【教えて!】 歴史上の人物に詰問するスレッド 【エライ人】

1 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo:2003/08/01(金) 07:59

ここは俺たち歴史上の偉人(?)たちが諸君の質問に答える場所だ。
キャラハン名無しに関わらずどんな質問をしてもらっても結構だぞ。
ふと思いついた疑問、頭をひねった難問奇問何でも聞いてくれ。

また、このスレッドでは一緒に質問に答える歴史上の人物も募集している。
和洋中どの世界からでもOKだ。その分回答にも幅が出ていいだろう。
ただし、「歴史上の人物」だから今現在で生きている奴は駄目だ。
故人でもついこないだまで生きていた…というようなのは避けた方が無難だろう。
できればどの時代のどういう人物か、簡単にでも自己紹介があれば理想的だな。

あと、ここは学会発表ではないのだからお互い肩に力を入れずに気楽に行こう。
もちろん自分のレスで歴史へのこだわりを見せるのはもちろんいいことだが、
それを他人にまで押し付けるんじゃねえぞ、このスレは「以和為貴」をモットーとしてるからな。

んじゃ、スタート!!

2 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo:2003/08/01(金) 07:59

まずは俺自身のことを紹介しようか。俺は海陵庶人。
こら、「かいりょう・ちかと」などと呼ぶな。俺は日本人じゃねえぞ。
そもそも「海陵庶人」は本名というわけじゃねえ。
謚…つまりはエライ人が死んだあとに付けられる名、だな。
海陵は地名で庶人は平民、要は一般ピープルって奴だな。
じゃあ海陵ってとこの平民さんかい、へんな謚だなと思うかも知れねえがこれは訳ありだ。

聞いて驚くなよ?
何をかくそう、俺は皇帝だったのよ。こ・う・て・い。そう、つまり天子様って奴さ。エライんだぞ。
いつ頃の時代の皇帝だったかっていうとな、12世紀ころの話だ。
そのころ「宋」と「金」という国で中国が南北に二分されていた時代があったんだがよ、
北のほうの国、すなわち「金」という国の皇帝だったのさ。

で、俺は先代皇帝のいとこで宰相…まあ大臣だな。それをやっていたんだが、
先代皇帝ってのがとんでもない奴でな、平和ボケした挙句にアル中になって
次々と皇族を殺し始めたもんだからもう大変。
俺もさすがにやばいと思って先手を取ってぬっ殺して自ら帝位に就いちまった。

んで皇帝になったらやっぱりデカイ事やりてえじゃねえか。
というわけで江南を征服して中国統一を果たそう!という壮大な夢を持っていたんだがよ、
少々強引だったのがいけなかったのかね。
伐南の軍を起こしたときにクーデターが起こって殺されちまった。

おかげですっかり悪者にされちまって、皇帝だったのに海陵郡王に降格、
あげくのはてに王位までも剥奪されて史書には「海陵庶人」とか書かれる始末よ。
死人に口無しとは良く言ったものだぜ。いわば俺は悲劇のヒーローってとこかな。

3 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo:2003/08/01(金) 08:00

せっかくテンプレートという便利なものがあるんだから、使わなきゃ損だよな。

名前 : 姓は「完顔((わんやん)」、名は「亮(りょう)」だ。
      名は一名に「迪古乃(てくない)」とも言われるが、こちらは民族名だ。
     「海陵庶人」は謚、まあ要するに死後に付ける名前のようなものだな。
年齢 : 即位したのが28、弑逆されたのが40の時だ。ここでは30そこそこくらいか。男盛りだぜ。
性別 : もちろん男だ。大金国には女の皇帝はいない。
職業 : 大金国四代目皇帝だ。だが後に追廃されて庶人扱いにされているらしい。
趣味 : 詩を書くのが趣味だ。あと書もこなすぞ。あとは狩猟に美女狩りと言ったところか。
恋人の有無 : 後宮には三千の美女が群がっている。まっ、皇帝だからな。
好きな異性のタイプ : やはり美人といえば江南だろうな。明眸皓歯に萌え
好きな食べ物 : 食べ物というのではないが、茶を飲むのが好きだ。
           この時代の茶は貴重品だが、俺は皇帝なので飲み放題だ。
最近気になること : 西の方の草原の動きが慌しいって聞くが…
一番苦手なもの : 船。どうしても酔っちまう。森林育ちだから苦手なんだよな。
得意な技 : 減丁。技というよりも政策だがな。遊牧民族に有効だ。
一番の決めゼリフ :「移兵百万西湖上、立馬呉山第一峰」…自作の詩から採用した。 
将来の夢 :もちろん! 江南を征服して中華を統一する事だ。目指すは世界帝国!
ここの住人として一言 : こう言う感じのスレッドってなかったから建ててみたけどどうだろう?
ここの仲間たちに一言 : 一緒に盛り上げていこうぜ。集まれ、歴史好き!
ここの名無しに一言 :  たくさんの質問待ってるぜ! 珍問奇問、どんと来い!

まあ、まずはこんなとこかな。それじゃヨロシク!

4 名前:名無し客:2003/08/01(金) 10:03

やっぱり宮廷には陰謀が渦巻いています?

5 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo:2003/08/01(金) 13:46

>>4
お、早速の質問じゃねえか。嬉しいねえ。
お前には一番槍ってことで江南を征服した暁には燕京留守に任命してやろう。
燕京は今の金の首都で後にも北京と呼ばれ明や清の首都となる有名なところだぞ。
もっとも俺は江南のほうが好きだけどな。杭州マンセー

宮廷内の陰謀ってのは洋の東西を問わず、どこにでもあるみてえだな。
王朝建国間もないころは文武百官みな緊張しているせいかあまり目だたねえが、
人間の身体と同じなのかな、年を取るに従ってあちこちボロが出てくるようだ。
特に各王朝末期での後継者や派閥を巡る争いに絡む陰謀は見てらんねーっていうか。
いや、外から眺める分には結構面白いんだけどな。

んで、どの時代の王朝も滅亡のパターンって判で押したように決まってるんだよな。
陰謀が激化する事による弱体化→内乱の発生→それに乗じた塞外民族の侵攻食らってあぼーん…
西晋や唐、北宋、明なんかがこのパターンだな。
よしんばこれに耐えきっても、内乱や侵攻を食い止めた奴が強大な権力を握って
結局そいつに乗っ取られちまう。こちらは多過ぎて枚挙に暇がねえな。
時代が変わっても人間のやる事にはそう大差がないってことかもな。

で、俺の時代だが…歴代に比べれば陰謀は少なかった方だろう。
後代に比べればもちろん、先代三代に比べても少なかったと思う。
なんでかって言うと先代のころまでは皇帝の独裁権が弱かったんだよな。
重臣たちの権力が強ければそれだけ陰謀が発生しやすいわけだ。
俺は皇帝の独裁権を強化する一方、陰謀を起こしそうな怪しげな家臣は
ちゃっちゃっと首を斬ってたからな。ま、早いうちの処断が大切ってこった。

…でも陰謀の最たるものであるクーデターでやられてるし、あまり威張れねえかな。

6 名前:名無し客:2003/08/02(土) 16:22

英雄の条件を教えてください

7 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo:2003/08/02(土) 19:09

>>6
英雄の条件か。
まず、明確な目標を持ち、それを部下や民衆に伝えられることだな。
確固としたビジョンを持たねえ奴に命を賭けて付いていく奴などいやしないからな。

次に果断でなくちゃならねえ。
決断力に欠ける愚図愚図した奴が大事を為せるはずがねえだろ?
無論決断の前に慎重に考えるのは大事ではあるんだがよ、
歴史を紐解いてみると巧遅よりも拙速であるほうが結果的に上手く行くことが多いようだ。

そして時には冷酷に、情け無用になれることも大切だ。
必要であれば眉一つ動かさずに人を殺せないと駄目だぜ。
「英雄」と呼ばれる連中は必ず一度は大量殺戮という修羅の道を通っている。
もちろん必要もないのに大量殺戮をするのはただのバカだが。
世間の評判も後世の筆も恐れることなく己の信念を貫くことも「英雄」の条件の一つってことだ。

最後は戦が強いこと、だ。
英雄が生まれるのは乱世だ。乱世ではやはり戦上手であることが何よりも優先される。
もっとも自分が戦下手でも戦上手の配下を持って心服させられればそれでもいいのだが
俺の中の「英雄」のイメージは陣頭指揮をとってナンボ、なんだよな。
少なくとも一度も戦場の空気を吸ったことのないような奴では英雄」とはちょっと呼べないだろう。

まあ、英雄の条件といえば大体こんなところだろう。
ここからはちょっと質問からはずれるが、
俺が思うに歴史上これらの条件を高い次元で有していたのが「項羽」だと思う。
ゆえに俺は彼を非常に尊敬している。
ただ惜しむらくは鴻門の会での決断を誤ったがゆえに、
みすみす劉邦の天下を許してしまったことだろうか。

8 名前:名無し客:2003/08/02(土) 19:50

項羽軍の強さはやはり項羽自身の強さによるところが大きいのでしょうか?
項羽が強い事によって彼の軍も強くなる・・と言った様な・・

9 名前:名無し客:2003/08/02(土) 20:11

歴史上で自らに比肩し得る人物誰ですか?

10 名前:海陵庶人:2003/08/02(土) 22:45

せっかくだから俺の尊敬する項羽の解説もやっておこうか。
中国史かじったことある奴ならたいてい知っているだろうが、念のためな。
項羽(前232-前202)は名を籍、よく知られている羽は字だ。
秦の始皇帝に滅ぼされた楚という国の将軍の家系に生まれた彼は、始皇帝死後
反乱が続いて弱体化した秦を倒すべく挙兵し、わずか5年にして秦を滅ぼすことに成功した。
秦を滅ぼしたあと楚の覇王となるが、担ぎ上げていた義帝を殺害したことから人心を失い
劉邦の挙兵や旧王国の反乱などに追われているうちに次第に孤立した。
戦闘では無類の強さを誇り、70数度の戦いに敗れたことがなかったが
垓下の戦いにおいて劉邦の軍の前に遂に敗れ、敗走先の烏江のほとりで自害。享年31。

>>8
そうだろうな。実際、項羽の武勇伝はものすごかったようで、
彼の最期である烏江での戦いでは彼一人で漢の兵を数百人を殺したといわれる。
もちろん誇張もあるだろうが、並外れて強かったのは事実だろうな。
だから戦場でその名前を聞くだけで戦わずに逃げ出す者も多かったのだろう。

ちなみにこの頃に限らず昔の戦争は武勇に長じた将軍が敵に一気に突っ込んで
勝利を得る…というパターンがほとんどだ。
それが変わったのは意外なことに三国時代に入ってからだと言われている。
三国志の物語でも前半は呂布や関羽・張飛などのいわば豪傑タイプが活躍して
後半では諸葛孔明や司馬仲達などの采配に優れた将が活躍したことでも分かるだろう。

それにしても、項羽の数多い戦の中でも彭城の戦いぶりは凄まじい、の一言だ。
これは劉邦が項羽のいない間にいわば空き巣狙い的に彭城を落とし、
それに怒った項羽側の反攻なんだけどよ、項羽側が最精鋭の兵で相手が油断していたとはいえ、
わずか3万で50万あまりの軍勢を破るなんてのは尋常じゃねえよな。

11 名前:海陵庶人:2003/08/02(土) 22:45

>>9
秦皇漢武に比肩する…ってのはさすがに言い過ぎだろうな。
俺も南征をきっちり成功させさえしてれば上の二者はともかく
唐の太宗くらいの評価をもらえただろうに惜しいことをしたもんだ。

で、俺の事跡を検討して一番近い人物を考えてみると、
前秦の符堅(337?-385)に一番近いと思うんだがどうよ?
時代的には有名な三国時代から隋唐の統一までの空白期で知名度はいまいちだが
実はこの頃にも異民族系の北朝と漢民族系の南朝で争っていたんだ。
丁度俺が皇帝やっている金と、敵対している漢人国の南宋との関係に似ているだろ?
符堅その人も多民族を糾合して諸族を融合する、いわば世界帝国を目指したところ、
自分とは異なる民族を重用して高位に付けたところ、
漢人王朝(西晋)に侵攻して失敗し、かつての部下に裏切られて死んだところ…
なんかまるで俺と生き写しじゃねえか?

が、このころの人間には隋の煬帝(569-618)の再来だと思われていたらしい。
ご親切なことに死後短期間付けられていた(庶人になる前の)謚も「海陵煬王」だった。
中国史上最悪の暴君の一人に比せられるなんてまったく冗談きついよな。
でもまあ、冷静に考えてみるとこっちにも似てなくもないんだよな。
即位までの経緯が血生臭かったことや、学を好んで文才のある一面があること、
んでもって遠征(高句麗への侵攻)に失敗して身を滅ぼしたとことか。

12 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo:2003/08/02(土) 22:50

悪りぃ、トリップ付け忘れた。
あと>>11で符堅が敗れたという漢人王朝は西晋じゃなくて東晋な。

13 名前:名無し客:2003/08/03(日) 00:27

やり残した事は何ですか?

14 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo:2003/08/03(日) 02:28

>>13
やり残したこと? そりゃ決まっているだろう、
俺が目標にしていて果たせることなくして終わってしまった「江南地方の征服」だ。

いいか、中華帝国ってのは北と南が揃って初めて機能するんだ。
特に隋以降では経済の大部分を江南の地に頼っているという側面もある。
だから中華帝国の継承者である大金国が南伐を行うのはある意味必然なんだ。
これはどんなに犠牲を払ってでもやり遂げなきゃいけねえんだよ。

それを理解しない連中がお人好しの雍(完顔雍・世宗。金国第五代皇帝)を皇帝に祭り上げて
あまつさえ俺の配下にクーデターまで起こすように仕向けやがったんだよな…ったく腹立つぜ。
大体あっさり担ぎ上げられる雍も雍だよな。
ちょっと民衆の機嫌を取ったおかげで「小尭舜」とか呼ばれていい気になってるけどよ、
奴が取った民族主義的な政策のおかげで領内の漢族や契丹族と言った、
女真族以外の民族の反発を買って金国滅亡の遠因作ってること分かってんのかね?

ともあれ俺が死んだ後も金帝国の寿命自体はもう少し続くんだけどよ、
伐南の気概を持った皇帝はその後現れることなく結局モンゴル帝国に滅ぼされちまった。
情けねえよな。江南を併呑してさえいればむざむざと滅亡することもなかっただろうに…

ちなみに女真族による本当の意味での中華帝国の建設は
金国の滅亡からさらに400年あまり後の清朝の成立まで待たねえといけねえ。
そこまで経ってようやく俺の悲願が達成されたってこったな。

15 名前:名無し客:2003/08/03(日) 06:57

自分が生きた時代以外で、素晴らしいと思える時代は何時ですか?

16 名前:名無し客:2003/08/03(日) 07:14

こいつだけはぶち殺しておきたかった、と思う敵って誰ね?

17 名前:名無し客:2003/08/03(日) 07:15

支配者から見て、宗教の意義って何?

18 名前:名無し客:2003/08/03(日) 08:31

人生で最も必要なパートナーは誰ですか? 公私を問わず、分けてもOKです。

19 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo:2003/08/03(日) 22:56

>>15
そうだな…いい時代は一杯あるだろうがやっぱり三世時代に止めを刺すだろうな。
ん? 三国時代の間違いじゃないかって?
何だ、お前三世時代を知らねえのか? いいか、三世時代ってのはな、
17世紀半ばから18世紀末にかけて、清朝の康熙・雍正・乾隆の三帝が治めた130年余りの期間のことよ。
いわば清の黄金時代とも言うべき期間だな。

ちなみに真ん中の雍正帝は10年ちょっとの治世だったが康煕と乾隆はそれぞれ60年以上も在位していた。
在位60年ってかなりすげえと思わねえか? 在位12年の俺の5倍以上だぜ?
俺は28で即位したんだけどよ、仮にクーデター起こらなかったとしても90近くまで生きられる気がしねえよ。
まあ乾隆末期は多少綻びが出て来たみてえだけどな。
それでもこれだけの長期間泰平を維持できるってのは並大抵のことではなねえな。

>>16
敵というなら当時の南宋の名将の「虞允文」じゃねえかな。
長江を守備していて俺たちの渡河作戦を邪魔したのがこいつだからな。
長江さえ渡れれば江南政権も瓦解しただろうことを考えると、
こいつを倒せなかったことが悔やまれるな。

身内の敵は大体殺しておいたから大丈夫だと思ったんだがな。
雍に関してはお人好しだから大それたことはしねえと思ってたがちと甘かったようだな。
やはり後顧の患いを除くって言うのは大事ってこったな。

身内って言えばそうだな、俺が暴君であるという根拠の一つに
南征に反対した嫡母(父親の正妻。生母ではない)の徒単氏を殺したということがあるらしい。
だけどよ、親父にとってみれば正妻かも知れねえが俺に取っちゃ単なる婆さんだぜ?
血も繋がってねえ婆ァにあれこれ指図がましいこと言われたら普通キレるって。
こちらは果断過ぎた性格が裏目に出ちまったって奴かな。

20 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo:2003/08/03(日) 22:57

>>17
宗教ってのは結局民衆をコントロールするためのものだ。
帝王たる者決して自分では溺れちゃいけねえな。
やれ寄進やら怪しげな建物を建てるわでやたら金を使うようになるし
特定の宗教に偏る奴ってのは大抵他の宗教を弾圧して信者から反感買うしな。
まだ全宗教を否定した方がマシだと思うぜ。
まあ歴史上排仏やってるやつってのはかなり必要に迫られてのことだから
意気込みが違うといえば当然なんだけどよ。

俺の時代では仏教と道教がそこそこ流行っていたみてえだが、
俺自身はそれほど信心深い性格じゃねえし特に肩入れはしてねえな。
もっとも肩入れするにも国家財政が厳しくて寄進する金なんてないがな。
逆に俺が寄進されてえくれえだ。

後の話になるが、清を建国した連中が女真族から満州族に改めたんだが
その語源が文殊…つまり文殊菩薩から取ったといわれているほどだから
仏教がかなり流行ったみてえだな。

>>18
まあ、俺はこう見えても一天万乗の天子様だからな、
対等なパートナーなんてのは存在しねえしまた存在しちゃいいけねえ。
もちろん閣僚や将軍は各民族から選りすぐったのは何人もいたわけだが、
右腕ってほど誰か一人を重用したというのはねえな。
この頃は皇帝独裁制を強化するために臣下の権限を分散させるようにしていたしな。

私的なパートナーっていうと皇后ってことでいいのかねえ?
残念ながら俺の正妻の名は伝わってねえようだ。後宮には一杯女がいたんだがな。
先代とは違って俺は女には優しいからやたらに殺したりはしてねえよ。
あ、婆ァは例外だけどな。
もし俺の死後も生きてたとしても俺自身追廃食らったりしてるから
皇太后とかじゃなくてただの奥さんとかになっちまってるんじゃねえかな。

21 名前:名無し客:2003/08/04(月) 10:59

自国の欠点を認識していますか?
 
しているなら、何故改善できなかったのか、
していないなら、何故認識できなかったのか…
今ならわかりますか?

22 名前:名無し客:2003/08/04(月) 19:19

もし天下を取っていたら不老不死を求めましたか?
始皇帝の如く…

23 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo:2003/08/04(月) 21:38

>>21
大金国の弱点か…ズバリ、「金」だ!
いや、駄洒落のつもりじゃねえって。マジで。

国号が「金」だから傍目にはかなりの金持ち国家に見えるらしいんだが、
実際かなりの貧乏国家だったのよ、俺の国って。
何しろ四方を敵に囲まれているから軍事費はやたら掛かるし、
中国の大半は押さえたとはいえ経済の中心を江南政権に押さえられているから
国土の割りに収入は少ねえしで内情はまさに火の車って奴だ。

一応この頃は南宋からは歳貢っていう名目で毎年25万両の銀と25万匹の絹を
カツアゲしていたんだがよ、それでも暮らしが楽になんねえのよ。
何故かっていうとこの歳貢には裏があってな、歳貢をもらうと同時に国境近辺で交易もやっていたんだ。
敵対国同士が商売やってるのも変な話だが、それはそれとしてな。
こっちは茶葉やら食料やらの生活必需品を買ってるんだが、奴らは商売上手だからな。
気が付いたらせっかく手に入れた銀も絹もみんなパーになってんの。それどころか赤字。
んでこっちの品は言葉を左右にしてなかなか買いやがらねえ。
江南の奴らも人参を買えっていうの。身体にいいんだからよ。

もちろん俺とて手を束ねていたわけじゃねえ。
赤字の大きな原因は茶葉の輸入が大半だったから、
北方でも育つ茶葉の栽培を奨励したり、身分による禁茶令を出すなどだ。
だが、こういうのは結局姑息な手段なんだよな。
結局は江南政権を駆逐して中国を統一しないことには根本的な解決にならねえんだよ。

俺が南伐にこだわったのは中華帝国の継承者としてのイデオロギー的な面もあるけどよ、
こういう経済的な理由も大きいのよ。

24 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo:2003/08/04(月) 21:39

>>22
いや、さすがに始皇帝の時代ならいざ知らず、
12世紀にもなって不老不死を求めるってのもちと恥ずかしい気がするぞ。
300年以上昔の唐代の頃ですら「不老不死の金丹」なんてのを
クソ真面目に信じて飲んでたのは一部のバカ殿ぐらいだったからな。

そういや不老不死になれるとかいうこの手の薬ってよ、
健康にいいどころか却って毒になるものとかあったらしいからな。怖えよな。
始皇帝の飲んでいた薬も水銀が含まれていたっていうだろ?
そんなの飲まなきゃ少なくともあと10年は長生きできたんじゃないかね。

まあ不老不死の薬は荒唐無稽だとしても
健康増進の薬くらいはあってもいい気がするよな。
今は南伐で忙しくてそれどころじゃねえが、
終わってヒマになれば道士を呼んで話を聞いてみてもいいかも知れねえな。

でも、「衛生の道はあっても長生の道はない」といわれるのが落ちかな。

25 名前:名無し客:2003/08/04(月) 21:44

国の仕事と言えば…
 
 公   共   事   業  ! !
 
とは言え、話を聞いてるとそんな暇も金も無さそうだし(何
 
もし、金と時間があったらどんな公共事業をやりたかった? 

26 名前:名無し客:2003/08/05(火) 00:02

海陵庶人陛下は確か女真族の出身でしたよね?
つーことはやっぱりヘアスタイルはラーメソマソ風ですか?

あと、今後このスレにどんな人に参加して欲しいと思ってますか?

27 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo:2003/08/05(火) 00:04

>>25
金とヒマができるってことは天下統一した後ってことでいいのか?
やはり公共事業といえば大規模な土木工事だろう。
南征が成った暁には江南の地に雲を突くような巨大な宮殿をぜひ建てたいものだ。

場所は…そうだな、南宋の拠点となっている臨安もいい所らしいが、
俺としては建康(後の南京)が本拠地に最適じゃねえかと考えている。
何しろ三国時代の呉や南朝の多くの国がここを本拠地にしているしな。

お、そうそう。土木工事といえば今度南伐するにあたって、
かつての宋の都開封を軍事拠点にすべく急ピッチで改修工事をしているところだ。
金ねえからあまり派手な物は作れねえけど、出来上がったら今いる燕京から遷都するかな。
この前会寧から遷都したばっかりだが、少しでも南の空気を吸いてえからなっ。

土木工事以外では公共事業っていうのか分からんが
でっかい船をたくさん作って大船団を作るってのもいいな。
そして周辺諸国に見せつけて我が国の勢威を示すって奴だ。
世界至るところに大金国の旗が翻れば愉快じゃねえか。考えただけでもわくわくするぜ。
あ、俺は乗らねえよ。酔うからな。その辺は配下の船好きに任せるさ。

28 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo:2003/08/05(火) 00:18

>>26
おう、そうだよ。
俺は誇り高き森林の民、女真族は完顔部の末裔だ。
漢文化に心酔しているが、血の中の尚武の気風は今も失っちゃいないぜ。

んで、ラーメンマソって奴がどういう髪型をしているのかは知らねえけど、
俺の髪はほら、一般には「辮髪」と呼ばれるスタイルだ。
漢民族にはいまいち不評だが、この髪型っていろいろ便利なんだぜ。
髪を洗うのも楽だし、禿げることも気にしなくていいだろう?
それにぶんぶん振り回せば武器にもなる…ってこれは冗談だがよ。

もちろん誰でも大歓迎だが、あえて選ぶとすればそうだな…
俺は西洋史には詳しくないからその辺から誰か来てくれるとありがてえかな。
あと日本史中の人物でもいいぜ。
あそこの国って黄金が取れるんだろ? ぜひ略だ…違った話を聞いてみてえな。

29 名前:名無し客:2003/08/05(火) 12:27

歴史上の英雄で戦ってみたい相手は誰です?
 
時代による、戦術や武器の進歩による有利不利は無視でOKです。

30 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo:2003/08/05(火) 22:42

>>29
戦ってみたい相手か…
やはり項羽かな。その鬼神をも避ける強さってのを一度ナマで見てみてえものだ。
うん、だけど他にも一度戦ってみたい奴って一杯いるんだよな。色々挙げてみると…

まず戦国時代からは秦の白起。降伏した敵対国の兵士40万余りを皆殺しにしたという
何ともいかれた奴だが、大軍の指揮に関しては当時並ぶものがいなかったようだ。

前漢では韓信。「背水の陣」なんてマジでやってしかも勝つなんのてはこの男くらいなものだ。
皇帝劉邦にどれだけの兵を指揮出来るか問われて「多々益々弁ず」と言うだけのことはあるぜ。

後漢〜三国では曹操。当時最大の軍閥であった袁紹を倒して覇権を奪ったのだが
その時の決戦「官渡の戦い」では実に10倍に近い戦力差をひっくり返して勝利を得たという。
その後の実在が疑われている赤壁の戦いばかり論われてるのでちょっとかわいそうだな。

南北朝では北斉の蘭陵王高長恭。
優男だったため出陣する時には決まって鉄仮面を付けていたらしい。イヤミな奴だよな。
だが当時の無類の強さを誇った塞外民族突厥渡と戦って大勝するなど実力は確かだ。

唐では建国の第一の功臣、李靖。
若い頃はうだつがあがらなかったようだが太宗李世民に見出されてから大活躍した。
中国の統一にもっとも貢献したのはもちろん、突厥を滅ぼしたことで名声を確固なものとした。
唐が西域も制覇して世界帝国として名を馳せたのも、この男の頑張りもあってこそだな。

そして最後は南宋の岳飛。戦下手ばかりの江南政権にあって随一の名将で、
その用兵はしばしば我が大金国を苦境に陥れた。
俺の時代ではすでに故人となっていたが、もしこいつが生きていたら
長江までも辿りつくことができなかったに違いねえな。

うーん…こんなに名将がいてはなかなか一人には絞り切れねえな。
こうなったら全員ひとっところにまとめてバトルロイヤルってのどうだ?
おいこら、俺が真っ先に脱落しそうだなんて言うな!

31 名前:名無し客:2003/08/05(火) 23:23

すごいな。

32 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo:2003/08/06(水) 00:45

>>31
ん? 何がすごいのかはっきりとしねえが
「女真族の俺が漢民族の歴史に詳しいなんてすげー!」って意味か?

そうだな、それじゃ俺が歴史に詳しくなったきっかけでも話してみようか。
話は遡って1127年、我が国が宋(北宋)を滅ぼして皇帝を捕虜にした年だ。
当時俺はほんの洟垂れ小僧だったが、あの時のことは今でもはっきりと覚えている。
何しろ南の超大国だと思っていた宋の首都があっさりと陥落したんだぜ。

んで、その時に宋の首都から略奪した品々の中におびただしい書物があったんだ。
それは古代から今にいたるまでの様々な時代の出来事を記した歴史書だ。
ある日半ば捨て置かれているそれらの書物を読んで、俺は衝撃を受けた。
何しろ俺たちは歴史というものを記録することを知らなかったからな。
一種のカルチャーショックって奴だな。思えばこの時に漢文化に目覚めたんだろうな。

それ以来俺は暇を見ては古今の歴史書を読み漁り、勉強していった。
そして、読めば読むほど連綿と続く歴史やそれを記録した者たちに対する畏敬、
また、それだけの歴史を背負っていながら情けなくも逃げ回ってばかりで
保身に汲々とするの江南の首脳部連中への怒りは増していったんだ。
だけどそのころの俺は皇帝になるなど夢にも思ってなかった。
先代が暴君でなければ俺は中国の故実に明るい大臣として一生を終えただろう。

が、運命は俺にただの一大臣で終わることを選ばせなかった。
そう、成り行きとはいえ漢文化の理解者たる俺が皇帝にまでなっちまった以上、
名実ともに中華帝国の継承者にならねえとお天道様に申し訳が立たねえだろう。
そうして俺の修羅の日々が始まる…ってわけよ。

…ってカッコつけてこんなこと書いたのはいいけどよ、実は>>31の意味が
「曹操って10倍の勢力をなぎ倒したのか。
 ただ赤壁で負けて『あわわ』って言ってるだけのおっさんと違うんだな。すげー」
の意味だったらどうしよう。かなり恥ずかしいぞ。

33 名前:名無し客:2003/08/06(水) 17:54

お勧めの歴史書などはありますか?
出来れば現代で入手可能なものが嬉しいです。

34 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo:2003/08/06(水) 22:50

>>33
お勧めの歴史書か。まず何はなくても『史記』だ。
これは漢代の大思想家司馬遷が伝説時代から夏・商・周王朝、春秋戦国時代、
秦による統一から楚漢争覇戦、そして漢帝国の初期までの歴史をつづったものだ。
『史記』を最初に挙げたのは歴史書としてはもちろん、文学的、思想的にも非常に優れている事だ。
極論すればそれ以降の歴史書はこの『史記』の劣化コピーであるとも言える。
だから中国の歴史書を語る上では絶対に外すことはできねえぞ。

あとは古い順に漢書、後漢書、三国志…と読んでいけばいいんだけどよ、これが容易にはいかねえ。
何しろどの時代も当然ながら膨大な量だから、読んでいくうちに頭がこんがらがっちまう。
そもそも日本語で全訳が出ているのは史記と漢書、三国志くらいじゃねえかな。

そこでおすすめなのが『十八史略』だ。これは100年ほど後に曾先之って奴が書くらしいんだが、
言ってみれば史記から宋までの歴史書のダイジェスト版みたいなものだな。
中国の歴史を学ぶなら、まずはこれで歴史の概観を掴んでおいてもいいと思うぞ。
どちらかというと本場中国よりも日本で受けたようで、様々な和訳本も出ているはずだ。

他には70年ほど前、北宋の時代に司馬光って奴が書いた、
古代から唐までの歴史を綴った『資治通鑑』ってのがあるな。
この時代の人間らしく儒教臭が強くて俺はあまり好きじゃねえが、
編年体…つまり年ごとに歴史上の出来事を記述した形式なので、
何年に何が起こったのか…ってのを知るにはいいだろうな。

え? 普通の歴史書は年代毎に書かれていないのかって? …いいところに気付くじゃねえか。
『史記』以来の正史のスタイルは「紀伝体」と呼ばれてるんだが、
主に本紀(帝王の伝記)と列伝(その時代に活躍した個人の伝記)から構成されている。
だから一人一人の一生を追うには分かりやすいんだけどよ、
その時代の時間的変遷ってのが掴みにくくなっちまうんだよな。その辺にも注意だ。
まあ一応本紀には王朝の支配者の事績を通じた国全体の動きも記されているし、
年表なんかもついている場合が多いからそのあたりを参照すればいいと思うぜ。

35 名前:名無し客:2003/08/07(木) 01:13

西洋史も東洋史もさっぱりな人間です。
東洋史を今から楽しもうという人間は、まずどのようなところから
入って行けば宜しいでしょうか。
ご指導お願いします。

36 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo:2003/08/07(木) 08:45

>>35
歴史を楽しむコツか。
まずは歴史中で興味のある人物を探すところから始めるのがいいな。
歴史とは畢竟人間の記録の集まりだからな。
あと、平和な時期よりも乱世の方が人間が活き活きと書かれる傾向がある。
戦乱の時代のほうが人間の本性が剥き出しにされるから当然だろうがな。
だから最初は合戦記や乱世の時代を扱った軽い読み物などを眺めてみるといいかな。

興味のある人物さえ見つかれば、後は簡単だ。
あとはその人物の生涯、周辺の人物の動き、その時の国の状況、そして時代の変遷…
と時間的・地理的に同心円状になるように対象を広げていけばよい。

と言う事を踏まえて考えると、
楚漢争覇戦(項羽と劉邦の時代)や三国志の時代なんかがいいと思うぜ。
俺たちの時代では宋代の講釈師が語ったという三国志の物語を
小説化しようという動きがようやく出てきたって所だが、
現代じゃいろんな小説や戯画が出ているそうじゃねえか。
その中から興味のあるものを選んでいけばいいんじゃねえかな。

その後で正史を読んであまりのギャップに愕然とするかも知れねえが、
それはそれで歴史の醍醐味の一つって奴だな。

ま、簡単にだがこんなとこかな? 最初はあまり歴史を極めるなどと肩肘張らずに、
こんな面白い物語もあるんだ、くらいの軽い気持ちで始めた方が長続きすると思うぜ。

37 名前:名無し客:2003/08/07(木) 19:03

中国に旅するなら、ここだけは行ってこいって名所は何処ですか?

38 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo:2003/08/08(金) 00:08

>>37
そりゃもちろん江南だ! というか俺も行きたいぞ江南には。
江南の一番の名所といえばなんといっても項羽の祠かな、やっぱり。
俺も伐南の軍を起こすときにはぜひ寄っていって戦勝祈願をしておきたいものだ。

また、江南周辺は気候は穏やかで風光明媚な土地としても知られている。
蘇州近くにある太湖周辺では奇石や名木が多く、ただ眺めるだけでも時間を忘れるというぞ。
何しろ北宋の皇帝徽宗がこれらの奇石を宮殿に持ち込みたいってことで
国庫を傾けてまで運ばせたくらいだからな、美しさも想像がつくというものだろう。
もっとも、俺が天下統一したら当然江南に住むんだから、
わざわざ運ばせるようなバカな真似はしねえけどな。
ああいうのは自然の中にあって眺めるからいいんじゃねえか。そう思うだろ?

江南を一通り巡ったら船で長江を遡るといいだろう。
長江を遡って行っていくと「赤壁」って名勝がある。
三国時代に曹操と孫権・劉備の連合軍が戦ったという言い伝えのある場所だ。
ここで実際に戦ったのかどうかは疑わしいが、夕焼けは非常に綺麗だ。一見の価値はあるぞ。
さらに遡ると洞庭湖だ。岳陽楼からの景色を描いた杜甫の詩で有名だな。
もっと遡ると蜀に辿りつく、見所は武侯祠と蜀の桟道だろうな。
李白の詩でも「蜀道の難きは天に登るよりも難し」と詠われた。
どれほど険しいかはぜひ歩いて実感してみてほしい。足を滑らせて落ちるなよ。

う〜ん、こうしてみると南宋の勢力圏ばかりだな。やっぱり憧れってのがあるからかな。
一応北のほうにも万里の長城や泰山などの名勝はあるぞ。念のため。
あ、そういえば項羽が閲兵を行ったという戯馬台は徐州だから、一応大金国の領土内か。
(当時金と南宋との境は淮河の線で決められていた)

39 名前:ルクレツィア・ボルジア:2003/08/08(金) 00:18

ルクレツィアです。アルフォンソさまと結婚しました。
なかよくしてくださいね。
 
名前 : ボルジア家から来たルクレツィアです。
年齢 : 39才で神に召されました。
性別 : 女です。
職業 : アルフォンソさまの妻で、子供たちの母親です。
趣味 : 楽しいおしゃべり。
恋人の有無 : チェーザレお兄さま。
好きな異性のタイプ : やさしくしてくれる人。
好きな食べ物 : おいしいもの。
最近気になること : 子供たちのこと。
一番苦手なもの : こわい人。
得意な技 : 男の人となかよくなること。
 
一番の決めゼリフ : 「わたしはあなたが好きです。
              なぜならあなたは秘密の人だから」
将来の夢 : チェーザレお兄さまと、ホアンお兄さまと、お父さまと、ホフレと、
         ジョヴァンニさまと、ペドロと、アルフォンソさまと、アルフォンソさまと、
         ピエトロと、フランチェスコさまと、子供たちと、
         みんなといっしょに手をつないで天国で踊りたいです。
 
ここの住人として一言 : けんかしないでくださいね。
ここの仲間たちに一言 : なかよくしてくださいね。
ここの名無しに一言 : たくさんお話してくださいね。
 

40 名前:ルクレツィア・ボルジア:2003/08/08(金) 00:33

>>4
チェーザレお兄さまも、アルフォンソさまも、イザベラお義姉さまも、
よく難しいお顔をしています。陰謀のせいなんだと思います。
みなさん、なかよくしてほしいです。
 
>>6
チェーザレお兄さまを見習えばいいと思います。
レオナルドさまも二ッコロさまも、お兄さまを英雄だといって
褒めてくださいましたから。
 
>>8
どなたのことでしょう?
 
……ニッコロさまにたずねたところ、「将の武力によって、
兵がその能力以上の働きをすることは確かにあります。
カタリーナ・スフォルツァのように」と教えてくださいました。
 
ですから、将の武力によって、兵がその能力以上の働きをすることは
確かにあります。

41 名前:名無し客:2003/08/08(金) 00:46

ルクレツィアキタ━(゚∀゚)━ !!

サッソク質問。
恋人はお兄様、と明言してるルクレツィア様、
3人の夫のことはそれぞれどう思ってたんでしょうか?

海陵庶人陛下も、ご自分の恋愛経験なんぞを語っちゃってください。

42 名前:ルクレツィア・ボルジア:2003/08/08(金) 00:48

>>9
わたしより立派な女の人はたくさんいますよ。
たとえば、イザベラお義姉さまです。
 
>>13
チェーザレお兄さまが本当に困っていたときに、
なんにもしてあげられなかった……。
 
>>15
歴史のお勉強のことはよくわかりませんが、
みんながなかよく暮らせるならだれが王さまでも。
 
>>16
おねがいしますから、こわいことをおっしゃらないでくださいね。
 
>>17
お父さまは、教会でお仕事をするときはみなさんに
アレッサンドロ6世と呼ばれています。
考えてみればヘンですよね。お父さまはお父さまなのに。
チェーザレお兄さまは、枢機卿というお仕事をしていましたが、
辞めて公爵さまになってしまいました。

43 名前:ルクレツィア・ボルジア:2003/08/08(金) 01:12

>>41
ごきげんよう>>41さま。なかよくしてくださいね。
では夫のことについてお話します……。
 
ひとりめの夫は、スフォルツァ家につながる
ペーザロ伯ジョヴァンニさまでした。スフォルツァ家が、
お父さまが法王になるお手伝いをしてくれたこともあって、
12才のときに婚約、その翌年に結婚しました。
 
ジョヴァンニさまはいい人でしたが、少しだけ頼りないところがありました。
結婚式のときのお客さまはジョヴァンニさまよりも、チェーザレお兄さまや
ホアンお兄さまのほうを見ていたことを覚えています。

44 名前:ルクレツィア・ボルジア:2003/08/08(金) 01:24

 
ふたりめの夫はアラゴン家のアルフォンソさまで、
わたしの義理の妹サンチャさまのお兄さまでもあります。
朗らかで美しい男の人でした。剣も得意だったけれど
こわい人ではなく、やさしくよい夫でした。
 
とつぜん実家にお帰りになって悲しんだこともありましたが、
よい夫でした。でも、わたしは、なんの力にもなれず、それどころか……。
 
ごめんなさい、アルフォンソさま。
 
お兄さまを許してください。
わたしを許してください。

45 名前:ルクレツィア・ボルジア:2003/08/08(金) 01:27

 
>>41さま、ごめんなさい。みなさま、ごめんなさい。
今日はこれで休ませていただきます。
 
必ずまた来ますから、ごめんなさい。
今日は、ごめんなさい。ごめんなさい。

46 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo:2003/08/08(金) 08:27

>>39 ルクレツィア
ヨーロッパの貴婦人キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ !!
しかも美人さんとあればもう言うことなしって感じだ。
質問する野郎どもにも気合が入ること間違い無しだぜ。
もちろん心から大歓迎するぞ。今後ともよろしく!
あまり恐縮しないで気楽に答えていって欲しい。
これからも一緒に頑張ってスレッドを盛り上げていこうぜ!

>>41
俺も金の皇族として生まれたからな。もう10代の頃には結婚していたんだ。
側室も何人かいただろうが、これも当時としては珍しいものではないだろう。
が、この手の話はやっぱり皇帝になってからだろうな。何しろ後宮に美女三千人って位だから。
俺は独占欲の強い人間だったから、欲しい物は何でも力ずくで手に入れてきた。
無論女も例外じゃねえ。美人と聞けば片っ端から後宮に納れていたぞ。

比較的最近の恋愛経験といえば同じ皇族である宗敏の奥さんに一目惚れしたことかな。
宗敏は俺が即位した後に謀叛の疑いで誅殺したんだが、
ここだけの話、謀叛はでっち上げで未亡人にした宗敏の妻を頂こうとの腹だったんだ。
いやあ、美人の奥さんを持つと男っていろいろな意味で苦労するってこったな、ハハハ。

んなことを繰り返していたから史上稀に見る荒淫の君主とされていたらしい。
だが「英雄、色を好む」って言葉があるだろう。英雄ってのはみんな好き者なんだよ。
そもそも漢字でも「美」とは「羊」に「大」と書くだろう。
羊の大なるものはよく一頭にして三百頭の牝を連れてこれをみなそれぞれ満足させるのだ。
英雄は人の大なる者だから、一人で多くの女を満足させるのは当然ってことだな。
…畜生並みって言うな。とにかく多くの美女を侍らせることは皇帝のステータスシンボルなんだよ。

羊って言えば、晋の武帝って夜のお相手を決めるのに羊の車に引かせて、
止まった部屋の相手と一夜を共にした…って言うけど随分物臭な奴だよな。
俺は毎日自ら吟味して決めているからそんな真似はしねえぞ。

47 名前:チェーザレ・ボルジア ◆Ces.71sV8Y:2003/08/08(金) 23:41

ヴァレンティーノ公爵のチェーザレ・ボルジアだ。
ここで妹のルクレツィアが世話になっていると聞いたのでね、
挨拶を兼ねてお邪魔にきた次第だ。
土産に葡萄酒を持ってきたので、皆で分けてくれ。
なに、別に毒など入ってはいないから安心して飲んでくれたまえ。

それと、私もこの一刻館にスレを持つことになったのでよろしく頼む。
http://www.appletea.to/~charaneta/test/read.cgi?bbs=ikkoku&key=060352910

折角だから、私からも質問させて貰おう。

君達の人生において、一番の親友といえば誰が挙げられる?

48 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo:2003/08/09(土) 02:01

>>47 チェーザレ
お、あんたがルクレツィアの兄ちゃんか。こちらこそ宜しく頼むぜ。
お互いスレッドが盛りあがるといいな。頑張っていこうぜ。

へえ、これが葡萄酒って奴かい。話には聞いたことがあったがはじめて見たぜ。
これってあれだろ、夜光杯という透明な器に入れて飲むんだよな?
昔は中国でも西域と呼ばれる敦煌あたりで作っていたらしいんだけどよ、
今じゃすっかり戦乱で荒れ果ててるからな。
ま、有り難く頂戴するぜ。…旨いねえ、茶も良いがやっぱり酒が一番だよな。

一杯気分になったところで質問に答えるとするかな。
一番の親友は誰か…ってことだが、残念ながら俺には親友ってものはいねえんだ。
無論ガキの頃には遊び友達の李や張と一緒に野山を駈け回っていたし、
ちょっと大きくなると一緒に勉強した王や劉とで点数を競い合っていた。
でもそいつらは長く続いた戦乱の中で一人、また一人と消えて行ったよ。

だけど、それで良かったのかも知れねえ。
皇帝になっちまった以上俺は唯一無二の権力者だ。
友と呼べる臣下はいても全く対等の友はいちゃいけねえんだ。
例えば漢帝国を築いた劉邦の親友盧綰も最後は疑われて匈奴に走っているし、
後に明帝国を築いた朱元璋の竹馬の友徐達も毒殺されたという。
権力の座を維持しようとすると、疑わずにはおれなかったのだろうな。
考えてみると、皇帝って孤独だよな…。

49 名前:ルクレツィア・ボルジア:2003/08/09(土) 23:33

まあ! チェーザレお兄さまがいらっしゃったのね!
お兄さま、おかわりないですか? 
 
>>47
おにいさまとこうやってふたりきりで話すのも、
ずいぶん久しぶりのような気がします。
近いうちにまた踊りのお相手に選んでくださいましね。
もちろんわたしを最初に、ですわよ。それから……。
  
ご、ごめんなさいお兄さま! はい、質問でしたわね。
わたしの人生の一番の親友、ですね。
それは、ジュリア・ファルネーゼさまですわ。
なにしろ、子供のころからずっといっしょに住んでいたんですもの。
女同士の秘密の話も、たくさんたくさん聞かせていただきましたのよ。

50 名前:ルクレツィア・ボルジア:2003/08/09(土) 23:51

>>41さま、みなさま、ごきげんよう。
途中で逃げだすような形になってしまい、
申しわけありませんでした。
あの時のドン・ミケロットの顔を思い出して、
伏せってしまいました……。
 
でも、もう大丈夫です。
今日からまたあらためて、なかよくしてくださいね。
 
わたしの最後の夫、フェラーラ公アルフォンソさまは、
この厳しい時代にあっても、なすべきことをなせる人でした。
チェーザレお兄さまに及ばずとも並ぼうか、という
優れた器量をお持ちでした。
 
ですが、わたしは女です。カテリーナさまのような強さも、
イザベラお義姉さまのような英知も持っていない普通の女です。
いつもだれかに守られ、だれかに愛されないと生きていけない、
弱い愚かな女です。
 
わたしは気がつきませんでした。いつでもわたしを守ってくれていた、
アルフォンソさまの見えない愛に。

51 名前:ルクレツィア・ボルジア:2003/08/10(日) 00:12

>>18
わたしのような、なにかをなそうとする野心を持っていない女にとっては、
いつでもそばにいて自分を愛し、守ってくれる人こそ
最良の伴侶ではないかと思いますわ。
 
……ほとんどの人は、そうお答えになるんじゃないかと。
 
>>21
お父さまとお兄さまの国の欠点、ですか?
 
ボルジア家は元はスペインの出で、(イタリアにとっての)外国人が
法王さまや枢機卿になるのは大変だったそうです。
あと、これは当然のことですが、すごい勢いで力をつけていくお兄さまには
たくさんの敵がいました。味方のはずのフランスの王さまも信じることはできないとか。
 
わたしの目には、お兄さまとフランスの王さまはとても仲良く見えたのですが、
周りの人はみんな「麗しい化かしあいだな」とか「しかも双方相手の思惑を
百も承知なのだから涙が出る」とか話していました。小さい声で。

52 名前:ルクレツィア・ボルジア:2003/08/10(日) 00:26

>>22
お兄さまは、全イタリアを自分のものにしても
満足してわたしと暮らしてくれるような人ではありませんから……。
 
フランス、スペイン、神聖ローマ帝国、トルコ、エジプト……。
世界は広いですし、たぶんお兄さまの野心は生きている限り消えないと思います。
現実的でないと生きていけない時代、そんなものにかまっている暇はないはずですわ。
だいいち、そんなことを口に出そうものなら
ニッコロさまやレオナルドさまに鼻で笑われるんじゃないかしら。
 
>>25
わたしにお金があったら、ですか?
じゃあ、全ヨーロッパの教会を新しく建てなおす、というのはどうでしょう。
お父さまもきっと喜んでくださいますし、お兄さまにも褒めていただけますわ。
お父さまは法王さまですし、お兄さまは教会の軍隊でいちばん偉い人なんですから。

53 名前:名無し客:2003/08/10(日) 00:32

子供の頃のエピソードを何か教えてくださいー。

出来たら年齢が1ケタの頃のと、十代の頃のと二つくらい。
もちろんどちらか片方でも結構です。

54 名前:ルクレツィア・ボルジア:2003/08/10(日) 00:37

>>26
らーめそまそ、ですか?
 
……ご、ごめんなさい! 勉強不足です、
なんのことなのか全然わかりません。
ごめんなさい……。
 
>>29
わたしには、戦場で戦う力はありませんので……。
でも、お兄さまの無事をお祈りする気持ちは
どこのだれにも負けませんわ。ええ絶対に。
 
>>31
まあ、>>31さまはとても豊かな心をお持ちなんですね。
わたしは>>31さまがなんの話をしているのかわからない程度の女ですのに……。
これに懲りたなんていわないで、これからもいろいろお話してくださいね。

55 名前:ルクレツィア・ボルジア:2003/08/10(日) 01:04

>>53
ごきげんよう>>53さま。ようこそいらっしゃいました。
 
子供のころのお話ですと、やっぱりジュリアさまとアドリアーナさまのことでしょうか。
わたしが生まれてから、ずっと3人で暮らしてきたんですもの。
お父さまもよく遊びに来てくださいましたし、楽しかったですね。
 
ジュリアさまは特にお父さまと仲が良くって、夜もふたりで寝ていたんですよ。
わたしもいっしょに寝たいと言っては、よくアドリアーナさまに連れ出されました。
そんなときは、ときどきは拗ねてみせたりもしたものですわ。
 
さて10代のころといっても、わたしがジョヴァンニさまと婚約したのが
12才のとき。さらにその前にも、スペインのどなたさまかとの結婚の話が
出ていました。このくらいの年になると、政治の道具としての自分に
気づかないではいられなかったんですね。残念なことに。
 
わたしは、いつまでも子供のままでいたかったのかもしれません。
でもお兄さまは、子供よりも女を愛する人でしたから。

56 名前:ルクレツィア・ボルジア:2003/08/10(日) 02:27

>>33
れ、歴史書ですか? ええと……、わたしはよくわかりませんが、
ニッコロさまやレオナルドさまは>>33さまの時代になっても
名声をお持ちのようですし、おふたりの書いたものを
ご覧になってはいかがでしょうか。でも、おふたりとも
『歴史書』と呼ばれるものを書いていらっしゃったかしら?
 
え? 塩野七生(しおのななみ)さま?
はあ、>>33さまの時代には、そのような人がいらっしゃるのですか……。
 
>>35
『東洋』とおっしゃるからには東の国なんですよね?
どのくらい東にあるんですか。 え? トルコよりももっともっと東?
羅針盤や火薬が生まれたところですか?
 
ええと、ごめんなさい。わたしはイタリアを離れたことはありませんし、
全然お役に立てません。ごめんなさい。
 
>>37
火薬は、お兄さまもたくさん用いるほど重要なものですから、
それを初めて作った工場を見学するのもいいかもしれませんね。
 
え? 火薬はアラビア人の手によるものかもしれない?
そ、それはどうもごめんなさい。じゃあ羅針盤の工場を……。

57 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo:2003/08/10(日) 03:22

>>53
子供の時のエピソードか。
と言っても俺のガキの頃は狩猟狩猟でたまに勉強くらいの生活ばかりで
あまり面白みがないだろうからな。そのころに起った事件でも話すとしようか。

まずは年齢一桁の頃のエピソードな。以前話したかも知れねえけど
俺が6つの頃に、南の超大国の宋が滅んで皇帝と上皇が捕虜になったんだ。
んで金の宮殿まで連行されて皇帝陛下(2代目太宗)に拝謁することになったんだけど、
その時の様子を俺宮殿の柱に隠れてのぞき見していたんだ。
そうしたら兵士に脇を固められた立派な身なりをしたおっさんと兄ちゃんがさ、
やけにペコペコしながら皇帝陛下に挨拶しているじゃねえか。
思わず噴き出しちゃったよ。それで隠れているのがばれて後で散々怒られたっけな。

今にして思えば皇帝としてかしずかれて来た男たちが異民族の君主にしきりに頭を下げているのが
子供心にも哀れ過ぎて可笑しかったんだろうな。

10代の頃のエピソードっていうとそうだな…
俺が14の頃かな、さっきの話に出てきた太宗が崩御したんだけどよ、
後継者を決めるってので初めて皇族会議って奴に参加したんだ。
別に形だけ参加しただけで発言権とかあったわけじゃねえけど、
やっぱ何かにつけて背伸びしたい10代の頃だからな、参加できるってだけでも大きいじゃねえか。
何てったってそういった集まりに出られること自体大人社会への仲間入りって訳だからな。

結局その会議では当時まだ17の先代(煕宗)が即位したんだけどよ、
これって親父(宗幹)が強く後押ししての結果だったらしいんだ。
大方若い皇帝を立ててその裏で権力を握ろうとという考えだったんだろうけど。
まさか親父も息子が自分が立てた皇帝をぬっ殺して帝位につくなんて思ってなかったろうな。

58 名前:名無し客:2003/08/11(月) 19:59

歴史と言えば、光と闇。
その両面を知ってこそ面白いものです。
 
そこで、各々方の時代での残酷な処刑方法を教えてください。
 
処刑を芸術までに高めたと中国と、数々の拷問器具を開発したヨーロッパ…
期待します。

59 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo:2003/08/11(月) 21:39

>>58
俺たちの国での処刑方法の横綱といえば「凌遅」に尽きるだろう。
中国に昔から伝わっている処刑方法で俺が開発したオリジナルってわけじゃねえけどな。
ま、早い話がバラバラに切り刻んで殺す方法なんだが
すぐに殺さないように血止めしながら四肢から順に一寸刻みに切り刻んで行き、
長い時間を掛けて苦しめつつ死に至らせる…という処刑方法だ。

この「凌遅」の何が凄いって何しろべらぼうに時間が掛かるんだなこれが。
処刑開始から終了まで最低3日は掛けるというんだから、
処刑される奴はもちろん処刑する方もなかなか大変だ。
当然腹減るもんだから途中で飯食って休憩したりするしな。
下手打ってすぐに殺さないように斬る場所の順序や斬り方もきちんと決められているそうだ。
>>58じゃねえが「芸術の域」までに高められたと言われるだけのことはあるよな。

暴君で知られる俺だが、残念ながらこの処刑法をやったことがない。
せいぜい刀で首をポーンと飛ばしたり、濁流の中に投げ込むくれえだ。
根が短気だから時間の掛かる処刑方法はまどろっこしくて好きじゃねえってのもあるな。
だが例えば…遠征に行っている間に担ぎ上げられて皇帝になっちまうような奴は
「凌遅」でじっくりと処刑してもいいかも知れねえな、ぐふふ。

ああ、そうそう。あまりにも憎くて殺しても飽き足らないような奴の場合は
処刑した後に「醢」、つまり塩漬けにするというような方法もあるぜ。
塩漬けになると腐らなくなる…つまり罪を半永久的に晒すってことなんだろうな。
さらに凄い場合には塩漬けにした相手を食っちまうという事もあるらしいぞ。
かつて漢高祖の時代に功臣だったが謀叛を起こした彭越ってのがそんな目に遭ったらしいな。

60 名前:ルクレツィア・ボルジア:2003/08/12(火) 02:30

>>58さま、いらっしゃいませ。歓迎いたしますわ。
あら、質問ですね? ええと……。
 
……。
 
……こんなことを、ニッコロさまたちに、尋ねるなんて、できません。
わ、わたしが自分で調べてみますわ。不備があっても許してください。うっ。
 
 
 
ええと、残酷な処刑法に、四つ裂きというものがあります。
罪人(と、された人)の首を吊って、まだ死なないうちに解体台にのせ、
お腹を裂いて内臓を次々と引きずり出すさまを
罪人自身(まだ生きているのです)に見せつけながら
それを火に投げ込んでいくとか。引きずり出すものがなくなったら
首を切り落とし、身体も四つに断ち割って適当な場所に飾ると。
 
……言ってるだけで気持ち悪くなりました。
ですが、こうした公開処刑は大変に人気のある見世物で、
巷では老いも若きも男も女も、誰かの死刑を心待ちにしているとか。
とくに、受刑者が若い女性だったりしたときの喜びようは……。
 
慰めにもならない慰めですが、こういう蛮行はイタリアだけの恥ではなく、
全ヨーロッパに蔓延する恥のようです。
 
はぁ、なんだか疲れました……。
今日はこれで、失礼いたします……。

61 名前:名無し山羊 ◆AriEsUrxBE:2003/08/12(火) 23:04

そういえば、ベニト・ムッソリーニも逮捕され処刑された後は
愛人と共にローマの街で逆さ吊りにされたのだったな。
確かになんというか、蛮行だ。

ーーーまあアジアも似たようなものだがな。
中国もたいがいあれだが、日本は別ベクトルで陰惨だと言える。


自分の配下の軍隊について語って欲しい。

62 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo:2003/08/13(水) 00:09

>>61
お、あんたはあちこちで所構わずハァハァしているおっさんだな?
ま、よろしく頼むぜ。ぜひこの大金国の勢威にハァハァしていってくれ。
あ、俺個人にはハァハァするなよ。男は趣味じゃないからな。

軍隊組織だが大金国では太祖以来の「猛安・謀克」という制度を採っている。
「猛安」は「千」を、「謀克」は「族長」を意味する女真語だ。
で、三百戸を一謀克として十謀克をもって一猛安とするんだ。
これが戦時においては一謀克は百人の兵を出し、一猛安は千人の軍団を形成する。
そして我が国では千を越える猛安から構成されている。ざっと数えれば百万の軍隊ってとこかな。
他にも契丹人の軍団や漢人の軍団もいるから実数はもっと多くなる。

ちなみに中国では皇帝をしばしば「万乗之君」と称したりするが、
この馬車一乗ってのは3人の士(さむらい)と72人の卒(あしがる)で構成されているから、
つまり万乗っていうとおおよそ75万人の兵力ってことだな。
この辺から見ても我が大金の兵は決して歴代の中華帝国に劣ってはいないわけだ。

軍隊の特徴としては、俺たちはもともと狩猟民族だから馬を操ることに優れている。
そしていわゆる徴兵制ではなく、軍戸と呼ばれて軍人を出す家がもともと決まっているんだ。
軍戸の生まれの者は幼い頃から厳しく鍛え上げられ、勇猛かつ果敢な兵士として育っていく。
だから個々の兵の質は高く、ことに機動性においては南の奴らを圧倒しているのが自慢だ。

ただ、これから制圧しようと考えている江南は水が多く、機動力がなかなか活かせないんだよな…
とすると総力戦になっちまうが数を集めて圧倒するしかないだろう。
近々20歳以上50歳までの男を軍籍に入れる予定だ。訓練が大変そうだな。

63 名前:ルクレツィア・ボルジア:2003/08/13(水) 02:53

>>61
いらっしゃいませ、名無し山羊さま。
とても楽しいお名前でいらっしゃいますのね。
よろしければ、これからも気軽に訪ねてくださいませ。
わたしの館というわけではありませんが。
 
さて、わたしが軍隊など指揮し得ようはずもありませんので、
お兄さまのことをお話しますね。
 
お兄さまが戦争するときは、ほとんどの戦力を傭兵に頼っているようです。
お金で雇われて、職業として戦争をする人たちですわね。
ただ、この人たちは気品とか思慮といった言葉とは縁遠かったようで、
街や城の陥落はそのまま破壊、略奪、暴行を意味しました。
 
もちろんお兄さまは、そのような人たちに頼るをよしとはしませんでした。
一般の人を兵士にする徴兵制、ニッコロさまが言うところの『自己の自力の軍』を
作ろうと考えたのです。お肉屋さんやなめし皮職人さんに「さぁ」と武器を渡して
はたして戦争できるのかと思いますが、何百年か経ったあとも世界中の国々が
まねしているのですから、やっぱりお兄さまは正しかったということですね。

64 名前:ユリウス・カエサル ◆xeCAESArHk:2003/08/13(水) 21:09

……失礼するよ。ここかな? 最近噂の「歴史上の人物に詰問するスレッド」というのは。
何やら見ていてとても楽しそうだったからね。私も是非参戦させてもらいたいな。
美人ではないから気合は入りにくいと思うけど(苦笑)まあ、許して欲しい。

名前 : ユリウス・カエサル、英語読みならばジュリアス・シーザーだ。
年齢 : 中年以降は禿げるからね……(汗) 20代の青年の頃の私で居させてもらえないかな?
性別 : 男だよ。ちなみに私は一部で「全ての男の女、全ての女の男」と……(ゲフ、ゲフン) や、何でもない。
職業 : 古代の共和制ローマで、最高神祇官職や元老院議員、属州総督職などを歴任した。(終身独裁官は「?」)
趣味 : そうだね……女性との甘いロマンスと、文人達との機知・教養に富んだ談話。政戦両略を考えるのも好きかな。
恋人の有無 : ふふ……星の数ほど、とでもお答えしておこうかな。
好きな異性のタイプ :ん〜、そうだな。いつだって、気に入った女性がタイプだよ? 嘘じゃないさ。
好きな食べ物 : 大抵は何でもイケるからね……特に好きなのは、食べ物ではないけど、葡萄酒だね。
          そう、オリーブもとてもいい。我らが海(地中海)は豊潤な美味の宝庫、まさしく極楽だよ。
最近気になること :我が愛する祖国ローマの行く末だよ。元老院の統治能力が衰えた今こそ、誰かが新たなローマの
           体制を(再)構築しなければならない。君も、そうは思わないかい? 
一番苦手なもの : そうだね……拗ねて手に負えなくなった女性ほど、タチの悪いものはないだろうね(w
得意な技 : 演説、立法・政策立案、馬術に武技。哲学・文学談義も蛮族の征伐も、何でもござれだよ。
        それと、女性を悦ばせることだ……そう、アレだよアレ。君も男なら、言わなくても解るだろう?(ニヤリ)
 
一番の決めゼリフ : 「ここを越えれば人間世界の悲惨、越えなければわが破滅。
             進もう、神々の待つところへ、われわれを侮辱した敵の待つところへ。賽は投げられた!」
将来の夢 : ローマを。「永遠のローマ」を。世界の首府たる大ローマを、やがては滅びるとも。
        市民には、平和と法を。無産者には、生活の安定と食を。将兵には、勝利の栄光と希望を。
        そして……女性には愛を、だよ。我が同胞、英雄諸君。ははは……。(w
 
ここの住人として一言 : よろしくお願いするよ……願わくは、全ての人と和やかに談笑してみたいものだね。
ここの仲間たちに一言 : そう、半ば強引に入った形になってしまうが、仲良くしてほしいな。
ここの名無しに一言 : 面白い質問を待っているよ。それと、多少イメージに合わなくても許してほしい。
             崩すの好きなんだよ、中の人……(w

65 名前:ユリウス・カエサル ◆xeCAESArHk:2003/08/13(水) 21:50

>>4
私の場合は、宮廷……というよりは、広くローマ政界における政治的陰謀についてでも話したほうが良さそうだね。
そうだな、私たちの場合は特に「支配と権力」のローマ人、なんて言われることも多いからね。随分あったよ。
私の関与している紀元前60年の「(第一回)三頭政治」も陰謀の産物だし、紀元前63年の「カティリーナの陰謀」、
あるいはポエニ戦役後、戦勝の英雄スキピオ・アフリカヌスの失脚事件なんかも、有名だろうね。
だが、時として陰謀もなければ、確固たる政治的安定を維持できないこともある。必要悪なのだと、私は思うよ。

>>6
英雄の条件、か。>>7の、海陵庶人卿の考察で、大体言い尽くされている観はあるけど。
私の考えをより簡潔にまとめるとするならば、こう言いたい。すなわち、
「指導者に求められる資質は、次の5つである。
知性・説得力・肉体上の耐久力・自己制御の能力・持続する意思。」と。
どこかで見かけて、その後に続く一文を知っている人もいると思うけど……まあ、笑って流しておいてほしい。(w

>>9
こういうことを自ら言うのは、気恥ずかしい限りだけど……。(///) 
ま、いいか。折角の機会だから言わせてもらっちゃおう。
まず、古代民主政ギリシャの指導者ペリクレス。
政戦両略のみならず、教養その他あらゆる面で、彼には敬服する。アテナイ黄金期の立役者だね。
次に、マケドニア大王国のアレクサンドロス・マーニュス(大王)。
才能や度量の大きさもさることながら、オリエント一体を統一し東西文化の融合をもたらした、業績の偉大さには感嘆するほかない。
あるいは、ローマの後継ビザンチン帝国のユスティアヌス大帝。
異民族の手に落ちていた西ローマ領の大半を奪回し、行政・立法でも優れた業績を上げた。
他にも、法学者ウルピアヌスらに命じて『ローマ法大全』を編纂させたり、あるいは首都
コンスタンティノープルに大聖堂ハギア・ソフィアを建立するなど、よく頑張っている。
最初の二人は私以前、後の一人は後世の人物だが、いずれも是非語り合ってみたい人物だよ。
けど、別に東洋でもどこでも、偉大な業績をあげた人物は他にも多い。私も頑張らないとね。

66 名前:ユリウス・カエサル ◆xeCAESArHk:2003/08/13(水) 22:17

>>13
やり残した事……か、そうだね。
一つは、ローマの政体を変革すること。
やっと実現に持っていけるかと思った矢先に、暗殺されてしまったからね。
これは養子のオクタヴィアヌスに任せたのだけど、彼は私の期待以上に上手くやってくれたよ。
次は、領土拡張の限界点の設定と、防衛線の構築かな。これも、私の後に続く人々がやってくれたよ。
ドミティアヌスも、トライアヌスやハドリアヌスも、よく頑張ってくれた。
最後には……愛した女性達への挨拶、かな?(w これはまあ……冗談だけど。
優秀な人物がたくさん後に続いてくれたことは、ローマにとって幸せなことだったろうね。

>>15
多すぎて、それこそ答えられないな。
どの時代であれ、そこに生きる各人が懸命に生きていることでは、変わりないから。
だから私は、あらゆる時代に魅力を感じる。まあ、最高なのはローマなんだけどね。(W
だけど、そうだな……もし許されるなら、古典古代の精神再評価の時代、ルネサンスに生きてみたいよ。
特にイタリアは、純粋なローマの後継だからね。
何やら辣腕の策謀家もいたと聞くし、どちらが先にイタリア統一を成し遂げられるか、是非競争してみたいね。(w

>>16
いないよ。
例え不倶戴天の敵であろうと、「寛容(クレメンティア)」の精神をもって対するのが、私のやり方だから。
私が自由にした(敵方の)人々が再びわたしに剣を向けることになるとしても、そのようなことに私は心を
わずらわせたくないんだ。
何ものにもまして私が自分自身に課しているのは、自らの考えに忠実に生きること。
だから他の人々も、そうあって当然と思っているよ。

>>17
そうだね。国家にとって、人々にとって、ささやかな心の支えとなるもの、かな。
支配のために利用することも、もちろんありうるし、あっていいと思うけどね。
ローマでは、宗教はギリシア式の多神教で、実に自然に人々の生活に溶け込んでいたんだ。
ユダヤ/キリスト教のように人々の行動の正し手となることもなければ、専門の祭司職もない。
実に素朴な形で、人々は多くいる神の中からこれと思うものを選んで、加護を願った。
それだけじゃなく、有能な指導者が死後になって神格化されることもあったんだ。
例えば私やオクタヴィアヌス、五賢帝時代の両アントニヌスのようにね。
こんな具合だから、ある意味で日本の「八百万の神々」という考え方とも、馴染みやすいと思うよ?

67 名前:ユリウス・カエサル ◆xeCAESArHk:2003/08/13(水) 22:56

>>18
そうだね。一人に絞るのはとても難しいんだけど。
あえて挙げるなら、セルウィーリアかな。
私は、彼女の産んだブルータスに殺される(異説あり)わけだから、複雑ではあるんだけどね。
私は彼女と正式に結婚したわけでもなければ、他の女性と浮気もたくさんしたわけだけど……
それでも笑って見ていてくれた。こういう女性は、得がたいものだと思う。

>>21
ローマの欠点か。
私が死んでしばらくぐらいの間までなら、欠点はあっても必ず克服してきたのがローマだ。
けど、更に下ると軍隊の力が強くなりすぎてね。これはよくない兆候だった。
それに、最終的には拡大戦争がなくなり、征服先の土地から得られる奴隷もなくなって、経済も行き詰った。
大国としての肥大化、その結果としてのフットワークの鈍重化、政治・軍事・行政制度の硬直化もあった。
そして、蛮族の侵入……「ノルマン・コンクェスト」も重なった。
これら全てが、必然的に起こったことだ。こういった諸問題に対応することができなかったのが、決定的だったね。

けど……国家は所詮はいつか滅びるもの。あらゆる国々に、例外はない。
ローマだって滅びた。カルタゴのようにね。
欠点がわかってはいても、どうすることもできないことは、あると思うよ。

>>25
よく聞いてくれたね。公共事業(インフラ)といえばローマ、だ。うん。
街道を造ったり、港を造ったり、コロセウムを造ったり、凱旋門を造ったり……
たくさんしたかったけど、一番やりたかったのは、やっぱりアレだね。
「レンガのローマから大理石のローマへ」という、市内の大整備。
いや〜、オクタヴィアヌスに手柄を取られて、歯噛みして悔しがったものだっけ。(w

>>33
うん、そうだね。たくさんあるからちょっと大変かもしれないけど、勧めることにしよう。
まずはヘロドトスの『歴史』。これはギリシアで起こった、ペルシア戦争の経過を記した歴史書だ。
彼は「歴史の父」と呼ばれるだけあって、本格的な叙述をしているよ。第一級の史料にもなっているから、是非。
次に、トゥキュディデスの『歴史』。上と同じ名前だけど、ぺロポンネソス戦争をあつかっている。
彼は戦争に対して批判的な叙述スタイルで知られていてね。ヘロドトスと比較して「批判歴史の父」と言われている。

以上はローマの前史としてのギリシア史を扱っているけど、我々だって負けてはいない。
ボリビオスの『ローマ史』、ストラボンの『地理誌』、リヴィウスの『ローマ史』、タキトゥスの『ゲルマニア』
『年代記』『歴史』、プルタルコスの『英雄伝(対比列伝)』……たくさんあるよ。

そして、特にお薦めなのが私カエサルの書いた『ガリア戦記』だ。
これは私がガリア属州総督時代に書いた戦争の経過報告書なのだけど、簡潔・平明な叙述でラテン文の模範として
名高い、ちょっとした自信作だ。訳文じゃ伝わらないかもしれないけど、是非読んでみて。
後は、今私の中の人も読んでいる、英の歴史家エドワード・ギボンの大作『ローマ帝国衰亡史』か。
これは五賢帝時代以後、ローマが滅亡に向かっていく過程を描いた作品だ。
かなり長い大著だけど、けっこう読みやすいから、気が向いたらチャレンジしてみてもいいと思うよ。

それじゃ……今回はこれまでとしよう。

68 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo:2003/08/13(水) 23:46

>>64 カエサル
お、新たな回答者が来てくれるたぁ嬉しいじゃねえか。
なぁに、むさ苦しい男でも大歓迎だぜ(むさ苦しくなかったらゴメン)。

ローマっていうとあれだな、西域を遥かに西に行った先にあるという国だよな?
昔の中国では「大秦」という名前で呼ばれているようだ。音が似ていたからかな。
あんたの時代よりは150年ほど後だが後漢時代、
「虎穴に入らずんば虎子を得ず!」を口癖にしていた班超という向こう見ずな奴が
西域平定後ローマを目指そうとして、部下を派遣したという話が残ってるぜ。

そういえばあんたの残した言葉って有名なのが多いよな。
例えば「賽は投げられた!」とか。…ってことはこの時代にはもうサイコロとかあったのか?
中国でも戦国時代にはもう博奕とよばれるすごろくみたいなゲームがあったそうだから、
この手の娯楽は洋の東西を問わずあるのかもな。

ま、これからもよろしく頼むよ。いっしょにこのスレッドを盛り上げていこうぜ!

69 名前:ルクレツィア・ボルジア:2003/08/14(木) 06:48

>>64
はじめまして、カエサルさま。ボルジア家のルクレツィアでございます。
キリスト生誕1500年を数えたいまでも、カエサルさまの名は
ヨーロッパのみんなが知るところです。わたしのチェーザレお兄さまも、
イタリア統一の決意の下カエサルさまを目標としているんですよ。
 
カエサルさまもこのサロンで、か、かい……かい……東の国の皇帝陛下や
わたしといっしょにお話をしてくださるんですね。時はちがっても
所を同じくするものどうしですし、どうぞよろしくおねがいします。
 
「カエサルさまと直にお話した」っていったら、お兄さまきっと
とっても羨ましがるわ。くす。

70 名前:ユリウス・カエサル ◆xeCAESArHk:2003/08/14(木) 16:35

こんにちは。今日も飛ばしていくぞ〜! ははっ。
まずは、同僚諸氏への挨拶を。

>>68 陛下
お初にお目にかかります。よろしくお願いします、陛下。(ローマ軍隊式の敬礼)
……美形とは言わないまでも、むさ苦しくはないつもりだけどね。けっこうモテたし。(w

そう、ローマは当時の地中海世界/ヨーロッパ世界の最大国だったんだよね。
そういえば、当時同じく栄えていた、漢帝国に比されることが多いなぁ。
陛下の仰っている班超卿のことは、私も知っているよ。そちらの史書、『後漢書』西域列伝に
記されている「大秦国王安敦」というのは、ローマの五賢帝の一人マルクス・アウレリウスの
ことだからね。

歴史上の有名な人物の言行を重んじるのは、ヨーロッパの際立った伝統の一つだから。
古人の遺した文字や言葉、演説などでその人の業績、人物もだいぶ左右されるから、私もおち
おちしていられなかったんだよ、はは。(カッコをつけてもてようとしていたことは秘密(w )

そういえば、東洋の史官にも随分気合の入った人がいるらしいね。
去勢されても、執念深く職務に励んで一大史書を書き上げた人とか。
あるいは、何人続けて殺されても、ついに権力者の求めに応じず、記録を改変しなかった兄弟
たちとか。
そういった人々の情熱に背くことのないよう、私たち統治者も頑張りたいものだね。

陛下のもと、このスレッドのために私も最善を尽くさせてもらおうと思うよ。
親しくしていただけると嬉しいな。

>>69 ルクレツィアさん
ああ、これはお美しいお嬢さんだ……以後、お見知りおき下さい。(にこ)
もっとも、妙な気を起こすことは無理なようだね。何やら、貴女には他に愛する人がおいでのようだから。
残念だな。(ふふ)

私は、後の時代でもそんなに有名なのかい? はは、そう。
ま、貴女のような美人とお知り合いになれたんだから、それも悪くはないね。
チェーザレ卿? とも、まだお会いしたことはないけど、私を目標にしてくれているなんて、嬉しいな。
私も、お兄さんの覇業を応援させてもらおう。ガンバレ〜!(w

改めて、よろしくお願いする。お兄さんにもよろしくね。ルクレツィアさん。


挨拶は、こんなところでいいかな? さ、それじゃいくぞ。

71 名前:ユリウス・カエサル ◆xeCAESArHk:2003/08/14(木) 17:25

>>47 チェーザレ卿
これは……ふうん、君がチェーザレ君か。いい眼をしている……よろしく。
イタリア統一を目指しているそうだね。是非頑張ってほしい。(微笑)

それで……親友か。
私は、立場上必然的に、多くの人間に対して上位者として対することが多かったからね。
対等な関係としての友人と言える人は、限られてくるな。
そうだね……うん、その中でもキケロは親友、といっていいかもしれない。
彼はすごいよ。教養も、弁舌の才能も、政治的見識も、見事なものだ。
政治的な立場では私と正反対、お互いいいライヴァルだったけど、話をする相手としては実に面白かった。
彼と、ローマの行く末についても認識を一致させられれば、もっとよかったんだけどね。(苦笑)

……ああ、一言いいかい?
焦るなよ、君。真剣なのはいいが、君は少し真面目すぎるし、キツすぎる。
部下に無用な威圧感を与える指導者は、成功しないし、焦りすぎても失敗するよ……私のようにね。
多少は、楽天的にものを考えることだ。君ほどの才能があれば、きっと上手く行くさ。

君に、栄光があることを祈っている。是非、イタリアに平和をもたらしてくれよ。

>>53
子どもの頃の思い出か。そうだね、お話しよう。

まず、年齢が一ケタの頃か。
あの頃、私はスブッラという、ローマの下町の一角に住んでいたんだけどね。
優しくて大好きな母さんを困らせる、やんちゃな子どもだったなあ。ははっ。
鐙もない馬を、思うさま乗りまわすんだ。それも、ハラハラして見てる母さんの前でね。
手を後ろで組んだまま、自由自在に乗りこなせるくらいになると、実に楽しくて仕方がなかったよ。

次は、十代の頃か。
私は、16の時にはもう、さる高名な元老院議員/執政官の娘さん(コルネリア)と結婚していたんだけど。
彼女の父親(キンナ)は、当時ローマきっての最有力者だったスッラという人の反対者だったんだ。
その頃は、政界が色々荒れていてね。
ある日そのスッラが私に、コルネリアと離婚して自分の側につくよう命令してきたんだな。
これには、私も困ったよ。そんなバカなことがあってたまるかっ! とも思うけど。
逆らっちゃうと、彼お得意の「抹殺者名簿」に名が載っちゃうしさぁ。(汗)
けど、人に強制されて別れるなんて私は絶対にイヤだったから、「フザけんな!」って蹴ったわけ。
そしたら、やっぱり粛清の対象にされちゃって、それでローマを逃げ出さなきゃならなかったんだよ。
ま、おかげで軍隊に入って経験を積むことができたりしたわけだから、今となってはそれもいい思い出だけどね。

こんなとこかな。
あ、あと、昨日のプロフィールで大事なところが抜けてたから、訂正させてもらうよ。
職業の欄で、就任した官職を色々挙げてあるけど、一番大事な「執政官」が抜けてた。
まったく、何てことだろうね。ローマで最高の官職って言ったら、やっぱりこれなのにさぁ。(苦笑)

72 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo:2003/08/17(日) 18:45

ちと間を空けちまったな。
http://www.appletea.to/~charaneta/test/read.cgi/ikkoku/058213165/n125
で自己紹介文を書いてきた。
これで質問する人が増えてくれると嬉しいがな。

>>70 カエサル
いやあ、これは丁寧な挨拶どうもありがとう。
俺の旗のもと…だなんて嬉しいことを言ってくれるねえ。
遠くローマまで威勢が及ぶってまるでチンギス汗並みの征服者ってやつ? ぐふふ。
ま、冗談はさておきこれからも仲良くやっていこうぜ。
お互いいいレスを付けられるように頑張っていこうな。

遺した言葉で人物が決まる…確かにそういう面ってあるよな。
中国でも昔の偉い奴が「君子は一見以て知と為し、一言以て不知と為す。
言は慎まざるべからざるなり」なんて言葉を残しているから、
こういうのは洋の東西を問わず不変なのかもな。

それにしても俺もなにか名言を残しておきたかったぜ。
治世は短いとは言え10年以上は皇帝してたんだからよ。
大金の皇帝の名言に「四海の内はみな朕の臣子なり(だから民族差別はしないよーん)」
ってのがあるけどよ、これ実は先代煕宗のセリフなんだよな。路線的には継承してるんだが。
ま、俺は漢詩が残ってるからいいか。

そうそう、あんたの肖像画見たぜ。
確かにむさ苦しくはねえな…つーかいい男じゃねえか。現在まで残ってるなんて羨ましいぜ。
ところで、その肖像画なんだけどよ、
髭がなかったのはローマの人間ってのは髭を蓄えるという習慣はないからかい?
いや、こっちのほうだと髭ないやつって宦官くらいしかいねえからさ。珍しくて。

73 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo:2003/08/17(日) 18:46

せっかくだから、
>>72で出てきた「俺が書いた詩」ってのを紹介しておこうか。

 立 移 江 萬  題
 馬 兵 南 里  西
 呉 百 豈 車  湖
 山 万 有 書  圖
 第 西 別 盡
 一 湖 疆 會
 峰 上 封 同

やっぱり漢詩ってのは縦書きにしねえと味が出ねえよな。

なに、読みが分からん? しょうがねえな。
「万里、車書は尽く会同すべし
 江南 豈に別に疆封有らんや
 兵を移さん百万、西湖の上
 馬を立てん呉山の第一峰」
意味はざっと、
「中国全土、車軌や文字は統一せにゃならん。なんで江南に別政権があっていいものか。
 百万の兵たちを西湖のほとりに移し、伐南の軍を起こそうではないか。
 そして江南を征服し呉山の頂上に馬を立てるのだ!」ってとこかな。

最近の趣味は南宋の首都杭州に行ったことある奴に宮殿や山水の絵を屏風に描かせて
その上で俺がこの詩を書きつけて南の地に思いを馳せてることだな。
これだけで御飯三杯はいけるぞ。もっとも北人なので米は食わねえが。

74 名前:名無し客:2003/08/18(月) 01:09

好きな時代から5人の配下を連れていけるなら誰がいい?

75 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo:2003/08/18(月) 14:57

さて、ちょっとお知らせだ。
実は近頃北の方で契丹族を中心に少々不穏な動きがあるので
俺自ら親征して鎮圧することにした。というわけで帰ってこれるのは週末になるかな。
ま、ルクレツィアやカエサルもいる事だし安心して任せても大丈夫だろう。
みんなも変わらずに質問を付けていってほしい。俺も戻り次第必ず返事を書くからな。

>>74
好きな時代から五人か。そうだな…
まずは何と言っても戦乱の世だ。多数の兵を手足の如く扱う将軍が欲しい所だな。
数ある名将の中で俺が一人選ぶとしたなら…おなじみ「韓信」だ
有名だしこのスレでも既出なので詳しい説明は省くが
望むだけの兵を与えてどこまで自在に操れるかぜひ見てみたいものだな。

続いて欲しいのは忠誠無比、武勇絶倫の護衛役だ。
やっぱり職業柄変な奴に狙われることって多いからな。
豪勇無双の士は数あれど忠義の厚さからも併せ持つとしたら「尉遅恭」に尽きるだろう。
字の敬徳の方が知られているかもな。唐太宗李世民の片腕として武勇並びなき男だ。
またその怪力で主君のピンチを幾度もなく救っている。まさに護衛役としては万全だ。
少々乱暴者なのが玉に傷だがそれも一つの愛嬌って奴じゃねえかな?

武勇の士ばかりでなく頭のいい奴も欲しいな。
帷幄にあって勝敗を千里の外に決する名参謀がいれば心強い。
名参謀を一人選ぶなら、今でも伝わっている兵法書を書いた「孫武」だな。
かの智謀があれば必ずや南伐も上手くいくと思うんだがどうよ?
最もかなりの慎重居士だったようだから止められちまうかも知れねえけど。

ここで一旦切ることにしよう。まだまだ続くぞ。

76 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo:2003/08/18(月) 15:00

>>74(続き)
軍事ばかりでなく政治も大事だ。ということで識治の良才から一人選ぼう。
俺が選ぶなら「劉基」。こちらも字の伯温の方が知られているかもしれねえな。
明太祖朱元璋をして「吾が子房」と言わしめた男だ。
伝説では餅を焼きながら様々な予言を行い、朱元璋はそれに従って天下を取ったそうだ。
まあこの辺はちょっと眉唾っぽいが、彼が軍事・政治に深い見識を持ち
的確な助言で朱元璋の天下統一に大きく寄与したのは事実だろうな。
ぜひ色々教えを乞いたいものだ。

もっとも劉基は俺よりも後の時代だから、前の時代で選ぶとすれば斉の名宰相「晏嬰」になるかな。

これで四人挙がったな。あと一人は誰かって?
そりゃお前決まってるだろ酒飲み詩人の「李白」だよ。
統一が成った後に酒飲みつつ詩の話ができれば最高じゃねえか。
きっと毎日退屈しねえぞ。
というわけでこれで五人だ。どれも一癖あって使いこなすのは難しそうだけどな。
「将に将たる器」の見せ所って奴だな。

え? なんで項羽が入っていないのかって?
いやさすがに皇帝とはいえ尊敬する項羽を配下に扱うのはちょっとばかし恐れ多くてな。
「項羽なんか配下にしたら義帝の如く暗殺される〜ガクブル」ってわけだからじゃねえぞ。

77 名前:ルクレツィア・ボルジア:2003/08/21(木) 06:19

いくにちか間が空いてしまいましたね。
みなさま、お待たせいたしました……。
 
>>70 カエサルさま
 
あら、”あの”カエサルさまから美しいと言われるなんて、どうしましょう。
お恥ずかしいですわ……。
 
お兄さまはもちろん立派な方ですが、成そうとする目標が大きなぶん、
敵も多くあります。でもいつかは、お兄さまと一緒に平和に暮らしたいですね。
 
ええ、わかっています。不出来な妹の、あつかましい願いです。
でも、もしかしたらいつか……。
 
>>72 海陵庶人さま
 
広報活動、お疲れさまでございました。遅ればせながらお礼申し上げますわ。
 
この度は親征という大事に相成ったとか。お気をつけくださいませ。
ご無事を願うミサを、お父さまに行なってもらいますわ。
だから必ず、また元気なお姿を見せてくださいね。いってらっしゃいませ……。

78 名前:ルクレツィア・ボルジア:2003/08/21(木) 06:23

>>74さま
 
配下、ですか? わたしは、なにか大きなことを成そうとするでもない、
本当にただの女です。もし優秀な方が招聘に応じてくださるなら、
お兄さまやアルフォンソさまのお手伝いをしてもらうでしょうね。
 
まずひとりめ。現代から『カテリーナ・スフォルツァ』さま。
説明は必要ありませんよね? イタリアルネッサンス最高の女傑といわれる、
ロマーニャ地方の領主のお一人。その武勇を頼るのももちろんですが、
女に厳しいこの時代に生きる女として、ゆっくりと本音でお話してみたいのです。
 
ふたりめ。同じく現代から、枢機卿の地位にある『ジュリアーノ・デッラ・ローヴェレ』さま。
ボルジア家との浅からぬ因縁のせいで、お父さまからお兄さまへの”引き継ぎ”を
こころよく思わないであろうお方です。でも、この方の真なる協力があれば、
もし不測の事態が起ころうともボルジア家、ひいてはイタリア全土の安泰は
より確かになると思います。この方個人の資質はともかく、その影響力は
無視できるものではありません。

79 名前:ルクレツィア・ボルジア:2003/08/21(木) 06:28

 
さんにんめ。さぁ、ぐぐっと歴史をさかのぼりましょう。
帝政ローマの基礎を築いた政治家で、カエサルさまの養子でもある『オクタヴィアヌス』さま。
戦いにおける才能はともかくとして、アントニウスさまや元老院などと集散離合をくりかえしながらも、
最終的に”パックス・ロマーナ”といわれる社会を作り上げたその政治力は、
1,500年経った現代にも伝わっておりますわ。
 
よにんめ。武・教・政がそろいましたから、こんどは純粋に好きな方を選んでみましょう。
オクタヴィアヌスさまのお姉さまで、彼の方の政敵アントニウスさまに嫁いだ『オクタヴィア』さま。
どちらかというと、弟どのよりこのお姉さまのほうが本命でしょうか。
仁愛の心を持ち、弟どのと夫の和解に努めた貞淑な女性です。
 
同じような生きかたをしながらも、ただ運命に流され、男の人の愛に一方的に頼ることしかできない
わたしとは天地の差。クレオパトラ7世陛下と比較して地味、との評判も聞こえてきますが、
性を同じくするものとしては、このオクタヴィアさまこそを尊敬せずにはいられません。
お二方の、弟どのとの接しかたを比べても、どちらがより高潔であるかは明らかでしょう。
 
……ところでお先に申し上げておきますが、わたしがクレオパトラ陛下をいまひとつ尊敬できないのは、
女の性を利用するのは男の人だけで充分だと思うからです。けっして、家族と合法的に結婚できたことへの
嫉妬によるものではありません。ええそうですとも。本当なんです。

80 名前:ルクレツィア・ボルジア:2003/08/21(木) 06:32

 
さて、ごにんめですか……。わたし、いろいろ考えたんですが、
いっそのことお兄さま、『チェーザレ・ボルジア』さまに配下になってもらうのが
いちばん手っ取り早いのかもしれませんね。
 
 「お兄さま、わたしを抱きかかえてベッドまで運んでくださいませ」
 「お兄さま、適当なワインを選んできていただけます?」
 「お兄さま、食べさせてあげますからあ〜んしてください」
 「お兄さま、仕立て屋さんに参りますのでご一緒に」
 「お兄さま、お馬さんごっこをいたしましょう。そ〜れ走れ走れ!
  もっと早くもっと早く! ウフフー!」
 
そして、いちばん大事な”命令”はやっぱり、お兄さまにわたしだけを……。
 
……はっ。
 
お、お客さまの前ではしたないことを。本当にご無礼いたしました。
今日はこれにて失礼させていただきますわ。お、おほほほ……(///

81 名前:神奈尾(15oiqaNY):2003/08/23(土) 20:24

私はえらいのです。
聴きたい事があったら質問しなさい。

82 名前:ルクレツィア・ボルジア:2003/08/23(土) 23:38

 
こんばんは。どこかで聞いたようなお名前のお客さまが
いらっしゃってますね。ようこそ。
 
>>81 神奈尾(15oiqaNY)さま
 
では、遠慮なくおたずねします。ルネッサンス時代における
ヴェネツィア共和国とキプロス島の関係について、400字程度で
神奈尾(15oiqaNY)さまの思うところを語ってくださいませ。
ボルジア家やエステ家にとっても非常に重要なことですから、
いろんな方からの意見をいただきたいのです。
お客さまのお智慧、頼りにいたしますわ。よろしくお願いしますね。

83 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo:2003/08/24(日) 18:16

おおい、野郎ども! 凱旋だ!! 反乱軍を仕留めて帰ってきたぞ!

>>77 ルクレツィア
心配かけてしまってすまねえな。
3、4日もあれば簡単に片付くと踏んでたんだが奴ら意外と手ごわくて苦戦しちまった。
でもまあこうして無事で帰ってこれたのもあんたが一生懸命祈ってくれたからだな。
ありがとう。感謝するぜ。

よーし、無事に帰って来れた事だし早速質問に答えていくとするか!
さて、どのくらい質問が溜まってるかな…楽しみだぜ、ぐふふ。

ふんふんふ〜ん♪(目安箱を空ける)
うっ…! こ、これは…! なんと一件も来ていないのか…
い、いや…一件だけあることはあるようだが…

84 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo:2003/08/24(日) 18:17

>>81 神奈尾(15oiqaNY)
お、あんたはあちこちで遊説して回っているそうだな。
なあに隠す事なんざねえよ、なかなかの聖人ぶりだと評判が届いてるぜ。
何でも噂じゃ「孔子様の再来」とまで言われてるそうじゃねえか。
だがな、噂ほど当てにならねえものはねえんだよな。百聞は一見に如かずって奴よ。
一つ、質問っていうか聖人ぶりを証明してもらいてえんだがどうよ?

なあに、証明するなんざ簡単な事よ。
俺の聞いた話じゃ聖人の心臓には七つの穴があるそうじゃねえか。
つまりだ、腹掻っ捌いて心臓を見てみりゃそいつが聖人かどうか一目でわかるってこった。
ということで一つ俺達に見せてもらっちゃあくれねえかな?
(周囲を見回して)なあ野郎ども、おめえ達も見てみてえよなあ!?
おっと、心配しなくていいぞ、切れる刃物もきちんと用意しといたからな。
それに中国四千年の伝統で斬り方や斬る順番に至るまで完成されてるからな。
苦しまずに地獄に行ける事請け合いだぜえ。ぐふふ。

…どうだい、少しは冷汗で涼しくなったかい。
ふン、命が惜しかったらとっとと失せるんだな騙りめが。
天子様を欺こうなんざ百年早えんだよ。

85 名前:内閣掃除大臣:2003/08/24(日) 20:25

聖上(海陵庶人さま)に対し奉り言上申し上げる。
中華世界には「天命思想」というものがある、と講義で知ったのですが陛下が
廃され庶人に落とされたのも天命ゆえのことと思われますか?

86 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo:2003/08/24(日) 23:15

>>85
お、掃除大臣とはなかなか面白いな。
今の内閣の無能な大臣どもを掃除して一層できれば痛快だろうがな。
ちなみに「内閣」ってのは明の時代、皇帝の側近グループが
宮中の文淵閣に所属していた…という事からきているらしいぜ。

で本題に入るが…天命思想ってのはあれか、孔子の唱えたという
「天が万民を生み、統治は天命を受けた有徳の天子によって行われるべきことを説く」思想って奴だな。
後に孟子のこれを発展させて「革命説」ってのを唱えたっての有名だな。

んで俺が死んだ後に廃位されて庶人とされた事だが、別にこんなのは天命でも何でもねえな。
クーデター起こした連中が好き勝手にやった事なんだからよ。
そりゃ連中も必死だろうよ。至尊というべき皇帝を殺してんだから生半可な事では済まされねえ。
この皇帝では殺すより仕方がなかった、と己を正当化するためにいろいろやるだろうさ。

この点俺なんて甘いもんだぜ。
先代をぬっ殺して帝位に就いたくせにそういった追廃をやっていないんだから。
ま、先代の政治路線を踏襲したから…ってのもあるんだろうがな。

話は戻って死後庶人に落とされた…ってのも、
それは弑逆を正当化するためのパフォーマンスの一つに過ぎねえってわけだ。
歴史では生き残った側に都合良く書かれるのは良くある事だ。
まあそれは仕方がない。歴史は常に勝者の手によって書かれるものだからな。

これはクーデターによる政権交代だけでなく、王朝の交代であってもそうだ。
王朝最後の皇帝ってのは大抵判で押したかのようにどうしようもねえ暗君に書かれたりするだろ?
まあホントに暗君な場合もあるだろうが大抵は次の王朝によって不当に貶められてるんだよな。
簒奪する方にしろ前王朝がどうしようもない国で天命が去ったから…という大義名分が必要だしな。
だから一口に名君だ暴君だと史書の記述をただ鵜呑みにしていたら本質を見誤りかねねえぞ。

87 名前:名無し客:2003/08/25(月) 00:46

皆さんの住んでいる所にはどんなおいしい料理がありますか?
これを食ってから死ね! というものをいくつでも挙げて下さい。

88 名前:内閣掃除大臣:2003/08/25(月) 00:58

なるほど。さすがは陛下、卓見でいらっしゃる。ところで
『さっすがは陛下、いや、陛下にこのような愚問を発し、汗顔の至り。陛下の
卓見、臣は感服いたしました!!云々』といった感じで過剰に褒めたて、へつらい
世辞を並べ立てる人間はどこにでもいると思うのですが大金の宮廷においては、そういう人物はいた
のでしょうか?

89 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo:2003/08/25(月) 23:11

>>87
一度は食っとけって料理か。
そうだな、「松江の鱸魚」ってのは大変な美味らしい。一度は食っておく事を勧めるぞ。
鱸魚ってのは今で言うスズキの事ではなくてナマズに似た魚なのだそうだ。
この鱸魚、刺身にしてもいいし、煮ても焼いても絶品だぞ。
…おっと、こいつはいかん。つい俺の食いたいものが出ちまったようだ。
この辺は江南の料理だから「住んでいる場所の料理」ってわけにはいかねえんだよな。
もっとも近い将来行う南伐で江南は全て俺の領土になるんだがな、ぐふふ。

と言うわけでたまには出身地付近の話でもしようか。
俺の故郷会寧は中国の北端に位置するが、そこでは人参が取れる。
健康にいいから食え。ほらそこ、不味いって言うな! 「良薬は口に苦し」なんだよ。
何てったってこの時代の人参は薬の一種と見なされていたからな。今でもそうか?

あとは狩猟民族の出身だけあって狩った動物も食ったりするな。
特に熊料理は有名だ。中でも「熊掌」と呼ばれる掌は最高の珍味の一つに数えられるほどだぞ。
余談だが、ここで「熊掌」とは熊の右手の掌の肉のみを指すそうだ。
なぜなら奴らは利き腕、つまり右手で蜂蜜などの餌を食っている。
つまり元から程よく味が染み込んでいるってわけだな。
逆に左手は右手にくらべても大した味がしない。
むしろ冬眠の時に尻の穴を押さえているから臭みがあるとの噂だ。本当かどうかは知らねえが。
よく市場で1斤198銭で売っている「熊掌」はほとんどが左手の肉だから気を付けろよ。

あと究極の珍味っていやあ…人間の肉か?
かつて斉の桓公が珍味を食いたいって言ったときに側仕えの料理人易牙が
自分の子供を蒸して献上したって話が残されてるようだ。
どう見ても旨いとは思えねえが…長年旨いもんばっか食ってると嗜好が変わってくるのかねえ。

90 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo:2003/08/25(月) 23:11

>>88
うん、まあうちに限らずどこにでもいるだろうな、その手のおべっか使いは。
甘い言葉を聞くのは俺も嫌いじゃねえし。

といってさすがに重職に就けるようなヘマはしねえさ。
幇間には幇間に相応しい地位をやるだけさ。
その点狩猟民族出身の俺たちはシビアな考え方をしていると思うぜ。
何しろ生活がかかってるんだからな。口が上手いだけで大猟になるわきゃねえし。
おべっか使いでも実務をこなせりゃ問題ねえんだけどな。常に人材不足気味なんだからよ。

まあおべっか使いなんてのはどこにでもいるんだがよ、
その中でも最たるものが宦官、つまり去勢して宮廷に仕えた連中だよな。
奴らときたら少数の例外を除けば無能なくせに陰謀をたくらむは私服を肥やすわ、
そのくせ皇帝に上手く取り入っているからなかなか取り除くこともできねえ。
本当に厄介な奴らだ。

ただ幸いな事に、中国の歴代王朝がほぼ例外なく宦官の害に悩まされたのに対して、
我が大金国では宦官による害悪はほとんど見られねえ。皆無って言ってもいいんじゃねえかな。
絶えず外圧に悩まされつづけてきたってのもあるかも知れねえが。

91 名前:内閣掃除大臣:2003/08/25(月) 23:25

今、この世界に当時の才幹・容姿・性格のまま復活したら、どうしたいですか?
復活する国・場所は各々方のお好きな所で結構ですので。

92 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo:2003/08/26(火) 20:31

>>91
どこでも自由な国に行けるってったって、俺が喋れるのは漢語と女真語くらいだからな。
ま、中国文化圏のどこかってことになるだろうが…考えるまでもなく江南地方かな。
もっとも俺たちが喋ってる言葉と現代の中国語が同じかどうかは知らねえがな。

言語の問題をクリアーしたとして次は何になるか、だな。
前世の職業を生かした順当なところだと中華帝国を支配する皇帝になりゃいいんだが、
21世紀の中国のトップってのは皇帝じゃねえんだろう?
そもそも帝国じゃなくて「人民共和国」とか訳分からん名称になってるそうだしな。
ま、そのなんとかって党の指導者になりゃいいのかも知れねえが、どうもスケールが小せえよな。
それに中国統一してんなら俺的にやる事がねえから面白くねえな。

ということで政治関係はやめだ。芸術の世界に生きる事にしよう。
おいそこ、意外そうな顔をするな! こう見えても詩を作るのは得意なんだぜ。
現代の病理を鋭く抉る放浪の詩人…やべー自分で言っていてちょっと気恥ずかしいぞ。

芸術家といやあ奇抜な髪型は不可欠だが、そっちの世界じゃ辮髪は大変珍しいらしいからOKだろう。
それに少々の奇行や自分勝手な性格を指摘されたとしても
「芸術家ってのはワガママなんだよゴルァ!」と一喝すれば済む事だしな。
詩を書くだけで食っていける世界かどうかは分からんが、これはこれで有りだろう。

…と言っても、素直に今までの歴史知識を生かして歴史学者でもやってるのが無難かね。
中国に限った事じゃねえだろうが、今の時代じゃ歴史に対する関心が低いらしいからな。
なら多少でも蒙を啓く手助けをしてやろうじゃねえかってとこだな。

よし、結論だ。
「長江近辺の学校で歴史学の教授となって学生達を傷めつけ…もとい啓蒙する」だ。
俺の教え方は厳しいぞ。レポート出さない奴は容赦なく長江へドボン!だ。ぐふふ。

93 名前:ルクレツィア・ボルジア:2003/08/28(木) 01:47

ここ数日、この土地のことをいろいろ勉強していたのですが……。
ここでは、「ごきげんよう」という言葉が女性の挨拶として慣用されているのですね。
わたしもそれにならいまして。
 
ごきげんようみなさん。
 
>>83 海陵庶人さま
 
おかえりなさいませ! お出迎えが遅くなって、もうしわけありません……。
みればお怪我も無いようで、わたしも安心しました。
これも、「健やかなれや」という主のご意思ですわね。
 
あらためまして、ご帰還おめでとうございます……。
 
>>85 内閣掃除大臣さま
 
いらっしゃいませ、ごきげんよう。海陵庶人さまへの質問ですわね。
さすがに東の国の皇帝陛下、わたしも勉強させていただきましたわ。
 
……ところで東の国では、死の直前に周囲の人間に向かって叫ぶという習慣はあるんでしょうか。
「ブルータス、君もか!」「ここを刺しなさい! あの子はここから生まれてきたのだから!」など。
雄弁術という学問(と、言ってもいいんでしょうか?)だってあるくらいですから、
舌は己を栄達も没落もさせる大事なものなんですね。一言だけで歴史に名を残せます。ローマでは。
 
>>87さま
 
イタリアでは、素材の味を大事にします。だから、わたしなんかにいわせれば
「なんでもおいしいですよ」ということになるんですが、さすがにそれでは
答えになっていないので、ヴェネツィア共和国を例に挙げますね。
 
ご存知のとおり、ヴェネツィアは海の国です。本当に海に命をかけているので、
食卓にも海産物が多く並びます。昔から東方貿易で栄えてきたせいもあるでしょうが、
他の土地とは少し趣のちがう、一段洗練された印象を受けますね。
前菜だけ見ても、お魚や貝、たこ、いか等を、簡素かつ上品に料理しています。
ワイン等でさっと蒸し焼きにして、レモン等で調味したオリーブ油をかけ回す、など……。
 
さてここで、確たる根拠の無い女の勘です。最近見かけるようになってきたポモドーロ。
あの黄色くて丸っこい野菜が、将来のイタリア料理に多大な影響を与える気がします。

94 名前:ルクレツィア・ボルジア:2003/08/28(木) 01:53

>>88 内閣掃除大臣さま
 
お世辞が大切なときは確かにあるでしょうが、主君の好意を受けるものがそれしかないようでは、
転職を考えたほうがいいと思います。東の国のことはよくわかりませんが、
イタリアにそういう主君は多くありませんし、いたとしてもあっという間に倒されてしまうでしょう。
このルネッサンスの時代には、古い権威や因習は通用しません。平凡な人間が名を成すことなんてできないのです。
 
>>91 内閣掃除大臣さま
 
「今、この世界に」ということは、キリスト生誕2,000年、わたしのいる時代から
約500年後ということですね?
 
この土地に来てから、わたしなりにこの時代のことを少し勉強したわけですが、
それから判断するに、東の果ての「日本」という国に生まれたいですね。
自国の軍隊のほか海の向こうの国にまで兵力を供出させ、50年以上他国の侵略を許さない平和な国だとか。
少なくとも、女が夫や子供、恋人を亡くして流す涙は少なくなりそうです。
  
しかも聞くところによると、お兄さまを愛する妹といえどその想いを誰はばかることなく、
あまつさえ妹のほうから打ち明けてもよいそうではありませんか。人々の意識が
古い因習から脱却し始めたルネッサンス時代とはいっても、兄妹で結婚というのは許されないことでした。
21世紀の日本って、いいところなんですね。
 
でもやっぱりわたしはここでも閨閥をつくる材料にされて、適当な時期に実家に戻されては
また結婚、ということになるんでしょうね。これも、おたがいの心と心が根底でつながっていればこそ。
それはわかってはいるのですが。
 
でも、お兄さま。

95 名前:名無し客:2003/08/29 14:14

>フェラーラ公夫人

ナポレオン皇帝の妹君、ボルゲーゼ大公夫人ポーリーヌに
共感を覚えたりしたことはありませんか?
大公夫人もジョセフィーヌ皇后に嫉妬の炎を燃やしたりとか、
「お兄さまより優れた男の方などいませんわ。」なんて言ってしまう、
ぶっちゃっけ超ブラコン娘だったりしますし。

そうそう、それにナポレオン皇帝の妹達の中では一番の美人だったそうですね。

96 名前:ルクレツィア・ボルジア:2003/08/30 06:26

ごきげんよう。今日もお客さまがおいでですのね。ようこそ。
さあ、今日はどんなお話ができるのかしら?

>>95さま

いらっしゃいませ>>95さま。質問ですわね。
わたしにわかることでしたら、なんでもお答えいたしますわ。

ナポレオンさま? 300年ほど後にイタリアに侵攻してきたフランス軍の指揮官ですね。
わたしたちの側から見れば、いろいろと複雑な方ですが……。単に勝ち続けたというだけでなく、
無理と悟ればさっさとあきらめる潔さも持ちあわせた、優秀な軍人のようです。
一度に世界中を敵に回してしまったところを見ると、政治手腕のほうはそれなりにそのくらいのようですが。

それはともかくとして、ポーリーヌさまですわね。正直に申し上げて、お兄さまの奥方ジョセフィーヌさまを
こころよく思わないのは無理なからぬことですわ。地位を望む方にとって「結婚しない」という
選択肢はありえず、また兄妹姉弟の結婚が認められない以上、これは避けられぬ悲しみです。
ですが、お兄さまより6歳年上のしかも子連れの未亡人が新婦とあっては、聖人か君子さまでもないかぎり
心中に穏やかならざる思いを抱いてしまうのは当然でしょう。その後イタリア王にもなった
ナポレオンさま(陛下と呼ばない点はご容赦くださいませ)は離婚したにもかかわらず
最後までジョセフィーヌさまに未練があったといいますから、本当にお気の毒というほかありません。
ポーリーヌさまにしてみれば、女として妹として、どんなにか悔しい思いをなさったことでしょうか。
わたしの場合は、チェーザレお兄さまと結婚したのは土地付きのフランス貴族ご令嬢でしたから、
「ただ利権上の問題」と自分を無理やり納得させることができましたが……。

ポーリーヌさまは、いっそエルバ島といわずセントへレナ、文字通りこの世の果てまでついていって
お兄さまに尽くすべきだったのではないでしょうか。それができなかったのは、どうして?

救いがあるとすれば、ローマのボルゲーゼ美術館に収蔵されている「パオリーナ・ボルゲーゼの彫像」でしょうか。
ポーリーヌさまの裸身像そのものですが、ナポレオンさまは高名な彫刻家の手によるこの作品を
ずいぶん嫌っていたとか。たとえ彫刻でも、いとおしい妹の肌を衆目にさらすのは嫌だという
子供っぽい愛情が確かにあったのだと、わたしはそう思っていますわ。

97 名前:ルクレツィア・ボルジア:2003/08/30 06:32

そうそう、ポーリーヌさまがおっしゃったという
「お兄さまより優れた男の方などいませんわ。」という言葉には重大な誤りがあります。
なぜなら、最も優れた男の方とはこのわたし、ルクレツィア・ボルジアのお兄さまなのですから。
ポーリーヌさまには、「当代随一のお兄さま」というあたりで我慢していただきましょう。

では、ごきげんようみなさま。
 

98 名前:名無し客:2003/09/03 00:25

>海陵庶人陛下
宋の徽宗皇帝は如何にもバカ殿っぽい感じがしますが、
金朝の捕虜になってからあの人は毎日一体何をして過ごしていたのですか?

>フェラーラ公夫人
サンチャ・タラゴーナ嬢について、何か思うことがあれば一言お願いします。

99 名前:ルクレツィア・ボルジア:03/09/03 12:39

みなさま、ごきげんよう。お昼でも夜でも使えるなんて便利な言葉ですよね。
ごきげんよう。ごきげんよう。みなさま、ごきげんよう。くす。

>>98さま

サンチャさまについて一言、ですか……。
あえて一言で、とおっしゃるならば、「基本的には好きな人」でしょうか。

ナポリ王家の出で、わたしの弟ホフレの妻。「褐色の顔は黒い髪に縁取られて、
青緑色の目は、明るい地中海的な目の類であり、黒くて濃い睫毛は包まれて、
紫色の岩のはるかのカプリ海を思わせる、不思議な魔力的な力を備えている」と評された、
とてもお美しい人です。

わたしの2人目の夫、ビシェリエ公アルフォンソさまの妹君でもあり、
彼の方の御身をふたりで守ろうとしたこともあります。そういういきさつもあって、
わたしはサンチャさまが好きですし、サンチャさまもわたしを好いてくださっているでしょう。
でも、チェーザレお兄さまやホアンお兄さまとの関係を考えると……。

……正直に申しまして、わたしの心の奥底に、サンチャさまに嫉妬する一片の心も無いと言えば
嘘になるでしょう。好きですけれども、全てが好きとは言い切れない。
こういう気持ち、殿方にわかっていただけますでしょうか?

100 名前:ルクレツィア・ボルジア:03/09/03 12:51

今回のお客さまはおひとりだけですのね。
イザベラお義姉さまのサロンには、優れた芸術家が数多お集まりですのに。
これも器量の違いというものなのでしょうか……。

あ、そうそう、この地ではこの地の風習に従うべきですわね。
では申し上げます。よろしゅうございますか? みなさま。

「ルクレツィア、僭越ながら100ゲットですわ!」

……これでよろしいのですよね?
ではみなさま、ごきげんよう。今度いらっしゃったときは、
お気軽に声をかけてくださいましね。

101 名前:チェーザレ・ボルジア ◆Ces.71sV8Y :03/09/03 23:16

100獲得おめでとう、ルクレツィア……元気そうで何よりだ。
イタリア平定の仕事にかまけて、満足にお前と話す機会を持てない兄を許して欲しい。
それから海陵庶人陛下、妹がいつも世話になり御礼の申しようもない。
あなたのユニークで冴えた回答、私も楽しませてもらっていますよ。
そして我が心の師というべき、ユリウス・カエサルまでここにいらしていたとは……
機会があれば、一度あの方ともじっくり語り合ってみたいものだ。
(楽天的に物事を捕えろ、か…確かに近頃は、部下の反乱やら何やらで
私も少し心の余裕をなくしていたかもしれんな……)

…それでは、スレッド100到達のお祝いというわけではないが、私からの質問だ。

「人間、ことに世の君主の、毀誉褒貶はなにによるのか」
「君主が衆望を集めるためには、どのように振舞うべきか」
「冷酷さと哀れみぶかさ。恐れられるのと愛されるのと、さてどちらがよいか」

上に挙げたのは、いずれもわが友ニッコロ・マキアヴェッリが遺したという著書の章題だが
この命題に関する、あなた方の意見を思うがまま述べてもらいたい。
勿論、ニッコロの著書の内容を踏まえる必要はない…自分のあるがままの考えを語って欲しい。
あなた方の素晴らしい回答と、このスレッドの隆盛を期待している…それではまた。

102 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :03/09/04 02:00

>>98
まあそうバカ殿って言ってやるな。
江南芸術のために国庫を傾けけてしまい、結果として国を滅ぼしたのは事実だが
それだけ江南の文化ってのは素晴らしかったってことなんだしな。
こうなると惚れたものの弱みって奴なんだろうな。しょうがねえよ。

それにああ見えても芸術家としても一流だったから、
俺としては項羽とは別の意味で尊敬してたんだぜ。
あのおっさんも皇帝になんかならずにただの一皇族であったほうが
いろんな意味で幸せだったのかもしれねえな。
もっともそのおかげで俺たちが中国の北半分を支配できたようなものだがな。

んで徽宗のおっさんだが、一旦廃されて庶人になった後天水郡王に封じられたようだ。
もっとも王っていったって江南政権に奪回されないように半ば監禁されてたけどな。
配所でやることないからって毎日絵を描いていたり字を書いていたようだぞ。
あのおっさん芸術家で詩文も絵もこなすけど何とっても字が上手いんだ。
俺も訪問ついでに書の手ほどきを受けたことがあるんだが、
俺が書を好んだってのもこの辺に理由があったのかもな。

徽宗が始めたという独特の繊細さを持つ字体は「痩金体」って呼ばれてるんだが
後に章宗(6世。世宗の孫で中華文化に心酔した)もこの字体にすっかり惚れこんで
金国全体に一大ブームを巻き起こしたらしいぞ。
おかげで武の王朝大金国もすっかり文弱に流れてしまい、次第に衰退していった
…ってかなり笑えない話になっちまったようだ。

そもそも「痩金体」って名前自体が「金国を痩せさせる」って意味みてえでやな感じだな。
あのおっさんひょっとして、北宋を滅ぼすついてに金をも葬ったってことなのか!?
やっぱり侮れねえよ。

103 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :03/09/04 02:01

>>100 ルクレツィア
100ゲットおめでとう。
このところちょっと足踏み状態だったが、レス数も3桁の大台に乗って
いよいよこれからが正念場ってところだな。

器量に関して言えばはそう劣ってはいないと思うんだがな、ぐふふ。
ま、焦らずにじっくりと構えていけばそのうち人も増えるんじゃないかな。
こういうのは政治と一緒で、性急に結果を求めても上手くいかないだろうしな。

>>101 チェーザレ
おお、お久しぶり。あんたのレス、毎回楽しみに拝見させてもらってるぜ。
ルクレツィアには毎回丁寧な回答をしてもらって、こちらこそ頭の下がる思いをしてるよ。
カエサルも最近忙しいっぽいが、また時間を見つけて来てくれるといいな。

よし、それじゃ回答をいってみようか。
1.「人間、ことに世の君主の、毀誉褒貶はなにによるのか」
全てと言うわけじゃないが、中国において君主の評価で一番大きいのは
やはり史官の筆、ということになるだろうな。
後世の人間がある時代の君主の評価を行うにあたって最も頼りにするのは
こうした史官の手による歴史書の類だろうからだ。

ただ、歴史家であり思想家でもあった司馬遷の頃はともかく、
最近の歴史はどうも儒者の目から見た一面的な評価が多いのが気になるな。
前王朝の歴史を次の王朝が責任を持って書く…っていうと聞こえはいいが
ともすれば王朝簒奪のもっともらしい理由付けに利用されるだけになりかねない。
史書の棒読みに陥らず、その記述から説得力のある歴史象を抽出する読解力、
いわば「行間を読む力」が必要とされる所以だ。

でもまあ、評価をするってったって所詮人間のすることだ。どのみち完璧なものじゃねえ。
そもそも後世でどう評価されるか、なんて気にするヒマがあったら
今目の前にある課題をどう片付けるかってことを気にしたほうが精神衛生上にもいいんじゃねえか?
なあに、本当に分かってくれる奴は分かってくれるさ。

104 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :03/09/04 02:02

>>101 (続き)
2.「君主が衆望を集めるためには、どのように振舞うべきか」
中国的な考えだと君主は寧ろあれこれ行動せずに大人然と振舞っていた方が
衆望を集めやすいんだが、さすがに乱世ではそうもいかねえからな。

何か行動を起こすにあたって民衆の衆望を失わない方法、
それは「民衆に損をさせない。少なくとも損していると気付かせない」ってことだ。
この「損をさせない」ってのは結果的に儲かればOKってだけじゃねえ。
一時的、たとえ一瞬でも民に損をさせる状態があると分かってしまうと
それまで集めた衆望は雲散霧消、国家の計画もすべておじゃんになっちまう。

俺の計画した江南征伐が結局失敗に終わってしまうのも、今一時的に苦労したとしても
江南を征服すれば充分おつりが来る事を理解しえなかったってことだ。
民衆の行動原理ってのは平均すれば「苦労したくない」これに尽きるからな。
残念だが「朝三暮四」が当てはまるのは別にサルだけじゃねえってことだ。

3.「冷酷さと哀れみぶかさ。恐れられるのと愛されるのと、さてどちらがよいか」
まあ暴君と言われた俺だ。
「憐れみ深い」とか「民衆に愛される」なんてキャラじゃねえよな。
実際愛されるよりも恐れられた方が統治には都合がいいしな。
冷たいようだが愛情を与えればつけ上がり、おどされると服従する、それが民衆だ。

あと、必要以上に冷酷になる必要はないとは思うがかといって甘やかしすぎては本末転倒だ。
韓非子の言葉に「厳家に悍虜なく、慈母に敗子あり(厳格な家では乱暴な召使いはおらず、
慈愛の深い母親には駄目な子供がいるものだ)」というものがあるが、
君主としての統治にも同じことが言えるんじゃねえかな。
もっとも一番理想とされている統治方法は
「統治されているのは事実だが、誰によって統治されているのかわからない」状態
いわば無為自然って奴だが、これも平和な治世での理想だろうな。乱世ではオススメできん。

105 名前:内閣掃除大臣:03/09/08 23:40

陛下!先日陛下のご先祖の完顔阿骨打様の墓所が中国で発見されたそう
ですが、それについて一言

106 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :03/09/09 00:49

>>104
お、久しぶりだな。
太祖の墓が見つかったっていうか、アレだろ。
墓はもともと燕京(現在の北京)の近くに作った陵の中にあるんだから、
その墓の発掘を始めたとかそんな所か?
聞くところによると随分時間かけてやってるらしいが…
まさか金欠で発掘が止まってたってオチじゃねえだろうな。

しっかしご先祖たちももせっかく安らかに寝ていた所を
何の遠慮もなしに叩き起こされるようなもんだから大変だよな。
死んだ後も墓を暴かれたりするんだから皇帝稼業も楽じゃねえよな。
これも生前地上の支配者として好き放題やったツケっていうのかね。
ま、発掘をするほうもそれなりの理由があってのことだろうが、
せめてあんまご先祖を騒がせない程度に発掘をして欲しいもんだな。
ミイラとかが博物館で晒し者にされてたら泣くぜ俺ぁ。

あ、そうそう。
ちなみにあの陵の中には俺はいねえよ。
次代皇帝の雍の野郎が追廃して庶人にしやがったもんだから
歴代の皇帝の入る陵ではなく諸王の墓に入ってるらしい。ふざけたことをしやがるぜ。
まあその辺の草地に埋められなかっただけマシって物かもしれねえがな。

遊牧民族の中には自分の死体を墓に入れるんじゃなくて草地に埋めてしまって、
完全に埋めた後に馬で踏みならして墓があったことが分からないようにする所もあるらしいな。
やっぱり盗掘を防ぐためかねえ? 埋めるだけの副葬品があるのかは知らねえけどよ。

107 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :03/09/09 01:04

おっとすまねえ。
>>106は>>104宛じゃなくて>>105宛だったな。
自分にレスしてどうすんだ。

108 名前:名無し客:03/09/16 19:36

マルコ・ポーロ以降中国に足を踏み入れるヨーロッパ人は少なくありませんが、
その逆のパターンが殆ど皆無に近いのはどうしてでしょうか?
特に海陵庶人陛下よりちょっと後のモンゴル帝国の時代になると、
諸ハン国のいがみ合いはあったとはいえ、街道が整備されて
比較的東西の行き来は容易ではなかったかと思うのですが。

109 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :03/09/16 23:46

>>108
ヨーロッパに行かない訳か? んーそうだな。
まあ中国人特有の「中華思想」って奴が邪魔したんじゃねえかな?
中華思想に基づいた考えでは自分の住んでいる文化圏こそが天下であり、つまり全世界だ。
残りの世界は言葉は悪いが夷荻…つまり対等の文化とは見なさないんだな。
だからヨーロッパなどの他の地方へ向かうという考え自体が希薄だったのではないかと思う。
実際ヨーロッパにまともに目を向け出すのは清朝も末期になってからだしな。

とは言え、海外に全く無関心なばかりであったかというとそうでもないらしい。
明の永楽帝は中国の皇帝としては稀な、世界帝国的な考え方
(多分に元の治世の影響を受けていると考えられる)を持っていたので
彼に仕えた鄭和などは当時としては考えられないような大規模の艦隊を以って
7度にわたる国威発揚と交易を目的とする大航海を行っていた様だ。
アフリカまで回ったというから、もう少し永楽帝が長生きしていれば
いずれヨーロッパまで行ったかもしれないな。

陸路を取らずに船で行き来したのは一見不思議に思えるが、
船旅なら荷物が多く運べて、風に上手く乗っていけば陸路で行くよりも楽ということらしい。
あと匈奴に脅かされモンゴルに滅ぼされたこともあったから、
匈奴の末裔が向かって行ったという西の方には本能的な警戒心があったのかもな。

俺の時代ではどうだったかって?
南宋と引っ切り無しで戦っていた戦乱の時代にそんな余裕なんてあるわけねえだろう。
まあ南宋さえ滅ぼしてしまえば返す刀でモンゴルを打ち破って服従させ、
剽悍なモンゴル騎兵を尖兵としてヨーロッパに遠征…ってこともありえたかも知れねえけどな。

110 名前:名無し客:03/09/17 22:56

なるほど、永楽帝が長生きしていれば、あるいは永楽帝の死後彼の政策が
そのまま明朝に継承されていれば、バーソロミュー・ディアスより先に
中国の船団が喜望峰を回ってアフリカ西岸に達していた可能性もあるわけですな。
そうなれば、新大陸の歴史も後世伝わるものとは大きく変わったかもしれませんね。
例えばコロンブスがアメリカに到達した時に、
インディオではなく本物の(?)中国人やインド人と接触するとか。

111 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :03/09/18 00:59

>>110
そうだな。歴史にもしもを考えるとキリがなくなっちまうが
永楽帝の後対外政策が消極的な皇帝が続いたってのは惜しまれるな。
もっとも永楽帝の治世で初代洪武帝の遺産を大方食いつぶしてしまったみてえで
財政的に大航海はやりたくてもやれない状態だったようだが。

洪武帝の後の永楽帝(正確には三代目だが)のように、
倹約家の親父の後に浪費家の息子が継ぐってあたり
どことなく漢の景帝と武帝、隋の文帝と煬帝の関係に似ているな。
息子の方が外征好きな点も共通しているし、おそらく性格も似ていたんだろうな。

新大陸っていやあ俺が小さい頃によく聞かされた話で、
俺の住んでいるところもかなり寒い地域なんだが
それよりもはるか北には一年中雪に覆われた大地があるんだそうだ。
そしてその大地の東端には普段冷たい海で閉ざされているんだが、
何万年に一度、海が干上がって新しい大陸につながる道ができる…
ってのがあったな。
ま、単なる御伽噺なんだろうがこういう話ってのは
聞いていてどことなくワクワクするものがあるよな。

そういや中国沿岸を北上するルートって聞いたことねえな。
海流の関係で駄目なのかねえ。それとも風が吹かねえからかな。
俺は船に乗ったことがねえから単に知らないだけの話かも知れねえけどな。
上手く北に向かうことができれば、
もしかしたら未知の新大陸とやらに行けたりするんじゃねえかな?

112 名前:名無し客:03/09/21 12:11

明の洪武帝こと朱元障氏の肖像画ですが、物凄いことになっていますよね…
あれを描いた人が、後で皇帝の怒りを買って死刑になったんじゃないかと心配するぐらいに。

ということで洪武帝以外に「歴史に名を残すほどのブサイク」というのは
皆さんの周りにいらっしゃいますでしょうか?

113 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :03/09/21 15:17

>>112
朱元璋の肖像画か。妙にふくよかで温厚な爺さんのものと、
目が吊り上がり顔中痘痕だらけの尖がった口と顎という凄まじい顔つきのものと2種類あるそうだな。
まあどっちが本物に近いかといえば後者だろうな。
おそらく温厚な方は皇帝になった後に権力にものを言わせて描かせたのだろう。

けど凄まじい顔つきの方も、案外嫌ってなかったのかも知れねえな。
なにしろその異相のおかげで、元朝への反乱軍の頭領に見込まれて
頭角を現すことができ、結果として天下を取ることができたんだからな。
いわばこれって顔で出世したようなものだろ? 普通使われている意味とは逆だが。

もし本気で抹消したいと思うのなら朱元璋のことだ、描いた奴を処刑するのはもちろん
出まわっている旧肖像画も全て回収して焼き払っていたに違いねえ。
あの猜疑心の強い男の手をくぐり抜けて現代まで残すってのは不可能に近いだろう。

で、俺の時代でだが…不細工で有名な奴ってのはあんまいないな。
いや、不細工が全くいないのかというとそう言う訳じゃねえんだが
さすがに歴史に残るようなのともなるとな。
あ、俺? 俺はいい男だぜ。全く肖像画が残ってないのが残念だよな、ハッハッハ。

ということで中国の歴史上に名だたる不細工を紹介するとしよう。
戦国時代の斉の国は無塩というところに鍾離春という女がいたんだが
こいつが稀代の醜女だったらしい。歴史書に残る彼女の記述が
「極醜無双、臼頭深目、長指大節、仰鼻結喉、肥項少髪、折要出胸、皮膚若漆…」
世に二人といないような極めてブスで開いた頭に奥まった目、指は長くて節くれだち、
鼻が天井を向いていて喉仏が出ている、首が太くて髪が少なくでっ尻で鳩胸、
そして肌は漆の如し…とまあ、これ以上ないくらいのひどい形容が並べられているな。
おかげで無塩は醜女の産地とまでされてしまったらしい。

が、更に面白いことに鍾離春はなんとその時代の斉の王の后にまでなってるんだよな。
なんでも言いたいことをズバズバと言うその性格を買われたようだが…
王なんてのは絶えず美女に囲まれてるからたまには風変わりなのも欲しくなるのかね。
俺は美女は何人いても飽きないがな、ぐふふ。

114 名前:名無し客:03/09/23 21:57

遠い未来に「人は猿から進化して誕生した」という学説が登場しますが、正直信じられますか?

115 名前:名無し客:03/09/24 15:47

玉葱chのキャラネタ&なりきり板にも来てね。
2chと違って細かい規制も無いし、IPも取ってないよ。
もちろんかちゅ〜しゃ等の2chブラウザにも対応してるよ。

ttp://gungnir.versus.jp/charaneta/

116 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :03/09/24 22:04

>>114
へえ。そりゃ本当かねえ。
てことは何かい、泰山辺りでウキキッと暴れてるサルどもも
何世代かすれば何れ俺たちみたいな人間になるってのか?
うーむ、俄に信じ難い話だな…

そうだ、大昔の時代ならまだ人間になりきれずに
半分サルみたいな奴もうようよいるに違えねえな。
ということで歴史書を紐解いてみたのだが…ここで意外な人物が出てきた。
なんと俺の尊敬する英雄にして楚の覇王、項羽その人だ。

秦の首都を征服した後に故郷に凱旋しようとした項羽にあろうことか
「沐猴にして冠するのみ」…ぶっちゃけエテ公が冠を着けただけだ!
などと言い放った奴がいたらしい。
ま、無礼者のそいつは当然すぐに煮殺されたわけだが、
俺の尊敬する項羽はサル同然だったというのか…

気を取り直して更に調べてみるとしよう。
前漢のはじめころ、高祖劉邦の皇后の一族呂氏による反乱を収めた後に
誰を新しい皇帝に決めるかで代王劉恒か斉王劉襄の2人が候補に挙げられたのだが
その斉王の外戚の駟均って奴が驕慢極まりない奴で
「虎にして冠する者」…いわば人間の姿をした虎というところか、こう呼ばれたらしい。
おかげで代王の劉恒が皇帝となって、後に文帝と呼ばれることになったようだ。

この駟均って奴の例で行けば、
サルからだけではなく虎から進化して人間になった奴もいるかも知れねえのか。
うむむ、本当にそんなことがありえるのか? 謎だ。

117 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :03/09/24 22:29

>>114補足
>>116で書いた虎男の「駟均」、正しくは「駟鈞」だな。
まあこれだけでは大した話ではないので更に調べたことを挙げるとしよう。

一番最初の世襲王朝とされる夏王朝の初代君主は「禹」という人物で、
舜の禅譲を受け九山に道を作り九川を治め、
ついに九州(倭国の一地方じゃねえぞ)を平定したと言われているが
実はこの禹の正体が熊だったらしい。
奥さんの塗山氏がこれを見て石になってしまったそうだ。
さすが2000年前の世界、王様でも人間になりきれない奴が出てくるんだな。
それが聖王と呼ばれるようになるんだから分からねえもんだよな。

更に遡ると三皇とよばれる神話上の聖王たちは
蛇身人首、牛首人身…と進化においていかれたって言うよりは
まるで間違った方向に進化しすぎたかのような姿をしているようだ。

正直、こんな奴らをとても王として崇める気がしねえと思うんだが、
まーやっぱり人の上に立つには並みの風貌じゃ駄目ってことかねえ。

118 名前:名無し客:03/09/25 21:56

牛首人身・・・といえばギリシャ神話にはミノタウロスという怪物が登場しますね。
聖王と怪獣という違いはありますが、案外中国の三皇と元ネタは一緒だったりするのでしょうか?
日本の神話にも、ギリシャ神話の影響を受けた話があるらしいですし。

119 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :03/09/25 23:58

>>118
へえ。
西洋でも牛首人身のバケモンが神話になってたりするのか。
やっぱり人間思いつくことはみんな同じなのかねえ。
ま、王にしろ怪物にしろ、神話なんてのは一般民衆を畏れさせるのが目的だから
考えつく限りの恐ろしい姿のやつを考えなくちゃならねえ。
とすると似たり寄ったりの容姿になるんじゃねえか?

もっとも、あるところで伝説の起源となったものが人から人へ伝わっていって
それが共通の神話になった可能性も大いにあるだろうがな。
当時の国家規模から考えれば途方もない距離とは言え陸続きだしな。

いやいや、もしかしたらかつて地球を支配した牛頭人って奴らがいて、
その恐怖が神話となって今でも残っているのかも知れねえぞ。
さすがに荒唐無稽か? ま、実際は神話時代まで戻ってみねえことには藪の中だな。

そういやバケモンっていやあ、古代の神話じゃ大蛇がよく出てきたりするよな。
中国で有名なのって言えば漢の高祖劉邦に関するエピソードで
劉邦が若いときに道端で巨大な蛇を斬ったら、そいつが実は白帝の子で
後に赤帝の子として劉邦が帝位に就くことを暗示した…って奴だな。

隣の倭国においても、頭が八つあるという巨大な蛇と、
そいつを奇策をもってやっつける英雄の話があるそうだ。
きっと西洋でも似たような話があるんじゃねえかな。

120 名前:内閣掃除大臣:03/09/26 17:09

最後に陛下に拝謁してより幾星霜・・・また陛下のご尊顔(いい男なんですよね?)
を拝し奉り恐悦至極に存じます・・・と、陛下。現在の中華世界においては、
人民元切り上げ云々でもめておりますが、陛下の御世で起きた経済的混乱などありま
したらご教授願いたく・・・

ところでルクレツィア様にも一つ質問が。先日ようやく貴女の兄上について
書かれた書物を読んだのですが、僧衣に身を包んだ枢機卿と剣を携え戦いに望む
ヴァレンティーノ公爵、どちらにより心魅かれました?あ、どちらも?無粋な
問いでしたな

121 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :03/09/26 23:28

>>120
お、久しぶりだな。
俺がいい男? もちろんそりゃそうさ。
「水も滴るようないい男」とはまさに俺のこと(←肖像画が残ってないものだから言いたい放題)

とまあ、本題に戻るとして経済的混乱? 随分変な事を聞くんだなあ。
そりゃ大混乱してたさ。何しろ俺たちの生きた時代ってのは戦乱に明け暮れた時代だぜ。
そっちの混乱もすごいのかも知れねえが基本的に平和な時代とじゃ比較にならねえって。

まずは挙げられるのは軍事費による慢性的な赤字状態だな。
軍隊を養うってのはこれまたえらく金がかかるんだが
そうかといって軍縮しようものならあちこちから侵略を受けちまう。
だから軍拡が止まらねえんだ。悪循環だな。
一応南宋から歳貢を巻き上げてんだがそれもそのまま回れ右で超過決済の返済に当てられていたからな。
貿易赤字の増大で物価が基本的に高くてちっとも暮らしが楽にならねえのよ。
名前が金の割に金のない国だったからな、うちは。

輸入品の中でも特に茶葉の高騰が著しかったので、
七品官以下の人間は茶を飲んではならねえって決まりを作ったんだ。
一応北地でも生産できそうな茶葉の栽培も行っているからこれも経済対策と言えるかな。
ま、この辺の事情は>>にもちょっとだけ書いてあるな。

だがよ、一番の対策はやっぱり南宋を滅ぼすこと、これしかねえんだよな。
一番の敵対国が消えてしかも江南の富が入るんだから一石二鳥って奴だ。
んで伐南の為に大動員を行ったらさらに混乱に拍車が掛かったらしく反乱が頻発しやがった。
江南さえ落とせば豊かな暮らしが約束されてるのになぜそれまで待てねえかなあ。
小一時間問い詰めてえよ。

孟子の言葉に「狼疾」ってのがある。
これは指一本を惜しんだばっかりに肩や背まで失うことになるのに気付かぬ奴という意味だが
反乱を起こした連中はこれに罹ったとしか思えねえな、全く。

122 名前:ルクレツィア・ボルジア:03/09/28 21:17

みなさま、ごきげんよう。ご無沙汰しております。
ボルジア家のルクレツィアでございます。
先日「100ゲットですわ!」とはしゃいでおきながら
この有様、本当に申し訳なく思っております。

実は現在、拠無い事情でこちらへ詣でることが困難なのです。
お兄さまにもお越しいただき、また内閣掃除大臣様はじめ
御来賓の皆様からも質問を頂戴している中で心苦しいのですが、
回答が遅れることを何卒お許しくださいませ。

もちろん、時間を作ってできるだけ参りますし、
いただいた質問には必ずお答えいたします。
どうか寛大なお心を賜りますよう……。

……あっ、なにをなさるのピエトロ。待って、
やっ、こんな、はしたない、やめっあっ……。

お 兄 さ ま が 見 て る で し ょ !(ビシ

そ、それでは近いうちにまた参ります。
質問への回答も、重ねてお約束いたしますわ。
ではごきげんよう……。

123 名前:チェーザレ・ボルジア ◆Ces.71sV8Y :03/10/02 00:28

ルクレツィアよ、最近お前の姿を見かけなくなったので
何かあったのかと心配していたが……お前が無事でいることを知って、私も安心したよ。
事情は分かったから、無理をせずいつでも来易い時に回答を返すがいい。
…さて、今日の質問だが………と、その前に片付けねばならぬ問題が起きたようだな……

>……あっ、なにをなさるのピエトロ。待って、
>やっ、こんな、はしたない、やめっあっ……。

>お 兄 さ ま が 見 て る で し ょ !(ビシ

……お、おのれ……下郎の分際でルクレツィアに手を出そうとは…………
…………………断 じ て 許 さ ぬ !

…………ミケロット!ドン・ミケロットはいるか!!
誰よりも大切な私の妹を辱めようとした、この不埒者を始末するのだ………
例えジパングや新大陸の果てまで逃げようとも奴を追い詰め、必ず息の根を止めろ!


…と言うわけで、今日の私からの質問だ………
「もしも自分自身や自分が大切に思っている者が傷つけられたら、
あなたはその傷つけた相手を許すことができるか?」
私自身の答えは……………聞かなくても分かるだろう………

124 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :03/10/02 21:56

>>123 チェーザレ
よう、久しぶり。ルクレツィアじゃなくて悪いな、ぐふふ。
ま、ルクレツィアもいろいろ忙しいみたいだし気長に待つことにしておこうぜ。
何しろ俺たちは数百年の時を越えてるんだ。
1ヶ月や2ヶ月の遅れくらい誤差の範囲って奴だ。

で、質問の答えだがもちろん許さねえさ。というか許す奴なんているのか?
もしいたとしてもんな奴ァ慈悲深いんじゃねえ。
単に相手を恐れて、反撃したくてもできずにいるヘタレだ。
んな奴らは男子たる資格がないから一物を切りとって宦官にでもなるんだな。
んでもって江南政権にでもくれてやらぁ。ヘタレ同士でお似合いだよな、ハッハッハ。
そもそも己の大事なものすら命を賭けて守れずに何が男だよ。

少々オーバーな表現になっちまったがとにかく、
自分の大切にしているものを傷つけられりゃ孔子様だって棍棒握るぜきっと。
中国じゃ「右の頬をぶたれたら左の頬を出す」なんて言葉はないからな。
「兼愛・非攻」を説いた墨子ですら守るための戦いは大いに推奨していたくらいだ。

ましてや俺は逆らう奴は皆殺し、逆らわなくても半殺しの暴虐の天子様だぜ。
「よーしパパ切り刻んで醢(死体の塩漬け。詳細は>>59参照)にしちゃうぞー」
くらいのことを言ってもおかしくねえな。

ま、その割には最後はクーデターで殺されてるんだがな。
さすがの俺でも殺されちまったら反撃できねえからな。
口惜しいが方法論としては間違ってはいねえと言う事か。決断力は大事だ。

125 名前:名無し客:03/10/05 23:22

歴史上に名を残すベストカップルとワーストカップルと言えば
どんな組み合わせが思いつきますか?
国を隆盛に導いた賢夫妻や逆に国を傾けたバカップルなど、
歴史を振り返れば色々な人がいますよね。

126 名前:オーベルシュタイン ◆rEH0G3hTlI :03/10/06 22:50

お久しぶりでございます、陛下(メール欄参照)
ところで、私はいわゆる謀臣・陰謀担当の参謀なのですが陛下の下に
そういった人物はおられましたか?いや、もちろん「陛下のために」
陰謀を行った忠臣、という意味でですが。


127 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :03/10/06 22:54

>>125
ベストカップルとワーストカップルか。せっかくだから双方3組ずつ挙げていってみようか。
まずはベストカップルからだ。

第3位 項羽×虞美人
超有名だと思うので特に説明はしない。
若き覇王と付き従う楚々たる美女…ま、王道カップルだな。
結局項羽は滅んでるんだがなんつーか、絵になるじゃねえかこの2人は。
これまで負け知らずの項羽が垓下に追い詰められたときに涙を流して
「虞よ、虞よ、そなたをどうしたらよいのだろう…」なんてかきくどかれた日には
こっちももらい泣きしちまうよな…んなガラかって言うなよ。

第2位 光武帝×陰麗華
光武帝は後漢の初代皇帝劉秀、陰麗華はその皇后となった女性だ。
王莽のあとの争覇戦の時代に2人はめでたく結ばれ結婚したんだが、
劉秀が皇帝に即位した時に陰麗華は実家が軍の有力者で後ろ盾が強い郭氏を皇后に推薦している。
夫の為に、自らは一歩身を引く…これはなかなかできることじゃねえよな。

このおかげもあって劉秀は結局争覇戦に勝ち残り、後漢を建国して光武帝と呼ばれるようになり
陰麗華も最終的には郭氏に代わり皇后の座を勝ち得ている。
皇后になってからも慎み深く、廃后の郭氏を邪険にしなかったし自身の外戚はしっかりと抑えていた。
光武帝も欲が少なかったから天下を取ったと言われるしいわば無欲の勝利ってとこかな。

そして俺の選ぶベストカップルはこれだ。
第1位 司馬相如×卓文君
前漢は武帝の時代、貧乏文学青年の司馬相如と金持ちの出戻り娘の卓文君がいた。
ある日2人は恋仲となって手に手を取りあって司馬相如の住む地へ駆け落ちしていった。
ところが司馬家は貧乏暮らしでその日の生活にも事欠く始末。といって卓家は今や絶縁状態。

困ってしまった2人。だがとっさに卓文君が考えた作戦がふるっている。
何と卓文君の地元で酒場を開いて、卓文君がママさんに、司馬相如が下男として雑役係を始めたのだ。
いわばあてつけって奴だな。これには卓家も敵わず、慌てて財産をよこした次第だ。
この機転で見事財産をせしめ、後に司馬相如が文筆で世に出ることができた…って訳だな。

卓文君は機転だけではなく文才にも秀でていたようだ。
後に武帝の寵愛を失い、廃されて幽閉された元皇后の気持ちを
司馬相如が綴ったのが『長門の賦』として『文選』にも収録されているが、
この文章にも卓文君の筆が入っているのはないかとみられている。
そして司馬相如が死んだ後に卓文君はその魂をまつる文を作ったんだがその中に
「…いつまでもあなたの妻でなりたくて、バーのカウンターにいても
 ちっとも恥ずかしいとは思いませんでした…」というくだりがあったそうだ。
いやあ、泣かせるよなあ。そこまで惚れられれば男冥利に尽きるって奴だよ。

国を隆盛に導いた賢夫妻って訳じゃねえけど
歴史上一のベストカップルって言えば俺の中ではこの2人に尽きると思っている。

128 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :03/10/06 22:55

>>125(続き)
それじゃ今度はワーストカップル3組を上げていくとしよう。

第3位 玄宗×楊貴妃
これは特に説明の必要はないだろう。知らない奴は白居易の『長恨歌』を読め。
安禄山・史思明の乱を招いて唐の弱体化をもたらした有名なバカップルだ。

ま、悪いのは一方的に玄宗の方なんだがな。
楊貴妃自体は政治に口を挟んだ訳ではなかったようだし、
悪臣として名高い楊国忠も楊貴妃の機嫌を取りたい玄宗が一方的にとり立てたようだ。

第2位 粱冀×孫寿
粱冀は後漢中期、順帝の外戚だったのだが無教養なくせに権勢欲だけは人一倍強く
順帝の後を継いだまだ8歳の皇帝・質帝に「卿は跋扈将軍だ」と罵られたことで有名な奴だ。
後にその質帝を毒殺してるんだからまさに跋扈将軍だな。
妻の孫寿もまた権勢欲が強く、夫に張り合って豪勢な暮らしをしていたらしい。
ま、悪女だが美人であることが唯一の救いかな。
「愁眉」「堕馬髻」など当時のトップモードを生み出していたのもこの女だと言われている。

この夫婦では後に自分の立てた桓帝の時代に失脚して自殺、家産は没収されたんだが
そのおかげで天下の租税を半分にできたと言うのだからその権勢の凄さも想像できよう。
というわけでこいつらのおかげで後漢朝はかなり傷め付けられたわけだが、
なによりもその後反動なのか後漢は宦官が権勢を握る時代となり、滅亡の遠因にもなっているな。

そして押しも押されぬワースト1はこいつらだ。
第1位 恵帝×賈皇后
恵帝は西晋の第二代皇帝だが、こいつの暗愚ぶりには他の追随を許さないものがある。
なんてたって凶作の折に穀物が少なくて飢えた民衆が反乱を起こしたと聞いて
「それなら貧乏人は肉を食えばよかろう」なんて言ってるようなバカ殿ぶりだ。
こいつの治世中に八王の乱が起こってしまい実質西晋はここで滅ぶこととなった。

一方賈皇后は西晋建国の元勲、賈充の娘なんだが悪女なのに不細工というどうしようもない女だ。
だが恵帝はこの女の尻にしかれて全くの言いなりだったようだ。いいのかそれで?
それにしてもこの女の悪事は凄まじい。
まず他の女の産んだ皇太子を廃させて(一人しかいない息子を廃する恵帝もどうかと思うが)のちに殺し、
また、目の上のこぶであった恵帝の叔父の汝南王を恵帝の弟の楚王を唆して殺させ、
返す刀で楚王をも勅命を偽った罪をかぶせて殺した。
これが「八王の乱」の端緒となったのだからまさに西晋滅亡の元凶とも言える。
亡国の主に稀代の悪女な皇后…まさに救い様のない組み合わせだな。

ま、こんなところかな? 捜せばまだまだいそうだけどな。

129 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :03/10/06 23:13

豆を煮て豆のマメガラを燃く♪ 豆は釜中に在って泣く♪
もと是同根より生ず♪ 相煎る何ぞ甚だ急なる♪
ん? でかい声で下手な歌をがなり立てるなって?
うるさい、俺だって歌を歌いたい気分だってあるんだよ。

>>126 オーベルシュタイン
へっ? どっかで会ったっけ? …ほうなるほど、そういうことか。

陰謀担当か、う〜ん。
俺自身は直情的な性格のせいか計略の類は好きじゃねえんだが、
やっぱり皇帝になるっていう以上綺麗事だけじゃ済まされねえもんな。
だからそういう役目を持つ連中も召抱えてはいたぜ。

だけどあくまでも影働きだからな。名前までを教えるわけにはいかねえな。
もし名前を教えたりしたらなんかの拍子に南宋辺りに漏れてしまって
今やっている計略がおじゃんになっちまうかも知れねえだろ。

といってこれだけで帰すのも何か悪いな…
あ、そうだ。謀臣の中には目付け役として皇族たちを見張らせている役目を持つ者がいるんだ。
例えば東京(倭国の首都じゃねえぞ)の留守としては俺のいとこの雍が守ってるんだがよ、
副留守として俺の腹心の高存福を派遣して不穏な動きをさせないようにチェックさせているぜ。
奴は頭が切れるから任せてしまって安心だろう。

130 名前:名無し客:03/10/11 15:45

東方の果てにある日本(ジパング)という国について何か思うところはありますか?
海陵陛下の時代よりずっと昔に、女真族は日本を攻撃したことがありましたよね。

131 名前:名無し客:03/10/12 15:16

琉球王国万歳。蝦夷地はウタリ民族のものだ。

132 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :03/10/12 19:38

>>130
日本? ああ、倭国のことか。今日本って名乗ってるんだっけな。
確か高麗から南の海を越えたところにある国だよな。
昔隋の時代にあの煬帝相手にあろうことか、
「日出づる処の天子、書を日没する処の天子に致す。恙なきや云々」
って国書を寄越した命知らずな国だよな。

その日本って国、やたら金が取れてしょうがないらしく、
海外留学する時には下っ端の奴でも大量に砂金を持って行っただの、
建物がみんな金でできているだのって言うじゃねえか。
何とも羨ましい話だぜ。俺の国にも10分の1でも分けて欲しいくれえだ。
なにしろうちの国は「金国」って名前に似合わぬ金欠国だからな、がはは。

で、聞いた話だが日本って国は今内乱で荒れに荒れているらしいじゃねえか。
江南を征服した暁には返す刀で日本も征服して大量の金を頂戴して、
名実ともに大金な国にするってのも悪くねえかもな、ぐふふ。

んで俺たちの祖先が日本ってのを攻撃した?
うーむ、少なくとも大金の建国以来ではそういった話は聞かねえな。
生来海が苦手な俺たち女真族がわざわざ海を渡って日本に渡ったとは考えにくいがな。
そうだな、海が干上がって陸続きにでもなれば話は別だろうが。

そういやこないだ来た高麗の商人が変なこと言ってたな。
俺たち女真族と日本に住んでいる奴らが似ているとかなんとかって。
そりゃたまたまだろう、だと思うんだがな。

133 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :03/10/12 19:39

>>131
おいおい、万歳を称していい対象は天子である俺と大金国だけだろう。
下手したら不敬罪ものだからな、気を付けな。

んで琉球って日本よりも更に南の地にある島だったか?
最近盛んに貿易をやっているって話を聞いたんだが
遠すぎるのかうちの所までは来てねえみてえだな。
まーあんな僻遠の地に然程の文物はないだろうから気にはしてねえが。

蝦夷地ってのは分からねえな。何処にあるんだそりゃ?
ま、それはともかく支配層と被支配層の民族が違うことなど別に珍しくはねえだろう。
現に我が大金国だってそうだしな。

だが、俺は女真人だけじゃなく漢人や契丹人もそれなりに重用してるぜ。
下手に権力を持たせると政権乗っ取りの可能性のある女真人よりも
他民族のほうが重用しても安全だという打算も少しはあるが、
俺は大金国を世界帝国にしたいからな。民族融和への第一歩って奴よ。

134 名前:名無し客:03/10/14 23:53

イスラムとはどのようなお付き合いの仕方を考えてますか?
大金国も中国の南まで侵攻すれば、やがてイスラム教徒と接触を持つ事になると思いますが、

135 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :03/10/15 22:34

>>134
イスラム教徒って回教徒のことだろ?
それなら我が大金の領内にもいくらかはいるようだぞ。
よく昼間になると西の方を向いて礼拝とかしているようだし、
特定の月には断食ってのをやるらしい。信仰のためとは言えよくやるよなあ。

ちなみに回教徒が中国に初めて来たのは7世紀後半、盛唐の頃のことだそうだ。
海を越えてきた彼ら回教徒の多くは商人も兼ねていたようだ。
布教と交易と、一挙両得を狙っていたんだろうな。
彼らは計算に巧みだったと言われるから漢人相手でも充分渡り合っていけただろう。
残念ながら回教自体は同じ西域伝来の仏教のように大流行することはなかったようだ。
神への絶対的な帰依を要求する教義と先祖を重んじる儒教的な考えとは相容れなかったからだろうな。
とは言え江南のほうには回教徒の寺院も建てられているらしいから、
マイナーながらもそれなりには受け入れられているんじゃねえかな。

聞いた所によると東南アジア…安南や交趾の方じゃほとんど流行ってないらしいぞ。
あのあたりの教徒はあんまり教えたがらねえらしい。
いわゆる秘密主義ってのかな。布教に不熱心な宗教ってのも珍しいと思うが。
もっとも、回教は色々な教派があるらしいのだが俺はその辺は詳しくないので細かいことは知らん。

まあ江南の征服を待たずして回教徒とはある程度の接触もあったりするわけだが
特にこれと言った対策ってのはねえな。不用意に弾圧などしなきゃ別に暴れたりはしないだろう。
中には過激な奴ってのもいるかも知れねえが、それはどの宗教にも当てはまるだろうしな。

そういやあ、回教徒にとってはるか西の地、
メッカという場所に一生に一度でも行くことが大きな栄誉とされているらしい。
考えてみたんだが「俺がメッカに連れて行ってやる!」
と宣伝しつつ道々回教徒を引き連れていけばそのうち大軍勢になるだろう。
そうしてメッカを目指しつつ通った地を征服していけばアジア大陸の大半を手中にできそうだな。
うん、我ながら実にいい考えだ。江南を征服して落ちついたらやってみる価値はあるぞ。

136 名前:名無し客:03/10/16 13:39

あっても読みたくない歴史上有名人物の著書

を教えてください。

137 名前:名無し客:03/10/16 19:08

簡単な質問に答えるだけで武力・知力・政治力などを
100点満点で採点してくれるページです。
歴史上有名なみなさんの能力値はどのくらいですか?

「あなたの能力、ステータス化します」
ttp://bom-ba-ye.com/c.cgi?takiy=1

138 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :03/10/16 22:30

>>136
ううむ、読みたくない歴史人物の著書か。いっぱいありすぎて迷ってしまうな。
ということで思いついたのをまとめて豪華版十巻セットとして上げてみるとしようか。
買っても本棚の肥やしとなること必定だ。ま、たまには枕として使ってやってくれ。

第一巻・易牙著『あの人に喜ばれる料理』
易牙は斉の桓公お気に入りのシェフだ。
何、読んでみたい? 甘い甘い。奴は珍味を求める桓公の為に自分の子供を煮て出した奴だぞ。
もちろんその料理もオールカラーで完全図解で紹介だ。これ見たら一週間は肉食えんな。

第二巻・晏嬰著『必ず伸びる身長法』
晏嬰は斉の名臣でかの司馬遷をして「彼の御者になりたい」とまで言わしめた男だ。
が、彼は六尺(当時で約138cm)に満たなかったと言われている。つまりチビだったんだな。
人に勧める前にまず自分の身長を伸ばせ!ってな感じだ。

第三巻・韓非著『雄弁は金―聴衆を納得させる弁論術』
韓非はおなじみ「韓非子」の著者だ。実は彼はひどい吃音持ちだったらしい。
よって弁舌の才能は零。これで雄弁術って言われても説得力ないよな。
著作の才能は素晴らしいんだがな。

第四巻・呂不韋著『息子への手紙』
呂不韋は商人から秦の丞相に駆け上った男で始皇帝の実の父親だと言われている。
なんつーか内容がドロドロしてそうで嫌だ。始皇帝の『父への手紙』でも同じことが言えそうだがな。

第五巻・白起・黥布共著『命は地球より重い』
白起は秦の、黥布は漢楚争覇戦時代の名将だ。
名将だがやることは荒っぽい。何しろどちらも降伏した敵兵を何十万人も虐殺したくらいだからな。
こいつらがこんなどこぞの人権団体みたいな科白を吐いたてらやってられんだろう。

139 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :03/10/16 22:30

>>136(続き)
それじゃ続いて下巻といこうか。

第六巻・劉禅著『憂国〜君は国の為に死ねるか〜』
劉禅は蜀の2代目皇帝で無気力な皇帝生活で父が苦労して築いた蜀を滅ぼし、
魏に降伏してからもやはりお気楽に余生を過ごした奴だ。
こいつがこんな本出したら蜀の遺臣にリンチに掛けられそうだ。

第七巻・石崇著『完全節約マニュアル』
石崇は晋の功臣の息子だが、金持ちなのをいいことに
とにかく贅沢な暮らしを極め、その生活は奢侈で知られた皇帝でも敵わなかったと言われている。
奴の辞書には節約や倹約なんて言葉はないんじゃないのか?

第八巻・楊広著『仁君になるための48の秘訣』
楊広ってのは隋の2代目皇帝煬帝のことだ。つまり暴君の中の暴君だ。
こいつに仁君になるためだなんて言われたら鼻から吹いちまいそうだ。
おいこら、著者は俺でもいいんじゃねえかっていう奴は誰だ!

第九巻・武照『内助』
武照は武則天、唐の高宗の皇后にして高宗死後に唐を簒奪して周を建国。
中国史上唯一の女帝となったという猛女だ。
勿論、内助という言葉からもっとも遠い存在であることはいうまでもない。

第十巻・李U・趙佶『トップは趣味を捨てよ』
李Uは南唐の後主で趙佶は北宋の実質のラストエンペラー徽宗のことだ。
両方とも趣味が昂じて文化事業にかかりっきりになって結局国を滅ぼしている。
こいつらから趣味をなくしたら何も残らなさそうだ。

一部の例外はあるが、大体は「お前が言うな!」という連中をリストアップしてみた。

140 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :03/10/16 22:31

>>137
ふーん、数値化ねえ。
ま、とりあえずやってみるとするかな。
それにしても質問の数が多いな。簡単にって訳には行かなかったぜ…
で、これが結果だ。

武力  78/100 武の王朝大金国は皇帝も戦う。平均よりは高いのは当然だろう。
知力  82/100 幼少にして書を知り、故事に明るく文芸に秀でていたので妥当な所か。
政治力 65/100 可もなく不可もないな。こんなものか。
魅力  39/100 うぐぐ…かなり低いな。暴君であることが裏目に出たのか…
野望度 15/15 俺の目指すのは江南の征服だけではない。世界帝国の建設だからな。
義理度 2/15 ハッハッハ、これに関してはもう笑うしかないな。
冷静度 2/7 う〜ん…まあ確かに何となく分かるような気もしないでもないな…
勇猛度 6/7 大金の人間に怯惰な人間はいない。これでも低すぎるくらいだ。
寿命 5/7 最大値が7であることを考えると殺されなきゃもっと長生きできたようだな。
相性 0 これは何の数値だ?

全般的に見て、能力はそこそこだが義理が低くて野望が高いので扱いづらい感じだな。
ま、俺を飼いならせれば君主として一流ってことかな?

141 名前:ルクレツィア・ボルジア:03/10/17 18:23

みなさまごきげんよう。お久しぶりです。もうお忘れでしょうか?
ボルジア家のルクレツィアでございます。またここでみなさまとお話したいと思います。
「生きてたんかい」などと言わず、仲良くしてくださいましね。

>>101 お兄さま

おまたせしました! ルクレツィア、お兄さまに会いに帰ってまいりましたわ!
毎日顔を出す、というわけにはいかないのですけれど、お兄さまへの心は変わりませんのよ。

さあ、久しぶりに回答させていただきますね。
少しずつでも確実にいきますわ。

「人間、ことに世の君主の、毀誉褒貶はなにによるのか」

毀誉褒貶、つまり他人さまからの評価の事ですわね。
ニッコロさまは章中で過度に汚名を恐れる事を戒めておいでですが、
これに関してはわたしにもまったく異論がございません。
名声はあくまで要素であり手段であって、それ自体を目的とは考えませんわ。
このルネッサンスの時代、伝統なる代物に基づく評価など気にしては
何を成すこともできないでしょう。わたしもまたボルジアの女なのです。

ただ誤解のないように申し上げておきますが、無闇に悪を為せ、と
たきつけている訳ではありません。目先の欲に捉われて非道に手を染めるのでは
そのあたりの傭兵と変わりませんものね。悪事(と、評されるであろう行い)を
実行したときにもたらされるであろう結果と成果、それによる影響、
そして悪評が一時的なものなのか恒久的なものなのか、そのあたりについて
十二分に考えるべきでしょう。極論すれば、「頭の悪い人は
悪いことをしてはいけません」ということでしょうか?

142 名前:ルクレツィア・ボルジア:03/10/17 18:26

>>101(続きですわ)

「君主が衆望を集めるためには、どのように振舞うべきか」

これに関しては、僭越ながらニッコロさまに全面的賛成はできません。
ニッコロさまは冒頭で、スペイン王フェルディナントさまの国土回復運動を
例に挙げておいでですが、こういう大事が頻繁に起こってはいけないと思うのですが……。
敬虔にして善良、神に愛されし我らキリスト教徒はただでさえ十字軍なる熱病に
憑り付かれることがありますし。功名成さしめんがために戦争を起こすようなことは
止めていただきたいですわね。男は戦争が好きなんだと開き直られたらそれまでなのですが。

そういうわけで、わたしは同章の最後に注目します。「さらに、君主は有能なものの保護者であり、
何か一芸に秀でた者の尊敬者であることを示さなくてはならぬ。同時に国民を励まして、
その商業たると、農業たると、あるいは他のいかなる業務であるとを問わず、
安んじて業にいそしむようにさせ……(後略)」 わたしなりに解釈すると、
国民が余計な事を心配せず、自分に合った日々の生業に精を出せるよう力を尽くす。
またさまざまな分野の優れた才能を集めて厚く遇する、ということでしょうか。
これはもう、イザベラお義姉さまというお手本が間近にいらっしゃいますわね。
お義姉さまの名声は、その優れた外交能力だけによるものではありません。
フェラーラやマントヴァにおける善政はよく知られるところであり、
ゴンザーガ家はかつてのメディチ家(フィレンツェ)やスフォルツァ家(ミラノ)に並ぶ
芸術家たちの良き理解者として尊敬されていますわ。

……え? レオナルドさまを招聘しそこなったじゃないか、ですか?
ま、まぁ、お義姉さまも全能ではないという事で……。

「冷酷さと哀れみぶかさ。恐れられるのと愛されるのと、さてどちらがよいか」

それはもう、愛されたいですわね。今更わたしの悪評を払拭しようともできるとも思ってはいませんが、
恐れられるよりは愛されたいと誰しも思うでしょう。ただ、それにもまして「嫌われる」事は、
特に君主としては絶対に避けるべきかと。嫌われる事に比べれば、恐れられる事なんて
なんでもないことなのでしょう。人間、自分に災禍が及ばなければ、目の前の主人がどれだけ残酷でも
けっこう平気ですし。真に愛されることの困難さを思えば、「恐れながらも敬われる」ほうが
ずっと簡単なのでしょうね。

143 名前:ルクレツィア・ボルジア:03/10/17 18:29

>>103 海陵庶人さま

お久しぶりでございます。お変わりないようで本当になによりですわ。
いきなり姿をくらまして不快に感じられたでしょうか?
また、こちらにお世話になりたいと思います。どうか、よろしくお願いしますね。

あら、「丁寧な回答」だなんて……。世間知らずの女の拙い言葉も
賑やかしにでもなっているのであれば幸いですわ。
海陵さまこそ、いつも勉強になるお話をなさっておいでですわ。洋の東西を問わず
教養ある方は周りの人をひきつけるのですね。流石と思わずにはいられません。

>>105 内閣掃除大臣さま

『完顔阿骨打様』ですか。恥ずかしながら、なんと読むのかすらわかりません……。
漢字というものは時としてラテン語以上に難解なものなのですね。
不勉強で申し訳ありません。はぁ……。

>>108さま

さぁ、どうしてでしょうね? 一四五三年のコンスタンティノープル陥落で、
キリスト教世界の東の玄関が閉じられた形になったのも原因かもしれません。
困難な陸路をとるのは避けたい、さりとて海路は確立されていない……ということでしょうか。
直接の取引でなくても商売はできるから、わざわざ危険を冒すこともなかったのかもしれませんね。
これに関してはもう、中国の人である海陵さまのお話が参考になると思いますよ。

では、今日はこれにて失礼します。次はなるべく早く顔を出すよう心がけますわ。
それでは、ごきげんようみなさま。

144 名前:ワグナス ◆.SEVENzs72 :03/10/18 19:26

(腕と足が蝶の羽となった青年がゆっくりと降下してくる)
失礼する。私は七英雄の一人、ワグナスだ。
あの忌まわしき皇帝達もそうですが、貴方方からも高貴さを感じます。

我々は「同化の法」でこの肉体を手に入れたのだが、
本来の「同化の法」は『新しい肉体に魂を馴染ませる』・・・・・・
つまりは新しい肉体に魂を移し変える事によって、不死となる技術だ。
さらに私達の応用版「同化の法」と組み合わせれば
保存された「本体」が無事なら殺されてもまた肉体のスペアを作る事によって……
と、本来の「同化の法」の欠点を克服する完全な「不死」となるだろう。

これは、私が見た夢の話だ。

……
………
…………

私達は今の時代の人間にその「同化の法」を伝えるべきかどうかを討論していた。

剣を背負った青髪の青年・・・・・・
ノエルは、かつて同志を集めようとした時と同じ雰囲気で熱弁を振るう。
「人間は愚かではありません。
 この力を手に入れても私達のようにはならない筈です」

美しいが、どこか危うい雰囲気の少女・・・・・・
ロックブーケはかつて私達が英雄と呼ばれていた頃に見せていた、凛とした表情をする。
「……英雄は、悲しむ者をより少なくするために動くべき。
 同化の法が伝われば、悲しむ者は少なくなる筈です」

下半身が烏賊の触手となっている青年・・・・・・
スービエは彼の潜む氷海と同じ程冷たい表情を浮かべる。
「今を生きる者以外が技術を伝えるのはルール違反だ。
 人間達には自分達の足で我々の技術にまでたどり着いてもらおう、不死を望むのなら」

足が尾のようになっていて、空中に浮かぶ男・・・・・・
クジンシーは、人間の愚かさを知っているから嘲笑う。
「今の人間が、同化の法をまともに扱えるとは思えない。
 きっと愚かな行いに使い、破滅を迎えるだろう」

自分自身の3倍近くの大きさの人形を従えた小柄な老人・・・・・・
ボクオーンは悪知恵ではなく、思慮を巡らす顔で呟く。
「死の定めから逃れる存在は本来なら許されるものではない。
 この術を持つのは私達を最後にすべきだろう」

巨獣と大鬼で構成されたケンタウロス・・・・・・
ダンターグは無関心を隠さずに言い放つ。
「とりあえずやってみろ。失敗したらそれまでの事。
 人間は数千年経っても馬鹿が治っていなかった。ただそれだけだ」


そして皆が私の意見を求めた時、私はこの夢から覚めた。

…………
………
……

もし、貴方(達)が私であったなら、
伝えるか、伝えないか……どちらに付くか、
そしてできる事ならその理由と、誰の意見に一番賛同出来るかを書いて欲しい。

145 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :03/10/19 00:58

>>143 ルクレツィア
よう、お久しぶり。
なあに、ちょっとくらい返事が遅くなったって全然気にしなくていいんだぜ。
ここの住民は「またーり」と、気の長い連中が多いからな。
無理のないペースでじっくりと返事を書いてくれればそれが一番だ。

いやいや、世間知らずだなんて謙遜は無用だぞ。
あんたは毎回しっかりした回答をしてくれているので俺も楽しみにしてるんだぜ。
しかも美人とくればこのスレッドの華と行っても過言ではないだろう。

そうか、俺も教養がある言ってもらえるとはありがたいな。ガハハ。
世間じゃ俺のことは隋の煬帝ばりの暴君で通ってるんだが、
見る目のある奴ぁちゃんと見てくれてるんだよな。

ちなみに俺の祖先にあたる金の太祖・完顔阿骨打は「わんやん・あくだ」と読むんだ。
2代目以降は中国の北半分を統治することになったせいか、
民族名のほかに中国名もつけているようだが。
やっぱり異民族を支配するのは有形無形の苦労があるのかも知れねえな。

146 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :03/10/19 00:59

>>144 ワグナス
むっ! 怪しげな奴! さては南宋が仕向けた妖魔の類だな?
上等だ、この俺が自ら成敗してくれる!!
何、違うというのか。まあいい、それなら話を聞いてやろう。
ほう、この俺が高貴な雰囲気か…当たり前だがいいことを言うじゃねえか。
やっぱり隠していても気品ってのはにじみ出てくるものだよな、ぐふふ。

ま、挨拶はこの辺にしておいて本題に入るが、
「同化の法」とやらってのは一度聞いたくらいではいまいち飲み込めねえし、
そもそも不死になるという話自体がどうも胡散臭くていけねえ。
歴史上でもこれまで何人もの人間が不老不死を目指した奴がいたが
そいつらは毒物を飲んだり怪しげな儀式に入り浸って結局命を落としているんだ。
地上には不死の法などない、それが今の常識といっていいだろう。

が、百歩譲ってそれが可能であるとしてだ。
そんなものを人間が知ってしまえばどうなるか?
断言してもいいがそれで人間が幸せになるとは思えねえ。
「同化の法」をとやらを求めて奪い合い、殺し合うのが関の山だ。

それに運良く不死になるとしてもだ、魂を他の肉体に移すことができるだけで
死ぬ時の苦痛自体がなくなるというものじゃねえんだろ?
果たして人間が何度起こるかも知れねえその苦痛に耐えられるだろうか?
答えは否、だろう。残念だが到底人間に使いこなせるような代物ではないってこった。

ということで俺の答えは「伝えない」ということになるな。
6人の意見のなかでは「クジンシー」とやらの意見に賛同できるな。
今までの歴史を鑑みても分かるが、
年代が進んでも所詮人間の中身なんてのは大して変わっちゃいねえし、
これから先だってそう変わりはしねえだろう。

が、少数の例外―例えば俺のような男―が使えば案外上手く行くかも知れねえ。
というわけでだ、俺にその方法をそっと教えちゃくれねえかな?
いや…待てよ? あんたのその格好はまさか「同化の法」とやらの影響か?
そ、それならまたの機会にしておこうか… (((゚Д゚;))) ガクガクブルブル
(いくら不死になるってったって人外魔境の生物になるのは願い下げだぜ…)

147 名前:クジンシー ◆.SEVENzs72 :03/10/19 01:09

(特に化け物じみた外見……足は尻尾のように成り果て、
 肌は怪物の物、歯は牙……の存在が現れる)
>>146
安心しな。俺達は「同化の法」の応用版でこの体になった。
普通の「同化の法」ではこんな体にはならねぇよ。
それに普通の「同化の法」は老化して死ぬ間際に使うもんだ。
(と言うより死んでしまったら普通の「同化の法」では手遅れだ)
ま、俺らの時代でも必要以上に死ぬのを恐れてどいつもこいつも腰抜けになっちまったんだ。
(そのくせ猜疑心だけは人一倍……くそッ)

ま、あんたの答えは残しておくからな。
(懐から紙を一枚取り出し、下手な字で書き込む)

148 名前:名無し客:03/10/19 17:13

( ´Д`)/先生!「歴史上の人物に詰問する」は、「歴史上の人物を詰問する」の間違いだと思います!

149 名前:名無し客:03/10/19 18:01

あなたにとって○○とは何ですか?

という質問をされて一番答えにくい○○を教えてください。

150 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :03/10/20 00:15

>>147
ややっ、またしても変なのが現れたな。
クジンシー?
ってことはさっき来たワグナスって奴の仲間か。
そういや俺はあんたの意見に賛同したんだっけな。
ま、礼には及ばねえさ。思ったことを言ってみただけだからな。

そうか。同化の法ってのは通常版と応用版があるわけか。
通常版なら安全つっても、アレだな。
いつかそのうち通常版では満足できなくなって
応用版とやらに手を出すことになるんじゃねえか?
人間ってのは欲に際限がないからな。

いわば「隴を得て蜀を望む」って奴だな。
俺の世界での昔の人間で戦乱を勝ち残って皇帝になった男に
「劉秀」って言うのがいて、こいつが欲のないことで知られていたんだが
その劉秀が隴という土地を制圧したあとで思ったのが
さらに服属していなかった蜀をも制圧したいという事だったんだよな。

この男ですらそうだ。
まして欲深い普通の人間ならどうなるかってのは考えるまでもないだろう。
ま、俺もそこまではバカじゃねえからな。人間離れした望みは捨てておくさ。

151 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :03/10/20 00:16

>>148
ん、そうか?
まー、そう言われればそうかも知れねえけど。
今更タイトルを直すのもなんだしな。このままで進めることにするよ。
とりあえずはご指摘サンクス。次スレッド立てるときがあれば気をつけとくぜ。

つーか、突っ込むポイントってそこじゃないと思うんだが。
例えば「詰問する」のは問題ないのか?
あ、そうか。確かに今俺は「詰問されてている」わけだな。
とするとタイトル通りなのか…。

>>149
うーむ、何だろうな。
やっぱり「友情」とか「愛」とかそういった奴じゃねえか?
何だかそういうの語り出すだけで蕁麻疹が出てきそうじゃねえか。
あー、何だか話しただけでむず痒くなっちまった。ボリボリ。

所詮権力者なんてのは友情やら愛やらとは無縁の存在、
いわば孤独なのさ、フッ(とカッコつけておく)

いや、似合わねえってのは自分でも分かってるから言わんでいいって!

152 名前:名無し客:03/10/21 21:47

何気に詰問ばかりされていると思いますが、
普段は部下に詰問したりする立場ですよね。

こういった立場も意外といいものですか?

153 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :03/10/21 22:44

>>152
そりゃ勿論そうさ。
だって俺は皇帝、つまり一天万乗の天子様だぜ。…死後に庶人に落とされてるけどな。
臣下の報告にあいまいな点があれば容赦なく突っ込むし、
なくても粗を捜して突っ込むという念入りぶりだ。

…ってそれじゃ単なるやな奴じゃねーか。ミリョク39ダシナー
と、とにかく!
俺は普段では詰問する側として周りに多いに恐れられていることは
分かってもらえたのではないかと思う。

それで、スレッドを建ててこうやって詰問されるのも、
はじめは嫌なんだがそのうち段々と身体が慣れてくるのか
少しずつ良くなってきてしまい、果てには詰問のない日は夜もろくに眠れなくなっちまう…
って、んなわけあるかー! 俺はそんな変な性癖はねえぞ!!

いや、脱線しちまったようだ。
ま、一般的には「詰問」と呼ばれるような厳し目の質問であっても
その分いろいろ考えさせられるから頭の体操になるし、
そういった意味ではこういう立場もいいのではないかと思うんわけだよな、うん。

ということでいろんな質問大歓迎だぜ!

154 名前:名無し客:03/10/21 22:51

許しもいただけたようですの、微妙な質問をいくつか。

国と国との交渉において、
三番目くらいに大切なものはなんでしょう。

155 名前:名無し客:03/10/21 22:52

ならずもの国家を呼ばれる国を、話し合いで何とかするには
どういう手段が考えられるでしょうか。


156 名前:名無し客:03/10/21 22:54

後宮制度というのは、国の若者達から
希望を奪ってしまうように思えるのですが、

それはさておき、帝王学を庶民に学ばせれば
庶民でも帝王になれるのでしょうか。

157 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :03/10/22 00:46

何だか無理に質問させちまったみてえでちょっと悪いことしちまったかな。
ま、いいか。質問が多いってのはこれ以上ないめでたい事だからな。

>>154
交渉で大事なのは「1に押し、2に押し、3に押し」だ。
外国との折衝においても勿論基本は同じだ。
故に3番目に大事なのもやはり「押し」なのだ…

ん? 何だ大鴻臚(外務大臣)。
「交渉を成功させるには相手の利益を考えるのも大事ございますぞ。
 勿論一番大事なのは我が大金の利益でございますが、
 3番目にくらいには『相手の利益』を考慮されても良いのではないかと…」
馬鹿野郎、そんな弱腰だから南宋に舐められるんだよ。
奴らは正統性に疑義があるから強気で押していけば崩れるってえの。

ん、でもまあしょうがねえ。
客人のみている前だからここはちょっと妥協してやるか。
「1番目に大金の利益、2番目に俺個人への利益、3番目に貢物の量」ってえところでどうだ。
俺個人用に茶葉一年分寄越せば話を聞かんでもないぞ。
江南美女を1ダース寄越すんなら来年の歳幣を半額に値下げしてもいいな、ぐふふ。

何、全然妥協していないって?

158 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :03/10/22 00:48

>>155
うーむ、そうだな。とりあえず利益をちらつかせておけ。
ならず者国家と言えども、いやならず者国家ならばいっそう
利に関しては非常に敏いところがある。
かつて漢の劉邦が匈奴の大軍に包囲された時も宝物を贈ったことで
見逃してもらったことがあるくらいだからな。

劉邦の如き決定的な危機であってもそうだ。
まして少々の緊張状態程度なら簡単に態度を軟化させることができよう。
あとは貢物でも弾んでおけば喜んで交渉に応じるはずだ。
ん? 貢物が有効ってどっかで聞いたことがあるような…
…っておい、ならず者国家って俺の国のことかゴルァ!?

まあいいや、確かに建国当初はならず者というか荒っぽい奴が多かったからな、
けどよ、当時の交渉相手の北宋もひどいもんだったぜ。
一緒に敵対国の遼を攻めようと持ちかけておいて兵士をほとんど出さず、
(実は大規模な反乱に遭って討伐に兵を回すハメになったらしい)
こっちの力でどうにか遼を燕京から駆逐したら当然のように燕京に居座り出すし、
今度はあろうことか遼の残党と結んで我が大金を討とうと計画したのだそうだ。
この背信行為が決定打となって北宋は金に滅ぼされることになる。
まったくどっちがならず者国家か分かったものじゃねえな。

…少々脱線したが相手が何を欲しているかを見極めることだな。
それが分かれば交渉はもはや制したも同然だ。

159 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :03/10/22 00:49

>>156
おいおい。
後宮に美女三千って言ったって、何千万人も人口がいるうちのほんの三千だぜ。
男と女の人数差はくわしくは分からんが誤差の範囲だろう。
無論質は誤差の範囲どころか上位中の上位、選りすぐりの美女ばかりを集めているがな。
これも皇帝の特権って奴だ、ぐふふ。

ま、「村一番の美人」程度ならうちの後宮に掃いて捨てるほどいるから取り上げたりはしねえよ。
分相応の望みでいりゃ問題はねえと思うがどうよ。

んで、帝王学を庶民に学ばせれば帝王になれるかっていうと…どうかねえ?
庶民は所詮庶民だと思うが。
ほとんどの連中は自分の暮らしさえ立てば後は野となれ山となれ、だろう。
大体皇帝の息子でも国一番の学者を教育係にしてさえなおボンクラが出てくるのに
一介の庶民が書物を読んだくらいで帝王になるなんざ所詮夢物語さ。

でもまあ、劉邦や朱元璋みたいに庶民から身を起こして皇帝になった奴もいるから
本人の能力と状況次第ならなれるのかも知れねえな。
そういや漢の七代目皇帝・宣帝劉詢は民間出身だと言われてるな。
何でも祖父が武帝の皇太子だったんだが無実の罪で謀叛をでっち上げられて
一族は殺され、本人は命だけは助けられたものの庶民として生活していたらしい。
その後いろいろな紆余曲折があって即位したんだがなかなかの名君だったようだ。
民間で苦労したってのもあるかも知れねえが、
それよりも本人の資質が余程英邁だからこそなせる技だと思うぜ。

ま、こんな特異なケースもあるってこったな。さすがに全部の庶民には当てはまらねえぞ。

160 名前:名無刺客:03/10/23 01:16

暗殺への対策はしていますか?
あるいは暗殺者を差し向けたりしたことはありますか?

161 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :03/10/23 23:11

>>160
そりゃ皇帝なんてやっていると職業柄暗殺者に狙われる事が多いさ。
さすがに始皇帝のように引見した外国の使者がバリバリの刺客だったり、
巡幸中に鉄槌を投げられると言うような派手な事件ってのはないが。

ま、俺も個人的武勇には割と自信があるほうだし、
食事の際も毒見役もしっかり置いているからな。そう簡単に暗殺されないさ。
もし俺を暗殺するとしたら、そうだな…
寝所に比較的容易に近づける外征時で、
しかも絶えず見張りをしている親衛隊が寝返らない限り無理じゃねえかな。
鉄の忠誠を誇る我が親衛隊を篭絡するのはまず不可能だろうがな。

ところで知ってるか? 宮廷には雑用係として宦官を何人も置いているが
宮女に化けた女暗殺者にうっかり寝首を掻かれねえように
夜で事の真っ最中でも絶えず宦官に監視されてるんだぜ。
見せたがりにはいい環境なのかも知れねえけど、慣れるまではなかなか辛えよな。

一方、こっちからの暗殺も上手くはいかねえな。
やっぱこのご時世、どいつも用心しているからな。
それに歴史を紐解いてみても、
名君と呼ばれるような人間が暗殺で命を落とすなんて事ありえねえしな。
所詮テロじゃ歴史は変えられねえのさ。
もっとも、優秀な暗殺者を養成できるような機関があれば
テロで世界の実権を握ることも可能なのかも知れねえが。
すると先立つものはやはり金か…じっと手を見る。

ところで、今見たらお前、
名前が「名無し客」じゃなくて「名無刺客」じゃねえか!
さては南宋の手先か!? 出会え出会えい! 曲者だ!!

162 名前:オーベルシュタイン ◆rEH0G3hTlI :03/10/24 22:10

刺客は親衛隊が「親切丁寧に諭して」おりますのでご安心を・・・えぇ、親切
かつ丁寧、紳士的に・・・・トップに立つ方であるからこそお知りにならない
ほうが良い事もあるのです・・・
と言ったような事もあったと思うのですが、陛下はどんな些細なことや、残酷
・非道なことでも御自身で指図なさらないと気がすまないタイプですか?それ
ともしめるトコだけきっちりしめる「よきにはからえ」タイプですか?古今東
西独裁者は細かいト所にこだわるようですので・・・独逸のチョビヒゲの伍長
閣下など・・・

163 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :03/10/24 23:50

>>162 オーベルシュタイン
ま、我が大金の近衛隊は世界一ィィィィィ!!!
とまでは言えないかも知れねえがかなり優秀だからな。
刺客の1人や2人捕まえるなんざ造作もない事さ。

それにしても「やさしく諭す…」ってのは何だか殺伐としたうちの国らしくねえな。
むしろ我が大金の尖兵とすべく洗脳するとかのほうが似合う…
って、それじゃまるでどっかの悪玉集団みてえじゃねえか。
我が国は中華文化の正統な後継者だからな、これからは行動も慎まないといけねえ。
少なくともダークサイドが表で出るような軽率な真似はな…ふっふっふ。

質問の答えだが…そうだな。
俺の場合どちらかっていうと細かい事まで指示する方かも知れねえな。
ちょび髭のオヤジが何者かは知らねえが、
やっぱり独裁者ってのは多かれ少なかれ似た性格になるんじゃねえか?

なんつーか、何でも自分でやらないと気が済まない性質なんだよな。
言ってみればこれって優秀過ぎる男の悲劇って奴? ぐはは、なんてな。
まー実際上1から10まで自分でやるのは不可能だからな。
やむを得ず指示だけ出して実際の運用は臣下に任せてるってのが現状だろうか。

だが平時での政治ならともかく、
戦争時に現場にいない君主があれこれ指示を出して将軍を掣肘するのはタブーらしいな。
何しろ「孫子」などの兵法書にもしっかり書かれてるくらいの事だからな。
こればっかりは仕方がないので断腸の思いで将軍に全権を委任している。
そのかわり失敗した時にはしっかりと責任を取ってもらうがな。
言わば「ハイリスク・ハイリターン」って奴だ、がはははは。

とはいえやっぱり大事な戦争のときは親征して的確な指示を出したいものだな。
例えば南宋討伐戦とか…

164 名前:ルクレツィア・ボルジア:03/10/25 22:45

ごきげんようみなさま、お元気でいらっしゃいますか? ルクレツィアでございます。
明け方など涼しくなってまいりましたので、病にご注意くださいませ。

……ただ、体調がすぐれなくなると真っ先にフランス病の心配をしなければいけないような殿方は、
少し潮風で頭を冷やしたほうがよいのかもしれませんね。
これはあくまで一般論ですが、お兄さまがフランス病で死んだなどと聞けば、
世の妹さんたちはさてどう思うでしょうか。

>>110さま
人間には、本質的にどうしても「おらが国は世界一」と考えてしまう傾向があるようです。
それが、新大陸先住民への蛮行となってあらわれた、のでしょうか。
ご多分に漏れずわたしも、「出資者がイタリアの国のどこかならこんなことには……」と
考えてしまいますし。

それでも、シャルル八世陛下などを見れば「蛮族はアルプス進入禁止」などと
皮肉のひとつも言いたくなりますわ。文化の花咲くイタリアの人間でさえ
このような思ってしまうのです。異質な存在をありのまま認める、というのは
人間にとってなかなか難しいものですわね。本当に。

165 名前:ルクレツィア・ボルジア:03/10/25 22:45

>>112さま
「歴史に名を残し」かつ「ブサイク」となりますと、人選も限られてきますわね。
シャルル八世陛下と言いたいところですが、わたくしさっきからそればかり言っているような
気がしますので、ここはべつの方のお名前をあげさせていただきます。

熟慮の末、レオーネ十世猊下を紹介させていただきましょう。お父さまの二……失礼、三代後に
即位なさった法王です。外見に関して詳しい描写は避けますが、とてもふくよかな体型で、
巷では「歴代で一番みっともない法王」と言われたとか。とにかく享楽的で、
娯楽に関しての費用を惜しまなかったそうです。お祭りなどにも気前よく寄付をなさるので、
市民にはとても人気があったようですわね。個人的な意見ですが、難事に難職を勤めあげるに
十分な能力をお持ちになりながら、それをわざと無駄なことに費やしたような印象を受けます。

ですが、猊下の猊下たる所以はやはり「免罪符」でしょう。お金を出せば天国確定なんて
馬鹿馬鹿しく、かつ見え透いた手に引っかかるほどイタリア人は素朴ではありませんが、
アルプスから北ではずいぶん売れ行きのよい商品だったとか。
さすがメディチ家の血はなおも健在、ということですわね。
ご存知のとおり、この直後にキリスト教全体に大きな転機が訪れたわけで、
そのきっかけをもたらした法王として、世界史の教科書にも必ず登場する有名人ですわ。

166 名前:ルクレツィア・ボルジア:03/10/25 23:00

>>114さま
「進化」というのも面白い言葉ですね。進歩とも進展ともちがう。
本質的な面影は残しながら別の存在に変わる、という感じでしょうか?

さてそれはともかく。聖書の一番初め「創世記」には、世界がどのようにして創られたか、
またそこに住む人間や動物たちがどのようにして生まれたかが順を追って記されています。
したがって、人間も猿も誕生したときからそう形作られた存在であり、
進化などという言葉の介在する余地はまったく存在しないと申せましょう。

……と、信心深いキリスト教徒ならこう答えるのでしょうね。
「聖書に書いてあるから」「日曜日の説教でそう言われたから」というふうに、
教会権力に突き当たった時点で思考停止してしまう、このヨーロッパに蔓延する悪癖が
中世暗黒時代を長引かせたわけです。ルネッサンス華やかりしこの時代、
どうせなら神父さまの言葉なんか無視して、自分の学問を追及してほしいですね。
千年も足踏みしていたのですから、その分はきちんと取り返さないといけませんもの。

わたしがその学説を信じるか、ということですが、「わかりません」というのが
正直なところです。学説というからには確たる根拠に基づいて発表されたのでしょうけれど……。
人間のもとになったというお猿さんがきちんとした記録を残しておいてくれれば、
わたしもすぐ信じるのですが、今度レオナルドさまに訊いてみましょうか。
あるいはいっそ、そのお猿さんの記録を偽造するとか。文書の偽造は教会の得意技ですから
神罰の心配もありませんわ。

167 名前:ルクレツィア・ボルジア:03/10/25 23:02

>>115さま
いらっしゃいませ。広報活動ご苦労さまです。ですが、>>115さまのなさりようでは
顧客の新規開拓はおぼつかないと思いますわ。まずは勧誘の対象を明確にして、
その方々に合った方法をとるほうがよいのではないでしょうか。
ヴェネツィアのどこかの商店で何年か修行するといいかもしれませんね。

ですがその様子ではすでに借金まみれ、命が懸かった最後の大勝負でしょうか?
そんな人に「ヴェネツィアへ逃げられよ」とだけ言って放り出すのは気の毒ですわね。
わたしなりに、お客様に合わせたあおり文句など考えてみますわ。
たとえば、21世紀の心の乾いた殿方が対象ならこんな具合でしょうか?

  「やっほ〜! あたしルクレツィア、るくPってみんなよぶよ!
   るくPはおにいちゃんが大好きだったんだけど、おにいちゃんは
   るくPをセーリャクケッコンさせてケーバツつくるつもりなんだ。
   ひどいよね。おにいちゃんなんかもう知らない!

   だからね、るくP決めちゃった! もっとやさしい人におにいちゃんになってもらうの。
   ね、おにいちゃん。るくPのあたらしいおにいちゃんになってくれる?
   ステキなおにいちゃんがたくさん来てくれないと、るくP泣いちゃうから……くすん」

168 名前:ルクレツィア・ボルジア:03/10/25 23:03

なお頭痛薬(無料)の請求は、ロマーニャ公国ヴァレンティーノ公爵宛まで
お気軽にお申し付けください。その他の賠償に関しましては一切応じかねますので
予めご了承願います。

あら、アルフォンソさま、いつからそこに? はぁ、「やっほ〜」のあたりから……。
誤解なさらないでいただきたいのですが、これは>>115さまにイタリア商人の心を……。
あら、どうして後ずさりますか? そんな怯えた目をなさらないで。
大丈夫、わたしはこのとおり正気で……。

……当代随一の砲戦指揮能力の持ち主、歴戦の勇者であるアルフォンソさまが
一目散に逃げ出してしまいました。わたしも馬車の用意ができ次第追いかけねばなりませんので、
今日はこれにて失礼いたしますわ。ではごきげんようみなさま。

169 名前:名無し客:03/10/31 00:28

フランス病ですか・・・この病気はいずれ、海を越えて中国にも伝わることになりますね。
海陵庶人陛下の時代から700年も経つと、このフランス病で死ぬ女真・・・もとい満洲族の皇帝も現れるようですが。

170 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :03/10/31 23:53

>>169
フランスってのはどこにあるのか知らねえが地名だよな?
てことは未開の地の風土病かなんかかねえ。全く瘴癘の地は怖えよな。

そういや中国も江南あたりはいい所なんだが、更に南の方は危ねえみてえだ。
風土病のオンパレードでうっかり足も踏み入れられねえ。
特に海南島って所は政争で失脚した奴の流刑地にされていたらしい。
土地の人間でない奴があんな所に流されたらあっという間に病気に掛かってあぼーんだな。
宋は言論では死刑にしないって言っても、あんな所に流されりゃ死刑も同然だよな。
下手したら苦しまねえ分残酷かも知れねえな。
ちなみに北宋の詩人蘇軾も政争に敗れてそこに流されたのだそうだ。

んでそのフランス病とやら、後には中国にも蔓延するんだって?
後の時代になると人間だけじゃなく風土病も遠征したりするのか。
全くぞっとしねえ話だなあ。
皇帝ですらその病気に掛かっておっ死んじまうようじゃ、
さぞ一般民衆への猖獗ぶりは凄まじかったんだろうな。

171 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :03/10/31 23:56

悪ぃ、>>170でミスっちまった。
(誤)下手したら苦しまねえ分残酷かも知れねえな。
(正)下手したら病気で苦しむ分死刑よりも残酷かも知れねえな。

まあこれだけじゃなんなのでもう少し付けたす事にしよう。
今臣下で病気に詳しい奴に聞いてみたんだが、
フランス病ってのは別にフランスってとこの風土病ではなく、一種の感染症らしいな。
我が国じゃ「楊梅瘡」やら「黴瘡」とやらで呼ばれているようだ。
倭国じゃ「梅毒」っていうのか?

何れにしても16世紀初め頃に海を越えて急速に広まったらしい。
もちろん病気が海を越えて飛んでくるわけじゃなくて人間が運んだんだがな。
まあ感染要因を考えれば急速に広まるのは当然と言えるか…。

172 名前:オーベルシュタイン ◆rEH0G3hTlI :03/11/01 10:42

ロマーニャ公の頭痛薬はよく効きますな・・・・で、今倭国では「総選挙」
というものが行われております。聞けば昔のローマ帝国でも選帝侯らによる
「皇帝選挙」というものがあったとの事。「皇帝選挙」・・どう思われます?
もし大金国でこれが行われたら、勝てますか?


173 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :03/11/01 23:56

>>172 オーベルシュタイン
なんだ、薬が欲しけりゃ俺の所にくりゃいいのに。
これ見てみろ。「麻沸散」って奴なんだけどよ、実はこれ頭痛どころか万病に効くんだぜ。
最初に作られたのが千年ほど昔なんだけどよ、創始者が非業の死を遂げてからこのかた
ごく限られた人間にのみ受け継がれた…っていう曰く付きの秘薬さ。

んで質問な。合議で皇帝を選ぶってやつか。
昔の大秦あたりでもやっていたらしいがうちだってそうだったぜ。
大金の歴史をちょっと調べれば分かることだが、
俺はもちろん先代も先々代も皇帝の息子だったって訳じゃねえ。
先帝の崩御の後、一族や有力者の合議によって推戴されて帝位に就いたんだ。
まあ、俺は先代をぬっ殺して帝位についたんで例外なんだがな。

それは我々女真族が狩猟民族であったことに多いに関係がある。
狩猟民族の場合、有能なリーダーを頭に頂けるかどうかってのは一族の死活問題だからな。
うっかり無能な奴に従っていたらみんな飢え死にしちまう。だから選ぶ方も真剣さ。

が、今は中華帝国の皇帝だ。狩猟民族の首長とは自ずから立場が違う。
有能なリーダーをみんなで決めるのも悪くはねえが、
それよりも必要なのが皇帝に権力を集中させる事だ。
他人に選ばれた皇帝(でなくてもいいが。要は国の統治者)ってのは
選んでもらったという弱みがあるのか結局思い切ったことができねえんだよな。
改革改革言ってちっとも進まないリーダーとか、ちょっとばかり心当たりがあるんじゃねえか?
だから俺は江南を征し中国を統一させるため、皇帝の権力の強化に努めて来たわけだ。
これからの金国は皇帝は世襲で受け継がれることになるはずだぜ。
…うっかり暗殺されねえかぎりはな。

だが世襲制も良いとこばかりとは言い切れねえのが辛えところだな。
世襲王朝の末期ってのは大抵ボンクラな皇帝が出て世を乱した挙句
他の実力者に取って代わられるのがオチだからな。
(ボンクラだから国を失うのか、国を失ったからボンクラだと評されるのかは
 いろいろ議論の分かれるところだが)
やっぱり皇帝の地位が約束されていると努力しなくなっちまうんだろうな。
一番良いのは皇太子は定めずに予め英邁な皇子を心の中で決めておいて、
死ぬ直前に後継者として発表することかねえ。
もしものときのために文章にするのが確実だが、生前に見られると意味がねえ。
どっかに良い隠し場所があればいいんだろうがな。

174 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :03/11/01 23:58

>>172 オーベルシュタイン(続き)
あ、そういやもう一つ質問があったな。
もし選挙で選ばれるとなったら勝てるかどうかか…これは選ぶ方法にもよるな。
少数の有力者による選挙なら根回しをしておけば大丈夫だろう。

国民に選ばせるとなると…暴君と呼ばれた俺だ。さすがに厳しいだろうな。
特にこないだ南宋討伐の資金を調達するために税金上げたばっかりだしな。

とかく民衆は目先のことしか考えねえからな。
ちょっとご機嫌取りすればホイホイそっちに付いて行っちまうだろう。
選挙になったら人気取りの上手い雍あたりに負けちまうかもな。

ま、相手がいない信任投票なら
恐怖政治を敷くことで100%の支持率も可能かも知れねえが。

175 名前:名無し客:03/11/02 15:14

る、るくP・・・(´Д`;)ハァハァ
僕もルクレツィアさんのことを「るくP」と呼んでいいでつか?

んーとついでに海陵さんは・・・亮タソでどう?
その名前ってやっぱり名丞相「諸葛亮」に因んでいるの?

176 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :03/11/02 23:09

>>175
ゴルァァァァ! ついでとは何だ、ついでとは!!
…あ、怒るのはそこじゃねえんだった。

おいコラ!>>175!
天子サマたるこの俺を諱(本名)で呼ぶたァどういう事だ!
いいか、中国では目上はもちろん同輩も諱で呼ぶことは大変なタブーとされている。
だからだ、例えば三国時代を描いた戯画や小説などで曹操の幕僚が
「曹操様…」なんて言うのがあったりするが、実際にはありえねえ訳だ。

それじゃ名前を使わずにどうやって呼ぶのかって言うと、字(あざな)というものが使われる。
名前の代わりにそれを使ってお互い呼び合ったりするわけなんだな。
もし目上なら役職で呼ぶといいだろう。
ましてや目上の中の目上、皇帝を諱で呼ぶなんざ
大不敬罪で処刑されても文句は言えねえんだぞ、覚えておくんだな。

…んーでも絶世の美女に
「亮タソ&herats;」って呼ばれるんだったら許してやらんでもないがな、ぐふふ。
野郎は刻む、これ常識。

まあ説教はこれくらいにしてだ、俺の名前の由来か。
諸葛亮は有名だが、それは中原での話だよな。
21世紀の倭国でも有名? ふーんまあそれは置いておいてだ。
親父は然程中原の歴史に詳しいわけじゃなかったから、
諸葛亮って言われてもピンとこねえだろう。
大方適当に付けたんのがたまたま一致したんじゃねえかなァ。

諸葛亮に因んで名付られけたっていえば、
呉大帝孫権の息子で呉の2代目皇帝となった孫亮が有名なんじゃねえかな。
諸葛亮のライバル司馬懿の息子にも亮って奴がいるらしいが、
こっちもひょっとすると諸葛亮に因んでいるのかも知れねえな。

177 名前:ルクレツィア・ボルジア:03/11/03 16:17

ごきげんようみなさま。アルフォンソさまの大逆走ぶりに
驚いてしまったルクレツィアですわ。もっとも、行き先はどうせ
マントヴァのイザベラお義姉さまのところだとわかっていましたので
追跡自体は難しいものではありませんでしたけれど。

>>169さま
まったく、シャルル八世陛下も厄介事を残してくれたものですわ。
海陵陛下も仰るように、それこそペストよりも強力なこの感染能力。
殿方のこの類の欲求に対する執着にはまったく呆れるしかありません。
それは確かに、わたしだってそういう欲求は抱えていますが、
それにしても危険そうな相手を避けるくらいの分別は持ち合わせています。
世の殿方は、もっと危機管理意識というものを身につけるべきですわね。

もっとも、それをお持ちの殿方から見ればわたしは危険度最大級、
近寄ると命に関わる女、ということになりますわね。

178 名前:ルクレツィア・ボルジア:03/11/03 16:23

>>172 オーベルシュタインさま
お加減はもう良いようですわね。わたしが言えた義理ではありませんが、
全快おめでとうございます。

ところで、選挙ですか。一部の有力者によるものであるにせよ、
民衆が直接選ぶにせよ、まずお兄さまの勝ちだと思いますわ。
イタリア統一王選挙。戦争で決めるよりよほど良い方法ですね。
対抗できそうな方は、アルフォンソさまくらいでしょうか?
そうなったら、わたしはどちらに投票しようかしら。

やっぱりお兄さまにしましょ。うふ。

>>175さま
る、るくPですか? 自分で申し上げておいてなんですが、
まさか本当にそう呼びたがる殿方がいらっしゃるなんて……。
>>175さまも、21世紀の心の乾いた殿方でいらっしゃいますの?

あ、失礼しました。「呼んでよいのか」との事でしたわね。
もちろん、>>175さまのお好きなようにお呼びになってくださいませ。
>>143でも申し上げましたが、わたしは君主ではありませんから
恐れられるよりは愛されたいですものね。

でも、お好きなようにと言っても、あんまり極端な呼び名は
避けてくださるとありがたいです。「暗黒妹」とか「因業地獄女」などと呼ばれたら、
流石に落ち込んでしまいそうですし。>>175さまもみなさまも、
そんなことなさりませんわよね?

179 名前:ルクレツィア・ボルジア:03/11/03 16:24

ここから、過去の質問にお答えしますわ。

>>120 内閣掃除大臣さま
枢機卿としてのお兄さまとヴァレンティーノ公爵としてのお兄さま、
どちらに惹かれるか、とのご質問ですが……。もう、掃除大臣さまったら
おわかりでいらっしゃるくせに。ええ、おっしゃるとおり、
わたしはどちらのお兄さまも愛していますわ。万一敗れて塔に幽閉されても、
他国で他人のために軍を率いなければならなくなってもこの気持ちは変わりません。

本来存在するはずのない法王の子供、しかも実の兄妹。
天の父の前で愛を誓うことさえできそうにありません。
でも、仕方ありませんわね。いまさら摘み取ろうとしても、
この気持ちはわたしの心にしっかりと根を張ってしまっているのですから。

詮無き事と知りつつ、ときどき考えてしまいます。
もし秘密の恋人としてでも、お兄さまのそばにいられたら、と。
でもダメですわね。誰も繋ぎ止められないほど、お兄さまの野心は大きいのですから。
だからいつか。矢尽き刀折れたとき、野心が挫かれたとき、
わたしのところに帰ってきてほしい。

わかっています。お兄さまは、生きている限り走り続ける人です。
どんなに待っても、わたしのものになんかならない。
美しくて、残酷で、愛しい人ですわ。

>>123 チェーザレお兄さま
お待たせいたしました。まずはお兄さまの質問に追いつきましたわね。
ところで、そのいやらしくてむさ苦しいドン・ミケロットを
テヴェレの川底にでも追い払ってほしいのですが……。

さてそれはともかく。わたし自身が傷つけられた、というのであれば、
よほど理不尽な理由でもないかぎり、たぶん許してしまうでしょうね。
もっとも、わたしを傷つけても利益があるとは思えませんが。

傷つけられたのが大切な人なら。そうですね、恨みには思うかもしれませんが、
具体的に何をするかとなると……何もできないでしょう。
わたしは、流されることしかできなかった女ですから。
でもお兄さまに難事が降りかかったときは、もちろんわたしも
あらゆる手段をもちいますわ。あちこちの有力者に助力を請う手紙を書いたり、
主に真摯に祈りをささげたり……。だって、わたしたち兄妹ですものね。

……え? 自分の手足を動かせ、ですか? 仰る事もっともだとは思いますが、
具体的にどうすればいいのかわからないのです。本当にもう、わたしは
悪い意味での深窓の令嬢なのですね……。

それでは、今日はこれにて失礼いたします。
ごきげんようみなさま。

180 名前:オーベルシュタイン ◆rEH0G3hTlI :03/11/06 22:13

皇帝陛下にはご機嫌麗しゅう・・・お久しぶり(?)でございます。
で、今日は少々趣向の変わった質問を。陛下の「萌えっ!」or「ハァハァ」
なタイプの女性はどんなのですか?いや、『ルクP』も降臨しましたし(まだ
頭痛が完治していなかったらしい)
こんな事だけを聞いていたら親衛隊が出てきそうなのでもう一つ。
「君主は国民の(国家の)第一の下僕である」とどこかの大王がおっしゃりましたが、
これに賛成ですか?反対ですか?

181 名前:名無し客:03/11/07 00:19

チェスとか囲碁とかカードとか麻雀とか競馬とかパチンコとか
現代には娯楽がたくさんありますが、皆さんの所にはどんな娯楽がありましたか?

182 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :03/11/07 00:36

うぬ"! ♥を出し損ねるとは無念だ。
外国の言葉はこれだからいけねえ。

>>180 オーベルシュタイン
よう、久しぶり。
女の話は俺も大好きだからな。別に気にするこたぁねえぜ。
ハァハァっていうか好みのタイプって言うと、そうだな…
やっぱり江南美女、これに尽きるな。

明眸皓歯できめが細かく抜けるような白い肌、
楚々として儚げな守ってやりたくなるような女が理想かな。
歴史上の美女でいえば西施や虞美人辺りかな。
江南は美人が多いっていうから、もしかしたら西施や虞美人バリのいい女も
見つかるかも知れねえな。遠征が楽しみだ、ぐふふ。

あと、いくら美人でも頭が悪いのは勘弁だな。会話がつまらなくなるからな。
できれば漢の卓文君や蔡文姫、唐の薛濤や魚玄機みたいに文学に精通していると
毎日交換日記ならぬ交換詩とかできて楽しいと思うんだがどうだろう。

美人の代名詞って言えば楊貴妃なんだろうが、俺的にはちょっとなー。
いや、いい女であるのは間違いねえんだが…なんつーか、豊満過ぎてな…。
そういや酒飲み詩人の李白が唐の宮廷に入ったのにすぐに追い出されたのは
楊貴妃を漢代の美女、趙飛燕に喩えたのが原因とも言われてるな。

なんて趙飛燕に喩えたのがいけなかったのかって?
そりゃーお前趙飛燕って言ったら「掌の上で舞う」といわれたほどの柳腰、
ぽっちゃり型の楊貴妃をそんなのに喩えたらイヤミだってな。

183 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :03/11/07 00:36

>>180 オーベルシュタイン(続き)
おっと、いかんいかん。
女の話になるとつい長くなっちまっていけねえな。
「君主は国民の(国家の)第一の下僕である」だぁ?
どこの王だか知らねえが、随分卑屈な奴だな。

一国の王なら、
「俺が纏めて面倒見てやるから、お前らは黙って付いて来い!」
位のこと言えねえようでどうするんだよ。
第一国民の下僕なんて言って、
国民の言いなりになっていたら改革なんてちっとも進まねえぞ?
というわけでもちろん反対だ。
もっとも暴君で有名な俺が「国民の下僕」なんて言ったところで
偽善臭丸出しで誰も信用しねえよなあ。

そういやそのセリフに似たような言葉、どっかで聞いたことがあるな。
ああ、孟子って奴の言葉だったかな。
確か「孟子曰わく、民を貴しと為し、社稷はこれに次ぎ、君を軽しと為す」って奴だ。
全く何を考えてるのかねえ。
思想家ってのは目立ったもん勝ちだから過激な方が受けるんだろうがな。

184 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :03/11/07 01:01

>>181
チェスやらパチンコやらってのは知らねえが、
囲碁ならすでに俺の時代でもすでにあったし、盛んにおこなわれているぞ。
というか紀元前からあったようだ。『史記』や『論語』にも囲碁に関する記述があるようだしな。
さすがに尭と舜が発明したのってのは眉唾だろうがな。
囲碁が得意な人間は大局を判断する力にすぐれ、
兵法を学ぶのに向いているって言うそうだが、実際の所はどうなんだろうな。

競馬も現代のルールと同じかどうかは分からんが、こちらも盛んに行われている。
まあ馬を走らせてどれが勝つか賭けるってだけの単純なルールだからな。
細かいルールの差異を置いておけば、どこでもやっていたんじゃねえかな。
競馬で有名なエピソードって言えば、
孫武の子孫である孫[月+貧]が3回勝負で主君を勝たせる策を授けたのがあるな。

あと、カードってのは札を使った遊戯だよな?
こちらは時代は新しく、唐代にできたといわれる「葉子戯」ってのがルーツだと言われている。
紙でできた札だけではなく、骨でできた牌も良く使われていたようだ。
(ちなみにこれが発展して19世紀頃に完成したのが麻雀だ)

俺はこう言った娯楽にはあまり詳しくねえんだが、
流行っているって言うなら囲碁か競馬なんじゃねえかな。
あと博奕とかいう、一種のすごろくみたいなのも良く行われているようだ。
もっとも、今戦乱の時代だからあんまり娯楽にうつつを抜かされるのも困るんだよな。
時間が余ってるなら弓術や馬術などをやるように奨励しているが、
漢人の文化が入って軟弱になっているのか効果は今一つのようだ。

185 名前:朱重八:03/11/08 15:34

おらは将来どうなるのでしょうか?

186 名前:ルクレツィア・ボルジア:03/11/08 23:22

ごきげんようみなさま。ルクレツィアでございます。
季節の変わり目いかがお過ごしですか?

>>180 オーベルシュタインさま

まあ、まだ頭を患っていらっしゃったのですね。
一日も早いオーベルシュタインさまの快癒を、毎晩お祈りいたします。
どうかご自愛くださいませ。「お前が言うなよ」といった類のお言葉は、
ご遠慮いただけると幸いですわ。

さて、君主は国家の下僕であるか否かですわね。
人それぞれにご意見をお持ちでしょうが、わたしは「否」とお答えいたします。
君主とて国民の一員でありますからには、他の国民と本質的に等価である、と。
もちろん、個々人の間に能力や適正の差というものは必ず存在します。
であれば、それに応じた社会的責任の分担がなされるべきでしょう。
農夫に向いた人は農夫に、仕立て屋に向いた人は仕立て屋に、
そして君主に向いた人は君主に、ですわね。奇麗事と言われれば、
そのとおりですと答えるほかないのですが。

補足させていただくと、君主に必要な能力というものも、
一部の天才を除いては学習によって後天的に身に着けなくてはなりません。
言うまでもなくこれには莫大な時間とお金がかかりますから、
その恩恵にあずかれる子供(勉強は小さいときからこつこつやりましょう)は
自然と限られてくるわけです。既に政治力を持った君主や貴族、聖職者、大商人……。
人間が、「保護」する側とされる側に非常に強固に分断されるのも
仕方ないことでしょう。もちろん、ヨーロッパ全体を覆う教会権力が
流動化・自由化を嫌っているのも大きな理由。キリスト教世界は閉塞しているのです。

187 名前:ルクレツィア・ボルジア:03/11/08 23:22

>>181さま

娯楽ですか。競馬とかカードとか異性とかいろいろありますが、
最近巷で流行している娯楽をふたつほどあげさせていただきます。

さいきんのおたのしみ1:読書

まあそんな眼をなさらず最後までお聞きくださいませ。
書物というものは長らく、一部の知識階級の占有物でありました。
一般の人になじみのある本といえば聖書(ラテン語です)くらい。
他の本にふれようと思ったら、大学等の図書館へ行くか、貴族・大商人の
蔵書くらいしかありません。自分で買おうと思っても、人を殴り殺せるほど
重くて厚くてしかも高価。おまけに中身はやっぱりラテン語で、読解は甚だ困難……。
かくて善良なる羊の群れは、日曜日の教会で羊飼いが唱える文句を
意味もわからず復唱するだけの存在であったのです。

ところが近年、この状況を劇的に揺るがす要素が次々と発生しました。
上質の紙の発明、活版印刷術、文庫本の概念……。これらによって安価に手軽に
製本できるようになると、今まで本に縁のなかった人たちにも読めるように、
より平易な言葉を使う動きも出てきました。つまり、書物がようやく人々の共有物に
なりはじめたのです。なんだそんなことか、と仰らないでくださいましね。
これは、人類の進歩に欠くべからざる重大事だと、わたしは感じますわ。

たとえば、先ほど(>>186)の君主に必要な能力云々とも関係しますが、
政治に関しての知識さえあれば、専門の政治家でなくとも政治に参加できるわけです。
極端な話、「オラたちの領主さまはおっそろしい人だべ、ひどいお方だべ」と感じるなら
クビにして自分たちが代わりになることもできます。二十一世紀のニホンには
そのためのオストラシズム……失礼、選挙があると聞きますわ。
こういう権利は、手放したりせず最大限に活用したいですわね。

188 名前:ルクレツィア・ボルジア:03/11/08 23:23

>>181(続きですわ)

さいきんのおたのしみ2:宝探し

いえ、別にリスボンから西へ船出して新大陸の富を、というわけではありません。
そんなことをしなくても、ローマにはお宝がたくさん隠れていますものね。
教会権力の「他者の価値を認めない」という偏狭さは、ローマ・ギリシア時代の芸術品の価値も、
もちろん認めませんでした。前時代の優れた遺産は壊され、燃やされ、捨てられ……。
そう、「捨てられ」です。捨てられたものは拾えばいいのです。
荒地の片隅、遺跡の瓦礫の中、テヴェレの川底……。ほとんど探しつくされたとはいっても、
まだお宝はどこに眠っているかわかりません。今度の日曜日にはお弁当持って、
川底の泥さらいでもやってみましょう。死体が引っかかっても気にしない気にしない。

運良く発見できたら、そのあたりの好事家に売り払えばけっこういいお金になります。
年頃になってきたせいで最近疎遠の妹さんに、新しい流行の服の一着も仕立ててあげれば、
「おにいちゃんだいすき!」とあなたへの愛もたちまち急上昇。在りし日のあの蜜月時代が
再びよみがえること請け合いですわ。

>>185 朱重八さま

はじめまして。以前、海陵陛下のお話でお見かけした方でしょうか?
これを縁に、いっしょにこのサロンをもり立ててくださるとうれしいですわ。

ところで朱重八さまは白蓮教という宗教の方でしたかしら。
白蓮教といえば、塩の密売をなさっていたとかいないとか。
詳しく存じませんで、ごめんなさいまし。ご質問の件は、
海陵陛下のお言葉を待たせていただきましょう。

さてちょっと早いですが、今日はこれにて失礼いたします。
明日はニホンの選挙だそうですから、夜更かしはほどほどになさいましね。
それでは、ごきげんようみなさま。

189 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :03/11/08 23:33

>>184の孫武の子孫は孫[月+貧]じゃなくて孫[月+賓]な。
いつも貧乏しているからか字まで貧しくなっちまったぜ、チキショー。

>>185 朱重八
むっ! 怪しい奴め、お前一体何者だ?
この一面の痘痕面といい、吊りあがった目や烏のように尖った口といい…
ううむ、なんという禍禍しい顔つきなんだ…まさしく「悪相」というに相応しいな。

が、その面構えのせいかなかなか独特の雰囲気を持っているな。
何つーか、一発どでかいことをやりそうな気がするぜ。
大事を為す人間ってのはこれ位の特異な容貌が必要なのかも知れねえな…

まあ、泰平の世じゃどう頑張っても盗賊の親玉位で終わるのが関の山だろうが、
乱世なら天機を掴めばあるいは…天下を取れるかも知れねえな。
もっとも今の時代はダメだぜ、何てったって俺がいるからな、ぐふふ。

とりあえず、俺からアドバイスするなら…そうだな、
「重八」なんつー農民チックな名前はその面には似合わねえと思うぜ。
やっぱり天下を目指すならそれに相応しい名前ってあるもんな。
「元璋」あたりなんか雰囲気としても、画数的にもいいんじゃねえ?

ま、これからもよろしく頼むよ。人が多いってのはいい事だからな。

190 名前:徐達:03/11/10 17:58

ガチョウを食べて死にましたが何故?

191 名前:王守仁:03/11/10 21:01

ニンメンハオ!
野蛮な皇帝陛下とブラコンの貴婦人がいるスレッドはここアルか?

ワタシ、明の思想家の王守仁、字は伯安アルよ。
号の「陽明」の方が有名かもしれないアルな。

お、アナタ知ってる? すーばらしい。
そう、「陽明学」って学問を作った人アルね。
陽明学は完成されたとても素晴らしい学問でアルからみんなヨーメー。
なんちってHAHAHA。

という事でしばらくの間お世話になるアルよ。シエシエ!

>>185・朱重八サン
おお! まさに奇相にして貴相!
その超インパクトのあるお顔はまさしく太祖洪武帝陛下のお若いころの姿でアルな。
とっても肖像画通りでアルよー。
もちろんその辺に飾られている粉飾した肖像画の方じゃなくて、
ブラックマーケットから苦心して手に入れた、
「洪武帝の本当の姿」に写っている顔の方ネ、HAHAHA。

アナタはこれからとっても長生きする国の皇帝陛下になる運命アルよー。
だけどアナタの子孫はみんなロクデナシばかりで臣下も民衆も苦労してるヨ。
先祖の代からもうちょっと頑張って欲しいトコアルね。
まだまだ言いたいことは一杯アルけど、これ以上毒吐くと
錦衣衛(秘密警察)にしょっ引かれかねないので止めとくネ。

それじゃアナタも頑張って良い国作ってネ。

192 名前:王守仁:03/11/10 21:03

>>187・ルクレツィアサン
白蓮教はかつて弾圧されたマニ教の流れを汲むという説がアルね。
宗教結社は大抵地下に潜ってたから、塩の密売みたいなヤバい仕事にも
手を染めていた可能性は多いにアルね。

ちなみに、白蓮教は一名を明教とも称したそうだヨ。
洪武帝は白蓮教の勢力を取り込んで強大化したおかげで天下取れたアルから
ひょとしたらそれで国号を「明」としたかも知れないネ。

ところでルクレツィアサン、
(声を潜めて)洪武帝の宗教との繋がりの話は大っぴらに言わない方がいいアルよ。
中国内でうっかり話して、錦衣衛に聞こえようものならものなら、コレヨ(手で首を斬る真似)
何しろ洪武帝は若い頃、貧窮のあまり皇覚寺ってとこで托鉢して
どうにか露命を繋いだという過去がアルとのことヨ。
そのおかげで上表文に「光」や「禿」なんて書いた人はみんなコレネ(手で首を斬る真似)
100年以上経ったとは言え、まだまだ明国にはタブーが多いヨ。
でも自分の信じる道を進むのは大切ネ。「知行合一」ヨ。

>>190・徐達サン
アナタ洪武帝のもとで数々の戦功を建てた人ネ。
猜疑心強い洪武帝のこと、戦功を建てすぎたアナタを警戒してしまった、
だからアナタ消されたみたいネ、きっと。
食べたガチョウはきっと毒入りヨ。

ハッ! 今錦衣衛らしき人がこっち見たアルね。
ここで彼らに捕まったらきっと拷問されて殺されるヨ。
今のその場をいかに生き、最善を尽くせるかを求める。
コレがワタシの思想ね。だから無駄死にはしないヨ。

という事でさっきのは取り消しネ。
アナタ死んだのはきっとガチョウの食べすぎヨ。
好物だからって食べすぎは体に毒アルな。

それじゃまたお会いしようネ。サイツェン!

193 名前:鎮撫司の者:03/11/11 11:32

毎日訊問に明け暮れてますが、様々な人たちを担当します。

194 名前:乾隆帝弘暦 ◆92AZZv3d2k :03/11/11 11:38

朕もここに常駐して構わぬかな?

195 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :03/11/11 22:55

今日は賑やかでいいな。

>>190 徐達
お前は確か洪武帝の竹馬の友と言われた男だったな。
ガチョウを食って死んだ?
そうか、きっと朱元璋(洪武帝)から贈られた奴だな。
奴は猜疑心の強い人間らしいからな、疑われしまったら親友でも助からねえか。

いや、むしろ親友だったからこそいけなかったのかもな。
皇帝ってのは孤独なものなのさ、親友なんていてはならねえんだ。
漢の初代皇帝劉邦も、同じ日に産まれた親友を廬綰を粛清してるもんな。
まして明は他王朝にも増して皇帝が独裁的だからな。

ま、ということでそりゃ運命って奴だ。そういうことで諦めてくれ。
藍玉や胡惟庸のように処刑されなかっただけマシじゃねえか?

>>191 王守仁
おいコラ、てめえっ! 誰が野蛮だと!?
てめえら漢人がふぬけているから俺たち女真族が喝を入れてやったんじゃねえか。
中華帝国の後継者は江南政権ではなく俺たち大金国だ。良く覚えておくんだな。

大体俺も暴君とは言われているが、漢文化の熱烈な信望者だったんだぜ。
文化人はかなり優遇していたし、この点で文句を言われる筋合いはないと思うんだがな。
後を継いだ連中も大方そうだというから、金は漢文化にたいしては寛容だったと思うぞ。

もっとも、尚武の気風のあった俺とはともかく、
皇帝はみんな漢文化どっぷりになってしまったおかげですっかり軟弱になっちまったそうだが。
文化も度が過ぎると却って毒なのかねえ。

陽明学ってのはなんだか知らねえが、
俺たちの時代だと朱熹って奴が儒教を洗いなおして「朱子学」ってのを作ったらしいな。
それの仲間か何かか?
しっかしその戯画で出てきそうな中国人風の怪しげな喋り方…とても思想家には思えねえが、
まあいいや。これからもよろしく頼むぜ。

196 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :03/11/11 22:56

>>193 鎮撫司の者
おお、そいつはご苦労さん。
鎮撫司っていやあ明の特務機関の役所だったっけ?
皇帝の命令とあれば大臣だろうと高官だろうと連行しなきゃいけねえんだろ?
猜疑心の強い皇帝の下だといろいろ大変だな。

せっかく訊問のプロが来たんだから一つ聞いてみるかな。
何か吐かせたいと思っても、訊問するだけじゃ吐かねえ奴って多いじゃねえか。
そういう奴はやっぱり拷問に掛けたりするだろ?
何か「どんな奴でも一発で落ちる!」っていう効果的な拷問方法ってねえかな?
いやあ、俺のところでもいろいろ試してみてるんだけどこれといった奴って無くってな。

>>194 乾隆帝弘暦
お、あんたはもしかすると清の全盛時代を築いた「三世」の一人か?

大金は俺が南伐にしくじって以来、南征を諦めたらしくて
1234年に滅ぼされるまで遂に中国統一は果たせなかったんだが、
400年後に満州(女真)族による統一国家を作り上げることができたというのは
同族としても実に鼻が高いぞ。良く頑張った!

参加はもちろん大歓迎だ。ぜひわらじを脱いでいってくんな。
一緒に盛り上げていこうぜ。

ところで、以前>>169が言っていた、
清で「楊梅瘡(梅毒)」で死んだ皇帝ってまさかあんたのことじゃねえよな?
在位60年、90近くまで生きていたって言うんだから違うか。
今度長生きのコツも聞いときてえ物だな。

197 名前:乾隆帝弘暦 ◆92AZZv3d2k :03/11/12 11:19

名前 : 愛新覚羅弘暦(あいしんかくらこうれき)
     愛新覚羅が姓で弘暦が名である。
年齢 : 即位時二十四歳。崩御したのは八十九歳だが、
     ここでは四十代にしておく
性別 : 男
職業 : 大清王朝六代皇帝兼太上皇
恋人の有無 : 孝賢皇后を筆頭に三十以上はいた。
好きな異性のタイプ : 親には孝を尽くし臣には礼で接し分を弁え
            朕を慈しむ者
好きな食べ物 : 用意された物は食べていたが満州族料理の一つである
         餃子を良く食べた。後、茶を毎日飲む。
趣味 :文物を愛でる事。庭園の散策。北京を忍んで歩く事
最近気になること : 我が王朝清の正式な歴史書の編纂
一番苦手なもの : 夷国夷人との関係
得意な技 : 上奏文の整理処理、臣民の観察
一番の決めゼリフ : 知道了(了解したと言う意味だが、ある程度の気軽さを
               含んでいたので好んで命令に使っていた)
将来の夢 : 我が満州族の文化保持・中華の安泰
ここの住人として一言 : 歴史実在系は少ないが、その分やり甲斐があるか
ここの仲間たちに一言 : 時代が異なれど共に進む事を願う。
ここの名無しに一言 : 上奏・質問・疑問・提案何でも受け付ける。

198 名前:乾隆帝弘暦 ◆92AZZv3d2k :03/11/12 11:41

さて…海陵庶人殿。快く認めて頂き礼を申す。
しかし庶人と呼ぶのも妙なので金帝と呼ばせてもらうが宜しいかな?
ルクレツィア・ボルジア夫人には異なる国と文化圏ながら
協力していきたいと考えているので宜しく頼む。
王守仁文成公が一番朕と時代が近い様なので色々と世話になるだろう。

…して、金帝が述べられた梅毒についてだが、朕の知る限りでは
我が大清十代皇帝、同治帝載淳(さいじゅん)が当て嵌まるか。
母である慈禧太后…俗に言う西太后だが、あれに押し付けられ
その鬱屈を晴らすためと宦官に連れられて訪れた娼館で感染した
そうだが、表向きは天然痘とされた。
皇帝の尊位にあるまじき愚行と言うしかないが、それがあの者の
運命と申せばそれまでか。

長生の秘訣か…かの長春真人が元の太祖に言った様に衛生の道はあれど
長生の道など存在せぬ。人間とは成すべき事を行い、然るべき時に死ぬ。
朕は偶々それが多量にあったので生きざるを得なかった。

最後にもう一つ。「朕」は皇帝が自らを指す表現だが、ここには朕と金帝の
二名が居る事になるが、天に二日無く地に二王無しと言う。
もし貴殿が望まれるなら、朕は朕と言わず「予」か「我」を使うが、その点
如何思われるか、返答を願う。

しかし、ここは長文が可能なので朕の様な者には有難い場だ。
上奏文の中には十割中九割が故事来歴で埋め尽くされ、ようやく意見の
部分に入ると愚にもつかぬ内容と言うのが少なくなかった。
その様にならぬ様、極力端的にまとめる様心掛けるが、薀蓄や詳細な事柄が
必要な時は長くなるだろうが、その際は容赦されたい。

では、朕はこれ以後の質問等に返答していきたいと思うので。

199 名前:名無し客:03/11/12 15:08

あなたが「やっちゃった」瞬間をコソーリ教えてください。

200 名前:王守仁 ◆OYOMEIRD7Y :03/11/12 19:58

ニンメンハオ!
ワタシ>>200ゲットアルね。ついでにトリップも付けたヨ。

>>193・鎮撫司サン
これはこれは、お仕事お疲れさまでアルな。
ワタシ? ワタシは何もヘンな事は口走っていないアルよ。
マンセーマンセー今上陛下マンセー。
ワタシとっても忠臣アルな。だからしょっ引かないよろし。

>>194・乾隆帝サン
ややっ、またしても辮髪マンが現れたアルよ。
皇帝専用の一人称「朕」を使っているとこからみるとアナタも皇帝なのでアルか?

アイヤー、アナタはワタシよりも200年も後の人でアルか。
そちらでは「明」ではなくて「清」という国になったでアルか?
きっと暴政がたたって明国は潰れたのでアルね。
明の皇帝はロクデナシばっかりだったけど、滅びると聞くとやっぱりさびしいアルな。
こちらこそよろしく頼むのネ。シエシエ。

>>195・海陵庶人サン
これは失礼したアルな。
何しろ明の前の時代、モンゴル人が支配していた頃は
漢民族も漢文化もとっても迫害されてたのこと、
ついつい他民族の皇帝には警戒してしまうアルよ。

アナタが詩文をよくした文化人でアル事はワタシもよく知ってるヨ。
ワタシの喋り方アルが、これはきっと浙江訛りネ。
それではよろしく頼むヨ。シエシエ。

>>199
やっちまった事アルか?
以前王族の寧王サンが今上陛下のあまりのバカっぷりにキレてしまって反乱を起こした事あるネ。
でもやっぱり反乱はイケナイことアルからワタシが兵率いて討伐したのことヨ。
反乱自体はワタシの采配が上手く行って14日で片付いたアルけど、
そしたら陛下は誉め言葉をくれるどころか親征したいから捕虜を解放しろって言って来るネ。

あまりにバカバカしいアルから断ったら、
謀叛の疑い掛けられてエライ目に遭ったアルよ。
でもこれも仕方がないネ。心に正直に生きるのがワタシの身上ヨ。

あとやっちまったと言えば浮気したことが奥サンにばれたときネ。
うちの奥サン、とっても怖いのヨ。
アイヤー! 今奥サンがワタシを大声で呼んでるアルな。
もしかして聞かれたのことアルか? 早めに謝っておくよろし。

ではサイツェン!

201 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :03/11/12 23:39

>>198 乾隆帝弘暦
おお、回答ありがとう。
やっぱり長生の道ってのは無いのか。ま、それもそうだよな。
とりあえず俺の場合長生がどうのよりもまず天寿を全うする努力をした方がいいかも知れねえ。
部下に弑されるとかってのはやっぱりカッコよくないしな。

そうか、梅毒ってのはやっぱりあんたじゃなかったんだな。そいつはよかった。
同治帝って10代目か。とするとあんたの子孫かな?
皇帝ならなにも娼館なんかに行かなくても女に不自由しねえと思うんだが
やっぱり母親に抑え付けられたのがいけないのかねえ。
西太后も凄い女だって言うからな。彼女にかなうのは唐の則天武后くらいだろう。

あと、中華帝国の原則としては「天に二日無く、地に二帝無し」なんだが
そこはそれ、俺たちの場合は時間が一緒じゃねえし、まあいいんじゃねえかな。
もっとも俺の時代だと江南に皇帝称してる奴がいるんだよなー。
こっちは許さん。いずれ征服した暁には思い知らせてやるつもりだ。

ということで「朕」に関しては自由に称してくれ。
いや、俺も一応公式の場では「朕」使えって煩く言われてるんだけどよ、
どうもこういうのって慣れなくてな。まー皇帝になったのもついこないだみたいなものだしな。
そこは在位の長いあんたに譲っておくよ。
俺のことは庶人でも煬王でもかまわねえが、もちろん金帝でもOKだぞ。

俺も長文派の傾向が強いから仲間ができると心強いぜ。
それじゃお互い頑張っていこうぜ!

202 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :03/11/12 23:40

>>199
「やっちまった」ことか…
あーそういやこないだ南征に反対した奴をやっちまったな。
ってそれは「やっちまった」じゃなくて「殺っちまった」か。
ま、実際の所後悔はしていねえしな。
口では大義云々言っていて、内心戦争が嫌なだけな臆病者など
我が大金国にとって害悪にしからならねえからな。粛清粛清っと。

後悔した意味での「やっちまった」ならそうだな。
契丹族とか漢族に反乱起こされたときかな。
そういうときは俺だってちょっとばかりは後悔するさ。
さすがに世界帝国目指す奴が足元で反乱起こされるってのは見られた図じゃねえだろ。
あと、反乱起こされたと気に
「どうせ反乱起こされるんだったらもうちょっと搾っておきゃよかったかな」
って別の意味で後悔しないこともねえな。
俺なんだかんだ言って骨の髄まで暴君だし。ぐふふ。

>>200 王守仁
おおそうか、200ゲットしたか。おめでとう。
(もう少し早く来れば俺が取れたじゃねえか! チキショー!!)
ほうほう、俺が文化人か。
そうだ、判ってれば良いんだ、判ってればな。

浙江訛り?
とすると江南大好きな俺としてはことあるごとに「アルよー!」とか言わねばならねえのか…
それはちょっと…う〜ん…

203 名前:オーベルシュタイン ◆rEH0G3hTlI :03/11/13 00:26

・・・増えましたな・・・。
いや、金帝・乾隆帝両陛下にはご機嫌麗しゅう。軍務尚書の私でございます。
あ、王老師(先生、はこれでよろしいでしたかな?)もお初にお目にかかります。

ところで、戦略の基本は「戦わずして勝つ!」だそうですが、戦術の基本は
なんですか?

204 名前:乾隆帝弘暦 ◆92AZZv3d2k :03/11/13 10:32

>>199
朕が晩年、和珅(わしん)と言う者を重く用いた事だ。
格別に目を掛けたが、それに甘え汚職の限りを尽くし
朕の治世後期に泥を塗っただけで無く、清の国政をも汚した。
結局朕の死後に自殺を命じられたがあれの本質を見極められなかった
朕の不明の結果と言える。いわば自業自得なのだ。

>>200 王守仁文成公
確かに朕は辮髪を風習とする満州族であり同時に中華の皇帝でもあった。
明代の歴代皇帝については太祖洪武帝・成祖永楽帝・宣宗宣徳帝
孝宗孝治帝は敬意に値する名君・賢君であったが他のとなると少し頭を
かしげる者がいたのは確かか。
公も御世辞にも名君と言えぬ武宗正徳帝の下で何かと苦労されたと伺っている。
…長くなったが朕からも改めて宜しく頼む。

…一つ聞くが公を杖刑・左遷に追い込んだ時の宦官、劉瑾に対して今でも
含む所はあるかな? ここには鎮撫司の者が出入りしている様だが、朕が
責任を持って公の身の安全を保障するので恙無く申して欲しい。

>>201 金帝
左様か。では今まで通り「朕」を使わせて頂く。
貴殿については金帝で統一するので了解されたい。
我が太宗皇太極(ホンタイジ)陛下は勅書の中で女真=満州族同一を
否定されたが、それについては別として、同じ非漢民族王朝同士手を
取り合って協力して行きたい。

>>203 オーベルシュタイン軍務尚書
うむ。初めて会う事になる。そう云えばキャラネタにも卿と同名の人物が
いたが、それだけ知名度・人気があるという事か。

…戦術の基本とな。朕は極力兵を消耗させず労少なく獲物を最上に取ると
考える。兵は消耗品と豪語する軍人も多いが、一人の兵には家族や友人知人が
おり、仮にその兵が戦死すればその周辺の者全てがその軍の指揮官。ひいては
国家そのものを恨みかねぬ。怨恨は疫病の如く広まる物にて、それを抑える術は
有効な物が無いと言うのが本当の所だ。物質精神両面で戦争に携わる全ての者を
大切に扱わねばならぬと朕は考えるが。

205 名前:大塩平八郎:03/11/13 21:17

王守仁先生・・・それがし、先生の教えを忠実に守ったばかりに・・・・・・無念。


206 名前:王守仁 ◆OYOMEIRD7Y :03/11/13 22:05

ニンメンハオ。
今日も質問にガンガン答えるアルね。

>>202 海陵庶人サン
そう言えば「朱子学」と「陽明学」の違いについて答えるのを忘れてたヨ。
ワタシが唱えた「陽明学」は明代に盛んになった「朱子学」への批判から産まれたアルよ。

そもそも孔子が唱えた儒学は「修己治人」を目標にした実践的な教えアルね。
漢代になって国教化してからは次第に形骸化してきて、無味乾燥とした学問になってしまったネ。
これを是正しようとして南宋の時代に起こったのが「朱子学」ネ。
ぶっちゃけ儒教の古典に返って己の行動規範を律していくという思想アルよ。

明の時代に入って朱子学は国教化して権威を得たアルけど、
これは学問としては良くないアルね。次第に理論が硬直して柔軟性を無くしてしまったのことヨ。
朱子の唱えた学説に対して批判を許さないと言うアルから、もはや学問としては死に体でアルな。
明の時代が停滞していたのも朱子学の自由のなさに一因がアルと思うヨ。

陽明学は人間精神の自由性、自立性を称賛する自由と平等行動の思想アルね。
あまり詳しくやりすぎるとスレッドを埋め尽くしてしまうのでワタシの著書を読むよろし。

>>203・オーベルシュタインサン
はじめましてアルな。
ワタシまだ若いから老師言われるとチョト照れくさいネ。
実はワタシも近々兵部尚書の位につくアルよ。

戦術の基本アルか。
それは「敵を囲むときには必ず逃げ道を作っておくこと」
いわゆる「圍師必闕」アルな。

これやらないと囲まれる方は追い詰められて死兵となるネ。
そうなるとこちらの被害もとても大きいヨ。
だから逃げ道を開けておいて、逃げ出した所を追撃するとよろし。
これは古の兵法書『孫子』にも載ってるのことヨ。まさしく基本アルな。

兵法を学べば山中の賊を破るのは容易いアルけど、
心中の賊を破るのは学問を学んでも難しいヨ。アナタも気を付けるアルよ。

207 名前:王守仁 ◆OYOMEIRD7Y :03/11/13 22:06

>>204・乾隆帝サン
劉瑾! あの者には散々ひどい目に遭わされたヨ。
全くこの時代の宦官にはロクなのがいないアルね。
土木の変の元凶の王振や、後に天啓帝を牛耳った魏忠賢など
明代ほど宦官の害に悩まされた王朝もないと思うアルよ。

だけど今でも怨んでいるかと言うとちょっと違うネ。
左遷されて僻地に流されている間、ワタシ悩みに悩んだアルけど
そのおかげである日「日夜端座して天命を待つのみ」と心を澄ませることができたネ。
これが後に陽明学の思想の土台となったことを考えると必ずしも悪いことばかりでは無かったアルな。
禍福は糾える縄の如し、と言う事ネ。

せっかく乾隆帝サンも言ってくれてるからワタシもぶっちゃけるとするヨ。
清代では洪武帝・永楽帝・宣徳帝・孝治帝の評価が高いアルか?

ワタシに言わせると洪武帝はともかく永楽帝は駄目アルな。
確かに対外的にはいろいろ功績をたてているヨ。でもマイナス面も大きいネ。
あの人甥の位を奪って即位したんだけど、学者の方孝孺がそれを批判したら
なんと一族や門人に到るまで全部殺してしまったのヨ。
おかげで官僚の間に理念や道義心というのが無くなってしまったネ。
おまけに永楽帝は宦官を重用しだしたから、宦官跋扈の遠因も作っているのヨ。
表立っては誰も批判しないけど、心有る人は内心首を振っているアルね。

宣徳帝も宦官を増やしたばかりか宦官を教育する学校まで作るんだから言語道断ネ。
せっかく洪武帝が宦官の害を慮って宦官の学問を禁じたのにこれでは元の木阿弥ヨ。

そうするとまともなのは先代の孝治帝位アルかな?
それに比べ今上陛下と来たら…あ、脱線してしまったアルな。
アイヤー、そう言えば永楽帝の子の仁宗洪熙帝は割りと評価高いヨ。
治世は一年足らずだったけど、永楽帝の遠征中はこの人が政務を見ていたアルな。

>>205・大塩平八郎サン
おー、アナタワタシの学問を実践した人アルか? それ素晴らしいヨ!
結果は残念だったようだけど、成功失敗は埒の外アルね。
正しいと思ったことを実践することが大切ヨ。それが「知行合一」ネ。

でも突っ走りすぎて命まで落としたのはやり過ぎネ。
一つの考えに固執しすぎると良くないヨ。
事を起こすのなら失敗しても後悔しないように決断するとよろし。

208 名前:王守仁 ◆OYOMEIRD7Y :03/11/13 22:07

それではワタシも自己紹介するアルな。

名前 :
 姓は王、名は守仁ヨ。号の「陽明」が有名アルかな?
年齢 :
 今年で48になるアルよ。孔子は50で天命を知ったアルけど、ワタシはまだまだアルな。
性別 :
 男アルよー。
職業 :
 明兵部尚書アルな。実際に任官するのはもうちょっと後アルけど
趣味 :
 学問を修めることアルな。学問の道は広いヨ
恋人の有無 :
 結婚してン十年の奥サンが居ります。とってもコワイコワイヨ
好きな異性のタイプ :
 今の奥サンと違って美人で優しくて気立てが良くて…ハッ(殺気に気付く)
 いい今のナシ! 奥サンがタイプアルよ〜
好きな食べ物 :
 出されたものは何でも美味しく頂くアル。でないと後が怖いのヨ
最近気になること :
 今上陛下が湖に落ちたらしいアルな。大丈夫アルか?
一番苦手なもの :
 …奥サン(ボソ
得意な技 :
 技と言うか、戦争は得意アルよ。戦う思想家を目指すアル!
一番の決めゼリフ :
 「山中の賊を破るは易く、心中の賊を破るは難し」
将来の夢 :
 そろそろ政界から引退して思索に没頭することアルかな
ここの住人として一言 :
 頑張りますのでよろしくアルよ〜
ここの仲間たちに一言 :
 この喋りは浙江訛りアル。ヘンな喋り言っては駄目アルよ
ここの名無しに一言 :
 アイヤー、お手柔らかに頼むアルよー

今日はこんなところアルな。ではサイツェン!

209 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :03/11/14 00:17

>>203 オーベルシュタイン
うん、実に賑やかでいいな。
これも俺の人徳の為せるわざって奴か、ガハハ。
…言ってみたかっただけだって。

戦術の基本か。
敵の十倍の軍勢なら包囲して、五倍の軍勢なら攻撃する…って奴か?
王守仁が>>206で挙げた『孫子』にそんな文句があったような気がするな。

つーかあれだよな、相手側の五倍も十倍も兵士が集められりゃ
余程まずい戦いをしない限り勝つってもんだよな。
大変なのはその兵士を集める事と兵站を維持する事であって。
でもそれは戦略の問題になるからなあ。
「戦略の不利は戦術では覆せない」ってのはこういう事なんだろうな。

戦術と言えば、
いざ干戈を交えるに当たっては如何に士気を鼓舞させるのが
将たる者の重要な役目だと思うんだがどうよ?
要するに兵どもを「その気にさせる」って奴だな。
士気が充分なら多少不利な戦いでも頑張れるし、
振るわないとすぐ総崩れになっちまうだろう。
ここ一番って時に上手く扇動できるような名言を吐ける奴ってのは貴重だな。

>>204 乾隆帝弘歴
え! 女真族と満州族って同じじゃなかったのか。
ホンタイジの親父の太祖ヌルハチが最初旗揚げした時に
「金」って称してたというからつい同じだと思っちまった。すまねえな。

そういや国号を「清」に変えたってのは何か訳ありなのか?
一説にはホンタイジが漢族圏に版図を広げるに当たって、
南宋を圧迫した「金」を名乗るのは不利であると判断したという話だが…
つまり、それって元をただせば俺のせいって奴なのか!?

210 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :03/11/14 00:18

>>205 大塩平八郎
ハッハッハ、そいつは災難だったな。
やっぱり学問と実際は違うだろうから
教えを忠実に守りすぎても上手く行かねえんだろうな。

そういや陽明学は思想と行動が一致しなければならねえんだっけ?
だけどやっぱり過ぎたるは及ばざるが如しって奴だろうな。
昔上手く立ち回って前漢を簒奪した王莽って奴がいたんだが、
そいつが儒教に基づいた復古主義ってのに凝り固まっちまって
儒教(というか古代周で行われたと言われている政治)に忠実になるあまり
実際の運用面を度外視した政治をやっちまったのよ。

それで結果どうか。
当然のようにあちこちで反乱が起きてしまい、王莽は殺される事となった。
やっぱり現実を見ねえで突っ走ると碌な結果にならないって事だな。
うん? なんだか身に詰まされるものがあるな…?

>>206 王守仁
お、そうか。解説サンクス。
つまり陽明学は朱子学のアンチテーゼって奴みたいなものか。

それにしても12世紀頃の俺たちの時代だと
朱子学も随分新しい事やっているように見えたんだが
時代が経つと陳腐化していくんだなあ。
ま、学問なんてのはどれもそうなのかも知れねえな。

211 名前:乾隆帝弘暦 ◆92AZZv3d2k :03/11/14 15:35

>>205 大塩平八郎
ふむ…日本徳川幕府で与力でありながら、あえて幕府に反乱を起こした者か。
経世愛民の思想と行動は朕も理解は出来る。だが臣である以上反逆の類は
皇帝である朕の立場では許容出来ぬ。
自らの蔵書を売り払い、その金を飢民に分け与えたと云う事は賞賛に値する。
だが一個人の力ではおのずと限界がある。何度か上司や時の老中に上奏した
そうだが、無駄に終わったのは一重に幕府の下部組織が機能していなかったと
云う事か。何時の世も野に埋もれた人材とは哀れな物よ。
それを発掘し見出すのが朕ら君主と役割であり義務と言えるか。

>>207 王守仁文成公
やはり士大夫は宦官とは水と油か。確かに明は唐と並び宦官の専権甚だしき
時代であった。だが別段宦官の弁護をする訳では無いが、英明とはいえぬ
凡人の類の皇帝にとって幼少時から日夜親しむ宦官と、定時で短時間しか
顔を合わせぬ官僚とは感情移入でも天地の差がある。
我が偉大なる祖父、聖祖康熙帝陛下も聖訓の中で宦官を絶対に信用するなと
書き残されたが、それも前駆を踏まぬ様にとの意味か。
明の諸賢帝についてだが、朕の生きた大清の頃では特に太祖洪武帝が
高く評価されていた。我が曽祖父、世祖順治帝陛下も臣下と歴代諸帝を
論じられた際に唐の太宗や宋の太祖を挙げる中で世祖が明の太祖を随一と
された。極めて下層の出身から中華皇帝となり完璧とも言える皇帝独裁権を
確立された面を評価されたのだろう。朕も何度か南京の洪武帝の陵墓に詣でた
事があるが、あの時の感慨深き思いは今でも思い出す事がある。
…仁宗洪熙帝か。彼は僅か一年足らずの在位ながら人事や諸々の政策で明史
でも前漢の文帝に比較される程の高い評価を受けているな。
父帝である永楽帝と異なり世界帝国から元の中華民族志向に戻そうとされたが、
御自身の早い崩御により中断された。
遠征で北京を留守勝ちな永楽帝に代わり監国として政務を看られたが時には
遠征に反対し側近が投獄された事もあり、苦労も並大抵の事では無かったな。

…禍福は糾える縄の如しか。陽明学は朱子学と大きく異なり実践に向いた
学問理論として遠く日本でも広まったそうだが頷ける返事痛み入る。

>>209 金帝
うむ。太宗陛下は従来の後金の名称を改められ「清」とされたが、これが
おそらく満州に限定された国家ではなく、明に代わる中華王朝としての
体裁を整える目的があっての事と朕は考える。それに金帝の申される様に
金と南宋の歴史を思い出させるので明の支配層に配慮した面もある。
女真=満州族同一否定も、それと関係しての事だろう。新しき国家建設に
旧来の名称では不都合があると思われたか、或は女真に拘らぬ新民族結成
を意味付けられたのか。ただ現在の人種学的見地ではほぼ立証されているが。

さて…一つ訊ねたき儀があるが貴殿の金王朝で最高の詩人とされた元好問
だが、貴殿は彼の者について如何思われるかな?
「国家の不幸は詩家の幸」と評された後の世に多く伝わる戦火や亡国を
謳った詩が、朕も考えさせられる物があった。

212 名前:名無し客:03/11/16 03:42

皆さんの座右の銘を教えて下さい。

213 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :03/11/16 21:06

>>211 乾隆帝弘暦
やっぱり非漢人民族が中華全土を統一するってのもいろいろ苦労があるんだなあ。
俺の遥か昔の時代、前秦の符堅も多民族による世界帝国の建設を目指していたんだが、
異なる民族を融和させる為に自分の民族の本拠と征服した民族の本拠をとっかえたり、
他民族の人材を高官の地位に就けるなど、いろいろ苦労していたようだもんな。

元好問か。
確か13世紀の人物だから俺よりは若干後の時代になるな。
金代随一の詩人であり、金の滅亡後ついに元に仕えなかった忠義の士として知られているが、
何よりも中国の伝統を一身に受けているという強烈な自負心があったらしいな。

彼が収録した金代の詩文を収録した書物に『中州集』というのがあるそうだが、
その題名だけでも中華の正統な文化を受け継いでいるという自負が見えてきそうじゃねえか。
まるで俺の生まれ変わりみてえだな、ガハハ。

彼のような人物と時代を同じくできなかったのは実に残念だと思う。
というか、亡国の遺臣にさせちまった皇族連中のふがいなさに涙が出ちまいそうだ。
俺がしっかり南征を仕上げられれば大金もモンゴルに対抗することもできただろうし、
結果として滅亡に追い込まれることはなかっただろうからな。

「国家の不幸は詩家の幸」…確かにそうかも知れねえけどよ、
元好問自身も幸せだったか、っていうとやっぱり違うんじゃねえかな。
魏の曹植や南唐の李Uなんかもそうだが、
幸福な境遇よりも、不幸な境遇に置かれたほうが素晴らしい詩ができるらしい。
けど、だからといって自分からそれを望む奴なんていないだろうさ。

そうそう、元好問と言えば忘れちゃいけねえのは、
金の滅亡後記録の散逸を防ぐために奔走したことだな。
おかげで俺たちの時代の歴史が失われずに済んだんだからな。
この点感謝してもし足りないぜ。

長くなっちまったけど元好問に対する感情はその詩才への尊敬、
節を全うしたことに対する称賛、金の記録を集めたことに対する感謝、
あとは似た志向を持つことに対する親近感が綯い交ぜになった感じかなあ。
なかなか上手く言えねえけど。

214 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :03/11/16 21:06

>>212
座右の銘か。
そうだな、やはり俺としては「先即制人、後則爲人所制」をまず挙げたい。

何、読めねえ? しょうがねえな。
「先んずれば即ち人を制し、後るればすなわち人の制する所となる」だ。
『史記』は項羽本紀からの言葉だ。
意味は…そうだな、要は先手必勝! 殺られる前に殺れ!って奴だな。
戦いしろ政治にしろ、先手を取った者が往々にして主導権を握るのだ。

俺が先代皇帝をぬっ殺して帝位に就いたことは何度も言ったと思うが
これもこっちが殺らなきゃ何れ殺られていただろうからな。
まさしく「先即制人、後則爲人所制」を地で行ったってことさ。

もう一つ挙げるとすりゃ
「斷而敢行鬼神避之(断じて敢行すれば鬼神もこれを避ける)」
これも『史記』が出典(李斯伝)だ。
意味は「思いきって決断してことを行えば鬼神でも畏れて避けていく」ってとこだ。
皇帝になればいろいろ決断しなきゃいけねえことがたくさんあるからな。
決断力と信じたことをやり抜く精神力がなけりゃとても大事は起こせねえって奴だ。

215 名前:チェーザレ・ボルジア ◆Ces.71sV8Y :03/11/16 21:54

ここに来るのは久しぶりになるかな……私が来ない間に、随分人が増えて
賑やかになったものだが……これならルクレツィアも寂しい思いをすることはあるまい。
…乾隆帝陛下と王守仁先生とは、これが初めての対面ということになりますな。
私はルクレツィアの兄にして、ヴァレンティーノ公爵のチェーザレ・ボルジア……以後お見知り置きを。

さて、今回の質問だが……あなた方はキリストの教えやキリスト教の神に対して
如何なる印象を抱いておられるであろうか?
聞くところによると、乾隆帝陛下の御世ではキリスト教を邪教として排斥していたようですな。
金帝陛下や王先生の時代にはキリスト教…というよりカトリックは伝わっていなかった
はずなので、もしかしたらこれは答えにくい質問であるかもしれないが……
別に難しく考えることなく、率直に思うところを述べて頂ければ幸いだ。

……ちなみに私のキリスト教に対する考えは自分のスレッドで
詳しく述べているので、もし興味があるならそちらを見て頂きたい。


それとルクレツィア………あまり突飛な言動で周囲を困らせないようにな。

216 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :03/11/16 23:32

>>215 チェーザレ
お、久しぶり。元気そうで何よりだな。
カソリックってのはキリスト教の宗派の一種なのか?
やはりどこの宗教もいろいろ宗派があるようだな。
下手すると異教徒よりも異宗派への弾圧の方が厳しかったりするしな。

で、細かい宗派の違いは良く知らねえが、
ここ中国ではキリスト教と言うと「景教」という名で知られている。
伝わった年代については諸説あるようだが、さすがに西暦62年というのは眉唾だろう。
何しろ仏教ですら伝わったのがこの時代かそれよりも少し遅いくらいだからな。
それでも遅くとも唐代までには伝わったようで、唐の時代には景教による寺院も多数建てられたようだ。

が、それも845年の武宗期の「会昌の法難」で潰滅状態になっちまったようだ。
会昌の法難ってのは仏教側から見た言葉だが、
このとき仏教だけでなく景教やゾロアスター教、マニ教も弾圧されちまってな。
もっともマニ教は弾圧慣れしているようで、しぶとく地下に潜り込み
後に北宋末期での方の反乱や、元末期の白蓮教の反乱を起こしているのだが。
景教の方は残念ながらそこまでの生命力はなかったようで
俺の時代では完全に廃れ、若干の記録が残されているくらいだ。
西域のほうならまた違ってくるのかも知れねえけどな。

んで、キリスト教の神についての考えか。
俺自身は無宗教な人間…というよりも、
為政者たるものが宗教に溺れるべきではないと考えているのでな。
特に擁護しようとか排斥しようとかは思わねえが、
まああまり面白く思ってねえのは事実だな。
何しろ皇帝、つまり天子ってのは天に替わって地上を支配する者だからな(建て前だが)
他に絶対者みたいなのがいたりするとやりにくいのよ。

217 名前:キング ◆kkKinG..Eo :03/11/17 02:07

旨い酒を飲みたいから、とかいう理由で
国盗りをしようとした輩がいたら、面白いだけどねえ。

長い歴史のなかなら、わりととんでもない理由で
世界征服をしようとしたのがいたら、教えてもらいたいものだね。

酒のツマミ話にもってこいだろう、フフン。

218 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :03/11/17 23:31

>>217 キング
おっと、これは珍しい客人だな。
うーん…歴史を紐解いてみると、晋の阮籍みたいに
旨い酒をたくさん飲むために仕官したって奴ならいるんだけどよ、
さすがに旨い酒を飲むために国盗りをしたって奴は聞かねえな。

酒を飲み放題の生活をを送るなら、皇帝はやめといた方がいい。
何しろ皇帝って朝早えのよ。日が出たらもう政務を取らなきゃいけねえんだぜ。
ゆっくりと酒を飲むヒマもねえって。

むしろのんびりと暮らせる地方官吏にでもなったほうがいいと思うぞ。
それも紹興などの酒の銘産地ならいう事なしだな。
紹興って言えば江南だが…あー江南に行きてえなあ。

閑話休題。
んでとんでもない理由で世界征服をしようとした奴か。
好物の茶を不自由なく飲めるために江南に攻め込んだ俺とか?
…もちろんこれは冗談だって。
一応俺も中華圏統一を目指して戦った、ということになってるんだしな。

そうだな、強いて言えばさっき出て来た晋という国の初代皇帝、武帝司馬炎かなあ。
こいつが280年に呉という江南の国家を降して中国全土の統一を果たしたんだが、
そのときに最初に命じたのが
「江南には美女が多い、美女をかき集めて我が後宮に入れよ」だそうだ。
何とも羨ましい…もといとんでもない奴だな。

しかし、こうして考えてみるとキレた理由で攻めこむ奴ってのはいねえもんだな。
中国人は大義名分を重んじるからか、一応もっともらしい理由をつけるんだよな。
酒の肴になったかは判らんが、まこんなとこだな。

219 名前:オーベルシュタイン ◆rEH0G3hTlI :03/11/18 21:05

そう言えば・・・中国には茶を好きなだけ飲みたい、という一心で大工かなにかから
一国の王にまで成り上がった御仁がいましたな。

さて、皆様方元々王族や士大夫など結構イイ家にお生まれですが・・・もし
庶民の家に生まれていたらどんな風になってたと思いますか?

220 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :03/11/19 00:17

>>218 オーベルシュタイン
へえ。
俺以外にも茶が好きな奴ってのは多いが、
大工から一国の王にまで成り上がったってのはすげえな。
なんだかんだ言って中国って儒教の影響が強くて、成り上がるってのが難しいからな。
乱世なら例えば劉邦や朱元璋みたいに運さえ掴めれば
己の才覚を活かしてのし上がることも可能なんだが、平和な時期だと絶望的に難しいな。

んで庶民の家に生まれたらか…
女真人は基本的に国民皆兵制だからやっぱり兵士になっていただろうな。
戦争が多い時代だから、生き残りさえすれば出世することも夢じゃねだろう。
武功を積んでいけば一国一城の主くらいにはなれるかも知れねえ。

が、書に親しむことができたのは恐らく王族の生まれであったことが大きいだろうから、
きっと無学蒙昧な荒武者になったと想像できるぜ。
(今でも充分荒っぽいか)

まあ、勉強は偉くなってからでもできるだろうけどな。
はじめは田舎侍だったが主君の孫権に読書を勧められて一念発起し、
近隣の学者も及ばないほどの学問を身に付けた呂蒙みたいな生涯を送ったりしてな。

221 名前:王守仁 ◆OYOMEIRD7Y :03/11/22 23:21

ニンメンハオ。随分回答が遅れてしまったアルね。

>>212(皆さんの座右の銘を教えて下さい。)
ワタシの座右の銘アルか。
やはり「言多ければ事をして敗れしむ」アルかな。
ワタシの時代では口や筆を滑らせたばっかりにひどい目に遭った人多いアルよ。
アナタ達の時代になっても恐らく同じではないかと思うアルな。

東漢の末期の人で、孔子の二十世の子孫の孔融って人の言葉アルね。
この人やたら一言多かったみたいで、余計なことを言いすぎて時の権力者曹操を怒らせ
仕舞いには罪を着せられて処刑されてしまうアルけど、
処刑される段になって詠んだ辞世の詩の冒頭の言葉がこれネ。
歴史の皮肉アルな。

>>215・チェーザレサン(キリストの教えやキリスト教の神に対して如何なる印象を抱いておられるであろうか?
はじめましてでアルな。
カトリックの教えが中国に来るのはもうしばらく先のようアルけど、
キリスト教の他の宗派は大分昔に来ていたアルね。
海陵庶人サンが>>216で言っていた「景教」がそれアルな。

唐代の廃仏令の巻き添えで潰滅状態になったのも海陵サンの話の通りアルけど
実は元代になってまた復活したのアルよ。
それは元の皇族にキリスト教を信仰していた人が多かったからアルな。
もっとも今は朱子学が盛んなので再びキリスト教は鳴りを潜めたみたいヨ。

それはともかく、儒家にとってはキリスト教の教えは天敵アルな。
孔子も論語で「怪力乱神を語らず」と仰ったアルね。
ワタシも孔子の教えを奉じる者としては神のような非自然的な存在は容認しがたいアル。

222 名前:王守仁 ◆OYOMEIRD7Y :03/11/22 23:22

222ゲットあるな。
これもワタシの普段の行ないがいいからアルね。知行合一ヨ。

>>217・キングサン(わりととんでもない理由で世界征服をしようとしたのがいたら、教えてもらいたいものだね。)
こちらもはじめましてアルな。
キングサンと言うと中国では「王」サンアルね。
アイヤー、偶然にもワタシと同姓アルよ。中国では同姓は皆兄弟アル。シエシエ。

酒飲みと言えば、明の前の元の時代は酒飲みの皇帝が多かったそうアルよー。
フビライが南宋を征服したり、日本にも攻めこもうとしたのも
実は旨い酒を独り占めしようと_したためではないかとワタシ思てるヨ。

とんでもない理由の世界征服なら、成祖洪武帝アルな。
先帝(建文帝)の位を奪って即位したと言うのをワタシ>>207でも言ったアルけど
このとき宮殿に火を放って焼き払ったものの建文帝の遺体は見つからなかったそうアルな。
洪武帝は建文帝が隙を見て国外に逃亡していずれ再起を図ると思ったらしく、
艦船に兵士をたくさん載せて方々の国を捜しまわったそうアルヨ。
これが後に「鄭和の大航海」と呼ばれるヨ。

>>219・オーベルシュタインサン(庶民の家に生まれていたらどんな風になってたと思いますか?)
庶民に生まれていたらきっと農民として一生を暮らしたと思うヨ。
明は農本主義アルから商人は駄目アルね。
洪武帝の政策では農民は絹が着れるけど商人は着れないアルよ。

もっとも、最近は拝金主義がはびこっていて
商人も宮廷内部に食い込むようになっているようでアルな。嘆かわしいヨ。

ではサイツェン!

223 名前:ルクレツィア・ボルジア:03/11/23 16:25

10日以上かけて少しずつ書き溜めていたお返事を、
あやまって消してしまいました。もう、何と申すべきか、
自分の愚かさで立ち上がる気力も失せそうです……。

死んだ子の年を数えても仕方ないとわかってはいますが……。
みなさま、愚かな女の轍を踏むこと無きよう
くれぐれもお気をつけ下さいませ。

はあ……。お兄さま、皆様方、本日は生存報告だけということで
お許しくださいまし。はあ……。

224 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :03/11/26 00:56

最近ヒマだな。
空上げするのもなんだし、好きな詩人の詩でも書いていくかな。

 恨 秋 雨 思 不 誰 衰 桐  秋
 血 墳 冷 牽 遣 看 燈 風  来
 千 鬼 香 今 花 青 絡 驚
 年 唱 魂 夜 蟲 簡 緯 心
 土 鮑 弔 腸 粉 一 啼 壮 李
 中 家 書 應 空 編 寒 士 賀
 碧 詩 客 直 蠹 書 素 苦

いきなり李賀って柄じゃねえだろって? 放っとけ。
この李賀という男、中唐の頃の詩人なんだが類稀なる詩才を持つにもかかわらず
世に容れられず不遇な人生を送り、わずか27歳で世を去っている。
それにしてものちに「鬼才」と呼ばれただけあって尋常じゃねえ詩を書くよなあ。
「恨血千年土中璧(恨みこもる我が赤き血潮は千年の後に碧玉となって掘り出されるのだ)」
なんておどろおどろしくもきらびやかなフレーズは並みの人間には到底思いつかねえよ。

>>223 ルクレツィア
何日もかけて書き溜めた返事が消えるとは気の毒なことになっちまったな。
悲しかったら俺の胸で泣け…というと兄さんが怖いからやめとくが
とにかくあまり自分を責めずに元気出してくれよ、な。

また元気が出たら少しずつ返せば良いんだからさ。
みんなあんたのレスを楽しみにしているから、いつまでも待ってくれると思うぜ。
なんてたってむさ苦しい歴史人物スレにおいて紅一点なんだから。
う〜ん、これってあまり慰めになってねえよなあ…

225 名前:名無し客:03/11/28 01:17

「鳴かぬなら 鳴くまで待とう ホトトギス」
「鳴かぬなら 鳴かせてみよう ホトトギス」
「鳴かぬなら 殺してしまえ ホトトギス」

日本の有名な武将達の言葉です。
一番自分に会いそうな言葉はどれですか?


226 名前:キング ◆kkKinG..Eo :03/11/28 02:59

>>218 皇帝サマ
なるほどねえ。ま、ウチの客に天下盗りをしたいってのはいないけど、
オンナにモテたいってのはゴロゴロしてるんだよ。
その連中でも煽って遊ばせてもらうとしようか。

…ヒマだから国に反旗を翻した、なんてのは小説の話だけだろうね。フフ。
知ってるかい? 幻影達って名前の男さ。

>>222 王大人
フフン、そういえば同じ名前だね。もっとも、私のは通り名なんだよ。
チャーチルと山岡の関係みたいなモノかねえ。

>実は旨い酒を独り占め
好感度アップだよ(笑) 客にエビフライでも出してやろうかな。
こっちは裏の世界が長かったからね、そういう人間くさい話に弱いのさ。


軍務尚書サマにも感謝。おかげでいいネタを客に披露できそうだよ。
いつか、酒を一緒に飲めると楽しそうだね。

227 名前:オーベルシュタイン ◆rEH0G3hTlI :03/11/28 17:41

そろそろ年の瀬ですな・・・・久しぶりの拝謁を賜りたく存じます。
年の瀬といえば倭国では、この時期になると「忠臣蔵」という話が
話題に上ります。これは「主君のあだ討ち」をテーマにしたものですが、
それについて何か一言。あと、「こいつは俺の仇を討ってくれる!」って
くらい信頼した部下・友人・親族その他についてなども。

228 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :03/11/29 02:55

今ごろ気づいたようでなんだが、
>>220での俺のレス番指定が間違っていたようだ。
正しくは>>219のオーベルシュタイン宛だな。
悪い悪い。

>>225
なんだぁ? この3択から選ばねえといけねえのか。
別に俺はホトトギスの鳴き声になんか興味はないがなあ。

まあそう言ってはなんだし、
どれが一番俺に合うか一つ検討してみるとしようか。
「鳴かぬなら 鳴くまで待とう ホトトギス」
これは却下だな。俺は気が短い。
ただでさえ忙しいのに一々待っていられるか。

「鳴かぬなら 鳴かせてみよう ホトトギス」
できるならこれが一番手っ取り早いな。
方法があれば、の話だが。少なくとも俺は知らん。

「鳴かぬなら 殺してしまえ ホトトギス」
上記2つの方法が取れないとなると、やはりこの選択になるか。
愛護精神など持ち合わせがないので別に殺しても何とも思わなねえが、
たかが鳥一羽の為に必死だなと思われるのも癪な気がする。

…う〜ん、考えたら腹が減ってきたな。
そういやあ、最近焼き鳥食ってないなあ。
よし、今晩はホトトギスの焼き鳥で一杯やるか。
おい、弓を持て! 俺自ら一矢で仕留めてくれよう。

229 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :03/11/29 02:57

焼き鳥(゚д゚)ウマー

>>226 キング
ま、女に持てたいってのは多くの男の願望ってやつだからな。
そういやあんた酒場開いてるんだってな。玄関に盛り塩ってやってるかい?
実はあの盛り塩の元になったのが好色皇帝・晋の武帝の故事から来てるんだ。

>>46で武帝が夜の相手を決めるのに羊の車に引かせた…というのを書いたんだが、
武帝の妃に頭のいい女がいて、羊の好物である竹の葉や塩を部屋の前に置いておいたのさ。
そうすると羊が必ず同じ部屋に止まってくれる…と言う算段だ。
というか、武帝も同じ部屋に毎晩泊まるんだから少しは怪しめよ、って感じだが。

幻影達ってのは確か、『後宮小説』に出てくる登場人物だっけな。
さすが小説、ヒマだから反乱を起こすたァ荒唐無稽な奴がいるな…。
歴史上の人物ではさすがにそんなのはいねえ…と思ったが、一人変わった男がいるな。

そいつの名は韓遂、後漢末から三国時代初期にかけて活躍した北方の豪族だ。
講談では馬超と共に曹操に当たるも、途中で仲違いしてしまい
馬超に片腕を斬られたしょーもないオッサンと言う役割なんだが
正史でのこいつの暴れっぷりは凄まじい。

まず辺章という男を唆して中央政府からの独立を果たし、
辺章が討ち死にすると王国、次いで馬騰といった連中に次々と叛乱を唆して
自身はその黒幕に収まっていたようだ。
奴自身は戦争自体は強くないみたいで、大抵鎮圧されては逃げ回っていたようだが
なんつーかやられてもやられてもしぶとく立ち上がって来るあたり尋常じゃねえ。

結局自身が死ぬまで30年以上叛乱生活をエンジョイしていたらしい。
こうなってくるときっと趣味じゃなきゃやってられねえんじゃねえかな。
事実は小説よりも奇よりって奴か?

230 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :03/11/29 02:58

>>227 オーベルシュタイン
もう今年も後1ヶ月で終わりか。早いものだな。

忠臣蔵か。
俺は詳しく知らねえが、調べてみたところによると
「浅野」なる男が「吉良」と接待上のトラブルで争って刃傷沙汰を起こし、
結果として「浅野」が罪に問われ切腹、領地は没収された。
これを不服とした「浅野」家の家老の「大石」は旧臣を糾合し、
「吉良」の屋敷に討ち入って「吉良」の首級を挙げた…という物語だな。

それって要は思慮の足りない主君を持ったばっかりにお家断絶を食らってしまい、
行き場をなくした元家老などの連中がやけを起こして相手方に討ち入るってことだよな。
そもそも浅野が切腹して領地が没収されたのは自分の刃傷沙汰が原因だろう。
言わば自業自得だ。
それを相手がお咎めなしだからって相手を恨むのは筋違いだろう。
仇討ちって言うよりもどっちかってえと逆恨みに近い気がするんだがどうよ?

それにお上をの決定を武力で覆そうってんだからある意味叛逆行為だよなぁ。
皇帝である俺にはちょっと肯定しがたいものがあるな。
そもそも家老なら主君が癇癪を起こさないように事前になんとかしておけよと思うんだが。
こんなのが倭国では持て囃されているのか? どうも理解し難い話だ。

んでもう一つの質問だな。
親族だろうと大臣だろうと気にいらねえ奴は片っ端からぬっ殺した俺だが、
親族は誰も信用してなかったかと言うとそう言う訳でもねえ。
従兄弟の完顔雍は人柄がいいってので東京留守という重職に任命した位だから。
が、まさか奴に謀叛を起こされた挙句部下の手に掛かって果てことになるとは思わなかった。
とんだ歴史の皮肉って奴だぜ。

皇帝と言う職業柄友人なんてのはもとよりいねえし。
所詮信用できるのは己だけなんだなあ。ああ皇帝って孤独だ。

231 名前:名無し客:03/12/05 20:18

皆さんが日頃嗜んでいるものはありますか?
茶でも武でも不倫でもなんでもいいので語って下さい。

232 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :03/12/06 03:04

>>231
普段嗜んでるものねえ…
茶はもちろん大好きだし狩りや女も嫌いじゃねえが、
一つ選ぶとするなら…そうだな、詩を詠ずることかな。
中華文化の継承者としては詩の一つも作るのは当然と言えるよな。

ま、中国の皇帝で詩人なんてのはそう珍しくもねえんだが。
有名どころではたびたび取り上げているが「横槊の詩人」と呼ばれた曹操か?
他には梁の武帝、漢の武帝、唐の文宗や北宋の徽宗あたりも詩を残しているな。
あの野人の劉邦ですら「大風歌」という詩を作ってるんだから驚きだ。
皇帝ってぇ職業はある意味リアリストでなければ務まらねえわけだが、
普段現実主義に徹さなければならねえからこそその反動で詩作に向かうのかも知れねえな。

俺の代表作? >>73で挙げている「題西湖圖」がそうだ。いい詩だろ?
何、即興で何か作れって? しょうがねえな。

 江 玉 春 陰 歳
 南 粒 夏 風 晩
 征 森 秋 葉
 旅 森 冬 盡
 愧 河 一 歳
 無 北 夢 將
 功 滿 中 終

陰風 葉を尽くし 歳まさに終わらんとす
(寒い風が葉を全て落とす季節となり 一年ももう終わりとしている)
春夏 秋冬 一夢の中
(考えてみれば春夏秋冬など一晩の夢のようにあっという間に過ぎてしまう)
玉粒 森森として 河北に満つ
(そうするうちに玉の粒のような雪が しんしんとこの河北の地にも降り出した)
江南の征旅 功無きを愧ず
(今年もまた宿願の江南の征服を果たせず恥ずかしく思う次第だ)

…酔余の一作って奴だ。笑って聞き流してくれ。

233 名前:名無し客:03/12/08 23:55

陛下の今のマイブーム(あなただけの楽しみです)を教えてください。

234 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :03/12/10 00:39

>>233
マイブームってのはよくわからねえが、
要はみんなに知られていない俺の楽しみって奴でいいんだな?

うん、そうだな。
という事でここは他の奴が知らねえと思う俺の特技でも挙げるとしようか。
俺の知られざる特技…それは「声帯模写」だ。
おっと、単なる声真似だからって馬鹿にしちゃいけねえぜ。
声真似が命を救う事だってあるんだからな。

こういうエピソードがある。
昔戦国時代に孟嘗君っていう侠客がいて、三千もの食客を抱えていた。
ある日、秦という国に捕えられそうになった一行は急ぎ逃げることになった。
夜を徹して移動しようやく秦の国境近くまで辿り着けたものの、門は固く閉ざされている。
秦という国の決まりでは門は朝に鶏が鳴かないと開けられないことになっているんだな。
夜明けまでまだ時間があるようでまだ鶏は鳴きそうもない。
といってこのままでは追っ手に追い付かれてしまう。

万事休すか…と思われたそのとき、
配下に鶏の鳴き真似が上手い奴が進み出て、「コケコッコー!」と鳴き真似をしたんだ。
するとつられて周りの鶏も鳴き声を挙げだした。
かくしてめでたく門が開いて、孟嘗君一行は辛うじて虎口を脱した…という訳だ。

え? 皇帝なんだから追われることなんてねえだろって?
まあ、そりゃそうなんだがな。
が、こういう意外な趣味を持つってのもいいもんだろ?
練習の甲斐あって鶏や狼の鳴き声ならかなりこなすことができるぜ。

あ、そうだ。
この特技は今度の忘年会の隠し芸で使う予定だから、他人にばらしたりするんじゃねえぞ。
知られちまったら隠し芸の意味がねえからな。

235 名前:名無し客:03/12/11 20:15

運命ってあると思いますか?

あると思うのならその根拠を述べ、
ないと思うのなら反例を挙げて
思う存分語ってください。

236 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :03/12/13 23:32

すまねえ。
俺とした事が風邪引いてしまって返事が遅れちまった。
おいそこ! 「鬼の霍乱」って言うな!
中国で「鬼」とは「亡霊」のことだ。幽霊が風邪を引いたらおかしいだろ?
そちらで言う鬼に近いのは…「羅刹」かな。もとは仏教語らしいが。
だからそこで「羅刹の撹乱」って言うな!
俺は羅刹でもねえって。ま、暴君なんだが。

>>235
「運命」か。
そうだな…俺はあるじゃんねえかと思う。
自分の力だけじゃどうにもならねえ事って多いじゃねえか。
そりゃまあ俺は皇帝だから普通の人間よりはあれこれ自由にできる部分は多いけどよ、
それでもやはり思うままにならねえ事のほうが多いんじゃねえかと思う。

なんつーか、例えば何かを決断するとして、
その時は熟慮の末、自分の意思で決めたと思い込んでいる事が多いんだが
あとで冷静になって振り返るとなんでこんな決断したんだ?って疑問に思う事、結構あるだろ?
史書を紐解いても「何でこいつはこんな馬鹿な決断したんだ?」
と思うような無茶苦茶な決断をする奴って枚挙に暇がないしな。
やっぱりそこはそれ、「そこはそういう決断をする運命だったのだ」と思ったりするわけだ。

あ、勿論俺は後で「しまった!」と思っても顔に出したりはしねえぞ。
決断した事を後悔することを臣下に見せるのは為政者としてあってはならねえ事だからな。

ただ勘違いしやすいのは運命…これを「天命」と言い換えてもいいかな、
これは人間がどうこうできるってもんじゃねえ。
だからよく叛乱者の常套句「天命に従い…」など凡そ無意味な文言だ。
天命は天命だ。従うも逆らうもねえからな。

うーむ、らしくもない事を言っちまったか。
ま、根拠って程でもねえがこんなとこかな。

237 名前:オーベルシュタイン ◆rEH0G3hTlI :03/12/14 09:46

おひさしぶりでございます、海陵陛下。

さて、私は後方勤務型の軍人で軍団を直接指揮したことがないのですが・・・
陛下が初陣の時(指揮官として)の感慨などをお聞かせ願えませんか?

238 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :03/12/15 00:21

>>237・オーベルシュタイン
お、久しぶりだな。元気でやってるか?
俺の方はこないだまでちと風邪引いちまって寝ていたんだが、
そうすると宮廷の空気が弛緩するのかサボる奴が出て来るんだよな。
そいつは懲罰として対南宋の最前線に送ってやったが、
おちおち風邪も引けねえたぁ皇帝ってのも楽じゃねえよな。

んで初陣か。
俺の初陣ははっきり覚えていねえが十にも満たねえ頃じゃねえかな。
出陣先はお決まりの江南政権よ。
なんで出陣したかって詳しい理由はガキだったんもんでよく知らなかったんだけどよ、
あとで聞いた話によれば当時は金だけで中原を支配するのが困難だったから
「楚」という傀儡国を作ったんだそうだ。

それでその皇帝にもと宋の高官の張邦昌って奴を立てたんだが、
こいつがあろうことか江南政権に逐電しやがってな。
江南政権はこれもよくわからん理由で張邦昌に死を賜ったから
大金の首脳が「なにうちの建てた皇帝を殺してんじゃゴルァ!」と戦争をおっぱじめたってわけだ。

まあ江南政権の奴らは初めから逃げ腰だったから俺たちはただ追撃するだけ、楽なもんよ。
俺も叔父に当たる宗弼というオッサンといっしょに行動してたんだが
敵らしい敵には全く遭わなかったしな。ほとんど物見遊山みてえなもんだ。
感慨ってほど大げさじゃねえが「江南人ってのはよく逃げる奴だなあ」と思ったくらいかな。

その後は北にいる事が多かったから、
出陣っていうと大抵契丹族の叛乱とかモンゴル族の入寇の討伐がほとんどだな。
契丹族は戦意がない奴が多いし、モンゴル族は強くても数がいねえからな。
普段狩りで鍛えている俺にとっちゃ楽な相手よ。

まあ、今度でかい軍団を動かすとしたら南宋討伐戦かねえ。
陣頭指揮で江南のアホどもを叩き潰してやる。

239 名前:名無し客:03/12/16 01:43

孫氏の兵法には「戦わずして勝つ」のが最も良いとあります。
陛下も江南に対し、「戦わずして勝つ」ことを考えてみてはどうでしょう?

240 名前:名無し客:03/12/16 20:54

夢は見るほうですか?
最近見たおもしろい夢(悪夢でも構いませんが)を教えて下さい。

241 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :03/12/16 23:55

>>239
お、それは『孫子』の「謀攻篇」にある文句だな。
うん、一応俺も戦争だけでなく外交手段で片をつけようと思ってはいるんだ。
先々代(太宗)が南宋政権に潜り込ませた秦檜って奴を使ってあれこれ工作させているが、
形式的に「臣」と称させて朝貢させる位が精々なんだよな。
同じ民族間なら降伏するような場合でも、異民族に攻められるとそうはいかねえのかもな。
中華文化に敬意を払うことに吝かではねえが、この漢民族至上の選民思想だけは勘弁して欲しいもんだ。

それに、正統性に疑義があるとは言え、
宋の皇統が残っているという時点で反金朝の求心力になっちまうからな。
こういった禍根は統一王朝の妨げだからな。徹底的に断たないといけねえ。
という事で、統一のためにはやはりもう一度武力を振るわないといけなさそうだ。

そういや『孫子』といえば、
孫武の活躍した頃は城攻めは愚策とされてきたが、
それはその頃は攻城兵器が乏しくて、城攻めっていうと
ひたすら兵士に城壁を登らせるくらいしかなかったってことも原因の一つだと思う。
今じゃ各種投石器も備えてあるし、火薬を使った最終兵器「震天雷」だってある。
補給さえしっかりしてれば攻城戦になってもそうそう苦労はしねんじゃねえかな。

むしろ伐南戦は長江越えがポイントだろう。
かつて我が軍が黄河を渡って開封を陥落させた時のように上手くいけばいいんだけどな。

242 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :03/12/16 23:56

>>240
うーん、夢か。
俺あんま夢って見ねえんだよな。
聞いた話じゃ毎日夢は見ているんだが大半は起きたときに忘れちまうんだそうだ。
まあ、皇帝の仕事ってのは激務に次ぐ激務だからな。
見た夢を忘れるほど熟睡するってのもある意味当然だな。

面白い夢っていうか、印象に残った夢って言えばそうだな…
もう一月以上も前の話だけどよ、俺が高い山らしいところに登った夢だ。
随分急な山だったらしく、しばらく山登りして汗をかきつつ進んでいた。
視界が開けたところでふと下を見ると、ある街を見えるじゃねえか。
屏風に描かれていた街にそっくりだったから、ひょっとすると江南の首都かも知れねえな。

んで上空で大きな音がするから見上げてみると巨大な龍がいたんだ。
龍はしばらく空中を漂っていたんだが、
ふいに一鳴きするとものすごい速さで街へ向かっていき、
口を大きく開けてひと呑みにその街を呑み込もうするじゃねえか。
もう少しで街が顎に捉えられようとした…とその矢先、
龍の下半身が突然多数の蛇に化けて龍に襲いかかって行ったんだ。
龍は苦しみながら姿を薄れさせていき、天をも劈くような断末魔の声をあげた…

ってところで目が覚めたんだが、ありゃ何の夢だろうな?
あんま目出度そうな夢でもなさそうだが。

243 名前:名無し客:03/12/19 21:28

雑兵は将をうてば自然に崩れる?


244 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :03/12/20 22:28

>>243
雑兵ってことは、
「軍戸」出身のように幼少より厳しい訓練を経た精鋭じゃなくて、
その辺の農民からかき集めた寄せ集めってことだろ?
そりゃあ、崩れるんじゃねえかなあ。
むしろ戦う前から逃げ出してどんどん数が減っていきそうだ。
やはり有象無象をいくら抱えていても無駄ってことだな。

が、例外もないわけではないらしい。
始皇帝の死後、秦の圧政に堪えかねた陳勝らが叛乱を起こした。
叛乱軍はあっという間に膨れ上がり、破竹の勢いで叛乱軍が首都咸陽に迫ろうとしたその時、
叛乱軍の討伐の為に迎撃したのが将が章邯って奴なんだが
この章邯、なんと首都の囚人を解放して兵にしていたってんだ。
それで逃げ出されるどころか敵を散々に打ち破ってるんだから驚きものだ。
秦の法律が厳しいこともあるんだろうが、この男の統率力も並ではないってことだろうな。
ま、囚人を解放しなければならねえほど国軍が弱ってたってのもある意味問題だけどな。

んで話は戻るが、
雑兵は勿論のこと、普通の訓練を経た兵であっても
将がやられたら散り散りになるのが関の山だろう。
もっとも、千年も前の三国志の時代とかならいざ知らず、
今時の戦いで指揮官が兵より先に討ち取られるようじゃ話にならねえな。
指揮官は軍を統率し的確な指示を下すことが第一の仕事だ。
敵を何人討ち取るなんてのは下っ端の兵士が考えればいい事だ。

245 名前:名無し客:03/12/22 12:41

歴史書の編纂をさせる際に、貴方が最も注意している点はどこでしょうか。

246 名前:ルクレツィア・ボルジア:03/12/22 16:21

みなさま、ごきげんはいかがでしょうか? ルクレツィアでございます。
わたし、以前に「今まで見た一番恐ろしい悪夢はなにか」という問いに対して
「原稿が燃えた夢です」と答えを返した作家の話を聞いた事がございます。
上手いことを仰る、とその時はひとしきり笑わせていただいたのですが、
いざ自分が似たような災難に遭遇してしまうと、件の夢の恐怖の一端なりとも
理解できたような気がいたしますわ。もちろん、災難を引き起こしたのは
他の誰でもないわたし自身なのですが。

ともあれ、長の不在をお詫びいたします。海陵陛下、新たに来訪してくださいました貴人・賢人のみなさま、
御覧になってくださるお客さま方。歩みの遅いルクレツィアではございますが、
全質問に返答というお約束を果たしていきたいと思います。今後ともお見捨てなきよう
お願いいたしますわ。

そしてお兄さま。落ち込んだりもしたけれど、ルクレツィアは元気ですわ。

>>190 徐達さま

徐達さまの死因はガチョウを召し上がったせいなのですか?
それはなんとも……この度はご愁傷さまでございます。
慰めにもならないとは思いますが、わたしも含めて多くの人は自分の死因を
選ぶことはできません。ですから徐達さまだけが不本意に感じているわけではありませんし、
少なくとも孤独ではありませんわ。どうかお心を安らかになさいませ。

それに……、え、ええと、日本のイエヤス王家の開祖である徳川さまも、
死因はお魚の鯛を召し上がった事だとか。これが本当の「体当たり」ですわね。

とにかくこうなってしまった以上、死因をいろいろあげつらっても仕方ありませんわ。
あるがままのご自分を愛してあげましょう。徐達さまの新しい人生(亡くなっておいでですが)に
祝福があらんことを……。

247 名前:ルクレツィア・ボルジア:03/12/22 16:22

>>191、>>192 王守仁さま

はじめまして。ルクレツィアでございます。私事にてご挨拶が遅れましたこと、
お許しくださいませ。共に同じ地に在る者として、いろいろご教授くださいね。

え? 「ブラコン」ですか? まあ王さまったらぁ……。面と向かってお褒めいただいたら
照れてしまいますわ。それに、21世紀のニホンには同じような感性をお持ちの妹さんも
数多くいらっしゃるようですし、わたしだけの美徳というわけではありませんのよ。
くす。

さて、洋の東西を問わず、宗教というものは個人的な野望を達成するために
とても有効な道具となり得るようですわね。それともまさか、光武帝というお方は
白蓮教の教義を絶対とする宗教国家でもお作りになるおつもりだったとか。
それはそれでぞっとしないお話です……。やはり、宗教とは賢くお付き合いしていかなければと思いますわ。
適度に己を律するだけならまだしも、霊験あらたかな壺や聴くだけで解脱できるセミナーに傾倒した挙句
不幸になっては、それこそ死因に文句を言いたくもなりますものね。

ところで、若いときの貧窮というのは別に恥でもなんでもないと思うのですが……。
死因と同様に生家も選べない以上、貧乏も辛苦も本人の責任ではありませんし、
緊急避難措置として僧職に就くというのも大いに結構だとわたしは思います。
白蓮教の勢力を利用して即位したというさっきの話もありますし、
光武帝陛下は宗教との付き合い方がとてもお上手でいらっしゃったようですわね。

>>193 鎮撫司さま

聞き及んだところによりますと、「お仕事お疲れさまです」と言うのがためらわれる職に在る方のようですわね。
転職を考えたことはありませんか? 体力知力に自信がおありなら、>>115さま共々
ヴェネツィアへ渡ってみてはどうでしょうか。それともいっそ、洗礼を受けて
枢機卿……いえいえどうせなら法王を目指してみるとか。鎮撫司さまの才覚によっては
それも不可能ではありませんのよ。くす。

>>194、>>197、198 乾隆帝弘暦さま

はじめまして。ルクレツィアでございます。乾隆帝陛下も、海陵陛下や王さまと同じく中国の方だとか。
21世紀の日本では中国の歴史に人気が集まっているのでしょうか?

それはともかくとして。海陵陛下のお話によると乾隆帝陛下は「三世」と呼ばれ尊敬されているとか。
わたしたちで言うところの「五賢帝」のような称号(と言っていいのでしょうか?)ですわね。
陛下のご活躍を詳しくは存じませんが、名君であらせられたようで、長の善政お疲れさまでした。
称号といえば、わたしなど「悪女」「毒婦」ですから……。
もういい加減慣れてしまったから構わないといえば構わないのですが。

ところで、陛下のお話に出てきた西太后さま。実はわたしの知り合いであったりもするのです。
巷によくある「世界を揺るがした悪女たち」とか、そういった企画の度に
お呼びがかかります。あと則天武后さまとか。こちらの側(西洋史)からは、
メディチ家のカトリーヌさまやバートリー家のエリザベートさまなどが有力候補ですわね。
自分からは何を為したわけでもないわたしが、このような錚々たる顔ぶれと並び評されるというのも
なにか得体の知れない因縁めいたものを感じて苦笑することもありますわ。

248 名前:ルクレツィア・ボルジア:03/12/22 16:23

>>199さま

その「やっちゃった」というのは、文脈から察するに「口外を憚られる類の大変な失敗」と受け取りましたが
間違いありませんか? わたしはこのとおりの粗忽者でございますから、
毎日毎日息をするように失敗を繰り返しております。その中から「失敗の中の失敗」を選ぶとなりますと……。

一時期わたしに仕えてくれていた……仮に“P”としておきましょうか、
そのPなる男性と、個人的に非常に親しくなったことがあります。ここでいう親しさとは、
男女のある種の共同作業と申しますか、結婚における実働的側面と申しましょうか、
白いシーツに新妻の血が付いているか立会人が確認するといった類の親しさです。
当時はわたしも離婚をしていましたので、道徳的にはさほど問題は無いはずだったのですが……。

ところで、かつて聖母マリアの懐妊の折は大天使ガブリエルによる告知が成され、
出産すればしたで3人の賢者の表敬訪問を受けたそうですが、同じ未婚の懐妊であっても
あいにくとわたしを待っていたのは天地がひっくり返るような大騒ぎでした。
本来存在しないはずの法王の娘が私生児を出産ということになるのですから、
2重3重に背信行為ですわね。もちろん周囲が慌て、また嘆いたのはわたしの信仰心の薄さ故ではなく、
政争の道具として極めて有効な娘の経歴・風評に傷がつくからなのですが。

顛末を申し上げますと、生まれた子供は闇に葬られることなくきちんとボルジア家の一員とされ、
公式にはわたしが産んだ事にはなっていないにせよ今生の光を享受できることになりました。
わたしにとっては最低限譲れないものは守ることができた、ということになるでしょうか。

……え? その子の父親のPはどうなったか、ですか?
ええと、わたしとよしみを結ぶのは、実のところそう難しいことではありません。
にもかかわらずわたしが「悪女」と呼ばれるのは、関わった殿方に次々と不幸がもたらされるからです。
Pもまた、それから逃れ得なかったと申し上げておきましょう。

>>203 オーベルシュタインさま

戦術の基本、ですか? わたしには馴染みの無い言葉ですが、お兄さまやお父さまをみると
「鍵となる人物を無力化させる」ということになるのでしょうか。

シャルル八世陛下のイタリア侵入のとき、フランス軍は圧倒的な数を背景に
戦闘らしい戦闘も無くローマまで到達しました。思慮の足りない陛下が一言命じれば、
兵士・傭兵という名の野蛮人によるローマ大破壊が始まるでしょう。
この未曾有の危機を前に、法王アレッサンドロ六世ことお父さまはどうしたでしょうか。

答えは、「一対一で格の違いを見せつけた」です。さぞや華麗な用兵で大群を翻弄したかと
期待なさった方には申し訳ないですが、なんと合理的な作戦でしょうか。
もっとも作戦と申しましても、シャルル陛下は十字軍指導者としてのお墨付きであるとか
聖人としての格付けなどといった妙な色気を隠しもしませんでしたので、
お父さまから見れば誘いもしないのに自分の掌に飛び込んできた形になって
さぞ笑止だった事でしょう。もちろん、厳かな口調で「私の息子よ」などと言ってみせるくらいの
好意と尊敬を表した事とは思いますが。

ちなみにこの後(名目はもちろん違いますが)フランス軍の人質になるチェーザレお兄さまですが、
ちゃっかり自分の荷物まで取り返して脱走しています。もちろん轟々たる苦情がお父さまにぶつけられたわけですが、
「いやまったくあの放蕩息子にはほとほと手を焼いて云々……」などと吹いて見せるのも流石ですわ。
ボルジア家の結束ここにあり、ですわね。

249 名前:ルクレツィア・ボルジア:03/12/22 16:24

>>205 大塩平八郎さま

はじめまして。ボルジア家のルクレツィアでございます。
大塩さまはイエヤス王家に使える役人でいらっしゃったとか。
生前の公務、お疲れさまでございました。

……え? 反乱を起こしたのでいらっしゃいますか?
しかも数百人の小勢で。今はそれを悔いていらっしゃると?

ええと、所も時代も違う小娘の推測ですが、大塩さまもまさかご自分の反乱によって
政権が入れ替わるとはお考えにならなかったのではありませんか?
成功の見込みなどない反乱をそれでも起こさずにいられない人間が数多存在することを、
ご自分が生贄の山羊になってでも世に知らしめたかったと。

たとえば、衆生のために生きることをご決心なさった方がお2人いらっしゃるとします。
かたや権力を手に入れ政によって世の中を良くしようと考え、かたや衆生と共に生きて
苦しみ悲しみを共にしようとしました。歴史の教科書で称えられやすいのはもちろん前者でありましょうが、
だからといって両者を引き比べてその価値を云々することができましょうか?
この例に倣えば、大塩さまのなさったことはたぶん後者なのでしょう。
わたしは王さま(>>207)のように「成功失敗は埒の外アルね」と豪快に断じるほど悟りきれてはいませんが、
それでも「無念」と仰る事はないと思いますわ。

もっとも、大塩さまが本気で権力を欲していらっしゃったのならばその限りではありませんが。
その時は小娘の浅慮を笑って気晴らしになさってくださいませ。
またお目にかかれる日を、お待ちしていますね。

>>212さま

「座右の銘」ですか……。そういうものがあれば、
わたしもここまで流される女ではなかったのでしょうね。
かといって「時の流れに身を任せ」などとお答えしては
日本の歌の文句のようですし……。

そうですわね。ここは、「お金は愛と同じくらい素晴らしい」と
お答えしておきますわ。外国からやってきたボルジア家が
イタリア統一を目前に控えるまでに成長したのも、
金銭の力なくしては不可能だったでしょうから。

>>215 チェーザレお兄さま

いらっしゃいませ、お兄さま。次にお越しくださるときまでに
当サロンに相応しい立ち振る舞いを身につけようと思っていたのですが……。
この長期不在の後では何をしても空々しゅうございますわね。やはりお兄さまや皆さまには、
ルクレツィアのままのルクレツィアでお付き合いさせていただくことに致しますわ。
幸いにして皆さま懐の深い方たちばかりで、小娘のやんちゃなど笑って許してくださいますし。
確かに、わたしの言動が元で病に冒された方までいらっしゃるからには
「自重という言葉の意味をもう一度考えなおさないといけないかしら」と
反省せざるを得ませんでしたが。

あ。その節は、頭痛薬の提供ありがとうございました。
「疫病患者は1人見かけたら30人」と申しますし、
いたずらに公国の混乱を招いてしまったのではと心配しておりました。
ですが、水面下できちんと収めてみせた手腕。流石はお兄さまですわ。
こんなに立派なお兄さまがいて、ルクレツィアは幸せです……。

そうそう、質問ですわね。「キリスト教への印象」ですか……。
当サロンにおける過去のわたしの言動からお察しいただけると思いますが、
それをはっきり明言するには法王の娘という立場はいささか微妙ですものね。
ここはちょっと控えめに、「未だ完全ならず」とお答えしておきますわ。
もっとも、教会が二親等の血族間での婚姻を認めるようなことにでもなれば、
わたしの信仰心も飛躍的に強固なものになるかもしれませんが。

250 名前:ルクレツィア・ボルジア:03/12/22 16:25

>>217 キングさま

はじめまして、当サロンへようこそいらっしゃいました。
キングさまは酒場を経営なさっていらっしゃるそうで、ご苦労お察しいたしますわ。
いろいろなお客様がいらっしゃるでしょうし、まして酒場はお酒を飲むためのところですものね。

ご質問の件ですが、「とんでもない理由で世界征服」ですか……。
その「世界征服」という言葉を素面で用いること自体、わたしから見れば十分とんでもないですわよ。
過去にローマ帝国やマケドニア王国などが、その目標を口にできるほどに版図を広げたようですが。
当世のイタリアでは、お兄さまが目指す(そしてほぼ実現しつつある)イタリア統一でさえ、
最初は冗談の素にされていたくらいですし……。

わたしが思いますに、そういった大きなお話をお聞きになりたいのでしたら、
お店にいらっしゃるお客さまに同じ質問をなさってはいかがでしょうか。
わたしは、たまに大酒を召した殿方が周りに「先生」などとおだてられて、
「おれっちは今500,000,000デュカードを動かすでけぇ仕事をしてんだゲハハ」と
上機嫌でお酒を振舞う光景を見たことがありますわ。
勿論翌朝は後悔と二日酔いで悶絶していらっしゃいましたが。
これが世に言う「師、のたうちまわる」というものなのでしょうね。

あら? 「師、のたまわく」だったかしら……?

>>219 オーベルシュタインさま

中国の大工さんもなかなか精力的でいらっしゃるようですが、
西洋にも似たような例がありますのよ。今なお世界を席巻する宗教の開祖となった
エルサレムの大工さんのお子さんとか。大工さんとは案外権力に近い職業なのかもしれませんわね。

さて庶民の家に生まれていれば。わたしも何度となく考えたことがあります。
狭いながらも楽しい我が家。兄弟誰一人欠ける事無く貧しいながらも幸せに暮らせ、
わたしはずぅっとチェーザレお兄さまのおそばに……。

……無理ですわね。王族だろうと市井の徒だろうと、
野心と能力を兼ね備えた人間はより高みを望んでやまないでしょう。
そして、それは一庶民チェーザレ・ボルジアも同じこと。
彼は自分の妹も、その価値に応じて存分に利用することでしょう。
妹のほうでも「お兄さまがそうおっしゃるなら」とひたすら従い続けるはずです。
なにやら悲観的な展望で申し訳ありませんが、たぶん現実はこんなものでしょう。
どんな出自であろうとわたしの気持ちは「だめぼ」と笑われる定めなのかもしれませんね。

251 名前:ルクレツィア・ボルジア:03/12/22 16:25

>>224 海陵庶人さま

励ましのお言葉ありがとうございます。
消した直後は事の重大さに気づかず、10分ほど経ってから「ああっ」と
頭を抱えてしまった次第です。あわててごみ箱を探しても、影も形も見当たらず……。
いえ、なかなかに辛い経験でございましたわ。

ともあれ、またこちらにお世話になりたいと思います。
怒涛のように回答、とはまいりませんが、どうぞよろしくお願いいたしますね。
このルクレツィア、いただいた質問すべてに答えきるまでは消えませんことよ。

>>225さま

ホトトギスの鳴き声を聞くのが目的ならば、「殺してしま」うのはどう考えても
賢いとはいえませんわね。まずはこちらを却下させていただきます。
また、時間が無限にあるのならば喜んで「待とう」と致しますが、
必ず鳴くという確証も展望も無くただひたすら待つのはこれもいかがなものでしょうか。
したがって、わたしは「鳴かせてみよう」を採用させていただきます。

付け加えるならば、誰かに何かをさせようと思うなら相応の代価を示すべきでしょう。
権力あるいは暴力によって無理矢理鳴かせても最上の調べとはいかないでしょうし、
ホトトギス本人やその周囲からまで恨みを買うことにもなりかねません。
長い目で見れば、相手に一方的に不利を強いるのは避けるべきですわ。
ボルジアの女として一句返させていただくとすれば、

 鳴かぬなら 取り引きしよう ホトトギス

……と、いうことになりますわね。え? それだけの資産を持ち合わせていない?
では別の手段を用いるしかありません。

 鳴かぬなら お願いします ホトトギス

>>225さまがいずれの手段をお採りになるかは、ご自分のお財布と相談なさってくださいね。

>>226 キングさま

幻影達さまといえば、酒見賢一さまの「後宮小説」なる物語の登場人物ですわね。
作中では、一地方の無法者の頭目から婚姻・反乱によって皇位簒奪に成功した方であるとか。
わたしは残念ながら、この方を尊敬の対象と見ることは難しいです。
誰かに流された、という点ではわたしと共通するものがありますが、
誰の流れに乗るか、というのはわたしたちのような人種にはいわば人生の最重要選択でありますから、
対象は慎重に選ぶべきではなかったかと。

ところでこの物語は言うまでも無く「架空歴史小説」に分類されることと思いますが、
作中随所に読者を混乱させるいたずらが施されていますわね。
資料が見つからなかったことへの作者さまのいいわけ(そんなもの始めから存在するはずが……)や、
執筆に当たって取材をなさった縁の地(泉西省って何処ですか?)での出来事など、
本筋以外でも楽しませていただいた作品ですわ。

252 名前:ルクレツィア・ボルジア:03/12/22 16:27

>>227 オーベルシュタインさま

敵討ちそのものはともかくとして、ご主君の行動には問題があったのでは。
腹立たしい相手に場所をわきまえず斬りかかるのも問題なら、それで相手を倒しそこなうのも情けない話です。
しかも、乱心といえばお家も助かるのにそれすらせずに一族と家臣を路頭に迷わせ……。
そんな矜持とも呼べない意地を後生大事に抱えている暇があったらもっと武芸を磨くべきでしたわね。
こんな主君に仕える皆さまがお気の毒ですわ。これも世襲制の弊害でしょうか。

わたしの敵討ち、ですか? お父さまやお兄さまは、まず間違いなく試みてくださるでしょう。
悪名高きボルジア家でも、それくらいの愛はお互いに感じておりますのよ。くす。
夫のアルフォンソさまは……正直微妙ですわね。イザベラお義姉さまが絶対に反対なさるでしょうし。
それでも、ボルジア家との関係が悪化するのを避けるという意味で犯人探しはするでしょうか。
首尾よく捕らえられれば、両家の監視の下ローマへ護送し、サンタンジェロ城あたりで
絵にも描けないような拷問、ということになるのでしょう。
わたしを殺した方とはいえお気の毒な限りですわ。

>>231さま

嗜んでいる、という表現が適当かどうかはわかりませんが、
人とお話しするのが好きですよ。面白いお話をしてくれる方は
性別、可処分資産額、社会的地位を問わず好きです。
心得がある方は、わたしへの「愛の詩」を創ってくださったりもして、
夫も心に決めた相手もいる身としては少し困ったりもしますが、
やはり悪い気はいたしませんわね。殿方にとって「多すぎず少なすぎず」の話術は
なかなかに重要だと思わされますわ。

ただ、わたしは同性からは良く思われない傾向にあるようで、
いささか残念に思う事もあります。嫌われるような事をした覚えがない方から敵意を向けられますと、
どうしていいのか困りますわね。今後の研究課題でしょうか。

253 名前:ルクレツィア・ボルジア:03/12/22 16:27

>>233さま

わたしだけの、つまりは秘密の楽しみですわね?
まだ実行したことはありませんが、お祭りの仮装行列に混ざってみたいと思っています。
このときばかりは老いも若きも男も女も、日々の憂さを晴らせとばかりに羽目をはずして
街中で予算に応じてのどんちゃん大騒ぎをします。わたしはその中でも仮装行列が好きで、
次回こそ自分でも(内緒で)参加しようと計画中なのです。

え? なにに化けるか、ですか? くすくす。実はわたし、
法皇さまに化けようかと考えているのです。どうせお祭りなのですから
神の代理人の法皇さまが何人いてもまったく問題ありませんし、
それどころか多ければ多いほど祝福もあまねく世の隅々まで行き渡って大変結構ではありませんか。
姿見の前で毎日練習を重ねておりますし、当日にはお父さまよりもうまくやって見せますわ。
祝福を授けるときの、手のここのところの微妙な角度が肝要なんですのよ。くす。

そうですわ! せっかくですから、本番に先駆けて>>233さまに
ルクレツィア流法王の祝福を授けて差し上げましょう。あいにくと初回特典は付きませんが。
ではよろしゅうございますか? いきますわよ?

 「 鰯 の 頭 も な に や か や …… 」

>>235さま

運命というのは、言い換えれば「神様の思し召し」ですから。主は全能であり、
もちろんわたしたち一人一人の運命も、人間には計り知れない深慮と共に
御手にしていらっしゃいます。したがって、天に主がおわしますと同様に、
運命というものの存在もまた疑う余地はございませんわ。

……ところで話は変わりますが、言葉の表層を額面の通りに受け止めるだけでは、
発言者の真意を掴む事ができないことはよくあります。明らかに無能な主君を誉めそやして
おこぼれに預かろうとする人の図式などはその良い例でしょう。
もっと身近に起こり得る可能性を挙げれば、法王の娘がその社会的立場上、
公の場で神や教会を賛美しても、その胸中にはまた別の考えが宿っていたり……。

いえ、もちろんこれはあくまでも「例えば」の話でございますわよ?
みなさまもご存知のとおり、わたしは敬虔なキリスト教徒でありますれば、
ただひたすらに真心をもって神と教会を讃える歌を歌いましょう。
グロリア・イン・エクセルシスデオ〜♪

そういえば、十戒の第九番に「汝、隣人に対して偽証するなかれ」とありましたわね。
いえ、ちょっと思い出しただけですわ。くす。

254 名前:ルクレツィア・ボルジア:03/12/22 16:28

>>237 オーベルシュタインさま、>>239さま

こちらは海陵陛下へ宛てられた質問ですわね。
戦争というものは、やはり殿方にはとても興味のある催しのようですわ。
確かに、話してもわからない相手が存在するのは否定し難い事実ですが。
具体的に申し上げますとシャル……さあ次の質問へ参りましょうか。

>>240さま

面白い夢、というとあれですわね。

広いお花畑で、チェーザレお兄さまとわたしがふたりきりで立っているのです。
でも、お兄さまの頭にも何故か一輪の花が咲いていて……。
わたしが「お兄さまの脳天に咲いたお花はとても綺麗ですわ」と言うと、
お兄さまったら……、「こんな花などお前の美しさに比べればどれほどの価値があろうか。
ああルクレツィア、我が愛しの妹よ。ジュッテ〜ムモナム〜ウォアイニ〜
イッヒリ〜ベディッヒケソウシテオリマスベサメムウゥゥゥチョ……」なんて言ってくれて……。

そのあと、わたしをこういう風に強引に抱き寄せて、真っ直ぐ眼を見つめながら
「ルクレツィア、私のものになるのだ」などと言うものですからわたしも
「お兄さま、ルクレツィアはずっとずっと昔からお兄さまのものですわ」などという流れになって
そのままふたりの唇がゆっくりと近づき……。

……気がついたらアルフォンソさまを道連れにベッドから転げ落ちておりました。
その際わたしのヒジが良い感じに鳩尾に入っておりまして……しかもシーツにはべっとりとよだれが。
これが家庭内別居の原因にならないか、目下の懸念事項です。それにしても惜しいところで……。

>>243さま

「雑兵」と仰いますからには、規律も統制も無く下品で野蛮で無知で
味方の前では勇ましく敵に当たれば風より速く逃げる兵隊さんのことですわね?
そんな方々が指揮官を失ったとあれば、それはもう>243さまの期待にたがわぬ逃げっぷりを
御披露いただけることを、わたしも信じて疑いませんわ。

でも、別の指揮官がその雑兵さまたちを糾合して新たな勝利をもたらす、
という事はあるのかもしれませんわね。日本のことわざで言うところの、
「野球は9回裏ツーアウトから」というものですわね。
その「野球」なるものをわたし詳しくは存じませんが。

ええと、途中ですが本日はこれにて失礼いたします。
次回は、そうですわね、一週間以内にまたこちらへ詣でる、ということで。
ええ、お約束いたしますわ。もしこれをたがえたら、わたしの恥ずかしい秘密を
皆さまに公開させていただくということで。これくらい自分を追い込んでおけば、
いただいたままの質問への回答も円滑に行われることでしょう。主婦の知恵ですわね。
それではみなさま、ごきげんよう。

255 名前:名無し客:03/12/22 22:57

あなたにとって、芸術とは何ですか?

256 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :03/12/23 01:55

>>245
歴史の編纂での注意点か。
そうだなあ、一つだけ挙げるとしたら
「物事を一面から捉えるのではなく、多面的に見ること」かな。
史官だって人間だし、ある程度主観が入っちまうのはしょうがねえ。
が、最近の史書はどうも儒教的観点からに偏っているんだよな。
司馬遷の書いた『史記』とまでは行かなくても、
せめて色々な方面から見て物事を判断してほしいものだ。

歴史書か…
俺の所業も何れ歴史書に残ることになるのだろうな。
いろいろ血生臭いことしてきたが、それについては別に後悔してねえし
隠すことなく正直に書いてもらって構わねえ。
唐の太宗みたいに粉飾させるようなことは考えねえさ。
ま、いろいろ荒っぽいところはあっても
最後は「江南を征服し南北に分裂した中国を再び統一した名君」
という評価になることは間違いねえんだかな、ぐふふ。

惜しむらくは俺の治世のみならず、金朝を通じて正史の編纂ができなかったことだな。
修史は時間が掛かるものだからな。やはり短命王朝では難しいか。
宋史も金史も元の時代に編纂されたと言うが…
あの野蛮なモンゴル人王朝に歴史に感心が払う奴がいたとは正直驚きだ。

>>246 ルクレツィア
おー、こいつぁ久しぶりだなあ。元気だったか?
見捨てるだなんてとんでもねえ、あんたなら必ずここに帰ってくるって信じてたぜ。
今年もあと残り少ないが、もう一度くらいは来れそうなのか?
年末でいろいろ忙しいだろうが、無理をしない程度に頑張ってくれよ。

んー、それにしても返答も楽しみだが、
『恥ずかしい秘密』ってのもなんだか気になるな。
どんなきわどい秘密なんだろうな、ぐふふ。
…おっと、あまりやりすぎると怖〜いお兄さんが来るからこれ位にしておくか。

257 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :03/12/23 01:56

>>255
芸術か…うーむ、なかなか難しいな。
俺が芸術と言って思いつくのはまず詩(漢詩)だが、
詩ってのはただの言葉遊びではなく、「志を述べるもの」なんだ。
これは俺に限らず、ほとんどの詩人がそう考えているはずだ。
勿論他の芸術…例えば絵画や磁器などに関しても
作品として世に出す以上何らかの「志」が篭っているはずだ。
そうでなければ到底人の心を打つことなどできねえからな。

てなわけで、俺にとって芸術とは
「志を述べるのに欠かすことができぬ、重要なもの」という位置付けになるだろうな。

が、その一方で皇帝という位に就いてしまった以上、
芸術にのめり込みすぎずに、一歩引いておくというのも大切じゃねえかと思っている。
書も書いたりするし、絵や奇岩、磁器などを見るのも嫌いじゃねえんだが
芸術にはまり過ぎて政務を顧みず国を滅ぼした宋の徽宗のようになっちまうのは願い下げだ。

258 名前:名無し客:03/12/23 13:14

歴史上の人物であれば、決して避けられないものがあります。
それは…  墓  あ  ば  き  !

自分の墓を荒らされるのはあまり気分のいいものではないと思いますが、
「後世の人々の為」と考えれば納得できますか?

*むしろ荒らされる墓があるだけマシだったりして…

259 名前:名無し客:03/12/23 13:16

歴史上の人物であれば、決して避けられないものがあります。
それは…  肖  像  画  !

絵が無ければ、後世の人が勝手なイメージで勝手な顔を描いてしまいます。
その結果、とても人間とは思えない毛むくじゃらの武将や
宇宙人のような目をした参謀などができあがります。
肖像画が残ったとしても、ヘッポコな画家の作だと
「あのブサイク顔の○○」として歴史に記録されます。以後永久に。
真っ当な肖像画か写真が残ればいいのですが、
それでも未来の学生らによる教科書への落書き攻撃は免れないでしょう。

この大問題についてどうお考えでしょうか?

260 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :03/12/24 01:02

>>258
いや納得しねえだろ普通。
せっかく安らかに眠っているのに無理矢理起こされるようなもんだろ?
うっかり金目のものを身につけた日には死体を引きずり出された挙句、
身包みはがされてその辺にうち捨てられかねねえしな。
墓があるだけマシとは言え、こうなっちまったら悲惨さにおいて
馬の革に包まれて革に投げ込まれた伍子胥と大差なさそうな気がするぜ。

墓暴きっていやあ、普通墓の盗掘なんてのはアウトローがこっそりとやるもんだが
歴史を紐解くとそれをお上が堂々を行った例があるっていうのだから驚きだ。
天も恐れぬ大胆不敵なその男の名は曹操。
そう、三国魏の武帝、横槊の詩人として有名なあの男だ。

彼は「発丘中郎将」なる者を任命し、
あらゆる場所の墓を暴いては副葬品を巻き上げたという。
戦乱の時代とはいえ、盗掘の専門官を置くなんざ発想が並みじゃねえな。
ちなみにその曹操、遺言で自身の墓には金銀財宝は一切埋めるなと言ったそうだ。
自分のやってきたことを考えればそりゃ豪華な副葬品を埋める気にはなれねえよな。

俺としちゃ死後の世界など割りとどうでもいいと思ってるから、
別に副葬品なんざ豪勢にしようとは思わねえな。
(んなことに使うほど金に余裕がねえって事情もあるが)
てことで俺の墓からは金目のものは出ねえと思ってくれ。盗掘を考えた奴は諦めな。
もっとも天寿を全うしたならともかく、クーデターが起きて殺されたりしたら
必然的に副葬品など有って無きが如しになるような気もするがな。

そういや金の歴代皇帝の墓がこないだ発掘したんだっけな。
ここでも一時期ニュースになっていたが。
その騒がしさを考えたら金陵に葬られなかったのもある意味幸せかもな。

261 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :03/12/24 01:05

>>259
肖像画か。
俺の肖像画って多分残ってねえんだろうな。
そもそもうちの宮廷にはお抱え絵師なんていねえんだがな。
何しろ先立つ物がねえって。国号に金が付くのに(ry

だがよ、どこの王朝だって肖像画が残るってのは
太祖とか太宗とかの有名どころくらいじゃねえのか?
あとは歴史的な大事件を起こした皇帝とかくらいか。
ん、待てよ。てことは俺も江南を征服して中国南北を統一すれば
偉大な功績を挙げた皇帝の仲間になることは間違いねえ。
そうすりゃバリバリ美化さえれた肖像画も残るにちげえねえってわけか。
後世の女どもに嬌声を挙げさせるのも悪くねえな、ぐふふ。

ま、後世のイメージで描く分には別にいいんじゃね?
へんてこに描かれるかも知れねえが、美形に描かれる可能性だって有るわけだからな。
悲惨なのは不細工顔の肖像画が残った場合だ。
こんなのが残った日にはもう誤魔化しようが無くなっちまうからな。
誰とは言わねえが洪武帝とか(あ、言っちまった)

262 名前:オーベルシュタイン ◆rEH0G3hTlI :03/12/26 22:58

お久しぶりでございます。陛下。

今日は倭国で最長の安定政権を築き上げた「狸おやじ」、徳川家康の
誕生日だそうです。彼は「神君」と呼ばれ「東照大権現」という神と
して祀られております。海陵陛下のように死後貶められた方との違い
は、奈辺にあるのでしょう?

263 名前:名無し客:03/12/26 23:19

1月2日二時から「竜馬がいく」がやるそうだけど、竜馬を殺したのは見回り組って言う
幕府の犬なのか?それとも何処かの藩が差し向けた刺客?

264 名前:名無し客:03/12/27 17:47

最近、抜け毛が気になりませんか?

265 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :03/12/27 23:00

>>262 オーベルシュタイン
おお、久しぶり。ま、茶でも飲んでけや。
今年は散々あんたにゃ世話になったな。感謝してるぜ。

へえ。倭国じゃ権力者の誕生日ってきちんと記録してるんだな。
中国でもっとも長期にわたる安定政権を築いたのは漢だが、
創始者の劉邦に関しては誕生日は愚か、本名や字も正確な物ではないという説もあるんだよな。
(「邦」ってのは「兄貴」程度の意味で、本名であったかどうか疑わしいそうだ)
中国は歴史の国って言うけど、ヘンな所で抜けてたりするんだよなあ。

んでその「神君」とやらと俺の違いか。
うーん、やはり認めたくないが死に様の違いってことだろうな。
倭国を統一し(たんだよな?)長期政権の礎を築いた男と、
先代をぬっ殺して帝位に就いて散々暴れまわった挙句、
遠征途中でクーデターで斃れた男とでは後世の評価も違ってくるのは仕方がねえさ。

とはいえ歴史評価ってのは所詮水物だからな。
そのうち再評価されて日の目を見るって事もあるかも知れねえから諦めちゃいけねえな。
頼むぜ、歴史家のみんな。

だけどよ、
「神」だなんて言われたんじゃ逆に持ち上げられすぎて
却ってくすぐってえんじゃねえかな。まるで誉め殺しだ。
その徳川家康って男も案外あの世で苦笑しているかも知れねえぜ?
少なくとも俺は御免だな。…別に僻んでるわけじゃねえって!

そういやあ、太古の時代の伝説的な皇帝は例外として、
中国じゃ神として祀られた皇帝ってのは余り聞かねえな。
倭国とは「神」の位置付けが違うからかも知れねえが。

266 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :03/12/27 23:01

>>263
おいコラ待て、その前に竜馬って一体誰だよ。
話から推測するに体制(幕府)側と反体制側の争いがあって、
反体制側の男竜馬が何者かに暗殺されたってとこか。

普通に考えりゃ体制側の手先(見回り組っていうのか?)の仕業じゃねえのかな。
厄介だと思えば刺客を送る位のことはするだろう。それで片付けば安い物だし。
が、実は味方(と思われていた連中)にやられたという可能性もあるな。
反体制側が一枚岩でないような場合だ。
暴走しすぎてあるいは有能過ぎて仲間内でも煙たがられていたとすると、
取り除こうとする奴が出てきても不思議じゃねえしな。

俺はその竜馬と言う男は知らねえが、荒事に身を投じる以上それなりに腕は立ったのだろう。
あっさりと殺られたのは味方だった故油断したのかも知れねえな。

>>264
そ、そそそそんな事はない!!
俺はまだ30を過ぎたばかりだ。まだまだ髪は若いぞ。
決して沐浴する時に抜けた髪の本数を数えるような事はしてねえって。

大体、禿げるのって遺伝によるものが大きいんだろ。
親父や爺さんは…みんな辮髪だから分かんねーよ。
斯く言う俺だって辮髪だしな。

なるほど、
辮髪と言う習慣は女真族の身分を示すと共に、
禿げを隠すという実用的な面もあったのだな。
何しろほとんど剃っちまうから禿げてるかどうかなんて分からねえ訳だし。
ううむ、奥が深い。

267 名前:名無し客:03/12/28 01:18

秘密の巻物をもらいました。
そこには、何を書きますか?

268 名前:チェーザレ・ボルジア ◆Ces.71sV8Y :03/12/28 16:30

ごきげんよう……こちらへ顔を出すのは、およそ一月ぶりになるかな。

さて、キリスト聖誕祭も終わり、いよいよあと数日で新しい年を迎えるわけだが
あなた方にとって今年はどのような一年であったかな?
嬉しかった出来事や思い出したくもないような悪しき思い出など
特に印象的だった事があれば、それを話していただけるとありがたい。

それでは、来年があなた方にとってよい一年であることを……

>ルクレツィア
あの従者を消したのは、お前のためを思ってだな……いや、これ以上は止めておこう。
彼もビシェリェ公も、皆お前には相応しくない男だから消えただけなのだよ……
ろくな器も持たぬくせにお前と誼を結んだ事が、彼らにとっての不幸だったのさ。

では、あまりフェラーラ公を困らせないようにな……
私も彼については、なかなかの人物だと認めているのだから。

269 名前:名無し客:03/12/28 17:46

自分と正反対の性格だが、一目置かざるをえない人について説明されたい。

270 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :03/12/29 00:26

>>267
秘密の巻物か…こりゃ一度書き止めておけば決して風化せずに、
千年先でも読めるようなもの、と考えていいんだな?

そうだな、やはりここは「正しい歴史」というものを書き記すべきだろう。
一般に知られる歴史では俺はムリに人民を酷使して無謀な遠征を行った挙句、
従兄弟の完顔雍(世宗)にクーデターを起こされ、雍の刺客によって倒れた…となっている。

が、事実は違う。実のところこいつが早くから江南政権に通じていて、
東京留守という重職にありながら皇帝の俺が遠征に出たのを奇貨として謀叛を起こし、
帝位についた挙句に邪魔になった俺に刺客を放ったのだ。
あとは死人に口無し、ちょっとした暴虐さを誇張して記録を改竄しておけば
煬帝並みの暴君のいっちょあがり、って奴だ。

なによりも俺の死後すぐに南宋と和睦したってのが怪しすぎるだろ?
当然江南政権が裏で糸を引いたのだろう。奴らは戦が下手なくせに陰謀好きだからな。
大体もこんな大胆な陰謀がお人よしの雍が一人で考え付けるはずがねえ。
全く「縦横家」と呼ばれた張儀や蘇秦に勝るとも劣らぬ悪どさだぜ。

うん、この事実は風化させてはならねえ。ぜひ書き記しておかねば。
序文は「決して消すことのできない歴史の真実がここにある」としておけばいいかな。

ん? 待てよ?
そもそも何で俺が遠征に失敗した挙句クーデターで殺された…
なんてことを書いたりしなけりゃならねえんだ?
現に俺は生きているってのに。全く縁起でもねえ話だな。
こんなのを文章にしちまったら本当にクーデターが起こりかねねえぜ。
こんなのは没だ没。俺としちゃ江南の征服などさくっと成功して
金朝一の名君になる予定なんだからな。全く勘弁して欲しいぜ。

てことで他のものを書き記すとしよう。
歴史の次に大事なものていやあ、やはり「詩」だろうな。
何度も言うようだが中国の知識人層にとって詩とは重要な位置にある。

だが、いかなる大詩人とはいえ作品を後の世まで残すのはなかなか難しい。
うっかりしたことで散逸しちまったりするしな。
過去どれだけの名詩が埋もれていってしまったことか…
ということで今知られている名詩を余すことなく記録するとしよう。
これで後の世にも益することがまちがいねえって奴だな。

…あと、俺の詩もいくつかこそーりと入れておこうかな。
そうすりゃ俺も晴れて大詩人の仲間入りって奴さ、ぐふぐふぐふ。
なあに、もっともらしい解説は後世の連中がやってくれるだろう。

271 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :03/12/29 00:27

>>268 チェーザレ
よう、久しぶりだな。
あんたも年末で色々忙しくて大変だろうが、ゆっくりしていってくんな。

今年の大きな事件か…うん、やっぱり契丹族の叛乱だろう。
大金国は様々な民族がいるんだが、契丹族はその中でも有力な民族だ。
何しろ俺たち女真族は昔契丹族の作った国「遼」に臣従していたくらいだからな。

んでその契丹族なんだが、俺が南征の準備の為に壮丁を動員したら
ちょっと数が多かったのが不満だったらしく叛乱を起こしやがった。
困るんだよなあ、世界帝国の樹立の為に
多くの民族が挙国一致して南征を目指さねえといけねえってのに
こういう地域エゴっていうか民族エゴを出されちゃ。
しかも俺は契丹族を積極的に高官に突けるなどして優遇してたんだぜ。恩を仇で返すなよ。

俺としては当然そのままにはして置けねえから、
叛乱軍討伐に蕭懐忠っていう将軍を送ったんだがこいつも手を抜いたらしく失敗しやがった。
やっぱり同族を送ったのは失敗だったようだな。
それで仕方なく俺が親征してようやく片付けたってところだ。
これが8月頃だったかな。おかげで江南の遠征がまた伸びそうだ。
来年こそは遠征できるといいんだがな。

んじゃ来年もよろしくな。お互い頑張ってこうぜ。

272 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :03/12/29 00:28

>>269
自分と正反対の性格で出来のいい奴か。
う〜ん、そう言われるとあんまりいない気がするな。

あ、いや。周りはロクデナシばっかり…とかそういう意味じゃなくてな。
ほら、俺の配下ってさ、どう言う訳か血気盛んな連中が多いだろ。
「類は友を呼ぶ」っていうわけじゃねえけどよ、
君主の元には似たような性格の臣下が集まるってことかな。

そういや最近、江南政権での話だが
皇太子(って言い方も変だな、奴らは自称皇帝だし)を定めたらしい。
皇帝を自称している趙構(高宗)は決断力に欠けるボンクラな奴だが
養子に取った趙シン(大/目、孝宗)はなかなかの傑物らしい。
一見穏やかな性格だが内に強固なるものを秘めているとの評判だ。
しかも政治に明るいと来ている。こいつはきっと江南政権で名君と呼ばれるに違えねえ。
後を継がれると厄介そうだな。早いところ手を打っておきたいところだが…。
一目置かざるをえない奴っていうとこいつという事になるだろうな。

趙シンについてもう一つ。
実はこいつ、宋の初代皇帝太祖の子孫なんだそうだ。
え? 宋の皇帝はみな太祖の子孫なんじゃねえかって?
いいや、実は違うんだ。
太祖の後を弟の太宗が継いで(このとき色々ごたごたがあったらしい)以来、
宋はずっと太宗の子孫が継いでいるんだ。徽宗も江南政権の自称皇帝もな。
趙シンが継ぐことになるってえと約200年ぶりに太祖系の子孫が継ぐという事になるな。
もちろん俺が江南政権を滅ぼすからそんなことにはならねえんだけどな。

273 名前:名無し客:03/12/29 16:04

多民族が入り乱れる中国大陸で、最も合理的な統治政策とはどのようなものでしょうね?

274 名前:ルクレツィア・ボルジア:03/12/29 16:13

みなさまごきげんよう。ルクレツィアでございます。
ご覧になってくださいまし。わたし、見事に約束を守りましてよ。
わたしの「恥ずかしい秘密」をご期待なさっていた方々、残念でした。
ご存分に悔しがり、また妄想なさってくださいませ。
今日もルクレツィアは元気ですわ。

>>245さま

歴史書の編纂にわたしが関わるとすれば……そうですわね、
以下の二点に重きを置くでしょうか?

1:面白くあれ

 資料的価値云々の前に、手にとって読んでいただかなくてはただの枕になってしまいます。
 その時々の事件を冷淡に並べるだけなら年表があれば事足りますから。
 そこに関わった人間たちの求めたもの、喜怒哀楽、そこに至るまでの経緯……。
 なかなか整合し難いこれら、抽象的な表現で申し訳ありませんが「現場の息吹」というものを、
 きちんと読者に伝えてこその歴史書であると、わたしは思います。

2:謙虚であれ

 さて資料的価値云々です。筆者の推測を事実のように誤認させるのは避けるべきでしょう。
 活字というのはそれだけで信憑性がありますから尚の事気をつけませんと。
 たとえば、「孤独なルクレツィア・ボルジア。政略結婚を繰り返させる情の薄い家族、
 顧みてくれぬ夫、義理の姉との不仲。心身の疲労が高齢出産の母体をひどく痛めつけた」
 ……ってちょっと待ってください。たしかにわたしの家族は次から次に結婚を要求してきましたし
 アルフォンソさまと愛あふれる会話を毎日交わしているわけでもありません。
 イザベラお義姉さまの目つきも相変わらず怖いです。でもだからといってわたしが孤独で
 それが死亡の遠因になったなんてそんな無茶な。上手く書けば読み物としては面白いかもしれませんが
 これを「歴史書」と銘打つのは躊躇われますよねぇ。
 第一、わたしはフェラーラでもけっこう上手くやっていますのよ?
 もちろん、これもアルフォンソさまの無形の支えがあってこそでしょう。

毎度論旨の掴み難い内容で申し訳ありませんが、なんとか纏めてみますと、
「面白く、そして推測はそれとわかるように」ということになるでしょうか。

275 名前:ルクレツィア・ボルジア:03/12/29 16:14

>>255さま

「芸術とは何か」ですか。さらりと難しい質問をなさいますわね。
芸術なるものをまったく生み出さずただ享受するだけのわたしなりにお答えいたしますと、
「こころのふかさ」という事になるでしょうか。

芸術は思索から始まります。例えば思想であったりあこがれであったり、
胸に宿る自分でもわからない抑え難い何かであったり。
うぉーっと叫ぶだけでは表現できないものを、何とかしてわかりやすい形にしようと、
皆さんは筆、のみなどを手にするのではないでしょうか。
突き詰めれば芸術とは、自分のために自分と深く向き合う事だと思いますわ。

……そういえば、レオナルドさまなどはお金を受け取っても作品が完成しない、などということが
よくあるそうですわね。スポンサーさんにとっては渋面でしょうが、
作者の内に存在しないものを創る、というのはそれだけ難しいのでしょう。
それでもスポンサーさんとはうまく折り合っていかないと、芸術の巨人といえども
口を糊しないと思索もできません。もっとも、キリストは荒野で四十日間何も口にせず
考えに耽ったそうですが。

>>258さま

墓あばきですか……。わたしはフェラーラのコルプス・ドミニ修道院に葬られていますが、
21世紀では観光地として一般公開されているはずですので、暴く必要もありませんわ。
観光地としてはおそらく、ローマの「ボルジアの間」のほうが有名なのでしょうけれど。

ただ、墓あばきとは少し違いますが、わたしの髪が盗まれたことはあるようですわね。
犯人はたしか、英国の詩人バイロンさまであるとか。死んで300年も経った後のことなので
わたしには詳しい経緯はわかりませんが……。価値云々ではなく、単に
「あんまり綺麗だからパクっちゃった。てへ☆」という具合だったようですが、
それでもあまりいい気分はいたしませんわね。この髪は、お義姉さまのサロンに出入りしていた
詩人のピエトロへ贈ったものですもの。終わった愛の思い出として。

他の方のお墓についてですが、生前善い行いをなさった方ならば許可してくださるでしょうし、
そうでない人は贖罪の一環ということで我慢していただけばよいのでは。
煉獄に苛まされる期間がいくらかでも免除されると思えば、腹も立たないでしょう。

276 名前:ルクレツィア・ボルジア:03/12/29 16:16

>>259さま

わたしの肖像画、と申しますか、どんな姿をしていたかに関しては
けっこうあちこちでご覧いただける事と思いますわ。
例えば、先程申し上げたボルジアの間もそのひとつですし。ローマという街は
石を投げれば文化財に当たるような所ですから、旅行者に退屈はさせませんことよ。くす。

そういえば、近年の日本の作家がわたしの肖像をご覧になって
大変感銘を受けたというお話があるようですわね。
なんでもフランクフルト(外国ですわね……)の美術館での事だとか。
お名前が、たしか埴谷さまと仰いましたかしら。
これまたわたしが詳しい経緯を存じませんで、ごめんなさいましね。

ところで>>259さまは落書きを心配なさっておいでですが、
落書きというのは真に自由な発想の発露だと、わたしは考えております。
こういった何かに縛られない表現はとても大切ですわ。
洗練されていないとか、写実的でないとか、そういう瑣末な事に拘泥しないで、
作者の思っている事、あるいは伝えたい事をあるがままに汲み取りたいですわね。
もちろん、善悪にせよ美醜にせよ、人間の感情を飾らず(短絡的に?)表しているのですから、
ときに上品とは言い難い事もあるでしょうが、それが人間ですもの。

……と、落書きを散々肯定した形になりましたが、場所の選定には
ある程度気を使う必要がありますわね。自分の教科書はともかく、
ローマまで出かけていってピントゥリッキオさまのフレスコ画に

 「るくP、おにいちゃんが来てくれないとサミシイサミシイ病になっちゃうよ……」

などと喋らせた日には、衛兵さんに散々小突かれた挙句新聞に名前が載ってしまいますわよ。
駅か電子情報世界の掲示板くらいで我慢しておきましょうね。

277 名前:ルクレツィア・ボルジア:03/12/29 16:25

>>262 オーベルシュタインさま

徳川家康陛下ですか。例の体当たりの国王ですわね。
海陵陛下宛の質問ですので、わたしも聞き役に回りましょう。

>>263さま

坂本竜馬さまですか。家康王家打倒に奔走した下級兵士出身の活動家でしたわね。
当時の情勢からすると、敵どころか味方にすら狙われていたようで、
犯人の心当たりなどとても絞り込めないというわけですか。
坂本さまは剣術にも優れていたのですよね? であれば、刺客の死体、さもなくば
遺留品のひとつくらい発見できてもよさそうなものですが……。
350年も後の海の向こうの話ですから、わたしはただ想像するしかできませんわ。

ええと、まことに申し訳ありませんが、
今日はこれにて失礼させていただかねばなりません。
次回は年が明けて、年が明けて……一週間以内にということで。
もし来れなかったら、どこか適当な電子世界掲示板に
自画像を披露いたしましょう。例によって自分への脅迫ということで。

それとお兄さま、わたしはアルフォンソさまを困らせようとしているわけではないんですよ。
わたしの一挙手一投足が、結果的にアルフォンソさまに負担を強いていると申しますか……。
ああっ、自分の言葉で情けなくなってきました。では……。

278 名前:王守仁 ◆OYOMEIRD7Y :03/12/29 22:32

ニンメンハオ。皆さんお久しぶりアルな。

>>225(「鳴かぬなら…」)
ワタシなら「鳴かぬなら 鳴かせてみよう ホトトギス」が一番合いそうアルな。
やぱり目標に向かっての努力、実践を行うのは大事なことアルよ。

>>226 :キングサン
アイヤー。
ワタシは死亡確認!はしないアルよー。

>>227 オーベルシュタインサン(「忠臣蔵」ついて何か一言。)
大石サン達の行いは必ずしも正しいとは言えなかったと思うアルけど、
吉良サンの首という目標を定めて邁進したことは
ワタシの教え「知行合一」に合致する素晴らしいことアルな。
しかも、本懐を遂げたのだからもって瞑すべしアルね。
一番信頼したというとやっぱりワタシの教え子たちアルかな。
ワタシに何かあったらきっと敵を取ってくれると思うネ。

>>231(皆さんが日頃嗜んでいるものはありますか?)
学問を修めること、これに尽きるアルな。
平時ではもちろん、戦時でも書物は手放さないアルよ。
ワタシの時代だと「学問は儒教」と主張する人ばかりアルけど
他の学問もやってみると色々楽しいアルよ〜。

>>233 (マイブーム(あなただけの楽しみです)を教えてください。)
ワタシだけの楽しみアルか。
学問をやるとどうしても誤字に出遭ったりするけど、
誰が、どこをどう間違えたをそっと書き溜めたりすることアルかな。
何年もやってきてるから結構たまってきてるヨ。
我ながら性格悪いネ。

279 名前:王守仁 ◆OYOMEIRD7Y :03/12/29 22:33

>>235 (運命ってあると思いますか?)
運命はあると思うヨ。
だけど運命を恐れるあまり行動しないのはワタシの教えにはないアルよ。
「断じてこれを行えば鬼神もこれを避く」という言葉もアルね。
運命だからと諦める前にまずは精一杯努力するよろし。
ひょっとしたら運命も変えられることもアルよ。

>>237 オーベルシュタインサン(初陣の時(指揮官として)の感慨などをお聞かせ願えませんか?)
ワタシの初陣は科挙に受かってすぐのことだったから、28、9歳の頃だったアルな。
相手はお決まりの賊だったけど、ちょっと苦戦してしまったヨ。
やぱり兵法書のようには行かなかったアルな。
学問を身につけるのも大事だけど、実践することはさらに大事ということを学んだネ。

>>239 (「戦わずして勝つ」ことを考えてみてはどうでしょう?)
国家同士の戦いではなかなか難しいことアルけど、
所謂賊の討伐なら「戦わずして勝つ」ことは充分可能でアルな。
ポイントは「窮寇を作らない」「武器を捨てて降るものには寛容に扱う」
大抵の賊は貧困のために仕方なく立ち上がるのばかりアルから、
強攻策よりも融和策を取ったほうが早く片がつくアルよ。

>>240 (最近見たおもしろい夢(悪夢でも構いませんが)を教えて下さい。)
アイヤー、夢の話アルか。
こないだとんだ悪夢を見たのことあるネ。
ワタシの故郷、余姚一の美妓と楽しくお酒を飲む夢を見たのことアルよ。

それのどこが悪夢かって? これには続きがあるアルのヨー。
夢の中でウハウハしていたワタシはうっかりその美妓の名前を口に出してしまったみたいネ。
しかも悪いことに隣で寝ていた奥サンに聞かれてしまったのだからさあ大変。
ワタシは蹴り起こされた挙句ボコボコにしばかれたアルよー。
いい夢が一転して悪夢になってしまったのことネ。

>>243 (雑兵は将をうてば自然に崩れる?)
正規の訓練を受けていない兵なんて所詮そんなものあるネ。
だから訓練は大事ヨ。

280 名前:王守仁 ◆OYOMEIRD7Y :03/12/29 22:34

>>245 (歴史書の編纂をさせる際に、貴方が最も注意している点はどこでしょうか。)
ともすれば結果主義に陥りがちでアルけど、
ワタシとしてはもっと過程も見て欲しいアルな。
結果が良くてもやっている事が道義に適っていなければ誉められないし、
たとえ失敗したとしてもプロセスに見るべきところがあればきちんと評価すべきアル。
もちろんプロセスが良くて結果が良ければ言うことないアルけどな。

>>255 (あなたにとって、芸術とは何ですか?)
ワタシは絵は描けないし、字も下手アルからな。
芸術と言う言葉はちょっと遠いものを感じるヨ。
一応芸術と呼ばれるものでワタシがよくやったのは詩文はくらいアルけど、
これもどちらかと言うと学問として取り組んだ面が大きいネ。
ワタシの場合詩を著すのは感情の結露というよりも思想を述べるためのものアルから。
「詩は志を述べる」これ海陵サンも言っていたネ。

>>258 (墓  あ  ば  き  !)
ワタシは墓に入れるほどの財産はないアルよー。
だから暴くのはやめて欲しいネ。
そもそも墓は先人の魂の宿るところ、暴いては先人の不祥を受けることのアルよ。
だけど臣民に還元しないで自分の墓だけ贅沢するのはやっぱり良くないアルな。
でも、誰のことかは錦衣衛に聞かれるととってもやばいから言わないアル。

>>259 (肖  像  画  !)
やっぱり肖像画はその人自身を表すのことアルね。
うっかりへんな風に描かれないように、
ワタシもいつも身だしなみには気をつけているアルよ。
だけど落書されたら辛いアルなー。
どんな墨でも描けない紙ができたらそんな不心得者もいなくなると思うヨ。
アイヤー、でもそんな紙では肖像画も描けないネ。

>>262 オーベルシュタインサン(徳川家康の誕生日だそうです…)
おー、そうアルか。ちょっと遅れてしまったけどお誕生日おめでとうアル。
それにしてもタヌキ親父とはなかなか面白い容貌の人みたいアルな、徳川家康サンは。
うちの国の洪武帝サンもそうだけど、
天下を取るには特異な容貌ってのは欠かせないのかも知れないあるネ。

それはそうと、やっぱり人物の評価って最期の時で決まってしまうことが多いようアルな。
それが正しいかどうかは議論の余地が大いにアルけど。

281 名前:王守仁 ◆OYOMEIRD7Y :03/12/29 22:35

>>263 (竜馬を殺したのは誰?)
竜馬とは日本の国の偉人さんアルか?
アイヤー、きっと日本にも錦衣衛並みのコワイコワイ組織があって、
きっと暗殺されたに違いないアル。
やっぱり政府の批判は命懸けアルな。ワタシも気をつけるアルヨー。

>>264 最近、抜け毛が気になりませんか?)
こう見えてもワタシもそろそろ「知命」アルからな。
全く気にしないといったらやぱりそれウソあるね。
老化現象と言ってしまえばそれまでアルけど、
やはり何か行動しておきたいアルね。
とりあえずは頭皮のマッサージをしておくアルかな?

>>267 (秘密の巻物をもらいました。そこには、何を書きますか?)
アイヤー。これは絶好のチャンス到来アル!
ぜひこの巻物にワタシの教えの全てを注ぎ込むあるネ。

>>268 チェーザレサン(あなた方にとって今年はどのような一年であったかな?)
大きな事件と言うとこないだ正徳帝が崩御されたことアルな。
あまり出来のいい皇帝でなかったアルけど、やはり崩御してしまうと悲しいものがアルな。
今度即位する従弟の方(嘉靖帝)には大いに期待したいアルな。
そうそう、ワタシ来年から正式に兵部尚書に任官するアルからとても忙しくなるとのことアルよー。
過労で倒れないように注意しないといけないアルな。

>>269 (自分と正反対の性格だが、一目置かざるをえない人について説明されたい。)
羅欽順アルな。
彼は朱子学者でワタシとは真っ向から対立する思想の持ち主だけど、
とっても優秀な学者で、何よりもワタシの大事な友達アルネ。
そうそう、こないだ陽明学に反対する手紙を貰ったのでその反論を羅欽順に送ったのことヨ。
世に「羅整菴少宰に答うる書(らせいあんしょうさいにこたうるしょ)」と言われている文アルな。
自分で言うのもなんアルけど、名文だと思うのでみんな読んでネ。

282 名前:王守仁 ◆OYOMEIRD7Y :03/12/29 22:36

>>273 (多民族が入り乱れる中国大陸で、最も合理的な統治政策とはどのようなものでしょうね?)
やぱり徳を以って治めるのが一番アルな。
かつて陸賈という学者サンが漢の高祖劉邦サンに
「馬上で天下を取ることができても、馬上で天下を治めることは出来ない」
と説いて儒の重要性を強調したのことアルし、
ちょっと昔に耶律楚材という人が蒙古の皇帝に謁見したときに、
「弓を使おうとすれば弓匠が必要であるように、天下を治めるには治天下匠というものが必要である」
と説いたのことアル。もちろん「治天下匠」とは「儒」を修めた人アルな。
このように「儒」というのは統治に欠かすことができないアルよ。

とはいえ最近国教化して堕落した朱子学は駄目ネ。
そうした朱子学への批判から生まれたのが実践を重んじる学問「陽明学」アルよ。
だからみんな陽明学を学ぶよろし。アイヤー宣伝になってしまったネ。

回答はこんなトコあるな。
さて皆サン、
突然だけどワタシは来年から正式に兵部尚書に任官するので忙しくなるみたいなのヨ。
ということでしばらくは皆サンとは今日でお別れになってしまうネ。
短い間だったけどとっても楽しかったヨ。シエシエ。
海陵サンもルクレツィアサンも、他のキャラハンや名無しの方もお元気で。

ではサイツェン!

283 名前:王守仁 ◆OYOMEIRD7Y :03/12/29 22:46

アイヤー!!
なんという事アル、最後の最後で間違ってしまったネ!
仕方がないアル、さっきのはリハーサルと言う事にするよろし。HAHAHA。

では今度は本番アルよ。
さて皆サン、
突然だけどワタシは来年から正式に兵部尚書に任官するので忙しくなるみたいなのヨ。
ということで、皆サンとは今日でお別れになってしまうネ。
おっと泣いては駄目アルよ。「会うは別れの初め」アル。
短い間だったけど皆サンと会えてワタシとても楽しかったヨ。シエシエ。
海陵サンもルクレツィアサンも、他のキャラハンや名無しの方もお元気で。

では本当にサイツェン!

284 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :03/12/30 09:16

おっと、昨日来れなかった間に随分スレッドが進んでるな。

>>273
合理的な統治政策か。
やっぱり恐怖政策…と言いたいところだが、
実のところこれはそんなに合理的じゃねえんだよな。
あんまり追い詰めてしまうとやけになって叛乱とか起こし始めるからな。

優れた統治政策はやはり歴史にヒントを求めることができるだろう。
王守仁が>>281で儒家の重要性を強調していたが、
俺が見たところ法家の役割は儒家に決して劣らず重要じゃねえかと思っている。
漢の宣帝が息子(のちの元帝)に「漢は昔から覇道と王道との二つを雑え用いている」
と訓示したように、覇道(法家)と王道(儒家)をバランス良く用いることが大事なようだ。
にもかかわらず元帝は儒家を偏重してしまい漢王朝の衰退を招いたのは歴史が示す通りだ。
ま、法に偏り過ぎても秦のように短命になっちまうから、何事も程々ってことだろうな。

もっともほぼ漢民族ばかりの漢王朝はともかく、大金のように諸族入り乱れるとなると
どうしても儒家よりも法家を重視することになるのはやむを得ねえ。
道徳ってのは民族によって変わってくるところが多いからな、あまり当てにできねえんだよ。
その点明文化された法なら字さえ読めれば誰でも一意に解釈できるんだから
無用な混乱を生む心配がねえってわけだ。
(たまに法律文書でありながら何通りにも解釈のできる悪文も散見されるが…)

何れにしろ重要なのは信賞必罰、
功績のあるものは漏らすことなく賞し、罪がある者は逃がすことなく罰する。
そうすれば多民族の統治でも上手く行くんじゃねえかな。

…が、実際の俺の統治がどうであったかっていうと…う〜ん。
どちらかっていうと(いや、かなり?)恐怖政策よりなんだよな。
統治方法ってのは運用の容易さもまた重要なわけだし。
ま、今の政策も江南を征服するまでだな。てことでもうしばらくは辛抱してもらうとしよう。

285 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :03/12/30 09:17

>>274 ルクレツィア
お、お帰り。
(「恥ずかしい秘密」を知ることができなかったか。う〜む、残念…)
あ、いや何でもねえって。元気そうで何よりだ。
来年もよろしく頼むぜ。

>>283 王守仁
おお、お疲れ!
やっぱり兵部尚書って言ったら軍の重鎮だからな、忙しくなっちまうか。
こちらこそ礼を言わなきゃだな。回答していってくれてありがとうよ!
また気が向いたら戻って来いよ!

今年の俺の返答はこんなところだ。次に来れるのは来年になっちまうな。
ほら、俺も一応皇帝だからさ、年賀の挨拶とかしなきゃなんねえのよ。
めんどくせえけどこれは仕方がない。
寝正月とかできる庶民が羨ましいぜ、俺も謚だけは「庶人」なんだけどな。
それじゃ、良い年でな。

286 名前:名無し客:04/01/03 00:09

「竜馬がいく」を見て
やっぱり竜馬を邪魔だと思っていたのは善人面した岩倉トモミと薩摩の西郷だ。
竜馬の活躍があって長州と薩摩が同盟を結び大政奉還により国を支配する力を天皇に明け渡した
あれだけ将来の日本の為に頑張った竜馬を殺す事は道理が通らない!!


それなのに今の日本は…何もかも狂いはじめてやがる…
鎖国し続けていれば今の日本はずーっと侍の時代が続いていたと思う。

287 名前:オーベルシュタイン ◆rEH0G3hTlI :04/01/05 21:38

祝ニン新年快楽(ジュゥ ニン シン ニェン クワイ レ)
「ニン」という漢字が出ませんな・・・・中国語で明けましておめでとうござ
います、というのはこれでよろしいのでしょうか・・・?

改めまして、新年明けましておめでとうございます、皆々様。
ところで、「新年祝賀行事」やら式典やらで皆様お忙しいようですが・・・・
新年の式典やら行事には、どんなものがありますか?

288 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/01/05 23:43

正月っていうにはちと遅い気がするが一応挨拶だけはしておかなきゃな。
あけましておめでとう。今年も宜しく頼むぜ。

>>286
お前は>>263か?
岩倉とか西郷とか分からん奴がまた出て来たが、
話から推測するにそいつらが立役者の竜馬が邪魔になったので消したって所か。
道理が通らぬと怒っているようだが、権力争いってのはもともと理不尽なもんなんだよ。
権力者にとって大功を立て過ぎた奴ってのは邪魔ってことだな。
歴史を紐解いてみろ。楚を滅ぼすのに大功のあった韓信を始め、
王朝成立時に大功のあった奴が消されてる例など枚挙に暇がないぞ。

もっとも乱世の英雄がそのまま治世の英雄になるとは限らねえからな。
いや、むしろ逆のケースの方が多いんじゃねえかな。
例えば建国の功臣でも平和になりゃ貪官汚吏の典型になるような奴とかな。
竜馬がそうなるとは断定できるわけじゃねえが。

ところで、「侍の時代」って言うけどよ、そんなにいいか?
侍っていやあアレだろ、戦争の時に「やあやあ我こそは…」と一人で飛び出すんだよな?
古いんだよなあ、考えが。今は集団戦の時代だっつーの。

あと鎖国ってのは要するに他の国との交わりを絶つってことだよな?
そりゃ倭国っていやあ島国だからな、やろうと思えばできるんだろうが…
ハッキリ言ってマイナスにしかならんと思うぞ。
何しろ他国との接点がなくなっちまえば切磋琢磨する相手がいねえ訳だから
軍事でも民政でも技術でも発展しなくなっちまうだろう。
いや、それどころか停滞し果ては衰微しちまうんじゃねえか?
んで自意識ばかりは過剰になって「夜郎自大」になるのがオチってもんだぜ。

ま、統治する権力者にとってはその方が都合がいいかも知れねえがな。

289 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/01/05 23:44

>>287 オーベルシュタイン
おう、今年もよろしく。
ニンってのは[イ尓/心]って書くんだっけな? 漢字出ねえのって不便だよな。
そこまで長ったらしくしなくても「新年好(シンニェンハオ)」でいいんじゃね?
あー俺はもうこの正月に何度も言ってるんでいい加減疲れたがな。

祝賀行事か。はっきり言って大した事はしてねえな。
堅苦しい決まりきった挨拶をして、あと宴会。どこの国も似たようなもんだろ?
宴会っていうと一見楽しそうなんだけどよ、実はそうでもねえんだよな。
俺皇帝だし臣下の目もあるからな、あまり酔いつぶれて醜態を晒せねえじゃん。
『韓非子』でも「君主の失態は臣下にとって百倍の利益となる」と述べられてるくらいだからな。
一瞬たりとも隙を見せてはいけねえ。

そういや今年の最初の宴会で群臣に今年の抱負を語らせるんだけどよ、
みんな「民心の安定」やら「収獲高の増加」やらを目標にして
誰も江南政権の打倒を目標にしやがらねえの。
文官ならまあわからねえでもねえけどよ、武官ですらこれだからやんなっちまうよな。
大金国は戦でのし上がって来たんだからもっと気合入れていけよなー。
「闘志無き者は去れ!」って怒鳴り付けたいところだが、一応正月でめでたい日だからな。
ま、俺が親征するって言えばみんな文句は言わねえだろうがな。

290 名前:名無し客:04/01/06 02:30

今年の抱負を語ってください。
と言っても陛下は「南征」の一言で決まりっぽいので、それ以外でお願いします。

291 名前:ルクレツィア・ボルジア:04/01/06 16:04

みなさまごきげんよう。ルクレツィアでございます。
旧年中は兄とわたしが大変お世話になりました。
兄妹を代表して、みなさまに心から御礼申し上げます。
本年もよりいっそう親交を深めて参りましょうね。
何卒、よろしくお願い申し上げますわ。

>>264さま

抜け毛を気にしたことはございませんわね。
わたし、自分の髪に関してはいささか自信がございまして、
>>275で紹介させていただいたような逸話もございますし、
質・量共に中々のものだとうぬぼれておりますわ。

ところで、初対面の殿方も大抵まずは髪の事を褒めて下さいます。
まあ女性の機嫌をとるつかみとしては無難、ということなのでしょうね。
ですがもっとこう、たまには自分自身でも気がつかないような長所を
再発見させてくださるような言葉をいただきたいと思う事もありますわ。
「お前にそんなもんあるかい」といった類の抉るようなお言葉は何卒ご容赦くださいませ。

292 名前:ルクレツィア・ボルジア:04/01/06 16:05

>>267さま

巻物、ですか? 日本の書物の形態ですわね。
でもあれは、口に咥えて「にんにん」と言うための物ではないのですか?
日本は慣習や作法をことのほか重んじるそうですが、
これもそのひとつ、ということなのでしょうか。

さて書物として記録を残すなら、ということですが、
せっかく日本の巻物を使う事ですし、内容も日本風にしてみましょうか。
女性が後世に名を残すためには日記を書くのが一番のようで、
「蜻蛉日記」「更級日記」等、いくつもの作品(?)が
21世紀にまで伝えられていますわね。中には自分が女性であると詐称して
「おとこもすなるにっきというものを……」などと書いている殿方もいらっしゃるようですし、
野心ある方々に人気の分野ということになるのでしょうか。
功名心のために日記をつけるというのもどうかとは思いますが。

表題はなんにしましょうか。どうせなら、書店で見かけたときに
なんとなく手に取りたくなりそうなものがいいですね。
ルクレツィア・ボルジア個人の日記であるのみならず、
時節折々の息吹を感じることができそうな表題という事で……。

 「 ルネッサンスの女たち 」

え? 紛らわしいと抗議が来て出版差し止めになりそう? そんなぁ……。

293 名前:ルクレツィア・ボルジア:04/01/06 16:06

>>268 チェーザレお兄さま

ごきげんようお兄さま。うふふ、ごきげんよう。
今年もまた不出来な妹をよろしくおねがいしますね。
戦争に疲れたらいつでもわたしの胸でお休みくださいまし。
お兄さまなら、どんなときでも大歓迎ですのよ。くす。

さて印象的だった出来事ですが、フェラーラでの暮らしは平穏そのものです。
もちろん、平穏ならざる世情、たとえばお兄さまのロマーニャ侵攻などは
エステ家やゴンザーガ家にも少なからず影響を与えている事と思いますが、
そういったごたごたと申しますか、難しい事はなるべくわたしの耳に入れないように
アルフォンソさまが気遣ってくださるので……。
まあこれには多分、ボルジアの女に余計な知恵をつけさせたくないという
イザベラお義姉さまの意向もあるのでしょうが。

そういうわけで、印象的と申しましても、他の方から見れば些細な事かもしれません。
過日、アルフォンソさまの弟君であるイッポリートさま、ジュリオさまと3人でお話していた折です。
どういう流れだったか、このおふたりのどちらかにわたしの髪を一房差し上げるという事になりまして……。
おふたりのケンカは毎度の事ですが、決闘などと言い出されては嫌ですので、
わたしが作ったケーキをどちらが早く完食するかで勝負していただくことにしました。
こういう事はなるべく下らないやり方の方がいいと思いまして。

(次項へ続きます)

294 名前:ルクレツィア・ボルジア:04/01/06 16:06

>>268(続きですわ)

ケーキも焼きあがり、わたしの号令と共におふたりは猛然と食べ始めました。
なんでも男の誇りがかかっているそうで、こんなものにかける誇りというのもなんだかなぁと
半ば呆れながら見ていたわけですが……。

不意にわたしは肩をつつかれました。何事かと振り返ってみますと、
そこには頬をぱんぱんに膨らませたアルフォンソさまの姿が!
そうです。勝負の事を聞いたアルフォンソさまが、
脇に除けてあったケーキをふたりの弟君たちより早く食べ終えてのけたのです。
これには、わたしもおふたりも本当にあっけにとられてしまいました。
もちろんこうなっては、ハムスター人間と化したアルフォンソさまの「勝負なし」の宣言に、
イッポリートさまもジュリオさまも納得せざるを得ません。
実際に聞こえた言葉は「もごもごもが」というものでしたが、
わたしも自分の夫は流石に凄い、と改めて尊敬しました。

「凄い」というのはもうひとつ、実はアルフォンソさまが食べたケーキというのは、
あとで捨てるつもりだった失敗作なのです。わたしが申し上げるのもなんですが、
ちょっと人間の口に合うとは思えない代物だったのですが……。
ともあれわたしは、この偉大な夫に敬意と感謝を込めて、髪に鋏を入れた次第ですわ。

295 名前:ルクレツィア・ボルジア:04/01/06 16:07

ええと、いただいた質問がまた残っておりますが、
今日はこれにて失礼させていただきます。
次回の参上は、また一週間以内という事で……。
もしそれができなかったときは、そうですわね、
日本に伝わる密教流膝屈伸という運動を50回いたしますわ。
それではみなさま、ごきげんよう。

296 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/01/06 23:16

よく考えてみると、俺のいた時代ってまだ旧暦だよな?
とすると正月はまだってことになるが…まあいいや、細かい事は抜きにしておこう。

>>290
今年の抱負!
そりゃおめえどう考えたって江南政権の打倒で…ってそれ以外でか。
チクショー、俺の考え読んでやがるな。

そうだな、今俺は燕京(後の北京)ってところに住んでるんだがよ、
ここ中国全土から見ても北の方だから冬寒くて敵わねえ。
それに将来南宋と対峙するにちょっと遠すぎるしな。

そこで今年は昔宋の都だった開封に遷都しようかと考えてるんだ。
宮殿なんかも仮作りとは言え大体出来上がったようなんでそろそろ遷せるんじゃないかな。
一口に遷都って言ってもただの引越しとは違って色々面倒だからな。
滞りなく終わらせるためにはそれなりの努力ってのがいるわけよ。
だからこれを失敗せずに済ませるのが目標の第一。

んで第二の目標は後継ぎを作る事かな。
立派な後継ぎを作るのは皇帝の重要な責務だからな。
まーこればっかりは焦ってもしょうがねえけどな。精々励む事にするよ。
あと考えられる所では、
「むやみやたらに家臣を斬らない」とか「いい女を見つけたからってすぐ宮殿に引っ張り込まない」
とかもあるけど…うーん、できる限り守るようにしよう、うん。

>>291-295 ルクレツィア
お、あけましておめでとう。
去年は色々世話になったな。今年もよろしく頼むぜ。
何てったってこのスレッドの紅一点だしな、ぐふふ。
ま、無理しすぎないように頑張ってくれよな。
(ところで、密教流膝屈伸って一体なんだろう…)

297 名前:名無し客:04/01/07 09:47

過去の英雄・豪傑などで会ってみたい人はいますか?

298 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/01/07 23:40

>>297
会ってみたい過去の英雄か。
そりゃもう西楚の覇王・項羽で決まりだろう。
っていうか項羽の前じゃ他の奴など凡そ目じゃねえな。
そうだな、項羽の強さを表現するっていうと言葉だけではなかなか難しいが…

ヤバイ。項羽ヤバイ。まじでヤバイよ、マジヤバイ。
項羽ヤバイ。
まず強い。もう強いなんてもんじゃない。超強い。
強いとかっても
「兵士10000人ぶんくらい?」
とか、もう、そういうレベルじゃない。

…うん? 俺は何を言ってるんだ?
まあいい、とにかく俺にとって英雄って言えば項羽だ。
言ってみれば「項羽の前に項羽なく、項羽のあとに項羽なし」ってとこだな。
え? 当たり前の事言うなって?
ええい、つまり項羽ほどのスケールの大きい豪傑は跡にも先にもいねえってことなんだよ。
そうだ、南征するときには戦勝祈願を兼ねて項羽の廟に行っておかなきゃな。

あと、2人以上挙げていいのならその項羽を破った劉邦にも話を聞いてみてえ気がするな。
あんな戦下手でだらしのない男がどうして至上最強の項羽を破ったんだかな。
人徳があったって言うけどこいつ後で臣下を粛清しまくってるんだろ?
どこが「大度なること海の如し」なんだ? それともそれ以上の魅力があるってのかな。

他には、
後漢の光武帝劉秀に天下を取れたのは本当に欲がなかったからなのか問い詰めたり、
三国魏の始祖でかつ横槊の詩人だった曹操にいい詩を作るコツを教えてもらったり、
兄弟殺しまくってしかも名君と呼ばれた唐の太宗に人心掌握術を聞くってのもいいな。

うん、こうしてみるとキリがねえな。
一人くらいひょっこりと俺の時代に現れねえかなあ。

299 名前:名無し客:04/01/08 20:24

一人くらいひょっこり現れたら、どうしてみたいですか?

300 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/01/08 23:55

うむ。300か。

>>299
そうだな。まずは賓客にして逃がさないようにするだろうな。
そして色々なことを日夜を問わず語り合いたいね。
元の世界に帰っちまう前に少しでも知識を吸収したいからな。

…いや、待てよ。
そりゃ一月やそこらで帰ってくれればいいが、
何かの間違いでいつまで経っても元の世界に戻らねえとなると事は面倒だよな。
まさかかつての英雄を配下として扱き使うわけにはいかねえだろうし。
といってうっかり実権を渡すとこっちが乗っ取られかねねえ。

では実権のないポストに祭り上げるか。
これもちょっと心配だな。下手するとこちらを見限って江南政権に付くとも言い出しかねねえ。
江南政権は誠忠で知られた岳飛をも殺してるくらいの軍閥嫌いだから
多分大丈夫だと思うが、万が一という事もある。
今でも攻略に梃子摺っているのにさらに戦力が強化されたら…(((゚Д゚;))) ガクガクブルブル

なら後顧の憂いを経つために殺すしかないという事になるが…
こればっかりは無能な大臣を戮すのとは訳が違うからな、かなり躊躇っちまうな。
「泣いて馬謖を斬る」どころの話ではないぞ実際。
が、大金国の為にはあえてやる、否、殺るしかないだろう。

ということで、
結論は「賓客として下にも置かぬ扱いで知識を吸収した後、隙を見てバッサリ」てことになるな。
文章にしてみると非情だが…ま、俺は暴君だしな。
友を持つ事が出来ねえ皇帝という立場がつれえよ。

が、現れたのが項羽なら話は別だ。
俺なら国を挙げて配下になるね。彼ならそれだけの価値がある男だ。
あ、いや「タイマンじゃ勝てねえからとりあえず降っとこう」とか、
そういう訳じゃねえって! 純粋な気持ちなんだよ!

301 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/01/09 00:01

しまった。

>>300で
「なら後顧の憂いを経つために」のところは
「なら後顧の憂いを断つために」の間違いだ。

キリのいい数字取るの初めてだからかちと焦っちまったかな。
ったく俺らしくもねえな。

302 名前:名無し客:04/01/09 10:23

財政が常に逼迫していたそうですが、具体的にどれくらいやばいことになってましたか?

303 名前:名無し客:04/01/09 13:33

「悪貨は良貨を駆逐する」ということばについて、どう思われますか?

304 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/01/10 00:43

>>302
ヤバイ。財政ヤバイ。まじでヤバイよ、マジヤバイ。
ってもうそれはいいってな。
自慢する訳じゃねえがわが大金国、「金」という字がつくにもかかわらず財政は常に火の車だ。
原因は軍事費がえらくかかりすぎるんだよな。何しろ四方八方に敵を抱えてるからな。
そのせいか食費を節減するために今日の飯とか一汁三菜だぜ。
これってどう考えても皇帝の食事じゃねえよ。そう思うだろ?
もっとも今は戦乱の時代だからな、あんま贅沢は言えねえ訳だけどよ、
贅沢な暮らしをしている皇帝や高級官僚の話を読むとやっぱり頭に来るよなあ。

でもまあ飯はいいや。問題は茶だ。
俺は三度の飯よりも茶を飲むのが好きなんだけどよ、
この時代茶は貴重品なんでな、身分の低い奴は飲むことができねえ訳よ。
ま、俺は皇帝だからいつでも好きなだけ飲めるわけだ。
ところがだ、今年に入ってあろう事か戸部尚書(財務担当大臣みたいなものだ)に
「飲茶は一日十杯までになされますよう」と制限をつけられちまった。
俺こう見えても一天万乗の天子だぜ?
それが茶すら自由に飲めねえと来た。かぁーっ、情けないねえ。涙が出ちまうぜ。

突き詰めて考えると、軍事費がやたらかかるのも茶を飲むのに一苦労するのも
中国が二つに分かれているという不自然な状態が引き起こしてるんだよな。
やはり江南を征服して中国は一つにしなきゃならねえ。
江南の莫大な富を手に入れれば名実ともに「金」の王朝になる事は間違いねえんだ。
だからもう少し民には辛抱してもらって国を挙げて軍備を整えねえとな。

305 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/01/10 00:44

>>303
ああ、それって
「質の良い銭と質の悪い銭が同時に流通していると
 質の良い銭はしまわれてしまい質の悪い銭だけが市場に出回る」
とか言う意味だったかな?
別に良貨だろうと悪貨だろうと同じように通用すればいいんじゃねえの?
どちらにしても金は金だ。大切であることには違いねえからな。

そういや、銭って言えば金とか銀とか銅とか、金属でできてる訳だけどよ、
別に金属でなければならねえって決まりはねえよな。
丈夫な紙に印刷してあったとしてもいい訳だ。
金属を全く使わないわけだから上の喩えで言えばまさに「悪貨」の最たるものだが、
要は貨幣として使えるだけの信用があれば問題ないわけだし。
うん、今度からはその手で行くかな。
印刷して大量生産すればその分安くあげられるしな。
名前は…そうだな「交鈔」ってのはどうだろうか?

それとも銭ってのは物のたとえで
「質の悪い人間が蔓延ると有能な人士は身を隠してしまう」ってことかな?
そいつぁまさに江南政権がそのたとえそのものだな。
誠忠を持って知られ、宋代きっての戦上手だった岳飛は
文官連中に疎まれて殺されるという憂き目に会った。
奴らは自分で良将を殺して阿諛迎合するだけが取り柄の文弱の輩のみ近づけている。
これで身を挺して南宋を守ろうって奴などいなくなるだろう。

もっとも、そうなるように仕向けたのは我が国が送り込んだスパイ、
秦檜の差し金なんだがな…ぐふふ。

306 名前:名無し客:04/01/10 15:09

中国の高級茶というと、何でも、宮廷付きの乙女が絹の手袋をはめて
手摘みにしたお茶を皇帝に献上したいたそうではないですか。

そんなお茶を召し上がっているのですか?

307 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/01/10 23:41

>>306
な、何ィーッ!?(AA略)
宋には皇帝専用の茶畑があり、江南政権もそれを受け継いだと言う噂が聞いたことがあるが、
茶摘専用の娘までいたって言うのか!
なんという贅沢な…うぬぬ、やはり江南政権とは倶に同じ天を戴くことはできねえな。

俺が飲んでいる茶は南方の四川や雲南(この辺りも江南政権の支配下にあった)
で取れた茶を輸入した奴だから、多分普通の農家の婆さんが摘んだ葉じゃねえかと思うぞ。
ま、輸入品であるとはいえ厳選した茶葉を使った高級品であることには違えねえがな。

この茶ってのが所謂「片茶」と呼ばれている奴でな、
啓蟄の頃に夜明けから日が出るまでの短い時間の間に集めた一番茶を使っている。
んでそれを清水に浸した後に水分と粘り気を除いて、必要な量を取り出した後に
水を加えて根気良く磨り挙げて成型して乾燥させ、湯気に当てて急冷させることで仕上げるという
ややこしい製法をとっているんだ。
ま、それだけ手間かけただけあって味も格別だぜ。

だが、宋の皇帝が代々飲んでいた茶に使用する「茶葉」は、
専用の茶園で選び抜かれたを芽を清水に晒し、
銀の針のようなものになったもののみを使うらしい。
茶園が広かったとはいえ取れるのは僅かな物だろう…何とも凄え話じゃねえか。
そういやあ北宋は仁宗の時代、
皇帝の飲む茶を大臣に下賜したらしいが、みんな家宝にしてしまって結局飲まなかったらしい。
本末転倒っぽいがそれだけ貴重な物だったのだろうな。

それにしても江南政権の奴ばらは最高級茶葉を乙女の手で摘んだものを飲んでるとは…
是が非でも江南を征服してそれらはそっくり俺のものにしなければならぬ。

308 名前:名無し客:04/01/11 05:47

極端に能力に秀でている(武力、知力等)が、忠誠心は木っ端の如し。(三国志でいう呂布等)
極端に忠誠心は厚いが、能力は門前払い。

どちらかを配下に選ぶとしたら、どちらを選びますか?



309 名前:名無し客:04/01/11 21:03

女性が帝位につくというのはあなたから認められますか?

310 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/01/12 00:50

>>308
そりゃ問答無用で能力のある奴だ。
いくら忠誠心に厚かろうと無能な奴では大事を任せることはできねえからよ。
ましてこれからは南征に向けて有能な軍指揮官は何人いても足りねえくらいだからな。

忠誠心皆無な、叛服常ない男の例として呂布が挙げられているが、
こいつとてなんの脈絡もなく叛いたりしたわけじゃねえだろう?
要は叛いた方が得だと思われたから叛く訳だ。
とすれば話は簡単、充分な利を見せてやれば何の心配もない。
どう見ても得とは思えない状況で叛いたりするのはただの阿呆だ。
そんなのは別に惜しくはないから遠慮なく斬り捨てればいい。

話は変わるが三国時代からはやや下るが南北朝時代、
前秦の符堅の下には羌族の姚萇という男がいた。
こいつは符堅が東晋に大敗を喫したときに叛乱を起こし、符堅を殺して帝位についてしまう。
つまるところこいつも義理の欠片も持ち合わせない逆臣ということになるが、
こいつとて符堅の敗戦という「隙」を見せる事がなければ叛く事がなく、
おそらくは能臣として生涯を終えていたはずだ。
曹操を評した許劭じゃねえが「治世の能臣、乱世の姦雄」って奴だな。

そういやあ、呂布も北方の塞外民族の出身じゃなかったかな。
俺たちもそうだが、塞外民族ってのは育った環境が苛酷なために
漢民族に比べて利益に関して非常にシビアな考えを持ってるんだ。
義理やら人情に縛られていたら共倒れになっちまいかねねえからな。
逆にいえばだ、計算高いが故に「こいつに付いていた方が得だ」
と思わせておけばそう簡単に裏切ったりはしねえさ。

もっとも無能な奴でも何かしら使い道があるってもんだがな。
ま、適材適所だよな。

311 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/01/12 00:51

>>309
へ? 女が帝位に就くって? 随分唐突なことを聞くもんだな。
認めるも何も、俺にゃちょっと想像もつかねえな。
そもそも大金じゃ女が一族を率いたとかってことはなかったしな。

何でかっていうと、
大金国が建国して中原に進出するまでは我ら女真族は主に狩猟で生計を建てていたんだが
狩猟ってのは元来男の仕事だったからな、それを指揮する長も必然的に男と言う事になる。
儒教的観点では別の意味で女が上に立つことを否定しているようだが、
俺たちの場合はそういった極めて実務的な理由だ。

ところで帝位に就いた女っていやあ、あれだ。
唐の高宗の皇后で後に一時的であるとは言え唐を簒奪して「周」を建国した
武則天(則天武后)ってのがいたな。今から450年ほど前だっけな?
あと前漢の高祖、劉邦の妻呂氏は帝位にはこそ就いてはいねえが、
恵帝在位中〜死後数年間は政務を見ていたようだ。
『史記』に「恵帝本紀(本紀は皇帝の事績を記す書)」がなく「呂后本紀」がある点からも、
実質この時代に君臨していたのは呂后であると言っていいだろう。

武則天にしても呂后にしても、共通してるのは
乱世の時代をとうに過ぎていて、治世が安定期に入っているってことなんだよな。
俺の時代みたいに乱世では皇帝も色々荒事もこなさなきゃいけねえし、
場合によっちゃ自ら軍を率いたりもしなきゃいけねえ。
とするとさすがに女が皇帝やるにはちょっと無理があると思うんだが、どうだろうな。

ただ、この二人の治世時代は民衆の反乱がほとんどなかったそうだから
治世の皇帝としてなら女も向いていると言えるかも知れねえな。
(もっとも、武則天や呂后並の女がそう現れるとは思えねえが)
ま、すべては俺が江南を征服して中国を統一してからだな、話は。
統一して何年何十年も経って、治世が安定すればあるいは…という可能性もなくはねえな。

312 名前:ルクレツィア・ボルジア:04/01/12 16:04

みなさまごきげんよう。ルクレツィアですわ。
年も改まってしばらく経ちましたが、
生活習慣などは元に戻ったでしょうか?
新年におけるみなさまの益々のご活躍をお祈りしながら、
今日もお答えいたします。

>>269さま

正反対、ですか。このルネッサンスという時代を強く生き抜いた女性なら
みんなわたしと正反対と言えるのでしょうが、ここは改めて、
カテリーナ・スフォルツァさまを紹介させていただきましょう。

 カテリーナ・スフォルツァ。名が示すとおり、ミラノに君臨していた
 スフォルツァ家の出。14歳で、時の法王シスト四世の甥である
 ジローラモ・リアーリオ伯に嫁ぐ。夫の死後、その所領であった
 フォルリとイーモラを受け継ぎ、後に教会軍総司令官として侵攻してきた
 ヴァレンティーノ公チェーザレに敗れて失脚。

……これだけでは「真面目にやれぃ」とお叱りを受けますわね。
わたしがここでカテリーナさまの名を挙げた理由は、この方の持つ激しさにあります。
いろいろと逸話は残っていますが、ひとつだけ紹介させていただきましょう。

さて、夫のリアーリオ伯を暗殺で失ったカテリーナさまですが、
ここで女をやめて善き領主として生きるような方ではありませんでした。
いくらも経たないうちに、亡夫の小姓であったジャコモ・フェオなる男に
激しい恋心をぶつけます。どうもカテリーナさまは、ご自分の子供よりも
愛人のほうを愛していらっしゃったようで、それをいいことに
このジャコモはまるで自分が領主――それも悪しき領主――であるが如き振る舞い。
もちろん本来の領主(ご自分の子供ですわね)の後見人であるカテリーナさまに
再婚の自由などありません。まして相手が顔が良いだけの寄生虫のような男など論外です。

ですが。それでも再婚してしまうのがカテリーナさまの凄いところ。
女ですわね。ご自分の愛人を愛人のままにしておく事ができなかったのでしょうね。
しかも、この再婚で摂政権を失わないために公式にはシラを切りとおすという、
ボルジア家もかくやという離れ業。この所業を厚顔と断じてしまえばそれまでです。が、
本来なら無用であるはずの危険を冒してまで「結婚」という形式に拘ったこの方に、
愚かなまでに激しい女の意地と情念を感じるのはわたしだけでしょうか。
この愛人を誅殺された時の、正邪の概念を何処かに放り出した復讐の凄まじさを見ると尚更に。

カテリーナ・スフォルツァという人間は、生涯カテリーナ・スフォルツァ以外の
何者でもありませんでした。いつも周りの殿方の思うままになっていたわたしとは、
なるほど正反対ですわね。2度目の夫を殺されたときの反応など、まさに対照的。
その意味で、>>269さまの要望に(内容の濃さはともかく)お答えできたと思います。

……でも、世の殿方。こう考えたことはございませんか?
自分の思うとおりの色にたやすく染めあげることができる女もまた、
結局何色にも染まらない存在なのではないか、と。

くす。

313 名前:ルクレツィア・ボルジア:04/01/12 16:06

>>273さま

ニッコロさまの「君主論」をお読み下さい。21世紀の日本ならば、
現地語に訳されたものがほとんどの書店・図書館等に収蔵されているようです。

……などと事務的な応対でお客さまをがっかりさせるルクレツィアではありませんわ。
わたしはわたしなりに、無い知恵を絞って考えてみましょうか。
思いますに、他民族を統治するには、彼らの風俗を尊重しなければならないかと思います。
所詮人間がやることですから、同じ人間たちの歴史を完全に塗りつぶすなんてできないでしょう。
相手を同化させるなんて無理なんです。それよりは融和を考えたほうがよほど現実的でしょう。
かのマケドニア王国のように。己が文化こそ世界一であるという自負心とか、
もっと短絡的な単なる好き嫌いであるとかはこの際横に置いておいて、
とりあえず相手を理解してみようとするとよいのでは。
大した考えも無しにいきなり否定されては、それは誰だって反発しますわよね。

21世紀の日本ですと、例えば鯨漁を考えてみてはどうでしょうか。
わたしなりに感じたのですが、日本にとって鯨という生き物は食料であるのみならず、
そのほとんど全ての部位を余す事無く有効利用できる貴重な水産物であったのですよね?
それを、無駄だらけの乱獲で絶滅の危険を生じさせた当の本人たちに「鯨を食べるなんて!」などと
声高に言われても、みなさんも「あなたがたのおっしゃるとおりだ!」とは思いませんわよね。
わたしの例え話の不適切さはともかく、要はそういう事ではないかと。
相手を理解しようとする、少なくともその姿勢を明らかにする事は、
為政者にとって必要な事ではないでしょうか。

そうはいってもわたし自身「アルプスから北の方々はまったく……」などという思いが
心中にありますし、なかなか難しゅうございますわね。本当に。

314 名前:ルクレツィア・ボルジア:04/01/12 16:08

>>283 王守仁さま

え? お別れ、でございますか……。
本当なら、お礼を言って気持ちよくお別れするべきなのでしょうが。
残念です。未練ですよ。正直申し上げて、イヤです。お別れしたくありません。
やだ。やだ。やだ。やだ。やだ。

ああ、ごめんなさい。去り際の相手を困らせるのはずるいですよね。
わかってるんです。わたしだって。お礼を言って、ちゃんとお別れします。わたしだって。
王さま、ありがとうございました。



 Adio's,Espero que la hayas pasado muy bien.

315 名前:ルクレツィア・ボルジア:04/01/12 16:09

「別れが辛くなくなったらお終いだ」とはいいますが、
こればかりは何度経験しても滅入りますわね。
申し訳ございませんが失礼させていただきます。
ではまた……。

316 名前:名無し客:04/01/14 20:27

諸外国の食品で、一度は食べてみたいものって何かありますか?
また、そんなもの絶対食べたくない、というものはありますか?

317 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/01/15 00:50

>>315 ルクレツィア
確かに別れって辛えよな。
俺も数々の集合離散は味わったけど、慣れるってことはねえよ。
悲しかったら俺の胸で泣け…ってのもちょっと問題ありそうだしなあ。
とにかく、あまり落ち込まないでくれよな。
案外ひょっこりと戻ってくるかも知れねえし。

そういや最近、他の歴史人物が来ていないのも少し気になるな。
カエサルや乾隆帝はどうしてるんだろうか。政務に追われてるのか?

>>316
一度は食ってみたい、諸外国の料理か。
そりゃ「松江の鱸魚」の刺身に尽きるだろうな。
ついでに蜀で取れた生薑があれば完璧なんだが…

…ん、いかん! 今のなし!!
全く俺とした事が中華統一を目指す皇帝にあるまじき返答をしちまった。
松江のある杭州といい、蜀といい今は形式的に江南政権の奴らが盤踞してやがるが
本来なら中国は一つ、当然中華帝国の正統たる我が大金の領土なんだよな。
松江の鱸魚が食いたい気分でついついいい加減なことを言っちまった。
すまねえが今のは忘れてくんな。

んで改めて食ってみたい諸外国の料理を挙げるとしたらあれだな、
日南(ベトナム)の方じゃ米をすり潰して紙のようにして、
それにいろんな具を包むって料理が作られているそうじゃねえか。
紙のような米って…普段の米の食い方からはちょっと想像も付かねえな。
どんな塩梅なんだろうな? 一度食ってみたいものだ。

318 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/01/15 00:52

>>316(続き)
で、もう一つの質問な。
絶対食いたくないもの、それは何年か前に高麗の使者が持ってきたものだ。
使者の話によるとそいつは倭国からの土産品で「納豆」を現地で改良したもので、
兵糧にも使われているほどのものだそうなんだが、中身を見て俺は驚いたね。

聞いて驚くなよ。何と、藁の中に「腐った」大豆が入ってやがるの。
いやもう、見た目も糸引いていて凄えんだが、特筆すべきはその臭いの強烈なことだ。
宮廷中届かなかった場所がなかったんじゃねえか? あの臭い。

俺もさすがに腹が立ってな、
「おいコラてめえ、そんな腐ったもん持ち込むんじゃねえ!」と怒鳴ったんだが、
相手は平然として「なかなかいけますぞ」って食ってんの。
挙句の果てに「陛下もお一ついかがですか?」って。誰が食うか!
あれには本当に辟易としたね。使者はとっとと追い返したが
その日一日中自称「納豆」の臭いが残っちまって難儀したのなんのって。

納豆ってのは中国にもあるし俺も良く食っているが、
あれは俺の知っている納豆とは似ても似つかぬものだ。
そもそも納豆ってのは麹菌を加えて発酵させたもので、藁になど巻かねえし
断じてあんなネバネバしたり変な臭いを出したりはしない。
大体納豆が糸を引く事自体間違っているだろ?
使者はわざと腐らせたものだとか何とか言ってやがったがあれは断じて「違う」。
大方持って来る途中のを腐っちまったものを何とかごまかそうとしての遁辞だろうがな。
まったくいい根性してるぜ。

だが、もしあんなのを常食してるのが本当ってのなら…(((゚Д゚;))) ガクガクブルブル

319 名前:名無し客:04/01/15 22:39

最近、何かに涙することってありましたか?

320 名前:名無し客:04/01/15 23:51


    1+1=X

Xに当てはまるものを、自分なりの説明をつけて導き出してください。
必ずしも、数字である必要はありません。

321 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/01/16 07:52

>>319
ここで、
「民の暮らしを思うと涙が出ない日がない…」
と言うだけの才覚があれば暴君と呼ばれたりしねえんだろうがな。
残念ながらその手の話で涙を流したってのはねえな。
悲しくて泣いているヒマがあるのなら、他にやるべきことはいくらでもあるからな。

なに、非情? そうだろうな。血も涙もねえ? 大いに結構。
だがな、これだけのことは言っておく。
敵を殺すのは勿論の事、味方を殺すのだって眉一つ動かさずにできなければ
殺らなければ殺られる乱世の皇帝は務まらねえんだよ。
あんたも乱世に生きるってのなら、甘い考えは捨てることだな。
泣いてさえいりゃ誰かが手を差し伸べてくれると思ったら大間違いだ。

とはいえ、俺も涙を流すことがまったくないと言うわけではない。
俺が涙を流す時…それは、臣下の退屈な報告を聞くときだ。
いくら我慢しようとしても欠伸と共に涙が出ちまう。
ま、生理現象だからしかたがねえな。
報告は毎日行われている訳だから、この涙なら高い確率で見る事ができよう。
どんな原因で流そうと涙は涙、成分に違いはねえからな。

しっかし、臣下の報告ってのはどうしてああも退屈にできているのかねえ。
ここまで退屈にさせるのも一種の才能って奴なのか?

322 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/01/16 07:54

>>320
ん? 何だこの式は? 1と1を足したら2だろうが。
いや、待てよ。そんな単純な話をわざわざする筈がねえな。
いわばこれは禅宗で言うところの「公案」みたいなものだろう。
意図を読んで、深く掘り下げた上で答えねえといけねえ訳だな。

俺たちの国大金と、南に盤踞している江南政権を合わせることができれば、
中国は一つとなり、これまでの何倍も力を発揮する。
つまり1+1が3にも5にもなるわけだ…つまり、そういうことなのか?

しかし、待てよ? てことは大金も江南政権も同じ「1」と扱いじゃねえか。
冗談じゃねえ。それは断じて認められねえな。
こっちは中華の正統な後継者、あっちは正統性もなく宋の後継を自称する単なる地方政権だ。
対等な扱いなど到底考えらねえ。よってこれは却下だ。

そうとすると…一体何だろうな?
そもそも、「X」ってのが何か、これが問題を解く鍵になるんじゃねえかな。
これはきっと失敗とかの「×」の意味に違えねえ。要するに「1+1」では失敗したと言う事だな。

うん、判ったぞ! これは人の数なんじゃねえかな?
例えばだ、秦末、陳勝と呉広が手を結んで反乱を起こしたが失敗に帰した。
次に立ちあがった項羽は多くの配下を従うことができたので秦を打倒することができた。
つまり、「1+1=×」で「1+1+1+…+1=○」って訳だ。
その後項羽と劉邦の対立があるが、
主な家来が范増くらいだった項羽がやはり「1+1=×」ということで負けてしまい、
張良、蕭何、韓信を始め多数の配下を擁した劉邦が勝った…これが歴史に記す通りだ。

つまりこの式は「大事なのは人」と言うことを示しているわけだな。
人、か…心に命じて置かねえとな、うん。

323 名前:名無し客:04/01/16 23:02

たまには何もかも忘れてみたいときってありませんか?

324 名前:名無し客:04/01/16 23:06

人が人として、絶対に忘れちゃいけないものって、何だと思いますか?

325 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/01/17 02:13

>>323
なんだそりゃ?
何もかも忘れる…っておめえ、ボケ老人じゃあるまいし。
でも、面白い事に歴史上じゃボケ老人を演じる事で天下を取った奴もいたんだよな。

その油断できない男こそ魏の大将軍、司馬懿だ。
仲達の字で知られている、かの諸葛亮のライバルって言えば通りがいいかな。
司馬懿は魏の重鎮だったわけだが、主君である皇帝が死んで幼少の子が帝位を継いだ時に
政敵の差し金で実権のないポストに祭り上げられちまったんだ。お決まりのパターンだな。

普通なら権力を取り戻そうと躍起になるってしくじるか諦めちまうかするんだろうが、
この男は違った。なんと自分よりもずっと若い政敵を相手に持久戦に出ちまう。
時には(実際老人と呼んでもいい年だったが)ボケた振りして雌伏十年、
すっかり政敵を油断させたところでクーデターを起こして相手を一網打尽にしちまったんだ。
かくして権力を取り戻した司馬懿は以前にも増して権勢を強め、
ついに孫の時代に魏を簒奪して晋を建国することになる。まったく食えねえ爺さんもいたもんだ。

まーこうしてボケを演じて天下を取った奴もいるわけだが、俺には直接関わりはなさそうだな。
だいたい俺はまだ若いからボケ老人を演じるのはどう見ても不自然だし、
そもそも皇帝になってるんだから、政敵を葬るとかその必要もねえだろうさ。

で、なんでボケ老人を演じるって話が出てきたんだったっけ?
そうだ、忘れたくなるような時があるかってことだな。
んー、そうだな。俺はそういうのは思ったことはねえな。
皇帝って職業(つーのも変だが)はいろいろと大変だけど
ま、なんだかんだ言って楽しんでるしな。

それに先代をぬっ殺してまで帝位に就いたんだからな。
少々辛えからって一抜けた、でやめる訳にもいかねえさ。

326 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/01/17 02:14

>>324
うん、そうだな。一つあげるとしたら「野心」かな。
野心と言うと聞こえが悪いなら「向上心」と言い換えても良い。
とにかく人間、己の境遇に満足してしまったらおしまいだ。
そんなのは畜生と何ら変わりがねえよ。

大体、今の境遇を変えたい! より良くしたい!
という野心があるからこそ人間はここまで発展してきたんじゃねえか?
もし人間に野心と言うものが無くなればどうなるか。
きっと今でも殷周時代のような原始的な生活を送っている事だろう。
いや、それどころじゃねえな。
以前>>114が言っていた「人は猿から進化して誕生した」という話が本当なら、
俺たちは人間ですらなくサルとして生活していたかも知れねえ。

まあそこまで行っちまうと少々大げさだけどよ、
女真族が長らく他民族に服従していた時代を脱し、中華帝国に君臨しているのも、
「今のままでは駄目だ! 境遇を変えよう!」
という気持ちの下に民族が一致団結したからこそだろう。

だから、人間生きている限り上を目指して少しでも前へ進まなきゃいけねえ。
止まる時は死ぬ時、礼記でいう『斃而后已(たおれてのちやむ)』って奴だ。

327 名前:名無し客:04/01/17 02:49

あなたにとって『粋な事』とは何ですか?

328 名前:名無刺客:04/01/17 16:22

本日の朝食はいかがでしたか?

……もしその中に毒が盛られていたとしたら、どうなっていましたか?

329 名前:名無し客:04/01/18 04:58

エライ人でも、無茶苦茶疲れる日ってのもありますよね?
疲れを次の日に持ち越さないコツを教えて下さい。

330 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/01/18 21:48

>>327
粋な事? そうだな…
やはり『戦時中であっても礼を失わない』ということ、これに尽きるだろうな。

例えばだ。
戦国時代、宋(10世紀〜12世紀の北宋・南宋とは異なる)という国に
襄公という君主がいたんだが、この男はえらく信義を重んじるやつでな。
攻めて来た楚の軍勢に対して渡河中に討とうとする臣下の意見を「仁に反する」と退け、
敵が布陣を終えるのを待ってから攻撃を仕掛けたそうだ。
しかし、結果は宋軍の惨敗に終わり、襄公もこの時の負傷がもとで命を落とす事となった。

世の中は『宋襄の仁』と揶揄するが、俺はこういう自分の信念に殉じられる人間は尊敬するね。
近い将来、大金の総力をあげて南征を行う時が来るわけだが、
もし江南政権が「礼」を重んじて渡河中に攻撃せず、
こちらが陣形を整えるまで待つほどの度量を見せるというのなら
そんときゃ遠征は中止してその場で盟約を結んでもいいな。

(一人になって)
く…くくっ…はっはっは!
どうやらすっかり信じ込んだようだな。
この城にも江南政権の間者が入っている事はすでに分かっている。
俺の流した情報で江南政権がどう動く楽しみだぜ。
これぞ間者を逆利用する「反間の計」というものだ。

もっとも、いくら江南政権が戦知らずばかりとは言え
まさか本当に渡河中に攻撃を見合わせることはしねえだろうが…。
もし間抜けにも攻撃を見送るようならかつての楚軍のように遠慮なく全力で叩き潰してやる。

強大な武力を持ちながらも決してそれに驕らず、
被害を最小限に抑える策を施す事こそ皇帝の「粋」と言うものだ。
見てくれの格好よさに拘るなど小人の「粋」さ。

331 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/01/18 21:49

>>328
むっ、お前は>>160か!?
いつの間に牢を抜け出したのか。ええい出会え出会…
うん? 害意はない? そうか。ならいいだろう。

今日の朝飯か。
今日に限った事じゃねえが、朝は「混沌(こんとん)」って奴を食っている。
水で練った小麦粉の団子をダシ汁に浮かせた…まー所謂水団みてえなもんだな。
あとは鶏を入れた汁に、糸を引いていない正真正銘の「納豆」だ。
食後は「福禄酒」と呼んでるんだが、鹿の血を入れた酒を一杯飲んでから政務に入る。
腹の底から活力が湧くんでなかなかいいぞ。

何、朝っぱらから酒を飲むなって? まあそう言うな。
こっちは寒いから酒でも飲んで体を暖めねえとやってられねえんだよ。
こっちの世界にゃ暖房とかそんないいもんねえしな。

あと、俺も一応皇帝だから毒見役は当然いるさ。
俺とて生身の人間だ、万が一飯に毒が入っていたらここにいねえって。
それにしても職業柄毒見役が必要なのは分かるんだが、
ちょっと人数が多いんじゃねえかって思うんだよな。
最初出された時は結構量あったとしても俺に回ってくる頃には半分くらいに目減りしちまうし
時間が経って冷めるから旨くねえの何のって。

332 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/01/18 21:51

>>329
うん、確かに毎日政務を執っているからくたくたになっちまうな。
臣下は5日出たら1日休暇がもらえるってのに皇帝は基本的に休み無しだからな。
理不尽なようだが、皇帝に定休日があるってのも変な話だからな。
定休日を狙ってクーデターを起こす不逞の輩も現れるかも知れねえし。

あと、その日に何やったかってのも結構重要だ。
狩りに出て体を動かすよりも、宮廷にいて書類を処理する方が疲れるんだよな。
もともと狩猟民族だからかも知れねえが、
肉体的な疲れよりも精神的な疲れのほうが取りにくいんだろうな。

まあそうだな、
とりあえず疲れを取るコツとしたら、暖かくして寝ること、じゃねえかな。
睡眠時間さえしっかり取れりゃそうそう明日まで疲れを残す事はねえと思うがな。
もっとも、仕事が残ると真っ先に睡眠時間が削られるから困っちまうんだが。
ま、俺はまだ若いしある程度の時間熟睡することができれば問題ないだろう。

もう一つ重要なのははストレスを溜めねえ事だな。
むかつく臣下は迷わずにさくっと斬っておくと。大抵禍根になるからな、こういうのは。
あとは…そうだな、いい女を抱く事か。いい女は心を癒すからな。
こっちは頑張りすぎると逆に翌朝疲れるから手加減が難しい。
素人にはお勧めはできねえ。

333 名前:ルクレツィア・ボルジア:04/01/18 23:39

 ごきげんようみなさま。ルクレツィアでございます。
先日はお見苦しいところをお目にかけてしまい、まことに申し訳ありませんでした。
今日からまた気分をあらためてまいりますので、よろしくお願いしますね。

>>286さま

岩倉さまが貴族で西郷さまが軍人……で、間違っていませんわよね?
イエヤス王朝打倒に大功ある坂本さまが、人心を得て皇帝に取って代わるかもしれない……と、
岩倉さまは危惧なさったのでしょうか? 海陵陛下のお話にも度々登場した例ですわね。
少なくとも皇帝の臣下たる岩倉さまにとっては十分な、英雄抹殺の理由というわけですか。

西郷さまの動機は……もしや、王朝側の軍人勝海舟さまとの密談にてエド城を開城させた事が
気に入らなかったとか。武力での隣国征服を主張したり、結局野に下って反乱を起こしたりと
戦争が好きなお方のようですから。武力にのみ秀でたいわゆる「猛将」をどう遇するかは
とても難しい問題のようで、そういえば最近チェーザレお兄さまも反逆されてしまいましたわ。
いずこも同じ、というわけでしょうか。

それから孤立主義の事ですが、成功しないのではないでしょうか。
航海技術も軍事技術も目覚しく発展しておりますれば、
先方から外交交渉や軍事的干渉を持ってこられる事はごく自然です。
頑なに門戸を閉ざしていても、いずれ大砲にて無理矢理破られるか
世論により内側から開け放たれるかするでしょう。
国民に無知を強いるのは支配しやすくて大変結構なように見えますが、
社会がまったく発展しないという致命的な問題をも抱え込む事になります。
いわゆる「中世暗黒時代」というのはそういう事ではないかと。

そしていざ大砲を前にした従順で無知な羊の群れができる事といえば、
さっさと両手を挙げるかさもなくば無意味に突撃して無意味に死ぬ事だけでしょう。
それこそ聖書の時代ならば、為政者すなわち羊飼いでもよかったのかもしれませんが。

334 名前:ルクレツィア・ボルジア:04/01/18 23:56

>>287 オーベルシュタインさま

はい、Feliz Ano Nuevo(新年おめでとう、新年好)です。
といってももう3週間が経っていますが……。
とにかく、本年もよろしくお願いしますね。

さて祝賀行事ですが、あまり派手な催しというのはありませんわね。
フェラーラもマントヴァも、お世辞にも国庫が潤沢とはいえませんから。
なにしろ、例えばマントヴァの国政の実質的執行者であるイザベラお義姉さまは
緊急に予算が必要になると私物を売却してそれに当てる事もあるくらいです。

念のために申し上げておきますが、イザベラお義姉さまも世の女性並みに、
いえおそらくそれ以上に「自分の美しさ」というものに執着しているはずです。
そのお義姉さまをして宝石やら毛皮やらを売り飛ばさせるくらいですから、
わが国の財政状態がおのずと窺い知れるというものでしょう。
わが家の状況では、「嫁がこっそり実家から借金」というわけにもいきませんし……。
たしかにわたしが一筆したためれば少なからぬお金(わたしの実家はお金持ちです)を
引き出せるでしょうが、お父さまはともかくチェーザレお兄さまは「隙あらば」と
思っているでしょうから、この手を使うわけにはいかないんですね。

……こっそり白状しますと、実はお義姉さまに一度だけ申し出た事があるんです。
実家からお金を引き出す件を。どこまで子供なんだと言わんばかりの例の目つきで
断られましたが。だからわたしもいろいろ考えまして、財政状態云々ではなく
単にわたしが実家にお小遣いをねだる形で手紙を書きましょうかと提案しました。
今度はお義姉さま、本当に口に出しましたね。「あなたはどこまで子供なんですか?」と。

それにしても、新年早々お金の話になってしまいました。
わたしもお義姉さまやお義父さまの薫陶を正しく受けたかと苦笑いですわ。

335 名前:名無し客:04/01/19 17:52

>海陵庶人様
もし貴方様が大明帝国皇帝だったら、鄭和提督に何を命じましたか?

336 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/01/19 23:04

>>335
鄭和っていやあ、あれか。
確か明の永楽〜宣徳帝に仕えた宦官で、永楽年間に七度にわたる大航海を指揮し
しかも大きな事故もなく成功させたって奴だったよな。
全く大した人物だよな。俺にもこんな配下がいりゃあちっとは楽ができそうだがなあ。

俺なら…うん、そうだな。
「珍しい宝はもちろんの事、旨い茶やいい女を見つけたら残らず俺の所にもって来い!
『みんなの物は俺の物、俺の物は俺の物』だからな、ガッハッハ」ってところか?
なにしろ宦官なら「味見」される心配はねえしな、ぐふふふふ…

も、もちろん冗談だって。そんな目で見るなよ。
とりあえず、
「大明国の代表として恥じることなく行動せよ。殺掠する毋れ、盧舎を毀す毋れ、丘壟を発く毋れ…」
と鹿目面しく訓戒でも垂れておくさ。
うん、我ながら今のセリフは決まったな(洪武帝のパクリだが)。

いや、それとも大航海以外に命じるということか?
確かに数万人規模の艦隊を率いて周辺諸国に国威を示す事に成功したぐらいだ。
胆力や統率力・人望や学問も衆に抜きん出ていただろうから、
きっと何やらせてもうまく行きそうだな。
海を越えるってのもいいが、俺なら同じ兵力を率いさせて征西を命じるかな。
敦煌を越えて西域に経て、果ては太秦(ローマ)至るまでを手中に収めん!

あー、「有能な臣下をどう使おうか」なんて贅沢な悩みを持てる永楽帝が羨ましいぜ。

337 名前:名無し客:04/01/21 02:42

誰かを「あなた色」に染める時、何が混ざらないように注意しますか。

338 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/01/22 01:02

>>337
俺色って言ったっておめぇよう、絵具じゃねえんだから…
でもまあここは一つ考えてみるとしようか。
俺の見たところ、相手が男か女かによって混じっては困る部分が違ってくるな。

まずは男の場合。
俺に傾倒するのは良いが「野望」まで移るとまずいなかも知れねえな。
もちろん、男子たる者多少は野望を持っていなきゃいけねえ訳だが、
俺みたいに野望マンマンな奴が二人いたりすると「キャラ」がかぶってしまい、
お笑いとしては致命的になる…って何言ってるんだ、俺は?
あ、とにかくだ。中華世界の皇帝を目指すようなのが二人いたりすると
どうしても争いになっちまうじゃん? そういうのは避けたい。

あと、そうだ。ここ最近の傾向でどうも気になってるんだが、
ここんとこ大金の臣民がちょっと軟弱になってきている気がする。
そりゃ中華文化を受け継ぐというのは決して悪くは無いし寧ろ推奨もしている訳だが、
「文化的」になると言うのと「文弱に流れる」というのは全く違うからな。
俺は読書は好きで詩も書くが、武事を軽んじたことは一切無い。
そういう事を理解せずにいたずらに武を軽んじ文に偏っちまうのは困り者だ。

精緻な中原の文化を受けつつ、内面は質実剛健、
これが最強って訳だな。

339 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/01/22 01:03

(>>337続き)
続いて女の場合は…そうだな。荒っぽさが移るとちょっと…な。
いや、俺は別に荒っぽくは無いんだがよ、まー民族的な気質って奴かな。
「東男に京女(ってこれ倭国の喩えじゃねえか)」って訳でもないが、
どちらかって言うと俺はたおやかな美女が好きなんでな。
喩えて言えば西施のような? ぐふふ。

あと日常生活的なレベルで言うと、茶好きが移ると困るかな。
だってお気に入りの女がうっかり茶好きになっちまった日には、
会いに行く度に「ねえ〜ん、お茶飲ませて〜ン♥」ってやられるんだぜ?

そりゃまあ悪い気分ではないが、
今俺は一日に飲める茶の量を制限されている身でな。
うっかり言うままに飲ませていたら俺の飲む分が無くなっちまう。
かといって男としてはそう無下に断るわけにもいかねえし…なかなか辛えだろ?

ということで結論は、
相手が男の場合は「野望の高さや過度の中華文化への傾倒」
相手が女の場合は「性格の荒っぽさや茶好きな面」
が混ざらない様に注意しねえといけねえ。

まー男にしても、女にしてもだ。
完璧な俺色に仕上げるってのも悪くはねえかも知れねえけど、
心の一点では染まることのない気骨ってのを見せてほしい気もするなあ。

340 名前:足利義輝 ◆lAShoguNfs :04/01/24 21:27

頼もう!
身は室町幕府第十三代将軍、足利義輝である。
この「すれっど」には数多くの歴史上の人物が集うと聞き及び、参上した次第。
是非とも、一手お手合わせ願いたい。
まずは身自身のことを紹介しよう。

名前 : 足利 義輝(あしかが よしてる)
年代 : 1546年12月20日 〜 1565年5月19日 現在は25歳くらい
性別 : 男
職業 : 征夷大将軍・従四位下左中将
趣味 : 剣術の稽古
恋人の有無 : 妻帯中の身である
好きな異性のタイプ : 淑やかな女性であろうか
好きな食べ物 : 南蛮菓子
最近気になること : 尾張の『うつけ』が寡兵をもって大軍を打ち破ったこと
一番苦手なもの : 鉄砲
得意な技 : 斬 鉄 剣
一番の決めゼリフ : 「五月雨は露か涙かほととぎす、我が名をあげよ雲の上まで(辞世)」
将来の夢 : 将軍家の勢威を全国に行き渡らせること
ここの住人として一言 : 日本人の歴史人物がいるのも一興であろう
ここの仲間たちに一言 : 共に頑張っていこうぞ
ここの名無しに一言 : どのような質問でも歓迎である

341 名前:足利義輝 ◆lAShoguNfs :04/01/24 21:28

では、質問に答えていくとしよう。一の太刀、参る!

>>4 (やっぱり宮廷には陰謀が渦巻いています?)
身が政務を取っているのは宮殿ではなく「御所」と呼ばれている所だが、
近臣たちは皆忠実で陰謀など図る者は一切おらぬ。

が、「応仁の乱」以降幕府の権威が落ちに落ちてしまって今や日ノ本は乱れに乱れておる。
地方では大名たちが私闘を繰り広げ、畿内は三好・松永の輩が跋扈している始末。
口惜しいことだが、これも身の不徳の致すところか。

>>6 (英雄の条件を教えてください)
うむ、英雄の条件はいろいろあるとは思うが、
一つあげるなら「他人を惹き付ける何か」を持っておることであろうか。

武家政治の礎を築いた鎌倉幕府の初代将軍源頼朝公や
室町幕府の初代将軍にして我が祖先である足利尊氏公は
えもいわれぬ魅力があり、出会った人を惹き付けて従わずにはおれなかったという。
身も祖先の名を辱めぬよう努力せねばならぬ。

>>8 (項羽軍の強さはやはり項羽自身の強さによるところが大きいのでしょうか?)
項羽とははるか昔の唐の国の英雄であるな。
事績からみるに大軍の指揮能力はもちろん、個人的武勇にも秀でていたようだ。
が、強いだけでは天下は取れても維持はできぬようだ。
勝利者ととなるのは、斯くも難しいものなのか・・・

342 名前:足利義輝 ◆lAShoguNfs :04/01/24 21:29

続いて二の太刀!

>>9 歴史上で自らに比肩し得る人物誰ですか?
うむ。これはなかなか難しいな質問であるな。
目指すは頼朝公や尊氏公のような、
将軍の威令を日ノ本の隅々まで行き渡らせるような人物であるが
今の身では比べるのもおこがましいだろう。
済まぬがこの話はまだ保留と言うことにさせてもらおう。

>>13 (やり残した事は何ですか?)
やり残した、というよりは今やり遂げようと奮闘中なのだが
まずはやはり「将軍の権威回復」であろうか。
そのために有力な大名に接見や、争っている大名たちの調停役を積極的に行っておる。

もうひとつは「剣を極める」こと。
こちらもまだまだ奥が深い。生涯をかけて取り組まねばならぬのう。

>>15 (自分が生きた時代以外で、素晴らしいと思える時代は何時ですか?)
征夷大将軍である身としては、
やはり将軍の威令が全国で行われたといわれる、
鎌倉時代前期もしくは室町時代前期がそれに当たろうか。

が、素晴らしいと憧れているだけではならぬな。
後の世の者たちに「この時代は素晴らしい時代だった」と言われるよう
常に努力を怠ってはならぬ。

343 名前:足利義輝 ◆lAShoguNfs :04/01/24 21:30

三の太刀!

>>16 (こいつだけはぶち殺しておきたかった、と思う敵って誰ね?)
やはり畿内の政治を壟断している三好・松永の輩であろうな。
特に三好家の家宰の松永久秀という、あの男だけは油断ならぬ。
あの者の目はいつまでも人の下に就いている者の目ではない。
必ずや謀叛を起こすに相違ない。
今は叶わぬが、いつか必ず誅伐の剣を揮うつもりだ。

>>17 (支配者から見て、宗教の意義って何?)
宗教か・・・身にとってはあまり深入りしたくはないのだが
かといって邪険にはできぬ、非常に頭の痛い話だ。

何しろここ畿内では寺社勢力が強いのでな、その意向は無視できぬのだ。
かつて絶大な権勢を振るった白河法皇でさえ、
「意のままにならぬのは、南都北嶺の僧と、加茂川の水と、賽の目である」
と言われたそうだが、全くそのとおりである。
また、最近では「一向宗」と呼ばれる勢力が猛威を振るっておるのう。
守護大名の中にはこの者たちに滅ぼされた者もおるようで、全く油断できぬ。

>>18 (人生で最も必要なパートナーは誰ですか? 公私を問わず、分けてもOKです。)
「ぱーとなー」とはつまり、相方のようなものであろうか?
やはり有力な守護大名となるだろう。
そもそも将軍の権威を守るための藩屏として期待しておるところなのに、
近頃の大名ときたら私利私欲のための戦いばかり行い、非常に嘆かわしい。
身が武家の棟梁として引き締めを行うためにも有力な大名の助勢は欠かせぬのだ。

私的なものとなると、
常に手放せないといえば身の持つこの剣こそがそれに当たろうか。
所謂「人」ではないので答えになるかどうかは分からぬが。

うむ、今日のところの返答はここまでにしておこう。
また後日参る。では、御免!

344 名前:名無し客:04/01/25 04:07

「あなた」を表す「公式」を披露してみて下さい。
形式はどんなものでも結構です。

345 名前:名無し客:04/01/25 04:35

『英雄色を好む』と言います。
貴方はこの言葉に当てはまっていますか?

346 名前:名無し客:04/01/25 12:56

着る物には凝るほうですか?

347 名前:足利義輝 ◆lAShoguNfs :04/01/25 19:53

うむ、早速質問が来ておるようだな。
では参る! まずは一太刀!

>>344 (「あなた」を表す「公式」を披露してみて下さい)
「公式」とは算術で用いる式であるな?
そうだのう、身の場合なら
「征夷大将軍」と「剣」と「剣」と「剣」と「剣」と「剣」と「剣」と…
(延々続く)
…これ、どこに行くのだ、まだ話は終わっておらぬぞ。

>>345 (『英雄色を好む』と言います。貴方はこの言葉に当てはまっていますか?)
当てはまらぬな。
過度の女色は剣を極めるのにあたっては妨げとなるでのう。
後継ぎを残さねばならぬゆえ正室は置いているものの、
側室の類は一切置いておらぬ。

>>346 (着る物には凝るほうですか?)
あまり凝らぬ。
質素倹約を旨としておることもあるが、
もともとの性格から華美な衣装は好まぬのだ。
剣術の稽古着も見た目よりも動きやすさを重んじておる。

348 名前:足利義輝 ◆lAShoguNfs :04/01/25 19:55

続いて二の太刀!

>>21 (自国の欠点を認識していますか?)
うむ。日ノ本の国全体を見ての欠点という意味で良いのだな?
やはり海に囲まれておることかのう。
陸の接点がない分、どうしても他国から孤立しがちでな。
もちろん悪いことばかりではなく、守りには向くという利点もあるがの。
海といえば、薩摩の方では「耶蘇」なる異教が流行っておるそうだ。
こういった新しいものを見ると飛びつきたくなる性質も欠点の一つかのう。

>>22 (もし天下を取っていたら不老不死を求めましたか?)
戯言を。
長い歴史を通じて、不老不死であった人間など居たためしなどおらぬ。
不老不死など所詮は夢物語にすぎぬのじゃ。
故に身もそのような馬鹿げたことを求めたりはせぬ。

>>25 (もし、金と時間があったらどんな公共事業をやりたかった?)
やはり京の再建であろうな。
数多くの合戦で畿内は荒れ果て、皇居も蓬蓬たる有様じゃ。
「王城変じて狐狸の巣となる」とはこのことであろうか。
これも武家の頭領でありながら大名の私闘を抑えることのできぬ身の不徳か・・・

349 名前:足利義輝 ◆lAShoguNfs :04/01/25 19:55

さらに三の太刀!

>>29 (歴史上の英雄で戦ってみたい相手は誰です?)
一人選ぶなら九郎判官の名で有名な「源義経」であろうか。
頼朝公の弟にして、平家討滅の立役者でありながら
あまりにも武勇に優れていたために却って兄の疎まれるところとなり
追討の兵を向けられ自害したと言われている。

が、義経は個人的武勇より画期的な軍略で他を圧倒したとも言われるから、
一対一で戦うなら寧ろ従者の「武蔵坊弁慶」の方が楽しめるかも知れぬな。

>>31 (すごいな)
うむ、こなたも知っておるのか。
どうやら尾張の上総が今川治部大輔を討ち取ったのは真のようじゃな。
まだ若いと聞いておるが・・・いやはや、天晴れというものであるな。

>>33 (お勧めの歴史書などはありますか?)
やはり、まずは『古事記』を読むのが良いであろうな。
漢籍を読むのに不自由がなければこれに加えて
『六国史』と呼ばれる、『日本書紀』『続日本紀』『日本後紀』、
『続日本後紀』『日本文徳天皇実録』『日本三代実録』あたりを読むと良いであろう。
くれぐれも『神皇正統記』のような邪書は読まぬことだな。

うむ、今日のところの返答はここまでにしておこう。
では、御免!

350 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/01/26 00:59

>>340・足利義輝
お、来たな日本人。
もちろん心より歓迎するぜ、是非わらじを脱いでいってくんな。

ところで、将軍ってのは中国と日本じゃ意味が違うんだったよな。
中国じゃ一軍を統率する将、という意味なんだが
日本じゃ武家政権の長なんだっけ?

あと、剣豪てこたあ剣も強いのか。
やっぱり部下を束ねるのは強くなくちゃいけねえよな。
ま、これからもよろしくな。

>>344
俺を表す公式ねえ…

そうだなあ。まずはやっぱり「符堅」の要素は欠かせねえな。
符堅ってのは南北朝時代、西秦という国の皇帝だったんだが、
彼はかつて民族ごとで戦いあっていたのを糾合して一つの勢力に纏めたんだが、
この男の非凡な所は自分の民族ばかり重用せず、他の民族も厚遇したところだ。
これは世界帝国を目指すのに必要だと分かっていたのだろう。
結局南朝(東晋)との最後の決戦に敗れてしまい、
それがもとで部下に裏切られて死んだんだが、
この辺りもちょっと俺に似てるよな。

次は「煬帝」だ。
評判の悪いことで有名な、隋の二代目君主だな。
俺自身この男に比されるのは本意ではないが、
こういうのを語るにあたりやはり後世の評価は無視できねえだろうからな。仕方がない。
まあ、こちらもそれなりに共通点があるってのが面白い所ではあるが。
先代をぬっ殺したところとか、暴君の評判の割りに学問を好んだ所とか。
そういや煬帝も外征に失敗したのが破滅の一因だっけな。

最後に、やはりこの男も入れておきたい「項羽」。
いや、やっぱり俺個人的に憧れてるし。
きっと少しくらい要素に入っていてもおかしくないはずだ!

あとはこの3人を適当な比率で混ぜてしまえば俺のいっちょ上がりって分けだ。
もっともこの比率が難しそうだがな。そうだな…
「符堅57%+煬帝.41%+項羽2%=海陵庶人」位になるんじゃねえか?

351 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/01/26 01:00

>>345
そりゃあたもうよ!
自慢じゃねえが、俺も後世ではまれに見る荒淫の君主といわれた男だ。
後宮三千は美人揃い、もう選り取りみどりって奴さ。

そもそも「美」という漢字はだな、「羊」に「大」と…
ってのはすでに>>47で書いたからここではもう繰り返えさねえが、
数多くの美女を侍らせるってのはまさに皇帝の醍醐味って奴だな。

が、これだけ居てももう満足だ、といかねえのが面白え所だよな。
江南には美女がまだまだたくさん居るだろうし、
例え江南を征服して後宮を充実させても、
さらに他の地の女を味わいたくなるんだろうな。
ま、それが男の業って奴かな。

>>346
ま、俺も一応皇帝だからな。着る物はそれなりに凝っているさ。
衣は玄色で日月や聖獣が描かれていて、
裳は赤黄色、斧(生殺与奪の権を握るという意)などが描かれている。
そして玉帯(要は帯だな)には龍の刺繍が入っている…という訳だ。

随分ハデハデな衣装だが、別にこれは俺が派手好みだからというわけではなく、
古来から皇帝はこの格好をしていたんだ。
特に、龍の刺繍の入った衣装は皇帝しか着れないことになっているんだ。
なにしろ龍ってのは皇帝の象徴だからな、

そうそう、忘れちゃいけねえのがツメの本数だ。
衣装に限らず皇帝の使うものには龍が描かれていることが多いが、
ツメの本数は必ず5本と決まっているんだ。

それだけじゃねえぜ。鱗の数も81と決まっている。
何故かっていうと、中国では9ってのはめでたい数字で、
それを自乗した81という数字もまためでたいから、だそうだ。

服だけじゃなくて冠も一味違うぜ。
俺の被っている冠は「冕冠」と呼ばれてるんだ、
他の冠との決定的な違いは前後に簾みたいなのがかかっているところだ。
簾の数も身分によって決まっていて、俺のような皇帝だと十二なんだ。
冠の色は表は玄色、裏は朱緑で、結ぶ紐は赤色となっている。

もっとも、このド派手な衣装は天地や祖先を祭るときのみに着る、
いわゆる「特別な衣装」って奴だ。
さすがの俺でも毎日こんなの着てたら肩凝っちまうからな、
普段はもうちっと簡素だ。それでも龍の刺繍だけは欠かせねえが。

352 名前:名無し客:04/01/26 18:31

あなたの心の闇に潜んでいるものを、幾つかお教え願います。

353 名前:ルクレツィア・ボルジア:04/01/26 23:21

みなさまごきげんよう。ルクレツィアでございます。
別れのあとに出会いあり、というわけでしょうか。
あらたな貴人がお越しくださったようで、本当に嬉しいですね。
そうそう、まずはご挨拶を……。

>>340 足利義輝さま

はじめまして、ようこそいらっしゃいました。
当サロンに出入りさせていただいている、ルクレツィア・ボルジアでございます。
足利陛下、とお呼びするのが正しいのでしょうか?
特に不都合無し、という事でしたらこのようにお呼びいたしますが、
でなければ、正しい呼び方をお教えくださいませ。

さて足利陛下は日本史の出身でいらっしゃるとか。
これで当サロンも和・洋・中華を網羅する事となり、
名実共に世界をまたにかけた歓談がなされるでしょう。
なんだか美味しそうな響きですね。和洋中華。くす。

ところで足利陛下に早速質問です。陛下が>>343で仰った「寺社勢力」というのは、
各地に点在する宗教基盤、こちらでいうところの教会と同義であるわけですわよね?
その頂点と思しき「法皇(法王?)」が、下部組織であるはずの寺社をもてあますとは
どういう時代背景によるものなのでしょうか?
「絶大な権力を振るった法皇」が下に背かれているというあたり、
ちょっとわからないのですが……。教会が任命したはずの領主が僭主になって
税金が徴収できないようなものでしょうか?
わたしも一応は法王の娘ですので、無関係というわけでもないのです。
「無知な小娘め」などと仰らず、どうかご教授くださいましね。

354 名前:ルクレツィア・ボルジア:04/01/26 23:22

>>290さま

抱負、ですか。お兄さまやアルフォンソさまをはじめ、周囲のきら星のような人たち。
その才能たちに比べて、あまりにも平凡なわたしです。そんなわたしが、
「法王の威光を云々」とか「フェラーラの安泰をいろいろ」とか言っても
詮無き事ですよね。ここは家庭内の問題に絞りましょうか。

というわけで、最近とみに仲が悪い二人の義弟、
イッポリートさまとジュリオさまの仲直りの手助けをする、というのはどうでしょう。
なにやら女性問題が不仲に拍車をかけているようですから、
殿方同士で角突きあわせるよりは和解の糸口もつかみやすいかと。
わたしの女官のアンジェラもお二人とは親しいようですし、きっとなんとかなるはずですわ。
わたしも少しは嫁ぎ先の役に立ってみせますわよ。

>>296 海陵庶人さま

あら? ご存知ありませんか? 密教流膝屈伸。
東洋の運動ですからわたしより詳しいかと思ったのですが……。
訳を間違えたかしら?

……ええと、元の語は「hindu squat」というらしいですが、
これをそのまま使ったほうが良かったでしょうか。
とにかく、立った状態からヒザを曲げ伸ばしする運動です。
場所も取らず適度に疲れますよね。

355 名前:ルクレツィア・ボルジア:04/01/26 23:22

>>297さま

英雄とは少し違うかもしれませんが、>>79でもお名前を出させていただいた
オクタヴィアさまです。女として妻としていと賢き方で、そのうえ
弟のオクタヴィアヌスさまが立派な殿方になった要因のひとつでもありましょう。
わたしの弟のホフレはどうも頼りないと申しますか、傍で見ていて
「しっかりなさいな」と言いたくなりますから……。
わたしは弟と一緒には暮らしていなかったので、良きにつけ悪しきにつけ
その人格や能力の形成にはあまり影響できなかったのです。

それはともかく。オクタヴィアさまには随筆のひとつでも
書いていただきたかったと思います。同じように感じている女は、
きっとまだまだいると思うのですが。

あらそういえば、ここ一刻館にもお姉さまの影響を非常に強く受けた皇帝陛下が
いらっしゃいましたね。軍人として名声を得、機を見て皇位を簒奪という
絵に描いたような新帝誕生劇。なんとなくミラノ公家を連想いたしますわ。

>>299さま

オクタヴィアさまがひょっこり現われたら、ですか?
それはもう、オクタヴィアヌスさまをどんな眼で見守っていたとか、
アントニウスさまを実はどう思っていたとか、クレオパトラ七世陛下に
言ってやりたい事とか、訊きたい事は山ほどございますわ。
殿方からすれば姦しいとお思いでしょうが、こういう心理は21世紀になっても
女性の精神に深く根ざしているようではありませんか。
たしかこちらの言葉で「みーはー」と申しましたかしら。

356 名前:ルクレツィア・ボルジア:04/01/26 23:23

>>302さま

具体的な財政の逼迫状況、ですか……。>>334で申し上げましたとおり、
「おしゃれ好きの女性執政者が、手持ちの宝石を売らなければいけないくらい」
という具合でしょうか。ですが過去の発言を繰り返すだけというのもなんですので、
アルフォンソさまやイザベラお義姉さまのお父さま、わたしにとって義理のお父さまにあたる
エルコレさまのことを少し。

わたしの前の夫、ビシェリエ公アルフォンソさまが亡くなって数週間で、
次の縁談話が持ち上がりました。というより夫が亡くなる前から計画していたのでしょうね。
ともかく、悪名高き「ボルジアの女」を押し付けられそうなエステ家は
なんとかしてこの縁談を回避しようとしますが、お父さまもチェーザレお兄さまもやる気満々。
根回しによって外国からまで圧力をかけられ、エステ家は「まじでヤバイ」という状況です。
この窮地を脱するため、名高き(?)フェラーラの諜報員のみなさんが
どれだけ走り回ったかを考えると、頭が下がる思いですわ。

さてその諜報員さんたちの頑張りのおかげで、意外な事実が判明しました。
傷心で引き篭もっている娘ルクレツィアの姿にアレッサンドロ六世はひどく心を痛め、
なんとかして良き夫に添い遂げさせてやりたいと、打算無き真摯な気持ちでいると。
そしてエステ家嫡男アルフォンソこそ、その条件を満たす男と認めていると。
フェラーラ公エルコレの眼が光りました。チェーザレ・ボルジアという男は
絶対に油断ならぬ相手ではあるが、今のように得体の知れぬ存在として脅かされ続けるよりは
注意深く接近したほうがいくらかましだと。いざとなれば娘への愛情につけこんで
法王を味方にすることもできる……。

フェラーラから特に選ばれた使者がふたり、ローマに派遣されました。
結婚の日取りを決めるため……ではなく、持参金の額を吊り上げるためです。
このあたりがエルコレさまのエルコレさまたる所以でしょうが、
実に1年近くの時間をかけて巨額の持参金を獲得、というよりむしりとる事に成功。
たしかに色々状況も整っていたのでしょうが、お金に関するせめぎ合いで
ボルジア家相手に完勝するんですからね。お見事というほかありません。
とにかく、ここまで吝嗇に徹しなけれないけないほどお金が無いという事で、
納得していただけましたか?

……そういえば、未だ貧乏という事はその持参金は何処へ消えたんでしょうか?
現金とかお城とか、結構な荷物を抱えてお嫁に来たはずなんですが。

357 名前:ルクレツィア・ボルジア:04/01/26 23:27

それでは、今日はこれにて失礼させていただきます。
次は……また一週間以内に参上するという事で。
違えたら、違えたら……咄嗟に思いつきませんわね。
とにかくまたお会いしましょう。

それにしても、ご当地の方と直に接するのも
新鮮な体験でしたね。ではごきげんようみなさま。

358 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/01/26 23:44

>>352
心の闇ねえ…うーん、俺に限って言えばあんまないんじゃないかな。
なにしろ俺は自分のしたいことを隠したりはしねえからな。
抱きたい女がいたらさくっと抱いて、
気に入らない、ぬっ殺したいような奴はさくっと殺す。

「感情が行動と直結している」ってよく言われるが、
こりゃまあ、根が正直なんだからしょうがねえよな。
それにストレスを溜めると体に良くねえからな、がはっはっは。

といって、これで帰しちまうのもちょっと悪い気がするから、
俺なりに心の闇に潜むものを少し考えてみるとしようか。

孔子が創めた「儒教」の教えの中に
「巨大で欲深く、何でも食らっては飽くことがなく、
 しまいには自分自身も食らってしまい、全てを無に帰す…」
という化け物の話が出てくる。
トン…漢字が出ねえな、獣偏に「貧」と書くんだがよ、この化け物こそが
俺はもちろんどんな奴の心の闇にも潜むものの正体じゃねえかな。
つまり、人間誰しも欲望には限りがないということさ。

なに、そんな事はない?
無欲な人間だって一杯居る? いいや、それは違う。
それはただ単に欲望をほしいままにできるだけの地盤がないからだ。
全てを思うままにできる力を得て、なおもそれを使わないという人間などいないさ。
後漢の初代皇帝光武帝劉秀は無欲な性格で、それが幸いして天下を取ったと言われるが、
その彼をして「隴を得てさらに蜀を望む」ほどだ。
まして普通の人間なら推して知るべし、だろ?

359 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/01/26 23:52

>>354
お、ルクレツィアも来ていたのか。
密教流膝屈伸って、「ひんでーすくわっと」っていうのか?
うーん、やっぱりその言葉も聞いたことがねえなあ。

何しろ密教ってのはその名の通り無茶苦茶「秘密主義」で、
めったにその活動を外部に出さねえからな。
修行も人知れない所でひっそりとやっているくらいだ。
普通宗教ってのは広めることを第一に考えそうなものだが。

うん、まあとにかく教えてくれてありがとよ。
場所も手間も要らねえようだし、
今度訓練前の準備運動の一環として取り入れてみるかな。

360 名前:名無し客:04/01/27 20:23

キレがあるのにコクもある。そんな人物や物事、周りに居ます(あります)か?

361 名前:名無し客:04/01/27 22:14

一介の平民が功成り名を遂げるにはどうしたらよいでしょうか。

362 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/01/28 00:06

>>360
俺。…ダメか?

稀代の暴君として殺した家臣は数知れず、
後宮三千に満足せずになおも美女を求める好色漢、
しかし当代きっての教養人、
書に詩に秀で、
女真人でありながら漢人よりも中華文化に心酔し、
中華文化を基調とする世界帝国の建設に向けて邁進する男。

それが俺だ。
どうだ、キレもコクもあるだろうが。
…寧ろ強いのは「アク」かも知れねえがな。玄人好みの味だと言っておくか。

俺以外でキレとコクの両方を併せ持つ奴といえば…そうだな。
大金国が行っている、モンゴル族をはじめとする対北方への政策として
モンゴル族の部族の一部、タタル族を武力で服属させて残りの部族の討伐をさせてるんだが
こないだそのタタル族が敵対しているボルジギン族の首長だという奴を捕まえたようで、
俺の所に送ってきたんだ。確かアンバガイとかっていう名前だったかな。

こいつがなかなかの傑物でな。
遊牧民族だから剽悍であるのは当然として計略にも長じていて
タタル族は捕まえるのに一苦労したらしい。
こういう優秀な男は是非配下にしたかったんだが、残念なことに人の下に付く奴じゃなかった。
仕方がないので殺すことにした。勿体無いがしょうがねえよな。
うっかり逃がしたりするとこいつのことだ、
部族を糾合してモンゴルを統一したりしかねない。
江南討伐を目前に控えてるってのに余計な患いを作りたくねえからな。

363 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/01/28 00:08

>>361
うーん、そうだなあ。
手っ取り早いのは「戦功を立てること」じゃねえかな?
平和な時代だとちと難しいかも知れねえが、何しろ今は乱世だ。
戦争の種はいくらでも転がってるって奴だ。
軍隊に入っちまえば後は度胸だ。
ちょっと頑張ればすぐに出世できるぞ。

大金はどこぞの国とは違って門閥みたいなややこしいものはねえし、
民族によっても差別されることはねえ。
だから実力さえあればいくらでものし上がれるってシステムだぜ。
ま、死なねえ程度に頑張れよ。

あ、そうだ。字が書けるんなら文官になるって手もあるぞ。
何しろ大金は急速に膨張したもんだから、
武官はまだしも行政官が全然足りなくてな。
うちの国民は識字率がちと低いから字が書けるってのはかなり有利だ。

最初は文書係とかの下級役人からのスタートだが、
こっちも上手くやっていけばどんどん出世できるだろう。
腕力に自信がねえならこっちで試してみな。

364 名前:名無し客:04/01/28 07:13

自分が死んだら、天国、それとも地獄、どちらに行くと思いますか?

365 名前:名無し客:04/01/28 07:47

清の康熙帝についてどう思いますか?

366 名前:オーベルシュタイン ◆eOZ5DRYICE :04/01/28 20:40

海陵庶人陛下。1115年1月28日(金の収国1年1月1日)、つまり今日は
女真族の完顔阿骨打が、大金国を建国した日ですな。おめでとうございます。

さて・・・ここにいらっしゃる方々の「記念日」はいつですかな?


367 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/01/28 23:47

>>364
さあねえ。
死んだ後のことなんざ考えたことねえからな。
天国とか地獄ってのは景教の考え方だっけな?
どうせ信仰して寄付金を納めないと地獄に落ちるっていう腹積もりだろ?

まあ、客観的に見ると俺もいろいろ悪どいことしてるからな。
何しろ先帝をぬっ殺すことを手はじめとして、
気に入らない皇族や家臣を殺したこと多数だからな。
死んだ後天国か地獄のどちらかに行く、
って言われたら多分地獄行きだろう。

なあに、大して気にしちゃいねえさ。
死ぬ前からんなことを一々気にしてたってしょうがねえからな。
なにしろ中国統一まではまだまだ血を流さなきゃならねえ。
それに地獄だろうと天国だろうと行った先でまた戦うまでだ。
あの世とやらも存分に征服してやろう。ぐはっはっは。

>>365
康熙帝ってのは確か、清の代目皇帝で「三世」の一人だな。
朱子学に傾倒して『康熙字典』をつくったほど中華文化にどっぷりと浸かる一方、
満州族の尚武の気風を失わなかったバランスの取れた名君だったらしい。

何しろ60年間もの長い治世を滞りなく行い、
清の最盛期を築いたんだから只者じゃねえだろう。
かといって文治に優れていただけかというとそれだけではなく、
「三藩の乱」と呼ばれる漢人勢力の反乱を手際よく討伐し、
その翌年には台湾で抵抗していた明の遺臣、鄭一族も降伏させている。
さらにモンゴルとの戦いにおいても大勝を博している。
まさに文武両道だな。

う〜ん、それにしても康熙帝といい、その孫の乾隆帝といい、
清は皇帝に恵まれているなあ。
俺の後を継いだのがこういう傑物なら大金の衰退もなかっただろうに、
運命ってのは皮肉だよな。

368 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/01/28 23:47

>>366・オーベルシュタイン
おお、よく来たな。
そうそう、よく知ってるな。今日が大金国の建国記念日なんだよ。
だから政務は午前中で切り上げて、午後からはみんなで宴を開いていたんだ。
いやあ、やっぱり宴ってのはいいよな。
ちと飲みすぎちまったみたいで、明日の政務を二日酔いの頭で
執り行わなきゃいけなさそうだが、それも一興だよな。

他の記念日っていやあ…そうだな。
開封を陥落させて宋を滅ぼしたのが1127年2月の終わり頃だが
その記念で3月1日も国民を挙げて祝う記念日にしている。
地方政権から中原帝国への第一歩を記すって意味かな。

あと俺の誕生日くらいか。
でも、俺の誕生日ってよく判ってねえんだよな。
俺の生まれた頃はすでに建国しているとはいえまだまだ塞外民族丸出しだったし
そういった記録には無頓着だったからなあ。
と言っても、皇帝とあろう者が誕生日なしってのもちと情けないので
建国記念日のついでに祝ってもらっている。
ま、数え年で考えればそう違和感ねえしな。

あ、そうだ。
今はまだだけど、新しい記念日候補はちゃんとあるぜ。
それは今だ江南に盤踞している「宋」を自称する政権が残っているんだが、
奴らを地上から一掃し、中国全土を大金の旗で埋め尽くしたその日こそ、
真の中華国家としての記念日になるだろうな。

369 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/01/28 23:54

おっと、悪い。
>>365への返答で、康熙帝が何代目の皇帝かってのが抜けてたな。
康熙帝は四代目にあたるそうだ。ってことは俺と同じか。
おいそこ! 同じ「四代目でもこうも違うのか」って言うな!

そういや孫の乾隆帝は最近見ねえが元気でやってるのかな。
もしかすると外征で忙しいのか?
前後十回の大軍功を持つことから
「十全老人」と自称するくらいの戦好きだったらしいしな。

370 名前:名無し客:04/01/30 01:22

歴史に足跡を残した偉い皆さんでも、「盛者必衰」を感じたりする事ってありますか?

371 名前:名無し客:04/01/30 14:14

皆さんの、「思わず血の気が引いた」瞬間をコソーリ教えてください。

372 名前:名無し客:04/01/30 22:24

「千里の馬は常に有れども、伯楽は常に有らず」と言いますが、
皆さん自分は名馬だと思いますか?それとも伯楽だと思いますか?

……実は駄馬だったりして。

373 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/01/31 01:36

>>370
そりゃもう、
超大国の宋(北宋)が滅んだのを目の当たりにしてるからな。
当時の俺はほんの洟垂れ小僧だったんだけどよ、
その衝撃は尋常なものじゃあなかったね。

だって今でこそ中原を支配する中華帝国の継承者である大金だけど、
当時はそりゃ辺境の小国に過ぎなかったんだぜ?
一応かつての宗主国遼を滅ぼして気勢は上がってたんだけど、
文化的にはまだまだ後進国だったわけだ。

それが当時の文化の最先端を進んでる国であるはずの宋の、
最も防備が厳重であるところの首都をあっさりと陥落させて、
皇帝(欽宗)と上皇(徽宗)が捕虜にしちまってるんだもんな。
こりゃ大金にとってはかなりの快挙だけど、
宋にとってはまさに「盛者必衰」って奴だよな。

でも、その後歴史書とか読んでみたりすると、
実はこれ、単に歴史を繰り返してるだけに過ぎねえんだよな。
主役は毎回替わっているだけで。
つまり、どんなにでかい国でも、いつかは必ず滅びる日が来るって事だ。
漢だって唐だって、そして宋だってそうだ(ここは笑う所だ)
…考えたくねえけど、大金とてそれは例外じゃねえんだろうな。

だがよ、人間だっていつか死ぬ、未来永劫に生きられないからこそ
毎日一生懸命生きようって思うんじゃね?
国だって同じさ。国自体に生命はないかも知れねえが、
国を動かしてるのはれっきとした人間だからな。

てことで、いつかは大金も滅んじまうかもしれねえけど、
せめて俺の代に最盛期を迎えさせてやりてえなあ。
もちろん江南政権を打倒して、中国全土を手中にするということだ、ぐふふ。

374 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/01/31 01:37

>>371
うーん…
俺ってホラ、豪胆さが売りの女真族じゃん?
その中でも数多の臣を束ねる皇帝だ。並大抵の胆力じゃ務まらねえ訳よ。
しかも俺と来たら先代をぬっ殺して帝位についているわけだし、
ま、誤解を恐れずに言ってみれば「魚腹剣」で知られる、楚王を暗殺した専諸や、
あの始皇帝を暗殺しようとした荊軻とタメを張る胆力って所か?

大体そんじょそこらの事でいちいち冷やりとしていたら
臣下に舐められるっていうか、鼎の軽重を問われちまうだろ。
生殺与奪の権を握る皇帝が舐められちゃあ、商売上がったりだ。

んー、まあそれでも敢えて冷やりとさせられる瞬間といやあ…そうだな。
例えば刺客に襲われたときとか? 職業柄刺客に襲われる事は一度や二度じゃねえし。
当たり前だけど、刺客ってのは意外なところからやって来るからな。
ま、対処ができればそう脅威でもねえんだがな。
多少腕が立った所で一対一じゃ所詮相手じゃねえさ。

他に血の気の引く瞬間で思いつくってのは…
俺が南征中で首都を空けていた隙に、
野心の低い愚図だと思っていた従弟に謀叛を起こされたときとか、かな?
血の気が引くっていうか、寧ろ頭に血が上りそうだが。

いや、これはあり得ねえな。
野望持ってそうな皇族は大体殺し尽くしたし、
残ってるのは毒にも薬にもならぬ連中ばかりだ。
所詮杞憂だな、杞憂。ガハハハハ!

375 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/01/31 01:38

>>372
こら! 駄馬って言うな!
とはいえ、若いときは駿馬と謳われても、年を取ると駄馬同然になっちまう奴も多いよな。
例えば今から850年ほど前、南北朝の時代(前秦の符堅よりは前の時代)だ。
その頃の北朝である前趙は匈奴っていう民族が支配していたんだが、
その趙って国の皇帝である劉曜って男が今回の話の主人公だ。

こいつは若い頃は切れる男だったらしく、
伯父で漢の初代皇帝(余談だが、匈奴民族は最初中原を支配する際に「漢」を称していたそうだ。
劉曜の時代に「(前)趙」と称する)の劉淵は「劉家の千里駒」と評していたようだ。
実際劉曜は劉淵の孫の代に起こったドサクサにまぎれ帝位に就いちまう。

が、その後がいけねえ。
権力の頂点に上り詰めたせいか酒色に溺れてしまい、駑馬にも成り下がる人間になっちまった。
結局匈奴帝国は分裂してしまって、結局かつての部下に殺されたそうだ。
まー、若い頃は良くても年食うと駄目になるのは劉曜に限った事でもねえだろうけど。
曹操の詩のように「老驥伏櫪、志在千里。烈士暮年、壮心不已」って訳にはいかねえのかな。

ところで、
「千里の馬」云々ってのは確かアレだ、中唐の政治家にして詩人である
韓愈の書いた『雑説』って文章にある「千里馬常有、而伯楽不常有」って奴だな。
そこだと君主は伯楽に、名臣を千里の馬に喩えてるみてえだ。
とすると、やはり皇帝である俺は伯楽を目指さねえといけねえ訳だが…
正直言うと俺、人物鑑定苦手なんだよな。

こないだの契丹族の反乱だって、司令官に志願する奴がいたから抜擢したら見事ポシャッちまって。
結局俺自ら出向いて片付けるハメになったんだっけ。
相手のセールストークをまんま信じ込んじまうんだよな。
これも根が素直だからしょうがねえかな、ガハハハハ。

ということで、
伯楽と名馬のどちらかっていったら「名馬」になるだろうな。
まあ、劉曜みてえに後年アル中になっちまって、
「千里の駒も年老いては駄馬に劣る」と言われねえように気を付けねえとな。

376 名前:足利義輝 ◆lAShoguNfs :04/01/31 21:52

返答が遅れてしまって相済まぬ。
では参るといたそう。まずは一太刀!

>>350 海陵庶人殿
直々の御挨拶、真に痛み入る。

さよう、日本では「将軍」というのは征夷大将軍の意味であり、
武家の頂点に立つ存在なのである。
もっとも、今の時点では名目だけの存在とも言えなくもないが・・・
剣は「剣聖」と呼ばれる、塚原卜伝なる仁のもとに就き、免許皆伝を受けた。
しかしながら、剣もなかなか奥が深い。一生が修行となるであろうな。

身もこれからは回答に全力を尽くす所存なのでよろしく頼みたい。

>>352 (あなたの心の闇に潜んでいるものを、幾つかお教え願います)
今宵の刀はよく斬れる・・・久々に血が見たいものよのう
物騒? いや、これは戯れに言ったまでの事じゃ。
身は辻斬りなどはしておらぬぞ。

そういえば、ここ最近身の腕が京の中で評判になってきたようで、
その噂を聞きつけた盗賊どもが少なくなったってのは喜ばしい事であるな。
(盗賊なら心置きなく斬れるものを・・・)

>>353 ルクレツィア・ボルジア殿
(何と、これほどまでに綺麗な女人がいようとは・・・!
 しかし身は妻帯中でしかも剣術の修行中。邪念は振り払わねば・・・)
これは失礼した。少々考え事をしていたのでな。

呼称の件であるが、「陛下」は我が国では皇居におわす帝にのみ許されるもの。
身は武家の頭領にすぎぬので陛下と呼ばれるような身分ではござらぬ。
姓名だけで結構なのであまりお気を使わぬようお願い致す。

続いてご質問の件についてであるが、
我が国では上皇(引退した天皇)が出家した場合を「法皇」と号している。
一応各寺の上位の存在という位置付けではあったのであるが、
白河帝の頃、朝廷では神の祟りを信じ、かつ恐れていたせいか、
寺社側が神木を担がれて直訴に来ると手も足も出せなかったのだ。
それに有力な寺は大抵「僧兵」と呼ばれる武装集団を多数抱えていてな、
その武力も侮れぬものがあった。故に法皇といえども思うままにできなかったのだ。

身も剣術ばかり身を入れていて歴史は不勉強なので申し訳なく思うのだが、
こんな所でどうであろうか?
それでは、これからもよろしくお願い致したい。

377 名前:足利義輝 ◆lAShoguNfs :04/01/31 21:54

続いて二太刀目!

>>360 (キレがあるのにコクもある。そんな人物や物事、周りに居ます(あります)か?)
やはり身の一押しは「鬼丸国綱」であるかの。
初代尊氏公以来、足利家代々に渡る名刀なのであるがこの刀の切れ味は凄まじい。
物だけでなく、病さえ断ち切れるというほどの逸品じゃ。
また、その刀身の輝きはえもいわれぬコクがあっての。
大典太や大般若長光にもなかなか捨て難い味があるのじゃが・・・
何、聞きたいのは名刀の話ではないと?

>>361 (一介の平民が功成り名を遂げるにはどうしたらよいでしょうか)
今は下剋上の時代で戦乱の絶えない時代であるが、
これは一面から見れば才能のあるものが出世する好機とも言えるであろう。
昨今戦国大名になった者たちも、もとの出自はさほどではない者が多いし、
低い身分であっても才能があれば取り立てられる事が多いようじゃ。
身分がどうこうとか言って選り好みしておっては時代の波に呑まれるのは必然であるからの。
まずは武芸でも算盤の術でも何でも良いから、自分の得意とする分野を身に付ける事じゃ。

>>364 (自分が死んだら、天国、それとも地獄、どちらに行くと思いますか?)
さて、それは難しい問いであるな。
身としては道に外れた行いはしておらぬのだが・・・

ところで、こなたは人が死ぬと地獄と天国のどちらかに行くと言うが、
仏教の教えにおいては迷いのない「浄土」に行く場合と、
迷いが残って「六道」へ行く場合があるということであるな。
「六道」とはすなわち「地獄道」・「餓鬼道」・「畜生道」・「修羅道」・「人間道」・「天道」、
これが生前の行いによって行き先が決まるそうじゃ。

身も「あまり剣の道にいれ込みすぎると「修羅道」に落ちるぞ」と
からかわれた事もあったが・・・はてさて。

378 名前:足利義輝 ◆lAShoguNfs :04/01/31 21:55

さらに三太刀目!

>>365 (清の康熙帝についてどう思いますか?)
うむ、「清」というのはどのような国であるのかのう。
海陵庶人殿の話によると身よりも後の時代の中国の皇帝のようであるな。
中国のような広大な領土を治めるのもなかなか苦労が絶えなかろう。

>>366 オーベルシュタイン殿 (さて・・・ここにいらっしゃる方々の「記念日」はいつですかな?)
そうよな・・・誕生日か将軍位を継いだ日が記念日となるのかのう。
いや、もう一つあるな。
それは身が「剣聖」塚原卜伝から秘伝「一ノ太刀」を伝授された日じゃ。
身にとってはこれが一番の記念日かも知れぬ。

>>370 (「盛者必衰」を感じたりする事ってありますか?)
うむ。何しろ今は下剋上の時代であるからな。
無能力な上位者を逐って、有能力な下位者が実権を握る・・・というのは枚挙に暇がない。
その筆頭に挙げられるのが室町幕府・・・というのが少々情けない話であるが
そう悲観してもいられまい。
むしろこれ以上落ちることはないのであるからここは割り切って権威を取り戻さねばな。

うむ、今日のところの返答はここまでにしておこう。
残った質問は近日中に必ず返答致す。では、御免!

379 名前:名無し客:04/02/02 04:25

        ,、 --‐‐-- 、,
     ,、 '´        `'‐、,
    /             iヽ
.   /              ./;;;;ヽ
  ,'              /;;;;;;;;;;;',
  |             ,イ;;;;;;;;;;;;;;;i
 ムニtュ、  ,,、、rjソニ'‐  ヾ;;;;;;;;;;;;;;;;;|
  |ャ┬;ミ', `゙",,,_,,,、、   ';;;;;;;;;;;r,i;;|
.  ,' `゙゙゙゙´i     `´     |;;;;;;;/イj;;l
.  |   ,イ   、        ゙i;;;;;ノ゙/;;;l
.  ',  '.t、,.ィ=、' ヽ     〈;;;;;ゝ;';;ィ
 .,人,,r‐''ゝマ;''‐-、ヽ     l;;;;;:;;;;;;|, \,_
ィ |リレ;ィ"――'ヾミ`'ー、 ,,. ,イ;;;;ハ;;;| \ ヽ`'‐-
  !リソ, `,l ̄`  ヾミミiュハルソ/ 'i;;l / /
  Vハi、 ノiヽ、   ミリソソイノ  ,l/  ノ
'、  'リルソノ从ヾt;zィソノソ'ノ /  /
..ヽ ヾ川i从从川リソソ′,.ィ´  /
  ヽ ヾリf从ノリソlソ',、r'   ,.ィ´

モンダイ!−−−−−−−−私は誰でしょう?

380 名前:◆UYwMl8CsAs :04/02/02 12:34

教えて偉い人!
(歴史に詳しそうな人と、偉そうな人へのアンケートです)

ウチのクラスの生徒なんだけど、歴史が苦手って子が多くて、
テストの点数がすっごく悪いのよねぇ。歴史の先生が困ってるんでさー、
「歴史に興味を持たせるためのお知恵」を拝借させてもらえないかしら。

唐突なお願いで申し訳ないんだけど、よろしくお願いするわねー。

381 名前:ルクレツィア・ボルジア:04/02/02 23:30

ごきげんようみなさま。ルクレツィアでございます。
年が改まって一月経ったわけですが、調子はいかがですか?
「まじでヤバイ」という方がいらっしゃっても、捨て鉢にならず再起を目指してくださいませ。
わたしの時代では、身一つになったからといって手首にナイフを当てるようでは軟弱と謗られましたのよ。
殿方とは辛い生き物でございましょうが、ルクレツィアはそんな殿方の味方です。

>>376 足利義輝さま

姓名だけで結構との事ですので、足利さまと呼ばせていただきますね。
さて「法皇」さまの事ですがこちらの法王とはかなり意味合いが違いますのね。
かつての最高権力者が修道に入れば法皇、ですか。なるほど、ご教授ありがとうございます。

それにしても「祟りを恐れる」ですか……。わたしたちの主は、
瑣末な理由でいちいち祟るほど暇ではないようなのですが、
御仏はずいぶん熱心でいらっしゃいますのね。文化の違いでしょうか。
お兄さまお父さま、わたしなどは日本では何百回祟られてしまうでしょう。
イタリアに生まれたことを神に感謝して……あら? 祟らない事を感謝というのも
おかしな話ですわね。くす。

ところで、皇帝……でなく天皇、武家、寺社と、足利さまの時代は
権力の三重構造になっているのですか。ご苦労が多そうで、お疲れ様でございます。

ともあれ、いきなりの質問に丁寧にお答えいただきありがとうございました。
今後ともどうかよろしくお願いいたしますわ。

382 名前:ルクレツィア・ボルジア:04/02/02 23:32

>>303さま

貨幣の価値が金属そのものの価値に依存している以上、
額面の数字がいくらであろうと本質的価値には関係ありませんわね。
ならば「良貨」の方が死蔵され、「悪貨」が市場を席巻するのは
わたしでもわかる理屈ですわ。もちろんこれが経済の発展の妨げになる事は
言うまでもありませんわね。大抵の場合、お金を作る側より使う側のほうが賢いのが
世の摂理のようですし。

ただ、21世紀で使用されている「紙幣」というものは画期的ですわね。
たとえば10,000エン紙幣の、紙としての本質的な価値は2〜30エンくらいでしょうか?
にもかかわらずこの10,000エン紙幣を10,000エンたらしめているのは、
国家による価値の保証というわけですね。紙幣というものが万人に認められるだけの
価値を有するにはやはり紆余曲折あったようで、そのあたりの事情には
いろいろ考えさせられますわ。

ところで、貨幣にせよ紙幣にせよ流通を促進する要素のひとつであるはずなのですが、
21世紀の日本では市場のほうが価値を保証してもらわなければならないのでしょうか。
わたしの無責任な目には、国民が市場に価値を、言い換えれば安心感を見出せないばかりに、
「頼れるのは現金のみ」とお金貯蔵(貯金ではなく)に励んでいるように見えます。
もちろん、金融機関が信頼できないとなれば預金先は我が家の箪笥、ということになりますが、
それでは流通効果などありませんものね。世界有数のお金持ちと言われ、
事実そのとおりでありましょう21世紀日本が不況にあえぐ原因のひとつが
この辺りにありそうに思えます。国家が巨額の税金を投入して銀行を立て直そうとするのも
なるほど納得です。ご苦労さまな事ですわ。

383 名前:ルクレツィア・ボルジア:04/02/02 23:34

>>306さま

中国のお茶、というのはいただいた記憶がありませんわね。
イタリアの戦法や文化も中国と無関係ではありませんが、
食文化の上での影響というのは少ないようですわ。

ところで、技術さえあれば手摘みをするのは別に乙女でなくてもかまわないと思うのですが。
まあ確かに殿方は「これは○○(お好きな方のお名前をどうぞ)のような可愛い女の子が
ボクのために白魚のような手で摘んでくれたんだうへっへっへー」と思い込めば、
成分とか淹れ方をどうこう問題にする以前に幸せになれるのでしょうが……。
21世紀日本でいうところの「イメージ戦略」というわけですわね。

>>308さま

わたしの「配下」と仰いましても、女中とか従者くらいですからねえ。

たとえば、「職務熱心で忠実だが能力が伴わない女中」を雇ったとしましょう。
がっしゃーん! あ、お料理の乗ったお皿が5枚も割れました。掃除道具を取りに走ります。
すてーん。転びました。下着、下着見えてますわよ。鼻の頭を抑えて立ち上がり、
とりあえず破片を拾って……痛い! 指を切っちゃった! 包帯包帯!
わーん血が出てる、どうしよう! これ○○何をしているの!
はっ、はいわかっております、ただいま! ごっ。バケツが脛につまずいたー!
水浸しだーどうしよー痛ーい!

……さ、さて気を取り直しまして。
「有能だが忠誠心薄い女中」に参りましょう。

ねえ○○、今日はこの服でどうかしら? いいえ奥様それはもう流行おくれ、
そんなものをお召しになってはエステ家の台所を疑われますわ。
あらそうもう着られないの残念ね、適当に処分しておいて頂戴。
はいかしこまりました奥様。(さてどこに売り飛ばそうかなー、
今までチョロまかした分と合わせれば目標金額達成ラッキー!)
あらうれしそうね、なにかあったの? はい、私は素敵な奥様にお仕えできて幸せだと
主に感謝していたのですわ。まぁこの子ったら、くすくす……。

……女中の人選に関しては、わたしは口を出さないほうがよいのでしょうか。

384 名前:ルクレツィア・ボルジア:04/02/02 23:36

ええと、申し訳ありませんが今日はこれにて失礼させていただきます。
進み具合が遅くて申し訳ありません。
また一週間以内に参りますので、ご容赦くださいませ。

それでは、ごきげんようみなさま……。

385 名前:足利義輝 ◆lAShoguNfs :04/02/02 23:56

うむ。では今日の返答を始めるといたそう。
まずは一ノ太刀!

>>371 (「思わず血の気が引いた」瞬間をコソーリ教えてください)
先日のことだが、堺の鉄砲が尽く買い占められたということがあっての。
すわ、三好か松永かが御所を攻めるために買い占めたか!
そう思って思わず血の気が引いていた所じゃった。
口惜しいが剣術も鉄砲の前には無力だからの。

些か慌てておった所続報が入ってきて、
鉄砲を買い占めたのは実は織田上総(信長)だったと聞いて安心した所じゃ。
あの仁は権力争いのための無益な戦はせぬからの。

>>372 (皆さん自分は名馬だと思いますか?それとも伯楽だと思いますか?)
ううむ、いかに名馬といえども所詮は人に使われる身、
武家の頭領たる身には相応しくない。
とするとやはり伯楽ということになるかの。

>>379 (御老人のAA)
うむ。非凡なものを感じさせる容貌じゃな。
この顔、どこかで見かけたような気がするが…
おお、もしかすると山本勘助晴幸殿ではごらざぬか?
長い放浪の中で軍学を極め、今は武田殿の軍師の座についていると聞いているが…
もし山本殿であるならご主君の信玄殿に伝えてくれぬか。
上杉殿との無益な抗争を止めて、身のために力を貸して欲しいと。
しかと、頼んだぞ。

386 名前:足利義輝 ◆lAShoguNfs :04/02/02 23:59

続いて二ノ太刀!

>>380 (ウチのクラスの生徒なんだけど、歴史が苦手って子が多くて)
ほうほう、寺子屋の先生をされておられるのかな?
大変だとは思われるが、教育は国の根幹をなすゆえ是非とも励んでいただきたい。

さて、質問への返答じゃが歴史が苦手な童が多いのは、
やはり文字ばかりでとっつきにくいからではないかのう。
楽しい絵を見せながら出来事を教えていけば、
すいすいと頭に入って行くのではないかと思うぞ。

>>35 (東洋史を今から楽しもうという人間は、まずどのようなところから入って行けば宜しいでしょうか)
やはり記紀から…と言いたいところであるが、初学者にはなかなか難しいかも知れぬな。
まずは「太平記」などの軍記物から入って行くのも一つの手であろう。
写本も盛んに行われているし、太平記を読み歩くのを職業としているものもおるようじゃ。
剣術の訓練と同じで、はじめは簡単なものからコツコツとやって行くのが肝心である。

>>37 (中国に旅するなら、ここだけは行ってこいって名所は何処ですか?)
そうよのう。観光では厳島が良いのではないかな。
丹後の「天橋立」と並んで絶景との評判だ。
厳島と言えば、五年ほど前に毛利陸奥(元就)が
寡兵で陶晴賢を破ったという合戦があったそうだ。

387 名前:足利義輝 ◆lAShoguNfs :04/02/03 00:00

さらに三ノ太刀!

>>41 (ご自分の恋愛経験なんぞを語っちゃってください)
み・・・身はそういうのはちょっと・・・
奥とのなれ初めも、いわば政略結婚みたいなもので
当人の意思とは無関係に周囲の御膳立てで
あれよあれよという間に婚儀にこぎ付けられたのでな。
あ、いや別に今の奥に不満があるとか、そう言う訳ではないのじゃ。
だから・・・つまり・・・もういいではないか。勘弁してくれい。

>>47 (君達の人生において、一番の親友といえば誰が挙げられる?)
そうよのう・・・こなたのいう親友とは少々違うかも知れぬが
身が一番の信頼を置いておるのは細川幽斎(藤孝)かのう。
彼は武士としても優れておるが、実に教養豊かな男じゃ。
歌道や諸芸に堪能で、身にはない色々なものを持っておる。

今日のところはこれくらいに致そう。
では、御免!

388 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/02/03 00:49

このスレッドも建ってからもう半年になるのか…長い様であっという間だなあ。
おっと、感慨にふけっていないで早いとこ回答するとするか。
ルクレツィアや足利義輝も来ていた様だしな。

>>379
あん?
「私は誰でしょう」って言われてもなあ…
見た事ねえ顔だし、俺にゃ誰だかわかんねーよ。
つーか、いい年した野郎のくせに秋波を送ってんな! 刻むぞコラ。

何、「『秋波』ってそりゃ一体何だ?」だと?
あー、うーんとお前たちの世界で言う「ウィンク」のことだ。
んじゃ何故秋なのかって?
ホラ、美人の目ってのは清澄なものだろ?
それが秋の水が澄み渡っていることに通じて、
美人の目ってのはしばしば秋水に喩えられたんだ。

じゃあ、これが少し動いたときはどうなるか。当然波が出てくるよな。
そこで美人の目配せが「秋波」と呼ばれるようになったわけだ。
妖しく波また波を重ねて、男の心に迫ってくる…って訳だな。
やべー俺って詩人みてえだ、ガハハ。

もっとも、
「秋波」ってのがこういう意味で使われ出したのは案外新しいらしくて、
詩の中で使われ出したのは南唐の後主李Uが最初らしい。
こいつは文化人皇帝で知られるが、あまりにも文化に傾倒しすぎて
結局国を滅ぼしてんだよな。その点北宋の徽宗に似ているな。

389 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/02/03 00:50

>>380
偉い人か…うむうむ、当然だがいいことを言う。
よしよし、何でも答えてやるぞ。

で、質問の内容は…う〜ん、歴史な苦手な奴への対策か…
歴史人物の俺がこういうのも変かもしれねえが、
勉強するのが苦手な奴はムリに教えなくてもいいんじゃねえかと思うんだが、どうよ。
やっぱり人間、どうしても向き不向きってのがあるからな。
みんながみんな、歴史が得意になる必要もねえんじゃねえか?

それにあれこれ苦労して詰め込んだところで、
興味ない奴はどのみちすぐに忘れちまうだろうさ。労力の無駄だよ。
それよりは寧ろ、得意な奴は徹底的に鍛え上げて伸ばしていって、
苦手な奴は他の得意な事をやらせたほうがいいと思うんだがな。

何、得意なものがない奴はどうするんだって?
それを見出だすのも先生の仕事の一つだぜ、頑張れよ!

まー、そうは言っても最低限の知識ってのは必要だったりするよな。
秦の始皇帝や漢の高祖すら知らないと言われちまうとちと困るかも知れねえ。
と言ってもここは良くしたもので、
街中じゃ毎日講釈師が楚漢攻防戦や説三分の話を大声張り上げてやっている。
それ聞いてりゃ四角張った史書を読めなくたって、
最低限の歴史知識なんざ入ってくるってもんだ。

390 名前:Y本K助:04/02/03 01:17

>>385
正解〜! 三好晴海〜! さすがですな、13代将軍殿。
うむ、お館様にそう伝えておきましょう。
ただ拙者としては、最近考案した新戦術で上杉方を
アッといわせてやりたいところですがな。
では、一発モノゆえこれにて失礼。

>>388
ふっ、腐晴海か。



391 名前:名無し客:04/02/03 14:54

平将門の首は東京の何処に埋められているんだっけ?

ちなみに茨城県の石下町という所では
平将門に因んで毎年夏に平将門祭りが行われている。

392 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/02/04 00:29

>>390
何ぃ、誰が腐ってるだぁ!?
って、何だ「不正解」の当て字か。
全く面倒なことしてねえで普通に書けよ、普通に。

足利義輝の答え通りってことは、あんた軍師なのか。
軍師っていやあホラ、古今の兵書に通じ、
帷幄の中にあって謀を巡らし、勝敗を千里のうちに決するって奴だろ?
中国だと…太公望呂尚とか、張良とかが有名だな。
あんたもこういうタイプなのかい?

>>391
平将門ってアレか。
今から200年前位の倭の武将で、東国で挙兵して数カ国を切り取り、
遂に百官を置いて「新皇」を称したが、結局討伐されたって奴だろ?
新皇って名前自体は物物しいが、要するに天下を取れると思いこんだ勘違い男だろ?

いるんだよなあ、中央の統制力が弱くなると。
こういう地方のボスたちが勘違いして挙兵しちまうの。
だけど腐っても鯛の中央軍に武力討伐を受ける…ま、わりとありがちな話じゃね?
中国でもこの手の話には枚挙に暇がない。勘違い野郎はどこにでもいるって奴だな。
古くは三国時代に燕王を称した公孫淵とか。
唐の節度使で反乱を起こした安禄山もこのタイプかな。
上手く行けば王朝交代ってことになって勝者の歴史が書かれたんだろうがな。

んで、平将門とやらの首がどこに埋められてるって言われてもな。
そんな事俺が知ってるわけないだろう。
そもそも東京に来るって、誰からそんな荒唐無稽な与太話聞いたんだ?
首が倭国から海を越えて中国まで飛んで来たってのか?

おいおい、何不思議そうな顔してんだよ。
大金で「東京」っていったら遼陽のことに決まってるじゃねえか。
まーちょっと前まであった宋では首都開封のことを「東京」と称していたようで、
今の時代でもこっちの意味で使う奴も多いな。
あと後漢の都洛陽とかも「東京」っていうこともあるらしい。
こっちは詩人が良く使うかな。連中はよく漢の時代に喩えたがるからな。
これは前漢では長安を都としていたのに対して、東に位置するかららしいな。

393 名前:名無し客:04/02/05 17:43

偉い人であっても、他人が羨ましくてしょうがない事なんてありますか?

394 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/02/06 00:16

>>393
そりゃもちろんあるさ。
皇帝って言っても別に孔子のような人格者って訳じゃねえからな。
もっとも孔子その人も、後世の儒家によってだいぶ潤色がされている
ような気がしてならねえんだが、それはそれとしてな。

やっぱり人間誰しも、
自分よりもいいものを持っていたら「羨ましい」「手に入れたい」と思うんじゃね?
実際それが実行可能かどうかはそいつ次第だとしてもだ。
いい敷物を持っていたら乗りたくなるし、いい馬を持っていたら乗りたくなるし、
いい女がいたら乗りたくな(ry

…最後のは些か下品だったかな、ガハハハ。
ま、とにかく偉くなった所で急に無欲になったりはしねえ訳だ。
いや、むしろ独占欲は強くなるんじゃねえかな。
何しろ望めさえすれば大抵の物は手に入っちまうわけだからな、皇帝の地位って奴は。
『春秋公羊伝』には「権を行うに道あり、自らを貶損して以って権を行う」
なんて言葉があるが、せっかく権力持ってるんだから使いたくなるのが人情だよな。

とはいえ、
大金国皇帝の地位をもってしても入手困難なのはまだ結構あるんだよな。
財政に頭を痛めなくて済むほどの収入や、有能な家臣や、風光明媚な土地とか。
全てを手に入れるまで俺の戦いは終わらねえぞ。

395 名前:名無し客:04/02/07 02:20

今まで出会った、乗りた(ryような魅力的な女性をご紹介願います。
少しくらい教えて下さいよう、皇帝陛下!

396 名前:名無し客:04/02/07 02:25

「自分って貧乏性だなあ」なんて思った事、ありますか?

397 名前:足利義輝 ◆lAShoguNfs :04/02/07 23:29

>>390 :Y本K助殿
おお、やはり山本殿であったか。
それにしてもその三好晴海という響きはどこか嫌な物を感じるのう。
何故であろう・・・何かの予感だろうか。

新戦術を編み出すとはさすが軍師として名高い山本殿だけのことはある。
だが上杉殿もまた身とは懇意にしている大名、
当代一の戦上手である上杉殿と雌雄を決してみたい気持ちは分かるのだが
できれば矛を収めてぜひ畿内のまつろわぬ連中を討つのに使ってもらいたのだ。
駄目かのう。

>>391 (平将門の首は東京の何処に埋められているんだっけ?)
東京と言うのはわからぬが、平将門の首塚は武蔵国の江戸城の近くにあるそうだ。
一説には京の参上河原で晒し首になっていた所を、
ある夜突然空に舞いあがって東に飛んでいき、落ちた所が首塚になったと言うが、
単なる噂話で、実際は東国ゆかりの誰かが持っていったのであろうな。

>>393 (偉い人であっても、他人が羨ましくてしょうがない事なんてありますか?)
確かに無いわけではない。
例えば畿内の実権を握っている三好・松永の輩など・・・
いやいや、愚痴っていても詮無いことじゃが。
ただ羨ましがっていても仕方があるまい。まずは行動あるのみじゃ。

398 名前:足利義輝 ◆lAShoguNfs :04/02/07 23:31

む。初太刀の掛け声を入れるのを忘れておったか。
まあよい。続いて二ノ太刀!

>>395 (今まで出会った、乗りた(ryような魅力的な女性をご紹介願います)
い・・・いや、身はそのような女性とは・・・
いや、もちろんこれは回りに魅力的な女性がいないというわけではなく、つまり、その・・・
と、とにか過度な女色は剣術の妨げなのじゃ。

そういう話なら松永弾正(久秀)にでも聞くがよかろう。
あ奴医学を当代の名医曲直瀬道三殿に学んだことがあるらしく、
その手の話にはやたら詳しいらしいのう。
聞いた所では房事の指南書まで作って家臣に配っているらしい。
いやはや、何とも食えぬ男よ。

>>396 (「自分って貧乏性だなあ」なんて思った事、ありますか?)
室町幕府将軍家というと、金閣寺建てたりしていることもあって
かなり金があったという印象があるかも知れぬが、身の時代にはかなり窮迫していての。
質素な生活で無ければとてもやっていけなかったのだ。

もっとも、質素倹約な生活は剣術を磨くにも役に立つので然程苦にはならぬ。
例えば、早朝起きて木太刀素振りの五百回の稽古を毎日やっておるが、
そのため自然と早寝になって夜の灯火を節約できるわけで一石二鳥であろう。
・・・こういう事を考えるあたりが「貧乏性」なのかも知れぬな。

399 名前:足利義輝 ◆lAShoguNfs :04/02/07 23:32

さらに三ノ太刀!

>>53 (子供の頃のエピソードを何か教えてくださいー)
やはり父義晴の跡を継いで征夷大将軍になったことであろうかの。
天文十五(1546)年、身が十一の誕生日を迎えた時である。
もっとも、この時期は細川氏に追われていて近江の草深い地で逼塞していたため
特に派手な式典をやったということはなかったのじゃがの。

ちなみにこの時に元服もして「義藤」と名乗っていた。
今の名前になったのは二十二年に今度は三好氏に京を追われたときじゃの。
それから五年してようやく和解して京に戻ってきたというわけじゃ。
良く考えてみると将軍になってから御所にいるよりも近江にいた期間の方が長いやも知れぬ。

>>58 (各々方の時代での残酷な処刑方法を教えてください)
身の時代で残酷な処刑方法というと、
釜茹でに鋸引きに、牛裂きといったところであろうか。

どこにでもあるような方法で、他の国々に比べると大したことがないかも知れぬが
下剋上の典型的人物であり、油売りから美濃国主までのし上がった「マムシ」こと斎藤道三は
罪人を釜茹でにするのにわざわざその罪人の身内に薪をくべさせるという方法を行っていたらしい。
悪趣味じゃの。

そう言えば鋸引きも、罪人に苦痛を長く味あわさせるために
鉄ではなく竹を使った鋸を使うということが近頃行われているらしいの。

>>61 (自分の配下の軍隊について語って欲しい)
この時代の軍隊というは、普段から兵士を駐屯させておるわけではなく、
有事の際に武士がそれぞれ自分の領地で農民をかき集めることによって構成することがほとんどじゃ。
故に農繁期に動員を行うのは収獲減に繋がり、自分で自分の首を絞める・・・ということに他ならぬ。
それを避けるために近頃は専業の兵士を雇うという方法も取られているようじゃ。
が、守る土地がない流れ者を集めても然程の役には立たぬと思うがのう。

今日のところはこれくらいに致そう。
では、御免!

400 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/02/08 02:21

もしかすると400か?

>>395
ガハハ、そう言われちゃしょうがねえな。んじゃ少し教えてやろう。

やぱり俺くらいになると身分の高低や配偶者の有無を問わず、
いい女と見れば後宮に放り込んだんだが、
その中でぴか一って言えば>>46でも言ったけど叔父にあたる宗敏の奥さんかな。
いやあ、マジでいい女なんだよ。いわゆる一目ボレ状態?
さすがに叔父の妻を寝取ったっていうと聞こえが良くないから
宗敏は謀叛の疑いを掛けて誅殺して、奥さんは特に助命する、という形で後宮に入れた。

ライバルになりそうな皇族は次々とぬっ殺してきた俺だが、
その妻や娘はちゃんと保護してるぞ。女には手荒な真似はしたくないからな。
それに、血がいいからなのか結構美人が多いんだよな。俺の従姉妹って。

まあ、儒教に染まった奴は俺の行為を批判したりするんだけど、
もともと塞外民族の首長ってのは父の死後、生母以外の妃を我が物にしてたんだ。
まして従姉妹くらいなんの遠慮もいらねえよな。
大体同じ従姉妹でも姓が違えば(つまり母方の従姉妹なら)結婚できるのに
逆は駄目ってのはおかしいだろ。

中華文化は大いに尊重するが、不合理な礼法には盲従しねえ。これが俺のスタイルだ。
こういうのを倭国じゃ「和魂漢才」って言うらしいが、
俺たち女真族で言えばさしずめ「金魂漢才」ってとこか?
…キンコンカン才?

401 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/02/08 02:22

>>396
おいおい、俺は一国の皇帝だぜ?
そんなけち臭いこと言ってたら天子としての沽券に関わっちまうぜ。
まあ茶は一日十杯までになっちまったけどな。

とにかく、俺は貧乏性だと思うようなことはしたりしねえ…と思ったら一つだけあったな。
それは「文字の書いた紙は捨てられない」という奴だ。
と言っても、これは別に俺だけがそうであったと言うわけじゃなくて
中国では長い間習慣となっているものだ。

所謂「惜字紙」と言われる、
文字の書かれた紙は粗末にしちゃいけないという習慣ができた原因の一つには
紙が長らく高価であった事があげられる。
紙自体の発明は後漢時代、蔡倫の手によって行われたそうだが
何しろ大量生産できる手段がなかったからな。
だから、ちょっと評判の詩賦が出ただけで筆写するための紙が足りなくなってしまい、
「洛陽の紙価を高める」なんて言葉ができちまうくらいだ。
さすがに今は大量生産ができるようになったのでそんなに高価と言うイメージはねえんだが、
紙を大事にする習慣は今でも生きているようだ。

それともう一つ、中国という国では文字そのもの自体も尊重してるんだな。
これは考えてみれば当然の事だ。
何も紙に限ったことじゃねえが、竹簡や木簡にしろ石碑にしろ、書かれた文字ってのは
それまでに起こった出来事や思想を時代を越えて知ることのできるほとんど唯一の手段だからな。
それを大事にするというのは、訳のわかんねえ礼法に比べたら遥かに合理的な考え方だ。

だから、お前たちも文字はゆめゆめ粗末に扱っちゃいけねえぜ。

402 名前:ルクレツィア・ボルジア:04/02/08 23:25

ごきげんようみなさま。ルクレツィアでございます。
ようやく暖かくなりはじめたでしょうか?
日本には「三寒四温」なる言葉があるそうで、
まだまだ本格的な春の訪れとは至らないでしょうが、
心と体は先んじて暖めたいですわね。
では今日も張り切って参りましょう。

>>309さま

もちろん何の不満もございません。女帝大いに結構かと。
心映えと能力さえ備えているならば、何の問題がありましょうか?

ただ、女性を主君として戴くのは多くの男性にとって
甚だ気に入らない事態のようですわね。イブはアダムの体の一部から作られたと喚いて
性に格としての上下をつけるのは、女の眼にはなかなか情けないものがあります。
誇るべきは埃をかぶった(洒落ではありませんわよ)古本の記述ではなく
己の能力のほうでありましょうに。

付け加えるならば、女性の強さというものは持久力を大事にしています。
比べて男性のそれは瞬発力を重視しているのではないかと。
だって女性は、あの出産の苦しみに何十時間も耐え抜く体力と精神力を備えていますのよ?
「男性がそれを体験したら死んでしまうだろう」とはよく言われる例えですが、
女性を見下す殿方にはぜひ体験していただきたいですわねえ。

と、散々己の側を弁護いたしましたが、たしかに能力が同等なら
わたしでも女帝より殿方を推します。前述の余計な軋轢が回避できますし、
子供には母親がついていてあげて欲しいですから。
そういえば「女は弱し、されど母は強し」という言葉がございます。
至言ですわね。

つまり長々喋って何が言いたいかと申しますと、女帝なんか必要ないように

 「 が ん ば れ 、 男 の 子 !! 」

……と、いうわけです。男の子のみなさん、がんばってくださいましね。

403 名前:ルクレツィア・ボルジア:04/02/08 23:25

>>316さま

イタリアは食文化の上でも進んでいますし、わたしの実家も裕福でしたから
食べものへの強い欲求というものは幸いにして経験したことがありませんねえ。
嫁ぎ先も貧乏ではありますが、飢えるほどではありませんし。
餓死者が出るという事はつまり流通機構が正常に機能していないわけですから……。

……ああ、いえ、そういう話ではありませんでしたのね。
食べてみたい献立ですか。エジプトだか何処だかに生息しているという
「駝鳥」という大きな鳥の卵などどうでしょう。
朝食の目玉焼きに使ったら面白そうですね。
ああでも、キリスト教徒ならマナが食べたいと言うべきなのかしら。
それとも奇跡によって増えた魚とミルク? パンに変えた石?
迷うところですわね。

さて絶対食べたくないものですが、極端に不味いものを口にしたことがないので
これもなかなか決め難いですわねえ……。

……ああ、ありました! チーズ! フランスのチーズ!
脇の下のニオイがするそうで、食卓に出されたら席を立たせていただきます。
フランスの方、ごめんなさいまし。

404 名前:ルクレツィア・ボルジア:04/02/08 23:26

>>319さま

それはもう頻繁に。特に、家族や友人・知人が亡くなったときは、
どう少なく見積もっても三日三晩は泣き通しです。わたしの家族とか知人といえば
大抵は重要人物ですから、その死によってイタリア、
場合によっては全ヨーロッパの情勢に変化がおこることも珍しくありません。
でも泣き続けるんですね。それでいいんです。
たとえわたしが涙をはらって気高く立ち上がったとしても、
どうせ何の役にも立たないんですから。だったら泣きたいのを我慢しても
詮無き事でしょう。

>>320さま

1+1=X。X=2。方程式を使うまでもないごく初歩の計算ですが……。
ああ、いえ、>>320さまもそんな事を聞きたいわけではないのでしょうね。
わたしはこれでも文化人のつもりですから、言葉遊びにお付き合いするくらいの粋は
持ち合わせておりますのよ。

そういうわけで、わたしなりの解といたしまして

 「1+1=2または3。稀に4」

……で、いかがでしょうか?式にあるふたつの1が人間、特に年頃の男女を表しているんです。
健康な男の子と健康な女の子がひとつになれば、人数が増える可能性は必ず存在しますよね?
大抵は3人に、稀には双子誕生という事で。ここ重要ですから心に留め置きください。

ところで、全てのものには例外が存在するといいます。
式にあるふたつの「1」のうち、片方がわたしことルクレツィア・ボルジアであったとすれば?
これまたとんでもない事に「1+1=1」などという恐ろしい結果になる事も
珍しくありません。結論すると、相手と状況を考えましょうという事になります。
こういうことに必要なのは迷信でもその場の勢いでもなく、理性と計画という事で。
こうして振り返ると、なかなか有意義な数式でしたわね、みなさん。

405 名前:ルクレツィア・ボルジア:04/02/08 23:27

>>323さま

何もかも忘れてみたいとき……。生きていればかなり頻繁にありそうですわね。
例えば、あくまでも例えば、ですわよ?
ここにひとりの女の子がいると仮定いたします。
その女の子にはお兄さまがふたりいて、女の子はその両方を深く愛していました。
ところが、そのお兄さま同士は大変に仲が悪く、行き違いと口論と喧嘩を水面下で
繰り返して繰り返して繰り返すうちに、とうとう片方がもう片方を殺してしまいます。

女の子は泣きました。叫んで、のた打ち回って、そのうち止まってしまいました。
片方を殺したからといって、もう片方のお兄さまを憎んだり呪ったりする事はできなかったんですね。
鬱積していくこの類の無残な感情はどうにかして吐き出すべきなのですが、
その方法がみつからないのです。激しい悲しみは女の子の心を痛めつけ、切り刻み……。

もしかしたら女の子は、もうどこかが壊れてしまったのかもしれません。
少女の心のまま成長する事無く、無邪気に残酷に愛情を求めて生きていくのでしょうか。

あら、質問の趣旨とかけ離れてしまいましたわね。
本当にかけ離れてしまいました。全然関係ありませんのよ?
いやですわわたしったらおほほほほ……。



                               くす。

406 名前:ルクレツィア・ボルジア:04/02/08 23:28

>>324さま

これはまた難しい質問ですわね……。人として忘れてはいけないもの、
言い方をかえれば、人を人たらしめているもの。

……理性、でしょうか? 例えば、酒場の喧嘩で相手を死なせてしまった男と、
邪魔な政敵を謀殺した男。どちらも(一般的な)道徳からは外れた行為ですが、
謀殺の方は間違いなく人間の仕業ですわよね? 酒場男のように、
じゃれているうちに興奮して相手を殺すなんて真似はそのあたりの野良犬にだって
できる事です。人間なら行動の前に結果を考えてみる事を忘れてはいけません。
もうひとつ具体的な例を挙げると、保険金目当てに子供を殺すのは人間ですが、
鳴き声が煩いといって殴る蹴るして死んだら慌てて医者を呼ぶ、というのは
犬以下の所業である、と。21世紀日本によくありそうな話です。

え。善悪の概念ですか? それは人間らしさとはまた別問題でしょう。
善いも悪いも入り混じっているのが人間として当たり前でありましょうから。
本人は善を為しているつもりでも実は最悪、なんて事も珍しくありません。
前ばかり見ていないで、お互いたまには己の所業を振り返ってみるのもいいかもしれませんね。

それでは、今日はこれにて失礼いたします。
一週間以内にまたお会いしましょう。
みなさまごきげんよう……。

407 名前:名無し客:04/02/10 23:34

動物はお好きですか?

408 名前:名無し客:04/02/11 01:46

思わず、「そんな訳ねえだろ!」と言いたくなった出来事、何かありますか?

409 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/02/11 23:42

>>407
ああ、好きだよ。
もともと女真族は狩猟を生業として来た民族だからな。
狩猟には馬や猟犬はと言った動物は欠かせねえわけだから、
動物嫌いには務まらなねえよな。

俺が好きな動物はたくさんあるが、中でも一番は「鷹」だな。
強く、雄雄しく、それでいて気品を失わない。
まさに俺にピッタリって奴か? ぐふふ。

が、俺が鷹が好きな理由はもちろんそれだけじゃねえ。
女真族発祥の地である会寧付近で取れる「海東の青」と呼ばれる名鷹は、
俺たち女真族独立のシンボルでもあったんだ。

話は遡って12世紀初頭、女真族がまだ遼の支配下にあった頃の話だ。
宗主国であった遼から、
「狩りに使うため、この地方に生息する鷹を捕まえ献上せよ」という命令が下った。
命令するのは簡単だが、ただでさえ断崖絶壁に住む鷹を
生きたまま捕まえなきゃいけねえってんだから並大抵の苦労じゃねえ。
たった一匹の鷹を捕まえるのに何人も断崖絶壁から滑り落ちて死んで行ったそうだ。
にもかかわらず遼の連中は容赦なく要求し、期限に守れなかった者には厳罰を持って臨んだ。
そう、まるで家畜扱いのようにだ。

これに反発して遼の打倒に立ちあがったのが完顔阿骨打――
即ち金の太祖、俺の祖父さんなわけだ。
太祖は女真族の首長の位に就いた翌年、衆を集めてこう言ったそうだ。
「海東の青は。我々の空を飛ぶ鷹である。
 なぜ我々が海東の青を使って狩猟ができないのか!
 遼の手から土地も空も取り戻すべきである!
 女真、万に満てば敵すべからず! 遼打倒の為に立ちあがろうぞ!」
この演説で一致団結した女真族は遂に独立を果たすことができた。
そして激戦の末遼を滅ぼし、また後に宋をも滅ぼして現在に至る…というわけだ。

というわけで俺たち女真族と鷹は切っても切り離せない関係にあるってことだ。
そういや最近鷹狩してねえなあ。宮殿にばかりいちゃ体が鈍っちまうよ。
今度天気のいい日にでも出掛けるとするかな。

410 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/02/11 23:44

>>408
「そんな訳ねえだろ!」って言いたくなるような出来事か…
うーん、こないだの話に出て来た糸を引く納豆とか?
あれはマジでひでえよな。人にあんな腐りかけ食わそうとするんだからな。
いつだったか、倭国ってのは豊かだって聞いたことがあるんだが
あんな腐った豆を食わなきゃいけねえほど困窮してるのか?
そういや源とか平とかが争ってるって聞いたような気がするが…
内戦に現を抜かしてると外からの侵略に対して弱くなるから気を付けねえとな。

内戦っていやあ、アレだ。
去年起こった契丹族の反乱も、最初俺がその話を聞いた時には
「そんな訳ねえだろ!」って言っていたような気がするな。
それだけ俺にとっては衝撃的なニュースだったんだよな。

だって、金の歴代皇帝の中で俺が一番他民族差別してねえんだぜ。
この辺は世界帝国を目指しているんだから当然だけどよ、
俺は有能であれば女真族だけじゃなく契丹族や漢族だってしっかりと用いている。
それなのに民族独立を目指した反乱を起こされちゃ敵わねえって。
まー、そんな不埒なことを考えてたのは一部の跳ねっ返りだけだったようで
何とか大事には至らずに済んだんだがな。

あ、と言いつつ契丹族の反乱も俺が自ら出向いてどうにか片付けたんだが
その前に蕭懐忠っていう将軍に任せたら見事失敗してるんだよな。これも
「そんな訳ねえだろ! お前が自信あるって大見得切って言うから
 最精鋭を付けて討伐に向かわせたんだろうが!」
って言いたくなるよな。いや実際言ったんだが。

もちろん蕭懐忠には敗戦の責任をきっちりと取ってもらった。
非情だがこれが軍事というものなのだ。
ちなみに蕭懐忠の最期にあたってのやり取りはこんな感じだった。
蕭「(((゚Д゚;))) ガクガクブルブル 陛下は仁慈寛厚であらせられますから
  一度や二度の失敗位で処刑することはありえないと確信しております…」
俺「そんな訳ねえだろ!」

411 名前:名無し客:04/02/13 01:45

自分って何て寛容! 流石歴史に名を残す偉い人!
……としみじみ思った事、あります?

412 名前:名無し客:04/02/13 22:16

船に乗ってひたすら東へ(ヨーロッパからは西へ)向かうと、
海の果てには何があると思いますか?

413 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/02/14 00:00

>>411
ぐははは、俺はいつだって寛容だぜぇ。
…って暴君で有名な俺がウソ言ってもしょうがねえか。
俺ぐらいになると(一応皇帝なんで)歴史書に名が残るのは確定済みなんで
あまり歴史に残るかどうかってのを気にした事はねえな。
後世の評判なんぞ気にしていたらやりたいこともやれなくなっちまうからな。
自分の思ったことを忠実に行う。これが最強だ。

何しろこの「心の欲するままに行う」ってのは、
孔子ですら70を過ぎてからようやく至ったほどの境地だからな。
30そこそこで実行しちまう俺ってカコ(・∀・)イイ!ってとこか? ガハハ。
(註:孔子は論語で「七十になって思うように振舞っても道を外れないようになった」と述べる。
この人の場合は道を外しまくっている)
ええい、うるさい。んな細かいこといちいち気にしてると禿げちまうぞ?
もっとも俺は辮髪だから禿げることを気にしなくてもいいんだがな。

あ、そうだ。
脱線が続いちまったが質問は「寛容って思ったこと」だよな?
そうだな、こないだ契丹族の反乱が起こって制圧にだいぶ苦労したんで
反乱を起こす気が起きないよう遼や宋の皇族を掃除したってことかな?

何、「掃除って要は殺したってことだろ? そのどこが寛容なんだ!」だって?
いいか、よく聞けよ。
反乱が起こって真っ先にひどい目に遭うのは民衆だろうが。
反乱が起きちまったらそれこそ俺の殺した皇族の何倍何十倍の犠牲者が出ちまうぞ?
100人の民衆を救うために一人の皇族を殺るのはまさに寛容の為せるわざじゃねえか。
それにだ、俺が殺したのは皇族のしかも成人した男だけだ。
普通ならこういうのは族誅って言って、老若男女構わず皆殺しだぞ。
最小限の犠牲に留める俺ってまさに
「漢の文帝なみの仁君と呼ばれてもおかしくねえよガハハ」ってとこか?

あ? 残った女はどうしたって? 決まってるだろ、全部後宮に入れたよ。
遼や宋の王族にも結構いい女がいるからな。

414 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/02/14 00:01

>>412
海を東に渡ると倭国があるんじゃなかったか? それよりもさらに東ってことか。

そうだなあ、船に乗ったことのねえ俺には想像するしかねえんだが、
やっぱりいくら海が広いって言ってもどこかには果てってのがあるんじゃねえかな。
海の果てはどんなものか? ここは古人の知恵を借りることにしようか。
このスレッドでもあげたことがあるが、中唐の李賀という詩人がいたんだが
彼は「夢天」という天に登って夢を見るという壮大な詩を詠じたことがある。
その詩の結びはこうだ。

遙望齊州九點煙 遥かに斉州を望めば九点の煙
一泓海水杯中瀉 一泓の海水 杯中に瀉ぐ

大意は、
「天からはるかに斉州(全ての州)を見渡せば中国の九つの州は九点のもやであり、
清らかな海水は杯の中に注がれる」ってとこかな。
いや、なんつーかロマンチックだよな。
李賀の想像ではさしずめこの世界は巨大な杯に浮かんでいる船というところか。
まあ、本当にこの世界が杯の上に乗っかっているとは思えねえけどよ、
杯を傾けて酒を飲みつつそう考えてみるのも悪くはねえだろ?

そういや>>111でもちょっと書いたが、
俺さあ、海の向こうには新大陸ってのがあるかも知れねえってことを
小さい頃に聞かされたことがあるんだよな。
ま、その新大陸とやらが仮にあったとしてもだ。
そのさらに先って言えば結局誰にもわからねえわけだよな。
一番いいのは無鉄砲な奴を船に乗っけて、
「世界の果てを見てこーい!」と送り出すことなんだろうがな。
うん、中国の統一が為ったら前向きに考えてみるとしよう。

415 名前:名無し客:04/02/15 13:14

演劇などはお好きですか?

416 名前:ルクレツィア・ボルジア:04/02/15 16:22

ごきげんようみなさま。今日はある聖人を記念する日ですが、
みなさまご存知でしょうか。体制に反して恋人たちの結婚式を執り行い続け
ついには処刑されてしまった聖ヴァレンタインの……。

え? ご存知? 子供でも知っている?
そ、それはまあなんと申しますか……。と、とにかく今日も参りましょう

>>327さま

ううん……本人の感性で見る人の感性を刺激する格好良さ、でしょうか?
ええと、たとえばお洒落の世界にしても、いくら格好が良くても
被服情報誌に載っている記事そのままの着こなしでは、
ちょっと「粋」という言葉とは違いますわよねえ。

我ながら少し輪郭がはっきりしない言葉になってしまいましたので、
お洒落の話ではありませんがひとつ「粋」なやりとりを。
ヴァレンティーノ公とマントヴァ候婦人、つまりチェーザレお兄さまと
イザベラお義姉さまの間のやりとりです。お兄さまから持ちかけられた、
生まれたばかりの子供同士の縁談をお義姉さまが嫌がるので、
お兄さまが一計を案じたわけですね。当面は婚約だけでいいから
そのしるしとして成婚まで○○デュカードの金を預からせてくれ、と。

さあお義姉さま困りました。まだ「あー」とか「うっぷー」としか
言えないような子供の結婚なんて全然考えられる段階じゃないし
ボルジア家の人間と、というのはなおさらイヤよ。
でも身代金を取られるのも冗談じゃない……。そういうわけで、
お義姉さまからお兄さまへの返信はこんな感じの文面になりました。

……ああっ、既にこの手紙はお兄さまのお家で紹介されたばかりじゃありませんか!
一歩出遅れてしまいましたわね。うう、残念ですわ。

ええと、二重に掲載しても仕方ないのでわたしのほうでは省きますが、
ああいうやり取りを「粋」というのではないでしょうか。
用件を伝えるだけなら、

 「金を出せ」
 「やなこった」

で済むのですから。一流同士の交渉とはこういうものかと、
傍で見ていて感心させられたものですわ。

417 名前:ルクレツィア・ボルジア:04/02/15 16:24

>>328さま

え? 本日の朝食、でございますか?



……ええと、朝早くから労働に励んでいらっしゃるみなさまには
大変に申し訳ない話なのですが、わたし今日もお昼まで寝てしまいました。
よく眠れるのは健康のしるし。ルクレツィアは今日も元気ですわ。
お、おほほほ……。

      \\\
   (⌒\  ∧_∧
    \ ヽヽ( ´_ゝ`)>>英雄的労働者のみなさま
     (mJ     ⌒\
      ノ ∩  / /
     (  | .|∧_∧OKOK。
  /\丿 | (    ) ときに落ち着いて下さいまし
 (___へ_ノ ゝ__ノ

さ、さて、食事に毒が盛られていたら、との事ですが……死にます。
わたしの身体は別に特別製というわけではありませんので、
レシピ考案者の期待通りの成果が表れるでしょう。

ですが、いつかも申し上げた気がしますが、わたしを毒殺しても
本当に無益なんですね。やるだけ無駄。遺族の方々(筆頭はお兄さまですが)から
生涯不倶戴天の敵と認定されるだけです。21世紀の日本風に言えば、
ハイリスク・ノーリターンというものでしょうか。
こんな事にお金と労力と時間を費やすくらいなら、
貯金に励んで赤い帽子(枢機卿の地位の事)でも購入したほうがましです。
才覚しだいではゆくゆくは神の代理人ですわよ?
人畜無害な女を毒殺するよりはるかに健康的で建設的です。 

418 名前:ルクレツィア・ボルジア:04/02/15 16:25

>>329さま

それはわたしだってつかれますわよ?
肉体的疲労というものはあまりありませんが、精神的に。
気疲れというものですわね。身体が疲れたらお酒でも飲んで寝てしまえばいいだけの話ですが、
気疲れというものはなかなかに大変です。みなさまにも経験、ありますわよね?

それを拭い去るにはどうするか。いろいろ話に聞きますがわたしの場合は会話でしょうか。
会話といっても勿論お義姉さまのお小言ではなく、家族や友人との楽しい語らい、
もっと具体的にいうとスペイン語での会話、でしょうか。
子供の頃から家族の共用語はスペイン語でしたし、今でも特に親しい相手とは
これでお話しています。というより、先方がこちらにあわせてくれるようになるのですが。
とにかく、これだと緊張せずにあるがままのルクレツィア・ボルジアでいられるように感じるのです。
もちろん、アルフォンソさまに不満があるわけではないのですが。

>>335さま

海陵陛下宛ての質問ですわね。それにしても海陵陛下のお言葉、
「殺掠する毋れ、盧舎を毀す毋れ、丘壟を発く毋れ…」って、
どう発音してどういう意味があるんでしょう……。
最初のは何となくわかるんですが。ああっ、無学が恥ずかしいですわ。

419 名前:ルクレツィア・ボルジア:04/02/15 16:25

>>337さま

わたし自身が、「あなた色に染まります」という立場ですから、
さらに他の誰かを「わたし色」に染めるというのはなかなか考えづらいですわね。
強いて考えるとすれば、「わたしの黒には染まらないで下さい」でしょうか。
黒って何だか、破滅とか終わりの見えない疲労とかそういうものを連想しますよね。
わたしと関わった(と、される)せいで破滅していった人たちも、
わたしを染めているつもりが逆にわたしの色に染まってしまったようで……。

え? なぜ「わたし色」が黒なのか、ですか?
なるほど簡単に「あなた色」に染まるわたしは、真っ白とか透明とか無色に例えるのが
相応しいかもしれません。でも、あらゆる色を混ぜ込んでいけば
結局最後は黒くなるじゃありませんか。そして黒は、あっという間に
他の色を侵食してしまうのです。

420 名前:ルクレツィア・ボルジア:04/02/15 16:27

>>344さま

自己評価がどれだけ参考になるか疑問ですが……。

   聖母マリアの上着にマグダラのマリアのスカートを合わせた永遠の少女。

補足しておきますと、マグダラのマリアとはイエスのために
「尽くす手立てを知らないままに、自分の大事な香油を惜しみなくそそいだ」とされる
女性です。(イスカリオテの)ユダの裏切りのきっかけになったとされる
例の出来事ですわね。この件に関しては別口のマリアの仕事という説もありますが、
とにかく彼女はおそらく世界で最も有名な「娼婦」でしょう。

聖母は誰の心でも受け入れ、娼婦は誰の肉体でも受け入れるという事で。
でも結局根底にあるのは、無邪気で愚かで時として残酷な少女の心。



さて、今日はこれで失礼いたします。
なんだか慌しくて申し訳ありません。
それではまた一週間以内に。ごきげんよう……。

421 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/02/16 00:11

>>415
演劇か。
うん、まあ俺も嫌いではねえな。忙しいので中々見る機会はねえが。
どちらかっていうと女たちが煌びやかな衣装を着けて優雅に踊る奴よりも
剣舞が混じったような派手な奴の方が好みかな。

そういやあ、中国では演劇の歴史はかなり古くまで遡ることができるらしく、
戦国時代、晋の献公が虞とカク(漢字が出ない)と言う国を討伐する際に
君主に選りすぐった美女で構成された演劇団を贈って女色に惑わせて国を混乱させた…
という話があったそうだ。

が、この時代に限らず演劇って言ったら一握りの権力者が楽しむ物で、
一般民衆の手に渡ったのはわりと新しく、中唐以降のことらしい。
ここで出てくるキーパーソンが安禄山と史思明だ。
こいつらは歴史に名高い「安史の乱」を起こしたのが元凶なんだが、
この反乱で時の皇帝玄宗が四川の方に行幸っていうかぶっちゃけ逃亡しちまった。

さて、困ったのは宮廷に仕えていた演劇団だ。
どうやら彼らは置いてきぼりを食らったらしく反乱の巻き添えで散り散りになってしまう。
彼らが生活の伝手として演劇を地元民に伝えて行ったのが次第に広まり、
民間舞踊と融合したのが今に伝わる演劇なのだそうだ。

この演劇がブームになりはじめたのが何をかくそう、大金の時代だ。
てなわけで、今ではどこの街でも演劇は盛んに行われている。
正確には俺の時代よりはちょっと後だが、巨大な演劇用の舞台も作られたのも金代の話だ。
どうやら一過性の話じゃないようで、まだまだこれからも流行るかも知れねえな。

422 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/02/16 00:12

>>418 ルクレツィア
「殺掠する毋れ、盧舎を毀す毋れ、丘壟を発く毋れ…」か。
あれ実は俺のオリジナルって訳じゃなくて、明の太祖洪武帝のセリフのパクリなんだ。
「さつりゃくするなかれ、ろしゃをこわすなかれ、きゅうろうをあばくなかれ」と読む。
んーまあ簡単に言うと、
「お前ら! 無闇に殺したり略奪するな! 民家を壊すな! 墓を発くな!」
っていったところかな?

戦争に上記の行為ってのはままあるもんなんだが、
洪武帝としてもこの場合は占領した土地も今後の版図に組み入れるわけだから
あまり地域住民の反感を買うようなことはしたくなかったんだろうな。

なあに、言葉の意味なんて知ってる奴に聞けば済むことだって。
俺だって外国の言葉はわかんねえ訳だし、その辺はお互い様だよ。
それに、相手が美人なら教えるほうにも気合が入るって奴だしな、ガハハ。

423 名前:名無し客:04/02/16 20:44

拙速は巧遅に勝ると思いますか?

424 名前:名無し客:04/02/16 22:29

ここで一句

阿房宮 項羽が焼いたら あぼーん宮

……書かなきゃヨカッタ _| ̄|○

425 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/02/17 00:46

>>423
そりゃそうだよ。当たり前のことを言うな。
『孫子』作戦編第二にしっかり書いてあるだろう。
「故兵聞拙速、未睹巧之久也(故に兵は拙速を聞くも、未だ巧久(=巧遅)なるを睹ざるなり」
―戦争には拙くとも素早くやるというのはあるが、上手くて長引くという例はいまだに無い

戦争なんてのは長引いた所で得することなんて何にもねえからな。
兵はどんどん減っていくし、戦場になった土地の農民は逃げ出すから収獲は減るわ、
せっかく耕した土地は荒れ果てて行っちまうわで踏んだり蹴ったりだ。
愚図愚図やってたって戦争ってのは勝つか負けるかどちらかしかねえんだ。
手早くやって手早く決着をつけるに限る。

もちろん、焦らして相手の疲れを待って打ち破るという戦略もねえわけじゃねえよ。
例えば、戦国では秦の王翦が楚の項燕を破った戦い、三国では司馬懿が諸葛亮を迎撃した戦い、
隋末唐初の戦乱では李世民(のちの太宗)が劉武周の将宋金剛を破った戦いなんかがそうだな。
が、こういうように持久戦の末敵を打ち破ることができるってことは、
実の所速戦に持ち込んだとしても勝てたんじゃねえかな。
無論兵の損傷を抑えたいという気持ちもあるんだろうが…トータルでの被害を考えた場合、
本当に最善の勝利だったかどうかは議論の余地があるんじゃねえかな。

あ、「拙速>巧遅」なのはもちろん戦争のことに限ったことじゃねえぜ。
例えばだ、女を口説くのだってそうだ。
あれこれ手を回して、万全の体制になった所でようやく口説いてみたら、
すでに相手がいた…って事になったら目も当てられねえだろ?
ま、俺は皇帝だから気に入った女ならたとえ相手がいたって
強引に後宮に連れていくんだがな、ぐはは。

426 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/02/17 00:47

>>424
ガハハ、座布団一枚!…ってとこまではいかねえかな。
ま、項羽を取り上げるあたり目の付け所は悪くはねえんじゃね? そう落ち込むな。

『史記』に書かれている事もあって項羽が阿房宮を焼いたのは定説になっているみてえだ。
こうして見ると、項羽ってのは本当にやりたい放題やった男だよなあ。
降伏した秦王はあっさりと斬るし、秦の首都は焼き払うわ美女財宝は全て我が物にするわ、
挙句の果てに自分が担いだ皇帝の義帝まで目障りになったって言うんでぬっ殺しちまうし。
だが、そこがまたいいんだ。英雄は常に我一人のみ!って感じでな。
やはり英雄ってのはこうでなくちゃいけねえ。

だが惜しむらくは諦めが良すぎた。
戦下手の劉邦に一度破れただけで自害しちまうんだからな。
項羽ほどの才をもってすれば一度雌伏しても再び巻き返すことなど容易かったろうに。
本当に惜しくてならねえ。
さしずめ「悲しいかな項羽、痛ましいかな項羽、惜しいかな項羽」ってところか。
何、中身が違う? 小さいこと気にしてると長生きできねえぞ。

そういや最近聞いた話だがよ、阿房宮を焼いたのは実は項羽じゃなかった…
っていう説もあるらしいんだが、実際の所はどうなんだろうな。
ま、項羽が焼いたかどうかはともかく、阿房宮は暴秦の象徴のような物だからな。
いずれにしろ秦の滅亡と共に焼き払われる運命だったんじゃねえかな。
それにしても、完全に焼け落ちるまで3ヶ月かかったって言うじゃねえか。
別に焼く方が手加減してるわけでもねえだろうから、全力で焼くつもりでこれだけかかったのだろう。
多少の誇張はあるにしても一体どれだけの規模だったんだか、ちょっと想像もつかねえよな。

427 名前:名無し客:04/02/18 10:23

子供時代のあなたが、今のあなたを見たら何て言いますかね。

428 名前:名無し客:04/02/18 10:23

あなたの「これがあればご飯が何杯でもいける」ものは何?

429 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/02/18 23:24

>>427
さあねえ。
ガキの頃の俺は王族とはいえどっちかと言えば傍系だったからな。
帝位に付くなんてことははじめから思ってもみなかったな。
だから皇帝となった俺を見たところで、「あー皇帝陛下だー」と思うくらいで、
まさか何十年後かの自分だとはちょっと思わねえんじゃねえかな。

もし気付いたとしたら…当時から負けん気の強い俺のことだ、
「おい迪古乃(てくない;俺の民族名)、おめえ天子様なんぞになっていいのか!」
位のことを言ったかも知れねえ。
うーん、いくら相手が自分自身であるとは言え、皇帝を面罵するのはちょっと無謀か?

尤も、少々無謀だと思っても果敢に向かって行ったからこそ今の俺があるんだよな。
例えば帝位に就いた経緯だってそうさ。
先代が無茶苦茶やっていて俺も「殺らなきゃ殺られる!」と思ってはいたが、
それでも皇帝の弑殺ってのは尋常の振舞いじゃねえからな。
敢えて言えば決心したからには断じて行う俺の果敢さの勝利ってとこかな?
これからも中国統一を目指し、果敢に攻めまた攻めの気持ちでいかなきゃだな。

あ、ちなみに「おめえ天子様…」云々は元ネタがあるんだ。
帝位に就いた成り上がり者は朱の野郎、
と言っても明の朱元璋ではなくて、後梁の太祖で唐を滅ぼした朱全忠だ。
もちろん相手はタイムスリップして現れた数十年前の自分と言う訳じゃなくて、兄貴の朱全cという男だ。
もちろん朱全忠はその意見を入れることはなかったんだが、
当時の唐の廷臣みんなが朱全忠を恐れ批判する者が皆無であったことを考えると
兄貴とはいえ随分思い切ったことを言ったもんだよな。

ところでどうでもいい事なんだけどよ、
「朱元璋」ですら一発で変換されねえのに何で「朱全忠」は一発で変換されるんだ?

430 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/02/18 23:25

>>428
飯の共に欠かせねえものか…うん、やっぱり「醢」だろうな。
「醢」って何かって? うーん、簡単に言えば肉の塩漬けだな。

塩漬けは塩漬けなんだが材料が変わっていてだな、
>>58でもちょっと書いてあるんだが材料は大罪人…つまり人間ってことだ。
謀叛を起こした輩のように殺しても飽き足らないような奴は殺した後に
こうして塩漬けにして、程良く仕上がった所で群臣みんなと食っちまうんだ。
憎しみが大きければ大きいほど旨い! って奴だな。
俺に逆らう奴はこうなるのだ、という示威も兼ねるので一石二鳥だぞ。

…ガッハッハッハッハ!
本気にしちまったか? 悪い悪い、もちろんこれは冗談だ。
つーか、人間の肉なんてどう考えても旨いとは思えねえしな。
名コックとして知られた易牙に作ってもらっても食う気にはなれねえよ。

そうだなあ。
実際の所、俺の場合は食欲ってのは気分による所が大きいからな。
狩りの際に苦労して仕留めた獲物が副食ならそれこそ何杯でも食えそうな気がする。
ああ、後は美味で有名な「松江の鱸魚」かな。一度食ってみてえ。
こっちの場合は飯と一緒よりも酒と一緒の方が合うかも知れねえな。

431 名前:足利義輝 ◆lAShoguNfs :04/02/19 08:01

うむ、今日は絶好の稽古日和であるな。
では、返答を始めるといたそう。まずは一ノ太刀!

>>407 (動物はお好きですか?)
ふむ、嫌いではないの。
中でも好きなのは犬であるかのう。あの者たちは主人に忠実じゃからの。

なに、「犬好きが昂じて『生類憐れみの令』なる法律を作ったの将軍がいた」であると?
はて、面妖なことをするものよのう。
いくら犬好きであるとはいえ所詮畜生をそこまで過剰に保護するとは。
身はもちろんそのようなことはせぬ。もっともそんな法律を作る権力もないのじゃが・・・

>>408 (思わず、「そんな訳ねえだろ!」と言いたくなった出来事、何かありますか?)
おお、それよ。
こないだ占い師とやらに身の将来を占ってもらったところ、
「畳の上で大往生を遂げるでしょう」と言われてな。
それは良いのじゃが、その占い師は「襖に囲まれて、動けなくなっての往生じゃ」と言う。
全く占い師など当てにならぬのう。身には襖を掛け布団にする趣味など無い。

>>411 (自分って何て寛容! 流石歴史に名を残す偉い人!……としみじみ思った事、あります?)
そうよのう。
三好、松永の輩を今まで誅伐せずにおいておることかの。
いや、まだ誅伐するほどの罪状を重ねていないから敢えて見逃しておるのだ。
誅伐するだけの力が無いとか、決してそのようなことは無いぞ。

432 名前:足利義輝 ◆lAShoguNfs :04/02/19 08:03

続いて二ノ太刀!
>>412 (船に乗ってひたすら東へ向かうと、海の果てには何があると思いますか?)
はて、そう言えばこないだ接見した伴天連からは
「地球は丸い」とか言う話を聞いたことがあるのう。
何でも「地球儀」という地図の描いた球体を持っておった。
かの者の言う事が本当なら、東に向かえばまた一周して戻ってくる・・・と言う事になるがの。
俄には信じ難いのう。

>>415 (演劇などはお好きですか?)
こなたの言う「演劇」に当たるかどうかは判らぬが、「能楽」を見るのは割と好きじゃ。
完成された能楽は一つの芸術と言っても良いのではないかの。
「能楽」が大成されたのが室町時代前期頃の話だそうだが、
それ以来かなり盛んなようで、今ではあちこちで開かれておるそうじゃ。

>>423 (拙速は巧遅に勝ると思いますか?)
うむ、なかなか難しいところではあるな。
海陵庶人殿が言われるように、拙速が大事だという場面もあると思うがの、
身としてはやはりじっくりと準備をした上で事を起こすほうが良いと思う。
十分な力を持たぬのに相手にぶつかって言っても犬死ということになるからの。
時には雌伏して機をうかがうのも大事なのじゃ。

433 名前:足利義輝 ◆lAShoguNfs :04/02/19 08:03

さらに三ノ太刀!

>>424 (阿房宮 項羽が焼いたら あぼーん宮)
うむ、まさに「盛者必衰」ということじゃの。
唐の国では秦が、我が国では平家が絶大な権勢を持ちながら滅んだように
「おごれる者」は決して長続きはせぬのじゃ。
それは、今専横をほしいままにしているあの者たちも同じはず・・・

>>427 (子供時代のあなたが、今のあなたを見たら何て言いますかね)
・・・うむ、少なくとも誇りには思わぬであろうな。
「将軍になって10年以上も経つのに、戦乱の世を収めるどころか
 畿内の支配すら覚つかぬとは! 情けないのう!」
と罵られたとしても一言もないのう。

>>428 (あなたの「これがあればご飯が何杯でもいける」ものは何?)
大食は体に毒じゃが・・・
そうよのう、南蛮から渡来して来たという菓子があれば
物珍しさも手伝って食が進むかも知れぬな。
「こんぺいとう」やら「かすていら」というような物じゃ。

434 名前:足利義輝 ◆lAShoguNfs :04/02/19 08:04

久々という事で四ノ太刀!

>>74 好きな時代から5人の配下を連れていけるなら誰がいい?
優れた家臣なら5人と言わず何人でも連れていきたいが、
敢えて選ぶならこの5人かの。

吉備真備(695-775)唐に渡り、兵法・天文学・築城学を学ぶ。藤原仲麻呂の乱を阻止した
源義家(1039-1106)八幡太郎、天下第一武勇の士と称された。弓の名手のみならず和歌にも秀でる
大江広元(1148-1225)鎌倉幕府初代政所別当。守護・地頭を設置して鎌倉幕府の基礎を設計
大田道灌(1432-1486)江戸城を築城。文武両道に秀で足軽による戦闘を確立したという
伊勢長氏(1432-1519)北條早雲。後北條氏の祖で民政に力を注いだ

>>87 皆さんの住んでいる所にはどんなおいしい料理がありますか?
身は武士ゆえ、質素を重んじる。
主食は玄米を固めに煮た粥、副菜には焼魚や野菜の煮物、
それに漬物と汁と言ったところじゃ。味つけには醤や塩がよく使われていた。
現代で言えば和食の膳を考えれば近いのではないかの。
余談だが、食事が一日三食になったのは室町時代からだと言われる。

>>91 今、この世界に当時の才幹・容姿・性格のまま復活したら、どうしたいですか?
うむ。やはり征夷大将軍となり、世の乱れを正すべきであろうな。
なんと、今の時代にはもはや征夷大将軍なる職はないと?
ふむ、ならば剣術を極めるために道場でも開こうかの。
なに、現代では剣の稽古には刀を使わず、竹でできた棒を使うと?
むむむ、何とも時代が変わってしまった物じゃのう・・・。

今回の回答はここまでにいたそう。では、御免!

435 名前:名無し客:04/02/21 01:06

無理にでも気分を盛り上げたいときは、どのようにしますか?

436 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/02/21 02:19

>>435
手っ取り早く気分を盛り上げる方法?
そりゃ一つしかねえな。もちろんアレだ。

そう、「血祭り」。

やっぱりどんな人間でも、血を見ると興奮するものだからな。
特に他国と戦争を行う際に、その国の間者やら捕虜やらを血祭りに挙げる事は
歴史上頻繁に行われてきた。いわば開戦前の儀式みたいなもんだな。

何、残酷だ?
まあそう言うな、戦争なんてのはもともと残酷なものだ。
士気高揚の為に一人(複数かも知れねえが)斬って、
結果として奮戦することで被害が抑えられればそっちの方が良いんじゃね?

もっとも、
俺くらいになると戦争時に限らず、平時でも頻繁に血祭りに挙げてるんだがな。
例えばこの期に及んで南征に反対しやがる臣下とか、な。
こちらの場合は俺の気分は盛り上がるが、周りがちと引くのが難点だな。
素人にはオススメできねえ。お前らが斬るなら人間ではなく野良犬か何かにしておけ。

どうしても血を見るのは嫌だって奴は? そうだな…
ま、山の中にでも入って大声を上げるってのがいいんじゃねえかな。
山は霊気に溢れているからいるだけでも健康にいいしな。
と言ってあまり獣じみた声をあげたりすると、俺みたいな弓の上手い奴に
狩りの獲物と間違えられて弓矢で撃たれるかも知れねえから、その辺は気を付けろよ。

437 名前:ルクレツィア・ボルジア:04/02/21 22:54

みなさまごきげんよう。ルクレツィアでございます。
ここ数日とみに暖かくなって参りました。春近し、というわけで、
衣替えなど考えたほうがいいかもしれませんね。
それでは、質問にお答えしていきましょう。
その前に……。

>>422 海陵庶人さま

わたしにもわかりやすい解説、ありがとうございました。
たしかに戦争にはこれらの行為がつきものですわね。
特に傭兵は、この類の事を「当然の権利」と思っているふしがあります。
戦後処理をする雇い主の苦労など考えていないというわけですね。
こうして考えてみると、一般人の中から「自己の自力の軍」を整備しようとした
お兄さまやニッコロさまは、やはり正しかったということになるのでしょうか。
なるほど、殺しと略奪と強姦しか頭に無い傭兵よりは
よほど真面目に戦ってくれるのでしょうね。

ともあれ、ご教授ありがとうございました。
また何かありましたら、よろしくお願いしますわ。

438 名前:ルクレツィア・ボルジア:04/02/21 22:54

>>345さま

わたしは「英雄」ではありませんので、質問の趣旨とは外れるかもしれませんが……。
たしかに、房事の相手の数は平均より多いかもしれません。
世の女性たちの房事に関する統計をとったわけではありませんが、
善良で貞淑な女、という定義から外れている事は否定できないでしょう。

見苦しいと知りつつ言い訳をさせていただくならば、
本当に望む相手への愛がまったく「勝ち目の無い」というのは
辛い事ですのよ。たとえばその相手がフランスで新妻と
一晩に何度も何度も何度も何度も「なさっている」のを想像して
冷たいベッドで泣きながら自分を慰めるのは、本当に情けなくて死にたくなります。
それよりは、自分を愛してくれる誰かに抱かれたほうが
まだいくらかましというものではありませんか。
それでも胸の空虚は埋め難いのですが。

>>346さま

凝るというより、それなり以上の質でないと眼に入らないといったほうが
正しいかもしれません。人間は、自分に関係の無いものは
視界に入っていても見えないものですし、わたしも例外ではないという事です。
>>346さまも、そうですわよね?

439 名前:ルクレツィア・ボルジア:04/02/21 22:54

>>352さま

これは難しいですわね。以前も申し上げましたが、
自分を客観的に見るのは難しいですわ。>>276で少しお名前を出させていただいた
埴谷雄高さまという方の随筆が参考になるかもしれません。

   (前略)
    眺めているものが逆に魂の底まで眺め透かされるという異常な事態は、
    ある種のうむをいわさぬ透視力がこの絵の女性にあるばかりでなく、
    その前に相反する気質をもちあった誰かが幾人立とうとも、
    それらの特質をぜんぶ合わせた総和を何らかの形で凌駕している
    驚くべき「包括的な多様性」がそこにあることを示していた
   (後略)

他人さまの文を剽窃してまで何が言いたいかと申しますと、
わたしことルクレツィア・ボルジアというは、殿方に
「見る者が見たいと思う女性像を見せる女」ではないかと思うわけです。

たとえば詩人のピエトロにとってわたしは、芸術家にひらめきと活力を与える
ミューズでありましたでしょう。例の従者(>>248参照)にとってはロマンスの貴婦人。
さしずめわたしがギネヴィア王妃で彼がランスロット卿だったのでしょうか?
その他、殿方各々によって、お花畑で微笑む少女にも見えましたでしょうし、
淫らに男を蕩かす娼婦に見えたかもしれません。時々に形を変えながら
殿方の心を抜き取っていく。そういうわたしの深淵、言い換えれば心の闇を、
埴谷さまは「包括的な多様性」と表現したのでしょう。

それでもなおあえて自分の言葉で、と仰いますか? ではひとつだけ。
あの従者Pが死体で見つかったとき、わたしは悲しみました。
わたしを愛してくれ、またわたしもほんの一時とはいえ愛した人でしたからね。

でもやはり、胸の中のどこかで、思わずにはいられなかったのです。
「ああ、やっぱりお兄さまはわたしを愛してくれている」と。
あの時、鏡の中のわたしが少し笑ったように見えたのは、
もちろん気のせいだったのでしょうけれど。

440 名前:ルクレツィア・ボルジア:04/02/21 22:55

>>360さま

キレとコク、ですか。お酒か何かの推薦文みたいですね。くすっ。
ええと、コクと申しますかアクと申しますか、わたしの夫の
フェラーラ公アルフォンソさまは当てはまりそうですね。
アルフォンソさまの「伝説」はいろいろとありますが、とりあえずひとつだけ。

わたしが嫁いでくる前の話です。ある暖かい日、フェラーラの街の大通りで、
人々はとんでもないものを目撃しました。

激 走 す る 肉 体 。

肉体というからには勿論裸、はだか、ハダカです。肉体です。男性です。
だって見えてますから。はっきりと。ぶるんぶるん。

もうおわかりですね? これが若かりし頃のアルフォンソさまです。
なんでも悪友のみなさんと賭けをなさったそうです。
その日のお小遣いだか仲間内の名誉のために大通りを激走したわけですね。
ぶるんぶるん。

知らせを受けたお父さまのエルコレさま、それはもう火山の如く怒りました。
それはそうでしょうねえ。ただでさえ息子の交友関係を快く思っていないのに、
そこへもってきてぶるんぶるん。あのバカ息子どうしてくれようと
てぐすね引いて待ち構えます。

その様を聞いたアルフォンソさまの行動がまた素薔薇しいです。

国 境 を 越 え て 激 走 す る 肉 体 。

いえ、その時はぶるんぶるんしてはいなかったでしょうが、
とにかくそのままマントヴァのイザベラお義姉さまのところに逃げ込んだわけです。
お義姉さまはアルフォンソさまには甘いので、ほとぼりが冷めるまで
アルフォンソさまをきちんと匿ってあげたそうですわ。

21世紀にも「大通りの王」という習慣(?)があるそうですが、
アルフォンソさまは領主の跡継ぎの身でこれをやってのけたわけですね。
これで領主としても軍人としても一流なのですから、コクと申しますか、
とにかく濃い味の人物であるのは異論無きものと思いますが、どうでしょうか?

ぶるんぶるん。くすっ。

441 名前:ルクレツィア・ボルジア:04/02/21 22:55

さて、今日はこれにて失礼させていただきます。
また一週間以内に参りますわ。ごきげんようみなさま。

……そういえば、近辺の飲食店でローヴェレ枢機卿らしき姿が
目撃されたそうですが、まさか、ですわよねぇ。
あの方はフランスにでも逃げ込んでいるはずですし。
もし万一本物なら、死ぬ前にドン・ミケロットあたりを
道連れにしてくれないものでしょうか……どうせ無理でしょうが。

まあ、二重に有り得ない願いでしたわね。くす。

442 名前:名無し客:04/02/22 04:39

皆さんの、日常がねじまがる瞬間を教えて下さい。

443 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/02/23 00:09

>>437-441 ルクレツィア
(ぶ…ぶるんぶるん…!?)
あ、いや。ガハハ。
喜んでもらえたようで何よりだ。
これからも何でも遠慮なく聞いてくれ。

>>442
まー俺くらいの身分になるとだ、
一般人から見りゃ毎日が捻じ曲がってるとも言えなくもねえけどな。
朝は政務に追われて、昼は狩りか軍事演習でへとへとになるまで身体を動かし、
夜は宴会でいやってほど酒を飲み、深夜はお気に入りの女と戯れる…
って、俺いつ寝てるんだ? これじゃ弑逆されるまでもなく過労死するっちゅーの。

とにかく、日頃でさえこんな生活を送っている俺がさらに捻じ曲がるっていやあ
やっぱり戦争しているとき、に尽きるだろうな。
もう戦争の最中って言ったらその事だけで頭が一杯になっちまうんだよな。
政務は尚書省の連中に任せっきりになるし、狩りは勿論酒も女も一切断つ。
考えるのは戦の事、そして勝つ事だけだ。
そうだな…いわば一個の「戦闘機械」になるって訳だ。からくりの事はよく分からねえが。
ちなみに茶だけは戦時であっても欠かさず飲んでいる。
こればっかりは止められねえんだ。何しろ俺の体の半分は茶でできてるから、ガハハ。

あ、俺の生きていた時代は戦乱の時代だったんだがよ、
だからと言って四六時中戦争していたかっていうと必ずしもそういうわけじゃねえんだ。
そりゃちょっとした小競り合いなんてのはしょっちゅうあるけど、
俺が出陣するような大規模な戦っての滅多にねえからな。せいぜい数年に一度か?

俺としちゃさくっと戦争して江南政権やら何やら一気に滅ぼしてしまいてえんだが、
何しろ戦争するっていうといろんな物を消費し尽くすからな。
ただでさえ名前に似合わず貧乏国家な大金がだ、
後先考えずに毎年軍事行動してたらあっという間に破産しちまう。
社稷を考える俺は仕方なく雌伏して力を貯めている訳だ。

いやあ、名君ってのは辛れえよな。ガハハ。

444 名前:名無し客:04/02/24 03:02

皆さんの思い描く地獄絵図、教えて下さい。

445 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/02/25 01:18

>>444
おー、444じゃねーか。こいつぁめでてえな。

俺の思いつく地獄絵図ねえ…
そうだな、地獄絵図って程凄まじいものだと城市の包囲戦に尽きるだろうな。
すぐ降伏て終われば問題はねえんだけどよ、どうしても降らずに頑張っちまう奴っているだろ?
何ヶ月、時には何年も包囲されちまうと、いくら備蓄があってもいつかは食料が尽きちまうよな。

ま、食料がなくなったからこれで降参、って言うならまだ然程の問題はねえんだけど
下手するとこの期に及んでまだ頑張っちまう奴っているんだよな。もう意地になってんの。
そうなると事は重大だ。
何しろ食料がねえもんだから、鼠や草木など食えそうなものはもとより
戦死した人間の肉までもが食料として使われることになるんだ。

いや、そればかりじゃねえ。
こういう状況だからいずれ餓死者が続出する訳だが、
残った連中は今度は餓死した奴の肉を巡って争い出しちまう。
それどころか、まだ生きてる奴までも食料にするために殺して食っちまうんだ。
これが長期の包囲戦の実態って奴だ。まさに地獄絵図に相応しいだろ?
歴史書では「食尽き、人相食む」程度で済まされちまうけどな。

そういやあ『史記』での包囲戦の描写に、
「子を易えて而うして食う」ってのがあったな。
これは食料が尽きて幼少の子供まで食うことになったが、
さすがに自分の子は食えないので取り替えっこして食っちまうんだとさ。
殺されて食料にされちまうガキはもちろん悲惨だが、
そこまでして生き延びようと思う親もある意味悲惨だよなあ。

ってことでお前ら、
城を持つ身分になってもつまらねえ意地は張らねえ方がいいぞ。
城は失ってもチャンスがあれば取り返すことはできるが、
こうやって激減した住民ってのは取り返しが効かねえからな。

446 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/02/25 01:19

これは>>444への返答とは少しずれるが、
悲惨な包囲戦ってのでちと思い出したのがあったので、せっかくだから書いておこう。

時はおなじみ三国志の時代、蜀の諸葛亮が死んだ数年後の話だ。
遼東の公孫淵って奴が魏に叛旗を翻して燕王になったんだが
これの討伐に当たったのがこのスレッドでも何度か取り上げた司馬懿(仲達)だ。
野戦で燕軍を打ち破った司馬懿は公孫淵の本拠地襄平を包囲した。

包囲すること数ヶ月、襄平城ではついに食料が尽きてしまい、
文字通り「人相食む」という地獄絵図が繰り広げられたんだが
なんとか講和をしようと人質を出すことを申し入れた公孫淵に対する
司馬懿の返答がなかなか奮っている。
「軍事には5つの決まりが有る。
 戦力充分なら戦い、戦力不充分なら守る。
 守る事も出来なければ逃走する。それすらできなければ降服か死だ。
 自ら手に縄をかけて降服に来ないのなら、すでに死を覚悟したのであろう。
 今更人質など無用だ」と。
いや、なんつーか小気味良い容赦のなさだよな。俺も言ってみたい。

結局公孫淵は逃亡しようとして捕まって斬られたんだが、
襄平に入城した司馬懿は公孫淵に仕えた公卿や兵民を七千余を誅殺すると、
その死体を積み重ねて築き上げたものを「京観」と名付けたという。
この「京観」ってのもなかなか非凡なセンスを感じるよな。
詩は下手だったみてえだけど。

447 名前:足利義輝 ◆lAShoguNfs :04/02/25 21:16

では、本日の返答を始めるといたそう。
まずは一ノ太刀!

>>435 (無理にでも気分を盛り上げたいときは、どのようにしますか?
気分を盛り上げたい時には…であるか。
まずは朝早く起き、井戸から汲みたての冷水を頭から浴びる、
しかる後に腹の底から声を出して気合を入れるのじゃ。
納得できる声が出るまでは何度でも水を浴びねばならぬ。
十分に気合の入った声が出たら、体を拭き道場に戻って木刀の素振りじゃ。
三百本もこなせば体も暖まり気分が盛り上がること間違いないぞ。

>>442 (皆さんの、日常がねじまがる瞬間を教えて下さい)
やはり、伴天連の話を聞くときであろうか。
彼らの格好といい、話す内容と言い、凡そ日常からはかけ離れたものばかりじゃ。
こういうのも日常がねじまがると言えるのではないかな。

>>444 (皆さんの思い描く地獄絵図、教えて下さい)
ううむ・・・
やはり、京の地の荒廃ぶりは地獄絵図に近いものがあるかも知れぬな。
盗賊は数が減ったものの、人々の貧しい暮らしは変わっておらぬからの。
打ち捨てられた家屋が藪となり、ごみや死体が捨てられるので悪臭のひどい所もあるようじゃ。
荒れ果てるに任せた皇居といい、何とかせねばならぬのじゃが・・・

448 名前:足利義輝 ◆lAShoguNfs :04/02/25 21:16

続いて二ノ太刀!

>>101 チェーザレ・ボルジア殿
これはこれは、ルクレツィア殿の兄君でござるな。これからもよろしくお願いいたす。
そう言えば>>47での質問もチェーザレ殿であったの。挨拶が遅れてしまって申し訳ない。

では、順番に答えていこうかの。

>「人間、ことに世の君主の、毀誉褒貶はなにによるのか」
やはり、晩年の立居振舞いと言うことになるかの。
若い頃は優れていても、晩節を汚したために笑い者となった者は少なくない。
逆に、若い頃は暗君でも晩年さえに名君になれば名君として称えられよう。
もっとも、晩年になる前に国を失っては元も子もないが。

>「君主が衆望を集めるためには、どのように振舞うべきか」
やはり人々の規範になるように、絶えず己を律して振舞わねばならぬ。
いくら外見だけ取り繕ったとしても、民衆の目は多い。
必ずどこかで見られているものじゃ。

>「冷酷さと哀れみぶかさ。恐れられるのと愛されるのと、さてどちらがよいか」
武士たる者、惻隠の情をもって接さねばならぬ。
恐れられては服従はするかも知れぬが、決して心服はいたすまい。

こんなところでどうであろうか。

>>112 「歴史に名を残すほどのブサイク」というのは皆さんの周りにいらっしゃいますでしょうか?
喝!
女人を姿形だけで判断するのは失礼であろうぞ。

だが、毛利陸奥守(元就)の次男で吉川家を継いだ元春殿の正室の熊谷氏は
かなりの不美人であるそうだ。
敢えて不美人を娶ったという理由に付いて、身はこう聞いておる。
「女色で武勇を汚した例は古今たくさんあるが、自分はそうはなりたくないから」と。
いやはや、やはり武に生きる者はこうでなくてはならぬ。

449 名前:足利義輝 ◆lAShoguNfs :04/02/25 21:17

さらに三ノ太刀!

>>114 (遠い未来に「人は猿から進化して誕生した」という学説が登場しますが、正直信じられますか?)
うむ、一見信じられぬような話ではあるが、実は猿そっくりな男に会った事がある。
先だって織田の上総に会った時のことじゃが、
上総のそばつき従っていた男が真に猿にそっくりでの。確か藤吉とかいう男だったかの。
かの者を見るにつけ、人が猿から進化したのだと言われても違和感はないかも知れぬな。

>>118 (日本の神話にも、ギリシャ神話の影響を受けた話があるらしいですし)
ややっ、それは真であるか。
希臘なる国がどこにあるのかは身には分からぬが、
記紀の記述に影響を与えるほどであるならば、
古来より交流があったと言う事であろうか。

>>123 チェーザレ・ボルジア殿(もしも自分自身や自分が大切に思っている者が傷つけられたら、
 あなたはその傷つけた相手を許すことができるか?)
忍び難いものがあるが、武士としてはこれは許さねばならぬ。
武士にとって、復讐は目上の者もしくは恩人のために企てられるのみに正当とされるのだ。
己自身もしくは妻子に加えられたる損害はこれを忍びかつ赦すべきである。
もっとも、今の戦国の世においては武士でもこう言った考えをするのは少数派のようじゃ。
天下泰平になればまた変わってくるかも知れぬがの。

今回の回答はここまでにいたそう。では、御免!

450 名前:名無し客:04/02/26 02:10

死体を積み上げて……うへえー。
海陵陛下もやりそうだなあ、などと思ったり。
いや、もっと凄いか。

縁起の悪い話で恐縮ですが、皆さんの「最後の晩餐」には
どんなものが用意されていると思いますか?

451 名前:名無し客:04/02/26 10:48

死後の世界はどうなっていると思いますか?

452 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/02/27 00:29

>>450
ガハハ、俺は民衆には優しいぜ。
何しろ将来の生産力になるわけだからよ。
大人しく降れば手荒な真似はしないさ。

もっとも、こっちがせっかく降伏勧告してるのに無視して抵抗するような所は…
見せしめのために皆殺しもあるかも知れねえけどな、グフフ。

んで本題な。「最後の晩餐」か…
確かに縁起でもねえ響きがあるよな。まるで畳の上では死ねなさそうじゃねえか。
俺は皇帝だから普段の食事もそりゃ豪華(でもないか。貧乏国家だし)なんだが、
やっぱり「最後の晩餐」って位だから贅を凝らした物になるんじゃねえかな。
その中で外せないの「松江の鱸魚」に、「四川の生姜」の組み合わせだろうな。
あー食ってみたい。

あと、欠かせないのは茶な。
それこそ皇帝専用の茶畑で美女が摘んだ最高級茶葉で、
もちろん一日十杯とかのけち臭い制限なんてなくて何杯でも飲めるんだ。
ぶっちゃけ茶があれば他のは案外どうでもいいかも知れねえ。

だがよ、皇帝の「最後の晩餐」っていうと大抵、
廃位されたとか、クーデターで捕えられたとか、敵国に捕まったとかだよなあ。
そんな状況でまともな晩餐って開いてもらえんのかね?
後漢末の少帝や斉の和帝なんかは死ぬ前に宴を開いたそうだが。

ま、とにかく俺には縁のない話だな。
何しろ俺は江南を征服して中国を統一して栄光に包まれて生涯を終える予定だからな。
「最後の晩餐」って言っても別に特別なものになるわけではなくて、
ごく普通の食事になるんじゃねえかな、ガハハハ。
(教訓:予定は未定)

453 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/02/27 00:30

>>451
死後の世界? さあ、どうなってんのかねえ。

古代中国的な観点だと死後もずっと子孫を見守っているらしいぞ。
んで子孫が絶えて祭祀が絶えると祟り神になるらしい。
だから、昔の時代だと祟りを恐れて敵対国を倒しても完全に滅ぼしたりはしねえんだそうだ。
例えば商の国の末裔が宋の国に封じられたりな。
もっとも戦国時代に入るとそうも言っていられないようで、
弱い国はどんどん潰されていったんだがな。
そして今となっちゃあ滅んだ国の皇族は少数の例外を除いて皆殺し。
世も末だな、ガハハ。

あと、子孫が絶えた場合でなくても、
本人が非業の死を遂げると悪霊として祟ると考えられたらしい。
これは呉の伍員や楚の屈原、蜀漢の関羽なんかが有名だよな。
関羽とかは神様扱いで今でも「関帝廟」なんてのがあちこちに立てられている。
何故か商売の神様になってるが。

逆に仏教とかだと「輪廻転生」ってことで、
別の生き物(人間とは限らんらしい)に生き返るってことらしいぜ。
どっちが本当なのかは死んでみなきゃわからねえって奴だな。
もっとも俺はまだ死ぬ気など更々ねえがな。

そういやあ、
天子の死ってのは自ずから法があってだな、
たとえ敵の手に掛かるとしても刃を加えちゃならねえんだそうだ。
毒酒とかで自害するのが習わしらしい。
煬帝がそんなこと言って結局縊り殺されたんだっけ。
とりあえず遠征先で寝ている所を斬られるってのは、天子の死に方としては良くねえだろうな。

454 名前:名無し客:04/02/27 13:56

やってしまって罪悪感で一杯になってしまったあの事、教えて下さいよ。
……ありますよね?

455 名前:名無し客:04/02/27 15:27

皆さんに足りすぎているものは何ですか?

456 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/02/28 01:16

>>454
罪悪感で一杯だぁ? ねえよ、んなもん。

何しろ俺と来たら、
皇帝をぬっ殺して帝位についた(これだけでも充分凄いか)後、
即位後百日ちょっとで独裁制強化のために一族を百五十人ほど血祭りに上げ、
契丹族が反乱したと聞けば領内にいたもと遼・宋の皇族を撫で斬りにし、
南征に反対する奴は大臣であろうと尽く誅殺してきた。

その俺の前では嫡母(父の正妻)ですら止めることはできない。
賢しらに意見してくる親父の正妻で皇太后だった徒単氏をも
一切躊躇うことのなくあっさりと殺った程だ。
まさに血の上に血を塗りこめた暴虐の天子様って感じだな。
だけど罪悪感に苛まれたことなどこれっぽちもねえんだから仕方がねえ。

あ、でも親父の正妻だからって母親ヅラしたあのババアを殺したのは
俺としちゃこれっぽちも後悔してねえが、
侍女七十余人を一緒に殺したってのはちとやりすぎたかもな。
何しろ女には優しくが俺のモットーだからな、ガハハ。

もっともこれも「罪悪感」というよりも、
あとで聞いてみたら所侍女の中に結構な別嬪がいたってので、
「チクショー、こいつは勿体無いことをした」
という気持ちのほうが強かったりもするんだが。

457 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/02/28 01:17

>>455
足りすぎている物か、そうだな。
一度でいいから大金という国名に相応しく、「金」とか言ってみてえ物だがな。

金以外ならあと人材とかかな。
戦国時代の斉の名宰相晏嬰は使者として楚に赴いた時に自国の人の多さを表してこう言ったそうだ。
「人々が袂を広げれば陰ができて都は一斉に暗くなり、汗をふるえば雨となって落ちる。
 通りでは肩がふれあい踵がつながって歩いている有様だ」と。
ま、晏嬰のセリフは少々誇張が過ぎるとしても
「人口が増えて増えてもうウハウハ。笑いが止まりませんな」
位の人口は欲しいものだな。人口の多さが即ち生産力になるからな。

…とまあ、無い物ねだりしてもしょうがねえな。
金なんて江南政権を滅ぼせば一気に入ってくるし、人材難も解消できるだろう。

それにしても、国家の場合だと「足りすぎる物」ってねえような気がするな。
人口にしたって食料にしたって馬にしたって、
それこそ韓信の言う「多々益々弁ず」って奴で、足りすぎるってことはねえからな。

俺個人としてなら…「血の気の多さ」とか「野心」とかになりそうだな。
後宮にいる女の数? いやいや、まだまださ。

458 名前:ルクレツィア・ボルジア:04/02/28 15:49

ごきげんようみなさま。ルクレツィアでございます。
今回も少しずつでも確実に参りますわ。いえ、決して
「少し」である事への予防線を張っているわけではありませんのよ。
お、おほほほほ……。

>>361さま

それはもちろん己の能力。この一言に尽きますわ。
自分が好きで、かつ得意な何かひとつを徹底的に突き詰めていくのがよいかと。
レオナルドさまのような「万能の天才」も存在しないではありませんが、
まずはひとつ、でしょう。それすら極められない場合がほとんどなのですし。
得意なだけでは壁に当たったときに続かないと思いますから、
好きな事、こちらの条件もお忘れなく。

単に名を揚げたいのであれば、上記の条件を満たした人と
結婚などするのもよいかもしれませんね。
配偶者の七光りといえばそれまでですが、効果は覿面です。
みなさんの時代にもいるそうではありませんか。
結婚によって「世界で一番有名な日本人女性」になった方が。
小野洋子さまと仰いましたかしら。配偶者が有名なら
自分も本の一冊くらい出版できるかもしれませんし、
異性(場合によっては同性)の心を捕まえるのが得意な方は
試してみる価値はあるかと。結婚生活が有意義なものになるかどうかは
また別問題ですが。

それも駄目とあらば最終手段。己の足でもって名を広めるのです。
具体的にいうと、人目につくめぼしい場所に次々と

 >>361 参 上   夜 露 死 苦 ゥ !!

などと署名して回るとか。場合によっては新聞沙汰にもなって
1粒で2度おいしいまさに反則技ですわね、

ですが、これだけは知っておいていただきたいのですが、
有名になる事が必ずしも人間としての幸せに直結するとは限りません。
むしろその逆、という事態も往々にして発生してしまうものですわ。

459 名前:ルクレツィア・ボルジア:04/02/28 15:50

>>364さま

イエスが説いた「八福の教」というのものをわたしなりに解釈します。
「心の貧しい人は幸いである 天国は彼らのものであるから」とかなんとか
いくつも(八つですが)ありますが、別に心の貧しさを助長しているわけではなく、
自分が良い人間、立派な人間、偉大な人間だと驕る事なく、
日々の仕事をこつこつと誠意を持ってやっていきましょうというわけではないかと。
わたしはたぶん、この条件を満たしていますわ。

え、わたしの日々の仕事とは何か、ですか?
それは「何もしない事」です。オクタヴィアさまでさえ、
実家と婚家の仲は修復できなかったのに、まして能無しの私では
何もしないで隅っこで息だけしていたほうが両家のためでしょう。

ああ、でもこういう事を言っている時点で十分思い上がっていますわね。
やっぱり地獄行きでしょうか? でも、地獄なんてものは
この世にこそ存在するのではないかと時々思わされるのですが。
こればかりは死んでみないとわかりませんわね。
この問題については、天上から天使が舞い降りて
「悔い改めよ」と仰ったときにでも考え直す事にいたしますわ。

460 名前:ルクレツィア・ボルジア:04/02/28 15:50

>>365さま

康熙帝さまをどう思うか、ですか。
ええと、む、難しいお名前の方でいらっしゃいますね……。
ああっ、怒らないでくださいまし。本当に読めないんですって。
お名前を読めないくらいですからこの方についての知識など無く、
海陵陛下やみなさまのお話から「三世」と称される名君であったと
窺い知るのみです。昔のローマ帝国の「五賢帝」のような方だったのかと。

ああっ、ぜんぜん答えになっていませんわね。
ここはやはり血縁者の乾隆帝陛下にご登場いただいてご教授賜りたいです。
最近お姿を見かけませんが、お元気でいらっしゃるでしょうか?



さて、今日はこれにて失礼させていただきます。
思ったとおり少ししか進みませんでしたねえ。
もう少し時間と活力が湧いてくれればいいのですが。
え? 「隅っこで息だけしてるのに何で忙しいんだよ」ですか?
ううっ、と、とにかくごきげんようみなさま。あいたたた……。

461 名前:名無し客:04/02/29 22:02

エライ人がお忙しいのは当たり前ですね!
ルクレツィア様もご自分のペースで行って下さいまし!

エライ人……つまり、ご自分の「定説」を教えて下さい。

462 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/03/01 23:53

>>461
そうだな。お互い無理のないペースで頑張るのが一番だ。

んで質問の方だが…「定説」ってのは、アレか。
つまり「生きている者は必ず死ぬ」とかのように、
物の道理として必ずそうなる筋道って奴だな?

ん、そうだな。俺の場合なら
「中国全土は正統な中華帝国の継承者、大金国によって統一されねばならぬ」
「天下の美女は尽く後宮に入れなくてはならぬ」
みたいなものかな?

何、電波が足りねえ?
いやそう言われても困るが。そもそも電波ってなんだ?

…ほうほう、例えばこういうのがお前たちの言う「定説」の見本なのか。
『Guru:おちょくれば、縛り首になっても当然
 そうでないやつらがGuruだと自称したときは、告訴できる』
Guruとやらも良くわからねえが、これを皇帝に置き換えれば当然成り立つな。
皇帝をおちょくったりすれば不敬罪で死刑になるのは当然だし、
皇帝を自称するのはつまり謀叛だから、告訴どころではなく討伐の対象だ。

何だ、当たり前のことが書いてあるだけじゃねえか。
もっとも、これに書いてある殆どの文章は意味を取るどころか、
読むことすらままならねえがな。

463 名前:名無し客:04/03/04 04:18

イカにも皇帝らしい定説でイイ!

エライ人にも子供時代はあった訳でして。
幼い頃の「ちょっと大人びてみた体験」を教えて下さい。

464 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/03/04 23:41

>>463
ガハハ、そうだろうそうだろう。

幼い頃の「ちょっと大人びてみた体験」か。
そうだな、俺はガキの時から相当ませていたようで、
大人のやることといえば何にでも興味を示したらしい。
それこそ学問でも狩りでも女でも?だ。
要は早く一人前になりたかったんだろうな。

が、一番思っていたのは「早く初陣を果たしたい」という事だったようだ。
武の王朝大金国では、初陣を果たす事が成人の条件みたいなものだったからな。
何? 何で皇族がわざわざ戦争に出るんだって?
おいおい、皇族って言ったって軟弱な漢人王朝のそれと一緒にしてもらっちゃ困るぜ。
大金の皇族は日々身体を鍛えてるからな。戦士としても一流だ。
まして建国してほやほやの時期だったんだし、
皇族は民族の規範として率先して兵を率いたに決まってるじゃねえか。

もっとも、金国が勇猛で鳴らしたのはせいぜい俺の時代くらいまでらしく、
後の時代の皇族と来たら、中華文化に傾倒する余り見る影もなく軟弱になってしまったらしいが…。
そりゃ中華文化に傾倒するのは大いにいい事だがよ、
俺のように「武」の心も忘れねえようにしてくれないと困るぜ、全く。

で、俺の出陣もどきは北宋が滅亡する寸前、宋の都開封を包囲しようとしていた頃の話だな。
当時6つか7つかだった俺は、初陣を果たすのと戦場を見てみたいという一心で
何と城を抜け出して、行軍している兵士の中に混ざって移動してたんだ。
当然すぐに見つかって連れ戻されてこっぴどく叱られた訳だが、
初めて戦場に出たって興奮はなかなか応えられねえものがあるな。

ま、そこでアピールしたおかげで?
数年後には本当の初陣を果たす事ができたわけだし、万々歳じゃねえかな。

465 名前:ルクレツィア・ボルジア:04/03/05 22:47

ごきげんようみなさま。ルクレツィアでございます。
暖かくなったり寒くなったり忙しい毎日ですが、
ご自分を労わっておいでですか? お昼寝ならともかく
病気で伏せるのは面白くもなんともありませんから、
ご自愛くださいませ。

>>366 オーベルシュタインさま

記念日。わたしの、というよりボルジア家の記念日といえば
8月11日です。お父さまであるロドリーゴ・ボルジアが
法王アレッサンドロ六世として即位した日ですわ。

同時に、おそらくは例のローヴェレ枢機卿がボルジア家を
生涯の宿敵と心に刻んだ日でありましょう。
法王選出会議で敗れたローヴェレ枢機卿は、自分の城へ逃げ帰りながら
日課とすべき祈りも忘れて「ボルジア憎し」と唱えていたのでしょうね。

ちなみに、このときの会議は三つ巴の形で始まりました。
実家のミラノを背景に勢力を持っていたアスカーニオ・スフォルツァ枢機卿、
ナポリに担ぎ出されたジュリアーノ・デッラ・ローヴェレ枢機卿、
そして己の能力以外に寄る辺のないお父さま。

あ、ありましたね。能力以外のお父さまの味方。それはお金です。
ちゃりんと音がするまあるいお金。これを、法王となるにはまだ若すぎる
スフォルツァ枢機卿の陣営へ、美術品等に紛れ込ませて各人の懐に
ねじこんでいったのです。もちろん、スフォルツァ枢機卿本人の懐にも。
自分が駄目なら適当な操り人形を、と考えていたスフォルツァ枢機卿ですが、
ずどんずどんと的確に撃ち込まれる現金攻撃とお父さま自身による説得工作の前に
遂に陥落。もちろんローヴェレ枢機卿もこの動きを知ってはいましたが
己の能力という点においてお父さまに対抗できるはずなかったんですね。
せいぜいできた事といえば、もう快癒の望みのない半死人の法王さまのベッドの隣で
あわや殴りあいかという喧嘩をするくらい。「役者が違う」という言葉の
見本のような選挙でございましたとさ。

めでたしめでたし、ですわ。

466 名前:ルクレツィア・ボルジア:04/03/05 22:48

>>370さま

「偉い皆さん」の範疇にわたしなんかが入るかどうかはともかくとして……。
盛んな者必ず衰える、今のイタリアにあってこれを信じない人間は病気です。
もちろんわたしも病人ではないつもりですから、必ず来る衰えを疑いはしませんん。

ただ、早いか遅いかの違いもまた存在します。いずれボルジア家の凋落も
必ずやって来るでしょうが、それは遠い未来のことでしょう。
少なくとも、チェーザレお兄さまが生きているうちは心配ないですね。
例えば、お父さまが亡くなった後の法王選出会議でローヴェレ枢機卿を担ぎ出す、
などと話の種にするのも馬鹿馬鹿しい過ちでもしでかさない限りは、
ボルジア家に付け入る隙など生まれませんわ。

……そうですわよね、お兄さま?



ええと、本日はこれにて失礼させていただきます。
今回はふたつ、ですか……。次回はもう少し多めにいきたいですわね。
それでは、ごきげんようみなさま。

467 名前:名無し客:04/03/06 04:49

皇族や王が直々前線に出るって、何だか浪漫ですなあ。
なんて、悠長な事言ってられないのでしょうけど。

皆さんの、「人生においての初陣」を語って下さい。

468 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/03/07 00:38

>>467
まーなー。
俺自身はこういう性格もあって戦場暮らしはべつに苦痛ではねえがよ、
皇帝自ら親征するってのは歴史を紐解いてみてもやはり尋常な事ではねえよな。
裏を返してみれば、軍を任せられるだけの有能な人材が足りねえってことだしな。
てことで大金国は有能な人材を絶えず求めているぞ。
家柄やら門閥やらなんてのは一切ない、完全実力主義だ。

で、「人生においての初陣」か。
俺が生まれたのは天輔六(1122)年だが、別に生年を聞きてえってわけじゃねえんだろ?
まーもっとも、俺の時代は乳幼児の死亡率も高かったからな、
ただでかくなるだけでもそれなりの困難はあったんだがな。
そういや倭国でも「七つまでは神のうち」って言葉があるんだってな。
ま、昔は子を育てるだけでもいろいろ苦労があったってこった。

本題に戻るが、
聞きてえのは…ガハハハハ、分かってる分かってる。みなまで言うな。
俺が側室を置いたのは十三の時だ。つまり、初陣もその年ってこったな。

何、正室がいないのに先に側室を置くのかって?
ああ、そうだよ。正室よりも先に側室を置くのは少々変かも知れねえが
大金に限らず中国の皇室じゃ特に珍しい事じゃねえんだ。
ホラ、正室を立てるっていうとそれなりに面倒な手続とかあるからな。
それに気に入った女がいたら、一旦側室にしておいてテストしてみて
出来の良さそうなら正室に取り立てるってこともできるわけだ。

俺の場合は正室を決めるにはあまり熱心ではなかったから、
即位二年目に当たる天徳二(1150)年、徒単氏(親父の正妻の縁者だな)を
皇后とするまで正室はいなかったようだ。
ま、女を幅広く愛する俺にとってみりゃ、
正室だろうと側室だろうとさしたる違いないってとこかな。

469 名前:名無し客:04/03/07 05:51

13歳すか……。
やっぱ皇帝は違う……。

女性のみならず、男性にまで気を掛けた事はありますかね?
また、部下でそういう野郎はいましたか?

470 名前:名無し客:04/03/07 15:57

何か一つ法律を作れるとしたら、どんなものがいいですか?
また、逆に何か一つ法律を無くせるとしたら、何を無くしたいですか?

471 名前:名無し客:04/03/08 07:09

北宋をダメにした元凶って、やっぱ徽宗ですかね?

472 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/03/09 01:01

悪い悪い。
昨日(というか一昨日か)はすっかり返事をすっぽかしちまった。

>>469
まあな。
基本的に皇帝の仕事で一番重要なのは後継ぎを作る事だからな。
俺もこの時点では帝位にいたわけじゃねえけど、それでも完顔一族の枢要な位置にいたわけだし、
やはり後継者を作る事は急務であるというべきだろう。

そういやあ、隋のちょっと前の北周の時代、
武帝は16歳で息子(宣帝)ができて、その宣帝は14歳で息子(静帝)を作っている。
なんと、30で祖父さんだよ。武帝は36で死んで静帝の代で国滅んじまったけど、
梁の武帝や清の康熙帝並みに長生きして、子孫がみな15前後で子供作ったとしたら…
玄孫の孫までできちまうってことか? 孟嘗君の「玄孫の孫は…」議論が現実になっちまうぜ。

男にまで気を掛けたこと…?
おいおい、勘弁してくれ。俺には断袖癖なんぞ一切ねえぞ。
へ? 「断袖癖」って何だ、って?
これはな、男色の事を中国じゃ「断袖」って言うからなんだよ。
男色と「袖を断つ」ことに何の関係があるかって言うと、ある皇帝にまつわるエピソードから来てるんだ。

前漢の時代、第12代皇帝の哀帝が董賢って奴とデキちまってな。
哀帝はその男のことをよほど気に入ったらしくて昼も夜もいつも一緒だ。
昼寝まで一緒だってんだから、まあご苦労なこったな。

んである日の事、哀帝が昼寝中目を覚ました。大方便所にでも行きたかったのだろう。
ふと見ると、董賢は自分の服の袖(皇帝の服ってのはひらひらしてるからな)の上ですっかり寝入っている。
このまま起きればせっかく寝ている可愛い董賢を起こしてしまう…と考えたのか知らねえが、
哀帝は近くにあった短刀で自分の服の袖を裂き、相手を起こさないように起き上がったそうだ。
これが「断袖」のもとになった故事だ。

この話には続きがあってな。
すっかり董賢を気に入った哀帝はなんと奴を大司馬(軍権を司る重職)に任じてしまう。
まだ21歳の若さ…ってよりも男色の相手をこんな重職にすること自体異常だよな。
もっとも哀帝はこの直後に病死して、董賢も大司馬をクビになっても自殺したから
実害は無かったようなものだが、漢の衰退を如実に示しているといってもいいんじゃねえかな。

最後に男色趣味の部下だが、俺の知っている限りではいなかったけどな。
まあもしいたとしても趣味にまであれこれ言う気はねえがよ、
せめて俺の前でいちゃつかねえよう願いてえものだ。

473 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/03/09 01:02

>>470
ま、俺は皇帝だからな。
法律も自由自在に決めることができるんだが、
ここでは周囲のしがらみや抵抗勢力の横槍を一切受けることなく、
自由に法律を決められるって事でいいんだよな?

そうだな、俺が作るとしたら…
「大金国内では全ての民族を平等に扱い、特定の民族の優遇はしない」

そして俺が廃したい法律は…
「女真族が、他の民族に対してさまざまな特権を持つ」
ってとこかな。

俺が理想とする世界帝国を目指すにあたって、
こういう特定の民族を優遇する法律ってのは百害あって一利ねえからな。
俺が無限の高みにある頂点に立ち、後は全て平等に扱うと言うのが理想だな。
ま、俺たち女真族は優秀だからこういう優遇政策がなくったって十分やっていけるはずだ。
それに下手に特権を与えちまうと却ってスポイルされるものだからな。
さらに、他民族で優秀な奴が自由に活躍できるんならもはや大金国も敵なしと言ったところだ。

何だ、何意外そうな顔をしてるんだ?
え、「陛下の事だから、『国中の美女は全て俺のものにする』という法律を立てるものだと思った」?
ガハハハハ、バカだなあ。わかっちゃいねえよ。
こういうのは嫌がるのを無理矢理連れていくというこの背徳感がいいんじゃねえか。
法を作って合法的に持ち去れるんじゃ有り難味が無くなっちまうぜ。
燃えねえだろうよ、そんなんじゃ。そう思うだろ?

474 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/03/09 01:03

>>471
そりゃもちろん徽宗が一番悪いのは論を俟たねえ訳だがよ、
当時の大臣連中の責任も相当重いと思うぜ。
まずは他国に対しての誠意のなさ。
中華思想を持つのも結構だが、他国に対しての盟約はきちんと守れって言いたいぜ。

何しろ当時の北宋ときたら、本当にひどいものだ。
北方を脅かしていた遼を討つために我が大金と同盟して共同して攻めることになったんだが、
兵は送って来ねえ(江南で反乱が起ったかららしいが、もとはと言えばこれも自業自得なんだよな)し、
ようやく兵士が来ても指揮官が無能なのか虫の息の遼の都燕京を一向に落とせねえし、
大金の精兵が手伝ってようやく遼の都燕京を陥落させたと思ったら、
今度は手の平を返したかのように、燕京を自分のものにした挙句
あろう事か遼の残党と通謀して大金を討とうとまで考えたらしい。

んで怒った太宗(太祖は燕京陥落後に崩御された)が宋の首都開封を攻めると
奴らはビビって領土の割譲を申し出た。
そのくせいざ割譲した領土を接収しようしたら抵抗し出す始末だ。
こんな背信を繰り返していたら滅ぶのは当然だろう。

もう一つ、北宋は徽宗の代にはだいぶ国力が衰えていたようなんだよな。
原因は徽宗の2代前の神宗の代に起こった「新法派」と「旧法派」の争いだ。
要は政治改革に関する争いなんだが、
これが新法派が政権を取れば旧法派が追放され、旧法派が返り咲けば新法派が尽く放逐される…
ってのを繰り返し、またその都度法律が変わるもんだから国民もみなやる気を無くしちまってな。
こうしてみるとホントに漢人って政争が大好きだよな。
唐代にも「牛・李の政争」で国力が弱まって滅亡の遠因になってるってのに
奴らは歴史に学ぶ事をしねえのかな?

ああ、そういや新法を改悪して「公田法」なる法律を作って国民の怨嗟を集め、
銘木奇石を「花石綱」という名目で国民を動員して結果江南の反乱の原因を作ったのは
他ならぬ徽宗なんだよな。救い難いな、このオヤジ。
やっぱり北宋滅亡のA級戦犯である事は疑い様がねえな。
芸術家としては一流だが、皇帝になるべきじゃなかったな。

475 名前:足利義輝 ◆lAShoguNfs :04/03/10 01:03

随分間が開いてしまったの。
では、返答を始めるといたそう。まずは一ノ太刀!

>>450 (「最後の晩餐」にはどんなものが用意されていると思いますか?)
「最後の晩餐」ということは、既に翌日に切腹が決まっているということかのう。
それならばいかな珍味が出ていたとしても食わぬ方がよいな。
とある武士の切腹の際に、前日に食したものが出てきてしまい死に恥を掻いたという例があるからの。

武士の切腹には酒と肴があればそれで充分なのじゃ。
ああそうそう、「肴」とは「脇差」のことじゃ。重要なのでよく覚えておくように。

>>451 (死後の世界はどうなっていると思いますか?)
>>377でも回答したが、
仏教の教えにおいては「浄土」に行く場合と、「六道」に行く場合があるようじゃ。
本当の所は身もわからぬがの。
できればこの世で為すべきことを全て終えて迷いのない状態で人生を終えたいのう。

>>454 (やってしまって罪悪感で一杯になってしまったあの事、教えて下さいよ)
うむ。
三好家の勢力を削ぐ為に腕利きの暗殺団を組織して、三好長慶の岳父を殺害したことじゃな。
実際は三好長慶本人を倒したかったのじゃが、奴にはなかなか付け入る隙が無かったのでの。
外堀を埋める意味で岳父を狙ったのじゃが、その者には恨みがあったわけでは無いので
ちと心が痛むのう。

476 名前:足利義輝 ◆lAShoguNfs :04/03/10 01:04

続いて二ノ太刀!

>>455 (皆さんに足りすぎているものは何ですか?)
ふむ、なんであろうか…。
身のことをよく知る近臣に聞いてみた所、
身には「所持する刀剣の本数」や「朝行う剣術の練習量」などが多過ぎるというがの。
身としてはまだまだ足りぬと思うておるくらいじゃ。

>>461 (エライ人……つまり、ご自分の「定説」を教えて下さい)
うむ。
「征夷大将軍は武家の棟梁であり、大名を統御して日本を治める」
「征夷大将軍は武士の頂点であるから、まず強くなければならない」
「征夷大将軍は武士の代表として、常に己を律さねばならない」
といったところであるかの。
精神面ではともかく、実際上はなかなか定説通りに行かぬようじゃが…

>>463 (幼い頃の「ちょっと大人びてみた体験」を教えて下さい)
「真剣を差すことにこだわった」ということかの。
武士でも幼少の頃は銀色に塗った木刀を持つのが普通なのじゃが、
身は真正の刀に憧れての。
周りが危ないと止めるのにも聞かずに真剣を差しておったの。
思えばこの時から刀剣に対するこだわりがあったのかも知れぬの。

>>467 (皆さんの、「人生においての初陣」を語って下さい)
人生においての初陣であるか・・・
やはり元服して征夷大将軍の位についたことであると思うが、どうかのう。
元服するとそれまでの名乗りも変わるようになる。
身の場合は「菊童丸」から「義藤(義輝と名乗るのは18の時から)」となるわけじゃが
名乗りが変わると心の持ちようも変わってくるものじゃ。

477 名前:足利義輝 ◆lAShoguNfs :04/03/10 01:05

さらに三ノ太刀!

>>469 (女性のみならず、男性にまで気を掛けた事はありますかね?)
ふむ、中国では結婚が早いようじゃの。
とはいえ日本でもこの時代は政略結婚やらなんやらでわりと早婚であったようじゃの。

身は衆道の趣味はないが、この時代は特に罪悪というものではないようで、
あちこちで盛んに行われていたようじゃ。
有名なのは武田大膳大夫(晴信)と高坂弾正(昌信)かの。
何しろ恋文まで取り交わしたほどの執心ぶりじゃ。

>>470 (何か一つ法律を作れるとしたら、どんなものがいいですか?)
うむ。
一つ作るなら「大名間の私闘の禁止」じゃな。
応仁の乱以降、大名たちの私利私欲によって戦争を起こしつづけた故に、
民心や国土の荒廃を招いたのじゃ。
泰平を目指すには一刻もこの下らぬ争いを止めねばならぬ。

一つ減らすなら特定の商人を特権化させる「座」の廃止じゃが・・・
これはもうやっている所があるからの。真新しいものではないのが残念じゃ。

>>471 (北宋をダメにした元凶って、やっぱ徽宗ですかね?)
唐の国の事情はよくわからぬが、どうもそのようじゃのう。
やはり皇帝自らが芸術に溺れるとというのは良くないようじゃな。
身は剣の道に打ち込んでおるが、だからといって政道を疎かにはしておらぬぞ。
もっとも、疎かにできるほどの政治権力がな・・・い、いや何でもない。

今日のところはこれくらいに致そう。
では、御免!

478 名前:名無し客:04/03/10 02:59

夫婦間やら恋人間やらのトラブルって起こった事ありますか?
エライ人ほど、こういうのって大きく広まるような気がしますが。

479 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/03/11 00:42

悪い、>>472で修正点がある。
長生きしたのは清の康熙帝じゃなくて乾隆帝の誤りだ。
(両方とも在位60年以上だが、康熙帝が即位したのは8歳の時だから、
 無茶苦茶長生きだったという訳でもないんだよな)

>>478
喧嘩なんかしねえよ。俺と皇后の仲はいつでも良好だぜぇ。
もっとも、俺があちこちで美女を見付けては次から次へと
後宮に連れ込んでばかりいるものだから、いい加減諦めたのかも知れねえけどな。

それでもトラブルを起こさないようにするにはコツがあるんだ。
まずは后妃の上下関係をきっちり決めておくこと、
要はどんなに気に入った女でも皇后を凌ぐ地位を与えちゃいけねえ訳だ。
もう一つはなるべく話を聞くことかな。少々愚痴られたって笑って聞き流してやれ。
それが後宮を円満に収めるコツって訳だな。

大体、自分の家一つ治められねえ奴がどうして天下を治められるんだ?
…と言いたいところだが、意外と皇帝にも恐妻家って多いんだよな。
しかも何代も続いた所のボンボン皇帝じゃなくて王朝の創始者だったりするのだから驚きだ。
敵に対するのと奥さんに対するのとでは勝手が違うってことかねえ。

所謂「恐妻家」で有名なのは隋の初代皇帝の文帝と唐の三代目皇帝の高宗かな。
文帝の皇后独孤氏は文帝の妻として迎えられたときに、
何と「自分以外の女に子を産ませないこと」を文帝に約束させたのだそうだ。
このとき独孤氏14歳。14の小娘に唯々諾々と従う文帝も文帝だが。
ちなみにあの煬帝は文帝の次男坊で、もちろん母は独孤氏だ。

もう一人の唐の高宗の場合は、恐妻家でも仕方のない面があるな。
何しろ奥さんがなあ…あの則天武后だから。
そう、後に一時的にとはいえ唐を簒奪して周を建国し、女帝として君臨した武則天のことだ。
あの猛女が相手じゃ普通の男じゃ尻に敷かれるよな。
もっとも尼寺に入っていた則天武后を後宮に入れたのは高宗なんだし、やっぱり自業自得か。

もう一つ、>>429で挙げた朱全忠、この男も恐妻家だったらしい。
宦官を一掃して長安を焼き払ったほどの男が奥さんに頭が上がらぬとはな。

480 名前:名無し客:04/03/11 06:55

武則天は肯定的に評価できますか?

481 名前:名無し客:04/03/11 18:31

ネギを背負わない鴨の利用方法を教えてください。

482 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/03/12 01:50

>>480
武則天か。
いや、俺は結構評価してるつもりだぜ。奥さんには絶対したくねえけどな。
確かにライバルを残酷な方法で殺したり、息子を廃して帝位に就いたり、
意に染まぬ者は息子だろうと孫だろうと容赦なく殺したりして世間の評判は良くねえけど、
統治者としてはかなりの手腕を持っていたんじゃねえかな。

武則天の業績を政治・軍事・人事での面から見てみよう。

壱・政治面
武則天の時代は秘密警察を置いて恐怖政治を敷いたと言われているんだが、
驚くべきことに治世中農民による反乱が一件も起きてねえんだよな、実は。
これは民政に並々ならぬ意を注いでいたからと考えられるんじゃねえかな。

弐・軍事面
もちろん武則天自身は戦場に出たことはねえだろうけど、
新羅を救援するために百済への出兵を決断し、てきぱきと指示を出したのは
高宗の皇后時代の武則天だったそうだ。
それと、帝位に就いてから起こった反乱をあっさり鎮圧してのけたんだが、
実はこれは謀叛を起こさせるように追い込みをかけたふしがある。
戦術面はともかく、戦略面に関しては非凡なセンスを持っていたようだ。

参・人事面
俺が武則天を一番評価しているのはここだ。
武則天は治世中唐三代の間に貴族化した無能な官僚を次々と排して、
所謂寒門から有能な人材を抜擢してきた。
武則天の後は盛唐期と呼ばれる、開元・天宝時代が続くんだが、
この時代に活躍した人材には武則天が抜擢した者が少なくないんだよな。

まあ、ざっとこんな所だろうか。
言ってみれば確かに、武則天のために唐は一時期滅んだわけだが、
より活き活きとした姿でよみがえることができたのも実は彼女のおかげってことだな。

猛女として知られている武則天だが、こんなエピソードがある。
ライバルの蕭淑妃が処刑される寸前だが、武則天にこう言い放ったそうだ。
「来世は猫に生まれ変わって、あんたの喉に食らい付いてやるからね!」
武則天はそれを聞いて、宮殿内で猫を飼うことを禁じたそうだ。
冷徹な武則天でも来世の祟りを恐れるあたり、ちょっと可愛い所があるよな。

483 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/03/12 01:52

>>481
ネギを背負わない鴨? 何だそりゃ?

ネギを背負ってる鴨など見た事もねえが、所謂普通の空飛ぶ鴨ってことか?
そりゃ取って食う以外の利用法などなさそうだがな…。
これが鷹とかなら調教して狩りに使うって手もあるだろうがな、
さすがに鴨を使って狩猟するなんて話は聞いたことねえし。

他に使い方って言ってもな…
鶏の代わりにするにしても朝鳴かねえから目覚ましの代わりにはならねえだろうし、
ウグイスのように鳴き声を楽しむと言うようなものでもねえだろう。
やっぱり素直に食っといた方が良くねえか?

それとも鴨ってのは形容で、与しやすい相手のことかい?
それなら徹底的に利用し尽くしてあとはポイすれば問題なさそうだがな。
まあそう冷たいって言うな。
相手もどうせ俺を利用しようとして近づいて来てるんだから、
おあいこっていうかお互い様って奴だ。

それはまあともかく、鴨ナベってのは旨いよな。
久々に食いてえな。もちろんネギも付けてな。

484 名前:名無し客:04/03/12 02:53

自分の発言に陶酔してしまうお年頃を過ごされた事、ありますか?

485 名前:名無し客:04/03/12 03:02

暴君の貴方から見ても明の太祖の功臣官僚粛清は非道すぎると思いませんか?

486 名前:名無し客:04/03/12 07:43

金側から見れば岳飛は憎んでも余り在る輩でしょうか?

487 名前:名無し客:04/03/12 16:30

杜甫って詩は上手くても実際は単なる人生の落伍者では?

488 名前:名無し客:04/03/12 18:17

好き或は興味深いと思う拷訊・酷刑はありますか?

489 名前:ルクレツィア・ボルジア:04/03/12 20:11

ごきげんようみなさま。ルクレツィアでございます。
早速質問に答えさせていただきましょう。わっせわっせ。

>>371さま

「血の気が引いた」といえば、真っ先に連想するのは
以前の夫のビシェリエ公アルフォンソさまのこと。
夜のローマで刺客たちに瀕死の重傷を負わされた彼を、
妹のサンチャさまといっしょに守ろうとしましたわ。

医者は、彼の実家ナポリ王家の侍医を呼び寄せました。
ローマの医者を完全に信用するわけにはいきませんでしたから。
部屋の外に常に立つ護衛は彼自身の家臣に加え、法王直属の近衛兵の中から
特に選び出した者たち。食事? もちろんわたしとサンチャさまが
部屋の中で三度三度、自分たちの手でつくってさしあげました。
夜眠るのにも、寝台を急造して片時も離れないようにしましたのよ。
今にして思えば、わたしが生まれて初めて、自分の意思で何かをなそうとして
持てるすべての能力をあげた出来事だったんですね。

あまり気は進みませんが、顛末をお話ししないわけにはいきますまい。
1ヶ月ほど経つと、もともと丈夫な彼の身体はだいぶ回復して、
わたしもサンチャさまと「まずはひと安心」と笑いあえるようになりました。
そんな折に、近くの部屋にいたお父さまに呼ばれて
わたしとサンチャさまはほんの少しの間、彼の部屋を留守にしました。
そして戻ってきたとき。

あのドン・ミケロット、汚れた人殺しの姿を見たのですわ。

490 名前:ルクレツィア・ボルジア:04/03/12 20:11

>>372さま

ええと、もう予想なさっておいでかもしれませんが、申し訳ないことに
お話しの意味がわかりません。伯楽(はくらく?)さまと名馬に関するいわれが
なにかある……のでしょうね。わたしの知らないところで。

ええ、こんなわたしでございますから、
「あんた駄馬決定ね、ほんじゃアディオス!」と言われても
反論の言葉を持ちません。情けないですねえ。

>>379さま

「モンダイ!−−−−−−−−私は誰でしょう?」
「コタエ!−−−−−−−−わかりません!」

いえ、ほんと、申し訳ありません。
なんとお詫びしてよいやら……。
え、ええと、足利さまのお言葉によれば、
お客さまのお名前は「山本勘助晴幸」さまでいらっしゃるそうで。
ようこそおいでくださいました、山本さま。
ルクレツィア・ボルジアと申します。
以後、よろしくお願いいたしますわ。

……あ、あら? もうお帰り(>>390)でいらっしゃいますか?
お気を悪くされたのなら申し訳ありません。
よろしければまたいらっしゃってくださいませ。

はぁ、なんだか今日は謝ってばかりのような気がしますねぇ。
気を取り直して次の質問に参りましょう。

491 名前:ルクレツィア・ボルジア:04/03/12 20:12

>>380 ◆UYwMl8CsAsさま

◆UYwMl8CsAsさまは教師をなさっておいでなのですか?
偉いかどうかはともかくとして、わたしも一応「歴史上の人物」であるからには
この問題とも無関係ではいられませんわね。微力ではありますが、
考えさせていただきますわ。

さて、とにかくなによりも、「歴史は無味乾燥ではない」ということを
生徒のみなさんにわかっていただくのが急務でしょうか。
いつかも申し上げた気がいたしますが、人の営みの積み重ねは、
それ自体が喜怒哀楽に満ち満ちた長い物語です。
事実は小説よりも奇なり、とも申しますし。
ここはひとつ、多少の誇張や主観は入っていてもとにかく
「面白い本」を紹介してあげるのが良いのではないでしょうか?
ちなみにわたしがお勧めするのは塩野七生さまの……え、聞かなくてもわかる?
あららら……。

ええと……そ、それでは今読みかけの本を紹介しましょう。

 岩波文庫
 ジョン・リード著 「世界を揺るがした十日間」

20世紀はじめの、ロシア革命と呼ばれる事件の記録文です。
>>274で申し上げた現場の息吹云々においては文句のつけようがないかと。
なにしろレーニンさま、トロッキーさま、ケレンスキーさまといった有名人をはじめ、
塹壕の名もなき兵士や貧農、銀行員、役人、地主、電信技士に鉄道員に郵便局員まで
好き勝手に動き回り、演説し、怒鳴り、戦う様子を臨場感たっぷりで読ませてくれます。
収拾困難な騒々しさはもちろんのこと、煙草の煙や汗・垢の臭いといった
あまりありがたくないものまで感じさせてくれるのは、文章の妙なのでしょう。
作者のリードさまはアメリカ合衆国の新聞記者だそうですし、
あちこちに入り込むにしても文を書くにしても絶好の位置にいたんですね。

どこかの戦車さまだったら、「英雄的同志達の戦いの記録だハラショー!」とでも
言いそうですが、あえて難点を挙げろと言われれば、無数の党・団体を
把握するのが難しいこと。冒頭にそれぞれ簡単な説明がなされていますが、
数が数だけに結構な量になるんですね。もちろん、わたしがそんなものを
3分以上覚えているわけはないのですが。

あとは……読んでいるとお風呂に入りたくなることでしょうか。

(事項へ続きますわ)

492 名前:ルクレツィア・ボルジア:04/03/12 20:12

(続きですわ)

ところで、生徒さんたちが「そもそも本を読まない」となると
事態は非常に深刻です。これも以前申し上げましたが、
本は人間が発展する上で非常に重要なものですし。
勉強云々を別にしても、日常会話とは比べ物にならない語彙力が身につくという
ただこの一点だけでも人生において必須と……。

ああ、脇道にそれましたわね。問題は、本を読まない生徒さんに
歴史の良さをどうわかってもらうべきか!

21世紀日本には漫画という文化が根付いています。
いいですねぇ。活字に比べて格段に抵抗が少ない分野です。
わたしもこちらにお邪魔するようになってから、
いろいろ知識を吸収(本当ですのよ?)いたしました。
それによると、「歴史の勉強になり、かつ大多数にとって面白い」という
条件をよりよく満たしているのは、

 中公コミックス
 手塚治虫監修 「世界の歴史」(全15巻)

これですわね。わたしの知る限り、「漫画で勉強を……」という
同傾向の書籍群と比べ、質においてまったく追随を許さないかと。
ウィープさま、トリープさまという宇宙人の兄妹(宇宙に人が!?)を狂言回しに、
そして市井の人々を中心にすえることで、より時代の風俗に密着すると同時に
物語としての完成度をも高めています。

ただ惜しむらくは、20世紀末に発行された本でありまして、
どうやら21世紀においては絶版のようです。残念ですわねぇ。
もし古書店等で見かけたときは迷わず確保をお勧めしますわ。

493 名前:ルクレツィア・ボルジア:04/03/12 20:12

柄にもなく熱が入ってしまいましたわね。
しかも途中から論点がずれているような……。

と、とにかく今日はこれにて失礼いたします。
ごきげんようみなさま。おほほほ……。

494 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/03/13 04:07

昨日は随分賑やかだったようだな。実に良い事だ。
それではこちらもどんどん質問に答えていくとしよう。

>>484
何、自分の発言に陶酔?
ガハハ、世間知らずな若い時ならいざ知らず、
皇帝に即位してから(と言っても即位したのは28の時だが)そんな事などねえさ。
そもそも、皇帝の言葉っての「綸言、汗の如し」と言って、
一度出たら取りかえしが付かねえものだからな。

えっ、ある本で俺が
(契丹族の反乱に際し)
「国朝始まって以来、わしほど契丹族を優遇した皇帝があったか?」

(嫡母の徒単氏が宋・遼の皇族を殺したことを諌めたとき)
「なに、金をわしが滅ぼす? その女を殺してしまえ!」
「これでもう文句を言うものはおるまい!」

(伐宋戦、長江を渡河できない諸将を前にして)
「3日以内に長江を渡れ。必ず渡るのだぞ。
 期限をすぎても渡れなかった者は、一人残らず殺してくれる!
 分かったな? わしは必ず言ったとおりのことをする! 殺すといえば殺す!」
などというナルシー全開な発言してたって?
ガハハハハ、まさか…な。

495 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/03/13 04:08

>>485
って、コラ! 誰が暴君だ!!
俺とて自覚はねえ訳じゃねえが、面といわれて指摘されるとちょっと悔しいぞチクショー。

と、それはともかく洪武帝の大量粛清か。確かにひでえってやあひでえな。
だけど、それってどこの王朝も大抵やってる事なんだよな。
外部の敵がいなくなると、次に目が行くのは王朝乗っ取りの力を持つ功臣や高官たちだからな。

洪武帝が特に目立つのは、
彼の場合は族誅したおかげでちょっとばかし数が多かったのと、
普通功臣の粛清をするときは後ろめたさがあるからかこっそりとやるものだが
「昭示奸党録」「逆臣録」などで大っぴらに公表している点かな。

ここまでして粛清に走らせたのは息子や孫のためだったらしいな。
ある時洪武帝がわざとトゲだらけの杖を地面に置いたことがあった。
そして皇太子に「それを手で持て」と命じ、難色を示した皇太子に
「わしはこれらのトゲをすべて取り除いてそちにやろう」と言ったんだそうだ。
この皇太子は仁慈深かったらしいんだが早世して、皇太孫を立てることになった。
すると洪武帝はさらに粛清の必要を感じ、数万人を誅殺したという。

もっとも、ここで執拗なまでに粛清を繰り返したために、
乗っ取りを行う力を持つ臣下が居なくなった代わりに軍隊を指揮する将軍までもがいなくなってしまい、
洪武帝死後位を継いだ皇太孫は4年後に叔父に位を奪われることになった。
歴史の皮肉だな。

まあ俺なら統一しても洪武帝並みの粛清はしねえだろうな。
せいぜい目立った功臣や高官何人か片付けて娘を後宮に入れるくらいかな。

496 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/03/13 04:09

>>486
うーん、確かに大金を苦しめた相手だから
厄介な奴だって言やあ間違いねえんだけどよ、
だからと言って憎いってのとはちょっと違うんだよな。

ほら、岳飛って言ったらわざわざ言うのはなんだけど、
忠誠無比、忠君愛国の烈士ってイメージだろ。しかも戦争に強い。
正直言って江南政権が羨ましいよ。
上層部はガタガタなのに、何だってこんな忠臣が現れるんだろうな。

とはいえ、いかに忠臣とはいえ、いや忠臣であるからこそ
岳飛の存在が大金にとって厄介であることには疑い様がねえからな。
大金に通じていた秦檜を利用して、謀叛の罪を着せて消させることにした。
これが仕えた先が軍閥を軽視する江南政権ではなく、
大金なら終わりも全うできただろうに…惜しい男だな。

>>487
確かに杜甫の人生ってのはかなり悲惨だな。
死因も貧窮している時にたまたま肉が食えるってことになって、
食い過ぎちまって食中毒になったって説もあるくらいだからな。

だがよ、それだけ悲惨な人生を歩んだからこそ
今に残る詩を生み出せたんじゃねえかな。
それが杜甫にとって幸せかどうかはわからねえけどよ。

そういや杜甫って忠誠心を買われて皇帝の側仕えになったんだが、
諫言したのがもとで地方に飛ばされ、困窮のあまり放浪するハメになったんだよな。
きっと俺に仕えていれば「放浪の詩人」ではなく、
「忠勇の烈士」として名を残すことになっただろう。

何故かって?
そりゃおめえ、俺に直諫しようものなら速攻で誅殺されるだろ?
そうすれば「死を冒して皇帝を諌めた直言の士」の名が残るじゃねえか。
言わば竜逢(夏に仕え、桀王に諫言して殺された)や比干(商に仕え、紂王に諫言して殺された)
の仲間に入るって訳だからな。

って、俺は桀紂並みの暴君かい。

497 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/03/13 04:10

>>488
好きな拷訊・酷刑って、別に俺は拷問や処刑が好きって訳じゃねえぞ。
そもそも俺の場合性格にせっかちなところがあるからな、
あんまり長々とかかる奴は好きじゃねえんだよな。
どうせだったらすぐ結果が出る奴がいいんじゃねえかな。

例えば拷問なら爪と肉の間に竹串を刺して、先端を火で炙るとか。
これは手軽にできて、結構効果があるようだから手っ取り早く吐かせるにはいいんじゃね?

あと、手間がかかる故に好きというわけじゃねえが、
個人的に興味のある処刑方法を出してみようか。
処刑の横綱「凌遅」は>>59で紹介したから、今度は「剥皮」って奴を紹介しよう。
これは要は受刑者の皮を剥ぐ処刑方法なんだが、剥ぎ方に順番があって、
まず受刑者の首の後方にメスを入れ背骨にそって肛門までまっすぎ切りおろし、
そのあと皮膚を両側に切りはがす、という方法を取るんだ。
こうすると背中と両肘のあいだの皮膚はつながったまま左右に剥がれるため、
まるでコウモリが翼をひろげたような具合になる。
だから、別名「コウモリ刑」とも呼ばれている。なかなかユニークな刑だろ?

さらに面白いのは、この処刑を行うにあたっての注意として、
処刑を終えるまでには決して相手を死なしちゃいけねえってのがある事だ。
もし死なせようものなら今度は処刑人がコウモリ刑に処されるんだ。
だから処刑人も必死だ。

498 名前:名無し客:04/03/13 19:24

酷刑で真っ先に連想される人物は誰でしょうか?

499 名前:名無し客:04/03/13 20:32

顔真卿と、その従兄弟の顔杲卿も報われない最後でしたね。
何時の世も忠義の臣とは悲惨な末路と切っても離せない関係でしょうか?

500 名前:グレゴリアンガッツ:04/03/13 21:35

500geto

501 名前:名無し客:04/03/13 22:31

朱全忠や張献忠に「忠」の文字が名前に入っているのは皮肉ですね。

502 名前:名無し客:04/03/13 23:45

皆さんの近くで起こった義理人情あふれる話をお願いします。

503 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/03/14 01:57

>>498
酷刑か。そうだな…
俺の場合、真っ先に思いつくのは「李斯」かな。
こいつは秦の始皇帝・二世皇帝の2代にわたって丞相を務めた男なんだが、
稀代の悪宦官趙高の罠にかかってしまい、
当時各地で頻発していた反乱の首謀者に祭り上げられてしまった。

その李斯に対して行われた刑は「五刑を具えた腰斬の刑」。
「五刑」とは鼻を斬る、耳を斬る、舌を斬る、足を斬る、鞭打つの五つの刑を順次行うことで、
半死半生になったところで最後に腰を斬って止めとするって訳だ。
この「腰斬」ってのもなかなか残酷な刑だ。
人間、首を斬られれば一瞬で死ねるが、腰を斬られた場合はすぐ死ぬわけではない。
従って死ぬまでの時間地獄の責め苦に苛まれることになるって訳だ。

とはいえこいつの場合、こういう運命になったのも言わば自業自得なんだけどな。
何しろこいつは始皇帝の死後も権力を維持するために、
前出の趙高と謀って暗愚な公子胡亥を皇帝に就け、
当時後継者と目されていた英明な公子扶蘇をと有能な将軍蒙恬を
詔勅を偽わって自殺に追いやったんだからな。

そもそも始皇帝在世の時代でも、
ライバルになりそうな韓非(著書の『韓非子』で知られる)を讒言して自殺に追いやるなど
自分の地位を維持するためにはなりふりかまわなかった男だ。
趙高に陥れられたのだって要するにヤキが回ったのさ。
「お前ともう一度、赤犬を連れて一緒に故郷の上蔡の東門から、
 うさぎ狩りに行きたいものだが、それもかなわぬ夢だなあ」
って処刑直前に連座した息子と泣きあったところでどうにもならねえっての。

504 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/03/14 02:00

>>499
顔真卿・顔杲卿はともに唐代の人物だな。
顔真卿は書家としても著名で、書道史上東晋の王義之と並び称されている。
その筆致は力強く、剛直な人柄を表し…
って、別に今は書道の話をしてるんじゃなかったな、悪い悪い。

んで顔真卿は9代目皇帝徳宗の代に叛乱して帝位を称した李希烈という男を
説得させる為に使者に立ったものの、逆に李希烈に捕えられて殺されるという末路を辿っているな。
顔杲卿は顔真卿より20年ほど年長の人物で、6代目玄宗の代に安禄山によって取り立てられたが、
後に安禄山が叛逆を起こすとこれに同調せず討伐の義兵を起こした。
顔杲卿は安禄山の将欽湊を斬るなど奮戦したが、
同じく安禄山の将である史思明の軍勢の前に衆寡敵せずに捕えられ、
安禄山の面前でその叛逆を罵って殺されたという。

こうしてみると顔真卿も顔杲卿も叛乱軍に捕えられてその生涯を閉じているな。
確かに悲惨であるっていやあそうだけどよ、
皇帝に直言して官位剥奪の上に誅殺って言うのに比べるとだいぶマシだと思うぞ。
何しろ顔杲卿は太子大保、顔真卿は司徒の位をそれぞれ追贈されているし、
顔真卿に至ってはその死に際して、時の皇帝徳宗は大いに悲しんで
朝を廃することを五日にも及んだという。
皇帝にここまで惜しんでもらえるなら臣下冥利に尽きるとも言えるんじゃねえかな。

うん、確かに忠義の臣と呼ばれる奴って大抵悲惨な末路を辿っているよな。
それだけ忠義を全うしてなおかつ天寿を全うするってのは難しい…と言えるのかも知れねえが、
寧ろ最後が悲惨だからこそ「忠義の臣」という言葉が結びつきやすいのかも知れねえ。

「伯楽と名馬」の喩えじゃねえけど、もし一身これ誠忠の塊って奴がいたとしてもだ、
その忠義を表すエピソードがなければ忠義の臣として世に知られることはなかなかねえだろ?
そして、その忠義を示すエピソードってのは大抵命がかかっている場面なんだよな。
ここで生き延びようとすると大抵忠義に反する選択を迫られ、忠義を取るとなると悲惨な末路を辿る
…ってことになるケースが多いんじゃねえかな。

505 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/03/14 02:01

>>500
おお、500取ったのか。こいつは実にめでてえな。

…って、お前は誰だ?
どうも歴史人物にも見えねえが…まあいいか。
とにかくこのスレッドも折り返し地点に辿りついたってことだな。
これもこうして質問してくれているみんなのおかげだ。感謝してるぜ。
残り半分も気を抜かずに頑張っていくのでこれからもよろしく頼む。

>>500にはこのスレッドの中間にあたる要衝を取ったという多大なる功績として
使持節、都督関東六州諸軍事、車騎大将軍、冀州牧、清河郡侯の爵位を授けよう。
これはかつて前秦の符堅が漢人の宰相王猛に授けたという栄誉ある処遇だ。
これからも大いに励んでもらいたい。

>>501
まあな。確かに「名は体を表さぬ」って奴も多いよな。
ついでにその仲間に明代、いや中国史上指折りの悪宦官「魏忠賢」も入れてやってくれ。

朱全忠ってのはこのスレッドでも何度か出ている、
唐を滅ぼし長安を完膚なきまでに破壊し尽くした男で、何故か一発変換可能な珍しい奴だが
「全忠」という名前、実はこれ唐の朝廷からの賜り物なんだよな。

朱全忠は最初朱温という名前で、当時唐に対して叛乱を起こした黄巣の幹部となっていたんだが
こいつは黄巣に見切りを付け、唐に帰順したんだ。
これによって黄巣政権崩壊のきっかけになったようで、その功によって高位に登ったんだが
その時に完全な忠義を意味する「全忠」の名を賜ったのだそうだ。
朱全忠は当時から唐王朝の乗っ取りを目指し、そのために政権に潜り込んだという説もある。
だとしたらこんな名前をもらって片腹痛かっただろうな。

ちなみに朱全忠、唐を滅ぼし梁の皇帝に即位してからは、
誰にも忠義を尽くす必要はなくなったからか名を「全忠」から「晃」と改めたそうだ。

張献忠ってのは確か、明末の人物で明を滅ぼした李自成と手を組んだ奴だっけな?
話によるとこいつはかなりの殺人狂らしい。
まあ、戦乱の時代だから殺人狂くらい珍しくねえかも知れねえが、
こいつの場合ちょっと変わっていてな、酔っ払うと大人しくなって素面の時に凶暴になるそうだ。
逆のケースは結構あるんだけどな。

それにしても
「一日でも目の前に血があふれ流れるのを見ないと、気持ちがふさいでくる」
なんて性格じゃ人心は懐くわけねえよな。
寛容の心は大切だ。 …俺が言うなって?

506 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/03/14 02:01

>>502
義理人情に溢れる話か。
うーん、何しろこの世知辛え世の中だからなあ。
何かあったっけ…お、そうだ。こういうのはどうだ?

あるところにとてもエライ皇帝陛下がおりました。
その皇帝陛下は多民族がみな仲良く暮らして行ける、世界帝国の建設を目指していました。
だから、自分の属している民族だけではなく他の民族も平等に扱おうと務めていました。
いいえ、それどころではありません。
ほんの数十年前には敵として干戈を交えていた民族にも分け隔てなく、
有能であれば差別することなく高位に就けていたのです。
これも、個人的な恨みを晴らすよりも、民族間の融和を行うことを優先したからです。

…どうだ、泣ける話だろう。
ま、この「皇帝陛下」ってのは俺のことなんだがな、ガハハハハ。
何、俺がかつて敵であった契丹族を重用したのは別に仁慈の心からではなく、
下手に女真族を高位につけると乗っ取りの心配があるから、
乗っ取りの心配のない契丹族を優遇してるんだって?

ま、そういう側面は否定しねえがな。
けどよ、目的は何であれかつての敵を重用しているのは事実だ。
今の民族紛争を見てみろよ。対立する異民族を重用するどころか生存まで脅かしてるじゃねえか。
それに比べればかなりマシだと思うんだがな。

507 名前:魏忠賢:04/03/14 02:14

臣は善人ですよ?

508 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/03/14 10:16

>>507 魏忠賢
あぁん? 誰が善人だって?
おいコラ! 飲みかけの茶を吹いちまったじゃねえか!
一日十杯しか飲めねえ貴重な茶なんだぞ。どうしてくれる。

大体お前、で天啓帝(明16代皇帝)の乳母客氏との縁で
皇帝に寵愛されたのをいい事に、好き放題やっていたそうじゃねえか。

例えばだ、
賄賂を受け取り私腹を肥やしまくったのはもちろんの事、
秘密警察の長官となって恐怖政治を行っただの、
対立した東林党を弾圧して幹部を惨殺し天下の書院を破壊しただの、
全国各地に自分を讃える祠を作って、人々に礼拝へ赴くよう命じただの、
皇帝の「万歳!」に対抗して「九千歳!(後に九千九百歳!)」と叫ばせただの、
この頃起こった珍事件を全て東林党の罪とした「三朝要典」なる本を書かせて
「孔子は春秋を残し、魏忠賢は三朝要典を残した」、と自画自賛した
(そういや前述の祠にしても、「魏忠賢を孔子と並んで祭るべし」と
 取り巻きに進言させたそうだな。宦官のくせに孔子フェチなのか?)だの…
全く枚挙に暇がねえじゃねえか。

おかげでお前の死後も東林党と非東林党の対立が続いてしまい、
これが明滅亡の要因の一つとなってるんだぞ。
ここまで罪状が明らかなのに良くもまあ、図々しくも善人といえたものだぜ。

が、そこまで善人だと言い張るってのなら弁明の機会を与えようじゃねえか。
このスレッドに常駐して質問に答えて行く事により、
善人ぶり(別に悪人ぶりでもいいが)をアピールするってのはどうだ?
ま、気が向いたら歓迎するからいつでも来てくれ。

509 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/03/14 10:19

いかん。
茶を吹いて動揺したせいか、>>508の最後の文章が変だな。

誤)ま、気が向いたら歓迎するからいつでも来てくれ。
正)ま、気が向いたならいつでも来てくれ。そんときゃ歓迎するからな。

と訂正しておこう。

510 名前:今川氏真:04/03/19 01:02

           /;;;;;;;;;;;;;\
         /\;;::::::::::::::::::ヘ
         /,,;;;;;;\.;;;;;;;;;;;;::./;ヽ
         L::;;,__ ヽ、::..ノ;. ..:::ゝ__
        //;;;;::::::.. ̄ ̄ ̄ ̄ ̄..::::;;;|l
        |l l;;;;;;;;;;;;;:::::::::...   ...:::::::;;;;;;|l
       〔l lllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll〕
       /j/               ヾ、
        l::||::::              |l
        |/ ̄\  (●)     (●)  ||
      r┤    ト::::: \___/     ||   
     /  \_/ ヽ:::.  \/    ,ノ
      |   _( ̄ l―---oo-――'"ヽ__
      |   _)_ノ    ハ // /    |
     ヽ____)ノ     \//  /     |ヽ、∧
遅くなったけど、挨拶に来たよ!
僕は皆と違って偉人じゃないけど、来ても良いよね?

511 名前:名無し客:04/03/19 11:22

貴方が一番善人だと思う歴史上の人物は誰?

512 名前:名無し客:04/03/19 17:29

だんだんと春めいてきました。
エライ人の皆さんが春らしさを演出するとしたら?
やはり家来との花見なぞはするのですか?

513 名前:オーベルシュタイン ◆eOZ5DRYICE :04/03/19 21:53

お久しぶりでございます、陛下。
さて、本日拝謁を賜りたく参上いたしましたのは、この記述を発見したからなのですが・・・

『1279年3月19日南宋の祥興2年2月6日]』つまり今日ですな。
広東沖で南宋の海軍が元軍に敗れ、南宋の王族の衛王(9)が宰相の陸秀夫に背負われて入水。南宋滅亡。

金国皇帝陛下として、一言賜りたく存じます。 あと、征夷大将軍殿下(徳川将軍が大君殿下でしたので、こlれで
よろしいでしょうか?)にも、国家・王朝が滅びるという事について一言いただきたく・・・・



514 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/03/20 04:19

>>510 今川氏真
おう、良く来たな。
スレタイには「教えてエライ人!」なんて書いてるが、
歴史人物なら身分によらず誰でも大歓迎するぞ。
気が向いたら是非わらじを脱いでいってくれ。

って、
そういやお前って確か、倭国の有名な大名の息子じゃなかったっけ?
だとしたら結構エライんじゃねえの?
ま、これからもよろしく頼むぜ。

>>511
一番善人な歴史上の人物?
そうだな、例えば俺みてなやつってことか?

ま、冗談はともかく、
中国の歴史上で一番の善人って言うと「舜」が挙げられるんじゃねえかな。
そう、古代中国の伝説的な帝王で、尭に見込まれて禅譲によって帝位に就いた男だ。

何てったってこの舜の凄い所は無茶苦茶親孝行なんだよな。
それもただの親孝行どころじゃなくて、
父親に疎まれて殺されそうになっても事前に察知して難を逃れつつ
それでいてなお孝を尽くしてるんだよ。舜って奴は。
こうして見ると何て言うか、鬼気迫る物があるよな。

その親孝行ぶりが買われたのか尭に譲位されて帝位に就いたあとも
積年の恨みを晴らすべく復讐を…というわけでもなく、
父のもとを訪ねる折りには敬虔な態度を崩さなかったのだそうだ。
それどころか、その父が死んだ時でさえ「自分が今日こうしてあるのは父のおかげである」と
父という最大の批判者をうしなったことを悲しんだのだそうだ。

いやはや、ここまで来ると善人って言うか、
頭のねじが一本抜けてるんじゃねえかとも思えなくもねえが
やっぱりこれくらいでなけりゃ禅譲なんてのはされねえもんなんだろうな。

515 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/03/20 04:19

>>512
うん、そりゃまあ俺としても宴会は嫌いじゃねえけどよ、
やっぱり春っていやあおめえ、一番に来るのは狩猟の季節だろう。

何しろ春になれば草木も芽吹いて、それを餌にする動物どもの動きも活発になるからな。
地上だけじゃなく南からは渡り鳥もやってくるし、空の獲物も事欠かねえ。
そろそろ冬篭りしていた熊も穴から這い出てくる頃だろうしな。
今度天気のいい日にでも兵どもを集めて大掛かりな狩りでも行うとするかな。
もちろん終わったら宴会だ。
仕留めた獲物で一杯やる酒の味はまた格別な物に違えねえな。

いや、もちろんこれは単なる遊びじゃねえぞ。
狩猟って言ってもただ獲物を見付けて弓矢を放つだけでは効率が悪い。
計画的に獲物を追いこむためには多数の兵士を手足のように動かせないとダメなんだ。
野山を駈け回りつつ指示通りに兵士を動かすということは、戦いにおいても応用が利く。
つまり狩猟ってのは、レジャーとしての側面だけでなく、
食料の確保や兵士や指揮官の訓練にも繋がり、一石二鳥にも三鳥にもなるわけだ。

女真族が戦争に、特に騎馬戦術に優れていたのも、
こうやって日常的に狩猟を行い鍛えていたってことも大きな理由でもあるんだ。

516 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/03/20 04:20

>>513 オーベルシュタイン
へえ、そうか。昨日はそんな日だったのか。
最後の王ってったってまだ9歳のガキってんじゃ
大方臣下に担ぎ出されたってトコなんじゃねえかな。

そういやあ江南政権のルーツである北宋は、前王朝である後周の3代目で
わずか7歳の幼帝であった恭帝柴崇訓から禅譲されて国が興ったんだが
最後も幼帝で国が滅ぶってのも歴史の皮肉だな。
さしずめ、「宋国は小児によって天下を得て、小児によって天下を失った」って所か。
あ、もちろん正式な宋は1127年に滅んでるんであって、
江南で「宋」を称してるのは当時の皇族が正統性なく勝手に名乗ってるだけなんだがな。

まあそうは言っても、長年敵対している国が滅ぶってのは感慨深いものがあるな。
1279年ってことはだ、開封を陥落させて徽宗・欽宗を北地に連行してから
実に152年になるという計算か。

…152年?
ちょっと待て、江南政権が滅ぶのにそんなに掛かるのかよ。
そんときゃ俺160歳だぜ? 気の長い話だぜ。
そりゃ伝説には彭祖っていう700年も生きた奴もいるみてえだけどよ、
常人でそんだけ生きるのってちょっと難しくねえか?

それと元軍って。江南政権滅ぼしたの大金じゃねえの?
何、大金国はその45年前に滅びてるって?
まーじーかーよー!

517 名前:ルクレツィア・ボルジア:04/03/20 16:10

ええ、ただいま個人的な都合により
返答させていただくことがかないません。
週に一度は参上するよう心がけていたのですが……。

そのような次第でございますので、申し訳ありませんが
今週の「好き!すき!!るく先生」はお休みとさせてください。
月が変わる前にはまたお会いできると思いますので、
今日はこれにて……。

518 名前:名無し客:04/03/21 02:17

後世の歴史書や教科書で、どのようにご自分の事を書かれていたら
いいなあと思いますか?

519 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/03/22 00:46

>>518
そうだな、俺としてはなるたけ詳しく書いておいてもらいてえ所だが、
金史って編纂者の方針なのかも知れねえが、やけに簡潔なんだよな。
大金の創始者の太祖完顔阿骨打ですら30章足らずでしか書かれてねえの。
(ていうか、太祖や太宗よりも世宗(5代目)や章宗(6代目)の方が多いってのはどうなんだろう?)
だから、最低限の記述にとどまるんじゃねえかな。
ま、必要な所を押さえてもらえば短くても問題ねえけどな。

まして教科書じゃ他の歴史もあるわけだから大して文面は割けねえだろうな。
「(金)11XX年海陵庶人、江南に蟠踞する宋の残党を討滅し、中国を統一す」
と1行くらい済ませられちまうんじゃね?
あ、中国全土を統一した皇帝なら廃されて庶人になっちまうのはおかしいな。
そうだな、「成祖」くらいの廟号はもらっても罰当たらなさそうだ。

何、唐の太宗みたいに粉飾してもらおうとは思わねえのかって?
そうだな、俺としちゃ善事も悪事も正直に書いてもらって構わねえさ。
たとえ記録を粉飾した所で、こういうのは結局どっかで漏れちまうものだしな。
それにだ、後世の筆を一々気にしているようじゃ中国統一など到底できねえからな。

なあに、少々荒っぽいことやったって、
それ以上の功績を建てれば後世の歴史家どもは結構よく書いてくれるものだ。
漢の武帝然り、明の洪武帝、永楽帝だっていろいろ凄まじいことやってるが
その分でかい功績挙げてるからな。だから後世の評価も高いんじゃねえかと思う。
つまり、評価なんてのは後からついて来るってもんよ。俺は自分の信じる道を進むのみだ。

そうそう、要望って言えば一つだけあったな。
何しろ俺の紀伝ときたら簡潔過ぎて容貌の点について一言も触れてねえんだよな。
いや、駄洒落のつもりじゃなくてな。
肖像画載せろとまでは言わねえが、せめて一行くらい何か書いておいて欲しいものだな。

…敢えて書かないのが評価だ? ガハハこいつぁきついな。

520 名前:名無し客:04/03/22 20:05

「精神年齢」が一番高かったのは何歳の頃ですか? 

521 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/03/23 00:38

>>520
おいおいおい! ちょっと待てー!
精神年齢が「高かった」ってまるで今は低くなっているみてえじゃねえか。
俺は老人ボケもしてなければ幼児退行もしてねえよ。
だから精神年齢も今が一番高いに決まっているじゃねえか。

…が。
皇帝やってるとほとんど全てか自分の思う通りになるもんだから
即位してからというもの精神的には結構退化してるような気もしねえでもねえんだよな。
ここだけの話、晩年はかなりひどかったような書かれ方をした本もあるしな。
俺だけに限らず、長く在位してると段々おかしくなってくる皇帝も少なくねえしな。
何でも思い通りになるってのは精神的には決してプラスにはならねえのかも知れねえ。

とすると、
俺の中で精神年齢が一番高かったのは26、7の頃、
先帝の下で宰相をやっていた頃だったかもな。

何しろあの頃っていやあアル中状態の先帝のもと、
いつ不興を買って誅殺されるか知れねえとんでもねえ時期だったからな。
結局は俺が先手を打ってぬっ殺したわけだが、毎日が殺るか殺られるかの綱渡り状態だったから、
それこそ精神も極限まで研ぎ澄まされていただろうさ。

522 名前:ベートーベン:04/03/23 03:40

まあ見ての通りベートーベンである。
今回は貴殿の奮闘を称えるとともに、今後の一層のご活躍を期待し、
ここに参ったわけだ。

そんな事より聞いてくれ、>1よ。スレとあんまり関係ないけどさ。
この前、ウィーンのモーツァルトの演奏会行ったんです。モーツァルト。
そしたら人がめちゃくちゃいっぱいで座れないんです。
で、よく見たらなんか垂れ幕下がってて、
皇帝陛下ご来場、とか書いてあるんです。
もうね、アホかと。馬鹿かと。
お前らな、皇帝陛下如きで
普段来てないモーツァルト演奏会に来てんじゃねーよ、カツラが。
なんかバッハとかもいるし。音楽の父が皇帝陛下マンセーか。おめでてーな。
よーしパパ花束投げちゃうぞーとか言ってんの。もう見てらんない。
お前らな、サインしてやるからどの席空けろと。
演奏会ってのはな、もっと殺伐としてるべきなんだよ。
集客不足でいつオーナーに追い出されるか分からない、
シメるか閉め出されるか、そんな雰囲気がいいんじゃねーか。
ハゲとジジイは、すっこんでろ。
で、やっと座れたかと思ったら、モーツァルトの奴が、
来週ミュンヘンに来なかったらウ○コするよ、とか言ってるんです。
そこでまたぶち切れですよ。
あのな、○ンコするなんてきょうび流行んねーんだよ、貧弱ボーイが。
得意でな顔して何が、ウン○するよ、だ。
お前は本当にウ○コをしたいのかと問いたい。
問い詰めたい。小一時間問い詰めたい。
お前、下ネタ言いたいだけちゃうんかと。
音楽通の俺から言わせてもらえば今、音楽通の間での流行はやっぱり、
歌劇、これだね。
歌劇の三本立て(フィガロのケコーン、ドン・ジョバンニ、魔笛)、これが通の演じ方。
歌劇ってのは多くの楽器による大合奏。
そんかわりメロディーが単調で演奏時間がとても長い。これを三本立て。
しかしこれをやるとあまりの長さに皇帝陛下の欠伸を誘い、
おまけに次からの演奏会に誘われなくなるという危険も伴う、諸刃の剣。
まあ、お前らド素人は交響曲第九を演奏するつもりが、
うっかり第五でも演奏してしまってなさいってこった。

では、さらばだ。



523 名前:名無し客:04/03/23 03:46

お、ベートーベンさんが。
作曲家というジャンルから人が来ても面白いですね。

音楽に関連して質問。
ご自分のテーマソング、BGMにしたい、あなたならではの音楽を
教えて下さい。

524 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/03/24 00:50

>>522 ベートーベン
おう、ご苦労さん。
あんた有名な音楽家なんだって?
いろいろ忙しい中このスレッドに来てもらって悪いな。

それにしても、
そっちの方じゃ皇帝も演奏会に出てのんびりと音楽を聞いていられるのか。
全く羨ましいことだ。
俺のいる時代は戦乱でいろいろいろ忙しくてな。
もうちょっと平和になってゆとりができれば宮廷付きの音楽家を雇って
毎日音楽を聞き放題ってこともうこともできるんだろうが。

ま、気が向いたらまた来てくれや。
いろんなジャンルからの歴史人物が集まった方が楽しいしな。

>>523
音楽家っていうとヨーロッパが有名化も知れねえが、
中国史でも著名な音楽家っていないわけじゃねえんだよな。

例えば春秋時代、晋の平公に近侍して音楽だけではなく政治にも通じた師曠、
秦の時代、始皇帝を暗殺しようとしたあの荊軻の親友にして
自らも始皇帝を暗殺しようとして失敗して処刑された高漸離、
北魏時代、勇ましい楽曲を作り、自身も演奏して軍勢を鼓舞したという田僧超、
また、詩も吟詠するわけだから、これも一種の音楽家(声楽家か?)と言えねえこともねえかな。

んで、俺のテーマソングか。
俺は音楽にはあまり詳しくねえけど、
所謂音って奴には「宮・商・角・徴・羽」の五声があるのだそうだ。
そのうち「羽」ってのは高ぶった感情を表現するのに用いられるらしい。
どの位かって言うと、
歌う人々はみな目を怒らし、頭髪は尽く逆立って冠を差し上げようとする程だそうだ。
激情家の俺を表すには欠かせねえんじゃねえかな。

525 名前:名無し客:04/03/24 13:14

現代日本では「おばあちゃんの知恵袋」なんて言葉があります。
それでは、エライ人の知恵袋の中には何が詰まっていますか?

526 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/03/25 01:12

>>525
「エライ人の知恵袋」って言うと、そうだな。
「いろいろ役に立つ備忘録が入った便利な袋」っていうような意味じゃなくて
「頭が切れて、いろいろな助言を的確に行う参謀役」のような意味合いになるんじゃねえかな。

この場合名前は「袋」でも中身は人間を差しているからな。
当然中身は五臓六腑が詰まっているじゃねえかと思うんだがどうだろう。
ああ、むしろ重要なのは腹の中身よりも頭の方か。
きっと、参謀になれる奴ってのは脳みその出来からして違ってくるんだろうな。

とはいえ、知者の内臓にも何か際だった特徴があるかも知れねえぞ?
ほら、聖人の内臓には七つの穴があるって言うくらいだし。
そういや、三国志は蜀の話だけどよ、
諸葛亮の死後軍権を掌握した姜維は文武両道で知られていたんだが
蜀の滅亡後クーデターを起こそうとして失敗して乱戦の中斬り死にしてるんだよな。
そのとき取り出した胆の大きさは鶏卵程の大きさがあったらしい。
さすがに諸葛亮の後継者になる程の男だと胆の大きさからして違ってくるってことだな。

何、うちの知恵袋はどうかって?
おっと、今はまだまだ智恵が出てくるようだから見せるわけにはいかねえな。
ま、もうちょっと待ってろよ。
智恵が出尽くしたところで分解して中身を見せてやるからよ。
口封じも兼ねることができて一石二鳥って奴だな、ガハハ。

527 名前:名無し客:04/03/25 10:10

周恩来とケ小平について評価考察宜しくお願いします。

528 名前:名無し客:04/03/25 12:25

金王朝と聞いて親愛な将軍様を連想する漏れはダメダメですか?

529 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/03/27 04:38

悪い、すっかり返答が遅れちまったな。

>>527
周恩来にケ小平?
こりゃまた、ずいぶん先の時代の奴らだな。
俺が知ってるってのも変な話だがまあいいや。まずは周恩来から。

周恩来ってのは20世紀半ば頃の中国を実効支配していた毛沢東って奴の片腕だった男だな。
この時期の毛沢東は帝位には就いていないとはいえ、実質上は皇帝みたいなもので、
その片腕だった周恩来は、言ってみれば宰相というような感じか。

んで、周恩来を評価するにあたって、切っても切れないのが「文化大革命」だな。
毛沢東がこの暴挙をやらかすにあたって周恩来もかなり関わってるんだよな。
これをどう見るか。
成吉思汗に近侍してその暴虐を少しでも軽減しようと努めた耶律楚材に比すべきか、
それとも秦二世皇帝の暴虐の火に油注いだ趙高の如きものというべきか。

ま、皇帝に過ちがあれば宰相が身体を張ってでも諌めるべきで、
それを積極的にやらなかったのは批判されて然るべきだろうな。
って言うのは簡単だけど、諫言するってのも難しいよなあ。
諫言を良く容れる相手ならいいけどよ、毛沢東って絶対そういうタイプじゃねえだろうし。

それと、本人自身は博識で公正無私、実務能力にも優れそれでいて謙虚と
なかなかスケールの大きい人物だったらしい。これで仕える相手がもう少しまともな奴だったら…
そういう意味では「悲劇の宰相」って言葉が似合ってるかもな。

あともう一つ。周恩来の意外な素顔として
学生時代、京劇の演技(しかも女形)がとても上手かったらしい。
人間は見かけによらねえな。

530 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/03/27 04:39

>>527(続き)
んでもう一人がケ小平か。
いろいろ批判されながらも失脚の憂き目に合わず「不倒翁」と呼ばれた周恩来とは好対照に、
こっちは何度も失脚を経験しているな。
それでも雌伏の末復活して実験を握っちまうあたり只者ではないというべきか。

実験を握ってからは自分は表に出ずに代表者を立て、
気に入らない奴は片っ端から首を挿げ替えていったキングメーカーってイメージが強いな。
中国の歴史ではあまりいないタイプだよな。
何でかっていうと権臣が皇帝の首挿げ替えても大抵次の皇帝によって打倒されちまうからな。
実力者が皇帝の廃立を行うことがあってもそれは自分が即位するための布石がほとんどだし。

いけねえ、ケ小平の話からずれちまった。
ケ小平って言えば2度目の失脚の際に毛沢東に「ブルジョア階級を代表している」と罵られたんだが、
自分自身も後に同じ言葉を後継者と目していた胡耀邦、趙紫陽に投げ付けてるんだよな。
歴史は繰り返すってことか。皮肉なもんだな。

あともう一つ、この男って長生きしたらしいな。
健康に留意するのも最後の勝利者となるためには欠かせねえってことか。

531 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/03/27 04:40

>>528
あん? 将軍様ぁ?
そりゃおめえまさか、朝鮮民主主義人民共和国とかいう、
民主主義とは名ばかりの独裁国家を支配してる変な服着た天パ野郎のことじゃねえよな?
おいおい、そんなのと一緒にするなって。
この俺をあのような輩と一緒にするたぁまさにダメダメであると断じざるをえないな。

大体、俺と奴に共通点なんてほとんどねえじゃん。
強いてあげるとすれば女好きだとか暴君であるとか、好戦的であるとか
…結構あるような気がして来た。この話はやめよう。

とにかく、支配者の姓が王朝名になったことってのは中国史上でもねえんじゃねえかな?
贏氏の秦、劉氏の漢、曹氏の魏、司馬氏の晋と
もともと皇帝の位ってのは王朝内部の実力者が乗っ取って受け継いだものがほとんどだから、
基本的には臣下時代に封じられた国の名を踏襲しているんだよな。
塞外民族の場合はかつて義兄弟だった縁(匈奴=漢)や
領土の地名(遼=遼東を支配したから)、特産品(金=本拠地は砂金の産地だったとされる)
などいろいろあるようだけど、姓から取ったってのはねえようだな。

けどよ、そっちの金もどうせ独裁者やるってのなら
「総書記」とかいう変な肩書きでなく堂々と「皇帝」を名乗りゃいいのにな。
周囲の反応が怖い? それ以上悪くなり様がねえんだし気にすることもねえだろ。

もし北朝鮮政権を一つの王朝として見たら
太祖―日成
末帝―正日
みてえな感じになるんかな?
なんだか南北朝や五代十国時代の弱小政権みたいだけど。
あ、正男ってのもいたんだっけ?
まー俺の見る所3代は続かんと思うんだがな。

532 名前:葉剣英:04/03/27 14:10

>ま、皇帝に過ちがあれば宰相が身体を張ってでも諌めるべきで、
>それを積極的にやらなかったのは批判されて然るべきだろうな。
諫言した臣下を殺した皇帝の言とは思えんな。

533 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/03/28 01:33

>>532 葉剣英
ガッハッハ、言われてみりゃ確かにその通りだ。
こいつは一本取られたな。

だがよ、
俺が諌めた臣下を誅殺したってのはホラ、ほとんどは南征に反対した奴らだろ?
江南政権を消滅させて中国を統一するのは大金の最大の国是であるんだから
それに反対する奴は言ってしまえばすると大金の臣ではないということになる。
だから誅殺しても無問題ってことだな。
う〜ん暴君の理論♪

まあそれはそれとしてだ、
宰相の地位に就くってことはやっぱりそれなりの覚悟はしてるんだろ?
相手が暴君といえども斬られる覚悟で諫言するか、
さもなくば身の安全を考えて去るかするしかねえんじゃねえかな。
俺のようにクーデターを起こして相手をぬっ殺して帝位に就いてもいいけどさ。
そういや、俺も一応宰相出身なんだよな。我ながら思い切った手を打ったもんだ。

ところでお前って、周恩来・ケ小平の同志で
文革期に実験を掌握した所謂「四人組」を打倒した葉剣英で合ってる?
ま、これからもよろしくな。
近代史の連中もいても面白そうだしな。

534 名前:名無し客:04/03/28 04:25

陛下を始め、エライ人のその自信は、どこから出てきますか?

535 名前:名無し客:04/03/28 04:26

一般的にはエライ人と言われていても、俺にゃあそう見えないぜ、という
「エライ人」はいますかね?

536 名前:名無し客:04/03/28 13:23

明代の宦官の跋扈は見ていて痛々しい限りです。

537 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/03/30 02:04

>>534
うん、そうだな。
一言で言えばやっぱり絶大な権力と実力に裏打ちされているという事実が
自ずから自信ってなって現れてくるってとこかな、ガハハハハ。

…とまあ冗談はともかくとして、だ。
やっぱり皇帝として臣下や民衆を引っ張って行くためには
どんな時でも自信マンマンでなきゃいけねえ訳よ。

だって良く考えても見ろよ。
物事一つ決めるのにあれこれ迷って愚図愚図と腰の定まらないような
頼りないリーダーに誰がついて行こうなんて思うよ?

たとえどんなに迷ったとしても、表面上では即断即決。
なあに、よくよく考えてなお迷うようだったら
どっちを選んでも大差無いから好きに決めていいんだ。
愚にも付かねえことをくよくよ悩むヒマなんざあるんならさっさと決めちまって、
その分選んだ選択をベストのものにするように全力を尽くす方が利口だと思うぜ。

538 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/03/30 02:04

>>535
一般的にエライとされていて俺自身はそう思っていない奴か…
うーむ、そうだな。いくつか挙げてみるとするか。

一つ目は孔子とかかな。
あ、いや。俺自身は別に孔子を嫌ってるって訳じゃねえが、
やたら神格化したりするのはどうかと思うのよ。
儒教ももともとの孔子の教えとはだいぶかけ離れたように思えるしなあ。

んで二つ目。
世を嘆き、世を避けて隠れ住んでは世情を批判している
所謂「隠者」とか呼ばれてる連中な。
宮仕えしないから高潔だと持て囃す向きがあるが、俺にはとてもそうは見えねえ。
大体世を変えたいと思うのならまずは為政者に仕えて実際に変えるようにすべきだし
為政者に不満があるのなら自分に合う為政者を探すべく放浪するのが筋ってものだ。

奴らときたらやる気か能力か、あるいはその両方が無いくせに
口だけは達者なものだから批判だけは一人前にしやがる。
挙句の果てにその尻馬に乗る連中も出てくるしな。全くはた迷惑な連中だ。

最後に、江南政権の自称皇帝とその取り巻きどもだな。
一応江南のほうではやれ皇帝陛下やら宰相閣下やらと崇められている様だからな。
俺にとってはただの匹夫に過ぎんが。

539 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/03/30 02:05

>>536
まったくだな。
明代の悪宦官っていやあ魏忠賢・劉瑾・王振が有名どころだが
>>508で魏忠賢を、>>で劉瑾の話が少し出たから
ここでは残った王振の話をすることにしよう。

王振ってのは明の第六代(第八代でもある。理由は追記)皇帝英宗の家庭教師だったんだが、
(この時点で秦二世皇帝の家庭教師であった趙高を連想させるな)
皇帝が幼少であることをいいことに専横な振る舞いが甚だしく、
反対派は容赦のない弾圧を加えて権勢を欲しいままにしていたんだ。

んでおりしもこの時代、
モンゴル族の一部族であるオイラートって国が明に臣従して交易を行っていたんだが
王振はこのオイラートと交易上のトラブルを起こしてしまい、
(何でも馬の値段を不当に安くしようとしていたらしい。差額を己の懐にでも入れる気だったのか)
オイラートの族長エセン率いる大軍の侵攻を招いてしまったんだな。

一方明では、このエセンの侵攻に対して
軍部の猛反対にもかかわらず英宗が50万の大軍を率いて親征を行うことになった。
この親征を進めたのが他ならぬ王振だ。
英宗もすっかり王振のいいなりなので結局諸将の反対を押しきる形で親征が決まった。

この親征が上手く行けば別に何てことはなかったんだが…
(次に続く)

540 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/03/30 02:06

>>536(続き)

さて、大軍を率いた英宗&王振一行、
勢いよく首都北京を出たのはいいものの、
前線付近まで来てオイラートの攻撃の凄まじさを伝え聞いてびびったのか
これまでの決意もどこへやら、急遽北京に引き返すことにしたらしい。
お前ら物見遊山じゃねえんだから。

ま、帰るなら帰るでさっさと北京に帰ればよかったものの、
なんかあれこれ愚図愚図としているうちに
とうとう土木というところでオイラートの大軍に追い付かれちまった。
結果はこれ以上の惨敗はないと言うほどの大敗北。
王振は乱戦の中戦死し、英宗は捕虜になっちまったとさ。
野戦で捕虜になった皇帝は中国史上でも後にも先にも英宗ただ一人だ。

この中国史上でも指折りの愚かな戦いを「土木の変」と言う。
王振は戦死したが、責任者王振の一族も誅殺されその一党もすべて粛清された。
没収された財産はかなりの巨額に上ったという。

ちなみに、オイラートの捕虜になった英宗は後に解放されたんだが
そのときにはすでに弟が帝位についていて、仕方なく上皇という形で軟禁されていたらしい。
んで弟の病死(暗殺説もある)で復位して第八代皇帝になったと言う訳。

しっかし、それにしてもだ。
明の太祖の洪武帝は宦官の害を熟知していたようで
宦官には一切文字を読めるようにするなとの遺訓があったんだが
永楽帝のクーデターに宦官が少なからぬ働きをしたこともあってか、
代々皇帝はみな宦官を重用する始末。
これじゃ跋扈するなって方が無理があるよなあ。

ま、少なくとも大金時代においては宦官が跋扈したという記録はねえし、
(戦乱でそれどころじゃなかったという説もあるがな)
清王朝でも宦官が権力を握ることはなかったそうだ。
さすが我ら女真(満州)族と言っておくか。

541 名前:足利義輝 ◆lAShoguNfs :04/03/31 00:39

随分間が開いてしまったの。
では、返答を始めるといたそう。まずは一ノ太刀!

>>478 (夫婦間やら恋人間やらのトラブルって起こった事ありますか?)
うむ。
特にそういった争いごとと言うのはないのう。
奥は大人しい女子であったし、身も無用の軋轢を生むようなことはせぬからの。
ただでさえいろいろごたごたしているのに奥向きのことで煩わされたくないものじゃ。

>>480 (武則天は肯定的に評価できますか?)
武則天というのは唐の国の女帝じゃな?
いろいろ血生臭い話が絶えぬので身は好かぬが
その政治手腕はかなりのものがあるようだのう。

そう言えば、我が国の孝謙(称徳)天皇は武則天の治世を参考にしたらしいのう。
この時代の元号が四字なのもそのためらしいぞ。

>>481 (ネギを背負わない鴨の利用方法を教えてください)
ふうむ。
質問の意味が今一つ理解できぬのじゃが。
「ネギを背負っている鴨」なるものが居るのか?
身としても鍋にして食す以外の利用法は思い付かぬの。
そろそろ鴨も北へ帰る時期か・・・

542 名前:足利義輝 ◆lAShoguNfs :04/03/31 00:40

続いて二ノ太刀!

>>484 (自分の発言に陶酔してしまうお年頃を過ごされた事、ありますか?)
ううむ、特にそういったことはないな。
身は口下手じゃからの。
立て板に水の如き弁舌の才能があればまだ別であろうが・・・

>>485 (暴君の貴方から見ても明の太祖の功臣官僚粛清は非道すぎると思いませんか?)
み、身はけして暴君ではないぞ。
というよりも、日の本の国には暴君というのは居らぬのではないかのう。
唐の国の皇帝のように独裁者というのが居らぬせいもあるがの。
それにしても数万人を平気で殺戮できるとは・・・唐の国とは斯くも人が多いのか・・・

>>486 (金側から見れば岳飛は憎んでも余り在る輩でしょうか?)
海陵庶人殿の言葉から見るに、
「敵ながら天晴れな忠臣」といった所のようじゃな。
日の本でいえば楠木正成のようなものかのう。
身にもこのような家臣がおればのう。

543 名前:足利義輝 ◆lAShoguNfs :04/03/31 00:40

さらに三ノ太刀!

>>487 (杜甫って詩は上手くても実際は単なる人生の落伍者では?)
身は唐詩のことはあまり詳しくないのじゃが、盛唐の詩人だったかの?
大分苦難に満ちた生涯を送ったようじゃの。

話が変わるが、身の時代では唐の詩人で著名なのは
李白や杜甫ではなく白居易のようじゃな。
何しろ平安時代に『白氏文集』が伝わっているおかげで
「唐詩といえば白居易」の図式ができたようじゃ。

>>488 (好き或は興味深いと思う拷訊・酷刑はありますか?)
身はそのような趣味はないがのう・・・

おお、そうじゃ。
以前にも述べたと思うが、処刑法の一つとして
罪人を地面に首まで埋めて、竹の鋸で首を少しずつ斬っていくってのがあるそうじゃが、
あれは完全に斬れるまでどの位時間が掛かるのかの?

>>498 (酷刑で真っ先に連想される人物は誰でしょうか?)
これも以前述べたことと重なるが、美濃の「マムシ」こと斎藤道三じゃな。
大罪人であれば釜茹でにするのも決して非難はされまいが、
薪を身内にくべさせるというのはのう・・・

ところで、実は斎藤道三は先代と次代の二人いて、
先代でトントン拍子に出世して次代で国の乗っ取りをした・・・
と聞いたことがあるのじゃがこれはまことかのう?

まだ質問が残っておるのじゃが今日のところはこれくらいに致そう。
残りもなるべく早く返答いたすとしよう。では、御免!

544 名前:名無し客:04/03/31 17:14

何もかもうまく行き過ぎたときに、疑ってかかる能力はまだ健在ですか?

545 名前:タレイラン・ペリゴール:04/04/01 00:04

ナポレオンの敗因は何だと思われますか?

546 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/04/01 01:26

>>544
おう、もちろんだ。
順調な時にこそ落とし穴ってのは潜んでいるものだからな。
何か裏がないか、よくよく気を付けておかないといけねえ。

あと俺は皇帝だから、細々したことは当然臣下にやらせて報告させてるんだが、
この報告一つ採っても丸々信じ込むとエライ目に遭っちまう。
「人主の患いは人を信じるにあり、人を信ずれば人に制せらる」
『韓非子』備内篇の冒頭にある言葉だが、まさに統治者の鉄則というべきだろう。
無条件に人を信じすぎるのは皇帝としては決して美徳ではないってことだ。
例を上げるとすれば、そうだな…

(ドタドタドタ…)
ん、何だ?
まったく宮殿内だってのに騒々しい。
何だ、こんな時間に急使が謁見を求めてるって?
よかろう、通せ。

547 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/04/01 01:27

おう、対江南政権の最前線を任せた李じゃねえか。どうした?
何、趙構(南宋初代皇帝高宗)がついさっき国を挙げて大金に降っただと!?

そ、それは本当か? 本当なのか!?
バンザーイ! ついにやったぞ!! 全土統一だ!
俺が大金を本当の意味で中華帝国にしたんだ!
うんうん、これまで実に長かったなあ…
これからは戦争も重税も無くなって民は喜ぶだろうし、
俺も毎日茶が飲み放題で言う事なしだ。

これからは治政に意を尽くして名君と呼ばれるように頑張らなきゃな。
と、その前に江南政権の後宮の品定めでもしておくとするか。
何しろ江南は美女が多いと評判だからな、グフフフフ…

なんだ、李。まだいたのか。
おう、お前には後で丞相か大将軍か国公の位をやるからどれがいいか選んでおけよ。
…ん? さっきのはウソでした、だと!?
て、てめえ…! この俺をたばかったというのか…!!

何ぃ、「4月1日は特別にウソをついていい日」だって? ふざけんな!
いい加減なことばかりぬかしやがって! 天子サマを欺いた罪、その身で思い知れ!

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────────‐───────────−────────────―─‐
─‐────────────‐────────‐∧_∧ ───‐──―──‐
─────‐∧ ∧,〜 ────────────‐(; ´Д`) ────―─‐──‐
──−──‐( (⌒ ̄ `ヽ───_ ───────‐ /    /─―/ヽ────―─‐
──―───‐\  \ `ー'"´, -'⌒ヽ──────‐| | 李 ‐─‐/ | | ─────―
―‐――──‐ /∠_,ノ    _/_───‐―──―─‐| |  /─―/ | |―────―‐
─────‐ /( ノ ヽ、_/´  \―────‐──‐∪ ./──,イ ∪ ────―─
────‐ 、( 'ノ(     く     `ヽ、 ―────―‐| /−─/|| | ──−───―
───‐‐/` ―\____>\___ノ ──────‐|/──/ || | ────‐─―‐
───/───―‐/__〉.───`、__>.―‐―───‐─―‐| || | ─────―─
──/──‐──────────────―−───‐(_)_)─────―─
─/────────−────────────‐──────────―‐
───────────────────‐─────────―─────‐
                一 刀 両 断 !!

ふう…、(改めて>>544に気付く)
あー…その、なんだ…うん。
まさしく「人主の患いは人を信じるにあり、人を信ずれば人に制せらる」だな。

548 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/04/01 01:27

>>545 タレイラン・ペリゴール
へっ? ナポレオンって何だ? 酒の名前か?
いや、だってナポレオンって確か18世紀末の人間だろ。
俺のような12世紀の人間が知ってたらそれはそれで変だしな。
(…って12世紀には酒のナポレオンもねえか)

それはともかく、ナポレオンの敗因か。
西洋史には詳しくねえが、俺なりに考えてみると…そうだな。
おそらくは「才能がありすぎた」からじゃねえかな。

何しろまず戦争に強い。
騎兵と砲兵による天才的な用兵術で瞬く間にヨーロッパ全土を席捲した程だそうだからな。
しかもタダの戦争屋ではなく、数学、地理、歴史にも通暁して
自ら「ナポレオン法典」を編纂するほど法律に明るいと来てるだろ?
「超世の傑」っていえば曹操だが、ヨーロッパではさしずめこの男かねえ。
下級貴族から駆け足で皇帝の位まで登ったのも宜なるかなってやつだな。
もっとも、中国の皇帝とヨーロッパの皇帝は同じではねえようだけどな。

けどよ、
自身に才能がありすぎた故に自身過剰になっちまったんじゃねえかな。
何しろ「余の辞書に『不可能』の文字は無い」と高言したらしいからな。
それで最後は失敗した、と。
ま、天才故に破滅したってところか。

中国でも歴史を紐解けばそういうのは枚挙に暇がねえのさ。
例えば紂王とか、項羽とか、符堅とか、楊広(隋煬帝)とか…
あと俺? なんちて。

ところで、お前って
最初ナポレオンと組んでたのに、後に反ナポレオンの密議を起こしたって本当か?
それって「君側の奸」って奴じゃねえの?

549 名前:名無し却:04/04/02 00:48

占いやら、まじないの類をいかがお考えですか?
ご自分や国の行動を決めるのに、利用していたりしますか?

550 名前:名無し却:04/04/02 20:55

今の中国が五胡十六国や五大十国のように分裂することは考えられますか?

551 名前:名無し却:04/04/02 21:40

火事場のバカ力を発揮できそうな状況がありましたら教えてください。

552 名前:名無し却:04/04/04 01:19

「とるに足らないアリンコのような物事」というと、何を思い浮かべますか?

553 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/04/04 02:25

>>549
余人はどうか知らねえけど、俺はまったく信じてねえぞ。
ましてや自分の事や国の事を決めるのに、占いの類など絶対利用しねえって。

大体皇帝たる者、それくらい自分で決めれねえでどうすんだよ。
国政を占い師に任せきりにする奴なんざアホ君主の烙印を押されるのがオチさ。
一例を挙げれば、三国蜀の後主劉禅とかな。
この男、諸葛亮が在世中はずっと頼りっぱなしだったものだから、
自分で物事を決めるという事を忘れちまったんじゃねえか?
有能すぎる臣下を持つのも考え物か。

占いといえば、周建国の逸話でこんなのがあるそうだ。
昔周の武王は商(殷)との戦いを前にして亀甲による占いを行ったんだ。
この結果は凶。だがこのとき武王の軍師太公望呂尚は亀甲を踏んづけて
「枯骨や死草に吉凶が判るものか!!!」 と叫んであくまでも戦いを断行。
結果知っての通り武王の軍は商を大いに破り、結果商を滅ぼして周が王となった。
2000年以上前の太公望の時代ですらこうだぞ。
まして俺の時代で占いがどうこうなどと言ったら太公望に笑われちまうぜ。

だがよ、その一方で
儒者は「易経」っていう占いの本を五経の一つとして崇め奉ってるし、
(しかもこの「易」ってのは周代に完成されたらしいものらしい。
 亀甲で吉凶がわからんのに筮竹でわかるとは思えんが)
世間一般でも讖緯説(平たく言えば預言書みたいなものだな)が
時折流行ったりするってんだからまったく訳わかんねえよな。
根本的に人間ってのはこういう占いの類が好きなのかね?

そういや、こないだ宮廷に人の命数をよく計るという評判の奴が来てな、
俺も興味本意で占わせてもらったんだが、その結果八十と出たそうだ。
占い通りならあと50年は生きられるって計算か。
もっとも、朱建平みたいに昼と夜を別に数えた…ってオチがなけりゃの話だがな。

554 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/04/04 02:25

>>550
どうかねえ。
吐蕃や蒙古あたりの自治区が独立するってのならともかく、
所謂中原が分裂するって事はねえんじゃねえかな。
大体分裂することによるメリットってないだろ?

ああ、あと台湾とか言う島も半独立国状態なんだっけ?
俺たちの時代にはほとんど人がいないも同然だったのに
21世紀じゃ経済大国っていうんだからこりゃ驚きだよな。

まーそれはともかく、だ。
長い歴史のおかげで中国大陸が分裂されているってのはアブノーマルな状態で、
一つの国家で統一されてるのが本来の姿ってであるという認識が中国にはあるからな。
この先たとえ分裂することがあっても、それは一時的なものに終わると思うぞ。
もちろん俺の時代のように南北に分かれている時代も終わらせる予定だ。
俺の手によってな。

この「中国は一つ」という言わば思想ってのは、
約1400年前の秦の始皇帝による中国統一に端を発するんじゃねえかな。
始皇帝についてはいろいろ毀誉褒貶あるみてえだが、
やっぱり「中国を初めて一つにした」という一事だけを取っても
充分偉大といえるんじゃねえかな。

555 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/04/04 02:26

>>551
「火事場のクソ力」か…
人間ってのは面白いもので、
普段は無意識下の抑制が効いているのか知らねえけど
自分の本来持てる力の何分の一も出ないんだそうだな。

んで、非常時になると抑制が外れるのか自分の限界までの力を発揮して
普段では考えられないような重さの荷物を運ぶことができたり、
数人掛りでも開かないような重さの門を押し開けたりする事が出きるんだそうだ。
そしてふと我に返ってみると、自分の為した力技に驚く…というのがパターンらしいな。
ちなみに、一旦我に返ってしまうとバカ力はもう発揮しないらしい。
つまり、意識しちまうとダメって事なんだろうな。

その「火事場のクソ力」、文字通り火事の時でも良いだろうけど、
突然の敵襲や謀叛など予測できねえ状況における生命の危機で効果を発揮するらしい。
だからどちらかっていうと慌てん坊な奴の方が発揮しやすいんじゃねえかな。
ホラ、だって冷静な奴はどんなに危険な状況であっても、頭の片隅は常に冷静でいそうなもんだろ?
だから俺も「火事場のクソ力」を発揮する場面はなさそうだな。残念残念。
まあ、すぐにかっとなるようでは皇帝の位ってのはなかなか勤まらないもので…

何?
>>140で俺の書いた能力値診断の結果では「冷静値が7点満点中2点だった」って?
そ、その分土壇場で強くなれるってことだからいいじゃねーかよ!
そういうことにしておけ。

556 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/04/04 02:27

>>552
アリンコ?
そいつは軟弱者の集団の江南政権の事か?
奴らなど所詮烏合の衆、我が大金の精鋭によって鎧袖一触…
と現実にはなかなかそうはいかねえのってのが辛い所だな。

トップは相変わらず軟弱な連中ばかりだが、
配下の将兵の質は段々向上しているような気がするしな。
先年名将岳飛を片付けたとはいえ、
いずれ第二第三の岳飛が出てこないとも限らねえし
早いうちに手を打っておかないといけねえだろうな。

それに、地理的な問題もある。
「南船北馬」って言葉もあるように、奴らの地盤にしている江南地方は水路が多い。
おかげで我が軍の主力騎兵部隊をを上手く展開できないし
といって船に乗った事のねえ奴がほとんどだから水軍戦ってのも自信がない。
ここに来て戦線が膠着しているのもこの地形が原因なんだよな。
やっぱり強引に渡河した上で、陸戦で一気に力攻めでなぎ倒すしかないか…

もう一つのアリンコっていやあ、
北方の(西方と言うべきか?)のモンゴル族か。
今は「減丁」と呼ばれる人狩り政策も上手く言っているようだし、
多くの部族が分裂して争っている状態になっているからあまり問題はなさそうだが、
騎馬民族ってのは一代の英傑が現れる事によってしばしば爆発的な隆盛を見せるからな。
古くは前漢時代の冒頓単于(匈奴)、西晋時代の劉淵(漢)、唐宋代の耶律阿保機(遼)
そして我が大金国の太祖、完顔阿骨打もその一人だ。

だから決して油断はできねえな。
今はアリンコとは言えゆめゆめ侮るなかれ、って奴だ。

557 名前:名無し却:04/04/06 02:45

奇跡のような嬉しかった事って何かありますか?
それともエライ人は、奇跡なんて信じませんか?
何か、皇帝陛下はそんな気がするのですが。

558 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/04/07 00:59

>>557
うん、確かに俺自身は「奇跡」ってものは信じてねえな。
歴史書でもこうした出来事が綴られると言うことがねえわけじゃねえけどよ、
大方こうした言葉の裏にはあれこれトリックがあったりするものだからな。
中国史上で有名な「奇跡」っていやあ、
王朝末期に新実力者が取って代わる前にあれこれ現れる「瑞兆」が有名だろうが、
これもほとんど全部って言ってもいいほど予め仕組んでいたものだろう?

それにだ、よく考えても見ろよ。
奇跡を当てにしてる姿ってのは傍から見てるとすげえ間抜けだぞ。
例えば今から1150年ほど前に、
前漢を滅ぼして「新」という国を建てた王莽って男がいたんだが、
こいつは>>210でも少し書いたが、現実を無視した政策をとりまくった挙句、
諸外国にそっぽを向かれ、国内ではあちこちで叛乱が起きる羽目になっちまった。

叛乱軍が今まさに都に攻寄ろうとせんという時に、この男何を考えてるのか
「威斗」なる靴べら(みたいな物)を後生大事に抱えていたんだそうだ。
これを持っていれば、奇跡が起こって「たとえ百万の大軍でもその威の前にひれ伏す」
とこの男は本気で信じ込んでいたらしい。

もちろん、その威斗とやらが乱入した叛乱軍を止めてくれようはずもなく、
王莽はあっさりと兵士どもに殺されちまった。当然の結果だな。
ま、こいつの場合前漢を簒奪して帝位に就けたってだけでも
ある意味「奇跡」みたいなものだけどな。

とにかく、だ。
皇帝たる者、起こるかどうか分からねえ奇跡を当てにする前に
すべき事はいろいろあるんじゃねえかと思うんだがどうよ。

さて、ここで話が変わるけどよ、
俺の場合の「奇跡」ってのは果たして何になるんだろうな。
え? もしこないだみたいな嘘ではなく、本当に突然江南政権が降ってきたら?
いやいや、それは「奇跡」と言うものじゃねえさ。
俺の「徳」というものだよ、徳。ガッハッハ。

559 名前:名無し却:04/04/08 00:50

歴史は一言では語れない、とは言いますが、歴史上のエライ人は
何言くらいで語れると思いますか?

560 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/04/10 01:48

>>559
うん、そうだな。
何と言っても歴史ってのは人間の起こした出来事の集まりだからな。
歴史が一言では語れない以上その主役たる歴史上の人物たちも
一言では到底語り尽くせねえと思うんだがな。

それでも歴史書という、文字として後世に残す以上、
限られた有限の数の言葉で書かにゃならねえからな。
俺を例に挙げるとすれば、そうだな…
最小限の必要な部分のみをとことん取捨選択していって、
あちこち削りに削って、少なく見積もってざっと百万言と言ったところじゃねえかな。

何、『史記』ですら全文五十二万六千五百字に過ぎないのに、
皇帝とはいえ一個人がそんなに多いわけねえだろって?
ガッハッハ、そりゃ所謂「白髪三千丈」みてえなもんだ。話半分に聞いておけ。

逆に一言で表すとすると、どうなるだろうな。
言葉を尽くして表現するってのも大変かも知れねえが、
ありとあらゆる虚飾を排し、直截な表現でその人物を的確に表すってのも
なかなか難しいだろう。
俺の場合なら、さしずめこうなるだろうな。
「海陵庶人は……  エ ロ イ」

おっといけねえ、「エライ」と書くべき所をつい「エロイ」と間違えちまった。
コラ誰だ、間違っていねえじゃんなどと抜かす奴は!
…けど、当たらずとも遠からず、か。
いーんだよ! 皇帝は血筋を残してナンボなんだから!

561 名前:名無し却:04/04/14 00:49

エライ人なら馬術の一つや二つ、お茶の子さいさいですよね?

562 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/04/14 22:38

>>561
あったりめーよ。
中原には「南船北馬」って言葉があるようだが、
俺は北方の中の北方、遼東は会寧の出身なんだぜ。
狩りで生計を立てている俺たち女真族が馬に乗れねえでどうするよ?

聞いた所によると、西のモンゴルの方じゃ
「馬上に生まれ、馬上に死す」てな言葉があるそうだが俺たちも似たようなもんだ。
さすがに皇帝となった今では四六時中馬に乗っているわけにはいかねえが、
それでも馬との関わりはまだまだ大きいな。

何と言っても大金がこうして中原に進出できた背景には、
騎馬による圧倒的な機動力が物を言ったってのがあるからな。
当然今でも騎兵隊は軍事力の中心として大いに周辺諸国を恐れさせている。

まー俺たち女真族が中原に進出してそろそろ30年になる訳だから、
新しい世代の中には馬に乗れねえ軟弱な奴が出てくるかも知れねえな。
もっとも、精鋭の騎兵隊が長年の平和で馬に乗れなくなった…
って言うような情けねえ事態にはならねえだろうがな。
戦時中はもちろん、平時においても鍛錬は必要だ。

あ、もちろんただ馬に乗れるだけじゃなく射撃だってこなせるぞ。
いいか、馬上の射撃って奴はな、膝の締めが肝要なんだ。
何しろ手綱が使えねえ訳だからな。足だけで馬を操れなきゃいけねえ。
下肢の力で馬を御し、上体はあくまでもしなやかに。
カチコチになってると却って落馬しちまうぞ。

563 名前:名無し却:04/04/16 03:30

エライ人も花見はしますか?

いや、海陵陛下なんて、毎年美女に囲まれて花見すんのかなー、
と思いまして。

564 名前:ルクレツィア・ボルジア:04/04/17 16:10

此度の長きにわたる無音、まことに心苦しく存じます。
延引ながら今一度まかりこしましたので、
何卒ご諒恕願いたく……願いたく……、

ああもう、次に何と言うのか忘れました!
とにかくルクレツィアでございます。
ご無沙汰して申し訳ありません。
最初からこんなふうに申し上げればよかったのですわね。
ええと、宣言より大幅に遅れましたが戻ってまいりました。
「情痴事件で刺されやがったか」「兄貴と駆け落ちか」などと
いろいろイケナイ想像をなさった方には不本意でしょうが、
ルクレツィアはなんとか健在ですわ。

それでは、いただいている質問に答えさせていただきます。
あらためて、よろしくお願いいたしますわ。

565 名前:ルクレツィア・ボルジア:04/04/17 16:11

>>391さま

へいしょうもんさま、ですか?
海陵陛下と足利さまのお話によると、首と胴が別々に埋葬されたようで、
生前よほど恐れられていたのですわね。間違っても化けて出てもらっては困る、
という事でしょうか。もっとも、埋めた人間の期待に反して
首だけになっても元気いっぱいだったようですが。精力的な方ですわねえ。

さて首を斬って埋葬ですが、西洋では頚動脈くらいなら結構行われています。
いえ罪人だからというわけではなく、それこそ化けて出てもらっては困るからです。
ごく稀にではありますが、実際に死人が棺桶の中でもがいた跡もあったりして
恐れられたわけですね。キリストではあるまいし、そうちょこちょこと
復活してもらっては困る、と。

ですがこういうお話、要するにまだ死んでいないのに
周りが勘違いして勝手に埋めたわけですわよねえ。
いわゆる「早すぎた埋葬」という現象。確かに死人(のはずだった人)に
動き出されたら埋めた側は驚くし怖いかもしれませんが、
埋められたほうもたまりません。勘違いで生き埋めとか頚動脈切断なんて、
まったく冗談にしてもやめてくれと言いたくなるでしょう。

そういえば、アメリカ合衆国の政治家ジョージ・ワシントンさまは
ずばり遺言でこの事にふれているようですわね。
「葬式は丁寧に」とか「3日間は埋めてくれるな」とか
あれこれと何度も念押しして亡くなったそうです。怖い怖い。

566 名前:ルクレツィア・ボルジア:04/04/17 16:11

>>393さま

わたしが偉いかどうかはともかくとして……、
羨ましい事ですか? それはもちろんありますわよ。具体的に申し上げますと、
たとえばお兄さまの結婚相手のシャルロットさまなどでしょうか。
その方、初めての夜にお兄さまと6回もなさったそうで。
6回ですわよ6回。一晩に6回。ルイ12世陛下ほか立会人の目前で6回。
いえ本当にもう何と申しましょうか6回。
わたしなんか一晩に6回どころか……ぐすん。

>>395さま

肝心な所が切り取られているようですが、察するに房事を共にしたい女性、
という訳で間違いございませんか? ええと、今のわたしには
精神的にも肉体的にも特定の相手がいますので、とりあえずは
必要ありません。そういう事にしておいてくださいませ。

ただ、子供の頃は時々ジュリアさま(>>49)に身体を撫でられたりする事が
ありましたわね。今思えばあれは、そういった「愛の御技」を将来に備えて
身に着けさせようというお父さまの差し金だったのでしょうか?
だとすれば相当に凄い話ですわね。愛人に娘の性教育とは。
いえ別に嫌ではありませんでしたが。 

567 名前:ルクレツィア・ボルジア:04/04/17 16:12

>>396さま

貧乏って何ですか?

……ええと、冗談はともかくとして。
わたしは生まれた時から贅沢に慣れきった罰当たりな女ですので、
あまりそういう事はございませんわね。大体わたしたちの時代、
たとえば物を捨てても必ずといっていいほど別の誰かが有効に活用してくれます。
21世紀日本と比べて、完全な無駄というものが遥かに少ないわけですわね。

付け加えますと、わたしは必要に迫られれば貧乏生活にも耐える自身はあります。
たとえば、すべてを捨ててお兄さまとふたり手に手をとって……という時。
そうなったらお針子でもなんでもやってお兄さまひとりくらい食べさせてあげますわ。
わたしは本気です。ええ本気ですとも。

568 名前:ルクレツィア・ボルジア:04/04/17 16:12

>>407さま

ここ数千年間でいちばん勢い盛んな動物といえば人間でしょうか?
わたしも基本的には人間は好きですわね。たまに例外も存在しますが。
たとえばドン・ミケ……お、おほほほほ次の質問に参りましょう♪
さあさあお客さまもお急ぎくださいましわっせわっせ。

>>408さま

ええと、先日お兄さまが配下の傭兵たちに反乱を起こされましたわね。
いえ、反乱そのものは成功するはずないと確信できたので、少し驚いただけです。
問題はその続報で、部隊を率いて急遽迎撃に当たったドン・ミケロットが
敗れて戦死した、との事。

それをきいたわたしは「きゃー」とも「わーい」ともつかない叫びをあげたそうです。
そして次の瞬間には簡易祭壇の前に走りこんで「ハレルヤ!」とか「この世にすべてに
祝福あれかしー!」などとわめいたとか。周りの人からは凶報で気がふれたかと
勘違いされたようですが、たぶん狂喜乱舞していたんでしょうねえ。
なにを他人事のように、とおっしゃるかもしれませんが、わたしその瞬間を
よく覚えていませんので。以上は後から聞いた様子というわけですわね。

もちろんみなさまご存知のとおり、これは単なる誤報だったわけですが。
ミケロットいまだ健在なり、の知らせを聞いた時、わたし今度こそ叫んでしまいましたわ。

「そんなわけないでしょ! もう一度確認してください!」

569 名前:ルクレツィア・ボルジア:04/04/17 16:15

>>411さま

寛容ですか……。寛容か狭量かと問われれば、わたしはたぶん寛容の部類に入ると思います。
え? 例を挙げろ、ですか? ええと、急に言われても……。

あ、あれ! 例の従者(>>248、>>439)と密通した事、あれって寛容といえませんか?
だってほら、手をついて「お願いします! やらせてください!」と請われたから
こちらもその気になったわけで。いえ一言一句過たずこのとおりの言葉では
なかったような気もしますが。とにかく道徳上は問題ないんですから、
あんなに真剣に頼まれるとやはりなかなか断れません。

その後に降りかかった運命も含めて、すべては彼の望んだ事。
それを叶えてあげたんですから、やっぱりこれって寛容ですわよね?

                                  くす。

570 名前:ルクレツィア・ボルジア:04/04/17 16:15

>>412さま

10年ほど前にジェノバのクリストファー・コロンブスさまが
インディアス(21世紀日本でいうところのアジア)を発見しましたわね。
「発見」呼ばわりされた現地の人はオイオイと言いたいでしょう。
もっともこの時発見されたのは、インディアスでもアジアでもない
まったく別の土地だったわけですわよねえ。

それにしても、コロンブスさまに出資したのはスペインのイザベルさまですのに、
その新大陸を植民地として併合したのはイギリス……。
スペインはボルジア家の古巣でもあるのですから、もう少しがんばって
いただきたかったですわね。

え? スペイン王家はこれからがんばる? カルロス坊ちゃん?
な、なんでしょうその名前。ごくありふれているはずなのに、
体内の「ルネッサンスぶくろ」になにやら不吉な疼きが。

そういえば、最近生まれた神聖ローマ帝国皇帝とスペイン国王の
共通のお孫さまの名前が……。

571 名前:ルクレツィア・ボルジア:04/04/17 16:18

それでは、きょうはこれにて失礼いたします。
1週間どころかほぼ1ヶ月の留守でしたが
寛大なみなさまは笑って大目に見てくださるものと
このルクレツィアは確信しております。

それでは、ごきげんようみなさま。

572 名前:名無し却:04/04/17 16:41

一国の領主としての規範となる方は知り合いに居られますか?

573 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/04/19 01:11

>>563
おう、もちろんだ…と言いてえとこだが、
お前らの言う外に出て桜の木の下で宴会ってのはやったことねえんだよな。
俺だけかも知れねえが、どうも外に出るとじっとしてられなくてな。
やっぱり俺としちゃただ花を見て酒をかっくらうよりも、
馬に乗って獲物を追う方が合っているのかもな。

あ、そうか。昼間は狩猟をやって、夜にしとめた獲物で一杯やりゃいいのか。
つっても俺の住んでいる辺りはまだまだ夜は冷え込むしな。
それに皇帝とあろう者がへべれけになって外に寝転がるのはまずい気がする。
出征兵士なら酔って沙上に伏すのもアリだろうけどな。

それはそうと、
よく男の夢に「酒池肉林」ってのがあるらしいがよ、あれってどうなんだろうな。
そう、商の紂王が考案したという、池の水の代わりに酒を注ぎ、木に肉をぶら下げて
男女とも裸になって乱痴気騒ぎをするって奴。
肉なんざ干している間に冷めちまって旨くなさそうだし、
まして酒は誰かが池と勘違いして飛び込んだ上がりを呑まされるかも知れねえ。
…何だか想像していて気分が悪くなってきたな。

ああ、もう一つ。紂王ってよほど宴会好きだったらしく、
「酒池肉林」のほかに「長夜の飲」って言葉も残してるのだな。
何やら「窓を閉めっぱなしにして夜の雰囲気のまま延々飲み続ける」ものらしい。
こっちは酒池肉林に比べりゃ大分マシな感じではあるんだが
ずっと暗くしていないと飲めないってところがちょっとへたれてるよな。
まー朝酒が大好きな奴は身上を潰すって言うからな。

574 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/04/19 01:11

>>572
規範となる知り合いねえ。
うーん、同時代ではこれと言っていねえな。
大抵の皇帝は先代やその前の皇帝から規範ってのを学ぶんだろうがよ、
そもそも俺の前の皇帝だと「皇帝」ってよりは「族長」みたいなものだったからな。
中華帝国的な皇帝独裁制を目指している俺としてはどうも参考になりにくいわけよ。
一番参考になるのが俺がぬっ殺した先代(煕宗)ってのが皮肉な話だな。

身内がダメなら外から求めるって手もあるが、
何しろ一番近いトコって言うとあの江南政権の連中だろ。
軟弱な奴らになんざ学ぶものなんてねえっての。
というかその前に、江南政権の奴らを規範にするなんて癪だし。

結論からすると同時代から学べそうな奴はいねえってことになるが、
だからと言ってそう悲観したものでもねえぞ。
何しろ中国は歴史の国だ。歴史書から学べばいいんだからな。

とすると俺の場合は…やっぱり項羽、かな。
え? 何でかって?
うーん、やっぱり行動原理とか分かりやすいし。

575 名前:名無し却:04/04/20 03:23

天才は99%の汗と1%の霊感より成るそうですが、
偉い人はどのような成分で成っていますか?

576 名前:名無し却:04/04/21 17:11

御自分の名語録と迷語録を教えて下さい。

577 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/04/25 01:51

悪ぃ悪ぃ。
最近遠征の準備に追われていてな、つい返事が遅れちまった。
んじゃ回答はじめようか。

>>575
ん? 何でできているかって?
そりゃ骨と肉と血でできているに決まっているだろ。
皇帝って言ったって肉体的には普通の人間と変わりねえからな。
臣下も骨と肉と血でできている事には変わりねえんだが、
長く仕えると肉と血がだんだんなくなっていくみてえだな。
んで最後に骨だけが残るから、辞職願いを出すことを「骸骨を乞う」というらしい。
『晏氏春秋』って本にはそう書いてあったが、
最近は臣下もやる気が無いのか骨になるまで働くって奴は見た事ねえな。
もっとも、骨になる前に俺が斬っているからかも知れねえがな、ガハハ。

ん? 何だか不満そうだな。何、そういう意味じゃねえって?
ほう、偉い奴を偉い足らしめているものを教えて欲しいのか。
そりゃ俺だと「皇帝の地位」、それに尽きるんじゃねえかな。
なんだかんだ言って好き勝手できるのも皇帝の地位があってこそだからな。
もっとも、エライ人として不動の位置を占めるには
ただ皇帝の地位にいるってだけじゃダメで、その地位に対する畏敬が伴わないといけねえ。
もちろん、恐怖心でもいいがな。

ともかく民衆に舐められるようじゃあ皇帝と言っても先はねえわけだ。
これを象徴するのが隋は煬帝の頃に起こった事件だ。
ある日、皇帝の留守中に弥勒仏に扮した暴徒が宮殿内に乱入して、
大声で皇帝を罵った事件があったそうだ。
もちろんそいつらはすぐに鎮圧されたんだが、
皇帝を恐れぬ人間がいるっていうことが叛乱軍を力づけたようで、
結果として各地で叛乱が起こって隋の死命を制することとなった。
皇帝だからと言って胡座をかいていると足元を掬われるって奴だな。

578 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/04/25 01:52

>>576
うーん、名言か。

ほら、史書の記述ってのは大体あっさり味だからな。
某月某日に何が起こった(文中やけに「殺」の字が多いのは秘密だ)とか、
どのような上表があったかなんてのはしっかり記録されるんだが、
皇帝本人の言葉がそのまま書かれるってのはまずねえんだな。
まして『金史』っていやあ歴代史書の中でも薄味で知られてるしな。

まーその中でも数少ない名言を拾ってみるとすると…
「四海の内はみな朕の臣子なり」ってのはどうだろう。
世界帝国を目指す皇帝の言としてはなかなかだろ?
え? こりゃ先代のセリフじゃねえかって? …チッ、良く知っているじゃねえか。
もっとも、俺の方がより強く民族融和を進めてたんだから、
上のセリフが俺が吐いてこそ相応しいと思うんだがな。

んー、とすると「馬を立てん呉山の第一峰」かな。
これは俺の作った詩の一節から取ったから確実だぞ、ガハハ。
迷言? 俺はんなもん吐かねえからねえよ。いやマジで。
…どうしても知りたいなら>>494を読め。

579 名前:モロー将軍:04/04/26 04:58

ナポレオン・エスプリを一つ紹介しよう。


タレーラン

    機密情報

       タレー流し


それが、ナポレオン・エスプリ

580 名前:名無し却:04/04/27 00:05

ナポレオンは際立った早飯で大抵八〜十分で済ましたそうだけど
早飯も芸の内ですかね?

581 名前:名無し却:04/04/28 03:14

多くを持つ者は、もっと欲しくてたまらない、という諺がありますが、
かなり多くのものを持っていそうな皆さんが、まだまだ足りない! と
思っているものはありますか?

582 名前:名無し却:04/05/01 00:17

陛下はクビ斬りがお好きなようですが、それでも人材は充分に集まるものでしょうか?
そのうち仕官希望者がいなくなったりしそうで心配です。

583 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/05/01 18:12

ん、また返事が遅くなっちまったな。
まあ今戦時中ってことで勘弁しておいてくれや。

>>579
ほう。
てことは「漏」とか「洩」とかが名前に含まれるような奴は
重要な機密を任せねえ方が良さそうだな。

だがよ、名は体を表さねえって奴も多いよなあ。
特に「忠」とか「義」とか付くような奴。
以前挙げた魏忠賢なんかは「忠」でも「賢」でもねえんだからやんなっちまうよな。
改名する前の名も李進忠でやっぱり「忠」の字が無駄に入ってやがるし。

まー親が子に名前を付けるときは普通嘉字を選ぶものだし、
どうしても「名前通り…」ってよりは「名前と違って…」ってケースの方が
多くなるのは仕方がねえかもな。

名前っていやあ、
元末に朱元璋と覇権を争った群雄の中に張士誠って男がいるんだが、
この男の名前に関する面白いエピソードがあるので紹介しよう。

こいつはもともと盗賊出身でもとの名前が張九四だったらしい。
んで九四じゃちょっと威厳がないってことで文人に名前を選んでもらったんだ。
それで「士誠」っていう立派そうな名前をもらったんだが、
これは実は嘲りがこもっていたとのことだ。
(『孟子』の中に出てくる尹士なる人物がはじめ孟子を批判して、
 のちに孟子の話を聞いて恥じ入り、「(尹)士は誠に小人なりき」と言った
 つまり、「士誠=小人」という意味だな)

んで朱元璋(洪武帝)がこの話を聞いて文人に対する警戒心を高め、
後の大粛清に繋がった…とまことしやかに囁かれているらしいが、
その真偽はともかく、張九四も孟子くらい読んでおけば恥をかかずに済んだのにな。
やっぱり読書は大事だと言うことだ。

584 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/05/01 18:13

>>580
へえ。
聞いた所によるとナポレオンって奴は1日たった3時間しか寝ねえってことだが、
飯を食うのもまた早いのか。こいつぁ女を抱くのも早えのかもな、ガハハ。

しっかし、毎日そんな早食いで胃を壊さねえものなのかなあ。
俺は飯にはちゃんと時間を掛けているぞ。
毎日政務で大変なんだから飯ぐらいはゆっくり食っておかなきゃな。
もちろん戦の最中ならそんなことは言ってられねえから
必要最低限の時間しか取らねえし、
時には2,3日食わずに追撃ってこともあるけどな。

>>581
お。
そいつぁ光武帝の「隴を得て蜀を望む」って奴だな。

まあ俺も皇帝という地位にある以上、
金も米も土地も人間も馬も思うまま(表向きは)なわけだが、
だからといってこれで満足ってわけにいかねえのが面白えよな。
今は江南の征服を日夜考えているわけだが、
それが仕上がったらさらに他の土地を目指すのかもな。
人間の欲望には限りがないって言われているが確かにそう思うぜ。

足りないものは一杯あるが、そうだな…
とりあえず欲しいのは茶かな。一日十杯までってのはかなりきついぞ。

585 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/05/01 18:13

>>582
なあに。
仮に1日10人斬った所で1年で精々3600人だろ。
地方の属吏や兵士を含めりゃ百万単位で仕えている大金にとっては
誤差の範囲だろう。

そもそもこの時代と言えば大規模な民間企業なんてない時代だからな。
素封家でもないやつは農民になるか商人になるか、
あとは官吏か兵士にになるかのいずれしかねえわけだ。
まして士大夫階級の連中にとっては官吏になる、これの一択だ。
とすれば話は簡単、圧倒的な買い手市場なわけだから
少々乱暴にした所で仕官を諦めたりはしねえってことだ。

なに、江南政権に逃げられたらどうするって? ハッハッハ、そいつぁ大丈夫だ。
てめえの国の人間すら使いこなせねえ連中にだ、
他国からの逃亡者を受け入れる度量なんざねえって。
なら秦檜はどうなんだって意見もあるだろうが、
奴はもともとは北宋の重臣で捕虜の立場から脱走を図ったって触れ込みだからな。

それに俺は殺人鬼じゃねえんだから、理由もなく人を斬ったりはしねえし、
劉宋の後廃帝みたいに「一日殺さざれば惨然として楽しまず」なんてことはねえよ。
・既に決まった南征に反対する
・俺が大金を滅ぼすなどの妄言を吐く
・人の前で顔を顰めたりしたり、不満そうな顔をする
こういうしょうもないことをしなければ俺だって無闇に斬ったりはしねえって。
あとは命令をきっちりこなす。簡単だろ?

586 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/05/01 18:14

ここでお知らせだ。
最近江南政権との国境付近で小規模な紛争が起きてたんだが、
いよいよでかめの戦が起きるかも知れねえ。
てことで全軍の士気を高めるために俺も出陣することになった。
てことでしばらくは返事が書けねえ。

どうせ軟弱な江南の奴らのことだ。
金帝の親征って聞けば蜘蛛の子を散らすが如くすぐに逃げ出すだろうから、
大した時間も掛からずに帰ってこれると思うが…まあ1週間くらい見ておいてくれ。

…って準備している期間の方が長えじゃねえか。
そりゃ戦争で十万の兵を動員すればあれやこれやで
一日で千金くらい余裕で掛かるんだから、準備に時間が掛かるのも当然だけどな。

ま、ひと暴れしてくるよ。じゃな。

587 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/05/01 18:21

やれやれ。
俺とした事が「てことで」を2個重ねちまった。

×てことで全軍の士気を高めるために俺も出陣することになった。
○そこで全軍の士気を高めるために俺も出陣することになった。
とでも脳内変換しておいてくれ。

従者が乗馬をつれて来たことだし、それじゃ行ってくるかな。
いざ、出陣!!

588 名前:名無し却:04/05/04 02:46

陛下の土産話を楽しみにしております。
どうかご武運を。

戦に出掛けるときに、これだけは忘れられない! という一品(逸品)はありますか?

589 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/05/19 23:56

おう、待たせてすまねえな。
予定よりも大分長く掛かったがようやく遠征から帰ってきたぞ。
何しろ敵兵の奴らはちょこまかと逃げまわりやがって
捕捉して殲滅するまでにえらく時間掛かっちまってよ。

ま、準備した期間よりは長く戦えたのでこれはこれでめでたいめでたい…か?
とにかく今日からまた営業再開だ。溜まった政務もこなさなきゃだけどなー。

>>588
うむうむ、土産話か。今回の俺は大分頑張ったぞ。
せまりくる敵兵の中、俺は少しも焦らず敵をちぎっては投げちぎっては投げ…
こら、寝るなー! 今いい所じゃねえか!

…まあいい、せっかくだし土産もやろう、ほれ(どさっ)
敵の総大将の生首だ。インテリアとしてもなかなか乙な物だぞ。
玄関先でも飾っておけば一騎当千の強者だと思われる事間違いナシだ。

そういやどっかで聞いた話だがよ、
敵将の首を取ったあと皮を剥いでしゃれこうべにして、
さらにそれを盃にして宴会で一杯やるってのを行われたそうだ。
これぞまさしく「勝利の美酒」って奴かも知れねえな。

590 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/05/19 23:56

>>588(続き)
それじゃあ本題。戦場にかかせねえものか。
そうだな…まずはやっぱり武器の類だろう。
ま、戦場に行くのに武器を持っていかねえバカはいねえと思うが、
やっぱり少しでも優れた武器を持つ事が生き延びるには必要だからな。
大金では数ある武器の中でも特に弓を重要視している。

何、槍や刀の方が重要じゃねえかって? ガッハッハ、甘い甘い。
機動力を生かし、相手が無防備な所でありったけの矢を食らわせる。
そうすると相手は混乱するから、接近戦を挑むのはそれからだ。
つまり、槍や刀の出番がくるころには相手はほぼ潰滅してるんだから、
性能はそこそこでいいんだよ(ま、性能はいいに越した事はねえけどな)

ちなみに俺たちの使っている弓は、「合成弓」と言って、
動物の骨や木の皮などを組み合わせた物でできている。
長年研究されただけあって飛距離はそこいらの弓とは比べ物になんねえぞ。

あとはそうだな…
やっぱり俺の場合、戦場でも茶は欠かせねえからな。
何をかくそう、最新鋭の茶器を携帯して行ったのだ。

この茶器(というか水筒)は一見普通の磁器製なんだが
実は二重底になっていてな。熱を逃がさねえ構造になってるんだ。
作るのも結構手間が掛かるらしくて、二重になっている容器の隙間部分に水を入れ、
然る後に火にくべて蒸発させ、頃合いを見て封をするというややこしいやり方で作ったそうだ。
これでいつでもどこでも淹れたての熱い茶が飲めるってわけだ。どうだい画期的だろ?

見かけによらず軽いのはいいんだが、ちょっと割れやすいのが難点だな。
ま、割れたら予備のを使えばいいわけだし、
こういうのをいくらでも作らせることができるのも皇帝の権力って奴だな、ガハハ。

591 名前:名無し客:04/05/20 17:54

顔杲卿の死に様は無様で無意味ですね。
自分は安禄山の肩を持ちます。

592 名前:アンバガイ汗:04/05/21 14:12

何故わしを木馬に釘打ちになどしたのだ?

593 名前:名無し客:04/05/22 13:27

世界の果てってあると思います?
もしあるとしたらどんなところだと思いますか?

594 名前:名無し客:04/05/23 00:10

ご自分を英雄と誇れますか?

595 名前:名無し客:04/05/23 01:45

八徳
仁、義、礼、智、忠、信、孝、悌

ご自分に欠けているものは何ですか。

596 名前:名無し客:04/05/23 12:19

世界の三大美女の一人クレオパトラは…実は美女ではなかったらしいってほんと?
実物の彼女の横顔をデザインしたコインは美女と言うには、あまりにもかけ離れてあった顔付きになっていた。

しかも男運のなさが長く続いたエジプト時代に終止符が打たれ滅んだとあるテレビで特集していたので・・・

597 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/05/26 02:09

…へくしっ!
んん? 夏風邪かぁ? それとも誰かが噂をしてるのか?
まあいいや、返答を始めよう。

>>591
顔杲卿は>>504でもちょっと説明しているから詳細は省くが、
安禄山の討伐にしくって捕えられ、降ることを肯ぜずに禄山を罵って処刑された奴だな。

うーん。
確かに殺されたのは無様とは言えるかも知れねえけど、
別に無意味でもねえんじゃね? 忠義の名を残すのも一つの生き方だしな。
大体命が惜しけりゃ寡兵で討伐軍を起こそうなどと始めから考えねえだろう。
ひょっとすると、間違った事を見ると黙ってはおれないタイプなのかも知れねえな。
ちょっと暑苦しそうなので近くには置いておきたくないって感じか?

それはともかく、
安禄山に付いたからって身の安全が保証されるわけじゃねえと思うんだが。
安禄山は唐の朝廷に楯突いた、言わば叛乱軍なわけだから
討伐を受けて官軍に捕まりゃ極刑ものであるのは言うまでもねえし、
安禄山自体俺が言うのもなんだが結構残忍な奴だからな。
例えばだ、最後まで抵抗した頴川太守の薛愿と長史のホウ(漢字が出ねえ。广+龍)堅を
安禄山の命によって縛った上で結氷している湖の氷上に放置プレイハァハァ…
もとい、放置して凍死させてたとか、
降将の哥舒翰を手厚く遇しながら後に役に立たないと判断するとあっさり殺すとか、
側近を気の向くままに鞭打った…などその手のエピソードには欠かせねえ奴だからな。
何かの拍子に勘気に触れて惨殺…って目に遭うかも知れねえぞ。

598 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/05/26 02:10

>>592 アンバガイ汗
ん? お前誰だっけ?

…あ、思い出した。
俺の時代に服属していなかったモンゴル族内のボルジギン部族の族長だっけ。
確か娘を嫁にやるために送っている所を、同じモンゴル内の一部族であるタタル部族の連中に
捕まってしまって、俺の所に突き出されたんだよな。
ま、族長とあろう者がそこいらの父親みてえにわざわざ送っていったりするから
敵に捕まったりするんだ。これも運命と思って諦めてくんな。

ここでみんなには
何でタタル部族がこいつを俺の所に突き出したかを説明しておいた方がいいかな。
俺たち女真族もそうだから良く判るんだが、塞外民族って奴は
優れたリーダーが現れるとものすごい勢いで膨張して周辺諸国を震撼させるからな。
そうならないためには予め優れたリーダーになりそうな奴を早めに片付けてしまったり、
部族同士の対立を煽って一致団結させねえようにしてるんだ。

そこで大金のモンゴル対策として、目を付けたのがタタル部族だ。
まずこいつらを圧倒的な兵力で叩き伏せて服従させた後に、
こいつらを手先として服従しない他部族の族長や有力者の討伐を行わせていたんだ。
今回こうしてボルジギン部族の族長を捕えられたのもその結果だな。
もちろんタタル族には恩賞やらいろいろ用意しないといけねえんだが、安いものだ。
こうして大物を捕らえたことでこれでしばらくはモンゴル族の大統一はねえだろうからな。
俺も安心して江南の征伐にあたれるわけだ。なかなかの手腕だろ?

で、木馬に釘を打ちつけた理由?
いや、だってモンゴル人ってのは「馬上で生き、馬上で死す」んだろ?
だから最後も馬の上で生涯を終わらせてやろうかなーって思ったんだけど。
釘を打ったのはもちろん落馬をしないように、との親切心だよ。
経験した事のねえ奴にはわからねえけど、落馬するとマジ痛えもんな。
下手するとそれが原因で大怪我したり下手すると死んだりするし。
俺はまだ若いからいいけど年を取った奴とか特にな。

いやあ、敵の族長にまでそんなに気を使うとは。
俺ってなんて親切な男なんだ。ガハハハハ。

599 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/05/26 02:12

>>593
世界の果て? さあなあ。
実際見たわけじゃねえからわからねえがやっぱりあるんじゃねえの。
>>414でも書いたけど李賀の詩みたいにこの世界が巨大な杯の上に
ぷかぷか浮かんでいたりするとそれはそれで面白そうだがな。

おう、そういえば誰かは忘れたがよ、
「この世界は丸い」ってとか何とかって言ってなかったっけ?
これってどう考えても嘘っ八な気がすんだが。
だって良く考えてみろよ、もし球体だとしたら
反対側にいる奴はみんな落ちちまうじゃねえか。
ぶっちゃけありえないと思うんだがなあ。

まだ返答途中だが今日の所はここまでにしよう。
いやあ溜まってるんだよ最近。…政務がな。
残りの返事は明日か明後日か、なるべく早いうちに書く。
悪いけどそういうことでな。んじゃ。

600 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/05/27 23:24

うん、一応600ゲットか。
では一昨日の返答の続きだ。

>>594
おいおい、当たり前の事を聞いちゃいけねえな。
(アル中状態で凶暴になったの危険を感じたから)義のために先帝を涙を揮って誅し、
(女真族をあまり高位につけると乗っ取りの危険があるから)他民族を差別せずに
優遇することにより民族間の融和を目指し、
中華の統一の(といいつつ江南の美女を手中にする)ために江南政権の打倒を目指し戦う。
こんな俺を英雄と呼ばずに誰を英雄って言うつもりなんだ。
そう、12世紀中頃の随一の英雄と言っても過言ではねえな、うん。

と言ってももう一人くらい「英雄」って呼ばれる奴がいてもいいよなあ。
だって主人公ってのは普通、強力なライバルがいるものじゃねえか。
例えば項羽に対しての劉邦(項羽に比べりゃずいぶん小物だが)とか。
んで項羽&劉邦では「鴻門の会」がそうであるように、
必ず二人の英雄同士が顔を突き合わせて宴会をする場面があるんだ。
そこで宴たけなわになった頃、不意に立ち上がって
「この世には英雄が二人いる。君と余だ!(ゴロゴロドカーン!)」
とぶち上げて…

…おいそこ、ちゃんと箸落とせよ!
ったくお約束の場面だろうが。しっかりやってもらわなきゃ困るぜ。
もちろんタイミング良く出た雷の音は俺の臣下の出した効果音だ。
この様に臣下を手足の如く自在に扱えるのも英雄である所以って事かな?

601 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/05/27 23:24

>>595
八徳? 徳って九個あんじゃなかったっけ?
九徳とは、
「寛容でしかも厳慄」「和柔でしかも廚立」「謹愿でしかも供辨」
「治理でしかも敬慎」「従順でしかも果毅」「正直でしかも温和」
「簡約でしかも廉正」「剛毅でしかも塞淵」「彊力でしかも義善」
の事であるって書経で読んだ気がするんだが。
まあいいや、この辺は国によっても多少の違いはあるんだろう。
もちろん俺くらいになると八個だろうが九個だろうが全ての徳を完備しているんだがな。

何、本当かどうか検証してみろって? よかろう。
仁…(思いやり、慈しみ)
   重い槍? 俺ぐらいになれば重さ五十斤の槍でもぶん回せるぞ。
   その辺の皇帝とは鍛え方が違うんだよ。
義…(人道に従う、道理にかなう)
   俺は人道的だぜ。
   他民族は優遇して高位につけるし、大罪を犯した奴でも一族皆殺しにせずに
   女は助けてやっている。後宮に入れるんだがな。
礼…(形式)
   形式ばった事は好きじゃねえが、皇帝として最低限の礼儀作法は心得ているつもりだ。
智…(物事を知り、弁える)
   ガキの頃から書物に親しんだ俺に対してそいつぁ愚問という奴だな。
   後世に俺を「幼にして書を知り、読書を喜び、故事に通じ文芸に秀で、賢と称されていた」
   と評価した奴もいるくらいだから間違いないだろう。
忠…(心の中に偽りがない)
   孔子は七十になってようやく心のままに振舞えたそうだが、
   俺は常に心のままに振舞っているぞ。
   だから心に偽りが生じる心配は全くないな。ガハハ。
信…(言葉でうそを言わない、相手の言葉を信じる)
   俺は正直だぞ。何てったって天子の言葉は「綸言汗の如し」と言われてる位だからな。
   だから言った事は必ず実行したし、これからもそのつもりだ。
孝…(親孝行すること)
   孝行したいときには親はなし、って奴だなあ。
   即位したときには親父もお袋もいなかったし。
   …何、親父の正妻? んなもん知らね。
悌…(兄弟仲がいいこと)
   うーん、俺には兄弟はいねえな。本当はいるのかも知れねえが記録には残っていねえ。
   何、従兄弟を殺して帝位に付いているじゃえかって?
   従兄弟なんてのは半分他人みたいなものじゃねえか。だからセーフ。

どうだ、全部満たしているじゃねえか。
何だ、ほとんどこじつけじゃねえかって?
いいんだよ、天子ってのは徳とかそういった概念を超えた所にあるんだ。
だからちょっとくれえ欠けていても無問題、無問題♪
…ということにしておけって。

602 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/05/27 23:25

>>596
ほんと? って聞かれてもなあ。
俺はクレオパトラとやらに会ったことがある訳じゃねえし。
大体よ、美人の基準なんてのは時代が変わっちまえば大きく変わっちまうと思うんだがな。
今はそう見えなくても昔の奴らには美人に見えてたんじゃねえの?

それにだ、肖像画ならともかく貨幣なんかのように多く作ってナンボのものに
描かれた横顔を以って不美人だって断ずるのはどうよ?
大量生産しやすいように簡略化されたと考えるのが自然じゃね?

話は変わるがよ、世界三大美女っていやあ唐の楊貴妃も入っているらしいな。
これさあ、俺としてはどうもそれには納得できねえんだよな。
だって楊貴妃ってライバルに「肥婢」って罵られたくらいのデブちゃんだろ?
唐の時代的には肉感的な女が流行だったのかも知れねえが、どうもなー。
やっぱり俺としては趙飛燕や西施のスレンダーな美女がいいと思うがなあ。
いや、楊貴妃にも会ったわけじゃねえから実際の所はどうだかわからねえけどよ。

そもそも「世界三大美女」っていう括りからして眉唾物だよな。
時代も地域も違うものを誰がどうやって決めたんだって言いたくなるぞオイ。

それと、美人でも男運のねえ奴はいくらでもいると思うぞ。
寧ろ、歴史上では美人であるが故に悲惨な運命を辿った例のほうが多いんじゃねえかな。
せめて俺の時代ではそうならねえように、
いい女を見つけたら悉く我が後宮に入れているわけだよ、うん。
誰だ、俺に捕まったら余計に不幸だって言う奴は!

603 名前:名無し客:04/05/28 15:35

今絶好調な人生を送っている偉い人でも、自分の無力を感じる事はありますか?

604 名前:名無し客:04/05/28 22:30

もしもジャンヌダルクがイギリスでなく明と戦って捕まったら
剥皮か凌遅にされたかも

605 名前:名無し客:04/05/29 00:45

凌遅刑で真っ先に思いつく人物は?

606 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/05/30 01:15

>>603
うーん、そうだな。
例えば天変地異が起こった時とかかな。
こればっかりはいくら俺でもどうしようもねえな。
天子サマといえども自然現象には逆らえねえからな。

しかもだ、自然に対して全く無力なのは仕方がないとしても、
天変地異の原因が俺がやりすぎたせいだっていうことになっちまうんだよな。
何でかっていうと、古来より(とりわけ儒教的な観点では)天変地異が起きるのは
為政者の不徳や失政を原因とする天の怒りの現われと見なされてるからだそうだ。

けどよ、考えてもみてくれよ。
「その年が凶作だったにもかかわらず有効な手を打たずに飢饉になった」
「疫病が起こったにもかかわらず放置して被害を増やした」
って事なら為政者としては責められても仕方ねえかも知れねえけどよ
突然やってくる台風や大雨、地震なんかを俺の責任にされてもな。
ましてだ、日食や月食なんてのは暦から計算できるもんだろ?
んなことまで俺の責任にされても困るっつーの。

え?
「天を省みて恥じないようなきちんと政治をしていれば、
 ちょっとくらいの災害が起こったところで堂々としていられるはずだ」って?
ん、そりゃまあそうだがよ…

607 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/05/30 01:16

>>604
そうかもなー。
もちろん皇帝にもよるだろうが、明代って容赦ないイメージがあるからな。

ん、俺の場合?
俺ならもちろん後宮に(ry
つーか男ならともかく、女を切り刻むようなヤボな真似はしねえよ。
いい女ならなおさらな。

ところで、剥皮はもちろん書いた字の通りだが、
凌遅ってなんで「凌遅」って呼ばれてるか知ってるか?
これは戦国時代の思想家、荀子の言葉から来ているんだ。

『荀子』宥坐篇に、
「三尺の岸にして虚車も登る能はざるに、百仞の山に任負車も登る。何となれば則ち陵遅なるが故なり…」
という文章があってな、要は軽い車がたった高さ三尺の岸を越すことはできずに
重い荷物を積んだ車が百仞の山を登れるのは山が陵遅(なだらか)になっているため…
という訳だが、人間の体ってのも似たようなもんで
一刀で首を飛ばしてしまえばそれで終わっちまうが少しずつ緩慢に切り刻めば結構持つ。
故に少しずつ切り刻んで長く苦痛を与えつつ死に至らしめる…
これが凌遅(凌は陵と同義)の語源になってるんだ。

608 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/05/30 01:17

>>605
王婆。あ、こりゃ『水滸伝』の中の話か。
「凌遅」自体は五代(10世紀前半頃)からあったよう刑罰だが、
有名なったのはなんと言っても明清時代だよな。

実在した人物で有名どころっていえば、そうだな…
明は正徳年間に活躍した(っていうか跋扈というべきか)悪宦官の劉瑾じゃねえかな。
こいつは正徳帝の死後、謀叛の罪によって捕えられて凌遅の刑に処されたんだが
何でも3日間かけて三千三百五十七回も切り刻まれたそうだ。
最後の一刀まで生かしていたのかどうかは分からねえが、
(凌遅刑は原則として最後の一刀まで止めを刺さない)
こいつぁ処刑するほうも随分ご苦労な話だよな。

けどよ、一つ不思議に思うのは
この三千三百五十七回って回数、一体どこで決めたんだろうな?
どうせだったらきり良く三千三百三十三回で押さえりゃいいような気もするが。
「○○の罪状で×刀」、「△△の罪状で□刀」…って合計してったら
それだけの数になったのかねえ。

ところで、明代最凶の悪宦官っていやあ魏忠賢だが、
奴が失脚後さっさと自縊しちまったのは凌遅を食らうのを恐れたためかもな。
何しろ奴の悪行を考えてったらとても三千回どころじゃ済まねえだろうからな、ガハハ。

609 名前:名無し客:04/05/30 09:12

海陵陛下、王永寛著「酷刑」を持っていますね。

610 名前:魏忠賢:04/05/30 12:13

私は神ですよ。崇めなさい。

611 名前:名無し客:04/05/30 20:31

車裂の刑はコストがかかりすぎますね。
安上がりな死刑はやはり斬首でしょうか?

612 名前:名無し客:04/06/01 00:08

自分に匹敵する暴君は誰ですか?

613 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/06/01 23:03

>>609
おいおい、俺が20世紀に出た本など持ってるわけねえだろう。
が、噂じゃなかなかいい本だってのは聞くな。
図面がないのが球にキズか。
もっとも俺の場合は本に頼らないでも直接処刑現場を見ることができるからな。
無問題、無問題。

>>610 魏忠賢
げげっ、またお前か。
んで誰を崇めろって?
大体「万歳」の天子サマである俺ですら神からはまだまだ遠いってのに、
何で高々「九千歳(最盛期には九千九百歳か?)」のお前が神を名乗れるんだよ。
生祠(生きている人を祭るやしろ)を建ててもらったから?
そりゃありがたいからじゃなくて、
あまりに悪どいことするから早く祠の住人になっとけ(=死んどけ)って事じゃねえの?

俺には神を自称する奴らの気持ちがさっぱりわからねえが、
歴史書を紐解くと、お前以外にも神を名乗った奴がいるようだな。
三国時代は呉に王表って男がいたんだが、
こいつが神を名乗って当時の呉の皇帝孫権に取り入った。

普通なら一笑に付されるのがオチだろうが、
この頃の孫権は耄碌していたらしくてすっかり信じ込んじまったんだよな。
んでいろいろ便宜を図ってもらったらしいんだが、
ある日孫権が病に倒れてしまい、臣下たちが病気平癒のために福を請おうとしたら
当人はさっさと金目のもの持ってトンズラしちまったらしい。
自称「神」なんてこんなものって事だな。

614 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/06/01 23:04

>>611
そうだな。
車裂きは数ある処刑方法の中でもコストの掛かる部類に入るだろうな。
が、金がかかるのは処刑そのものってわけじゃねえんだ。
なにしろ車と馬は使い回せばいいんだからな。

問題は車を動かす奴、即ち御者だ。
人間の身体を裂くって言っても、ただ漫然と車を動かすのではダメで、
2人同時で駈け出すようにしないと上手く裂けねえんだ。

こう書けば一見簡単なようだが、これを上手くこなすには熟練の御者で
なおかつ2人の息がぴったり合わねえとダメなわけだ。
そうするといつやるかわからねえ車裂きのために、
専門の御者を絶えず置いとかなければならねえ。
かなり財政が逼迫している大金としてはあまり喜ばしくねえよな。

首を斬るのは割りかし安く済むから俺も多用しているが、
コストを安く大量に片付けたい場合はもっといい方法があるぞ。
穴を掘らせて生き埋めにしちまうんだ。
もちろん穴は処刑される奴自身で掘らせるんだ。
なあに、深く掘り終えたら家に帰してやるぞ、くらいのことを言っておけば喜んで掘ってくれるさ。
あとは上からズサーっと、な。
これなら手間が掛からねえし、大量殺戮にも向いているな。

こいつは秦の名将、白起が降伏した趙の軍勢40万の処刑
(この数値には誇張があるだろうが、とにかく多数なのは事実のようだ)に使われた方法でもある。
もっとも、処刑には見せしめっていうか見世物的な要素もあるから、
その点においては実用一点張り過ぎてあまり見栄えがしねえな。

615 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/06/01 23:04

>>612
ああん?
何だその「俺に匹敵する暴君」ってのは。
まるで俺が暴君みてえな言い方じゃねえか。
…どこから見ても暴君そのもの、だって? フン、まあいい。

俺としては前秦の符堅って言いたいところだが、
符堅ってあまり暴君らしい行いがなかったからな。
前漢の武帝なんかはどうかな?
何、武帝は「太陽王」と呼ばれたほどの名君だ、暴君だなんてとんでもないって?
いやいや、そうでもねえぞ。
外征を頻繁に行ったおかげで晩年は半ば破産状態だったし、
司馬遷をいい感じに痛めつけたり、奸臣の口車にのって皇太子を誅殺したり
結構暴君の要素もたっぷりだ。

が、世間的には隋の煬帝に近いらしい。
俺の場合も死後短い間付いていた王号に「煬」の謚がされていたから、
恐らく煬帝とダブって見えるところが多かったのだろう。
それにしても「煬」って謚もひでえよな。
「去禮遠衆曰煬」、つまり「煬」ってのは「礼を行わず、民に親しまない」って意味だぜ。
何、そのまま当てはまってるじゃねえかって? そうかい、そうかい。

もっとも、俺にしても煬帝にしても外征にしくったのが最大の破滅の原因だったから、
この辺上手くやってればもうちょっとマシな評価に落ちついたかもな。

616 名前:名無し客:04/06/02 00:20

陛下も時には、国の何らかの行事に参加されるのですよね?
そのような公の場で、やらかしてしまった失敗って何かありますか?

617 名前:名無し客:04/06/03 12:55

酷吏で有能だと思う人物は?

618 名前:名無し客:04/06/05 00:01

金王朝で最悪の刑は何でした?
やはり凌遅?

619 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/06/06 02:17

>>616
公の場の失敗? おいおい、俺はそんなヘマはしねえって。
「綸言汗の如し」って言うように、一天万乗の皇帝ともなると
言葉一つでも無茶苦茶重かったりするんだぜ。
まして公の場所での行動ともなればより慎重さが求められるわけだ。
『韓非子』でも「君主の失態は臣下にとって百倍の利益となる」
…ってこれ、以前にも言ったような気がするな。

まあいいや。
この慎重さを失うとあるいは帝位を失ったりする事もあるかも知れねえ。
好例が南斉の六代目である蕭宝巻だ。
こいつは親父である明帝の葬式の時、面倒くさがりながらも哭いていたんだが、
臣下の一人が哭踊(この時代での悲しみを表す最上位バージョンで、
悲しみのあまり踊るような形になったらしい)をしたのがいけなかった。
この哭踊が激しすぎたのか頭巾が取れてしまい、見事なハゲ頭をさらしちまった。
これを見た蕭宝巻が哭くどころか大笑いしちまってな、葬式どころではなくなったそうだ。

もちろんこれだけが原因ではないだろうが、後に謀叛を起こされて殺されたそうだ。
そしてついた謚が「東昏侯」、帝号どころか王号すらもらえねえとは随分と悲惨な事だ。
なに、暴虐がひどすぎて「庶人」にされた奴に言われたくはねえって?
けどよ、「東昏侯」って言ったら要は「東のバカ殿」だぜ?
まだ庶人の方がマシ…でもねえか。

随分話がそれちまった。
とりあえず俺が公式の場所でやる失敗なんて、
精々臣下の挨拶を聞くのがかったるくて居眠りしちまうくらいかな。
こればっかりは仕方がねえ。寧ろ居眠りさせるような退屈な挨拶をする臣下が悪い。

そういや一度俺が挨拶する段になって読むべき原稿を間違えた事があったが、
間違えた事をおくびにも出さず堂々と読む事で切り抜けた事があったっけな。
所謂「郢書燕説」って奴で、一見意味が通じそうにない話でも、
聞く方で「この言葉にはなにか深い意味があるのだろう」と勝手に解釈してくれるからな。
たとえ何かしくじっても、相手に間違えたとさえ思わせなければ
結果的に間違いは起こっていない、ってこった。

620 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/06/06 02:18

>>617
酷吏ねえ。
歴史上酷吏って奴はそれこそ掃いて捨てる程いるだろうが、
俺の中で一番印象に残るのは武則天に仕えた来俊臣かな。

あ、いや。印象に残っているのは有能だからって訳じゃねえんだが。
来俊臣は謀叛の罪で処刑され(というよりもいろいろやりすぎてしまい、
人民の怨嗟の的になったため邪魔に思った武則天に切り捨てられ)たんだが
そのときに凄まじい死に様を見せたのでな。

『資治通鑑』に曰く、
「仇敵は、争って来俊臣の肉を割食し、それはたちまちのうちに食いつくされた。
 目玉が抉りとられ、面の皮もはぎとられた。
 腹はきりさかれ、心臓はひきずりだされ、踏みつぶされて泥になった」
このエピソードだけで、こいつがどれだけ恨まれていたかが分かるってもんだな。

有能な酷吏か…あ、そうだ。
前漢の武帝の時代に張湯って奴がいたな。
こいつも『史記』の「酷吏列伝(ってのがあるんだホントに)」に載っている、
立派な(と言うのも変だが)酷吏だ。

後に張湯は御史大夫として天下の刑罰を一手に握ったんだが
こいつのユニークなやり方として、判決文をいくつか書いておいて
最後の決裁を皇帝に選ばせようにしたんだそうだ。
皇帝にとってこういう人間は非常に便利だろうな。
そう言った意味では「有能」と言えるかも知れねえな。

621 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/06/06 02:20

>>618
そうだな。
大金も刑については概ね(北)宋のものを踏襲したからな。
最高刑は「凌遅」ってことになるんじゃねえかな。

と言っても、大金の時代に凌遅に処された奴ってほとんど聞かねえな。
これは女真族が漢族よりも慈悲深いから…って訳じゃなくて、
要は無駄に時間の掛かる事を嫌ったのだろう(金もないしな)。

俺自身としても、処刑するのに凌遅のような、
やたらと時間と手間だけかかるまだるっこしい事やるのは好きじゃねえしな。
「つーかそんなヒマがあるのならさっさと他の奴処刑しろよ、
 処刑しなきゃいけねえ奴はまだまだ一杯いるんだからよ!」
って感じか? ガハハ。

凌遅っていやあ、刀を入れる回数ってのは罪の重さで決まるようだが、
この回数もどうやら厳密に守らなくてはならないものらしい。
宋の時代にうっかり者の処刑人がいて、凌遅で余分に一切れ切り取ったばっかりに、
罪人の家族に訴えられてしまって、とうとう命を落としたのだそうだ。
肉の一切れ如き、こんな馬鹿馬鹿しい事で争ったりするから宋も滅びたんだな。

622 名前:名無し客:04/06/06 18:37

大陸は広大であると聞きます!
支配した土地で、住人の言葉が分からなくて苦労した、なんて事ありますか?

623 名前:名無し客:04/06/07 01:19

あなたにとって、「英雄」の定義はどのようなものでしょうか?

624 名前:名無し客:04/06/07 01:20

あなたにとって「人間」の定義とはどのようなものですか?

625 名前:名無し客:04/06/07 01:21

もし、現在までの記憶を保ったまま過去の時点の自分に戻れるならば、
いつの時代の自分に戻って、そして何をしますか?

626 名前:名無し客:04/06/07 01:21

生きている価値の無い人間は居ると思いますか?


627 名前:名無し客:04/06/10 01:17

海の向こうには何があると思いますか?

628 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/06/11 00:58

>>622
そうだな。
大金国と言うと、女真族の国ってイメージがあるんだがよ、
国民の大半っていうかほとんどが非女真族なんだよな。
何しろ全人口のうち女真族はほんの七分の一程度で、
あとは漢族や契丹族で占めている程だ。
というか契丹族も数的には女真族と大差ないから、
ほとんど漢族で構成されている訳だな。

てなわけで漢語を操れる必要が出てくるわけだが
これは最初俺も戸惑ったね。何しろ今まで使っていた言葉と全然違うからな。
幾ら幼少より書に通じていたと言われた俺でも、
書物を読むのと会話するのとでは全然違うしな。
結構必死で勉強したもんだよ。

ま、そこは漢文化を愛する俺の情熱と、
皇帝として民衆を支配する責任感もあって、今は漢語も自在に操れるぞ。
もちろん女真語を使うことも多いがな。
特に民衆の前じゃちょっと話せないようなやばい内容の相談をするときでも
女真語を使えば全然問題なく行えるからな。

まあ何だ、この漢語ってのも奥が深えな。
場所によって訛りがあって、なかなか極め尽せるものじゃねえな。
何、訛りなんてのはどこの言語にもあるって?
いやいや、漢語の場合、地方によってまるで違う言語みてえなんだよ。
同じ国でも使う言葉が違うって、大陸は広大だねえ。

629 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/06/11 00:59

>>623
英雄の条件か。
大方は>>7で説明した通りだが、
もう一つ付け加えるとしたら「運」だな。
別に運が良くなきゃ英雄になれねえと言いたいんじゃねえぞ。
むしろ逆だ。英雄には「悲運」という物が付き物だと思うんだが、どうだ?

例えば英雄の中の英雄、項羽。彼はまさしく悲運の覇王であった。
あのしぶとさだけは人並み以上の劉邦にただ一度、そうただ一度敗れただけで
烏江のほとりで散ることになってしまった…
晩唐の詩人杜牧も惜しんだのか、『烏江亭に題す』という七言絶句を作った。
そう、「江東の子弟に才俊多し、捲土重来今だ知るべからず」で有名なあの句だ。
いい詩なので、全文を紹介しておこうか。

 捲 江 包 勝  題
 土 東 羞 敗  烏
 重 子 忍 兵  江
 来 弟 恥 家  亭
 未 多 是 事
 可 才 男 不 杜
 知 俊 児 期 牧

歴史に「もしも」は禁物だが、
もし項羽が自害せずに再起を期していたら…
また歴史は変わったんじゃねえかな。

なんか「英雄の条件」って言うか、項羽語りになっちまったな。
まあ俺にとって見れば「英雄=項羽」だから、これで問題はねえんだがな。

630 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/06/11 01:00

>>624
人間の定義?
そりゃおめえ、鏡を見てみろ。
んで外にでてしばらく歩いてみろ。
そこでであったお前と同じような顔、姿をしている奴。それが人間だ。

もっとも、あまりやばい性格していると
「虎にして冠しているもの」って評されて人間扱いされなくなっちまうので
注意が必要だがな、ガハハ。

そういやあ、『荘子』という書の中では
荘周という男(『荘子』の著者だ)がある日自分が蝶になる夢を見たそうだ。
んでひらひらと飛びまわって大層楽しんだそうだが
不意に目覚めると荘周の夢で蝶になったのか、蝶の夢で荘周になったのか
判らなくなって随分混乱したらしい。

自分が蝶か人間かくらい、ちょっと考えればすぐに判りそうなものだが。
荘周みてえにいろんなことをあんまりあれこれ考えすぎると
突拍子もねえことを思いついたりするのかもな。


まだ質問が残っているが今日のところはこれくらいにしておこう。
残りも近日中に答えるつもりだ。じゃあな。

631 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/06/17 01:20

>>625
過去に戻る?
おいおい、男児たる者過去を振り返ってるようでどうするよ?
俺は今まで数多くの決断を行ってきたが、全て後悔のないようにやってきた。
だから今更過去に戻ることは不要なのだ…

と言いたいところが、もし戻れるとしたら一つだけある。
それは天会四(1126)年だ。
この年は言うまでもなく宋(北宋)をを滅亡させ、
徽宗・欽宗以下宋の皇族を悉く会寧に連行したんだが、
一人、そうたった一人取り逃がした奴がいてな。

徽宗の九男坊の康王だ。
もともとこいつはこの年の初めに結ばれた、
金宋間の講和(いわば城下の盟って奴だな)で人質となっていたんだが、
ドサクサにまぎれてこの康王がトンズラこいちまったんだ。
んで気付いたら江南の応天府に逃げ込んで政権まで建ててやがったんだ。

そう、言うまでもない。
この康王こそが俺たちが打倒を目指している江南政権(南宋)の首魁、趙構だ。
もし天会四年の世界に戻ることができたなら、
何としてもこいつの脱出を阻止しなければならねえ。
できれば何らかの理由をつけて誅殺まで漕ぎ着けられればいいがな。
全く、こいつさえ逃げ出さなければ宋の皇族全員を捕虜にできて、
大金による中国統一も簡単に果たせただろうにな。

けど、幾ら記憶を持って行けるとしても宋の滅亡時ってまだ六歳なんだよなあ、俺。
ガキんちょの俺の話をどこまで本気にして聞いてもらえるものやら。

悪いが今日の返答はこれだけだ。あと2つはまた近い内に。

632 名前:名無し客:04/06/17 14:16

一連托生と聞いて何か思うことはありますか?

633 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/06/20 23:17

>>626
そりゃあいるさ。
俺が不要だと思う連中はいわゆる「使えない奴」だな。
だが、ここで言う「使えない奴」と言うのは必ずしも「無能な人間」と言う意味じゃねえぞ。
「天子の臣とならず、諸侯の友にならず爵位も俸禄も受けぬ。
 他人には求めずにただ自給自足して労働に励むばかり」
とか抜かしている奴輩だ。

自給自足してるなら問題ないだろって? いいや、それは違う。
あまねく天の下、天子の臣でない奴はいちゃならねえんだよ。
自分の足元で「俺は天子の臣にならねえ!」って奴が出てきてみろ。
天子である俺の評判はがた落ちだ。

しかもこういう奴らに限って、
やれ「清廉潔白だ」とか「世俗の欲を求めない」とかで変に有名になっちまうんだよな。
大体、治世や戦場での功績があるわけでもないから国の役に立ててねえし、
他人には求めずにただ自給自足してるだけだから経済流通にも役立てない。
そのくせ評判だけが高まっていったとしたらどうなるよ?
「別に国の為に働かなくても有名になれるじゃ〜ん」って奴が続出しかねないぞ。
そうしたらいかに大金が強大であったとしても、周辺諸国にあっという間に潰されちまうぜ。

さて、ここで問題だ。
太公望が領地の斉に赴任した当初、
狂イツ(橘から木編を除いたもの)と華士という二人の隠者がいたんだが、
その二人が主張していたのが丁度上のようなことだったんだ。
太公望は斉についた直後、彼らをどうしたか?

答えは「捕えて誅殺した」だ。
太公望程になればこういう連中が国の役に立たぬだけではなく
却って有害である事を見抜いていたというわけだ。

634 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/06/20 23:18

>>627
海の向こう?
>>412あたりでも聞かれたような気がするが、やっぱりみんな気になるんだなあ。
それとも俺の名前(正確には謚だが)に「海」の字が入っているからなのか?
残念だが俺は海ってのを見た事ねえんだよな。
中国統一をしたらゆるりと巡幸もできるだろうし、そのときにでも見ておこうかな。

巡幸って言えば始皇帝だが、
そういえば1400年あまり前、徐福って奴が始皇帝に
「海の向こうにある蓬莱と言う国から仙薬を探して献上しましょう」
と言って多大な資金を巻き上げてでかい船を作り、
それに童男童女数千を載せて旅立ったそうだ。
結局徐福一行はそれっきり消息を立ったんだが
(って、仙薬なんて実在するわけねえし戻れねえよな)
一説には倭国に流れ付いて土着したとも言われている。

よし! いい事を思いついたぞ。
始皇帝が徐福に船を作らせた故事に倣って、俺も>>627に丸太を下賜しよう。
これで船を作って旅立ち、その結果を報告してくれ。
ついでに征東将軍に任命するからな。東は切り取り放題だから頑張れよ。

え? これでは筏ぐらいしか作れねえって?
大丈夫大丈夫、天命があれば無事に帰ってこれるさ。
大金国の臣民として誇りを持って荒波に向かって漕ぎ出すがいい!
では逝けい! もとい行けい>>627よ!

さて、今日はこの辺にしておこう。
>>632が残っている?
ふっふっふ、狩人は獲物を狩り尽くす事をしねえのさ…
って訳じゃなくていろいろ都合があってな。近日中に答えるので待っててくれ。

635 名前:名無し客:04/06/21 04:35

征服に一番厄介な地はどこですか?

636 名前:名無し客:04/06/22 01:39

征服に一番厄介な種類の人間って、どんな人間ですか?
女?

637 名前:名無し客:04/06/22 04:20

理想的な将軍とはどんなタイプでしょうか?

638 名前:名無し客:04/06/30 08:05

陛下の「導火線」の長さはいかほどですか?
また、それが燃え尽きるとどうなりますか?

639 名前:名無し客:04/07/01 00:39

1000万人兵隊と100人の名参謀
どっちが国家にとって利益になりますか?

640 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/07/01 01:16

最近返事が遅くなってしまって悪いな。

>>632
一蓮托生ねえ…
そうだな。やはり近々起こるであろう江南政権との戦いにおける、
司令官たる俺と将兵連中だろうな。

何しろ(金がないので)一度の遠征で終えるつもりで、
大金のほとんどの兵力を次ぎ込んでの大会戦になる予定だからな。
勝てば全てが手に入り、負ければ滅亡が必至と、
まさしく大金の興亡はこの一戦にあり、という感じなんだが
どうもみんなのテンションが低い気がするんだよなあ。
まるで盛りあがってるのが俺一人みたい、っていうか。

まあ皇帝の命令は絶対だからな。
たとえ嫌がっていても首に縄付けてでも引っ張って行くつもりだが。

ところで一蓮托生ってのはもとは仏教用語らしいな。
それも天竺や中国ではなくて、倭国のオリジナルらしい。
死んだあと同じ極楽の蓮の上に生まれ変わるってことだそうだが、
極楽に生まれ変わると思い込んでるあたりはちとおめでてえような気がするがな。
これも国民性の違いって奴かな?

…ん?
良く見たらお前の言ってるのは「:一連托生」じゃねえか。
書き間違いか? それとも一蓮托生とは似て非なる別の言葉か?
うーむ、分からん。

641 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/07/01 01:17

>>635
おう、そりゃテッパンで蜀の地だろうな。
何しろ蜀に至るまでの道のりには険阻な山道が立ち塞がっているからな。
まさに天然の要害と言ってもいいだろう。

かの李白も「蜀道難」という楽府題で
「ああ、ああ、危ういかな、高いかな、
 蜀道の難きは青天に登るよりも難し」
って詠ってるくらいだ。

何、そいつぁ「白髪三千丈」式の誇張表現じゃねえかって?
いやいや、そういうものでもねえぞ。
蜀の桟道を攀じ登るよりも青天に登るほうが絶対楽だって。
何故なら桟道からうっかり足を滑らせて落ちちまえばいいんだから。
そうすりゃ魂は青天に登ってくれるさ。
ま、一方通行だから帰ってこれねえんだけど。

ともあれ、ただ登るだけでも大変だってのに
まして遠征ともなれば重装備の兵士が輜重を運びつつ行軍するんだ。
どれだけ大変なのか想像もつくってものだろ?

ただ救いなのは、江南政権もここまで兵力を回す余裕がねえ所かな。
先に江南を平定してしまえば、蜀の兵力だけではもうどうにもならねえはずだ。
きっと手を束ねて降参するに違いねえ。

よし、今日のところはこれくらいにしておこう。
残りはまた後日。

642 名前:名無し客:04/07/03 08:59

呉越同舟な状態を味わった事がありますか?

643 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/07/07 02:43

>>636
ガッハッハ、わかってない奴だな。
良く考えてみろ、すぐに落ちる女なんて面白くも何ともねえだろう。
なかなか屈服しない女を少しずつ責めていって、徐々に擒にしていって
最後は「身も心もアナタのものです」って言わせるのがいいんじゃねえか。
だから女という奴は征服するのに厄介でも辛いとは思わねえな。
寧ろ困難であればある程燃えるというか。

それとも存在そのものが征服しにくいのではなく、
征服(俺の場合要は江南征伐だな)の障害になりそうって意味か?
例えば戦に出ようとすると足元に縋り付いて止めようとするとか。

残念ながら後宮の女たちって俺に似て結構イケイケなんだよな。
「こーんななんもない、砂っぽいトコロよりも
 早く風光明媚な江南で暮らしたいわァ。頑張って陛下♥」
ってな感じでな。

そういう意味で厄介なのは儒者どもだろうな。
奴らは大義名分がどうのだの、戦争は民を苦しめるのどうの、
目先の困難さばかり見て後々の利益を全く考えようとしねえ。
しかも数だけは多いしな。
少し黙らせるためにも見せしめに何人か斬っておくか。

644 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/07/07 02:44

>>637
理想的な将軍か。
そりゃまあ兵を従えること手足の如くして武勇絶倫であれば言う事ないだろうが、
具体的に言うとどうなるだろうな…。

おう、そうだ。
かの『孫子』の九変篇に「将に五危あり」ってのがあるだろう。
これはいわば「将軍が陥る五つの危険」と言う事だが、
内容を追うと「将軍に向かない五つの性格」を述べている事がわかる。
その逆を満たした奴こそ、理想的な将軍と言えるんじゃねえかな。

内容は次の通りだ。
「(…故に)将に五危あり。必死は殺され、必生は虜にされ、忿速は侮られ、
 廉潔は辱められ、愛民は煩わされる。凡そ此の五つの者は将の過ちなり…」

まず第一の「必死は殺され」、
これは決死の覚悟を決めすぎて生き延びるための頭を使わないと結局討死してしまう。

第二の「必生は虜にされ」
第一と逆に生き延びることばかりを考えて臆病になりすぎると奮戦できずに捕虜になってしまう。

第三の「憤速は侮られ」
負けず嫌いで怒りに任せて決断を急ぎすぎる奴は、少しの挑発で簡単に冷静さを失ってしまい、
それに乗じて策略に嵌ってしまうため馬鹿にされてしまう。…何か胸が痛いな。

第四の「廉潔は辱められ」
潔癖すぎて少しでも自分に汚点があることを許せない奴は、
ちょっとした侮辱でも耐えることができずに自滅してしまう。

そして第五の「愛民は煩わされる」
民(兵士)を大事にしすぎると、却って兵士の都合に振りまわされて苦労して疲れてしまう。

てことはだ。これらの逆を行くということは
「必死になりすぎずかと言って臆病にもならずに怒りっぽくもなく、
 そして潔癖でもなく兵士のことを必要以上に大事にしすぎない」
性格が名将の条件といえそうだ。…本当かな?

645 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/07/07 02:46

>>638
導火線?
おいおい、ちょっと待て!
俺は爆弾か!? ふざけんなーーーーー!!
ええい、誰か! 刀を持って来い! 斬り捨ててくれる!

とまあ、このように、客観的に見てそれほど長い方じゃねえだろうな。
>>140あたりでやった能力値自己診断でも「冷静さ」の値が低かったような気がするし。
ま、ここは激しやすい情熱的な人間てことにしておこう。
俺は皇帝であると同時に詩人でもあるからな、ガハハ。

導火線が燃え尽きたってことは、当然行く先は大爆発。
つまり怒りが爆発すると言う事だろ?
そうなったらおめえ、怒りをもたらした奴には当然「死」しかねえだろ。
だって皇帝怒らせてるんだぜ。いわゆる「逆鱗に触れる」って奴だな。

え? なんで皇帝を怒らせることを「逆鱗に触れる」って言うかって?
それはな、龍って奴は見た目は恐ろしいが馴らせば背中に乗ることもできるんだそうだ。
だが、顎の下にある一個だけ逆さまに生えた鱗に触ると龍は怒って必ずそいつを殺すのだそうだ。
龍っていやあおめえ、皇帝の象徴だろ?
だから皇帝を怒らせることを「逆鱗に触れる」と言うわけだな。

実際どんな寵臣でも一度皇帝を怒らせたら最後、刑場の露と消えるわけだしなー。

646 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/07/07 02:46

>>639
1000万人の兵隊と100人の名参謀か。
うーん、これはなかなか難しい問題だな。
何、どっちでも天下が取れそうだから同じじゃねえかって?
ところがどっこい、そうはいかねえ。

良く考えてみろ。
確かに兵が1000万もいりゃそりゃ頼りにはなるだろうが、
その食料はどこから調達するよ?
我が大金には4000万人の人口がいるが、その食料生産では
100万の兵を養うのが精々だ。
まさか食料ナシで戦わせるわけにもいかねえだろ?

それにだ、訓練されているかどうかもわからねえ連中だからな。
ろくに訓練もされていない烏合の衆だったりしたら却って足手まといだ。
(もっとも、1000万もいりゃ長江を埋め立てられるだけの人数はいそうだな。
 そうすれば苦手な水戦をしなくても済むか…)

では100人の参謀はどうか。
いくら1人1人が頭良かったとしてもだ。全員の意見を聞いているうちに日が暮れちまうぜ。
そうしたら一刻を争う戦場では致命的になりかねねえだろ。
それに「人間が3人いれば派閥を生じる」って言葉もあるくらいだ。
なまじっか切れる奴を100人抱えた日には互いに争い出して
下手すりゃ大金帝国分裂…ってことになったら笑えねえぞ。

んーでもそうだ。
「どちらかをどうしても選べ!」といえばやはり後者になるかな。
食料は俺が頑張ってもどうにもならねえが、
派閥争いならトップがしっかりしてりゃなんとかなるだろ。
後々厄介にならぬように適当な理由をつけて減らしておくことは重要だがな。

647 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/07/07 02:47

>>642
「呉越同舟」って実はこれ、
先ほどちょっと紹介した『孫子』が出典なんだよな(九地篇)。

そこでは、呉と越の人間は互いに憎み合う仲であるが、
一緒の船に乗って河を渡っている際に大風に遭遇したような場合は
船がひっくり返らないようにそれこそ右手と左手のように協力し合う…と述べられている。
つまり、「仲の悪いもの同士が、同じ目的のために一時的に協力する」
というのが本来の意味だ。

たまに「仲の悪い同士が一つの船の中で対峙して火花を散らし合う」
と言った意味で取る向きがいるようだが、誤解のねえようにな。

んで「呉越同舟」な状態といえばやっぱり、
建国直後の女真族と契丹族の関係じゃねえかな。
何しろ女真族はかつての宗主国「遼」の圧迫を受けて恨み骨髄に徹していたし、
契丹族もまた「遼」を滅ぼされたことから女真族を憎んでいたはずだ。

だが両民族は大金の建国後ある程度協力し合うことができた。
というのも、南に宋という強敵を抱えていたからだな。
お互い争っていたらその隙にあっという間に宋に飲み込まれちまうから、
生き残るために不承不承ながらも共闘しあうようになった…というわけだ。
つまり、女真族と契丹族の関係こそ「呉越同舟」な状態と言えるわけだな。

ま、今は俺の平等政策が効を奏して、民族間の融和は大分進んでいるはずだがな。
え? こないだ契丹族の叛乱を食らったばかりだろって?
あれは一部の跳ねっ返りが騒いでいるだけだ。そういうことにしておけ。

648 名前:名無し客:04/07/08 13:40

そろそろ世界征服のお時間ですよ支度は出来ましたか?

649 名前:名無し客:04/07/09 02:57

中国のキームン紅茶の極上品ってのは、非常に繊細で、淹れるのが難しいらしいですね。
そんな、「高貴だけど、とても扱いが難しい人物・物事」なんて、陛下の周りには
沢山いらっしゃるんでしょうかね?

650 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/07/15 01:12

>>648
おう、そうだな。
>>648よ、お前の意見は俺の思うところと一致している。
東は高麗、倭国。南は大越、印度。北は蒙古。
そして西は西域を経て羅馬に至るまで。
いずれこの大陸全てを我が精鋭の騎馬隊がし尽くし、
大地を悉くを俺の、大金の版図とするのだ。ガッハッハ。

がしかし、それは10年は先の事になるだろうな。
大飛躍の前に、まずは足元を固めなくちゃならねえ。
光武帝は河内を、唐の太祖は太原をまず固めて統一の足掛かりとした。
ああ、漢の高祖劉邦もいたか。奴は漢中だったか。

という事で、
高麗だの大越だの西域だのを征服する前に、
まずは本拠というべき中華圏を統一しておかねえといけねえ。
言うまでもなく、中華圏統一を阻む不倶戴天の敵は
江南に蟠踞する趙構らの政権だ。
まずは奴らを一掃することがこそ当座の目標だ。
未だ南征に反対している重臣も多いが、万難を排して事にあたるつもりだ。

世界征服はその次だ。
ま、俺もでかい事は好きだが物事には順序があるからな。

651 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/07/15 01:13

>>649
ああ、そうらしいな。
旨い茶の話を聞くとやっぱり飲みたくなるよなあ。
そのためにはやはり茶どころの江南を(ry

んで、高貴だけど扱いの難しい人物か…。
んーと、俺。
だって皇帝だから高貴であることこの上ねえし、
ちょっとした事で「逆鱗に触れて」首が飛ぶかも知れねえから
自然と扱いも慎重になるだろ?

うーむ。
でも俺の周りって事だから自分自身を入れちゃまずいかな。
しっかし、誰かいたかな…

あ、あいつはどうかな。「王重陽」って奴。
若い頃はうだつが上がらなかったようだが、最近金丹の製造法を会得したらしく、
荒行の末に「全真教」ってのを開いたようだ。
どうやら最近売りだし中らしくあちこちで名前が挙がっているな。

所詮俺とは比べ物にならねえだろうが、
教祖だからそれなりに高貴だろうし、宗教人って奴ぁ敵に回すと厄介じゃねえか。
道教系は穏やかっていっても後漢末の「黄巾の乱」みたいな例もあるしな。
うっかり扱いを誤ると大変なことになっちまいそうだ。

まーでも、沢山は居ねえな。って沢山居てもらっても困るが。

652 名前:名無し客:04/07/16 02:15

皇帝陛下ならではの、暑気払いを教えて下さい。

やっぱアレっすか。
沢山の薄着の美女に、でっかい団扇を持たせてパタパタと……。

653 名前:名無し客:04/07/18 23:07

短期決戦と持久戦の長所短所を
好きなだけ語ってみて下さい

654 名前:名無し客:04/07/18 23:10

エライ人がエラくない人に堕ちる瞬間って、どんなときだと思います?

655 名前:名無し客:04/07/23 04:24

戦争の時と平和の時、閣下としてはどちらが好みですか。

656 名前:名無し客:04/07/23 04:25

一騎打ちは矢張り莫迦らしいですか?

657 名前:名無し客:04/07/23 13:07

もしアメリカ大統領になったら、まず何をしますか?

658 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/07/27 00:40

>>652
ガッハッハ。ありがちな光景だな。
もちろん俺の所でも沢山の団扇女を用意して扇がせている。

でもあれって思ったほど涼しくならねえんだよな。
そりゃ当然といえば当然だがな。
はっきり言って、暑い空気を団扇で掻き回してるだけだからな。
ま、雰囲気だな。

実際に涼しくならねえと意味ねえってことで、
暑気払いといえばそうだな…
やはり何と言っても、冷たい飲み物だろうな。
古来より貴人が夏に飲むのは梅酢の水割りと氷、と決まっている。
俺くらいになると夏の暑い盛りでも氷を使い放題だからな。もちろんお代わり自由だ。

まさしく皇帝ならではの納涼と言えるんじゃねえか?
ん? ただの氷水なんかでいいのかって?
おいおい何言ってんだ。この時期の氷ときたら貴重品じゃねえか。
高山にある氷室から切出した氷を溶けないうちに昼夜兼行で運ばせて、
ここまで持ってこさせてるんだ。こんなことできるのは皇帝くらいだぞ?

へっ?
氷の入った清涼飲料水なんて誰でも当たり前のように飲んでいるって?
うーむ、二十一世紀の倭国ってそれほどまでに豊かなのか…
もしかすると黄金の国っていう触れ込みもウソではねえのかもな。
こいつぁ早いうちに征服しておかなければ。

659 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/07/27 00:40

>>653
うーん、と言ってもなあ…。持久戦に長所なんてのはねえぞ。
戦ってのは短期決戦が全てで、持久戦なんてのは下の下策だ。

そうだな…敢えて言えば短期決戦よりも無理攻めが少なくなる分、
兵士の損害が少なくなることくらいだろうが、実はこれも疑わしい。
小競り合いで兵力を損耗したり、軍中に疫病が蔓延したりして
(戦陣ってのは決して衛生的な環境じゃねえからな。
 大兵力で長滞陣するとしばしば疫病が発生したんだ)
短期決戦にした方が却って損害が少なく済む場合も多いんじゃねえかと思う。

大体、戦争ってのはとにかく金がかかる。
兵士を集めるのにももちろん金がかかるが、そいつらに武具を支給し、
また兵糧やその他輜重を用意するにも金がかかり、前線まで輸送するにも金がかかる。
を燃やしながら動かしているようなもんだ。
だから、一日長引けばそれだけ国庫への負担が大きくなるわけだ。

いや、もちろんそれだけじゃねえ。
戦争が長引けば、戦場となった土地はもちろん疲弊するし、商業もメチャクチャだ。
そればかりか国全体でも物価が高くなって経済を圧迫することになる。

これは貧乏国の我が大金にとっては致命的だ。
金や物資は無くなるは、収入も激減するはで経済は一気に破綻しちまう。
そんな所に第3国に攻められた日には、孫子じゃねえが
「味方に智謀の士がいても、とても防ぎ切って後始末をする事ができない
 (雖有智者、不能善其後矣)」って事になっちまうな。
「兵は拙速なるを聞くも、未だ巧久なるを睹ざるなり」と言われる所以だ。

660 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/07/27 00:41

>>654
やっぱり乱戦のときだろうな。
敵味方入り乱れる戦いでは身分なんて関係ねえからな。
ただ己の武芸の優劣のみが生死を決める事になる。
そもそも所謂「エライ人」が乱戦に巻き込まれる事自体好ましい事じゃねえがな。

あと意外と危険なのが外交の席だ。
相手君主を脅かして盟を結んだ曹沫の故事を知っているだろう?

何、知らない? しょうがねえな、んじゃ掻い摘んで説明するか。
曹沫(ソウカイ/ソウバツ)は春秋時代の魯の将軍で、斉に連戦連敗だった。
魯の君主(荘公)は進退極まり斉の君主(桓公)に和議を結ぶ事になったんだが、
このとき、桓公に近づいて刃物を突き付け、全ての失地を返還させるよう脅迫したのが
他ならぬ曹沫だ。
桓公はやむを得ず奪った土地を全て返す盟約を結ぶことになった。
(ちなみにこのとき、帰国後「脅迫された盟約は無効だ」と
 いきり立つ桓公を説得したのが、かの名宰相管仲だ)

さすがに刃物を持って至近距離まで迫られちまうと、
いかな王侯貴族だろうと大人しく従うしかなくなっちまうな。
まさしく「エライ人がエラくない人に堕ちる瞬間」って奴だ。

とりあえず、今日の返答はここまでにしておこう。残りはまた後日。
あ、そうだ。近々重大発表を行う予定だ。じゃあな。

661 名前:名無し客:04/07/27 02:47

古代のギリシアで偉業を遂げた方にお聞きしたく

我は年端の行かぬ少年を愛す者なれど
現状その欲を満たす事叶え難し候
7〜12歳までの少年なら尚その喜び極まる事太陽の如し

そこで先人方に我訊く
ギリシアと呼ばれし地では日夜少年が大人に仕えるが良しとされ、
その性器と秘部を明け渡していたとは誠なるか、と。

662 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/07/29 00:30

>>655
そりゃ決まっているだろう。「平和」の方さ。

? 何意外そうな顔してんだよ。いいか、良く考えても見ろよ。
戦時中だと落ちついて茶も飲めねえし、狩りもできなきゃ女だって抱けねえんだぜ。
皇帝でも修行僧並に禁欲的な生活を強いられるからな。

戦時中の娯楽って言うとそうだな、せいぜい戦意高揚の詩でも考えるくらいか。
けどよ、「横槊の詩人」と違って俺って苦吟派だからな。
落ちついた環境じゃねえといい詩ができねえんだよ。

まーとにかくだ。
四六時中南伐南伐言ってるから誤解されてるのかも知れねえけど、
そもそも俺はそれほど戦が好きって訳じゃねえんだよな。
ホラ、俺ときたら金朝きっての文化人でもあるわけだしな。
やっぱり戦は似合わねえみたいな?

あん? 江南の地図を眺めてニタニタしながら言っても説得力ねえって?
ええい、うるさい! 大体軍議中に入ってくるお前が悪いんだ!

663 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/07/29 00:31

>>656
一騎討ちか。それで片が付けば楽なんだがねえ。
そういえば項羽も劉邦相手に膠着状態になった時に
「民の疲れは極点に達している。我々で一騎討ちをして雌雄を決し、
 天下人民の苦しみを解決しようではないか」と呼びかけたことがあったそうだ。
もちろん劉邦はヘタレだから断ったんだけどな。

もっとも、
一騎討ちなんてのは勝てばいいものの負けた時のリスクがでか過ぎるからな。
それに、完全に個人の力量(ある種の乱数的要素)に頼りきりになっちまう。
乱数的要素に頼るって事は孫子の思想でも忌むところだ。
歴史上でも名のある将同士の一騎討ちって事自体ほとんど行われていないんじゃねえかな。

うん? 三国時代だと頻繁に行われているって?
そりゃ講談の話だろう。そんなのほとんどは作り話だぞ。
呉の基礎を築いた孫策って男が敵将と一騎討ちしたのはガチらしいが。

そういや、その孫策は江南の地に急速に勢力を拡大したために
「小覇王(覇王はもちろん項羽のことだ)」って呼ばれたそうだ。
んーと、てことは俺も一騎討ちで敵将を討ちとっておいたりすると
後の世に「覇王項羽の再来」とか評されたりするかも知れねえのか。
グフフ、こいつはいっちょ、頑張ってみるかな〜
…って臆病者揃いの今の江南政権に一騎討ちをする度胸のある奴なんていねえよな。

664 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/07/29 00:31

>>657
そのアメリカってのはなんだ?
ほうほう、二十一世紀の大国か。それは我が大金国よりも大きいのかね?
…なに、夜郎自大みたいなことを言うなって? チッ。

大統領ってのもよくわからんが、その国で一番エライ奴と考えていいんだろうな。
ならそうだな、やはりまずは国中の美女を集めて後宮を充実させねばな。
へっ? そんな事したらスキャンダルになって国民の支持を得られないって?
何だよ、大統領とやらは民衆の顔色を一々覗わなきゃいけねえのか。マンドクセーな。

んじゃーアレだ。対外戦争だな。
中華圏統一はぜひ成し遂げて置きたいし、倭国も豊からしいからついでに併呑しておこう。
んでアメリカの国とやらはどの位の騎馬兵力を持っているんだ?
へっ? 戦力は戦車と飛行機が主で騎馬なんてねえって?
ヒコーキってのは良く分からねえが…戦車ってのは聞いたことがあるな。
ホラ、御者と車右が車に乗って、周りを歩兵が固めるという春秋戦国時代に使ってた代物だろ。
そんな時代遅れなもん戦の役に立つのか?

さてはこやつ、いい加減なことをぬかして俺を惑わそうとしてるな?
誰か、この者を引っ立てて血祭りに挙げよ!
何、大統領の権限でも勝手に処刑できないのはもちろん、逮捕すらできないって?
あーもう、一体何なんだ! 大統領って言ったってちっともエラくねえじゃねえか。
もうやめだやめだ。

665 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/07/29 00:32

>>661
げげっ。これってまさか…モノホンの断袖癖のある奴かよ。
お前が女なら、「ガキのモノより俺のモノの方が数段いいぞ?」って誘いを掛けるところだが…
もし男だったりしたら(つーかその危険性の方がでかいよな)俺がガクブルなので、
ここは一つ、静観しておくことにしよう。
大体俺には後宮にいい女が一杯いるんだから、ここで危険を冒す必要ねえもんな。

んで、俺のいる所は大金国であって「ぎりしあ」なる場所じゃねえから何とも言えねえが…
少年が大人に昼も仕えて、夜も「ご奉仕」するなんてホントかねえ。
少なくとも大金国にはんなおかしな習慣はねえぞ。
大体ガキなんか建物の中に閉じ込めてないで外で遊ばせておけって。
いずれ大きくなったら兵士として取り立てるんだから、
今のうちに体を鍛えさせておかないと物の役に立たねえじゃねえか。

666 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/07/29 00:36

よし、みんな聞け。
これより良いニュースと悪いニュースをがあるので発表する。

まず良いニュースとは…
今回の閣議でいよいよ南伐を行うことが正式に決定された。出陣は来月一日だ。
最近返事が滞っているのも、実はその準備に追われていた為なんだ。
三公九卿みな反対していたが、中華圏の統一のため涙を振るって断行することになった。
つーかうちは民主主義じゃねえんだから多数決なんて関係ねえっての。
この日の為に厳しく鍛え上げた兵士三十二万(もちろん水増しして百万と号する)を以って
俺自ら一気呵成に江南を征服するつもりだ。
大金国による中国統一の達成が俺の手によって成されるのだ。これほどめでたい話もあるまい。

んで、次は悪いニュースだが…
今言ったように、今回の南伐は俺自ら陣頭に立って行う。
だから出陣後は返事を書くことができない。
また負ければ討死、勝てば占領地の統治に忙しくなるだろうから、
おそらくここに戻ってくるのもままならないだろう。
そんな訳で俺が質問を受け付けるのは今月一杯ってことになっちまうな。
挨拶はまた改めてするつもりだが、一年間世話になったな。

んじゃ、聞きたい事があるなら早めにな。

667 名前:名無し客:04/07/29 07:30

江南政権の人達と閣下の生活。
優雅さにどれくらい差があると思いますか?

668 名前:名無し客:04/07/29 07:31

閣下から見ても眉をしかめるような暴君は居ますか?

669 名前:名無し客:04/07/29 07:36

今までの閣下の政で失敗した政策について教えてください。

670 名前:オーベルシュタイン ◆eOZ5DRYICE :04/07/29 17:56

久方ぶりのお目通りが叶い、恐悦至極に存じます、陛下。

・・・・・・私の同僚に、いささか口の悪い提督がいるのですが、先日彼が
戦闘中に部下を鼓舞する為に「勝利の女神はお前達に下着をちらつか
せているぞ!」という檄を飛ばしました。

そこで陛下に質問させて頂きたいのですが・・・陛下が士気を鼓舞する
ときの「とっておきの一言」についてお教え頂ければ幸いでございます。

最後に、陛下の御武運をお祈りします―――

671 名前:名無し客:04/07/31 03:47

陛下の「最期の時はこうありたい!」をお聞かせ下さい。

672 名前:名無し客:04/07/31 22:16

陛下の時代より1300年ほど前、漢の高祖劉邦が天下を統一した影には
「三傑」と呼ばれた名臣、張良・韓信・蕭何の並々ならぬ働きがあったそうです。
計略をめぐらし千里の外に勝利を決した「張良」、
国を整え補給路を絶やさぬ事に尽力した「蕭何」、
そして用兵に優れ兵を率いて戦えば必ず勝った「韓信」。
もし、三傑の誰かを配下にできるとしたら誰がいいですか?

673 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/07/31 23:43

よーし。
それじゃ最期、じゃなかった最後の返答行ってみようか。

>>667
う。
そこで江南政権の奴らと俺の生活を比べようってのか。
確かに我が大金国は「金」が付くくせに貧乏国だからな。
朝食は中身の無いスープだったり、茶は一日十杯までの制限があったりするが。
しかし、物質的にはともかく、精神的な優雅さにおいては俺の方が上のはずだ!
…多分。

その証拠にだ。
俺の詩は21世紀でも残っているが、趙構らの詩は残っていないじゃねえか。
「(唐宗と)宋祖は、稍風騒に遜る」って言われた一族の末裔だから、
詩趣を解さないのも当然ではあるだろうがな。
ま、真の風流の人物を見たければ俺を見ろってトコかな?

何、相変わらず負け惜しみが強いって?
いいんだよ、
江南の征服が終わった暁には俺が毎日豪奢な生活を送る予定なんだから。
奴らの「優雅な生活」とやらもあと数日でお別れよ。

674 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/07/31 23:44

>>668
暴君の中の暴君か。
宋(北宋ではなく、4世紀頃の南北朝時代の南朝の一つ。劉宋)の七代目、後廃帝劉cかな。
暴君って言っても、有名な武則天や朱元璋みたいに民衆を恐怖させて統治しやすくすることを狙った、
いわば計算された暴君と違ってこいつはすげえぞ。ガチ(でアホ)だ。

何しろこいつの趣味ときたら「人殺し」だからな。
『資治通鑑』によると、「帝は、従者に凶器を携行させて昼夜の別なく街をうろつき、
行き会うものは人間であろうと動物であろうと、見境なく殺してまわった」そうだ。
もちろん従者のみならず「自らも金槌、のみ、鋸の類を身辺から離さなかった」
位だから、手ずから相当の数をこなしているのだろう。
お陰で「宋主、驕恣にして殺を嗜み、中外憂惶す」とまで史書に書かれちまう始末だ。

こんな殺人狂が皇帝をやっている事自体民衆にすれば不幸なものだが、
何と驚くなかれ。こいつ実は先帝(明帝)の実子ではなく、明帝の寵臣の息子なんだそうだ。
明帝に子が無かったから養子に迎えられたそうだが、
養子を取るならもうちょっとマシな奴を選べば良かろうに。

尤も史書を紐解いてみると、宋はこいつに限らず暴君ばかり出てくるようだな。
先代の明帝劉ケや二代前の「前廃帝」劉子業、さらにその前の孝武帝劉駿と、
いずれも押しも押されぬ暴君で、むしろ暴君でない方を探すのが早いくらいだ。
それだけではない。次の王朝南斉でも>>で挙げた「東昏侯」蕭宝巻がいるし、
北朝では北魏の道武帝や北斉の文宣帝高洋、孝昭帝高演、武成帝高湛の三兄弟も
かなりの暴君ぶりときている。

こうして見ると、南北朝ってのは時代がそうさせたのか暴君の宝庫だな。
暴君マニア(っているのか?)はチェックしておくといいぞ。

675 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/07/31 23:44

>>669
うーん、こいつは困った。
「失敗した政策」って言ってもなあ。俺これまで一度も失政したことねえし。

え? こないだ契丹族に反乱を起こされたばかりだろって?
あーうん。それはまーそうだけどよ…
あーいう奴らってこっちがいくら善政敷いた所で、
ちょっと不満があるとすぐ叛乱を起こすからな。
奴らときたら大義を理解せずに自分のことしか考えないからなあ。

ま、敢えて挙げるとすればだ。
叛乱が起きるまで、叛乱の芽となる遼や宋の皇族どもを優遇していたのが
失政といえば言えるかな。甘い政策を採っていたのが裏目に出ちまった。
うん、もちろん叛乱が起こってからは奴らは残らず処刑したぞ。
聊か対処が遅かったがいわば「亡羊補牢」ってとこかな。

676 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/07/31 23:45

>>670 オーベルシュタイン
よう、久しぶりだな。
おおそうだ。せっかくだからぜひ見て行ってくれ、この完璧な陣営を。
鍛えぬかれた精兵に皇帝自らの親征(って表現がダブってるな)。
もはや南伐は成功したも同然だな、ガハハ。

えーと、鼓舞する一言か。うーん、月並みだけど、
「江南にはいい女が沢山いるぞ! 戦に勝てば持ち帰り自由だ!」
ってな感じかな。

何しろ兵士どもに中華圏統一の信義を説いても碌に理解しねえだろうしな。
占領後のことを考えれば余り略奪みたいなことはさせたくねえんだが、
兵士の中にはこういうのが楽しみで従軍しているのもいるのも少ない無いから
奴らの気を萎えさせることはできれば避けたいってとこだ。
あ、もちろん戦が終われば美女は全て俺のモノだがな。ま、ウソも方便だ。

後は長江の渡河に梃子摺るようだったら
「3日以内に河を渡れ。渡らぬ者は皆殺しにしてくれるぞ!」
と檄を飛ばすことを考えている。
やっぱり命が掛かるとみんな必死になるじゃん?

677 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/07/31 23:45

>>671
俺の最期?
何だよ、出陣前だってのに縁起でもねえな。
本来なら無礼なりと斬り捨てるところだが、今日は気分がいいので答えてやろう。

まーそうだな。江南はもとより周辺の国も征服して
大金の版図を拡大し最盛期を築いた英傑として
栄光に包まれた最期を迎えるんじゃねえかな。
後宮である日各地の美女に囲まれたまま腹上死…ってのも
ある意味皇帝っぽいが、ちとカッコ悪いかな。

あるいはそうで無いとしたら…
乱戦の中斬り死にか、流れ矢に当たって落命とか。
今回の遠征は楽勝だろうが、これから先蒙古を始めいろんな相手と戦う予定だからな。
親征ばかりしてると何かの拍子で戦死するかも知れねえ。
ま、それも武の王朝の皇帝としては誉れって感じか?

ん? 寺で野営中に部下の手によって殺される?
それだけはねえって感じだな。

678 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/07/31 23:46

>>672
ふむふむ。
劉邦が項羽を倒して天下を獲ることができたのも、この三人が活躍したからだな。
劉邦の如き凡庸な輩が天下を取れるんだから、
この中の一人でも項羽のもとにいれば項羽の勝利間違いナシだったろうな。

へ? 韓信は最初項羽のもとにいたけど重用されなかったって?
…そういえばそうだったか。項羽は有能過ぎたのが仇になっちまったな。

で結論から言えばだ、俺が選ぶなら「蕭何」だな。
うん? 随分意外そうな顔をしているな。
張良の智略か韓信の用兵があれば簡単に天下が取れるだろうにって?

おいおい分かってねえな。
いいか、戦で一番大事なのは何かわかるか? それは兵糧だ。
何しろ「腹が減っていては戦にならぬ」って言うじゃねえか。
補給が滞るようじゃ、計略も用兵もあったものじゃねえからな。
どの時代の戦でも兵糧の補給ってのは地味だが非常に重要な任務だぞ。
これを軽視する軍は歴史上でも必ず敗れることになっている。大軍であれば尚更だな。
だから有能で信頼できる人間がその任務にあたっているはずだ。

ま、今回の戦は俺が陣頭指揮を取るし、作戦も俺が考えるってのもあるからな。
用兵の天才や計略の天才なんてのはお呼びじゃねえんだ、ガッハッハ。

679 名前:海陵庶人 ◆.mw3KaIryo :04/07/31 23:46

ようし、これでここまでの質問には全部答えたな。
それじゃ約束通り、俺はこれから江南の征伐に出陣する。
一年間、楽しかったぜ。
ルクレツィアもカエサルも王守仁も乾隆帝弘暦も足利義輝も
このスレッドに参加してくれてありがとうな。
また気が向いたら戻ってきてくれよな。

チェーザレやオーベルシュタインや魏忠賢(一応、な)、
キングに朱重八に徐達に今川氏真に名無刺客に名無し山羊に山本勘助?
そしてもちろん名無し客のみんな、いろんな質問をしてくれて本当に感謝してるぜ。

江南を取ったら宴会に呼ぶからよ、そんときゃパーッと騒ごうぜ。
じゃあばよ。みんなも元気でな。

あ、そうだ。
このスレッドもまだあと300ちょっとは書き込めるようだし
もし歴史人物で質問を受け付ける!という豪の者がいたら遠慮なく使ってくれ。
俺もヒマを見てたまにはこっそり質問しに行くからな。

者共、出陣じゃあー!!
今日こそ江南に蟠踞する自称皇帝を討ち取るぞ!
大金国の武威を見せ付けるは今ぞ!

680 名前:海陵庶人のその後 ◆.mw3KaIryo :04/07/31 23:49

…こうして皇帝完顔亮は三十二総管の軍隊を率い親征を行ったが、
無理な動員が起こった国内では大名府の王仇を始め各地で叛乱が頻発、
ついに従弟の東京留守完顔雍(世宗)も挙兵、皇帝に即位した。

一方、亮の率いる伐宋軍は長江に至ったものの、
宋の名将虞允文によって遮られ戦線は膠着状態に陥っていた。
焦った亮は甲午の日、諸将を召集し厳命を下す。
「明日までに瓜洲(揚州にある渡江地)を渡れ。渡れぬ者は斬る」と。

追い詰められた浙西兵馬都統制の完顏元宜らは軍を反し、亮を弑殺した。
完顔亮、享年四十。

亮の死後、契丹族の叛乱を抑えた世宗は南宋と講和を結ぶ。
これは後に大定和約(南宋側では乾道和約)と呼ばれ、約四十年間続くことになる。
世宗は亮を海陵郡王に降格し、煬と謚したが、大定二十年、さらに王号をも廃し庶人とした。
故に『廃帝海陵庶人』と記される。

「金史」海陵紀の賛に曰く、
「海陵智足以拒諫、言足以飾非。
 欲為君則弑其君、欲伐國則弑其母、欲奪人之妻則使之殺其夫。
 三綱絶矣、何暇他論。
 至於屠滅宗族、翦刈忠良、婦姑姉妹盡入嬪御。
 方以三十二總管之兵圖一天下、卒之戻氣感召、身由惡終、使天下後世稱無道主以海陵為首。
 可不戒哉、可不戒哉。
(海陵庶人は智謀で諫言を拒み、巧みな弁舌で自らの非を覆い隠した。
 君主になる事を欲して先帝を弑逆し、(宋)国を討伐せんと思い(反対する)母を弑殺した。
 そして人の妻を奪うためにその夫を殺させた。
 三綱(君臣・親子・夫婦の道)を絶つほどのその悪逆は、どうして他の論を待てよう。
 宗族を皆殺しにし、忠良な臣下を草を刈るように刑戮し、従姉妹や叔母などをことごとく後宮に入れた。
 そして三十二総管の兵を以って天下を取ろうと図り、兵卒の叛乱を招き
 天下後世の人々は海陵庶人の首によって無道の主の末路を称せしめることになった。
 どうして戒めないでおれよう、どうして戒めないでおれよう)」

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