心も含有させつつ、口調だけは神妙に」


――どうして誰も彼も、胸のことばかり言うのかしら………………!!
ちくしょう――――――――――――!!!

265 名前:<天衣無縫の亡霊> 西行寺幽々子 ◆ffCHERRYBc :2005/05/19(木) 05:25:21

>>256 電脳少女
>―――そして、数年後には生産中止になったのはみなさまもご存知でしょう。

         <セガは倒れたままなのか?>

「あら? この声は………」

<大型筐体こそアーケードの華!>

           <オレの心はサターンと共にある>

    <このマルチメガが量産された暁には・・・!>

               <マスターシステムは僕の青春だった。>

「……あなた、色々幽霊をひきつれてきてるのね」

  <32ドット16色あれば世界の全てを表現できる!>

       <もっとこだわれ!完璧な平塚を再現するんだ!>

      <ムネンアトヲタノム>

「それでもまだ立ち上がるのね。
 私はこの声だけには耐えられないわ、@だもの」


266 名前:エンジェラン@人間体 ◆6Jd7VR017. :2005/05/19(木) 05:26:52

>>255
先ほどから感じていた不穏な雰囲気。
その渦の中心にいたのは彼でした。

 わたしと同じつくりものの身体に
 わたしと同じく自らの意志を持った存在。

それ故に、彼はとても恐ろしいものに見えました。
ともすれば、かつてわたしを捉えた人間たちよりも。


そんな恐ろしい彼がわたしのみに聞こえる声で
直接問いかけてきます。

 お前は何故人間の味方をしているのか?
 お前は人間に何をされたのか?

単なる視角素子の集合体でしかない彼の瞳は
悪意と揶揄をもってわたしのことを見つめています。
かつて、電次元の彼方へと旅立とうとしたころのわたしなら
おそらくは彼の言葉と目に屈していたことでしょう。

しかし、わたしはあのころとは違います。
全ての人間たち――お父さまやリリンをも含めて――の下から
永久に逃げ出そうとしていたあの頃とは。
先端にV-クリスタルをはめ込んだロッド――お父さまの形見です――を
高く掲げて、闇の中に潜む声に応えます。


「――かつては人を憎みました。
 彼らから逃れるべく、遠くの彼方に消え去ろうとしたこともありました。

 でもそれは間違ったものの見方です。
 人間の中にはわたしにとって大切な人たちもいる。
 ならば、その人たちを守るためにわたしは喜んでこの力を使いましょう。
 あなたが、いえあなたがたが何を企もうとも。
 わたしの大切な人たちを傷つけようとするのを黙って見過ごすわけにはまいりません――。」

こう、応えるのと同時に杖の先端で明滅するクリスタルが
電次元の彼方の事象を彼の前に現出させました。
それは氷でできた巨大な竜の姿をしていました。

「あなたがここにいる人たちに何もしないのなら
 わたしもこれ以上のことは行いません。
 ですが、もし彼女らを害そうというのなら――」

わたしの意志の具現は空中でとぐろをまいて、人型をした闇を睨みます。
もし、彼が何かをしようというのなら、その時は……


 お父さま――
  これでいいのですよね――



>>259
少女は屈託のない笑顔でわたしに話しかけてきます。
ああ―― わかりました、お父さま。
あなたが守りたかったのはこれだったのですね――

「随分と遅く、ですか?
 こちらの座標ではもう夜明けの頃なのでしょうが、
 わたしのいた南極ではまだ夜の22:00くらいなのですよ?
 こちらには床につく前に少し寄って見たのですが――

 ――マリエル、貴方にとってはそうではなく感じられたのですね。」


彼女の問いに、そう応えました。
彼女に危険な視線を向けている影から目を離すことなく。

267 名前:ミヤビ ◆TIger7pdX2 :2005/05/19(木) 05:30:42

>>255
あら、随分ととんがるのね……もっとも一削り入れたのは私でもあるけど。

ヒトで無い者の自意識――か。
今までにも何度か見てきたけど、貴方達みたいな形と言うのもあるものね。
命の玩弄云々は、褒められた話でもないけど――

所詮、被造物は被造物。 これは蔑尊抜きに変えられない事実だわ。
そして被造物って言うのは、何か必要、存在意義があってこそ作られるものよね。
ならば何かしら、貴方がその機械の体で生まれた事にも――意味があるんじゃないかしら?

単純な話、全ての存在は須らく自分の存在意義を果たすために生きてるようなものよ。
それは貴方達に限らず、人間や私たち神も悪魔もそう変わらない。
自分で自分にどう存在意義を見出すか――それさえ理解できたら、
あとは自分の思うように生きればいいんじゃないの?
人類と戦うのも立派な手段の一つな訳だし。 もたらす結果はさておいて。

>命ってのが平等なら、なんで俺たちに神様は何もしやしない?
>それとも…自分達が作っちゃいない命はどうでもいいってかい?
ある意味ではその通りよ。
あくまで私達は世界の法則の一つに過ぎないの。世界そのものを崩壊させずに保つと言う意味でのね。
そのために必要な処置があればそれを行うだけの存在。
平等だからこそ、敢えて何もしないって考えもあるって事よ。
それが、神界も魔界が一々動かない理由。

それと、助けてくれないって言ったわよね。
生憎神も悪魔も十人十色、千差万別でね? 各々に各々の都合があるのよ。
酷な話だけど、一々全部助けてやるなんて真似できる訳無いじゃないの。
詰まるところ神も悪魔も一個人でできることには限度だって有るんだから。


……まあ、だからこそ個人で出来る事で自分の都合に合う場合なら
干渉するのも居るみたいだけど?

>ま、アンタが意固地になるのは勝手だけどな。
>此処で暴れちゃ、他の罪のない連中にも被害が出るんじゃないのかね…?
>それとも、神サマってのはやっぱそこまで傲慢なのかな?
傲慢なのは否定はしないわ。 理由があれば原因は間引くのが我々なのだし。

それに、武力行使云々はさっきそっちのお嬢ちゃんにも怒られたしね。
考えてるわよ、ちゃんと。
(刀が光の粒に分解され、消える)

まあ、自分で自分の生き方が有るなら、それに向かって進めばいいわ。
その先がどうなるかは責任は無論、貴方持ちだけど。

268 名前:<天衣無縫の亡霊> 西行寺幽々子 ◆ffCHERRYBc :2005/05/19(木) 05:52:46

>>264
「けれど、それを見れないはずの人間に見ろというのは酷でしょう?
 それを強要すると、飛べないはずの人間が飛べると勘違いして墜落する、
 そんなことになるのよ。
 まあ、あなたはそういうことをしないから、まだいいけれど」

『幽霊が浮くのには理由があるのよ。
 そして、人が歩くのにも理由があるの」

『死んで空からでないと見れない風景もあるなら、
 地面に足をつけていないと見れない風景があるとは思わないの?
 わたしは空から街を俯瞰することはできないけれど、
 あなたは地面に咲くたんぽぽすら見落としていたりして。
 ただ、「見えていない」ことにすらに気づいていないだけだと、どうして言えるのかしら?』

「人が歩くのはね、色々と柵があるから。
 幽霊にはないから浮けるのよ。
 でも今の人は柵を力づくで外そうとしてるのよね。
 地面のたんぽぽにしても見ないどころか踏み潰してしまうなんて、
 しょっちゅうじゃないかしら。
 見る努力も忘れているのよ、今の人はね。

 毎日の繰り返し、それはワビなのよ。
 その集まり、波に磨耗している内にどんどん色々なものを忘れてしまう。
 それが死という1つの出来事でサビになって高い所から、
 幽霊として色々なものを見れるようになるの。
 幽霊はしがらみがなくなった分だけ、容量が人の時よりあいているから、
 モノをより多く見れたりするのね、だから上位互換。

 ほら、それにあなたは死じゃなくて、魔術だっけ?
 それで多くの、そして旧い世の記憶を垣間見ようとしているのでしょう」

『けれどいつか、いつかは必ず、『見させる』ようにする。
 それだけの力をつける。
 そのためにわたしは、魔術を習っているのだもの』

「見る、見ないだけで終始しているのは今でいうワビよ。
 木はある程度大きくなると自然に育つわね。
 だからもう見られる必要はなくなっていくけど、
 一方ではその樹を新たに棲み家とする小鳥や虫が現れるわ。
 でも、鳥や虫は樹全体は到底見えていないのよね。
 あなたは鳥? 虫? それとも樹かしら。
 私と似た力のあなたの知り合いは何になるのかしらね」

『まさに無意味と無駄の塊の幽霊らしい、無駄で無意味な代物ね、それ』

『――ほら、無駄なく無意味なことをするというのもいいものでしょう?』

「そうね、弾幕に花火はつきものよね。
 それくらいの余裕と無駄がないと駄目なのよねえ。
 うちの妖夢にもそれは常日頃言っているんだけど、まだまだ分からないのよね。


 妖夢で思い出したけど、そろそろ戻らないと朝食に遅れるわね。
 それじゃ、おやすみなさい〜」


269 名前:エンジェラン@人間体 ◆6Jd7VR017. :2005/05/19(木) 05:56:56

>>258
東洋系、というのでしょうか。
黒桐鮮花と名乗った黒髪の少女は手短に自己紹介を済ませると
それっきりわたしの方を見なくなりました。
代わりに見ているのはやはり、あの機械の影。
やはり彼女も彼のことが気になるようです。

『ここ、いささか人間離れした方が集まっているようですから、
 あなたのような普通の方は怪我してしまうかもしれないわ』

彼女のこの言葉、わたしにとって非常に皮肉なものなのですが――
わたしは人間離れどころか、人間外のモノなのですから。


>>265

「―――――」

無言のまま、再び杖を構え、電脳虚数界へのゲートを開きます。
わたしがこの報われぬ魂たちを引き寄せてしまったというのなら
わたしには彼らを安息に導く義務があります。


願わくば、電脳虚数界の果てに彼らの安息の地があらんことを――

(参考リンク:電脳虚数界の果て? もしくは禁断の魔界)
ttp://jza80sz.hp.infoseek.co.jp/pachi.htm
ttp://tsuru.tri6.net/sp/pachi/p-hard.html


270 名前:ミヤビ ◆TIger7pdX2 :2005/05/19(木) 05:59:33

>>256
私が緊張をほぐすように少しおどけて言った言葉も、彼女の耳には届いていないようだった。
見れば先程私が言った言葉に反応し、何か考え込んでいるようだ。

「……あら、何か私気に障るような事でも言ったかしら? なら謝罪するわ。
 ただまあ先刻(>>267)も言ったけど――自分の事なんて、自分で見つけてそれに向かえばいい。
どんな存在にも――須らく存在理由はあるのだからね。 それだけの事よ?」


>>262
ふふ、ふふふふふ―――――

せっかくの休息気分に水注さないで頂戴っ!!
うう、もうしばらく原稿なんか見たくないのに……!(啜り泣き

>「だから、あの世の亡霊よ、千年くらいもう亡霊やってるけどね。
>白玉楼、大体庭がえーと外の単位では二千キロを超えるくらいの場所にすんでるわ。
あの世……ねえ。
比ゆ的な意味や慣用句としてはよく使われる訳だけど、実感が無いのよね……
仮にも神族がこんなこと言うのも可笑しいかも知れないけど。

どんな存在でも、死滅したらそこでお終い。
魂の流転はあっても、死者がそのまま残るなんて話は――そうそう聞かないのだけど。
やっぱり<学園>のように、異空間、あるいは異界が実際にあったりすると言う事なのかしら?

……まだまだ、世の中って広いわ。

>どう、あなたも?
>幽霊には試験も締め切りも何にもないわよ」
……生憎とね、私達神族や魔族は死ねないのよ。 天地開闢からこの世の終焉まで。
存在そのものが世界を支える法則、もっと言えば柱みたいなものだから。

もし仮に私達が滅び、世界のバランスが崩れる事があれば
それは神・魔・人間界の滅びに直結するからね。
だから世界もそう簡単に死ぬ事を許しちゃくれないのよ。

……それに、仮に幽霊に慣れたとしても
榮太郎様なら地の果てまで追ってきて連れ戻しそうな気がするし(((;TдT))))

>>262
『――そんなことが、本当に可能なのかしら……』
「ええ、可能よ。 実例が目の前に居るでしょう?」

驚きの言葉を漏らす魔法使い(見習い)の娘に、私は即答する。

「神と悪魔は確かに、人間なんか問題にならないほどの魔力を持っているわ。それは事実。
 けど人間も乏しい能力でそれに拮抗するために、我々にはない自己研鑽の力で営々と磨き上げてきた技術がある。
 それは往々にして私達すら出し抜いて見せることがあったりするのよ」

二つの顔が、思い出される。
新たに生み出された、神とも魔ともつかない『未確定なるものア ン サ ー テ ィ ン』の魔神娘。
そして図らずも彼女を生み出してしまった、『神魔の生殺与奪の力を持つ』半人前の魔法使い。

彼女を封じかけたのもまた、人間の考え出した対神魔用の封縛陣。
そして私達を出し抜いて見せたのも、その力と刹那的な、しかし力強い精神と知恵。

「貴方も魔法使いを目指すのなら、色々と見聞の幅を持っておくことね」

何故か正した私の胸元を見て憮然とする娘に、済ました顔で私はそういった。
……ま、反応は地味だが期待通りということで良し、と。



……さて、なんだかんだでもう夜が明けちゃったわね。
混沌としては居たけど、わりと楽しめる時間だったわ。
さて、戻ったらたっぷり睡眠をむさぼらせて貰いましょうか――――それじゃ。


(魔法で異空間へのシフト・ポータルを開き、それをくぐってポータルごと消える――――退場)

271 名前:ダークネイド・カマキール ◆P1DARK1wWk :2005/05/19(木) 06:10:05

>>258
おやぁ…こりゃ気に喰わないってツラだね?
やれやれ、俺も嫌われたもんだねぇ…。
俺は間違った事はなんも言ってない筈なんだが…おっと、だからかな?
ま、そりゃいいさ。
ディスカッションなら反論異論が飛んだ方が面白いって、な。


趣味で、本当に心の底から命乞いの「ゴメンナサイ」を言わせてやりてぇけどねぇ…?

へへ…そいつは心配無用さ。
データの引継ぎは大事だからな、しっかり終わらせてる。
俺たちは新型なんでね。今までの旧型のDNAデータから、今まで世界が辿った
歴史まで全部、内包済みさ。

人類ごと古い世界を滅ぼして、俺たちの新しい世界を築く―――
「あの方」の理念ってやつもね。


は、しかし、やっぱりアンタは古い考えに縛られてるね。
理屈以前の問題ってのは分かるさ。
けど自分達、人間の状況ってのが分かってない。

いや…そりゃ仕方ないか。
だから人間とか、古い連中はのうのうと今まで生き延びてるんだ。
やっぱ駆除して、全部滅ぼすしかないってこったな。
それが進化…そして俺たちの役割だしねぇ…!


自然の摂理……ってのには抗えないぜ?
それとも…あんたはそれでも抗うのかい?

まー、聞くまでも無い、なんてツラをしてるけどね。あんたは。


>>260
そうそう…仕方がないってな。けど「ほあーん」はやらないぜ?
ま、その辺は俺も雑食じゃないんでねぇ…。生のまま喰うってのは好きだけどな。
あの精一杯抵抗する感触がイイんだよなぁ…分かるかい?


アルコ−ルは飲んでみたいんだけどねぇ…機械なもんだから、専用の興奮剤が入ってないと酔うのもできねぇ。
時代の流れに乗ってる新世代だから、一編習得したいんだけどな。
愛でるのも分かってるつもりだぜ。
何が綺麗で何がしみったれてるか、くらいにはさ。
俺たち人間に最も近いレプリロイド…その中の新世代だからな、人その程度のたしなみはしっかり標準装備だ。
心配は入りませんって、な。



おっと…死ぬのは勘弁願うぜ。機械でも死んだらオシマイだ。
これでも、俺にはやるべき仕事ってのがあるんでね。
古い連中…いや、害虫っていうのかい?それを滅ぼす仕事ってのが、な。
その後は新しい世界を創るっていう仕事が残ってる。
だから、あんたにゃ悪いが死ぬのはかなり後になりそうだね。

その代わり、幽霊が居るのはあの世…で合ってるよな?
そっちは随分と賑やかになると思うぜ?
…何せ、俺たちに滅ぼされた古い連中が沢山やってくるだろうからね。
人間に機械、レパートリーも選り取りみどりってやつさ。
6割くらいは軽くいくかな…?ま、お楽しみにしといてくれよ。




ああ、後でこの中から一人送ると思うからその時もな。
ちょいと原型はとどめねぇかもしれないがねぇ…!


じゃ、今度もこっちで…あの世以外でまた会おうぜ?
あんたと話すのも中々面白かったしな。



>>267
おっと…こりゃあ失礼。
神サマにしちゃ、話が分かるもんだと思ってね。
如何にも俺たち新世代型のレプリロイドってのは、崇高な存在意義…意味や目的ってのがしっかりとある。
そう…革命さ。この古い世界って奴を滅ぼして、な。
こいつは俺たちの根っこであり、自分の意思で決めたもんでね。
当然、自由には責任が付きまとう。そいつは承知の上さ。
それもひっくるめて、俺たちは覚悟を決めてるんだ。




だから、あんた達は今までどおり黙って見てりゃいい。
世界が変わるサマっていう、歴史的瞬間をな。

誰も出来なかった、人間が滅びる世界さ。

と…帰っちまうのかい?
お疲れさん。じゃ、高みから精々見物しててくれよ。
俺たちの偉業ってのをな。


272 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/05/19(木) 06:20:03

あたし、そろそろ帰らなきゃ。
さようなら。 また、みんなに逢えたらいいな。


(退場)

273 名前:ダークネイド・カマキール ◆P1DARK1wWk :2005/05/19(木) 06:24:42

>>252
へへ…どう致しまして、だ。
似合ってるぜ、マリエルちゃん。
女の子にはやっぱアクセサリーだな。


へへへ…可愛いもんだねぇ…?
そうやって無邪気で、ホイホイ騙されるところがさ…。
だから刻んで愉しむのは子供に限るんだよなぁ……!
こんな小さい子が斬られた時はどんな顔をするんだろうねぇ…?
やっぱり怖がるのか…痛がるのかねぇ…!




                     …ま、子供相手なんてのは初めてだけどな。


よぉし…分かった。


勝ったら隠れながら……負けたら探してる間に…へへ、イイねぇ…!
最初は腕から斬っちまうかな…いやいや、足から斬って逃げられないように…
いやいや…それじゃ必死に逃げるのを追うっていう楽しみが無くなっちまうね。
ああ…軽く皮から斬ってみるか…傷口から血が勢いよくピュアァッってな。
生の人間を切り刻むなんざ、初めてだからよぉ…。
へへへ…楽しみの余り緊張しちまうねぇ…!

 

じゃ、せーので―――――


>>266

――――は、あんたも所詮は古い世代だってこったね。
自分ってのが何にも分かっちゃいない。
間違ってる間違ってないじゃないのさ。
…気付いたか、気付けないか、だ。

ま、仕方ないねぇ…。
「あの方」に選ばれなかったなら、結局はこんなもんか。
ああ、分かったよ。そいつ等が大切なら後生大事に抱えてるこった。
けどな、時代の歯車ってやつはもう動き始めてる。
こいつは自然の摂理だ。誰にも止められやしない。
例え、あんたがどんなに必死になってもな。進化なんだよ、全ては。
それが分からないなら、あんたもそれまでの存在って事だ。
―――そのイレギュラーな思考を抱えて、電子の海で溺死してな。いずれ来る進化の荒波ってやつに飲まれて、な。 



しかし…こりゃあちょっとキツイね。
ちょっと遊ぼうとしたら随分な火遊びになっちまう。

そっちのお嬢ちゃんは、ガチでやる気みてぇだしね…。


じゃ、止めだな。


と、悪いねぇ…マリエルちゃん。
急なお仕事があるのを思い出しちまった。
これでもお兄さんは忙しいんでね…いやぁ、言い出しておきながら申し訳ない限りさ。
今日はプレゼントで勘弁してくれれば、お兄さんも助かる。



(エンジェランに交信)

おいおい、そんな怖い顔するなよ…発信機もさっきの一瞬で切り落としといたからさ。
此処で精一杯遊ぶのも悪くはねぇが、俺も忙しいんでね?
暇つぶしの時間は終わりだ。それに…誰を殺すかなんてのは「あの方」が決めることだ。
ここはあんたの顔を立てといてやるよ。
けど、忘れんなよ?どの道、古い世代はみんな終わりだ。
俺たち新世代が終わらせる。しがみついてる世界と一緒にな。
あんたも、あのお嬢ちゃんも、だ。
次に会って「あの方」から命令が下ったんなら…次は斬るぜ?
あんたのその、今までのしみったれた生き方を後悔させるくらいになぁ…。


<font color=#600060>さて、楽しい休み時間はもう終わりってな。
これから当分、また暗い工場勤めだ。
じゃ、俺はこれで失礼しようかね…じゃ、またな。<font>

274 名前:ダークネイド・カマキール ◆P1DARK1wWk :2005/05/19(木) 06:28:32

おっと…気を取られてるうちに帰っちまったようだね。
…全く、古い世代の牽制にしちゃやるもんだ。

この借りもキッチリ返しとかねぇとな。


(木の陰から陰へ、飛び移るようにして遠ざかっていく:退場) 

275 名前:エンジェラン@人間体 ◆6Jd7VR017. :2005/05/19(木) 07:00:20

一人、また一人とこの奇妙な施設から姿を消していきました。
そして彼も、また。

骸骨のような姿がこの場から消え去るのを確かめると、
どっと疲れが込み上げてきました。
氷竜の実体化を解いて電次元に還すと、わたしはその場に座り込んでしまいました。
そしてそのまま、つい先ほどまで対峙していた相手について、考えを巡らせます。


わたしの考えを古い考え、と彼は罵りました。
でも、それが如何ほどのことなのでしょうか。
新しい世代。 新しい世界。
彼がこだわりをみせるこれらの言葉、
わたしには空虚な単語の羅列にしか聞こえません。
戦い、血を流すことなど無意味な力の浪費にしか過ぎません。
それを自ら率先して望むようなものの造る世界に
一体どれほどの価値があるというのでしょう。

彼が新しい世界を造るために多くの命を手に掛けようというのなら
わたしはお父さまが愛したこの古い世界を命を賭して守りましょう。
それは約束であり、お父さまとわたしの願いでもあるのですから。


杖を支えにして再び立ち上がると、わたしはこの場をあとにしました。

◇◆退場◆◇

276 名前:黒桐鮮花 ◆.a6n7AZAKA :2005/05/19(木) 07:35:11

>>263 マリエル

>「あのね、あたし、あなたの名前が知りたいな。
> 思い出すときに名前がないと、なんだか寂しいもん。
> ね、おねがい。」

「ああ、そうね――」

名前は、その人をあらわす記号だから。
たった数文字のコトバなのに、
それだけで、それに連なるたくさんの思い出を数珠繋ぎに連れてきてくれる、

――――それはまるで、一つの魔法。

「わたしは、黒桐鮮花。
 黒い桐の、鮮やかに咲く花。
 あるいは、黒い霧にまぎれている、ね。
 あなたがもし、年月という霧の中にわたしの記憶を隠してしまったとしても、
 どこかにその色を覚えていてくれたなら。
 わたしは、それを幸せというわね」


>>271 カマキール
>「自然の摂理……ってのには抗えないぜ?
> それとも…あんたはそれでも抗うのかい?」

「もちろん」

寸分の迷いも無く。
わたしは、そう断言する。

「正しいか、正しくないかではない。
 わたしが、人であるかどうかだもの。
 そして、わたしが人である以上、あなたには味方できないのよ……残念だけれど」

そう、それは正しい正しくない以前に決まっている、
あまりに当たり前な、けれどそれゆえに忘れている現実。
だからこそ強く、だからこそわたし達の一番大本の足場となっている事実。


>>275 少女

そして、杖を頼りに帰っていく少女。
今にして思う。
彼女もまた、ただの人間ではなかったのではないかと。

(あるいは、あのロボットが暴れなかったのは、彼女がいたから?
 彼女が、この場に用意された抑止力?)

――それは、あまりに突拍子も無い考えだけれど。
けれど、彼女が世界全体を相手に、その世界を守るために戦っているとしても不思議ではないような気がして。
だからわたしは、黙って彼女を見送った。


>>268 幽霊……西行寺幽々子

>「妖夢で思い出したけど、そろそろ戻らないと朝食に遅れるわね。
> それじゃ、おやすみなさい〜」

その言葉を残して、彼女もまた去っていく。
確かに、気が付くと空に太陽。
夜と朝の、わずかな境界の時間、混沌は終わり、
彼ら彼女らのような異界の存在にいる場所はない。
そしてわたしも帰っていく。日常に。

朝日に照らされながら、階段を下っていく。
その中で、彼女の言葉を反復する。


>「人が歩くのはね、色々と柵があるから。
> 幽霊にはないから浮けるのよ。
> でも今の人は柵を力づくで外そうとしてるのよね」

>「毎日の繰り返し、それはワビなのよ。
> その集まり、波に磨耗している内にどんどん色々なものを忘れてしまう。
> それが死という1つの出来事でサビになって高い所から、
> 幽霊として色々なものを見れるようになるの。」


わたしがものを見れていない?
視野が狭いと、そう彼女は言いたいのだろうか。

違う、そう反発し反駁する心がある。
けど、その通りだと受容し納得する心もある。
どこかで既に知っていたようで。
誰かにいつも言われているようで。
――というより、彼女が誰かに似ているようで。

あのマリエルという子が幹也に、カマキールというロボットが式にどこか似ていたように。
彼女も、わたしのよく知る誰かによく似ている気がする。
けれど、それが誰かは思い出せなくて、
のどに刺さった魚の小骨のように、ちくりちくりと心をつついている。


>「ほら、それにあなたは死じゃなくて、魔術だっけ?
> それで多くの、そして旧い世の記憶を垣間見ようとしているのでしょう」

>「あなたは鳥? 虫? それとも樹かしら。
> 私と似た力のあなたの知り合いは何になるのかしらね」

――わたしは式に負けまいと魔術を習った。
式は、死期を……全ての大本を見る。
けどそれは、時として全体を見ることができなくなるということ。
では、わたしは?
わたしは魔術を通じて、何を……?
式に見れて、わたしが見れないものとは、
わたしが見れて、式に見れないものとは、



――――何?



「わたしも、まだまだってことか」

苦笑して、大きく背伸びする。
目的への最短距離ばかり追い求めてる。
ゆとりが大事、無駄が大事と言いながら、
その実、それすら受け入れるゆとりも度量も無い。
彼女のような人――だったものからすれば、それは失笑ものだったのだろう。
あるいは、若いと見たか。

「そうね、無駄も大事。
 自分以外の誰かも大事。
 ここにこんなに集まった人がそれぞれ違う価値観で動いていたように。
 そして、この散歩と言う、ちょっとした無駄な時間が、
 こんな多くの出会いを生んでくれたように」

――ああ。

唐突に、気づく。
この、どこか達観したような、浮世離れした雰囲気。
分からないようなことを言っているようで、その実相手に自ら悟らせるような会話。

「ああ、橙子師にそっくりなのね。
 橙子師が人間離れしていると言うことなのか、それとも彼女がまだまだ人間じみているのか、
 それは分からないけれど」

思わぬところに思わぬ接点を見つけて、
思わずわたしはクスりと笑った。
こういう出会いがあっただけでも、この時間はとても素敵な「無駄」――だったのだろう、きっと。

「とりあえず、要修行っと」

軽く肩を回して、わたしは歩いていく。
わたしの場所……わたしの街へと。


――その根源は、「逸脱」「禁忌」


 けれどそれは裏返せば、逸脱もしていなければ、禁忌も犯していないと言うこと。
 分かったようなことを言って、その実それにあこがれているだけの少女。
 自由奔放にふるまうことにあこがれる、その実小心者の優等生。
 彼女がそこから抜け出せるのか、それとも。


――その根源は、「逸脱」「禁忌」

 できないからこそ憧れる。
 その憧れが現実になるのかどうか、
 それは誰にも分からない。



277 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/05/19(木) 17:24:27

ろくに挨拶もせずに帰っちゃって、ごめんね。
時間が時間だったし、眠気が限界超えちゃったから…。

>鮮花
名前、憶えたよ。
あたしの名前、時々思い出してもらえたら、嬉しいな。
楽しかったよ。 ありがとう。
また逢えたらいいね。

>ミヤビ
いろいろ大変みたいだけど、がんばってね。
また逢えて嬉しかったよ。

>カマキリ
かくれんぼ、途中やめになっちゃったね。
また逢えたら、その時にしようね。

>エンジェラン
あんまり、お話できなかったね。
また逢えたらいいな。
こんどは、ゆっくりお話できたらいいね。

278 名前:◆LOSJACkEtA :2005/05/22(日) 02:14:55

 夜の散歩に出た理由なんて、それこそ気紛れ以外のなにものでもない。
 特にやる事もないので、本当ならとっとと寝てしまえばいいのだろうが、この蒸し暑さでは
眠るのも一苦労だ。

 なので、ちょっと気分転換に夜の街をドライブでも――なんて事を考えたのは良かったの
だが。

「……いったい何処なんだ、ここは」

 ほんのちょっとだけ、街からはずだったのだが――
 気がつけば、全く見覚えのない何処かに迷い込んでいた。距離的には、そう遠くに来てい
るわけではないはずなのだが。

「……こんな所、トリスタンの近くにあったっけか?」

 呟きながら記憶を確認してみるが――やはり、見る角見る角覚えがない。
 やがて、十分も走った辺りだろうか。

 助手席にいる少女――カペルテータが、前方を差し、

「……レイオット、彼処」
「――ん?」

 見れば。
 そこには、今まで以上に見覚えのない建物があった。
 どことなく静謐な雰囲気を感じさせる佇まいのその建物のほうを指さしたまま、

「人影が見えます。道を尋ねてみたらどうでしょうか」
「……人影?」

 目をこらせば、月明かりに、確かに人らしき姿が見える。
 俺は軽くため息をついて、

「……そうだな。この場合、そいつが一番確実そうだ」

 となれば善は急げ。
 そのまま車道の傍らに車を停車させると、エンジンを停止し外に出る。
 何も言わなくてもついてくる、カペルテータを伴って、境内へと踏み入った。

「……ええと。
 こんな夜中に申し訳ないが、ちょっと道を聞きたいんですが――」

 ……さて。果たして、本当に誰か居るんだろうか。

279 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/05/22(日) 02:29:19

>>278
こんばんは。 こんな遅くに、お散歩?

勇「散歩じゃないな。歩いてないから。 あの機械を使ってたんだ。」

ふ〜ん…
で、道を訊きたいの? あたしは…、この辺りはよく知らないなぁ。 ごめんね。

280 名前:エーフィ・C・ハウサー ◆p1a4SYSTEM :2005/05/22(日) 02:29:54

>>278

 この温度はおかしい。
 独りごちたのは何度目だったか。
 太陽が昇るには早い路地を歩く――暑い。
 果たしてアンゴルモアの大王だか虐げられた八百万の神だかに呪われたか、異常気象
真っ只中の日本は、本日を以って今年最高気温を記録したらしい。当然ながらコンマ一ミ
リも嬉しくないし、そもそも遠出してきてこの仕打ちはないだろう。ないが、言っても詮無い。

「『夏ってのは暑いモンだ』けれどね……」

 髪先を弄る。
 指先に先端が絡んだ。
 湿気を含んだ髪は、爛れた夜気を吸ってしまって、正直――不快な手触りがする。
 厭だ。
 自分が気持ち悪いのは、好きになれない。

「春だよ、今は」

 脇で目に止まった神社に言い捨てる。
 季節神でも奉納されているのなら、さっさと日本の気象を改善してくれ。十円くらいなら
賽銭にしてもいい。今の神様にどれだけの力があるかは知らないが。
 一秒だけ社に足を入れるか迷って、

「……道、か」

 首を傾げた。
 どうやら私は道を聞かれているらしい。この時間帯に声を掛けてくる人間は変質者か
警察官の二択に絞られるが、道を聞いてくる警察官はいない。
 ポケットに手を突っ込んで、護身用具を引っ張り出す動作を、

「生憎と私もこの街は初めてで、」

 中止した。

「……誰かと思えば。相変わらず倦んだ顔をしてるじゃないか、お兄さん」
 

281 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/05/22(日) 02:30:22

あと、こういうとこって、上げないと気づいてもらえないよ。

282 名前:エーフィ・C・ハウサー ◆p1a4SYSTEM :2005/05/22(日) 02:32:14

 気付かれなくても……ってヒトはいるものだよ。

283 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/05/22(日) 02:38:38

こんばんは。 あなたも、お散歩?
あたしは、ちょっと眠れなくて、涼みにきたの。

勇「あまり歩き回ってると、地雷原にはまるから注意するように。」

………………(冷汗)

284 名前:エーフィ・C・ハウサー ◆p1a4SYSTEM :2005/05/22(日) 02:46:11

>>283

「散歩にしては全く悲惨な待遇なんだけれどね……」

 涼みに来たのなら、これほど馬鹿げた理由もない。ホテルの方が余程に快適な室温
なのだし、兄さんもまだ寝てはいないだろう。そも、さして理由もなく明日の下見――な
んてのは全く以って意味がないことくらい解っていたのだ。

「……ま、そんな所だよ。私は観光でね……言うだろう? 時は金なり、とね。寝ている
よりは……と思ったのさ。「一瞬が変えるなら全財産を差し出す」なんて言った女王も
いたくらいだし――」とはいえ、これは。「正直、この一瞬は一円で売ってあげてもいい
気分ってヤツだよ。最低だ」

 手の中で缶コーヒーを回す。コンビニで買ったUCCの無糖は、手の熱と外気で温め
られ始めている。
 暑い。

「代謝がおかしくなりそうだ……代謝を放棄した私が言うことじゃないが――」

 そこまで言って、そういえば、と気付く。

「……初対面で夜中にいきなり話し掛けられるとはビックリだな。君は?」
 

285 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/05/22(日) 02:52:55

>>284
あたしはマリエル。
オークベリーから来たの。
ここ、涼しい風が通るから、涼むのに丁度いいんだ。

勇「ただし、随分な遠出になってしまうけれどね。」

う………………

286 名前:Reiot Steighnberg ◆LOSJACkEtA :2005/05/22(日) 02:56:06

>>279
 ……居た。
 誰か居たことは居たのだが――

「……いや、まあ。散歩は散歩だったんだが――道に迷ってね」

 居たのは、少女だった。
 俺が言うのも何だが、こんな時間に一人で出歩いて果たして大丈夫なのだろうかと心配に
なる。こちらの問いに屈託無く答えてくれているのは良いのだが――

「……ところでお嬢さん、君こそこんな所で何を?
 最近は色々と物騒なんだし、もう少し警戒心とかを持った方が良いと思うんだが」

>>280
 ……この近所だと、夜中に子供が歩き回るのが流行っているのか。
 内心で頭を抱えつつ、こちらの問いかけを聞いていたらしい彼女に向き合った。

 どことなく警戒されているのは気配で知れる。
 まあ、ごく当たり前の反応だ――むしろ、最初に現れた彼女のほうがおかしい。
 ……が、彼女の次の反応も、完全に予想外。

「―――は?」

 相変わらず?
 えーと、ちょっと待て。
 失礼だとは感じつつも、一歩近寄ってまじまじと少女の顔を見る。

 ……そう言われれば、確かに見覚えがあるような気がしないでもない。
 が、この年代の知り合いは、俺にはなかったはずなのだが。

「……その、悪いんだが。君、会ったことあったっけ?」

287 名前:エーフィ・C・ハウサー ◆p1a4SYSTEM :2005/05/22(日) 03:06:20

>>285

「……涼しい? これがかい?」

 コーヒーを額に当てた。
 ひやりとした感触が、胡乱になりそうな思考を繋ぎ止めてくれる。いっそ感覚を閉じてし
まおうか――余計に疲れるだけだ。
 やれやれ。

「涼むなら、コンビニの方が三倍はマシだよ」

>>286

「知らない――と」

 おや、こりゃまた。
 まったくこのお方は――どうしようもない大ボケをかましてくれる。
 ……ふん。
 いいだろう。
 喉に指先で触れる――声帯を少し弄って、その状態で止めた。
 これでトーンが半音は落ちる。元気な声はどう足掻いても出せない。

「ヒドいな。『どんなに遠く離れても、君の事だけは忘れないよ』――って、あの時に言っ
てたじゃないか! ああ――……そうか! それとも何か、君は……私の髪を撫でなが
ら過ごした五度の夜半を丸ごとサッパリと記憶からこそぎ落としてしまった、と――君は
そう言うのか! は、こいつは酷いな、まったく最悪だ――」

 横に視線を振る。
 赤い髪――ルビーを思い起こさせる瞳と、同色の短髪。
 懐かしいね、と小声で呟いた。

「ね――そうは思わないかい、カペル君?」
 

288 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/05/22(日) 03:08:13

>>286
そんなに…あぶないの? この辺って……。

勇「田舎の極小村で育ったマリエルにはわからないと思うけど、
  都会は結構危ないらしい。 女の子を×××××××××人もいるらしいよ。」


(うそでしょ………)
でも、きっと大丈夫、そんな人には滅多に遇わないだろうし…。

289 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/05/22(日) 03:15:40

>>287
まぁ、風が通るのは時々だし、涼しいって言っても、家の中にいるよりは…なんだけど。
でも、いくらかマシだよ。

ところで…、コンビニってなに?


※オークベリーには雑貨店はあるけどコンビニはありません。
 さらに電気通ってないからエアコンありません。
 暖炉で暖をとり、窓を開けて室温を下げるのです。

290 名前:エーフィ・C・ハウサー ◆p1a4SYSTEM :2005/05/22(日) 03:24:15

>>289

 ……さて。
 物凄い事を言われた。

「君は――」

 どこのド田舎に住んでるんだろう。
 思わず口に出し掛けて、視点を身体に移した。
 こう――なんていうか。
 コスプレってヤツだろうか。
 この時間帯ならその格好のまま外を出歩けるのかとか、そもそも君はどこの誰サンで、
ヘタをするとアレな格好と思われかねない格好で、どうして「コンビニって何?」と聞いてる
のか、判断するにしかねる。

「……えーと、そうだな」

 ネタか。
 ネタなんだろうか。
 イタいとは思わないが――どう突っ込むべきなのか。

「先進国の体制が生んだ魔法のお店、百の欲望を百通りに悉く満たす、世界支配すら成
し得た大組織――……って所かな」
 

291 名前:Reiot Steighnberg ◆LOSJACkEtA :2005/05/22(日) 03:26:02

>>287

「――――――」

 ……ええと。
 つまりこれは、覚えていなかったことに対する報復なのだろうか。
 彼女が口にしている内容にはただひとつの事実もないのだが――充分に外聞が悪いこと
には変わりはない。

 ……まあ、聞いているのが何処か抜けてそうな>>285みたいな少女だけというのが不幸中
の幸いというか。ともかく、いろんな意味で痛む頭を押さえつつ、懐かしいね、と声を掛けられ
たカペルテータに視線を向けた。

「はい、お久しぶりです」

 ――なんて、こちらへの気遣いなんて欠片も見せないのが全く彼女らしいというか。
 しかし、カペルが久しぶり、というからには確かに会ったことがあるようだ。

「……えっと。カペルテータ君。こちらのお嬢さんは?」
「以前、レイオットとの待ち合わせの時に。
 一度だけ会ったことがあります。半年ほど前のことでしたが」

 ……半年前。
 ああ、言われれば――確かに。
 そんなことが、あったような――――

「……ああ、思い出した
 あの元気な神父さんの妹か。どうも、久しぶり。
 しかしまた、何だってこんな所に?」


>>288

「いや、別にここに限った話じゃないが――
夜の一人歩きなんて、何かあっても文句言えないだろ。まあ、俺がとやかく言う事じゃないけどな」

 ……ところで。
 何だって俺は、こんな所で、こんな娘たち相手に、雑談なんてしてるんだろう。

292 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/05/22(日) 03:37:10

百の欲望を…百通りにことごとく……?
つまり、なんでも売ってる、世界規模で大活躍してる涼しいお店…ってこと?

勇「スージーの雑貨店をもっと大きくした感じのお店だね。」

うん、そう、雑貨店がもっと大きくなったみたいな。
でも、お店は涼むところじゃないから、涼みに行ったりしたら迷惑だよ。

293 名前:エーフィ・C・ハウサー ◆p1a4SYSTEM :2005/05/22(日) 03:39:05

>>291

「ふん……やれやれ、予想はしていたが、これ程とはね。女としての自信ってヤツが木っ
端微塵にブッ壊されそうな気分だけど……まあいいさ。そんな所まで兄さんに似ていなく
てもいいんだが――」

 カペル君に肩を竦めて(流石に竦め返してはくれない)、所で、と接いだ。

「道に迷った――ってのは、どうしてまた? ここは君の近所……所か、そもそもこの国
に住んでたんだっけ……」停車した車周辺に人影はない。今暫くは一通りもないだろう
が、突っ立って話している意味が見当たらない。しかも暑い。――苛々する。「……とも
かく、場所を変えよう……って言っても、神社しかないな。まあいい、入ろうよ。なんでこ
んなとこに突っ立ってなきゃってカンジだよ、ホントに」

 入り口の階段を軽く踏んで、ほら、と振り返る。

「相変わらずニヒリストらしく過ごしてるのかい? とりあえずあっちで話そうよ」

 境内でね――言い置いて、階段に足を掛けた。
 飛び交う虫にウンザリする気分だ。
 何を――やっているんだろう、まったく。
 暑い。
 暑いのは――厭なのに。

「私も相変わらず――だからね」
 

294 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/05/22(日) 03:44:58

う〜ん……、そうなのかなぁ………?

勇「それはともかく、彼は道を尋ねに来たはずだが、こんなところに引き止めていいのだろうか?」

あ、そうだ! どこかへ行かなきゃいけないんじゃなかったの?
あたしはこの辺りのことは知らないし、誰か他に知ってる人を探したほうがいいと思うよ。

295 名前:エーフィ・C・ハウサー ◆p1a4SYSTEM :2005/05/22(日) 03:50:32

>>292

 十段昇った所で、声が飛んできた。
 涼しいのか否か――と言われても、多分、としか答えられない。しかしコンビニがコンビ
ニである以上、その形式は世界一律であって、アラブのコンビニだから涼しくないって事
もないだろう。

「そんな所だよ。……とりあえず繰り返すが、「なんでこんな所に突っ立って話してないと
いけないんだ」ってカンジだからね。外気温でも調整できるスタンド能力でもあればいいん
だけど、生憎とそんなスタンドは無かった……ああいや、ホワイトアルバムがそうだったか
な……」首を振る――頭に霞みが掛かりそうだ。湿るような蒸し暑さ。気分が悪い。「いい
よ、とりあえずだね――ほら。話すなら境内にしよう。どうにもここは場所が悪いよ」
 

296 名前:Reiot Steighnberg ◆LOSJACkEtA :2005/05/22(日) 03:58:13

>>293

「あ、おい、ちょっと――」

 ……行っちまった。
 こちらの話しを最後まで聞かないのは、この年頃の娘さんだと当たり前のことなんだろうか。
 まあ確かに、こんな所でぼうっと突っ立っていても仕方ない。
 生憎と、道を知っている人間も居ないようだし――不本意ではあるが、彼女の後を追うことにした。

「仕方ないか。行くぞ、カペル――」

 というよりも早く。
 傍らの少女は、こちらの行動など分かっているとばかりにすたすたと石造りの階段を上っていた。

「ま、この上に誰かいるかもしれんしな」

 しかし――

「……兄さんに似て?」

 何のことだかよく分からんが――
 少なくとも、あのぶっ飛んだ神父と似てる所なんてないと思う。
 うん、絶対に。

>>294

まあ、単に帰り道を探してるだけなんだがね。
……上に誰かいるかもしれんし、ちょっとその辺を一回りしてみるよ。
 君も、用がないんなら帰った方がいいと思うぞ――俺みたいに道に迷う前に。




297 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/05/22(日) 04:02:31

>>295
あ、そうだね。 こんなところじゃ風もあんまり通らないし。
上がってどこか座ったほうがいいね。

?「きゅ〜〜〜!」

ん?

ス「きゅ〜〜〜〜!」

M「スニオーム…?

勇「どうやら自己主張してるね。 今こそ出番だとばかりに。」

M「あ、なるほど。 じゃ、おねがい。

ス「きゅ〜〜〜♪」


ぴゅううううぅぅぅぅぅ


涼しい〜♪


※スニオーム:風の妖精で、風を起こすことが出来る。

298 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆HORAIgd3qU :2005/05/22(日) 04:04:40

「……なんか、また来ちゃったわね」

 なんだか妙に暑苦しくて眠れない夜だった。まだ新しい暦の上では夏には少し
早いはずだというのに、私の庵は蒸し風呂のようになっていた。
 正直言ってそんなところで寝られる奴なんかいやしないので、とりあえず涼み
にと散歩に出かけてみたはいいものの、気がついたらここに来てしまった。

「一度ふっとばされたのになぁ」

 誰ともなく呟いて、鳥居を境に結界を渡り、境内に足を着ける。
 それだけで、なんだか気分が良くなる。熱気が弱まっているような感じ。
 ここは参拝客を一網打尽にしそうな罠が仕掛けてある代わりに、それなりに
過ごしやすいのかもしれない。迷惑な話だけど。
 朧な月の下、あちこちに植えてある木が大きく影を伸ばしている。
 時折吹く風が汗を冷やして、少し気持ちよかった。

「……あら」

 ふと、石畳を軽くたたく足音。石段のあたりから。
 見ると、どうやらこの深夜に来客らしい。

「こんばんは。今夜はずいぶんと暑いわね」

 彼らが境内へ足をかけるタイミングで声をかける。
 別に邪魔しないように立ち去ってもよかったのだけど。
 誰かと言葉を交わすのは楽しいと知っていたから、どうにもそんな気にはなれなかったのだ。

299 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/05/22(日) 04:06:16

>>296
なんだ、帰る途中なんだ。
それなら、もうちょっとくらいお話してもいい?
そっちの女の子ともお話してみたいし。

300 名前:エーフィ・C・ハウサー ◆p1a4SYSTEM :2005/05/22(日) 04:12:09

>>296

「ご苦労さま」

 ビニール袋を漁って取り出した缶コーヒーを二つ、ぽんぽんと投げ渡す。大して長い階
段でもないし、これくらいでは流石に疲れもしない。「ご苦労さま」も何もないのだけど。

「何を話そうとしていたんだっけ……そう、道を――だったよね。そして生憎と、と繰り返す
が、私も今回ばかりは道なんてサッパリだ。家族と……と言うよりも兄さんと観光に来た
んだが、どうにもこうにも散歩に出たのは失敗と思わざるを得ない位でね……」

 結論から言って、道案内なんてムリだ。
 仄めかしたアンサーは明瞭明快――どのみち上がって来た時点で解ってるだろう。そ
れじゃあ、と言い置いて、付け加えた。

「ちょっと雑談でもしないか。……いや、そんなに警戒しなくてもいいんだけどね……警戒
なんてこれっぽっち芥ほどにもしてないってツラだね。オーケイ、そいつは重畳だ。なに、
実際、ホントに、これっぽっちも大した事でもないんだけどね……」社に凭れて、コーヒー
を開封した。生温くなったコーヒーが舌を貼って行くのがわかる。気分が悪い。「……そう
だな、唐突にこんなことを言って申し訳ないんだが――」

 見上げる。
 兄さんよりも背の高い彼は、消え掛けた月を翳らすように立っている。
 その目は。
 瞳は――

「絶望しながら生きてるように見えるんだ、君が」

 言ってみて、なんだかおかしかった。
 自分が笑っている、と気付いたのは――
 意味も解らないまま、喉が鳴っていたからだ。
 

301 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/05/22(日) 04:16:08

>>299
うん、暑いね。(今はスニオームがいるからそんなに暑くないけど)
だから、こういう冷たい石段とかって、気持ちいいよね。

ところで、あなたは誰?

<FONT color=#efefef>勇「遅いよ、マリエル。
  つい今しがた警戒心を持てと言われたばかりじゃないか。」

あははは………

302 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/05/22(日) 04:16:55

間違えた! >>298だった!

303 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/05/22(日) 04:18:38

さらにフォントも……。 しまった………。

304 名前:エーフィ・C・ハウサー ◆p1a4SYSTEM :2005/05/22(日) 04:21:18

>>297

「君もご苦労さま……と」

 ビニールを探った。
 探ったら、オレンジジュースしかなかった。兄さんに頼まれていたUCCのドリンクだった
と気付くも、既に手は引っ掴んで出してしまっている。仕方ない。後で買い直そう。
 ぽんと彼女にカンを放って――
 首筋が、ひやりとした。
 澱が溜まるように濁った風――ではない、透き通った微風だ。
 首を傾げる。
 彼女は――笑っている。

「……随分と、まあ――」

>>298

「……変わったのばかり集まる日だな」

 視線を境内の入り口へ。
 片手を上げて、今晩は――と返した。
 唐突な挨拶だったのだからと、自分の不作法を肯定する。

「暑いのは構わないが、こんな時間に先客万来というのが不思議だよ」
 

305 名前:「永遠と須臾の罪人」 蓬莱山輝夜 ◆FPRkKAGUYA :2005/05/22(日) 04:31:38



 ――――そろそろ、夜が白むわね。


 かくして、月は隠れ、妖から人の時間がやってくる。
 人でもない、妖でもない、そんなものは一体何処に行くのかしらね。


    永遠と須臾の罪人
                 蓬莱山 輝夜
                           kaguya Houraisan

 行き場所がないから、こんな境目の時間にふらふら出てきたのかしら。

306 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/05/22(日) 04:33:26

>>304
ありがとう。
オレンジジュースだ。 あれ? え〜と………

勇「これが蓋だろう。指を引っ掛けて持ち上げてごらん。」

よい……しょ…っと! 開いたー!

ごくごく……

おいしいー、ありがとう!

ス「きゅ〜〜〜!」

ん? 飲みたいの?
……ていうか、飲めるの?


勇「飲みたいと言うのだから、飲めるだろう。」

じゃ、みんなで飲もう。

307 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆HORAIgd3qU :2005/05/22(日) 04:35:43

>>299
 そうね、と素直にうなずく。
 と、そこで不思議な声を聞いた。

「あら、珍しいわね。外の人には見えないものと思ってたんだけど」

 彼女のそばにいるものがぼんやりと見える。多分、妖精なのだろう。
 会話も出来るとなると、かなり幻想よりの人間に思える。

「ああ、私?」

 その言葉に、はたと気づいた。
 そりゃあ、怪しまれても仕方ない。夜中にうろつくのは妖怪の仕事だ。

「私は藤原妹紅。こんなところにいるけど、人間だよ」

>>304
 変わったの、という言葉にちょっと笑ってしまった。
 それもそうだ、こんな深夜に神社で涼んでいるのだから、そんな風に言われても仕方な
いだろう。

「そうね、自覚はしてるんだけどさ」

 笑顔で肯定。特に否定することもないだろう。だいいち話をこじらせるのは面倒だ。

「ま、千客って言うにはあと九百九十六人足りないけどね。それでも、肝試しを楽しむ
ような『人間』はいるんじゃないかしら」

308 名前:Reiot Steighnberg ◆LOSJACkEtA :2005/05/22(日) 04:38:52

>>299

 階段を上る足を止め、思わず彼女に顔を向けた。
 ……何というか、随分と感じの違う娘だとは思ったが。

「……ひとつ聞きたいんだが、そのお話の相手ってのは俺のことか?
 本気で? いや、君がそうしたいってんなら別に構わんが――
 俺みたいなのと話しても、面白い事なんて全くないと思うんだが」

 まあ、好きにしてくれ――それだけを呟いて、階段を上る作業を再開させる。
 ……どうも今夜は調子が狂う。
 この、妙な空気のせいだろうか。

>>300
 ――そうして。
 登り切ったそこには。

「……また女の子かよ」

 いや、別にそれが悪いということではないのだが。
 なんというか――非常に、居心地が悪い。
 生憎と、初対面の人間とにこやかに和やかに会話が出来るほど、俺は人間というものが
できていないというだけの事。

「……どうも、こんばんは。
 なんだかね。この辺だと、夜中に女の子が出歩くのが当たり前なのか?
 あまり良い趣味とは言えないが」

 と――
 ふと、気づけば。
 カペルテータがじっと、今し方現れた彼女のほうを見つめている。

「……カペル?」
「……レイオット。あの人、人間じゃありません」

 ――ぴくり。
 一瞬、顔が固まるのが分かった。

 改めて少女を見る。
 ……少なくとも、人間以外には見えない――が、カペルがそう判断したのなら、恐らくは
その通りなのだろう。
 少なくとも、害意があるようでもない。

 ……下手にこちらから手を出して大事になるのも馬鹿馬鹿しくはある。
 まあ、一応手元には銃もある。いざとなれば全力で逃げ出せばいいだけの話だ。

>>300
 受け取ったコーヒーを喉に流し込みながら、とりあえず少女の語りに耳を傾けた。
 道が分からない、というのは、さっきの会話で分かりきっていることではある。

 まあ、夜が明けつつある今、適当に雑談というのも悪くはない――居心地が悪いことさえ
除けば。
 そんなことを思っていた矢先――彼女が、妙なことを宣った。

「絶望しながら生きてるように見えるんだ、君が」

 ……なんというか。
 ろくに面識もない少女から、そんなことを言われるとは思わなかった。
 なにやら可笑しそうに喉を鳴らして笑う彼女は、どことなく猫科の獣を連想させる。

 ――この、なにか刃物のような奇妙な緊張感。

 成る程、見た目は幼くとも、あの神父の妹と言うことか。
 妙な部分に感心しながら、口に含んだ生ぬるいコーヒーを飲み下す。

「絶望、絶望ね――質問に質問で返すのも何だが。
 なんだってそんなことを? 誰かからそんな話をされたのか?」

309 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/05/22(日) 04:41:52

>>307
「人間だよ」って…、変わってるね。 ちゃんと人間に見えるのにそんなこと言うなんて。
まぁいいや、ねぇ、出会ったついでに、何かお話しない?

勇「どういう『ついで』なんだ? それは…」

細かいことは気にしない気にしない。

310 名前:エーフィ・C・ハウサー ◆p1a4SYSTEM :2005/05/22(日) 04:45:03

>>307

「言葉通りときたか。……ふふ、いや、ちょっとね。私は単に見知った顔を見掛けたから、
少しだけ話したかったんだよ。特に意味はなくて――」

 まあいいか、と区切って、コーヒーで語尾を飲み込んだ。

「……人間以外が来るとするなら、そうだな。日本の神社ってヤツは在り方として結界思
想を孕んでいるから、幽霊やらなんやらは入ってはこないだろうね。しかしまあ、信仰が
失せた神社じゃご利益も薄いかもしれないが――そんな時にだけ正義を肯定されるの
なら、神様が可哀相だ」

 随分とズレた話をそこで止めて、
 ふと彼女の向こうに視線をやった。>>305

「言ってる傍からまた一人――とはいえまあ、朝までに九百九十五人はムリそうだけど」
 

311 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/05/22(日) 04:48:32

>>305
あ、また誰かいる。 今日は賑やかだね。

勇「そうだね。 こういう場所には、人が集まりやすいのかもしれない。」

そうなんだ?

勇「いや、知らないけど」

あはは、なんだ。

あなたはだあれ?
こっちに来て、何かお話しようよ。

312 名前:古手梨花@巫女服 ◆RIKAIe2e06 :2005/05/22(日) 04:49:50

「―――くわぁぁぁあぁ…………………っ! ……?」
鳥居をくぐり、奥歯まで見えそうな大あくびを噛み殺して、私は気づく。



……またしても驚きだ。
よくよく縁のあるこの神社。
今日は早朝から用があったので喜一郎に起こしてもらい、夜を徹して雛見沢から移動すること数時間。
また訪れたこの神社の境内は――

何の因果か、またしても見知らぬ人でごった返していた。
中には見知った顔もちらほら見受けはしたが。

ああ、普段ならこんなことは絶対ありえないはずなのに。
だが、そのありえざる予定外とやらを、私は歓迎する。
予想外。予定外。それも楽しげな。
それこそが、降水確率0%の日の雨雲のように一番私が欲してやまないものなのだから。



「………みぃ。 朝から人が一杯なのです。」

313 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆HORAIgd3qU :2005/05/22(日) 04:50:45

>>305

 みしり、と意識が凍りついた。
 正直、気のせいだと思いたかった。
 振り向いても何もないはずだと信じたかった。
 けれども、その幾度もなく感じてきた気配は、確実に『本物』だった。

「あんたは――――――!!」

 そうだ、こいつは。
 身体の内側から燃え上がるような熱さがこみ上げる。
 悲しみ、憎しみ、怒り、絶望、執念。そして殺意。
 普段は影も形もないものがない交ぜになって、全身を発火させる。
 そこに宿るのは、燃え盛る炎の羽を持った、幻想の鳥。

 ―――が。

「……ま、いいや。わざわざここまで来て喧嘩することもないわね」

 すでに現界する寸前まで行っていたフェニックスをゆっくりとなだめて、押さえ込む。
 こいつと二人きりなら遠慮なく殺しあえるのだけど、あいにくと他の人がいる。
 少なくとも、巻き込むのは後味がものすごく悪い気がした。

 ……ずいぶんと丸くなったものだと、自分に苦笑した。
 それこそ、最初は悪鬼蛇蠍のごとく毛嫌いしていたというのに。

>>308

「あら、別に女の子でもいいじゃない。両手に花ってやつよ」

 ややからかい混じりに答える。しかし、考えてみれば彼以外は女ばかりだ。
 そういえば、なんだか女難の相が見えなくもない。

「んー、当たり前じゃあないけど。まあ、私はちょっと違うから―――」

 言いかけたところで、思わず身体を硬くしてしまった。
 彼のそばにいた、少しだけ普通の人とは違う雰囲気を持った少女。
 人間ではない、という言葉が、なかなかに痛い。

「……失礼ねぇ、ちゃんとした人間よ。まあ、確かに少しかけはなれてるけどね」

 自嘲気味に、私は笑った。
 ―――忘れてはいけない。
 本当は、人と共に暮らすことを許さない呪いが、私にはかかっているのだから。



314 名前:Reiot Steighnberg ◆LOSJACkEtA :2005/05/22(日) 04:53:11

>>305
「……どうも、こんばんは」

 また少女。
 なんだかもうどうでも良くなってきている自分を自覚する。
 どうやらこの近辺、思った以上に子供たちが活動的らしい――まあもっとも、>>300の少女
などは、本当にに人間かどうか――

「レイオット」
「……どうした?」

 そう問いかけると、カペルテータは更に、>305の少女に視線を移し、

「――あの人も。魔力が」
「………………」

 どうにも。
 奇妙な空気は、奇妙なものを呼び寄せてくるらしい。
 思わず腰の銃を確認して、

「……なにか動きがあれば教えてくれ。
 いざとなったらまたスタントマン紛いの事をせにゃならんかもしれんし」

 はい、とだけ頷いて、カペルテータは沈黙する。
 深いフードの奥の表情は見えないが、いつも通りの無表情は容易に想像が出来た。

「……なんでもいいが、トラブルだけは勘弁してくれよ、こんな所で」

315 名前:エーフィ・C・ハウサー ◆p1a4SYSTEM :2005/05/22(日) 04:57:22

>>308

「……あはは、いいや。そんなワケじゃないんだけどね 誰かから――と言うよりは、ちょっ
とした思考実験かな……細部は違うが、似たようなものだからね」

 そんなワケじゃない。
 訳ではないが、無関係でもない。
 その質の目を持っているのなら(、、、、、、、、、、、、、、)、仮に無関係と言い張られても――。

「所で全く関係ないんだが、ね。君はこんな言葉を知っているかな。「人は死の間際になっ
てこそ、本気で生きてこなかった事に気付く」――或いはこうだ。この世界には二つの悲劇
しか存在しない。一つは欲しい物が手に入らないこと、もう一つは欲しい物が手に入ること
――オスカー・ワイルドは嘗てこう言ったが、私はどちらも馬鹿げていると思う。この世には
一つの悲劇しかない。つまり、人間が存在する事だ(、、、、、、、、、)

 半分飲み干したカンを膝の上に。
 ぐらぐらとカンが揺れる。
 ぐらぐら。
 ぐらり。

「ガキの勝手な観念論と嘲笑ってくれて構わないが――是非とも君に聞きたいんだ。君は
――どう思う? ゼロかイチ、じゃない。無限に近い有限の中で、君の言葉が聞きたい」
 

316 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/05/22(日) 04:58:02

>>308
ん〜、とくに意味はないの。
なんかね、あなたがいて、あたしがいるから、
それで、なんか楽しくお話できたらいいなー、とか。

勇「わけわかんないよ、マリエル」

えーと、つまり…。
折角遇ったんだし、友達になりたいなーってこと。
あたし、マリエル。 よろしくね。

317 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆HORAIgd3qU :2005/05/22(日) 05:01:51

>>312
 あ、知ってる顔だ。
「おはよう、かしらね。もう日が昇り始めてるし。また会ったね」
 気さくに声をかける。ちょっとだけ安堵した。
 さすがに知らない人ばかりというのも心細い。

>>310

「まあ、そんなものよ。私、人も妖怪もしょっちゅう冷やかしに来る神社知ってるし」

 ああそれと、と言葉をつないだ。

「あそこ(>>305)にいるの、腹黒いやつだから気をつけて」

 ぽそぽそと、そんなことをささやいた。
 こっちが我慢したんだ、このくらいは大目に見てもらいたい。

>>309

 ついでにお話って、さすがにちょっと無用心な気がする。
 けれど、こっちは特に何もする気はないし、他の奴が何かしようとしたら……降りかか
る火の粉は払うつもりもある。

「そうね。ま、私じゃ大した話は出来ないと思うけどね」

 それは、あんまり人と交わる機会のなかった自分への皮肉でもあったが、彼女には悟ら
せないようにした。


318 名前:古手梨花@巫女服 ◆RIKAIe2e06 :2005/05/22(日) 05:06:29

>>313
まず一番初めに目に留まったのは、普段の私の服装――
ブラウスにサスペンダーのついたスカートで身を固めた、あの長髪の少女。
なにやら>>305の辺りを見た際に殺気立っていたようだが……

>>317
「はい。妹紅、また会いましたですね。
 おはようございますです。にぱ〜☆」

>>314
次に目に飛び込んできたのは、青いよれよれのコートを着た、どこかくたびれた感じの男性。
フードを目深に被った女の子を連れているその姿に、居住まいは違えど、私はあの赤坂を連想した。
女の子のほうからは……若干雰囲気に妙なものを感じてはいたが、そこはそれ。
どこか私に似ている――というのは、
5年前の私と赤坂に無理にでも共通項を感じようとする、私の勝手な感受性の産物なのだろうか?

「………おはようございますです。」
とりあえず、その親子連れというには年齢差が微妙な――そう、それこそ5年前の私と赤坂みたいな――
奇妙な組合せの男女に、私はお辞儀をしておいた。

319 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/05/22(日) 05:06:45

>>317
たいしたことじゃなくてもいいの。
あたしとあなたが、仲良くなれるようなお話をしよう。
できたら、友達になりたいな。

320 名前:「永遠と須臾の罪人」 蓬莱山輝夜 ◆FPRkKAGUYA :2005/05/22(日) 05:08:54

>>309
>「人間だよ」って…、変わってるね。 ちゃんと人間に見えるのにそんなこと言うなんて。

人間に見えるって、姿かたちだけで判断するの?
手足が二本あって、目が二つ、鼻、口が一つあれば人間?
例えばこの前テレビで見た龍球の天津飯とかいうのは目が3つだから、
人間じゃないのかしら。

>まぁいいや、ねぇ、出会ったついでに、何かお話しない?

千年間外に出てなかったから、変化が多くて驚いてるのよ。
そうね、じゃあ、何か面白い話をして。
そろそろ梅雨が近いから、鬱陶しいのを吹き飛ばす様な話を。

>>313
>「……ま、いいや。わざわざここまで来て喧嘩することもないわね」

自爆芸が何時ものように見れると思っただけに少し残念だわ。
赤くなって熟しきった石榴の様に行くのよね、ぽとりと、毎回。

まあ、でも平穏が一番よね。
最近外に出るようになって色々私も学んだわ。
暇つぶしで刺客を送るだけが人生じゃなかったのね。
永遠亭の一室にはあなたへの刺客の遺影が沢山飾ってある部屋があるんだけど、
これで444人目キリ番おめでとう! とかそういう遊びにも飽きてたし。


321 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/05/22(日) 05:10:50

>>318
あ、まだいたんだ。
ほんとに今日は賑やかな日だね。

勇「少し、マリエルと似てる感じがするね。
  彼女とは、仲良くなれそうじゃないか?」


そうだね。 じゃぁ、声かけてみる。




こんばんは…っていうか、もうおはようだね。
あたし、マリエル。 あなたの名前は?

322 名前:「永遠と須臾の罪人」 蓬莱山輝夜 ◆FPRkKAGUYA :2005/05/22(日) 05:14:49

>>314
何か草臥れた顔をしてるわね。

外の人は皆こうなのかしら。
確か最近聞いた話だと、朝は五時に起きて、鮨詰め真空パックで鉄の箱に載せられて、
仕事場にごとごと揺られていくと聞いたわ。

そういう生活は楽しいのかしら。
私は働いたら負けだと思ってるから、その辺りの機微は分からないのよね。
当事者のあなたから話を聞きたいわ。

323 名前:「永遠と須臾の罪人」 蓬莱山輝夜 ◆FPRkKAGUYA :2005/05/22(日) 05:22:47

>>312
巫女は外の世界では絶滅危惧種と聞いたけど、違うのかしら?

ああ、でも何か匂うわね。
霊夢とは違う………うーん、ああ、分かったわ。
あなた、薬の調合を終えて部屋から出てきた永琳みたいな匂いがするのよ。
外の巫女は薬も作るのかしら。

324 名前:古手梨花@巫女服 ◆RIKAIe2e06 :2005/05/22(日) 05:23:01

「私と赤坂・アナザーバージョン」(この表現も語弊が多分にあるけど)の二人組の脇を通り抜け、
沙都子との生活のお陰でパターンの分かりやすい境内の地雷原をてくてく進んで。

>>315
更にその次に目に入ったのは――くすんだ金髪をした、女の子。
大体年代的にはレナたちと同じぐらいだろうか?
どこか学術的――というか禅問答的というか――そんな話をしているあたり、ただの拝観客という訳でもないようだ。
どこかの学校の留学生、みたいなものなのだろうか?

「………みぃ?」
その女の子の脇を通り過ぎる際、そんな事を考えつつ、私はちょっとだけ首をかしげた。

>>316、>>319
その次。
年代的にはレナや魅ぃ――に近いのかもしれないが、
若干沙都子分も足して1.5で割ったぐらいがちょうどよさそうな雰囲気。
魅音の気さくさ、レナの柔らかさ、沙都子のお転婆さが程よく合わさったと言う感じか?

「……おはようございますです。
 朝からみんな神社に集まって、早起きさんなのです。 ラジオ体操でもするのですか?」
……まあ、こんな見た目にもてんでバラバラなラジオ体操など聞いた事がないのだが。

「それから――
 そっちのちっちゃいひとにも、おはようございますなのです。にぱー☆」

……明らかに、ヒトではない小さな存在。
害意もないし仲良く慣れそうなのは喜ばしい話なのだが――こんなに予想外が続くと、むしろちょっと怖くなったり。


325 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆HORAIgd3qU :2005/05/22(日) 05:28:10

>>318

 相変わらずの笑顔。こっちも、思わず頬が緩んでしまった。

「また神社のお手伝い、というか勉強ね。ずいぶん早いんだ」

>>319

 友達。
 その言葉を聞いた瞬間、不覚にも目頭が熱くなってしまった。
 なんて懐かしくて、なんて遠い言葉なんだろう。
 同意したかった。したかったけれども、ためらった。

 ―――彼女はまだ、自分の正体を、呪いを知らない。

「ねぇ、一つ聞いていいかしらね」

 とりあえず、友達の部分は保留して、そんなことを口にした。
 彼女にはまだ、厳しい話かもしれない。
 けれど。彼女を裏切るよりは、おびえさせるよりはましだった。

「もし、あなたの友達が、実は普通の人間とははるかに違う、化け物みたいなやつでした、
って知っちゃったらどうするのかしら」

 その言葉はほとんど自虐。ちくりと、久しぶりに胸の奥が痛かった。

>>320

 このやろうせっかく我慢したのになんて言い草か。
 少なくとも私たちがやりあったらどこかのねずみと猫のように愉快なことにはならない
というのに。

「……あんたね。そんなに喧嘩したいの?」

 ため息混じりに言う。成分は呆れと怒りが半々。
 正直ちょっと燃やしてやろうかとも思ったが、おおむね事実なので反論できない。

「でも、あんたも永夜返しのときは同じでしょうが」

 とりあえず、これだけは言っておきたかった。棚に上げるな、というやつだ。

 ってうわ、最悪だ。そんな悪趣味やってたのかこのひきこもり。

「……そんなに送ってたんだ。その前にそこまで殺してないわよ。大体は逃げるか適度に
痛めつけて追い返してるし」

 もしくは自分が死ぬか、というのはあえて言わなかった。癪だから。
 死んだ奴はだいたい引き際を間違えた馬鹿者だ。
 まあ、こいつにだまされる時点で馬鹿だとは思うけど。もうちょっと怪しめといいたい。



326 名前:古手梨花@巫女服 ◆RIKAIe2e06 :2005/05/22(日) 05:31:42

>>323
……そっちにもおはようございますです。
この神社も朝から千客万来なのですよ。 ちょっとだけうらやましいのです。

>巫女は外の世界では絶滅危惧種と聞いたけど、違うのかしら?

……違うと思うのですよ。
まずボクが巫女さんなのです。 それに、わりと探せばにわかでいいならもっといるのです。
にわかでないのもいくつも居るのですけど…そっちは割と少数派なのです。

>あなた、薬の調合を終えて部屋から出てきた永琳みたいな匂いがするのよ。
>外の巫女は薬も作るのかしら。
みぃ? にぱ〜〜〜〜☆

……そっちが何を言ってるのか、ちょっと話が唐突でよく分からないのです。
ボクはお勉強に来ただけなのです。家業の修行でアサイチなのです。
魚市場ではないので魚くさくはないのですよ、にぱー☆

327 名前:エーフィ・C・ハウサー ◆p1a4SYSTEM :2005/05/22(日) 05:33:02

>>317

 ああそう、妖怪ね――
 口に出して、なんだそりゃと思わないでもない。
 コスプレの後は妖怪か。そりゃスゴい。それとも最近は霊界通信でも確立されたのかも
しれないが、だったらエジソンは特許侵害で訴えるべきだ。

「ぬらりひょんか目玉の親父には会ってみたいかな……それと、大丈夫さ。そういう人種
には割と慣れてるからね」

 こうして私がここに居るのだから、イコールでそれが理由だろう。最近は世知辛くて腹
だろうが喉だろうが黒くないとやっていけない――世界はそれよりも更に真っ黒だ。

 さて。
 左右に視線を投げれば、考えるまでもなく会話数が増えている。
 割って入った人に>>324軽く会釈して、腕時計を確認。六時前。なるほど、そりゃ人だっ
て起きてくる。

「増えたね、人。それでもまだ九百九十四人――、少しばかりムリそうだ」

 ……朝からよくもまぁ、これだけ。
 そもそも――

「何をやっているんだろうね、私は……」
 

328 名前:Reiot Steighnberg ◆LOSJACkEtA :2005/05/22(日) 05:36:17

 ――気づけば。
 既に太陽は昇り、白々とした朝を迎えようとしている。
 はて、寝苦しいので散歩にと出かけたはずなのだが……いったい何だって、こんな所で
徹夜なんてするハメになったのか。

>>313
「――我ながら、花が似合うようには思えんのだがね」

 からかわれているの後分かっていても、気分は良いものじゃない。
 憮然とした表情でそんな答えを返しつつ――彼女が、カペルの言葉に一瞬だけ凍り付いた
のが分かった。
 冗談めかして否定しているものの、何かしら”ある”のは認めている。
 関わらないのが最前だと直感して、同じように冗談で返すことにした。

「……まぁ、それを言われると俺もコイツも色々とかけ離れてるからな。
 お互い様って事だろう。悪いな、いきなり変なこと言って」

 この話題はこれで終わり、それを言外に含めて。

>>315
「――――」

 彼女がなにを考えているのか。
 彼女がなにを求めているのか。

 だが、この何処か”乾いたような感覚”には、確かに覚えがあった。
 何故ならそれは。
 かつて自分が、そうであらねばならないと信じて。
 何もせずに、なにかを仕様とも思えずに、ただ流れるに任せていたあの時と。
 あの時の――”絶望”呼んでいた、あの感覚。

「……さてな。
 早朝からの男女の会話にしちゃかなりハードだが」

 飲み込まれてはいけない――と、頭の何処かが警告する。
 何故なら俺は、まだそこに”浸り切るには早すぎる”……

「何か、随分と期待されているようだけどな。残念だが、人選ミスだ。
 生憎と、まだ俺には、何が悲劇か、なんてのは分からない。

 昔は……そうだな、多分、ずっと分かってなかったんだ。
 絶望していた――と、思いこんでいた。
 だけどな、それは……単に、そう思いこんでいるだけだった。最近になって、ようやく分かっただけどな」

 思わず、笑いが零れる。
 苦い笑いだ――なんとも、馬鹿馬鹿しい。
 つまり俺は、結局の所。絶望しきることすら、出来ていなかったということなのだから。

「多分、俺はまだ、絶望していない。
 本当に絶望するって事が、まだ出来ていないんだ。
 だから――――」

 缶に残ったコーヒーを飲み下す。
 何の答えにもなっていない。なっていないが――
 しかしそれが、今俺が、答えられる全て。

「悪いな。
 何が悲劇か、何が絶望か、なんて――俺には、答えられないよ。
 だけどな。案外、この世の中……捨てたもんじゃないって、そんな気はするんだがな」


329 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/05/22(日) 05:37:55

>>320
え〜っと…、目がみっつの人間も……いる……のかな…?

勇「なぜ私に訊く?」

あぅ……


>千年間外に出てなかったから、変化が多くて驚いてるのよ。
>そうね、じゃあ、何か面白い話をして。

え〜!? 千年!?
すご〜い! でも、『外に出てない』って、千年もどこにいたの?

…って、面白い話?
急に言われても………

あ、そうだ。
あのね、雨の日って、空も暗くって、どんよりした感じだけど、
夏が始まる頃には、かえるがケロケロ鳴き始めるんだよ。
耳を澄まして訊いてるとね、だんだん楽しくなってくるよ。
それでね、雨が上がった後には、花や気に雨の粒が光ってて、綺麗なんだ。

330 名前:「永遠と須臾の罪人」 蓬莱山輝夜 ◆FPRkKAGUYA :2005/05/22(日) 05:43:56

>>325
>「……あんたね。そんなに喧嘩したいの?」

しないわよ。
今の流行はラブアンドピースと聞いたから。
それにストレスならたっぷり既に晴らしてきたわ。
うるてぃまおんらいんとかいうのでぴーけーとかいうのを
此処三ヶ月やってたのよ。

>「でも、あんたも永夜返しのときは同じでしょうが」

………あ(ぽむ

そうだったわね、永琳に作らせた宝具で大体カタがつくから忘れていたわ。
私の場合、何でもかんでも事象を逆流させるから、
能力を使うと身体の方が負荷に耐え切れないのよ。
世界を弄ると反動が凄いのよね。
永夜返しの時は永遠というものを教えてあげようと思って、
つい久々に能力を使ってしまったのよ。
お陰で次の日は腰に来たわ。

>「……そんなに送ってたんだ。その前にそこまで殺してないわよ。大体は逃げるか適度に
>痛めつけて追い返してるし」

ほら、失敗した者、裏切り者には死をとかが外の世界の世界征服を企む組織の掟らしいわよ。
遺影を飾るのもそこから思いついたの。
じょっかーとかいう組織のね。

でも………そこまで色々気にしてたのね。
そうね、良い機会だし。




――――――ごめんなさい。


私も……もっと素直になれれば良かったんだけど……。
妹紅の前に出ると恥ずかしくなって……ついうっかり殺しちゃったりして……ごめんなさい……。




永琳の言ったとおり、この後頬を赤らめて、この箱を渡せば良いのよね。



331 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/05/22(日) 05:49:02

勇「おはよう。
  にぱー☆」


あはは、まねっこ☆

勇「つ、つられた………
  あ、そういうマリエルこそ、顔がつられてる!」


あははははは、そうだねー☆

>朝からみんな神社に集まって、早起きさんなのです。 ラジオ体操でもするのですか?

そうだね。 体操するのもいいかも。 一緒にやる?

勇「私も?」

もちろん!

332 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/05/22(日) 05:55:12

>>325
え〜っと………、
あのね……、え〜っと………、
あなたがどんなでも、あたしはあなたと友達になりたいし、
あなたが「いいよ」って言ってくれたら、あたしたちはもう友達で、
だから…、とにかく、あたしは友達になりたいの。

もしかして…、嫌……かな……?

333 名前:Reiot Steighnberg ◆LOSJACkEtA :2005/05/22(日) 05:55:15

>>316
 ……しかしまあ、一応今結構シリアスな会話をしている所なんだが。
 そんなことも何処吹く風。
 何処までもマイペースな彼女はある意味尊敬できるのかも知れない。

 胸にたまったいろんなモノがどうでも良くなってくるのをし覚時ながら、石の階段に腰掛けて、

「……君に俺がどう見えてるのかは分からんが。
 もう少し友人は選んだ方がいいと思うぞ。
 残念ながら、俺は出るところに出ると――」

 言いながら、両手を揃えて突き出す仕草をする。
 いわゆる、お縄と言う奴だ――
「……これだ。今更だが、あまり俺には関わらない方がいいと思うんだがね」

 無資格の魔法士なんてのは、存在自体が凶悪犯罪者と
同意なのだ。そんな人間と友人になりたいなど、奇特にもほどがある。
 まあ、確かにそんなことを気にするような娘には見えないのも確かだが。

「……ご丁寧にどうも。
 俺はレイオット。レイオット・スタインバーグ。まあ、覚えとく必要はないけどな」

 ……とりあえず、説得は無駄なような気がしてきた。

>>318
「……おはよう」

 まあ、行儀の良い子なんだろう。
 あからさまに怪しい恰好の俺たちにも挨拶を返すぐらいなんだし。

>>322
「…………」

 箱詰め真空パック。
 一瞬何のことだか分からなかったが――もしかして、通勤列車のことを言っているのだろうか。
 いや、俺も実際にそういったものの世話になったことはないが。
 知り合いの監督官に言わせれば、それはもうこの世の地獄だとか何とか。

 とりあえず。

「……こういうとなんだが、アンタ、俺がカタギの人間に見えるか?
 悪いが俺だってそんなもの経験したこと無いから分からんよ。
 俺の仕事は、その……潰したりバラしたりが主だからな。
 そういった真面目な社会人の感覚は、別の人間に聞いてくれ」

 ……しかし、働いたら負けって。
 意味がよく分からん。



334 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆HORAIgd3qU :2005/05/22(日) 05:58:09

>>330

「……どういう手段かはわからないけど。まあ、それはなによりね」
 うるてぃまおんらいんだのぴーけーだのの言葉はよくわからなかったが、何となく輝夜
が赤く見える気がした。
 ちなみにラブアンドピースをこいつが口にしても説得力がない。

「……なによ、人のこといえないじゃない」
 こっちも、死なないといってもただの人の身。
 不死鳥の力を振るえば、身体の方が持たない。
 そういう意味では、やっぱり同じだ。……ものすごく釈然としないけど。




 ……え?
 いい機会だから、という言葉の後、信じられないものを聞いた気がする。

「え、あ、ちょっと。冗談でしょ?」

 いや、素直にって。そもそも照れ隠しで殺すな。うっかりで殺すな。
 でもこんな態度とる輝夜なんて初めてみた。
 ああ、どうしよう。あんまりな事態に考えがまとまらない。
 そもそも、こんな直球でごめんなさいって言われたら疑うに疑えない。

「ああもう……いいわよ、もう。どうせ済んでることだし」

 とりあえず、ぶっきらぼうに、それだけを答えた。
 精一杯の譲歩だ。これ以上は、自分の過ごしてきた月日を否定してしまう。それはさす
がに少々辛い。
 だから、今はこれだけを言う。

 ……ちょっと寒気が走ったのは気のせいかもしれない。


335 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/05/22(日) 05:59:54

>>333
うん。 レイオット、よろしくね。
じゃぁ、そっちの女の子は、なんていう名前?

336 名前:古手梨花@巫女服 ◆RIKAIe2e06 :2005/05/22(日) 05:59:52

>>327
>「何をやっているんだろうね、私は……」
………み?
どうかしたのですか? 朝から考え事は低血圧だったら辛いのですよ。
(>>327の頭をなでなで)

>「ぬらりひょんか目玉の親父には会ってみたいかな……それと、大丈夫さ。そういう人種
>には割と慣れてるからね」
その辺にはあった事はないのですけど、それっぽい存在には心当たりがあるのです。
後ろからの一つ多い足音には要注意なのです。にぱー☆

>>325
「はい、ちょっと今日は神社の都合で朝も早いのです。
 ちょっとお留守番の沙都子がかわいそうだし部活もあるようですから、
 長居する積もりはないのですよ。中天近くには戻るのです。
 妹紅は、お散歩か何かなのですか?」

>「もし、あなたの友達が、実は普通の人間とははるかに違う、化け物みたいなやつでした、
>って知っちゃったらどうするのかしら」
………その言葉を聴いた瞬間、胸に針が刺さるような錯覚を覚えた。
毎日楽しく過ごしている私たちではあるが、みんながみんな大きなひずみを抱えている。
それはレナも、魅ぃも、圭一も、沙都子も――例外ではない。
何より、私もある意味ではそんな物なのかもしれないのだから。

……赤坂はまだ(分かってないところも有るが)受け入れはしてくれた。
助けなんて、端から期待してないけど。

……圭一は。
私たちの――雛見沢の業を知らない彼は、私たちの裏の顔を知った時、どんな顔をするのだろうか。
妙なちりちり感に胸のうちを焼かれながら、私は独り言でこう呟いていた。


「……圭一は、ボクを知ったらどうするのでしょうか。」

>>328、>>333
そう独語した直後、あの男性の言葉が耳に飛び込んでくる。
彼の自己紹介から、名前がレイオットだと知れる。

「……みぃ。」
それに合わせて今度はあのフードの少女――赤い目の少女にも、会釈を返す。

そして、また耳に入る彼の言葉。

「多分、俺はまだ、絶望していない。
 本当に絶望するって事が、まだ出来ていないんだ。
 だから――――」

……絶望。
あの私を*す事になっている確定されたシナリオ。
5年前から連綿と続く、私にとっての呪い。
彼のは無論それとは違うのだろうが、彼も何かに深く絶望することがあったのだろうか――


「……レイオット、ボクからも聞いてみたいのです。

 放り込まれた迷路に出口がないのを
 知っているのと、知らないの。

 ――貴方は、どっちが不幸だと思う?」

割り込むような形で、尋ねてみる。

しかし、水面の月も、ほんの一度でも消えてくれる可能性があるのなら。
あの楽しく平穏な、とっても大事な日常が、失われずに済むのなら。

…私は彼の『捨てたもんじゃない』という言葉に、どこか救いでもほしかったのだろうか?

337 名前:「永遠と須臾の罪人」 蓬莱山輝夜 ◆FPRkKAGUYA :2005/05/22(日) 06:00:46

>>326
>まずボクが巫女さんなのです。 それに、わりと探せばにわかでいいならもっといるのです。
>にわかでないのもいくつも居るのですけど…そっちは割と少数派なのです。

分かったわ、養殖モノと天然モノの違いね。
永琳が松茸の養殖やってたけど、天然モノにはまだ及ばないとか言ってたわね。
あなたは天然モノなのね。

>……そっちが何を言ってるのか、ちょっと話が唐突でよく分からないのです。
>ボクはお勉強に来ただけなのです。家業の修行でアサイチなのです。

ごめんなさい、どうも話しなれてないわね。
具体的に妹紅を毒殺する為に毒薬を作らせた後の永琳みたいな匂いがするんだけど、
まあ、どうでも良いわね。

こっちの知り合いの巫女はお茶飲んで掃除してるだけだけど、あなたは何をしているのかしら。

338 名前:「永遠と須臾の罪人」 蓬莱山輝夜 ◆FPRkKAGUYA :2005/05/22(日) 06:07:58

>>329
>すご〜い! でも、『外に出てない』って、千年もどこにいたの?

誰も来ない山奥の竹林。
永遠亭という屋敷だけどね。
……つまらなかったわ。

私の付き人に八意永琳というのがいるけど、永琳が作った結界が完璧すぎて、
誰も来ない静かな完全な世界だったのよ。
変化も何もないそんな千年間、退屈で退屈で仕方なかったわ。

>夏が始まる頃には、かえるがケロケロ鳴き始めるんだよ。
>耳を澄まして訊いてるとね、だんだん楽しくなってくるよ。
>それでね、雨が上がった後には、花や気に雨の粒が光ってて、綺麗なんだ。

蛙はウチの庭園には居なかったわね。
今度もってこさせようかしら。

雨があがると虹がかかるわね、その果てに行ってみた事はある?
虹を作るのはそう難しい事じゃないらしいけど。

339 名前:古手梨花@巫女服 ◆RIKAIe2e06 :2005/05/22(日) 06:15:12

>>337
はい、ボクは天然モノの巫女なのです。八代続いた古手神社の跡取りなのです。
しかも八代ごとに出るといわれるオヤシロさまの生まれ変わりなのです。
アカマツに自生する高級品なのです。秋になったらホクホクなのですよ。にぱ〜☆

>具体的に妹紅を毒殺する為に毒薬を作らせた後の永琳みたいな匂いがするんだけど、
…………(にやぁ

>まあ、どうでも良いわね。
(さっと表情を元に戻して)
……どうでもいい事なのですよ。みー。
それはそうと……そっちは誰なのですか? 妹紅の知り合いなのですか?

>こっちの知り合いの巫女はお茶飲んで掃除してるだけだけど、あなたは何をしているのかしら。
……ですから、神社の仕事のお勉強なのです。
両親が居なくなってるから、さすがに文献とかだけだと限界があるのです。
村長の喜一郎にも分かってもらっているのです。 というかボクの気分なのです。みぃ。

>こっちの知り合いの巫女はお茶飲んで掃除してるだけだけど、あなたは何をしているのかしら。
……細々した仕事を聞いて――それから、お掃除あたりはちょっと似てるのです。
あとは暇を見て奉納演舞の練習なのですよ。
重い鍬を振る練習なのです。 綿流しの日の為に特訓なのです。
ファイト、おーです。

340 名前:「永遠と須臾の罪人」 蓬莱山輝夜 ◆FPRkKAGUYA :2005/05/22(日) 06:16:27

>>333
>……こういうとなんだが、アンタ、俺がカタギの人間に見えるか?
>悪いが俺だってそんなもの経験したこと無いから分からんよ。

堅気?
昔懐かしい匂いはするわね、
妖怪とか戦っていた血みどろの人間の匂いは。
あれは見物していて面白いのよね。
でも、今はそういうのは堅気じゃないのかしら。

>俺の仕事は、その……潰したりバラしたりが主だからな。
>そういった真面目な社会人の感覚は、別の人間に聞いてくれ

分かったわ、あなたはちぇーんそーとかいうのを使う人なのね。
何だってバラせるとか永琳が言ってたわね。
凄いわ、見た目は草臥れて闇に隠れて生きる俺達なんちゃら風味なのに。

341 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆HORAIgd3qU :2005/05/22(日) 06:17:33

>>327

 あ、信じてないような目。まあ確かに、普通はこんなこと言われても信じるような純朴
で正直な人間なんていないと思うけど。

「うーん、そいつらは見かけないけど、夜雀とかハクタクだったらいるわよ。ハクタクの
ほうは私の知り合いだし。……ん、なら大丈夫そうね。あんたってすごく頭よさそうだし、
だまされることもないでしょ」

 少なくとも、話していてその才気をひしひし感じる。宮中にいるような貴族など相手に
ならないほど、彼女はその小さな身体に知恵を宿しているのだろう。慧音といい友達にな
れそうだ。

 と、なんだか疲れたような顔をして、何をやっているんだろう、と言い始めた。
 そういえば、もうとっくに朝だ。


「千客万来は無理なら百鬼夜行の方がいいかしらね」

 ちょっとだけ、苦笑した。
 まったく、本当に私たちは何をしているのだろうか。
 でも、こういうのは嫌いではない。

>>328

 気取られてしまったのか、男の方がそんなことをいう。
 どうやら向こうも似たようなものらしい。見たところ、男の方は普通に見えるのだけど。

「いーのよ、気にしなくて。それに、人間って言うのは本当よ。ただ、ちょっと欠けてる
ものがあるだけでね」

 ―――死という概念が。

 それだけを答えて、言葉の最後を飲み込んで、あとは向こうの望みどおり。
 こういうことを長く話しても気分がよくないのだから、私にとっても都合がよかった。

 一抹の寂しさはあったけれども。

>>332

 まっすぐな言葉で、迷いながらも、はっきりと彼女はそういった。

「ううん、嫌じゃないよ。でも、もしかしたらあなたの方が嫌な思いをするんじゃないか、
って思ってね。……私のせいで」

 知っている。永くは共にいられない、不死の呪いを私は知っている。
 それでも、彼女はあんなことを言ってくれるのだろうか。

 言い終わって、なにを馬鹿なことをしているのか、と自分に思う。
 正直者は、損をする。
 でも実際には得をしているというのに。たとえ、死んでしまっても。

 ―――だから、私も自分の気持ちにくらい正直になりなさいよ。


342 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/05/22(日) 06:23:16

>>338
それは…あたし、嫌だな。
鳥や、虫の声が聞こえないなんて、なんだか寂しいし。
それは、確かに退屈だったろうね。


虹の…果て?
虹がの端があるところ?
あたしは…行ったことないなぁ…。
きっと、遠すぎて、歩いて行ってたらその間に虹が消えちゃうよ。

343 名前:「永遠と須臾の罪人」 蓬莱山輝夜 ◆FPRkKAGUYA :2005/05/22(日) 06:23:27

>>334
>「……どういう手段かはわからないけど。まあ、それはなによりね」

そうね、前より随分と充実してるわ。
今はらぐなろくおんらいんね。
お兄ちゃんどいてそいつ殺せない! とかいってプレイしてるわ。

>「……なによ、人のこといえないじゃない」

………

………

そうかもね、でもたまには身体が千切れるくらいやらないと実感が沸かないのよ。
球は傷つけても転がせば元に戻る、それが永遠。
でも傷がつけば何かの波紋は起こるわ、そういう事。

>「ああもう……いいわよ、もう。どうせ済んでることだし」

そう言わないで。
あなた、竹林に住んでたわよね。
私からのせめてもの心づくしよ、見晴らしの良い所に別荘を作らせたわ。
もし良かったら使って。

この箱の中に場所を記された紙が入ってるから。

藤原家別邸
http://www.jfast1.net/~charaneta/test/read.cgi/gazoutest/1116710113/

344 名前:Reiot Steighnberg ◆LOSJACkEtA :2005/05/22(日) 06:29:09

>>335
「……なあ君、人の話ちゃんと聞いてるか?」

 言外に俺はお巡りさんのお世話になるような人ですとアピールしたつもりなんだが。
 彼女にとってはあまり重要な事ではないらしい。
 案の定、説得は無駄だったわけで。

「ああ、こいつは……カペル。自己紹介」
「……カペルテータ・フェルナンデスです。よろしく」

 フードを被ったまま、ぺこりとカペルは頭を下げた。

>>336
「……なんだって?」

 ――正直、驚いた。
 あの神父の妹ならいざ知らず、こんな幼い子にまでこんな質問を受けるとは。
 こちらを見つめる眼差しは、なにか、それまでのあっけらかんとしたものとは全く別の輝き
を放っている、そんなように思える。

 ……まあ多分、朝日のせいだろうと適当に納得することにして。

「何が不幸か……なんて、そんなのは、本人にしか分からないんじゃないか?
 だってほら、もともと迷路から出る気がなければ知ってても知らなくても、
 別に関係ないだろう?

 逆に、なにがなんでも出ようとしてる奴だったら、
 壁に穴開けてだって無理矢理出口を作っちまうだろうしな。
 俺だったら? そうだな……今は、迷路から出ようかどうしようか、考えてるって所かな」

 こんな所で満足か?
 なんて呟きながら、ひとつ肩をすくめて見せた。

>>340
「――――いや、まあいいんだけどな」

 あまりといえばあまりに的を付いた指摘に、なんと答えて良いのか判断に困る。
 ……この女、分かっててこんな態度を取っているのかとも思うが――わざわざそれを問う
気にもなれなかった。
 そう、俺の本業は戦術魔法士――
 魔法なんて怪しげなものを使って、化け物を潰し殺(バラ)す、それが俺の仕事だ。

 この物言い――そして、カペルテータの感覚からも判断すれば、”これ”は正しく、人間で
はない。
 拙い……モールドは下の車の中だ。
 戦闘はなるべくなら避けたいが、いざそうなったときにはこの距離は致命的だ。
 なにかしら理由を付けて逃げ出すべきか、真剣にその検討をしていたのだが――

「……チェーンソー?
 いや、バラバラって。意味が」

 ……なにやら、妙な関心をされているらしい。
 なんとなく、自分の緊張が馬鹿馬鹿しくなって、そのまま座り直した。

 ……そういえば、ここは本当に何処なんだ。

345 名前:古手梨花@巫女服 ◆RIKAIe2e06 :2005/05/22(日) 06:30:37

>>331
>勇「おはよう。
> にぱー☆」
>あはは、まねっこ☆

……にぱ〜〜〜〜〜〜〜〜☆

それにしても、ちっちゃいのです。
もしかしてこれが、妖精さんとか言うのですか? 実際に見るのは初めてなのです。

>そうだね。 体操するのもいいかも。 一緒にやる?
>勇「私も?」
>もちろん!
むしろ一緒にやるなら、ボクたちの部活にも参加してもらいたいのです。
楽しく血で血を洗う仁義なき精神戦なのです。
きっとみんなとももっと楽しく遊べるのです。

……ちょっとそっちの、お名前を聞いておきたくなったのです。
二人とも、お名前はなんて言うですか?
ボクは古手梨花といいますです。 古手神社で巫女をやっていますですよ。 よろしくです。

346 名前:「永遠と須臾の罪人」 蓬莱山輝夜 ◆FPRkKAGUYA :2005/05/22(日) 06:32:24

>>339
>はい、ボクは天然モノの巫女なのです。八代続いた古手神社の跡取りなのです。
>しかも八代ごとに出るといわれるオヤシロさまの生まれ変わりなのです。

へえ、300〜400年モノなのね、大体。
あれ?
八代ごとってまだそれは一回目じゃないかしら。

>…………(にやぁ

…………(にっこり

>それはそうと……そっちは誰なのですか? 妹紅の知り合いなのですか?

かぐや姫とか外の世界では呼ばれてるらしいわね。
今の私の名前は蓬莱山輝夜。
私、永遠を操る事が出来るのよ。

妹紅とはそうね…楽しい暇つぶしの相手よ。
よく花火になってくれたりするの、妹紅。
盛大に爆発するのよね、綺麗よ、とっても。

>あとは暇を見て奉納演舞の練習なのですよ。
>重い鍬を振る練習なのです。 綿流しの日の為に特訓なのです

それは百姓の仕事じゃないかしら。
私は無理ね、石の鉢より重いものは持った事ないもの。
でも奉納と言う事は何かささげるんでしょう?
何をささげるの?

347 名前:エーフィ・C・ハウサー ◆p1a4SYSTEM :2005/05/22(日) 06:36:09

>>328

「ありゃ……りゃりゃ、りゃ、と」

 そうか、と呟く。
 残念だ。こいつは、どうも――

「どうやら、期待ハズレだったみたいだ」くすりと笑う。「いや……今はまだ、期待ハズレなのかな。
正直――君は、君にせよ、カペル君にせよ――その感覚は、匂いは、空気は、私の知る物であっ
たんだ。いや、知る物でない筈がない――と言った方が正しいかな。君は兄さんの相似系だと思
っていた。期待していたんだよ。君は私に似ていて、そして兄さんに似ていた。期待していたんだ
――絶望なんて容易い観念以上の答えが、もしかしたら存在するんじゃないか、とね」

 カンの飲み口を抑えて、つんと突付いた。
 折り抱えた膝の上でぐらぐらとカンが揺れる。
 不安定に。
 ぐらぐら。

「……私が良く知る人は、私が愛しい人でね。彼は――正義の観念を敷いた人なんだ。一に神の
真理を、二に理性の支柱を、三つ目に人間を思想に置く、法の人だ。私が知る限りその人は最も
強く、最も厳粛で――私が演算し続ける未来に、常に確として形を成している人なんだ。形、形だ
――破壊のね」カンを持ち上げる。すっかりぬるくなったコーヒーをワイン宜しく口の中で回して、
カフェインを頭に染み渡らせる。「彼はダンテよりも深くサタン的だった。観念的な物の逆説を秘め
た人だった。絶対正義の観念こそ、人類全てを殺戮し得ると私に教えてくれた人だった。愛を以っ
て世界の総破壊を望み、底深い深淵の正義で悪を嘗め尽くす――愛の明示によって肯定された、
憎悪を正当化する意識を持った人だった――それは例えば、理想社会を楯に収容所群島を正当
化するのと同義の、耐え難い程に煮え滾った混沌だ。彼は神を殺し悪魔を殺し人を殺し、その先
に生み出した更地にこそ住居を見出すような人だった。――君は、違うのかな。期待したんだ。対
立項のない正義か悪――その地点を踏破した先に存在する、真絶なまでの虚無――私と、或い
は彼と同類の人間が居るんじゃないか、とね」

 見上げる。
 随分とスッキリした表情で立っている彼の背には、朝焼けに塗り潰されつつある町が見える。
 街が明けていく。
 私に明けはない。

「私に――彼の答えは想像が付かない。私は兄さんと違う形のピースで、私から彼の答えは演算
に至らない。――だがね」
 

348 名前:エーフィ・C・ハウサー ◆p1a4SYSTEM :2005/05/22(日) 06:37:49

>>347

 私は違う。
 私では、彼が望む正解からは程遠い。
 だが。

「違うのかな――君は。他者を廃絶する事で――或いは、その結果を以って自分を律しようとはし
ないのかな。何かを壊す時にだけ、何かを打ち砕く時にだけ、自分を苦痛の彼方に上昇させる世
界があると――そう思いはしなかったのかな。そう、人間は高次の社会の構成員として、謳い踊り
ながら姿を現す――破壊は、殺害は、形而上に届く、神への冒涜だ――私は、君に良く似た瞳を
した、或いは君よりも無を秘めた人間を知っているんだ。彼は歩む事も話すことも忘れ、踊りなが
ら正に空中に舞い上がらんとしている――私達はペシミストにはなれない。希望に絶望するなん
て次元では存在できないし、「世界は悪だ!」なんて声高に唱えるには際限なく倦んでいる。世界
に理想を抱いたことすらない人間は、終局的にペシミズムすら否定する。いや――「世は全て虚
しい」、正しく私の答えは一度ここに行き着いた。しかし、まだ遠いんだ。これでは、まだ遠い。彼
はまだ深く憎悪しているし、ともすれば生に熱望すらしている。――解らないんだ。この三年、演
算に演算を重ねたが――まだ、解らない。私はね」

 カンに触れる。
 たぷんと揺れた感触が差すところ、残量は残り半分と少し。
 少し勿体無いが、温いコーヒーなんて既に飲みたいとも思えない。
 温くては、価値がない。

「私は考え続けているんだ。演算に接ぐ演算で、世界を十度は覆える程の計算を繰り返した……
これも観念論だが、私の中には――博物館があってね」

 人差し指で飲み口から、四分の一地点をそっと撫でる。撫でて――
 ずるり。
 ズレ落ちるように切断面を晒したスチールのカンの頭を、左手で受け止める。

「世界の縮図を記したモデル……とでも言っておこうか。形は、そうだな……本棚や資料棚が建ち
並ぶバルコニーで周りを囲んだ、何十億かの六角形のダクトから成った、ミツバチの巣みたいな構
造だ。このダクトには天井もなければ床もなくて、どのダクトも隣接する六角形のダクトで囲まれて
いる。本棚には本があって――ここには、全ての存在が辿る、全ての可能性が記されている。一つ
の棚には百冊の本が入るんだ。それぞれの本は五百ページで、それぞれのページは一行五十文
字で四十行の段組で作られてる。不確定の要素だけを記した本が一冊あれば、確実な未来だけを
予測した本も一冊は存在する。本当に欲しい本は手を伸ばすだけで手に入るかもしれないし、永年
を旅しなければ見付けられないかも知れない――」カンを半分の地点で撫でる。ズレ落ちた半分が
転がって、コーヒーが毀れた。四分の三地点を撫で切ると、からん、とカンとカンが擦れ合う音が足
元で木霊する。一つの次元と一つの次元――触れ合う筈で、永遠にズレた別位相。「――私は、観
測者にはなれた。全ての本を解き明かした。今なら、世界の未来だって予測できる――介入はしな
いが、私には読める――なのに、解けないんだ。私は彼とは違うピースで、彼とは違う場所に立って
いる。或いは――もしかしたら、君が、と思ったんだよ。絶望……ふふ、そうか、絶望すら――まだ、
できていないか。だったら、絶望したら私に教えてくれないか。或いは、その先を見付けたら」

 だって――。

「私は――絶望すらできない(、、、、、、、、)。絶望には、戻れないんだ」

 見上げる空は白んでいて、今日の天気と暑さに絶望させるには充分だった。
 

349 名前:「永遠と須臾の罪人」 蓬莱山輝夜 ◆FPRkKAGUYA :2005/05/22(日) 06:40:40

>>344
>「――――いや、まあいいんだけどな」

うーん、何が普通なのか、外は良く分からないわね。
とっくに色々狂ってるらしいから、普通なんてもう無いのかもしれないわね。
月の光が必要で無くなった夜。
潮の満ち干が無関係な海岸。
これは私から見ると異常……ああ、異常が常であればそれは正常よね。
狂気が常であればそれは正気になるみたいに。

>「……チェーンソー?
> いや、バラバラって。意味が」

かみすらバラバラに出来るって聞いたけど、出来ないのかしら?
もし出来るなら、私からちょっとバラバラにしてほしいモノが居て、
依頼しようと思ったんだけど。
報酬は金でも銀でも宝石でも望むだけあげるわよ。
それとも一滴で死に至る猛毒とか、逆にどんな毒でも解毒する薬とかでもいいわよ。
不老不死の薬もあるけど、こっちは作ろうとしないのよね、永琳は。

350 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/05/22(日) 06:42:34

>>341
勇「人間の君には聞こえていないかもしれないが、一つ、言わせてもらおう。
  私は、妖精だ。 人間であるマリエルとは、寿命も違うし、妖精の姿は特定の素質を持つものか、
  それに近い存在にしか見ることはできない。
  マリエルは、私より先に死ぬだろう。 そして、その時私達やフィオナがどれほど悲しむか、容易に想像することができる。
  その時の悲しみを思えば、人間と友達になんて、ならない方がいいのかもしれない。
  でも、マリエルがいなくなった後に残るのは、悲しみだけじゃない。
  マリエルと過ごした、優しく温かい時間は、記憶の中で思い出となって残るだろう。
  それは、とても価値あるものだと、私は思う。」


ありがとう…。

勇(にこ)


あなたが、どんなでも、あたしは、あなたの友達でいたいと思うの。
あなたに嫌なところがあっても、あなたが友達でいてくれるなら、あたしは受け入れられる。
それに、そんなことを心配してくれるあなたに、嫌な所なんて、あるはずないって、思うの。
だから、あなたと友達になりたいな。

351 名前:「永遠と須臾の罪人」 蓬莱山輝夜 ◆FPRkKAGUYA :2005/05/22(日) 06:47:30

>>342
>それは…あたし、嫌だな。
>鳥や、虫の声が聞こえないなんて、なんだか寂しいし。
>それは、確かに退屈だったろうね。

永遠というのはね、完全でもあるという事。
完成された世界にはもう何もいらないの。
何か加われば壊れてしまうのよ、でも退屈よね、本当。

>虹の…果て?
>虹がの端があるところ?
>あたしは…行ったことないなぁ…。
>きっと、遠すぎて、歩いて行ってたらその間に虹が消えちゃうよ。

外の人間は月まで行ったと聞いたわ。
虹の果てまでは行ってると思ったけど、違うのかしら。
ああ、でもその割には外にはいないはずの妖精を連れてるわね。
あなたは何か伝え聞く外の人とは違うみたいね。

352 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/05/22(日) 06:53:47

>>344
ちゃんと聴いてるよー。
でも、悪い人にはみえないし。 女の子連れてるし。
それに、レイオットは、なんか、理由も無く悪いことするようには、見えないの。
レイオットがって言うよりは、その子…、カペルっていうんだ。
カペルを連れてるレイオットは、なんかパパみたいで、優しそう。

353 名前:エーフィ・C・ハウサー ◆p1a4SYSTEM :2005/05/22(日) 06:55:43

>>336

 ありがとう、と小さく告げた。
 どうでも良いけど、頭を撫でられると言うことは――やはり、私は相当なガキに見えるの
だろう。背が低いとロクなことがない。

>>341

「ハクタク……というと、あの白澤か。……ふふ、いやいや、それはそれで見てみたいけれ
どね。しかし残念ながら、あの手の霊獣には縁がない。中国には行きたいけれど、未だに
足を運んだ事がないしね」

 苦笑が返る。
 俄かに喋り疲れて、頭の後ろが少しだけ重い。

「百鬼夜行ね……それは確かに面白いが、時間が過ぎてしまったね。第一この時間じゃ、
ゲゲゲの鬼太郎くらいしか出てこないよ」

 ん、っと軽く伸びてそういえば、と付け足した。

「……私は――エーフィって言うんだ。今更だな、名前を言うのも忘れていたよ」
 

354 名前:Reiot Steighnberg ◆LOSJACkEtA :2005/05/22(日) 06:59:21

>>347
「……そうか、そいつは残念だ」

 どうやら、俺の答えは気に召さなかったらしい。
 それはそうだ――彼女はそんなもの、とうの昔に振り切っている。

「悪いな、どうにも期待を裏切ったみたいで。だが、そう――俺は、この程度だ。
 律するだの昇華だの、そんなものは、俺にとってはどうでも良かった……違うな。
 意識の埒外だったんだ。俺は、だた待っていただけだ。誰かが、俺を終わらせてくれるのを」

 それは、単に放棄だったのだと、今なら分かる。
 そう――その時点で、彼女の見込み違いなのだ。

「――絶望に戻れない、か。
 やっぱり、俺は君の期待には添えないみたいだ。何しろ俺は――」

 俺は。まだ、何処にも辿り着いていないのだから。

 カペルも、彼女だってそうだといった。
 探しているのだと。まだ何も見つけられない人間が二人、偶々集まっただけ。

 つまり。

「……悪いな。俺には、君の気持ちは、多分ずっと、分からない」

 ――何処かに辿り着く、その時まで。

>>349

「……悪いが、俺は”魔族”専門でね。
 その他の妖怪やら何やらは基本的に専門外だ」

 拙い。
 非常に拙い。
 多分、これは”本物”だ。
 本当に化け物かどうかは分からない。

 だが、この感触だけは分かる。
 この、決定的に会話がかみ合っていない感触。
 これは――俺とは、違うものだと。

「一応生き物だってんならやってやれないことはないが――まあ、神様は難しいな。
 何でも世の中には神様でも殺せるような人間もいるって話だが……生憎と俺には無理だ。
 悪いが、他を当たってくれ」

 ……どうか。
 こんなところで、大立ち回りするハメになりませんように。

355 名前:古手梨花@巫女服 ◆RIKAIe2e06 :2005/05/22(日) 07:04:59

>>346
………『最初の』八代というのは言葉の綾なのですよ。
ボクも眠かったのでつい間違ったのです。 気にしないでほしいのです。にぱー☆

>かぐや姫とか外の世界では呼ばれてるらしいわね。
>今の私の名前は蓬莱山輝夜。

輝夜といいますですか、よろしくです。

……み? かぐや姫なのですか?
小さな頃ご本で読んだ切りなのです。ある意味未知との遭遇なのです。

>私、永遠を操る事が出来るのよ。
………永遠ですか。
………簡単に言ってくれる。
ささやかな日々を守る為にこっちは、命がけでやっているのに。

……輝夜。
その力って、日常に対しても有効なのですか?

>妹紅とはそうね…楽しい暇つぶしの相手よ。
>よく花火になってくれたりするの、妹紅。
わー、仲良く喧嘩なのです。
どこかの猫さんとネズミさんなのです。
やることは違うけど……輝夜的には多分ボクたちの部活みたいなものなのですか?

>それは百姓の仕事じゃないかしら。
>私は無理ね、石の鉢より重いものは持った事ないもの。
ちょっと農業にも絡んでるかもしれないのです。
雛見沢が鬼ヶ淵だった頃からの村の伝統行事なのですよ。

ちなみに使うのは、ボクの家の神社に奉納されてる祭事用の鍬なのです。
とっても重いので、練習する時は餅つきの杵でやるのですよ。 終わったら汗びっしょりなのです。

>でも奉納と言う事は何かささげるんでしょう?
>何をささげるの?
祭りの最後に奉納演舞で、鍬で古い布団を破いてワタを出すのです。
後は村人達でそのワタをちぎって、オヤシロさまにお祈りを込めたあと川に流すのです。
最近は物騒な話や祟りがらみのうわさもあって、みんなも割と真剣なのです。
……本当のところは、そんなものでもないのだけど。

>>344
「何が不幸か……なんて、そんなのは、本人にしか分からないんじゃないか?
 だってほら、もともと迷路から出る気がなければ知ってても知らなくても、
 別に関係ないだろう?」

……確かにそうだ。
そもそも自分が迷路にいることすら気付かなければ、出ようとすることすら考えない。
そしてそれはある意味幸せな事なのだ。 気づけないと言うのは。
では、否応なしにそこに放り込まれ、それに気付かされたものはどうなるのだろう?

……ある意味月並みな答えに、軽い失望を覚えたその直後――

「逆に、なにがなんでも出ようとしてる奴だったら、
 壁に穴開けてだって無理矢理出口を作っちまうだろうしな。
 俺だったら? そうだな……今は、迷路から出ようかどうしようか、考えてるって所かな」

「………!」

……ああ、こんな考え方も出来るし、あるのだ。
生憎自分には壁を吹き飛ばす発破も、掘削器械等もありはしないが。
諦観交じりの「知ってしまった」自分ではなく、知らずともまだ「探してもがく」彼ならば。

……正直、その答えを聞いて、少し嬉しくなって。

「出られる手段があるのなら、出た方がきっとすっきりすると思うのですよ。
 質問に答えてくれてありがとうなのです。
 レイオットも出られるよう、ファイト、おーなのです。にぱ〜〜☆」

……そう、私はこの答えが嬉しい。
たとえ可能性が少なくても、ないなら作る。諦めない。
私が水面の月に、石を投げるのをやめないように。 そんな答えを出せる彼が少し羨ましかった。

……圭一も、出口を掘れる様になるのを祈らずに居られない。

356 名前:「永遠と須臾の罪人」 蓬莱山輝夜 ◆FPRkKAGUYA :2005/05/22(日) 07:09:28

>>354
>「……悪いが、俺は”魔族”専門でね。
> その他の妖怪やら何やらは基本的に専門外だ」

それは残念ね。
まあ、無理強いはしないわ。
やっぱり自分の意思で行ってもらわないと意味がないのよ。
見ていても面白くないし。
それで過去醒めた見世物に何度かなったのよね。

>「一応生き物だってんならやってやれないことはないが――まあ、神様は難しいな。
> 何でも世の中には神様でも殺せるような人間もいるって話だが……生憎と俺には無理だ。
> 悪いが、他を当たってくれ」

神様でも何でもないわよ、ただの人間。
ほら、そこ(>>341)に居るわよ。
単にばらばらにするのは私でも出来るけど、ばらばらにして殺す事は出来ないのよね。
外の世界にもまだそういうのは無いのね、残念だわ。


357 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/05/22(日) 07:11:57

勇「まぁ、そういうことになるのかな。 私は妖精だ。」

>楽しく血で血を洗う仁義なき精神戦なのです。

勇「ちょっとまて………
  なんだ!? その血なまぐさい表現は!
  一体何をするというのだ!?」


あたし、マリエル。 よろしくね、梨花。

勇「聴けって!」

細かいことは気にしない方がいいよ。 きっと楽しいことなんだよ。
そんなことより、自己紹介!

勇「私は、勇気の妖精。 奇跡妖精だ。
  名前は…、『天の御意志のままに』のままにとでも言っておこうか。」
(つまりプレイヤーが任意でつけるということです)



>>351
違う…のかな?

勇「時間軸さえ違うな。」

ソウダッタノカ……
でも、月に行った人がいるなんて、知らなかったよ。
月に行った人って、どうやって行ったんだろうね?
ジャックみたいに、飛行機で行ったのかな?

358 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆HORAIgd3qU :2005/05/22(日) 07:12:28

>>343 輝夜

 贈り物って、あんたが、私に!?
 罠だったりしないわよね。

 ……別荘、ね。
 まあ、そこまでいうなら、使わせてもらわなくもないけど。


 ……信じたからね。嘘だったら焼き討ちに行くんだから。

 でもなんでわざわざ箱に? 普通に伝えればいいと思うんだけど。


>>341 マリエル


 妖精は、そう語った。

「ちゃんと、聞こえてるわよ」

 苦笑交じりに、彼の言葉に答える。

 記憶。そう、記憶。
 すでにはるか遠くの時の彼方。
 けれど、まだ覚えている。
 望まれた子でない私に、それでも優しくしてくれた父のことを。
 その記憶は、果たして無駄なもので、嫌なものなのか。
 ただ無用な悲しみを、感傷を呼び起こすだけの、ものなのか。
 ―――違う。
 覚えている。あの楽しかったときのことを、愛されていたときのことを覚えている。
 それは、決して無駄なことじゃない。確かに苦しいだろう、失ったときのこともまざま
ざと覚えているのだから。
 けれど、それがあの美しい思い出を壊す道理などない。悲しみしか残らないはずはない。
 今もなお、それは私を支えてくれる思い出の一つなのだから。どんな形であっても。

『あなたが、どんなでも、あたしは、あなたの友達でいたいと思うの。
あなたに嫌なところがあっても、あなたが友達でいてくれるなら、あたしは受け入れられる。
それに、そんなことを心配してくれるあなたに、嫌な所なんて、あるはずないって、思うの。
だから、あなたと友達になりたいな。』

 温かな言葉が、胸に響く。
 彼女の、精一杯の気持ち。
 ……大丈夫だ。ちゃんと、応えられる。

「……そうね、友達になろっか」

 色々とあふれそうな気持ちを抑えて、なんとか言葉にした。
 おそらく、近いうちに知られることになるだろう。
 自分の恐ろしい秘密を。不死の呪いを。
 けれども、彼女ならそんなもの気にも留めないだろう。
 ただ、あるがままにこちらを見てくれているのだから―――

359 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆HORAIgd3qU :2005/05/22(日) 07:18:03

で……

>>346
>妹紅とはそうね…楽しい暇つぶしの相手よ。
>よく花火になってくれたりするの、妹紅。
>盛大に爆発するのよね、綺麗よ、とっても。

>>356
>神様でも何でもないわよ、ただの人間。
>ほら、そこ(>>341)に居るわよ。
>単にばらばらにするのは私でも出来るけど、ばらばらにして殺す事は出来ないのよね。
>外の世界にもまだそういうのは無いのね、残念だわ。

……いってるそばからこれか!!
ああもう、少しでも信じようとした私が間抜けだったわ。
五つの難題で徹底的に貴族をおちょくっていたことを忘れるだなんて。


360 名前:Reiot Steighnberg ◆LOSJACkEtA :2005/05/22(日) 07:18:53

>>352
「女の子連れてたら悪い人じゃないのか?
 もしかしたら、どこからか攫ってきたのかも知れないぜ?」

 しかし――

「……お父さん?」

 その単語に、ふぉとカペルに視線を戻した。
 見た限りでは、たたずんでいるカペルテータには特日年かは見られない。
 ……だが、何も思っていない事はないだろう。

 何故なら、彼女の両親は、俺が――――

「レイオットは、私の保護者ですから」

 ……いつもと同じ、あまり感情を感じさせない声音で、カペルテータが呟いていた。
 それを口にしたカペルテータ亞、どういった事を考えているのは、やはり俺には分からない。

 だが。
 お互いに、何か変わってきているものはあるのだろう。
 だから、今はまだ。

「……まあ、そうだな。俺はコイツの保護者だからな」

 そういって、ぽん、とカペルの頭に手をやった。

>>356
「殺せない?」

 思わず、振り返る――そこには、先ほど会話を打ち切った、訳ありの少女の姿がある。
 そう、確かにカペルが言っていた。彼女は、人間ではない――

 しかし、彼女も、彼女を殺せと言うこの少女も、口を揃えて人間という。

 死なない。
 殺せない。

 だが、それは人間であるという。
 決して死なない――そんなものが、人間との呼べるのか。
 いや、それ以前に。
 そんなものが、本当に在るのだろうか。

 あの不死身の具現としか見えない、魔族ですら死ぬのだ。
 死なない――そんなものが在るなどと、俄には信じがたい。
 だが。
 もし、彼女の言が本当だとするのなら。

「死なない――か。
 随分と厄介な体質だな。色々と苦労してそうだ」

 とりあえず、関わらない方がいいという先ほどの判断は、間違っては居ないようだ。

361 名前:エーフィ・C・ハウサー ◆p1a4SYSTEM :2005/05/22(日) 07:18:48

>>354

「残念。……けれど、謝らないでほしい。無理に聞いたのは私なのだからね」

 本当に残念だった――とは、思わない。
 むしろ――そう。
 どこか、寧ろほっとしたような気分がある。
 ここで答えが解ってしまったなら――或いは、私は未来を見失うかもしれない。見失い
――なら、なぜ安堵したのか。恐怖を失った意識が、今更何を意識したのか。浮かんで
泡のように弾けた意思は、既に霧散して戻らない。やれやれ。
 また、探し直しだ。

「その程度――ってのは、違うよ。程度、じゃない。上も下もないんだ。世の中の全てに、
そんな概念は意味がない――どう違うか(、、、、)だけだよ。私は自分の行動に理屈を
付けて意味を与えて、形にしただけだ。――兄さんはそこに根本的なまでに無自覚で、
だからこそ、そう。君に似ている、と思ったんだ。……だけど、確かにそうだな。君が知ら
ない絶望と、兄さんが踏み敷いた絶望は別の物なんだろう。私が忘れてしまったそれと
も、多分――別の」

 リングになったカンを拾い上げて、ビニール袋に纏めて突っ込んだ。
 絶望が見付けられない――と、彼は言った。
 彼の隣では――相も変わらず、無表情に立つ彼女が。
 成る程。
 少しだけ、理由が解ったような気がする。

「ただね、気をつけた方がいいよ。……いや、それを望むのなら「意識した方がいい」とで
も言った方がいいのかな――ね、レイ君」

 ねえ、と見上げる。

「終焉なんてのは、いつだって足元に転がってるんだよ」
 

362 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/05/22(日) 07:23:17

>>358
うん、なろうよ。 友達に。
あたしは、マリエル=ウッドワース。
よろしくね。

363 名前:「永遠と須臾の罪人」 蓬莱山輝夜 ◆FPRkKAGUYA :2005/05/22(日) 07:29:54

>>355
>……み? かぐや姫なのですか?
>小さな頃ご本で読んだ切りなのです。ある意味未知との遭遇なのです。

一大感動スペクトラル浪漫だったでしょう。
実際は私は見ての通り月に帰ってないのよ。
だから、外の話の結末は嘘なのね。

>………永遠ですか。

>……輝夜。
>その力って、日常に対しても有効なのですか?

日常も特別もそういう概念そのものがないのよ。
永遠と言う事は完成されていると言う事。
全ては停滞し、調和している。
終わりも始まりも無いわ、それが永遠。

あなたたち、地上人は永遠にあこがれるけど、それは無為に他ならない。
最初から永遠でないものには永遠は理解出来ないのだから。
そして理解できぬ領域、禁忌に手をだしたものは必ず報いが返って来る。
それは天罰というわね、昔から。

>やることは違うけど……輝夜的には多分ボクたちの部活みたいなものなのですか?

そうね、遊びだから、その通りよ。
最近は私は見学に回ってるわ。
永琳の作った刺客百科事典(一刻館編)をコンプリートしたいのよ。

>とっても重いので、練習する時は餅つきの杵でやるのですよ。 終わったら汗びっしょりなのです。

餅つきなら、イナバたちにもできそうね。
というより寧ろ本業だから。
兎だけあって餅つきはとても上手いわ、汗もかかないし。
私は当然食べるだけだけど。

>祭りの最後に奉納演舞で、鍬で古い布団を破いてワタを出すのです。

へえ、てっきり腹ワタかと思ったわ。
ああ、私がそう考えるだけで外の人は違うわよね。
そうね、でも旧いものを見る姿勢は好感が持てるわ。
それが怖れににしろ何にしろ、罰を怖れぬ不遜な姿勢は好きじゃないのよ。

>>358 >>359
>贈り物って、あんたが、私に!?
>罠だったりしないわよね

百聞は一見に如かずよ。
見てみれば分かるわ、言葉よりその目で見た方が確実でしょう。
大丈夫、永琳がやったから良い仕事してくれてるわ。

>……いってるそばからこれか!!
>ああもう、少しでも信じようとした私が間抜けだったわ。
>五つの難題で徹底的に貴族をおちょくっていたことを忘れるだなんて。

上でも言ったけど、刺客百科事典(一刻館編)をコンプリートしたいのよ。
永遠は完全だから完全を目指したいというのは当然でしょう。
99%とか気持ち悪いじゃない……まだ2%だけど。
100%になると、永琳が姫の人気をあげる様にしますとか言うし。

真のボスなのに影が薄いとかぶっちゃっけえーりんの方が強いとか、
言われるのは辛いものがあるのよ。
最近はあろう事かてるよ呼ばわりよ!
呼んだ兎連中は全員鶏肉にしたけど。




さてとそろそろ寝るわ。
徹夜でりねーじゅ2をやってたからねむくて、ふわ………

364 名前:古手梨花@巫女服 ◆RIKAIe2e06 :2005/05/22(日) 07:37:11

>>357 マリエル
あらためてよろしくです。みー。

>勇「ちょっとまて………
> なんだ!? その血なまぐさい表現は!
> 一体何をするというのだ!?」
>細かいことは気にしない方がいいよ。 きっと楽しいことなんだよ。

マリエルが正解なのです。 つまり、みんなでゲームをして遊ぶ部活なのです。
ゲームの内容はその都度その都度、部長の魅ぃの提案によって変わるのです。
ちなみにビリには容赦のないバツゲームが待っているのです。
だからみんなも結構容赦ないのです。 とっても楽しいのですよ♪

>勇「私は、勇気の妖精。 奇跡妖精だ。
勇気の妖精さんなのですか。
オヤシロさま以外でそんなのに関わるのは初めてなので、やっぱりちょっと驚きなのです。

……みぃ。奇跡なのですか?
もしかして奇跡を起こせたりするのですか?

>>353
憮然とする目の前の女の人の頭を、精一杯背伸びしつつ、またなでなで。

「……大丈夫なのです。ボクや沙都子よりずっと背が高いのです。
 魅ぃは無理でもレナとは十分頭が並ぶと思うのです。
 年齢相応には背があると思うから気にしないといいのですよ。にぱ〜〜☆」

>>361
その女の子――エーフィとか言ったか――の話の端々を小耳に挟む。
内容は良く分からないが、彼女も、彼女なりの絶望を抱えた事があるのだろうか。

「終焉なんてのは、いつだって足元に転がってるんだよ」

……この言葉が、それを反映しているように聞こえた。
「……言いえて、妙なのです。」

……そう。
本当に些細な事から、安らぎあふれる世界は用意に決壊するのである。
一年前の悟史の失踪。
5年前から順繰りに起き続ける、雛見沢における鬼隠しと人死に。
そして――私が*されること。

*されるのは嫌だ。
だが必死にいくらあがいても、私にはそれの根源を見つけることができなかった。
足元の、終焉と言う名の亀裂の出所を。

そんな言葉を吐いた彼女のことが少し気になって、私は彼女に問いかけてみた。
「エーフィは……それを見たことがあるのですか?」

365 名前:Reiot Steighnberg ◆LOSJACkEtA :2005/05/22(日) 07:42:15

>>355
 ……逆に彼女は、こっちの答えに多少でも満足してくれたようだった。
 問答の類は正直苦手なのだが――まあ、こんな答えで喜んでくれるのなら、多分それは
良いことなのだろうと思う。

 何時か出られるように――まあ、探していれば多分、その何時かに辿り着くのだろう。
 それまでは、精々死なないように足掻くだけのこと。

 ……出られる?



「――しまった、忘れてた」

 そう――帰り道。
 それを探してここに迷い込んでいたのだ。
 しかしまあ、あのときとは状況も違う――流石に日も昇ってしまえば、道も分かるだろうし。
 結果的に徹夜となってしまった事に苦笑して、やれやれと腰を上げる。

「さて……そろそろ帰るよ。
 まあ、もう会うこともないだろうが――その、元気でな、お嬢さん方」

 ひらひらと適当に手を振りつつ、石の階段を下り出す。
 その、矢先―――

>>361

 ――終焉なんてのは、いつだって足元に転がってるんだよ――

 そんな言葉が、背中を叩く。
 正直、気をつけてどうなるものでもないような気はするのだが。

「……ま、精々踏み外さないように頑張るさ。
君も、……まあ、捜し物が見つかると良いな。それが、どんなものであれ」



 

366 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆HORAIgd3qU :2005/05/22(日) 07:46:30

>>353 エーフィ
「あら、案外近くにいるものよ? 普通の人には見えてないだけで、ね。それにあいつは人間が好きだから、会う機会はあるかも知れないわよ」

 知り合い――慧音の真面目そうな顔を浮かべながら、そんなことを応える。

「たしかに、百鬼昼行じゃちょっとしまりがないわね」

 適当に言葉を返して、
 あ、そういえば。すっかり忘れていた。
 彼女の名前を聞いて、初めて気づいた。
 お互いに名乗ってもいないというのに、よくもまあ会話が出来るものだ。

「そうね、そういえば名乗ってもいなかったわ。妹紅、藤原妹紅よ」

 笑って、私も名乗った。
 もう、営みの始まる時刻だった。

>>360

「……あんまり真に受けない方がいいわよ。そいつ性格悪いから」

 向けられる奇異の視線に、苦笑して手をひらひらと振る。
 けれど、死なないというの本当だし、面倒だというのも真実だ。

「まあ、確かに面倒よ。長い間同じところにはいられないし、死んでも痛いし、ね」

>>362

「……うん、よろしく」

 少々照れくさかったけど、それだけはちゃんと言えた。

>>363 てるよ


あー、永琳って単語が出た時点でもはや罠確定ね。
……空けると怖いわね。厳重に密封して封印しようかしら。

そもそも真のボスって私のことでしょ。エクストラだし。
いいじゃない。てるよ。わかりやすくていいあだ名よ。
少なくとも「もこたん」よりはましだわ(何



はいはいお休み。なるべく会わないことを祈ってるわ。


……はぁ、まったく本当に何を考えてるか解らないわね。
あのごめんなさいは、嘘をついてるようにも見えなかったし。
……もう、何がなんだか。

367 名前:◆LOSJACkEtA :2005/05/22(日) 07:52:32

>>365

 ――そして、彼にとっての奇妙な一夜の幕は速やかに閉じる。

 車内に乗り込み、エンジンをスタートさせ、滑るように走り出した車は、ものの十分程度で
まるで初めから決められていたかのように、見慣れた車道へと進入した。

 あれほど延々と迷っていたのが嘘のように、あっさりと自宅への帰還を果たしたレイオット
は、後日周辺地図でこの日、辿り着いたあの境内の場所を探そうと試みるのだが――

 結局、どれだけ探しても、あの場所にたどり着くことはなかったという。

 奇妙な、一夜の出来事である。

368 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/05/22(日) 07:56:14

>>364
勇「なるほど…、確かに言葉を反芻してみると…
  仁義なきとは容赦ないバツゲーム、精神戦というのは手の内の読み合いのことか…。
  どうやら誤解していたな。 」


ほら、やっぱり楽しいことなんだよ。

勇「そのようだな。
  さて、私は奇跡妖精と言ったが、奇跡を起こせるわけじゃない。
  ほんの少し、誰かに勇気を与えてやるくらいはできるけどな。
  私は、ある少女の勇気から生まれたんだ。
  勇気は奇跡を起こし、その小さな奇跡のエネルギーから、私は生まれた。
  …つまり、奇跡を起こせるわけじゃない。 がっかりしたかな?」


369 名前:エーフィ・C・ハウサー ◆p1a4SYSTEM :2005/05/22(日) 08:00:25

>>364

「どうかな……14歳で140センチ……低過ぎるとも思わないけど、伸びないと思うとかなり
絶望的な気分にさせてくれるのだけど……絶望、絶望ね。ふふ」

 空が白い。
 雀が鳴いている。
 セロニアス・モンクの曲が似合いそうな時間だ――ラウンド・ミッドナイトからベムシャ・
スウィングへ。……いや、早く帰らないと兄さんが朝食に出掛けてしまうかもしれない。
 と。
 頭上から、声が降ってきた。

「それ?」

 それ――というのは。

「何か言ったかな……さっきの終焉云々――」見上げる。どうもそうらしい。さて、どうに
も。特に意識した訳でもなく――単に、それは決定的なまでの事実なのだけど。「見る、
も何も……」終焉――というのは、在るのだ。常に。どこにでも、落とし穴とは違う。足元
に、いつでも飛び込んで行けるように、常に、常に常にそこに。底まで。「……そうだね、
何度か――夜、眠る前に十五分はそれを意識するよ。朝起きた時に五分、私は常にそ
こを覗き込んでいる。……ついでにそうだな、誰かがそこに飛び込んでいく様子なら、幾
十は見たことがあるかな」

 肩をひょいと竦める。

「人間は――きっと人間だからこそ、無意識に求めてるんだよ。抗う事を止められるよう
に、救いとして――誰もがね」

 だからこそ――
 それは、救いなのだろうと思うのだ。
 

370 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/05/22(日) 08:17:18

勇「そろそろ、帰ろうよ。」

そうだね。 徹夜しちゃったし。


今日も、たくさんの人に遇えた。
友達もできた。

また、来よう。
次に来たときも、友達ができたらいいな。

371 名前:エーフィ・C・ハウサー ◆p1a4SYSTEM :2005/05/22(日) 08:21:12

>>365

「アドバイスのつもりだったのだけどね……」

 ふうと息をついて、階段の奥へ消えた彼の背を幻視した。
 似ては――いた。
 似ては、いたのだ。
 決定的に――どこかが。
 決定的にどこまでかが似ていて――恐らく、根幹の部分で何かが違っていた。
 探し物は失せてしまった。
 なんとも。やれやれ、まったく。

「……私の時間が残ってるうちに、もう一度会えたらいいね」

>>366

「近くに……ね。見えるけれど見えない――なんのメタファーかな、それ」そこで小さく笑って
――眠いせいだろうか。ふと、それが真実であるような錯覚に陥った。「……もし会えたなら、
色々と聞いてみようかな。知りたい事が多いんだ」

 立ち上がりながら、藤原――と反復する。

「まるで平安時代みたいな苗字だね」

 >>363,>>370
 神社から散って行く背中にばいばい、と小さくてを振る。
 完膚なきまでに朝。
 携帯を取り出せば、予想通り着信が。しかも二件。
 両方――ホテルの兄からだった。

「……マズいな、完全に遅刻だ」
 

372 名前:古手梨花@巫女服 ◆RIKAIe2e06 :2005/05/22(日) 08:28:42

>>363
>全ては停滞し、調和している。
>終わりも始まりも無いわ、それが永遠。

彼女のその言葉を聞いた時、私は少し落胆した。
確かに「起」がなければ、「結」もそこには存在しない訳で。
ちょっとだけ憧れた永遠は、私のもっとも嫌いな『予定調和』と言う奴で。
望んでいたものと永遠とは、かけ離れていたものだと気付かされて。

「そうですか……ちょっと、残念なのです」


>そして理解できぬ領域、禁忌に手をだしたものは必ず報いが返って来る。
>それは天罰というわね、昔から。
……天罰。禁忌。
実際にそれを犯したものには、神の制裁が下る――ごくありふれた話ではある。
しかし。本当のところはどうなのだろうか。

謝れば神様だって許してくれる事もある。
でも、それを奉るあまり、人はそれを許さない事もある。
祟りを騙るヒトによる制裁が横行する世界――
そんな物がまかり通っている雛見沢は、彼女の目にはどう映るのだろうか。

>へえ、てっきり腹ワタかと思ったわ。

「――――!?」
心臓が跳ね上がるのを感じた。
だって彼女の言葉は、『本来の形』を如実に言い当てていたのだから。

>ああ、私がそう考えるだけで外の人は違うわよね。
>そうね、でも旧いものを見る姿勢は好感が持てるわ。
>それが怖れににしろ何にしろ、罰を怖れぬ不遜な姿勢は好きじゃないのよ。

「……確かに村のみんなも、そういった意味も込めて信心は深いのです。
 お年寄りなんかは特にそうなのです。でも……」

さっき感じた言葉を、言葉に上せる。

「……行き過ぎて神様が考えても居ないことまでかわりに起こすというのは、どうなのですか?」

……答えは返ってこなかった。
私が考え込んでいる間に、彼女が姿を消していたからだ。

…本当に、そんな状況は正しいと言えるのだろうか?
私は何度目か数えるのも馬鹿らしくなった自問をしかけ、やめた。不毛だからだ。

>>368
>奇跡を起こせない
……そうなのですか。ちょっと残念なのです。

でも、勇気が奇跡を生む事も、時にはあったりするのですか。
……ありがとうなのです。 その言葉だけで、ちょっと勇気がもらえた気がするのです。
……ああ、ボクの戦いは無意味なものではないのかもしれないです。

>勇「なるほど…、確かに言葉を反芻してみると…
> 仁義なきとは容赦ないバツゲーム、精神戦というのは手の内の読み合いのことか…。
> どうやら誤解していたな。 」

>ほら、やっぱり楽しいことなんだよ。
大正解なのです。 ちなみに部活の会則は

・第一条『狙うは常に一位のみ! 中途半端な手抜きは許されない!』
・第二条『勝つ為には部員はありとあらゆる努力を惜しんではならない!』


となっているのです。
楽しければいいやなどという考えは実際命取りなのですよ。
みんなプレーも罰ゲームもあらゆる意味で全力の本気なのです。
参加の際は注意なのです。にぱ〜☆

>>361
彼女の見た絶望。
私のそれとも、先刻去った彼のそれともまた違う。
だが―――

「……でも、入ったらそれっきりなのです」

……少しだけ、引っかかった。

「――抗うのをやめることが救い? 確かにそうかもしれない。
 でもそれは自分から潰れるのではなくて、
 支えなければならない重石がなくなったときこそそうなんじゃないの?

 重くて苦しいけど…でも飛び込んだら飛び込まずにいた意味もなくなりそうなのです。
 それが大事なものであるなら、なおさらそれは重いのです。
 だからボクは、どうせなら飛び込まない後者の救いの方がいいのです。」

……可能性は、すごく小さいけど。
そのための苦労は、凄まじいものがあるけれど。
でもやっぱり、それを打ち破る要素がある限り……。


そこまで来て、もうすっかり日が空に昇ってきていたことに気がついた。
よく見たらみんな三々五々、散り始めている。

「……あ、もうそろそろ時間なのです。ボクは行きますです。
 それじゃみんな、お話ありがとうなのです。にぱ〜☆」



一つ微笑んでその場を辞すると、私は――――
ボクは、社務所へ足を運ぶことにしたのです。
お願いした手前、ここの神主の檜山に迷惑を掛けるのもアレなのです。みぃ。

(退場)

373 名前:◆RIKAIe2e06 :2005/05/22(日) 08:31:03

ちょっと失敗したのです。
>>372の「檜山」は「檜川」の間違いだったのです。……みぃ。
  

374 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆HORAIgd3qU :2005/05/22(日) 08:39:41

>>371 エーフィ

 平安時代……そうか、こっちじゃそういう風に言ってるんだ。

「あら、むしろそのものよ。私、これでも貴族なんだから」

 冗談めかして答える。別に貴族だろうと何だろうと、今となっては意味のないものだ。

 あとそれと、と付け加える。

「……終わりだけが、救いじゃないよ」

 そういって、笑う。
 だって、そうでなければ私がこうして笑っていられるはずはないのだから。
 生きてるって素晴らしい。世界は美しい。
 ―――誰かと言葉を交わすのは、楽しい。
 不死は辛いものだけど、こんなふうに生きていけるのもまた、救いにならないだろうか。




 さて、と大きく伸びをする。
 そろそろ帰って朝ご飯の支度もしないといけない。

「じゃあ、私もそろそろ帰ろうかな。じゃあね、楽しかったわ」

 そういって、私は境内を後にした。

(退場)

375 名前:エーフィ・C・ハウサー ◆p1a4SYSTEM :2005/05/22(日) 09:05:38

>>372

 可能性だとか、抗わないとかじゃない――0.1は0と同じではないが、希望論で語るという
行為自体――未だに、囚われている証左に過ぎない。
 いや。
 囚われている――のだとしても、或いは、それこそが正解なのかもしれない。
 しれないが、それが許されている人種は限られている。
 許されない人種が、限られている。

「それじゃ――……」

>>374

 と、言い掛けた所で、先の彼女が立ち上がっていた。
 どうも彼女は貴族らしい。だったら藤原だろうがなんだろうが問題ないのだろう。源氏に
平家に、あとなんだっけ。……いい加減、頭がくらくらとしてきた。

「うん、それじゃ……」

 手を振って見送る。
 どうにもこうにも、最後に残ったのは私らしい。
 いつも――考えてみれば、そうだった。
 最後に、いつだって最後には自分しかいない。
 見上げる空には雀の姿もなく、快晴予告の日本晴れ。終わりだけが救いじゃないと、
あの子も彼女も言っていた。彼に至っては――それすら見付けられていないらしい。
 どれが幸せかといえば、きっとどれも不幸せだ。
 いや――
 見付けてしまえば幸せと考えたのは――
 私が――元々、

「終わっていたから、か……な、」
「ぜんぜん終わってるっつーの」

 って、

「……兄さん」

 頭をハタかれて気付く。
 見上げるそこには、ジーンズとTシャツ姿の兄が立っている。
 気付いた――と言うのは妙な話だが、偶に兄は気配の一切合切を殺して唐突に出てく
ることがある。心臓に悪いエンカウントだ。

「何が「兄さん」だ、って、お前な。お前、いいか? 無茶苦茶探したっつーの、くそ。もうホ
テルの朝食間に合わねーよ、これ……あー、もう」
「兄さん」
「あ?」
「終わってる、って――」
「ホテルの朝食だって言ったじゃねーか……もういいや、どっか入ろう。どっか。モーニン
グ付いてりゃいいから」
「あ、わ、った、た、た、た……兄さん、ちょっと……引っ張らないで。速いよ」

 手を引っ掴まれて歩かれると、歩幅の違う私は引き摺られる形になってしまう。ずるず
ると引かれそうになっていた私に気付くと、兄はやれやれと肩を竦めて歩調を緩めてくれ
た。仕方なさそうな笑顔――いつもの兄の顔。
 ゆっくりと階段を降りながら、私の手を引く兄を見上げる。

「……兄さん」
「ん?」
「兄さんはニヒリストだね」
「俺はダーウィニストだよ」

 軽口が優しい。
 意味のない優しさが、優しい。

「生は暗く、死もまた暗い――」
「あ? なんだよソレ、矢吹駆?」
「マーラーだよ」
「ふん」
「ねえ、兄さん」
「なんだよ」
「世界に――絶望したことはあるかな」
「ガキじゃあるまいし」
「ガキだよ、君は――じゃあ、兄さん。世界から熱量が絶え果てて、何もかもが無くなって、
そこに自分だけが残されたら――」
「そうならないようにするだけだ」

 兄を見上げる。
 兄は――こちらを見返しもせず、さっさと行くぞ――と私を担ぐように階段を降りて、また
私の手を掴んで歩き出した。
 風は漸く涼しく、雀が鳴いている。
 かくも世界は静けさに満ちていて、虚は常に足元で転がっている。

 私には――絶望が、見えない。
 

376 名前:黒桐鮮花 ◆.a6n7AZAKA :2005/05/23(月) 00:27:17

また、ここに来てしまった。




前は、なぜ来たのだろう。
わたしは、出会いを求めていたのだろうか。
では今は、なぜ来たのだろう。
わたしは、何を求めているのだろうか。

――――ああ、そんなこと、分かりきっているのに。


賽銭箱に小銭をほうる。
15円……十分にご縁がありますようにという洒落、これも一つの呪。

ぱんぱん。

かしわ手を打つ。
それは神を呼び覚ます、一つの儀式。

そしてわたしは、手を合わせ静かに願い事を唱える。


「胸のことでこれ以上悪く言われませんようにせめてばかシキには勝てますように
 そもそもなぜこんなことでわたしが悪く言われなければならないのか不条理すぎ
 るわそもそも神というものがあるとするならばそれは万能ゆえに全ての責任を負
 うべきものでしょうせめてそれが無理ならこの悪評と誹謗中傷だけでも何とかし
 てくださいいえそれも無理ならせめて悪口の言われないくらいの大きさをそうよ
 まだわたしだって成長しきっていないんだから可能性はあるはずだわだからあな
 たも何とかしてみなさいよでないとばかシキに殺されても助けてやらないわよい
 えそうだからお願いしますお願いだからわたしにこれ以上の誹謗中傷を受けぬ様

 ――胸が大きくなりますように馬鹿にされないくらい大きくなりますように!!」



そう、つまるところ。
――――――困った時の神頼みというのは、昔から変わらない人間の心性の一つなのだ。

377 名前:本多正信(M):2005/05/23(月) 00:40:10

>376
熱心に祈る娘に、ふらりと近づいた影が声をかける。


「・・・何をそう熱心に祈っておられる?」

弥八郎はなにとはなしに、そう問いかけた。

378 名前:黒桐鮮花 ◆.a6n7AZAKA :2005/05/23(月) 00:48:34

頼むから誰にも見つからないまま帰りたい。
こんなところを見られるなんて……無様すぎる。
その想いのせいで、わたしの心臓は既に早鐘をついていた。
だから――

>>377 老人

「――ひぁっ!!」

声をかけられて、わたしはその心臓が頭の上にまで飛び出したような気がした。
変な声を出してしまったけれど、むしろ絶叫しなかっただけ自分で自分を褒めておきたい。
偉いわよ、わたし。

「願い、ですか。
 いぇ、その……」

ああ、こんな時に気の効いた答えが返せるほど、わたしは機知に富んでいない。
こういうアドリブは苦手なのよ……。

「……恒久の人類平和とキリストへの信仰がいっそう広まることを願って」

……何かおかしい、致命的に。

379 名前:アンヘル ◆jAngelsb6s :2005/05/23(月) 00:50:52

オトナの階段とゆーには少しだけシミッタレタ階段をのぼって、
ついでにその数も数えてみましょ?
たまにだけど99か100かで言い争いになって、オンナノコを
ゲットデキルカモシレナイカラ! マジオススメ!

そんなコトを考えながら、ケーダイ? そんなバショに辿り着きまして、
ナニやらシンミョウなオモモチでオネガイしてる子を見つけちゃったり?
こんな時間にオネガイってコトは、ウシノコクマイリってヤツなのかも?
フツーじゃ見れないデキゴトにコウフンしちゃって、ついつい話し掛けてみる。

「コンバンハ〜 ゲンキにヤッてる? オジョウチャン?
 ナニをそんなにネッシンにオネガイしてるのかしら?」

っと、気付けばナニやらオトコノヒトも?
こっちはサムライフウなので、マタモヤナイスなハッケンデス。

「コンバンハ? こんな時間にオデカケデスカ?」

なんて目をランランと輝かせながら、オハナシシテミマショ?
タノシイ夜になりそうね?

380 名前:フェイ-イェン@人間もーど ◆wwKVR014bc :2005/05/23(月) 00:52:13

「あーあ、あたしったらなんでこんなトコロにきちゃったんだろ?
 バーチャロイドはカミサマになんて用事はないんだけどな。」

自分だけに聞こえるくらいの声でわざとそんなコトを口にしてみる。
そうすることで自分に言い訳してるんだろーね。
われながら実に素直じゃないよね、うん。

「ってゆーかさ。
 そもそもカミサマにお願いしたコトと願望が叶った場合の
 因果関係の証明なんてのはなされていないわけで……」


ぶつぶつとつぶやきながらもあたしの足は確固たる目的をもって
神社の敷地内のあるポイントに向かって可及的速やかなる移動をおこなっているわけで。
で、その目的ってのは一体なんなのかってゆーと……


                       ……それは悩める乙女のヒ・ミ・ツってコトでね。


てくてくと階段を登って、目的地が見渡せるポイントまで到達。
まずは目視にて目標の所在を確認!


……してみるとさ。
そこには先客さん (>>376)がいたんだよね。

しかもしかも、しかもだよ?

『胸のことでこれ以上悪く言われませんようにせめてばかシキには勝てますように
 そもそもなぜこんなことでわたしが悪く言われなければならないのか不条理すぎ
 るわそもそも神というものがあるとするならばそれは万能ゆえに全ての責任を負
 うべきものでしょうせめてそれが無理ならこの悪評と誹謗中傷だけでも何とかし
 てくださいいえそれも無理ならせめて悪口の言われないくらいの大きさをそうよ
 まだわたしだって成長しきっていないんだから可能性はあるはずだわだからあな
 たも何とかしてみなさいよでないとばかシキに殺されても助けてやらないわよい
 えそうだからお願いしますお願いだからわたしにこれ以上の誹謗中傷を受けぬ様

 ――胸が大きくなりますように馬鹿にされないくらい大きくなりますように!!』

その先客さんったら、用件の内容まで同じだったりしたんだよね、これが。

じょーだんじゃないわよっ!
こーいうのってたしか、一番乗りじゃないと効き目がないんでしょ?
このままじゃあたし、出遅れちゃうじゃないのっ!!

「そこのヒト! ちょーっと待ったぁっっっっっっっ!!!」

大声で叫ぶと同時に猛然とダッシュ開始。
多分あたし、音速を越えてるよ。


気分だけはね。

381 名前:本多正信(M):2005/05/23(月) 00:58:28

>>378
――不審。余りに不審な挙動である。
急に声をかけられ驚いただけにしては、余りに怪しい。
これには、弥八郎でなくても疑うであろう。
・・・・・・だが。

(あからさま・・・芝居か)

余りにあからさまな動揺に、その裏を深読みしてしまう。
弥八郎に、もし乙女心というものがあれば、目の前の少女の動揺などすぐに理解できたのであろうが。


>「願い、ですか。いぇ、その……」
>「……恒久の人類平和とキリストへの信仰がいっそう広まることを願って」

(切支丹!?)
内心絶句した。
こうも堂々と、切支丹であることを明かすとな。
(何を考えておるこの娘)

「それは・・・」
と、ああやって間を置き、
「殊勝で御座いますな。
 で、何故切支丹の布教を、「神社」で祈っておられた?」

当たり前の疑問をぶつけてみた。





382 名前:アルビノ少女“山城友香” ◆0DYuka/8vc :2005/05/23(月) 00:58:43

―――――窓の外。空に浮かぶ、薄雲に霞んだ、月を見て。
ふらりと、外に出た。月に誘われるように。誘われるままに。

きっと、誰も見ていないから。少しだけめかし込んだ。
いつもは、少し恥ずかしくて着る事なんて出来ない。
そもそも、着る機会になかなか恵まれない、この―――純白のドレス。
(イメージ画像:http://www.aquarian-age.org/news/image_news/1373.gif

そして。見上げれば、神社の鳥居はまるで額縁のように、月を収めていた。
その光景が、あまりに幻想的すぎて。気が付けば、石段をゆっくり上がっていた。
少し、動きにくいのはドレスのせいだけど………。

神社はそもそも嫌いじゃない。夜の神社だって、実は慣れてる。
ただ、そう言えば。飲み水の蛇口は元栓を止めてしまうんだっけ?
なんて、少しだけ渇いた喉が思い起こさせた。渇いた喉って、私が云うとアレだけど。

自嘲気味の苦笑い。空を見上げればおぼろ月。
耳を澄ませば日曜日の夜、独特の静寂………って、あれ?あれれ?

なんだか、少しだけ賑やかな神社がそこにあった。
たぶんこれは、季節外れのお祭りかなって。そんなことを思いながら、夜の闇に佇む。

ただ、何となく。本当に何となく。心の奥底で寒気がするのは。


うん………たぶん。たぶん、気のせい。

383 名前:不確定名:無貌の神 ◆TEjR0C.XyA :2005/05/23(月) 01:05:00

>>376

そこのかわいいお嬢ちゃん。僕と一緒に来ないかい?
未来永劫、僕の花嫁としてずぅーっと、可愛がってあげるよ。
それに……僕についてくると、おっぱい、大きくなるよ?
EでもFでもそれ以上でも、君の望むままさ……。


あっはっは……冗談だよ。ちょっとだけ、だけどね。
君があんまりにもかわいいから、ついつい誘っちゃったよ。
残念だけど、今は大人しくしておかないと、九郎君に怒られちゃうからね。

それじゃあ、また――因果の果てで、お会いしましょう。うふふ……

384 名前:羽瀬川鈴穂 ◆SuzUHOW82I :2005/05/23(月) 01:08:57

……き、きつい……

誰に見せるでもないのだが、つい習性と言う事で。
苦悶の呻きをノートに書き出しつつ、私はこの神社の石段を登る。


別にどうと言う理由はなかった。
なんかライバルばかりが増えて、しかも一向に状況が進展しない今の状況を打破する為――
というにはあまりに非建設的ではあるのだが――と言う事ぐらいか。

さて、私はそのためにいったい一人で何をしに来たのか。
そう、神社で恋患いの乙女がやることといったら古今東西問わず一つ。
願掛けである。
知り合いの神族の女性がよく休憩に行っている神社が、ちょうど都内にあるということだったので
その紹介で来てみたのだ。
……神様が知り合いに居ると言うのに神頼みと言うのもおかしな話ではあるが。


息を切らして石段を登り終えたところで、境内に目を移すと―――

>>378-382
……な、何この騒ぎ?

なんか妙に人が居た。 こんな深夜なのに。
あんまり人に見られたくないものなんだけどな……うぅ。

渋い顔をしつつ、神社本殿まで敷石を踏みしめて歩いていくと――

>>382
『………あ』

見知った顔を発見。
ちょうどこの神社を紹介してくれた神族――巫女さん姿の白虎によく似た
銀のストレートの長髪に赤い目を持つ、ちょっとぽややんな女の子。

山城さん……ですよね、お久しぶりです

久方だったので、そのまま彼女の視界に入ってから声をかけ――
もとい、ノートに書いた文字で、挨拶をしてみた。

385 名前:黒桐鮮花 ◆.a6n7AZAKA :2005/05/23(月) 01:09:41

>>379

……今度は何かが足りない――それが何かは言わぬが花――な方が。
でもわたしに足りない何かは足りていたりして――ああもう!
なぜこんなに人が多いのかしら、今日は。

>「コンバンハ〜 ゲンキにヤッてる? オジョウチャン?
> ナニをそんなにネッシンにオネガイしてるのかしら?」

「願いは、それを他の方に知られた場合にはかなわないという言い伝えがあるんです。
 だから、見ず知らずの貴方に教える必要は無いわ」

あえてつっけんどんに。
そして思わず本音さえも口をついたり。

「ええ、持てる者に持てない者の気持ちは分からないでしょうね!!」

――あら、この台詞……どこかで聞いたような気も。


>>380 ピンクの髪の方

そしてさらに、もう一人。
ピンクの髪を振り乱し、

>「そこのヒト! ちょーっと待ったぁっっっっっっっ!!!」

と絶叫して駆けて来る方。
とりあえずこちらも、それに倍する声で怒鳴り返してみます。

「いいえ待ちません!
 神聖な神社でそんなふざけた髪の色をした上に、大声で騒ぎ散らすとは、
 少しは恥を知ったらどうなの!」
「それにわたしのほうが先約よ!!」

……多分彼女も、同類だから。


>>381 老人

>「殊勝で御座いますな。
> で、何故切支丹の布教を、「神社」で祈っておられた?」

きりしたん?
いつの時代の言葉かしら、それともそれが最近流行っているのかしら。
どうも礼園などという閉鎖的環境にいると、そういう流行には疎く――

――ではなく!

と、とりあえずこの致命的ミスを払拭しないと。

「すみません、学校がキリスト教系のものでつい癖で……。
 いいえ、信仰心に変わりはないわ。
 ほら、マリア観音というものもあるでしょう?
 だとしたら、仏様への信仰もキリスト教のそれも、変わりはないのではないかしら」

……ますます泥沼にはまっているようで。
どこか不安なのは思い過ごしだろうか。


>>382 白いドレスの少女

夜の黒に対比する白のドレスの少女。
それはどこかこの世ならざる者を思わせて。
かつて見た、浮遊する亡霊を。
その白は――

     ――――骨か、百合だ。

まあ、そんなことは今はどうでもいいことであって。
大事なのはここからでは判別できないこと。

大きいてきか、小さいみかたか。


386 名前:本多正信(M):2005/05/23(月) 01:13:55

何が人を呼ぶのか。
次々と集まる者たちを、視界の端に捉えながら弥八郎は内心呟いた。


>>379
>「コンバンハ? こんな時間にオデカケデスカ?」
「・・・・・・」

その姿は、弥八郎の常識を軽く越えたものであった。

――破廉恥。

とうてい婦女子の取るべき姿ではない。
かろうじて、異国人だという事が弥八郎にとって救いであった。

(国が違えば装束も違うのであろう)
「夜分に失礼。少し、月夜の散歩を致しておったところじゃ」

人種国籍を問わず、男の劣情をそそる様な娘の衣装と肉体であったが、
弥八郎の目は別の見方でそれを捉えている。

それは、獅子の躯であった。
弥八郎など一噛でちぎり殺すであろう凶器。
額にわずかに浮かぶ汗を、夜空の月を眺める振りをして拭った。

「今宵は、良い月夜故な・・・」



>>380
「――――?」

何かが走り抜けた。
弥八郎に認識出来たのは、只それだけである。

>「そこのヒト! ちょーっと待ったぁっっっっっっっ!!!」

遅れて届いた声から、それが女子であろうことだけはかろうじて認識できた。


「はて、今の・・・」
声の主を探そうと、視線を巡らせた所で、

>>381
階段を上ってくる一人の少女が目に留まった。
幽玄――その言葉が、ふと弥八郎の胸中に浮かぶ。


「なんとも、賑やかな夜であるな」

どこか楽しげにに、弥八郎は一言洩らす。


387 名前:不確定名:無貌の神 ◆TEjR0C.XyA :2005/05/23(月) 01:15:08

(僕としたことが、出展を書くのを忘れていたよ。ごめんね)

388 名前:アンヘル ◆jAngelsb6s :2005/05/23(月) 01:20:40

あらあら、こんな時間なのにニギヤカネ?
なんだかこのジンジャにはマリョクでもあるのかしら?
それともワタシの幸運のオカゲなのかしら?

次はダレに声を掛けようかしら?
ゲンキよく飛び込んできたオジョーチャンもオモシロソウ。
あのくらいのネンレイなら、きっとマッカニなってくれるにチガイナイ!
イケナイコトデモオシエコム? イエイエ、フツーに話すだけですとも。

少しシセンをソラシテ見れば、マッシロなドレスに身を包んだオジョーチャン。
コッチのホーが、イジッテミルトタノシイカモ?
なんとイッてもあのバチガイナドレスが目をヒクシネ?

っと、そんなこんな考えてると、さっきのオジョーチャンからの一声。(>>385)

『願いは、それを他の方に知られた場合にはかなわないという言い伝えがあるんです。
 だから、見ず知らずの貴方に教える必要は無いわ』

ありゃあ? 何か嫌われちゃってる感じがするのだけれども、
ナニをワタシはヤッちゃったのか。

『ええ、持てる者に持てない者の気持ちは分からないでしょうね!!』

アア〜そーゆーコトなのね?

「ヒクツになっちゃオシマイよ?
 カタチとハリとイロンナヨーソが組み合わさってカチが決まるんだから。
 それにね、悩みすぎるとセイチョウとまっちゃうかもしれにゃいよ?」

なんて、さらりとタイコウしてみちゃったり?

お次はゼックしてるオサムライサン。(>>386)
いや、イイね〜このなんともいえないホウケタ顔は。
これが見れるからヤメラレナイシ、トマラナイ!

『今宵は、良い月夜故な・・・』

「それがフーリューってヤツ?
 タシカニ今夜の月はキレイよねぇ〜
 カワイイオンナノコと、こんな月が見れてシアワセ?」

カラカイハンブン、ホンネヲカクシテレッツゴー!

389 名前:羽瀬川鈴穂 ◆McoPR7TvFM :2005/05/23(月) 01:22:29

>>383
知り合いの彼女――山城さんに挨拶を済ませた、その次の瞬間。


「―――っ!!?」

物凄く嫌な気配が、私のうなじをちりつかせる。
冷汗が噴き出す。 息が少し荒くなる。


『……消えた?』
一瞬後には、跡形もなくそれは霧散していた。

……物凄い悪意と、魔力の塊だった。
気がつけば右手は背中の機剣<ワルプルギス>に、左手は髪を止める白いリボンに。
戦闘態勢に我知らず入っていたようだが――これでは他の拝観客から見れば『アブない人』と見られても致し方ない。

え、えーっと……ど、どうかお構いなく
……殺気とは別の意味で嫌な汗をかきながら、ノートを回りに見せるのが精一杯だった。


390 名前:アルビノ少女“山城友香” ◆0DYuka/8vc :2005/05/23(月) 01:28:18

>>384
そんな風にして、夜の中でお祭り気味の境内を眺めていたら。
後ろから声を………じゃなかった。ノートが、ひょっこりっと。

>『山城さん……ですよね、お久しぶりです』

なんて、書かれたノートの先に、心の奥底に秘めたものが似た少女。

「はい、お久しぶりですよ〜、鈴穂さん。ところで、こんな夜中にどうしたんですか?
 今は覚醒なんてしてませんから。ご安心を〜。あ、そうそう。今夜は月がとっても綺麗ですよ〜♪」

そう言って、月を背ににっこり笑ってみた。あ、なんだか、自分でドツボにはまってる。
これじゃ、まるで。吸血鬼………もとい、吸血眷族なんですよ、私。それを、くすりと心で笑って。

>>385
殺気にも似た、貫かれるような視線。投げられた槍とか、放たれた弓とか、その類。
で………、その視線の先には………とっさに手で胸を隠していた。

「え〜………っと。」

そう言って、下を見ながら、あたふたするのが、精一杯。考えてみる。考えてみた。
それでも、答えが出ないときは、きっと。相手に丸投げをしてみるのが一番だと思って。

「ある………と、思います?」

なんて、無い袖は振れないとは云うが。きっと、無い胸も振れないんだと。肩を落としながら問う。
あ、もしかして答えとしては………最悪の部類?そう思って、視線を合わせる。

391 名前:アンヘル ◆jAngelsb6s :2005/05/23(月) 01:31:50

>>389
―――瞬間、私の身体は戦闘体制に入った。
―――拳を握って確かめる、殺せるかどうかを。
―――まだ鈍っちゃいないらしい。
―――そうこうしている内に、殺気は消えちゃった。

テクテクテクと殺気の正体に近付いて、いつもドーリ
ホンシンを見せないで話し掛ける。

「ねえねえ、さっきのはアニャタ?」

できるだけコワガラセナイよーにハナシカケル。
やっぱ、ビクビクしてるオンナノコはカワイクないしね?

でもね、何でこんなにトゲトゲしいの?
ムネがオッキイのはキラワレチャウのかにゃ?

392 名前:黒桐鮮花 ◆.a6n7AZAKA :2005/05/23(月) 01:32:56

>>383 神(?)
>未来永劫、僕の花嫁としてずぅーっと、可愛がってあげるよ。
>それに……僕についてくると、おっぱい、大きくなるよ?
>EでもFでもそれ以上でも、君の望むままさ……。

「お断り!」

迷いは、ない。
わたしだって、学校の授業の一環ではあるけれども知っている。
悪魔の誘いに乗る者がどうなるのかくらいは。

「わたしがすがる神は別物よ。
 悪いけれど、他所を当たってくれないかしら」

――断ってから思う。もし本物だったのなら、と。
わたしは今、貴重なチャンスを逃してしまったのかもしれない……。


>>384,389 ノートを持った方

ノートを持って筆談。
どうも声に出して喋れない方らしい。
でもわたしは安易な同情はしない、だってそれは一番失礼なことだから。
それに――

>『え、えーっと……ど、どうかお構いなく』

らしいから、わたしもお構いしない。
別に剣に手をかけているくらいどうということはない、知り合いにはもっと危ないヤツもいるし。
それに、別口らしいし。


>>388 相変わらず破廉恥な格好の方

>「ヒクツになっちゃオシマイよ?
>カタチとハリとイロンナヨーソが組み合わさってカチが決まるんだから。
>それにね、悩みすぎるとセイチョウとまっちゃうかもしれにゃいよ?」

「卑屈になどなっていません!
 第一、わたしはそんなことを願っていたわけでは……」

そこで、気づく。
まさか、このひとは……。
焦りは怒りになり、焦燥とともに口をつく。

「なんでわたしが胸のことでお願いしていたって知っているの!!」

そこで、さらに気づく。
大声を張り上げてこんなことを聞くなんて。
これ――墓穴じゃない……。


>>390 白いドレスの方

問いに返されるのは反問。

>「ある………と、思います?」

そんな、体型の分かりづらい服を着ておいて言うなんて――
――なんて、悪辣!

「問いに問いで返すとテストで零点になると、貴方の先生は教えてくださらなかったのかしら?
 まあ、それも会話のテクニックではあるわね、認めましょう。
 なら問いを返そうかしら。

 あなたの体型、そして私の体型。
 是か、否か!」

あまりに単純な二択問題。
ゆえにそれは、その二つ以外の答えを……逃げを許さない!!

393 名前:本多正信(M):2005/05/23(月) 01:35:05

>>384
>『……な、何この騒ぎ?』

声に釣られて顔を向ければ、そこには一人また別の女が顔を顰めて歩いて来ていた。

(参拝者であろうか。この騒ぎでは、苦々しく思うのも無理はあるまい)
声をかけるべきかどうか思案している内に、当の娘は先ほどの南蛮盛装をした娘へと、
恐る恐る話かけ始めた。
どうやら知り合いであった様だ。

「ふむ……」

声をかけるのは止めた。
代わりに弥八郎は、その二人の観察をする事にした。
一体どういう関係なのであろうか。純粋な好奇心である。


>>385
>すみません、学校がキリスト教系のものでつい癖で……。

墓穴を掘る人間というのがいる。大きく2種類の人間だ。
普段から間抜けてばかり居る者と、
普段は万事そつなくこなすが一度失敗すると大きく動揺する者とだ。
大抵、後者の掘る墓穴ほど致命的である。

そこまで看破して訳ではないが、弥八郎はその怜悧な頭脳で、
目の前の娘が今墓穴を勝手に掘り進んでいる事を直感した。
――それは、切支丹の事であろうか。それとも。

「・・・なるほど」

冷たい目を隠そうともせず、弥八郎は答えた。
切支丹の学校。確かに多くの学校が嘗ては作られた。
だが、今その殆ど全ては打ち壊しにあっている。となると、これは隠れ切支丹か。

色々考えを巡らせていた弥八郎であったが、不意に馬鹿馬鹿しくなった。
なぜだかは分からないが、以前の海辺の散歩時もそうだったが、
夜の散歩の時は政治の事でやきもきする事が馬鹿らしくなってしまう事がある。

「なるほど」

再びそう答えた弥八郎の目から、剣呑さは消えていた。

「信仰とはそういうものでござろう。
切支丹であれ、御仏の教えであれ、信じる者の心は変わらぬ・・・」

嘗て一向宗の為に主すら棄てた男だ。当たり前の事であるが、どこか妙に深い。


「ところでお主、先ほどからやけに他の娘を値踏みする様に見ておるが如何したのじゃ?」

その瞬間、弥八郎も墓穴を掘ったのかもしれない。

394 名前:フェイ-イェン@人間もーど ◆wwKVR014bc :2005/05/23(月) 01:36:58

>>379

「わ、わ、わ、いつの間にヒトがっ!?
 そこどいてっ! 危ないからっ!!」

フル加速での突進コースの上に突然現れた女のヒト。
って、あたしってば何冷静に実況なんてしてるのよ!

こ、こーいうときは急速逆制動をかけて機体の進行方向を変更して衝突を回避―――



――ちっがぁーぅ!! それはVRの場合の話っ!!


と、とにかく見知らぬ女のヒトに激突だけは避けなくっちゃね。
けど今から方向転換もブレーキも間に合わないし……

えぇーい、こーなったら最後の手段っ!
ちょっと、いや思いっきりイタイけど気にしないっ!!
それにほら、イタイって感じるのは生きてる証拠なんだしっ!!

そして決意が決まったらあとは実行あるのみ!
わざと自分から上半身のバランスを崩して前につんのめるあたし。
地球の重力はそんなあたしの身体を思いっきり下方向に引っ張ってくれる。
そして前方に加速している状態で新たに下方向のベクトルに引っ張られたあたしは
物理法則に則って―――


      びった〜〜ん



硬くて冷たい石畳の上に
思いっきりヘッドスライディングした。


>>385
『いいえ待ちません!
 神聖な神社でそんなふざけた髪の色をした上に、大声で騒ぎ散らすとは、
 少しは恥を知ったらどうなの!」』

痛いのと痛いのと痛いのと痛いのとで動けないあたしの頭上に投げつけられる無情な一言。
な、なによ。 この髪は生まれつきなんだからいーじゃないのよ。
それとも何?
あたしに髪を染めろってゆーの?
悪いけどそれはお断りよ。
それってあなたが髪をピンクにするのと同じくらいナンセンスなコトじゃないかな?


『それにわたしのほうが先約よ!!』

そ、そーいえば忘れてた。
そもそもあたし、カミサマにお願いするためにここにきたんだっけ。

「……よいしょっと。」

カエルみたいに地面に突っ伏した状態からトンボ返りで起き上がるあたし。
まだ痛くてヒリヒリする身体をさすりながらその女に向き直る。

「かんけーないねっ!
 あなたなんかに邪魔はさせないんだからっ!!
 それにあなただって大声出してんじゃないのよっ!!」


>>386
誰、このヒト?
思わず首を傾げてしまう。
うーん、あたし物覚えはいいほうなんだけど、どうしてもヒットする記憶がないんだよね。

と、いうことはだよ。
つまりこのおじいちゃんとあたしは初対面ってコトになるんだね。
いつもならここでニッコリスマイルで自己紹介するトコロなんだけど、今はちょっと緊急事態。

くるりと背を向けると賽銭箱エリアをサーチ。

――いた。
さっきからずっと同じところに陣取っているあの女をロックオンすると
痛い身体を引きずりながら再度前進、前進っ!
あたしの興廃この一戦にありよっ!!

そーいうわけで無視しちゃってゴメンなさい、おじーちゃんっ!

395 名前:羽瀬川鈴穂 ◆McoPR7TvFM :2005/05/23(月) 01:37:36

気のせいか白い視線を意識しつつ、周囲を再度見回してみる。
山城さん以外に見受けられるのは――

>>377
まず、随分と時代錯誤な――少なくともこの平成の世では致し方ないだろう――な服装の、壮年の男性。
上半身には紋付の羽織、下半身は凛とした装いの袴。
それだけならまだしも――腰には刀、頭にはちょんまげ。どこからどう見ても、りっぱなお侍さんだった。

(……時代劇の撮影でもあるのかしら)

>>379
一応そう頭の中で結論付けて、次の人物。
ちょうど私より二、三歩先を歩いていた、ボブカット気味の銀髪の女の人なのだが――

まず黒い革ジャン。これはいい。しかしその下は――
『ボンデージにウェスタンな味付けをしたらこんな感じになります』
その身で語るかのような大胆な服装。
言葉に妙な訛りもあるし、言動もわりかし軽い。
しかもスタイルも抜群と来た―――まるで、シンクラヴィアさんである。

(……探せば人間の中にもこんな人、やっぱり居るものなんだ)
汗を一筋垂らしながら、やはり先刻と同じく知り合いのセイレーンを思い出しつつ。

>>380、>>385
それから今度は、神社の鐘の前で口論している女の子二人。
一人は知った顔だった。
何度か行った事もあるあの喫茶店の、元気なウェイトレスの女の子。
アレから顔をあわせることがあまりなかったので、元気にしているのかと思ってはいたのだが――

『……良かった。久し振りだけど、元気して――』
その子に向けてそうノートに書こうとしたところで、手が止まる。

>>385
彼女と対峙している黒い長髪の女の子とともに、なにやら殺気じみた
オーラを応酬させつつにらみ合っていたからだ。 うう、怖いようタクちゃん……!

ちょっとだけべそをかきつつ、ふと思う。
もう一人の私――『アタシ』とタナロットの喧嘩も、こんなオーラを纏っていたりするのだろうか、と。
……もっとも、私達の場合はまず間違いなく物的被害が洒落にならないのだが。


『……あ、あのー……お祈り、させてもらっていいでしょうか……?』
恐怖でぷるぷる震える手で気力を振り絞り、ノートにそれだけ書くと、私は彼女達に聞いてみた。

……見てるといいんだけど、ノート。



396 名前:アンヘル ◆jAngelsb6s :2005/05/23(月) 01:44:50

>>392
いや〜若いってイイわねぇ〜
って、ワタシもまだ若いのだけれどね?
19なのよ! サバなんてヨムカ!

さっきのムネを気にしてるっぽいオンナノコのハンノーは、
そりゃもう若いハンノーで、ちょっとビックリ。

『なんでわたしが胸のことでお願いしていたって知っているの!!』

「イヤイヤイヤ、何でそこからムネを連想するのかにゃ?
 ワタシハそんなことヒトコトもイッてないじゃにゃい?
 アナタがそーゆーふーにカイシャクしちゃっただけで、ね?」

なんてワルビレズに答えてみちゃったり?
モースコシカラカッテミルのもよさそうねぇ〜

そんなコトを考えてると、アンヘル様にサイダイノキキが!
なんでこんなにこの子(>>394)は焦ってるんでしょう?
ケッコウカワイイジャナイノ?
って、なんでワタシハこんなにレーセーにハンダンシテルノデショウ?

「ああ、ブツカッチャウナ…」

そんなコトを呟いてみると、ショウゲキハありませんでした。
いや、別のイミでショウゲキは受けたけれど。

「見事なこけっぷりでゴザイマスね?
 ダイジョ〜ブ?」

397 名前:本多正信(M):2005/05/23(月) 01:54:43

>>388
「くっく・・・あっはっは!!」

可笑しかった。
どこで知ったのか、「風流」などと口にするこの娘が。
蔑んだ嗤いではない。純粋に可笑しかった。
珍しく、声を出して笑う。

「さて。某は、風流など分からぬがな。
お主のような、美しい娘と一緒に見る月は、それは美しかろう」

からかわれている事には気付いている。
だが、如何せん歳が違いすぎた。
枯れきったこの老人には、それを笑って受け入れる余裕がある。

笑いながら娘と、他の娘を改めて観察する。
朧気に、先ほどの娘が何を気にしていたかが見えてきた。

(なるほど。若い)

また、笑いが口をついて出る。

「あまり、そちらの娘を刺激なさるな」



>>394
「持てる者と持たざる者――なるほど。
昨今の娘はその様な事を気にするのか」

いじましい話ではないか。
たかだか胸の大小でここまで思い詰めれるなど。

(大御所がおられれば、笑ってからかわれておられような)

そんな悪戯が大好きなお人である。
弥八郎には残念ながら(この場合、間違いなく残念ながらであろう)そう行った事については枯れきっている。

「されど、確かにあの者(>>388)などに比べれば……」

余計な一言が口から漏れた。


>>395
見られているのには気付いた。
だが、どうやらこっちに関わる気は無さそうだ。それならそれで良かった。
ただ1つ気になる事が。

(なぜ、白本を持っておる・・・)

自分が奇妙に思われている事など露知らず。
弥八郎もまた、奇妙だといぶかしみながらその娘を見ていた。

398 名前:羽瀬川鈴穂 ◆McoPR7TvFM :2005/05/23(月) 01:56:07

>>391
……なんか色々精神的に早くも疲れてきたところで。

「ねえねえ、さっきのはアニャタ?」

先刻聞いたような、妙な訛りの喋り。
振り向くと――ウェスタンボンデージな革ジャンのお姉さんが、私に話しかけていた。

さっきの――――って
とっさにノートにそれだけ書いて生返事をするが……どういう心算なのだろう。
さっきの私の姿を見て不審に思ったのだろうか? それとも――

――な、何の事でしょうか?
もしかしてさっきの妙な気配……ですか?


先刻の悪意の固まりは、明らかに神族や魔族に属する気配。
魔法の知識もなさそうな目の前の女の人がそれに気付けたというのは、どういうことなのだろう?
無造作に、楽しげに話しかけてくる女の人に、私はそれだけ答えるのが精一杯だった。

……ちなみに、むやみやたらにその胸を強調したような歩き方はなんなんでしょーか。
いくら何でも、私はあそこまでは流石に出来ない。
似たよーな性格の、シンクラヴィアさんみたいな魔族 ヒ トならともかく。

>>390
「はい、お久しぶりですよ〜、鈴穂さん。ところで、こんな夜中にどうしたんですか?
 今は覚醒なんてしてませんから。ご安心を〜。あ、そうそう。今夜は月がとっても綺麗ですよ〜♪」
『ええ、私も知ってますよ。 昨日今日知り合ったばかりでもなし』

山城さんは、そう言って私に笑いかけた。
口調はあのぽややんとした、とぼけてはいるが柔らかい物腰で。

ちょうど月をバックにしている分、吸血鬼――だったと思う――である彼女にはちょうど見栄えのする景観となっている。
まあ、流石にこの分なら、彼女相手にリボンを解くこともないだろう。
そもそも性格が入れ替わった彼女も、割と友好的だったし。

>>392
先刻の黒髪の女の子は、私から興味をなくしたようだったが――
山城さんやさっきのお姉さんあたりの胸に、強烈な敵意を飛ばしているような気がする。

……着やせする体型でよかった、と思うべきなのだろうか?
もともとちょっと肉付きはある方だと、自分でも思ってはいるのだが。

399 名前:羽瀬川鈴穂 ◆McoPR7TvFM :2005/05/23(月) 01:57:56

>>390
そして、そこでふと思いつき――私は、山城さんに聞いてみた。

『そういえば、今夜もまた会うなんて奇遇かも。
 今夜は一体どうしたんですか?』

400 名前:黒桐鮮花 ◆.a6n7AZAKA :2005/05/23(月) 01:58:30

>>393 老人

お年を召した方には、わたし達にはない財産がある。経験という財産が。
だからわたしは、そういう方にはそれなりの敬意を払い、
その言葉には耳を傾けてきたつもりだ。
けれど。
けれど、侍のコスプレをしているような人の言葉を真に受けていいものだろうか。
だから、一見もっともらしい

>「信仰とはそういうものでござろう。
>切支丹であれ、御仏の教えであれ、信じる者の心は変わらぬ・・・」

という言葉も、曖昧な笑みを浮かべるだけで流す。
問題は、その後。

>「ところでお主、先ほどからやけに他の娘を値踏みする様に見ておるが如何したのじゃ?」

――そう、その後。
これ以上、何を言っても墓穴を掘るだけだろう……もうこれ以上掘りようがない気もするが。
だからわたしはあえて短く、

「それは、あなた自身が女性を値踏みするように見ているから、その引け目がそう見させるのではないかしら?
 他者は自分をうつす鏡とも言いますし」

と反問するにとどめた。


>>394 ピンクの……何かしらこれ

>「かんけーないねっ!
> あなたなんかに邪魔はさせないんだからっ!!
> それにあなただって大声出してんじゃないのよっ!!」

その言葉は、あたかも10代の少女のように活発で。
けれど、そう言いながら、這いよるように迫り来る姿は――

――昔見た映画の、井戸から出てくる幽霊を思い出させた。

わたしの力では太刀打ちできないかもしれない。
だけど、わたしは――火ということに関してはとかく敏感なわたしは気づいている。
火薬の臭い、つまり地雷。
だからわたしは、

「えい」

とりあえずそちらの方に蹴り飛ばしておいた。


>>395 ノートを持った少女
>『……あ、あのー……お祈り、させてもらっていいでしょうか……?』

突き出されるノート。
一瞬の隙も許されないこの状況、わたしは横目でそれを見て、ただ一言「いい」と……。
……ああ、しまった。
口で言っても聞こえない可能性もあるのね。

だからわたしはペンをとり、そのノートに、

『もちろんかまわないわよ、どうぞ』

と文字を走らせる。
ついでに、

『恋は炎であると同時に光でなければならない   黒桐鮮花』

お気に入りの格言とサインも書いておく。


>>396 いろいろ足りなそうだけど頭と胸だけは余っているらしい破廉恥な格好をした方
>「イヤイヤイヤ、何でそこからムネを連想するのかにゃ?
> ワタシハそんなことヒトコトもイッてないじゃにゃい?
> アナタがそーゆーふーにカイシャクしちゃっただけで、ね?」

……っ!
明らかにはめられている、笑われている。
まるで橙子師と話しているみたいだ……あるいは式に笑われたときか。
いいえ、今はどちらでもいいわ。

「あまり人をからかうような発言、感心しなくてよ?
 それにあなた、自分が努力したものでもないものにたよって人を馬鹿にするなんて、
 あまり趣味が良くないのではないかしら」





――ぶち。
頭の中で、何か変な音がした気がした。

401 名前:アルビノ少女“山城友香” ◆0DYuka/8vc :2005/05/23(月) 02:00:40

>>388
よくよく見てみると。私並みに場違いな格好をした、てきと〜そうなおね〜さんが。
私の方に好奇の視線を投げかける。見かけが見かけだからしょうがないとは思うんですけど。

ただ、この圧倒的なプロポーションには勝てっこないと、心の底で白旗を振ってみる。
服装だって、自信の表れだと思いますから。私の場合は違いますけど。

>>392
>『問いに問いで返すとテストで零点になると、貴方の先生は教えてくださらなかったのかしら?
 まあ、それも会話のテクニックではあるわね、認めましょう。
 なら問いを返そうかしら。

 あなたの体型、そして私の体型。
 是か、否か!』

矢張り、解答は最悪のものでした………。さっきの倍ぐらいの威圧感を込めた視線とそのオーラは。
涼しい夜風の中から、熱気を持ったかのように私を襲う錯覚を見せた。
そして、後ずさり………純粋な恐怖をそこに感じたから。

「―――――えっ〜と。これは縮尺とかの問題………じゃなくて。」

なんて、言い訳をしていたら、頭の上で電球が光り輝いた。本当にこういう事があるんだと思いながら。
携帯を開いて。画面にブラウザを起動させる。そして、画面を見せながら。

http://charaneta.sakura.ne.jp/test/read.cgi/ikkoku/050771305/n47
 と、云うことみたいですよ。私に対して、皆さんが思っていることは………。
 絵が変われば、少しは胸囲が上がるかなとか、期待しましたけど。
 そう言うことだって、なかったんです。―――――ここまで言わせて満足なんですか?」

きっと、今度は最高の解答なんだろうけど。この胸からこみ上げる虚無感はなんだろう?
考えちゃ、いけないと、判ってるのに。考えてしまう自分が少し憎い。
目には少しだけ。涙が浮かんでた。これじゃ、赤い目がさらに赤くなるな………。
なんて、思うと。くってりと肩から崩れて。長い黒髪のなかにふわりと倒れ込む。

402 名前:フェイ-イェン@人間もーど ◆wwKVR014bc :2005/05/23(月) 02:05:06

気がつくと周りには何人もの人影が。
うわ、やっばー。
ここのヒトたち全員、あたしが地面にダイブするところ見てたんだよね?
あーあ、これじゃ体のいい笑いものじゃない。
あたしってば、なんでいつもこーなるかな……


>>395
改めて、周りを見渡してみるまずは白いノートが目についた。
そしてそのノートを手にしているのはたしか、前に喫茶店に来ていた女の子。
あの時はあたし、この子にすっごい迷惑かけちゃったんだっけ。
う、思い出すだけで気が退けちゃうな……

微妙に気まずい空気を払拭するべく、ノートの主に向かってにこっと笑顔を向けてみる。

笑顔。

少なくともあたしはそのつもりだったよ、うん。
ほんの数瞬前まで視殺戦の最中だったけどね。


>>396
『見事なこけっぷりでゴザイマスね?
 ダイジョ〜ブ?』

あたしがぶつかりそーになった女のヒトがそー話しかけてくる。
よかった。 どーやら大!激!突! なんて事態は避けられたみたい――――

>ENEMY 1
>Locked ON

その女のヒトの姿を見たあたしの中で何かが切り替わった。

「あ、あはははは。
 あたしならだいじょーぶだよ?

 それよりそっちはケガとかしなかった?
 いや、そんなに大きいと直接激突しなくても
 衝撃波とか当たってたりしてないかなーって思っちゃってさ。」

何が大きいかは察するよーにっ!


>>397
そしてさっきは無視して突っ走っちゃったおじーちゃん。
よく見るとなかなかに渋くてかっこいいヒトだったり。
ま、お姉さまあたりに話したらパパには遠く及ばないとか言い出しそうだけど。

『されど、確かにあの者(>>388)などに比べれば……』

……前言撤回っ!
このおじーちゃんもENEMY認定っ!!

「おじーちゃん?
 わかっていてそーいうこと言うのって、人間としてどーかなっ!?
 あたし、すっっっごく気にしてるんだからねっっ!!」

403 名前:佐山・御言 ◆SayaMaESPY :2005/05/23(月) 02:11:49

神社があった。

地面から長く伸びる階段と、その続く先にある、夜の帳に浮かび上がる鳥居。
本来の常識からすればこの時間は野生生物の立てる音以外は完全に沈黙を保っているはずの
その場所は、しかし今はがやがやと喧騒に満ちている。

そんな中、不意に本殿脇の茂みからがさがさと音がした。
次いで現れるのは、春だというのにブレザーの制服をがっちり着込んだ、
オールバックの両サイドに白髪を混じらせた少年が一人。

佐山・御言だ。


姿を現して周囲を見渡し、佐山は訝しげに首を捻る。

「……何事かね? 騒々しい。季節外れの祭りでもやっているのか?
人が訓練代わりの散歩を行っていると言うのに、集中が途切れるではないか」


そう、この神社は彼の散歩コースの一部だった。
何故か歩道を逸れた場所にトラップが満載されているこの場所は、
佐山にとっては絶好の訓練場所であり、また普段は静寂に満たされている為
散歩コースとしても有用な場だった。

だが、その静寂は唐突に破られていた。
今日のこの日に限って。


「…しかしてこの面妖なメンツは何かね? 私は百鬼夜行にでも迷い込んでいるのか?」

404 名前:アンヘル ◆jAngelsb6s :2005/05/23(月) 02:16:52

>>397
う〜ん。やっぱりこのてのヒトはカラカイニククテ仕方ナイね。
な〜んか、ゼンブ読まれてるカンジがしちゃうよ。
や〜だなぁ〜 でも、このヒトなんかイイ!

ウケイレテ、マルメコンデ、トゲガナイ。
オトナのミリョク、ってヤツだね!

『さて。某は、風流など分からぬがな。
お主のような、美しい娘と一緒に見る月は、それは美しかろう』

オセジモオジョウズねぇ?
どこかでツキクズシタイとは思うけれど、や〜めた。
フツーにお話しよっと。

『あまり、そちらの娘を刺激なさるな』

「あちゃぁ〜 バレチャッタ?
 ホカノコにはもう少しダマッテテネ?
 ほら、ソッチの方がタノシイじゃない?
 オモシロオカシイ夜の方が、ナニを見てもタノシイと思うのよ?」

な〜んて言いながら、さっきの殺気のオジョーチャン(>>398)に目を向けて、
ちょっとだけシナサダメ。
オドオドシテナキャ、イイ線なんだろうけどなぁ〜

ありゃ? ノートに書かれたモジを見れば、なんで口があるのに喋んないんだろ?、

『――な、何の事でしょうか?
もしかしてさっきの妙な気配……ですか?』

「う〜ん。まっ、ニタよーなもんだけれども、メズラシイデショ?
 フツー、あんな殺気なんてお目にかからないしねぇ〜
 もしかしたら、もしかするとよ?
 オジョーチャンからこぼれちゃったのかなぁ〜とか思ってね?」

できるだけ、ホントにできるだけ殺気を抑えながら問いかけてみよっと。
どんなハンノーしてくれるのかしら?

そんな試みも、マジで殺る気のヒトには勝てなかったよーで、

『あまり人をからかうような発言、感心しなくてよ?
 それにあなた、自分が努力したものでもないものにたよって人を馬鹿にするなんて、
 あまり趣味が良くないのではないかしら』

コワッ! これってマジでヤバイんじゃにゃいの?
ちょっとタイセーナサスギなんじゃにゃいの?
いや、マジでヤバイって!

「あらあら、カミサマにあたえらたカラダをバカにしちゃうのかしら〜?
 それにね、ケッコウこれでもガンバッテルノヨ?
 ほら、これだけあるとね、体型のイジとか気を使うのよ?
 タイジューなんかも気になるしねぇ?」

ジッサイはゼンゼンヘイキナンデスケドネ?
言葉じゃ死なない、死ねないからさ?

ハッ! マタモヤヨソからの殺気が!(>>402)
なんでこんなにデンジャーなのよ!

『あ、あはははは。
 あたしならだいじょーぶだよ?

 それよりそっちはケガとかしなかった?
 いや、そんなに大きいと直接激突しなくても
 衝撃波とか当たってたりしてないかなーって思っちゃってさ。』

んもう! またそれにゃのか!

「オネーサンはヘイキデゴザイマスよ?
 ほらね、ショウゲキハとかもキューシューしてくれちゃうのよ?
 ヤワラカデ、アタタカデスカラね?

 ナンナラ、サワッテミル?
 ゴリヤクあるかもしれないよ?」

ケッキョク、やるコトはカワリマセンデシタ。

405 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/05/23(月) 02:19:33

 各社しのぎをけずる「ビール風飲料」の市場。
4社それぞれの製品を自腹で試飲したおれさまの
結論としては、アサヒの新生。

 そういうわけで、紛い物の雑種をあおりながら
件の神社に迷い込んでみると千客万来。
なんだここ結構繁盛してんじゃねぇか。
アラハバ神社のくせに生意気な。

>>402
 石畳で自分の頭をやすりがけかー。勇者だね。
こういう人間にかける賞賛の言葉は昔から決まっている。




 プ ゲ ラ ッ チ ョ。
 

406 名前:フェイ-イェン@人間もーど ◆wwKVR014bc :2005/05/23(月) 02:22:00

>>400
ていうかほら、早くカミサマにお願いしないと本当に先越されちゃうしっ!
慌てて当初の目的へと軌道を修正。
うん、あたしなら賽銭箱までひとッ跳びで届くよね。
あそこには丁度いいクッションもあるし……

そう考えて、飛びかかろうとしたその時だ。
あの陰険で自分勝手な女の子が円盤状の何かをあたしのほうに蹴り飛ばしてきた。


……何だろう、これ。
すっごく既視感を感じる形なんだけど――


――思い出した。
これってあの時、SHBVDの連中が使ってきた武器にそっくりなんだ。
円盤型で地面をつつーって滑ってきて、踏んだら爆発するあれ(グランドボム)に。

「―――――――!?」

じょ、じょーだんじゃないよ?
VRの時ならともかく、今のあたしはふつーの女の子と変わりないんだからねっ!
こんなもの踏んだら一発で死んじゃうじゃないのっ!!

「◎☆$◆・#*△!!!!!」

自分でも何言ってるかわからない叫び声をあげて
飛んでくる地雷を正面からキャッチ!
そのまま間髪入れずに後ろの方に全力で投げ捨てる!!

この間、僅か0.03秒!!
あはは、これってもしかして超ファインプレーのウルトラCってやつかな?


――後ろの方に誰か(>>403とか>>404とか>>405とか)がいたかもしれないのはきっと気のせいだよね? 

407 名前:本多正信(M):2005/05/23(月) 02:25:29

>>400
娘の妙に余所余所しい態度が気になったが、さっぱり理由が分からない弥八郎であった。
・・・まさか、自分の格好のせいだとは欠片も思っていない。
これでは、気付きようがなかったのである。もっともこれは、弥八郎のせいとは言えないだろう。

閑話休題。
>>394の娘が蹴飛ばされるのを横目で見たが敢えて触れずに、弥八郎は
(尋ねておるのはこちらじゃというのに)
軽い失意を覚えた。
弥八郎は長らく交渉・折衝に携わってきた、その道のプロフェッショナルである。
対話法の中で、質問へ質問で返す事で相手を攪乱させるの手法がある。
手法といっても些か拙い方法であるが、効果は高い。

が、弥八郎に通じる手ではなかった。
すばやく、その反問の中に隙を突く。

「なるほど・・・かもしれぬな。じゃが、お主が見ておった事は確か。
鏡というのは、見えるがままを写すもの。
他者を鏡となせば、お主自身との相違にばかり目がつくものじゃ」

気にするから、とらわれるのであろう。
最後にそう一言ぽつりと付け加える。
先ほどは無意識に墓穴を掘った。だが、今度は意識して相手の尾を踏む真似をする。
尾の主が、猫か虎かは定かではないが。



>>402
残念ながら、弥八郎に乙女心は分からない、
もっとも、時にこの男は平気で人の事を考えずに物を言うことがある。
その時はそれなりの理由があるのだが。

とは言え、今回は若い娘の心を知らぬが故の失態である。
本来なら謝れば済むのであろうが、>>400の娘の事をひきづっていた。

「なぜじゃ? 胸の大小になぜそこまでこだわるのじゃ」

そもそも、まだ幼い娘ではないか。
大きいのがよければ成長を待てばよい。そんな気持ちであった。

408 名前:羽瀬川鈴穂 ◆SuzUHOW82I :2005/05/23(月) 02:28:18

>>400 黒髪の女の子
とりあえずなにやら精神的に熱い火花を散らしながら、
色々早口で周りの人にまくし立てる女の子の脇を抜け、鐘を鳴らして拝もうとしたところで――
ようやっと彼女は、先刻見せたノートに気付いてくれたらしい。

「いい」
と短く答える。

よし、これで心置きなく――と、そう思ったところで、いきなりノートがその子にひったくられる!

「……!!?」

びっくりして振り返ると―――
その私と同年代くらいの女の子は、私のノートの空白部に丁寧にも返事を書いてくれていた。
その文面は――

もちろんかまわないわよ、どうぞ

と、

恋は炎であると同時に光でなければならない   黒桐鮮花
という内容。
わざわざアドバイスまでついてくるとは………ここは、まあ気遣いも込めて感謝するところなのだろうか。

私は差し戻されるノートに、更にこう補足文を書き込んでみせる。
『……あ、どうも御丁寧にありがとうございます。
それから、私のはただの失語症ですから、耳はちゃんと聞こえてます。大丈夫』


そう彼女に、微笑みながら文面を見せて、それから彼女の手からノートを受け取りなおす。
――妙な力加減になったせいか、
<b>私の胸に“むにゅ”と言う感触とともに、ノートが押し付けられてしまった<b>訳だが、
――それはさておき。

………本当にさておき。考えると後が怖いから!(涙

>>402
そこでようやく、あのウェイトレスの女の子も私に気づいたらしかった。
私に向けて、ちょっと遠慮がちに微笑んで見せてくれる――――

……のだが。
先刻までの血走った目による睨み合いの所為か、どうもその微笑は硬質っぽかった。

『……げ、元気そうで何よりです、はい』
……ちょっと怖かった所為か、何故か書く文面は敬語になってしまっていた。

>>403
「……?」

………更にそこへ、また新たな闖入者。
白髪交じりのオールバックに、一分の隙もなく学生服――だと思う、多分――を着こなした男の人。
もう、何でこんな時に限って静かに願掛けぐらいさせてもらえないのかしら……!

そんな具合に心の中で悪態をついたところで、男の人が口を開く。

「…しかしてこの面妖なメンツは何かね? 私は百鬼夜行にでも迷い込んでいるのか?」

『……いや、ちょっと待ってください。
私も入ってるんですか、百行』

……つい条件反射で、ツッコミを入れてしまった。

409 名前:アルビノ少女“山城友香” ◆0DYuka/8vc :2005/05/23(月) 02:37:18

>>394
さてはて、クラッと、倒れて胸の中。ふっと不思議な安堵感。
たぶん、目の前のボンテージのおね〜さんでは、決して感じることの出来ない安堵感。
で。その前のおね〜さんに走ってくる、一匹の飛燕………って、フェイさん?

―――――あ、こけた。そして、へっどすらいでぃんぐ。

「………大丈夫ですか?フェイさん。お久しぶりですよ〜♪」

なんだか。そんなことが救いに思えた。どこかで助けられてる。―――――それでいい。それがいい。
少しだけ傷心気味の私の心には、そんな単純なことが。ものすごく嬉しかった。

>>398-399
>『ええ、私も知ってますよ。 昨日今日知り合ったばかりでもなし』

「そうですよね〜。………なら、良かったです。」

>『そういえば、今夜もまた会うなんて奇遇かも。
 今夜は一体どうしたんですか?』

「―――趣味みたいなものですよ。ふら〜って、夜風とかお月様に誘われるとこうして。
 夜の街を散歩して、気づいたら夜更かししてる〜、なんて言うのは。単純に好きなんですよ♪」

ただ、それは。私の在るべき場所が夜だと言うことを自認させる。
それをどこかで、受け入れながら、それをどこかで拒否しながら。私は今日も夜の真ん中にいる。

そういえば、今夜はヤケに賑やかだな、って。さらに賑やかになった境内を見渡しながら。

410 名前:本多正信(M):2005/05/23(月) 02:38:27

>>403
「ん?」

本殿の脇から現れた青年に気付き視線を向ける。

「・・・ふむ。今夜は真に騒がしいな」

ここは弥八郎の治める場ではない。
誰がこようと何ら問題はない。だが、1つ言わねばならなかった。

>「…しかしてこの面妖なメンツは何かね? 私は百鬼夜行にでも迷い込んでいるのか?」

「誰が面妖じゃ」
流石に策士だ陰険だと陰口を叩かれているが、面妖と言われるのは初めてであった。



>>404
弥八郎の何処が気に入ったのか分からないが、娘は楽しそうである。
こう楽しそうにされては、さすがに弥八郎もつられてしまうのも無理はないだろう。
ましてや、今宵は常ならぬ夜だ。
好々爺じみた真似をしても矜持は傷つかない。

>ホカノコにはもう少しダマッテテネ?

「よかろう。では、少し控えるとしよう」
弥八郎にも妙な悪戯心が出た。
この娘がどこまでやるか見ようという気になってきたのだ。
「ただ、窮鼠猫をかむともいいますからな、ご用心なされ」

誰が鼠で誰が猫かは不明である。
或いは鼠などこの場にはいないのかもしれない。


411 名前:フェイ-イェン@人間もーど ◆wwKVR014bc :2005/05/23(月) 02:41:30

>>401
ぜは〜っ、ぜは〜っ、ぜは〜っ……

とりあえずピンチを脱して肩で息をついていると、真っ白い人影が目に止まる。
まるでお姉さま並みに場違いな服装で出歩くなんて、一体誰だろ?

息を整えて、改めて向き直ってみると。


――えぇっ!?


驚いたね、うん。
だってその真っ白いドレスと髪のヒトは、
あたしの知り合いだったんだもん。

「え、えぇっと、こんばんわ〜
 友香さん…だよね?」

前に会った時のブレザーにショートヘアっていうスタイルから
あまりにかけはなれた格好をしている女の子にそう挨拶してみる。

ていうかさ。
服装はともかくその髪、たった数カ月でどーやってそんなに伸ばしたの?
ま、まさかとは思うけど、ヅラとかじゃないよね……


>>404
『ナンナラ、サワッテミル?
 ゴリヤクあるかもしれないよ?』


    ……はっ!?

無意識に伸ばしかけた利き腕を反対側の手でがしっと掴む。
(ちなみにあたしはサウスポー!)

「い、いやさ。
 これは別にうらやましいとか、もしかしたら本当にご利益があるかもとか
 もしそーならここは是非ともあやからなくっちゃとかそーいうんじゃなくて
 純粋な興味がちょっとだけあったからで、でもやっぱり負けは認めなじゃなくって
 やっぱり興味が薄れちゃったからさ。 だからこれはノーカンってコトでヨロシク!!」

うぅ……
このヒト、名前は天使でも実態はアクマだよ――

412 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/05/23(月) 02:42:57

>>405
 円盤が飛んできた。
おれの中のケモノが吼える。
「こいつはヤベェ!」と。

 咄嗟に手近の胸(>>404とか)を盾にやり過ごす。
地雷を人体で防ぐことの有効性はナチスの人体実験でも証明済みだ。
ありがとう胸。ショウゲキハキューシューの胸。
君は英雄だ。おれは君に、仮面ライダー4号の名を贈るぞ。

413 名前:黒桐鮮花 ◆.a6n7AZAKA :2005/05/23(月) 02:44:24

>>401 白いドレスの……友!

画面を見た。
話を聞いた。
そして悟った。

この、ゆったりとした体型を隠すドレス。
それはあることを隠しているのではない――無いことを隠しているのだ!

「いいえ、わたしが悪かったの!
 ごめんなさい、不用意な、あまりに無神経なことを聞いて!」

その手をひしと取り。
そう、今はっきりと分かる、彼女は敵ではない。

――同類ともだ!

「ええ、わたしとあなたは同じ。
 ならわたしはあなたを守り、あなたとともに行くわ。
 たとえあなたが真祖や死徒きゅうけつきだろうと、
 ついうっかり日本に大型台風を上陸させようと!」

そう、この前の頭に@マークをつけた幽霊だって、胸はわたしより大きかったじゃない!
そんなことはどうでもいいのよ、わたし達には!


――――それが、たとえその場の勢いで放たれた言葉だとしても
                 少なくとも、その一瞬だけはそれは本物だった――――




>>403 学生服の男

「とりあえずそこの御老人のお相手でもして差し上げていてください」

流す。
今は男性が口を挟める問題ではない、ゆえに無視していいだろう。
――この男が尻や胸を触りまくるセクハラ変態だというならさておき。


そしてなぜか生きていたらしいピンクの髪の少女(>>406)が、
こちらに放り投げてきた地雷は投げのけ(こんなこと気にしている場合じゃない)、
やはりお礼のノートを渡された時に妙な触感を感じた少女(>>408)も、
ひとまず気にしないことにする(気にしたら多分敵が一人増える)。

問題は――


>>404 変態女候補

>「あらあら、カミサマにあたえらたカラダをバカにしちゃうのかしら〜?
> それにね、ケッコウこれでもガンバッテルノヨ?
> ほら、これだけあるとね、体型のイジとか気を使うのよ?
> タイジューなんかも気になるしねぇ?」

「神様なんてものが信じられたら苦労はしていないわ!!」

もし礼園のシスターが聞いたら、
泡を吹いて卒倒した上にエクソシストを呼びそうなことを叫んでしまった。
ついでに今わたしがしている行為とも矛盾するのだけれど。

――ええ、矛盾して何が悪いの。

「人間なんて矛盾の塊だわ!
 あなたが維持だか何だか知らないけど、そのくらいでそんなにあって、
 わたしがないことがおかしいのよ!!」


――ぶち、――ぶち。


>>407 変態爺候補

>「なるほど・・・かもしれぬな。じゃが、お主が見ておった事は確か。
>鏡というのは、見えるがままを写すもの。
>他者を鏡となせば、お主自身との相違にばかり目がつくものじゃ」

「見てません!」

きっぱりと断言する。
水掛け論に持ち込む。
それはスマートさに欠ける上に拙劣だが、確実な方法だ。
だが――

>「気にするから、とらわれるのであろう」

――聞こえていない振りをしても、きっちり聞こえていたりする。
聞こえたことは、忘れられなかったりする。




――ぶち、ぶち、ぶち。

何かしら、この音。
さっきからずっとなり続けて、大きくなっていく……。
他の音が遠ざかって、これしか聞こえなくなるように。

414 名前:羽瀬川鈴穂 ◆McoPR7TvFM :2005/05/23(月) 02:46:30

>>404
先程のお姉さんの物腰から、危険なものが縮んでいく――様な気がした。
もっとも私は武術自体の心得はないから、あくまで勘程度のものだが。

「う〜ん。まっ、ニタよーなもんだけれども、メズラシイデショ?
 フツー、あんな殺気なんてお目にかからないしねぇ〜
 もしかしたら、もしかするとよ?
 オジョーチャンからこぼれちゃったのかなぁ〜とか思ってね?」

……いや、この女の人の殺気自体は薄れてはいるのだが――
その気楽な口調の裏に、ちょっとばかり冷たいものを感じ取る。

流石に相手が魔法使いや神族・魔族の類なら負ける気はしないが………
魔力の絡まない相手だと、<ワルプルギス>なしでは私はただの女子高生だ。こんな状態で襲われたら……
薄ら寒い妄想を頭から追い出すと、私はノートに返事を書き始めた。

『……あれは、私じゃないです。
あんな気持ちの悪い気配、私には到底出したくても出せません』


>>401
「……?」

――と、そこで。
なにやら先刻の黒髪の女の子に問い詰められ、精神的に参ったのか
山城さんは、くらぁり、と、その場にくずおれそうになっていた。

『―――山城さん!?』

慌てて彼女に駆け寄ろうとしたところで――

>>406
あの赤いツインテールの子が慌ててお手玉して放り出した円盤状の固形物が、
>>403-405へ一つずつ飛んでいく。

……ちょっと待って。 あれ何だっけ。
確か地雷とか言う戦争に使う兵器だったよね? 踏んだら爆発する。
で。

『――何でそんなものがっ!?』
>>403-405の三人に十字を切りながら、慌てて飛びのき、山城さん側に伏せる。

>>410
顔を上げると―――立ちくらみ風の先刻のふらつきの割には
割と元気そうな山城さんの姿。

『………あ、大丈夫そうですね。よかったよかった』
私は一つ手をぽん、と打つと、のんきにそんな文面を書き付ける。


――背後で展開されているであろう、>>403-405の惨状から目を背ける意味で。

415 名前:本多正信(M):2005/05/23(月) 02:58:09

>>405
「今度は随分と威勢のよい小僧じゃの」

現在の未成年飲酒の様な感覚は弥八郎の頃にはない。
無論、余りに幼い子どもなら話は別であるが。
だからといって、

「若い者が酒の匂いを振りまきながら歩く姿はみっともないな」

自分でも年寄りの説教じみた愚痴だと思いはするが、止める気もない。

「ところで、「ぷげらちょ」とはどういう意味じゃ?」



>>406
刹那――弥八郎から光と音が消えた。

慣れぬ閃光と爆音に、一時的に感覚器がやられたのだ。



>>413
やや戻った耳に、娘の叫びが聞こえた。
>「神様なんてものが信じられたら苦労はしていないわ!!」

(・・・・・・)
開いた口が閉まらぬ思いであったが、顔に出ないようには配慮した。
(どういう娘なのであろうな)

と思案している内に、今度は自分に娘の反論がきた。

>「見てません!」

心底が見えた。
弥八郎相手に水掛け論に持ち込むなど愚の骨頂である。
ましてや、既に手は打ってある。策士・本多正信に抜かりはない。
・・・今日はたいそう墓穴を掘ってるが、抜かりはない。

(もう一押しじゃな)
打つ手に抜かりは無いのであるが・・・怒らせる目的がない事に気付いてない点で抜かっていた。
策士・本多正信の不覚である。

「――――――――――――――――――図星でございますか?」

たっぷり、間を置いて一言言ってのけた。



>>414
実はあまり大丈夫でなかったりするのだが、
耳と目なので相手からは分からないらしい。

こっちを見て大丈夫だと判断したのか、特にそれ以上気にした様子もみられなかった。
(・・・また書いておる)

弥八郎は弥八郎で、相変わらず何を書いているかが気になっていた。

416 名前:アンヘル ◆jAngelsb6s :2005/05/23(月) 03:00:29

>>406
ナンカ飛んできました。タイジンシコウセイジライとか、
そんなカンジのヤツかな?
クワシク知らないのだけれどもね?

大きく弧をエガイテワタシよりもはるかコウホウへ。
ダレかいたらどーすんだろ? なんて思いながら振り返る。
いつの間にやらオトコノカタが二人もいらっしゃる?

ピシッとしたオトコノコに、ヒネクレテそーなオトコノコ。
う〜ん。カラカイガイがありそうなのは、ヒネクレクンだろうね!
でも、どーしよーかなぁ〜
モースコシオンナノコをカラカッテ、飽きたらイッてみよっと!

オサムライサン(>>410)にまたまた近寄って、スコシのお話。
うん! さっきよりもタノシソウネ? やっぱこうでないとタノシクにゃいね!
しかもケッコウノリがイイのね? ウレシイなぁ〜

『ただ、窮鼠猫をかむともいいますからな、ご用心なされ』

あら、イガイやイガイってヤツ?

「う〜ん。そのイミはよく分からないけれど、ヒキギワは
 ココロエテルシ、アンシンシテネ?
 ん? ワラッチャや〜よ? ナマビョウホウとかじゃないから」

分かってて分からないフリをする。いつもの事だけどね?

ってなワケで第二ラウンド(>>411)イってみよ〜
いやいや、タノシイワねぇ〜
イイハンノーしてくれるし、オネーサンウレシイッ!

『い、いやさ。
 これは別にうらやましいとか、もしかしたら本当にご利益があるかもとか
 もしそーならここは是非ともあやからなくっちゃとかそーいうんじゃなくて
 純粋な興味がちょっとだけあったからで、でもやっぱり負けは認めなじゃなくって
 やっぱり興味が薄れちゃったからさ。 だからこれはノーカンってコトでヨロシク!!』

ウロタエカタモマンテン上げちゃうッ!

「いや、ノーカンならノーカンでもイイけれどね、ホントにゴリヤクって
 のはあるかもしれないし、サワッタ事でモクヒョウができるなんて事も
 あるかもしれないわけじゃない、ってゆーか、この機をノガシチャもう
 二度とこんなおいしいコトは無いかもしれないワケで、ソコントコドーヨ?」

まねしてイッキにマクシタテテミチャッタリ?

って、このガキャ(>>412)ナニをしてくれるんだか。
よーしオネーサン、持ってたテキーラ頭から飲ませてあげちゃって、
鼻からも飲ませてあげようかな?

ってゆーか、既に実行済み?

さてさて、殺気の主(>>413)に向き直り、サッキノヌシイワク

「人間なんて矛盾の塊だわ!
 あなたが維持だか何だか知らないけど、そのくらいでそんなにあって、
 わたしがないことがおかしいのよ!!」

ワタシハムジュンナンダッテ。

「ってゆーかね、ワタシがナイ事がオカシイって、ホントにないの?
 ナイってゆーのはね、タブンジブンの決めつけなのよ?
 う〜ん。どーゆーべきかねぇ〜 とりあえずさ、サワッテミル?」

こっちにもバクダントーカ。スコシは冷えるかな?

手をひらひらとチョーハツするかのように振りながら、リボンの子のとこへ。(>>414)

『……あれは、私じゃないです。
あんな気持ちの悪い気配、私には到底出したくても出せません』

「ありゃあ? それじゃあ、アンヘル様のカンチガイ?
 コワガラセチャッテゴメンねぇ〜

 それよりもさ、口でシャベンナイノ?
 ナニかをクワエルためだけにあるわけじゃにゃいのよ? お口は」

なんて疑問をぶつけてみる?

417 名前:佐山・御言 ◆SayaMaESPY :2005/05/23(月) 03:00:41

唐突に出現した佐山に対して、百鬼夜行のメンバー内数人が興味を示した。
ファーストコンタクトとしてはこんなものだろうと得心しつつ、佐山は冷静に応対する。

>>408

先ず近付いてきたのはセーラー服に眼鏡着用、髪を三つ編みに纏めた女子だ。
その格好はまるきり一昔前の文学少女だが―――

『……いや、ちょっと待ってください。
私も入ってるんですか、百鬼夜行』


こう問われたのは声にではない。彼女が掲げたスケッチブックに踊る文章で、だ。

まずその光景だけで十二分に百鬼夜行に加わる要素は充分―――
と言いたい所だが、佐山はそこまで早計ではない。
発音にてコミュニケーションが出来る筈の者が、あえて筆談と言う手段を使う理由。
思い当たる要因は一つしかない。

(―――失語症か)

思って、一息。

佐山は、彼なりの配慮を最大限に発揮しつつ、問いに答える事にした。

「―――いや、失敬。私とした事が森を見て木のみを見る、と言った愚かな行動をとってしまった。
森の中には動物も居るし虫も居ると言うのにね。
君はどうやら私と同じ一般人にカテゴライズされて良いようだ。無礼は詫びよう。だが―――」

ここで一旦言葉を切って、もう一人に向き直る。

>>410

「―――彼なぞは完全に百鬼夜行の範疇だ、そうは思わないかね?」

そこに居るのは、完全に時代錯誤な侍そのものの衣装を纏った、体つきの良い男だ。

「私は貴方の格好を面妖だと思ったから素直にそう述べたまで。何か問題はあるかね?」


418 名前:フェイ-イェン@人間もーど ◆wwKVR014bc :2005/05/23(月) 03:01:02




>>407
「しーっ! しーっ!!
 そんなコト大声で聞かないでよっ!!

 女の子の世界じゃそーいうのを『不作法』ってゆーんだってば!
 ハッキリ言っておじーちゃん、ハラキリものだよっ!」

真正面からあたしのハートをぐっさりと突きにきたおじーちゃん。
いやさ、たしかにおじーちゃんみたいな人生の達人!みたいなヒトからすれば
他愛のないコトなのかもしれないよ?

けどさ、おじーちゃんにとってはくだらないコトでも
あたしにとっては死活問題なんだし。

だってあたし、みんなと違って年とらないからね。
で、年をとらないってコトは、身体の成長もありえないってコトなんだよ。
事実、生まれてから今日までのxx年間、あたしはずーっとこのまんまだったし。


>>408
『……げ、元気そうで何よりです、はい』

ノートの女の子はそんなふうに書いてよこしてきた。
どーやらあたしの笑顔が通じたようでなにより!

ま、あたしは元気がとりえだしね。
今はちょっとばかりご機嫌ななめだけどっ!

「ところでさ。
 さっきからノートで胸元を隠そうとしてるのは何故なのかな?
 いや別に気になるってほどのことでもないんだけどね。
 なんだかあっち(>>413)のヒトの影になるようにノートを持ってるのは
 何故なのかなーとか思っちゃったからさ。」

ノートの子の目をしっかりと見つめながらそう聞いてみた。
うーん、ちょっと意地悪しちゃったかな?


419 名前:アルビノ少女“山城友香” ◆0DYuka/8vc :2005/05/23(月) 03:08:45

>>411
『え、えぇっと、こんばんわ〜
 友香さん…だよね?』

………驚かれた。確かに。今日の服装も、少しだけ伸びた髪も。
いつもとは、違う雰囲気を演出してるのかも知れないけど。

と、ふむ。この顔は………。表情が何かの疑問を訴えてたから。
少しだけ、テレパスの力を使って読み取ってみる。こういうときは便利なことこの上のない反則技。

「えっ〜と、前の時はセミロングで方ぐらいまではありましたよ?
 あ。少しだけ、エクステンション(つけ毛)で増強してたりしますけど。」

なんて、少しだけ量の増えた髪の毛のからくりを説明してみたりする。
何かをお手玉のように飛ばして後ろに放り投げてたけど―――――って。

>>414
鈴穂さんがこちら側に伏せてきて。向こうでなんだか、閃光が走ってて。

『………あ、大丈夫そうですね。よかったよかった』

そしたら、そんな事を書かれて。顔をのぞき込まれてて。妙に安心されてて。
それだけで私は、嬉しくなれる。つくづく、この名前に感謝する。
私の名前は“友”香で。それで、友達にこうして恵まれて居るんだから。
だから、最上の微笑みで恩返しにはならないかも知れないけど応えた。

「はい………なにか、あったみたいですけど。鈴穂さんこそ大丈夫ですか?」

>>413
やっぱり、解答としては満点だったのか。彼女の対応はすっかり変わっていて。

『いいえ、わたしが悪かったの!
 ごめんなさい、不用意な、あまりに無神経なことを聞いて!』

手をひしっと捕まれて、視線がふと合って。なんだか、仲間を見ているような視線を送られて。
それは決して嫌いじゃないんだけど………、むしろどちらかと言えば、嬉しいんだけど。

―――――次の彼女の言葉が私を凍り付かせた。

『ええ、わたしとあなたは同じ。
 ならわたしはあなたを守り、あなたとともに行くわ。
 たとえあなたが“吸血鬼”だろうと、
 ついうっかり日本に大型台風を上陸させようと!』

へ?―――――頭が真っ白になった。私の場合、頭まで真っ白になったのか。
そもそも頭も真っ白なのか、そんなことはどうでも良いのでおいておくとして。

「え………なんで。なんで、私が吸血眷族なこと知ってるんですか?」

それは、軽いパニックに陥って。あたふたと。おろおろと。丸い瞳で、震えながら聞いていた。

420 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/05/23(月) 03:13:38

>>415
 「ああ、いや、これはどうも」

 自分より年上、だけならどうという事は無いが、
目の前の男は明らかに”格上”だ。数多の人間を蹴落として
それを恥じないどころか誇るような人間。
絶対に敵に回したくないが味方にするにも不安が残るタイプだ。
ぶっちゃけヤバいオーラ出てる。

 「ええと、みっともないのは生まれつきなんで。
  人間としての美徳とか愛されかたってのを、
  親の腹ん中にいる間に姉貴に全部持っていかれたんで」

 これは媚びではない。懐柔的外交手段だ。
そう自分に言い聞かせる。おれは負けてないい。
戦略的後方前進ともいうべき高等戦術。

>『ところで、「ぷげらちょ」とはどういう意味じゃ?』

 ……余計な事を聞いてくれる御老体だ。
見た感じ仮面ライダー4号もおれより強い。
迂闊な回答は死へ直結する。

 「……そうですね。プゲラッチョすなわち、勇者へ贈る
  囃し言葉というところでしょうか」

 うん、完全なウソというわけではないな。

421 名前:黒桐鮮花 ◆.a6n7AZAKA :2005/05/23(月) 03:19:34

>>415 変態コスプレ老人

>「――――――――――――――――――図星でございますか?」

王手を。
かけられた。
自分でも分かる、怒りの感情に身を任せ、本来の怜悧さがなくなってきていることが。
それでも頭の片隅で、わたしさえこれほど追い込むこの老人は只者ではないのかもしれないという思いがよぎったが。
すぐに忘れた。
怒りという絵の具に塗りつぶされて。

「ええそうよ!
 図星よ!
 ずっとわたしはそのことでからかわれていて、それがいやで、
 困った時の何とやらでここに来た!
 これで御満足かしら、コスプレ変態徘徊老人!」

――敬老精神を説くシスター――とりわけわたしの普段の姿を知っている人――が聞いていたら、
卒倒どころかそのまま天に召されそうな勢いで怒り出すことだろう。
そんな数人のシスターに、脳内でアッパーカットを食らわして、
かろうじて、かけらくらいは残っているだろう冷静さを取り戻そうとする。


>>>416 変態コスプレ女

ああ、もう駄目。
わたしの理性が……。

>「ってゆーかね、ワタシがナイ事がオカシイって、ホントにないの?
> ナイってゆーのはね、タブンジブンの決めつけなのよ?
> う〜ん。どーゆーべきかねぇ〜 とりあえずさ、サワッテミル?」

……理性を繋ぎとめていた鎖が、また一本切れた。

「ええ、もうあなたのことなんてどうでもいいわ!
 あなたがあってもなくても、わたしが増えるわけでもないし、
 そんなことは無意味なのよ! お分かりかしら!」

ああ、自分で話しておいて、その会話相手に「どうでもいい」もないものだ。
会話の礼儀作法を教えていたシスターが聞いたら、辞表を提出して故郷に帰る事だろう。
頭のどこか冷えた部分が、そんな冷静なつっこみを自分に入れていて。
けれどそこが限界で。
だから、


>>419 朋友

>「え………なんで。なんで、私が吸血眷族なこと知ってるんですか?」

そんな、冷静に考えれば放っておけないような言葉にも、
どこか当たり前に返していた。
もう驚く心のゆとりさえなくて。

「ああ、本当にそうだったの。
 まあ、そんなことはどうでもいいわ。
 とりあえず、人を殺せない殺人鬼に注意して、無事に生涯を終えてね。
 それと、そこの、わたし達の敵の二人にも」






――ぶち、ぶち、ぶち、ぎち、ぎち、ぎち、ぎち、ぎ、ぎ、ぎ……

ああ、何だろうこの音。
頭の中で響くいやな音、限界を告げる音。
駄目、もうこれしか聞こえない……。


(メール欄をご覧になっていただけるかしら、皆さん)

422 名前:アンヘル ◆jAngelsb6s :2005/05/23(月) 03:27:12

ナンダカとっても目がスワッテルオンナノコ(>>421)は、
だんだん化けの皮がはがれていってるような気がしますね?
ミナサマそのアタリはどーでしょうか? って、ダレに話し掛けてるのかしら?

『ええ、もうあなたのことなんてどうでもいいわ!
 あなたがあってもなくても、わたしが増えるわけでもないし、
 そんなことは無意味なのよ! お分かりかしら!』

ありゃありゃ、ホンカクテキに嫌われちゃったかしら?
カナシイわぁ〜 オネーサン。

「まっ、そのとーりですけれどもね?
 でもね、ワタシはね、あなたはミガケバヒカルと思うのよ?
 それがどんなホーコーにころがっちゃうかは知らないけどね?」

サイゴのサイゴに付け加える。

「オッキイのがスキってヒトは、それがスキなだけかもよ?」

な〜んてね?

423 名前:アーチェ・クライン ◆KLEIN2icnc :2005/05/23(月) 03:34:01

 いつもの、箒に乗っての散歩中…神社…って、いったっけ?
 そこの上に差し掛かった時、下が一瞬光った。

 「あれっ…?今のなに?」

 …反射的に、アタシは下を見る…もう、光はない…でも、人影がちらほら見えた。
 目を凝らして下を見てみると、アタシと同じ綺麗なピンク色の髪が目に入ってきた…
ひょっとして―――フェイ?
 ……でも、もしかしたら違うかもしれないし…
もう少し、様子を見てからでも遅くないよね。


 ―――な〜んか、嫌な予感もちょっとするし…。

424 名前:佐山・御言 ◆SayaMaESPY :2005/05/23(月) 03:36:01

>>406

ふと見ると。
―――何やら飛んできた。

瞬間的にその物体を目視した佐山は、物体の正体に即座に思い当たる。
先程脇道の地面に設置されていた代物―――要するに対人地雷だ。

思考と同時身体は動いた。
身を地面に伏せ、頭を庇い、轟音に鼓膜を破られないよう口をぽかんと開く。
そして飛んできた物体は佐山の背を易々と越え、彼が出てきた辺りの茂みに突き刺さり、


轟音が来た。


ビリビリと震える身体が収まるのを待ち、佐山はゆったりと立ち上がる。
そして制服に付いた泥や埃を丁寧に払いつつ

「―――はて、今のは何だろうか。危険物は人に向かって投げちゃダメよ♥と
ママに教わらなかった不届き者の仕業かね?」

境内によく通る声で、そう言った。

425 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/05/23(月) 03:37:00

 今更というべきなのだろう。
周りの女……もとい、ご婦人方の話題の中心が
計り知れた。胸か。

 女ってのは胸のサイズにこだわるんだろうか。
なんでなんだろう。おれにはわからん。
不毛なる呪縛に囚われた彼女らに、真実を告げてやるべきだろうか。

 「サイズの大小なんて些細な事だよ。
  どうせ姉貴の胸以外は平等に無価値なんだから」と。

 大なる者よ、驕る無かれ。
小なるものよ、恥じる無かれ。

426 名前:羽瀬川鈴穂 ◆SuzUHOW82I :2005/05/23(月) 03:36:58

……さて、先刻弾かれて飛んで行った3つの地雷の行く先だが――

>>415
まず、お侍さん。
ごく普通に爆発に巻き込まれ、ごく普通に吹っ飛んでいた。
ただ、それでもそれなりに無事そうなのは尊敬に値したが。
こちらを見て怪訝そうな顔をしていたが――――お茶を濁す意味で、ひとまずぺこり、と会釈しておいた。

>>416
で、次にシンクラヴィア二号な女の人。
ひょいと屈み込んで飛来する地雷を回避。
やはり葡萄――もとい武道を学んでいる人は、こんなにも自然に回避が出来るものなのだろうか。
ど素人の私なら、もっと無様な事になっていたに違いない。

「ありゃあ? それじゃあ、アンヘル様のカンチガイ?
 コワガラセチャッテゴメンねぇ〜」

身を起こすと、涼しくあっけらかんとした口調でそう答える女の人。
よかった、誤解が解けたかな……


――そう思った矢先。

「それよりもさ、口でシャベンナイノ?
 ナニかをクワエルためだけにあるわけじゃにゃいのよ? お口は」
「…………っ!」

ちょっとだけ、ビクッと身をすくませた。
流石に小学五年生の頃からこの症状と付き合っているだけに
もう慣れているが――ことさら話題にもしにくい話題だった。

『あの、実は私――――失語症なんです。
小学生の時に遭った、ちょっとした事故の後遺症でしゃべれなくなっちゃって』


…無難に書いて、それでお終いにしておく。
本当は事故などではない。
明らかに私を狙った殺し屋に襲われた事による、心理的外傷 ト ラ ウ マからだ。
あの時の事をわずかでも思い出して――あの時の、足を銃で撃ち抜かれる感覚を思い出して、顔をしかめた。

>>417
「―――いや、失敬。私とした事が森を見て木のみを見る、と言った愚かな行動をとってしまった。
 森の中には動物も居るし虫も居ると言うのにね。
 君はどうやら私と同じ一般人にカテゴライズされて良いようだ。無礼は詫びよう。だが―――」

……いきなりの長口上で、ふと我に返る。
見れば先程の学生服の男の人が、私に話しかけてきていた。
どうやらさっきのツッコミに対する謝罪のようだったが―――


「―――彼なぞは完全に百鬼夜行の範疇だ、そうは思わないかね?」
彼は先刻のお侍さんに視線を向け、躊躇なくそう言い放った。
確かにあのお侍さん、既にコスプレとしても真に迫りすぎて時代錯誤、ある意味本物じみた物腰ですらある。
そして、彼の言葉の絶大な説得力がそれに後押しをする。

『………は、はあ。まあ…』
流石に失礼だという理性と彼の言に後押しされた感性の拮抗の結果。
辛うじて私は、ノートにそう生返事することにその場をとどめることに成功した。

>>418
ふと気付くと、さっきのツインテールの子が私に再度微笑みかけてきた。
ぎこちないながらも微笑み返して――そこで彼女からの一言。

「ところでさ。
 さっきからノートで胸元を隠そうとしてるのは何故なのかな?
 いや別に気になるってほどのことでもないんだけどね。
 なんだかあっち(>>413)のヒトの影になるようにノートを持ってるのは
 何故なのかなーとか思っちゃったからさ。」

……何か無闇に棘のありすぎるお言葉。
想像はつかなくもないが……やっぱり彼女も、さっきの黒髪の子に何らかの形で感化されてるのだろうか。
確かに私の胸も、タナ郎やファルチェにも負けないぐらい大きいって自覚はある訳だけど…

『う、穿ち過ぎだってば……!
別に隠すとかどうこうじゃなくってただこの辺が一番私としてはノート見せて持ちやすいからって――』

何故か薄ら寒いものを感じつつ、べそをかきつつ必死にノートに弁明を書き綴る。
ああもう、何でこんな目に遭わなくちゃいけないのー!? 助けてタクちゃん…!(涙

>>419
――救いを求めるかのようにそらした視線の先には……
相変わらずのぽややんな笑みを浮かべた、山城さんの姿。

嗚呼、さっきのちょっとギスギスした空気に比べると何と落ち着くことか!
そんな癒し系な微笑みの山城さんは、私の無事確認の声にこう答えてくれた。

「はい………なにか、あったみたいですけど。鈴穂さんこそ大丈夫ですか?」

え、ええ……まあ。いろいろあった様ですけど取り敢えず私は元気ですので。
 なんか今は別の意味での危険にさらされてる気がしないでもないですけど

とりあえず中途半端ではあるが癒された状態で、相槌を打つ。
ひとまず平静さをくれてありがとう、山城さん。

427 名前:フェイ-イェン@人間もーど ◆wwKVR014bc :2005/05/23(月) 03:38:17

>>413
――ぶち、――ぶち、――ぶち


その時、あたしの耳が全力で危険を伝えてきた。
そしてあたしの脚が、腕が、前進が
意識による命令を受ける前に逃走の準備を始めてた。

だって、これは破滅へのカウントダウンなんだもん。


>>416
ニヤニヤと笑うイヤな女。
こいつ、自分は絶対に負けるコトがないって確信してるよね。
だからこーやってあたしのコト見下して遊んでるんだ。

けどね、それは間違いなんだよ。
あたしに負ける可能性はゼロだって信じ込んでいるみたいだけど
それはあなたがあたしの一面しか知らないから。

だからさ。
今からあなたが自信のよりどころにしている数字が
如何に貧弱なものかってコト、身をもってわからせてあげるね。
もう一つのあたしの顔を知ったら
世の中には上には上がいるんだって思い知るコトになるよ。

じゃ、リバースコンバート、やっちゃおーか。


0111100001010110111000110101010001110101001010011100101010110110
1010101000111010011001100101100110100101110011010110100110101010
1001010111010001100101111011110110101010100011101000110011010101

V-コンバータが活性化してあたしの、「14才の女の子、フェイ-イェン」の身体を分解していく。
そして新たに再構成されるのは身長14mの最強の美少女型VR、Fei-Yen
とーぜん、胸だって身長にあわせたサイズになるわけで。
サイズを図るにはm単位のメジャーがないとね。

「……どう、驚いた?
 こうすればあなたの「数字」なんてものの数でもないんだから!
 これに懲りたらこれからはヒトのことをおちょくったりしないことだねっ!!」


◇リバースコンバート後のイメージ画像◇
ttp://www37.tok2.com/home2/trance/Sin_tama/srv_14_a.jpg

428 名前:本多正信(M):2005/05/23(月) 03:47:53

>>416
(軽く装っているが、心内はいったい如何であろうか)
娘につられ本心から笑いながら、心の冷たく分析する。
策士の性であろうか。

冷たく観察しながら、一方で好意が生まれてるのも事実である。
この振る舞いが自然であるか演技であるかともかく、周りを明るくしているのは事実だ。
策士は陰の人間であるため、この手の人間には何処か引かれる所が時にある。

「ふむ。生兵法は怪我のもとじゃが、それでも兵法は兵法じゃ」

再び走っていく後ろに、そう声をかけた。


>>417
例の娘に話しかけつつ、流れでこちらを指す青年に、
弥八郎は冷たい目で返した。

「某から見れば、お主らの衣装の方がよほど面妖じゃがな。
かぶき者にしては派手さが足りぬが。はて、さて・・・」

常識など所変わればいくらでも変わることを弥八郎は知っている。
己の常識とは違う世界に住む者たちだと、今日の集い人を認識していた彼にとって、
目の前の青年の言いぐさは噴飯物である。

自然に出る侮蔑の念を、顔から隠そうともせず顔をそむけた。


と、そこへ例の少女が怒りながら走ってくる。
おなごはげに地獄耳――と内心思いつつ、弥八郎はそちらを振り返った。

>>418
「腹切り・・・些か物騒じゃな」
そう苦笑してみせる弥八郎であったが、実は少し押さえ込んでいた部分がある。

「切腹」というのは、武士にとって重大事でありそれだけ意味のある事である。
軽々しく言っていい事ではない。
それを言ってやろうかと思ったが、すぐにある事に思い至った。

この娘にとって、この話はそれだけ重大事なのではないか。
乙女心は分からぬ弥八郎であるが、人の心の機微は分かる。
それを捉えた。

「なるほど。確かに、某には下らぬ事でもお主にとっては一大事であるようじゃ」

理解出来ずとも、娘の必死さは分かる。
ならば、わしは謝るべきか否か。
一瞬その判断を弥八郎は自分に迫った。
相手が小娘である事は関係ない。必要なら謝るべきだし、それが弥八郎には出来る。
だが、弥八郎は現代風に言えば理論的な人間である。受け入れない事は認めないというタイプだ。
と、同時に政治家として、物事に折り合いをつけ妥協という事も出来る人物だ。
この場合、どちらの側面がより前に出てくるか。判断は一瞬だった。

「だがわしは謝らぬ!」

なぜか、そう言うべき、との考えが走った。
弥八郎はその直感に乗った。


>だってあたし、みんなと違って年とらないからね。
(年を取らぬ?)
何やらそこに引っかかりを覚えたが、こうも言ってしまった以上深く尋ねる事はできない。
今日、弥八郎は1つ目の悔いをこうして残した。



>>420
(油断ならぬが、こちらに害はない)

その態度と物腰から即座にそう判断する。
気にくわないが、気になるものでもない。
つまりは、そういう相手なのだ。

「なるほど。囃し言葉か・・・」

些か嘘臭い部分を感じないでもないが、特段否定する要素もない。
さて、この小僧には如何にあたろうか。



などと、弥八郎は考えていたが、事態の進行の方がより早かった。
場の流れという力は、弥八郎をもってしても抗しきれないものがある。

>>421
娘の堰が遂に決壊した。
あの優麗にさえみえた物腰は姿を隠し、激情を向きだしに叫ぶ年相応の姿がそこにはあった。

弥八郎は、同じ怜悧な人間をやりこめた僅かながらの満足感を抱く。
そこいらの凡百の相手ではこうはいかない。切れる相手だからこそだ。
だからこそ、逆説的に、弥八郎は娘の優秀さを認めていたと言える。

と、そこで事態を収束させるべく動こうとして――――己の失策を悟った。


精神の均衡を失った人間特有の症状が、娘から見て取れた。

(何をしでかす気じゃ!?)

娘が何をしようとしているのか、弥八郎には分からない。
だが、長年の経験と生まれ持った勘が弥八郎に警鐘を鳴らしている。


見渡せば、まず(>>426)悠長にお辞儀などしている娘の姿が目に入った。
それで、弥八郎は弾ける様に叫ぶと同時に後ろに向かって駆け出す。


「下がれ! 逃げよ!!」

429 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/05/23(月) 03:51:07

 日本には古来より八百万の神が居るという。
海だの山だのはもとより、トイレとかにも。
なるほど、この豊かなる産土にはあらゆる物に
神が宿っているものなのだろう。それはわかる。

>>423
 「でも箒の神さまってのはいたっけなぁ……」

 ピンクの髪、変形した耳、平均を大きく下回りそうなガタイ、
にもかかわらず、なんとなく英知を抱えていそうな目つき。

 誰だという前に確かめねばならん事がある。敵か、味方か。
ただひとつ確実なのは、彼女もおれよりケンカ強い。ちくしょう。

430 名前:アンヘル ◆jAngelsb6s :2005/05/23(月) 03:53:02

>>426
ん…デリカシーの無い事しちゃったわねぇ〜

『あの、実は私――――失語症なんです。
小学生の時に遭った、ちょっとした事故の後遺症でしゃべれなくなっちゃって』

まさか、こんな事があるなんて思わなかったし。
キョクドのタイジンキョーフショウ、とかだと思ってたし。
視線が動いた先を考えると、どーにもジコっぽくないし。
キナクサイッタラアリャシナイ?

「あ〜 そうなのねぇ〜 でもアヤマラナイからね?
 そんな事されてもムナシイッショ?
 ワタシはね、アナタのソレが治るテダスケもできないし、
 何にもしてアゲラレナイカラ。

 まっ、このナマエにかけてお祈りくらいはしてあげよっか?
 Angel、はダテじゃないのよ?」

なんてジョウダンめかしてイッてみる。
ドージョーもしてあげないのは、ヒトとしてダメなのかしら?

モーヒトリのオンナノコ(>>427)も、そろそろリンカイトッパなのかしら?
カワイイお顔がユガンジャッテ、ちょっとコワイ?
って、オイッ! ナンカハンソククサイゾッ! ソレッ!

『……どう、驚いた?
 こうすればあなたの「数字」なんてものの数でもないんだから!
 これに懲りたらこれからはヒトのことをおちょくったりしないことだねっ!!』

「シッテタ? 先にキョダイカシチャウとマケチャウンダヨ?
 アトネ、キョダイカシタヒロインはウツストーリーマッシグラニツキススンデ、
 マワリニトッテモメーワクカケチャウノヨ?」

こっちもサイゴに付け加えてあげる。

「数字にコダワルト、タイセツな物をナクシチャッタリ?」

キコエンノカナ? コレ。

オサムライサン(>>428)には、片手だけを挙げてコタエテミル。
これ以上近くに居ると、ナンダカココロをマルハダカにされちゃいそうだし?
そんなオトメのハジライをサッチしてくれるかしら?
いや、タンジュンにホンショウ見られたくないだけだけどね?

431 名前:黒桐鮮花 ◆.a6n7AZAKA :2005/05/23(月) 04:00:36

ぎちぎちぎちぎち……

頭の中の音が大きくなっていく。
ああ、もう誰が誰かもわからない。

>>422
>「オッキイのがスキってヒトは、それがスキなだけかもよ?」

ああ、なんでそんなことを言うの。
特別な存在になれないなら、せめて幹也にとって特別な存在でありたいと願っただけなのに。


>>427
>そして新たに再構成されるのは身長14mの最強の美少女型VR、Fei-Yen

ああ、大きくなった。
だからどうしたというの? わたしにはできないわ。


ぎちぎちぎちぎち……ぶち、ぶち、ぶち……

限界まで引き絞られる弓のような音。
コップのギリギリまで注がれた水のように。
あと一滴で崩壊する、そんな危うい均衡。
それは、


>>428
>「下がれ! 逃げよ!!」

その大声で。
最後まで「わたし」を繋ぎとめていた何かが。






――――――切れた。

432 名前:黒桐鮮花 ◆.a6n7AZAKA :2005/05/23(月) 04:01:11

ああ、なんで気付かなかったんだろう。
ここ・・では何度も繰り返されてきたことだったというのに。
なんで気付かなかったんだろう。
こんな当たり前の結末に。
もうわたしはさっきの地雷で気付いていたはずなのに・。


火蜥蜴の手袋。
それを手にはめ、わたしは歩き出す。
最初はゆっくり、次第に速く走り出し。
体勢を低くし、獣の動きで。
ただ、神社の奥へ。

侵入者を捉えた罠が、一斉に動き出す。
迫る矢、弾丸。
だがそんなもの、今のわたしには――通用しない!




速く迫り来る弾丸を
       それより疾い獣の動きで

飛び来る矢を
       それより高く翔ぶ鳥の動きで




全てを見切り、一直線に。
本殿の一番奥。
ご神体のそば、最後の罠。
ここで一番力のある爆薬――わたしの直感が教えてくれたそれに向かい。
ただ、一直線に。

刹那の逡巡。
魔術は、人に見られる場所で行うものではない。
ならばわたしはここで踏みとどまるべきか?
――――――否、なぜなら全て吹き飛ばせばなかったことになるのだから!


たん、と踏み込み。
がっ、と拳を叩き込み。
ぞぶ、という触感を確認し。
唱える。
全てを極端に収束した呪文。
全てを終わらせる、甘美な旋律。
それは、たった六文字の……



「AzoLto――――――――――!!」





                          __,,:::========:::,,__
                        ...‐''゙ .  ` ´ ´、 ゝ   ''‐...
                      ..‐´      ゙          `‐..
                    /                    \
        .................;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::´                       ヽ.:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;.................
   .......;;;;;;;;;;゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙       .'                                ヽ      ゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙;;;;;;;;;;......
  ;;;;;;゙゙゙゙゙            /                ゙:          ゙:                ゙゙゙゙゙;;;;;;
  ゙゙゙゙゙;;;;;;;;............        ;゙                              ゙;       .............;;;;;;;;゙゙゙゙゙
      ゙゙゙゙゙゙゙゙゙;;;;;;;;;;;;;;;;;.......;.............................              ................................;.......;;;;;;;;;;;;;;;;;゙゙゙゙゙゙゙゙゙
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              ノi|lli; i . .;, 、    .,,            ` ; 、  .; ´ ;,il||iγ
                 /゙||lii|li||,;,.il|i;, ; . ., ,li   ' ;   .` .;    il,.;;.:||i .i| :;il|l||;(゙
                `;;i|l|li||lll|||il;i:ii,..,.i||l´i,,.;,.. .il `,  ,i|;.,l;;:`ii||iil||il||il||l||i|lii゙ゝ
                 ゙゙´`´゙-;il||||il|||li||i||iiii;ilii;lili;||i;;;,,|i;,:,i|liil||ill|||ilill|||ii||lli゙/`゙
                    ´゙`゙⌒ゞ;iill|||lli|llii:;゙|lii|||||l||ilil||i|llii;|;_゙ι





既に爆発寸前の爆薬に駄目押しの発火呪文――

内部からの発火を利用した――

本殿からの巨大な爆発は――――

そこにいる全ての者と物を飲み込み――――――

全てを終わらせた!!!




その間、実に2秒!!

433 名前:黒桐鮮花 ◆.a6n7AZAKA :2005/05/23(月) 04:01:56

ああ、星が綺麗。
何も無い、まるで平野のように。
この静けさは何かしら。
まるで今までの全てが嘘のように。
ここに、こんなものがあるなんて。


――――こんな、安息が。



<ごぅんっ!>


あ……。
後頭部に伝わる重い衝撃。
それを最後に、わたしの記憶と意識は闇の抱擁に包まれていった。













『では次のニュースです。
 警察の発表によると、昨夜の荒羽場神社での爆発事件の現場において、少女を保護。
 警察の調べにより少女は、礼園女学園に通う黒桐鮮花さんであったことが判明しました。
 彼女は一連の事件について『何も覚えていない』と語り、あとは頑なに口を閉ざしています。
 医者の調べによると、鮮花さんは事件当時、
 爆発によって落下してきた本殿の柱により後頭部を強打しており、
 それによる記憶喪失の可能性が高いということです。
 関係者の間では、このようないたいけな少女を巻き込む卑劣な犯行に対し、
 『絶対許せない』といった怒りの声も上がっています。

 さて、次のニュースです。
 あの殺人鬼事件から半年、その被害者のことを忘れまいと慰霊式典が……』



(退場)

434 名前:アルビノ少女“山城友香” ◆0DYuka/8vc :2005/05/23(月) 04:02:51

>>421
『ああ、本当にそうだったの。
 まあ、そんなことはどうでもいいわ。
 とりあえず、人を殺せない殺人鬼に注意して、無事に生涯を終えてね。
 それと、そこの、わたし達の敵の二人にも』

返った答えはあっさり塩味。と、言うか、あっさりしすぎです。
まあ、時たま慣れてる方って居ますからね………。

「どうでもいいなら。きっと、私たち上手くやっていけますよ。
 ―――――ちなみに『人』が殺せないなら殺『人』鬼ではない気が。」

―――そして、凍り付くような幻視を見る。これだから、テレパスは辛い。
たまに、こうして、気持ちが流れ込んでくることがあるから。―――――力だけは溜めておく。

名前もまだ知らないこの方は、綺麗で真っ赤な鳳仙花。だから、触れたら………どか〜ん。
周りを眺める。鈴穂さんとフェイさん。おね〜さんとお爺さんに、少年が二人………。
全部まとめて、相転移とか出来たら。今頃私はE.G.O.のトップクラスに名を連ねているわけで。

ベストの方法が思いつかなくても、ベターな方法を模索する。

テレポート?―――――私だけなら確実に逃げれるけど………、それじゃ意味がない。
覚醒?―――――出来て零距離テレポートが限度。テレポート以下の手段。
時間操作?―――――これは神域。ある特定の方以外、出来るわけがない。

もう一度辺りを見回して考えてみる。

>>426
鈴穂さんは確か、次元の門を開けてくれる方が居た、けど………心配。

『え、ええ……まあ。いろいろあった様ですけど取り敢えず私は元気ですので。
 なんか今は別の意味での危険にさらされてる気がしないでもないですけど』

なんて、私の方を向いて安心してくれる彼女を放っておけない。

で、フェイさんはなんだか、元の姿に戻ってるので良いとして。(>>427)
さっきの爆発を顧みると意外にお爺ちゃんは心得があるみたいだけど………心配。
ぎっくり腰って辛そうですから。お年寄りは基本的に大事にしましょう、はい。
と、おね〜さんも少し心配ですよね。てきと〜になんとかしそうですけど。

そうそう、>>425の少年の発言は些か不用意なのでお灸を据えて貰うことにして。

―――――こうなれば。方法としては若干不安が残るけど。この場をなんとか凌ぐには。この手段しか。
とりあえず、身体の中に力をチャージして。幻視の光景の始まりと同時に………放つ!

「えっ〜………と。なんとか、なるかは判りませんけど。やれるだけのことはしますから。」

なんて、鈴穂さんと、後ろの皆さんに微笑みかけた。

435 名前:佐山・御言 ◆SayaMaESPY :2005/05/23(月) 04:11:47

問うても返答はなし。
仕方がないので佐山は周囲との雑談を続行する。

>>426
佐山の同意を求める言葉に対し、少女は返答をスケッチブックに書きつける。
……相槌までも書き記すとは、なかなか律儀な娘だ。
思いつつ、佐山は鷹揚に頷く。


>>428

>「某から見れば、お主らの衣装の方がよほど面妖じゃがな」

答える侍。
佐山はますます訝しげに眉根を寄せる。
これでは全く持って時代錯誤もいい所である。
彼の知る10のGで彼のような文化特徴に重なる物があるとすれば2nd-Gだが、
その2nd-Gでさえ今時こんな言葉づかいと服装をしている物は居ない。

(はて、そういうキャラ作りなのだろうか)

その可能性も考慮したが、次瞬侍が作った表情を見てそれは違うと分かった。
……この侍は本気だ。
はて、対応を間違っただろうかと思案していると―――

>>427

今度は巨大ロボットが降臨した。
丁度彼の知る「武神」サイズの人型である。
それが内股でプンプンと擬音が出そうなくらい憤って話をしているのだ。

―――さて、今この状況を、百鬼夜行と言わず何と言おう。


そしてそれより何より、先刻から境内の中央付近で放たれる、ある気配―――
それこそが、この神社をある種の異界たらしめている要因に、佐山は思えた。

>>428
侍に警告されるまでもなかった。

佐山はいち早く駆け出し、先程の地雷の爆発で出来たクレーター(>>424)に飛び込む。
―――傍らで話し込んでいたセーラー服の少女(>>426)を抱きかかえて、共に。

そして……


>>432-433

436 名前:羽瀬川鈴穂 ◆SuzUHOW82I :2005/05/23(月) 04:12:44

―――と、なにやらきな臭い気配が吹き荒れる最中で。

>>427
あのツインテールの子の姿が、いきなりまったく別のものへ変わる。
否、大体のシルエットは変わらないのだが――

ヒトの女の子の姿だった彼女の体が、ほつれる繊維のように
分解されていき――その端から、今度はロボットの装甲じみた姿に再構成されていく。
ちょうどシンクラヴィアさんやミヤビさんが人間体から本性を現すのに、とてもよく似た現象。

「――!?」

……彼女からは魔力は感じない。
神族でも、ましてや魔族でもないのに、これは一体!?
……一番似ているのは、仮想神格のトリンだろうか、雰囲気としては。

そして――それだけでは終わらない。
姿が変わるのと並行して、サイズもどんどん大きくなっていき―――
最終的には、あの佐久間先輩がエーネウスさんを模して作った
巨大ロボット――確かメガネウスとかいったか――と肩を並べられるサイズにまで成長していた。

『な、ななななななな……』
なにこれ、と書こうとしたのだが―――もう言葉もマトモにかけないぐらい動揺。
ああ、文章書く場合でもこんな事あるんだな――と、場違いな言葉が頭をよぎった。


>>428
私が会釈したお侍さんが、血相を変えて――

「下がれ! 逃げよ!!」

と叫びながら、全力で後退する。
一体何事かと、彼の視線を追うと―――

>>421
その不穏すぎる気配の中心――なんだろうか?――となっている、黒い長髪の子。
彼女を中心に、空気が焼ききれるような、ぶちり、ぶちりという異音。
まさかこれって……!?

今なら合点が行く。この子、胸のサイズのことで……!

『ああもう無条件に大きいのがいいからって安易に考えて憧れちゃ駄目だよ揺れる分だけ
運動する時動き辛いしブラ探すの大変だし服にこすれて痛かったりするし肩凝るしというか
ちょっと待って待って待ってWAIT落ち着いてってば―――!』


こちらも明らかに当てられてしまったのか、半ばパニクりつつも彼女をなだめる文章を
ずらずら書きなぐっていく。 本当に落ち着くかどうかは考えても居ないがそれどころじゃないし!
ああ、もう嫌……!

そして、そんなドサクサの最中。

>>425

 「サイズの大小なんて些細な事だよ。
  どうせ姉貴の胸以外は平等に無価値なんだから」と。

―――む…………

無価値、ですって?
人がさっきからその問題に巻き込まれて四苦八苦しているというのにこいつは……!!



「……………〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!!」

背中の<ワルプルギス>のグリップに手を懸け、一気にケースから引き抜く。
慣れた右手の親指の指捌きで、手動による<ワルプルギス>ロック解除。
ブレード展開準備完了。 機剣<ワルプルギス>、芯棒周囲第一次フィールド形成完了、起 動アクティベイト

そして、リボンを解こうとしたところで―――

>>431-433
「―――――っ!!?」

出鱈目なまでの魔力の膨張を感じ取る。これは拙いっ!?
一気にリボンを引き抜く!――――間に合うか!?


「――うだぁぁああああっ!!?」

437 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/05/23(月) 04:13:39

>>428
 おれはクズだが、自分をアタマ悪いとは思わない。
だからこそわかることがある。この御老体は、
おれを「無害」と判断している。事実その通りだろうが、
悪人的には愉快な気持ちにはなれない。
モーツァルトに相対したサリエリの気持ちがちょっとわかったような。

>『なるほど。囃し言葉か・・・』
 「はい、囃し言葉にございます。一般庶民の私には理解しえぬことでありますが、
  腕に自信ある武士に聞かせればたちまち理性を失って万歳突撃を
  敢行させるまじない言葉だとか。もっとも伝え聞いた話ゆえ
  真偽のほどは定かではありませぬが」

 ここまで発言してふと思った。
この御老体、色恋にも策だの謀だのってのを用いたんだろうか?
だとしたら、ちょっと話を聞いてみたいような……。

438 名前:本多正信(M):2005/05/23(月) 04:14:12

>>430
その様子は目に入ったがそれに応える余裕などない。

これでも修羅場を生きてきた男である。
何が命取りになるか体が分かっており、それが余計な行動など取らせようとしないのだ。


後に思うことであるが、別れの挨拶が出来なかったと弥八郎は気付いた。
本日二つ目の後悔であった。






>>431-433
弥八郎はその後の事は何も覚えてなかった。
どこをどう走り、どう戻ったのか。

気が付くと屋敷の布団で眠っていたのだ。
家人に問いただしてみても、誰一人として弥八郎が外出していた事に気付いていなかった。

「夢であろうか・・・・・・」

だが、ただ1つ残ってる記憶。
ただただ赤く、紅く、朱く広がる世界。あの目に焼き付いた光景と、所々焦げた着物――――

あれは夢か現か。もはや確かめる術がない。
それが三つ目、その日最後の弥八郎の後悔であった。


(終)

439 名前:アンヘル ◆jAngelsb6s :2005/05/23(月) 04:17:39

あのオンナノコ(>>431)がキレちゃって、ブツブツ呟いて
ナンカ手袋ハメチャッテ、林の奥へとキエマシタ。
シュチュエーション的にはアツイわねぇ〜
ほら、ヒトヨノラブロマンスをクリヒロゲチャウニハネ?

そんなワケの分からないコトをわざと考えて、セナカヲスベル
オカンをフリハラッテミル。
ナンカナァ〜 チョットだけムカシを思い出しちゃったり?
イノチヅナナシノバンジージャンプ、シタハハリヤマ!
そんなカンジがしてきたね。いや、ヤバイね。マジで。

シロイオヒメサマ(>>434)がナンカこっちを見てました。
カタメヲツブッテ答えてみせる。
ワタシのシンパイハイラナイノヨ?
なんたって、宇宙から帰ってきた事もあるからね?

まっ、それでもヤバイのにはカワリナイ?
ど〜したもんかねぇ〜
ココの階段ナガカッタシ?
そこからニゲルのは、チョットムリっぽい。

アッ、ナンダ。イイタテがあるじゃにゃいの。
オッキクなったオジョーチャン(>>427)のカゲをリヨウしてっと。
ソクセキのボークーゴーなんて作ってみたり?
アナはどうやって空けたかって?
そんなのはオトメのヒミツナノヨ?

ナントカバクハツをやり過ごして、夜空を見ればお月様もカタムイテ、
そろそろアサヒがのぼるのかもね?
帰って寝ないとオハダにワルイカモシレナイわぁ〜
ってなワケで、ワタシはトボトボ階段を下りてきます。

タノシイヒトヨを思い返しつつ。

440 名前:アルビノ少女“山城友香” ◆0DYuka/8vc :2005/05/23(月) 04:18:16

―――――身体の気を闘気に、そして凍気に変える。鳳仙花の爆発のその刹那に放つ。

ダイヤモンド・ダスト!
(イメージ画像:http://www.aquarian-age.org/promo/saga2/image/pr086.gif

―――――ただ、やっぱり。これでは焼け石に水?
え〜い。こうなれば背に腹は代えられないので最終手段!
っと、鈴穂さんは>>435の成年が助けてくれるみたいですね。って、あれ?(>>436)

「………あぶないですから、しっかり捕まっててくださいね?」

て れ ぽ 〜 と !

誰を掴んだかは、判らないけど。
とりあえず、事件の隙間に潜り込んで。やり過ごせば。爆心地でも怖くない………はずですって。

(メール欄)

441 名前:フェイ-イェン@人間もーど ◆wwKVR014bc :2005/05/23(月) 04:22:04

>>419
「あはは、「ちょっと」なんだ。
 ま、その服ならそのくらいロングな方が似合ってるし、いいんじゃないかな?」

うんしょっとかがみこんで友香さんの姿を確かめる。
こうして見ると友香さんも他のみんなもすっごくちっちゃく見えちゃうよね。
ま、あたしが規格外なだけなんだけどさ。


「で、さっきあたしが放り投げたモノだけど。

 どーやらみんな無事だったみたいだし、ま、いーんじゃない?
 そもそも最初にあたしに地雷なんて投げ付けたのは、そこの女(>>421)なんだし。」


……なんだろう。
段々思考が投げやりになってきてるよーな気がするな。


>>423
VRの電子の感覚が上空に飛行物体があることを告げる。
上空を旋回するそれのサイズは約1.5m前後。
頭を巡らせて、「それ」を視覚センサーで直接捕捉してみると――

「アーチェ?」

思わずその名前を口にする。
いや、この姿の時は口はついていないんだけどね。

――と、再会を喜びあっている場合じゃないよね。
このままじゃ彼女まで誰かさんの巻き添えになりかねないし。
だからボイスの音量を最大にして叫んだ。

「危ないから逃げて!!!!」



>>425

 ズンッ!

鼻先数cmの空間を通過して踏みおろされるあたしの脚。


>>428
あーあ、こーして曝け出しちゃったら謝るとか謝らないってのは
どーでもよくなってきちゃったな。
そもそもおじーちゃん、悪気があったわけじゃなさそーだし。

……でさ。
一つ、お願いがあるんだけど。

あたしのコトがめずらしーのはわかるけどさ。
足下から見上げるの、やめてもらえるかな?
ほら、やっぱり恥ずかしいし。


>>430
>聴覚センサーの設定を変更
>以下の声紋xxx-xxxxxを有する声を以降カット
>実行しますか? Y/N
>Yes

ふ、もう何も聞こえないよ―――
 

442 名前:羽瀬川鈴穂@<宵藍の侵奪者> ◆MBVAMPl7Dw :2005/05/23(月) 04:22:54

――――そして、 、はゆっくりと目を開けた。

「うぁ、痛つつ……!
 にしてもなんて無茶しやがる、あのくそ女……!」

>>435
たしか魔力の爆風を、アタシの<魔力侵奪能力>と
<ワルプルギス>のプラズマの刃でかき消そうとしたところで。

誰かに横っ飛びで抱きかかえられて、ちょうど壕みたいなところに落ちて―――

気付いたら、さっきのブレザー野郎がアタシの腰にしがみついていた。
見る見る顔が熱くなる。

「な、な、な、な――――!
 て、テメ、なにアタシの腰にしがみついてやがる、このスケベ!
 オラさっさと起きろ、起きて離れろ、コラぁっ!」

アタシは<ワルプルギス>の柄で、そいつの頭を何度もごつごつ小突く。
頭では分かる。多分助けようとしてくれたんだと。
頭じゃ分かるんだが。

…タ、タタタタタタクちゃんにもまだこんな触られ方期待しても実際にはされてねえってのに―――!!
照れ隠しも含めつつ、なおもガツガツ頭を小突き続ける!

443 名前:佐山・御言 ◆SayaMaESPY :2005/05/23(月) 04:32:57

先程の轟音に倍する騒音と、爆炎が境内を包み込み、一瞬昼が夜を塗り替え、そして消える。

静寂が、戻った。

一息付いた所で、佐山は自分の状況を確認する。
地雷の爆発跡はしっかりと塹壕の役割を果たしてくれたらしく、自分にはめぼしい怪我はない。
と、左腕に軽い痛み。
右腕で少女を抱えて走り、飛び込んだ際に受身をし損ね、古傷に響いてしまったらしい。
……だが活動自体に支障はない。
そう見切りをつけて、さて問題の少女は無事だろうかと、右脇に視線を走らせようとする。

>>442

ごつ。

鈍い音と共に、頭に痛みが来た。

ごつごつごつ。

音が連続する。
同時に視界に赤が混ざり始めた。

どうやら少女は自分が押し倒されたとでも勘違いしたらしく、
仕切りに何事か喚きながら佐山の頭頂を鈍器のような物で殴打しているのだと、
佐山は薄れ行く意識の中気付いた。
先程まで確かに失語症だったはずの少女が何故言語を発しているのか、という問いはあったが、
それを発する余裕は今の佐山にはない。


ただ、佐山は回した腕の先で、少女の尻を一しきり撫で、

「―――ああ、失敬。悪気はなかった」

それだけを言った。


一際大きい嬌声が上がり、殴打音。


ふむ、新庄君には負けるがなかなかの尻だ。
そんな思考を最後に、佐山の意識は闇へと沈んでいった。

444 名前:アーチェ・クライン ◆KLEIN2icnc :2005/05/23(月) 04:33:03

 >>429
 下から視線を感じて、アタシは視線を辿る。
 視線の主は…顔がよく見えないけど、多分男だね、うん。
 でも…。

 「…なーんか…変な目で見られてる気がするな〜…
うーん、アタシの勘違い?」

 アタシを見る目線が、少し奇妙に感じた所為か、アタシは一人呟いた。
 …まっ、箒で空飛んでるの目撃されれば、
変な目で見られる事は多いから慣れてるけどさ。

  >>427
 わわっ!フェイが元に戻った!?
 そう思ったアタシの近くには、既にフェイの顔がある。

 ―――もう、アタシには気付いたかな…?
 …って、そんな事より…なんでこんな所で元に戻ったんだろ…。
 色々と大丈夫なのかな?なーんて、思っていたその時。

 『危ないから逃げて!!!』

 もの凄い、大音量で叫ぶフェイ。
 …鼓膜が破けそう…って、逃げて?
 何で逃げなきゃ…そう考えた時、何かが聞こえた下でもだれか叫んだ?

 >>428 >>431-433
 『下……! ……よ!!』

 …うー、でも耳鳴りの所為で聞き取れない。
 フェイがなんで逃げろって言ったのか考えてると、
一つの人影が神社の裏手に走っていく。
 その人影に、何故か矢とか向かって行ってるけど、
人影はそれを全て躱して神社の裏手に消えた。

 「…もしかして、これ?」

 独り言のようにアタシが呟いた刹那、大気のマナの流れが変わるのを感じる。
 規模は中くらいかな…?
 でも、何もしなければそのままご愁傷様ってなるくらいの威力はありそう。

 「―――本格的に、ヤバイじゃん…!」

 咄嗟にアタシは詠唱を始める。
 いくらアタシでも、この高さから地面に落ちるのはゴメンだからね。

 「炎よ、風の力を借りて熱風を巻き起こせ!
 ファイアストーム!!


 そこまで唱えて、予想してた規模と違う事に気付いた。
 なに?もしかして、火薬にでも引火した?
 …それに、爆風を熱風で返してるし…防げなかったら、威力倍増で拙いんじゃ…。
 ―――でも…なんとかなる…よね?うん。

445 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/05/23(月) 04:34:41

>>431>>432
 胸談義に花咲かせていた女のひとりがあるきだした。うぞり。

 不埒者を蜂の巣にすべき弾丸を避け、
背教者をはりねずみにすべき矢を見切り。

 そのときおれはヤツの目を見た。
大なるもの全てを呪う目を。嫉妬と怨嗟に満ちた顔を。

>『AzoLto――――――――――!!』

 ……シヌ!?

>>436
 しかもあからさまな殺意!
何故!? どして!? teach me why!?
もしかしてココロの声が口に出ちまってた!?
おれ死ぬの!? おねえちゃんになんも言わんまま死ぬの!?
いやあああああん!!

>>440
 手近な女で爆発を防ぐべく、人生最速の動きでしがみつく。
すまん、毎年お盆には墓参りするから盾になってくれい!

446 名前:Fei-Yen@VR-mode ◆wwKVR014bc :2005/05/23(月) 04:41:06

そしてやってきた大!爆!発!

いや、これってこの姿でも直撃されたらヤバいんだけど。
あたし、そもそも装甲とか薄いから防御っていうのは苦手なんだよね。
じゃ、こーいう場合あたしはどーするかってゆーと。


    <font size=7>――逃げる!!</7>


足下で右往左往していたヒトたちをまとめてとっ捕まえる!
もーこの際胸のコトとか言ってらんないよね。
逃げ遅れていたヒトたちを手当りしだいに手の平に載せ終えると全速力でジャンプ&バースト!!
一気に200mほど跳んだ。

そして着地すると同時に再びジャンプ!

……くっ、今のはちょっと効いたな。
無理に跳んだから膝のショックアブソーバが過負荷状態になっちゃったよ。
このままもう一度着地したらショックで折れるかも――

えぇい、ままよ!
あたしはどーなってもいいから手の中のみんなは助けなくッちゃね。
両手を前に捧げもってみんなを着地の衝撃から守るようにすると
あたしはそのまんま胸元から地面に着地した。


      びったーん!!!!!


                      あ、なんだかこの感覚、さっきもあったような――


<心身ともにダメージが激しいので実体を解いてこのまま電脳虚数界へと戻ります:退場>

447 名前:羽瀬川鈴穂@<宵藍の侵奪者> ◆MBVAMPl7Dw :2005/05/23(月) 04:48:09

……ちなみに、こっちへの被害自体は対して問題はなかった。
全方位爆発のうちの、こっちに回ってきた爆炎。
魔力で構成された炎の分は、アタシの<魔力侵奪能力>によって、近寄る端から吸収消滅。
残りの物理的火炎部分も、噴射ブーストさせた<ワルプルギス>のプラズマの刃で大部分はカット。

よって、壕に飛び込んだ事もあり、アタシとこのブレザーくんは
飛び込んだ時の打ち身や擦り剥きぐらいで済んだのだが――

>>443
……さわっ。

アタシのお尻に妙な感触。
ま、まさかこいつ―――――!!!


「……逝け」
吐いた言葉は、心とは裏腹にどこまでも冷たく。
全力で振り下ろした<ワルプルギス>の芯棒の一撃で、変体野郎はアタシの体から崩れ落ちた。
……タクちゃん、なんでアタシ、こんな目に遭わなきゃいけないの? うぅっ……!

>>433
「……オイ、なんだこりゃ」

痴漢を約一匹成敗し、涙を拭いて。
壕から這い出してみると、そこはまさに惨憺たる有様だった。
神社自体はかなり非常識な事に、半壊程度で免れては居たが―――境内はあたり一面焼け野原。

「ったく、無分別にも程があるんじゃねえかあの女!?
 いくら何でもたかが胸ごときでここまで手酷くぶっ壊しやがって――」

……こらそこ。
『お前らもいつもやってるだろが』なんて無粋な突っ込みは無しだ。斬られてぇか?


で、瓦礫の山となった本殿の一角まで近づいてみると――

張本人のばかおんなは、柱に押しつぶされて気を失っていた。
本当なら十発<ワルプルギス>でどついてやりたいところだったが――まあそこはそれ。

「……ふん、天罰覿面だぜ」

頭を一回軽く機剣の芯棒で叩くと、アタシは心底疲れた顔できびすを返す。
もう疲れた、マジに疲れた。帰ろう………。

(鈴穂、退場)


     ※        ※        ※         ※

PS:


私があの神社に参った本来の目的を思い出したのは、お風呂に入って寝て目が覚めた次の日の朝でした……ううっ。

タナロット「みゅ。スズホもついにボケたのである。若年性老人性痴呆症なのである」
『……ああもう黙りなさいこの馬鹿魔神娘がぁぁっ!!』

ファルチェ「……そういうわけで。こんな騒ぎになっちゃってますがこれはまた、別の話ですねー。
      お疲れ様でした♪」

448 名前:アルビノ少女“山城友香” ◆0DYuka/8vc :2005/05/23(月) 04:55:55

>>445
で。掴んだのは。お灸を据えて貰おうかと思った少年で。
まあ、何はともあれ、救援成功ですから私にセーブポイントが付くとして。

ともあれ。せっかくのドレスもなんとか土埃が付いたぐらいでセーフ。
まあ、一番気になってたのは、この斜に構えた少年のただ漏れの思考だったりして………。

「と、いうわけで。毎年お盆参りには来なくて良くなりましたから、ご安心を〜♪
 ちなみに、私は貴方と別の意味で死ねないタイプだったりしますから。
 後、お姉ちゃんの前でも胸の話はしないように………結構、気にしてる方多いですから。」

そんなこんなで、夜が明けて、空は綺麗なオレンジ色の朝焼け。
そうして、今日も一日が始まるのだ。と、思いながら。私は家路についた。
―――――ドレスから制服って言うのもたまには、ありだったりするような?

とりあえず、今日の教訓:そんなに胸のことを気にしても良いことはない。  (退場)

449 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/05/23(月) 05:10:10

>>444
>『炎よ、風の力を借りて熱風を巻き起こせ! ファイアストーム!!』

 うおおお……爆発の上に爆発か。もうだめだ。
おねえちゃんごめん。ごめんなさい。
死亡保険金はすきにつかってよ。
こんなことしかできなくてごめんおねえちゃん。
やっぱり女は妖怪だったんだ……。

>>448
 「は、ははは……」

 目の前には白い女。もうだめだおねえちゃんたすけてばくはつ。
おねえちゃんこわいようおっきなおとがしてねぼくしんじゃうよう。
おはかまいり? あははは。

   *   *   *

 ななめは2度と正気へは戻れなかった…。
雄と弟の中間の生命体となり、永遠に姉の周りをさ迷うのだ。
そして死にたいと思っても死ねないので―――そのうちななめは、
考えるのをやめた。

 (退場)

450 名前:アーチェ・クライン ◆KLEIN2icnc :2005/05/23(月) 05:55:29

 >>449
 ヤバッ!そういえば、人がいたっけ…。
 大丈夫かどうか、確認する為に爆風を熱風で防ぎつつ下を見る。
 …よくみえないけど、もしかして全員ちゃんと避難出来てる?
 ―――なら、全開でいっても問題ないよね。
 そう考えて、箒の柄を持ってバランスを取っていた左手を放して、
アタシは、再び詠唱を始める。

 >>446
 「極寒から生まれ出氷よ…豪風に乗り―――

 …一秒経過で約二説。
 熱風はまだ何とかもってるし…一緒にこれも発動させて、その間に逃げる。
 流石アタシ…完璧なプランだね♪

 「竜巻と成りて、爆風を抑え―――!?

 ……でも、そう上手くは行かないみたい。
 三節目が終わる直前で、熱風が途切れちゃった…。
 ―――でも、風も流れ始めてるしやれるとこまでやらなきゃ、女じゃないよね!

 「よ!
  アイス、トーネード!!

 間一発、全節終わると同時に氷を孕んだ竜巻が起こり、熱風を防ぐ。
 だけど、集中力が途中で落ちた所為かな…押し負けてる。

 「や、ヤバイじゃん?早く逃げな―――え?」

 箒を方向転換させると、何かに包まれた。
 …金属…もしかして、フェイの手?
 そう考えた瞬間、衝撃が手の中に伝わった。

 「危なかった〜…フェイにお礼言わないと。」

 アタシが安堵の溜息を吐くと、手の角度が変わって二度目の衝撃が起こる。
 ……そして、指が開くと同時に見えたのは大きいまま倒れているフェイ。
 大丈夫かな?…って、もう消えかけてるし!?
 お礼だけでも言っとかないと!

 「フェイ、助けてくれてアリガト…。
 それじゃっ、またね。」

 言い切ると、フェイの姿は完全に消えた。
 …聞こえたかどうか、ちょっと不安だけど…まっ、いいか。
 今度会った時に改めて言えば良いしね。



 「…あんまり、嬉しくないけどアタシの勘は的中か〜。
 でも、ドット疲れたよ…そろそろ帰ろっかな。」

 アタシは箒に跨り、空に上がる。
 …空中から、ちらっと犯人が見えたけど…自業自得だね、うん。
 こんなところで爆発起こすなんて、その神経が信じられないよ。
 さ、帰ろーっと。


――
――――

 …アーチェも話しに入っていれば、恐らく爆発を起こした、発火の魔術師を責めないだろう。
 いや、寧ろアーチェ自身が爆発を起こしたかもしれないが…
事情を知らないので、いつものように好き勝手な事を言って飛び去って行くのだった。

(退場)

451 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/05/28(土) 01:46:50

夏の夜。
最近、あまり冷たい風が吹かなくなった。
家の中にいると、窓を開けていてもちょっと暑い。
眠れずに外に出てみても、みんなもう寝静まって、誰と話すわけにもいかない。

だから、今夜はここに来てみた。
長い階段を上った先にある、入り口に大きな赤い門のような置物のある所。

「なんて呼ばれてたっけ、ここ。」

「『神社』だろう。」

あたしの声に答える、もう一つの声。
普通の人……現代で言う所の……には見えない、『妖精』の声。
今日ついてきてくれたのは、『正義』の妖精。
左手にレイピアを構え、右手には善と悪を計るという天秤を持っている。
ショートカットの髪型が、その持ち物と、厳粛な服装に合っている。

「あぁ、そうだっけ。」



星を見上げてごろんと寝転ぶ。
なぜか、オークベリーほどはっきりとは星が見えない。

「今日は、誰かとお話できるかなぁ?」

「できるといいな。 できれば、私も参加できると嬉しいが。」

「う〜ん…、あなたが見える人は、あんまりいないと思うけど……」

「わかってるよ。 あくまで希望だ。」


できるといいな。
楽しいおはなし。

452 名前:フェイ-イェン@人間もーど ◆wwKVR014bc :2005/05/28(土) 02:21:27

そうだ、月を見に行こう。

街をぶらぶらしていたら、突然思いついた。
理由はわからない。
さっきすれ違った親子連れのお父さんが、パパに似ていたのかもしれない。
それとも、どこかのお店の看板に“MOON”っていう文字があったから?

ま、そんなコトはもはやどーでもいいけどね。
大事なのは今、あたしが生まれた場所――以前ゼロプラントがあったトコロ――を
この目で見てみたいなっていう、そんな気持ちで胸がいっぱいになってるってコトだし。

そんなわけで、このあたりで空が一番よく見えるスポットはどこかなって考えた。
できれば静かで、周りに邪魔になる灯りとかがない場所がいいよね。
とーぜんながら、電気の灯に照らされた街中にある高層ビルの屋上なんてのは、
選択肢としてはアウトなわけで。

やっぱり空を見るのは静かな郊外だよね。
そう結論づけたあたしの足は、自然とこの場所へと向かったんだ。



453 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/05/28(土) 02:29:49

石段を上る音が聞こえる。
誰か来みたい。
起き上がって、神社の入り口を見つめる。


石段の影から顔が覗いた時、あたしの記憶から弾き出されるあの出会いの瞬間。
そう、石段を上ってきたのは、かつてあたしが一度あったことのある人だった。

「あ、あのときの……」

『すっごい薄着で茂みに隠れてた子だ!!』と後に続けるのはやめておいた。

454 名前:蒼星石 ◆5FRozeny/g :2005/05/28(土) 02:46:50

 月に誘われるように、散歩に出た。

 もうとっくに、寝なければいけない時間を過ぎてしまっているけど、
今夜のように綺麗な月明かりの夜は滅多にない。
それに――こんな時間なら、人間に出会うこともないだろう。

 生きて動いている人形、薔薇乙女(ローゼンメイデン)である僕としては、
人の目に触れて余計な騒ぎを起こすような真似はできるだけ避けなければならない。
 だから、なるべく人気のなさそうなこの神社へと足を運んでみた。


 だというのに。
――そこには、人間達がいた。



455 名前:フェイ-イェン@人間もーど ◆wwKVR014bc :2005/05/28(土) 02:51:34

>>453
胸の中にためたワクワクが最高の感動になるよーに。
途中で月が目に入ったりしないよーに。

そんなコト考えながら、あたしはてくてくと石段を登っていく。
その先にある境内は、真っ暗でがらんとしてて、一人で物思いにふけるのには絶好な雰囲気だった。
きょろきょろとあたりを見渡して、一番高いところを探す。
うーん、どこがいいだろ?
あのトリイか本殿の屋根の上がベストかな?

と、一人で考え込んでいるところに横合いからいきなりかかる声。

『あ、あのときの……』

「……!? だ、誰よっ?」

慌てて振り返るとそこにはどこかで見たコトのある女の子が一人。
ふー、びっくりした。
てっきりまた、あたしのコト追っかけてる連中に
尾けられでもしたかと思っちゃったじゃない。

ほっと一息つきながら、ぐーに握っていた左手をほぐす。
これがもし追っ手のやつらだったら容赦なく黄金の猫パンチを見舞ってたんだけどね。

「こんばんは……って言えばいいのかな、この場合。

 そーいえばあなたとは顔を合わせたコトはあっても
 こーやってゆっくりお話したコトはなかったっけ。
 あたしはフェイ-イェン。 あなたは?」

そう話しかけつつ、前にこの子と会ったときの記憶を掘り返してみたんだけど……

 ……みたんだけど

「それでさ、いきなりでアレだけど一つお願いがあるんだよね。
 いやさ、この前のアレはキレイさっぱり忘れてくれたらうれしいかなー、ってさ。」

え、この前何があったかって?
そんなコト聞くのは正義に反するんじゃないかな?
うん、そうだ。 そーに違いない。

456 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/05/28(土) 03:02:30

>>454
以前遇った薄着少女に続いて現れたのは、左右の目の色の違う…子供。
少女にも見えるけれど、少年にも見える。
けど、「あなた、男の子? それとも女の子?」だなんて、いきなり尋ねるのは失礼にあたる気がした。

「こんばんは。」

とりあえず、声をかけてみる。
答えてくれたら、どうしようかな? 名前を訊いてみようかな?
続けて二人に遇えたことが嬉しくて、自然と表情がほころんだ。

457 名前:フェイ-イェン@人間もーど ◆wwKVR014bc :2005/05/28(土) 03:10:02

>>455

>>454
そして背後に現れたもう一つの気配。
それはニンゲンっていうにはあまりに小さな足音で。

――こんな時間に子供?
いや、あたしもヒトのコトは言えないけどね。
もしこの場にポリスがやってきたら間違いなくホドーされちゃう年だし。

しかしあまり馴染みのないような、
それでいてどこかシンパシー覚えるよーな不思議な気配だよね。
この不思議なオーラの主は一体誰なんだろ?

くるりと振り返って視線を向けてみると――



     ――そこには邪神もっ○すがいた



……嘘だけどね。



いや、だってさ。
そこにいたのは、ニンゲンじゃなくってそれを模して造られたモノ。
つまりはあたしと同じ、人形だったわけで。
その姿を見てあたしがショックを感じているのは、
こーやって無意識に胸元に手をやって心臓の音を確かめていたコトからも明らかなわけで。

「こ、こんばんは……」

心臓がバクバク言うのを抑えながら、そう返すのが精一杯だった。

458 名前:フェイ-イェン@人間もーど ◆wwKVR014bc :2005/05/28(土) 03:12:16

ハ、ハイリンミス!?
そんな、電子の妖精たるこのあたしが動揺しているっ!?
 

459 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/05/28(土) 03:20:36

>>455
「そうだね。 あの時はゆっくり話してる余裕なかったもんね。」

あの時の薄着少女の慌てぶりを思い返して、笑いが漏れる。

「あたしはフェイ-イェン。 あなたは?」

尋ねる少女に、あたしは笑顔で答えた。

「マリエルだよ。 マリエル=ウッドワース。」

フェイ-イェンというのは、おそらくフルネームだろう。
だから、あたしもフルネームを名乗っておくことにした。

「それでさ、いきなりでアレだけど一つお願いがあるんだよね。」

「え?」

本当にいきなりだ。 でも、お願いって、なんだろう?

「いやさ、この前のアレはキレイさっぱり忘れてくれたらうれしいかなー、ってさ。」

あぁ、あれね。 あの時の。
あれを忘れろだなんて…、無理。 多分無理。 いや、絶対無理。
インパクト強すぎて忘れようと思っても忘れられない。


「忘れられなくても、忘れたことにしてあげるんだ。
 下着同然の姿を見られたんだ。 忘れて欲しいという願いは、不当なものじゃない。」

忘れられないものを忘れろと言われて戸惑うあたしに、妖精が忠告した。
確かに、あんな格好、見られたら恥ずかしいよね。
でも、それじゃぁなんであんなとこにあんなかっこで居たの?
見られたくなきゃあんなかっこで出歩かなきゃいいのに。

他にも疑問が尽きないけれど、とりあえず、フェイのお願いを承諾してあげることにした。

「うん、わかった。 それじゃ、改めてよろしくね。」




嫌な思い出は忘れて、今日は楽しい話をしよう。

460 名前:クロワ ◆KurowahR5A :2005/05/28(土) 03:21:02

 …この俺が、寝付けないとはねぇ。
 …初夏にしては、暑いと感じる気温と、少しずつベタベタした空気の所為か?
 いや…別に俺はそんなもん、関係無しに寝れるな。

 ―――まァ、なんでも良いか…。
 こうやって少し散歩でもすりゃ、何時もと同じように寝れるだろ。
 …しかし、深く考えずに散歩に出たは良いが、これから如何するか。

 そんな事を考えつつ、ふと周りを見渡すと…目に付いたのは石段。
 ……何処に続いているのかなんて解らないが、行く所に当てがある訳じゃあない。
 どうせ暇なんだ…この石段の先にでも、行ってみるとしますかね…。

461 名前:フェイ-イェン@人間もーど ◆wwKVR014bc :2005/05/28(土) 03:35:12

「ところでさ、二人ともこんな時間にこんなトコロで何してるわけ?
 あたしはちょっと生まれ故郷を見てしんみりしたくって、ココに来たわけなんだけど。」

当初の目的を思い出して、この場に居合わせた二人に話を振ってみる。

「それでさ、まさかとは思うけど、実は今から二人して宿命のバトル!
 血で血を洗う(片っぽには血は流れてなさそーだけど)女同士の果たし合いin あたしの目の前!!
 ……ってコトはないよね?

 今から思い出に浸りたいあたし的には、
 そーいうのは思いっきりノーサンキューだよ?」


まずはマリエル、続いてもう一人のほうを順番に見据えながら念を押す。
そーよ、あたしはここに遥かなる故郷を見るためにきたんだからっ!

>>459

「うんうん、そのとーりっ!
 この前のアレは記憶のファイルから抜き出してゴミ箱に放り込んで
 その後『ゴミ箱を空に』を実行しといてねっ!」

……そー言ってるあたしの口調がちょっと早口になったよーに思えるのは多分気のせいだよね。

「それで何かな? お話?
 それはかまわないんだけど何を話したらいーものやら――

 ん、そーだ。
 マリエルはさ、あの月を見て何を感じるかな?」

そう言って、空に浮かぶ銀盤を指さした。
久しぶりに見るあたしの生まれた場所。
38万kmの彼方にあるそれは、以前と変わらない、静かな光をたたえていた。

462 名前:蒼星石 ◆5FRozeny/g :2005/05/28(土) 03:35:58

>>456
 おや。

 まるで屈託のない笑顔で、『こんばんは』ときた。
驚かれるのも困るけど、これはこれで拍子抜けだ。
この子…僕が人形だと気づいてない?

物珍しそうにこちらを見てはいるけど、あの目は僕が人間かどうかの詮索じゃなくて……

「やあ。こんばんは。(人間の)お嬢さん。
気になってるだろうから、訊かれる前に答えておくけど、
これでも女の子のつもりだからね」

 色気がないだの、ボーイッシュだのという言葉にも視線にも、もう慣れた。
いや。
気にするのがおかしいんだ。
少年のような少女として、お父様がそう作られた以上、それが僕という薔薇乙女の特性なんだから。

 ……他の姉妹の女の子っぽさが羨ましいことはあるけれど。


>>457
 対して、こっちの人間は僕の正体に気づいたのかもしれない。
一目見るなり、驚きの表情を浮かべて、胸を抑えて――それでも、声に出したのは
なんてことのない、挨拶の言葉だった。

 へぇ。
 よく自制できたものだな。
もしかしたら、僕のような存在を見た事があるのだろうか。
あるいは、僕の姉妹の誰かに会った事があるのか。

「そっちのお嬢さんも、今晩は」

 ともあれ、騒いだりしないのならありがたい。
マスター以外の人間と話す機会なんて、滅多にあるものじゃない。
一晩の内に、2人もの変わった人間に会えた幸運に感謝しよう。

463 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/05/28(土) 03:36:10

>>460
突然、妖精が入り口を振り向く。
何かを警戒しているような感じだ。

「どうしたの?」

できるだけ二人に聞こえないように、小声で尋ねる。

「誰か来る。 今、そこの石段を上ってるよ。」

「えっ?」

あたしも石段に顔を向ける。

トン、トン、トン…

足音が近くなる。

期待を込めて、石段のある方角を見つめていると、人影が姿を現した。

少し、派手な装飾が施してあるローブと、黒い眼鏡をかけた男の人。
あんなの着けてたら、目が見えなくなっちゃうよ。

「こんばんは。」

先に遇った二人と同じように、その人にも声をかける。

「その真っ黒な眼鏡、外した方がよくない? 今、夜だから、全然見えなくなっちゃうよ。」

忠告してみる。
だって、どう考えたって、夜にこの眼鏡は、普通じゃないもん。

464 名前:蒼星石 ◆5FRozeny/g :2005/05/28(土) 03:58:16

>>458
 フェイ-イェンに、マリエルか。
僕の名は蒼星石。

よろしく。

 君達はどうやら知り合いのようだね。
 良かったら、しばしの間、僕も話に混ぜてくれないかな――

>>461
 ―――って。
 随分と、物騒な発想が浮かぶものだね…。
どこをどう繋げると、そういう考えになるんだ。

 僕はただ散歩をしていて、ここに辿りついただけさ。
こんな月の綺麗な夜に、姉妹でもない相手と戦う理由もないし、気分でもない。
安心してくれていいよ。

>>459
 やあ、今晩は。
君も月に誘われてここへきたのかい?


 …また新たな人間か。
こんな時間に、こんな所でよくもまあ、次々と……。
もしかして、ここは名所か何かなのだろうか。



465 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/05/28(土) 04:01:07

>>461
しないよ、そんな事。
フェイの言葉に、少しムッっとした。

「あまり騒がず、静かに話そうと言ってるんじゃないか?
 果し合いは、一つの例えだろう。 ………多分。」

…………変な例え。
でも、とりあえず、それを口にするのはやめた。




「マリエルはさ、あの月を見て何を感じるかな?」

話題を探していたフェイが、そう尋ねる。

月……………

あたしにとって、月は………、

「優しい感じがする。
 いつも、空から下にいるみんなを見守ってるような…、
 お母さんとか、お姉さんみたいな感じ。」


夜空を見上げると、優しい光を静かに投げかける、月が見えた。

466 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/05/28(土) 04:10:23

>>462
「気になってるだろうから、訊かれる前に答えておくけど、
 これでも女の子のつもりだからね」

あたしの心を見透かしたような言葉に、ちょっと驚いた。
でも、女の子だとわかったのは、嬉しかった。

「そうなんだ。 あたしも女の子だよ。」

嬉しくて、あたしもそれに応えて言った。

467 名前:フェイ-イェン@人間もーど ◆wwKVR014bc :2005/05/28(土) 04:10:38

>>460
もう一人、新しい人影がやってくる。
うーん、もしかしてここって夜でも人気が多かったりする?
ま、邪魔さえされなきゃ誰が来てもいーんだけどね。
でも、もしあたしがしんみりとするのを邪魔するよーなら……

……その時は、怒っちゃうよ?


>>464
よく見るとその人形、蒼星石は左右で違う瞳の色をしていた。
いわゆるオッドアイってやつだね。
あんなに整った顔だちの中では、そのアンバランスさが一際目立つよね。

でも、どーしてこの子のパパだかママだかは、この子にこんな瞳を与えたんだろう?
月を見て、パパのコトを思い出していたからかな?
つい、そんなコトを考えちゃった。
ソレ言ったら自分のコトはどーなんだって言われそーだけどね。

て言うかさ。
マリエルと蒼星石がケンカとかしに来たわけじゃないっての
はわかったし、それはいーんだけどね。
蒼星石の言葉に一つ、ひっかかるモノがあるんだよね。

何かって言うとコレ、『姉妹でもない相手と戦う理由もないし〜』ってやつ。
もしかして蒼星石、自分の姉妹とケンカとかしてるの?
それってすっっごくいけないコトじゃないかな?
あたしも姉妹についてはいろいろあるけどさ。
けど、ケンカするっていうならともかく、
当たり前な感じで戦うって言葉を平気で使うのは
ちょっと普通じゃないと思うんだよね。

468 名前:フェイ-イェン:2005/05/28(土) 04:36:33

ちょーっとストップ!
どーやら板のトリップ機能がおかしいみたいだから
みんな書き込む時はトリップ使わないよーにねっ!

469 名前:蒼星石 ◆5FRozeny/g :2005/05/28(土) 04:47:59

>>466
 うん…まあ。
君が女の子かどうかは、百人中九十九人は見れば解かるんじゃないかな。

 それを気にしていると言う事は、君も男の子に間違われたりすることがあるのかい?
僕の目からは、君もそちらのフェイという子も、充分女の子らしく見えるけどね。
ま、2人とも体型はボーイッシュではあるね。
 君はこれから成長するだろうし、あまり気に病まなくていいんじゃないかな?



>>467
 この目が気になる?
これは、双子の姉とお揃いでね…。
残念ながら彼女とは離れ離れになってしまっているけれど、この目のおかげで鏡を見れば
まるで彼女が傍にいるような気になれる――
…と。

僕らしくもなく、口が滑ってしまったな。

 君達には奇異な表現だったかもしれないね、姉妹と戦う、というのは。
僕にとって姉妹たちと争うのは、運命であり存在理由の一つでもあるから、何気なく口を突いて出てしまっただけだよ。
気にしないでくれていい。
喧嘩しているとか、そういうのじゃないから。

いや、喧嘩をしているといえば言えるかな。
少なくとも、双子の姉は僕に愛想を尽かして出ていったわけだし(苦笑

470 名前:マリエル=ウッドワース:2005/05/28(土) 04:48:11

>>468
「慣れてるんだ。 でも、転んだりすると危ないから、気をつけたほうがいいよ。」

余計なお世話かとも思ったけど、一応忠告する。
だって、あんな真っ黒な眼鏡、夜にかけてたら絶対コケるよ。


「夜が明けてきたね。」

黒眼鏡のことはおいといて、話題を変える。

「おにーさんは、朝と夜、どっちが好き?」

なぜか、そんなことを尋ねていた。
なんとなく、気になった。
この人が着てる、黒のローブのせいかなぁ?

471 名前:マリエル=ウッドワース:2005/05/28(土) 04:58:05

>>469
「うん…まあ。
 君が女の子かどうかは、百人中九十九人は見れば解かるんじゃないかな。」

あ……
しまった、女の子だってわかったのが嬉しくて、つい間抜けなこと言っちゃった。


「それを気にしていると言う事は、君も男の子に間違われたりすることがあるのかい?」

その女の子……蒼星石が、尋ねてきた。

「気にしてるわけじゃないんだけど…、それに間違われたりもしないし…。
 ただ、蒼星石が女の子だって、わかったから、
 嬉しくなって、つい『あたしも…』なんて言っちゃったんだけど……
 間違われたりしたことは、あたしはないよ。」


ただ……、

「ま、2人とも体型はボーイッシュではあるね。
 君はこれから成長するだろうし、あまり気に病まなくていいんじゃないかな?」

これは余計なお世話だよ!

472 名前:フェイ-イェン ◆wwKVR014bc :2005/05/28(土) 04:58:55

気のせいかな?
マリエルの傍にもう一人、誰かがいるよーな気がするんだけど?


>>465
『月はお母さんとかお姉さんみたい』

マリエルはそーいった。

「ふうん……
 やっぱり他のみんなにもそう感じられるんだ。
 あたしが月を見るとなんだかたまらない気持ちになるのは
 月があたしにとって特別な場所だからってコトだけじゃなかったんだね。

 あたし、お母さんいないから、ママってのがどんなだかはよくわからないんだけど
 優しくてちょっと厳しいお姉さまならいるからね。
 だからマリエルの言う、お姉さんみたいってのはわかるつもり。

 ま、あたしのお姉さまはさ、お月様よりもちょっと、いやかなり厳しーんだけどねー。
 もしこんなところで油売ってるのがバレちゃったら、きっと大目玉だろーしっ!」

マリエルの隣に腰掛けながら、話を続ける。

「で、さ。
 もしあたしがあの月で生まれた妖精だって言ったら、マリエルは信じるかな?」

くすり、と笑いながらちょっと意地悪っぽく聞いてみた。

473 名前:クロワ ◆KurowahR5A :2005/05/28(土) 05:12:11

 >>463
 『こんばんは。』

 石段を昇り切ると、其処には三人の人影…その中の一人は、俺に挨拶をした。
 月明かりの中…声をかけてきた人影の顔を、サングラスをずらして見てみる。
 年齢的には、お嬢ちゃん…だな。

 「こんばんは…だ。
  …ふぅむ、人がいたとはねぇ…。」

 俺はサングラスをかけ直して挨拶を返し…呟く。
 すると、挨拶をした嬢ちゃんは俺にこんな事を言ってきた。

 『その真っ黒な眼鏡、外した方がよくない? 今、夜だから、全然見えなくなっちゃうよ。』

 聞いて、まず苦笑。
 …ま、こんな夜中にサングラスしてたら、
そんなふうに言われるのも当然だけどな。

 「気遣いは有り難いが、サングラス(こ    れ)は俺のトレードマークみたいなモンなんでね…
それに、ずっとかけ続けてる所為かもう慣れてる。」

 俺は嬢ちゃんの忠告に対して、冗談交じりにそう答えた。

 >>464
 もう一つの人影も、俺に気付いたのか挨拶をしてきた。

 「あァ…こんばんは。
 ―――ん?月?
 確かに綺麗だが、俺は当てのない散歩の途中で近くを通りかかっただけさ。」

 …言いつつ、その人影を観察する。
 少年にも見えるが…嬢ちゃんにも見える。
 ……だが、人間…なのか?
 顔が綺麗に整い過ぎてる所為か、そんな考えが俺の頭を過ぎった。

 >>467
 さて、もう一人の人影は…と。
 …ん?ありゃ、どっかで……。
 ……あー、いつかの花見で会った…名前は―――そう、フェイだったな。

 「フェイ嬢ちゃん…だよな?
 久しぶりだねぇ……こんなトコで何してるんだ?」

 知り合いって程じゃないかもしれないが、顔は覚えてる。
 あっちが覚えてるかまでは解らないが、取り敢えず俺は、声をかけてみた。

474 名前:蒼星石 ◆5FRozeny/g :2005/05/28(土) 05:18:12

 トリップの問題は修正されたようだね。

>>471
 女の子だから嬉しい、ね。
そういうものなのかな。
僕はあまり人と話したりはしないから、そういう感覚はよく解からないのだけど。

 翠星石……僕の双子の姉なら、君のようにお喋り好きだから理解できるかもしれないな。
彼女は人見知りが激しい性格で心を許した相手とじゃないと話もできないけど…
だけれど、きっと君とは話が合うだろうな。
 妖精を連れている人間になら、ね。

>これは余計なお世話だよ!
 これは失礼。
君には一抹の希望が残されている、と言いたかっただけなんだ。

475 名前:蒼星石 ◆5FRozeny/g :2005/05/28(土) 05:29:37

>>473
 …あれも、男か女かどっちだろうって顔だね。
いや、慣れてるけどね。うん、そう。慣れてるさ。

 散歩…か。
 たしかに、このあたりは静かで夜の散策には向いている場所だね。
……ま、もう朝になってしまったけれど。
この時間はこの時間で、朝焼けと清涼な空気が心地良いね。


476 名前:フェイ-イェン ◆wwKVR014bc :2005/05/28(土) 05:39:38

>>469

 ――LaLa
        ――LaLaLa

月を見てると自然と歌声が口をついて出た。
特に歌詞やメロディーがあるわけでもない、即興のハミング。
あたしの中にある胸がドキドキする感覚が
そのままカタチになって出てきたってとこかな!
ちょっとボリュームが大きめなのも、ご愛嬌ってコトで!

……だからあたしがボーイッシュな体型だなんて、
そんな忌々しい言葉は聞こえなかったコトにしておこう、うん(涙


それはさておき。
ぽつり、ぽつりと語られる蒼星石と姉妹のお話。
戦うコトが運命で存在理由、そう聞いた時にあたしは何故この子と出会った時
あんなに驚いたのか、よくわかったような気がした。

この人形の女の子は……

   ……蒼星石はあたしにそっくりなんだ
       体型は断じてあたしのほーが女の子らしいけどっ!!

蒼星石のオッド-アイを見つめながら小声で答える。

「あなたは、あたしによく似ているんだね。
 こう言っても信じるかどうかわからないけど、あたしもあなたと同じようなモノなの。
 あの空に輝く月で生まれた仮染めのヒトガタ、Virtuaroid 。それがあたしなんだ。
 そしてあたしにもあなたと同じように姉妹がいて、そして戦わなきゃいけないモノがいて……

 ……ごめんね、さっきはあんな態度で。
 あたし、あなたの姿の中に自分のコト見てたんだ。」


>>473

困った。
実に困った。

目の前男のヒトはあたしのコト覚えてるってゆーんだけどさ……


   どこで会ったのか思い出せない


ま、まさかこのヒト、知り合いのフリして
あたしをどこか変なところに連れて行こうとか
そんなコト企んでたりしてないよね?

477 名前:クロワ ◆KurowahR5A :2005/05/28(土) 05:52:35

 >>470
 『慣れてるんだ。 でも、転んだりすると危ないから、気をつけたほうがいいよ。』

 …二回目の忠告。
 この嬢ちゃん…純粋に心配して言ってくれてるんだろう。
 じゃなきゃ、普通は二回も言わないからなァ…。

 「なに、大丈夫さ…簡単に転ぶ程、トロくもないからねぇ。
 だが…ま、忠告は有り難く受け取っとこう…お嬢ちゃん。」

 夜が明け始める中で口元に笑みをつくりながら、礼を言うと…
急にこんな事を尋ねられた。

 『おにーさんは、朝と夜、どっちが好き?』

 朝と夜?
 …俺にとっちゃ、どっちが好きかなんて簡単な事だな。

 「俺かい?俺は、朝か夜なら…朝さ。
 ずっと闇の中にいるってのは、もう懲り懲りなんでね。」

 俺はサングラス越しに朝日を見ながら、即答した。

 >>475
 『散歩…か。
 たしかに、このあたりは静かで夜の散策には向いている場所だね。
 ……ま、もう朝になってしまったけれど。
 この時間はこの時間で、朝焼けと清涼な空気が心地良いね。』

 ―――なんか、一瞬顔色が曇った気がしたが…気のせいかね…?

 「ま、確かにそうかもな…珍しい鳥居モ ンも、ある事だし。
 何より、土地も浄化されてていくらか綺麗だ…なんか、色々怪しい所とかもあるが。」

 少し盛り上がった地面を横目で見ながら言う。
 …つーか、火薬の臭いもするんだが…一体なんだってんだ?ココは…。

 「この時間帯は、涼しいからねぇ…。
 起きてすぐにこんな空気を吸えば、頭も冴えるだろうしな。
 ……徹夜じゃ、微妙かもしれないが。」

 苦笑して、俺はサングラスをかけ直す。
 まァ、徹夜でも気持ち良い空気は気分が大分良くなるモンだが。

 >>476
 困ってる…いや、警戒されてる…んだろう…多分。
 …イコール、忘れられてると…。
 ま、随分前だし当然か。

 「いや、覚えてないのも無理はない…随分前だからなァ…。
 じゃ、一つ訊くが…坂の途中で花見した事は無いかい?」

 ……これも忘れてるんなら、もっと警戒されるかもな。

478 名前:マリエル=ウッドワース:2005/05/28(土) 06:01:40

>>472
「もしあたしがあの月で生まれた妖精だって言ったら、マリエルは信じるかな?」

意外な質問をされた。

フェイは、妖精にしては大きい気がするけど、大きい妖精もいるかもしれない。
それに、月から来た妖精なら、ここにいる妖精たちとは、違うかも……

あたしは、フェイを信じることにした。

「月で? そうだったの?」

真偽を確かめるため、質問する。

479 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/05/28(土) 06:21:39

>>474
「あ、いや…、女の子だからって、わけじゃなくて、
 蒼星石が、男の子か女の子かがわかったから、嬉しかったの。」

誤解をされていたようなので、訂正して言った。


「翠星石……僕の双子の姉なら、君のようにお喋り好きだから理解できるかもしれないな。」

蒼星石は言った。
あたし、お喋り好きに見えるのかな…?
でも、翠星石というお姉さんとも、話してみたいと思った。

「お姉さんがいるんだ。
 いつか、お話できたらいいな。 三人で。」

そう、三人で。
お姉さんと妹は、仲良くなくちゃ。
だから、いつか、三人でお話したいな。



「きっと君とは話が合うだろうな。
 妖精を連れている人間になら、ね。」

あれ?
見えてる? 妖精が?
蒼星石って、妖精使いだったのかな?


「やはり見えていたのか。」

あたしの傍にいる妖精が、初めてあたし以外の人に対して口を開いた。

「もしかしたら、そうじゃないかと思っていた。
 君は、どうやら我々に近い存在のようだからね。」

480 名前:フェイ-イェン ◆wwKVR014bc :2005/05/28(土) 06:34:38

>>477
お花見………

  お花見………


あーっ! 思い出した!!
あなたはたしかあの時の……誰だったっけ?

うー、困ったな。
いや、お花見したコトは覚えてるんだけどさ。
この男のヒトがその場にいたかどうかまでは……

<その時、月からの電波声があたしに届いた!>

『思い出せないのなら、新たに思い出をつくればいいじゃない。』

うん、そーだよね。
いつまでも過去にとらわれていないで明日を見つめるコトこそが大事!
Let's ポジティヴシンキング!!
そーと決まったらあとは思考を実行に移すのみっ!

「ごめんなさい、ちょっと記憶が劣化しちゃったかもしれないんだよね。
 だから、改めて初めまして!!
 あたしはフェイ-イェン、どう、かわいいでしょ?」

くるりとまわってからスカート(ミニだけどっ!)のふちを摘んで一礼。
こーいう時はスマイル、スマイルでご挨拶するのは基本中の基本だね!


>>478
え、もしかして本気で信じちゃってる?
あはは、参ったな。
こーいうのは本当なのかどうか、わからないまんまにしておいたほうが
面白いんだけどなー。

「そーだね、少なくともあたしの生まれが月だっていうのはホントだよ。
 で、あたしがニンゲンなのか妖精なのか、それとも別の何かなのかは……

 ……それは、マリエルの目で見て考えてみて?
 あなたにとって妖精っていうのが何なのか、ニンゲンって何なのか。
 その答えが出たとき、あたしのコトもわかるんじゃないかな?」

座った姿勢からえいやっと起き上がると、
あたしはマリエルの方をもう一度振り返って言った。

「じゃ、あたしはそろそろこのへんで帰るね。
 そうそう、最後にちょっとだけ、面白いものを見せたげる。

 目を閉じて5つ数えてくれるかな?
 5つ数えたら、目を開けてあたしがどこにいるか探してみて。
 もしわかったら…… ううん、それはそのときのお楽しみだねっ!」

夜が明けて見晴しのよくなってきた境内じゃ、
たった5秒で身を隠すコトなんてできそーにない。
それがわかっているからこそあたしはそう申し出た。

そしてマリエルが目を閉じたのを確認すると
大急ぎでゲートフィールド――電次元への扉――を展開!
V-コンバータが肉体の実体化を解いて、あたしは実空間から電脳虚数空間へとシフトする!


    その間、僅か2秒!


――かどうかは知らないけど、少なくともマリエルが目を閉じている間に
境内から影もカタチもなく消え去っていたのは確かなコトだった。

                             <退場>









481 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/05/28(土) 06:37:20

>>477
気がつくと、もう朝日が昇っていた。
徹夜しちゃったみたい。



「俺かい?俺は、朝か夜なら…朝さ。
 ずっと闇の中にいるってのは、もう懲り懲りなんでね。」

そのおにいさんは、そう答えた。
ずっと…闇の中に……?
その言葉は、とても気になるものだった。
けれど、それについて尋ねるのは、きっと、しちゃいけないことだと思った。
だから、その部分は聞かなかったことにした。



「あたしも、朝のほうが好き。
 みんな起きてるから、お話できるもん。
 それに、朝露がお日様の光でキラキラ光るの。
 でもね、夜も好きなんだ。
 月は、優しく包んでくれるみたいで好きだし、
 空の星も、きらきら光って、大好きなんだ。」

夜も好き。
こんなことを言ったのは、この人が闇を恐れてるように感じたから。
夜を、闇の象徴みたいに思ってるように感じたから。
だから、あたしの好きな、『夜の中にある光』…星や、月のことを、話したの。

482 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/05/28(土) 06:51:05

>>480
「あなたにとって妖精っていうのが何なのか、ニンゲンって何なのか。
 その答えが出たとき、あたしのコトもわかるんじゃないかな?」

フェイは、何か難しいことを言って、自分の正体については、うやむやにしてしまった。
でも…、フェイの言ったこと、じっくり考えてみようかな。
妖精って、なんだろう? 人間って、なんだろう?
それは、今まで考えたこともなかったこと。
あたしにとって、妖精は妖精で、どんなものが妖精かなんて、考えたことはなかった。
だから、家に帰ったら、ゆっくり考えてみよう。 ………ひと寝入り、した後にね。




「じゃ、あたしはそろそろこのへんで帰るね。
 そうそう、最後にちょっとだけ、面白いものを見せたげる。

 目を閉じて5つ数えてくれるかな?
 5つ数えたら、目を開けてあたしがどこにいるか探してみて。
 もしわかったら…… ううん、それはそのときのお楽しみだねっ!」

もう、帰っちゃうんだ。
また、逢えるかな?
逢えたらいいな。
そんなことを願いながら、目を閉じる。

「いーち、にーぃ、さーん、しーぃ、ごっ!」

五つ数えて、パッと目を開ける。

「あれ?」

フェイの姿はどこにもなかった。
石段までは走っても五秒で行ける距離じゃないし、第一足音が聞こえなかった。
あたりをいくら見回しても、ついに、フェイの姿を見つけることはできなかった。

483 名前:クロワ ◆KurowahR5A :2005/05/28(土) 07:10:07

 >>480
 おっ…表情が明るくなったな。
 思い出してくれたみた―――って、名前や顔までは駄目か。
 思わず、軽く項垂れちまった…。
 …なんか、情けないような気もするが…ま、これも仕方無い事だろ。

 『ごめんなさい、ちょっと記憶が劣化しちゃったかもしれないんだよね。
 だから、改めて初めまして!!
 あたしはフェイ-イェン、どう、かわいいでしょ?』

 言いつつ、フェイ嬢ちゃんはスカートのふちを摘んで俺に一礼。
 いや、ミニスカートでそれはヤバイだろ…見えそうだぜ?

 「あー…俺は、クロワ…クロワ・ラウルだ。
 改めて、よろしくな。」

 スカートの方は見ないようにして、俺も苦笑しつつ挨拶を返す。
 と、その後フェイの嬢ちゃんは、
あの暖かみのあるお嬢ちゃんと話をしていたと思ったら、何時の間にか消えていた。

 「…消えた?」

 …不思議には思ったが…ま、縁があったらまた会えるだろ。
 だから、あまり気にはならなかった。

 >>481
 お嬢ちゃんは、不思議そうな顔をしていた。
 ま…それもそうだ…普通に聞いてたら、変な言い回しだからな。
 「ただの例え話」…俺がそう言おうとすると、お嬢ちゃんの口が開く。

 『あたしも、朝のほうが好き。
 みんな起きてるから、お話できるもん。
 それに、朝露がお日様の光でキラキラ光るの。
 でもね、夜も好きなんだ。
 月は、優しく包んでくれるみたいで好きだし、
 空の星も、きらきら光って、大好きなんだ。』

 こんな事を言われるとは、正直予想外で驚いた。
 …多分、このお嬢ちゃんは俺に「夜も恐れる事は無い」って、言いたいんだろう。

 「ああ、確かにお嬢ちゃんの言う通り、確かに夜も完全な闇…って訳じゃないよな。
 そう考えれば、夜も夜で綺麗…そう言いたいんだろ?」

 俺は微笑して、そう言った。
 今でこそ夜の事なんか、好きでも嫌いでもなくなっている。
 …だが、お嬢ちゃんの言葉を聞いて、少なくとも嫌いではなくなった。

 「…っと、そろそろ行くとするかね…話せて楽しかったぜ。
 じゃあな…お嬢ちゃん。」

 最後にそう言って、後ろ向きのまま手を振りながら俺は石段を降りて行った。


 【退場】

484 名前:蒼星石 ◆5FRozeny/g :2005/05/28(土) 07:25:39

 ……いけない。
 マスターが目を覚ます前に、戻っておかないと。

>>476
 素敵な歌だね、フェイ。
その歌を聞けば、君の話も信じられる気がするな。

 君と僕は境遇は似ている、か。
だとしても、きっと君は僕のように運命だからと、全て受け入れようとはしなさそうだ。
運命と向き合うことを、立ち向かうことを選ぶ人だろう。


>>477

 姉妹は仲良く、と言われると喧嘩している身としては耳が痛いな。
でもマリエルの言う通りに、いつか翠星石と仲直りできて、みんなで話すことができれば、
楽しい時間が過ごせそうだ。
もっとも、おしゃべりな君達に囲まれれば、僕は聞き手に徹することになりそうだけど。

 実は今日、翠星石と他の姉妹2人を家に招待するつもりでね。
仲直りをするためじゃなく、喧嘩の決着をつけるため……だったんだけど。
もしも、彼女達と仲直りできたとしたら、その時はみんなでお茶でも飲みながら話をしよう。
姉妹の中に、お茶の時間が大好きな子がいるんだ。


 さて、そろそろ行かなきゃ。
今日、ここで君達と話せて楽しかったよ。
じゃあ…これで。

<退場>



485 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/05/28(土) 07:27:45

朝日がすっかり昇っちゃった。
一人で帰ったりしたら、フィオナからのお説教二時間はもう確定的。

でも!
保護者同伴だからそれは免れちゃったりする。
………年下の妖精が保護者役なんて、ちょっと悲しいかも…………。

でも、みんながかわりばんこに来てくれるから、あたしはこうしてここに来ることができて、
フィオナもあんまり心配せずにいられる。
感謝、しなきゃね。




黒眼鏡おにーさんと別れた後、あたしは立ち上がって、伸びをした。

もう朝。 完っ全に朝。
でも、あたしはこれから帰って寝る……
変だ……。 どう考えたって変すぎる………。

「今から帰って寝るなんて、変な感じ……」

口に出してみる。

「だったら、素直に夜に寝てればいいじゃないか。」

あぅ……やっぱり言われたよ。

あたしは、あくびをひとつすると、石段へ向かって歩き出した。


(退場)

486 名前:鈴音 ◆O6NEKOtIk6 :2005/05/30(月) 00:18:11

ちょうど良い気温じゃ……。
暑い、寒いなど、極端な温度変化に弱いワシら猫又にとって、
時折涼しい風の吹く今時分の夜は、ちょうど良い。




ん?
神社………。
神社か………。
霊止(ひと)の神が祭られておる所…。
もののけであるワシが、霊止の神に祈ることなど……………いや、ある。

そうじゃ…、せめて、これからの霊止の世の平穏を、霊止の神にお祈りしておこう。
ワシらもののけの役目は終わった。
これからは…、霊止だけの脚で歩いてゆける。
だから、せめてこれくらいは………。



石段を登って、鳥居をくぐると、何やら妙な臭いが鼻を突く。
なんじゃ、これは………
…………!!
これは……、火薬じゃ!!
しかし、辺りに大砲やら火縄銃やらが置いてある様子は無い。
これは、もしや……………

ワシは着物の袖から巻物を一つ、取り出した。
飛礫の術法について記された巻物じゃ。
簡易なものではあるが、これでもそれなりに威力はある。

巻物を口にくわえ、両手を合わせて印を結ぶ。
そして、高めた妖気を地面目掛けて叩きつけた。

「カァッ!!」

地面が抉れ、飛礫が舞う。
妖術、「石飛礫の術法」じゃ。

そして、術が炸裂したとほぼ同時に……

カッ
 ドドドドドドドドドドオオオォォォォンンン






………やはり、埋め火か……………。
一体、なんなんじゃ? この神社は……………。

487 名前:名無し客:2005/05/30(月) 00:35:44

「ねこまっしぐら」をおいてみる。

488 名前:サディアス・ハリス ◆CAPTzADMSM :2005/05/30(月) 00:46:41

ふぁんふぁんふぁんふぁんふぁんふぁん―――
爆発音がした現場の前にパトカーを停めさせる。時間は午前0時過ぎ。
場所は神社。怪しすぎる。どうしてこの一刻館という地域は、
こうも治安が悪いのか。

「これもまた、俺のような優秀な警察官に課せられた使命だな!!

人が使命感に燃えていると、運転席のアホが口を挟む。

プ『ははぁ・・・あ、そんな事よりあそこにネコミミがいますけど』

(そんなこと?! 何を言っているんだ、このドマヌケは)

そう思いつつ、アホの目線を負うと、爆発の痕跡か、穴だらけに
なった境内に猫娘が立っていた。

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」

プ『ほらほら、やっぱり!!』

とりあえず、降りて、職務質問をしてみることにした。

「あー、そこのお嬢ちゃん?こんな時間に何をしているのかね・・・?」

489 名前:不確定名:売れない歌手:2005/05/30(月) 00:47:30

 「もしも子〜猫〜ねこねこ〜ねこ〜子猫ね〜こ〜だったら〜♪」

 夜のお散歩っていいですよね〜。
とくにこんな、暑くも寒くもない時期って。
眠れないときは散歩に限ります。
時間が時間だから、お友達を誘うわけにはいかないんですけど。
寝てるときに「お散歩しよ」なんて電話かけようものなら、
そのご3日間は口きいてくれなくなりそうですし。

 でも、いいんです。ひとりでいるのは慣れてますし。
ひとりぼっちでいるのはすごくイヤだけど。

 「お散歩だってお〜昼寝だって お勉強〜だって〜♪」

>>486
>カッ
>ドドドドドドドドドドオオオォォォォンンン

 ……っ!? 何の音!? 爆弾っ!?

490 名前:不確定名:売れない歌手:2005/05/30(月) 00:55:12

>>488
 早いっ! もう警察屋さんが来ました!
さすが日本の警察屋さんは優秀です!

 「でもなんでいつものパトカーと違うんだろう?」

 もしかしてインターポールとかICPOとか、
そういった国際警察機構の人たちなんでしょうか。
すごいですねー。普通に駐車違反とかしても
絶対見れないような権威ですね。初めて見ました!

 一瞬携帯電話で写真撮ろうかと思いましたが、
止めておきました。いきなりシャッターは失礼だって、
私もよくわかりますし。職業柄。

 ところでこのパトカー、やっぱり材質とか違うんでしょうか?
ビームを跳ね返すとか、変形するとか。

491 名前:サディアス・ハリス ◆CAPTzADMSM :2005/05/30(月) 01:02:29

>>490
>さすが日本の警察屋さんは優秀です!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・orz

プ『どーしたんですか、警部』

アメリカ人が、アメリカのメトロポリス市警察のパトカーに
 乗ってやってきているのに、日本警察と間違われた・・・」

プ『そんなに気にしなくても・・・・』

死活問題だ。こいつには、事の重要性が分かっていない。
俺は全米の警察官の誇りを守る為、話しかけてきた妙な女性の
誤解を解こうと決意した。

「あー、私はアメリカのメトロポリス市警所属のハリス警部だ。
 こいつは部下のプロクター警部補。で、アンタは誰だね?

なんでアメリカ警察がここにいるのか、とかなんとか質問させてはならない。
そのためには高圧的に出るべきだろう。一瞬で判断できる辺りは、
さすが市警察一の知性派の俺d(ry

492 名前:サディアス・ハリス ◆CAPTzADMSM :2005/05/30(月) 01:03:40

プ『ちなみにパトカーは、ただのパトカーだよ?でも最近
  ガタが来ていt(ry』

余計なことはいらん!!

493 名前:鈴音 ◆O6NEKOtIk6 :2005/05/30(月) 01:18:17

>>488
…………まずい……………
どうやら、埋め火の爆発のせいで霊止が集まってきたようじゃ………。
しかし……、なぜあんなものが神社の境内に仕掛けてあったのじゃ………?


とりあえず、弁解をしておかねばならぬ。
ワシはこんなものを仕掛けた憶えはないからな。

「おヌシ、見た所警官じゃな。
 境内に埋め火が仕掛けてあった。
 この辺りでは、神社に埋め火を仕掛ける風習でもあるのか?」

少なくとも、ワシはそんなものは知らぬがな。


>>489
………悲鳴が聞こえたな………。
やれやれ、まだ他にも起きておる霊止がおったのか。
しかも若い女の声。 まったく、不良娘が。

「悪いな。 うっかり境内に仕掛けてあった埋め火を爆発させてしまった。」

石段の下にいる娘を見下ろし、声をかける。

「これは、誰かのいたずらか? それとも、この地に伝わる風習か何かか?」

ここへ来たのは初めてじゃからな。
もしたしたらワシの知らぬ風習があるかもしれぬ。

494 名前:不確定名:売れない歌手:2005/05/30(月) 01:21:56

>>491
>「あー、私はアメリカのメトロポリス市警所属のハリス警部だ。
>こいつは部下のプロクター警部補。で、アンタは誰だね?」

 あ。アメリカの警察屋さんでした。
しかも職務質問。もしかして、私は今不審者なのでしょうか。
え、え〜と……。

 「私は、*宮***という学生です。夜のお散歩をしていたら、
すごい音がしたので……。ええと、学生証です」

 パスポートなんか持ち歩いていませんし、
身分証明できるものといったらこの清嶺学園の
学生証ですね。うん。

>『ちなみにパトカーは、ただのパトカーだよ?でも最近
>ガタが来ていt(ry』

 「最近ガタが来ているからトランスフォーマーに
買い換えるんですか!?」

 さすがアメリカさんはやることが違います!
日本も早くブレイブポリスを実用化させないと、
複雑化する国際犯罪に対応できなくなるかも!

495 名前:サディアス・ハリス ◆CAPTzADMSM :2005/05/30(月) 01:30:28

>>493 猫娘
コッチの問いに、その子供は落ち着き払って答える。

>「おヌシ、見た所警官じゃな。
>境内に埋め火が仕掛けてあった。
>この辺りでは、神社に埋め火を仕掛ける風習でもあるのか?」

プ『いや、聞いたことないなぁ・・・』

何を普通に受け答えをしているんだろう、この男は。こいつが
副署長だと思うと、少し悲しくなってくる。まぁ、任命したのは
俺なんだが。

「たしかにそういう風習はないが・・・設置者が設置者だからな。(>>1)
 そういった不可思議なモンもある。で・・・爆発はおくとして、君は一体
 誰で、どうしてここにいるのかね?場合によっては保護・・・」

この子供、明らかに、普通ではない。それに、ここまで言って気付いた。
この娘の耳hs・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
どうみても付け耳ではない。
保護者など呼ぶと化け猫でも出てくるんじゃなかろうか、と。
そこへ、気の抜けたコーラのような声が聞こえてきた。

プ『保護者の人に来てもらわないと、拙いかもねぇ・・お嬢ちゃん、
  お家はドコだい?』

こいつの空気の読めなさは、最早芸術的ですらあるな。

496 名前:不確定名:売れない歌手:2005/05/30(月) 01:31:45

>>493
 埋め火……。語感と状況から考えるに、
地雷みたいなものでしょうか。そういえばあの時は
自走地雷に追いかけられたりもしました。嫌な思い出です。

>「これは、誰かのいたずらか? それとも、この地に伝わる風習か何かか?」

 ……ええと。なんなんでしょう。

 「ええと、私も初めて来たのでわかりません。
散り散りになってると危なそうなので、一緒にいてもいいですか?」

 うん、とにかく緊急時は単独行動厳禁。
緊急時でなくても、ひとりより大勢。

497 名前:サディアス・ハリス ◆CAPTzADMSM :2005/05/30(月) 01:40:56

>>494 *宮***
>もしかして、私は今不審者なのでしょうか。
危険ではなさそうだが、この上なく「不審」ではある。目の前の娘は、
あたふたとポケットから何かを取り出した。

>「私は、*宮***という学生です。夜のお散歩をしていたら、
>すごい音がしたので……。ええと、学生証です」

プ『あー、確かに間違いないですねー。ご協力どーもありがとうg(ry』

>「最近ガタが来ているからトランスフォーマーに
>買い換えるんですか!?」
プ『いやー、予算が少なくて、一台だけなんだけどね?

ドウシヨウ、コトバガ ツウジナイカモシレナイ・・・・・orz

「・・・・・・・・初耳なんだが?プロクター副署長?」

気を取り直して尋ねると、いけしゃあしゃあと言った。

プ『えーと、あの、深夜にTVを見ていたら、通常価格の2割で
  トランスフォーマーが売られてて

「買ったのか?!買ったんだな?!署の予算で!!」

こいつは警察官とか以前に人として駄目なのではないだろうか?
幾度となくよぎってきた疑問が、また頭をもたげてきた。

(ハリス、頭を抱えてうずくまる)

498 名前:鈴音 ◆O6NEKOtIk6 :2005/05/30(月) 01:44:27

>>495
名前を訊かれた。
警官の質問には、答えておいた方がよかろう。

「ワシは鈴音じゃ。
 どうして…とは、妙なことを訊くのう。
 神社に来る理由に、お参り以外の何がある?」

全く、妙な警官じゃ。


その警官の部下らしき霊止が、住所を尋ねてきた。
さらに、保護者を連れて来い、とな?

「永乃に住んでおる。 保護者と呼べる人は、死んでもうおらぬ。」

比丘尼様は、もうおらぬからな。
こう答えるより他あるまい。

499 名前:鈴音 ◆O6NEKOtIk6 :2005/05/30(月) 01:51:43

>>496
なんじゃ、この土地の者ではないのか。
初めて来る地でいきなり爆発では、さぞ驚いたろう。
またどこにこんなものが埋めてあるかわからぬしな。

「良かろう、しばらくの間、一緒におれば良い。
 名前を訊いておこうか。
 ワシは鈴音じゃ。 おヌシは?」

500 名前:不確定名:売れない歌手:2005/05/30(月) 01:52:33

>>497
>『いやー、予算が少なくて、一台だけなんだけどね?』
 う〜ん、やっぱりああいうのは高いんでしょうね。
あれ? でもあんまりお金持ってなさそうなタイガーマスク2世さんも
たしか変形自動車に乗ってたような?

>『えーと、あの、深夜にTVを見ていたら、通常価格の2割で
>トランスフォーマーが売られてて』

 あ! なるほど! 深夜のテレビ番組ですかー。
あれならNASAの技術が応用されてるうえに
誰でもカンタンに使えますよねジョニーさん。
この流れでいくと私はリンダさんですか?
でも一台買うともう一台ついてお値段据え置きというのは
なかったのかなぁ。あれ? 警部さんどうしたんだろう。

 「あの〜、大丈夫ですか? お腹痛いんですか?」

501 名前:サディアス・ハリス ◆CAPTzADMSM :2005/05/30(月) 01:57:43

>>498 猫娘
>「ワシは鈴音じゃ。
>どうして…とは、妙なことを訊くのう。
>神社に来る理由に、お参り以外の何がある?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・おお(ポン」

言われてみれば、その通りだった。プロクターは横でメモを
取っている。

プ『えーと、鈴音ちゃんね。住所は、永乃・・・保護者は無し、と。
  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・保護者無し?!道理でしっかり
  してると思った〜。偉いねぇ。

プロクター!!お前の頭は飾りか?!関心を持つところが違う!!
 保護者無しの子供が、夜中に神社に参拝して爆発に巻き込まれ
 かけたんだぞ?!」

プ『うっ、うっ・・・大変だったんだねぇ。それでも、神社に熱心にお参り
  なんて、こんな健気な子を署長は疑うんですか?!

「何をそんなに怒ってるんだ?!」

質問の本旨をずらされた様な気もするが、化け猫が出なかっただけで
良しとしておこう。あまり容姿に触れなければ良いだけだs

プ『ところで、その耳は?新しいファッションかい?』

・・・・・・・・本当に、こいつはどうしてこういうヤツなんだろうか。

502 名前:不確定名:売れない歌手:2005/05/30(月) 02:02:26

>>499
 あ、よかった。『近寄るでない』とかいわれたら
ホントにどうしようかと思いました。よかった〜。

>「ワシは鈴音じゃ。 おヌシは?」

 「あ、私は麻*ア**です。一応歌手なんですが……知りませんよね?」

 う〜ん、私もCD1,000,000枚くらい売れれば、
名乗らなくても先方が気づいてくれるんでしょうが。
でも一応食べてはいけるし、これはこれでいいのかな。

 それにしても。よくみるとこの人耳とかしっぽがあるんですね。
いえ私にも耳くらいありますが、この場合の耳というのは
頭から生えてるネコさんみたいな耳というわけで。
一回だけ行った事があるトーキョーゲームショウで
こういう人を見かけたような気がしますが、
それとはまたちょっと雰囲気が違いそうですし。

 でも。ま、いいですよね。『一緒におれば良い』って
言ってくれてるんですから。だれかと一緒にいるのは好きだから。

503 名前:サディアス・ハリス ◆CAPTzADMSM :2005/05/30(月) 02:05:28

>>500ゲットおめでとうな人
>でも一台買うともう一台ついてお値段据え置きというのは
>なかったのかなぁ。
プ『いやいや、実は!今買うと、なんと高枝切りバサミが付いてくるって
  言われちゃってさぁ!!これはもう買うしかな』

この台詞を聞いた時、俺の中で何かが切れた。

「プロォォオオオクタァァアアア!!」

同時に、娘の声も聞こえてくる。
>「あの〜、大丈夫ですか? お腹痛いんですか?」
なんかもう、色んなモノが痛すぎる・・・・・・・・お嬢さんも、プロクターの
ような大人になっては行かんぞ。目指すなら、
俺のように市警一の名警部で、分署長で、
勲章も何度となく受章している有能な人物を
目指したまえ!!

504 名前:鈴音 ◆O6NEKOtIk6 :2005/05/30(月) 02:08:16

>>501
………ど〜もさっきから子供扱いされとるな。
事実ははっきりさせておくに越したことはなかろう、正直に言うてやるわ。

「おヌシら、何か勘違いしておらぬか?
 ワシは既におヌシらの二倍は生きておる!」

まったく、軽々しく子ども扱いしおって。
ワシは猫又じゃぞ。 霊止とは寿命が違うわ。
このちゃ〜みんぐな耳と二股に分かれた尻尾が目に入らぬか!

………って、ふぁっしょんじゃとぉ!?
この耳が飾りじゃと思うておったのか、こやつら!!

「この耳は本物じゃ! ほれ!」

ぴこぴこと耳を動かして見せてやる。
こんなふさふさした飾り耳がどこにあるというんじゃ!
おヌシらの目こそ飾りではないか!!

505 名前:不確定名:売れない歌手:2005/05/30(月) 02:20:41

>>503
 あ、トランスフォーマーが正規の値段で買えるのなら、
高枝切りバサミのぶんおとくですよね〜。
たしかに視聴者の購買意欲を激しく揺さぶります。
深夜の番組って、うまくできてますよね〜。
ああいうのを「匠の業」っていうんですよね〜。

>俺のように市警一の名警部で、分署長で、
>勲章も何度となく受章している有能な人物を
>目指したまえ!!

 あ、あ〜。う〜ん……。警部さんは警部なんですよね?
警察組織に入って警部になろうとするなら、
国家公務員T種試験に合格してキャリア組にならないといけないかなぁ。
いっぱいお勉強しないといけなさそう。
警部さんは、いっぱい勉強したんですよね?

 う〜ん、どうなんだろう。
歌手の仕事続けながら大学行って、T種試験。
大変そうだなぁ……。理香ちゃんともいっぱい遊びたいし……。
「一緒に国家公務員T種試験受けよう!」とか言ったら、
理香ちゃんなんて言うだろう。

506 名前:サディアス・ハリス ◆CAPTzADMSM :2005/05/30(月) 02:23:17

>>504 猫娘
プロクターの言葉に対し、猫娘はしばらく沈黙した後・・・・
意を決したように顔を上げ、誇らしげに宣言した。

>「おヌシら、何か勘違いしておらぬか?
>ワシは既におヌシらの二倍は生きておる!」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」

プ『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。』


ハ&プ「HAHAHAHAHAHAHAHA!!」

「それはそれは・・・大変失礼しました、マダム?(笑)」

プ『いやぁ、やっぱ子供って可愛いですねー。』

しかし、和やかな雰囲気も、次の娘の一言で一変する。

>「この耳は本物じゃ! ほれ!」
これだけならば良かった。子供の無邪気な嘘として片付けられた
からだ。が―――動いていた。ピコピコと。ついでに二股のシッポ
の方も、フリフリしている。
プ『――――っ』

「?!」

私は思った。最近の玩具は、よく出来ているもんだなぁ、と。
<アメリカ人には、猫又という概念がないのである>

507 名前:鈴音 ◆O6NEKOtIk6 :2005/05/30(月) 02:23:25

>>502
名乗ったは良いが、伏字だらけで全くわからぬ。
まぁよいわ。 それで、歌手…というと、歌い手のことじゃな。
山田耕筰の歌曲集を聴いたことがあるが、あんな感じじゃろう。
しかし、「知りませんよね?」とは。 初対面なのじゃから当たり前じゃろうに。
ワシも、この土地の者ではないしな。

「あいにく、知らんな。 歌い手これからもっと活躍すれば、永乃までその名も届くじゃろう。
 がんばることじゃな。」

一応、励ましてやることにする。


歌か……。ワシも、久しぶりに歌いたくなったな……。




「ルルル ルル ル ル
 ルルル ルル ル ル
 ルルル ルル ル ル
 ルルル ルル ル ル」


同じ旋律の繰り返し。
ワシが比丘尼様から継いだ「唄」の、出だしの部分じゃ。

508 名前:サディアス・ハリス ◆CAPTzADMSM :2005/05/30(月) 02:31:14

>>505 歌手?
>ああいうのを「匠の業」っていうんですよね〜。
プ『そーそー、奥が深いよねぇ・・・』

お前は少し黙ってろ。

>警察組織に入って警部になろうとするなら、(以下略)
「そう!!私は明日の市警を背負って立つエリートなんだ!!だから君も、
 一生懸命勉強して・・・」

プ『ウチの試験は、ニホンより全然簡単ですけどねー。だって、
  僕も警部も、巡査からの叩き上げだし。

黙ってれば良いものを。

「一緒にすんな!!俺は警察学校の教官を勤めたくらい、知識は持って
 るわ!!」

プ『でも、もうこの娘聞いてませんよ?ほら』

>歌手の仕事続けながら大学行って、T種試験。
>大変そうだなぁ……。理香ちゃんともいっぱい遊びたいし……
「なんか、普通だな」

プ『思ったよりマトモですねぇ(何)』

509 名前:鈴音 ◆O6NEKOtIk6 :2005/05/30(月) 02:34:22

>>506
おのれ〜、まだ信じておらぬな、こやつら……



しかし、耳を動かして見せたのに驚いたのじゃろう、二人とも沈黙した。
やれやれ、ようやく少しは信じ始めたな。
じゃが、まだこんなものでは終わらせんぞ。


一見霊止と変わらぬ手から長く尖った爪を出したり入れたりする。
脚で首の後ろを掻いてみせる。
とどめに、四つ足で猫の声で鳴いてやった。


ここまでやれば、もはや疑うこともあるまい。

510 名前:不確定名:売れない歌手:2005/05/30(月) 02:44:28

>>507
>「あいにく、知らんな」

 まぁ、そうですよね。歌手としての私はまだ
「知る人ぞ知る」という感じですし。

>「これからもっと活躍すれば、永乃までその名も届くじゃろう。
>がんばることじゃな」

 うん。がんばります。
結局のところ、みんなに聞いてもらうためには歌い続けないと。

 ときどき考えます。「歌って、なんなんだろう」って。
その時その時に、ココロから溢れる思いとか、声とか。
そういうものが口をついて出るもの。今まで何度となく繰り返してきた思索。

   からたちの花が咲いたよ
   白い白い花が咲いたよ

   からたちのそばで泣いたよ
   みんなみんなやさしかったよ

 自分で歌っても胸にぎゅっとくるくらいですからねぇ。
歌はやっぱりいいです。女子一生の仕事とするに足ります。

 JASRACさんに怒られるといけないので
あんまり歌えないんですけど


511 名前:サディアス・ハリス ◆CAPTzADMSM :2005/05/30(月) 02:55:33

>>509 鈴音
やはり、少しからかったのが気に障ったようだ。なんかプルプル
震えている。と、なにかやりだした。

>一見霊止と変わらぬ手から長く尖った爪を出したり入れたりする。
>脚で首の後ろを掻いてみせる。
>とどめに、四つ足で猫の声で鳴いてやった。

ハ&プ「おおおおおぉぉぉぉおおおぉぉお?!」

驚いた。プロクターも、マヌケ面をさらに弛緩させて呆然としている。
だが、私はコイツとは違う。仮にも分署長、元警察学校教官である
以上様々な知識を持っている。

私は神社というニホンの施設に敬意を払う意味で、かの国の風習に
従うことにした。つまり、財布から1ドル札を抜き取ると、紙に包んで
娘の方に放り投げたのだ。1個、2個、3個・・・

プ『なにしてんです?』

「OHINERIというヤツだ。素晴らしい芸を見せてもらった時には、
 こーするのが、ニホンのシキタリらしい。」

プ『さすが!!物知りですね!!』

512 名前:不確定名:売れない歌手:2005/05/30(月) 02:55:38

>>508
 理香ちゃんとはずっと一緒にいたいし、
職場がおんなじっていうのは最高ですよね〜。

 あ、そういえば! 警部さんと警部補さんは
見た感じすっごく仲がいいですよね?
やっぱり、「ふたりで警察組織で登り詰めよう!」とかいって
一緒に努力してきたんですか? うらやましいなぁ。
私も理香ちゃんとずっと一緒にいたいし。
アメリカではそういうのが日本よりずっとオープンなんですよね。
ブルーオイスターとか、オリーブの首飾りとか。
同性同士で結婚できる州もあるそうですし。

 う〜ん、思いを通すためにはやっぱり権力なのかなぁ。
警部さんたちが警察官を志したのも、
やっぱりそういう理由なんですか?

513 名前:鈴音 ◆O6NEKOtIk6 :2005/05/30(月) 02:55:55

>>510
「そうじゃな…、ワシも、考えることはある。
 唄とは、何なのか…。」

その歌い手の言葉に、うなずいて言った。

「唄とは、結局、『聴かせるためのもの』なのじゃろうな。
 自分の心の内にある言葉を、聴いてもらうためのもの。」


歌い手の娘は、柔らかな声で歌い始めた。
それは、とても子供っぽい詩ではあったが…、
とても、暖かかった。

「唄はいい……か。
 そうじゃな…。
 良いものじゃな。」

比丘尼様のもとで、唄を歌った日々…、
楽しかった。 暖かかった。

唄とは、良いものじゃ…。


514 名前:サディアス・ハリス ◆CAPTzADMSM :2005/05/30(月) 03:03:07

>>512 何か誤解をしている人
What are you saying?!

プ『警部!落ち着いて!!署長自ら発砲しようとしないでください!!

お前は、怒りを感じないのか?!

プ『いや、確かにあんまり嬉しくないですけど!特に中盤!!でも、
  下手にそーゆー趣味の人たちを貶めるような言動を取ると、社会問題
  に、というか物理的にブルーオイスターが攻めてきます!!』

ぬぅぅうう。

>警察官を志した理由
俺の才能を生かすためだ!!

プ『なんとなく

515 名前:鈴音 ◆O6NEKOtIk6 :2005/05/30(月) 03:09:02

>>511
信じて……おらぬな、こやつら………。
おのれ……………。

本当は、もっと色々できる。
できるが………、それはかなり危ない。
………が、馬鹿にされたままでは気が納まらん……。


「火でも吹いて見せれば信じるか!?」


ワシは火薬の臭いが集中しているところに狙いを定め、構えて見せた。

516 名前:不確定名:売れない歌手:2005/05/30(月) 03:17:54

>>513
 ……うん。なんなんだろう。
この人、だれかを見てる。視線はこっちを向いてるけど、
私を通りこして他の誰かを見てるような。
たとえばそれは、もう逢うことの無い誰かだったり。

 超能力なんていうのは、よく何でもできるとか
ゲットすれば人生バラ色とか考える人がいるようですが、
実際のところ無力ものです。人に近づくのにも役に立ちませんし、
それどころかジャマになったり。

 なんだか切ないなぁ。ほんとに無力だなぁ。

 「あの〜。手をつないでもいいですか?」

 理由はわかりません。でもそうしたかった。
「抱きしめたい 溢れるほどに 君への想いが込みあげてく♪」とか
そういうのでないのは確かなんですが。

517 名前:サディアス・ハリス ◆CAPTzADMSM :2005/05/30(月) 03:19:56

>>515 鈴音さん
>「火でも吹いて見せれば信じるか!?」
まずいな・・・本当にやりかねん。

プ『泣く子と地頭には勝てませんからねぇ』

いまココでこの娘が無理して火を噴いて、万が一火傷をしたら・・・
いや、それはないと思うが、周りに延焼とかしたら・・・・・
全部俺の責任だ!!

プ『明らかに、この中で一番責任重いですからねぇ・・でもなんで、
  この娘は火傷しないんです?』

人間じゃないし。

プ『え・・・・そーなんですか?!じゃぁ、今までの言動は一体?!』

無論からかっていた住民との交流を図っていただけだ。
というか、気付け。あの耳、尻尾、そしてあの能力・・・そんな人間が
いるか!!

あー、とりあえず、火はやめてもらおうか、鈴音嬢?
・・・・・・・・少なくとも私がこの場にいる間は。

518 名前:鈴音 ◆O6NEKOtIk6 :2005/05/30(月) 03:33:23

>>516
「手をつないでもいいですか?」

歌い手の娘は、遠慮がちにそう言った。

手……か………。
手を……つなぐ…………。
幼い頃にそんなことがあった気がする
じゃが、ここ何十年も、手をつないだことなど無かったな。



この娘…、何を思ったのじゃろうな?
ワシが比丘尼様を恋しく思っているのが、わかったのじゃろうか?

「あぁ、良いぞ。」

軽く笑んで、手を差し出してやった。

「手をつなぐのは、何十年かぶりじゃな。」



この娘、良い歌い手になるやも知れぬな。
人の心がわかるということは、とても良いことじゃ。
この娘の名が、永乃まで届くのが楽しみになってきた。

519 名前:不確定名:売れない歌手:2005/05/30(月) 03:33:40

>>514
何言ってんだキミは
 えっ!? えっ!?
だって警部さんと警部補さんは愛しあって?
あれ? なんで私怒られてるんだろう……?
もしかして、ふたりの仲はヒミツ、とかでしょうか。
大丈夫です! 私、口は堅いほうです!
おふたりの仲は理香ちゃんにだってヒミツにします!

>俺の才能を生かすためだ!!
>『なんとなく』
 あはは! だって、警部補さんは30になるかならないかじゃないですか!
それでキャリアでもないのに『なんとなく』で警部補になれるほど
警察屋さんは楽な商売じゃないですよ〜。能力と愛がないとダメです。

 ああ、大丈夫です! おふたりが望むなら、私ヒミツにします!
いい曲ですよね。オリーブの首飾り。
ブルーオイスターでいつも流れてるあの曲。
実際に入った事はないけど、外からも聞こえるんです。

520 名前:鈴音 ◆O6NEKOtIk6 :2005/05/30(月) 03:41:19

>>517
ふん、ようやく信じたか。
しかし、自分がここにいる間は…じゃと?

「ここにおヌシがおるからこそ、もう一つ大爆発でも起こしてやろうと思ったのじゃ。
 決まっておろう。」

延焼程度で済ますつもりは無かった。
このままおちょくられるくらいなら、目を覚まさせてやらねばな。

521 名前:不確定名:売れない歌手:2005/05/30(月) 03:48:40

>>518
>『手をつなぐのは、何十年かぶりじゃな』

 ああ。なんといえばいいんでしょう。
光栄とか、うれしいとか、ありがとうとか。
よく「女性は体温が低い」とかいわれるようですが、
そんなことないです。ほら、こんなにあったかい。
この人のあったかさが、じんわりと伝わってくる。

 ……私は、この人に「あったかい」と感じてもらえてるのかな。

 ただただ思う。この人が豊かでありますように。
楽しくありますように。幸せでありますように。
人の想いが力になるというのなら、どうかこの人に
幸せがたくさん降りますように。降りますように。

 「鈴音さんの手、あったかいです」

 何か喋らないといけない気がして、私は咄嗟に言いました。

522 名前:サディアス・ハリス ◆CAPTzADMSM :2005/05/30(月) 03:53:05

>>519 夢見る乙女は大バカヤロウ
>だって警部さんと警部補さんは愛しあって
・・・・・・・・・・・・・・プロクター・・・・・・・・。

プ『はい、警部。』

裁判所へ行って、逮捕状を取って来い。今すぐに!!

>あはは! だって、警部補さんは30になるかならないかじゃないですか!
>それでキャリアでもないのに『なんとなく』で警部補になれるほど
>警察屋さんは楽な商売じゃないですよ〜。能力と愛がないとダメです
こいつが今の地位にいるのは、俺が引き立ててやったお陰だ!!

プ『そんなミもフタもない・・・・まぁ、親戚だったんで、要はコネなんだけど。』

そう!!だから褒めるなら自力でここまで出世した俺を褒めろ、俺を!!

プ『警部ー、この子にナニ行っても無駄ですよー。なんか信じきった瞳をして
  ますもん。あぁ、オリーブの首飾り自体はいい曲だよねぇ・・・』

>>520
>「ここにおヌシがおるからこそ、もう一つ大爆発でも起こしてやろうと思ったのじゃ。
>決まっておろう。」
あー、大変だ。イカンイカン。まだパトロールの途中だった、うん。爆発に、二人は
関係ないようだし、さっさと次の場所に行かねばな!!(棒読み)

ではご両人!気をつけて帰りなさい!!何かあったら、ウィルソン分署に来れば
力になりましょう。ええ。では失敬。(脱兎)早くしろプロクター!!
Move it! move it!! move it!!!

プ『あ、警部、待ってー・・・あぁ、※宮さん。気をつけてね?多分、そこの猫娘さん、
  君には何もしないはずだけど・・・・あ、ちょっと!警部!!発車しないで〜〜!』

523 名前:不確定名:売れない歌手:2005/05/30(月) 04:10:03

>>522
>「こいつが今の地位にいるのは、俺が引き立ててやったお陰だ!!」

 「オレはいずれ警察庁長官になる。そのときはオマエを警視総監に
してやるぜ! オレたちふたりで警察を牛耳るんだ、HAHAHA!!」

 ……というパターンなんですね。なるほど〜。
私、応援します! おふたりがアメリカ警察を牛耳った暁には、
おっきい花束とメッセージカードを贈らせていただきます!
がんばってください!

 ちなみに、ポール・モーリアさんの曲で一番好きなのは
「恋はみずいろ」です! オリーブの首飾りは2番目です!

524 名前:不確定名:売れない歌手:2005/05/30(月) 04:45:37

 さーってっと! 私もこれで失礼しますね。
愛のカタチはいろいろあるってことを再認識できて、
とっても有意義なひとときでした。

 それでは警部さん&警部補さん、そして鈴音さん。
お休みなさい。 楽しい夢が見られますように。

   (退場)

525 名前:鈴音 ◆O6NEKOtIk6 :2005/05/30(月) 05:34:16

ワシも、そろそろかえらねばな。

では、またくるとしよう。

二人とも、なかなか楽しいひと時だったぞ。


(退場)

526 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/06/04(土) 00:37:58

暑い。
暑いと、あたしはイライラしてくる。
うだるような暑さではなく、とても中途半端な、
心がかき乱される、とてもイライラする暑さ。

このままベッドで目を閉じても眠れそうに無いので、散歩することにした。
ハーブ園、教会通り、墓地を通って、
噴水広場から村の外へ出たところまでは憶えてるけど、
そこからはどこをどう歩いたか、よく憶えてない。

気が付くと、またこの神社の前にいた。

「あ。 ここ、あの神社だ。」

ふと気付いて、小さくつぶやく。

「今日も、寄っていくの?」

妖精が尋ねる。 あたしだけに聞こえる声で。

「うん。」

あたしは、それを肯定してうなずく。

「ここ、聞いた話ではとても危ないらしいけど…。」

妖精は、あたしを心配してくれてる。

「大丈夫だよ。 変な所に近づかなきゃ。」

あたしは笑って言った。

「近づきそうになったら、私が助けてあげるわね。」

妖精はそう言ってくれたけど、あたしはそんなにドジじゃないから大丈夫。


今日付いてきてくれたのは、たまたま起きてた『献身』の妖精。
頭には光の輪。 背中には白い翼。 まるで天使みたい。
その手には、始まりと終わりを告げると云われる黄金のラッパが握られている。


今日も、石段を登って、一番上の段に腰掛ける。
月を見上げながら、今日も一人、誰かを待つ。



今日は、誰と会えるかな………

527 名前:ムング ◆MUNG7/hT9E :2005/06/04(土) 01:00:19

>>526
ムングは歩く。闇と静寂の中を。
真っ赤な鳥居をくぐり、音もなく石段を登る。

石段の最上には、妖精と人間の子供が腰を掛けていた。

神は少女に声を掛けた。

「妖精を引き連れた娘よ……お前とはどこかで会った気がする。
 もしや、お前はマリエル=ウッドワースか?」

528 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/06/04(土) 01:08:35

月を見上げると、不意に、あたしよりも下の石段から、声がかかる。

「妖精を引き連れた娘よ……お前とはどこかで会った気がする。
 もしや、お前はマリエル=ウッドワースか?」

その声の主には、以前に怪獣ランドで遇ったことがあった。
あの時の、優しい神様だ。

「そうだよ、優しい神様。 こんばんは。」

あたしは、そう言って、神様に笑顔を見せた。

…………名前、なんだっけ?

529 名前:ムング ◆MUNG7/hT9E :2005/06/04(土) 01:27:32

>>528
優しい神様、そう言って少女は死神に笑顔を見せた。
まるで疑うことを知らずに。

「このムングをその様に言うのはお前ぐらいだ。
 まさしくお前はマリエル。

 こんな時間に、神の社で月を見上げ何をしている?」

死神は少し考え、そして思い当たった。

「欲しいのか?」

530 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/06/04(土) 01:38:35

あ、そうか。 名前はムングさん、だっけ。
……でも、神様でいいか。

そんなことを考えていると、神様は言った。

「月が欲しいのか?」

あたしは苦笑した。

「違うよー。 ただ、誰か来ないかなーって、待ってたの。
 月は、なんとなく見上げてただけ。 きれいだからっていうのもあるけど。」

531 名前:ムング ◆MUNG7/hT9E :2005/06/04(土) 01:57:58

違うと答えられた瞬間、死神は僅かに眉をひそめた。

しかし、少女が月を綺麗だと言ったとき、今度は口元が僅かに歪んだ。

「そうか。
 ……おかしな問いだが
 月は好きか?そう例えば、昼に輝く太陽と比べて。」

532 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/06/04(土) 02:11:05

「月は好きか?そう例えば、昼に輝く太陽と比べて。」

神様は、そう尋ねた。


月は、好き。
夜に、優しい光を投げかけてくれる。
まるで、優しい、女の人……、そう、ママみたいに。

でも、昼の太陽も好き。
夏の日差しは強すぎるけど、
でも、いろんな花を咲かせてくれるのは、太陽の光。
月と違って、とても力強い感じ。 パパみたいに。

あたしは、少し返答に困ったけど、結局、こう答えることにした。

「どっちか、って訊かれると、答えられないよ。
 なんだかね、似てるの。
 『パパとママ、どっちが好き?』って、訊かれるのと。」

533 名前:ムング ◆MUNG7/hT9E :2005/06/04(土) 02:45:40

「つまりは対等、選ぶことはできない、と?
 その答え、月が聞いたら喜ぶだろうな。
 我も〈見つめる者〉を造りし者の一柱として、悪い気はしない。」


「しかし、代わり位にはなると思わぬか?」

534 名前:佐山・御言 ◆SayaMaESPY :2005/06/04(土) 03:00:38

月光に照らされる神社に。
佐山は、再び来訪していた。

以前この周辺を散策した時は、大規模な爆発に巻き込まれた挙句に
助けた少女に痴漢扱いされ頭部を散々殴打された上に人前で気絶という、
いささか無様な散歩となってしまっていた。

が、二度と同じ轍は踏まない。(恐らく踏みようも無い)

そんな決意をもって、佐山は再びトラップを潜り抜けつつ、境内に到達したのである。

そして奇しくも、以前と同じ様に、境内には先客が待っていた。
一人の少女と、もう一人謎の人物が。


「やぁ諸君。月の綺麗な良い夜だね。今宵はいかがお過ごしかな?」

とりあえず最初の挨拶として、なるだけフランクに佐山は両者に声を掛けた。

535 名前:ムング ◆MUNG7/hT9E :2005/06/04(土) 03:17:59

少女に問い掛けたと思った瞬間、ムングも声を掛けられていた。
三人目の男が現れたのだ。

「少し気になることがあってな。答えを探している。
 お前こそ何をしている?」

536 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/06/04(土) 03:48:24

>>533
「しかし、代わり位にはなると思わぬか?」

神様の言葉に、あたしは考える。

太陽と、月……
どちらかがとちらかの………代わりを…………?

「代わりには、ならないと思うよ。」

あたしの唇は、自然に言葉を紡いでいた。

「月の光じゃ、昼を照らすには不十分だし、
 太陽の強い光じゃ、夜眠るにはまぶしすぎるもん。」

537 名前:佐山・御言 ◆SayaMaESPY :2005/06/04(土) 03:48:49

>>535

挨拶に返ってきたのは疑問の声。
だがその声音に不審の色は無い。むしろ有るのは好奇の色だ。

―――素直な人物だ。

と佐山は判断する。

そして謎の人物が語った言葉。
答えを探している……実に哲学的だ。
その話の詳細を是非聞きたい衝動に佐山は駆られたが、冷静に抑える。
先ずは放たれた問いに回答することが最優先だ。

「何、私のほうは只の散歩だ。
この界隈は適度に罠が多くてね。己を鍛えるのに丁度良く、実に気に入っているコースの一つなのだよ」

そして、挨拶に疑問で返されたように、佐山は更に疑問を返す。
先程の衝動を解放して。

「では次に私から聞こう。
貴方は何を探しているというのかな?」

538 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/06/04(土) 03:57:46

>>534
「やぁ諸君。月の綺麗な良い夜だね。今宵はいかがお過ごしかな?」

少し尊大な感じの言葉がかけられた。
あたしはそっちに向き直る。

男の人だった。

「どうって……、神様とお話してるんだよ。」

あたしは、今している行動を、そのまま言葉にして伝えた。

539 名前:クロワ ◆KurowahR5A :2005/06/04(土) 04:10:35

 ―――カツン。
   ―――カツン。

 ブーツの靴音を響かせながら石段を一歩一歩昇る。
 …なんでまたここに来ちまったかってーと、
 浄化された空気、土地のくせに不自然な地面の盛り上がりなんかが気になったからだ。

 「一体ここは、なんなんだろうねぇ…。」

 独り言を呟きながら石段を昇り終えて目に入って来たのは、また三人の人影…。
 俺は取り敢えず、動かずにサングラスをずらして人影を観察する事にした。

540 名前:佐山・御言 ◆SayaMaESPY :2005/06/04(土) 04:11:59

>>538

「神様?」

佐山は眉根を寄せる。

少女―――以前何処かで出会ったような気もするが、どうも印象の薄い―――
が寄越した返答は、些か佐山の予想を外した、突飛な物だった。
何しろいきなり神様と来た。
場所が場所なら、いきなり頭のアレな人扱いされていても可笑しくない言葉である。

だが佐山は、そこで思考停止をせずに少女の意図を測る。
何せ此処は様々な種族が一同に帰す場だ、何かのはずみで「神族」等と呼ばれる者が
やって来ていても不自然ではないだろう。
事実、佐山自身も幾度か「神」と呼ばれる存在の原型となった別世界の住人とは顔を合わせている。
そういった様々な思慮の結果、佐山は二の句を発した。


「まさか……其処にいる人物が、それだと君は言うのかね?」

541 名前:ムング ◆MUNG7/hT9E :2005/06/04(土) 04:12:38

>>536
「そうか……やはり月を以てしても太陽の代わりにならぬか。
 おかしなことを聞いて済まなかったな。
 さて日も顔を見せた、我は帰らねばならぬ。

 我との再会がお前の死でなきよう、祈っておけ。
 我でなく、あの太陽にな。」

>>537
「人間は大変だな、すぐに体は錆び付き衰える。
 我にはもう時がないが……その問いに答えよう。


 太陽が欲しいと駄々をこねた娘の気持ち、だ。」


そう言うと、ムングは光の中に溶けてしまった。

542 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/06/04(土) 04:21:55

>>539
神様と、後から来た男の人。
二人と話をしていたあたしは、月を仰ぎ見る。

そして、少し考えた後、視線を元に戻した。
空から地上へ、視線を戻す瞬間、視界の端に人影が映った。

誰だろ………?

「オバビュー、見てきてくれない?」

技能妖精、オバビュー。
あたしのかわりに、遠くを見てきて、
後でその内容をあたしが見たように見せてくれる。

オバビューは、小さな羽根を羽ばたかせ、その人影の傍まで言って、戻ってきた。

オバビューが見た景色が、あたしの目に映る。
この人は………

そこにはよく見知った人が映っていた。

「いつかの黒眼鏡のおにーさん。 今日は、どうしたの?」

何をしにきたのか、確認するため、あたしは笑顔でおにーさんに尋ねた。

543 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/06/04(土) 04:29:40

>>540
「まさか……其処にいる人物が、それだと君は言うのかね?」

男の人は、随分驚いた様子で尋ねてきた。
ちょっと…率直に言い過ぎたかな?

信じられない様子だけど、あたしは気にせず答えた。

「そうだよ。 ムングっていう名前で、『死』を司る神様。
 聞こえは悪いけど、優しい神様なんだよ。」

そう言って、笑って見せた。

544 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/06/04(土) 04:35:00

>>537
「太陽が欲しいと駄々をこねた娘の気持ち、だ。」

神様は、姿を消す直前に、男の人に確かにそう言った。

それが、神様が知りたかったこと…。

もしかして、『代わり』って、あたしが思ってたのとは、別の意味…?



別の答えを言おうとしても、もうそこに神様の姿はなかった。


また逢えたら、もっといい答えをあげられるかな。
そんなことを考えながら、神様がいたあたりを、しばらく見つめていた。

545 名前:クロワ ◆KurowahR5A :2005/06/04(土) 04:46:51

 ―――人影が、一つ…光に溶けるように無くなった。
 …ありゃ、人間じゃねぇな。
 神みたいなもん…か?
 ……ま、現時点じゃ推測の域を出るこたぁないが…。

 >>542
 「……ん?」

 溶けたようになくなった人影について考えてると、
 何かが近付いてすぐ離れた―――ような気がした。
 …不思議に思って首を捻っていると、二つの人影の内の一つが声をかけてくる。

 『いつかの黒眼鏡のおにーさん。 今日は、どうしたの?』

 その声は、数日前に話した相手の声と同質の物。
 ―――あのお嬢ちゃんか。

 「…あぁ、何時かのお嬢ちゃんか。
  何しに来たのか―――か。
  そうだな…ちょいと、この場所が気になってねぇ。」

 ちらり、と…不自然な地面の盛り上がりや、
 木の枝に設置されているボウガンなんかを見つつ、俺はそう答えた。

546 名前:佐山・御言 ◆SayaMaESPY :2005/06/04(土) 04:54:03

>>541

返答が来る、と同時に謎の男は唐突に消えて失せた。
まるで、最初からそんな人物など其処に居なかったかのごとくに。

続いて>>543、少女の返答が来た。
とても素直で曇りの無い笑顔で答えた彼女には、少なくとも嘘を言っているという自覚は無い。

―――信じて、良いようだな。

思考し、一息。
改めて「神」の遺した言葉に思いを馳せる。

太陽を欲する少女。その気持ちなど実の所其れを実際に欲した少女にしか分からない。
例え神であろうとその理は変わらない。
ただ、佐山はその疑問に対し、一つの客観的な答えを持っている。
最早届いてるかどうかも分からないが、その返答を佐山は口頭で伝える事にした。

「太陽が欲しいと駄々をこねた娘………か」

頷き、

「その疑問の答えは我々人間には容易に想像が出来る。
何故なら、決して手が届かない物であろうと、それを欲するのが人間だからだ」

それがどれ程遠くにある物であっても。地を這いずり、血を吐きながらも、
人間は手を伸ばし、そしてやがては到達してきた。
欲望こそが人間を突き動かし、自らを進化させていった動力源なのだから。

そして得てして、持つ者にとっては、持たざる者の心情は理解し難い物がある。
神は万能ではなくとも、少なくとも人より多くの物は有している。

(―――故にこそ、神には決して判らないのだろうね)

同情は出来ないが、其れは悲しいことなのかも知れない。
そんな思いが佐山の脳裏を掠め、そして過ぎ去った。

等と思いをめぐらすうちに、朝日は既に昇っていた。
佐山もそろそろ帰宅して、彼の伴侶の食事を有難く頂戴しなければならない。

「……もうこんな時間か。
来たばかりで済まないが、私もその神よろしく撤収するとしよう。
では―――何処かで遭ったような娘さん、また機会が有れば何処かでゆるりと語り合おう」

早口でそう言って、踵を返す。丁度、昇る朝日に顔を向けて。


帰途へと歩みを進める中、佐山はふと思った。

彼の神が娘の気持を理解した時、やはり彼も太陽を求めるのだろうか、と。

(退場)

547 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/06/04(土) 04:54:34

>>545
気になるって、どんな風に気になるのかな?
やっぱり………そのへんの地面とか、なんか色々なところに不自然に置かれてる機械のこと…?

………あんまり楽しい話題にはなりそうにないなぁ…………。

でも、どこか他のところが気になってるのかもしれないし、とにかく訊いてみることにした。

「気になるって、どんなところが気になるの?」

548 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/06/04(土) 04:59:21

>>546
「あ…、うん。 またね。」

来たばかりで別れるのも名残惜しく、引きとめようかとも思ったけど、
ご飯の時間じゃしかたないね。
だから、あたしはそう言って、その男の人を見送った。

549 名前:クロワ ◆KurowahR5A :2005/06/04(土) 05:01:59

 また一つ、人影が消えた。
 ごく普通に、歩いて…だが。
 …ま、日も昇ってきたし当然かね。

 >>547
 『気になるって、どんなところが気になるの?』

 …顔色が少し変わったな。
 やっぱ、お嬢ちゃんも気付いてる…か。

 「いや、なに…こんな浄化された土地、
  空気だってのに怪しいもんがちらほら見えるトコが、ちょっとな…。」

 こんな話は、お嬢ちゃんにゃあんまり良い話じゃないかもなァ…。

550 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/06/04(土) 05:14:12

やっぱりそのことね………。
でもなんでこんな変な物がたくさん置いてあるんだろ?

…あと、何に使うものかな?


「あれ、悪戯…? それとも……、ここ作った人が置いてるのかな……?」

別におにーさんは知りもしないであろうことを、とりあえず質問してみる。

551 名前:クロワ ◆KurowahR5A :2005/06/04(土) 05:23:56

 >>550
 『あれ、悪戯…? それとも……、ここ作った人が置いてるのかな……?』

 むぅ…悪戯にしては性質が悪い事この上ねぇな。
 あのボウガン…見たところ鏃こそ丸くしてあるが、
当たったら痛いじゃ済まないかもしれないしねぇ…。

 「ココを造った奴が置いてるんじゃないかね?
  …確証なんて無いが。」

552 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/06/04(土) 05:36:36

う………、ここを作った人って、危ない趣味してるなぁ…。
そう言いつつあたしも時々来てるけど…。


もう、完全に朝になってしまった。
それがわかると同時に、忘れていた強烈な眠気が一挙に襲ってきた。

「ごめん…、今日は…、もう……、帰るね……。」

大きくあくびをした。

そして、断続的に大あくびをしながら、あたしは神社を去っていった。


(退場)

553 名前:クロワ ◆KurowahR5A :2005/06/04(土) 05:49:11

 >>552
 …もし、本当にココを造った奴が仕掛けたとしたら…。
 目的はなんなんだかねぇ…秘蔵の物でもあるのか?

 『ごめん…、今日は…、もう……、帰るね……。』

 そんな事を一人考えてると、お穣ちゃんは眠そうに大あくびを一つ。

 「ま、謝るこたぁない…お穣ちゃんには、徹夜は辛いだろうからねぇ…。
  そんじゃ、気をつけて帰りな。」

 眠そうに欠伸を繰り返しながら帰るお嬢ちゃんの背中に、そう言い…
俺はサングラスを指で押し上げかけ直しながら見送った。


 「―――さて、俺も帰るとするかね。」

 人が居ないのを確認してから、腰の後ろのホルスターから銃を抜き、
回転させつつ呟いて…俺も石段を降り、帰路についた。

 【退場】

554 名前:鈴音 ◆O6NEKOtIk6 :2005/06/06(月) 00:33:34

また、ここへ来た。
理由は、ちゃんとある。
以前ここへ来たとき、境内に蔓延した火薬の臭いで、肝心のお参りを忘れていたからじゃ。

今日はそんなことにはならぬよう、石段を上ってまっすぐに賽銭箱へと向かう……はずだったのじゃが……、
今度は神社にある像に気を引かれた。

仏像ではない…。
伊耶那岐命(いざなきのみこと)と、
その子、三柱の神。

天照大御神(あまてらすおおみかみ)
月読命(つくよみのみこと)
そして建速須佐乃男命(たけはやすさのおのみこと)


「古事記」に登場する神話の神々ではないか。
珍しい神社じゃのう。


埋め火など仕掛けてあるような神社に何かの加護を期待できるかわからぬが、
霊止(ひと)の世のため、
ワシにできることは、少しでも多くしておきたい。

さて、では参るとしようか。

555 名前:アルビノ少女“山城友香” ◆0DYuka/8vc :2005/06/06(月) 01:53:37

―――――夜風に誘われて、ふらり。
ふっ、と。気になってあの日の神社に。とりあえず、大丈夫かなって。
いろいろあったから、心配になって。とか、思っていたら………。

神社は神社のままでした。あの爆発が嘘のよう。
と、いうか。常にあんな事に備えてるような気がしてならない。

爆発落ちも 一コマ進めば 元通り って、アレなんでしょうか?

そうして、石段を上がる。前のドレスに比べれば凄くラフな格好だから。
それほど苦にもならない。だって、今は、私の本当の時間。
この月が支配した空間に安らぎを感じてる。太陽は私には苛烈すぎて。
だからきっと、今が私の本当の時間。

>>554
そして、境内に見慣れない方を見つけて、ふっと立ち止まって。
目の前にある、ふわっとしたねこみみに。ちょっとだけうずうずする。

確かに、私も冬にねこ〜となる、フード付きのコートを着ていたわけで。
どうにも、夏になると衣替えの都合上、封印せざるを得なくって。

だから、彼女が付けているねこみみに、一抹のあこがれを感じるのでありました。
そんなわけで、聞いてみる。もしかしたら、明日の放課後の予定がここで大決定。

「えっ〜と、こんばんわ〜。ところで、凄く良い耳ですよね、それ〜。
 どこのお店で売ってたりします?よろしければ教えて頂けると〜♪」

556 名前:鈴音 ◆O6NEKOtIk6 :2005/06/06(月) 02:05:46

>>555
伊耶那岐と三柱の神の像を眺めていると、後ろから声がかかった。
振り向くと、そこには雪のように、色白な娘が一人。

娘は言った。
「凄く良い耳ですよね、それ〜。
 どこのお店で売ってたりします?よろしければ教えて頂けると〜♪」

なんじゃ、こやつ…。
開口一番に無礼なことを言うやつじゃな。
いや、一番目は「こんばんは」じゃったか…。

ならばとりあえず、挨拶を返しておくのが礼儀じゃな。

「こんばんは、じゃ。」

このようなあいさつは霊止しか使わぬ故、ワシはつい語尾に余計なものをつけてしまう。

さて、こやつの無礼な問いに対し、なんと答えを返したものか…。


「これがどこかで買った付け耳に見えるか?」

まずはわからせてやらねばな。

ワシはぴこぴこくりりんと、耳を動かして見せてやった。

557 名前:アルビノ少女“山城友香” ◆0DYuka/8vc :2005/06/06(月) 02:23:04

>>556
………ん〜?話を切り出してみたは良いけれど、どうも良い風に思っていない様子。
ふっと。何かしらの誤解をしてるのかな〜、なんて考えが頭をよぎって。そもそも、私は何なのか?

『こんばんは、じゃ。』

なんて、どこか警戒したまるで本物の猫のような挨拶。私は。どんな存在か?
喉の奥で何かが疼く。ちょうどそこまで出かかってることが出ない。気づいてしまえば、なんて簡単なことなのに。

『これがどこかで買った付け耳に見えるか?』

ぴこぴこ動く耳。これが造り物だとしたら、万難を排してでも欲しい。
明日の予定が小旅行になるぐらいなら、むしろ歓迎しちゃうぐらいに、ときめいた、けど。

………って。ああ。私は凄く失礼な思い違いをしていたようで。
要するに私が聞いていたことって言うのは。翻して考えると、私に対して。

キミ、ものすごく良いファンデーション使ってるよね?それは、どこで売ってるの?

なんて、言う。たぶん冗談にもならないことをあっさり聞いていたと云う。落とし穴。
で。とっさに謝ってた。私が聞かれて、少しだけ嫌って云うのは、私が少し鈍感だから。
きっと、もっと。きつかったのかも知れないって。心の中で自省して。

「―――と、云うことは。本物ですか。失礼なことをしちゃいましたね。申し訳ないです。
 大丈夫です。ほら、私だってヒトじゃなかったりしますから。余計に失礼なことを………」

そうやって、あたふた、おろおろする当たり。私もまだまだ女子高生だな〜って。思いつつ。

558 名前:鈴音 ◆O6NEKOtIk6 :2005/06/06(月) 02:40:13

>>557
意外にあっさりと本物だと認めたな。
あの失礼極まる妙な警官とは大違いじゃ。
まぁ、己の非をきちんと認めたようじゃ、許してやろう。

「良い。 気にするな。
 それに、おヌシが霊止ではないことも気づいておる。
 いや、霊止ではないというか、
 おヌシの中には霊止と霊止ならぬ何かの存在が感じられる。
 しかし、それはもののけではないな。
 もっと異質なものじゃ。」

そこまで言って、他者をあれこれ詮索しながら、
自分は何一つ自分のことを明かしていないことに気付く。
どうやら無礼をしたようじゃ。 ならば、ワシも名と己の正体くらいは明かしておくか。

「ワシは、猫又の鈴音じゃ。
 永乃のもののけの長をしておる。
 おヌシは、何者じゃ?」

559 名前:アルビノ少女“山城友香” ◆0DYuka/8vc :2005/06/06(月) 02:59:03

>>558
ちょこんとした猫の可愛さと裏腹にあるのは、なんというか年を重ねたことで得られる落ち着き。
それはたぶん、悟りって云う言葉に近い。見た目だけでは物事、本質なんて語れない。

『良い。 気にするな。
 それに、おヌシが霊止ではないことも気づいておる。
 いや、霊止ではないというか、
 おヌシの中には霊止と霊止ならぬ何かの存在が感じられる。
 しかし、それはもののけではないな。
 もっと異質なものじゃ。』

やっぱり気づかれてましたか。経験は物事を計る最良の手段ともいいますし。
ただ、その。霊止って言葉の語感に、私の『ヒト』とは違った何かを感じて。

「いや、ほら。アレです。私もヒトの中ですら特異な外見ですから。
 やっぱりそう言うことを聞いたのは拙かったな〜、って。
 でも、可愛いから好きなんですよ〜、ねこみみ♪」

『ワシは、猫又の鈴音じゃ。
 永乃のもののけの長をしておる。
 おヌシは、何者じゃ?』

そんな自己紹介。ああ、そう言えば、そんな簡単なことも忘れてた。
猫またですか。そうしたら、本物です。まあ、偽物ではそのふさふさ感を出すのは至難の業でしょうけど。

「あ、はい。私、山城友香っていいます。えっ〜と。ふむ………、吸血眷族って言ったらわかります?
 とは、言え。血なんて吸ったこと一度も無かったりしますけど。
 そんなわけで、よろしくお願いしますね?鈴音さん。」

言ってて。なんというか、胡散臭いとは思いつつ。すっと、月の前に立ってみた。
結局私は、私以外の何者でも無いって。

560 名前:クロワ ◆KurowahR5A :2005/06/06(月) 03:03:37

 今夜は月と夜風に誘われて来た訳なんだが…
もう、この場所が何なのかは殆どどうでも良くなってきてる…不思議なもんだ…と、
そんな事を思いながら…俺はまた、石段を昇っている。
 だが…。

 「―――ん?」

 上まで、残り五段程度という時に、ふと…いつもと雰囲気が違うように感じた。
 上手くは言い表せないが、勘かね?こりゃ。
 まっ、上に着きゃ解るかと思いつつ、俺が石段を昇り終えてまず目に入って来たのは―――

 >>557
 ……猫耳なお嬢ちゃんだった。
 見る限り、人間じゃなさそうだが…これはいきなり声をかけていいもんなのかね…?
 そんなふうに思った俺は、取り敢えず様子を見る事にした。

561 名前:鈴音 ◆O6NEKOtIk6 :2005/06/06(月) 03:21:39

>>559
「可愛いから好きなんですよ〜、ねこみみ♪」

頬を紅潮させて娘は言った。
ちょっとしたさーびすとして、またぴこぴこっと動かしてやる。

「ねこみみがそんなに珍しいか?
 猫なら大勢おるじゃろうに。」

しかし、可愛いと言われて、悪い気はせぬ。
ここは、ワシも娘のことを何か褒めてやるべきじゃな。
いや、決してそんな建前のようなものではない、紛れもない本心なのじゃが。

「確かに、おヌシのような霊止は見たことがないな。
 おヌシはワシが今までに見た霊止と比べて、随分と美しい。
 雪のようで、ワシは好きじゃ。
 …本物の雪は嫌いじゃがな。 何せ猫又じゃからの。」

ちょっとした冗談を交えつつ、その透き通るような独特の外見を褒めてやる。






そして、娘はワシの問いに対して答えた。

「私、山城友香っていいます。えっ〜と。ふむ………、吸血眷族って言ったらわかります?」

吸血……眷属?
聞かぬ名じゃな。

「自ら『血を吸ったことがない』と言うのなら、
 おヌシは『血を吸うことができる』ということなのじゃな。」

はて………。
吸血……吸血………鬼。

「そうじゃ、吸血鬼。
 書物で読んだことくらいしかないが、確か西洋の怪物で、
 バンパイアとか、バンパネラとか呼ばれるあれじゃ。」

しかし……、眷属ということは、友香はその血を引いているということになる。
この娘、そんな恐ろしいモノには見えぬがのう……。

ワシは半信半疑で、「よろしく」と挨拶をしてきた友香に、挨拶を返した。

「あぁ、よろしくな。」

562 名前:アルビノ少女“山城友香” ◆0DYuka/8vc :2005/06/06(月) 03:53:43

>>560
石段の方に足音を聞いて、目をやれば、どこかで見かけた黒服の男性。確か、ハンター側の方だったけど。
別に無差別系の方ではないので。一安心。夜に狩られたら、眷族の名折れ………かな?なんて。
なんだか、様子を見ているようだったので。手を振って挨拶をすることにした。

「えっ〜と、一年前の桜の季節以来ですね。時のたつのは早い物で。」

そう、きっと。時にいつか、置いて行かれる。我が眷族はそんな宿命を背負っているのか?

>>561
そうして、目の前の鈴音さんに目を戻す。あ、また。耳がぴこぴこと動いた。
それに、得も言われぬ可愛さを感じながら。もう愛くるしっくて、しょうがない。

『ねこみみがそんなに珍しいか?
 猫なら大勢おるじゃろうに。』

「はい。猫も可愛いですけど。でも、ねこみみってまた別物な気もする訳ですよ。」

だから、私はあのコートに惹かれたんだな〜って。そんなことを思った。

『確かに、おヌシのような霊止は見たことがないな。
 おヌシはワシが今までに見た霊止と比べて、随分と美しい。
 雪のようで、ワシは好きじゃ。
 …本物の雪は嫌いじゃがな。 何せ猫又じゃからの。』

唐突に言われた言葉に、私はきょとんと赤い瞳を丸くする。
そして、またあたふたしだして。可愛いなんて、あまり言われる言葉じゃないから。

「まあ、確かに。私も好きですよ?この銀色の髪だって。赤い瞳だって。
 まるで雪みたいって、よく言われますけど。自分でもそう思います。
 素直に、お褒めの言葉として受け取っちゃいますね♪」

って、微笑みで返すぐらいしかできないけど。そんなやりとりが妙に心地よかった。

『自ら『血を吸ったことがない』と言うのなら、
 おヌシは『血を吸うことができる』ということなのじゃな。』

なんて、言いながら鈴音さんは考え込む。さすがに判りづらかったのか。
それとも、こういう場合はあっさり『吸血鬼』って言葉を使うべきだったのか。
所詮は、私の中のルールでしかなくて。そう、例えば血を吸わないって事だって
『そうじゃ、吸血鬼。
 書物で読んだことくらいしかないが、確か西洋の怪物で、
 バンパイアとか、バンパネラとか呼ばれるあれじゃ。』

だから『吸血鬼』って言われても、気にしないことにした。

「はい、そのヴァンパイアになりますね〜。私の場合。
 えっと、私みたいな若輩者も居るって事ですよ。たまには。」

『あぁ、よろしくな。』

今は、その言葉だけで、いい気がした。道はまだまだ先があって。選ぶのなんて、もっと先だから。

563 名前:鈴音 ◆O6NEKOtIk6 :2005/06/06(月) 04:11:54

>>557
石段を上る音。
そして、霊力の匂い。

コートを羽織った男が、こちらを見ている。

何をしに来たのじゃ? あんなところに突っ立って。
お参りか? 月見か? それとも単に涼みに来たのか?

「ワシらが邪魔か?
 参拝に来たのか?、場所を移した方が良いか?」

一応、尋ねてみた。

>>562
「猫も可愛いですけど。でも、ねこみみってまた別物な気もする訳ですよ。」

その言葉に、ワシは素直に納得した。

「むぅ…、確かにのう。
 喉を鳴らして甘えるにしても、猫とワシとでは随分違って見えるじゃろうし。」

ワシはそんなことをする気はないがな。
どうしてもと言うのならやらんこともないが。

「おヌシ、『吸血鬼』と呼ばれるのは、好かぬようじゃな。
 悪かったの。 すまぬ。」

吸血鬼という言葉に反応して一瞬、表情が曇ったのを見て、
悪いことをしたような気がしたので、謝った。



しかし、友香はここへ何をしに来たのじゃろう?
参拝にでも来たのじゃろうか?
それとも、仏像ではなく神像を祭るこの珍しい神社の、神の像を眺めに来たか?
埋め火を破裂させて遊ぼうとでも思ったのか? ……いや、さすがにそれは無いか。

とにかく気になる。 訊いてみるか。

「友香は、ここへ何をしに来たのじゃ?
 ワシは、お参りに来たのじゃが。」

564 名前:クロワ ◆KurowahR5A :2005/06/06(月) 04:22:35

 >562
 『えっ〜と、一年前の桜の季節以来ですね。時のたつのは早い物で。』

 予想もしてなかった方向から声をかけられた。
 …一人の様子を見るのに集中して、隙が出来るとは…俺もヤキが回ったかね。
 白々と空が明るくなっていく中、俺は取り敢えず声の主の顔を見る。

 ……誰だ?

        ―――良く見りゃ、見覚えのある顔と瞳の色。

 一年前の桜?

        ―――ああ、あの白い肌…花見の時の吸血鬼側の嬢ちゃんか。

 「おろっ?あの花見ん時の嬢ちゃん…か…?」

 眠る記憶を呼び覚まして、確認するように俺は言う。
 …時の流れってのも、結構速いもんだねぇ…。

 「確かに、時間の経過ってのは早いもんだ。
 …しっかし…こんなトコを出歩いてて、大丈夫なのかい?」

 俺は時間の流れについて同意した後に、質問してみる。
 …まあ、瞬間移動が出来るようだし、大丈夫だろうと思いつつ。

 >>563
 と…様子見していた猫耳お嬢ちゃんの方から、視線を感じた。
 …なにやら、考えてる様だが…むう、どうしたもん―――

 『ワシらが邪魔か?
  参拝に来たのか?、場所を移した方が良いか?』

 とか考えてると、急に猫耳お嬢ちゃんの口が開き、
三つ程の質問が俺に投げかけられた。
 …一つずつ答えますか。

 「あー、まず一つ目…別に邪魔じゃあないんでね…安心してくれ。
  二つ目と、三つ目は…別に俺は参拝に来た訳でもないんで、
場所を移さなくても、問題は無い。」

 サングラスを指で持ち上げ、苦笑しながら俺は質問に対する答えを終えた。
 …警戒されてんのかね?
 ―――まぁ、それも当然かもしれないが。

565 名前:アルビノ少女“山城友香” ◆0DYuka/8vc :2005/06/06(月) 04:40:05

>>563
『むぅ…、確かにのう。
 喉を鳴らして甘えるにしても、猫とワシとでは随分違って見えるじゃろうし。』

そんな感じで、鈴音さんは納得してくれたみたい。

『おヌシ、『吸血鬼』と呼ばれるのは、好かぬようじゃな。
 悪かったの。 すまぬ。』

気づかれた。表情から、この辺を読んでくれる方って。凄いと思うのだ。
私のように『精神を読む』なんて超能力とは別次元の。身に付く力、とでも言いましょうか?

「いえいえ、お気になさらずに〜♪
 ほら。鬼って言うと、どうしても『怖い』ってイメージを与えちゃうんで。
 だから『吸血眷族』なんて言葉遊びをしてるんだと、思いますから。」

そう言うことにしておいた。白む空をちょっと見上げて。

『友香は、ここへ何をしに来たのじゃ?
 ワシは、お参りに来たのじゃが。』

「えっ〜と………この前、月が綺麗だな〜って。ふらりと立ち寄ったんですよ。ここには。
 それに、私。神社って空間が好きなんで。お友達で神社に勤めてる子が居ますから。」

この前の爆発には、触れない方がものすごくいい気がした。うん、ファイナルアンサー。(ぇ

>>564
『おろっ?あの花見ん時の嬢ちゃん…か…?』

なんて、石段を登ってくる黒服の男性。どうやら思い出してくれたみたい。

 『確かに、時間の経過ってのは早いもんだ。
 …しっかし…こんなトコを出歩いてて、大丈夫なのかい?』

「お久しぶりです。で、ですけど大丈夫だったりしますよ?
 女子高生って身分上ある程度太陽とも上手くやってかなきゃ、仕様がありませんので。」

なんて。止まった時間の住人にはあまり関係のない話だけど。
私は今も女子高生で、来年も、再来年も。留年はしないけど女子高生なわけです。
不思議に思ったが、理由を考えるとループに陥りそうだったので止めることにした。

566 名前:クロワ ◆KurowahR5A :2005/06/06(月) 05:12:08

 >>565
 『お久しぶりです。で、ですけど大丈夫だったりしますよ?
 女子高生って身分上ある程度太陽とも上手くやってかなきゃ、仕様がありませんので。』

 ふむ…ま、確かに陽光が平気なら大丈夫か。
 それに、昼に紛れて暮らす事も出来るんなら、狩る側からも見つかり難い。
 普通の人間も、嬢ちゃんを見て闇の眷族なんて感じる事もねぇだろうし…
…実際の所、俺もあんまり感じられないしなァ…。

 「それなら、いいんだがね。
  ま、元気そうで何よりだ…ただ…夜更かしは美容の大敵だぜ?」

 ん?吸血鬼は、肌の衰えとか…いや、嬢ちゃんも女だ。
 一応、言っといても問題ないだろう。
 ―――多分。

567 名前:アルビノ少女“山城友香” ◆0DYuka/8vc :2005/06/06(月) 05:29:33

>>566
 『それなら、いいんだがね。
  ま、元気そうで何よりだ…ただ…夜更かしは美容の大敵だぜ?』

なんて、言われてみる。ところが、よくよく考えてみると。
夜更かしの極限的はつまるところ………空を見上げると綺麗な朝の太陽。

「えっ〜、と。月光浴って言葉もあるわけですし。私の場合は大丈夫なんですが〜………
 私にとっては、今の太陽の方が美容の大敵だったりしますけど。」

そう言って、あたふた、しつつ。少しくったりとする。やっぱり太陽は苛烈すぎると思う。
そんなわけで。軽く日焼け止めの入ったウェットティッシュでガードを固めてみる。

568 名前:クロワ ◆KurowahR5A :2005/06/06(月) 05:43:10

 >>567
 『えっ〜、と。月光浴って言葉もあるわけですし。私の場合は大丈夫なんですが〜………
 私にとっては、今の太陽の方が美容の大敵だったりしますけど。』

 朝焼けの中、慌てながら湿った紙を取り出す嬢ちゃんを見てると…
やっぱ、月光は良くても陽光はちっとばかりキツイってのは良く解る。
 しっかし、そんなもんで陽光を防げるのかね?

 「そうかい…?なら、要らねぇ世話ってヤツだったな。
  ―――あー、焼けて辛いんなら俺の服…貸すか?」

 …言ってから俺は気付いた。
 このクソ暑い中、長いコート風の聖衣なんて要らないかもしれないという事に…。

569 名前:鈴音 ◆O6NEKOtIk6 :2005/06/06(月) 05:43:39

>>565
なるほど…、月か………。

「ならば、あと五時間早く来ることを勧めておこう。
 深夜過ぎてからだと、朝まで間がないぞ。」


ワシはというと、ただお参りに来ただけ。
明るくなってしまったし、そろそろすませて帰るか。


ワシは賽銭を投げ入れると、手を合わせた。

そして踵を返し、帰り道へ。
その前に、友香に声をかける。


「そろそろ、ワシは帰る。
 おヌシとは、このまま別れるのが、なぜかもったいない気がする。
 だから、一つ約束しよう。
 ワシとおヌシが、もし、また逢うことができたら、
 このねこみみ、触らせてやろう。」


この約束は、別に特別な効力を持っているわけではない。
しかし、これくらいしか思い浮かばなかった。
また逢えるような気になれる言葉。


ワシはその言葉の後、まっすぐ歩いて石段を下り、帰途に着いた。


(退場)

570 名前:アルビノ少女“山城友香” ◆0DYuka/8vc :2005/06/06(月) 06:01:42

>>568
 『そうかい…?なら、要らねぇ世話ってヤツだったな。
  ―――あー、焼けて辛いんなら俺の服…貸すか?』

なんて。その優しさは有り難かった、けど。

「なんて。その大事そうな一張羅を預かってしまったら、いつ返せるか判りませんし。
 それに、これ。市販の物とは違う特製品だったりしますので、ご安心を〜♪」

と、言うことな訳です。それに私に聖衣は似合わない。あ、黄金なんて以ての外。私は器じゃないですし。

>>569
『ならば、あと五時間早く来ることを勧めておこう。
 深夜過ぎてからだと、朝まで間がないぞ。』

確かに、それもそうだなって。いつの間にか、早くなった太陽を見て思う。
これほど日が昇るのが早いとは思ってなかった。季節が駆け抜けてるという確かな実感。
夜が短いと夜更かしが趣味の私には辛かったりするんですよ、これが。
なんて、考えていると。ぽむっ、と手を合わせて鈴音さんがお参りを終える。

『そろそろ、ワシは帰る。
 おヌシとは、このまま別れるのが、なぜかもったいない気がする。
 だから、一つ約束しよう。
 ワシとおヌシが、もし、また逢うことができたら、
 このねこみみ、触らせてやろう。』

あ。たぶん、今私の目を見てる方が居たらきゅぴ〜んとか、音をさせて光ってた気がする。
と、それぐら〜い、凄く魅力的な提案な訳です。だから、きっとまた逢えるわけですよ。

「はい、それでは〜。また〜♪」

なんて、シンプルに手をひらひら振って。鈴音さんを見送った。

さてはて、私もそろそろ帰らないと。女子高生という身分は辛かったりするのです。

「そんなわけで私もそろそろ帰らねば。ではでは。また、お逢いしましょうね〜♪」

なんて言いながら、軽いステップで石段を下りたら。少しだけバランスを崩して。
結局駆け下りることになっちゃったのは、ここだけの秘密。

“退場”

571 名前:クロワ ◆KurowahR5A :2005/06/06(月) 06:23:05

 ふと、猫耳お嬢ちゃんを見れば石段を降りていっている。
 ふぅむ…何者か訊きたかったんだが…ま、しゃあないな。

 >>570
 『なんて。その大事そうな一張羅を預かってしまったら、いつ返せるか判りませんし。
 それに、これ。市販の物とは違う特製品だったりしますので、ご安心を〜♪』

 俺としちゃ、別にいつ返されても良かったんだが…
まあ、やっぱこんな暑そうなもんは別にいらないって断ってる可能性もあるか。
 それに…特製品の紙なら、問題ないんだろう。

 「いや、別に返す日なんてどうでもいいんだが…ま、いいって言うならいいか。」

 俺は独り言のようにそう言って、煙草を口に咥えると―――

 『そんなわけで私もそろそろ帰らねば。ではでは。また、お逢いしましょうね〜♪』

 猫耳お嬢ちゃんの後に続くように、吸血鬼の嬢ちゃんも階段に向かっていった。
 …俺はその背を見送りながら煙草へ火を点け、一人呟く。

 「ああ、縁があったら…また逢おうや。」

 さ…て、俺も帰るとしますかね。
 っと、上は脱いで行くとするか…今日も、結構暑くなりそうだ…
そんな中、これを着てるのは地獄だからな。

 脱いだ上着を肩に掛け…紫煙を燻らしながら、俺もまた石段を降りて帰路につく。
 ―――今日は何を逝かせる予定が入っているかを、思い出しながら…。


 【退場】

572 名前:鈴音 ◆O6NEKOtIk6 :2005/06/07(火) 01:31:59

何故じゃろうな、またここへ来てしまった。
今日は、別に参拝に来たわけでもなければ、
埋め火で花火大会をしようと思ったわけでもない。
ただ、なんとなく来てしまった。

まあよい、それなら、月でも眺めていようか。

石段を上り、境内に置いてある長椅子に腰をかける。
夜風と、かえるの鳴き声が、耳に心地よい。




良い夜じゃな。

573 名前:ファルチェ・ザ・ヴァリアブルワンド ◆WAND.OXQeM :2005/06/07(火) 02:29:09

遥々冥々。
日と日の間の不確かな境界。そんな時間に目を覚ます。
拓人様も鈴穂先輩もタナロット先輩もまだ寝静まっているなか、ふらりと抜け出し、
そんな宵闇の世界の中を、慣れては来たがまだまだ新鮮な感覚とともに歩いてみて――ふとたどり着けばそこは神社。

いつぞやの鈴穂先輩から話を聞いた所為か、ふらりと足がこちらに向いていた様で。


「一人で出歩くのも初めてですけどぉ……これはこれで面白いものですねぇ」

神社の境内。
神の加護のためか、魔的なもの、神的なものは強くも無いが清浄な領域。
大抵こういう所にはミヤビさんみたいな巫女さん的人物がいて、
色々協力的になってくれたりするとの事らしいですけどぉ…


>>572
――そこで、私の耳の代わりに生えている角の感覚が、何かを捉えます。

「……あら? 誰か先客さんですかぁ?」

……ベンチに、誰かが腰掛けているようですねぇ。
この方も、深夜の散歩なのでしょうか?

「こんばんわぁ〜。 静かで涼しくて、良い夜みたいですねぇ」

挨拶の基本は笑顔らしいので、笑顔で声をかけて見ますぅ。

574 名前:鈴音 ◆O6NEKOtIk6 :2005/06/07(火) 02:42:48

>>573
………………
なんじゃ? この妙に間延びした話し方をする娘は。
しかもこれまた妙な角を生やしておる。
霊止( ひと)でないのは確かじゃな。
しかし、蛙の声がこれだけ賑やかに聞こえておるというのに、
それを「静か」と言うのか、こやつは。


…まぁ良い、見ぬ顔じゃが、おそらく参拝客じゃろう。
ならば、一応忠告してやらねばな。

「この神社は埋め火が仕掛けてあったり、奇妙なところが多い。
 正直、ご利益は期待せんほうがよいぞ。
 この近くにも神社はあろう。
 参拝なら、ここはやめた方がよいと思うが。」

……ここの賽銭箱に銭を放り込んだワシが、何を言えたものでもないがな。

575 名前:ファルチェ・ザ・ヴァリアブルワンド ◆WAND.OXQeM :2005/06/07(火) 03:04:26

>>574
「この神社は埋め火が仕掛けてあったり、奇妙なところが多い。
 正直、ご利益は期待せんほうがよいぞ。
 この近くにも神社はあろう。
 参拝なら、ここはやめた方がよいと思うが。」

私が声をかけた方――無論人間ではなく、そのケモノミミと魔力を鑑みるに妖魔の類でしょう――は、
挨拶に律儀にもそんなアドバイスをしてくれました。

「あらぁ、そうなんですかぁ? 御忠告有難うございますぅ。
 でも埋め火…地雷のことでしたでしょうかぁ? それなら大丈夫ですー。

  −−:−−;#♪・−−−……『精霊化スピリタイズ』」

人の耳には聞き取ることのできない機械詠唱で呪文を詠唱し、魔法を発動。
近場に埋めてあった地雷数個の神格値を向上させて簡易精霊化。
地雷の皆さんにかりそめの自我と姿を与え――

「……すみません、お仕事中。
 ちょっと安全に通りたいので、端のほうに寄って置いて貰えますか?」

お願いして、ちょっと神社の隅のほうに移動してもらいます。

「ね? 地雷はこれで問題ないと思いますけどぉ」

そんな親切をしてくださった妖魔の方に、私は頭を下げつつ微笑んで言います。
確かこういう親切の際には、何かしら礼儀は果たしておくものだと本で読んだもので。

「あ、申し遅れましたぁ。 私、ファルチェと申しますー。
 それから私の場合は参拝というよりもぉ、ただの知的好奇心からの散歩ですのでー。
 御利益はぁ………考えてませんでしたぁ」

『てへ』と最後に、頭を小突きながら舌を出すのも忘れません。
なんでもこれが、ドジっ娘要素を出して萌えさせるには必要だと
佐久間様も仰っていましたけどー…これでいいのでしょうか?

「ところで、もし良ければですけどー……貴女は?」
私はそう、ネコミミを持つ妖魔の方に聞いてみました。

576 名前:鈴音 ◆O6NEKOtIk6 :2005/06/07(火) 03:17:41

……………………………………

な……、なんじゃ、こやつ………。
埋め火を……………
どうやら、その妙な姿、伊達ではないな。

まぁ、それは置いとこう。 意識の隅に追いやってしまおう。
そう、差別的な意識を持って接するような無礼はあってはならぬ。
例え如何な能力を持っていたとて、それでも一つの命ある個であることには違いない。

だが、しかし…………

「その……、ファルチェとやら。
 その嫌に間延びした話し方は、どうにかならんのか?
 知恵が足りぬわけではなかろうに。
 ……いや、ならんならならんでおヌシを責めるつもりはないが。
 しかし、できるものならなんとかして欲しいのう…。」


どうも対話に精神的負担を伴いそうじゃ。
ともあれ、こやつは自己紹介した上で、ワシのことを尋ねてきた。
ならば、それに応えるのが礼というものじゃろう。

「ワシは鈴音。
 永乃のもののけ達の、長をしておる。
 見てわかる通り、猫又じゃ。」

577 名前:ファルチェ・ザ・ヴァリアブルワンド ◆WAND.OXQeM :2005/06/07(火) 03:42:15

>>576
ちゃんと律儀に答えてくれた鈴音さんの言葉で、一つ知的好奇心の穴が埋まります。

「わぁ、鈴音さんは猫又の妖怪さんだったのですねぇ。 実際にこうして見るのは初めてですー。
 一応知り合いに白虎の巫女さんやセイレーンの方、それに黒犬獣バージェストのメイドさんなんかは
 居たりするんですけどぉ…日本の妖怪の方は本でしか見たことがなかったのでー」

……と、そこで鈴音さんが怪訝そうな顔をしていることに気がつきます。
私の簡易精霊化魔法を見たからでしょうか?

「……あ、ちょっと補足して置きますねぇ。
 私は可変式魔法機杖ヴァリアブルワンド……機械仕掛けの魔法の杖の精霊なんです。
 一応出自柄、こういうのが得意な訳でしてー……あら?」

表情は渋いまま。問題を間違えちゃったようです。
そのまま彼女が仰るには
どうも私の喋り方に、ちょっと苦痛感を感じて居る様で。

「……どうも済みません、もともと普段はこういう喋り方なものでー。
 でもこう見えても知恵には自信がある方ですよぉ?
 世間の事も、迷宮倉庫にあった雑誌類とかで勉強しましたから〜」

……と、そこで新たな疑問がひとつ。

「そういえば、日本の妖怪の方は妖怪の方で、独自の括り…というかものの見方があるそうですけどー。

 ――貴女から見て、私…はどう見えますか?
 一応私は、人に作られた存在で、人間の御主人様にお仕えしてる訳ですけど。
 人間とそうでないものの関係って、どう思いますか?」

……自分の存在意義。
一度私は拓人様に、大事な一言を教えられて、彼の杖となりました。
ではそうでない、自分達の独力で生きている彼女達は、いったいどんな見方があるのでしょうか。

578 名前:ファルチェ・ザ・ヴァリアブルワンド ◆WAND.OXQeM :2005/06/07(火) 04:37:31

そうして、鈴音さんに妖怪代表として、彼女達の“在り方”というものを聞いてみたところで――
気付いたらもう宵闇色の空は、少しずつ白み始めて黒から青に。

「……あら、もう夜が明けちゃいますねえ。
 拓人様たちを心配させてもいけませんし……私はこれでお暇させて頂きますねぇ」

色々な事を知りたい私としては、名残惜しくもあったのですが…
流石に拓人様のことには代えられません。ちょっとだけ残念でしたけど。

「……それじゃ鈴音さん、今日はここまででしたけどぉ…
 もし機会があれば、またお会いしましょうねぇ♪」

最後に猫又の長さんに、にっこり笑って手を振って。
私は神社を後にして、拓人様たちの眠るマンションへ戻るのでした。

(退場)

579 名前:鈴音 ◆O6NEKOtIk6 :2005/06/07(火) 05:34:00

もともとこういう話し方なのか…。
ワシはそっちのほうが難しいと思うぞ……。

まぁよいわ。 つまりどうにかできるものではない、というのじゃな。


そして、ファルチェは尋ねた。

「貴女から見て、私…はどう見えますか?」

ワシも、多々良に作られし身の上、その気持ちはわかる。
そこで、ワシの思うことを簡潔に述べてやった。

「作られたのなら、己の役目を精一杯果たすことじゃ。
 心があるのなら、創り主のすることの是非を見極めてやることじゃ。
 力があるのなら、創り主が道を外れた時、止めてやることじゃ。」



そう……、鬼眼が、そうしようとしたようにな。
あやつは、間違えておったがな。



さて、ワシも帰るとしよう。
すっかり明るくなってしまったしな。
では、また来るとしよう。

そしてワシは、神社を後にした。

(退場)

580 名前:アルマ=ベオルブ ◆ez.cYLakAI :2005/06/08(水) 01:01:13

こんな時間に、私はこんなところで泣いている。
どうやって、こんなところに来たんだろう?
ただ、泣きながら歩いていたら、ここに行き着いていた。


きっかけは、一枚の新聞。
ディリータの……、かつて最も親しかった人が、刺し殺されたという記事。
涙が止まらなくて、兄さんともろくに顔を合わせることもできず、
兄さんの分の食事の用意をした後、私はそのままベッドに潜り込んだ。
でも、とても眠れなくて、兄さんが眠った後、抜け出して、泣きながらさ迷い歩いた。
そして、いつの間にかこんな所に。

あの森からこんな見たこともない場所へなんて、どう考えても無理はある。
でも、私は現にここにいる。
どうやって来たのかなんて、考える気にもなれない。
だから、こうして独りで泣いている。



ここなら、誰も来ない。
そう、思ったから。

581 名前:アルマ=ベオルブ ◆ez.cYLakAI :2005/06/08(水) 02:30:30

ディリータと、オヴェリア。
かつて、私が最も親しかった、二人の友人。

新聞には、「ディリータ王」とあった。
ディリータは、ずっと夢見ていた玉座を手に入れた。
オヴェリア…様…は、ディリータと共に玉座に座っていたのだろう。

そして、殺されてしまった…。

新聞には「意識不明」とあったけれど、
オヴェリア様の生死が非公開にされていることから、
おそらくオヴェリア様もディリータも、殺されてしまったのだろう。

どうして………?

ディリータが王位に着いてから、悪い風聞などなかったというのに…。


「家畜に神などいない」

兄さんから聞いた、アルガスという人の言葉。
平民の身分にあったディリータには、神などいなかったのだろうか…?

………違う…………

そんなの………

「絶対、違う!!」

無意識に、私は夜空の星に、叫んでいた。

582 名前:アルマ=ベオルブ ◆Alma36Zlwk :2005/06/08(水) 02:59:09

もう、涙も止まった。
ディリータと、オヴェリアのことは、これから気持ちの整理をつけていかなゃ。

そろそろ、帰ろう。


でも、どうやって…?

……………
………あ……………

憶えてる………
どうやって来たかは知らないけれど、どこをどう歩いたかは、なぜか憶えている。

それなら、そこを通れば…………


「………神様は、いるのかな……?」


最後にそう呟き、私はこの場所を後にした。


(退場)

583 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/06/11(土) 01:16:28

 あちこちで梅雨入りしたせいか、
今日はなかなか涼しい夜さね。
そんな気持ちのいい散歩してると、
くちびるついて歌のひとつもこぼれるよ。

   麻宮ななめは死んだのさ ♪
   夢を見ながら死んだのさ ♪
   遠い昔の 恋の夢 ♪
   ひとりぼっちで死んだのさ… ♪

 曇ってるせいで月がよく見えないのが難だが、
本当に散歩にはいい夜だ。
誰かがトラップに引っかかってたりすると
もっといい気分なんだが。

 だれか引っかかってくれないかなぁ。

584 名前:◆Iori/GPRcE :2005/06/11(土) 01:42:39


 月を見上げ、ただ歩いていた。
 以前訪れた事のある神社の外れ。
 人など来よう筈も無い場所で、何も考えず過ごすには丁度良い場所で、気が
緩んでいたのだろう。

 そう思っていたかった。

 足元に掛かるピアノ線。
 それを切っ掛けに次々と人を殺す為に作られた兵器の数々が起動する。
 避けられるはずも無い兵器の数々に撃たれ、男は倒れた。


 「コノママデハ<font size=2>オワランゾォ…
 

585 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/06/11(土) 01:49:11

>>584
わぁびっくりした!!

……っていうかオイ倒れるなよ!
そこは「あ〜あひっかかっちゃった〜☆」とかいって
頭をアフロにして起き上がるところだろ!
やべ、おい大丈夫か!? 死んでどうすんだコラ!

……これは、救急車か?
電話ボックスねえぞオイ。

 ど う し よ う。

586 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/06/11(土) 02:00:16

どうしてかな?
無性に、誰かと話したくなった。
だから、誰かと話せる場所に行こうと思ったの。
それで、思い立ったら、ここに来てた。

あたし、いつの間にか、ここが好きになってる。
いろんな人とお話ができる場所。




大きな赤いトンネルみたいなものをくぐって、神社の中に入る。
……と、そこには………


「……あっ、ななめと、いおりん………あっ、じゃなかった!! 紫炎だ、紫炎!!」

あぶなかったー。 いおりんって呼んだら殺されちゃう……

「ふぅ、あぶないあぶない。」

思わず声に出す。

「いや、今のは完っ全に手遅れだと思うけど………」

一緒にいる妖精が言った。

うぅ……、そうじゃないことを祈るよ………。

今日一緒に来たのは、「愛情」の妖精。
愛の始まりを告げる弓矢を持っている。
蝶のような羽根が可愛らしい。

そしてこの子は……、
いつか、怪獣ランドで、
ななめが妖精を「デバガメ」呼ばわりした時に一緒にいた妖精。
ななめが来ることがわかってたら、連れてこなかったのに。
未だに根に持ってるんだもん。

「……で、紫炎はどうやら怪我をしてるみたいよ。
 助けてあげなくていいの?」

えっ?
………あっ、そう言われてみれば……、結構すごい怪我してる…。

「だ、大丈夫!?」

声がちゃんと聞こえる距離まで駆け寄ると、あたしは叫ぶように声をかけた。



………「いおりん」が聞こえてなきゃいいけど…………

587 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/06/11(土) 02:08:18

 と、とりあえず止血か。
包帯なんざねえぞ。
ハンカチと服で代用してっ…っと。
うわぁ、息してるのが不思議なくらいだよこりゃ。
おれならたぶん死んでる。

 携帯なら持ってるけど、救急は繋がんなかったよなたしか。
うわーどうしよ。

 ホラ、ここはさ。回復能力とかもってるやつが
颯爽登場して「ベララルラー☆」とか一瞬で傷治すとこじゃねえの?
おーい、誰かでてこーい。やべえってこいつ!

588 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆HORAIgd3qU :2005/06/11(土) 02:14:47

……さて、久しぶりに寂れてない方の神社に来てみたわけだけど。

なんか呪いかけてるの(>>583)はいるし。
呪いにかかって恐怖の罠地獄に引っかかってるの(>>584)はいるし。
その前に大丈夫かしら。かなり猛烈にダメージ受けてるみたいだけど。生きてる?
一人、性格悪いけど腕は確かな薬師知ってるけど紹介しようか?
マックシングとかすごそうな薬しか人には作ってないみたいだけど、効き目は確かよ。
それこそ死人が生き返る程度には。
……といっても、今からじゃ遅そうね。手持ちの薬と術で何とかなるかなぁ。

>>586
って、あれは……マリエルかぁ。また来てたのねぇ。
久しぶり、元気してたかしら?
こっちは相変わらず楽しく生きてるよ。

589 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/06/11(土) 02:14:56

>>586
 超能力者キタ―――!!(AA略

 こいつはたしか……だれだっけ。
おれ女の名前覚えるの苦手なんよ。
とにかくこいつは超能力だか魔法だかの使い手のはず。
しかもお人よし。ジャストフィット人材!

 「お、おいあんた。ここに死にそうな怪我人がいるぞ!
お優しいあんたなら当然見捨てたりしないよな?
そういうわけでいけえ妖精使い! れっごーれっごー妖精使い!」

 ……この瞬間責任の所在はこの妖精使いに移った。
あーよかった。

590 名前:◆Iori/GPRcE :2005/06/11(土) 02:19:42


 少しの間を置き覚醒していく意識。
 誰かに呼ばれたような気と、誰かが傍にいるような気がする。

 視界が広がり、眼の前は真っ赤に染まっている。
 何時も通りの視界が映し出す可笑しな世界。

 右腕の感覚が可笑しい。左足も違和感がある。
 ゆらりと幽鬼の如く立ち上がりながら、体の異常を確認。
 ……深刻と言えば深刻だが、帰るだけの余力はありそうだ。


 黙したまま、ゆらリふらりと歩を進める。
 今度は、真っ当な道を歩いて行こうなどと思いながら。

                                        (退場)
 

591 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/06/11(土) 02:22:06

>>588
「あ、久しぶり〜」

背後からの声に振り返ると、以前に遇ったことのある人だった。

あたしの友達。
名前は……、まだ聞いてなかった………


>>585
「マリエル、ほら、早く!!」

妖精の声に我に返った。

「あっ、そうだ!! いお…紫炎が!!
 え〜〜〜っと…、クーリーサムの力で腕を思いっきり掴んだら血が止まるかも…」

「ちがうちがうちがうちがうちがうちがう!!!
 レメディナでしょ、レメディナ!!」

思いっきり動転してるあたしに妖精が突っ込む。

「あ、そうだった! レメディナだ!!」

言うと、レメディナがあたしの目の前に来て、
「呼んだ?」とでも言うように首をかしげる。

「おねがい、紫炎の怪我、なおして!!」


そして、優しい光が、紫炎を包み込んだ。

592 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/06/11(土) 02:24:43

>>590
あれ、帰っちゃった。

「気をつけてねー。」

それだけ言って、あたしはその後姿を見送った。

593 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/06/11(土) 02:24:44

>>588
 をを、呼べば来るもんなんだな。
きっとこいつも人外能力の持ち主で、
「パンプルピンプルパムポップン♪」とかいって
傷を治すに違いない。よかったな>>584。
最早カオがよくわかんないけどあんた助かりそうだよ。

 「そういうわけで、ブラックジャック・>>588先生お願いします」

>って、あれは……マリエルかぁ。また来てたのねぇ。

 そういえば彼女の名前マリエルだっけ。
いや挨拶は後にして患者をお願いしますブラックジャック先生。

594 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/06/11(土) 02:29:00

>>593
「とりあえず、傷は治したから、
 家まで歩いて帰るくらいなら大丈夫だと思うよ。」

あたしは振り返ってななめに微笑んだ。

「ななめ……、あ〜っ!!
 あの時の……!!」

あら……、どうやら妖精も怪獣ランドでのことを思い出したみたい……
何もしなきゃいいけど……

595 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆HORAIgd3qU :2005/06/11(土) 02:32:59

>>591 マリエル
あ、ちょっと悩んでる。どうしたんだろ。

……ああ、私まだ名乗ってなかったっけ?
ごめんごめん、忘れてたね。
妹紅。藤原妹紅よ。
もう、みっともないなあ、私(汗

>>593 たぶんななめ
ああ、あんたはたしか。思い出した。この前会ったわよね。
近親恋愛に悩める少年、だったかしら?(何

で、その前にだれが無免許天才医師よ。それと私は人の治療は専門じゃないわよ。
死者蘇生はできなくもないけど、私が痛いからやりたくないし。

……マリエルがやってくれたみたいだし、本人も割と頑丈だったから大丈夫みたいね。
炎使いって、みんなあんな風に丈夫に出来てるのかしら。少し親近感。
でもあれだけ喰らったら私でも飛び散っちゃうのよね。格闘家ってすごいわ。

596 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/06/11(土) 02:35:44

>>590
 をを、患者が立ち上がった。
あまつさえ自分で歩き出した。
右腕がちょっぴりイヤンな方向に曲がってたりするが、
生き死ににはあんま関係なさそうだ。

 「……ふーっ」

 大きく息を吐いた。どうやら峠を越したか。
よくある「今夜が峠だ」のパターンに比べて
えらく早い展開だったのは10週連載打ち切りを思わせるが。

 ともかく。>>590の命は救われた!
ありがとうふたりの黒い医師!
ブラックジャック・>>588とドクターキリコ>>591!

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 三三  三三  三三   三三

597 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/06/11(土) 02:45:59

>>594
>「とりあえず、傷は治したから、
>家まで歩いて帰るくらいなら大丈夫だと思うよ。」

>あたしは振り返ってななめに微笑んだ。

 「えーと、いや……、あーそうそう! ありがとうマリエルさん!」

 ふーっ。女ってのはすべからく自分を特別だと思ってるらしいからな。
まして名前を忘れられるのは言語道断ってか?
ブラックジャック先生が口に出してくれて助かったぜ。

 ……そういや彼女の妖精には借りあったな。
もっとも、姿が見えんので本人確認のしようがないわけだが。

 「えーと、そこにいる妖精さん。でこピンと聞いて
なにか思い当たる事はありませんか?」

 後ろ手にハエタタキを掴みながら、
妖精使いの肩のあたりに尋ねてみた。

598 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/06/11(土) 02:51:04

>>595
「あ、妹紅っていうんだ。
 改めて、よろしくね、妹紅。」

やっと名前を聞かせてくれた妹紅に、あたしは言った。



名前がわかったよかった。
やっと、本当に友達って感じ。
あたしは、嬉しさに表情をほころばせた。

>>596
だ…

「誰が『黒い』っていうの!?」

『黒い恩師』という言葉に、あたしはなんとなく腹が立った。
だって、『腹黒い』とか、あんまり良い意味で使われないんだもん。

「妖精の力を黒魔術と勘違いしてるんじゃない、あの子。」

妖精が嘲るような調子を含んだ口調で言った。

「黒魔術じゃないよ、妖精の力は。
 そんなこと言ったら、嫌われちゃうんだから。」

ななめがどういうつもりで『黒い』って言ったのかわかんないけど、
あたしはとりあえずそう注意しておいた。

599 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/06/11(土) 02:53:36

>>595
>ああ、あんたはたしか。思い出した。この前会ったわよね。
>近親恋愛に悩める少年、だったかしら?

 「ほっとけ」

 大体露骨過ぎるぞ。せめて「美しい姉弟愛」とか
「生まれる前から好きでした」とかいろいろ言い方あるだろ。
コトバには、あんたが思っている以上の力がある。
表現には気をつけてもらいたいものだな。

 ……まぁ、それにしても患者が無事だったのはありがたい。
自分のお茶目なイタズラ心のせいで人死にが出ました、なんて言ったら
姉貴に会わす顔ないし。いや、ほんっとに良かった……。

600 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆HORAIgd3qU :2005/06/11(土) 02:59:32

>>596 ななめ(確定
だーかーらー、黒くないってば。
むしろ赤いのよ、私は(何
まあ、実際はどっちでもないんだけど。
銀髪だし服は赤白中心だし。

そもそもちゃんと名前で呼んでもらわないと―――

あ、もしかして、名前覚えてなかったとか?

>>598 マリエル
そうね、改めてよろしくね。

……やっぱり名前に無頓着なのは良くないわねぇ(苦笑
面倒だからついつい名乗るの忘れちゃうのよね。聞かれない限りは。
誰だったかしらね、“真の名前は自分だけが知っていればいい”って言ったの。

まあ、そんな感じかしら。さすがに人の名前は忘れたりしないけど。

601 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆HORAIgd3qU :2005/06/11(土) 03:03:26

>>599 ななめ
表現も何も、簡潔に言ってみただけだけど(何
それにいくら繰言をしても本質は変えられないしね。

まあ、確かに言葉には強い力が宿るよ。それが私たちの常識だったし。
口にすることで失せる力も増す力もあるのよね。
この場合は……どっちかしらね?

602 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/06/11(土) 03:04:02

>>598
>「誰が『黒い』っていうの!?」

 およ。なぜ怒るんだろ。黒が超大キライとか。

>「黒魔術じゃないよ、妖精の力は。
>そんなこと言ったら、嫌われちゃうんだから。」

 あー。そういうイミね。おれには白だろーが黒だろーが
どうでもいい事だけど、実際に行使する人間にとっては
大事なことなのかしら。白だろうが黒だろうが力は力だし、
そこに善悪があるとすれば、それは使う人間次第だと思うんだがなぁ。
おれの認識不足かしら。

 それにしても妖精。見えねえし聞こえねえけど、
なんか悪口を言われてるような気がする。
ちくしょうずるいぞ。

603 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/06/11(土) 03:13:08

>>600
>あ、もしかして、名前覚えてなかったとか?

 すまんが、あんたが名乗ったかどうかすら記憶にない。
姉貴以外の女の事はものすごい勢いで忘れていく
特殊な脳の持ち主なんだおれは。
毎日顔あわせて「そういえばこんな話が……」とか
与太話でもしないと、クラスメートの顔すら忘れそうだし。
よほどものすごい体験の引き金になったとかいうならとにかく、な。

いや、すまないな。そういうわけだから、
恨むなら女と生まれた己の身を恨んでくれ。
おれは悪くないよね。そうだろ?(イイ笑顔

>>601
 口にする事で、か。
どっちかっていえば、こういうのはやたらに口にしちゃ
いけないことではあるな。もっとも、ココロに押し込めてても
少しずつ大きくなって、口からあふれ出そうになるんだが。ケッ。

604 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆HORAIgd3qU :2005/06/11(土) 03:25:03

>>603 ななめ
ああ、じゃあなんだかいい感じに凄い体験をすれば覚えるのねぇ。
じゃあ、……まずトラウマにでもしてみようか。
うん、それがいいわね。いい感じに覚えられそうだし。

―――ふふふ、今宵の出来事はそこのおぼっちゃんのトラウマになるよ。

……冗談だから、別に燃やしたりしないわよ?
いや、本当に。

>口にすることで
適度に出さないと死んじゃうわよ?
たしか、遠縁のおじさんが恋患いで死んじゃったこともあるし。
少なくとも、それじゃ報われないじゃない? 好いた方好かれた方両方が。

それに、好きっていう感情自体は普通なんだから素直に言えばいいじゃない。
その質は違っててもね。

605 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/06/11(土) 03:27:45

>>600げっとおめでとー
「真の名前は自分だけが知ってればいい…か。
 そういう考え方もあるけど…、
 でも、そういう人って、他人と関わらない人なんじゃないかなぁ?」

あたしの傍らで、妖精が首をかしげる。

「うん…、やっぱり、友達になるなら、名前は知ってたほうがいいよね。」

あたしはそう言って、妹紅ににっこり笑いかけた。

「でも、もう名前、教えてもらったよ。
 藤原妹紅。
 名前を知ってると、妹紅と別れて、妹紅のことを思い出すとき、
 全然違うよ。 なんかね、嬉しくって、楽しいの。」

今まで遇った人達のことを思い出しながら、妹紅に笑顔で言った。

そして、妖精は傍らで優しい微笑を浮かべていた。

>>602
「白だろうが黒だろうが力は力だし、
 そこに善悪があるとすれば、それは使う人間次第だと思うんだがなぁ。」

ななめの言葉に、あたしは沈黙する。
たしかに、ななめの言ってることは正しいけど…

「正論だけど、そう思うなら変な言い方する必要ないよねぇ。」

あ、そう、それだよ。

「でも、確かにななめの言うことは正しいよね。
 なんで『黒』にしたか疑問は残るけど。」

とりあえず、ななめの言葉は肯定しておいた。




あ、そうだ、「でこピン」について!

「ななめ、でこピンがどうとか言ってたけど……」

できるだけ口を動かさないように、小声で妖精に話しかける。

「あ、そういえば言ってたね。」

妖精は思い出したように言った。

「あたしはでこピンはしてないよ。
 額を思いっきり蹴り上げたことはあるけど。」

妖精は悪びれる様子もなしに言った。

「でも、それはななめが妖精がデバガメしてるんじゃないか、なんて言うからよ。
 あたしたちは噂話は大好きだけど、わざわざ覗き見るようなことはしないんだから!」



…ちょっと長いけど、聞こえないななめのために、
妖精の言った所の主要な点をかいつまんで伝えることにした。

「おでこを蹴ったことはあるけど、でこピンはしてないって。
 でも、それはななめが妖精を悪く言ったからだよ。
 噂話は好きだけど、他人のことを覗くなんてしないんだって。」

とりあえず、これで伝わったはず。
あと気になるのは………

「その手に持ってるの……、何??」

606 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/06/11(土) 03:34:36

>>604
>―――ふふふ、今宵の出来事はそこのおぼっちゃんのトラウマになるよ。

 や め い。
おれは、他人の苦しむ姿を見るのは大好きだが
自分が苦しいのはいやだ。それが弟クオリティ。

 ……死ぬのか。やっぱこういうのは溜め込みすぎると死ぬのか。
でも報われないとかいってもなぁ。ただでさえこんなアホな弟が、
これ以上姉貴を困らせるわけにもいかないし。

 大体、「素直に」なんて言えるわけねえって。
こんなアホがどの面下げて「おねえちゃん大好き」とか言えるわけ?
ウヒャヒャヒャヒャ! 冗談にしても出来が悪すぎる。
本当にやったとしたら尚タチが悪いわな。

607 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆HORAIgd3qU :2005/06/11(土) 03:47:44

さりげなく>>600取ってたわね。意識しない方が取れるのかしら。

>>605
そうよね。私も人と関わることが多くなったのってここ最近だったからさ。
まあしばらくすれば治るわよね、こういう癖も(苦笑

確かに知っといた方が色々と、ね。
友達同士で名前呼べないって言うのも不便そうだし。
……そもそも名前呼ばない友達って成立するのかしら。
なんだか砂糖のないお菓子みたいな感じね。綺麗に焼き色がつかないわ。

そ、もう教えたのよね、ってなにようその笑顔は。
あー、そこの妖精まで一緒に。

……なんだか照れくさいじゃない、もう。


608 名前:ファルチェ・ザ・ヴァリアブルワンド ◆WAND.OXQeM :2005/06/11(土) 03:48:36

私は歩く。
耳のあるべき部位に生えた、ねじれた角を上下させつつ。

「玩具のチャチャチャ♪ 玩具のチャチャチャ♪」

私は歌う。
翠の長髪を靡かせながら。

「チャチャチャ玩具のチャ♪ チャ♪ チャ〜♪」

――そんな風に、弾む気持ちのままに。
軽く小唄を口ずさみながら、宵の中の散歩を楽しむ私。

「玩具は箱を、飛び出して〜♪ ………あら?」
そう。
歌の歌詞ではないですけど、拓人様も鈴穂先輩もタナロット先輩も寝付いた深夜。
またしてもふと深夜の散歩を思い立ち、歌の玩具達よろしくマンションを抜け出して――

気付いたら、すでにそこは、いつぞや来た神社の境内。

「……魔的なものは感じないのですけど……何か引き寄せられるものでもあるのでしょうかぁ?」
まあ気分のままにあちこち散歩してきた結果だけに、文句をいうつもりもないのですけど。

見れば境内には、すでに幾人もの人がいます。
人間でない方も何人かいらっしゃるようですが……みんな夜のお散歩、でしょうか?

「……こんばんわ〜。 こんな時間から賑やかですねぇ。
 もしかして皆さんもぉ、私みたいに深夜徘徊してみたくなった方達ですかぁ?」

ひとまず挨拶は笑顔で、元気よく。
私が社会勉強のために読んだ本には、そう書いてありましたぁ♪

609 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/06/11(土) 03:49:35

>>605
 「変な言い方」か。うーん、
このマリエル女史(忘れないうちにちゃんと呼んでおこう)にとっては、
黒はイメージ悪いわけなのね。よし、覚えておこう。
他人の性癖を知るのは絶対に損にはならん。

>「おでこを蹴ったことはあるけど、でこピンはしてないって。
>でも、それはななめが妖精を悪く言ったからだよ。
>噂話は好きだけど、他人のことを覗くなんてしないんだって。」

 そういうものなの? ホントかなぁ。
いや、こっちから見えないのをいい事に、
「うわフォトスタンドに実の姉の写真かよ(プゲラ」とか
笑ってそうな気がするんだが。

 ……え? 手に持ってるもの?
これは「ハエタタキ」という衛生管理器具だよ。
もっと短く言うと、バイキンを媒介する害虫などを
武力で撃退するための道具。
ハエとか、ゴ(以下略)とか、そ の 他 の 羽 虫 とか。
薬物散布とかと違って、周囲の環境にも優しいんだよっ☆

610 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆HORAIgd3qU :2005/06/11(土) 03:52:27

>>606
あら、臨死体験って意外と病み付きになるわよ……っとなんでもない。
真似しちゃ駄目だよ。普通はそのまま戻ってこれないから。
ああ、私はちょっと変わってるから平気なの。

やっぱり悩みはためすぎたら身体に良くないのよね、特に恋の悩みは。
適度にあると女の子は綺麗になれるけど。

あら、言葉にしなくても行動で示せるじゃない。
言葉で語れる愛なんて少ないわよ?
外の言葉で“ぼでぃーらんげーじ”とか“すきんしっぷ”とか言ったかな。
そんな感じに伝えられないかしら。

611 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/06/11(土) 03:59:47

>>608
 空にキラキラお星さま ♪
 みんなスヤスヤ眠るころ ♪

 ……おっとやべえ。つられて歌っちまった。
あんまりつっぱったマネすると、JASRACから
ヒットマンが送られてくるからな。あぶねあぶね。

>「……こんばんわ〜。 こんな時間から賑やかですねぇ。
>もしかして皆さんもぉ、私みたいに深夜徘徊してみたくなった方達ですかぁ?」

 「当たらずしも遠からずです〜♪」

 やべ。口調写っちまった。
っていうかこの姉ちゃん何者だろ。
もしかして、「やっぱ正ヒロイン見てほしいよね」などと
おれに心変わりを強いる、エンターブレインとかいう邪神の
エージェントか? あなおそろしや。
だが神とはいえ人の心まで自由にできると思うなよ!

612 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/06/11(土) 04:02:29

>>607
嬉しい。
嬉しくて、自然に笑いが漏れる。
嬉しいって、いいことだね。
とっても、素敵なことだね。

「嬉しいんだ。 とっても。」

あたしは、照れくさそうに苦笑する妹紅に、笑顔のまま言った。

「やっと、名前がわかったから。
 思い出の中の妹紅にも、ちゃんと名前があるから。」

そう…、
思い出の中の、お友達。
名前が無いと、なんだか寂しい。
次逢う時に、なんて挨拶したらいいか、困っちゃうよ。




「あら、あたしは、自己紹介、まだよね。」

突然、妖精が言った。

「あ、そっか。前に遇ったのは、勇気の妖精だったもんね。」

勇気の妖精。
長い金髪の、槍のような剣を持った、甲冑を纏った女騎士の姿をした妖精。
その姿は、「勇気」という言葉を象徴するものらしい。

「あたしは、『愛情』の妖精。
 奇跡妖精の中では、一番妖精らしい姿なのよ。
 ほら、この羽根とか。」

そう言って、妖精は背中を妹紅に見せ、
赤い斑点のある白い羽根を羽ばたかせた。

613 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/06/11(土) 04:06:07

>>608
「こんばんは。」

あたしは、なんだか間延びした間抜けな話し方をするその子に、声をかけた。

「深夜徘徊はしないけど、お話したくて、ここに来たの。
 ところで…、
 あなた、角が生えてるね。 もしかして、妖精?」

614 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆HORAIgd3qU :2005/06/11(土) 04:10:31

>>608
……えーと、人間に見えるけど、付喪神の類かしら。魔力が半端じゃないし。
まあ、別に長い時間を経た道具が意思を持って肉体を手に入れるなんて当たり前だし。
そこは気にすることじゃないけど……。

深夜徘徊って言い方は風情をダイヤモンドカッターで砕き散らすようなものだから止めて欲しいんだけど。
せめて夜空が綺麗だったから散歩してみました、くらいには和らげてもらいたいわね。

まあ、それはそれとしてこんばんは。
あなたも散歩かしら? それとも徘徊? まあどっちも大して変わらないけど。

615 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/06/11(土) 04:13:12

>>609
ぷちんっ

そんな音が聞こえた気がした。

………なんか、真っ赤になって怒るところ通り過ぎて、妖精は妙に冷静だ。

そして……、妖精はおもむろに背中の矢立から矢を取り出すと、弓につがえた。
それは、愛の始まりを告げる矢ではなく、先には丸い石がくくりつけられていた。

………もしかして、ななめ専用特製バージョン…?


妖精はななめの額に狙いを定めて弓を引き絞ると、深く息を吸って………、

「そんなことしてない!!
 それに、あたしは虫じゃないのよ!!」

聞こえないということも忘れ、妖精は怒りの叫びをあげ、
つがえていた矢から手を離した。

そして、素早く次の矢をつがえ、放つ。
その動作は、三度繰り返された。

616 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/06/11(土) 04:14:26

>>610
 臨死体験については、丹波哲郎の「大霊界」で
十分に学習済みだ。あれだろ? やけに老けた魔女っ子が
ニコニコ笑って出迎えてくれるんだろ?
ちゃんとわかってるって。でも病み付きにはなりそうもねえな。ハハハ。

 カラダに良くないて言われてもねぇ。
いやまぁ、おれも一応対策を講じてはいるのよ?
カラオケで「いとしのエリー」とか「チャコの海岸物語」とかの、
歌中の固有名詞をある特定の人物のそれに変更して歌うとか。
ずいぶん寒い努力だけど。

 スキンシップ? あーダメダメ。
おれのほうが姉貴よりはるかに腕力とか強いんだからさ。
おれのほうからベタベタ触っていいわけないじゃん。
このあたりは、男としての矜持っていうか良心の問題だろ。



 ……怖がられるのが怖いしな。

617 名前:ファルチェ・ザ・ヴァリアブルワンド ◆WAND.OXQeM :2005/06/11(土) 04:22:34

>>611
>「当たらずしも遠からずです〜♪」

……わぁ。 貴方もお仲間さん、と言う訳ですね〜?
 深夜とはいえ同好の士が集まればパーティ結成というのが常識でしたっけ〜。
 えっと……それで、貴方の名前はなんとおっしゃるのでしょうか?

まず初対面の方とパーティ結成の際には、お名前を聞くのが常識。
これも確か、何かの本で読んだ常識だったはずですけどぉ…

>>613
そんなことを、ぼんやりと考えていた矢先。

「こんばんわ。」
「はぁい、改めてこんばんわです〜♪」

背後から女の子が、私に声をかけてきたので改めてご挨拶。

「深夜徘徊はしないけど、お話したくて、ここに来たの。
 ところで…、
 あなた、角が生えてるね。 もしかして、妖精?」

「……そうなんですかぁ。 もしかしたら私がここに来たのも、そんな不思議な感覚に呼ばれたのかもしれませんね〜。」
近くに小さな妖精さん――とおぼしき存在を連れた女の子の言葉に、相槌を打ちます。

「私ですか〜? 私はファルチェ・ザ・ヴァリアブルワンドと申しますぅ。
 妖精ではなくって、魔法機杖の精霊というのが正しい所なんですけどね?」

>>614
……あら、一目で良くお分かりでしたね〜。
付喪神……というと確か、日本で言う精霊化アイテムの総称でしたっけ〜?
だったら、一応それで正解、という事になりますね〜。

>深夜徘徊って言い方は風情をダイヤモンドカッターで砕き散らすようなものだから止めて欲しいんだけど。
>せめて夜空が綺麗だったから散歩してみました、くらいには和らげてもらいたいわね。
……あら、そうでしたかぁ? 以後気をつけますぅ。
今後はその表現も取り入れて行くようにしますねぇ♪

それで、私……ですかぁ?
実のところ、明確にその二つのどっちか、とも言えない感じなんですけど〜。
いつか鈴穂先輩もやっていた夜歩きが、ふとしたくなって……という答えじゃ、駄目ですか?(にこ

618 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆HORAIgd3qU :2005/06/11(土) 04:25:09

>>612 マリエル
……あー、うん。まあ、その。
あーもー駄目。恥ずかしくて顔みらんない……ずるいわよぅ、それ。

……こっちもうれしいわ。ありがと。

>あたしは、『愛情』の妖精〜

え? ……えーと(じー
ああ、この前来てたのとは違うのね。
幻視力があんまり強くないから集中しないとぼんやりとしか見えないのよ(汗

へえ、いちばん妖精らしい……って妖精がいっても意味ない気がするんだけど。
だってほら、もともと妖精だし(何
まあそれはそれとして、こっちこそよろしくね。
……この前来てたのが勇気、今回が愛情、か。綺麗な名前よね。どっちも。

619 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/06/11(土) 04:29:19

>>615

         ∩___∩
         | ノ - 弟 、_\
    、   / ,_;:;:;ノ、  ● |
    ,,・_  |    ( _●_)  ミ
 , ’,∴ ・ ¨彡、   |∪|  ミ
  、・∵ ’/     ヽノ ̄ヽ
     /       /\ 〉
    /        /

 ……こういう時は、何て言えばいいんだっけ?
「今のは痛かった、痛かったぞー!」とか、「ゴメンね」とか?
否、ごうごうと燃えたぎるおれさまの心は、
どっかで聞いたようなそんなコトバではとても表現できん。
そもそも、おれさまはなぜデコピンされたのであるか……?

 いや、理由などどうでもよかろう。
蛮には蛮をもって報じるべし。
受けた恩は3日で忘れ、受けた屈辱は3倍返し。
環境に優しい衛生管理器具を大上段に構えて、問う。

 「いまボクのことぶったの、だ〜れだ?」

 衛生管理器具に、力と殺意がみなぎった。

620 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/06/11(土) 04:36:09

>>617
「ファルチェ・ザ・…………え〜と………」

憶えらんない………
こんなのヒナノの「ヒナノイ・シフィーメル・メルハイネウェイナン」以来だよ〜。

「え〜っと……、とりあえず、『ファルチェ』って呼んでもいい?」

あんまり長いから、あたしは尋ねてみた。

621 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/06/11(土) 04:39:14

>>617
 ……なんか、元気な姉ちゃんだな。調子狂うな。
こういう無邪気っていうか、相手を信じて疑わない類のエネルギーは
苦手だ。おれに話しかけるときは、ちゃんと軽蔑とか打算とかを
内在しといてくれないと困るぜ。

 え、名前? 本名名乗るのはどうもねぇ。
おれここではいろいろヤバイ発言してるし。
うん、そうね……。

 「もう神でもピッコロでもない・・・本当の名も忘れてしまった弟だ」

 ……よし、無難にごまかしたな。流石だぜおれさま。

622 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆HORAIgd3qU :2005/06/11(土) 04:39:52

>>616 ななめ
他にはお花畑とか三途の川とか閻魔大王とかが出迎えに来たり、
「じごくのさたもかねしだい」っていうパターンもあるわね。
五十銭あれば無条件で地獄脱出だったかしら。
まあ、病み付きにならない方がいいわよ。私もあんまり死にたくないし。痛いから。

あら、想い人の名前を隠して歌を詠むのは雅の極地よ?
それが現代の歌に変わっても、そこに秘められた美は変わらないわ。

で、力は持っていても制御できなきゃ意味が無いのよね。
それこそ私みたく火だるまに……げふんげふ。
まあそれはともかく。
怖がられる、って何やってたのよ一体(汗
だったらもう少し可愛げを出す努力をしてみたらどうかしら。

最近は……なぜか女装が流行りみたいね?(何

>>617
……案外素直ね、あんた。
まあ妖怪とかはひねくれた性格してる方が珍しいんだけど。

ああ、一発で見抜けたのは結構妖怪と付き合いあるから、それで解ったのよね。
魔力と雰囲気で解るわ。

ん? 別に駄目じゃないわよ。
散歩してるなら邪魔するつもりも無いしね。

……パーティ、ね。私も名乗った方がいいかしら?

623 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆HORAIgd3qU :2005/06/11(土) 04:42:31

>>621
いきなり何言ってるのよ、ななめ?
(かなりわざと)

624 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/06/11(土) 04:50:37

>>618
「……こっちもうれしいわ。ありがと。」

妹紅の言葉は、なによりも嬉しかった。

相変わらず照れくさそうな妹紅は、なんだか可愛らしい。
今日は、いい夢が見られそうな気がするよ。


「いちばん妖精らしい……って妖精がいっても意味ない気がするんだけど。」

でも、妖精の方はなんか突っ込まれてる。

「う…、言われてみれば………
 あ、でも、ここで言う『妖精らしい』っていうのは、
 人間が普段イメージしてる妖精に一番近いって意味なの。」

妖精は、焦った様子で弁解した。


「まあそれはそれとして、こっちこそよろしくね。
 ……この前来てたのが勇気、今回が愛情、か。綺麗な名前よね。どっちも。」

妹紅の言葉に、

「うん、よろしく。」

と、妖精は素直に返した。

「あたしも、この『愛情』っていうシンボルは、気に入ってるの。
 不器用な絵描きと、酒場の娘の、不器用な恋。
 それが実った瞬間、その小さな奇跡の力で、あたしは生まれたの。
 うふふふ、素敵でしょ?」

妖精は、少し照れくさそうに笑った。


625 名前:ファルチェ・ザ・ヴァリアブルワンド ◆WAND.OXQeM :2005/06/11(土) 04:52:35

>>621
「神でもピッコロでもない……本当の名前も忘れてしまった……?」
……はて、それはどういうことなのでしょうか。
こんなとき拓人様や鈴穂先輩ならすぐに分かったりするのでしょうけど……
あいにく世間に慣れていない私では、状況を類推することができません。
……ですが。

「名前もお忘れになってしまったのですか? 何か可哀相です…」
そう。
どんな被造物でも、どんな存在でも、目的があって生まれるもの。
名前は、それを呼ぶために不可欠な、存在証明の一つ。
それが無いと言うのは…意味なく生み出された事に等しいぐらい悲しい事です。だから――

「……やっぱり、お名前がないと不便ですよねぇ? 可哀相ですぅ…。
 でしたらぁ………元神ピッコロさん、と言うお名前でいかがでしょうかぁ?」

…これで、良し、ですね♪(にっこり
喜んでいただけると、いいのですけど。

>>620
「え〜っと……、とりあえず、『ファルチェ』って呼んでもいい?」
そう、小さき妖精を連れた女の子は言いました。
どうも私の名前、ちょっと彼女には長すぎたみたいです〜……。

「ええ、構いませんよ〜。 いつも私の通称は、それで通してますので〜。
 ところで……」

さらに相槌をうった所で、ちょっと疑問に思ってたことを聞いてみます。

「貴女の脇にいらっしゃるそこの妖精さんは、どんな妖精さんなんですか〜?
 人造精霊や精霊化アイテムの皆さんと違って、妖精の方がちょっとだけ珍しくもあったので」

それにしても…珍しいものを見聞きできるって言うのも、素敵なものですね〜♪

626 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/06/11(土) 04:56:23

>>619
「いまボクのことぶったの、だ〜れだ?」

はえたたきを構えるななめに、妖精は

「知〜らないっと。」

なんて言って、さっさとななめの足元の矢を拾うと、ななめの背後へ逃げてしまった。
しかも、十分に距離をとって、叩かれないように神経を尖らせている。

「あ…、あたしじゃないからね!」

誤解を防ぐため、とりあえず弁解。
もう、無茶しすぎだよー。 フィオナに言ってやる!

627 名前:ファルチェ・ザ・ヴァリアブルワンド ◆WAND.OXQeM :2005/06/11(土) 05:03:58

>>622
>……案外素直ね、あんた。
>まあ妖怪とかはひねくれた性格してる方が珍しいんだけど。
はい〜、よく言われますぅ。
一応こう見えても、迷宮倉庫の魔王、と呼ばれてた時期もありますので〜。

なんか拓人様や鈴穂先輩に言わせると、まだ世間知らずだとか言われたりするのですけど〜。
一応、迷宮倉庫に捨てられてた雑誌とか小説とか文献とかで色々、外の世界のことは勉強してたのですけどぉ…
(言いつつ、羽織っているケープから「週刊ファ○通」とかどこぞの軽小説とかを取り出してみる)

…まだまだ、勉強不足だということなのでしょうか〜?(嘆息

>ああ、一発で見抜けたのは結構妖怪と付き合いあるから、それで解ったのよね。
>魔力と雰囲気で解るわ。
あら〜……そうなんですかぁ。
もしかして貴女も、魔法使いさんなんですかぁ?

>ん? 別に駄目じゃないわよ。
>散歩してるなら邪魔するつもりも無いしね。
そう言っていただけると、有難いです〜。
こうして外を歩いて社会勉強というのも、存外面白いものでして♪

>……パーティ、ね。私も名乗った方がいいかしら?
あ、それならちょっとお聞きしたいですね〜♪
こういうのは面白おかしく盛り上がるためにも、
名前を知るのも一つの手段だと本にも書いてありましたし。

628 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/06/11(土) 05:04:14

>>622
 その類のワードにはあんまいい思い出がないなぁ。
散々苦労して辿り着いた輪廻界でいつものように戦いまくってたら
EDで釜茹で(ヒント:たろすけ)とか。エスパーは異常に徳が低く
設定されてるので地獄に落ちたらまず這い上がれない(ヒント:スペランカー2)とか。

 想い人の名を隠してってねぇ……。
「忍ぶれど色に出でけり我が恋は」ってねぇ。
隠せるもんじゃないし、なにせ双子の姉貴だぜ?
ヘタすりゃ、おれについておれ自身より詳しいぞ。
だからさ、自分から表に出しちゃいかんのよ。

>怖がられる、って何やってたのよ一体(汗

 な に も や っ て な い。

 少なくともセクシャルな接触というのはないぞ。
着替えの途中にうっかりドアを開けたとか
開けられたというのはあったが。あれは事故。

 要するにさー。おれは男だから、ちゃんとそのへん
わきまえとかないとっていうか。ふたりでいる時にいきなり、
おれに耳とかシッポがはえてオオカミになったやイヤだろ。お互いに。
つまりはそういう事だ。

 女装ぅ〜? そりゃ昔は服の交換とかもしたけどさぁ……。

629 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/06/11(土) 05:14:07

>>623
 き さ ま ぁ。

 おれはただの名も無き弟だと言っとろうが。
本人が言うんだから間違いねえんだよコラ。
あんまりおかしな事言ってると、お尻の穴に手ぇ突っ込んで
奥歯ガタガタいわせちゃうぞっ☆(無邪気な微笑

>>625
>「名前もお忘れになってしまったのですか? 何か可哀相です…」

 ……いや、そんなに深刻に考えなくても。
「バカがひとりいる」くらいに思ってもらえばそれで。

>「……やっぱり、お名前がないと不便ですよねぇ? 可哀相ですぅ…。
>でしたらぁ………元神ピッコロさん、と言うお名前でいかがでしょうかぁ?」

 ……どうしてこの類の人間は、
どいつもこいつも人の話を聞かないんだろう。_| ̄|○

 そうね、おれさまの事は、ただ「弟」とでも呼んでくれればいいよ。
他には何も無い。それが、おれの誇りのすべてだから。

630 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/06/11(土) 05:23:37

>>626
 おれさまの勧告。だが名乗り出る気配は無い。
おのれ、やりっぱなしで逃げるとは卑怯な。
卑怯な事をやっていいのはおれさまだけなのに。

>「あ…、あたしじゃないからね!」

 睨んだ先からの弁解。
うん、たぶん彼女はウソはつかんだろ。
とするとやはり妖精さんの仕業か。どこだ!?
近くにいるような気はするが……場所が特定できん。
となると、誰かに協力を仰ぐべきか。

 「……やぁ、姉貴の次に美人のマリエル女史。
貴女のお友だちの妖精さんがどの辺りにいるのかを
教えてくれませんか? ボクも妖精さんとお友だちになりたいなぁと
思ったりしちゃうんですよ」

 ……たとえば、世の中には拳で語る友情なんてのもあるしな。
うん、おれはウソは言ってない。衛生管理器具に更なる力が流れ込んだ。

631 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/06/11(土) 05:29:53

>>625
「貴女の脇にいらっしゃるそこの妖精さんは、どんな妖精さんなんですか〜?」

相変わらず間延びした声で質問するファルチェに、あたしは答えた。

「この子は、『愛情』の妖精。
 不器用な恋が実った時の、小さな奇跡の力で生まれたの。
 持ってる弓矢は、愛する気持ちが詰まってるの。」

632 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆HORAIgd3qU :2005/06/11(土) 05:36:41

>>624 マリエル
あー、今絶対私すごい顔してるんだろうなぁ(汗
もう恥ずかしいやらくすぐったいやらでぐちゃぐちゃ。
……まあ、悪い気分はしないし、いいかな。

不器用な恋の奇跡から生まれた妖精、か。素敵な話ね。
てことは、やっぱり特技は縁結びなのかしら。
ちょっと古典的だけど、弓を飛ばして―――
(>>615 >>619)

………

痛そうな愛情ね(何

>>627
ん? 魔法使い?
いやとんでもない私ゃ普通の人間だよ。
まあ確かにちょっと変わってるけどね。
魔法使いだったら知り合いに二人くらいいるわね。
黒いのと白いのと。片方はトレジャーハンターで片方は人形好きらしいわよ。

で、魔王ってまた大層な二つ名ねぇ。
世間知らずってことは引きこもってたのかしら。
千年くらいやってると常識なんてどうでも良くなるわよ。実例が何人かいるし(何
……んでもってその文献はかなり偏りすぎだから変えたほうがいいわよ。いや本当に。

さて、じゃあ名前だけでも。
妹紅。藤原妹紅。呼び捨てでいいわよ。
敬称はなんだかむずむずして落ち着かないから。

>>628
そうそう。あとは迂闊につづら開けて爆裂四散げーむおーばーとかね。

……それじゃあ隠そうとしてもとっくにバレてるってことにならないかしら?(汗
案外気づきにくいものよ? 昔みたいにみんながみんな歌詠みに強いってわけでもないし。

……たとえ話だけど。輝夜はこの間ねこみみしっぽつけて踊ってたら永琳に目も当てられない
状態にされたらしいわ。なんでも永遠亭が半壊するほどだったとか。
つまり、みみとしっぽが生えるとあなたの方が危険よ(何

あら、時代を先取りしてたんじゃない。
今からまた乗るのも一興じゃないかしら。

633 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/06/11(土) 05:47:20

>>630
「……やぁ、姉貴の次に美人のマリエル女史。」

そんなことを言いながら、ななめは不適な表情で迫ってくる。

…嘘くさい…。
美人っていうのは、スージーみたいな背が高くてスタイルのいい人のことだもん。
パパも「マリエルは美人って言うより、かわいいって感じかな」って言ってたし。


「貴女のお友だちの妖精さんがどの辺りにいるのかを
 教えてくれませんか? ボクも妖精さんとお友だちになりたいなぁと
 思ったりしちゃうんですよ」

………やっぱり嘘くさい……。
たった今弓矢で石ぶっつけられたのに………。
それに……、セリフと表情が全然合ってない!!


どうしようかと迷って、妖精を探してみたけど………

「あ…、あれ!?
 いなくなってる………。」

……いない………。
妖精は、もうあたしの目の届くところにはいなかった。
きっと、どこかに隠れたんだ。
……でも、ここは無難な答えを返しておいたほうが………


「きっと、もう帰っちゃったんだよ。」

あたしは作り笑いをして、なんとかその場をごまかそうと試みた。

634 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆HORAIgd3qU :2005/06/11(土) 05:49:30

>>629
あらあら。ずいぶんな物言いねぇ。
炭からコークスになるくらい燃やすわよ?(はぁと
主に魔鳥「カイザーフェニックス」とかで。
ただの火の術でも使う人の力量で大きな差ができるのよねー。
まあ私のは本物の不死鳥だけど。

……まあ、冗談はさておき。
マリエルが散々あんたの名前呼んでるから結局はバレバレじゃないの?(何

635 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/06/11(土) 05:53:55

>>632
「ちっがぁ〜〜う!!」

「痛そうな愛情ね」

という妹紅の言葉を、妖精は全力で否定した。


「あれはななめ専用の石つぶての矢!
 本当の矢は、近くに誰かを愛し、恋する人がいる時に出てくるの。
 なんていうか……、「想いの結晶」……って、いうのかな?
 あたし自身、そうなんだけどね。」

妖精は、苦笑して言った。

636 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆HORAIgd3qU :2005/06/11(土) 05:54:11

さて、と。もう夜も明けたし、そろそろ帰るわね。

……じゃあね、みんな。
また会いましょ。

(退場)

637 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/06/11(土) 05:54:27

>>632
>……それじゃあ隠そうとしてもとっくにバレてるってことにならないかしら?(汗

 ……それを言うなって。
おれがはっきり口にしないでこのままダラダラやってれば、
姉貴だって「気づかないフリ」してられるんだからさ。
ただでさえいろいろ心配も迷惑もかけてんだぜ?
アホはアホなりに気を使ってんだぞ。いや、ホント。

 ねこぉ? 男に生えるのはオオカミの耳シッポだってば。
っていうか普通女にもネコ耳とかは生えんと思うが。
生えられても困るというか、どうすれバインダー。保健所?
どうせならその輝夜とかってのが反撃して
見事八意を討ち取ってくれればよかったのに。
そしたら行灯用の菜種油山ほど進呈したんだが。いや、残念だ。

 今から、いや、女装ねぇ……。
無茶とは言わんが、何の解決にもなってないような。
言いたいコトはわからんでもないが、
おれ自身に女装を喜ぶ性癖が無いし。
無理にやっても痛々しいっていうか無残なだけだろ。

638 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆HORAIgd3qU :2005/06/11(土) 05:56:29

>>635
だとすれば随分武闘派なのね、最近の妖精って(苦笑
まあたしかに タフすぎて そんはない って言うしね。


それじゃ、今度こそまたね。

639 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/06/11(土) 06:11:39

>>633
 ともすれば怒りの雄叫びを上げそうな顔を
必死にマッサージして営業用スマイル。
よし、おれは怖くないよね。ジェントルマンだよね。
それなのにどうして妖精使いには警戒されているんだろう。
まぁいい。いざとなれは「教えてくんなきゃヤダヤダ」と
駄々をこねればすむ事よウヒフハハハ……。

>「あ…、あれ!?
>いなくなってる………。」

 な ん だ と う。

>「きっと、もう帰っちゃったんだよ。」

 彼女をじーっと見る。うーん。ウソはついてない……と、思う。
少なくとも居場所を知らなさそうではあるような。

 「はぁ〜っ」

 ため息が出た。またやられっぱなしで逃げられたのか。
賢くも才知に恵まれたこのおれさまが、一度ならず二度までも。
ひどいや。これからも妖精さんは、姉貴に向かってこっそり壁越しに
話しかけたりしてるのを「哀れなやつ」とか嘲笑うんだ。
ちくしょう笑うなら笑え。きっと後悔させてやる。
覚えてろよ妖精さんめ。人の恋路を笑うやつは
馬に蹴られて死ぬ運命なんだぞ。やーいやーい!

>>634
>マリエルが散々あんたの名前呼んでるから結局はバレバレじゃないの?

 な ん だ と う!?

640 名前:ファルチェ・ザ・ヴァリアブルワンド ◆WAND.OXQeM :2005/06/11(土) 06:13:18

>>632
妹紅さん、ですかぁ……いえ、妹紅? 敬称なし、ということですと。
はい、よろしくですー……あら、お帰りですかぁ?
それじゃ、またお会いできたら宜しくお願いしますねぇ?

>>631
「愛情の妖精さん、ですかぁ。改めて宜しくお願いしますぅ。
 お礼といっては何ですけどぉ、私からもちょっと面白いものを――」

……見せようとしたところで、じつはもう夜が明けていることに気がつきました。

「あら〜、申しわけありませんけど、もう時間みたいですぅ。
 御主人様が心配するので今日はもう引き上げさせてもらいますねぇ?
 今度お会いした時にはまた、精霊化スピリタイズ」でもお見せしますからー♪」

もう少しお話していたかったのは事実ですけど、
流石に御主人様たちの間に騒ぎを起こすのはよろしくありません。
そういうわけで一つ頭を下げると、私は高速移動の魔法を無音詠唱し、神社から退去しました。

「それじゃ、また〜♪」
(退場)

641 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/06/11(土) 06:25:12

>>638
>だとすれば随分武闘派なのね、最近の妖精って

>>640
>愛情の妖精さん、ですかぁ。改めて宜しくお願いしますぅ。

 ……もしかして、妖精さんが見えてないのって、おれだけ?



 ……ふ。ふっふっふふふふはははははははは!!
そうだろうそうだろうよ! 全世界はいつもおれを隅っこに追いやるんだ。
しかも、手前勝手なルールを押し付けておいて、だ。

 『いや、姉弟はマズイだろ』
 『いつかは、別々の人と結婚するんだし……』

 朝日が昇ってくる。おれは負けん。
お前なんかに、世の中の道理なんかに負けてたまるか。
おれにはこれしかないんだ。これしかないんだからな。
だが、今日はこのくらいにしておいてやろう。さらばだ。

   麻宮ななめは向こう見ず ♪
   お日様めがけて剣を抜き ♪
   たたかい敗れて死んだのさ ♪
   焼かれて落ちて 死んだのさ…♪

 (退場)

642 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/06/11(土) 06:49:26

そろそろ、帰るね。
すっかり朝になっちゃったし。

ありがとう、楽しかったよ。

(退場)

643 名前:孤高の紫炎 ◆Iori/GPRcE :2005/06/11(土) 23:57:06


 昨夜は何時の間にか家に帰り、倒れていた。
 服には沢山の穴が空き、血に塗れ、とても今夜着られる状態ではなく、
黒のシャツに真っ赤なレザーパンツと言う出で立ちになったのは、面白くない。

 それよりも、傷の完治の方が気分が悪かった。
 誰かの手を借りて、この体に異変が起きたなど、気味が悪くて仕方が無い。
 ただ、礼を言っておくべきかもしれんなどと思い、今夜も此処で空を見上げる。
 浮かぶ月は雲間に浮かび、ただ光を放っている。

 待ち人は、来ない。

 そんな雰囲気を放つそれを見上げながら、一人立っているとしよう。
 

644 名前:ケン=マスターズ:2005/06/12(日) 00:03:45

墓参りに来た筈が何故か別の場所に迷い込む…
最近こんなパターンが多い気がする。頭でもうっておかしくなったのか、
それとも俺の生きる世界がおかしいのか…

今回は神社。人気はまだ無い。勿論アイツもいなけりゃ
そもそも人の気配も無い。

『…面倒だな』
不安の前にそう感じてしまった。
とりあえず体でも温めておくか。静寂の神社の中、青年は1人
丹田に力を込めていた――

645 名前:孤高の紫炎 ◆Iori/GPRcE :2005/06/12(日) 00:11:23


 「……風が出てきたな」

 そんな呟きを漏らし、周囲を見渡す。閑散とした風景は、誰かの心の中を覗いた様。
 下らない妄想を握り潰しながら、不穏な気配を読み取る。

 いや、特に不穏な気配と言うものではないが、この時間に参拝客が訪れるなど考えも
しなかっただけ。
 それも、かなりの力を有したとなれば、不穏と呼んでも良いだろう。

 目に入る赤い胴着は、何時の日にか出会った事のある誰かを思い出させる。
 出来る事なら出会いたくなど無かったと思いながらも、声を発していた。

 「貴様は…こんな所で何をしている」

 落ち着いた、殺気の含まない問い掛けを試みる。
 こんな場所で暴れる気など、毛頭無い。
 

646 名前:ケン=マスターズ:2005/06/12(日) 00:25:57

ギュルン―――!

回転しながら身を屈め、渾身の力と刹那に収束させ得れる気を全身に
包み込み、そのまま爆破しながら弾け飛ぶかの様に上空へ打ち放つ。
天を…裂く…!神龍拳

『神龍…ン?』

「貴様は…こんな所で何をしている」

『のわっ!?』

ふと、駈けられる声と1人の男の姿。飛び上がりの瞬間だったせいか
中途半端にバランスを崩し――もつれる様に地へと転倒する。

『…ってぇ。何だ居たのかよ?って…』

この姿…何処かで見た事有るな。確か…

『あれ?八神・・・だっけ?』

警戒すべき筈なのだが、別段コイツと争う理由は…無いよな。


647 名前:孤高の紫炎 ◆Iori/GPRcE :2005/06/12(日) 00:31:54


 馬鹿が、こけた。
 何処から如何見ても馬鹿にしか見えず、なぜか知らないが炎を投げて
やりたくなる衝動をひたすらに抑える。

 『あれ?八神・・・だっけ?』

 酷く間の抜けた声。これで全米の栄冠を勝ち取っているのかと思うと、
周りの全てが馬鹿馬鹿しく見えるのは気の所為だろうか。

 「ああ…八神だが、こんな場所で何をしている。
  いや、それよりもだ。

  何を想定してそこまでの気を放っていると言うのだ?

  無粋が過ぎる」

 そう言い放ち、空を見上げる。
 雲間に浮かぶ月は、先程の気に呼応したかの如く、雲を割っている。

 月は色を変え、温かな光を放っていた。
 

648 名前:ケン=マスターズ:2005/06/12(日) 00:48:54

赤毛が怒っている。いや、いつも不機嫌そうな面してるから顔色なんて
読めないが、何故か余分に不快成分注入してしまったような…
まぁ、いいや。そこまで気は回せねっての。

>ああ…八神だが、こんな場所で何をしている。
>  いや、それよりもだ。
>  何を想定してそこまでの気を放っていると言うのだ?
>  無粋が過ぎる
とりあえず上記の質問は俺が言おうとしたが先に言われた。

『そりゃ…俺が聞きてぇっての。墓参りの筈が何でこんな辺鄙な場所によ』

下記の質問は…文字通り「体を暖める」筈で撃とうとしたんだが…
やっぱいきなり神龍拳はまずかったか。妙に殺気立たせてるし。

『あー、昇龍拳の方がよかったか。ワリワリ、今度からそうするぜ』

空を見上げる八神に反応してか、それとも無意識か、ケンも空を見上げていた。
…さっきまでの朱い月が、今は綺麗な光を放ちながら地上を照らしているのが分かる。

『…良い月だな』

何故、こんな言葉をふと呟いたかは分からない。
同意を貰う為か?いや、違う
それとも忘れたいのか。アイツを…いや、邪魔なくらい心を遮る
『焦り』を―――




649 名前:孤高の紫炎 ◆Iori/GPRcE :2005/06/12(日) 00:56:37


 墓参りの序でに参る場所では無い気もするが、そこは突っ込まぬ
べきだろうか。
 そう言えばコイツはあちらの人間で、此処の地理に明るくない可能性は
大いに存在しているのだから。

 幾許かの緊張を孕み、弛緩しきらない意識。
 相手を獲物と認識してしまう、暴力に身を置いて来た者の哀しい性か。
 それとも、単純にこれが性分なのかもしれない。

 下らない逡巡は潰し、掛けられた声に耳を傾ける。

 『…良い月だな』

 コイツも月を見上げ、一言漏らした。
 良い月だと。

 「……これの、何処が良い月だ?
  月に優しげな光など似合わず、刺すように人を照らせば良い。

  それとも何か? 貴様は月に自分を重ねたか?」

 何処と無く感じた疑問をぶつける。
 見上げる月は何も変わらない。
 穏やかに、静かに、光を放っていた。
 

650 名前:ケン=マスターズ:2005/06/12(日) 01:08:34

>……これの、何処が良い月だ?
>  月に優しげな光など似合わず、刺すように人を照らせば良い。
>  それとも何か? 貴様は月に自分を重ねたか?

…同意を求める期待してはいなかったが、それ以上に妙に心を読まれた様な
感覚に襲われた。月に自分を―?

『――まさか』
笑みは浮かべては居たが自嘲…苛立ちを隠す笑みなのだろうか。

『俺はそこまでロマンチストでもねぇ。…ただ、』
元気の前に空を描くと只の空元気となる

『少し負けず嫌いなだけさ…』
思った事も、誰に向けて放ったのかも分からないその言葉も、
心の何処も笑えはしなかった。

――また…この感情か


651 名前:孤高の紫炎 ◆Iori/GPRcE :2005/06/12(日) 01:17:27


 明らかに自嘲が多分に含まれている笑み。
 言葉を捕らえて行けば、月が太陽を嫌う理由と同じなのかもしれない。

 余りに眩し過ぎる光は全てを奪い去っていく。
 植物を慈しみ、生きとし生けるものを包み込む温かな光も、夜の輝きの中でしか、
太陽の光を嫌うように輝くものには、容赦の無い姿になる。

 「クッ…負けず嫌いと来たか」

 もしも朝の光の中で輝けたならば。
 月が太陽と並び輝く事が出来たなら。

 全ては、変わったのかもしれない。

 「貴様の負けは、何に負けたと言う?
  大方、己が心の中の虚像に敗れているのだろう?

  貴様が変わらぬ限り、貴様の中の太陽は輝きを増していく。
  光は全てを奪っていくからな…後悔しても遅い」

 己の中にも還って行く言葉。
 俺の虚像は全てを破壊し、太陽すらも握り潰す。
 コイツと俺は、違う。
 

652 名前:麻宮アテナ:2005/06/12(日) 01:39:08

 だれひと〜りし〜ら〜な〜いっ あ〜した♪
ひのとり〜のす〜が〜た〜 かりて♪
どこまで〜もつ〜づ〜く^〜 そ〜ら〜をと〜ぶ〜の〜♪

 いろんなところが梅雨入りしたそうで、
空気にも湿気が多くなってきました。
お天気はくずれやすくなるし、
もしかしたら台風だって来るかも知れません。

 「だから、今のうちにたくさんお散歩しておかないとね」

 夜に歌うとヘビさんが出るっていいますけど、
べつに害は無いですしねぇ。かまれそうになったら
逃げちゃえばいいんですし。

 「ふぅ〜〜っ」

 なんとなく入り込んだ神社で、リラックスの深い息。
静かで、ちょっと素敵な雰囲気です。いい気持ち。
しんしんと深い夜とか、力強くて立派な鳥居とか、
年を経てなお固い意志を持つ石畳とか、
なんとなくにらみあってる格闘家とか。

 「……格闘家?」

 たしかに格闘家です。八神さんと、ケンさん。
おふたりで深夜の散歩でしょうか。
とても意外で、とても素敵な遭遇です。
今日はもしかして私のラッキーデー?

 「こんばんはっ!」

 仲良き事は美しきかな、ですね。

653 名前:ケン=マスターズ:2005/06/12(日) 01:42:45

>貴様の負けは、何に負けたと言う?
>  大方、己が心の中の虚像に敗れているのだろう?
>  貴様が変わらぬ限り、貴様の中の太陽は輝きを増していく。
>  光は全てを奪っていくからな…後悔しても遅い

『太陽…?へっ、大層な例えだな。』

紡ぎ出される言葉の一つ一つを聞きながら、ふと思う。
――そういや、コイツは殺す事が目的だったんだっけな。
超えようとする俺とは根本的に違う、か…

もし俺が持つ感情が…超えると殺すを同義に見立てていたなら…この焦りも、
苛立ちも、全て奪うだけの殺意に溶け込んで一つになっていたんだろうか――?

俺には殺意の波動なんてふざけた力は持たないし、
持つ気も無い。それが、今の俺だ。なのに何がそこまで焦らせる――?

答えを掴む筈のこの拳は未だに語らない

『だが…賛同はするよ。オマ和えの言う通り負けているかもしれねぇ。…良くわからねぇ自分に』

持ち前の前向き、陽気さすらも奪う輝きによって――







654 名前:孤高の紫炎 ◆Iori/GPRcE :2005/06/12(日) 01:50:10


>>652

 「誰かと思えば…貴様か」

 見知った女は酷く緩い声と共に現れ、浮かべる微笑は気味が悪い。
 薄い膜の上を歩くかのような感覚と同じ。そんな微笑。

 「アイドルがこんな時間に何を?
  売れていないのか? ククッ…」

 などと声も掛けつつ男の方(>>653)へと向き直る。


 躊躇いが見て取れ、自信の蟠りを解消しきれていない。
 この男は何をそこまで迷うと言うのだろうか。
 迷って何が生まれると言うのだろうか。


 迷うくらいなら潰せば良いと言うのに。


 「負けたままで人生を棒に振るとでも言うのか?
  フン…こんな馬鹿に話し掛けたのは何かの間違いだったのかもしれんな。

  一つだけ教えてやる。
  壊してしまえば、それは消えてなくなる。
  跡形も無く破壊し尽くした後に、何かが見つかると言うのは侭ある事だ」

 月を見上げ、ふと思う。

 壊し続けた俺に何が見つかったのだろうか、と。
 

655 名前:ケン=マスターズ:2005/06/12(日) 01:57:40

)652
「こんばんわっ!」

唐突に、かつさり気なく目の前に現れる少女に驚く。よほど考え詰め過ぎて
この子の存在に全く気付いていなかったようだ。…全く、俺とした事が。

『…やれやれ。やっぱ慣れねぇ事はするもんじゃねぇのか…?』

何処か疲れた様な笑みを浮かべながら『おう、こんばんわ』と挨拶を返す。
この子の顔も確か見覚えがある。日本のアイドルのアテナって子で
何かファイアー昇龍拳を撃っていたら妙に興奮してたような。

『こんな夜中にどうしたんだい?まさか迷子?』

思いっきり迷子の自分が言うのもどうかと思うが

656 名前:ケン=マスターズ:2005/06/12(日) 02:08:40

>654
>負けたままで人生を棒に振るとでも言うのか?
>  フン…こんな馬鹿に話し掛けたのは何かの間違いだったのかもしれんな。
>  一つだけ教えてやる。
>  壊してしまえば、それは消えてなくなる。
> 跡形も無く破壊し尽くした後に、何かが見つかると言うのは侭ある事だ

―――


『なら、お前も豪鬼と同じになっちまうな。』
無意識に言葉が勝手に走り出して居た。

『だったら俺は御免だね。何も無い癖に奪い取ってまた失くして行く。
そんな奴等にはな』

鬼は力を、コイツは憎悪だけを只純粋に磨いて今を生きている。

――そして、これからコイツ等は何を得るのだろう?
…違うだろ、お前は?あんな鬼とは違うだろう?何故そこまで穢れようと
しやがる!


657 名前:麻宮アテナ:2005/06/12(日) 02:11:20

>>654
 「お散歩してます。売れてる人も売れてない人も、
お散歩くらいしますよ。私は売れてませんけど」

 それでもなんとか、口を糊する事ができるのは
ありがたい限りです。それにこの業界、
20年経っていい歌が歌えるようになればおっけーですし。
要はそこまで生き残るかどうか、なのですが。

 でも単純なものは壊れにくいといいますから、
私も多分壊れにくいんだそうです。少なくとも理香ちゃんは
そう言ってくれてます。よかった。

>壊してしまえば、それは消えてなくなる。
>跡形も無く破壊し尽くした後に、何かが見つかると言うのは侭ある事だ」

 たとえそれが仮初めのものだったはずでも、
壊してしまった後で、それが本当に大事だったと気づいたり。
あの日、苦い顔をしてタバコに火をつけた三宮先生の目を、
私は今も覚えています。

 でも、たぶん。私の言葉はこの人には届かない。
だったら誰が言ってあげられるんだろう。
「今のあなたで十分ですよ、焦りも憎しみも必要ないですよ」って。

658 名前:麻宮アテナ:2005/06/12(日) 02:18:39

>>655
 「迷子……なんでしょうか。ついふらふらと」

 そういえば、「歩いて元いた場所に帰れ」と言われたら
帰れるかどうか。もしかして私、迷子ですか?
歩いていける距離ならテレポートの有効範囲内でしょうから、
行き倒れにはならずにすむと思いますが。
そうですね、言うなれば……。

 「言うなれば、条件つき迷子、でしょうか」

 なんだか変な日本語のような気がしますが、
意味は通じますよね。ケンさんは、無条件迷子なのかなぁ。
それとも、おれより強いやつに会いにいく途中?

659 名前:孤高の紫炎 ◆Iori/GPRcE :2005/06/12(日) 02:22:49


>>656

 口から紡がれる言葉は、かなりの怒りが篭っている。
 破壊こそが全て。そんな男と同列に見られるのは正直な所不愉快だが、
そう言う風に見られても可笑しくない生き方をしているのが問題か。

 それでも、変える気は無い。

 「ならば、そうやって延々と答えの出ない自問自答を繰り返すが良い。
  そのうち磨耗していき、自身の虚像に押し潰されるだろうがな…

  貴様の虚像は、既に本体に影響を与えつつあるようだ。
  溺れられる海が出来上がるのはもう暫くした後だろうが、それまで貴様が
 貴様のままで生きられ続けるか、その答えを胸にしたままで生きていけるか、
 それが問題かもな」

 穢れの無い生き方など、人間には不可能だ。
 ましてや人としての何かが欠落しているような俺には、到底無理。
 今更憧れも何も無い。

 空を見上げれば、変わらぬままに月が輝いている。
 まるで、そんな俺を諭すかのように。


 戯れの会話は広がり、女(>>657)へと続いていく。
 自らを貶めるのは、コイツの趣味なのだろうか。

 「売れていれば外に出る暇も無かろう?
  貴様の売れ行きなど知った事ではないが、寝る間も惜しみプロモーション
 でもしてこい」

 表情を読み取れば、他に何か言いたい事があるのだろう。
 だがそれを隠している。
 言っても意味の無い事だと理解しているから。

 無駄な問答をするつもりが無い俺には都合は良い。
 こうやってただ、無為に言葉を重ねる方がマシだ。

 不快な気分に陥るよりは。
  

660 名前:草刈鷲士 ◆DFACE/s53g :2005/06/12(日) 02:25:51

「くぁ……だいぶ遅くなっちゃったなぁ。
 美沙ちゃんには寝てていいよって言ってあるし、あのコのことだから火の元の心配もいらないだろうけど」

深夜まで続いたアルバイトの帰り。
ぼくは夜道をとぼとぼと、そんな事をつぶやきながら帰途についていた。
苦学生だけにアルバイトぐらいはある意味当然なのかもしれないけど、
さすがに娘と一緒に暮らしている身となると稼ぎも考えないといけないし、考え事もひとしおなのである。

「さすがにもう再来年には大学も卒業だし…あのコ達や美貴ちゃんとの関係も考えないといけないし。
 楽しくはあるけど、こんな状態でいいのかなぁ………ん?」

そんな事を口走ったところで、自分が神社の鳥居の前にいることに気がついた。

丁度ここの所思い切り体を動かすこともなかったし、
何より懸案事項も(慢性的だけど)山積みの昨今だ。 お祈りと練武ぐらいしてもバチはあたらないだろう――

そんな思惑――というよりむしろ思いつき――のままに、石段を登りきって。
もう一つの鳥居をくぐって境内に足を踏み入れると……

――こんな深夜なのに、ヒトがいました。
それも三人。 しかも殺気というか闘気というか、そんな感じの気配でちょっとピリピリ。
これだと練武の方は諦めた方がいいかもしれない。

「参ったなあ……お参りだけしてさっさと帰った方がいいかな。
 ……ん? あれは…」

ちょうど何やら込み入った感じの話をしている三人組。

一人は金髪に赤い空手着の男。
どこかの格闘技番組だかゲームだかで見たことがあるようなないような。

もう一人は、黒髪の女の子。大体女子高生ぐらいだろうか。
そういえばこっちも、テレビだか何だかで見たような気がする。

「あ、どうもこんばんわ……ちょっと通りますよ。
 ちょっとお参りがしたくなったもので。ア、アハハ……」

引きつった笑い顔のまま、そのヒト達を避けて通ろうとする。
なんか何も言わないより、はるかに挙動不審っぽいけど……ここは仕方ない。
ちょっとピリピリしてて怖かったし。

けど、ぼくの興味を惹いたのはそのどちらでもなく――最後の一人。
以前見知った顔で、初対面だって言うのに口論になっちゃったヒトだったけど…


「……八神くん、だったっけ?」

神社の賽銭箱まで続く石畳の途中で。
ぼくは我知らず、彼の顔に気づいて、ポツリとそう漏らしていた。

661 名前:孤高の紫炎 ◆Iori/GPRcE :2005/06/12(日) 02:36:50


>>660

 口に出すまでも無くみすぼらしい男が現れた。
 随分前に口論になったその男と、こんな場所で出会うなど想像もしなかったが、
誰が現れたとしても何ら不思議は無い。

 一般に開かれた神社である以上は、誰もが訪れるのだから。

 「……確か…草刈とか言ったな。
  随分久しいが…俺に用でもあるのか?
  まあ、偶々見知った顔に話し掛けたくなると言う心情は理解出来なくも無いが、
 相手は選ぶべきではないかと思うぞ?」

 そう、一度口論になった相手だ。
 次またそうなる可能性と言う物は否定出来ない。
 可能性で物事を推し量るなど、無意味といってしまえばそれまでだろうが。
 

662 名前:麻宮アテナ:2005/06/12(日) 02:43:08

>>659
 「寝る間も惜しんでプロモーション、ですかぁ……」

 私をよく知る人が語る共通の意見として、
「公の場で私をひとりにしてはいけない」というものがあります。
何をしでかすかわからない、危なっかしくて仕方ない、だそうです。
ちょっと不服に思ったりもしますが、こういう時の自己評価というのは
たぶん当てにならないものなのでしょう。

 「だから、お仕事で私ひとりだけ動いちゃいけないことになってまして」

 かといって、今から事務所の人たちを電話で叩き起こして
「プロモーションに行きましょう!」って言うわけにもいきませんし。
格闘家の人はほとんどそうなのでしょうが、私も眠りが浅いので
途中で起こされてもどうってことありません。でもいるんですねぇ。
寝てるときに起こされると怒り狂う人が。
以前、夜中に散歩してて月があんまり綺麗だったので
理香ちゃんに電話で教えてあげたら、3日間口きいてくれなかったり。

 「そういうわけで、夜中に人を起こすのは
止めたほうがいいかなぁって思うんです」

 だからこそ、こうやって夜中の散歩途中に会えた人とは
いろんな話をしたいなぁ。もっとも、そう口にしたら八神さんは
帰っちゃうかもしれないから言いませんけど。

663 名前:ケン=マスターズ:2005/06/12(日) 02:43:57

>658
 「言うなれば、条件つき迷子、でしょうか」

前々からよく分からない子だったが、また更にわからない事を言っている。まあ、
可愛いから許すけど。
この様子じゃあ、別段迷子とも言い切れないらしい。とりあえず安心…
いや、待て。自分の事を今は考えろよ。
とりあえず、この周辺の地図でも有るなら見せてもらうか

>659
まさに、本能ならではの戯言。基本的に悪とか善とか、深く考えずに生きてきた。
だが、やっぱり俺は人間なんだろうな。どちらかをやはり選ばずにはいられない。
客観的に見つめる自分を排除し、そして八神の言葉に耳を傾ける。

『ああ、そうさせてもらうさ。どんなに遠まわしで徒労の
要因だろうと、俺は俺に嘘はつかせねぇ…見つからなくても、
例え…』

―壊れようと…

そうして超えなきゃ、誰がお前を超えるってんだ?
なぁ、リュウ――

そのまま壁にもたれこみ、月を再び見上げ続ける。今巡る想いは、
果てないこれから先に不安を感じているのか、それとも…


664 名前:ケン=マスターズ:2005/06/12(日) 02:50:49

>660
八神との妙に殺気だった会話が逆に毒気を少し抜くのに役に立ったのであろうか。
怒りも無く、焦りも無く、何も無く…
そんな折、脅えながら通り過ぎる青年。トシは俺より少し年下だろうか・・・?
何故か恐れられた自分に反省を感じながら
今はただ、気持ちを静かに抑える事が精一杯だった。

…何でかはよくわからねぇがとりあえず後で謝っとくか


665 名前:麻宮アテナ:2005/06/12(日) 02:58:33

>>660
 あ、また誰かきてくれました。
この神社って大繁盛ですね〜。

 石段を登ってきたのは、これまた男の人。
もしかしてこのの神社は、「男性専用恋愛成就」とかの
ご利益を謳っているんでしょうか。すごいなぁ。いいなぁ。

>「あ、どうもこんばんわ……ちょっと通りますよ。
>ちょっとお参りがしたくなったもので。ア、アハハ……」

 「どうぞどうぞ! お通りになってください。
私の神社じゃありませんけど」

 ……みんなを避けて通るこの人を見て気づいたのですが、
微妙にある一定の距離を意識しているような。
なんと言ったらいいか、「突発的事態」を意識しているというか。
もっと具体的に言うと、この場にいる誰かにいきなり襲いかかられる事を
想定して動いているというか。考えすぎかなぁ。

>「……八神くん、だったっけ?」

 あ、八神さん知り合いですか。
なんとなく、納得。

666 名前:孤高の紫炎 ◆Iori/GPRcE :2005/06/12(日) 02:59:36


>>662

 「そう言えば貴様は、未だ高校生と言う身分だったな…」

 いや、何ら関係無いだろうが、それが要因となっている可能性は捨てきれない。
 ただ、概ね別の要因な用な気もしないでもないのが味噌だが。

 「夜中に人を起すのは確かに無粋だが…貴様の会社の社員はやる気があるのか?
  本当に貴様を売りたいのか疑問に思うぞ?」

 普通なら社員が率先してプロモーションを行っていく。
 そうでなければ話がつかない場合が多いだろう。
 根回しと言うのは案外重要な物で、それゆえに潰れる事も侭ある。

 例えば…バンドをやっている人間などはそんな理由から潰れたりもする。
 聴いて貰えれば分かる。この言葉を胸に続け、根回しを怠った結果、誰にも聴いて
貰えなかった。
 偶に耳にする話だ…単純に実力が無かったとも取れるが。

 「まあ、売れたいと言うのであれば、社員を促せ。
  そのままでも良いのならば、そのままのんびりと行くが良い。
  貴様の末路など俺は知らんからな」

 本当に、よく分からん女だ。
 女と言うものを理解しない俺には、どれもこれも同じだが。


 そうやって、また男へと(>>663)向き直る。
 答えなどこの男には見つけられない。
 そんな侮蔑を軽く感じながら耳を傾ければ、吐くのは綺麗事。

 そんな物で変わって行くものがあるのであれば、苦労しない。

 「同じ場所をくるくると回り続ける事にしかならんだろうな。
  答えなど遠回りし、嘘もつかずに得られる物ではない。
  自身の欲のままに動き、それでも尚見つからない物は多くある。

  その答えが、貴様を徹底して壊していく。
  障害は潰した方が早い。悩みも、同様だ」

 こんな答えしか俺には無い。
 この男が他の物を見つけるなどとは到底思えないが、もし見つけたとしたら。

 俺にもあるのかもしれない。別の答えが。
 

667 名前:草刈鷲士 ◆DFACE/s53g :2005/06/12(日) 03:02:47

>>661
>「……確か…草刈とか言ったな。
> 随分久しいが…俺に用でもあるのか?」
「あ、いや……ぼくはただちょっとバイトの帰りにここに寄り道してみただけで、
 そこで見覚えのある顔を見つけたから、ついたまたま声をかけてみただけなんだけど。ア、アハハ…」


八神くん――ちょっと恐面の、以前、ぼくがちょっと口論になってしまった相手。
向こうもぼくのことに気がついて声をかけてきたのだが――やっぱり、ぼくの記憶違いではないらしい。
偶然であったことの驚きもあり、ついついヘラヘラと愛想笑いが出てしまう。

>「まあ、偶々見知った顔に話し掛けたくなると言う心情は理解出来なくも無いが、
> 相手は選ぶべきではないかと思うぞ?」
その言葉を聞いたとき、つい不覚にも

「………フフ」

と、笑みがこぼれてしまった。
以前はただの冷血漢というイメージが強かった彼の口から、まさかこんな
人間臭い心配の――まあ皮肉なんだろうけど――セリフが聞けるとは、思わなかったから。

「……あ、いや、ゴメン! 別にヘンな事があったわけじゃないんだ。
 けど確かに久しぶりだけど……きみは?」

一瞬前の忍び笑いを必死に弁解しつつ、ぼくもちょっとお返しに聞いてみる。
あいさつの慣用句みたいなカタチだけど……まあそこは勘弁してほしいかな?

668 名前:麻宮アテナ:2005/06/12(日) 03:10:32

>>663
 地図、ですか?
道順わかりそうな地図は……持ってないですね。
う〜ん、役にたたないなぁ。私。

 「ええと、ごめんなさい。地図、持ってません」

 世界地図ならあるんですが、といいそうになりましたが……ねぇ。
「世界地図を持ってきたの? アテナさんらしいわ」と
のび太さんレベルで語られる事になりそうです。却下です。

669 名前:草刈鷲士 ◆DFACE/s53g :2005/06/12(日) 03:14:04

ちょっと避けるような形で、おっかなびっくり歩くぼくを見て――

>>664
赤胴着のヒトも、

>>665
>「どうぞどうぞ! お通りになってください。
> 私の神社じゃありませんけど」

女のコの方も、ちょっとぼくに気を使うようなそぶりを見せた。
なんか逆に悪い事しちゃったかな?
逆に、今度はこっちが申し訳ないような気分になるなあ、これじゃ…。

「あ、いや……気を使わせちゃったようならごめんなさい、お構いなく!
 ――あ、そういえば……」

そこでふと、このふたりと八神くんが
込み入ったような話をしていたのに思い当たり……ちょっと聞いてみたくなる。

「お話中だったみたいですけど……もしかしてお二人とも、八神くんのお知り合いか何かですか?
 ええと、いや、お二人ともどこかテレビとかで見たことがあったようなヒトで、彼とお話してたみたいだったので――

 ……あ、差し出がましいような事言っちゃってましたね。 うっとうしいようだったらすみません…」

……これももともと、ちょっとぼくが気弱だってことなのかなあ。
自分のあまりの低姿勢にちょっと呆れつつも、ぼくは聞いてみた。

670 名前:孤高の紫炎 ◆Iori/GPRcE :2005/06/12(日) 03:18:17


>>667

 愛想笑いに苦笑が浮かぶ。
 如何してこの男は此処まで愛想良く出来るのか。
 一度口論になった相手ならば、諍いの芽は残っている可能性は高い。

 それを感じ取れないほど鈍感か…まさか、な。

 「君は? …ああ、こんな場所に居る理由か?
  昨夜此処で死に掛けてな。
  誰かに傷を治して貰ったようなのだが、無意識のうちに帰路に着いた様で、
 礼の一つも言っていない事に気付いた。

  だからだ、態々出会える事があるやもしれんと思い出向いた訳だ。
  神仏に縋りたいような気分には到底なれんのでな。
  参拝に訪れた訳ではない」

 苦笑は噛み潰し、簡潔に伝えてしまう。
 恐らく、こんな馬鹿げた言葉でもこの男は信じてしまうだろう。
 そんな雰囲気を持っている。

 「で、参拝ならば早く済ませておけ。
  まさか、五円が無いなどと言うなよ?」

 懸念事項であるみすぼらしさ。
 だからこそこんな言葉が口から出た。
 

671 名前:麻宮アテナ:2005/06/12(日) 03:25:57

>>666
>「貴様の会社の社員はやる気があるのか?
>本当に貴様を売りたいのか疑問に思うぞ?」

 「そりゃあ、やる気は持ってくれてますよ。
でもほかの事務所の人だって頑張ってるんです。
相対的立ち位置は、なかなか劇的変化なんてしませんよ〜」

>まあ、売れたいと言うのであれば、社員を促せ。
>そのままでも良いのならば、そのままのんびりと行くが良い。
>貴様の末路など俺は知らんからな」

 ……私のような人間はですね。急いじゃいけないんです。
私が手段を選ばず事に及んだら、それこそミリオン突破とか
すぐできます。私の声聴く人たちのココロを操っていけばいいんですから。
3年もすれば、私は美空ひばりさん以上の歌姫と呼ばれますよ。
でも、それじゃんダメなんですよ。だから。

 「だから、私はゆっくりいきますよ。
手段を選ばなければ半年で踏破できる道のりを、
20年かけてゆっくり歩いていきます」

 たぶんそれが、本当の歌姫というものなのでしょう。

672 名前:ケン=マスターズ:2005/06/12(日) 03:27:15

…『ちっ…すまねぇが、ここまで、か。』
口惜しそうに男は立ち去る準備をする

『今日はここまでさ。また…会えたら、な。』

そういい残した後、自分の拳を確認する…

『昇龍拳!!』
炎を巻き起こしながら放たれるジャンピングアッパー。
放った後、そのまま男はソコから姿を消した。
元の場所に戻れる事を祈りつつ…

(退場)

673 名前:孤高の紫炎 ◆Iori/GPRcE :2005/06/12(日) 03:38:24


>>671

 「まあ…その通りなのかもしれんが、貴様の名を見るのが格闘大会
 だけと言うのは、アイドルとして可笑しい現象ではないか?」

 ありきたりな疑問で、売れていない事を確信させる疑問。
 普通、あそこで名前を出していればそこそこ他のメディアでも名前を
見つけられると思うのだが、それが無い。

 と言う事は、やはり怠慢が嵩んでいるのではないだろうか。

 「手段を選ばなければ半年?
  ならばそれを選んで進んでいけば良かろう?
  何年時間を掛け様が、人の心に残るのは一瞬だけだ。

  ならば、早い内に名前を刻み込めば良い。
  結果が同じなら、夢は早く掴むべきだ。違うか?」

 牛歩の進みで満足は出来ない。
 目的は早々に成し遂げたい。

 そんな俺には、こいつの心境は理解出来無いのかもしれんな。


 そんな事を考えている内に、あの男(>>672)は消えたようだ。
 答えを見つけるのか、太陽に潰されてしまうのか。
 そんな事は知らないが、新たな答えを見つけて欲しいと願う俺も居る。

 別の答えを求めても、結果は同じ様な気もするが。
 

674 名前:麻宮アテナ:2005/06/12(日) 03:42:17

>>669
>もしかしてお二人とも、八神くんのお知り合いか何かですか?

 「八神くん」ですか! 八神さんをそんなふうに親しく呼ぶ人は
そうはいません。どういう関係なんでしょうか。
やっぱり何か、ふたりには特殊な家族関係でもあるのでしょうか。
八神くんの家庭の事情とか。

>「……あ、差し出がましいような事言っちゃってましたね。 うっとうしいようだったらすみません…」

 「いえいえ、お話してくれる人は大歓迎です。
それで、私と八神さんの関係は……関係は……」

 ……どんな関係なんでしょう。

 顔見知り、というのはちょっと寂しい気もしますし、
かといってお友だちなんて言うと、文字通り火を噴いて怒られそうです。
だったら、ええと……。

 「……ええと、そう!
求道を同じくする者です!似たもの同士です」

 うん、音楽やりながら格闘もっていうのはまさに似たもの同士。
私と八神さんは似たもの同士だったんですね〜。
なるほど〜。自分の言葉に心から納得です。

 似 た も の 同 士。

675 名前:草刈鷲士 ◆DFACE/s53g :2005/06/12(日) 03:44:05

ちょっと慌てた相槌でとっさに出たぼくの質問に、彼は苦笑混じりにこう答える。

>「君は? …ああ、こんな場所に居る理由か?
> 昨夜此処で死に掛けてな。
> 誰かに傷を治して貰ったようなのだが、無意識のうちに帰路に着いた様で、
> 礼の一つも言っていない事に気付いた」


「……え、傷? 死にかけた!?
 そ、それで…大丈夫なんですか!? …って、そういえば治してもらったって言ってたっけ。
 でもそんなケガするような事が起きるの、この辺? 物騒だなぁ……」

つい物騒な話題が出たので、反応して驚いてしまう。
前に一悶着あった相手とはいえ、さすがに知り合いがケガとか何とかって言う話は
そうそう看過できないし。

>「だからだ、態々出会える事があるやもしれんと思い出向いた訳だ。
> 神仏に縋りたいような気分には到底なれんのでな。
> 参拝に訪れた訳ではない」

「……あ、そうだったんだ……なるほど。
 しかし神頼みをしない……か。 変わってないね、きみも。 …フフ」

相も変わらずのぶっきらぼうな受け答え。
けど……聞いててちょっとだけ――嬉しいという意味に近い意味で――おかしくなる。

「……あ、気にさわった様なら謝るよ。 ゴメン。
 ただ、君もお礼とかなんとか、そんなことも考えたりするんだってわかったら…つい、ね」

そう。
やっぱり彼も口ではなんだかんだ言いながら、やっぱり人間くさい所だってあるだなあ、と。
さすがに口に出していったら怒りそうだから黙っておくけど。

と、のんきにそんな事を考えていたら――

> 「で、参拝ならば早く済ませておけ。
>  まさか、五円が無いなどと言うなよ?」

「……や、やだなあ。
 確かにぼくあんまりお金持ってないけど、そのぐらいは――」
そうブーたれながら、ポケットの財布をあけてお金を探す……が。


……えーと、野口英世さんがひとり。
桜の花が2つ。
平等院鳳凰堂が4つ。
一グラムのアルミが6つ。

「……………………」
サイフの中身を見て、石になる。

残金、1246円。
確かここで払うお賽銭分には足りるけど、まだ給料日まで二週間はある。
とても無駄使いのできる金額ではない。

「……………………」

ちょうどサイフではなく、ヘビとにらめっこしたガマのように。
ぼくは、汗を流してそこに硬直した。

676 名前:孤高の紫炎 ◆Iori/GPRcE :2005/06/12(日) 03:58:03


>>674

 「誰と誰が似たもの同士だと?
  俺は貴様のような偽善に現を抜かした覚えも無いのだが?」

 些細な共通点だけでそんな風に決め付けられては適わん。


 そう呟きを漏らし、振り返ってみれば驚いている男。
 やはり何の疑問も持たずに信じ込んでしまったようで、予想していたとは言え
釈然としない物を感じてしまう。

 「貴様は…もう少し疑う事を覚えろ。普通は信じる話でもない。
  ましてや、何の変哲も無い神社で死に掛けるなど、絵本に描かれる事すらない話。
  そんなに簡単に信じてしまっては、何時か馬鹿を見る事になる」

 それでも尚笑みを浮かべ、変わらないと話す男。
 変わる筈も無い。変われないのだから。
 ただ、その後の言葉は聞き流すには耐え難かった。

 「俺とて他人に感謝の一つも覚える。
  それに、手当てと称して身体を弄くられている可能性もあるのでな。
  もしそんな事があるとなれば、別の意味で礼をしてやらねばならん」

 …失言だったかもしれない。この男が聞けば咎めそうな物だ。
 まあ、聞き流せば済む話だ。


 そうして、顔色を蒼白に変えていく。
 嫌な予感と言う物は如何してこんなにも当たるのだろうか。
 普通、外れても良さそうな物だが…

 「……仕方が無い。くれてやる」

 財布から偶々在った五円を出し、放物線を描く様に放り投げる。
 何故こんな世話を焼かねばならんのだろうか。
 まったく、嫌になる。
 

677 名前:草刈鷲士 ◆DFACE/s53g :2005/06/12(日) 04:02:12

………とりあえず。
いまさっき(>>675)見たものを見なかったことにするために、ほかのヒトのほうに目を向ける。(別名・現実逃避)
まず赤胴着のヒトは――――

『昇龍拳!!』
「……って、ええっ!?」

空高くへ、飛び上がりながらのジャンプアッパー。
しかも拳の周りには火が出てた。
見た目で丸分かりといえば丸分かりだったけど……やっぱり気で火を起こせるあたり、
いっぱしの格闘家だったんだと再納得する。

「さ、さよーならー……」
半ばあきれ返りながら、空へ姿を消す格闘家のヒトに、乾いた笑みで手を振って見送る。
そのまま意識の外へトコロテン方式でそのことを放逐し、もうひとりの女のコの方に振り向く。

>>674
>「いえいえ、お話してくれる人は大歓迎です。
> それで、私と八神さんの関係は……関係は……」
あ、それはよかった。 と相槌をうとうとしたところで――妙に口ごもる女のコ。
何か言いづらい話なのかな?
友達、という関係かといえば、完全にそうとも言い切れなさそうだし……
込み入った事情でもあるのかな。

>「……ええと、そう!
> 求道を同じくする者です!似たもの同士です」
と、そこでようやく女のコがどもりから復帰する。

「求道を同じくするもの……似たもの同士?
 というコトは……さっきのヒトの事も考えると――――格闘家?」

ぶちぶちつぶやきながら、一人でその結論に達する。
多分間違ってはいないだろうけど――

「もしかして、きみも格闘家なの? 女のコだっていうのに凄いねえ…。
 でもあんまり、ひどい怪我しないように気をつけなよ?
 ぼくにも娘が一人いるんだけど、やっぱり女のコがそんな危険な事やってるとなると心配だし」

……ここまで言って、あ、しまったとほぞを噛む。
お人よしなのはいいが、またどうしてここまで余計な心配しちゃうんだろう、ぼくってヤツは…!

「……あ、いやゴメン。 余計な事言っちゃったようだね。 気にしないで」
……いい加減悪いクセだと我ながら思うが、それだけ言うのが精一杯だった。

678 名前:麻宮アテナ:2005/06/12(日) 04:03:18

>>672
>『昇龍拳!!』

 炎のビルドアッパーを残して、ケンさんは姿を消しました。
どこへ? どこへなんでしょう。行く先は本人だけが知っている。

 「……もしかして、本人も知らなかったりして」

 とにかくにも、さようならケンさん。また会う日までお元気で。

>>673
>「まあ…その通りなのかもしれんが、貴様の名を見るのが格闘大会
>だけと言うのは、アイドルとして可笑しい現象ではないか?」

 「本当にそうですよねぇ……」

 深く深く同意。私もけっこうメディアに名前は
売れてるはずなんですけどねぇ。それが必ずしも
歌手としての売り上げには直結しない、と。
格闘技ファンの人たちは色んな意味でストイックなんでしょうか。
「女子供の歌なんか聴いてられっかよ〜!」というふうに? う〜ん。

>>「手段を選ばなければ半年?
>ならばそれを選んで進んでいけば良かろう?
>何年時間を掛け様が、人の心に残るのは一瞬だけだ」

 「それは違いますよ」

 抑えきれない感情の発露から、
苦しい日々の中で、自分や周りの人を励ます心から生まれた。
それが歌です。人生の折々に耳にしたいろんな歌は、
その人の心にずっと残るものです。

 「そう、歌はそんなに単純なものじゃありませんよ。
例え人が文明なんてものを忘れて、ケモノみたいに地面を
這い回る時代になっても、みんな歌だけは忘れません。
それくれい大事なもの。だからそれを発するあなたも私も、
聖職者みたいなものですよ。聖職者はズルしちゃいけないんです」

 うまい言葉が見つかりませんが、、
歌とか歌手って、そういうものじゃないでしょうか。

679 名前:孤高の紫炎 ◆Iori/GPRcE :2005/06/12(日) 04:13:50


>>678

 この女は本当に分かっているのだろうか。
 時折見せる鋭い切り返しが嘘のように思えて仕方が無い。
 どちらが本性なのか。表と裏。一体構造なのかもしれんな。

 下らない思索を止め、言葉を耳に落とす。

 曰く、歌は心に残る物で、長い時間を掛けて育む。
 こんな解釈で良いと思う。

 「人の心に一生刻み込まれるのであれば、それは何時発表しても同じ
 と言う事ではないか?
  今発した歌が、数年先、数十年先の人間の心に刻み込まれ、長い時を
 経て、何代にも渡り続いていく。

  遅かれ、早かれ、結果は同じだ。
  それは何ら悪い事ではないだろう?」

 狡賢く楽曲を売っていく人間は多い。
 マスメディアの操作。スキャンダルを宣伝代わりにするのは今では普通の
事のように思えて仕方が無い。

 そんな物であれば記憶の片隅に消え逝くだけだ。
 川の流れのように、何処までも続いていく事など無い。

 本物は何時までも、何処に在ろうとも生き残る。
 それが、俺の持論なのかもしれない。
 

680 名前:麻宮アテナ:2005/06/12(日) 04:19:54

>>676
>「誰と誰が似たもの同士だと?
>俺は貴様のような偽善に現を抜かした覚えも無いのだが?」

 「偽善、ですか。たまに言われます。
でも私は好き勝手にやっているだけなんですけどね〜。
周りの人は、けっこう迷惑してるんじゃないでしょうか。
理香ちゃんなんか『好きこのんであんたに関わった10年前のあたしを
ひっぱたいてやりたい』なんて言いますし。それに……」

 ……それに、私が偽善なら八神さんは偽悪。
自分にはこれがお似合いとばかりに孤独を貫く辛い生き方。
旧家の因習も血の宿命も、いやなら捨てればいいのに。
誰のためにもならないなら蹴とばしちゃえばいいのに。

 でもこれは、私が言うべき事じゃない。
いつか、もっとふさわしい誰かが言うべきことでしょう。
願わくば、八神さんが早くその「誰か」に出会いますように。

681 名前:草刈鷲士 ◆DFACE/s53g :2005/06/12(日) 04:20:54

>>676
>「貴様は…もう少し疑う事を覚えろ。普通は信じる話でもない。
> ましてや、何の変哲も無い神社で死に掛けるなど、絵本に描かれる事すらない話。
> そんなに簡単に信じてしまっては、何時か馬鹿を見る事になる」

「あ……そ、そうかな。
 お人よしだとかダマされやすいとかそういうのは、よく美沙ちゃんや美貴ちゃんに言われたりするけど…」
疲れたような彼の指摘に、頭をポリポリかいて答える。
自分でも甘いとは思うけど……でももともと、これが性格なんだからしょうがない。

「でもまあ、その時はその時だって思うし、ね。 これがぼくの地みたいなもんだし。
 それに神社でケガうんぬん……ア、アハハ。 まあ確かに、普通信じたりするような話じゃないかもだけど…
 以前にもぼく、別の神社でおかしな連中に襲われたことあったし」

呆れ顔の彼に、そう笑って答える。
――最後のが理由になるか、だって? …ゴメン、ぼくが悪かったです。

> 「俺とて他人に感謝の一つも覚える。
>  それに、手当てと称して身体を弄くられている可能性もあるのでな。
>  もしそんな事があるとなれば、別の意味で礼をしてやらねばならん」

「……あ、そうなんだ。 やっぱりきみも――」
そういうトコあるんだね、と言おうとして、その後の言葉にひっかかる。
まあ以前からそんなところあるから、いまさら腹を立てるつもりもないけど――

「べ、別の意味でお礼…………!?

 で、でも確かに、そんなことされてたら怒るよね。 ぼくだってそうかもしれないし。
 でも……やるなとは言わないけど、もしそういうコトあっても程々に、ね?」

自分でもちょっと偉ぶってしまったかもしれないけど、ちょっと一言いっておく。
まあ、彼のことだから素直に聞いてくれるとも思えないんだけど。


そこで――否応なしにサイフの事を思い出し、また脂汗を浮かせたところで。

>「……仕方が無い。くれてやる」
その言葉とともに、飛んできた硬いものを反射的に左手で掴んで―――

「……え!?」

手を開けてみると、そこには穴の開いた金色の硬貨が。
五円玉だった。

「わ、わざわざこんな……ありがとう!
 で、でもホントにいいの?」

意外すぎる人物から、意外なものをもらってしまったダブルショック。
ちょっとあたふたしながら、ぼくは彼に余計な確認をしながらも、お礼を言って頭を下げていた。

682 名前:麻宮アテナ:2005/06/12(日) 04:31:12

>>677
>「もしかして、きみも格闘家なの? 女のコだっていうのに凄いねえ…」

 あ、わかっちゃいましたか。
やっぱりある程度以上のレベルになると
なんとなくわかっちゃうんですねぇ。

>「でもあんまり、ひどい怪我しないように気をつけなよ?
>ぼくにも娘が一人いるんだけど、やっぱり女のコがそんな危険な事やってるとなると心配だし」

 「む、娘さんですか……?」

 見た感じだと20歳くらい?
「はたちのま〜えで〜……♪」などと三田寛子さんの歌を
ちょっと連想したり。若く見えるし、実際若いんでしょうけど、
うわ〜、この人パパですか〜。

>「……あ、いやゴメン。 余計な事言っちゃったようだね。 気にしないで」

 「いえいえ、お気遣いありがとうございます」

 娘さんへの愛情があふれて、私にも回ってきてくれたんですね。
ありがたいですね〜。私は「親の愛情」というものを
ほとんど覚えていませんし。きっとこの人の娘さんは、
愛情をいっぱい浴びてすくすく育っているんでしょうね。

 ちょっと、うらやましいかな。あはは……。

683 名前:孤高の紫炎 ◆Iori/GPRcE :2005/06/12(日) 04:36:04


>>680

 「結構ではなく、かなりだろうな。
  そろそろ気付いて欲しい連中が多々居るが…性根は変えがたいか。
  まあ、その好き勝手を止められるほど俺に強制力など無いが…

  それに、の後は続けるな」

 言われるまでも無いと言い張りそうな物だが、息の根は確実に止める。
 言われてしまえば、何もかもが壊れていくかもしれない。

 危うい天秤。

 それが俺なのかもしれない。


>>681

 「お人よしで騙されやすい…実に的確だな。その二人は貴様の事を穴が
 空くほどに観察しているのだろう。
  未だに直らんと言う事は、貴様にとってその言葉は聞く意味も無い、
 と言う事かもな。

  ただ…それが仇となると知りつつ何故残す?
  自らを陥れる不要な物は捨ててしまうべきだ。
  それが例え、性分だったとしてもな」

 甘さを残したままでは何時か死ぬ。
 絶対零度の冷たさだけがあれば良い。それがどんな結果を齎したとしても。


 やはり、綺麗事を並べようと…少し違ったか。

 「ああ…程々に赦してやるだろう。
  程々に焼いて、程々に千切って、程々に捨てて置く」

 激昂するのが分かっているので、付け加える。

 「無論、冗談だ。
  少しあちらを覗いて貰うだけに留めて置く」


 投げた硬貨を受け取り目を白黒させる。
 何だ、俺の施す善行はそんなに意外か。

 「腑に落ちない、か?俺とて偶に善行を施す事もある。
  そこまで金に執着も無いからな。

  それにだ、その程度の額なら何の気にもせず受け取るのが普通だろう?」

 一々礼を言われるのは、何故か好かん。
 

684 名前:麻宮アテナ:2005/06/12(日) 04:45:42

>>679
 「それも違いますよ」

 う〜ん、何て言ったらいいのかな。
ホンモノはホンモノとして完成するのに時間がかかるっていうか、
ええとつまり……。

 「……そう! たとえば私みたいな子が『飛んでイスタンブール』
(ttp://www.utamap.com/showkasi.php?surl=35512&title=%C8%F4%A4%F3%A4%C7%A5%A4%A5%B9%A5%BF%A5%F3%A5%D6%A1%BC%A5%EB&artist=%BE%B1%CC%EE%BF%BF%C2%E5&ss=%A4%C1%A4%A2%A4%AD%C5%AF%CC%E9&sk=%C5%FB%C8%FE%B5%FE%CA%BF)
とか歌ってもウソ臭いし説得力ないじゃないですか!
歌には歌そのものだけじゃなくて、歌い手さんにも相応の力が必要という事で。
うまく、言えないんですけど」

 うん。つまり、インスタントに覚えてもらった歌なんて
インスタントに消えていくと。う〜ん、うまく表現で気ない!
言葉って難しいです……。

685 名前:草刈鷲士 ◆DFACE/s53g :2005/06/12(日) 04:48:49

紆余曲折はあったけど、何はともあれと言う事で。
八神くんからもらった五円玉を賽銭箱に放り込み、
ガランガランと鈴を鳴らして二礼二拍手一礼。

願い事は沢山あるけど、無論――『今後もいい家族関係を』。
いろいろ美沙ちゃんや樫緒くん、それになんだかややこしいことに
ぼくたちの家庭事情に一枚以上確実に絡んでるっぽい美貴ちゃんのこともあるが、
やっぱりここがよくないと安心できないし。

で、祈願を終えたところで振り向いて。

>>682
ぼくの『格闘家なの?』と言う問いに頷いた彼女。
もともとバランスの取れた体格ではあったけど、よく見れば無駄な肉があまりない。
何かをやっているとは思ったけど…やっぱりか。

けど、彼女の意識はそんなところよりもっと別のところへ向けられたようで。

>「む、娘さんですか……?」
……ああもう、やっぱり言われちゃった。
自業自得でしかも間違ってないけど。
あんまりおおっぴらにしたくないのに簡単に言っちゃう。 つくづくぼくは腹芸に向いてないな…。

「あ、ああ……うん。
 さらに言うと実は、もう一人そのコと双子の男のコもいるんだけどね。
 どっちもちょっと困った気性持ちだけど、でもやっぱりかわいいんだよね。
 親バカってこういうのをいうのかもしれないけどさ」


そこまで言ったところで、彼女が何か寂しそうな
――というのか、なんというのか。しんみりした表情を見せた。

「……あ、ゴ、ゴメン! 大丈夫!?
 もしかしてぼく、何か気にさわるような事言っちゃった!?」
彼女が何か気にしてることでも言ったんだろうか?
ホントにもう、もう少し言動には気を使えよ、ぼくのバカめ……!

自分に毒を吐きながらも、あたふたしながら、ぼくは彼女にそれだけ言うのが精一杯だった。

686 名前:麻宮アテナ:2005/06/12(日) 05:04:07

>>683
>「結構ではなく、かなりだろうな。
>そろそろ気付いて欲しい連中が多々居るが…性根は変えがたいか」

 ……ううっ。言われてしまいました。
どうせ私は成長しない不完全生命体ですよ。
不完全でもいいんだもん。しょうがないんだから。
これが私、麻宮アテナなんだから。

>「それに、の後は続けるな」

 あれ。口に出してないはずなのに。
もしかして八神さんもテレパシスト?
……なわけないですね。だとすると野生の勘というやつでしょうか。
おそるべし、八神庵。

 「ええと、いや、その〜……」

 ……ここは、八神さんが望んでいる答えを返せばいいんでしょうか。
なにかにつけ偽悪趣味な八神さんは、みんなに悪人と思われたがっている?
だとすると、ここで八神さんが望んでいる言葉は……。

 「八神さんって、悪い人なんですねっ?」
 

687 名前:孤高の紫炎 ◆Iori/GPRcE :2005/06/12(日) 05:11:37


>>684

 「何だ…」

 その言葉から始める。

 「結局貴様の力が足りないだけだろう?」

 酷く簡単な答え。
 本物が本物足り得ない条件は、どちらかが偽物だと言う事だ。
 まあ、優れた楽曲と優れた歌い手を用意したとしても、偽者となってしまう
のが音楽の楽しみなのかもしれないが。

 「言いたい事は、それなりに理解したが…貴様の努力次第で如何にでも
 なっていく問題だ。
  格闘に現を抜かすよりは、そちらに身を置くべきではないかと思うぞ?
  似合わぬ事を長く続けるのは見苦しい」

 アイドルならアイドルとして、その道を進めば良い。
 暴力に身を置く偶像を崇拝するのは、余程可笑しな人間だけだ。
 売れない理由は、もしかするとそれなのかもしれない。

 俺の最後の押し付けが、良く分からない返答を生む。
 俺は悪人か、か。

 「どうしようもない極悪人で構わん。
  一人の男を殺す為に歩いて来た俺だ。
  今更覆せるとでも思うか? 数々の出来事を」

 それが返答。他に何も無い


 ふと振り返れば、男(>>685)は参拝を済ませたようだ。
 何を祈ったかなど知る価値も無く、知ろうとも思えない。
 ただ満足げなその姿は、何処か眩しかった。

 もう朝日が昇る。
 鮮烈な光は眩し過ぎて、手にする事も出来ない。
 陽光に焼かれる前に帰路に着くとしよう。

 ふらりと、音も無く男は消える。
 当初の目的は果せなかったが、仕方が無い。
 何れ果たす機会もあるだろう。
 そう思いながら、昇りつつある太陽を見つめ、憎々しげに呟く。

 「変わらないのは…光の所為か…」

                                          (退場)
 

688 名前:草刈鷲士 ◆DFACE/s53g :2005/06/12(日) 05:13:56

>>683
>「お人よしで騙されやすい…実に的確だな。その二人は貴様の事を穴が
> 空くほどに観察しているのだろう。
> 未だに直らんと言う事は、貴様にとってその言葉は聞く意味も無い、と言う事かもな」
……全くもって的確なご指摘。

「あ、あぅあぅ………ごもっともです。
 いや、別にあのコたちの言ってることをないがしろにするつもりじゃないんだけど、ね」

>「ただ…それが仇となると知りつつ何故残す?
> 自らを陥れる不要な物は捨ててしまうべきだ。
> それが例え、性分だったとしてもな」

「あー、うん……確かに自分でも直したほうがいいのかなあ、って思うところはあるよ?
 でもさ、ぼくはたぶん、そんなところもひっくるめた自分が好きなんじゃないかなあ、って思うんだ。
 どれだけ重荷であったとしても、これをなくしたら、自分が自分じゃなくなるっていうの。

 きみにだって、そんなのがないかな?
 確かきみにも、絶対勝ちたい、殺したいライバルがいるって言ってたよね?
 それが大変な苦労だっていうなら投げ出したっていい。けど、きみはそれに満足できる?」

……やっぱりちょっと、相容れない部分はあったみたい。
でも話の通じない相手じゃないし、こうした話し方もまあありかも知れない。

「……ゴメン、質問を質問で返しちゃったね。
 でもそういうこと。 これがぼくのやり方だから」


……『お礼参り』云々の方は、概ね予想通りの答えが返ってきた。
やっぱりちょっと感心できなかったけど、言ったら言ったで泥沼もイヤなので何も言わないでおく。

> 「腑に落ちない、か?俺とて偶に善行を施す事もある。
>  そこまで金に執着も無いからな。
>  それにだ、その程度の額なら何の気にもせず受け取るのが普通だろう?」

「ふ、腑に落ちないなんてそんな……!、
 だってやっぱりお金はお金だし、くれた事はくれた事なんだし……!
 でも、とにかくありがとう。おかげで助かったよ〜」

とにかく、その行為は嬉しかったので。
緩んだ顔で、こっちからお礼を再度言う。

「あ、この借りはまた余裕ができたらちゃんと返すからね!?
 だから、その時までちょっと貸しておいて」

そして、ふと回りに改めて目をやると……
もう夜は完全に白み、スズメの鳴き声まで聞こえ始めていた。

「う、うわ………! もうこんな時間!?
 さすがにこれは遅すぎだよ、早く帰らないと……!」

最後に五円玉を『貸してくれた』八神くんと。
二、三言葉を交わした女のコの二人に振り返り、頭を下げる。


「あ、今夜――というか今朝はどうもありがとう! あいにくともう遅すぎるし、ぼくはこの辺で!
 じゃ、また!」

……さすがに朝ごはん作らなかったら彼女も怒るだろうしなあ…!
そんな薄ら寒い想像を振り切ると、

――九頭・蓮華歩舟

九頭竜の足捌きに呼吸法を合わせる。
ぼくは邪魔な地雷原を「地雷を反応させずに」突っ切り、
大急ぎで石段を駆け下りていった。
美沙ちゃん怒ってるだろうなあ……ごめんなさい。

(退場)

689 名前:麻宮アテナ:2005/06/12(日) 05:19:58

>>685
>「さらに言うと実は、もう一人そのコと双子の男のコもいるんだけどね。
>どっちもちょっと困った気性持ちだけど、でもやっぱりかわいいんだよね。
>親バカってこういうのをいうのかもしれないけどさ」

 双子! 親の苦労はともかくとして、
子供たち本人にとっては最高じゃないですか!
他の人が一生かけて捜し求めるベターハーフと、
生まれる前から一緒にいるんですから。

>「……あ、ゴ、ゴメン! 大丈夫!?
>もしかしてぼく、何か気にさわるような事言っちゃった!?」

 ……え? あ、やだ。うらやましいって思うココロが
顔に出たのかな。なにやってんだろう私。
今でも十分シアワセのはずなのに、人の事うらやましがって……!

 「いえいえ、なんにも気にさわってなんかいないです。
私、その〜、あんまりアタマ良くないですし、
人から誤解も受けちゃったりとか。うん。
あなたはぜんぜん、悪くなんかないです。
いいお父さんじゃないですか」

690 名前:麻宮アテナ:2005/06/12(日) 05:38:52

>>687
>「何だ…、結局貴様の力が足りないだけだろう?」

 ま さ に 仰 る と お り。

>「格闘に現を抜かすよりは、そちらに身を置くべきではないかと思うぞ?
>似合わぬ事を長く続けるのは見苦しい」

 「あ、あははは……」

 いえ、これまた仰るとおりかもしれません。でも。

 「……でも、これ(格闘)だって私にとっては
必要不可欠だったりするんですよねぇ」

 余人にはなかなか想像できないかも知れませんが、
超能力なんてものは、便利な道具とはとてもいえません。
時には暴走して周囲に災厄を撒き散らす危険な存在。
こういうものと共存していくには、本人の肉体的精神的エネルギーが
とても重要です。言いかたを変えれば、こういう力を持ってしまった以上
私は弱い人間であることが許されないのです。
だからお師匠様に師事して内家拳を学んだ。

 たしかに私には「似合わぬ事」かもしれません。
でも、必要な事。私がみんなの中で生きていくために。
「危うい」とか「不安定」なんていう言葉は、
八神さんより私のほうに相応しいのかも知れませんね。

 「……って、あれ? 帰っちゃったんですか八神さん?」

 いや、まぁ、こんな事聴かされても鬱陶しいだけですよね。
おやすみなさい、八神さん。安らかな夢が見られますように。

691 名前:麻宮アテナ:2005/06/12(日) 05:54:19

>>688
>「あ、今夜――というか今朝はどうもありがとう!
>あいにくともう遅すぎるし、ぼくはこの辺で!じゃ、また!」

 すごい運足! これ初めて見ます。
お師匠さまならどういう出自の人かわかるんでしょうけど。
いや〜、世界は広いですね〜……!

 ……という具合にしみじみ感心していると、
もう夜が明けようとしています。新しい朝。希望の朝。
喜びに胸をひらけ……。

 「これ以上歌うとJASRACさんに怒られそうですね〜」

 職業柄、こういう事には気をつけないといけない私です。
そろそろ頃合でしょうか。うん。

 「ではみなさん、さようなら。楽しい夢が見られますように」

 (退場)

692 名前:鈴音 ◆O6NEKOtIk6 :2005/06/18(土) 00:21:17

何故じゃろうな。
今日、ワシがここにおるのは。
参拝に来たわけでもないのに。
いや、来てしまった以上、一応するがな。

今日ここへ来たのは、星がよく見える夜だったから。
賑やかな星空を見ながら、騒がしい蛙の声を聞くうちに、
ワシも、誰かと話したくなった。
ここは、静かに見えて、よく霊止(ひと)が集まるらしいからな。


さて、今宵は誰が来るのやら。
神に手を合わせつつ、待つとしようかの。

693 名前:ケン・マスターズ:2005/06/18(土) 00:47:29

『…またココかよ』

前回は師匠の墓参りからの迷い道、今回は対戦場所…というよりまさかココで
殴りあうとは。つくづく何か縁でも有るのかね?
―神頼みなんて曖昧なモノなんか信じないが、ちょっとした気まぐれ出すかな?
連日の激戦による微量な疲れか、少し気だるそうに肩の骨を鳴らしながら青年は
1人鐘を鳴らして居た…


694 名前:鈴音 ◆O6NEKOtIk6 :2005/06/18(土) 00:57:28

>>693
がらんがらんがらんがらん……!!

目を閉じて手を合わせていると、横で鈴を鳴らす音がした。
丁度祈り終わったところだった故、目を開いて横を向くと、
赤い胴着の金髪男が、同様に手を合わせておった。


ワシは、その男の参拝が終わるまで、後ろの長椅子に腰をかけ、
しばらく待つことにした。

695 名前:ケン・マスターズ:2005/06/18(土) 01:08:04

>>694

パン、パン――

手を叩いた後、願い事を考える。どんな願いかは…聞くのも言うのも野暮だろう?
そんなこんなで、願いを言い終えるとひとまず適当に次の行動を考えて居た。

1・休む 2・トレーニング 3・昇龍拳

…待て、2と3は同じじゃねぇか。ていうか何か3をしないと気分が落ち着かな…

『昇ー龍ー拳!!』

言葉より先に体が動く。空間を抉り取る様に空中へ向かい炎を纏った拳を突き上げる。
今日はいつもより調子がいいのか火の付きが良い。刃の様な輪郭を描き炎は荒ぶり、
そして神社の屋根辺りまで飛んだ後に消えた。

『ふぅー…やっぱこうしねぇと調子でねぇな』

地面へと着地し誰とはなしに…
いや、正面に何か居る。

…猫耳コスプレ?

『最近のコスプレイヤーは本格的だなぁおい』

気だるさと気分の高揚が交じり合ったせいか、ついつい何も考えず
口走ってしまう。やれやれ、よくねぇな俺も。
…でもそうとしか見えないよ(自主規制



696 名前:鈴音 ◆O6NEKOtIk6 :2005/06/18(土) 01:18:34

「……こすぷれい…? 何のことを言うておるのじゃ?
 何のことか知らぬが、そっちこそ妖術使いではないか。」

先程見せた拳に炎を纏わせて突き上げる技……
妖術と体術を合わせたものに相違なかろう。
そして、炎の妖術を使う人型のモノノケは、一種しかおらぬ。

「おヌシは…、陽針(ようし) じゃろう。」

したり顔で言った。
間違いあるまい。

697 名前:ケン・マスターズ:2005/06/18(土) 01:28:01

>>696
『あん?…よーし?』

聞かない単語に何かちょっと自身の有る面。このコは何を言ってるんだ?
用紙?養子?… あれこれ考え付く漢字と単語は有るが少女の言う言葉の真実には
未だ追いつく気配が無い。と、いうより妖術がどうとか言ってたが…

『オイオイ嬢ちゃん。何か勘違いしてんのかもしれねぇけど俺はそのヨーシ?とかいう
名前じゃぁなくてちゃんとケン・マスターズって名前が…』

ふと、そんな事を喋る間に気付く妙な波動。別段人だろうが人じゃなかろうが
どうでも良く感じてるが、それでも少女の雰囲気…気の流れという奴か。
何か変だ。

『つうか…人間か?』

マジマジと見つめながらそう訪ねた

698 名前:鈴音 ◆O6NEKOtIk6 :2005/06/18(土) 01:39:35

>>696
「人間か?」

と尋ねる男金髪男。 こやつ、ちゃんと目は開いておるのか?

「ワシが人間に見えるのか?
 眉より上に耳があって尾が二つに分かれておろう。
 全く…、ちゃんと見てからものを言わぬか。」

言ってから気付く。
こやつの名前……「ケン・マスターズ」?
そんな奇妙な名前、「ペリー」とか「マルコ・ポーロ」とか以外に、
耳にした憶えは無いな。

……ということは、日本の者ではない。
つまり………、もののけでは…………ない…………?

「おヌシ……陽針では無いのなら、その炎は如何にして出した?
 おヌシは、霊止の身でありながら、妖術を使えるというのか?」

興味半分、恐れ半分で、金髪男に尋ねてみた。

699 名前:ケン・マスターズ:2005/06/18(土) 01:57:13

>>698
…だよなぁ。姿形からしてあからさまに猫だし。どっかのヴァンパイア程薄着じゃない分
清純さ感じるが。いや、そういう問題じゃぁねぇけど

などと考えてる傍から飛んでくる言葉

>おヌシ……陽針では無いのなら、その炎は如何にして出した?
『よ、妖術ぅ?んなモン使えるどころか幽霊に知り合いすらいねぇぜ、ハハッ』
軽ーく答えるが肝心の答えを言っていない。
『…−っと、つまり気の扱いとか知らないの訳か嬢チャン?』

よくは分からないが、やっぱ人じゃないからにはよっぽどの何かは持っているのだろう。
…偏った先入観でもあるが、意外そうな顔でそう答えた


700 名前:鈴音 ◆O6NEKOtIk6 :2005/06/18(土) 02:04:28

>>699
「気の扱いとか知らないの訳か嬢チャン?」

そう訊かれてようやく得心がいった。

「ワシとてもののけじゃ。
 この身に宿る妖力の扱いくらい、心得ておる。」

そしてこやつ、おそらく……

「おヌシは、霊力を扱うことができるようじゃな。
 そんなことができる霊止なぞ、そうおるものではない。
 ということは、おヌシは、修験者か、修行僧か、そのどちらかなのであろう?」

今度こそ、間違いないはずじゃ。


701 名前:ケン・マスターズ:2005/06/18(土) 02:14:53

>>700
よーしの次は霊力…ますます触れる世界が違うみてぇだ。と痛感。
一体普段何してんだろこの子?

『霊…ゴーストバスターって奴か?ハハッ、悪くはねぇがそんな力じゃあねぇさ。
ま、気の概念なんて有るようで無ぇから一つに締め括れねぇわな』

妙な力を持つ奴等ともよく闘ってきたが流石に霊と闘った事は多分、無い。
あくまで身体能力や破壊力の向上が俺の使う力なのだから

『見りゃ分かるけど、格闘家さ。ついでに世界一カッコ良いも付け加えとくか』

両手を広げ、冗談交じりでそう答えた。
―――ココはホントに色んな奴等が来る神社だな


702 名前:鈴音 ◆O6NEKOtIk6 :2005/06/18(土) 02:29:36

格闘家……のう………。
しかしこやつ……、こやつの言う「気」と、
ワシの言う「霊力」が同じものであることに、気付いておらぬな。

格闘家ということは、
霊力の使い方は、主に拳や足先に乗せて、
衝撃を相手の体内まで伝える…という使い方をしておるはず。
もしくは、筋肉を硬質化させて、身を守ったり、破壊力を高めたり。

しかし………、世界一かっこいい…じゃと……?
こやつ……、日本に来たなら「平家物語」くらい読んでおけば良いものを。

「『驕れる者も久しからず ただ春の夜の夢の如し
 猛き者も終には滅びぬ ひとえに風の前の塵に同じ』

 その体も歳をとれば老いる。
 そこから繰り出される技も徐々に鈍る。

 先を見据えよ。 老いてなお、誰からも『かっこいい』と言うてもらえる自信が、
 おヌシにはあるのか?」




答えてみよ、ケン・マスターズ。

703 名前:ケン・マスターズ:2005/06/18(土) 02:46:36

>>702
先を見据えよ――

急に重くのしかかる言葉を言われてしまった。もっと楽にしちまえばいいのに、と
苦笑しつつもその言葉には今有る自分の立場を嫌でも思い起こさせる。
――だが、そんな事は誰にも話したくないし、ましてや話す訳にもいかねぇ。
沈んで落ちた奴もアイツを含めてよく見てきた。

『さてね、未来がどうなろうと、今は今を闘るだけさ。そうやって最後の最後まで
つっ走れる奴等の事をカッコ良いってんじゃねぇのか?俺はそう思うがね』

所詮俺もアイツもエゴイスト。体一つ動かなくなるまでは闘う事はやめる性では
無いのだろう。…それが自分の歩む道だとも覚悟もしている。

『そんな思いつめねぇで、もっと柔軟になれよ。そうやって詰め込み過ぎると
言葉通りすぐ老けちまうぜ?嬢ちゃん?』

そして、離される恐怖心に苛まれるのだろう。少なくとも俺は―――

でもまぁ、ザンギエフやダルシムみたいな中年見てると衰えるっていう言葉が
馬鹿らしくなるのは何でだろう、なんて時折思ったりもする今日この頃

704 名前:鈴音 ◆O6NEKOtIk6 :2005/06/18(土) 02:53:46

「ふふ…、どうやら、ややこしい言い回しをしてしまったようじゃ。
 ワシが言いたいのは、そんな難しいことではないのじゃ。」

「平家物語」なんぞ持ち出すから、余計に小難しく聞こえたようじゃの。

「『かっこいい』などと自分で言うておると、
 全くかっこよく見えんぞ。
 ワシが言いたかったのは、こういうことじゃ。」

これが、「驕れる者も久しからず」ということじゃて。

しかし……、
「今」を、ただひたすらに……。
そういう生き方も、良いかもしれぬな。
命短き霊止であるからこそ、それはなお輝いてみえるのじゃろう。

705 名前:ケン・マスターズ:2005/06/18(土) 03:04:52

>>704
どうにも熱くなりすぎて話の趣旨が少し外れて居たようだ。全く、
柔軟になってねぇのは俺の方じゃねぇか。また苦笑、と。

>「『かっこいい』などと自分で言うておると、全くかっこよく見えんぞ。
> ワシが言いたかったのは、こういうことじゃ」

『んな事言っても、コレだけは事実なんだから仕方ねぇだろー?
暫くは譲る気は無いね』

高笑いしながらソコだけ自信満々に答える辺り、底抜けに前向きなのか、
只の『馬鹿』なのか…それはケンのみぞ知る。

『ま、疑うならそろそろ対戦相手が来る頃合だから、その時証明してやるさ。
黄色い声援期待してるぜぇ?』

そう言いつつ、近くに置いてある腕時計を眺め…ふと、思う。
遅ぇな…相手。


706 名前:鈴音 ◆O6NEKOtIk6 :2005/06/18(土) 03:16:26

「コレだけは事実なんだから仕方ねぇだろー?
 暫くは譲る気は無いね」

ケンのその言葉に、ワシは苦笑した。

「まったく、若いのう。
 ふふふふ……。」

ワシも、もののけの中では若い方じゃがな。
比丘尼様は八百年も生きたし。


「ま、疑うならそろそろ対戦相手が来る頃合だから、その時証明してやるさ。
 黄色い声援期待してるぜぇ?」

と、ケンは声高らかに言いおった。
自信満々に宣言しおって。
全く、どこまでも自信に満ちたやつじゃ。 若いのう。
じゃが、後で恥をかいてもしらんぞ。

それに…

「ワシはおヌシのような小僧に黄色い声をあげるほど見かけ重視ではないのでな。
 期待するだけ無駄じゃぞ。
 じゃが、おヌシの戦いぶりには、期待させてもらおうかの。」

707 名前:ケン・マスターズ:2005/06/18(土) 03:36:29

>>706
>じゃが、おヌシの戦いぶりには、期待させてもらおうかの
『―――――了解』微笑しつつ答える

…その言葉が終わると共に、軽い態度や雰囲気は一切切り捨てる事にした。
今ココに居るのは格闘家としての俺―――、てな。

体勢を低くし、目を瞑り独特の呼吸と共に両の手の平に気を集める。
やがてその気は光となり、徐々に掌に包みきれぬ程膨れ上がると共に、
ソレを発した。気による遠距離攻撃…かつての禁忌であった暗殺拳の一つ。
『波動拳!!』
蒼白い光の弾は銃速には及ばないものの、勢い良く空へと舞い、そのまま月の彼方へと
消えて行く…。

『さてと、準備はOKだぜ。後は…ん?』

…ふと鳴り出す携帯。対戦相手からなのだろう。内容は
負傷により棄権…という不完全燃焼な内容であった。

『…ったく、鍛えてんなら怪我の一つや二つくらい我慢しろよ』

興ざめだ、といわんばかりに呆れながら携帯を切った。






708 名前:鈴音 ◆O6NEKOtIk6 :2005/06/18(土) 03:53:59

………怪我………?
どうやら、相手の方は怪我で来られぬということらしい。
約束事を取り交わした後で怪我をするとは、なんと阿呆らしい。

……それにしても、あやつのさっき放ったもの……。
どうやら、四季の「聖矢」や、ワシの「カレイドスコープ」と同じように、
霊力を放出する類のものらしいな。

それにしても……でかいな………。
じゃが……

「鬼眼には及ばんな。」

あやつは、放出する技は使うことがなかったが、
その拳が妖気に包まれるとき、目の前の敵は一瞬にして消滅した。
そのときの威圧感と、味方でありながら感じた恐怖は、尋常ではなかった。

「鬼眼には及ばぬものの、大したものじゃの。
 戦うところは見られなんだが、良いものを見ることができたから、良しとしよう。」

そう言って、ワシは踵を返した。
もう気は済んだ。
今は、ただ、眠い。
帰って、休むとしよう。

「ワシは眠いから、そろそろ帰る。
 おヌシも、格闘家なら、体には気をつけることじゃ。」


さてと…、
帰り道はどっちじゃったかの?


(退場)

709 名前:ケン・マスターズ:2005/06/18(土) 04:04:27

>>708
『願掛けは意味無しか…』
とりあえず誰かと話し合えた、今日の収穫はそれくらいだが、それで良しと
するか…。久し振りに休みてぇし。
くあぁ…欠伸をしながら少女の要る方向とは逆方向へと踵を返す。
『んじゃ、肌の手入れはちゃんとしとけよ?』

…鬼眼ねぇ。ま、波動拳は俺にとっちゃ速射性が命だから威力はどちらかと
いえばまだ二の次だな。とはいえ、やっぱもうちょい気の練りやり直した方がよかったか…

1人格闘談話で盛り上がり、そして一つ思い出す

『…そういやあのバーさん口調の子の名前、何だっけな?』

…また、次に会うときのお楽しみって奴か
と、いけね。イライザ怒ってねぇだろうな!

(退場)


710 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/06/19(日) 01:14:52

久しぶりにここに来てみた。
ケロケロ賑やかなカエルの声は、なんだか楽しげで、
あたしも、誰かとお話したくなるの。



以前から気になってた、神社にある箱と、大きな鈴。
勝手に鳴らしちゃ、いけないのかな? あの鈴。
鳴らしたい。すごく気になる。

でも、綱を引いて鈴を鳴らそうと手を伸ばすと、

「こーら!
 だめでしょ、何のために鳴らすかわからないんだから。
 みだりに手を触れるべきじゃないと思うよ。」

と、お咎めの声がかかる。
今日一緒に来てくれた、「追憶」の妖精。
いつも乗っている一輪車が表すのは、運命の輪。
オレンジ色のレオタードは、サーカスを思わせる。

「そんなこと言ったって…、気になるよー。」

「気になるからって、なんでもかんでも触るんじゃないの!」



しばらくの間、普通の人から見れば独りでしゃべってるようにしか見えない、この言い合いは、続いていた。


711 名前:佐山・御言 ◆SayaMaESPY :2005/06/19(日) 02:32:45

その時だ。

唐突に、社の奥の観音開きの扉が音を立てて開いた。
その中から出てきたのは―――ひとつの人影。

「―――何かね騒々しい。人が折角良い気持ちで安眠を貪っていた所を………む?」

佐山・御言だ。


社の奥からのっそりとした動作で這い出てきた佐山はそこで動きを止め、真正面に位置する少女と目を合わせる。

「ふむ、君は何時ぞや会った少女だね。これで二回目……否、三回目かな?
ともあれ今晩は」

そこまで一気に挨拶をした所で、ふと疑問が湧いた。
それを直接、佐山は舌に載せる。

「はて、先程は誰かと話している様子だったが……君は独りで此処に?」

712 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/06/19(日) 02:43:32

>>711
「君は独りで此処に?」

突然現れた、久しぶりに逢うその男の人に尋ねられ、あたしは戸惑った。

「え〜っと…、二人……でもないかな。 多分一人。」

妖精のことを言おうとしたものの、
やっぱり見えない人には、信じられる話じゃない。
だから、あたしは正直に答えることもできず、曖昧な返事をした。



「あ、そうだ!
 ねぇ、この鈴!」

とにかく話題を逸らそうという考えもあったが、
それは以前から気になっていたことだった。

「この大きな鈴と、その下にある箱は、何?」

713 名前:佐山・御言 ◆SayaMaESPY :2005/06/19(日) 03:09:48

>>711

突如出現した佐山に対して、しかしリアクションは意外と薄かった。
確かにそう大きく驚かせる積もりも無かったのだが、ツッコミも無くここまで華麗にスルーされると
それはそれで少しばかり悲しいものがある。
種を明かせば、何となく社の中が居心地よかったので昼寝をしていたら
こんな時間になってしまったというだけの話なのだが。


……今度は地中ででも寝ておくかね。


心の中で自己反省を促し、一息。
気を取り直し、コミュニケーションを続けんとする。

佐山の問いに対し返って来た答えは、禅問答のように曖昧だった。
多分、という言葉は通常は人に対しては使わないものだ。

……ならば、不確定だがもう一人が存在しているという事だろうか。

思考したが、結局の所その「もう一人」が佐山にとって観測も認識も出来ない以上、どうしようもなかった。
その上本人に説明する気がない、はぐらかすと言う事は、何か個人的な事情も絡むのかも知れない。
かくして彼女の言う「もう一人」に関してそれ以上の追求を打ち切ることを決意した所、続けて問いがきた。

「この鈴と箱、かね」

確かに、彼女は見たところ日本の生まれではないようだ。
ならば、神社に置かれているこれらの道具に興味を示すのも当然かも知れない。

「そうだな、教えてあげても良い。が、条件がある」

問いを即座に提示する代わりに、佐山は一つの取引を追加する。

「先ず、生憎と私は君の名前を知らない。故にそれを教えて欲しい。
人とのコミュニケーションの初歩はそこから始まるものだからね」

此処で言葉を切り、佐山は少女の目を改めて真っ直ぐに見据える。

「そして、最低限の礼儀として挨拶には挨拶を返したまえ。
人に物を尋ねるより先に為すべき義務を、君はまだ果たしていない。
以上の事を為して後に、私は改めて君の問いに答えよう。いいかね?」

そこまで言って、佐山は肝心な事に気付いた。

「おっと、とは言え、名を尋ねる場合は先ず己から、だったね。失礼した。
私は佐山・御言と言う。現代の“悪役”を任ずる者だ。以後宜しく頼むよ」

そして、微笑みとともに言葉を紡ぐ。

「さて、今度は君の版だ。良いかな?」

714 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/06/19(日) 10:52:44

ごめんなさい、居眠りしました。

そろそろ退場しようかと思ってたんだけど、
そしたら、来てたから、がんばって、お話したかったんだけど…。

本当にごめんなさい。

715 名前:名無し客:2005/06/19(日) 11:11:31

>>714 マリエル嬢
相談スレをご覧あれ。

716 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/06/21(火) 01:55:39

>>713
「教えてあげても良い。が、条件がある」

その男の人に言われ、どんな条件を出されるのかと、内心ドキドキしていたあたしに、
その人は言った。

「生憎と私は君の名前を知らない。故にそれを教えて欲しい。」

ほっと、胸を撫で下ろしたいような気がした。
そして、その人は続ける。

「最低限の礼儀として挨拶には挨拶を返したまえ。
 人に物を尋ねるより先に為すべき義務を、君はまだ果たしていない。」

……しまった………。
この人、急に現れるから、すっかり忘れてた。

妖精が「言ってることは正しいけど、なんか頭の堅そうな人ね」とささやいたのは、
とりあえず内緒にしとこう。
あたしが慌てて挨拶しようと口を開きかけたとき、

「おっと、とは言え、名を尋ねる場合は先ず己から、だったね。失礼した。
 私は佐山・御言と言う。現代の“悪役”を任ずる者だ。以後宜しく頼むよ」

彼は先に名乗った。 そして、微笑んで、言った。

「さて、今度は君の版だ。良いかな?」

あたしも、続いて自己紹介…、いや、まずは挨拶だね。

「こんばんは。 あたし、マリエル=ウッドワース。
 オークベリーっていう村の……『なんでも屋』。」

「妖精使い」とはさすがに言いにくいので、少し考えて言い換えることにした。
でも……、この人……御言さんが言った、「悪役」っていう言葉、少し気になる。
そこで、あたしは訊いてみることにした。

「御言さん、『悪役』って、どういうこと?」

「箱」と「鈴」の他に、訊くことが増えちゃったよ……。

717 名前:佐山・御言 ◆SayaMaESPY :2005/06/21(火) 02:17:50

>>716

「マリエル君、か。……うむ。実に良い名だね」

世辞ではなく、本心から佐山はそう言った。
綺麗な響きを持った名だ。実に有難い者だ、と。

「かくして契約テスタメントは成った。
これにて晴れて君と私は対等、正統なコミュニケーションが可能であると言うわけだ」

言いつつ、佐山はマリエルの自己紹介を吟味した。
先ずオークベリーと言う地名に聞き覚えはない……海外の田舎村か、
或いは完全なる異世界の地名か。後者である可能性が高そうだ、と佐山は当たりをつける。
そして「何でも屋」、こう彼女は名乗った。どう贔屓目に見ても名前負けしている感は否めないが、
恐らく佐山の認識できない部分で彼女は何らかの力を有していると見るべきだろう。
外見のみで相手の力量を判断するのは下策中の下策だ。

思考を巡らせていると、新たな問いが来た。
今度は先の二つの問いとは違う、佐山自身の本質に関わる問いである。

「どういう事、か。
いや、何も難しい事ではない。……ありのままの意味だよ、マリエル君。私は悪役だ」

簡潔に、そう答えた。
そして、彼女の表情を真正面から覗き込むと―――其処には先刻と変わらぬ、ただ困惑の表情のみがある。
観念的な説明であるのは自覚していたが、素直な反応だと佐山は思った。
仕方なく、佐山はより詳細な説明を後に続ける。

「……私の姓、『佐山』は代々悪役を任ぜられてきた。
例えば私の祖父は、総会屋―――――ああ、判りやすく言えば、企業に難癖をつけるゴロツキだ。
そういう職種に就いて、あらゆる悪事をも厭わなかった男だ。
その“悪役”の血は私にも受け継がれており、そして私は今
“悪役”と呼ばれるだけの力を行使せねばならない状況に直面している。


故に私は“悪役”だ」


一息に告げた。

718 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/06/21(火) 02:25:20

>>717
悪役………って、つまり…………

「『悪役』は、悪いことをする人で、御言さんは、それを仕事にしてるの?」

よくわかんなかったけど、なんとなくそんなふうに思った。
あたしにもっと理解力があれば………という心の中の言葉は、
この後妖精に言われてしまうことになる。

719 名前:佐山・御言 ◆SayaMaESPY :2005/06/21(火) 02:35:53

>>718

「掻い摘んでぶっちゃければ、その通りだね。マリエル君、君は賢いよ」

彼女の言い様は簡易ではあるが、決して的外れではない。
それに今この場で彼女に、佐山が“悪役”の力を行使する舞台である
全竜交渉レヴァイアサンロードの詳細をも語る必要はない。
そう佐山は判断し、理解の入り口としては十二分であると決定付ける。


「さて、他に疑問が無ければ、私は先ず君との契約を果たそうと思う。
君が先刻私に出した問いの答えを、ね」

720 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/06/21(火) 02:46:27

>>719
御言さんは、それ以上、自分の仕事について、語ろうとはしなかった。
あたしも隠してることはあるし、そこはお互い様かな。

そう納得したあたしに、御言さんが言った。

「さて、他に疑問が無ければ、私は先ず君との契約を果たそうと思う。
 君が先刻私に出した問いの答えを、ね」


…そうだった…、あたし、あの箱と鈴について訊きたかったんだった。

「うん。 じゃ、教えて。
 あの大きな箱と、鈴って、何のためにあるの?」

当初の目的を果たすべく、あたしは再度質問した。

721 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/06/21(火) 02:54:59

 信じてる姉が 心にあれば ♪
 それだけでも 人は生きてゆく ♪
 血の滲む腕に 抱きしめるのは ♪
 勝利という 儚い幻 〜♪

 なんとなく歌いながら散歩というのも
乙なもんだね〜。酔い覚ましに丁度いい。
散歩コースは例の神社。

 この神社の面白いところは、
たまに人外がいることだね。
人外に会いたきゃアラハバへおいでよ。

 人間を見かけたことも一再ではないが、
まーこんな時間に人気のないところをうろつくやつはねぇ。
不良か、あるいは悪党か。

 「……さもなくばその両方、とか」

 そりゃおれ自身のこったいとセルフツッコミ中に人影発見。
こっからじゃよく見えねえけど、男女ふたりか。
フヘヘヘヘこれはもしかして痴情のもつれ? 修羅場?
とりあえず隠れて様子を見るべきか?
酒の肴にはもってこいのイベントだぜ。
素敵だ! 輝いてるよおふたりさん!

722 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/06/21(火) 02:58:14

>>721
「あ、ななめ。」

少々音の外れた歌を歌いながらやって来たのは、よく見知った顔だった。
だから、あたしは普通に名前を口にする。

「こんな時間に、どうしたの?」

あたしも、人のことは言えないんだけどね。

723 名前:佐山・御言 ◆SayaMaESPY :2005/06/21(火) 03:03:12

>>720

Tes.テス、では答えよう。
まずは、この格子の付いた箱だが―――」

佐山は大仰な仕草で、彼の脇に鎮座する木箱を指し示し、

「名前は賽銭箱と言って―――機能は、自動販売機だ。
人の夢や欲望などの情念、または心の安らぎ等を売り捌くための、ね」

次に、社に吊り下げられた鈴と注連縄を示して、

「この鈴は、賽銭箱という名の販売機に取り付けられたスイッチだ。
箱に金銭を投げ入れこれを鳴らすことで、人々は商品である情念や安らぎを得るのだよ。
ほら、このように」

言って佐山は懐から(新庄の写真が縫い付けられている)蝦蟇口を取り出し、金具部分を指で捻って
こじ開けてから、100円硬貨を一枚抜き出した。
夜の闇に鈍く銀色に光るそれをおもむろに賽銭箱に投げ入れ、注連縄を掴んで激しく掻き鳴らす。
がろんがろんと騒々しい音が夜の境内に響き渡った。
続けて拍手を二回だけ打ち鳴らし、一礼。
しばしその場に立ち尽くし、再びマリエルに向き直って言う。

「―――これで私は100円分の心の安らぎを得られる、と言う事になっている」

724 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/06/21(火) 03:09:35

>>722

 『あ、ななめ』

 光 よ り 早 く 見 つ か っ ち ゃ っ た。

 『こんな時間にどうしたの?』

 いやまさか痴情のもつれを酒の肴にするべく
逐一綿密鮮明に観察とは言えねぇ……って、
こりゃ妖精使いの姉ちゃんかよ。

 痴情のもつれ……。ありえねえわこの姉ちゃんじゃ色事。

 「そうさね。恋愛における極限状況下に臨む事になった
 男女それぞれの精神的動揺と、それがもたらす肉体的行動について
 勉強させてもらおうと思っていたところだよ」

 うん。嘘はついてない。当てが外れたけどな、とは
もちろん言わないでおいたが。
思っていても口にしないほうが良い事というのは、
世の中に確かに存在するのだ。

725 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/06/21(火) 03:14:05

心の…安らぎ……?
なんか、ちょっと、難しいな………。

それはつまり、安心したいってことだよね。
安心したいから、何か………
そう、何かお願いしてるみたいだった。
さっきの、御言さんの、手を合わせたポーズ。
メイが、十字架の前で手を組み合わせていた時みたいに。
つまり……、

「神様に、お祈りするようなもの…なの? それって。
 お金入れるのはちょっと違うけど…。」

教会にお布施したことはあるけど、
お祈りの度にお金を入れるなんて、聞いたことないもん。

726 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/06/21(火) 03:23:19

>>724
「つまり、他人の痴情のもつれを見て愉悦を得たいのね…。」

呆れ顔で言ったのは、傍にいる「追憶」の妖精。

「ちじょうって?」

思わず、訊いてしまった。

…まぁいいや、ななめはあたしが妖精使いだって知ってるし。

「マリエルはまだ知らなくていいの。」

妖精は、にべもなくあたしの質問を受け流した。
もう、子供扱いして……。
でも……、その言葉に憶えが無いのは確かだったので、訊いてみることにした。
今度は、妖精じゃなくて、ななめの方に。

「他人のちじょうのもつれを見て愉悦を得たいのねって、妖精が言ってるんだけど…、
 本当にそうなの? あと、ちじょうのもつれって、何?」

727 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/06/21(火) 03:25:17

>>725
 うわもしかしてこの姉ちゃんだまされかけてる?
神社にお祈りするのはムダだよ。お賽銭もムダだよ。
なんどもやったおれが言うんだから間違いねぇ。

 「オイオイこんなのにご利益なんか……」

 ……しかし、その先を口にした瞬間
怒れる巫女さんとか出現して玉串で滅多打ちにされそうな気がした。
ここは黙っておくべきか。だまされて散財するのも人生勉強。
それにもしこっちの男がサクラだったらまた余計なトラブルの元だな。
あるいはもっと単純に賽銭泥棒とか。

 うむ。巫女だろうが賽銭泥棒だろうが、
生きているかぎり人は生きねばならん。
ここはこの姉ちゃんにだまされといてもらうか。
人生何ごとも経験。イキロ。

728 名前:佐山・御言 ◆SayaMaESPY :2005/06/21(火) 03:27:07

>>721 >>722 >>724

説明の最中に、何処からか聞こえるトンチキな歌声。
何事かと振り向いてみれば、特に特徴の見当たらない凡庸な少年が一人。
先んじてマリエルが声を掛けた所から見て、彼女の顔見知りの様ではあった。


「おや、今晩は」

とりあえず佐山も夜の挨拶を放つ。

その挨拶に答えは返らず、彼がマリエルに返した言葉は、

>そうさね。恋愛における極限状況下に臨む事になった
>男女それぞれの精神的動揺と、それがもたらす肉体的行動について
>勉強させてもらおうと思っていたところだよ

要するに、出歯亀と呼ばれる物だ。

「成る程、それは当てが外れたね、君。
生憎と私と彼女は初対面、その上私には既に心に決めた人が居る。
君が望むような展開はこの先一切無いだろう」

はっきりとそう答えた。
その上で、

「そして、そのような目的で来訪したのなら、まず君は我々に気付かれるべきではなかったな。
気配を殺して近付くなり、或いは最初からこの場にカメラでも仕掛けて
自宅でじっくりと堪能するなり―――よりスマートな方法は幾らでもある。
お節介かも知れないが、もし良ければそういった手法の一つでもご教授するが?」

佐山はまだ若い少年に先達としてのアドバイスを送った。

729 名前:佐山・御言 ◆SayaMaESPY :2005/06/21(火) 03:35:16

>>725

「君は本当に賢い、マリエル君。一を聞いて十を知るとは正にこの事だよ」

佐山は先程の説明で神に関する話など一つもしていない。
ただ佐山の取った儀礼的行動のみから、「神」と「祈り」のキーワードを発見した。
その事実に佐山は素直に感嘆と敬意を評した。

「のようなもの、ではなく、これは正しく君の考えている通りの装置だ。
神と言う偶像によって人は安らぎや仮初の満足という情念を得るのだね。

そして、この装置は無論誰にでも働くわけではない。構造としては不完全だ。
神なる存在を信じず、心のありようを容易く動かさない様な者には、こんな装置は
何の役にも立ちはしないのだ。
丁度そこの彼>>727 が洩らしたようにね」

730 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/06/21(火) 03:39:08

>>726
 『他人のちじょうのもつれを見て愉悦を得たいのねって、
 妖精が言ってるんだけど…、本当にそうなの?
 あと、ちじょうのもつれって、何?』

 ぶ ほ っ。

 ……飲んでる酒噴きそうになった。
誰がいらん知恵つけくさった……って妖精さんか。
こういう姉ちゃんはあんまいじくるのもね……。ええと。

 「愉悦を得たい、というのは……まぁそういう側面が
 おれの中に存在するのを全面的に否定することはできないかな」

 で、痴情、痴情ね。ええと……。

 「誰かを愛するようになると、人はしばしば理屈に合わない行動に
 出ることがある……そうだ。聞いた話だけど。つまりこれが『ちじょう』ね。
 どしておれは、それを実際に見て確かめたかった。
 机上で賢しげに色々語ったとしても、それを目の当たりにした者の
 説得力には及ばないからね」

 うん、やっぱり嘘は言ってない。
オトート、ウソツカナーイ。

731 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/06/21(火) 03:47:24

>>729
「君は本当に賢い、マリエル君。一を聞いて十を知るとは正にこの事だよ」

御言さんのその言葉に、あたしは照れ笑いした。

でも……、

「神と言う偶像によって人は安らぎや仮初の満足という情念を得るのだね。」

という言い方は、なんだか否定的。
「仮初の」とか、「満足」とか。



「この装置は無論誰にでも働くわけではない。構造としては不完全だ。
 神なる存在を信じず、心のありようを容易く動かさない様な者には、こんな装置は
 何の役にも立ちはしないのだ。」

その御言さんの言葉に、あたしは気になったことを尋ねてみた。

「御言さんは、どう? さっき、もらえた? 心の安らぎ。」

732 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/06/21(火) 03:54:16

>>730
「誰かをするようになると、人はしばしば理屈に合わない行動に
 出ることがある……そうだ。聞いた話だけど。つまりこれが『ちじょう』ね。」

ななめが言った。

それって……、なんか、フィオナが言ってた気がする………。
そうだ…、なんとか喧嘩。 えぇ〜っと……、

「あ、そうだ、痴話喧嘩!」

恋人同士とか、夫婦の間で起こるいさかいのこと。

「それ、痴話喧嘩でしょ。 でも、そんなの見てどうするの?」

そんなの見て何が面白いのか全然わからないので、あたしは訊いてみた。

733 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/06/21(火) 03:59:50

>>728
 妖精使い姉ちゃんとほぼ同時にこちらを察知した男に、
ありがたい人生の薫陶を頂戴してしまった。さらに、

 『お節介かも知れないが、もし良ければそういった手法の一つでもご教授するが?』

 うむ、半分くらい誤解されてるような。
おれは覗き目的で来たんじゃないし、
房事が見たいわけでもないんだが……。
それに第一、わざわざそんな教えを乞うたりしたら
姉貴に怒られそうだ。

 「んー。先輩のご好意には感謝しますが、
 私にも一応カッコつけたい相手というものがいます。
 バレそうな悪事を働くわけにはいかんのですよ。
 血しぶき骨が砕ける男女の修羅場には興味がありますが、
 あんまり大げさなツールとか持ってたら……ねぇ?」

 なんせおれたち姉弟のお互いの部屋への行き来はかなり頻繁だ。
怪しげなツールとか持ってて「ねぇねぇこれな〜に?」なんて訊かれたら、
その瞬間すべてが終わってしまう。そんなのは、いやだ。
てかフツーにやばいだろ。

734 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/06/21(火) 04:03:56

>>732
 『あ、そうだ、痴話喧嘩!
 それ、痴話喧嘩でしょ。 でも、そんなの見てどうするの?』

 あ、そういう言葉は知ってんのね。
実践にはまだ縁がなさそうだけど。

 「……うん、そうね。『そんなの見てどうする』か。
 

735 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/06/21(火) 04:11:09

>>734
「つまり、自分も痴情のもつれか、それ以前の問題で苦しんでいるから、
 他人がそれと似たような苦しみを背負っているのを見ると、溜飲が下がる…つまり、
 『苦しいのは、悲しいのは自分だけじゃない』とか、『ざまぁみろ』とか、
 そういうことを思って、自分を慰めるのよ。」

言葉とその意味を知ってしまってはこれ以上何を隠す必要もないと思ったのか、
妖精はあたしに説明して聞かせた。


なんか、それって、後ろ向きだなぁ……。

「そんな後ろ向きなことじゃ、だめだよ。
 もっと前向きに考えなきゃ。」

無駄かもしれないと思いつつ、励ましてみた。

736 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/06/21(火) 04:11:23

>>732 >>734(途中で送っちまったい)

 「……うん、そうね。『そんなの見てどうする』か」

 ずいぶん根源的な問いを発してくれる。
コドモを相手にしてる気分になってくるぜよ。
この姉ちゃんおれとタメかちょい上そうなんだが。

 「どうする、か。そうさね。世の中には他人のいさかい、
 なかんずく愚かないさかいを見て喜ぶクソ野郎が
 かなりの数存在しているらしい。『他人の不幸は蜜の味』の
 変形版みたいなものかな。そしておれも、そのクソ野郎の一人というわけ」

 ……こんなことこの姉ちゃんに話してどうしようというんだおれは。
ま、お供の妖精さんがいいカンジにオブラートに包んでくれるだろう。
なんだかなーという気がしないでもないが。

737 名前:佐山・御言 ◆SayaMaESPY :2005/06/21(火) 04:18:05

>>731

「私が、かね?」

ふと投げかけられた問いに、佐山はほんの刹那の間を置いて後、澱みなく答えた。

「私は生憎と無神論者でね、こう言った装置により神が願いを聞き届ける等と言った話は
全く信じる事ができない。世の中はそう甘く出来ては居ないからね」

静かに肩をすくめ、首を左右に振る。

「そして先程私が祈ったのは心の安らぎの為ではないよ。
ああいう儀礼的行為によって、私は自らの信念をより強固な物としたのだ。
そういった意味ではあながち彼の装置も完全に無意味であるとは言えないね」

肯定でも否定でもない、別の角度から吐き出された言葉。
それをどう受け止めるのかと思いつつ、佐山は結論を出した。

「故に私はこう答えよう。『安らぎ』は得られなかった。が、より強い決意は得られた、と」

>>733

「何、簡単なことだ。バレなければ良い。
そもそもバレる事を恐れていたら、出歯亀等という行動には出られないよ?
君も男だ、もっと一発ドーンと構えてイってみてはどうかね?
大丈夫だ、始めは躊躇うかも知れないが、直ぐに慣れる。
恐れず騒がず覗くのだ。そして至福の瞬間を君の手に―――」


と、そこまで言って、ようやく少年が僅かにおびえたような視線を向けている事に気付いた。

「おっと、若い君には刺激が強すぎたかな? それは失礼。
まぁ、気が変わったら何時でも私に教えを乞いに来たまえ。
手取り足取り腰取り、みっちりご教授してあげよう」

738 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/06/21(火) 04:31:51

>>735
 彼女、やや渋面。妖精さんが彼女に何と言って聞かせたのかは
知る由もないが、オブラートをケチったらしい。

 『そんな後ろ向きなことじゃ、だめだよ。
 もっと前向きに考えなきゃ』

 「前を向いて」か。おれの前には何もないし、必要もない。
隣に姉貴がいればそれで十分だ。だが。

 「……だが、世の中というものはそれすら許さんそうだからな。
 手前勝手におれたちの間にずけずけと入り込んできて、
 あれこれと感情まで掣肘しようとする。そんなもん見たくもねえ。
 まして従う事なんてできるか。人間はそんなに便利にできてねえだろ。
 いや、姉貴は賢いし周囲の事を思いやる人だからな。
 でもおれは生憎とクソ野郎だ」

 やべえな。ちょっとぶっちゃけすぎだおれさま。
とりあえず酒のせいにしておこう。うわ酒のせいか。
ほんとにクソ野郎でやんのおれさま。

739 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/06/21(火) 04:34:02

「つまり…、神様がいないからこそ、自分でしっかりしなきゃ…って、こと?」

「決意」の意味を取りかねたが、そういう意味に思えた。

そっか…、こういう考えの人も、いるんだね。



空が、わずかに白み始めている。
もう、朝が来る時間なんだなぁ…。
もう、帰らなきゃ。

「朝が近いから、あたし、そろそろ帰るね。
 今日は、いろいろ教えてくれてありがとう。
 また、逢えたらいいね。」

あたしは御言さんに笑顔を向けると、踵を返して駆け足で家路についた。


(退場)

740 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/06/21(火) 04:45:41

>>737
 『おっと、若い君には刺激が強すぎたかな? それは失礼。
 まぁ、気が変わったら何時でも私に教えを乞いに来たまえ』

 男が両手を広げる。例えるならその姿は、
迷える子羊を抱きとめる羊飼いの風情か。
だが生憎おれは子羊なんて善良なものではない。それに、

 『手取り足取り腰取り、みっちりご教授してあげよう』

 こ い つ は や べ え。

 「……いや、隠し事が通用するような相手じゃないし、
 おれ別に他人のむにゃむにゃにはあんま興味ねえし。
 ええとそれに……」

 じりじりと距離を取る。これで「ウホッ!」なんて言われたら
どつきあい確定だ。他人の痴話ゲンカ見ようとして
自分が殴り愛してちゃ世話ないぜよ……。

741 名前:佐山・御言 ◆SayaMaESPY :2005/06/21(火) 05:02:03

>>739

「何、気にする事はないよ。
お陰で私も実に有意義な時間を過ごせた、むしろ私のほうから感謝したいほどだ。
では、また何時かの何処かで会おう、マリエル君」

気持ちの良い笑顔で去りゆく少女に向けて、佐山も微笑で別れの挨拶を告げた。


>>740

何故かますます怯えた顔をして後ずさる少年に、佐山は訝しげに眉根を寄せる。

……はて、何を恐れているのだろうか。

ともあれ、本人が興味ないと言っているのだから仕方がない。
ノンケの者を強制的に引きずり込むのは良くない、という程度の良識くらい、佐山は持ち合わせている。

「ふむ、ならば仕方が無いね。
しかしだ、遠慮する事はないのだよ? 気が変わったなら何時でも来たまえ。
どんな時でも私は君を歓迎しよう」

そこまで言って、佐山は少年に背を向けた。

「さて、夜も明けた。私もそろそろお暇するとしよう。
ああ、それと―――」

振り向く事なく、佐山は続けて背中の少年に言う。

「痴話喧嘩が見たければ、それでもやはり私の所へ来るといい。
私の知り合いのカップルによる激しい肉体言語の一方的な応酬が毎日でも拝める。オススメだ」

そこで初めて佐山は横顔だけを彼に見せて、薄く笑みを浮かべた。

「ではさらばだ、ななめ君とやら」

(退場)

742 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/06/21(火) 05:13:16

>>741
 『しかしだ、遠慮する事はないのだよ? 気が変わったなら何時でも来たまえ。
 どんな時でも私は君を歓迎しよう』

 なんか微妙にイヤな言い方ですな。
夜明けを理由に暇を告げる男。
おれはたぶん、生まれて初めて暁に感謝した。

 『ああ、それと―――』

 まだなんかあるんかい。

 『痴話喧嘩が見たければ、それでもやはり私の所へ来るといい。
 私の知り合いのカップルによる激しい肉体言語の一方的な応酬が
 毎日でも拝める。オススメだ』

 いや、痴話ゲンカはたしかに見たいが、
貞操の危機を冒してまでとは……ね。
同性愛者を蔑視する気はないが、男だろうと女だろうと
姉貴以外のやつにあんな事こんな事されるのは真っ平ごめんだ。

 『ではさらばだ、ななめ君とやら』

 心 の 底 か ら さ よ う な ら。

743 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/06/21(火) 05:24:12

 ……人気の絶えた神社。
聞こえるのは葉音ばかりなり。

 人および人外の気配の無い事を十分に確認した後、
賽銭箱という名の金銭専用ブラックホールに
硬貨を投げ入れる。続いて、しめ縄なる騒音発声装置を
作動させ、しばし瞑目。



 ……おれの願い事はいつもたったひとつ。
神が人間なんぞの願いをいちいち聞いてくれるとも思えんが、
もしかしたら気まぐれでも、と期待する自分がいる。

 愚かと知りつつ拍手を打ったおれを、
夜風が嘲笑ったような気がした。

 糸冬了

744 名前:上海人形 ◆M1G7CoLORs :2005/06/24(金) 17:31:20

http://charaneta.sakura.ne.jp/ikkoku/img/1111769610/744.jpg (236KB)
(一体の可愛らしい人形が神社の掲示板にぺたぺたとポスターを貼って去っていく)

745 名前:―普通の黒魔術少女― 霧雨魔理沙 ◆0mM.SPARK2 :2005/06/26(日) 00:01:21

http://charaneta.sakura.ne.jp/ikkoku/img/1111769610/745.jpg (10KB)
そんなこんなで、逃亡者生活、か。
と言ったって別に片腕の男を追ってるわけじゃなし、ていうか誰も殺されてない。
だが私は逃亡中。
一体何故どうしてかって

……あいつら飽きるまでだよなあ。
まあ、これはこれで退屈しない。
服装も、俗に「2Pカラー」とかいうらしいスタイルに変えて、箒もサブのものに変えて新鮮に、だ。
もう少しぐらいは、こんな毎日楽しんだっていいよな。

とはいえ、そろそろ日付が変わる頃合いか?
ちょっと休んでいくか。どうやらここは神社らしいし。
境内、境目。そんな場所なら誰か来るかも知れないが……まあ私だということはバレな


                       >>774


……おひ。

746 名前:―普通の黒魔術少女― 霧雨魔理沙 ◆0mM.SPARK2 :2005/06/26(日) 00:02:22

未来にレスした私はさすがだぜ。

……>>744な、ほんとの参照先は。

747 名前:黒桐鮮花 ◆.a6n7AZAKA :2005/06/26(日) 00:23:57

>>745
久しぶりに訪れた神社。
久しぶりの、夜の散歩。

前と何も変わらない。
ただ黒い闇があたりをつつみこんでいるだけで、
そこに降り注ぐ月の光の白だけが浮かび上がるよう。
その白の中に、森がぼんやりとその輪郭を示し。
ああ、なんて――静か……?

――ばびゅーん!

という擬音でも感じそうな勢いで、何かが落ちてきた。
箒にのった、黒い……魔法使い?
思わず子供じみた連想をする。
だって、そこにいたのは、本当に童話の中に出てくる魔法使いそのものの格好だったから。

はらり、と手元に舞ってきた貼り紙(>>744)。
拾い上げてみると、まさに目の前の彼女そのものだった。

「ええと……キリサメ・マリサさん? 普通の……大害虫の」



748 名前:―普通の黒魔術少女― 霧雨魔理沙 ◆0mM.SPARK2 :2005/06/26(日) 00:39:15

っていうかもう居たぜ、誰かが。

>>747
『ええと……キリサメ・マリサさん? 普通の……大害虫の』

そしていきなり手配書を読まれてるという寸法だ、目の前の少女に。
まあ、少女と言ったって私より少しばかり年上のようだが、おそらくは。
おまけに格好も、幻想郷じゃあまり見ない……

ああ、そうか。
何を言ってるんだ私は。
ここは境内なんだろ? 境界を越えてる可能性、考慮してしかるべきじゃないか。
しかし……なんつーか。全部仕組まれたんじゃないかと、下衆の勘ぐりでもしたくなるぜこれでは。
まあ、でも別に、

「おう、読んで字の如くだぜ。
 しかし肩書きは読むべきじゃない、私は普通の魔法使いだ。騙されてはいけないぜ
 で、そういうあんたはなんていう肩書きだ?
 私はもう不可抗力ながら名乗ったぜ、だからあんたも名乗ってくれると嬉しいんだが」

お近づきは大抵楽しい。
面白いことになるなら、それで良いや。

749 名前:黒桐鮮花 ◆.a6n7AZAKA :2005/06/26(日) 00:47:35

>>748

大害虫ではないと主張する目の前のひと。
悪人は自分を悪人とは言わないという一般論を頭に置きつつ応対する。

「ああ、自己紹介が遅れましたね。
 わたしは黒桐鮮花。普通の――女子高生よ」

普通の、というところで一瞬苦みばしったようなものを感じたのは、わたしの錯覚だったのだろうか。

「むしろあなたこそ、何かしら。
 普通の魔法使いって、それだけで矛盾だわ。
 あなたが何を持って魔法と呼んでいるかはさておき――魔法を使っている段階で普通ではないでしょう?
 なのになぜわざわざ「普通」だなんておっしゃるのかしら?」


750 名前:―普通の黒魔術少女― 霧雨魔理沙 ◆0mM.SPARK2 :2005/06/26(日) 01:05:05

>>749 こくとう あざか

目の前の奴は、それこそ普通に自己紹介を返してくれた。
ひっかけて聞いてみただけだったのだが、どうやら本当に肩書きを持っていたらしい。
私やアリスなんかのそれとは、微妙にニュアンスが違う気もするが。

で、だ。
しかしというかやっぱりというか、なかなか面白いことを聞いてくる。
普通の魔法使いは矛盾、か。
確かに魔法使いは人から離れて暮らすもの。異端といえば異端だろう。
だが。

「あー?
 私は私が普通だと思ってるからそう名乗るだけだぜ。ついでに周りは普通じゃないのばかりだしな」

そう、それでも私は普通なのだ、魔法使いとしては。
違いは、ここ。

「もっとも、あんたが言いたいのは分かるがな。魔法使いは人から忘れ去られる存在だし。
 だが、『普通の魔法』使いがそう名乗っていけないわけもないだろ、違うか?
 尺度の違いだぜ、単純に」

そんな風に言って見せてから、ふと思い出してスペルカードを取り出す。ついでに箒も突き出す。
もちろんカードの符名は、恋の字の。

「ちなみに私の魔法は、この箒で空を飛ぶこと、そして……レーザーとミサイルだな。
 なんだったら今すぐにでも、この夜空を薙ぎ払ってみせるぜ?」

751 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/06/26(日) 01:06:25

 とにかく一歩 そろりと二歩目 ♪
 三歩進んで ダダッとダッシュ ♪
 ついてない日が あったとしても ♪
 にっこり 姉貴で 気分リセット〜 ♪

 酒飲みながらの夜散歩。
コースはいつもの神社まで。
ご利益あるやらないのやら…。

 「どっちかっつーと、お願いちゃんと聞こえてんのに
 シカトこいてるって感じだけど。ここの御神体」

 その御神体に結構散在も浪費もしているおれが言うのも
お笑い種なんだなー、などと不健康な笑いに浸っていると、

>>744
 『WANTED 普通の大害虫霧雨魔理沙』

 お尋ね者かよ……。100000GILってどんくらいだ?
単純に1GIL=1円でいいのかしら。
10万円はなぁ。欲しいよなぁ。
巨額の金は人生を狂わすっていうけど、
10万円が要らないってやつは存在しねえよな。
生死を問わず、か。女の顔覚えるのは苦手だけど、
こいつは覚えとこっと。

>>748
 ……なんでお尋ね者が高札の前にいるんだ!?

 「やぁ、自由恋愛を貴ぶお嬢さん。 いい夜ですね!」

 内心の狼狽を隠してにこやかに挨拶。
おれだってやろうと思えばこのくらい社交的に振る舞えるのだ。
もちろん後ろ手には釘バットを隠し持っている。ウヒフハハ。

752 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/06/26(日) 01:13:38

>>749
 むっ? もしやこの女も10万円を狙うライバルか?
お尋ね者の罪状を確認すると、
『不義密通、破壊活動、窃盗、恋符散布』

 最後の『恋符』ってなんだ?

 まぁとにかく、標的は破壊活動の人でもあるのか。
流石にノーリスクで賞金丸儲けできるほど
世の中に善意は存在せん。であれば、この女を引き込んで
賞金山分けというのもひとつの方法ではあるな。
仲良くしておくべきか……?

753 名前:―普通の黒魔術少女― 霧雨魔理沙 ◆0mM.SPARK2 :2005/06/26(日) 01:18:37

>>751
そしたらもう一人襲来。三々五々というやつか?
やっぱりここは、博麗神社に負けず劣らずの場所のようだぜ。

「そうだな、楽しい夜だぜ。
 妖怪やってきて鳥目にされたり真っ暗の闇にされそうな程度にはな」

 不 自 然 な ほ ど に 笑顔の男だか少年だか、まあ男でいいか。
そいつが自由恋愛どうのこうのとまた誤解されまくることを言ってくるので、とりあえずこう返しとく。
先手必勝も後の先も、勝つためにはきっと必要なことだぜ。
何の勝負か知らないが。

754 名前:黒桐鮮花 ◆.a6n7AZAKA :2005/06/26(日) 01:20:03

>>750
「箒はともかく、そっちのミサイルとかレーザーは感心しませんけれどね、わたしは。
 物を壊すだけなら、何も魔術に頼らなくても、ボタン一つで簡単に出来るわ。
 わたしの炎もものを壊せるけど、同時に何かを作ったり、食べられないものを食べられるようにしたり出来る。
 そんな何か焼き払って悦に入るような野暮はしないわ」

知り合いの、「モノを殺す」ことに特化したようなヤツの顔を思い浮かべながら、わたしは肩をすくめて見せる。
だからといって、その力より私の力のほうが優れていると単純にいえないのも、つらいところだけれど。

「それにあなた、やっぱりおかしくないかしら?
 魔法でも魔術でもそれそのものが異端であり、普通だなんてありえない。
 いいえ、仮にそうだとしても。
 なぜそれをわざわざ公言するの?
 そんなの、誇れるものでもなんでもないでしょう?」

少なくとも、わたしはそう。
「普通」なんて嫌。「特別」でありたい。
誰にも取って代わられない、たった一つの自分でありたい……そう思って生きてきた。
だからわたしには正直――このひとがなぜ「普通」であることをそこまで誇れるのか理解できない。

「―-それとも、そこまで普通であることにこだわる理由が、なにかあなたにはあるの?」


>>752
ところで、先ほどから妙な視線を投げかけてくる少年が一人いるのだけれど……。

「……どうかしたのかしら?」

755 名前:名無し客:2005/06/26(日) 01:23:12

>>751
(赤黒い原包丁が地面に落ちている!)

>>763 >>754
(まな板が地面に落ちている!)

756 名前:臙条巴@幽体:2005/06/26(日) 01:24:41

―――何故俺は、こんな場所に惹き寄せられたのだろう。
俺自身は神なんて幻想を信じちゃいないし、興味もない。
そもそも身体を持たない俺のような……「幽霊」が神社に来るなんて、冗談にしても
全く面白くねぇ話だ。

だが、それでも俺が此処に惹かれたのは―――
正直言って、この場所に何処か……そう、居心地の良さを感じたからだ。

この世界に在って、この世界には無い。
正しく現実で、何処かが曖昧。
そんな矛盾を孕んだ空間。

この感覚は―――俺が漂っていた、あの場所、、、、に似ていたんだ。

(―――俺は、戻りたいのか?)

あの『境界』に。


纏まらない思考のまま、俺は何かに魅入られたように鳥居を潜り、神社の境内へと進入する。
別に結界が張られているとかそんなことも無く、すんなりと入れたところを見ると、
この神社の有難みもたかが知れている。

境内には、二人の少女がいた。

一人は―――生前は面識が無かったが、再びこの世に引き寄せられて出遭った女。
俺が唯一、友人と呼べた男の―――妹だ。
一方、もう一人は……魔女
本当に、そうとしか形容しようの無い格好をした少女。
年齢は、幼い――見た目だけなら、生前の俺より年下に見える。
ただ、判ったのは。
少女のその格好が、伊達や酔狂などではないという事。
少女の纏う雰囲気は―――未だ薄くはあれど、俺がかつて出会った魔術師のそれと似ていたから。


「………………」

何か声をかけようかと思ったが、そこで言葉に詰まる。
そもそも俺自身、何をしに来たかも判らないのに、俺はこいつらにどう話し掛ければいい?
いや、それ以前に。
こいつ等に俺が見えるのか、、、、、

そう思いながら、俺は莫迦みたいに、その場に立ち尽くしていた。

757 名前:―普通の黒魔術少女― 霧雨魔理沙 ◆0mM.SPARK2 :2005/06/26(日) 01:38:23

>>754 鮮花

「違いのわからない奴だぜ」

まずはそう一切り。
ただし別に責めてるわけでも嫌味でもない。こういう時はいつだって笑顔だ。

「私は魔法使いだと言ってるだろ?
 すなわち魔法を『使って』るんだ。『頼って』なんぞいないぜ。
 代用がきくからって全部それに回してるんじゃ、本当に使うべきものは何なのか忘れてしまうぜ?」

そいつは実に単純なこと……であり、絶対の約束。私の中での。
魔法で勝てなきゃ、その勝負に意味がないのだ、私にとっては。

しかも、さらにおかしな事を言う。
誇れるものじゃないって……なんでだ?

「あー? 言ってることがいまいち理解不能だぜ。
 私はいくらでも誇るぜ。この魔法あってこその私なんだからな。
 それに」

スペルカードをぴん、と弾いて一言。

「普通に勝負して普通に勝つ。
 それのどこがいけないんだ? それもわからないぜ、私には。
 楽しければいいと思うんだが」


……こだわるのこだわらないのと、考えすぎのように思えてくるぜ。
こんな、単純なことなのにな。






>>756

「ところであんたこんばんは。何ぼーっと突っ立ってるんだ?」

758 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/06/26(日) 01:39:15

>>753
 『そうだな、楽しい夜だぜ。
 妖怪やってきて鳥目にされたり真っ暗の闇にされそうな程度にはな』

 ……妖怪? まさかこのお尋ね者女は妖怪だと?
しかし害虫だし。もう少し、当たり障りの無い話で
スペックを推し量るか。姉貴以外の女に愛想良くするのは
エネルギー消費激しいが、背に腹は代えられぬ。

 「妖怪? 妖怪ですか。確かにこの神社には、
 そういった生き物も迷いでるようですね。
 でもご安心を。もしもの時には私に後ろをお任せください!」

 (その時こそ、あんたがゲンナマに変わる瞬間だけどな)と、
心の中でそう付け加えた。

759 名前:Reiot Steighnberg ◆LOSJACkEtA :2005/06/26(日) 01:41:03


「……暑ぃ」

 目覚めは、この上なく不快だった。
 理由など言うまでもない――辺り一帯を覆う、この異様な蒸し暑さのせいだ。

 ……というか、一体なんなんだこれは。
 確かに夏は暑いものと相場が決まっているが、これほど湿度の高い夜なんぞ、
 これまで一度だって経験したことがない。

 お陰で、あまりの寝苦しさにこんな夜中に目が覚めて――

「…………」

 開いた目に飛び込んできたその光景に、反射的に上体が跳ね起きた。
 殆ど意識することなく、右手は腰元――そこにあるべき得物を探る。

 手のひらに触れる、冷たく堅く、だが何よりも馴染んだその感触。
 今まで眠っていたはずなのに、何故いつもと変わらず、”それ”がそこに在るのか――
 ほんの一瞬、そんな疑問も過ぎったが、しかし一切構うことなく、俺は”それ”を引き抜いていた。

 僅かに差し込む光を受けて、その金属製の本体が鈍く形を浮かび上がらせる。
 手の中にあるのは、愛用の――というよりは、もはや身体の一部と言っても過言ではない、大型の
 回転式拳銃だった。

 それを前方に、あるいは周囲へと突きつけながら同時に今俺がいるこの場所を観察する。

 基本的には木造の室内。
 その内部には、およそ見覚えのない数々の美術品と思われる物品、そして――

 立ち上がり、銃を構えたままゆっくりと振り返る。
 そこには誰もいない代わりに、なにやら複雑な造形の、祭壇とおぼしき何かが、闇という静謐の中、
 そこに浮かび上がっていた。

 ――少なくとも。
 ここが俺の寝室じゃあないことだけは、間違いがないようだった。

「……つーか、何所なんだここは」

 銃をおろしながら、そんなことを呻く――あまり広いとは言えない室内に、寂しく響く独り言。
 答えはない。いやまあ、誰もいないのだから当たり前なのだが。
 むしろ返ってきたら、それはそれで怖い。

 ――と。

 祭壇の、ちょうど反対側。
 格子状の窓――といっても、硝子も何も填っていない、本当にただの窓なのだが――の向こう側から、
 なにか、声のようなものが聞こえた。

 いや――むしろ、これは。

「……人の、気配?」

 耳を澄ます。
 ……今度は、確かに聞こえた。人の声。話し声。しかも――複数。

「……さてと。どーするかね、これは?」

 空いている左手で頬を掻きつつ呟いてみる。そして、周囲に広がる意味不明の空間。
 まあ、ここでじっとしていても、どうしようもないわけで――

「……仕方ない。行くか」

 ふう――と、大きく深呼吸をひとつ。
 そして、次瞬。

 扉を、勢いよく蹴り開け――その勢いのまま外に躍り出た。
 室内とは違い、湿った、だが澄んだ空気が顔を撫でる。
 正面にむけて銃を構え、鋭く周囲を見渡して――――

>>752>>753>>754

「………………」

 其所にいたのは、何というか。
 少女と、少女と、少年。
 ええと、その、なんだ。

「……あー」

 ……とてつもなく、居心地が悪い。
 ……とりあえず。

「……失礼しました――――」

 そんなことを呟きながら、蹴り開けた扉を丁寧に閉じつつ。
 俺はこの木造の建物の中にゆっくりと引き戻った。

 ……何をやってるんだ、俺は。

760 名前:―普通の黒魔術少女― 霧雨魔理沙 ◆0mM.SPARK2 :2005/06/26(日) 01:46:57

>>758 不自然笑顔男

「おっと、ところが後ろは間に合ってるぜ。
 前を潰して駆け抜ければ、後ろの心配は無用だ。悪いな」

とりあえず普通に会話しとく。
なんかこいつ、結構面白そうな感じだしな。

「その代わりと言っちゃなんだが、横が心許ないかも知れないぜ。
 私は前を……

 恋符「マスタースパーク」!」

せ っ か く な の で ス ペ ル 発 動 。
夜空に向かって、我ながら超巨大な光線がどーーん、と。

「……こんな風に妖怪でも何でも吹き飛ばすのが、一番の得意技なもんでな」

761 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/06/26(日) 01:48:12

>>754

 『……どうかしたのかしら?』

 真正面から問うてくる女。
いやまさか、お尋ね者本人の目の前で
「こいつを2人がかりでゲンナマに代えて山分けしようぜっ!」とは
言えんわな。そもそも味方になるかどうかも確証が無い。
流石に、そうカンタンに10万円は手に入らんということか。

 「ええ、おれさまはキレイな女の人とが大好きでして。
 それであなたに声をかけてしまったのです。
 夏の夜の退屈しのぎとでも思ってお付き合いいただけませんか?」

   キレイな女の人が好き
      ↓
   姉貴が好き
      ↓
   姉貴にプレゼントのひとつでも……
      ↓
   金を稼ぎたい
      ↓
   利用できそうな人間に声をかけてしまう

 ……うん、嘘は言ってないな。

762 名前:―普通の黒魔術少女― 霧雨魔理沙 ◆0mM.SPARK2 :2005/06/26(日) 01:48:57

(>>760マスタースパークの画像資料)
ttp://www16.big.or.jp/~zun/img/th06/th6_14.jpg

763 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆HORAIgd3qU :2005/06/26(日) 01:55:29

「よいしょ」

 かつん、と音を立てながら石段を登る。空を飛んでいかないのは別に急ぎでもないから。
 昼間の暑さはやっと何処かへ行って、過ごしやすい涼しげな、良く晴れた夜。
 こんな日は、やっぱり散歩でもしないと損だ。
 そう思って、私はまたこの神社に来ていた。
 ……まあ、どうして此処かといえば。良く人が集まる、というのが一番の理由かも知れない。
 さて、今日はどんな連中が待っているのか―――

>>760
 ど ー ん 。

「……んあ?」

 何処かで見たような光線が、天高くかっとんでいた。
 夜のしじまを殴りつける、ものすごく近所迷惑な光と音。
 もしかしてと、一気に駆け上がると、

>>744-745
「やっぱりか。……あんたね、静かでいい夜だってのに公害出さないでよ」
 予想は大当たり。
 普通の魔法使いにして幻想郷の実力者が一人、私を打ち負かせた人間、魔理沙だった。

764 名前:名無し客:2005/06/26(日) 02:00:56

>>759 >>761
(突然、音楽が流れ始めたぞ!(曲名:メール欄))

http://www.jfast1.net/~charaneta/fupbbs/obj/obj33_1.mp3

765 名前:臙条巴@幽体:2005/06/26(日) 02:06:54

>>757

至極、あっさりと。
何でもない事のように、少女は俺に言葉を掛けた。
どうやら俺の予想は、嫌な所で的中してしまった―――らしい。

「―――何だ、やっぱりお前には見えるのか」

溜息を一つつき(こいつは幽霊としては全く必要のない仕草ではある)、少女に向き直って、とりあえず話を続けることにした。

「何、って言われても知らねぇ。何せ俺自身、何で此処に来たのか判らない―――
今の『俺』って存在は、どうもひどく主体性が薄いらしいぜ」

自分でも訳が判らない様な事をつぶやきつつ。

「……で、やっぱ他の奴には、見えてないんだろうな」

ゆっくりと二人の元へ近付き、見知った顔の方―――黒桐幹也の妹の前で、透けた掌を上下させて見たりする。

766 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/06/26(日) 02:07:01

>>755
 こ、この包丁はっ!
「あしきゆめ」とやらを狩り、確立とか人間の限界とか
そういうのを超越したバケモノまで1激で刺し殺した
地獄女の神器!?

 ……殺れるぜ。こいつで刺されたら害虫だろうが妖怪だろうが
一発昇天。こんないいものを拾えるなんて今日はイイ日だなぁ。
日頃の行いって奴かフヘヘヘヘ。

>>759
>扉を、勢いよく蹴り開け――その勢いのまま外に躍り出た。
>室内とは違い、湿った、だが澄んだ空気が顔を撫でる。

 「がこっ」という音と共に踊り出した男。
いきなりかよオイ。不健康そうな目。
世の全てを、自分自身さえ含んだ世の全てを
倦んでいる目。厭世的というより病的ですな。しかし……。

>正面にむけて銃を構え、鋭く周囲を見渡して――――

 なるほどさてはヤクザ者か。
こいつを利用しない手は無い!
ふたたび木造家屋に引き篭もろうとする病気男を、
おれはさりげなく呼び止めた。

 「まぁまぁお待ちなさい客人。とりあえず一杯どうです?
 古人曰く、『迷わず飲めよ、飲めばわかるさ』と申しますしなァ」

 スキットルに入った取って置きのブランデーを差し出す。
何事にも先行投資は必要だぜ。

767 名前:―普通の黒魔術少女― 霧雨魔理沙 ◆0mM.SPARK2 :2005/06/26(日) 02:07:15

>>763

「静かでいい夜を賑やかでいい夜にするくらいは訳ないぜ、蓬莱人」

いきなり声かけられてふと見れば藤原妹紅。
まったく、これくらいはそれこそ普通なんだがな。

「それに、そうでなくとも今は十分賑やかだ。
 賑やかすぎて本殿だかなんだかから一人お目覚め、というくらいにはな(>>759)」

まあ、すぐに引っ込んでしまったんだが。
……ていうか、今の誰だったんだ?

「あそこに引っ込んだところで寂しいだけだと思うんだがな。まあいいが。
 ところでお前さんこそ、何しに来たんだ、妹紅?」

768 名前:黒桐鮮花 ◆.a6n7AZAKA :2005/06/26(日) 02:11:30

>>757 魔理沙
>代用がきくからって全部それに回してるんじゃ、本当に使うべきものは何なのか忘れてしまうぜ?

分からない。
代用がきくなら、もっと効率がいいものを使えばいいだけのこと。
人生は短く、やれることには限りがある以上、それは当然のこと――少なくとも今までは、そう思っていた。

(――価値観そのものが、違うのかしら)

首を傾げつつ、のこりの言葉に耳を傾ける。

>「普通に勝負して普通に勝つ。
> それのどこがいけないんだ? それもわからないぜ、私には。
> 楽しければいいと思うんだが」

「楽しいとかそういう問題じゃないでしょう!
 そういうのって、不真面目というのではないかしら?
 第一、そんな普通であることに甘んじていることが怠惰よ!
 自分が凡庸だと思ったら、そこから「特別」な存在になるように努力すべきではないの?
 そんなその他大勢で構わないという態度が既に……」

いけない、また頭に血が上っている。
自分が冷静さを失っているという認識が、かえって冷静さを取り戻させてくれる。
――ここからが、逆襲だ。

「それよりあなた、わたしの質問に答えていないわね。
 あなた、「普通」であることにこだわりすぎていないかしら。
 わたしが一生懸命「特別」になろうとするように、
 あなたは一生懸命、無理やり「普通」に見せているような気がしてきたのだけれど」


>>759 不審者

と、楽しい(のだろう、多分)会話の最中に、いきなり蹴り開けられるドア。
中から飛び出してくる、銃を持った男。
答えは、一つ。

懐から携帯電話を取り出し、1・1・0の三文字をプッシュ。

「もしもし、警察ですか。
 山の上の神社で、ええ、銃を持った怪しい男が立てこもっています。
 この前こちらであった爆破事件の犯人かもしれません、すぐ来てください」

これでよし。
非日常の脅威は魔術師の、日常の脅威は普通の警察の領分。
そのあたりのすみわけは、はっきりしておくべきだと思う――わたしがかかわりあうことはない。


>>761 不審者2号
>「ええ、おれさまはキレイな女の人とが大好きでして。
> それであなたに声をかけてしまったのです。
> 夏の夜の退屈しのぎとでも思ってお付き合いいただけませんか?」

その声を背中に受けながら、近くの電話ボックスへ。
もうしばらく使われていないらしい、埃のつもった電話帳を手に取り――

――変態少年に投げつけた。

そのままの姿勢で、さらに言を継ぐ。

「次に同じことを言ったら、この電話帳に石油をしみこませて、火をつけて投げます。
 その次にまた同じことを言ったら、今度はあの地雷原に蹴りこんで爆破します。
 ――分かったかしら?」



――――ところで。

>>755
>(まな板が地面に落ちている!)

……これは何かしら。
何の嫌がらせかしら。
ええ、そうね、とりあえず、

「魔理沙さん、いい的が一つあるようですから、
 ぜひともミサイルでもレーザーでもバルカンでも撃ってみてください」

769 名前:―普通の黒魔術少女― 霧雨魔理沙 ◆0mM.SPARK2 :2005/06/26(日) 02:17:12

>>765

「やっぱり、ってのもなかなかご挨拶だと思うぜ、透き通った奴。
 そりゃ、私のお師匠様は悪霊だし知り合いに亡霊姫がいるわけだが」

雰囲気から察するに幽霊っぽいそいつに、そんなことを言ってみる。
これまたやっぱり普通なのだ、私にとっては。
……って、確かに「やっぱり」か。何気に一本取られてるようだぜ。

「他の奴か、さあどうだろうな?

 おーい、ここに幽霊が居たりするぜみんな。

 ……とか、思いっきり宣言してみたけどどうなるか知らないぜ」

主体がどうこうなんでここにいるのどうこうとか言ってるのでこんなことをしてみる。
私にとっちゃこの幽霊はここにいるし、他にも認識させりゃいやでも固定化するだろ。

770 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆HORAIgd3qU :2005/06/26(日) 02:18:56

>>767
「今のは賑やかというよりもやかましいって感じだけどね。
 ……どうせなら花火にしなさいよ、夏だし」

 はあ、と呆れて魔理沙にいう。別にケンカするつもりは毛頭ないのでそこで終わらせる。

>>759
「本殿? ……あ」
 なんだかけたたましい音を立てて、私が一度殺された因縁深い本殿の戸が開く。
 そこには、以前見た顔がいた。
 厭世観あふれる、なんだか気になる容貌をした男。
 今日は私の正体を見抜いたあの子供はいないらしい。

「こんばんは。久しぶりかしら。良くそこにいて死ななかったわね」

 苦笑しながら、そんなふうに声をかけた。
 さて、今回はどういう反応を示すのだろうか。前はさっさと帰ってしまったけど。

>>766
 もう一人、知っている顔がいる。
 確か―――

「いや、包丁なんて持って何やってんのよ」

 名前を呼ぶ前に、突っ込んだ。
 ……いやまあ、危ないし。なんか血がついてる曰く付きな感じの奴だし。

771 名前:Reiot Steighnberg ◆LOSJACkEtA :2005/06/26(日) 02:25:58

 ……思わず引き返してきてしまった。
 ちらりと今は背後にある木製の扉に目を向けて、深々と息をついた。

 とりあえず、銃は腰に戻す――生憎と、必要になることはない。多分。きっと。
 しかし――これから一体、どうするか。

「……まさか、何事もなかったようにこんばんは――なんて訳にもいかんしな」

 そんなことを考えていると。
>>760

「……ん?」

 外から、まるで花火でも炸裂したかのような、閃光と爆音が轟いた。

「……なんだ、祭りでもやって――いや、そんな雰囲気でもなかったと思うが」

 格子状の窓の隙間から、外を覗おうとしたその瞬間だった。

>>764

 唐突に――本当に唐突に、なにやら威勢のいい音楽が、それこそ爆発するように流れ出した。

「――――うおぉ!?」

 驚きのあまり、足を滑らせる――が、それがいけなかった。
 ろくに鍵もかけられていない扉は、寄りかかった俺の身体を支えることもなく。
 支えを失った俺の身体は、まああえて言うまでもなく――

 大げさな音を立てて、背中から外へと転げ出た。

>>766

 そんな俺のことなどお構いなしに、異様ににこやかに酒を勧める人影に対して。

「……あー。その。悪いな。生憎と俺は下戸でね――」

 逆さに彼の顔を見上げつつ、そんな間の抜けた答えを返した。

772 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/06/26(日) 02:26:57

>>760 >>762
>『恋符「マスタースパーク」!』

 轟音と閃光。10万円が自ら語るごとく
「何でも吹き飛ば」しそうな暴虐が吹き荒れた。

 ……あれだな。先手必勝ってのコトバはウソだな。
ありゃフツーに死ぬわ。食らったら。

 『横が心許ない』か。死角は横。
その言葉に従い、10万円の隣へフレンドリーかつさりげなく移動。
あとはチャンスを見て包丁で一突きだが……。
もう少し油断させる必要がありそうだな。

 「妖怪を吹き飛ばすってのは、えらくまた非凡な人生
 送ってきたんですなぁ。凡庸に学生やってたおれとは
 エライ違いだ。よかったら色々ハナシ聞かせてくれませんか?
 姉貴と話すときの話題づくりにもなりそうだし。
 あ、お酒いけるクチ?」

 一部で大人気の「氷結」を差し出しながら懐柔工作。
この代金は広告の発行主にきちんと請求しようっと。

773 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆HORAIgd3qU :2005/06/26(日) 02:27:26

とりあえず一息ついて、周囲の状況を見る。
知っている顔は三人。一人は本殿に引っ込んで、もう一人はなぜか危険物所持。
最後の一人は言うまでもない友人(たぶん)で、あとが初めて見る顔だった。

>>768
なんだか柳眉を逆立てて魔理沙と論争――というか一方的にあしらわれている
だけのような気もする――している少女がいる。年頃は私と同じか少し上だろうか。
どうも話を聞いていると彼女も魔法使いらしい。たぶん、外の。
―――声をかけようか、少し迷う。
もう少しクールダウンが終わってからでもいいかもしれない。

>>765 亡霊さん
「あら、こんばんは。あんたも散歩?」

 亡霊っぽいものがいる。そういえば、どこぞのお嬢様以外にこういった人型の
幽霊を見るのは初めてかもしれない。
 ただ、彼の場合は普通の男性。赤毛の髪がなんとなく印象深い。

774 名前:臙条巴@幽体:2005/06/26(日) 02:37:21

とか何とかやってる内に、周囲は随分と騒がしくなっていた。
凡そ神社には似つかわしくない騒々しさではあったが―――
それを言ってしまえば、俺のような存在がいる時点でぶち壊し、お仕舞いなので
どうしようもない。

>>751

少女二人の周りをチョロチョロうろつき回る野郎が一人。
その口調も表情も、見ているだけでムカついてくるいけすかない奴だ。
一発ぶん殴ってやろうかとも思ったが、今の俺にそれを成し得る体は無い。
舌打ちしながらそいつからは目を逸らし、


>>761

社の中から銃を構えて飛び出してくる男。
何かを警戒するように一通り周囲を見渡してから引っ込んでいった。

「………何だ、ありゃ」

こう暑い時期だと、ああいう妙な輩も出没する様になるんだろう。
俺はただ、肩を竦める。


>>763

そして今度は、なんとも古風な―――とは言え、着物とも微妙に違う―――
形容のし難い服を来た少女だ。年の頃はさっきの“魔女”と同じくらいか、少し上程度だろう。
こっちはどうやら魔女の知り合いらしいが―――


>>769

そしてこの魔女から出てきた言葉はといえば―――悪霊に亡霊姫と来た。
その内容は何時かの両儀の話よりもよほどぶっ飛んでいる。
まぁ、平気でレーザーなんかぶっ放すような奴が吐く言葉が普通だったら、それはそれでおかしいんだが。

>おーい、ここに幽霊が居たりするぜみんな。

うわ、言いやがった。


―――こういう場合、魔術師の言葉―――「言霊」って奴か―――は、世界に大きな影響を及ぼす。
黒桐の上司とかいう女もそうだったし、忌々しいあの魔術師―――荒耶宗蓮もそうだ。
そして目の前のこの少女が発した言霊は、神社の境内に響き渡り―――

「………どうなるか分からないで、試してみるなよな、莫迦野郎」

775 名前:黒桐鮮花 ◆.a6n7AZAKA :2005/06/26(日) 02:38:05

>>769
>おーい、ここに幽霊が居たりするぜみんな。

ということで、そこには幽霊がいるらしい。
だが哀しいことに、わたしには見えない。
わたしにはそういうものを「視る」目がないから。

だからとりあえず、そのあたりを棒でつついてみる。
そのついでに、かるく殴ってみる。
それでも手ごたえがないから、手袋をはめてAzoLtoの六文字……はさすがに悪乗りしすぎかしら。

まあ、見えないということは、少なくともわたしにとってはいないということと同じなのだろう。
だからとりあえずわたしは無視することにする。
それよりも、

>>773

「で、あなたはどこのどなたかしら?」

脇で見ている、――魔理沙という人の知り合いらしい――少女に声をかける。

「あそこの彼女は『普通の魔法使い』だそうだけれど。
 あなたは何なのかしら?
 まさか普通の巫女……ではないでしょう?」


776 名前:―普通の黒魔術少女― 霧雨魔理沙 ◆0mM.SPARK2 :2005/06/26(日) 02:38:47

>>768

不真面目とか言われた。
いやまあ、そんなことはよく知ってるんだが。
ただしその一方で私は真面目のつもりではある。

「まったく、これでも私は毎日を楽しく生きるためにそれはもう真面目なんだがな。
 理解されないのって辛いぜ」

なことを言ってみてから、次の話へ。
単なる言葉遊びのつもりなど無いようだしな。

「そもそも、あんたと私には齟齬があるようだぜ。
 私は確かに普通だ、だが凡庸だなどと誰が言った?」

もう一枚スペルカードを取り出して見せつける。
繰り返すが、こいつは私の武器だ。大事な大事な。

「あんたはさっき、私を悦に入ってるなどと言ったが……その『燃やすこと』、火力に付いちゃ
 これでも自信があるんだぜ? 誰にも一歩も譲れないほどにな。
 凡庸などと言われるのは、ちょっとばかり心外だぜ」

……口に出す気はないが、ついでに努力云々も、だ。
負けたくない、勝ちたい。なら何をするか……決まっている。
そんな姿など、見せたくないが。

「手段は普通、だが目指すものは遙か彼方。
 こだわりとかどうとかじゃなく、それが私のやり方……ああいや、そいつを含めてこだわりだというならそうだな、きっと。
 だが、無理をしているつもりなどないぜ。
 こうするのが私にとっては楽しいからそうしてる、たったそれだけだ。
 私は、楽しいことには、いくらだって真面目になるからな。

 どうだ? これでも、答えになっていないのか?」


(>>755)

「あー、的?
 ただのまな板にしか見えないが。何か見えてるのか、あんたには?
 本当は存在しないものを幻視してしまうのは、あまり良い癖じゃないと思うぜ?」

というわけで私にとっちゃどうでもいい。どうでもいいったらどうでもいいが。
まあやっぱりせっかくだし。

「んじゃ、そいつ放り投げてくれるか? たかーくな、たかーく。

 ――――魔符「ミルキーウェイ」!」

「天の川」の名を冠する魔法、ものすっごい量の星形エネルギーがまな板を空へ押し流す。

「洗い物を川でする。普通だな。
 洗いすぎて吹っ飛んでしまったが、これもきっと普通だぜ」

777 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/06/26(日) 02:41:36

>>768
         ∩___∩
         | ノ - 弟 、_\
    、   / ,_;:;:;ノ、  ● |
    ,,・_  |    ( _●_)  ミ
 , ’,∴ ・ ¨彡、   |∪|  ミ
  、・∵ ’/     ヽノ ̄ヽ
     /       /\ 〉

 ぶはっ……。
あ、あまりにさりげない動作だったんで避けきれんかった……。
物投げつける時はちゃんと、目ぇ血走らせて殺意こめてくれよ!

 『次に同じことを言ったら、この電話帳に石油をしみこませて、火をつけて投げます。
 その次にまた同じことを言ったら、今度はあの地雷原に蹴りこんで爆破します。
 ――分かったかしら?』

 ……あれだな。気が強くて人嫌い。
ダメ人間用語で言うところのツンデレさんか。
おれが一番苦手なタイプだ。うわぁぁAA略。

 こういう人間を引き込むには、
長い時間をかけて信頼を騙し取るかビジネスライクに徹するか。
となれば選択肢はひとつしかあるまい。
ここはひとつ単刀直入にいくぜッ!

 「お嬢さん。お小遣い、欲しくないですか?
  5万円でどうでしょう?」

 うん、完全に折半の約定。なんて紳士的かつ清らかな申し出だ。
こんなに紳士的なおれってホントにおれか?

778 名前:―普通の黒魔術少女― 霧雨魔理沙 ◆0mM.SPARK2 :2005/06/26(日) 02:47:28

>>772 不自然笑(ry

「おう、なかなかどうして非凡だぜ。
 しかし聞く人間によっちゃ普通かも知れないけどな」

それ以前に昔のことなど語らない、語るつもりもないので無意味だが。
だが、そうなると……

「あー、でも最近は真面目に平凡かも知れないな。
 知り合いの人間や妖怪や知り合いじゃない人間や妖怪と弾幕ごっこする毎日だ。
 私は楽しいが、きっとこの口で語っても仕方のない話だと思うぜ。

 だが酒は貰っとく。ありがとな……って」

貰ったものを見て、悩む。
柄にもなく悩む。
だって

「……あー、すまん。これどうやって飲むんだ?」

手にあるのは、金属で出来た筒状の何か。

>>774 幽霊

「はっはっはー。
 どうなるか分からないから試すんだろ?
 試行と失敗の繰り返しは魔法使いの十八番だぜ」

まあ、本気でどうなるか知らないんだが。
だがとりあえず、(>>775)鮮花には見えてないっぽい。
ほうほう。

779 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆HORAIgd3qU :2005/06/26(日) 02:48:08

>>754
あ、なんだかちょっと警戒されてる?
無遠慮に声をかけたりしたからだろうか。

「ああ、別に何もしないわよ。ただ話したいだけだったし」

>>755
 いきなり話を振られてちょっと面食らった。タイミング計ってただけに余計。

「うーん、何処の何方って言われてもねぇ……ま、とりあえず巫女じゃないけど」

 ぱたぱた手を振って否定。さて、何と答えたものか。
 考えるに数秒だけ。まあいつものように答えるかと決定。

「姓名は藤原妹紅。二つ名は『蓬莱の人の形』。
 ―――ま、ただの人間だよ。一応ね」

 そうとだけ答えて、肩をすくめた。

>>772
 んでもって不穏な動きをしてる変質者一人。

「……ええとね。あんた今すぐ武装解除したほうがいいわよ。
 でないと燃やすわよ。私が」

 ちょっと声を低くして、警告した。
 どんな理由があるか知らないが、さすがに目の前で知己が刺されるのは勘弁願いたい。

 彼女は、私と違って死ぬのだから。


780 名前:Reiot Steighnberg ◆LOSJACkEtA :2005/06/26(日) 02:50:40

 蒸し暑い空気に対して、地面はひんやりと心地良い。
 だがまあ、いつまでも転がっているわけにも行かない訳で。

 痛む背中に顔をしかめつつ、ゆっくりと起きあがる。
 倒れた表紙に、ポケットから転がり出たのか――地面には、愛用のサングラスがぽつんと
 転がっていた。

 それを鼻先に引っかけつつ、改めて周囲を見回してみる。

 まず一人目。>>766
 目の前で、こちらに酒を勧めてきた変な奴。

>>768
 二人目。
 あからさまに不審者を見る目でこちらに視線を送ってくる――あ、逸らされた。
 まあ、髪の長い少女。
 顔つきからするに、東洋系か――などとどうでも良い当たりをつけながら、ふと彼女の
 台詞が耳に入った。

 いやちょっと待て。
 俺が怪しいのはまあ否定しないが。

「――いきなり警察に通報か、おい!?」

 最後の言葉は、思わず声に出ていました。


>>769
 そんな在る意味せっぱ詰まったこちらなぞ、まるで意に返さないように三人目の少女。
 ……なんか、あさっての方に向きながらなにかしゃべってるんだが。

 少なくとも、独り言には見えない――

 ……まあ、うん。
 気にしないでおこう。

 そんな矢先。

「おーい、ここに幽霊が居たりするぜみんな」

 ……幽霊?
 ……ええっと、なんだ。笑うところか? 笑った方が、良いのか?
 そんなことを、真剣に考えてしまった。

>>770

 ――こんばんは、と声をかけられた。
 しかし――

「……こんばんは。――あーと……?」

 久しぶり、などと言われていると言うことは、少なくとも彼女とは面識があるということで。
 しかしながら――俺には全く、その覚えがない。

「……その、失礼。どちら様……だっけ?」

 もともと、人の顔と名前を覚えるのは苦手なのだ――なんか、最近似たようなことがあっ
 た気もするのだが。


781 名前:臙条巴@幽体:2005/06/26(日) 02:55:11

>>775

黒桐妹の攻撃が来やがった。
最初は棒、次は拳で。
肉体を持たない今の俺にそれらは当たる筈もないのだが、
その狙いがあまりに的確だった事に俺は驚きを覚える。
この女、本当は見えてて見えてない振りをしてるんじゃないだろうな。

暫くそうやって拳をぶんぶん振り回していた黒桐妹は、目の前の少女との会話に戻る。
普通じゃないとかそうじゃないとか、なんともくだらねぇ話し合いだ。
唯の凡人―――凡幽霊である俺から見ればどっちも普通じゃない。


>>733


次に声を掛けてきたのは、“魔女”の知り合いらしい和服の少女だった。
類は友を呼ぶ―――とでも言うべきだろうか。
この少女の瞳にも、俺の姿は捉えられている様だ。

「―――まぁ、そんなトコだな。特に当てがあるわけじゃねーし」

ポツリ、とそれだけ答える。

「それより、お前ら何なんだよ。この辺には―――その、お前等みたいに、
俺の姿が見える奴、、、、、、、、が、ゴロゴロしてんのか?」

俺は、俺自身にこんな好奇心が残ってた事自体が驚きだった。
けれど、俺は知りたくなってしまったのだ―――

両儀式の他に、俺が見える存在の、事を。

782 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/06/26(日) 02:56:37

>>769
 『おーい、ここに幽霊が居たりするぜみんな』

 10万円のいきなりな宣言。
幽霊っつーと、あれか。ゴーストとかひしゃくをくれか。
幸か不幸かおれには見えん。
とりあえず、彼女から離れないでおこう。
見えない危険に対処できるほどおれは器用じゃない。
その幽霊とやらに襲われた時は頼むぜ10万円!
それゆけ10万円負けるな10万円頑張れ10万円!

   ビルの街にガオ〜♪ 夜のハイウェイにガオ〜♪
   ビューンと飛んでく賞金 10万円〜♪

>>770
 『いや、包丁なんて持って何やってんのよ』
 「なんで出て来るなりリーサルウエポンの存在をバラすかなぁ!」

 この女はたしか……ええと、不死鳥、だっけ?
過去にどっかで会ったような気がするんだが……。ま、いいか。

 「いやね。女にプレゼントでも、と思って
 美しい労働の汗を流そうとしたら、その遠大な計画を
 突然頓挫させられそうになっているところだよ」

 目で「そのことには触れるな」と訴えながら
すばやく皮算用。おれ、ツンデレちゃん、病気男、不死鳥女。
4人で分けたら……2万5千円か。だいぶ目減りするな。

783 名前:黒桐鮮花 ◆.a6n7AZAKA :2005/06/26(日) 03:00:26

>>776 魔理沙さん
> ――――魔符「ミルキーウェイ」!!

まさに濁流のごときエネルギー弾が、まな板を空に押し流していく。
そのタイミングを見計らい、跳躍。
流されていくまな板の、その上部に拳を押し当て、

「――AzoLto!」

短く唱える旋律は、既に魔理沙さんの魔術でひび割れたまな板を急激に熱する。
そしてその急激な温度差は、まな板にひび割れを走らせ、

「――ヒート・エンド」

言葉と共に、パチリと。
鳴らした指と同時に砕けて散った。

「あなたの腕は見せてもらったわ。
 そして、あなたが火力については誰にも負けない自信があるように、
 わたしも燃やすことにかけては誰にも負けない自信がある。
 そういう意味では、わたし達は似ているのかもしれないわね」

――似ている?

「そうね、似ているわ。
 あなたのその技を見ていればわかる……必死に努力してきた、その跡が。
 そういう意味では、似ているのではない?
 ただ、求めるベクトルが違うように見えるだけで」

わたしが必死に「特別」を求めてきたように、
彼女は必死に「普通」を求めてきている。
そんな、鏡うつし。

「ああ、そうね。
 わたしは黒桐……玄い、霧。
 あなたも黒の……霧雨。

 霧は人を迷わせるわ。
 必死にまっすぐすすんでいるつもりでも、実は迷って、
 ぐねぐねと曲がってばかりいる。
 そんな中で、本人だけは必死に直進しているつもりでいる。
 それがわたしには、こだわりと見えたのかもしれないわね」

それは全部わたしにも言えることだけれど。

「お互い、迷わされているのかもしれないわね……先の見えない霧の中で」


>>777
>「お嬢さん。お小遣い、欲しくないですか?
>  5万円でどうでしょう?」

ええと。

「あなた、まな板2号志願者かしら?」

我ながら的確な表現と自画自賛。

「そしてもう一つ。
 わたしはお金に困ってはいないわ。
 全寮制のキリスト系の学校なものですから。
 毎日慎ましく野菜をとっているだけです。

 ただそれでも、人一人絞め殺せるくらいの握力はありまして、
 知り合いには馬鹿力などと不穏当なことを言われたこともありますが、どうでしょう」

784 名前:―普通の黒魔術少女― 霧雨魔理沙 ◆0mM.SPARK2 :2005/06/26(日) 03:06:18

>>781 幽霊

結果。
こいつが見えるのはどうやら私と妹紅だけらしい。
なるほど。

「……あんたも、幻想の存在になったってとこなのかもな。
 住む世界はちょっと違うようだが、しかしそれだから私や妹紅(>>773)には見える、ってとこか。
 ま、仕方ないぜ」

結果は結果、これ以上考えても……だ。
とりあえず、こいつをほっとくのも何なので話を続ける。
……つったって。

「なんか飲むか? と聞きたいが、もしかして無理そうか。
 例の知り合い、亡霊姫は美食というか大食いというかなのにスタイルいいってのは……、なんだが」

幽霊にも色々と居るもんだ。

785 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/06/26(日) 03:07:09

>>771

 『……あー。その。悪いな。生憎と俺は下戸でね――』

 「げ、下戸かよ……。それはまた、なんというか、お気の毒に……」

 目の前の男の痛々しい様に、つい目を伏せてしまう。
哀れな。酒が飲めないなんて、人生の1割くらい損してるぜ。
かわいそうにまだ若いのに。

 ちなみにあとの9割は……言わぬが花としておく。

>>774
 背筋に冷たいものが走る。何? 例の幽霊ってやつ?
「死人に恨まれても痛くも痒くもない」というのはおれの持論だが、
見直しが必要なのかもしれん。

 しかしそもそも、おれはなんでその幽霊とやらに
恨まれてるんだろう。もしかして、あんな事を知っているやつか?
ひょっとするとこんな事も知られてたり? おまけにそんな事まで!?

 「……この包丁、幽霊までは刺せねえよなぁ」

786 名前:黒桐鮮花 ◆.a6n7AZAKA :2005/06/26(日) 03:15:02

>>779 蓬莱の人の形

……だ、そうだ。
蓬莱。
昔読んでもらった昔話に、そんな言葉が出てきた気がする。

「つまり、かぐや姫みたいなものかしら?」

なんとなく間抜けな気もするけれど。

「まあ、あのお話もなかなか薀蓄に富んでいるわね。
 欲にのみ目をくらませて、恥も外聞もなくかぐや姫にすりよる男達がいたでしょう?
 ああいうの、誇りどころか人間としての最低の矜持もない、最低だわ。
 残された家族達にしてみても末代の恥でしょうし……。

 ここにもそういう人間の屑予備軍、いらっしゃらないかしら?」

最後の頃は、彼女にというよりは、>>780とか>>785へのあてつけなのだけれど。

787 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆HORAIgd3qU :2005/06/26(日) 03:16:25

>>780 やる気なさそうな人
 ……ちょっと脱力した。

「もう、こっちはものすごい衝撃だったのよ? まさかいきなり喝破されるなんてさ。
 ほら覚えてない? あんたが女の子連れてたときの」

 やや憮然としながら、とりあえず記憶がリザレクションすることを願って聞いてみる。
 まったく、そこそこ傷ついたというのに、当人が忘れるとは何事か。
 ……いやまあ、もう気にしてないけど。

>>781 幽霊少年
「ゴロゴロっていうか……少なくとも私が住んでるところじゃ全員見えるんじゃない?
 そもそも向こうはこっちじゃ見られないようなのばっかりだし」

 肩をすくめて、そんな風に答えた。
 そう、幻想の住人には、幽霊やら妖精やらが見えて当然なのだ。
 ……ところで、実体化はまだ出来ないのだろうか。それともこれが普通なのだろうか。

>>776>>783
 鮮やかな星々が天へと昇り、続いて赤い炎が空へと咲いた。
「おー……」
 魔理沙のは見慣れているとして、目を引いたのは手袋をはめた少女の方。
 私が使うものとは違う、洗練された、古刀のような美しさの火。
「……おみごと。綺麗な花火になったわね」
 ぱちぱちと、軽く拍手喝采を送った。

788 名前:―普通の黒魔術少女― 霧雨魔理沙 ◆0mM.SPARK2 :2005/06/26(日) 03:20:43

>>783 鮮花

『あなたのその技を見ていればわかる……必死に努力してきた、その跡が』

………………む。
くそ、見抜かれた。
さっきまで考えすぎの、とんちんかんなことばかり言ってると思ってたから油断してたぜ。
結構、鋭いんだな。

だが、やっぱりそんなことはおくびにも出してやらない。

「さあ、どうだろうな?
 私は私で、やってきてるつもりなんだが」

どうしたって、私はこう答えるしかない。
ああ全く、こいつの言うとおりだ。
私は真っ直ぐ進んでるつもりでも……それこそ霊夢とかには、迷走してると言われてしまう。
確かに、似たもの同士なのかも知れない。

でも私は、私にとっちゃやっぱり真っ直ぐ進んでるのだ。

「霧、霧雨、か。
 だがそんな霧でも、高速で突っ切れば軌跡ぐらいは残るかも知れないんだぜ?
 私はそれで、十分だな」

にっこり笑って、そんな風に言ってみる。

「思うまま真っ直ぐ突っ切るぜ。そしてそれは、それだけでも結構気持ちいいんだぜ。
 『迷ってる』なんて言葉に迷わされてしまうよりかは、よっぽどな!」

似たもの同士ならお互い頑張ってみよう、と極めてこっそり言外の意を含めて。
なんだか柄にもないが……ま、気分が良いから、良いか。

789 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/06/26(日) 03:23:07

>>778
 『あー、でも最近は真面目に平凡かも知れないな。
 知り合いの人間や妖怪や知り合いじゃない人間や妖怪と弾幕ごっこする毎日だ。
 私は楽しいが、きっとこの口で語っても仕方のない話だと思うぜ』

 弾幕ごっこ。察するにあの恋符とやらの投げ愛みたいなもんか。
おれはもしかしてとんでもない奴を刺そうとしているのかもしれない。
ちょっと意思が揺らいだりして。

 『……あー、すまん。これどうやって飲むんだ?』

 「……? あ? あ、ああ、ああ、悪い。おれが開ける」

 缶の開け方知らんとは予想外だった。
もう一本自分用を取り出し、プルタブ持ってひといきでぷしゅっ。
清涼飲料水とかいう砂糖水とは一味も二味も違う、いい音だよ。

 「ええと、こっから中身飲むの。わかるかな。
 ぐびぐびぐび……っかは〜〜っ! 未成年の飲酒サイコーッ!
 はいあんたも飲め!」

 酒のもつ魔力のせいか。そのコトバは何故か、
打算も損得勘定もなしに出てきた。


790 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/06/26(日) 03:33:37

>>779
>「……ええとね。あんた今すぐ武装解除したほうがいいわよ。
>でないと燃やすわよ。私が」

 な、なんだとう!?
この女、例の張り紙を見ていないのか!?
10万円っつったらあんた、人が人を裏切るのに
十分な金額じゃないかえ!?

 目を見る。いかんこりゃ本気だ。
いかにこの包丁が必殺とはいえ、当たらなければどうという事は無い。
つまりふたりを同時に相手取ることはできない、と。

 ……リスクとリターンを秤にかけた末。
おれは賞金を諦めた。とりあえず今回は。

 「ねんがんのほうちょうをてにいれたぞ!」

 とりあえず軽いギャグでごまかしておこう。

791 名前:―普通の黒魔術少女― 霧雨魔理沙 ◆0mM.SPARK2 :2005/06/26(日) 03:34:40

>>789

ぷしゅっ「……おー」

小気味いい音と共に、その金属筒の飲み口(だったらしい。飲んでるとこを見て知った)が開く。
そしてぐびぐびぐびっと、美味そうに飲む奴だなーこいつ。
こういう飲み方をする奴は、大抵楽しい奴だぜ。

「お、改めてありがとありがと。遠慮無く飲ませてもらうぜ。
 にしてもこっちには面白いものがあるんだな、これ飲み終わったやつ持って帰っていいか?」

そこまで尋ねて、その器に口を付けごきゅごきゅごきゅ。

「……かー、冷えてて美味いぜこの酒!」

笑って笑ってもうひと飲み。
おんなじような親父くさい飲み方する二人、かも知れないが気にしない気にしない。

792 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆HORAIgd3qU :2005/06/26(日) 03:34:55

>>786
 ―――ぎしり。
 頭の奥が、痛んだ。
 ―――私の父が、恥知らずだって?

「……さあ、それはどうかしらね。当時は恋愛に命かけて当然だったし。
 ……むしろ恐ろしいのはかぐや姫の方じゃないかしら」

 こみ上げてくる感情を抑えながら、なんとか声を出す。
 ああ、まさかこんなところでそんなことを聞くとは。不運どころの話じゃない。
 さすがに、まずい。肌がちりちりする。身体の中が熱い。

「知ってる? 五つの難題。解決不能といわれたあれよ。結局誰も取ってくることの出来
なかった、存在すら疑わしい秘宝。
 ……結局、あれが何処にあったか知ってる?」

 そう、存在はしている。している、けれども。
 ―――あの女は、あの月から来た罪人は。

「ぜぇんぶ、あいつの手の内よ。つまり、絶対に手に入れることは出来ない。これほど酷いことはないんじゃないのかしら。
 つまり、あいつは、求婚してきた人を全て――命さえも弄んだんだから」
 荒海に漕ぎ出し、命を失った者がいた。
 偽者を引き当て、絶望した者がいた。

 そして、恥をかかされ、失脚した父は失意のままに命を落とし、私の住んでいた世界は
すべてばらばらになった。

 ―――千年の放浪を思い出す。
 結局私は、あの日からほとんど変わらないまま、ここにたどり着いたのだろう。
 あの過去を乗り越えるには、まだ遠い。

「……ま、あんたがどう取るかは知らないけど。少なくとも彼らが恥知らずだとは思わないよ、私はね」

 やっと冷えた頭で、それだけを呟いた。
 ……まったく、この場に本人がいなくて良かった。
 もしいたなら、神社ごと吹き飛ばしていたかもしれない。



793 名前:Reiot Steighnberg ◆LOSJACkEtA :2005/06/26(日) 03:38:04

>>775
 ――あそこの彼女は『普通の魔法使い』だそうだけれど。

 ふと聞こえたその台詞に、思わず眉をしかめる。
 ちょっと待て、いま一体なんて言った?

「……魔法使い、だ?」

 呟きつつ、なにやら先ほどから荒っぽい口調の少女>>775に視線を向けた。
 ……なるほど、その頭に乗っかっているのはいかにもおとぎ話の魔女でも被っていそうな
 そんな帽子だが。

 しかし――俺の知る魔法使(ソーサリアン)と呼ばれる存在は、およそおとぎ話に出てくるような生優しい
 存在ではない。何故なら、彼らは――――

 それ以上の思考を振り切って、俺は改めて、魔法使いを名乗る少女に視線を向けた。
 ……少なくとも、そんな大層なものには見えない――なんて言ったら、どんな反応する
 だろう、なんて思いながら。

 だが。
 次の瞬間――到底、信じられないものを目撃した。

>>776

「な――――!」

 少女が、ミルキーウェイ、と口にした。
 次瞬、放り投げられた木板に、星形をした魔力塊――というか、そうとしか見えない――が
 襲いかかった。たちまちに空に上っていく魔力塊と木板とを見上げつつ、今度は驚愕を
隠さずに、少女を見た。

「……魔法を、発動? 呪文の詠唱もなしに?」

 ミルキーウェイ……おそらくはそれが呪文であり、術式の発動を促す撃発音声なのだろう。
 だが、モールドとスタッフを用いて瞬間的に呪文詠唱を行う魔法士ならばいざ知らず、
 生身で、何の補助装置の支援もなしに、あれだけの魔法を行使するなどと――

 だが、事態はそれだけでは終わらなかった。
 こともあろうか、帽子の少女の魔法で浮かび上がった木板を、拳から発生させた”なにか”
 で粉砕してしまったのだ。

「――なんとまあ」

 驚きを通して、呆れるしかない――まさか、モールドもなしに魔法公使を行える人間が、
 こんなところでじゃれ合っているなどと。

「なんつー無駄な奇跡だ、おい。じゃなかったら夢か、これは」

 ぽつり、とそんなことを呟いた。

>>785
「……いやまあ、お構いなく」

 別にこちらとしては、人生を楽しもうとか、そんな気はさらさらないわけで――
 実のところ、全く飲めないわけではないのだが。
 さっぱりと酔えないのだ、これが。
 別段、美味いと感じるわけでもなし――それを以前フィリシスに話したら、酒に対する
 冒涜だと言われたっけ。
 ……まあ、今はどうでもいい話ではある。

>>787
「…………あー」

 思い出した。そういえば――

「この間の。いやまあ、それは失礼……
 彼女はそういうのに、ちょっとばかり勘がよくてね」

 実際には、魔力の流れが”視えて”いる――といった方が正しい。
 おそらくは、彼女にはなにやら、奇妙な魔力の流れが在るのだろう。
 普通の人間では決してあり得ない、特殊な。

 だがまあ、いちいちそれを指摘して問いただす気はこちらにはないわけで。

「……そういえば、名乗ってなかったな。
 いや、もう二度と会わないと思ってたもんでね――
 それでは改めて。俺はレイオット。レイオット・スタインバーグ。
 まあ、覚える必要はないけどな。」

 

794 名前:臙条巴@幽体:2005/06/26(日) 03:45:19

>>769

………で。
この小さな魔女の言霊に対する周囲の反応は、といえば。

>>775
>>780
>>782

揃いも揃って訝しげな、もっと言えば「こいつ何言ってんだ」的な表情だけだった。

……どうやら俺の見込み違いだったらしい。
レーザーなんぞ出していたが、こと「言霊」に関しては俺の知る辺りの魔術師並みの力はない。
魔術には得手不得手というものが在るのかもしれない――が、俺にはよく判らない。
どの道見えようが見えまいが、俺自身に何か不都合があるわけでもない。
ただ、黒桐の妹と話ができなかったのは少しだけ残念だったが―――
そちらの方は、もう機会が無いわけじゃない。今はこれでいいだろう。


>>784

「―――生憎、俺はこっちの物には触れねぇ。何か食うなんて論外だな。
……ま、その分腹も減らないけどよ」

素っ気無く、言葉を返す。

「って、その亡霊姫だかは物を食うのか?
―――そりゃまた。幽霊ってのも色々いるんだろうな」


>>787

「全員―――って」

おいおい、冗談じゃねぇ。
そんな場所が、本当にあるって言うのか?
それがもし本当の話なら、其処は正しく人外魔境だろう。
俺なんかには想像も付かない異界が、未だ存在していたって事なのか。
そして、この娘達は―――その場所の住人で。
“魔女”の話に寄るなら、俺はもう、

半分、その魔境に足を踏み入れかけている―――


「………驚いたな。そんな所があったのか。全然、知らなかった」

素直な感想を、俺は口にした。

「なら、その場所では、俺みたいな存在もいるって訳か」

もっとも、大飯食らいだったりするようだが。
ひょっとして―――俺は、『幽霊としても』未熟な存在だったって事か?
………知らなければよかった、かも知れない。こんな話なんて。

795 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/06/26(日) 03:46:33

>>780
 地面に転がっていた男が、心の底から嫌そうに起き上がった。
あの野良人間スタイルはかなり似合ってたのに。残念だ。
まぁ顔はいいのにダメ人間というのも、女にもてそうではある。
彼の職業、ヒモかな。それも過去のあるヒモ。うわ人気ありそう!

>>783
>「人一人絞め殺せるくらいの握力はありまして、
>知り合いには馬鹿力などと不穏当なことを
>言われたこともありますが、どうでしょう」

 む、なんか怒ってる。何故だ。折半じゃイヤだと?
もっと取り分をよこせと言うのだろうか。
でもお金に困ってないそうだし。

 「それでは仕方ない。計画は無期延期という事にしましょう。
 あなたにも私にもいいハナシだと思ったのですが……」

 ま、しょうがないよね。ひとりじゃリスク大きすぎるし。
やれやれ儲けそこなったな。お互いに。

796 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/06/26(日) 03:55:20

>>786
 会話がもれ聞こえてくる。
どうやら竹取物語の話で盛り上がってるらしい。
実はおれさまおとぎ話の類は結構好きだったりする。

>欲にのみ目をくらませて、恥も外聞もなくかぐや姫にすりよる男達がいたでしょう?
>ああいうの、誇りどころか人間としての最低の矜持もない、最低だわ。
>残された家族達にしてみても末代の恥でしょうし……。

 「いや、連中けっこうチャレンジャーだと思うけどなぁ。
 惚れた女にいいカッコしたいってのは男の子のサガだし。
 まぁその相手が他人ってのが納得できないんだけど」

>「ここにもそういう人間の屑予備軍、いらっしゃらないかしら?」

 ……どうしてばれたんだろう。おれがクズだって。

797 名前:黒桐鮮花 ◆.a6n7AZAKA :2005/06/26(日) 04:00:28

>>788 魔理沙さん
>「霧、霧雨、か。
> だがそんな霧でも、高速で突っ切れば軌跡ぐらいは残るかも知れないんだぜ?
> 私はそれで、十分だな」

軌跡を。
それは少なくとも、何かを残せたということであり、
誰かに覚えておいてもらえるということだ。

結局。

結局わたし達は、わたし達にできることをできる限りの中でやっていかなければいけない。
凡庸だけれど、それも一つの真実なのだろう。

「――そうね。
 時には自分の発した言葉に迷わされるってこともあるし。
 わたしはわたしなりに、やれることをしていかなければいけないのだし」

それが大切な人に――幹也に覚えておいてもらえることにつながるのなら。
……ところで。

「割といい関係性を築けたところで野暮な質問なのだけれど。
 あなたなぜ、指名手配なんてされていたの?」


>>790 少年
>「ねんがんのほうちょうをてにいれたぞ!」

馬鹿一名。決定。触らぬ神にタタリなし。スルー推奨。
次に行きましょう。


>>787 >>792 蓬莱の人の形
>「……おみごと。綺麗な花火になったわね」

そう素直な賛辞を送ってくれたその顔が、こわばった。

>「ぜぇんぶ、あいつの手の内よ。つまり、絶対に手に入れることは出来ない。これほど酷いことはないんじゃないのかしら。
> つまり、あいつは、求婚してきた人を全て――命さえも弄んだんだから」

……昔話というのは、無難な会話の糸口のひとつだと思っていたのだけれど。
なのにどうしてこうも、怒っているのかしら?

「――それは斬新な解釈ね。
 まあ、わたしにとっては、かぐや姫の恥知らずさとかはどうでもいいの。
 自分の人生を誰かにゆだねてしまえば楽という、その怠惰さが嫌いなの」

わたしにも足りないものはたくさんある。
だからこそわたしは、ずっと橙子師のもとで修行をしてきている。
いつか、あの式においつくために。

「誰かの息子とか娘とか、そういう関係性でしか見られない自分は嫌。
 妹ではなく、一人の女性としてみてもらいたい。
 そう思ったら、一人だけの自分を手に入れるのには、自分の力を鍛えるしかない。
 それがわたしの答え」

その強さがなければ、いつかは何かに飲み込まれる。
大事な誰かを、別の誰かに取られる。

「結局、無理難題なんか無視して、さらって逃げちゃえばよかったのよ。
 古い映画の「卒業」、あれに出てくる、
 結婚式場に乱入するダスティン・ホフマンみたいに」

もっとも、やはりわたしもそうなれないから苦労しているわけで。
「♪ダスティン・ホフマンに なれなかったよ♪」などとこれまた古い歌を口ずさんでみる。



798 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/06/26(日) 04:06:29

>>791
>「お、改めてありがとありがと。遠慮無く飲ませてもらうぜ。
>にしてもこっちには面白いものがあるんだな、これ飲み終わったやつ持って帰っていいか?」

 言い様、「ごきゅごきゅごきゅ」と素晴らしい音を出して
飲んでくれる10万円。いやぁ、いいね。あんたいいよ。

>「……かー、冷えてて美味いぜこの酒!」

 「だろ? だろ? こんなに美味しいのに、
 姉貴は飲んじゃダメって言うんだよ。
 時には規則より大切なものがあるってのにね」

 言いながら飲む。でもまた姉貴に怒られるだろーなー。
「だが、それがいい」といえばその通りなんだが。
よしおれは飲むぜ。保冷バッグにはまだ結構残ってる。
10万円姉ちゃんもガンガン来いやァ!

799 名前:―普通の黒魔術少女― 霧雨魔理沙 ◆0mM.SPARK2 :2005/06/26(日) 04:07:43

>>793

『なんつー無駄な奇跡だ、おい。じゃなかったら夢か、これは』

そんな声がしたので(酒を飲みつつ)見てみると……さっきの本殿の男。
驚き通り越して呆れてます、と顔に書いてある。

まあ、外の世界の人間にとっちゃいっそそれが普通の反応なのかもな。
今ここにいる連中は、微妙にそうじゃないんだが。

しっかし奇跡か。
本来魔法は、秘儀という言葉のとおり、人知れず秘められたものだと聞いてるんだけどな。
ま、今時はそんなもんってことか。
どっちにせよ……

「でも、私と幻想郷にとっちゃ普通だしな」

返事っぽいようなそうでないようなことを言ってみて、またぐびりと一口。
あーもう残り少ないな、これほんとに美味いんだが。

>>797

『あなたなぜ、指名手配なんてされていたの?』

おお。
すっかり忘れてた事実。
そういや手配されてるんだったな……しかし、しかしだぜ。

「 陰 謀 だ 。 濡 れ 衣 だ 。 」

こうとしか答えられない現実。
そりゃ確かに今夜とかは楽しかったが、しかし私だって好きこのんでWANTED賞金稼ぎさんいらっしゃいなんて
やってやる趣味はない――――

ないんだが。

「しかし今は逃げなきゃならないぜ。
 無実の罪を証明……はぶっちゃけ無理だから、あいつら飽きるまでだな。
 もう夜が明けるし、そろそろ移動すべきか……?」

800 名前:Reiot Steighnberg ◆LOSJACkEtA :2005/06/26(日) 04:08:24

>>795
 なにやら、人の顔を見ながら悶えてる奴がいる。

「というか今、酷く失礼なこと考えなかったか……?」

 ……いやまあ、何を思われようと別に構わんのだが。

>>786

 ――とは言うものの、ここまであからさまに嫌われるのも、何というかやりづらい。
 普段ならとっとと何所かに消えればそれですむのだが、ここが何所なのかが一向に判ら
 ない以上、そういうわけにも行かない。

 しかし――

「……まぁ確かに、俺は人様に褒められるような人生なんて送ってないけどな――」

 しかし。しかし、だ。

「……別に俺だって、好きでそんな生き方をしてる訳じゃない。
 それしか出来なかったから――そうすることしか出来ないと、そう思ったからだ。
 別にあんたにこちらの事情をわかって貰おうとは思わんが――
 何も知らないくせに、他人のすべてを否定するような発言は、控えた方が、俺は良いと思
 うんだがね。――まあ、俺が社会的には人間の屑だってのは別に否定しないが」

 にたり――と、意地の悪い笑みを浮かべ点そんなことを呟いた。
 ……全く、らしくない。

801 名前:―普通の黒魔術少女― 霧雨魔理沙 ◆0mM.SPARK2 :2005/06/26(日) 04:13:52

とかいう舌の根乾かぬうちに

>>798 いい笑顔の男

「ああ、そりゃもったいないぜ寂しいぜ。
 美味いもの食って飲んで遊ぶ毎日。どうせ過ごすならそのほうが楽しいしな。
 よーくわかるぜ、あんた。というわけでもう一本」

拝借して、今度は自分で開けてみる。
ここに指引っかけて、よ、っと……ぷしっ おー開いた開いた。
なるほどな、これは保存性のためか。面白いぜ。

「じゃ、美味いのいただくぜ〜」

ぐびり。

802 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/06/26(日) 04:19:25

>>793
 このイケメン、おれ以上に厭世的?
酒、というか人生の楽しみを投げてる?
そりゃ世の中はクソッタレの積み重ねで出来てる。
おれだってわかってる。でもねぇ。

 でも、1コくらいないのかねぇ。
人生の潤い。でないとさぁ。あんまり悲しすぎるわな。
たとえば……。

 「たとえば、いっしょに住んでくれるコドモとか」

 うん、コドモはいいかもしれない。
何のかんの言っても子供の影響力は……ね。

803 名前:Reiot Steighnberg ◆LOSJACkEtA :2005/06/26(日) 04:21:16

>>799
 私と、そして。

「……幻想郷?」

 恐らくは、それは地名、なのだろう。
 そんな地名は聞いたことはないが、何となく想像はついた。
 しかし、これが普通か。
 ――無駄だ、ということは判っていたが、それでもあえて聞いてみた。

「普通か、あれが――成る程ね。
 ……ぶしつけで悪いが、ひとつ、質問に答えてもらえるか?」

 普通。彼女は、あれを普通だといった。
 彼女と、幻想郷と呼ばれるどこかでは普通のことだと。なら。

「君らは、いつでもあんな風に魔法が使えるのか?
 あんな風に、何の気負いもなしに。何の迷いもなしに。何の危険もなしに。
 ――何の恐れもなしに」

 聞きながら、思う――恐らくは、そうなのだろうと。
 あえて答えて貰わなくても、自らに帯びた力に、何ら恐怖を持たない彼女を見ていれば、
 それは自ずと予想はつく。

 だとすれば、それは――
 素晴らしく幸せで。
 そして、恐ろしく理不尽なことだ。

 魔法という力を得るために、様々なものを捨ててきたものたちがいる。
 様々なものを失ってきたものたちがいる。
 覚悟のありなしにかかわらず――魔法というものにふれざるを得ない人間たちは、望むと
 望まざるに関わらず、様々なものを失ってきているのだ――

 それは例えば、ありふれた幸せであったり、親しい友人であったり、金銭であったり――
 そして、或いは自身の命であったり。

 そういった諸々を覚悟した上で俺たちが扱う魔法という技術は在るのだ。

 だが、彼女は――そういった諸々の覚悟とは、全く別のところに要るというのだろうか。

 だとすれば、それは――
 素晴らしく幸せで。
 そして、恐ろしく理不尽なことだ。

 答えと聞いたところで、そんなのは無駄なことだと、誰よりも俺が知っている。
 既にある現実というものは、どう足掻いたところで決して覆ることはないのだから。
 だがそれでも――

804 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/06/26(日) 04:31:37

>>797
 相変わらず彼女は軽蔑を露におれを見ている。
うむうむ、こうでなくてはいかん。よいぞよいぞ? ウヒヒヒ。

>「結局、無理難題なんか無視して、さらって逃げちゃえばよかったのよ。
>古い映画の「卒業」、あれに出てくる、
>結婚式場に乱入するダスティン・ホフマンみたいに」

 ち ょ っ と ま て や。

 「さらって問題が解決するならとっくにやっとるわい!
 それで相手のカラダだけ手に入れて満足できるんなら
 それもよかろうよ? けどそんなカンタンな問題じゃないだろ!
 ムリヤリ手に入れようとしたら、壊れてしまって元に戻らない。
 好きな人ってのはそういうもんじゃないのかい!?
 だからこそ馬鹿で恥知らずとわかってても……」

 ……うぁ、やべ。こいつに語るべき事じゃなかった。
やめるんだおれさま。ちくしょう酒のせいにしておこう。

 「……な〜んてね♪ これがおれさまのマジメモードってやつ?」

 ぐっ。これじゃまるっきり真の恥知らずだな。
まぁいいや。姉貴以外の女にどう思われようが構うか。

805 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆HORAIgd3qU :2005/06/26(日) 04:37:24

>>787
 少し考え込むようなしぐさをして、ぽん、と手を打った。
 どうやら思い出してくれたらしい。

「ま、二度と会うことはない、っていうときに限ってまた会うものよ。
 それで、私は藤原妹紅。名前だけでも覚えてもらえればいいんだけど」

 レイオットという名前をしっかり覚えつつ、私もそう返した。
 ……まあ、せっかくだし。それに忘れられるのもなんだか癪だから。

>>794
 まあ、知らなくて当然だろう。とっくに現世から隔離されてるわけだし。

「うん。多分ね。私は二人しか……あ、一人は半分だけか。まあ、それだけしか見たこと
ないけどね。冥界なんて行かないし」

 そう答えて、改めて彼を見つめる。どうやらまだ実体化までは出来ていないらしい。
 いやそもそもああいった連中がどういう構造になってるのかわからない。死んでるのに
食べたり飲んだりというのはちょっと色々おかしいのではないだろうか。

>>797
「……解釈もなにも、事実よ」

 ぼそりと呟く。いい加減この話からは離れたかった。
 辛く、悲しい思い出しかないのだから。
 それに、またさっきみたいになったら抑えられる自信がない。
 感情が高ぶっているときは、あれの制御なんか出来ない。まるっきり暴走してしまう。
 それこそ、自分『も紅』色に染めるほどに。

 ……どうして、あんなやつなんかを、父様は。
 そんな想いがよぎる。どうして母様ではいけなかったのか。

>「自分の人生を誰かにゆだねてしまえば楽という、その怠惰さが嫌いなの」
 彼女の言葉が続く。かすかな反発と、大きな同意。

「そうね。―――委ねる必要なんて、なかったのに」

 藤原の姓。そして官位。それだけで、十分だったのに。
 騙された、騙された。珠の外見に騙された。その奥の黒い毒に気づかないで。
 ―――父様の、馬鹿。

>「結局、無理難題なんか無視して、さらって逃げちゃえばよかったのよ。
> 古い映画の「卒業」、あれに出てくる、
> 結婚式場に乱入するダスティン・ホフマンみたいに」

 ……なんか、ものすごいことを聞いた。
 さらって、逃げる?

「……斬新ね、それ」

 それもそうだ。あんなインチキ、全部無視して掻っ攫っていけばよかったのだ。
 ……でも、出来なかった。
 心を奪えなければ、意味がないのだから。

「でも、相手の気持ちがついてこないなら意味がないわよ。
 ……結局あいつは、結婚する気なんてなくて、ただ退屈しのぎにあんなことを
やっただけなんだから」

 そう、最初から、あいつは父や他の人たちの気持ちを踏みにじる気でいたのだ。
 だから、結局は―――

「そう、求婚以前の問題よ。あいつは、ただ数多くの人を不幸にして、何処かへと
逃げたのよ」

 だから、いまだに許せない。このことだけは、どうしても。
 この記憶がある限り、呪いがある限り。
 たぶん、私は、復讐を止めることは出来ないだろう。
 いくら、終わりの無いそれに疲れきっていたとしても。

806 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆HORAIgd3qU :2005/06/26(日) 04:43:47

>>799
……指名手配?

「あ、本当だ」

 掲示板に貼り付けてある。なかなか手が込んでいるのか、結構似ている。
 ほかの罪状は知らないけど、

「……恋符撒布は否定できないんじゃないかしら。あんた刺されそうだった
じゃない」

 苦笑しながら、魔理沙へ意地悪そうに言ってみる。
 目の前で争奪戦やられたらこういう感想しか出ないし(何


807 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/06/26(日) 04:44:33

>>800
>「というか今、酷く失礼なこと考えなかったか……?」

 「エ? ナンノコトカナァ、ボクワカンナイヤ♪(カクカク)」

 しかし、勿体無いといえば勿体無い。
俳優とかになれば結構売れそうなんだが。
もっとも、そうなるとヒモ生活には別れを告げねばならんだろうが。

 しかしこうなると、このイケメンの女が気になるな。
いやこれは純粋に興味だけど。案外お堅い公務員とか?
それどころか更に意表をついて幼女!
うわぁ背徳だ! インモラルだ!

 「ところでこれ、さっき偶然手に入れたんですが、
 よければご家族に持っていってあげてください」

 ハンバーガー屋で手に入れたピカチュ○のフィギュア。
これを受け取るようなら同居人は幼女だな。
受け取らないならお堅い公務員。
さぁどうするイケメン! どうするッ!?(目が島本和彦)

808 名前:―普通の黒魔術少女― 霧雨魔理沙 ◆0mM.SPARK2 :2005/06/26(日) 04:46:42

>>803

「あー。
 なんつーか、それはYES・NOで答えられる質問じゃないな」

妙なことを聞く……だなんてことは、思わない。
そもそも住む世界が違う――文字通りに――のだから、これまた当然な問いなのだろう。
しかし、じゃあなんて答えるか。
少し酒の回ってきた頭で考えて……

「それなりに余力あるならいつでも使えるぜ。
 気負いは特にないぜ。
 迷いも特にないぜ。
 だが」

そこから先は少し違う。
こいつはそれでも、やっぱり力なのだから。

「危険は、ないでもない。
 そりゃ、こいつは普段人間が即死してしまうような威力にはしてないぜ。
 まあ弾幕ごっこ中ならお互いに防御結界張ってたりするから、全力出せるんだが。
 その場合は……そうだな、最大なら山ひとつ吹き飛ばすくらいは出来るぜ、きっと」

「だが、それでも万が一ってことはある。
 いやいや、これは当たり前のことだぜ。何も魔法に限った話じゃない。
 例えば子供が棒きれ持って打ち合って遊んだりするだろ?
 でもアレだって、怪我したり、当たり所が悪けりゃ死に至る可能性もあるわけだ」

「私らがやってるのは、その延長線上というか枠を広げたものというか、そんなとこだな。
 魔法、弾幕をお互いぶつけ合って遊ぶ。遊びだから別に殺すつもりなんぞ無い。
 だが万が一と言うことはあるわけだ。それはいつだって気を付けているつもりだぜ。
 だから……危険も、恐れもある」

「力を持つってのは、いつだってそういうことだと思うぜ。
 だからこういった魔法は、私ら魔法使いは、人に触れず人から忘れ去られるようにしてきたんじゃないかってな。
 子供が棒きれ持つ程度なら良いが、刃物持たせるわけにはいかないってわけだ。
 ……ま、今じゃそれが幻想郷という場所そのものに移り住んで、一緒に隠れるようになっちゃったんだけどな」

「まあ、そんなわけだぜ。どうってこと無い魔法使いの宿命だ。
 あんたが何聞きたかったのかよく分からないが……こんな答えで勘弁してくれ。
 何しろ私も酔ってるようだしな。こんなに長々と話してしまうほどには」

809 名前:黒桐鮮花 ◆.a6n7AZAKA :2005/06/26(日) 04:49:31

映画の例えは、なかなか不評のようで。
確かに、物理的だけ見ればそのとおりだ。
たとえば、いくら幹也でも、わたしの結婚式場にいきなり乱入してきて、
わたしの同意なく一方的にさらったりしたら、それはわたしだって怒る。

けれど、本当に問題なのはそこではなくて。

「問題なのは、意思。
 そして、その意思を示せる行動。
 たとえそれが間違っていても、行動を起こさなければできないこともある。
 そうでなくては分かってもらえないこともある――そうでしょう?」

逆に言えば。
もし間違っていても、その人にとっては意味のある行動、
そんなものもありえるのかもしれなかった。


>>799
>「しかし今は逃げなきゃならないぜ。
> 無実の罪を証明……はぶっちゃけ無理だから、あいつら飽きるまでだな。
> もう夜が明けるし、そろそろ移動すべきか……?」

――いけない。
確かにもうその通り、夜は去って朝になっている。

「いけないわね、本当。
 こんな夜更かしして、不良だわまるで」

それじゃ、と軽く手を上げてわたしは階段を降りはじめる。
そして、「それじゃ」の後に続く言葉を口の中で転がしてみる。

――――それじゃ、「また」。


(退場)

810 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/06/26(日) 04:54:05

>>801
>「ああ、そりゃもったいないぜ寂しいぜ。
>美味いもの食って飲んで遊ぶ毎日。どうせ過ごすならそのほうが楽しいしな。」

 ウヒヒヒ10万円は話のわかる姉ちゃんだなぁ。
まぁ欲を言えば、「遊ぶ」相手はできれば姉貴のほうがいいなあとか
クズのおれさまは考えたり。というかぶっちゃけ姉貴だけいればというか。

>ぷしっ。

 「お、今度はちゃんと開いたな。結構結構。
 飲め飲めあるだけ飲め。どうせおれの金の使い道なんて
 酒代以外はほとんどないんだしね」

 世のヤローは女と会うために結構散財するそうだけど、
おれは交通費すら必要ないしね。ハハハ、ハ……。

811 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆HORAIgd3qU :2005/06/26(日) 04:56:50

>>809
 帰っていく彼女を見ながら、言っていたことを考えてみる。

「……行うことに、意味がある、か」

 そうだろう。それは正しいし、私も同じ考えだ。
 でも、

「……ちょっと、遅すぎたわね。千年くらい」

 それが、本当に残念でならない。
 もし彼女がいてくれたなら、父は道を踏み外さずに済んだのかもしれない。
 あるいは、もっといい方法を見つけられたのかもしれない。
 ―――けれど、それは結局過ぎ去ったことで。

「……みっともないところ、見せちゃったなぁ」

 あとは、自分が折り合いをつけるしかない。
 そういう意味では、彼女に申し訳ないことをしたかもしれない。
 今度会ったときは、普通の話をしよう、そして、

「あ、名前聞いてないや」



 ……名前も聞こう、と思った。
 まったく、どうしてこうもすぐ忘れるんだろう。

812 名前:臙条巴@幽体:2005/06/26(日) 05:04:14

一部の少女たちを除いて―――俺が見えない、、、、奴らは、思い思いに会話を続ける。
どいつもこいつも自分勝手で、それぞれ内に秘めた情念があって―――

そして、とても面倒臭い。

更に言うなら俺も、その面倒くさい情念に縛られているのだが。

断ち切れない、思い。
幾ら手を伸ばしても届かない、手を伸ばすことすら叶わない。
過去に終わってしまった、そしてまた始まってしまった、俺の心。
終わりと始まりが、くるくると回って俺を縛り付け―――

何となく、苛立った。

苛立ったこの思いを、俺は無理にでもアイツに伝えたくなった。

俺はゆらりとその場を移動し、

>>797 世間知らずな妄想を口にする黒桐妹へ近付き、肩にそっと手を置いた。
たとえ見えなくても、触れられなくても、こうすれば少しは思いは伝わるだろう。

「……莫迦な事言ってんな、お前。
何をどうしたって届く事のない、そんな絶望的な溝だって世の中にはあるってのによ」

そう言って、苦笑した。
そう、決して届かない思いはある―――厳然として。

しかし、それでも。
俺は、黒桐妹の思いを完全に否定することなんて、出来やしなかった。

「けど、届かないと知ってて―――挑むのも、悪くねぇ。
だから、お前は精々………、」

「無駄な努力を、頑張れよ」


届いても届かなくてもいい。
ただ、それだけを俺は言いたかったんだ。


>>805


半分だけの幽霊、なんてのがどんなもんかは知らないが。兎に角そういうのは居るらしい。
やっぱり聞かなけりゃよかった。世の中には知らないほうがいい世界もあるって事を忘れてた。

「そうか……分かった、有難うな」

何を理解したのか、という話ではあるけど。
とりあえず話を聞いてくれた礼くらいはしなきゃならんだろう。

「俺はこの通り、まだ何も出来やしないが―――そうだな。こっちに多少でも干渉できるよう
努力はしてみるか。―――お前らと話すと何故かそういう気になった」

と、和服の少女と黒服の少女、の両方に向けて言う。

「兎に角、俺の話に付き合ってくれた礼は言っとくぜ。
俺はまだもう少し、こっちに留まっていなきゃいけないらしいから、またどっかで会うかもしれねぇが―――
今日は、これでお別れだ」

もうじき日が昇る。
俺のような幽霊が居られる時間はもう過ぎ去った。

「―――じゃあな、お前ら」

軽く手を振って―――それだけ。
直後、俺はこの場所に来たのと同じように、ひっそりと。
神社の境内から姿を消した。

(退場)

813 名前:Reiot Steighnberg ◆LOSJACkEtA :2005/06/26(日) 05:07:47

>>805
「フジワラ――モコウ?」

 告げられたその名を、確かめるように舌に乗せる――が、いまいち、しっくりとこない。

「……ああ、失礼。東洋の言葉にはとんと縁が無くてね。
 美味く発音できてるか自信がない。
 ……しかしまあ、難しい音ならそうは忘れないか」

 何度かその名を舌で転がしつつ、俺は肩をすくめた。

>>802>>807
「…………」

 なにか企んでます――そんな表情を隠そうともせずに、そいつは小さな人形を差し出した。
 ……というか、なんだこれ?
 太ったリスのような、どことなくネズミっぽいような。
 多分、一般的な感性からすると可愛い、なんて表現が適当なんだろうが――

「ご家族に、って――」

 ……ふと、脳裏にその情景を思い描いてみる。
 …………
 …………

 ……残念ながら、あまり芳しい反応では無いような気がする。

「……いや、まあ。せっかくだが、ウチの奴はそういう人形には興味がないらしくてな。
 せっかくだが、その――
 ほら、そこらにいる娘さん方にあげた方が、喜ばれるような気がするが」

 ……まあ、実際貰って返っても猫の玩具になりそうな気がするし。

>>808

 ……まぁ、こんなものだろう。
 そもそも、認識している世界そのものが違うのだ――こちらが求めた答えなど、決して出
 てくるはずがない。
 否――そもそも、俺自身、どんな答えを期待していたのかすら判らない。
 ただ、聞いてみただけ。それが、この状況には一番近い。

 成る程、彼女らが扱う力というものは――結局のところ、子供が手にする玩具の延長、
 その程度の認識らしかった。
 つまりそれは絶対ではなく、そしてまた、決して絶対でなければならない、そんな力でも
 ないということなのか。

 比べても、仕方がないことではある。
 根源となる原則が違うのだ、比べても仕方がない。それは判る。

 だがそれでも。
 それでも、知ってしまえば思ってしまうのだ。

 もし、彼の碩学が――ジョージ・グレコが見出した魔法が、こんな優しいものであったの
 ならば。

 彼は。彼らは。
 俺が殺した、殺さざるを得なかったたくさんの人々は。
 多分、死ななくても済んだのではないか―――

 だが、それは。
 取るに足らない、本当にくだらない――ただの、妄想に過ぎないのだ。

「……ああ――結構。助かったよ。よく判った。
 まあ、そんな大層な質問をしたつもりじゃないんだ――
 ほんの、酒の席での余興みたいなもんだ。だからまあ、気にしないでくれ」

 ふと、視線を外にはずす。

 ――夜が、あけていた。

814 名前:―普通の黒魔術少女― 霧雨魔理沙 ◆0mM.SPARK2 :2005/06/26(日) 05:07:48

>>806 妹紅

「いや否定する。真っ向否定する。つーか身に覚えがない」

だのに、何故かめいめい、この件になると私の反論を否定する。
この場合の恋符というのはマスタースパークではなく、その、なんだ……色事な何からしいのだが
本気でまるっきり身に覚えがない。
普通に押しかけて遊んでるだけだぜ、私は?
全く、これこそ濡れ衣も良いところだってんだ。

だが、まあ、刺されそうになったのは事実でありすなわち私は不幸と言うことだと思うのだが。

「仕方がないからまだしばらく逃げるぜ。そのうちほとぼりも冷めるだろ。
 何のほとぼりか知らないが。ああちっとも知らないぜ」


……既に空は白く染まっている。本気でそろそろ引き取るか。
つか眠いし。とりあえず香霖のところにでも行って布団借りるか。

>>809 鮮花
>>810 いい笑顔の奴
>>812 幽霊

去りつつある奴、まだ去らない奴。
等しく笑いかけて

「じゃ、そろそろ行くぜ。あーほんと楽しかったぜ。
 だから、縁があったらまた会おうぜ!」

そんな風に言って、箒にまたがってばびゅーんと退場した。


もちろん酒を片手に。

(退場)

815 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/06/26(日) 05:12:12

 さて、空が白々としてきた。
そろそろ戻らねば姉貴に気づかれそうだ。
それに、五色の魔法姉弟の応援もしなければならん。

 「そういうわけでみんな! さらばだッ!」

 保冷バッグの中身を10万円姉ちゃんに握らせる。
そしておれは、今にも明けようとする夜を駆けた。

 (退場)

816 名前:Reiot Steighnberg ◆LOSJACkEtA :2005/06/26(日) 05:21:21

 ……夜が明けた。
 そこでようやく、ここが何所なのかを理解した。

 以前迷い込んだ――そう、確か、”神社”とか言ったか。
 探しても見つからなかったこの場所に、今度は来る気もないのにここにいるのは、
 果たしてどんな理由によるものなのか――俺には知るよしもない。

 だが、そうであるのなら――帰り方には、自ずと見当がつく。

 目が覚めた、あの建物の中。
 さて、誰も彼もがいなくなったところで、ゆっくりと中へと戻る。

 朝日が差し込み、内部の作りが明らかになる――可と思いきや、ろくに明かりもない室内
 であることには変わりない。
 何所かほこりっぽい室内で、さてどうするか――なんて考えているうちに。

 上から落ちてきたなにかが、がつんと頭に衝突する。
 衝撃――不思議と、痛みはなかった。目から火花が出る、というのはこういうことか、と奇
 妙な納得を抱きつつ、暗いところに落ちていく意識をとどめようともせずに、深く深く、沈み
 込んでいった。




 目が覚めると、其所はいつものベッドの上だった。
 いつも以上に掻いた寝汗が全身をぬらし、どうにも気持ちが悪い。
 窓から差し込む光に目を細め、ここが自分の寝室であることを確認し――

 そして、いつものように、俺の目覚めを見つめていたカペルが、涼やかに口を開いた。

「――おはようございます」
「……おはよう」

 それで、終わり。
 朝が始まる。
 今日一日が。恐らくは機能と変わらない、いつもの一日が、始まった――

(退場)

817 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆HORAIgd3qU :2005/06/26(日) 05:28:05

>>812
かくして、不思議な幽霊さんは朝日の中へと溶けるように消えた。

「ま、頑張んなさいよ」

実体化。そもそも出来るかも分からないけど、あいつなら案外いい
ところまで生けるのかもしれない。
夢は、現実に変わるものなのだから。
強く望むなら、きっと叶うだろう。

でも、実体持って何をする気だろう?

>>805

「そんな難しい名前じゃないとは思うけどね。漢字にしたら四文字だし」

 というよりも、私の名前の時点で舌を噛みそうだったらかなり苦労する
んじゃないだろうか。
 ……まあ、覚えられるだけいいか。

「ま、とりあえずはよろしくね、レイオットさん。また会うかどうかは分からないけど」

 冗談めかして、そんなことを言った。
 以前言われた二度と会うことも無い、という言葉が当てにならないのだから、私の
この言葉も当てにならない。そのあたりを少し皮肉ってみたり。

>>814
 ……自覚が無いっていうのは恐ろしい。
 彼女の人柄はさまざまなものを惹きつけているというのに、自覚が無いのだろうか?
 知っている限りでは図書館の主だとか悪魔の妹とか人形遣いとか……一応あの巫女も入れておこう。
 さらにどこぞの店主も含めればさらに数が増える。

「……無知は罪であるって、誰が言ったのかしらね」

 まあ、人のうわさも七十五日。そのうちまた、元の鞘に戻るだろう。
 朝日の中、どこかへ飛んで帰る魔理沙を見ながら、そんなことを思った。

818 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆HORAIgd3qU :2005/06/26(日) 05:32:17

そして、最後に私が残った。

「………さて、と。私も帰ろっと」

そろそろ寝ないとまた慧音に色々といわれる。
まあ別に言われること自体はかまわないけど、あれこれ心配されるのはちょっとこそばゆい。
―――さあ、急ごう。
ぶわっ、と一度も出さなかった不死鳥の羽を広げて、私は神社を飛び去った。

(退場)

819 名前:鈴音 ◆O6NEKOtIk6 :2005/06/29(水) 01:18:55

汚れた海に、汚れた雨が降る…。
それでも、霊止( ひと)が海から離れぬのは何故か……。
ワシの家を訪れた客の一人に、こんな質問をされた。
「どのような姿になろうとも、捨てられぬものはあるのじゃろう」
ワシは、こう答えた。
しかし、実際の所、ワシにもそんなことはわからぬ。

それについて考えるでもなく、ただぼけっと、夜空を見上げていた。
無理にわかろうと考えたところで、わかるはずもないからの。
そして、夜空を見飽きた頃、ふと視線を神像に移した、

伊耶那岐命(いざなきのみこと)とその子、三柱の神。
そこに、伊耶那岐の妻、伊耶那美命(いざなみのみこと)の姿は無い。

火の神を生み、我が子に身を焼かれて死んだ伊耶那美。
嘆きの余り黄泉へ乗り込んだまでは良かったが、
再び会った伊耶那美は、醜く変わっていたという。
そして伊耶那岐は伊耶那美を見捨て、
伊耶那美は夫を憎み、彼の創りし霊止の世の霊止を、毎日千人殺すと言い、
伊耶那岐は毎日千五百人生ませてみせようと言ったという。


「情愛とは、関係ないのじゃろうか……。」
ならば、なんなのじゃろうな…。
霊止が、海から離れぬ訳は……。

「誰か、教えてくれんのう…。 気になって眠れやせんわ。」

気になる。 誰ぞ教えてくれんものかのう。

820 名前:鈴音 ◆O6NEKOtIk6 :2005/06/29(水) 01:19:46

上げ忘れた……。

821 名前:望月ジロー ◆BBB.k09/yM :2005/06/29(水) 02:20:46

私とコタロウ、二人だけの兄弟がミミコさんたちの計らいで特区に来てから、早数ヶ月。
私は、いつものように赤い帽子とコートで身を装い、ほぼ日課としている夜の町の散歩に繰り出している。

ミミコさんは仕事疲れで早々に就寝。
コタロウは……あの子も一応昼型の生活なので、十二時にはあっさりと就寝。
少々吸血鬼ブラック・ブラッドとしてどうかと思わなくもないのですが、それで無理をして不健康に育つのもまた考え物です。


そして私こと、望月ジローは――
こうして夜空と夜気を楽しみながら、夜の街を思う様飛び回っていました。
全く、転びたてアンダーイヤーでもあるまいに……

そんな風に自分でも呆れながら、幾度めかの着地を果たしたところで―――そこが何処だかようやく思い当たります。
日本人なら誰でも答えられねば嘘であろう土地。
百年前に倫敦へ海軍士官として赴任して以来、とんと見ることのなかった場所。


……そう、神社でした。

何の気なしに鳥居をくぐり、境内に入ろうとしたところで……ふと躊躇。
「……確かに今の私は吸血鬼ではありますが…大丈夫、なんでしょうかね?」

嫌な考えが頭をよぎり、きびすを返そうとしたところで――

>>819-820
吸血鬼ブラック・ブラッドとしての感覚が、境内に誰かが居るのを察知する。
場所がある意味聖別(とも厳密には違うのでしょうが)されている事もあり
感覚に少しノイズが走っているせいか、何者かまではわからない。
ふと興味を引かれた私は、鳥居の横から回り、その神社にたたずむ人影に声を掛けてみました。


「――こんばんわ。
 こんな深夜に、お一人でお参りか何かですか?」

822 名前:鈴音 ◆O6NEKOtIk6 :2005/06/29(水) 02:26:59

>>821
誰か来たようじゃな。
丁度良い…、いや、むしろ……、やっと来おったか。

「考え事をしておったのじゃ。
 霊止は何故、汚れてもなお海を嫌わぬのか、とな。」

そう言って、ワシは一時その者に向けた視線を、再び神像に戻した。

823 名前:望月ジロー ◆BBB.k09/yM :2005/06/29(水) 02:45:02

鳥居の脇から、境内に踏み入る私。
流石に教会のような露骨に相性の悪い場所と違い、ここはまだ大丈夫らしい――

>>822
そう安堵しながら掛けた声に応じたのは、女性の声でした。

>「考え事をしておったのじゃ。
> 霊止は何故、汚れてもなお海を嫌わぬのか、とな。」

声の質自体は、ミミコさんたちともそう変わらぬ娘の声。
しかし、その声に見合わぬ物言いと気配、そして姿が――ただの娘ではない事を雄弁に主張しています。
やや時代がかった着物姿。 人 間レッドブラッドのものではありえない、闇に光る目。
そして、頭に生やした、見事な………ネコミミ。

……いったい、何者なんでしょうか?
人間でないことは確かですが、吸血鬼にも見えませんし…………………………おっと。

このまま返事もせず……というのも、確かに無礼ですね。
とりとめもない思考を中断し、私は口を開く。

「……これは失礼、考え事の最中でしたか。
 思考のお邪魔だったようなら謝罪します」

そして、彼女の言った言葉の、とある単語に思い当たる。
目の前の猫娘(?)ではない、私の最愛の彼女が生前延べた言葉と近似するその言葉を想起する。

「………海、ですか。
 たとえどれだけ汚れようとも、やはり人のココロが帰結する場所だから――
 というのは、おかしいですかね?」

神社の本殿に向き直った彼女に、私はそう答えを返しました。

824 名前:鈴音 ◆O6NEKOtIk6 :2005/06/29(水) 02:52:10

>>823
「……これは失礼、考え事の最中でしたか。
 思考のお邪魔だったようなら謝罪します」

その言葉に、ワシは微笑した。

「いや、良い。 むしろ、誰かに教えて欲しかった。」

そして、そやつはワシの問いにこう返す。

「たとえどれだけ汚れようとも、やはり人の魂(ココロ)が帰結する場所だから――
 というのは、おかしいですかね?」

心の、還る場所……か……。

「ならば、何故、霊止の心は海へ還ると思うのじゃ?」

そやつの言葉で生まれた新たな疑問を、問いにして返した。

825 名前:望月ジロー ◆BBB.k09/yM :2005/06/29(水) 03:12:12

>>824
>「いや、良い。 むしろ、誰かに教えて欲しかった。」

私のかけた言葉に、目の前の猫娘はどこか晴れ晴れとした顔で答える。
おおかたその事で色々考えていて、煮詰まっていた――というところでしょうか。

>「ならば、何故、霊止の心は海へ還ると思うのじゃ?」
そして当然ながら、私の答えに対し、さらなる疑問を投げかける彼女。
確かにあれだけでは説明不足の感もなくもありませんでしたが――仕方ありませんね。
苦笑しつつ、私はそれに答えるべく口を開く。

「――いえ、初めに理由ありきの話でもないのですけどね。

 ……かつて私に、「海になれるかな」といってくれた女性が居ました。
 その方は私が守るべきだった女性で、しかしそのころの私は未熟者で。
 自分の無力さに憤っていた時に、彼女はまず私に聞いてきたのです。

 ……『君は、“水”って強いと思う?』と。
 一つお聞きしますが、貴女はこの質問について、どう思います?」

――あの金髪をなびかせて無邪気に笑う、朗らかな美貌を思い出しつつ。
あのときの私がされたように、私も目の前の猫娘に質問を投げかけた。

826 名前:鈴音 ◆O6NEKOtIk6 :2005/06/29(水) 03:20:28

>>825
「君は、“水”って強いと思う?」……か。
興味深い問いじゃな。

ただ一滴の水が一度石を打っただけでは、何も起こらぬ、
しかし、一滴の水でも年月を経て石を打ち続ければ、穴をあけることはできる。
そして、集まれば家や石橋さえ押し流すほどの恐ろしさを見せる。

じゃが、命ある者は皆、水があってこそ、その命を繋ぐことができる。
体の中を優しく潤す、水が。
温泉は、浸かると気持ちが良いしな。

さて、ワシの結論じゃ。

「そうじゃのう…、
 水は弱くもあり、強くもある。
 小さいようでいて、また雄大でもある。
 優しいように見えて、恐ろしさを見せることもある。
 変幻自在、ただ『強い』とも『弱い』とも言えぬな。」

827 名前:望月ジロー ◆BBB.k09/yM :2005/06/29(水) 03:42:52

>>826

「……なるほど、そういう考え方も……あるのですね。
 私はその時その問いに『いいえ』と答えたのですが、今度は河の場合はどうか、と。
 水よりは強いでしょうと答えて――その次に出てきたのが、『海』でした。

 彼女曰く、海になるともう強いとか弱いとか、そんなものはどうでもいいものになる、との事でした。
 そして――『ジローは海になれるかな』と。
 あのときの私には、理解できぬ言葉ではありましたが――」

遠い目をして一呼吸すると、私は話を続けます。

「……少し前、それとよく似た言葉で、私を諭してくれた女性がいましてね。
 私が一人で問題を全て背負いこんで、押しつぶされそうになったとき、叱ってくれたんですよ」

今度は“彼女”ではない、もう一人の女性を脳裏に描く。
私たちを救うために奔走してくれた、あの容姿こそ十人並みではあるが
何処までも熱く赤い血を持った、あの黒髪の少女を。

「あなた一人は、たかだか百年の歴史しか持たない、ちっぽけな血の流れに過ぎない。
 けど、この街 特  区には私と同じ志を持つ人が大勢居て、
 私と同じ方向に流れる、いくつもの意志がある、とね」

まるきり『彼女達』の受け売りになっているのが悲しいところですが、
それでも私にとっては真実なのだから致し方ない。
気恥ずかしさから帽子の鍔で目元を隠しつつ、さらに続けます。

「それに身をゆだねて一体になったとき、初めて小さな流れは、どんな潮流にも負けない大河となる。
 そしていつかその流れは――母なる海となる」

今ではもうすっかり心に焼きついて離れない、『彼女達』の言葉で締めくくり。
私は目の前の娘さんに笑いかけました。

「……これが、私がかつて救っていただいた方々から教えて頂いた事です。

 だからという訳ではありませんが……やはり人の意志が集まる先が大河となり、海となる。
 例え時代が進み、汚れたとしても…それでも人は海に向かって進む。

 ……ああ、長々としちゃいましたが、ご静聴には感謝します。
 人が――海に帰結するという事。
 私としてはこう思うのですが…いかがですか?」

828 名前:鈴音 ◆O6NEKOtIk6 :2005/06/29(水) 04:00:50

「なるほど……な………。」

霊止の意思の動きを、水の流れに例えたのか。
非常に興味深いな。


「おヌシを救った娘の言葉、興味深いな。」

そう、呟くように言って、ワシは、座っていた長椅子から立ち上がった。

「ひとしきり言葉を交わして、少し眠くなった。
 あとは、自分で考えてみることにする。
 おヌシの話、参考になった。 礼を言う。」

そして、鳥居から外へ出ようとした時……、
違和感を感じた。

こやつ……、霊止では…ない……?
考えている間は気付かなんだが、これは………
ワシは、最後に一つ、尋ねることにした。

「おヌシ、山城友香を知っておるか?
 あと、名前を聞いておきたいのじゃが。
 先に名乗っておこう。
 ワシは鈴音、猫又じゃ。 永乃のもののけの長をしておる。
 誤解の無いように言っておくが、今六十五歳じゃ。」

829 名前:望月ジロー ◆BBB.k09/yM :2005/06/29(水) 04:27:35

>「ひとしきり言葉を交わして、少し眠くなった。
> あとは、自分で考えてみることにする。
> おヌシの話、参考になった。 礼を言う。」

「いえいえ……こちらこそ偉そうに長講釈をぶってしまって。
 そう言っていただけるなら、光栄です」
気恥ずかしさから少し照れ笑いしながら、会釈を返します。

そして、私に背を向けて去ろうとする猫娘。
……そういえばもう、気がつけば午前の4時くらい。
夏だけに夜が白むのも早くなってきている分、早く帰らねばと思ったところで――

鳥居をくぐろうとした彼女が足を止め、こちらに振り向きます。

>「おヌシ、山城友香を知っておるか?」
まず彼女の口からこぼれたのは、私と弟がよく知る、あの青い血を持つ吸血鬼のお嬢さん。
目の前の娘さんの口から、彼女の名前が出たのには驚きましたが――

「……ええ、よく存じてますよ。
 私と弟もよくして頂いてる方で……いい友人、といったところでしょうか。彼女とは」

そして、さらに継がれる言葉。

>「あと、名前を聞いておきたいのじゃが。
> 先に名乗っておこう。
> ワシは鈴音、猫又じゃ。 永乃のもののけの長をしておる。
> 誤解の無いように言っておくが、今六十五歳じゃ。」

……それはまた願ったり叶ったり、とでも言いましょうか。
ちょうど私も、ここまで会話して起きながら彼女の名前も素性も知らなかったのですから。

「御丁寧な挨拶、まことに痛み入ります。 鈴音さん。
 では、私からも」

そう一言告げると帽子をとり、うやうやしく一礼。
丁寧な挨拶をして頂いたのですから、こちらもそれなりの礼をもって応じるのが筋というものでしょう。

「私の名は望月ジロー。 巷では『銀刀』などとも呼ばれていますが。
 我が弟コタロウとともに、賢者イヴの血統に連なる―――吸血鬼です。
 一応若輩とはいえ百年を経た古 血オールドブラッドの端くれではありますが……以後お見知り置きを、お嬢さん」

最後に、牙を剥いてにっ、と悪戯っぽく笑いかけると、私は帽子を被り直します。

「それでは、私もこの辺で失礼致します。
 流石に夏が近づくと朝日が登るのも早くなりましてね……日光がつらいもので。
 では、またお会いできる事を楽しみにしてますよ―――再 見ツァイチェン

最後にそう告げると、私は鳥居を飛び越え、白み始める夜の神社を後にしました。
次に会う時はコタロウに引き合わせるのも面白いか、と、悪戯っぽくほくそ笑みつつ。

(退場)

830 名前:鈴音 ◆O6NEKOtIk6 :2005/06/29(水) 04:49:40

>>829
友人……か。
血縁というわけではなかったようじゃな。

しかし……、向こうは百年も生きておったか。
ワシよりも歳が上ではないか…。
普通に見ればど〜見ても十か二十の若造なのにのう…。
……いや、ワシが言えた道理も無いか?

「では、今度こそ帰るとするか。
 またの、ジロー。」

あくびを一つして、ワシは神社を後にした。

831 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/07/31(日) 02:02:44

じめじめした、寝苦しい夜。
こんな夜には、起きて散歩をするのがいい。
でも、どうせならどこかへ出かけたい。

だから、今夜もあたしはこの神社を訪れる…。

今日一緒にいるのは、友情の妖精。
角のように二つに分かれ、先にボンボンの付いている帽子は、見ていて親しみがわく。
いつもお手玉しているボールは、「地球」を表しているらしい。

鳥居をくぐると、そこには誰もいなかった。

「あれ、今日は誰もいないんだ。」

すこしがっかりして、肩を落とす。

「そのうち誰か来るよ。 それまで、歌でも歌ってれば?」

「うん、そうだね。」

あたしはうなずいて、あたしが一番好きな歌を歌い始めた。


なんだかねむれないよるは

たのしいはなしをきかせて My friend

きみがおちこんだときには

わらえるはなしをしてあげるよ

832 名前:名無し客:2005/07/31(日) 02:18:59

(誰かが忘れていったのか、線香花火、ロケット花火、打ち上げ花火がある。
 マッチも落ちているが、残り一本しかない様だ)

833 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/07/31(日) 02:36:52

「あれ? マリエル、何か落ちてるよ。」

妖精の言葉に、その指差す方向を振り向く。

「何、これ?」

落ちているのは、厚紙にはられた棒のようなものと、箱と、細いひもみたいなもの。
だれかが忘れていったらしい。

「……あ、裏に何か書いてある。 でも、暗くて読めないなー…。」

「じゃ、ルミネットに明るくしてもらおう。」

あたしがその名前を呼ぶと、その妖精は現れ、目の前の地面を照らしてくれた。

「……火をつけるみたいだね、このひもに。」

妖精の言葉に、あたしはうなずく。

「マッチもあるけど、一本しかないよ。」

妖精の言葉に、あたしは苦笑する。

「関係ないよ。 忘れたの? ディノフレイムがいるじゃない。」

そして、その恐竜のような妖精に、火をつけてもらった。

一つはパチパチ火花を放ち始め、二つは紐についた火がしゅるしゅると燃えて伝わる。
そして、ひもが燃え尽きると……


しゅ〜〜〜〜〜〜〜

ひゅ〜〜〜〜〜〜〜、ぱん、ぱぱん!


筒のようなものからは眩い光が。
細い棒切れのようなものは空を飛んで光の花になった。

「うわ〜〜〜」

あたしたちは感嘆して息を呑み、その光景に見とれていた。

834 名前:望月ジロー ◆BBB.k09/yM :2005/07/31(日) 02:52:10

相も変わらずの熱帯夜。
コタロウが寝静まり、ミミコさんも疲れて就寝してからのこの時刻。
日課となっている夜の散歩に、私は今日も繰り出していた。

夜の世界は吸血鬼ブラック・ブラッドの領分。
ある意味夏の夜らしい少しぬるまった夜気を吸い込みながら、私は夜の街の空を跳び回る。
そして、気の向くままにあちらこちらを踏破したところで、気付いてみれば――

「……また、此処ですか」

そう。 以前も行き当たりばったりの散歩の末にたどり着いた、あの神社。
吸血鬼でも人間でもない、猫又と称する妖怪の娘さんに出会ったあの神社でした。
ある意味で聖別されているともいえるこの領域、本来私にはあまり好ましくないはずの場所なのですが――

「……?
 また、誰かいるようですが……」

鳥居の外からではあるが、吸血鬼の感覚がそこに誰かがいるのを感じ取る。
ただ流石に鳥居や神社という一種の結界越しだけに、感覚にノイズが走って
この位置では誰なのかまでは判別できないのですが。

「……まあ、レクリエーションの一環の散歩です。
 こういうビックリ箱的要素があっても、これはこれで面白いかもしれません」

それだけ軽く悪態をつくと、私は鳥居“の横”を抜け、神社の敷地に足を踏み入れました。


「……こんばんわ。
 どなたかは存じませんが、こんな夜中に散歩か何かですか?」

835 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/07/31(日) 03:00:29

>>834
「……こんばんわ。
 どなたかは存じませんが、こんな夜中に散歩か何かですか?」

いきなり、後ろから声をかけられた。

「ひゃっ!? ………あっ、あ〜〜〜ぁ…。」

紙で出来た紐の先の、ぱちぱちときれいな火花を放っていた火種が、
びっくりした拍子にぽとりと落ち、光を失っていった。

「あらら、落ちちゃった。」

妖精が、傍らで残念そうな声をあげた。

落胆しながらも、あたしは振り返り、返答する。

「うん、ちょっと眠れなくて。
 これ、落ちてたの。 きれいなんだよ。 一緒にやらない?」

あたしは、お気に入りの細い紐のようなものを差し出した。

836 名前:望月ジロー ◆BBB.k09/yM :2005/07/31(日) 03:15:25

>>835
『ひゃっ!? ………あっ、あ〜〜〜ぁ…。』

私が声をかけたことに驚いたのか、妙な声音の悲鳴が上がる。
結界の壁越しではなくなったため、鮮明さを取り戻した視界の先に居たのは――花火をしている娘さん。
これは、少々申し訳なかったですかね?
帽子の上から頭を掻きつつ、謝罪の言葉を口にしようとしたところで――その娘さんが振り返る。


『うん、ちょっと眠れなくて。
 これ、落ちてたの。 きれいなんだよ。 一緒にやらない?』

「おや、あなたは……」

見知った顔だった。
以前に仕事先で顔をあわせ、何度か話をした相手。
しかもその傍らには文字通り、幻 想ファンタジーそのものの存在である、妖精を引き連れて。

「これはどうもお久しぶりです、マリエルさん。 息災そうで何よりです。
 で、花火ですか……」

帽子を取って一礼すると、差し出された線香花火を受け取る。

「……そういえば最後に花火をしたの、一体何年前の話だったでしょうか。
 結局特区に住むようになってからも、街中だけに花火なんかそうそうできませんし…」

火のついてない花火をつまみつつ、ついついそんな慨嘆が漏れる。
またついぞ見ることのなかった、ノスタルジックな代物に幾年月ぶりに再会したからでしょうか?

837 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/07/31(日) 03:29:28

>>836
声をかけてきたのは、ジローさんだった。
この神社では逢ったことはないけど、家にお邪魔したことがある。
確か、コタローっていう弟がいたはずだけど、今は寝てるのかな?

「花火ですか……」

ジローさんは、そう言って紙のひもを摘み上げる。

「花火って、これの名前?」

懐かしそうにその「花火」を見つめるジローさんに尋ねながら、
あたしはディノフレイムに頼んで、そーっと、二人の「花火」に火をつけてもらった。

その「花火」はしゅるしゅると火の粉を撒き散らした後、小さな珠を作り、
パチパチと、きれいな火花を散らし始めた。

838 名前:望月ジロー ◆BBB.k09/yM :2005/07/31(日) 03:51:55

>>837
「………む?」

私が指でつまんでぷらぷらさせていた線香花火に
横手から小さな火がつき、ささやかな火花が散り始める。
不意に生じたその感覚に振り向くと、その視線の先には炎と同じ気配の、小さな妖精。

以前にはフィオナさんとかいう妖精と一緒でしたが…
妖精というのも実に多芸多才なようですね。 炎を扱うあたりは少しあのゼルマンを思い出させますが。

>「花火って、これの名前?」
「ええ、そうですけど……って、もしかして知らずに遊んでたんですか?」
珍しい人も居たものだ……とはいえない。
実際コタロウも生まれてからほとんどを聖域ですごして来ていたため、手持ち花火など馴染みはない代物だから。

「……ええ、花火です。別の言い方をすればファイアワークス。
 特殊な細工をした火薬を、紙や木などで固定して、火をつけてその火花を楽しむ玩具ですよ。
 もしかして、こういうの初めてでした?」

少々悪戯っぽく牙を見せて笑うと、また一つ。

「……実際、こうして手持ち花火などをするのは考えてみればもう随分前の話なんですよね。
 あの子はあまりこのような時間まで起きさせるのも考え物ですが……コタロウも連れて来ればよかったですね。
 あれも手持ち花火などついぞした事がなかったでしょうし。 ところで――」

そうぼやいたところで、ちょっとした疑問――というよりは詰問?――に近い問いかけを。

「それにしても、こんな夜中に年若い娘さんが出歩くのは……少々危なくなどありませんか?
 妖精の皆さんの実力は分からなくもありませんが――私のような、物騒な存在も居るというのに」


839 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/07/31(日) 04:30:26

>>838
花火…ファイアワークス……Fire Works……
火が作り出す、綺麗な光。

「もしかして、こういうの初めてでした?」

ジローさんは、そう言って笑った。

「うん、初めて。 すごく綺麗。
 オークベリーにも、あればいいのにな…。」

そう言って、花火の火花を眺めていると、またジローさんが尋ねた。

「こんな夜中に年若い娘さんが出歩くのは……少々危なくなどありませんか?」

別に、危ない目には遇ったことないけど…、そういうこともあるのかな?
そんなことを考えていると、あたしの傍らで同じく花火をしていて妖精が、それに答えた。

「ここへの道筋は、大体憶えてるの。 だから、危なそうなところは、 事前にチェックしてるの。
 妖精は常人の目には見えないし、小さいからつかまることもないし。
 で、そこを通らずに済むように案内してるのよ。」

「え? そうだったの?」

あたしは、思わず尋ねた。
だって、知らなかったんだもん…。

840 名前:望月ジロー ◆BBB.k09/yM :2005/07/31(日) 04:50:38

>>839
>「うん、初めて。 すごく綺麗。
> オークベリーにも、あればいいのにな…。」
初めての花火に、うっとりした様子で答えるマリエルさん。
やはりこうした美しいものを初めて目にすれば、誰でもそういう気にはなるものなのだろう。
……だが。

「……綺麗、ですか。
 確かに、綺麗だと言う事はそれだけで価値あるものです。
 しかし――大抵綺麗な物というのは、その裏に必ず近寄りがたい影の要素も備えている。

 例えば薔薇なら、その茎の棘。
 例えば花火なら、その美の根幹が火であるという事。
 そして第二の香港として名高い特区なら――我々、吸血鬼ブラック・ブラッドの存在。

 綺麗なものに憧れるのは大変結構ですが――その裏にあるリスクも、覚えておいたほうがいいですよ?
 例えばこの綺麗な花火なら、火傷とか」

わずかばかり戒めも込めた慨嘆を、ぽつり。


そして、夜の散歩と妖精の働き。
>「ここへの道筋は、大体憶えてるの。 だから、危なそうなところは、 事前にチェックしてるの。
> 妖精は常人の目には見えないし、小さいからつかまることもないし。
> で、そこを通らずに済むように案内してるのよ。」
……その説明に、少し感心する。
どうやら私の心配も、この分だと少し杞憂のきらいがあったようですか。
そう得心したところで――

>「え? そうだったの?」
ついガクッと、脱力して肩を落とす。
確かに少々天然なところがあるのは感じては居ましたが―――少しコタロウを思い出しかねないノリで。

目から鱗を落とすマリエルさんの後ろで渋い顔をする妖精の一人に、
少し同情じみた念を禁じえなかったり。 何処でも保護者にはこういう苦労も有るんでしょうか…?
いや、無論本人を前に口にはできなかったりするわけですが。


そんなこんなで、談笑しつつ線香花火ばかりを浪費し続ける事幾本か。
気がつけば夜は白み始め、少しずつ東のほうから明るくなって来る時刻。


「……く、しばらく花火などに夢中になっていたら……もうこんな時刻ですか。
 どうも申し訳ありませんマリエルさん、私はこの辺で一足先にお暇させていただきます。
 流石にいくら私でも、日光には弱いもので。

 ……では、縁があったらまたお会いしましょう」


帽子を取って一礼し、最後に幾本か余った線香花火をつまむと。

登り来る日光から逃げるため。
私は神社の鳥居を飛び越え、脱兎の如く石段を駆け下りる。

また何かミミコさんに文句を言われるかもしれませんが、
そこは風変わりな土産もできたということで、是としておくとしましょうか。

(退場)

841 名前:マリエル=ウッドワース ◆M.Wb6zP586 :2005/07/31(日) 05:07:07

あれ、ジローさん、帰るんだ。
そっか、日の光には弱いんだね。

「さようなら、また逢えたらいいね。」

そう言ってジローさんを見送った後、妖精が尋ねた。

「あたしたちも、そろそろ帰る?」

妖精の言葉にうなずき、立ち上がって伸びをして、帰り道を歩き出した。

「ジローさん、ガクッってなってたよ、マリエルの天然っぷりに。」

「え〜、うそ、勘違いじゃないの?」

「そんなことないよ! 絶対!」

「え〜、そうかなぁ?」

この時間帯にしては少し近所迷惑になりかねないような声でやりとりしながら、
眠そうな足取りで、のたのたと帰っていった。


(退場)

842 名前:鈴音 ◆O6NEKOtIk6 :2005/08/23(火) 01:10:11

最近、近くの海の砂浜に雑談所が設けられたらしいが、ワシはこっちのほうが良い。
…火薬の臭いがするのが悩みの種じゃがな。
全く、境内にこのようなもの…、創設者の気が知れぬ。
警戒するにも程があろうに。 過ぎたるは尚、及ばざるが如し。

「はぁ、相変わらず火薬臭い神社じゃな。
 じゃが、この様な所でも、こうして脚を運ばずにはおられぬ。
 不思議なものよな。」

独りごちてから、境内の長椅子の上にうずくまる。
誰か来たら、起きるとしよう。

843 名前:鈴音 ◆O6NEKOtIk6 :2005/08/24(水) 01:51:29

むぅ…、一つところで寝たり起きたりして日を過ごしたのは初めてじゃ。
これでは今夜は眠ることなどできそうにない。
霊気を集めに行くのも良いが、寝たり起きたりを繰り返したせいで体が重い。
おまけに暑くて動く気になれん。

……しばらくここにいて、体を解してから帰るとしよう。

そしてワシは、四肢を突っ張り、伸びをした。

844 名前:蘭花・フランボワーズ ◆eRanphaYwg :2005/08/24(水) 02:24:42

ふぅーっ! やっと見つけたわ。
ここが月刊ムー大陸に紹介されてた霊験あらたかな縁結びスポットね。
ここにお詣りさえすれば、素敵な出会いがカミング間違いなし!って感じ?
で、たしか本の記事だと真夜中に誰も見ていない時にお参りすれば効果120%増し!
轟恋愛運が唸って爆縁結びが炸裂するって話だったわよね。
他にライバルが来てなければいいんだけど……

(キョロキョロ)

……誰も、いないわよね?
ラッキー! アタシだって意外とツイてるじゃん!
それじゃさっさとお詣り済ませちゃおーっと!


   ……カランカランカラン

       ぱんぱん


この夏素敵な出会いが訪れますように! この夏素敵な出会いが訪れますように!
この夏素敵な出会いが訪れますように! この夏素敵な出会いが訪れますように!
背が高くてイケメンでお金持ちでカッコイイ車に乗った、そんな彼がアタシの前に現れますように!!


845 名前:鈴音 ◆O6NEKOtIk6 :2005/08/24(水) 02:52:27

木に登って寝そべっていると、何やら騒がしくなってきた。
誰かきたのじゃろう。 さて、どこの誰やら。

「この夏素敵な出会いが訪れますように! この夏素敵な出会いが訪れますように!
 この夏素敵な出会いが訪れますように! この夏素敵な出会いが訪れますように!
 背が高くてイケメンでお金持ちでカッコイイ車に乗った、そんな彼がアタシの前に現れますように!!」

突然聞こえる、不純な願い。
こやつ…、今まで何人相手にして失敗しておるのやら。

「おヌシ、まずはその高望みで自己中心的で他力本願なところを直さねばならんのう。」

木の上から、その金髪の尻軽娘に、ワシは声をかけた。

846 名前:蘭花・フランボワーズ ◆eRanphaYwg :2005/08/24(水) 03:16:52

>>845
「ええっ!!!???
 誰かそこにいたのっ!!!???

 な、何よそれ? こんな時間に木の上に子供がいるなんて反則じゃない!
 こんなのインチキよ!イカサマよ! フツー考えらんないわ!

 大体あンた、何時からそこにいたのよ!?
 あなたのおかげで折角のお詣りがパーになっちゃったじゃないの!!
 責任とっていい男紹介しなさいよね!!
 あ、でもあンたのクラスメートとかそういうんじゃなくって、
 アタシに釣り合うようなちゃんとした大人の男性だかんね!!」

と、ここまで一気にまくしたてたところでハタ、と気づく。
たしか本にはお詣りしてるとこを見られたらどうなるか、何か書いてあったよね。
そんなの夜こっそり行けば関係ないと思って読み飛ばしてたんだけど。
でも、何かこう、猛烈にいやな予感がしてきたのよね。
具体的にはどこかの塾の名物が出てくる前ページ状態、って感じ?

(そろ〜り)

「………あ、あう、ぐがぐぐ。」


震える手でページをめくった先に何が書いてあったか。
それはもう、とてもじゃないけど言えないわ。
っていうかさ……

 あたしの青春を返せーっっっっっっ!!!!!

847 名前:鈴音 ◆O6NEKOtIk6 :2005/08/24(水) 03:26:47

「いや、返せーと言われてものう…」

なんとも不純でくだらぬ内容とはいえ、悪いことをしたようじゃな。
しかし…、男を紹介しろとは…。
ふむ……、

「男なら二人、知り合いにおるぞ。
 一人は古書店を営む陰陽師、もう一人は鬼人(おにひと)じゃ。
 どちらも女にはまるで興味がなさそうじゃが、命が惜しくないのなら、連れて来てやろう。」



……陰陽師の俊祐はともかく、鬼人の鬼眼はそれくらいの覚悟がなければのう。

848 名前:蘭花・フランボワーズ ◆eRanphaYwg :2005/08/24(水) 03:46:55

>>847
あら、結構素直じゃない。
いーわ、その素直さに免じて許したげる。

でさでさ、その陰陽師の彼ってどんな感じ?
背高い? お店儲かってる? 年は幾つ?
顔はどっち系? ちゃんと土地とか壷とか転がしてる?

あぁ〜ん、でももう一人のオニの彼っていうのも気になる〜〜
ね、オニっていうくらいなんだから、やっぱりワルそうでワイルドなんでしょ?
う〜、そっち系のアウトローな感じもやっぱり捨てがたいわね。

それともいっそ両方とつきあって危険な三角関係に発展?
アタシを巡ってその二人が火花を散らしちゃうとか?
あ〜ん、アタシってなんて罪な女なのかしら〜〜


(背景にお花畑が見えても気にしてはいけません)

849 名前:鈴音 ◆O6NEKOtIk6 :2005/08/24(水) 04:08:10

>>848
よくもまぁ、こうも舌が回るものじゃな。
それにしてもやはりこやつ、見た目同様に尻が軽いのう…
まぁよい、答えてやるか。

「陰陽師の方は、ワシから見れば、背は高い。
 店は、あまり客がおるのは見んが、そこそこ儲かっておるのじゃろう。
 歳は訊いたことがないが、二十余りというところじゃな。
 土地は多くは持っておらんな。 あの店はどう見ても他と比べて小さいしの。

 鬼人の方は、霊止( ひと)に対する憎しみが強く、
 霊止への復讐以外は頭にない奴じゃった。
 もののけは家をこしらえたりはせんから、土地を所有してはおらぬ。
 亜種…半妖としては、奴は最強じゃ。 見方にいれば頼もしいが、敵に回すと命の保障は無い。
 いや、むしろまず命を落とすと保障できるくらいじゃな。」



……俊祐はともかく、鬼眼はワシは嫌じゃな。

850 名前:蘭花・フランボワーズ ◆eRanphaYwg :2005/08/24(水) 04:40:42

>>849




ふむ、ふむふむふむ。
なーるほどね、陰陽師の彼はあンたから見て背は高い……って、ちょっと待ったぁっ!!
あンた! よく見たらミントとどっこいのサイズじゃないのよ!
普通の二十歳の男ならあンたより高いのは当たり前よ、当たり前!!
それに何、お店ってのも小さいのね。
それってアタシ的にはちょっとノーサンキューかな。

で、もう一人のオニの方だけど、いっくらワイルドな魅力っていっても
本気で○○○○○じゃシャレになんないじゃん! 却下よ却下!
いくらイケメンでも、橋の下で一緒に暮らすのはゴメンだわ。
おまけに人間を憎んでるって、ちょっとそれ危ないじゃない!
アタシは頭のてっぺんからつま先までれっきとしたニンゲンよ。
それって思いっきり彼の憎しみの射程範囲内、ストライクゾーンのど真ん中じゃないのよ。

あ、でも憎しみと愛は裏表、強い憎しみはやがていつか燃え上がる愛に変わるっていうし、
なんかそれってすっごく劇的ロマンチックでちょっと惹かれるかも……
や〜ん、なんかちょっぴり危険でアダルトな感じ?  そういう恋も悪くはないかも……

……ぶるぶるぶる。
でもやっぱり橋の下は嫌ね。 だからやっぱり却下。



――って。

何よ! 結局まともな男がいないじゃないの!!
これって何?
つまりはあンたに邪魔されたおかげでこの本に書かれた通りになっちゃったっての!?
それって悲劇じゃない! アタシってもしかして海の泡になって消えてく人魚姫!?

う、うわぁぁぁぁぁぁぁん…………
神様のバカぁぁぁぁぁぁっっっっっっ!!!!!!



(泣きながら神社の外に退場)

851 名前:蘭花・フランボワーズ ◆eRanphaYwg :2005/08/24(水) 04:45:04

>>850追記

                               ヽ`
                              ´
                               ´.
                           __,,:::========:::,,__
                        ...‐''゙ .  ` ´ ´、 ゝ   ''‐...
                      ..‐´      ゙          `‐..
                    /                    \
        .................;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::´                       ヽ.:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;.................
   .......;;;;;;;;;;゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙       .'                             ヽ      ゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙;;;;;;;;;;......
  ;;;;;;゙゙゙゙゙            /                           ゙:                ゙゙゙゙゙;;;;;;
  ゙゙゙゙゙;;;;;;;;............        ;゙                              ゙;       .............;;;;;;;;゙゙゙゙゙
      ゙゙゙゙゙゙゙゙゙;;;;;;;;;;;;;;;;;.......;.............................              ................................;.......;;;;;;;;;;;;;;;;;゙゙゙゙゙゙゙゙゙
                ゙゙゙゙i;゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙;l゙゙゙゙゙
              ノi|lli; i . .;, 、    .,,            ` ; 、  .; ´ ;,il||iγ
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                `;;i|l|li||lll|||il;i:ii,..,.i||l´i,,.;,.. .il `,  ,i|;.,l;;:`ii||iil||il||il||l||i|lii゙ゝ
                 ゙゙´`´゙-;il||||il|||li||i||iiii;ilii;lili;||i;;;,,|i;,:,i|liil||ill|||ilill|||ii||lli゙/`゙
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                         ´゙゙´`゙``´゙`゙´``´゙`゙゙´´


走り去るついでに地雷を踏んづけたのは最早言うまでもありません、まる

852 名前:鈴音 ◆O6NEKOtIk6 :2005/08/24(水) 04:53:47

………………………


嵐が去った……という感じじゃな。
まともな男がおらぬと言うたが、俊祐はワシら五人の血の契約者の中では最もまともなのじゃがなぁ。
ま、あのような娘は、一生独身でおるのが世のためじゃて。
あやつと一緒になった男は、二年を待たずして財を失うことになりそうじゃからな。



さて、ワシもそろそろ帰るか。




むぅ…、違和感が……
火薬の臭いに慣れたせいじゃな。
やれやれ、鼻が狂うておらねばよいが…


(退場)

853 名前:鈴音 ◆O6NEKOtIk6 :2005/09/14(水) 00:00:03

永乃では、鈴虫と蟋蟀(こおろぎ)が煩いほどに鳴いておったが、
ここでは、なぜかその声が小さく聞こえるのう…。
夜中に於いても尚騒々しく奇妙な乗り物が走り回り、未だ灯りの消えぬ店まであるせいじゃろうか。
いや、それもあろうが、やはり、ここは火薬臭い。
それでも、ここでは誰かしらに遇えることが多い故、たまに訪れておるのじゃがな。

「ふぅ……」

少しばかり疲れた体を、境内の長椅子に投げ出し、目を閉じる。
風は、随分と涼しい。 が、やはり虫の声は小さい。

「ルルル……ルル…ル…ル……………ルルル……」

虫が歌わぬのならと、ワシは永年親しんだ、この歌の曲を口ずさむ。
比丘尼様から受け継いだ、もののけの魂を幽異へと導く、「唄」。
歌いながら、ワシは考える。 今宵は誰がここへ来るのかを。

854 名前:『知識と歴史の半獣』 上白沢 慧音 ◆KEINE6wH6c :2005/09/14(水) 00:27:34



 ―――さて、久々に夜歩きをしてみれば。

「妙なところに来てしまったなぁ」

ふむ、と首をかしげて辺りを見回す。
遠くにはあまり聞かない喧騒。不思議なことに、夜なのに酷く明るく、星がよく見えない。
そのことを残念に思いつつ見上げると、石段とその先にある神社。
ややきな臭いのは気になるが、どうやら戦神を奉っているようだ。

「まあ、どこぞの神社と違ってご利益はありそうだし、たまにはいいか」

手元には小銭。
あまり神頼みはしない性質だが、まあ私ではなく里の者たちのために祈ればよかろう。
そう考えて、私は石段を上っていった。

855 名前:上条当麻 ◆4kIcNrTOMA :2005/09/14(水) 00:29:57

唄が聞こえたので、上条当麻はなんとなく外へ出た。
出て歌のするほうへ、なんとなく散歩した。

そうして辿り着いたのがこの神社である。
『学園都市』の中にこんな場所があったとは上条も知らなかったが、
そもそもが殆ど非現実オカルト)との交わりを持たない『学園都市』に
神社などと言う施設があるとも考えにくい。
ひょっとして自分は何時の間にか『学園都市』の外に出てきてしまったのか? などと上条はいぶかしむ。

(つーか、そんなに歩いてきた積もりはねぇんだけど……俺、夢遊病のケなんてあったっけ?)

そうなのかもしれない。どうも最近自分自身の行動自体が曖昧だ。
都市内の施設でしかるべき精神治療カウンセリング)を受けるべきなのかもしれないが、
どうもあの都市内の精神科を利用するのは上条的にぞっとしない。


とまれ、上条は導かれるように神社に来ていた。
そして、境内の外れにぽつんと座る人影が、どうやら上条を此処まで導いた歌の発信源らしい。

唄っているのは、一人の少女だった。年の頃は上条より年下、小学生くらいだろうか?
何かに没頭するように、眼を閉じて朗々と唄を口ずさんでいる。
その姿は何処となく神々しさすら感じさせ、上条もしばし見惚れるほどだった。
ほどなくして、上条は一人でぶんぶんと首を振る。

(いやいや、何見惚れてるんだ上条当麻。相手は子供だろぅが、オマエは何時から少女趣味になった!?)

気を取り直して、上条は少女に話しかけることにした。


「よぅ。……いい唄だな、それ。なんていう曲なんだ?」

856 名前:鈴音 ◆O6NEKOtIk6 :2005/09/14(水) 00:49:44

>>855
「よぅ。 ……いい唄だな、それ。 なんていう曲なんだ?」

突然、ワシの頭上から、声がかけられた。
火薬の臭いのせいで、霊止の匂いに気付かなかったワシは、驚いて目を見開いた。
見上げてみると、そこにはボサボサ頭の霊止が一人。
少しの間その顔を眺めていたワシは、やがて驚いた拍子に忘れていた、問いの内容を思い出した。

「…この唄か。 これは……」

言いかけて、ワシは気付いた。
ワシは、この唄の題を憶えていない……。

「……忘れてしまった。 次に逢う時までに、思い出しておくとしよう。」

次があるかどうかはわからぬが、努力はしようと、ワシは心に決めた。

857 名前:鈴音 ◆O6NEKOtIk6 :2005/09/14(水) 00:56:55

>>854
コツコツと、石段を踏む音がする。
どうやら、もう一人おるようじゃの。
じゃが……、どうやら、霊止ではない。
かと言って、もののけとも言い難い。

「……半妖か?」

ワシは、ぽつりと、つぶやいた。

858 名前:『知識と歴史の半獣』 上白沢 慧音 ◆KEINE6wH6c :2005/09/14(水) 01:00:28

>>855-856

ふと石段を登りきってみれば、なにやら歌声が聞こえる。
夜雀の類かと身構えたが、検討外れだったらしい。
微かな妖気。しかし邪ではなし。

「……猫又、か。まだ外で暮らしていたものがいたとは」

ぽそり、と驚きを口にした。
よく見ると、そばにはまだ歳の若い青年がいる。
なにやら話しているが、良く聞き取れない。

「……あー」

ふと、思いつく。
―――ひょっとして、私は逢引の現場にでも出くわしてしまったのだろうか。
まあ確かにこの時間帯であればその可能性は高い。

「お邪魔虫になるのは良くない、な」

うん、と合点して鳥居をくぐり、そばの木々へ隠れた。
……別に、でばがめをしているわけではないぞ。うん。

859 名前:―久遠の夢に運命を任せる精神―魅魔 ◆MIMAJ.qMs. :2005/09/14(水) 01:06:38

「……ん?」

 ぱちくりと、眼が醒めてしまった。
 こんな時間に起きるとは、私らしくもない事だ。
 ……もっとも悪霊としては正しい時間帯なのだけど。

「もうちょっと寝てたいんだけど……」

 頭をガリガリと掻きつつ、再び寝転がるも……眠気は余りこない。
 どうやらちょいとばかり眠気を呼び戻す必要があるらしい。
 こんな時は……夜の散歩に限るね。悪霊らしいし外は涼しげだし。

「じゃ、行くか……夜酒はいらないかね?」

 最近外出するたびに酒をもって出歩く所為か、酒の消費が激しい。
 一応軽い散歩のつもりだし、酒は必要ないだろう。
 とりあえず何時もの服に着替え、三日月の槍に跨って夜空へと舞い上がった。


 何処へ行くわけでもない。ただ速く速く夜空を翔ぶ。
 魔理沙ほどではないが、私も早く駆ける事は好きなのだ。
 雲の中に飛び込んでは飛び出し、連続宙返りをやってみたり。
 ふと気がつけば何処にいるのかも分からなくなってしまった。まぁ、何時もの事だが。
 ここからゆっくり帰れば、家に着くまでには眠気ばっちりだろう。

「……おや? あんなところに神社が……」

 前方に見えてきたのは、確かに神社だ。
 霊夢の神社と比べると大きさは同じかどっこいどっこい。

「良い機会だし、他所の神社も見学しておこうかね」

 もしもの際に博麗神社追い出されたら、住み着く場所も必要だしね。
 そう思った私は、その神社へとゆっくり降下していった。

860 名前:上条当麻 ◆4kIcNrTOMA :2005/09/14(水) 01:10:07

>>856

「忘れちゃった……か。ふーん、ま、そういうなら仕方ねぇ、か」

といいつつ、上条は目の前の少女にかすかな違和感を覚える。
見た目にそぐわない語り口調に、「忘れてしまった」という言葉。
どうもその台詞は、十代に届くか届かないかといった少女が口にするには
少し重過ぎるような言葉のような気がしてならない。

(……色々と事情があんだろーな)

上条はそんな懸念を封じ込めつつ、努めて口調が明るくなるように話しかけた。

「てゆーかだな、おじょーちゃん。キミみたいな若いムスメさんがこんな夜中に出歩いてちゃ、色々と物騒だと思うんだ。
世の中ヘンタイさんが増えてきてるし、ほら、親御さんも心配するんじゃねーの?
あ、つっても俺がそのヘンタイさん、ってわけじゃないからな、一応―――

まぁ、ともかく、チビッコは早くお家にお帰んなさい、と俺は言いたいわけだ。
家はドコなんだ? 帰り道分かるか?」

基本的に、迷子の女の子への対応である。
上条は当然、彼女をその類の娘であると思い込んでいる。

861 名前:―久遠の夢に運命を任せる精神―魅魔 ◆MIMAJ.qMs. :2005/09/14(水) 01:17:08

>>853
 降下していく途中に聞こえた。それは……唄だ。
 どうやら神社には歌を歌っている誰かがいるらしい。

「こんな時間に物好きだねぇ。ま、私も人の事を言えた義理じゃないけど」

 くつくつと喉の奥で笑いながら、神社の境内に着陸した。
 降り立った後にきょろきょろと見回してみると、歌声の主を発見した。
 見た感じは十歳くらいの女の子。しかし、そうではない事はすぐに分かった。

「へぇ。何かと思えば猫又か。こんばんわ。いい歌じゃないか」

 とりあえず、そんな感じで話しかけた。猫又を見るのも久しぶりだねぇ……

>>854>>858 慧音
 と、後ろから石段を登る音が聞こえたので振り返ると。

「おや慧音じゃないか。そっちも散歩かい?」

 ひらひらと手を振りながら挨拶をした。顔見知りだと挨拶が楽でいい。
 どうして来たのかは不明だが、私と同じく散歩だと勝手に仮定しておいた。

「悪いけど、今日は酒は持ってきてないんだよ。すまないねぇ」

 手を合わせて謝った。とはいっても、別に悪いわけではないのだけど。
 ……しまったな。三人いれば酒盛りには十分だ。酒を持って来るべきだったか?

>>855 上条
 そして、さらにやってきたのは……あの少年だった。
 名前は上条当麻だったか。ちょっと前の夢とも現実とも着かない戦場で会った少年だ。

「えーっと……始めまして、かね?」

 ちょっと不安に思いながらそう答えた。理由は、アレが夢とも限らないからだ。
 だとしたら向こうからすれば初対面の相手だろう。

『おや上条、死ななくて何よりだったね』

 といわれたら、初対面ならまず吃驚するだろう。それはいい考えだったが却下した。
 まぁ、とりあえず当たり障りなくやるのが一番だろう。

862 名前:鈴音 ◆O6NEKOtIk6 :2005/09/14(水) 01:20:07

>>858
「お邪魔虫になるのは良くない、な」

けしからんことに、その半妖はそんなことを言いおった。

「何がお邪魔虫じゃ、この勘違い娘が。」

聞こえぬように言ったつもりじゃろうが、あいにくワシは猫又じゃ。
これだけ近くなら如何に声が小さくとも筒抜けなのじゃ。

863 名前:『知識と歴史の半獣』 上白沢 慧音 ◆KEINE6wH6c :2005/09/14(水) 01:23:06

>>861 ミマー
>「おや慧音じゃないか。そっちも散歩かい?」

「どわぁっ!?」

いきなり後ろから声をかけられた。思わず声を上げてしまう。
……胸から何か飛び出るかと思った。慌てて振り向くと、

「な、なんだ魅魔殿か。あまり驚かさないでくれ……」

というより、全く気配を感じなかったのは何故に。
まあ、あの魔理沙の師匠というからには悪戯好きなのかもしれないが。

「あ、酒か? はは、あまり気にするな。酒は―――」

ふと、周りを見回す。

「……あれは?」

神社の外れ、煌々と薄明かりをつけている鉄の箱が立っている。
それは自動販売機だったのだが、そのときの私には知る由も無かった。
ただ、そこに酒が入っているのは確かなようだ。
ただし、一升瓶サイズで。
……誰が飲むのだろうか。

「あれは、なんなのだろうな」

とりあえず指差して、聞いてみた。たぶん向こうも知らないとは思うが。

864 名前:鈴音 ◆O6NEKOtIk6 :2005/09/14(水) 01:26:17

>>860
まくし立てるその霊止に、少しの間、ワシはあっけにとられていたが、
やがて、ふ…と、苦笑した。

「ワシを年端もゆかぬ幼子と思うておるのじゃろうが、あいにくワシはおヌシの4倍は生きておるぞ。」

そして、霊止ではないことを示すため、頭にある猫耳を露骨にぴこぴこと動かして見せた。

865 名前:『知識と歴史の半獣』 上白沢 慧音 ◆KEINE6wH6c :2005/09/14(水) 01:26:26

>>862

うわ、ばれてしまった。というか元から見つかっていたのか。

「む、失礼な。これでも百は軽く超えているのだが」

ふう、とため息をついて、木陰から身を現した。

「見たところ猫又とお見受けするが、なぜここに?」

とりあえずそこで黙るのも何なので、なんとなく聞いてみた。

866 名前:鈴音 ◆O6NEKOtIk6 :2005/09/14(水) 01:34:46

>>861
「へぇ。何かと思えば猫又か。こんばんわ。いい歌じゃないか」

霊止ならぬ気配の後に、女の声。
今宵は、どうやら客が多い。

「あぁ、ワシもそう思う。」

そう言って、ワシは微笑した。
そしてふと気付いた。 火薬の臭いに混じって漂う、酒の匂いに。
おそらく、この女が酒気を帯びておる故じゃろう。

「なんじゃ、酒の相手でも探しておったのか?
 生憎、ワシは下戸じゃ。 相手をしてやることはできぬ。」

秋は月見と茶に限るからのう。

867 名前:鈴音 ◆O6NEKOtIk6 :2005/09/14(水) 01:44:16

>>865
「見たところ猫又とお見受けするが、なぜここに?」

その娘…の姿をした半妖は、木の陰から姿を現すと、そう言って問うた。

「あぁ、おヌシ程生きてはおらぬが、ワシは確かに猫又じゃ。
 そう言うおヌシは何じゃ? どうやら半妖のようじゃが。」

とりあえず、相手の正体を知っておこうと思ったワシは、そう尋ねた。

868 名前:上条当麻 ◆4kIcNrTOMA :2005/09/14(水) 01:45:25

>>861

「……、え―――いや、ドコに話しかけてますか、チミは」

いきなり明後日の方向に向かって発言した少女に対し、上条は当然とも言えるツッコミをしながら、
少女の向いた方に視線をやる。
するとそこには、何やらオリエンタルな衣装をまとった、これまた年端も行かない少女の姿。
何処からか、こちらの様子を伺っていたようで、少女の表情には少なからず驚きがあった。

(おいおい、どうなってんだ。ココは非行少女のたまり場かなんかですか? 俺は先生とかじゃないんだけど)


>>864

「……………はい?」

今度は上条が呆気に取られる番となった。
いや、4倍て。冗談にしてもちょっと意味が分かりません。何をおっしゃっているのでしょーこの娘さんは。
ひょっとしてちょっとアレな娘だったりしちゃうのか?

などと思っていると、少女の頭に乗っかっていた猫耳がぴくぴくと可愛らしく動く。
上条はそのサマに二度驚愕した。
何かの変わったコスプレだとばかり思っていた猫耳が動くとは、上条にとっては予想外の事態だ。

(………いやいや、ちょいとばかし待たれい、上条当麻)

冷静になって考え直す。
今時ちょっと凝ったコスプレならば、猫耳くらい動かせてもおかしくはないのではないか。
上条は寡聞にしてそういう機構のついた猫耳の話は聞いたことがないが、世のオタクを嘗めてはいけない、
それくらいの仕組みは余裕で自作してしまうパワーくらいは持ち合わせている。
となれば―――確かめねばなるまい、、、、、、、、、

「………あー、と。ちょっと、失礼」

そう言うなり、上条はおもむろに少女の頭の猫耳をひっつかんで、むにむにと動かした。


>>861

等とやっていると。

そこにいたのは。


「―――――――――、ッ」

思いっきり上条の見知った顔だった。

「………ッ、魅、魅魔、さん」

生きていた。
あの地獄で、上条を幾度となく助けてくれた、女性が。

「生きていたんだな、 魅魔さんッ!」

うおぉ、と感動の声を漏らしつつ。
嬉し涙をにじませつつ。
上条当麻は、両手を広げて魅魔に向かって突進を敢行した。


869 名前:鈴音 ◆O6NEKOtIk6 :2005/09/14(水) 01:54:38

>>868
ぐにっ

「にゃっ!?」

むにむに

「な、なにをする!?」

尚もワシの耳を弄ぶその無礼に耐えかね、ワシは爪を出してそやつの腕に切りつけた。
そして素早く跳び退ると、前屈みになって尾と全身の毛を逆立て、そやつを睨み付けた。

870 名前:『知識と歴史の半獣』 上白沢 慧音 ◆KEINE6wH6c :2005/09/14(水) 01:57:21

>>867 猫又殿

ああ、そういえばまだ身分を明かしていなかった。
この場はやはり、私から明かすのが礼儀だろう。

「ふむ、失礼した。私は上白沢慧音。白澤の眷属だ。
今は……人の里を護るのと、歴史書を編纂することを生業としている」

簡潔に、自身の素性を告げる。
とりあえずはこれだけでいい。
あとは向こうが知りたいことに答えていくのがいいだろう。

>>868

と、なにやら青年に怪訝な顔をされた。
……ふむ、ひょっとして妖怪などを見るのは初めてなのだろうか。
まあ、外の人間が出会うことなど稀では在るが。

「ふむ、驚くことではない。未だこの世には幻と思われていたものが息づいている。
とすれば、己が目で見たものをにわかに信じられないのは普通だよ」

とりあえず、それだけ告げて、今度は軽く腰に手を当てて、見上げる(向こうの方が背が高いのだ)。

「それと、この時間の夜歩きは感心しないな。妖怪にとって食われるかも知れんぞ?
なるべく、早く帰ったほうがいい」

と、忠告。幻想郷の妖怪が、外の人間をさらっているというのは周知。
とすれば、やはりこんなところで襲わせるわけにもいくまい。

871 名前:―久遠の夢に運命を任せる精神―魅魔 ◆MIMAJ.qMs. :2005/09/14(水) 02:01:26

>>863 けーね
>「な、なんだ魅魔殿か。あまり驚かさないでくれ……」
「あははは、そうやって驚いてもらえると冥利に尽きるねぇ♪」

 私はからからと笑いながらそういった。一応これでも悪霊の端くれだからねぇ?
 自分の行動で驚いてくれると、やっぱり嬉しい物があるよ。
 これが霊夢だとこうは行かないからなぁ……

「慧音が博麗神社の巫女だったらねぇ。こっちも取り憑き甲斐もあるんだけど。
 あの子は驚くより先に弾幕張ってくるからねぇ。
 で、さんざっぱら打ち込んだら『あら、魅魔じゃないの』……
 正直あの子の育て方間違ったかねぇ……別に育ててないけどさ」

 しかし子供の頃を一応知ってる身としては、ちょっと考えなくもない。
 ……まぁ、ちょっとうろ覚えだったりするけども。

>「……あれは?」
>「あれは、なんなのだろうな」
 指差された方向を見ると、妙に眩しく光る箱が一つ。
 箱の中には、一升瓶がやたら偉そうに安置されている。

「とりあえず、一升瓶は見えるけどねぇ……」

 ふよふよと近寄って、その箱の外側をぺたぺたと触ってみる。
 妙に柔らかいくせに固めという妙な手触り。ガラスでもないのに透き通った素材。
 ……とりあえず、近づいてみても分からなかった。

「……えい」

 すすす、と内側に手を滑り込ませる。ふふん、これこそが悪霊の利点だねぇ。
 で、内側だが……妙にごちゃごちゃだ。妙な綱とかが張り巡らされている。
 さらに内側に手を伸ばすと、ガラス製の冷えた手触り。一升瓶に間違いないだろう。
 しかも、感触から何本かが並べられている。これはなかなかに嬉しいね。

「どうやら酒は中にあるようだけど……うーん?」

 出し方が結局のところ分からない。無理に出せるワケでもない様だし……
 ……倉庫みたいなものなのかね、これは? もしくは氷室みたいな物か?

872 名前:―久遠の夢に運命を任せる精神―魅魔 ◆MIMAJ.qMs. :2005/09/14(水) 02:01:56

>>866
>「あぁ、ワシもそう思う。」
「そうだね。幻想郷でもよく聴けそうな良い唄だ」

 最近知り合ったあの夜雀にでも教えたら、嬉しそうに歌いそうだ。
 もっとも、鳥目にするのはかわりないだろうけれど。

「宴会の馬鹿唄もいいけど、こういう歌も好きさねぇ……」

 そういって、ぱちぱちと拍手を送っておいた。

>「なんじゃ、酒の相手でも探しておったのか?
> 生憎、ワシは下戸じゃ。 相手をしてやることはできぬ。」
「そりゃ残念。長生きしてて酒が飲めないのは損だと思うけどねぇ……
 ま、呑めないのならしょうがないか。っていっても、今日は呑むつもりはないんだけどねぇ?」

 私は両手を広げながらそう答えた。
 ……先ほど謎の箱を弄くっていた私が言える義理ではないかもしれないが。

「行灯の油でも探しておこうかね。もっとも私はそっちの方こそ呑めないけど」

>>868 やっぱり上条
>「………ッ、魅、魅魔、さん」
 上条の反応は、私がある程度予想していた方向だった。
 つまり、顔見知りという反応だ。それはすなわち、あの夢が夢ではないという証拠でもある。
 ……いや、一応確信はしていたけど、念のためね?

「生きていたんだな、 魅魔さんッ!」
 そう言って、私に突進してくる上条を。

「これこれ、がっつくんじゃないよ」

 私はするりと透過して流した。
 転んだかもしれないが、別にどうって事はないだろう。
 一瞬石畳のことが頭に浮かんだが、忘れる事にする。

「確かに私のような美人に再会できて嬉しいだろうけど、急に抱きつくのは考え物だねぇ。
 慌てる男は女に泣かされるって言うし、もっと落ち着いたらどうだい?」

 と、そこまで言ってから一応居住まいを正して、再び言葉を紡いだ。

「よく生きてたな、上条の坊や。なかなか人間にしてはしぶといじゃないか。
 とりあえず向こうの私が消滅した甲斐はあったってモンかねぇ?」

 そしてにやりと笑って見せた。こういうときは不敵な笑みが一番だろう。 

873 名前:鈴音 ◆O6NEKOtIk6 :2005/09/14(水) 02:09:34

>>870
歴史書の編纂……か。
何やら、ややこしそうな仕事じゃ。
そこについては、もはや訊かぬが、白澤の眷属というのは気になるな。

「白澤の眷属とは何じゃ?」

ワシは、そこを尋ねてみることにした。

874 名前:鈴音 ◆O6NEKOtIk6 :2005/09/14(水) 02:16:56

>>872
女の賛辞と拍手に、ワシは気をよくして微笑した。

どうやら、酒の相手を探していたわけではなさそうじゃ。
ならば、気紛れに飛び回っておったのか、あるいは霊止恋しくなったか…か。
そんなことを考えていたところへ、その幽霊は無礼な言葉を投げてきた。

「行灯の油でも探しておこうかね。もっとも私はそっちの方こそ呑めないけど」

「ワシも飲まぬわ、そんなもの。」

ワシはそう答えると、がっくりと耳を垂れた。

「第一、この大正の世に、行灯など使っておる者もおらんじゃろう。」

875 名前:『知識と歴史の半獣』 上白沢 慧音 ◆KEINE6wH6c :2005/09/14(水) 02:17:31

>>871

「ふむ……倉庫、とな」

首をかしげて、しげしげとその箱を眺める。
こんなところに置くのも不自然な気がしたが、お神酒をしまっているのか、と考えると合点がいく。

「まあ、こうした方が早いかもしれんな」

呟いて、軽く右手で触れる。
そして、刻まれた記憶、この物体の『歴史』をざっと読み取った。

「……ふむ。式を使った無人の店、といったところか」

とすれば、代価が必要か。
少し見回して、賽銭箱を見つけた。
別に泥棒をするわけではない。入りそこなって飛び散っている小銭を何枚か拾うだけである。
それを、しかるべき場所に入れて、ぽちっと。
ごとん。

「なるほどな。これは便利だ」

うんうんと感心してみたり。

>>873

……む、まさか知らぬとは思わなかった。
まあ、この国では大陸の幻獣は馴染み深くないのだろう。

「……大陸に住まう、森羅万象に通じ病魔を払う力を持ち、人を治める徳持つ者の前に現れて知恵を授けたという神獣だよ。
私は、その血を引いていてね」

とりあえず、こちらに伝わっている知識を引用して説明する。
少々人のほうが買いかぶりすぎかもしれないのが、少々照れくさいのだが。

876 名前:上条当麻 ◆4kIcNrTOMA :2005/09/14(水) 02:30:21

>>869

ばりばりっ。

「あ痛だだっ!?」

上条は、二の腕を思いっきり引っかかれた。
当の引っかいた本人―――猫耳少女は一気に3メートルくらい上条と距離をとって、
威嚇のポーズで上条をガン睨みしているところだ。
まるで猫そのものな少女の反応に、上条の困惑は深くなる。

そして。

>>872


すかっ、と音が聞こえるかの如くに。
上条は、ものの美事に魅魔の身体をすり抜けた、、、、、

「あ………………れ?」

それによって当然、飛び込んだ勢いは吸収されるべき地点を見失い、全く止まる事が無く―――

「どわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」

上条は、脳天から石畳にヘッドスライディングし、二、三度ごろごろと派手に転がってぶっ倒れる羽目になった。

「うぅ……不幸だ、やっぱり不幸だ………」

今回は完全に自業自得のような気がするが。まぁそれはさておき。


>「よく生きてたな、上条の坊や。なかなか人間にしてはしぶといじゃないか。
>とりあえず向こうの私が消滅した甲斐はあったってモンかねぇ?」

無様に倒れたままの上条の背中に、声が掛かる。
その言葉を受けて、上条は痛む顔面と腕をさすりつつ、体勢を立て直して石畳に座り込む。
先程引っかかれた腕からは血がにじんでたりするが、上条は泣かない。強い子だから。

「……、ああ、案外俺って生き汚い、、、、らしくて。
………実の所毎度毎度、何で生きてるのか不思議なくらいなんだけどさ」

そこで、上条も、擦り傷の残る顔で笑顔をつくり、

「とにかく―――生きてたんだな、魅魔さん。本当に………本当に、良かった」

そう、心の底から。
上条は彼女の生還を喜ばしく思った。


>>870

そして、こちらのオリエンタル少女には、逆に諭された。

マボロシ? ヨウカイ?
おいおい、そりゃなんだ。
そんな単語は。それこそ完全に非現実オカルト)の領分じゃないか。
と言うことは何か? 俺はそういった領域に知らず知らず入り込んじゃったワケか?

上条の困惑は深まる。
つまり、自分をにらむ猫耳少女も。
目の前のオリエンタル少女も。
あまつさえ上条を透過した、、、、魅魔も。
全て、そういった非現実オカルト)そのもの、、、、の体現、ということなのだろうか。

「あー………もし、君の言うコトがマジなら、そうかもしんネェな」

服についた埃を払いながら、上条は頭を申し訳なさそうに掻いて、言う。

「ココがそういう場所、、、、、、だってんなら、俺の存在、、がちっとばかし―――ヤバい、かも」

上条の右手に宿る幻想殺しイマジンブレイカー
その能力自体が、そもそも―――非現実オカルト)を否定する存在。
そんな中に、自分が紛れ込めば……どうなるか、上条自身もまったく想像がつかなかった。

877 名前:鈴音 ◆O6NEKOtIk6 :2005/09/14(水) 02:35:13

>>875
「神獣……」

これは……驚いた。
ワシらもののけも同じようなものとは言え、
どうやらこの者はかなり格の高い妖のようじゃ。
が、しかし、どうも腑に落ちぬのは、この慧音が半妖であるということじゃ。
もののけが霊止と交わることはたまにあるが、神獣も、そのようなことをするのじゃろうか…?

「おヌシは、神獣と、霊止との間の子なのか…?」

ワシは呆然と慧音に尋ねた。

878 名前:『知識と歴史の半獣』 上白沢 慧音 ◆KEINE6wH6c :2005/09/14(水) 02:47:27

>>876 少年(青年?)

>「ココがそういう場所だってんなら、俺の存在がちっとばかし―――ヤバい、かも」

ふむ、どうやら解ってくれたようだ。
満足げに頷く。
と、青年が何気なく自身の右手に目をやった。釣られて見やると……。少しばかりの驚き。
―――視えない?
不思議なことに、その右手には歴史が見えなかった。刻まれた記憶が阻まれるようにして読み取れない。
……なるほど、と納得した。彼は何かしらの能力を持っているのだろう。
とすれば、夜歩きできても不思議ではあるまい。

「ふむ、そういうことか。君は能力持ちのようだな」

しかも、私の歴史を見る力を遮るということはなかなかに強そうだ。

>>877

「なに、神獣といっても人がそう呼んでいるだけで、妖怪には変わりあるまい。
それに、私の親は人が好きだったようで、たびたび姿を現していたのだそうだ。
とすれば、その間に私が生まれるのも不思議ではあるまい?」

呆然とする彼女に、苦笑して語る。
そうだ。人であろうと妖であろうと、心があるのは変わらない。
とすれば、通じ合わせた者同士が種を超えるのもまた在りえない話ではない。

「まあ、この姿ではあまり信じられんか。どちらかといえば母親似だしな。
……満月であれば本来の姿と力をお見せできるのだが」

まあ、実を言えばその姿をあまり見せたくないのだが。
角とか生えるし。尻尾も。

879 名前:―久遠の夢に運命を任せる精神―魅魔 ◆MIMAJ.qMs. :2005/09/14(水) 02:55:00

>>874
>「ワシも飲まぬわ、そんなもの。」
「へぇ? 猫又はそういうのが好みだと思ってたけど」

 ああ、そういえば好むのは復讐を心に秘めた猫又だけだったか。たしか鍋島とか。
 そういった類でないと行灯の油は口に合わないのかもしれない。
 要するに人食い妖怪が血肉を好むのと同じか。

「まぁ、好き嫌いはあって然るべきだね。偏食は良くないけど」

>「第一、この大正の世に、行灯など使っておる者もおらんじゃろう。」
「そうかい? うちの人間達の集落じゃまだそっち系使ってるの多いけど……」

 ね? といった感じで慧音に同意を求めてみる。
 とりあえず私が野菜を失敬している人間の里では、行灯は現役だった。
 魔理沙の家には確かランプが転がってたな。魔法の灯りがあるから隠居気味だけど。

「もしあったとしても、あんまりいい油じゃないから美味くはなさそうだね」

 ソレに油は飲む物じゃなくて、揚げ物をするのに使うのが一番だね。
 から揚げとかがいいかな。天麩羅も美味しくていいけど。

「あー、そういえば名前聞いてなかったな。私は魅魔っていうんだけど、アンタは? おちびさん」

 とりあえず忘れていた事だったので、聞いておいた。

>>875 ケネー
>「まあ、こうした方が早いかもしれんな」
>「……ふむ。式を使った無人の店、といったところか」
「へぇ……これがねぇ?」

 こんこんと箱を叩きながら調べてみるが、霊的なものは殆ど感じられない。
 強いて言えば、弱い雷に触れたような感覚がする程度だ。
 ……まぁ、人間が編み出した新しい式と思っとけばいいのだろうか?

 そうしてうーんと見つめていると、慧音が賽銭箱へ向かって、また戻ってきた。
 手には、小さな硬貨を何枚か持っている。
 それを小さな口にちゃりちゃりと入れて……なにかボタンのようなものを押した。

>ごとん。
>「なるほどな。これは便利だ」
「おおー……確かに便利だ」

 先ほど触れていた冷たく冷えた日本酒の瓶が転がり出てきた。
 なるほど、これは中々に便利だ。私の家にも一台欲しいね。
 なにより何時でも冷酒を楽しめるのが気に入った。

「どっかで手に入れられないかねぇ……これ」

880 名前:―久遠の夢に運命を任せる精神―魅魔 ◆MIMAJ.qMs. :2005/09/14(水) 02:55:34

>>876 上条
>「あ………………れ?」
「どわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」
「……あちゃあ。受け止めてやった方がよかったかね?」

 見事に地面に口づけする上条。ぽそぽそと『不幸だ……』と呟いているのが聞こえる。
 まぁ、流石に私もいきなり熱い抱擁、ってのは好むところではない。
 ……なので、因果応報と思っていただこう。

>「とにかく―――生きてたんだな、魅魔さん。本当に………本当に、良かった」
「あー、喜んでくれるのは嬉しいんだけどねぇ……微妙に意味合いが合ってないよ」

 そう、確かに私はここにいて、あの場で消滅したワケではなかったのは事実だ。
 しかしそれでも上条がいう言葉には間違いがある。

「私はとっくの昔に死んでるのさ。最初に言わなかったっけか? 私は『悪霊』だって。
 人に恨みを持ち、その人を憎しみ祟り、終には死にまで至らす事も在る悪しき魂……それが私さ」

 ちょっとおどかすつもりで、おどろおどろしい口調で話しかけてみる。
 しかし、一気にからっと口調を変えるのがコツだ。

「まぁ、最近は別に恨みとかどーとか……興味なくなってきたけどね?
 祟ってる相手にご飯集る事はあるけどねぇ」

 からからと笑いながら一気に言った。これぞ持ち上げて落とす話法だ。自慢の技術である。

>「ココがそういう場所、、、、、、だってんなら、俺の存在、、がちっとばかし―――ヤバい、かも」
「ああ……あの紅い髪の女の子の一件が絡んでるのかい?」

 気になったので聞いておいた。記憶が正しければ、上条はあの子に生身で挑み、一応は生きていた。
 ……となれば、そんな事を言うのはそれが関係しているのは間違いないだろう。

「まぁ、酒も手に入ったし……軽く言ってごらんよ。そう簡単に動じるタマじゃないしね」

 そういいながら、あっと思ってしまった。

 よく考えたら、一升瓶はあっても呑む器がなかったじゃないか。

881 名前:鈴音 ◆O6NEKOtIk6 :2005/09/14(水) 02:57:53

>>876
困惑した様子のそやつに構わず、ワシは睨みつけたまま言った。

「礼儀を知らぬようじゃな、小僧。
 おヌシのように破廉恥な霊止は初めてじゃ!」

>>877
なるほど、確かに、神獣と呼ばれる者ならば、もののけの中にもおるな。
麒麟、金神、朱雀と、その数は多い。

「なるほど、心とは、霊止も妖も大差無いものなのじゃな。」

ワシは笑って言った。 

882 名前:『知識と歴史の半獣』 上白沢 慧音 ◆KEINE6wH6c :2005/09/14(水) 03:08:54

>>879 ミマー

ふむ、なるほど。電気なる力で動いているのか。
確かに便利、便利だが―――

「あー、盛り上がっているところ悪いのだが。

……幻想郷に電気は無かったぞ?

残念なことに、電気を用意する手段に心当たりは無いのだった。

>>881 猫又殿

「ああ。故に、私もまた人間が好きなのだよ」

笑い返して、私も答えた。
と。そこで軽く手を打つ。

「ああ、貴女のことはまだ聞いていなかったな。よければ聞かせてもらえないか?」

そうだ、まだ彼女の事を何も聞いていなかったのだ。

883 名前:ミヤビ ◆TIger7pdX2 :2005/09/14(水) 03:16:46

ようやく、解放された。
一日千秋の思いで苦行の日々を歩み続け、幾月日。
嗚呼、そして得られた安息の何と甘美なる事か!
嗚呼、その身の軽さと解放感の如何に好ましきことか!

その不滅なる魂の業にもたらされた幸福を最大限に甘受すべく、私は気に入りのこの地を訪れる。
ここは本領ホームというわけではないが、心が安らぐ場所ゆえに。


「――もう嫌、もうフィギュア作りも漫画書きも荷物持ちも嫌……!」


――そう、このような言語に絶する疲労を洗い流す為に。
今の主と本来の上司、二つの権力の横暴に振り回され(内容は聞くな、泣きたくなるから)、
ここふた月の間、この神族の不滅の魂魂と肉体、ともに休まる間もなかったのだ(特に精神)。


とまあそんな訳で、久方の休憩に。
いつもの普段着的姿である巫女服姿で、長い銀髪をなびかせ、この神社に再び来てみたのだが――


「……何よ、これ」


……またしても賑やかになってたんですけど。
静かな境内を期待していたのだが、当てが外れたようだ。
まあ、気分転換には悪くないのかもしれないが。

「……本当におかしな所ね、ここは。 私みたいな連中が同じ目的で集まるのが多いのかしら?
 御免なさい、ちょっとお邪魔するわよ」

仕方がないかと嘆息しつつ、私は鳥居をくぐり、その境内に足を踏み入れた。

884 名前:『知識と歴史の半獣』 上白沢 慧音 ◆KEINE6wH6c :2005/09/14(水) 03:22:19

>>883

ふと、突然入ってきた大きな気配に、自然と出来ていた神社の結界が揺らいだ。

「む?」

強い霊力。妖怪亡霊その他色々が跳梁跋扈する幻想郷にもそうそうない力の持ち主。
はて、今宵は不思議なことばかりだ。この神社は何かを引き寄せる因果でも持っているのだろうか。
ふむ、と目を閉じて気配を探ってみる。

「―――白虎か。さて、また大物が来たものだなぁ」


885 名前:―久遠の夢に運命を任せる精神―魅魔 ◆MIMAJ.qMs. :2005/09/14(水) 03:31:38

>>882 けー姉
>「あー、盛り上がっているところ悪いのだが。
 ……幻想郷に電気は無かったぞ?
「…………あら」

 そういえばそうだった。先ほど自分で言ったばっかりではなかったか。
 幻想郷じゃ行灯がまだ主流だと。
 この箱の式は不明だが、どうやっても向こうでは使えなさそうなのは明白だ。

「困ったねぇ……使えると思ったんだけど」

 ごつごつと箱を叩いた。使えないのでは唯のガラクタだ。
 向こうでも使える方法を模索してもいいが、やるだけめんどい。
 そもそも河で冷やせば十分冷酒にはなるとおもったら、あんまり必要ではなく思えた。

「まぁ、いっか」

 大事なのは出てきた酒だろう。酒♪

>>883
>「――もう嫌、もうフィギュア作りも漫画書きも荷物持ちも嫌……!」
 そんな事をぼやきながら、神社境内へと入ってくる人影。
 見ると、白い髪の女性だった。見た目は、であるが。

「へぇ……またも実力者っぽいのが来たねぇ?」

 おそらく神かそれに匹敵するほどの妖怪だろう。
 隠しているかどうかは分からないが、それでも分かるくらいの力だった。
 これほどの実力者となると、ほとんど数は限られる。

「四神か七福神か、まぁ誰か分からないけどこんばんわ」

 とりあえずやんわりと相手にしておいた。
 あんまり手荒に扱って荒事にでもなったら疲れるしね。

886 名前:上条当麻 ◆4kIcNrTOMA :2005/09/14(水) 03:38:17

>>878

上条を見やったオリエンタル少女は、何かを確認したようにもっともらしく頷いて、

>「ふむ、そういうことか。君は能力持ちのようだな」

と、事も無げに言いはなった。

「……!!」

上条の驚愕はまだまだ続く。
幾ら相手が非現実オカルト)の世界の住人とはいえ、こうも簡単に自らの能力を見つけられるとは。

「……、ハ。これが分かるってことは……いよいよ、本物ってワケだな、こりゃ」

上条は困ったように苦笑して、少女と眼を合わせる。
そこには魅魔の持つ雰囲気を正逆にしたような―――子供っぽいが、どこか卓越した雰囲気を持つ整った顔がある。

「あー、そうすっと、いよいよ―――俺はココにいちゃいけないっぽい。
なんつーか、御呼びでない、こりゃまた失礼しましたーって感じ? つったりして」

たはは、と誤魔化すように笑う。

そしてその笑いが、

>>880

上条の顔の上から、あっさりと奪い去られた。

「……、悪、霊―――?」

彼女の、魅魔の正体。
人を恨み、憎しみ、祟り、死にまで追い込む、不浄な魂―――
そんな悪しき存在には、どうしても見えない。
しかし、事実彼女は、上条を事も無げにすり抜けた……と、いうことは。

「そんな、魅魔、さん、あんた、は……」

深刻そのものな表情で、上条が二の句を継ごうとしたとき、

>「まぁ、最近は別に恨みとかどーとか……興味なくなってきたけどね?
>祟ってる相手にご飯集る事はあるけどねぇ」

突然あっけらかんと笑いながらそんな事を言われる。
かくんと肩が下がり、上条の身体から少しだけ力が抜ける。
しかしそれでも、上条はとても魅魔の冗句まじりの話を笑えなかった。
これで彼女もまた、文字通り非現実オカルト)そのものの存在である事が明らかになった。
その上、『悪霊』。『悪霊』と来た。
元々実体を持たない、それ自体が幻想、、に寄った存在。
そんな彼女に、
自分の右手が触れれば―――

上条は、下手をすれば自分の恩人を、この手で)してしまったかもしれないのだ。

上条の全身から冷や汗が、どっと吹き出た。

「笑い事、じゃ―――ねぇ、んだ」

上条は途切れ途切れに、そう、言葉をつないだ。

「俺の右手………幻想殺しイマジンブレイカー)。アンタに触らなくて、本当に良かった。
これは―――アンタを、殺せる、、、腕だ」


>>881

何か言われた。初対面の人(?)に。

破廉恥。
ハレンチ。
破廉恥、と。

これはもう、エッチスケベマイペットを超越した最低のヘンタイに送られる称号だ。

「ちょ、ちょっと待てぃ! なんでそこまで言われなきゃならねぇっ!?
少し確かめたかっただけだろーがっ! 人を変質者のようにゆーなっ!!」

思わず上条は、声を荒げていた。
ハレンチという響きはそれだけショックだったらしい。

887 名前:ミヤビ ◆TIger7pdX2 :2005/09/14(水) 03:44:12

まず神社の敷地内に入って、本日のびっくりどっきりメカ――――もとい。

……シンクラヴィアに劣らず、
かなり思考が榮太郎様に毒されかけているようだ。しっかりしろ私。


…もとい、本日この境内に居合わせた面子、その一人一人を見回してみる。
そこにいたのは――

>>876
人間の高校生――というか高校生らしい見た目なら人間だろう――。
神族の私の見立てだ、まず人外ということはありえないだろう。
ただ……こんな時間にこんな連中に囲まれて
それほど取り乱していないのを考えると、結構場慣れしているらしいが。

拓人達と年恰好は変わらないが――魔法使いか何かだろうか?
その割には、魔力があまり感じられないのだが。

>>881
次に目に入ったのは、猫又。
同じネコミミ(私のは厳密には虎耳だが)持ちとして、どこか親近感を覚える。

……榮太郎様が見つけたらよからぬ事を考えるのは確定だろうが。
その意味では、この場に彼がいないことを、私は運命に感謝した。 …だって私が神様だし。

>>880
その次に目に映ったのは――死した人間の残留思念が神格値を向上させ、その身を定着させた精神体――
まあ俗に言う、幽霊という奴だった。
幽霊といえば、いつぞやの出鱈目な存在力を持った、
あの文字通り人を食ったような性格の女が思い出されるのだが――それはさておき。

>>884
そして最後。
――そこに居たのは……神族?

「―――白虎か。さて、また大物が来たものだなぁ」

一瞬そう見まがってしまった、先に声をかけてきたその娘は――白澤、と呼ばれる存在だった。
私と同じく、神族にカテゴライズされる神獣の類のはずなのだが――少し、違和感も。


「……あら、これはどうもこんばんわ。
 まさかこんな所で、私以外の神族に出会えるとも思わなかったけど――
 …ええっと、白澤はくたく、でいいのよね?」

……神族が人間の姿をしているにしても、やはり妙な違和感はぬぐえない。
そのせいかついつい、確認するような口調になってしまった。

888 名前:『知識と歴史の半獣』 上白沢 慧音 ◆KEINE6wH6c :2005/09/14(水) 03:58:38

>>885 魅魔さま

……そういえば、自販機を弄っていたせいかすっかり忘れていたが。

「呑むとしたら杯はどうしたものか……さすがに持ち歩いてはいないしなぁ」

そこまで飲兵衛でもないし。
としたら、何か代わりになるものは……

>>886

盛大に驚かれた。
まあ、いきなり見抜いてしまったのは失敗だったか。

「ああ、すまない。驚かせてしまったようだな。君から『歴史』が見えなかったものでね。
そこから推測しただけだから、細かいことまでは解らないよ」

たぶん、無意識に使っているのだろう。完全に操れるという意気ではなさそうだが。
まあ、こうしているということはあまり日常に支障は出ていないのだろう。

>「あー、そうすっと、いよいよ―――俺はココにいちゃいけないっぽい。
>なんつーか、御呼びでない、こりゃまた失礼しましたーって感じ? つったりして」

む、微妙に誤解されたか?

「ああ、いやいやそういう意味ではないよ。それに、ここには結界も張ってあるようだし、
並みの妖怪は近づけないだろうさ。それに、私もいるからな」

ふふ、と笑顔で告げた。
別に追い出そうという意図などまったくないのだ。単なる警句に過ぎない。

>>887

どうやら向こうもあっさりとこっちの素性を見切ったようだ。
別にそれ自体は構わない。白虎、同じ大陸の出自である神獣であれば、私のことは当然知っているだろう。
正確には、私の親だが。

「ああ、半分だけだがな。残り半分は人間だよ。
しかし貴女のような高位の者がこんなところにおわすとは」

それが、何とはなしに気になる。
本来、高位の幻獣はあまり人前に姿を現さないものである。
……私などは例外に当たるが。

889 名前:ミヤビ ◆TIger7pdX2 :2005/09/14(水) 04:01:54

……しかし、割と面白い面子が集まったものだ。
休憩がてら、ここで彼女らを眺めながらまったりするのも悪くない――と思ったところで。

>>885
>「へぇ……またも実力者っぽいのが来たねぇ?」
先刻の女幽霊も、私が入ってきたことに気付いたようだ。
禁則呪法で力はセーブされていたはずなのだが……それでも、判る奴には判ると言う事か。

>「四神か七福神か、まぁ誰か分からないけどこんばんわ」
そして、挨拶される。
よく見れば彼女、いつぞやの幽霊とも違い、活動的な西洋風の服装に身を固めている。
あのときの奴とは、また違うのだろうか?

「……御名答。 流石にいくら疲れてたからって、少し擬態がずさんだったかしら?
 私はミヤビ。 四神は西方位が守護神獣――瑞獣・白虎の一柱よ。

 …ああ、そんなに身構えなくても大丈夫よ。 私もこんな所で喧嘩できる気分じゃないし」

……実際にはしたくても、例の呪法のために
まともに出来る状態じゃないというのが正しいのではあるが、それはそれで些細なことだ。

「ところで貴女も、幽霊の様だけど――随分と存在が安定してるわね。
 もしかして――渦巻きマークの入った三角巾をつけた幽霊の、知り合いか何か?」

同じ幽霊という共通項。 もしかしたら知り合いかと思い、尋ねてみる。
まあ、知っているいないに関わらず、どうという問いでもないのだが。

890 名前:―久遠の夢に運命を任せる精神―魅魔 ◆MIMAJ.qMs. :2005/09/14(水) 04:02:24

>>886 上条
>「……、悪、霊―――?」
>「そんな、魅魔、さん、あんた、は……」
 此処までは予想通りだった。いや、予想以上といえる。
 これくらい慌ててくれると、幽霊としては嬉しい限りなんだけど。

>「笑い事、じゃ―――ねぇ、んだ」
 しかし、ここからが違っていた。普通なら此処で『なんじゃそりゃ!』ってなるんだけど。
 私の話を聞いた上条は、冷や汗を流しながら言葉を紡いでいく。

>「俺の右手………幻想殺し(イマジンブレイカー)。アンタに触らなくて、本当に良かった。
> これは―――アンタを、殺せる、、、腕だ」
「へぇ……私を殺せる腕、ねぇ」

 言われて、少し集中してその手を見つめてみる。
 そうしてみて、ようやく気がついた。いや、そうしなければ異常に気づくのも難しかっただろう。
 その手の周囲だけ、うっすらと存在する霊力がまったく存在しない事に。

「なるほど、霊力を消す手か。それなら私を消滅させるには十二分だろうねぇ?」

 しかし、そこまで知っても私は動じなかった。
 そも、それほどまでの驚異的な存在というのを私は知っているからだ。

「とはいっても、別に怖くはないけどね。なにせその『刃』はきちんと『鞘』に収まっている。
 抜き身じゃない以上、怖がる必要もないと思ってるけどね?
 ああ、鞘ってのは別に容れ物じゃなくて、上条自身がってことだけどね」

 そう、とどのつまりその手は霊夢の必殺の浄撃と変わらない。
 霊夢は私を消せる手段を持っているが、使うことは無い。面倒くさいのかもしれないが、消す必要がないと思っているのが事実だろう。
 それと同じだ。

「上条は私を『消したくない』って思っているんだろう? ならそれでいいさ。
 有無を言わさず消しに来るのなら抵抗だってするけど、そうしないならなにもしないさ。
 それとも、今から私を消してみるかい?」

 からからと笑いながら、私は上条にそう言ってみせた。

「私はこれでも人間……そう『人間』だ。人間を見る目は悪くないと思ってるんだよ。
 三度助けた程度にはあんたの人柄は認めてるつもりだけど?」

 私は未だに開封していない一升瓶を弄りながら、そう言った。

「ま、そんなつまらない事は気にするんじゃないよ。今大丈夫ならそれでよし。
 お陰で一応楽しくやっていけそうなんだからいいじゃないか」

 そう、それが私の出した答え。だからその手も怖くなかった。

>>888 けねたん
>「呑むとしたら杯はどうしたものか……さすがに持ち歩いてはいないしなぁ」
「うーん……回し飲みしてみるかい?」

 それくらいしか方法がなさそうだった。
 栓を抜くのはまぁ、口を切れば何とかなるけれども……

「一応八割が女性だし、上条がいいならそれでいくかい?」

 と、上条に聞いてみた。それなら話が楽でいいんだけど。

891 名前:―久遠の夢に運命を任せる精神―魅魔 ◆MIMAJ.qMs. :2005/09/14(水) 04:10:35

>>889 ミヤビ
> 私はミヤビ。 四神は西方位が守護神獣――瑞獣・白虎の一柱よ。
「へぇ……名高い四神に出会えるとは、光栄だねぇ……」

 嫌がおうにも集中が高まっていくのが分かる。
 祟り神、と名乗っていてもランク的には相手のほうが上なのは事実だ。
 素性を怪しまれれば一戦交えてもおかしくないと思ったが……

>…ああ、そんなに身構えなくても大丈夫よ。 私もこんな所で喧嘩できる気分じゃないし」
「あー……そっか。それならこっちとしても嬉しいかも」

 かくりと肩を落とした。こっちはこっちで逆に疲れるねぇ……
 ま、とりあえずある意味有名人と同席だ。楽しむに越した事はないだろう。

「私は魅魔。まぁ祟り神の端くれかね? よろしく」

>「ところで貴女も、幽霊の様だけど――随分と存在が安定してるわね。
> もしかして――渦巻きマークの入った三角巾をつけた幽霊の、知り合いか何か?」
「……あちゃあ」

 知りあいも何も、恐ろしくよく知ってる相手だね、その子は。
 なぜか撃ちつ撃たれつした関係でもある。塩鱈でだけど。

「そいつは知り合いだよ。多分ついでに大喰らいでぼけぼけの、だろう?
 だったらもう名前も知ってる間柄だよ。いつ知り合ったんだい?」

 というか、アレと知り合ったのならば、だ。
 アレの恐ろしい食欲とか貪欲な食事速度とか、果ての知れない食事量とか知ってるはずではないだろうか?

「……もしかして、微妙に困らされたクチかい?」

 とりあえず、聞いてみておいた。

892 名前:鈴音 ◆O6NEKOtIk6 :2005/09/14(水) 04:44:58

>>879
「好き嫌い以前に、猫又は油は飲まぬ。 少なくとも、ワシの住む永乃の猫又はな。」

怪訝そうな幽霊の女に、ワシは言った。

「油を飲むくらいなら、ワシは茶を啜りながらきんつばでも食べるほうが良い。」

茶を無しに食べるのなら、あんみつが一番なのじゃがな。



「あー、そういえば名前聞いてなかったな。私は魅魔っていうんだけど、アンタは? おちびさん」

ワシはそれに応える。

「鈴音じゃ。 悪いが、眠い。 今宵は、ここまでじゃ。
 また、逢うこともあろう。 では、またな。」


ひとつ、大きく欠伸をすると、ワシは神社から去っていった。



(退場)

893 名前:ミヤビ ◆TIger7pdX2 :2005/09/14(水) 04:45:07

>>891
>「へぇ……名高い四神に出会えるとは、光栄だねぇ……」
……褒められてしまった。 値踏みするような意志も感じられたが。
ここへ来てようやく、自分の立場がそれなりの神格にある事を思い出す。

「……そうまで言ってもらえるのって、なんかむず痒くあるわね。
 ここの所、あまりそんなことを考えられないような仕事が続いてたから」

そう言って返答する。
正直、その四神の一角ともあろう存在が夏冬に同人誌の執筆を強要されて
死にかけると聞いたら、いったい彼女はどんな顔をすることか。

「あー……そっか。それならこっちとしても嬉しいかも」
彼女も、私に交戦の意志がないところを聞くと、ようやく肩の力を抜く。
こちらとしても休みに来たのだ。 こんな所でやりあうほどいらつく事はない。
もっとも、喧嘩があからさまに売られるならやむなく買うが。
何はともあれ、

「私は魅魔。まぁ祟り神の端くれかね? よろしく」
その女幽霊――否、神格値の安定からか、崇り神と名乗った女、魅魔。
確かに、幽霊というよりは精霊に近い安定具合だ。 そういう呼称も頷けなくもない。

「こちらこそよろしく。 にしても、今夜は珍しい面々と会えるものね。
 巡り合わせがよかったというべきか、何というか」

そして、私があの以前出会った女幽霊の事を聞いてみると、

>「……あちゃあ」

帰って来たのは呆れたような声。

>「そいつは知り合いだよ。多分ついでに大喰らいでぼけぼけの、だろう?
> だったらもう名前も知ってる間柄だよ。いつ知り合ったんだい?」

「……あー、確かにそうだったわね。 しかも微妙に人を食った態度の。
 おまけに妙に俗っぽい話題にも詳しいし。
 知り合ったのは……少し前にここへ来たとき、居合わせたって程度なんだけど」


>「……もしかして、微妙に困らされたクチかい?」
「困らされた、というよりは……呆れさせられた、というのが正直なところかしら。
 私達の共通認識のはずの、幽霊だの亡霊だのの常識にも当てはまらないようだったし。
 あと……かなり悪食っぽかったのを覚えてる」

>>888
>「ああ、半分だけだがな。残り半分は人間だよ。
>しかし貴女のような高位の者がこんなところにおわすとは」

白澤――否、『半』白澤の彼女の言葉で、ようやく疑問が氷解する。
なるほど、神族と人間のハーフだったわけか。 道理で。
しかし――

「……高位、ねえ。私が………………はぁ。」

疲れた頭で自らの境遇を思い返すと、ため息が出る。
私も白虎である以上、神の中でも割かし知名度は高い方で、それなりの位に居るのではあるが――
榮太郎様に捕まって以来、とてもそんな神様にやらせるようなものではない行為を山ほど強要される。
正直、自分って何? と問い返したくなる。

「……いやあ、私なんてそれほどでもないわよ。
 実際には使い走りのような仕事が多いし、それ以上に、魔法使いに捕まって拘束されている身だし。

 …それに、そんな仕事の都合上、人間界に足を伸ばすことも少なくないのよ。
 貴女の居るところのほうは、どういう認識なのかはあいにくわからないけど、結構慌しくってね」

……嘘は言っていない。実際拘束前でもそういう仕事は山ほどやった。
そしてつい最近は―――

「……秋葉原を、メイド服姿でねり歩かされた事もあったし」
ぽろりと、口からこぼれる嘆息。
やはり忘れがたき記憶である。 カメラ小僧どもの劣情っぽい視線が特に。


「――そういえば、貴女達――そこの幽霊のお嬢さんとも知り合いのようだけど。
 貴女達、いったいどういうところに棲んでいるの?
 あいにくと私でも、こちらの常識が通じなかったりであまりわからない所もあるんだけど」

そう、これも彼女等に聞いておきたかったこと。
あの女亡霊の居たという場所は、<学園>とも魔界とも神界とも違う法則のところらしい。
別にどうというわけでもないが、それでも世界を管理する神の端くれとして、知って置いて損はあるまい。


894 名前:『知識と歴史の半獣』 上白沢 慧音 ◆KEINE6wH6c :2005/09/14(水) 04:45:29

>>890

回し呑み。……少々はしたない気もするのだが。
しかしながら杯を魔法のように出せるわけでもない。

「まあ……その、なんだ。少し気恥ずかしいが、それもいいだろう」

私は一応頷いた。まあその程度なら我慢すればいいことだ。

……そういえば、魔法で転送とかその辺は出来ないのだろうか。

895 名前:上条当麻 ◆4kIcNrTOMA :2005/09/14(水) 04:55:09

>>887

次第に(上条内で)混沌とし始めた雰囲気の中、ふらりと境内に姿を見せたのは、銀髪を長く垂らした巫女さんだった。
今この情景に、最も相応しいであろう人物の登場だ。
その事に上条は、なぜか意味も無くほっと安堵する。
この神社に仕えている人が、朝の掃除にでも来たのだろうか?
そんな疑問を感じた上条は、とりあえず率直に聞いてみる事にした。


「あ、どーもこんばんは。えーと、アンタ、この神社の人?」


>>888

「歴史」が見えない。
また何だか上条には理解の出来ない話が飛び交う。
恐らく、オリエンタル少女の持つ何らかの能力を示しているのだろう。
読心能力テレパシー)? 記憶読取サイコメトリー)? 未来予知フューチャーサイト)
あるいは上条の想像もつかない未知なる能力かもしれない。
そこまで考えて上条は、ひとまず深く考えずに話の先を聞くことにした。

>「ああ、いやいやそういう意味ではないよ。それに、ここには結界も張ってあるようだし、
>並みの妖怪は近づけないだろうさ。それに、私もいるからな」

そんな事を言う。
これを聞いて上条は、

「いや、俺の事じゃねぇんだ―――むしろ俺が言いたいのは、君達の事で。
俺のこの力自体が、ココにとって良くネェんじゃねえか、って話」

そう、上条の事はひとまずどうでも良い、、、、、、
自分がそういう非現実の類に襲われようが、構わないのだ。
ただ、幻想殺しの能力が、この場にいる無益な者たちを傷つけるようなら―――
それは、上条の本意ではない。

そんな事を言おうとすると。


>「上条は私を『消したくない』って思っているんだろう? ならそれでいいさ。
>有無を言わさず消しに来るのなら抵抗だってするけど、そうしないならなにもしないさ。
>それとも、今から私を消してみるかい?」

「――――――」

本当に事も無げに、今までと同じ調子で、どこまでもあっけらかんと。
魅魔は、そう言ってのけた。

そこで上条は気付く。
何時の間にか、自分は能力に縛られていたのではないかと。

普段、この右手の危険性を考慮した事は無かった。
そもそも上条が日常を送るに当たって、この右手が神様のもたらす幸運をも消し去ってキャンセルして)いる事以外に、
全く生活に支障はない。
彼女らのような、そしてこの場所のような、非現実の存在に触れない限りは、その危険性を意識する事すらなかったのだ。

そこに来て出会い、自分を助けてくれた女性。
猫耳を持った不思議な少女。
歴史を見るという、オリエンタル少女。

それら全てが、非現実に住まう存在だと知ったとき、上条は彼女たちを傷つけたくないと思った。
その事が、かえって自らの能力を危険だと思わせてしまったのだろう。

そんな心配など、無用だった。

自分は上条当麻という人間だ。
全ての記憶を失って1ヶ月少々ではあるが、この1ヶ月で自分の能力の扱い方くらいは知っている。
そんな自分が、彼女らを消すなんて事があるはずは無いのだ、、、、、、、、、

それに何より。
彼と会って間もないはずの魅魔が、上条当麻を『信頼』しているというのに。
上条自身が、自分を信頼できなくて、一体どうするというのか――――――


「……、ああ、そーだな、魅魔さん。俺、ちっとばかし考えすぎてたみてーだ。はは、バッカみてー」

上条は心の底から笑い飛ばすように、声を張らせてそう言った。

「そっちのオリエンタルなキミも、悪ぃ、変な気を使わせちまった。
だから、―――その、改めてよろしく頼むわ」

今度こそ、いつも彼が出来る最高の笑顔で。
上条はオリエンタル少女と魅魔に向かって、挨拶をした。


で。

>「うーん……回し飲みしてみるかい?」

「ま、まままま回し飲み!?」

この台詞に、上条は分かりやすいほど動揺した。

そもそも、学園都市において『酒』という存在は、結構希少である。
人口の大半が学生なだけあって、酒に関する規制は非常に厳しい。
その上、上条当麻は記憶喪失の影響により、酒という飲み物の存在は知っていてもその味を知らない。
記憶を失う前の自分が酒を飲んだ事があるのかどうかは知らないが、例えあっても脳がその味を覚えていない。
そんな訳だから、上条はなんとなく酒という存在を敬遠していた。
ただし興味が全く無いわけでもない。
大人の階段を上る第一歩として、酒の味くらい走っておきたいと前々から思っていたのだが―――

「いやいくら大人の階段っつってもそれは幾らなんでもステップアップしすぎでしょ、
つーかこう倫理的に色々と問題があるっつぅかさすがにマズイしとにかくまだ早いったら早い
まだ心の準備が出来てませんよ!? すなわちダメったらダメ、と上条当麻は全力で主張するわけで!」

自分でも何を言ってるんだか分からなくなっていたが、とにかく上条は顔を真赤にしながら全力でまくし立てた。

896 名前:『知識と歴史の半獣』 上白沢 慧音 ◆KEINE6wH6c :2005/09/14(水) 04:57:15

>>893

>「……秋葉原を、メイド服姿でねり歩かされた事もあったし」

―――神は、死んだ。
ふと、そんなニーチェ的超人思想な言葉が浮かんでしまった。
……いったい何処の阿呆だ、神獣にメイド服着せて見せびらかすような輩は。
思わず頭を抱えた。外の世界はいったいどうなっているのか。小一時間問い詰めたい。

「……そう、か。苦労しているのだな……」

ああ、何も出来ないこの身が歯がゆい―――

閑話休題。

>「――そういえば、貴女達――そこの幽霊のお嬢さんとも知り合いのようだけど。
> 貴女達、いったいどういうところに棲んでいるの?
> あいにくと私でも、こちらの常識が通じなかったりであまりわからない所もあるんだけど」

「どういう、といわれてもな。結界で括られた山奥の里に過ぎんさ。
まあ、いささか特殊な形を取っているけど」

いいながら、幻想郷のことを思い返す。
そこの歴史を全てこの身に納め、書として編纂している私に、知らないことはない。
だとすれば、簡単に語ることもできる、のだが。

「―――忘れられたもの、失われたもの。現代の常識において無いとされたもの全ての集う、
人と妖怪が共存する森羅万象の楽園。理想郷、あるいはアヴァロンとも西では呼ばれていたか」

まあ、興が乗ったし、多少は大仰でいいとしようか。

「幻想の集う場所。今では、幻想郷と呼ばれているところだよ」

そう、私は告げた。

897 名前:『知識と歴史の半獣』 上白沢 慧音 ◆KEINE6wH6c :2005/09/14(水) 05:03:12

>>895

どうやら、機嫌は直してくれたようだ。良かった。
オリエンタルというのが何を指すのかは良くわからないが、

「ああ、私は上白沢慧音という。よろしく頼む―――ええと」

とりあえず名乗って、そういえば少年の名を聞いていないことに気づいた。
そういえば、聞いておかなくてはならなかったな。むう、失敗。

で、

>「いやいくら大人の階段っつってもそれは幾らなんでもステップアップしすぎでしょ、
>つーかこう倫理的に色々と問題があるっつぅかさすがにマズイしとにかくまだ早いったら早い
>まだ心の準備が出来てませんよ!? すなわちダメったらダメ、と上条当麻は全力で主張するわけで!」

「いやそれは過剰反応しすぎだろう」

あまりの狼狽振りにつっこんでしまった。
幻想郷においてはけっこう普通に呑まれているのだが。

「気にすることは無いだろう。私の里では15で成人となるし、私の知り合いには、
お前より年下でもすさまじい酒豪が何人かいるぞ」

主に巫女とか魔法使いとか。
というよりも酒に弱い人物など殆ど見ないのだが。
せいぜい式の式か氷精、あとは宵闇の妖怪くらいだろうか。

898 名前:―久遠の夢に運命を任せる精神―魅魔 ◆MIMAJ.qMs. :2005/09/14(水) 05:20:09

「ふあぁ……」

 ようやく眠気がやってきた。思い出したが自分は眠気が来るまでの散歩をしていた筈だ。
 眠くなってきたのなら、帰るのが道理ではないだろうか?

「まぁ、あと少しくらいは」

>>892 鈴音
>「好き嫌い以前に、猫又は油は飲まぬ。 少なくとも、ワシの住む永乃の猫又はな。」
「そっか。残念だねぇ。油飲むところ見てみたかったんだけど」

 意外にこれは本音だったりする。アレを呑むのは猫又位だろうと思ってたのだけど。
 しかし、それならあの話はガセなのだろうか?

>「油を飲むくらいなら、ワシは茶を啜りながらきんつばでも食べるほうが良い。」
「あー、確かにそうかもしれないねぇ……」

 私もそうするような気がする。ただし私の場合は草団子だが。
 ついでに言えばあんころ餅でもいいかもねぇ。

>「鈴音じゃ。 悪いが、眠い。 今宵は、ここまでじゃ。
> また、逢うこともあろう。 では、またな。」
「ん。そうか、それじゃまた。その内またあうだろうさ」

 そういって、去っていく猫又の少女を見送った。

>>893 ミヤビ
>ここの所、あまりそんなことを考えられないような仕事が続いてたから
「そうなのかい?四神を使役する位だし、大した事なんだろうねぇ……」

 そも、四神を操ったのはたしか清明だかなんだかではなかったか。
 それに匹敵する存在が居るのだ。生半な事ではないだろう。
 彼女は疲労しているという事実も、頷けるというものだ。

>巡り合わせがよかったというべきか、何というか
「そういう星のめぐりなんだろうさ、今日はね……」

 実際、この場には人間が一人半しかいないのだ。
 まさしく妖怪集いて……だろう。妖怪の範囲内なのは私だけかもしれないが。
 ちなみに半分は慧音である。いわずもがなだけど。

>あと……かなり悪食っぽかったのを覚えてる
「かなり……じゃなくて、凄まじい、だよ。
 一日23食食べるってもっぱらの噂だし」

 それは噂なのだろうが、八目鰻の鰻丼を信じられないほど食べているのだ。
 信憑性は極めて高いだろう。

「あれは幽霊の中でもかなりクセ者の部類に入るんだろうね。識者ではありそうだけど。
 ……私だってクセ者ではあるから言えた義理じゃないかもしれないけどねぇ?」

>「――そういえば、貴女達――そこの幽霊のお嬢さんとも知り合いのようだけど。
> 貴女達、いったいどういうところに棲んでいるの?
> あいにくと私でも、こちらの常識が通じなかったりであまりわからない所もあるんだけど
 ああ、そういえばこの場に居るものは幻想郷について知らないのが多いのだろうか?
 よく考えてみればその可能性は高い。上条の着ている服を見ればよく分かる。
 ……飛んでる内に世界の境界まで超えちまったのだろうか、私は。

「あー、軽く簡潔に言うと『幻想郷』って場所に住んでるよ。
 そこそこの人間と、かなりの数の人間以外が片身を寄せて暮らしてる場所さ。
 まぁ、喰われたり喰ったりはあるけど、楽しい世界だよ」

 まぁ、用心すれば喰われないし、喰われない程度に強ければ問題ない。
 それだけ強ければ逆に楽しめるのが幻想郷ってものだ。

899 名前:―久遠の夢に運命を任せる精神―魅魔 ◆MIMAJ.qMs. :2005/09/14(水) 05:20:52

>>895 上条
>「……、ああ、そーだな、魅魔さん。俺、ちっとばかし考えすぎてたみてーだ。はは、バッカみてー」
 そういって上条は笑った。なかなかにいい笑いをするねぇ……
 とりあえず気にしていた事は解決したようだ。よかったよかった。

「ま、考えるのは悪くないさ。考える事によって色々生まれてくるものもある。
 魔法然り、料理法然り。ただ、それだけじゃ駄目って事なんだろうね。
 まぁ、悩みが消えたようでなによりだ。じゃあ呑もうじゃないか」

 そう、さくっと考え事が消えたのなら呑むべきだ。楽しく飲めるのならなおさらだ。
 上条も男なら照れつつも断りはしないと思っていたんだが……

>「ま、まままま回し飲み!?」
 これが面白いようにいい反応をしてくれるんだね。
 というか、今までの雰囲気一気にブチ壊す反応だね。楽しいからいいけど。

「なんだい? その歳で呑めないって言うのかい? 魔理沙ならこれくらいは軽いよ」

 それとも、回しのみってのがよくないのかね?

>いやいくら大人の階段っつってもそれは幾らなんでもステップアップしすぎでしょ
 余りの動転っぷりに、笑いが止まらない。
 ああ、なんともいい反応するのだろう。これもまたいい楽しさだ。

「なんだいなんだい? 別に接吻するわけでもなし。きにしなくてもいいんじゃないかい?」

 そんな事を言ってみた。まぁ、正直に言えばかき回してみたわけで。

>>894>>897 上白沢 慧音
>「まあ……その、なんだ。少し気恥ずかしいが、それもいいだろう」
「ほれ、この子もこういってるし観念して呑む事だね」

 そういってにやにや笑いながら上条を見た。
 腐ってもこっちは悪霊である。イタズラとかは私の最も好むところだ。

>「気にすることは無いだろう。私の里では15で成人となるし、私の知り合いには、
>お前より年下でもすさまじい酒豪が何人かいるぞ」
 魔理沙、それと霊夢か。最近の知り合いでは伊吹もそうかもしれないね。
 もっともあの子は見た目だけできちんと大人なんだけど。

「そうそう。下戸でもないんなら付き合いで飲むのは礼儀ってもんだろ?
 ささ、という訳でぐいっと呑め♪」

 ああ、今の私は見事なにやにや笑いを浮かべているんだろうねぇ……鏡を見ておきたいよ。

900 名前:ミヤビ ◆TIger7pdX2 :2005/09/14(水) 05:32:46

>>894
私の与り知らなかったところだが、彼女達はどうも酒盛りでもするつもりだったらしい。
少年も巻き込んでの回し飲みとやらに、なにやら少年自信はかなり慌てふためいても居るのだが(>>895)。

>>895
>「あ、どーもこんばんは。えーと、アンタ、この神社の人?」
その渦中で慌てふためいていた少年が、半ば逃避先でも見るかのような眼で、尋ねてくる。
こんな所で、その幻想をぶち砕くのも忍びない話ではあるのだが――

「……残念だけど、不正解。
 生憎だけど――私も、そこの彼女達とある意味では同類という事になるのかしら? 貴方にとっては」

……厳密には半神が一人に精霊級の幽霊が一人、神族が一柱。
全部微妙に違うのでは在るが――人間にとってはたいした違いでもあるまい。
それはそれとして――

「……ごめんなさい、ちょっといいかしら?
 貴方の右手、得体の知れないものを感じるんだけど……」

疑問を口にする。
鈴穂――というか鈴果と呼ぶべきか、彼女達の能力と微妙に似た気配を感じるのだ。
否、感じられないからこそ逆にそれを『感じる』というべきか。

そこへ来て、ようやく私は思いあたる。
……まさか、この少年も鈴穂たちの同類――<魔力侵奪能力者>なのか?
なれば私も立場上、捨て置けなくもないのだが。実際に何をするかは別として。

>>896
そんな思考の中に沈みかけていたところで。
>「どういう、といわれてもな。結界で括られた山奥の里に過ぎんさ。
> まあ、いささか特殊な形を取っているけど」

半ハクタクの娘からの返答が、私の意識を呼び戻す。
結界でくくられた――外界と、切り離されている――
よく似た、よく親しんだフレーズに惹き付けられながら、その先を聞く。

>「―――忘れられたもの、失われたもの。現代の常識において無いとされたもの全ての集う、
> 人と妖怪が共存する森羅万象の楽園。理想郷、あるいはアヴァロンとも西では呼ばれていたか」
そして、その一言には――目から鱗が総出で落ちるぐらいに、驚かされる。
まさか、あの<学園>とここまでよく似た世界が、もう一つ存在していたとは。
だとしたら、あの女亡霊にしても私たちの常識が通用しなかったのも、納得できなくもない。

「……なんとまあ。
 まさかとは思ったけど……<学園>以外にも、そんな世界があったとはね。
 実を言うと、いま私が使役されている魔法使いの居るところも――
 そう、かなり似たような場所だったからね、ちょっと驚いたわ」

そのあまりに驚くべき――というかむしろ呆れる程の――事実に。
世界を支える柱の一つでありながら、世間の広さをまた思いしらされた心地だ。

「私がこうして今、不本意にも使役されている所は――魔法使い達の<学園>って呼ばれてるところでね。
 魔法をはじめとする、世間一般からは見向きもされなくなったものを汲み上げ、磨いてきた者たちの世界なの。
 それこそ、神も悪魔も人も機械もなく、ね。
 ある意味では貴女達のところと、一脈通じるところもあったから――驚いたわ」

彼女の教示への返礼として、私もつい、居付いて久しい<学園>の事を話す。
一般大衆に言うような事でもないが――人外、それも彼女達のような存在なら、ある意味同じ埒外の者。
このぐらいはしても、罰は当たらないか。

901 名前:上条当麻 ◆4kIcNrTOMA :2005/09/14(水) 05:44:12

>>897

「いやだから、んな問題じゃねぇっ! 俺が言いたいのは―――」

落ち着かないハイテンションで、上条はオリエンタル少女、上白沢慧音に向かって絶叫する。
どうもこちらの少女と上条は先程から微妙に話がかみ合っていない。
ここで上条が問題としているのは、酒の強弱の話ではなく、むしろその行為が、


>>899

>「なんだいなんだい? 別に接吻するわけでもなし。きにしなくてもいいんじゃないかい?」

大当たりビンゴ)
上条の懸念はまさしく、その部分に集中している。
酒という未知の飲料に対する抵抗もあるにはあるが、個人的にはむしろそちらの方がこっ恥ずかしい。
しかしその事をはっきりきっぱり、間接接吻キス)になるから止めてくれとこの場で
頼めるはずも無く―――上条は更に紅潮しながら目を白黒させるばかりだ。

そしてなんだか、

>>「まあ……その、なんだ。少し気恥ずかしいが、それもいいだろう」
>「ほれ、この子もこういってるし観念して呑む事だね」

二人そろって乗り気だった。
上条の逃げ場所は次第に封鎖されていく。
というかもう、袋の鼠といっても過言ではないだろう。
明らかにいたづらっ子のツボを刺激された様子の笑いを浮かべてにじり寄ってくる魅魔の姿に、
上条はどうしようもない戦慄を覚える。

「いやそのだから、下戸ってわけじゃねぇんだけど、ね、おじょーさん方アルハラって言葉知ってますか?
これって立派な社会問題であって、俺達は飲酒の強制について深く考えなければならない年頃で―――」

とにかく思いつく限りの言い訳を並べ立てるが、それで上条を取り巻く場の空気が変わるはずも無く。
いつしか上条はがけっぷちにまで追い込まれている。


>>900

何やら深刻な事を聞かれているが、今の上条にそれを答える余裕は無い。
むしろその問いこそが、上条にとっての救いの手に見えた。

「えー、と、この右手についてどうこう答えるのは、俺としてもやぶさかないんデスが―――



その前に、助けておねーさん

そう訴えかける上条の顔は、ちょっとだけ涙目だった。

902 名前:『知識と歴史の半獣』 上白沢 慧音 ◆KEINE6wH6c :2005/09/14(水) 05:54:53

>>900

>「……なんとまあ。
> まさかとは思ったけど……<学園>以外にも、そんな世界があったとはね。
> 実を言うと、いま私が使役されている魔法使いの居るところも――
> そう、かなり似たような場所だったからね、ちょっと驚いたわ」

似たような場所、という言葉に反応した。
まさか、幻想郷と同じような場所があるとは。

>「私がこうして今、不本意にも使役されている所は――魔法使い達の<学園>って呼ばれてるところでね。
> 魔法をはじめとする、世間一般からは見向きもされなくなったものを汲み上げ、磨いてきた者たちの世界なの。
> それこそ、神も悪魔も人も機械もなく、ね。
> ある意味では貴女達のところと、一脈通じるところもあったから――驚いたわ」

「……なるほどなぁ。魔法の学び舎、とは。まるで何かの物語だ」

うんうんと頷く。
ただ、彼女は少し誤解をしているようだ。

「ただ、こちらの方は楽園といえど自然の厳しさはあるがね。気をつけないとあっさり死んでしまうこともある」

そう、人間だけの楽園ではないのだ。
下手をすれば妖怪に食われることも、その逆もある。
だが、それは逆に文明に頼らない強靭な生命相を作ることにもなる。
確かに文明は便利だが、そこに心がついてこなければ意味は無い。
だからこそ、幻想郷は文明を発達させることを止めたのだ。

……っと、閑話休題。奇妙な感慨が浮かんでしまったようだ。

「まあ、機会があるならば、そちらにも訪れたいものだな」

とりあえず、それだけは言った。
神も魔も人も機械も問わず、全てが集う場所。
それには、なかなか惹かれるものがある。

903 名前:―久遠の夢に運命を任せる精神―魅魔 ◆MIMAJ.qMs. :2005/09/14(水) 06:05:26

「ふぁぁぁ……っと、そろそろ眠くなってきたねぇ」

 とはいっても、空を見れば起きるのが正しい時間帯だ。
 悪霊らしいとは言っても私らしいかと聞かれれば難しい。
 第一お肌が荒れるかもしれないと思うといい気分ではないのだ。
 ……お肌は荒れる。うん、決定項にしておこう。色々と気分的にもよろしくないし。

「色々と楽しめたけど、そろそろお暇しようかね……」

 私は三日月の槍に横乗りし、この場を離れる用意を済ませる。

「それじゃ、また縁があったらどこかで会おうじゃないか」

 そういって、私は神社を後にした。



(魅魔が退場しました)

904 名前:『知識と歴史の半獣』 上白沢 慧音 ◆KEINE6wH6c :2005/09/14(水) 06:05:35

>>899>>901

「うーむ、無理やりに飲ませるのもどうかと思うがなあ。嫌がってるし」

魅魔殿があまりにも獲物を前にした肉食獣の如き笑みを浮かべてるのを見て、すこし不安になる。
さすがに急性中毒とかで倒れられると大変だ。
……まあ、あの嫌がりようには別の理由があるのかもしれないが。
そもそもまだ呑んですらいないのに顔が赤いのがおかしい。
別に酒盛り程度で―――

「あ、そういうことか……」

いまさら気がついた。
間接何とやら。さすがに私もそれはちょっと恥ずかしい。
……しかしもう後には引けないしなあ。
どうしたものだろうか。

905 名前:『知識と歴史の半獣』 上白沢 慧音 ◆KEINE6wH6c :2005/09/14(水) 06:08:37

……そういえば、随分と夜が明けている。
どうも時間を取りすぎたようだ。

「さすがに里を空けるのはまずいな。私もそろそろ戻るとしようか」

踵を返す。

「それでは、また会おうか。少年、白虎殿」

軽く笑顔で手を振り、その場を後にした。
奇妙な縁とでもいうのか、また会いそうな気もした。

(退場)

906 名前:ミヤビ ◆TIger7pdX2 :2005/09/14(水) 06:10:51

>>898 魅魔
「ヤツメウナギの鰻丼を23杯……いやちょっと待て。
 いったい何処まで健啖過ぎるのよあの亡霊は? ……むしろもう神格に近いレベルまで行ってるのと違う?」
見た目からして悪食なのはわかっていたが……そこまでやるか、おい。
榮太郎様でもそこまでは食わない――というかもうそれはあの魔神娘ことタナロットの領域である。
私達神族や魔族は、基本的に食事には、嗜好品以上の意味はあまりない。
が、幽霊というある意味もっとも健啖という単語からかけ離れた存在の
その健啖っぷりを聞かされると、そう思わずにはいられない。


>「あれは幽霊の中でもかなりクセ者の部類に入るんだろうね。識者ではありそうだけど。
>……私だってクセ者ではあるから言えた義理じゃないかもしれないけどねぇ?」

「……………はぁ」

もう嘆息しか出てこない。
識者=曲者という方程式はここでも成立してるのか!?

「……なるほど、よく分かったわ。
 少なくともには、私たちの常識をそのまま持ち込めないってことは。
 しかし識者には変人が多いって言うのは、共通のようね。
 私たちより上役の神や悪魔にも、下手な人間よりはるかに俗っぽくてアレな趣味の持ち主も多いし」

あの妊婦に一言二言告げるのが仕事のような、無数の翼を持つゴスロリ大天使様の顔を思い出す。
<学園>から無理矢理連れ出され、秋葉原で美少女アニメやゲームを
超・大人買いさせられまくったのも記憶に新しい…思いだしたくもないが。

>「そうそう。下戸でもないんなら付き合いで飲むのは礼儀ってもんだろ?
>ささ、という訳でぐいっと呑め♪」
そこでふと見ると。
この中で唯一の男――先刻の少年が、酒の回し飲みを勧められてあたふたしているのに気付く。
今度は魅魔もかなり本気で楽しんでいるらしい。

>>901
そして少年は――

>「えー、と、この右手についてどうこう答えるのは、俺としてもやぶさかないんデスが―――
> その前に、助けておねーさん」
すがりつくような眼で、否、実際に私にすがりつくような格好でそう言っている。
だが――

「あらら、意外とウブなのねえ。 そんなに回し飲みって形が嫌?
 だったら――」

彼女達が回し飲みしようといっている酒の器を指差して。

「口移しのほうが好みって言うなら、やってあげてもいいけど。 どうする?」
せっかく拓人並みに初心な、面白い奴を見つけたのだ。
どうせストレス解消に来ているんだし、このぐらいのからかいはあってもいいだろう。

そう思いつつ、私はくすりと意地の悪い笑みを浮かべた。

907 名前:上条当麻 ◆4kIcNrTOMA :2005/09/14(水) 06:19:45

>>903 >>905

時間切れタイムオーヴァー)
どうやら天はまだ上条を見放してはいなかった。

「……、そ、そういやもう夜も明けてるなー。俺もさっさと帰らないと、インデックスが心配しやがるし?
いわゆる雪崩オチ、って感じで、俺もそろそろお暇を―――」

と、踵を返して境内を抜け出そうとする上条。


>>906

>「口移しのほうが好みって言うなら、やってあげてもいいけど。 どうする?」

ぶっ。
別に飲み物を口に含んでいたわけではないが、上条は思わず唾を吹いた。汚らしい事この上ない。
回し飲み、だとなんとなく恥ずかしさのほうが先に立っていた上条だったが、
これが事口移しとなると、その危険度はまた別の方向へとシフトする。
それはもう、なんていうか、健全なる男子高校生上条当麻が、己のケダモノを抑えきれなくなるレベルだ。
上条の脳内の警告アラームがピンク色の光を激しく明滅させる。
とりあえずギギギギギ、と上条は逃走の姿勢のまま巫女さんの方へと首をめぐらせて、


「エ、エンリョシテオキマスデス」

これ以上ないくらいの棒読みでそう告げた後、一目散にその場を走り去っていった。

(退場)

908 名前:ミヤビ ◆TIger7pdX2 :2005/09/14(水) 06:21:04

と、せっかく申し出てみたところで。

>>903、>>905
肝心の仕掛け人(どっちも人じゃないけど)二名は
それぞれ三々五々、身支度をして、神社から引き上げてしまっていた。

「あらら……これはまた、ちょっとだけ間が悪かったわね。
 せっかく面白いことになりそうだったんだけど――仕方ない、か」

ちょっと残念そうに、大あくびをひとつして。

「それじゃ、私もこれで帰るわ。
 縁が会ったら、また会う事もあるかもしれないけど――さよなら、少年」

ウィンク一つ少年に飛ばすと、私はシフト・ポータルを開く。
記憶操作も考えなくもなかったが――まあ、この少年の人となりを考えれば、困るようなものにもなるまい。

新しい世界とそこの住人達、そして興味深い力を感じる少年の事を思い返しながら。
私は転移の門シフト・ポータルをくぐり、この神社から退散した。

(退場)

909 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/09/21(水) 23:21:59

 お姉ちゃんとうまくいってない。
なんでだろう。どうしてだろう。
いやどっちが悪いかっていうとおれが悪いに決まってるけどさ。
でもさ。でもさ。

 涙なんかぬぐいながら迷い込んだのは神社。
そういやここ前に来た事あるな。ご利益あんのかな。
お賽銭千あげるからさ。いつもみたいにお姉ちゃんと……な?

910 名前:不確定名:斜に構えた弟:2005/09/22(木) 00:12:26

 大枚千円はたいてお願いしたのに、
ご利益の気配すら無し……。

 ……はは」ぁん、わかったぞ。
つまりこの神社、どこぞの金の亡者が適当な御神体でっち上げて
迷える子羊から金をむしり取れるだけむしり取ろうっていう
コンセプトなんだな? ケッそんなこったろうと思ったぜ。
結局は神社も拝金集団か。ははは……。

 ……ははは。ま、いいけどね。

911 名前:―久遠の夢に運命を任せる精神―魅魔 ◆MIMAJ.qMs. :2005/09/23(金) 23:11:50

 昼はうだる様に暑くても、夜はひんやりと空気は冷えてきた。
 夜に聞こえる虫の音も、少しずつ秋のものへと変わっていっている。
 この短い秋の後には、もう冷たい雪の降る冬が来るんだねぇ…

「そうなると、散歩もし辛くなっちまうねぇ……」

 そんな事を呟きながら、私はここへやって来た。
 特に何か考えがあった訳ではなかった。
 ただいつも通り、気の向くままに夜の散歩に出かけた。
 その結果ここにたどり着いたってだけだ。

「……ま、ちょっと休んでいこうかな?」

 私はすとんと神社の石段に座って、一服する事にした。
 ……しまった。一服するなら酒の一つでも持って来れば良かったか?

912 名前:翳る事無き日輪 ◆Q1mfyB/Kyo :2005/09/23(金) 23:34:23


 「スサノオ、ね。中々面白いもん祀ってるんだな」

 連休を利用してのぶらり一人旅の最中、とある神社に立ち寄ってみた。
 何でもスサノオを祀ってるらしく、まあ因縁めいてると言うか何と言うか。
 ぶっちゃけ詳しい事情なんて知らないんだが。今度神楽にでも聞いてみよう。

 「それにしても、ガイドにある通りなら可笑しな神社だよな。
  何だってこんなにトラップを仕掛ける必要があるんだろう。
  頭可笑しいんじゃねぇの? ここの神主」

 侵入者撃退にしたってやり過ぎだろ。死人出るって、いつか必ず。

 「ハハッ……もう既に誰かが死んでて、その幽霊でも出るんじゃねぇの?」

 何て口にしてみりゃ―――居たよ。オイ。

 「何でぇ。極楽浄土に旅立ってなかったのか? アンタ」

 随分可笑しな格好の幽霊だけどな。髪の色とか、服装とか。
 

913 名前:―久遠の夢に運命を任せる精神―魅魔 ◆MIMAJ.qMs. :2005/09/23(金) 23:46:19

>>912
 のんびりと物思いに耽っていたら、一人やってきた。
 手袋を嵌めた若い人間だ。年の頃は魔理沙より少し上程度か。
 全身からあまり隙の無い気配を漂わせている。何か武術を嗜む相手なのだろうか。

「おや、こんばんわ。涼しくて、夜歩きにはちょうどいい具合だねぇ」

 私はにこりと笑いながら、そう言って挨拶した。

>「何でぇ。極楽浄土に旅立ってなかったのか? アンタ」
「まぁね。まだこっち側が面白くてねぇ? そう簡単に行く気もないんだよ」

 とりあえずそうやって返しておいた。
 しかし、一目で私を精神体と見抜くとは、中々に出来た子じゃないか。
 近づかれて分かったが、霊力に近い力がこの子からは感じられる。
 それなら、見抜けて当然か。……いやまぁ、足元見れば誰でも分かりそうだけどね。

 ……もっとも、妙に胡散臭い眼で見られてるのはちょっといただけないな。

「私の服になんかついてたりするかい? なんか見てるみたいだけど……」

914 名前:翳る事無き日輪 ◆Q1mfyB/Kyo :2005/09/24(土) 00:00:54


>>913

 割とこの幽霊は友好的、なのかも知れない。
 声から棘も感じられないし、殺気やら恨み辛みの気配もしない。
 ……声? 俺ってそこまで霊感強かったっけ。
 まあ良いか。深く気にしても仕方なさそうだしな。

 「確かに良い夜だな。夏の暑さが消えていくのは、ちょっと寂しいもんだけど」

 にこやかな笑み。こんな顔が出来る幽霊ばかりなら、きっとあの世も楽しいだろう。
 地獄に落ちりゃ、これとはまったく正反対の顔を拝む事になるだろうけど。


 >「まぁね。まだこっち側が面白くてねぇ? そう簡単に行く気もないんだよ」

 祓う力で祓えるのかも知れないけど、一応巫女の知り合いも居る。
 アイツに任せれば良いかなとか思ったけど、行き方は知ってる見たいだ。
 それなら俺が今考えてる事は余計なお節介だろう。
 世の中を見てたいなら見てりゃ良いんだ。迷惑掛けなけりゃな。

 >「私の服になんかついてたりするかい? なんか見てるみたいだけど……」 

 ん、ちょっとばかり見過ぎちまったか。流石に拙かったかな。
 例え幽霊でも相手は女、しかも妙齢の、だ。

 「ああ、悪ぃ。ちょっと珍しい服だな、とか思ってよ。
  なんか、魔女っぽいと言うか何と言うか……ほら、滅多に見ねぇだろ?
  そう言う感じの服ってさ」

 流行りのゴスロリ? 系統と言えばそうなのかも知れないけどな。
 

915 名前:―久遠の夢に運命を任せる精神―魅魔 ◆MIMAJ.qMs. :2005/09/24(土) 00:20:38

>>914

 とりあえず、見た感じの割には気のいい子ではありそうだね。
 大抵の人間は私を見ると驚いたりするのに、普通に話しかけてきてるし。
 ……最近だとそういうこと少ないけどねぇ。何でだろう、落ち着いてきたせいか?

>「確かに良い夜だな。夏の暑さが消えていくのは、ちょっと寂しいもんだけど」

「そうだねぇ……けど、次の季節を迎えるには必要な事だから、しょうがないさ」

 私はそういって、秋の香りのする夜風に吹かれてみる。
 ……確かに、季節が去り行くのは私も寂しいとは感じる。
 だが、そうやって分かれるからこそまた来る夏に思いを馳せられるのだ。
 だから私はさらっと季節を送って、次の季節を迎えるようにしている。

「それに、秋は色々と美味しいし楽しい季節だからね。今から楽しみだよ♪」

 松茸に秋刀魚、他にも秋の味覚色々。これもまた季節が流れる楽しみだと言えるね。

>「ああ、悪ぃ。ちょっと珍しい服だな、とか思ってよ。
> なんか、魔女っぽいと言うか何と言うか……ほら、滅多に見ねぇだろ?
> そう言う感じの服ってさ」

 そういわれて、まじまじと自分の服を見てみる。
 青を基調としたスカートと服。足が覗かないのが残念なところだね。
 それにリボンの付いたとんがり帽子。太陽のマークも入っている。
 ……とりあえず、私がいつも来ている服である。確認するまでも無い事だけど。

「そうかい? 魔女っぽいってのは私もそう思うけど……珍しいのかね?
 私の知り合いはこういう服着てるの多いんだけど。
 それに、これでも結構落ち着いた感じだと私は思ってるよ」

 上白沢とか西行寺のお嬢とか。あ、魔理沙も落ち着いてるけどそうかね?
 というか知り合いは大体そうだから、違う服着てるやつ見ると、新鮮なんだよねぇ……

916 名前:翳る事無き日輪 ◆Q1mfyB/Kyo :2005/09/24(土) 00:39:39


>>915

 今ふと思ったけど、幽霊と話すってのは貴重な体験だよな。
 普通じゃない所に居たりもする俺に取っちゃ、そこまで不思議な現象でもねぇが。
 幽霊も二度目くらいか、確か。
 思いっきりどうでも良い考えを握り潰して……

 >「そうだねぇ……けど、次の季節を迎えるには必要な事だから、しょうがないさ」

 「まぁ、そうだな。夏は夏だし、秋は秋だ。
  それぞれにそれぞれの良さがあるんだから、受け入れるとするぜ」

 日本だけの特権だったっけ。四季の移り変わりってのは。
 春と秋は空気が乾燥するから厄介なんだよな。うかつに炎使えねぇし。
 でもこれからの季節は―――

 >「それに、秋は色々と美味しいし楽しい季節だからね。今から楽しみだよ♪」

 ―――ハハッ……考える事は同じか。

 「そうだよな。秋刀魚やら栗やら、梨か。美味いもんが多いのは良い事だ。
  夏みたいに暑さで食欲減退、って事もねぇしな。

  ん、でもアンタ。食えるのか?」

 素朴な疑問。いや、誰だって気になるだろ。

 >「そうかい? 魔女っぽいってのは私もそう思うけど……珍しいのかね?
 >私の知り合いはこういう服着てるの多いんだけど。
 >それに、これでも結構落ち着いた感じだと私は思ってるよ」

 「今の流行から見ると、流石に珍しいと思うぜ?」

 ジーンズにグレーのTシャツ。羽織った白のジャケットに、グローブ。
 普段通りの格好で、目の前に居る幽霊とは全然違う格好だ。
 俺が女だとしても、あんな感じの服は着ないだろう。

 「今は……なんつーのかな。ひらひらした、アンタみたいな服を着てる奴は減ってきててな。
  それこそ生きてきた文化の違いかも知れねぇが、アンタみたいな服を着た奴は珍しい。
  今、そんな服を着てる奴を探す方が中々面倒だと思うぜ?」

 秋葉でも行けば、歩いてたりもすんのかね。
 

917 名前:―久遠の夢に運命を任せる精神―魅魔 ◆MIMAJ.qMs. :2005/09/24(土) 01:00:00

>>916

>「まぁ、そうだな。夏は夏だし、秋は秋だ。
> それぞれにそれぞれの良さがあるんだから、受け入れるとするぜ」

「その通りだねぇ。私は季節は大体全部好きだから、受け入れるのも楽で済むし」

 春は満開の桜の下で宴会するのも。
 夏は夕涼みしながら、一人でこっそりと酒盛りするのも。
 名月を眺めつつ、月見団子を食べたり、焼き芋を食べたりするのも。
 そして、雪を眺めつつ熱燗とみかん、コタツでのんびりするのも。

 ……全部季節の楽しみといって間違いないね、うん。

>ん、でもアンタ。食えるのか?

 私にはよく投げかけられる質問だった。
 まぁ、疑問に思うのも無理は無いのかね。人間にとっては。

「もちろん美味しくいただけるよ。酒も銀シャリも寿司も結構好きさ。
 栗は焼き栗にして食べるのも好むし、秋刀魚には大根おろしを乗っけて食べると最高だねぇ」

 というか、基本的に食べる事が結構好きなんだよね、私は。
 それと同じ位には作るのも好きかな。ちょっと無精したりもするけど……

「とまぁ、そこらの人間と同じ程度には美味しいものは食べるよ」

 内心ではどこぞの亡霊は除外しておいた。
 ……あれは餓鬼かなんかの化身じゃないのかね?

>「今の流行から見ると、流石に珍しいと思うぜ?」

「ふーん?」

 そう言われて、私はその子の服を見る。
 ……私から言わせて貰えば、そっちの服の方が珍しく思えるんだけど。

> 今、そんな服を着てる奴を探す方が中々面倒だと思うぜ?

 なるほど、つまりそれは。

「私らの服みたいなのが、幻想になりつつある……って事なのかね?」

 幻想郷には、既に幻想になったもの、幻想になりつつあるものが集う。
 外の世界でこの服が少ないというのならば、私達の方で多くなって当然なのだろう。
 ……なるほど、それなら頷けなくも無いか。

「まぁ、いずれは見れなくなっちゃうかもしれないね。
 ……そうなる前に、見納めしておいたらどうだい?」

 ほれほれ、とポーズをつけて見せた。
 くっ。足があればもうちょっと格好良く決められたか?

918 名前:翳る事無き日輪 ◆Q1mfyB/Kyo :2005/09/24(土) 01:16:43


>>917

 >「その通りだねぇ。私は季節は大体全部好きだから、受け入れるのも楽で済むし」

 「へぇ。俺はどうしても冬だけが頂けねぇ。つーか、晴れ間が少ない季節が気に食わねぇ。
  雨なんか降ってると最悪だな。お日様が出てないとなんかこう、嫌なんだよ」

 伊達に日輪背負ってる訳じゃねぇ、って言いたい所だが単に晴れてるのが好きなだけ。
 日光に当たりながら寝るってのは、最高の贅沢だと思うんだけどな。
 冬は冬で好きなんだけどな……鱈鍋とか、なんつったけ、あの大根下ろしをドバーっと入れる鍋。
 アレも美味いしよ。炬燵は炬燵で気に入ってる。
 アレで眠るのは、風邪引くかもしれないリスクを背負っても、最高だ。


 >「とまぁ、そこらの人間と同じ程度には美味しいものは食べるよ」

 花より団子、って言葉が頭に浮かんじまった訳だが……言わない方が良いだろうな。
 何となく、そんな予感がする。

 「死後の楽しみってのが出来た気がするぜ。アンタが特別じゃなければ、だけど。
  死んで楽しみがなかったら嫌なもんだしな」

 死んでも熱い戦いなんてのは出来るのか、それが俺に取っちゃ一番の疑問だけど。

 >「私らの服みたいなのが、幻想になりつつある……って事なのかね?」

 幻想、ねぇ。単純に流行から消えて行っただけだと思うんだけどな。
 忘れ去られる事が幻想になる手段だってなら、何処ぞの専務は幻想になっちまったのかもしれない。
 何処かの企業はまだ、幻想入りはしていないんだろうけど。
 俺達がいる限りは。

 >「まぁ、いずれは見れなくなっちゃうかもしれないね。
 >……そうなる前に、見納めしておいたらどうだい?」

 決壊した。俺の笑いの堤防が。

 「―――クッ…ハハッ……」

 いや、似合わない訳じゃないんだ。お世辞で抜きでも良い線だろうし。
 それでもなんか、なんか、な。

 「悪ぃ悪ぃ。なんかこう、アンタにはそういう事が似合わない気がしてよ。
  なんつーのかな、自然に振舞ってるのが一番しっくり来るんだよ。
  会って間もない奴に言われたかねぇかも知れないけど、自然に行こうぜ?」
 

919 名前:―久遠の夢に運命を任せる精神―魅魔 ◆MIMAJ.qMs. :2005/09/24(土) 01:32:26

>>918

>「へぇ。俺はどうしても冬だけが頂けねぇ。つーか、晴れ間が少ない季節が気に食わねぇ。
> 雨なんか降ってると最悪だな。お日様が出てないとなんかこう、嫌なんだよ」

「あー、雨か……私はそうでもないねぇ。濡れるのはあんまり嫌いじゃないし」

 というか、雨降りの中を濡れながら飛んでいくというのは意外に気分が良いのだ。
 そもそもあまり濡れる事を苦にしないので、いい一興とも思えるし。
 お日様が出てる方が気分がいいのも事実だけどね。洗濯物が乾かなそうだし。

>「死後の楽しみってのが出来た気がするぜ。アンタが特別じゃなければ、だけど。
> 死んで楽しみがなかったら嫌なもんだしな」

「そうだねぇ。死後って言っても色々あるしね。私みたいに悪霊になってもいい。
 知り合いみたいに亡霊になったとしても、色々と楽しみってのは見つけられるもんさ」

 そもそも、死したからといって心がなくなるかといえば、そうでもないのが事実だ。
 確かに私は身体は無いが、花を見て綺麗だと感じられる。月を見ても同じだ。
 太陽を見れば眩しいと感じるし、日差しを心地よいとも思える。
 要するに、生きてるのとは違うだけできちんと私は感じるものは感じているのだ。

「ま、だからといって今死んでいいっていう訳じゃないけどね。
 そういう事したら、無間地獄に落ちるのは目に見えてるよ」

>「悪ぃ悪ぃ。なんかこう、アンタにはそういう事が似合わない気がしてよ。
> なんつーのかな、自然に振舞ってるのが一番しっくり来るんだよ。
> 会って間もない奴に言われたかねぇかも知れないけど、自然に行こうぜ?」

 …………あー。

「確かにそうかもしれないね……ちょっとばかり茶目ッ気が出すぎたか?
 ま、言われたとおり普段どおりにさせて貰おうか」

 出掛けにちょっとばかり、いい気分になれない事があった所為かもしれない。
 だから、気晴らし的に普段やらないような事をやってたのかねぇ……

920 名前:翳る事無き日輪 ◆Q1mfyB/Kyo :2005/09/24(土) 01:43:50


>>919

 >「あー、雨か……私はそうでもないねぇ。濡れるのはあんまり嫌いじゃないし」

 「行く所まで行っちまえば、濡れるのも悪かねぇんだけどな。
  雨の汚さを感じなけりゃ、だけどよ」

 排ガスやら何やらで汚れてて、わざわざ濡れたいとは思わない。
 もっとこう、綺麗な雨だとしたら外に出るのも億劫にはならないんだろう。
 あーでも、単車乗れないしな。やっぱり雨は嫌なもんだ。
 滑ってコケテ、修理代払うなんて、な。


 >「そうだねぇ。死後って言っても色々あるしね。私みたいに悪霊になってもいい。
 >知り合いみたいに亡霊になったとしても、色々と楽しみってのは見つけられるもんさ」

 「悪霊。悪霊、ねぇ。って、オイ。昔は悪かった、って奴か?」

 今がこれなら、そうとしか考えられないだろう。

 >「ま、だからといって今死んでいいっていう訳じゃないけどね。
 >そういう事したら、無間地獄に落ちるのは目に見えてるよ」

 「今はまだ生きてる方が楽しいから、これからも生きてくさ。
  きっと死ぬ直前まで、俺は生きてるのが楽しいと思っているだろうしよ。
  自分が死ぬなんてのはイメージも出来ないし、後百年は生きてやるぜ」

 八神に殺されてやる気も無いし、これはガチだ。


 >「確かにそうかもしれないね……ちょっとばかり茶目ッ気が出すぎたか?
 >ま、言われたとおり普段どおりにさせて貰おうか」

 「そんなに気にすることじゃねぇと思うぜ? 可愛らしかったしよ、ってな」

 本音だけど、綺麗の方が良かったか?
 

921 名前:―久遠の夢に運命を任せる精神―魅魔 ◆MIMAJ.qMs. :2005/09/24(土) 02:07:18

>>920

>「行く所まで行っちまえば、濡れるのも悪かねぇんだけどな。
> 雨の汚さを感じなけりゃ、だけどよ」

 ついきょとんとしてしまった。

「雨が汚いのかい?」

 言ってから思い出した。外の世界は随分と様変わりしてしまったらしい。
 という事は、この子が言うことが正しいのかもしれないのだ。
 しかし、雨が汚いとは……空が汚染されてるって事じゃないか?
 そうなるととてもじゃないけど普通とは思えないねぇ……

「まぁ、そっちも大変なんだね。こっちは雨降ったら濡れる程度で済むし」

 うん。やはり幻想郷よかとこ一度はおいで、って所だねぇ。

>「悪霊。悪霊、ねぇ。って、オイ。昔は悪かった、って奴か?」

「ふふん……これでも『博霊を祟る者』として、ちょいと名前を馳せたりしたもんさ」

 もっとも、当の祟られてる相手がまったく頓着してなかったりするけどね。
 最近じゃ平然と応対されて、ご飯も渋々だけど出してくれるし。
 もっとも、アテが沢庵一枚って辺りが妙に涙をそそるんだよねぇ……

「ま、今じゃ色々と楽しいことと楽しくないことが見えてきたからねぇ。
 悪霊っぽい事は今は休業中だよ」

>「今はまだ生きてる方が楽しいから、これからも生きてくさ。
> きっと死ぬ直前まで、俺は生きてるのが楽しいと思っているだろうしよ。
> 自分が死ぬなんてのはイメージも出来ないし、後百年は生きてやるぜ」

「ま、それでいいんじゃないかい? 楽しめる分は楽しんでおくといいさ。
 死ぬと出来なくなったり、やり辛くなったりする事ってどうしても出て来るもんだし」

 私もそれなりに長く悪霊やってきてるからこそ、色々とやれるんだし。
 死んでもある程度色々な要素がなけりゃ幽霊になれるかわからないんだけど……

「ま、あんたなら多分幽霊になれるだろうし、気長に生きて死ぬことだね」

 とりあえずそう言っておいた。

>「そんなに気にすることじゃねぇと思うぜ? 可愛らしかったしよ、ってな」

「おやおや、いい事言うじゃないか♪ そういって貰えるとやっぱり嬉しいねぇ……」

 最近だと何故か年増とかよく言われるからねぇ……
 ……これでもまだ気持ち的に老け込んだわけじゃないんだけど。
 そうだね。一応可愛いといわれるのならまだまだ大丈夫だね、うん。



「くぁ〜〜……っとと、済まないね。ちょっと眠いみたいだ」

 夢見が悪かった所為もあってか、眠気が遠かったがようやく波が来たようだ。
 ここでサクっと寝ておくに越したことは無いだろう。

「……すまないけど、ここで失礼させてもらうよ」

 私は三日月の槍を喚び出し、横乗りして浮遊する。

「あぁ、名前が未だだったね。私は魅魔。長き時をたゆたう精神。そして……人間界の神(予定)だ。
 あんたの名前は……次会うときには聞かせてもらうよ」

 それだけ言って、私は神社を後にした。

(魅魔が退場しました)

922 名前:翳る事無き日輪 ◆Q1mfyB/Kyo :2005/09/24(土) 02:34:50


>>921

 幽霊は魅魔と名前だけを残して去って行った。いや、色々他にも残して帰って行った。
 例えば、この世界と魅魔とやらが住む世界の違い。
 雨が汚れてないって事は、空気が澄んでるんだろう。
 当然川が汚れてたり、山から木々が消えていたりする事もないんだろうし、それこそ
 極楽浄土、って言葉が似合う世界なのかもしれない。

 もし、もしもだ。そんな事は在り得ないなんて事は百も承知で、俺たちはこの世界を
 如何に改善していくかなんて事を考えなくちゃならない訳だが、それでも仮定の話を
 するとすれば、魅魔の住む世界が続いていればオロチが人を滅ぼそうとする事は、
 無かったんじゃないかと思う。

 いや、これはないか。アイツは人の傲慢さを嫌った訳だし、飯も食うなら動植物は
 殺さなきゃならない。
 1800年前だったかにアイツは現れたんだから、その当時は空気も澄んでただろうし、
 自然だって満ち溢れていた筈だ。

 まぁ、どうでも良いぜ。気長に生きりゃ良いんだ。
 どうも俺には幽霊になれる素質がある見たい……喜んで良いんだろうか。
 どうせならのんびりと眠って過ごしたいとか思うんだけどな。
 偶に退屈凌ぎに喧嘩とかしてよ。

 「さぁて、一人きりで神社に居るのもなんだし、帰るとしますか」

 駐輪場に止めた単車に跨り、エンジンをかける。
 今夜もコイツの調子は上々だ。地面から湧き上がるような低音が心地良い。
 アクセルを吹かしてみれば、高回転特有の抜けの良い音。
 迷惑になるから、馬鹿な連中みたいに何度も何度も吹かさねぇけど。
 大体エンジンを労ってやれってんだ。壊れちまったら、乗せ変えても生き返る訳じゃねぇんだし。

 ギアをローへ。クラッチを繋ぐ瞬間がたまらなく気持ち良い。
 三連休も初日。

 寝床を捜して走るとしますか。

 (退場)

923 名前:上条当麻 ◆4kIcNrTOMA :2005/09/26(月) 00:45:09

「……で」

上条当麻は、一人漏らす。

「俺はなんでまた、ココに来てるんでせうかね」


全くそれが、ミステリー)だった。

今回は以前と違い、どこからか不思議な唄が聞こえてきたと言う事もないし、
そもそも物覚えの悪い上条が、以前適当に歩いてたどりついたこの神社への道筋を
把握しているはずがないのだ。

それなのに、また。
上条当麻は気付いたら、一人でこんな場所にいた。
何かに導かれるように。

(しっかし、妙だな? 憑かれる、、、、とか操られる、、、、とか、
そういった話とは俺って無縁のはずなんだが)

彼の持つ幻想殺しイマジンブレイカー)の力は、全ての異能力を打ち消す効果がある。
したがって精神支配マインドコントロール)魅了チャーム)といった類の
異能力に拠った操作手段は、全て無効化できるはずだった。
もしそれが催眠術や洗脳といった、「科学的」「物理的」諸法による操作であったなら、当然上条にも効果があるのだが……
そうすると今度は、わざわざ上条をココまで招き寄せる理由と言うのが判らない。


「ただの偶然………って奴なのか?」

そう言いながら上条は一人、神社の境内のど真ん中で首をかしげた。



924 名前:上条当麻 ◆4kIcNrTOMA :2005/09/26(月) 01:23:57

「……、そういや、ここのお社」

ふと上条は思い立ち、境内を道なりに奥へと進んだ。
そこには当然、神社の核ともいえる社がぽつんと鎮座しており、
その前にはお決まりのように賽銭箱と鈴が備え付けられている。

「……、ま、神に祈った所で、俺の不幸が緩和されるわけじゃないんだけどさ。
何せ神さまの幸福そのもの、、、、を、消しちまってるワケだし」

上条の幻想殺しイマジンブレイカー)の弊害。
それはあらゆる神の加護、つまりプラスに働く異能の力さえも打ち消してしまう事。
すなわち一般の人間が意識することなく享受している、神サマからの幸福プレゼント)
預かれないと言う事である。
よって上条当麻は日常生活においておよそ「幸運」と呼ばれる出来事に出会った事はなく、
変わりに襲い来るのは「不幸な出来事」ただそれのみという状態なのだ。

「だけど、気持ちの問題……だよな。たまにはこういうのもいーだろ」

言いながら、上条はズボンのポケットからごそごそと財布を取り出し、中を開いて100円玉を一個摘み上げた。
それを些か投げやりに賽銭箱に放り込み、がらんがらんと適当に鐘を鳴らす。

「あー神様仏様、聞いてるかどーかは判りませんが、もし聞いてたら偶にでいいんで俺にもちょっとくらい
どうにかして幸運分けてもらえませんかね? いーじゃないケチケチしないで。………ダメ?」


誠意の欠片もない拝み方である。

925 名前:上条当麻 ◆4kIcNrTOMA :2005/09/26(月) 04:00:24

「……………」

気付けば、随分と時間が経ったように思えた。
誰かを待っていたとか、何かのアクシデントを期待していたとか、そんな事は一切ないはずだったが。
それでもなんとなく上条がこの場所で時間を過ごしていたのは、やはりこの場所が本来持つ
「居心地の良さ」の所為かもしれない。

ともあれ、いい加減やることもなくなった上条は、この場所を離れる事にした。

「……、帰ろう。いつまでもココにいてもしゃあないし」

言い放ち、参道へ振り返ったその時。
上条の頭に、よからぬ考えが突如よぎった。

上条は、来た時は当然、参道をまっすぐ通ってこの境内までやって来た。
それ自体は全く問題の無いことである。
そこで、上条は思う。
参道を外れたら、、、、、、、、一体何処につながっているんだろう? と。

一体何故、何処から、こんな好奇心が芽生えたのか、それは誰にもわからない。
文字どおり、魔が差した、と形容するべきかもしれない。

ともあれ、上条当麻は結局の所、その好奇心を抑えきれず―――


「どーせヒマだし、少しは探検してみよう。
何か面白いもんでも見つかるかもしんねーし………」

そう言って、参道脇の鬱蒼と生い茂る林の中へ、一歩を踏み出し。


かちり。

乾いたスイッチの音が、はっきりと上条の耳に飛び込んできた。

「…………はい? ちょ、これ―――」

疑問の声を上げる暇もなく―――




                          __,,:::========:::,,__
                        ...‐''゙ .  ` ´ ´、 ゝ   ''‐...    ☆ ←上条
                      ..‐´      ゙          `‐..  ノノ
                    /                    \
        .................;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::´                       ヽ.:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;.................
   .......;;;;;;;;;;゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙       .'                                ヽ      ゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙;;;;;;;;;;......
  ;;;;;;゙゙゙゙゙            /                ゙:          ゙:                ゙゙゙゙゙;;;;;;
  ゙゙゙゙゙;;;;;;;;............        ;゙                              ゙;       .............;;;;;;;;゙゙゙゙゙
      ゙゙゙゙゙゙゙゙゙;;;;;;;;;;;;;;;;;.......;.............................              ................................;.......;;;;;;;;;;;;;;;;;゙゙゙゙゙゙゙゙゙
                ゙゙゙゙i;゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙;l゙゙゙゙゙
              ノi|lli; i . .;, 、    .,,            ` ; 、  .; ´ ;,il||iγ
                 /゙||lii|li||,;,.il|i;, ; . ., ,li   ' ;   .` .;    il,.;;.:||i .i| :;il|l||;(゙
                `;;i|l|li||lll|||il;i:ii,..,.i||l´i,,.;,.. .il `,  ,i|;.,l;;:`ii||iil||il||il||l||i|lii゙ゝ
                 ゙゙´`´゙-;il||||il|||li||i||iiii;ilii;lili;||i;;;,,|i;,:,i|liil||ill|||ilill|||ii||lli゙/`゙
                    ´゙`゙⌒ゞ;iill|||lli|llii:;゙|lii|||||l||ilil||i|llii;|;_゙ι



――――上条当麻は、星となった。

神は、幸運プレゼント)は与えなくとも、天罰おしおき)だけはしっかりと与えて行くのであった。


(ぶっとび退場)

926 名前:御神体?:2005/09/26(月) 23:37:14

>>950
==、,-、  、ヽ、 \>   ,,  '''\ _
メ゙ヽ、\ ̄""" ̄--‐   、 \  /ゝ、\
=─‐\\‐  /─'''''ニ二\''' |レレゝゝ、\
 ̄く<<く >, ゙、/<三三二\ ̄\ゝゝゝゝゝゞ''ヽ、
<<<<〈__入 ゙、く彡三三三二ヽくゝ\メメメゝ、_ゝ、\
くく<<<<<< ゙、 ゙、ミ三三二ニ─ゝゝゝゝゝ,,,,,,,、 '( ゙''ヽ、ヽ、
くくくくくく彡‐ヽ ゙、ミ三三二ニ'''くくゝゝ_ゝゝ、\\_,>」ノ,
く く く く く 彡゙、゙、三三二ニ‐くゝ、/ ,,,,,,,,メメゝヽ''''"ゝゞ丶、
二─二二彡彡、゙、三三二==くメゝ/   ゙'ヽ、メゝゝゝゝゝゝゞ''ヽ-、,,,,,,_
‐'''" ̄ \彡彡ミ、゙、三二=''"く<メ/::      \''-、メメゝゝゝ_ゝ 、 ,,、ヽヽ
、  ,,,,- ゙彡//ヾ、三二= くゝ/:::....      \>∠レ-,-‐ニ二メヽ''ヽ ノ
 ゙ヽ、,,,-‐//_///,,、゙、三二=  ゙、 ""'''      ヽ>//レレヽ,,___  /     さあ次スレのシチュエーションを言え
-,,,,,,-‐'''"""/////,,ヽ ゙、三二─ ゙ヽ.         //-ヘヘ,、 レレレレノ     どんなスレでも
''"      ,l|"////ノ,、\彡'''''‐-ニ,、 ::::::::::,,,,,,,,//    ゙ヽフ/|/| レ'       立てさせてやろう
            レ,,゙ヽ、゙''ヽ、,,,,,,_ヽ''ニ='',,-'"、─-,,,,,_   ̄"'ノ
                                  >---''"


927 名前:上条当麻 ◆4kIcNrTOMA :2005/10/01(土) 00:33:59

「……で」

上条当麻は、一人漏らす。

「……俺はなんでまた、ココに来てるんでせうかね」



なんだか思いっきりデジャヴを感じる展開だった。

ただし今回の上条の疑問は、以前発した物とは違う。
以前の地雷爆発(>>925)によってぶっ飛ばされた上条は、
よりにもよって未だ神社の敷地内、そのうえ神主の仕掛けたトラップの
密集地帯のど真ん中へと落下していたのだ。
その後上条は何とか人里へ戻ろうと、あちこちのトラップに引っ掛かりながら
森を突き進むと言う、聞くも涙語るも涙のサバイバル大冒険を体験したのだが、ここでは割愛する。

そして身体も服もボロボロになりながら。
上条はようやく森の切れ目を発見し、人里に戻れる喜びの涙に咽びながらその先へと駆け込み―――
冒頭の発言につながる、とこういう訳である。


「………………」

当然、上条のその言葉に応える者などいない。
ただ、ひゅるりら、と冷たい秋風が境内を通り過ぎ、落葉をカサカサと鳴らすだけだった。
この状況で、上条が出来ることといえば、ただ一つだけだ。


「不幸だああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」


そう、叫ぶ事以外にはなかった。

928 名前:―久遠の夢に運命を任せる精神―魅魔 ◆MIMAJ.qMs. :2005/10/01(土) 00:54:07

「はふ……眠……」

 ぐしぐしと瞼を擦りながら、ゆるゆると降下する。
 ここの所、根を詰めて作業していた為か恐ろしいほどに眠い。
 一区切りついたので、ちょっと夜風に当たるつもりで外出したのだけど……

「くぁー……」

 もしかしたら、とっとと寝とくべきだったかね……
 そう思いつつも、最近の立ち寄り場所である神社へ向かった。

>>927 上条

 で、神社の境内に降り立つと見知った顔がいた。
 釣り眼で極めて特異な右手を持つ少年、上条当麻だ。
 なんか大声で叫んでたりするけど……

「……おや上条。どうしたんだい?」

 とりあえずゆるゆると手を振りながら挨拶した。

929 名前:鈴音 ◆O6NEKOtIk6 :2005/10/01(土) 01:14:54

秋になり、大分、涼しく、過ごしやすくなった。
野には鈴虫が美しい声を響かせ、頬を撫でる風は僅かに冷気を含んでおる。
こんな涼しい夜には、散歩をしたくなる。
誰かと話をしたいが、もののけと話すのには、いささか飽いた。

だから、今夜もここへ来る。
このやたらと火薬臭いが、よく霊止(ひと)霊止の集まる、この神社へ。



鳥居へと続く医師団を上っていくうちに、何やら話し声が聞こえてきた。
二人。 それも、どちらも聞き覚えのある声じゃ。
一人は、魅魔とか言ったか…、幽霊じゃな。
そしてもう一人……、んっ、こやつは!!

もう一人の声を聞いたワシは、落胆して肩を落とした。

「あの破廉恥小僧ではないか……。
 ワシの耳をあのようにいぢくりおって。」

「そうじゃ」と、ワシは考えを新たに、石段を上る足を速める。

「あの小僧に、礼儀を教えてやらねば!!」

ワシは足早に上りきり、鳥居をくぐると、つかつかと二人の側へ歩み寄ると、

「魅魔、おぬし、なにもされておらぬか?
 こやつ、この歳にしてなかなかの助平ゆえ、気をつけたほうがよいぞ。」

小僧にも聞こえるよう、少し声を高くして言った。

930 名前:上条当麻 ◆4kIcNrTOMA :2005/10/01(土) 01:15:31

>>928

「……、あ」

膝を落とし、項垂れていた上条が声に反応して顔を上げると。
そこに居たのは―――――

「あ……ああ」


上条の目から、ぶわわっと涙があふれる。
声は震えて、言葉の体をなそうとしない。

彼の目に映るのは、上条と既知の仲となっている幽霊(本人談)である緑髪の女性、魅魔だ。
彼女とは幾度かこの場所で顔を合わせているため、それ自体は何ら不思議ではないのだが―――


今の上条は、人(見た目だけでも)との出会いに飢えていた。


ここで上条が神社の敷地内にて経験した地獄のサバイバルを具体的に語る訳にはいかないが、
要するに神主が自衛のために仕掛けたという数々のトラップが、上条当麻という一人の人間を
そういう状態、、、、、、にまで追い込んだという事は確かである。

ともあれ、上条は、地獄からの生還の後、初めて出会った既知の女性に対して―――


「お、俺、生きてるーーーーーーーーーーーーっ!」

意味不明の奇声を上げて、吶喊を敢行した。

931 名前:―久遠の夢に運命を任せる精神―魅魔 ◆qRdriXxP0A :2005/10/01(土) 01:26:20

>>930 上条
>「……、あ」
>「あ……ああ」

 そんな声を上げながら、何故か上条はボロボロ泣き出した。
 その顔はまるで『親とはぐれた子犬』を彷彿とさせた
 どうやら何かあったのは事実のようだ。そして……

>「お、俺、生きてるーーーーーーーーーーーーっ!」

 そんな叫び声を上げて。
 顔には歓喜の色をたっぷりと浮かばせて。
 上条は私に向かって突撃してきました。

「血迷うなぁぁぁぁっ!!」

 私は迷う事無く、携えていた三日月の槍を大上段に振り上げて。

がちーん!!

 ……上条のオデコ目掛けて振り下ろした。
 え? 槍だから危ないんじゃないかって? 峰の部分で叩いたから平気でしょ。
 というか貞操を守るためならこれくらいは当然の措置だね、うん。

「……こちとら徹夜でそこそこ弱ってるのに、襲うとはいい度胸じゃないか。
 ちなみにこれ以上強行してきたら、実力行使に出るよ」

 魔力の球弾を生み出しながら威嚇しておいた。

932 名前:上条当麻 ◆4kIcNrTOMA :2005/10/01(土) 01:44:41

>>931


かなりイイ音がした。

「ぎ、ぎあぁぁぁぁぁぁぁぁっ! き、記憶が、記憶がまた無くなるぅぅぅっ!」

苦悶の声を挙げながら地面をのた打ち回る上条。
彼は一通りイモムシの如く痙攣した後で、ガバリとおもむろに立ち上がる。

「つーか何しますかアンタ! 常人じゃなくても死ぬわ、こんな打撃っ!?」
全力でツッコミを入れて、そして―――

「――――――はっ。つーか俺は今、何を?
ひょっとして俺、ものすごくシツレーなコトをしたりした?」

と、聞いてみた。

その答えは、目の前の魅魔が何やら片手に明らかに危険な色の球弾を浮かせてまで威嚇している所からも明らかだったが。

「………………」

それを見て、上条はちょっとだけ顔色を青ざめさせながら。


「ゴメンナサイ」

子犬の如く従順に、謝った。

933 名前:―久遠の夢に運命を任せる精神―魅魔 ◆MIMAJ.qMs. :2005/10/01(土) 02:00:45

>>932 上条

>「ゴメンナサイ」

 とりあえず沈静化は成功したようである。まったく……

「判ればいいんだよ判れば……ちょっと今の私は冗談とか色々通じなくてね。
 今もこの魔弾打ち込んじゃおうかと思ってる位だよ」

 まぁ、撃つ事はないだろうけどね。いくら徹夜で頭が春爛漫でも。
 それを示すようにはたはたと手を振って、魔力の弾を消した。

「まぁとりあえず、上条が物凄く逼迫してるってのは良く分かったよ……
 特別に話を聞いてあげるから、とりあえず言ってごらんなさい。
 ……正直、上条を適当にぶっ飛ばしてもう帰ろうかなーって考えてるけどね。
 そしたらすっきりとした気分で熟睡できそうだし」

 かつかつと、槍の柄で肩を叩きつつ、虚ろに笑いながら問うた。
 ……少し鈍ったかねぇ。この程度根詰めた程度で眠くなるなんて……

 …………考えたくないね、トシとかは(汗

934 名前:上条当麻 ◆4kIcNrTOMA :2005/10/01(土) 02:16:09

ともあれ、ここでようやく上条当麻は冷静な思考を取り戻す。
そこで状況を改めて把握すると―――

>>929

何時の間にか、猫娘が寄ってきていた。
以前会った時に猫耳を触って、手ひどく引っ掻かれた出来事は上条の記憶にも新しい。
ちょっとばかしバツの悪い顔で上条は猫娘の横顔を眺める。すると―――

>「魅魔、おぬし、なにもされておらぬか?
>こやつ、この歳にしてなかなかの助平ゆえ、気をつけたほうがよいぞ。」

こんな事を彼女は魅魔に言う。
破廉恥の次は助平。
自業自得とは言え、酷い言われようだ。

「コラ、誰が助平――――――」

と言いかけて、上条は口をつぐむ。
そもそも今さっき、上条自身が彼女の言う助平まがいの行為をしたばかりだ。
そんな今の彼が、そんなことを言っても欠片も説得力がない。
抗議の声を挙げかけた姿勢のまま、上条はしばし固まって、


「……、ゴメンナサイ」

二度謝った。


>>933

「何があった、と聞かれますかね魅魔センセイは! いやホント、聞いてくれよ。
それが聞くも涙、語るも涙のお話で―――」

そんな調子で、上条は自分の体験談をぽつぽつと語りだす。
先日この神社にふらっと立ち寄り、無人であったこと。
ほんの少しの好奇心から参道を外れ、トラップに引っ掛かったこと。
その後トラップ密集地帯に落ちてからの、決死の逃避行―――


「―――と言う訳で、再びスタート地点まで舞い戻った上条当麻は、
自分の底なしの不幸を嘆いておりました、って訳で。
―――なんつうかこう、どうよ?」


不幸自慢はやり慣れている、上条だった。

935 名前:鈴音 ◆O6NEKOtIk6 :2005/10/01(土) 02:24:26

>>934
なんと、あの破廉恥小僧が、素直に謝ってきおった。
もしや、あの時のアレはそういう心構えでやったことではないのか?
そういえば、こやつ、猫又にとって耳と尾が命の次に大切であることを知っておったか?
いや、多分知らんじゃろう。 ならば、一方的に怒ったワシも…、少し悪い…か?

「わかれば、良い。
 耳と尻尾は、猫又にとって、最も大切なところじゃ。
 ましてや、ワシはこの通り女じゃ。
 おなごの体に軽々しく触れるなど、もってのほか。 肝に銘じておけ。」

それだけ言うと、ワシは一旦、口をつぐんだ。

936 名前:―久遠の夢に運命を任せる精神―魅魔 ◆MIMAJ.qMs. :2005/10/01(土) 02:30:08

>>929 鈴音
 ……というか、ふと気がつくともう一人いた。
 更に言えば気づかなかっただけの可能性がある。
 そ、それほどまでに眠たいのか、私は……(滝汗

「や、やぁ猫又の。元気そうだねぇ? こっちは……ちょっとねぇ」

 冷や汗交じりで挨拶した。正直これだけ汗掻くのも久々である。
 ……もっとも実際に汗掻いてるワケじゃないけど。

>「魅魔、おぬし、なにもされておらぬか?
> こやつ、この歳にしてなかなかの助平ゆえ、気をつけたほうがよいぞ。」

「あー、されかけたけど平気だよ。きちんとお灸を据えてやったしね」

 ちょいちょいと上条の紅くなったオデコを指差しておいた。

「しかし……別に上条に限る事はないんじゃないかい?
 人間でこの年頃なら如何わしい事の十や二十は考えてるもんだと思うけど……」

>>934

>「何があった、と聞かれますかね魅魔センセイは! いやホント、聞いてくれよ。
>それが聞くも涙、語るも涙のお話で―――」

「ふーん……なるほど、苦労したんだねぇ」

 聞いたところによるとここには大量の罠が設置されているらしい。
 それを興味半分で試して被害を被って、半死半生になっていたと……

「……まぁ不幸というよりは七割位は自業自得って事だと思うけど」

 そもそもその罠を試して見ようなんて思わなけりゃ良いのに。
 まぁ私でもちょっと試したくなる気持ちは無きにしも非ずだけど……

 ……っていうかかなり試してみたいけど、それはそれとして。

「一応境内と、石畳の道は安全なんだろう? 気をつけて帰ると良いんじゃないかい?
 それに不幸不幸っていっても、死ななかったのなら幸運のようにも思えるし」

 そんな事をぽつりと言っておいた。
 まぁ、死んだ方がマシって思えることもありそうだけどね。

937 名前:鈴音 ◆O6NEKOtIk6 :2005/10/01(土) 02:44:47

>>936
「しかし……別に上条に限る事はないんじゃないかい?
 人間でこの年頃なら如何わしい事の十や二十は考えてるもんだと思うけど……」

魅魔のその言葉に、ワシは心底驚いた。

「十や二十!?
 最近ではそれが当たり前か!?
 ……にしても、いきなり耳を掴んで弄ぶような霊止はおらなんだぞ!?
 猫又の誇りである、最も大切な部位である耳をあのように扱われたのは、あれが初めてじゃ!」

あの小僧は額に魅魔の一撃を受けておるようじゃが、あれはそれで足るような屈辱ではない。
無意識のうちに、ワシの一見霊止の少女と変わらぬ手の指先から、長い爪が頭を覗かせていた。

938 名前:上条当麻 ◆4kIcNrTOMA :2005/10/01(土) 03:00:49

>>935

「……、ふーん、そういうもんなのか」

正直上条には猫耳と尻尾そんなもの)なんて付いてないので、
大切であるとかそうでないとか言う感覚は良く分からない。
ただ、あの耳が生身の身体の一部であると言う事を鑑みると、なるほど上条の取った行動は
痴漢行為と言われても仕方の無い事なのかもしれない。
人の常識に当てはめるなら、いきなり女の子の耳たぶをふにふにやるようなものだろう。
そう考えると、ちょっとばかし上条の顔が赤くなった。

「何つうか、その―――悪かったよ。
改めてゴメン。誓ってもう二度とやらねぇから安心してくれ」

上条とて、他人の嫌がることを進んでやるほどには性根が曲がっているわけではない。
ただ、何となく猫娘の尊大な言い草に反感を持ってはいたが。
幾ら本人の言通り見た目よりずっと年を経ているとはいえ、見た目的に自らより年下にしか見えない
少女に説教を食らうのは、上条としてはあまり良い気分ではなかった。


>>936


>「……まぁ不幸というよりは七割位は自業自得って事だと思うけど」

「うっ」

痛い所を突かれ、のけぞる上条。
誰あろう、興味本位で参道から離れたのは彼本人であるのだから、そこは弁解のし様がない。
とはいえ、神社の敷地内にトラップが満載されているとは常人の思考では到達し得ないだろうから、
仕方ない部分もあるにはある。


>「一応境内と、石畳の道は安全なんだろう? 気をつけて帰ると良いんじゃないかい?
>それに不幸不幸っていっても、死ななかったのなら幸運のようにも思えるし」

「………………」

その言葉に、上条はしばし考え込んで。


「……、魅魔さん、アンタ、天才?」

境内と参道は安全。
そもそもココに来た時は何の危険も無く帰れたのだから、その道を普通に歩いて帰ればいい。
そんな簡単なことに、何故気付かなかったのか。
あまりにも「スタート地点に戻った」というショックが強すぎて、全く考えに及ばなかった。

「そうだよな……後は普通に帰ればいいのか。全く何やってんだか、俺」

なんだか急に馬鹿らしくなって、上条は呆けた声を挙げた。


939 名前:―久遠の夢に運命を任せる精神―魅魔 ◆MIMAJ.qMs. :2005/10/01(土) 03:13:35

>>937 鈴音
>……にしても、いきなり耳を掴んで弄ぶような霊止はおらなんだぞ!?

「あー……」

 頭をカリカリ掻きながら思考を巡らす。
 上条は幻想とは無縁の外の人間だ。そんな人間が猫の耳を生やした子を見ればどう思うか?
 ……何はともあれ、触って確かめるだろうね、うん。

「まぁ不可抗力って可能性もあるし、そんなに怒らないであげたらどうだい?
 寛容な精神で許すってのも、節度ある大人として必要な技術だと思うけど」

 まぁ私が節度ある大人かと聞かれたら、そっぽを向いておくけどね。

>>938 上条
>「……、ふーん、そういうもんなのか」

 上条は鈴音ちゃんを胡散臭そうに見ていた。
 ……まぁ見た目は年端も行かない子供さんだからねぇ。

「上条。一つ言っとくけど私とかその子、見た目に囚われない方が良いよ。
 私これでも……えっと」

 指を折って大体の年月を計算する。一人の寿命が80年位だとすると……

「んー、私でも多分千年くらいは存在してる筈だからね。
 今後幻想っぽい存在とあったら注意しな。見た目じゃそうそう気づかないもんだし」

 どこぞの子鬼とか、最近見かけた鴉天狗とかもそうだし。

>「……、魅魔さん、アンタ、天才?」

「いや、普通気がつくんじゃないかい……?」

 ついそんな事を口にしてしまうが、まぁいいとしようか。
 とりあえず何とか状況を打破できたんだろうし。

「まぁ私がそこそこ賢いってのは、ほめ言葉として受け取っておくよ」

 無駄な馬齢を重ねてないってだけでも幸せな事だよな、うん。



 そこまできて、限界を悟った。もう無理、眼が閉じそうだ。

「すまん二人とも……私は帰って寝る……」

 ふらふらと三日月の槍に横乗りし、ふわりと浮かんでそのまま飛びs……


ごちぃん!


「っっっっっっっつ!!??」

 ……ご神木っぽい木にぶつかった。おお、眼から星が飛び散ってるよ…

「あ、改めてこれで……いつつつ」

 頭をさすりながら、私はもう一度挨拶して、場を後にした。

(魅魔が退場しました)

940 名前:鈴音 ◆O6NEKOtIk6 :2005/10/01(土) 03:16:32

>>938
これで何も反省が無ければ、痛い目を見てもらおうかと、
この童の反応をまちつつ、爪を出したり入れたりしておると、
意外にあっさりと、こやつは自らの非を認め、謝った。

しかし、一つ疑問が残る。
謝るくらいなら、最初からあんなことをせねば良い。
何ゆえ、こやつはあんなことをしたのか?
次は、それを問い質さねばなるまい。



「おヌシ、謝るくらいならば何故あんなことをしたのじゃ?
 霊止のおなごは、耳くらいなら平気で男に触れさせるのか?」


もしそうなら、世の中随分と変わったものじゃ。
もうちょっと昔には、男も女も、もっと慎ましかったぞ。

941 名前:鈴音 ◆O6NEKOtIk6 :2005/10/01(土) 03:26:42

>>939
「寛容な精神で許すってのも、節度ある大人として必要な技術だと思うけど」

そう言われると、言い返すことができぬ。
確かに、童が耳に手を伸ばしたとて、それは取るに足らぬことじゃろうが、
それはもう少し幼い子供ならばの話じゃ!
こやつ、もはや十を過ぎて二十歳が近そうではないか!!

「もう少し小さな子供ならばともかく、これはやはり……赦し難いのう……。」

また、指先から爪が覗く。
まぁ、あやつも謝ったことだし、一応赦すが。

「…で、おヌシ、随分ふらついておるようじゃが、また飲みすぎたか?
 既に死んだ身とはいえ、不養生は感心できぬぞ。」

そしてワシは、ふらふらと飛び去る魅魔を見送った。

942 名前:上条当麻 ◆4kIcNrTOMA :2005/10/01(土) 03:40:27

>>939

>「んー、私でも多分千年くらいは存在してる筈だからね。

「……ッ、せ――――――千年!?

上条は素直に驚いた。
幾ら人外の者とは言え、千年―――上条にとっては全く想像の余地すらない年月だ。
元々非現実オカルト)と言うだけで上条には想像の難しい話なのに、
人の百倍以上長く生きる、と言うことが一体どういう意味なのか。それは全く図りかねる領域である。

「いや―――でも、なんつうか、そうは見えないんだよな。魅魔さんも、そこの猫娘さんも」

何となく気まずい表情で上条は頬を掻きながら、

「だから、そういうトコはあんま気にしない―――ってのは、ダメかな」

そんな事を言った。
なんとなく、自分より百倍生きているから気を使う、と言うのはあまりにも現実感が無さ過ぎるし、
それに嫌味なようでもあるように、上条には思えた。
だから、対応を変える必要はないのではないか、とそう思ったのだ。


そんな事を言っていると、

>「すまん二人とも……私は帰って寝る……」

魅魔はいかにも眠たそうに目を擦りながら、先程上条の額をカチ割った槍に乗っかり、
その場から浮遊して飛び去ろうとし―――

樹にぶつかって、墜落しかけていた。

>「あ、改めてこれで……いつつつ」

ぶつけた頭をさすりながら再び飛び立つ魅魔を後ろから見送り、彼女の可愛らしい部分を見つけてちょっとだけ嬉しくなり、
上条は苦笑を浮かべながら、

「もうぶつかんないようにな、魅魔さーん。 それから、今日はありがとなー」

そんな言葉を投げかけた。


>>940

>「おヌシ、謝るくらいならば何故あんなことをしたのじゃ?
>霊止のおなごは、耳くらいなら平気で男に触れさせるのか?」

横合いから声が掛けられる。

「……、あー、それは……」

少しばかり言い難い事ではあるが、この期に及んで隠すような話でもない。
だから上条は、正直に動機を告白することにした。

「いや、悪ぃ、猫耳それ)、ツクリモノだと思ったんだ。
今時はコスプレっつって、……ファッションとしてそういうツクリモノくっつけて遊ぶ女がいんだよ。
アンタも―――そうなのかなって」

そこで一旦言葉を切って、ばつが悪そうに視線を背ける。


「だから、さ―――もう勘弁してくれよ。
ホントにもう二度としねーって。絶対。こう見えて俺は約束は守る男ですよ?」

943 名前:鈴音 ◆O6NEKOtIk6 :2005/10/01(土) 05:02:09

>>942
なるほど、つくりものかと思った…か。
まぁよい、この件はこれっきり、赦してやるとしよう。

「では、この件は、これでお仕舞いとしよう。
 これからは、重々きをつけるようにな。」

ワシは背を向けると、鳥居のほうへ歩き出した。

「今日は、もう帰って寝るとしよう。
 さすがに、眠くなってきたからな。」

ワシはそのまま、石段の下まで足を止めることはなかった。

(退場)

944 名前:上条当麻 ◆4kIcNrTOMA :2005/10/01(土) 05:10:20

>>943

>「今日は、もう帰って寝るとしよう。
>さすがに、眠くなってきたからな。」

そう言うと猫娘はさっと踵を返し、参道を下り始める。
何だか信用してもらえたのだかもらえないのだか微妙なリアクションではあったが、
先ず最初に上条自身がその行動によって信頼度を下げているのだから無理もない話だ。
軽く嘆息しつつ、上条もまた参道の方へ向き直る。

幻想イマジン)の世界ってのぁー……やっぱ難しいな、色々)

これからは、重々その辺りのことも気を回すことにしよう。
そう上条は心に決め、猫娘の後を追うように石段へと歩みを進めていった。


(これにて退場)

945 名前:不確定名:売れない歌手:2005/10/08(土) 22:16:55

 週末なのに人がいないのかなーと思ったら、
みなさん用務員室に集まってるんですね。
用務員室って、必要最低限の広さと間取りだって思ってたけど、
実際は違うんでしょうか。う〜ん。

 あ! でもゲームでありましたよね!
10フィート×10フィート(推定)の部屋の中に、
冒険者6人とポイズンジャイアントさん6人おまけに
ウィルオーウィスプさん3人がのびのびとしている状態!
用務員室もそんな感じなんでしょうか?

 もしかしたら、入室の前に『DRINK ME』って書いた
ラベルの飲み物を飲む事が義務付けられてるんでしょうか。
用務員室、とっても不思議なところです。

946 名前:名無し豆腐:2005/10/08(土) 22:25:03

(『DRINK ME』と書かれたラベルのついた瓶が目の前に置かれてある。)

947 名前:不確定名:売れない歌手:2005/10/08(土) 22:28:05

 神社ですか〜。せっかくだからお賽銭あげていこうかな。

 でも、たとえば「お仏壇にお供えですっ!」とかと違って、
神社でお賽銭というと、必ずといっていいほど
お願いというかご利益の期待がセットになりますよね。
現金だな〜。もちろん私も、その現金な人々の
一員なんですけどね。くすす。

 そういうわけで神さまお願いします。
お友だちと一緒の、平和で平凡な生活が
ずっと続きますように。ぱんぱん。

948 名前:不確定名:売れない歌手:2005/10/08(土) 22:31:55

>>946 DRINK MEさん
 こ、これは……飲めということでしょうか?
飲んだらどうなるんでしょう。カラダ小さくなるんでしょうか?
飲んでみたい……でもヘンな薬とかだったらどうしよう!
あ〜でも気になってしょうがない! 好奇心は猫を殺す!

 ……でもよく考えたら、私は猫じゃないので
好奇心で死んだりはしないんじゃないでしょうか。
ごくごく。あ、イチゴ味。おいしいですね☆

949 名前:不確定名:売れない歌手:2005/10/08(土) 22:35:38

 もしこれで「平和で平凡な生活」が壊れてしまったら、
神様がその修復を助けたりしてくれるんでしょうか?
ほら、いちおう私、あらかじめお願いしてあったんですし。
これからどうなるんだろう。どきどき。

950 名前:千鳥かなめ ◆Kana/lWMBI :2005/10/08(土) 22:42:24

「よっこいしょ、っと」

もう十箱目くらいになるだろうか。
重い段ボール箱を置いて、あたしはふぅ、と汗をぬぐう。

段ボール箱に目をやれば、そこにはおどろおどろしい「火気厳禁」そしてドクロのマーク。
何を隠そう――これはここに数多くあるトラップの補給物資。
中にはソースケから調達した高性能爆薬、そして生物兵器が収められてる。
これの全部が一気に爆発したなら――このあたり一帯が吹き飛ぶことは間違いない。

「扱いは慎重に、慎重に、っと。
 ――もう爆破オチはいい加減飽きられてるだろうしね」

後半は誰に聞かせたのか、そんなことをあたしは呟いて、腰を上げる。
さて、次の箱を持ってきちゃわないと。
もう二度と、爆発だけはおこすわけにはいかないのよ、千鳥かなめ!!


<MISSION:
  爆破を阻止せよ!!>



951 名前:不確定名:売れない歌手:2005/10/08(土) 22:46:05

>>950 千鳥さん
 あの〜、なんだか重そうな荷物ですが、
よろしければお手伝いしましょうか?
私、意外と力持ちさんなんですよ?

 100キロの鉄球持った体重200キロの男の人を
片手で投げ捨てたり。

 それにしても、なんだか変わったラッピングの箱ですね。
こういうの流行ってるのかなぁ。

952 名前:不確定名:売れない歌手:2005/10/08(土) 22:52:07

 そういえば私はどうして千鳥さんの名前を知っていたんでしょう。
初めてあったはずなのに。もしかして、無意識に千鳥さんの心を!?
あ〜〜〜最低! やっちゃいけないことをやっちゃいました……。

 ……そういえば、マッチ売りの少女は
落ち込んだときにはマッチの火をともして自分を慰めてましたね。
マッチですかぁ。

953 名前:千鳥かなめ ◆Kana/lWMBI :2005/10/08(土) 22:53:04

(あー、くそ。結構重いわねこれ。
こんなことならイッセーくんでも手伝いに呼んでおくんだったわ)

そんなこと思いながら、13個目のダンボールを置こうとしたとき。

>>951
>あの〜、なんだか重そうな荷物ですが、
>よろしければお手伝いしましょうか?

「うひゃああっ!?」

いきなり背中からかけられる声。
あたし以外に人いたんかいここ!?
そんなドッキリに、思わずダンボールを置く位置がずれる。
ずれは連鎖して、ダンボールのタワーが傾いて、上の二、三個が下に――

――やばいっ! あれ全部中身高性能爆薬!
あれが落ちたらいきなり爆破オチ? 登場即爆発? 出オチ芸人なのあたし!?

>私、意外と力持ちさんなんですよ?
>100キロの鉄球持った体重200キロの男の人を
>片手で投げ捨てたり。

そんなのんきなこと言ってる彼女に、あたしは大声で叫んでた。

「そんなに力あるなら、落ちてきてるダンボール受け止めてーー!!」

……一つ50キロはあるけど。


954 名前:名無し豆腐:2005/10/08(土) 22:53:49

(蟷螂の傍に置き忘れたマッチ箱と蝋燭が置いてある!!)

955 名前:不確定名:売れない歌手:2005/10/08(土) 23:07:28

>>953 くもりときどきダンボール

 『うひゃああっ!?』

 あれ。おどかしちゃった。
ご、ごめんなさいそんなつもりは……。

 『そんなに力あるなら、落ちてきてるダンボール受け止めてーー!!』

 わ、私の責任! こわれものとかだったら大変!
チーンと音がする北宋の壷とかだったらどうしよう!

 みっつ同時に落ちてくる箱。片手でひとつ受け止めると同時に、
腕力で足りないぶんは裏技でフォロー。
限界持ち上げ重量○○t(企業秘密)というサイコキネシスに
物をいわせてもうひとつもキャッチ! うわ〜あといっこだああ!
両手に箱を持ったまま落下地点にダイブ!

 ぼ こ っ。

 ……あたまにものがあたると、いたいですね。
またひとつかしこくなりました。わ〜い。

956 名前:不確定名:売れない歌手:2005/10/08(土) 23:15:42

>>954 マッチ売りのカリス

 頭へショックを受けてひよこが飛び回る視界に、
蜻蛉……じゃなくて蝙蝠……じゃない、なんでしたっけこの子。
ムシキングに出られなくても強くたくましく生きる……。

 「あ、そう! あなた蟷螂ね!」

 たっぷり8秒ほどの時間のあと、ようやく正体判明。
でもこの子、蝋燭をどうするつもりなんだろう。
花火はちょっと時期的にはずれてるし、
たき火をするにはそんなに寒くないし。
もしかして、あれでしょうか?
みんなで怖い話をして、ひとり話し終わるごとに蝋燭を……。

 でも人数足りませんよねぇ。

957 名前:通りすがりの対コンピュータフリゲート ◆YmUv5iskyQ :2005/10/08(土) 23:20:56

(遠雷のような音を轟かせながら戦闘機動中)
(巨大な影が上空を通過、一瞬遅れて「音の壁」と言って差し支えない爆風が周辺を薙ぎ払う)
(人やら物やら、いろんなものが巻き上げられ、あちこちに散らばる)

(例えば、屋根の上とかトラップ地帯のど真ん中に)

(そのまま上昇、大気圏外へ離脱)

958 名前:不確定名:売れない歌手:2005/10/08(土) 23:22:53

 ところで、これは全地球人類共通の精神作用だと思うんですが、
こ〜んなふうに高く積みあがってるものを見ると、
だるま落としを連想しませんか?

959 名前:千鳥かなめ ◆Kana/lWMBI :2005/10/08(土) 23:22:59

>>955

サーカスもかくやの動きでばっちしキャッチ!
おお、これぞ芸人魂! ……ってなんか違うわね。
けど、正直無理だと半分思ってたのに、こんなことをしてくれるとは!
顔から突っ込んだ姿はちょっぴりおかしいけど、その成果を考えれば我慢我慢!
道化役ほど裏でみっちり練習積むって言うし、
この人もどことなく芸能界の臭いがするから、きっとそういうことなんでしょ。
サーカスにはピエロが必要なのさ! ってことね。

「いや、あんた凄いわ!
 今度陣高で文化祭やるけど、その時は呼ぶことにするわ。
 この紙に連絡先を――」

と、鞄の中をまさぐろうと視線を落として――あたしはとんでもないものに気づいた。


>>954
燈篭のそばに置かれた蝋燭。
その横には黒色火薬。
さっきの高性能火薬ほどではないにしろ、爆発すれば当然ただじゃすまない。
何とかしないと、何とか、何とか――

(――何とか、する!!)

強い意志が体の中ではじけた。
瞳の中で種が砕けた。
脳内の熱き魂を持つ戦士が<囁いて>くる。

『勇者ですかー! 勇気があれば何でもできる!!』
「何でもできるううううっ!!」

熱い魂のパトスに導かれ、あたしはスカートからハリセンを引き抜く。
これぞ究極必殺急遽でっち上げ奥義、

「千鳥流・ハリセン疾風怒濤斬りいいいっ!!」

誰も解説してくれないから自分で解説するわ!
超高速でふりまわされるハリセンの威力は既に、蝋燭の火を吹き消すには充分!
ついでに左手で隣の蟷螂くんもばっちりキャッチ・アンド・リリース!
ふ、我ながら自分の完璧さが恐ろしいわね!

「アツ」

とか自己満足浸ってる間に、なんだか手が熱い。
視線を腕から手に、そしてその先のハリセンに――

「――あ、ハリセン燃えてる」

どうも蝋燭から火が燃え移ったらしい。
これぞ必殺のバーニングハリセン……って、んなわけあるかいっ!!

「熱い熱いアチチチチチ!!」

燃えたハリセンをしっちゃかめっちゃかに振り回す。
でも炎は消えるどころかかえって強くなる。
しかも目の前には既に高性能火薬の山!?

「だ、誰か水ー! 早くこの火消してーー!!」

960 名前:名無し豆腐:2005/10/08(土) 23:23:44

(両手に掲げている箱が、いや風景がじょじょに大きくなってきた気がした。
 >>946のラベルの裏面には、やはりこう書いてある。『小さくなるクスリ』
 ※ ただし、効用発揮までの時間には個人差があります。)

961 名前:不確定名:売れない歌手:2005/10/08(土) 23:36:23

>>957
 ごごごごごご……。

 大きな唸り声をあげながら、夜空を大きなものが横切っていきます。
蝙蝠でも蜻蛉でもない牡蠣でもない。だいいち、
蝙蝠や蜻蛉はともかく牡蠣は空飛びません。

 ……なんて思っていたら、周りのものがなんだか
どしどし大きくなっていきます。もしかして、空飛ぶ蝙蝠蜻蛉からの
生物兵器!? いや違う、さっき飲んだ薬だ!
あれってもしかして、自分以外のものが大きくなる薬!

 「うわあああん!!」

 衝撃波にあおられて巻き上げられる私の目に映ったもの。

>『小さくなるクスリ』

 「いまさらそんなこといわれても〜〜〜っ!!」

962 名前:不確定名:売れない歌手:2005/10/08(土) 23:47:12

>>959 千鳥さん

 『今度陣高で文化祭やるけど、その時は呼ぶことにするわ。
この紙に連絡先を――』

 「うわああんごめんなさいゆくさきは風に聞いてくださ〜い!」

 小さくなった私は、衝撃波に煽られて地平線の果てまで
とんでしまいました。

 (どうなる売れない歌手! もう目が開いてないぞ! 待て、次号!)

963 名前:千鳥かなめ ◆Kana/lWMBI :2005/10/08(土) 23:49:26

>>957

風が起きた。
吹っ飛んだ。
ハリセンの火が消えた。
めでたしめでたし。


「――めでたいわけあるかああああああっ!!」


思わず自己突っ込みいれつつ、あたしは空中散歩(別名・吹っ飛ばされただけ)。
横を見ると(>>961)同じように飛んでいく彼女。
にっこり笑ってとりあえずサムズアップしておいた。
さっきより小さくなってるような気がしたけど、まあ、夜になると身長は1ミリくらい縮むらしいし、
きっとそういうことなんだろう。

「――で」

下を見る。
落下先は林。
ちょうどばっちり地雷原。
はたまたその横には生物兵器の入った瓶が山積み。

爆発→瓶が割れる→バイオハザード

この図式が簡単に想像できたり。
だ、誰か――

「誰か助けてえええええっ!
 えーと、あのサーカスの人ー!!」

>>962
>「うわああんごめんなさいゆくさきは風に聞いてくださ〜い!」

……だめだこりゃ。

964 名前:『知識と歴史の半獣』 上白沢 慧音 ◆KEINE6wH6c :2005/10/09(日) 00:07:40

そういえば、この社に足を踏み入れるのは二度目だろうか。
夜風にあたりながら夜を過ごしていたら、つい足が向いてしまった。
不思議なことに、どうもここは居心地がいいのだ。まるであの神社のように。
違いは、妖怪がいないことくらいだろうか。

「……星が綺麗だな」

月はまだ細い。だが、それがかえって空の星を際立たせている。
このまま夜空を眺めて時を過ごすのも悪くは―――

>>963

―――って、ちょっと待て。
なんで人が飛んで、飛ばされ? ともかく宙を舞っている。
その様子からして、自力で飛べるわけではないようだ。
しかし、どうして―――

「っと、いかん!!」

慌てて私は空へ飛び立った。この高さ、普通の人間は死んでしまう―――!

「掴まれ!」

その顔かたちが見える距離、そこまで上り詰めて、私は手を伸ばして叫んだ―――

965 名前:千鳥かなめ ◆Kana/lWMBI :2005/10/09(日) 00:13:25

>>964
>「掴まれ!」

もうあたしの命もここまでか――そう思ったときにかけられる颯爽とした声。
見ると人が浮いている。
……有り得ない。でも浮いている。
これは多分現実。そしてあたしが落ちかけてるのも現実。落ちたら死ぬのも現実。
だからあたしはその手を

「むぎゅっ!!」

と掴む。

――ふぅ、助かっ……てないし!
この下地雷原! このまま降りたら同じオチよ!

「ダメ、下に下りちゃ!
 下にはぎゅっ!」

……舌咬んだ。
これだけのGがかかっているんだから当然よね……って納得してどうするのよあたし!

「した、しは、しは……」

だめ、うまく話せない!
もしかしてこれまた、絶体絶命のピンチ再び?

966 名前:『知識と歴史の半獣』 上白沢 慧音 ◆KEINE6wH6c :2005/10/09(日) 00:30:38

>>965

届いた。

「よし、離すなよ……!」

そのまま抱きとめて、ゆっくりと落下する速度を落としていく。が、やはり少々早い。
落ちゆく先は……ふむ、林か。上手くいけば緩衝材代わりに―――

>「ダメ、下に下りちゃ!
> 下にはぎゅっ!」

その言葉に違和感。下に、何かあるのだろうか。
そういえば、ここはどことなく火薬臭い。関係ありそうで少し怖い。

「……枝に引っ掛けて、服が破れるのもな」

ついでにいうと、私が着ているのはいつもの独特の目を模したレースをあしらったスカート。
穴が大きいので気をつけないとすぐに破けてしまう。直すのは少々面倒だ。
とりあえず林は避けて、境内の近くへと向かう。
石畳に足をつけて、私はやっと彼女を下ろすことができた。

「……ふむ、怪我はないか?」

問い掛けて、そこで初めて彼女の風貌を知った。
見れば、あまり幻想郷では見かけない格好をした少女。
それはたしか、セーラー服とか呼ばれるものだったろうか。
だがそれよりも、整った顔立ちと、意志の強そうな目が印象的だった。

「しかし、何で空など飛んで……ちょっと違うな。飛ばされていたのだ。
 普通だったら死んでいるところだぞ?」

まあ、それはいったんおいておこう。今は事情を聞くのが先決だろうから。

967 名前:千鳥かなめ ◆Kana/lWMBI :2005/10/09(日) 00:40:29

>>966
――足の裏に重力を感じた。
目を開けると、そこは石畳の上。
どーにかこーにか助かったらしい。
さすがあたし、運のよさでは誰にも負けないかも。

>「しかし、何で空など飛んで……ちょっと違うな。飛ばされていたのだ。
> 普通だったら死んでいるところだぞ?」

「いやまあその、ちょっと危険物扱ってたらいきなりでっかい飛行機が来たもんで。
 で、あえなく飛ばされちゃって……う、うははははは」

自分で言ってても、凄く説得力がないと思う。
でも、本当のことなんだから仕方がない。

……しかし、これからずっとこんな調子じゃ身が持たないわね。
しょうがない、アレを使うか。
外見に難があるから使いたくなかったんだけど……。

「ああ、ちょっと待っててね」

女の子にそう言い残すと、あたしは倉庫に駆け寄った。
着替えを見られないように扉を閉める。
その上で、倉庫にしまいこまれていた「それ」を、あたしは手に取った。

ソースケから提供されたボン太くんの技術。
テッサとの<共振>で得たTDDの設計。
さらにウィスパードの超技術を隠し味。
その曲面ボディはいかなる弾丸もはじき返し、
その能力は陸はおろか水中での自在なる活動さえ可能にする!
もちろん、爆発程度バッチリガード。
この究極のパワードスーツを、あたしは、

「――装着!」

する。
そして、倉庫の扉を開けると、おもむろに名乗りを上げた。

968 名前:千鳥かなめ ◆Kana/lWMBI :2005/10/09(日) 00:41:26

http://charaneta.sakura.ne.jp/ikkoku/img/1111769610/968.jpg (27KB)
「トゥアハー・デ・カナメ参上!
 せっかくだから人手が多いほうがいいし、ちょっと手伝ってくれる?
 このパワードスーツさえあれば防御は大丈夫だから、危険物をとっとと片付けちゃいましょ。

 あ、もう一着あるけどあんたも着る?」

969 名前:『知識と歴史の半獣』 上白沢 慧音 ◆KEINE6wH6c :2005/10/09(日) 00:52:28

>>968
「ふむ、でっかい飛行機か。そんなものもあるのだな」

確かに、結構な質量が大気を動けばその衝撃はすさまじいものがある。
人など紙切れと同じだろう。しかし、外の科学発達は目覚しいものがあるなぁ。

しかし、危険物か……それを一人で扱うというのはあまり感心できない。
仕方あるまい。乗りかかった船だし、手伝うとしようか―――


>「トゥアハー・デ・カナメ参上!
>あ、もう一着あるけどあんたも着る?」

って―――着ろと申すか。

見た目が特攻兵器っぽい気がしないでもない、ソレを。

いや、危険物を扱うに当たって防御を固めるというのは正しい。
そして彼女が着ているものも価額の粋を集めた強力な鎧なのだろう。
だが、だが―――

「…………いや、遠慮しておこう。動きが鈍くなってしまうからな」

……私だって、女の子だ。さすがにあんな格好はできない。
なんというか、魂的に。

970 名前:トゥアハー・デ・カナメ ◆Kana/lWMBI :2005/10/09(日) 01:05:20

>>969

>>969
>「…………いや、遠慮しておこう。動きが鈍くなってしまうからな」

残念、断られた。
というか、回天とかそこら辺の兵器と一緒くたにされてる気がする。
ちぇ、「死なばもろとも」とか「赤信号、みんなでわたればこわくない」なんて標語が、
あたしの脳内で渦巻いていたのに。
ま、着てくれないものはしょうがないので、あたしは愚痴りながら歩き出す。

「っつーかさ、こんな夜更けに女の子一人に作業させるとかおかしいと思わない?
 もう少し融通聞く人だと思ってたんだけどね、ここの神主」

(ぎっちょいん、ぎっちょいん、ぎっちょいん

「つーかこういうのはそもそもソースケの領分なのよ。
 ああ、友達なんだけどね。軍事ヲタクってか、一応プロ?」

(ぎっちょいん、ぎっちょいん、ぎっちょいん

「まあ、でも気をつけてね。
 ここにある火薬だけでもこのあたり一帯余裕で吹っ飛ぶし。
 A級指定の生物兵器もあるから」

(ぎっちょいん、ぎっちょいん、ぎっちょいん

――むぅ、さっきから足音がうるさい。
これがソースケ曰く「静謐性、隠密性に難がある」ってことなのよね。
それ以外に外見がどうとか目を背けられてた気がしたけど、忘れておこうっと。

「さーて、これが最後の仕上げ。
 ここにある爆薬そのほかを、あのお堂の裏の物置にぶちこめばOKね。
 ちなみにここに爆破スイッチがあったりするんだけど、
 いい、絶対に押しちゃだめよ、絶対に、絶対にね!


971 名前:KUSANAGI ◆k2zTougaRE :2005/10/09(日) 01:09:55


 寝床を求めて彷徨って、辿り着いて見りゃ、コレか。
 燈篭から屋根、池の鯉やら木まで。盛大にブチ撒けられてる神社と来たか。
 何があればこうなるんだろうな、何て些細なこった。
 デケェ喧嘩でもあるのかもしれねェし、今更可笑しな状況見ても何の感慨もねェ。
 慣れてるしよ。慣れたくなかったけどなァ。

 「しっかしまあ―――」

 絶句。訳が解からねェ。大抵の事には驚きもしねェのに。
 何だ、ありゃあ。可笑しいだろ。

 「オイオイ、嬢ちゃん。ソイツは何のつもりなんだよ?」

 変な着ぐるみを着た嬢ちゃん(>>968)に声を掛けてみる。
 序でに隣に居る保護者っぽい(>>969)――雰囲気は人じゃねェが――奴にも声を掛ける。

 「なァ。保護者ならよォ、何か言ってやれよ。ホラ、嫁入り前の娘だろ、コレ」

 なんて世間話に興じようとしてんのに……馬鹿だろ、この女。
 押して欲しいのか。押して欲しいんだな。如何する俺。

 「アー、嬢ちゃん。それは押せって合図だよな?」

 トン、と背中を軽く突付く。(>>970)
 さァて、如何なる事やら。
 

972 名前:『知識と歴史の半獣』 上白沢 慧音 ◆KEINE6wH6c :2005/10/09(日) 01:18:49

>>970
「……確かにな。普通はさせんだろう。なにかよほどの事情でもあるのか?」

首を傾げつつ、なんだか冗談のような量の火薬などを運ぶ。
ちなみに足音はものすごくやかましくてしょうがないのだが、起こっても仕方ないので我慢する。

……そもそも。神社で火薬を使うような自体とは何なのだろうか。
せいぜいが花火くらいのものだろう。


>「さーて、これが最後の仕上げ(略

「……いや、なぜそんなものが?」

呆れた。火薬に信管刺しっぱなしでしまうというのは荒唐無稽すぎる。
下手すると自分も一緒にクレーターの底、ということにもなってしまう。

973 名前:トゥアハー・デ・カナメ ◆Kana/lWMBI :2005/10/09(日) 01:26:12

>>971
>「オイオイ、嬢ちゃん。ソイツは何のつもりなんだよ?」

「……え? いやちょっとあんた、何いきなり人に喧嘩売って――」

背後からかけられた声に、思わず振り向いて文句を言おうとすると、

>アー、嬢ちゃん。それは押せって合図だよな?」

押された。
転んだ。
ものの見事に。

例によって誰も解説してくれないから自分で解説するわ!
このパワードスーツの欠点は、その姿ゆえの重心の混乱!
ゆえにあたしは、

「うわぉぅっ!」

と見事に転び、

「あわわたっ!?」

とその衝撃で起爆装置が手を離れ、

「ずべしっ!?」

と背後のダンボールに背中からぶつかった。


ダンボールにぶつかる→ダンボール転がる→地雷原までダンボールの道→なぜかその先にある蝋燭(火付き)

かくして既に爆破への道は開かれた!
……ってやばいっ! 今爆発したら、ここ一帯の地雷が全て誘爆するわよ!?
こ、こうなったら何としても起爆装置を探さないと危険で――

――ポチ

……あ。
なんか今変なの踏んじゃった。
変な音がした。
これってもしかして――

足を上げると起爆装置。
ボタンの横の液晶画面がカウントダウンを始める。
そこにはこう書かれていた。



【爆発まであと28レス】

974 名前:蘭花・フランボワーズ ◆eRanphaYwg :2005/10/09(日) 01:31:24

「う〜〜デートの時間デートの時間!」

 今、時計を気にしながら全力疾走しているアタシは
軍に所属してるごく一般的な女の子。
 どのくらい一般的なのか、具体例をあげるとすれば
男に興味があるってとこかナ――
 名前は蘭花。 蘭花・フランボワーズよ。

 そんなわけで近道するべく神社の境内にやってきたわ。

「ん?」

 ふと見ると賽銭箱の前(>>971)に一人の若い男(それと背景のエキストラが約二名ほど)
がいるじゃない。
 それも… それも……
 

975 名前:蘭花・フランボワーズ ◆eRanphaYwg :2005/10/09(日) 01:33:18

>>971

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976 名前:『知識と歴史の半獣』 上白沢 慧音 ◆KEINE6wH6c :2005/10/09(日) 01:36:08

>>971

「いや、保護者というわけではなく……単に行き会っただけだ。捨て置けなくてな―――」

いきなり話し掛けられたが、別段驚きはしなかった。
ここは、そういう神社なのだ。一期一会から終生を付き合う者まで、さまざまな人が集う。
なればこそ私も足を向けたのだが―――

「って、それはやめた方が―――」

>>973

「あ」

……待ったナ死。

「安全装置とかついてないのかそれはーーーーーっ!!」

思わず頭を抱えて叫んでしまうが、事態の解決にはならない。
そして現在進行形でピンチ。
ドミノの如く倒れていく箱。その先にはなぜか火のついた蝋燭。
―――火難の相持ってるんじゃないか、この少女は。
しかしここからでは止めるには間に合わない。

「だ、誰か火を消せ――――――――ッ!!」

叫ぶ。情けないことに、今の私にはそれしか出来なかった―――

977 名前:宇佐見 蓮子 (M) ◆0mM.SPARK2 :2005/10/09(日) 01:40:03


うあー、遅くなったってもんじゃないわ。
空を見上げれば、星々がAM1:30過ぎてるって無情の宣告。
早く帰って寝たいなあ。近道でもしてくか。
あの神社、なんか最近曰くありげなんだけど。


って言ってさ、実際近道にならない事って多いわけで。
ていうかなんで今夜はここ、こんなにお客さんが。
おまけに……

>>972

「あれ? えーと確か妹紅のところの……慧音さん、だっけ?
 っていうか、なんでここに」

見知った顔が居るというのはいろいろと嬉しいものだけど、しかし彼女は「向こう」で出会った妖怪さん。
その彼女がここにいるって……もしかしてここ、境界が曖昧になってる?
そりゃ確かに神社だけど。でも一体何が……

>>976

『あ』


え、なになに、どしたのよ。
……火? 火事の心配?

978 名前:KUSANAGI ◆k2zTougaRE :2005/10/09(日) 01:41:19


 イヤァ、これまた盛大にコケタもんだ。(>>973)見事なコケッぷり。今此処に神を見た、ってか?
 しっかしまあ、やっぱ得体知れねェよなァ。何だってんだよ、飛行機? 見たいな感じも
 受けるけどなんか根本的な所が可笑しい気がしてならない。
 根本的なところから狂ってる俺が言うんだから、間違いなんてねェだろう。

 「クハハッ……嬢ちゃん、良いコケッぷりだったぜ? 惚れ惚れしちまう。
  でもなァ、その得体の知れねェ格好は何だってんだ? コスプレにしちゃ不出来だぜ?
  こんな時間に学生服の俺が言うのもなんだけどなァ?」

 今やもう絶滅寸前の短ランの背中には日輪が浮かぶ。
 見る度に憎々しい思いが募るんだが……コレが一番性に合うんだから仕方ねェだろ。

 倒れた女を足蹴にしつつ保護者風(否定されたけど)女の声に耳を傾ける。(>>976)
 何の事はねェ。行き当たりばったり。偶然が重なった結果。そんな所だろう。

 「って、それはやめた方が―――」

 「ハハッ……もう遅ぇ―――って、火ィ? 点けれても消せねェよ。俺は」

 何て言いながら足はどけて置く。
 きな臭い。
 きな臭いから逃げようと思うのに――

 ―――視線を感じる。(>>974)
 熱い。
 痛い。
 痒い。

 気になったから吐き棄てた。

 「何見てんだよ。アアッ!?」

 殆ど影しか見えない相手にメンチを斬って如何するんだって話。
 コレもオリジナルから継いだ影響、じゃねぇ事を祷りたい。
 造られて、植え付けられた。
 だけど――


 ――俺は俺だ。
 

979 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆HORAIgd3qU :2005/10/09(日) 01:51:49

>>973 976

―――火柱が立ち上った。
無数の火薬が織り成す祭典は、あらゆる物を飲み込み、燎原の火へと書き換えるかと思われた。

「フジヤマ、」

だが、そこに紅の翼が舞い降りた。
同時に、境内を飲み込もうとしていた炎を、

「ヴォルケイノッ!!」

―――吹き散らした。

後に残るは熱の残滓と不吉な警告音だけであった。

「―――ふーっ、やっぱり私ってば不可能を可能に……って、慧音に蓮子?
 なにやってんのさ。思わず助けちゃったけど」

かすかにこげた服の煤をはたいて、私は振り返った。
星の海を散歩としゃれ込んでみれば、また厄介ごとに巻き込まれているのだろうか、こいつらは。

980 名前:トゥアハー・デ・カナメ ◆Kana/lWMBI :2005/10/09(日) 01:52:17


>>978
「ぶぎゃっ、ぶぎゃっ、ぶぎゃっ」

何度か踏みつけられて蛙のような悲鳴を上げたところで正気が戻った。
ふう……このTDDスーツがなければ即死だった……って納得してどうするのかあたし。
とにかくここは爆発寸前なんだから……

>>975、>>977
って、また女の子が一人、二人と。

「来ちゃダメ……ここは……ここは……」

ここは……危険すぎる。いろいろと。


>>976
>「安全装置とかついてないのかそれはーーーーーっ!!」

「あ」

思い出した。
さも、ご都合主義のように後付けのように。
安全装置の存在を。


「みんな……聞いてっ!
 あの本殿の一番奥!
 瓶が並んでる棚、その瓶の後ろ側!
 そこにある赤いボタンが非常スイッチよ!
 今はメンテのために防犯装置は切ってあるから簡単に入れるはず!
 早く、早くううううっ!!」

――こ、この地球(と書いて星と読む)の明日と、あたし達の命のために!

981 名前:蘭花・フランボワーズ ◆eRanphaYwg :2005/10/09(日) 01:54:58

だぁーっ! なによこれっ! 信じらんなーい!!
アタシの愛の告白の表示がバグってる!?

おまけにココは神社の境内ド真ん中だし
これってもしかしてこの恋は実らないっていう神様のお告げだとか?

…う、嘘よそんなの。
だって、今週の恋愛運は絶好調だって、朝のニュースの
占いコーナーでも言ってたし、今だってデートの約束に遅れそうだけど
けどそれは新しい出会いの前には祇園精舎の鐘の声偏に風の前の塵に同じってやつだし
ていうかこんな爆熱ゴッドいい男とアタシが結ばれないなんてそもそも宇宙を統べる
普遍の大法則に思いっきり反してるわけなんだし……

>>978
あー、そうよ。 わかったわ。 これは試練ってやつね。
きっと神様はアタシとダーリンの愛の強さを確かめようとしてるんだわ。
だからダーリンがこっちに向かって何か叫んでるのも
アタシの気持ちを確かめようってことなのよね。

「何見てるって、そりゃもちろんア。ナ。タ に決まってるじゃない

 ね? ね?
 あなた運命の人って信じる?
 宿命の出会いとか赤い糸とかそういうフレーズにひっかかったりしないかしら?
 アタシはもうアナタを一目見ただけで頭の中を
 その手のフレーズが駆けずり回ってるんだけど……

 これってやっぱり宿命の出会いってやつじゃないかな?」

ここは素直に自分の気持ちをぶつけるのが正道よね。
真実より強いモノなんて、この宇宙には存在しないんだし!

>>979
あ、祝福の炎。
アタシとダーリンの門出を祝ってくれてるのね。
うん、そうよ。 それで決定! 

982 名前:『知識と歴史の半獣』 上白沢 慧音 ◆KEINE6wH6c :2005/10/09(日) 01:58:47

>>979-980

……どうやら、誘爆が完全に広がる前に吹き飛んでしまったようだ。
見れば、そこには不死鳥を背に負った妹紅。

「すまん、助かった。……って、あー、返答に困る質問だな、それ」

深夜、一人で危険物運搬作業をしてる少女を見かねて手伝ったらカウントダウンスタート。
……本当に説明しづらいぞこれ。
ともかく、第一の危機は去ったとして―――

「っと、そうだ自爆装置!」

そうだ、まだたっぷり火薬が残っている。それを処理しなければどっちにしろ吹き飛ぶ。
どうやら安全装置があるようだ。まだ希望はある。

「分かった、すぐに―――どわあっ!?」

駆け出そうとして、いきなり足元を掬われ、視界が回転する。
気がつくと逆さ釣り。……こういう原始的な罠、まだ残っていたのか。

「うわ、ちょっと待てこれ!? あああああこら見るな!!」

宙ぶらりんになってスカートを必死で押さえる私の姿―――
ううう、恥ずかしすぎるぞこれ。

【慧音、トラップにかかりリタイア】

983 名前:KUSANAGI ◆k2zTougaRE :2005/10/09(日) 02:06:16


 煌々と辺りを照らす紅の幕。紅蓮の地獄。消し炭すら残さない慈悲が此処にある。
 それが誰に対する慈悲なのか。殺めた本人にも解からない。

 何て考えて見ちゃいるが、圧巻だなァ。オイ。俺だって此処まで盛大にやった事ねェぞ。
 清々するんだろうなァ。羨ましいったら無いぜ。対抗するか?

 「まぁ……周りの林に火の手が上がってる現状見ると、放火犯にされちまいそうだしなァ」

 親切が裏目に出るのは良くある事だ。今回もコレ。気付いたのは俺だけか?
 如何でも良いな。焼けても一山全焼だ。それで済むなら安いモンだろ。
 コレだけ豪奢な焔を見れたんだしよ。

 現実逃避は此処までか。此処までなのか。まだやれるだろう俺。
 やっぱり無理か。無理なのか。この女(>>981)の呪詛は恐ろしい事に脳に響きやがる。
 顔がオリジナルに似てるのが災難の始まりか。情のねェ関係なら乗るってのによォ……

 「運命? 宿命? そんな下らねェモン信じちゃいられねェよ。
  そんなのがあるんならな、俺はこんな所に居ちゃならねェ存在だ。
  外れちまってる存在。だからよ、関わらねェ方が良い。
  火傷だけじゃ済まねェぜ?」

 視線を外して空を見やれば―――

 「ククッ……絶景、ってか? そんな趣味が合ったとはねェ」

 木に吊るされた女(>>982)が一人。連れの女が助けるだろうし、俺が助ける通りもねェか。
 可哀想な姿を目に焼き付けておいてやるのが良い趣味だろう。
 

984 名前:宇佐見 蓮子 (M) ◆0mM.SPARK2 :2005/10/09(日) 02:06:16

――――って!?

>>979

文字通りの爆音を響かせ、火柱が立ち上る。
冗談ではない。
こんなものをほっといたら、この辺一体はあっという間に火に巻かれて――――


……なかった。

裂帛の声と共にさらなる爆風が巻き起こり、それに比べれば実にわずかな炎は吹き散らされる。
――って、帽子帽子!私のトレードマーク!
吹っ飛ばされる前にひっつかむ。あーやば……

「な、なんか助かった……のかしら。
 何ってまあ、私も来たばかりで何がなんだか……」

『さらなる爆風』の張本人、藤原妹紅にそんなことをいう。
あー、我ながら呆けてる。
まあいきなりあんな爆風見た後じゃ、と思っても見るんだけど。
ほら、おかげで耳鳴りが…………いや、耳鳴り?

じゃなくって、 警 告 音 に聞こえるこれは一体。

>>980

「防犯装置? 非常スイッチ?」

非日常すぎる単語を並べ、女の子……変な着ぐるみ着てるけど……が叫ぶ。
ちょっと待って、じゃあこれ、まさか

爆弾でも仕掛けられてるって?

――せっかく戻ってきたのにまた戦場かー!?

「ああもう、分かったわよ。これで知らん顔して逃げられるわけ無いじゃない。
 そのスイッチとやら、押してくるわ。本殿の奥なのね!?」

言うが早いか、私は神社のほうへと

行こうとしたら


>>982

――やう゛ぁいの、見た。

985 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆HORAIgd3qU :2005/10/09(日) 02:13:02

>>982
宙吊りにされて一瞬何か見えた……黒?……のは見なかったことにしよう。
それよりも駆け出す前に言っていた言葉だ。

―――おーい、自爆って何だー。

そういえば向こうにいる人間魚雷っぽいのには見覚えが。
ひょっとしてミスコンの会場爆破したやつじゃなかろうか。
ああ、つまり――――――またかよ

「ったく、相変わらず歩くバルカン半島みたいな――――!」

慧音が言った方が似合いそうな言葉を吐いて、私は走り―――!!

盛大にベアリング弾を喰らった。

「……ちょ、ちょっと……罠生きてるじゃない、本殿だけ? 解除したの」

とりあえず穴だらけになった身体を自己修復(グロ注意)しつつ、聞いてみる。
―――下手すると爆発する前に死ぬわよ、私。

986 名前:宇佐見 蓮子 (M) ◆0mM.SPARK2 :2005/10/09(日) 02:17:38

……え、えっと、とととにかく。
あーと要点の整理。整理整理。

・なんか爆弾だか火薬だか自爆装置がここにはある
・止める装置は本殿奥部
・ただしトラップあり
・けーねさんがえらいことに

……あれは、ちょっとあれよね、うん。
名誉のために、忘れるよう努力しようっと。

つまり、私たちは急がなくちゃならないのだけど、急いてはトラップに引っかかる。
っていうかなんで神社にトラップ……いや、もうなんでもありか。
とにかく慎重に行かないと。
私は妹紅(>>985)に続いて、慎重に走り……


バラララララララララ。トラップ発動。
うわ、妹紅がえらいことに……いや、まあ、死なないらしいんだけど。

「も……妹紅? 大丈夫?」

でもやっぱり尋ねる。いや尋ねずにはいられないだろうこれ。
っていうか、これ、どうしろってのよ一介の大学生に――――

987 名前:KUSANAGI ◆k2zTougaRE :2005/10/09(日) 02:21:08


 ―――見事に穴空いてたのになァ。戻っちまうなんてイカレテルとしか言い様がねェ。
 今更驚く事なんて何も無いと思ってたのに、今夜は散々だ。散々過ぎて笑えて来る。
 だから俺の前で二人して喚いてる嬢ちゃん二人(>>984-985)に声を掛けてみよう。

 「解除とか言う前によォ、逃げれば良いんじゃねェの?
  火の海になろうが関係ねェだろうが。危機感のねェ馬鹿が悪ィんだよ。
  こんな物騒な神社残しといた奴がなァ?」

 心底馬鹿にしてやる。この神社を。
 救おうとするコイツらもコイツらだけどな。




988 名前:蘭花・フランボワーズ ◆eRanphaYwg :2005/10/09(日) 02:26:59

>>982
フッ……
人の恋路を邪魔するやつは、馬に蹴られてこういうふうに罠にはまって地獄に堕ちるのよ。

ついでに言っとくと、いつこの娘が邪魔になったかとか、
そーゆーのは取るに足らない些細な問題よね。


>>983
燃え上がる炎。
炸裂する爆音。

……あぁ、素敵だわ。
これらは全てアタシとダーリン、二人だけの輝かしい未来を
永遠に祝福するために存在して――

『運命?宿命?そんな下らねェモン信じちゃいられねェよ。
 そんなのがあるんならな、俺はこんな所に居ちゃならねェ存在だ。
 外れちまってる存在。だからよ、関わらねェ方が良い。
 火傷だけじゃ済まねェぜ?』

わお。
ダーリンったらすっごいワイルド。
運命に歯向かう反逆児って感じ?
炎の中に照らし出された鋭い視線がまた痺れるのよね。
なんていうか、こう、キケンな男の魅力が爆発しちゃってるし。
あぁーん。 アタシ、ダーリンになら全て燃やし尽くされても構わなーい!!

>>985 >>986
アウト オブ 眼中

>>987
って何よ!!
ダーリンったらアタシを無視して他の娘に声かけてるの!?

ヒ、ヒドいわ。あんまりよ……
アタシ、アナタに一生ついていこうって、そう心に誓ったばかりなのに……

<茫然自失としながらふらふらと地雷原に>




989 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆HORAIgd3qU :2005/10/09(日) 02:36:12

>>986
「……ああ、うん、痛いけど、大丈夫」

ぽろぽろと丸い弾丸が体の外に出て、無事回復。
とりあえずこのテロ神社作った人間と自爆装置しこんだやつに怒りを覚えつつ、無理やり笑う。
てか、こんな絶望状況笑うしかないだろ。

「―――特攻するしかないか、これ?」

思わずぼやいた。この調子では、どれだけ時間が―――


>>987

「逃げてるっても……山ひとつ吹っ飛んじゃうんじゃ間に合わないだろ、たぶん」

空飛べる私たちならばともかく。
それにしたって、人を抱えていたら逃げ切れなくて爆風に巻き込まれる。
下手したら、いや、間違いなく死ぬ。生き残るのは、私だけ。

そんなん、後味悪すぎる。

「ったく、逃げるなら勝手にしな、おくびょーもん。

 ―――私はッ! 立ち向かうッ! 不死鳥の精神にかけてッ!!!」

だから、突っ込む。どれほど危険が迫ろうとも。
護りたいものがあるのだから―――!!

できることは一つ。
片っ端からトラップを作動させて、道を開くッ!!

990 名前:KUSANAGI ◆k2zTougaRE :2005/10/09(日) 02:43:30


 ったく、結局此処は何なんだ。俺は寝床を探しに来たんじゃないのか。
 それが女を押し倒したり、女に声掛けられたり、女に声掛けたり。

 んで、その声を掛けてきた女はフラフラと林の方へ(>>988)と歩いて行って。
 それは遠目で見ても分かるくらいに、殺意が仕掛けられている。

 「―――ったく、柄じゃねェってのに」

 このまま死なれちゃ目覚めが悪ィんだよ。殺すのは良いけど死なれるのは御免だ。

 「来いよ。死にたくねェだろ?」

 腕を引いて抱き寄せる。柔らかく暖かい、女の感触。
 それも一瞬。一瞬だ。
 下手に情を持っちまうと厄介だしな。

 そこで走って行く女(>>989)の声。

 『ったく、逃げるなら勝手にしな、おくびょーもん。

 ―――私はッ! 立ち向かうッ! 不死鳥の精神にかけてッ!!!』

 犯すぞ……あの女ァ!

 駆け出す。この程度のトラップが何だって言うんだ。
 戦場すら駆け抜けた。銃弾の雨、散弾の雨。地雷の森に剣の林。
 それに比べれば屁でもねェトラップ。
 伊達に『K』の名を持つ訳でもねェ。コレより過酷なトラップは知っているんだから。

 「遅ェ。黙って見てろ。押してくりゃ良いんだろ? スイッチをなァ!」

 頬を掠める弾。髪を焦がしていく焔。投擲される網。
 数は膨大。それでも辿り着くのは―――楽勝だ。

 「ケッ……コイツを押せば、良いんだろ」

 押した。何かが変わる。それは空気。
 ただそこに在るものが破壊の空気へ。

 「五月蝿ェ」

 警告音が鳴り響く。
 

991 名前:宇佐見 蓮子 (M) ◆0mM.SPARK2 :2005/10/09(日) 02:46:45

>>987 KUSANAGI

なんか言われた。
ま、そりゃそうよ。それが正論よね確かに。
でもね。

「寝覚めが悪いってものよ。それだけ。
 つまり私の勝手だから勝手にやるの」

時間がなさそうだから簡潔に。
人のためだけに動けるほど聖人君子やってるわけじゃないって事よね、実際。

>>989 妹紅

大丈夫、か。
知ってても、痛々しいものは痛々しいけど……まあ、言ってる状況じゃないわね。


妹紅は特攻かけるつもりらしい。
なら、私は追随しよう。
なんの役に立てるかは分からないけど、探すことぐらいなら出来る、はず。
こうなったら、私も特攻覚悟で――――



>>990

――――あ?
押してる?

992 名前:『蓬莱の人の形』 藤原 妹紅 ◆HORAIgd3qU :2005/10/09(日) 02:50:28

>>989-990

―――視界を閃光が瞬く。
火を吹き、弾丸を放ち、槍や矢が撃ち出される。
動きを縛る糸が、網が、落とし穴が、行く手を阻む。
しかし、

「無駄無駄無駄ァァァァッ!!」

その全てを、強引に抜けていく。
痛みや疲れは全て無視する。体の上げる悲鳴は後で聞けばいい。
今は、ただ、あの滅びを、止める。

気がつけば、隣を誰かが走っている。
……あの男だ。

(なんだ、結構やるじゃない)

ふと、唇に笑み。走る足にさらに力が宿った、気がした。
そして数々の罠をくぐり、目の前には本殿!

「よし、とった―――!!」

いざ石段へと足をかけようとしたその瞬間。

みょいーん。


「あ〜〜〜〜〜〜〜〜〜れ〜〜〜〜〜〜〜〜〜ぇぇぇ…………!?」


バネだった。どうしようもなくバネだった。なにもそこまで、というくらいバネだった。
私は、盛大に風の中へとすっ飛んでいった―――

こんなオチありかよ。ガラにも無くかっこつけたのに。


【妹紅:バシルーラバネトラップ喰らってリタイア】

993 名前:トゥアハー・デ・カナメ ◆Kana/lWMBI :2005/10/09(日) 02:51:32

ボタンが押された。
その拍子にその前に並んであった瓶が倒れた。
落ちて、割れて、中身が飛び散った。





――その時、イデ生物兵器が発動した






フルモンティ・バクテリア。
石油製品などを分解するバクテリアの軍事研究の過程で、生み出されてしまった悪魔の兵器。
その効能は、摂氏36度以上――すなわち人間の体温以上で発動する。
その力は凄まじく、猛烈な勢いでナイロンやポリエステルを分解する。
平たく言うと――コットン・シルク以外のほぼ全ての服を分解し、下着姿にする。

とか言っているあたしも既に、TDDスーツの下で制服がぼろぼろになっていくのを感じている。
この山の高台からばらまかれるこれは、朝が来る頃には街全体に広まっていることだろう。

朝が来る。街が目覚める。
そして寒さに気づいてぶるりと体を震わせ、「寝ぼけて服を脱いだのか」といぶかしむ。
それから着替えようと箪笥を開けて気づくのだ。
そこにある服の大半が、ぼろぼろになっていることに。

かくして、悲鳴の朝が来る。
あたしにできることはただ、逃げることだけ。
ということで、

「んじゃっ!」

(ぎっちょいん、ぎっちょいん、ぎっちょいん

あたしは片手を上げて走り出した。
これは転進である、撤退ではない。そう心に熱く誓って!!








ここは荒羽場神社。
時に爆音が鳴り響き、時には炎が吹き上がる。
だが、それすらもここでは日常なのだ。
ゆえに。
その全てを飲み込んで、今日もここに神社はあり続ける。
変わらぬ非日常という日常を内包して。



<未完!!>



994 名前:KUSANAGI ◆k2zTougaRE :2005/10/09(日) 03:10:04


 っと……何が起こってやがるってんだ。
 先ずはその辺に転がってた布がボロボロと崩れていった。
 比喩でもなんでもねェ。本当に、崩れていった。

 靴下が崩れていく。妙な感覚だ。
 自分が喰われる訳じゃない。ただ布が喰われていくだけ。
 組織に居た頃に見せられた資料に、そんな生物が居るとか居ないとか書かれていた記憶もある。
 まあ別に問題もねェだろう。何て思いながらもと来た道を戻る。

 制服は喰われねェから慌てないだけだ。
 オリジナルが生地にでも拘ったんだろうな。綿100%、って事はねェだろうが。
 それでも含有量が圧倒的に多いから、喰われていないだけ。
 珍しくオリジナル様に感謝してやろう。あの屑どもにも。

 まっ、確証がある訳でも無し、とっとと消えるに越した事は無いんだろう。
 いや、ちょっと待て。コイツは、面白い事になるんじゃないのか?
 公開ストリップ。素人物だ。戸惑う姿、恥らう姿、その他諸々。

 「―――ああ、少しばかり止まってみるのも悪くない、よなァ」

 我ながら下衆な考えだと呆れちまうが、これが男の生理現象だろ?
 賛同出来ないなんて奴は極一部だけ。コレだけはガチだ。

 その辺りのダンボール箱に腰を掛け、事を見守るとしよう。
 

995 名前:蘭花・フランボワーズ ◆eRanphaYwg :2005/10/09(日) 03:10:50

>>990
 風吹き荒れ 雨が降り次ぐ
 恋を失くした 女の背中に


 とぼとぼとぼ
 失意と諦念の両輪がアタシの足を前へ前へと運んでいく。

 とぼとぼとぼ
 先に待つのは永遠に晴れることのない真っ暗闇。
 ふ、みじめよね。 でもこんなもんよ。
 あーあ、思い返せばこの18年間、ろくなことがなかったわね。
 けどもういいやって感じ。
 どーせこのまま生きてたってロクなことがないに決まってるし。
 いっそこのまま炎に焼かれて終わっちゃうのも……
 皓々と燃え上がる炎を見てそんなコト考えてたら。

 ぐっと腕を掴まれて引き戻された。
 あ、力強い感じってもしかして。

 『来いよ。死にたくねェだろ?』

 ぶっきらぼうな言葉。
 ぎゅっと抱かれる感触。
 そして衣服ごしに伝わってくる彼の体温。

 やだ、どうしよ。
 アタシまだ心の準備が―――

 「ちょ、ちょっと待って……」

 言葉で彼を静止して。
 そして目を閉じて唇を軽く突き出す形に。

 あとは……
 あとは、その瞬間を待つだけよ。

>>991
 コラーッ!!
 何見てんのよ ー!

996 名前:『知識と歴史の半獣』 上白沢 慧音 ◆KEINE6wH6c :2005/10/09(日) 03:26:56

「……やれやれ、酷い目にあった。遅いぞ妹紅」
「あー、ごめん。戻ってくるのに思ったより時間かかってさ」

宙吊りにされていた足を軽くさすりながら、私は唇を尖らせた。
結局、私は最後まで宙ぶらりんのままだったのだ。

「でも、死人は出なかったし、いいんじゃないの?」
「……まあ、それもそうなんだがなあ」

はあ、とため息をついて、先ほどまでの自分の姿を頭から追い出す。
……あんなの覚えていたら、恥ずかしすぎて死んでしまう。

「……とにかく、そろそろ帰らないと……ってうわあ!?」
「ん、どうしたの慧音、ってわあ!!」

ふと感じた違和感。それにしたがって視線を服に向けて、驚いた。
いや、驚いたというよりは顔を真っ赤にした、という方が正しいか。
……服がボロボロになっていってるのだ。

「ちょ、ちょっと待て、こ、こんなのってありなのか!?」
「や、やばいって今日私……だーっ! 逃げる、じゃなかった帰るわよ!!」

色々と当てられない状態になる前に、私たちは慌てて逃げ出した。






―――余談。

互いにほとんど裸で帰ってきたところを新聞記者に目撃され、
盛大に誤解をされたのは言うまでも無い。

【撤退】

997 名前:蘭花・フランボワーズ ◆eRanphaYwg :2005/10/09(日) 03:29:35




>>993
 ん、おかしいわね。
 ダーリンがオクテだからっていっても
いくらなんでもこの間は長過ぎるわ。
 それにさっきから妙に風が冷たいのはどーいうこと?
 いくらアタシの制服が露出度高めだからっていってもこの感触はヘンよ!?
 まるでシャワーのときみたいに全部脱いじゃったみたいなんですけど。

 はは、まさか、ね。
 ロストテクノロジーじゃあるまいし、いきなり服が消えてなくなるだなんて
そんなことあるわけが……


「だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっっっっっっっっ!!!!!!」



 悲鳴。

 絶叫。

 慟哭。

 或いはそれら全ての混合物。


 そーっと目を開くと、そこにはアタシを抱きとめてくれてたはずの
あの人は影も形もなくなっていた。

 いや、それだけならまだいい。
 それだけなら。

 ゴシゴシと目をこすってみる。
 慌てて全身をまさぐってみる。
 ついでに一縷の望みをかけてほっぺたを思いっきりつねってもみた。

 そしてその結果はある一つの解を導きだす。
 その解とは…



998 名前:蘭花・フランボワーズ ◆eRanphaYwg :2005/10/09(日) 03:30:00

>>997
言わせんじゃないわよっ! このドスケベっ!!!

<蘭花・フランボワーズ、宇宙オリンピック新記録級の速度で退場>

999 名前:宇佐見 蓮子 (M) ◆0mM.SPARK2 :2005/10/09(日) 03:30:26


――――そして、いろいろなことが起こった。

>>992

みょいーん。

様々な爆音と銃声の中響く、おまぬけな音。
そんな音にふと見れば、とっても基本的なバネ仕掛けによって
空へとすっ飛んでいく我が友人。

「……いや」

>>993

かしゃーん。

何かが割れる音。
薬瓶と思しきものが次々落ちて割れ、中身が飛び散り、

ぎっちょいんぎっちょいんぎっちょいん。

片手上げて逃げ出す、変な着ぐるみの子。

「その……」

そして


ぼろ、ぼろぼろぼろ……

さすがにそれは、後から思えば幻聴だったのだろうが。
とにかく

服が

ぼろぼろと

崩れ出してって「ちょ、ま、いやなんでちょうわえややや」


……………………バッドステータス:PANIC
訳も分からず、とにかく逃げ出したくなって私は走り出し

>>994

「見るなぁぁぁぁぁっ!」

>>995

「見てる暇なんかあるかぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」



(退場したけどどうやって退場したか聞かないでください)

1000 名前:KUSANAGI ◆k2zTougaRE :2005/10/09(日) 03:37:54


 「クッ……ハハッ…イヤァ…ハッハッハッ」

 金も払わずタダで面白いモンが見れた。
 あの戸惑い恥らう姿……撮影出来りゃ良い金になったんだろうけどなァ。
 それこそこの喰うや喰わずやの生活から離れられただろうによ。

 さてと、俺もそろそろお暇だ。寝床を別に探さなきゃな。
 ダンボールから腰を上げて、数歩踏み出す。
 最近身体が鈍ってるみたいで、久しぶりに真剣に走ったら熱が収まりやしねェ。
 ここらで一発抜いとかねェと、明日の朝には焼死体が出来上がっちまうかもしれない。

 「つー訳で、罪の無いダンボール君に犠牲になって貰おうかァ?
  ―――這えッ」

 腕を振るって焔を走らせる。
 高まった熱も同時に放出され―――

                          __,,:::========:::,,__
                        ...‐''゙ .  ` ´ ´、 ゝ   ''‐...
                      ..‐´      ゙          `‐..
                    /                    \
        .................;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::´                       ヽ.:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;.................
   .......;;;;;;;;;;゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙       .'                                 ヽ      ゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙;;;;;;;;;;......
  ;;;;;;゙゙゙゙゙            /                ゙:          ゙:                ゙゙゙゙゙;;;;;;
  ゙゙゙゙゙;;;;;;;;............        ;゙                              ゙;       .............;;;;;;;;゙゙゙゙゙
      ゙゙゙゙゙゙゙゙゙;;;;;;;;;;;;;;;;;.......;.............................              ................................;.......;;;;;;;;;;;;;;;;;゙゙゙゙゙゙゙゙゙
                ゙゙゙゙i;゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙;l゙゙゙゙゙
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                `;;i|l|li||lll|||il;i:ii,..,.i||l´i,,.;,.. .il `,  ,i|;.,l;;:`ii||iil||il||il||l||i|lii゙ゝ
                 ゙゙´`´゙-;il||||il|||li||i||iiii;ilii;lili;||i;;;,,|i;,:,i|liil||ill|||ilill|||ii||lli゙/`゙
                    ´゙`゙⌒ゞ;iill|||lli|llii:;゙|lii|||||l||ilil||i|llii;|;_゙ι

 ―――爆発に次ぐ爆発。連鎖していく崩壊。
 冥土の土産は女の裸体。



 俺は―――馬鹿か?

 【死亡?】
 

1001 名前:1001:Over 1000 Thread

このスレッドは1000を超えました。
もう書けないので、新しいスレッドを立ててくださいです。。。

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